第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(注) 1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。
2.第32期から第35期の1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため、記載しておりません。
3.第32期、第33期及び第35期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であるため、期中平均株価を把握できませんので記載しておりません。また、第34期については、潜在株式が存在しないため、記載しておりません。第36期については、希薄化効果を有している潜在株式が存在しないため記載しておりません。
4.第32期から第35期の当社株式は非上場であるため株価収益率を記載しておりません。
5.主要な経営指標等のうち、第32期及び第33期については会社計算規則(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定による監査証明を受けておりません。
6.第34期、第35期及び第36期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、栄監査法人により監査を受けております。
7.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数(季節工、パートタイマー及び嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を含まず)の人員を〔 〕内に外数で記載しております。
8.2026年3月4日付で普通株式1株につき5株の株式分割を行っております。第34期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。
9.第32期から第36期の株主総利回り及び比較指標は、2026年7月29日に東京証券取引所スタンダード市場に上場したため、記載しておりません。
10.最高株価及び最低株価は、東京証券取引所スタンダード市場におけるものであります。
ただし、当社株式は、2026年7月29日から東京証券取引所スタンダード市場に上場されており、それ以前の株価については該当事項がありません。
2 【沿革】
当社は、1991年3月、福島県双葉郡富岡町において、創業者の佐藤順英が発電プラント機器のメンテナンス及び設備改善工事を主たる目的として、当社の前身である「東設エンジニアリング株式会社」を設立いたしました。
<事業の変遷と主力事業の展開>
設立後、当社は原子力発電所における機器点検(非常用発電機や制御棒(※1)等)や設備改善提案工事を中心に事業を展開してまいりました。
2011年3月の東日本大震災に伴う東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(以下、「福島第一原子力発電所」という。)事故の発生以降は、一日も早い鎮静化が求められる中、同発電所の事故収束に向けた対応作業に、現場を熟知した当社が従事し、その後も継続して廃炉作業に取り組んでおります。これらの廃炉作業は、現在における当社の主力事業となっております。
震災後においては、原子力発電所の稼働停止に伴う事業環境の変化を踏まえ、雇用の維持・創出を目的として、再生可能エネルギー事業への参入を決定いたしました。具体的には、木質バイオマス発電所(現在は国内最大発電量)の開発に着手するとともに、比較的短期間で事業化が可能な太陽光発電事業についても、原子力被災地を中心に展開しております。
※1:制御棒とは、原子炉の出力を制御するために、原子炉内の中性子数を調整するための棒状又は板状の機器
当社設立以後の沿革は、次のとおりであります。
3 【事業の内容】
当社は、設立以来、発電プラント機器のメンテナンス事業を主軸として業績を伸ばしてまいりましたが、2011年3月11日の東日本大震災発災、及び、福島第一原子力発電所事故の発生を経て、その社会的責任を貫徹し、地域社会の復興に少しでも貢献したいとの思いから、現在は工事事業、再生可能エネルギー事業、その他事業の3事業を展開しています。
(工事事業)
工事事業は、当社設立以来の中核事業であり、特に福島第一原子力発電所における廃炉作業を主力としております。東日本大震災以降、当社は同発電所における事故収束作業及びその後の廃炉作業に継続的に従事しており、現在では元請として各種廃炉作業を受注するなど、当該分野において重要な役割を担っております。当社は創意工夫に基づく工法提案やロボティックス技術の開発を通じて、付加価値の高い工事に取り組んでおります。
さらに、東京電力ホールディングス株式会社の柏崎刈羽原子力発電所、中部電力株式会社の浜岡原子力発電所、東北電力株式会社の女川原子力発電所といった、様々な原子力発電所を中心としたプラント建設工事及び定期点検工事、BWR型原子力発電所(※2)の耐震補強工事など再稼働に向けた準備工事を行っております。
また、一般産業分野においては、産業プラント設備に関する配管・設備の保守点検、改修工事、新設工事等を行っているほか、京葉・京浜工業地域を中心として、鉄骨の製作から現地での建方までを一貫して行う鉄骨工事及び一般構造物工事等を展開しております。
2011年3月11日の東日本大震災発災、及び、福島第一原子力発電所事故の発生以降、当社は、同年12月16日に政府によって発電所の事故そのものは終息に至った(冷温停止状態の完了)宣言が行われるまでの間、同発電所における原子炉の冷却及び安定化を目的とした各種支援業務、ならびに事故鎮静化業務(圧力容器と格納容器の温度が100度以下となる2011年12月25日迄の作業)に従事しました。その後も現在に至るまで、同発電所の廃炉作業に継続的に携わっております。
その過程において、作業員の放射線被ばく低減を目的として、遠隔操作ロボットによる同発電所1・2号機共用排気筒の上部解体工事に取り組みました。当該工事においては、当社独自のアイディアでグランドデザインを描き、既製品のみでは対応が困難な現場特有の課題を切断機構・制振機構・無線システム・常時放射線監視システム等を組み合わせて解決するため、既製品部材とメーカーの特注品を組み合わせた遠隔操作ロボットの構成を採用しております。当社はこれらの装置について、基本構想から基本設計、詳細設計、部品調達、組立、モックアップによる検証、現場での作業に至るまで一貫して対応し、当該解体工事を完遂いたしました。本件は国内外から高い評価を得て総理大臣賞を受賞しております。このような実績を背景に当社ではロボティックス技術及び新工法を活用した廃炉作業の受注拡大につなげております。

遠隔操作ロボットによる排気筒の解体

3Dモデルによる検討~製作・組立~モックアップ試験
福島第一原子力発電所の廃炉作業については、40年以上にわたり継続することが見込まれております。国及び東京電力ホールディングス株式会社においても、継続的に廃炉に取り組む方針が示されております。
当社としても、当該廃炉事業を重要な事業領域と位置付け、これまで培ってきた技術力、人材及び現場対応力を活かしながら、必要な経営資源を適切に投入し、継続的に取り組んでまいります。
なお、当社は震災前より原子力プラントの保守点検業務に従事しておりましたが、東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故の発生後は、事故収束対応及び廃炉作業に経営資源を重点投入してまいりました。その後、原子力発電所の再稼働の進展に伴い、再稼働準備工事や再稼働後の定期検査工事を通じて、原子力プラントの保守・点検業務にも再び取り組んでおります。
また当社は、停止していた原子力発電所の再稼働に向けた準備工事や、再稼働後の原子力発電所における定期検査工事にも従事しております。これらの工事においては、発電所の安全性と信頼性を確保するため、厳格な検査や補修作業を実施し、安定的な運転の継続に寄与しています。再稼働後のプラントは毎年、定期的に定期検査が実施され、その中で当社の技術が必要とされる機器の点検が行われております。
さらに、海外においては、安全性の向上及び避難範囲の限定を特徴とする小型モジュール原子炉(SMR)が注目されております。当社は、小型モジュール原子炉向けの検査装置の開発についても、国内メーカーと連携し、これまで培った技術力を活かした製品提供を行っております。
当社は、原子力関連工事に加え、一般産業分野においても事業を展開しております。プラントに関する一般産業分野においては、京浜・京葉地区の石油化学プラント等における各種鉄骨構造物の製作及び据付工事、一般産業プラントに係る鉄骨加工及び建方工事を行っております。また、プラント分野にとどまらず、大型レジャー施設やイベントなどのモニュメントの骨組等の製作も手掛けております。
また、プラント関連工事に加え、各種産業施設等における解体工事についても対応しており、一般産業分野における事業基盤の拡大を図っております。
一般産業分野においては、今後、千葉県富津市に新工場の建設を計画しており、これにより生産能力の向上が見込まれております。今後は、当該設備の稼働により、受注対応力の強化及び事業規模の拡大を図ってまいります。
(再生可能エネルギー事業)
再生可能エネルギー事業については、当社が発電プラントの設備工事で培ってきた発電に関するノウハウを活かし、電力のエキスパートとして、再生可能エネルギー発電所の建設、オペレーション、メンテナンスに携わっております。
東日本大震災発災後に、当社は廃炉作業に従事する社員の雇用維持及び事業の多角化を目的として、再生可能エネルギー事業への参入を決定しました。具体的には、福島県浜通り地域において、合計で5MWの太陽光発電所を開発し、2013年から2020年にかけて順次運転を開始しております。当該発電所については、用地取得から系統接続、建設、メンテナンスまでを一貫して自社で実施しております。
また、持分法適用関連会社であるエイブルエナジー合同会社が運営する福島いわきバイオマス発電所(国内最大級である112MW規模の木質バイオマス発電所)は、2022年4月より運転を開始しており、当社は発電設備の運転業務及び日常保守業務等を担っております。自社設備である太陽光発電所の売電収入に加え、数年後以降には、当該発電所の運営会社から、有償減資及び配当等による収益を見込んでおります。
また、当社は、同発電所における運営支援を通じて蓄積した知見・ノウハウを活かし、他の木質バイオマス発電所に対するオペレーション&メンテナンス業務の展開を進めてまいります。
さらに、同じく持分法適用会社である合同会社佐野バイオマス発電では、進行年度より発電所の建設を開始する予定であり、当社は、そこでも長期のオペレーションとメンテナンスの契約を締結しております。また、陸上風力発電所のメンテナンス事業においては、GEベルノバ・インターナショナル・エルエルシー製(以下、「GE製」という。)の機種を中心にメンテナンスを実施するとともに、その他機種への水平展開も図っており、安定的な収益源としております。当該業務の受注にあたっては、第三者機関による審査及び承認が必要であり、参入障壁の高い事業領域となっております。当社は現在、55基のメンテナンス業務を受注しており、国内にはGE製風車が数百基以上設置されていることから、今後の受注拡大余地は大きいものと考えております。
また、陸上風力発電の開発についても複数案件を推進しており、最も早い案件では環境アセスメントの手続きに着手しております。
国内ではまだ実用化の事例がない「波力発電」についても実用化に向けた研究開発に取り組んでおり、海上試験において発電することまで確認ができており今後大きな期待が持てます。
当社は、福島県双葉郡大熊町の「2050ゼロカーボン宣言」に地元企業として貢献することを目的として地域新電力会社である「大熊るるるん電力株式会社」を通じて電力小売事業に参入しております。その後、当該事業で培った知見を活かし、当社が開発した再生可能エネルギー発電設備により発電したクリーンな電力を、地元である福島県浜通り地域を中心とした地産地消化の推進を目的として、2025年11月より電力小売事業を開始しております。また、当事業年度は、電力小売事業の立ち上げ期として、事業基盤の構築を中心に進めてまいりました。進行年度においては、いわき市との連携協定に基づき、当社の関連会社が運営するいわきバイオマス発電所で発電した電力を、特定卸供給制度を活用して地域に供給するなど、地産地消型の電力供給を推進するとともに、顧客基盤の拡大に取り組んでまいります。
(その他事業)
その他事業については、「地域貢献を通じて共に成長する事業」と位置付け、当社が培ってきた「安全」「地域貢献」という当社の理念に根差した事業を通じて社会課題への対応と地域に信頼される企業を目指しております。
介護事業においては、高齢化の急速な進行や、担い手不足が地域でも深刻な課題となっています。当社は、事業活動を行う中で、インフラ整備だけでなく、地域で暮らす人々の生活そのものを支える分野への貢献が必要であると考え、福島県浜通り地域を中心に、2018年から機能訓練型デイサービス、居宅介護支援事業、訪問看護事業などを展開しております。
また、秋田県鹿角市において市及び地元商工会からの要請を受け地域活性化を目的として地元食材を活用した料飲事業を2022年5月から開始しております。
※2:BWR型原子力発電所(Boiling Water Reactor:沸騰水型原子炉)とは、原子炉で水を直接沸騰させ、その蒸気でタービンを回して発電する方式であり、東京電力ホールディングス株式会社が採用している原子力発電所の型式
これらの事業に関するセグメント等の関係性、及び、これら事業の商流は、下記図記載のとおりとなります。
(事業系統図)

4 【関係会社の状況】
(注)1.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
2.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、社是として「利他」を掲げています。これは、株主をはじめとするすべてのステークホルダーから信頼と安心が得られるように最善を尽くす、ということです。また、事業運営を通じて、すべての人々に対して思いやりを持って接する姿勢を重視するものです。
現在、当社は、人類がこれまで経験したことのない原子力災害への対応として、福島第一原子力発電所の廃炉事業に取り組んでいます。また、地球環境を守り持続可能な社会の実現に向けて、再生可能エネルギーの開発及び運営を行っています。さらに、地域社会の活性化に貢献する取り組みとして介護や食の事業にも取り組んでいます。
これらの事業活動を通じて、社員一人ひとりが社会的意義や仕事へのやりがいを感じ、物心両面において幸せを感じることが、当社の重要な経営目的の一つであります。
当社は、この考えを基盤として、経営理念として「全従業員の物心両面の幸せを追求すると共に人類・社会の進歩発展に貢献する」を掲げています。事業を通して、共に働く仲間の物心両面の幸せを追求すると共に社会、業界及び地域の発展に貢献することを目指しています。このような取り組みを継続することが、結果として企業価値の向上につながり、株主をはじめとするステークホルダーからの信頼に応えるものになると考えています。



この「社是」及び「経営理念」に基づき、以下のとおり、経営環境の変化を踏まえて、経営の基本方針として中期経営計画(2025~2027年度)を定めています。
(2)当社事業を取り巻く経営環境
① 工事事業
ア 廃炉・原子力分野
福島第一原子力発電所の廃炉作業については、東京電力ホールディングス株式会社が策定した「第5次総合特別事業計画」が、2025年12月26日に原子力損害賠償・廃炉等支援機構の了承を経て、2026年1月9日に政府(経済産業省)へ申請され、同年1月26日に許可されています。当該計画においては「廃炉事業の長期化を前提に、人員・体制を強化すること」が明確化されており、国の指導の下、今後も福島第一原子力発電所の廃炉作業は継続的に推進されると見込まれます。
福島第一原子力発電所の廃炉については、政府が決定した「東京電力HD(株)福島第一原子力発電所の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ」に基づいて進められており、このロードマップでは、「廃止措置(廃炉)完了目標時期:2041年~2051年」「事故(2011年)から 約30~40年 を要する長期事業」と明記されています。
また、廃炉費用について、経済産業省(資源エネルギー庁)では「福島第一原子力発電所の廃炉費用の負担の在り方について(2016)」において、賠償・除染とは別に、廃炉に要する費用として、「廃炉費用:約8兆円程度、対象期間:約30~40年」と推計しています。東京電力ホールディングス株式会社では、原子力損害賠償・廃炉等支援機構に積み立てた廃炉等積立金を、経済産業大臣の承認に基づき、毎年取り戻すことにより廃炉工事を進めており、2026年4月6日に2026~2028年度の取戻計画として年2,600~3,000億円規模が承認されています。
当社は福島県浜通り地域に拠点を置く地元企業として、福島第一原子力発電所の廃炉作業への貢献が期待されており、こうした事業環境のもと、廃炉関連工事における受注機会は拡大しております。

出典:東京電力ホールディングス株式会社/原子力損害賠償・廃炉等支援機構「廃炉等積立金の取戻しに関する計画の概要」を基に当社作成

出典:「東京電力ホールディングス株式会社廃炉に向けたロードマップ」を基に当社作成
また、福島第一原子力発電所以外にも、全国において原子力発電所の廃炉が計画されており、その予定基数は、2026年1月時点で計18基であり、廃炉費用の総額は約1兆円規模が見込まれています。福島第二原子力発電所や浜岡原子力発電所において廃炉に向けた準備が進んでおり、今後、受注機会が拡大していく状況にあります。

出典:資源エネルギー庁「原子力政策に関する最近の動向について」(2026年3月31日)を基に当社作成
原子力分野においては、今後の再稼働に向けた準備工事を進めているほか、再稼働した原子力発電所における定期検査工事の受注・施工も行っています。AIの普及等による将来的な電力需要の増加やCO2削減に向けた社会的要請を背景として、原子力発電所の役割は今後一層重要性を増すと考えられ、当社にとっても受注機会の拡大が見込まれる事業環境にあります。
また、核燃料廃棄物の処理及びリサイクルを目的としたプラントの建設が竣工間近となっており、今後は当該プラントのメンテナンス事業の機会が増大する見通しです。
海外に目を向けると、安全性の向上及び避難範囲の限定を特徴とする小型モジュール原子炉(SMR)の建設が始まり、今後増加する傾向にあります。当社は、国内メーカーと連携し、小型モジュール原子炉向け検査装置の開発に取り組むとともに、ロボット技術を活用した製造・メンテナンス分野への参画を進めています。現時点での開発サポートサービスの売上規模は限定的であるものの、将来的な国内外におけるSMR関連事業への参入を見据え、技術基盤の構築を進めております。
イ 一般産業分野
千葉県木更津市にて鉄骨加工を行っておりますが、京葉臨海工業地域及び京浜工業地帯の地の利を生かせる好立地にあります。設備投資需要の動向を踏まえ、新しい工場の建設やリニューアル工事が増える環境にあります。
そのようなことを踏まえ、次々年度には千葉県富津市に工場を新設移転し生産能力を増やす予定です。
なお、富津工場への機能移転後の木更津工場跡地については、系統用蓄電池事業やデータセンター事業等への活用を検討しております。現時点で具体的な事業計画は確定しておりませんが、既存資産の有効活用を図る方針であります。
② 再生可能エネルギー事業
第7次エネルギー基本計画(2025年2月)に基づく2040年の発電電力量は1.1~1.2兆kWhと想定され、その4~5割を再生可能エネルギーが担うと想定されています。将来の再エネ電気の価格を一般的と言われている想定値の12~18円/kWhとすると、市場規模は5~11兆円と試算されます。

出典:資源エネルギー庁「エネルギー基本計画の概要(令和7年2月)」を基に当社作成
ア 太陽光発電
太陽光発電事業は、発電設備の設置場所及び電力系統への接続が確保できれば比較的事業化しやすい特性を有しています。一方で、エネルギー密度が低く、一定規模の発電量を確保するためには広大な用地を必要とすることから、景観への影響や地域住民の理解といった点が課題となっております。
また、近年はこうした課題を背景に、立地条件や地域特性を十分に考慮した事業判断が求められています。
イ 木質バイオマス発電
木質バイオマス発電事業は、再生可能エネルギーの中でも出力が安定しており、天候等の影響を受けにくいベースロード電源としての特性を有しています。当社は、関連会社が運営する木質バイオマス発電所に対し、オペレーション&メンテナンス(運転・保守)業務を受託しております。
木質バイオマス発電事業の継続にあたっては、燃料となる木質資源の長期にわたる安定調達体制の構築と発電所設備の安定運転の双方が重要となります。当該事業においては、燃料調達については関西電力株式会社が中心となって対応し、当社は主として発電設備のオペレーション及びメンテナンスを担うなど、各社が役割分担しながら事業を推進しております。
オペレーションやメンテナンスにおいては、高度な技術力や有資格者の確保が重要な課題となりますが、これまで培ったプラント技術を活かし、安定運営に貢献しております。
ウ 陸上風力発電
陸上風力発電事業は、十分な風況が確保され事業が成立する地域が限定されるため、広範囲に及ぶ候補地域の中から開発対象地域を選定する必要があることから、事業化までに長期間を要する特徴があります。また、事業の推進にあたっては、森林伐採や猛禽類などにかかわる調査、ならびに大型機材搬入のための道路拡幅工事などが必要となるほか、地域住民の理解及び合意形成が不可欠となります。
このため、事業性を判断するまでの調査・開発段階において相応のコスト及び時間を要し、開発リスクは比較的大きいものの、開発が完了し運転開始に至った場合には、長期かつ安定的な収益が見込まれる事業であり、当社にとって成長を支える重要な事業の一つと認識しております。
また、福島県においては、2023年以降、594基(1.95GW)の陸上風力発電所の建設が計画されており、近隣3県(宮城県、山形県、新潟県)を含めると、1,046基(3.64GW)の陸上風力発電所の建設が計画されております。このような事業環境を踏まえ、当社は、陸上風力発電分野を中長期的な成長が見込まれる事業領域として認識しております。(出典:経済産業省「風力発電所一覧(発電所環境アセスメント情報)」を基に当社集計)
エ 小水力発電
小水力発電事業は、適地となる地点が限られていることに加え、水利権の取得や関係者との調整が必要となるため、開発にあたっては一定の時間と労力を要する特徴があります。一方で、発電規模は比較的小さいものの、渇水等の影響を受けない限り、安定した電力供給が可能であり、長期にわたって安定的な運転が見込まれる電源です。
このため、大規模な電源としての位置付けではないものの、地域特性を活かした分散型電源として、安定的収益を確保できる事業であると認識しています。
オ 系統用蓄電池
再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、電力需給の調整手段として系統用蓄電池(電力会社の送配電網(電力系統)に直接接続され、電力の需給バランスを調整するために運用される大規模な蓄電設備)が注目されています。系統用蓄電池事業は、適切な設置用地及び系統接続が確保できれば比較的短期間に事業化が可能である一方、収益性は電力市場の動向やアグリゲーターの運用方針に左右される特性があります。
このため、市場環境や事業スキームを見極めたうえでの事業化判断が重要となる事業であると認識しています。
③ その他事業
ア 介護事業
介護事業は、高齢化の進展を背景として、今後も安定的な需要が見込まれる分野であります。一方で、介護人材の不足は全国的な課題となっており、サービスの質を維持・向上させるためには、専門人材の確保及び定着が経営課題となっています。
イ 料飲事業
料飲事業を取り巻く経営環境としては、健康志向の高まりや地元産食材への関心の増加といった追い風がある一方で、地域における人口減少や過疎化の進行、ならびに人材不足、とりわけ調理人材の確保が課題となっております。また、地域内における同業他店との差別化や、安定的な固定客の確保も重要な経営課題であり、効率的かつ持続可能な店舗運営が求められております。
(3)将来のありたい姿と経営戦略
当社は、これまで述べてきた経営環境の変化を踏まえ、5年後(第40期)に目指す姿を見据えた中期経営計画(2025年度~2027年度)を策定しています。本計画に基づき、当社は、これまで培ってきた工事技術を基盤として、創意工夫による開発力を発揮し、「事業基盤の強靭化」と「再生可能エネルギー事業の拡大」を重点施策に位置付け収益性の向上を図ってまいります。
あわせて、「その他事業を通した社会貢献」として介護及び料飲事業についても、地域ニーズに即した形で着実な成長を目指してまいります。
また、持続的な成長を支える強固な経営基盤の整備を目的として、ビジョンステートメントとして「人を信じ、人を愛し、未来を創る」を掲げています。社員一人ひとりが自らの無限の可能性を信じ、仲間との信頼関係を基盤に、全社一体となって価値創出に取り組むことを目指し、新たな重点施策として「事業活動を根底で支える人財投資を中心とした強固な経営基盤の整備」を推進してまいります。
また、エネルギー事業を通して、世の為、人の為に尽くすことを目指し、社会課題の解決と地域社会への貢献を果たしてまいります。
当社は、創業以来、社名に込めた「be able」の精神を大切にし、困難な課題に対しても主体的に挑戦する企業文化を育んでまいりました。その結果、原子力発電所内における工事においても、元請事業者として発注者から指名を受ける機会が増加しています。今後も、これまでに培った設備工事技術及び現場対応力を基盤として、事業基盤の強靭化を進めるとともに、雇用機会の創出や地場産業の育成など、地域社会との共創を推進してまいります。
さらに、再生可能エネルギー事業の拡大を通じて脱炭素社会の実現に貢献するとともに、介護・料飲事業等のその他事業を通した社会的価値の創出に取り組み、社会的価値と経済的価値の両立による企業価値向上と持続的成長を目指してまいります。
これらの取り組みにより、人類社会の進歩発展に貢献し、「世の為人の為に役立つ企業」であり続けることを当社の将来像としています。

(4)具体的経営戦略
当社は、営業利益率及び経常利益率について、それぞれ10%以上を経営目標としています。当該目標の達成に向けては、各部門において戦略及びアクションプランを策定し、具体的なKPIに落とし込んで運用しております。例えば、差別化提案の推進を目的として、顧客から競争入札によらず個別に指名を受けて受注する案件(以下、「特命受注」という。)の拡大を重視しており、以下の指標をKPIとして設定し、受注構造の高度化を図っております。
① 工事事業
ア 廃炉作業
廃炉作業においては、付加価値の高い特命案件の受注拡大を重要な営業戦略としております。特に、創意工夫による工法提案やロボティックス技術を活用した高難易度案件への対応により、競争優位性のある分野での受注拡大を図っております。
営業部門においては、提案型営業を推進し、顧客の予算計画段階から参画することを目的として、四半期に1件以上の提案案件創出をKPIとして設定しております。また、顧客との継続的な関係構築を目的として、営業担当者による日次訪問活動を実施しております。
施工面においては、軽微なトラブルの抑制による品質向上及び原価低減を重視しており、迅速な対応による顧客信頼の維持向上に努めております。加えて、放射線管理課による現場パトロールを日次で実施し、放射線被ばくリスクの低減及び施工効率の向上を図っております。
これらのKPI及びアクションプランについては、経営計画と連動して運用し、継続的な収益性向上に取り組んでおります。
福島第一原子力発電所の廃炉作業において、安全性の確保、作業効率の向上及び作業員の被ばく低減を最重要課題と位置づけております。当社は、ロボティックス技術の活用や工法の改善等、創意工夫による技術的差別化を図ることにより、付加価値の高い工事を提供し、元請工事の受注拡大を目指してまいります。
また、AI等の先端技術の活用も視野に入れ、より高度な工事提案を行うことで受注機会の拡大を図ります。さらに、長期にわたる廃炉作業の特性を踏まえ、毎年安定的に受注が見込まれる工事を積み上げることで、売上の拡大及び安定化を図ってまいります。
加えて、福島第一原子力発電所で培った技術及び施工経験を活かし、他の廃炉プラントにおいても提案型営業を軸とした各種KPIに基づき積極的に受注活動を展開し、事業領域の拡大を図ってまいります。
また、廃炉作業はこれまで誰も経験したことのない分野でありながら、現場を熟知したうえで、従来技術と先端技術を融合させた対応が求められます。このため廃炉作業の現場では、管理型人材ではなく、プロジェクト完遂型人材が不可欠です。創業時からチャレンジ精神を持って取り組んできた当社の社風は、この点で大きな強みとなっています。
イ 稼働予定・稼働プラント
当社は、BWR型原子力発電所における炉内作業や制御棒の点検等、原子力発電所の重要設備に関する専門性の高い特殊な作業に強みを有しています。
今後は、この強みを活かし、BWR型原子力発電所の稼働予定プラントにおける再稼働関連工事に積極的に取り組むとともに、稼働後の定期検査においては、定期的に実施される定例工事として安定的な受注を目指してまいります。そのためには、労働災害や品質トラブルは未然に防止し、安全性及び品質を確保することが重要であると認識しております。このため、安全・品質管理に関するKPIとして、安全・品質パトロールの毎日実施、事前検討会及び事後検討会の実施、ならびに危険予知会議を作業開始前、中間時及び工事終了時に実施することとしております。
ウ 再処理工場(青森県)
青森県六ケ所村の使用済核燃料の再処理工場については、建設工事が終盤を迎えていることから、当該工事に対する積極的な営業活動を行ってまいります。
また、竣工後を見据え、同施設におけるメンテナンス作業についても、元請工事としての受注を目標に取り組んでまいります。
エ 一般産業工事
一般産業工事においては、木更津市に所在する鉄骨加工工場を富津市へ移転し、生産設備の拡充及び生産効率の向上を図ることで、付加価値の高い製品の製造体制を構築してまいります。
これにより、生産能力の増強を図るとともに、京葉・京浜地区の顧客ニーズに柔軟かつ迅速に対応できる体制を整備してまいります。
オ 小型モジュール原子炉
当社は、国内メーカーより小型モジュール原子炉向け検査装置の開発業務を受注しており、今後成長が見込まれる小型モジュール原子炉分野への取り組みを進めております。
今後も、これまでに培った原子力分野における技術力及びロボット技術を活かし、小型モジュール原子炉関連事業への継続的な参画を目指してまいります。
② 再生可能エネルギー事業
ア 陸上風力発電所メンテナンス工事
国内においては、陸上風力発電所の増加に対して、メンテナンスを担う技術者が不足する状況にあります。
当社は、今後増加が見込まれる陸上風力発電所のメンテナンス工事を受注できる体制の構築を進めるとともに、専門技術力の強化を図ることで、参入障壁の高いメンテナンス事業の拡大を目指してまいります。
イ 木質バイオマス発電所オペレーション&メンテナンス事業
当社が出資するエイブルエナジー合同会社の木質バイオマス発電所の運営実績を基盤として、技術者層の拡充及び有資格者の育成を進め、運転・保守に関する技術力の向上を図ってまいります。
これにより、他の木質バイオマス発電所へオペレーション&メンテナンス事業の水平展開を可能とする体制を構築してまいります。
ウ 再生可能エネルギー電源開発
現在、木質バイオマス発電所について複数の開発計画があり、そのうち佐野発電所については2028年9月の運転開始を予定しております。なお、当該発電所のオペレーション&メンテナンスの契約を当社が受託しており、これらの実績も活用して更なる開発を進めてまいります。
また、風力発電所についても複数地点で開発を進めており、地産地消を基本とし、地域と共に成長する事業展開を重視しています。
さらに、小水力電源や廃食油を活用した発電等についても進めており、電源開発後はオペレーション&メンテナンスを担う方針です。
加えて、再生可能エネルギー事業においても、当社は、開発初期段階における調査・事業性評価から、事業スキームの構築、事業組成、運転開始後のオペレーション&メンテナンスに至るまでをアレンジできる一貫体制の構築を進めております。特に、風力発電及び木質バイオマス発電に係るメンテナンス業務については、必要な技術力、資格、人材及び取引先からの承認等が求められることから参入障壁が相応に高く、これらの分野における知見の蓄積とあわせて、当該一貫体制を通じて他社との差別化を図ってまいります。
再生可能エネルギー事業においても、当社は開発から事業スキームの構築、事業組成、さらにオペレーション&メンテナンスまでをアレンジできる一貫体制を整えています。これにより、他社との差別化を図るブルーオーシャン戦略を推進しています。
③ その他事業
その他事業(介護事業及び料飲事業)については、当社の主力事業である工事事業及び再生可能エネルギー事業を支える地域基盤の強化を目的とし、地域社会との関係強化及び人材の定着・活性化を目的として展開しております。これらの事業は、当社の経営理念である「全従業員の物心両面の幸せを追求すると共に、人類・社会の進歩発展に貢献する」に基づき、地域課題の解決に資する事業として実施しているものであります。
ア 介護事業
介護事業については、高齢化が進行する福島県において、理学療法士等の専門人材による運動機能の維持・回復を目的としたデイケアサービスを提供しております。本事業は、地域における社会的ニーズに応えることで、潜在的な需要を喚起し、当社の事業地域への展開・定着を図ってまいります。
イ 料飲事業
料飲事業については、地元産食材の活用や地域事業者との連携を図ることにより、鹿角市で進めております再生可能エネルギー事業等においても、地域経済に貢献できる事業を目指してまいります。
(5)対処すべき課題と成長戦略
当社が、経営戦略を進めていく上で、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題ならびに成長戦略は、以下のとおりです。
① 原子力にかかわる工事
・福島第一原子力発電所の廃炉作業においては、安全確保が最優先事項であり、労働災害及び放射線災害を未然に防止することが重要課題となります。このため、当社は、安全教育の徹底及び安全意識の継続的な向上を図るとともに、現場確認を徹底し「絶対安全」を基本方針として全社員及び協力会社に周知しています。
・放射線災害(過剰被ばく、身体汚染及び内部被ばく等)を防止するため、放射線管理部と工事部が綿密に連携し、作業手順及び工法の事前確認を行うなど、放射線管理体制の強化を図っています。
・廃炉作業を安定的に遂行するためには、各作業に必要な知識及び技能を有する人材の育成と、技量の高い協力会社の確保が不可欠です。当社は、教育体制の充実及び協力会社との関係強化を通じて、安定的な施工体制の構築を進めてまいります。
・BWR型原子力発電所において震災後初となる定期検査が実施されるプラントや、再稼働準備中の原子力発電所に対しては、積極的に工事受注を図る方針であり、これに対応するため、必要に応じて地元拠点の設置等、施工体制の整備を進めてまいります。
・小型モジュール原子炉分野については、既に開発分野での受注実績があることから、今後は部品製造等にも対応可能な技術力の習得を進め、事業領域の拡大を目指してまいります。
・AIを活用したメンテナンス工事の効率化を推進し、他社との差別化を図ってまいります。
② 一般産業工事事業
・一般産業分野においては、人手不足を背景として、技能職人の育成及び協力会社の確保が喫緊の課題とされています。当社は、魅力ある職場環境の整備を通じて、新規人材の採用及び育成を進め、受注拡大に対応できる体制を構築してまいります。
・労働災害防止の観点から、危険予知活動の徹底を図るとともに、品質管理体制の一層の強化により、高品質な製品及び工事を安定的に提供できる体制を整備してまいります。
③ 再生可能エネルギー事業
・再生可能エネルギー事業においては、木質バイオマス発電所の運営に必要となる各種国家資格を有する人材の確保及び育成が重要な課題であり、社員の資格取得を計画的に進めてまいります。
・陸上風力発電所のメンテナンス分野では、技術者不足が恒常的な課題となっていることから、人員の増強及び教育を通じて技術力の向上を図ってまいります。
・再生可能エネルギーの電源開発にあたっては、事業化の成否を見極めることが重要であり、開発リスクを適切に管理するため、成功可能性の高い案件を慎重に選別してまいります。
・また、電源開発には、地域住民の理解及び協力が不可欠であることから、地域との共生を重視した事業推進を行ってまいります。
・再生可能エネルギー設備のメンテナンス分野においては、AIの活用等を通じた効率化及び高度化による創意工夫に加え、当社は開発から事業スキームの構築、事業組成、さらにオペレーション&メンテナンスまでをアレンジできる一貫体制を活かし、他社との差別化を図るブルーオーシャン戦略を推進してまいります。
④ その他事業
・介護事業においては、利用者に寄り添い信頼関係を構築することが重要であり、社員のホスピタリティー、思いやりの心を重視した人材育成を行ってまいります。その一環として、社内勉強会やコミュニケーションの活性化を通じて、社員の人格面の成長を促進してまいります。
・看護師、理学療法士、介護士、ケアマネージャー等の有資格者については、現時点では一定数を確保しておりますが、今後の事業拡張に対応するため、計画的な増員を進めてまいります。
・料飲事業については、地域の信頼及び評判が事業の成否に大きな影響を与えることから、地元自治体や商工会等との連携を重視し、地元食材の活用等を通じて、産官学や市民の交流の場となるよう、地域と共生する事業運営を行ってまいります。
・その他事業においては、地域で開発した再生可能エネルギーの活用による地域活性化についても検討を進めてまいります。
⑤ 財務
・成長資金の確保
再生可能エネルギー事業の開発には、長期間にわたる投資が必要であり、投資回収までにも相応の期間を有することから、安定的なキャッシュ・フローの確保が重要な財務課題となります。
当社は、純資産及び負債のバランスに配慮した財務運営を行い、不測の事態にも対応可能な健全な財務体質の維持を図ってまいります。
⑥ 環境及び地域社会への対応
・環境への配慮
再生可能エネルギーの開発にあたっては、法令上の環境アセスメントの対象外となる場合であっても、自主的な調査を実施し、自然環境への十分な配慮を行ってまいります。
・地域との共生の推進
地域社会と継続的にコミュニケーションを通じて、事業の意義や目的を共有し、地域と連携した事業推進を進めてまいります。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)サステナビリティに関する基本的な考え方
当社は、「全従業員の物心両面の幸せを追求すると共に、人類・社会の進歩発展に貢献する」という経営理念のもと、原子力発電所をはじめとする発電施設におけるプラント工事を中心に事業を展開しております。事業活動においては、“創意工夫で現場を科学する”ことを基本姿勢とし、安全かつ安定したプラントの維持・運営に貢献することを重視しています。
また、地球温暖化への対応や持続可能な社会の実現に向けて、再生可能エネルギーの開発・運営をはじめとする新たなビジネスソリューションの提供にも取り組んでいます。さらに、遠隔操作ロボットやAIの活用等の先端テクノロジーを活用した技術開発を推進することにより、省資源や環境負荷低減といった社会課題の解決に貢献してまいります。
これらの取り組みを通じて、社会的価値の創出と企業価値の向上を両立させることが、当社の持続可能な成長につながるものと考えております。この考え方のもと、当社ではサステナビリティへの取り組みを推進するとともに、人的資本及び知的財産への投資を重要な課題として位置付けております。
(2)ガバナンス
当社は、サステナビリティに関する取り組みを推進するため、取締役会を中心としたガバナンス体制を構築しております。取締役会は、サステナビリティ全般に関するリスク及び機会の監督について責任と権限を有しており、経営会議及びリスク・コンプライアンス委員会で決議された事項の報告を受け、当社のサステナビリティのリスク及び機会への対応方針及び実行計画等についての監督を行っております。
また、代表取締役社長 佐藤順英を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会においては、当社のサステナビリティに関するリスク及び機会に対応するための実行計画の立案、目標の進捗管理を行い、その内容を取締役会へ報告しております。
なお、当社のコーポレート・ガバナンス体制の詳細につきましては「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等(1)コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由」に記載のとおりであります。
(3) 戦略
当社は、社是である「利他」の精神に基づき、サステナビリティ経営の推進を通じて、持続可能な社会への貢献と持続的な企業価値向上の両立を目指しております。その実現に向けて、当社の事業活動及び経営環境を踏まえ、特に優先的に取り組むべき重要課題をマテリアリティとして特定し、それぞれの課題に対する具体的な取り組みを推進しております。当社が特定したマテリアリティは、以下のとおりであります。
なお、本書提出日現在において具体的な指標・目標は設定しておりませんが、今後継続して検討してまいります。
(4) リスク管理
当社は、サステナビリティに関連するリスク及び機会の識別、評価、全社的な管理について、取締役会の主導の下、代表取締役社長を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会を設置し、当該委員会を中心とした体制を構築しております。(詳細については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください)
リスク・コンプライアンス委員会においては、定期的にリスク及び機会を抽出し、影響度及び発生可能性の評価を行っております。特に重要と判断されるリスクについては、必要に応じて外部専門家の意見も踏まえた上で、対応方針及び対策の検討を行っております。当該委員会について審議・検討された内容については、適時、取締役会に報告され、取締役会において具体的な施策の実施に関する意思決定が行われる体制としております。
(5) 人的資本に関する戦略
当社は、「(3)戦略」において記載したとおり、「人的資本の強化、ならびに多様性の確保」をサステナビリティ経営の推進における重要なテーマの一つとして位置付け、各種取り組みを進めております。
当社では、社員一人ひとりが当社の成長を支える重要な存在であるとの認識のもと、「人を大切にする企業」を目指し、多様な人材が仕事と家庭を両立しながら、最大限の能力を発揮できる職場環境及び企業風土の醸成に取り組んでおります。
また、多様性の強みを活かした組織風土の醸成は、当社社是及び経営理念の実現に資するものと考えており、性別、国籍、新卒・中途採用等を問わず、多様な個性、経験、能力及び価値観を有する人材の中核人材への登用を進めております。
本書提出日現在、人的多様性の確保に関する人材育成方針及び社内環境整備方針、ならびに具体的な指標や目標は定めておりませんが、多様な人材がその能力を十分に発揮できる職場環境等の整備は、当社の中長期的な企業価値の向上に資するものと認識しております。今後は多様性の内容にかかる具体的な目標設定や、進捗状況の開示等について検討してまいります。
3 【事業等のリスク】
当社の事業等に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しています。なお、当社は、これらのリスクについて、顕在化の可能性及び顕在化した場合の影響とその時期について分析し、各リスクの重要性を把握・評価した上で、発生の回避及び万が一発生した場合でも、業績及び財務状況に与える影響を最小にすべく、具体的対応を検討・実施しています。
本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は本書提出日現在において判断したものです。
(1)外部環境に関するリスク
当社の事業(工事事業、再生可能エネルギー事業(以下、再エネ事業という)、その他事業)は、原子力政策をはじめとするエネルギー政策の変化等により影響を受けるため、「外部環境に関するリスク」として、エネルギー政策の変更等に関するリスクに加え、事業(工事事業、再エネ事業、その他事業)毎に、事業を取り巻く外部環境について記載します。
①エネルギー政策の変更に関するリスク
(発生頻度:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
当社は、電気事業者の発電設備工事を主体としており、電気事業者は、政府が5年毎に見直しを行う「エネルギー基本計画」のエネルギー政策等に基づいて、電源設備の拡大と系統設備の整備を進めるため、当社の業績及び財政状態は「エネルギー基本計画」のエネルギー政策等の影響を受けることになります。
2025年2月に閣議決定された「第7次エネルギー基本計画」においては、「政府の最重要課題である、福島の復興・再生に向けて、政府の責務として福島第一原子力発電所事故処理に最後まで取り組むこと」、また2040年に向けた政策の方向性として、「DXやGXの進展による電力需要増加が見込まれる中で、エネルギー安定供給と脱炭素を両立する観点から再生可能エネルギーを主力電源として最大限導入する」方針が示されました。また、原子力発電については、これまでの「原子力依存度の低減」という文言が削除され、「再生可能エネルギー、原子力などエネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源を最大限活用することが不可欠である」ことが記載され、カーボンニュートラル実現に不可欠であることに加え、低廉で安定的な電力の供給、レジリエンス強化の観点からも重要な電源として位置付けられました。
このようなエネルギー政策等を踏まえ、当社は事業基盤である「工事事業」について、原子力発電設備の再稼働・廃炉工事を中心として取り組んできています。また、収益構造の多様化を目的として「再エネ事業」の拡大にも努めてきています。
しかしながら、エネルギー政策は、気候変動の進行状況や多国間の合意・国際的な議論、政権交代を含む国内の政治動向、資源価格等の経済環境、発電設備の安全性、国際紛争、諸外国の金融政策等、様々な事象の影響を受けます。エネルギー政策に変更等が生じた場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②-1 工事事業における原子力・廃炉政策等に関するリスク
(発生頻度:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
エネルギー政策のうち、地元企業として当社が深くかかわっている福島第一原子力発電所の事故処理・廃炉に関して、東京電力ホールディングス株式会社は、被災者への賠償を滞らせないよう、また廃炉や除染などの事故対応の費用を計画的に確保することを目的として、「総合特別事業計画」を原則3年毎に策定し、国の認可を得て事故処理・廃炉等を進めています。
また、東京電力ホールディングス株式会社は、適正かつ着実に廃炉作業を進めることを目的として定められた原子力損害賠償・廃炉等支援機構法(平成23年法律第94号)に基づき、廃炉等積立金を廃炉等に要する費用に充てる「廃炉等積立金取戻し計画」を毎年作成し経済産業大臣の承認を得ながら廃炉工事を進めています。さらに、東京電力ホールディングス株式会社は、廃炉工事の具体的内容と今後の見通しを「廃炉中長期実行プラン」として毎年公表し、計画的に廃炉作業を進めています。
廃炉工事は、燃料デブリ取出し等これまで経験のない工事工法の開発を伴い、また身体汚染や汚染水の漏洩等のトラブル発生による作業停止など、種々の要因により計画通りに廃炉措置の工事等が進捗しない可能性があり、それに伴う工事計画の変更・発注時期の変更等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
しかしながら、エネルギー政策の変更及び原子力・廃炉政策等に関するリスクについては、計画性・予見性が高く、年度毎に事業計画の見直しを行うことにより、リスク項目の変化への追随が可能であり、影響を極めて低く抑えることができるものと認識しています。
また、当社は、福島第一原子力発電所の廃炉作業において、燃料デブリ取り出しに伴う干渉物撤去等の工事に加え、使用済燃料取出しに伴う使用済燃料プール内の瓦礫処理、取出後の燃料を貯蔵するキャスクの運搬等の工事や、汚染水対策工事、廃棄物処理関連工事等、幅広く多種多様な工事に取り組むことにより、特定の工事変更に伴う影響低減を図っております。
さらに、廃炉以外にも新規制基準対応の安全対策工事や再稼働準備工事、東京電力ホールディングス株式会社以外の電気事業者の工事、原子力以外の一般産業工事や再生可能エネルギーの開発に事業展開し、収益源の多様化を図ることによりリスクを低減しております。
一般産業工事において、現況は設備の改修・更新工事需要は堅調であるものの、外部環境として社会経済状況の変化から工事需要の減少した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
②-2 再エネ事業における業界動向等に関するリスク
(発生頻度:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
再エネ事業の開発において、環境保護の規制強化等による風力設備の開発コスト上昇やバイオマス燃料コストの上昇、他社のバイオマス発電所における爆発火災事故発生を踏まえた保険料率の上昇、安全規制の強化による開発費の高騰、燃料供給会社の倒産リスク、景観等に関する県条例制定の動きなど、太陽光発電設備・風力発電設備やバイオマス発電設備の開発・工事が計画通りに進捗できず、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このため、当社は代替事業地点が確保できるよう多様な地点での開発調査や燃料供給会社の多様化を進めること等により、リスクヘッジを図っています。
再エネ事業の発電事業に関して、当社が運営する太陽光発電所は、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」(FIT制度 再生可能エネルギー固定価格買取制度)の認定を受けた設備による発電事業を行っており、現行制度では一度適用された買取価格は当該法で定める期間内において変更されることはありません。しかし、経済産業省・資源エネルギー庁による再生可能エネルギー固定価格買取制度の見直しの検討など、エネルギー政策及びその他当社事業に関連する各種法令等が変更された場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、太陽光発電は、発電出力が天候の影響を受ける自然変動電源であり、電力需給バランスを保ち電力供給の安定化を図ることを目的として、運転開始後における無制限・無補償の出力制御を受け入れることが系統への接続要件となる出力抑制ルール拡充の制度改定(2015年1月)により、想定を上回る出力制御が実施された場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、再エネ事業における電力小売事業に関しては、その販売電力量は経済・景気動向等の外部環境の影響を受けるほか、電力小売全面自由化(2016年4月開始)に伴う新規競合他社の参入等による競争環境の変化、電力取引市場における卸電力取引の動向、相対取引の価格動向等により影響を受ける可能性があります。新規参入者の急増は、電力販売価格の下落を招く可能性があり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②-3 その他事業における業界動向等に関するリスク
(発生頻度:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
介護事業は、2000年4月の介護保険制度の施行以来、在宅サービスを中心に老後生活を支える仕組みとして定着してきています。今後も団塊世代の高齢化に伴い、利用者は増加基調にあり、介護市場は規模拡大が予想されています。これにより毎年多くの新規事業者が介護事業に参入しており、競争の激化により利用者確保が困難となる場合には、業績や財務状況に影響を与える可能性があります。
このため、当社は綿密な市場調査に基づいて健康事業を展開するとともに、利用者の満足度向上に資する施策を講じることで、利用者確保に努めています。
(2)事業運営に関するリスク
① 特定の取引先等への依存に関するリスク
(発生頻度:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
当社は、東京電力ホールディングス株式会社の取引依存度が高い(東京電力ホールディングス株式会社との直接取引額では、同社からの工事の総額が当社売上の50%程度、同社のグループ企業も含めた総額は当社売上の70%程度)ことから、福島第一原子力発電所の廃炉の計画変更等によって、当社の事業、業績及び財政状態は影響を受ける可能性があります。
このため、当社は福島第一原子力発電所の廃炉作業においても、特定の工事計画に変更等があっても、その影響が限定された範囲にとどまるよう、特定の工事にだけ取り組むのではなく、燃料デブリ取出し関連工事、使用済燃料取出し関連工事、汚染水対策工事、廃棄物処理関連工事など、多種多様な廃炉作業に幅広く取り組むとともに、東京電力ホールディングス株式会社柏崎刈羽原子力発電所の新規制基準対応の安全対策工事・再稼働準備工事等、廃炉措置工事以外の工事にも取り組んでいます。
また、東京電力ホールディングス株式会社以外に、東北電力株式会社女川原子力発電所、北陸電力株式会社志賀原子力発電所、中国電力株式会社島根原子力発電所、日本原子力発電株式会社東海発電所、日本原燃株式会社等にも進出し、工事を進めることで収益源の多様化を図っています。
さらに、 特定の取引先や特定の業種への依存を避けるため、廃炉・原子力以外として、千葉県木更津市を事業拠点とする一般産業工事や、再エネ事業の開発にも事業展開して、特定取引先等への依存リスクの低減を図っています。
② 投融資事業の不採算リスク
(発生頻度:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
当社は、風力発電やバイオマス発電等の再エネ事業の開発において、原則として開発事業のプロジェクト関連契約や融資関連契約の締結確度が高まり事業性が見込めるような段階になった時点で特別目的会社(SPC)を設立し、そこに出資を行い、事業化を加速します。SPCに出資後に急な環境の変化で事業化を断念した場合等においては、当該出資のリスクが顕在化し、損失を計上することになります。このような場合には当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
リスクとしては、再エネ事業の開発中止のほか、再エネ事業の開発投資決定後の為替の急激な変動、資機材・人件費の高騰や、投資事業における稼働率の低下等が考えられます。また、波力発電設備の研究開発や一般産業部門の工場建設等における出資のリスクが顕在化し、損失を計上するような場合も考えられます。
当社は、事前の市場・技術調査や段階的な研究開発計画において慎重な検討や検証を重ねることにより、リスクヘッジを図るとともに、リスクの確認と運用状況のモニタリングを実施しています。
③ 契約に関するリスク
(発生頻度:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
事前の契約審査が不十分で、設備設置工事において、設備故障等の不可抗力の事象が請負責任になる可能性があります。当社は、新規契約案件等について事前に契約書類の法務審査を実施することや受注検討会の実施等により、不可抗力の事象が請負責任化するリスクを低減するため契約内容の精査等に努めています。
④ 長期契約等に関するリスク
(発生頻度:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社は、再エネ事業の運転保守(オペレーション&メンテナンス)基本契約等において、長期請負契約を締結する場合があります。
長期請負契約等に基づく収益認識においては、見積原価総額、見積収益総額、契約に係るリスクやその他の要因について重要な仮定を用いて見積る必要があり、この見積りは変動する可能性があります。価格が確定している契約の予測損失は、その損失が見積られた時点で費用計上していますが、見積りは変動する可能性があること、また、当該契約に関する当初の見積りを見直す必要が生じる場合は、当社の事業、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
このため、当社は長期契約締結においては、エスカレーションなどを加味した長期契約とすることで、契約締結内容においてリスク回避をしていく計画でおります。
⑤ 代表者への依存リスク
(発生頻度:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
当社の代表取締役社長である佐藤順英は、当社の創業者であり、創業以来、経営者として経営方針や経営戦略を決定するとともに、組織運営上の中核的役割を担っております。また、同氏は当社の支配株主であり、当社の経営に関する重要な意思決定に対して一定の影響力を有しております。
今後何らかの理由により佐藤順英の業務執行が困難になった場合には、当社の業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。当社では、他の経営陣や幹部への権限委譲を行うことで依存度合いを薄めてまいります。
⑥ 有利子負債依存度に関するリスク
(発生頻度:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社は、運転資金、研究開発資金、風力発電事業の実現可能性の調査・検証等に対応するため、有利子負債による資金調達を行っております。
今後、金利の急激な変動や金融情勢の変化、財務制限条項(コベナンツ)の影響等により、計画どおり資金調達ができない場合には、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
このため、当社では、特定の金融機関に依存することなく、案件ごとに複数の金融機関へ融資を打診し、融資シェアバランスを考慮した調達先選定と、金融機関との良好な関係構築に努めることで、現時点では資金調達余力を確保しております。
⑦ 借入金の財務制限条項に関するリスク
(発生頻度:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社の借入契約の一部には財務制限条項が付されており、万が一これらの条項に抵触した場合には、期限の利益を喪失し、一括返済を求められる可能性があるため、事業運営に影響を及ぼすリスクがあります。当社の経常利益は黒字を継続しており、財務制限条項に抵触する水準に対して十分な余裕のある状態にありますが、当社ではこの状態を維持しつつ有利子負債の計画的な返済を進めるとともに、金融機関との安定的な関係維持に努めることにより、当該リスクの低減を図っております。
⑧ 重大な不適合発生のリスク
(発生頻度:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社の施工不良等による設備損傷、又は据付設備が性能基準を満たさない等、重大な品質不適合が発生し、工期遅延やコスト増加の発生リスクがあります。
このため、当社では、「不適合ゼロ」に向けた取り組みとして、詳細な施工要領書を作成し、関係者全員で作業前に行う事前検討会において読み合せを行う等、工事品質の維持向上を図っております。
また、過去の不適合事例を関係者へ教育・啓発活動を行うとともに、品質保証体制を強化し、不適合発生の未然防止に取り組んでいます。
⑨ 重大な労働災害発生のリスク
(発生頻度:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
重大な労働災害(死亡災害、重篤な災害、許容被ばく線量の超過等)については、これまで当社で発生したことはありませんが、今後工事の施工中に、当社の責任により重大な労働災害が発生する可能性は否定できません。
当社は、重大災害の未然防止を図るために、中期経営計画の重点ポイントとして「絶対安全戦略」を掲げ、軽微な事象であっても原因究明と再発防止策を実施し、災害ゼロに向けて水平展開を図ることや、「放射線管理基本計画書」に基づき厳格な被ばく線量管理を実施すること等により、重大事故発生の未然防止を図っています。
また、関係者への安全教育や啓発活動を行うとともに、三現主義(現場・現物・現実を重視する是正・再発防止の基本原則)を確実に実施するため、安全管理・放射線管理の体制強化を図っています。
なお、ヒヤリハットのような軽微な事象であっても、当日作業後に一斉メールで情報共有することを実施しています。日々の作業状況の報告により、報告漏れや隠ぺいが起きない風通しの良い企業風土の醸成に努めています。
⑩ バイオマス発電所の重大災害発生リスク
(発生頻度:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
当社が事業運営に関係するバイオマス発電所の運営会社(エイブルエナジー合同会社(以下「エイブルエナジー社」という。))のバイオマス発電所は、爆発火災事故が発生している他社のサイロ式バイオマス発電所(サイロから木質燃料を自動搬送し、ボイラで連続的に燃焼させる方式)とは異なり、燃料は木質ペレットを燃料として用い、燃料倉庫から一定量のペレットをトラックで輸送し、ボイラの燃料供給装置に一定量のペレットを順次供給するバッチ処理方式の設備です。
また、燃料倉庫は細かく区切り火災が延焼しない構造であり、各ブロックには消火設備・温度センサーを設置し、中央制御操作室で常に監視している等、類似災害の発生に対しては十分な対策を講じております。
しかしながら、大量の木質ペレットを扱うバイオマス発電所であり、万が一火災事故等が発生した場合には、施設の損傷に止まらず、万一周辺地域まで被害が及んだ場合には、エイブルエナジー社とともに当社に対する信頼性の低下や多額の損害賠償請求などが発生する可能性があり、エイブルエナジー社だけでなく、当社の事業、業績及び財政状態に重大な影響が及ぶ可能性があります。
このため、エイブルエナジー社の火災保険の付保は勿論のこと、当社は、関係者への防火教育、設備巡視、計画的な点検清掃等を徹底して実施するよう指導し、爆発火災事故等の重大災害の発生防止を図っています。
⑪ 情報管理・セキュリティに関するリスク
(発生頻度:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
当社は、サイバー攻撃・システム障害・作業ミスや社内ルール違反等により、当社の事業運営に支障が生じた場合や、当社が保有する機密情報/個人情報が流出した場合には、社会的信頼が失墜し、事業運営に影響を及ぼす可能性があります。
当社は高度化・巧妙化するサイバー事案に関して、セキュリティ教育・啓発活動の実施、2重のファイヤウォールシステムによる防御対策、事業継続計画(BCP)として基幹システムの定期的なバックアップ実施など、情報管理とセキュリティ対策を徹底し、リスク低減に努めています。
⑫ 調達活動に関するリスク
(発生頻度:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社の調達活動では、工事事業における工事施工中の資機材価格・労務費の高騰等により、工事原価が増加するリスクがあります。
また、資材価格の高騰によって労務費が圧迫され、適正な労務単価の確保が困難になる場合や、取引先の財政悪化や経営破綻など、取引先(サプライヤー)信用リスクが顕在化した場合には、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
このため、当社は新規契約案件等について契約内容の事前審査を実施するとともに、受注検討会において工事原価の慎重な検討を実施しています。
また、工法改善による資材・労務力の低減や、協力工事業者・資機材供給業者と情報共有し連携強化を図ること、定期的な信用調査や信用リスクに応じた取引限度額の設定など、信用リスク管理の施策により、リスクの回避・最小化に努めております。
電力小売事業における調達活動として、現在は一般社団法人日本卸電力取引所より電力を調達しています。将来はエイブルエナジー社の発電電力を特定卸供給によって東北電力ネットワーク株式会社より調達する予定です。一般社団法人日本卸電力取引所における取引価格は、国際情勢を反映した原油、天然ガス等の資源価格の動向、季節や時間帯の電気の需要動向、太陽光発電の稼働状況、原子力発電所の稼働状況等、様々な要因によって変動します。
当社は、市場価格高騰リスク対策として市場価格連動メニューにて販売しています。また価格ヘッジ取引によるリスク軽減も今後行っていきます。現状は、同取引所の取引価格が大きく変動した場合でも、当社の業績・財政状態に影響を及ぼす可能性は小さいと考えています。但し、今後、低圧需要家や高圧需要家向けに従量制料金メニューを導入しこれを採用する需要家が増えていった場合は市場の取引価格の高騰が当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、電力小売事業における電力調達量に関しては、当社は一般送配電事業者の送電ネットワークを介して電力を供給するため、一般送配電事業者の定める託送供給約款等に基づき、需要想定と実際の需要量を、それぞれ30分毎に一致させる義務(計画値同時同量制度)を負っています。事前に計画した需給量と実際の需給量の差分は、インバランス(料金)として一般送配電事業者との間で精算されることになります。当社は、需給管理システムを用い、時間毎の需給バランスの最適化を図っておりますが、同時同量を達成できない場合において精算するインバランス料金が多額に生じる場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑬ 外注業者及び外注管理に関するリスク
(発生頻度:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社は、工事事業の外注業務において法令違反等を含む契約不適合等が判明した場合、その管理責任を問われる又は信頼性の著しい毀損が生じることにより、当社の事業運営、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このため、当社は外注先の協力企業社員を含めて当社で教育を実施するとともに、受注検討会において外注管理を徹底しております。
また、外注先による工事施工にあたっては、外注工事毎に当社社員を配置する体制により、適切な外注工事管理を行うことで、リスク低減を図っております。
⑭ 債権回収リスク
(発生頻度:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
原子力分野の工事事業においては、顧客は大企業であることから債権回収リスクは小さいと考えています。但し、再生可能エネルギー分野の工事、メンテナンス事業や電力小売事業においては、顧客が中小企業となる場合も多く、顧客の財務状況によっては債権回収不能となるリスクが存在します。契約前、及び契約後も定期的に顧客の与信管理をしっかり行うことで債権回収リスクの低減に努めて参ります。電力小売事業において債権回収不能が起こった場合は、回収に努めるだけでなく電力供給を停止することを契約に盛り込むことでリスク低減を図るようにしています。
⑮ 販売活動におけるレピュテーションリスク
(発生頻度:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
原子力分野の工事事業において、安全文化・核セキュリティ文化の取り組みが不十分な場合や、介護事業における重大不祥事が発生した場合等には、企業ブランド価値毀損や、信用失墜のリスクがあります。
このため、当社では、「人として正しいことを正しいままに貫く」という考えを経営の基本とし、関係者への教育・啓発活動を継続的に実施するとともに、「コンプライアンス行動規範」を制定し周知・啓発活動を実施してリスク低減に努めております。また、原子力分野の工事事業では顧客満足度調査によるお客様評価の把握や、健康事業において利用者様のご意見を伺う活動の実施等により、レピュテーションリスク低減を図っております。
⑯ 人材不足に関するリスク
(発生頻度:中、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社は、新しい事業分野に進出し、事業規模を拡大していくため、また、既存事業の継続・拡大を図るために高度な専門性を有する多様な人材を採用することが重要と考えています。しかし、少子化等の要因により、新卒及び中途での人材の採用が困難になった場合や、著しい人材流出の発生により、人材不足に陥る可能性があります。このような場合には、当社の将来的な事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
このため、当社では多様な人材を採用するために人事処遇制度の見直しを図るとともに、多様なチャンネルによる採用活動の展開、広報活動の充実等により企業知名度の向上に努めております。
また、教育・研修制度の充実や働きやすい環境づくり等の離職防止策の実施や協力企業の発掘等により、外注先の協力企業の労働力確保も含め、当社の動員力の強化に努めております。
今後も採用活動の強化に努め、働き方改革や育児支援を実施することで、リスクの回避・影響の最小化を図ります。
⑰ 人材育成に関するリスク
(発生頻度:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社は、成長の機会が与えられないことによる社員のモチベーション低下や、業務遂行に必要な能力・スキルが獲得出来ないことによる工事の遂行力・効率・品質の低下、生産性の低下による納期遅延等により、事業運営に支障をきたす可能性があります。
このため、当社では技術継承を図る取り組みとして、社員が自分の技量・力量を「スキルアップシート」を用いて評価・分析し、技術・知識の向上を図る取り組みを実施するとともに、研修や資格取得の機会を提供し、社員のモチベーションと生産性の向上に繋げ、リスクの回避・影響の最小化を図っております。
(3)法的規制・訴訟に関するリスクについて
① 法令違反・訴訟に関するリスク
(発生頻度:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
当社が事業活動を行うには、「建設業法」、「労働者派遣法」、「労働安全衛生法(電離放射線障害防止規則)」、「労働基準法」、「職業安定法」、「電気事業法」、「介護保険法」及び関連する各種法令による規制を受けております。
また、当社は、建設業許可等のほか、介護保険法に定める必要な届出をしております。
当社が事業活動を継続する上で特に重要な許認可は、工事事業における「一般建設業許可」であります。当社売上高に占める工事事業の割合は高く、一般建設業許可が取り消された場合には、主要な事業活動の継続が困難となるため、当社の事業運営、業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
現時点の許認可等の取得状況は,下表のとおりです。
現時点において、当該許認可等が取消しとなる事由は発生しておりません。しかしながら、将来、法令違反その他の事由により一般建設業許可をはじめとする重要な許認可等が取り消された場合、又は更新が認められなかった場合には、主要な事業活動の継続に重大な支障が生じる可能性があります。また、行政処分による営業停止や社会的信用の低下等により、当社の業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
また、現時点において、当社の業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりません。当社は、法令及び契約等の遵守に努めておりますが、法令等に対する違反の有無にかかわらず、事業活動において訴訟の提起を受ける可能性があります。重大な訴訟が提起された場合、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
さらに、電力小売事業に関連する電気事業法については、電力システムに関する詳細制度設計、制度見直しの議論が継続的に行われており、その内容によっては、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
このため、当社では、電力システム改革の検証に伴う制度設計の検討状況を注視するとともに、「コンプライアンス行動規範」を制定して関係者への教育・周知・啓発活動を継続的に実施し、リスク低減に努めております。
② 環境保護等の規制リスク
(発生頻度:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社は、再エネ事業として風力発電施設等の開発事業を行っています。当社は、開発地点の事業化にあたって、当該地域における過去の環境アセスメント実施履歴の調査や自主調査等により環境アセスメントにおける必要対処項目の事前確認を行っています。しかしながら、事前調査では想定されていない必要対処項目が発生した場合や、環境アセスメントにかかる法令又は条例の改訂が行われた場合には、事業化時期、開発規模又は開発可否等に影響を及ぼし、又は環境アセスメントに要する費用の増加する可能性があります。このような場合には、当社の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)その他のリスクについて
① 自然災害・気候変動・感染症に関するリスク
(発生頻度:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社は、国内に事業所・工場・営業所・研究開発拠点等の施設を有しています。日本は地震・津波・台風など多くの自然災害に見舞われており、今後も大規模な自然災害により、取引先(サプライチェーン)や顧客も含めて、事業活動に影響を受ける可能性があります。
さらに、気候変動に起因して、渇水・長期的な気温上昇や洪水などの自然災害が一層深刻化する可能性があります。
このような自然災害により、当社施設が直接損傷を受けた場合、事業活動が中断するだけでなく、多額の修理費の発生など多くの損失が発生する可能性があります。また、感染症の流行などにより社員が就労不能となった場合、工事施工力の低下等の混乱が生じる可能性があります。
すべての潜在的な損失に対して保険が付保されている訳ではなく、自然災害その他の事象により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクへの対応として、当社は事業継続計画(BCP)の策定による事業中断リスクへの対応力強化等を図っております。また新たな事業所等設置にあたっては、ハザードマップなど地域特性を設計・計画に反映するとともに、気象情報から事前の災害対策を実施した上で、必要に応じて損害保険を付保することにしています。
② 関連会社の業績の悪化に関するリスク
(発生頻度:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社は、関連会社に対して出資を行っております。これら関連会社の業績が事業環境の変化等により悪化した場合、当社が保有する投資の回収可能価額が帳簿価額を下回ると判断されるときは、減損損失を計上する必要が生じる可能性があります。
現時点では、関連会社は長期の売電契約や複数の燃料調達ルート等により安定した事業運営を行っており、減損が発生する蓋然性は高くないと認識しておりますが、外部環境の変動等により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当該関連会社はいずれもプロジェクトファイナンスにより資金調達を行っており、当社は追加出資や債務保証などのスポンサーサポート義務を負うものではありません。そのため、当社の損失リスクは出資金額の範囲内に限定されています。
また、当該関連会社であるエイブルエナジー社においては、燃料の安定供給保証・その為替レート・売電価格等について変動リスクがあるため、長期契約の締結等により、リスクヘッジを図っています。
当社の関連会社への出資額は、エイブルエナジー合同会社2,595百万円、合同会社佐野バイオマス発電457百万円であり、再生可能エネルギー分野における発電事業等を行っています。
③ 株式の流動性に関するリスク
(発生頻度:低、発生時期:直近1~2年、影響度:小)
当社は、2026年7月に東京証券取引所スタンダード市場への上場を果たし、自己株式の処分及び売出しによって当社株式の流動性の確保に努めておりますが、当社の新規上場時における流通株式比率は、33.5%となっております。
このため、株式市況等の要因により流通株式比率が向上しない、あるいは低下する可能性があり、これらの場合には当社株式の市場売買が停滞すること等により当社株式の需給関係に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、これらのリスク低減を図るため、状況に応じて既存大株主への一部売出しの要請、当社の事業計画に沿った成長資金の増資による調達を勘案し、流動性の向上を図ってまいります。
④ 人権問題の発生に関わるリスク
(発生頻度:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社は、人権問題(パワーハラスメント、セクシャルハラスメント、外国人労働者への差別等)が発生した場合には、人材の能力が十分発揮できないばかりでなく、当社の社会的信用が低下し、顧客からの発注停止などにより、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このため、当社は関係取引先からの情報収集や調査、関係者とのコミュニケ―ションの過程で、「コンプライアンス行動規範」等からの逸脱行為があると判断した場合には、是正に必要な措置などを講じます。
また、社内外に内部通報制度を整備して迅速な情報収集と健全な企業風土の醸成に努めております。
⑤ 内部統制に関するリスク
(発生頻度:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社は、今後さらなる事業拡大を図るため、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するとともに、内部統制の体制整備が必要不可欠と認識しています。業務の適正性及び財務報告の信頼性確保のための内部統制システムの適切な整備・運用、さらに法令・定款・社内規程等の遵守を徹底しておりますが、事業の急速な拡大により、内部統制の体制整備が追いつかない状況が生じる場合には適切な業務運営が困難となり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このため、当社は今後の事業規模拡大に応じた内部統制の体制を構築できるよう、管理部門や内部監査室の人材を強化するとともに、コーポレート・ガバナンスの重要性について教育研修を実施することにより社内の共通認識とし、内部統制の管理体制の一層の充実を図っております。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
イ 財政状態
(資産の部)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ2,577百万円増加し、12,156百万円となりました。
これは主に、現金及び預金が682百万円、契約資産が236百万円、土地が310百万円、リース資産が154百万円、建設仮勘定が680百万円、関係会社出資金が457百万円それぞれ増加したことによるものであります。
有形固定資産の増加は、beABLE研究開発センターの建設、富津市における工場新設用地の取得や、廃炉関連工事の受注拡大に対応するための特殊車両の導入等によるものであります。また、関係会社出資金の増加は、佐野バイオマス発電所の建設に向けた合同会社への出資によるものであり、いずれも将来の事業拡大を見据えた投資であります。
(負債の部)
当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べ98百万円増加し、4,580百万円となりました。
これは主に、未払法人税等が135百万円、長期借入金が1,118百万円、リース債務(固定負債)が141百万円増加した一方で、短期借入金が600百万円、未払金が623百万円減少したことによるものであります。長期借入金の増加は、主としてbeABLE研究開発センター建設に係る設備投資資金の調達によるものであります。
(純資産の部)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ2,479百万円増加し、7,575百万円となりました。
これは主に、当期純利益の計上等により繰越利益剰余金が720百万円増加したことに加え、新規上場に伴う公募による自己株式の処分等により、資本剰余金が1,334百万円増加するとともに、自己株式が406百万円減少したことによるものであります。
ロ 経営成績
当事業年度における国際情勢は、中東地域を巡る地政学的リスクの高まりを背景に、原油価格やエネルギー市場の動向が不安定に推移するなど、エネルギー供給に対する懸念が継続する状況となりました。
国内においては、政府のエネルギー政策において原子力発電の位置づけがより明確化され、安全性の確保を大前提としながら、原子力発電は電力の安定供給を支える重要なベースロード電源として活用する方針が示されております。
このように我が国を取り巻く経済・エネルギー情勢の不確実性が進む中、外需に過度に依存しない内需主導型の成長と、安定的なエネルギー供給体制の構築が、これまで以上に我が国の重要な課題となっております。
こうした中、当社の主力事業である福島第一原子力発電所の廃炉工事は、国のエネルギー政策及び復興政策の中核を成す極めて重要な取り組みとして位置づけられており、社会からも高い関心が寄せられております。政府からは、廃炉を安全・着実かつ計画的に進める方針が示されており、当社としても、この社会的意義の大きい事業を、誠実かつ確実に遂行してまいります。
また、原子力分野全体では、柏崎刈羽原子力発電所6号機等が再稼働しており、こうした環境変化は、これまで原子力発電所の各種メンテナンス工事や廃炉工事を通じて培ってきた当社の技術力、現場対応力、品質・安全管理の経験を、今後さらに幅広い原子力関連分野で活かす機会が拡大していく状況と捉えております。
一方、再生可能エネルギー分野においては、我が国における太陽光発電や風力発電の活用が引き続き進展する中で、環境や景観への配慮、地域との合意形成といった課題も顕在化しております。こうした状況を踏まえ、地域との信頼関係を基盤とし、地産地消や地域貢献を重視する当社の理念に基づいた、柔軟かつ着実な取り組みが、エネルギーの安定供給と地域社会の持続的な発展に向けて、今後一層求められております。
このような事業環境のもと、主力である工事事業においては、福島第一原子力発電所の廃炉関連工事の着実な進捗に加え、同発電所の廃炉に伴う廃棄物処理関連の大型工事を連続して受注したことにより、売上高及び収益は前年同期を上回る水準となりました。
また、福島第一原子力発電所向け廃炉関連工事以外の原子力分野においても、島根原子力発電所2号機の再稼働後初となる定期検査に係わる点検・保守工事の受注など、業績に貢献いたしました。
さらに、福島第一原子力発電所の高線量環境下における線量調査で自社開発のロボット技術を活用するなど、廃炉事業の進展に貢献いたしました。
再生可能エネルギー事業においては、風力発電関連メンテナンス業務等の拡大により売上高は前年同期を上回りました。一方で、当事業年度より開始した電力小売事業については、運営体制の整備など事業基盤の構築を進めたものの、事業立ち上げ段階で顧客数が限定的であったことから、運営費用が収益を上回り、セグメント全体の営業利益は前事業年度を下回る結果となりました。翌事業年度は、脱炭素化に向けたいわき市との連携協定のもと、特定卸供給制度を活用したバイオマス発電による電力の供給を拡大し、早期黒字化と収益拡大を図ってまいります。
その他事業においては、介護事業、料飲事業共に地域密着型のサービス展開により安定した売上を確保するとともに、地域貢献を通じた企業価値の向上に寄与いたしました。
これらの結果、当事業年度の売上高は9,908百万円(前年同期比10.3%増)、営業利益は1,009百万円(同50.4%増)となり、売上高営業利益率は10.2%(前年同期7.5%)となりました。経常利益は1,022百万円(同55.6%増)、当期純利益は735百万円(同54.6%増)となり、増収増益を達成することができました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
工事事業は、福島第一原子力発電所向け廃炉関連工事を中心に受注及び工事進捗が堅調に推移したことにより、売上高は8,619百万円(前年同期比9.8%増)、セグメント利益(営業利益)は1,601百万円(同40.0%増)で、セグメントの売上高利益率は18.6%となりました。
再生可能エネルギー事業は、風力発電関連メンテナンス業務の拡大等により売上高は998百万円(前年同期比7.3%増)となりました。一方で、将来の収益拡大に向けた電力小売の事業基盤構築費用が先行したことによりセグメント損失(営業損失)は14百万円(前年同期はセグメント営業利益1百万円)となりました。
その他事業は、健康事業における地域密着型のサービス拡充により売上高は291百万円(前年同期比45.0%増)、セグメント損失(営業損失)は96百万円(前年同期はセグメント営業損失98百万円)となりました。今後も地域への貢献と収益力の向上を通じ、企業価値の向上に努めてまいります。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は、前事業年度末に比べ682百万円増加し、1,879百万円となりました。
当事業年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は946百万円(前事業年度は305百万円の支出)となりました。これは主に税引前当期純利益1,010百万円を計上したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、2,511百万円(前事業年度は120百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出1,868百万円、関係会社出資金の払込による支出457百万円を計上したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は、2,246百万円(前事業年度は37百万円の収入)となりました。これは主に自己株式の処分による収入1,740百万円、長期借入による収入1,476百万円、短期借入金の純増減額△600百万円を計上したこと等によるものであります。
③ 受注及び売上の状況
a.生産実績
当社が営む事業の性格上、該当事項はございません。
b.受注実績
(注) 1.セグメント間取引はありません。
2.受注総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の受注額及びその割合は次のとおりであります。
なお、前事業年度における株式会社日立プラントコンストラクションの受注額は、受注総額に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
c.売上実績
(注) 1.セグメント間取引はありません。
2.売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は次のとおりであります。
なお、前事業年度における株式会社日立プラントコンストラクションの売上高は、売上高総額に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において、当社が判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債の決算数値及び偶発債務の開示並びに会計期間における収益・費用の決算数値に影響を与える見積り項目について、過去の実績や状況に応じ、合理的と考えられる様々な要因に基づいた見積りと判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。これらの財務諸表作成のための基本となる重要な事項につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績等
当社の財政状態及び経営成績は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。また、当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
ロ.経営成績に重要な影響を与える要因
当社を取り巻く経営環境は、「3 事業等のリスク」及び「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 重要な会計方針及び見積り」に記載している各要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があるものと認識しております。
ハ.資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要の主なものは、工事の施工に要する外注費等の工事原価及び販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資活動による資金需要の主なものは、beABLE研究開発センターの建設をはじめとする設備投資及び再生可能エネルギー事業における開発投資であります。
当社は、財務基盤の健全性を維持しつつ成長投資を推進することを基本方針としております。運転資金については主として営業活動により獲得した資金及び金融機関からの借入金を活用し、設備投資資金及び成長投資資金については、営業活動により獲得した資金に加え、金融機関からの借入金及び株式市場から調達した資金を活用し、充当してまいります。
ニ.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、売上高、営業利益、経常利益及び当期純利益を、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としております。
当事業年度の業績は、売上高9,908百万円、営業利益1,009百万円、経常利益1,022百万円、当期純利益735百万円となりました。
売上高は、主力事業である工事事業が牽引し、特に廃炉関連工事が順調に推移したことで増収となりました。営業利益は、新規性や開発要素を含む案件の増加に伴い売上原価が前事業年度よりも増加したものの、増収効果に加え、販売費及び一般管理費を前事業年度並みの水準に抑えられたことにより大幅な増益となりました。また、当期純利益は過去最高益となりました。
ホ.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントごとの経営成績につきましては、4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 ロ経営成績に記載のとおりであります。 財政状態及び経営成績の状況に関する当社の認識ならびに分析・検討の内容は、以下のとおりであります。
(工事事業)
工事事業におきましては、福島第一原子力発電所の廃炉作業において、廃棄物処理関連工事などが順調に推移したことに加え、福島第一原子力発電所以外の原子力関連工事の受注拡大が進んでおります。今後も、廃棄物対策、汚染水対策及び燃料デブリ取出しに向けた準備工事など、廃炉作業の各分野において継続的な工事需要が見込まれるものと認識しております。
今後も引き続き、安全、品質の確保を第一として当社がこれまで培ってきた高線量環境下での施工管理力やロボット技術等の強みを活かし、安定的な受注の確保と収益基盤の拡充に取り組みます。
(再生可能エネルギー事業)
再生可能エネルギー事業におきましては、福島いわきバイオマス発電所及び風力発電設備におけるオペレーション&メンテナンス工事を通じて、安定的な収益基盤を確立しております。また、電力小売事業については当事業年度に事業基盤が構築されたので、いわき市との連携協定のもと、特定卸供給制度を活用したバイオマス発電による電力供給の拡大を進めてまいります。
今後は、再生可能エネルギーの導入拡大を背景として、オペレーション&メンテナンス業務の需要増加が見込まれるとともに、電力小売事業を含めた事業領域の拡大により、中長期的な成長が期待される事業分野であると認識しております。
(その他事業)
その他事業におきましては、リハビリ特化型デイサービス「元氣ジム」や居宅介護支援事業所「エイブルケアプラン」に加え、2025年6月より訪問看護事業所「ビーエイブル訪問看護ステーション」を開設しております。多角的なサービスの展開により顧客数を着実に増加させており、地域貢献を通じた企業価値の向上にも寄与しております。
今後は、高齢化の進展に伴う介護・看護ニーズの増加を背景として、地域に寄り添うサービスの拡充と質の向上を図ることで、さらなる地域貢献と事業成長が期待される分野であると認識しております。
5 【重要な契約等】
(財務上の特約が付された金銭消費貸借契約)
財務上の特約が付された金銭消費貸借契約を締結しております。契約の概要は以下のとおりであります。
※1.担保の内容については「注記事項(貸借対照表関係)※4 担保資産及び担保付債務」に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
※2.各金銭消費貸借契約に付された財務制限条項の特約要件は下記のとおりであります。
要件1.各年度の決算期末日の貸借対照表における純資産の部の金額を、直前の決算期末日における貸借対照表の純資産の部の金額の75%以上に維持すること。
要件2.各年度の決算期末日の貸借対照表における純資産の部の金額についてプラスの値を維持すること。
要件3.各年度の決算期における損益計算書に示される経常損益を2期連続して損失としないこと。
6 【研究開発活動】
当社は、福島第一原子力発電所の廃炉、地域復興及びカーボンニュートラルの実現に向け、研究開発活動を推進しております。2027年7月期に竣工し運用を開始するbeABLE研究開発センターを中核拠点として、遠隔操作技術、ロボット・自動化技術、波力発電をはじめとする再生可能エネルギー技術の研究開発に加え、風力発電やバイオマス発電等の新たな事業機会の創出及び事業化に向けた取り組みを推進しております。同センターは、ロボット開発及び再生可能エネルギー分野の研究開発拠点として、地域課題の解決と新たな技術創出を担う施設として活用してまいります。
主な研究開発の内容は以下のとおりです。なお、当事業年度における当社の研究開発費の総額は178,599千円となります。
(1)遠隔操作関連技術
福島第一原子力発電所の廃炉作業における安全性向上と被ばく低減を目的として、協働同期ロボットを活用した瓦礫分別技術、高線量環境下における映像確認・放射線量測定や自動運転などの遠隔操作技術の開発を進めております。
(2)ロボット・自動化技術
建設、メンテナンス、廃炉、及びインフラ分野における生産性向上に資する自動化技術として6軸ロボットの高度化、自動ブラスト・自動塗装技術の開発に加え、フィジカルAIの活用に向けたロボット制御技術及び画像認識システムの構築を進めております。
(3)再生可能エネルギー技術(波力発電)
地域資源を活用した再生可能エネルギーの普及を目指し、波力発電システムの開発を進めております。2026年7月期に海上実証試験を実施し、水槽実験結果と併せて基本的な発電性能や技術課題を抽出しました。今後は中型規模の海上実証試験、実用規模での実証試験を経て、早期の実用化を目指しております。
beABLE研究開発センターを中核拠点として、廃炉作業の高度化、産業分野における自動化の推進及び再生可能エネルギー技術の実用化を図るとともに、地域課題の解決と持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当事業年度の設備投資については、生産設備の増強、研究開発機能の充実・強化などを目的とした設備投資を継続的に実施しております。なお、有形固定資産の他、無形固定資産への投資を含めて記載しております。
当事業年度において実施した設備投資等の総額は1,477,850千円であり、セグメントごとの設備投資について示すと、次のとおりであります。
(1) 工事事業
当事業年度の主な設備投資は、工事の合理化及び老朽化設備の更新を中心とする総額577,057千円の投資を実施しました。
なお、重要な設備の除却又は売却はありません。
(2) 再生可能エネルギー事業
当事業年度の主な設備投資は、老朽化設備の更新を中心とする総額18,009千円の投資を実施しました。
なお、重要な設備の除却又は売却はありません。
(3) その他事業
当事業年度の主な設備投資は、売上及びサービスの拡大を目的とした新規事務所開設を中心とする総額19,906千円の投資を実施しました。
なお、重要な設備の除却又は売却はありません。
(4) 全社共通
当事業年度の主な設備投資は、提出会社において、研究開発施設建設を中心とする総額862,878千円の投資を実施しました。
なお、重要な設備の除却又は売却はありません。
2 【主要な設備の状況】
(注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。
2.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品、ソフトウエア、特許権、建設仮勘定、ソフトウエア仮勘定であります。
3.賃借している土地の面積は[ ]で外書きしております。
4.従業員数の( )は、臨時従業員数を外書きしております。
3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等
(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.完成後の増加能力については、計数的把握が困難であるため記載を省略しております。
(2) 重要な設備の除却等
経常的な設備の更新のための除却等を除き、重要な設備の除却等の計画はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(注)1.2026年7月29日をもって、当社株式は東京証券取引所スタンダード市場に上場しております。
2.提出日現在の発行数には、2026年10月1日からこの有価証券報告書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は、含まれておりません。
3.2026年8月31日を払込期日とする第三者割当による募集株式の発行により、普通株式の発行済株式の総数は491,600株増加しております。
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストック・オプション制度の内容】
a.第3回及び第4回新株予約権
※ 当事業年度の末日(2026年7月31日)における内容を記載しております。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2026年9月30日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。
(注) 1.新株予約権1個につき目的となる株式数は、100株である。
なお、当社が株式分割(株式無償割当を含む。)又は株式併合を行う場合、次の算式により目的となる株式の数を調整するものとする。ただし、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の目的となる株式の数について行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てる。
また、当社が吸収合併、新設合併、吸収分割、新設分割、株式交付、株式交換もしくは株式移転を行う場合又はその他やむを得ない事由が生じた場合には、本新株予約権の目的となる株式の数は、合理的な範囲で調整されるものとする。
2.当社が株式分割(株式無償割当を含む。)又は株式併合を行う場合、次の算式により行使価額を調整し、1円未満の端数は切り上げる。
また、当社が時価を下回る払込金額で募集株式の発行又は自己株式の処分を行う場合(本新株予約権の行使に基づく株式の発行・処分を除く)は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げる。
上記算式において「既発行株式数」とは、当社の発行済株式総数から当社が保有する自己株式数を控除した数とし、自己株式の処分を行う場合には「新規発行」を「自己株式の処分」、「1株当たり払込金額」を「1株当たり処分金額」と読み替えるものとする。
さらに、上記のほか、当社が吸収合併、新設合併、吸収分割、新設分割、株式交付、株式交換もしくは株式移転を行う場合又はその他やむを得ない事由が生じた場合には、行使価額は、合理的な範囲で調整されるものとする。
3.新株予約権の行使の条件は、以下のとおりです。
第3回新株予約権
① 新株予約権の割当を受けた者(以下「新株予約権者」という。)は、権利行使時においても、当社又は当社子会社の取締役、監査役、執行役員、従業員の地位を有していなければならない。ただし、新株予約権者が任期満了により退任又は定年退職した場合、あるいは取締役会が正当な理由があると認めた場合はこの限りではない。
② 新株予約権者が死亡した場合、その相続人による新株予約権の権利行使は認めないものとする。ただし、取締役会が認めた場合は、この限りではない。
③ 新株予約権の行使は、当社普通株式に係る株式がいずれかの金融商品取引所に上場することを条件とする。
④ 本新株予約権の行使によって、当社の発行済株式総数が当該時点における授権株式数を超過することとなるときは、当該本新株予約権の行使を行うことはできない。
⑤ 各本新株予約権1個未満の行使を行うことはできない。
第4回新株予約権
① 新株予約権の割当を受けた者(以下「新株予約権者」という。)は、権利行使時においても、当社又は当社子会社の取締役、監査役、執行役員、従業員、顧問、社外協力者その他これに準ずる地位を有していなければならない。ただし、新株予約権者が任期満了により退任又は定年退職した場合、あるいは取締役会が正当な理由があると認めた場合はこの限りではない。
② 新株予約権者が死亡した場合、その相続人による新株予約権の権利行使は認めないものとする。ただし、取締役会が認めた場合は、この限りではない。
③ 新株予約権の行使は、当社普通株式に係る株式がいずれかの金融商品取引所に上場することを条件とする。
④ 本新株予約権の行使によって、当社の発行済株式総数が当該時点における授権株式数を超過することとなるときは、当該本新株予約権の行使を行うことはできない。
⑤ 各本新株予約権1個未満の行使を行うことはできない。
4.当社が組織再編行為を実施する際の新株予約権の取扱い
当社が合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して以下「組織再編行為」という。)をする場合において、組織再編行為の効力発生日において残存する本新株予約権(以下「残存新株予約権」という。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとする。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を新たに発行するものとする。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限るものとする。
① 交付する再編対象会社の新株予約権の数
組織再編行為の効力発生の時点において新株予約権者が保有する残存新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。
② 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。
③ 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件等を勘案のうえ、前記(注)1に準じて決定する。
④ 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、組織再編行為の条件等を勘案のうえ、前記(注)2で定められた行使価額を調整して得られる再編後払込金額に上記③に従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。
⑤ 新株予約権を行使することができる期間
前記に定める新株予約権を行使できる期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、前記に定める新株予約権を行使することができる期間の満了日までとする。
⑥ 新株予約権の行使の条件
前記(注)3に準じて決定する。
⑦ 増加する資本金及び資本準備金に関する事項
本新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとする。本新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本準備金の額は、上記の資本金等増加限度額から上記に定める増加する資本金の額を減じた額とする。
⑧ 譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の承認を要するものとする。
⑨ 新株予約権の取得事由
後記(注)5に準じて決定する。
5.会社が新株予約権を取得することが出来る事由及び取得の条件
(イ)新株予約権者が権利行使をする前に、当社が消滅会社となる合併契約承認の議案又は当社が完全子会社となる株式交換契約承認もしくは株式移転計画承認の議案につき株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要の場合は、当社取締役会決議がなされた場合)は、当社は、取締役会が別途定める日に、無償で本新株予約権を取得することができる。
(ロ)新株予約権者が権利行使をする前に、本新株予約権の行使の条件の規定に該当しなくなった場合、及び新株予約権者が保有する本新株予約権を放棄した場合には、当社は、取締役会の決議により別途定める日において本新株予約権の全部又は一部を無償で取得することができ、一部を取得する場合は、取締役会の決議により取得する本新株予約権を決定するものとする。
6.2026年2月16日開催の取締役会決議により、2026年3月4日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行っております。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数」、「新株予約権の行使時の払込金額」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」が調整されております。
7.退職による権利の喪失により、本書提出の前月末現在における付与対象の区分及び人数は、当社取締役8名、当社監査役3名、当社従業員142名となっております。
b.第5回及び第6回新株予約権
※ 当事業年度の末日(2026年7月31日)における内容を記載しております。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2026年9月30日)にかけて変更された事項はありません。
(注) 1.新株予約権1個につき目的となる株式数は、提出日現在は100株である。
なお、当社が株式分割(株式無償割当を含む。)又は株式併合を行う場合、次の算式により目的となる株式の数を調整するものとする。ただし、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の目的となる株式の数について行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てる。
また、当社が吸収合併、新設合併、吸収分割、新設分割、株式交付、株式交換もしくは株式移転を行う場合又はその他やむを得ない事由が生じた場合には、本新株予約権の目的となる株式の数は、合理的な範囲で調整されるものとする。
2.当社が株式分割(株式無償割当を含む。)又は株式併合を行う場合、次の算式により行使価額を調整し、1円未満の端数は切り上げる。
また、当社が時価を下回る払込金額で募集株式の発行又は自己株式の処分を行う場合(本新株予約権の行使に基づく株式の発行・処分を除く)は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げる。
上記算式において「既発行株式数」とは、当社の発行済株式総数から当社が保有する自己株式数を控除した数とし、自己株式の処分を行う場合には「新規発行」を「自己株式の処分」、「1株当たり払込金額」を「1株当たり処分金額」と読み替えるものとする。
さらに、上記のほか、当社が吸収合併、新設合併、吸収分割、新設分割、株式交付、株式交換もしくは株式移転を行う場合又はその他やむを得ない事由が生じた場合には、行使価額は、合理的な範囲で調整されるものとする。
3.新株予約権の行使の条件は、以下のとおりです。
第5回新株予約権
① 新株予約権の割当を受けた者(以下「新株予約権者」という。)は、権利行使時においても、当社又は当社子会社の取締役、監査役、執行役員、従業員の地位を有していなければならない。ただし、新株予約権者が任期満了により退任又は定年退職した場合、あるいは取締役会が正当な理由があると認めた場合はこの限りではない。
② 新株予約権者が死亡した場合、その相続人による新株予約権の権利行使は認めないものとする。ただし、取締役会が認めた場合は、この限りではない。
③ 新株予約権の行使は、当社普通株式に係る株式がいずれかの金融商品取引所に上場することを条件とする。
④ 本新株予約権の行使によって、当社の発行済株式総数が当該時点における授権株式数を超過することとなるときは、当該本新株予約権の行使を行うことはできない。
⑤ 各本新株予約権1個未満の行使を行うことはできない。
第6回新株予約権
① 新株予約権の割当を受けた者(以下「新株予約権者」という。)は、権利行使時においても、当社又は当社子会社の取締役、監査役、執行役員、従業員、顧問、社外協力者その他これに準ずる地位を有していなければならない。ただし、新株予約権者が任期満了により退任又は定年退職した場合、あるいは取締役会が正当な理由があると認めた場合はこの限りではない。
② 新株予約権者が死亡した場合、その相続人による新株予約権の権利行使は認めないものとする。ただし、取締役会が認めた場合は、この限りではない。
③ 新株予約権の行使は、当社普通株式に係る株式がいずれかの金融商品取引所に上場することを条件とする。
④ 本新株予約権の行使によって、当社の発行済株式総数が当該時点における授権株式数を超過することとなるときは、当該本新株予約権の行使を行うことはできない。
⑤ 各本新株予約権1個未満の行使を行うことはできない。
4.当社が組織再編行為を実施する際の新株予約権の取扱い
当社が合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して以下「組織再編行為」という。)をする場合において、組織再編行為の効力発生日において残存する本新株予約権(以下「残存新株予約権」という。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとする。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を新たに発行するものとする。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限るものとする。
① 交付する再編対象会社の新株予約権の数
組織再編行為の効力発生の時点において新株予約権者が保有する残存新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。
② 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。
③ 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件等を勘案のうえ、前記(注)1に準じて決定する。
④ 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、組織再編行為の条件等を勘案のうえ、前記(注)2で定められた行使価額を調整して得られる再編後払込金額に上記③に従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。
⑤ 新株予約権を行使することができる期間
前記に定める新株予約権を行使できる期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、前記に定める新株予約権を行使することができる期間の満了日までとする。
⑥ 新株予約権の行使の条件
前記(注)3に準じて決定する。
⑦ 増加する資本金及び資本準備金に関する事項
本新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとする。本新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本準備金の額は、上記の資本金等増加限度額から上記に定める増加する資本金の額を減じた額とする。
⑧ 譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の承認を要するものとする。
⑨ 新株予約権の取得事由
後記(注)5に準じて決定する。
5.会社が新株予約権を取得することが出来る事由及び取得の条件
(イ)新株予約権者が権利行使をする前に、当社が消滅会社となる合併契約承認の議案又は当社が完全子会社となる株式交換契約承認もしくは株式移転計画承認の議案につき株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要の場合は、当社取締役会決議がなされた場合)は、当社は、取締役会が別途定める日に、無償で本新株予約権を取得することができる。
(ロ)新株予約権者が権利行使をする前に、本新株予約権の行使の条件の規定に該当しなくなった場合、及び新株予約権者が保有する本新株予約権を放棄した場合には、当社は、取締役会の決議により別途定める日において本新株予約権の全部又は一部を無償で取得することができ、一部を取得する場合は、取締役会の決議により取得する本新株予約権を決定するものとする。
6.2026年2月16日開催の取締役会決議により、2026年3月4日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行っております。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数」、「新株予約権の行使時の払込金額」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」が調整されております。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注)1.2026年2月16日開催の臨時取締役会決議により、2026年3月4日付で普通株式1株につき5株の株式分割を行っております。
2.決算日後、2026年8月31日を払込期日とする有償第三者割当増資(オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資)による新株式491,600株(割当価格644円、資本組入額322円)発行により、資本金及び資本準備金はそれぞれ158百万円増加しております。
(5) 【所有者別状況】
(注)1.自己株式300,000株は、「個人その他」に3,000単元を含めて記載しております。
2.当社従業員持株会が所有する当社株式330,000株は、「個人その他」に3,300単元を含めて記載しております。
(6) 【大株主の状況】
2026年7月31日現在
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
② 【自己株式等】
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
該当事項はありません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注)2026年2月16日開催の取締役会決議に基づき、2026年3月4日付で普通株式1株につき5株の株式分割を行っており、「株式数」は当該株式分割後の数値を記載しております。
3 【配当政策】
当社は、株主への還元を第一として、配当原資確保のための収益力を強化し、継続的かつ安定的な配当を行なうことを基本方針としておりますが、内部留保資金を今後の事業展開への備えと再生可能エネルギー関連の開発費用として投入していくことで収益力強化につなげて参ります。
当社の剰余金の配当は、期末配当の年1回を基本的な方針としておりますが、会社法第454条第5項に規定する中間配当(基準日1月31日)を取締役会の決議によって行うことができる旨を定款において、定めております。剰余金の配当を行う場合、配当の決定機関は取締役会であり、毎年7月31日を基準日とした期末配当、毎年1月31日を基準日とした中間配当のほか、基準日を定めて剰余金の配当をすることができる旨を定款において、定めております。
また、1株当たり配当金は20円を下限とする方針であります。
当事業年度の配当につきましては、上記方針に基づき当社普通株式1株につき、20円の配当を実施することといたしました。当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、社是である「利他」に基づき、倫理観を持ち人格を高めることにより、人類・社会の進歩発展に貢献することが、結果として当社の企業価値を高め、株主の皆様や役職員をはじめ、取引先、地域社会など全てのステークホルダーの期待に沿うものと考えております。そのためには法令遵守に徹するとともに、経営品質ならびに経営の透明性・効率性の維持・向上に努めつつ、そうした企業行動を全てのステークホルダーに積極的かつ適時適切に開示して参ります。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は会社法上の機関として取締役会及び監査役会を設置しております。業務執行にかかる権限・責任を取締役会に集中させる一方で、取締役会から独立した監査役及び監査役会が取締役会の業務執行状況に対する監査機能を担うことで、適切な経営の意思決定と業務執行の実現ならびに組織的な牽制体制の有効性が図られると考えていることから、当該体制を採用しております。
なお、当社は、2023年10月26日開催の第33回定時株主総会において、監査役設置会社から監査役会設置会社へ移行いたしました。これは、監査役会による取締役会の監督機能をより一層強化することでコーポレート・ガバナンス体制の更なる充実を図り、経営の健全性と透明性を高めることを目的としたものであります。
当社のコーポレート・ガバナンス体制図は以下のとおりであります。

イ. 取締役会
取締役会は、代表取締役1名と取締役6名の計7名(うち社外取締役3名)で構成され、代表取締役社長 佐藤順英を議長として、経営上の重要事項に関する意思決定と業務執行の監査・監督を行っております。なお取締役会は原則として月1回開催するほか、必要に応じて臨時に開催し、ここには全ての監査役が出席し、取締役の業務執行状況を監視できる体制となっております。
・月次決算
・資金繰り状況
・受注、売上、利益、生産状況
構成員は以下のとおりであります。
議長:代表取締役社長 佐藤 順英
構成員:鈴内 浩二、渡辺 靖、神谷 均、長谷川 淳治(社外取締役)、栗林 利紗(社外取締役)、伊藤 綾乃(社外取締役)
ロ. 監査役会
監査役会は、監査役3名(うち社外監査役3名)で構成されており、原則として、毎月1回の監査役会を開催し、監査計画の策定及び監査実施結果の報告等を行っております。さらに、必要に応じて臨時監査役会を開催しております。また、内部監査室及び会計監査人と会議を開催することにより、監査に必要な情報の共有化を図っております。なお構成員等の状況は以下のとおりであります。
議長:常勤監査役 赤津 澄之(社外監査役)
構成員:椎名 真司(社外監査役)、安松 綾菜(社外監査役)
ハ. 経営会議
当社は、常勤取締役、常勤監査役、執行役員にて構成される経営会議を設置しております。経営会議は、毎月1回の定例開催の他、必要に応じて臨時に開催し、取締役会の委嘱事項及びその他経営上の課題に関し、審議又は決定を行っております。本会議では、業務執行を担当する執行役員又は役職者が業務執行の状況を適時に報告して参加者が審議することにより、業務執行の実情に即した迅速かつ的確な意思決定を確保しております。
ニ. 内部監査室
当社は、代表取締役社長直轄の部署として内部監査室を設置し、内部監査担当2名が業務の有効性及び効率性を担保すること等を目的として、内部監査計画に基づいて内部監査を実施しております。内部監査室は、当社グループ全部門を対象に監査を行い、結果について代表取締役社長及び監査役に報告するとともに、被監査部門へフィードバックを行い是正を求め、業務の適正性の確保に努めております。また、重要な指摘事項がある場合には、内部監査規程に基づき監査役会の承認を得て是正指示を行い、その改善状況について報告を受け、必要に応じてフォローアップ監査を実施しております。さらに、内部監査室は、常勤監査役及び会計監査人と随時意見交換を行い、三様監査の連携強化を図るとともに、監査役及び会計監査人による監査の実効性に寄与しております。
ホ. リスク・コンプライアンス委員会
当社は、コンプライアンス活動及びリスク管理活動に必要な情報の共有を図るため、リスク・コンプライアンス委員会を設置しております。当委員会は、代表取締役社長を議長として取締役(社外取締役を含む)、監査役(社外監査役を含む)にて構成され、原則として四半期に1回開催することで、経営活動におけるリスクの適切な管理及び法令遵守等に関する重要事項の報告・協議・意思決定を行い、経営活動における課題の改善及び管理機能の向上を図っております。なお、当委員会において重要性が高いと判断したリスク事項については随時取締役会に報告され、審議に供されることとなっております。
ヘ. 指名・報酬諮問委員会
当社は、取締役の指名・報酬等に係る取締役会の機能に対し、独立社外取締役の関与を高めることにより、手続きの公正性・透明性・客観性を強化し、コーポレート・ガバナンスの充実を図ることを目的とし、報酬等の決定及び選任等の決定の必要に応じて随時開催いたします。なお、当委員会の構成員等の状況は以下のとおりであります。
委員長:長谷川 淳治(社外取締役)
委員:栗林 利紗(社外取締役)、伊藤 綾乃(社外取締役)、佐藤 順英、鈴内 浩二
③ 企業統治に関するその他の事項
イ. 内部統制システムの整備状況
当社は、経営ならびに業務の適正性を確保するための体制整備の基本方針として、取締役会において以下のとおり「内部統制システム構築の基本方針」を定めており、現在その基本方針に基づいて内部統制システムの運用を行っております。
1 取締役会の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
(会社法施行規則第100条第1項第1号)
取締役会、経営会議等の議事録、並びに稟議書、報告書その他取締役の職務執行に係る重要な書類については、「文書管理規程」及び「情報セキュリティ管理規程」に基づき適切に保存及び管理する。
2 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
(会社法施行規則第100条第1項第2号)
(1) 当社のリスク管理体制を整備するために、「リスク管理規程」を定める。
(2) 代表取締役社長を委員長とする「リスク・コンプライアンス委員会」を設置し、全社的なリスクの把握及びその評価、ならびに対応策の策定を行い、監査役会、内部監査室ならびに外部の専門家とも連携のうえ、全社各部門におけるリスクマネジメントの適正化を図る。
(3) 自然災害や事故発生等の重大な経営リスクとなる緊急事態が発生した場合には、上記委員会に加えて、代表取締役社長を委員長とする「緊急事態対策委員会」を設置し、損害の拡大を防止しこれを最小限に止める体制を整える。
(4) 内部監査室が、リスク管理体制の構築・運用状況について、内部監査を実施する。
3 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(会社法施行規則第100条第1項第3号)
(1) 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するために、取締役会を毎月1回開催するほか、必要に応じて適宜臨時に開催する。
(2) 業務執行の効率的実施を補完強化する体制として、経営会議、営業会議を定期的に開催し、都度、会社の重要課題について、意見・情報交換を行う。
(3) 経営の健全性と効率性を高めるために「執行役員制度」を導入し、各執行役員の責任範囲を明確にする。
(4) 当社の営業目標値を年度目標として策定し、それに基づく業績管理を行い、毎月1回開催される「全社採算会議」において、達成状況の報告、課題共有、評価等を行う。
4 取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(会社法362条第4項第6号及び会社法施行規則第100条第1項第4号)
(1) コンプライアンス体制の基礎として、「コンプライアンス行動規範」を定める。
(2) 代表取締役社長を委員長とする「リスク・コンプライアンス委員会」を設置し、企業理念・法令遵守の考え方を社内に徹底するとともに、コンプライアンス経営の維持、向上、推進を支援する。
(3) 内部監査室が、業務監査の一環として、コンプライアンス体制の構築・運用状況について、内部監査を実施する。
(4) 法令上疑義のある行為その他のコンプライアンスに関する社内通報体制として、「内部通報規程」を定め、内部通報制度を整備する。
(5) 反社会的勢力に対して毅然とした対応をするため「反社会的勢力対応規程」を定め、不当な圧力や金銭の要求に対し断固たる態度で対応する。
5 当社及びその子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
(会社法施行規則第100条第1項第5号)
(1) 経営管理については、「関係会社管理規程」を定め、子会社の「職務決裁基準」を尊重するとともに重要事項の決定に関しては当社への承認・報告を求める。
(2) 関係会社は、「関係会社管理規程」に従い、経営状況、経営計画、重大なクレーム、その他の業務上重要な事項について、当社に都度報告する。
(3) 関係会社における業務の適正を確保するため、関係会社にも適用する行動指針として「コンプライアンス行動規範」を定める。
(4) 内部監査室は当社の「内部監査規程」に準じて関係会社を監査する。
6 監査役の職務を補助すべき使用人に関する体制と当該使用人の取締役からの独立性に関する事項並びに監査役の当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
(会社法施行規則第100条第3項第1号、第2号及び第3号)
(1) 当社の規模等を勘案し、原則、総務部の使用人が監査役職務を補助する監査役スタッフを兼務する。ただし、監査役会から専任のスタッフを求められた場合は、監査役会の意向を尊重し検討する。
(2) 監査役スタッフが監査役の補助職務を担う場合は、取締役等からの独立性を確保するとともに、監査役の指揮命令に従わなければならない。監査役スタッフの任命、人事異動等については監査役と事前に協議する。
7 取締役及び使用人が監査役に報告をするための体制その他の監査役への報告に関する体制等
(会社法施行規則第100条第3項第4号、第5号、第6号及び第7号)
(1) 当社の取締役及び使用人、並びに関係会社の取締役、監査役及び使用人又はこれらの者から報告を受けた者は、当社及び関係会社の業務又は業績に影響を与える重要な事項について、監査役に都度報告する。前記に関わらず、監査役はいつでも必要に応じて、当社の取締役及び使用人並びに関係会社の取締役、監査役及び使用人に対して報告を求めることができる。
(2) 当社は、前項の監査役への報告を行った者に対し、当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを行うことを禁止し、その旨を当社及び関係会社の取締役、監査役及び使用人に周知徹底する。
(3) 監査役は取締役の執行状況を把握するため取締役会、経営会議等の重要な社内会議に出席する。
(4) 監査役は、稟議書その他業務執行に関する重要な文書を閲覧し、取締役又は使用人に対してその説明を求めることができる。
(5) 監査役は、内部監査室や会計監査人との定期的な連絡会を設け、実効性のある監査活動を行う。
(6) 監査役(会)は、代表取締役社長と定期的な会合を持ち、会社が対処すべき課題等について意見交換をする。
(7) 監査役の職務執行について生じる費用又は債務は、請求のあった後、速やかに処理する。
(8) 監査役の職務執行のための環境整備に努める。
ロ. 責任限定契約の内容の概要
当社と社外取締役及び監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令が定める額としております。
ハ. 取締役の定数
当社の取締役は、8名以内とする旨を定款において、定めております。
ニ. 取締役の選任の決議条件
取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、及び選任決議は、累積投票によらない旨を定款において、定めております。
ホ. 株主総会決議事項のうち取締役会で決議できる事項
・自己株式の取得
当社は、経済情勢の変化に対応して財務政策等の経営諸施策を機動的に遂行することを可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己株式を取得することができる旨を定款において、定めております。
・剰余金の配当
当社は、機動的な配当政策及び資本政策を実施することを可能とするため、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に特段の定めがある場合を除き、取締役会の決議によって定めることができる旨を定款において、定めております。
・取締役との責任免除
当社は、職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにするため、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨を定款において、定めております。
④ 取締役会の活動状況
当事業年度において当社は取締役会を月1回又は必要に応じて臨時取締役会を開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
取締役会における具体的な検討内容として、月次決算状況の確認や予算と実績の差異分析、年度事業計画や中期経営計画の策定、組織変更及び人事異動に関する事項、新規事業計画等について審議し意思決定を行っております。
(注)1.緒方 浩之、神谷 均は、2025年10月24日開催の第35回定時株主総会において取締役に就任しておりますので、就任後に開催された取締役会の出席状況を記載しております。
2.根本 義和、岡井 勇、土田 俊昭、緒方 浩之は2026年10月29日開催の第36回定時株主総会終結の時をもって取締役を退任しております。
⑤ 指名・報酬諮問委員会の活動状況
当事業年度において当社は指名・報酬諮問委員会を7回開催しており、当事業年度における委員の出席状況については次のとおりであります。
指名・報酬諮問委員会における具体的な検討内容として、取締役及び執行役員の選解任、取締役報酬の基本方針、取締役報酬の内容決定等について審議しております。
(注)1.伊藤 綾乃は、2025年10月24日開催の取締役会において委員に就任しておりますので、就任後に開催された指名・報酬諮問委員会の出席状況を記載しております。
2.椎名 真司は、2025年10月24日開催の取締役会において委員を退任しておりますので、在任期間中に開催された指名・報酬諮問委員会の出席状況を記載しております。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
男性7名 女性3名(役員のうち女性の比率30.0%)
(注) 1.取締役 長谷川 淳治、取締役 栗林 利紗、取締役 伊藤 綾乃は、社外取締役であります。
2.監査役 赤津 澄之、監査役 椎名 真司、監査役 安松 綾菜は、社外監査役であります。
3.取締役の任期は、就任の時から1年以内に終了する事業年度のうち、最終のものに関する定時株主総会終結の時までであります。
4.監査役の任期は、就任の時から4年以内に終了する事業年度のうち、最終のものに関する定時株主総会終結の時までであります。
5.代表取締役社長 佐藤 順英の所有株式数には、同氏が代表取締役を兼務する同氏の資産管理会社エイブル興産株式会社の所有株式数を含めております。
6.根本 義和、岡井 勇、土田 俊昭、緒方 浩之は2026年10月29日開催の第36回定時株主総会の終結の時をもって、取締役を退任しております。
7.執行役員制度について
当社は、取締役会の意思決定機能と監督機能の強化及び業務執行の効率化を図るため執行役員制度を導入しております。なお、2026年10月30日以降、より現場に近い意思決定を促進し、事業環境の変化に迅速かつ柔軟に対応できる経営体制を構築するため、従来の雇用型執行役員制度に加え、委任型執行役員制度を導入いたしました。
有価証券報告書提出日(2026年10月30日)現在の執行役員は以下の15名であり、そのうち4名(※)は委任型執行役員となっております。
2026年11月1日以降、当社の執行役員は以下の7名で、全員が委任型執行役員となる予定であります。
(注)及川 和彦、佐藤 剛、佐藤 雅俊、中林 泰三、木田 純一、市場 裕介、石田 久喜及び大塚 太郎は、執行役員を退任し、2026年11月1日以降、各所属部門の運営を担う理事として業務にあたる予定となっております。
② 社外役員の状況
当社の社外取締役は長谷川 淳治氏、栗林 利紗氏、伊藤 綾乃氏の3名であります。
長谷川淳治氏は、豊富な経営管理の経験を有することから、当社の業務執行を監督するのに適切な人材と判断し選任しております。当社と同氏との間には人的関係、資本的関係、取引関係その他の特別な利害関係はありません。
栗林利紗氏は、公認会計士として豊富な経験及び企業会計、税務に関する高度な専門知識を有していることから、当社の業務執行を監督するのに適切な人材と判断し選任しております。株式会社Rizzeの代表取締役であります。なお、当社と同氏及び株式会社Rizzeとの間には人的関係、資本的関係、取引関係その他の特別な利害関係はありません。
伊藤 綾乃氏は、弁護士の資格を有しており企業法務に関する相当程度の知見を有していることから、専門的な知識・経験等を当社の経営に独立した立場から反映していただくことを期待し、社外取締役として選任しております。伊藤法律事務所の代表であります。なお、当社と同氏及び伊藤法律事務所との間には人的関係、資本的関係、取引関係その他の特別な利害関係はありません。
当社の社外監査役は赤津 澄之氏、椎名 真司氏、安松 綾菜氏の3名であります。
赤津 澄之氏は、日立原町電子工業株式会社(現ミネベアパワーデバイス株式会社)の取締役でありました。豊富な知見から会社経営に関する経営の監視や適切な助言を期待できることから、社外監査役として選任しております。当社と同氏及びミネベアパワーデバイス株式会社との間に取引関係はありません。なお、当社と同氏との間には人的関係、資本的関係、取引関係その他の特別な利害関係はありません。
椎名 真司氏は、株式会社東京エネシスの取締役監査等委員でありました。豊富な知見から会社経営に関する経営の監視や適切な助言を期待できることから、社外監査役として選任しております。当社と同氏との間には人的関係、資本的関係、取引関係その他の特別な利害関係はありません。
安松 綾菜氏は、公認会計士の資格を有しており財務及び会計に関する相当程度の知見を有していることから、専門的な知識・経験等を当社の監査に独立した立場から反映していただくことを期待し、社外監査役として選任しております。tokumo会計事務所の代表であります。なお、当社と同氏及びtokumo会計事務所との間には人的関係、資本的関係、取引関係その他の特別な利害関係はありません。
当社においては、社外取締役又は社外監査役を選任するにあたり、独立性に関する基準又は方針として明確に定めたものはありませんが、東京証券取引所の定める独立役員の独立性に関する判断基準を踏まえて、独立性を確保しつつ職務を適切に遂行できる人物を社外役員として選任しております。
③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
常勤監査役は、会計監査人及び内部監査担当者と随時連絡を取り合うことにより情報を共有し、会計監査及び内部監査にも適宜同席・同行するなどの連携を取っております。非常勤の社外監査役は、毎月の監査役会において、常勤監査役から内部監査担当者及び会計監査人との連携状況についての報告を受け、必要に応じて管理部門との連携により経営情報を入手しております。また、社外取締役を含む取締役は監査役と適宜会合を持ち意思疎通を図っていくこととしております。
(3) 【監査の状況】
① 監査役監査の状況
当社は監査役会設置会社であり、常勤監査役1名、非常勤監査役2名の合計3名で監査役会を構成しています。監査役会は、監査計画及び監査方針に基づき、独立的な立場から、取締役の職務が法令や定款に適合しているか、取締役会などの重要会議における意思決定が適法かつ妥当であるかについて監査しています。
常勤監査役である赤津澄之氏は、日立原町電子工業株式会社(現 ミネベアパワーデバイス株式会社)において、工場長、取締役兼事業部長及び内部監査業務を歴任しており、製造現場の業務運営、企業経営及び内部統制・監査に関する知見を有しております。これらの経験を活かし、常勤監査役として日常的な監査及び経営上の重要事項の検証を担っております。監査役である椎名真司氏は、株式会社東京エネシスにおいて執行役員総務部長、監査役及び取締役監査等委員を歴任しており、総務・管理部門、企業経営及び監査実務に関する豊富な経験と知見を有しております。また、監査役である安松綾菜氏は、公認会計士の資格を有しており、あずさ監査法人での業務経験から、企業の会計業務に精通しております。当社は、これら各監査役の多様な経験及び専門性を監査役会における審議並びに取締役の職務執行の監査に活かすことにより、監査機能の実効性向上を図っております。
また、内部統制システムの有効性、事業報告及び計算書類の適法性及び適正性、会計監査人の選任や監査の相当性についても確認し、必要に応じて改善提案を行っています。さらに、競合取引や利益相反取引が法令に従って行われているかも監視しています。
常勤監査役は日常的な監査を通じて、財務状況や業務運営を監査しています。また、取締役会や経営会議などの重要会議に出席して議論や意思決定を直接確認しています。加えて、議事録や稟議書、重要な契約書を閲覧し、取締役の業務遂行が法令及び定款に適合しているかを監視しています。さらに、代表取締役社長との意見交換や取締役や執行役員からの業務報告の受領に加え、内部監査室及び会計監査人から定期的に監査に関する報告を受け、四半期に1回目安で三様監査会議を開催し、積極的に情報交換を行うなど、相互の連携を図っています。また、各事業所への往査や業務部門へのインタビューを通じ、経営リスクの低減やコーポレート・ガバナンスの向上に寄与しています。
これらの監査活動の結果は監査役会に報告され、最終的に監査報告として取りまとめられ、企業の透明性と適法性の維持に努めております。
当事業年度において当社は監査役会を月1回、又は必要に応じて臨時監査役会を開催しており、個々の監査役の出席状況については次のとおりであります。
② 内部監査の状況
当社における内部監査は、代表取締役社長直属の独立した部署である内部監査室を担当部署として、2名を配置しており、内部監査規程に基づき、関係会社を含めた全部署を対象として内部監査を毎期実施し、業務運営の適正性を確保しています。内部監査では、社内の各業務が社内規程及び社内ルールに基づいて適正に運営されているかを厳正に監査し、経営の健全化及び効率化に資するとともに、内部統制の強化を図っております。
内部監査室は、監査結果については定期的(年1回以上)代表取締役社長及び監査役に報告するとともに、その報告書写しを被監査事業所の本部長並びに被監査部署の本部長あてに送付しています。また、内部監査の実効性を確保するため、監査結果については監査役及び監査役会に対して直接報告を行う体制としているほか、適宜、取締役会においても内部監査報告を実施しております。経営上の重要課題や緊急性の高い事項が確認された場合には、内部監査規程に基づき、監査役会の承認を得たうえで是正指示を行い、その内容及び対応状況については、代表取締役社長に報告するとともに、必要に応じて取締役会及び監査役会へも直接報告を行う体制としております。
加えて、被監査部門による改善報告を受け、内部監査室にて内容確認のうえ、必要に応じてフォローアップ監査を実施し、改善状況を継続的に確認しております。
さらに、監査役及び会計監査人と随時意見交換を行い、四半期に1回三様監査会議を開催し、堅確な内部監査体制の構築と実施を図るとともに、監査役及び会計監査人による監査の実効性に寄与しています。加えて、内部監査の実効性を確保するための取組みとして、内部監査室では監査計画の策定にあたり、リスクベースのアプローチを行っており、特にリスクの高い業務や部門に重点を置いて監査を実施しています。また、監査後にはフォローアップ監査を行い、指摘事項の是正状況を確認し、未解決の問題がないかを追跡しています。これにより、監査状況、監査結果及び重要な問題点等が代表取締役社長や監査役会に適切に伝達され、必要に応じて迅速かつ適切な対策が検討・実施される体制を確立しています。
③ 会計監査の状況
a 監査法人の名称
栄監査法人
b 継続監査期間
2024年7月期以降の3年間
c 業務を執行した公認会計士
指定社員 業務執行社員 公認会計士 横井 陽子
指定社員 業務執行社員 公認会計士 比佐 進一郎
d 監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者の構成は、公認会計士4名、その他1名であります。
e 監査法人の選定方針と理由
当社は、会計監査人の選定に関しては、会計監査人の品質管理体制、独立性、及び専門性等を総合的に勘案し問題がないことを確認する方針としており、当該基準を満たし高品質な監査を維持しつつ効率的な監査業務の運用が期待できることから、栄監査法人を会計監査人として選定しております。
f 監査役及び監査役会による監査法人の評価
当社の監査役及び監査役会は、公益社団法人日本監査役協会が発行する「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」に基づいて、監査法人に対して評価を行っております。
その結果、栄監査法人による監査が適切であると判断し、決定しております。
④ 監査報酬の内容等
a 監査公認会計士等に対する報酬の内容
(前事業年度)
当社における非監査業務は、該当事項はありません。
(当事業年度)
当社が監査公認会計士等に対して報酬を支払っている非監査業務の内容は、有価証券届出書の提出に伴うコンフォートレター作成業務であります。
b 監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬(aを除く)
該当事項はありません。
c その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
d 監査報酬の決定方針
監査日程、当社の規模及び業務の特性等を総合的に勘案し、監査法人から提示を受けた監査報酬見積額をもとに当社と監査法人の両者協議の上、監査役会の同意を得て決定しております。
e 監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、日本監査役協会が公表する「会計監査人との連携に関する実務指針」を踏まえ、過年度の監査計画における監査項目別、階層別監査時間の実績及び報酬額の推移並びに会計監査人の職務遂行状況を確認し、最近事業年度の監査計画及び報酬額の妥当性を検討した結果、会計監査人の報酬等について会社法第399条第1項の同意を行っております。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
当社は役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針を定めており、その内容は、株主総会で決議された報酬等の枠内で、会社業績と本人の職務遂行状況等を総合的に勘案することとしております。
当社の取締役及び監査役の報酬等に関して、2025年10月24日開催の第35回定時株主総会において、取締役は年額200百万円以内(決議日時点の取締役の員数は11名)、監査役は年額25百万円以内(決議日時点の監査役の員数は3名)と決議しております。なお、取締役の報酬については、2026年10月29日開催の第36回定時株主総会において、取締役の減員に伴い、年額150百万円以内(うち社外取締役は年額30百万円以内、決議日時点の取締役の員数は7名)に改定することを決議しております。
当社の取締役(社外取締役を除く)の報酬は、企業価値の持続的な向上を図ることを念頭に置き、個々の取締役の報酬の決定に際しては各職責を踏まえた適正な水準とすることを基本方針として、具体的には職責に応じた固定報酬と、業績動向を踏まえた役員賞与の金銭報酬、ならびに中長期的なインセンティブを企図した非金銭報酬として、不定期に発行するストック・オプションにより構成されております。当事業年度においては、取締役に対してストック・オプションを付与しております。
固定報酬、業績連動報酬である役員賞与及び非金銭報酬であるストック・オプションの支給割合については、各取締役の職責、業績への貢献度、当社の業績動向及び企業価値の持続的な向上に資するインセンティブとしての有効性等を総合的に勘案して決定することとしております。なお、業績連動報酬と業績連動報酬以外の報酬等の具体的な支給割合については、あらかじめ固定的な割合を定めず、各取締役の職責等を踏まえて決定することとしております。
役員賞与については、当事業年度末時点の業績を明確に反映するため、業績動向、年度予算の達成状況及び個人別の業績評価を勘案して決定することとしております。当社は、業績連動報酬等として取締役(社外取締役を除く。)に対して役員賞与を支給しており、その指標は経常利益率としております。当該指標は、収益性及び経営成果を適切に反映することから採用しており、経常利益率10%以上を目標としております。なお、賞与原資は、経常利益率10%を超えて計上した利益の5%を上限として算定しております。
また、2024年10月24日開催の取締役会決議により、指名・報酬諮問委員会を設置しました。取締役の個人別の報酬等の内容の原案は、独立社外取締役を主要な構成員とする指名・報酬諮問委員会に諮問して答申を得たのち、取締役会において当該答申を踏まえて審議・決定しております。なお、個人別の報酬額については、取締役会決議に基づき代表取締役がその具体的内容について委任を受けることができるものとし、代表取締役は、指名・報酬諮問委員会の答申、及び取締役会における審議内容を最大限尊重したうえで、受任した権限の範囲においてこれを行使するものとしております。
なお、当事業年度に係る個人別の報酬等は、2025年10月24日開催の取締役会において、第35回株主総会の決議により承認を得た取締役の報酬等の枠内で、代表取締役社長 佐藤 順英に決定を委任することを決議しております。個人別の報酬等の額の決定を代表取締役に一任した理由は、当社全体の業績等を勘案しつつ、各取締役個人の評価を行うには代表取締役が適していると判断したためであります。また、当社取締役会は、取締役の個人別の報酬等について、当該報酬等の内容の決定方法及び決定された報酬等の内容が、取締役会で決議された決定方針と整合していることを確認しております。監査役の報酬は、監査役会で個別報酬額を審議の上決定しております。
② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
③ 役員ごとの報酬等の総額等
報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載しておりません。
④ 使用人兼務役員の使用人給与のうち、重要なもの
該当事項はありません。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする投資を純投資目的である投資株式とし、それ以外を純投資目的以外の目的である投資株式としております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式について、当該株式が、取引先との関係強化を目的として、当社グループ全体の企業価値向上に資することを条件に保有しております。
保有中の銘柄に関しては、取締役会・経営会議等に対する定期的な報告を行っております。また、当該銘柄について保有する意義又は合理性が認められなくなったときは、速やかに売却交渉を開始いたします。
なお、「保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式」に係る議決権行使については、議案の内容について個別に精査し、投資先の経営方針、経営戦略、経営計画及び社会情勢等を勘案して妥当性を検討した上で行使することを基本としております。
b 銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
該当事項はありません。
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
該当事項はありません。
c 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
みなし保有株式
該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
5 【従業員の状況等】
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
当社は、「人的資本の強化、ならびに多様性の確保」をサステナビリティ経営の推進における重要なテーマの一つとして位置付け、各種取り組みを進めております。なお、将来に関する当該事項は、本書提出日現在において当社が入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づくものであり、実際の結果は、経営環境、社会情勢、法令・政策その他の不確実な要因により、当該記載と異なる可能性があります。
当社では、社員一人ひとりが当社の成長を支える重要な存在であるとの認識のもと、「人を大切にする企業」を目指し、多様な人材が仕事と家庭を両立しながら、最大限の能力を発揮できる職場環境及び企業風土の醸成に取り組んでおります。
また、多様性の強みを活かした組織風土の醸成は、当社社是及び経営理念の実現に資するものと考えており、性別、国籍、新卒・中途採用等を問わず、多様な個性、経験、能力及び価値観を有する人材の中核人材への登用を進めております。
人的多様性の確保に関する人材育成方針及び社内環境整備方針、ならびに具体的な指標や目標は定めておりませんが、多様な人材がその能力を十分に発揮できる職場環境等の整備は、当社の中長期的な企業価値の向上に資するものと認識しております。今後は多様性の内容にかかる具体的な目標設定や、進捗状況の開示等について検討してまいります。
当社における従業員の給与その他の給付の額及び内容の決定に関する方針につきましては、市場水準や職責、企業業績及び個人の成果・貢献度等を総合的に勘案しつつ、適正な給与水準の確保に努め、公正で納得感のある評価・処遇を行っております。賞与につきましては会社全体の業績及び個人の実績等を勘案して決定しております。
当社は、中期経営計画において「事業基盤の強靭化」及び「再生可能エネルギー事業の拡大」を重点施策として位置付けております。これらの経営戦略を実現するため、人材の確保及び育成を重要な経営課題と認識し、人財投資を中心とした経営基盤の強化に取り組んでおります。具体的には、工事計画、施工管理、安全・品質管理、再生可能エネルギー事業運営及び研究開発を担う人材の採用・育成に注力するとともに、資格取得支援や階層別教育を通じて専門性の向上を図っております。なお、当社の経営戦略の詳細については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(2) 【従業員の状況】
(1) 提出会社の状況
(注) 1.従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者、契約社員を含む就業人員数であります。
2.従業員数欄の〔外書〕は、臨時従業員の最近1年間の平均人員であります
3.臨時従業員には、季節工、パートタイマー及び嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いております。
4.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
5.全社(共通)は、総務及び経理等の管理部門及び研究開発部門の従業員であります。
(2) 労働組合の状況
労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(3) 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。
3.当社では役割・能力に基づく等級制度及び評価制度を導入しており、同一の役割・職務・等級における男女間の賃金差はありません。全労働者における男女の賃金差異は、技術系職種に男性が多い一方で事務系職種に女性が多いなど職種構成の違いに加え、女性は若年層が多く、男性は50代~60代を中心とした年配層が多いことによる勤続年数や等級分布の差によるものです。今後は女性管理職比率の向上やキャリア形成支援に取り組み、構造的な賃金差異の縮小を図ってまいります。
第5 【経理の状況】
1 財務諸表の作成方法について
当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、事業年度(2025年8月1日から2026年7月31日まで)の財務諸表について、栄監査法人の監査を受けております。
3 連結財務諸表について
「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第5条第2項により、当社では、子会社の資産、売上高、損益、利益剰余金及びキャッシュ・フローその他の項目からみて、当企業集団の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する合理的な判断を誤らせない程度に重要性が乏しいものとして、連結財務諸表は作成しておりません。なお、資産基準、売上高基準、利益基準及び利益剰余金基準による割合を示すと次のとおりであります。
①資産基準 0.0%
②売上高基準 0.0%
③利益基準 △0.9%
④利益剰余金基準 △0.2%
※会社間項目の消去後の数値により算出しております。
4 財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組について
当社は、財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組を行っております。具体的には会計基準等の内容を適切に把握し、会計基準等の変更について的確に対応することができる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入するとともに、財務・会計専門情報誌の定期購読及び専門的な情報を有する各種団体が行うセミナー等に参加しております。
1 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
【売上原価明細書】
(1)完成工事原価報告書
(注)1.当社の原価計算は、個別原価計算であります。
※2.経費のうちには工事損失引当金繰入額が、前事業年度△43,935千円、当事業年度△3,629千円それぞれ含まれております。
(2)その他の売上原価報告書
(注)当社の原価計算は、個別原価計算であります。
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2024年8月1日 至 2025年7月31日)
当事業年度(自 2025年8月1日 至 2026年7月31日)
④ 【キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(重要な会計方針)
1 有価証券の評価基準及び評価方法
(1) 関係会社株式、関係会社出資金
移動平均法による原価法
(2) その他の有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
決算日の市場価格等に基づく時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
2 棚卸資産の評価基準及び評価方法
(1) 未成工事支出金
個別法による原価法(収益性の低下による簿価切り下げの方法)
(2) 原材料・貯蔵品
先入先出法又は個別法による原価法(収益性の低下による簿価切り下げの方法)
3 固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定率法を採用しております。ただし、1998年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備は除く)並びに2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物については、定額法を採用しております。
なお、主な耐用年数は次のとおりであります。
建物 15~50年
建物附属設備 8~15年
構築物 10~15年
機械及び装置 6~17年
車両運搬具 4~5年
工具、器具及び備品 3~15年
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
なお、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法を採用しております。
(3) リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
(4) 長期前払費用
定額法を採用しております。
4 引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
(2) 賞与引当金
従業員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額に基づき当事業年度に見合う分を計上しております。
(3) 役員賞与引当金
役員に対して支給する賞与の支出に充てるため、当事業年度末における業績を勘案した支給見込額に基づき計上しております。
(4) 工事損失引当金
受注工事の損失に備えるため、未引渡工事のうち当事業年度末で損失の可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積もることのできる工事について、翌事業年度以降に発生が見込まれる金額を計上しております。
5 収益及び費用の計上基準
(1) 工事事業
主に発電所関連プラント設備の設置及び解体工事等を行っており、長期の工事契約を締結しております。当該契約については、工事の施行進捗により履行義務が一定の期間にわたり充足されると判断し、履行義務の充足に係る進捗度を基にして収益を認識しております。進捗度は工事の総原価見積額に対する事業年度末までの発生原価の割合に基づき算定しております。
また、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができないが、当該履行義務を充足する際に発生する費用を回収することが見込まれる場合は、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができる時まで、原価回収基準により収益を算出しております。
なお、工期がごく短い契約については、顧客との引き渡し検収が完了した一時点で収益を認識しております。
(2) 再生可能エネルギー事業
主に発電所関連プラント設備の運営管理業務と発電所燃料の揚荷業務の支援業務を行っております。運営管理業務は、契約期間にわたり発電設備に対して点検業務を提供する義務を負っており、点検業務の進捗により履行義務が一定の期間にわたり充足されると判断し、履行義務の充足に係る進捗度を基に収益を認識しております。進捗度は点検業務の総原価見積額に対する事業年度末までの発生原価の割合に基づき算定しております。
発電所燃料の揚荷業務の支援業務は、作業完了ごとに履行義務が充足されると判断し収益を認識しております。
6 キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期的な投資からなっております。
(重要な会計上の見積り)
前事業年度(自 2024年8月1日 至 2025年7月31日)
約束した財又はサービスを顧客に移転する履行義務を充足するにつれて一定の期間にわたり収益を認識する方法(以下、いわゆる「工事進行基準」という。)による完成工事高
(1)当事業年度の財務諸表に計上した金額
工事進行基準による完成工事高 3,056,794千円
(*)当事業年度に完成した工事に係る完成工事高及び原価回収基準により認識した完成工事高は除いております。
(2)会計上の見積りの内容に関する情報
①当事業年度の財務諸表に計上した金額の算出方法
工事進行基準による完成工事高は、工事ごとに工事収益総額、工事原価総額及び当事業年度末における工事進捗度を見積り、工事収益総額に工事進捗度を乗じて算出しております。
②当事業年度の財務諸表に計上した金額の算出に用いた主要な仮定
工事収益総額及び工事原価総額の見積りについては、工事着工段階において実行予算を編成し、適時・適切に工事の状況に応じて見直しを行っております。また事業年度末の工事進捗度を見積る方法として、原価比例法を採用しております。
③翌事業年度の財務諸表に与える影響
工事は個別性が強く、工事の進行途上において当初は想定していなかった状況の変化や、工事契約の変更が行われる場合があります。そのため、工事収益総額、工事原価総額及び工事進捗度の見積りには不確実性を伴うため、仮定した個別の工事ごとの諸条件と異なる事象が発生した場合には、完成工事高の金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当事業年度(自 2025年8月1日 至 2026年7月31日)
約束した財又はサービスを顧客に移転する履行義務を充足するにつれて一定の期間にわたり収益を認識する方法(以下、いわゆる「工事進行基準」という。)による完成工事高
(1)当事業年度の財務諸表に計上した金額
工事進行基準による完成工事高 2,758,451千円
(*)当事業年度に完成した工事に係る完成工事高及び原価回収基準により認識した完成工事高は除いております。
(2)会計上の見積りの内容に関する情報
①当事業年度の財務諸表に計上した金額の算出方法
工事進行基準による完成工事高は、工事ごとに工事収益総額、工事原価総額及び当事業年度末における工事進捗度を見積り、工事収益総額に工事進捗度を乗じて算出しております。
②当事業年度の財務諸表に計上した金額の算出に用いた主要な仮定
工事収益総額及び工事原価総額の見積りについては、工事着工段階において実行予算を編成し、適時・適切に工事の状況に応じて見直しを行っております。また事業年度末の工事進捗度を見積る方法として、原価比例法を採用しております。
③翌事業年度の財務諸表に与える影響
工事は個別性が強く、工事の進行途上において当初は想定していなかった状況の変化や、工事契約の変更が行われる場合があります。そのため、工事収益総額、工事原価総額及び工事進捗度の見積りには不確実性を伴うため、仮定した個別の工事ごとの諸条件と異なる事象が発生した場合には、完成工事高の金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(会計方針の変更)
該当事項はありません。
(未適用の会計基準等)
(リースに関する会計基準等)
・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号 2024年9月13日)
・「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日)等
(1) 概要
国際的な会計基準と同様に、借手のすべてのリースについて資産・負債を計上する等の取扱いを定めるものであります。
(2) 適用予定日
2028年7月期の期首から適用予定であります。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
「リースに関する会計基準」等の適用による財務諸表に与える影響額については、現時点で評価中であります。
(後発事象に関する会計基準等)
・「後発事象に関する会計基準」(企業会計基準第41号 2026年1月9日 企業会計基準委員会)
・「後発事象に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第35号 2026年1月9日 企業会計基準委員会)等
(1) 概要
「後発事象に関する会計基準」等は、後発事象の定義、会計処理及び開示等を取り扱う包括的な会計基準を設定することを優先的な課題とし、日本公認会計士協会 監査・保証基準委員会 監査基準報告書560実務指針第1号「後発事象に関する監査上の取扱い」で示されている会計に関する内容を原則として踏襲して企業会計基準委員会に移管することを基本的な方針として、表現の見直し及び後発事象の評価期間の整理を行うとともに、財務諸表の公表の承認に関する注記を新たに求める等、後発事象に関する会計処理及び開示について定めたものであります。
(2) 適用予定日
2028年7月期の期首から適用予定であります。
(表示方法の変更)
該当事項はありません。
(会計上の見積りの変更)
該当事項はありません。
(追加情報)
該当事項はありません。
(貸借対照表関係)
※1 棚卸資産及び工事損失引当金の表示
損失が見込まれる工事契約に係る棚卸資産は、これに対応する工事損失引当金を相殺表示しております。
相殺表示した棚卸資産に対応する工事損失引当金の額
※2 有形固定資産の減価償却累計額
※3 関係会社に対する資産及び負債
区分掲記されたもの以外で各科目に含まれているものは、次のとおりであります。
※4 担保資産及び担保付債務
担保に供している資産及び担保付債務は次のとおりであります。
※5 当座貸越契約及びコミットメントライン契約
当社は、運転資金の効率的な調達を行うため複数の取引銀行と当座貸越契約、コミットメントライン契約を締結しています。これらの契約に基づく当事業年度末における借入未実行残高はそれぞれ次のとおりであります。
※6 財務制限条項
前事業年度(自 2024年8月1日 至 2025年7月31日)
長期借入金のうち1,168,800千円(1年内返済予定の長期借入金を含む)には、以下の財務制限条項が付されております。
(1)純資産維持
① 長期借入金(2014年3月契約分 308,800千円)
各年度の決算期末日の貸借対照表における純資産の部の金額を負の値としないこと。
② 長期借入金(2021年12月契約分 860,000千円)
各年度の決算期末日の貸借対照表における純資産の部の金額を、直前の決算期末日における純資産の部の金額の75%以上に維持すること。
(2)利益維持
各年度の決算期における損益計算書に示される経常損益を2期連続して損失としないこと。
当事業年度(自 2025年8月1日 至 2026年7月31日)
長期借入金のうち2,305,200千円(1年内返済予定の長期借入金を含む)には、以下の財務制限条項が付されております。
(1)純資産維持
① 長期借入金(2014年3月契約分 235,200千円)
各年度の決算期末日の貸借対照表における純資産の部の金額を負の値としないこと。
② 長期借入金(2021年12月契約分 724,000千円)
各年度の決算期末日の貸借対照表における純資産の部の金額を、直前の決算期末日における純資産の部の金額の75%以上に維持すること。
③ 長期借入金(2025年3月契約分 1,346,000千円)
各年度の決算期末日の貸借対照表における純資産の部の金額を負の値としないこと。
(2)利益維持
各年度の決算期における損益計算書に示される経常損益を2期連続して損失としないこと。
(損益計算書関係)
※1 顧客との契約から生じる収益
売上高については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載しておりません。顧客との契約から生じる収益の金額は、財務諸表「注記事項 (収益認識関係) 1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載しております。
※2 関係会社との取引に係るものは、次のとおりであります。
※3 売上原価に含まれる工事損失引当金繰入額(△は戻入額)は、次のとおりであります。
※4 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額並びにおおよその割合は、次のとおりであります。
※5 一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費の総額は、次のとおりであります。
※6 固定資産売却益の内容は、次のとおりであります。
※7 固定資産除売却損の内容は、次のとおりであります。
(株主資本等変動計算書関係)
前事業年度(自 2024年8月1日 至 2025年7月31日)
1 発行済株式に関する事項
2 自己株式に関する事項
3 新株予約権等に関する事項
4 配当に関する事項
(1) 配当金支払額
該当事項はありません。
(2) 基準日が当事業年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌事業年度となるもの
該当事項はありません。
当事業年度(自 2025年8月1日 至 2026年7月31日)
1 発行済株式に関する事項
(注)1.2026年3月4日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行ったため、株式数が8,140,000株増加しております。
2 自己株式に関する事項
(注)1.2026年3月4日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行ったため、自己株式総数が2,302,000株増加しております。
2.第三者割当による自己株式の処分により14,500株減少(株式分割前)、新規上場に伴う公募による自己株式の処分により2,577,500株減少(株式分割後)しております。
3 新株予約権等に関する事項
4 配当に関する事項
(1) 配当金支払額
該当事項はありません。
(2) 基準日が当事業年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌事業年度となるもの
(キャッシュ・フロー計算書関係)
※ 現金及び現金同等物の期末残高と貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係は、次のとおりであります。
(リース取引関係)
1.ファイナンス・リース取引
(借主側)
重要性が乏しいため、記載を省略しております。
2.オペレーティング・リース取引
(借主側)
重要性が乏しいため、記載を省略しております。
(金融商品関係)
1 金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社は資金運用については短期的な預金等に限定し、資金調達については、銀行等金融機関からの借入によっております。また、投機的なデリバティブは行わない方針であります。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク並びにリスク管理体制
営業債権である完成工事未収入金については、顧客の信用リスクに晒されておりますが、与信管理規程に沿ってリスク低減を図っております。
投資有価証券は主として上場株式であり、市場価格の変動リスク及び発行体の信用リスクに晒されておりますが、四半期ごとに時価の把握を行いリスク低減を図っております。
関係会社出資金は、関連会社に対する出資金であり、その回収可能性について同社の事業リスクに晒されておりますが、同社の事業計画について、予算実績比較分析を適時に行い、差異の原因とそれを踏まえた行動計画の合理性を検討し、財務状況を総合的に判断したうえで、回収可能性を検討しております。
営業債務である工事未払金は、そのほとんどが1ヶ月以内の支払期日であります。
借入金は、主に運転資金及び設備投資資金を目的としたものであり、金利の変動リスクに晒されております。なお、一部の長期借入金の金利変動リスクに対して、金利スワップ取引を実施しております。
資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払を実行できなくなるリスク)については、経理・財務本部経理・財務部において、適時に資金繰り計画を作成・更新するとともに、手元流動性を維持すること等により管理しております。
(3) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することもあります。
(4) 信用リスクの集中
当事業年度の貸借対照表日現在における営業債権のうち35%が特定の大口顧客に対するものであります。
2 金融商品の時価等に関する事項
貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりであります。
前事業年度(2025年7月31日)
(*1) 「現金及び預金」、「完成工事未収入金」、「工事未払金」、「短期借入金」については主に短期間で決済されるため、時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しております。
(*2) 市場価格のない株式等及び出資金は、上記表には含まれておりません。当該金融商品の貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
(*3) 長期借入金については、1年内返済予定分を含めて表示しています。
(*4) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で示しております。
当事業年度(2026年7月31日)
(*1) 「現金及び預金」、「完成工事未収入金」、「工事未払金」、「短期借入金」については主に短期間で決済されるため、時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しております。
(*2) 市場価格のない株式等及び出資金は、上記表には含まれておりません。当該金融商品の貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
(*3) 長期借入金については、1年内返済予定分を含めて表示しています。
(*4) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で示しております。
(注1) 金銭債権の決算日後の償還予定額
前事業年度(2025年7月31日)
当事業年度(2026年7月31日)
(注2) 借入金の決算日後の返済予定額
前事業年度(2025年7月31日)
当事業年度(2026年7月31日)
3 金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1) 時価で貸借対照表に計上している金融商品
前事業年度(2025年7月31日)
当事業年度(2026年7月31日)
(2) 時価で貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前事業年度(2025年7月31日)
当事業年度(2026年7月31日)
(注) 時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
投資有価証券
上場株式は相場価格を用いて評価しております。上場株式は活発な市場で取引されているため、その時価をレベル1の時価に分類しております。
デリバティブ取引
取引先金融機関から提示された価格等に基づき算定しており、レベル2の時価に分類しております。
長期借入金
元利金の合計額を同様の新規借入を行った場合に想定される利率で割り引いて算定しており、その時価をレベル2の時価に分類しております。
(有価証券関係)
1 関係会社株式
関係会社株式(貸借対照表計上額 前事業年度 41,000千円、当事業年度 41,000千円)及び関係会社出資金(貸借対照表計上額 前事業年度 2,595,150千円、当事業年度 3,052,367千円)は、市場価格のない株式等であるため、時価を記載しておりません。
2 その他有価証券
前事業年度(2025年7月31日)
(注)1.非上場株式(貸借対照表計上額3,000千円)及び出資金(貸借対照表計上額30,700千円)については、市場価格のない株式等であるため、上表の「その他有価証券」には含めておりません。
2.表中の「取得原価」は減損処理後の帳簿価額であります。
当事業年度(2026年7月31日)
(注)1.非上場株式(貸借対照表計上額3,000千円)及び出資金(貸借対照表計上額30,746千円)については、市場価格のない株式等であるため、上表の「その他有価証券」には含めておりません。
2.表中の「取得原価」は減損処理後の帳簿価額であります。
(デリバティブ取引関係)
1 ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
金利関連
前事業年度(2025年7月31日)
(注) 時価の算定方法 取引先金融機関から提示された価格等に基づき算定しております。
当事業年度(2026年7月31日)
(注) 時価の算定方法 取引先金融機関から提示された価格等に基づき算定しております。
2 ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
該当事項はありません。
(退職給付関係)
1.採用している退職給付制度の概要
当社は、従業員の退職給付に充てるため、確定拠出制度を採用しております。
2.確定拠出制度
当社の確定拠出制度への要拠出額は、前事業年度33,330千円、当事業年度36,742千円であります。
(ストック・オプション等関係)
1.ストック・オプション及び自社株式オプションにかかる費用計上額及び科目名
該当事項はありません。
2.ストック・オプション及び自社株式オプションの内容、規模及びその変動状況
(1) ストック・オプション及び自社株式オプションの内容
(注)1.付与対象者の区分については、割当日現在の区分を記載しております。
2.株式数に換算して記載しております。2026年2月16日開催の取締役会決議に基づき、2026年3月4日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行っております。上記「ストック・オプション及び自社株式オプションの数」は当該株式分割後の数を記載しております。
3.権利確定条件は次のとおりです。
(1)新株予約権の割当を受けた者(以下「新株予約権者」という。)は、権利行使時においても、当社又は当社子会社の取締役、監査役、執行役員、従業員の地位を有していなければならない。ただし、新株予約権者が任期満了により退任又は定年退職した場合、あるいは取締役会が正当な理由があると認めた場合はこの限りではない。
(2)新株予約権者が死亡した場合、その相続人による新株予約権の権利行使は認めないものとする。ただし、取締役会が認めた場合は、この限りではない。
(3)新株予約権の行使は、当社普通株式に係る株式がいずれかの金融商品取引所に上場することを条件とする。
4.権利確定条件は次のとおりです。
(1)新株予約権の割当を受けた者(以下「新株予約権者」という。)は、権利行使時においても、当社又は当社子会社の取締役、監査役、執行役員、従業員、顧問、社外協力者その他これに準ずる地位を有していなければならない。ただし、新株予約権者が任期満了により退任又は定年退職した場合、あるいは取締役会が正当な理由があると認めた場合はこの限りではない。
(2)新株予約権者が死亡した場合、その相続人による新株予約権の権利行使は認めないものとする。ただし、取締役会が認めた場合は、この限りではない。
(3)新株予約権の行使は、当社普通株式に係る株式がいずれかの金融商品取引所に上場することを条件とする。
(2) ストック・オプション及び自社株式オプションの規模及びその変動状況
① ストック・オプション及び自社株式オプションの数
当事業年度(2026年7月期)において存在したストック・オプション及び自社株式オプションを対象とし、ストック・オプション及び自社株式オプションの数については、株式数に換算して記載しております。
② 単価情報
(注)2026年2月16日開催の取締役会決議に基づき、2026年3月4日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行っております。上記「ストック・オプション及び自社株式オプションの数」及び「単価情報」は当該株式分割後の数及び価格を記載しております。
3.ストック・オプション及び自社株式オプションの公正な評価単価の見積方法
ストック・オプション及び自社株式オプションの付与日時点において、当社は未公開企業であるため、ストック・オプション及び自社株式オプションの公正な評価単価は本源的価値の見積りによっております。なお、単位当たりの本源的価値を算定する基礎となる自社の株式価値の評価は、DCF法により算定した価格を基礎として決定しております。
4.ストック・オプション及び自社株式オプションの権利確定数の見積方法
基本的には、将来の失効数の合理的な見積りは困難であるため、実績の失効数のみ反映させる方法を採用しております。
5.ストック・オプション及び自社株式オプションの単位当たりの本源的価値により算定を行う場合の当事業年度末における本源的価値の合計額及び当事業年度において権利行使されたストック・オプション及び自社株式オプションの権利行使日における本源的価値の合計額
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
(注)法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正
当社は、2026年7月29日付で東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場いたしました。この上場に伴い実施する第三者割当増資による新株式の発行により、当社の資本金が増加し、外形標準課税適用法人となる見込みです。
これに伴い、2026年8月1日以降開始する事業年度における税効果会計の適用に当たり使用する法定実効税率は、従来の34.6%から30.8%に変更となります。
この税率変更により、当事業年度末における繰延税金資産の金額は8,866千円減少し、法人税等調整額は9,817千円増加しております。
(資産除去債務関係)
前事業年度(2025年7月31日)
資産除去債務のうち貸借対照表に計上しているもの
(1) 当該資産除去債務の概要
主として建物・土地等の原状回復義務や太陽光発電設備撤去費用等であります。
(2) 当該資産除去債務の金額の算定方法
使用見込期間を取得から5~30年と見積り、割引率は△0.15%~2.44%を使用して資産除去債務の金額を計算しております。
(3) 当該資産除去債務の総額の増減
当事業年度(2026年7月31日)
資産除去債務のうち貸借対照表に計上しているもの
(1) 当該資産除去債務の概要
主として建物・土地等の原状回復義務や太陽光発電設備撤去費用等であります。
(2) 当該資産除去債務の金額の算定方法
使用見込期間を取得から15~30年と見積り、割引率は0.00%~3.93%を使用して資産除去債務の金額を計算しております。
(3) 当該資産除去債務の総額の増減
(収益認識関係)
1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報
前事業年度(自 2024年8月1日 至 2025年7月31日)
当事業年度(自 2025年8月1日 至 2026年7月31日)
2.顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
「注記事項(重要な会計方針)5.収益及び費用の計上基準」に記載のとおりであります。
3.顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当事業年度末において存在する顧客との契約から翌事業年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報
(1) 契約残高及び契約負債の残高等
顧客との契約から生じた債権、契約資産及び契約負債の内訳は以下のとおりであります。
契約資産は、主に、顧客との工事契約について期末日時点で履行義務を充足しているが未請求となっている対価に対する当社の権利に関するものであります。契約資産は、対価に対する権利が無条件になった時点で顧客との契約から生じた債権に振り替えられます。当該対価は、個々の契約に定められた支払条件に従って請求し、受領しております。契約資産は、主に、収益認識による増加と債権への振替による減少に伴い変動しております。
契約負債は、主に、顧客との工事契約について期末日時点で履行義務を充足していないが支払条件に基づき顧客から受け取った未成工事受入金に関するものであります。契約負債は、収益の認識に伴い取り崩されます。
前事業年度に認識した収益の額のうち期首現在の契約負債残高に含まれていた額は449,924千円であります。
また、過去の期間に充足又は部分的に充足した履行義務から、前事業年度に認識した収益の額に重要性はありません。
当事業年度に認識した収益の額のうち期首現在の契約負債残高に含まれていた額は54,547千円であります。
また、過去の期間に充足又は部分的に充足した履行義務から、当事業年度に認識した収益の額に重要性はありません。
なお、貸借対照表上、契約負債は「未成工事受入金」として表示しております。
(2) 残存履行義務に配分した取引価格
前事業年度において、残存履行義務に配分した取引価格の総額は4,018,690千円であります。当該残存履行義務に配分した取引価格の収益の認識が見込まれる時期は、概ね期末日後1年以内であります。
当事業年度において、残存履行義務に配分した取引価格の総額は3,952,394千円であります。当該残存履行義務に配分した取引価格の収益の認識が見込まれる時期は、概ね期末日後1年以内であります。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
(1) 報告セグメントの決定方法
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社は、事業部・サービス区分別のセグメントから構成されており、「工事事業」、「再生可能エネルギー事業」、「その他事業」の3つを報告セグメントとしています。
(2) 各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類
「工事事業」の廃炉・原子力分野では、原子力プラントの保守、減容処理設備、遠隔操作ロボット等による廃炉作業、ロボットを応用したメンテナンス工事などを行っております。火力・プラント分野では、メンテナンスを含めた各種プラント施設や発電所建設における機器・設備据付工事、その他鉄骨工事及び溶接作業を行っております。
「再生可能エネルギー事業」では、主に原子力発電設備工事で培ってきた技術により、再生可能エネルギー発電所(太陽光発電、木質バイオマス発電、風力発電)の建設工事、オペレーション&メンテナンス工事、太陽光発電による電力供給を行っております。また当事業年度より電力小売事業を開始しました。翌事業年度には、関連会社であるエイブルエナジー合同会社が運営する福島いわきバイオマス発電所の電力を活用した地産地消型の電力販売事業を予定しております。
「その他事業」では、「地域貢献を通じて共に成長する事業」と位置付け、健康事業及び料飲事業を展開しております。健康事業では、福島県浜通り地域を中心に、いわき市内3か所で機能訓練型デイサービス「元氣ジム」を運営するほか、居宅介護支援事業及び訪問看護事業を展開しております。料飲事業では、秋田県鹿角市において、地域活性化に資する事業として、地元食材を活用した料飲サービスを提供しております。
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「重要な会計方針」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前事業年度(自 2024年8月1日 至 2025年7月31日)
(注)1.調整額の内容は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益又は損失(△)の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社費用であり、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
(2)セグメント資産の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産であり、主に報告セグメントに帰属しない現金及び預金、関係会社出資金等であります。
(3)減価償却費の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産に係る減価償却費であります。
(4)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は 、各報告セグメントに属していない管理部門に係る全社資産の増加額であります。
2.セグメント利益又は損失(△)は、損益計算書の営業利益と一致しております。
当事業年度(自 2025年8月1日 至 2026年7月31日)
(注)1.調整額の内容は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益又は損失(△)の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社費用であり、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
(2)セグメント資産の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産であり、主に報告セグメントに帰属しない現金及び預金、関係会社出資金等であります。
(3)減価償却費の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産に係る減価償却費であります。
(4)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、各報告セグメントに属していない管理部門に係る全社資産の増加額であります。
2.セグメント利益又は損失(△)は、損益計算書の営業利益と一致しております。
【関連情報】
前事業年度(自 2024年8月1日 至 2025年7月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦以外の外部顧客への売上高がないため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
貸借対照表の有形固定資産は、すべて本邦に所在しているため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
当事業年度(自 2025年8月1日 至 2026年7月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦以外の外部顧客への売上高がないため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
貸借対照表の有形固定資産は、すべて本邦に所在しているため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
重要性が乏しいため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。
(持分法損益等)
1.関連会社に関する事項
2.開示対象特別目的会社に関する事項
当社は、開示対象特別目的会社を有しておりません。
【関連当事者情報】
1 関連当事者との取引
財務諸表提出会社と関連当事者との取引
財務諸表提出会社の子会社及び関連会社等
前事業年度(自 2024年8月1日 至 2025年7月31日)
(注)取引条件及び取引条件の決定方針等
市場価格等を参考にして、一般取引先と同様に協議の上、決定しております。
当事業年度(自 2025年8月1日 至 2026年7月31日)
(注)取引条件及び取引条件の決定方針等
市場価格等を参考にして、一般取引先と同様に協議の上、決定しております。
2 親会社又は重要な関連会社に関する注記
(1)親会社情報
該当事項はありません。
(2)重要な関連会社の要約財務諸表
当事業年度において、重要な関連会社はエイブルエナジー合同会社及びその傘下の福島バイオマスロジスティックス合同会社であり、その要約連結財務諸表は次のとおりであります。
(1株当たり情報)
(注) 1.前事業年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であるため、期中平均株価を把握できませんので記載しておりません。また、当事業年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、希薄化効果を有している潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.当社は2026年3月4日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行っております。前事業年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益を算定しております。
3.1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
4.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(重要な後発事象)
(第三者割当による新株式の発行)
当社は、2026年7月29日付で東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場いたしました。この上場にあたり、2026年6月25日及び2026年7月9日開催の取締役会において、みずほ証券株式会社が行うオーバーアロットメントによる売出しに関連して、同社を割当先とする第三者割当増資による新株式の発行を次のとおり決議し、2026年8月31日に払込が完了いたしました。
⑤ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(注)「当期減少額」欄の()は内数で、当事業年度の減損損失計上額であります。
当期増加額のうち主なものは次のとおりであります。
【社債明細表】
該当事項はありません。
【借入金等明細表】
(注) 1.「平均利率」については、借入金等の期末残高に対する加重平均利率を記載しております。
2.リース債務における「平均利率」は、リース料相当額に含まれる利息相当額を控除する前の金額でリース債務を貸借対照表に計上しているため記載しておりません。
3.長期借入金及びリース債務(1年以内に返済予定のものを除く。)の貸借対照表日後5年内における1年ごとの返済予定額の総額
【引当金明細表】
(注) 1.工事損失引当金については、棚卸資産と相殺表示したものを含めておりません。
2.工事損失引当金の当期減少額(その他)は、洗替による戻入額であります。
【資産除去債務明細表】
(2) 【主な資産及び負債の内容】
① 現金及び預金
② 完成工事未収入金
相手先別内訳
滞留状況
③ 契約資産
相手先別内訳
④ 電子記録債権
相手先別内訳
期日別内訳
⑤ 未成工事支出金
⑥ 原材料及び貯蔵品
⑦ 関係会社出資金
相手先別内訳
⑧ 電子記録債務
相手先別内訳
期日別内訳
⑨ 工事未払金
相手先別内訳
⑩ 未払金
(3) 【その他】
当事業年度における半期情報等
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当会社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができない旨、定款において、定めております。
①会社法第189条第2項各号に掲げる権利
②会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
③株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
(1) 有価証券届出書及びその添付書類
有償一般募集増資(ブックビルディング方式による募集)及び株式売出し(ブックビルディング方式による売出し) 2026年6月25日 東北財務局長に提出。
(2) 有価証券届出書の訂正届出書
上記(1)に係る訂正届出書を2026年7月10日及び2026年7月21日 東北財務局長に提出。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。