第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(注) 1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。
2.持分法を適用した場合の投資利益については、当社は関連会社が存在しないため記載しておりません。
3.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため記載しておりません。
4.A種種類株式は、残余財産分配について普通株式より優先される株式であるため、第10期及び第11期の1株当たり純資産額の算定にあたって、A種種類株式に優先して配分される残余財産額を純資産の部の合計額から控除しております。
5.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
6.第9期から第11期の株価収益率は当社株式が非上場であるため記載しておりません。
7.第9期については、キャッシュ・フロー計算書を作成しておりませんので、キャッシュ・フローに係る各項目については記載しておりません。
8.主要な経営指標等のうち、第9期については会社計算規則(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定による監査証明を受けておりません。
9.第10期以降の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、清友監査法人により監査を受けております。
10.従業員数は就業人員数であり、従業員数欄の〔 〕外書きは、臨時従業員の最近1年間の平均雇用人数であります。
11.2024年8月14日開催の取締役会決議に基づき、2024年8月14日付ですべてのA種種類株式を自己株式として取得し、対価としてA種種類株式1株につき普通株式1株を交付しております。また、当社が取得したA種種類株式のすべてについて同日付で消却しております。なお、2024年9月5日開催の臨時株主総会決議において、種類株式を発行する旨の定款の定めを廃止しております。
12.当社は、2024年8月14日開催の取締役会決議により、2024年9月8日付で普通株式1株につき5,000株の割合で株式分割を行っております。第10期の期首に当該株式分割が行われたものと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。
13.第9期から第12期の株主総利回り及び指標については、2025年2月21日に東京証券取引所グロース市場に上場したため、記載しておりません。なお、第13期の株主総利回り及び比較指標は2025年4月期末を基準として算定しており、比較指標としては、当社が配当を実施していないため、配当込みでないTOPIXを記載しております。
14.最高株価及び最低株価は、東京証券取引所グロース市場におけるものであります。
なお、当社株式は2025年2月21日付で同取引所に上場されたことから、それ以前の株価については記載しておりません。
2 【沿革】
株式会社ブッキングリゾート(以下、「当社」といいます。)は、2013年5月、インターネットを活用した情報処理及び情報提供サービスを事業目的として、エス・エヌ・ホールディングス有限会社(以下、「主要株主」といいます。)の100%出資により設立されました。
当社代表取締役である坂根正生は、主要株主グループが保有するリゾートマンションや別荘を対象とした集客業務に携わるなかで、マーケティングや集客支援に関する知見を蓄積し、これらの知見が同様の課題を抱える全国の宿泊施設運営者の課題解決に資するものと確信するに至り、2019年6月、グランピング(*1)やリゾート施設(*2)に特化した予約プラットフォーム「リゾートグランピングドットコム」を開設し、全国のリゾート施設を対象とする集客支援事業を開始いたしました。
当社設立以降の主な沿革は、以下のとおりであります。
*1 アウトドアの開放感を享受しつつも、高級感と充実した設備を兼ね備えた、快適性の高い滞在環境を提供する施設
*2 一棟貸しのリゾートヴィラ等、客室内でゆったりとした時間を過ごすことを目的とした滞在型の宿泊施設
3 【事業の内容】
当社は、「宿泊業界をUP DATEする」という理念のもと、顧客である宿泊施設の魅力を最大限に引き出し、旅行者に対して適切にPRすることで、顧客施設の売上最大化を図ることを目的としております。「宿泊・滞在自体を楽しむこと」をコンセプトとして掲げており、単に寝泊りするだけの施設ではなく、宿泊・滞在そのものが旅行の目的となるような魅力ある施設づくりを支援しております。また、特色ある宿泊施設を多数掲載した予約プラットフォームを旅行者に提供することにより、顕在化しているニーズへの対応はもとより、潜在的なニーズの掘り起こしにも取り組んでおります。なお、当社は従来、集客事業の単一セグメントとして事業を営んでおりましたが、当事業年度より施設再生・リセール事業を開始しております。
集客事業においては、提供するサービスの内容に応じて、予約プラットフォームの運営及び宿泊施設向けの集客支援サービスを提供する「集客支援事業」と、施設運営に関するノウハウの蓄積を目的として当社自ら宿泊施設を運営する「直営宿泊事業」の2つに区別しております。
(1)集客支援事業
集客支援事業では、顧客施設の売上最大化を目的に、旅行者の特定のニーズに特化した予約プラットフォームを運営するとともに、顧客施設に対して開業支援から開業後の運営・集客支援まで一貫したコンサルティングサービスを提供しております。具体的には、施設開業時のサポート、ブランドコンセプト設計、施設運営に関するノウハウの提供、施設個別の予約サイトの構築、各種広告の運用など、多角的な支援を行っており、これらの支援活動は、当社が有する以下の3つの基盤によって支えられております。
①集客力
当社は、グランピングやリゾート施設に特化した予約プラットフォーム「リゾートグランピングドットコム」及びペットツーリズム(ペット同伴旅行)に特化した「いぬやど」を運営しており、2026年4月期におけるサイトユーザー数(*3)は5,000万人を上回っております。また、会員限定の特別キャンペーンへの参加や旅行に役立つ情報の提供といった各種特典を受けられる独自の会員制度を構築しており、2026年4月末時点における会員数は8万人を突破いたしました。こうしたユーザー基盤を背景に、SEO対策の強化に加え、各種広告媒体を活用した積極的なプロモーションを実施することで、当社が運営する予約プラットフォーム及び施設個別の予約サイトへの効果的な誘導を実現しております。
②開発力
当社は、宿泊施設の企画・設計・開業に関する総合的な支援サービスを提供しております。運営実務に精通したスタッフが多数在籍しており、現場目線をふまえた効率的かつ魅力的な施設づくりを実現する体制を整えております。また、これまでに手がけてきた多くの開業支援実績を通じて蓄積された市場データ及び運営ノウハウを活用し、土地条件や立地特性に即した最適な開発計画の策定や関連法規への対応など、開業準備の初期段階からきめ細かな支援を行い、高収益が見込める宿泊施設の創出をサポートしております。さらに、設備計画の見直しや運営方法の立案、旅行者の関心を惹くソフトコンテンツの開発など、既存施設の価値向上に向けた支援サービスも併せて提供しており、顧客施設の売上向上に大きく寄与しております。
③運営力
当社は、複数の宿泊施設を自社にて運営しており、これらの運営を通じて蓄積された施設運営のノウハウや旅行者動向に関するデータを有しております。直営施設においては、効率的で無駄のないオペレーション体制の構築や高品質なサービス提供を追求し、顧客満足度の向上に努めております。また、当該施設は新サービスやコンテンツの実証拠点としても機能しており、現場で得られた知見や検証結果を速やかに事業全体にフィードバックする仕組みを整備しております。こうした現場起点の知見は当社の大きな強みであり、顧客施設に対する支援にも積極的に活用しております。具体的には、スタッフ教育に関する知見やサービス品質の標準化に関するノウハウを提供することで、施設運営の質及び効率の改善を後押しし、顧客満足度向上と収益力強化に貢献しております。
当社の集客支援事業における契約形態は、「集客支援」と「完全集客支援」の2種類に分類されます。
「集客支援」においては、当社予約プラットフォームに施設情報を掲載いただき、当該プラットフォームを販路の1つとして活用いただくことで、施設の売上拡大及び認知度向上に貢献しております。
「完全集客支援」は、販路を当社に一任いただく契約形態であり、予約プラットフォームへの掲載に加え、施設個別の予約サイト構築、各種広告媒体を活用したプロモーションの実施、ソフトコンテンツの開発、運営ノウハウの提供など、総合的な支援を行っております。これにより、施設の魅力向上を図るとともに、日々発生する運営上の課題解決を支援し、顧客施設の売上最大化に貢献しております。
また、当社は予約プラットフォームのみではなく、施設個別の予約サイトについても自社で制作・運営しており、両者をシームレスに連携させることで、検索エンジンの最適化(SEO)を実現するとともに、コンテンツの修正・更新を即時に実施することが可能な運営体制を構築しております。
なお、2026年4月30日現在における、集客支援と完全集客支援の掲載施設数及び掲載客室数の内訳は以下のとおりであります。
集客支援事業における当社の主な収益源は、宿泊施設から受領する「成功報酬型」の集客手数料であります。当社が構築・運営する予約プラットフォームや施設個別の予約サイトを通じて宿泊予約が成立した場合にのみ手数料収入が発生する仕組みとなっており、顧客施設に予約が入らない限り当社も収益を得ることができません。このような料金体系により、施設側の初期費用負担を大幅に軽減するとともに、当社と施設の利害が一致することから、信頼性の高いパートナーシップの構築が可能となっております。
また、完全集客支援の対象となる顧客施設については、施設個別の予約サイト制作費用、プロモーション費用、運営に関するコンサルティング費用等を当社が負担しており、施設側は一定の売上が発生するまで、これらの支援サービスを実質無償で利用いただける点も大きな特徴となっております。
集客支援事業における顧客施設の多くは、客室数が6~7室程度の比較的小規模な施設であり、こうした施設は、大規模な総合旅行サイトでは他の施設に埋もれやすく、また集客のために値引きや広告宣伝費を投下する負担が相対的に大きいという課題を抱えております。当社では、予約プラットフォームを旅行者の特定のニーズに特化させることで、小規模な宿泊施設に対しても、ターゲットを絞った効果的な訴求を行い、効率的な集客と売上の最大化を図っております。さらに、当社サービスの主な利用者は、グランピングやペット同伴旅行など、特定のテーマやニーズを持つ個人旅行者であり、こうした旅行者層との高い親和性を活かしたマッチングが可能となっております。
*3 当社運営サイトの2025年5月~2026年4月の訪問者数の累計
[事業系統図]

(2)直営宿泊事業
直営宿泊事業では、複数の宿泊施設を自社で企画・運営しております。本事業は、宿泊事業としての収益獲得に加え、施設運営に関するノウハウや成功・失敗事例を蓄積し、これを集客支援事業における運営コンサルティングに活用することを目的としております。
2023年2月には、ペットツーリズム市場の拡大を見据え、千葉県南房総市において「ドッグヴィラ千葉南房総」を開業し、愛犬家向けサービスの検証及び「いぬやど」会員の獲得に取り組んでまいりました。2024年4月には、埼玉県秩父市にアウトドアリゾート「RIVERSIDE CAMP FIELD CHICHIBU」を、同年7月には同施設に併設するかたちでプライベートヴィラ「秩父別邸 木叢-komura-」を開業し、複合型リゾート施設としての運営を開始しております。さらに、2025年12月に「湖風の宿 あさふじ」を事業譲受による取得開業し、新たに旅館の運営を開始しております。
これらの直営宿泊施設においては、新サービスの試験的導入、運営効率化に向けた施策の検証、設備投資の最適化などに積極的に取り組んでおり、得られた知見を体系的に蓄積し、集客支援事業におけるコンサルティング精度の向上に活用しております。
直営宿泊施設の主な利用者層は、宿泊そのものを旅行の目的とする旅行者であり、具体的には、愛犬とともに特別な時間を過ごしたいペット愛好家や、自然環境の中で非日常的な体験を求めるアウトドア志向の旅行者が中心となっております。このようなニーズに対応するため、ドッグヴィラ千葉南房総においては、ペット向けアメニティやフード、関連アイテム等の提供を通じて、利用者ニーズの把握を継続的に行っており、秩父リゾートにおいては、連棟型プライベートヴィラに加え、キャンプフリーサイトやトレーラー型のグランピングサイトなど多様な宿泊形態を提供しております。
集客支援サービスを提供する当社自らが宿泊施設を運営している点は、同業他社ではあまり見られないユニークな取り組みであり、当社ならではの差別化要因となっております。多くの同業他社が宿泊施設の運営には関与していないなか、当社は現場に根差した実体験を通じて、施設運営に関する知見を継続的に蓄積しております。例えば、宿泊者からの直接的なフィードバックを基にした旅行者ニーズの把握や、ペット向けアメニティ・フードの提供内容に関する検証など、試行錯誤を重ねることで実践的なデータを取得しております。さらに、施設運営を通じて培ったコスト削減のノウハウや備品調達ネットワークといった現場起点の知見を社内に蓄積し、これを集客支援サービスの高度化・差別化につなげている点も当社の大きな強みであります。
[事業系統図]

(3)施設再生リセール事業
施設再生リセール事業では、遊休資産、不動産の取得及び新規開業、小規模の旅館・ホテルの事業再生を対象としております。潜在的な魅力を持ちながらも十分に活かされていない施設を当社独自の視点で発掘し、「集客支援事業」及び「直営宿泊事業」で培ったノウハウを投入、またリブランド等を行うことで、施設価値の最大化(バリューアップ)を図ってまいります。これにより、バリューアップ後の施設売却による「フロー型収益」と、売却後も継続して集客・運営支援を提供することによる安定的かつ高利益率な「ストック型収益」の双方を獲得するビジネスモデルを展開し、事業規模の拡大を推進しております。
具体的な取り組みとして、2026年1月に第1号案件となる静岡県伊豆市の温泉付宿泊施設を取得いたしました。当社の強みである「愛犬と泊まれる宿泊施設」へのリブランドを実施し、1日3室限定で全室に客室温泉とプライベートドッグランを完備した完全プライベート型施設へと転換を図っております。自由度の高い滞在スタイルを提供し、施設そのものが旅の目的地となる「デスティネーション・ホテル」としての付加価値を創出するほか、宿泊業界共通の課題である人材不足へのソリューションとして、無人オペレーション体制を構築し運営効率の最大化を図っております。
今後は、本案件で蓄積した次世代型運営モデルのノウハウを活かし、持続可能かつ高い収益性を備えた宿泊施設の開発・再生および段階的な売却リセールを進め、当社の新たな収益の柱としてまいります。
[事業系統図]

4 【関係会社の状況】
(注) 1.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「宿泊業界をUP DATEする」という理念を掲げ、宿泊業界の既存の“常識”をアップデートし、新たな“常識”を創り出すことを目指しております。時代の変化や多様化する旅行者ニーズに柔軟に対応し、従来の枠組みにとらわれない新たな宿泊スタイルを提案することで、立地条件や観光資源に過度に依存しない施設そのものの魅力を最大限に引き出してまいります。
また、当社は、単なる集客支援会社にとどまることなく、宿泊施設の企画・開発から運営、プロモーション、ブランディング支援に至るまで、宿泊施設が直面する多様な課題に対しワンストップでの支援を可能とする体制を構築することで、宿泊業界に対して新たな価値と常識を提案する「宿泊施設の総合支援会社」として持続的な成長及び企業価値の向上を目指してまいります。
(2) 経営環境
国内の宿泊・観光市場においては、多様化する消費者ニーズやインバウンド需要の旺盛な拡大を背景に、新たな成長局面を迎えております。かつて新型コロナウイルス感染症の影響下で非接触型の旅行形態として急速に拡大した「グランピング」は、メディア等の後押しもあり一般名詞として広く浸透し、一過性のブームを超えて宿泊市場における主要なカテゴリーとして定着いたしました。
観光庁の宿泊旅行統計調査(速報値)によれば、2025年5月から2026年4月までの国内全体における延べ宿泊者数は6億4,626万人泊(前事業年度比2.5%減)、また同期間の外国人延べ宿泊者数は1億7,373万人泊(前事業年度比0.8%減)と直近の延べ宿泊者数は弱含みの傾向を示しており、宿泊事業を取り巻く環境にも不透明感が残っております。このような状況下においては、宿泊者のニーズを的確に捉え、単なる宿泊機能にとどまらない付加価値の高いサービスを提供することが、競争力及び収益性の向上において重要であると認識しております。(*1)
また、2024年度末時点における旅館業法に基づく営業許可取得施設数は97,847施設(*2)に達しており、コロナ禍において増加したグランピング施設や一棟貸しのリゾートヴィラ等、簡易宿所営業の許可を取得する施設の増加が寄与するかたちで、全体の施設数は増加傾向にあります。
グランピングおよび一棟貸しリゾート市場は拡大を続けているものの、国内旅行市場全体におけるシェアはいまだ限定的であり、既存のコテージやキャンプ場等からの業態転換、ホテル・旅館等が有する遊休地を活用した新規開発の余地は依然として大きく、今後も継続的な進展が見込まれます。
一方で、市場の拡大に伴い施設間の競争は激化しており、今後はクオリティや集客力の差による市場内の淘汰・二極化の進行が見込まれます。このような環境下において、当社が集客支援事業の主たる対象としている一棟貸しのリゾートヴィラ等、プライベート空間での滞在型ニーズは引き続き堅調であるものの、施設運営におけるデジタルマーケティングの重要性は一層高まっております。これは、当社の高い集客ノウハウや運営支援に対する需要がさらに拡大する経営環境であると認識しております。
当社が運営する「いぬやど」が対象とする国内のペットツーリズム市場においては、ペットの「家族化(人間同等以上のプレミアムな扱い)」が進む中、非常に強い追い風が吹いております。2024年度末時点において、国内で登録されている犬の頭数は600万頭を超えており(*3)、家計におけるペット関連支出も年々上昇傾向を示しております(*4)。
また、旅行に行かない層を対象とした調査において、旅行の阻害要因として「ペットを飼っていること」を挙げた回答者が15.4%を占めている(*5)事実は、潜在的な旅行需要が極めて大きいことを示唆しております。愛犬同伴での旅行環境の整備は、ペットオーナーの旅行機会を創出するだけでなく、宿泊施設側にとっても高単価かつリピート率の高い優良顧客層の獲得につながるため、“ペットファースト”な宿泊施設へのニーズおよびその市場規模は、今後さらに拡大する余地があるものと考えられます。
当社が今後の成長ドライバーとして注力していく訪日旅行(インバウンド)市場は、極めて強力な拡大基調にあります。前述の観光庁の統計によれば、2025年5月から2026年4月までの外国人延べ宿泊者数は1億7,373万人泊に達しており(*6)、旺盛な訪日需要が継続しております。また、2025年4月の訪日外客数は単月として初めて390万人を記録し、過去最高を更新するなど、市場は成熟期を迎えつつさらなる高まりを見せております。(*7)
現在、訪日旅行者の滞在先は主要都市圏(ゴールデンルート)への集中が課題となっておりますが、政府が掲げる「分散型観光(地方誘客)」の推進方針や、リピーター層および長期滞在層における「地方独自の文化や自然環境の体験」を重視する傾向の強まりを受け、地方リゾートへの関心は急速に高まっております。地方に位置する高付加価値なリゾート施設やグランピング施設は、これらインバウンドの地方分散化の受け皿として極めて大きな潜在市場(ポテンシャル)を有しており、当社のプラットフォームおよび運営ノウハウを活かすことで、この巨大な需要を確実に取り込める経営環境にあると認識しております。
*1 「観光庁 宿泊旅行統計調査(2026年4月速報値)」
*2 「厚生労働省 令和6年度衛生行政報告例」
*3 「厚生労働省 都道府県別の犬の登録頭数と予防注射頭数等(平成26年度~令和6年度)」
*4 「総務省統計局 家計調査(2020年~2024年)」
*5 「公益財団法人日本交通公社 旅行年報2025」
*6 「観光庁 宿泊旅行統計調査(速報値)」
*7 「日本政府観光局 訪日外客数(2025年4月推計値)」
(3)中期的な経営戦略
当社の中期的な経営戦略は以下のとおりです。
①集客支援事業における顧客施設の拡大
当社の主力事業であり着実な成長を続ける集客支援事業においては、引き続き顧客施設数の拡大に取り組んでまいります。従来は宿泊施設からのサービスに関する問い合わせを契機とした受動的な取引が中心とした展開でありましたが、今後は営業体制をさらに強化し、ターゲット施設への能動的なダイレクトアプローチによる新規開拓を加速してまいります。これまでに蓄積してきた豊富な実績や運営ノウハウに裏打ちされた当社サービスの有用性を訴求することで、より多くの宿泊施設との連携機会を創出し、安定的な収益基盤のさらなる拡大を図ってまいります。
②他の施設形態への横展開
集客支援事業においては、サービス開始以来、グランピング施設やリゾート施設を中心にサービスを提供してまいりましたが、今後は、各施設特有の運営形態やニーズを分析し、柔軟な支援を可能とする体制を構築することで、リゾートホテルや高級旅館をはじめとする多様な宿泊施設形態へのアプローチを本格化してまいります。取扱い施設の多角化を通じて、事業機会の拡大を図るとともに、「リゾート・宿泊のDX/集客パートナー」としての市場における当社ブランドの価値向上を目指してまいります。
③予約プラットフォーム利用者の拡大
当社が運営する独自の予約プラットフォーム「リゾートグランピングドットコム」及び「いぬやど」においては、UI(ユーザーインターフェース)の改善並びに各種プロモーション施策の強化を通じて、ユーザー数の拡大を図ってまいります。ユーザーの利便性向上とサービスの訴求力強化により、新規会員およびアクティブユーザーの獲得を促進し、特化型予約プラットフォームとしての圧倒的な競争優位性を一層高めてまいります。
④会員機能の拡充
当社が運営する予約プラットフォームにおいて、会員限定の特典やコンテンツの一層の充実に加え、会員データを活用したサービス改善を継続的に行うことで、会員制度の強化に取り組んでまいります。これにより、既存ユーザーのロイヤリティ向上及びリピーターの増加を促し、LTV(顧客生涯価値)の最大化を目指すとともに、顧客獲得コストの抑制と、持続可能かつ強固な顧客基盤の構築を進めてまいります。
⑤訪日旅行者をターゲットとしたホテル型宿泊施設の開業
高水準で推移するインバウンド需要を着実に取り込むべく、訪日外国人旅行者を主なターゲットとしたホテル型宿泊施設の新規開業および運営を進めてまいります。日本文化や地域特性を活かしたコンセプト設計に加え、マルチリンガル対応を含めた最先端のサービス体制を整備することで、快適で魅力的な滞在環境を提供し、継続的な集客と収益の最大化を図ってまいります。
また、当該施設の自社運営を通じて蓄積した最新のインバウンドデータやオペレーションノウハウを集客支援事業における顧客施設に横展開することで、顧客施設全体のサービスレベルの底上げと、高付加価値な施設運営の実現に貢献してまいります。
⑥訪日旅行者向けの予約プラットフォームの開発
拡大を続けるインバウンド市場において当社のシェアを強固なものとするため、訪日旅行者を主なユーザーとする新たな独自の予約プラットフォームの開発を進めてまいります。多言語対応や多様な決済手段の導入に加え、各国の文化や嗜好に配慮したUX(ユーザーエクスペリエンス)設計を取り入れることで、利便性と満足度の向上を図ります。これにより、訪日旅行者が日本のプレミアムなリゾート・宿泊施設を予約する際のファーストチョイス(出発点)として選ばれるプラットフォームの確立を目指してまいります。
⑦ペットツーリズムプラットフォームを活用した広告ビジネスの推進
市場拡大が続くペット同伴旅行ニーズを背景に、当社運営のペットツーリズム専門宿泊予約サイト「いぬやど 」のメディア価値を最大化し、新たな広告サービス「いぬやどAD」を展開してまいります。
「いぬやど」は月間約23万人のユニークユーザー、会員数8万人を超える強固な愛犬家基盤を有しております。利用者の1泊あたり平均予約単価は76千円と高く、購買力の高い層へダイレクトに訴求できるマーケティング媒体として独自の優位性があります。
本サービスでは、WEB上の広告配信に加え、当社の強みである宿泊施設というリアルなタッチポイントを活用したサンプリング等のオフライン施策を立体的に組み合わせた独自のパッケージを提供いたします。これにより、蓄積されたメディア資産をレバレッジした高利益率な新たな収益源を確立し、集客支援事業の収益ポートフォリオ多角化と利益率の向上、ひいては持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
⑧施設再生・リセール事業の推進
後継者不在やデジタル化の遅れといった構造的な課題により、ポテンシャルを持ちながらも経営の維持が困難となっている地方の有力な宿泊施設に対し、M&Aを通じた取得および直営化に積極的に取り組んでまいります。
当社が培ってきたデジタルマーケティング、オペレーション効率化、および人材確保等のノウハウを即座に投入することで施設の早期黒字化・高収益化を実現し、収益性が軌道に乗った段階で外部の投資家やホテルオペレーター等への売却(リセール)を行う「施設再生リセール事業」を展開してまいります。
本事業により、施設再生によって創出した含み益をキャピタルゲインとして早期に回収して投下資本の回収期間を大幅に短縮するとともに、回収した資金を次の再生案件へ再投資する「資産流動化モデル」を確立し、資本効率(ROE・ROIC)の最大化を図ります。
また、施設売却後においても、当社の予約プラットフォーム(「リゾートグランピングドットコム」等)の利用継続や集客・運営支援サービスの提供をパッケージ化することで、一時的な売却益の獲得にとどまらず、中長期にわたり安定的なストック型収益を確保するビジネスモデルの構築を目指してまいります。
これらの取り組みを通じて、投下資本の効率的な循環と持続的な利益成長を両立させるとともに、地域の観光資源の持続的な活用を促進し、地方創生と宿泊業界全体の健全な発展に貢献してまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社の集客支援事業における大きな特徴の1つとして、施設個別の予約サイト制作費用、プロモーション費用、運営コンサルティング費用等を当社が負担し、獲得した予約売上高に応じて報酬を受け取る成功報酬型の料金体系を採用していることが挙げられます。そのため、掲載施設の予約獲得高の合計である流通総額の拡大が、当社の売上高の持続的な成長に直結いたします。加えて、当該事業モデルは当社による初期費用の先行負担を伴う構造であることから、適正かつ効率的な経費管理のもとで収益性を確保することが、経営上極めて重要な要素となっております。
そのため当社では、財務面における重要な経営指標として「売上高成長率」、「経常利益率」、「自己資本利益率(ROE)」、「自己資本比率」を、事業運営上の重要な経営指標として「サイトユーザー数」、「掲載客室数」、「予約獲得件数」、「平均客室単価(ADR)」を重視しております。
①サイトユーザー数
サイトユーザー数は、当社が運営する予約プラットフォーム及び施設個別の予約サイトにおける、1日あたりの訪問ユーザー数を示す指標であります。本指標は、予約獲得件数の基礎となるものであり、当社サービスの普及状況や旅行者の利用動向を把握するうえで重要な役割を果たしております。
②掲載客室数
掲載客室数は、当社が運営する予約プラットフォーム上に掲載されている施設の総客室数を示す指標であります。当社が集客支援サービスを提供しているすべての顧客施設は、当社予約プラットフォームに掲載されていることから、本指標は予約獲得件数の基礎となる重要な指標であり、当社の市場占有率を測るうえでも有用な指標であります。さらに、掲載客室数の増加は、当社の認知度向上や新規契約の獲得につながる重要な要因の1つとなっております。
③予約獲得件数
予約獲得件数は、当社の予約プラットフォーム上で取り扱っている客室のうち、実際に予約が成立した客室数を示す指標であります。本指標は、当社のプロモーション活動、予約サイトの設計、SEO施策等の影響を受けるものであり、当該施策が効果的に機能しているかを測るうえで重要な役割を果たしております。
④平均客室単価(ADR)
平均客室単価(ADR)は、1室あたりの平均販売単価を示す指標であります。本指標は、顧客施設の立地(商圏)、設備水準、提供サービスの内容、キャンペーン施策等の要因により影響を受けます。また、季節要因や地域ごとの需要動向も単価に反映される傾向があります。
事業上の重要な経営指標について、各指標の足元における推移は以下のとおりであります。
サイトユーザー数については、当社サービスの認知度や掲載施設数の増加が主な変動理由であります。ただし、当社サービスはリゾート施設が中心であることから、季節的要因による変動は避けられず、夏季には急増する傾向がある一方、秋季から冬季にかけては減少が顕著となる傾向があります。掲載客室数及び予約獲得件数については、顧客施設数の増減や当社サービスを利用するユーザー数の増減が主な変動理由であります。平均客室単価については、掲載施設の形態に加え、主に季節要因に応じた宿泊単価の変動が影響しております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当事業年度における我が国経済は、エネルギー価格や原材料価格の高止まりによる物価上昇の影響が継続したものの、雇用情勢の改善や訪日旅行者の増加等を背景に緩やかな回復基調で推移いたしました。特に、インバウンド需要の拡大に伴い、観光・宿泊業界においては需要の回復が顕著に見られました。一方で、深刻化する人手不足や運営コストの上昇、地域間における需要格差など、業界全体としては依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような経営環境において当社が対処すべき課題は次のとおりであります。
①サービスの認知度向上、新たな利用者の獲得
当社が今後も高い成長率を持続していくためには、サービスの認知度を一層向上させ、新たな利用者の獲得を継続的に推進することが重要であると認識しております。これまでも、SNSを活用した情報発信、各種広告展開、インフルエンサーとの連携、展示会への出店、並びにインターネットを活用したデジタルマーケティング等を通じて、認知度向上に向けた取り組みを行ってまいりましたが、今後はこれらの活動をさらに強化・拡充し、より効果的かつ戦略的なマーケティングを推進してまいります。
②新たなプラットフォームの創出
当社は、集客支援事業において、国内市場における事業基盤の強化及び継続的な拡大を進めておりますが、さらなる成長を実現するためには、インバウンド需要を取り込むべく、海外市場を対象とした予約プラットフォームの展開が不可欠であると認識しております。
昨今、新型コロナウイルス感染症の影響が収束し、大幅な為替変動の影響もあり、訪日旅行者数が急増しております。一方で、旅行先が特定地域に偏在する傾向が見られるほか、多くの国内宿泊施設においては、海外市場に向けた情報発信が困難であること、また訪日旅行者のニーズ把握が十分に行えないことなど、集客面において複数の課題が顕在化しております。
当社サービスを通じて宿泊予約を行っている訪日旅行者は、現時点では香港・台湾等のアジア地域からの来訪が中心となっておりますが、こうした状況を踏まえ、より多様な訪日旅行者のニーズに的確に対応し、宿泊施設の集客課題を解決するためにも、海外向けの新たな予約プラットフォームの早期整備が急務であると考えております。
当該プラットフォームを通じてインバウンドユーザーの会員化を促進し、訪日旅行者と宿泊施設の双方にとって価値ある接点を創出することにより、インバウンド領域における集客支援事業の本格展開を図ってまいります。
③提供サービスの拡充
小規模な宿泊施設が多数存在する中で、後継者や運営人材の不足に起因する経営課題が顕在化しており、当社が展開する集客支援サービスのさらなる拡充が必要であると認識しております。
具体的には、施設運営により深く関与する「運営管理サービス」として、人員の手配、旅行者からの問い合わせ対応、予約管理業務等を当社が担うことにより、これまでの成功報酬型手数料(予約獲得高×集客手数料率)に加え、新たに運営管理手数料を収受するスキームを構築することを想定しております。
このような取り組みにより、宿泊施設が直面する運営上の課題解決を図るとともに、当社における集客支援事業のマネタイズポイントの多様化及び収益力の強化を推進してまいります。
④エキスパート人材の採用及び育成
当社が展開する集客支援事業及び直営宿泊事業において、既存領域のさらなる成長を図るとともに、新規領域への取り組みを推進していくためには、高度な専門性を有する人材の確保及び育成が不可欠であると認識しております。
集客支援事業においては、宿泊施設が抱える課題の的確な理解と解決に資する知見の習得、旅行者に対する効果的なマーケティング手法の活用、並びにWebサイトや予約プラットフォームの操作性向上による予約獲得力の強化等が求められます。また、直営宿泊施設においては、顧客満足度を高め、独自性あるサービスを提供することが重要となります。さらに、旅行者の属性や利用実績等に応じたデータ分析に基づき、潜在的なニーズを把握し、旅の目的や動機を当社側から提案・喚起することで、新たな旅行需要の創出を図ることができるシステムの開発も必要と考えております。
これらを実現するうえで、専門性の高い人材の確保は極めて重要であり、今後も社内研修の充実及び優秀な人材の採用活動の強化に継続的に取り組んでまいります。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社のサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)サステナビリティに関する基本方針
当社は、事業活動を通じて社会課題の解決に貢献する新たな価値を創造し、持続的な成長を目指すサステナビリティ経営の重要性を強く認識しております。こうした取り組みは、当社の事業リスクの減少とともに新たな収益機会にも繋がるものと考えております。当社は、「宿泊業界をUP DATEする」という理念のもと、人類、社会、経済の持続的な発展に貢献することを基本方針に掲げており、経済的価値に加え、環境的・社会的価値の創出を追求することで、持続可能な社会の実現と継続的な発展を目指してまいります。
当社は、国内の宿泊施設を主な顧客とし、「宿泊・滞在自体を楽しむこと」をコンセプトとして掲げ、単に寝泊りするだけの施設ではなく、宿泊・滞在そのものが旅行の目的となるような魅力ある施設づくりを支援しております。地域ごとの特色ある食材を使用することで一次産業との連携を図り、地産地消による持続可能な生産・消費形態の確立を推進するとともに、体験型コンテンツの提供を通じて地域の地場産業や観光業の持続可能な経済成長及び雇用創出に寄与できるものと考えております。
さらに中長期的な取り組みとして、経営難や後継者不在により事業継続が困難となっている宿泊施設に対し、再生支援に取り組んでまいります。経営改善、運営体制の再構築、人材確保等、複合的な支援を通じて、地域の観光資源の持続的な活用を促進するとともに、宿泊業界全体の健全な発展に貢献してまいります。
(2)ガバナンス及びリスク管理
当社は、成長途上にある会社として、事業規模の拡大と企業の健全性・透明性の確保を両立させることが、企業価値の持続的な向上に不可欠であると認識しております。このような認識のもと、ガバナンスの強化・充実を重要な経営課題と位置づけており、全社的な活動を通じて内部統制の実効性を高めることに取り組んでおります。
当社は、取締役会、監査役会及び会計監査人を設置し、ガバナンス体制の強化に取り組んでおります。取締役会は、当社事業に精通した社内取締役に加え、専門的知見と客観的視点を有する社外取締役及び監査役により構成されております。原則として毎月1回の定時開催を行うとともに、迅速な意思決定を可能とするため、必要に応じて臨時に開催し、経営の基本方針並びに業務執行に関する重要事項の審議及び決定を行っております。また、監査役会においても、原則として毎月1回の定時開催を行うとともに、必要に応じて臨時に開催を行い、取締役による業務執行が法令及び定款に則り適正に行われているかについて監査を実施しております。
また、原則として毎月1回以上、常勤役員及び必要に応じてその他取締役が指名する役職員で構成される経営会議を開催し、サステナビリティに関する課題の把握及び推進施策について協議を行っております。サステナビリティに関連するリスク及び機会については、リスク管理委員会及び経営会議において討議・協議を行い、その内容を取締役会へ報告する体制を整備しております。
(3)人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針
当社は、「宿泊業界をUP DATEする」という理念を掲げ、単なる集客支援会社にとどまることなく、宿泊施設の企画・開発から運営、プロモーション、ブランディング支援に至るまで、宿泊施設が直面する多様な課題に対しワンストップでの支援を可能とする「宿泊施設の総合支援会社」として持続的な成長及び企業価値の向上を目指しております。
こうした事業展開を実現するにあたり、高度な専門性を有する人材の確保・育成は、人的資本領域における最重要課題であると認識しており、これに基づく人材育成施策及び社内環境の整備を推進しております。具体的には、人事評価制度を通じて、従業員に期待する成果・スキル・行動を明確化したうえで、それに基づく目標及び個人KPIの設定、達成に向けた評価面談の実施、外部研修の受講機会の提供、業務内でのOJTの実施などを通じ、従業員の継続的な成長を支援しております。また、成果やスキルに応じた透明性・公正性の高い評価制度の導入、多様性を尊重する職場文化の醸成、柔軟な勤務制度の整備、育児・介護との両立を可能とする支援策の充実などにより、働きやすい職場環境づくりに取り組んでおります。
これらの施策により、従業員のモチベーション向上や優秀な人材の定着を図るとともに、各従業員がその能力を最大限に発揮できる環境を整備しており、当社の持続的成長を支える強固な人的基盤となっております。今後も人的資本への継続的な投資を通じて、企業理念の実現と企業価値の向上に努めてまいります。
(4)指標及び目標
当社は、多様な人材がその能力を十分に発揮できる組織の実現及び人材育成に向けた取組を推進しておりますが、提出日現在においては、当社の事業環境並びに各人材の就労状況を踏まえ、各時点で最適と考えられる施策を検討・実施しており、人材育成方針や社内環境整備方針に関する具体的な指標や目標は設定しておりません。
当社が掲げるサステナビリティの実現に向け、より働きやすい職場環境の整備及び社内制度の継続的な改善に取り組んでまいります。
3 【事業等のリスク】
本書に記載しております事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。ただし、将来の業績や財政状態に与えうるリスクや不確実性は、これらに限定されるものではありません。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)事業環境等について
①グランピング市場の動向について(発生可能性:中、発生時期(又は頻度):特定時期なし、影響度:中)
当社が運営する予約プラットフォーム「リゾートグランピングドットコム」では、数多くのグランピング施設を掲載しております。グランピング市場は、比較的新しい市場であることから、近年順調に成長を続けております。特に、新型コロナウイルス感染症の拡大を契機としてその認知度及びニーズが急速に高まり、また、事業再構築補助金の活用による新規参入の増加を背景に、ここ数年で施設数が急激に増加いたしました。
現在では、当該補助金を活用した新規参入の動きは落ち着いたものの、グランピングに対する認知度の広がりを背景に、引き続き、他業態の宿泊事業者によるグランピング市場への参入が見込まれております。
しかしながら、景気の停滞等による消費者心理の冷え込みや、新たな規制の導入等、予期せぬ外部要因により、市場成長が当初の想定を下回り、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②競合について(発生可能性:低、発生時期(又は頻度):特定時期なし、影響度:中)
当社の事業領域であるOTA (オンライントラベルエージェント。インターネット上で取引を行う旅行会社) 市場、集客支援を行う販促・マーケティング市場及びグランピング市場には、多数の競合他社が存在しております。また、当該事業領域は成長市場であることから、今後更なる新規参入者が見込まれ、競争が激化する可能性があります。
当社におきましては、自社で運営する予約プラットフォームに加えて、SNS、雑誌、テレビ等の各種媒体を活用した集客支援を併せて提供している点、顧客施設に初期費用が発生しない成功報酬型の料金体系を採用している点、宿泊施設や観光施設での勤務経験を有する従業員による運営ノウハウの提供を行っている点など、複合的なサービス提供が可能であることから、競合他社との差別化が図られており、当社の競争上の優位性につながっているものと認識しております。
しかしながら、将来的に他社による同様のサービス展開等により競争が激化した場合には、当社が有するサービスの優位性が維持できなくなる可能性があります。その結果として、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③集客支援事業への法的規制の強化について(発生可能性:低、発生時期(又は頻度):特定時期なし、影響度:大)
当社は、顧客施設に代わり当該施設のプロモーションを行い、ユーザーが掲載施設に対して直接予約を行うビジネスモデルを採用しているため、現時点において当社が直接規制対象となるような法規制は存在しておりません。もっとも、事業の特性上、個人情報の保護に関する法律や、不正アクセス行為の禁止等に関する法律、不当景品類及び不当表示防止法等の法令の適用を受けるため、これらのリスクに対応すべく、社内規程や各種ルールを整備し、その遵守状況について内部監査により定期的に確認を行っております。
今後、現行法令の改正や新たな法令の制定、あるいは既存法令の解釈に変化が生じた場合には、当社の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業内容について
①契約形態によるリスクについて(発生可能性:低、発生時期(又は頻度):特定時期なし、影響度:小)
当社が提供する集客支援サービスは、顧客施設において売上が計上された場合にのみ報酬が発生する成功報酬型の料金体系を採用しております。当社の集客支援サービスを通じて顧客施設が獲得した予約に基づき報酬を請求する契約形態をとっており、顧客施設において売上が計上されない限り、当社においても売上は計上されない仕組みとなっております。
このような体系のもと、当社は、旅行者のニーズ分析や集客支援サービスの精度向上に加え、人材の採用・育成、並びに掲載施設への各種施策の提案等を通じて、顧客施設の売上拡大に取り組んでおります。また、想定された成果が得られなかった場合には、その要因を社内で共有・分析し、改善策を講じることにより、リスクの適切なコントロールに努めております。
しかしながら、当社が提供する集客支援サービスの効果が想定どおりに発現しない場合や、リスクコントロールが十分に機能しなかった場合には、当社の売上高及び利益の成長が鈍化し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②食品衛生法に関する規制について(発生可能性:低、発生時期(又は頻度):特定時期なし、影響度:小)
当社が展開する直営宿泊事業においては、宿泊者に対して飲食物の提供を行っていることから、都道府県が定める食品衛生法施行条例に基づき、都道府県知事の営業許可を受けております。各施設には食品衛生責任者を配置し、衛生管理に関する教育・指導の徹底を図るとともに、社内においても食品衛生法に基づく内部監査を実施し、衛生管理体制の維持・向上に努めております。
しかしながら、万が一食中毒が発生するなどして食品衛生法に抵触した場合、関係当局により、食品等の廃棄処分、営業許可の取消、一定期間の営業停止等の行政処分を受ける可能性があり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③許認可について(発生可能性:低、発生時期(又は頻度):特定時期なし、影響度:大)
本書提出日現在、当社の主力事業である集客支援事業については、許認可等による規制は受けておりません。一方、当社が展開する直営宿泊事業においては、事業運営に必要な各種法令及び規則に基づく許認可等を取得しており、これら法令及び規則を遵守のうえ、安全かつ適正な業務運営を徹底しております。なお、今後展開を予定している訪日旅行者向けの集客支援事業に関しては、旅行業法の適用を受ける可能性があることから、当社は同法に基づく旅行業の資格を取得しております。
当社の許可・届出状況は次のとおりであります。
これらの許認可等については、それぞれに欠格事由が定められております。万が一、法令等の改正に適切に対応できなかった場合や、関係法令に違反した場合には、当該許認可の取消しや事業の停止等の行政処分を受ける可能性があります。その結果、当社の事業活動に支障をきたすおそれがあるとともに、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④知的財産権について(発生可能性:低、発生時期(又は頻度):特定時期なし、影響度:小)
当社が提供するサービスに関して、認識が及ばず他社が保有する著作権や特許権等の知的財産権を侵害する可能性があります。万が一、他社の知的財産権を侵害してしまった場合には、損害賠償請求や差し止め請求を受ける可能性があるほか、係争対応に伴う多額の費用負担が生じる可能性があります。その結果、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、他社の知的財産権を誤って侵害することのないよう、リスク管理・コンプライアンス規程を制定し、役職員に対する関係法令の周知徹底を図っております。併せて、営業マニュアルにおいては、当社が運営する予約プラットフォームや施設個別の予約サイトに掲載するコンテンツの所有権を確認のうえ公開することを徹底しております。さらに、「内部通報制度規程」を制定し、法令違反等に関する情報を早期に収集できる体制を整備するとともに、定期的に社内研修を実施することで、役職員のコンプライアンス意識及び関連知識の向上に努めております。
⑤顧客情報等漏洩リスクについて(発生可能性:低、発生時期(又は頻度):特定時期なし、影響度:大)
当社が提供する集客支援事業及び直営宿泊事業の性質上、事業運営においては、個人情報や顧客情報を取り扱う必要があります。当社では、これらの情報資産の漏洩、紛失、毀損等のリスクを回避するため、個人情報及び特定個人情報取扱規程を制定するとともに、定期的な社内研修の実施、個人情報へのアクセス制限及びダウンロード制限等の技術的・物理的な安全管理措置を講じております。これにより、個人情報を含む重要な情報資産の適切な管理を徹底し、情報漏洩リスクの未然防止に努めております。
しかしながら、外部からのコンピュータウィルスやサイバー攻撃、又は当社従業員による人為的過誤等により、万が一情報漏洩が発生した場合には、顧客やユーザーからの損害賠償請求や当社の信用失墜等を招き、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥システム障害リスクについて(発生可能性:低、発生時期(又は頻度):特定時期なし、影響度:大)
当社は、インターネット環境を通じて、予約プラットフォームの運営を行っております。安定的なサービス提供を実現するため、社内システムのセキュリティ対策を強化し、契約する予約システムの信頼性やバックアップ体制についても定期的な検証・評価を実施しております。しかしながら、ソフトウエアの不具合、ITインフラ機器の障害、自然災害、又はその他予期せぬ事態の発生によりシステムトラブルが生じた場合には、一定期間にわたりサービス提供を停止せざるを得ない可能性があります。その結果、顧客満足度の低下や機会損失が発生し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑦取引先の信用リスクについて(発生可能性:中、発生時期(又は頻度):特定時期なし、影響度:小)
当社は、集客支援事業において信用取引を行っておりますが、成功報酬型の料金体系を採用していることから、取引先で計上された売上高の一部を当社が手数料として請求する流れとなっており、貸倒リスクは極めて限定的であると認識しております。
しかしながら、取引先の倒産その他予期せぬ事象により、事業継続に支障が生じた場合には、売上代金の回収遅延又は回収不能が発生する可能性があります。その結果として、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑧顧客施設におけるサービスの健全性に関するリスク(発生可能性:中、発生時期(又は頻度):特定時期なし、影響度:大)
当社は、予約プラットフォームの運営に加え、施設個別の予約サイトの構築・運営を行っております。掲載する情報につきましては、すべて顧客施設の事前承諾を得たうえで開示しており、当該情報に関する直接的な責任は当社に帰属しないものと考えております。
しかしながら、当社が運営する予約プラットフォーム上において、景品表示法をはじめとする各種法令に抵触する表示等が確認された場合には、当社サービスに対する信頼性が損なわれ、ユーザー離れや顧客施設の減少を招くおそれがあり、その結果、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクへの対応として、当社では新たに公開する情報について、顧客施設への内容確認を徹底するとともに、修正時における情報の妥当性や正確性を確認する体制を整備しております。
⑨業績の季節変動について(発生可能性:高、発生時期(又は頻度):毎年、影響度:小)
当社は、グランピング施設やリゾート施設といった季節性の高い宿泊施設を主に取り扱っていることから、7月から9月にかけて売上高及び利益が大きく伸長し、10月から3月にかけては売上高及び利益が伸び悩む傾向にあります。その結果、第2四半期(8~10月)の業績は好調に推移する一方で、第1四半期(5~7月)、第3四半期(11~1月)及び第4四半期(2~4月)の業績は伸び悩む傾向が見受けられます。
こうした季節変動に対応するため、当社では夏季以外の期間においても宿泊者が楽しめるレジャー企画やキャンペーンの提案を行い、年間を通じた売上高及び利益の安定化に取り組んでおりますが、特定の四半期業績のみに基づいて通期の経営成績を判断することは困難であります。
なお、当事業年度(2026年4月期)の経営成績は次のとおりであります。
(注)上記四半期会計期間の数値については、金融商品取引法第193条の2第1項に基づく清友監査法人の四半期レビューは受けておりません。
(3)組織体制について
①小規模組織であること及び人材確保について(発生可能性:中、発生時期(又は頻度):特定時期なし、影響度:中)
当社は、事業の持続的な成長を実現するためには、高付加価値なサービスの提供が可能な人材の確保及び業務効率の継続的な改善が不可欠であると認識しております。そのため、積極的な採用活動を継続するとともに、従業員に対する教育・研修体制の充実・強化を推進し、経験の浅い人材の早期戦力化、全社的な生産性の向上及び人材の定着に努めております。
しかしながら、必要な人材の確保及び育成が計画どおり進まない場合には、競争力の低下や事業拡大の制約といった事態が生じる可能性があり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②特定人物への依存について(発生可能性:低、発生時期(又は頻度):特定時期なし、影響度:小)
当社代表取締役である坂根正生は、会社経営の最高責任者として、経営方針や事業戦略の策定をはじめ、当社の事業推進において重要な役割を果たしております。当社においては、特定の人物に過度に依存しない経営体制の構築を進めており、取締役会や経営会議等を通じた取締役及び従業員間での情報共有の促進、並びに経営組織の強化に取り組んでおります。
しかしながら、坂根正生が何らかの理由により業務を継続することが困難となった場合、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)その他
①主要株主グループについて(発生可能性:低、発生時期(又は頻度):特定時期なし、影響度:小)
(a)主要株主が一定の議決権を有することに伴うリスク
当社は、自ら経営責任を負い、独立した事業経営を行っておりますが、主要株主であるエス・エヌ・ホールディングス有限会社は、当社の議決権の35.3%(2026年4月30日現在)を所有しております。
当該主要株主は当社の株主総会における取締役の選解任等を通じて、当社の経営判断に影響を及ぼし得る立場にあることから、議決権の行使に際して、当該主要株主の利益が当社の他の株主の利益と一致しない可能性があります。また、当該主要株主の経営方針の変更や経営状態の悪化等により何らかの問題が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社においては、今後も適切なコミュニケーションを継続することにより、当社の独立性が阻害されることのないよう努めてまいります。
(b)主要株主グループにおける当社の位置付けについて
主要株主及びその関係会社(以下、「主要株主グループ」という。)は、会員制ジムの運営を行うエス・エヌ・ホールディングス有限会社をはじめとして、食品スーパー事業及び会員制別荘事業等を手がける株式会社にしがき、グランピング施設の運営やドームテント等の販売を行う株式会社デジタルストレージ等で構成されており、当社は、主要株主グループの中で、主に宿泊施設向けの集客支援サービスを提供しております。
集客支援事業の開始当初においては、主要株主グループ各社との取引が当社売上高に占める割合が大きな比重を占めておりましたが、2026年4月期実績では売上高に対し11.5%となっております。
(c)主要株主グループとの取引関係について
当社は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に定める関連当事者に加え、主要株主グループと人的・資本的関係を有すると認められる関連当事者に準ずる者を含めて、「関連当事者等」として取引を管理しております。これら関連当事者等との取引については、社外取締役及び社外監査役で構成される特別委員会において事前に審議・検討を行い、その結果をふまえて、取締役会で決議・承認する体制を整備しており、少数株主の権利保護に十分配慮した運営に努めております。
当事業年度において、主要株主グループに属する株式会社にしがきに対し、集客支援サービスを提供しております。
当該主要株主グループ以外との取引が拡大していることに加え、主要株主グループへの過度な依存を回避するため取引関係の見直しを継続的に行っており、主要株主グループに対する売上比率は縮小傾向にあります。
なお、主要株主グループとの間で役員の兼務、従業員の出向等の人的関係はありません。
2026年4月に終了した事業年度における主要株主グループとの主な取引は次のとおりであります。
(d)主要株主グループからの独立性の確保
当社における新規契約の獲得は、既存施設からの集客に関する相談を契機として契約に至るケース、新規開業施設からの申込を受けて契約に至るケース等があります。これらの契約獲得にあたっては、当社の役職員が施設運営に関するノウハウを活用し、見込顧客に対して提案・相談活動を行うことで成約に至っております。
また、当社は、施設運営に関するノウハウの蓄積を目的として、宿泊施設を自社にて運営しております。宿泊施設の運営については、主要株主グループの事業と一部重複しておりますが、あくまでも運営ノウハウの蓄積を目的とするものであり、事業展開も限定的であることから、競合による影響は軽微であると認識しております。
なお、当社は、主要株主グループからの事前承認や報告を要する事項を有しておらず、経営に係る意思決定は、当社が独立して実施しております。
②配当政策について(発生可能性:低、発生時期(又は頻度):特定時期なし、影響度:小)
当社は、事業の成長・拡大による企業価値の向上を最重要課題として認識しており、財務基盤の強化と持続的な成長を目指すために、まずは内部留保の充実と事業推進に必要な投資活動を積極的に行っていくことが重要と考え、創業以来配当を行っておりません。しかしながら、株主の皆様に対する利益還元を重要な経営課題の1つと位置付けており、今後の成長・拡大戦略に備えた内部留保の充実等を総合的に勘案したうえで業績の動向を踏まえた配当を検討していく方針であります。
しかしながら、現時点においては、配当の実施可能性及びその時期等は未定であり、今後の市場環境や事業状況の急激な変化等により、安定的な配当の実施が困難となる可能性があります。
③自然災害について(発生可能性:低、発生時期(又は頻度):特定時期なし、影響度:中)
災害や人為的要因等により、電力・通信・交通などの社会インフラに重大な障害が発生した場合、顧客施設及び当社直営施設の稼働が全面的に停止する可能性があり、その結果、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
こうしたリスクへの対応策として、非常事態発生時における緊急連絡先リストや避難経路等を含む対応マニュアルを策定のうえ、顧客施設に対しても周知・案内を行っております。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当社は、従来、集客事業の単一セグメントとして事業を営んでおりましたが、当事業年度より施設再生・リセール事業を開始しております。なお当該事業の重要性が乏しいことから、セグメント情報の記載を省略しております。
①財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における流動資産は922,875千円となり、前事業年度末に比べ500,641千円減少いたしました。これは主に、現金及び預金が632,901千円減少したことに対し、売掛金が53,254千円増加したこと、施設再生・リセール事業に係る仕掛販売用不動産を取得したことにより77,719千円増加したこと等によるものであります。
また、固定資産は1,441,590千円となり、前事業年度末と比較して312,840千円増加いたしました。これは主に、山梨県の直営施設「湖風の宿 あさふじ」を取得したこと等により有形固定資産が166,918千円増加したこと、無形固定資産が74,895千円増加したこと、当社事業との親和性がある領域での協力関係を目的としたファンドへの出資により投資有価証券が53,753千円増加したこと等によるものであります。
この結果、資産合計は2,364,465千円となり、前事業年度末に比べ187,801千円減少しております。
(負債)
当事業年度末における流動負債は308,602千円となり、前事業年度末と比較して11,694千円増加いたしました。これは主に、未払法人税等が44,268千円減少したことに対し、未払金が32,419千円増加したこと、その他に含まれる未払消費税等が20,342千円増加したこと等によるものです。
また、固定負債は274,430千円となり、前事業年度末と比較して79,872千円減少いたしました。これは1年内返済予定の長期借入金への振替により長期借入金が79,872千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は583,032千円となり、前事業年度末に比べ68,177千円減少いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は1,781,433千円となり、前事業年度末と比較して119,624千円減少いたしました。これは当期純利益の計上により、繰越利益剰余金が370,875千円増加したことに対し、自己株式の取得により490,500千円減少したことによるものであります。
②経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に総じて緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、原材料価格やエネルギー価格の高止まり、為替相場の変動、国際情勢の不透明感等により、先行きは依然として注視を要する状況が続いております。
観光庁の宿泊旅行統計調査(速報値)によれば、2025年5月から2026年4月までの国内全体における延べ宿泊者数は6億4,626万人泊(前事業年度比2.5%減)、また同期間の外国人延べ宿泊者数は1億7,373万人泊(前事業年度比0.8%減)と直近の延べ宿泊者数は弱含みの傾向を示しており、宿泊事業を取り巻く環境にも不透明感が残っております。このような状況下においては、宿泊者のニーズを的確に捉え、単なる宿泊機能にとどまらない付加価値の高いサービスを提供することが、競争力及び収益性の向上において重要であると認識しております。
このような環境のなか、当社は「宿泊業界をUP DATEする」という企業理念のもと、集客力・開発力・運営力の3つを基盤とする事業展開を通じて、顧客施設の売上最大化を牽引してまいりました。
集客支援事業においては、これまで蓄積してきたデータやノウハウを活用し、顧客施設の売上向上に向けた支援を強化した結果、掲載客室数は順調に増加し、2026年4月末時点で3,229室(前事業年度比30.3%増)となりました。また、直営宿泊事業におきましては、訪日旅行者の集客事例及び予約獲得事例の蓄積、運営ノウハウの獲得等を通じて集客支援事業へのシナジー創出を図ることを目的として、2025年12月に「湖風の宿 あさふじ」を事業譲受により取得開業いたしました。
これらの事業基盤の拡大に加え、次なる成長フェーズを見据えた戦略的投資を積極的に推進いたしました。具体的には、事業拡大を支える人材の拡充、インバウンド需要のさらなる獲得に向けたOTA活用等の実証実験、展示会への出展をはじめとする当社サービスの認知度拡大を目的としたマーケティング投資を実施しております。
これらの結果、当事業年度の売上高は1,719,387千円(前事業年度比18.1%増)、営業利益は509,183千円 (前事業年度比1.1%減)、経常利益は514,964千円(前事業年度比3.8%増)、当期純利益は370,875千円(前事業年度比10.7%増)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物の残高(以下、「資金」という。)は659,442千円となり、前事業年度末に比べ632,901千円減少いたしました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動の結果、増加した資金は333,986千円(前事業年度は457,860千円の増加)となりました。これは主に、税引前当期純利益による収入514,964千円、減価償却費の計上81,913千円、法人税等の支払による支出183,033千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動の結果、減少した資金は395,848千円(前事業年度は126,018千円の減少)となりました。これは主に、差入保証金の回収による収入8,911千円、事業譲受による支出320,540千円、投資有価証券の取得による支出53,750千円、差入保証金の差入による支出18,525千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動の結果、減少した資金は571,038千円(前事業年度は702,720千円の増加)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出491,166千円、長期借入金の返済による支出79,872千円によるものであります。
④生産、受注及び販売の状況
(a)生産実績
該当事項はありません。
(b)受注実績
該当事項はありません。
(c)販売実績
当事業年度における販売実績は次のとおりであります。なお、当社は、従来、集客事業の単一セグメントとして事業を営んでおりましたが、当事業年度より施設再生・リセール事業を開始しております。なお当該事業の重要性が乏しいことから、セグメント情報の記載を省略しております。
(注) 1.主要な販売先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりましては、資産・負債及び収益・費用に影響を与える見積り及び判断を必要としております。
当社は、財務諸表の基礎となる見積りを過去の実績を参考に合理的と考えられる判断を行った上で計上しておりますが、これらの見積りは不確実性を伴うため、実際の結果とは異なる場合があります。
なお、当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討の内容
(a) 財政状態の分析
「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。
(b) 経営成績の分析
(売上高)
当事業年度における売上高は、1,719,387千円(前事業年度比18.1%増)となりました。
主な要因は、集客支援事業における新規掲顧客設数の順調な増加に加え、2025年12月に取得した「湖風の宿 あさふじ」が売上高に寄与したことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度における売上原価は、512,005千円(前事業年度比15.3%増)となりました。
主な要因は、2025年12月に取得した「湖風の宿 あさふじ」の運営費用が当事業年度において新たに発生したことによるものであります。
この結果、売上総利益は1,207,382千円(前事業年度比19.3%増)、売上総利益率は70.2%(前年同期は69.5%)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は、698,199千円(前事業年度比40.5%増)となりました。
主な要因は、顧客施設の増加に伴うプロモーション関連の広告費用増加に加え、株式上場に伴う資本金の増加により外形標準課税が適用され、租税公課が増加したことによるものであります。
この結果、営業利益は509,183千円(前事業年度比1.1%減)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当事業年度における営業外収益は10,945千円、営業外費用は5,164千円となりました。
主な要因は、受取利息の収益計上及び支払利息の費用発生によるものであります。
この結果、経常利益は514,964千円(前年同期比3.8%増)となりました。
(特別損益、法人税等、当期純利益)
当事業年度における特別損益は発生しませんでした。
また、法人税等調整額を含む法人税等合計は144,088千円の計上となりました。
この結果、当期純利益は、370,875千円(前年同期比10.7%増)となりました。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、上記「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社における主な資金需要は、事業拡大に伴う「運転資金」および持続的成長のための「設備・投資資金」であります。
運転資金需要は、集客拡大に向けた広告宣伝(媒体費用)、体制強化に伴う人件費、ならびに業務効率化を推進する一般管理費等の営業費用が主なものであります。
また、設備・投資資金需要は、コア事業である直営宿泊事業における施設の新規開設やバリューアップに伴う改修費用、およびシェア拡大やシナジー創出を企図したM&A(企業買収)によるものであります。
これらの資金需要に対しては、手元流動性の確保と財務の健全性維持を両立させるため、営業活動によるキャッシュ・フロー(自己資金)を原資としつつ、必要に応じて金融機関からの有利な条件での借入等を組み合わせ、最適なコストでの調達を図っております。
5 【重要な契約等】
該当事項はありません。
6 【研究開発活動】
該当事項はありません。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当社は、従来、集客事業の単一セグメントとして事業を営んでおりましたが、当事業年度より施設再生・リセール事業を開始しております。なお当該事業の重要性が乏しいことから、セグメント情報の記載を省略しております。
当事業年度における設備投資の総額は333,078千円となりました。主な内容は、山梨県南都留郡における直営宿泊事業譲受による投資であります。
また、当事業年度において重要な設備の除却、売却等はありません。
2 【主要な設備の状況】
(注)1.当社は、従来、集客事業の単一セグメントとして事業を営んでおりましたが、当事業年度より施設再生・リセール事業を開始しております。なお当該事業の重要性が乏しいことから、セグメント情報の記載を省略しております。
2.帳簿価額のうち「その他」は、無形固定資産の合計であります。
3.本社の建物は賃借物件であり、年間賃借料は以下のとおりであります。
3 【設備の新設、除却等の計画】
該当事項はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
①【株式の総数】
② 【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 1.有償第三者割当 80株
2.今後の資本政策の柔軟性及び機動性を確保するため、資本金の金額を150,000千円及び資本準備金の金額を200,000千円減少させ、その他資本剰余金に振り替えております。(減資割合は60.0%)
3.2024年8月14日開催の定時取締役会において、A種種類株式80株につき、定款に定める取得条項に基づき取得することを決議し、同日付で自己株式として取得し、対価としてA種種類株式1株につき普通株式1株を交付しております。また、同日付で全てのA種種類株式を消却しております。また、当社は、2024年9月5日開催の臨時株主総会決議により、種類株式を発行する旨の定款の定めを廃止しております。
4.2024年8月14日開催の定時取締役会決議により、2024年9月8日付で普通株式1株につき5,000株の割合で株式分割を行っております。
5.有償一般募集(ブックビルディング方式による募集)
7.有償第三者割当(オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資)
6.有償一般募集(オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資)
(5) 【所有者別状況】
2026年4月30日現在
(注)自己株式500,000株は、「個人その他」に5,000単元含まれております。
(6) 【大株主の状況】
2026年4月30日現在
(注)1.当社は、自己株式500,000株を保有しておりますが、上記大株主から除いております。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2026年4月30日現在
② 【自己株式等】
2026年4月30日現在
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条の規定に基づく取得
(注)1.東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による取得であります。
2.当該決議に基づく自己株式の取得は、2026年3月17日をもって終了いたしました。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
該当事項はありません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
3 【配当政策】
当社は、事業の成長・拡大による企業価値の向上を最重要課題として認識しており、財務基盤の強化と持続的な成長を目指すために、まずは内部留保の充実と事業推進に必要な投資活動を積極的に行っていくことが重要と考え、創業以来配当を行っておりません。しかしながら、株主の皆様に対する利益還元を重要な経営課題の1つと位置付けており、今後の成長・拡大戦略に備えた内部留保の充実等を総合的に勘案したうえで業績の動向を踏まえた配当を検討していく方針であります。
内部留保資金につきましては、人材への投資・育成といった経営基盤の構築、事業の成長・拡大のための投資等に充当することを検討しております。事業の成長・拡大により、中長期的な株式価値の向上を実現したうえで、将来的には利益還元を行うことを検討してまいりますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。
なお、剰余金の配当を行う場合、年に1回期末の配当を基本方針とし、会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めのある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議により定める旨を定款に定めております。これは、剰余金の配当等を取締役会の権限とすることにより、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、企業価値の持続的な向上を図るうえで、あらゆる事業活動において公正・公明かつ責任ある企業行動を確実に実践することが重要であるとの認識を全社で共有し、コーポレート・ガバナンスの強化に努めております。この実現に向け、当社では、コンプライアンス規程及びコンプライアンス行動規範を制定し、取締役及び従業員等による法令、定款、社内規程等の遵守を徹底しております。併せて、リスク管理体制の強化及び内部統制システムの継続的な改善に取り組むことで、コーポレート・ガバナンスのさらなる充実を図っております。
関連当事者等との取引にあたっては、当該取引の実行前に、経済的合理性が認められるかどうか、その取引条件が第三者との取引における一般的な条件と同様であるか等について、社外取締役及び社外監査役で構成される特別委員会において審議し、その結果をふまえ、取締役会において決議を行う体制を整備・運用しており、少数株主の権利保護に努めております。
当社は、株主の皆様をはじめとする全てのステークホルダーの皆様から信頼される企業を目指し、法令遵守の徹底、経営の透明性確保、迅速な経営意思決定の実現及び株主価値の最大化を基本方針として、適切なコーポレート・ガバナンスの構築・運用に取り組んでおります。
②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、株主総会、取締役会、監査役会及び会計監査人を設置することにより、透明性の高い意思決定、機動的な業務執行及び適正な監査を実施可能な体制を構築しております。また、独立性の高い社外取締役及び社外監査役を選任することにより、取締役による相互監督機能及び監査役による経営監視機能が十分に発揮されており、経営の透明性、機動性及び適正性の確保が図られているものと考えております。
(a)取締役会
当社の取締役会は、社外取締役2名を含む取締役5名で構成されており、毎月1回の定期開催に加えて必要に応じて臨時に開催しております。取締役会では、経営に関する重要事項についての意思決定を行うほか、取締役が管掌する分野における業務執行状況の報告を受け、取締役の業務執行の監督を行うと共に、経営に関する諸問題を討議しております。
(b)監査役会
当社の監査役会は、社外監査役3名を含む監査役4名で構成されており、毎月1回の定期開催に加えて必要に応じて臨時に開催しております。監査役会では、監査計画の策定、監査実施状況等、監査役相互の情報共有を図っております。
なお、監査役は、取締役会及びその他重要な会議に出席するほか、監査計画に基づき稟議書等の重要文書の閲覧、役職員への質問等の監査手続を通して、経営に対する適正な監視を行っております。また、内部監査室及び会計監査人と緊密な連携を取り、監査の実効性と効率性の向上に努めております。
(c)内部監査室
当社は、内部監査室を独立して設置し、監査役会との協議を経て内部監査計画を作成し、内部監査を実施しております。内部監査室は監査役会と定期的に情報交換を行い、適時適切な監査の実施に努めております。
(d)会計監査人
当社は、清友監査法人と監査契約を締結し、適時適切な監査が実施されております。
(e)経営会議
当社は、常勤取締役及び常勤監査役で構成される経営会議を月次で開催しております。当会議においては、代表取締役が招集を行い議長として進行し、各部門からの詳細な業務進捗状況の報告及び課題の共有により、迅速な意思決定を可能にし、重要案件に関しては取締役会での決議事項又は報告事項として上程しております。
(f)リスク管理・コンプライアンス委員会
当社は、全社的なリスク管理・コンプライアンスに関わる課題・対応策を協議・承認する組織として、リスク管理・コンプライアンス委員会(委員長:代表取締役)を設置しております。当委員会は取締役及び監査役を構成員とし、各部門長・室長をオブザーバーとして、原則として年2回開催しております。
当社の機関・内部統制の関係は次の図表のとおりです。

③取締役会の活動状況
当事業年度において当社は取締役会を18回開催しており、個々の取締役及び監査役の出席状況については次のとおりであります。
取締役会における具体的な検討内容は、月次決算の状況の確認・分析、年度予算・中期経営計画の策定、コーポレート・ガバナンスに関する事項、内部統制に関する事項、人事異動に関する事項、その他企業運営に関する事項について検討しております。
④企業統治に関するその他の事項
当社は、「内部統制システムの基本方針」を策定し、取締役及び従業員による職務執行の適正性を確保するとともに、法令及び定款に適合した業務運営体制の構築に努めております。「内部統制システムの基本方針」の概要は以下のとおりであり、当社は当該方針に基づき、内部統制システムの運用を行っております。
(a)取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
1.取締役は、法令、定款、株主総会決議及び「取締役会規程」等に従い、取締役会を毎月1回以上開催して経営に関する重要事項を審議・決定する。
2.取締役会は、内部統制の基本方針を決定し、取締役が適切に内部統制システムを構築・運用し、それに従い職務執行しているかを監督する。
3.取締役は、他の取締役と情報の共有を推進することにより、相互に業務執行の監督を行う。
4.監査役は監査役会で定めた監査方針・計画のもと、取締役会に出席し、各取締役及び使用人から取締役の職務執行に関する情報を聴収し、職務執行が適法かつ適正に行われているかどうかの監査を行う。
5.当社は、反社会的勢力対策規程に基づき、反社会的勢力・団体・個人とは一切関わりを持たず、不当・不法な要求に対しては断固として応じないことを基本方針とする。この基本方針を取締役及び使用人に周知徹底し、事案の発生時には関係行政機関や法律の専門家と緊密に連絡をとり、組織全体として速やかに対処できる体制を整備する。
(b)取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
株主総会及び取締役会の議事録並びに経営及び業務執行に関する重要情報については、法令及び「文書管理規程」等の関連規程に基づき、適切に記録・管理・保存する。また、その他関連規程についても、必要に応じて適時見直し等を行い、継続的な改善に努める。なお、これらの情報については、監査役からの閲覧請求に対して、適時に対応可能な体制を構築する。
(c)損失の危険の管理に関する規程その他の体制
1.リスク管理を円滑にするために、「リスク管理・コンプライアンス規程」等社内規程を整備し、リスクに関する意識の浸透、早期発見、未然防止及び緊急事態発生時の対応等を定める。
2.代表取締役は、自らが委員長となるリスク管理・コンプライアンス委員会を設置する。当委員会は、全社的なリスクの把握とその評価及び対応策の策定を行い、各担当取締役及び各部長と連携してリスクを最小限に抑える体制を構築する。
3.天災・事故発生等による物理的緊急事態を含む重大な経営危機が発生した場合は、「危機管理対応規程」に従い、代表取締役に報告するとともに、経営危機対策本部を設置し、対処する。
(d)取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
1.「取締役会規程」及び「職務権限基準」を定め、その決議事項及び報告事項を明確にする。
2.取締役は、ITを活用した情報システムを構築して、迅速かつ的確な経営情報把握に努める。
3.取締役は、「業務分掌規程」及び「職務権限規程」等を通じ、職務執行の範囲及び権限と責任を明確にすることで適正性と効率性を確保する。また、「業務分掌規程」、「職務権限規程」等については、法令の改廃、職務執行の効率化の必要がある場合は随時見直す。
4.取締役は、原則月1回開催される取締役会にて職務の執行状況等について報告する。
5.業務執行の監督機能及び客観性を向上させるため、取締役会に独立した立場の社外取締役を含める。
(e)使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
1.「組織規程」、「業務分掌規程」及び「職務権限規程」により責任と権限を明確化し、各部門における執行の体制を確立する。
2.必要となる各種の決裁制度、社内規程及びマニュアル等を備え、これを周知し、運営する。
3.使用人がコンプライアンスの徹底を実践できるよう、定期的に教育・啓蒙を行う。
4.当社は、コンプライアンス違反やその恐れがある場合に、業務上の報告経路の他、社内外(常勤監査役・弁護士)に直接相談・通報できる窓口を設置し、事態の迅速な把握と是正に努める。
(f)当社及び当社関係会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社には子会社は存在しないが、その関係会社が存在する。このため「関連当事者等取引管理規程」を定め、関連当事者等取引として認定された取引等を開始する前に、社外役員を構成員とする特別委員会において取引等の合理性・適切性・適法性を審議・検討する。特別委員会での審議内容は取締役会に報告され、取締役会において取引等の可否を決議する。
(g)監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項並びにその使用人の取締役からの独立性に関する事項
1.当社は、監査役の職務を補助する使用人は配置していないが、取締役会若しくは監査役会がその必要があると判断すれば、協議を行い、当該使用人を任命及び配置することができる。
2.補助すべき期間中は、指名された使用人への指揮権は監査役に委譲されたものとし、取締役の指揮命令は受けない。
(h)取締役及び使用人が監査役に報告をするための体制その他の監査役への報告に関する体制
1.監査役は、取締役会以外にも経営会議等の重要な会議に出席し、当社における重要事項や損害を及ぼすおそれのある事実等について報告を受ける。
2.取締役及び使用人は、取締役会に付議する重要な事項、その他重要な会議の決定事項、内部監査の実施状況及びその他必要な重要事項を監査役に報告する。
3.取締役及び使用人は、当社に著しい損害を及ぼすおそれのある事項及び不正行為や重要な法令並びに定款違反行為を認知した場合、速やかに監査役に報告する。
4.上記に拘らず、監査役は必要に応じて、取締役及び使用人に対して報告を求めることができ、求められた取締役及び使用人は速やかに報告する。
(i)監査役に報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
当社は、監査役に対して報告を行った者に対し、不利な取り扱いを行うことを禁止している。あわせて、「内部通報制度規程」において、通報又は相談を行ったことを理由として不利益な取り扱いを行ってはならない旨、通報・相談者の特定を目的とした探索行為を行ってはならない旨を定めている。
(j)その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
1.監査役は、代表取締役(必要に応じて、他の取締役)と適宜会合を持ち、意思の疎通及び意見交換を行う。
2.監査役は、会計監査人及び内部監査室とも意見交換や情報交換を行い、連携を保ちながら必要に応じて調査及び報告を求める。
(k)監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
当社は、監査役が会社法第388条に基づく費用の前払等の支給をしたときは、当該請求にかかる費用又は債務が当該監査役の職務の執行に必要でないと認められた場合を除き、速やかに当該費用又は債務を処理し、法令等の定めに従い適切に処理いたします。
⑤リスク管理体制の整備の状況
当社は既述しました「内部統制システムの基本方針」で定めた「c.損失の危険の管理に関する規程その他の体制」を整備しております。
⑥責任限定契約の内容の概要
当社は取締役 井出久美氏及び清水奈津氏、監査役 木原和恵氏、阪中達彦氏、西村敦彦氏及び梅津政記氏との間で、会社法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約における損害賠償責任の限度額は法令の定める最低責任限度額であります。
⑦役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に規定に基づく役員等賠償責任保険契約を締結しております。当該保険契約の被保険者の範囲は当社の取締役及び監査役であり、被保険者は保険料を負担しておりません。当該保険契約により保険期間中に被保険者に対して提起された損害賠償請求にかかる訴訟費用及び損害賠償金等で補填されることとなります。
ただし、被保険者の職務執行の適合性が損なわれないようにするため、当該被保険者が法令違反の行為であることを認識して行った行為に起因して生じた損害の場合は補填の対象とならないなど、一定の免責事由があります。
⑧取締役の定数
当社の取締役の定数は、5名以内とする旨、定款で定めております。
⑨取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、定款で定めております。また、取締役の選任決議は、累積投票によらないものとする旨、定款で定めております。
⑩株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項
(a)取締役及び監査役の責任免除
当社は、取締役及び監査役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮し、期待される役割を果たしうる環境を整備することを目的とし、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議によって同法第423条第1項の行為に関する取締役(取締役であった者を含む。)及び監査役の責任(監査役であった者を含む。)を、善意でかつ重大な過失がないときは、法令の限度において免除することができる旨を定款に定めております。
(b)自己株式の取得
当社は、資本効率の向上及び株主還元の柔軟な実施を可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議により自己株式を取得することができる旨を定款に定めております。
(c)剰余金の配当等の決定機関
当社は、株主への機動的な利益還元の実施を可能とするため、剰余金の配当等、会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず、取締役会の決議により決定できる旨を定款に定めております。
⑪株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の特別決議について、株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨、定款で定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することで、株主総会の円滑な運営に資する目的であります。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
a.2026年7月29日(有価証券報告書提出日)現在の当社の役員の状況は、以下のとおりであります。
男性6名 女性3名(役員のうち女性の比率33%)
(注)1.取締役 井出久美及び清水奈津は、社外取締役であります。
2.監査役 阪中達彦、西村敦彦及び梅津政記は、社外監査役であります。
3.2025年4月期に係る定時株主総会終結の時から2026年4月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
4.2025年4月期に係る定時株主総会終結の時から2029年4月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
b.2026年7月30日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役(監査等委員である取締役を除く。)4名選任の件」、「監査等委員である取締役3名選任の件」を提案しており、当該議案が原案どおり承認可決されると、当社の役員の状況は、以下のとおりになる予定です。なお、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項の内容(役職等)を含めて記載しております。
男性5名 女性2名(役員のうち女性の比率28%)
(注)1.取締役 井出久美、清水奈津及び西村敦彦は、社外取締役であります。
2.当社の監査等委員会の体制は次のとおりであります。
委員長 井出久美、委員 清水奈津、委員 西村敦彦
3.2026年4月期に係る定時株主総会終結の時から2027年4月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
4.2026年4月期に係る定時株主総会終結の時から2028年4月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
②社外役員の状況
当社は、現在、社外取締役2名及び社外監査役3名を選任しております。
社外役員の人数に関する方針につきましては、社外取締役についてはコーポレートガバナンス・コードをふまえ、複数名を選任する方針としております。また、社外監査役については法令により定められた人数を選任する方針としております。
社外取締役井出久美は、公認会計士としての高度な専門知識と豊富な実務経験を有し、監査法人退社後は複数の上場企業において社外取締役及び監査等委員に就任しております。経営管理体制の整備・運用に関する深い造詣を有しており、当社の経営全般に対して建設的な意見を述べるとともに、取締役会における意思決定の妥当性及び適正性の確保に資する助言・提言が期待されます。以上の観点から、同氏は当社の社外取締役として適任であると判断し、選任しております。なお、同氏と当社との間に、人的関係、資本的関係、重要な取引関係その他特筆すべき利害関係はありません。
社外取締役清水奈津は、公認会計士及び税理士としての高度な専門知識と豊富な実務経験を有し、財務及び会計分野における専門的な視点から、経営の監督及び牽制機能を十分に発揮し、当社の持続的成長とガバナンス強化に寄与する助言・提言が期待されます。以上の観点から、同氏は当社の社外取締役として適任であるものと判断し、選任しております。なお、同氏と当社との間に、人的関係、資本的関係、重要な取引関係その他特筆すべき利害関係はありません。
社外監査役阪中達彦は、弁護士としての専門的な知識と豊富な実務経験を有し、企業法務における専門的な視点から、社外監査役としての職務を独立した立場で適切かつ実効的に遂行しうると判断し、選任しております。なお、同氏とは就任前において顧問弁護士契約を締結しておりましたが、その期間は5か月と短期であり、当該契約に基づく報酬も当社売上高に照らして極めて軽微な水準にとどまります。これらをふまえ、当社との間において実質的な利害関係は認められず、人的関係、資本的関係、重要な取引関係その他特筆すべき利害関係もありません。
社外監査役西村敦彦は、公認会計士としての高度な専門知識と豊富な実務経験を有し、監査業務における実務経験を有しております。また、幅広い見識を活かし、社外監査役としての職務を独立した立場で適切かつ実効的に遂行しうると判断し、選任しております。なお、同氏と当社との間に、人的関係、資本的関係、重要な取引関係その他特筆すべき利害関係はありません。
社外監査役梅津政記は、中小企業診断士としての長年にわたるコンサルティング経験を通じて、営業戦略、マーケット分析、組織マネジメント等に関する実践的な知見を有しております。これらの知見を活かし、社外監査役としての職務を独立した立場で適切かつ実効的に遂行しうると判断し、選任しております。なお、同氏と当社との間に、人的関係、資本的関係、重要な取引関係その他特筆すべき利害関係はありません。
当社は、社外取締役及び社外監査役を選任するにあたり、独立性に関する明文化された基準又は方針を定めておりませんが、会社法に定める要件に適合し、かつ株式会社東京証券取引所が定める独立性判断基準を考慮したうえで選任を行っております。加えて、候補者の経歴及び当社との関係性を総合的に勘案し、経営陣から独立した立場において社外役員としての職務を適切に遂行できる十分な独立性が確保されていることを前提として判断しております。
③社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
社外取締役及び社外監査役は、当社の取締役会に出席し、必要に応じて適切な発言を行っております。社外取締役については、取締役会に付議予定の案件について、必要に応じて事前に管理部より説明を受けることで、実効性のある経営監督を果たしております。
社外監査役は、監査役会に出席し、内部監査、監査役監査、会計監査及び内部統制に関する報告を受け、意見を述べております。さらに、内部監査室及び会計監査人と定期的に意見交換及び情報共有を行うことで、監査及び監督機能の向上に努めております。
(3) 【監査の状況】
①監査役監査の状況
当社は監査役4名(うち社外監査役3名)を選任しており、監査役のうち2名は公認会計士の資格を持ち、財務及び会計に関する相当程度の知見を有しております。監査役は、重要事項に関する経営の意思決定及び取締役の職務執行の適正性を監査しております。
監査役会は原則として月1回の定時開催に加え、必要に応じて臨時に開催しており、監査計画の策定、監査実施状況の報告、監査役相互の情報共有等を行っております。
当事業年度において当社は監査役会を原則として月1回開催しており、個々の監査役の出席状況については次のとおりであります。
当期は、コーポレート・ガバナンス体制及び内部統制システムの整備・運用状況並びにコンプライアンス及びリスク管理体制の有効性を重点監査項目としました。また、年度経営計画及び中期経営計画の進捗状況及び経営方針との整合性について監査を実施し、取締役会等への出席、重要書類の閲覧及び関係者へのヒアリング等を通じて監査を行いました。
監査役会の活動は、策定した監査方針及び監査計画に基づき、取締役会その他の重要な会議へ出席し、経営の監視機能強化を図るとともに、必要に応じて取締役及び従業員からその職務執行に関する説明を受け、重要な決裁書類を閲覧し、取締役の職務執行及び意思決定についての適法性・適正性を監査いたしました。また、会計監査人とも適宜に会合を設けて、監査実施状況について報告及び説明を受けるとともに、定期的な協議の機会を設け意見を共有しております。
なお、常勤監査役は、取締役会のほか、経営会議に出席し、必要に応じ意見陳述を行う等、常に取締役の業務執行を監視できる体制であります。さらに常勤監査役は内部監査担当者と業務の適正性や法令への適合性を徹底するために情報を共有しております。
②内部監査の状況
当社は、内部監査室(人員1名)を独立して設置し、監査役会との協議を経て内部監査計画を作成し、内部監査を実施しております。内部監査室は監査役会と定期的に情報交換を行い、適時適切な監査の実施に努めております。
監査結果については、代表取締役、監査役会に対して遅滞なく直接報告を行うとともに、必要に応じて監査対象部門に対し是正措置の指導・助言等を行っております。指摘事項に関する改善状況については、後日確認を行い、その結果を再度代表取締役に報告することで、是正措置の確実な実施を担保しております。また、監査役会及び会計監査人とは定期的に報告会を開催し、内部監査結果及び所見を共有することにより、三様監査の連携を通じた監査機能の高度化を図っております。
なお、内部監査室が取締役会に直接報告を行う仕組みはありませんが、報告を受けた代表取締役が、必要に応じて取締役会へ報告することとしております。
③会計監査の状況
(a)監査法人の名称
清友監査法人
(b)継続監査期間
2023年4月期以降の4年間
(c)業務を執行した公認会計士
指定社員 業務執行社員 三牧 潔
指定社員 業務執行社員 宮田 傑
(d)監査業務に係る補助者の構成
公認会計士 3名、その他 1名
(e)監査法人の選定方針と理由
会計監査人の選任にあたっては、監査法人の独立性、専門性、品質管理体制等を総合的に勘案し、適切に職務を遂行しうる運営体制が整備されているか確認することを基本方針としております。当該選定基準を満たし、効果的かつ効率的な監査の実施が期待されることから、清友監査法人を会計監査人として選定しております。
(f)監査役及び監査役会による監査法人の評価
監査役及び監査役会は、会計監査人に対する評価を適時実施しており、同監査人が独立した立場を保持しつつ、適正な監査を遂行しているかについて継続的に監視・検証しております。また、当社の事業規模に見合った監査報酬であることも考慮して会計監査人の選定を行っております。当社の会計監査人である清友監査法人につきましては、独立性、専門性、監査報酬水準の適切性等のいずれも問題はなく、当社の会計監査人として適切であると評価しております。
④監査報酬の内容等
(a)監査公認会計士等に対する報酬の内容
前事業年度における当社の非監査業務の内容は、株式売出しに伴うコンフォートレター作成業務等であります。
(b)監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬(aを除く)
該当事項はありません。
(c)その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
(d)監査報酬の決定方針
当社の監査報酬の決定方針としましては、監査日数、監査人員及び会社規模・業務特性等を総合的に勘案し、監査役会の同意を得て適切に決定しております。
(e)監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会が会社法第399条第1項の同意をした理由は、会計監査人の監査計画の内容、職務執行状況及び報酬見積りの算出根拠等が適切であるかどうかについて検証を行った結果、それらの妥当性が確認できたためであります。
(4) 【役員の報酬等】
①役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
当社は、「取締役の報酬の決定方針」において、取締役個別の報酬等の決定に関する方針を定めております。具体的には、役員報酬がインセンティブとして十分に機能するよう、当社の業績と連動した報酬体系を採用しており、報酬の構成については、役位、職責、担当職務、各期の業績及び当該業績に対する貢献度に加え、当社従業員の給与水準、同業他社の報酬水準、統計データ等をふまえた業界全体の水準を総合的に勘案し、月次で支給する基本報酬を設定しております。さらに、当該事業年度における会社業績、各取締役の担当業務に係る成果及び個人評価等に基づき、年次の賞与を支給することとしております。
最近事業年度における取締役の報酬等の額の決定過程に関しましては、2025年7月30日開催の取締役会において、各取締役の報酬額を決定しております。取締役会においては、当事業年度に係る取締役の個人別報酬等の内容が、報酬の決定方針と整合していることを確認のうえ、適切な内容であると判断しております。
取締役の報酬等については、2023年7月27日開催の当社第10回定時株主総会において、年額100,000千円以内と決議しております。
また、監査役の報酬等については、2023年7月27日開催の当社第10回定時株主総会において、年額50,000千円以内と決議しており、報酬総額の範囲内において、業務分担の状況等を勘案し、監査役の協議により決定しております。
なお、当社は、2026年6月23日付開催の取締役会において、譲渡制限付株式報酬制度(以下「本制度」)の見直しを行い、本制度に関する取締役(社外取締役を除く。)の報酬改定の議案を2026年7月30日付開催予定の第13回定時株主総会に付議することといたしました。詳細については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
②役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別総額及び対象となる役員の員数
③役員ごとの報酬等の総額等
報酬等の総額が1億円以上である役員が存在しないため、記載しておりません。
(5) 【株式の保有状況】
①投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、株式の価値変動や配当による収益の獲得を目的として保有する株式を純投資目的である投資株式として分類し、事業戦略上の意義に基づき保有する株式を純投資目的以外の目的である投資株式として分類しております。
投資有価証券勘定には投資事業有限責任組合への出資として1銘柄がありますが、保有株式ではありません。
②保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
該当事項はありません。
③保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
5 【従業員の状況等】
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
当社は、持続的な企業価値の向上と中期的な経営戦略の達成において、最大の原動力は「人材(人的資本)」であると認識しております。急速に変化する観光・宿泊市場において、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、多様な施設形態への支援や再生事業を成功させるため、以下の「人材育成方針」及び「社内環境整備方針」を掲げ、組織基盤の強化と人的資本の価値最大化を積極的に推進してまいります。
① 人材育成に関する方針(競争優位性の源泉となるプロフェッショナル集団の育成)
当社が集客支援事業および施設再生事業において圧倒的な優位性を維持するためには、高度なデジタルマーケティングスキルと、宿泊現場のオペレーション双方に精通した「ハイブリッド型人材」の育成が不可欠であります。
・社内教育プログラムの拡充と実践的OJTの推進
現場での実践的なOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)を軸に、階層別・職能別の社内研修プログラムを体系化し、データ分析、コンサルティング、およびホテルマネジメントスキルの早期習得と底上げを図ってまいります。
・組織的ナレッジの共有と横展開
直営施設や再生活動の現場で培ったリアルな運営ノウハウやインバウンド対応の実績を、社内データベースの構築や定期的な事例研究会(ケーススタディ)を通じて全社的に共有し、個人のスキルを組織全体の知見(ナレッジ)へと昇華させ、標準化する仕組みを構築してまいります。
② 社内環境整備に関する方針(結束力の高い組織風土と生産性の高い環境構築)
変化の激しいグロース市場において持続的なイノベーションを生み出し続けるため、全従業員が同一のビジョンを共有し、最大限に能力を発揮できる強固な組織基盤と、健全な労働環境の整備に取り組んでまいります。
・対面コミュニケーションの深化と組織の結束力強化
オフィスへの出社を基盤としたリアルなコミュニケーションを重視し、迅速な意思決定と部署間の緊密な連携(シナジー)を促進いたします。一体感のある組織風土を醸成することで、エンゲージメント(従業員エンゲージメント)を高め、全社一丸となって目標達成に向かう体制を強固にしてまいります。
・多様性の推進と成果に報いる評価制度の確立
宿泊・IT・金融など異なる業界出身者の多様な知見を融合させるとともに、評価制度の透明化および業績・貢献度に応じた適正なインセンティブ設計の運用を通じて、個々の挑戦と成果を正当に評価し、意欲ある人材が長期にわたり活躍できる持続可能な労働環境を構築してまいります
③ 従業員の給与その他の給付の額及び内容の決定に関する方針
経営方針および人材戦略の実現に向けて、従業員一人ひとりの経験、能力、職責、業務遂行状況および貢献度等を適切に評価し、その能力を十分に発揮できる処遇を行うことを基本方針としております。
(2) 【従業員の状況】
(1) 提出会社の状況
2026年4月30日現在
(注)1.当社は、集客事業と施設再生・リセール事業をセグメント区分としておりますが、施設再生・リセール事業専属の従業員が存在しないことから、従来どおりの事業区分別の従業員数を記載しております。
2.従業員数は就業人員数であり、従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の最近1年間の平均雇用人数であります。
3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
4.全社(共通)は、経理及び総務等の管理部門の従業員であります。
(2) 労働組合の状況
労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(3) 提出会社における管理職に占める女性従業員の割合及び採用した従業員に占める女性従業員の割合
(注) 1.当社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成27年法律第64号)の規定による公表義務の対象ではないものの、任意で直近1年間の実績を記載しております。
2.当社は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異の記載を省略しております。
第5 【経理の状況】
(1)財務諸表の作成方法について
当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
(2)監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、事業年度(2025年5月1日から2026年4月30日まで)の財務諸表について、清友監査法人の監査を受けております。
(3)連結財務諸表について
当社は子会社がありませんので、連結財務諸表を作成しておりません。
(4)財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組について
当社は、財務諸表等の適正性を確保するため特段の取組を行っております。具体的には、会計基準等の内容を適切に把握し、公益財団法人財務会計基準機構へ加入しております。また、決算業務の開始に先立ち、関係部署との事前打ち合わせを実施するなど、円滑かつ正確な決算業務の遂行に努めております。
1 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
①【貸借対照表】
②【損益計算書】
売上原価明細書
(注) ※1 主な内訳は、次のとおりであります。
③【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2024年5月1日 至 2025年4月30日)
当事業年度(自 2025年5月1日 至 2026年4月30日)
④【キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(重要な会計方針)
(1)棚卸資産の評価基準及び評価方法
商品・原材料及び貯蔵品
最終仕入原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)を採用しております。
仕掛販売用不動産
個別法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)による原価法を採用しておりま す。
(2)固定資産の減価償却の方法
有形固定資産
建物及び構築物については定額法、その他については定率法を採用しております。
なお、主な耐用年数は次のとおりであります。
無形固定資産
定額法を採用しております。なお、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5年)を耐用年数としております。
また、のれんについては、5年間で均等償却しております。
(3)有価証券の評価基準及び評価方法
その他有価証券
市場価格のない株式等
移動平均法に基づく原価法を採用しております。
なお、投資事業有限責任組合への出資(金融商品取引法第2条第2項により有価証券とみなされるもの)については、組合契約に規定される決算報告日に応じて入手可能な最近の決算書を基礎とし、持分相当額を純額で取り込む方法によっております。
(4)引当金の計上基準
貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
賞与引当金
従業員への賞与支給に備えるため、将来の支給見込額に基づき計上しております。
(5)収益及び費用の計上基準
当社は、旅行者の特定のニーズに特化した予約プラットフォームを運営するとともに、掲載施設に対する開業サポート、ブランド設計、施設個別の予約サイトの構築、PR広告の運用など、開業支援から開業後の集客支援まで一貫して行うコンサルティングサービスを提供する「集客支援事業」と、施設運営上のノウハウ獲得を目的として直営宿泊施設を運営する「直営宿泊事業」を主な事業としております。
集客支援事業の主な履行義務は、予約プラットフォーム及び施設個別の予約サイトの構築・運営、予約システムの手配、掲載施設の予約獲得のためのPR活動等であり、旅行者(ユーザー)が当社を通じて掲載施設の宿泊予約を行い、掲載施設が宿泊等サービス料金を獲得した時点で履行義務が充足されたと判断し、宿泊等サービス料金に一定割合をかけて算出された手数料相当額について収益を認識しております。
直営宿泊事業の主な履行義務は、旅行者(ユーザー)に対して旅館業法に基づく宿泊等サービスを提供することであり、利用者に対してサービス提供を開始した時点(チェックインした時点)で履行義務が充足されると判断し、宿泊等サービス料金について収益を認識しております。
(6)外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、期末日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。
(7)キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
小口現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3か月以内に償還期限の到来する短期的な投資からなっております。
(8)その他財務諸表作成のための基本となる事項
消費税等の会計処理
控除対象外消費税等は、発生会計期間の費用として処理しております。
(重要な会計上の見積り)
(固定資産の減損処理)
(1)当事業年度の財務諸表に計上した金額 (単位:千円)
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
①算出方法
当社は、管理会計上の区分を基準として、資産及び資産グループに係る減損の有無を判定しております。
当社は、集客支援事業と直営宿泊事業を展開しており、主要な固定資産は事業内容及び立地により異なることから、集客支援事業、直営施設(南房総市)、直営施設(秩父市)、直営施設(南都留郡)の4区分にグルーピングしております。資産又は資産グループに減損の兆候が認められる場合には、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローに基づき、減損損失の認識要否を判定しております。減損損失の認識が必要と判定された場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該差額を減損損失として計上しております。
当事業年度において、直営施設(南房総市)及び直営施設(秩父市)に係る資産グループについて、固定資産税評価額を基礎に算定した土地及び建物の金額が帳簿価額を大幅に下回っていることから、減損の兆候があるものと判断いたしました。これを受けて、当該資産グループに係る割引前将来キャッシュ・フローを見積もった結果、その総額が帳簿価額を上回ったことから、当事業年度においては減損損失を認識しておりません。
②主要な仮定
減損損失を認識するかどうかの判定において用いられる割引前将来キャッシュ・フローは、経営者による事業計画を基に、経営環境などの外部要因に関する情報や過去の実績等を総合的に勘案し算定しております。事業計画等に含まれる見積りに用いた主要な仮定は、直営宿泊事業における宿泊客数、宿泊単価及び稼働率等の予測であります。
③翌事業年度に与える影響
市場の需要状況が変化した場合には、割引前将来キャッシュ・フローが変動し、損益に影響を及ぼす可能性があります。
(未適用の会計基準等)
1.リースに関する会計基準等
・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号 2024年9月13日 企業会計基準委員会)
・「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日 企業会計基準委員会) 等
(1)概要
企業会計基準委員会において、日本基準を国際的に整合性のあるものとする取組みの一環として、借手の全てのリースについて資産及び負債を認識するリースに関する会計基準の開発に向けて、国際的な会計基準を踏まえた検討が行われ、基本的な方針として、IFRS第16号の単一の会計処理モデルを基礎とするものの、IFRS第16号の全ての定めを採り入れるのではなく、主要な定めのみを採り入れることにより、簡素で利便性が高く、かつ、IFRS第16号の定めを個別財務諸表に用いても、基本的に修正が不要となることを目指したリース会計基準等が公表されました。
借手の会計処理として、借手のリースの費用配分の方法については、IFRS第16号と同様に、リースがファイナンス・リースであるかオペレーティング・リースであるかにかかわらず、全てのリースについて使用権資産に係る減価償却費及びリース負債に係る利息相当額を計上する単一の会計処理モデルが適用されます。
(2)適用予定日
2028年4月期の期首から適用します。
(3)当該会計基準等の適用による影響
「リースに関する会計基準」等の適用による財務諸表に与える影響額については、現時点で評価中であります。
2.後発事象に関する会計基準等
・「後発事象に関する会計基準」(企業会計基準第41号 2026年1月9日 企業会計基準委員会)
・「後発事象に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第35号 2026年1月9日 企業会計基準委員会)
(1)概要
「後発事象に関する会計基準」等は、後発事象の定義、会計処理および開示等を取り扱う包括的な会計基準を設定することを優先的な課題とし、日本公認会計士協会 監査・保証基準委員会 監査基準報告書560実務指針第1号「後発事象に関する監査上の取扱い」で示されている会計に関する内容を原則として踏襲して企業会計基準委員会に移管することを基本的な方針として、表現の見直し及び後発事象の評価期間の整理を行うとともに、財務諸表の公表の承認に関する注記を新たに求める等、後発事象に関する会計処理および開示について定めたものです。
(2)適用予定日
2028年4月期の期首から適用します。
(表示方法の変更)
(損益計算書)
前事業年度において営業外収益の「雑収入」に含めて表示していた「キャッシュバック収入」は、金額的重要性が増したため、当事業年度より独立掲記しております。なお、前事業年度における「キャッシュバック収入」は254千円であります。
(貸借対照表関係)
※1 売掛金のうち、顧客との契約から生じた債権の金額は、財務諸表「注記事項(収益認識関係) (3) ①顧客との契約から生じた債権の残高」に記載しております。
※2 有形固定資産の減価償却累計額
※3 担保資産及び担保付債務
担保に供している資産及び担保付債務は次のとおりであります。
4 当社は、運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行1行と当座貸越契約を締結しております。当座貸越契約に基づく借入未実行残高は以下のとおりであります。
(損益計算書関係)
※1 顧客との契約から生じる収益
売上高については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載しておりません。顧客との契約から生じる収益の金額は、財務諸表「注記事項(収益認識関係) (1)顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載しております。
※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額並びにおおよその割合は、次のとおりであります。
(表示方法の変更)
前事業年度まで「販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額」に記載していた「給与手当」は、財務諸表等規則第85条第2項に定める主要な費目に該当しないため、当事業年度より記載を省略しております。この結果、前事業年度に記載していた「給与手当」35,614千円は記載を省略しております。
※3 固定資産除却損の内容は、次のとおりであります。
(株主資本等変動計算書関係)
前事業年度(自 2024年5月1日 至 2025年4月30日)
1 発行済株式に関する事項
(変動事由の概要)
A種種類株式の発行済株式総数の普通株式への転換 80株
株式分割による増加 5,398,920株
公募増資に伴う新株発行による増加 300,000株
第三者割当増資に伴う新株発行による増加 214,800株
2 自己株式に関する事項
該当事項はありません。
3 新株予約権等に関する事項
該当事項はありません。
4 配当に関する事項
該当事項はありません。
当事業年度(自 2025年5月1日 至 2026年4月30日)
1 発行済株式に関する事項
2 自己株式に関する事項
(注)1 当社は、2026年3月16日開催の取締役会決議に基づき、2026年3月17日に東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)にて、自己株式500,000株を取得いたしました。この結果、当第4四半期会計期間において自己株式が490,500千円増加し、当事業年度末における自己株式は490,500千円(500,000株)となっております。
3 新株予約権等に関する事項
該当事項はありません。
4 配当に関する事項
該当事項はありません。
(キャッシュ・フロー計算書関係)
※1 現金及び現金同等物の期末残高と貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係は、次のとおりであります。
※2 事業の譲受けにより増加した資産及び負債の主な内容
前事業年度(自 2024年5月1日 至 2025年4月30日)
該当事項はありません。
当事業年度(自 2025年5月1日 至 2026年4月30日)
「湖風の宿 あさふじ」の直営宿泊事業を譲り受けたことに伴い増加した資産及び負債の内訳と、事業譲渡による支出(純額)との関係は次のとおりであります。
(金融商品関係)
(1)金融商品の状況に関する事項
①金融商品に対する取り組み方針
当社は、資金運用については短期的な預金等の流動性の高い金融資産で運用しており、設備投資資金等が手元資金でまかなえない場合は、金融機関からの借入や有償第三者割当により必要な資金を調達する方針です。
②金融商品の内容及びそのリスク並びにリスク管理体制
営業債権である売掛金は、顧客の信用リスクに晒されております。当該リスクに関しては、営業管理規程に従い、営業部門において各取引先の経営基本情報、年間予想売上その他の必要な情報を入手し、取引相手別に与信限度を設定しております。また、取引相手ごとに回収期日及び残高を管理するとともに、財務状況等の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っております。
投資有価証券は、主に投資事業有限責任組合への出資であり、当該組合の投資先に係る事業上の不確実性や信用リスクに晒されております。定期的に投資事業有限責任組合や組合の投資先の財務状況を把握しております。
営業債務である買掛金や未払金は、そのほとんどが2か月以内の支払期日であります。
借入金は、設備投資に必要な資金の調達を目的としたものであります。
③金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件を採用することにより、当該価額が変動することがあります。
(2)金融商品の時価等に関する事項
貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりであります。
前事業年度(2025年4月30日)
(※1)「現金及び預金」、「売掛金」、「買掛金」、「未払金」、「未払費用」及び「未払法人税等」については、現金であること及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額と近似するものであることから、記載を省略しております。
(※2)1年内返済予定の長期借入金は長期借入金に含めております。
当事業年度(2026年4月30日)
(※1)「現金及び預金」、「売掛金」、「買掛金」、「未払金」、「未払費用」及び「未払法人税等」については、現金であること及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額と近似するものであることから、記載を省略しております。
(※2)1年内返済予定の長期借入金は長期借入金に含めております。
(※3)以下の市場価格のない株式等は、観察可能な市場価格がなく、上表には含まれておりません。当該市場価格のない株式等の貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
投資事業組合出資金は「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号2021年6月17日)第24-16項に従い、時価開示の対象とはしておりません。
(注1)金銭債権の決算日後の償還予定額
前事業年度(2025年4月30日)
当事業年度(2026年4月30日)
(注2)長期借入金の決算日後の返済予定額
前事業年度(2025年4月30日)
当事業年度(2026年4月30日)
(3)金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
①時価で貸借対照表に計上している金融商品
該当事項はありません。
②時価で貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前事業年度(2025年4月30日)
当事業年度(2026年4月30日)
(注)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
長期借入金の時価は、元利金の合計額を新規に同様の借入を行った場合に想定される利率で割り引いた現在価値により算定しており、その時価をレベル2の時価に分類しております。
(退職給付関係)
該当事項はありません。
(税効果会計関係)
(1)繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(2)法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
(3)法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正
「所得税法等の一部を改正する法律」(2025年法律第13号)が2025年3月31日に公布され、2026年4月1日以後開始する事業年度より、「防衛特別法人税」の課税が行われることになりました。これに伴い、2026年4月1日以後開始する事業年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債については、法定実効税率を30.58%から31.47%に変更されます。
この実効税率の変更に伴う影響は軽微です。
(企業結合等関係)
(事業譲受)
当社は、2025年6月20日開催の取締役会において、宿泊施設 湖風の宿あさふじの事業譲受を決議し、2025年6月30日付で事業譲渡契約を締結いたしました。当契約に基づき2025年12月29日付で事業の譲受を完了しております。
1.事業譲受の概要
① 事業譲受の目的
当社は、「宿泊業界を UP DATE する」という企業理念のもと、宿泊施設の総合支援会社を目指し、掲載施設の予約獲得を行う「集客支援事業」、宿泊者への役務提供を通じ集客支援事業において試験的な運用を行う「直営宿泊事業」を事業展開し、顧客施設の売上最大化に取り組んでおります。
このうち、「直営宿泊事業」において、訪日旅行者の集客事例、ホテル型宿泊施設の予約獲得事例、運営のノウハウ獲得、予約動線の造成、訪日旅行者の会員化、顧客施設へのコンテンツ展開を目的とし、集客支援事業へのシナジーを創出し、既存顧客の売上最大化と新規顧客獲得に寄与できると考え、事業を譲り受けることといたしました。
② 相手先企業の名称及び事業内容
相手先の名称 個人であります
事業の内容 ホテル型宿泊施設の運営事業
③ 事業譲受日 2025年12月29日
④ 事業譲受の法的形式 現金を対価とする事業譲受
2. 当事業年度に含まれている取得した事業の業績の期間
2025年12月29日から2026年4月30日まで
3. 被取得企業の取得原価及び対価の種類ごとの内訳
取得の対価 現金 300,000千円
取得原価 300,000千円
4.主要な取得関連費用の内容及び金額
アドバイザーに対する報酬・手数料等:20,000千円
企業価値算定費用 : 540千円
5. 発生したのれんの金額、発生原因、償却の方法及び償却期間
① 発生したのれんの金額 81,294千円
② 発生原因 主として今後の事業展開により期待される将来の期待収益力であります。
③ 償却方法及び償却期間 5年間にわたる均等償却
6.事業譲受日に受け入れた資産及び引き受けた負債の額並びにその主な内訳
7.事業譲受が事業年度の開始の日に完了したと仮定した場合の当事業年度の損益計算書に及ぼす影響の概算額
及びその算定方法
(概算額の算定方法)
企業結合が事業年度の開始の日に完了したと仮定して算定された売上高及び損益情報と当社の損益計算書における売上高及び損益情報との差額を影響の概算額としております。また、のれん償却額は企業結合時に認識されたのれんが当事業年度の開始の日に発生したものとして算定した金額を影響額の概算額としています。
なお、当該注記は監査証明を受けておりません。
(資産除去債務関係)
当社は、本社オフィスの不動産賃貸借契約に基づき、退去時の原状回復費用については、資産除去債務として負債計上する方法に代えて、当該契約に関連する敷金のうち、最終的に回収が見込めないと認められる金額を合理的に見積り、そのうち当事業年度に帰属する金額を費用として計上する方法を採用しております。
(収益認識関係)
(1)顧客との契約から生じる収益を分解した情報
前事業年度(自 2024年5月1日 至 2025年4月30日)
当事業年度(自 2025年5月1日 至 2026年4月30日)
(2)顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
財務諸表「注記事項(重要な会計方針)(5)収益及び費用の計上基準」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。
(3)顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当事業年度末において存在する顧客との契約から翌事業年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報
①顧客との契約から生じた債権の残高
(注)1.顧客との契約から生じた債権は、貸借対照表において売掛金に関するものであります。
②残存履行義務に配分した取引価格
当社は、個別の予想契約期間が1年を超える取引先がないため、残存履行義務に関する情報の記載を省略しております。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
当社は、従来、集客事業の単一セグメントとして事業を営んでおりましたが、当事業年度より施設再生・リセール事業を開始しております。なお当該事業の重要性が乏しいことから、セグメント情報の記載を省略しております。
【関連情報】
前事業年度(自 2024年5月1日 至 2025年4月30日)
(1)製品及びサービスごとの情報
(2)地域ごとの情報
①売上高
本邦以外の外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。
②有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
(3)主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がいないため、記載はありません。
当事業年度(自 2025年5月1日 至 2026年4月30日)
(1)製品及びサービスごとの情報
(2)地域ごとの情報
①売上高
本邦以外の外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。
②有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
(3)主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先は次のとおりです。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
当社は、従来、集客事業の単一セグメントとして事業を営んでおりましたが、当事業年度より施設再生・リセール事業を開始しております。なお当該事業の重要性が乏しいことから、セグメント情報の記載を省略しております。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。
【関連当事者情報】
(1)関連当事者との取引
財務諸表提出会社と関連当事者との取引
①財務諸表提出会社の親会社及び主要株主(会社等に限る)等
②財務諸表提出会社と同一の親会社をもつ会社等及び財務諸表提出会社のその他の関係会社の子会社等
該当事項はありません。
③財務諸表提出会社の役員及び主要株主(個人の場合に限る。)等
1.「関連当事者の開示に関する会計基準の適用指針」第16項に基づき、関連当事者である西垣俊平氏が代表を務める株式会社にしがきとの取引内容を記載しております。
2.集客支援サービスの提供に係る手数料率その他の取引条件については、サービス内容、契約形態、取引規模及び一般取引先との同種取引条件を勘案し、当社所定の料率を基礎として協議の上決定しております。
(2)親会社又は重要な関連会社に関する注記
①親会社情報
該当事項はありません。
②重要な関連会社の要約財務情報
該当事項はありません。
(1株当たり情報)
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.2024年8月14日開催の取締役会決議により、2024年9月8日付で普通株式1株につき5,000株の割合で株式分割を行っております。前事業年度の期首に当該株式分割が行われたものと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。
3.1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
4.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(重要な後発事象)
(譲渡制限付株式報酬制度の導入)
当社は、2026年6月23日開催の取締役会において、役員報酬制度の見直しを行い、当社の取締役(監査等委員である取締役、社外取締役を除き、以下、「対象取締役」という。)を対象とする譲渡制限付株式報酬制度(以下、「本制度」という。)の導入を決議し、本制度に関する議案を2026年7月30日開催予定の当社第13回定時株主総会(以下、「本株主総会」という。)に付議する予定です。
1.本制度の導入目的等
本制度は、当社の監査等委員である取締役及び社外取締役を除く取締役(以下「対象取締役」といいます。)に当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、株主の皆様との一層の価値共有を進めることを目的とした制度となります。
本制度の導入に当たり、対象取締役に対しては譲渡制限付株式の付与のために金銭債権を報酬として支給することとなるため、本株主総会において係る報酬を支給することにつき株主の皆様のご承認を得られることを条件といたします。なお、本株主総会では、金銭報酬枠とは別枠にて、当社の対象取締役に対して本制度に係る報酬枠を設定することにつき、株主の皆様にご承認をお願いする予定であります。
2.本制度の概要
本制度において対象取締役は、取締役会決議に基づき、本議案により支給される金銭報酬債権の全部を現物出資財産として払い込み、当社普通株式について発行又は処分を受けます。
本制度に基づき対象取締役に対して支給する金銭報酬債権の総額は、年額 100 百万円以内とし、各対象取締役への具体的な支給時期及び配分については、取締役会にて決定いたします。
本制度により当社が新たに発行または処分する普通株式の総数は、年 80,000 株以内(ただし、本株主総会の決議の日以降、当社の普通株式の株式分割(当社の普通株式の無償割当てを含みます。)又は株式併合が行われた場合、その他これらに準じて発行又は処分される普通株式の総数の調整を必要とする合理的な事由が生じた場合は、当該効力発生日以降、分割比率・併合比率等に応じて、当該総数を合理的な範囲で調整します。)とします。
その1株当たりの払込金額は、各取締役会決議の日の前営業日における東京証券取引所における当社の普通株式の終値(同日に取引が成立していない場合は、それに先立つ直近取引日の終値)を基礎として、当該普通株式を引き受ける対象取締役に特に有利な金額とならない範囲において、取締役会において決定します。
なお、本制度による当社の普通株式(以下「本株式」といいます。)の発行または処分に当たっては、当社と対象取締役との間において、①一定期間(以下「譲渡制限期間」といいます。)、本株式に係る第三者への譲渡、担保権の設定その他一切の処分を禁止すること(以下「譲渡制限」といいます。)、②一定の事由が生じた場合には当社が本株式を当然に無償取得することなどをその内容に含む譲渡制限付株式割当契約が締結されることを条件といたします。また、本株式は、譲渡制限期間中の譲渡、担保権の設定その他の処分をすることができないよう、譲渡制限期間中は、当社が指定する証券会社に開設する専用口座で管理される予定です。
⑤ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(注) 1.当期増加額のうち主なものは次のとおりであります。
【社債明細表】
該当事項はありません。
【借入金等明細表】
(注)1.「平均利率」については、借入金等の期末残高に対する加重平均利率を記載しております。
2.長期借入金(1年以内に返済予定のものを除く。)の貸借対照表日後5年内における1年ごとの返済予定額の総額
【引当金明細表】
(注)貸倒引当金の「当期減少額(その他)」は、洗替による戻入額であります。
【資産除去債務明細表】
該当事項はありません。
(2) 【主な資産及び負債の内容】
①現金及び預金
②売掛金
相手先別内訳
売掛金の発生及び回収並びに滞留状況
(注) 消費税等の会計処理は税抜方式を採用しておりますが、上記金額には消費税等が含まれております。
③商品
④仕掛販売用不動産
⑤原材料及び貯蔵品
⑥買掛金
相手先別内訳
⑦長期借入金
(注) 「金額」欄の()内は内数で、1年以内返済予定額であり、貸借対照表では流動負債の「1年内返済予定の長期借入金」に計上しております。
(3) 【その他】
当事業年度における半期情報等
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができない旨を定款に定めております。
(1) 会社法第189条第2項各号に掲げる権利
(2) 会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
(3) 株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社は、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
(1) 有価証券報告書及びその添付書類並びに確認書
事業年度 第12期 (自 2024年5月1日 至 2025年4月30日) 2025年7月31日 近畿財務局長に提出。
(2) 内部統制報告書及びその添付書類
2025年7月31日 近畿財務局長に提出。
(3) 半期報告書及び確認書
事業年度 第13期中 (自 2025年5月1日 至 2025年10月31日) 2025年12月12日 近畿財務局長に提出。
(4) 臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会における議決権行使の結果)の規定に基づく臨時報告書
2025年8月5日 近畿財務局長に提出。
金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第3号(親会社の異動)の規定に基づく臨時報告書
2025年9月17日 近畿財務局長に提出。
(5) 自己株券買付状況報告書
金融商品取引法第24条の6第1項に基づく自己株式の取得における自己株券買付状況報告書
2026年4月13日 近畿財務局長に提出。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。