第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
(はじめに)
本項目では、本書の判読性の観点から当社設立から現在に至るまで当社の変遷状況等について説明します。
[変遷図]

上記変遷図の通り、当社は設立以降複数回の企業再編を実施していますが、当社の実質上の存続会社は、太線枠の会社となります。
そのため、本書において当社における過去の事象を記載する項目については、実質上の存続会社である太線枠の会社に係る事象について記載しています。
(注) 日本テレコム㈱は、2006年10月1日付で商号を「ソフトバンクテレコム㈱」に変更しました。また、同社は、2007年2月1日付でソフトバンクテレコム販売㈱との合併により消滅し、ソフトバンクテレコム販売㈱は、商号を「ソフトバンクテレコム㈱」に変更しています。
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注1) 共通支配下の取引として取得した子会社については、第37期より、非支配株主が存在する中で行われた共通支配下の取引について、取得法に基づいて会計処理する方法に変更し、当該会計処理を遡及適用しています。そのため、第36期の連結経営指標は、遡及修正後の数値を記載しています。
(注2) 2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき10株の割合をもって株式分割を行いました。第36 期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、「1株当たり親会社所有者帰属持分」「親会社の所有者に帰属する基本的1株当たり純利益」および「親会社の所有者に帰属する希薄化後1株当たり純利益」を算定しています。
(注3) 1株当たり親会社所有者帰属持分に使用する親会社所有者帰属持分は、「親会社の所有者に帰属する持分」から当社の普通株主に帰属しない金額を控除し、算定しています。
(注4) 親会社の所有者に帰属する基本的1株当たり純利益に使用する純利益は、「親会社の所有者に帰属する純利益」から当社の普通株主に帰属しない金額を控除し、算定しています。
(注5) 親会社の所有者に帰属する希薄化後1株当たり純利益に使用する純利益は、「親会社の所有者に帰属する純利益」から当社の普通株主に帰属しない金額を控除し、算定しています。
(注6) 百万円未満を四捨五入して表示しています。
(注7) 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。
(2) 提出会社の経営指標等
(注1) 百万円未満を四捨五入して表示しています。
(注2) 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。
(注3) 2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき10株の割合をもって株式分割を行いました。第36 期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、「1株当たり純資産額」「1株当たり当期純利益」および「潜在株式調整後1株当たり当期純利益」を算定しています。
(注4) 第39期の「1株当たり配当額(普通株式)」は、株式分割前の中間配当額43.00円と株式分割後の期末配当額4.30円を合計したものです。
(注5) 1株当たり純資産額は、「純資産」から当社の普通株主に帰属しない金額を控除し、算定しています。
(注6) 1株当たり当期純利益は、「当期純利益」から当社の普通株主に帰属しない金額を控除し、算定しています。
(注7) 株価収益率および配当性向は、当社の普通株主に帰属しない金額を控除し、算定しています。
(注8) 最高・最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部における株価を、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場における株価を記載しています。なお、第39期の株価については株式分割後の最高株価および最低株価を記載しており、( )内に株式分割前の最高株価および最低株価を記載しています。第1回社債型種類株式は、2023年11月2日から東京証券取引所プライム市場に上場しており、それ以前の株価については該当事項がありません。また、第2回社債型種類株式は、2024年10月4日から東京証券取引所プライム市場に上場しており、それ以前の株価については該当事項がありません。
(注9) 第1回社債型種類株式は2023年11月2日に東京証券取引所プライム市場に上場したため、第36期から第38期の株主総利回りについては記載していません。第39期の株主総利回りは、2024年3月期末を基準として算定しています。また、第2回社債型種類株式は2024年10月4日に東京証券取引所プライム市場に上場したため、第36期から第39期の株主総利回りについては記載していません。第40期の株主総利回りは、2025年3月期末を基準として算定しています。
2 【沿革】
(注1) 鉄道通信㈱は同社を存続会社として、日本テレコム㈱を1989年5月1日付で吸収合併し、商号を「日本テレコム㈱」に変更しました。なお、合併前の「日本テレコム㈱」と合併後の「日本テレコム㈱」との区別を明確にするため、合併前の会社名は(旧)の文字を付しています。
(旧)日本テレコム㈱の沿革は次の通りです。
1984年10月 (旧)日本テレコム㈱を設立
1985年6月 第一種電気通信事業許可を取得
(注2) ジェイフォン東京㈱、ジェイフォン関西㈱、ジェイフォン東海㈱、ジェイフォン九州㈱、ジェイフォン中国㈱、ジェイフォン東北㈱、ジェイフォン北海道㈱、ジェイフォン北陸㈱、ジェイフォン四国㈱
(注3) 日本テレコム㈱(子会社)は、2006年10月1日付で商号を「ソフトバンクテレコム㈱」に変更しました。また、同社は、2007年2月1日付でソフトバンクテレコム販売㈱との合併により消滅し、ソフトバンクテレコム販売㈱は、商号を「ソフトバンクテレコム㈱」に変更しています。
(注4) ボーダフォンホールディングス㈱は同社を存続会社として、ボーダフォン㈱を2004年10月1日付で吸収合併し、商号を「ボーダフォン㈱」に変更しました。なお、合併前の「ボーダフォン㈱」と合併後の「ボーダフォン㈱」との区別を明確にするため、合併前の会社名は(旧)の文字を付しています。
(旧)ボーダフォン㈱の沿革は次の通りです。
(注5) ソフトバンク㈱は、2015年7月1日付で商号を「ソフトバンクグループ㈱」に変更しています。
(注6) ソフトバンクグループインターナショナル合同会社は、2018年6月15日付で株式会社に組織変更し、「ソフトバンクグループジャパン㈱」に商号変更しています。
(注7) ソフトバンクコマース&サービス㈱は、2019年1月1日付で商号を「SB C&S㈱」に変更しています。
(注8) SB C&S ホールディングス合同会社は、2018年3月23日付でSB C&S ホールディングス㈱に組織変更しています。また、同社は、同社を存続会社として、SB C&S㈱を2020年4月1日付で吸収合併し、商号を「SB C&S㈱」に変更しました。
(注9) ソフトバンク・テクノロジー㈱は、2019年10月1日付で商号を「SBテクノロジー㈱」に変更しています。
(注10) FinTechとは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、金融サービスと情報通信技術を結び付けた様々な革新的なサービスのことを意味します。
(注11) ヤフー㈱は、2019年10月1日付で商号を「Zホールディングス㈱」に変更しており、同日付で紀尾井町分割準備㈱は商号を「ヤフー㈱」に変更しています。
(注12) LINE㈱は、旧LINE分割準備㈱であり、旧LINE㈱(現Aホールディングス㈱)の全事業(Zホールディングス㈱株式ならびにZホールディングス㈱および旧LINE㈱の対等な精神に基づく経営統合に関して旧LINE㈱が締結した契約に係る契約上の地位その他吸収分割契約において定める権利義務を除く。)を吸収分割により承継した法人です。
(注13) 2023年10月1日付でZホールディングス㈱を存続会社とし、同社ならびにLINE㈱およびヤフー㈱を中心としたグループ内再編が行われました。同日をもって、Zホールディングス㈱はLINEヤフー㈱に、LINE㈱はZ中間グローバル㈱に商号変更され、ヤフー㈱は消滅しました。
(注14) SDCV(Software-Defined Connected Vehicle)とは主にインターネットに接続されたソフトウエアを通じて機能を更新することができる車両のことを指します。
3 【事業の内容】
(1) 事業内容の概要
当企業集団は、2026年3月31日現在、当社と子会社271社(以下「当社グループ」)、関連会社53社および共同支配企業14社により構成されています。当社の親会社はソフトバンクグループ㈱です。以下、「ソフトバンクグループ㈱」はソフトバンクグループ㈱単体、「ソフトバンクグループ」はソフトバンクグループ㈱およびその子会社を含む企業集団、「LINEヤフーグループ」はLINEヤフー㈱およびその子会社を含む企業集団とします。
ソフトバンクグループは、創業以来一貫して、情報革命を通じ人類と社会に貢献してきました。「情報革命で人々を幸せに」という経営理念の下、世界の人々が最も必要とするテクノロジーやサービスを提供する企業グループとなることを目指すとともに、企業価値の最大化を図ってきました。
その中において、当社グループはソフトバンクグループの日本における中心的な事業会社として、ソフトウエアの卸販売、ブロードバンド、固定通信等の事業を受け継ぎつつ、最先端テクノロジーを用いて快適で利便性の高い通信サービスを競争力のある価格で提供し、日本における通信と社会の発展に貢献してきました。日本でも有数の通信ネットワークに加え、総合インターネットサービス「Yahoo! JAPAN」やコミュニケーションアプリ「LINE」、キャッシュレス決済サービス「PayPay」など日本最大級のユーザー基盤を有する通信・IT企業グループとなりました。今後も、成長戦略「Activate AI for Society」の推進を通じて、全事業でAIの可能性を起動させ、社会への実装を推進し、企業価値の最大化を目指します。AIインフラやAIサービスを収益化するとともに、全事業セグメントがAIで進化し成長することで、グループ全体での持続的な事業成長を推進します。
a. コンシューマ事業
主として、国内の個人のお客さまに対し、モバイルサービス、ブロードバンドサービスおよび「おうちでんき」などの電力サービスを提供しています。また、携帯端末メーカーから携帯端末を仕入れ、ソフトバンクショップ等を運営する代理店または個人のお客さまに対して販売しています。
(a) モバイルサービス
モバイルサービスでは、次の3つのブランドを展開しています。
「ソフトバンク」および「ワイモバイル」のスマートフォンユーザーに対しては、追加料金を支払うことなく、LINEヤフー㈱提供の「LYPプレミアム」(注1)をご利用いただけるサービスを提供しています。
これに加え、「ソフトバンク」ブランドにおいて、「PayPay」の利用状況などに応じたPayPayポイント付与率やデータ容量が異なる料金プランを提供しています。
(b) ブロードバンドサービス
ブロードバンドサービスでは、主として、個人のお客さま向けの高速・大容量通信回線サービスである「SoftBank 光」(注2)、「フレッツ光」とセットで提供するISPサービス(注3)である「Yahoo! BB 光 with フレッツ」を展開しています。
また、2015年より、「SoftBank 光」等のブロードバンドサービスを移動通信サービスとセットで契約するお客さまに対し、移動通信サービスの通信料金を割り引くサービス「おうち割 光セット」を提供しています。
(c) 電力サービス
電力サービスでは、主として、個人のお客さま向けに「おうちでんき」、「自然でんき」などの電力供給サービスを提供しています。
(主要な関係会社)
当社、Wireless City Planning㈱、SBモバイルサービス㈱、SBパワー㈱
b. エンタープライズ事業
法人のお客さまに対し、モバイル回線や携帯端末レンタルなどのモバイルサービス、固定電話やデータ通信などの固定サービス、データセンター、クラウド、セキュリティ、グローバル、AI(注4)、IoT(注5)、デジタルマーケティング等のソリューションサービスなど、多様な法人向けサービスを提供しています。
(主要な関係会社)
当社、Wireless City Planning㈱、SBエンジニアリング㈱、㈱IDCフロンティア、㈱イーエムネットジャパン、Cubic Telecom Ltd.、SBテクノロジー㈱(注6)、サイバートラスト㈱、SB OAI Japan合同会社(注7)
c. ディストリビューション事業
変化する市場環境を迅速にとらえた最先端のプロダクトやサービスを提供しています。法人のお客さま向けには、クラウドサービス、AIを含めた先進テクノロジーを活用した商材を提供しています。個人のお客さま向けには、メーカーあるいはディストリビューターとして、ソフトウエアやモバイルアクセサリー、IoTプロダクト等、多岐にわたる商品の企画・提供を行っています。
(主要な関係会社)
SB C&S㈱
d. メディア・EC事業
メディアおよびコマースを中心としたサービスを展開し、オンラインからオフラインまで一気通貫でサービスを提供しています。メディア領域においては、総合インターネットサービス「Yahoo! JAPAN」やコミュニケーションアプリ「LINE」での広告関連サービス、コマース領域においては「Yahoo!ショッピング」、「ZOZOTOWN」などのオンラインショッピングサービスや「Yahoo!オークション」などのリユースサービス、戦略領域においては、メディア・コマースに次ぐ新たな収益の柱となるよう取り組んでいるFinTech(注8)サービス等の提供を行っています。
(主要な関係会社)
LINEヤフー㈱、アスクル㈱、㈱ZOZO、㈱一休、LINE Pay Taiwan Limited、LINE Bank Taiwan Limited(注9)、LINE Financial Corporation、LINE Plus Corporation、LINE SOUTHEAST ASIA CORP. PTE. LTD.、クラシル㈱(注10)、LINE MAN CORPORATION PTE. LTD.(注11)、DECACORN CO., LTD.(注11)、LINE MAN (THAILAND) COMPANY LIMITED(注11)
e. ファイナンス事業
QRコード(注12)決済やクレジットカードなどのキャッシュレス決済サービス、加盟店のマーケティングソリューションの開発・提供、銀行や資産運用などの金融サービス、およびクレジットカード・電子マネー・QRコードなど多様化する決済を一括で提供する決済代行サービスなどを提供しています。
(主要な関係会社)
PayPay㈱(注13)、PayPayカード㈱、PayPay銀行㈱(注14)、PayPay証券㈱、SBペイメントサービス㈱
f. その他の事業
その他の事業として、デジタルメディア・デジタルコンテンツの企画・制作などを行っています。当社グループでは最先端の技術革新をビジネスチャンスとして常に追求しており、FinTech、IoT、クラウドなどの分野に積極的に投資を行い、事業展開を図っています。
(主要な関係会社)
当社、アイティメディア㈱
(注1) 「LYPプレミアム」(月額会員費508円(税込)から)は、旧「Yahoo!プレミアム」で提供していた、「Yahoo!ショッピング」利用によるPayPayポイント(譲渡不可)の付与などに加え、「LINE」でLINEスタンプ プレミアムのベーシックコースが適用されるなど、さまざまなサービスで特典を受けられる会員サービスです。「ソフトバンク」ユーザーは「スマートログイン」設定により、また、「ワイモバイル」ユーザーは初期登録により、追加料金の支払いなしに利用できます。
(注2) 「SoftBank Air」を含みます。
(注3) ISPサービスとは、ユーザーのコンピューターをインターネットに接続するための手段を提供するサービスを意味します。ISPはInternet Service Providerの略称です。
(注4) AIとは、Artificial Intelligenceの略称で、人工知能のことです。
(注5) IoTとは、Internet of Thingsの略称で、モノがインターネット経由で通信することです。
(注6) 当社は、2025年11月26日に開催された取締役会において、2026年4月1日を合併効力発生日として、当社の完全子会社であるSBテクノロジー㈱を吸収合併することを決議しました。これに伴い、SBテクノロジー㈱は解散しました。
(注7) 当社、ソフトバンクグループ㈱、およびOpenAI Group PBCは、合弁会社SB OAI Japan合同会社を2025年11月5日に発足させました。
(注8) FinTechとは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、金融サービスと情報通信技術を結び付けたさまざまな革新的なサービスのことです。
(注9) LINEヤフー㈱は、子会社を通じて、2025年6月に持分法適用会社であったLINE Bank Taiwan Limitedに対して増資を行いました。その結果、LINEヤフー㈱はLINE Bank Taiwan Limitedに対する支配を獲得し、同社を子会社化しました。
(注10) 2025年10月1日付でdely㈱はクラシル㈱へ商号変更しています。
(注11) LINEヤフー㈱は、子会社を通じて、2025年9月に持分法適用会社であったLINE MAN CORPORATION PTE. LTD.に対して株式取得等を行いました。その結果、LINEヤフー㈱はLINE MAN CORPORATION PTE. LTD. に対する支配を獲得し、同社の子会社であるDECACORN CO., LTD.およびLINE MAN (THAILAND) COMPANY LIMITEDも子会社となりました。
(注12) QRコードは、株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
(注13) PayPay㈱は、2026年3月12日(米国時間)に米国の証券取引所へ上場し、当社の議決権所有割合は66.00%から62.16%となりました。
(注14) 2025年4月にPayPay㈱がPayPay銀行㈱を子会社化したことに伴い、2026年3月期より「メディア・EC事業」に区分されていたPayPay銀行㈱を「ファイナンス事業」に移管しました。
下図は、2026年3月31日現在における議決権所有割合を示しています。

事業系統図は次の通りです。(2026年3月31日現在)

(2) 事業に係る法的規制
当社グループのうち、国内において電気通信サービスを提供する会社は電気通信事業に係る登録電気通信事業者および認定電気通信事業者であるため、電気通信事業を行うにあたり、電気通信事業法に基づく法的規制事項があります。また、無線局に係る電気通信設備の設置にあたっては、電波法に基づく免許等を受ける必要があります。
事業に係る法的規制の概要は以下の通りです。
a. 電気通信事業法
(a) 登録電気通信事業に係る規制
ⅰ.電気通信事業の登録(第9条)
電気通信事業を営もうとする者は、総務大臣の登録を受けなければならない。
ⅱ.登録の拒否(第12条)
総務大臣は、第10条第1項(電気通信事業の登録)の申請書を提出した者が次の各号のいずれかに該当するとき、または当該申請書もしくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、もしくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。
(ⅰ) 電気通信事業法、有線電気通信法もしくは電波法またはこれらに相当する外国の法令の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、またはその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者。
(ⅱ) 第14条第1項(登録の取消し)の規定により登録の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者または電気通信事業法に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている同種類の登録(当該登録に類する許可その他の行政処分を含む。)の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者。
(ⅲ) 法人または団体であって、その役員のうちに前2号のいずれかに該当する者があるもの。
(ⅳ) 外国法人等であって国内における代表者又は国内における代理人を定めていない者。
(ⅴ) その電気通信事業が電気通信の健全な発達のために適切でないと認められる者。
ⅲ.登録の更新(第12条の2)
第9条(電気通信事業の登録)の登録は、第12条の2第1項各号に掲げる事由が生じた場合において、当該事由が生じた日から起算して3箇月以内にその更新を受けなかったときは、その効力を失う。
ⅳ.変更登録等(第13条)
第9条(電気通信事業の登録)の登録を受けた者は、業務区域または電気通信設備の概要の事項を変更しようとするときは、総務大臣の変更登録を受けなければならない。ただし、総務省令で定める軽微な変更については、この限りでない。
ⅴ.登録の取消し(第14条)
総務大臣は、第9条(電気通信事業の登録)の登録を受けた者が次の各号のいずれかに該当するときは、同条の登録を取り消すことができる。
(ⅰ) 当該第9条の登録を受けた者が電気通信事業法または同法に基づく命令もしくは処分に違反した場合において、公共の利益を阻害すると認めるとき。
(ⅱ) 不正の手段により第9条の登録、第12条の2第1項の登録の更新または第13条第1項の変更登録を受けたとき。
(ⅲ) 第12条(登録の拒否)第1項第1号から第4号まで(第2号にあっては、電気通信事業法に相当する外国の法令の規定に係る部分に限る。)のいずれかに該当するに至ったとき。
ⅵ.承継(第17条)
電気通信事業の全部の譲渡しがあったとき、または電気通信事業者について合併、分割(電気通信事業の全部を承継させるものに限る。)があったときは、当該電気通信事業の全部を譲り受けた者または合併後存続する法人もしくは合併により設立した法人、分割により当該電気通信事業の全部を承継した法人は、電気通信事業者の地位を承継し、電気通信事業者の地位を承継した者は、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。
ⅶ.事業の休止および廃止ならびに法人の解散(第18条)
(ⅰ) 電気通信事業者は、電気通信事業の全部または一部を休止し、または廃止したときは、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。
(ⅱ) 電気通信事業者は、電気通信事業の全部または一部を休止し、または廃止しようとするときは、総務省令で定めるところにより、当該休止または廃止しようとする電気通信事業の利用者に対し、その旨を周知させなければならない。
ⅷ.基礎的電気通信役務の契約約款(第19条)
基礎的電気通信役務を提供する電気通信事業者は、その提供する基礎的電気通信役務に関する料金その他の提供条件について契約約款を定め、総務省令で定めるところにより、その実施前に、総務大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
基礎的電気通信役務を提供する電気通信事業者は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、契約約款で定める料金その他の提供条件については、届け出た契約約款によらなければ基礎的電気通信役務を提供してはならない。
(ⅰ)災害時など総務省令で定める基準に従い、届出契約約款に定める当該基礎的電気通信役務の料金を減免する場合
(ⅱ)当該基礎的電気通信役務の提供の相手方と料金その他の提供条件について別段の合意がある場合
(注) 基礎的電気通信役務とは、国民生活に不可欠であるためあまねく日本全国における提供が確保されるべきサービスとして、電気通信事業法施行規則において指定されています。第一号基礎的電気通信役務としては「アナログ電話の加入者回線」や「公衆電話」等が該当し、第二号基礎的電気通信役務としては「FTTHアクセスサービス」等が指定されています。
当社の主たるサービスで該当するものは、第一号基礎的電気通信役務としては「おとくライン」の基本料、第二号基礎的電気通信役務としては「SoftBank光」です。
ⅸ.電気通信回線設備との接続(第32条)
電気通信事業者は、他の電気通信事業者から当該他の電気通信事業者の電気通信設備をその設置する電気通信回線設備に接続すべき旨の請求を受けたときは、次に掲げる場合を除き、これに応じなければならない。
(ⅰ) 電気通信役務の円滑な提供に支障が生ずるおそれがあるとき。
(ⅱ) 当該接続が当該電気通信事業者の利益を不当に害するおそれがあるとき。
(ⅲ) 前2号に掲げる場合のほか、総務省令で定める正当な理由があるとき。
ⅹ.第一種指定電気通信設備との接続(第33条)
第一種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、当該第一種指定電気通信設備と他の電気通信事業者の電気通信設備との接続に関する接続料および接続条件について接続約款を定め、総務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
(注1) 第一種指定電気通信設備とは、加入者回線およびこれと一体として設置される設備であって、他の電気通信事業者との接続が利用者の利便の向上および電気通信の総合的かつ合理的な発達に欠くことができない電気通信設備をいいます。現在、第一種指定電気通信設備には、NTT東日本㈱(以下「NTT東日本」)とNTT西日本㈱(以下「NTT西日本」)が設置するNGN、加入光ファイバー等が指定されています。
(注2) 当社は、当連結会計年度末現在、第一種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者に該当していません。
ⅺ.外国政府等との協定等の認可(第40条)
電気通信事業者は、外国政府または外国人もしくは外国法人との間に、電気通信業務に関する協定または契約であって総務省令で定める重要な事項を内容とするものを締結し、変更し、または廃止しようとするときは、総務大臣の認可を受けなければならない。
(b) 認定電気通信事業に係る規制
ⅰ.事業の認定(第117条)
電気通信回線設備を設置して電気通信役務を提供する電気通信事業を営む電気通信事業者または当該電気通信事業を営もうとする者は、次節の規定(土地の使用)の適用を受けようとする場合には、申請により、その電気通信事業の全部または一部について、総務大臣の認定を受けることができる。
ⅱ.欠格事由(第118条)
次の各号のいずれかに該当する者は、前条の認定を受けることができない。
(ⅰ) 電気通信事業法または有線電気通信法もしくは電波法またはこれらに相当する外国の法令の規定により罰金以上の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その執行を終わり、またはその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者。
(ⅱ) 第125条(認定の失効)第2号に該当することにより認定がその効力を失い、その効力を失った日から2年を経過しない者または第126条(認定の取消し)第1項の規定により認定の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者。
(ⅲ) 法人または団体であって、その役員のうちに前2号のいずれかに該当する者があるもの。
(ⅳ) 外国法人等であって国内における代表者等又は国内における代理人を定めていない者。
ⅲ.変更の認定等(第122条)
(ⅰ) 認定電気通信事業者は、業務区域、電気通信設備の概要を変更しようとするときは、総務大臣の認定を受けなければならない。ただし、総務省令で定める軽微な変更については、この限りでない。
(ⅱ) 認定電気通信事業者は、前項ただし書の総務省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。
ⅳ.承継(第123条)
(ⅰ) 認定電気通信事業者たる法人が合併または分割(認定電気通信事業の全部を承継させるものに限る。)をしたときは、合併後存続する法人もしくは合併により設立された法人または分割により当該認定電気通信事業の全部を承継した法人は、総務大臣の認可を受けて認定電気通信事業者の地位を承継することができる。
(ⅱ) 認定電気通信事業者が認定電気通信事業の全部の譲渡しをしたときは、当該認定電気通信事業の全部を譲り受けた者は、総務大臣の認可を受けて認定電気通信事業者の地位を承継することができる。
ⅴ.事業の休止および廃止(第124条)
認定電気通信事業者は、認定電気通信事業の全部または一部を休止し、または廃止したときは、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。
ⅵ.認定の取消し(第126条)
総務大臣は、認定電気通信事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その認定を取り消すことができる。
(ⅰ) 第118条(欠格事由)第1号、第3号または第4号に該当するに至ったとき。
(ⅱ) 第120条(事業の開始の義務)第1項の規定により指定した期間(同条第3項の規定による延長があったときは、延長後の期間)内に認定電気通信事業を開始しないとき。
(ⅲ) 前2号に規定する場合のほか、認定電気通信事業者が電気通信事業法または同法に基づく命令もしくは処分に違反した場合において、公共の利益を阻害すると認めるとき。
(c) 電気通信事業者の禁止行為
ⅰ.電気通信事業者の禁止行為(第27条の2)
(ⅰ) 電気通信事業者は、次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 利用者に対し、第26条第1項各号に掲げる電気通信役務の提供に関する契約に関する事項であって、利用者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものにつき、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為
(2) 第26条第1項各号に掲げる電気通信役務の提供に関する契約の締結の勧誘に先立って、その相手方(電気通信事業者である者を除く。)に対し、自己の氏名若しくは名称又は当該契約の締結の勧誘である旨を告げずに勧誘する行為(利用者の利益の保護のため支障を生ずるおそれがないものとして総務省令で定めるものを除く。)
(3) 第26条第1項各号に掲げる電気通信役務の提供に関する契約の締結の勧誘を受けた者(電気通信事業者である者を除く。)が当該契約を締結しない旨の意思(当該勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思を含む。)を表示したにもかかわらず、当該勧誘を継続する行為(利用者の利益の保護のため支障を生ずるおそれがないものとして総務省令で定めるものを除く。)
(4) 前3号に掲げるもののほか、利用者の利益の保護のため支障を生ずるおそれがあるものとして総務省令で定める行為
(d) 移動電気通信役務を提供する電気通信事業者の禁止行為
ⅰ.移動電気通信役務を提供する電気通信事業者の禁止行為(第27条の3)
(ⅰ) 総務大臣は、総務省令で定めるところにより、電気通信役務の提供の状況その他の事情を勘案して電気通信事業者間の適正な競争関係を確保する必要があるものとして総務大臣が指定する移動電気通信役務を提供する電気通信事業者を(ⅱ)の規定の適用を受ける電気通信事業者として指定することができる。
(注) 当連結会計年度末現在、電気通信役務の提供の状況その他の事情を勘案して電気通信事業者間の適正な競争関係を確保する必要があるものとして総務大臣が指定する移動電気通信役務として、携帯電話端末サービスおよび無線インターネット専用サービス(一定の電気通信役務を除く。)が指定されています(2019年9月6日号外総務省告示第166号)。
(ⅱ) 指定された電気通信事業者は、次に掲げる行為をしてはならない。
(1) その移動電気通信役務の提供を受けるために必要な移動端末設備となる電気通信設備の販売等(販売、賃貸その他これらに類する行為をいう。)に関する契約の締結に際し、当該契約に係る当該移動電気通信役務の利用者に対し、当該移動電気通信役務の料金を当該契約の締結をしない場合におけるものより有利なものとすることその他電気通信事業者間の適正な競争関係を阻害するおそれがある利益の提供として総務省令で定めるものを約し、または第三者に約させること。
(2) その移動電気通信役務の提供に関する契約の締結に際し、当該移動電気通信役務の利用者に対し、当該契約の解除を行うことを不当に妨げることにより電気通信事業者間の適正な競争関係を阻害するおそれがあるものとして総務省令で定める当該移動電気通信役務に関する料金その他の提供条件を約し、または届出媒介等業務受託者に約させること。
(e) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者に係る規制
当連結会計年度末現在、当社の有する電気通信設備が第二種指定電気通信設備に指定されており、当社は、第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者として以下のような規制の適用を受けます。
(注) 第二種指定電気通信設備とは、電気通信事業法第34条第1項に基づき総務大臣が指定する電気通信設備をいいます。
ⅰ.第二種指定電気通信設備との接続(第34条)
(ⅰ) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、当該第二種指定電気通信設備と他の電気通信事業者の電気通信設備との接続に関し、当該第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者が取得すべき金額および接続条件について接続約款を定め、総務省令で定めるところにより、その実施前に、総務大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
(ⅱ) 総務大臣は、届け出た接続約款が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、当該第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者に対し、相当の期限を定め、当該接続約款を変更すべきことを命ずることができる。
(1) 次に掲げる事項が適正かつ明確に定められていないとき。
a.他の電気通信事業者の電気通信設備を接続することが技術的および経済的に可能な接続箇
所のうち標準的なものとして総務省令で定める箇所における技術的条件
b.総務省令で定める機能ごとの第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者が取得す
べき金額
c.第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者およびこれとその電気通信設備を接続
する他の電気通信事業者の責任に関する事項
d.電気通信役務に関する料金を定める電気通信事業者の別
e.a.からd.までに掲げるもののほか、第二種指定電気通信設備との接続を円滑に行うために
必要なものとして総務省令で定める事項
(2) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者が取得すべき金額が能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものを算定するものとして総務省令で定める方法により算定された金額を超えるものであるとき。
(3) 接続条件が、第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者がその第二種指定電気通信設備に自己の電気通信設備を接続することとした場合の条件に比して不利なものであるとき。
(4) 特定の電気通信事業者に対し不当な差別的な取扱いをするものであるとき。
(ⅲ) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、届け出た接続約款によらなければ、他の電気通信事業者との間において、第二種指定電気通信設備との接続に関する協定を締結し、または変更してはならない。
(ⅳ) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、総務省令で定めるところにより、届け出た接続約款を公表しなければならない。
(ⅴ) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、総務省令で定めるところにより、第二種指定電気通信設備との接続に関する会計を整理し、およびこれに基づき当該接続に関する収支の状況その他総務省令で定める事項を公表しなければならない。
(ⅵ) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、他の電気通信事業者がその電気通信設備と第二種指定電気通信設備との接続を円滑に行うために必要な情報の提供に努めなければならない。
ⅱ.第二種指定電気通信設備を用いる卸電気通信役務の提供(第38条の2)
(ⅰ) 第一種指定電気通信設備又は第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、当該第一種指定電気通信設備又は第二種指定電気通信設備を用いる卸電気通信役務の提供の業務を開始したときは、総務省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨、総務省令で定める区分ごとの卸電気通信役務の種類その他総務省令で定める事項を総務大臣に届け出なければならない。届け出た事項を変更し、又は当該業務を廃止したときも、同様とする。
(ⅱ) 特定卸電気通信役務(第一種指定電気通信設備又は第二種指定電気通信設備を用いる卸電気通信役務のうち、電気通信事業者間の適正な競争関係に及ぼす影響が少ないものとして総務省令で定めるもの以外のものをいう。以下同じ。)を提供する電気通信事業者は、正当な理由がなければ、その業務区域における当該特定卸電気通信役務の提供を拒んではならない。
(ⅲ) 特定卸電気通信役務を提供する電気通信事業者は、当該特定卸電気通信役務の提供に関する契約の締結の申入れを受けた場合において、当該特定卸電気通信役務に関し、当該申入れをした電気通信事業者の負担すべき金額その他の提供の条件について提示をする時までに、当該申入れをした電気通信事業者から、当該提示と併せて当該金額の算定方法その他特定卸電気通信役務の提供に関する契約の締結に関する協議の円滑化に資する事項として総務省令で定める事項を提示するよう求められたときは、正当な理由がなければ、これを拒んではならない。
(ⅳ) 総務大臣は、特定卸電気通信役務を提供する電気通信事業者が前項の規定に違反したときは、当該電気通信事業者に対し、公共の利益を確保するために必要な限度において、業務の方法の改善その他の措置をとるべきことを命ずることができる。
b. 電波法
ⅰ.無線局の開設(第4条)
無線局を開設しようとする者は、総務大臣の免許を受けなければならない。
ⅱ.欠格事由(第5条第3項)
次の各号のいずれかに該当する者には、無線局の免許を与えないことができる。
(ⅰ) 電波法又は放送法に規定する罪を犯し罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者。
(ⅱ) 無線局の免許の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者。
(ⅲ) 特定基地局の開設計画に係る認定の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者。
(ⅳ) 特定高周波数無線局の開設に係る認定の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者。
(ⅴ) 無線局の登録の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者。
ⅲ.免許の申請(第6条)
(ⅰ) 無線局の免許を受けようとする者は、申請書に、次に掲げる事項を記載した書類を添えて、総務大臣に提出しなければならない。
(1) 目的
(2) 開設を必要とする理由
(3) 通信の相手方及び通信事項
(4) 無線設備の設置場所
(5) 電波の型式並びに希望する周波数の範囲および空中線電力
(6) 希望する運用許容時間
(7) 無線設備の工事設計及び工事落成の予定期日
(8) 運用開始の予定期日
(9) 他の無線局の免許人等との間で混信その他の妨害を防止するために必要な措置に関する契約を締結しているときは、その契約の内容
(10) 法人又は団体にあっては、次に掲げる事項
イ 代表者の氏名又は名称並びに日本の国籍を有しない人、外国政府又はその代表者及び外国の法人又は団体により占められる役員の割合
ロ 外国人等直接保有議決権割合
(ⅱ) 次に掲げる無線局(総務省令で定めるものを除く。)であって総務大臣が公示する周波数(下記(4)に掲げる無線局にあっては、6000メガヘルツを超えるものに限る。)を使用するものの免許の申請は、総務大臣が公示する期間内に行わなければならない。
(1) 電気通信業務を行うことを目的として陸上に開設する移動する無線局(1又は2以上の都道府県の区域の全部を含む区域をその移動範囲とするものに限る。)。
(2) 電気通信業務を行うことを目的として陸上等(陸上及び地表又は水面から50キロメートル以下の高さの空域をいう。)に開設する移動しない無線局であって、前号に掲げる無線局を通信の相手方とするもの。
(3) 電気通信業務を行うことを目的として開設する人工衛星局。
(4) 同一の周波数を使用する相当数の無線局を一定の区域において一体的に運用するために開設する無線局(当該相当数の無線局の間で行われる通信の最大距離が総務省令で定める距離を超えるもの又は当該一定の区域に総務大臣が公示する区域が含まれるものに限る。)
ⅳ.免許の有効期間(第13条)
免許の有効期間は、免許の日から起算して5年を超えない範囲内において総務省令で定める。ただし、再免許を妨げない。
ⅴ.変更等の許可(第17条)
免許人は、無線局の目的、通信の相手方、通信事項、無線設備の設置場所を変更し、又は無線設備の変更の工事をしようとするときは、あらかじめ総務大臣の許可を受けなければならない。
ⅵ.免許の承継等(第20条)
(ⅰ) 免許人たる法人が合併又は分割(無線局をその用に供する事業の全部を承継させるものに限る。)をしたときは、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人又は分割により当該事業の全部を承継した法人は、総務大臣の許可を受けて免許人の地位を承継することができる。
(ⅱ) 免許人が無線局をその用に供する事業の全部の譲渡しをしたときは、譲受人は、総務大臣の許可を受けて免許人の地位を承継することができる
ⅶ.無線局の廃止(第22条)
免許人は、その無線局を廃止するときは、その旨を総務大臣に届け出なければならない。
ⅷ.検査等事業者の登録(第24条の2)
無線設備等の検査又は点検の事業を行う者は、総務大臣の登録を受けることができる。
ⅸ.登録の取消し等(第24条の10)
総務大臣は、登録検査等事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は期間を定めてその登録に係る検査又は点検の業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
(ⅰ) 電波法に規定する罪を犯し、刑に処せられることに至ったとき(第24条の2第5項各号(第2号を除く。)
(ⅱ) 登録検査等事業者の氏名、住所等の変更(第24条の5)又は登録検査等事業者の地位継承の届出(第24条の6第2項)の規定に違反したとき。
(ⅲ) 総務大臣による適合命令(第24条の7第1項又は第2項)に違反したとき。
(ⅳ) 工事落成後の検査(第10条第1項)、無線局の変更検査(第18条第1項)若しくは定期検査(第73条第1項)を受けた者に対し、その登録に係る点検の結果を偽って通知したこと又は第73条第3項に規定する証明書に虚偽の記載をしたことが判明したとき。
(ⅴ) その登録に係る業務の実施の方法によらないでその登録に係る検査又は点検の業務を行ったとき。
(ⅵ) 不正な手段により第24条の2第1項の登録(検査等事業者の登録)又はその更新を受けたとき。
ⅹ.特定基地局の開設指針(第27条の12)
(ⅰ) 総務大臣は、既に開設されている電気通信業務用基地局(以下「既設電気通信業務用基地局」という。)が現に使用している周波数を使用する電気通信業務用基地局については、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定めるものに限り、特定基地局とすることができる。
(1) 電波法第26条の3第4項の規定により有効利用評価の結果の報告を受けた場合において、既設電気通信業務用基地局(電波法第27条の15第3項に規定する認定計画に従って開設されているものであって、当該認定計画に係る認定の有効期間が満了していないものを除く。)が現に使用している周波数に係る当該結果が総務省令で定める基準を満たしていないと認めるとき
(2) 申出に係る開設指針を定める必要がある旨を決定したとき
(3) 電波に関する技術の発達、需要の動向その他の事情を勘案して、既設電気通信業務用基地局が現に使用している周波数の再編を行い、当該周波数の再編により新たに区分された周波数を使用する電気通信業務用基地局の開設を図ることが電波の公平かつ能率的な利用を確保するために必要であると認めるとき
ⅺ.開設指針の制定の申出(第27条の13)
既設電気通信業務用基地局が現に使用している周波数を使用する電気通信業務用基地局を特定基地局として開設することを希望する者(当該既設電気通信業務用基地局の免許人を除く。)は、総務省令で定めるところにより、当該特定基地局の開設指針について、制定すべきことを総務大臣に申し出ることができる。
ⅻ.開設計画の認定(第27条の14)
特定基地局を開設しようとする者は、通信系(通信の相手方を同じくする同一の者によって開設される特定基地局の総体をいう。)ごとに、特定基地局の開設に関する計画(以下「開設計画」)を作成し、これを総務大臣に提出して、その開設計画が適当である旨の認定を受けることができる。
xⅲ.開設計画の認定の取消し等(第27条の16)
(ⅰ) 総務大臣は、認定特定基地局開設者が次の各号のいずれかに該当するときは、その認定を取り消さなければならない。
(1) 電気通信業務を行うことを目的とする特定基地局に係る認定特定基地局開設者が電気通信事業法第14条第1項の規定により同法第9条の登録を取り消されたとき。
(ⅱ) 総務大臣は、認定特定基地局開設者が次に該当するときは、その認定を取り消すことができる。
(1) 正当な理由がないのに、認定計画に係る特定基地局を当該認定計画にしたがって開設せず、又は認定計画に係る高度既設特定基地局を当該認定計画に従って運用していないと認めるとき。
(2) 正当な理由がないのに、認定計画に係る開設指針に定める納付の期限までに特定基地局開設料を納付していないとき。
(3) 不正な手段により開設計画の認定を受け、又は周波数指定の変更を行わせたとき。
(4) 認定特定基地局開設者が電波法又は放送法に規定する罪を犯し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しないとき。
(5) 電気通信業務を行うことを目的とする特定基地局に係る認定特定基地局開設者が次のいずれかに該当するとき。
a.電気通信事業法第12条第1項の規定により同法第9条の登録を拒否されたとき
b.電気通信事業法第12条の2第1項の規定により同法第9条の登録がその効力を失ったとき
c.電気通信事業法第13条第4項において準用する同法第12条第1項の規定により同法第13条第1項の変更登録を拒否されたとき(当該変更登録が認定計画に係る特定基地局に関する事項の変更に係るものである場合に限る。)
d. 電気通信事業法第18条の規定によりその電気通信事業の全部の廃止又は解散の届出があったとき
xⅳ.特定高周波数無線局の開設に係る価額競争実施指針(第27条の20の2)
総務大臣は、特定高周波数無線局について特定高周波数無線局の開設の認定を受けることができる者を価額競争(参加者に入札又は競りの方法により納付する意思のある金銭の額の申出をさせ、最も高い価額を申し出た参加者を落札者として決定する手続をいう。以下同じ。)により決定することが電波の公平かつ能率的な利用を確保するために有効であると認めるときは、価額競争の実施に関する指針(以下「価額競争実施指針」という。)を定めることができる。
xⅴ.価額競争の実施及び特定高周波数無線局の開設の認定等(第27条の20の3)
(ⅰ) 特定高周波数無線局の開設の認定を受けるため価額競争に参加しようとする者は、総務大臣が公示する1か月を下らない期間内に、総務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を総務大臣に提出しなければならない。
(1) 氏名又は名称及び住所並びに法人又は団体にあっては、その代表者の氏名
(2) 開設しようとする特定高周波数無線局の範囲
(3) 希望する周波数の範囲及び周波数の使用区域
(4) その他総務省令で定める事項
(ⅱ) 総務大臣は、上記(ⅰ)の申請があったときは、その申請が次の各号のいずれにも適合しているかどうかを審査しなければならない。
(1) その申請の内容が価額競争実施指針に照らし適切なものであること。
(2) その申請をした者が価額競争実施指針に定める価額競争の参加者の資格を有すること。
(ⅲ) 総務大臣は、上記(ⅱ)による審査の結果に基づいて、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める事項を上記(ⅰ)の申請をした者に通知しなければならない。
(1) その申請の内容が上記(ⅱ)各号のいずれにも適合していると認める場合 価額競争に参加することができる旨
(2) その申請の内容が上記(ⅱ)各号のいずれかに適合していないと認める場合 価額競争に参加することができない旨及びその理由
(ⅳ) 上記(ⅲ)により価額競争に参加することができる旨の通知を受けた者は、価額競争実施指針の定めるところにより、保証金を提供しなければならない。
(ⅴ) 総務大臣は、上記(ⅳ)により保証金を提供した者を参加者として、価額競争実施指針の定めるところにより、価額競争を実施しなければならない。
(ⅵ) 総務大臣は、上記(ⅴ)により実施した価額競争における落札者について、周波数及び周波数の使用区域を指定して、特定高周波数無線局を開設することができる旨の認定をするものとする
(ⅶ) 上記(ⅵ)認定の有効期間は、当該認定の日から起算して10年(一定の場合は20年)を超えない範囲内において総務省令で定める。
xⅵ.特定高周波数無線局の開設の認定の取消し等(第27条の20の4)
総務大臣は、認定特定高周波数無線局開設者が次の各号のいずれかに該当するときは、特定高周波数無線局の開設の認定を取り消すことができる。
(ⅰ) 正当な理由がないのに、当該認定に係る価額競争実施指針に定める納付の期限までに落札金を納付していないとき。
(ⅱ) 特定高周波数無線局の開設の期限までに特定高周波数無線局を開設しないとき
(ⅲ) 認定特定高周波数無線局開設者が遵守しなければならない条件に違反したと認めるとき。
(ⅳ) 不正な手段により特定高周波数無線局の開設の認定を受け、又は指定周波数若しくは指定区域の変更を行わせたとき。
(ⅴ) 認定特定高周波数無線局開設者が電波法又は放送法に規定する罪を犯し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しないとき。
xⅶ.無線局の免許の取消し等(第76条)
(ⅰ) 総務大臣は、免許人等が電波法、放送法若しくはこれらの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したときは、3か月以内の期間を定めて無線局の運用の停止を命じ、又は期間を定めて運用許容時間、周波数若しくは空中線電力を制限することができる。
(ⅱ) 総務大臣は、包括免許人又は包括登録人が電波法、放送法若しくはこれらの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したときは、3か月以内の期間を定めて、包括免許又は第27条の32第1項の規定による登録に係る無線局の新たな開設を禁止することができる。
(ⅲ) 総務大臣は、(ⅰ)および(ⅱ)の規定によるほか、登録人が電波法第3章に定める技術基準に適合しない無線設備を使用することにより他の登録局の運用に悪影響を及ぼすおそれがあるとき、その他登録局の運用が適正を欠くため電波の能率的な利用を阻害するおそれが著しいときは、3か月以内の期間を定めて、その登録に係る無線局の運用の停止を命じ、運用許容時間、周波数若しくは空中線電力を制限し、又は新たな開設を禁止することができる。
(ⅳ) 総務大臣は、免許人(包括免許人を除く。)が次の各号のいずれかに該当するときは、その免許を取り消すことができる。
(1) 正当な理由がないのに、無線局の運用を引き続き6か月以上休止したとき。
(2) 不正な手段により無線局の免許若しくは変更の許可(第17条)を受け、又は周波数の指定の変更(第19条)を行わせたとき。
(3) 第76条第1項の規定による命令又は制限に従わないとき。
(4) 免許人が電波法又は放送法に規定する罪を犯し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しないとき。
(ⅴ) 総務大臣は、包括免許人が次の各号のいずれかに該当するときは、その包括免許を取り消すことができる。
(1) 第27条の5第1項第4号の期限(第27条の6第1項の規定による期限の延長があったときは、その期限)までに特定無線局の運用を全く開始しないとき。
(2) 正当な理由がないのに、その包括免許に係るすべての特定無線局の運用を引き続き6か月以上休止したとき。
(3) 不正な手段により包括免許若しくは第27条の8第1項の許可を受け、又は第27条の9の規定による指定の変更を行わせたとき。
(4) (ⅰ)の規定による命令若しくは制限又は(ⅱ)の規定による禁止に従わないとき。
(5) 包括免許人が電波法又は放送法に規定する罪を犯し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しないとき。
(ⅵ) 総務大臣は、登録人が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消すことができる。
(1) 不正な手段により無線局の登録又は変更登録を受けたとき。
(2) (ⅰ)の規定による命令若しくは制限、(ⅱ)の規定による禁止又は(ⅲ)の規定による命令、制限若しくは禁止に従わないとき。
(3) 登録人が電波法又は放送法に規定する罪を犯し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しないとき。
(ⅶ) 総務大臣は、(ⅳ)から(ⅵ)の規定によるほか、電気通信業務を行うことを目的とする無線局の免許人等が次の各号のいずれかに該当するときは、その免許等を取り消すことができる。
(1) 電気通信事業法第12条第1項の規定により同法第9条の登録を拒否されたとき。
(2) 電気通信事業法第13条第4項において準用する同法第12条第1項の規定により同法第13条第1項の変更登録を拒否されたとき(当該変更登録が無線局に関する事項の変更に係るものである場合に限る。)。
(3) 電気通信事業法第15条の規定により同法第9条の登録を抹消されたとき。
(ⅷ) 総務大臣は、(ⅳ)((4)を除く。)及び(ⅴ)((5)を除く。)の規定により免許の取消しをしたとき、並びに(ⅵ) ((3)を除く。)の規定により登録の取消しをしたときは、当該免許人等であった者が受けている他の無線局の免許等又は第27条の14第1項(特定基地局の開設計画)の認定、第27条の20の3第7項(特定高周波数無線局の開設)の認定若しくは無線設備等保守規程の認定を取り消すことができる。
(注)上記の内容は提出日現在における電気通信事業法及び電波法に基づき記載しています。
(3) その他
ⅰ.NTT東日本およびNTT西日本と、当社をはじめとする他の電気通信事業者との接続条件等の改善については、公正競争条件を整備し利用者の利便性向上に資する観点から、電気通信事業法(1997年法律第97号、1997年11月17日改正施行)により、NTT東日本およびNTT西日本は指定電気通信設備を設置する第一種指定電気通信事業者として接続料金および接続条件を定めた接続約款の認可を受けることが必要とされています。
また、㈱NTTドコモ、KDDI㈱、沖縄セルラー電話㈱、Wireless City Planning㈱、UQコミュニケーションズ㈱および当社は、接続約款を届け出る義務等を負う第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者に指定されています。
ⅱ.NTT東日本とNTT西日本の第一種指定電気通信設備と接続する際の接続料は、電気通信事業法第33条に基づく「接続料規則」に拠って算定されています。
4 【関係会社の状況】
(注1) 「主要な事業の内容」欄には、報告セグメントに属している子会社についてはセグメント情報に記載された名称を記載しています。また、親会社、その他の事業に属している子会社、関連会社および共同支配企業については事業の内容を記載しています。
(注2) 「議決権の所有又は被所有割合」欄の(内書)は間接所有割合又は間接被所有割合です。また、合同会社については、「議決権の所有又は被所有割合」欄に当社の出資割合を記載しています。
(注3) 特定子会社に該当します。
(注4) 発行者情報または有価証券報告書の提出会社です。
(注5) ソフトバンクグループ㈱はソフトバンクグループジャパン㈱の議決権を100%所有しています。
(注6) 議決権の所有割合は100分の50以下ですが、当社が支配していると判断し、子会社としました。
(注7) 当該子会社は、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えていますが、当連結会計年度におけるセグメント情報の売上高に占める当該連結子会社の売上高(セグメント間の内部売上高又は振替高を含む。)の割合が90%を超えるため、主要な損益情報等の記載を省略しています。
(注8) 当該子会社は、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えていますが、有価証券報告書の提出会社であるため、主要な損益情報等の記載を省略しています。
(注9) SBテクノロジー㈱は、2026年4月1日付で当社を存続会社とする吸収合併により消滅しています。
(注10) クラシル㈱は、2025年10月1日にdely㈱から商号変更しています。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営理念
当社グループは、「情報革命で人々を幸せに」という経営理念の下、創業以来一貫して情報革命を通じた人類と社会への貢献を推進してきました。情報・テクノロジー領域においてさまざまな事業に取り組み、「世界に最も必要とされる会社」になるというビジョンを掲げ、企業価値の最大化に取り組んでいます。
(2) マテリアリティ(重要課題)
当社は、上記の経営理念・ビジョンと成長戦略「Activate AI for Society」を結びつける6つのマテリアリティ(重要課題)を特定しています。これらは、当社の企業価値向上と持続可能な社会の実現の両立に向け、優先的に取り組むべき課題と位置づけています。各マテリアリティ(重要課題)の概要については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) サステナビリティ全般 c.戦略 (b)マテリアリティの特定 d. 指標と目標」をご参照ください。
(3) 経営方針
a. 中期経営計画(2026年度〜2030年度)
当社は、2030年度にありたい姿として長期ビジョン「デジタル化社会の発展に不可欠な次世代社会インフラを提供する企業」を掲げています。2023年度から2025年度までの中期経営計画においては、通信事業の収益基盤の強化と非通信事業の成長を通じて、事業基盤の再構築を進めてきました。これに続く2026年度から2030年度までの中期経営計画では、さらなる事業成長を推進するとともに、次世代社会インフラの実現を目指します。
b. 事業戦略
当社グループは、成長戦略「Activate AI for Society」を掲げています。全ての事業でAIの可能性を起動させ、社会への実装を推進し、企業価値の最大化を目指します。

(a) 通信事業のさらなる成長
当社グループの事業基盤である通信事業では、継続的なモバイルサービス売上の増収とセグメント利益の増益を目指すとともに、快適かつ強靭なネットワークの提供を通じて競争力の強化を図ります。
ⅰ.継続的なモバイルサービス売上の増収とセグメント利益の増益
魅力的な付加価値サービスを提供する料金プランの浸透を進めるとともに、グループ経済圏を活用し、長期利用が期待できるユーザー層の獲得と定着を図ることで、モバイルサービス売上の継続的な増収と、セグメント利益の継続的な増益を目指します。
ⅱ.快適かつ強靭なネットワークの構築を通じた競争力の強化
5G SA(スタンドアローン)エリアの拡大などによるネットワークの高度化を進めるほか、自律的に最適なサービスを提供するネットワークに向けてAIとの融合に取り組むことで、ユーザー体感を重視した快適なネットワークの構築を目指します。加えて、衛星通信サービスやLTA(Lighter Than Air)型(注1)HAPS(注2)(空飛ぶ基地局)を活用し、災害時などにおける通信の確保に取り組むことで、より強靭なネットワークの構築を図ります。
(注)1.LTA(Lighter Than Air)型:空気よりも軽いヘリウムガスを利用した方式。
2.HAPS(High Altitude Platform Station):成層圏において長期間滞空する通信プラットフォームを運用し、広域エリアに通信サービスを提供するシステムの総称。
(b) クラウド・AI領域の伸長などを通じたエンタープライズ事業の成長
当社グループは、企業のDX需要の高度化や生成AI活用の急速な進展を背景に、エンタープライズ事業のさらなる成長を目指します。
基盤となる事業である法人顧客向け通信サービスにおいては、顧客のニーズに応じた付加価値を提供することで安定的な成長を維持します。この強固な顧客基盤を土台として、DXソリューションをさらに高度化させながら、注力しているクラウド・AI領域でさらなる成長を目指します。
具体的には、最先端のGPUを搭載した国内最大規模のAI計算基盤やAIデータセンター、機微データを国内で安全に管理・運用するソブリンクラウドなど、インフラ層の整備を行うことに加え、企業向け最先端AIである「Crystal intelligence」をはじめとする高付加価値なAIサービスの展開に注力します。
これらを通じて、企業におけるAIの実装およびデータの利活用ニーズに対し、柔軟にサービスを提供することで、顧客基盤の拡大と顧客1社当たりの取引額(ARPA)拡大を推進し、事業全体の収益性向上を図ります。
(c) メディア・EC事業の成長
当社グループはメディア・EC事業において、総合インターネットサービス「Yahoo! JAPAN」やコミュニケーションアプリ「LINE」など、国内最大級のユーザー基盤を有するインターネットサービスを提供しています。同事業では、検索やニュース、オンラインショッピングなど、多様なサービスを展開しています。
ⅰ.メディア領域の拡大
インターネット広告などを扱うメディア領域では、グループの技術やアセットを活用した配信精度の向上などにより広告単価を高めることで、既存広告の売上の最大化を図ります。加えて、データの連携によるマーケティング分析の強化やコミュニケーションアプリを通じたリピート購入の促進により、新規顧客の獲得から継続的な利用の促進まで一貫したマーケティング支援を行うことで、さらなる売上成長を目指します。
また、「LINE公式アカウント」と法人向けサービスを連携し、オンライン・オフラインを問わず顧客接点を一気通貫でつなぐプラットフォーム「Connect One」構想を推し進めることで、顧客との継続的な関係構築を支援し、広告にとどまらない収益機会の拡大を目指します。さらに、「LINEミニアプリ」の活用により、予約・注文・決済・会員化等のサービス連携を強化し、利用者接点からトランザクションまでを一体的に提供することで、新たな収益基盤の確立を図ります。
加えて、グループ横断の有料会員サービス「LYPプレミアム」を通じて、「LINE」や「Yahoo! JAPAN」をはじめとするグループサービスのクロスユースを促進し、会員基盤およびサービス利用の拡大を目指します。
ⅱ.コマース領域の成長
オンラインショッピングなどを扱うコマース領域では、ユーザーのニーズが多様化する中、「Yahoo!ショッピング」や「ZOZOTOWN」など、特長の異なる複数のコマースサービスを展開することで幅広いユーザーの取り込みを図っています。引き続き、「LINE」「Yahoo! JAPAN」「PayPay」という国内最大級のユーザー基盤を持つグループサービスの相互利用をさらに促進し、グループ経済圏を拡大することで、収益の持続的な成長を目指します。
また、2025年度下期から段階的に実施している「LINE」アプリのリニューアルにおいて、新たに「ショッピング」タブを追加することで、メッセンジャーアプリを起点とした購入体験を提供します。「LINE」アプリのリニューアルを通じて、「LINE」の利便性向上と、さらなるクロスユースの促進強化に取り組みます。
ⅲ.セキュリティガバナンスの確保
メディア・EC事業の中心的な企業であるLINEヤフー㈱は、多数のユーザーを抱えるプラットフォーム事業者として、個人情報の保護をはじめとするセキュリティガバナンスの確保を重視しています。当社は、同社の親会社として、定期的なリスク状況の評価や緊急事態発生時の連絡体制の強化など、実効的なセキュリティガバナンスの確保に向けた取り組みを進めています。
なお、LINEヤフー㈱は、2023年11月に公表した不正アクセスによる情報漏えいに関して、2023年度に総務省から行政指導を、個人情報保護委員会から勧告および報告等の求めを受け、また2024年度においても総務省から追加の行政指導を受けました。これを受けて、同社は再発防止策を推進し、2026年3月末をもってNAVER社およびNAVER Cloud社とのシステム分離やプライベートネットワーク分離を完了するなど、策定した主要な対応を完了しています。
また、昨今はランサムウェア等による被害が深刻化しており、事業継続性に直結する脅威となっています。2025年10月には、LINEヤフー㈱の連結子会社であるアスクル㈱において、ランサムウェア攻撃によるシステム障害が発生し、一部事業活動に影響が生じました。当社は、こうした脅威の拡大やグループ会社における事案の発生を踏まえ、事業継続性の確保に向け、データ保全や復旧手順の検証をはじめとする対策をグループ会社と連携して進めています。
(d) ファイナンス事業の成長
ファイナンス事業には、PayPay㈱およびその子会社であるPayPayカード㈱、PayPay銀行㈱、PayPay証券㈱が含まれます。また、決済代行サービスを提供するSBペイメントサービス㈱等も含まれます。
ファイナンス事業の中核を担うPayPay㈱は、コード決済を基盤として、カード、銀行、証券等の金融サービスとの連携を深めることにより、利便性の高いデジタル金融プラットフォームの構築を進めています。同社は、決済領域における利用拡大、金融サービス領域におけるサービス利用の拡大および決済領域と金融サービス領域の連携強化を通じて、収益源の多角化と持続的な利益成長を図ります。なお、PayPay㈱は2026年3月12日に米ナスダック市場に上場しました。同社はこれを機に、国外における事業機会を追求するとともに、国内における新たなサービス展開を検討していきます。
ⅰ.決済領域における成長と収益性の向上
オフライン・オンライン双方における利用機会の拡大、効率的なプロモーションおよび「PayPay」のプラットフォーム価値の向上により、月間取引ユーザー数(注)(MTU)の増大と決済回数の最大化を目指します。加えて、PayPayカード㈱との連携強化を通じて「PayPayクレジット」の浸透を加速させることで、決済取扱高の拡大を推進するとともに、金利収入の拡大を図り、収益性の継続的な向上を実現します。
(注)1ヶ月に1回以上、決済を行ったユニークユーザー数。「PayPay残高」、「PayPayデビット」、「PayPay残高カード」、「PayPayクレジット」、「Alipay」、「LINE Pay」等経由の決済を含みます。ユーザー間での「PayPay残高」の「送る・受け取る」機能の利用は含みません。
ⅱ.金融サービス領域における成長加速
2025年4月に完了したPayPay㈱によるPayPay銀行㈱およびPayPay証券㈱の子会社化を通じて、決済・銀行・証券が一体となった金融プラットフォームの構築を推進します。具体的には、「PayPay」アプリ内における銀行・証券サービスのUI/UXを高度化し、決済と金融の各機能をよりシームレスに連携させることで、預金、貸出、証券口座等の拡大に努めます。加えて、決済データ等を活用した与信モデルの高度化により、個人向けローンや加盟店向け融資の提供拡大を通じた収益力の強化を図ります。さらに、決済サービスと金融サービスの連携を強化し、ユーザーの利便性および金融サービスの利用率向上を通じて、ユーザー当たりの収益性の向上、収益源の多角化および持続的な利益成長を推進します。
(e) 新規事業の創出・拡大
当社グループは、通信、eコマース、決済、SNSといった複数の事業領域で培った顧客基盤や事業基盤を活用し、今後の成長が見込まれる分野において新規事業の創出・拡大を目指します。AI、FinTech、モビリティ、ヘルスケア、エネルギーなどの領域において、最先端テクノロジーを活用した新たな事業機会の創出に取り組みます。その一環として、日本語に特化したLLM「Sarashina」や「HAPS(空飛ぶ基地局)」の開発を進めるとともに、革新型バッテリーの事業化などに取り組みます。
(f) コスト効率化
当社グループは、事業投資を機動的に実施する一方で、コストの効率化に継続的に取り組みます。コールセンター業務やネットワーク運用・監視業務の自動化などを始め、あらゆる領域でAIの活用を検討し、さらなる業務の効率化を図ります。また、PHS・3GサービスやADSLサービスの終了などに合わせ、通信設備の最適化を継続します。加えて、グループ企業との共同購買や、グループ企業を活用した業務の内製化などを推進し、グループ全体のコスト効率化を図ります。
c. 財務戦略
ⅰ.財務運営の基本方針
当社グループは、「中長期的な成長」と「株主還元」の両方を重視する方針の下、2026年度から2028年度までの3年間累計(LINEヤフー㈱およびPayPay㈱等を除く)におけるキャピタル・アロケーションの方針に基づき、財務運営を行っています。具体的には、主に通信事業からの安定的な営業キャッシュ・フローにより、通信関連の設備投資(注)および配当総額を賄うとともに、AI関連事業等の収益化により追加的な投資余力や財務改善原資の確保につなげていきます。その上で、財務健全性と資本効率性の両立を追求しつつ、AI関連をはじめとする戦略的投資を実行し、中長期的な企業価値の向上を目指していきます。
(注)基地局設置のための土地・建物のリース料の支払いを含みます。
ⅱ.株主還元方針
当社では、中長期的な企業価値の向上を図るとともに、株主の皆さまに利益を還元していくことを重要な経営課題の一つとして位置付けています。詳細は、「剰余金の配当等の決定に関する方針」をご参照ください。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
(1) 当社グループが考えるサステナビリティ
当社グループは、経営理念である「情報革命で人々を幸せに」を具現化し、「世界に最も必要とされる会社」というビジョンの実現に向けて、事業活動および企業活動を通じ、経済・社会・環境の価値向上に取り組むことが重要であると考えています。現在のみならず外部環境や事業環境の中長期的な変化を踏まえ、さまざまなステークホルダーとの価値共創を図ることで、持続可能な社会の実現に貢献するとともに、当社グループの持続的な成長および中長期的な企業価値の向上につなげていきます。
・サステナビリティに関するスタンス
お客さま、株主、取引先、従業員をはじめとするステークホルダーの皆さまからの信頼と支持を中長期的な企業価値の向上への礎とするため、サステナビリティを支える指針として「サステナビリティ基本方針」を定めています。
サステナビリティ基本方針
(2) サステナビリティ全般
a.ガバナンス
(a)サステナビリティ監督体制
当社グループは、サステナビリティ基本方針の下、成長戦略「Activate AI for Society」とサステナビリティを統合して推進するためのガバナンス体制を構築しています。取締役会が気候変動や人的資本を含むサステナビリティに関する重要事項を審議・決議し、サステナビリティ推進状況を監督しています。さらに、経営監督機能の強化を目的に、取締役会の諮問機関としてESG推進委員会(委員長:宮川潤一)を設置し、四半期ごと(年4回、必要に応じて臨時開催)の会議にて、当社グループのサステナビリティ活動に関する進捗(目標・KPIなど)のモニタリングおよび取締役会への提言や報告を定期的に行っています(半期に一度以上)。取締役会がESG推進委員会からの提言内容を尊重し適切な意思決定を行うことに加え、取締役・監査役に求めるスキルの一つとして「サステナビリティ(気候変動を含む)」を設定することで、当社グループの経営に対するサステナビリティ視点の反映に努めています。なお、目標・KPIの一部は役員報酬に連動しています。
ESG推進委員会については「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 (c) 取締役会の諮問機関」を、取締役が有するスキルについては「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (2)役員の状況 c.取締役および監査役のスキルマトリックス」を、役員の報酬については「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4) 役員の報酬等」をご参照ください。
当社の提出日現在における企業統治の体制の模式図は以下の通りです。

(b)サステナビリティ執行体制
代表取締役 社長執行役員 兼 CEO がESG推進の最高責任者として、当社グループのサステナビリティ対応の責任を担い、常務執行役員 兼 CHRO(最高人事責任者)がESG推進担当役員として指揮を執っています。また、当社グループのサステナビリティ活動を推進するためにESG推進室を設置するとともに、当社の各部門および子会社にはそれぞれESG推進の責任者を設け、事業内容に合わせたさまざまな活動を行っている他、ESG推進室と連携しグループ一体となることで、効果を高められるよう取り組んでいます。さらに、各領域の重要事項を専門に扱う以下の各委員会とも連携することで、サステナビリティ課題に迅速に対応しています。
リスク管理委員会
代表取締役 社長執行役員 兼 CEOを委員長として、社内の取締役、CRO、および各部門を統括する役員で構成し、収集したリスク・機会に関する情報を基に、会社として重要なリスク・機会の特定を行っています。その上で、重要なリスクに関してはリスクオーナー(責任者)を定め、対策指示などを行い、CRO(最高リスク責任者)を通じて状況を取締役会に報告しています。リスク管理プロセスに関しては、「3 事業等のリスク」をご参照ください。
情報セキュリティ委員会
CISO(最高情報セキュリティ責任者)を委員長として、各部門の情報セキュリティ管理担当者などで構成する情報セキュリティ委員会(ISC)を設け、全社横断的な組織として情報セキュリティ施策の推進・管理に努めています。
人権委員会
代表取締役 社長執行役員 兼 CEOを委員長として、各部門を統括する役員で構成し、取締役会の承認を受けた 「ソフトバンク人権ポリシー」の考え方の下、人権デューデリジェンスを実施し、そのプロセスに基づき人権侵害のおそれのある事項の調査・対処および人権に関する研修の企画・実施による人権意識の内部浸透などの活動状況を適切に管理し、また万一当社グループの事業活動により人権侵害が発生した場合はすみやかにその救済を行うなどの再発防止を行っています。
環境委員会
ESG推進担当役員を委員長として、関連する各部門および子会社の組織長を委員として構成する環境委員会が、気候変動に関する当社グループの戦略・計画立案・対応の検討・進捗管理、および生物多様性・循環型社会の推進などの環境対応の検討、環境マネジメント(ISO14001準拠)を担う機関として、当社グループの環境に関する事柄全般を横断的に検討・推進しています。
女性活躍推進委員会
代表取締役 社長執行役員 兼 CEOを委員長として、各組織を統括する役員などで構成し、女性管理職比率を2035年度末までに20%とする目標を掲げ女性活躍の推進・強化に向けた方針や新たな施策に関する議論および各施策の進捗の確認等を実施しています。
IT管理委員会
CIO(最高情報責任者)を委員長として、IT管理責任者である各部門の本部長で構成し、全社的な枠組みの下、標準化や最適化に向けて情報システムの開発・運用に関連する施策の計画および状況把握と改善を行っています。
AI倫理委員会
AIを含むデジタルガバナンスを統括する部門の組織長を委員長とし、AIに関する高度な知見を有する社外有識者および当社役員を含む社内委員を構成員とするAI倫理委員会を設置しています。同委員会は、「ソフトバンクAI倫理ポリシー」に基づき、AIの開発・運用に関する助言および審議を通じて責任あるAIの実践に向けたガバナンス強化に寄与しています。
b.リスク管理
当社グループは、サステナビリティに関するリスク・機会(気候変動、人的資本など)を全社的リスク管理のプロセスに組み込み、特定および評価を行っています。当該プロセスでは、SASBスタンダードやCDSBフレームワーク適用ガイダンスなどのサステナビリティ視点を反映したリスクアセスメントを毎年実施しています。また、リスク責任者(リスクオーナー)である執行役員や組織長へのヒアリング結果も踏まえて、リスク管理委員会で全社的な観点から重要なリスク・機会の選定および見直しを行い、取締役会へ報告しています。ESG推進委員会では、これらを基に当社グループおよびステークホルダーの双方の重要性の観点から、マテリアリティ(重要課題)および目標・KPIの見直しや再評価を行うとともに、目標・KPIの進捗やその対応状況をモニタリングしています。全社的なリスクの内容、リスク管理体制については「3 事業等のリスク」をご参照ください。
c.戦略
(a)サステナビリティ戦略
当社グループは、経営理念・ビジョンと成長戦略「Activate AI for Society」を結びつける6つのマテリアリティを特定しています。これらは、当社グループの企業価値の向上と持続可能な社会の実現の両立に向け、優先的に取り組むべき課題と位置づけています。

(b)マテリアリティの特定
当社グループのマテリアリティは、ダブルマテリアリティの考え方に基づき、社会や環境が当社グループに及ぼす影響だけではなく、当社グループが及ぼす各ステークホルダーへの影響についても考慮しています。全社のリスクアセスメントで認識した短期(数年以内)・中期(3~5年程度、中期経営計画と同等の時間軸)・長期(10~30年程度)のリスク・機会を基に、当社グループにおける重要度(発生可能性、影響度)を把握するとともに、投資家やNGO/NPOなどの団体、お客さま、従業員、サプライヤーなどへのポジティブ・ネガティブな影響(規模、深刻度、発生可能性など)を鑑み、ステークホルダーにおける重要度を把握しています。当社グループにおける重要度およびステークホルダーにおける重要度の双方の観点で評価を行い、有識者などの第三者の見解も踏まえ、ESG推進委員会での議論を経て、取締役会の承認のもと、マテリアリティを特定しています。
(注) 2026年5月の中期経営計画の発表に伴いマテリアリティを変更しています。
(c)サステナビリティ関連のリスクおよび機会
当連結会計年度に特定されたサステナビリティ関連のリスク・機会、およびこれらに対する翌連結会計年度以降の主な対応・目標・KPIは以下のとおりです。当社グループの経営や事業への影響を踏まえて特定した重要なリスク・機会については、サステナビリティ戦略(マテリアリティ・目標・KPI)に反映するとともに、重要なリスク・機会を踏まえた戦略の策定および意思決定を行っています。2026年5月に発表した中期経営計画の策定においても整合を図っています。
(注) 指標と目標・KPIおよび実績の範囲は、特に記載がない限りソフトバンク㈱のみを対象としています。
(注1) 対象企業は、ソフトバンク株式会社およびその連結子会社です。
(注2) PayPay㈱のみを対象とする中期目標です。
(注3) 構築を計画しているデータホール棟の最大受電容量です。
(注4) 構築を目指している110エクサFLOPSの計算能力を有するAI計算基盤で必要と想定される受電容量です。
(注5) スコープ1:自らによる温室効果ガスの直接排出、スコープ2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出、スコープ3:スコープ1、スコープ2以外の間接排出(事業者の活動に関連するサプライチェーンでの排出)。
(注6) 前連結会計年度までスコープ3に含めていたオーナー受電分(当社物件外に設置された設備の使用に伴う電力消費分)については当連結会計年度からスコープ2に含めて算定しています。
(注7) フリーエージェント制度やジョブポスティング制度などを含みます。
d.指標と目標
当連結会計年度における目標・KPIおよび実績は以下の通りです。
(注) 指標と目標・KPIおよび実績の範囲は、特に記載がない限りソフトバンク㈱のみを対象としています。
(注1) 目標・KPIが適用される期間は2025年4月1日~2026年3月31日です。
(注2) 対象企業は、ソフトバンク株式会社およびその連結子会社です。
(注3) 前連結会計年度より「その他」から「エンタープライズ事業」に移管したSBテクノロジー㈱およびサイバートラスト㈱等の売上高は「ソリューション等」に含まれています。また、前連結会計年度より事業の管理区分を見直し、「モバイル」および「固定」における一部商材を「ソリューション等」へ移管しました。これらに伴い、前々連結会計年度の「ソリューション等」の数値を遡及修正しています。
(注4) PayPay㈱のみを対象とする中期目標です。
(注5) Large Language Models:大規模言語モデル。
(注6) スコープ1:自らによる温室効果ガスの直接排出、スコープ2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出、スコープ3:スコープ1、スコープ2以外の間接排出(事業者の活動に関連するサプライチェーンでの排出)。
(注7) オーナー受電の数値を除きます。
(3) 気候変動
当社グループは、気候変動への取り組みをマテリアリティの一つと認識し、ネットゼロへの取組を強化しています。
a.ガバナンス
代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの宮川潤一がESG推進の最高責任者として、取締役会の監督のもとリスク・機会に関わる戦略・モニタリングなどの気候変動への対応の責任を担います。また、気候変動に関する全社の戦略・計画立案・対応の検討・進捗管理を担う機関として環境委員会を設置しています。同委員会は、ESG推進担当役員を委員長とし、関連する各部門および子会社の組織長などを委員として構成しています。同委員会は、気候変動関連の重要なリスク・機会の評価および特定を行うとともに、これらに対応するための計画の策定・推進、および対応進捗のモニタリングなどを行っています。同委員会で審議・検討された事項についてはESG推進委員会へ定期的に報告しています。
気候変動を含むサステナビリティ全般のガバナンスについては、「(2) サステナビリティ全般 a.ガバナンス」をご参照ください。
b.リスク管理
サステナビリティに関するリスク・機会と同様に、気候変動に関するリスク・機会を全社的リスク管理のプロセスに組み込み、特定および評価を行っています。評価においては、当該プロセスで識別したリスク・機会を基に、IEA(注1)およびIPCC(注2)が提示する脱炭素社会が急速に実現する「1.5℃シナリオ」と、気候変動対策が進まず温暖化が進行する「3~4℃シナリオ」の二つのシナリオを用いて影響を評価しています。特定した情報は、戦略や方針の検討、および対応・計画の見直しや改善に生かしています。気候変動関連を含めたサステナビリティ関連のリスク・機会の識別、評価、モニタリングに関する管理体制は「(2) サステナビリティ全般 b.リスク管理」を、シナリオ分析の詳細については「(3) 気候変動 c.戦略 (a) シナリオ分析」をご参照ください。
(注1) IEA:International Energy Agency(国際エネルギー機関)。
(注2) IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change(気候変動に関する政府間パネル)。
c.戦略
当社は、基地局設備をはじめ、多くの電力を使用する通信事業を営んでおり、バリューチェーンの上流・下流を含めて気候変動に伴う物理的リスクおよび移行リスクの影響を受ける可能性があると認識しています。国際的に認知され信頼性の高いIEAやIPCCのシナリオ等を参考に、気候変動が当社グループの事業に及ぼすリスク・機会を特定するとともに、持続可能な成長実現のための戦略の策定および検討を行っています。
(a)シナリオ分析
気候変動により将来起こりうる事象に適応するための戦略を勘案し、急速に脱炭素社会が実現する「1.5℃シナリオ」と気候変動対策が進まず温暖化が進行する「3~4℃シナリオ」の二つのシナリオ分析を行い、事業に与える財務影響を確認しました。
(注) 中期経営計画と同等の時間軸。
(b)気候変動関連のリスク・機会
上記の状況を踏まえ、当社グループの気候関連のリスク・機会に対するシナリオ分析を実施した結果、以下のリスク・機会を特定しました。
(c)気候変動のリスク・機会の財務的影響
気象災害の激化に伴う基地局設備などの資産への影響
生物多様性の損失による森林の防災機能の低下や、地球温暖化の進行による自然災害の頻発・激甚化に伴う基地局など通信設備の災害対策や復旧によるコスト増、バリューチェーンの断絶による調達への影響などを潜在的リスクと認識しています。
将来の財務的影響を分析した結果、基地局などの通信設備は全国に多数設置されていることから、自然災害の頻発化・激甚化に伴い災害対策費用や復旧費用が増加する可能性があります。また、大規模な災害が発生した場合には、通信サービスの提供に支障を来し、当社グループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度は、発生確率が高まりつつある洪水被害への適応策として、設備破損リスクの低減および広域停電時におけるサービスの安定的な継続を目的に可搬型基地局・可搬型発電機の増強、バッテリーのリプレイス、およびネットワークセンターのファシリティ強化などの自然災害対策として約14億円を投資しました。
d.指標と目標
気候変動が当社グループに影響を及ぼすリスクと機会を管理するため、温室効果ガス排出量(スコープ1、2、3)をはじめとする環境負荷データの管理を行っています。温室効果ガス排出量は、国際的な温室効果ガス算定基準である「GHGプロトコル(Greenhouse Gas Protocol)」に準拠し、スコープ1、2、3の各区分ごとに算定・開示しています。
当社グループは、温室効果ガス削減および脱炭素社会の実現に向けてスコープ1、2の温室効果ガス排出量を2030年度までに実質ゼロとする目標を設定しています。この目標の達成に向け、カーボンニュートラル電力比率を2026年度に60%、2030年度に100%とするKPIを設定しています。また、スコープ3を含むサプライチェーン全体の温室効果ガス排出量を2050年度までに実質ゼロにする目標を設定しています。
(a)温室効果ガス排出量
当社グループは、GHGプロトコルに基づきスコープ1、2、3の排出量(単位:t-CO2(注))を算定しています。
(注) 本報告における温室効果ガス排出量は、CO2相当のメートル・トン(mt(e))に相当する単位として表示しています。
ⅰ. スコープ1およびスコープ2
単位:t-CO2
(注) 前連結会計年度までスコープ3に含めていたオーナー受電分(当社物件外に設置された設備の使用に伴う電力消費分)は当連結会計年度からスコープ2に含めて算定しています。対象企業は、ソフトバンク株式会社およびその連結子会社です。
(注1) ロケーションベース:電力会社の平均排出係数を使用しています。
(注2) マーケットベース:再生可能エネルギー証書および非化石証書の活用を反映しています。
ⅱ. スコープ3
単位:t-CO2
(注) 当連結会計年度のスコープ3排出量の実績は、当社ESGデータブックなどに2026年7月頃掲載を予定しています。
(b)指標と目標を支える取り組み
ⅰ.内部炭素価格
当社は、脱炭素計画を推進するためにインターナルカーボンプライシング(ICP)制度を適用しています。社内炭素価格をt-CO2当たり18,000円に設定の上、CO2排出量削減効果を得られる通信機器などの設備投資において、調達時の検討材料としての活用を進めています。
ⅱ.気候関連事項の役員報酬への組み込み
気候変動関連を含むサステナビリティに関する目標・KPIの一部が役員報酬に連動しています。詳細は「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4) 役員の報酬等」をご参照ください。
(4) 人的資本
人的資本に関する記載は当社に関する記載となります。
a.ガバナンス
人的資本に関するガバナンス体制は、サステナビリティ全般と同様、代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの宮川潤一がESG推進の最高責任者として、リスク・機会に関わる戦略などの最終責任を取締役会の監督のもと担っています。人的資本の中でも人権とダイバーシティ(女性活躍推進)については、社内推進、業務遂行を担う機関として、「人権委員会」「女性活躍推進委員会」を設置しています。人権委員会では、人権デューデリジェンスの管理、人権侵害のおそれのある事項の調査・対処、および人権に関する研修の企画・実施による人権意識の内部浸透などの日々の活動を通じ、当社の人権活動を推進しています。女性活躍推進委員会では、外部の有識者をアドバイザーに迎えて、女性活躍推進に向けた本格的な取り組みを推進しています。
b.リスク管理
人的資本関連のリスクの評価、モニタリング、見直しに関する管理体制は「(2) サステナビリティ全般 b.リスク管理」をご参照ください。
c.人材戦略
(a)人材戦略の方向性
当社グループは、創業以来「情報革命で人々を幸せに」という経営理念の下、「人」と「事業」をつなぎ、双方の成長を実現することを人事ミッションとしています。また、当社グループならではの活力を生み出すため、チャレンジする人の可能性を支援し、成果を出した人にはしっかりと応えると共に、多様な人材がいきいきと働く環境を支援する人事ポリシーを貫いています。社員に対する考え方は、従来のように「資源」と捉え管理することから「資本」と捉え活用・成長支援をしていくことにシフトしています。当社では、従来より社員の自己成長や挑戦を後押ししていますが、さらなる事業成長のため、社員がいきいきと働き、今まで以上に成長・挑戦していけるよう、能力開発、エンゲージメント向上、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)、健康経営など、人的資本への様々な投資を行っています。

d.主な取組(社内環境整備)
(a)チャレンジ・成長できる環境整備
新規事業の立ち上げや新会社設立の際には、ジョブポスティング制度でメンバーを公募し、従業員が自己成長・自己実現できる機会を提供しているほか、社内起業制度であるソフトバンクイノベンチャーで独創性・革新性に富んだアイデア(新規事業)を募集しています。このように、社員全員が変化を楽しみワクワクしながら目標に向かって進む、当社はそんな活力あふれる組織となることを目指しています。
(b)デジタル人材確保・育成の取り組み(事業即応性)
デジタル技術の進展により、企業および社会のデジタル化が進展しています。当社の事業戦略において、デジタル人材育成は非常に重要なテーマの一つです。当社ではデジタル人材を、データやテクノロジーを使って産業界に大きな変革を起こせる人材と定義し、育成の取り組みを進めています。全社員向けには「ソフトバンクユニバーシティTech」を立ち上げ、社員がテクノロジーとデータについて学べる環境づくりを進めています。また、法人事業統括内では、デジタル化に取り組む法人企業に対し顧客の経営課題解決に直結するソリューションセールスを推進できる人材を育成する「コンサルティング営業育成プログラム」や、社会のデジタル化を担う新規事業開発人材を育成する「事業プロデューサー制度」など、エンタープライズ事業が進めるデジタル戦略の中核を担うデジタル人材の育成に積極的に取り組んでいます。成長戦略「Activate AI for Society」を推進していく中で、既存事業に比べ、短期での個々人の成果が見えにくい新たな取り組みをいかに評価し、必要な人材を配置していくかなど、評価制度や人材活用に関する人事的な課題にも対応しています。事業戦略に沿った新たな事業を育てるために、人事が柔軟に変化・対応していくことが非常に重要だと考えています。
(c)ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの取り組み
当社では、年齢、性別、性的指向・性自認・性表現、国籍、障がいの有無などにかかわらず、多様な人材が個性や能力を発揮できる機会と環境の整備に取り組んでいます。社内におけるダイバーシティの推進は、人事を担当する常務執行役員 兼CHRO(最高人事責任者)が責任を持ち、その監督のもとで行っています。組織ごとの課題に向き合い、人事総務本部の専任組織・DE&I推進課を中心に、全社員対象のアンコンシャスバイアスに関するeラーニング研修や、管理職対象のダイバーシティマネジメント研修の実施などの取り組みを行っています。
(d)健康経営
当社は、社員一人一人が心身共に健康であることが、会社と個人の夢・志の実現に向けた原動力であり、社員の健康を維持・向上させることは重要な経営課題の一つと位置付け、「健康経営宣言」を掲げています。情報革命の新たなステージに挑戦し、成長し続けるためには、常に活力あふれた集団であることが最も大事な基盤です。ソフトバンクらしく最先端のテクノロジーを積極的に活用し、社員とその家族の健康維持・増進に取り組む健康経営を推進します。
e.具体的な施策等および指標と目標
チャレンジ・成長できる環境整備
デジタル人材確保・育成の取組(事業即応性)
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの取り組み
健康経営
(注) 指標と目標および実績の範囲は、ソフトバンク㈱のみを対象としています。
(注1) 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出した実績。
(注2) SPQ(Single-Item Presenteeism Question 東大1項目版)にて取得。
(注3) 傷病による欠勤・休職。
3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクならびにリスクの管理体制および管理手法を記載しています。なお、主要なリスクは、当社グループが事業を遂行する上で発生しうるすべてのリスクを網羅しているものではありません。また、文中における将来に関する事項は別段の記載のない限り、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
1.リスク管理体制
当社では、さまざまな角度から全社的なリスクを特定し、リスクの顕在化を防止するため、「3線モデル」の考え方に基づく管理体制を整えています。第1線として、本社各部門が現場で各種施策を立案する際にリスクを含めた検討を実施するとともに、自部門におけるリスク管理を遂行しています。第2線として、リスク管理の最高責任者である「チーフ・リスク・オフィサー(CRO:Chief Risk Officer)」のもと、事業部門から独立した組織であるリスクマネジメント室が、全社的・網羅的にリスクの把握と対策状況を確認し(年2回実施)、社長、副社長、CFO、CROなどを委員とし、監査役や関係部門長が参加するリスク管理委員会では、リスクの重要度や対応する責任者(リスクオーナー)を定め、リスクマネジメント室からの報告を受けて対策指示などを行い、CROを通じて状況を取締役会に報告しています。なお、リスク管理委員会では、情報セキュリティ経験を有する取締役(代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮川 潤一)が中心となり当社グループに重要な影響を与えるリスク(通信サービスリスク、情報セキュリティリスク、情報システムリスク等を含む)を監督しています。
内部監査室は第3線として、第1線と第2線から独立した立場から、これら全体のリスク管理体制・状況を監査しています。
また、リスク抽出プロセス等を含むリスク管理委員会における検討の内容を、CROより会社業務の執行を監督する社外取締役に報告しています。これに加えて、CROが監査役会にも報告を行い、社外取締役および監査役から得たリスク管理手法や改善点等に関する意見や助言をリスク管理の対策等に反映しています。
なお、グループ全体のリスク管理の観点から、子会社・関連会社からの報告体制を整備するとともに、それぞれが抽出した事業に関連するリスクとその対策状況の定期的なチェックを実施しています。
当社はインシデントの未然防止に努めていますが、万が一インシデントが発生した場合には、発生部門が第1線としてインシデントの内容および影響を確認し、インシデント影響度判断基準に定める報告基準に従ってリスクマネジメント室へ報告を行っています。リスクマネジメント室は都度インシデントの影響度を評価し、当社グループの経営に重要な影響を及ぼす可能性のあるインシデントについては、速やかに経営陣、社外取締役、監査役等へ報告を行っています。
また、インシデントの影響低減や再発防止策の検討・実施に関しては、第1線である本社各部門や子会社・関連会社が主体的に具体的な対策を検討・実行し、リスクマネジメント室は第2線としてこれらの対策内容や実施状況を確認・評価するとともに、必要に応じて助言・指導を行う体制を整えています。第1線の現場に即した実効性の高い対応策を推進しつつ、第2線がリスク管理の枠組みやルールに基づいて適切な監督を行い、インシデントの再発防止と影響の最小化に努めています。

※1 リスクトレンド分析:最新のニュースや公開情報をもとにした分析を行い、新しい視点でのリスク抽出の材料とする手法
※2 KRI(Key Risk Indicators):重要リスク評価指標
※リスク管理と監査について、それぞれの責任者であるCROと内部監査室長が、それぞれの職責に基づき独立して取締役会に報告しています。
※当社では、外部からのリスク管理に関する評価として、金融商品取引法で定められている内部統制報告制度およびSSAE18に準拠した第三者機関による内部統制の評価(年に1回)を受け、リスク体制の更なる精度向上に努めています。
2.リスク管理手法
当社は、各種施策の立案時にビジネスの機会とあわせて潜在するリスクも検討することに加え、当社グループのリスクを幅広く抽出、選定、評価するため、リスクの見直しを含めて、年度ごとに以下のようなPDCAサイクルを回すことにより、複雑化・多様化するリスクの発見、低減、顕在化の未然防止に取り組んでいます。

(1) Plan:リスクマネジメント室は、リスク分類表(当社と当社の子会社・関連会社の事業遂行に関わりのあるリスクシナリオから構成)を用いたリスクアセスメントや、当社の各本部長および主要子会社・関連会社の経営陣へのヒアリングを実施することに加え、当該年度のリスクオーナー(リスクの責任者)等へのインタビューを行っています。リスク管理委員会においては、現場と経営の双方の目線に基づき抽出したリスクを対象に、当社に重要な影響を与えるリスクを選定し、リスクオーナーを指名しています。その際、さまざまな観点からリスクを抽出するために、事前にリスクおよび機会を含めた外部環境レポート等の情報提供や、短期/中長期の観点も含めた質問を通じ、情報を収集することで、より多面的なリスク分析を行っています。
(2) Do:リスクオーナーは、リスク管理委員会が選定した当社に重要な影響を与えるリスクに基づき、リスクの対策等を検討し、実施しています。
(3) Check:リスクマネジメント室は、リスクオーナーによる対策状況を月次でモニタリングし、経営陣に報告するとともに、リスク管理委員会に対策状況等を報告し、リスク管理委員会は、報告に基づき、対策の実施状況等の確認やリスクの見直しおよび追加対策の必要性等を確認しています。
(4) Action:リスクオーナーは、リスク管理委員会で追加対策が必要と判断された場合には、改善策や追加対策等を検討し、実施しています。

※「取締役会」には、社外取締役・監査役への事前説明会を含みます。
当社では、広くリスクと機会を抽出し、重要度と優先度を判断した上で、対策や各種施策内容に反映させていくための仕組みを導入しています。
リスクアセスメントやインタビューに際して、従来のリスクだけでなく、機会を含めてヒアリングするとともに、会社への影響を検討する時期軸を短期(数年以内)、中期(3年から5年程度)、長期(10年から30年程度)と設定し、より適切な分析を目指しています。
集約されたリスクについては、リスク管理委員会を中心に対策を講じるとともに、機会についての情報は、組織間で情報連携を行い、サステナビリティ戦略の立案やマテリアリティの策定等にも活用しています。
研修等の実施
新入社員を含む当社の全社員に向けては、取り組むべきリスクの社内周知やリスク管理に関する研修(eラーニングなど)等を実施し、加えて社内からの相談窓口を設置しているほか、子会社・関連会社に対しては当社と共通の研修資料を共有し、必要に応じて研修を実施しています。加えて、リスク管理は管理職を含めた従業員の能力評価に組み込まれるとともに、報酬に関する評価に反映されています。
また、取締役・監査役に向けては、定期的に、リスク管理、コンプライアンスなどに関する社内外の研修等を実施しており、社外取締役や社外監査役に対しても、リスク管理に関する適切な助言を得るため、就任時、また就任後も定期的に、リスクの選定と対策状況、リスクの見直し結果をはじめ、当社グループの事業内容、直近のリスク動向・技術動向を含めた最新のリスク関連情報などを説明し、理解する機会を設けています。
3.事業等のリスク
(1) 経営戦略上のリスク
当社グループは、成長戦略「Activate AI for Society」の下、全ての事業でAIの可能性を起動させ、社会への実装を推進し、企業価値の最大化を目指しています。AIインフラやAIサービスを収益化するとともに、全事業セグメントがAIで進化し成長することで、グループ全体での持続的な事業成長を推進しています。
係る戦略に関連して経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りです。
(2) 法令・コンプライアンスに関するリスク
(3) 財務・経理に関するリスク
(4) 上記以外に、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における経営者の視点による当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況に関する認識および分析・検討内容は次の通りです。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 連結経営成績の状況
a.事業全体およびセグメント情報に記載された区分ごとの状況
(a) 事業全体の状況
ⅰ.経営環境と当社グループの取り組み
当社グループは、「情報革命で人々を幸せに」という経営理念の下、情報・テクノロジー領域においてさまざまな事業を展開しています。そして、「世界に最も必要とされる会社」になるというビジョンを掲げ企業価値の最大化に取り組んでいます。このため、取り組むべき6つのマテリアリティ(重要課題)(注1)を特定し、事業を通じてさまざまな社会課題の解決に貢献しています。
2026年3月期における国内景気は、物価高、人手不足および金利上昇等の影響がある中においても、総じて底堅く推移しました。一方で、米国の関税動向や中東情勢の緊迫化等を背景として、先行き不透明な状況が続いています。こうした経営環境の下、企業や行政においては、人手不足への対応や競争力強化に向け、デジタル化が進展するとともに、AI活用が急速に広がっています。特に、AIの進化・普及に伴い、データ処理需要や電力需要の拡大が見込まれる中、これらを支えるインフラの重要性は一段と高まっています。
当社は2030年までにありたい姿として長期ビジョン「デジタル化社会の発展に不可欠な次世代社会インフラを提供する企業」を掲げています。この長期ビジョンは、AIの加速度的な進化により急増すると予見されるデータ処理や電力の需要に対応できる構造を持ったインフラを構築し、未来の多様なデジタルサービスを支える不可欠な存在となることを企図しています。2024年3月期から2026年3月期までの中期経営計画においては、通信事業の収益基盤の強化と非通信事業の成長を通じて、事業基盤の再構築を進めてきました。また、最終年度である当期の親会社の所有者に帰属する純利益は5,508億円と過去最高となり、親会社の所有者に帰属する純利益の目標5,430億円(注2)を上回り達成しました。
2026年5月に発表した2027年3月期から2031年3月期までの中期経営計画においては、さらなる事業成長を推進するとともに、次世代社会インフラの完成を目指します。具体的には、新たな成長戦略「Activate AI for Society」の推進を通じて、本中期経営計画期間において、2031年3月期に連結営業利益1兆7,000億円、親会社の所有者に帰属する純利益7,000億円を達成し、最高益の更新を目指します。新たな成長戦略「Activate AI for Society」とは、全事業でAIの可能性を起動させ、社会への実装を推進し、企業価値の最大化を目指すものです。AIインフラやAIサービスを収益化するとともに、全事業セグメントがAIで進化し成長することで、グループ全体での持続的な事業成長を推進しています。

<主な取り組み>
・通信分野では、2025年6月、当社はLTA型(注3)のHAPS(注4)を開発するSceye, Inc.に出資し、日本国内におけるHAPSのサービス展開に係る独占権を取得する契約を締結しました。LTA型HAPSを活用し早期の商用化を推進することで、2026年にはHAPSのプレ商用サービスを日本国内で開始する予定です。HAPSの商用化により、大規模災害時の通信サービスの提供に加え、6G(第6世代移動通信システム)時代を見据えて、ドローンやUAV(注5)向けに安定した通信環境を提供する次世代の3次元通信ネットワークの構築を目指します。また、2025年8月、当社は物価高騰に伴う各種費用の上昇をはじめとする昨今の社会情勢を踏まえ、携帯電話およびブロードバンドサービスに関する各種手数料の改定を実施しました。2025年9月からは、「ワイモバイル」ブランドで「シンプル3 S/M/L」(以下「シンプル3」)の提供を開始しました。「シンプル3」は、多くのユーザーが重視するデータ容量、経済圏サービスのメリット、追加料金不要の海外データ通信などを拡充した新料金プランです。さらに、2026年1月、当社とソニーネットワークコミュニケーションズ㈱は、両社の出資による合弁会社の設立、および当社の加入者終端装置(OLT)(注6)ならびに加入者回線の構築・管理・運用事業を吸収分割により合弁会社に承継させる最終契約を締結しました。本件は、両社が同数の役員を指名するガバナンス体制のもと、オペレーションの効率化およびネットワーク品質の向上を図ることを目的としています。両社のシナジーを最大限に発揮し、ユーザーへの提供価値の向上を図っていきます。
・AI等の新規領域では、2025年10月、当社はオラクル・コーポレーション(以下「オラクル」)と、クラウド上のデータやシステムを自国の管理下で運用し、データ主権(ソブリン性)を備えたサービスの提供に向けて協業を開始しました。この協業に基づき、2026年4月より「Cloud PF Type A(クラウド・プラットフォーム・タイプ・エー)」の提供を順次開始しています。「Cloud PF Type A」では、オラクルの「Oracle Alloy(オラクル・アロイ)」(注7)を活用したクラウド基盤を当社の日本国内のデータセンターに導入し、当社が管理・運用することで、ソブリン性を備えたクラウドサービスを日本市場向けに提供します。2025年11月、当社とSB Intuitions㈱は、国産の大規模言語モデル(LLM)「Sarashina mini」のAPI(Application Programming Interface)と接続できるサービス「Sarashina API」の提供を法人のお客さま向けに開始しました。「Sarashina mini」は、SB Intuitions㈱が構築した4,600億パラメーター規模の国産LLM「Sarashina」で培った知見を基に開発された軽量モデルで、日本語性能に優れ、日本特有の文化や慣習に精通しています。法人のお客さまは、自社のシステムやアプリケーションと「Sarashina API」を連携させることで、幅広い業務の効率化が可能になります。当社とSB Intuitions㈱は、「Sarashina mini」の展開に加え、企業や業界に特化した国産LLMの開発にも取り組み、さまざまなニーズに応えるソリューションの提供を目指します。また、同月、当社、ソフトバンクグループ㈱、およびOpenAI Group PBC(以下「OpenAI」)は、合弁会社SB OAI Japan合同会社(以下「SB OAI Japan」)を発足させました。SB OAI Japanは、OpenAIのAI技術を活用し、同社のエンタープライズ向け最新プロダクトと、日本市場に最適化した導入支援・運用サポートを組み合わせたAIソリューション「クリスタル・インテリジェンス(Crystal intelligence)」を、2026年に日本国内で独占展開する予定です。SB OAI Japanは、本ソリューションの展開を通して、企業の経営・業務プロセスに深く根差したAI活用を支援し、日本の企業の経営変革を目指します。さらに、同月、当社の子会社であるGen-AX㈱は、コンタクトセンターにおける自律思考型AIの音声応対ソリューション「X-Ghost(クロスゴースト)」の正式提供を開始しました。「X-Ghost」は、AIが自律的に思考し、自然な音声対話で顧客応対を行う「AIオペレーター」として、企業の業務効率化と優れた顧客体験の両立を支援します。加えて2026年1月、当社は、AIデータセンター向けのソフトウエアスタック(注8)「Infrinia AI Cloud OS」を開発し、今後自社のGPU(Graphics Processing Unit)クラウドサービスへ「Infrinia AI Cloud OS」を導入していくことを発表しました。「Infrinia AI Cloud OS」を導入することで、マルチテナント環境に対応したKubernetes(注9) as a Service (KaaS)と、大規模言語モデル(LLM)の推論機能をAPI(Application Programming Interface)として提供するInference as a Service (Inf-aaS)を自社のGPUクラウドサービスの機能として構築することが可能となります。また、「Infrinia AI Cloud OS」のグローバルでの普及に向けて、海外のデータセンターやクラウド環境への展開を進めていきます。
・ファイナンス事業では、2025年5月、当社は三井住友カード㈱とデジタル分野における包括的な業務提携に関し、基本合意書を締結しました。SMBCグループが提供している個人のお客さま向け総合金融サービス「Olive」が持つさまざまな機能と、当社グループが提供するヘルスケアなどの幅広い商品サービスを掛け合わせること、また「Olive」と「PayPay」の相互連携を実現することにより、便利でお得なキャッシュレスサービスの創出を目指します。また、当社の子会社であるPayPay㈱は、同社の普通株式を対象とした54,987,214個の米国預託株式(以下「ADS」)の米国の証券取引所での新規公開(以下「本新規公開」)を行い、2026年3月12日(米国時間)に上場しました。本新規公開において、合計63,235,295ADSの募集および売出しが行われ、PayPay㈱の発行済株式数は2026年3月末時点で676,955,535株となりました。差引手取概算額は、引受手数料およびPayPay㈱が負担する募集関連費用控除後で946億円(603百万米ドル)です。なお、PayPay㈱は引き続き当社の連結子会社となります。
・2025年4月、当社は経済産業省、東京証券取引所、独立行政法人情報処理推進機構が選定する「DX銘柄2025」に、5年連続で選定されました。さらに、選定企業31社の中から、「デジタル時代を先導する企業」として、初の「DXグランプリ企業」にも選ばれました。これは、デジタル・AI人材の育成やスキル向上といったDX(注10)の実現能力の高さ、既存ビジネスモデルの業務効率化および高度化、さらにIR活動をはじめとしたステークホルダーへの積極的な情報発信が高く評価された結果です。また、2025年5月、SX(注11)を通じて持続的に成長原資を生み出す力を高め、企業価値向上を実現する先進的企業群として「SX銘柄2025」に初めて選定されました。これは、テクノロジーを競争優位性として社会価値を創出する当社の価値創造ストーリーや、中長期的な成長の指標としてTSR(株主総利回り)を設定し、役員報酬と連動させている点が高く評価されたことによるものです。
・2025年7月に、当社は海外市場において、初の米ドル建て無担保普通社債を発行しました。これに先立ち、当社はS&Pグローバル・レーティング・ジャパン㈱から「BBB」(注12)、フィッチ・レーティングス・ジャパン㈱から「BBB+」の格付けを取得しています。国内に限定されない資金調達手段を確保することで、為替や世界的な金利動向を踏まえた柔軟な財務戦略を可能とし、調達コストの改善や返済スケジュールの平準化を図ります。
(注1) マテリアリティ(重要課題)の詳細については、「第2 事業の状況2 サステナビリティに関する考え方及び取組(2) サステナビリティ全般c.戦略(b)マテリアリティの特定 d.指標と目標」をご参照ください。
(注2) 2023年5月の中期経営計画発表時の目標は5,350億円。その後、好調な業績を背景に2025年5月、2026年2月の2回の修正を経て5,430億円へと目標を引き上げました。
(注3) LTA(Lighter Than Air)型とは、空気より軽く、浮力を利用して飛行を維持するHAPSのことを指します。
(注4) HAPS(High Altitude Platform Station)とは、成層圏において長期間滞空する通信プラットフォームを運用し、広域エリアに通信サービスを提供するシステムの総称のことを指します。
(注5) UAV(Uncrewed Aerial Vehicle)とは、無人航空機のことを指します。
(注6) 加入者終端装置(OLT:Optical Line Terminal)とは、通信事業者の局舎に設置される光回線サービスを提供するための終端装置です。
(注7) 「Oracle Alloy」は、パートナーとなる事業者がクラウドプロバイダーとなり、お客さまのニーズに合わせてカスタマイズも可能にする包括的なクラウド・インフラストラクチャー・プラットフォームです。
(注8) ソフトウエアスタックとは、システムやアプリケーションの構築・運用に必要な複数のソフトウエアや機能を組み合わせて提供するものです。
(注9) Kubernetes(クバネティス)とは、アプリケーションのデプロイやスケーリングを自動化したり、コンテナ化されたアプリケーションを管理したりするためのオープンソースのシステムです。
(注10) DX(Digital Transformation)とは、デジタル技術の活用による新たな価値・体験の提供および社会の変革を指します。
(注11) SX(Sustainability Transformation)とは、社会のサステナビリティと企業のサステナビリティを同期させ、そのために必要な経営・事業変革を行い、長期的かつ持続的な企業価値向上を図っていくための取り組みのことを指します。
(注12) S&Pグローバル・レーティング・ジャパン㈱のスタンドアローン評価(当社単独ベースでの信用力評価)はbbb+です。
ⅱ.連結経営成績の概況
(注) 調整後EBITDA=営業利益+減価償却費及び償却費(固定資産除却損含む)+株式報酬費用±その他の調整項目。詳細は「(4) <財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標」をご参照ください。
当期の連結経営成績の概況は、以下の通りです。
(ⅰ) 売上高
当期の売上高は、全報告セグメントで増収となり、前期比4,943億円(7.6%)増の70,387億円と過去最高になりました。ディストリビューション事業は法人向けICT関連商材、継続収入商材、およびコンシューマ向け商材の堅調な増加などにより1,668億円、エンタープライズ事業はデジタル化に伴うソリューション需要の増加などにより805億円、ファイナンス事業はPayPay㈱およびPayPayカード㈱が展開するQRコード決済やクレジットカードの決済取扱高の増加などにより790億円、コンシューマ事業は物販等売上およびモバイル売上の増加などにより622億円、メディア・EC事業はアスクル㈱のシステム障害の影響があった一方で、アスクル㈱を除いたコマース売上および戦略売上の増加により391億円、それぞれ増収となりました。
(ⅱ) 営業利益
当期の営業利益は、前期比536億円(5.4%)増の10,426億円となりました。メディア・EC事業がアスクル㈱のシステム障害の影響などにより184億円の減益となった一方、ファイナンス事業が446億円、エンタープライズ事業が221億円、コンシューマ事業が204億円、ディストリビューション事業が48億円、それぞれ増益となりました。
(ⅲ) 純利益
当期の純利益は、前期比713億円(10.9%)増の7,266億円となりました。これは主として、営業利益の増加536億円および法人所得税の減少によるものです。法人所得税の減少は、主として、前期に計上した関係会社の再編に係る税効果の反動に伴い費用が増加した一方で、PayPay㈱における繰延税金資産の回収可能性の見直しに伴い、繰延税金資産を追加計上したことで費用が減少したことによるものです。
(ⅳ) 親会社の所有者に帰属する純利益
当期の親会社の所有者に帰属する純利益は、前期比246億円(4.7%)増の5,508億円となりました。また、非支配持分に帰属する純利益は、主としてPayPay㈱を含むLINEヤフーグループの純利益が増加したことに伴い、前期比467億円(36.2%)増の1,759億円となりました。
(ⅴ) 調整後EBITDA
当期の調整後EBITDAは、前期比664億円(3.8%)増の18,196億円となりました。これは主として、営業利益が増加したことによるものです。
(b) セグメント情報に記載された区分ごとの状況
ⅰ.コンシューマ事業
<事業概要>
コンシューマ事業では、主として国内の個人のお客さまに対し、モバイルサービス、ブロードバンドサービスおよび「おうちでんき」などの電力サービスを提供しています。また、携帯端末メーカーから携帯端末を仕入れ、ソフトバンクショップ等を運営する代理店または個人のお客さまに対して販売しています。
<業績全般>
(注) 営業費用には、売上原価、販売費及び一般管理費、その他の営業収益、その他の営業費用を含みます。
売上高の内訳
コンシューマ事業の売上高は、前期比622億円(2.1%)増の30,151億円となりました。そのうち、サービス売上は前期比175億円(0.8%)減の22,215億円となり、物販等売上は前期比797億円(11.2%)増の7,936億円となりました。
サービス売上のうち、モバイルは前期比173億円(1.1%)増加しました。これは主として、通信料の平均単価が安定基調にある中、スマートフォン契約数が「ワイモバイル」ブランドを中心に前期比で伸びたことによるものです。
なお、顧客獲得施策影響を除いた各四半期連結会計期間のモバイル売上は2024年3月期第3四半期以降、前年同期比で増収に転じています。当第4四半期連結会計期間においては減収となっていますが、接続会計における接続料(アクセスチャージ)の遡及精算の影響を除くと、前年同期比で増収を継続しています。
(注) 一部の顧客獲得施策はIFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」に基づき、モバイル売上から控除しています。
ブロードバンドは前期比106億円(2.6%)増加しました。これは主として、光回線サービス「SoftBank 光」契約数(注1)が前期比で増加したことによるものです。
でんきは前期比454億円(17.8%)減少しました。これは主として、電力市場での取引が減少したことによるものです。
物販等売上の増加は、主として、携帯端末の平均単価の上昇によるものです。
営業費用は24,643億円となり、前期比で418億円(1.7%)増加しました。これは主として、でんきの原価が減少した一方で、販売促進費、スマートフォンなどの仕入原価が増加したことによるものです。
上記の結果、セグメント利益は、前期比204億円(3.8%)増の5,508億円となりました。
(注1)「SoftBank Air」契約数を含みます。
ⅱ.エンタープライズ事業
<事業概要>
エンタープライズ事業では、法人のお客さまに対し、モバイル回線や携帯端末レンタルなどのモバイルサービス、固定電話やデータ通信などの固定サービス、データセンター、クラウド、セキュリティ、グローバル、AI、IoT、デジタルマーケティング等のソリューションサービスなど、多様な法人向けサービスを提供しています。
<業績全般>
(注) 営業費用には、売上原価、販売費及び一般管理費、その他の営業収益、その他の営業費用を含みます。
売上高の内訳
エンタープライズ事業の売上高は、前期比805億円(8.7%)増の10,029億円となりました。そのうち、モバイルは前期比248億円(7.8%)増の3,406億円、固定は前期比21億円(1.2%)減の1,673億円、ソリューション等は前期比578億円(13.2%)増の4,950億円となりました。
モバイル売上の増加は、主として、契約数の増加に伴い端末売上が増加したこと、および通信売上が増加したことによるものです。
固定売上の減少は、主として、電話サービスの契約数が減少したことによるものです。
ソリューション等売上の増加は、企業のデジタル化需要をとらえ、クラウドやセキュリティソリューションなどの売上が増加したことによるものです。
営業費用は8,105億円となり、前期比で584億円(7.8%)増加しました。これは主として、上記ソリューション等売上の増加に伴い原価が増加したことによるものです。
上記の結果、セグメント利益は、前期比221億円(13.0%)増の1,924億円となりました。
ⅲ.ディストリビューション事業
<事業概要>
ディストリビューション事業は、変化する市場環境を迅速にとらえた最先端のプロダクトやサービスを提供しています。法人のお客さま向けには、クラウドサービス、AIを含めた先進テクノロジーを活用した商材を提供しています。個人のお客さま向けには、メーカーあるいはディストリビューターとして、ソフトウエアやモバイルアクセサリー、IoTプロダクト等、多岐にわたる商品の企画・提供を行っています。
<業績全般>
(注) 営業費用には、売上原価、販売費及び一般管理費、その他の営業収益、その他の営業費用を含みます。
ディストリビューション事業の売上高は、前期比1,668億円(18.8%)増の10,563億円となりました。これは主として、法人向けのICT関連の商材や注力しているクラウドやSaaSなどの継続収入商材の堅調な伸長、GIGAスクール構想第2期やサポートが終了するWindows10からの移行に伴うPC売上の増加、およびコンシューマ向け商材の堅調な伸長によるものです。
営業費用は10,211億円となり、前期比で1,620億円(18.9%)増加しました。これは主として、売上高の増加に伴い売上原価が増加したことによるものです。
上記の結果、セグメント利益は、前期比48億円(15.9%)増の353億円となりました。
ⅳ.メディア・EC事業
<事業概要>
メディア・EC事業は、メディアおよびコマースを中心としたサービスを展開し、オンラインからオフラインまで一気通貫でサービスを提供しています。メディア領域においては、総合インターネットサービス「Yahoo! JAPAN」やコミュニケーションアプリ「LINE」での広告関連サービス、コマース領域においては「Yahoo!ショッピング」、「ZOZOTOWN」などのオンラインショッピングサービスや「Yahoo!オークション」などのリユースサービス、戦略領域においては、メディア・コマースに次ぐ新たな収益の柱となるよう取り組んでいるFinTechサービス等の提供を行っています。
<業績全般>
(注) 2025年6月30日に終了した3カ月間より、「メディア・EC事業」に区分されていたPayPay銀行㈱を「ファイナンス事業」に移管しました。これに伴い、2025年3月31日に終了した1年間の数値を遡及修正しています。
(注1) 営業費用には、売上原価、販売費及び一般管理費、その他の営業収益、その他の営業費用を含みます。
売上高の内訳
(注) 2025年6月30日に終了した3カ月間より、LINEヤフーグループにおける事業の管理区分の見直しに加え、「メディア・EC事業」に区分されていたPayPay銀行㈱を「ファイナンス事業」に移管しました。これらに伴い、2025年3月31日に終了した1年間の「メディア・EC事業」の売上高の内訳すべてを遡及修正しています。
メディア・EC事業の売上高は、前期比391億円(2.4%)増の16,680億円となりました。そのうち、メディアは前期比48億円(0.7%)増の7,287億円、コマースは前期比84億円(1.0%)増の8,552億円、戦略は前期比227億円(44.4%)増の738億円、その他は前期比32億円(44.8%)増の102億円となりました。
メディア売上の増加は、主として、検索広告が減収した一方で、アカウント広告が増収したことによるものです。
コマース売上の増加は、主として、2025年10月に発生したシステム障害に伴いアスクル㈱の取扱高が減少した一方で、LINE MAN CORPORATION PTE. LTD.およびBEENOS㈱の子会社化、ならびにZOZOグループ(㈱ZOZOおよび子会社)における取扱高が増加したことによるものです。
戦略売上の増加は、主として、LINE Bank Taiwan Limitedを子会社化したことによるものです。
営業費用は14,276億円となり、前期比で575億円(4.2%)増加しました。主な増減要因は以下の通りです。
・前期に計上した子会社の支配喪失に伴う利益の剥落および当期に計上した企業結合に伴う再測定による利益により、営業費用が157億円減少
(注2)LINEヤフーがLINE MAN CORPORATION PTE. LTD.およびLINE Bank Taiwan Limitedを子会社化したことに伴い、企業結合に伴う再測定による利益を認識しました。
(注3)IPX Corporation、LINE NEXT Corporation、バリューコマース㈱のそれぞれにつき子会社の支配喪失に伴う利益を計上しました。
・システム障害に伴い、アスクルグループ(アスクル㈱および子会社)の営業費用が減少
・LINE MAN CORPORATION PTE. LTD.、LINE Bank Taiwan Limited、およびBEENOS㈱の子会社化により営業費用が増加
・販売促進費の増加に伴い、営業費用が増加
上記の結果、セグメント利益は、前期比184億円(7.1%)減の2,404億円となりました。
ⅴ.ファイナンス事業
<事業概要>
ファイナンス事業では、QRコード決済やクレジットカードなどのキャッシュレス決済サービス、加盟店のマーケティングソリューションの開発・提供、銀行や資産運用などの金融サービス、およびクレジットカード・電子マネー・QRコードなど多様化する決済を一括で提供する決済代行サービスなどを提供しています。
<業績全般>
(注) 2025年6月30日に終了した3カ月間より、「メディア・EC事業」に区分されていたPayPay銀行㈱を「ファイナンス事業」に移管しました。これに伴い、2025年3月31日に終了した1年間の数値を遡及修正しています。
(注1) 営業費用には、売上原価、販売費及び一般管理費、その他の営業収益、その他の営業費用を含みます。
ファイナンス事業の売上高は、前期比790億円(24.3%)増の4,045億円となりました。これは主として、PayPay㈱およびPayPayカード㈱が展開するQRコード決済やクレジットカードの決済取扱高が増加したことによるものです。
営業費用は3,182億円となり、前期比で344億円(12.1%)増加しました。これは主として、前述の決済取扱高の増加に伴い、ポイント還元などに係る販売促進費が増加したこと、および上場に伴う費用が増加したことによるものです。
上記の結果、セグメント利益は、前期比446億円(107.1%)増の863億円となりました。
b. 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、コンシューマ、エンタープライズ、ディストリビューション、メディア・EC、ファイナンスの5つのセグメントと、それ以外の事業から構成されています。いずれも、受注生産形態をとらない事業であるため、セグメントごとに生産の規模および受注の規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。なお、当連結会計年度における販売の状況については以下の通りです。
(注1) 金額は、外部顧客に対する売上高とセグメント間の内部売上高または振替高の合計です。
(注2)主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため、記載を省略しています。
(2) 連結財政状態の状況
(注1) 設備投資は検収ベースでの記載です。
(注2) コンシューマ事業およびエンタープライズ事業の設備投資は、レンタル端末への投資額、他事業者との共用設備投資(他事業者負担額)、4.9GHz帯の特定基地局開設料およびIFRS第16号「リース」適用による影響は除きます。
(資産)
当期末の資産合計は、前期末から24,000億円(14.9%)増加し、185,022億円となりました。これは主として、その他の金融資産の増加11,597億円、銀行事業の有価証券の増加5,334億円、営業債権及びその他の債権の増加2,204億円、のれんの増加1,209億円によるものです。その他の金融資産の増加は、主として、LINE Bank Taiwan Limitedを子会社化したことおよびPayPay銀行㈱における顧客への貸付金が増加したことによるものです。銀行事業の有価証券の増加は、主として、PayPay銀行㈱の資金運用による有価証券の取得およびLINE Bank Taiwan Limitedの子会社化によるものです。
(負債)
当期末の負債合計は、前期末から19,969億円(16.9%)増加し、138,337億円となりました。これは主として、銀行事業の預金の増加7,600億円、有利子負債の増加5,224億円、営業債務及びその他の債務の増加4,567億円によるものです。銀行事業の預金の増加は、主として、LINE Bank Taiwan Limitedを子会社化したことおよびPayPay銀行㈱において顧客からの預金残高が増加したことによるものです。有利子負債の増加は、債権流動化や米ドル建て無担保普通社債の発行等の各種の資金調達を実施したことによるものです。営業債務及びその他の債務の増加は、主として、PayPay㈱の加盟店に対する未払金の増加によるものです。
(資本)
当期末の資本合計は、前期末から4,031億円(9.5%)増加し、46,685億円となりました。親会社の所有者に帰属する持分は2,142億円の増加、非支配持分は1,889億円の増加となりました。親会社の所有者に帰属する持分の増加は、主として、剰余金の配当による減少4,192億円があった一方で、当期の純利益の計上による増加5,508億円、新株予約権の権利行使に伴う新株発行による増加324億円によるものです。
(設備投資)
当期の設備投資は、前期比1,675億円減の7,453億円となりました。これは主として、データセンターに係る賃貸借契約の締結に伴う使用権資産の増加304億円があった一方で、前期にはAIデータセンター構築に向けたシャープ㈱の堺工場の土地建物の取得約1,000億円および4.9GHz帯を使用する特定基地局開設料(注3)665億円によるものです。
(注3) 特定基地局開設料の支払期間は16年間です。認定期間にわたる長期の支払い方式である点を踏まえ、現在価値に割り引いて算出しています。
(3) 連結キャッシュ・フローの状況
(注1) フリー・キャッシュ・フロー、調整後フリー・キャッシュ・フロー(LINEヤフーグループ、PayPay等除く)、プライマリー・フリー・キャッシュ・フローの算定方法は、「(4) <財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標」をご参照ください。
(注2) 調整後フリー・キャッシュ・フロー(LINEヤフーグループ、PayPay等除く)=フリー・キャッシュ・フロー+(割賦債権の流動化による調達額-同返済額)+Aホールディングス㈱からの受取配当-PayPay㈱への出資+PayPay証券㈱株式の売却収入-LINEヤフーグループ、PayPay等のフリー・キャッシュ・フローなど。なお、LINEヤフーグループ、PayPay等にはAホールディングス㈱、LINEヤフー㈱および子会社(LINEヤフーグループ)、Bホールディングス㈱、PayPay㈱、PayPayカード㈱、PayPay銀行㈱、PayPay証券㈱などを含みます。
(注3) プライマリー・フリー・キャッシュ・フローは、調整後フリー・キャッシュ・フロー(LINEヤフーグループ、PayPay等除く)に、長期性の成長投資として支出した金額を足し戻した指標です。なお、長期性の成長投資はAI計算基盤・AIデータセンター関連投資を含みます。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは13,938億円の収入となり、前期比では259億円収入が増加となりました。これは主として、法人所得税に係る支出が増加した一方で、EBITDAの増加、銀行事業・証券事業を含む営業債権・債務・棚卸資産他の運転資本が減少したことによるものです。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
当期の投資活動によるキャッシュ・フローは12,708億円の支出となり、前期比では2,756億円支出が増加となりました。これは主として、銀行事業の有価証券の取得による支出が増加したことによるものです。
なお、この投資活動によるキャッシュ・フローには、長期性の成長投資に係る支出245億円が含まれています。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
当期の財務活動によるキャッシュ・フローは1,369億円の支出となりました。これは、銀行借入・リース・社債・債権流動化などの資金調達による収入が20,931億円あった一方で、借入金の弁済・配当金支払などの支出が22,299億円あったことによるものです。
d.現金及び現金同等物の期末残高
a.~c.ほかの結果、当期末における現金及び現金同等物の残高は、前期末比33億円増の14,388億円となりました。
e.プライマリー・フリー・キャッシュ・フロー
当期のプライマリー・フリー・キャッシュ・フローは6,336億円の収入となり、前期比では303億円の収入の増加となりました。
指標の詳細は「(4)<財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標」の「b.フリー・キャッシュ・フロー、調整後フリー・キャッシュ・フロー(LINEヤフーグループ、PayPay等除く)、およびプライマリー・フリー・キャッシュ・フロー」をご覧ください。
f.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の財務戦略については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営方針 c. 財務戦略」をご参照ください。
(キャッシュ・フロー関連指標の推移)
<各指標の計算方法>
親会社所有者帰属持分比率:親会社の所有者に帰属する持分合計/資産合計
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債(※1)/キャッシュ・フロー(※2)
インタレスト・カバレッジ・レシオ:調整後EBITDA(※3)/支払利息(※4)
(※1) 有利子負債は連結財政状態計算書の流動負債と非流動負債の中の有利子負債の合計値を使用しています。
(※2) キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。
(※3) 算出方法は、「(4)<財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標 a.調整後EBITDA」をご参照ください。
(※4) 支払利息は、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しています。
(4) <財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標
当社グループは、IFRSで定義されていないか、IFRSに基づき認識されない財務指標を使用しています。経営者は、当社グループの業績に対する理解を高め、現在の業績を評価する上での重要な指標として用いることを目的として、当該指標を使用しています。当該指標はIFRSでは定義されていないため、他社において当社グループとは異なる計算方法または異なる目的で用いられる可能性があります。そのため、比較可能性を担保する観点から、その有用性を制限しています。
a.調整後EBITDA
調整後EBITDAは、営業利益に「減価償却費及び償却費(固定資産除却損を含む)」、「株式報酬費用」および通常の事業活動では発生しない費用・収益である「その他の調整項目」を加減算したものです。「その他の調整項目」には、連結損益計算書に記載されている「その他の営業収益」および「その他の営業費用」が含まれています。
当社グループは、非現金取引の影響を除いた業績評価のための指標として調整後EBITDAを使用しています。調整後EBITDAは、当社グループの業績をより適切に評価するために有用かつ必要な指標であると考えています。
営業利益と調整後EBITDAの調整は、以下の通りです。
(単位:億円)
(注) 上表の「減価償却費及び償却費」には、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 d. 連結キャッシュ・フロー計算書」に記載されている減価償却費及び償却費(2025年3月31日に終了した1年間7,480億円 2026年3月31日に終了した1年間7,853億円)に加えて、同計算書に記載されている固定資産除却損(2025年3月31日に終了した1年間220億円 2026年3月31日に終了した1年間206億円)が含まれています。
b.フリー・キャッシュ・フロー、調整後フリー・キャッシュ・フロー(LINEヤフーグループ、PayPay等除く)、およびプライマリー・フリー・キャッシュ・フロー
フリー・キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローに投資活動によるキャッシュ・フローを加算して計算される指標です。
調整後フリー・キャッシュ・フロー(LINEヤフーグループ、PayPay等除く)は、フリー・キャッシュ・フローから端末の割賦債権流動化による資金調達額を加算し、当該返済額を減算するとともに、Aホールディングス㈱からの受取配当を加算し、LINEヤフーグループ、PayPay等のフリー・キャッシュ・フローを除くなどして計算される指標です。
プライマリー・フリー・キャッシュ・フローは、調整後フリー・キャッシュ・フロー(LINEヤフーグループ、PayPay等除く)から中長期的な成長に資するAI計算基盤の構築などの戦略投資を除いた指標であり、主として当社および当社の完全子会社での既存事業における継続的な資金創出能力すなわち債務返済能力や配当金の支払い能力を評価するために有用な指標であると考えています。
なお、連結キャッシュ・フロー計算書上、割賦債権流動化による資金調達額および返済額は、財務活動によるキャッシュ・フローに含まれています。当社グループでは、割賦債権は営業活動の中で発生するものであることから、当該債権の流動化によるキャッシュ・フローを、営業活動によるキャッシュ・フローに加減算したものが、当社グループの経常的な資金創出能力をより適切に表すと考えています。従って、調整後フリー・キャッシュ・フロー(LINEヤフーグループ、PayPay等除く)およびプライマリー・フリー・キャッシュ・フローの算出の過程において、割賦債権流動化の資金調達額および返済額をフリー・キャッシュ・フローの調整項目として加減算しています。
フリー・キャッシュ・フロー、調整後フリー・キャッシュ・フロー(LINEヤフーグループ、PayPay等除く)、プライマリー・フリー・キャッシュ・フローの調整項目および調整額は以下の通りです。
(単位:億円)
(注1) 投資活動によるキャッシュ・フロー(設備支出)に関連するキャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる投資活動によるキャッシュ・フローの「有形固定資産及び無形資産の取得による支出」および「有形固定資産及び無形資産の売却による収入」の純額です。
(注2) 投資活動によるキャッシュ・フロー(設備支出以外)に関連するキャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる投資活動によるキャッシュ・フローの「投資の取得による支出」、「投資の売却または償還による収入」、「銀行事業の有価証券の取得による支出」、「銀行事業の有価証券の売却または償還による収入」、「子会社の支配獲得による収支(△は支出)」、「子会社の支配喪失による収支(△は支出)」および「その他」の純額です。
(注3) 割賦債権流動化取引:調達額および割賦債権流動化取引:返済額に関連するキャッシュ・フローは、主として連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる財務活動によるキャッシュ・フローの「短期有利子負債の純増減額(△は減少額)」、「有利子負債の収入」および「有利子負債の支出」に含まれています。なお、割賦債権流動化取引のうち、短期間で調達および返済を行う取引については純額表示しています。
(注4) LINEヤフーグループ、PayPay等にはAホールディングス㈱、LINEヤフー㈱および子会社(LINEヤフーグループ)、Bホールディングス㈱、PayPay㈱、PayPayカード㈱、PayPay銀行㈱、PayPay証券㈱などを含みます。
(注5) Aホールディングス㈱からの受取配当(2025年3月期第2四半期連結会計期間に同社が実施したLINEヤフー㈱株式の売却に伴う、当社への当該手取金の配当を含みます)、PayPay㈱への出資、およびPayPay証券㈱株式 の売却収入などを含みます。
(注6) AI計算基盤・AIデータセンター関連投資を含みます。
(5) 重要な判断を要する会計方針及び見積り
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、当社グループにとって最適な会計方針を採用し、一定の前提条件に基づく見積りを行う必要があります。連結財政状態計算書上の資産および負債、連結損益計算書上の収益および費用、または開示対象となる偶発負債および偶発資産などに重要な影響を与える可能性がある項目に関して、経営者は、過去の経験や決算日時点の状況として妥当と考えられる様々な要素に基づき見積りを行っています。
以下の各項目は、その認識および測定にあたり、経営者の重要な判断および会計上の見積りを必要とするものです。
a.企業結合により取得した無形資産およびのれんの公正価値測定ならびに減損に係る見積り
企業結合により取得した無形資産およびのれんは、支配獲得日における公正価値で認識しています。企業結合時の取得対価の配分に際しては、経営者の判断および見積りが、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。企業結合により識別した無形資産(顧客基盤や商標権など)およびのれんは、見積将来キャッシュ・フローや割引率、既存顧客の逓減率、対象商標権から生み出される将来売上収益やロイヤルティレート等の仮定に基づいて測定しています。企業結合により取得した無形資産およびのれんの取得価額は、当連結会計年度は2,020億円(前連結会計年度は223億円)です。
また、無形資産およびのれんの減損を判断する際に、資金生成単位の回収可能価額の見積りが必要となりますが、減損テストで用いる回収可能価額は、資産の耐用年数、資金生成単位により生じることが予想される見積将来キャッシュ・フロー、市場成長率見込、市場占有率見込および割引率等の仮定に基づいて測定しています。
これらの仮定は、経営者の最善の見積りによって決定されますが、将来の不確実な経済条件の変動により影響を受ける可能性があり、仮定の見直しが必要となった場合には連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
企業結合により取得した無形資産およびのれんの公正価値に関連する内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 (2) 企業結合」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 6.企業結合」をご参照ください。無形資産およびのれんの減損に関連する内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 (11) 有形固定資産、使用権資産、無形資産およびのれんの減損」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 14.のれんおよび無形資産」をご参照ください。
b.有形固定資産および無形資産の残存価額・耐用年数の見積り
有形固定資産および無形資産は、当社グループの総資産に対する重要な構成要素です。見積りおよび仮定は、資産の帳簿価額および減価償却費または償却費に重要な影響を及ぼす可能性があります。
資産の減価償却費は、耐用年数の見積りおよび残存価額(有形固定資産の場合)を用いて算出されます。資産の耐用年数および残存価額は、資産を取得または創出した時点で見積りを行い、その後、各連結会計年度末に見直しを行います。資産の耐用年数および残存価額の変更は、連結財務諸表に対して重要な調整を必要とする可能性があります。経営者は、資産を取得または創出した時点ならびに見直し時に、同種資産に対する経験に基づき、予想される技術上の変化、除却時の見積費用、当該資産の利用可能見込期間、既存顧客の逓減率、当該資産から得られると見込まれる生産高またはこれに類似する単位数および資産の耐用年数に制約を与える契約上の取決めなどの関連する要素を勘案して、当該資産の耐用年数および残存価額を決定しています。有形固定資産の減価償却費は、当連結会計年度は3,253億円(前連結会計年度は3,073億円)であり、無形資産の償却費は、当連結会計年度は2,874億円(前連結会計年度は2,720億円)です。
有形固定資産および無形資産の帳簿価額・減価償却費または償却費に関連する内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 13.有形固定資産」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 14.のれんおよび無形資産」をご参照ください。有形固定資産および無形資産の残存価額・耐用年数の見積りに関連する内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 (7) 有形固定資産、(9) 無形資産」をご参照ください。
c.金融商品の公正価値の測定方法
当社グループは、特定の金融商品の公正価値を評価する際に、市場で観察可能ではないインプットを利用する評価技法を用いています。観察可能ではないインプットは、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。市場で観察可能ではないインプットを用いた金融資産の公正価値は、当連結会計年度末は4,708億円(前連結会計年度末は3,750億円)です。
金融商品の公正価値に関連する内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 29.金融商品の公正価値 (1) 公正価値ヒエラルキーのレベル別分類、(2) レベル3に分類した金融商品の公正価値測定」をご参照ください。
d.契約獲得コストの償却期間の見積り
当社グループは、契約獲得コストについて、契約獲得コストに直接関連する財またはサービスが提供されると予想される期間(すなわち、契約獲得コストの償却期間)にわたって、定額法により償却しています。契約獲得コストの償却期間は、契約条件および過去の実績データなどに基づいた解約率や機種変更までの予想期間などの関連する要素を勘案して決定しています。契約獲得コストの償却期間の変更は、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。契約獲得コストに係る償却費は、当連結会計年度は2,575億円(前連結会計年度は2,415億円)です。
契約獲得コストに関連する内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 (16) 収益 b.契約コスト」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 15.契約コスト」をご参照ください。
5 【重要な契約等】
当社および子会社は、財務上の特約が付された金銭消費貸借契約を締結しています。
契約に関する内容等は、以下の通りです。
(1)提出会社
(2)連結子会社
名称 LINEヤフー株式会社
住所 東京都千代田区紀尾井町1番3号
代表者の氏名 代表取締役社長CEO 出澤 剛
財務上の特約の内容は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 23. 有利子負債」をご参照ください。
6 【研究開発活動】
当社グループは、通信を基盤とした様々なサービスの提供を目指し、AI、IoT、ロボット、6G、HAPS、デジタルツイン、自動運転や量子技術などの先端技術の研究開発を実施しています。「情報革命で人々を幸せに」という経営理念のもと、AI共存社会に向けて、次世代社会インフラの構築と通信ネットワークの高度化・最適化に取り組み、社会に広がる課題をテクノロジーの力で解決することを目指しています。
なお、当社グループの研究開発は複数のセグメント間に共通した基礎技術に関するものがほとんどであるため、特定のセグメントに区分して記載していません。
(研究開発活動の目的)
お客さまに対して最先端技術の製品を安定的に供給していくこと、および当社グループ内での情報通信技術の中長期的なロードマップを策定していくことを目標に、情報通信技術に関わる最先端技術の動向の把握、対外的なデモンストレーションを含む研究開発および事業化検討を目的としています。
(研究成果)
当連結会計年度における研究開発活動の主な成果は以下の通りです。
HAPS向け大容量ペイロードの開発および電波伝搬に関する国際標準化の達成
当社は、成層圏通信プラットフォーム(以下「HAPS」)による広域かつ安定した通信の実現に向け、6セルに対応した大容量のペイロード(通信機器)を新たに開発しました。本ペイロードは、HAPSと携帯端末を結ぶ「サービスリンク」と、HAPSとゲートウェイ(基地局と接続した地上局)の間を結ぶ「フィーダリンク」の装置を結合したものです。当該ペイロードを用いた実証実験では、高度3,000mに滞空するHAPSに見立てた軽飛行機に、本装置を搭載して通信を中継させることで、基地局と携帯端末間のエンド・ツー・エンドの5G通信と、6セルのフットプリント固定技術(注1)の有効性を確認しました。これにより、HAPSによる広域かつ安定した通信サービスの実現に向けた技術的有効性を実証しました。
また当社は、効率的なネットワーク設計に不可欠な電波伝搬特性の解明に取り組み、国際電気通信連合の無線通信部門(以下「ITU-R」)(注2)においてHAPS電波伝搬に関する2件の国際標準化を達成しました。具体的には、窓ガラス等の建物材質が電波に与える影響を高精度に推定する手法が国際的な報告書(ITU-R報告P.2554-0)として発行されたほか、高仰角のマルチパス環境における電波伝搬推定法が国際勧告(ITU-R勧告P.1409-4)として発行されました。
(注1)フットプリント固定技術 : HAPSの移動や姿勢の変化に応じて、機体に搭載されたペイロードからの電波の向きを変えることで、地上に形成される各セルの通信エリア(フットプリント)を安定的に維持する技術。
(注2)国際電気通信連合(ITU:International Telecommunication Union) : 情報通信技術のための専門機関。その部門の一つである無線通信部門(Radiocommunications Sector)は、無線通信に関する標準化や勧告を行う機関。
通信業界向け生成AI基盤モデル(LTM)の開発および高度化
当社は、通信業界向け生成AI基盤モデル「Large Telecom Model」(LTM)の開発および高度化に取り組んでいます。当期においては、複数のAIエージェントが相互に連携し、分析・判断・実行までを自律的に行うマルチAIエージェント基盤を構築しました。本基盤は、役割ごとに最適化された複数の業務特化型AIエージェントが連携して動作することで、従来、人が分担して行っていた分析から判断、実行までの一連の業務を担います。
また、LTMの高度化に向け、当社が通信事業者として長年培ってきたデータや運用ノウハウを活用し、通信業界特化型の学習フレームワークを構築しました。本フレームワークでは、通信分野に即したデータセットを活用し、継続事前学習(注1)、ファインチューニングおよび強化学習(注2)を組み合わせた段階的な追加学習を実施するとともに、表形式やコード記述など各データを再構成します。さらに大規模言語モデル(LLM)によるデータフィルタリングや、小規模言語モデル(SLM)を活用した最適化により、学習効率およびモデル性能の向上を実現しています。
これらのフレームワークに基づく高度化の取り組みにより、LTMは、通信業界に特化したLLMの性能を評価する「GSMA Open-Telco LLM Benchmarks」(注3)において、総合第3位(注4)を獲得しました。
また、LTMにSB Intuitions株式会社が開発を進める日本語性能の高い国産LLM「Sarashina(さらしな)」を組み合わせることで、データの学習から運用までを国内で完結させ、機密情報を安全に取り扱うことができる国産AIモデルを実現しました。本モデルを活用した通信品質の予測においては90%以上の精度を達成し、現実の通信ネットワークを高精度に予測可能であることを実証しました。
(注1)継続事前学習 : 汎用モデルを起点に、特定ドメインの大量データを追加で学習し、専門知識をモデルに取り込む手法のこと。
(注2)強化学習 : AIが最適な行動に向けて自律的に学習する手法のこと。行動結果に応じて「報酬」を受け取り、その報酬が最大化されるように学習する。
(注3)GSMA Open-Telco LLM Benchmarks : 世界の通信事業者団体「GSMA」が策定した、通信業界特化型AI(LLM)の性能を評価する国際的な標準指標。通信規格の専門知識やネットワーク運用能力を客観的に測定するもの。
(注4)2026年3月30日時点。GSMA Open-Telco LLM Benchmarksに提出された全84モデルを対象に、全ての評価データセット(評価軸)の平均スコアによる総合評価に基づく順位。
AI-RANの実用化に向けた実装基盤「AITRAS」および次世代AIアーキテクチャーの開発
当社は、AI(人工知能)とRAN(無線アクセスネットワーク)を統合したAI-RANの実用化に向けた研究開発を推進しています。AI-RANの実装基盤として開発したプロダクト「AITRAS(アイトラス)」においては、NVIDIA GPU(Graphics Processing Unit)を活用し、従来専用ハードウェアで実行していた無線信号処理を完全にソフトウエアで実行する手法を確立しました。これにより、AI処理と統合可能な次世代vRAN(virtualized Radio Access Network、仮想無線アクセスネットワーク)アーキテクチャーの有用性が実証され、商用ネットワークにおける柔軟かつ高度な通信品質の実現が可能となります。本アーキテクチャーを用いた屋外実証実験では、16レイヤーMU-MIMO(Multi-User Multiple Input Multiple Output)の動作に成功し、従来の4レイヤー構成と比較して約3倍の通信効率向上を確認するなど、商用展開に向けた高い性能を実証しました。
また当社は、無線信号処理のさらなる高度化に向け、無線信号処理に最適化した高性能AIモデル「Transformer(トランスフォーマー)」を適用した新アーキテクチャーを開発しました。本アーキテクチャーにより、実環境において5G(第5世代移動通信システム)の上り通信速度(スループット)を約30%向上させるとともに、AIの高性能化と平均約338μs(1µs=100万分の1秒)という超低遅延処理の両立に成功しています。
当社は今後、これらの技術の実用化を加速させ、AI-RANによる通信品質の向上とネットワークの高度化を一層推進し、通信インフラに革新をもたらすことを目指していきます。
AI-RANを活用したフィジカルAI向け通信制御技術の実現
当社は、エリクソン(NASDAQ:ERIC)と共同で、AI-RANを活用した低遅延で高信頼な通信ネットワークによるフィジカルAI(注1)の実証実験に成功しました。この実証実験においては、当社が開発中のAI-RANのMEC(Multi-access Edge Computing)基盤を活用したリアルタイム処理技術と、エリクソンのネットワーク機能を活用した5G(第5世代移動通信システム)ネットワークを連携させることで、ロボット、ネットワークおよび計算資源を一体的に連携させた、低遅延で高信頼な制御を実現しました。
本実証では、ロボットの動作状況や処理内容に応じて、ロボット単体で実行していたAI(人工知能)処理をMEC基盤へ動的にオフロードさせるとともに、ネットワークスライシングや優先制御を含むエリクソンの差別化された接続(Differentiated Connectivity)(注2)によってネットワークの最適化が可能になり、安定したフィジカルAIが実現できることを確認しました。
今回の実証実験により、製造や物流、インフラ保守などの現場におけるフィジカルAIの実装に必要となるネットワークの在り方を明らかにすることができました。この実証実験で得られた知見を基に、フィジカルAI時代に求められる次世代ネットワークの実現を目指します。
(注1)フィジカルAI : ロボットのセンサーやカメラ、外部のシステムから得た情報をAIが解析・判断し、その結果に基づいてロボットが柔軟で複雑な動きができるようにする技術のこと。
(注2)差別化された接続 : ネットワークスライシングなどの機能により、5G SAコアおよび5G RANソフトウエアを通して、帯域幅や遅延などの通信性能を安定的に確保する機能のこと。
AIデータセンター向け基盤ソフトウエアの開発
当社は、次世代のAI(人工知能)インフラアーキテクチャーやシステムの開発を担当するInfrinia(インフリニア)チーム(注1)において、AIデータセンター向けのソフトウエアスタック「Infrinia AI Cloud OS」の開発を行いました。本ソフトウエアは、AIデータセンターから企業、サービスプロバイダー、開発者までをシームレスにつなぐ、次世代AIインフラのためのGPUクラウド基盤ソフトウエアです。
本技術により、マルチテナント環境に対応したKubernetes(注2)のサービス提供と、大規模言語モデル(LLM)の推論機能をAPI(Application Programming Interface)として提供するGPUクラウドサービスを構築することが可能となります。また、従来の個別開発と比較して、TCO(Total Cost of Ownership:総所有コスト)や運用負荷の低減が期待できます。これにより、AIモデルの学習から推論までを効率的かつ柔軟に提供することが可能となります。
これらの取り組みにより、当社はAIモデルの高度化と多様な利用形態に対応したクラウド基盤の確立を進めるとともに、AIサービスの迅速な展開および次世代AIインフラの実用化に向けた研究開発を推進しています。
(注1)Infriniaチーム : 次世代のAIインフラの推進に向けたソフトバンクの取り組みの一環として、完全子会社であるSB Telecom America Corp. 内に設けられた、インフラアーキテクチャーやシステムの開発を担当するチーム。
(注2)Kubernetes(クバネティス) : アプリケーションのデプロイやスケーリングを自動化したり、コンテナ化されたアプリケーションを管理したりするためのオープンソースのシステム。
上記の他、主にAI、HAPS、広告関連等新サービス企画の研究開発を行い、当連結会計年度における研究開発費は96,811百万円となりました。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度は、5Gのエリア展開にかかる設備投資が減少した一方で、コンシューマ事業およびエンタープライズ事業に係るネットワーク品質向上を目的とした設備投資を実施しました。また、AI計算基盤・AIデータセンターに係る設備投資を継続して実施したことにより、当連結会計年度の設備投資の総額は745,303百万円(IFRS第16号の適用による投資額124,451百万円、レンタル端末投資額81,049百万円を含む)となりました。
(注) 設備投資額は建設仮勘定を含む有形固定資産、無形資産の取得、長期前払費用(その他の非流動資産)およびIFRS第16号の適用による投資額です。なお、資産除去債務に係る有形固定資産の増加額、のれんおよび商標利用権の増加額は含まれていません。
2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社
(注1) 帳簿価額の金額は、有形固定資産および無形固定資産の帳簿価額であり、そのうち建設仮勘定、商標権は含んでいません。
(注2) 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。
(2) 国内子会社
資産が少額であるため記載を省略しています。
(3) 在外子会社
資産が少額であるため記載を省略しています。
3 【設備の新設、除却等の計画】
翌連結会計年度における当グループの設備の新設等に係る投資予定金額(総額)は888,000百万円(レンタル端末投資額、IFRS第16号の適用による投資額を含む)です。
重要な設備の新設、除却等の計画は以下の通りです。
(1) 重要な設備の新設等 2026年3月31日現在
(注1) 検収ベースの投資予定額です。
(注2) 完成後の増加能力については、計数的把握が困難であるため、記載を省略しています。
(2) 重要な設備の除却等
重要な設備の除却等の計画はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
(注) 普通株式と第1回~第5回社債型種類株式を併せた発行可能株式総数は80,109,603,000株です。
② 【発行済株式】
(注1) 普通株式の発行済株式のうち、6,841,728,700株は、現物出資(株式 426,239,698,010円)によるものです。
なお、その内訳として、5,079,759,400株は、2018年3月31日付 Wireless City Planning㈱株式の現物出資、1,761,969,300株は、2018年4月1日付 SBプレイヤーズ㈱、ソフトバンク・テクノロジー㈱(現SBテクノロジー㈱)およびSBメディアホールディングス㈱等の株式の現物出資に係るものです。
(注2) 提出日現在の発行数には、2026年6月1日から本書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は含まれていません。
(注3) 単元株式数は100株です。また、会社法第322条第2項に規定する定款の定めをしています。
(注4) 第1回社債型種類株式の内容は以下に記載の通りです。
イ 優先配当金
(1) 優先配当金
当社は、3月31日を基準日として剰余金の配当を行うときは、当該配当の基準日の最終の株主名簿に記載または記録された第1回社債型種類株式を有する株主(以下「第1回社債型種類株主」といいます。)または第1回社債型種類株式の登録株式質権者(以下第1回社債型種類株主とあわせて「第1回社債型種類株主等」と総称します。)に対し、当社普通株式(以下、本(注4)において「普通株式」といいます。)を有する株主(以下「普通株主」といいます。)および普通株式の登録株式質権者(以下普通株主とあわせて「普通株主等」と総称します。)に先立ち、第1回社債型種類株式1株につき、第1回社債型種類株式1株当たりの発行価格相当額に、下記(2)に記載する配当年率(10%を上限とします。以下「配当年率」といいます。)を乗じて算出した額の金銭(円位未満小数第3位まで算出し、その小数第3位は切り捨てるものとします。また、2024年3月31日を基準日として剰余金の配当を行うときは、払込期日(同日を含みます。)から2024年3月31日(同日を含みます。)までの期間の日数につき、1年を366日として日割計算を行い、円位未満小数第3位まで算出し、その小数第3位は切り捨てるものとします。)(以下「第1回社債型種類株式優先配当金」といいます。)を支払います。但し、当該配当の基準日の属する事業年度に第1回社債型種類株式優先期中配当金(下記ロに定義します。)を支払ったときは、その合計額を控除した額とします。
(2) 配当年率
(i) 2029年3月31日以前に終了する各事業年度に基準日が属する場合
年2.500%とします。
(ii) 2029年4月1日以降に終了する各事業年度に基準日が属する場合
各基準日が属する事業年度につき、その直前事業年度の末日の2営業日(以下に定義します。)前の日(以下「年率基準日」といいます。)における1年国債金利(以下に定義します。)に3.182%を加えた率とします。
当社はその本店において、2029年4月1日以降に終了する各事業年度の開始日から5営業日以内(当該事業年度の開始日を含みます。)に、上記(ii)により決定された配当年率を、その営業時間中、一般の閲覧に供します。
「営業日」とは、銀行法により、日本において銀行の休日と定められたか、または休日とすることが認められた日以外の日をいいます。
「1年国債金利」とは、年率基準日のレートとして年率決定日(以下に定義します。)の東京時間午前9時30分以降に国債金利情報ページ(財務省ウェブサイト内「国債金利情報」のページにおける「金利情報」(https://www.mof.go.jp/jgbs/reference/interest_rate/jgbcm.csv)(その承継ファイルおよび承継ページを含みます。)または当該「国債金利情報」ページ(その承継ファイルおよび承継ページを含みます。)からリンクされる日本国債の金利情報を記載したページもしくはダウンロードできるファイルをいいます。)に表示される1年国債金利をいいます。
ある事業年度に係る年率決定日の東京時間午前10時に、年率基準日のレートとしての1年国債金利が国債金利情報ページに表示されない場合、または国債金利情報ページが利用不可能な場合、当社は年率決定日に参照国債ディーラー(当社が国債市場特別参加者(財務省が指定する国債市場特別参加者をいいます。)または市場で国債の売買を活発に行っていると認められる金融機関から選定する最大5者をいいます。)に対し、年率基準日の東京時間午後3時現在のレートとして提示可能であった参照1年国債(以下に定義します。)の売買気配の仲値の半年複利利回り(以下「提示レート」といいます。)の提示を求めるものとします。
当社に提示レートを提示した参照国債ディーラーが4者以上である場合、当該事業年度に適用される1年国債金利は、当該参照国債ディーラーの提示レートの最も高い値と低い値をそれぞれ1つずつ除いた残りの提示レートの平均値(算術平均値を算出した上、小数第4位を四捨五入します。)とします。
当社に提示レートを提示した参照国債ディーラーが2者または3者である場合、当該事業年度に適用される1年国債金利は、当該参照国債ディーラーの提示レートの平均値(算術平均値を算出した上、小数第4位を四捨五入します。)とします。
当社に提示レートを提示した参照国債ディーラーが2者に満たない場合、当該年率決定日の東京時間午前10時において国債金利情報ページに表示済みの最新の1年国債金利(但し、当該年率決定日の東京時間午前10時において国債金利情報ページが利用不可能な場合は、当該年率決定日の直前に国債金利情報ページに表示されていた1年国債金利)を当該事業年度に適用される1年国債金利とします。
「年率決定日」とは、各年率基準日の翌営業日をいいます。
「参照1年国債」とは、ある事業年度につき、参照国債ディーラーから当社が選定する金融機関が選定する固定利付国債で、当該事業年度の最終日またはその前後に満期が到来し、選定時において市場の慣行として1年満期の円建て社債の条件決定において参照されることが合理的に想定されるものをいいます。
(3) 累積条項
ある事業年度に属する日を基準日として、第1回社債型種類株主等に対して行う第1回社債型種類株式1株当たりの金銭による剰余金の配当の額が当該事業年度に係る第1回社債型種類株式優先配当金の額に達しないとき(以下当該事業年度を「不足事業年度」といいます。)は、その不足額について、単利計算により翌事業年度以降に累積します(以下累積した不足額を「第1回社債型種類株式累積未払配当金」といいます。)。この場合の単利計算は、不足事業年度ごとに、当該不足事業年度の翌事業年度の初日(同日を含みます。)から第1回社債型種類株式累積未払配当金が第1回社債型種類株主等に対して支払われる日(同日を含みます。また、下記ハ(1)に記載する残余財産の分配を行う場合、分配日をいいます。)までの間について、当該不足事業年度に係る不足額に対して、当該不足事業年度に対応する上記(2)(i)または(ii)に掲げる年率で1年を365日(当該不足事業年度がうるう年の2月29日を含む場合は366日)として行う日割計算により算出した金額を加算して行います(円位未満小数第3位まで算出し、その小数第3位は切り捨てるものとします。)。第1回社債型種類株式累積未払配当金については、上記(1)または下記ロに記載する剰余金の配当に先立ち、第1回社債型種類株式1株につき第1回社債型種類株式累積未払配当金の額に達するまで、第1回社債型種類株主等に対し、金銭による剰余金の配当を行います。
(4) 非参加条項
第1回社債型種類株主等に対しては、第1回社債型種類株式優先配当金の額および第1回社債型種類株式累積未払配当金の額の合計額を超えて剰余金の配当を行いません。
ロ 優先期中配当金
当社は、3月31日以外の日を基準日(以下「期中配当基準日」といいます。)として剰余金の配当を行うときは、当該配当の期中配当基準日の最終の株主名簿に記載または記録された第1回社債型種類株主等に対し、普通株主等に先立ち、第1回社債型種類株式1株につき、第1回社債型種類株式優先配当金の額の2分の1の額の金銭(以下「第1回社債型種類株式優先期中配当金」といいます。)を支払います。但し、2024年3月31日に終了する事業年度においては期中配当基準日を基準日とした剰余金の配当を行わないものとし、ある事業年度に期中配当基準日が属する第1回社債型種類株式優先期中配当金の合計額は、当該事業年度にその配当の基準日が属する第1回社債型種類株式優先配当金の額を超えないものとします。
ハ 残余財産の分配
(1) 残余財産分配金
当社は、残余財産を分配するときは、第1回社債型種類株主等に対し、普通株主等に先立ち、第1回社債型種類株式1株につき、第1回社債型種類株式1株当たりの発行価格相当額に、残余財産の分配が行われる日(以下「分配日」といいます。)における第1回社債型種類株式累積未払配当金の額および経過配当金相当額(以下に定義します。)の合計額を加えた額(以下「基準価額」といいます。)の金銭を支払います。
「経過配当金相当額」とは、分配日の属する事業年度の初日(2024年3月31日に終了する事業年度については、払込期日)(同日を含みます。)から分配日(同日を含みます。)までの期間の日数に当該事業年度にその配当の基準日が属する第1回社債型種類株式優先配当金の額を乗じた金額を365(当該分配日の属する事業年度がうるう年の2月29日を含む場合は366とします。但し、2024年3月31日に終了する事業年度については、払込期日(同日を含みます。)から2024年3月31日(同日を含みます。)までの期間の日数)で除して得られる額をいいます(円位未満小数第3位まで算出し、その小数第3位は切り捨てるものとします。)。但し、分配日の属する事業年度において第1回社債型種類株主等に対して第1回社債型種類株式優先期中配当金を支払うときは、その額(分配日が毎年10月1日から第1回社債型種類株式優先期中配当金に関する取締役会決議日の前日までの場合は、当該配当金の予想額として当社が9月30日時点で公表済みの額)を控除した額とします。
(2) 非参加条項
第1回社債型種類株主等に対しては、上記(1)のほか、残余財産の分配を行いません。
ニ 優先順位
当社の社債型種類株式の社債型種類株式優先配当金、社債型種類株式優先期中配当金および残余財産の支払順位は、同順位とします。
ホ 議決権
第1回社債型種類株主は、全ての事項につき株主総会において議決権を行使することができません。
ヘ 種類株主総会の決議
(1) 種類株主総会の決議は、法令または定款に別段の定めがある場合を除き、出席した議決権を行使することができる株主の議決権の過半数をもって行います。
(2) 会社法第324条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行います。
(3) 当社が、会社法第322条第1項各号に掲げる行為をする場合には、法令に別段の定めがある場合を除き、第1回社債型種類株主を構成員とする種類株主総会の決議を要しません。
(4) 当社の種類株主総会は、場所の定めのない種類株主総会とすることができます。
(5) 当社が以下に掲げる行為をする場合において、第1回社債型種類株主に損害を及ぼすおそれがあるときは、当社の株主総会決議または取締役会決議に加え、第1回社債型種類株主を構成員とする種類株主総会の決議がなければ、その効力を生じません。但し、当該種類株主総会において議決権を行使することができる第1回社債型種類株主が存しない場合は、この限りではありません。
a. 当社が消滅会社となる合併または当社が完全子会社となる株式交換もしくは株式移転(当社の単独による株式移転を除きます。)
b. 当社の特別支配株主による当社の他の株主に対する株式売渡請求に係る当社の取締役会による承認
ト 会社による金銭対価の取得条項
(1) 金銭対価の取得条項
当社は、下記(a)または(b)のいずれかに該当する事由が生じ、かつ取締役会の決議により別に定める取得日が到来した場合は、第1回社債型種類株式の全部または一部を取得することができます。この場合、当社は、第1回社債型種類株式を取得するのと引換えに、第1回社債型種類株主に対し、第1回社債型種類株式1株につき、基準価額相当額の金銭を交付します。なお、本トにおいて基準価額を算出する場合は、上記ハに記載する経過配当金相当額の計算における「分配日」を「当該取得に基づく振替の申請により当社の振替先口座における保有欄に取得に係る第1回社債型種類株式の数の増加の記載もしくは記録がなされた日または当該取得に基づく全部抹消の通知により第1回社債型種類株式についての記載もしくは記録の抹消がされた日」と適宜読み替えて、第1回社債型種類株式累積未払配当金の額および経過配当金相当額を計算します。また、取得日の属する事業年度の6月30日の終了時点において、当該事業年度の直前の事業年度における第1回社債型種類株式累積未払配当金が発生している場合には、当該基準価額に当該累積未払配当金の額が含まれるものとみなします。第1回社債型種類株式の一部を取得するときは、取締役会が定める合理的な方法によって、第1回社債型種類株主から取得すべき第1回社債型種類株式を決定します。
(a)払込期日(同日を含みます。)から5年を経過した日が到来した場合(2028年11月1日以降)
(b)資本性変更事由(以下に定義します。)が生じ、かつ継続している場合
「資本性変更事由」とは、信用格付業者(株式会社格付投資情報センターおよび株式会社日本格付研究所をいいます。)のうち1社以上より、各信用格付業者における第1回社債型種類株式発行後の資本性評価基準の変更に従い、第1回社債型種類株式について、当該信用格付業者が認める当該第1回社債型種類株式の発行時点において想定された資本性より低いものとして取り扱うことを決定した旨の公表がなされたか、または当該旨の書面による通知が当社に対してなされたことをいいます。
(2) 借換制限
当社は、当社が本トに記載する金銭対価の取得または特定の第1回社債型種類株主との合意もしくは会社法第165条第1項に規定する市場取引等による第1回社債型種類株式の取得(以下金銭対価の取得とあわせて「金銭対価取得」といいます。)を行う場合は、金銭対価取得を行う日以前12カ月間に、借換必要金額(以下に定義します。)につき、借換証券(以下に定義します。)を発行もしくは処分または借入れ(以下「発行等」といいます。)することにより資金を調達していない限り、当該金銭対価取得を行いません。
なお、払込期日(同日を含みます。)から5年を経過した日(2028年11月1日)以降、金銭対価取得を行う場合において、調整後ネットレバレッジ・レシオ(以下に定義します。)が2023年6月末時点の数値以下の場合には、借換必要金額の算出にあたり、調整後連結自己資本金額(以下に定義します。)から2兆818億円を控除した金額(かかる金額がゼロを下回る場合はゼロとし、当該金銭対価取得に係る第1回社債型種類株式の払込金額の総額相当額を上限とします。)に50%を乗じた金額を金銭対価取得がなされる第1回社債型種類株式の資本性評価相当額(以下に定義します。)から控除することができます。
「借換必要金額」とは、借換証券が普通株式の場合には、金銭対価取得がなされる第1回社債型種類株式の資本性評価相当額をいい、借換証券が普通株式以外の場合には、金銭対価取得がなされる第1回社債型種類株式の資本性評価相当額を、当該借換証券について各信用格付業者から承認を得た資本性(パーセント表示されます。)で除して算出される金額(信用格付業者ごとに承認された資本性が異なる場合には、そのうちの大きい方の金額)をいうものとし、普通株式と普通株式以外の借換証券を併せた発行等を行う場合は、それぞれの算式を準用します。
「借換証券」とは、以下のa.ないしc.の証券または債務をいいます。但し、(ⅰ)以下のa.ないしc.のいずれの場合においても、借換証券である旨を当社が公表している場合に限り、(ⅱ)以下のa.またはb.の場合においては、当社の連結財務諸表の用語、様式および作成方法に関する規則第2条第3号に定める子会社および同条第7号に定める関連会社以外の者に対して発行等されるものに限り、(ⅲ)以下のb.またはc.の場合においては、第1回社債型種類株式の払込期日における第1回社債型種類株式と同等以上の当社における資本性を有するものと各信用格付業者から承認を得たものに限ります。
a. 普通株式
b. 上記a.以外のその他の種類の株式
c. 上記a.またはb.以外の当社のその他一切の証券および債務
「調整後ネットレバレッジ・レシオ」とは、金銭対価取得を行う時点で当社より公表されている調整後純有利子負債(以下に定義します。)を調整後EBITDA(以下に定義します。)で除した値をいいます。
「調整後連結自己資本金額」とは、直近連結会計年度末または四半期連結会計期間末時点における親会社の所有者に帰属する持分合計からハイブリッド資本(以下に定義します。)を控除した金額をいいます。
「資本性評価相当額」とは、第1回社債型種類株式の発行価格の総額相当額に50%を乗じた金額をいいます。
「調整後純有利子負債」とは、直近連結会計年度末または四半期連結会計期間末時点における有利子負債にハイブリッド資本を加算し、現金および現金同等物、債権流動化現金準備金ならびにその他の調整項目を調整した金額をいいます。
「調整後EBITDA」とは、直近連結会計期間または四半期連結累計期間における営業利益に減価償却費および償却費(固定資産除去損を含みます。)ならびに株式報酬費用を加算し、その他の調整項目を調整した金額をいいます。
「ハイブリッド資本」とは、当社が発行して各信用格付業者から資本性の承認を得た社債型種類株式、永久劣後債または永久劣後ローンのうち、直近連結会計年度末または四半期連結会計期間末時点において残存する金額の合計をいいます。
(3) 取得の方法
当社は、本トに記載する取得を行う場合にあっては、取得日の2週間前の日の前日(当該日が営業日でない場合には、その直前の営業日)までに、第1回社債型種類株主に対して、取得日を通知するか、または公告しなければなりません。
チ 株式の併合または分割等
(1) 当社は、法令に別段の定めがある場合を除き、第1回社債型種類株式について株式の併合または分割を行いません。
(2) 当社は、第1回社債型種類株主に対し、株式無償割当てまたは新株予約権無償割当てを行いません。
(3) 当社は、第1回社債型種類株主に対し、募集株式の割当てまたは募集新株予約権の割当てを受ける権利を与えません。
(4) 当社は、株式移転(当社の単独による株式移転に限ります。)をするときは、普通株主等には普通株式に代えて株式移転設立完全親会社の発行する当社の普通株式と同種の株式を、第1回社債型種類株主等には第1回社債型種類株式に代えて株式移転設立完全親会社の発行する当社の第1回社債型種類株式と同種の株式(以下「株式移転設立完全親会社第1回社債型種類株式」といいます。)を、それぞれ同一の持分割合で交付します。但し、株式移転設立完全親会社第1回社債型種類株式に係る当該株式移転の効力発生日が属する事業年度の末日を基準日とする剰余金の配当については、株式移転設立完全親会社第1回社債型種類株式1株につき、(a)株式移転設立完全親会社第1回社債型種類株式の1株当たりの発行価格相当額に配当年率を乗じて算出した額(但し、当社が当該株式移転の効力発生日が属する事業年度に属する日を基準日として第1回社債型種類株式優先期中配当金を支払った場合における当該支払合計額の控除その他の必要な調整を行うものとします。)および(b)当該株式移転の効力発生日の前日における第1回社債型種類株式累積未払配当金の額を株式移転設立完全親会社第1回社債型種類株式の1株当たりの発行価格相当額に応じて調整した額の合計額(円位未満小数第3位まで算出し、その小数第3位は切り捨てるものとします。)とします。
リ 自己の第1回社債型種類株式の取得に際しての売主追加請求権の排除
当社が株主総会の決議によって特定の第1回社債型種類株主との合意により当該第1回社債型種類株主の有する第1回社債型種類株式の全部または一部を取得する旨を決定し、会社法第157条第1項各号に掲げる事項を当該第1回社債型種類株主に通知する旨を決定する場合には、同法第160条第2項および第3項の規定を適用しないものとします。
ヌ 社債、株式等の振替に関する法律の適用等
第1回社債型種類株式は、社債、株式等の振替に関する法律に定める振替株式とし、その全部について同法の規定の適用を受けます。また、第1回社債型種類株式の取り扱いについては、株式会社証券保管振替機構の定める株式等の振替に関する業務規程、同施行規則その他の規則に従います。
ル 第1回社債型種類株式につき議決権を有しないこととしている理由
第1回社債型種類株式について、既存の普通株主の利益を可能な限り損なわないよう、株主総会における議決権がなく普通株式への転換権もない設計としたことによるものですが、かかる差異に鑑みて、社債型種類株式は、剰余金の配当および残余財産の分配について普通株式に優先する内容としております。
(注5) 第2回社債型種類株式の内容は以下に記載の通りです。
イ 優先配当金
(1) 優先配当金
当社は、3月31日を基準日として剰余金の配当を行うときは、当該配当の基準日の最終の株主名簿に記載または記録された第2回社債型種類株式を有する株主(以下「第2回社債型種類株主」といいます。)または第2回社債型種類株式の登録株式質権者(以下第2回社債型種類株主とあわせて「第2回社債型種類株主等」と総称します。)に対し、当社普通株式(以下、本(注5)において「普通株式」といいます。)を有する株主(以下、本(注5)において「普通株主」といいます。)および普通株式の登録株式質権者(以下、本(注5)において普通株主とあわせて「普通株主等」と総称します。)に先立ち、第2回社債型種類株式1株につき、第2回社債型種類株式1株当たりの発行価格相当額に、下記(2)に記載する配当年率(10%を上限とします。以下、本(注5)において「配当年率」といいます。)を乗じて算出した額の金銭(円位未満小数第3位まで算出し、その小数第3位は切り捨てるものとします。また、2025年3月31日を基準日として剰余金の配当を行うときは、払込期日(同日を含みます。)から2025年3月31日(同日を含みます。)までの期間の日数につき、1年を365日として日割計算を行い、円位未満小数第3位まで算出し、その小数第3位は切り捨てるものとします。)(以下「第2回社債型種類株式優先配当金」といいます。)を支払います。但し、当該配当の基準日の属する事業年度に第2回社債型種類株式優先期中配当金(下記ロに定義します。)を支払ったときは、その合計額を控除した額とします。
(2) 配当年率
(i) 2030年3月31日以前に終了する各事業年度に基準日が属する場合
年3.200%とします。
(ii) 2030年4月1日以降、2050年3月31日以前に終了する各事業年度に基準日が属する場合
各基準日が属する事業年度につき、その直前事業年度の末日の2営業日(以下に定義します。)前の日(以下、本(注5)において「年率基準日」といいます。)における1年国債金利(以下に定義します。)に2.960%を加えた率とします。
(iii) 2050年4月1日以降に終了する各事業年度に基準日が属する場合
各基準日が属する事業年度につき、その年率基準日における1年国債金利に3.710%を加えた率とします。
当社はその本店において、2030年4月1日以降に終了する各事業年度の開始日から5営業日以内(当該事業年度の開始日を含みます。)に、上記(ii)または(iii)により決定された配当年率を、その営業時間中、一般の閲覧に供します。
「営業日」とは、銀行法により、日本において銀行の休日と定められたか、または休日とすることが認められた日以外の日をいいます。
「1年国債金利」とは、年率基準日のレートとして年率決定日(以下に定義します。)の東京時間午前9時30分以降に国債金利情報ページ(財務省ウェブサイト内「国債金利情報」のページにおける「金利情報」(https://www.mof.go.jp/jgbs/reference/interest_rate
/jgbcm.csv)(その承継ファイルおよび承継ページを含みます。)または当該「国債金利情報」ページ(その承継ファイルおよび承継ページを含みます。)からリンクされる日本国債の金利情報を記載したページもしくはダウンロードできるファイルをいいます。)に表示される1年国債金利をいいます。
ある事業年度に係る年率決定日の東京時間午前10時に、年率基準日のレートとしての1年国債金利が国債金利情報ページに表示されない場合、または国債金利情報ページが利用不可能な場合、当社は年率決定日に参照国債ディーラー(当社が国債市場特別参加者(財務省が指定する国債市場特別参加者をいいます。)または市場で国債の売買を活発に行っていると認められる金融機関から選定する最大5者をいいます。)に対し、年率基準日の東京時間午後3時現在のレートとして提示可能であった参照1年国債(以下に定義します。)の売買気配の仲値の半年複利利回り(以下、本(注5)において「提示レート」といいます。)の提示を求めるものとします。
当社に提示レートを提示した参照国債ディーラーが4者以上である場合、当該事業年度に適用される1年国債金利は、当該参照国債ディーラーの提示レートの最も高い値と低い値をそれぞれ1つずつ除いた残りの提示レートの平均値(算術平均値を算出した上、小数第4位を四捨五入します。)とします。
当社に提示レートを提示した参照国債ディーラーが2者または3者である場合、当該事業年度に適用される1年国債金利は、当該参照国債ディーラーの提示レートの平均値(算術平均値を算出した上、小数第4位を四捨五入します。)とします。
当社に提示レートを提示した参照国債ディーラーが2者に満たない場合、当該年率決定日の東京時間午前10時において国債金利情報ページに表示済みの最新の1年国債金利(但し、当該年率決定日の東京時間午前10時において国債金利情報ページが利用不可能な場合は、当該年率決定日の直前に国債金利情報ページに表示されていた1年国債金利)を当該事業年度に適用される1年国債金利とします。
「年率決定日」とは、各年率基準日の翌営業日をいいます。
「参照1年国債」とは、ある事業年度につき、参照国債ディーラーから当社が選定する金融機関が選定する固定利付国債で、当該事業年度の最終日またはその前後に満期が到来し、選定時において市場の慣行として1年満期の円建て社債の条件決定において参照されることが合理的に想定されるものをいいます。
(3) 累積条項
ある事業年度に属する日を基準日として、第2回社債型種類株主等に対して行う第2回社債型種類株式1株当たりの金銭による剰余金の配当の額が当該事業年度に係る第2回社債型種類株式優先配当金の額に達しないとき(以下、本(注5)において当該事業年度を「不足事業年度」といいます。)は、その不足額について、単利計算により翌事業年度以降に累積します(以下累積した不足額を「第2回社債型種類株式累積未払配当金」といいます。)。この場合の単利計算は、不足事業年度毎に、当該不足事業年度の翌事業年度の初日(同日を含みます。)から第2回社債型種類株式累積未払配当金が第2回社債型種類株主等に対して支払われる日(同日を含みます。また、下記ハ(1)に記載する残余財産の分配を行う場合、分配日をいいます。)までの間について、当該不足事業年度に係る不足額に対して、当該不足事業年度に対応する上記(2)(i)ないし(iii)に掲げる年率で1年を365日(当該不足事業年度がうるう年の2月29日を含む場合は366日)として行う日割計算により算出した金額を加算して行います(円位未満小数第3位まで算出し、その小数第3位は切り捨てるものとします。)。第2回社債型種類株式累積未払配当金については、上記(1)または下記ロに記載する剰余金の配当に先立ち、第2回社債型種類株式1株につき第2回社債型種類株式累積未払配当金の額に達するまで、第2回社債型種類株主等に対し、金銭による剰余金の配当を行います。
(4) 非参加条項
第2回社債型種類株主等に対しては、第2回社債型種類株式優先配当金の額および第2回社債型種類株式累積未払配当金の額の合計額を超えて剰余金の配当を行いません。
ロ 優先期中配当金
当社は、3月31日以外の日を基準日(以下、本(注5)において「期中配当基準日」といいます。)として剰余金の配当を行うときは、当該配当の期中配当基準日の最終の株主名簿に記載または記録された第2回社債型種類株主等に対し、普通株主等に先立ち、第2回社債型種類株式1株につき、第2回社債型種類株式優先配当金の額の2分の1の額の金銭(以下「第2回社債型種類株式優先期中配当金」といいます。)を支払います。但し、2025年3月31日に終了する事業年度においては期中配当基準日を基準日とした剰余金の配当を行わないものとし、ある事業年度に期中配当基準日が属する第2回社債型種類株式優先期中配当金の合計額は、当該事業年度にその配当の基準日が属する第2回社債型種類株式優先配当金の額を超えないものとします。
ハ 残余財産の分配
(1) 残余財産分配金
当社は、残余財産を分配するときは、第2回社債型種類株主等に対し、普通株主等に先立ち、第2回社債型種類株式1株につき、第2回社債型種類株式1株当たりの発行価格相当額に、残余財産の分配が行われる日(以下、本(注5)において「分配日」といいます。)における第2回社債型種類株式累積未払配当金の額および経過配当金相当額(以下に定義します。)の合計額を加えた額(以下、本(注5)において「基準価額」といいます。)の金銭を支払います。
「経過配当金相当額」とは、分配日の属する事業年度の初日(2025年3月31日に終了する事業年度については、払込期日)(同日を含みます。)から分配日(同日を含みます。)までの期間の日数に当該事業年度にその配当の基準日が属する第2回社債型種類株式優先配当金の額を乗じた金額を365(当該分配日の属する事業年度がうるう年の2月29日を含む場合は366とします。但し、2025年3月31日に終了する事業年度については、払込期日(同日を含みます。)から2025年3月31日(同日を含みます。)までの期間の日数)で除して得られる額をいいます(円位未満小数第3位まで算出し、その小数第3位は切り捨てるものとします。)。但し、分配日の属する事業年度において第2回社債型種類株主等に対して第2回社債型種類株式優先期中配当金を支払うときは、その合計額(分配日が毎年10月1日から第2回社債型種類株式優先期中配当金に関する取締役会の決議の日の前日までの日である場合は、当該配当金の予想額として当社が9月30日時点で公表済みの額)を控除した額とします。
(2) 非参加条項
第2回社債型種類株主等に対しては、上記(1)のほか、残余財産の分配を行いません。
ニ 優先順位
当社の社債型種類株式の社債型種類株式優先配当金、社債型種類株式優先期中配当金および残余財産の支払順位は、同順位とします。
ホ 議決権
第2回社債型種類株主は、全ての事項につき株主総会において議決権を行使することができません。
ヘ 種類株主総会の決議
(1) 種類株主総会の決議は、法令または定款に別段の定めがある場合を除き、出席した議決権を行使することができる株主の議決権の過半数をもって行います。
(2) 会社法第324条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行います。
(3) 当社が、会社法第322条第1項各号に掲げる行為をする場合には、法令に別段の定めがある場合を除き、第2回社債型種類株主を構成員とする種類株主総会の決議を要しません。
(4) 当社の種類株主総会は、場所の定めのない種類株主総会とすることができます。
(5) 当社が以下に掲げる行為をする場合において、第2回社債型種類株主に損害を及ぼすおそれがあるときは、当社の株主総会決議または取締役会決議に加え、第2回社債型種類株主を構成員とする種類株主総会の決議がなければ、その効力を生じません。但し、当該種類株主総会において議決権を行使することができる第2回社債型種類株主が存しない場合は、この限りではありません。
a. 当社が消滅会社となる合併または当社が完全子会社となる株式交換もしくは株式移転(当社の単独による株式移転を除きます。)
b. 当社の特別支配株主による当社の他の株主に対する株式売渡請求に係る当社の取締役会による承認
ト 会社による金銭対価の取得条項
(1) 金銭対価の取得条項
当社は、下記(a)または(b)のいずれかに該当する事由が生じ、かつ取締役会の決議により別に定める取得日が到来した場合は、第2回社債型種類株式の全部または一部を取得することができます。この場合、当社は、第2回社債型種類株式を取得するのと引換えに、第2回社債型種類株主に対し、第2回社債型種類株式1株につき、基準価額相当額の金銭を交付します。但し、当社は、取得日または当該取得に係る振替取得日(以下に定義します。)のいずれかが4月1日から6月30日までのいずれかの日となる取得を行うことができません。なお、本トにおいて基準価額を算出する場合は、上記ハに記載する「分配日」を「当該取得に係る振替取得日」と適宜読み替えて、第2回社債型種類株式累積未払配当金の額および経過配当金相当額を計算します。第2回社債型種類株式の一部を取得するときは、取締役会が定める合理的な方法によって、第2回社債型種類株主から取得すべき第2回社債型種類株式を決定します。
(a) 払込期日(同日を含みます。)から5年を経過した日が到来した場合(2029年10月3日以降)
(b) 資本性変更事由(以下に定義します。)が生じ、かつ継続している場合
「振替取得日」とは、本トに記載する金銭対価の取得に基づく振替の申請により当社の振替先口座における保有欄に取得に係る第2回社債型種類株式の数の増加の記載もしくは記録がなされる日または当該取得に基づく全部抹消の通知により第2回社債型種類株式についての記載もしくは記録の抹消がなされる日をいいます。
「資本性変更事由」とは、信用格付業者(株式会社格付投資情報センターおよび株式会社日本格付研究所またはその格付業務を承継した者をいいます。以下同じです。)のうち1社以上より、各信用格付業者における第2回社債型種類株式発行後の資本性評価基準の変更に従い、第2回社債型種類株式について、当該信用格付業者が認める当該第2回社債型種類株式の発行時点において想定された資本性より低いものとして取り扱うことを決定した旨の公表がなされたか、または当該旨の書面による通知が当社に対してなされたことをいいます。
(2) 借換制限
当社は、当社が本トに記載する金銭対価の取得または特定の第2回社債型種類株主との合意もしくは会社法第165条第1項に規定する市場取引等による第2回社債型種類株式の取得(以下、本(注5)において本トに記載する金銭対価の取得とあわせて「金銭対価取得」といいます。)を行う場合は、金銭対価取得を行う日以前12カ月間に、借換必要金額(以下に定義します。)につき、借換証券(以下に定義します。)を発行もしくは処分または借入れ(以下、本(注5)において「発行等」といいます。)することにより資金を調達していない限り(但し、払込期日(同日を含みます。)から5年を経過した日(2029年10月3日)以降に金銭対価取得を行う場合において、以下の(a)および(b)の要件をいずれも充足する場合を除きます。)、当該金銭対価取得を行いません。
(a)調整後ネットレバレッジ・レシオ(以下に定義します。)が2024年6月末時点の数値以下であること
(b)調整後連結自己資本金額(以下に定義します。)が2兆4,320億円以上であること
「借換必要金額」とは、借換証券が普通株式の場合には、金銭対価取得がなされる第2回社債型種類株式の資本性評価相当額(以下に定義します。)をいい、借換証券が普通株式以外の場合には、金銭対価取得がなされる第2回社債型種類株式の資本性評価相当額を、当該借換証券について各信用格付業者から承認を得た資本性(パーセント表示されます。)で除して算出される金額(信用格付業者毎に承認された資本性が異なる場合には、そのうちの大きい方の金額)をいうものとし、普通株式と普通株式以外の借換証券を併せた発行等を行う場合は、それぞれの算式を準用します。
「借換証券」とは、以下のa.ないしc.の証券または債務をいいます。但し、(i)以下のa.ないしc.のいずれの場合においても、借換証券である旨を当社が公表している場合に限り、(ii)以下のa.またはb.の場合においては、当社の連結財務諸表の用語、様式および作成方法に関する規則第2条第3号に定める子会社および同条第7号に定める関連会社以外の者に対して発行等されるものに限り、(iii)以下のb.またはc.の場合においては、第2回社債型種類株式の払込期日における第2回社債型種類株式と同等以上の当社における資本性を有するものと各信用格付業者から承認を得たものに限ります。
a.普通株式
b.上記a.以外のその他の種類の株式
c.上記a.またはb.以外の当社のその他一切の証券および債務
「調整後ネットレバレッジ・レシオ」とは、金銭対価取得を行う時点で当社より公表されている調整後純有利子負債(以下に定義します。)を調整後EBITDA(以下に定義します。)で除した値をいいます。
「調整後連結自己資本金額」とは、直近連結会計年度末または四半期連結会計期間末時点における親会社の所有者に帰属する持分合計からハイブリッド資本(以下に定義します。)を控除した金額をいいます。
「資本性評価相当額」とは、第2回社債型種類株式の発行価格の総額相当額に50パーセントを乗じた金額をいいます。
「調整後純有利子負債」とは、直近連結会計年度末または四半期連結会計期間末時点における有利子負債にハイブリッド資本を加算し、現金および現金同等物、債権流動化現金準備金ならびにその他の調整項目を調整した金額をいいます。
「調整後EBITDA」とは、直近連結会計期間または四半期連結累計期間における営業利益に減価償却費および償却費(固定資産除去損を含みます。)ならびに株式報酬費用を加算し、その他の調整項目を調整した金額をいいます。
「ハイブリッド資本」とは、当社が発行して各信用格付業者から資本性の承認を得た社債型種類株式、永久劣後債または永久劣後ローンのうち、直近連結会計年度末または四半期連結会計期間末時点において残存する金額の合計をいいます。
(3) 取得の方法
当社は、本トに記載する金銭対価の取得を行う場合にあっては、取得日の1カ月前の日(当該日が営業日でない場合には、その直前の営業日)までに、第2回社債型種類株主に対して、取得日を通知するか、または公告しなければなりません。
チ 株式の併合または分割等
(1) 当社は、法令に別段の定めがある場合を除き、第2回社債型種類株式について株式の併合または分割を行いません。
(2) 当社は、第2回社債型種類株主に対し、株式無償割当てまたは新株予約権無償割当てを行いません。
(3) 当社は、第2回社債型種類株主に対し、募集株式の割当てまたは募集新株予約権の割当てを受ける権利を与えません。
(4) 当社は、株式移転(当社の単独による株式移転に限ります。)をするときは、普通株主等には普通株式に代えて株式移転設立完全親会社の発行する当社の普通株式と同種の株式を、第2回社債型種類株主等には第2回社債型種類株式に代えて株式移転設立完全親会社の発行する当社の第2回社債型種類株式と同種の株式(以下「株式移転設立完全親会社第2回社債型種類株式」といいます。)を、それぞれ同一の持分割合で交付します。但し、株式移転設立完全親会社第2回社債型種類株式に係る当該株式移転の効力発生日が属する事業年度の末日を基準日とする剰余金の配当については、株式移転設立完全親会社第2回社債型種類株式1株につき、(a)株式移転設立完全親会社第2回社債型種類株式の1株当たりの発行価格相当額に配当年率を乗じて算出した額(但し、当社が当該株式移転の効力発生日が属する事業年度に属する日を基準日として第2回社債型種類株式優先期中配当金を支払った場合における当該支払合計額の控除その他の必要な調整を行うものとします。)および(b)当該株式移転の効力発生日の前日における第2回社債型種類株式累積未払配当金の額を株式移転設立完全親会社第2回社債型種類株式の1株当たりの発行価格相当額に応じて調整した額の合計額(円位未満小数第3位まで算出し、その小数第3位は切り捨てるものとします。)とします。
リ 自己の第2回社債型種類株式の取得に際しての売主追加請求権の排除
当社が株主総会の決議によって特定の第2回社債型種類株主との合意により当該第2回社債型種類株主の有する第2回社債型種類株式の全部または一部を取得する旨を決定し、会社法第157条第1項各号に掲げる事項を当該第2回社債型種類株主に通知する旨を決定する場合には、同法第160条第2項および第3項の規定を適用しないものとします。
ヌ 社債、株式等の振替に関する法律の適用等
第2回社債型種類株式は、社債、株式等の振替に関する法律に定める振替株式とし、その全部について同法の規定の適用を受けます。また、第2回社債型種類株式の取扱いについては、株式会社証券保管振替機構の定める株式等の振替に関する業務規程、同施行規則その他の規則に従います。
ル 第2回社債型種類株式につき議決権を有しないこととしている理由
第2回社債型種類株式について、既存の普通株主の利益を可能な限り損なわないよう、株主総会における議決権がなく普通株式への転換権もない設計としたことによるものですが、かかる差異に鑑みて、社債型種類株式は、剰余金の配当および残余財産の分配について普通株式に優先する内容としています。
なお、本書は米国における証券の募集を構成するものではありません。米国1933年証券法に基づいて証券の登録を行うまたは登録の免除を受ける場合を除き、米国内において証券の募集または販売を行うことはできません。米国における証券の公募が行われる場合には、米国1933年証券法に基づいて作成される英文目論見書が用いられます。当該目論見書は、当該証券の発行会社または売出人より入手することができますが、これには、発行会社およびその経営陣に関する詳細な情報ならびにその財務諸表が記載されます。また、本書に言及のある社債型種類株式に関しては米国における証券の公募は行われません。
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
当社は、新株予約権方式によるストックオプション制度を採用しています。
当該制度の内容は、次の通りです。
・2020年7月新株予約権(2020年6月24日取締役会決議)
(注) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
当社が当社普通株式の分割または併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整するものとし、本新株予約権全体の目的である株式の総数もそれに従って調整されます。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとします。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
また、上記のほか、本新株予約権の付与株式数の調整を必要とする場合は、当社は合理的な範囲で付与株式数の調整を行うことができるものとします。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとします。
・2021年1月新株予約権(2020年12月21日取締役会決議)
(注) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
当社が当社普通株式の分割または併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整するものとし、本新株予約権全体の目的である株式の総数もそれに従って調整されます。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとします。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
また、上記のほか、本新株予約権の付与株式数の調整を必要とする場合は、当社は合理的な範囲で付与株式数の調整を行うことができるものとします。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとします。
当社が株式分割、株式併合をするときは、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げます。
また、時価を下回る価額で当社普通株式の発行または自己株式の処分をするときは、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げます。
なお、上記算式において「既発行株式数」とは、当社普通株式に係る発行済株式総数から当社普通株式に係る自己株式数を控除した数とし、また、当社普通株式に係る自己株式の処分をする場合には、「新規発行株式数」を「処分する自己株式数」に読み替えるものとします。上記のほか、本新株予約権の行使価額の調整を必要とする場合には、合理的な範囲で、行使価額は適切に調整されるものとします。
・2021年7月新株予約権(2021年6月22日取締役会決議)
(注) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
当社が本新株予約権の割当日後に当社普通株式の分割または併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整するものとし、本新株予約権全体の目的である株式の総数もそれに従って調整されます。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとします。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
また、上記のほか、本新株予約権の割当日後に本新株予約権の付与株式数の調整を必要とする場合は、当社は合理的な範囲で付与株式数の調整を行うことができるものとします。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとします。
当社が本新株予約権の割当日後に株式分割、株式併合をするときは、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げます。
また、時価を下回る価額で当社普通株式の発行または自己株式の処分をするときは、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げます。
なお、上記算式において「既発行株式数」とは、当社普通株式に係る発行済株式総数から当社普通株式に係る自己株式数を控除した数とし、また、当社普通株式に係る自己株式の処分をする場合には、「新規発行株式数」を「処分する自己株式数」に読み替えるものとします。上記のほか、本新株予約権の行使価額の調整を必要とする場合には、合理的な範囲で、行使価額は適切に調整されるものとします。
・2021年7月新株予約権_1円(2021年6月22日取締役会決議)
(注) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
当社が本新株予約権の割当日後に当社普通株式の分割または併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整するものとし、本新株予約権全体の目的である株式の総数もそれに従って調整されます。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとします。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
また、上記のほか、本新株予約権の割当日後に本新株予約権の付与株式数の調整を必要とする場合は、当社は合理的な範囲で付与株式数の調整を行うことができるものとします。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとします。
・2022年7月新株予約権_1円(2022年6月23日取締役会決議)
(注) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
当社が本新株予約権の割当日後に当社普通株式の分割または併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整するものとし、本新株予約権全体の目的である株式の総数もそれに従って調整されます。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとします。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
また、上記のほか、本新株予約権の割当日後に本新株予約権の付与株式数の調整を必要とする場合は、当社は合理的な範囲で付与株式数の調整を行うことができるものとします。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとします。
・2023年7月新株予約権_1円(2023年6月20日取締役会決議)
(注) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
当社が本新株予約権の割当日後に当社普通株式の分割または併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整するものとし、本新株予約権全体の目的である株式の総数もそれに従って調整されます。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとします。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
また、上記のほか、本新株予約権の割当日後に本新株予約権の付与株式数の調整を必要とする場合は、当社は合理的な範囲で付与株式数の調整を行うことができるものとします。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとします。
・2024年7月新株予約権_1円(2024年6月20日取締役会決議)
(注) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
当社が本新株予約権の割当日後に当社普通株式の分割または併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整するものとし、本新株予約権全体の目的である株式の総数もそれに従って調整されます。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとします。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
また、上記のほか、本新株予約権の割当日後に本新株予約権の付与株式数の調整を必要とする場合は、当社は合理的な範囲で付与株式数の調整を行うことができるものとします。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとします。
当社が本新株予約権の割当日後に当社普通株式の株式分割または併合を行う場合は、次の算式により1株当たりの行使価額を調整するものとし、調整による新株予約権1個当たりの1円未満の端数は切り上げます。
調整後行使価額=調整前行使価額×(1÷分割(または併合)の比率)
・2024年8月新株予約権(2024年7月25日取締役会決議)
(注) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
当社が当社普通株式の分割または併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整するものとし、本新株予約権全体の目的である株式の総数もそれに従って調整されます。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとします。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
また、上記のほか、本新株予約権の付与株式数の調整を必要とする場合は、当社は合理的な範囲で付与株式数の調整を行うことができるものとします。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとします。
当社が、当社普通株式の株式分割または併合を行う場合、次の算式により行使価額を調整し、調整による1円未満の端数は切り上げます。
また、当社が、当社普通株式につき時価を下回る価額で新株の発行または自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使による場合を除く。)は、 次の算式により行使価額を調整し、調整による1円未満の端数は切り上げます。
なお、上記算式において「既発行株式数」とは、当社普通株式に係る発行済株式総数から当社普通株式に係る自己株式数を控除した数とし、また、当社普通株式に係る自己株式の処分を行う場合には、「新規発行株式数」を「処分する自己株式数」に読み替えるものとします。さらに、上記のほか、本新株予約権の行使価額の調整を必要とする場合には、当社は、合理的な範囲で行使価額の調整を行うことができるものとします。
・2025年7月新株予約権_1円(2025年6月26日取締役会決議)
(注) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、100株です。
当社が本新株予約権の割当日後に当社普通株式の株式分割または併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整するものとし、本新株予約権全体の目的である株式の総数もそれに従って調整されます。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとします。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
また、上記のほか、本新株予約権の割当日後に本新株予約権の付与株式数の調整を必要とする場合は、当社は合理的な範囲で付与株式数の調整を行うことができるものとします。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとします。
当社が本新株予約権の割当日後に当社普通株式の分割または併合を行う場合は、次の算式により1株当たりの行使価額を調整するものとし、調整による新株予約権1個当たりの1円未満の端数は切り上げます。
調整後行使価額=調整前行使価額×(1÷分割(または併合)の比率)
・2026年7月新株予約権_1円(2026年6月23日取締役会決議(予定))
※ 2026年6月23日開催の取締役会において決議予定の内容を記載しています。
(注) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、100株です。
当社が本新株予約権の割当日後に当社普通株式の株式分割または併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整するものとし、本新株予約権全体の目的である株式の総数もそれに従って調整されます。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとします。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
また、上記のほか、本新株予約権の割当日後に本新株予約権の付与株式数の調整を必要とする場合は、当社は合理的な範囲で付与株式数の調整を行うことができるものとします。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとします。
当社が本新株予約権の割当日後に当社普通株式の分割または併合を行う場合は、次の算式により1株当たりの行使価額を調整するものとし、調整による新株予約権1個当たりの1円未満の端数は切り上げます。
調整後行使価額=調整前行使価額×(1÷分割(または併合)の比率)
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(5) 【所有者別状況】
(注1) 自己株式170,724,817株は、「個人その他」に1,707,248単元、「単元未満株式の状況」に17株含まれております。
(注2) 単元未満株式のみを有する株主数は98,130人であり、株主総数は1,837,411人です。
(注) 単元未満株式のみを有する株主数は80人であり、株主総数は20,278人です。
(6) 【大株主の状況】
(注1) 上記の所有株式数のうち、日本マスタートラスト信託銀行㈱および㈱日本カストディ銀行の所有株式数には、信託業務に係る株式が含まれています。
(注2) 所有株式数には第1回社債型種類株式および第2回社債型種類株式が含まれています。なお、第1回社債型種類株式および第2回社債型種類株式の株主は当社の株主総会における議決権を有しません。
(注3) 2021年12月22日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニーおよびその共同保有者が2021年12月15日時点で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2026年3月31日時点における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況では考慮していません。なお、当該報告書の内容は以下の通りです。
(注4) 2024年6月6日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、ブラックロック・ジャパン㈱およびその共同保有者が2024年5月31日時点で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2026年3月31日時点における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況では考慮していません。なお、当該報告書の内容は以下の通りです。
(注5) 当社は2024年10月1日付で普通株式1株を10株に株式分割していますが、上記株式数については当該株式分割前の株式数を記載しています。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
(注) 「単元未満株式」の欄には、当社所有の自己株式17株が含まれています。
② 【自己株式等】
2026年3月31日現在
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注) 当期間における取得自己株式数には、2026年6月1日から本書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含まれていません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注) 当期間における保有自己株式数には、2026年6月1日から本書提出日までの単元未満株式の買取りおよび新株予約権の権利行使による株式数は含まれていません。
3 【配当政策】
当社は、中長期的に企業価値を高めるとともに、株主の皆さまに利益を還元していくことを重要な経営課題の一つとして位置付けています。企業価値の向上のために、5G SA(スタンドアローン)エリアの拡大などによる通信ネットワークの高度化のための設備投資を効率的に行うことに加え、AI関連事業やその他の新規事業への投資も継続して取り組んでいきます。配当は、中間配当および期末配当の年2回を基本的な方針とし、業績動向、財政状態、キャッシュ・フローの状況などを総合的に勘案して安定性、継続性に配慮しながら実施していきます。
上記方針の下、2027年3月期から2031年3月期における中期経営計画においては、利益成長に合わせた普通株式1株当たり配当金の継続的な増配を目指します。
内部留保資金については、今後の企業としての成長と、財務基盤の安定のバランスを鑑みながら、有利子負債の返済、設備投資、M&A等の投資等に充当していきます。
当社は、中間配当および期末配当のほか、基準日を定めて剰余金の配当を行うことができる旨、および剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議により定めることができる旨を定款に定めています。
基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下の通りです。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
a. コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社グループは、グループ共通の経営理念である「情報革命で人々を幸せに」という考え方の下、「世界に最も必要とされる会社」になるというビジョンの実現に向けて、これまで築き上げた国内での通信事業の基盤と、最先端のデジタルテクノロジーを活用した製品やサービスの提供により新しい社会基盤を作り、誰もが便利で、快適に、安全に過ごせる理想の社会の実現に取り組んでいます。当社グループでは、このビジョンを実現するためにはコーポレート・ガバナンスの実効性の確保が不可欠との認識を有しており、当社の経営理念の共有を図るとともに、グループ会社およびその役職員が遵守すべき各種規則等に基づき、グループ内のコーポレート・ガバナンスを強化しています。
b. 企業統治の体制の概要および当該体制を採用する理由
当社の提出日現在における企業統治の体制の模式図、企業統治の体制の概要および当該体制を採用する理由は以下の通りです。
・当社は執行役員制度を導入しており、業務執行機能のさらなる強化を図るとともに、経営の迅速化を確保しています。

(a) 取締役会
当社の取締役会は、代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮川潤一氏が議長を務めています。その他のメンバーは取締役 榛葉淳氏、取締役 孫正義氏、取締役 今井康之氏、取締役 藤原和彦氏、独立社外取締役 堀場厚氏、独立社外取締役 越直美氏、独立社外取締役 坂本真樹氏、独立社外取締役 佐々木裕子氏、独立社外取締役 唐木秀明氏および独立社外取締役 仲條亮子氏の計11名で構成されており、全取締役の過半数(54.5%)が独立社外取締役です。加えて、取締役会にはすべての監査役が出席し、必要があると認められるときは、意見を述べる等、取締役の業務執行の状況を監視できる体制となっています。
当社の取締役会は、定例取締役会を原則として毎月1回開催するほか、必要に応じて臨時取締役会を開催しており、法令または定款に定める事項のほか、取締役会規則に基づき当社の業務執行に関する重要事項を決定し、各取締役の業務執行の状況を監督しています。
また、当社は、親会社等との特に重要な取引について、少数株主の利益保護の観点から、独立社外取締役のみで構成される「独立社外取締役会議」において事前検討を行う体制としています。
なお、当社は、2026年6月23日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役13名選任の件」を提案しています。当該議案が原案どおり承認可決された場合、現任の取締役のうち、榛葉淳氏、宮川潤一氏、孫正義氏、堀場厚氏、越直美氏、坂本真樹氏、佐々木裕子氏および唐木秀明氏がそれぞれ再任されることに加え、新たに、秋山修氏、出澤剛氏、中山一郎氏、大西幸彦氏および湯﨑英彦氏が選任されます。これにより当社の取締役は、引き続き過半数(53.8%)が独立社外取締役となります。
当事業年度の取締役会の開催状況、個々の取締役の出席状況は次の通りです。
(注1) 取締役会の開催回数については、上記のほか、会社法第370条に基づく取締役全員の電磁的記録による同意および会社法第372条第1項に基づく取締役への通知を4回実施しています。
(注2) 役職は当事業年度末時点のものを記載しています。
(注3) 独立社外取締役上釜健宏氏および大木一昭氏は、2025年6月26日付で任期満了により取締役を退任しています。両氏については2025年6月26日の退任までの役職および状況を記載しています。
当事業年度における具体的な検討内容としては、経営管理に関する事項や財務に関する事項等について議論、審議を行ったほか、ソフトバンクグループ(ソフトバンク㈱およびソフトバンクグループ㈱)とOpenAI Group PBCとの合弁会社である「SB OAI Japan合同会社」の設立や、中期経営計画(2027年3月期~2031年3月期)などに関して議論、審議を行いました。また、業績および事業KPIの実績と見通しについて報告がなされたほか、関係会社に関する事項やリスク管理に関する事項等について報告がなされました。
テーマ別に分類した取締役会への付議件数は次の通りです。
(注) 件数は決議事項の件数と報告事項の件数を合算しています。
(b) 監査役会
当社は監査役会制度を採用し、常勤独立社外監査役 小嶋修司氏が議長を務めています。その他のメンバーは常勤監査役 島上英治氏、監査役 君和田和子氏および独立社外監査役 工藤陽子氏の計4名で構成されています。監査役会は、定例監査役会のほか、必要に応じて臨時監査役会を開催しています。また、監査役が必要と認めた場合、当社および当社グループの取締役または使用人にヒアリングを実施する機会を設けています。そのほか、監査役は、会計監査人や重要な子会社の監査役等との定期的な会合を設け連携を図るとともに、重要な会議に出席しています。
なお、当社は、2026年6月23日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「監査役2名選任の件」を提案しています。当該議案が原案どおり承認可決された場合、工藤陽子氏が再任されることに加え、新たに内藤隆志氏が選任され、監査役会は引き続き4名で構成されます。
(c) 取締役会の諮問機関
当社は取締役会の諮問機関として任意の指名委員会、報酬委員会およびESG推進委員会を設置しており、各委員会の概要は以下の通りです。
-「指名委員会・報酬委員会」
指名委員会および報酬委員会は、本報告書の提出時点では代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮川潤一氏ならびに独立社外取締役である堀場厚氏、越直美氏、坂本真樹氏および佐々木裕子氏の計5名で構成され、委員長を独立社外取締役の堀場厚氏が務め、独立性を確保しています。指名委員会は、株主総会に提出する取締役の選任、解任および代表取締役の指名について、報酬委員会は、取締役の報酬について、それぞれ審議の上、提言内容を決定しています。
指名委員会(当事業年度における開催回数は3回)は、株主総会に提出する取締役の選任、解任および代表取締役の指名について審議の上、提言内容を決定しており、当事業年度においては取締役会の体制、取締役の選任、代表取締役の指名、スキルマトリックスと照らし合わせた取締役の専門性等について審議および提言を行いました。
また、報酬委員会(当事業年度における開催回数は2回)は、取締役の報酬について審議の上、提言内容を決定しており、当事業年度においては役職別報酬、業績連動指標、開示書類、個別報酬額について審議および提言を行いました。
当事業年度の指名委員会、報酬委員会の開催状況および個々の委員の出席状況は次の通りです。
(注) 出席状況は委員在任中の状況について記載しています。また、オブザーバーの氏名および出席状況は記載を省略しています。
-「ESG推進委員会」
ESG推進委員会は、代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮川潤一氏が委員長を務め、委員長の指名に基づき、独立社外取締役の佐々木裕子氏が委員を務めるほか、取締役および執行役員の中から委員長が指名した委員で構成されています。同委員会は、当社グループのESG活動に関する進捗(マテリアリティKPIなど)のモニタリングおよび取締役会への提言などを行っています。
c. 内部統制システムの整備の状況(リスク管理体制の整備の状況を含む。)
当社は、取締役の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制、その他業務の適正を確保するための体制について、会社法および法務省令に則り、取締役会において以下の事項を決定しています。
(a) 取締役および使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制
当社は、法令の遵守にとどまらず、高い倫理観に基づいた企業活動を行うため、すべての取締役および使用人が遵守すべきコンプライアンスに関する行動規範を定めるとともに、コンプライアンス体制の継続的な強化のため、以下の体制を整備しています。
ⅰ チーフ・コンプライアンス・オフィサー(CCO)を選任し、CCOは当社のコンプライアンス体制の確立・強化に必要な施策を立案・実施する。
ⅱ コンプライアンスを所管する部署を置き、CCOの補佐を行う。
ⅲ 各本部にコンプライアンス本部責任者およびコンプライアンス推進者を置きコンプライアンスの徹底を図る。
ⅳ 取締役・使用人が直接報告・相談できる社内外のホットライン(コンプライアンス通報窓口)を設置し、企業活動上の不適切な問題を早期に発見・改善し、再発防止を図る。なお、当社は、「内部通報規程」において、ホットラインに報告・相談を行ったことを理由として不利益な取扱いをすることを禁止することにより、報告・相談を行った者が不利益な取扱いを受けないことを確保する。
ⅴ 監査役および監査役会は、法令および定款の遵守体制に問題があると認められた場合は、改善策を講ずるよう取締役会に求める。
(b) 取締役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制
当社は、取締役の職務執行に係る情報について、適切に保存・管理するため、以下の体制を整備しています。
ⅰ 「情報セキュリティ基本規程」に基づき、保存の期間や方法、事故に対する措置を定め機密度に応じて分類のうえ保存・管理する。
ⅱ 「情報セキュリティ基本規程」に基づき、情報セキュリティ管理の責任者であるチーフ・インフォメーション・セキュリティ・オフィサー(CISO)を任命するとともに、各本部に情報セキュリティ責任者を置き、情報の保存および管理に関する体制を整備する。
(c) 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社は、事業運営におけるさまざまなリスクに対し、回避、軽減その他の必要な措置を行うため、以下の体制を整備しています。
ⅰ 「リスク管理規程」に基づき、リスク管理部門は各部門で実施したリスクに対する評価・分析および対策・対応についての進捗状況を取りまとめ、その結果を定期的に代表取締役等を委員とするリスク管理委員会へ報告している。
ⅱ リスク管理委員会はリスク重要度およびリスクオーナーの決定を行い、リスクオーナーにより策定および実行される対応策の確認および促進を行うことで、リスクの低減および未然防止を図る。その上でリスク管理委員会の結果を定期的に取締役会に報告している。
ⅲ 緊急事態発生時においては、緊急対策本部を設置し、緊急対策本部の指示のもと、被害(損失)の極小化を図る。
(d) 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社は、効率的な運営体制を確保するため、以下の体制を整備しています。
ⅰ 「取締役会規則」を定め、取締役会の決議事項および報告事項を明確にするとともに、「稟議規程」等の機関決定に関する規程を定め、決裁権限を明確にする。
ⅱ 業務執行の監督機能を強化し、経営の客観性を向上させるため、取締役会に独立した立場の社外取締役を含める。
ⅲ 取締役が取締役会において十分に審議できるようにするため、取締役会資料を事前に送付するとともに、取締役から要請があった場合には、取締役会資料に追加・補足を行う。
ⅳ 「組織管理規程」を定め、業務遂行に必要な職務の範囲および責任を明確にする。
(e) 当社ならびにその親会社および子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社は、「ソフトバンク企業行動憲章」等に則り、グループの基本思想・理念を共有し、管理体制とコンプライアンスを強化するとともに、当社グループの取締役および使用人に、グループ共通の各種規則等を適用し、以下の体制を整備しています。
ⅰ CCOは、当社グループのコンプライアンス体制を確立・強化し、コンプライアンスを実践するにあたり、当該活動が当社グループのコンプライアンスに関する基本方針に則したものとなるようグループ各社のCCOに対し助言・指導・命令を行う。また、当社は、当社グループの取締役および使用人からの報告・相談を受け付けるコンプライアンス通報窓口を設置し、企業活動上の不適切な問題を早期に発見・改善し、再発防止を図る。なお、「内部通報規程」において、ホットラインに報告・相談を行ったことを理由として不利益な取扱いをすることを禁止することにより、報告・相談を行った者が不利益な取扱いを受けないことを確保する。
ⅱ 当社情報セキュリティ管理の責任者であるCISOを長とし、グループ各社の情報セキュリティ管理の責任者を構成員とするグループセキュリティ委員会を設置し、情報セキュリティに関する動向や計画等について、報告や情報共有を行う。
ⅲ グループ各社の代表者からの当社に対する財務報告に係る経営者確認書の提出を義務付けることにより、当社グループ全体としての有価証券報告書等の内容の適正性を確保する。
ⅳ 内部監査部門は、過去の監査実績のほか、財務状況等を総合的に判断し、リスクが高いと判断する当社およびグループ各社に対して監査を行う。
ⅴ 当社グループにおいてリスクの管理を行い、リスクの低減およびその未然防止を図るとともに、緊急事態発生時においては、「リスク管理規程」に基づき、当社への即時報告を要請するとともに、状況に応じて当社とグループ各社にて連携を取り、被害(損失)の最小化を図る。
(f) 反社会的勢力排除に向けた体制
当社は、「反社会的勢力への対応に関する規程」において、社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力とは一切の関わりを持たない方針を明示しています。反社会的勢力に関する社内の体制を整備し、責任部署を置いて全体管理を実施しています。なお、反社会的勢力から不当要求等を受けた場合は、警察等の外部専門機関と連携の上、毅然とした態度で臨み、断固として拒否するものとしています。
(g) 監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項、取締役からの独立性に関する事項および当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
当社は、監査役の職務を補助する組織として監査役室を設置し、専属の使用人を配置しています。また、当該使用人の任命については監査役へ通知し、その人事異動・人事評価等は監査役の同意を得るとともに、当該使用人への指揮・命令は監査役が行うことにより、指示の実効性を確保しています。
(h) 取締役および使用人が監査役に報告をするための体制その他の監査役への報告に関する体制
取締役および使用人は、監査役または監査役会に対して遅滞なく、(ただし、会社に著しい損害を及ぼすおそれがある事実のほか緊急を要する事項については直ちに)次の事項を報告しています。
ⅰ コンプライアンス体制に関する事項およびコンプライアンス通報窓口利用状況
ⅱ 財務に関する事項(財務報告および予算計画に対する実績状況を含む)
ⅲ 人事に関する事項(労務管理を含む)
ⅳ 情報セキュリティに関するリスク事項に対する職務の状況
ⅴ 大規模災害、ネットワーク障害等に対する職務の状況
ⅵ 内部統制の整備状況
ⅶ 外部不正調査に対する職務の状況
ⅷ 法令・定款違反事項
ⅸ 内部監査部門による監査結果
ⅹ その他会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事項および監査役がその職務遂行上報告を受ける必要があると判断した事項
(i) その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制として次の事項を整備しています。
ⅰ 当社は、監査役が必要と認めた場合、当社および当社グループの取締役および使用人にヒアリングを実施する機会を設けている。また、監査役は、会計監査人や重要な子会社の監査役等との定期的な会合を設け連携を図るとともに、重要な会議に出席している。
ⅱ 当社は、監査役に報告・相談を行ったことを理由として、報告・相談を行った者が不利な取扱いを受けない体制を確保している。
ⅲ 会計監査人・弁護士等に係る費用その他の監査役の職務の執行について生じる費用は、当社が負担している。
d. 業務の適正を確保するための体制の運用状況の概要
(a) コンプライアンスに関する事項
取締役・使用人を対象としたコンプライアンス研修を実施しているほか、コンプライアンス体制の強化のための情報提供、必要に応じた助言等を継続的に実施しています。また、当社および子会社の取締役・使用人が直接報告・相談できるホットラインの設置・運用を通して、当社のコンプライアンスの実効性確保に努めています。なお、これらの施策の効果について随時検証し、改善を行っています。
(b) リスクに関する事項
「リスク管理規程」に基づき、リスク管理部門は各部門で実施したリスクに対する評価・分析および対策・対応についての進捗状況を取りまとめ、その結果を定期的に取締役を委員とするリスク管理委員会へ報告しています。リスク管理委員会はリスク重要度およびリスクオーナーの決定を行い、リスクオーナーにより策定および実行される対応策の確認および促進を行うことでリスクの低減および未然防止を図っています。その上でリスク管理委員会の結果を定期的に取締役会に報告しています。当社グループ各社においても各社でリスクの低減およびその未然防止を継続的に図っています。
情報管理については、不適切な情報管理および機密情報流出の未然防止に向けた啓発活動を実施する等、継続的な取り組みを通じて情報管理体制の強化に努めています。
(c) 内部監査に関する事項
内部監査部門により、当社の法令および定款の遵守体制・リスク管理プロセスの有効性についての監査を行うほか、リスクが高いと判断する当社グループ各社への監査を継続して実施しており、監査結果を当社の代表取締役 社長執行役員 兼 CEOのみならず、取締役会ならびに監査役および監査役会に対しても報告しています。
(d) 取締役・使用人の職務執行に関する事項
「取締役会規則」「稟議規程」「組織管理規程」等の社内規程に基づき、当社の取締役・使用人の職務執行の効率性を確保しているほか、取締役会においては十分に審議できる環境を確保しています。
(e) 監査役の職務に関する事項
監査役は当社の重要な会議に出席し、必要に応じて当社および当社グループの取締役および使用人にヒアリングをする機会を設けるほか、会計監査人や重要な子会社の監査役等との定期的な会合を設け連携を継続的に図ることで、監査の実効性を確保しています。
e. 取締役の定数
当社の取締役は15名以内とする旨を定款に定めています。
f. 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、また、取締役の選任については累積投票によらない旨を定款に定めています。
g. 剰余金の配当等の決定機関
当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議により定めることができる旨を定款に定めています。これは、当社の剰余金の配当等に関する基本方針に従い、機動的な決定を行うことを目的とするものです。
h. 取締役および監査役の責任免除および責任限定契約
当社は、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む。)および監査役(監査役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨、ならびに会社法第427条第1項の規定により当社および取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)または当社および監査役との間に、法令が規定する額を限度として、任務を怠ったことによる損害賠償責任を限定する契約を締結することができる旨、定款に定めています。これらは、取締役および監査役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たしうる環境を整備することを目的とするものです。
なお、当社と取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)および監査役それぞれとの間で、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令が定める最低責任限度額としています。
i. 取締役および監査役との補償契約
当社は、取締役および監査役それぞれとの間で、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を締結しています。当該補償契約においては、同項第1号の費用および同項第2号の損失について、法令の定める範囲内において当社が補償することとしています。ただし、取締役または監査役が自己もしくは第三者の不正な利益を図り、または当社に損害を加える目的で職務を執行したことが判明した場合等には、補償を受けた費用等の返還を請求できることなどを条件としており、当該補償契約によって取締役および監査役の職務の執行の適正性が損なわれないよう措置を講じています。
j. 役員等賠償責任保険契約
当社は、全取締役および全監査役を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約(D&O保険)を保険会社との間で締結しています。当該保険契約では、被保険者である取締役および監査役がその職務の執行に関し責任を負うこと、または当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害について填補することとしています。法令違反の行為であることを認識して行った行為に起因して生じた損害等については填補の対象外としており、保険料は全額当社が負担しています。
このほか、当社の親会社であるソフトバンクグループ㈱は、同社および一部の子会社の役員、幹部従業員等を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約(D&O保険)を保険会社との間で締結しており、当社の取締役および監査役は当該保険契約の被保険者に含まれています。当該保険契約では、被保険者がその職務の執行に関し責任を負うこと、または当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害について填補することとしています。法令違反の行為であることを認識して行った行為に起因して生じた損害等については填補の対象外としており、当社の役員等に係る保険料相当額は当社が負担しています。なお、当社役員に係る損害については、ソフトバンクグループ㈱が締結する当該保険契約により先に填補され、その填補額が不足する場合には、当社が締結する当該保険契約による填補を受けることとなります。
k. 株主総会および種類株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めています。また当社は、会社法第324条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めています。これは、株主総会および種類株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものです。
l. 種類株式の議決権
社債型種類株式の議決権については、すべての事項につき株主総会において議決権を行使することができない旨を定款に定めています。これは、既存普通株主の皆さまの利益を可能な限り損なわないよう、これらの種類株式につき、剰余金の配当および残余財産の分配について普通株式に優先する一方で、株主総会において議決権を有しないこととしたものです。
なお、会社法第322条第1項は、株式会社が組織再編、株式の分割・併合や株式に関する定款変更など一定の行為をする場合に、ある種類の株式の種類株主に損害を及ぼすおそれがあるときは、当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会の決議を要すると規定していますが、当社は、社債型種類株式について、法令に別段の定めがある場合を除き、各社債型種類株式を有する株主(以下「社債型種類株主」)を構成員とする種類株主総会の決議を要しない旨を定款に定めています。ただし、当社が、以下に掲げる行為をする場合において、社債型種類株主に損害を及ぼすおそれがあるときは、当社の株主総会決議または取締役会決議に加え、社債型種類株主を構成員とする種類株主総会の決議がなければ、その効力を生じない旨を定款に定めています。
① 当社が消滅会社となる合併または当社が完全子会社となる株式交換もしくは株式移転
(当社の単独による株式移転を除く。)
② 当社の特別支配株主による当社の他の株主に対する株式売渡請求に係る当社の取締役会による承認
(2) 【役員の状況】
a. 2026年6月19日(有価証券報告書提出日)現在の役員の状況は以下の通りです。
男性9名 女性6名 (役員のうち女性の比率40%)
(注1) 取締役堀場厚氏、越直美氏、坂本真樹氏、佐々木裕子氏、唐木秀明氏および仲條亮子氏は社外取締役であり、当社は各氏を㈱東京証券取引所の定めに基づく独立役員として同取引所に届け出ています
(注2) 監査役小嶋修司氏および工藤陽子氏は社外監査役であり、当社は両氏を㈱東京証券取引所の定めに基づく独立役員として同取引所に届け出ています。
(注3) 2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
(注4) 2027年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
(注5) 当社は法令に定める監査役の員数を欠くこととなる場合に備え、中嶋康博氏を補欠の社外監査役に選任しています。同氏の略歴は次のとおりです。
b. 当社は、2026年6月23日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役13名選任の件」および「監査役2名選任の件」を提案しており、当該議案が原案通り承認可決されると、当社の役員の状況は以下の通りとなる予定です。なお、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会および監査役会の決議事項の内容(役職等)も含めて記載しています。
男性12名 女性5名 (役員のうち女性の比率29.4%)
(注1) 取締役堀場厚氏、越直美氏、坂本真樹氏、佐々木裕子氏、唐木秀明氏、大西幸彦氏および湯﨑英彦氏は社外取締役であり、当社は各氏を㈱東京証券取引所の定めに基づく独立役員として同取引所に届け出ています。
(注2) 監査役小嶋修司氏および工藤陽子氏は社外監査役であり、当社は両氏を㈱東京証券取引所の定めに基づく独立役員として同取引所に届け出ています。
(注3) 2027年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
(注4) 2030年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
(注5) 当社は、法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、2026年6月23日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「補欠監査役1名選任の件」を提案しています。当該議案が原案通り承認可決された場合、補欠監査役の略歴は以下の通りです。
c. 取締役および監査役のスキルマトリックス
2026年6月23日開催予定の定時株主総会で当社が提案している取締役選任議案が原案通り承認可決された場合、各取締役および各監査役のスキルマトリックスは以下の通りです。


d. 社外取締役
提出日現在における当社の社外取締役は堀場厚氏、越直美氏、坂本真樹氏、佐々木裕子氏、唐木秀明氏および仲條亮子氏の6名です。
堀場厚氏は、1992年から現在に至るまで34年間にわたり㈱堀場製作所代表取締役を務め、グローバルに同社グループの成長をリードする等、豊富な経営経験を有しています。同氏の知識と経験に基づき当社の経営を監督していただくとともに、当社経営全般に助言を頂戴することを期待しており、さらなる当社グループの成長およびコーポレート・ガバナンス強化に寄与していただくため社外取締役として選任しています。なお当社は、同氏が代表取締役を務める㈱堀場製作所との間に、通信サービス等に関する取引関係があります。ただし、その取引額は当社の「売上高」の0.1%未満であり、極めて僅少です。
越直美氏は、弁護士として国内外での豊富な知識と経験を有しているほか、地方自治体における取り組みや女性活躍推進の支援など多様な活動に携わっています。同氏の知識と経験に基づき当社の経営を監督していただくとともに、当社経営全般およびリスク管理に助言を頂戴することを期待しており、さらなる当社グループの成長およびコーポレート・ガバナンス強化に寄与していただくため社外取締役として選任しています。なお当社は、同氏がパートナー弁護士を務める三浦法律事務所との間に、法務アドバイス業務等に関する取引関係があります。ただし、その取引額は当社の「営業費用」の0.1%未満であり、極めて僅少です。
坂本真樹氏は、電気通信大学の教授として情報学を専門としており、AIをはじめとするテクノロジーについて豊富な知識と経験を有しています。同氏の知識と経験に基づき当社の経営を監督していただくとともに、当社経営全般に助言を頂戴することを期待しており、さらなる当社グループの成長およびコーポレート・ガバナンス強化に寄与していただくため社外取締役として選任しています。なお当社は、同氏が教授を務める電気通信大学との間に、技術支援・研究開発に関する契約および通信サービス等に関する取引関係があります。ただし、その取引額は当社の「営業費用」または「売上高」の0.1%未満であり、極めて僅少です。
佐々木裕子氏は、企業の変革を志して自身の会社を創業し、数百社の企業に対して、組織変革や経営人材の育成、ビジネスケアラーに関する課題解決などの支援を行う等、豊富な経営経験を有しているほか、複数の大手企業においてダイバーシティの推進に関する有識者委員などを歴任し、企業の変革を推進しています。同氏の知識と経験に基づき当社の経営を監督していただくとともに、当社経営全般に助言を頂戴することを期待しており、さらなる当社グループの成長およびコーポレート・ガバナンス強化に寄与していただくため社外取締役として選任しています。なお当社は、同氏が代表取締役を務める㈱チェンジウェーブグループとの間に、研修等に関する取引関係があります。ただし、その取引額は当社の「営業費用」の0.1%未満であり、極めて僅少です。
唐木秀明氏は、公認会計士として長年培った企業会計に関する豊富な知識と経験を有しています。同氏の知識と経験に基づき当社の経営を監督していただくとともに、当社経営全般に助言を頂戴することを期待しており、さらなる当社グループの成長およびコーポレート・ガバナンス強化に寄与していただくため社外取締役として選任しています。
仲條亮子氏は、ブルームバーグL.P.在日副代表やグーグル合同会社YouTube日本代表などを歴任し、数々の企業経営に携わってきた経験および企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)やイノベーションの創造のためのテクノロジー活用などへの深い見識を有しています。同氏の知識と経験に基づき当社の経営を監督していただくとともに、当社経営全般に助言を頂戴することを期待しており、さらなる当社グループの成長およびコーポレート・ガバナンス強化に寄与していただくため社外取締役として選任しています。
そのほか、当社社外取締役と当社との間には、特別の利害関係はありません。
e. 社外監査役
提出日現在における当社の社外監査役は小嶋修司氏および工藤陽子氏の2名です。
小嶋修司氏は、金融機関における人事・コンプライアンス・リスク管理に関する豊富な知識と経験があり、財務および会計に関する相当程度の知見を有しています。その知識と経験に基づく専門的な見地から監査いただくとともに、より独立した立場からの監査を確保するため、社外監査役として選任しています。
工藤陽子氏は、カリフォルニア州公認会計士として財務および会計に関する豊富な知識と経験を有しています。その知識と経験に基づく専門的な見地から監査いただくとともに、より独立した立場からの監査を確保するため、社外監査役として選任しています。
そのほか、当社社外監査役と当社との間には、特別の利害関係はありません。
f. 社外取締役および社外監査役の独立性に関する基準や方針
社外取締役および社外監査役を選任するための提出会社からの独立性に関する基準や方針はないものの、選任に当たっては東京証券取引所の独立役員の独立性に関する判断基準(「上場管理等に関するガイドライン」Ⅲ 5.(3)の2)を参考にしています。
g. 社外取締役または社外監査役による監督または監査と内部監査、監査役監査および会計監査との相互連携ならびに内部統制部門との関係
「(3)監査の状況 a. 監査役監査の状況」および「(3)監査の状況 b. 内部監査の状況」に記載の通りです。
(3) 【監査の状況】
a. 監査役監査の状況
(a) 組織・人員
当社の監査役会は、監査役4名であり、うち社外監査役が2名となります。当事業年度の各監査役の状況は以下のとおりです。
また、監査役室を設置し、専従かつ執行側から一定の独立性が確保された従業員を4名配置し、情報収集や調査など監査役の職務を補助しています。
(b) 監査役会の運営
監査役会は、原則月1回開催しています。当事業年度において、合計16回開催され、1回あたりの平均所要時間は約2時間でした。監査役は、以下の5点を中心とした監査を実施し、取締役の職務執行の善管注意義務および忠実義務等を監査するとともに、経営リスクの予防・軽減に努めます。なお、当社の監査役会の効率的な監査の工夫として、内部統制システムの各項目を管理する主管部門(全14部門)から定期的に報告聴取ができるように構成しています。
(1)企業倫理、法令・定款、社内規程等の遵守状況等のいわゆる適法性等の監査
(2)取締役会で決議された「内部統制システムの整備と運用」に関する監査
(3)取締役会等の経営判断原則に基づく意思決定の監査と取締役会の監督義務の履行状況の監査
(4)適時・適正な情報開示についての監査
(5)グループ経営の監査
なお、具体的には年間を通じて次のような決議、協議・審議および報告がなされました。
各監査役の監査役会ならびに取締役会への出席状況は以下のとおりです。
また、監査役会を補完し、各監査役の監査活動その他の情報共有を図るため必要に応じて監査役連絡会を開催しています。
<監査役会の実効性評価>
当社監査役会では、さらなる実効性の確保および監査品質の向上を図るため、毎年、監査役全員が当該事業年度の監査活動を振り返り、分析・評価を実施しています。当事業年度においても、全体として高い実効性が確保されており、監査役会の活動が有効に機能していることを確認しました。実効性評価により抽出された課題については、監査役全員で議論を行い、翌期の監査計画に反映させるとともに、必要に応じて継続的に議論を重ねています。今期においては、次のとおりです。①経営層・社外取締役との対話を強化し、連結ガバナンスや内部統制に関する議論を深める②リスクの芽を早期に捉える重要性が増しているグループ会社の管理の充実化③AIカンパニーへの転換等に対し、内部統制システムの監査対象範囲の拡充に向け、関係各所との面談頻度を高めるなど、監査のさらなる充実に取り組んでいます。

(c) 監査役会および監査役の活動状況
監査役会は、(1)取締役会、(2)業務執行、(3)子会社、(4)内部監査、(5)会計監査の5つの領域についてのリスクや課題を検討し、年間の活動計画を定めました。中でも重点監査項目の一つである「グループ経営の監査」においてグループ会社の代表取締役または監査役との面談機会の増加など監査の実効性を高める見直しを行い、取り組みました。各領域に対する監査活動の概要は下表のとおりです。これらの監査活動を通じて認識した事項について取締役や執行部門に申し入れや提言を行いました。常勤監査役は、社内監査役と社外監査役とが協働して経営会議等の重要会議に出席するほか、取締役等からの報告聴取、重要書類閲覧、実地調査等に加え、各部署や子会社等を通した情報収集を行い有機的な監査に努めています。また、内部監査部門および会計監査人とは毎月の情報交換を通じ、リスクの早期発見に努めるよう連携を図っています。
非常勤監査役は、常勤監査役から監査結果の報告を受け、その監査の適正性や妥当性等について意見交換をするとともに必要に応じ、常勤監査役と共に監査を行うなど、監査の実効性の向上に努めています。社外取締役と監査役(会)は、取締役会において必要に応じ積極的に議論および意見交換を行うことで連携を図っています。また、社外取締役が適切な判断ができるよう取締役会以外でも定期的な情報交換の場を設け、主に監査役の関心事項である「ガバナンス状況・リスク・人/組織」への対応について意見交換等を行っています。全監査役の業務をサポートする組織として監査役室を設置しており、専任のスタッフ(4名)が監査役の指示の下で情報収集や調査などを行っています。
表:監査活動の概要(★は監査役が主催する会議)
(注1) IESBA:国際会計士倫理基準審議会(The International Ethics Standards Board for Accountants)
(注2) KAM:監査上の主要な検討事項(Key Audit Matters)
当事業年度の監査上の主要な検討事項(KAM)については、会計監査人が提示した顧客に対する通信サービス契約の重要な判断および見積りとITシステムの依拠度が高い会計処理に関し、会計監査人の四半期レビュー報告等の各段階で議論したほか、主管部門や内部統制部とも連携し、その都度検討プロセスについて質疑を行った結果、KAMの設定に関して会計監査人との意見の相違がない旨の確認を行いました。
b. 内部監査の状況
(a) 内部監査の目的
当社における内部監査は、「経営に資する監査」の理念のもと、当社の運営に関し価値を付加し、また改善するために行われる、独立にして、客観的なアシュアランスおよびコンサルティング活動であり、内部監査の専門職として規律ある姿勢で体系的な手法を用い、リスク・マネジメント、コントロールおよびガバナンスの各プロセスの有効性の評価および改善を行い、もって当社目標の達成に役立つことを目的とする、と内部監査規程に定めています。
(b) 内部監査の活動概要
当社内部監査室は、代表取締役 社長執行役員 兼 CEO直下の独立した組織として設置され、リスクベースの年度監査計画を策定し、当社の業務全般を対象に内部監査を実施しているほか、当社グループ会社(主に連結子会社)に対して全社的な内部統制監査を実施しています。
年度監査計画は、毎年取締役会の決議事項として上程しており、当事業年度は2025年4月24日に決議しています。その策定プロセスは、代表取締役とマネジメント層(取締役/社外取締役/統括/執行役員/本部長等)60名が認識している全社リスクの視点を取り入れるだけでなく、監査役、会計監査人(有限責任監査法人トーマツ)の意見等も考慮しつつ進めています。
また、半期経過時点(上期末)で、再びマネジメントインタビューを実施し、年度監査計画の見直し(ロールオーバー)を図ることで、当社を取り巻く経営・事業環境、リスクの変化に即した内部監査の充実に努めています。
当事業年度は、当社の重点リスクに対する対応の有効性を確認するため、「AIガバナンス(整備面)の適切性」のように全社を対象とした監査を実施すると共に、各事業・領域においても法令遵守・業務の有効性の観点から合計17件の内部監査を実施しています。
また、グループ会社のガバナンスを維持する目的から、稟議・経費精算データを蓄積し月次推移から異常検知や疑義を個社毎に自動検知する仕組みを導入し、計13社(1社はツール提供型含む)に対してデータモニタリングを実施しています。
事業/領域別の主な監査テーマは次のとおりです。
(c) 組織の体制、独立性、監査品質
ⅰ 人員・専門性
内部監査室は、内部監査の実施に特化(内部統制報告制度の評価およびコンプライアンス調査等はそれぞれ内部統制部門、コンプライアンス部門が実施)しており、室員は総勢25名(2026年3月末現在)で、全員が内部監査業務に専従しています。うち公認内部監査人(CIA)、公認情報システム監査人(CISA)、内部監査士(QIA)、公認不正検査士(CFE)など内部監査に直接関係する有資格者は延べ18名です。その他、経営修士、経営管理修士、中小企業診断士、情報処理安全確保支援士など、リスクベースの内部監査を実践するに相応な資格を有する人材も在籍しています。
また、室員総勢25名のうち、女性監査人は15名(うち管理職が3名)所属し、当社の重要な経営戦略の一つでもあるダイバーシティの推進に取り組んでいます。
ⅱ 組織の独立性、監査品質
内部監査の実施に際して、取締役会で承認された「内部監査規程」に基づき、The Institute of Internal Auditorsが定める「専門職的実施の国際フレームワーク(以下、IPPF)」に準拠しています。
内部監査の独立性確保については、毎年、組織内でIPPFの基準適合状況を判断するために内部品質評価を実施する際の項目に含まれており、その評価結果は取締役会に報告しています。加えて、IPPFの基準に則り、2013年から5年毎に外部品質評価を計3回受検しており、全て「一般的に適合している(Generally Conforms)」の評価を受けております。
なお、直近で受検した前事業年度においては、全ての確認項目において指摘事項はございませんでした。
(d) 監査役、会計監査人、内部監査部門の連携状況
<監査役と会計監査人との連携状況>
監査役は、会計監査人から監査方針・監査計画について説明を受け意見交換を行います。期中・期末の監査(四半期レビューを含む)につき、監査重点項目、監査方法および結果について報告を受けています。また、常勤監査役は毎月、情報・意見交換を行う他、会計監査人の往査に同行し監査に立ち会う等、会計監査人との連携保持を図っています。
<監査役と内部監査部門の連携状況>
監査役は、当社内部監査室、内部統制部門と定期的に情報交換の場を持ち、必要に応じ調査依頼をする等有機的連携を図っています。
特に、内部監査室とは、常勤監査役が出席する定例会を開催するなど、毎月、内部監査計画の進捗確認、意見交換などを行っています。加えて、内部監査室長は監査役会に半期に一度、内部監査計画・実績等を報告するとともに、代表取締役宛の監査結果報告については都度、資料の共有を行っています。
<会計監査人と内部監査部門の連携状況>
会計監査人は、内部監査室から監査計画について説明を受けているほか、必要に応じて内部監査の結果等についても説明を受けています。内部監査室は、会計監査人から監査結果等について定期的に説明を受けています。このほかにも両者は必要に応じて情報・意見交換を行う等して、連携を図っています。
(e) 内部監査の実効性を確保するための取組
ⅰ 内部監査のデュアル・レポーティングライン
内部監査では、業務の遵法性および内部統制の有効性等を評価し、内部監査の結果および過去に実施した監査指摘事項のフォローアップ状況については、以下のとおり、当社の代表取締役 社長執行役員のみならず、取締役会ならびに監査役および監査役会に対しても報告しています。
<各監査共通(定常)>
[監査終了後]:代表取締役、取締役、監査役、監査対象部署および関連部署の部門責任者に対して「内部監査結果」「内部監査結果から判明したリスク」および監査対象部門により策定された「リスクに対する改善計画」を記載した「内部監査報告書」により報告しています。
[月次定例会議]:CFO定例会議および常勤監査役定例会議にて監査結果を説明し、相互連携を図っています。
[四半期毎]:社外取締役に対して監査結果を臨場報告しています。
[半期毎]:上期/下期の監査結果および過去監査フォローアップ状況等を取締役会、監査役会にて臨場報告しています。
<監査にて重大な指摘事項が発見された場合>
・上記に加え、取締役会等にて監査結果を臨場報告しています。
●内部監査のデュアル・レポーティングラインの全体像(2026年3月末現在)

ⅱ 内部監査室と事業管理部門との関係
内部監査室は、3線モデル(The IIA's Three Lines Model)に則り、内部監査等で発見および知得した事象は対象部門(主に第1線)に対する監査結果報告のみならず、各々の事業管理部門(第2線)にも課題共有し改善策を協議する等、企業価値の保全及び向上に努めています。
ⅲ グループ会社の内部監査部門との連携
内部監査室では、内部監査部門設置の当社グループ会社(連結子会社)12社に対して、継続的なモニタリング活動を実施しています。具体的には、当社およびグループ会社に重大な影響を与えるリスクを早期に検知できるように、内部監査室策定の内部監査計画書や監査報告書を確認しています。また、定期的に、グループ会社の内部監査担当を集めた内部監査人連絡会や勉強会の開催、個別対話などを通じて、緊密な連携を図っています。
c. 会計監査の状況
(a) 監査法人の名称
有限責任監査法人トーマツ
(b) 継続監査期間
25年間
(c) 業務を執行した公認会計士
指定有限責任社員 業務執行社員:飯塚智、下平貴史、後藤さおり
(d) 監査業務に係る補助者の構成
公認会計士33名、その他73名
(e) 提出会社が監査公認会計士等を選定した理由(候補とした理由と選解任の方針)
監査役会が有限責任監査法人トーマツを会計監査人として選定した理由は、監査役監査規程において、会計監査人候補者を適切に評価するための基準を定めており、取締役および社内関係部署から必要な資料を入手し、かつ報告を受け、会計監査を適正に行うために必要な品質管理、監査体制、独立性および専門性等を総合的に勘案し、検討した結果、適任と判断したためです。
なお、監査公認会計士等は、会社法施行規則第126条第5号・第6号の事由(会計監査人が現に処分を受け、または2年以内に処分を受けた者である場合における当該処分の内容)に該当する事項はございません。
監査役会は、会計監査人の職務の執行に支障がある場合等、その必要があると判断した場合は、株主総会に提出する会計監査人の解任または不再任に関する議案の内容を決定します。また、会計監査人が会社法第340条第1項に定める項目のいずれかに該当すると認めたときは、監査役全員の同意に基づき、会計監査人を解任します。
(f) 提出会社の監査役会等による監査公認会計士等の評価
監査役会は、監査役監査規程において、監査公認会計士等たる会計監査人候補者を適切に選定し、会計監査人を適切に評価するための基準を定めています。当該基準に基づいて、監査法人の品質管理、監査チーム、監査報酬等、監査役等とのコミュニケーション、経営者等との関係、グループ監査および不正リスクの各項目ならびに会計監査人に求められる独立性と専門性を有しているか否か等について評価した結果、当期も再任が適当であると判断しています。
d. 監査報酬の内容等
(a) 監査公認会計士等に対する報酬
前連結会計年度
当社における非監査業務の内容は、社債発行時のコンフォートレター作成および非財務情報の開示に関する助言等となります。また、連結子会社における非監査業務の内容は、前述の非財務情報の開示に関する助言等となります。
当連結会計年度
当社における非監査業務の内容は、社債発行時のコンフォートレター作成および非財務情報の開示に関する助言等となります。また、連結子会社における非監査業務の内容は、米国証券登録(Form F-1)に係るコンフォートレター作成および非財務情報の開示に関する助言等となります。
(b) 監査公認会計士等と同一のネットワーク(Deloitte Touche Tohmatsu Limited)に属する組織に対する報酬
((a)を除く)
前連結会計年度
当社における非監査業務の内容は、市場調査等となります。また、連結子会社における非監査業務の内容は、内部統制に関わるコンサルティング業務等となります。
当連結会計年度
当社における非監査業務の内容は、市場調査等となります。また、連結子会社における非監査業務の内容は、税務申告支援および税務アドバイザリー業務、国際税務対応業務等となります。
(c) その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
前連結会計年度
開示すべき重要な報酬がないため、記載を省略しています。
当連結会計年度
開示すべき重要な報酬がないため、記載を省略しています。
(d) 監査報酬の決定方針
監査公認会計士等から年度監査計画の提示を受け、その内容について監査公認会計士等と協議の上、有効性および効率性の観点を総合的に判断し決定しています。
なお、監査公認会計士等の独立性を担保する観点から、監査報酬の額の決定に際しては監査役会の同意を得ています。
(e) 監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、日本監査役協会が公表する「会計監査人との連携に関する実務指針」を踏まえ、会計監査人の監査計画の内容、会計監査の職務遂行状況、および報酬見積りの算出根拠などを確認し、検討した結果、会計監査人の報酬等につき会社法第399条第1項の同意を行っています。
(4) 【役員の報酬等】
a. 提出会社の役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針の内容および決定方法
(a) 役員報酬の決定方針の概要および決定方法
当社における役員報酬の決定方針は、第三者機関による国内企業経営者の報酬に関する調査に基づき、事業規模が概ね同程度以上の国内外企業経営者の報酬に比して高い競争力のある水準であることを確認、決定することとします。
取締役報酬は、着実な利益成長、安定的なキャッシュ・フローの創出およびステークホルダーと良好な関係を築きつつ持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を可能とすることを目的とし、過度なリスクテイクを抑制しつつ、短期のみならず、中長期的な業績向上へ役員等の貢献意欲を高めるよう決定する方針です。
取締役報酬の決定方法は、人事総務本部で報酬の決定方針を策定の後、代表取締役 社長執行役員 兼 CEOと社外取締役のうち3名以上で構成される報酬委員会の諮問を経て取締役会で承認します。
業務執行から独立した立場である社外取締役には、基本報酬である固定的な報酬を現金と株式で支払う方針(ただし、株式での支払いに支障がある場合、株式報酬に相当する額を現金で支給することがあります。)としています。
また、取締役の業務執行を監査する監査役には、基本報酬である固定的な報酬を現金のみで支払う方針としています。
なお、当社グループの支払方針として、グループ会社の役員を兼任している取締役の報酬は主たる会社から支払うこととしており、孫取締役に対する報酬は、支給の対象外とします。
(b) 役員報酬の構成
当社は、「(a) 役員報酬の決定方針の概要および決定方法」を踏まえ、固定的な報酬に加え短期業績および中長期企業価値向上へのインセンティブを引き出すため、取締役(社外取締役以外の取締役)の報酬等を、基本報酬と短期業績連動報酬と中期業績連動報酬から構成し、それぞれの種類に分けて支払うこととします。
基本報酬は、役職ごとに以下の通り年額を定め、毎月現金で定額を支給します。
取締役会長・・・84百万円
代表取締役 社長執行役員・・・120百万円
代表取締役 副社長執行役員・・・84百万円
取締役 専務執行役員・・・60百万円
短期業績連動報酬は、役職別に定める基準額に対し、当期の業績の目標達成度に応じた支給率を乗じ、個人別に以下の算定方法に応じて毎年株式報酬として支給します。(ただし、株式での支給に支障がある場合、短期業績連動報酬に相当する額を現金で支給することがあります。)。
短期業績連動報酬支給額=役職別基準額(ア)×業績目標達成度(イ)
(ア)・・・役職に応じて個別に設定した基準額
(イ)・・・親会社の所有者に帰属する純利益と営業利益の目標、マテリアリティ目標の達成度合いに応じて設定された係数
「(d) 短期業績連動報酬に係る指標、当該指標を選択した理由および業績連動報酬の額の決定方法」を参照。なお、短期業績連動報酬支給額は、上記計算式に基づき基礎となる金額を算定したうえで、必要に応じて個人ごとの役割を勘案し、最終的な報酬額を決定します。
中期業績連動報酬は、役職別に定める基準額に対し、過去3カ年の当社TSR(株主総利回り)と相対TSRの状況に応じた支給率を乗じ、個人別に以下の算定方法に応じて3カ年ごとに株式報酬として支給します。(ただし、株式での支給に支障がある場合、中期業績連動報酬に相当する額を現金で支給することがあります。)。
中期業績連動報酬支給額=役職別基準額(ウ)×TSR係数(エ)
(ウ)・・・役職に応じて個別に設定した基準額
(エ)・・・当社TSRと相対TSR(当社TSRをTOPIX配当込み株価指数の成長率で除した数)に応じて設定された係数
「(e)中期業績連動報酬に係る指標、当該指標を選択した理由および業績連動報酬の額の決定方法」を参照。なお、中期業績連動報酬支給額は、上記計算式に基づき基礎となる金額を算定したうえで、必要に応じて個人ごとの役割を勘案し、最終的な報酬額を決定します。
また、当社は、社外取締役に対しては、基本報酬として、毎月現金で定額を支給するほか、中長期な企業価値向上を株主と共有するため、その経験年数等を踏まえ、金額規模を固定した株式報酬を毎年支給します(ただし、株式での支払いに支障がある場合、株式報酬に相当する額を現金で支給することがあります。)。
取締役の報酬は、株主総会により報酬の種類および具体的な年間の報酬限度額を決定し、その配分および支給方法については、報酬委員会の諮問を経て取締役会で承認します。なお、現金報酬の上限額は、2021年6月22日開催の第35回定時株主総会にて15億円(決議時の取締役13名)で、株式報酬の上限額は、2021年6月22日開催の第35回定時株主総会にて、80億円(決議時の取締役(社外取締役を除く)7名)で決議されています。また、2025年6月26日開催の第39回定時株主総会において、株式報酬の付与対象者に社外取締役を含むこととしましたが、株式報酬の上限額は80億円(決議時の取締役11名)で変更ありません。
(c) 支給割合の決定に関する方針
当社は、「(a) 役員報酬の決定方針の概要および決定方法」および各役員の職務内容や業績を踏まえ、取締役(社外取締役以外の取締役)に対して、原則として、基本報酬(現金報酬)と短期業績連動報酬の報酬総額の支給割合を「基本報酬:短期業績連動報酬=1:1.9~3.2」とすることを基本方針とし、短期業績連動報酬は、役職別基準額の0~2.5倍の適用幅で変動させ、また基本報酬(現金報酬)と中期業績連動報酬の報酬総額の支給割合を「基本報酬:中期業績連動報酬=1:1.1~2.1」とすることを基本方針とし、中期業績連動報酬は、役職別基準額の0~3.0倍の適用幅で変動させる方針です。なお、短期業績連動報酬と中期業績連動報酬は、すべて株式報酬で支給します。
また、社外取締役に対して、基本報酬(現金報酬)と、その経験年数等を踏まえ、金額規模を固定して支給する株式報酬の報酬総額の支給割合を「基本報酬(現金報酬):株式報酬=1:0.2~1.1」とすることを基本方針とします。
株式報酬については、2020年6月24日開催の第34回定時株主総会にて、当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、株主の皆さまとの一層の価値共有を進めることを目的として譲渡制限付株式報酬制度を導入し、さらに2025年6月26日開催の第39回定時株主総会において、株式報酬の付与対象者に社外取締役を含むこととしており、当該株式には退任までの間の譲渡制限を付しています。
(d) 短期業績連動報酬に係る指標、当該指標を選択した理由および業績連動報酬の額の決定方法
当社は、短期業績連動報酬に係る指標を業績目標達成度としています。当該指標を選択した理由および短期業績連動報酬の額の決定方法は以下の通りです。
A.指標の内容
短期業績目標達成度の業績連動指標は、親会社の所有者に帰属する純利益と営業利益(連結ベース、以下同様)、マテリアリティ目標を採用しています。
短期業績連動報酬は、業績指標の目標達成度等に応じて0~2.5倍(目標:1.0)の比率で変動します。業績指標の目標達成度に応じて設定された比率に対し、それぞれ50%ずつ乗じて、業績目標達成度の係数を算出します。マテリアリティ目標は、その達成度合いに応じ、親会社の所有者に帰属する純利益、営業利益の目標達成度により計算された係数に、0~5%の範囲で加算します。なお、親会社の所有者に帰属する純利益と営業利益の採用に当たり、減損などの特殊要因、他の経営指標(フリー・キャッシュ・フロー等)や重大な不祥事や事故など特段の勘案すべき要素があった場合には、報酬委員会への諮問の後、係数を決定します。
業績目標達成度係数=(親会社の所有者に帰属する純利益による係数(ア)×50%+営業利益による係数(イ)×50%)+マテリアリティ目標係数(ウ)
(ア)・・・親会社の所有者に帰属する純利益の目標値と実績値を比較し、実績値が目標値と同水準の場合に100%と設定しています。
(イ)・・・営業利益の目標値と実績値を比較し、実績値が目標値と同水準の場合に100%と設定しています。
(ウ)・・・マテリアリティ指標の目標達成度に応じ、0~5%の範囲で加算します。
B.指標を選択した理由
親会社の所有者に帰属する純利益を業績連動指標係数として選択した理由は、ステークホルダーへの配当原資となる親会社の所有者に帰属する純利益の指標を用いることで、ステークホルダーとの建設的な対話を行い、中長期的な企業価値の向上を取締役に意識づけるためです。
営業利益を業績連動指標係数として選択した理由は、当社グループ一体となり本業から創出した利益を適正に反映する評価指標として営業利益が該当するためです。
マテリアリティ目標を業績連動指標係数として選択した理由は、マテリアリティを通じたサステナビリティへの取り組みが、持続可能な社会への貢献とともに、当社の持続可能な成長のためのキードライバーとなるためです。
C.短期業績連動報酬の額の決定方法
短期業績連動報酬の額の決定方法は、「(c) 支給割合の決定に関する方針」に記載の役職別基準額の0~2.5倍の適用幅を基準として、「(a) 役員報酬の決定方針の概要および決定方法」に記載のプロセスを経て決定します。
(e)中期業績連動報酬に係る指標、当該指標を選択した理由および業績連動報酬の額の決定方法
中期業績連動報酬に係る指標をTSR係数とします。当該指標を選択した理由および中期業績連動報酬の額の決定方法は以下の通りです。
A.指標の内容
中期業績連動報酬の指標は、当社TSRと相対TSRによるTSR係数を採用しています。
中期業績連動報酬は、当社TSRと相対TSRの状況に応じて0~3.0倍の比率で変動します。
B.指標を選択した理由
TSR係数を業績連動指標係数として選択した理由は、ステークホルダーとの価値共有を一層進め、中長期的な株価向上を取締役に意識づけるためです。
C.中期業績連動報酬の額の決定方法
中期業績連動報酬の額の決定方法は、「(c)支給割合の決定に関する方針」に記載の役職別基準額の0~3.0倍の適用幅を基準として「(a)役員報酬の決定方針の概要および決定方法」に記載のプロセスを経て決定します。
b. 役職ごと、役員ごとの報酬等
(a) 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額および対象となる役員の員数
(注1) 社外取締役の「基本報酬」には、社外取締役6名を対象とした非金銭報酬等による株式報酬総額20百万円が含まれており、当該株式報酬は、譲渡制限付株式により2025年7月に支給しています。
(注2) 短期業績連動報酬は、譲渡制限付株式報酬として2026年7月17日に付与される予定のものであり、翌連結会計年度に会計処理(費用計上)されます。ただし、2026年6月23日付で退任予定である取締役2名に対する分(329百万円)については、現金での支給を予定しています。
(注3) 非金銭報酬等として2021年7月に付与したストックオプションに係る当連結会計年度に会計処理(費用計上)した額等を記載しており、実際に行使・売却して得られる金額とは異なります。また、2026年6月23日付で退任予定である取締役2名へ支給予定の中期業績連動報酬のうち当連結会計年度に会計処理(費用計上)した額も含んでいます。なお、当連結会計年度に会計処理(費用計上)した額については、中期業績連動報酬の算定期間後の2027年6月に現金で支給する予定です。ストックオプション制度の内容については、前述の「1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載の通りです。
(b) 提出会社の役員ごとの連結報酬等の総額等
連結報酬等の総額が1億円以上である者に限定して記載しています。
(注1) 非金銭報酬等として2021年7月に付与したストックオプションに係る当連結会計年度に会計処理(費用計上)した額および2026年6月23日付で退任予定である取締役へ支給予定の中期業績連動報酬のうち当連結会計年度に会計処理(費用計上)した額を記載しております。なお、中期業績連動報酬のうち当連結会計年度に会計処理(費用計上)した額については、中期業績連動報酬の算定期間後の2027年6月に現金で支給する予定です。
(注2) 非金銭報酬等として2021年7月に付与したストックオプションに係る当連結会計年度に会計処理(費用計上)した額です。
(c) 短期業績連動報酬に係る指標の目標および実績
業績目標達成度の目標および実績は以下の通りです。
マテリアリティ目標および実績は以下の通りです。
(注)支給額の算定に際して、当社所定の基準日で確定した数値を採用しています。
c. 提出会社の役員の個人別報酬等額の決定プロセスに係る方針および委任に関する事項
(a) 役員の個人別報酬等額の決定プロセスに係る方針
役員の個人別報酬等額についての決定プロセスに関する方針は以下の通りです。
1.株主総会にて、現金報酬および株式報酬の上限枠を決議
2.報酬委員会(代表取締役 社長執行役員 兼 CEOと社外取締役のうち3名以上で構成され、社外取締役が過半数を占める)にて、報酬の構成、水準、業績連動指標等について審議の上、取締役会へ提言
3.取締役会にて、報酬委員会の提言を尊重することを前提に、個人別報酬等額について、代表取締役 社長執行役員 兼 CEOに一任することを決議
4.代表取締役 社長執行役員 兼 CEOは、取締役会の決議および報酬委員会の提言を尊重し、個人別報酬等額について決定
なお、当事業年度に係る役員の個人別報酬等額の決定については、「(d) 報酬等の額の決定過程」に記載の通り、報酬委員会にて役員報酬ポリシーに沿う内容であることを確認の上、取締役会へ提言され、当該提言を尊重したものとなっていることから、取締役会は、当事業年度における取締役の報酬等は決定方針に沿うものであると判断しています。
(b) 提出会社の役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針の決定に関与する委員会
報酬委員会は、当社取締役の個人別の報酬に関する提言のほか、役員報酬プログラムの提言を取締役会に行います。
報酬委員会は、役員報酬の客観性や透明性を確保するため、委員長を社外取締役とし、代表取締役 社長執行役員 兼 CEOおよび社外取締役のうち3名以上で構成しています。
(c) 役員の個人別報酬等額の決定に係る委任に関する事項
取締役会決議に基づき代表取締役 社長執行役員 兼 CEOに一任する方針としています。
・委任を受けた者の氏名ならびに内容を決定した日における会社での地位および担当
代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮川 潤一
・委任する権限の内容
取締役の個人別報酬等額の決定
・権限を委任した理由
役員の個人別報酬等額の決定にあたっては、報酬委員会にて役員報酬ポリシーに沿い、報酬総額と個人別報酬等額について検討の上、取締役会へ提言を行うこととしており、委任を受けた者はその提言を尊重し決定することとしているため。
(d) 報酬等の額の決定過程
d.報酬等の返還請求について
報酬等のうち、業績連動報酬(現金報酬および株式報酬のいずれであるかを問わない)については、取締役について、法令、当社の内部規程もしくは当社および取締役との間で締結された契約に重要な点で違反したと当社の取締役会が認めた場合、または、業績連動報酬の算定の基礎とした財務諸表の数値に重大な修正・訂正等が生じたと取締役会が認めた場合、その他業績連動報酬の全部または一部を、当社が無償で取得することが相当であると取締役会が認めた場合、当該取締役の職責を踏まえ、当社は、無償で報酬等の返還請求等をできるものとします。
(5) 【株式の保有状況】
a. 保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分の基準や考え方
当社では、株式価値の変動または株式に係る配当によって利益を受けることを目的として保有する株式を「純投資目的」、事実上のシナジーの創出および取引強化の維持・強化を目的として保有する株式を「純投資目的以外」の投資株式として区分しています。
また、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式については、以下の保有方針に従って取得・保有しています。
b. 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式(非上場以外の株式)
(a)保有方針及び保有の合理性を検証する方法
ⅰ 保有方針
当社における純投資目的以外の株式の保有については、事業展開または業務運営における優位性の確保やシナジーの創出、人材・技術の確保・コスト削減等の効果の享受を目的としています。当社では、保有の意義が希薄と考えられる投資株式については、できる限り速やかに処分・縮減していく基本方針のもと、毎年、個別の投資株式について、保有の意義、経済合理性等を検証し、保有継続の可否および保有株式数を見直します。
ⅱ 保有の合理性を検証する方法
当社では、毎年個社別に、保有目的に応じた取引関係の継続確認や、経済合理性の観点で、投資株式の出資額に対して発行会社が当社利益に寄与した金額の割合の算出を行っています。保有意義が希薄化した場合や上記利益に寄与した金額の割合が当社の単体3年平均ROAの50%を下回る場合には、売却検討対象とします。また、簿価から30%以上時価が下落した銘柄及び、ガバナンスの観点から不祥事への対処も精査したうえで検討します。さらに、新規事業に関連する出資に関しては、出資の効果として、新規事業の進捗状況の検証を行っています。
(b)個別銘柄の保有の適否に関する取締役会における検証の内容
投資株式の保有の適否に関して、2銘柄について保有目的の希薄化が認められ、総合的に検証した結果、継続して保有する合理性がないと判断し売却済みです。これらの検証内容は、取締役会へ報告しています。
c. 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式に関する増減
(a) 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式(非上場株式)
(注1) 株式数が増加した銘柄は、事業展開または業務運営における優位性の確保やシナジーの創出、人材・技術の確保・コスト削減等の効果の享受を目的とする投資によるものです。
(注2) 株式数が増加した銘柄のうち2銘柄は新規取得に伴うものです。残りの1銘柄は、追加取得によるものです。
(注3) 株式数が減少した銘柄のうち3銘柄は全株式の売却に伴うものです。残りの1銘柄は会社清算により
減少しています。
(b) 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式(非上場以外の株式)
(注1) 株式数の増加は、フリービット㈱、㈱JDSCおよび三井倉庫ホールディングス㈱の株式を取得したことによるものであり、取引関係強化によるシナジー効果を享受することを目的としています。
(注2) 株式数の減少は、㈱ビックカメラ、㈱サカイホールディングスの全株式の売却および
㈱プラザホールディングスの株式を一部売却したことに伴うものです。
d. 保有目的が純投資目的以外の目的の投資株式(非上場以外の株式)の保有区分、銘柄、株式数、貸借対照表計上額、保有目的・定量的な保有の効果、相手方の保有の有無、株式数増加の理由
(a) 特定投資株式
保有の効果の検証は、「b.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式(非上場以外の株式)(a)保有方針及び保有の合理性を検証する方法」に記載のとおり個別銘柄毎に検証しています。なお、各社との取引金額は機密性が高いものであることから、記載は省略します。
(b) みなし保有株式
該当事項はありません。
e. 保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
5 【従業員の状況等】
(1) 人材戦略に関する基本方針等
a. 経営戦略に基づく人材戦略
経営戦略に基づく人材戦略については「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (4) 人的資本c.人材戦略(a)人材戦略の方向性」に記載しております。
b. 従業員の賞与を含む給与・給付の内容の決定に関する方針
当社の従業員の給与・報酬は、実力と成果に基づいて決定することを基本方針としており、給与は各人の担う役割に応じて決定され、賞与および業績に応じて支給する特別加算賞与は、各人の組織・業績への貢献度合いに基づき決定されます。
またこれら給与・報酬の水準は、経済状況・市場水準も考慮し、継続的に点検・検討を行い、決定します。
(2) 従業員の状況
a. 連結会社の状況
2026年3月31日現在
(注1) 従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員数です。
(注2) 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。
(注3) 全社(共通)は、当社の技術部門および管理部門の従業員です。
b. 提出会社の状況
2026年3月31日現在
(注1) 従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数です。
(注2) 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。
(注3) 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでいます。また、休職者・休業者は含みません。
(注4) 全社(共通)は、当社の技術部門および管理部門の従業員です。
(注1) 従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数です。
(注2) 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。
(注3) 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでいます。また、休職者・休業者は含みません。
(注4) 全社(共通)は、当社の技術部門および管理部門の従業員です。
c. 労働組合の状況
当社の労働組合には、ソフトバンク労働組合および国鉄労働組合があります。また、連結子会社の一部に労働組合が結成されています。労使関係は良好であり、特記する事項はありません。
d. 使用人等のみに対して付与する新株予約権の内容
使用人等のみに対して付与する新株予約権の内容については、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2) 新株予約権等の状況 ① ストックオプション制度の内容」に記載しております。
e. 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異の状況
当事業年度の多様性に関する指標は、以下のとおりです。
(注1) 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出した実績を記載しています。
(注2) 2026年4月1日時点の実績です。
(注3) 男女で同一の給与体系を適用していますが、現状等級構成などに起因して報酬総額に男女差が発生しています。これらの状況も踏まえ、女性の活躍推進の各種取り組みを進めています。
(注4) 対象となる従業員がいないことを示しています。
(注1) 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出した実績を記載しています。
(注2) 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出した実績を記載しています。
(注3) 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等および育児目的休暇の取得割合を算出した実績を記載しています。
(注4) 対象となる従業員がいないことを示しています。
(注5) 管理職に占める女性労働者の割合は2026年4月1日時点の実績です。
(注6) SBテクノロジー㈱は、2026年4月1日付で当社を存続会社とする吸収合併により消滅しています。
(注7) 管理職に占める女性労働者の割合は2025年12月31日時点、男性労働者の育児休業取得率・労働者の男女の賃金の差異は2025年1月1日~2025年12月31日の実績です。
(注8) 管理職に占める女性労働者の割合は2025年5月20日時点、男性労働者の育児休業取得率・労働者の男女の賃金の差異は2024年5月21日~2025年5月20日の実績です。
(注9) 管理職に占める女性労働者の割合は2025年11月30日時点、男性労働者の育児休業取得率・労働者の男女の賃金の差異は2024年12月1日~2025年11月30日の実績です。
(注10) 非正規雇用労働者(パート・有期労働者)は1名のみであり、男女賃金の割合が計算できないため、計算から除外しております。
第5 【経理の状況】
1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号。以下「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定により、国際会計基準(以下「IFRS」)に準拠して作成しています。
本書の連結財務諸表等の金額は、百万円未満を四捨五入して表示しています。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1963年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」)および「電気通信事業会計規則」(1985年郵政省令第26号)に基づいて作成しています。
本書の財務諸表等の金額は、百万円未満を四捨五入して表示しています。
(3) 本連結財務諸表において、会計期間は以下の通り表記しています。
2.監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)および事業年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の連結財務諸表および財務諸表について、有限責任監査法人トーマツにより監査を受けています。
3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組について
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組を行っています。その内容は以下の通りです。 会計基準の内容を適切に把握し、同基準の変更等に的確に対応することができる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、同機構および監査法人等が主催するセミナー等へ参加することにより、社内における専門知識の蓄積に努めています。
4.IFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について
当社は、IFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成するための体制の整備を行っています。その内容は以下の通りです。
IFRSの適用においては、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の把握を行っています。また、IFRSに基づいた適正な連結財務諸表等を作成するために、IFRSに準拠したグループ会計方針を作成し、これに基づいて会計処理を行っています。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
a. 【連結財政状態計算書】
b. 【連結損益計算書および連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
(注1)2025年3月31日に終了した1年間および2026年3月31日に終了した1年間のソフトバンク㈱およびその子会社の純利益は、いずれも継続事業によるものです。
(注2)2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき10株の割合をもって株式分割を行いました。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、「基本的1株当たり純利益」および「希薄化後1株当たり純利益」を算定しています。
【連結包括利益計算書】
(注) その他の包括利益の各内訳項目に関連する法人所得税は、「注記39.その他の包括利益」をご参照ください。
c. 【連結持分変動計算書】
2025年3月31日に終了した1年間
2026年3月31日に終了した1年間
d. 【連結キャッシュ・フロー計算書】
(注) 連結キャッシュ・フロー計算書は「注記41.連結キャッシュ・フロー計算書の補足情報」と併せてご参照ください。
【連結財務諸表注記】
1.報告企業
ソフトバンク㈱(以下「当社」)は、日本国に所在する株式会社であり、登記している本社の住所は、東京都港区海岸一丁目7番1号です。本連結財務諸表は当社および子会社(以下「当社グループ」)より構成されています。当社の親会社はソフトバンクグループジャパン㈱です。また、当社の最終的な親会社はソフトバンクグループ㈱です。
当社グループは、コンシューマ事業、エンタープライズ事業、ディストリビューション事業、メディア・EC事業およびファイナンス事業を基軸として、情報・テクノロジー領域においてさまざまな事業に取り組んでいます。詳細は、「注記7.セグメント情報 (1) 報告セグメントの概要」をご参照ください。
2.連結財務諸表作成の基礎
(1) IFRSに準拠している旨に関する事項
当社グループの連結財務諸表は、連結財務諸表規則第1条の2第1号に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同規則第312条の規定により、IFRSに準拠して作成しています。
(2) 測定の基礎
連結財務諸表は、「注記3.重要性がある会計方針」に記載している通り、公正価値で測定している金融商品などを除き、取得原価を基礎として作成しています。
(3) 表示通貨および単位
連結財務諸表の表示通貨は、当社が営業活動を行う主要な経済環境における通貨(以下「機能通貨」)である日本円であり、百万円未満を四捨五入して表示しています。
(4) 未適用の公表済み基準書および解釈指針
連結財務諸表の承認日までに新設または改訂が行われた主な基準書および解釈指針のうち、当社グループが早期適用していないものは、以下の通りです。
IFRS第18号「財務諸表における表示及び開示」の適用による影響は検討中であり、適用による当社グループの連結財務諸表への影響については、現時点で合理的に見積もることはできません。
(5) 表示方法の変更
(連結キャッシュ・フロー計算書)
a. 2025年3月31日に終了した1年間において、営業活動によるキャッシュ・フローの「その他」に含めていた「証券事業の有価証券の増減額(△は増加額)」は金額的重要性が増したため、2026年3月31日に終了した1年間においては独立掲記しています。この表示の変更を反映させるため、2025年3月31日に終了した1年間の連結財務諸表の組み替えを行っています。
この結果、2025年3月31日に終了した1年間の連結キャッシュ・フロー計算書において、営業活動によるキャッシュ・フローの「その他」72,936百万円は、「証券事業の有価証券の増減額(△は増加額)」△31,222百万円および営業活動によるキャッシュ・フローの「その他」104,158百万円として組み替えています。
b. 2025年3月31日に終了した1年間において、財務活動によるキャッシュ・フローの「その他」に含めていた「子会社の自己株式の取得による支出」は金額的重要性が増したため、2026年3月31日に終了した1年間においては独立掲記しています。この表示の変更を反映させるため、2025年3月31日に終了した1年間の連結財務諸表の組み替えを行っています。
この結果、2025年3月31日に終了した1年間の連結キャッシュ・フロー計算書において、財務活動によるキャッシュ・フローの「その他」△27,277百万円は、「子会社の自己株式の取得による支出」△6,847百万円および財務活動によるキャッシュ・フローの「その他」△20,430百万円として組み替えています。
c. 2025年3月31日に終了した1年間において、独立掲記していた財務活動によるキャッシュ・フローの「自己株式の取得による支出」は、重要性が乏しくなったため、2026年3月31日に終了した1年間においては財務活動によるキャッシュ・フローの「その他」に含めて表示しています。この表示の変更を反映させるため、2025年3月31日に終了した1年間の連結財務諸表の組み替えを行っています。
この結果、2025年3月31日に終了した1年間の連結キャッシュ・フロー計算書において、財務活動によるキャッシュ・フローの「自己株式の取得による支出」△0百万円は、財務活動によるキャッシュ・フローの「その他」△0百万円として組み替えています。
3.重要性がある会計方針
当社グループが採用する会計方針は、本連結財務諸表に記載されている全ての期間に適用しています。
(1) 連結の基礎
a. 子会社
子会社とは、当社により支配されている企業をいいます。
支配とは、投資先に対するパワー、投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利、および投資先に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力の全てを有している場合をいいます。
子会社については、支配獲得日から支配喪失日までの期間を連結しています。
子会社が採用する会計方針が当社グループの会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表に調整を行っています。
非支配持分は、当初の支配獲得日での持分額および支配獲得日からの非支配持分の変動から構成されています。
子会社の包括利益は、たとえ非支配持分が負の残高になる場合であっても、原則として親会社の所有者に帰属する持分と非支配持分に配分します。
グループ内の債権債務残高、取引、およびグループ内取引によって発生した未実現損益は、連結財務諸表作成にあたり消去しています。
支配を喪失しない子会社に対する持分の変動は、資本取引として会計処理しています。当社グループの持分および非支配持分の帳簿価額は、子会社に対する持分の変動を反映して調整しています。
非支配持分を調整した額と支払対価または受取対価の公正価値との差額は資本に直接認識し、親会社の所有者に帰属させます。
当社が子会社の支配を喪失する場合、関連する損益は以下の差額として算定しています。
・受取対価の公正価値および残存持分の公正価値の合計
・子会社の資産(のれんを含む)、負債および非支配持分の支配喪失日の帳簿価額(純額)
子会社について、それまで認識していたその他の包括利益累計額は、純損益に振り替えています。
b. 関連会社および共同支配企業
関連会社とは、当社がその企業の財務および経営方針に対して重要な影響力を有しているものの、支配または共同支配を有していない企業をいいます。
共同支配企業とは、当社を含む複数の当事者が、事業活動の重要な意思決定に関し全員一致の合意を必要とする契約上の取決めに基づき共同支配を有し、当該取決めの純資産に対する権利を有する投資先をいいます。
関連会社および共同支配企業に対する投資は、持分法を用いて会計処理を行い、当該会社に対する投資額は、取得原価で当初認識しています。その後、重要な影響力を有した日から喪失する日までの純損益およびその他の包括利益の当社グループの持分を認識し、投資額を修正しています。ただし、関連会社に対する優先株式投資のうち、普通株式投資と特徴が実質的に異なるものについては、持分法を適用せず、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産(以下「FVTOCIの資本性金融資産」)または純損益を通じて公正価値で測定する金融資産(以下「FVTPLの金融資産」)に指定し会計処理しています。「FVTOCIの資本性金融資産」および「FVTPLの金融資産」の当社グループの会計方針は「注記3.重要性がある会計方針 (4) 金融商品」をご参照ください。
関連会社または共同支配企業の損失が、当社グループの当該会社に対する投資持分を超過する場合は、実質的に当該会社に対する正味投資の一部を構成する長期投資をゼロまで減額し、当社グループが当該会社に対して法的債務または推定的債務を負担する、または代理で支払いを行う場合を除き、それ以上の損失については認識していません。
関連会社または共同支配企業との取引から発生した未実現損益は、当社グループの持分を上限として投資に加減算しています。
関連会社または共同支配企業に対する投資額の取得原価が、取得日に認識された識別可能な資産および負債の正味の公正価値の当社グループ持分を超える金額は、のれんとして認識し、当該会社に対する投資の帳簿価額に含めています。
当該のれんは区分して認識されないため、のれん個別での減損テストは実施していません。これに代わり、関連会社または共同支配企業に対する投資の総額を単一の資産として、投資が減損している可能性を示唆する客観的な証拠が存在する場合に、減損テストを実施しています。
(2) 企業結合
企業結合は支配獲得日に、取得法によって会計処理しています。
企業結合時に引き渡した対価は、当社グループが移転した資産、当社グループが引き受けた被取得企業の旧所有者の負債、および支配獲得日における当社グループが発行した資本性金融商品の公正価値の合計として測定しています。取得関連費用は発生時に純損益で認識しています。
支配獲得日において、取得した識別可能な資産および引き受けた負債は、以下を除き、支配獲得日における公正価値で認識しています。
・繰延税金資産または繰延税金負債、および従業員給付に係る資産または負債は、それぞれIAS第12号「法人所得税」およびIAS第19号「従業員給付」に従って認識し、測定
・被取得企業の株式に基づく報酬契約、または被取得企業の株式に基づく報酬契約の当社グループの制度への置換えのために発行された負債または資本性金融商品は、支配獲得日にIFRS第2号「株式に基づく報酬」に従って測定
・売却目的に分類される資産または処分グループは、IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って測定
のれんは、移転した対価と被取得企業の非支配持分の金額の合計が、支配獲得日における識別可能な資産および負債の正味価額を上回る場合にその超過額として測定しています。この差額が負の金額である場合には、直ちに純損益で認識しています。
当社グループは、非支配持分を公正価値、または当社グループで認識した識別可能純資産に対する非支配持分の比例割合で測定するかについて、個々の企業結合取引ごとに選択しています。段階的に達成する企業結合の場合、当社グループが以前に保有していた被取得企業の持分は支配獲得日の公正価値で再測定し、発生した利得または損失は純損益で認識しています。支配獲得日前に計上していた被取得企業の持分の価値の変動に係るその他の包括利益の金額は、当社グループがその持分を処分した場合と同じ方法で会計処理しています。
企業結合の当初の会計処理が期末日までに完了しない場合、当社グループは、完了していない項目については暫定的な金額で報告しています。その後、新たに入手した支配獲得日時点に存在していた事実と状況について、支配獲得日時点に把握していたとしたら企業結合処理の認識金額に影響を与えていたと判断される場合、測定期間の修正として、支配獲得日に認識した暫定的な金額を遡及的に修正します。測定期間は支配獲得日から最長で1年間としています。
IFRS移行日前の企業結合により生じたのれんは、従前の会計基準(日本基準)で認識していた金額をIFRS移行日時点で引き継ぎ、これに減損テストを実施した後の帳簿価額で計上しています。
(3) 外貨換算
a. 外貨建取引
グループ各社の財務諸表は、その企業の機能通貨で作成しています。機能通貨以外の通貨(外貨)での取引は取引日の為替レートを用いて換算しています。
外貨建貨幣性項目は、期末日の為替レートで機能通貨に換算しています。公正価値で測定している外貨建非貨幣性項目は、公正価値を測定した日の為替レートで機能通貨に換算しています。
換算によって発生した為替換算差額は、純損益で認識しています。ただし、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される資本性金融資産から生じる為替換算差額はその他の包括利益で認識しています。
b. 在外営業活動体
連結財務諸表を作成するために、在外営業活動体の資産および負債(取得により発生したのれんおよび公正価値の調整を含む)は、期末日の為替レートにより日本円に換算しています。
収益、費用およびキャッシュ・フローについては、期中平均レートを用いて日本円に換算しています。ただし、取引日の為替レートによる換算の結果と近似しない場合には、取引日の為替レートを用いて換算しています。
在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる為替換算差額は、その他の包括利益で認識の上、その他の包括利益累計額に累積しています。
在外営業活動体について、支配の喪失および重要な影響力の喪失をした場合には、当該在外営業活動体に関連する累積為替換算差額は、処分した会計期間に純損益として認識しています。
(4) 金融商品
a. 金融商品
金融資産および金融負債は、当社グループが金融商品の契約上の当事者になった時点で認識しています。
金融資産および金融負債は、当初認識時において公正価値で測定しています。FVTPLの金融資産および純損益を通じて公正価値で測定する金融負債(以下「FVTPLの金融負債」)を除き、金融資産の取得および金融負債の発行に直接起因する取引コストは、当初認識時において、金融資産の公正価値に加算または金融負債の公正価値から減算しています。FVTPLの金融資産およびFVTPLの金融負債の取得に直接起因する取引コストは純損益で認識しています。
b. 非デリバティブ金融資産
非デリバティブ金融資産は、「償却原価で測定する金融資産」、「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産」(以下「FVTOCIの負債性金融資産」)、「FVTOCIの資本性金融資産」、「FVTPLの金融資産」に分類しています。この分類は、金融資産の性質と目的に応じて、当初認識時に決定しています。
通常の方法によるすべての金融資産の売買は、約定日に認識および認識の中止を行っています。通常の方法による売買とは、市場における規則または慣行により一般に認められている期間内での資産の引渡しを要求する契約による金融資産の購入または売却をいいます。
(a) 償却原価で測定する金融資産
以下の要件がともに満たされる場合に「償却原価で測定する金融資産」に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有することを目的とする事業モデルの中で保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本および元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる。
当初認識後、償却原価で測定する金融資産は実効金利法による償却原価から必要な場合には減損損失を控除した金額で測定しています。実効金利法による利息収益は純損益で認識しています。
(b) FVTOCIの負債性金融資産
以下の要件がともに満たされる場合に「FVTOCIの負債性金融資産」に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルの中で保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本および元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる。
当初認識後、FVTOCIの負債性金融資産は公正価値で測定し、公正価値の変動から生じる評価損益は、その他の包括利益で認識しています。その他の包括利益として認識した金額は、認識を中止した場合、その累計額を純損益に振り替えています。FVTOCIの負債性金融資産に分類された貨幣性金融資産から生じる為替差損益、FVTOCIの負債性金融資産に係る実効金利法による利息収益は、純損益で認識しています。
(c) FVTOCIの資本性金融資産
資本性金融資産については、当初認識時に公正価値の変動を純損益ではなくその他の包括利益で認識するという取消不能な選択を行っている場合に「FVTOCIの資本性金融資産」に分類しています。当初認識後、FVTOCIの資本性金融資産は公正価値で測定し、公正価値の変動から生じる評価損益は、その他の包括利益で認識しています。
認識を中止した場合、もしくは著しくまたは長期に公正価値が取得原価を下回る場合に、その他の包括利益を通じて認識された利得または損失の累計額を直接利益剰余金へ振り替えています。なお、FVTOCIの資本性金融資産に係る受取配当金は、純損益で認識しています。
(d) FVTPLの金融資産
上記の「償却原価で測定する金融資産」、「FVTOCIの負債性金融資産」および「FVTOCIの資本性金融資産」のいずれにも分類しない場合、「FVTPLの金融資産」に分類しています。なお、いずれの金融資産も、会計上のミスマッチを取り除くあるいは大幅に削減させるために純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定していません。
当初認識後、FVTPLの金融資産は公正価値で測定し、公正価値の変動から生じる評価損益、配当収益および利息収益は純損益で認識しています。
(e) 金融資産の減損
償却原価で測定する金融資産、FVTOCIの負債性金融資産およびIFRS第15号に基づく契約資産に係る予想信用損失について、貸倒引当金を認識しています。当社グループは、期末日および各四半期末日ごとに、金融資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増大しているかどうかを評価しています。金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、金融資産に係る貸倒引当金を12カ月の予想信用損失と同額で測定しています。一方、金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合、または信用減損金融資産については、金融資産に係る貸倒引当金を全期間の予想信用損失と同額で測定しています。ただし、IFRS第15号により生じた営業債権および契約資産について重大な金融要素を含まない場合には、単純化したアプローチで常に全期間の予想信用損失と同額で測定しています。
予想信用損失は、以下のものを反映する方法で見積もっています。
・一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される、偏りのない確率加重金額
・貨幣の時間価値
・過去の事象、現在の状況および将来の経済状況の予測についての、報告日において過大なコストや労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報
当該測定に係る貸倒引当金の繰入額およびその後の期間において、貸倒引当金を減額する事象が発生した場合は、貸倒引当金戻入額を純損益で認識しています。
金融資産の全体または一部分を回収するという合理的な予想を有していない場合には、当該金額を貸倒引当金と相殺して帳簿価額を直接減額しています。
(f) 金融資産の認識の中止
当社グループは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、または金融資産を譲渡し、その金融資産の所有に係るリスクと経済価値を実質的にすべて移転した場合に、当該金融資産の認識を中止しています。
c. 非デリバティブ金融負債
非デリバティブ金融負債は、「FVTPLの金融負債」または「償却原価で測定する金融負債」に分類し、当初認識時に分類を決定しています。
非デリバティブ金融負債は、1つ以上の組込デリバティブを含む混合契約全体についてFVTPLの金融負債に指定した場合に、FVTPLの金融負債に分類します。当初認識後、FVTPLの金融負債は公正価値で測定し、公正価値の変動から生じる評価損益および利息費用は純損益で認識しています。
償却原価で測定する金融負債は当初認識後、実効金利法による償却原価で測定しています。
金融負債は義務を履行した場合、もしくは債務が免責、取消しまたは失効となった場合に認識を中止しています。
d. デリバティブおよびヘッジ会計
(a) デリバティブ
当社グループは、為替レートおよび金利によるリスクをヘッジするため、先物為替予約、金利スワップおよび通貨スワップなどのデリバティブ取引を利用しています。
デリバティブは、デリバティブ取引契約が締結された日の公正価値で当初認識しています。当初認識後は、期末日の公正価値で測定しています。デリバティブの公正価値の変動額は、ヘッジ手段として指定していないまたはヘッジが有効でない場合は、直ちに純損益で認識しています。ヘッジ指定していないデリバティブ金融資産は「FVTPLの金融資産」に、ヘッジ指定していないデリバティブ金融負債は「FVTPLの金融負債」にそれぞれ分類しています。
(b) ヘッジ会計
当社グループは、一部のデリバティブ取引についてヘッジ手段として指定し、キャッシュ・フロー・ヘッジとして会計処理しています。
当社グループは、ヘッジ開始時に、ヘッジ会計を適用しようとするヘッジ関係ならびにヘッジを実施するに当たってのリスク管理目的および戦略について、正式に指定および文書化を行っています。また、ヘッジ手段がヘッジ対象期間において関連するヘッジ対象の公正価値やキャッシュ・フローの変動に対して高度に相殺効果を有すると見込まれるかについて、ヘッジ開始時とともに、その後も継続的に評価を実施しています。
具体的には、以下の要件のすべてを満たす場合においてヘッジが有効と判断しています。
(ⅰ) ヘッジ対象とヘッジ手段との間に経済的関係があること
(ⅱ) 信用リスクの影響が、当該経済的関係から生じる価値変動に著しく優越するものではないこと
(ⅲ) ヘッジ関係のヘッジ比率が、実際にヘッジしているヘッジ対象の量とヘッジ対象の当該量を実際にヘッジするために使用しているヘッジ手段の量から生じる比率と同じであること
なお、ヘッジ関係がヘッジ比率に関するヘッジ有効性の要件に合致しなくなったとしても、リスク管理目的に変更がない場合は、ヘッジ関係が再び有効となるようヘッジ比率を調整しています。
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定され、かつその要件を満たすデリバティブの公正価値の変動の有効部分はその他の包括利益で認識し、その他の包括利益累計額に累積しています。その他の包括利益累計額は、ヘッジ対象のキャッシュ・フローが純損益に影響を与えるのと同じ期間に、ヘッジ対象に関連する連結損益計算書の項目で純損益に振り替えています。デリバティブの公正価値の変動のうち非有効部分は直ちに純損益で認識しています。
ヘッジ対象である予定取引が非金融資産または非金融負債の認識を生じさせるものである場合には、以前にその他の包括利益で認識したその他の包括利益累計額を振り替え、非金融資産または非金融負債の当初認識時の取得原価の測定に含めています。
ヘッジ手段が消滅、売却、終了または行使された場合など、ヘッジ関係が適格要件を満たさなくなった場合にのみ将来に向かってヘッジ会計を中止しています。
ヘッジ会計を中止した場合、その他の包括利益累計額は引き続き資本で計上し、予定取引が最終的に純損益に認識された時点において純損益として認識しています。予定取引がもはや発生しないと見込まれる場合には、その他の包括利益累計額は直ちに純損益で認識しています。
(c) 組込デリバティブ
主契約である非デリバティブ金融資産に組み込まれているデリバティブ(組込デリバティブ)は、主契約から分離せず、混合契約全体を一体のものとして会計処理しています。
主契約である非デリバティブ金融負債に組み込まれているデリバティブ(組込デリバティブ)は、組込デリバティブの経済的特徴とリスクが主契約の経済的特徴とリスクに密接に関連せず、組込デリバティブを含む金融商品全体がFVTPLの金融負債に分類されない場合には、組込デリバティブを主契約から分離し、独立したデリバティブとして会計処理しています。組込デリバティブを主契約から分離することを要求されているものの、取得時もしくはその後の期末日現在のいずれかにおいて、その組込デリバティブを分離して測定できない場合には、混合契約全体をFVTPLの金融負債に指定し会計処理しています。
e. 金融資産および金融負債の相殺
金融資産および金融負債は、認識された金額を相殺する法的に強制力のある権利を有し、かつ純額で決済するかまたは資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しています。
(5) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、現金、随時引出し可能な預金、および容易に換金可能でかつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から満期日までの期間が3カ月以内の短期投資で構成されています。
(6) 棚卸資産
棚卸資産は、原価と正味実現可能価額のいずれか低い金額で測定しています。棚卸資産は、主として携帯端末およびアクセサリーから構成され、原価は、購入原価ならびに現在の場所および状態に至るまでに発生したその他の全ての原価を含めています。原価は、主として移動平均法を用いて算定しています。
正味実現可能価額は、通常の事業の過程における見積販売価格から、販促活動や販売および配送に係る見積費用を控除して算定しています。
(7) 有形固定資産
有形固定資産の測定には原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した金額で測定しています。取得原価には、当該資産の取得に直接付随する費用、解体・除去および設置場所の原状回復費用の当初見積額を含めています。
減価償却費は、償却可能価額を各構成要素の見積耐用年数にわたって、主として定額法により算定しています。償却可能価額は、資産の取得価額から残存価額を差し引いて算出しています。土地および建設仮勘定は減価償却を行っていません。
主要な有形固定資産項目ごとの見積耐用年数は、以下の通りです。
上記のうち、貸手のオペレーティング・リースの対象となっている主な資産は、リース携帯端末です。
資産の減価償却方法、耐用年数および残存価額は各連結会計年度末に見直し、変更がある場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
(8) のれん
当初認識時におけるのれんの測定は、「注記3.重要性がある会計方針 (2) 企業結合」をご参照ください。のれんは、取得原価から減損損失累計額を控除した金額で測定しています。
のれんは償却を行わず、配分した事業セグメント(資金生成単位グループ)に減損の兆候がある場合、および減損の兆候の有無に関わらず各連結会計年度の一定時期に、減損テストを実施しています。減損については「注記3.重要性がある会計方針 (11) 有形固定資産、使用権資産、無形資産およびのれんの減損」をご参照ください。
なお、関連会社の取得により生じたのれんに関する当社グループの会計方針は、「注記3.重要性がある会計方針 (1) 連結の基礎」をご参照ください。
(9) 無形資産
無形資産の測定には原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額および減損損失累計額を控除した金額で測定しています。
個別に取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定しています。企業結合により取得した無形資産は、当初認識時にのれんとは区分して認識し、支配獲得日の公正価値で測定しています。当社グループ内部で発生した研究開発費は、資産計上の要件を満たす開発活動に対する支出(自己創設無形資産)を除き、発生時に費用として認識しています。自己創設無形資産は当初認識時において、資産計上の要件をすべて満たした日から、開発完了までに発生した支出の合計額で測定しています。
耐用年数を確定できない無形資産を除き、無形資産は各資産の見積耐用年数にわたって、定額法により償却を行っています。
耐用年数を確定できる主要な無形資産項目ごとの見積耐用年数は、以下の通りです。
周波数関連費用は、当社が割り当てを受けた周波数において、電波法に基づき当社が負担する金額であり、終了促進措置により既存の周波数利用者が他の周波数帯へ移行する際に発生する費用等が含まれます。なお、耐用年数は過去の周波数利用実績に基づいて見積もっています。
資産の償却方法、耐用年数および残存価額は各連結会計年度末に見直し、変更がある場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
耐用年数を確定できない無形資産は、償却は行わず、各連結会計年度の一定時期もしくは減損の兆候を識別したときに、その資産またはその資産が属する資金生成単位で減損テストを実施しています。減損については「注記3.重要性がある会計方針 (11) 有形固定資産、使用権資産、無形資産およびのれんの減損」をご参照ください。
当社グループの耐用年数を確定できない無形資産の主なものは「ソフトバンク」ブランドに係る商標利用権、「Yahoo!」および「Yahoo! JAPAN」に関連する日本での商標権、「ZOZO」ブランドに係る商標権および「LINE」ブランドに係る商標権です。商標権の詳細については「注記14.のれんおよび無形資産」をご参照ください。
なお、当社グループは無形資産のリース取引に対して、IFRS第16号を適用していません。
(10) リース
当社グループは、契約の開始時に、契約がリースまたはリースを含んでいるかを判定しています。また、リース期間は、リースの解約不能期間に、行使することが合理的に確実な延長オプションの対象期間および行使しないことが合理的に確実な解約オプションの対象期間を加えたものとしています。
(借手側)
(a) 契約の構成部分の分離
リースまたはリースを含む契約について、当社グループは、契約における対価をリース構成部分の独立価格と非リース構成部分の独立価格の総額との比率に基づいてそれぞれに配分することにより、リース構成部分を非リース構成部分から区分して会計処理しています。
(b) 無形資産のリース取引
当社グループは、無形資産のリース取引に対してIFRS第16号を適用していません。
(c) 使用権資産
使用権資産をリース開始日に認識しています。使用権資産は取得原価で当初測定を行っています。当該取得原価は、リース負債の当初測定の金額、リース開始日以前に支払ったリース料、発生した当初直接コスト、原資産の解体および除去費用、ならびに原資産または原資産が設置された敷地の原状回復費用の見積りを合計した金額から、受け取ったリース・インセンティブを控除して算定しています。
使用権資産は当初測定後、原資産の所有権の移転が確実である場合には見積耐用年数で、確実でない場合はリース期間と使用権資産の見積耐用年数のいずれか短い期間にわたり、定額法を用いて減価償却しています。使用権資産の見積耐用年数は有形固定資産と同様の方法で決定しています。また、使用権資産は、取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した金額で測定しています。
(d) リース負債
リース負債はリースの開始日に認識し、リースの開始日以降、リース期間にわたって将来支払われるリース料の現在価値で当初測定しています。現在価値計算においては、リースの計算利子率が容易に算定できる場合、当該利子率を割引率として使用し、そうでない場合は追加借入利子率を使用しています。
リース負債の測定に含まれているリース料は、主に固定リース料、リース期間がリース延長オプションの行使を反映している場合、延長期間のリース料、およびリース期間がリース解約オプションの行使を反映している場合その解約に伴う手数料が含まれます。
当初測定後、リース負債は実効金利法を用いて償却原価で測定しています。そのうえで、指数またはレートの変更により将来のリース料に変更が生じた場合、残価保証に基づいた支払金額の見積りに変更が生じた場合、または延長オプションや解約オプションの行使可能性の評価に変更が生じた場合、リース負債を再測定しています。
リース負債を再測定した場合、使用権資産の帳簿価額もリース負債の再測定の金額で修正します。ただし、リース負債の再測定による負債の減少額が使用権資産の帳簿価額より大きい場合、使用権資産をゼロまで減額したあとの金額は純損益で認識します。
(貸手側)
(a) 契約の構成部分の分離
リースまたはリースを含む契約について、当社グループは、契約上の対価をIFRS第15号に従いリース構成部分と非リース構成部分に配分しています。
(b) リースの分類
当社グループは、契約の開始時に、契約がファイナンス・リースかオペレーティング・リースかの分類を行っています。
リース取引が、原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんど全てを借手に移転する場合はファイナンス・リースに分類し、他のリース取引はオペレーティング・リースに分類しています。リース期間が原資産の経済的耐用年数の大部分を占めている場合やリース料の現在価値が資産の公正価値のほとんどすべてとなる場合などに、資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてが移転していると判断しています。
(c) サブリースの分類
当社グループがサブリース契約の当事者である場合、ヘッドリース(借手側)とサブリース(貸手側)は別個に会計処理します。サブリースをファイナンス・リースかオペレーティング・リースかに分類する際は、リース対象資産ではなく、当社グループがヘッドリースにおいて認識している使用権資産のリスクと経済価値や耐用年数などを検討します。
(d) 認識および測定
ファイナンス・リース取引におけるリース債権は、リースと判定された時点で満期までの正味リース投資未回収額を債権として計上しています。リース料受取額は、金融収益と元本の回収部分に按分します。リース債権は実効金利法による償却原価で測定しており、実効金利法による利息収益は純損益として認識しています。
オペレーティング・リース取引のリース期間における受取リース料総額は、当該リース期間にわたって、定額法により収益として認識しています。
(11) 有形固定資産、使用権資産、無形資産およびのれんの減損
a.有形固定資産、使用権資産および無形資産の減損
当社グループでは、各報告期間の末日現在において、有形固定資産、使用権資産および無形資産が減損している可能性を示す兆候の有無を判断しています。
減損の兆候がある場合には、回収可能価額の見積りを実施しています。個々の資産の回収可能価額を見積もることができない場合には、その資産の属する資金生成単位の回収可能価額を見積もっています。資金生成単位は、他の資産または資産グループから概ね独立したキャッシュ・イン・フローを生み出す最小単位の資産グループとしています。
耐用年数を確定できない無形資産および未だ利用可能でない無形資産は、減損の兆候がある場合、および減損の兆候の有無に関わらず各連結会計年度の一定時期に、減損テストを実施しています。
回収可能価額は、処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方で算定しています。使用価値は、見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間価値およびその資産の固有のリスクを反映した税引前の割引率を用いて現在価値に割り引いて算定しています。
資産または資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、その帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失は純損益で認識しています。
のれん以外の資産における過年度に認識した減損損失については、期末日において、減損損失の減少または消滅を示す兆候の有無を判断しています。減損の戻入れの兆候がある場合には、その資産または資金生成単位の回収可能価額の見積りを行っています。回収可能価額が、資産または資金生成単位の帳簿価額を上回る場合には、回収可能価額と過年度に減損損失が認識されていなかった場合の償却または減価償却控除後の帳簿価額とのいずれか低い方を上限として、減損損失の戻入れを実施しています。
b.のれんの減損
当社グループでは、各報告期間の末日現在において、のれんが減損している可能性を示す兆候の有無を判断しています。
のれんは、企業結合のシナジーから便益を享受できると期待される事業セグメント(資金生成単位グループ)に配分し、その事業セグメント(資金生成単位グループ)に減損の兆候がある場合、および減損の兆候の有無に関わらず各連結会計年度の一定時期に、減損テストを実施しています。減損テストにおいて事業セグメント(資金生成単位グループ)に帰属する資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、減損損失は事業セグメント(資金生成単位グループ)に配分されたのれんの帳簿価額から減額し、次に事業セグメント(資金生成単位グループ)におけるその他の資産の帳簿価額の比例割合に応じて各資産の帳簿価額から減額しています。
のれんの減損損失は純損益に認識し、その後の期間に戻入れは行いません。
(12) 引当金
引当金は、当社グループが過去の事象の結果として、現在の法的債務または推定的債務を負い、債務の決済を要求される可能性が高く、かつその債務の金額について信頼性のある見積りが可能な場合に認識しています。
引当金は、期末日における債務に関するリスクと不確実性を考慮に入れた見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間価値およびその負債に特有のリスクを反映した税引前の利率を用いて現在価値に割り引いて測定しています。
当社グループは引当金として、主に資産除去債務および契約損失引当金を認識しています。
(13) 自己株式
自己株式を取得した場合は、直接取得費用(税効果調整後)を含む支払対価を、資本の控除項目として認識しています。自己株式の購入、売却または消却において損益は認識していません。なお、帳簿価額と売却時の対価との差額は資本剰余金として認識しています。
(14) 売却目的保有に分類された資産および処分グループ
継続的使用よりも主に売却取引により回収が見込まれる資産および処分グループについて、1年以内に売却する可能性が非常に高く、現状で直ちに売却することが可能で、経営者が売却計画の実行を確約している場合には、売却目的保有に分類しています。
当社グループが、子会社に対する支配の喪失を伴う売却計画を確約し上記の条件を満たす場合は、当社グループが売却後にその子会社の非支配持分を保有するか否かにかかわらず、その子会社の資産および負債を売却目的保有に分類しています。
売却目的保有に分類した資産は、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定しています。また、売却目的保有への分類後は、有形固定資産および無形資産の減価償却または償却は行いません。
(15) 株式に基づく報酬
当社グループは、持分決済型の株式に基づく報酬として、ストック・オプション制度、譲渡制限付株式報酬制度、ならびに現金決済型の株式に基づく報酬制度を導入しており、当社グループの役員および従業員に付与しています。
持分決済型の株式に基づく報酬は、付与日における公正価値で測定しています。ストック・オプションの公正価値は、ブラック・ショールズモデルや二項モデル、モンテカルロ・シミュレーション等を用いて算定しています。
付与日に決定した公正価値は、最終的に権利が確定すると予想されるストック・オプション数の見積りに基づき、権利確定期間にわたって費用として認識し、同額を資本の増加として認識しています。また、条件については定期的に見直し、必要に応じて権利確定数の見積りを修正しています。譲渡制限付株式の公正価値は、付与日の株価を用いて算定しており、付与時に権利が確定することから、付与時点で一括して費用処理しています。
現金決済型の株式に基づく報酬は、発生した負債の公正価値で測定しています。当該負債の公正価値は、期末日および決済日に再測定し、公正価値の変動を純損益に認識しています。
(16) 収益
a.収益
コンシューマ事業
コンシューマ事業における収益は、主に個人顧客向けのモバイルサービスおよび携帯端末の販売、ブロードバンドサービス収入、でんき収入からなります。
(a)モバイルサービスおよび携帯端末の販売
当社グループは契約者に対し音声通信、データ通信および関連するオプションサービスからなるモバイルサービスを提供するとともに、顧客に対し携帯端末の販売を行っています。
モバイルサービスにおける収益は、主に月額基本使用料および通信料収入(以下「モバイルサービス収入」)と手数料収入により構成されます。また、携帯端末の販売における収益(以下「携帯端末売上」)は、契約者および代理店に対する携帯端末の売上およびアクセサリー類の売上から構成されます。
上記取引の商流としては、当社グループが代理店に対して携帯端末を販売し、代理店を通じて契約者と通信契約の締結を行うもの(以下「間接販売」)と、当社グループが契約者に対して携帯端末を販売し、直接通信契約の締結を行うもの(以下「直接販売」)からなります。
モバイルサービスにおいては、契約者との契約条件に基づいて、契約の当事者が現在の強制可能な権利および義務を有している期間を契約期間としています。また、契約者に契約を更新するオプションを付与しており、かつ、当該オプションが契約者へ「重要な権利」を提供すると判断した場合には、当該オプションを別個の履行義務として識別しています。なお、当社グループは、履行義務として識別したオプションの独立販売価格を見積ることの実務的代替として、提供すると予想される通信サービスおよびそれに対応する予想対価を参照して、取引価格を当該オプションに関連する通信サービスに配分しています。
モバイルサービス料は、契約者へ月次で請求され、概ね一カ月以内に支払期限が到来します。間接販売の携帯端末代金は、代理店への販売時に代理店へ請求され、その後、概ね一カ月以内に支払期限が到来します。また、直接販売の携帯端末代金は、販売時に全額支払う一括払いと、割賦払い期間にわたって月次で請求され、概ね一カ月以内に支払期限が到来する割賦払いがあります。当社では、定量的および定性的な分析の結果、これらの取引価格には、支払時期による重大な金融要素は含まれていないと判断しており、当該金融要素について調整していません。なお、当社では、収益を認識した時点と支払いまでの期間が一年以内の場合に重大な金融要素の調整を行わない実務上の便法を使用しています。
当社では、モバイルサービスおよび携帯端末の販売において、契約開始後の一定期間については返品および返金の義務を負っています。返品および返金の義務は、過去の実績に基づいて、商品およびサービスの種類ごとに金額を見積り、取引価格から控除しています。
当社では、携帯端末に関してオプションの追加保証サービスを提供しており、これらのサービスが提供されている契約においては、これらを別個の履行義務とし、契約者にサービスを提供した時点で収益として認識しています。
ⅰ.間接販売
携帯端末売上は、代理店が携帯端末に対する支配を獲得したと考えられる代理店への引き渡し時点で収益として認識しています。間接販売に関わる代理店は契約履行に対する主たる責任を有しており、在庫リスクを負担し、独立して独自の価格設定を行うことができます。したがって、当社グループは代理店が間接販売に対して本人として行動しているものと判断しています。
モバイルサービスにおける履行義務は、契約期間にわたって毎月一定の通信量を顧客に提供することであるため、モバイルサービス収入は、契約期間にわたる時の経過に応じて、収益として認識しています。また、通信料金からの割引については、毎月のモバイルサービス収入から控除しています。なお、代理店に対して支払われる手数料のうち、携帯端末の販売に関する手数料は収益から控除しています。
ⅱ.直接販売
直接販売の場合、携帯端末売上、モバイルサービス収入および手数料収入は一体の取引であると考えられるため、取引価格の合計額を携帯端末およびモバイルサービスの独立販売価格の比率に基づき、携帯端末売上およびモバイルサービス収入に配分します。なお、モバイルサービス収入に関する通信料金の割引は、取引価格の合計額から控除しています。また、上記の価格配分の結果、携帯端末販売時点において認識された収益の金額が契約者から受け取る対価の金額よりも大きい場合には、差額を契約資産として認識し、モバイルサービスの提供により請求権が確定した時点で営業債権へと振り替えています。また、携帯端末販売時点において認識された収益の金額が契約者から受け取る対価の金額よりも小さい場合には、差額を契約負債として認識し、モバイルサービスの提供に応じて取り崩し、収益として認識しています。
携帯端末売上およびモバイルサービス収入の独立販売価格は、契約開始時において携帯端末およびモバイルサービスを独立して顧客に販売する場合に観察可能な価格を利用しています。
携帯端末売上に配分された金額は、契約者が携帯端末に対する支配を獲得したと考えられる契約者への引き渡し時点で収益として認識しています。モバイルサービスにおける履行義務は、契約期間にわたって毎月一定の通信量を顧客に提供することであるため、モバイルサービス収入に配分された金額は、契約期間にわたる時の経過に応じて、収益として認識しています。
なお、契約資産は、連結財政状態計算書上、「その他の流動資産」に含めて表示しています。
(b)ブロードバンドサービス
ブロードバンドサービスにおける収益は、主にインターネット接続に関する月額基本使用料および通信料収入(以下「ブロードバンドサービス収入」)と手数料収入により構成されます。
ブロードバンドサービス収入は、契約者にサービスを提供した時点で、固定の月額料金および従量料金に基づき収益を認識しています。契約事務手数料収入は受領時に契約負債として認識し、ブロードバンドサービスの提供に応じて取り崩し、収益として認識しています。
(c)でんき
でんきにおける収益は、「おうちでんき」を始めとする電力の売買・供給および売買の仲介サービスからなります。電力の供給(小売りサービス)は、契約者にサービスを提供した時点で、固定の月額料金および従量料金に基づき収益を認識しています。
エンタープライズ事業
エンタープライズ事業における収益は、主に法人顧客向けのモバイルサービス、携帯端末レンタルサービス、固定通信サービスおよびソリューション等の収入からなります。
(a)モバイルサービスおよび携帯端末レンタルサービス
モバイルサービスからの収益は、主にモバイルサービス収入と手数料収入により構成されます。携帯端末レンタルサービスは、当社グループのモバイルサービスを受けることを条件に提供されるものであり、これらの取引から発生する対価を、携帯端末リースと通信サービスの公正価値を基に、リースとそれ以外に配分しています。公正価値は、端末を個別に販売した場合の価格および通信サービスを個別に提供した場合の価格としています。リース以外に配分された対価は、契約者にサービスを提供した時点で、固定の月額料金および従量料金に基づき収益を認識しています。
(b)固定通信サービス
固定通信サービスにおける収益は、主に音声伝送サービスおよびデータ伝送サービスからなります。固定通信サービス収入は、契約者にサービスを提供した時点で、固定の月額料金および従量料金に基づき収益を認識しています。
(c)ソリューション等
ソリューション等における収益は、主にデータセンター、クラウド、セキュリティ、グローバル、AI、IoT、デジタルマーケティング、機器販売等のサービスからなります。
ソリューション等は、契約者が支配を獲得したと考えられる契約者への引き渡し時点もしくはサービスを提供した時点で、契約者から受け取る対価に基づき収益を認識しています。
ディストリビューション事業
ディストリビューション事業における収益は、主に法人顧客向けのICT、クラウド、IoTソリューション等に対応したハードウエア、ソフトウエア、サービスなどの商材、個人顧客向けのモバイルアクセサリー、PCソフトウエア、IoTプロダクト等の商材の販売からなります。
ディストリビューション事業の収益は、顧客が物品等に対する支配を獲得したと考えられる顧客への引き渡し時点で収益として認識しています。
なお、当社グループが第三者のために代理人として取引を行っている場合には、顧客から受け取る対価の総額から第三者に対する支払額を差し引いた純額で収益を表示しています。
メディア・EC事業
メディア・EC事業における収益は、主にメディア事業とコマース事業の収入からなります。
(a)メディア事業
メディア事業は、主に広告商品の企画・販売・掲載をするための各サービスの企画・運営、情報掲載サービスの提供およびその他法人向けのサービスを提供しています。主な収益は、検索広告、アカウント広告、ディスプレイ広告の収入により構成されます。
ⅰ.検索広告
検索広告は、ウェブサイト閲覧者が検索広告をクリックした時点で、顧客が設定したクリック料金に基づき収益を認識しています。
ⅱ.アカウント広告
アカウント広告は、主にLINE公式アカウント、LINEスポンサードスタンプから構成されます。
LINE公式アカウントは、契約期間にわたりLINE公式アカウント登録利用の収益を認識しています。
LINEスポンサードスタンプは、契約期間にわたり収益を認識しています。
ⅲ.ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、ディスプレイ広告(予約型)およびディスプレイ広告(運用型)から構成されます。
ディスプレイ広告(予約型)は、ウェブサイト上に広告が掲載される期間にわたって収益を認識しています。
ディスプレイ広告(運用型)は、主にYahoo!広告およびLINE VOOM、LINE NEWSから構成されます。
Yahoo!広告は、ウェブサイト閲覧者がコンテンツページ上の広告をクリックした時点で、顧客が設定したクリック料金に基づき収益を認識しています。
LINE VOOM、LINE NEWSに掲載される広告は、契約条件で規定された特定のアクションを充足した時点で、収益を認識しています。
ⅳ.その他
主に「LYPプレミアム」であり、会員資格が有効な期間にわたって収益を認識しています。
(b)コマース事業
コマース事業は、主に中小企業や個人向けにインターネットを介して商品の販売やサービスの企画・提供をしています。主な収益は、アスクルグループの物品販売サービス、「ZOZOTOWN」や「Yahoo!オークション」等のeコマース関連サービスの収入により構成されます。
ⅰ.アスクルグループの物品販売サービス
アスクルグループは、オフィス関連商品等の販売事業を行っており、主な顧客は中小企業等の法人および個人ユーザーになります。物品販売の収益は、顧客が物品の使用を指図し、当該物品から残りの便益のほとんど全てを獲得する能力を有することとなる、顧客が物品に対する支配を獲得した時点で認識しています。
ⅱ.「ZOZOTOWN」
主に「ZOZOTOWN」内にテナント形式で出店する各ブランドの代理人として個人ユーザー向けに商品の受託販売を行っており、顧客が物品に対する支配を獲得した時点で、商品取扱高に各手数料率を乗じた受託販売手数料を収益として認識しています。
ⅲ.「Yahoo!オークション」
個人ユーザーや法人向けにネットオークションサービスを提供しており、オークション取引が成立した時点で、落札金額に応じた出品者に対する落札システム利用料を収益として認識しています。
ファイナンス事業
ファイナンス事業における収益は、主にQRコード(注)による代金決済サービスの提供により生じる加盟店手数料、クレジット関連サービスから生じる加盟店手数料等の収益からなります。
QRコードによる代金決済サービスの提供により生じる加盟店手数料は、商品等の販売取引の一時点において、顧客である加盟店が代金決済サービスの提供を受けたものと判断し、決済の完了時点で収益として認識しています。
クレジットカード関連サービスのうち、代金決済サービスの提供により生じる加盟店手数料は、履行義務が充足されるカード利用時に収益として認識しています。また、カード会員へのリボルビング払い、分割払いおよびキャッシングサービスの提供により生じる手数料は、IFRS第9号「金融商品」に基づき、その利息の帰属する期間にわたり収益を認識しています。
b.契約コスト
当社グループは、契約者との通信契約を獲得しなければ発生しなかったコストについて、回収が見込まれるものを契約獲得コストに係る資産として認識しています。当社において、資産計上される契約獲得コストは、主に代理店が契約者との間で、当社と契約者との間の通信契約の獲得および更新を行った場合に支払う販売手数料です。
また、当社グループは、契約者との契約を履行する際に発生したコストが、当該契約または具体的に特定できる契約に直接関連し、将来において履行義務の充足に使用される資源を創出または増価し、かつ、回収が見込まれるものを契約履行コストに係る資産として認識しています。当社において、資産計上される契約履行コストは、主に「SoftBank 光」サービス提供前に発生する設定関連費用です。
契約獲得コストは、当該コストに直接関連する財またはサービスが提供されると予想される期間(主に2~4年)にわたって、定額法により償却しています。また、各報告期間の末日現在において、資産化した契約獲得コストに対する減損の評価を実施しています。契約履行コストは、当該コストに直接関連する財またはサービスが提供されると予想される期間(主として4年)にわたって、定額法により償却しています。また、各報告期間の末日現在において、資産化した契約履行コストに対する減損の評価を実施しています。
なお、当社グループでは、IFRS第15号における実務上の便法を適用し、契約獲得コストの償却期間が1年以内である場合には、契約獲得コストを発生時に費用として認識しています。
(17) 金融収益および金融費用
金融収益は、主として受取利息、受取配当金、為替差益および純損益を通じて公正価値で測定する金融資産の公正価値の変動等から構成されています。受取利息は、実効金利法により発生時に認識しています。受取配当金は、当社グループの受領権が確定した日に認識しています。
金融費用は、主として支払利息、為替差損および純損益を通じて公正価値で測定する金融資産の公正価値の変動等から構成されています。支払利息は、実効金利法により発生時に認識しています。
(18) 法人所得税
法人所得税は当期税金および繰延税金から構成され、企業結合から生じる税金、およびその他の包括利益または直接資本に認識する項目から生じる税金を除き、純損益で認識しています。
当期税金は税務当局に対する納付または税務当局からの還付が予想される金額で測定し、税額の算定においては、期末日に制定または実質的に制定されている税率および税法を使用しています。
繰延税金は、連結財務諸表における資産および負債の帳簿価額と課税所得計算に用いられた税務上対応する金額との差額のうち、将来支払または回収可能と見込まれる税金であり、資産負債法によって会計処理しています。繰延税金資産は、将来減算一時差異、繰越欠損金および繰越税額控除について、将来の課税所得により使用できる可能性が高い範囲内で認識しています。また、繰延税金資産は期末日に回収可能性の見直しを実施しています。
ただし、繰延税金資産は、企業結合以外の取引で、会計上の利益にも課税所得にも影響を及ぼさず、かつ同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異を生じさせない取引によって発生する資産および負債の当初認識から生じる一時差異については認識していません。
子会社、関連会社および共同支配企業に対する投資に係る将来減算一時差異については、一時差異が予測可能な将来に解消する可能性が高く、かつ当該一時差異が使用できる課税所得の生じる可能性が高い場合のみ、繰延税金資産を認識しています。
繰延税金負債は、以下の一時差異を除き、原則として将来加算一時差異について認識しています。
・企業結合以外の取引で、会計上の利益にも課税所得にも影響を及ぼさず、かつ同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異を生じさせない取引によって発生する資産および負債の当初認識から生じる一時差異
・のれんの当初認識から生じる将来加算一時差異
・子会社、関連会社および共同支配企業に対する投資に係る将来加算一時差異のうち、一時差異の解消時期をコントロールすることができ、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金資産および繰延税金負債は、期末日に制定または実質的に制定されている法律に基づいて、当該資産が実現されるまたは負債が決済される時点において適用されると予測される税率を用いて測定しています。
繰延税金資産および繰延税金負債は、当期税金資産および当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ、法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合に相殺しています。
当社グループは、IAS第12号(改訂)の一時的な救済措置に従い、第2の柱モデルルールの法人所得税に係る繰延税金資産および繰延税金負債に関する認識および情報の開示に対する例外規定を適用しています。
(19) 1株当たり利益
基本的1株当たり純利益は、親会社の所有者に帰属する純利益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して算定しています。
希薄化後1株当たり純利益は、全ての希薄化効果のある潜在株式が転換されたと仮定して、調整後の親会社の所有者に帰属する純利益および自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数を調整することにより算定しています。
(20) 政府補助金
政府補助金は、補助交付のための付帯条件を満たし、補助金を受領することについて合理的な保証が得られた時に認識しています。収益に関する政府補助金は、補助金により保証される費用が認識される期間にわたって、純損益として認識しています。純損益として認識された補助金については、関連する費用から控除しています。資産に関する政府補助金は、当該補助金の金額を資産の取得原価から控除しています。
4.会計方針の変更
新たな基準書および解釈指針の適用
当社グループは、2026年3月31日に終了した1年間より以下の基準を適用しています。
上記基準書の適用が、当社グループの連結財務諸表に与える重要な影響はありません。
5.重要な判断および見積り
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、当社グループにとって最適な会計方針を採用し、一定の前提条件に基づく見積りを行う必要があります。連結財政状態計算書上の資産および負債、連結損益計算書上の収益および費用、または開示対象となる偶発負債および偶発資産などに重要な影響を与える可能性がある項目に関して、経営者は、過去の経験や決算日時点の状況として妥当と考えられるさまざまな要素に基づき見積りを行っています。
以下の各項目は、その認識および測定にあたり、経営者の重要な判断および会計上の見積りを必要とするものです。
(1) 重要な判断
当社グループの連結財務諸表で認識した金額に重要な影響を与える判断は、以下の通りです。
a. 連結範囲の決定における投資先を支配しているか否かの判断(「注記3.重要性がある会計方針 (1) 連結の基礎」)
当社は、投資先の会社における関連性のある活動を一方的に指図する実質的な能力を、当社が有しているかどうかを評価することにより、当該会社を支配する能力を有しているか否か判断しています。当該評価は、持分比率や議決権所有割合、契約上の権利および関連性のある活動を指図する能力を示すその他の要素について、それぞれの規模を考慮して実施しています。当社は、当該評価結果に基づいて、当該会社を連結すべきか、持分法により会計処理すべきか、または投資として会計処理すべきか決定しています。経営者による判断の詳細は、「注記19.主要な子会社」および「注記21.ストラクチャード・エンティティ」をご参照ください。
b. リースを含む契約の会計処理に関する判断(「注記3.重要性がある会計方針 (10)リース」、「注記18.リース」)
リースの識別
当社グループは、契約の開始時に、契約がリースまたはリースを含んでいるかを判定しています。契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合に、当該契約はリースであるかまたはリースを含んでいると判断しています。当社グループでは、以下の条件を満たす場合に、特定された資産の使用を支配する権利が移転していると判断しています。
(a) 契約に特定された資産の使用が規定されており、貸手が資産を入れ替える権利を有していない。
(b) 資産を使用する期間全体を通じて、借手がその資産から生じる経済的便益のほとんど全てを得る権利を有している。
(c) 借手が資産の使用を指図する権利を有している。事前に資産の使用方法および使用目的が決められている場合には、下記のいずれかに該当する場合、資産の使用を指図する権利を有していると判断する。
ⅰ.資産を稼働させる権利を有している
ⅱ.資産の使用方法および使用目的を事前に決定するように資産を設計した
リースの分類
当社グループは、貸手のリースがファイナンス・リースとオペレーティング・リースのいずれに分類されるかを決定する判断を行っています。当社グループは、以下の状況を評価した上で、リースがファイナンス・リースに該当するかを判断しています。
(a) 当該リースが資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんど全てを移転するものであるか
(b) リース終了時に資産の所有権が借手に移転するか
(c) 借手が資産の公正価値よりも十分に低い価格でリース資産を購入することができるかどうか
(d) リース期間が資産の経済的耐用年数の大部分を占めるかどうか
(e) 資産に関連して当社が保有するリスクの程度
リースに関連して上記のうち1つまたは複数の組み合せが存在する場合、当社グループは、そのリースをファイナンス・リースとして分類し、その他すべてのリースはオペレーティング・リースとして分類しています。
c. 収益認識に関する判断(「注記3.重要性がある会計方針 (16) 収益」)
本人か代理人かの検討
総額または純額表示
当社グループが、本人として財またはサービスを販売する場合、収益およびサプライヤーへの支払は、売上高および営業費用として総額により表示されます。当社グループが代理人として財またはサービスを販売する場合、収益およびサプライヤーへの支払は、獲得利益として純額により表示されます。当社グループが取引における本人または代理人のいずれかとみなされるかについては、当社グループとその取引先との間の契約形式や実質的な取引内容の両側面による判断で決定しています。当該判断の結果、売上高および営業費用の金額に影響が生じますが、資産、負債またはキャッシュ・フローの金額に影響はありません。
間接販売における収益の認識時点
当社グループが間接販売を行う際には、経営者は代理店が代理人として行動しているのか、本人として行動しているのかを判断します。代理店が本人として行動する場合には、在庫に関する支配が代理店に移転した時点で収益を認識します。代理店が代理人として行動している場合には、在庫に関する支配が代理店の販売先である顧客に移転した時点で収益を認識します。この評価を行う際には、経営者は在庫に関する支配が代理店に対する在庫の受け渡し時に移転するかを考慮します。代理店が本人として行動していると経営者が判断した場合、在庫の受け渡し時点で収益を認識します。一方、代理店が代理人として行動していると判断した場合は、顧客が財やサービスを受領した時点で収益を認識します。この判断の適用に関する詳細については、「注記3.重要性がある会計方針 (16) 収益 a.収益 (a) モバイルサービスおよび携帯端末の販売」をご参照ください。
「契約期間」および契約に「重要な権利」が含まれていることの判断
当社グループは、顧客との契約条件に基づいて、契約の当事者が現在の強制可能な権利および義務を有している期間(すなわち、契約期間)についての判断を行っています。
また、当社グループは、顧客との契約条件に基づいて、顧客に契約を更新するオプションを付与しており、かつ、顧客が当該オプションを行使することで将来の通信サービスに対する値引きを享受することができる場合には、当該オプションが顧客へと「重要な権利」を提供することになるかについての判断を行っています。当該オプションが顧客へと「重要な権利」を提供していると判断した場合には、当該オプションを別個の履行義務として識別しています。なお、当社グループは、当該オプションの独立販売価格を見積ることの実務的代替として、提供すると予想される通信サービスおよびそれに対応する予想対価を参照して、取引価格を当該オプションに係る通信サービスに配分しています。
(2) 重要な見積り
翌連結会計年度中に資産および負債の帳簿価額に重要な修正をもたらすリスクのある、将来に関する仮定および見積りの不確実性に関する情報は、以下の通りです。
a.企業結合により取得した無形資産およびのれんの公正価値測定ならびに減損にかかる見積り
企業結合により取得した無形資産およびのれんは、支配獲得日における公正価値で認識しています。企業結合時の取得対価の配分に際しては、経営者の判断および見積りが、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。企業結合により識別した無形資産(顧客基盤や商標権など)およびのれんは、見積将来キャッシュ・フローや割引率、既存顧客の逓減率、対象商標権から生み出される将来売上予想やロイヤルティレート等の仮定に基づいて測定しています。
また、無形資産およびのれんの減損を判断する際に、資金生成単位の回収可能価額の見積りが必要となりますが、減損テストで用いる回収可能価額は、資産の耐用年数、資金生成単位により生じることが予想される見積将来キャッシュ・フロー、市場成長率見込、市場占有率見込および割引率等の仮定に基づいて測定しています。
これらの仮定は、経営者の最善の見積りによって決定されますが、将来の不確実な経済条件の変動により影響を受ける可能性があり、仮定の見直しが必要となった場合には連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
企業結合により取得した無形資産およびのれんの公正価値に関連する内容については、「注記3.重要性がある会計方針 (2) 企業結合」および「注記6.企業結合」をご参照ください。無形資産およびのれんの減損に関連する内容については、「注記3.重要性がある会計方針 (11) 有形固定資産、使用権資産、無形資産およびのれんの減損」および「注記14.のれんおよび無形資産」をご参照ください。
b.有形固定資産および無形資産の残存価額・耐用年数の見積り
有形固定資産および無形資産は、当社グループの総資産に対する重要な構成要素です。見積りおよび仮定は、資産の帳簿価額および減価償却費または償却費に重要な影響を及ぼす可能性があります。
資産の減価償却費は、耐用年数の見積りおよび残存価額(有形固定資産の場合)を用いて算出されます。資産の耐用年数および残存価額は、資産を取得または創出した時点で見積りを行い、その後、各連結会計年度末に見直しを行います。資産の耐用年数および残存価額の変更は、連結財務諸表に対して重要な調整を必要とする可能性があります。経営者は、資産を取得または創出した時点ならびに見直し時に、同種資産に対する経験に基づき、予想される技術上の変化、除却時の見積費用、当該資産の利用可能見込期間、既存顧客の逓減率、当該資産から得られると見込まれる生産高またはこれに類似する単位数および資産の耐用年数に制約を与える契約上の取決めなどの関連する要素を勘案して、当該資産の耐用年数および残存価額を決定しています。
有形固定資産および無形資産の帳簿価額・減価償却費または償却費に関連する内容については、「注記13.有形固定資産」および「注記14.のれんおよび無形資産」をご参照ください。有形固定資産および無形資産の残存価額・耐用年数の見積りに関連する内容については、「注記3.重要性がある会計方針 (7) 有形固定資産、(9) 無形資産」をご参照ください。
c.金融商品の公正価値の測定方法
当社グループは、特定の金融商品の公正価値を評価する際に、市場で観察可能でないインプットを利用する評価技法を用いています。観察可能でないインプットは、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
金融商品の公正価値に関連する内容については、「注記29.金融商品の公正価値 (1) 公正価値ヒエラルキーのレベル別分類、(2) レベル3に分類した金融商品の公正価値測定」をご参照ください。
d.契約獲得コストの償却期間の見積り
当社グループは、契約獲得コストについて、契約獲得コストに直接関連する財またはサービスが提供されると予想される期間(すなわち、契約獲得コストの償却期間)にわたって、定額法により償却しています。契約獲得コストの償却期間は、契約条件および過去の実績データなどに基づいた解約率や機種変更までの予想期間などの関連する要素を勘案して決定しています。
契約獲得コストの償却期間の変更は、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
契約獲得コストに関連する内容については、「注記3.重要性がある会計方針 (16) 収益 b.契約コスト」および「注記15.契約コスト」をご参照ください。
6.企業結合
2025年3月31日に終了した1年間
Cubic Telecom Ltd.の取得
(企業結合にかかる暫定的な会計処理の確定)
2024年3月6日に行われたCubic Telecom Ltd.との企業結合について、2024年3月31日に終了した1年間において暫定的な会計処理を行っておりましたが、2024年6月30日に終了した3カ月間において、取得対価の配分が完了しました。当初の暫定的な金額と最終的な金額の間に重要な変動はありません。
2026年3月31日に終了した1年間
(1)BEENOS㈱の取得
a. 取引の概要
当社の子会社であるLINEヤフー㈱は、越境ECビジネスを中心とする事業シナジーの創出により企業価値を向上させることを目的として、2025年3月21日開催の同社取締役会において決議されたBEENOS㈱の普通株式および新株予約権に対する公開買付けを実施しました。当公開買付けは、2025年5月7日をもって終了し、BEENOS㈱の普通株式10,918,182株および新株予約権(目的となる株式数417,540株)を2025年5月14日の決済完了日において、現金44,675百万円にて取得しました。これにより、LINEヤフー㈱のBEENOS㈱に対する議決権割合は84.08%(発行済普通株式に係る議決権の数に基づいて算出)となり、同社を子会社化しています。
b. 被取得企業の概要
名称 BEENOS㈱
事業内容 国内外における各種Eコマース事業
c. 支配獲得日
2025年5月14日
d. 取得対価およびその内訳
e. 支配獲得日における資産・負債の公正価値、非支配持分およびのれん(注1)
(注1) 取得対価は、支配獲得日における公正価値を基礎として、取得した資産および引き受けた負債に配分しています。
(注2) 識別可能な資産である商標権10,829百万円が含まれており、耐用年数を確定できない無形資産に分類しています。また、企業結合により識別した無形資産は、見積将来キャッシュ・フロー、割引率、対象商標権から生み出される将来売上収益、ロイヤルティレート等の仮定に基づいて測定しています。
(注3) 非支配持分は、支配獲得日における被取得企業の識別可能な純資産の公正価値に対する非支配持分割合で測定しています。
(注4) のれんは、今後の事業展開や当社グループと被取得企業とのシナジーにより期待される将来の超過収益力を反映したものです。
f. 子会社の支配獲得による支出
g. 被取得企業の売上高および純利益
連結損益計算書に認識している、支配獲得日以降における内部取引消去前の被取得企業の売上高は16,949百万円、純利益は557百万円です。
h. 企業結合が期首に完了したと仮定した場合の連結売上高および連結純利益
支配獲得日が2025年4月1日であったと仮定した場合の、2026年3月31日に終了した1年間における当社の連結業績に係るプロフォーマ情報(非監査情報)は、以下の通りです。
(2)LINE Bank Taiwan Limitedへの増資による子会社化
a. 取引の概要
当社の子会社であるLINEヤフー㈱は、LINEヤフー㈱の子会社であるLINE Financial Taiwan Limited(以下「LFT」)を通じて、LINEヤフー㈱の持分法適用会社であるLINE Bank Taiwan Limited(以下「LBT」)に対して27億4,500万台湾ドルの増資を行い、274,500千株の普通株式を追加取得することを2025年4月10日に決定しました。
この増資は、LBTが台湾で運営する銀行サービス「LINE Bank」におけるサービスの推進および当社グループとの更なる連携強化を目的として実施され、2025年6月17日に増資を完了しました。
増資の完了日をもって、LFTが所有するLBTの普通株式数は1,023,000千株、議決権所有割合は51.2%となり、過半数を上回ることから、LINEヤフー㈱はLBTに対する支配を獲得し、LBTは新たに当社グループの子会社となりました。
b. 被取得企業の概要
名称 LINE Bank Taiwan Limited
事業内容 インターネット専業銀行
c. 支配獲得日
2025年6月17日
d. 取得対価およびその内訳
当社グループが支配獲得時に既に保有していたLBTに対する資本持分を支配獲得日の公正価値で再測定した結果、14,502百万円の段階取得に係る差益を認識しています。この金額は、連結損益計算書の「その他の営業収益」に計上しています。
e. 支配獲得日における資産・負債の公正価値、非支配持分およびのれん(注1)
(注1) 取得対価は、支配獲得日における公正価値を基礎として、取得した資産および引き受けた負債に配分しています。
(注2) 非支配持分は、支配獲得日における被取得企業の識別可能な純資産の公正価値に対する非支配持分割合で測定しています。
(注3) のれんは、今後の事業展開や当社グループと被取得企業とのシナジーにより期待される将来の超過収益力を反映したものです。
f. 子会社の支配獲得による支出
g. 被取得企業の売上高および純損失
連結損益計算書に認識している、支配獲得日以降における内部取引消去前の被取得企業の売上高は15,886百万円、純損失は144百万円です。
h. 企業結合が期首に完了したと仮定した場合の連結売上高および連結純利益
支配獲得日が2025年4月1日であったと仮定した場合の、2026年3月31日に終了した1年間における当社の連結業績に係るプロフォーマ情報(非監査情報)は、以下の通りです。
プロフォーマ情報には、段階取得に係る差益を反映しています。
(3)LINE MAN CORPORATION PTE. LTD.の子会社化
a. 取引の概要
当社の子会社であるLINEヤフー㈱は、LINEヤフー㈱の持分法適用会社であるLINE MAN CORPORATION PTE. LTD.(以下「LMWN」)がタイで運営する、フードデリバリーを中心としたオンデマンドサービス事業・加盟店向けデジタルソリューション事業などとの更なる連携強化を目的として、2025年9月11日開催の取締役会において、LINEヤフー㈱の子会社であるLINE SOUTHEAST ASIA CORP. PTE. LTD.(以下「LSEA」)を通じてApfarm Investment Pte LtdおよびGamnat Pte. Ltd.からLMWN株式の一部を取得すること、既存のLMWN株式に係る株主間契約に規定する各株主の権利変更を含む株主間契約の変更について合意すること、ならびに、LSEAが未来Fund有限責任事業組合から、その保有に係るLMWN株式の議決権の今後の行使に関する包括的な委任状の差し入れを受け、LSEAが当該議決権行使を受任することを決議し、2025年9月30日に株式の取得および株主間契約の変更を完了しました。
上記の完了日をもって、LINEヤフー㈱はLMWNに対する支配を獲得し、LMWNは新たに当社グループの子会社となりました。
b. 被取得企業の概要
名称 LINE MAN CORPORATION PTE. LTD.
事業内容 タイ国内におけるフードデリバリーを中心としたオンデマンドサービス事業、加盟店向けデ
ジタルソリューション事業の展開とグループ会社の経営管理業務
c. 支配獲得日
2025年9月30日
d. 取得対価およびその内訳
当社グループが支配獲得時に既に保有していたLMWNに対する資本持分を支配獲得日の公正価値で再測定した結果、44,377百万円の段階取得に係る差益を認識しています。この金額は、連結損益計算書の「その他の営業収益」に計上しています。
e. 支配獲得日における資産・負債の公正価値、非支配持分およびのれん(注1)
(注1) 暫定的な金額の修正
取得対価は、支配獲得日における公正価値を基礎として、取得した資産および引き受けた負債に配分しています。2025年12月31日に終了した3カ月間において、取得対価の配分が完了しました。この暫定的な金額の修正に伴い、取得対価の当初配分の見直しを行っています。当該修正による2026年3月31日の連結財政状態計算書における取得資産および引受負債への主な影響額は、無形資産の増加67,623百万円、繰延税金負債の増加13,525百万円、非支配持分の増加27,494百万円、のれんの減少26,604百万円です。
(注2) 識別可能な資産67,623百万円が含まれており、内訳については、以下の通りです。なお、商標権は、耐用年数を確定できない無形資産に分類しています。顧客基盤の見積耐用年数は13年~19年です。また、企業結合により識別した無形資産は、見積将来キャッシュ・フロー、割引率、対象商標権から生み出される将来売上収益、ロイヤルティレート等の仮定に基づいて測定しています。
(注3) 非支配持分は、支配獲得日における被取得企業の識別可能な純資産の公正価値に対する非支配持分割合で測定しています。
(注4) のれんは、今後の事業展開や当社グループと被取得企業とのシナジーにより期待される将来の超過収益力を反映したものです。
f. 子会社の支配獲得による支出
g. 被取得企業の売上高および純損失
連結損益計算書に認識している、支配獲得日以降における内部取引消去前の被取得企業の売上高は44,235百万円、純損失は2,370百万円です。
h. 企業結合が期首に完了したと仮定した場合の連結売上高および連結純利益
支配獲得日が2025年4月1日であったと仮定した場合の、2026年3月31日に終了した1年間における当社の連結業績に係るプロフォーマ情報(非監査情報)は、以下の通りです。
プロフォーマ情報には、実際の支配獲得日に認識した識別可能な無形資産の償却費の増加および段階取得に係る差益を反映しています。
7.セグメント情報
(1) 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会(最高経営意思決定機関)が、経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となる事業セグメントの区分に従っています。そしてこれらの事業セグメントのうち、「コンシューマ」、「エンタープライズ」、「ディストリビューション」、「メディア・EC」および「ファイナンス」を報告セグメントとしています。また、当社グループには、事業セグメントを集約した報告セグメントはありません。
「コンシューマ」においては、主に国内の個人のお客さまに対し、モバイルサービス、ブロードバンドサービスおよび「おうちでんき」などの電力サービスを提供しています。また、携帯端末メーカーから携帯端末を仕入れ、ソフトバンクショップ等を運営する代理店または個人のお客さまに対して販売しています。
「エンタープライズ」においては、法人のお客さまを対象に、モバイル回線提供や携帯端末レンタルなどのモバイルサービス、固定電話やデータ通信などの固定通信サービス、データセンター、クラウド、セキュリティ、グローバル、AI、IoT、デジタルマーケティング等のソリューションサービスなど、多様な法人向けサービスを提供しています。
「ディストリビューション」においては、主に法人のお客さま向けのクラウドサービス、AIを含めた先進テクノロジーを活用した商材、個人のお客さま向けのソフトウエアやモバイルアクセサリー、IoTプロダクト等の商材を提供しています。
「メディア・EC」においては、メディアおよびコマースを中心としたサービスを展開し、オンラインからオフラインまで一気通貫でサービスを提供しています。「メディア」事業では、総合インターネットサービス「Yahoo! JAPAN」やコミュニケーションアプリ「LINE」での広告関連サービスの提供、「コマース」事業では、「Yahoo!ショッピング」、「ZOZOTOWN」などのオンラインショッピングサービスや「Yahoo!オークション」などのリユースサービスを提供しています。また、メディア・コマースに次ぐ新たな収益の柱となるような取り組みとして「戦略」事業では、FinTechサービス等の提供を行っています。
「ファイナンス」においては、QRコード決済やクレジットカードなどのキャッシュレス決済サービス、加盟店のマーケティングソリューションの開発・提供、銀行や資産運用などの金融サービス、およびクレジットカード・電子マネー・QRコードなど多様化する決済を一括で提供する決済代行サービス等を提供しています。2025年4月11日付のグループ内再編に伴い経営管理区分を見直し、PayPay銀行㈱については、従来の「メディア・EC」から「ファイナンス」へ移管しています。これに伴い、2025年3月31日に終了した1年間の数値を遡及修正しています。
上記の報告セグメントに含まれない情報は、「その他」に集約されています。また「調整額」には、セグメント間取引の消去、各報告セグメントに配分していない費用が含まれています。
(2) 報告セグメントの売上高、利益およびその他の情報
報告セグメントの利益は、「営業利益」です。セグメント間の取引価格は、第三者間取引価格または総原価を勘案し、価格交渉のうえ決定しています。
なお、「金融収益」および「金融費用」、「持分法による投資損益」などの営業損益に帰属しない損益は報告セグメントごとに管理していないため、これらの収益または費用はセグメントの業績から除外しています。また、資産および負債は報告セグメントに配分しておらず、取締役会においてモニタリングしていません。
2025年3月31日に終了した1年間
2026年3月31日に終了した1年間
(注1) 「減価償却費及び償却費」は、連結財政状態計算書上「その他の非流動資産」として表示している長期前払費用の償却額を含みます。
(注2)「メディア・EC」の「セグメント利益」にはLINE MAN CORPORATION PTE. LTD.の子会社化に伴う段階取得に係る差益44,377百万円が含まれています。詳細は「注記6.企業結合 (3)LINE MAN CORPORATION PTE. LTD.の子会社化」をご参照ください。
セグメント利益から税引前利益への調整表は以下の通りです。
(3) 製品およびサービスに関する情報
提供している製品およびサービスならびに収益の額については、「注記35.売上高」に記載の通りです。
(4) 地域に関する情報
外部顧客の海外売上高について重要性がないため、地域別の売上高の記載を省略しています。また、国内所在地に帰属する非流動資産の帳簿価額が連結財政状態計算書の非流動資産の大半を占めるため、地域別の非流動資産の記載を省略しています。
(5) 主要な顧客に関する情報
単一の外部顧客との取引による売上高が当社グループ売上高の10%を超える外部顧客がないため、記載を省略しています。
8.現金及び現金同等物
現金及び現金同等物の内訳は、以下の通りです。
(注) 「準備預金制度に関する法律」の適用を受ける銀行事業を営む子会社は、受け入れている預金等の一定比率以上の金額(法定準備預金額)を日本銀行に預け入れる義務があります。2026年3月31日の現金および要求払預金のうち292,622百万円(2025年3月31日は212,258百万円)は銀行事業を営む子会社の日銀預け金であり、法定準備預金額以上の金額を日本銀行に預け入れています。
9.営業債権及びその他の債権
営業債権及びその他の債権の内訳は、以下の通りです。
(注1)割賦債権は、間接販売において、契約者が代理店から携帯端末を購入する際の代金の支払方法として、分割払いを選択した場合に、当社グループがその代金を代理店に立替払いしたことにより発生した債権です。当社グループは当該金額を、分割支払期間にわたり、通信サービス料とあわせて契約者に請求しています。なお、割賦債権の分割支払期間は主に24~48カ月であるため、期末日後1年以内に回収する金額を「営業債権及びその他の債権」に計上し、期末日後1年を超えて回収する金額を「その他の金融資産(非流動)」として計上しています。
(注2)当社グループは、資金決済法の規制を受けます。そのため、当該法律にて定められた一定の金額を、金銭もしくは国債で法務局に供託するか、金融機関と保証契約を締結することが要求されています。追加の供託をした場合には、当該拠出は保証金として計上されることとなり、金融機関との信用保証契約により対応した場合には、当該金額に契約上の保証料率を乗じた額が保証料として発生します。また、当社グループは、資金決済法に準拠するため、一部の供託実施と、銀行との間に信用保証契約を締結しています。
10.その他の金融資産
その他の金融資産の内訳は、以下の通りです。
(注1) 2025年3月31日において、「商品有価証券」と表示していた科目名称を、より実態に即した表示とするため、2026年3月31日より「証券事業の有価証券」に変更しています。この表示方法の変更を反映させるため、2025年3月31日の科目名称を変更しています。
(注2) 割賦債権については、「注記9.営業債権及びその他の債権」をご参照ください。
11.棚卸資産
棚卸資産の内訳は、以下の通りです。
期中に費用として認識した棚卸資産の評価減の金額は、以下の通りです。
12.その他の流動資産およびその他の非流動資産
その他の流動資産およびその他の非流動資産の内訳は、以下の通りです。
(注1)2025年3月31日 において、「流動」の「その他」に含めて表示していた「商品を回収する権利」は、金額的重要性が増したため、2026年3月31日より独立掲記しています。この表示方法の変更を反映させるため、2025年3月31日の注記の組み替えを行っています。
(注2) 財又はサービスが顧客へ移転した時点で収益の減額処理を要する、顧客に支払われた対価です。
13.有形固定資産
有形固定資産の取得原価の増減は、以下の通りです。
有形固定資産の減価償却累計額及び減損損失累計額の増減は、以下の通りです。
有形固定資産の帳簿価額は、以下の通りです。
(注1) 「取得」には、取得原価から控除した政府補助金の影響が含まれています。取得原価から控除した政府補助金は、主に生成AI関連投資等のために受領したものです。その金額は、2025年3月31日に終了した1年間において30,782百万円です。なお、この政府補助金に付随する未履行の条件もしくはその他の偶発事象はありません。
(注2) 「通信設備」における「その他」の金額には、当社グループで資産除去債務の見積りの変更を行ったことによるものが含まれています。この変更は通信設備の効率運用等の検討に伴い一部の通信設備の撤去の蓋然性が高まったこと、また、物価上昇などの環境変化に伴い一部の設備の原状回復に係る費用等の見積変更を実施したことによるものです。
上記のうち、貸手オペレーティング・リースの対象となっている主な資産は、「器具備品」に含まれるリース携帯端末であり、その取得原価の増減、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減ならびに帳簿価額は、以下の通りです。なお、取得原価の増減における「科目振替」の主なものは、リース携帯端末を流動資産の「棚卸資産」から振り替えたことによるものです。
所有権に対する制限がある有形固定資産は、「注記23.有利子負債 (3) 権利が制限された資産」をご参照ください。
14.のれんおよび無形資産
のれんおよび無形資産の取得原価の増減は、以下の通りです。
のれんおよび無形資産の償却累計額及び減損損失累計額の増減は、以下の通りです。
のれんおよび無形資産の帳簿価額は、以下の通りです。
当社グループの耐用年数を確定できない無形資産の主なものは、「ソフトバンク」ブランドに係る商標利用権、「Yahoo!」および「Yahoo! JAPAN」に関連する日本での商標権、「ZOZO」ブランドに係る商標権および「LINE」ブランドに係る商標権です。
「ソフトバンク」ブランドに係る商標利用権は、当社がソフトバンクグループ㈱と期限のないライセンス契約を締結し、「ソフトバンク」の商標を使用する権利を取得したものです。本契約の有効期間は無期限であり、当社は本商標を使用することによる、キャッシュ・イン・フローが期待される期間に予見可能な限度がないと考えるため、当社グループはこの商標権を耐用年数を確定できない無形資産であると判断しています。また、「Yahoo!」および「Yahoo! JAPAN」に関連する日本での商標権、「ZOZO」ブランドに係る商標権および「LINE」ブランドに係る商標権についても、その事業が継続する限りは法的に継続使用でき、かつ、予見可能な将来にわたってサービスを提供することを経営陣が計画していることから、耐用年数を確定できない無形資産であると判断しています。
顧客基盤は、被取得企業の企業結合時に存在した顧客から期待される将来の超過収益力を反映したものです。
周波数関連費用は、当社が割り当てを受けた周波数において、電波法に基づき当社が負担する金額であり、終了促進措置により既存の周波数利用者が他の周波数帯へ移行する際に発生する費用等が含まれます。
無形資産の償却額は、連結損益計算書上、「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に含めて表示しています。
無形資産に含まれている自己創設無形資産の帳簿価額は、以下の通りです。
期中に費用として認識した研究開発費の合計額は、以下の通りです。
企業結合で取得したのれんおよび耐用年数を確定できない無形資産は、企業結合のシナジーおよび事業活動の結果便益が生じると期待される事業セグメント(資金生成単位グループ)に配分しています。
のれんおよび耐用年数を確定できない無形資産の減損判定にあたって必要となる事業セグメント(資金生成単位グループ)への配分額は、以下の通りです。
のれん
耐用年数を確定できない無形資産
(注1)メディア・EC事業の個別の資金生成単位ではなくメディア・EC事業全体に便益が生じると見込まれるため、「ヤフー」に配分しています。
(注2)「メディア」の資金生成単位グループは、主にLINEヤフー㈱のマーケティングソリューション資金生成単位およびLINEヤフーグループのメディア資金生成単位等から構成されています。企業結合によるシナジー効果は資金生成単位グループ全体に及んでおり、のれんは、これら資金生成単位に対し合理的で首尾一貫した基礎により配分できないことから、「メディア」の資金生成単位グループに配分しています。
(注3)詳細は「注記6.企業結合」をご参照ください。
回収可能価額は、処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方で算定しています。処分コスト控除後の公正価値で測定している資金生成単位グループは、「ZOZO」および「ファイナンス」です。「ZOZO」については、活発な市場における相場価格に基づいて測定しています。「ファイナンス」については、割引キャッシュ・フロー法に基づいて算定しています。
前連結会計年度において、割引キャッシュ・フロー法における継続価値の算定は、類似企業のEV/EBITDA倍率を参照して算定した12.8倍を使用しており、将来キャッシュ・フローの算定は、過去の経験と外部からの情報を反映し、マネジメントが承認した今後10年分の事業計画を基礎としたキャッシュ・フローの見積額を、当該事業セグメントの税引前の割引率22.4%、永久成長率1.5%により現在価値に割引いて算定しています。当連結会計年度は、過去の経験と外部からの情報を反映し、マネジメントが承認した今後10年分の事業計画を基礎としたキャッシュ・フローの見積額を、当該事業セグメントの税引前の割引率12.2%、永久成長率1.4%により現在価値に割引いて算定しています。また、当該公正価値の公正価値ヒエラルキーは、測定に用いた重要なインプットに基づきレベル3に該当します。
使用価値は、過去の経験と外部からの情報を反映し、マネジメントが承認した今後3~5年分の事業計画と成長率1.4%~1.8%(2025年3月31日に終了した1年間は0.0%~1.5%)を基礎としたキャッシュ・フローの見積額を、当該事業セグメントの主な税引前の割引率6.7%~16.3%(2025年3月31日に終了した1年間は6.0%~12.9%)により現在価値に割引いて算定しています。
毎連結会計年度の一定時期に実施した減損テストの結果、のれんおよび耐用年数を確定できない無形資産について重要な減損損失は認識していません。
のれんおよび耐用年数を確定できない無形資産が配分された事業セグメントまたは資金生成単位グループにおいて、減損テストに用いた主要な仮定が合理的に予測可能な範囲で変化したとしても、回収可能価額が帳簿価額を下回る可能性は低いと判断しています。
当社グループは、無形資産のリース取引にIFRS第16号を適用していません。
所有権が制限されている無形資産は、「注記23.有利子負債 (3) 権利が制限された資産」をご参照ください。
15.契約コスト
契約コストの内訳は、以下の通りです。
契約コストに係る償却費の内訳は、以下の通りです。
16.投資有価証券
投資有価証券の内訳は、以下の通りです。
17.銀行事業の有価証券
銀行事業の有価証券の内訳は、以下の通りです。
銀行事業を営む子会社において、主に資金調達や為替決済等の担保として資産を差し入れています。銀行事業の有価証券のうち、銀行事業を営む子会社が差し入れた資産の帳簿価額は2026年3月31日で590,218百万円(2025年3月31日は249,056百万円)です。
上記の他、銀行事業の有価証券(流動)が2026年3月31日で130,738百万円(2025年3月31日は38,782百万円)あり、「注記10.その他の金融資産」の「銀行事業の有価証券」に含めて表示しています。そのうち、銀行事業を営む子会社が差し入れた資産の帳簿価額は2026年3月31日で15,686百万円(2025年3月31日は6,719百万円)です。
なお、銀行事業の有価証券に係る損失評価引当金は12カ月の予想信用損失で測定しており、信用リスク・エクスポージャーは債券および信託受益権の帳簿価額と同額であり、期日経過前です。
18.リース
(借手側)
(1) 使用権資産
当社グループは、主に資金の効率的な運用を目的として、通信設備、基地局用不動産及び構築物のスペース、通信ネットワーク用不動産、事務所及び倉庫等のリース取引を行っています。
リース契約の多くには、事業上の柔軟性を高めるため、解約オプションおよび延長オプションが付与されています。当該オプションの多くは一定の事前通知期間の後に当社グループのみが行使できるオプションです。リース期間を決定する際に、延長オプションを行使するまたは解約オプションを行使しない経済的インセンティブを創出するすべての事実および状況を検討しており、この評価は当該評価に影響を与えるような事象または状況の重大な変化が発生した場合に見直されます。
通信設備
当社グループにおける通信設備のリース取引は、通信事業に供される通信関係の機械設備および伝送設備の賃借取引です。当該リース取引契約の多くには、解約オプションおよび延長オプションが付与されています。当該リース取引のリース期間は主に3年または10年です。当社グループでは、通信サービスを安定的に提供するため、伝送設備の賃貸取引に関して、必要に応じて当初のリース期間を超えてリースを延長する可能性があります。その場合、主に当初の契約期間と同様の期間を延長することが想定されます。「通信設備」に分類している使用権資産は、主に有形固定資産の「通信設備」に該当するものです。
基地局用不動産及び構築物のスペース
当社グループにおける基地局用不動産及び構築物のスペースのリース取引は、基地局用設備を設置する鉄塔や支柱を設置するための土地ならびに基地局設備を設置する建物および構築物のスペースの賃借取引です。当該リース取引契約の多くには、解約オプションおよび当初の契約期間と同期間の延長オプションが付与されています。当該リース取引のリース期間は主に10~20年です。当社グループでは、通信サービスを安定的に提供するため、必要に応じて当初のリース期間を超えてリースを延長する可能性があります。その場合、主に当初の契約期間と同様の期間を延長することが想定されます。「基地局用不動産及び構築物のスペース」に分類している使用権資産は、主に有形固定資産の「建物及び構築物」または「土地」に該当するものです。
通信ネットワーク用不動産
当社グループにおける通信ネットワーク用不動産のリース取引は、基地局用設備を除く通信設備を設置するための土地および建物やその一部スペースの賃借取引です。当該リース取引の多くには、当社グループのみが行使できる延長オプションが付与されています。当該リース取引のリース期間は主に3~28年です。当社グループでは、通信サービスを安定的に提供するため、必要に応じて当初のリース期間を超えてリースを延長する可能性があります。「通信ネットワーク用不動産」に分類している使用権資産は、主に有形固定資産の「建物及び構築物」または「土地」に該当するものです。
事務所及び倉庫等
当社グループにおける事務所及び倉庫等のリース取引は、主に事務所用不動産(シェアオフィス用不動産を含む)、倉庫およびデータセンターなど通信設備の設置以外の目的で使用する土地および建物の賃借取引です。当該リース取引の多くには、当社グループのみが行使できる延長オプションが付与されています。当該リース取引のリース期間のうち、事務所は主に2~20年、倉庫は主に1~15年およびデータセンターは主に5年です。当社グループでは、事業の継続のため、必要に応じて当初のリース期間を超えてリースを延長する可能性があります。「事務所及び倉庫等」に分類している使用権資産は、主に有形固定資産の「建物及び構築物」または「土地」に該当するものです。
使用権資産の帳簿価額は、以下の通りです。
(注) 2025年3月31日に終了した1年間における使用権資産の増加は280,763百万円です。
2026年3月31日に終了した1年間における使用権資産の増加は220,922百万円です。
使用権資産の減価償却費は、以下の通りです。
(2) リース負債
リース負債の期日別残高については、「注記28.金融商品 (2) 財務リスク管理 c.流動性リスク (b) 金融負債の期日別残高」をご参照ください。
リース負債に係る金利費用は「注記38.金融収益および金融費用 (2) 金融費用」をご参照ください。
(3) キャッシュ・アウト・フロー
リースに係るキャッシュ・アウト・フローの合計額は、「注記41.連結キャッシュ・フロー計算書の補足情報 (2) リースに係るキャッシュ・アウト・フロー」をご参照ください。
(4) 契約しているがまだ開始していないリース
当社グループの一部の契約は、定期建物賃貸借予約契約を締結しているものの、リースの開始日を迎えていないため、リース負債の測定に反映されていません。当該リース契約により保有する使用権資産の原資産クラスは主に事務所及び倉庫等であり、翌連結会計年度以降にリースの開始日を迎え、リース期間は1年~29年です。翌連結会計年度以降の総支払予定額は52,494百万円です。
(貸手側)
当社グループは、法人向けの携帯端末レンタルサービスを提供しています。携帯端末のリース取引は、当社グループの通信サービスを受けることを条件に提供されるものであるため、これらの取引から発生する収益の受取額を、携帯端末リースと通信サービスの公正価値を基に、リースによる受取額とそれ以外に配分しています。
当社グループは、携帯端末のリース終了後に下取り業者に販売しています。携帯端末の残存資産リスクに対して複数の下取り業者から買取価格を入手するとともに、定期的に買取価格を観察して推移を確認しています。
(1) ファイナンス・リース
ファイナンス・リースについて連結損益計算書に認識した収益の内訳は、以下の通りです。
このうち、2026年3月31日に終了した1年間におけるサブリースによる収益は1,213百万円です。(2025年3月31日に終了した1年間は975百万円です。)
期末日現在の割引前のリース料総額および正味リース投資未回収額の満期分析は、以下の通りです。
2025年3月31日
2026年3月31日
(2) オペレーティング・リース
オペレーティング・リースに係るリース料の満期分析は、以下の通りです。
2025年3月31日
2025年3月31日に終了した1年間におけるオペレーティング・リースのリース収益(指数またはレートに応じて決まるものではない変動リース料を除く)は、64,130百万円です。
うち、サブリースによる収益は5,458百万円です。
オペレーティング・リースの対象となっている有形固定資産の取得原価の増減、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減および帳簿価額は、「注記13.有形固定資産」をご参照ください。
2026年3月31日
2026年3月31日に終了した1年間におけるオペレーティング・リースのリース収益(指数またはレートに応じて決まるものではない変動リース料を除く)は、68,758百万円です。
うち、サブリースによる収益は6,518百万円です。
オペレーティング・リースの対象となっている有形固定資産の取得原価の増減、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減および帳簿価額は、「注記13.有形固定資産」をご参照ください。
19.主要な子会社
(1) 企業集団の構成
当社グループの主要な子会社の状況は、以下の通りです。
2026年3月31日現在の主要な子会社
(注1) 当社グループはWireless City Planning㈱の議決権の過半数を所有していませんが、当社の取締役および執行役員がWireless City Planning㈱の取締役会の構成員の過半数を占めていることや、Wireless City Planning㈱の事業活動は当社に大きく依存していることから、当社がWireless City Planning㈱を支配していると判断し、連結しています。
(注2) 当社グループはAホールディングス㈱の議決権の過半数を所有していませんが、同社の議決権の50.0%を所有し、同社の取締役会の構成員の過半数を選任する権利を有していることから、当社グループが実質的に支配していると判断し、連結しています。
(注3) 当社グループはアスクル㈱の議決権の過半数を所有していませんが、同社の議決権の46.9%を所有し、議決権の分散状況および過去の株主総会の投票パターン等を勘案した結果、当社グループが実質的に支配していると判断し、連結しています。
(2) 当社にとって重要な非支配持分がある子会社の要約連結財務諸表等
Aホールディングス(Aホールディングス㈱およびその傘下の会社)
(a) 一般的情報
(b) 要約連結財務諸表
2026年3月31日に終了した1年間において、Aホールディングス㈱から非支配持分に支払われた配当金は、62,324百万円(2025年3月31日に終了した1年間は90,306百万円)、Aホールディングス㈱の傘下であるLINEヤフー㈱から非支配持分に支払われた配当金は、19,425百万円(2025年3月31日に終了した1年間は14,735百万円)です。
20.持分法で会計処理されている投資
(1) 重要性のある持分法で会計処理されている投資の要約連結財務諸表等
該当事項はありません。
(2) 重要性のない持分法で会計処理されている投資の合算情報
個々には重要性のない持分法で会計処理されている投資の合算情報(当社の持分)の合計値は、以下の通りです。
21.ストラクチャード・エンティティ
(1) 連結しているストラクチャード・エンティティ
当社グループには、連結しているストラクチャード・エンティティとして、特定の目的のために設定・運用される金銭の信託および債権の流動化取引を実施するために設定された信託があります。
当該金銭の信託は、支配の決定に際して議決権または類似の権利が支配の決定的な要因とならないように設計されています。当社グループは、当該金銭の信託に対する議決権または類似の権利を所持していませんが、当該金銭の信託の資金の提供および関連性のある活動を指図する現在の能力を有していると判断しています。また、当該金銭の信託から生じる収益その他の経済的便益に係る変動リターンへのエクスポージャーを有しています。さらに、当社グループは当該権限を通じて当該変動リターンの額に影響を及ぼす能力を有していることから、当該金銭の信託を支配していると判断し、連結しています。
当社グループは、資金決済法に基づく保全義務を充足するために必要となる追加信託、および流動化信託に係る劣後受益権を除き、これらの信託に対して重大な財務的支援またはその他の支援を提供する契約上の義務を有していません。加えて、契約上の義務なしに、連結しているストラクチャード・エンティティに対して重大な財務的支援またはその他の支援を提供しておらず、今後も提供する予定はありません。
(2) 非連結のストラクチャード・エンティティ
非連結のストラクチャード・エンティティとして、当社グループが保有する投資ファンドがあります。当該ファンドは、主にパートナーシップ形態のベンチャーファンド、投資事業有限責任組合および投資信託として組成され、支配の決定に際して議決権または類似の権利が支配の決定的な要因とならないように設計されており、第三者により運営を支配されたものです。当該ファンドは、各パートナーからの出資によって資金調達しています。
非連結のストラクチャード・エンティティの規模、当社グループの当該エンティティに対する投資の帳簿価額、および当社グループの潜在的な最大損失エクスポージャーは、以下の通りです。
連結財政状態計算書上、当社グループが認識する投資は、「持分法で会計処理されている投資」または「投資有価証券」に含めて表示しています。当社グループが非連結のストラクチャード・エンティティに対して認識する負債はありません。
当該ストラクチャード・エンティティへの関与から生じる潜在的な最大損失エクスポージャーは、当社グループの投資の帳簿価額および追加投資に係るコミットメントの合計額に限定されます。
当社グループの最大損失エクスポージャーは生じうる最大の損失額を示すものであり、ストラクチャード・エンティティに関与することにより見込まれる損失の金額を意味するものではありません。
当社グループが契約上の義務なしに、上記の非連結のストラクチャード・エンティティに対して財務的支援またはその他の重要な支援を提供したことはなく、提供する意図もありません。
22.法人所得税
(1) 税金費用
法人所得税費用の内訳は、以下の通りです。
当期税金費用には、従前は未認識であった税務上の欠損金、税額控除または過去の期間の一時差異から生じた便益の額が含まれています。これに伴う当期税金費用の減少額は、2026年3月31日に終了した1年間において59,049百万円(2025年3月31日は35,274百万円)です。
繰延税金費用には、繰延税金資産の評価減または以前に計上した評価減の戻入により生じた費用の額が含まれています。これに伴う繰延税金費用の減少額は、2026年3月31日に終了した1年間において59,799百万円です。
(2) 法定実効税率と実際負担税率の調整表
当社グループの法定実効税率と実際負担税率との調整は、以下の通りです。実際負担税率は税引前利益に対する法人所得税費用の負担割合を表示しています。
(3) 繰延税金資産および繰延税金負債の変動の内訳
繰延税金資産および繰延税金負債の変動の内訳は、以下の通りです。
2025年3月31日に終了した1年間
2026年3月31日に終了した1年間
(注1)2025年3月31日に終了した1年間における「企業結合」による増加は、主にWeWork Japan合同会社の事業承継をしたことによるものです。
(注2)2026年3月31日に終了した1年間における「純損益の認識額」による増加には、当社の子会社であるPayPay㈱で繰延税金資産の回収可能性の見直しを行った影響57,535百万円(繰延税金資産の増加)が含まれています。
当社グループにおいて、2026年3月31日における損失が生じている納税主体に帰属している繰延税金資産は17,881百万円(2025年3月31日は3,390百万円)です。これらの繰延税金資産については、将来の課税所得により使用できる可能性が高い範囲で認識しています。
(4) 繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異および繰越欠損金
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異および繰越欠損金は、以下の通りです。なお、将来減算一時差異および繰越欠損金は税額ベースです。
繰延税金資産を認識していない繰越欠損金の失効予定は、以下の通りです。なお、将来減算一時差異のうち失効期限があるものはありません。
上記に加えて、2026年3月31日において繰延税金資産を認識していない子会社、関連会社および共同支配企業に対する投資に関する将来減算一時差異の総額(所得ベース)は974,706百万円(2025年3月31日は1,031,607百万円)です。
(5) 繰延税金負債を認識していない子会社に対する投資に関する将来加算一時差異
2026年3月31日において繰延税金負債を認識していない子会社、関連会社および共同支配企業に対する投資に関する将来加算一時差異の総額(所得ベース)は1,756,214百万円(2025年3月31日は1,398,079百万円)です。
23.有利子負債
(1) 有利子負債の内訳
有利子負債の内訳は、以下の通りです。
(注1) 平均利率は、2026年3月31日の残高に対する加重平均利率を記載しています。
(注2) 返済期限は、2026年3月31日の残高に対する返済期限を記載しています。
(注3) 社債の発行条件の要約は、以下の通りです。
(注) 2025年3月31日および2026年3月31日の欄の(内書)は、1年内償還予定の金額です。
(2) 財務制限条項等の特約条項
2025年3月31日および2026年3月31日における非流動負債の長期借入金のうち、財務制限条項等の特約条項が付された残高は、それぞれ1,231,684百万円、1,272,522百万円です。2025年3月31日および2026年3月31日において、これらの条項をすべて遵守しています。当該財務制限条項等の特約条項について抵触した場合には、貸付人の請求によって該当する契約上の債務について期限の利益を喪失する可能性があります。
a. 当社の有利子負債に付されている財務制限条項等の特約条項
当社の有利子負債には財務制限条項等の特約条項が付されており、主な内容は次の通りです。
・連結会計年度末および第2四半期末において、当社グループの連結財政状態計算書における資本の額が、前年同期比75%を下回らないこと。
・事業年度末および第2四半期末において、当社の貸借対照表における純資産の額が、前年同期比75%を下回らないこと。
・連結会計年度において、当社グループの連結損益計算書における営業損益または純損益が2期連続損失とならないこと。
・事業年度において、当社の損益計算書における営業損益または当期純損益が2期連続損失とならないこと。
・連結会計年度末および第2四半期末において、当社グループのネットレバレッジ・レシオ(a)が一定の数値を上回らないこと。
(a) ネットレバレッジ・レシオ=ネットデット(b)÷調整後EBITDA(c)
(b) 当社グループの連結財政状態計算書に示される有利子負債から現金及び現金同等物に一定の調整を加えたものを控除した額。なお、ここでいう有利子負債には資産流動化(証券化)の手法による資金調達取引から生じた有利子負債を含めないなど一定の調整あり。
(c) EBITDAに金融機関との契約で定められた一定の調整を加えたもの。
b. LINEヤフー㈱の有利子負債に付されている財務制限条項等の特約条項
当社の子会社であるLINEヤフー㈱の有利子負債には財務制限条項等の特約条項が付されており、主な内容は次の通りです。
・各決算期における第2四半期と決算期の各末日時点における同社の指定国際会計基準の貸借対照表に表示される純資産の額が、前年同期比75%を下回らないこと。
・各決算期における第2四半期と決算期の各末日時点における同社グループの連結財政状態計算書に表示される資本の額が、前年同期比75%を下回らないこと。
・各決算期における第2四半期と決算期の各末日時点における同社の指定国際会計基準の貸借対照表において債務超過とならないこと。
・各決算期における第2四半期と決算期の各末日時点における同社グループの連結財政状態計算書において債務超過とならないこと。
・各決算期における決算期末日時点における同社の指定国際会計基準の損益計算書に表示される営業損益または当期純損益に関して2期連続して損失とならないこと。
・各決算期における決算期末日時点における同社グループの連結損益計算書に表示される営業損益または当期損益に関して2期連続して損失とならないこと。
・各決算期における第2四半期と決算期の各末日時点における同社のネットレバレッジ・レシオ(a)が一定の数値以下であること。
(a) ネットレバレッジ・レシオ=ネットデット(b)÷調整後EBITDA(c)
(b) 同社グループの連結財政状態計算書に示される有利子負債から現金及び現金同等物を控除した額。なお、ここでいう有利子負債には資産流動化(証券化)の手法による資金調達取引から生じた有利子負債を含めない、同社グループの金融子会社の有利子負債および現金及び現金同等物は、有利子負債および現金及び現金同等物に含めない等の一定の調整あり。
(c) EBITDAに金融機関との契約で定められた一定の調整を加えたもの。
(3) 権利が制限された資産
a. 売却として会計処理していないセール・アンド・リースバック取引による資産
セール・アンド・リースバック取引を行った結果、売却として会計処理していないため、当社グループが引き続き有形固定資産として計上しているものの、貸手に所有権が留保されている資産は、以下の通りです。
これらの所有権が留保されている資産に対応する負債は、以下の通りです。
b. 無形資産のリース契約による資産
無形資産のリース契約により取得した資産であるため、当社グループが譲渡、転貸または担保に供することが制限されている資産は、以下の通りです。
これらの譲渡、転貸または担保に供することが制限されている資産に対応する負債は、以下の通りです。
(4) 財務活動から生じた有利子負債の変動
財務活動から生じた有利子負債の変動は、以下の通りです。
(注1) 長期借入金の「新規資金調達による収入」および「返済による支出」には、割賦債権の流動化による調達額および返済額が含まれています。2026年3月31日に終了した1年間に割賦債権の流動化によって調達した金額は631,007百万円(2025年3月31日に終了した1年間は370,581百万円)です。2026年3月31日に終了した1年間に割賦債権の流動化に関連して返済した金額は428,810百万円(2025年3月31日に終了した1年間は379,230百万円)です。
(注2) 2025年3月31日に終了した1年間および2026年3月31日に終了した1年間における主な内容は、リース契約の解約によるリース負債の減少です。
24.営業債務及びその他の債務
営業債務及びその他の債務の内訳は、以下の通りです。
(注) 当社グループのキャッシュレス決済サービスにおいて、ユーザーがチャージした残高および決済サービスの利用等によって付与した外部サービス利用が見込まれるポイント残高を含めています。
25.銀行事業の預金
銀行事業の預金の内訳は、以下の通りです。
上記の他、銀行事業の預金(非流動)が2026年3月31日で26,904百万円(2025年3月31日は14,887百万円)あり、その他の金融負債(非流動)に含めています。いずれも定期預金(非流動)です。
26.その他の流動負債およびその他の非流動負債
その他の流動負債およびその他の非流動負債の内訳は、以下の通りです。
27.引当金
引当金の増減は、以下の通りです。
(注1) 資産除去債務の見積りの変更は、通信設備の効率運用等の検討に伴い一部の通信設備の撤去の蓋然性が高まったこと、また、物価上昇などの環境変化に伴い一部の設備の原状回復に係る費用等の見積変更を実施した結果によるものです。
(注2) 契約損失引当金の見積りの変更は、過去実績を勘案し、プログラムの権利行使率や権利行使時期、端末の売却見込価格の見直しを行った結果によるものです。
引当金の内訳は、以下の通りです。
資産除去債務
主に基地局の一部、データセンター、ネットワークセンターおよび本社ビル等の事務所について、設備撤去または原状回復に係る費用等を合理的に見積り、資産除去債務を認識しています。これらの費用の金額や支払時期の見積りは、現在の事業計画等に基づくものであり、将来の事業計画等により今後変更される可能性があります。
契約損失引当金
モバイルサービスにおいて、顧客から引き取った端末の売却価格と顧客の残存割賦債権額との差から生じる損失に備えるため、プログラムの権利行使率、権利行使時期等の見込みに基づき当該損失額を見積り、契約損失引当金を認識しています。なお、当該端末売却価格および残存割賦債権額は、市場環境等の変化により変動する可能性があります。
28.金融商品
(1) 資本管理
当社グループは、中長期に持続的成長を続け企業価値を最大化するために、最適な資本構成を実現し維持することを資本管理の基本方針としています。
当社グループが資本管理において用いる主な指標には以下のものがあります。
・自己資本額
・自己資本比率
(注) 自己資本額は「親会社の所有者に帰属する持分」です。自己資本比率は「親会社の所有者に帰属する持分」を「負債及び資本合計」で除して計算しています。
自己資本額および自己資本比率の金額は、以下の通りです。
なお、当社グループは、各種法令諸規則に基づく資本規制の対象となっており、一定水準以上の自己資本規制比率や純資産の額を維持しています。
当社グループが適用を受ける重要な資本規制は以下の通りです。
① PayPay㈱
PayPay㈱は資金決済法、割賦販売法および貸金業法その他関連する法令諸規則に基づき、純資産の額(資産の合計額から負債の合計額を控除した額)を一定水準以上に保つことが義務付けられています。具体的には、次の金額が最低限満たすべき純資産の額となります。
a. 100百万円
② PayPayカード㈱
PayPayカード㈱は資金決済法および割賦販売法その他関連する法令諸規則に基づき、純資産の額(資産の合計額から負債の合計額を控除した額)を一定水準以上に保つことが義務付けられています。具体的には、次の2つの金額が最低限満たすべき純資産の額となります。
a. 100百万円
b. 資本金または出資の額の100分の90に相当する額
③ PayPay銀行㈱
PayPay銀行㈱は銀行法および金融庁の告示に基づく自己資本比率規制に基づき、海外に支店等の営業拠点を有しない銀行として、同規制に基づいて算出する自己資本比率を4.0%以上に保つことが義務付けられています。
④ LINE Bank Taiwan Limited
LINE Bank Taiwan Limitedは銀行法および金融監督管理委員会の告示に基づく自己資本比率規制に基づき、海外に支店等の営業拠点を有しない銀行として、同規制に基づいて算出する自己資本比率を10.5%以上に保つことが義務付けられています。
2025年3月31日に終了した1年間および2026年3月31日に終了した1年間において、資本規制の計算に重要な影響を及ぼすような法令の変更は行われていません。
また、有利子負債に付されている財務制限条項については、「注記23.有利子負債 (2) 財務制限条項等の特約条項」をご参照ください。
(2) 財務リスク管理
当社グループは、事業展開の多角化を進めており、事業環境、金融市場環境による影響を受け、様々な財務上のリスク(信用リスク、市場リスクおよび流動性リスク)が発生します。当社グループは、当該財務上のリスクの防止および低減のために、一定の方針に従いリスク管理を行っています。
a. 信用リスク
信用リスクは、保有する金融資産の相手方が契約上の債務に対して債務不履行になり、当社グループの財務上の損失が発生するリスクです。
当社グループは、事業を営む上で、営業債権及びその他の債権、契約資産およびその他の金融資産(預金、株式、債券およびデリバティブ)、投資有価証券および銀行事業の有価証券において、取引先の信用リスクがあります。
当社グループは、当該リスクの未然防止または低減のため、過度に集中した信用リスクのエクスポージャーを有していません。
銀行事業の有価証券には、主に内国債、外国債等の有価証券および信託受益権が含まれており、債券は主に発行体の信用リスク、信託受益権は原資産の信用リスクに晒されています。FVTOCIの資本性金融資産は主に業務上の関係を有する企業の株式であり、発行体の信用リスクに晒されています。これらのリスクに関しては、発行体である取引先の財務状況等を継続的にモニタリングしています。
カード事業の貸付金には個人向けローンが含まれており、個人顧客の信用リスクに晒されています。
銀行事業の貸付金には、個人向けの非事業性ローン、住宅ローンおよび事業性ローンが含まれており、顧客の信用リスクに晒されています。なお、個人向け非事業性ローンおよび保証付き事業性ローンについては原則として保証会社による債務保証を受けており、住宅ローンについては担保付貸出金です。
営業債権である売掛金は代理店向け債権のほか、顧客向けの通信料債権、携帯端末の割賦債権があり、それぞれ代理店および顧客の信用リスクに晒されています。代理店向け債権に対する信用リスクに関しては社内の代理店与信管理規程に基づき、取引先毎の期日管理および残高管理を行うとともに、主な取引先の信用状況を定期的に把握する体制としています。また、顧客の信用リスクに関しては、顧客との契約時において社内基準に従った審査を行うとともに、随時、顧客毎の利用状況や回収状況の確認を行い、回収不能額の増加を回避しています。割賦債権については外部機関に信用の照会を行っています。
デリバティブ取引の執行・管理については、デリバティブ取引管理規程に基づき運用されており、デリバティブの利用にあたっては、信用リスクを軽減するために、信用格付の高い金融機関とのみ取引を行っています。また、外国為替証拠金取引については、顧客との取引に加え、顧客取引により生じるリスクを回避するため、カウンターパーティとの相対によるカバー取引を行っており、顧客が預け入れた証拠金等を超える損失を被ることにより発生する顧客の信用リスクおよびカウンターパーティに対する信用リスクを有しています。顧客の信用リスクに対しては自動ロスカット制度を採用しており、信用リスクに対するエクスポージャーは限定的です。また、カウンターパーティの信用リスクについては、信用力の高い金融機関とのみ取引を行っていることから、契約不履行となる可能性は僅少です。さらに、カバー取引の実施にあたっては、社内管理規程に基づき、為替ポジションおよび売買損益の状況を適切に管理する体制を整備しています。
当社グループの連結財政状態計算書で表示している金融資産の減損後の帳簿価額および貸出コミットメントならびに保証債務は、当社グループの金融資産の信用リスクに対するエクスポージャーの最大値です。なお、保有する担保の評価およびその他の信用補完は考慮していません。
IFRS第15号により生じた営業債権および契約資産について重大な金融要素を含まない場合には、単純化したアプローチで常に全期間の予想信用損失を測定しています。営業債権、契約資産以外の債権および貸出コミットメント等については、信用リスクの著しい増大を評価の上、将来の予想信用損失を測定しています。信用リスクが著しく増大しているか否かは、債務不履行発生リスクの変動に基づいて判断しており、その判断にあたって、取引先の期日経過情報や経営成績の悪化、外部信用格付等を考慮しています。これらについては、原則として12カ月の予想信用損失と同額で予想信用損失を測定していますが、信用リスクが当初認識時点より著しく増大した場合には、全期間の予想信用損失と同額で測定しています。
当社グループは、金融資産の見積将来キャッシュ・フローへのマイナスの影響を与える以下のような債務不履行の事象等が発生した場合は、信用減損している金融資産として個別債権等ごとに予想信用損失を測定しています。金融資産が個別に重要でない場合は、信用リスクの特性や発生した取引の性質に基づいて集合的評価により検討しています。
・発行体または債務者の重大な財政的困難
・利息または元本の支払不履行または遅延などの契約違反
・債務者の破産または財務的再編成に陥る可能性が高くなったこと
貸出コミットメントおよび保証債務については、「注記43.偶発事象 (1) 貸出コミットメント、(2) 保証債務」をご参照ください。
また、銀行事業の貸付金のうち個人向け非事業性ローンおよび保証付き事業性ローンについては、信用補完として債務保証を受けており、その債務保証額は2026年3月31日において310,123百万円(2025年3月31日は260,480百万円)です。
2025年3月31日に終了した1年間および2026年3月31日に終了した1年間において、担保として保有する物件を所有またはその他の信用補完を行使したことにより取得した重要な金融資産または非金融資産はありません。
(a) 貸倒引当金の計上対象となる金融資産および契約資産の帳簿価額
ⅰ.営業債権および契約資産
営業債権および契約資産に係る信用リスク・エクスポージャーは以下の通りです。
なお、クレジットカード業務より生じる営業債権は、利息収益を含むことにより営業債権以外の金融資産と同様の方法で予想信用損失を測定しているため、その信用リスクに対するエクスポージャーは、営業債権以外の金融資産に含めています。
2025年3月31日
2026年3月31日
ⅱ.営業債権および契約資産以外の金融資産
営業債権および契約資産以外の金融資産に係る信用リスク・エクスポージャーは、以下の通りです。当該エクスポージャーは貸倒引当金を控除する前の帳簿価額を記載しています。
なお、銀行事業の有価証券について、信用リスクは僅少であり、銀行事業の有価証券に係る信用リスク・エクスポージャーは、「注記17.銀行事業の有価証券」で開示しているため、以下の表には含めていません。
2025年3月31日
2026年3月31日
(b) 貸倒引当金の増減表
クレジットカード業務より生じる営業債権は、利息収益を含むことにより営業債権以外の金融資産と同様の方法で予想信用損失を測定しているため、その貸倒引当金は、営業債権以外の金融資産に含めています。
営業債権および営業債権以外の金融資産に係る貸倒引当金の増減は、以下の通りです。
2025年3月31日に終了した1年間
ⅰ.営業債権
ⅱ.営業債権以外の金融資産
2026年3月31日に終了した1年間
ⅰ.営業債権
ⅱ.営業債権以外の金融資産
貸倒引当金繰入額および戻入額は、連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に計上しています。
なお、2025年3月31日に終了した1年間および2026年3月31日に終了した1年間において、貸倒引当金の変動に影響を与えるような総額での帳簿価額の著しい変動はありません。また、直接償却した金融資産のうち、回収活動を継続している金融資産はありません。
b. 市場リスク
(a) 為替リスク
当社グループは外貨建取引を行っているため、主に米ドルレートの変動により生じる為替リスクに晒されていますが、当該リスクを回避する目的で為替予約取引を利用しています。また、外貨建ての有利子負債による資金調達に対しては、主に米ドルレートの変動により生じる為替リスクに晒されていますが、当該リスクを回避する目的で通貨スワップ取引を利用しています。外国為替証拠金取引における為替変動リスクに対しては、顧客等との間の取引により生じる為替ポジションをカウンターパーティとの間で行うカバー取引によってリスクを回避しています。
ⅰ. 為替感応度分析
日本円を機能通貨とする会社における主要な外貨である米ドルに係る金融商品の為替リスク・エクスポージャーは以下の通りです。
上記の為替リスク・エクスポージャーを有する金融商品において、他の全ての変数が一定であると仮定した上で、日本円が米ドルに対して1%高くなった場合の連結損益計算書の税引前利益および連結包括利益計算書のその他の包括利益(税効果考慮前)に与える影響は、以下の通りです。なお、当該分析には在外営業活動体の資産および負債の表示通貨への換算による影響額は含まれていません。
ⅱ. デリバティブ(通貨スワップ)
当社グループは、通貨スワップ契約をキャッシュ・フロー・ヘッジに指定しています。ヘッジの有効性はヘッジ開始時および定期的な有効性評価を通してヘッジ対象とヘッジ手段との間に経済的関係が存在することを確認しています。なお、ヘッジ手段の主要な条件がヘッジ対象の条件と一致しているため、ヘッジ非有効部分は計上していません。また、2026年3月31日に終了した1年間において、ヘッジ会計を適用したが発生が見込まれなくなったため、ヘッジ会計を中止した取引はありません。
キャッシュ・フロー・ヘッジに指定しているヘッジ手段の詳細は以下の通りです。
2025年3月31日
2026年3月31日
ヘッジ指定したヘッジ手段に係るその他の包括利益累計額(税効果考慮後)の増減は、以下の通りです。
2025年3月31日に終了した1年間
2026年3月31日に終了した1年間
(注) ヘッジ対象が純損益に影響を与えたことによる、その他の包括利益から純損益への振替額であり、連結損益計算書上、「金融収益」に計上しています。
(b) 価格リスク
当社グループは、事業戦略上の目的で、上場株式など活発な市場で取引される有価証券を保有しており、市場価格の変動リスクに晒されています。相互の事業拡大や取引関係の強化を目的に取得したものであり、短期で売買することを目的に保有していません。当社グループは、市場価格の変動リスクを管理するため、発行体の財務状況や市場価格の継続的なモニタリングをして、取引先企業との関係を勘案して保有状況を見直しています。
価格感応度分析
活発な市場で取引される有価証券において、他の全ての変数が一定であると仮定したうえで、市場価格が10%下落した場合のその他の包括利益(税効果考慮前)に与える影響は、以下の通りです。
(c) 金利リスク
当社グループは、有利子負債による資金調達を行っています。有利子負債のうち一部は変動金利であり、金利の上昇により支払利息が増加するリスクに晒されています。当社グループは、金利変動リスクの未然防止または低減のため、固定金利と変動金利の有利子負債の適切な組み合わせを維持し、一部の変動金利の借入金については金利変動リスクを回避し支払利息の固定化を図るために金利スワップ契約等のデリバティブ取引を利用しています。また、変動金利の有利子負債について、金利変動の継続的なモニタリングをしています。
ⅰ. 金利感応度分析
変動金利の有利子負債において、他の全ての変数が一定であると仮定したうえで、金利が1%上昇した場合の連結損益計算書の税引前利益に与える影響は、以下の通りです。なお、金利スワップ契約等のデリバティブ取引によって金利が固定化された変動金利の有利子負債は除いて分析しています。
ⅱ. デリバティブ(金利スワップ)
当社グループは、金利スワップ契約をキャッシュ・フロー・ヘッジに指定しています。ヘッジの有効性はヘッジ開始時および定期的な有効性評価を通してヘッジ対象とヘッジ手段との間に経済的関係が存在することを確認しています。なお、ヘッジ手段の主要な条件がヘッジ対象の条件と一致しているため、ヘッジ非有効部分は計上していません。また、2025年3月31日に終了した1年間および2026年3月31日に終了した1年間において、ヘッジ会計を適用したが発生が見込まれなくなったため、ヘッジ会計を中止した取引はありません。
キャッシュ・フロー・ヘッジに指定しているヘッジ手段の詳細は以下の通りです。
2025年3月31日
2026年3月31日
ヘッジ指定したヘッジ手段に係るその他の包括利益累計額(税効果考慮後)の増減は、以下の通りです。
2025年3月31日に終了した1年間
2026年3月31日に終了した1年間
(注) ヘッジ対象が純損益に影響を与えたことによる、その他の包括利益から純損益への振替額であり、連結損益計算書上、「金融収益」または「金融費用」に計上しています。
c. 流動性リスク
当社グループは、買掛金、未払金、借入金およびリース負債などの債務の履行が困難になる流動性リスクに晒されています。
当社グループは、流動性リスクの未然防止または低減のため、市場環境や長短のバランスを勘案して、銀行借入やリース等による間接調達のほか、社債発行や債権流動化等の直接調達を行い、資金調達手段の多様化を図っています。また、資金の運用については、主に短期的な預金等により運用しています。
また、当社グループは、流動性資金およびキャッシュ・フローの予算と実績について継続的なモニタリングをしています。なお、銀行事業を営む子会社においては、流動性リスク管理の特性を踏まえ、市場流動性の高い債券を中心とした資金運用を行うなど、緊急時の資金調達力を重視した運営を行っています。加えて、短期資金への過度な依存を防止するため、短期の要資金調達額に対して上限を設定するとともに、その順守状況を日次で確認しており、さらに、大量の預金流出等の緊急時に備え、資金化可能な資産の残高についても継続的に管理しています。
(a) 借入コミットメントおよびその他の信用枠
当社グループでは、複数の金融機関との間での借入コミットメントライン契約の信用枠やその他の信用枠を保有しており、流動性リスクの低減を図っています。
2026年3月31日において当社が保有する信用枠の未実行残高は1,421,133百万円(2025年3月31日は1,107,033百万円)です。信用枠の未実行残高には、借入の際に一定の条件を満たすことが要求される信用枠が798,288百万円(2025年3月31日は552,500百万円)含まれています。
なお、債権残高に応じて借入が可能となる債権流動化契約等は上記に含めておらず、債権流動化契約の帳簿価額は、「注記30.金融資産の譲渡」の譲渡資産の帳簿価額に含んで表示しています。
(b) 金融負債の期日別残高
金融負債(デリバティブ金融商品を含む)の期日別残高は、以下の通りです。
なお、デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しています。
2025年3月31日
2026年3月31日
(注1) 要求払いのものについては、「1年以内」に含めています。「銀行事業の預金」には、2,194,376百万円(2025年3月31日は1,658,539百万円)の要求払預金を含みます。
(注2) 有利子負債の平均利率は、「注記23.有利子負債 (1) 有利子負債の内訳」をご参照ください。
(注3) 当社グループは、無形資産のリース取引にIFRS第16号を適用していません。
(注4) 「その他の金融負債」の「その他」には、非支配株主に係る売建プット・オプションが含まれています。
(注5) 「その他の金融負債」の「その他」には、4.9GHz帯特定基地局開設料が含まれています。
(注6) 「デリバティブ金融負債」の「その他」には、売建プット・オプションが含まれています。
(注7) 保証債務および貸出コミットメントの詳細は、「注記43.偶発事象」をご参照ください。
(c) サプライヤー・ファイナンス契約
当社グループは、モバイルユーザーの利用したキャリア決済、当社の携帯端末仕入、ならびに当社子会社の「Yahoo!ショッピング」の出店ストアに対する支払い等に関して、第三者金融機関とサプライヤー・ファイナンス契約を締結しています。契約条件等は、以下の通りです。なお、サプライヤー・ファイナンス契約のための担保資産あるいは第三者による保証の提供はありません。
ⅰ. サプライヤー・ファイナンス契約の一部である金融負債の帳簿価額は、以下の通りです。当該負債は連結財政状態計算書において「営業債務及びその他の債務」に含まれています。
ⅱ. ⅰ.のうち、仕入先がファイナンス提供者から既に支払いを受けている金融負債の帳簿価額は、以下の通りです。当該負債は連結財政状態計算書において、「営業債務及びその他の債務」に含まれています。
ⅲ. ⅰ.の金融負債とサプライヤー・ファイナンス契約の一部ではない同等の営業債務の支払期日の範囲は、主に以下の通りです。
2025年3月31日に終了した1年間および2026年3月31日に終了した1年間において、サプライヤー・ファイナンス契約の対象となる金融負債の帳簿価額に、重要な非資金変動はありません。
(3) 金融商品の分類
金融商品(現金及び現金同等物を除く)の分類別内訳は、以下の通りです。
2025年3月31日
2026年3月31日
(4) FVTOCIの資本性金融資産
当社グループは、資本性金融資産のうち特定の投資については、取引関係の維持または強化を主な目的として保有しているため、FVTOCIの資本性金融資産に分類しています。
FVTOCIの資本性金融資産の主な業種およびその公正価値は、以下の通りです。
当社グループの投資戦略に合致しなくなった資本性金融資産については、売却等により認識の中止を行っています。期中に認識を中止したFVTOCIの資本性金融資産の認識中止時点の公正価値および処分に係る利得または損失(△)の累計額は、以下の通りです。
当社グループは資本性金融資産について、認識を中止した場合、もしくは著しくまたは長期に公正価値が取得原価を下回る場合に、その他の包括利益を通じて認識された利得または損失の累計額を直接利益剰余金へ振り替えています。2026年3月31日に終了した1年間において利益剰余金に振り替えたその他の包括利益の利得または損失の累計額は200百万円(2025年3月31日に終了した1年間は935百万円)です。
29.金融商品の公正価値
(1) 公正価値ヒエラルキーのレベル別分類
当初認識後に経常的に公正価値で測定する金融商品は、測定に用いたインプットの観察可能性および重要性に応じて、公正価値ヒエラルキーの3つのレベルに分類しています。
当該分類において、公正価値のヒエラルキーは、以下のように定義しています。
レベル1:同一の資産または負債の活発な市場における(無調整の)相場価格により測定した公正価値
レベル2:レベル1以外の直接または間接的に観察可能なインプットを使用して測定した公正価値
レベル3:観察可能でないインプットを使用して測定した公正価値
公正価値測定に複数のインプットを使用している場合には、その公正価値測定の全体において重要な最も低いレベルのインプットに基づいて公正価値のレベルを決定しています。
公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、各四半期の期首時点で発生したものとして認識しています。
なお、2025年3月31日に終了した1年間および2026年3月31日に終了した1年間において、レベル1とレベル2の間における振替はありません。
経常的に公正価値で測定する金融商品の公正価値ヒエラルキーに基づくレベル別分類は、以下の通りです。
2025年3月31日
2026年3月31日
(注)上表の金融資産の「その他」には、主に上場投資信託や投資事業有限責任組合等への投資が含まれています。
経常的に公正価値で測定する金融商品の公正価値の主な測定方法は、以下の通りです。
a. 株式
活発な市場における同一銘柄の相場価格が入手できる場合の公正価値は、当該相場価格を使用して測定し、レベル1に分類しています。活発な市場における同一銘柄の相場価格が入手できない場合の公正価値は、類似企業比較法、割引キャッシュ・フロー法および取引事例法などの適切な評価技法を使用して測定しています。測定に使用する類似企業の相場価格や割引率などのインプットのうち、すべての重要なインプットが観察可能である場合はレベル2に分類し、重要な観察可能でないインプットを含む場合はレベル3に分類しています。レベル3に分類した金融資産の公正価値を算定するための重要な観察可能でないインプットとして、類似企業の収益倍率等の評価倍率、ならびに資本コストや永久成長率を使用しています。
b. 債券および信託受益権
活発な市場における同一銘柄の相場価格が入手できる場合の公正価値は、当該相場価格を使用して測定し、レベル1に分類しています。活発な市場における同一銘柄の相場価格が入手できない場合の公正価値は、主に売買参考統計値、ブローカーによる提示相場等、利用可能な情報に基づく取引価格を使用して測定しているほか、リスクフリーレートや信用スプレッドを加味した割引率のインプットを用いて、割引キャッシュ・フロー法で測定しており、インプットの観察可能性および重要性に応じてレベル2またはレベル3に分類しています。
c. デリバティブ金融資産およびデリバティブ金融負債
活発な市場における同一銘柄の相場価格が入手できる場合の公正価値は、当該相場価格を使用して測定し、レベル1に分類しています。活発な市場における同一銘柄の相場価格が入手できない場合の公正価値は、類似契約の相場価格または契約を締結している金融機関から提示された価格に基づいて測定しているほか、割引キャッシュ・フロー法またはブラック・ショールズモデル等の評価技法で測定しており、インプットの観察可能性および重要性に応じてレベル2またはレベル3に分類しています。なお、レベル3に分類した金融負債の公正価値を算定するための重要な観察可能でないインプットとして、類似企業の収益倍率、ならびに資本コスト等を使用しています。
(2) レベル3に分類した金融商品の公正価値測定
a. 公正価値の評価技法およびインプット
株式
主に割引キャッシュ・フロー法や取引事例法等の評価技法で公正価値を算定しています。割引キャッシュ・フロー法の重要な観察可能でないインプットは主に資本コストと、継続価値算定のための類似企業の収益倍率等の評価倍率です。
b. 感応度分析
重要な観察可能でないインプットのうち、資本コストが上昇(低下)した場合は、株式の公正価値が減少(増加)します。一方、収益倍率等の評価倍率が上昇(低下)した場合は、株式の公正価値は増加(減少)します。
レベル3に分類した金融商品について、観察可能でないインプットを合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合に重要な公正価値の増減は見込まれていません。
c. 評価プロセス
当社グループの財務および経理部門の担当者は、社内規程に基づいて、公正価値測定の対象となる金融商品の性質、特徴およびリスクを最も適切に反映できる評価技法およびインプットを用いて公正価値を測定しています。また、測定に高度な知識および経験を必要とする金融商品で、その金融商品が金額的に重要である場合には、公正価値測定に外部の評価専門家を利用しています。各四半期末日において実施した金融商品の公正価値の測定結果は外部専門家の評価結果を含めて、各部門の責任者が公正価値の増減分析結果などのレビューと承認を行っています。
d. レベル3に分類した金融商品の調整表
レベル3に分類した金融商品の調整表は、以下の通りです。
2025年3月31日に終了した1年間
(注1) 上表の「純損益」に認識した利得または損失は、連結損益計算書の「金融収益」および「金融費用」に含めています。
(注2) 上表の「その他の包括利益」に認識した利得または損失のうち税効果考慮後の金額は、連結包括利益計算書の「FVTOCIの資本性金融資産の公正価値の変動」、「FVTOCIの負債性金融資産の公正価値の変動」、「在外営業活動体の為替換算差額」に含めています。
2026年3月31日に終了した1年間
(注1) 上表の「純損益」に認識した利得または損失は、連結損益計算書の「金融収益」および「金融費用」に含めています。
(注2) 上表の「その他の包括利益」に認識した利得または損失のうち税効果考慮後の金額は、連結包括利益計算書の「FVTOCIの資本性金融資産の公正価値の変動」、「FVTOCIの負債性金融資産の公正価値の変動」、「在外営業活動体の為替換算差額」に含めています。
(注3) 上表の金融負債の「その他」には、非支配株主に係る売建プット・オプションの当初認識額が含まれています。
(3) 金融商品の帳簿価額および公正価値
経常的に公正価値評価しない金融負債の帳簿価額および公正価値は、以下の通りです。
2025年3月31日
2026年3月31日
帳簿価額が公正価値の合理的な近似値となっている金融商品は、上表には含めていません。また、経常的に公正価値で測定する金融商品についても、公正価値は帳簿価額と一致することから、上表には含めていません。
上記の金融負債の公正価値の主な測定方法は、以下の通りです。
a. 長期借入金
1年内返済予定を除く長期借入金の公正価値は、市場金利等の観察可能なインプットを用いた割引キャッシュ・フロー法により測定している場合は、レベル2に分類しています。支払までの期間および信用リスクを加味した金利など観察可能でないインプットを用いた割引キャッシュ・フロー法により測定している場合は、レベル3に分類しています。
1年内返済予定を除く無形資産のリース取引に伴い発生した長期借入金の公正価値は、支払までの期間および信用リスクを加味した利率を用いて、割引キャッシュ・フロー法により測定しており、レベル3に分類しています。
1年内返済予定を除く売却として会計処理していないセール・アンド・リースバック取引に係る長期借入金の公正価値は、支払までの期間および信用リスクを加味した利率を用いて、割引キャッシュ・フロー法により測定しており、レベル3に分類しています。
b.社債(1年内償還予定除く)
1年内償還予定を除く社債の公正価値は、売買参考統計値等の観察可能な活発でない市場における同一銘柄の相場価格により測定しており、レベル2に分類しています。
30.金融資産の譲渡
当社グループは、営業債権および割賦債権等の流動化ならびに現先取引に伴う有価証券の譲渡を行っています。
流動化取引の主なものは、携帯端末の販売により認識した割賦債権の流動化取引です。
当社グループは当該取引において、資金調達のために債権を金融機関に譲渡し、現金および譲渡した債権に対する劣後持分を取得しています。当該取引においては、当社グループが劣後持分を保有することに伴い、譲渡資産の保有に係るリスクと経済価値のほとんど全てを保持しているため、認識の中止を行っていません。また、譲渡により生じた入金額は、借入金として流動負債および非流動負債の「有利子負債」に含めて表示しています。
現先取引においては、流動資産の「その他の金融資産」および「銀行事業の有価証券」に含まれる満期保有目的の債券を短資会社に譲渡しています。当該取引では、債券の譲渡と同時に、将来一定の価格で買い戻す契約を締結しているため、譲渡した債券の価格変動リスクは引き続き当社グループが負担しています。このため、当社グループは、譲渡資産の保有に係るリスクと経済価値のほとんど全てを保持しているため、認識の中止を行っていません。また、譲渡により生じた入金額は、借入金として流動負債の「有利子負債」に含めて表示しています。
認識の中止の要件を満たさない方法で譲渡された金融資産および関連する負債に関する帳簿価額と、譲渡資産に関する負債が譲渡資産のみに遡求権を有している場合の公正価値は、以下の通りです。
(譲渡資産のみに遡求権を有する負債に関する金融資産および金融負債の公正価値)
譲渡資産と関連する負債の主な差額は、流動化にあたり当社グループが保有している劣後持分等です。
また、当社グループはカード事業の貸付金に含まれるマンスリークリア債権の一部について流動化取引を行っています。しかし、当該流動化債権の中には、当社グループが回収までの信用リスクを負担しており、債務者が支払いを行わない場合、当社グループに遡求的に支払義務が発生するものがあります。このような流動化債権については、金融資産の認識の中止の要件を満たさないことから、認識の中止を行っていません。なお、譲渡により生じた入金額は、借入金として流動負債の「有利子負債」に含めて表示しています。
認識の中止の要件を満たさない方法で譲渡された金融資産のうち、2026年3月31日時点の譲渡資産の帳簿価額は7,133百万円、関連する負債の帳簿価額は160,000百万円(2025年3月31日はそれぞれ1,150百万円、70,000百万円)です。当該負債は、譲渡資産に対して原債務者からの支払いが行われた場合に重要な遅滞なしに決済されますが、当該負債の決済または原債務者からの支払いが行われるまでの間、当社グループは当該譲渡資産を利用できません。なお、譲渡資産と関連する負債の主な差額は、カード事業の貸付金の回収額になります。
31.金融資産および金融負債の相殺
金融資産および金融負債について、連結財政状態計算書上での相殺額、および強制可能なマスターネッティング契約または類似の契約の対象であるが金融資産と金融負債の相殺の要件の一部または全部を満たさないため相殺していない金額は、以下の通りです。
強制可能なマスターネッティング契約または類似の契約に関する相殺の権利は、倒産その他の事由により取引先が債務を履行できなくなるなどの特定の状況が発生した場合にのみ強制力が生じるものです。
なお、相殺対象となる主な取引は当社グループが代理店に対して認識している債権および債務です。
当社グループが代理店に対して携帯端末販売による債権と、当社グループが代理店に対するインセンティブとして負担する債務は、金融資産と金融負債の相殺の要件を満たすため連結財政状態計算書において純額にて表示しています。
2025年3月31日
2026年3月31日
32.資本
(1) 資本金
a. 授権株式総数
授権株式総数は、以下の通りです。
b. 発行済株式数(注1)(注2)
発行済普通株式数の増減は、以下の通りです。
発行済第1回社債型種類株式数の増減は、以下の通りです。
発行済第2回社債型種類株式数の増減は、以下の通りです。
(注1) 当社の発行する株式は、無額面株式です。
(注2) 発行済株式は、全額払込済となっています。
(注3) 2025年3月31日に終了した1年間における期中増加は、2024年4月25日開催の取締役会決議に基づき、2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき10株の割合で株式分割を行ったことにより、普通株式の発行済株式総数が42,911,435千株増加、および新株予約権の権利行使に伴う新株発行により、普通株式の発行済株式総数が83,855千株増加したことによるものです。
2026年3月31日に終了した1年間における期中増加は、新株予約権の権利行使に伴う新株発行により、普通株式の発行済株式総数が220,499千株増加したことによるものです。
(注4) 社債型種類株式は、固定配当の期間の定めがあり、かつ未払の配当金がある場合に未払分を翌期以降に累積して支払いますが、配当の任意繰延が可能であり買戻し義務がなく、清算による残余財産の分配時を除き現金またはその他の資本性金融資産の引渡しを回避する無条件の権利を有していることから、資本性金融商品に分類されます。
(注5) 当社は、2024年10月3日を払込期日として第2回社債型種類株式を発行しました。
なお、当該新株発行に伴い、会社法規定に基づき資本金が100,000百万円、資本剰余金が100,000百万円それぞれ増加しました。同日付で、これと同額の資本金の額の減少を行い、資本剰余金に振り替えています。
また、新株の発行に係る直接発行費用3,784百万円を資本剰余金から控除しています。
c. 社債型種類株式
社債型種類株式の概要は、以下の通りです。
(注1) 第1回社債型種類株式は、普通株式に優先し、配当年率は、2029年3月31日以前に終了する各事業年度に基準日が属する場合は2.500%、2029年4月1日以降に終了する各事業年度に基準日が属する場合は、各基準日が属する事業年度につき、その直前事業年度の末日の2営業日前の日(年率基準日)における1年国債金利に3.182%を加えた率とします。また、第1回社債型種類株式は、未払の優先配当金がある場合に未払分を翌期以降に繰り越して支払う「累積型」であり、当初設定された優先配当金以上の配当が行われない「非参加型」の商品となります。
(注2) 第2回社債型種類株式は、普通株式に優先し、配当年率は、2030年3月31日以前に終了する各事業年度に基準日が属する場合は3.200%、2030年4月1日以降、2050年3月31日以前に終了する各事業年度に基準日が属する場合は、各基準日が属する事業年度につき、その年率基準日における1年国債金利に2.960%、2050年4月1日以降に終了する各事業年度に基準日が属する場合は、各基準日が属する事業年度につき、その年率基準日における1年国債金利に3.710%を加えた率とします。また、第2回社債型種類株式は、未払の優先配当金がある場合に未払分を翌期以降に繰り越して支払う「累積型」であり、当初設定された優先配当金以上の配当が行われない「非参加型」の商品となります。
(注3) 原則として発行から5年経過後以降、当社が発行価格相当額に経過配当金等の調整を加えた金額の現金で取得(コール)できます。また、一般的なハイブリッド社債と同様、借換制限によって、当社が社債型種類株式を取得(コール)する際には、同等以上の資本性資金調達を行うこととされています。そのため、当社は社債型種類株式の取得条項の行使を行う場合に、再度社債型種類株式も発行できるように、当社の定款において第5回までの授権枠を設定しています。
(2) 資本剰余金
当社の資本剰余金は、法定準備金である資本準備金を含んでいます。
日本における会社法(以下「会社法」)では、資本性金融商品の発行に対しての払込みまたは給付の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本準備金に組み入れることが規定されています。また、会社法では資本準備金は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。
(3) 利益剰余金
当社の利益剰余金は、法定準備金である利益準備金を含んでいます。
会社法では、剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金および利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金または利益準備金として積み立てることが規定されています。積み立てられた利益準備金は、欠損の填補に充当できます。また、株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができます。
(4) 自己株式
自己株式の増減は、以下の通りです。
(注1) 2025年3月31日に終了した1年間において、2024年4月25日開催の取締役会決議に基づき、2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき10株の割合で株式分割を行ったこと等により、「自己株式」が279,317千株増加しました。
(注2) 2025年3月31日に終了した1年間において、新株予約権の行使等により「自己株式」が142,888千株減少しました。この結果、「自己株式」46,601百万円の減少とともに、自己株式処分差損22,610百万円を「資本剰余金」の減少として認識しています。
また、2026年3月31日に終了した1年間において、新株予約権の行使等により「自己株式」が13,509千株減少しました。この結果、「自己株式」2,143百万円の減少とともに、自己株式処分差益433百万円を「資本剰余金」の増加として認識しています。
(5) その他の包括利益累計額
その他の包括利益累計額の増減は、以下の通りです。
2025年3月31日に終了した1年間
2026年3月31日に終了した1年間
上記の金額は税効果考慮後であり、その他の包括利益の各項目に係る法人所得税の金額は、「注記39.その他の包括利益」をご参照ください。
33.配当金
配当金支払額は、以下の通りです。
2025年3月31日に終了した1年間
(1) 配当金支払額
(注1) 2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき10株の割合をもって株式分割を行いました。1株当たり配当額は当該株式分割前の金額を記載しています。
(注2) 第1回社債型種類株式の配当年率は、2029年3月31日以前に終了する各連結会計年度に基準日が属する場合は2.500%、2029年4月1日以降に終了する各連結会計年度に基準日が属する場合は、各基準日が属する連結会計年度につき、その直前連結会計年度の末日の2営業日前の日(年率基準日)における1年国債金利に3.182%を加えた率とします。
(注3) 2024年3月31日を基準日とする第1回社債型種類株式優先配当金の額は、1年を366日とする日割計算となります。
(2) 基準日が2025年3月31日に終了した1年間に属する配当のうち、配当の効力発生日が2025年4月1日以降になるもの
(注1) 2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき10株の割合をもって株式分割を行いました。1株当たり配当額については、当該株式分割後の金額を記載しています。
(注2) 第1回社債型種類株式の配当年率は、2029年3月31日以前に終了する各連結会計年度に基準日が属する場合は2.500%、2029年4月1日以降に終了する各連結会計年度に基準日が属する場合は、各基準日が属する連結会計年度につき、その直前連結会計年度の末日の2営業日前の日(年率基準日)における1年国債金利に3.182%を加えた率とします。
(注3) 第2回社債型種類株式の配当年率は、2030年3月31日以前に終了する各連結会計年度に基準日が属する場合は3.200%、2030年4月1日以降、2050年3月31日以前に終了する各事業年度に基準日が属する場合は、各基準日が属する事業年度につき、その年率基準日における1年国債金利に2.960%、2050年4月1日以降に終了する各事業年度に基準日が属する場合は、各基準日が属する事業年度につき、その年率基準日における1年国債金利に3.710%を加えた率とします。
2026年3月31日に終了した1年間
(1) 配当金支払額
(注1) 第1回社債型種類株式の配当年率は、2029年3月31日以前に終了する各連結会計年度に基準日が属する場合は2.500%、2029年4月1日以降に終了する各連結会計年度に基準日が属する場合は、各基準日が属する連結会計年度につき、その直前連結会計年度の末日の2営業日前の日(年率基準日)における1年国債金利に3.182%を加えた率とします。
(注2) 第2回社債型種類株式の配当年率は、2030年3月31日以前に終了する各連結会計年度に基準日が属する場合は3.200%、2030年4月1日以降、2050年3月31日以前に終了する各事業年度に基準日が属する場合は、各基準日が属する事業年度につき、その年率基準日における1年国債金利に2.960%、2050年4月1日以降に終了する各事業年度に基準日が属する場合は、各基準日が属する事業年度につき、その年率基準日における1年国債金利に3.710%を加えた率とします。
(2) 基準日が2026年3月31日に終了した1年間に属する配当のうち、配当の効力発生日が2026年4月1日以降になるもの
(注1) 第1回社債型種類株式の配当年率は、2029年3月31日以前に終了する各連結会計年度に基準日が属する場合は2.500%、2029年4月1日以降に終了する各連結会計年度に基準日が属する場合は、各基準日が属する連結会計年度につき、その直前連結会計年度の末日の2営業日前の日(年率基準日)における1年国債金利に3.182%を加えた率とします。
(注2) 第2回社債型種類株式の配当年率は、2030年3月31日以前に終了する各連結会計年度に基準日が属する場合は3.200%、2030年4月1日以降、2050年3月31日以前に終了する各事業年度に基準日が属する場合は、各基準日が属する事業年度につき、その年率基準日における1年国債金利に2.960%、2050年4月1日以降に終了する各事業年度に基準日が属する場合は、各基準日が属する事業年度につき、その年率基準日における1年国債金利に3.710%を加えた率とします。
34.株式に基づく報酬
当社は、株式に基づく報酬として、ストック・オプション制度および譲渡制限付株式報酬制度を導入しています。
株式に基づく報酬は、当社の株主総会または取締役会において承認された内容に基づき、当社グループの役員および従業員に付与されています。
また、ソフトバンクグループ㈱は、株式に基づく報酬として、ストック・オプション制度を導入しており、その一部について、同社の株主総会または取締役会において承認された内容に基づき、当社グループの役員および従業員に付与されています。
さらに、LINEヤフー㈱は、株式に基づく報酬として、ストック・オプション制度等を導入しており、LINEヤフー㈱および同社の関係会社の役員および従業員に付与されています。
株式に基づく報酬は、持分決済型株式報酬および現金決済型株式報酬として会計処理しています。株式に基づく報酬に係る費用および負債の認識額は以下の通りです。
株式に基づく報酬に係る費用
株式に基づく報酬から生じた負債
(1) ストック・オプション制度の内容
2025年3月31日に終了した1年間および2026年3月31日に終了した1年間において存在するストック・オプション制度は、以下の通りです。
a. ソフトバンク㈱
ソフトバンク㈱は当社および当社子会社の役員および従業員に対し、ストック・オプションを付与しており、当社グループの業績と、当社グループの役職員等の受ける利益を連動させることにより、対象者にインセンティブを与え、以て当社グループの業績を向上させることとともに、対象者と当社の株主の利害とを可及的に一致させることを目的に設計されています。
ストック・オプションの行使により付与される株式は、当社が発行する株式です。
なお、当社は2024年10月1日付で普通株式1株につき10株の割合で株式分割を行っています。各連結会計年度のストック・オプションについては、当該株式分割調整後の数値を記載しています。
(注1) 権利確定条件
本新株予約権は、当社の普通株式が2020年3月31日までに、金融商品取引所の開設する金融商品市場へ上場された場合に行使することができます。
また、本新株予約権者が行使可能な本新株予約権の数は、以下の通りです。
(a) 当初割当てを受けた本新株予約権の付与株式数の合計が30,000株以上120,000株未満の本新株予約権者が以下のⅰ乃至ⅲに掲げる時期に行使可能な本新株予約権の数は、以下に定める数に限られます。
ⅰ. 2020年4月1日から2021年3月31日までは、割り当てられた本新株予約権の数の30%まで
ⅱ. 2021年4月1日から2022年3月31日までは、上記ⅰに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の60%まで
ⅲ. 2022年4月1日から2025年3月31日までは、上記ⅰおよびⅱに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の100%まで
(b) 当初割当てを受けた本新株予約権の付与株式数の合計が120,000株以上の本新株予約権者が、以下のⅰ乃至ⅴに掲げる時期に行使可能な本新株予約権の数は、以下に定める数に限られます。
ⅰ. 2020年4月1日から2021年3月31日までは、割り当てられた本新株予約権の数の20%まで
ⅱ. 2021年4月1日から2022年3月31日までは、上記ⅰに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の40%まで
ⅲ. 2022年4月1日から2023年3月31日までは、上記ⅰおよびⅱに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の60%まで
ⅳ. 2023年4月1日から2024年3月31日までは、上記ⅰ乃至ⅲに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の80%まで
ⅴ. 2024年4月1日から2025年3月31日までは、上記ⅰ乃至ⅳに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の100%まで
なお、(a)および(b)の権利行使に際し、当社または当社子会社の取締役、使用人(執行役員を含む。)の地位をいずれも喪失した場合には、未行使の本新株予約権を行使できなくなります。ただし、任期満了による退任、定年退職その他正当な理由のある場合はこの限りではありません。
(注2) 権利確定条件
勤務期間の要件を満たした場合に権利が確定し、権利確定期間は約2年間です。
なお、権利行使に際し、当社または当社子会社の取締役、使用人(執行役員を含む。)の地位をいずれも喪失した場合には、未行使の本新株予約権を行使できなくなります。ただし、任期満了による退任、定年退職その他正当な理由のある場合はこの限りではありません。
(注3) 権利確定条件
本新株予約権者が行使可能な本新株予約権の数は、以下の通りです。
(a) 当初割当てを受けた本新株予約権の付与株式数の合計が30,000株以上120,000株未満の本新株予約権者が以下のⅰ乃至ⅲに掲げる時期に行使可能な本新株予約権の数は、以下に定める数に限られます。
ⅰ. 2023年4月1日から2024年3月31日までは、割り当てられた本新株予約権の数の30%まで
ⅱ. 2024年4月1日から2025年3月31日までは、上記ⅰに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の60%まで
ⅲ. 2025年4月1日から2028年3月31日までは、上記ⅰおよびⅱに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の100%まで
(b) 当初割当てを受けた本新株予約権の付与株式数の合計が120,000株以上の本新株予約権者が以下のⅰ乃至ⅴに掲げる時期に行使可能な本新株予約権の数は、当該規定に定める数に限られるものとします。但し、行使可能な本新株予約権の数に1個未満の端数が生じる場合は、これを切り捨てた数とします。
ⅰ. 2023年4月1日から2024年3月31日までは、割り当てられた本新株予約権の数の20%まで
ⅱ. 2024年4月1日から2025年3月31日までは、上記ⅰに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の40%まで
ⅲ.2025年4月1日から2026年3月31日までは、上記ⅰおよびⅱに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の60%まで
ⅳ. 2026年4月1日から2027年3月31日までは、上記ⅰ乃至ⅲに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の80%まで
ⅴ. 2027年4月1日から2028年3月31日までは、上記ⅰ乃至ⅳに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の100%まで
なお、(a)および(b)の権利行使に際し、当社または当社子会社の取締役、使用人(執行役員を含む。)の地位をいずれも喪失した場合には、未行使の本新株予約権を行使できなくなります。ただし、任期満了による退任、定年退職その他正当な理由のある場合はこの限りではありません。
(注4) 権利確定条件
本新株予約権者が以下のⅰ乃至ⅴに掲げる時期に行使可能な本新株予約権の数は、以下の通りです。
ⅰ. 2023年4月1日から2024年3月31日までは、割り当てられた本新株予約権の数の20%まで
ⅱ. 2024年4月1日から2025年3月31日までは、上記ⅰに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の40%まで
ⅲ. 2025年4月1日から2026年3月31日までは、上記ⅰおよびⅱに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の60%まで
ⅳ. 2026年4月1日から2027年3月31日までは、上記ⅰ乃至ⅲに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の80%まで
ⅴ. 2027年4月1日から2028年3月31日までは、上記ⅰ乃至ⅳに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の100%まで
なお、権利行使に際し、当社または当社子会社の取締役、使用人(執行役員を含む。)の地位をいずれも喪失した場合には、未行使の本新株予約権を行使できなくなります。ただし、任期満了による退任、定年退職その他正当な理由のある場合はこの限りではありません。
(注5) 権利確定条件
勤務期間の要件を満たした場合に権利が確定し、権利確定期間は2023年7月31日までの約2年間です。
なお、権利行使に際し、当社の取締役、使用人(執行役員を含む。)または顧問の地位をいずれも喪失した場合には、未行使の本新株予約権を行使できなくなります。ただし、任期満了による退任、定年退職その他正当な理由のある場合はこの限りではありません。
(注6) 権利確定条件
勤務期間の要件を満たした場合に権利が確定し、権利確定期間は2024年7月31日までの約2年間です。
なお、権利行使に際し、当社の取締役、使用人(執行役員を含む。)または顧問の地位をいずれも喪失した場合には、未行使の本新株予約権を行使できなくなります。ただし、任期満了による退任、定年退職その他正当な理由のある場合はこの限りではありません。
(注7) 権利確定条件
勤務期間の要件を満たした場合に権利が確定し、権利確定期間は2025年7月31日までの約2年間です。
なお、権利行使に際し、当社の取締役、使用人(執行役員を含む。)または顧問の地位をいずれも喪失した場合には、未行使の本新株予約権を行使できなくなります。ただし、任期満了による退任、定年退職その他正当な理由のある場合はこの限りではありません。
(注8) 権利確定条件
勤務期間の要件を満たした場合に権利が確定し、権利確定期間は2026年7月31日までの約2年間です。
なお、権利行使に際し、当社の取締役、使用人(執行役員を含む。)または顧問の地位をいずれも喪失した場合には、未行使の本新株予約権を行使できなくなります。ただし、任期満了による退任、定年退職その他正当な理由のある場合はこの限りではありません。
(注9) 権利確定条件
本新株予約権者が行使可能な本新株予約権の数は、以下の通りです。
(a) 当初割当てを受けた本新株予約権の付与株式数の合計が30,000株以上120,000株未満の本新株予約権者が以下のⅰ乃至ⅲに掲げる時期に行使可能な本新株予約権の数は、以下に定める数に限られます。
ⅰ. 2027年4月1日から2028年3月31日までは、割り当てられた本新株予約権の数の30%まで
ⅱ. 2028年4月1日から2029年3月31日までは、上記ⅰに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の60%まで
ⅲ. 2029年4月1日から2032年3月31日までは、上記ⅰおよびⅱに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の100%まで
(b) 当初割当てを受けた本新株予約権の付与株式数の合計が120,000株以上の本新株予約権者が以下のⅰ乃至ⅴに掲げる時期に行使可能な本新株予約権の数は、当該規定に定める数に限られるものとします。但し、行使可能な本新株予約権の数に1個未満の端数が生じる場合は、これを切り捨てた数とします。
ⅰ. 2027年4月1日から2028年3月31日までは、割り当てられた本新株予約権の数の20%まで
ⅱ. 2028年4月1日から2029年3月31日までは、上記ⅰに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の40%まで
ⅲ.2029年4月1日から2030年3月31日までは、上記ⅰおよびⅱに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の60%まで
ⅳ. 2030年4月1日から2031年3月31日までは、上記ⅰ乃至ⅲに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の80%まで
ⅴ. 2031年4月1日から2032年3月31日までは、上記ⅰ乃至ⅳに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の100%まで
なお、(a)および(b)の権利行使に際し、当社または当社子会社の取締役、使用人(執行役員を含む)の地位をいずれも喪失した場合には、未行使の本新株予約権を行使できなくなります。ただし、任期満了による退任、定年退職その他正当な理由のある場合はこの限りではありません。
(注10) 権利確定条件
勤務期間の要件を満たした場合に権利が確定し、権利確定期間は2027年7月31日までの約2年間です。
なお、権利行使に際し、当社の取締役、使用人(執行役員を含む。)または顧問の地位をいずれも喪失した場合には、未行使の本新株予約権を行使できなくなります。ただし、任期満了による退任、定年退職その他正当な理由のある場合はこの限りではありません。
b. ソフトバンクグループ㈱
ソフトバンクグループ㈱は持分決済型の株式に基づく報酬としてストック・オプション制度を導入しています。
同社は当社グループの役員および従業員に対し、ストック・オプションを付与しています。
ストック・オプションの行使により付与される株式は、同社が発行する株式です。
なお、同社は、2019年6月28日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っています。
各連結会計年度のストック・オプションについては、当該株式分割調整後の数値を記載しています。
(注1) 権利確定条件
勤務期間の要件を満たした場合に権利が確定し、権利確定期間は3年間です。
また、当初割当てを受けた本新株予約権の付与株式数の合計が800株以上の本新株予約権者が以下のⅰ乃至ⅳに掲げる時期に行使可能な本新株予約権の数は、以下に定める数に限られます。但し、行使可能な本新株予約権の数に1個未満の端数が生じる場合は、これを切り捨てた数とします。
ⅰ. 2021年9月1日から2022年8月31日までは、割り当てられた本新株予約権の数の25%まで
ⅱ. 2022年9月1日から2023年8月31日までは、上記ⅰに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の50%まで
ⅲ. 2023年9月1日から2024年8月31日までは、上記ⅰおよびⅱに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の75%まで
ⅳ. 2024年9月1日から2025年8月31日までは、上記ⅰ乃至ⅲに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の100%まで
権利確定に際し、付与日から権利確定日まで在籍していることが求められ、権利確定後であっても退職した場合は権利を失効します。
c. LINEヤフー㈱
LINEヤフー㈱は持分決済型の株式に基づく報酬としてストック・オプション制度を導入しています。
同社は同社および同社関係会社の役員および従業員に対し、ストック・オプションを付与しています。
ストック・オプションの行使により付与される株式は、同社が発行する株式です。
(注1) LINEヤフー㈱および同社の関係会社の役職員に対して発行する新株予約権
2019年12月23日に締結された経営統合後の同社グループのガバナンス・運営等について定めた資本提携契約書に基づき、Aホールディングス㈱(旧社名:LINE㈱)および同社の関係会社の役職員を対象として発行していたストック・オプションと同等の規模感を持つ代替の報酬制度として、LINEヤフー㈱および同社の関係会社の役職員を対象に同社が新たに発行したストック・オプションです。
(注2) 権利確定条件
新株予約権者は、権利行使時においてもLINEヤフー㈱および同社の関係会社の取締役の地位にあることを要します。但し、LINEヤフー㈱および同社の関係会社における取締役の地位を任期満了により退任した場合または同社が正当な理由があると認めた場合はこの限りではありません。
同社普通株式の株価が以下のⅰ乃至ⅲに定める条件を満たす場合に限り、当該ⅰ乃至ⅲに掲げる個数の新株予約権を行使することができます。
ⅰ. 2022年7月29日から2025年7月29日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間(LINEヤフー㈱普通株式の普通取引が成立しない日を除く。以下ⅰ乃至ⅲにおいて同じ。)の東京証券取引所における同社普通株式の普通取引の終値の平均値が、640円(以下、基準株価という。)を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の20%
ⅱ. 2023年7月29日から2026年7月29日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の東京証券取引所における同社普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の30%
ⅲ. 2024年7月29日から2027年7月29日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の東京証券取引所における同社普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の50%
権利行使期間(2022年7月29日から2029年7月8日とする。但し、行使期間の最終日が同社の休日に当たるときは、その前営業日を最終日とする。)にかかわらず、新株予約権者は、新株予約権を、次の各号に掲げる期間(いずれの期間も、初日および末日を含むものとする。)において、すでに行使した新株予約権を含めて当該各号に掲げる限度において行使することができます。この場合において、かかる割合に基づき算出される行使可能な新株予約権の個数につき1個未満の端数が生ずる場合には、かかる端数を切り捨てた個数の新株予約権についてのみ行使することができるものとします。
1.2022年7月29日~2029年7月8日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の20%行使可能
2.2023年7月29日~2029年7月8日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の50%行使可能
3.2024年7月29日~2029年7月8日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の100%行使可能
(注3) 権利確定条件
新株予約権者は、権利行使時においてもLINEヤフー㈱および同社の関係会社の取締役、監査役、執行役、執行役員又は従業員の地位にあることを要します。但し、LINEヤフー㈱および同社の関係会社における取締役、監査役又は執行役の地位を任期満了により退任した場合または同社が正当な理由があると認めた場合はこの限りではありません。
権利行使期間(2022年7月29日から2029年7月8日とする。但し、行使期間の最終日が同社の休日に当たるときは、その前営業日を最終日とする。)にかかわらず、新株予約権者は、新株予約権を、次の各号に掲げる期間(いずれの期間も、初日および末日を含むものとする。)において、すでに行使した新株予約権を含めて当該各号に掲げる限度を原則とする個数において行使することができます。この場合において、かかる割合に基づき算出される行使可能な新株予約権の個数につき1個未満の端数が生ずる場合には、かかる端数を切り捨てた個数の新株予約権についてのみ行使することができるものとします。
1.2022年7月29日~2029年7月8日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の20%行使可能
2.2023年7月29日~2029年7月8日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の50%行使可能
3.2024年7月29日~2029年7月8日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の100%行使可能
(注4) 権利確定条件
新株予約権者は、権利行使時においてもLINEヤフー㈱および同社の関係会社の取締役の地位にあることを要します。但し、LINEヤフー㈱および同社の関係会社における取締役の地位を任期満了により退任した場合または同社が正当な理由があると認めた場合はこの限りではありません。
同社普通株式の株価が以下のⅰ乃至ⅲに定める条件を満たす場合に限り、当該ⅰ乃至ⅲに掲げる個数の新株予約権を行使することができます。
ⅰ. 2023年11月5日から2026年11月5日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間(LINEヤフー㈱普通株式の普通取引が成立しない日を除く。以下ⅰ乃至ⅲにおいて同じ。)の東京証券取引所における同社普通株式の普通取引の終値の平均値が、640円(以下、基準株価という。)を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の20%
ⅱ. 2024年11月5日から2027年11月5日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の東京証券取引所における同社普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の30%
ⅲ. 2025年11月5日から2028年11月5日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の東京証券取引所における同社普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の50%
権利行使期間(2023年11月5日から2030年11月5日とする。但し、行使期間の最終日が同社の休日に当たるときは、その前営業日を最終日とする。)にかかわらず、新株予約権者は、新株予約権を、次の各号に掲げる期間(いずれの期間も、初日および末日を含むものとする。)において、すでに行使した新株予約権を含めて当該各号に掲げる限度において行使することができます。この場合において、かかる割合に基づき算出される行使可能な新株予約権の個数につき1個未満の端数が生ずる場合には、かかる端数を切り捨てた個数の新株予約権についてのみ行使することができるものとします。
1.2023年11月5日~2030年11月5日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の20%行使可能
2.2024年11月5日~2030年11月5日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の50%行使可能
3.2025年11月5日~2030年11月5日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の100%行使可能
(注5) 権利確定条件
新株予約権者は、権利行使時においてもLINEヤフー㈱および同社の関係会社の取締役、監査役、執行役、執行役員又は従業員の地位にあることを要します。但し、LINEヤフー㈱および同社の関係会社における取締役、監査役、執行役の地位を任期満了により退任した場合または同社が正当な理由があると認めた場合はこの限りではありません。
権利行使期間(2023年11月5日から2030年11月5日とする。但し、行使期間の最終日が同社の休日に当たるときは、その前営業日を最終日とする。)にかかわらず、新株予約権者は、新株予約権を、次の各号に掲げる期間(いずれの期間も、初日及び末日を含むものとする。)において、すでに行使した新株予約権を含めて当該各号に掲げる限度において行使することができます。この場合において、かかる割合に基づき算出される行使可能な新株予約権の個数につき1個未満の端数が生ずる場合には、かかる端数を切り捨てた個数の新株予約権についてのみ行使することができるものとします。
1.2023年11月5日~2030年11月5日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の20%行使可能
2.2024年11月5日~2030年11月5日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の50%行使可能
3.2025年11月5日~2030年11月5日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の100%行使可能
(注6) 権利確定条件
新株予約権者は、権利行使時においてもLINEヤフー㈱および同社の関係会社の取締役、監査役、執行役、執行役員又は従業員の地位にあることを要します。但し、LINEヤフー㈱および同社の関係会社における取締役、監査役、執行役の地位を任期満了により退任した場合または同社が正当な理由があると認めた場合はこの限りではありません。
新株予約権者は、同社普通株式の株価が以下のⅰ乃至ⅲに定める条件を満たす場合に限り、当該ⅰ乃至ⅲに掲げる個数の新株予約権を行使することができます。
ⅰ. 2024年11月11日から2027年11月11日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間(LINEヤフー㈱普通株式の普通取引が成立しない日を除く。以下ⅰ乃至ⅲにおいて同じ。)の東京証券取引所における同社普通株式の普通取引の終値の平均値が、640円(以下、基準株価という。)を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の20%
ⅱ.2025年11月11日から2028年11月11日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の東京証券取引所におけるLINEヤフー㈱普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の30%
ⅲ.2026年11月11日から2029年11月11日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の東京証券取引所におけるLINEヤフー㈱普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の50%
権利行使期間(2024年11月11日から2031年10月24日とする。但し、行使期間の最終日が同社の休日に当たるときは、その前営業日を最終日とする。)にかかわらず、新株予約権者は、新株予約権を、次の各号に掲げる期間(いずれの期間も、初日及び末日を含むものとする。)において、すでに行使した新株予約権を含めて当該各号に掲げる限度において行使することができます。この場合において、かかる割合に基づき算出される行使可能な新株予約権の個数につき1個未満の端数が生ずる場合には、かかる端数を切り捨てた個数の新株予約権についてのみ行使することができるものとします。
1.2024年11月11日~2031年10月24日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の20%行使可能
2.2025年11月11日~2031年10月24日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の50%行使可能
3.2026年11月11日~2031年10月24日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の100%行使可能
(注7) 権利確定条件
新株予約権者は、新株予約権の権利行使時においてもLINEヤフー㈱および同社の関係会社の取締役、監査役、執行役、執行役員又は使用人の地位にあることを要します。ただし任期満了等同社取締役会が正当な理由があると認めた場合にはこの限りではありません。
割り当てられた本新株予約権の個数の全部又は一部を行使することができる。但し、1個の本新株予約権を分割して行使することはできないものとする。
その他新株予約権の行使の条件は、同社と新株予約権者との間で締結する「新株予約権割当契約書」に定めるところによります。
(2) 期中に付与したストック・オプションの公正価値
期中に付与されたストック・オプションについて、測定日時点の加重平均公正価値と公正価値の測定方法は、以下の通りです。
a. ソフトバンク㈱
2025年3月31日に終了した1年間に当社の役員および従業員に付与されたストック・オプションの測定日時点の加重平均公正価値は2024年7月付与分は183円、2024年8月付与分は9円です。
2026年3月31日に終了した1年間に当社の役員および従業員に付与されたストック・オプションの測定日時点の加重平均公正価値は201円です。
公正価値の測定方法において使用した評価技法、主な基礎数値および公正価値の測定方法は、以下の通りです。
(注1) 満期までの期間に応じた直近の期間に係る株価実績に基づき算定しています。
(注2) 直近の配当予想に基づき算定しています。
b. ソフトバンクグループ㈱
期中に付与したストック・オプションはありません。
c. LINEヤフー㈱
2026年3月31日に終了した1年間に付与されたストック・オプションの測定日時点の加重平均公正価値は普通株式1株当たり173円です。
公正価値の測定方法において使用した評価技法、主な基礎数値および公正価値の測定方法は、以下の通りです。
(注1) 満期までの期間に応じた直近の期間に係る株価実績に基づき算定しています。
(注2) 直近の配当予想に基づき算定しています。
(3) 期中におけるストック・オプションの増減および期末におけるストック・オプションの状況
期中におけるストック・オプションの増減および期末におけるストック・オプションの状況は、以下の通りです。
a. ソフトバンク㈱
なお、2026年3月31日における未行使残高の状況は以下の通りです。
b. ソフトバンクグループ㈱
c. LINEヤフー㈱
なお、2026年3月31日における未行使残高の状況は以下の通りです。
(4) 期中に権利が行使されたストック・オプション
期中に権利が行使されたストック・オプションの権利行使時の加重平均株価は、以下の通りです。
a. ソフトバンク㈱
b. ソフトバンクグループ㈱
c. LINEヤフー㈱
(5) 譲渡制限付株式報酬制度
当社は譲渡制限のある株式により報酬を付与する譲渡制限付株式報酬制度(以下「本制度」)を導入しており、譲渡制限付株式の公正価値は付与日の当社普通株式の株価を参照して測定し、持分決済型として会計処理しています。
本制度は本割当株式の割当てを受けた日にて権利が確定し、付与対象取締役等が当社の役員等の地位のいずれの地位からも退任する日までの間、本割当株式について、譲渡、担保権の設定その他の処分をしてはならないこととしております。
2025年3月31日に終了した1年間および2026年3月31日に終了した1年間において発生した本制度の内容は、以下の通りです。
35.売上高
(1) 売上高の内訳
売上高の内訳は、以下の通りです。
(注1) 売上高の内訳は、外部顧客への売上高を表示しています。
(注2) 売上高の内訳には、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」以外のその他の源泉(主にファイナンスに含まれるPayPayカード㈱の金融事業およびエンタープライズのリース取引)から生じる売上高が含まれており、2025年3月31日に終了した1年間は202,785百万円、2026年3月31日に終了した1年間は251,505百万円です。
(注3) エンタープライズのモバイルおよびソリューション等には、サービス売上および物販等売上が含まれています。2025年3月31日に終了した1年間のサービス売上は559,582百万円、物販等売上は165,864百万円、2026年3月31日に終了した1年間のサービス売上は594,130百万円、物販等売上は213,609百万円です。
(注4) 2025年6月30日に終了した3カ月間において、2025年4月11日付のグループ内再編に伴い経営管理区分を見直し、PayPay銀行㈱については、従来の「メディア・EC」から「ファイナンス」へ移管しました。これに伴い、2025年3月31日に終了した1年間における「メディア・EC」および「ファイナンス」の売上高を遡及修正しています。
(注5) 2025年6月30日に終了した3カ月間において、「メディア・EC」の管理区分を見直し、一部のサービスについて管理区分間で移管しました。これに伴い、2025年3月31日に終了した1年間における「メディア・EC」の売上高の内訳すべてを遡及修正しています。
(2) 契約残高
契約残高の内訳は、以下の通りです。
契約資産は、当社グループが顧客に移転した財またはサービスと交換に受け取る対価に対する当社グループの権利であり(当該権利について、時の経過以外の条件が残っているもの)、主に、以下のものが含まれています。
・各種キャンペーンにおいて、取引価格の減額として取引価格の合計に含めている金額があります。当該取引価格の合計を各履行義務へ配分して、各履行義務の充足と交換に受け取る対価に対する当社グループの権利のうち、債権を除く金額を契約資産として認識しています。
契約負債は、当社グループが顧客に財またはサービスを移転する義務のうち、当社グループが顧客からすでに対価を受け取っているものであり、主に、以下のものが含まれています。
・新規契約時および機種変更時に顧客から受領する契約事務手数料収入および機種変更手数料収入は契約負債として認識しています。
・サービスの対価として、顧客からすでに受け取っている前受金等を契約負債として認識しています。
なお、2025年3月31日および2026年3月31日に終了した1年間に認識した売上高のうち、期首現在の契約負債残高に含まれていた金額は、それぞれ95,628百万円、106,460百万円です。
また、2025年3月31日および2026年3月31日に終了した1年間において、顧客との契約から生じた債権について認識した減損損失は、それぞれ14,380百万円、16,814百万円です。
(3) 未充足の履行義務に配分された取引価格
2026年3月31日における未充足(または部分的に未充足)の履行義務に配分した取引価格の総額は、173,080百万円(2025年3月31日は142,368百万円)です。当該履行義務の主なものは、法人事業のモバイルサービスおよび携帯端末レンタルサービスから生じており、主に3年程度で認識されると見込まれています。
なお、当社グループは、実務上の便法を適用し、当初の予想期間が1年以内である契約の取引価格およびサービス提供量に直接対応する金額で顧客から対価を受ける契約の取引価格は、上記の未充足の履行義務に配分した取引価格には含めていません。
36.売上原価および販売費及び一般管理費
「売上原価」および「販売費及び一般管理費」の性質別内訳は、以下の通りです。
(注1) 「減価償却費及び償却費」は、連結財政状態計算書上「その他の非流動資産」に含まれる長期前払費用の償却額を含みます。
(注2) MVNO(注)に係る電気通信事業法及び電波法の適用関係に関するガイドライン等の見直しに伴い、「その他」に含めていた管路使用料、電柱添架料および一部のコロケーションに係る費用を、「通信設備使用料」に含めて表示しています。この結果、2025年3月31日に終了した1年間において、「その他」に表示していた18,630百万円は、「通信設備使用料」18,630百万円として組み替えています。
(注)MVNOは、Mobile Virtual Network Operatorの略称です。
37. その他の営業収益およびその他の営業費用
「その他の営業収益」および「その他の営業費用」の内訳は、以下の通りです。
(注) 2026年3月31日に終了した1年間における「企業結合に伴う再測定による利益」には、LINE MAN CORPORATION PTE. LTD.の子会社化に伴う段階取得に係る差益44,377百万円が含まれています。詳細は「注記6.企業結合(3)LINE MAN CORPORATION PTE. LTD.の子会社化」をご参照ください。
38. 金融収益および金融費用
(1) 金融収益
金融収益の内訳は、以下の通りです。
(2) 金融費用
金融費用の内訳は、以下の通りです。
(注) 支払利息は、主に償却原価で測定する金融負債から生じており、2025年3月31日に終了した1年間において、リース負債に係る金利費用が22,761百万円、2026年3月31日に終了した1年間において、リース負債に係る金利費用が20,935百万円含まれています。
39. その他の包括利益
その他の包括利益に含まれている、各項目別の当期発生額および損益の組替調整額ならびに税効果の影響は、以下の通りです。
2025年3月31日に終了した1年間
2026年3月31日に終了した1年間
40. 1株当たり利益
基本的1株当たり純利益および希薄化後1株当たり純利益は、以下の通りです。
(1) 基本的1株当たり純利益
(2) 希薄化後1株当たり純利益
(注1)2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき10株の割合をもって株式分割を行いました。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、「基本的1株当たり純利益」および「希薄化後1株当たり純利益」を算定しています。
(注2)社債型種類株式に係る種類株主への配当支払予定額です。
41.連結キャッシュ・フロー計算書の補足情報
(1) 有形固定資産及び無形資産の取得による支出の範囲
「有形固定資産及び無形資産の取得による支出」は、連結財政状態計算書上の「その他の非流動資産」に含まれる長期前払費用の取得による支出を含みます。
(2) リースに係るキャッシュ・アウト・フロー
2026年3月31日に終了した1年間におけるリースに係るキャッシュ・アウト・フローの合計は198,403百万円(2025年3月31日に終了した1年間は192,882百万円)です。
(3) 重要な非資金取引
重要な非資金取引(現金及び現金同等物を使用しない投資および財務取引)は、以下の通りです。
a.ストック・オプションの発行
当社は、2025年3月31日に終了した1年間および2026年3月31日に終了した1年間において、当社グループの役員および従業員に対し、持分決済型のストック・オプションを付与しています。当ストック・オプションは、現金対価を伴わない付与のため、非資金取引に該当します。詳細については、「注記34. 株式に基づく報酬」をご参照ください。
b.リース取引
2025年3月31日に終了した1年間に行われたリース取引に伴う使用権資産の増加181,812百万円(リース開始日以前に支払ったリース料および当初直接コストを除く)は非資金取引に該当します。
2026年3月31日に終了した1年間に行われたリース取引に伴う使用権資産の増加214,894百万円(リース開始日以前に支払ったリース料および当初直接コストを除く)は非資金取引に該当します。
c.その他の非資金取引
2025年3月31日に終了した1年間に行われた、4.9GHz帯特定基地局開設に関する「無形資産」の取得に係る「営業債務及びその他の債務」および「その他の金融負債」の増加の合計65,047百万円は、非資金取引に該当します。
42.関連当事者
(1) 関連当事者間取引
当社グループと関連当事者との取引は、以下の通りです。
2025年3月31日
取引条件および取引条件の決定方針等
(注1) 会社法に基づき、2018年3月6日、2018年3月27日および2021年6月22日の取締役会において決議されたストック・オプションの当事業年度における権利行使を記載しています。なお、取引金額はストック・オプションの権利行使による付与株式数に払込金額を乗じた金額を記載しています。
(注2) 貸付利率は市場金利および借入期間に類似する当社での実績借入利率を勘案して合理的に算定した固定金利1.03%から1.10%、返済条件は貸付日の属する年度から5年後の年度末を弁済期日とする満期一括返済で、合意による5年間の期間延長および借入人の選択による期限前弁済が可能です。また、借入人は本貸付金残高を上限として資金を当社へ預託することが可能で、預託した場合の利率は貸付利率と同一です。預託金の残高の減少は貸付金との相殺によるものです。
(注3) 本取引については、借入人が保有する本貸付金により購入した当社の株式を担保に設定しています。
(注4) 弁済期日前に担保の公正価値が貸付金残高の一定割合を下回った場合には、当社は借入人に対し追加担保資産の差し入れを要求することができます。また、上記に該当する場合、当社は一定の範囲で借入人の将来の当社グループの報酬等の一部を保留し、貸付金の弁済に充てる権利(以下、「追加的権利」)を有しています。
(注5) 弁済期限到来金額のうち担保実行および追加的権利を行使した場合の不足額の金額について、取締役である孫 正義による保証が付与されています。
(注6) 取引条件は、市場価格および役務提供内容等を勘案し、交渉の上決定しています。
2026年3月31日
取引条件および取引条件の決定方針等
(注1) 会社法に基づき、2021年6月22日の取締役会において決議されたストック・オプションの当事業年度における権利行使を記載しています。なお、取引金額はストック・オプションの権利行使による付与株式数に払込金額を乗じた金額を記載しています。
(注2) 貸付利率は市場金利および借入期間に類似する当社での実績借入利率を勘案して合理的に算定した固定金利1.03%から1.10%、返済条件は貸付日の属する年度から5年後の年度末を弁済期日とする満期一括返済で、合意による5年間の期間延長および借入人の選択による期限前弁済が可能です。また、借入人は本貸付金残高を上限として資金を当社へ預託することが可能で、預託した場合の利率は貸付利率と同一です。預託金および預託金利息の残高の減少は貸付金および貸付金利息との相殺によるものです。
(注3) 本取引については、借入人が保有する本貸付金により購入した当社の株式を担保に設定しています。
(注4) 弁済期日前に担保の公正価値が貸付金残高の一定割合を下回った場合には、当社は借入人に対し追加担保資産の差し入れを要求することができます。また、上記に該当する場合、当社は一定の範囲で借入人の将来の当社グループの報酬等の一部を保留し、貸付金の弁済に充てる権利(以下、「追加的権利」)を有しています。
(注5) 弁済期限到来金額のうち担保実行および追加的権利を行使した場合の不足額の金額について、取締役である孫 正義による保証が付与されています。
(注6) 取引条件は、市場価格および役務提供内容等を勘案し、交渉の上決定しています。
(2) 主要な経営幹部に対する報酬
主要な経営幹部に対する報酬は、以下の通りです。
(注1) 主要な経営幹部に対する報酬は、当社の取締役に対する報酬です。
(注2) 2025年3月31日に終了した1年間および2026年3月31日に終了した1年間において、主要な経営幹部に対する重要な退職給付、その他の長期給付、解雇給付はありません。
(注3) 2026年6月23日付で退任予定である取締役2名へ支給予定の分は株式報酬に含めています。
43.偶発事象
(1) 貸出コミットメント
当社グループの貸出コミットメントは、主に当社グループのクレジットカード会員へのショッピングおよびキャッシングの利用限度額であり、貸出コミットメントの貸出未実行残高は、以下の通りです。
なお、当該利用限度額は、クレジットカード会員がその範囲内で随時利用できるため利用されない額もあり、かつ、当社グループが任意に増減させることができるため、貸出未実行残高は必ずしも全額が貸出実行されるものではありません。また、当該貸出コミットメントの未実行残高の期日は、要求払いのため1年以内となります。
上記、貸出コミットメントの実行により発生しうる予想信用損失については、「注記28.金融商品(2)財務リスク管理 a.信用リスク」をご参照ください。
(2) 保証債務
当社グループは、債務保証を以下の通り行っています。
上記保証債務契約の履行により発生しうる予想信用損失については、金額的に重要性がないと見込まれるため、計上していません。
(3) 訴訟
当社グループは、現在係争中の複数の訴訟等の当事者となっています。その最終結果について合理的に見積ることが困難な訴訟等については、引当金を計上していません。当社グループは、これらの訴訟等の結果が、現在入手可能な情報に基づき、当社グループの財政状態および経営成績に重大な悪影響を及ぼすものであるとは想定していません。
当初より開示していた次の訴訟については、2025年7月17日、最高裁判所から、当社および日本郵政インフォメーションテクノロジー㈱(以下「JPiT」)が行っていたそれぞれの上告および上告受理申立てを棄却および不受理とする決定がなされ、終結しました。なお、当該訴訟の経緯は以下の通りです。
a.当社は、2015年4月30日に、JPiTを被告として、全国の郵便局等2万7千拠点を結ぶ通信ネットワークを新回線(5次PNET)へ移行するプロジェクトに関してJPiTから受注した通信回線の敷設工事等の追加業務に関する報酬等の支払いを求める訴訟を東京地方裁判所に提起しました。
当社は、2013年2月7日付で締結した契約により、全国の日本郵政グループの事業所拠点へ通信回線を整備する業務等をJPiTから受注し、その業務を遂行してきましたが、JPiTからの要請により、当初の契約における受注業務の範囲を超える業務も実施してきました。
当社は、この追加業務に関する報酬等について、JPiTとの間で、これまで長期間にわたり交渉を継続してきましたが、協議による解決には至りませんでした。このため、やむを得ず、当該追加業務に関する報酬等の支払いを求めて訴訟を提起したものです。
b.当社は、2015年4月30日に、JPiTを原告、当社および㈱野村総合研究所(以下「NRI」)を共同被告とする訴訟の提起を受けました。
JPiTは、当該訴訟において、当社およびNRIに対し、上記a.に記載の5次PNETへ移行するプロジェクトに関して両社に発注した業務の履行遅滞等に伴い損害が生じたとして、連帯してその賠償をするように求めていました。
なお、当該訴訟は、2015年7月29日付で、上記b.の訴訟を上記a.の訴訟に併合する決定がありました。
その後、2022年9月9日に東京地方裁判所において、JPiTから当社へ追加業務に関する報酬等1,921百万円および遅延損害金の支払い、ならびに当社からJPiTへ損害金10,854百万円および遅延損害金の支払いを命じる判決がありました。当社およびJPiTは当該判決を不服として、東京高等裁判所へ控訴し、2024年3月21日に同裁判所において、JPiTから当社へ追加業務に関する報酬等65百万円および遅延損害金の支払いを命じるとともに、JPiTの請求をすべて棄却する判決がありました。
当社およびJPiTは、当該判決について最高裁判所へ上告および上告受理申立てを行っていましたが、上記の通り、2025年7月17日、最高裁判所からそれぞれの上告を棄却する決定および上告受理申立てを不受理とする決定を受け、2024年3月21日の控訴審判決が確定し、当該訴訟は終結しました。この結果、JPiTから当社への追加業務報酬65百万円および遅延損害金の支払いが最終的に確定し、JPiTによる当社およびNRIに対する損害賠償請求はすべて棄却されました。
44.購入コミットメント
財・サービスの購入に関するコミットメントは以下の通りです。
(注) 「その他」には、主として電力の仕入、業務委託およびクラウドサービスの使用料に関する未履行の契約に関するものが含まれています。
45.重要な後発事象
当社子会社によるT&Dフィナンシャル生命保険㈱の取得に関する契約の締結
2026年6月4日、当社の子会社であるPayPay㈱(以下「PayPay」)は、T&Dフィナンシャル生命保険㈱の発行済株式の70.2%を取得することを目的として、株式譲渡契約を締結しました。取得対価は約1,320億円となる見込みです。本株式取得は、PayPayの金融サービス提供に生命保険サービスを加えるとともに、T&Dフィナンシャル生命保険㈱の保険事業基盤とPayPayのデジタルプラットフォームおよび顧客基盤を融合することを目的としています。
本株式取得は、関係当局等からの必要な許認可の取得、T&Dフィナンシャル生命保険㈱におけるIFRS移行計画の実施、およびその他の通常のクロージング条件の充足を条件としています。
なお、当該連結財務諸表の承認日現在、本取引は完了しておらず、取得原価の配分(PPA)および関連する評価手続が完了していないことから、本取引が当社グループの連結財務諸表に与える財務上の影響額を合理的に見積もることはできません。
46.連結財務諸表の承認
本連結財務諸表は、2026年6月18日に当社代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮川 潤一および当社最高財務責任者 秋山 修によって承認されています。
(2) 【その他】
2026年3月31日に終了した1年間における半期情報等
(注) 基本的1株当たり純利益に使用する純利益は、「親会社の所有者に帰属する純利益」からソフトバンク㈱の
普通株主に帰属しない金額を控除し、算定しています。
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
【電気通信事業営業費用明細表】
(注) 1 「事業費」には、「営業費」、「施設保全費」および「試験研究費」が含まれています。
2 「人件費」には、退職給付費用が含まれています。
3 「雑費」には、代理店手数料が含まれています。
4 「貸倒損失」には、貸倒引当金繰入額が含まれています。
5 表示方法の変更に伴い、前事業年度において「借料・損料」に含めていた管路使用料、電柱添架料および一部のコロケーションに係る費用の組替を行っています。
この結果、前事業年度の「借料・損料」に含めていた16,381百万円は、「通信設備使用料」に含めて表示しています。
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1 有価証券の評価基準および評価方法
(1) 子会社株式および関連会社株式
移動平均法による原価法
(2) その他有価証券
a. 市場価格のない株式等以外のもの
時価法
(評価差額は、全部純資産直入法により処理し、売却原価は、移動平均法により算定)
b. 市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
2 デリバティブの評価基準および評価方法
時価法
3 棚卸資産の評価基準および評価方法
主として移動平均法による原価法
(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
4 固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を含む)
定額法により償却しています。
なお、主な耐用年数は次の通りです。
(2) 無形固定資産(リース資産を含む)
定額法により償却しています。
なお、主な耐用年数は次の通りです。
(3) 長期前払費用
均等償却しています。
5 収益および費用の計上基準
(1) 収益の計上基準
「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)および「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号 2024年9月13日)を適用しており、約束した財またはサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財またはサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識しています。
コンシューマ事業
コンシューマ事業における収益は、主に個人顧客向けのモバイルサービスおよび携帯端末の販売、ブロードバンドサービス収入からなります。
a. モバイルサービスおよび携帯端末の販売
当社は契約者に対し音声通信、データ通信および関連するオプションサービスからなるモバイルサービスを提供するとともに、顧客に対し携帯端末の販売を行っています。
モバイルサービスにおける収益は、主に月額基本使用料および通信料収入(以下「モバイルサービス収入」)と手数料収入により構成されます。また、携帯端末の販売における収益(以下「携帯端末売上」)は、契約者および代理店に対する携帯端末の売上およびアクセサリー類の売上から構成されます。
上記取引の商流としては、当社が代理店に対して携帯端末を販売し、代理店を通じて契約者と通信契約の締結を行うもの(以下「間接販売」)と、当社が契約者に対して携帯端末を販売し、直接通信契約の締結を行うもの(以下「直接販売」)からなります。
モバイルサービスにおいては、契約者との契約条件に基づいて、契約の当事者が現在の強制可能な権利および義務を有している期間を契約期間としています。また、契約者に契約を更新するオプションを付与しており、かつ、当該オプションが契約者へ「重要な権利」を提供すると判断した場合には、当該オプションを別個の履行義務として識別しています。なお、当社は、履行義務として識別したオプションの独立販売価格を見積ることの実務的代替として、提供すると予想される通信サービスおよびそれに対応する予想対価を参照して、取引価格を当該オプションに関連する通信サービスに配分しています。
モバイルサービス料は、契約者へ月次で請求され、概ね一カ月以内に支払期限が到来します。間接販売の携帯端末代金は、代理店への販売時に代理店へ請求され、その後、概ね一カ月以内に支払期限が到来します。また、直接販売の携帯端末代金は、販売時に全額支払う一括払いと、割賦払い期間にわたって月次で請求され、概ね一カ月以内に支払期限が到来する割賦払いがあります。当社では、定量的および定性的な分析の結果、これらの取引価格には、支払時期による重大な金融要素は含まれていないと判断しており、当該金融要素について調整していません。なお、当社では、収益を認識した時点と支払いまでの期間が一年以内の場合に重大な金融要素の調整を行わない実務上の便法を使用しています。
当社では、モバイルサービスおよび携帯端末の販売において、契約開始後の一定期間については返品および返金の義務を負っています。返品および返金の義務は、過去の実績に基づいて、商品およびサービスの種類ごとに金額を見積り、取引価格から控除しています。
当社では、携帯端末に関してオプションの追加保証サービスを提供しており、これらのサービスが提供されている契約においては、これらを別個の履行義務とし、契約者にサービスを提供した時点で収益として認識しています。
i.間接販売
携帯端末売上は、代理店が携帯端末に対する支配を獲得したと考えられる代理店への引き渡し時点で収益として認識しています。間接販売に関わる代理店は契約履行に対する主たる責任を有しており、在庫リスクを負担し、独立して独自の価格設定を行うことができます。したがって、当社は代理店が間接販売に対して本人として行動しているものと判断しています。
モバイルサービスにおける履行義務は、契約期間にわたって毎月一定の通信量を顧客に提供することであるため、モバイルサービス収入は、契約期間にわたる時の経過に応じて、収益として認識しています。また、通信料金からの割引については、毎月のモバイルサービス収入から控除しています。なお、代理店に対して支払われる手数料のうち、携帯端末の販売に関する手数料は収益から控除しています。
ii.直接販売
直接販売の場合、携帯端末売上、モバイルサービス収入および手数料収入は一体の取引であると考えられるため、取引価格の合計額を携帯端末およびモバイルサービスの独立販売価格の比率に基づき、携帯端末売上およびモバイルサービス収入に配分します。なお、モバイルサービス収入に関する通信料金の割引は、取引価格の合計額から控除しています。また、上記の価格配分の結果、携帯端末販売時点において認識された収益の金額が契約者から受け取る対価の金額よりも大きい場合には、差額を契約資産として認識し、モバイルサービスの提供により請求権が確定した時点で営業債権へと振り替えています。また、携帯端末販売時点において認識された収益の金額が契約者から受け取る対価の金額よりも小さい場合には、差額を契約負債として認識し、モバイルサービスの提供に応じて取り崩し、収益として認識しています。
携帯端末売上およびモバイルサービス収入の独立販売価格は、契約開始時において携帯端末およびモバイルサービスを独立して顧客に販売する場合に観察可能な価格を利用しています。
携帯端末売上に配分された金額は、契約者が携帯端末に対する支配を獲得したと考えられる契約者への引き渡し時点で収益として認識しています。モバイルサービスにおける履行義務は、契約期間にわたって毎月一定の通信量を顧客に提供することであるため、モバイルサービス収入に配分された金額は、契約期間にわたる時の経過に応じて、収益として認識しています。
b. ブロードバンドサービス
ブロードバンドサービスにおける収益は、主にインターネット接続に関する月額基本使用料および通信料収入(以下「ブロードバンドサービス収入」)と手数料収入により構成されます。
ブロードバンドサービス収入は、契約者にサービスを提供した時点で、固定の月額料金および従量料金に基づき収益を認識しています。契約事務手数料収入は受領時に契約負債として認識し、ブロードバンドサービスの提供に応じて取り崩し、収益として認識しています。
エンタープライズ事業
エンタープライズ事業における収益は、主に法人顧客向けのモバイルサービス、携帯端末レンタルサービス、固定通信サービスおよびソリューション等の収入からなります。
a.モバイルサービスおよび携帯端末レンタルサービス
モバイルサービスからの収益は、主にモバイルサービス収入と手数料収入により構成されます。携帯端末レンタルサービスは、当社のモバイルサービスを受けることを条件に提供されるものであり、これらの取引から発生する対価を、携帯端末リースと通信サービスの公正価値を基に、リースとそれ以外に配分しています。公正価値は、端末を個別に販売した場合の価格および通信サービスを個別に提供した場合の価格としています。リース以外に配分された対価は、契約者にサービスを提供した時点で、固定の月額料金および従量料金に基づき収益を認識しています。
b.固定通信サービス
固定通信サービスにおける収益は、主に音声伝送サービスおよびデータ伝送サービスからなります。固定通信サービス収入は、契約者にサービスを提供した時点で、固定の月額料金および従量料金に基づき収益を認識しています。
c.ソリューション等
ソリューション等における収益は、主にデータセンター、クラウド、セキュリティ、グローバル、AI、IoT、デジタルマーケティング、機器販売等のサービスからなります。
ソリューション等は、契約者が支配を獲得したと考えられる契約者への引き渡し時点もしくはサービスを提供した時点で、契約者から受け取る対価に基づき収益を認識しています。
(2) ファイナンス・リース取引に係る収益の計上基準
リース契約開始時に売上高と売上原価を計上する方法によっています。
6 外貨建の資産および負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しています。
7 引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失の発生に備えるため、貸倒実績率によるほか、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しています。
(2) 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務の見込額に基づき計上しています。
なお、退職一時金制度の支給対象期間は2007年3月31日までとなっています。
a. 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっています。
b. 数理計算上の差異および過去勤務費用の費用処理方法
数理計算上の差異および過去勤務費用は、発生した年度において全額費用処理しています。
(3) 賞与引当金
従業員の賞与の支給に備えるため、賞与支給見込額のうち、当事業年度末に負担すべき金額を計上しています。
(4) 役員賞与引当金
役員の賞与の支給に備えるため、賞与支給見込額のうち、当事業年度末に負担すべき金額を計上しています。
(5) 契約損失引当金
顧客との契約の履行に伴い発生する将来の損失に備えるため、翌事業年度以降の当該損失額を見積り、必要と認められる金額を計上しています。
8 ヘッジ会計の方法
金利スワップおよび通貨スワップ
(1) ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理によっています。
(2) ヘッジ手段とヘッジ対象
ヘッジ手段 : 金利スワップ、通貨スワップ
ヘッジ対象 : 借入金の利息、外貨建社債の元本および利息
(3) ヘッジ方針
社内規程に基づき、変動金利契約の借入金について、将来の借入金利息の変動リスクを回避する目的で金利スワップ取引を行っています。
また、外貨建社債について、為替変動リスクを回避し、元本および利息のキャッシュ・フローを円貨に固定化する目的で通貨スワップ取引を行っています。
(4) ヘッジ有効性評価の方法
ヘッジ対象の金利変動または為替変動によるキャッシュ・フロー変動とヘッジ手段のキャッシュ・フロー変動の間に高い相関関係があることを認識し、有効性の評価としています。
9 のれんの償却方法および償却期間
のれんの償却については、20年以内のその効果が及ぶ期間にわたり、定額法により償却しています。
(重要な会計上の見積り)
当事業年度の財務諸表に会計上の見積りにより計上した資産および負債のうち、翌事業年度の財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがある項目は、以下の通りです。
関係会社株式の減損に係る見積り
関係会社株式は、取得原価をもって貸借対照表に計上しています。ただし、関係会社株式の時価が著しく下落したときには、回復する見込みがあると認められる場合を除き、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当事業年度の損失として処理しています。また、時価を把握することが極めて困難と認められる関係会社株式については、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下したときには、相当の減額を行い、評価差額は当事業年度の損失として処理しています。
関係会社株式の減損の見積りに用いる実質価額は、発行会社の直近の財務諸表を基礎に、資産等の時価評価差額や発行会社の超過収益力等を加味して算定した1株当たりの純資産額に所有株式数を乗じた金額で算定しています。実質価額の測定に際しては、経営者の判断および見積りが、財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。資産等の時価ならびに発行会社の超過収益力は、発行会社が生み出す見積将来キャッシュ・フローや成長率および割引率等の仮定に基づいて測定しています。
上記の仮定は、経営者の最善の見積りによって決定されますが、将来の不確実な経済条件の変動により影響を受ける可能性があり、仮定の見直しが必要となった場合には翌事業年度の財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
関係会社株式の減損に係る見積りに関連する金額については、財務諸表「注記事項(有価証券関係)」に記載の通りです。
(未適用の会計基準等)
1 リースに関する会計基準等
「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号、2024年9月13日)
「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日)
(1) 概要
企業会計基準委員会において、日本基準を国際的に整合性のあるものとする取組みの一環として、借手の全てのリースについて資産及び負債を認識するリースに関する会計基準の開発に向けて、国際的な会計基準を踏まえた検討が行われ、基本的な方針として、IFRS第16号の単一の会計処理モデルを基礎とするものの、IFRS第16号の全ての定めを採り入れるのではなく、主要な定めのみを採り入れることにより、簡素で利便性が高く、かつ、IFRS第16号の定めを財務諸表に用いても、基本的に修正が不要となることを目指したリース会計基準等が公表されました。
借手の会計処理として、借手のリースの費用配分の方法については、IFRS第16号と同様に、リースがファイナンス・リースであるかオペレーティング・リースであるかにかかわらず、全てのリースについて使用権資産に係る減価償却費及びリース負債に係る利息相当額を計上する単一の会計処理モデルが適用されます。
(2) 適用予定日
2027年4月1日以後開始する事業年度の期首から適用予定です。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
「リースに関する会計基準」等の適用による財務諸表に与える影響額については、現時点で評価中です。
2 後発事象に関する会計基準等
「後発事象に関する会計基準」(企業会計基準第41号 2026年1月9日)
「後発事象に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第35号 2026年1月9日)
(1) 概要
「後発事象に関する会計基準」等は、後発事象の定義、会計処理および開示等を取り扱う包括的な会計基準を設定することを優先的な課題とし、日本公認会計士協会 監査・保証基準委員会 監査基準報告書560実務指針第1号「後発事象に関する監査上の取扱い」で示されている会計に関する内容を原則として踏襲して企業会計基準委員会に移管することを基本的な方針として、表現の見直しおよび後発事象の評価期間の整理を行うとともに、財務諸表の公表の承認に関する注記を新たに求める等、後発事象に関する会計処理および開示について定めたものです。
(2) 適用予定日
2027年4月1日以後開始する事業年度の期首から適用予定です。
(表示方法の変更)
損益計算書
前事業年度において、「施設保全費」に含めていた管路使用料、電柱添架料および一部のコロケーションに係る費用は、MVNO(注)に係る電気通信事業法及び電波法の適用関係に関するガイドライン等の見直しに伴い、当事業年度より「通信設備使用料」に含めて表示しています。当事業年度よりこの表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の財務諸表の組替を行っています。
この結果、前事業年度において、「電気通信事業営業損益」の「営業費用」に表示していた「施設保全費」16,381百万円は、「通信設備使用料」16,381百万円として組み替えています。
また、前事業年度において、「営業外費用」の「雑支出」に含めていた「社債利息」は、金額的重要性が高まったため、当事業年度においては区分掲記しています。当事業年度よりこの表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の財務諸表の組替を行っています。
この結果、前事業年度において「営業外費用」に表示していた「雑支出」26,346百万円は、「社債利息」7,373百万円、「雑支出」18,973百万円として組み替えています。
(注)MVNOは、Mobile Virtual Network Operatorの略称です。
(貸借対照表関係)
※1 偶発債務
訴訟
当社は、現在係争中の複数の訴訟等の当事者となっています。その最終結果について以下の訴訟を含め合理的に見積ることが困難な訴訟等については、引当金を計上していません。当社は、これらの訴訟等の結果が、現在入手可能な情報に基づき、当社の財政状態および経営成績に重大な悪影響を及ぼすものであるとは想定していません。
当初より開示していた次の訴訟については、2025年7月17日、最高裁判所から、当社およびJPiTが行っていたそれぞれの上告および上告受理申立てを棄却および不受理とする決定がなされ、終結しました。なお、当該訴訟の経緯は以下のとおりです。
(1) 当社は、2015年4月30日に、JPiTを被告として、全国の郵便局等2万7千拠点を結ぶ通信ネットワークを新回線(5次PNET)へ移行するプロジェクトに関してJPiTから受注した通信回線の敷設工事等の追加業務に関する報酬等の支払いを求める訴訟を東京地方裁判所に提起しました。
当社は、2013年2月7日付で締結した契約により、全国の日本郵政グループの事業所拠点へ通信回線を整備する業務等をJPiTから受注し、その業務を遂行してきましたが、JPiTからの要請により、当初の契約における受注業務の範囲を超える業務も実施してきました。
当社は、この追加業務に関する報酬等について、JPiTとの間で、これまで長期間にわたり交渉を継続してきましたが、協議による解決には至りませんでした。このため、やむを得ず、当該追加業務に関する報酬等の支払いを求めて訴訟を提起したものです。
(2) 当社は、2015年4月30日に、JPiTを原告、当社およびNRIを共同被告とする訴訟の提起を受けました。
JPiTは、当該訴訟において、当社およびNRIに対し、上記(1)に記載の5次PNETへ移行するプロジェクトに関して両社に発注した業務の履行遅滞等に伴い損害が生じたとして、連帯してその賠償をするように求めていました。
なお、当該訴訟は、2015年7月29日付で、上記(2)の訴訟を上記(1)の訴訟に併合する決定がありました。
その後、2022年9月9日に東京地方裁判所において、JPiTから当社へ追加業務に関する報酬等1,921百万円および遅延損害金の支払い、ならびに当社からJPiTへ損害金10,854百万円および遅延損害金の支払いを命じる判決がありました。当社およびJPiTは当該判決を不服として、東京高等裁判所へ控訴し、2024年3月21日に同裁判所において、JPiTから当社へ追加業務に関する報酬等65百万円および遅延損害金の支払いを命じるとともに、JPiTの請求をすべて棄却する判決がありました。
当社およびJPiTは、当該判決について最高裁判所へ上告および上告受理申立てを行っていましたが、上記のとおり、2025年7月17日、最高裁判所からそれぞれの上告を棄却する決定および上告受理申立てを不受理とする決定を受け、2024年3月21日の控訴審判決が確定し、当該訴訟は終結しました。この結果、JPiTから当社への追加業務報酬65百万円および遅延損害金の支払いが最終的に確定し、JPiTによる当社およびNRIに対する損害賠償請求はすべて棄却されました。
※2 国庫補助金の受入による有形固定資産の圧縮記帳累計額
※3 附帯事業固定資産
附帯事業に係る固定資産については、少額なため電気通信事業固定資産に含めて表示しています。
※4 貸出コミットメント契約(貸手側)
当社は、子会社との間に貸出コミットメント契約を締結しています。
当契約に係る貸出未実行残高は次の通りです。
※5 関係会社に対する資産及び負債
区分表示されたもの以外で関係会社に対する負債は次の通りです。
(表示方法の変更)
前事業年度において記載していなかった「短期金銭債務」は、金額的重要性が増したため、当事業年度より記載しています。
※6 財務制限条項
当社の有利子負債には財務制限条項が付されており、主な内容は次の通りです。
・連結会計年度末および第2四半期末において、当社グループの連結財政状態計算書における資本の額が、前年同期比75%を下回らないこと。
・事業年度末および第2四半期末において、当社の貸借対照表における純資産の額が、前年同期比75%を下回らないこと。
・連結会計年度において、当社グループの連結損益計算書における営業損益または純損益が2期連続損失とならないこと。
・事業年度において、当社の損益計算書における営業損益または当期純損益が2期連続損失とならないこと。
・連結会計年度末および第2四半期末において、当社グループのネットレバレッジ・レシオ(a)が一定の数値を上回らないこと。
a.ネットレバレッジ・レシオ=ネットデット(b)÷調整後EBITDA(c)
b.当社グループの連結財政状態計算書に示される有利子負債から現金及び現金同等物に一定の調整を加えたものを控除した額。なお、ここでいう有利子負債には資産流動化(証券化)の手法による資金調達取引から生じた有利子負債を含めないなど一定の調整あり。
c.EBITDAに金融機関との契約で定められた一定の調整を加えたもの。
(損益計算書関係)
※1 関係会社との取引高
各科目に含まれている関係会社に対する事項は、次の通りです。
(有価証券関係)
子会社株式及び関連会社株式
前事業年度(2025年3月31日)
(注)上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
当事業年度(2026年3月31日)
(注)上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産および繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主な項目別の内訳
(企業結合等関係)
重要な企業結合はありません。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、「(重要な会計方針)5 収益および費用の計上基準」に記載の通りです。
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
④ 【附属明細表】
当社の附属明細表は、財務諸表等規則第122条第6号の規定により作成しています。
【固定資産等明細表】
(注) 1 機械設備の主な増加は、サービスエリアの充実や通信量の増加に備えた無線基地局および交換設備等の新設・増設によるものです。
2 機械設備の主な減少は、無線基地局および交換設備等の旧設備の老朽化や更新に伴う除却によるものです。
3 端末設備の主な増加は、レンタル用携帯端末の調達によるものです。
4 工具、器具及び備品の主な増加は、AI計算基盤等への投資によるものです。
5 有形固定資産の建設仮勘定の主な増加は、機械設備以下の各有形固定資産への投資額です。
6 ソフトウエアの主な増加は、無線基地局および交換設備等の新設・増設、社内システムの増強によるものです。
7 無形固定資産の建設仮勘定の主な増加は、ソフトウエア等の各無形固定資産への投資額です。
【有価証券明細表】
【株式】
【その他】
【引当金明細表】
(注) 貸倒引当金の「当期減少額(その他)」は、債権回収等に伴う戻入額です。
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しています。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当社定款により、当社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができない旨を定めています。
(1) 会社法第189条第2項各号に掲げる権利
(2) 会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
(3) 株主の有する株式数に応じて募集株式の割当ておよび募集新株予約権の割当てを受ける権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しています。
(1) 臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第3号の規定に基づくもの(特定子会社の異動) 2025年4月10日、2025年5月16日、2025年9月11日、2026年6月4日関東財務局長に提出
(2) 有価証券報告書およびその添付書類ならびに確認書
事業年度 第39期(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 2025年6月25日関東財務局長に提出
(3) 内部統制報告書
2025年6月25日関東財務局長に提出
(4) 臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第2号の2の規定に基づくもの(新株予約権の発行) 2025
年6月26日関東財務局長に提出
(5) 有価証券届出書およびその添付書類
譲渡制限付株式報酬制度に伴う株式募集 2025年6月26日関東財務局長に提出
(6) 有価証券届出書の訂正届出書
上記(5)に係る有価証券届出書の訂正届出書 2025年6月30日関東財務局長に提出
(7) 臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定に基づくもの(株主総会における議決権行使の結果) 2025年6月30日関東財務局長に提出
(8) 臨時報告書の訂正報告書
上記(4)に係る訂正報告書 2025年7月18日関東財務局長に提出
(9) 半期報告書および確認書
第40期中(自 2025年4月1日 至 2025年9月30日) 2025年11月11日関東財務局長に提出
(10) 発行登録書(社債券)およびその添付書類
2025年12月1日関東財務局長に提出
(11) 訂正発行登録書
上記に(10)係る訂正発行登録書 2026年1月30日、2026年6月4日関東財務局長に提出
(12) 臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の規定に基づくもの(代表取締役の異動) 2026年1月 30日関東財務局長に提出
(13) 発行登録追補書類(社債券)およびその添付書類
2026年5月22日関東財務局長に提出
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。