第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
(はじめに)
当社は、事業子会社の経営管理を行う持株会社であり、事業子会社ではスポーツ施設の警備・清掃・整理案内・グラウンド整備、スポーツイベントの企画・運営、オフィスビルや商業施設・工事現場の警備・清掃・受付、企業への人材派遣、及び商品・サービス販売支援等の事業を行っております。
本項目では、当社及び事業子会社(以下「当社グループ」といいます。)の設立から現在に至るまでの変遷について説明します。
(1) 当社グループの創業
1974年6月に設立された日本総業有限会社により、明治神宮野球場(東京都新宿区)での清掃業務を受託、これが当社グループの事業の始まりとなりました。
(2) 事業子会社の設立
1983年8月に日本総業株式会社へ組織変更した後、1998年10月に神奈川県横浜市港北区にニッソーサービス株式会社(現 ヒトトヒト株式会社)を、2004年8月に宮城県仙台市宮城野区に株式会社ジャスティスセキュリティー(その後商号変更し東北ニッソーサービス株式会社、現 ヒトトヒト株式会社)をそれぞれ子会社として設立、また2004年2月と2011年8月に日本総業株式会社が株式会社ノティオの株式を取得して100%子会社としました。
(3) 持株会社の設立
2011年2月に日本総業株式会社の株主であった創業者が逝去した後、相続人等による株式所有を経て、2018年2月に当時の日本総業の取締役3名がニッソーホールディングス株式会社(旧ニッソーホールディングス)を設立し、日本総業の株式を譲り受けて100%子会社としました。
(4) 当社及び当社グループの成立
旧ニッソーホールディングスの3名の株主は、個人経営から組織的な会社運営への転換を画策し、日本成長投資アライアンス株式会社が運営するJ-GIA1号投資事業有限責任組合により2019年7月に設立された株式会社Slugger(現 当社)に対し、2019年8月に旧ニッソーホールディングスの全株式を譲渡しました。LBO(Leveraged Buyout)の形式で株式を譲り受けたSluggerは2019年12月に旧ニッソーホールディングスを吸収合併してニッソーホールディングス株式会社へ商号変更、その後2020年4月にヒトトヒトホールディングス株式会社へと再び商号変更し、現在に至っております。
当社子会社の日本総業は2022年4月に子会社のニッソーサービスと東北ニッソーサービスを吸収合併し、同時にヒトトヒト株式会社へと商号変更しました。
また当社において、2021年11月に株式会社アプメス(現 ヒトトヒトキャリアライズ株式会社)の株式を、2023年5月に株式会社エース警備保障、株式会社エースガード、株式会社GOP警備保障(現 株式会社エース警備保障)の株式をそれぞれ取得し、子会社化しております。
以上の当社グループの変遷を図示したものは以下のとおりです。

(注)1.2004年2月に発行済株式総数の70.0%を取得し、その後2011年8月に全株式を取得しております。
2.2023年5月にエースガード及びGOP警備保障の全株式を、エース警備保障の発行済株式総数の85.5%をそれぞれ取得し、その後2024年3月にエース警備保障の全株式を取得しております。
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1.第5期より国際会計基準(以下「IFRS」という。)に基づいて連結財務諸表を作成しております。
2.第5期以降のIFRSに基づく連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、太陽有限責任監査法人により監査を受けております。
3.株価収益率は当社株式が非上場であったため記載しておりません。
4.従業員数は就業人員数(当社グループからグループ外への出向を除き、グループ外から当社グループへの出向を含む。)であり、臨時雇用者数(契約社員及びアルバイトを含み派遣社員を除く。)は年間の平均人員(1日8時間換算)を〔 〕に外数で記載しております。
5.2025年10月14日開催の取締役会決議により、2025年11月10日付で普通株式1株につき50株の割合で株式分割を行っております。第5期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、1株当たり親会社所有者帰属持分、基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益を算定しております。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1.株価収益率は、当事業年度(第7期)末までは当社株式が非上場であったため記載しておりません。
2.2025年11月10日付で普通株式1株につき50株の割合で株式分割を行っており、発行済株式総数は14,000,000株となっております。第5期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。
3.1株当たり配当額、1株当たり中間配当額及び配当性向は、配当を行っていないため記載しておりません。
4.主要な経営指標等の推移のうち、第3期から第4期については、会社計算規則(平成18年法務省令13号)の規定に基づき算出した数値を記載しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定による監査証明を受けておりません。
5.第5期から当事業年度の財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、太陽有限責任監査法人により監査を受けております。
6.第4期については、管理部門の従業員を子会社から当社に転籍させたことで販売費及び一般管理費が増加し、経常損失と当期純損失を計上しております。
7.第5期については、子会社からの経営指導料増額により売上高が増加し、子会社からの配当実施により売上高を上回る経常利益を計上しております。
8.潜在株式調整後1株当たり当期純利益につきましては、潜在株式は存在するものの、当事業年度末までは当社株式が非上場であり、期中平均株価が把握できませんので記載しておりません。
9.第4期の自己資本利益率については、当期純損失が計上されているため、記載しておりません。
10.従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(契約社員及びアルバイトを含み派遣社員を除く。)は年間の平均人員を〔 〕に外数で記載しております。
11.第3期から第7期の株主総利回り及び比較指標、最高株価、最低株価については、2026年4月7日に東京証券取引所スタンダード市場に上場したため、記載しておりません。
2 【沿革】
(はじめに)に記載のとおり、当社は2019年7月に設立された後、2019年8月にニッソーホールディングス株式会社の株式を取得し2019年12月に同社を吸収合併、そして2020年4月に現在の商号に変更しておりますが、当社グループの事業は1974年6月に設立された現在のヒトトヒト株式会社から継続されています。
そこで以下では、当社に加えて実質上の存続会社であるヒトトヒト株式会社及びその他の子会社の沿革をそれぞれ記載しております。
(1) 当社の沿革
(2) ヒトトヒト株式会社及びその他の子会社の沿革
3 【事業の内容】
当社グループは、当社及び連結子会社5社(ヒトトヒト(株)、ヒトトヒトキャリアライズ(株)、(株)エース警備保障、(株)エースガード、(株)ノティオ)の計6社で構成されております。
当社グループは人財サービス事業の単一セグメントとなりますが、イベントマネジメント、ビルマネジメント、人財サポートの3つの分野を主要な事業としております。
なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。
それぞれの事業の特徴は以下のとおりです。
(1) イベントマネジメント事業
当事業は、野球やゴルフ、サッカー、バスケットボールなど不特定多数の観客や参加者が集まるイベントの安全を確保する業務を行っております。
当事業は、当社グループの祖業である明治神宮野球場での業務に始まります。当初は試合後の清掃から始まって次第にチケット確認や座席への案内、グラウンド整備を行い、警備業の認定を受けて警備業務も実施するようになり、飲食店舗運営やファンクラブ運営にまで幅を広げております。現在は明治神宮野球場に加えて横浜スタジアム、楽天モバイルパーク宮城、みずほPayPayドーム福岡、阪神甲子園球場、京セラドーム大阪、ベルーナドーム、及び北海道ボールパークFビレッジと、プロ野球12球団中8球団の本拠地球場にて各種の業務を実施するまでに至っております。(注)1
ゴルフ競技においては、女子ツアーを中心に警備業務の一部受注から始まり、現在は警備のみならず観客の輸送業務や案内整理業務、更に大会開催前の地元説明会や臨時駐車場の確保、バス輸送体制の整備、警察への説明と対応等多岐にわたる業務を行うことで、国内女子JLPGAツアーをはじめ、その他女子や男子、シニア等の運営支援を行うまでに成長しております。
サッカーについては、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)発足翌年の1994年より関与しており、現在は8チームに対して警備や整理案内、その他の業務を提供しております。またバスケットボールについては、ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(Bリーグ)発足4年目となる2019年-2020年シーズンより関与しており、現在は8チームに対して警備や整理案内、その他の業務を提供しております。(注)1
その他にはマラソンや花火大会、音楽ライブ・コンサートなど季節性・一過性のイベントに加え、近年プロリーグ化が進展するラグビーや卓球などでも、野球やゴルフで培った実績と蓄積された運営ノウハウを顧客に評価され、運営支援の数を増やしております。加えて観客数増加やグッズ売上増等を図るためのマーケティング調査サービスやイベント装飾物の調達・設営サービスも提供しております。
上記の各スポーツ・イベントは不定期に開催されるため、繁閑の差が大きく人員確保が困難という点が共通していますが、当社グループは学生を中心とした人材プール(アルバイトスタッフ)を常時一万人以上抱え、協力会社を含めて必要な人員を適宜供給できる人材インフラともいえる体制とそれら人員を統括する現場リーダーのマネジメント力を備えております。この人材インフラを提供することで、主催者がスタッフ人材を流動化しイベント企画等の高付加価値業務に集中できるようなサポートを行っています。全国規模のイベントに柔軟かつ迅速に対応できる体制を構築しており、イベントが多いシーズンにおいても、グループ横断の連携により安定した人員供給と運営品質を実現しています。このような柔軟な対応力が当社グループの競争力の源泉となっております。
(注)1.2026年3月現在で当社が関与する球団・チームは以下のとおりです。
プロ野球:東京ヤクルトスワローズ、横浜DeNAベイスターズ、東北楽天ゴールデンイーグルス、
福岡ソフトバンクホークス、北海道日本ハムファイターズ、埼玉西武ライオンズ、
阪神タイガース、オリックス・バファローズ
Jリーグ:横浜F・マリノス、ベガルタ仙台、柏レイソル、ヴィッセル神戸、SC相模原、
ジェフユナイテッド市原・千葉、RB大宮アルディージャ、川崎フロンターレ
Bリーグ:仙台89ERS、川崎ブレイブサンダース、千葉ジェッツふなばし、サンロッカーズ渋谷、
大阪エヴェッサ、横浜ビー・コルセアーズ、横浜エクセレンス、ライジングゼファー
福岡
(2) ビルマネジメント事業
当事業は、商業施設やオフィスビル、学校等において従業者や来場者の安全確保に努める施設警備と、施設周辺や施設駐車場、及び建築・建設・土木工事現場等での交通を整理し通行者の安全確保に努める交通誘導警備、並びにオフィスビル清掃や興行施設(スタジアム・アリーナ)のイベント前後の清掃業務を主たる業務として行っております。
施設警備においては、安全確保を第一とする警備業務が主たる業務ではありますが、来場者への施設案内や拾得物取り扱い、迷子案内など接客に類する業務も含まれています。
交通誘導警備においては、野球場等から一時的に多くの交通誘導警備員を供給することで施設特性や曜日・イベントによる繁閑差に応じた柔軟な配置計画を実現できることが優位点と考えております。工事現場においても工事の進捗や天候によって警備員の人数や警備時間の変動があるため、グループ内だけでなく外注先を含めた警備員の供給力は強みとなっております。
上記のような警備業務のみならず、大手不動産デベロッパーグループの大規模商業施設等においては、受付やバックヤードの各種庶務業務も行う他、施設の設計段階で自治体や警察から求められる警備計画の立案や作成等の支援も行い、開業初期の安全体制構築にも貢献しております。商業施設での警備実績と経験に基づき立案された交通渋滞や混雑を防ぐための当社グループの支援も、商業施設の警備業務を継続的に受注できる要因の一つとなっております。
また清掃業務については、床清掃や窓清掃など清掃箇所別に専業で行う小規模会社が大多数の中、当社グループでは協力会社とともに一括での業務実施が可能であることが、ビル管理会社等の発注企業からの継続的な業務受注の要因となっております。
なお、上記業務については直接契約による他、警備会社や統括管理会社(ファシリティマネジメント会社)等の元請企業との契約により、顧客にサービスを提供しております。
(3) 人財サポート事業
当事業は、移動体通信関連企業等への一般事務等の人材派遣業と、モバイル機器や消費財を中心としたセールスプロモーション業を主たる業務としており、人材確保に悩む顧客の業務サポートを行うことで、幅広い企業の営業活動の支援を行っています。
当社の人材派遣業における派遣先業務はバックオフィスと呼ばれる顧客サポート窓口や契約事務での業務が中心であり、一般事務といえども派遣先のサービス自体への理解が必要となるため、派遣期間が1年を超える長期になる契約が多く、収益の変動は比較的少ない業務です。
セールスプロモーション業は、メーカーや物販会社から商品の宣伝や販売を受託し実施する業務を中心にしております。モバイル機器については、移動体通信事業者(通信キャリア)からの委託や通信キャリアの販売代理店からの再委託を受け、モバイル機器販売店や家電量販店にて販売業務を行っておりますが、頻繁に変更される料金プランや商品サイクルが短いモバイル機器の特徴といった幅広い販売知識が必要となり、販売員のこれら知識や提案力による販売数量の差が大きいため、安定した販売実績を挙げることができれば顧客からの解約が起こりにくく、逆に取引拡大も可能な業務です。
商品の宣伝においては、数日から1カ月程度の短い実施期間において多数の拠点に多くの宣伝スタッフを配置する必要があるため、東京、大阪、名古屋、札幌など大都市圏に拠点を持つ当社グループのアルバイトスタッフや協力会社からの人材供給力が活かされる業務と考えております。またこれら宣伝は家電量販店で行われることも多いですが、家電量販店は各社独自の商慣習や店内ルールがあり、モバイル機器の販売でそれらを熟知している当社グループはその点でも強みを有すると考えております。専門知識と提案力を備えたスタッフを多数育成することで、店舗、バックオフィス、事務、コールセンター、イベント会場、作業サポート、軽作業、キッティング、スタッフサポート、PR補助、整理案内など多様な現場で業務請負や人材派遣業務を提供しています。
その他、個人向け事業として家事代行サービスも行っており、東京都内の一部地域限定ではありますが、顧客ニーズに合わせて家事に関する様々なサービス提供を行っております。
(4) その他の事業
当社グループでは、その他の事業として、グループ各社のサービスに付随する資機材・装飾物の調達や工事に関する事業、及び野球やサッカーの練習からスポーツイベント等にも使用可能な屋内型多目的運動施設「ヒトスタ!」事業を営んでおります。当事業もグループ各社の事業の伸長とともに成長していくものと考えております。
それぞれの事業の内訳と、事業を行っている連結子会社の内訳は以下のとおりです。
また、事業の系統図は以下のとおりです。

4 【関係会社の状況】
(注) 1.「主要な事業の内容」欄には、代表的な業務の名称を記載しております。
2.特定子会社であります。
3.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
4.議決権の所有割合の( )内は間接所有の割合であり、内数であります。
5.ヒトトヒト(株)、ヒトトヒトキャリアライズ(株)及び(株)エース警備保障については、売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く。)の連結売上収益に占める割合が10%を超えております。2026年3月期の日本基準に基づいて作成された財務諸表における主要な損益情報等は以下のとおりです。
ヒトトヒト(株)
売上高 11,150百万円
経常利益 473百万円
当期純利益 328百万円
純資産額 1,303百万円
総資産額 2,779百万円
ヒトトヒトキャリアライズ(株)
売上高 3,804百万円
経常利益 79百万円
当期純利益 57百万円
純資産額 295百万円
総資産額 802百万円
(株)エース警備保障
売上高 4,580百万円
経常利益 262百万円
当期純利益 177百万円
純資産額 605百万円
総資産額 1,030百万円
6.当社の過半数の株式を所有するJ-GIA1号投資事業有限責任組合は、企業会計基準適用指針第22号「連結財務諸表における子会社及び関連会社の範囲の決定に関する適用指針」第16項(4)の規定により、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づく親会社には該当しません。なお、当社が採用するIFRSにおいては、当該会社が直近上位の親会社であり、最終支配当事者は日本成長投資アライアンス株式会社であります。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、グループの事業を推進するにあたり、以下の経営理念を定めるとともに、経営理念を具現化するための経営方針として「Vision」と「Mission」を定めております。
① 経営理念
当社グループは「経済活動において人間性の涵養をはかり、それを表現しうる力を持つ」を経営理念としております。これを経営理念とした理由は、従業員一人一人に対し、自らの働きが顧客を通じて少なからず経済に影響を与えることを意識し、それら影響を理解することが社会人としての成長を促すものであることを伝えたい、という想いからであります。
当社グループの事業は、グループ各社に集う「人」がサービスの中核を成しており、従業員一人一人が生み出す付加価値によって収益がもたらされております。それぞれの従業員が社会人として成長することで生み出される付加価値も高まっていくものと考え、この経営理念を定めております。
② 経営方針
上記の経営理念を具現化して事業に臨むため、経営方針として以下の「Vision」と「Mission」を定めております。
・Vision/志
「あらゆる時代において、人が人間性を最大限に発揮できる機会をつくり続けること。」
・Mission/使命
「人と人を、人がやるべき仕事でつなぐ。」
AIやロボット技術が急速に進展する昨今ですが、どのように社会が進化しても人間にしかできない仕事はなくならないばかりか、人間にしかできない新たな仕事が次々と生まれてくる、と当社は考えており、人が人間性を最大限に発揮できる機会を作り続け広げていくことが、即ち当社グループの成長にもつながるものと考えております。
人と人がつながることで私どもの社会は成立しており、社会の変化も人と人の関係性の中から生じるものであるため、「人と人を、人がやるべき仕事でつなぐ。」という意識を持って新たな業務に挑戦し続けるという姿勢が、いかなる社会の変化にも対応できる組織力の源泉になるものと確信しております。
これら経営方針のもと、創業以来培った現場力と人材育成のノウハウをもとに、人にしか生み出せない価値の創造を追求し、社会のあらゆる場所へ「ヒトのチカラ」をどこまでも届けてまいります。
(2) 経営環境
当社グループは人財サービス事業の単一セグメントとなりますが、人財サービス事業においては、インフレの進展に伴う賃金上昇、少子高齢化による生産年齢人口の減少とそれを補うロボット・AI活用の進展、高齢者や女性の労働参加意欲の高まりといった労働環境の変化の途上にあると認識しております。
なお、当社グループでは、イベントマネジメント、ビルマネジメント、人財サポートの3つの分野を主要な事業としておりますので、それぞれの事業の市場動向と今後の見通しについて説明します。
① イベントマネジメント事業
イベントマネジメント事業においては、主たる業務として、野球、ゴルフ、サッカー、バスケットボール等のプロスポーツ興行の運営や管理を行っております。各興行の観客数によって当社が提供する必要人員数が増減し売上収益に影響するため、それらスポーツ興行の1試合あたりの平均入場者数(注)に着目すると、プロ野球の入場者数が最も多く、Jリーグ(J1)、女子プロゴルフ、Bリーグ(B1)の順となります。(図)
(図)当社グループが関与する主要プロスポーツの1試合あたり平均入場者数

(注)プロ野球は一般社団法人日本野球機構の「セントラル・リーグ年度別入場者数」「パシフィック・リーグ年度別入場者数」、Jリーグは公益社団法人日本プロサッカーリーグの「J.LEAGUE Data Site 入場者数記録」、Bリーグは公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグの「B.LEAGUE SEASON REPORT」、女子プロゴルフは一般社団法人日本ゴルフトーナメント振興協会の「国内女子ツアー競技主催者発表入場ギャラリー数」より、それぞれ抜粋しております。
毎年の推移をみると、各競技とも新型コロナウィルス感染症の影響前となる2019年までは順調に入場者数が増加しています。これは景気拡大の影響に加え、海外の有力選手を招聘したり、顧客(ファン)が選手と触れ合える機会を増加させたり等、各競技団体が興行の魅力を高める企画を打ち出し続け、ファンのリピートを増やしたことや新たなファンを獲得したことが大きく影響しております。2020年と2021年は新型コロナウィルス感染症の拡大による無観客試合や入場者数制限により大きく落ち込みましたが、2022年は徐々に回復し、2024年では、Bリーグは2020年(2019年-2020年シーズン)を上回るリーグ創設以来最多の入場者数を更新し続けており、プロ野球とJリーグにおいては2019年の水準まで回復しております。女子プロゴルフは2019年以前の水準まで回復していないものの、2021年からインターネット動画配信を開始している影響も考慮すると社会的注目度は十分に回復していると考えられます。
イベントマネジメント事業の今後の見通しについて、2つの公的資料、文部科学省・スポーツ庁策定の「第3期スポーツ基本計画 期間前半の進捗状況と課題」(2025年7月)及び、経済産業省・スポーツ庁策定の「スポーツ未来開拓会議 ~今後のスポーツの成長産業化を見据えた、当面の取組等についてのとりまとめ~」(2025年4月)にて、スポーツ市場の規模を2018年の約9兆円から遅くとも2030年までには15兆円に拡大を目指すことが重要としており、そのための施策の一つとしてスタジアム・アリーナ施設の整備が挙げられています。
近年では2024年の「広島サッカースタジアム(広島県広島市中区)」や2025年の「IGアリーナ(愛知県名古屋市中区)」が地方自治体の指定管理者制度により建設・運営されている他、2023年の「北海道ボールパークFビレッジ(北海道北広島市/日本ハム株式会社)」、2024年の「長崎スタジアムシティ(長崎県長崎市/株式会社ジャパネットホールディングス)」と「LaLa arena TOKYO-BAY(千葉県船橋市/三井不動産株式会社・株式会社MIXI)」、2025年の「TOYOTA ARENA TOKYO(東京都江東区/トヨタ自動車株式会社)」は民間企業の投資により建設・運営されています。スポーツ庁が株式会社日本経済研究所に委託し各種報道資料等を基に作成した「スタジアム・アリーナの新設・建替構想の現状」によると、2026年1月時点では全国でスタジアム36件、アリーナ40件の計画が進行しているとのことで、これらの国や自治体の施策と民間の設備投資により、プロスポーツ興行の入場者数も今後一層の増加を続けるとともに、バスケットボールやラグビーに続く新たなスポーツのプロ化が推進されることが考えられます。
② ビルマネジメント事業
ビルマネジメント事業においては、商業施設やオフィスビルにおいて従業者や来場者の安全確保に努める施設警備と、施設周辺や施設駐車場、及び建築・建設・土木工事現場等での交通を整理し通行者の安全確保に努める交通誘導警備、並びにオフィスビル等における清掃業務を主たる業務として行っております。
ビルマネジメント事業の主たるサービスである警備業の市場規模そのものを示すデータは存在しないものの、警察庁が公表する「警備業の概況」に記載の警備員数(警備業法に基づく警備員登録数)は、2015年の538千人から2024年の587千人へと毎年着実に増加(2021年から2022年にかけての新型コロナウィルス感染症の臨時警備需要減少期を除く)しており、公共工事や民間のオフィスビル、商業施設投資の増加に加えて安心・安全に関する社会的要請の高まりから、警備業の需要は増加を続けております。
ビルマネジメント事業の今後の見通しとしては、新型コロナウィルス感染症関連の需要は大規模な感染再拡大が無い限りは消滅するものの、警備業の主たる顧客である建設業においては都市部の再開発工事等に伴って交通警備の需要が発生し、その結果として建築されるオフィスビルや商業施設では施設警備の需要も発生するため、以下に述べる状況に鑑みて警備業の市場は成長を続けると考えております。
一般社団法人日本不動産研究所が2026年2月に発表した「全国賃貸オフィスストック調査(2026年1月現在)の調査結果」によると、全国47都市において2026年から2028年に竣工予定のオフィスビルは178棟(床面積:683万㎡)ですが、1棟あたり床面積は3.8万㎡と既存オフィスビルの平均である0.8万㎡を上回っており、オフィスと商業施設を合わせた大規模な複合ビルの占める割合が大きく、警備員を充実させる必要性が高まると考えられます。当社グループの事業の主要展開地域である東名阪地域(東京都区部、大阪市、名古屋市)に絞っても2026年から2028年に竣工予定のオフィスビルは143棟(床面積561万㎡)と過半を占めており、今後も大規模なビルの建設・竣工とそれに伴う警備需要の高まりは続くものと考えております。加えて、労働力のひっ迫に伴い警備業の賃金水準も上昇しており、その全部もしくは一部を価格に転嫁することでも売上の増大につながるため、需要の伸びと併せて、今後も当面は市場規模の拡大が続くものと考えております。
③ 人財サポート事業
人財サポート事業においては、主たる業務として人材派遣業とセールスプロモーション業を行っております。
人材派遣業の市場規模は、厚生労働省が発表する「労働者派遣事業報告書」における労働者派遣事業に係る売上高によると、2016年度(平成28年度)の約5兆円から2024年度(令和6年度)には約10兆円へと拡大しております。人財サポート事業で行う一般事務派遣のみの市場規模は集計されていませんが、同報告書における派遣労働者数の集計によると、一般事務派遣従事者は2016年度の238千人から2024年度は392千人へと増加しており、一般事務派遣の市場も拡大していると推測されます。
人材派遣業の今後の見通しとしては、新型コロナウィルス感染症の影響下においても人材派遣の市場は伸び続けており、今後の景気回復期及び少子化進展に伴う労働力減少期において需要は一層拡大すると考えられるため、派遣料金へのコスト転嫁も進み、需要の拡大と売上単価増大の両面により一層の市場拡大が続くと想定しております。
セールスプロモーションのみの市場規模を示す公的統計はありませんが、当社が行うセールスプロモーション業務は商品・サービスのPR企画、及び店頭での商品・サービスの紹介や販売であることから、経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査」にある広告業売上高のうち、SP・PR・催事企画の売上高がそれに近いと考えられます。同調査によると、広告業のうちSP・PR・催事企画の売上高は2015年の約0.8兆円から2024年においては約0.5兆円まで減少しています。一方インターネット広告の売上高は2015年の約0.5兆円から2019年には約0.8兆円まで成長し、新型コロナウィルス感染症の拡大を契機として2024年には約1.6兆円にまで拡大しています。2024年における広告費全体の売上高約5.7兆円のうち両者の占める割合を比較すると、SP・PR・催事企画が9.2%に対してインターネット広告は27.5%であり、新型コロナウィルス感染症の影響下においていわゆる「リアル」なプロモーションから「バーチャル」なプロモーションへの切り替えが進んだことが読み取れます。
セールスプロモーション業については、インターネット広告等のバーチャルなプロモーションは引き続き拡大を続けることが予想されますが、リアルな接点から商品やサービスの魅力を直接顧客に訴えることができる街頭や店頭でのプロモーションの需要は消費財や家電、通信サービスを中心に確実に存在しているため、今後も一定の市場規模を保ち続けるものと考えております。
(3) 経営戦略
当社グループの事業は、いずれも機械やソフトウェアでは代替が困難な「人」にしかできないサービスを主体としております。全ての事業の根幹にあるのは「人は大切な財産であり、共に成長する存在」という共通の考え方です。各事業で培ったノウハウを相互に活かし、人材の流動化や情報・スキルの共有化を通じて、人材インフラ提供企業としての責務を果たしてまいります。
「(2) 経営環境」にも記載のとおり、イベントマネジメント事業におけるBリーグの入場者数増加や全国のスタジアム・アリーナ建設計画によるプロスポーツ市場の拡大、ビルマネジメント事業におけるオフィスビル供給の拡大、人財サポート事業における安定的なセールスプロモーション需要の見通しに加え、スポーツ・エンターテインメント関連事業の推進、通信キャリアの販売促進や店舗拡大が見込まれており、各事業の需要は今後も引き続き拡大するものと考えています。
これらの需要拡大に対応し売上収益に結び付けるため、当社グループでは以下の取り組みを推進する計画です。
① 従業員の積極的採用
需要拡大に対応するためには警備員やスタッフ等の従業員採用も拡大する必要がありますが、当社グループではスポーツイベントを中心とした魅力的な業務を希望し応募する学生中心の人材プール(アルバイト)を一万人以上雇用しており、これらアルバイトの紹介により低廉な費用で採用ができるため、従業員の雇用を比較的容易に拡大することが可能です。なお、2026年3月末時点においては、人材プールは12,000人を超えております。(注)
また当社グループの業務はスポーツ関連以外にも大型商業施設のように働き手にとって魅力的な職場が多いことから、これらの優位性を活かし、若手や女性等を中心に従業員の採用を積極的に進めてまいります。
② 従業員の稼働率向上
プロ野球やBリーグなどのプロスポーツリーグは開催シーズンが定められていることに加え、シーズン中でも主催試合の開催日しか当社グループの業務は発生しません。すなわち開催日以外の日に花火やコンサート、屋外プロモーション等の臨時イベント業務を受託することでアルバイトの稼働率を向上させ、収益拡大を図ることができるため、このような業務の受注を推進してまいります。
③ 新規顧客からの受注拡大
当社グループでは、既存顧客からの新規案件や、既存業務の評判を聞いた見込顧客の問い合わせからの受注等、既存ネットワークを活用した受注が中心となっております。今後は拡大する市場環境に対応するため、広告宣伝等のプロモーションを積極的に展開することで、新たな顧客の獲得を推進してまいります。
(注)アルバイトの雇用者数は、当社グループと雇用契約を締結し、且つ過去12か月間に一度でも給与を支給した人数の合計であります。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「成長性」、「収益性」、「健全性」に関するそれぞれの指標を定めることで、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図っていくことを考えております。
(注)ネット有利子負債とは、借入金とリース負債の合計から現金及び現金同等物と使用権資産の合計を差し引いた額と定義しております。
第7期(2026年3月期)における各指標の数値については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりです。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループにおいて、以下の課題に優先的に取り組み、対処すべきと考えております。
① 賃金上昇への対応
2025年度の最低賃金改定で示された全国加重平均の目安額は1,118円となり、前年度比63円(6.0%)の上昇と、金額、率ともに過去最高の上昇幅となりました(注)。今後も最低賃金の上昇が見込まれていますが、これにより当社グループの収益にも影響が生じることが課題となっております。
この課題に対処するため、労務費の上昇分を適正に販売価格へ転嫁すべく、顧客との交渉を積極的に進めております。販売価格への転嫁の結果に関わらず、交渉は契約期間毎に継続的に行っており、合わせて人員配置の効率化による適正な収益管理も進めてまいります。
(注)厚生労働省「令和7年度地域別最低賃金額改定の目安について」より
② 多様な人材の採用
国内では、様々な業種において人手不足が課題とされておりますが、少子高齢化の進展による就業者数の頭打ちにより、更なる人手不足の深刻化が想定されます。これに伴い各社の求人競争はより激しくなり、応募者数の減少や必要人員確保の長期化など当社グループの人材採用にも影響が生じる可能性があります。今後も新規の案件受託を見込んでおりますが、その新規案件に対応するための人員の充足と体制の強化が引き続きの課題となっております。
当社グループは、2026年3月末時点、12,000人を超える人材プールを有しておりますが、この人材プールはスポーツイベントなどの魅力的な業務を希望し集まった学生等になります。(注)
この課題に対処するため、プロスポーツや大型商業施設など働き手にとって魅力的な職場の更なる開拓や、女性や高齢者の活躍の場を広げるべくそれぞれの適性を考慮した職場の創出と役割分担を進め、より多くの求職者に応募してもらえる環境を整えてまいります。
(注)アルバイトの雇用者数は、当社グループと雇用契約を締結し、且つ過去12か月間に一度でも給与を支給した人数の合計であります。
③ 人材の育成
バスケットボールやラグビー等のプロスポーツ化の進展に伴い、専用アリーナやスタジアムの建設が全国の主要都市で計画され進められており、当社グループでもプロ野球の球場運営のノウハウを活かして新たな市場への進出を図っております。また、移動体通信事業者の店舗運営業務も拡大しており、そのノウハウを活かして他の業種の店舗運営も行っていきたいと考えております。一方で、既存展開地域以外での人材確保と教育には一定の時間を要するため、新たな展開地域における体制構築と人材育成が課題となっております。
この課題に対処するため、普段から様々な業務を経験することで新たな業務での稼働を早められるよう、イベントマネジメント、ビルマネジメント、人財サポートの事業をまたがる人事異動を定期的に行うことを検討しております。また、AIを活用して、個人の習熟度や適性、希望に合った教育プログラムを提供できる人材育成システムを開発し、検証を行っております。
④ IT技術の活用
近年のIT・AI関連技術の発展に伴って施設警備の一部にロボットや高性能カメラを利用した新たな警備システムの試験導入が進められており、長期的には人的警備から機械警備に置き換わる可能性が想定されます。
現時点での機械警備は、有事の際の機動的対応や接客に類する応対が求められる人的警備とは異なる性質と考えられ、中期的には併存するものと捉えておりますが、この課題に対処するため、当社グループにおいてもAIやディープラーニングを活用して過去の天候やイベントにおけるインシデント(転倒事故や忘れ物、迷子など)を分析し、その日の状況により発生しやすいインシデントをAIが提示するシステムを開発しております。AIの提示により、インシデントの発生を未然に防止し、また、業務経験値の差を補うことによって全体的な警備品質の向上や早期の業務習熟を図るなど、最新技術を組み合わせることで、顧客にとってのサービス価値を高める取り組みを行っております。
⑤ 財務上の課題
当社は過去のLBOに伴い、2026年3月期末の連結財政状態計算書において、資本合計2,871百万円に対し、のれん5,951百万円、借入金4,338百万円をそれぞれ計上しています。現時点においてはのれん減損の可能性や借入金に係る期限の利益喪失の可能性はありませんが、かかる自己資本とのれん及び借入金の比率を健全な水準まで良化させることが財政上の課題だと認識しております。
この課題に対処するため、株主への配当を実施しつつも、のれん残高の50%程度、また借入金残高と同程度の額に達するまで自己資本を充実させたいと考えております。
自己資本に対するのれん及び有利子負債の具体的な比率については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりです。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) サステナビリティ全般に関するガバナンス
当社は、株主をはじめとするステークホルダーの期待に応えるべく、経営理念等を損なうことなく経営規模の拡大と企業価値の向上を図るためには、サステナビリティを意識したコーポレート・ガバナンスの構築が不可欠であると考えております。その実現のため、経営環境の変化に迅速かつ柔軟に対応しながらも経営の健全性と透明性を確保すべく、経営管理体制の強化と充実に努めております。
サステナビリティに関するガバナンスは、コーポレート・ガバナンスの一部として取締役会及びリスク・コンプライアンス委員会で決定しております。取締役会は原則として毎月1回開催し、必要に応じて臨時の取締役会を開催しております。取締役会では法令、定款及び社内規程等に定められた事項について審議を行い、サステナビリティに関する戦略やリスク管理、指標及び目標等について、取締役による業務執行の監督を行っております。また、リスク・コンプライアンス委員会において、サステナビリティ関連を含め網羅的に検討し評価することでリスクの低減とコンプライアンスの強化に努めており、代表取締役社長を委員長とする体制としております。
取締役会及びリスク・コンプライアンス委員会の構成については「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由」に記載のとおりです。
(2) 戦略
当社グループの経営理念である「経済活動において人間性の涵養をはかり、それを表現しうる力を持つ」に含まれる「人間性」という言葉には、ダイバーシティやインクルージョン等を含めた人権の尊重も含まれております。当社グループの事業は、「人」の活動が収益の源泉であり「人」の活動によって付加価値を創出していますので、日々の業務において常に人権全般を意識し、関わる人々の人権を守りつつ業務を遂行することが、社会への貢献につながるとともに事業への効果も生み出すものと考えております。
当社グループは、多様な価値観が社内に存在することを認めてそれらを尊重し合うことが、企業の持続的成長に不可欠であることを認識しております。当社グループの管理職のうち中途採用者の割合は64%(2026年3月末現在)であり、他社での経験や知見を活かしたマネジメントを実践しております。また、当社グループの従業員(アルバイト従業員を含む)のうち66歳以上の割合は26.5%(2026年3月末現在)であり、高齢者にとっても働きがいがある職場を提供しております。一方で管理職のうち女性が占める割合は8%(2026年3月末現在)にとどまっているため、今後はこの比率を高めてまいります。
当社の事業を担う人財の多様性を確保するため、男女の区別なくキャリアアップのための教育研修や定期面談を実施し、マネジメントに必要な知識の習得と意識の向上を図り、中核となる人財の育成を目指す方針であります。また女性のみならず男性従業員にも育児休暇の取得を推奨しており、子供が生まれても働きやすい職場を提供することで人財の確保を図る方針であります。
加えて、障害を持ちつつ働く従業員に対して「ハンディキャップ支援手当」の支給を給与規程に定めており、障害の程度に応じて給与に加算し支給しております。これにより当該従業員の活躍を促すことに加え、障害を持った方でも当社グループでの就業を志望していただける効果を期待しております。
(3) リスク管理
当社グループはリスク管理を経営の最重要課題の一つと位置付けており、リスク・コンプライアンス規程を定めて当社グループの役職員に周知するとともに、リスク・コンプライアンス委員会を設置して当社の代表取締役社長を委員長、当社及び連結子会社の常勤役員等を委員としております。リスク・コンプライアンス委員会では、事業上のリスク及び機会を適正に管理し持続的な成長を図ることを目指しており、緊急時の即時情報共有や3か月に一度の委員会開催による情報共有を進めており、リスクの回避と抑制に努めております。またサステナビリティの観点を含んだ当社におけるリスク及び機会については、リスク・コンプライアンス委員会において各部門の連携による網羅的な洗い出し、分析、対策を実施し、その内容や重要性に応じて取締役会に諮り、決定しています。具体的な手順は以下のとおりです。
① リスクの洗い出し
リスク・コンプライアンス規程に定める労務管理、安全衛生、交通違反・事故、ハラスメント、サービス品質、情報管理、風評被害、決算・開示遅延、社内規程違反、法令違反、犯罪・反社会的勢力、の各項目について、業績や事業の継続性に影響を与えうるリスクをグループ各社の事業部門単位で洗い出す。
② リスクの分析
洗い出されたリスクについて、リスク・コンプライアンス委員会で業績や事業の継続性への影響を分析する。
③ リスクの対策
各リスクの分析に従い、リスク・コンプライアンス委員会でリスクの抑制策や軽減策、回避策等を検討し、検討結果を取締役会に諮る。
なお、当社のサステナビリティに影響を与える重要なリスク項目については、「3 事業等のリスク」に記載しております。
(4) 指標及び目標
当社グループの人的資本に関する指標及び目標は、以下のとおりであります。また、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)に基づく男女賃金格差の情報については、「第4 提出会社の状況 5.従業員の状況等 (2) 従業員の状況 (5)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」をご参照ください。
① 労働者に占める女性労働者の割合
目標:2027年3月期末までに25%以上
実績:19.3%(2026年3月31日現在)
② 男女別の育児休業取得率
目標:2027年3月31日までに女性100%、男性100%
実績:女性85.7%、男性75%(2026年3月31日現在)
3 【事業等のリスク】
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
当社は3か月に1回開催するリスク・コンプライアンス委員会でリスクの洗い出しや影響度の分析、対策を検討することに加え、日常的なリスクの把握と対応は人事総務部にて行っております。いずれも新たなリスクの発見やリスクの顕在化の兆候が見られた場合は直ちに代表取締役社長に報告し、代表取締役社長はリスク・コンプライアンス委員会または取締役会にてリスクを共有の上、リスクの影響を極小化するべく対応策を検討・実行いたします。リスク・コンプライアンス委員会の構成については「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由」に記載のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 有利子負債について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:高)
当社は旧株主からの株式取得のための資金をLBOスキームによる金融機関からの借入にて調達しており、その後のM&A資金も金融機関からの借入にて調達しております。2026年3月期末時点で4,338百万円の借入金を計上しており、金利については市場金利と連動して6カ月毎に見直される契約となっているため、今後市場金利が上昇した場合、支払利息の増加による業績への悪影響が考えられます。
当リスクに対応すべく、当社では以下の取組を行っております。
① 収益性を重視した戦略立案と経営管理
当社グループでは、案件獲得時に維持すべき採算基準(ハードルレート)を設けております。具体的には、見積提出時にハードルレートを上回る採算であれば部門長が決裁可能ですが、ハードルレートを下回る採算の場合は社長決裁となり、安易な値下げによる受注を抑制しております。
また賃金上昇に伴う労務費の増加分を売上に転嫁するため、顧客との交渉を積極的に進めております。売上への転嫁の結果に関わらず、交渉は契約期間毎に継続的に行っており、合わせて人員配置の効率化による適正な収益管理も進めてまいります。
② 金利条件に係る金融機関との交渉の継続
当社では、金利条件に係る金融機関との交渉を継続的に実施しており、市場金利上昇の影響の抑制に努めております。
なお、2026年4月7日の東京証券取引所スタンダード市場上場に伴い財務コベナンツが撤廃されたため、提出日現在は財務コベナンツ抵触による期限の利益喪失のリスクは解消されております。
(2) 総資産に占めるのれんの割合が高いことについて(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:高)
当社グループはIFRSに基づき連結財務諸表を作成しており、のれんの償却は不要ではありますが、2026年3月期末時点で5,951百万円ののれんを計上しており、総資産に占める割合は55.0%となっております。
2024年3月期において一部の資金生成単位に係るのれんを減損処理しましたが、残る資金生成単位については回収可能価額が使用価値の帳簿価額を大幅に上回っていることから、減損テストに用いた主要な仮定が合理的な範囲内で変更されたとしても、当該資金生成単位又はそのグループの回収可能価額が使用価値の帳簿価額を下回る可能性は低いと考えております。仮に税引前割引率が6.9%上昇した場合、又は将来キャッシュ・フローの見積額が41.5%減少した場合に減損損失が発生する可能性がありますが、今後3年間の成長率がゼロであった場合でも回収可能価額が使用価値の帳簿価額を十分に上回るため、減損の可能性は低いと考えております。
のれんの減損に係るリスクに対処すべく、当社グループでは事業の収益力強化及び株主資本の充実に努めており、主に以下の取り組みを実施しております。
① 新規案件の継続的な獲得
当社グループでは、日本最大のプロスポーツ興行であるプロ野球において計8球団へのサービス提供実績がございますが、その実績をプロスポーツ化が進むBリーグ等の新たなチームに提案することで、新規顧客の継続的な獲得を目指してまいります。また商業施設等の既存顧客においても、既存施設でのサービス品質や提案力を高めることで、新規施設においての案件獲得を目指してまいります。
② 収益性を重視した戦略立案と経営管理
前述のハードルレートに基づく採算管理と労務費増加分の売上転嫁を進めることで、利益の増大とともに将来キャッシュ・フローの増大も図り、回収可能価額が事業価値の帳簿価額を下回らないよう収益管理に努めてまいります。
③ 自己資本(株主資本)に対するのれん比率の減少
株主還元とのバランスを考慮しつつも利益剰余金の額を高めることで株主資本を充実させ、株主資本に対するのれん比率を減少させることで、万が一ののれん減損時に株主資本へ与える影響を極小化するよう努めてまいります。
(3) ファンドの投資判断の影響について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:低)
プライベート・エクイティ・ファンドの日本成長投資アライアンス株式会社が運用受託するJ-GIA1号投資事業有限責任組合が2026年3月末日時点の当社の筆頭株主であり、上場時に保有する当社株式の一部を売出しましたが、今後の運用受託者の投資判断により当該株主所有の当社株式が一部または全て譲渡される可能性があります。
また、J-GIA1号投資事業有限責任組合が大株主としてとどまる場合、運用受託者の判断が当社グループ役員の選任・解任、他社との合併等の組織再編、増資・減資、定款変更等、当社の株主総会決議の結果に重要な影響を及ぼす可能性があります。
J-GIA1号投資事業有限責任組合が今後も大株主としてとどまる場合、当社はこれらのリスクに対応すべく、運用受託者との対話を通じて少数株主にも配慮した投資判断を求めるとともに、企業価値の向上を通じて株主利益を最大化する経営を行ってまいります。
なお、当社の取締役1名は、日本成長投資アライアンス株式会社に所属する社外役員でありますが、取締役会や株主総会の決定に関する同社の事前承認事項等は定められておらず、独立性や自律性は維持されているものと考えております。
(4) グループガバナンスについて(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:高)
当社グループは持株会社と5つの事業子会社で組織されており、グループとして健全な成長を続けるためのグループガバナンスはたいへん重要なものと認識しております。しかしながらガバナンスが適切に機能していない場合、法令違反等のコンプライアンスリスクや内部統制の無効化リスク、経営方針の不徹底による事業計画未達のリスク等、持続的な成長や企業価値の向上を阻害するリスクが高まることになります。
これらのリスクに対応すべく、グループガバナンス強化のため、以下の取り組みを実施しております。
① 社外取締役の充実
当社は取締役8名(監査等委員である取締役3名を含む)のうち社外取締役が4名(独立役員3名、うち監査等委員である取締役2名)と、取締役の半数以上を社外取締役が占める構成としております。取締役会においても、これら社外取締役からそれぞれの専門性に依拠した意見が活発に述べられ、業務執行取締役の執行状況の監督に加えて執行判断にも影響を与えるなど、経営の透明性と公正性を高める努力をしております。
② 経営課題の共有と進捗管理
当社グループでは、取締役会に加えてグループ全社の常勤取締役と執行役員が参集するグループ経営会議を毎月開催しており、その会議にて月次業績等の経営状況の共有に加え、案件別採算や顧客との労務費転嫁交渉等の重要な経営課題の進捗管理を行い、グループ経営方針の統一に努めております。
③ 法令遵守体制の構築
会社法や金融商品取引法、労働基準法をはじめ、当社グループの業務に関する法令については当社人事総務部が主管部門となり、法令遵守のための教育や法令改正情報をグループ全社に共有することに加え、内部監査部門において定期的にグループ全社の遵守状況を監査する体制を整えております。また遵守状況は四半期毎に開催するリスク・コンプライアンス委員会でも共有され、法令遵守の徹底に努めております。
④ リスク情報の共有と低減策検討
日常的な事故やクレームについてはグループ各社にて報告ルールを定めており、軽微なものを除いて当社社長にまで直ちに報告されるとともに必要に応じて具体的な指示を行い、事業子会社の事故やクレームについても持株会社として責任を持って解消に努める体制を整えております。加えて重大な事故やクレームについてはリスク・コンプライアンス委員会でも共有され、解消までの進捗管理に加えて根本原因の解消によるリスク低減策の検討も行う体制を整えております。
(5) 人材の確保について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループは警備員、イベントスタッフ、派遣社員等の人的労働力に依存しており、常時雇用に加えイベント需要に応じた臨時雇用の人的労働力を確保し、それらを配置・管理しております。現時点では十分な人数の臨時雇用者を雇用できているため問題は発生しておりませんが、有効求人倍率6.12倍(注)という厳しい採用環境にあり、今後人的労働力が流出した場合、または必要な人員が確保できない場合、業績へ悪影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクに対処すべく、プロスポーツや大型商業施設など働き手にとって魅力的な職場の更なる開拓や、女性や高齢者の活躍の場を広げるべくそれぞれの適性を考慮した職場の創出と役割分担を進め、より多くの求職者に応募してもらえる環境を整えてまいります。
(注)厚生労働省「一般職業紹介状況について 令和8年3月分」の参考統計表 保安職業従事者より
(6) 人件費の上昇について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループは警備員、イベントスタッフ、派遣社員等の人的労働力に依存しており、人件費の大幅な上昇は売上原価の増加に直結しますが、物価上昇のもとで賃上げが進展し、名目賃金上昇率2.7%の増加(注)となっている環境下にあり、今後、人件費上昇が継続し、人件費上昇に見合った売上増加、価格転嫁ができない場合、業績へ悪影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクに対処すべく、労務費と合わせて人件費の上昇分を適正に売上へ転嫁できるよう顧客との交渉を積極的に進めております。売上への転嫁の結果に関わらず、交渉は契約期間毎に継続的に行っており、合わせて人員配置の効率化による適正な収益管理も進めてまいります。
(注)厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和8年3月分結果確報」の月間現金給与額 調査産業計より
(7) 法的規制について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループの事業は、警備業法、派遣業法、職業安定法等の法規制の対象となっております。現時点では法令に違反する事実はないと認識しておりますが、仮にこれらの法令に違反した場合、営業停止、営業廃止等の行政処分を受ける可能性があります。万一法令違反により上記行政処分を受けた場合、当該業務の受託等が一時的又は永続的に行えなくなるため売上の減少を招く可能性があります。また行政処分や法令違反の公表に伴うレピュテーションリスクも考えられます。
これらのリスクに対処すべく、「(4) グループガバナンスについて ③ 法令遵守体制の構築」にも記載のとおり、法令遵守のための教育や法令改正情報の共有、内部監査部門における監査、リスク・コンプライアンス委員会での法令遵守状況の共有等により、法令遵守の徹底に努めております。
各業法に関する取得者名、取得年月、所管官庁、許認可等の内容、有効期限、法令違反の要件等については以下のとおりです。
(警備業)
(人材派遣業・有料職業紹介事業)
(廃棄物収集運搬業・建設業)
(8) 労務管理・コンプライアンス違反リスクについて(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループは多くの従業員(正社員・有期雇用社員等)の人的労働力に依存しております。近時は、短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律等の全面施行による同一労働同一賃金の義務付け、ワーク・ライフ・バランスの趨勢とそれに伴う働き方改革関連法の施行、その一環である労働基準法改正による週60時間超の時間外労働に係る賃金割増率の引き上げなど、労働環境とそれに係る法規制に大きな変化が起きており、このような動きへの当社の対応により、優秀な人財の流出や人件費の上昇が生じる可能性がある他、これら法令への違反が発生した場合には、関係省庁からの改善命令や刑事処分や従業員からの訴訟による社会的信用の失墜、追加コスト発生等の可能性があります。
また、当社グループではこれら従業員に対するコンプライアンス教育の充実を図り実践しておりますが、法令違反等のコンプライアンス違反が生じる可能性があり、その場合はクレーム発生によるレピュテーションリスクや社会的信用の失墜に加え、顧客からの訴訟や解約による収益への影響が生じる可能性があります。
これらのリスクに対処すべく、管理監督者に対してこれら法令の教育を行い、管理監督者を通じてアルバイト含む従業員への指導を行わせることに加え、万が一の法令違反発生の際には「(4) グループガバナンスについて ④ リスク情報の共有と低減策検討」にも記載のとおり、ルールに基づいて当社社長にまで報告され、持株会社として責任を持ってリスクの軽減に努める体制を整えております。またリスク・コンプライアンス委員会にも共有され、リスク低減策の検討を行う体制を整えております。
(9) 同業他社との競争について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループの中核である業務は小規模事業者が多く(警備会社数約1万社(警察庁「令和6年における警備業の概況」より)、派遣会社数約4万4千事業所(厚生労働省職業安定局需給調整事業課「派遣元事業所数の推移」より))、当社はサービス品質と価格、独自のスタッフ動員力により他社との競争を制して事業を拡大してまいりましたが、今後何らかの要因によってこれらの当社の強みを維持できない場合、他社との競合に敗れ業績に悪影響を及ぼす可能性もあります。
これらのリスクに対処すべく、プロ野球で長年培った興行運営管理のノウハウを他のプロスポーツに展開したり、大型商業施設での施設警備のノウハウを今後開業が見込まれるスタジアム・アリーナに展開したりすること等により、小規模事業者には実施困難な業務の開拓を続けてまいります。
(10)気候変動や自然災害等の影響について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:高)
当社グループの顧客は国内外で幅広く事業を営む企業が多く、それら企業が気候変動や環境保全に関する社会的要請に対応するため、大規模商業施設の開発計画見直しや既存施設の縮小・閉鎖、スポーツ興行事業の再編等を行う場合、当社グループの収益機会減少の可能性があります。
当社グループは、首都圏や阪神地域をはじめとする日本国内の主要都市に所在する顧客施設等で事業を行っていますが、当該地域に地震や台風等の大規模な自然災害が発生した場合は、顧客施設が営業を休止し収益機会減少の可能性がある他、当該地域に居住する従業員とその家族に人的・経済的な影響が生じる可能性があります。
また新型コロナウイルスの蔓延により2020年3月期以降3年にわたり、各種イベントの中止、延期または規模縮小による当社の収益機会の減少の一方、コロナ関連業務の受託による収益機会の増大等がありました。今後も、新型コロナウイルスと同等の感染症の拡大により、感染症対策関連業務の受託による収益機会の増大の反面、行動制限に伴うイベント中止や商業施設休業による収益機会の減少、パンデミック発生による当社のスタッフ動員力への悪影響の可能性も考えられます。
これらのリスクに対処すべく、人財サポート事業のような気候変動の影響を受けづらい業務の拡大を目指すことに加え、地震や台風等の自然災害に対してはBCP計画を定める等により影響の軽減に努めております。また感染症への対応については、収益機会の減少を補うような対策関連業務の対応拡充に努めてまいります。
(11)特定の取引先への依存について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:高)
当社グループの売上構成においては主要取引先10社の合計が連結売上高の約4割を占めております。現時点では安定した信頼関係・取引関係を築けていると認識しておりますが、仮に取引先の意思決定に伴う業務縮小または解約等が発生した場合、当社グループの収益が減少する可能性があります。
これらリスクに対応すべく、主要取引先との良好で安定した信頼関係・取引関係の維持発展に加え、既存業務のノウハウを活かした新たな取引先の開拓に努めております。
(12)個人情報及び顧客情報について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループは、事業活動を通して取引先の機密情報を入手することがあり、また、営業上・技術上の機密情報及び多数の社員・スタッフの個人情報を保有しております。これらの情報は犯罪者、ハッカーなどの悪意を持った第三者や当社グループ従業員の故意または過失により侵害を受ける可能性があります。万が一上記の侵害が発生した場合、侵害の回復のための費用、訴訟費用の発生、売上や顧客の喪失に加え、信用の失墜等の悪影響の可能性があります。
これらのリスクに対処すべく、これらの情報についての厳格な管理体制を構築し、情報の取扱い等に関する規程類の整備・充実や従業員への周知・徹底を図る他、個人情報に関して中核となる子会社2社にてプライバシーマークを認証取得するなど、適切な管理により侵害の防止に取り組んでおります。
(13)AI技術等の新技術について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)
AI、ロボット、IoT機器の技術の進化はめざましく、これまで機械化が難しかった業務においても置き換わりが起きております。当社グループの業務がこれらに一気に置き換わる可能性は低いと考えておりますが、Chat GPTをはじめとするAIの進化スピードはますます加速しており、今後の技術の進展によっては当社の業務の一部がAI等のシステムに置き換わる可能性も考えられます。
これらのリスクに対処すべく、当社グループにおいてもこれら技術の活用を図り、「人」の行う業務の補完をさせながら「人」が行うべき業務にリソースを集中していく方針です。
(14)M&Aについて(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループの中核業務は全国各地に小規模事業者が多いため、売上収益拡大のためにはM&Aが有効な手段と考えております。2022年3月期には(株)アプメス(現 ヒトトヒトキャリアライズ株式会社)、2024年3月期には(株)エース警備保障及び(株)エースガードの株式を取得し、連結子会社化いたしました。今後も必要に応じ積極的にM&Aを活用していく方針ですが、未認識債務の発生や事業環境の変化により想定したシナジーが発揮できないこと等、計画通りに事業拡大ができず、業績に悪影響を与える可能性も考えられます。
また、M&Aに伴い、有利子負債及びのれんが増加するため、M&A先の業績が悪化した場合は、のれん減損の可能性が高まることが考えられます。
これらのリスクに対処すべく、M&A実施時には対象会社の財務内容や法令遵守状況等について詳細なデュー・デリジェンスを行うことによりリスク回避に努めるとともに、「(2) 総資産に占めるのれんの割合が高いことについて」に記載のとおり、新規案件の継続的な獲得や収益性を重視した戦略立案と経営管理により、のれん減損リスクの軽減に努めてまいります。
(15)季節による収益の変動について(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:低)
当社グループではプロスポーツ関連の業務を行っておりますが、プロスポーツは年間の数か月間を1シーズンとして開催されております。プロスポーツ関連業務の中ではプロ野球とプロゴルフ関連の売上収益比率が高いことから、当社の連結業績においても、プロ野球とプロゴルフのシーズン最盛期にあたる第1四半期と第2四半期の売上収益が大きく、試合数が減少する第3四半期とオフシーズンに重なる第4四半期にかけて売上収益が減少する傾向があります。
第3四半期と第4四半期がオンシーズンとなるBリーグ関連の業務も増加していますが、プロ野球とプロゴルフ関連の売上減少を補うほどではなく、利益についても売上収益に連動した増減が生じる可能性があります。
第6期(2025年3月期)第1四半期から第7期(2026年3月期)第4四半期までの四半期毎の売上収益及び営業損益の推移は以下のとおりです。
(売上収益) (単位:百万円)
(営業損益(△損失)) (単位:百万円)
これらのリスクに対処すべく、Bリーグ業務の拡大に加えて第3四半期と第4四半期の臨時イベント等の業務拡大、及び季節変動の影響が少ないビルマネジメント事業の施設警備及び施設管理業務や人財サポート事業の店舗運営受託業務等の拡大に努めることにより、売上収益の季節変動の低減を図ってまいります。
(16)上場維持基準への抵触について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:高)
当社は、2026年4月7日に東京証券取引所スタンダード市場へ上場いたしました。上場の売出し後も当社株式の流動性の確保に努めることとしておりますが、当面当社の流通株式比率は株式会社東京証券取引所が定めるスタンダード市場の上場維持基準に近接した水準となる見込みです。何らかの事情によりスタンダード市場の上場維持基準に抵触した場合、上場を維持できなくなる可能性がありますが、今後、大株主への一部売出しの要請によって流通株式数を増加させること等により、当社株式の流動性の向上を図っていく方針です。
(17)経済状況等の事業環境について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:高)
当社グループがサービスを提供する顧客の多くは、スポーツ興行や商業施設運営など消費者の余暇への支出を収益とする事業を営んでおります。
現下の経済状況は、不動産や生活必需品のインフレが進展しながらも賃金の上昇も続いており、消費者の余暇支出に関して顕著な変動はみられませんが、国内外の金融・貿易政策や国際紛争等に端を発する経済危機が生じた際は消費者の生活防衛のために余暇支出が抑制され、当社グループの顧客の収益低下と当社グループへの発注量減少による当社の収益機会減少の可能性が考えられます。
これらのリスクに対処すべく、新規顧客の開拓や新規事業の創出、M&Aによる事業多角化等により、経済状況の変動の影響を受けづらい経営体制を構築してまいります。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当社グループは人財サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、設備投資や個人消費などの内需が底堅く推移しておりますが、2026年2月に勃発した中東紛争の影響で景気は足踏み状態が続いております。今後も、中東紛争の緊迫化、長期化に伴うエネルギー関連製品の更なる価格上昇や供給停止の懸念があり、当情勢も踏まえ、前年より継続していた日本銀行による金利引き上げは、一時的に政策金利を0.75%程に据え置く決定はなされたものの、依然として、先行き不透明な状況が継続することが予測されます。
このような中、当社グループは、プロスポーツ等多くの顧客が来場するイベントの準備から運営、撤収までの業務を提供するイベントマネジメント事業、商業施設を中心とした警備、設備保守、清掃、環境衛生といった業務を提供するビルマネジメント事業、商品販売支援や人材派遣、コールセンター業務などを提供する人財サポート事業を展開してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりとなりました。
(財政状態)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較し366百万円減少し、10,814百万円(前連結会計年度末比3.3%減)となりました。その主な要因は、現金及び現金同等物の減少222百万円、使用権資産の減少143百万円であります。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較し1,014百万円減少し、7,942百万円(前連結会計年度末比11.3%減)となりました。その主な要因は、流動負債のコミットメントライン借入の返済798百万円、非流動負債のタームローン借入の返済468百万円であります。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末と比較し648百万円増加し、2,871百万円(前連結会計年度末比29.1%増)となりました。その主な要因は、利益剰余金の増加646百万円であります。
(経営成績)
当連結会計年度の経営成績は、売上収益20,094百万円(前年同期比19.6%増)、営業利益1,036百万円(前年同期比47.0%増)、税引前当期利益904百万円(前年同期比77.9%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益639百万円(前年同期比87.0%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて222百万円減少して1,273百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により増加したキャッシュ・フローは、1,370百万円(前連結会計年度は336百万円の増加)となりました。その主な増加要因は、税引前当期利益904百万円、減価償却費及び償却費289百万円、主な減少要因は法人所得税の支払額182百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により減少したキャッシュ・フローは、15百万円(前連結会計年度は62百万円の減少)となりました。その主な要因は、有形固定資産の取得による支出16百万円、無形資産の取得による支出11百万円、その他の金融資産の売却による収入14百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により減少したキャッシュ・フローは、1,577百万円(前連結会計年度は729百万円の減少)となりました。その主な要因は、短期借入金の純減少額800百万円、長期借入金の返済による支出480百万円、リース負債の返済による支出174百万円、利息の支払による支出119百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、生産活動を行っておりませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
b.受注実績
当社グループは、受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。
c.販売実績
当社グループは人財サービスに関連する事業の単一セグメントですが、第6期及び第7期連結会計年度におけるサービス形態別の販売実績はそれぞれ次のとおりであります。
(注) 主要な販売先については、総販売実績に対する割合が100分の10以上に該当する相手先がいないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであり、将来生じる実際の結果と異なる可能性がありますのでご留意ください。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような会計上の見積り及び判断を必要としております。経営者は、これらの見積りを行うに当たり過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しておりますが、連結財務諸表の作成に当たって特に重要と認識しているものは以下のとおりであります。
(のれん及び無形資産の減損テスト)
当社グループは、のれん及び無形資産について、毎期末又は減損の兆候がある場合にはその都度、減損テストを実施しております。減損テストにおける資金生成単位の回収可能価額は、使用価値に基づき算定しております。使用価値は、経営者が承認した3年以内の事業計画のうち、資金生成単位であるヒトトヒト(株)と(株)ノティオ及び(株)エース警備保障と(株)エースガードに係る係数を基礎とし、算出が困難な場合は保守的に0%と仮定して計算した将来キャッシュ・フローの見積額を、現在価値に割り引いて算定しております。この事業計画は、既存案件及び新規案件の販売、費用、人員、投資、資金等それぞれの計画に基づいて見積り、過去の実績及び外部環境とも整合性を取ったうえで策定しております。
使用価値の測定で使用した割引率は、税引前加重平均資本コストを基礎に、外部情報及び内部情報を用いて事業に係るリスク等が適切に反映されるよう算定しております。
当該見積り及び仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において減損損失が発生する可能性があります。
当社グループの連結財政状態計算書においては、2026年3月期末時点で5,951百万円ののれんを計上しており、総資産に占める割合は55.0%となっております。
2024年3月期において一部の資金生成単位に係るのれんを減損処理しましたが、残る資金生成単位については回収可能価額が事業価値の帳簿価額を大幅に上回っていることから、減損テストに用いた主要な仮定が合理的な範囲内で変更されたとしても、当該資金生成単位又はそのグループの回収可能価額が使用価値の帳簿価額を下回る可能性は低いと考えております。仮に税引前割引率が6.9%上昇した場合、又は将来キャッシュ・フローの見積額が41.5%減少した場合に減損損失が発生する可能性がありますが、今後3年間の成長率がゼロであった場合でも回収可能価額が使用価値の帳簿価額を十分に上回るため、減損の可能性は低いと考えております。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態)
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
(経営成績)
(売上収益)
イベントマネジメント事業においては、プロバスケットボールリーグ(Bリーグ)チームの受注増に加え、大規模多目的スタジアムにおける定期業務の受注等により、前年比で売上収益が増加しました。
ビルマネジメント事業においては、前連結会計年度に受注した大型商業施設業務等の通期寄与に加えて、当連結会計年度にも新たに大型商業施設業務や大型臨時警備業務を受注するなど、前年比で売上収益が増加しました。特に当連結会計年度においては、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)関連業務の受託により1,452百万円の売上収益を計上しました。
人財サポート事業においては、店舗運営業務の拡大や大型臨時イベント業務の受注などにより、前年比で売上収益は増加しました。以上の結果、当連結会計年度の売上収益は20,094百万円(前年同期比19.6%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は、売上収益の増加に伴い労務費・外注費が増加しました。加えて新規獲得業務で使用する警備用制服等の購入もあり、16,982百万円(前年同期比20.7%増)となりました。以上の結果、当連結会計年度の売上総利益は3,112百万円(前年同期比13.6%増)となりました。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は、東京証券取引所スタンダード市場上場に伴う一時的な費用が発生し、2,105百万円(前年同期比2.2%増)となりましたが、その他の費用の抑制に努めた結果、当連結会計年度の営業利益は1,036百万円(前年同期比47.0%増)となりました。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
金融費用は、市場金利上昇に伴う影響はあったものの、前連結会計年度に発生したリファイナンスに際しての一時費用が当連結会計年度は生じなかったことから減少し、137百万円(前年同期比31.1%減)となりました。
以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は639百万円(前年同期比87.0%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループの事業活動のうち主な資金需要は、売掛金入金に先立つ労務費の支払等の運転資金の他、M&Aに際しての買収資金であります。当社グループでは、事業運営上必要となる資金の源泉を安定的に確保することで資金の流動性を維持することを基本方針としております。具体的には安定的な経営に必要となる運転資金は自己資金または金融機関からのコミットメントライン借入で調達し、事業成長のための設備投資やM&Aに必要な資金は金融機関からの長期借入またはエクイティ・ファイナンスもしくはその両方により調達する方針であります。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「成長性」、「収益性」、「健全性」に関するそれぞれの指標を定めることで、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図っていくことを考えております。
それぞれの期間の指標は以下のとおりです。
(注)ネット有利子負債とは、借入金とリース負債の合計から現金及び現金同等物と使用権資産の合計を差し引いた額と定義しております。
成長性に関する指標については、第7期連結会計年度は大阪・関西万博の一時収益等の影響により前連結会計年度比で大きく増加しております。
収益性に関する指標についても同様に、大阪・関西万博の影響により営業利益が前年同期比で大きく増加するとともに、営業利益率も前連結会計年度を上回っております。
健全性に関する指標については、利益剰余金の増加により自己資本を高めるとともに有利子負債の削減を進めることで各比率を低下させることを、経営上の優先課題として考えております。具体的数値として、のれん/自己資本比率については、当社の事業形態の特徴(長期安定した継続取引が主体)から仮にのれん減損の事態となっても半減程度と想定し、のれんの50%(のれん/自己資本比率が200%)まで自己資本を増強するとともに、ネット有利子負債/自己資本比率については、健全な水準としてネット有利子負債と同水準(ネット有利子負債/自己資本比率が100%)まで自己資本を増強することを目指しております。
5 【重要な契約等】
(1) 財務上の特約
(注)1.当社を借入人とし福岡銀行を貸付人兼エージェントとするシンジケーション方式によるタームローン契約です。
2.国際会計基準における融資時手数料の控除処理を除外した本契約に基づく借入額であり、融資枠の上限を1,000百万円とするコミットメントライン契約に基づく借入額800百万円が含まれます。
3.2026年3月期中の約定弁済480百万円とコミットメントライン借入の返済800百万円により、減少しております。
4.シンジケーション方式によるタームローン契約に基づき、2025年10月31日付で(株)福岡銀行が保有する当社向け貸出債権のうち1,500百万円が(株)埼玉りそな銀行へ譲渡されております。
5.以下の財務制限(財務コベナンツ)条項が付されており、財務コベナンツに抵触した場合は貸付人からの通知により期限の利益を喪失する可能性がありましたが、2026年4月7日の東京証券取引所スタンダード市場上場に伴い財務コベナンツが撤廃されたため、提出日現在は財務コベナンツ抵触による期限の利益喪失のリスクは解消されております。
① 各決算期末における単体及び連結での純資産の部の金額を、前期比80%以上に維持すること
② 各決算期末における連結での営業損益、経常損益を2期連続で赤字としないこと
6 【研究開発活動】
該当事項はありません。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度の設備投資等の総額は30百万円であります。主な内容は、ヒトトヒトホールディングス株式会社におけるWizlaboPLUSの導入3百万円、ヒトトヒト株式会社における警備業務用無線機4百万円、アルバイト勤怠管理及びQRチケットシステムに係るソフトウェアの取得が9百万円、株式会社エース警備保障における事務所レイアウト変更設備が4百万円、パソコン購入が5百万円等であります。また、重要な設備の除却、売却等はありません。
なお、当社グループは人財サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社
当社グループは人財サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。
2.IFRSに基づく金額を記載しております。また、上記の金額には消費税等は含まれておりません。
3.従業員数は就業人員数(当社から社外への出向を除き、社外から当社への出向を含む。)であり、臨時雇用者数(契約社員及びアルバイトを含み派遣社員を除く。)は年間の平均人員を〔 〕に外数で記載しております。
(2) 国内子会社
(注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。
2.各子会社の支店・営業所は事務所であり、事務機器等の少額の資産を保有するのみであるため、本社に含めて記載しております。
3.IFRSに基づく金額を記載しております。また、上記の金額には消費税等は含まれておりません。
4.従業員数は就業人員数(当社グループからグループ外への出向を除き、グループ外から当社グループへの出向を含む。)であり、臨時雇用者数(契約社員及びアルバイトを含み派遣社員を除く。)は年間の平均人員を〔 〕に外数で記載しております。
(3) 在外子会社
該当事項はありません。
3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等
該当事項はありません。
(2) 重要な設備の除却等
該当事項はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(注) 1.提出日現在の発行数には、2026年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は、含まれておりません。
2.当社は、2026年4月7日に東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場しております。
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
第1回新株予約権
※当事業年度の末日(2026年3月31日)における内容を記載しております。なお、提出日の前月末(2026年5月31日)現在において、これらの事項に変更はありません。
(注) 1.本新株予約権は、新株予約権1個につき185円で有償発行しております。
2.新株予約権1個につき目的となる株式数は、50株であります。
ただし、新株予約権の割当日後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整、調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切り捨てます。
3.新株予約権の割当日後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により払込金額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げます。
4.組織再編に際して定める契約書または計画書等の条件にしたがって、以下に定める株式会社の新株予約権を交付する旨を定めた場合には、当該組織再編の比率(以下「割当比率」という。)に応じて、以下に定める株式会社の新株予約権を交付するものとします。
ⅰ 交付する新株予約権の数
組織再編行為の効力発生の直前時点において新株予約権者が保有する新株予約権と同一の数を株式交換、株式移転、合併または会社分割の比率に応じて調整するものとし、調整により1株未満の端数が生じた場合にこれを切り捨てる。
ⅱ 新株予約権の目的となる再編後新会社の株式の種類
再編後新会社の普通株式とする。
ⅲ 新株予約権の行使に際して出資される金額
出資金額は次の算式により計算決定し、計算による1円未満の端数は切り上げる。
組織再編行為後出資金額=当社組織再編行為前出資金額×1/割当比率
ⅳ 新株予約権行使期間
行使期間は組織再編行為の効力発生日から2034年12月1日までとする。
5.付与対象者の異動及び役職の変更により、本書提出日現在の「付与対象者の区分及び人数」は以下のとおりです。
当社取締役 1名
当社従業員 1名
子会社取締役 5名
子会社従業員 2名
6.2025年10月14日開催の取締役会決議により、2025年11月10日付で普通株式1株につき50株の株式分割を行っております。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数」及び「新株予約権の行使時の払込金額」並びに「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」が調整されております。
第2回新株予約権
※当事業年度の末日(2026年3月31日)における内容を記載しております。なお、提出日の前月末(2026年5月31日)現在において、これらの事項に変更はありません。
(注) 1.本新株予約権は、新株予約権1個につき294円で有償発行しております。
2.新株予約権1個につき目的となる株式数は、50株であります。
ただし、新株予約権の割当日後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整、調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切り捨てます。
3.新株予約権の割当日後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により払込金額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げます。
4.組織再編に際して定める契約書または計画書等の条件にしたがって、以下に定める株式会社の新株予約権を交付する旨を定めた場合には、当該組織再編の比率(以下「割当比率」という。)に応じて、以下に定める株式会社の新株予約権を交付するものとします。
ⅰ 交付する新株予約権の数
組織再編行為の効力発生の直前時点において新株予約権者が保有する新株予約権と同一の数を株式交換、株式移転、合併または会社分割の比率に応じて調整するものとし、調整により1株未満の端数が生じた場合にこれを切り捨てる。
ⅱ 新株予約権の目的となる再編後新会社の株式の種類
再編後新会社の普通株式とする。
ⅲ 新株予約権の行使に際して出資される金額
出資金額は次の算式により計算決定し、計算による1円未満の端数は切り上げる。
組織再編行為後出資金額=当社組織再編行為前出資金額×1/割当比率
ⅳ 新株予約権行使期間
行使期間は組織再編行為の効力発生日から2034年12月1日までとする。
5.付与対象者の異動及び役職の変更はございません。
6.2025年10月14日開催の取締役会決議により、2025年11月10日付で普通株式1株につき50株の株式分割を行っております。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数」及び「新株予約権の行使時の払込金額」並びに「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」が調整されております。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 2025年11月10日付で普通株式1株につき50株の割合で株式分割を行っております。
(5) 【所有者別状況】
(注)1.2025年10月14日開催の取締役会決議により、2025年11月10日付で普通株式1株につき50株の株式分割を行っております。
2.2025年10月31日開催の臨時株主総会決議により、1単元を100株とする単元株制度を採用しております。
(6) 【大株主の状況】
2026年3月31日現在
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
② 【自己株式等】
該当事項はありません。
2 【自己株式の取得等の状況】
【株式の種類等】
該当事項はありません。
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
該当事項はありません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
該当事項はありません。
3 【配当政策】
当社は、株主に対する利益還元を最重要課題の一つとして位置づけており、業績、経営基盤の強化及び将来の成長性等を総合的に勘案して、安定的・継続的な利益配当を実施することを基本的な方針としておりますが、2026年3月期末時点で4,338百万円の借入金債務があるため、その圧縮による財務バランス改善を優先すべく、配当は行っておりませんでした。
一方、上場後の2027年3月期末を基準日とする配当からは、財務バランスの改善や将来の事業拡大に必要不可欠な設備投資、企業買収等の成長投資を考慮しつつ、安定した成長から創出される利益と営業キャッシュ・フロー、さらに利益剰余金を原資として、成長投資や借入金返済等とのバランスを考慮した株主への配当を行ってまいります。具体的には、総還元性向30%以上を当面の目標とし、年間3億円を下限とする配当を継続していく方針です。また配当実施後の余剰資金については、借入金債務の圧縮による財務バランス改善に加え、将来のM&A資金として内部留保する方針です。
なお、当社の剰余金の配当の基準日は、期末配当については毎年3月31日、中間配当については毎年9月30日とするほか、基準日を定めて配当をすることができる旨を定款で定めております。また、配当など会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議によって行うことができる旨を定款に定めておりますが、株主総会決議によって配当の決定を行うことを排除するものではありません。なお、剰余金の配当を行う場合は、年1回の期末配当を基本とし、配当の決定機関は取締役会とする方針です。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方は、迅速を旨としながらも効果とリスクについて十分に議論を尽くし、適法性・健全性を最優先に透明性の高い意思決定を行うというものであり、取締役会及び監査等委員会を中心に、コーポレート・ガバナンスの遵守と強化を図ってまいります。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社における企業統治体制として、会社法に定められる取締役会・監査等委員会を設置するほか、任意の組織として内部監査室及びリスク・コンプライアンス委員会を設置しております。
イ.取締役会
当社は取締役会を原則毎月1回開催するとともに、必要に応じて臨時開催しております。取締役会では、会社法その他法令及び定款に定められた事項及び重要な業務執行に関する事項を審議決定するとともに、執行役員の職務執行を含む経営全般に対する監督を行っております。なお、より広い見地からの審議及び意思決定並びに客観的な業務執行の監督を行うため、取締役会を構成する8名の取締役のうち4名を社外取締役(うち独立役員3名)としており、構成は以下のとおりであります。
議 長: 代表取締役兼グループCEO 松本 哲裕
構成員: 取締役兼グループCOO 田中 満
取締役兼グループCFO 八木 由治
取締役 藤原 摂 (社外)
取締役 濱岡 洋一郎(社外・独立役員)
監査等委員取締役(常勤) 岩澤 宏
監査等委員取締役 前川 理佐 (社外・独立役員)
監査等委員取締役 福薗 健 (社外・独立役員)
ロ.監査等委員会
監査等委員会は原則毎月1回開催するとともに、必要に応じて臨時開催しております。監査等委員会では、監査計画の策定、監査の進捗状況、監査結果の検討等、監査等委員相互の情報共有を図っております。また、監査等委員は、内部監査室と定期的に会合を開催して情報共有を行い、相互に連携を図っております。監査等委員は、取締役会をはじめとした重要な会議に出席するほか、業務執行に関する重要な文書の閲覧、内部監査結果報告等を通じて、取締役の職務執行を監査しております。
なお、客観的な監査を行うため、会社法の定めに従い監査等委員会を構成する監査等委員取締役3名のうち、2名を社外取締役としており、構成は以下のとおりであります。
議 長: 岩澤 宏(常勤)
構成員: 前川 理佐(社外・独立役員)、福薗 健(社外・独立役員)
ハ.指名委員会・報酬委員会
指名委員会、報酬委員会は、取締役の人事及び報酬等の重要な事項に関する審議を行い、取締役会へ答申を行う役割を担っております。
指名委員会・報酬委員会は、独立性を確保するために構成員の過半数を独立社外取締役にて構成することとしており、社外取締役2名を含む取締役3名の委員で構成され、委員長は独立社外取締役より選出しております。
・指名委員会
委員長:監査等委員取締役 前川 理佐(社外・独立役員)
構成員:監査等委員取締役 福薗 健(社外・独立役員)、代表取締役兼グループCEO 松本 哲裕
・報酬委員会
委員長:監査等委員取締役 福薗 健(社外・独立役員)
構成員:監査等委員取締役 前川 理佐(社外・独立役員)、代表取締役兼グループCEO 松本 哲裕
ニ.内部監査室
当社は、他の全部門から独立した代表取締役直轄の組織として内部監査室を設置しております。内部監査室は効率性やコンプライアンスおよびリスク管理の観点からグループ全社全部門の業務が適法且つ妥当に行われているかを毎年度監査し、改善策の助言を行うとともに、改善状況の確認を行っております。監査報告は代表取締役に直接行われるとともに、監査等委員会とも双方の監査の実効性を高めるため情報を共有しております。
内部監査室の構成員は室長1名及び室員2名並びに兼務者1名であります。
ホ.リスク・コンプライアンス委員会
リスク・コンプライアンス委員会は、原則3ヶ月に1回開催するとともに、必要に応じて臨時開催しております。当社常勤取締役、常勤監査等委員取締役、人事総務部長、経営企画部長、内部監査室長並びに当社子会社の代表取締役及びヒトトヒト株式会社各本部の本部長に加えて、弁護士資格を有する当社監査等委員取締役(社外・独立役員)を委員として運営しており、当社グループ運営に関する全社的・総括的なコンプライアンスおよびリスク管理の報告及び対応策検討の場と位置づけております。委員会の決定及び代表取締役社長の承認を受けた施策については、人事総務部長から当社グループの各部門長に伝達され、各部門長は担当部門のリスク・コンプライアンス推進管理責任者として各部において取組を推進するとともに、日常の業務活動におけるリスク管理及びコンプライアンス推進を行い、不測の事態が発生した場合にはリスク・コンプライアンス委員会へ報告することとしております。同委員会の構成は以下のとおりであります。
委員長: 代表取締役兼グループCEO 松本 哲裕
委員: 取締役兼グループCOO 田中 満
取締役兼グループCFO 八木 由治
監査等委員取締役 前川 理佐 (社外・独立役員)
監査等委員取締役(常勤) 岩澤 宏
ヒトトヒトキャリアライズ(株)
代表取締役 根本 輝夫
(株)エース警備保障
代表取締役 田島 拓也
ヒトトヒト(株)
取締役 大山 哲也
取締役 東 宏幸
及び当社執行役員部長2名、当社内部監査室長1名
ヘ.会計監査人
当社の監査等委員会は、会計監査人の選定にあたって、公益社団法人日本監査役協会が公表する「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」を参照しながら、会計監査人候補者から会計監査人の概要、監査の実施体制等、監査報酬の見積額について書面を入手し、面談、質問等を通じて検討を行ったうえで選定することとしております。
現会計監査人の太陽有限責任監査法人は、2021年3月期から任意監査を依頼しており当社の業務内容に十分な理解があることに加え、監査法人としての実績、監査の実施体制、監査計画、監査内容、監査費用等が合理的かつ妥当であったことから、最適であると判断し決定しております。
当社は設立以来監査役設置会社として企業活動を行ってまいりましたが、経営全般を監督する機能を強化する目的で、2023年6月29日開催の定時株主総会で定款を変更し監査役会設置会社に移行しました。しかしながら、さらにガバナンスを強化するため、取締役としての議決権を持ちながら取締役会内部で監督を行う監査等委員会制度を採用してより監督機能を強化することとし、2025年3月28日開催の臨時株主総会において定款を変更して2025年4月1日より監査等委員会設置会社に移行しました。監査等委員3名のうち、2名が社外取締役として法律・会計等の専門的知見に基づいた視点で経営の監視を行っており、独立性並びに中立性が確保されているものと認識しております。
当該企業統治体制を採用する理由としては、独立性を有する監査等委員が取締役会における議決権を持つことで能動的な意思決定が可能になるとともに、監査等委員会が内部統制システムを積極的に活用して監査を行うことが、法令遵守のみならずステークホルダーとの適切な協働関係を維持するにふさわしい体制であると判断したためであります。
上記の組織を含めた当社の企業統治体制の概要図は、以下のとおりです。

③ 内部統制に関するその他の事項
(内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況)
当社は、会社法及び会社法施行規則に定める「内部統制システムの整備に関する基本方針」について、2023年6月20日の取締役会において決議し、2025年3月14日の取締役会において一部改正を決議しております。その内容は以下のとおりです。
a 取締役・使用人の職務執行が法令・定款に適合することを確保するための体制
(a) 取締役は、当社の経営理念・ビジョン・ミッションを十分に理解し、法令及び社内規程を遵守するとともに従業員への周知徹底のため教育啓発を継続することで、法令遵守を最優先とする企業風土を醸成する。
(b) コンプライアンスに関する社内規程等に従い、担当責任部門は社内の意思決定プロセス及び業務執行において、会社全体を横断する調査、監督指導を行う。
(c) 取締役(監査等委員である取締役を除く。)の職務執行状況は、監査に関する規程及び監査計画に基づき監査等委員会の監査を受け、監査等委員会は取締役(監査等委員である取締役を除く。)に対し、必要に応じて改善を助言または勧告する。
(d) 取締役がほかの取締役の法令・社内規程違反行為を発見した場合には、直ちに監査等委員会及び取締役会に報告する。
(e) 社長直属部門として内部監査業務を専任所管する部門(以下「内部監査部門」という)を設けており、年度監査計画に基づいて専任担当者が監査を実施し、被監査部門に対する問題点の指摘、業務改善の提案、その実現の支援を行うとともに、内部監査の内容は社長・取締役及び監査等委員会にも報告されることで、経営体制の強化を図る。
(f) 必要に応じて法律や会計等の外部の専門家を起用し、法令・規程違反行為を未然に防止する。
(g) 当社の事業活動または取締役・従業員における法令遵守上疑義のある行為や不正行為、コンプライアンスに関する相談等について従業員が直接通報できるよう、社外の第三者の運営による内部通報窓口を設けるとともに、通報者の人事上の保護を徹底した内部通報に関する社内規程を定める。
(h) 財務報告の信頼性を確保し適時適切な開示を行うため、経理規程等の関連規程を制定し、会社法及び金融商品取引法並びに関連法令を遵守する体制を構築する。
b 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
(a) 取締役の職務の執行に係る情報及び文書の取扱いは、法令及び社内規程等に定めるところにより、適切かつ検索性の高い状態で記録・保存・管理され、必要に応じて運用状況の検証、各規定等の見直し等を行う。
(b) 取締役は、必要に応じて文書等を閲覧できる。
c 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
(a) 事業継続マネジメント基本方針を定めるとともに、その方針のもとリスク管理に関する社内規程を制定し、当社の事業活動において想定される各種リスクを検討する組織及び責任者を定め、適切に評価・管理する体制を構築する。
(b) 不測の事態が発生した場合には、社長指揮下の対策本部を設置し、迅速な対応を行い、損害の拡大を防止する体制を整えるものとする。
d 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(a) 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制を構築するため、取締役会規程を定めるとともに、取締役会を月1回定時に開催するほか必要に応じて臨時に開催する。
(b) 取締役会においては、経営に関する重要事項について、関連法令及び経営判断の原則並びに善良なる管理者の注意義務等に基づき決定を行うとともに、取締役は定期的に職務の執行状況等について報告する。
(c) 取締役の職務執行の公正性を監督する機能を強化するため、独立した立場の社外取締役を取締役会に含める。
(d) 取締役会の決定に基づく業務執行については、組織規程、業務分掌規程、職務権限規程において、それぞれの責任者及びその責任、執行手続の詳細について定める。
(e) グループ全社の常勤取締役及び執行役員が参加するグループ経営会議を月1回開催し、具体的な課題を議論することで、業務執行を効率的かつ効果的に行う体制を整える。
(f) 取締役会は、財務報告とそれに係る内部統制に関して、経営の執行者を適切に管理監督する責任があることを認識し実行するとともに、適正な財務報告を確保するために、金融商品取引法その他適用のある国内外の法令に基づき、評価、維持、改善等を行う。
e 監査等委員会が補助すべき使用人をおくことを求めた場合における当該使用人に関する体制並びにその使用人の取締役からの独立性に関する事項
(a) 監査等委員会は、当社の従業員が監査等委員会の職務を補助するよう求めることができる。
(b) 監査等委員会より監査等委員会を補助することの要請を受けた従業員は、その要請に関して、取締役(監査等委員である取締役を除く。)及び上長等の指揮・命令を受けないものとする。
(c) 監査等委員会が専任の補助者を置くことを希望する場合は、取締役(監査等委員である取締役を除く。)と監査等委員会が協議を行う。
(d) 当該従業員の人事異動、人事評価及び懲戒処分は、監査等委員会の同意を得る必要がある。
f 取締役及び使用人が監査等委員会に報告するための体制並びにその他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
(a) 監査等委員会は、経営に関する重要な意思決定の過程及び業務の執行状況を把握するため、取締役会のほか重要な会議に出席し意見を述べるとともに、主要な決裁を求める書面その他業務執行に関する重要な文書を閲覧し、必要に応じて取締役(監査等委員である取締役を除く。)及び従業員にその説明を求める。
(b) 当社及び関係会社の代表取締役、取締役、執行役員及び重要な部門の長は、それぞれ監査等委員会の求めに応じ、定期的及び随時に監査等委員と意見交換を実施するほか、その他の従業員を含め、監査等委員会が求めた場合は速やかに業務執行状況を報告する。
(c) 監査等委員会、会計監査人及び内部監査部門は、実効的な監査の実施のため定期的に意見交換を実施し、相互の連携を図る。
(d) 取締役(監査等委員である取締役を除く。)は、会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実を発見したときは直ちに監査等委員会に報告する。
(e) 報告の手段を問わず、監査等委員会に報告した者は、報告したことを理由として不利な取り扱いを受けない。
(f) 監査等委員会は、独自に外部の専門家から監査業務に関する助言を受けることができる。
(g) 監査等委員会は、その職務の執行について生ずる費用について会社に償還を請求することができ、当社は当該請求に基づき支払を行う。
g 当社及びその連結子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
(a) 企業集団における業務の適正を確保するための体制として関係会社管理規程を定め、関係会社の管理は人事総務部が行い、関係会社に重要な法令違反その他コンプライアンスに関する重要な事実等が発見された場合は、人事総務部長を通じて、遅滞なく取締役会及び監査等委員会に報告する。
(b) 内部監査室部門の責任者は、内部監査規程に基づき関係会社の監査を定期的に実施し、その結果について社長に報告する。また、関係会社に重要な法令違反その他コンプライアンスに関する重要な事実等を発見した場合、遅滞なく社長を通じて取締役会に報告し、同時に監査等委員会へ報告する。監査等委員会は、取締役、部門長、従業員から必要に応じてヒアリングを実施する。
(c) 関係会社の取締役は、関係会社管理規程に基づき必要な報告を人事総務部長に行うとともに、子会社の重要業務の執行等について当社の承認を必要とする。またグループ経営会議を通じて関係会社の取締役の職務執行状況を把握し、適切な評価を行う。
(d) 関係会社の損失の危険については、事業継続マネジメント基本方針のもと当社グループ一体となり管理を行う。
(e) 内部統制システムを整備するに当たっては、当社グループ全体に亘る体制を整備する。
h 反社会的勢力との関係遮断
(a) 当社グループの取締役及び従業員は、常に社会的良識を備えた行動に努めるとともに、市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力とは一切関係を遮断し、全社一体の毅然とした対応を行う。
(b) 前項の目的達成のために反社会的勢力対策規程を定め、基本方針及び対策についての周知徹底を図る。
④ リスク管理体制の整備状況
当社では、企業倫理及び法令遵守の観点から「リスク・コンプライアンス規程」を制定・施行し、リスク・コンプライアンス委員会にてリスクとなりうる事象について検討・対応を協議し、迅速かつ的確な対応を講じるとともに、更に重要な事項については取締役会にて協議、対応を講じることをリスク管理体制の基礎としています。
また、「内部監査規程」に基づき内部監査室を設置し、法令や社内規程、業務マニュアル等の遵守状況について内部監査を行い社長や取締役会で報告を行うことで、リスクを事前に検出し速やかに対処できる体制を整えております。
加えて、社内における不正行為や不適切な対応等を早期に発見するため、「内部通報制度規程」を制定・施行し、外部に委託したホットライン通報窓口へ相談・通報可能な制度を運用しております。
⑤ 子会社の業務の適正を確保するための体制整備状況
当社グループは持株会社と5つの事業子会社で組織されており、グループとして健全な成長を続けるためのグループガバナンスはたいへん重要なものと認識しております。子会社の業務の適正を確保するための体制については「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (4)グループガバナンスについて」に記載のとおり、社外取締役や監査等委員会による子会社の経営状況の確認、グループ経営会議の開催による経営方針の統一、内部監査やリスク・コンプライアンス委員会による法令遵守状況の確認、事故・クレームの報告ルールの制定など、持株会社として各事業子会社の経営状況を常に確認できる体制を整えております。
⑥ 企業統治に関するその他の事項
a 取締役の責任免除
当社は、職務の執行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにするため、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む。)及び監査等委員である取締役(監査等委員である取締役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨定款に定めております。
b 取締役の責任限定契約
当社は、会社法第427条第1項の規定により、取締役(業務執行取締役である者を除く。)及び監査等委員である取締役との間に、任務を怠ったことによる会社法第423条の損害賠償責任を法令が定める額に限定する契約を締結することができる旨定款に定めており、これに基づき社外取締役及び社外監査役との間において、当該契約を締結しております。
c 取締役の員数
当社は、取締役の員数について、監査等委員である取締役を除き1名以上、監査等委員である取締役は3名以上とする旨を定款に定めております。
d 取締役の選任決議
当社は、取締役の選任について、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役とを区別して、株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上に当たる株式を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数の決議による旨、及び選任については累積投票の方法によらない旨を定款に定めております。
e 役員等を被保険者として締結している役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、当社の取締役及び監査等委員である取締役を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。
これにより、被保険者が会社役員等の地位に基づいて行った行為(不作為を含む。)に起因して損害賠償請求がなされたことにより被保険者が被る損害賠償金や訴訟費用等を補償することとしています。
なお、保険料については当社が全額を負担しております。また当社は、被保険者の故意または重大な過失に起因して生じた損害等は補償対象外とすることで役員の職務の執行の適正性が損なわれないようにするなど措置を講じていく方針です。
f 剰余金の配当等の決定機関
当社は、株主への機動的な利益還元の実施を目的として、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議によって定めることができる旨を定款に定めております。
g 株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行うことを目的として、会社法第309条第2項に定める株主総会の決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。
h 自己株式の取得
当社は、機動的な資本政策の遂行のため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨を定款で定めています。
⑦ 取締役会の活動状況
最近事業年度において、当社は取締役会を月1回の頻度で12回及び臨時取締役会5回の計17回開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。取締役会における具体的な検討内容は、連結及び連結各社の月次及び四半期業績に関する実績と予算の達成状況、上場準備に関する進捗状況、都度の経営上の課題(事故・クレームやリスク・コンプライアンス委員会からの報告を含む)等を報告事項とし、予算や中期計画、重要な人事異動、組織再編、事業の買収や譲渡、その他法令や規程に則り定められた事項を決議事項として、それぞれ議論し検討を行っております。
(注)1.当社は2025年4月1日より監査等委員会設置会社に移行しております。
2.立野公一は、2025年6月30日開催の第6回定時株主総会終結の時をもって取締役を退任しております。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
男性7名 女性1名(役員のうち女性の比率12.5%)
(注)1.取締役 藤原摂及び濱岡洋一郎は、社外取締役であります。
2.監査等委員取締役 前川理佐及び福薗健は、監査等委員である社外取締役であります。
3.取締役 松本哲裕、田中満、八木由治、濱岡洋一郎及び藤原摂の任期は、2026年3月期に係る定時株主総会終結の時から選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。
4.監査等委員である取締役 岩澤宏、前川理佐及び福薗健の任期は、2026年3月期に係る定時株主総会終結の時から選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。
5.実質的に支配する法人所有の株式も含めております。
6.当社の執行役員の氏名及び担当は以下のとおりです。
② 社外役員の状況
当社の取締役(監査等委員である取締役を除く)のうち社外取締役は2名であり、取締役・濱岡洋一郎は金融・不動産等の企業での経営者としての経験と知見を有し、当社の経営に適切かつ有益な発言を行っております。当社と同氏の間に人的関係、資本的関係または重要な取引関係その他の利害関係はありません。
取締役・藤原摂は出身分野である金融・資本市場での経験を含む豊富な実務経験に基づく高い知見、及びファンドとしての数多くの投資経験と知見を有し、かかる経験と知見を踏まえ、中長期的な企業価値向上のため取締役会での意思決定において貢献しております。なお、藤原摂は日本成長投資アライアンス株式会社のパートナーを務めており、同社は運営受託する投資組合を通じて当社の発行済株式総数の84.6%を所有する最終支配当事者であります。
当社の監査等委員である取締役のうち社外取締役は2名であり、監査等委員取締役・前川理佐は、大手金融機関における実務経験と弁護士としての高い専門性を有し、取締役会での意思決定における適法性、妥当性を担保するための独立した客観的意見を述べております。また、監査等委員取締役・福薗健は、公認会計士、税理士として多様な企業での監査実務経験と内部統制に関する高い専門性、企業における経営経験、大学講師として教育に携わるなど、会計及び企業経営に関する幅広い知見を有しており、当社意思決定に対する監視機能の強化に貢献しております。当社と両氏の間に人的関係、資本的関係または重要な取引関係その他の利害関係はありません。
また、当社は社外役員の独立性に関する独自の基準は定めておりませんが、社外取締役の独立性に関して、株式会社東京証券取引所が定める基準を参考とし、一般株主と利益相反が生じるおそれの無い役員を今後は独立役員として選任する方針であり、これにより経営の独立性を確保していると認識しております。当該方針に従って、社外取締役の濱岡洋一郎氏並びに社外監査等委員取締役の前川理佐氏及び福薗健氏を独立役員として届け出る予定です。
③ 社外取締役による監督、監査と内部監査、監査等委員会及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
監査等委員ではない社外取締役は、取締役会に出席することにより経営者の業務執行を監督しております。また、監査等委員会と連携して、独立性に影響を受けることなく内部監査室、人事総務部等の内部統制部門から、さらに適宜リスク・コンプライアンス委員会その他重要会議に出席することにより情報を収集しており、その求められる役割を果たしております。
社外監査等委員取締役は、策定した監査方針及び監査計画に基づき、取締役(監査等委員である取締役を除く)の意思決定に関する善管注意義務、忠実義務等の履行状況を含む職務執行状況の監査、内部統制システムの整備・運用状況の監査等を実施しております。また、監査等委員ではない社外取締役、内部監査室及び人事総務部を含む内部統制部門と連携して、さらに適宜リスク・コンプライアンス委員会その他重要会議に出席することにより情報を収集し、必要に応じて法令に基づく調査権限を行使し、その求められる役割を果たしております。具体的には、常勤監査等委員取締役、内部監査室長及び会計監査人との定期的な会合を実施し、内部監査や会計監査の状況について報告を受けるとともに意見交換を行い、その他必要に応じて情報交換を行っております。
(3) 【監査の状況】
① 監査等委員会監査の状況
当社は2025年4月1日より監査等委員会設置会社に移行しており、監査等委員会監査は監査等委員会を構成する常勤監査等委員である取締役1名及び監査等委員である社外取締役2名の計3名によって行っております。監査等委員会監査は、当社が定める「監査等委員会監査基準」に基づき、経営者等との意見交換、重要会議の出席、重要書類の閲覧、現場往査、内部監査帯同等の業務監査及び期末の会計監査を実施しております。
また、監査等委員である取締役は、定期的に内部監査室及び会計監査人と三様監査等を通じて共有された情報に加えて、常勤監査等委員である取締役はグループ各社の業務面の知見を、監査等委員である社外取締役は各々の専門分野の知見をそれぞれ活かしつつ、監査の実効性や効率性の向上を図っております。
当社は監査等委員会を月1回開催しております。監査等委員会における具体的な検討時内容は、当社社長及びグループ役員(取締役及び執行役員)との意見交換の内容、監査等委員会監査の計画に関する協議、会計監査人の職務実行状況や選任・再任に関する協議に加え、グループ労務管理状況の共有、都度のリスク情報の共有、上場準備に際しての課題共有、及び内部監査室との現場巡察に関する情報共有等に関し、それぞれ議論し検討を行っております。
当事業年度においては、監査等委員会を計13回開催しており、個々の出席状況は以下のとおりです。
岩澤宏は、前職で人材派遣会社での派遣管理業務とヒトトヒト(株)での警備管理業務を経験しており、また当社の前内部監査室長でもあることから、当社グループの業務全般に関する相当程度の知見を有しております。
前川理佐は、大手金融機関における実務経験と弁護士としての法務、コンプライアンスおよびコーポレートガバナンスに関する高い専門性を有しております。
福薗健は、公認会計士として大手監査法人での監査業務経験、上場企業の管理部門経験及び現在の公認会計士・税理士事務所経営経験があり、経営、法務、会計及びコーポレート・ガバナンスに関する相当程度の知見を有しております。
② 内部監査の状況
当社における内部監査は、当社が定める「内部監査規程」に基づき、当社及び連結子会社の各部門・拠点の業務運営・管理、財産管理、品質確保の実態を調査し、各種法令及び社内規程の準拠性を確認し、誤謬、脱漏、不正などの防止を図り、経営の合理化及び高効率に寄与することを基本方針としております。
内部監査を実施する組織として、代表取締役社長直轄の内部監査室を設置し、室長1名及び室員2名並びに兼務者1名の計4名の体制で実施しております。
内部監査の実施にあたっては、連結会計年度末までに翌連結会計年度の内部監査計画を策定した上で、当社グループ各社の業務活動における法令や社内規程、業務マニュアル等への準拠性、適正性、妥当性について監査しております。特に関連法令の遵守、従業員の労務管理、機密情報の管理、各業務特有のリスク管理を重点監査項目として設定し、業務実施現場の巡察や部門及び現場責任者への面談を実施するなど、内部監査の実効性を確保するよう努めております。また内部監査規程に基づく社長特命の監査を実施する場合もあります。
監査結果については、都度代表取締役社長への報告を行うとともに、その後速やかに取締役会及び監査等委員会で報告を行う他、会計監査人への共有を行うことにより、各機関による監査の実効性の向上を図っております。また監査の結果は被監査部門にも報告され、改善を要する事項が検出された場合は当該部門に改善計画書の提出を求め、改善完了まで監査を継続しております。
③ 会計監査の状況
a 監査法人の名称
太陽有限責任監査法人
b 継続監査期間
2023年3月期以降
c 業務を執行した公認会計士
指定有限責任社員 業務執行社員 公認会計士 中野 秀俊
指定有限責任社員 業務執行社員 公認会計士 若林 将吾
d 監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者の構成は、公認会計士8名、その他22名であります。
e 監査法人の選定方針と理由
当社の監査等委員会は、会計監査人の選定にあたって、公益社団法人日本監査役協会が公表する「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」を参照しながら、会計監査人候補者から会計監査人の概要、監査の実施体制等、監査報酬の見積額について書面を入手し、面談、質問等を通じて検討を行ったうえで選定することとしております。
現会計監査人の太陽有限責任監査法人は、2023年3月期から任意監査を依頼しており当社の業務内容に十分な理解があることに加え、監査法人としての実績、監査の実施体制、監査計画、監査内容、監査費用等が合理的かつ妥当であったことから、最適であると判断し決定しております。
f 監査等委員会による監査法人の評価
監査等委員会は、公益社団法人日本監査役協会が公表する「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」を参照するほか、定期的な会合での発言や年度末の監査結果報告等に基づき、会計監査人に対する年次評価を行うこととしております。なお、上記評価基準に基づく評価の結果、太陽有限責任監査法人は当社の会計監査人として適切であると評価しております。
④ 監査報酬の内容等
a 監査公認会計士等に対する報酬の内容
当連結会計年度における当社の非監査業務の内容は、公認会計士法第2条第1項の業務以外の業務である、新規上場に係るコンフォートレター作成業務についての対価を支払っております。
b 監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬(aを除く)
該当事項はありません。
c その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
d 監査報酬の決定方針
監査報酬の決定方針は特に定めておりませんが、監査法人より提示された監査計画、監査内容、監査時間等に基づき監査等委員会でその妥当性を検討し、監査等委員会の同意を得て決定することとしております。
e 監査等委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査法人より提示された監査計画、監査内容、監査時間等に基づき、前連結会計年度における職務執行状況や当社内の関係部署等への確認等を行い、見積金額の妥当性を検討した結果、会計監査人の報酬額等に同意しております。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
当社は役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針を以下のとおり定めております。
a 基本方針
当社の取締役の報酬は、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして十分に機能するよう株主利益と連動した報酬体系とし、個々の取締役の報酬の決定に際しては、各職責を踏まえた適正な水準とすることを基本方針とする。
具体的には、業務執行取締役の報酬は、固定報酬としての基本報酬、業績連動報酬等および株式報酬により構成し、監督機能を担う社外取締役については、その職務に鑑み、基本報酬のみを支払うこととする。
b 基本報酬(金銭報酬)の個人別の報酬等の額の決定に関する方針
(報酬等を支給する時期または条件の決定に関する方針を含む。)
当社の取締役の基本報酬は、月例の固定報酬とし、役位、職責、在任年数等に応じて他社水準、当社の業績、従業員給与の水準をも考慮しながら、総合的に勘案して決定するものとする。
c 業績連動報酬の内容および額に関する方針
(報酬等を支給する時期または条件の決定に関する方針を含む。)
業績連動報酬等は、役位、職責、在任年数に応じて当社の前年業績、従業員給与の水準を考慮して総合的に勘案して決定する基本部分に、事業年度ごとの業績向上に対する意識を高めるため業績指標(KPI)を反映した変動部分を加えた現金報酬とし、毎年7月に支給する。
目標となる業績指標とその値は、中期経営計画及び予算と整合するよう毎年設定し、四半期ごとに環境の変化に応じてレビュー及び見直しを行うものとする。
d 金銭報酬の額、業績連動報酬等の額または非金銭報酬等の額の取締役の個人別の報酬等の額に対する割合の決定に関する方針
業務執行取締役の種類別の報酬割合については、当社と同程度の事業規模や関連する業種・業態に属する企業の報酬水準等を参考に、取締役会において検討を行う。
なお、報酬等の種類ごとの比率の目安は、基本報酬:業績連動報酬=10:1とする。
e 取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する事項
個人別の報酬額の具体的内容については取締役会において上記方針に基づいた内容であるかどうかを審議し、その決議により定める。
当社の役員報酬等に関する株主総会の決議年月日は2025年6月30日であり、取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬限度額は年250百万円以内(うち社外取締役は年50百万円以内)(決議時の員数は5名、うち社外取締役は2名)、監査等委員である取締役の報酬限度額は年50百万円以内(決議時の員数は3名)として決議されております。
当社の役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針の決定権限を有する者は取締役会及び監査等委員会であり、その権限の内容及び裁量の範囲は、株主総会で決議された額の範囲内で、取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬については取締役会決議により決定することとしております。監査等委員である取締役の報酬については、取締役報酬とは別体系とし、株主総会で決議された額の範囲内で、監査等委員会の協議において決定しております。
当事業年度における当社の役員の報酬等の額の決定過程における取締役会及び監査等委員会の活動は、取締役会は2025年6月30日開催の取締役会において取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬について審議し、上記の方針に則り決議しております。監査等委員会は監査等委員である取締役の報酬について2025年6月30日開催の監査等委員会において、全会一致にて決議しております。
業績連動報酬は、業績指標としての前年度の連結EBITDA実績の対予算達成率をベースに、役員ごとに前年度期初に設定した個別の業績KPIの達成率を加味して決定しております。当該指標を選択した理由は、会社業績への貢献度及び個別の業績を反映するためであります。当連結会計年度における業績連動報酬に係る指標である連結EBITDA予算は2025年3月期で1,084百万円であり、達成率は96.3%でした。
なお、2025年10月1日より取締役会の諮問機関として、過半数を独立社外取締役として3名以上の委員で構成され、委員長を独立社外取締役とする任意の指名・報酬委員会を設置しており、当委員会での審議答申の上、株主総会決議の範囲内で報酬等を決定することにしております。
② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
(注)1.監査等委員会設置会社移行前の報酬(2024年6月14日取締役会及び同年6月28日監査役会決議による)を含みます。
③ 役員ごとの連結報酬等の総額等
連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載しておりません。
④ 使用人兼務役員の使用人給与
使用人兼務役員が存在しないため、記載しておりません。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は保有目的が純投資目的の株式は保有しておりませんが、純投資目的以外の目的の株式として、当社子会社において顧客との安定的な取引継続のために顧客の取引先持株会に加入し、それら持株会への出資比率に応じた株式を保有しております。
② 保有方針
その顧客との取引が当社グループに利益をもたらし、保有することで資産価値も増大し中長期的に当社の資本を毀損しないと考えられる株式のみを保有するということを定めております。
③ 保有の合理性を検証する方法
取引関係の継続が当社グループの経営の安定と成長に資するものかという点を第一に、時価と取得価額の乖離や市場の株価推移なども加えて総合的に判断しております。
個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容については、既存保有株式については時価が著しく下落した場合や著しい下落が見込まれる場合、当該取引先との取引関係が縮小もしくは終了となった場合は、保有の継続について議論いたします。これから保有を検討する株式については当該取引先との関係性、取引規模及び当該株式の株価推移に鑑み、保有の適否について議論いたします。
④ 提出会社における株式の保有状況
当社は子会社の経営管理を行うことを主たる業務とする会社としております。当社が保有する株式は関係会社株式のみであり、保有目的が純投資目的以外の投資株式及び純投資目的である投資株式は保有しておりません。
⑤ 最大保有会社及び最大保有会社の次に大きい会社
当社の連結子会社の中で、投資株式の最大保有会社に該当する㈱エース警備保障及び最大保有会社の次に大きい会社に該当するヒトトヒト㈱は、当社の保有方針に基づき保有しております。
⑥ 最大保有会社である㈱エース警備保障における株式の保有状況
(ⅰ)銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
(ⅱ)特定投資株式
(注)イオン(株)によるイオンディライト(株)株式の公開買付に伴い、2025年4月に全ての持分を処分しております。
(ⅲ)みなし保有株式
該当事項はありません。
⑦ 最大保有会社の次に大きい会社であるヒトトヒト㈱における株式の保有状況
(ⅰ)銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
(ⅱ)特定投資株式
(注)連結子会社の(株)ヤクルト球団にて、当社株式を25,000株保有しております。
(ⅲ)みなし保有株式
該当事項はありません。
5 【従業員の状況等】
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
①企業グループの人事政策
a 採用方針
当社は商業施設や各種イベントにおける警備・マネジメント業務を通じて、顧客のニーズを汲み取り、ニーズを超えた対応をすることにより、社会における存在意義を高めるとともに、多種多様化する社会に貢献するべく事業内容の充実を図っていく必要があります。
このような経営課題に取り組むためには、従来の事業を維持向上させていくことはもちろん、顧客のニーズを汲み取り、具現化できる人材の確保が重要であり、応募時点でのスキルや経歴にとらわれることなく幅広い尺度で、採用募集に応じて集まる人材の長所、短所を見極め、最終的に当社の事業拡大に際して能力を発揮しうる人材の確保に努めております。
なお、当社の採用形態は定期採用と中途採用に大別されますので、以下に各々の採用形態に対する方針を記載いたします。
(定期採用に関する採用方針)
定期採用においては、入社後の配置や職種を想定して現状の能力のみにとらわれることなく、当社の事業に大いなる関心、情熱を抱き、「人が出来ることは全てやる。」とする当社の理念に対し共感、具現化する意欲の満ち溢れた人材を積極的に採用することを採用方針としております。
(中途採用に関する採用方針)
中途採用に関する採用方針も、定期採用に関する採用方針と同様、当社理念に共感する人材を採用することに主眼を置いて採用活動にあたることを基本としております。ただし、中途採用を実施するに当たっては、当社事業において不足する領域、職責を補完する意味合いで、当社事業において即戦力となり得る人材の確保に努めております。
b 具体的な採用方法
(a) 定期採用の方法
イ 求人告知方法
新規学卒者向け就職情報サイトおよび自社ウェブサイトを中心として採用情報の周知を行っております。
ロ 会社説明会
毎年3月から5月にかけ概ね20回程度実施し、その場で事業内容の説明およびエントリー受付を行っております。
ハ 採用選考試験
採用選考過程として3回の面接のほかSPI試験を実施し、当社事業への理解、情熱をもった優秀な人材の発掘に努めております。
ニ 内定通知
毎年6月中旬を目安に採用予定者に対してメール及び書面郵送にて内定通知をしております。
(b) 中途採用の方法
イ 求人告知方法
転職希望者向け就職情報サイトへの求人広告や人材紹介会社からの紹介を中心として求人告知を行い、近年ではダイレクトリクルーティングツールも積極的に活用しております。
ロ 会社説明会
一次面接に先立ち、当社の事業内容、求人の経緯の説明を行っております。
ハ 採用選考試験
採用選考試験は、3回の面接、並びにSPI試験を実施し、採用・不採用を判断しております。
ニ 内定通知
採用予定者に対しては、最終面接日から1週間以内に直接電話もしくはメール、人材紹介会社利用の場合は人材紹介会社経由で内定通知をしております。
c 人材教育
当社の業務内容は各施設ごとに特徴があり多岐にわたるため、それぞれにあった教育が必要です。そのため現場での実地訓練に重きを置いており、入社後、一定の社会人教育を実施した後は現場にてOJTを中心とした教育を行っております。社員は、現場でのOJTの中で自身の業務内容を理解した上で、上司との面接を通じ会社の方針に合わせた目標設定を行い、目標達成に向けた業務改善を行う中で、自身の成長、自己実現を目指しています。
また、現場での業務の中では習得し難いビジネス知識や社会環境についての知識は、社員が自身の業務繁閑に合わせ無理なく習得できるよう、e-learnigを通じた教育を実施しており、この環境においては会社の指定するカリキュラムの他、社員が自ら課題を見つけ必要な知識を習得することができる仕組みを構築しております。
d 人員配置
人員配置については、年2回実施される評価面談および目標管理上行われる進捗確認面談において社員の配属に対する希望を確認した上で各本部にて取り纏め、役員、人事部スタッフを構成人員とする人事委員会を開催し、組織力を向上させ、かつ、社員個人の組織における存在価値を高め、また社員個人のキャリアビジョンを実現することに重きを置いた人員配置を決定しております。会社組織の人数構成については、管理能力に長けた所属長の下に数名の一般社員を配置し、業務上の連携が円滑になされる環境づくりを目指しております。
②従業員の給与等の内容の決定に関する方針
a 給与体系
能力・職務・役割に応じた等級制度を導入しており、等級ごとに区分した賃金テーブルを開示しています。個々の賃金決定にあたっては、それぞれの等級に応じた目標の設定および目標に対する評価を昇給・賞与に反映させることで透明性を確保し、従業員の納得感を高めています。
b 評価の方法
従業員の評価は、6月と11月の年2回実施され、期初に所属長と各従業員が面談のうえ設定した目標に対し、所属長により達成度合いを中心とした様々な評定を行っています。人事考課には、業績考課、行動考課の区分があり、それぞれの考課を点数化することで恣意的な考課の排除に努めています。人事考課を行うことによって、社員の業績管理を充実させることはもちろんのこと、適切な人員配置を実現し、会社全体の業務の効率化を目指しております。
(2) 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
当社グループは、人財サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
(注)1.従業員数は就業人員(当社グループから社外グループへの出向者を除き、社外グループから当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(契約社員及びアルバイトを含み派遣社員を除く。)は最近1年間の平均人員を()外数で記載しております。
(2) 提出会社の状況
(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)です。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
(3) 最大人員会社の状況
ヒトトヒト株式会社
(注)1.従業員数は就業人員(当社グループから社外グループへの出向者を除き、社外グループから当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(契約社員及びアルバイトを含み派遣社員を除く。)は最近1年間の平均人員を()外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
(4) 労働組合の状況
当社グループにおいて労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満であり、特記すべき事項はありません。
(5) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。なお、育児休業取得対象者が不在の場合、「―」を記載しております。
② 連結子会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。なお、育児休業取得対象者が不在の場合、「―」を記載しております。
第5 【経理の状況】
1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定により、国際会計基準(以下「IFRS」という。)に準拠して作成しております。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しております。
2.監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の財務諸表について、太陽有限責任監査法人の監査を受けております。
3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備を行っております。その内容は以下のとおりです。
(1) 会計基準等の内容を適切に把握し、会計基準等の変更等に適時かつ的確に対応することができる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構が公表する会計基準等に係る情報を適時に取得するとともに、監査法人等が主催するセミナーへ参加し情報収集に努めております。
(2) IFRSの適用については、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の把握を行っております。また、IFRSに基づく適正な連結財務諸表等を作成するために、IFRSに準拠したグループ会計方針及び会計指針を作成し、それらに基づいて会計処理を行っております。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結財政状態計算書】
② 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③ 【連結持分変動計算書】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
④ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【連結財務諸表注記】
1.報告企業
ヒトトヒトホールディングス株式会社(以下「当社」という。)は日本に所在する株式会社です。登記上の本社の住所は東京都渋谷区神宮前2丁目21番9号です。2026年3月31日に終了する連結財務諸表は、当社及びその子会社(以下「当社グループ」という。)により構成されております。2026年3月31日時点における当社グループの親会社はJ-GIA1号投資事業有限責任組合であり、最終的な支配当事者は日本成長投資アライアンス株式会社です。なお、当社の親会社及び最終支配当事者は公表用の連結財務諸表は作成しておりません。
当社グループは、スポーツイベント等の管理運営業務、商業施設やオフィスビルの警備業務など人財サービスを主な事業としております。
2.作成の基礎
(1) 連結財務諸表がIFRSに準拠している旨
連結財務諸表は、連結財務諸表規則第1条の2第1号に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。本連結財務諸表は、2026年6月25日に当社代表取締役社長兼グループCEO松本哲裕及び取締役兼グループCFO八木由治によって承認されております。
(2) 測定の基礎
連結財務諸表は、公正価値で測定する金融商品等を除き取得原価を基礎として作成しております。
(3) 機能通貨及び表示通貨
連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円(百万円単位、単位未満切捨て)で表示しております。
3.重要性がある会計方針
連結財務諸表の作成にあたって採用した重要性のある会計方針は以下のとおりであります。これらの方針は、特段の記載がない限り、表示しているすべての連結会計年度に継続して適用しております。
(1) 連結の基礎
① 子会社
連結財務諸表には、すべての子会社を含めております。子会社は、当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループが以下の各要素をすべて有している場合にのみ、投資先を支配していると考えております。
・投資先に対するパワー
・投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利
・投資者のリターンの額に影響を及ぼすように投資先に対するパワーを用いる能力
当社グループによる支配の有無は、議決権又は類似の権利の状況や投資先に関する契約内容などに基づき、総合的に判断しております。
子会社の財務諸表は、当社グループが支配を獲得した日から支配を喪失する日まで、連結財務諸表に含めております。
子会社の決算日は当社の決算日と一致しております。当社及び子会社は、類似の状況における同様の取引及び事象に関し、統一した会計方針を用いて作成しております。
当社グループ内の残高、取引高、収益及び費用は、連結財務諸表の作成に際して相殺消去しております。包括利益合計は、非支配持分が負の残高となる場合であっても、親会社の所有者と非支配持分とに帰属させております。
子会社に対する所有持分の変動のうち、子会社に対する支配の喪失とならないものについては、資本取引として処理しております。支配を喪失した場合には、支配の喪失から生じた利得又は損失は純損益で認識しております。
(2) 企業結合
企業結合は、取得法を用いて会計処理をしております。
取得対価は、取得企業が移転した資産、引き受けた負債及び発行した資本持分の取得日公正価値の合計額で測定しております。
被取得企業の識別可能な資産、負債及び偶発負債は、原則として、取得日の公正価値で測定しております。
のれんは、取得対価、被取得企業の非支配持分の金額、及び取得企業が以前に所有していた被取得企業の資本持分の公正価値の合計金額が、取得日時点における識別可能な資産及び負債の正味価額を上回る場合に、その超過額として測定しております。この差額が負の金額である場合には、直ちに純損益として認識しております。
非支配持分は、公正価値で測定するか又は識別可能な純資産の認識金額の比例持分で測定するかを個々の企業結合ごとに選択しております。
企業結合を達成するために発生した取得関連費用は、発生時に純損益として認識しております。
(3) 金融商品
① 金融資産
(a) 当初認識及び測定
金融資産は、契約条項の当事者となった取引日に当初認識しております。営業債権及びその他の債権については、これらの発生日に当初認識しております。
金融資産について、償却原価で測定する金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産への分類については、当初認識時に実施しております。
金融資産は純損益を通じて公正価値で測定される区分に分類される場合を除き、金融資産の取得に直接起因する取引コストを加算しております。純損益を通じて公正価値で測定する金融資産の取引コストは、純損益に認識しております。
(i) 償却原価で測定する金融資産
以下の条件がともに満たされる場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、金融資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる。
(ⅱ)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産
以下の要件を満たす場合にその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルに基づいて、金融資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産
償却原価で測定する金融資産、又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産以外の金融資産のうち、当初認識時に事後の公正価値の変動をその他の包括利益に表示するという取消不能な選択をした資本性金融資産については、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産に分類しております。
(ⅲ)純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
償却原価で測定する金融資産又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産以外の金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しております。
(b) 事後測定
金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおりに測定しております。
(i) 償却原価で測定する金融資産
償却原価で測定する金融資産については、実効金利法による償却原価で測定しております。また、償却原価で測定する金融資産に係る利息発生額は連結損益計算書の「金融収益」に含まれております。
(ⅱ)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産に係る公正価値の変動額は、減損利得又は減損損失及び為替差損益を除き、当該金融資産の認識の中止が行われるまで、その他の包括利益として認識しております。当該金融資産の認識の中止が行われる場合、過去に認識したその他の包括利益は純損益に振り替えております。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産に係る公正価値の変動額は、その他の包括利益として認識しております。当該金融資産の認識の中止が行われる場合、又は公正価値が著しく下落した場合、過去に認識したその他の包括利益は利益剰余金に直接振り替えております。なお、当該金融資産からの配当金については純損益として認識しております。
(ⅲ)純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産については、当初認識後は公正価値で測定し、その変動額は純損益として認識しております。
(c) 金融資産の減損
償却原価で測定する金融資産について予想信用損失に対する貸倒引当金を認識しております。
当社グループは、報告期間ごとに、金融資産の信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、当該金融資産に係る貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しております。金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、当該金融資産に係る貸倒引当金を12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定しております。金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大しているか否かは、当初認識時における債務不履行発生リスクと各報告期間における債務不履行発生リスクを比較して判断しております。ただし、営業債権及びその他の債権については、常に、貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しております。
金融商品の予想信用損失は、以下のものを反映する方法で見積っております。
・一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される、偏りのない確率加重金額
・貨幣の時間価値
・過去の事象、現在の状況及び将来の経済状況の予測についての、報告日において過大なコストや労力をかけずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報
金融資産に係る貸倒引当金の繰入額は、純損益で認識しております。貸倒が法的に確定した段階で、予想信用損失を帳簿価額から直接償却しております。貸倒引当金を減額する事象が発生した場合は、貸倒引当金の戻入額を純損益で認識しております。
(d) 認識の中止
金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、又は、当該金融資産の所有に係るリスク及び便益を実質的にすべて移転する取引において、金融資産から生じるキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を移転する場合に、当該金融資産の認識を中止しております。
② 金融負債
(a) 当初認識及び測定
金融負債は、契約条項の当事者となった取引日に当初認識し、償却原価で測定する金融負債と純損益を通じて公正価値で測定する金融負債に分類しております。すべての金融負債は公正価値で当初測定しておりますが、償却原価で測定する金融負債については、直接起因する取引コストを控除した金額で測定しております。
(b) 事後測定
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債以外の金融負債については、割引の効果の重要性が乏しい金融負債を除き、実効金利法を用いて償却原価で測定しております。また、償却原価で測定する金融負債に係る利息発生額は連結損益計算書の「金融費用」に含まれております。
(c) 認識の中止
金融負債が消滅した時、すなわち、契約中に特定された義務が履行されたか、免責、取消、又は失効となった場合に、金融負債の認識を中止しております。
(4) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動リスクを負わない取得日から3ヶ月以内に満期日又は償還期限の到来する短期投資からなっております。
(5) 有形固定資産(使用権資産を除く)
有形固定資産は、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で計上しております。
取得原価には、購入価格(輸入関税及び還付されない取得税を含み、値引及び割戻しを控除後)、当該資産を意図した方法で稼働可能にするために必要な場所及び状態におくことに直接起因するコスト及び資産化に適格な借入コスト、並びに、当該資産項目の解体及び除去コスト並びに敷地の原状回復コストが含まれております。
有形固定資産の取得原価から残存価額を控除した償却可能額を見積耐用年数にわたって、定額法により減価償却しております。主な有形固定資産の見積耐用年数は、次のとおりです。
有形固定資産の残存価額、見積耐用年数及び減価償却方法は、各連結会計年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
(6) のれん及び無形資産
① のれん
当初認識時におけるのれんの測定については、「(2) 企業結合」に記載しております。当初認識後ののれんについては、取得原価から減損損失累計額を控除した価額で計上しております。
減損については、「(8) 非金融資産の減損」に記載しております。
② 無形資産
無形資産は、原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で計上しております。
(a) 個別に取得した無形資産
個別に取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定しております。
(b) 企業結合で取得した無形資産
企業結合で取得した無形資産の取得原価は、取得日現在の公正価値で測定しております。
(c) 自己創設無形資産(開発費)
開発(又は内部プロジェクトの開発局面)における支出は、以下のすべてを立証できる場合に限り資産として認識することとしており、その他の支出はすべて発生時に費用処理しております。
・使用又は売却できるように無形資産を完成させることの技術上の実行可能性
・無形資産を完成させ、さらにそれを使用又は売却するという企業の意図
・無形資産を使用又は売却できる能力
・無形資産が蓋然性の高い将来の経済的便益を創出する方法
・無形資産の開発を完成させ、さらにそれを使用又は売却するために必要となる、適切な技術上、財務上及びその他の資源の利用可能性
・開発期間中の無形資産に起因する支出を、信頼性をもって測定できる能力
耐用年数を確定できる無形資産は、当該資産の見積耐用年数にわたり定額法により償却しております。償却は、当該資産が使用可能となった時点に開始しております。主な無形資産の見積耐用年数は、次のとおりです。
耐用年数を確定できる無形資産の見積耐用年数及び償却方法は各連結会計年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
(7) リース(当社グループが借手となるリース取引)
契約の開始時に、当該契約がリース又はリースを含んだものであるのかどうかを判定しております。契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、当該契約はリースであるか又はリースを含んでおります。
リースの開始日において、使用権資産及びリース負債を認識しております。使用権資産は開始日において取得原価で測定しております。開始日後においては、原価モデルを適用して、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除して測定しております。原資産の所有権がリース期間の終了時までに借手に移転する場合又は、使用権資産の取得原価が購入オプションを行使することを反映している場合には、使用権資産を開始日から原資産の耐用年数の終了時まで、定額法により減価償却しております。それ以外の場合は、開始日から使用権資産の耐用年数又はリース期間の終了時のいずれか早い時まで減価償却しております。リース期間は、リースの解約不能期間に、行使することが合理的に確実な延長オプション又は行使しないことが合理的に確実な解約オプションの期間を加えて決定しております。
リース負債は、開始日において同日現在で支払われていないリース料を割り引いた現在価値で測定しております。通常、追加借入利子率を割引率として用いております。開始日後においては、リース負債に係る金利や、支払われたリース料を反映するようにリース負債の帳簿価額を増減しております。リース負債を見直した場合又はリースの条件変更が行われた場合には、リース負債を再測定し使用権資産を修正しております。
なお、短期リース及び少額資産のリースについてIFRS第16号「リース」第6項を適用し、リース料をリース期間にわたり定額法により費用認識しております。
(8) 非金融資産の減損
棚卸資産及び繰延税金資産を除く非金融資産は、報告期間ごとに減損している可能性を示す兆候があるか否かを判断しております。減損の兆候が存在する場合には、当該資産の回収可能価額を見積っております。減損の兆候の有無に係わらず、耐用年数を確定できない無形資産又は未だ使用可能ではない無形資産、及び企業結合で取得したのれんについては毎期減損テストを実施しております。
回収可能価額は、資産、資金生成単位又は資金生成単位グループの使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうち、いずれか高い金額としております。使用価値は、資産の継続的使用及び最終的な処分から発生する将来キャッシュ・イン・フロー及びアウト・フローの見積額を、貨幣の時間価値及び当該資産の固有のリスクの市場評価を反映した税引前の割引率により割り引いて算定した現在価値です。
個別資産について、回収可能価額の見積りが不可能な場合には、当該資産が属する資金生成単位又は資金生成単位グループの回収可能価額を算定しております。企業結合により取得したのれんは、取得日以降、企業結合のシナジーから便益を得ると見込まれる資金生成単位又は資金生成単位グループに配分して減損テストを行っております。
全社資産は独立したキャッシュ・イン・フローを生み出していないため、全社資産に減損の兆候がある場合、全社資産が帰属する資金生成単位又は資金生成単位グループの回収可能価額を算定して判断しております。
減損損失は、資産、資金生成単位又は資金生成単位グループの帳簿価額が回収可能価額を超過する場合に、純損益で認識しております。資金生成単位又は資金生成単位グループに関連して認識した減損損失は、最初に、当該資金生成単位又は資金生成単位グループに配分したのれんの帳簿価額を減額し、次に、その他の資産の帳簿価額を比例的に減額しております。
のれんに関連する減損損失については、戻し入れておりません。のれん以外の資産の減損損失については、報告期間ごとに、損失の減少又は消滅を示す兆候の有無を判断しております。減損の戻入れの兆候があり、回収可能価額の決定に使用した見積りが変化した場合は、減損損失を戻し入れております。減損損失の戻入れについては、減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から必要な減価償却費又は償却費を控除した後の帳簿価額を超えない金額を上限としております。
(9) 引当金
過去の事象の結果として、合理的に見積り可能な法的又は推定的債務を現在の負債として負っており、当該債務を決済するために経済的便益の流出が生じる可能性が高い場合に、引当金を認識しております。
引当金は、報告期間の末日における現在の債務を決済するために要する支出(将来キャッシュ・フロー)の最善の見積りを行い測定しております。貨幣の時間的価値の影響に重要性がある場合には、見積られた将来キャッシュ・フローをその負債に固有のリスクを反映させた税引前の割引率で割り引いた現在価値で測定しております。時の経過に伴う割引額の割戻しは、金融費用として認識しております。
引当金の主な内容として資産除去債務を計上しております。資産除去債務は、建物の不動産賃貸借契約に伴う原状回復義務等であり、使用見込期間等を基礎として各物件の状況を個別具体的に見積り、認識及び測定しております。
(10)従業員給付
① 短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算は行わず、関連するサービスが提供された時点で費用として認識しております。賞与及び有給休暇費用については、従業員から過去に提供された勤務の対価として支払うべき現在の法的又は推定的債務を負っており、かつ、その金額について信頼性をもって見積ることができる場合、それらの制度に基づいて支払われると見積られる金額を負債として認識しております。
② 退職給付
退職給付制度として、確定拠出年金制度を採用しております。確定拠出年金制度への拠出は、従業員が関連するサービスを提供した時点で費用として認識しております。
③ その他の長期従業員給付
退職給付以外の長期従業員給付として、一定の勤続年数に応じた報奨金制度を有しております。当該長期従業員給付に対する債務額は、従業員が過年度及び当年度において提供したサービスの対価として稼得した将来給付の見積額を現在価値に割り引いた額で測定しております。
(11)資本
① 資本金及び資本剰余金
当社が発行する資本性金融商品は、発行価額を資本金及び資本剰余金に認識しております。また、その発行に直接起因する取引コストは資本剰余金から控除しております。
② 自己株式
自己株式を取得した場合には、取得原価で認識し、資本から控除して表示しております。また、その取得に直接起因する取引コストは、資本から控除しております。自己株式を売却した場合、受取対価を資本の増加として認識し、帳簿価額と受取対価との差額は資本剰余金に含めております。
(12)株式報酬
取締役及び従業員等に対するインセンティブ制度として、ストック・オプション制度を採用しており、持分決済型として会計処理しております。
ストック・オプションは、付与日における公正価値によって見積り、最終的に権利確定すると予想されるストック・オプションの数を考慮した上で、権利確定期間にわたって費用として認識し、同額を資本の増加として認識しております。付与されたオプションの公正価値は、オプションの諸条件を考慮し、二項モデルなどを用いて算定しております。また、その後の情報により確定すると見込まれるストック・オプションの数が従前の見積りと異なることが示された場合には、必要に応じて権利確定数の見積りを修正しております。
(13)収益
IFRS第9号「金融商品」に基づく利息及び配当収益等やIFRS第16号「リース」に基づいて認識される収益を除き、顧客との契約について、以下の5ステップアプローチに基づき、約束した商品又は役務を顧客に移転し顧客が当該商品又は役務に対する支配を獲得した時に収益を認識しております。収益は顧客への財の移転と交換に権利を得ると見込んでいる対価の金額で認識しており、値引・割戻し及び付加価値税等を控除後の金額で測定しております。
ステップ1:契約の識別
ステップ2:履行義務の識別
ステップ3:取引価格の算定
ステップ4:履行義務への取引価格の配分
ステップ5:履行義務の充足による収益の認識
主な収益のうち、警備、清掃、運営管理業務及びセールスプロモーション業務は顧客との業務請負契約から生じており、人材派遣業務に係る収益は顧客との人材派遣契約から生じております。これらの業務においては、一時点で充足する履行義務と判断し収益を認識しております。また、上記業務に付随してイベントの企画やノベルティの販売を行っている場合があり、これらも一時点で充足する履行義務と判断し収益を認識しております。なお、各支払条件は、財又はサービスの提供後、翌月末までの支払とされており、契約に重大な金融要素は含まれておりません。
(14)金融収益及び金融費用
金融収益は、主として受取利息、受取配当金等から構成されております。受取利息は、実効金利法により発生時に認識しております。受取配当金は、配当を受領する権利が確定した時点で認識しております。
金融費用は、主として支払利息、融資関連手数料等から構成されております。支払利息は、実効金利法により発生時に認識しております。
(15)法人所得税
法人所得税は、当期税金と繰延税金から構成されております。これらは、企業結合に関連するもの、及び直接資本又はその他の包括利益に認識する項目を除き、純損益に認識しております。
その他の包括利益に認識される項目に関する当期税金及び繰延税金は、その他の包括利益として認識しております。
① 当期税金
当期税金は、税務当局に対する納付又は税務当局からの還付が予想される金額で測定しております。税額の算定に使用する税率及び税法は、決算日までに制定又は実質的に制定されたものです。
② 繰延税金
繰延税金は、報告期間の末日における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との間の一時差異等に基づいて算定しております。繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除及び繰越欠損金について、それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識し、繰延税金負債は、原則として、将来加算一時差異について認識しております。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を認識しておりません。
・のれんの当初認識から生じる一時差異
・取引時に、会計上の利益にも税務上の課税所得にも影響を与えず、かつ、同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引(企業結合取引を除く)によって発生する資産及び負債の当初認識により生じる一時差異
・子会社、関連会社に対する投資並びに共同支配の取決めに対する持分に係る将来加算一時差異について、解消する時期をコントロールでき、かつ、予測可能な将来にその差異が解消されない可能性が高い場合
・子会社、関連会社に対する投資並びに共同支配の取決めに対する持分に係る将来減算一時差異のうち、予測可能な将来に当該一時差異が解消する可能性が高くない場合又は当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が高くない場合
繰延税金資産及び負債は、決算日までに制定又は実質的に制定されている法定税率及び税法に基づいて、資産が実現される又は負債が決済される期に適用されると予想される税率及び税法によって測定されます。また、繰延税金資産及び負債は、当期税金資産及び当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ以下のいずれかの場合に相殺しております。
・法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合
・異なる納税主体に課されているものの、これらの納税主体が当期税金資産及び当期税金負債を純額ベースで決済することを意図している、もしくは資産の実現と負債の決済を同時に行うことを意図している場合
繰延税金資産の帳簿価額は各報告期間の末日現在で再検討しております。一部又は全部の繰延税金資産の便益を実現させるだけの十分な課税所得を稼得する可能性が高くなくなった場合、繰延税金資産の帳簿価額をその範囲で減額しております。また、当該評価減額は、十分な課税所得を稼得する可能性が高くなった範囲で戻し入れております。
(16)1株当たり当期利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する純損益を、各報告期間の自己株式を調整した発行済普通株式の期中平均株式数で除して計算しております。希薄化後1株当たり当期利益は、すべての希薄化性潜在的普通株式による影響について調整して計算しております。
4.重要な会計上の見積り及び判断
連結財務諸表の作成において、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、会計上の見積り及び仮定を用いております。これらの見積り及び仮定は、過去の経験及び利用可能な情報を収集し、決算日において合理的であると考えられる様々な要因等を勘案した経営者の最善の判断に基づいております。しかしながら、その性質上、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直しております。これらの見積りの見直しによる影響は、当該見積りを見直した期間及び将来の期間において認識しております。
経営者が行った連結財務諸表の金額に重要な影響を与える判断及び見積りは以下のとおりです。
・使用権資産のリース期間(3.重要性がある会計方針(7) リース(当社グループが借手となるリース取引))
・非金融資産の減損(3.重要性がある会計方針(8) 非金融資産の減損、13.非金融資産の減損)
・未払有給休暇の測定(3.重要性がある会計方針(10)従業員給付)
・繰延税金資産の回収可能性(3.重要性がある会計方針(15)法人所得税、15.法人所得税)
・レベル3の金融商品の公正価値測定(32.金融商品(3) 金融商品の公正価値)
5.未適用の公表済み基準書及び解釈指針
連結財務諸表の承認日までに新設又は改訂が公表された新基準書及び新解釈指針のうち、当連結会計年度において当社グループが適用していない主なものは、以下のとおりです。新しいIFRS適用による当社グループへの影響は検討中であり、現時点で見積ることはできません。
6.セグメント情報
(1) 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっております。
当社グループは、スポーツイベント等の管理運営業務、商業施設やオフィスビルの警備業務、並びにこれらに付随する事業を行っており、事業セグメントは、人財サービス事業の単一セグメントであります。
(2) 報告セグメントの情報
当社グループは人財サービス事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
(3) 製品及びサービスに関する情報
提供している製品及びサービス並びに収益の額については、「23.売上収益」に記載のとおりであります。
(4) 地域に関する情報
①外部顧客からの売上収益
本邦の外部顧客への売上収益が当社グループの売上収益のほとんどを占めるため、記載を省略しております。
②非流動資産
本邦に所在している非流動資産の金額が連結財政状態計算書の非流動資産の金額のほとんどを占めるため、記載を省略しております。
(5) 主要顧客に関する情報
連結売上収益の10%以上を占める顧客の売上収益は、以下のとおりです。
7.現金及び現金同等物
現金及び現金同等物の内訳は、以下のとおりです。なお、連結財政状態計算書上の「現金及び現金同等物」の残高と連結キャッシュ・フロー計算書上の「現金及び現金同等物」の残高は、一致しております。
(注) 当連結会計年度において、引出制限のある重要な現金及び現金同等物は有しておりません。
8.営業債権及びその他の債権
営業債権及びその他の債権の内訳は、以下のとおりです。
9.その他の資産
その他の流動資産及びその他の非流動資産の内訳は、以下のとおりです。
(注) 1.主に雇用保険の従業員負担分を概算支払したことに係るものです。
2.主にスポンサーへの協賛金や広告料に係るものです。
10.有形固定資産
有形固定資産の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減、並びに帳簿価額は、以下のとおりです。
① 取得原価
② 減価償却累計額及び減損損失累計額
③ 帳簿価額
(注) 1.建設中の有形固定資産について重要なものはありません。
2.所有権に対する制限がある有形固定資産及び負債の担保として抵当権が設定された有形固定資産はありません。
3.有形固定資産の取得に関するコミットメントについて重要なものはありません。
4.減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含めております。
5.有形固定資産の取得原価に含めた借入コストはありません。
6.有形固定資産の取得のために受領した政府補助金はありません。
11.のれん及び無形資産
のれん及び無形資産の取得原価、償却累計額及び減損損失累計額の増減、並びに帳簿価額は、以下のとおりです。
① 取得原価
② 償却累計額及び減損損失累計額
③ 帳簿価額
(注) 1.所有権に対する制限がある無形資産及び負債の担保として抵当権が設定された無形資産はありません。
2.無形資産の取得に関するコミットメントについて重要なものはありません。
3.無形資産の償却費は、連結損益計算書の「売上原価」又は「販売費及び一般管理費」に含めております。
4.重要な自己創設の無形資産はありません。
12.リース
借手としてのリース
① リースに係る費用、収益、キャッシュ・フロー
リースに係る費用、収益、キャッシュ・フローは、以下のとおりです。
② 使用権資産の帳簿価額
使用権資産の帳簿価額は、以下のとおりです。
③ リース負債の満期分析
リース負債の満期分析については、注記「32.金融商品 (2) ② 流動性リスク」に記載しております。
④ リース活動の性質
当社グループは、主として不動産や車両運搬具を原資産とするリース契約の他、短期間で契約終了となる住居や少額の備品に関するリース契約を締結しております。
⑤ 潜在的に晒されている将来キャッシュ・アウトフローのうちリース負債の測定に反映されていないもの
潜在的に晒されている将来キャッシュ・アウトフローのうちリース負債の測定に反映されていないものについて、重要なものはありません。
13.非金融資産の減損
(1) 資金生成単位
概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の資金生成単位でグルーピングを行っており、原則として、経営管理上の事業区分を基準として資金生成単位を識別しております。
(2) 減損損失
資産の回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に減損損失を認識しております。前連結会計年度及び当連結会計年度において、重要な減損損失はありません。
(3) のれんの減損テスト
のれんが配分されている資金生成単位グループについては毎期、さらに減損の兆候がある場合には都度、減損テストを行っております。資金生成単位グループに配分されたのれんの帳簿価額は、以下のとおりです。
各資金生成単位の回収可能価額は使用価値により測定しております。
使用価値は、過去の経験と外部からの情報を反映し、経営者が承認した今後3年分の事業計画を基礎としたキャッシュ・フローの見積額を現在価値に割り引くことにより算定しております。事業計画における主要な仮定は、経営環境及び経営戦略、現状の受注状況等を踏まえた当該資金生成単位グループの売上高成長率となります。当連結会計年度の使用価値の算定に使用した割引率は、税引前加重平均資本コストであり、ヒトトヒト株式会社に係る事業及び株式会社エース警備保障に係る事業ともに9.9%(前連結会計年度:11.1%)です。
当連結会計年度において、ヒトトヒト株式会社に係る事業及び株式会社エース警備保障に係る事業ともに、回収可能価額が帳簿価額を十分に上回っていることから、減損テストに用いた主要な仮定が合理的な範囲で変更されたとしても、それにより回収可能価額が帳簿価額を下回る可能性は低いと考えております。
14.その他の金融資産
(1) 内訳
その他の金融資産の内訳は、以下のとおりです。
(2) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産
長期保有の株式等について、取引先との関係維持、強化による収益基盤の拡大を目的に、従業員持株会を通じて取得しているため、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産に指定しております。
① 主な銘柄及び公正価値
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産の主な銘柄及び公正価値は、以下のとおりです。
② 受取配当金
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産に関する受取配当金の内訳は、以下のとおりです。期中に認識を中止した投資に関する受取配当金はありません。
③ 認識を中止したその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産
期中に認識を中止した、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産の認識中止日時点の公正価値、累積利得又は損失(税引前)は、以下のとおりです。
(注) 1.資産の効率化や取引関係の見直し等を目的として、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の一部を売却することにより、認識の中止を行っております。
2.その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産は認識を中止した場合、その他の包括利益にて認識している累積的利得又は損失(税引後)を利益剰余金に振り替えております。
15.法人所得税
(1) 繰延税金資産及び繰延税金負債の原因別の内訳及び増減内容
繰延税金資産及び繰延税金負債の主な原因別の内訳及び増減内容は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注) 1.当社グループは、連結子会社に対する投資に係る将来加算一時差異のうち、当該一時差異を解消する時期をコントロールすることができ、かつ予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合については、繰延税金負債を認識しておりません。前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、連結財務諸表上、繰延税金負債を認識していない連結子会社に対する投資に係る将来加算一時差異はそれぞれ5,414百万円、5,152百万円です。
2.当社グループは、繰延税金資産の認識にあたり、将来減算一時差異又は繰越欠損金の一部又は全部が将来課税所得に対して利用できる可能性を考慮しております。前連結会計年度に損失を認識した一部の子会社において、繰延税金負債を超過する繰延税金資産を127百万円認識しております。これは、損失が発生した要因が非経常的なものであり、将来減算一時差異及び繰越欠損金を解消できるだけの課税所得を稼得する可能性が高いとの判断に基づいております。なお、当連結会計年度に損失を認識した会社はありません。
(2) 繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異等
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除の金額は、以下のとおりです。
(注) 繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金の繰越期限は、以下のとおりです。
(3) 法人所得税費用の内訳
法人所得税費用の内訳は、以下のとおりです。
(注) 当期税金費用には、従前は未認識であった税務上の欠損金、税額控除又は過去の期間の一時差異から生じた便益の額が含まれており、当連結会計年度において、18百万円の当期税金費用が減少しております。なお、前連結会計年度においては該当事項はありません。
(4) 法定実効税率と平均実際負担税率との調整
法定実効税率と平均実際負担税率との調整は、以下のとおりです。
(注) 当社グループは、主に法人税、住民税及び事業税を課されており、これらを基礎として法定実効税率を計算しております。前連結会計年度及び当連結会計年度の法定実効税率は、34.6%となっております。「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立したことに伴い、2026年4月1日以後開始する連結会計年度より、「防衛特別法人税」の課税が行われることとなりました。これに伴い、繰延税金資産及び繰延税金負債の計算に使用する法定実効税率は、2026年4月1日以降に開始する連結会計年度以降に解消が見込まれる一時差異等については、従来の34.6%から35.4%に変更し計算しております。
16.営業債務及びその他の債務
営業債務及びその他の債務の内訳は、以下のとおりです。
17.借入金
(1) 内訳
借入金の内訳は、以下のとおりです。
(注) 1.債務不履行の借入金はありません。
2.借入金の期日別残高については、「32.金融商品(2)②」をご参照ください。
3.平均利率については、当連結会計年度末残高に対する加重平均利率を記載しております。
4.借入金は株式会社福岡銀行を貸付人兼エージェントとする金銭消費貸借契約となります。
(2) 担保に供している資産及び対応する債務
長期債務及び償還期長期債務の一般的な契約条項として、銀行の要請がある場合には現在及び将来の負債に対し担保差入及び債務保証をすること、並びに銀行は返済期日において又は債務不履行が生じた場合に、債務を預金と相殺する権利を有していることが規定されております。
担保に供している資産及び対応する債務は、以下のとおりです。なお、当該担保は、当社の株式会社東京証券取引所への上場承認時にすべて解除されております。
18.引当金
引当金の内訳及び増減内容は、以下のとおりです。
資産除去債務は、建物の不動産賃貸借契約に伴う原状回復義務等です。当該資産除去債務は、使用見込期間を取得から10年~18年と見積り、割引率は0.5~1.3%を使用して計算しております。
19.その他の負債
その他の流動負債及びその他の非流動負債の内訳は、以下のとおりです。
(注) 1.主に従業員から預かった社会保険料、雇用保険料、源泉所得税に係るものです。
2.主に従業員から預かった警備員装備品の保証金に係るものです。
20.従業員給付
(1) 退職給付
当社グループは、退職給付制度として確定拠出年金制度を設けております。確定拠出年金制度に関して費用として認識した金額は、以下のとおりです。
(注) 当該金額は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含めております。
(2) 従業員給付費用
前連結会計年度及び当連結会計年度における従業員給付費用の合計金額は、それぞれ10,097百万円及び10,966百万円であり、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含めております。
(3) その他の従業員給付
短期従業員給付並びに長期従業員給付として、連結財政状態計算書で認識した金額は、以下のとおりです。
21.資本及びその他の資本項目
(1) 授権株式数及び発行済株式数(全額払込済み)に関する事項
授権株式数及び発行済株式数の増減は、以下のとおりです。
(注)1.当社の発行する株式は、すべて権利内容に何ら限定のない無額面普通株式です。
2.2025年10月31日開催の臨時株主総会決議により2025年11月1日付で定款変更を行い、授権株式数は620,000株増加し1,120,000株となっております。
3.2025年11月10日付で普通株式1株につき50株の割合で株式分割を行っております。これにより授権株式数が54,880,000株増加し56,000,000株となり、発行済株式数は13,720,000株増加し14,000,000株となっております。
(2) 自己株式に関する事項
当社は自己株式を保有しておりません。
(3) 各種剰余金の内容及び目的
① 資本剰余金
日本における会社法では、株式の発行に対しての払込み又は給付に係る額の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本剰余金に含まれている資本準備金に組み入れることが規定されております。また、会社法では、資本準備金の額は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。
② 利益剰余金
会社法では、剰余金の配当により減少する剰余金の額の10分の1を、資本準備金及び利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金又は利益準備金として積み立てることが規定されております。積み立てられた利益準備金は、欠損填補に充当できます。また、株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができます。
③ その他の資本の構成要素
(a)株式報酬
持分決済型の株式報酬取引で受け取った又は取得した、財貨又はサービスに対応する資本の増加です。詳細は「31.株式報酬」をご参照ください。
(b)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の公正価値の変動額です。詳細は「28.その他の包括利益」をご参照ください。
22.配当金
(1) 配当金支払額
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
23.売上収益
(1) 収益の分解
当社グループは人財サービス事業の単一セグメントであります。顧客との契約から認識した収益の分解は以下のとおりであります。
① ビルマネジメント事業
ビルマネジメント事業においては、商業施設や工事現場等の警備業務、清掃業務を主に行っております。これらの業務は、案件に係る作業が完了した時点において顧客に当該役務提供に対する支配が移転し、履行義務が充足されると判断し、顧客に対して稼働報告書を提出し、顧客の検収を受けた時点で収益を認識しております。
② イベントマネジメント事業
イベントマネジメント事業においては、プロ野球やゴルフトーナメント等のスポーツイベント及び花火大会等の臨時的なイベントに関する警備業務、清掃業務、運営管理業務を行っております。これらの業務は、案件に係る業務が完了した時点において顧客に当該役務提供に対する支配が移転し、履行義務が充足されると判断し、顧客に対して稼働報告書を提出し顧客の検収を受けた時点で収益を認識しております。
③ 人財サポート事業
人財サポート事業においては、人材派遣業務、携帯電話等のセールスプロモーション業務、コールセンターの運営業務等を行っております。これらの業務は、派遣社員による労働力の提供に応じて履行義務を充足する取引と判断し、顧客に対し稼働報告書を提出し、顧客の検収を受けた時点で、派遣スタッフの派遣期間の稼働実績に応じて収益を認識しております。
④ その他
その他の事業においては、スポーツ施設の運営業務、イベントの企画業務等を行っております。これらの業務は、案件に係る業務が完了した時点において顧客に当該役務提供に対する支配が移転し、履行義務が充足されると判断し、顧客に対して稼働報告書を提出し顧客の検収を受けた時点で収益を認識しております。
(2) 契約残高
顧客との契約から生じた債権は、「8.営業債権及びその他の債権」に記載しております。契約資産及び契約負債について重要なものはありません。
(3) 残存履行義務に配分した取引価格
該当事項はありません。
(4) 顧客との契約の獲得又は履行のためのコストから認識した資産
該当事項はありません。
24.販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費の内訳は、以下のとおりです。
25.その他の収益
その他の収益の内訳は、以下のとおりです。
(注) 政府補助金の内容は主に雇用に関する助成金です。
26.その他の費用
その他の費用の内訳は、以下のとおりです。
27.金融収益及び金融費用
金融収益及び金融費用の内訳は、以下のとおりです。
(1) 金融収益
(2) 金融費用
28.その他の包括利益
その他の包括利益の内訳項目ごとの組替調整額及び税効果額は、以下のとおりです。
29.1株当たり当期利益
基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益の計算基礎は以下のとおりです。
(注) 2025年11月10日付で普通株式1株につき50株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益を算定しております。
30.キャッシュ・フロー情報
(1) 財務活動に係る負債の調整表
財務活動に係る負債の調整表は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(2) 非資金取引
重要な非資金取引の内容は、以下のとおりです。
31.株式報酬
(1) 株式報酬制度の概要
当社グループは、取締役及び従業員等に対するインセンティブ制度として、ストック・オプション制度を採用しております。
当社は、2019年12月1日及び2024年12月1日に当社グループの取締役及び使用人にストック・オプションとして新株予約権を有償で割当しております。ストック・オプションの行使期間は、割当契約に定められた期間であり、その期間内に行使されない場合のほか、権利確定日までに対象者が当社を退職する場合や一定の株価を維持できない場合も、当該オプションは失効します。当社のストック・オプション制度は、持分決済型として会計処理しております。なお、株式報酬取引が純損益に与えた影響額はありません。
(2) 株式報酬契約
当連結会計年度に存在する株式報酬契約は、以下のとおりです。
(注) 1.2024年11月29日決議の第2回新株予約権の付与対象者である当社従業員2名は、子会社取締役を兼務しております。
2.ストック・オプションの数は株式数に換算して記載しております。
3.2025年11月10日付で普通株式1株につき50株の割合で株式分割を行っております。付与される株式数は当該株式分割の影響を反映した数値を記載しております。
(3) ストック・オプションの数及び加重平均行使価格
期中に付与されたストック・オプションの数量及び加重平均行使価格は、以下のとおりです。ストック・オプションの数量については、株式数に換算して記載しております。
(a) 第1回新株予約権
(注) 1.2025年11月10日付で普通株式1株につき50株の割合で株式分割を行っております。付与される株式数及び加重平均行使価格は当該株式分割の影響を反映した数値を記載しております。
2.期末時点で残存している発行済みのオプションの行使価格は前連結会計年度200円、当連結会計年度200円であり、加重平均残存契約年数は前連結会計年度末現在9.7年、当連結会計年度末現在8.7年です。
3.当社は2026年4月7日に東京証券取引所スタンダード市場に上場しております。これに伴う上場エグジット事由の発生により、新株予約権数に0.5を乗じた数に相当する新株予約権数が行使可能となっております。上場エグジット事由発生日における新株予約権の目的となる株式の数は257,250株となっております。
(b) 第2回新株予約権
(注) 1.2025年11月10日付で普通株式1株につき50株の割合で株式分割を行っております。付与される株式数及び加重平均行使価格は当該株式分割の影響を反映した数値を記載しております。
2.期末時点で残存している発行済みのオプションの行使価格は前連結会計年度240円、当連結会計年度240円であり、加重平均残存契約年数は前連結会計年度末現在9.7年、当連結会計年度末現在8.7年です。
3.当社は2026年4月7日に東京証券取引所スタンダード市場に上場しております。これに伴う上場エグジット事由の発生により、新株予約権数に0.5を乗じた数に相当する新株予約権数が行使可能となっております。上場エグジット事由発生日における新株予約権の目的となる株式の数は55,125株となっております。
(4) 付与されたストック・オプションの公正価値及び公正価値の見積方法
ストック・オプション1単位の公正価値の見積りについて、第1回新株予約権に関しては二項モデルにより計算しており、第2回新株予約権に関してはモンテカルロ・シミュレーションにより計算しております。このモデルにインプットされた条件は、以下のとおりです。
(注) 1.2025年11月10日付で普通株式1株につき50株の割合で株式分割を行っております。付与日の株価及び行使価格は当該株式分割の影響を反映した数値を記載しております。
2.ストック・オプションの対象株式は付与時点で非上場株式であるため、第1回新株予約権については、当社が2019年11月に実施した新株予約権評価の基礎数値を採用しており、第2回新株予約権については、当社が2024年11月に実施した新株予約権評価の基礎数値を採用しております。
3.当社と類似の上場企業の実績ボラティリティをもとに見積っております。
32.金融商品
(1) 資本管理
適切な資本比率を維持し株主価値を最大化するため、適切な配当金の決定、自己株式の取得、新株予約権の付与、他人資本又は自己資本による資金調達を実施します。
当社グループが資本管理において用いる主な指標は、以下のとおりです。
なお、当社グループが適用を受ける重要な資本規制(会社法等の一般的な規定を除く)はありません。
自己資本額:親会社の所有者に帰属する持分合計
自己資本比率:自己資本額/負債及び資本合計
(2) 財務上のリスク管理
事業活動を遂行する過程において、様々な財務上のリスク(信用リスク、市場リスク及び流動性リスク)に晒されております。そのため、社内管理規程等に基づき、定期的に財務上のリスクのモニタリングを行い、リスクを回避又は低減するための対応を必要に応じて実施しております。なお、デリバティブ取引は行っておりません。
① 信用リスク
営業債権及びその他の債権は、顧客の信用リスクに晒されております。
(a) 信用リスク管理
販売管理規程に従い、営業債権である受取手形及び売掛金について、取引相手ごとに債権の期日及び残高を管理するとともに、主要な取引先の状況を定期的にモニタリングしております。なお、当社グループは、単独の相手先又はその相手先が所属するグループについて、過度に集中した信用リスクを有しておりません。
連結会計年度の末日現在の信用リスクに対する最大エクスポージャーは、金融資産の減損後の帳簿価額となりますが、過年度において重要な貸倒損失を認識した実績はありません。当社グループの顧客は信用力の高い企業及び組織が多いため信用リスクは限定的であり、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、貸倒引当金を計上しておりません。
(b) 期日別分析
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、期日が経過しているが、減損していない金融資産はありません。
② 流動性リスク
(a) 資金調達に係る流動性リスクの管理
支払債務の履行が困難になる流動性リスクに晒されておりますが、当該リスクに関し、当社グループは運転資金の効率的な管理による資本効率の最適化、当社による資金の集中管理等により資金管理の維持に努めております。
(b) 流動性リスクに関する定量的情報
金融負債の期日別残高は、次のとおりです。
当社は運転資金の効率的な調達を行うためコミットメント契約を締結しております。貸出コミットメントに係る総額と借入実行残高は、以下のとおりです。
③ 市場リスク
(a) 市場リスクの管理
市場環境が変動するリスクにおいて、当社グループが晒されている主要なものには金利リスク及び株価変動リスクがあります。
(b) 金利リスク
(ⅰ)金利リスク管理
当社グループは、金融機関からの借入及びリース取引による利付負債を有しております。当社グループは変動金利の条件のもと、金融機関から借入を実行しているため、市場金利の変動による金利リスクに晒されております。このリスクについて、固定金利と変動金利の借入金の適切な組み合わせ、及び自己資本による資金調達と借入による資金調達の適切な組み合わせを図ることにより、リスクの軽減を図っております。なお、リース取引による利付負債については、当該リース取引に関する支払額は固定されており、金利変動リスクに晒されておりません。
(ⅱ)金利リスク感応度分析
前連結会計年度及び当連結会計年度に当社グループが保有する変動金利の利付負債につき、その他すべての変数が一定であることを前提として、期末日における金利が1.0%上昇した場合における連結損益計算書の「税引前当期利益」への影響額は、以下のとおりです。
(d) 株価変動リスク
(ⅰ)株価変動リスク管理
事業戦略を円滑に遂行する目的で業務上の関係を有する企業の株式を保有しており、資本性金融資産(株式)の価格変動リスクに晒されております。これらの資本性金融資産については、定期的に市場価格や発行体の財務状況を把握し、保有状況を継続的に見直しております。短期トレーディング目的で保有する資本性金融資産はなく、持株会を通じた株式の取得を除き、これらの投資を活発に売買することはしておりません。
なお、株価変動が当社グループの損益に与える影響は軽微であり、株価変動リスクは重要ではないと判断しているため、株価変動リスク感応度分析は行っておりません。
(3) 金融商品の公正価値
① 金融資産及び金融負債の公正価値と帳簿価額の比較
金融資産及び金融負債の公正価値と帳簿価額の比較は、以下のとおりです。なお、公正価値で測定する金融商品及び帳簿価額と公正価値が極めて近似している金融商品については、以下の表には含めておりません。
② 公正価値の算定方法
金融商品の公正価値の算定方法は、以下のとおりです。
(a) 現金及び現金同等物、並びに営業債権及びその他の債権
これらはすべて短期で決済されるため、公正価値は帳簿価額と近似しております。
(b) その他の金融資産
株式については、活発な市場における同一銘柄の市場価格が入手できる場合の公正価値は、当該市場価格を使用して測定しており、レベル1に分類しております。活発な市場における同一銘柄の市場価格が入手できない場合の公正価値は、活発でない市場における同一銘柄の市場価格、類似会社の市場価格及び割引キャッシュ・フロー法などの適切な評価技法を使用して測定しており、レベル3に分類しております。
敷金及び差入保証金については、その将来キャッシュ・フローと国債の利回り等適切な指標に信用スプレッドを上乗せした利率を基に割引現在価値法により測定しており、レベル2に分類しております。
(c) 営業債務及びその他の債務、短期借入金
これらはすべて短期で決済されるものであるため、公正価値は帳簿価額と近似しております。
(d) 長期借入金
元利金の合計額と、当該長期借入金の残存期間及び信用リスクを加味した利率を基に、割引現在価値法により測定しており、レベル2に分類しております。
③ 公正価値で測定する金融商品のレベル別分類
金融商品の公正価値ヒエラルキーは、レベル1からレベル3までを以下のように分類しております。
レベル1:同一の資産又は負債の活発な市場における(無調整の)相場価格により測定された公正価値
レベル2:レベル1のインプット以外の直接又は間接的に観察可能なインプットを用いて測定した公正価値
レベル3:重要な観察できないインプットを用いて測定した公正価値
公正価値の測定に使用される公正価値ヒエラルキーのレベルは、公正価値の測定に用いた重要なインプットのうち、最もレベルの低いインプットに応じて決定しております。公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、各報告期間の期末に発生したものとして認識しております。
(a) 公正価値で測定する金融資産及び金融負債
公正価値ヒエラルキーのレベルごとに分類された、経常的に公正価値で測定する金融資産及び金融負債の内訳は、以下のとおりです。
前連結会計年度(2025年3月31日)
(注) レベル1,2の間の振替はありません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注) レベル1,2の間の振替はありません。
33.関連当事者取引
(1) 関連当事者との取引
当社グループと関連当事者との間の取引(連結財務諸表において消去されたものを除く)については、以下のとおりです。なお、主要な子会社については、「第一部 企業情報 第1 企業の概況、4 関係会社の状況」に記載しております。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1.取引条件及び取引条件の決定方針等については、同業他社と業務内容と金額を比較した上で、取締役会の決議により決定しております。
2.当社の最終支配当事者である日本成長投資アライアンス(株)の完全子会社であります。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
(2) 主要な経営幹部に対する報酬
当社グループの主要な経営幹部に対する報酬は以下のとおりです。
34.重要な後発事象
該当事項はありません。
(2) 【その他】
当連結会計年度における半期情報等
(注) 1.当社は2026年4月7日付けで東京証券取引所スタンダード市場に上場いたしましたので、当連結会計年度の半期報告書は提出しておりませんが、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、中間連結会計期間の中間連結財務諸表について、太陽有限責任監査法人により期中レビューを受けております。
2.当社は、2025年11月10日付で普通株式1株につき50株の割合で株式分割を行っております。当連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、基本的1株当たり中間(当期)利益を算定しております。
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1 資産の評価基準及び評価方法
有価証券の評価基準及び評価方法
子会社株式
移動平均法による原価法
2 固定資産の減価償却方法
無形固定資産
定額法を採用しております。
なお、主な償却年数は次のとおりであります。
3 引当金の計上基準
(1) 賞与引当金
従業員の賞与支給に備えるため、翌事業年度支給見込額のうち当事業年度に負担すべき額を計上しております。
(2) 役員賞与引当金
役員の賞与支給に備えるため、翌事業年度支給見込額のうち当事業年度に負担すべき額を計上しております。
4 収益及び費用の計上基準
当社における主な収益は、子会社との経営指導契約から生じる収益及び子会社からの受取配当金であります。子会社との経営指導契約から生じる収益については、当社が顧客である子会社への助言・指導を行うにつれて子会社が便益を享受することから、契約期間にわたって収益を認識しております。子会社からの受取配当金については、配当金の効力発生日をもって認識し、営業外収益に計上しております。
(重要な会計上の見積り)
関係会社株式の評価
(1)当事業年度の財務諸表に計上した金額
(2)会計上の見積りの内容に関する情報
関係会社株式については市場価格のない株式であるため、取得原価をもって貸借対照表価額としております。実質価額が著しく低下した場合には、回収可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除き、相当の減額処理を行うこととしております。各関係会社株式の評価にあたっては、当該株式の発行会社の事業計画を踏まえた超過収益力を反映することで実質価額を算定しております。超過収益力の算定時に用いる事業計画における主要な仮定は、経営環境及び経営戦略、現状の受注状況等を踏まえた売上高成長率です。関係会社株式においては、ヒトトヒト株式会社の占める割合が大きいことから、ヒトトヒト株式会社の超過収益力が大幅に減少することとなった場合、翌事業年度の財務諸表において、関係会社株式評価損を大きく計上する可能性があります。
(貸借対照表関係)
※1 関係会社に対する金銭債権及び金銭債務(区分表示されたものを除く)
※2 担保に供している資産及び担保に係る債務
(1) 担保に供している資産
(注) 当該担保は、当社の株式会社東京証券取引所への上場承認時に全て解除されております。
(2) 担保に係る債務
※3 貸出コミットメント
当社は運転資金の効率的な調達を行うためコミットメント契約を締結しております。貸出コミットメントに係る総額と借入実行残高は、以下のとおりです。
(損益計算書関係)
※1 関係会社との取引高(区分表示したものを除く)
※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額
(有価証券関係)
関係会社株式は、市場価格がない株式等のため、時価を記載しておりません。
なお、関係会社株式の貸借対照表計上額は以下のとおりです。
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、「重要な会計方針 4 収益及び費用の計上基準」に記載のとおりです。
(重要な後発事象)
(連結子会社からの配当)
当社は、連結子会社2社から剰余金の配当を2026年6月中に受領することを予定しております。これにより翌事業年度において、関係会社受取配当金704百万円を営業外収益に計上いたします。なお、連結子会社からの配当であるため、翌連結会計年度の連結業績に与える影響はありません。
④ 【附属明細表】
【有価証券明細表】
該当事項はありません。
【有形固定資産等明細表】
【引当金明細表】
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 1 当社の単元未満株式を有する株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができない旨を定款に定めております。
(1) 会社法第189条第2項各号に掲げる権利
(2) 会社法第166条第1項の規定による請求する権利
(3) 株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当を有する権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
該当事項はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
(1) 有価証券届出書及びその添付書類
有償一般募集増資(ブックビルディング方式による募集)及び株式売出し(ブックビルディング方式による売出し)2026年3月3日 関東財務局長に提出。
(2) 有価証券届出書の訂正届出書
上記(1)に係る訂正届出書を2026年3月18日及び2026年3月27日に関東財務局長に提出。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。