第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1.株式給付信託を設定しており、当該信託が保有する当社株式を連結財務諸表において自己株式として計上しております。これに伴い、株式給付信託が保有する当社株式は、1株当たり純資産額の算定上、普通株式の期末発行済株式数から控除する自己株式数に含めており、また、1株当たり当期純利益の算定上、普通株式の期中平均株式数の計算において控除する自己株式数に含めております。
2.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1.株式給付信託を設定しており、当該信託が保有する当社株式を財務諸表において自己株式として計上しております。これに伴い、株式給付信託が保有する当社株式は、1株当たり純資産額の算定上、普通株式の期末発行済株式数から控除する自己株式数に含めており、また、1株当たり当期純利益又は当期純損失の算定上、普通株式の期中平均株式数の計算において控除する自己株式数に含めております。
2.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
3.第18期における従業員数は、第17期より509名減少しておりますが、主として、かんぽの宿、京都逓信病院及び広島逓信病院の事業譲渡によるものであります。
4.最高株価及び最低株価については、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものであります。
(参考)主たる子会社の経営指標等
参考として、主たる子会社の「主要な経営指標等の推移」を記載します。
① 日本郵便株式会社(連結)
(注) 1.第15期から第17期及び第19期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。第18期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、1株当たり当期純損失であり、また、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.株価収益率については、日本郵便株式会社株式が非上場であるため記載しておりません。
3.日本郵便株式会社は非上場のため、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
4.主に2022年4月からの新しいかんぽ営業体制への移行に伴い、第16期における従業員数は、第15期より15,657名減少しております。
5.当社の連結子会社であるJPロジスティクスグループ株式会社及びJPロジスティクス株式会社においては、従来、国際物流事業セグメントに属していたため、国際財務報告基準(IFRS)を適用しておりましたが、第17期連結会計年度の期首より日本基準に会計方針を変更しており、第16期については会計方針の変更を反映した遡及適用後の数値となっております。
② 株式会社ゆうちょ銀行(連結)
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.株式会社ゆうちょ銀行は、株式給付信託を設定しており、当該信託が保有する同社株式を同社連結財務諸表において自己株式として計上しております。これに伴い、株式給付信託が保有する同社株式は、1株当たり純資産額の算定上、普通株式の期末発行済株式数から控除する自己株式数に含めており、また、1株当たり当期純利益の算定上、普通株式の期中平均株式数の計算において控除する自己株式数に含めております。
③ 株式会社かんぽ生命保険(連結)
(注) 1.株式会社かんぽ生命保険は、2026年4月1日付けで株式の分割を行い、普通株式1株を3株に分割しております。これに伴い、当該株式の分割が第16期の期首に行われたと仮定して1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。
2.株式会社かんぽ生命保険は、株式給付信託を設定しておりますが、同社連結財務諸表の株主資本において自己株式として計上されている信託が保有する同社株式は、1株当たり純資産額の算定上、期末発行済株式総数から控除する自己株式に含めており、また、1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております。
3.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
4.主に2022年4月からの新しいかんぽ営業体制への移行に伴い、第17期における従業員数は、第16期より大幅に増加しております。
2 【沿革】
(1) 設立経緯
1871年、前島密により、郵便制度が創設されました。1875年に郵便為替事業、郵便貯金事業が創業され、1906年には郵便振替事業が創業されました。1885年に逓信省が設立され、郵便事業、郵便為替事業及び郵便貯金事業が同省に移管され、1916年に簡易生命保険事業、1926年に郵便年金事業が創業されました。1949年には、郵政事業は逓信省から郵政省に引き継がれました。
郵政事業はこのように国の直営事業として実施されてきましたが、1996年11月に発足した行政改革会議において、国の行政の役割を「官から民へ」、「国から地方へ」という基本的な視点から見直すこととされ、このような行政機能の減量、効率化の一環として、国の直営を改め「三事業一体として新たな公社」により実施することとされました。これを受け、2001年1月、郵政省は自治省及び総務庁との統合により発足した総務省及び郵政事業の実施に関する機能を担う同省の外局として置かれた郵政事業庁に再編された後に、2002年7月31日に郵政公社化関連4法が公布され、2003年4月1日に日本郵政公社(以下「公社」といいます。)が発足することとなりました。
2001年4月に小泉内閣が発足すると、財政改革、税制改革、規制改革、特殊法人改革、司法制度改革、地方分権推進等とともに、郵政事業の民営化が、「改革なくして成長なし」との基本理念のもとで進められた「聖域なき構造改革」における重要課題の一つとして位置づけられました。2004年9月、公社の4機能(窓口サービス、郵便、郵便貯金及び簡易生命保険)をそれぞれ株式会社として独立させること、これらの株式会社を子会社とする純粋持株会社を設立すること等を主な内容とする「郵政民営化の基本方針」が閣議決定され、立案された郵政民営化関連6法案(郵政民営化法案、日本郵政株式会社法案、郵便事業株式会社法案、郵便局株式会社法案、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法案及び郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案)が、閣議決定、第162回通常国会への提出、両院郵政民営化に関する特別委員会における審議、衆議院における一部修正、参議院本会議における否決、衆議院解散・総選挙、再提出等を経て、2005年10月、第163回特別国会において可決・成立しました。日本郵政株式会社(以下「当社」といいます。)は、2006年1月、郵政民営化法及び日本郵政株式会社法に基づき、郵便事業株式会社及び郵便局株式会社の発行済株式の総数を保有し、これらの経営管理及び業務の支援を行うことを目的とする株式会社として設立されました。2006年9月には、当社の全額出資により、株式会社ゆうちょ(現 株式会社ゆうちょ銀行)及び株式会社かんぽ(現 株式会社かんぽ生命保険)が設立されました。
2007年10月、郵政民営化(郵政民営化関連6法の施行)に伴い公社が解散すると、その業務その他の機能並びに権利及び義務は、5つの承継会社(当社、郵便事業株式会社、郵便局株式会社、株式会社ゆうちょ銀行及び株式会社かんぽ生命保険)並びに郵便貯金及び簡易生命保険の適正かつ確実な管理等を行う独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構(現 独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構。以下「郵政管理・支援機構」といいます。)に引き継がれました。これにより、当社を持株会社とし、郵便事業株式会社、郵便局株式会社、株式会社ゆうちょ銀行及び株式会社かんぽ生命保険を中心とした日本郵政グループが発足いたしました。
(2) 郵政民営化法等の一部を改正する等の法律の公布
郵政民営化(2007年10月1日)後、約4年半が経過した2012年4月27日、第180回通常国会で郵政民営化法等の一部を改正する等の法律案が可決・成立し、2012年5月8日に公布されました。
これにより、郵便事業株式会社と郵便局株式会社は、郵便局株式会社を存続会社として合併し、社名を日本郵便株式会社に変更したことにより、日本郵政グループは5社体制から4社体制へと再編されました。
また、ユニバーサルサービス(郵便の役務、簡易な貯蓄、送金及び債権債務の決済の役務並びに簡易に利用できる生命保険の役務を利用者本位の簡便な方法により郵便局で一体的かつ将来にわたりあまねく全国において公平に利用できるようにすること。)の範囲が拡充され、これまでの郵便サービスのみならず、貯金、保険の基本的なサービスを郵便局で一体的に利用できる仕組みが確保されるようになりました。
当社が保有する株式会社ゆうちょ銀行及び株式会社かんぽ生命保険(以下「金融2社」といいます。)の株式は、その全部を処分することを目指し、金融2社の経営状況、ユニバーサルサービス確保の責務の履行への影響を勘案しつつ、できる限り早期に処分することとされております。
なお、政府が保有する当社の株式については、政府は、2011年11月30日、第179回臨時国会において可決・成立した東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法により、復興債の償還費用の財源を確保するため、当社の経営状況、収益の見通しその他の事情を勘案しつつ処分の在り方を検討し、その結果に基づいて、できる限り早期に処分することとされております。
(3) 当社及び金融2社の株式上場
上記の法律上の要請に加え、金融2社株式についても、金融2社の経営の自由度確保のため早期の処分が必要であること、また、金融2社の株式価値を当社の株式価格に透明性を持って反映させることといった観点を総合的に勘案し、当社及び金融2社の上場はいずれも遅らせることなく、同時に行うことが最も望ましいと判断し、政府による当社の株式の売出し・上場に合わせ、金融2社株式につきましても、同時に売出し・上場を行うこととし、2015年11月4日、当社及び金融2社は東京証券取引所市場第一部に同時上場いたしました(東京証券取引所の市場区分の見直しにより、2022年4月4日以降はプライム市場へ移行)。
(4) 沿革
(注) 1.米国法人の日本支店が日本法人化され、日本支店の事業については日本法人へ承継されたことにより、有価証券報告書提出日現在における契約先はアフラック生命保険株式会社となっております。
2.業務提携先グループ内部における業務移管により、有価証券報告書提出日現在における業務提携先は株式会社第一ライフグループとなっております。
3.業務提携先の商号変更により、有価証券報告書提出日現在における業務提携先は楽天グループ株式会社となっております。
(参考)郵政事業創業から2005年12月までの主な沿革
3 【事業の内容】
(1) 当社グループの事業の内容
日本郵政グループ(以下「当社グループ」といいます。)は、当社、日本郵便株式会社(以下「日本郵便」といいます。)、株式会社ゆうちょ銀行(以下「ゆうちょ銀行」といいます。)及び株式会社かんぽ生命保険(以下「かんぽ生命保険」といい、日本郵便及びゆうちょ銀行と併せて「事業子会社」と総称します。)を中心に構成され、「郵便・物流事業」、「郵便局窓口事業」、「国際物流事業」、「不動産事業」、「銀行業」、「生命保険業」等の事業を営んでおります。当該6事業の区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であり、報告セグメントに含まれていない事業を「その他」に区分しております。
各事業における事業の内容並びに当社及び関係会社の位置づけは次に記載のとおりであります。
なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当し、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。また、当社は、当連結会計年度より、ゆうちょ銀行に対する議決権保有割合が50%を下回ったことから、銀行法に定める銀行持株会社でなくなり、特定事業会社(企業内容等の開示に関する内閣府令第18条第2項に規定する事業を行う会社)に該当しなくなりました。
(注) 1.○は連結子会社、△は持分法適用関連会社であります。
2.当社の連結子会社である日本郵便は、連結子会社であるJWT株式会社を通じ、2025年2月27日より、トナミホールディングス株式会社(以下「トナミHD」という。)に対する公開買付け(以下「本公開買付け」という。)を実施しました。本公開買付けにより、本公開買付けの決済日である2025年4月17日付で、議決権比率は87.24%となり、当社の連結子会社となりました。なお、トナミHDが2025年6月23日を効力発生日とする株式併合等を実施した結果、JWT株式会社の議決権比率は、当連結会計年度末において100%となっております。
JWT株式会社は2025年7月1日付でJPトナミグループ株式会社に商号変更しております。
3.2025年6月27日付で、当社は連結子会社であるゆうちょ銀行の普通株式の一部につき、株式処分信託の設定により株式処分を実施しました。これにより、当社のゆうちょ銀行に対する議決権の保有割合は49.9%となりました。
なお、本株式処分により、ゆうちょ銀行に対する議決権保有割合は50%を下回りましたが、実質支配力基準により、ゆうちょ銀行が当社の連結子会社であることに変更はありません。
4.JP投信株式会社は、前連結会計年度はゆうちょ銀行の持分法適用関連会社でしたが、ゆうちょ銀行が同社の株式の追加取得をしたことにより、当連結会計年度末時点においてゆうちょ銀行の連結子会社となっております。なお、2026年4月1日付で、JP投信株式会社を存続会社、JPインベストメント株式会社を消滅会社とする合併を実施し、商号をゆうちょアセットマネジメント株式会社に変更しております。
① 郵便・物流事業
当事業では、郵便法(昭和22年法律第165号)の規定により行う郵便の業務並びに郵便物の作成及び差出しに関する業務その他の附帯する業務等の郵便事業並びに物流事業等を行っております。
(a) 郵便事業
郵便サービスを全国一律の料金であまねく公平に提供し、国内郵便に加え、万国郵便条約などの条約・国際取り決めに基づく国際郵便(通常・小包・EMS※)を提供しております。
また、お客さまの郵便発送業務一括アウトソーシングのニーズにお応えするため、郵便物などの企画・作成(印刷)から封入・封かん、発送までをワンストップで請け負うトータルサービスを提供しております。
その他、国からの委託による印紙の売りさばき、お年玉付郵便葉書の発行等の業務を行っております。
※ EMS=国際スピード郵便(Express Mail Service)
(b) 物流事業
物流サービスとして、宅配便(ゆうパック等)及びメール便(ゆうメール等)の運送業務を行っており、eコマース市場の成長に伴う多様な顧客ニーズに的確に応えたサービスを提供いたします。一方、多様化・高度化する物流ニーズに対しては、物流ソリューションセンターを中心として、お客さまに最適な物流戦略、物流システムの設計、提案、構築から運用までを行う3PL※サービスの提供を展開しております。
さらに、eコマースを中心とした小口荷物の国際宅配需要を獲得するため、2014年に資本・業務提携した海外物流パートナーである、仏GeoPost S.A.及び香港Lenton Group Limitedとの間で開発した国際宅配便サービスである「ゆうグローバルエクスプレス」により国際郵便で提供できない付加価値サービスに対応いたします。
※ 3PL(サードパーティーロジスティクス)=サード・パーティー(=3PL事業者)が、荷主の物流業務全体又は一部を荷主から包括的に受託するサービスの形態。
(c) その他
(a)及び(b)の業務の他、カタログ等に掲載されている商品の販売又は役務の提供に係る申込みの受付け、商品代金の回収等の業務や、地方公共団体からの委託を受けて空き家調査業務等を行っております。
② 郵便局窓口事業
当事業では、お客さまにサービスを提供するための営業拠点として全国に設置した直営の郵便局(2026年3月31日現在20,093局(うち、営業中は19,917局))及び業務を委託した個人又は法人が運営する簡易郵便局※(2026年3月31日現在4,022局(うち、営業中は3,373局)。ただし、銀行代理業務等に係る委託契約を締結しているのは3,370局(うち、営業中は3,357局)、生命保険募集委託契約を締結しているのは292局(うち、営業中は290局))において郵便・物流事業に係る窓口業務、銀行窓口業務等、保険窓口業務等、物販事業を行っている他、提携金融サービスを行っております。
※ 簡易郵便局法(昭和24年法律第213号)第3条に規定する日本郵便が郵便窓口業務及び印紙の売りさばきに関する業務を委託する者が設ける施設であり、日本郵便と受託者との受委託契約により行う業務が異なります。
(a) 郵便・物流事業に係る窓口業務
郵便物の引受・交付、郵便切手類の販売、ゆうパック等物流サービスの引受、印紙の売りさばき等を行っております。
(b) 銀行窓口業務等
ゆうちょ銀行から委託を受け、通常貯金、定額貯金、定期貯金、送金・決済サービスの取扱い、公的年金などの支払い、国債や投資信託の窓口販売などを行っております。
(c) 保険窓口業務等
かんぽ生命保険から委託を受け、生命保険の募集や保険金の支払いなどを行っております。
(d) 物販事業
カタログ等を利用して行う商品の販売並びに商品の販売又は役務の提供に係る契約の取次ぎ及び当該契約に係る代金回収を行う業務等として、生産地特選品販売、年賀状印刷サービス、フレーム切手販売、文房具等の郵便等関連商品の陳列販売等を行っております。また、社員による販売に加え、インターネット及びDMによる販売を行っております。
(e) 提携金融サービス
かんぽ生命保険以外の生命保険会社や損害保険会社などから委託を受け、変額年金保険、がん保険、引受条件緩和型医療保険、自動車保険、傷害保険等の販売を行っております。
(f) その他の事業
(a)~(e)の業務の他、以下の業務を行っております。
・地方公共団体からの委託を受けて行う戸籍謄本や住民票の写し等の公的証明書の交付事務、ごみ処理券等の販売、バス利用券等の交付事務
・当せん金付証票(宝くじ)の発売等の事務に係る業務
・日本放送協会からの委託を受けて行う放送受信契約の締結・変更に関する業務
・郵便局等の店頭スペース等の活用、窓口ロビーへのパンフレット掲出等の広告業務
・会員向け生活支援サービス業務(郵便局のみまもりサービス) 等
③ 国際物流事業
当事業では、Toll Holdings Pty Limited(以下「トール社」といいます。)、同社傘下の子会社及び関連会社において、アジア太平洋地域に関わる輸出入を中心としたフルラインでの国際貨物輸送、及び、アジア太平洋地域における輸送・倉庫管理や資源・政府分野物流等のサービスを提供しており、下表の2部門で構成されております。
④ 不動産事業
当事業では、オフィスビル・商業施設・住宅等の開発による賃貸事業及び分譲事業のほか、賃貸用建物の運営管理等を行っております。グループ保有不動産の開発を中心に、用途やエリアごとのマーケットを見極めたグループ外の収益物件の取得も推進しております。
また、当社の子会社である日本郵政不動産株式会社が、2025年10月1日に同社子会社であるJPプロパティーズ株式会社の発行済株式の49%を追加取得し、完全子会社化しております。
⑤ 銀行業
当事業では、ゆうちょ銀行が、銀行法に基づき、預入限度額内での預金(貯金)業務、有価証券投資業務、為替業務、国債、投資信託及び保険商品の販売、シンジケートローン等業務、クレジットカード業務、住宅ローン媒介業務などを営んでおります。また、日本郵便の郵便局ネットワークをメインチャネルに、1.2億人規模のお客さまに生活・資産形成に貢献する金融サービスを提供し、お預かりした貯金を有価証券で運用することを主な事業としております。
また、ゆうちょ銀行及びその関係会社は、銀行業務のほか、金融商品取引業務などを行っております。
(a) 資金運用
ゆうちょ銀行は、2026年3月末日現在、個人貯金が90%超を占める186.1兆円の貯金を、主として有価証券145.3兆円(内、国債41.4兆円、その他の証券(外国債券や主な投資対象が外国債券である投資信託等で構成)88.2兆円)で運用し、資金運用収益を中心に収益を確保しております。
具体的には、想定した市場環境の下、負債の状況等を踏まえて国債等の運用資産・運用期間を適切に管理するとともに、収益源泉の多様化・リスク分散の観点から、国際分散投資の推進、オルタナティブ資産への投資など運用の高度化・多様化を図っているほか、地域経済活性化にも貢献すべく、従来からの地方公共団体向け資金供給の強化に加え、地域金融機関と連携し、地域活性化ファンドへの出資等に取り組んでおります。
こうした金融資産及び金融負債は、市場リスク(金利、為替、株式など様々な市場のリスク・ファクターの変動により、資産・負債(オフ・バランスを含む。)の価値が変動し損失を被るリスク、資産・負債から生み出される収益が変動し損失を被るリスク)や信用リスク(信用供与先の財務状況の悪化等により、資産(オフ・バランス資産を含む。)の価値が減少ないし消失し、損失を被るリスク)を伴うものであるため、デリバティブ取引等で一定のリスクをヘッジしつつ、収益確保に努めております。
(b) 資金調達、資産・負債総合管理
ゆうちょ銀行は、本支店その他の営業所・日本郵便が展開している郵便局ネットワークを通じて、お客さまから通常貯金、定額・定期貯金などの各種の貯金を預入限度額内でお預かりしております。
また、郵政管理・支援機構が、公社から承継した郵便貯金に相当する預り金を、特別貯金として受け入れております。
さらに、上記(a)の資金運用(資産)と市場取引も含めた資金調達(負債)について、信用・市場リスクや流動性リスク(運用・調達期間の差異や資金流出により、必要な資金調達や通常の金利での資金調達が困難となるリスク)をマネージするため、各商品のリスク特性に合わせた7つのポートフォリオに細分化して管理する枠組みのもとで、資産・負債を総合的に内部管理するALM(Asset Liability Management)を適切に展開し、中期的な収益の確保に努めております。
(c) 手数料ビジネス
ゆうちょ銀行は、本支店その他の営業所(直営店)・日本郵便の郵便局ネットワーク・各種デジタルチャネルを通じて、為替業務、国債・投資信託等の資産運用商品の販売、クレジットカード業務、住宅ローン媒介業務及び各金融機関と連携したATM提携サービスなどを提供し、手数料(役務取引等)収益を確保しております。
⑥ 生命保険業
当事業では、かんぽ生命保険が、保険業法に基づく免許・認可を得て、生命保険の引受け及び有価証券投資、貸付等の資産運用業務を行っております。
また、日本郵便との間で生命保険募集・契約維持管理業務委託契約等を締結し、2026年3月31日現在、20,058局(うち、営業中は19,882局)の郵便局で生命保険募集等を行っております。
(a) 生命保険業
かんぽ生命保険は、生命保険業免許に基づき、次の①~③の保険引受業務及び④~⑫の資産運用業務を行っております。ただし、かんぽ生命保険には、他の生命保険会社にはない、業務を行うに当たっての郵政民営化法による制約があります。詳細は下記「(3) 事業に係る主な法律関連事項 ③(i)~(l)」をご参照ください。
(注) かんぽ生命保険と郵政管理・支援機構との間で再保険契約を締結し、郵政民営化法により公社から郵政管理・支援機構に承継された、簡易生命保険契約に基づく郵政管理・支援機構の保険責任のすべてをかんぽ生命保険が受再しております。
(b) 他の保険会社(外国保険業者を含む。)その他金融業を行う者の業務の代理又は事務の代行
かんぽ生命保険は、次の保険会社の商品の受託販売等を行っております。
・アフラック生命保険株式会社
・エヌエヌ生命保険株式会社
・住友生命保険相互会社
・第一生命保険株式会社
・東京海上日動あんしん生命保険株式会社
・日本生命保険相互会社
・第一ネオ生命保険株式会社
・三井住友海上あいおい生命保険株式会社
・明治安田生命保険相互会社
・メットライフ生命保険株式会社
(c) 郵政管理・支援機構から委託された簡易生命保険管理業務
かんぽ生命保険は、郵政民営化法により公社から郵政管理・支援機構に承継された、簡易生命保険契約の管理業務を、郵政管理・支援機構から受託しております。
⑦ その他
上記の各事業のほか、集約により効率性が高まる間接業務をグループ各社から受託するグループシェアード事業、公社から承継した病院及び宿泊施設の運営、成長性の高い企業に出資を行う投資事業等を行っております。
(a) グループシェアード事業
当社グループ各社が個別に実施するよりもグループ内で1か所に集約した方が効率的な実施が見込まれる間接業務(電気通信役務及び情報処理サービスの提供、人事及び経理に関する業務、福利厚生に関する業務、不動産の管理等に関する業務、人材派遣・紹介等の業務、コールセンターに関する業務、人材育成に関する業務及び健康管理業務など)を、事業子会社等から受託して実施することにより、業務を支援するとともに、経営効率の向上を図っております。
(b) 病院事業
当社グループの企業立病院として、東京逓信病院を運営しております。
(注) 逓信病院設置数は2026年3月31日現在、東京逓信病院の1か所であります。
(c) 宿泊事業
「ゆうぽうと世田谷レクセンター」の運営、管理を行っております。
(注) 宿泊事業における施設設置数は2026年3月31日現在、「ゆうぽうと世田谷レクセンター」の1か所であります。
(d) 投資事業
成長性の高い企業に出資を行うことにより、出資先企業と当社グループとの連携及び中長期的なグループ収益の拡大を図っております。
上記のほか、当社は、事業子会社等の経営の基本方針の策定及び実施の確保並びに株主としての権利の行使を行うこととしております。
(2) 当社グループの事業系統図
当社グループの事業系統図は、次のとおりであります。

(注) 1.持分法非適用の非連結子会社及び関連会社は、記載を省略しております。
2.当社の連結子会社である日本郵便は、連結子会社であるJWT株式会社を通じ、2025年2月27日より、トナミHDに対する公開買付け(以下「本公開買付け」という。)を実施しました。本公開買付けにより、本公開買付けの決済日である2025年4月17日付で、議決権比率は87.24%となり、当社の連結子会社となりました。なお、トナミHDが2025年6月23日を効力発生日とする株式併合等を実施した結果、JWT株式会社の議決権比率は、当連結会計年度末において100%となっております。
JWT株式会社は2025年7月1日付でJPトナミグループ株式会社に商号変更しております。
3.2025年6月27日付で、当社は連結子会社であるゆうちょ銀行の普通株式の一部につき、株式処分信託の設定により株式処分を実施しました。これにより、当社のゆうちょ銀行に対する議決権の保有割合は49.9%となりました。
なお、本株式処分により、ゆうちょ銀行に対する議決権保有割合は50%を下回りましたが、実質支配力基準により、ゆうちょ銀行が当社の連結子会社であることに変更はありません。
4.JP投信株式会社は、前連結会計年度はゆうちょ銀行の持分法適用関連会社でしたが、ゆうちょ銀行が同社の株式の追加取得をしたことにより、当連結会計年度末時点においてゆうちょ銀行の連結子会社となっております。なお、2026年4月1日付で、JP投信株式会社を存続会社、JPインベストメント株式会社を消滅会社とする合併を実施し、商号をゆうちょアセットマネジメント株式会社に変更しております。
(3) 事業に係る主な法律関連事項
当社グループが行う事業に係る主な法律関連事項は、次のとおりであります。
① 日本郵政株式会社法
(a) 趣旨
当社の目的、業務の範囲等が定められております。当社は、本法により政府の規制を受けるとともに、商号の使用制限等の特例措置が講じられております。
(b) 会社の目的
当社は、日本郵便の発行済株式の総数を保有し、日本郵便の経営管理を行うこと及び日本郵便の業務の支援を行うことを目的とする株式会社とされております。(法第1条)
(c) 業務の範囲
当社は、その目的を達成するため、次に掲げる業務を行うものとされております。(法第4条第1項)
イ. 日本郵便が発行する株式の引受け及び保有
ロ. 日本郵便の経営の基本方針の策定及びその実施の確保
ハ. 日本郵便の株主としての権利の行使等
ニ. イ.からハ.に掲げる業務に附帯する業務
(d) 業務の制限
次に掲げる事項について、総務大臣の認可が必要とされております。
イ. その目的を達成するために法第4条第1項に規定する業務のほかに行う必要な業務(法第4条第2項)
ロ. 募集株式若しくは募集新株予約権を引き受ける者の募集、又は株式交換若しくは株式交付に際して行う株式若しくは新株予約権の交付(法第8条)
ハ. 取締役の選任及び解任並びに監査役の選任及び解任の決議(法第9条)
ニ. 毎事業年度の事業計画(法第10条)
ホ. 定款の変更、剰余金の配当その他の剰余金の処分(損失の処理を除く。)、合併、会社分割及び解散の決議(法第11条)
(e) ユニバーサルサービスの提供
当社は、その業務の運営に当たっては、郵便の役務、簡易な貯蓄、送金及び債権債務の決済の役務並びに簡易に利用できる生命保険の役務を利用者本位の簡便な方法により郵便局で一体的にかつあまねく全国において公平に利用できるようにする責務を有することとされております。(法第5条)
(f) 株式の保有
当社は、常時、日本郵便の発行済株式の総数を保有していなければならないこととされております。(法第6条)
(g) 株式の処分
政府は、保有義務のある3分の1超の株式を除き、その保有する当社の株式について、できる限り早期に処分するものとされております。(法附則第3条)
なお、政府は、当社の株式の売却収入を東日本大震災に係る復興債の償還費用の財源を確保するため、当社の経営の状況、収益の見通しその他の事情を勘案しつつ処分の在り方を検討し、その結果に基づいて、当社の株式をできる限り早期に処分するものとされております。(東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法附則第14条)
② 日本郵便株式会社法
(a) 趣旨
日本郵便の目的、業務の範囲等が定められております。同社は、本法により政府の規制を受けるとともに、商号の使用制限等の特例措置が講じられております。
(b) 会社の目的
日本郵便は、郵便の業務、銀行窓口業務及び保険窓口業務並びに郵便局を活用して行う地域住民の利便の増進に資する業務を営むことを目的とする株式会社とされております。(法第1条)
(c) 業務の範囲
イ. 日本郵便は、その目的を達成するため、次に掲げる業務を営むものとされております。(法第4条)
ⅰ 郵便法(昭和22年法律第165号)の規定により行う郵便の業務
ⅱ 銀行窓口業務
ⅲ ⅱに掲げる業務の健全、適切かつ安定的な運営を維持するために行う、銀行窓口業務契約の締結及び当該銀行窓口業務契約に基づいて行う関連銀行に対する権利の行使
ⅳ 保険窓口業務
ⅴ ⅳに掲げる業務の健全、適切かつ安定的な運営を維持するために行う、保険窓口業務契約の締結及び当該保険窓口業務契約に基づいて行う関連保険会社に対する権利の行使
ⅵ 国の委託を受けて行う印紙の売りさばき
ⅶ ⅰからⅵに掲げる業務に附帯する業務
ロ. 日本郵便は、イ.に規定する業務を営むほか、その目的を達成するため、次に掲げる業務を営むことができるものとされております。
ⅰ お年玉付郵便葉書等に関する法律(昭和24年法律第224号)第1条第1項に規定するお年玉付郵便葉書等及び同法第5条第1項に規定する寄附金付郵便葉書等の発行
ⅱ 地方公共団体の特定の事務の郵便局における取扱いに関する法律(平成13年法律第120号)第3条第5項に規定する事務取扱郵便局において行う同条第1項第1号に規定する郵便局取扱事務に係る業務
ⅲ ⅱに掲げるもののほか、郵便局を活用して行う地域住民の利便の増進に資する業務
ⅳ ⅰからⅲに掲げる業務に附帯する業務
ハ. 日本郵便は、イ.及びロ.に規定する業務のほか、イ.及びロ.に規定する業務の遂行に支障のない範囲内で、イ.及びロ.に規定する業務以外の業務を営むことができるものとされております。
ニ. 日本郵便は、ロ.ⅲに掲げる業務及びこれに附帯する業務並びにハ.に規定する業務を営もうとするときは、あらかじめ、総務省令で定める事項を総務大臣に届け出なければならないものとされております。
※ 金融2社は、現在、日本郵便が金融のユニバーサルサービス提供に係る責務を果たすために営む銀行代理業又は保険募集等に係る業務委託契約を日本郵便との間でそれぞれ締結しております。これらの契約を締結している銀行又は生命保険会社を、それぞれ関連銀行、関連保険会社といいます。
(d) 業務の制限
次に掲げる事項について、総務大臣の認可が必要とされております。
イ. 新株若しくは募集新株予約権を引き受ける者の募集、又は株式交換若しくは株式交付に際して行う株式若しくは新株予約権の交付(法第9条)
ロ. 毎事業年度の事業計画(法第10条)
ハ. 総務省令で定める重要な財産を譲渡し、又は担保に供しようとするとき(法第11条)
ニ. 定款の変更、合併、会社分割及び解散の決議(法第12条)
(e) ユニバーサルサービスの提供
日本郵便は、その業務の運営に当たっては、郵便の役務、簡易な貯蓄、送金及び債権債務の決済の役務並びに簡易に利用できる生命保険の役務を利用者本位の簡便な方法により郵便局で一体的にかつあまねく全国において公平に利用できるようにする責務を有することとされております。(法第5条)
③ 郵政民営化法
(a) 趣旨
郵政民営化の基本理念、基本方針等を定めるとともに、公社の解散に伴い、公社の機能を引き継がせる新たな株式会社(以下、本③において「新会社」といいます。)の設立、新会社の株式、新会社に関して講ずる措置、公社の業務等の承継等に関する事項その他郵政民営化の実施に必要となる事項が定められております。
2012年5月8日公布の郵政民営化法等の一部を改正する等の法律の施行に伴い、郵政民営化法が改正され、郵便サービスのみならず、貯金、保険の基本的なサービスを郵便局で一体的に利用できるようにするユニバーサルサービスの確保が義務づけられ、また、当社が保有するゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険の株式については、その株式の全部を処分することを目指し、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険の経営状況、郵政事業に係る基本的な役務の確保の責務の履行への影響等を勘案しつつ、できる限り早期に処分するものとされております。
(b) 株式の処分
当社の発行済株式の総数は政府が保有し、日本郵便、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険の発行済株式の総数は当社が保有するものとされており、政府が保有する当社の株式がその発行済株式の総数に占める割合は、できる限り早期に減ずるものとされておりますが、その割合は、常時、3分の1を超えているものとされております。
また、当社が保有するゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険の株式について、その株式の全部を処分することを目指し、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険の経営状況、郵政事業に係る基本的な役務の確保の責務の履行への影響等を勘案しつつ、できる限り早期に処分するものとされております。(法第5条、第7条及び第62条)
(c) ユニバーサルサービスの提供
当社及び日本郵便は、郵便の役務、簡易な貯蓄、送金及び債権債務の決済の役務並びに簡易に利用できる生命保険の役務が利用者本位の簡便な方法により郵便局で一体的に利用できるようにするとともに将来にわたりあまねく全国において公平に利用できることが確保されるよう、郵便局ネットワークを維持するものとし、郵便局ネットワークの活用その他の郵政事業の実施に当たっては、その公益性及び地域性が十分に発揮されるようにするものとされております。(法第7条の2)
(d) 同種の業務を営む事業者との対等な競争条件の確保
当社、日本郵便、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険の業務については、同種の業務を営む事業者との対等な競争条件を確保するために必要な制限を加えるとともに、ゆうちょ銀行について銀行法等の特例を適用しないこととする日又はかんぽ生命保険について保険業法等の特例を適用しないこととする日のいずれか遅い日以後の最初の3月31日までの期間中に、郵政民営化に関する状況に応じ、これを緩和するものとされております。
また、日本郵便は、日本郵便株式会社法第4条第2項第3号に掲げる業務及びこれに附帯する業務並びに同条第3項に規定する業務(以下「届出業務」といいます。)を営むに当たっては、届出業務と同種の業務を営む事業者の利益を不当に害することのないよう特に配慮しなければならないとされております。(法第8条及び第92条)
(e) ゆうちょ銀行における業務の制限
ゆうちょ銀行は、これまで郵政民営化法により、郵政民営化時に認められていなかった業務(いわゆる新規業務)を行うときは、内閣総理大臣及び総務大臣の認可を要するものとされておりましたが(同法第110条)、2025年6月27日付で当社がゆうちょ銀行の株式の2分の1以上を処分した旨を総務大臣に届け出たことから、この日以後は新規業務に係る認可手続きは不要となり、届出制(※)へと移行しております。また、内閣総理大臣及び総務大臣は、新規業務の届出を受けた場合、郵政民営化委員会へその旨を通知しなければならないこととされております。届出を要する業務の概要は、以下のとおりです。
※ 当社が総務大臣に届け出た日以後は、従前の認可手続きに代わり、ゆうちょ銀行が各業務を行おうとするときは、その内容を定めて、内閣総理大臣及び総務大臣への届出を要するとともに、業務を行うにあたっては、他の金融機関等との間の適正な競争関係及び利用者への役務の適切な提供を阻害することのないよう特に配慮しなければならないものとされております(同法第110条の2)。なお、郵政民営化委員会から2025年7月30日に公表された「株式会社ゆうちょ銀行の新規業務に関する届出制の運用に係る郵政民営化委員会の方針(令和7年7月)」において、届出後に必要に応じて郵政民営化委員会による調査審議が実施される場合があり、その場合の調査審議に要する期間はこれまでの認可制に比べて短縮される旨の方針が示されております。
イ.外貨預金の受入れ、譲渡性預金の受入れ
ロ.資金の貸付け又は手形の割引(次のⅰからⅵに掲げる業務を除く)
ⅰ 預金者等に対する当該預金者等の預金等を担保とする資金の貸付け
ⅱ 国債証券等を担保とする資金の貸付け
ⅲ 地方公共団体に対する資金の貸付け
ⅳ コール資金の貸付け
ⅴ 当社、日本郵便又はかんぽ生命保険に対する資金の貸付け
ⅵ 郵政管理・支援機構に対する資金の貸付け
ハ.銀行業に付随する業務等のうち、次のⅰからⅻに掲げる業務
ⅰ 債務の保証又は手形の引受け
ⅱ 特定目的会社発行社債の引受け等
ⅲ 有価証券の私募の取扱い
ⅳ 地方債又は社債その他の債券の募集又は管理の受託
ⅴ 外国銀行の業務の代理又は媒介
ⅵ デリバティブ取引の媒介、取次ぎ又は代理
ⅶ 金融等デリバティブ取引の媒介、取次ぎ又は代理
ⅷ 有価証券関連店頭デリバティブ取引
ⅸ 有価証券関連店頭デリバティブ取引の媒介、取次ぎ又は代理
ⅹ 投資助言業務
ⅺ 信託に係る事務に関する業務
ⅻ 地球温暖化防止の観点での算定割当量関連業務
ニ.登録金融機関の業務(金融商品取引法第33条第2項の業務)(次のⅰからⅲに掲げる業務を除く)
ⅰ 投資の目的又は信託契約に基づく有価証券の売買・有価証券関連デリバティブ取引及び書面取次ぎ行為
ⅱ 国債等の募集の取扱い等
ⅲ 証券投資信託の募集の取扱い等
ホ.その他の法律の規定により銀行が営むことができる業務(次のⅰからⅷに掲げる業務を除く)
ⅰ 休眠預金等代替金の支払等
ⅱ 当せん金付証票の売りさばき等
ⅲ 国民年金基金の加入申出受理業務
ⅳ かんぽ生命保険の一部の生命保険の募集
ⅴ 確定拠出年金(個人型)の加入申込受理業務
ⅵ 拠出年金運営管理業(個人型)
ⅶ 公的給付支給等口座の登録申請受付業務等
ⅷ 個人番号の利用による口座管理業務
ヘ.その他内閣府令・総務省令で定める業務
また、内閣総理大臣及び総務大臣は、下記(f)の規制に係る政令の制定又は改廃の立案をしようとする場合、下記(g)(h)の規制に係る認可の申請があった場合は、郵政民営化委員会の意見を聴かなければならないこととされております。
(f) ゆうちょ銀行における預入限度額
ゆうちょ銀行は、郵政民営化法により、当座預金に相当する振替貯金を除き、原則として一の預金者から、受入れをすることができる預金等の額が制限されております。(同法第107条、郵政民営化法施行令第2条)
2019年3月13日に公布された郵政民営化法施行令の一部を改正する政令に基づき、同政令の施行日である2019年4月1日からの預入限度額は下記のとおりであります。また、預金保険制度による貯金の保護の範囲については変更ありません。
イ.通常貯金・・・1,300万円
ロ.定期性貯金(定額貯金及び定期貯金等。郵政民営化前に預入した郵便貯金(郵政管理・支援機構に引き継がれたもの)を含み、ハ.を除く。)・・・1,300万円
ハ.財形定額貯金、財形年金定額貯金、財形住宅定額貯金・・・あわせて550万円
(g) ゆうちょ銀行における子会社保有の制限
ゆうちょ銀行は、子会社対象金融機関等を子会社(銀行法第2条第8項に規定する子会社)としようとするときは、内閣総理大臣及び総務大臣の認可を受けなければならないものとされております。(郵政民営化法第111条第1項)
また、銀行(銀行法第16条の2第1項第1号、第2号又は第7号に掲げる会社)を子会社としてはならないものとされております。(郵政民営化法第111条第7項)
(h) ゆうちょ銀行における合併、会社分割、事業の譲渡、譲受けの認可
ゆうちょ銀行を当事者とする合併、会社分割、事業の譲渡、譲受けは、内閣総理大臣及び総務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じないとされております。(郵政民営化法第113条第1項、第3項及び第5項)
ただし、内閣総理大臣及び総務大臣は、金融機関(預金保険法第2条第1項各号に掲げる者)との合併その他一定の合併、会社分割、事業の譲渡、譲受けについては、上記認可をしてはならないものとされております。(郵政民営化法第113条第2項、第4項及び第6項)
(i) かんぽ生命保険における業務の制限
かんぽ生命保険は、郵政民営化法により、政令で定めるもの以外の保険の種類の保険の引受けを行おうとするときは、その内容を定めて、内閣総理大臣及び総務大臣の認可を受けなければならないものとされております。(同法第138条第1項)
また、保険業法第97条の規定により行う業務以外の業務を行おうとするときは、その内容を定めて、内閣総理大臣及び総務大臣の認可を受けなければならないとされております。(郵政民営化法第138条第3項)
なお、保険料として収受した金銭その他の資産を次に掲げる方法以外の方法により運用しようとするときは、内閣総理大臣及び総務大臣の認可を受けなければならないものとされております。(郵政民営化法第138条第2項)
イ.保険契約者に対する資金の貸付け
ロ.地方公共団体に対する資金の貸付け
ハ.コール資金の貸付け
ニ.当社又は日本郵便に対する資金の貸付け
ホ.郵政管理・支援機構に対する資金の貸付け
ヘ.その他内閣府令・総務省令で定める方法
また、内閣総理大臣及び総務大臣は、新規業務の認可や下記(k)(l)の規制に係る認可の申請があった場合、下記(j)の規制に係る政令の制定又は改廃の立案をしようとする場合は、郵政民営化委員会の意見を聴かなければならないこととされております。
一方、当社がかんぽ生命保険の株式の2分の1以上を処分した旨を総務大臣に届け出た日以後は、かんぽ生命保険は、郵政民営化法第138条に係る認可は要しないものの、かんぽ生命保険が各業務を行おうとするときは、その内容を定めて、内閣総理大臣及び総務大臣への届出を要するとともに、業務を行うに当たっては、他の生命保険会社との適正な競争関係及び利用者への役務の適切な提供を阻害することのないよう特に配慮しなければならないものとされております。(同法第138条の2)
当社は2021年6月9日付でかんぽ生命保険の株式の2分の1以上を処分した旨の届出を行ったことから、かんぽ生命保険は、郵政民営化法第138条の2の定めに基づき、新規業務、新商品の開発・販売、新たな方法による資産運用にかかる認可手続きは不要となり、届出制へと移行しております。なお、郵政民営化委員会から2021年10月14日に公表された「株式会社かんぽ生命保険の新規業務に関する届出制の運用に係る郵政民営化委員会の方針(令和3年10月)」において、届出後に必要に応じて郵政民営化委員会による調査審議が実施される場合があり、その場合の調査審議に要する期間はこれまでの認可制に比べて短縮される旨の方針が示されております。
(j) かんぽ生命保険における加入限度額
かんぽ生命保険の保険契約については、郵政民営化法及び関連法令により、被保険者1人について加入できる保険金額などの限度(加入限度額)が定められております。(法第137条、郵政民営化法施行令第6条、第7条及び第8条)
なお、被保険者が郵政民営化前の簡易生命保険契約に加入している場合には、加入限度額は、以下の金額から簡易生命保険契約の保険金額等を差し引いた額となります。
イ. 基本契約の保険金額の加入限度額
ⅰ 被保険者が満15歳以下のとき 700万円
ⅱ 被保険者が満16歳以上のとき 1,000万円(被保険者が満55歳以上の場合の特別養老保険の保険金額は、加入している普通定期保険及び普通定期保険(R04)とあわせて800万円)
ただし、被保険者が満20歳以上55歳以下の場合は、一定の条件(加入後4年以上経過した保険契約がある場合など)のもとに、累計で2,000万円までとなっております。なお、特定養老保険については、年齢にかかわらず、500万円までとなっております。
ロ. 年金額(介護割増年金額を除きます。)の加入限度額
年額90万円(初年度の基本年金額)(夫婦年金保険及び夫婦年金保険付夫婦保険の配偶者である被保険者に係る額を除きます。)
ハ. 特約保険金額の加入限度額
ⅰ 疾病にかかったこと、傷害を受けたこと又は疾病にかかったことを原因とする人の状態、傷害を受けたことを直接の原因とする死亡及びこれらに類するものに対する保障・・・あわせて1,000万円
ⅱ 上記に掲げるものに関し、治療を受けたことに対する保障・・・1,000万円
(注) 上記の法令で定める加入限度額以外にも、基本契約の保険種類等により付加できる特約の保険金額に一定の制限があります。
ニ. 払込保険料総額の加入限度額
財形積立貯蓄保険及び財形住宅貯蓄保険・・・あわせて550万円(財形商品については、他に、関連法令による払込保険料総額等の制限があります。)
(k) かんぽ生命保険における子会社保有の制限
かんぽ生命保険は、子会社対象会社を子会社(保険業法第2条第12項に規定する子会社)としようとするとき(同法第106条第1項第16号に掲げる会社にあっては、かんぽ生命保険又はその子会社が合算してその基準議決権数を超える議決権を取得し、又は保有しようとするとき)は、内閣総理大臣及び総務大臣の認可を受けなければならないものとされております。(法第139条第1項)
また、保険会社等(保険業法第106条第1項第1号から第2号の2まで又は第8号に掲げる会社)を子会社としてはならないものとされております。(法第139条第7項)
(l) かんぽ生命保険における保険契約の移転、合併、会社分割又は事業の譲渡若しくは譲受けの認可
かんぽ生命保険がする保険契約の移転、かんぽ生命保険を当事者とする合併、会社分割、事業の譲渡、譲受けは、内閣総理大臣及び総務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じないものとされております。(法第141条第1項、第3項、第5項及び第7項)
また、内閣総理大臣及び総務大臣は、当社又はかんぽ生命保険の子会社を移転先会社とする保険契約の移転、保険会社(保険業法第2条第2項に規定する保険会社)との合併その他一定の合併、会社分割、事業の譲渡、譲受けについては、上記認可をしてはならないものとされております。(法第141条第2項、第4項、第6項及び第8項)
(注) 当社がかんぽ生命保険の株式の全部を処分した日又は当社がかんぽ生命保険の株式の2分の1以上を処分した旨を総務大臣が内閣総理大臣に通知した日以後に、かんぽ生命保険と他の生命保険会社との間の適正な競争関係及び利用者への役務の適切な提供を阻害するおそれがないと認める決定があった日のいずれか早い日以後は、上記(i)に記載の同法第138条の2に基づく届出は不要となります。加えて、この場合には、上記(i)から(l)までに記載の郵政民営化法上の制限等は適用されないこととされております。(法第134条)
④ 独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構法
(a) 趣旨
郵政管理・支援機構の名称、目的、業務の範囲等に関する事項を定めております。
(b) 概要
郵政管理・支援機構の目的は、公社から承継し政府による支払保証が継続された郵便貯金(積立郵便貯金、定額郵便貯金、定期郵便貯金等)及び簡易生命保険を適正かつ確実に管理し、これらに係る債務を確実に履行することにより、郵政民営化に資するとともに、郵便局ネットワークの維持の支援のための交付金を交付することにより、郵政事業に係る基本的な役務の提供の確保を図り、もって利用者の利便の確保及び国民生活の安定に寄与することとされております。(法第3条)
郵政管理・支援機構は、郵便貯金管理業務(公社から承継した郵便貯金の管理に関する業務等)及び簡易生命保険管理業務(同簡易生命保険契約の管理に関する業務等)をその業務の範囲とし、郵便貯金管理業務の一部をゆうちょ銀行に、簡易生命保険管理業務の一部をかんぽ生命保険に、それぞれ委託しております。(法第13条、第15条及び第18条)
郵政管理・支援機構は、ゆうちょ銀行との間で郵便貯金資産(郵便貯金管理業務の経理を区分する郵便貯金勘定に属する資産)の運用のための預金に係る契約を、かんぽ生命保険との間で簡易生命保険契約の再保険の契約を、それぞれ締結しております。(法第15条及び第16条)
また、郵便局ネットワークの維持の支援に要する費用に充てるため、郵政管理・支援機構が関連銀行(ゆうちょ銀行)及び関連保険会社(かんぽ生命保険)から拠出金を徴収し、日本郵便に対し郵便局ネットワークの維持に要する費用の一部に充てるための交付金を交付することとされております。(法第18条の2及び第18条の3)
⑤ 郵便法
(a) 郵便の実施
郵便の業務については、日本郵便が行うことが郵便法に定められております。(法第2条)
また、日本郵便以外の何人も、郵便の業務を業とし、また、日本郵便が行う郵便の業務に従事する場合を除いて、郵便の業務に従事してはならないとされております。(法第4条)
(b) ユニバーサルサービスの提供
郵便法の目的が、郵便の役務をなるべく安い料金で、あまねく、公平に提供することによって、公共の福祉を増進することと規定されているとおり(法第1条)、日本郵便は郵便のユニバーサルサービスを提供することが義務付けられております。
(c) 業務の制限
イ.郵便約款
日本郵便は、郵便の役務に関する提供条件について郵便約款を定め、総務大臣の認可を受けなければならず、これを変更しようとするときも同様とされております。(法第68条)
ロ.郵便業務管理規程
日本郵便は、業務開始の際、郵便の業務の管理に関する規程を定め、総務大臣の認可を受けなければならず、これを変更しようとするときも同様とされております。(法第70条)
ハ.業務の委託
日本郵便は、郵便の業務の一部を委託しようとするときは、他の法律に別段の定めがある場合を除き、総務大臣の認可を受けなければならないとされております。(法第72条)
ニ.料金
日本郵便は、郵便に関する料金を定め、あらかじめ総務大臣に届け出なければならず、これを変更するときも同様とされております。また、第三種郵便物及び第四種郵便物については、日本郵便が料金を定め、総務大臣の認可を受けなければならず、これを変更しようとするときも同様とされております。(法第67条)
なお、2026年6月12日、第221回国会(特別会)において、郵便法の一部を改正する法律案が成立しております。施行後は、定形郵便物の料金について、上限の額を定め、総務大臣の認可を受けることとされる予定であります。
4 【関係会社の状況】
(注) 1.「主要な事業の内容」欄には、セグメントの名称のほか、( )内に該当する会社が営む事業の概要を記載しております。
2.上記関係会社のうち、特定子会社に該当するのは、日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険、日本郵政インフォメーションテクノロジー株式会社及びトール社であります。
3.上記関係会社のうち、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険は有価証券報告書を提出しております。
4.「議決権の所有割合(%)」欄の( )内は子会社による間接所有の割合(内書き)、[ ]内は「自己と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係があることにより自己の意思と同一の内容の議決権を行使すると認められる者」又は「自己の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している者」による所有割合(外書き)であります。
5.上記関係会社のうち、経常収益(連結会社相互間の内部経常収益を除く)の連結経常収益に占める割合が100分の10を超えている会社は、日本郵便、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険であり、日本郵便の主要な損益情報等については、以下のとおりであります。なお、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険については、有価証券報告書提出会社であるため記載を省略しております。
6.Aflac Incorporated(以下、「アフラック・インコーポレーテッド」といいます)の定款上、アフラック・インコーポレーテッド株式を4年間を超えて継続保有した場合、1株あたり10議決権が付与される旨の定めがあることから、当社は、信託を通じて2026年3月31日時点においてアフラック・インコーポレーテッドの20%超の議決権を保有しております(なお、同様の定めが適用される他株主の有無及び保有株式数により具体的な議決権保有割合は都度変動することとなります)。もっとも、当社、アフラック・インコーポレーテッド、J&A Alliance Holdings Corporation(当社がアフラック・インコーポレーテッド株式の取得に必要な金銭を信託して設定した信託の受託者。以下、本注6において「信託受託者」といいます。)及び信託受託者の株主である一般社団法人J&Aアライアンスとの間で2019年2月28日付けで締結されたShareholders Agreementにおいて、信託が受益権を有するアフラック・インコーポレーテッドの普通株式に係る議決権のうち、総議決権の20%を超える議決権(但し、アフラック・インコーポレーテッドの支配権異動に関する事項(アフラック・インコーポレーテッドの取締役会の構成員の過半数が既存取締役の同意なく変更される場合を除く。)については、議決権の全て)については、信託が保有していないアフラック・インコーポレーテッドの普通株式の議決権数に按分比例して議決権行使を行うとの制限がされているため、当該Shareholders Agreementに基づき信託受託者が自らの裁量により行使できる最大の議決権所有割合を記載しております。
なお、当社は当該Shareholders Agreementにおいて、アフラック・インコーポレーテッド株式の発行済普通株式数(自己株式除く)の10%を上限とする株式保有の制限がされております。同社による継続的な自社株式取得により、当社の同社に対する株式保有割合が年々上昇しており、当連結会計年度中に上限を超過したため、同社株式の一部売却を開始しております(2026年3月末の当社の同社に対する株式保有割合:10.18%)。
7.当社の連結子会社である日本郵便は、連結子会社であるJWT株式会社を通じ、2025年2月27日より、トナミHDに対する公開買付け(以下「本公開買付け」という。)を実施しました。本公開買付けにより、本公開買付けの決済日である2025年4月17日付で、議決権比率は87.24%となり、当社の連結子会社となりました。なお、トナミHDが2025年6月23日を効力発生日とする株式併合等を実施した結果、JWT株式会社の議決権比率は、当連結会計年度末において100%となっております。
JWT株式会社は2025年7月1日付でJPトナミグループ株式会社に商号変更しております。
8.当社は、2025年5月15日付の取締役会決議に基づき、日本郵便が行う株主割当増資の引受けを行いました。その結果、日本郵便の資本金及び資本剰余金は、それぞれ300,000百万円増加しております(議決権の所有割合の増減はありません。)。
9.2025年6月27日付で、当社は連結子会社であるゆうちょ銀行の普通株式の一部につき、株式処分信託の設定により株式処分を実施しました。これにより、当社のゆうちょ銀行に対する議決権の保有割合は49.9%となりました。
なお、本株式処分により、ゆうちょ銀行に対する議決権保有割合は50%を下回りましたが、実質支配力基準により、ゆうちょ銀行が当社の連結子会社であることに変更はありません。
10.JP投信株式会社は、前連結会計年度はゆうちょ銀行の持分法適用関連会社でしたが、ゆうちょ銀行が同社の株式の追加取得をしたことにより、当連結会計年度末時点においてゆうちょ銀行の連結子会社となっております。なお、2026年4月1日付で、JP投信株式会社を存続会社、JPインベストメント株式会社を消滅会社とする合併を実施し、商号をゆうちょアセットマネジメント株式会社に変更しております。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 当社グループの経営理念及び経営方針
① グループ経営理念
郵政ネットワークの安心、信頼を礎として、民間企業としての創造性、効率性を最大限発揮しつつ、お客さま本位のサービスを提供し、地域のお客さまの生活を支援し、お客さまと社員の幸せを目指します。また、経営の透明性を自ら求め、規律を守り、社会と地域の発展に貢献します。
② グループ経営方針
・ お客さまの生活を最優先し、創造性を発揮しお客さまの人生のあらゆるステージで必要とされる商品・サービスを全国ネットワークで提供します。
・ 企業としてのガバナンス、監査・内部統制を確立しコンプライアンスを徹底します。
・ 適切な情報開示、グループ内取引の適正な推進などグループとしての経営の透明性を実現します。
・ グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指します。
・ 働く人、事業を支えるパートナー、社会と地域の人々、みんながお互い協力し、社員一人ひとりが成長できる機会を創出します。
(2) 経営環境
当連結会計年度の経済情勢を顧みますと、世界経済は、米国の関税政策の影響を受けつつも、米国を中心に総じて底堅く推移しました。米国経済は、関税政策による物価上昇が限定的ななか、個人消費を中心に堅調に推移しましたが、FRB(連邦準備制度理事会)は、労働市場の急減速を受け、2025年9月以降、3会合連続で利下げを行いました。ユーロ圏経済は、ECB(欧州中央銀行)が2025年4月と6月に利下げを実施した後、政策金利は据え置かれたものの、内需を中心に底堅く推移しました。日本経済は、米国による関税政策の影響が見られましたが、内需の持ち直しもあり緩やかに回復しました。賃金と物価がともに上昇するなか、日本銀行は2025年12月に利上げを行いました。しかしながら、2026年2月末には米国とイスラエルがイランへの軍事攻撃を開始し、世界経済全体の先行き不透明感が急速に高まりました。
金融資本市場では、米国の長期市場金利は、関税政策により上下に振れた後、労働市場の弱さや景気減速懸念から低下に向かいました。その後、米国とイスラエルの軍事行動を契機とする原油価格の高騰を受け再び上昇傾向に転じました。また、日本の長期市場金利は、2025年4月に米国の関税引き上げ表明を受け一時1.1%台まで急低下しました。その後は物価高が続くなか、財政悪化懸念や原油価格高騰もあり、上昇基調に転じました。
ドル円相場は、米国の関税政策への懸念等から、2025年4月下旬に一時140円程度まで円高が進行しましたが、日本の財政悪化懸念等もあり、2026年1月には160円程度まで円安が進行しました。その後は為替介入への警戒等により円高に転ずる局面があったものの、イラン情勢の緊迫化等により再び円安基調に転じました。
日経平均株価は、米国同様に、2025年4月上旬に一時31,000円台まで急落しましたが、好調な米国株式市場や日本の新政権への政策期待等から上昇基調が続き、2026年2月末に最高値を記録しました。その後は原油価格高騰による景気減速懸念等を受け、下落しました。
物流業界においては、EC市場規模の拡大が続く一方で、業界内の激しい競争に加え、諸物価や人件費の上昇に伴うコストの増加等により、厳しい環境が続いています。また、働き方改革関連法等によるドライバー拘束時間に係る基準強化などから生じる、いわゆる物流の「2024年問題」への対策として、「物流革新に向けた政策パッケージ」に基づき業界・分野別に作成された自主行動計画に掲げられた取組みの実行のほか、改正物流総合効率化法及び改正貨物自動車運送事業法が施行され、物流業界を取り巻く事業環境に変化が生じています。
郵便事業においては、デジタル化の進展等に伴う郵便物数の減少が続いています。こうしたなか、経営環境の変化に応じて機動的に郵便に関する料金を変更することができるようにするため、定形郵便物の料金の上限の額を日本郵便の申請に基づき総務大臣が認可する制度に見直すことなどを内容とする郵便法の一部を改正する法律案が第221回国会(特別会)において成立しました。
銀行業界においては、当連結会計年度の全国銀行における預金は27年連続で増加し、貸出金も15年連続で増加しました。金融システムは、各国の経済政策運営や中東情勢を中心とする地政学的リスク、海外ノンバンク部門の動向等が、様々な経路を通じて金融システムに及ぼす影響については引き続き丁寧に見ていく必要があるものの、全体として安定性を維持しています。
生命保険業界においては、超高齢社会の進展や人口減少等に加え、度重なる自然災害の発生、資源価格の高騰や為替の変動等、先行きが読めない不確実な状況が続くとともに、ライフスタイルの変化や、生成AIの急速な広まり等による社会のデジタル化の進展等、社会全体が大きく変化している現在、お客さまの人生に寄り添い、万が一に備えるお客さまの自助努力を支援し、安心を提供するという役割が、ますます大きくなってきていると考えております。
当社グループは、「郵便・物流」「貯金」「保険」の生活に必要な基礎的サービスや物販、提携金融サービス等を全国約2万4,000か所の郵便局ネットワークを通じて提供するほか、不動産事業など多数のサービスを展開しております。郵便・物流事業においては1日に約3,000万か所への郵便配達箇所数、銀行業においては約1億2,000万口座の通常貯金口座数、生命保険業においては約1,577万人のお客さま数(契約者さま及び被保険者さまを合わせた人数(個人保険及び個人年金保険を含み、かんぽ生命保険が郵政管理・支援機構から受再している簡易生命保険契約を含みます。))など、毎日の生活の中で多くのお客さまにご利用いただいており、お客さまとの接点の多さは当社グループの強みとなっております。
(3) 当社グループの経営戦略等
① 中期経営計画等について
当社グループは、2026年度~2028年度を対象とした新たな中期経営計画として「JP プラン 2028」(以下「JP プラン 2028」といいます。)を2026年5月に公表しました。
(a) JP プラン 2028の基本方針
当社を取り巻く10~15年後の長期的な環境変化を踏まえ、長期的に目指す姿として、前中期経営計画において掲げた共創プラットフォームを、総合物流プラットフォーム・総合金融プラットフォーム・生活サポートプラットフォームから構成される3つの機能に深化することに加え、不動産事業及び各グループ横断的サービスの提供を通じて、今まで以上の「日本郵政グループ」の魅力・価値の創出を目指します。
本中期経営計画期間においては、3つのプラットフォームを支える基盤である郵便及び郵便局ネットワークが、郵便物数の大幅減、窓口の来客数減少などにより持続可能なユニバーサルサービス提供に課題を抱える現況から、「目指す姿」に向けた第一歩として、ユニバーサルサービスの持続性確保と、新たな事業領域等での成長を同時に実現することを目指します。

(b) ユニバーサルサービスの持続性確保と、新たな事業領域等での成長に向けた3つの重点戦略
「JP プラン 2028」のもと、「ユニバーサルサービスの持続的な提供に向けた事業構造の見直し」、「成長領域での利益成長による企業価値向上」、「グループ経営基盤の強化」という3本柱を掲げて取り組みます。
「ユニバーサルサービスの持続的な提供に向けた事業構造の見直し」は、郵便物数の減少や人件費・物価高騰等により、現行の事業構造ではサービス維持が困難になりつつあるという課題に対応するものです。集配拠点の集約、生産性向上による要員配置の最適化、窓口営業時間の弾力化など、郵便・物流事業、郵便局窓口事業の抜本的な構造改革に取り組み、業務効率化や生産性向上を進めてまいります。
「成長領域での利益成長による企業価値向上」は、郵便物数や窓口来客数の減少といった収益課題に対し、金融・不動産・物流といった成長余地のある事業で利益拡大を図るものです。金融事業では、商品ラインアップを拡充し多様な年代のお客さまニーズに対応するとともに、郵便局のリアルチャネルに加え、デジタルチャネル・リモートチャネルを活用してお客さま接点の充実を図ります。不動産事業では、賃貸事業を基盤に分譲・回転型事業及びマネジメント事業を強化し、総合デベロッパーとしての事業拡大を目指します。物流事業では、日本郵便の強みであるラストワンマイルに加えて、国内外の企業間物流の強化として国際物流・国内物流の全てを運営できる物流網を構築し、また、ゆうパック・ゆうパケットの収益拡大に取組むことなどを通して、総合物流企業への転換を目指します。
「グループ経営基盤の強化」は、不祥事の発生や激しい外部環境変化等を踏まえ、ガバナンス・コンプライアンス・DX・人的資本経営・資本政策の取組みを進めることで、信頼回復と企業価値向上の基盤を強化することを目的としています。

② 経営者の問題意識と今後の方針
当社グループは、人口減少やデジタル化の進展など、今後10~15年にわたる社会・経済環境の大きな変化を見据えた上で、当社グループに大きな影響を与える課題の解決に向けて、今後3年間に取り組むべき主要戦略をまとめた「JP プラン 2028」を2026年5月に公表しました。
「JP プラン 2028」では、人口減少や高齢化の加速、地方での過疎化、そしてデジタル化やAIなどの技術革新による社会や経済の在り方そのものが大きく変わりつつあるなか、こうした長期的な変化を踏まえ、当社グループが長期的に目指す方向性を示しました。これまでの共創プラットフォームを「総合物流」「総合金融」「生活サポート」という3つのプラットフォーム機能に深化させることに加え、不動産事業及び各グループ横断的サービスの提供を通じて今まで以上の「日本郵政グループ」の魅力と価値を生み出すことを目指します。財務面では、新中期経営計画期間の重点戦略等に取り組むことにより、中長期的な目標として株主資本コストを上回るROEの継続的な創出を目指します。なお、「JP プラン 2028」については、2027年度に郵便料金改定が実施された場合を見据え、一定の幅をもって経営目標を設定しております。
「JP プラン 2028」の3年間は、長期的に目指す姿である「3つのプラットフォームの深化と不動産事業による価値創出」に向けたステップとして位置づけております。郵便物数や窓口来客数の減少等、グループの直面する課題に鑑み、「ユニバーサルサービスの持続的な提供に向けた事業構造の見直し」、「成長領域での利益成長による企業価値向上」及び「グループ経営基盤の強化」を重点戦略としております。
「ユニバーサルサービスの持続的な提供に向けた事業構造の見直し」については、郵便・物流事業において、郵便物数が減少するなかで、グループの使命である郵便サービスを持続的に提供するため、集配拠点の集約等による業務効率化や生産性向上・要員管理の高度化により戦略的な要員配置の最適化を進め、徹底したコスト削減と収益向上の取組みを通じて損益改善を図ります。そのうえで、ニーズやコスト等を踏まえて各種郵便サービスの料金の見直しを検討し、また、現在、法令で求められているサービス水準の見直しを要望してまいります。また、郵便局窓口事業において、人口減少や過疎化の進展により、地域事情は多様化し、郵便局窓口の社員数減少が予測されるなか、窓口営業時間の弾力化等を通じて地域事情に応じた柔軟な運営体制を構築することにより生産性向上を進めます。また、地域のインフラ維持機能やお客さまの暮らしを支えるサービスを提供することで、地域の生活を支える生活サポート拠点としての機能を発揮することを目指します。
「成長領域での利益成長による企業価値向上」については、金融、不動産、総合物流による利益拡大を進めます。金融事業においては、若年層~中高年層に向けた商品ラインアップ拡充や、当社グループが強みを持つリアルチャネルに加え、アプリ等のデジタルチャネルや、専門的な知識を持つ社員との応対ができるリモートチャネルを活用したお客さま接点の充実により、多様な年代のお客さまの潜在的ニーズに対応します。不動産事業においては、将来的に総合デベロッパーへの転換を目指します。そのステップとして、「JP プラン 2028」期間においては、グループ保有不動産の開発による賃貸事業等のストックビジネスを強化するとともに、継続的な分譲マンション事業や、用地仕入れ、開発、売却により利益を獲得する回転型事業等のフロービジネスへ取り組むとともに、不動産投資顧問会社の設立や私募ファンドの運用等によるフィービジネスなども取り組むことで事業領域を拡大させてまいります。物流事業においては、当社グループの強みであるラストワンマイルに加えて、M&Aや資本業務提携等を活用し、国際物流・国内物流の全てを一体で事業運営できる総合物流企業を目指し、あらゆるお客さまの要望に応えられる利便性の高い物流サービスを提供してまいります。
「グループ経営基盤の強化」については、AIやデジタル技術の活用を推進し、お客さまの体験価値や業務における社員の体験価値を高めるグループDXの取組みを推進してまいります。人的資本戦略については、「事業環境の変化や成長戦略に応じた人材ポートフォリオの構築」と「社員一人ひとりの可能性の最大限の引き出し」を推進してまいります。サステナビリティ経営の推進に関しては、「社会と地域の発展」と「ステークホルダーの幸せの実現」2つの社会的価値の創造を通じて、経営理念の実現を目指します。
ガバナンス体制を強化する取組みについては、各郵便局の実態を的確に把握し、法令等のルールの浸透を支援する新組織を設置することにより、ガバナンスを抜本的に強化するとともに、お客さまが郵便局を信頼・安心して利用していただける環境を構築してまいります。
そして、郵便、貯金及び保険のユニバーサルサービスの確保については、交付金・拠出金制度も活用しつつ、その責務を果たし、地域社会に貢献するとともに、郵便局ネットワークの一層の活用・維持による安定的なサービスの提供等を図るため、グループ各社の経営の基本方針を策定し、その実施に努めてまいります。
ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険の株式については、2社の経営状況、ユニバーサルサービスの責務の履行への影響等を勘案しつつ、できる限り早期に処分するものとするという郵政民営化法の趣旨に沿って、所要の準備を行ってまいります。
なお、2025年6月27日付で、当社は連結子会社であるゆうちょ銀行の普通株式の一部につき、株式処分信託の設定により株式処分を実施しました。これにより、当社のゆうちょ銀行に対する議決権の保有割合は49.9%となりました。本株式処分により、ゆうちょ銀行に対する議決権保有割合は50%を下回りましたが、実質支配力基準により、ゆうちょ銀行が当社の連結子会社であることに変更はありません。
当社は、資本効率の向上、株主還元の強化を目的として、自己株式の取得を実施しており、2024年5月15日付の取締役会決議に基づき、2024年5月16日から2025年3月31日の間、自己株式立会外買付取引(ToSTNeT‑3)及び立会市場における取引により当社普通株式233,305,400株を取得し、2025年3月28日付の取締役会決議に基づき、2025年4月11日付で保有自己株式のうち233,305,400株を消却いたしました。
その結果、2025年4月11日時点における発行済株式総数は2,972,934,900株となりました。
また、2025年5月15日付の取締役会に基づき、2025年8月28日から2026年3月31日の間、自己株式立会外買付取引(ToSTNeT‑3)及び立会市場における取引により当社普通株式164,740,300株を取得し、2026年3月27日付の取締役会決議に基づき、2026年4月10日付で保有自己株式のうち164,740,300株を消却いたしました。
(4) 対処すべき課題
① 非公開金融情報の適切な取り扱いの確保に向けた取組等について
郵便局において、お客さまから事前に同意をいただかないまま、お客さまの貯金の非公開金融情報を、保険募集や投資信託等の販売を目的とした来局ご案内に利用した事例が2024年度に確認されたことを受け、発生原因を分析し再発防止策を策定するとともに、関係者の責任を明確化いたしました。当社グループは、総力をあげて再発防止策の実効性を不断に検証しながら改革を継続し、お客さま本位のサービス提供が図られるよう、全力で取り組んでまいります。また、同年度に受領したグループ主要4社に対する金融庁の報告徴求命令並びに当社及び日本郵便に対する総務省の報告徴求命令に基づき、再発防止策及びその実施状況等について定期的に報告を行ってまいります。

② 商品認可前の勧誘行為の再発防止について
2024年1月4日に販売を開始した一時払終身保険に関し、販売に係る保険業法上の認可を取得する前に日本郵便及びかんぽ生命の社員である生命保険募集人が勧誘行為を行った事案を受け、当社、日本郵便及びかんぽ生命は、実態を把握するための調査を実施し、調査結果等を踏まえた再発防止策を策定いたしました。再発防止策に掲げた各種施策等について、進捗管理を着実に実施しながらPDCAを回し、法令違反を再発させない態勢構築とお客さま本位のサービス提供に向けて、当社グループの全役職員が一丸となって取り組んでまいります。

各事業セグメント別の対処すべき課題は、以下のとおりであります。
③ 郵便・物流事業
郵便・物流事業については、デジタル化の進展に伴う郵便物数の減少、荷物分野における競合他社との激しい競争、諸物価や人件費の上昇によるコスト増加などにより、一段と厳しさを増しており、将来にわたる事業の持続可能性を確保するため、徹底的なコスト削減と収益拡大に取り組んでまいります。
コスト削減に向けては、郵便物の減少に対応するため、柔軟な通集配体制の構築を行い、要員配置の適正化や荷物配達の内製化の推進に取り組むほか、集配拠点の集約により拠点配置の最適化を図ってまいります。また、運送料及び車両の削減のほか、機械処理の拡大・省人化の推進により生産性向上を図ってまいります。
収益拡大に向けては、他企業との連携強化を進めるほか、送達日数のスピードアップや差出条件の緩和等サービスレベルの改善を通じて、越境EC分野やフリマアプリ市場も含めたEC市場の荷物の確実な獲得に取り組み、荷物の収益拡大を図ってまいります。郵便物については、利用ニーズの喚起や利便性向上による利用拡大に向けた取組みを強化し、郵便物数の減少を可能な限り食い止めます。年賀郵便についても、魅力的な新商材の投入、デジタル関連サービスの展開のほか、年賀葉書の価値を感じていただけるようなプロモーションを展開する等、利用拡大に向けた取組みを強化してまいります。これに加え、toB・toCの物流を一体で運営できる総合物流企業へ成長すべく、子会社であるトナミHDや資本業務提携を結んだロジスティードホールディングス株式会社(以下「ロジスティードHD」といいます。)等と連携しながら、資産の相互利活用や業務の共同化等、ラストワンマイルを含めてシナジーを発揮し、国内外の物流サプライチェーン網の確立に取り組んでまいります。
こうした損益改善策に着実に取り組むとともに、更なるコスト削減・収益拡大の取組みについても検討するものの、今後の業績見通しは厳しい状況であることから、郵便料金全般の見直しについても検討を行う必要があると考えております。
また、郵便のサービス水準の見直し等についても総務省に要望することを検討するとともに、関係者間の調整に取り組んでまいります。
なお、過去5事業年度の郵便、ゆうパック、ゆうパケット及びゆうメールの取扱物数の推移は以下のとおりとなります。
このほか、内閣官房及び公正取引委員会により示されている「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」にも沿った形で、協力会社の皆さまとのパートナーシップ構築に向けた取組みを継続し、価格転嫁・取引適正化を進めてまいります。
なお、点呼業務不備事案については、2026年度においても確実に点呼を行うとともに、ご利用いただいているお客さまにご迷惑をおかけすることがないよう、必要な手段を適切に講じ、物流サービスを確実かつ不断に提供してまいります。これまで、点呼適正化に向けて、再発防止策を策定し、①意識改革、②ガバナンスの強化、③点呼のデジタル化、④モニタリング等の取組みについて計画通り実施し、総務省及び国土交通省へ報告するとともに、報道発表を行いました。
④ 郵便局窓口事業
郵便局窓口事業については、送金決済件数や保有保険契約件数の減少に伴う銀行・保険受託業務手数料の減少に加え、諸物価や人件費の上昇によるコスト増加などにより、事業環境は厳しさを増しており、郵便・物流事業と同様に、徹底的なコスト削減と収益拡大に取り組みます。
コスト削減に向けては、物件費等の削減に取り組むほか、窓口営業時間の弾力化を進め、柔軟な運用体制のもとで、これまで以上にお客さまニーズや地域事情に応じた商品・サービスを提供することにより、生産性の向上を図ってまいります。
収益拡大に向けては、郵便局における金融商品のご案内・お手続きのためのお客さまへの来局ご案内を一部再開することを踏まえ、ゆうちょ業務における各顧客基盤強化の取組みやかんぽアフターフォローの着実な実施に取り組むほか、物販収益の拡大や、地域を支える生活サポート拠点として、自治体業務の受託の拡大等にも取り組んでまいります。
このほか、非公開金融情報の不適切な利用事案については、法令等の趣旨に立ち返ったルールの整備、当社グループの幅広い顧客接点でお客さまの非公開金融情報等の利用に係る同意をいただく取組みの促進と同意を得た非公開金融情報等を活用するシステム環境整備、お客さま本位の活動を実践する人材育成、リスク認識力の強化及びガバナンス強化を内容とする再発防止策を徹底してまいります。加えて、認可取得前勧誘事案については、法令等遵守の徹底及び業務品質の確保に向けた取組みを行うほか、それらの再発防止策の実効性確保のため、モニタリング・フォローアップの強化や2線による1線へのけん制機能の発揮など、リスク認識力の強化に向けた取組みやガバナンス強化に向けた取組みを行ってまいります。
⑤ 国際物流事業
トール社を通じて、新たな収益源の獲得やバランスの取れた顧客ポートフォリオの構築、全社的なコスト削減及び成長分野への経営資源の投入等により、ロジスティクス事業とフォワーディング事業の収益規模の拡大及び収益性の向上に、引き続き取り組んでまいります。
また、JPロジスティクス株式会社(以下「JPロジスティクス」といいます。)等、当社グループ内企業との連携強化にも、引き続き取り組んでまいります。
加えて、国際物流・国内物流の全てを一体で事業運営できる総合物流企業を目指す方針のもと、国際物流業務においても、更なる付加価値の向上に取り組んでまいります。
⑥ 不動産事業
日本郵便及び日本郵政不動産株式会社において、不動産事業が収益の柱の一つとなるよう、引き続き、JPタワー等のオフィス、商業施設をはじめ、住宅、保育所及び高齢者施設の賃貸事業を、住宅については分譲事業も行ってまいります。さらに、用地仕入れ、開発、売却により利益を獲得する回転型事業等のフロービジネスへ取り組むとともに、不動産投資顧問会社の設立や私募ファンドの運用等によるフィービジネスなども取り組むことで事業領域を拡大させてまいります。
具体的には、グループ保有不動産の有効活用や新たな収益機会の拡大の観点から、建築費や収益物件価格が高騰している状況下、適切なタイミングで開発や取得の計画を策定・実行してまいります。
また、稼働中の物件については、収益及び資産価値の維持向上に向けて、共同事業者等との連携や外部委託を適切に活用しながら、良質かつ効率的な運営に取り組んでまいります。
⑦ 銀行業
ゆうちょ銀行を取り巻く経営環境は、キャッシュレス技術や生成AI等に代表される社会のデジタル化進展、少子・超高齢化に代表される人口動態の変化や金利ある世界への転換等、目まぐるしい変化を続けており、その変化は今後も加速していくことが想定されます。一方で、前中期経営計画期間中における当社による2度のゆうちょ銀行株式の売出しにより、同行の民営化プロセスは大きく進展し、ビジネス展開の柔軟性を高めているところです。このような状況のなか、ゆうちょ銀行の企業価値を一層向上させるため、15年後にありたい姿として新たに「中長期ビジョン」を策定しました。そして、「中長期ビジョン」実現に向けた第一歩として、新中期経営計画を策定しました。新中期経営計画においては、4つの事業戦略の推進を通じ、2つのミッションの達成に向けて取り組んでまいります。
(新中期経営計画における4つの事業戦略等)
(a) デジタルペイメント事業戦略
リテールビジネスで推進してきた「安心・安全・便利」なサービス提供に、ポイント経済圏との連携等を通じた「お得さ」を加え、「ゆうちょ通帳アプリ」(以下、「通帳アプリ」といいます。)を起点に、お客さまによるゆうちょ銀行口座の日常使いを促進します。また、通帳アプリ等を通じて集積される金融取引データ等を基に、お客さま起点のデジタルマーケティング・広告配信を実施し、LTV※1とお客さまの体験価値を向上します。さらに、様々なパートナー企業との提携により、トークン化預金※2「ゆうちょDCJPY」を活用した安全・即時の資金決済の実現等、新たな金融サービスの創出に取り組んでまいります。
※1 LTVとは、Life Time Valueの略語であり、顧客が生涯に亘り企業にもたらす利益、価値のことです。
※2 トークン化預金とは、銀行預金にブロックチェーンなどの技術を活用し、預金をデジタル上で取り扱えるようにしたものです。
(b) コンサルティング事業戦略
総合金融プラットフォーマーとして、全世代に伴走する金融コンサルティングを推進します。具体的には、パートナー企業との連携を通じてお客さまの多様な金融ニーズに応える商品・サービスのラインアップを拡充し、それらをリアル・デジタル・リモートと複線化したサービス提供チャネルの中から最適なチャネルを通じて全国・全世代のお客さまに提供します。特にデジタルチャネルにおいては、スマートフォン等でいつでも手軽に資産形成等の相談ができる対話型AIサービス「ゆうちょAIコンシェルジュ(仮称)」を導入し、お客さま一人ひとりのニーズ等を踏まえた提案を通じて、顧客体験価値の向上を目指します。
(c) 市場運用・アセットマネジメント事業戦略
国内金利上昇を捉え、日本国債等の円金利資産の再構築を進めるとともに、外国証券等のリスク性資産と合わせた運用ポートフォリオ全体の最適化により、リスク対比リターンのさらなる向上を追求します。また、ゆうちょアセットマネジメント株式会社を中核に、特色あるアセットマネジメントビジネスに挑戦するとともに、海外アセットマネジメント会社をはじめとする新たなパートナー企業との提携深化も目指します。
(d) 地域・企業ソリューション事業戦略
ゆうちょ銀行の子会社のゆうちょキャピタルパートナーズ株式会社を中核とする地域プライベートエクイティ投資基盤を構築し、パートナーとなるファンド運営会社との連携強化も通じ、地域活性化をサポートする投資実績を着実に積み上げます。また、地域金融法人等とのリレーションシップ・マネジメント強化や地域企業への決済ソリューション提供等を一層強化し、「Σ(シグマ)ビジネス(投資を通じて社会と地域の未来を創る法人ビジネス)」をレベルアップした地域・企業ソリューションビジネスを推進してまいります。
(e) 人的資本経営・企業風土改革
4つの事業戦略と連動した人材の採用、配置、育成及び自律的キャリア形成に資する機会の提供に加え、女性活躍に向けたキャリアサポート充実や社員の様々な知識・経験等の社内共有等を通じ、多種多様なバックグラウンドを有する人材が活躍できる環境整備を推進します。
また、お客さまと社員の「声」を直接経営に活かすサイクルとして、社員参画型の「みんなの声委員会 -ECHO-」を一層強化し、全社員が一丸となって企業価値向上に取り組む組織風土を醸成します。
(f) 経営基盤の高度化
テクノロジーの進展や今後の人口動態等の環境変化を踏まえ、生成AIの有効な活用に加え、ⅠT投資を積極化し、抜本的な業務効率化を推進します。また、非公開金融情報の不適切な利用事案等を受けた内部管理態勢の強化に加え、サイバーセキュリティ、マネー・ローンダリング対策、市場運用リスク管理等、銀行業務の根幹を支える取組みを一層強化します。
(新中期経営計画における財務目標・資本政策)
財務目標については、ゆうちょ銀行連結ベースの当期純利益、ROE(株主資本ベース)、OHR(金銭の信託運用損益等を含むベース)※3、CET1比率(平時目標レンジ)※4を設定しています。金融ユニバーサルサービスを提供する責務を果たしながら、新中期経営計画で定めた財務目標の達成に向けた取組みを推進し、資本コストや資本収益性を意識した経営に努めます。
資本政策は、株主還元、財務健全性、成長投資のベストバランスを追求してまいります。特に株主還元のうち配当については、基本的な考え方として、配当性向は50%程度とし、利益成長を通じた累進的な配当を実施してまいります。なお、ゆうちょ銀行の運用ポートフォリオの状況を踏まえ、現状では年1回の期末配当とする方針です。また、自己株式取得は、市場環境、成長投資の機会、当社の株式保有方針等を踏まえて随時検討してまいります。
そのほか、株主のみなさまからのご支援に感謝するとともに、より多くの方々にゆうちょ銀行株式を保有していただくことを目的として、株主優待制度を継続実施しております。なお、新たに2027年度から長期保有優遇を導入します。
※3 Over Head Ratioの略。銀行業務の効率性を示す指標の一つで、一般的には、経費の業務粗利益に対する比率のことです。ゆうちょ銀行は相応の規模で金銭の信託を活用した有価証券運用等を行っていることを踏まえ、金銭の信託に係る運用損益等も分母に含めたOHRを指標として設定しています。
経費÷(資金収支等+役務取引等利益)で算出します。資金収支等とは、資金運用に係る収益から資金調達に係る費用を除いたもの(売却損益等を含む。)をいいます。
※4 バーゼルⅢ最終化(完全適用)、その他有価証券評価益除くベース。2026~2028年度の目標。
⑧ 生命保険業
かんぽ生命保険では、「いつでもそばにいる。どこにいても支える。すべての人生を、守り続けたい。」という経営理念のもと、かんぽ生命保険がお客さまに届ける価値を明確にした上で、2026年5月、新中期経営計画を公表しました。新中期経営計画では、お客さまの人生や社会に必要不可欠な存在であり続けたいという想いを込めて、2040年に目指す姿として、「新たな価値を生み出し続け、安心を全国に届けるエッセンシャル・カンパニー」となることを掲げております。これに向け、新中期経営計画期間を「成長・挑戦フェーズ」と位置づけ、3つの重要戦略とそれを支える経営基盤の確立に取り組むことで、日本全国のお客さまとのつながりを拡大・深化させ、安心を届けてまいります。
(a) 「かんぽ価値提供モデル」の確立
当社グループと接点のあるお客さまは多数存在しており、大きな潜在的保険ニーズを抱えております。こうしたニーズに十分に応えるべく、かんぽ生命保険ではAI・デジタル、お客さまデータに基づくマーケティング手法を駆使し、質と量を伴った、お客さま本位の業務モデルである「かんぽ価値提供モデル」を確立してまいります。これにより、リモート、デジタルとの連携によりリアルチャネルの価値を向上し、お客さまに合った「分かりやすい商品」と「便利で手厚いサービス」を提供することで、かんぽ生命保険ならではの安心を届けてまいります。
(b) 運用環境の変化を捉えた資産運用と社会課題の解決
国内金利上昇等の運用環境の好転を捉え、運用関係損益の持続的な増加を目指し、ポートフォリオの再構築を推進してまいります。あわせて、インパクト投資の推進や産学連携により、資産運用を通じた社会課題の解決や次世代産業構造の柱となる企業の発掘にも貢献してまいります。
(c) みらいへの挑戦
経営基盤を強化しながら、既存の提携関係の強化等に取り組むとともに、かんぽ生命保険の事業と親和性がありシナジー効果と利益貢献が見込める新たな領域を探索することで、さらなる収益獲得に向けたインオーガニック成長等による提供価値拡大に挑戦してまいります。加えて、AI・デジタル等を駆使し、サービスの変革と業務の再構築に取り組むことで、事業変革に挑戦してまいります。
(d) 経営基盤の確立
3つの重要戦略を支えるため、「人的資本経営」、「ガバナンスの強化」、「ステークホルダーとの対話」、「財務・資本政策」といった経営基盤の確立に取り組んでまいります。「人的資本経営」では、社員一人ひとりが能力を最大限発揮できる環境を構築し、社員の成長と企業価値の向上につなげます。「ガバナンスの強化」では、保険業法等の改正や、社会環境等の変化を踏まえた各種課題に対応します。「ステークホルダーとの対話」では、幅広いステークホルダーと相互の信頼関係を深めながら、持続的な企業価値の向上と社会への貢献を実現します。「財務・資本政策」では、ERMに基づく資本管理と利益創出、株主還元の好循環の実現に取り組みます。
(参考)
過去の新契約、保有契約の件数の推移は下記のようになります。
(注) 2007年10月1日の民営化時の簡易生命保険契約は5,517万件でした。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
A 全般
(1) ガバナンス
当社では、コーポレート・ガバナンス基本方針に基づき、取締役会がサステナビリティ関連のリスク及び機会の監督責任を負っています。また、監査委員会は、サステナビリティ関連のリスク及び機会に関する取締役・執行役の職務執行の監査を行っております。
執行機能においては、サステナビリティ経営を適切に推進するため「サステナビリティ推進規程」を制定し、サステナビリティ経営に係る機能と責任について定め、サステナビリティ経営推進の最高責任者を執行役社長としております。また、サステナビリティ関連のリスク・機会を評価・管理するため、サステナビリティ推進部の担当執行役を委員長とする「サステナビリティ委員会」を設置しており、代表執行役社長は特別委員として随時参加します。
サステナビリティ委員会は経営会議の諮問機関として、サステナビリティに関するリスク・機会の識別・評価や、これらに対するグループ方針・指標・目標等を審議します。審議内容は毎回、経営会議及び取締役会に報告し、また、定期的に監査委員会へも報告を行っております。取締役会は、企業の戦略、主要な意思決定、リスク管理プロセス及び関連する方針に対する監督を行うにあたり、サステナビリティ関連の重要なリスク及び機会の間のトレードオフの有無や内容についても検討しています。企業のサステナビリティの戦略については、サステナビリティ委員会の審議結果が新中期経営計画に反映されており、取締役会での審議を経て決定しております。
グループ全体では、各事業子会社のサステナビリティ担当役員が参加する「日本郵政グループサステナビリティ連絡会」を設置しています。同連絡会は当社サステナビリティ委員会委員長の諮問を受け、グループとしてのサステナビリティ経営に関する企画を協議し、その結果を同委員長に報告しています。
さらに、当社においては、各部・室に「サステナビリティ推進リーダー」を配置し、サステナビリティ推進部との連携を促進しています。サステナビリティ推進リーダーは、情報連携、浸透啓発、情報発信、調整及び取組推進の役割を担っています。
(各組織体の機能と責任、構成、開催頻度)
サステナビリティ委員会の各回での審議内容及び取締役会報告内容は次のとおりです。
なお、「※」の審議・報告内容は、監査委員会に報告しております。
サステナビリティ推進体制

また、新中期経営計画の策定に際しては、サステナビリティ委員会が、サステナビリティ関連のリスク・機会、長期ビジョン実現に向けた経営の最重要課題(マテリアリティ)、それらに対応する指標・目標を審議し、その結果を取締役会及び監査委員会へ報告しました。これを踏まえ、2026年5月開催の取締役会において、中期経営計画とともに決議されています。
① スキル及びコンピテンシー
当社グループの持続的な成長と、中長期的な企業価値の創出の実現に向け、適切な監督機能を果たすため、取締役会は、豊富な知識・経験と高い見識を有する多様な取締役にて構成することとしており、取締役に求めるスキルを定めているスキル・マトリックスにおいて、「地域貢献・公共政策・サステナビリティ」を項目の一つに含めております。
② 報酬に組み込まれている関連するパフォーマンス指標
執行役に対する業績連動型金銭報酬(年次賞与)の算出においては、サステナビリティ指標(社員エンゲージメントスコア・本社女性管理者比率・温室効果ガス排出量の削減施策の実施状況・ESG評価機関の評価の改善状況)を採用しております。
また、新中期経営計画が策定されたことに伴い、2027年度以降の報酬に適用するパフォーマンス指標の見直しを行っております。
(2) リスク管理
(a) 全社的リスクマネジメントシステム
全社的なリスク管理態勢は 「3.事業等のリスク <当社グループのリスク管理態勢>及び、<グループ重要リスク管理>」をご参照ください。
サステナビリティに関するリスクについては、グループ全体の重要なリスクの一つとして、リスクの種類に応じて、リスク・コンプライアンス統括部等の関係部署と連携し管理を行っております。
併せて、サステナビリティに関するリスク評価、取組状況のモニタリングは、サステナビリティ推進部の担当執行役を委員長とするサステナビリティ委員会で行い、結果は経営会議及び、監督機関である取締役会並びに監査委員会へ報告しております。
(b) サステナビリティに関するリスクと機会の評価
サステナビリティに関する各種リスク及び機会については、2025年度は、当社グループ全体の製品・サービス開発から調達・製品サービス提供、廃棄までの上流・下流を含むバリューチェーン全体において選定しました。短期(1年以内)、中期(3年以内)、長期(3年以上)の時間軸で、SASB(サステナビリティ会計基準審議会)において業種別に定められているトピックのほか、当社グループの事業の特質、当社グループで最近発生した不祥事や経営の最重要課題(マテリアリティ)なども参考に項目を洗い出し、グループの関係各社・部署への影響の性質・影響度及び発生可能性に関するヒアリング、信頼及び評判に与える影響の考察を行い、サステナビリティ委員会での審議を経て重要性の評価を行っております。
なお、気候関連リスク及び機会の識別・評価も、サステナビリティ委員会で実施し、当社グループ全体の事業活動及び提供する製品、サービスに対する移行・物理リスク及び機会を識別し、2025年度はさらに、財務インパクトや対策の精査を進めております。評価及び対応計画はそれぞれ、同委員会において報告・検討された上で、取締役会及び監査委員会が報告を受け、気候変動リスクの管理及び管理プロセスの監督を行っております。
<気候関連リスク及び機会の識別・評価手法>
当社グループの主要事業について、産業革命前と比べて今世紀末の気温上昇を1.5℃以下に抑えるシナリオと、産業革命前と比べて今世紀末の気温上昇が4℃を超えるシナリオ※を想定して、気候変動リスク及び機会を特定し、それらが事業ポートフォリオに及ぼす影響を把握するためのシナリオ分析を実施しております。
※物理的リスクの定量試算に必要なパラメータがRCP1.9 (1.5℃シナリオ)にない場合は、 RCP2.6 (2℃シナリオ)のパラメータを使用しています。
<郵便・物流事業、郵便局窓口事業>
物理的リスク:IPCC RCP1.9(1.5℃シナリオ)・RCP2.6(2℃シナリオ)・RCP8.5(4℃シナリオ)
移行リスク:IEA WEO NZE 2050(1.5℃シナリオ)・WEO STEPS
対象期間:2030年、2050年
<不動産事業>
物理的リスク:IPCC RCP1.9(1.5℃シナリオ)・RCP2.6(2℃シナリオ)・RCP8.5(4℃シナリオ)
移行リスク:IEA WEO NZE 2050(1.5℃シナリオ)・WEO STEPS
対象期間:2030年、2050年
<国際物流事業>
移行リスク:未使用
物理的リスク:RCP8.5(4℃シナリオ)
対象期間:2030年、2050年
(3) 戦略
① サステナビリティに関する重要性のあるリスク及び機会
当社のサステナビリティに関する重要性のあるリスク及び機会は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)当社グループの経営戦略等 ①中期経営計画等について」において図示した3つの経営の最重要課題(マテリアリティ)に対応しており、それぞれの内容、事業への影響、対応策について、以下の(a)(b)(c)に記載のように整理し、2025年度第4回サステナビリティ委員会、経営会議及び、監督機関である取締役会並びに監査委員会へ報告を行っております。
重要性の評価は、「リスク管理」に記載した手順を経て行ったものです。
リスクに関しては、当社の事業の多くがお客さまをはじめとするステークホルダーの信頼・評判を存立の基盤としており、発生可能性及びリスクへの対応が不十分であった場合に信頼・評判に影響を与える可能性を考慮しました。また、機会に関しては、当社の強みを発揮して、信頼・評判及び企業価値の向上につながるものであり、実現に向けた具体的な計画が存在するものは、重要性が高いものとしました。

上記検討で導出したサステナビリティに関するリスク・機会、及び関係する事業については下表のとおりです(注)。
2026年度においては、「JP プラン 2028」の戦略と (c).リスク予防策、機会実現策との連動について、各セグメントとの継続的な議論・検討を進めてまいります。
(注) 1.以下の表において、「郵便・物流事業」「国際物流事業」「郵便局窓口事業」「不動産事業」「銀行業」「生命保険業」は、3 事業の内容 (1) 当社グループの事業の内容における①から⑥までの事業をそれぞれ指しております。「物販事業」は、②郵便局窓口事業の中の(d)物販事業を指しており、上記の「郵便局窓口事業」はこれを除いたものを指しております。また、「病院事業」は、⑦その他の事業の中で当社グループの信頼・評判に与える影響が比較的大きい(b)病院事業を指しております。
2.◎…大きく関係する事業、〇…関係する事業
(注)時間軸は、短期(1年以内)、中期(3年以内)、長期(3年以上)で区分しております。
② 主要事業に関する気候変動リスクと機会、対応方針
当社グループの主要事業について、気候変動リスク及び機会を特定し、それらが事業ポートフォリオに及ぼす影響を把握するためのシナリオ分析を実施しております。
当社グループの主要事業である郵便・物流事業及び郵便局窓口事業に関してシナリオ分析に基づき明らかになったリスクと機会及びそれらの財務への影響評価と今後の対応方針の概要については、以下のとおりです。
郵便・物流事業及び郵便局窓口事業におけるリスクと機会
シナリオ分析
(注) 1.発生時期見込み:短期(~1年程度)・中期(~3年程度)・長期(3年~)で区分しております。
2.財務への影響:現時点では、大(100億円以上)・中(10億円以上100億円未満)・小(10億円未満)を目安としております。
今後の対応方針
銀行業及び生命保険業における気候変動に関する取組みについては、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険の第20期通期有価証券報告書をご参照ください。
(4) 指標及び目標
① 「JP プラン 2028」で掲げる目標及びその進捗状況
「JP プラン 2028」においては、経営の最重要課題(マテリアリティ)への対応並びにサステナビリティに関するリスク及び機会への対応の観点等から特に重要であり、グループ全体として取り組む必要性が高いと考える以下の項目について、目標値を設定しております。これらの項目の進捗状況については、サステナビリティ委員会及び日本郵政グループサステナビリティ連絡会において推進管理を行い、経営会議及び取締役会に報告する体制を構築しております。
(注) 1.会社名の記載がないものは、グループの目標値であります。
2.ESG債、再エネセクター向け与信等が含まれます。
3.「サステナブルファイナンス 新規投融資累計額」は、ゆうちょ銀行のマテリアリティ「持続可能な環境・社会に向けた投融資」のKPIとなっております。
4.「インパクト“K”プロジェクト認証 累計投資額」は、かんぽ生命のマテリアリティ「一人ひとりが健康に安心していきいきと暮らせる社会」及び「地球環境の保護」共通のKPIとなっております。
5.エンゲージメントスコアは株式会社リンクアンドモチベーションが提供する調査結果に基づくスコア。全11段階中、Bは上位から6段階目の評価であります。
6.前中期経営計画「JPビジョン2025+」では、グループ主要4社の「本社のみ」を対象としておりましたが、「JP プラン 2028」では、「会社全体」を対象としております。2030年度までの取組の結果である2031年4月1日における比率です。
なお、日本郵政と日本郵便については、両社を合算し指標を設定しております。
上記の目標のうち、前中期経営計画「JP ビジョン 2025+」から継続して設定されているものに対する、これまでの進捗は、以下に記載の➁、➂、④のとおりであり、温室効果ガス排出量は、第三者保証を受けております。
また、投融資先の温室効果ガス排出量の削減目標など当社の努力のみでは達成を確約することができない目標も含まれている点にご留意ください。
なお、前中期経営計画「JP ビジョン 2025+」における指標目標の実績については、当社コーポレートサイトにて公表しております。https://www.japanpost.jp/sustainability/sustainability_management/kpi/
② 気候変動関連の指標・目標
(a) 温室効果ガス排出量実績(スコープ1・2排出量)
(単位:千t-CO2、%)
(注) 1.当社グループ温室効果ガス排出量削減目標の対象は、グループ総排出量の大宗を占める当社、日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険、日本郵便輸送株式会社、トール社、JPロジスティクスグループ株式会社(JPロジスティクスを含む)及び日本郵政不動産株式会社であります。
2.2024年度の当社及び日本郵便の温室効果ガス排出量は、合理的保証を受けて開示しております。
3.2025年度実績は、当社ウェブサイトにて公表する予定であります。
https://www.japanpost.jp/sustainability/library/data/#emissions
(b) 気候関連のリスク、機会に投下された資本的支出、ファイナンス、投資の金額
日本郵便における気候変動関連リスク及び機会に投下された、2025年度の資本的支出(省エネ投資)は以下のとおりです。
車両:79億円
施設:205億円
合計:284億円
なお、事業経費を含みます。
(c) 内部炭素価格の適用方法・価格
日本郵便では、TCFDにて開示している気候変動移行リスク及びマネジメントにおいて、脱炭素に関する想定コストについて中長期的に考慮するため、2025年より内部炭素価格を試行運用し、2026年度より本格運用しております。
2026年度以降の内部炭素価格を、耐用年数10年未満は10,000円/t、耐用年数10年以上を20,000円/tと設定し、スコープ1(燃料の燃焼)及びスコープ2(電気の使用)の温室効果ガス排出量削減に資する投資施策を対象として、投資判断の定量効果に適用しております。
③ エンゲージメントスコア
「B 人的資本」「(3)指標及び目標 ①」をご参照ください。
④ 女性管理者比率
「B 人的資本」「(3)指標及び目標 ②」をご参照ください。
B 人的資本
(1) グループ人事方針の位置づけと策定プロセス
当社グループは経営戦略と人事戦略を実現するための基本的な方向性を位置づけるものとして「グループ人事方針」を策定しています。
本方針を通じて、お客さま、地域及び社会への貢献の拡大と、企業価値の向上につなげてまいります。
策定に当たっては、フロントライン社員の存在を特に意識し、当社グループの注力すべき項目として、目指す姿としての「誇りとやりがい」、その達成のための3つの軸、「異なる互いを認め合う」、「能力を高める」、「強みを発揮する」という4要素を抽出し、それぞれの要素に関する具体的な指標及び目標の整理を行いました。
なお、ガバナンスとリスク管理は上記「A 全般」をご参照ください。
(2) 戦略
グループ人事方針
(3) 指標及び目標
グループ人事方針は、社員の「誇りとやりがい」の向上を追求することとし、そのための3つの軸、「異なる互いを認め合う」、「能力を高め合う」、「強みを発揮する」を設定しております。以下で、各要素の目指す姿、関連人事施策並びに指標及び目標を示します。人事施策並びに指標及び目標については、毎年評価・反省を実施し、必要な見直しを行います。
① 「誇りとやりがい」
<目指す姿と人事施策>
社員の誇りとやりがい(エンゲージメント)を高めることで、社員の幸せと生産性向上を実現します。
誇りとやりがいを高めるには、「異なる互いを認め合う」環境を基盤として整備すること、個々の社員の「能力を高める」こと、そして、個々の社員が「強みを発揮する」ことが必要と考え、下記のとおり、各要素についての具体的な施策、指標及び目標を設定し、その実現に努めます。
並行して、社員が誇りとやりがいをどの程度感じているかを定期的に把握し、結果の分析や社員との共有を図り、課題の抽出・対策につなげます。
<指標・目標>
※ 2023年度からグループES調査結果を活用。新中期経営計画が策定されたことに伴い、指標を見直したうえで、引き続き人的資本の主要KPIといたします。
② 「異なる互いを認め合う」
<目指す姿と人事施策>
社員の健康を土台に、個々の違いや能力、多様な働き方を認め合い、尊重することで、安心感やイノベーションの創出を促し、社員の誇りとやりがいを高めます。そのために、次のような施策を実施します。
・「真の多様性」の実現への意識啓発・行動改革
・女性活躍・高齢者の就業・障がい者雇用・性の多様性への対応の推進
・健康経営の推進、柔軟で多様な勤務・休暇制度の整備・定着及びライフイベントと仕事との両立支援の推進
・パワーハラスメント・セクシャルハラスメント等の根絶など、適切な労務管理
<指標・目標>
※ アブセンティーイズム…社員一人当たりの年間傷病休暇・休職日数
※ プレゼンティーイズム…仕事の作業効率や能率等が低下(9割未満)していると感じる者の割合。
※ 育休取得率、男性育休平均日数については、新中期経営計画でも引き続き人的資本の主要KPIといたします。
※ 女性管理者比率については、新中期経営計画が策定されたことに伴い、指標を見直したうえで引き続き人的資本の主要KPIといたします。
③ 「能力を高める」
<目指す姿と人事施策>
挑戦や成長意欲を重視し、自律的なキャリア形成やDX推進等に必要なスキル習得などで、努力が報われる実感を伴いながら、社員の誇りとやりがいを高めます。そのために、次のような施策を実施します。
・挑戦と能力向上を促す自律的なキャリア形成支援
・「職務が評価された」、「努力が報われた」と実感できる人事諸制度の実現
・DX推進等による業務効率化や新たな業務へのスキル習得支援
・コンサルティングやマネジメント、経営課題解決に必要な能力等、専門性強化
<指標・目標>
※ グループ内社内公募…フロント組織を含む全社実績。
④ 「強みを発揮する」
<目指す姿と人事施策>
適所適材の実感を持って働くことや風通しのよい組織への変革により、自身の強みや創造性の発揮を促し、社員の誇りとやりがいを高めます。そのため、次のような施策を実施します。
・お客さま本位の姿勢で、強みや創造性を発揮できる人材の採用・育成・配置及び職場環境の整備
・新たなチャレンジや組織風土の変革に取り組む社員を高く評価する仕組みの導入
・柔軟な要員配置・働き方によるグループ内の人材流動化
・グループ内外の人事交流の促進及び外部専門人材等※の積極的な採用や副業の受入れ
※ 専門人材のほか、多様な人材確保の視点から、特定技能(今後、国において創設予定の「育成就労制度」を通して外国人の人材確保・育成を図り、「特定技能1号」に転換していくことで、長期間事業を支える人材の確保を行うもの。)の導入検討を含む採用手法・採用対象の多様化により必要な人材を確保していきます。
<指標・目標>
※ 2023年度からグループES調査結果を活用
3 【事業等のリスク】
下記Ⅰ~Ⅲにおいて、当社グループの事業内容、経営成績、財政状態等に関する事項のうち投資者の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主なリスクを例示しております。ただし、当社グループの事業等のリスクは、これらに限定されるものではありません。
下記「Ⅰ. 当社経営陣が特に重視する当社グループの事業等のリスク」に、当連結会計年度末現在において当社経営陣が特に重視する事項について、その他の重要なリスクは下記Ⅱ及びⅢに記載しております。
なお、文中の将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
<当社グループのリスク管理態勢>
リスク管理の取組みとして、コンダクト・リスク等の新興リスク(未知のリスク)を含めた日本郵政グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクの統制の強化や、グループに重大な影響を与える可能性のあるリスクの顕在化を未然防止する仕組みの整備、リスク発生時の経営への報告の迅速化などを行うことで、「影響の極小化」、「危機の予兆把握・未然防止」、「リスク顕在化の早期把握」の三位一体の取組みを推進しています。
現在、日本郵政における2線部署の機能強化に向け、リスク管理とコンプライアンスの一元的管理に取り組んでいます。その一環として、グループ各社のリスク及びコンプライアンス管理担当役員で構成する「グループリスク・コンプライアンス委員会」を当社の経営会議の諮問機関として設置、コンプライアンスやオペレーショナルリスクに係る事項等を審議し、重要事項について、経営会議、取締役会等へ報告しています。同委員会では、グループ各社の課題や取組みに関する情報共有・協議等を実施しています。また、グループ各社の役員・社員向け研修を通じてリスク感度の向上にも取り組んでいます。
グループ各社は、自社のリスク管理を統括する部署を設置し、事業特性に応じたリスクの特定、評価、制御、モニタリング等を主体的に実施しています。また、当社に対し必要な報告を行うなど、グループ全体としてのリスク管理態勢を整備しています。グループ各社の金融リスクについては、経営管理機能と一体となった管理を行い、適切なリスクコントロールを図っています。
これらの取組みを通じて、リスク管理の高度化を図り、グループの持続的かつ健全な経営の実現を目指していきます。

<グループ重要リスク管理>
当社は、外部環境の変化や事業戦略等を踏まえ、毎年、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性のあるリスク(グループ重要リスク)の見直しを行っております。具体的なリスクの特定、評価については、取締役及び執行役へのアンケート(役員アンケート)を通じて行い、改善策の策定、取組状況のモニタリング等を実施することにより、経営陣が行うPDCAサイクルを回しております。

Ⅰ.当社経営陣が特に重視する当社グループの事業等のリスク
当社は、「金融・戦略リスク」と「オペレーショナルリスク」に分けて行った役員アンケートに基づき、グループ重要リスクのうち発生可能性と当社グループの業績への影響度の観点から特に優先度の高いものを「経営陣が特に重視する当社グループの事業等のリスク」(以下「トップリスク」)としております。下図はトップリスクの相対的な位置づけを図示したものであります。ここに記載した各リスクの発生可能性、影響度、優先度は、有価証券報告書提出日現在における当社経営陣の認識であり、発生可能性、影響度又は優先度を「小」と記載したリスクが発生し当社グループの事業等に重大な影響を及ぼす可能性を否定するものではありません。


(金融・戦略リスク)
1.郵便・物流事業に関するリスク
物流業界では、激しい競争が継続する中、最低賃金の引上げに伴う人件費の増加や物価高騰に伴う調達コストの上昇に加え、2024年4月から施行されたドライバーの労働時間の改善等への対応を迫られる等、業界を取り巻く環境は極めて厳しい状況となっております。このような状況を踏まえ、競合他社においても、宅配運賃等の値上げの動きがみられ、日本郵便においても、2023年10月にゆうパック運賃の改定を実施しております。
郵便事業においては、デジタル化の進展に伴う郵便物数の減少に加え、物流業界同様に、最低賃金の引上げに伴う人件費や調達コストの上昇等が続く厳しい状況の中で、郵便サービスの安定的な提供を維持していくため、2024年6月施行の郵便法施行規則の一部を改正する省令(令和6年総務省令第63号)を受け、2024年10月に、郵便料金の改定を実施しております。これらの取組みを実施したものの、当事業年度の郵便・物流事業は、前々事業年度、前事業年度に続き営業損失を計上しました。郵便・物流事業において、業務効率化の努力を続けるとしても更なる運賃改定や料金改定が必要となる可能性もあります。また、成長が続くEC市場やフリマ市場を取り込むことは急務となっています。
このような状況に対応するため、日本郵便は、集配拠点の集約による業務効率化、生産性向上による要員配置の最適化、今後の郵便サービスの持続的な提供のための見直しの検討等を通じた、郵便・物流事業の構造変革に取り組んでまいります。また、新たな事業領域での成長に向け、国内外の企業間物流を強化し、国際物流・国内物流の全てを一体で事業運営できる総合物流企業への転換を目指します。
しかしながら、これらの施策が計画どおりに進まない場合や、デジタル化の進展に伴う郵便物数等の減少が想定よりも著しく進行することにより、各種料金を改定したとしても補いきれないほどの減収が日本郵便に生じた場合、他社との競争激化の中で荷物等収益の低迷が継続した場合、他社との協業が奏功しない場合等には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
2025年6月25日、日本郵便は、国土交通省から一般貨物自動車運送事業の許可取消の処分を受けました。
当該処分の執行により、日本郵便が保有する1t以上の車両(約2,500台のトラック/全国の約330局の郵便局で使用)は使用できなくなりました。なお、当該許可が取り消されたため、その後5年間は当該許可を再取得することもできなくなります。
また、上記とは別に、軽貨物営業所となる郵便局に対する特別監査を受け、同年10月1日に運輸支局から軽四輪車に関する行政処分の執行が111局に対して通知、同年10月8日に執行され、その後も、順次、行政処分が執行され、2026年2月10日に最終の行政処分通知を受領しました。これにより、一部の車両停止が1,862局で執行されましたが、2026年6月1日に終了しております。
なお、車両停止の間は、他の運送会社への委託等により車両不足を補ってまいりました。
今後も同様の法令違反事例が発生する場合は、さらに厳重な処分を受ける又は郵便ネットワークの信頼性・レピュテーションに重大な悪影響を及ぼすおそれがあります。
加えて、日本郵便の郵便・物流事業においては、前々事業年度、前事業年度と当事業年度で3期連続の営業損失を計上しているため、翌事業年度に営業損失の計上が見込まれる場合や、重大な法令違反により経営環境が著しく悪化した場合には、郵便・物流事業で使用している固定資産について、減損損失を計上する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
2.新規事業・資本提携・業務提携・M&Aに関するリスク
(1) 新規ビジネス、資本・業務提携・外部委託先に関するリスク
当社グループは、社会課題解決と収益機会の両立に向けた新規ビジネス等をグループ横断的な体制で検討しておりますが、これらによる成長戦略が実現できず、ビジネスポートフォリオ転換が進まなかった場合等は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、当社グループ外の企業との間で様々な資本・業務提携、外部委託を行っており、2025年10月には、HTSK Investment L.P.(関係会社及び関連ファンドを含め、総称して「KKR」)と株式譲渡契約を締結し、同年12月に、ロジスティードHDの株式の19.9%をKKRより譲り受けました。また、物流分野での連携を通じて当事者の更なる企業価値の向上を図ることを目的として、ロジスティードHD及び同社の中核子会社であるロジスティード株式会社(旧社名「株式会社日立物流」を吸収分割により承継した会社)との資本業務提携契約を締結しております。
こうした資本・業務提携、外部委託については、シナジー効果を含めたモニタリングを実施しておりますが、上記の事例も含め、目標の変更や当社グループとの関係の変化等により、期待どおりの効果を得られない場合、要員や設備等の必要なオペレーション基盤を整備できないことにより、業務拡大が奏功せずに多額の費用負担や投資に係る減損損失が発生した場合、提携先・投資先において違法行為・不正行為・顧客情報等の漏えい・不祥事等が発生した場合、資本提携先の業績や株価が低迷した場合等には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、日本郵便は、ヤマト運輸株式会社との2023年6月の合意に基づき、「クロネコゆうパケット」及び「クロネコゆうメール」の引受を開始しておりましたが、2024年10月に、ヤマト運輸側の一方的な事情で、2025年1月から当面の間、「クロネコゆうパケット」の運送委託を停止させる申し入れを受けました。日本郵便はこれを受け、ヤマト運輸を相手方とする損害賠償等請求訴訟を進めております。
今後、日本郵便とヤマトホールディングス株式会社及びその子会社との関係性が悪化し協業が維持できない場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 他の企業の買収に関するリスク
物流業界全体が難局にある中、強力な幹線輸送ネットワークの構築等を目的として、2025年2月末から4月にかけて、日本郵便において子会社であるJWT株式会社(2025年7月1日付商号変更によりJPトナミグループ株式会社)を通じてトナミHDの株式に対する公開買付けを実施し、同年4月17日に議決権の所有割合87.24%を取得して連結子会社とするとともに、その後の株式併合により、JPトナミグループ株式会社の完全子会社となりました。
こうした企業の買収については、当該事業分野の競争激化や当社のノウハウ不足から業務範囲の拡大が功を奏せず、過度の人的・物的負担が生じる可能性があり、また、買収先企業を当社グループ事業と統合する上では、買収先企業の重要な顧客等との良好な関係を維持できない、買収資産の価値が毀損し損失が発生する、又は買収先企業の経営陣を含む人材流出が発生する等により、当初想定した成果をもたらさず、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
3.ユニバーサルサービス提供に関するリスク
当社及び日本郵便は、郵政民営化法等に基づき、ユニバーサルサービス確保の責務を負っております。
当責務については、2015年9月「郵政事業のユニバーサルサービス確保と郵便・信書便市場の活性化方策の在り方」に関する情報通信審議会の答申において、短期的には、「日本郵政及び日本郵便は自らの経営努力により現在のサービスの範囲・水準の維持が求められる」、中長期的には、「郵政事業を取り巻く環境の変化やこれに応じた国民・利用者が郵政事業に期待するサービスの範囲・水準の変化も踏まえて、ユニバーサルサービスの確保の方策やコスト負担の在り方について継続的に検討していくことが必要」とされました。こうした中、同審議会による2019年9月「郵便サービスのあり方に関する検討」に関する答申においては、郵便サービスを「あまねく、公平に」安定的に提供し続けるため、そのあり方について検討結果が取りまとめられ、郵便法改正を経て、日本郵便において土曜日配達の休止、お届け日数の繰り下げなどの見直しを行いました。
上記見直し後も、ユニバーサルサービスの維持に当たっては、全国各地の郵便局及び配送拠点等に係る設備費、車両費、社員の人件費等が発生しております。また、最低賃金の引上げに伴う人件費の増加や物価高騰に伴う調達コストの上昇により、ユニバーサルサービス維持のためのこれらの費用負担は増大しつつあります。
今後、電子メールやウェブサイト等インターネットを通じた通信手段、金融サービスの普及等を背景に、郵便、貯金、保険といった郵便局で提供するサービスの利用が減少した場合であっても、ユニバーサルサービス維持の法的義務があるため、収益性の低い事業又は拠点を縮小する等の対応を制限される可能性があります。
このような状況に対応するため、日本郵便は、集配拠点の集約による業務効率化、生産性向上による要員配置の最適化、窓口営業時間の弾力化による柔軟な運営体制の構築等を通じたユニバーサルサービスの持続的な提供に向けた郵便・物流事業及び郵便局窓口事業の構造改革に取り組んでまいります。
ユニバーサルサービスを維持し、全国あまねく有人店舗展開を行うことは、他社にない当社グループの強みでもありますが、このような取組みが奏功せずに公共性と収益性を両立できなかった場合やこのような取組みによりユニバーサルサービスの利便性が損なわれたり、それでもなお収益性を上回る費用の増加等が見込まれたりする場合には、郵便局ネットワークに対するステークホルダーの支持を失う可能性があります。
さらに、ユニバーサルサービス維持のための費用負担の増大から当社グループの損益が大幅に悪化した結果、事業運営コストを賄うために収益性を過度に追求した営業や過度のリスクを伴う資金運用を行った場合は、コンダクト・リスクや運用リスクが顕在化する可能性もあります。
4.金融商品の営業活動に関するリスク
当社グループは、お客さま本位のサービス提供に取り組んでおります。郵便局窓口においては、窓口営業時間の弾力化による柔軟な運営体制の構築のほか、お客さまのニーズに応える商品・サービスの充実、お客さまとの接点の充実等に取り組んでまいります。
また、投資信託の販売においては、全国の郵便局と金融コンタクトセンター等をリモートで接続し、約2万拠点で投資信託(NISA)の受付を可能とする、リアルとデジタルを融合した当社グループの強みを活かした販売態勢の強化に取り組んでおります。
生命保険の販売においては、かんぽ生命及び当社グループと接点のあるお客さまが多数存在し、潜在的に多様な保険(保障)ニーズを抱えていることが想定されます。こうしたニーズに対し、リモート・デジタルとの連携によりリアルチャネルの価値を向上させ、お客さまにあった「わかりやすい商品」と「便利で手厚いサービス」を提供することで、潜在的保険ニーズに応えてまいります。
しかしながら、このような取組みが奏功せず、新商品の開発や既存商品の改定がお客さまのニーズに応えられないこと、営業方針を理解浸透できないことや社員のスキルが不足すること等により販売実績が低迷し、また、長期的な保有契約件数の減少等につながった場合等は、当社グループの収益が大幅に減少し、事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
5.金融市場環境の変化に関するリスク
当社グループの収益の多くは、銀行業及び生命保険業の金融2社からの収益より生じておりますが、金融2社の業績・財政状態は、国家間の軍事衝突や通商政策を巡る対立、国内外の景気・物価・雇用等の経済環境、政治情勢、主要国の金融政策・財政政策の動向や、これらの外的要因の変化に伴う金利・株式・為替等の市場価格変動の影響を受けます。
足元、海外においては軍事衝突や通商政策を巡る対立、及びこれらの長期化に対する懸念等から資源価格が高騰することによる世界的なインフレや景気減速に対する懸念の高まりや、一部主要国の金融政策見通しに変調が見られており、国内においても財政拡張による財政不安や、資源価格高騰、円安、人件費増加等によりインフレ圧力が高まるなどの動きが見られます。これらの影響により、金融市場も不安定な環境が継続しておりますが、今後、国内外の経済環境及び事業環境の深刻な悪化や、金融市場の急激な変動、混乱が発生した場合は、金融2社の業績・財政状態への影響を通じて当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
金融市場環境の変化が当社グループの事業、業績及び財政状況に影響を及ぼす主なリスクは以下のとおりです。
(市場リスク)
金融2社は有価証券を中心に様々な金融商品を取り扱っておりますが、金利・株価・為替等の市場価格の急激な変動が発生した場合は、保有する金融商品の価格下落による評価損・減損損失・売却損や、円高による外貨建金融商品の円貨建て価値低下、金利の大幅低下による債券再投資時の資金収益低下などが発生する可能性があります。
(信用リスク)
金融2社が保有する有価証券の発行体や貸出先などの債務者において、国内外の経済・金融情勢の深刻な影響等による経営環境の変化により財政状態の悪化等が生じた場合は、与信関係費用が増加又は保有する有価証券等の価値が下落する可能性があります。
(市場流動性リスク・資金流動性リスク)
経済状況の著しい悪化や金融市場の混乱、金融業界全体の社会的信用や信認が低下する場合等は、金融2社が国内外の市場で取引・決済ができなくなることや、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされること等により、損失を被る可能性があります。
また、銀行業において多額の貯金引き出しが発生した場合や、生命保険業において大量解約に伴う解約返戻金の増加や巨大災害に伴う保険金の支払等により、通常よりも多額の資金調達が必要となる場合は、資金調達コストが上昇する可能性があります。
これらのリスクに対し、金融2社では中長期的に収益の確保を図ることを目的に、資産・負債を総合管理するALM(Asset Liability Management)の枠組みの下、財務健全性の観点からストレス・テスト等を実施し、また、市場環境の変化、リスク・リターン等を踏まえた機動的なポートフォリオ運営を行うことにより、リスク等を適切に管理し必要な法令上の規制比率を確保しておりますが、国内外の経済環境及び事業環境の深刻な悪化や、金融市場の急激な変動、混乱が発生した場合は、金融2社の業績・財政状態への影響を通じて当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
6.金融2社の株式売却に関するリスク
当社は、郵政民営化法において、金融2社の経営状況、ユニバーサルサービスの履行への影響等を勘案しつつ、保有する金融2社の株式をできる限り早期に処分するものとされております(下記「(参考)①日本国政府による当社株式の保有状況及び当社による金融2社の株式保有状況(2026年3月期末日時点)」をご参照)。
かんぽ生命保険の株式については、2021年5月に売出しを実施し、保有割合は50.0%を下回りました。ゆうちょ銀行の株式については、2025年3月の売出し及び2025年6月における同社株式に係る株式処分信託への拠出により、保有割合(議決権)は50.0%を下回りました。
今後の当該株式の売却については、証券市場への影響に配慮し、時期、売出回数、規模等を慎重に検討し進めていく所存ですが、適切な時期に適切な条件で売却できず、売却収入が当社保有の金融2社株式の帳簿価額を下回った場合は、当社の損益計算書に売却損失を計上する可能性があります(下記「(参考)②金融2社株式処分の連結財務諸表への影響」をご参照)。また、想定どおりに売却が進まない結果、金融2社に係る郵政民営化法上の上乗せ規制が撤廃されず金融2社の経営自由度の拡大が実現できない可能性もあります(下記「Ⅱ.当社グループ全般に関するリスク 2.法的規制・法令遵守等に関するリスク (1) 法的規制及びその変更に関するリスク③当社グループ固有に適用される規制等」をご参照)。
当社グループの利益の大部分を占めるのは金融2社の利益であり(下記「(参考)③セグメント利益・資産(2026年3月末現在)」をご参照)、金融2社の株式の売却が進み、当社の持分比率が減少することで、親会社株主に帰属する当期純利益が減少することにより、当社の財務の健全性の確保ができなくなるほか、キャッシュ・フローの悪化、資金調達能力が制限される可能性があります。また、当社が金融2社から受け取る配当金が減少することにより、当社の期待する配当原資の確保ができなくなる可能性があります。
また、当社が金融2社の株式を処分しその持分が低下することに伴い、金融2社以外の事業のウェイトが高まり、当該各事業における収益の悪化が、当社グループの事業、業績及び財政状態に、より影響を及ぼすことになります。
さらには、金融2社の株式保有割合が低下することにより、当社の利益と金融2社の少数株主の利益が相反し、金融2社の意思決定が、当社グループの意向に沿わないなど、グループの一体的な業務運営が難しくなる可能性があります。また、顧客離れ、ブランド力低下により当社グループの収益が金融2社の持分低下の影響を超えてさらに低下する可能性もあります(下記「(参考)④議決権等議決事項(2026年3月末現在)」をご参照)。
(オペレーショナルリスク)
1.法令等違反に関するリスク
当社グループでは、郵便物等の放棄・隠匿事案や資金横領事案等が複数件発生しており、発生原因の分析、再発防止策の検討等を行い、法令等違反の撲滅に向けて、コンプライアンスの徹底・強化、並びにグループガバナンス及び内部統制の強化に取り組んでおります。
一方で、当社グループは、2019年12月にかんぽ生命保険商品の募集品質に係る諸問題に関し、監督当局からの行政処分を受け、2020年1月に策定した業務改善計画に基づき各種施策に取り組み、お客さまからの信頼回復を図ってまいりました。
また、2024年度に郵便局において、事前にお客さまから同意をいただかないまま、お客さまの貯金の非公開金融情報(注1)を用いて、保険募集や投資信託等の販売を目的とした来局のご案内等を行った、法令に違反する事案が確認されました。また、日本郵便及びかんぽ生命保険の社員である生命保険募集人が、2024年1月に販売を開始した一時払終身保険に関して、販売に係る保険業法上の認可を取得する前にお客さまへ勧誘を行っていた事案が確認されました。当社グループは、両事案について、2025年3月に監督当局から報告徴求命令を受領しました。当社グループでは実態把握のための調査を実施し、発生原因を分析し、その結果を踏まえた真因分析に基づき、2025年3月18日に非公開金融情報の適切な取扱いの確保に向けた取組みについて、5月19日に一時払終身保険の販売に係る認可取得前の勧誘についての各種再発防止策を策定・公表し、着実に実行しているところです。
上記の違反以外にも、2024年6月には、郵便局における委託先業者への下請法違反に対し、公正取引委員会からの行政指導を受けております。
さらに、2025年3月には、日本郵便において、法令で定められた点呼業務(注2)を実施しないまま配達業務を行った事案について全国調査を行い、同年4月23日に調査結果及び再発防止策等を国土交通省及び総務省へ報告しました。同日、総務省から本事案の再発防止策及びユニバーサルサービスの確保等に関して報告徴求命令を受領しました。
その後の行政処分の状況は、上記「(金融・戦略リスク)1.郵便・物流事業に関するリスク」に記載のとおりです。
点呼適正化に向けては、これまで①意識改革、②ガバナンスの強化、③点呼のデジタル化、④モニタリング等の取組みを実施しているところです。
上記のような態勢・予防策・再発防止策が十分な効果を発揮せず、法令等違反が発生した場合は、当社グループの事業、社会的信用、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(注1)非公開金融情報:お客さま対応等の中で知った、お客さまの金融取引や資産に関する、通常、本人しか知りえない情報(具体例:口座残高、引落情報、保有ファンドの状況等)
(注2)点呼業務:貨物自動車運送事業輸送安全規則第7条において、事業用自動車の運行の業務に従事しようとする運転者等に対して酒気帯びの有無等の確認を行うことと定められているもの。
2.人的リスク
2026年3月末現在、当社グループは、全国に20万人を超える従業員を配置しておりますが、少子高齢化による労働人口の減少や労働市場の逼迫に加え、給与水準が他社に劣後する等、労働市場における当社グループの魅力や優位性が低下した場合は、人材の確保が困難となる可能性があります。
郵便・物流事業では、郵便物や荷物の配達・集荷等の業務において、多数の協力会社とのパートナーシップ構築に向けた取組みを進めておりますが、労働人口の減少によるトラックドライバー等の人手不足が深刻化した場合は、適切な水準の人員の確保が困難となる可能性があります。
加えて、DX推進に必要なIT等の高度な専門性を有する人材の確保も、競争激化から困難となる可能性があります。
また、魅力的な労働環境を提供できなかった場合、あるいは人事処遇やハラスメント等の人事労務上の問題や職場の安全衛生管理上の問題等が発生した場合には、人材の流出・不足を招く可能性があります。
さらに昨今、国内の賃金水準が上昇しており、物価上昇及び労使交渉・労働法制の変更等を受けて給与等を増額した場合は、1人当たりは小さな増額であっても、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、かかる事態に対処するため、働きやすい職場づくり、労働条件の整備、人材育成や評価・処遇の仕組みの見直し、DE&Iの推進(女性活躍・高齢者就業・障がい者雇用・外国人雇用・性の多様性への対応等)による真の多様性の実現、人材ポートフォリオの多様化、ハラスメント相談体制の整備等を通じた社員の誇りとやりがいの向上に向けた取組みと柔軟で多様性のある組織への転換を推進しておりますが、かかる施策が奏功しない場合は、人員不足、人件費の増加、競争力の低下等により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、人的資本に関する事項は、先述の「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。
3.サイバー攻撃に関するリスク(セキュリティの脆弱性を含む)
当社グループは、郵便・物流事業、銀行業、生命保険業等を運営している中で、事業運営上のシステムへの依存度が高い状況にあります。さらにリアルとデジタルをシームレスに連携し、幅広い世代・地域のお客さまへ新しい価値を提供するため、グループ一体でのDXを推進しており、今後ますますその重要性が高まることが予想されます。一方、地政学的緊張の高まりや経済安全保障上の観点から国家・組織による高度なサイバー攻撃の増加や各種サービスの不正利用により企業・団体が保有する個人情報等の漏えいが多発しており、当社グループにおいても、サイバー攻撃の高度化、インターネットを介したお客さまとの双方向アクセス増加や委託先等サプライチェーンの多様化等の結果、当該リスクが高まっております。
こうした中、当社グループのサイバーセキュリティ担当役員で構成するグループサイバーセキュリティ委員会を設置し、外部環境の変化を踏まえつつ、グループ全体でセキュリティの高度化の推進、セキュリティ専門家による点検・指導、対策推進等サイバー攻撃への対応に努めております。
不正アクセス等のサイバー攻撃に対しては、メール受信やWeb閲覧に対するウイルス感染抑止等の入口対策、外部デバイスの接続制限や、許可された通信先以外の遮断等の出口対策を講じ、恒常的にサイバーセキュリティ対策の高度化に取り組んでおります。加えて、各種サイバーセキュリティ演習を実施し、事業継続も含めたインシデントレスポンス能力の向上などに努めております。
しかしながら、当社グループのシステムへの攻撃、各種サービスの不正利用により、事業が大規模かつ長期間にわたり停止又は制約を受けるような事案が発生した場合、さらに、お客さま対応に不備が生じ社会的信用の低下を招いた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
4.コンダクト・リスク
当社グループでは、経営理念にお客さま本位のサービスを提供する旨を掲げており、グループ及び各社において「お客さま本位の業務運営に関する基本方針」を制定・公表し、その徹底に向け、取り組んでおります。
しかしながら、上記「1.法令等違反に関するリスク」に記載のとおり、かんぽ生命保険商品の募集品質に係る問題などお客さま本位といえない営業が行われていた問題、お客さまの同意を得ないまま非公開金融情報を用いた勧誘が行われていた問題など過去に複数の法令違反事案が発覚しました。
当社グループは、こうした事案に対して再発防止策を策定し、お客さま本位の業務運営の徹底、組織風土改革を含む信頼回復に向けた取組みの継続を行ってまいりますが、今後、社会規範に悖るような広義のコンプライアンス・リスク(お客さま本位の業務運営に反する事象、いわゆるコンダクト・リスクを含む)が顕在化した場合は、お客さまをはじめとするステークホルダーの支持を失い、加えて、監督官庁による行政処分を受ける可能性があり、当社グループの事業、社会的信用、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
Ⅱ.当社グループ全般に関するリスク
1.事業環境に関するリスク
(1) 経済・政治情勢その他の事業環境の変化に伴うリスク
① 郵便・物流事業等
近年、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や中東情勢の悪化に加え、台湾有事をはじめ東アジア情勢にも懸念が募る等、地政学リスクが高まりつつあります。加えて、2025年以降は、米政権の掲げる通商政策の進展によっては、世界的な貿易摩擦の発生や米中対立の激化につながり、ますます事業環境の不確実性が高まっていくことが危惧されます。
これらの要因により、企業におけるサプライチェーン戦略に変化が生じた場合は、国際物流事業に影響を及ぼす可能性があります。また、エネルギー価格の高騰や世界経済の減速が生じた場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 銀行業・生命保険業
当社グループの収益の多くは、銀行業及び生命保険業の金融2社からの収益より生じておりますが、経済・政治・国際情勢の変化等が金融市場環境に影響を及ぼした場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。金融市場環境の変化が影響を及ぼすリスクについては、上記「Ⅰ.当社経営陣が特に重視する当社グループの事業等のリスク(金融・戦略リスク)5.金融市場環境の変化に関するリスク」をご参照ください。
(2) 他社との競合に関するリスク
当社グループの事業はいずれも激しい競争状況に置かれており、競業他社は、AI・Fintech・テレマティクス等の技術の活用、事業環境の変化、事業戦略の変更等で、競争力の優れた商品構成、サービス、価格競争力、事業規模、シェア、ブランド価値、顧客基盤、事業拠点、ATM・物流拠点その他のインフラ・ネットワーク等を有する可能性があります。
また、近年、国内外の各業界において統合や再編、業務提携が積極的に行われているほか、参入規制や業務範囲等の規制緩和が行われている中で、当社グループが市場構造の変化に対応できない可能性があります。
特に、物流事業における競争は激しく、競業他社が競争力のある価格でサービスを提供することが日本郵便のシェアに影響を与えます。また、他の物流事業者同士の提携や他の物流事業者とEC事業者の提携、主要なECプラットフォーマーによる独自の物流サービスの展開等が進んでおり、他社の提供するサービスへの乗り換えが発生する可能性があります。
こうした中、当社グループの中期経営計画で掲げた、お客さまサービスの向上やDXの推進によるビジネスモデル等の変革に取り組んでおりますが、かかる取組みが奏功しない場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 大規模災害発生時の事業継続等に関するリスク
当社グループは、国内外で事業活動を行っており、各国・地域における地震、台風、洪水、大雪等の大規模自然災害、感染症の大流行、戦争、テロリズム等の人的災害、水道、電気、ガス、通信、金融サービス等に係る社会的インフラの重大な障害や混乱等の発生、当社グループの店舗その他の設備や施設の損壊等が生じた場合は、当社グループの事業運営に支障をきたし、設備やインフラの回復、お客さまの損失の補償等のために長期の時間及び多額の費用を要する可能性があります。特に、かんぽ生命保険においては、大規模災害や感染症の大流行に起因して、危険準備金を超える保険金・給付金の支払いが発生する可能性があります。
グループ各社は、緊急事態が発生した場合に優先的に再開させる重要業務を明確にし、事業継続と復旧をスムーズに実現させるための事業継続計画(BCP)を策定し、緊急時の危機管理体制を整備しております。しかしながら、同計画による対応を適切に行ったとしても、緊急事態の規模や状況によっては、事業活動を円滑に継続、又は早期に業務が復旧できる保障はなく、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
2.法的規制・法令遵守等に関するリスク
(1) 法的規制及びその変更に関するリスク
当社グループは業務を行うにあたり、以下のような各種法的規制等の適用を受けております。
これらの規制により、当社グループは新規事業の展開や既存事業の拡大、低収益分野からの撤退又は縮小が制約される可能性があります。
当社グループに適用のある法令等の改正や新たな法的規制等により、当社グループの競争条件が悪化したり、事業活動の一部が制限又は変更を余儀なくされた場合は、新たな対応費用の増加、収益機会等の喪失等により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社グループの法的規制については、先述の「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3 事業の内容 (3)事業に係る主な法律関連事項」をご参照ください。
① 郵便法等に基づく規制
郵便法上、郵便約款や業務委託の認可制、全国一律料金制度といった、本事業特有の規制又は他の事業や他社とは異なる規制を受けております。また、民間事業者による信書の送達に関する法律に基づき、一般信書便事業は一定の参入条件が課された許可制とされております。現時点において参入している民間事業者はありませんが、同法の改正等により、信書便事業の業務範囲の拡大や参入条件が変更されるなど参入規制が緩和された場合は、新規事業者の参入により競争が発生する可能性があります。
これらの規制の内容によっては、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 銀行法及び保険業法に基づく規制
金融2社は、銀行法及び保険業法等に基づき、自己資本比率規制及び経済価値ベースのソルベンシー規制を含む金融業規制を受けており、銀行持株会社・保険主要株主であった当社も、銀行持株会社としての連結自己資本比率規制を含む各種規制を受けておりましたが、ゆうちょ銀行の株式の売出し及び株式処分信託の拠出により、当社のゆうちょ銀行に対する議決権保有割合は50.0%を下回り、銀行法に基づく規制は銀行持株会社としての規制から銀行主要株主としての規制に変わることとなりました。
また、銀行業におけるバーゼルⅢ規制の最終化や保険業における経済価値ベース規制等の新たな規制の導入や、国際的な監督規制として、システム上重要な銀行(SIBs)に対する規制が課せられる可能性もあります。
一方、日本郵便は、銀行法に基づき、ゆうちょ銀行を所属銀行とする銀行代理業者として、内閣総理大臣の承認を得ない限り、法令で定められた業務以外の業務を営むことができず、また、分別管理義務、銀行代理業務を行う際のお客さまへの説明義務、断定的判断の提供等の一定の禁止行為等の規制を受けております。また、保険業法に基づき、かんぽ生命保険を所属保険会社等とする生命保険募集人として、お客さまに対する説明義務、虚偽説明等の一定の禁止行為等の規制を受けております。
当社グループが上記規制に違反する等した場合は、規制当局から、許可、免許又は登録の取消し、業務の一部又は全部の停止、改善措置等を命ぜられる可能性があり、その結果、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
[当社グループが受けている主な許認可等]
上記許認可等が取消しとなるような事由の発生は認識しておりませんが、将来、何らかの理由により、各法が定める取消事由等に該当し、所管大臣より許認可の取消処分等を受けることとなった場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、金融2社による銀行代理店及び生命保険代理店の管理態勢が想定どおりに機能しない場合等は、金融2社の商品及びサービスの提供が期待どおりに行われない、予期せぬ損失を被る又は行政処分等を受ける可能性があり、当社グループの社会的信用、事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 当社グループ固有に適用される規制等
日本国政府は、郵政民営化法により、当社株式の発行済株式総数の3分の1超を保有する義務を負っていることから、引き続き当社に重要な影響を及ぼしうることになります。また、当社が将来、日本国政府の保有割合が発行済株式総数の3分の1を下回るような新株式の発行による資金調達を実施する場合は、日本国政府にも一部を割り当てることが必要となるところ、その条件等について日本国政府と合意できずに、資金調達を断念せざるを得なくなる可能性があります。その他、当社グループに関する日本国政府の利益は、当社のその他の株主の利益と相反する可能性があり、また、日本国政府が、株主としての経済的利益よりも公共政策上の判断等を優先した場合等は、当社のその他の株主の利益に反する支配力又は影響力の行使がなされる可能性があります。
当社及び日本郵便は、日本郵政株式会社法及び日本郵便株式会社法により、新規業務、株式の募集、取締役の選解任(当社のみ)、事業計画の策定等を行う場合は、総務大臣の認可(日本郵便の新規業務は届出)が必要とされております。
金融2社は、郵政民営化法により、新規業務、合併、会社分割、事業の譲渡・譲受け等を行う場合は、内閣総理大臣及び総務大臣の認可が必要とされているほか、ゆうちょ銀行においては銀行を、かんぽ生命保険においては保険会社等を子会社として保有することはできません。また、銀行業における預入限度額規制、生命保険業における加入限度額規制が課される等、同業他社とは異なる規制が課されております(金融2社におけるこれらの規制を「郵政民営化法上の上乗せ規制」といいます。)。
なお、金融2社については、当社が株式の2分の1以上を処分した旨の総務大臣への届出を行っております。届出以降は上記業務について、認可は要しなくなったものの、内閣総理大臣及び総務大臣への届出は要するとともに、業務を行うに当たっては、他の銀行及び生命保険会社との適正な競争関係及び利用者への役務の適切な提供を阻害することのないよう特に配慮しなければならないものとされております。こうした事業活動への一定の制約は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ WTO(World Trade Organization:世界貿易機関)による政府調達ルール
当社、日本郵便及び金融2社は、公社を承継した機関として、WTO政府調達協定及びその他の国際協定の適用対象となる物品及びサービスを調達する場合は、国際協定に定める手続の遵守が求められます。当社及びグループ各社は、適切な調達に向けた態勢を整備しておりますが、当該手続を遵守できなかった場合は、調達行為が成立しない、あるいは遅れが発生し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) マネー・ローンダリング等に関するリスク
金融犯罪が多様化かつ高度化し、世界各所でテロ犯罪が継続的に発生する等、マネー・ローンダリング、テロ資金供与及び拡散金融対策(以下「マネロン等対策」といいます。)の重要性が急速に高まっております。
当社グループの商品・サービス、従業員、提携先又は委託先企業に関連して、マネー・ローンダリング、テロ資金供与等の犯罪、銀行口座の不正使用等が発生した場合は、当社グループに対する社会的信用が低下する可能性があります。
このため、当社グループは、国内外の法令諸規制を遵守する態勢を整備するとともに、役員・従業員への研修等を通じてマネロン等対策の強化を図っております。
しかしながら、かかる取組みが有効に機能せず、仮に法令諸規制の違反等が発生した場合は、業務停止、制裁金等の行政処分等により、当社グループの事業、社会的信用、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 情報漏えいに関するリスク
当社グループが保有するお客さま、従業員、取引先等に関する情報は、郵便法、銀行法、保険業法及び金融商品取引法等を踏まえ、個人情報の保護に関する法律等に基づき適切に取り扱うことに加え、社会的受容性にも十分配慮する必要があり、データガバナンスの強化が求められております。
また、2022年4月施行の改正個人情報保護法に基づく報告が義務付けられ、当社グループ内においても、個人情報データ等の漏えい事案を個人情報保護委員会等へ報告しております。かかる事態の発生を防止するため、グループ全社員を対象としたコンプライアンス教育を通じて個人情報保護を含めた情報管理に対する意識の醸成、適切な情報管理の徹底を図っております。さらに、2022年11月にグループ横断的なデータガバナンスを所掌するデータガバナンス室を新設するとともに、2023年3月にグループDXコミッティのもとにグループ・データガバナンス分科会、分科会のもとに各社の情報管理部署等をメンバーとする実務者レベルのワーキンググループ(WG)を設置し、体制強化を図っております。同WG等においては、お客さまの個人情報の適切な取扱いの確保やプライバシー保護等にも十分に配慮したデータ利活用を図るべく、必要なルール等の整備を進めています。
このような施策が奏功せず、当社グループが保有する個人情報等の漏えいが発生した場合は、損害賠償や対応費用、行政処分、社会的信用の低下等により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、サイバー攻撃による個人情報等の漏えいに関するリスクについては、上記「Ⅰ.当社経営陣が特に重視する当社グループの事業等のリスク(オペレーショナルリスク)3.サイバー攻撃に関するリスク(セキュリティの脆弱性を含む)」をご参照ください。
(4) 訴訟その他法的手続に関するリスク
当社グループは、事業の遂行に当たり、人事労務、業務上の事故、外部委託、知的財産権等の利用に関する事項をはじめとする、訴訟その他の法的手続が提起されるリスクや行政処分を受けるリスクを有しております。実際、人事処遇や勤務管理などの人事労務上の問題や職場の安全衛生管理上の問題等に関連する訴訟等を、当社グループの従業員等から提起されております。
かかる訴訟等の解決には相当の時間及び費用を要する可能性があるとともに、社会的関心・影響の大きな訴訟等が発生した場合や、当社グループに対して損害賠償の支払等が命じられる等不利な判断がなされた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 社会的信用の低下に関するリスク
当社グループの事業、従業員、提携先又は委託先企業に関連して、郵便物や荷物の誤配・紛失等、交通事故、重大な事務事故、個人情報等の漏えい、サイバー攻撃等によるシステム障害、お客さま本位の業務運営に反する行為、反社会的勢力との取引、マネー・ローンダリング、テロ資金供与等の犯罪、労働問題、ハラスメント等が発生した場合は、当社グループの社会的信用が低下する可能性があります。
また、当社グループの風評・風説が、市場関係者への情報伝播、インターネット上の掲示板やSNSへの書込み等により拡散した場合、又は報道機関により否定的報道が行われた場合には、仮にそれらが事実に基づかない場合であっても、お客さまや市場関係者等から否定的な認識又は強い批判がなされ、社会的信用が低下し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
3.事業運営に関するリスク
(1) 中期経営計画に関するリスク
当社グループは、2026年5月に新たな中期経営計画である「JP プラン 2028」を策定しました。
本計画では、お客さまと地域を支える共創プラットフォームを、総合物流、総合金融及び生活サポートの3つの機能に深化することに加え、不動産事業及び各グループ横断的サービスの提供を通じて、今まで以上の「日本郵政グループ」の魅力・価値の創出を目指すことを長期的に目指す姿として掲げております。3つのプラットフォームを支える基盤である郵便及び郵便局ネットワークが、郵便物数の大幅減、窓口の来客数減少などにより持続可能なユニバーサルサービス提供に課題を抱える現況から、「目指す姿」に向けた第一歩である新たな中期経営計画のビジョンとして、ユニバーサルサービスの持続性確保と、新たな事業領域等での成長を同時に実現することを目指します。
しかしながら、本中期経営計画に記載されている将来の戦略、計画、方針等には本「事業等のリスク」に記載のものを含む様々なリスクが内在しており、想定どおりに進捗しなかった場合は、当該計画の実現又は目標の達成ができず、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、コアビジネスのうち、銀行業及び生命保険業にかかる事業戦略及び経営計画に関するリスクについては、下記「Ⅲ.各事業に特有のリスク」をご参照ください。
(2) サステナビリティに関するリスク
先述の「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおり、サステナビリティに関する各種リスク及び機会については、2025年度は、当社グループ全体の製品・サービス開発から調達・製品サービス提供、廃棄までの上流・下流を含むバリューチェーン全体において抽出し、短期(1年以内)、中期(3年以内)、長期(3年以上)の時間軸で、SASB(サステナビリティ会計基準審議会)において業種別に定められているトピックのほか、当社グループの事業の特質、当社グループで最近発生した不祥事や経営の最重要課題等も参考に項目を洗い出し、グループの関係各社・部署への影響の性質・影響度及び発生可能性に関するヒアリング、信頼及び評判に与える影響の考察を行い、サステナビリティ委員会での審議を経て重要性の評価を行っております。
上記検討で導出したサステナビリティに関する各種リスクは以下のとおりです。
「気候変動(物理・移行・大気質の汚染)」
「従業員の労働慣行、人材」
「重大交通事故・労災事故」
「サプライチェーン上の人権・労働」
「顧客保護」
「デジタル対応(サービスアクセス)」
「顧客情報保護・デジタルセキュリティ」
「コンプライアンス」
これらのリスク評価、取組状況のモニタリングは、サステナビリティ推進部の担当執行役を委員長とするサステナビリティ委員会で行い、結果は経営会議及び監督機関である取締役会並びに監査委員会へ報告しております。
しかしながら、これらへの対応が十分でない場合は、ステークホルダーの支持を失い、企業価値を毀損、また、当社グループの事業、業績及び財政状態並びに当社グループの株価に影響を及ぼす可能性があります。
(3) DXの取組が奏功しないリスク
少子高齢化・デジタル化の進展の中、企業が競争上の優位性を確保するためには、データとデジタル技術を活用して、ビジネス環境の激しい変化に対応し、お客さまや社会のニーズに基づき、商品・サービス、ビジネスモデル、業務等を変革することが必要となります。
当社グループでは、2021年7月に当社の連結子会社として株式会社JPデジタルを設立し、お客さまへの新たな体験価値を生み出す「みらいの郵便局」施策によりリアル/デジタル両面からお客さまと郵便局のタッチポイントの増加を目指すほか、グループプラットフォームアプリ(郵便局アプリ)、グループ共通ID(ゆうID)及び当社グループ独自のポイントプログラム(ゆうゆうポイント)等のグループ横断的なDX施策を進めております。
具体的には、ゆうIDを軸に、郵便局アプリやゆうゆうポイントのほか、デジタル窓口、金融コンタクトセンター等を通じて、お客さまにグループ一体の価値を提供し、お客さま体験価値の向上やグループ外にも広がる新しい価値の提供を実現します。
また、お客さま向け窓口業務やバックヤード業務のデジタル化を継続的かつ徹底的に推進し、社員の業務負荷を軽減します。プライバシー保護等に配慮し、お客さまや社会からの信頼を確保しつつ行うお客さま情報の分析やAIを活用し、提案内容・サービスの高品質化を目指します。
しかしながら、これらの施策が計画どおりに進まない場合や、事業環境の変化に適時かつ適切に対応できず、競争力や業務効率が低下する場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、幅広い世代・地域のお客さまに新しい価値を提供するDX推進を実現できず、社会的要請に応えられなかった場合は、当社グループの企業価値を毀損する可能性があります。
(4) システム障害等のリスク
郵便・物流事業、銀行業、生命保険業等を運営している当社グループにおいては、事業運営上のシステムへの依存度が高く、当社グループのコンピュータシステムは、お客さまや各種決済機構等のシステムに接続する極めて重要な機能を担っております。こうした中、大規模自然災害、テロリズム、停電、ITガバナンスの不備、システムの新規開発・更改における瑕疵、通信事業者等の第三者の役務提供の瑕疵、人的過失等により重大なシステム障害等が発生する可能性があります。当社グループでは、各社の基幹システムの基盤更改等に当たり、ITガバナンスの強化に向けてグループCIOが経営層を含めた推進会議に出席し、情報共有を行うとともに、事業子会社のCIOと連携して、グループ内外で発生した障害に迅速に対応し、真因分析、再発防止策等に取り組んでおります。
しかしながら、このような取組みによっても、システムの障害等に起因し、当社グループの事業が大規模かつ長期間にわたり停止又は制約を受ける場合、当社グループが保有する個人情報及び機密情報等の漏えいが発生した場合、お客さま対応に不備が生じた場合には、業務の停止・混乱及びそれに伴う損害賠償や対応費用、行政処分、社会的信用の低下等が発生することにより、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 投資事業に関するリスク
当社グループでは、日本郵政キャピタル株式会社、ゆうちょアセットマネジメント株式会社、ゆうちょキャピタルパートナーズ株式会社及びかんぽNEXTパートナーズ株式会社が投資事業を営んでおり、国内外への投資や新たな事業領域への出資等を行っております。こうした中、投資先の事業環境の変化その他様々な理由により、投資先の業績又は財政状態が悪化した場合は、投資資金を回収できず、また、投資活動により取得・発生した株式などの金融資産やのれんに評価損・減損損失が発生するなど、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、当社グループの投資先に内在する内部統制上の不備や法令等違反の問題を当社グループが投資後に早期に是正できない場合は、当社グループの信用や企業イメージが低下し、その結果、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 不動産投資に関するリスク
当社グループは、オフィスビル・商業施設・住宅等の開発による賃貸事業及び分譲事業を行っております。グループ保有不動産の開発を中心に、用途やエリアごとのマーケットを見極めた開発に取り組んでおり、日本郵政不動産株式会社設立以降は、同社においてグループ外の収益物件の取得や共同事業への参画にも取り組んでおります。
不動産投資においては、建設費の高騰傾向の継続、物件取得価格の上昇、市場金利の上昇による外部資金調達コスト及び運営管理コストの増加、大手ゼネコンの受注余力逼迫の継続などによって、個別のプロジェクトでの事業計画の見直しや、グループ外の収益物件の取得の中止・遅延などの影響が顕在化しています。
さらに、法的規制の変更、大規模災害の発生、消費者動向の変化、ライフスタイルの変容により、既存の施設においても需要の変化等の影響を受ける可能性があります。
また、不動産事業の推進におけるノウハウの蓄積、必要な人員の採用、定着等が想定どおりに進捗する保証がないこと、共同事業者との間で意見の不一致が生じること等により、事業の進捗に影響が生じる可能性があります。
これらの事象が当社グループの不動産事業の収益や費用に影響を及ぼし、保有不動産等に評価損・減損損失や売却損が発生する場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 国際物流事業に関するリスク
国際物流事業を担うトール社の事業は、世界経済の減速、サイバー攻撃、地政学リスクの高まり等の影響を受ける可能性があります。新たな収益源の獲得やバランスの取れた顧客ポートフォリオの構築、全社的なコスト削減及び成長分野への経営資源の投入等により、ロジスティクス事業及びフォワーディング事業の収益規模の拡大及び収益性の向上を目指しておりますが、トール社のかかる経営改善策及び成長戦略が奏功しないこと等により、トール社の業績が向上しない場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、日本郵便がトール社の事業再編その他ビジネスモデルの転換をさらに進めるに際して総務大臣の認可が必要となる場合は、必要な認可を適時に取得できないことにより、事業再編等に支障が生じる可能性があります。
また、トール社は、日本郵便の買収以前に多数の企業買収を行っておりますが、複数のビジネス・ユニットによる取引先の競合やオペレーションの重複等が解消しない可能性、複雑な業務及び設備、並びに世界各地の多様な従業員を十分に管理できない可能性があります。さらに競業他社が、トール社より優れた商品・サービスを提供することで、トール社のマーケットシェア及び利益が低減すること、自然災害、事故等により、基幹ITシステム、主要な輸送手段、倉庫が損害等を受けること、さらには、買収時に発見できなかった問題が発生すること等により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、トール社は、豪州を中心に、アジア太平洋地域等におけるフォワーディング、ロジスティクス事業を行っており、関連する国・地域の事業許可や租税に係る法規制、運送、貿易管理、独占禁止、為替規制、環境等の法規制の適用を受けております。法令等の改正や新たな法規制等により、当社グループの競争条件が悪化したり、事業活動の一部が制限又は変更を余儀なくされた場合、また、コンプライアンス態勢が十分な効果を発揮せず、法規制等の違反が生じた場合には、新たな対応費用の増加、収益機会の喪失等により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
加えて、トール社の連結財務諸表は外貨建て(豪ドル)で作成されており、大幅な為替相場の変動が生じた場合は、外貨建ての資産・負債等が当社の連結財務諸表作成のために円換算される際に為替相場の変動による影響を受けるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、トール社の連結財務諸表は国際財務報告基準(IFRS)が適用されていることから、同基準の変更により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
そのほか、トール社は、継続的に設備投資等を行っており、金融機関からの借入等が一定程度ありますが、その返済が困難となる場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 宿泊事業・病院事業に関するリスク
当社の営む宿泊事業については、2023年3月末までに、営業中の全かんぽの宿33施設の事業譲渡・売却を完了しました。しかしながら、当社運営時における事象には、事業譲渡・売却後も事業譲渡先等に対する損害賠償責任を負うリスク、行政処分等のリスクが残存します。
病院事業については、自然災害、火災、医療事故等から生じる潜在的な損失の発生、損害賠償責任、行政処分等のリスクを内包しております。また、高齢化等に伴う近時の医療費適正化の流れは、病院事業の収益性に影響を及ぼす可能性があります。
当社が運営する東京逓信病院は、近年継続して営業損失を計上しているため、病院の状況を踏まえ、増収対策や経費削減による経営改善を進めております。しかしながら、経営改善策が当初想定した成果をもたらさない場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 金融2社との関係に関するリスク(グループ協定等、人的関係・取引関係)
グループ会社としてシナジー効果を発揮するため、当社と事業子会社との間でグループ協定等を締結し、グループ共通の理念、グループ運営に係る基本的事項等について合意しておりますが、金融2社はその独立性を確保する観点から、グループ運営に必要な事項や法令等に基づき当社による管理等が必要となる事項について、事前協議又は報告のみを求めております。
グループ協定等の存続期間は、金融2社がそれぞれ日本郵便と締結している日本郵便株式会社法第2条第2項に定める銀行窓口契約又は同条第3項に定める保険窓口業務契約が解除される日までとしており、これらの契約の解除は、当社による金融2社の株式売却と連動しておりません。
こうした中、当社グループの企業価値を最大化していくために、当社及び日本郵便と金融2社との間で契約関係(下記「5 重要な契約等」をご参照)、人的関係・取引関係(下記「(参考)⑤~⑦」をご参照)を構築しグループ運営を行うこととしておりますが、これらが機能しない場合は、金融2社と当社及び日本郵便とのシナジー効果を実現できない可能性や、利益相反を適切に管理できない可能性があります。また、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険からの受託手数料が郵便局窓口事業セグメントの収益の大部分を占めることから、金融2社の経営方針に変更が生じた場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 当社の商標等の金融2社との関係に関するリスク
当社及び事業子会社等が締結した、「日本郵政グループ運営に関する契約」等(以下「グループ運営契約」といいます。)に基づき、金融2社株式売却後も、金融2社は引き続き「日本郵政」ブランド及び関連商標の使用を継続する予定です。
そのため金融2社の株式売却後も、金融2社における業績の低迷、従業員の不祥事その他の理由により金融2社の社会的信用が低下した場合は、「日本郵政」のブランド・イメージに悪影響を及ぼす可能性、当社グループのコンプライアンス等の内部統制の有効性に疑義があるものと受け止められる可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社はグループ運営契約に基づき、金融2社から、当社グループに属することによる利益の対価としてブランド価値使用料を受け取っており、金融2社がそれぞれ日本郵便株式会社法第2条第2項に定める関連銀行又は同条第3項に定める関連保険会社である限り、収受することを想定しております。しかしながら、金融2社にグループ運営契約を適用しなくなった場合、又は重大な経済情勢の変化等に起因してブランド価値使用料の算定方法が変更された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
4.財務に関するリスク
(1) 保有株式及び固定資産の減損損失に関するリスク
当社が保有する日本郵便及び金融2社の株式の実質価額又は時価が帳簿価額、あるいは特定投資株式の時価が取得原価に比べて著しく下落し、回復する可能性が認められない場合は、減損損失を計上することになり、当社の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、これにより当社の分配可能額が減少し、会社法の規定により当社株主への配当の支払いが困難となる可能性があります。
また、当社グループは、郵便・物流事業、郵便局窓口事業、国際物流事業及び不動産事業を中心に、多額の固定資産を所有しております。経営環境の変化や収益性の低下等により投資額の回収が見込めなくなった場合は、減損損失を計上することが必要となり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 繰延税金資産に関するリスク
当社グループは、現行の会計基準に従い、将来の課税所得見積りを行った上で、貸借対照表に繰延税金資産を計上しておりますが、将来の課税所得見積額の変更等により、繰延税金資産全額又は一部に回収可能性がないと判断した場合は、繰延税金資産が減額され、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
かんぽ生命保険の繰延税金資産の計上では、現行の会計基準及び税制に従い、一定の前提に基づいて見積もった課税所得により将来の税金負担額が軽減することが認められる範囲内で計上しております。したがって、新契約の実績が想定どおりに進捗しない期間がより長期にわたり継続したり、経済環境の大幅な悪化の継続などによる見積りの前提の変更、あるいは税制改正に伴う税率の引き下げにより繰延税金資産額が減少する場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 退職給付債務に関するリスク
当社グループの退職給付費用及び債務は、将来の退職給付債務算出に用いる年金数理上の前提条件に基づいて算出しておりますが、金利環境の急変等により、実際の結果が前提と異なる場合、又は退職給付制度を改定した場合には、退職給付費用及び債務が増加することで、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 国際財務報告基準(IFRS)の適用に関するリスク
当社は、今後の国際財務報告基準(IFRS)の適用について国内外の会計基準の動向等を勘案し対応を検討してまいりますが、将来的に同基準を適用する場合は、現行会計と異なる業績評価や経営管理が当社グループに不利に働くことで当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 格付の低下に関するリスク
当社及び金融2社は、格付機関より信用格付を取得しておりますが、財務内容の悪化、日本国債の格下げ等により当該格付が格下げとなった場合は、著しく高い金利での資金調達を余儀なくされる、業務運営に対する不安を想起させる等により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
Ⅲ.各事業に特有のリスク(上記Ⅰ、Ⅱの記載を除く。)
1.日本郵便の事業に関するリスク
(1) 金融2社から日本郵便に対する郵便局窓口業務の委託(代理店営業)に関するリスク
日本郵便は、金融2社との銀行窓口業務契約等及び保険窓口業務契約等に基づき金融2社から受託手数料を受領しております。
2018年12月、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法の一部を改正する法律が施行され、2020年3月期から郵便局ネットワーク維持に要する費用のうち、ユニバーサルサービス確保のために不可欠な費用(日本郵便が負担すべき額を除きます。)は、金融2社からの拠出金を原資として郵政管理・支援機構から日本郵便に交付される交付金で賄われることとなり、これを契機に受託手数料が見直されました。
本受託手数料が、銀行法・保険業法に定められたアームズレングスルールの遵守等のもと、今後、減額する又は対象となる業務の範囲を限定する等、日本郵便にとって不利に改定された場合、また、競合商品との競争が激化する等の理由で郵便局の利用者数や利用頻度、金融2社の商品・サービスの利用が減少した場合には、郵便局窓口事業における収益に影響を与える可能性があります。特に、ゆうちょ銀行からの受託手数料は、ゆうちょ銀行の直営店での業務コストをベースに、日本郵便での取扱実績に基づき算出されるため、ゆうちょ銀行において業務コストが削減された場合は、当社グループの郵便局窓口事業における収益に影響を与える可能性があります。
当社グループとしては、今後もユニバーサルサービスが郵便局で一体的に利用できるよう、日本郵便と金融2社との関係を引き続き強化していく所存ですが、金融2社はユニバーサルサービスの提供に係る法的義務を負うものではなく、郵便局ネットワークに代替する販売チャネルをより重視するようになった場合等の理由から、銀行窓口業務契約等及び保険窓口業務契約等の解除が発生した場合は、当社グループの郵便局窓口事業の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
2.ゆうちょ銀行の事業に関するリスク
(1) 事業戦略・経営計画に関するリスク
ゆうちょ銀行は、2026年5月に公表したとおり、2026年度から2028年度までを計画期間とする中期経営計画を推進しております。本中期経営計画は、15年後(2040年)にありたい姿として策定した「中長期ビジョン」の実現に向けた第一歩と位置づけており、その実現に向け、「デジタルペイメント事業戦略」、「コンサルティング事業戦略」、「市場運用・アセットマネジメント事業戦略」、「地域・企業ソリューション事業戦略」という4つの事業戦略の推進と、それらを支える人的資本経営や企業風土改革の推進、経営基盤の高度化に取り組んでおります。
しかしながら、これらに向けたゆうちょ銀行の事業戦略・経営計画は、本項に記載したリスク要因等に伴い、当初計画した成果が得られない可能性もあります。
例えば、デジタルペイメント事業戦略においては、ゆうちょ銀行が提供する商品・サービスがお客さまのニーズと乖離する、又は他行対比で劣後する場合や、技術革新によりゆうちょ銀行の商品・サービスが陳腐化する場合、ゆうちょ銀行のシステム上の制約により想定どおりに開発が進まない場合等には、顧客離反の発生や、役務取引等利益の計画が達成できなくなる等、ゆうちょ銀行の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
コンサルティング事業戦略においては、専門知識を有するコンサルタントの確保・育成が想定どおりに進捗しなかった場合、導入予定の商品・サービスが何らかの理由により導入できなかった場合や、ゆうちょ銀行が提供する商品・サービスがお客さまのニーズと乖離する、又は他行対比で劣後する場合等には、顧客離反の発生や、役務取引等利益の計画が達成できなくなる等、ゆうちょ銀行の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
市場運用・アセットマネジメント事業戦略においては、市場(金利・為替等)・経済情勢(景気・信用状況等)等が想定どおりに推移しなかった場合は、例えば、日本国債への投資が想定どおりに進捗しないことによる運用収益の減少や、市場金利の低下による運用利回りの減少や米ドルをはじめとする海外短期金利上昇に伴う外貨調達コストの増加、プライベートエクイティファンドの投資先の企業価値向上や資金回収ぺースの想定との乖離の他、より高いリスクを有する運用資産の増加によって価格変動リスクを受けやすくなり、ゆうちょ銀行の事業、業績及び財政状態に及ぼす影響が大きくなる可能性があります。さらに、ゆうちょ銀行は、2026年4月1日付で設立した「ゆうちょアセットマネジメント株式会社」を中核に、アセットマネジメントビジネスに取り組んでおりますが、商品開発・投資家向けの販売が想定どおりに進捗しなかった場合等は、期待された成果が得られない可能性があります。
地域・企業ソリューション事業戦略においては、ゆうちょ銀行100%出資子会社である「ゆうちょキャピタルパートナーズ株式会社」を中核とする地域PE投資基盤の構築を進め、GP(無限責任組合員)事業に取り組んでおりますが、想定どおりに投資実績が積みあがらない場合や人材確保・育成が想定どおりに進捗しなかった場合等には、期待された成果が得られない可能性があります。さらに、地域経済の停滞等の影響を受け、地域金融機関とのリレーションシップ・マネジメント強化や事業法人へのソリューション提供が想定どおりに進捗しなかった場合は、事業法人における顧客離反の発生や役務取引等利益の計画が達成できない等、期待された成果が得られない可能性があります。
人的資本経営・企業風土改革の推進や経営基盤の高度化においては、DX推進やAI活用等による業務効率化や、運用・リスク管理・営業等の人材確保・育成が、想定どおりに進捗しなかった場合は、資金収支等や役務取引等利益の拡大、OHR(経費率)改善等の計画が達成できなくなる可能性や、ゆうちょ銀行の既存の対面型のサービスの維持が困難となる可能性があります。
さらに、AI活用を推進することにより、ハルシネーション等のAI利用に伴うリスクが発生する可能性があります。
また、減損損失、売却損の計上等により十分な利益水準が確保できない場合や、相場変動によりその他有価証券の評価損が拡大し、分配可能額を確保できない場合等には、株主還元の目標が達成できない可能性があります。
3.かんぽ生命保険の事業に関するリスク
(1) 事業戦略・経営計画に関するリスク
かんぽ生命保険は、2040年に「新たな価値を生み出し続け、安心を全国に届けるエッセンシャル・カンパニー」を目指し、2026年度からの3年間を「成長・挑戦フェーズ」と位置づけ、2026年5月に策定した「中期経営計画(2026年度~2028年度)」をはじめとする事業戦略・経営計画を策定しております。
こうした事業戦略・経営計画に含まれる取組みには、各種のリスクが内在しているほか、将来において、各種取組みの実施を阻害するリスクが高まる又は新たなリスクが生じる可能性もあります。
また、事業戦略・経営計画は、市場金利、外国為替、株価、事業環境等の一般的経済状況や法制度などの多くの前提を置き、作成されておりますが、かかる前提どおりとならない場合や各施策に対する十分な事業評価が行われず投資額やコストに見合った成果が得られない場合には、当該事業戦略又は経営計画における目標を達成できず、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 商品に関するリスク
かんぽ生命保険の取り扱う商品は、個人向け生命保険、とりわけ養老保険・終身保険などの貯蓄性商品の割合が高く、長期的な日本の人口動態等の要因のほか、国内の雇用水準及び家計所得、貯蓄・投資スタンス、金利を始めとする国内金融市場動向、代替商品であるその他の商品に対する相対的魅力、保険会社の財務健全性・社会的信用が、新契約数や保有契約の消滅率に影響を及ぼしております。
かんぽ生命保険では、2023年4月より、昨今の教育費用の高まりやお客さまからのご要望を受け、学資保険「はじめのかんぽ」の改定を行い、また、2024年1月より、中高齢層のお客さまがお持ちの「一生涯の死亡保障ニーズ」にお応えするために一時払終身保険「つなぐ幸せ」の取扱いを開始するなど、青壮年層を含めたあらゆる世代のお客さまニーズを把握し、それらに応えられる「商品ラインアップの拡充」に取り組んでおります。また、国内金利の上昇を踏まえ、2025年7月及び2026年1月に一時払終身保険の予定利率の改定、2026年5月に一時払終身保険を除く基本契約及び特約の予定利率の改定を実施しております。
さらに、金利上昇や資産形成ニーズの高まりといった環境変化を踏まえつつ、青壮年層を含む幅広いお客さまのニーズにお応えする分かりやすい保険商品の拡充を進めております。
しかしながら、お客さまニーズの多様化や金融商品への選好・アクセスへの変化などに保険商品・サービスがタイムリーに応じられない場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、金融庁による保険業法上の認可が得られない、又は想定するタイミングで認可がなされない、かんぽ生命保険では取扱いが難しいあるいは態勢整備に時間を要する商品を取り扱う競争力のある他保険会社を買収することが法令上認められない等の事由により、新商品を予定どおりの内容及びタイミングで販売できない場合、又は当該認可を得て新商品を販売した場合であっても外部要因等により想定した収益が確保できない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 保険引受に関するリスク
① 保険料設定と責任準備金の積立に関するリスク
かんぽ生命保険は、保険の種類及び内容、契約時の被保険者の年齢、性別、保険金額等を考慮して計算基礎率(予定死亡率、予定利率、予定事業費率)等に基づいて保険料を設定しておりますが、実際の死亡率、運用利回り、経費が事前に設定した計算基礎率を超過又は下回った場合は、損失が発生し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、かんぽ生命保険は、保険業法及び関連業規制に基づき、保険料収入の大部分を責任準備金として将来の保険金等の支払いに備えて積み立てており、各保険契約の保障対象となる事象の起こる頻度や時期、保険金等支払額、資産運用額等につき一定の前提を置き責任準備金を計算しておりますが、これらの前提と実際の結果が乖離した場合や環境の変化により将来乖離が見込まれる場合は、責任準備金の積増しが必要となる可能性があり、さらに、規制当局が定める責任準備金の積立に関する規制や標準利率・標準生命表に変更があった場合には、保険料見直しや責任準備金の積増しが必要となる可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 再保険に関するリスク
かんぽ生命保険は、民営化前の高い予定利率の終身年金保険契約を出再することにより、保険引受リスク及び資産運用リスクを削減し、将来収益及び資本効率の向上を図ることを目的として、再保険契約を締結しております。
出再先については、当社の定める信用基準を満たした保険会社を選定し、出再した保険会社に対するモニタリング等を実施しておりますが、今後、カウンターパーティリスク(出再先会社が破綻するリスク)やリキャプチャー(再保険契約の打切りによる出再先に移転していた資産やリスクの回収義務)が発生するリスク、資産運用リスク(再保険契約に係る担保資産価値が下落するリスク)が顕在化した場合等は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(参考)金融2社の株式売却に関するリスク(上記[Ⅰ.6.関連、Ⅱ.3(9)関連])
① 日本国政府による当社株式の保有状況及び当社による金融2社の株式保有状況(2026年3月期末日時点)
(日本国政府による当社株式の保有状況)
(当社による金融2社の株式の保有状況)
② 金融2社株式処分の連結財務諸表への影響
③ セグメント利益・資産(2026年3月末現在)
(単位:百万円)
※ その他(病院事業、関係会社受取配当金等)に区分されるものを除きます。
④ 議決権等議決事項(2026年3月末現在)
⑤ 当社と金融2社との人的関係(有価証券報告書提出日現在)
当社の役員の状況については、下記「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等
(2) 役員の状況」をご参照ください。
⑥ 当社と金融2社との主な取引等(2026年3月期)
(※) PNETサービス、情報系共用システムサービス及び人事関係システムサービスの利用料等
⑦ 日本郵便と金融2社との主な取引等(2026年3月期)
※1 受託手数料の詳細は、下記「5 重要な契約等 参考1 ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険からの委託手数料、参考2 独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法の一部を改正する法律の概要及び金融2社との業務委託契約への影響」をご参照ください。
※2 営業店等の施設の賃貸、社員用社宅関連業務の提供等
※3 グループ内物流業務の提供等
※4 上記のほか、「独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構法(平成17年法律第101号)」に基づき、郵便局ネットワーク維持に要する費用のうち、ユニバーサルサービス確保のために不可欠な費用(日本郵便が負担すべき額を除く。)は、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険からの拠出金を原資として郵政管理・支援機構から日本郵便に交付される交付金で賄われることとなっております。当事業年度に日本郵便が郵政管理・支援機構から交付を受けた交付金の額は320,686百万円です。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態の状況及び分析・検討
当連結会計年度末の資産、負債及び純資産の状況は以下のとおりであります。
資産の部合計は、前連結会計年度末比7,285,128百万円減の289,864,524百万円となりました。
主な要因は、金銭の信託2,080,663百万円の増、銀行業等における貸出金850,083百万円の増の一方、現金預け金10,110,059百万円の減によるものであります。
負債の部合計は、前連結会計年度末比8,477,513百万円減の273,382,599百万円となりました。
主な要因は、銀行業等におけるその他負債1,032,887百万円の増、債券貸借取引受入担保金429,038百万円の増の一方、銀行業等における売現先勘定4,388,598百万円の減、貯金3,485,523百万円の減、生命保険業における責任準備金2,112,204百万円の減によるものであります。
純資産の部合計は、前連結会計年度末比1,192,385百万円増の16,481,925百万円となりました。
主な要因は、資本剰余金1,409,132百万円の増、非支配株主持分567,431百万円の増、銀行業及び生命保険業等におけるその他有価証券評価差額金520,357百万円の増、銀行業等における利益剰余金228,460百万円の増の一方、資本金1,750,000百万円の減によるものであります。
各事業セグメント別の資産の状況は以下のとおりであります。
① 郵便・物流事業
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末比475,260百万円増の2,398,996百万円となりました。
主な要因は、無形固定資産が3,722百万円減少した一方、有価証券が170,668百万円、その他資産が153,666百万円増加したことによるものであります。
② 郵便局窓口事業
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末比113,219百万円増の1,995,246百万円となりました。
主な要因は、現金預け金が48,410百万円、有形固定資産が12,316百万円減少した一方、その他資産が171,928百万円増加したことによるものであります。
③ 国際物流事業
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末比82,109百万円増の466,110百万円となりました。
主な要因は、有形固定資産が44,204百万円、現金預け金が19,361百万円、その他資産が12,096百万円増加したことによるものであります。
④ 不動産事業
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末比57,603百万円増の1,204,186百万円となりました。
主な要因は、現金預け金が12,720百万円減少した一方、その他資産が70,946百万円増加したことによるものであります。
⑤ 銀行業
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末比7,029,815百万円減の226,569,971百万円となりました。
主な要因は、有価証券が1,818,965百万円、貸出金が1,241,597百万円増加した一方、現金預け金が10,289,284百万円減少したことによるものであります。
⑥ 生命保険業
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末比1,113,734百万円減の58,441,499百万円となりました。
主な要因は、金銭の信託が1,579,807百万円増加した一方、有価証券が1,597,709百万円、繰延税金資産が406,128百万円、貸出金が395,286百万円、現金預け金が223,099百万円減少したことによるものであります。
(2) 経営成績の状況及び分析・検討
当連結会計年度、当社グループは、2024年5月に発表した中期経営計画「JP ビジョン2025+(プラス)」(2024年度~2025年度)で掲げたお客さまと地域を支える「共創プラットフォーム」の実現を目指し、収益力の強化、人材への投資によるEX※1(従業員体験価値)向上、DX※2の推進等によるUX※3(ユーザー体験価値)向上へ重点的に取り組んでまいりました。
日本郵便においては、2025年4月にトナミHDを子会社化し、それ以降同社傘下の子会社との共同配達等の協業を進めたほか、2025年10月には、同じく日本郵便において、ロジスティードHD及び同社中核子会社であるロジスティード株式会社との資本業務提携契約を締結し、12月にロジスティードHDの株式取得を完了しました。
グループ一体でのDXの推進については、2025年7月には、かんぽ生命保険の「かんぽアプリ」と「ゆうID」との連携を開始したほか、同年8月には、お客さまの郵便局体験をさらに向上させるため、郵便局窓口での購買時に「ゆうゆうポイント」を付与するサービスを開始しました。
2024年度に発覚した非公開金融情報※4の不適切な利用事案に対しては、必要な態勢整備が図られるまでの間は郵便局からの来局誘致を停止し、研修等の再発防止策を継続的に行いました。加えて、グループ一体でのお客さまの非公開金融情報等の適切な利用の実現に向け、お客さまから非公開金融情報等の利用に係る同意をいただくチャネルを拡大するとともに、お客さまの同意を得た情報を参照・検索等に利用できるシステム環境の整備を推進し、グループ顧客管理基盤を構築しました。また、同年度に発覚した一時払終身保険等の販売に係る認可取得前勧誘事案においても同様に、法令等遵守の徹底及び業務品質の確保に向けた取組みを行うほか、それらの再発防止策の実効性確保のため、モニタリング・フォローアップの強化や2線による1線へのけん制機能の発揮など、リスク認識力の強化に向けた取組みやガバナンス強化に向けた取組みを行ってまいりました。
そのようななか、日本郵便において点呼業務不備事案が発覚し、2025年6月、一般貨物自動車運送事業の許可取消処分を受けたほか、2025年10月以降順次、軽四輪車の行政処分が執行されました。なお、2026年6月1日時点で、全ての車両に対する車両停止処分が終了いたしましたが、一般貨物自動車運送事業の許可については、当該取消処分から5年間は当該許可を再取得することもできなくなります。
お客さまをはじめステークホルダーの信頼を損なう結果となったことを重く受け止め、日本郵便における経営の最重要課題としてコンプライアンス・ガバナンスの強化に取り組み、点呼の記録漏れや改ざんを防止するためのデジタル点呼の導入、郵便局へ実施を指示している業務の適法性確保と負荷軽減のための「郵便局業務の総点検」を進めました。
また、日本郵便の本社や全国の支社が取引先に対して取引条件を事前に明らかにしなかったことで特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律に違反するおそれのある取引が相当程度あることが判明したことを受け、原則として、事前に取引条件を明示した発注書等を交付するように運用を改める等の再発防止策を実施しています。
これらの事案について、同様の事案が発生することがないよう、当社グループは再発防止策を徹底し、お客さま本位のサービス提供に全力で取り組んでまいります。
当社におきましては、持株会社として、当社グループの企業価値向上を目指し、グループ各社の収益拡大や経営効率化等を着実に推進するとともに、郵便、貯金及び保険のユニバーサルサービスの確保、郵便局ネットワークの維持・活用による安定的なサービスの提供等という目的が達成できるよう、グループ運営に取り組みました。
また、グループ各社のコンプライアンス・プログラムの策定・推進の状況、各社の内部監査態勢・監査状況の把握に努めたほか、集約により効率性が高まる間接業務をグループ各社から受託するとともに、病院事業の経営改善に取り組みました。
さらに、グループ各社が提供するサービスの公益性・公共性の確保や、持続可能な社会の実現・未来の創造に貢献するため、サステナビリティ経営の推進に関する取組みや災害復興支援に、グループ全体で取り組んでおります。
加えて、「JP ビジョン2025+(プラス)」で示した方針を踏まえ、当社は2025年3月にゆうちょ銀行普通株式の売出しを実施するとともに、同普通株式に係る株式処分信託を設定し、当該信託にゆうちょ銀行普通株式を拠出いたしました。これにより、当社のゆうちょ銀行に対する議決権の保有割合は50%を下回っております。2023年の売出し及び本売出しによって得た資金については、物流領域の能力増強やDX化等の成長投資に充当するとともに、自己株式取得にも活用することで、当社グループの企業価値の向上を図っていきます。
業績面では、デジタル化の進展等に伴う郵便物数の減少や諸物価、人件費の上昇に伴うコストの増加等があった一方、年度初来からの国内金利上昇等による運用環境の好転等により、銀行業セグメント及び生命保険業セグメントの業績が堅調に推移しました。
このような取組みを行った結果、当連結会計年度における連結経常収益は11,440,586百万円(前期比27,781百万円減)、連結経常利益は1,074,966百万円(前期比260,369百万円増)、連結経常利益に、特別損益や契約者配当準備金繰入額等を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は、374,556百万円(前期比3,992百万円増)となりました。
※1 EX(Employee Experience:従業員体験価値)とは、社員が会社で働くことを通じて得られる体験価値のことです。
※2 DX(Digital Transformation:デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を活用し、ビジネスや生活を変革する取組みのことです。
※3 UX(User Experience:ユーザー体験価値)とは、システムやサービスを利用するユーザー(お客さまや社員)が、その利用を通じて得られる体験価値のことです。
※4 非公開金融情報とは、お客さま対応等の中で知った、お客さまの金融取引や資産に関する、通常、本人しか知りえない情報(口座残高や引落情報、保有ファンドの状況等)のことです。
各事業セグメント別の業績は、以下のとおりであります。
① 郵便・物流事業
郵便・物流事業につきましては、点呼業務不備事案に伴う行政処分執行後、他の運送会社へ委託を行うことを基本に、確実な点呼の実施を大前提として、ご利用いただいているお客さまにご迷惑をおかけすることのないよう、ユニバーサルサービス等を確実に提供してまいりました。
事業の成長に向けては、差出・受取利便性の向上、営業体制・営業力の強化、楽天グループ株式会社をはじめとする他企業との連携強化等を通じた荷物分野の収益拡大に加え、DXの推進や商品・サービスの見直し等を通じたオペレーションの効率化に取り組んでまいりました。
また、国際物流・国内物流の全てを一体で事業運営できる総合物流企業を目指し、トナミHDの子会社化や同社傘下の子会社との共同配達等の協業を進めたほか、ロジスティードHD等との資本業務提携契約を締結しました。
このほか、セイノーグループとの間で、双方のドライバー不足の解消に向け、共同運行便の拡大等に取り組んでまいりました。
業績面では、2024年10月に実施した郵便料金の改定により単価が改善した一方、デジタル化の進展等に伴う郵便物数の減少や荷物分野における競合他社との激しい競争が継続するとともに、諸物価や人件費の上昇に伴うコストの増加等が継続しました。
このような取組みを行った結果、当連結会計年度の郵便・物流事業におきましては、郵便、ゆうメールが減少したものの、ゆうパック、ゆうパケットの取扱数量が増加したこと、郵便料金の改定により単価が改善したこと及びJPトナミグループの連結子会社化等により、経常収益は2,308,351百万円(前期比219,869百万円増)、経常費用は引き続きコストコントロールの取組み等を進めたものの、人件費や集配運送委託費等が増加し、経常損失は5,494百万円(前期は32,220百万円の経常損失)となりました。また、日本郵便の当連結会計年度における郵便・物流事業の営業収益は2,297,581百万円(前期比216,700百万円増)、営業損失は11,862百万円(前期は38,377百万円の営業損失)となりました。
引受郵便物等の状況
(注) 1.第一種郵便物、第二種郵便物、第三種郵便物及び第四種郵便物の概要/特徴は、以下のとおりであります。
2.年賀は、年賀郵便物(年賀特別郵便(取扱期間12月15日~12月28日)及び12月29日~1月7日に差し出された年賀はがきで消印を省略したもの)の物数であります。
3.選挙は、公職選挙法に基づき、公職の候補者又は候補者届出政党から選挙運動のために差し出された通常はがきの物数であります。別掲で示しております。
4.特殊は、速達、書留、特定記録、本人限定受取等の特殊取扱(オプションサービス)を行った郵便物の物数の合計であります。交付記録郵便物用特定封筒(レターパックプラス)及び電子郵便(レタックス、Webゆうびん、e内容証明)を含んでおります。
5.ゆうパックは、一般貨物法制の規制を受けて行っている宅配便の愛称であります。配送中は、追跡システムにより管理をしております。
6.ゆうパケットは、一般貨物法制の規制を受けて行っている宅配便の愛称であります。小型の荷物をお届けするもので、ゆうパックより安値でポスト投函も可能な商品であります。配送中は、追跡システムにより管理をしております。
7.ゆうメールは、一般貨物法制の規制を受けて行っている1kgまでの荷物の愛称であります。主に冊子とした印刷物やCD・DVDなどをお届けするもので、ゆうパックより安値でポスト投函も可能な商品であります。
② 郵便局窓口事業
郵便局窓口事業につきましては、「お客さまに選んでいただける事業への成長」に向けて、収益力、郵便局の価値・魅力、サービス品質の向上に取り組んでまいりました。
具体的には、地域の特性に応じた窓口営業時間の弾力的な運用の一環として、昼時間帯の窓口業務の休止を進め、2024年度に試行を開始した郵便局について、一部を除き本実施に移行したほか、新たに約1,100局において試行を開始しました。また、地域事情に応じて、窓口業務を半日とし、郵便物等の配達業務等を行う取組みや、観光地において、平日の窓口業務を半日とし、要員を確保した上で、土・休日の窓口業務を行う取組みを開始しました。
加えて、地方公共団体事務受託の推進、地域金融機関等との連携強化、郵便局窓口と駅窓口の一体運営等に取り組みました。
このほか、新たなタブレット型PCの配備を拡大したほか、かんぽ生命保険商品の新規申込みや保全・支払等をペーパーレスで処理可能なシステムを全局で利用開始する等、窓口オペレーション改革の取組みを推進しました。
2024年度に発覚した非公開金融情報の不適切な利用事案に対しては、必要な態勢整備が図られるまでの間は郵便局からの来局誘致を停止し、再発防止策として、研修等の継続的な実施、グループ顧客管理基盤の構築等を行いました。また、同年度に発覚した一時払終身保険等の販売に係る認可取得前勧誘事案においても同様に、再発防止策を継続的に実施してまいりました。
業績面では、送金決済件数や保有保険契約件数の減少等に伴う銀行及び保険受託手数料の減少に加え、タブレット型PCの配備拡大等に伴い費用が増加しました。
このような取組みを行った結果、当連結会計年度の郵便局窓口事業におきましては、銀行手数料、保険手数料の減少が継続しているものの、郵便局ネットワーク維持交付金等が増加し、経常収益は1,017,174百万円(前期比6,977百万円増)、経常費用は人件費が減少したものの経費が増加したことにより増加し、経常利益は9,095百万円(前期比15,060百万円減)となりました。また、日本郵便の当連結会計年度における郵便局窓口事業の営業収益は1,013,968百万円(前期比5,239百万円増)、営業利益は6,975百万円(前期比16,218百万円減)となりました。
郵便局数
③ 国際物流事業
国際物流事業につきましては、同社の子会社であるトール社による豪州での収益性向上等の施策を推進するとともに、アジア域内で特に成長が見込まれる国や業種を重視した事業展開による収益拡大に取り組んだほか、コスト削減等に継続して取り組んでまいりました。
また、JPロジスティクス等、当社グループ内企業と連携し、ロジスティクス事業及びフォワーディング事業の拡大に取り組んできたところです。
このような取組みを行った結果、当連結会計年度の国際物流事業におきましては、フォワーディング事業の海上運賃の下落や取扱量の減少により、経常収益は505,805百万円(前期比7,041百万円減)、経常費用はフォワーディング事業の費用が減少し、経常利益は4,371百万円(前期比328百万円減)となりました。また、日本郵便の当連結会計年度における国際物流事業の営業収益は505,116百万円(前期比6,612百万円減)、営業利益(EBIT)は13,850百万円(前期比485百万円増)となりました。
④ 不動産事業
不動産事業につきましては、JPタワー(商業施設名:KITTE)をはじめとするオフィスビル、商業施設、賃貸・分譲住宅、高齢者施設等のグループ保有不動産の開発を中心に推進しており、市街地再開発事業においては、旧白金社宅の事業を推進し、また、分譲住宅事業においては、プラウド池下高見(旧高見寮:名古屋市)が2026年1月に竣工したほか、新たな分譲住宅案件を計画するなど、事業の強化・拡充に取り組みました。
グループ外収益物件については、2025年12月に日本郵政不動産が共同出資する外資系ホテル「Osaka Sakurajima Resort」プロジェクトが本格着工(2029年竣工予定)したことを発表、また、2026年3月に共同事業である「ザ・ランドマーク名古屋栄」が竣工したほか、用途やエリアごとのマーケットを見極めて賃貸住宅の取得を行いました。
このような取組みを行った結果、当連結会計年度の不動産事業におきましては、賃貸収益の増加により、経常収益は89,008百万円(前期比7,337百万円増)、経常費用は分譲収益に連動した販売原価の減少により減少し、経常利益は20,092百万円(前期比7,725百万円増)となりました。また、当連結会計年度における不動産事業の営業収益は87,953百万円(前期比6,523百万円増)、営業利益は23,948百万円(前期比10,016百万円増)となりました。
不動産事業における主なプロジェクト(賃貸事業)の概要は以下のとおりであります。
(注) 1.2026年3月31日時点
2.JPタワー
延床面積は、持分換算面積を表示するとともに、( )内に事業全体面積を表示しております。
3.JPタワー名古屋及びJPタワー大阪
土地面積は、持分面積を表示するとともに、( )内に事業全体面積(借地を含む)を表示しております。
延床面積は、持分換算面積を表示するとともに、( )内に事業全体面積を表示しております。
4. 麻布台ヒルズ森JPタワー
土地面積及び延床面積は、持分換算面積を表示するとともに、( )内に事業全体面積を表示しております。
⑤ 銀行業
ゆうちょ銀行では、「リテールビジネス」、「マーケットビジネス」及び「Σ(シグマ)ビジネス」という3つのビジネス戦略の推進及びそれらを支える経営基盤の強化に継続的に取り組みました。
「リテールビジネス」では、お客さま本位の営業活動を前提に、お客さま基盤の維持・深耕を最重要課題と捉え、リアルチャネルとデジタルチャネルの相互補完戦略を加速し、伝統的な銀行業務を超えた新しいリテールビジネスへの変革に向けた取組みを進めております。
デジタルサービスでは、スマートフォン上で基本的な銀行取引が行える「通帳アプリ」の機能拡充を図るとともに、テレビCM等を活用したプロモーション施策を展開しました。加えて、窓口でも丁寧なご案内を行い、登録口座数は「JP ビジョン2025+(プラス)」の目標である1,600万口座を上回りました。
また、スマートフォン上で口座開設等が行える「ゆうちょ手続きアプリ」や、店舗に設置するセルフ型営業店端末「Madotab」等に、お客さまの利便性を高める機能を順次追加いたしました。
資産形成サポートビジネスでは、投資信託商品のラインアップ拡充に加え、お客さまが身近な店舗から、専門性の高いコンサルティングを提供する資産運用リモートセンターにアクセスできる体制を構築するなど、お客さまの資産形成ニーズにきめ細かく対応しています。
「マーケットビジネス」では、国内金利上昇トレンドを捉え、預け金等から日本国債への投資シフトを継続するとともに、世界的に市場環境が大きく変動するなか、リスク対比リターンを意識しつつ国際分散投資を推進しました。これらの取組みにより、投資適格領域の外国社債等を中心にリスク性資産残高を拡大しました。また、リスク性資産のうち、プライベートエクイティファンド等の戦略投資領域※1は、優良案件への選別的な投資に努め、残高を積み上げました。
一方で、2026年3月末の自己資本比率(連結・国内基準)は、十分な財務健全性を確保しております。
また、これまで市場運用ビジネスで培った知見を活用したさらなる成長を企図し、新たにアセットマネジメントビジネスへの挑戦を見据え、2026年4月には「ゆうちょアセットマネジメント株式会社」を設立しました。
「Σビジネス」では、地域プライベートエクイティ投資を行うゆうちょ銀行100%出資子会社「ゆうちょキャピタルパートナーズ株式会社」の態勢強化を図るとともに、2026年4月には地域事業承継を目的とした旗艦ファンド「ゆうちょキャピタル・シグマ地域事業承継2号投資事業有限責任組合」を設立しました。
また、2026年1月、次世代の東海地域を牽引するスタートアップ企業への投資を目的に、東海東京証券株式会社等が設立した「Next Tokai Innovation Fund1号投資事業有限責任組合」に、アンカー投資家※2として参加することを決定する等、着実に歩みを進めております。
ビジネス戦略を実効性高く推進するため、人的資本経営を通じた人材の強化を図るとともに、内部管理態勢の強化及び組織風土改革に取り組みました。
人的資本経営の推進にあたっては、企業価値向上に向け、経営戦略と連動した人事戦略を推進しております。
具体的には、強化分野への積極的な人材配置や、キャリアデザイン研修等を通じた自律的社員の育成、多様な人材が活躍する職場づくりに向けたダイバーシティマネジメント等に取り組んでおります。
また、内部管理態勢の強化については、サイバーセキュリティやマネー・ローンダリング対策等の強化に加え、非公開金融情報の不適切な利用事案に係る再発防止策として、銀行業務委託先である日本郵便の管理・監督体制を強化しました。
さらに、2024年に発足した社員参画型の専門委員会である「みんなの声委員会 -ECHO-」を通じて、お客さまの声を活かした商品・サービスの提案・改善や、社員の声をもとにした職場改善・組織風土改革を推進しました。
このような取組みを行った結果、当連結会計年度の銀行業におきましては、外債投資信託からの収益増加や国債利息・日銀預け金の利息の増加等により資金利益が増加し、経常収益は2,852,150百万円(前期比330,254百万円増)、経常費用は資金調達費用の増加等により増加し、経常利益は759,093百万円(前期比174,715百万円増)となりました。
※1 戦略投資領域とは、プライベートエクイティファンド(成長が見込まれる未上場企業等へ投資するファンド)、不動産ファンド等からなる戦略的な投資領域のことです。
※2 アンカー投資家とは、ファンド設立に際し、初期段階から相当額の出資を行う大口の機関投資家のことです。
ゆうちょ銀行における損益の概要などの詳細な状況については、下記「(参考1) 銀行業を行う当社の子会社であるゆうちょ銀行(単体)の状況」「(参考2) 自己資本比率の状況」「(参考3) 資産の査定」に記載のとおりであります。
(参考1) 銀行業を行う当社の子会社であるゆうちょ銀行(単体)の状況
(a) 損益の概要
当事業年度の業務粗利益は、前事業年度比3,536億円増加の1兆3,969億円となりました。このうち、資金利益は、外債投資信託からの収益や国債利息の増加等により、前事業年度比3,469億円の増加となりました。役務取引等利益は、前事業年度比108億円の増加となりました。その他業務利益は、国債等債券損益の減少を主因に、前事業年度比41億円の減少となりました。
経費は、前事業年度比281億円増加の9,407億円となりました。
業務純益は、前事業年度比3,252億円増加の4,560億円となりました。
臨時損益は、プライベートエクイティファンド等からの収益が増加した一方、株式のリスク調整オペレーションに伴う売却益の減少を主因に、前事業年度比1,506億円減少の2,920億円となりました。
経常利益は、前事業年度比1,745億円増加の7,480億円となりました。
この結果、当期純利益は5,289億円、前事業年度比1,184億円の増益となりました。
(注) 1.業務純益=業務粗利益-経費(除く臨時処理分)-一般貸倒引当金繰入額
2.臨時損益とは、損益計算書中「その他経常収益・費用」から一般貸倒引当金繰入額を除き、金銭の信託運用見合費用及び退職給付費用のうち臨時費用処理分等を加えたものであります。
3.「金銭の信託運用見合費用」とは、金銭の信託取得に係る資金調達費用であり、金銭の信託運用損益が臨時損益に計上されているため、業務費用から控除しているものであります。
4.国債等債券損益=国債等債券売却益+国債等債券償還益-国債等債券売却損-国債等債券償還損-国債等債券償却
5.株式等関係損益=株式等売却益-株式等売却損-株式等償却
6.金額が損失又は費用には△を付しております。
(参考) 与信関係費用
(注) 1.金融再生法開示債権に係る費用を計上しております。
2.金額が損失又は費用には△を付しております。
(b) 国内・国際別の資金利益等
ゆうちょ銀行は、海外店や海外に本店を有する連結子会社(以下「海外連結子会社」といいます。)を有しておりませんが、円建の取引を「国内業務部門」、外貨建取引を「国際業務部門」に帰属させ(ただし、円建の対非居住者取引は「国際業務部門」に含む。)、各々の収益・費用を計上した結果、国内業務部門・国際業務部門別の資金利益等は次のとおりとなりました。
当事業年度は、国内業務部門においては、資金利益は5,696億円、役務取引等利益は1,669億円、その他業務利益は△86億円となりました。
国際業務部門においては、資金利益は7,341億円、役務取引等利益は△12億円、その他業務利益は△639億円となりました。
この結果、国内業務部門、国際業務部門の相殺消去後の合計は、資金利益は1兆3,037億円、役務取引等利益は1,657億円、その他業務利益は△725億円となりました。
イ.国内業務部門
ロ.国際業務部門
ハ.合計
(注) 1.資金調達費用は、金銭の信託運用見合費用(前事業年度19,785百万円、当事業年度25,426百万円)を控除しております。
2.「国内業務部門」「国際業務部門」間の内部取引による相殺消去額(資金貸借に係る利息)等は下表のとおりであります。
(c) 国内・国際別資金運用/調達の状況
当事業年度の資金運用勘定の平均残高は221兆7,175億円、利回りは1.02%となりました。また、資金調達勘定の平均残高は211兆6,731億円、利回りは0.45%となりました。
国内・国際別に見ますと、国内業務部門の資金運用勘定の平均残高は214兆839億円、利回りは0.47%となりました。また、資金調達勘定の平均残高は207兆6,943億円、利回りは0.21%となりました。
国際業務部門の資金運用勘定の平均残高は86兆9,980億円、利回りは1.61%となりました。また、資金調達勘定の平均残高は83兆3,433億円、利回りは0.80%となりました。
イ.国内業務部門
(注) 1.「国内業務部門」は円建取引であります。
2.金銭の信託に係る収益及び費用を「その他経常収益」「その他経常費用」に計上しておりますので、資金運用勘定は金銭の信託の平均残高(前事業年度2,131,496百万円、当事業年度2,137,837百万円)を控除し、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前事業年度2,131,496百万円、当事業年度2,137,837百万円)及び利息(前事業年度△7,313百万円、当事業年度△2,505百万円)を控除しております。
3.預け金等は、譲渡性預け金、日銀預け金、コールローン、買入金銭債権であります。「ロ.国際業務部門」「ハ.合計」においても同様であります。
4.貯金は銀行法施行規則の負債科目「預金」に相当するものであります。「ハ.合計」においても同様であります。
ロ.国際業務部門
(注) 1.「国際業務部門」は外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引については、「国際業務部門」に含めております。
2.ゆうちょ銀行は、海外店及び海外連結子会社を有しておりません。
3.金銭の信託に係る収益及び費用を「その他経常収益」「その他経常費用」に計上しておりますので、資金運用勘定は金銭の信託の平均残高(前事業年度3,345,371百万円、当事業年度3,450,844百万円)を控除し、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前事業年度3,345,371百万円、当事業年度3,450,844百万円)及び利息(前事業年度27,098百万円、当事業年度27,931百万円)を控除しております。
ハ.合計
(注) 1.金銭の信託に係る収益及び費用を「その他経常収益」「その他経常費用」に計上しておりますので、資金運用勘定は金銭の信託の平均残高(前事業年度5,476,867百万円、当事業年度5,588,682百万円)を控除し、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前事業年度5,476,867百万円、当事業年度5,588,682百万円)及び利息(前事業年度19,785百万円、当事業年度25,426百万円)を控除しております。
2.「国内業務部門」「国際業務部門」間の内部取引による相殺消去額(資金貸借の平均残高及び資金貸借に係る利息)は下表のとおりであります。
(d) 役務取引等利益の状況
当事業年度の役務取引等利益は、前事業年度比108億円増加の1,657億円となりました。
(参考) 投資信託・ゆうちょファンドラップの取扱状況
(e) 預金残高の状況
当事業年度末の貯金残高は前事業年度末比4兆3,519億円減少の186兆1,130億円となりました。
○ 預金の種類別残高(末残・構成比)
○ 預金の種類別残高(平残・構成比)
(注) 1.通常貯金等=通常貯金+特別貯金(通常郵便貯金相当)
2.貯金は銀行法施行規則の負債科目「預金」に相当するものであります。「振替貯金」は「当座預金」、「通常貯金」は「普通預金」、「貯蓄貯金」は「貯蓄預金」、「定期貯金」は「定期預金」に相当するものであります。「定額貯金」は「その他の預金」に相当するものでありますが、「定期性預金」に含めております。
3.特別貯金(通常郵便貯金相当)は郵政管理・支援機構からの預り金のうち、郵政管理・支援機構が公社から承継した定期郵便貯金、定額郵便貯金、積立郵便貯金、住宅積立郵便貯金、教育積立郵便貯金に相当する郵便貯金で満期となったものなどであります。
4.上記の通常貯金、定期性預金は、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 事業に係る主な法律関連事項③ 郵政民営化法 (f) ゆうちょ銀行における預入限度額」に記載の郵政民営化法における預入限度額規制上の区分とは異なります。
(f) 資産運用の状況(末残・構成比)
当事業年度末の運用資産のうち、国債は41.4兆円、その他の証券は88.2兆円となりました。
(注) 「預け金等」は譲渡性預け金、日銀預け金、買入金銭債権であります。
(g) 評価損益の状況(末残)
当事業年度末の評価損益(その他目的)は、国内金利の上昇等に伴い、ヘッジ考慮後で、前事業年度末から1,454億円悪化し、△1兆2,333億円(税効果前)となりました。
(注) 「有価証券」には、有価証券のほか、現金預け金中の譲渡性預け金、買入金銭債権を含んでおります。
(h) 業種別貸出金残高の状況(末残・構成比)
(注) 1.「国内」とは本邦居住者に対する貸出、「国際」とは非居住者に対する貸出であります。
2.ゆうちょ銀行は、海外店及び海外連結子会社を有しておりません。
3.「金融・保険業」のうち郵政管理・支援機構向け貸出金は、前事業年度末34,618百万円、当事業年度末6,650百万円であります。
(参考2) 自己資本比率の状況
ゆうちょ銀行の自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、ゆうちょ銀行は、国内基準を適用の上、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法、オペレーショナル・リスク相当額の算出においては標準的計測手法、マーケット・リスク相当額の算出においては標準的方式を採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
(注) 連結総所要自己資本額は、上記3.に記載しているリスク・アセット等の額に4%を乗じた額であります。
単体自己資本比率(国内基準)
(注) 単体総所要自己資本額は、上記3.に記載しているリスク・アセット等の額に4%を乗じた額であります。
(参考3) 資産の査定
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、ゆうちょ銀行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
(a) 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
(b) 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
(c) 要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
(d) 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記(a)から(c)までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
⑥ 生命保険業
かんぽ生命保険では、「お客さまから信頼され、選ばれ続けることで、お客さまの人生を保険の力でお守りする」という社会的使命を果たすべく、ライフステージ/世代を超えたつながりによるお客さまの維持・拡大と、持続的な「強い会社」へ向けた取組みを進めてまいりました。
2025年度は、非公開金融情報の不適切利用事案等を踏まえ、全ての活動をお客さま起点に進化させるとともに、お客さまサービス向上に関するこれまでの取組みを定着・発展させることで、あらゆる場面でお客さまに安心をお届けし続ける活動の展開に注力してまいりました。加えて、安心を支える強靭な経営基盤の確立に取り組むことで、「お客さまの人生を通して安心をお届けする」というかんぽ生命保険の価値をお客さまへ提供し続けてまいりました。2025年度の主な取組みは次のとおりです。
ライフステージ/世代を超えたつながりによるお客さまの維持・拡大については、お客さま本位の業務運営をさらに発展させるため、「保険のプロ」としての使命感のもと、お客さまへの商品提案からアフターフォロー、保険金の請求手続き等のあらゆる場面で、お客さまに安心をお届けし続ける活動を一体的に展開できるよう取り組んでまいりました。具体的には、お客さまとの長期安定的な関係を築きながら、様々な世代のお客さまの課題を把握し、解決策としての保障をご提案できるよう、営業社員のスキル向上に取り組んでまいりました。また、あらゆる世代のお客さまの多様なニーズにお応えする保険サービスの開発を進めてまいりました。2024年1月に販売を開始しご好評いただいている一時払終身保険について、2024年度に特約の中途付加(基本契約の締結後に特約を付加すること)を可能にする等の商品改善や、2025年度には金利上昇等の外部環境の変化を捉え、段階的に保険料の改定を実施してまいりました。加えて、2026年5月には、平準払商品の魅力向上等も実現しました。さらに、お客さまに安心をお届けし続けるため、郵便局と一体となり“ALLかんぽ”でのアフターフォローに取り組んでおります。加えて、各種手続きにおけるお客さまの負担軽減や利便性向上を果たすべく、デジタルを活かした手続きを一層拡充し、お客さまサービスの向上に取り組んでまいりました。また、営業社員に対して、保険募集実績だけでなくアフターフォロー等も含めたお客さま本位の活動全般を定量的に評価する制度を導入し、社員の成長度合いを見える化・評価して成長を促進しながら、お客さまサービスの向上に取り組んでまいりました。この制度をさらに発展させ、かんぽ生命保険の各拠点の活動全般と成長度合いも定量的に見える化・評価することで、社員と組織双方の成長を一層推進してまいりました。
持続的な「強い会社」へ向けた取組みについては、保険金等の確実なお支払いのためALM※1を基本としつつ、安定的な順ざやの確保を目指し、リスク許容度の範囲で収益追求資産への投資を継続しております。また、大和証券グループや三井物産株式会社との提携を通じて、資産運用の態勢・人材ポートフォリオの高度化に取り組んでまいりました。加えて、新たに、新興国市場に特化した英国の大手資産運用会社であるAshmore Groupとの提携を決定しました。このほか、収益源の多様化に向けて、提携関係の発展や新たな成長機会の創出に取り組んでおります。世界有数の資産運用会社であるKKR & Co.Inc、及びGlobal Atlanticとの戦略的提携契約を活用した海外保険市場からの収益獲得や、前述の大和証券グループや三井物産株式会社との提携を通じて、アセットマネジメント事業からの収益獲得にも取り組んでまいりました。また、2026年3月には、Ashmore Groupとの提携に加えて、保険見直し本舗グループへの出資を決定しました。
資本効率を意識した経営については、ERM※2に基づき、ESR※3等の財務の健全性を安定的に確保しつつ、資本収益性を向上させ、修正利益を原資とした安定的な配当や自己株式取得等の安定的な株主還元を図ることで、持続的な成長や中長期的な企業価値の向上に取り組んでまいりました。また、これらに向けて、資本コストや株価を意識した経営に取り組むことで、市場評価の改善に取り組んでまいりました。
このような取組みを行った結果、当連結会計年度の生命保険業におきましては、一時払終身保険の販売減少の影響等に伴い保険料等収入が減少したこと等により、経常収益は5,625,589百万円(前期比539,377百万円減)となりました。一方で、満期保険金等の保険金支払及び再保険料の支払の減少等により保険金等支払金が減少したこと等から、経常利益は271,777百万円(前期比101,964百万円増)となりました。
※1 ALMとは、Asset Liability Managementの略語で、資産負債の総合管理のことです。
※2 ERMとは、Enterprise Risk Managementの略語で、会社が直面するリスクに関して、潜在的に重要なリスクを含めて総体的に捉え、会社全体の自己資本などと比較・対照することによって、事業全体として行うリスク管理のことです。
※3 ESRとは、Economic Solvency Ratioの略語で、財務健全性指標の一つである「経済価値ベースのソルベンシー比率」のことです。
かんぽ生命保険における保険引受及び資産運用の状況などの詳細な状況については、下記「(参考)生命保険業を行う当社の子会社であるかんぽ生命保険の状況」に記載のとおりであります。
(参考)生命保険業を行う当社の子会社であるかんぽ生命保険の状況
(下表(a)イ.~ニ.の個人保険及び個人年金保険には、かんぽ生命保険が郵政管理・支援機構から受再している簡易生命保険契約を含みません。)
(a) 保険引受及び資産運用の状況
イ.保有契約高明細表
(注) 個人年金保険の金額は、年金支払開始前契約の年金支払開始時における年金原資と年金支払開始後契約の責任準備金額を合計したものであります。
ロ.新契約高明細表
(注) 1.件数は、新契約件数に転換後契約件数を加えた数値であります。なお、転換後契約とは、既契約の転換によって成立した契約であります。
2.個人年金保険の金額は、年金支払開始時における年金原資であります。
ハ.保有契約年換算保険料明細表
(注) 1.年換算保険料とは、1回あたりの保険料について保険料の支払方法に応じた係数を乗じ、1年あたりの保険料に換算した金額であります(一時払契約等は、保険料を保険期間等で除した金額)。
2.医療保障・生前給付保障等には、医療保障給付(入院給付、手術給付等)、生前給付保障給付(特定疾病給付、介護給付等)、保険料払込免除給付(障がいを事由とするものは除きます。特定疾病罹患、介護等を事由とするものを含みます。)等に該当する部分の年換算保険料を計上しております。
ニ.新契約年換算保険料明細表
(注) 1.年換算保険料とは、1回あたりの保険料について保険料の支払方法に応じた係数を乗じ、1年あたりの保険料に換算した金額であります(一時払契約等は、保険料を保険期間等で除した金額)。
2.医療保障・生前給付保障等には、医療保障給付(入院給付、手術給付等)、生前給付保障給付(特定疾病給付、介護給付等)、保険料払込免除給付(障がいを事由とするものは除きます。特定疾病罹患、介護等を事由とするものを含みます。)等に該当する部分の年換算保険料を計上しております。
3.新契約年換算保険料は、新契約に係る年換算保険料に、既契約の転換による転換前後の年換算保険料の純増加分を加えた数値であります。
(参考)かんぽ生命保険が郵政管理・支援機構から受再している簡易生命保険契約の状況
(a) 保有契約高
(注) 計数は、郵政管理・支援機構における公表基準によるものであります。
(b) 保有契約年換算保険料
(注) かんぽ生命保険が郵政管理・支援機構から受再している簡易生命保険契約について、上記ハ.に記載しております個人保険及び個人年金保険の保有契約年換算保険料と同様の計算方法により、かんぽ生命保険が算出した金額であります。
ホ.一般勘定資産の構成
(注)1.機構貸付とは、郵政管理・支援機構(簡易生命保険勘定)への貸付であります。
2.不動産については、土地・建物・建設仮勘定を合計した金額を計上しております。
ヘ.一般勘定資産の資産別運用利回り
(注)1.利回り計算式の分母は帳簿価額ベースの日々平均残高、分子は経常損益中、資産運用収益-資産運用費用として算出した利回りであります。
2.一般勘定計には、有価証券信託に係る資産を含めております。
3.海外投融資とは、外貨建資産と円建資産の合計であります。
(b) 基礎利益
基礎利益は、保険料等収入、保険金等支払金、事業費等の保険関係の収支と、利息及び配当金等収入を中心とした運用関係の収支からなる、生命保険会社の基礎的な期間損益の状況を表す指標であります。
かんぽ生命保険の当事業年度における基礎利益は、4,189億円となりました。
(経常利益等の明細(基礎利益))
(参考) その他項目の内訳
(単位:百万円)
(c) かんぽ生命保険の連結ソルベンシー・マージン比率
ソルベンシー・マージン比率とは、大災害や株価の大暴落など、通常の予測を超えて発生するリスクに対応できる「支払余力」を有しているかどうかを判断するための行政監督上の指標の一つであります。
かんぽ生命保険は、適切な資本管理という観点で、連結ソルベンシー・マージン比率の適正水準を150%~220%と設定しております。
当連結会計年度末における連結ソルベンシー・マージン比率は181%(監査未済の経済価値ベースのバランスシートに基づく暫定値)となっており、円金利の上昇による大量解約リスクの影響等により、前連結会計年度末から15ポイントの低下となっておりますが、適正水準の範囲内となっております。
(単位:兆円)
(注) 1.令和7年金融庁告示第74号「保険業法施行規則第八十六条及び第八十七条等の規定に基づき保険金等の支払能力に相当する額及び通常の予測を超える危険に相当する額の計算方法等を定める件」に基づいて算出しております。
2.当連結会計年度末の数値は、監査未済の経済価値ベースのバランスシートに基づく暫定値であります。また、前連結会計年度末の数値は、当連結会計年度末における計算方法を適用した試算値であります。
(d) かんぽ生命保険のEV
イ.EVの概要
ⅰ EVについて
エンベディッド・バリュー(以下「EV」といいます。)は対象事業に割り当てられた、資産及び負債から生じる株主への分配可能な利益の価値の見積りであります。ただし、将来の新契約から生じる価値は含みません。
生命保険契約は、一般に販売時に多くのコストが発生するため、一時的には損失が発生するものの、契約が継続することで、将来にわたり生み出される利益によりそのコストを回収することが期待される収支構造となっております。現行の法定会計では、このような収支構造をそのまま各年度の損益として把握しておりますが、EVは、全保険期間を通じた損益を現在価値で評価することとなるため、現行の法定会計による財務情報では不足する情報を補うことができる指標の一つと考えております。
ⅱ 計算方法の変更について
かんぽ生命保険では、前事業年度末まで、ヨーロピアン・エンベディッド・バリュー原則に則り、市場整合的手法を用いた計算方法(以下「旧基準」といいます。)により計算したヨーロピアン・エンベディッド・バリューを開示しております。
このたび、2026年3月末の経済価値ベースのソルベンシー規制導入を踏まえ、当事業年度末のEVについては、経済価値ベースのバランスシートにおける連結純資産から、株主に帰属しない要素を控除したものとして計算する方法(以下「新基準」といいます。)に変更しております。
旧基準と新基準の計算方法の違いがEVに与える影響は、主に、保険負債の割引率としてリスク・フリー・レートに調整後スプレッドを上乗せすることによる差や、旧基準ではリスク・コストとしてヘッジ不能リスクに係る費用という形で反映していたものを、経済価値ベースのバランスシートにおけるMOCEを反映する手法に変更したことによる差であります。これらの影響によるEVの変動については「ニ 前事業年度末EVからの変動要因」をご参照ください。
ロ.簡易生命保険契約について
かんぽ生命保険は、郵政民営化法に基づき、2007年10月1日に発足しました。また、2007年9月末までに契約された簡易生命保険契約は、郵政管理・支援機構に承継されるとともに、郵政管理・支援機構が負う保険責任のすべてについて、かんぽ生命保険が受再しております。
かんぽ生命保険は、郵政管理・支援機構との再保険契約において、簡易生命保険契約を他の保険契約と区分して管理すること(簡易生命保険契約に係る危険準備金及び価格変動準備金も区分して管理すること)、簡易生命保険契約から生じた利益(危険準備金及び価格変動準備金の戻入による利益も含んでおります。)も区分して管理すること、及び郵政管理・支援機構が簡易生命保険契約に対して既に約款で約束している確定配当所要額と再保険損益(確定配当所要額及び法人税等を除いたこの区分における利益)の8割の合計額を、郵政管理・支援機構へ再保険配当として支払うことを定めております。EVの計算においては、この郵政管理・支援機構への再保険配当を差し引いた後の利益を反映しております。
ハ.EVの計算結果
国内株価上昇による国内株式の含み益の増加を主な理由として、当事業年度末におけるEVは前事業年度末から増加しております。
(単位:億円)
(注) 1.前事業年度末は旧基準の数値であります。
2.保険契約に係る有価証券、貸付金および不動産の含み損益、ならびに旧簡易生命保険契約に係る危険準備金および価格変動準備金は、修正純資産相当額には含めず、保有契約価値相当額に含めております。
3.前事業年度末については、2025年3月31日に取得(約定)した自己株式330億円を控除しております。
4.保有契約価値相当額は、保有契約の評価日時点における価値を表したもので、保有契約および保有契約に係る資産から将来発生すると見込まれる株主への分配可能な利益を現在価値に割り引いております。
新契約価値は、当期間に獲得した新契約(更新特則による加入契約を含む。条件付解約による加入契約及び転換契約については正味増加分のみ)の契約獲得時点における価値を表したものであります。
新契約価値及び新契約マージン(新契約価値の保険料収入現価に対する比率)は以下のとおりであります。
(単位:億円)
(注) 1.前事業年度は旧基準の数値であります。
2.将来の収入保険料を、新契約価値の計算に用いた割引率で割り引いております。
ニ.前事業年度末EVからの変動要因
(単位:億円)
ⅰ 旧基準から新基準への調整
旧基準と新基準の計算方法の違いによる差を表したものであります。旧基準と新基準の計算方法の違いについては「イ EVの概要 ⅱ計算方法の変更について」をご参照ください。
ⅱ 前事業年度末EVの調整
かんぽ生命保険は当事業年度において429億円の株主配当金を支払っており、EVがその分減少しております。また、当事業年度において469億円の自己株式の取得(約定)を行っており、EVがその分減少しております。
ⅲ 当事業年度新契約価値
新契約価値は、当事業年度に新契約を獲得したことによる契約獲得時点における価値を表したものであり、契約獲得に係る費用を控除した後の金額が反映されております。
ⅳ 期待収益(割引率解放分)
EVの計算にあたっては、将来の期待収益を割引率で割り引いておりますので、時間の経過とともに割引の影響が解放されます。これには、調整後スプレッドに相当する割引率の解放ならびに保証とオプションの時間価値およびMOCEのうち当事業年度分の解放を含んでおります。
ⅴ 期待収益(超過収益分)
EVの計算にあたっては、将来の期待収益としてリスク・フリー・レートを用いておりますが、実際の会社はリスク・フリー・レートを超過する利回りを期待しております。この項目は、その期待される超過収益を表しております。
なお、期待収益率のうちの調整後スプレッド分に相当する期待収益は「ⅳ 期待収益(割引率解放分)」に含めており、この項目で表される期待収益には調整後スプレッド分は含まれておりません。
ⅵ 前提条件(非経済前提)と実績の差異
前事業年度末の計算に用いた前提条件(非経済前提)と、当事業年度の実績の差額であります。
ⅶ 前提条件(非経済前提)の変更
前提条件(非経済前提)を更新したことにより、翌事業年度以降の収支等が変化することによる影響であります。
ⅷ 前提条件(経済前提)と実績の差異
市場金利やインプライド・ボラティリティ等の経済前提が、前事業年度末EV計算に用いたものと異なることによる影響であります。当該影響は、当事業年度の実績及び翌事業年度以降の見積りの変更を含んでおります。
国内金利上昇の影響による含み益の減少等により、EVは223億円減少しました。
ホ.感応度(センシティビティ)
前提条件を変更した場合のEVの感応度は以下のとおりであります。感応度は、一度に1つの前提のみを変化させることとしており、同時に2つの前提を変化させた場合の感応度は、それぞれの感応度の合計とはならないことにご注意ください。
(単位:億円)
前提条件を変更した場合の新契約価値の感応度は以下のとおりであります。
(単位:億円)
ⅰ 感応度1:国内金利50bp上昇
(ⅰ)日本円の市場金利(フォワード・レート換算後)が各年限とも50bp上昇した場合の影響を表しております。金利の変動により時価が変動する債券・貸付金等を再評価するとともに、将来の運用利回りや割引率を変動させてEVを再計算しております。
(ⅱ)イールド・カーブについて、補外開始年度以降は終局金利(フォワード・レート)を変えずに補外しております。
ⅱ 感応度2:国内金利 50bp低下
(ⅰ)日本円の市場金利(フォワード・レート換算後)が各年限とも50bp低下した場合の影響を表しております。なお、金利の正負を判定せず、下限を設けずに50bp低下させております。
(ⅱ)イールド・カーブについて、補外開始年度以降は終局金利(フォワード・レート)を変えずに補外しております。
ⅲ 感応度3:米ドル金利50bp上昇
(ⅰ)アメリカ合衆国通貨の市場金利(フォワード・レート換算後)が各年限とも50bp上昇した場合の影響を表しております。
(ⅱ)イールド・カーブについて、補外開始年度以降は終局金利(フォワード・レート)を変えずに補外しております。
ⅳ 感応度4:米ドル金利50bp低下
(ⅰ)アメリカ合衆国通貨の市場金利(フォワード・レート換算後)が各年限とも50bp低下した場合の影響を表しております。
なお、金利の正負を判定せず、下限を設けずに50bp低下させております。
(ⅱ)イールド・カーブについて、補外開始年度以降は終局金利(フォワード・レート)を変えずに補外しております。
ⅴ 感応度5:株式・不動産価値10%下落
株式及び不動産の評価日時点の価格が10%下落した場合の影響を表しております。
ⅵ 感応度6:為替10%円高
日本円の評価日時点の為替レートが10%上昇した場合の影響を表しております。
ⅶ 感応度7:事業費率(維持費)10%減少
事業費率(契約維持に係るもの)が10%減少した場合の影響を表しております。
ⅷ 感応度8:解約失効率10%減少
解約失効率が10%減少(基本となる解約失効率に90%を乗じた水準)した場合の影響を表しております。
ヘ.注意事項
EVの計算においては、リスクと不確実性を伴う将来の見通しを含んだ多くの前提条件を使用し、それらの多くは個別会社の管理能力を超えた領域に属するものであります。また、将来の実績がEVの計算に使用した前提条件と大きく異なる場合もあり得ます。
これらの理由により、本EV開示は、EV計算に用いられた将来の税引後利益が達成されることを表明するものではなく、使用にあたっては、十分な注意を払っていただく必要があります。
⑦ その他
各報告セグメントにおける事業のほか、グループシェアード事業については、業務集約による効率化効果が大きいと考えられる業務をグループ横断的に集約し、一括してBPR(ビジネスプロセス・リ・エンジニアリング)やDXを行い、効率化・生産性向上を図る取組みを進めております。当社の子会社である日本郵政コーポレートサービス株式会社では、引き続きグループ横断的に業務のシェアード化を進めており、今後はこれまでの未集約業務に加え、各社固有業務、バックオフィス業務、外部委託業務等の集約を検討するなど、対象業務を順次拡大していく予定です。
病院事業については、地域医療機関との連携や救急患者の受入の強化等による増収対策、業務の効率化等による経費削減等、病院の経営改善を進めているところであります。今後も引き続き上記増収対策や経費削減等の経営改善に取り組みます。
投資事業については、当社の子会社である日本郵政キャピタル株式会社において、中長期的なグループ収益の拡大を念頭に、将来の事業資源や新規事業の獲得、グループ事業に対するシナジーの創出といった戦略リターンの獲得に向け、同社が運営する「日本郵政キャピタル1号投資事業有限責任組合(1号ファンド)」を介して、国内外のスタートアップ企業へ出資※し、出資先企業と当社グループとの連携を進めました。今後も引き続き、日本郵政グループの事業アセットを活用したスタートアップ企業の成長支援に取り組みます。
※ 当連結会計年度(1号ファンドからの出資)11件29億円、1号ファンドからの出資及び直接出資の累計104社総額458億円
(3) キャッシュ・フローの状況及び分析・検討
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は当期首から10,289,057百万円減少し、56,910,206百万円となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動においては、銀行業における資金の運用や調達、生命保険業における保険料の収入や保険金の支払等の結果、10,338,345百万円の支出(前期は2,794,869百万円の収入)となりました。
主な要因として、コールマネー等の純減4,467,570百万円、貯金の純減3,485,523百万円、資金運用収益の減少2,269,863百万円があげられます。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動においては、銀行業及び生命保険業における有価証券の売却、償還による収入等及び有価証券の取得による支出等の結果、669,224百万円の収入(前期は4,684,413百万円の収入)となりました。
主な要因として、有価証券の売却による収入3,195,723百万円や有価証券の償還による収入24,661,407百万円、有価証券の取得による支出26,913,467百万円があげられます。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動においては、自己株式の取得による支出等の結果、622,930百万円の支出(前期は215,896百万円の収入)となりました。
主な要因として、自己株式の取得による支出251,115百万円、配当金の支払による減少146,037百万円、非支配株主への配当金の支払による減少131,519百万円があげられます。
④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
グループの成長に資する投資として、物流分野の能力増強投資や、賃貸事業等への不動産投資等を計画しております。それらの実行にあたっては、投資判断基準等に照らして慎重に検討し、適切と判断したものを実施することとしております。
また、株主還元については、株主に対する利益の還元を経営上重要な施策の一つとして位置づけ、経営成績に応じた株主への利益還元を継続して安定的に行うことを基本方針としており、内部留保の充実に留意しつつ、資本効率を意識し、着実な株主への利益還元を実現することを目指してまいります。
それらの財源は、営業活動で得られたキャッシュ・フローや株式保有先からの配当、過去の株式売却金に加え、余剰ネットキャッシュや有利子負債により調達した資金を想定しております。また、当社及び一部の連結子会社においてキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入しており、各社の資金を一元管理することで、資金効率の向上を図っております。なお、当社は株式会社日本格付研究所(JCR)から格付を取得しており、当連結会計年度末現在における長期発行体格付はAA+(安定的)となっております。
資本コストに関しては、新中期経営計画期間の重点戦略等に取り組むことにより、株主資本コストを上回るROEの継続的な創出を中期的な目標とします。
なお、現在予定している設備の新設計画としては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備等の新設等」の記載をご参照ください。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産・負債及び収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要とします。
当社グループは、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
特に以下の重要な会計上の見積りが当社グループの連結財務諸表に大きな影響を及ぼす可能性があると考えております。
① 金融商品の時価評価
当社グループの有価証券の一部及びデリバティブ取引は、時価法に基づいて評価しております。時価は、公表された相場価格に基づいて算定しておりますが、公表された相場価格がない場合には合理的な見積りに基づいて算定された価額によっております。
将来、見積りに影響する新たな事実の発生等により、見積額は変動する可能性があります。
金融商品の時価の算定方法は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(金融商品関係)に、金融商品のうち有価証券の時価評価に用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
② 有価証券の減損
当社グループの金銭の信託で運用する有価証券を含め売買目的有価証券以外の有価証券のうち、時価又は実質価額が著しく下落したものについては合理的な基準に基づいて減損処理を行っております。株式市場の悪化等、将来の金融市場の状況によっては、多額の減損損失を計上する可能性があります。
③ 固定資産の減損
当社グループは、原則として内部管理上独立した業績報告が行われる単位を基礎として、資産のグルーピングを行っております。減損の兆候の判定に当たっては、過去あるいは当期以降見込まれる営業損益や営業キャッシュ・フローが継続してマイナスとなる場合等を勘案し判断しております。資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った場合は、帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。なお、資産グループの回収可能価額は正味売却価額と使用価値のいずれか高い価額としております。正味売却価額は第三者により合理的に算定された評価額等により、使用価値は将来キャッシュ・フローに基づき合理的に算定しております。
減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては、慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。なお、日本郵便株式会社の郵便・物流事業に使用している固定資産の減損における会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
④ 繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の判断に際しては、将来の課税所得を合理的に見積っております。
保険子会社における課税所得の見積りにおいては、当連結会計年度に作成した経営計画を基礎としており、今後、当該計画における取組方針の下、一定の新契約水準に到達する前提で作成しております。
当連結会計年度における新契約の実績は、一時払終身保険の販売減少等の影響により経営計画の水準まで達しておらず、今後の新契約水準が将来の経営環境や営業施策の効果発現による影響を受けることから、保険子会社において計上した繰延税金資産の回収可能性については、当該経営計画を基礎とした前提の下、複数のストレスシナリオを考慮して判断しております。以上のとおり、繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、将来、当社グループを取り巻く経営環境に大きな変化があった場合等、その見積額が変動した場合は、繰延税金資産の回収可能性が変動する可能性があります。
⑤ 責任準備金の積立方法
当社グループは、保険契約に基づく将来における債務の履行に備えるため、責任準備金を積み立てております。
責任準備金の計算に使用される予定死亡率、予定利率及び予定事業費率などの基礎率は合理的であると考えておりますが、実際の結果が著しく乖離した場合や環境の変化により将来乖離が見込まれる場合には、責任準備金の金額に影響を及ぼす可能性があります。
なお、責任準備金の積立方法は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載のとおりであります。
⑥ 退職給付債務及び退職給付費用
当社グループの退職給付債務及び退職給付費用は、割引率など将来の退職給付債務算出に用いる数理計算上の前提条件に基づいて算出しております。
このため、実際の結果が前提条件と異なる場合や前提条件の変更が行われた場合には、将来の退職給付債務及び退職給付費用が変動する可能性があります。
なお、退職給付債務等の計算の基礎に関する事項は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(退職給付関係)に、退職給付債務の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
(5) 目標とする経営指標の達成状況
当社グループにおいては、主要な経営目標として1株当たり当期純利益を採用しており、2026年3月期においては当初業績予想127.87円に対し1株当たり当期純利益129.14円となりました。2026年3月期の経営成績の状況及び分析・検討については、上記「(2) 経営成績の状況及び分析・検討」に示しております。
(6) 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、郵便・物流事業、郵便局窓口事業、国際物流事業、不動産事業、銀行業及び生命保険業を中心とした広範囲な事業を営んでおり、生産、受注といった区分による表示が困難であることから、「生産、受注及び販売の状況」については、上記「(2) 経営成績の状況及び分析・検討」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
5 【重要な契約等】
当社グループの重要な契約等は、次のとおりであります。
(1) 日本郵政グループ協定等
① 日本郵政グループ協定等の締結について
当社は、事業子会社等との間で、グループ協定等を締結しております。
グループ協定等において、当社及び事業子会社等が、グループ共通の理念、方針その他のグループ運営(グループ全体の企業価値の維持・向上のための諸施策の策定及びその遂行をいいます。)に係る基本的事項について合意することにより、金融2社の上場後においても、引き続きグループ会社が相互に連携・協力し、シナジー効果を発揮する体制を維持しております。グループ協定等の締結は、グループ会社、ひいてはグループ全体の企業価値の維持・向上に寄与していると考えております。
② ブランド価値使用料について
グループ協定等に基づき、当社は、事業子会社等からブランド価値使用料を受け取っております。ブランド価値使用料は、当社グループに属することにより、当社グループが持つブランド力を自社の事業活動に活用できる利益の対価、すなわち、郵政ブランドに対するロイヤリティの性格を有するものであります。
ブランド価値使用料は、当社グループに属することによる利益が事業子会社等の業績に反映されていることを前提とし、事業子会社等が享受する利益が直接的に反映される指標を業績指標として採用し、業績指標に一定の料率を掛けて額を算定することとしており、2026年3月期のブランド価値使用料の総額は121億円であります。
なお、主要な子会社のブランド価値使用料の具体的な算定方法及び2026年3月期の金額は次のとおりであります。
日本郵便
算定方法:連結営業収益(トール社連結分を除く。)(前年度)×0.20%
金 額:58億円
ゆうちょ銀行
算定方法:貯金残高(前年度平均残高)×0.0023%
金 額:44億円
かんぽ生命保険
算定方法:保有保険契約高(前年度末)×0.0036%
金 額:18億円
この算定方法は、重大な経済情勢の変化等、特段の事情が生じない限り変更しないこととしております。
③ 金融2社株式の処分後のグループ協定等について
郵政民営化法第7条第2項の規定により、当社が保有する金融2社の株式は、その全部を処分することを目指し、金融2社の経営状況、ユニバーサルサービス提供に係る責務の履行への影響等を勘案しつつ、できる限り早期に、処分することとされておりますが、当社による金融2社の議決権所有割合にかかわらず、金融2社は、それぞれ日本郵便株式会社法第2条第2項に定める関連銀行又は同条第3項に定める関連保険会社である限り、グループ協定等を維持するものと考えております。
(2) 銀行窓口業務契約及び保険窓口業務契約(期間の定めのない契約)
日本郵便は、日本郵便株式会社法第5条の責務として、簡易な貯蓄、送金及び債権債務の決済の役務並びに簡易に利用できる生命保険の役務を利用者本位の簡便な方法により郵便局で一体的にかつあまねく全国において公平に利用できるようにするユニバーサルサービス義務を果たすために、ゆうちょ銀行との間で、銀行窓口業務契約を締結(2012年10月1日)するとともに、かんぽ生命保険との間で、保険窓口業務契約を締結(2012年10月1日)しております。
銀行窓口業務契約では、日本郵便が、ゆうちょ銀行を関連銀行として、通常貯金、定額貯金、定期貯金の受入れ及び普通為替、定額小為替、通常払込み、電信振替の取引を内容とする銀行窓口業務を営むこととしております。
保険窓口業務契約では、日本郵便が、かんぽ生命保険を関連保険会社として、日本郵便にユニバーサルサービス義務が課される終身保険及び養老保険について、保険募集並びにこれらの保険契約に係る満期保険金及び生存保険金の支払の請求の受理の業務を営むこととしております。
なお、本契約は、期限の定めのない契約であり、特段の事由が生じた場合等を除き、当事者の合意がない限り解除することはできないものと定めております。
(3) 銀行代理業に係る業務の委託契約及び金融商品仲介業に係る業務の委託契約並びに生命保険募集・契約維持管理業務委託契約
① 銀行代理業に係る業務の委託契約及び金融商品仲介業に係る業務の委託契約(期間の定めのない契約)
日本郵便は、ゆうちょ銀行との間で、銀行代理業に係る業務の委託契約(2007年9月12日(締結)、2008年4月22日(変更)、2012年10月1日(変更)、2021年4月26日(変更))、金融商品仲介業に係る業務の委託契約(2007年9月12日(締結)、2012年10月1日(変更))を締結しております。
日本郵便が、銀行代理業に係る業務の委託契約に基づいて行う業務は、上記(2)の銀行窓口業務契約で定めた業務を含め、銀行代理業務、手形交換業務、告知事項確認業務等であります。
日本郵便が、金融商品仲介業に係る業務の委託契約に基づいて行う業務は、金融商品仲介業務、本人確認事務等であります。
なお、本契約は、期限の定めのない契約であり、契約当事者のいずれか一方から、6か月前までに、本契約を解除する旨の協議を申し入れることができ、解除について合意にいたらない場合、書面による通知により解除することができるものと定めております。銀行窓口業務に該当する業務については、上記(2)の契約に定めがある場合を除くほかは、本契約の定めるところによります。
② 生命保険募集・契約維持管理業務委託契約(期間の定めのない契約)
日本郵便は、かんぽ生命保険との間で、生命保険募集・契約維持管理業務の委託契約を締結(2007年9月12日(締結)、2012年10月1日(変更)、2014年9月30日(変更)、2016年3月31日(変更))しております。
日本郵便が、生命保険募集・契約維持管理業務の委託契約に基づいて行う業務は、上記(2)の保険窓口業務契約で定めた業務を含め、保険契約の締結の媒介、保険金、年金、返戻金、貸付金及び契約者配当金等の支払等であります。
なお、本契約は、期限の定めのない契約であり、契約当事者のいずれか一方から、6か月前までに、本契約を解除する旨の協議を申し入れることができ、解除について合意にいたらない場合、書面による通知により解除することができるものと定めております。保険窓口業務に該当する業務については、上記(2)の契約に定めがある場合を除くほかは、本契約の定めるところによります。
(4) 郵便貯金管理業務委託契約及び簡易生命保険管理業務委託契約等(期間の定めのない契約)
ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険は、郵政管理・支援機構の業務である郵便貯金管理業務(公社から承継した郵便貯金の管理に関する業務等)及び簡易生命保険管理業務(同簡易生命保険契約の管理に関する業務等)の一部(払戻し、利息支払等)について、郵政管理・支援機構とそれぞれ郵便貯金管理業務委託契約、簡易生命保険管理業務委託契約を締結し委託を受けております。
また、ゆうちょ銀行は郵政管理・支援機構との間で郵便貯金資産(郵便貯金管理業務の経理を区分する郵便貯金勘定に属する資産)の運用のための貯金に係る契約を、かんぽ生命保険は郵政管理・支援機構との間で簡易生命保険契約の再保険に係る契約をそれぞれ締結しております。
さらに、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険は、郵政管理・支援機構との間で郵政管理・支援機構が保有する郵便貯金の預金者、簡易生命保険の契約者及び地方公共団体に対する貸付金の総額に相当する額について、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険からの借入金として郵政管理・支援機構がそれぞれ債務を負うものとする契約を締結しております。
なお、郵便貯金管理業務委託契約、簡易生命保険管理業務委託契約及び簡易生命保険契約の再保険に係る契約の変更又は解除は、総務大臣の認可が必要とされております。
(5) 郵便貯金管理業務の再委託契約及び簡易生命保険管理業務再委託契約
① 郵便貯金管理業務の再委託契約(期間の定めのない契約)
ゆうちょ銀行は、日本郵便との間で、ゆうちょ銀行が郵政管理・支援機構から受託している郵便貯金管理業務について、日本郵便が郵便貯金管理業務の一部を営むこととする郵便貯金管理業務の再委託契約(2007年9月12日(締結)、2008年9月30日(変更)、2012年10月1日(変更))を締結しております。
なお、本契約は、期間の定めのない契約であり、契約当事者のいずれか一方から、6か月前までに、本契約を解除する旨の協議を申し入れることができ、書面により本契約の解除を通知することができるものと定めております。
② 簡易生命保険管理業務再委託契約(期間の定めのない契約)
かんぽ生命保険は、日本郵便との間で、かんぽ生命保険が郵政管理・支援機構から受託している簡易生命保険管理業務について、日本郵便が簡易生命保険管理業務の一部を営むこととする簡易生命保険管理業務再委託契約(2007年9月12日(締結)、2012年10月1日(変更))を締結しております。
なお、本契約は、期間の定めのない契約であり、契約当事者のいずれか一方から、6か月前までに、事業運営上の合理的な理由により本契約を解約する旨、書面による通知を行い、解約することができるものと定めております。
(6) 総括代理店委託契約(1年ごとの自動更新)
かんぽ生命保険は、かんぽ生命保険を保険者とする生命保険契約の募集を行う簡易郵便局に対する指導・教育等について、日本郵便と総括代理店契約(2007年9月12日(締結)、2012年10月1日(変更))を締結しております。
なお、本契約は、契約当事者のいずれか一方から、6か月前までに、事業運営上の合理的な理由により本契約を解約する旨、書面による通知を行い、解約することができるものと定められております。また、生命保険募集・契約維持管理業務委託契約(上記(3)②)が解除された場合は、予告なしに解除することができるものと定められております。
(参考1) ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険からの委託手数料
日本郵便は、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険との間で、上記(2)、(3)、(5)、(6)に係る業務の対価としての委託手数料の算定方法等を定めております。
ゆうちょ銀行とは、委託手数料支払要領を締結しており、2020年3月期からは基本委託手数料として、平均総預かり資産残高に応じて支払われる「貯金や投資信託等の預かり資産に係る事務等」、送金決済取扱件数に応じて支払われる「送金決済その他役務の提供事務等」の手数料を設定しております。
これに営業目標達成や事務品質の向上を確保するため、成果に見合った「営業・事務報奨」を合わせた手数料となっております。
基本委託手数料は、ゆうちょ銀行での単位業務コストをベースに、日本郵便での取扱実績等に基づき委託業務コストに見合う額を算出し、その前年度からの増減率を、前年度の基本委託手数料に乗じて算出することとしております。
かんぽ生命保険とは、代理店手数料規程等を定めており、募集した新契約に応じて支払われる「募集手数料」、保有契約件数等に応じて支払われる「維持・集金手数料」、総括代理店契約業務に対して支払われる「総括代理店手数料」が設定されております。
「募集手数料」には、各契約の保険金額及び保険料額に、保険種類ごとに設定した手数料率を乗じて計算した募集手数料とかんぽ生命保険の事業戦略と整合させながら、日本郵便において募集品質の確保のため適切な品質評価の仕組みを併せて実施しており、契約継続率等の募集品質状況に応じて募集手数料に加算する品質評価手数料を設定しております。2027年3月期においては、お客さま本位の営業活動の実践状況をより反映するため、募集手数料と品質評価手数料の割合を見直し、品質評価手数料の比重を高めております。
「維持・集金手数料」には、新契約申込時の事務に関する新契約件数比例手数料、契約後の保全手続きや各種支払手続きなどのアフターサービスに関する保有契約件数比例手数料、その他付随する業務に関する郵便局数比例手数料、かんぽ生命保険の戦略において保険契約の維持管理のための活動等を促進する目的で、その活動を代理店である日本郵便株式会社が実施する場合に、その活動内容に応じた品質評価手数料を設定しております。2027年3月期においては、2026年3月期に引き続き、保有契約の維持に対する評価、アフターフォロー体制の更なる強化のため、連絡先の取得に対する評価及び新規契約におけるペーパーレスの取り扱いの利用に対する評価を実施するとともに、対面でのご契約内容確認活動等のより丁寧なアフターフォローの実施に対する評価及び年金の自動支払等を可能とするためのマイナンバーカード情報の登録に対する評価を実施しております。
また、「総括代理店手数料」は、簡易郵便局数に単価を乗じた手数料と簡易郵便局の新契約の実績に応じた手数料から構成されております。
募集手数料は予定新契約費を財源として、原則複数年の分割払いとなっており、最初の1年間の支払金額を高く、残りの期間を均等に低く支払うこととしておりましたが、2021年3月期から、契約の継続をより重視するため、最初の1年間の支払金額と残りの期間に支払う金額の比率を変更し、最初の1年間の支払金額を減額し、残りの期間の支払金額を増額しております。
維持・集金手数料に設定されている単価は、実地調査に基づく所要時間や、これに係る人件費等を基に算出しております。
(参考2) 独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法の一部を改正する法律の概要及び金融2社との業務委託契約への影響
2018年12月1日、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法の一部を改正する法律が施行されました。これにより、2019年4月1日に独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構の名称が「独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構」に変更され、また、郵政管理・支援機構の目的として、「郵便局ネットワークの維持の支援のための交付金を交付することにより、郵政事業に係る基本的な役務の提供の確保を図り、もって利用者の利便の確保及び国民生活の安定に寄与すること」が追加されました。
郵便局ネットワーク維持に要する費用は、従来、日本郵便と関連銀行・関連保険会社との間の契約に基づく委託手数料により賄われていましたが、当該費用のうち日本郵便が負担すべき額を除くユニバーサルサービス確保のために不可欠な費用は、本法に基づき、2020年3月期から、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険からの拠出金を原資として郵政管理・支援機構から日本郵便に交付される交付金で賄われています。
当該ユニバーサルサービス確保のために不可欠な費用の算定方法は、直近の郵便局ネットワークの維持状況を基礎とした次の費用の合計額となります。
イ あまねく全国において郵便局でユニバーサルサービスが利用できるようにすることを確保するものとなるように郵便局ネットワークを最小限度の規模の郵便局により構成するものとした場合における人件費、賃借料、工事費その他の郵便局の維持に要する費用、現金の輸送及び管理に要する費用、並びに固定資産税及び事業所税
ロ 簡易郵便局で郵政事業に係る基本的な役務が利用できるようにすることを確保するための最小限度の委託に要する費用
当該ユニバーサルサービス確保のために不可欠な費用及び交付金・拠出金の算定等に係る郵政管理・支援機構の事務経費は、郵便窓口業務、銀行窓口業務又は保険窓口業務において見込まれる利用者による郵便局ネットワークの利用の度合等に応じて按分されます。銀行窓口業務に係る按分額はゆうちょ銀行が、保険窓口業務に係る按分額はかんぽ生命保険が拠出金として拠出し、拠出金の額は郵政管理・支援機構が年度ごとに算定し、総務大臣の認可を受けることとされています。
また、2020年3月期から、当該ユニバーサルサービス確保のために不可欠な費用がゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険からの拠出金を原資とする交付金で賄われることとなったことを契機に、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険が業務委託契約等に基づいて日本郵便に支払っている委託手数料についても見直しが行われました。銀行代理業務手数料については、郵便局ネットワーク維持に係る「窓口基本手数料」を廃止するなどの見直しが行われ、保険代理業務手数料については、保有契約件数等に応じて支払われる「維持・集金手数料」のうち、郵便局数等に応じて支払われる手数料を対象に減額するなどの見直しが行われました。
過去5年間の金融2社からの手数料及び郵政管理・支援機構からの交付金の推移は以下のとおりであります。
(注) 1.2022年3月期及び2024年3月期のゆうちょ銀行の手数料合計額は委託業務に係る事故等に伴う貯金手数料の影響により、ゆうちょ銀行の有価証券報告書に記載されている手数料額と一致しません。
2.2022年3月期及び2024年3月期のかんぽ生命保険の手数料合計額は不適正契約に伴う保険手数料の影響により、かんぽ生命保険の有価証券報告書に記載されている手数料額と一致しません。
金融2社から郵政管理・支援機構への拠出金の推移は以下のとおりであります。
(参考3) 郵政管理・支援機構と契約している業務委託契約の関係は以下のとおりになります。
① 郵便貯金管理業務委託契約

② 簡易生命保険管理業務委託契約

(参考4) 郵便局ネットワーク支援の関係は以下のとおりになります。

(7) 郵便局局舎の賃貸借契約
日本郵便は、日本郵便の営業所である郵便局を関係法令に適合するように設置するため、15,089局の郵便局局舎(2026年3月31日現在)について賃貸借契約を締結しております。このうち従業員等との間で賃貸借契約を締結している局舎の数が3,837局となっておりますが、これは明治初期の国家財政基盤が不安定な時代にあって、予算的な制約を乗り越え、郵便を早期に全国に普及させるため、地域の有力者が業務を請け負い、郵便局の局舎として自宅を無償提供したことが起源となっているものであります。また、1948年4月に従業員の局舎提供義務が廃止されたことに伴い、すべての郵便局局舎について賃貸借契約を締結することといたしました。その後、郵便局の新規出店、店舗配置の見直し等を通じた郵便局ネットワークの最適化を推進しており、賃貸借契約についても必要に応じて見直しを行い、現在に至っております。
郵便局局舎の賃借料については、従業員等との賃貸借契約を含め、積算法又は賃貸事例比較法に基づき算定しており、定期的に不動産鑑定士による検証等を実施しております。最近5年間の賃借料総額の実績は、2021年度分595億円、2022年度分597億円、2023年度分609億円、2024年度分614億円、2025年度分612億円になっております。
一部の郵便局局舎の賃貸借契約については、日本郵便の都合で、その全部又は一部を解約した場合は、貸主から補償を求めることができる旨を契約書に記載しております。解約補償額は、貸主が郵便局局舎に対して投資した総額のうち、解約時における未回収投資額を基礎に算出することとしておりますが、2026年3月31日現在、発生する可能性のある解約補償額は512億円であります。
賃貸借契約の契約期間は、2010年6月までに締結した契約については1年間の自動更新となっておりますが、これまで郵便局局舎は長期間使用しているという実態を踏まえ、経済合理性の観点から、長期賃貸を前提とした契約内容に見直しを行ったため、2010年7月以降に締結する契約については、建物に係る税法上の耐用年数に10年を加えた年数としております。
(8) 簡易郵便局の郵便窓口業務等委託契約
日本郵便は、簡易郵便局受託者(2026年3月31日現在、3,346者)との間で、郵便窓口業務及び印紙の売りさばきに関する業務の委託契約、荷物の運送の取扱いに関する業務の委託契約、銀行代理業に係る業務の再委託契約、郵便貯金管理業務の再再委託契約、生命保険契約維持管理業務の再委託契約、簡易生命保険管理業務の再再委託契約及びカタログ販売等業務に係る委託契約(受託者によっては各契約の一部)を締結しております。なお、簡易郵便局の郵便窓口業務等委託契約の期間は3年間であります。
また、かんぽ生命保険は、簡易郵便局受託者(2026年3月31日現在、292者)との間で、生命保険募集委託契約を締結しております。
(参考) 簡易郵便局受託者の資格については、簡易郵便局法の規定により、禁錮以上の刑に処せられた者で、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しないもの等を除く、以下の者でなければならないと定められております。
① 地方公共団体
② 農業協同組合
③ 漁業協同組合
④ 消費生活協同組合(職域による消費生活協同組合を除く。)
⑤ ①から④までの者のほか、十分な社会的信用を有し、かつ、郵便窓口業務及び印紙の売りさばきに関する業務を適正に行うために必要な能力を有する者
(9) 米国アフラック・インコーポレーテッド及びアフラック生命保険株式会社との資本関係に基づく戦略提携に関する基本合意書
当社は、2018年12月19日開催の取締役会において、アフラック・インコーポレーテッド(本社:米国ジョージア州、会長兼最高経営責任者:ダニエル・P・エイモス)及びその完全子会社であるアフラック生命保険株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:古出眞敏、以下「アフラック生命」といいます。)と資本関係に基づく戦略提携(以下「戦略提携」といいます。)を行うことを決議し、同日付で戦略提携に関する基本合意書を締結いたしました。
なお、これに基づいて、2019年4月29日に、信託を通じて、アフラック・インコーポレーテッド普通株式の取得を開始し、2020年2月13日をもって、予定していた株式数の取得を完了しました。また、取得から4年経過し、信託を通じて保有する議決権が20%に達した※ことから、2024年3月、アフラック・インコーポレーテッドに対して、持分法を適用いたしました。これを受けて、2024年度から同社の利益の一部を当社グループの連結業績に反映しております。
また、当社、アフラック・インコーポレーテッド、J&A Alliance Holdings Corporation(当社がアフラック・インコーポレーテッド株式の取得に必要な金銭を信託して設定した信託の受託者。以下、本(9)において「信託受託者」といいます。)及び信託受託者の株主である一般社団法人J&Aアライアンスとの間で2019年2月28日付けで締結されたShareholders Agreementにおいて、当社はアフラック・インコーポレーテッド株式の発行済普通株式数(自己株式除く)の10%を上限とする株式保有の制限がされております。同社による継続的な自社株式取得により、当社の同社に対する株式保有割合が年々上昇しており、当連結会計年度中に上限を超過したため、同社株式の一部売却を開始しております(2026年3月末の当社の同社に対する株式保有割合:10.18%)。
① 基本合意書の目的
当社とアフラック生命は、長年に亘り、当社の連結子会社である日本郵便及びかんぽ生命保険とともに行ってきたがん保険に関する様々な取組みを通じて、ビジネスパートナーとして強固な信頼関係を確立してきました。
戦略提携は、これまでのがん保険に関する取組みについて再確認するとともに、当社によるアフラック生命の親会社アフラック・インコーポレーテッドへの投資を通じて、アフラック生命のビジネスの成長が当社への利益貢献につながるという双方の持続的な成長サイクルの実現を目指すものであります。
② 基本合意書の内容
(a) 資本関係
当社は、必要な許認可等の取得を前提として、アフラック・インコーポレーテッド普通株式の発行済株式総数(自己株式を除く。)の7%程度を、信託を通じて取得します。取得から4年経過し議決権が20%以上となった後※、アフラック・インコーポレーテッドを当社の持分法適用関連会社とすることを主たる内容とする資本関係を構築します。
これは、当社によるアフラック・インコーポレーテッドの支配権もしくは経営権の獲得又は経営への介入を目的とするものではありません。
(b) がん保険に関する取組の再確認
当社及びアフラック生命は、日本郵便及びかんぽ生命保険との間で実施してきたがん保険に関する取組みを再確認し、今後も進展させるべく合理的な努力を行います。
(c) 新たな協業の取組の検討
がん保険に関する取組みに加えて、当社、日本郵便、かんぽ生命保険及びアフラック生命の各社の企業価値向上に資することを目的とした新商品開発における協力や、デジタルテクノロジーの活用、国内外での事業展開や第三者への共同投資における協力、資産運用における協力など新たな協業の取組みの検討を行います。
(d) 最高経営者会議及び戦略提携委員会
当社、アフラック・インコーポレーテッド及びアフラック生命は、当社及びアフラック・インコーポレーテッドの各最高経営執行者による定例会議を「最高経営者会議」として引き続き活用し、戦略提携に関する事項も協議します。
また、これまで当社、日本郵便、かんぽ生命保険及びアフラック生命の間で開催してきた、各社の代表執行役、代表取締役等による定例会議を「戦略提携委員会」として引き続き活用し、戦略提携に関する事項も協議します。
※ アフラック・インコーポレーテッドでは、定款の規定により、原則として、普通株式を48か月保有し続けると、1株につき10議決権を行使することができます。
(10) 楽天グループとの資本・業務提携
当社、日本郵便及び楽天グループ株式会社(東京都世田谷区、代表取締役会長兼社長三木谷浩史、以下「楽天」といいます。)は、物流、モバイル、DXなど様々な領域での連携を強化することを目的に、2021年3月12日、業務提携合意書を締結しました。
2021年3月29日、当社は、楽天の第三者割当増資による募集新株式の引受けを行い、同社の普通株式131,004千株を取得いたしました。
2021年4月28日、当社、日本郵便、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険が楽天と業務提携合意書を改めて締結しました。
加えて、日本郵便は楽天との間で、2021年4月28日、楽天が設立する新会社(JP楽天ロジスティクス合同会社。2021年7月2日に合同会社から株式会社への組織変更を行い、JP楽天ロジスティクス株式会社に商号変更。以下「JP楽天ロジスティクス」といいます。)に対して日本郵便が出資をすることに関する統合契約書及びJP楽天ロジスティクスの運営等に関する株主間契約書を締結しました。
当社グループは、全国を網羅する郵便局や物流のネットワークを基盤に、人々の生活に必要不可欠な社会インフラとしての役割を担っております。一方、楽天グループは70以上のサービスと1億以上の楽天会員を有し、独自の経済圏を形成しております。
両社グループは、本資本・業務提携に基づき、お客さまの利便性の向上、地域社会への貢献、そして事業の拡大を目的に、両社グループの経営資源や強みを効果的に活かしたシナジーの最大化を図ります。
また、両社グループは、引き続き、関係の更なる深化の可能性について幅広く検討してまいります。
① 業務提携の概要
2021年4月28日までに両社グループが合意しました業務提携の内容(その後の協議を踏まえて更新したもの)は、以下のとおりであります。
(a) 物流
・共同の物流拠点の構築
・共同の配送システム及び受取サービスの構築
・RFC(楽天フルフィルメントセンター)の利用拡大及び日本郵便のゆうパック等の利用拡大に向けた、日本郵便・楽天グループ両社の協力・取組み
・上記取組みのための日本郵便・楽天グループの両社が出資する新会社の設立、物流DXプラットフォームの共同事業化
(b) モバイル
・郵便局内のイベントスペースを活用した楽天モバイルの申込み等カウンターの設置(2021年6月~2023年11月)
・日本郵便の配達網や郵便局ネットワークを活用したマーケティング施策の実施
(c) DX
・当社グループのDX推進のための当社グループと楽天グループの間の人材交流に関する協議・検討
・楽天グループによる当社グループのDX推進への協力
(d) 金融
・楽天カード(ゆうちょ銀行デザイン)の取扱いの開始(2021年12月1日から)
・楽天カード(ゆうちょ銀行デザイン)の状況を踏まえた、楽天カードの基盤を活用したゆうちょ銀行を発行主体とするクレジットカードに関する協議・検討
・その他のキャッシュレスペイメント分野等での協業に関する協議・検討
・保険分野での協業に関する協議・検討
(e) EC
・楽天グループが運営するサイト内での日本郵便が取り扱う商品の販売の開始(2022年3月1日から)
・郵便局内での楽天市場の販売商品の注文申込みの受付け(2022年4月1日~同年6月30日の期間で、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県及び和歌山県内、2022年6月1日~同年8月31日の期間で北海道内の1道2府4県の郵便局にて実施)
両社グループは、以上のほかにも企業価値の向上に資する戦略的な提携について協議、検討します。
6 【研究開発活動】
該当事項はありません。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当社グループでは、当連結会計年度において、郵便局施設・設備の改修、ゆうちょ総合情報システムの更改等、お客さまサービスと業務効率化に資する経営基盤強化のための投資を行いました。
当連結会計年度における設備投資の内訳は、次のとおりであります。
(注) 1.所要資金については、自己資金及び外部調達資金で充当しております。
2.設備投資には、無形固定資産の取得に係る投資を含んでおります。
2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品と建設仮勘定であります。
2.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)を含み、派遣社員を除く。)は年間の平均人員を[ ]内に外書きで記載しております。
3.上記のほか、当社の連結会社以外の者との間で賃貸借している主要な設備はありません。
(2) 主要な連結子会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品と建設仮勘定であります。
2.日本郵便における本社・支社、郵便局及びその他の設備の数は重複しておりません。また、帳簿価額はそれぞれのセグメントの区分に応じて分けて記載しております。
3.日本郵便における郵便局数には閉鎖中の郵便局は含まれませんが、帳簿価額には含まれております。
4.上記のほか、当社の連結会社以外の者から賃借している設備があります。日本郵便(年間賃借料72,233百万円)、ゆうちょ銀行(年間賃借料2,411百万円)、かんぽ生命保険(年間賃借料6,228百万円)であり、主要なものは日本郵便における郵便局施設となります。
5.上記には、日本郵便が賃貸しているJPタワー等の設備(609,098百万円)が含まれております。
6.従業員数は就業人員(各社から他社への出向者を除き、他社から各社への出向者を含む。)であり、臨時従業員数(アソシエイト社員、期間雇用社員及び高齢者再雇用社員を含み、派遣社員を除く。)は年間の平均人員を[ ]内に外書きで記載しております。
(3) 主要な在外子会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1.トール社及び同社傘下の子会社の所有する設備のうち、主要なものを記載しております。
2.帳簿価額のうち「その他」には、IFRS第16号適用による使用権資産を含んでおります。
3.上記には、当社の連結子会社以外の者から賃借している土地・建物等が含まれております。
4.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は3月末の人員数を[ ]内に外書きで記載しております。
3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備等の新設等
2026年3月31日現在
(注) 1.投資予定額については、当連結会計年度末に計画されている投資予定額の総額から既支払額を差し引いた金額を記載しております。
2.郵便局施設・設備の改修については、計画の見直し等により、投資予定額の総額を変更しております。
3.自動倉庫への投資については、使用権資産を含みます。
4.上記のほか、中期経営計画に記載している投資計画については、各案件の投資額等をさらに検討した上で、順次具体化してまいります。
(2) 重要な設備の除売却等
経常的な設備の更新のための除売却を除き、重要な設備の除売却等の計画はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(注)1.当社は、2007年10月1日に、4,320,000,000株(2015年8月1日付で実施した普通株式1株につき30株の割合の株式分割を反映した株式数)を、現物出資(現物出資当初の2007年10月1日の株式数は144,000,000株であり、郵政民営化法第38条の規定に基づき公社から出資(承継)された財産7,703,856百万円)により発行しております。
2.当社は、2026年3月27日付の取締役会決議に基づき、2026年4月10日付で保有する自己株式のうち164,740,300株を消却しております。
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 1.2021年6月30日付の自己株式消却による、発行済株式総数の732,129,771株の減少であります。
2.2022年5月20日付の自己株式消却による、発行済株式総数の110,072,529株の減少であります。
3.2023年4月20日付の自己株式消却による、発行済株式総数の196,748,200株の減少であります。
4.2024年4月12日付の自己株式消却による、発行済株式総数の254,809,200株の減少であります。
5.2025年4月11日付の自己株式消却による、発行済株式総数の233,305,400株の減少であります。
6.会社法第447条第1項の規定に基づき、今後も機動的な自己株式取得による資本効率の向上を図るために、資本政策の柔軟性を確保することを目的とし、当社の資本構成を見直すため、効力発生日を2025年7月31日として、資本金の額を1,750,000百万円減少し、当該減少する資本金の額を資本準備金及びその他資本剰余金にそれぞれ875,000百万円振り替えております(減資割合50%)。
7.当社は、2026年3月27日付の取締役会決議に基づき、2026年4月10日付で保有する自己株式のうち164,740,300株を消却しております。
(5) 【所有者別状況】
2026年3月31日現在
(注) 1.自己株式164,840,672株は、「個人その他」に1,648,406単元、「単元未満株式の状況」に72株含まれております。
2.株式給付信託が保有する当社株式1,777,300株は、「金融機関」に17,773単元含まれております。
3.当社は、2026年3月27日付の取締役会決議に基づき、2026年4月10日付で保有する自己株式のうち164,740,300株を消却しましたが、所有株式数の割合は、消却前である2026年3月31日時点の発行済株式総数を分母として計算しております。
(6) 【大株主の状況】
2026年3月31日現在
(注) 1.発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合につきましては、自己株式(164,840千株)を控除して計算しております。なお、自己株式には株式給付信託が保有する当社株式(1,777千株)を含めておりません。
2.当社は、2026年3月27日付の取締役会決議に基づき、2026年4月10日付で164,740千株の自己株式の消却を実施し、発行済株式総数は2,808,194千株となっておりますが、発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合は、消却前である2026年3月31日時点の発行済株式総数を分母として計算しております。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2026年3月31日現在
(注) 1.「完全議決権株式(自己株式等)」欄の普通株式には、単元未満株式の買取請求による取得分を含めておりません。
2.「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式1,777,300株(議決権17,773個)が含まれております。
3.「単元未満株式」欄には、自己株式(自己保有株式)が72株含まれております。
4.当社は、2026年3月27日付の取締役会決議に基づき、2026年4月10日付で保有する自己株式のうち164,740,300株を消却しました。その結果、自己株式の消却後の「完全議決権株式(自己株式等)」は100,300株、「発行済株式総数」は2,808,194,600株となっております。
5.当社は、2026年5月15日付の取締役会決議に基づき、2026年5月27日付で当社普通株式72,115,300株について株式会社東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による当社自己株式の取得を実施いたしました。
② 【自己株式等】
2026年3月31日現在
(注) 1.「自己名義所有株式数」には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式1,777,300株を含めておりません。
2.当社は、2026年3月27日付の取締役会決議に基づき、2026年4月10日付で保有する自己株式のうち164,740,300株を消却しました。その結果、自己株式の消却後の「自己名義所有株式数」は100,300株、「発行済株式総数に対する所有株式数の割合」は0.00%となっております。
3.当社は、2026年5月15日付の取締役会決議に基づき、2026年5月27日付で当社普通株式72,115,300株について株式会社東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による当社自己株式の取得を実施いたしました。
(8) 【役員・従業員株式所有制度の内容】
株式報酬制度の概要
当社は、2015年12月21日開催の当社報酬委員会において、当社の執行役並びに日本郵便の取締役(業務を執行していない取締役を除く。)及び執行役員(以下、併せて「本制度対象役員」といいます。)に対し、信託を活用した業績連動型株式報酬制度を新たに導入することを決定し、2016年4月26日開催の同委員会の決議において詳細を決定いたしました。
その後、2024年5月27日の同委員会の決議により株式報酬制度の見直しを行い、従来の業績連動型株式報酬に加えて、業績非連動型の株式報酬を導入することといたしました(見直し後の株式報酬制度を、以下、「本制度」といいます)。
① 本制度の概要
当社及び日本郵便の業務執行を担う役員等の報酬と株式価値との連動性を明確にし、役員等が株価上昇によるメリットのみならず、株価下落リスクまでも株主のみなさまと共有することにより、当社及び日本郵便の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に対する役員等の貢献意識を一層高めることを目的とするものであります。
本制度は、株式給付信託と称される仕組みを採用します。株式給付信託とは、当社が拠出する金銭を原資として、当社株式が信託を通じて株式市場から取得され、本制度対象役員に対して、予め定める株式給付規程に従って、当社株式及び一定割合の当社株式を換価して得られる金額相当の金銭(以下、「当社株式等」といいます。)が信託を通じて給付される株式報酬制度であり、業績連動型及び業績非連動型で構成されております。
本制度対象役員が当社株式等の給付を受ける時期は、原則として当該役員が退任した後、株式給付規程に定める所定の手続の終了後となります。
当社は、本制度に基づく本制度対象役員への給付を行うために必要となることが合理的に見込まれる数の株式を本信託が先行して取得するための資金として、2025年5月29日に1,010百万円を本信託に追加拠出いたしました。
② 本制度対象役員に給付される予定の当社株式の総数
1,777,300株(2026年5月31日現在)
③ 本制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
本制度対象役員を退任した者のうち株式給付規程に定める受益者要件を満たす者
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
(注) 東京証券取引所における自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)及び立会市場における取引による取得であります。
(注) 東京証券取引所における自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による取得であります。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注) 当期間における取得自己株式には、2026年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注) 1.当期間における保有自己株式数には、2026年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取り及び買増しによる株式は含まれておりません。
2.当事業年度及び当期間における保有自己株式数には、株式給付信託が保有する当社株式数は含まれておりません。
3 【配当政策】
当社は、株主に対する利益の還元を経営上重要な施策の一つとして位置づけ、経営成績に応じた株主への利益還元を継続して安定的に行うことを基本方針としております。
剰余金の配当につきましては、内部留保の充実に留意しつつ、資本効率を意識し、着実な株主への利益還元を実現することを目指してまいります。
当社の剰余金の配当の決定機関は、経営の機動的な運営を確保するため、定款において取締役会と定めております。
また、毎年3月31日、9月30日を基準日として、剰余金の配当をすることができる旨を定めております。
当事業年度の配当につきましては、業績等を総合的に判断した結果、普通株式の年間配当は、1株当たり50円(うち中間配当25円)といたします。
内部留保資金につきましては、企業価値の向上を目指すべく、成長機会獲得のための投資や資本効率を意識した資本政策などに活用してまいります。
なお、日本郵政株式会社法第11条に基づき、当社の剰余金の配当その他の剰余金の処分(損失の処理を除く。)については、総務大臣の認可を受けなければその効力を生じません。
基準日が2026年3月期に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
当社グループは、当社グループ各社がコーポレートガバナンス体制を構築するとともに、当社が持株会社として以下の体制でグループ経営に臨むことにより、当社グループ全体としても適切なガバナンスの実現を図っております。
① コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の創出のため、次の考え方を基本として当社グループのコーポレートガバナンス体制を構築してまいります。
(a) 郵便局ネットワークを通じて当社グループの主要3事業のユニバーサルサービスを提供することにより、安定的な価値を創出するとともに、お客さまにとっての新しい利便性を絶え間なく創造し、質の高いサービスの提供を追求し続けます。
(b) 株主のみなさまに対する受託者責任を十分認識し、株主のみなさまの権利及び平等性が適切に確保されるよう配慮してまいります。
(c) お客さま、株主を含むすべてのステークホルダーのみなさまとの対話を重視し、適切な協働・持続的な共生を目指します。そのため、経営の透明性を確保し、適切な情報の開示・提供に努めます。
(d) 経済・社会等の環境変化に迅速に対応し、すべてのステークホルダーのみなさまの期待に応えるため、取締役会による実効性の高い監督のもと、迅速・果断な意思決定・業務執行を行ってまいります。
また、当社は、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のため、コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方とその枠組み、運営に関する「日本郵政株式会社コーポレートガバナンスに関する基本方針」を定め、コーポレートガバナンス体制を構築しております。
② 企業統治の体制等
(a) 企業統治の体制の概要
当社は指名委員会等設置会社であり、代表執行役社長が業務執行に関する迅速な意思決定を行い、取締役会がその状況を適切に監督し、社外取締役が過半数を占める指名委員会、報酬委員会及び監査委員会は、それぞれ、株主総会に提出する取締役選任議案の決定、取締役及び執行役の個人別報酬の決定、取締役及び執行役の職務執行の監査などを行っております。
また、当社は、代表執行役社長の諮問機関として経営会議及び投資委員会を設置し、重要な業務執行について協議・報告を行っております。さらに、グループリスク・コンプライアンス委員会、サステナビリティ委員会及び情報開示委員会の専門委員会を経営会議の諮問機関として設置し、これらの委員会が専門的な事項につき審議を行い、その結果を経営会議に報告することにより、経営全体として課題解決に取り組んでおります。
(b) 当該企業統治の体制を採用する理由
当社は、以下の観点から「指名委員会等設置会社」を選択しております。
イ.経営の基本方針の策定等の重要な意思決定及び監督とその決定に基づく業務執行とを分離し、経営の機動性を高めるとともに、取締役会による当社グループの経営監督体制を構築する。
ロ.独立役員を中心とした取締役会並びに指名委員会、報酬委員会及び監査委員会の3委員会の機能発揮により、社外の視点を経営に十分に活用するとともに、経営の意思決定の透明性及び公正性を確保する。
ハ.すべてのステークホルダーのみなさまに対して、適切に説明責任を果たし得るコーポレートガバナンス体制を実現する。
(c) 会社の機関の概要
イ.監督機能
ⅰ 取締役会
有価証券報告書提出日現在における取締役会は、取締役13名(うち社外取締役8名)で構成し、経営の基本方針等、法令で定められた事項のほか、特に重要な業務執行に関する事項等を決定するとともに、取締役及び執行役の職務の執行の監督を行っております。
〔議 長〕 根岸 一行(取締役兼代表執行役社長)
〔構成員〕 飯塚 厚(取締役兼代表執行役上席副社長)、笠間 貴之(取締役)、谷垣 邦夫(取締役)、小池 信也(取締役)、貝阿彌 誠(社外取締役)、佐竹 彰(社外取締役)、諏訪 貴子(社外取締役)、伊藤 弥生(社外取締役)、大枝 宏之(社外取締役)、木村 美代子(社外取締役)、進藤 孝生(社外取締役)、塩野 紀子(社外取締役)
当事業年度は取締役会を12回開催し、グループ各社の経営課題の他、次期中期経営改革に関する議論を行うとともに、グループの業績、リスク管理、コンプライアンス、内部監査の状況、サステナビリティに関する推進状況等について報告を受けました。
個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
(注) 1.2025年6月25日に就任しております。
2.2025年6月25日に退任しております。
ⅱ 指名委員会
有価証券報告書提出日現在における指名委員会は、取締役3名(うち社外取締役2名)で構成し、株主総会に提出する取締役の選任及び解任に関する議案の内容を決定しております。
なお、日本郵政株式会社法の規定により、当社の取締役の選任及び解任の決議は、総務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じないこととされております。
〔委員長〕 進藤 孝生 (社外取締役)
〔委 員〕 貝阿彌 誠 (社外取締役)、根岸 一行 (取締役兼代表執行役社長)
当事業年度は指名委員会を3回開催し、取締役候補者及びそのスキルマトリックスについて審議、決定を行ったほか、代表執行役社長の後継者計画について議論を行いました。個々の委員の出席状況については次のとおりであります。
(注)1.2025年6月25日に退任しております。
2.2025年6月25日に指名委員に就任しております。
3.2025年6月25日に退任しております。
4.2025年6月25日に指名委員に就任しております。
ⅲ 報酬委員会
有価証券報告書提出日現在における報酬委員会は、取締役3名(うち社外取締役2名)で構成し、取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針を定め、同方針に基づき、個人別の報酬等の内容を決定しております。
〔委員長〕 大枝 宏之 (社外取締役)
〔委 員〕 諏訪 貴子 (社外取締役)、根岸 一行 (取締役兼代表執行役社長)
当事業年度は報酬委員会を8回開催し、取締役及び執行役の個人別報酬並びに執行役の業績連動報酬について決定しました。その他、役員報酬制度に関する検討課題を整理し、今後の方向性について議論を行いました。個々の委員の出席状況については次のとおりであります。
(注)1.2025年6月25日に退任しております。
2.2025年6月25日に報酬委員に就任しております。
3.2025年6月25日に退任しております。
4.2025年6月25日に報酬委員に就任しております。
ⅳ 監査委員会
監査委員会は、取締役4名(うち社外取締役4名)で構成し、取締役・執行役の職務執行や、内部統制システムの構築・運用状況の監査、計算書類等に係る会計監査人の監査の方法・結果の相当性の監査、監査報告の作成等を行い、また、株主総会に提出する会計監査人の選任・解任・不再任に関する議案の内容を決定することとしております。
〔委員長〕佐竹 彰(社外取締役、常勤)
〔委 員〕伊藤 弥生(社外取締役)、木村 美代子(社外取締役)、塩野 紀子(社外取締役)
活動状況については、「(3) 監査の状況 ① 監査委員会監査の状況」をご参照ください。
ロ.執行機能
ⅰ 執行役社長
執行役社長は、取締役会から委任を受けた重要な業務の執行を決定し、また、重要な業務を執行します。
ⅱ 執行役社長以外の執行役
執行役社長以外の執行役は、取締役会が定める職務分掌における担当分野において、取締役会から委任を受けた業務の執行を決定し、また、業務を執行します。
また、企業統治に関して設置した各機関とは別に、業務執行上の意思決定の円滑と充実化のための諮問機関として、経営会議及び各専門委員会を設置しております。概要については以下のとおりであります。
ⅲ 経営会議
執行役社長の諮問機関として、執行役社長が指名する執行役で構成し、原則として、取締役会決議事項、執行役社長の権限事項等の協議を行うほか、グループの重要な経営状況等の報告を行っております。
ⅳ 投資委員会
執行役社長の諮問機関として、執行役社長が指名する執行役で構成し、原則として、高度な機密性を有する子会社等の新設、子会社等の株式の取得及び処分並びに他の会社への資本参加等の案件について協議を行っております。
ⅴ グループリスク・コンプライアンス委員会
経営会議の諮問機関として、以下の者で構成し、当社グループのコンプライアンスに係る事項及びオペ レーショナルリスクに係る事項等について審議を行い、その結果を経営会議に報告しております。
・当社のコンプライアンスに係る事項及びオペレーショナルリスクに係る事項等に係る業務を所管する部署を担当する執行役
・日本郵便、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険のコンプライアンスに係る事項及びオペレーショナルリスクに係る事項等に係る業務を所管する部署を担当する執行役又は執行役員
ⅵ サステナビリティ委員会
経営会議の諮問機関として、以下の者で構成し、当社及び当社グループのサステナビリティ経営に係る事項について審議を行い、その結果を経営会議に報告しております。
・サステナビリティ推進部を担当する執行役(委員長)
・リスク・コンプライアンス統括部、クライシスマネジメント統括部、総務部、人事部、CX戦略部、経理・財務部、経営企画部及び広報宣伝部を担当する執行役
ⅶ 情報開示委員会
経営会議の諮問機関として、以下の者で構成し、当社の情報開示及び株主との対話に係る事項について審議を行い、その結果を経営会議に報告しております。
・経営企画部、リスク・コンプライアンス統括部、経理・財務部を担当する執行役
ハ.グループ・ガバナンス体制
ⅰ グループ協定等の締結
当社は、日本郵便、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険とグループ協定等を締結し、グループ共通の理念、方針、その他のグループ運営に係る基本的事項について合意しており、これによりグループ各社が相互に連携・協力し、シナジー効果を発揮する体制を構築しております。
また、グループ全体に重大な影響を与える事項や経営の透明度確保に必要な事項については、当社が個別の承認・協議又は報告を求めることにより、グループ・ガバナンスを確保しております。
ⅱ グループ運営会議
日本郵政グループ協定に基づき、効率的かつ効果的なグループ運営を推進するため、グループ経営に関する重要事項を課題ごとに議論し、グループ会社の経営陣の認識の共有を図る場として、以下の者で構成するグループ運営会議を設置しております。
・当社の執行役社長と執行役副社長若干名
・日本郵便、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険の社長
(d) 内部統制システムの整備の状況
当社は、当社グループの経営方針に則り、業務の健全性・適切性を確保するための態勢の整備に係る「日本郵政株式会社内部統制システムの構築に係る基本方針」を定めるとともに、コンプライアンス、内部監査、リスク管理、情報セキュリティなどの内部統制について、グループ協定等を締結することにより当社グループ各社に態勢の整備を求めています。
また、当社グループ各社から報告を求めることにより、適切な運営が行われているかを常にモニタリングし、必要に応じて改善のための指導を行っています。
イ.内部統制システム全般
・当社は、当社グループの内部統制及びコーポレートガバナンスのさらなる強化を目的として、「内部統制等総括会議」を設置し、内部統制又はコーポレートガバナンスに関する必要な事項について審議しております。
・内部統制部門を所管する執行役が、「内部統制システムの構築に係る基本方針」の運用状況について、四半期ごとに内部統制等総括会議及び取締役会等(取締役会、監査委員会及び経営会議をいいます。以下同じ。)に報告することにより、内部統制システムが有効に機能しているか確認しております。
ロ.グループ運営体制
・当社は、事業子会社との間でグループ運営覚書を締結し、グループ共通の理念、方針その他のグループ運営に係る基本的事項について合意しており、グループ運営を適切かつ円滑に実施するために必要な事項等について、承認・協議を行う又は報告を求める体制を構築しております。
・また、監督官庁等からの命令等に関する報告や営業・業務に関する報告等の項目については、2024年度に非公開金融情報の不適切な利用や認可取得前勧誘事案等の問題等が発覚したことを受け、グループ各社の2線統括部署の機能強化、コンプライアンス・リスク事象等の情報集約等を行うとともに、グループ全体の統制強化に取り組んでおります。
・グループ運営覚書に基づき、事業子会社から重要なグループ内取引等について報告等を受け、当社において点検を行い、グループ内取引が適正に行われていることを確認しております。
ハ.コンプライアンス体制
・当社グループでは、コンプライアンスが経営の最重要課題のひとつであることを認識し、グループリスク・コンプライアンス委員会及び業務推進部署から独立したコンプライアンス統括部署の設置等、実効性のあるコンプライアンス態勢を整備しております。
・また、グループのコンプライアンス経営の推進に係る方針、具体的な運用、お客さまに特にご迷惑をおかけした重大なコンプライアンス違反事案(犯罪に該当する行為も含む。)ほか営業・業務上の課題も含めた諸問題への対応等について情報共有・協議等を行うため、グループリスク・コンプライアンス委員会を設置し、同委員会において報告された重要な事項を取締役会等に報告しております。2025年度にも点呼業務不備事案に係る行政処分を受領しており、再発防止に向け、2線による1線への牽制機能の発揮、グループ全体としての統制の強化に取り組んでおります。
・コンプライアンス推進の具体的実践計画である「コンプライアンス・プログラム」を毎年度策定し、その取組状況を四半期ごとにグループリスク・コンプライアンス委員会及び取締役会等に報告しております。
・コンプライアンス・マニュアルを作成し、ポータルサイトに掲載しているほか、研修の実施等により役員及び社員のコンプライアンス意識の向上に取り組んでおります。
・コンプライアンス違反等が生じた場合の報告ルールを定めるとともに、社内窓口、社外窓口及び不適正金融営業通報窓口を設置し、その利用について情報紙を定期的に発行する等して役員及び社員へ周知しております。なお、かんぽ生命保険商品及び投資信託等のグループ会社が取り扱う金融営業専用の不適正金融営業通報窓口では、コンプライアンス違反等とは明確に認められない事象も含めて通報を受け付けられるよう周知し、運用を図っております。
・利便性を向上させるためのポータルサイト「ワンストップ相談・通報プラットフォーム」、外部の弁護士が通報の受付から調査、結果通知までの一連の対応を行う「外部専門チーム」、公正・中立な第三者機関(不服審査会)が通報・相談への対応に対する不服申立ての審査を行う不服審査制度を運用して、内部通報制度の改善に取り組んでおります。
・FATF第4次対日相互審査結果(2021年8月30日公表)等、マネー・ローンダリング、テロ資金供与及び拡散金融の防止に向けた国際的な要請を踏まえ、グループ共通の重要課題である「継続的顧客管理」、「取引モニタリング」、「法人の実質的支配者の管理」について、グループリスク・コンプライアンス委員会等で進捗状況等を確認するなど、グループの推進態勢を強化しております。
ニ.反社会的勢力排除体制
・当社グループでは、「日本郵政グループ行動憲章」、「経営トップの宣言」や「反社会的勢力に対する基本方針」をグループ各社のホームページに掲載する等により、社内外に向けて反社会的勢力との関係を遮断し被害を防止することを宣言しております。
・反社会的勢力との対応については、反社会的勢力との対応を統括する部署を設置し、関連情報の一元的管理、対応マニュアルの整備、契約書等への暴力団排除条項の導入指導等を行うとともにグループ各社や外部専門機関とも連携して、組織全体として関係遮断・排除に取り組んでおります。
ホ.リスク管理体制
・当社グループでは、グループ運営覚書にグループ各社の管理対象リスクや当社への報告事項などリスク管理に係る基本事項を定め、グループのリスク管理状況や改善状況をモニタリングし、グループ全体のリスク管理の状況を取締役会等に報告しております。
・また、グループリスク・コンプライアンス委員会などを通じグループ各社のリスク管理の向上に向けた情報共有・協議を実施しております。
・さらに、当社グループでは、グループ全体のリスクをコントロールする枠組みとして、RAF(リスクアペタイト・フレームワーク)を導入し、経営層が経営計画とともに取得するリスクと種類を承認し、想定外損失の回避、リスク・リターンの向上、アカウンタビリティの確保を通じて企業価値の向上を目指しております。
・また、当社グループでは、外部環境の変化や事業戦略等を踏まえ、毎年、役員アンケートを通じてグループ事業に重大な影響を及ぼすリスクの見直しを行い、「金融・戦略リスク」の上位6項目と「オペレーショナルリスク」の上位4項目をトップリスクとして、また、それ以外の重要リスクを含めて、有価証券報告書「事業等のリスク」において開示しております。これらのリスクに対する改善策の策定、取組状況をモニタリングし、取締役会等に報告し、レビューを受けるPDCAサイクルを回しております。
・当社は、グループ運営覚書等において定められた危機管理態勢及び危機対応策等に関するルールに基づき、グループ各社の危機管理態勢の有効性の確認、災害発生時の報告・情報共有の実施、緊急時における情報伝達体制の確認等を行い、危機管理態勢の整備状況、訓練の実施状況について日本郵政グループ危機管理委員会へ報告しております。
・当社は、事業子会社の会議体に報告されているグループの価値を大きく毀損する可能性のある事象について、各社から報告を受け、その内容を都度、経営陣へ報告しております。
ヘ.内部監査体制
・当社は、内部監査計画に基づき内部監査を実施し、その結果を取締役会等に報告しております。
・内部監査発見事項の措置状況を半期ごとに確認し、その結果を取締役会等に報告しております。
・事業子会社の内部監査活動状況等を四半期ごとに把握・評価し、取締役会等に報告しております。
・また、郵便局等のフロントラインの実態を把握するため、予備監査的なヒアリング活動(オンサイトモニタリング)を実施しております。
ト.財務報告に係る体制
・当社は、金融商品取引法に基づき、当社グループの財務報告に係る内部統制を整備・運用するとともに、財務報告の信頼性を確保するため、「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の改訂について(意見書)」(企業会計審議会)に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価を実施しております。また、年度評価計画、進捗状況、当社及び当社グループにおける財務報告に係る内部統制の有効性の判断結果等を取締役会等に報告しております。
チ.情報保存管理体制
・当社は、文書管理規程において各種情報の保存及び管理の方法等を明確化しております。
・文書決裁、保存までのプロセスを電子化した「統合文書管理システム」を適切に運用しております。
・経営会議及び専門委員会の議事録については、正確に記録・作成し、情報の保存及び管理を適切に行っております。
リ.効率的職務執行体制
・当社では、経営会議を原則として毎週開催し、取締役会から委任を受けた事項及び取締役会付議事項について審議しております。また、定期的にグループ運営会議を開催し、グループ経営に関する重要事項の課題等を議論しております。
・グループ運営会議では定例案件の経営情報報告に加え、事業子会社へ寄せられているお客さまの声・社員の声の状況、オペレーショナルリスクの発生状況、SNS上の投稿等のデータの分析結果等について共有し、議論を実施しております。
・組織規程及び職務権限規程を定め、各組織の分掌並びに執行役の職務権限及び責任を明確化し、執行役の職務執行の効率化を図っております。
ヌ.監査委員会関連体制
・内部監査部門及びコンプライアンス部門等、内部統制部門を所管する執行役は監査委員会に定期的に報告を行うとともに、役員及び社員は監査委員会の監査に必要な情報を随時報告しております。また、監査委員会が必要と認めたときには、監査委員会は内部監査部門を所管する執行役に対して調査を求め、又はその職務の執行について具体的に指示を行うこと、内部監査部門の重要な人事、中期監査計画及び年度監査計画の策定等は、監査委員会の同意を得た上で行うことにしております。
・監査委員会の職務を補助するため、執行部門から独立した事務局を設置し、必要な人員を配置しております。また、監査委員会の職務の執行に必要な費用については、必要額を予算計上等し、監査委員会の活動が制約なく行われるようにしております。
・代表執行役と監査委員会は、経営上の重要事項について定期的に意見交換を行い、相互認識を深めるよう努めております。監査委員会は、会計監査人及び事業子会社の監査委員会又は監査役と定期的に意見交換を行うなどして連携を図っております。
また、「内部統制システムの構築に係る基本方針」は、以下のとおり取締役会において決議しております。
〔日本郵政株式会社内部統制システムの構築に係る基本方針〕
(e) 当社のコーポレートガバナンス体制
当社のコーポレートガバナンス体制図は、次のとおりであります。
[模式図(参考資料)]

(f) 取締役との責任限定契約
当社は、会社法第427条第1項及び定款の規定により、取締役(同項に定める非業務執行取締役等であるものに限る。)との間に、同法第423条第1項の責任を限定する契約を締結できる旨を定款で定めております。当該契約に基づく責任の限度額は、同法第425条第1項各号に掲げる金額の合計額としております。
(g) 取締役等との補償契約
当社は、すべての取締役及び執行役との間で会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を締結しており、同項第1号の費用及び同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしております。
(h) 役員等損害賠償責任保険契約
当社は、保険会社との間で会社法第430条の3第1項に規定する損害賠償責任保険を締結しており、被保険者である当社及び当社の子会社である日本郵便のすべての取締役、執行役、執行役員及び監査役が、会社の役員(執行役員を含む。)としての業務につき行った行為(不作為を含む。)に起因して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や争訟費用等を填補することとしております。ただし、贈収賄などの犯罪行為や意図的に違法行為を行った役員自身の損害等は補償対象外とすることにより、役員等の職務の執行の適正性が損なわれないように措置を講じております。保険料は当該役員が職務を行う会社が全額負担しております。
(i) 取締役の定数
当社に、20名以内の取締役を置く旨を定款で定めております。
(j) 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び取締役の選任決議は、累積投票によらない旨を定款で定めております。
また、取締役の任期は、選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする旨及び補欠取締役の任期は、他の取締役の任期の満了の時までとする旨を定款で定めております。
(k) 株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行うことを目的として、会社法第309条第2項に定める特別決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。
(l) 剰余金の配当等の決定機関
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第459条第1項各号に掲げる事項については、法令に別段の定めのある場合を除き、株主総会の決議によらず、取締役会の決議により定める旨を定款で定めております。
なお、日本郵政株式会社法第11条の規定により、剰余金の配当その他の剰余金の処分(損失の処理を除く。)の決議は、総務大臣の認可を受けなければその効力を生じません。
(m) 取締役及び執行役の責任免除
取締役及び執行役が期待される役割を十分に発揮できることを目的として、当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議をもって、同法第423条第1項の取締役(取締役であった者を含む。)及び執行役(執行役であった者を含む。)の責任を法令の限度において免除することができる旨を定款で定めております。
(2) 【役員の状況】
① 2026年6月18日(本有価証券報告書提出日)現在の役員の状況は、以下のとおりであります。
男性38名 女性7名(役員のうち女性の比率15.56%)
(a) 取締役の状況
(注)1.取締役 貝阿彌 誠、佐竹 彰、諏訪 貴子、伊藤 弥生、大枝 宏之、木村 美代子、進藤 孝生、
塩野 紀子は、社外取締役であります。
2.2025年3月期に係る定時株主総会終結の時から、2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
(b) 取締役を兼務しない執行役の状況
(注) 2025年3月期に係る定時株主総会後最初に開催された取締役会の終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会後最初に開催される取締役会の終結の時までであります。
② 社外取締役の状況
有価証券報告書提出日現在における当社の社外取締役は、8名であります。ただし、2026年6月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役13名選任の件」を提案しております。当該議案が承認可決された場合であっても、当社の社外取締役は、8名から変更はありません。社外取締役は、企業経営者や弁護士等、多様なバックグラウンドを有しており、それぞれの専門分野における豊富な経験や知見を活かし意見を述べることで、取締役会及び指名・報酬・監査の各委員会の議論が多角化、活性化していると考えております。これらの社外取締役としての活動は、当社の経営の重要事項の決定、業務執行の監督等において重要な役割を果たしており、当社として社外取締役の選任状況は適切であると認識しております。
社外取締役4名で構成される監査委員会は、「(3) 監査の状況 ① 監査委員会監査の状況」に記載のとおり、内部監査部門及び会計監査人と相互に連携しながら、取締役・執行役の職務執行や、内部統制システムの構築・運用状況の監査などの職務を遂行し、活動状況を遅滞なく取締役会に報告しております。
また、社外取締役は、取締役会決議に基づき整備されている内部統制システムについて、取締役・執行役等からその構築・運用状況の定期的な報告を受け、リスク・コンプライアンス部門、経理・財務部門など内部統制機能を所管する部門からも定期的に報告を受けております。
社外取締役の兼職する主な他の法人等及び選任の理由は以下のとおりであり、上記「(a)取締役の状況」の「所有株式数」の欄に記載しております当社株式の保有を除き、その他の各社外取締役と当社との人的関係、資本的関係及び取引関係その他の利害関係はありません。
なお、社外取締役8名は全員、当社が定める「日本郵政株式会社独立役員指定基準」を充足しており、東京証券取引所の規定する、一般株主と利益相反が生じるおそれのない社外取締役であると判断し、独立役員として指定しております。
<参考:「日本郵政株式会社独立役員指定基準」>
(3) 【監査の状況】
① 監査委員会監査の状況
(a) 監査委員会の組織及び人員
監査委員会は、取締役4名(うち社外取締役4名)で構成されております。
なお、佐竹彰監査委員は、住友精密工業株式会社等において、代表取締役副社長執行役員等を歴任し、長年にわたり株式会社の経営及び財務部門の業務に携わっており、財務及び会計に関する相当程度の知見を有しております。
また、監査委員会の職務を補助する組織として、執行部門から独立した監査委員会事務局を設置し、専属の使用人4名を配置して、監査委員会が行う監査に関する補助等、監査委員会に関する事務を行っております。
(b) 監査の方法
監査委員会は、監査方針・監査計画を定め、内部監査部門等と連携するとともに、取締役会等の重要会議に出席し、取締役・執行役等からその職務の執行に関する事項の報告を受け、必要に応じて説明を求め、重要な決裁書類等を閲覧し、会社の業務・財産の状況を調査するなどの方法により、監査を実施しております。取締役会決議に基づき整備されている内部統制システムについては、取締役・執行役等からその構築・運用の状況について定期的に報告を受け、リスク・コンプライアンス部門、経理・財務部門など内部統制機能を所管する部門からも定期的に報告を受けております。
子会社については、子会社の取締役、監査委員・監査役と情報の交換等を図り、必要に応じ、事業の報告を受けております。
さらに、監査委員会は、会計監査人が独立の立場を保持し、適正な監査を実施しているかを監視・検証するとともに、会計監査人からその職務の執行状況の報告、職務執行の適正を確保する体制整備に係る通知を受け、説明を求めるなどして、計算書類等について検討しております。
監査委員会は、これらの監査活動を定期的に取締役会に報告し、監査委員以外の取締役との情報共有に努めるとともに、必要に応じて取締役会で、あるいは執行部門に意見を述べております。
(c) 当事業年度の監査活動状況
イ.監査委員会の開催状況等
当社は監査委員会を原則として毎月1回開催して監査を実施しております。当事業年度の開催回数と各委員の出席状況、主な議題は次のとおりです。なお、1回当たりの開催時間は約1時間41分でした。また、このほか、監査委員会では、グループの営業拠点等の往査、主要子会社の監査委員・監査役との意見交換等を実施しております。
(開催回数と各委員の出席状況)
(注) 1.2025年6月25日に退任しております。
2.2025年6月25日に就任しております。
(主な議題)
常勤の監査委員は、監査の環境整備、社内情報の収集に努めました。また、内部統制システムの構築・運用状況や、会計監査人の職務の執行状況、中期経営計画「JPビジョン2025+」の進捗状況等、特に、当事業年度は次期中期経営計画の策定状況について、経営会議等の社内の重要な会議への出席、社員へのヒアリング等により収集した情報を他の監査委員や取締役会と共有することに努めました。
ロ.具体的な検討内容
当事業年度において重点的に監査し、検討した主な内容は以下のとおりであります。
ⅰ 内部統制システムの構築・運用
(ⅰ) ガバナンス態勢
・経営に関する重要な情報のグループ内への適時適切な共有状況
(ⅱ) コンプライアンス態勢
・非公開金融情報の不適切な取扱い
・かんぽ生命保険商品の募集品質の確保
・2線機能の強化によるガバナンス向上
・内部通報制度の運用状況
(ⅲ) リスク管理態勢
・コンダクト・リスクの管理態勢
・運用に係るリスク管理態勢(ストレステストの実施状況等)
(ⅳ)ITガバナンス、サイバーセキュリティ
(ⅴ)開示・IR、連結会計・財務報告を確保する内部統制
・ESG・SDGs・サステナビリティに係る近時の状況も踏まえた適切な開示状況
・IR活動での株主との「建設的な対話」状況
・監査上の主要な検討事項(KAM: Key Audit Matters )の検討等会計監査人との連携
(ⅵ) 内部監査態勢
・内部監査の実施状況、品質向上の取組み
ⅱ 中期経営計画の進捗状況及び次期経営計画の検討状況
ハ.監査委員会と会計監査人との連携
監査委員会は、会計監査人から期初の段階から監査計画の説明を受けるとともに、その実施状況等について定期的に報告を受けるほか、監査上の主要な検討事項(KAM)について協議し、あるいは会計監査上の重要なポイント等を把握するため、必要に応じて意見交換を行うなどの連携を図っております。なお、「責任準備金及び価格変動準備金に係る繰延税金資産の回収可能性に係る判断の合理性」の将来の課税所得の見積りについて注視し、「日本郵便株式会社の郵便・物流事業に係る固定資産の減損損失の測定に用いる不動産鑑定評価における最有効使用の判定の合理性」については、投資家目線での明確な記載が必要等の意見交換をしました。
ニ.監査委員会と内部監査部門との連携
監査委員会は、内部監査方針、内部監査重点項目及び内部監査資源等を含む内部監査計画や内部監査部長等の重要人事案の同意を行います。
また、内部監査部門から定期的に内部監査の実施状況、監査結果、執行部門とのコミュニケーション等、内部監査に関する重要な事項について報告を受け、経営に重大な影響を及ぼすおそれのある重要事項については速やかに報告を受けております。この場合において、監査委員会が必要と認めたときには、監査委員会は内部監査部門に対して調査を求め、またはその職務の執行について具体的に指示を行うものとしております。
さらに、監査委員会は、内部監査部門から職務・責任の遂行状況及び監査手法・人材育成等、内部監査の持続的な高度化・強化策の内容及び実施状況について報告を受け、年次で内部監査機能の整備・運用状況をレビューし、評価を行うとともに監査委員会に内部監査部門を所管する執行役が常時出席し、監査上の問題認識の共有を図るなど、監査委員会と内部監査部門とは緊密に連携しております。
② 内部監査の状況
当社は、被監査部門から独立した組織として内部監査部を設置しており、内部監査部に39名(2026年3月末現在)配置しております。
当社の内部監査は、当社グループの健全かつ適正な業務の運営に資するため、「グループ内部監査基本方針」(2022年9月に制定した、当社グループの内部監査の基本的な考えを示したもの)、「グループ運営覚書」、「日本郵政株式会社内部監査規程」等に基づき、当社グループの経営諸活動の遂行状況及び内部管理態勢等を適切性、有効性の観点から検証・評価しております。また、内部監査の実施に当たっては、内部監査人協会の「グローバル内部監査基準」等に則り監査を行っており、監査委員会及び会計監査人と緊密な連携を保ち、リスク・コンプライアンス統括部、経理・財務部など内部統制機能を所管する部署とも連携することで、効率的かつ実効性ある内部監査の実現に努めております。
加えて、内部監査の品質向上のため、内部監査員へのサーベイや、監査委員会が実施した内部監査機能の整備・運用状況の評価を活用しております。
なお、会計監査人との相互連携については、監査計画・監査発見事項を共有しております。内部監査と監査委員会監査との連携については、上記「① 監査委員会監査の状況」をご参照ください。
また、内部監査の報告体制については、上記「(1) コーポレート・ガバナンスの概要 ②企業統治の体制等(d) 内部統制システムの整備の状況 ヘ.内部監査体制」をご参照ください。
③ 会計監査の状況
(a) 監査法人の名称
当社は、有限責任 あずさ監査法人との間で、監査契約を締結し、会計監査を受けております。
(b) 継続監査期間
21年間
(c) 業務を執行した公認会計士及び監査業務に係る補助者の構成
当期において、業務を執行した公認会計士は、志賀恭子氏(継続監査年数1年)、村松啓輔氏(同4年)、河野祐氏(同3年)であります。
また、監査業務に係る補助者の構成は公認会計士27名、その他34名であります。
(d) 監査法人の選定方針と理由
監査委員会は、会計監査人の選定にあたって、会計監査人の職務遂行状況、監査体制、独立性・専門性及び報酬水準などが適切であるかについて確認し、評価することとしております。監査委員会は、この評価を踏まえ、また、以下に掲げる「会計監査人の解任又は不再任の決定の方針」に該当する事実が認められなかったため、有限責任 あずさ監査法人の再任が適当であると判断しました。
<会計監査人の解任又は不再任の決定の方針>
監査委員会は、会社法第340条第1項各号に該当すると判断したときは、会計監査人を解任する方針です。また、監査委員会は、会計監査人の職務遂行の状況等を総合的に勘案し、必要と判断したときにおいては、会計監査人の解任又は不再任に関する株主総会提出議案の内容を決定する方針です。
(e) 監査委員会による監査法人の評価
監査委員会は、会計監査人の評価にあたって、「会計監査人の選任等に関する評価基準」を定めております。その具体的な内容は、解任事由の有無、監査法人の品質管理体制、監査チームの独立性・適切性、監査報酬の水準、監査委員会とのコミュニケーション、経営者及び内部監査部門とのコミュニケーション、グループ監査並びに不正リスクへの対応体制などであり、監査委員会では、会計監査人とのコミュニケーション、関係部署へのヒアリング、公認会計士・監査審査会による検査結果や日本公認会計士協会による品質管理レビュー結果等も踏まえ、会計監査人の評価を行っております。
④ 監査報酬の内容等
(a) 監査公認会計士等に対する報酬の内容
イ. 前連結会計年度
当社が監査公認会計士等に対して報酬を支払っている非監査業務の内容は、公認会計士法第2条第1項の業務以外の業務(非監査業務)であり、社債発行における引受事務幹事会社への書簡作成業務であります。
また、当社の連結子会社が監査公認会計士等に対して報酬を支払っている非監査業務の内容は、公認会計士法第2条第1項の業務以外の業務(非監査業務)であり、自己資本比率算定に関する合意された手続による調査業務等であります。
ロ. 当連結会計年度
当社が監査公認会計士等に対して報酬を支払っている非監査業務の内容は、公認会計士法第2条第1項の業務以外の業務(非監査業務)であり、サステナビリティ情報開示の保証制度対応等支援業務であります。
また、当社の連結子会社が監査公認会計士等に対して報酬を支払っている非監査業務の内容は、公認会計士法第2条第1項の業務以外の業務(非監査業務)であり、自己資本比率算定に関する合意された手続による調査業務等であります。
(b) 監査公認会計士等と同一のネットワーク(KPMGメンバーファーム)に属する者に対する報酬((a)を除く)の内容
イ. 前連結会計年度
当社が監査公認会計士等と同一のネットワーク(KPMGメンバーファーム)に属する者に対して報酬を支払っている非監査業務の内容は、公認会計士法第2条第1項の業務以外の業務(非監査業務)であり、税務アドバイザリー業務等であります。
また、当社の連結子会社が監査公認会計士等と同一のネットワーク(KPMGメンバーファーム)に属する者に対して報酬を支払っている非監査業務の内容は、公認会計士法第2条第1項の業務以外の業務(非監査業務)であり、税務アドバイザリー業務等であります。
ロ. 当連結会計年度
当社が監査公認会計士等と同一のネットワーク(KPMGメンバーファーム)に属する者に対して報酬を支払っている非監査業務の内容は、公認会計士法第2条第1項の業務以外の業務(非監査業務)であり、税務アドバイザリー業務等であります。
また、当社の連結子会社が監査公認会計士等と同一のネットワーク(KPMGメンバーファーム)に属する者に対して報酬を支払っている非監査業務の内容は、公認会計士法第2条第1項の業務以外の業務(非監査業務)であり、税務アドバイザリー業務等であります。
(c) その他重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
イ. 前連結会計年度
該当事項はありません。
ロ. 当連結会計年度
当社の連結子会社であるトナミHDは、EY新日本有限責任監査法人に対して監査証明業務に係る報酬(33百万円)を支払っております。
また、当社の連結子会社であるトナミ運輸株式会社は、EY新日本有限責任監査法人に対して監査証明業務に係る報酬(6百万円)を支払っております。
(d) 監査報酬の決定方針
監査報酬については、監査人の監査計画・監査内容、監査に要する時間、監査体制、前事業年度の報酬水準等を考慮し、法令に従い監査委員会の同意を得て、決定しております。
(e) 監査委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査委員会は、会計監査人の監査計画の内容、会計監査の職務遂行状況及び報酬見積りの算出根拠などが適切かどうかについて検討した結果、これらについて適切と判断したため、会計監査人の報酬等について、会社法第399条第1項及び第4項の規定に基づき同意しております。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針の内容及び決定方法
当社の取締役及び執行役の報酬等につきましては、報酬委員会が以下のとおり「取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針」を定めており、当該方針に則って報酬等の額を決定しております。
また、当社では、報酬委員会において、上記方針に則って、取締役及び執行役の職責・役位に応じた報酬水準の相当性などについて多角的な検討を行い、役位ごとの基本報酬額を定める「日本郵政株式会社役員報酬基準」並びに執行役の賞与について定める「日本郵政株式会社役員賞与規程」及び株式報酬について定める「日本郵政株式会社役員株式給付規程」を定めております。
これらの基準・規程に基づき、個人別の基本報酬額、賞与額及び株式報酬に係る付与ポイント等を報酬委員会において決定しており、それぞれの内容は上記方針に沿うものであると判断しております。
〔取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針〕
(a) 報酬体系
イ.取締役と執行役を兼務する場合は、執行役としての報酬を支給する。
ロ.当社の取締役が受ける報酬については、経営等に対する責任の範囲・大きさを踏まえ、職責に応じた確定金額報酬を支給するものとする。
ハ.当社の執行役が受ける報酬については、職責に応じた基本報酬(確定金額報酬)、短期インセンティブである賞与並びに中長期インセンティブである株式報酬(業績非連動型及び業績連動型)を支給するものとし、業績目標の達成及び持続的な成長に向けた健全なインセンティブとして機能する仕組みとする。
(b) 取締役の報酬
取締役の報酬については、経営の監督という主たる役割を踏まえ、職責に応じた一定水準の確定金額報酬を支給し、その水準については取締役としての職責の大きさ及び各委員会における役割並びに当社の現況を考慮して相応な程度とする。
(c) 執行役の報酬
執行役の報酬については、役位によって異なる責任の違い等を踏まえ、その職責に応じた一定水準の基本報酬(確定金額報酬)及び株式報酬(業績非連動型)並びに経営計画の達成状況等を反映させた業績連動型の賞与及び株式報酬を支給する。
基本報酬の水準については執行役の職責の大きさと当社の現況を考慮して相応な程度とする。ただし、特別な業務知識・技能が必要な分野を担当する執行役であって、その職責に応じた報酬によっては他社において当該分野を担当する役員が一般に受ける報酬水準を著しく下回ることとなる者については、職責に応じた報酬に代え、他社の報酬水準を参考とした報酬を基本報酬とすることができる。
賞与については、単年度の業績目標の着実な達成を促すインセンティブとして機能するよう、職責に応じた基準額に個人別評価に基づく係数及び経営計画の達成状況等に応じて変動する支給率を乗じて算出される金銭を毎年付与する。
株式報酬については、中長期的な企業価値の向上及び持続的な成長に向けた健全なインセンティブとして機能するよう、職責に応じた定額のポイントを毎年付与するとともに、職責に応じた役位ごとの基準ポイントに中期経営計画に定める業績目標の達成状況等に応じて変動する支給率を乗じて算出されるポイントを中期経営計画の最終年度終了後に付与し、当社の退任時に累積されたポイントに応じた当社株式及び一定割合の当社株式を換価して得られる金銭を給付するものとする。
なお、国家公務員からの出向者が執行役に就任した場合にあっては、当該執行役の退任時(退任後、引き続いて国家公務員となる場合を除く。)に国家公務員としての在職期間を通算の上、社員の退職手当規程を準用して算出された退職慰労金を支給できるものとする。
(d) その他
当社の取締役又は執行役であってグループ会社の取締役、監査役、執行役又は執行役員を兼職する場合は、当該取締役又は執行役が主たる業務執行を行う会社においてその報酬を支給する。
② 業績連動型報酬に係る指標、当該指標を選択した理由及び当該業績連動報酬の額の決定方法
(a) 業績連動型金銭報酬(年次賞与)
執行役に対して支給する短期業績連動型の金銭報酬(年次賞与)については、執行役の職責に応じた役位ごとの基準額に職務の遂行状況等による個人別評価に基づく係数及び経営計画の達成状況等に応じて変動する支給率を乗じて算定します。
執行役の個人評価については、当該執行役が担当する業務における成果、取組状況等を個別に評価して決定しております。
会社業績に係る指標については、経営の達成度について総合的な判断を可能とするため、複数の異なるカテゴリーから指標を設定することとし、当社の事業形態・内容に適したものとして、財務指標である「親会社株主に帰属する当期純利益」、「連結経常利益率」、非財務指標である「サステナビリティ指標(社員エンゲージメントスコア、本社女性管理者比率、温室効果ガス排出量削減施策の実施状況、ESG評価機関の評価の改善状況)」、「JP ビジョン2025+の進捗状況」、「グループにおける重大な事務事故・不祥事の発生状況、コンプライアンス体制の運用状況」をその指標としております。
また、支給対象の執行役に重大な不正・違反行為等が発生した場合には、当該執行役に支給した賞与額の全部又は一部を返還させること(クローバック)ができる制度を設けております。
(b) 業績連動型株式報酬
執行役に対して支給する業績連動型の株式報酬については、中期経営計画期間の最終年度終了後、執行役の職責に応じた役位ごとの基準ポイントに中期経営計画に定める業績目標の達成状況に応じて変動する支給率を乗じて算定したポイントを付与します。
支給率決定の基となる業績目標は、中長期的な企業価値の向上及び持続的な成長に向けた健全なインセンティブとして株式報酬が機能するよう中期経営計画に定める中長期の目標・指標を採用することとし、「JP ビジョン2025+」において重要な指標のひとつであるROE(株主資本ベース)をその指標としております。
また、支給対象の執行役に重大な不正・違反行為等が発生した場合には、当該執行役への支給株式数の算定の基礎となるポイントの減額・没収(マルス)ができる制度を設けております。
なお、業績連動報酬等、非金銭報酬等又はそれら以外の報酬等の支払割合の決定方針は定めておりません。
③ 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
(注) 1.取締役と執行役の兼務者に対しては、取締役としての報酬等は支給しておりません。
2.取締役4名は、主要な連結子会社の取締役及び執行役(員)を兼務しており、主要な連結子会社に属し専ら主要な連結子会社の業務執行を行った期間について、当社取締役としての報酬等は支給しておりません。なお、主要な連結子会社から受け取る4名の報酬総額は420百万円(2026年3月期に支給した額も含みます。)となります。
3.執行役30名は、主要な連結子会社の取締役又は執行役(員)を兼務し、うち10名は主要な連結子会社に属し専ら主要な連結子会社の業務執行を行った期間について、当社執行役としての報酬等は支給しておりません。なお、主要な連結子会社から受け取る10名の報酬総額は485百万円となります。
4.賞与、株式報酬Ⅰ及び株式報酬Ⅱには、当事業年度に費用計上した金額を記載しております。なお、株式報酬については、当社では原則として、毎年度事業年度末において、当該事業年度に発生したと見込まれる金額を引当金として費用計上し、退任時(給付時)等に当該引当金を取り崩す処理を行っております。
5.役員退職慰労金の支給はありません。
④ 当事業年度における当該業績連動報酬に係る指標の目標、実績
〔賞与〕
〔業績連動型株式報酬Ⅱ〕
⑤ 提出会社の役員ごとの連結報酬等の総額等
連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載しておりません。
⑥ 方針の決定権限を有する者の氏名又は名称、その権限の内容及び裁量の範囲並びに報酬額等の決定に関する手続の概要等
当社は、「取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針」に基づき、役位ごとの基本報酬額を定める「日本郵政株式会社役員報酬基準」並びに執行役の賞与について定める「日本郵政株式会社役員賞与規程」及び株式報酬について定める「日本郵政株式会社役員株式給付規程」を報酬委員会において定めております。
報酬委員会は、当該方針又は当該基準・規程に基づき、取締役及び執行役の役職及び役位に応じた個人別の報酬額並びに業績等に応じた個人別の賞与及び株式報酬に係る付与ポイント等を決定しております。
〔当事業年度における報酬委員会の活動内容〕
⑦ 非金銭報酬等の内容
当社は、非金銭報酬等として執行役に対して株式報酬を支給しております。当該株式報酬については上記「③ 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数」に記載のとおりであり、その内容は「1 株式等の状況 (8) 役員・従業員株式所有制度の内容」に記載のとおりであります。
(5) 【株式の保有状況】
① 提出会社における投資株式の区分の基準及び考え方
純投資目的である投資株式は、主に株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とするものであり、純投資目的以外の目的である投資株式は、業務提携の強化等を目的とするものであります。
② 提出会社における株式の保有状況
当社の株式の保有状況については以下のとおりであります。
(a) 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
イ. 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社は、業務提携の強化等純投資以外の観点から、当社グループの中長期的な企業価値の向上に資すると判断される上場企業の株式等(以下、本「(5) 株式の保有状況 ② 提出会社における株式の保有状況 (a) 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式 イ. 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容」において「政策保有株式」といいます。)を取得し保有することができることとしております。
当社が保有する政策保有株式について、中長期的な経済合理性や将来の見通し等を勘案の上、その保有の狙い・合理性について取締役会において毎年度検証するとともに、検証の内容を開示します。
2026年4月の取締役会において、上記主旨に則り検証を行った結果、当社の保有する政策保有株式2銘柄について、継続保有が適当であることを確認いたしました。
ロ. 銘柄数及び貸借対照表計上額
ハ. 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
みなし保有株式
前事業年度及び当事業年度において、該当事項はありません。
(b) 保有目的が純投資目的である投資株式
前事業年度及び当事業年度において、該当事項はありません。
(c) 当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの
該当事項はありません。
(d) 当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの
該当事項はありません。
③ かんぽ生命保険における株式の保有状況
当社及び連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最も大きい会社(最大保有会社)であるかんぽ生命保険については以下のとおりであります。
(a) 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
イ. 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
かんぽ生命保険は、業務提携の強化等純投資以外の観点から、かんぽ生命保険の中長期的な企業価値向上に資すると判断される上場企業の株式等(以下、本「(5) 株式の保有状況 ③ かんぽ生命保険における株式の保有状況 (a) 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式 イ. 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容」において「政策保有株式」といいます。)を取得し保有することができるものとしております。
かんぽ生命保険が保有することができる政策保有株式については、取締役会においてその保有目的の適切性及び保有することの合理性等について精査し、保有の適否を毎年度検証するとともに、検証の内容を開示することとしております。
なお、かんぽ生命保険は、現在政策保有株式を保有しておりません。
ロ. 銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
ハ. 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
前事業年度及び当事業年度において、該当事項はありません。
(b) 保有目的が純投資目的である投資株式
(c) 当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの
該当事項はありません。
(d) 当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの
該当事項はありません。
5 【従業員の状況等】
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
① 企業戦略と関連付けた人材戦略
「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 B 人的資本」をご参照ください。
② 従業員給与等の決定方針
人力依存度が高い郵政事業において、人材の獲得・定着は重要課題であり、そのための従業員の給与水準見直しは毎年行っております。なお、給与水準の見直しにおいては「魅力ある職場・希望を持って長く働ける環境の構築/従業員の企業価値向上意識の醸成」を目指し、労使一体となって経営状況を踏まえた議論を実施しております。
<賃上げ>
<初任給水準>
※総合職(大卒)の初任給
臨時従業員に対する処遇の見直しについても同様に、毎年継続して取り組んでおり、早期に有期雇用から無期雇用に転換できるよう、無期転換時期を法定よりも早く(通算3年)設定することや、無期転換した社員に対して、病気休暇・扶養手当の拡充等を実施しております。
その他、昨今の職場課題に対応する観点から、転居を伴う転勤の労苦に報いるための転居転勤一時金や、育児・介護休業の取得を職場全体で後押しする風土の醸成のため、休業者の業務を応援する周囲の社員に支給する育児・介護休業応援一時金を新たに導入しました。
なお、最大人員会社である日本郵便においても同様の方針です。
(2) 【従業員の状況】
① 連結会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員等)を含み、派遣社員を除く。)は報告対象期間の平均人員を[ ]内に外書きで記載しております。
2.当社の従業員はすべてその他に属しております。
② 提出会社及び最大人員会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数(派遣社員を除く。)は報告対象期間の平均人員を[ ]内に外書きで記載しております。
2.平均年齢、平均勤続年数及び平均年間給与は、臨時従業員を除いております。
3.平均勤続年数は、郵政省、郵政事業庁、公社等における勤続年数を含んでおります。
4.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
5.提出会社(当社)の平均年齢と平均勤続年数は、当社で勤務する者(他社への出向者を含まず、他社からの出向者を含む)の集計としております。
③ 労働組合の状況
当社グループにおいては、日本郵政グループ労働組合等の労働組合が組織されております。
また、労使関係については概ね良好であり、特記すべき事項はありません。
④ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成27年法律第64号)等に基づき、当社及び連結子会社が公表している指標は次のとおりであります。なお、管理職に占める女性労働者の割合は2026年4月1日時点、その他の指標は当連結会計年度における実績を記載しております。
ア 提出会社及び主たる子会社
(注) 1.管理職に占める女性労働者の割合は、各会社で本籍とする社員を対象としており、他社からの出向者を含めておらず、他社への出向者を含めております。なお、かんぽ生命保険においては2022年4月からの新しいかんぽ営業体制への移行に伴う他社からの出向者を含める場合の割合は10.4%です。
2.育児休業取得率は、各会社を本籍とする社員を対象としており、他社からの出向者を含めておらず、他社への出向者を含めております(出向契約の締結内容に基づく個別取扱いを除く。)。加えて、臨時雇用(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)を含みます。)を含めておりません。また、当連結会計年度に本人または配偶者が出産した社員のうち、育児休業等を開始した社員(開始予定の申出者を含む。)の割合を記載しております。なお、かんぽ生命保険においては2022年4月からの新しいかんぽ営業体制への移行に伴う他社からの出向者を含める場合の男性労働者の育児休業取得率は100%、女性労働者の育児休業取得率は100%であります。
3.労働者の男女の賃金の差異は、各社の賃金台帳に記載がある社員を対象としており、出向契約の締結内容に基づき、各社において給与を支払っている他社からの出向者及び他社への出向者を含んでおります。
4.労働者の男女の賃金の差異は、各社の賃金台帳を基に、その各社において雇用する男性労働者の賃金の平均(平均年間賃金=賃金総額÷人員数)に対するその雇用する女性労働者の賃金の平均の割合を記載しております。総賃金から退職手当は除き、人員数から休職中の社員は除いております。また、無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)は正規(無期)雇用労働者に含めて記載しております。
5.労働者の男女の賃金の差異の補足(差異の要因等)は下記のとおりであります。なお、給与体系は性別に関係なく同一であります。
(日本郵政)
< 正規労働者 >
・ 給与が高い管理職における女性割合が低い。
・ 給与が高くなる主要要素の1つである勤続年数について、男性の方が、2026年4月1日時点で平均勤続年数が約5年以上長い(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)は除く)。
< 非正規労働者 >
・ 男性のうち約6割弱を占める専門職採用者の給与が高い。
(日本郵便)
< 正規労働者 >
・ 給与が高い管理職における女性割合が低い。
・ 給与が高くなる主要要素の1つである勤続年数について、男性の方が平均勤続年数が長い(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)は除く)。
・ 時給制の無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)において、賃金単価の高い郵便・物流事業に男性社員が多い。
・ 時給制の無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)の女性は、パートタイム(例:1日4時間)で働く社員が多く総労働時間が短い。
< 非正規労働者 >
・ 賃金単価の高い郵便・物流事業に男性社員が多い。
・ 時給制契約社員において、パートタイム(例:1日4時間)で働く女性が多く総労働時間が短い。
(ゆうちょ銀行)
< 正規労働者 >
・ 年齢構成の男女比率に偏りがあり、相対的に賃金水準の高い高齢層・管理職層の女性比率が低い。
< 非正規労働者 >
・ 期間雇用社員(有期)の無期雇用への転換により、賃金水準の高い高齢再雇用社員の割合が高まり、かつ男性社員が高齢再雇用社員の約7割を占めている状況から差異が生じている。
(かんぽ生命保険)
< 正規労働者 >
・ 年齢構成を踏まえた男女比率に偏りがあり、相対的に賃金水準の高い高齢層・管理職層の女性比率が低い。
< 非正規労働者 >
・ 相対的に賃金水準の高い高齢再雇用社員および専門職社員の男性が、非正規社員の約9割を占めている状況により、賃金差が生じている。
イ その他の連結子会社
(注) 1.管理職に占める女性労働者の割合は、各会社を本籍とする社員を対象としており、他社からの出向者を含めておらず、他社への出向者を含めております。
2.育児休業取得率は、各会社を本籍とする社員を対象としており、他社からの出向者を含めておらず、他社への出向者を含めております。加えて、臨時雇用(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)を含みます。)を含めておりません。また、当連結会計年度に本人または配偶者が出産した社員のうち、育児休業等を開始した社員(開始予定の申出者を含む。)の割合を記載しております。
3.労働者の男女の賃金の差異は、各社の賃金台帳に記載がある社員を対象としており、出向契約の締結内容に基づき、各社において給与を支払っている他社からの出向者及び他社への出向者を含んでおります。
4.労働者の男女の賃金の差異は、各社の賃金台帳を基に、その各社において雇用する男性労働者の賃金の平均(平均年間賃金=賃金総額÷人員数)に対するその雇用する女性労働者の賃金の平均の割合を記載しております。総賃金から退職手当は除き、人員数から休職中の社員は除いております。また、無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)は正規(無期)雇用労働者に含めて記載しております。
(参考1) 提出会社及び主たる子会社に関するその他の指標
(注) 1.本社における管理職に占める女性労働者の割合は、2026年4月1日時点における、本社を勤務先とする労働者を母数として算出した、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく一般事業主行動計画等に関する省令(平成27年厚生労働省令第162号)第2条第1項第4号に定める管理的地位にある労働者のうち女性の占める割合であります。
2.本社女性管理者比率は、各社を本籍とする社員を対象としており、他社からの出向者は含めておらず、他社への出向者を含めております。
3.男性の育児休業の平均取得日数は、当連結会計年度に配偶者が出産した社員のうち、育児休業等を取得した社員の平均取得日数(当連結会計年度に取得を開始した場合の、2026年度以降の見込日数も含む。)を記載しております。なお、各会社で本籍とする社員を対象としており、他社からの出向者を含めておらず、他社への出向者を含めております。加えて、臨時雇用(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)を含みます。)を含めておりません。
4.年次有給休暇の平均取得日数は、当連結会計年度に労働者1人当たりが取得した年次有給休暇の平均日数を記載しております。なお、臨時雇用(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)を含みます。)を含めておりません。加えて、年次有給休暇の平均取得日数は、前々年度及び前年度からの繰越分日数を含んでおります。
(参考2) 多様性に関する主な社内制度及び施策
第5 【経理の状況】
1.当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)、「銀行法施行規則」(昭和57年大蔵省令第10号)及び「保険業法施行規則」(平成8年大蔵省令第5号)に基づいて作成しております。
2.当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しております。
3.当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)の連結財務諸表及び事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)の財務諸表について、有限責任 あずさ監査法人の監査を受けております。
4.当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取り組みを行っております。具体的には、公益財団法人財務会計基準機構に加入し情報を入手するとともに、外部団体による研修に参加することにより会計基準等の内容を適切に把握し、会計基準等の変更について的確に対応できる体制の整備を行っております。
また、適正な連結財務諸表等を作成するための基本方針、社内規程、マニュアル等の整備を行っております。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結貸借対照表】
② 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③ 【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
④ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1.連結の範囲に関する事項
(1) 連結子会社 260社
主要な会社名 日本郵便株式会社、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社かんぽ生命保険
なお、持分法適用の関連会社であったJP投信株式会社は株式を追加取得し連結子会社となったことにより、当連結会計年度から連結の範囲に含めております。また、非連結子会社であったJPトナミグループ株式会社は、トナミホールディングス株式会社の株式取得に伴い重要性が増したことにより、傘下の子会社32社とともに、当連結会計年度から連結の範囲に含めております。なお、JPトナミグループ株式会社は2025年7月1日付でJWT株式会社より商号変更しております。
その他、1社を設立により連結の範囲に含めております。
加えて、Toll Holdings Pty Limited(以下「トール社」という。)傘下の子会社4社を設立等により当連結会計年度から連結の範囲に含めております。また、トール社傘下の子会社4社は清算したことにより、当連結会計年度から連結の範囲から除外しております。
(2) 非連結子会社
主要な会社名 JPライネックス南海パーセル株式会社、アドバンスド・フィンテック1号投資事業有限責任組合、かんぽNEXTパートナーズ株式会社、スプリング投資事業有限責任組合
非連結子会社は、その資産、経常収益、当期純損益(持分に見合う額)、利益剰余金(持分に見合う額)及びその他の包括利益累計額(持分に見合う額)等からみて、連結の範囲から除いても企業集団の財政状態及び経営成績に関する合理的な判断を妨げない程度に重要性が乏しいため、連結の範囲から除外しております。
2.持分法の適用に関する事項
(1) 持分法適用の非連結子会社 1社
JPライネックス南海パーセル株式会社
(2) 持分法適用の関連会社 14社
株式会社ジェイエイフーズおおいた、リンベル株式会社、セゾン投信株式会社、日本ATMビジネスサービス株式会社、大和アセットマネジメント株式会社、株式会社Good Technology Company、Aflac Incorporated、トール社傘下の関連会社3社、JPトナミグループ株式会社傘下の関連会社4社
持分法適用の関連会社であったJP投信株式会社は、株式を追加取得し連結子会社となったことにより、当連結会計年度から連結の範囲に含めております。
また、非連結子会社であったJPトナミグループ株式会社が連結子会社となったことにより、傘下の関連会社を当連結会計年度から持分法適用の範囲に含めております。
(3) 持分法非適用の非連結子会社
主要な会社名
YDM株式会社、アドバンスド・フィンテック1号投資事業有限責任組合、かんぽNEXTパートナーズ株式会社、スプリング投資事業有限責任組合
(4) 持分法非適用の関連会社
株式会社エーアイスクエア、株式会社AVILEN、株式会社ジェイ・ケイ・ケイ、三井物産かんぽアセットマネジメント株式会社
持分法非適用の非連結子会社及び関連会社は、当期純損益(持分に見合う額)、利益剰余金(持分に見合う額)及びその他の包括利益累計額(持分に見合う額)等からみて、持分法の対象から除いても連結財務諸表に重要な影響を与えないため、持分法の対象から除いております。
(5) 持分法の適用の手続きについて特に記載する必要があると認められる事項
持分法適用の関連会社のうち、決算日が連結決算日と異なる会社については、当該会社の直近の事業年度に係る財務諸表を使用しております。
連結決算日と上記の決算日との間に生じた重要な取引については、必要な調整を行っております。
3.連結子会社の事業年度等に関する事項
(1) 連結子会社の決算日
6月末日 9社
12月末日 39社
3月末日 212社
(2) 6月末日及び一部の12月末日を決算日とする連結子会社については、3月末日現在で実施した仮決算に基づく財務諸表により、また、その他の連結子会社については、それぞれの決算日の財務諸表により連結しております。
連結決算日と上記の決算日との間に生じた重要な取引については、必要な調整を行っております。
4.会計方針に関する事項
(1) 商品有価証券の評価基準及び評価方法
商品有価証券の評価は、時価法により行っております。
(2) 有価証券の評価基準及び評価方法
① 有価証券の評価は、満期保有目的の債券については移動平均法による償却原価法(定額法)、「保険業における「責任準備金対応債券」に関する当面の会計上及び監査上の取扱い」(日本公認会計士協会業種別監査委員会報告第21号)に基づく責任準備金対応債券については移動平均法による償却原価法(定額法)、持分法非適用の非連結子会社株式(及び出資金)並びに関連会社株式(及び出資金)については移動平均法による原価法、その他有価証券については時価法(売却原価は主として移動平均法により算定)、ただし市場価格のない株式等については移動平均法による原価法により行っております。
なお、その他有価証券の評価差額(為替変動による評価差額を含む。ただし、為替変動リスクをヘッジするために時価ヘッジを適用している場合を除く。)については、全部純資産直入法により処理しております。
② 金銭の信託において信託財産を構成している有価証券の評価は、上記①と同様の方法によっております。
なお、その他の金銭の信託の評価差額については、全部純資産直入法により処理しております。
(3) デリバティブ取引の評価基準及び評価方法
デリバティブ取引の評価は、時価法により行っております。
(4) 固定資産の減価償却の方法
① 有形固定資産(リース資産及び使用権資産を除く。)
有形固定資産の減価償却は、定額法を採用しております。
また、主な耐用年数は次のとおりであります。
建 物 2年 ~ 65年
その他 2年 ~ 75年
② 無形固定資産(リース資産を除く。)
無形固定資産は、定額法により償却しております。なお、自社利用のソフトウエアについては、当社及び連結子会社で定める利用可能期間(主として5年)に基づいて償却しております。
③ リース資産
所有権移転ファイナンス・リース取引に係るリース資産については、自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の方法によっております。
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産については、リース期間を耐用年数とし、残存価額を零(リース契約上に残価保証の取り決めがある場合は、当該残価保証額)とする定額法により償却しております。
④ 使用権資産
トール社及び傘下の関係会社におけるリース取引に係る使用権資産については、使用権資産の耐用年数又はリース期間のいずれか短い期間にわたって定額法により償却しております。また、購入オプションの行使が合理的に確実な場合には、原資産の耐用年数にわたって定額法により償却しております。
(5) 貸倒引当金の計上基準
① 当社及び連結子会社(銀行子会社及び保険子会社を除く。)の貸倒引当金は、一般債権については過去の貸倒実績率等を勘案して必要と認めた額、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額をそれぞれ計上しております。
② 銀行子会社における貸倒引当金は、予め定めている償却・引当基準に則り、次のとおり計上しております。
「銀行等金融機関の資産の自己査定並びに貸倒償却及び貸倒引当金の監査に関する実務指針」(日本公認会計士協会銀行等監査特別委員会報告第4号)に規定する正常先債権及び要注意先債権に相当する債権については、一定の種類ごとに分類し、予想損失率等に基づき計上しております。破綻懸念先債権に相当する債権については、債権額から担保の処分可能見込額及び保証による回収可能見込額を控除し、その残額のうち必要と認める額を計上しております。破綻先債権及び実質破綻先債権に相当する債権については、債権額から担保の処分可能見込額及び保証による回収可能見込額を控除した残額を計上しております。
銀行子会社におけるすべての債権は、資産の自己査定基準に基づき、営業関連部署等が資産査定を実施し、当該部署から独立した資産監査部署が査定結果を監査しております。
③ 保険子会社における貸倒引当金は、債権の貸倒れによる損失に備えるため、資産の自己査定基準及び償却・引当基準に則り、貸倒実績率に基づき算定した額及び個別に見積もった回収不能額を計上しております。
保険子会社におけるすべての債権は、資産の自己査定基準に基づき、関連部署が資産査定を実施し、当該部署から独立した資産監査部署が査定結果を監査しており、その査定結果に基づいて上記の引当を行っております。
なお、破綻先(破産、民事再生等、法的形式的な経営破綻の事実が発生している債務者をいう。)及び実質破綻先(実質的に経営破綻に陥っている債務者をいう。)に対する担保・保証付債権等については、債権額から担保の評価額及び保証等による回収が可能と認められる額を控除した残額を取立不能見込額として債権額から直接減額しており、その金額は、前連結会計年度44百万円、当連結会計年度114百万円であります。
(6) 投資損失引当金の計上基準
投資損失引当金は、投資に対する損失に備えるため、一部の連結子会社が、各社の定める規程に基づき、有価証券の発行会社の財政状態等を勘案して必要と認められる額を計上しております。
(7) 賞与引当金の計上基準
賞与引当金は、従業員への賞与の支払いに備えるため、従業員に対する賞与の支給見込額のうち、当連結会計年度に帰属する額を計上しております。
(8) 役員賞与引当金の計上基準
役員賞与引当金は、当社及び一部の連結子会社が、各社の定める規程に基づき、執行役等に対する賞与の支払いに備えるため、支給見込額に基づき計上しております。
(9) 従業員株式給付引当金の計上基準
従業員株式給付引当金は、一部の連結子会社が、各社の定める規程に基づき、従業員に対する自社の株式の給付に備えるため、株式給付債務の見込額に基づき計上しております。
(10) 役員株式給付引当金の計上基準
役員株式給付引当金は、当社及び一部の連結子会社が、各社の定める規程に基づき、執行役等に対する自社の株式等の給付に備えるため、株式給付債務の見込額に基づき計上しております。
(11) 睡眠貯金払戻損失引当金の計上基準
睡眠貯金払戻損失引当金は、負債計上を中止した貯金について、預金者からの払戻請求に備えるため、将来の払戻請求に応じて発生する損失を見積り必要と認める額を計上しております。
(12) 退職給付に係る会計処理の方法
① 退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については給付算定式基準によっております。なお、一部の連結子会社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用しております。
過去勤務費用及び数理計算上の差異の費用処理方法は次のとおりであります。
過去勤務費用 その発生時の従業員の平均残存勤務期間内の一定の年数(7年~14年)による定額法により費用処理
数理計算上の差異 各連結会計年度の発生時の従業員の平均残存勤務期間内の一定の年数(7年~14年)による定額法により按分した額を、それぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理
なお、一部の連結子会社は退職給付信託を設定しております。
② 退職共済年金負担に要する費用のうち、逓信省及び郵政省(郵政事業に従事)に勤務し1959年1月以降に退職した者の1958年12月以前の勤務期間に係る年金給付に要する費用(以下「整理資源」という。)の負担について、当該整理資源に係る負担額を算定し「退職給付に係る資産」に含めて計上しております。
なお、当社は退職給付信託を設定しております。
数理計算上の差異については、発生時における対象者の平均残余支給期間内の一定の年数(6年)による定額法により按分した額を発生の翌連結会計年度から費用処理しております。
③ 退職共済年金負担に要する費用のうち、逓信省及び郵政省(郵政事業に従事)に勤務し1958年12月以前に退職した者の恩給給付に要する費用(以下「恩給負担金」という。)の負担について、当該恩給負担金に係る負担額を算定し「退職給付に係る負債」に含めて計上しております。
数理計算上の差異については、発生時における対象者の平均残余支給期間内の一定の年数(5年)による定額法により按分した額を発生の翌連結会計年度から費用処理しております。
(13) 重要な収益及び費用の計上基準
当社及び当社の連結子会社の顧客との契約から生じる収益に関する主要な事業における主な履行義務の内容及び当該履行義務を充足する通常の時点(収益を認識する通常の時点)は以下のとおりであります。
① 郵便・物流事業における郵便、荷物に係る収益
郵便・物流事業においては、郵便サービスを全国一律の料金であまねく公平に提供しております。また、物流サービスとして、宅配便(ゆうパック等)及びメール便(ゆうメール等)の運送業務を提供しております。
郵便・物流事業における郵便、荷物に係る収益については、引受から配達完了までの一定期間にわたり履行義務が充足されるため、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に応じて収益を認識しております。
② カタログ販売等の物販事業に係る収益
郵便局窓口事業においては、カタログ等を利用して行う生産地特産品販売等の商品又は権利の販売及び、店頭等におけるフレーム切手販売、年賀状印刷サービス及び文房具販売等の商品の販売又は役務の提供を行っております。
カタログ販売等の物販事業に係る収益については、顧客に商品等を引き渡した時点で、顧客が当該商品等に関する支配を獲得し履行義務が充足されると判断していることから、当該時点で収益を認識しております。なお、商品等の販売のうち、代理人に該当すると判断したものについては、顧客から受け取る対価の総額から仕入先に対する支払額を差し引いた純額で収益を認識しております。
③ 国際物流事業に係る収益
国際物流事業においては、アジア・オセアニアからの輸出入を中心としたフルラインでの国際貨物輸送(以下、「フォワーディング事業」という。)、及び、アジア・オセアニアにおける輸送・倉庫管理や資源・政府分野物流等のサービス(以下、「ロジスティクス事業」という。)を行っております。
フォワーディング事業に係る収益については、契約に基づく輸送期間にわたり履行義務が充足されるため、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に応じて収益を認識しております。また、ロジスティクス事業に係る収益については、顧客への役務提供を完了した時点で履行義務が充足されると判断していることから、当該時点で収益を認識しております。
④ 不動産事業に係る収益
不動産事業においては、主に開発した不動産物件の販売、オフィスビル等の不動産の賃貸及び賃貸管理業務等を行っております。
不動産販売収益については、不動産等の売買契約に定められた引渡義務を履行した時点で、顧客が当該不動産物件の支配を獲得し履行義務が充足されると判断していることから、当該時点で収益を認識しております。
不動産賃貸収益については、企業会計基準第13号「リース取引に関する会計基準」に従い、賃貸期間にわたり収益を認識しております。
賃貸管理業務については、履行義務の内容に応じて一時点又は一定の期間にわたり履行義務を充足し、収益を認識しております。
(14) 外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準
外貨建資産・負債は、主として連結決算日の為替相場による円換算額を付しております。
なお、在外子会社等の資産及び負債は、在外子会社等の決算日の直物相場による円換算額を付し、収益及び費用は、期中平均相場による円換算額を付し、換算差額は純資産の部における為替換算調整勘定及び非支配株主持分に含めております。
(15) 重要なヘッジ会計の方法
① 金利リスク・ヘッジ
金融資産・負債から生じる金利リスクに対するヘッジ会計の方法は、繰延ヘッジ又は金利スワップの特例処理を適用しております。
ヘッジの有効性評価は、ヘッジ対象とヘッジ手段に関する重要な条件が金利スワップの特例処理の要件とほぼ同一となるヘッジ指定を行っているため、高い有効性があるとみなしており、これをもって有効性の評価に代えております。
なお、銀行子会社において、小口多数の金銭債務に対する包括ヘッジについては、「銀行業における金融商品会計基準適用に関する会計上及び監査上の取扱い」(日本公認会計士協会業種別委員会実務指針第24号)に規定する繰延ヘッジを適用しております。ヘッジの有効性評価の方法については、相場変動を相殺するヘッジについて、ヘッジ対象となる貯金とヘッジ手段である金利スワップ取引等を一定の残存期間ごとにグルーピングのうえ特定し評価しております。
② 為替変動リスク・ヘッジ
外貨建有価証券の為替相場の変動リスクに対するヘッジ会計の方法は、繰延ヘッジ、時価ヘッジ又は振当処理を適用しております。
外貨建有価証券において、事前にヘッジ対象となる外貨建有価証券の銘柄を特定し、当該外貨建有価証券について外貨ベースで取得原価以上の直先負債が存在すること等を条件に包括ヘッジとしております。
ヘッジの有効性評価は、個別ヘッジの場合には、ヘッジ対象とヘッジ手段に関する重要な条件がほぼ同一となるようなヘッジ指定を行っているため、高い有効性があるとみなしており、これをもって有効性の評価に代えております。
(16) のれんの償却方法及び償却期間
のれんは、発生原因に応じて20年以内での均等償却を行っております。ただし、その金額に重要性が乏しい場合には、発生年度に一括償却しております。
(17) 価格変動準備金の計上方法
価格変動準備金は、保険業法第115条の規定に基づき算出した額を計上しております。
(18) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価額の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3カ月以内に償還期限の到来する短期投資(銀行子会社・保険子会社は除く。ただし、保険子会社の「現金預け金」に含まれる短期投資は含む。)及び資金管理において現金同等物と同様に利用されている当座借越(負の現金同等物)であります。
(19) その他連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項
① 責任準備金の積立方法
連結会計年度末時点において、保険契約上の責任が開始している契約について、保険契約に基づく将来における債務の履行に備えるため、保険業法第116条第1項に基づき、保険料及び責任準備金の算出方法書(保険業法第4条第2項第4号)に記載された方法に従って計算し、責任準備金を積み立てております。
責任準備金のうち保険料積立金については次の方式により計算しております。なお、独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構(以下「郵政管理・支援機構」という。)からの受再保険の一部及び一時払年金保険契約を対象に、保険業法施行規則第69条第5項の規定により追加して積み立てた額が含まれております。
(a) 標準責任準備金の対象契約については、金融庁長官が定める方式(平成8年大蔵省告示第48号)
(b) 標準責任準備金の対象とならない契約については、平準純保険料式
責任準備金のうち危険準備金については、保険業法第116条及び保険業法施行規則第69条第1項第3号に基づき、保険契約に基づく将来の債務を確実に履行するため、将来発生が見込まれる危険に備えて積み立てております。
なお、責任準備金については、保険業法第121条第1項及び保険業法施行規則第80条に基づき、連結会計年度末において責任準備金が適正に積み立てられているかどうかを、保険計理人が確認しております。
② 投資信託の解約・償還損益の計上科目
銀行子会社における投資信託の解約・償還損益について、信託財産構成物が債券及び債券に準ずるものは有価証券利息配当金として「銀行事業収益」に、信託財産構成物が債券及び債券に準ずるもの以外は株式等売却益又は株式等売却損として「銀行事業収益」又は「その他経常費用」に計上しております。ただし、投資信託の有価証券利息配当金が全体で損となる場合は国債等債券償還損として「業務費」に計上しております。
③ 保険料等収入の計上基準
(a) 保険料
保険子会社における初回保険料は、収納があり保険契約上の責任が開始している契約について、当該収納した金額を「生命保険事業収益」に計上しております。また、2回目以降保険料は、収納があったものについて当該金額を「生命保険事業収益」に計上しております。
なお、収納した保険料のうち、連結会計年度末時点において未経過となっている期間に対応する部分については、保険業法第116条及び保険業法施行規則第69条第1項第2号に基づき、責任準備金に積み立てております。
(b) 再保険収入
保険子会社における再保険収入は、再保険協約書に基づき元受保険契約に係る保険金等として支払った金額のうち再保険に付した額を、当該保険金等の支払時に「生命保険事業収益」に計上しております。
④ 保険金等支払金の計上基準
(a) 保険金等支払金(再保険料を除く。)
保険子会社における保険金等支払金(再保険料を除く。)は、保険契約に基づく支払事由が発生し、当該契約に基づいて算定された金額を支払った契約について、当該金額を「業務費」に計上しております。
なお、保険業法第117条及び保険業法施行規則第72条に基づき、連結会計年度末時点において支払義務が発生したが保険金等の支出をしていないもの、又は、まだ支払事由の報告を受けていないが支払事由が既に発生したと認められるもののうち保険金等の支出をしていないものについて支払備金を積み立てております。
(b) 再保険料
保険子会社における再保険料は、再保険協約書に基づき合意された再保険料を当該協約書の締結時又は元受保険契約に係る保険料の収納時等に「業務費」に計上しております。
なお、再保険に付した部分に相当する一部の責任準備金及び支払備金につきましては、保険業法施行規則第71条第1項及び同規則第73条第3項に基づき不積立てとしております。
⑤ グループ通算制度の適用
当社及び一部の国内連結子会社は、グループ通算制度を適用しております。
(重要な会計上の見積り)
会計上の見積りにより当連結会計年度に係る連結財務諸表にその額を計上した項目であって、翌連結会計年度に係る連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があるものは、次のとおりであります。
1.有価証券の時価評価
銀行子会社及び一部の連結子会社における時価で測定される有価証券の残高は多額であり、連結財務諸表に対する影響が大きいため、有価証券の時価は会計上の見積りにおいて重要なものと判断しております。
(1) 当連結会計年度に係る連結財務諸表に計上した額
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する理解に資する情報
① 算出方法及び主要な仮定
債券については、日本証券業協会が公表する店頭売買参考統計値、比準価格方式により算定された価額又は外部ベンダー、ブローカー等の第三者から提示された価格、投資信託の受益証券については基準価額を時価としております。比準価格方式により算定された価額又は第三者から提示された価格における主要な仮定は、時価評価において用いられているインプットであり、イールドカーブ、類似銘柄の価格から推計されるスプレッド等の市場で直接又は間接的に観察可能なインプットのほか、重要な見積りを含む市場で観察できないインプットが使用されている場合もあります。
② 翌連結会計年度に係る連結財務諸表に及ぼす影響
市場環境の変化等により主要な仮定であるインプットが変化することで、有価証券の時価が増減する可能性があります。
2.日本郵便株式会社の郵便・物流事業に使用している固定資産の減損
(1) 当連結会計年度に係る連結財務諸表に計上した額
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する理解に資する情報
減損の兆候判定における日本郵便株式会社(以下「日本郵便」という。)の郵便・物流事業の資産のグルーピングは、同事業に使用している固定資産はすべての資産が一体となってキャッシュ・フローを生成していることから、全体を1つの資産グループとしております。
日本郵便の郵便・物流事業は継続して営業損失を計上しているため、固定資産の減損の兆候を識別し、減損損失の認識の要否を判定しております。当該判定の結果、収益性低下のため、割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回ったものの、回収可能価額が帳簿価額を上回ったことから、減損損失は計上しておりません。
日本郵便は郵便・物流事業に係る固定資産の継続使用による投資額の回収を見込めず、将来キャッシュ・フローの割引現在価値として算定される使用価値が同事業に係る固定資産の正味売却価額を下回ったことから、回収可能価額として正味売却価額を使用しております。
正味売却価額の基礎となる不動産鑑定評価額については、日本郵便より評価を委託された不動産鑑定士が不動産鑑定評価基準に基づき、地域分析及び個別分析、最有効使用の判定、鑑定評価手法の選択、試算価格の調整、規準価格との均衡性の検討等を行い、算定しております。集配機能を有する郵便局等の算定に際しては、郵便・物流事業が全国に構築している集配ネットワークの重要な拠点であることから、最有効使用の判定には、地域分析、個別的分析等が重要となっております。
なお、経済情勢や市況の悪化等により、上記の不動産鑑定評価額に重要な変更が生じた場合には、翌連結会計年度に日本郵便の郵便・物流事業で使用している固定資産の計上金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
3.退職給付債務の見積り
(1) 当連結会計年度に係る連結財務諸表に計上した額
「(退職給付関係)」に記載しております。
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する理解に資する情報
当社及び一部の連結子会社の退職給付債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、退職率等が含まれます。退職給付債務の見積りは、高い不確実性を伴うため、前提条件が実績と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、翌連結会計年度の退職給付債務に影響を及ぼす可能性があります。
(未適用の会計基準等)
・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号 2024年9月13日)
・「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日)
ほか、関連する企業会計基準、企業会計基準適用指針、実務対応報告及び移管指針の改正
1.概要
国際的な会計基準と同様に、借手のすべてのリースについて資産・負債を計上する等の取扱いが定められました。
2.適用予定日
2028年3月期の期首から適用予定であります。
3.当該会計基準等の適用による影響
当該会計基準等の適用による影響は、評価中であります。
(会計上の見積りの変更)
一部の連結子会社は、従来、退職給付に係る会計処理における数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理年数を13年としておりましたが、従業員の平均残存勤務期間が短縮したため、当連結会計年度より費用処理年数を12年に変更しております。
この変更により、経常費用が7,737百万円減少し、経常利益及び税金等調整前当期純利益が同額増加しております。
また、当社は、従来、当社の整理資源に係る負担額の数理計算上の差異の費用処理年数を7年としておりましたが、対象者の平均残余支給期間が短縮したため、当連結会計年度より費用処理年数を6年に変更しております。
この変更により、当連結会計年度の経常費用が1,725百万円減少し、経常利益及び税金等調整前当期純利益が同額増加しております。
(追加情報)
(当社グループの役員等に信託を通じて自社の株式等を給付する取引)
当社及び当社の連結子会社である日本郵便株式会社は、当社の執行役並びに日本郵便株式会社の取締役(業務を執行していない取締役を除く。)及び執行役員(以下、併せて「本制度対象役員」という。)に対し、信託を活用した業績連動型株式報酬制度及び業績非連動型株式報酬制度を導入しております。
当該信託契約に係る会計処理については、「従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する実務上の取扱い」(実務対応報告第30号 平成27年3月26日)を適用しております。
1.取引の概要
本制度は、株式給付規程に基づき、本制度対象役員に対し当社株式等を給付する仕組みであり、業績連動型株式報酬制度は、中期経営計画期間の最終年度終了後、本制度対象役員の職責に応じた役位ごとの基準ポイントに中期経営計画に定める業績目標の達成状況に応じて変動する支給率を乗じて算定したポイントを付与します。業績非連動型株式報酬制度は、連結会計年度の終了後に、本制度対象役員の職責に応じた役位ごとのポイントを付与します。本制度対象役員の退任後に、累積した当該付与ポイントに相当する当社株式及び一定割合の当社株式を時価で換算した金額相当の金銭につき、本信託から給付を行います。
本制度対象役員に対し給付する株式については、予め信託設定した金銭により将来分も含め取得し、信託財産として分別管理するものとします。
2.信託に残存する自社の株式
信託に残存する当社株式を、信託における帳簿価額(付随費用の金額を除く。)により純資産の部に自己株式として計上しております。当該自己株式の帳簿価額及び株式数は、前連結会計年度1,107百万円、1,038千株、当連結会計年度2,145百万円、1,777千株であります。
なお、当社の連結子会社である株式会社ゆうちょ銀行及び株式会社かんぽ生命保険においても信託を活用した株式給付制度を導入しております。
(点呼業務不備事案に関する国土交通省による行政処分等)
点呼業務不備事案に関して、当社の連結子会社である日本郵便株式会社(以下「日本郵便」という。)は、2025年6月25日、国土交通省から一般貨物自動車運送事業の許可の取消処分の執行通知及び貨物自動車運送事業法(平成元年法律第83号)に基づく輸送の安全確保命令を受領し、2025年6月26日から、一般貨物自動車運送事業において使用している1t以上の車両を使用できなくなりました。また、日本郵便は、2025年6月25日、今回の点呼業務不備事案を受けて、総務省から提出を命じられた報告徴求に対する報告書を提出したほか、郵便のユニバーサルサービス等の確実な提供及び利用者の利便の確保、再発防止策の着実な実施等を命じる、日本郵便株式会社法に基づく監督上の命令等を新たに受領しました。
行政処分の執行により、1t以上の車両は使用できませんが、日本郵便では2025年6月19日から、日本郵便の1t以上の車両を使用しない新たなオペレーションに移行しており、移行後から現在まで、1t以上の車両を使用していた郵便局で行政処分を起因とするトラブルは発生しておりません。引き続き、ご利用いただいているお客さまにご迷惑をおかけすることがないよう、郵便物及び荷物(ゆうパックなど)のサービスを確実かつ適切に提供してまいります。
さらに、2025年10月8日から、国土交通省より貨物自動車運送事業法(平成元年法律第83号)に基づく軽四輪自動車の使用の停止の行政処分を複数の郵便局で受け、行政処分を受けた郵便局において、保有する一部の軽四輪自動車が処分期間中使用できない状況でありましたが、当該行政処分期間は全郵便局で終了し、軽四輪自動車は、有価証券報告書提出日時点において、全て使用可能です。
(連結貸借対照表関係)
※1.非連結子会社及び関連会社に対するものは、次のとおりであります。
※2.無担保の消費貸借契約(債券貸借取引等)により貸し付けている有価証券及び有担保の消費貸借契約(代用有価証券担保付債券貸借取引)により貸し付けている有価証券が、「有価証券」中の国債等に含まれておりますが、その金額は次のとおりであります。
現先取引等により受け入れている有価証券のうち、売却又は(再)担保という方法で自由に処分できる権利を有する有価証券は、次のとおりであります。
※3.銀行法及び金融機能の再生のための緊急措置に関する法律に基づく債権は次のとおりであります。なお、債権は、連結貸借対照表の「有価証券」中の社債(その元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が有価証券の私募(金融商品取引法第2条第3項)によるものに限る。)、「貸出金」、「外国為替」、「その他資産」中の未収利息及び仮払金並びに「支払承諾見返」の各勘定に計上されるものであります。
なお、上記債権額は、貸倒引当金控除前の金額であります。
※4.担保に供している資産は次のとおりであります。
(1) 担保に供している資産
(2) 担保に係る債務
(3) 上記以外の担保に供している資産及び担保に係る債務
上記のほか、日銀当座貸越取引、為替決済、デリバティブ取引等の担保、先物取引証拠金の代用等として、次のものを差し入れております。
また、その他資産には、先物取引差入証拠金、保証金、中央清算機関差入証拠金及び金融商品等差入担保金が含まれておりますが、その金額は次のとおりであります。
※5.責任準備金対応債券に係る連結貸借対照表計上額及び時価並びにリスク管理方針の概要
(1) 責任準備金対応債券に係る連結貸借対照表計上額及び時価は次のとおりであります。
(2) 責任準備金対応債券に係るリスク管理方針の概要は、次のとおりであります。
保険子会社は、資産・負債の金利リスクを管理するために、保険契約の特性に応じて以下に掲げる小区分を設定し、各小区分の責任準備金対応債券と責任準備金のデュレーションを一定幅の中で一致させる運用方針を採っております。また、各小区分の責任準備金対応債券と責任準備金のデュレーションについては、定期的に確認しております。
① 簡易生命保険契約商品区分(一部の保険種類を除く。)
② かんぽ生命保険契約(一般)商品区分(すべての保険契約)
③ かんぽ生命保険契約(一時払)商品区分(一部の保険種類を除く。)
※6.銀行子会社における当座貸越契約及び貸付金に係るコミットメントライン契約は、顧客からの融資実行の申し出を受けた場合に、契約上規定された条件について違反がない限り、一定の限度額まで資金を貸し付けることを約する契約であります。契約に係る融資未実行残高は、次のとおりであります。
なお、契約の多くは、融資実行されずに終了するものであるため、融資未実行残高そのものが必ずしも銀行子会社の将来のキャッシュ・フローに影響を与えるものではありません。契約には必要に応じて、金融情勢の変化、債権の保全及びその他相当の事由があるときは、銀行子会社が実行申し込みを受けた融資の拒絶ができる旨の条項が付けられております。また、契約時において必要に応じて不動産・有価証券等の担保を徴求するほか、契約後も予め定めている銀行子会社内手続に基づき顧客の業況等を把握し、必要に応じて契約の見直し、与信保全上の措置等を講じております。
※7.有形固定資産の減価償却累計額
(注)上記には、使用権資産に係る減価償却累計額は含まれておりません。
※8.有形固定資産の圧縮記帳額
※9.契約者配当準備金の異動状況は次のとおりであります。
※10.保険業法施行規則第73条第3項において準用する同規則第71条第1項に規定する再保険を付した部分に相当する支払備金の金額は、次のとおりであります。
また、同規則第71条第1項に規定する再保険を付した部分に相当する責任準備金の金額は、次のとおりであります。
※11.郵政管理・支援機構からの受再保険に係る責任準備金(危険準備金を除き、出再責任準備金を含む。)は、当該受再保険に関する再保険契約により、独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構法(平成17年法律第101号)による簡易生命保険責任準備金の算出方法書に基づき算出された額を下回らないよう、保険子会社の保険料及び責任準備金の算出方法書に基づき算出された額を積み立てております。また、当該受再保険に係る区分を源泉とする危険準備金及び価格変動準備金を積み立てております。
上述した責任準備金(危険準備金を除き、出再責任準備金を含む。)、危険準備金及び価格変動準備金の金額は、次のとおりであります。
※12.連結貸借対照表中、「貯金」は銀行法施行規則の負債科目「預金」に相当するものであります。
※13.連結貸借対照表中、「社債」には他の債務よりも債務の履行が後順位である旨の特約が付された劣後特約付社債が含まれております。
※14.連結貸借対照表中、「保険契約債務の割引率変動影響額」は持分法適用の在外関連会社が米国財務会計基準(会計基準書アップデート第2018-12号)を適用し、計上しているものであります。
15.偶発債務に関する事項
連結子会社の一部の借入郵便局局舎の賃貸借契約については、その全部又は一部を解約した場合において、貸主から解約補償を求めることができる旨を契約書に記載しております。解約補償額は、貸主が郵便局局舎に対して投資した総額のうち、解約時における未回収投資額を基礎に算出することとしておりますが、発生する可能性のある解約補償額は次のとおりであります。
なお、連結子会社の都合により解約した場合であっても、局舎を他用途へ転用する等のときは補償額を減額することから、全額が補償対象とはなりません。
(連結損益計算書関係)
※1.経常収益については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載しておりません。顧客との契約から生じる収益の金額は、「(収益認識関係)1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載しております。
※2.郵政管理・支援機構からの受再保険に関する再保険契約により、当該受再保険に係る区分で発生した損益等に基づき、郵政管理・支援機構のため、契約者配当準備金に繰り入れた金額は次のとおりであります。
(連結包括利益計算書関係)
※1.その他の包括利益に係る組替調整額並びに法人税等及び税効果額
(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数に関する事項
(注) 発行済株式(普通株式)の減少254,809千株は、自己株式の消却によるものであります。
2.自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注) 1.当連結会計年度期首の自己株式(普通株式)には、株式給付信託が保有する当社株式1,058千株が含まれております。当連結会計年度末の自己株式(普通株式)には、株式給付信託が保有する当社株式1,038千株が含まれております。
2.自己株式(普通株式)の株式数の増加233,305千株は、2024年5月15日開催の当社取締役会決議に基づき2024年5月16日~2025年3月24日までの期間において取得した233,305千株及び単元未満株式の買取0千株によるものであり、減少254,829千株は、2024年3月27日開催の当社取締役会決議に基づく自己株式の消却254,809千株、株式給付信託による給付19千株及び単元未満株式の買増請求に応じた売却0千株によるものであります。
3.当社は、2025年3月28日開催の取締役会において、会社法第178条の規定に基づき、自己株式を消却することを決議いたしましたが、当連結会計年度末において以下の自己株式について消却手続を完了しておりません。
帳簿価額 349,967百万円
株式の種類 普通株式
株式数 233,305千株
なお、上記自己株式について、2025年4月11日付で消却手続を完了いたしました。
3.配当に関する事項
剰余金の配当は、日本郵政株式会社法第11条の規定により、総務大臣の認可事項となっております。
(1) 当連結会計年度中の配当金支払額
(注)1.2024年5月15日取締役会決議による配当金の総額には、株式給付信託が保有する自社の株式に対する配当金26百万円が含まれております。
2.2024年11月14日取締役会決議による配当金の総額には、株式給付信託が保有する自社の株式に対する配当金25百万円が含まれております。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が当連結会計年度の末日後となるもの
(注)配当金の総額には、株式給付信託が保有する自社の株式に対する配当金25百万円が含まれております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数に関する事項
(注) 発行済株式(普通株式)の減少233,305千株は、自己株式の消却によるものであります。
2.自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注) 1.当連結会計年度期首の自己株式(普通株式)には、株式給付信託が保有する当社株式1,038千株が含まれております。当連結会計年度末の自己株式(普通株式)には、株式給付信託が保有する当社株式1,777千株が含まれております。
2.自己株式(普通株式)の株式数の増加165,542千株は、2025年5月15日開催の当社取締役会決議に基づき2025年8月1日~2026年3月24日までの期間において取得した164,740千株、株式給付信託による取得802千株及び単元未満株式の買取0千株によるものであり、減少233,369千株は、2025年3月28日開催の当社取締役会決議に基づく自己株式の消却233,305千株及び株式給付信託による給付63千株によるものであります。
3.当社は、2026年3月27日開催の取締役会において、会社法第178条の規定に基づき、自己株式を消却することを決議いたしましたが、当連結会計年度末において以下の自己株式について消却手続を完了しておりません。
帳簿価額 249,998百万円
株式の種類 普通株式
株式数 164,740千株
なお、上記自己株式について、2026年4月10日付で消却手続を完了いたしました。
3.配当に関する事項
剰余金の配当は、日本郵政株式会社法第11条の規定により、総務大臣の認可事項となっております。
(1) 当連結会計年度中の配当金支払額
(注)1.2025年5月15日取締役会決議による配当金の総額には、株式給付信託が保有する自社の株式に対する配当金25百万円が含まれております。
2.2025年11月14日取締役会決議による配当金の総額には、株式給付信託が保有する自社の株式に対する配当金44百万円が含まれております。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が当連結会計年度の末日後となるもの
(注)配当金の総額には、株式給付信託が保有する自社の株式に対する配当金44百万円が含まれております。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
※1.現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係
※2.株式の取得により新たに連結子会社となった会社の資産及び負債の主な内訳
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
株式の取得により新たにトナミホールディングス株式会社及び傘下の子会社を連結したことに伴う連結開始時の資産及び負債の主な内訳並びに株式の取得価額と取得のための支出(純額)との関係は次のとおりであります。
(リース取引関係)
1.ファイナンス・リース取引
(借主側)
所有権移転ファイナンス・リース取引
(1) リース資産の内容
有形固定資産
主として建物であります。
(2) リース資産の減価償却の方法
連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項「4.会計方針に関する事項」の「(4) 固定資産の減価償却の方法」に記載のとおりであります。
所有権移転外ファイナンス・リース取引
(1) リース資産の内容
① 有形固定資産
主として動産であります。
② 無形固定資産
ソフトウエアであります。
(2) リース資産の減価償却の方法
連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項「4.会計方針に関する事項」の「(4) 固定資産の減価償却の方法」に記載のとおりであります。
なお、トール社及び傘下の関係会社におけるリース取引に係る使用権資産の内容は、主として建物及び土地であり、使用権資産の減価償却の方法は、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項「4.会計方針に関する事項」の「(4) 固定資産の減価償却の方法」に記載のとおりであります。
2.オペレーティング・リース取引
(借主側)
オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料
(貸主側)
オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料
(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社グループにおいて、銀行子会社及び保険子会社の保有する金融資産及び金融負債の多くは市場変動による価値変化等を伴うものであるため、将来の金利・為替変動により安定的な期間損益の確保が損なわれる等の不利な影響が生じないように管理していく必要があります。
このため、両社それぞれにおいて、資産・負債の総合管理(ALM)を実施して収益及びリスクの適切な管理に努めており、その一環として、金利スワップ、通貨スワップ、為替予約取引等のデリバティブ取引も行っております。
デリバティブ取引は運用資産の金利・為替変動リスクに対する主要なヘッジ手段と位置付けております。
また、両社とも、収益向上の観点から、リスク管理態勢の強化に努めつつ、許容可能な範囲でリスク資産への運用にも取り組んでおります。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク
当社グループにおいて、銀行子会社及び保険子会社が保有する金融資産の主なものは、国債を中心とする国内債券や外国債券等の有価証券、貸付や金銭の信託を通じた株式への投資などであります。これらは、それぞれ発行体の信用リスク及び金利の変動リスク、市場価格の変動リスク等に晒されております。
ALMの観点から、金利関連取引については、金利変動に伴う有価証券、貸出金、定期性預金等の将来の経済価値変動リスク・金利リスクを回避するためのヘッジ手段として、金利スワップ取引を行っております。
また、通貨関連取引については、銀行子会社及び保険子会社が保有する外貨建資産の為替評価額及び償還金・利金の円貨換算額の為替変動リスクを回避するためのヘッジ手段等として、通貨スワップ又は為替予約取引を行っております。
なお、デリバティブ取引でヘッジを行う際には、財務会計への影響を一定の範囲にとどめるため、所定の要件を満たすものについてはヘッジ会計を適用しております。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
グループリスク管理における基本方針として、リスク管理の基本原則、日本郵政グループ各社が管理対象とするべきリスク区分などリスク管理に当たって遵守すべき基本事項を事業子会社各社との間の「グループ運営のルールに関する覚書」に定め、グループのリスク管理を実施しております。
さらに、グループ各社のリスク管理の状況を定期的に経営会議に報告するとともに、グループリスク管理の方針やグループリスク管理態勢などの協議を行っております。
市場リスク・信用リスク等のリスクについては、それぞれの会社において計量化するリスクを特定し、客観性・適切性を確保した統一的な尺度であるVaR(バリュー・アット・リスク:一定の確率のもとで被る可能性がある予想最大損失額)等により計測しております。当社は個々の会社ごとに計測されたリスク量が各社の資本量に対して適正な範囲に収まることを確認することによりリスクを管理しております。
① 信用リスクの管理
銀行子会社及び保険子会社は、それぞれ信用リスク管理に関する諸規程に基づき、VaRにより信用リスク量を定量的に計測・管理しております。また、与信集中リスクを抑えるために、個社及び企業グループごとに「与信限度」等を定め、期中の管理等を行っております。
② 市場リスクの管理
(a) 銀行子会社
銀行子会社は、ALMに関する方針のもとで、バンキング業務として国内外の債券や株式等への投資を行っており、金利、為替、株価等の変動の影響を受けるものであることから、市場リスク管理に関する諸規程に基づき、統計的な手法であるVaRにより市場リスク量を定量的に計測し、自己資本等の経営体力を勘案して定めた資本配賦額の範囲内に市場リスク量が収まるよう、市場リスク限度枠や損失額等の上限を設定しモニタリング・管理等を実施しております。
主要な市場リスクに係るリスク変数(金利、為替、株価)の変動の影響を受ける主たる金融商品は、「コールローン」、「買入金銭債権」、「金銭の信託」、「有価証券」、「貸出金」、「貯金」、「デリバティブ取引」であります。
銀行子会社ではVaRの算定に当たって、ヒストリカル・シミュレーション法(保有期間240営業日(1年相当)、片側99%の信頼水準、観測期間1,200営業日(5年相当))を採用しております。なお、負債側については、内部モデルを用いて計測しております。前連結会計年度末(2025年3月31日)現在での市場リスク量(損失額の推計値)は、全体で3,557,257百万円であります。当連結会計年度末(2026年3月31日)現在での市場リスク量(損失額の推計値)は、全体で2,965,155百万円であります。なお、VaRは過去の相場変動をベースに統計的に算出した一定の発生確率での市場リスク量を計測するものであることから、通常では考えられないほど市場環境が激変する状況下におけるリスクについて捕捉できない場合があります。このリスクに備えるため、さまざまなシナリオを用いたストレス・テストを実施しております。
市場リスク管理態勢の整備・運営に関する事項及び市場リスク管理の実施に関する事項については、定期的にリスク管理委員会・ALM委員会・経営会議を開催し、協議・報告を行っております。
また、市場運用中心の資産、貯金中心の負債という特徴を踏まえ、金利リスクの重要性についても十分認識した上で、ALMにより、さまざまなシナリオによる損益シミュレーションを実施するなど、多面的に金利リスクの管理を行っており、リスクをコントロールしております。
ALMに関する方針については、経営会議で協議した上で決定し、その実施状況等について、ALM委員会・経営会議に報告を行っております。
なお、デリバティブ取引に関しては、取引の執行、ヘッジ有効性の評価、事務管理に関する部門をそれぞれ分離し内部牽制を確立するとともに、デリバティブに関する諸規程に基づき実施しております。
(b) 保険子会社
保険子会社の市場リスクは、金利、為替、株価等の様々な市場リスク・ファクターの変動により、保有する資産及び負債(オフ・バランスを含む。)の価値が変動し損失を被るリスクです。市場リスクのうち金利リスクは、ユニバーサルサービス対象商品である養老保険・終身保険を提供する使命を負う保険会社として、資産と負債のマッチングに一定の限界を有する中で、円金利の変動により、円金利資産及び保険負債の価値が変動し損失を被るリスクです。
保険子会社は、市場リスクを含む会社全体のリスクのうち定量化が可能なリスクを特定し、それらのリスク量に基づき算出した会社全体の統合リスク量と資本量を対比することにより、会社全体のリスクを管理しております。
③ 資金調達に係る流動性リスクの管理
銀行子会社及び保険子会社は、それぞれ資金繰りに関する指標等を設定し、資金流動性リスクの管理を行っております。
(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては一定の前提条件等を採用しているため、異なる前提条件等によった場合、当該価額が異なることもあります。
2.金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額は、次のとおりであります。
なお、市場価格のない株式等及び組合出資金は、次表には含めておりません((注1)及び(注2) 参照)。
また、現金預け金、コールローン、買現先勘定、売現先勘定及び債券貸借取引受入担保金は、短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似することから注記を省略しております。
前連結会計年度(2025年3月31日)
(*1)「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日)第24-3項及び第24-9項の基準価額を時価とみなす取扱いを適用した投資信託が含まれております。
(*2) 貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(*3) その他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。なお、為替予約等の振当処理によるものは、ヘッジ対象とされている有価証券と一体として処理されているため、その時価は当該有価証券の時価に含めて記載しております。
(注1) 市場価格のない株式等及び組合出資金の連結貸借対照表計上額は次のとおりであり、金融商品の時価情報の「資産(3)金銭の信託」及び「資産(4)有価証券」には含まれておりません。
(単位:百万円)
(*1)非上場株式等については、「金融商品の時価等の開示に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第19号 2020年3月31日)第5項に基づき、時価開示の対象とはしておりません。
(*2)組合出資金については、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日)第24-16項に基づき、時価開示の対象とはしておりません。
(*3)当連結会計年度において、716百万円減損処理を行っております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(*1)「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日)第24-3項及び第24-9項の基準価額を時価とみなす取扱いを適用した投資信託が含まれております。
(*2) 貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(*3) その他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。なお、金利スワップの特例処理又は為替予約等の振当処理によるものは、ヘッジ対象とされている有価証券と一体として処理されているため、その時価は当該有価証券の時価に含めて記載しております。
(注2) 市場価格のない株式等及び組合出資金の連結貸借対照表計上額は次のとおりであり、金融商品の時価情報の「資産(3)金銭の信託」及び「資産(4)有価証券」には含まれておりません。
(単位:百万円)
(*1)非上場株式等については、「金融商品の時価等の開示に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第19号 2020年3月31日)第5項に基づき、時価開示の対象とはしておりません。
(*2)組合出資金については、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日)第24-16項に基づき、時価開示の対象とはしておりません。
(*3)当連結会計年度において、1,261百万円減損処理を行っております。
(注3) 金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(*) 貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない0百万円は含めておりません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
(*) 貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない0百万円は含めておりません。
(注4) 有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(*) 貯金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
(*) 貯金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に用いたインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1) 時価をもって連結貸借対照表計上額とする金融資産及び金融負債
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日)第24-3項及び第24-9項の基準価額を時価とみなす取扱いを適用した投資信託は含まれておりません。第24-3項の取扱いを適用した投資信託の連結貸借対照表計上額は9,145,738百万円、第24-9項の取扱いを適用した投資信託の連結貸借対照表計上額は366,198百万円であります。
(*2)その他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日)第24-3項及び第24-9項の基準価額を時価とみなす取扱いを適用した投資信託は含まれておりません。第24-3項の取扱いを適用した投資信託の連結貸借対照表計上額は10,453,090百万円、第24-9項の取扱いを適用した投資信託の連結貸借対照表計上額は399,398百万円であります。
(*2)その他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
(2) 時価をもって連結貸借対照表計上額としない金融資産及び金融負債
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
(注1) 時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
資 産
買入金銭債権
買入金銭債権については、ブローカー等の第三者から提示された価格を時価としており、主にレベル3の時価に分類しております。
金銭の信託
金銭の信託において信託財産を構成している有価証券のうち、株式及び市場における取引価格が存在する投資信託については取引所の価格、債券については日本証券業協会が公表する店頭売買参考統計値によっており、主にレベル1の時価に分類しております。また、市場における取引価格が存在しない投資信託について、解約又は買戻請求に関して市場参加者からリスクの対価を求められるほどの重要な制限がない場合には基準価額を時価とし、レベル2の時価に分類しております。
なお、保有目的ごとの金銭の信託に関する注記事項については「(金銭の信託関係)」に記載しております。
商品有価証券
日本銀行の買取価格を時価としており、活発な市場における無調整の相場価格を利用できるため、主にレベル1の時価に分類しております。
有価証券
株式及び市場における取引価格が存在する投資信託については、取引所の価格を時価としており、活発な市場における無調整の相場価格を利用できるため、主にレベル1の時価に分類しております。
債券については、日本証券業協会が公表する店頭売買参考統計値、比準価格方式により算定された価額等又は外部ベンダー、ブローカー等の第三者から提示された価格等を時価としております。
日本証券業協会が公表する店頭売買参考統計値、比準価格方式により算定された価額等を時価とする債券のうち、主に国債・国庫短期証券はレベル1、それ以外の債券はレベル2の時価に分類しております。また、外部ベンダー、ブローカー等の第三者から提示された価格等を時価とする債券は、入手した価格や価格に使用されたインプット等の市場での観察可能性に基づき、レベル1、レベル2又はレベル3の時価に分類しております。
金利スワップの特例処理又は為替予約等の振当処理の対象とされた債券については、当該金利スワップ又は為替予約等の時価を反映しております。
また、市場における取引価格が存在しない投資信託について、解約又は買戻請求に関して市場参加者からリスクの対価を求められるほどの重要な制限がない場合には基準価額を時価とし、レベル2の時価に分類しております。
なお、保有目的ごとの有価証券に関する注記事項については「(有価証券関係)」に記載しております。
貸出金
貸出金のうち、変動金利によるものは、短期間で市場金利を反映するため、貸付先の信用状態が実行後大きく異なっていない場合は時価と帳簿価額が近似していることから、帳簿価額を時価としております。固定金利によるものは、将来キャッシュ・フローを現在価値へ割り引いた価格等を時価としております。
また、貸出金のうち、当該貸出を担保資産等の一定割合の範囲内に限っているものについては、返済期間及び金利条件等により、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。
当該時価はレベル3の時価に分類しております。
負 債
貯金
振替貯金、通常貯金等の要求払預金については、連結決算日に要求された場合の支払額(帳簿価額)を時価としており、レベル2の時価に分類しております。
定期貯金については、一定の期間ごとに区分して、将来のキャッシュ・フロー発生見込額を割り引いた現在価値を時価としており、レベル2の時価に分類しております。
定額貯金については、一定の期間ごとに区分して、過去の実績から算定された期限前解約率を反映した将来キャッシュ・フロー発生見込額を割り引いた現在価値を時価としております。観察できないインプットの影響が重要でない場合はレベル2の時価に分類し、重要な観察できないインプットを用いている場合はレベル3の時価に分類しております。
なお、定期貯金及び定額貯金の割引率は、新規に貯金を受け入れる際に適用する利率を用いております。
借用金
借用金のうち、変動金利によるものは、短期間で市場金利を反映し、また、当社及び連結子会社の信用状態は実行後大きく異なっていないことから、時価は帳簿価額と近似していると考えられるため、当該帳簿価額を時価としております。固定金利によるものは、一定の期間ごとに区分した当該借用金の元利金の合計額を同様の借入において想定される利率で割り引いた現在価値を時価としております。なお、約定期間が短期間(1年以内)のものは、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。
当該時価はレベル2の時価に分類しております。
社債
当社及び連結子会社が発行する社債の時価については、公表された相場価格等によっており、レベル2の時価に分類しております。
デリバティブ取引
デリバティブ取引については、活発な市場における無調整の相場価格を利用できるものはレベル1の時価に分類しております。
ただし、大部分のデリバティブ取引は店頭取引であり、公表された相場価格が存在しないため、取引の種類や満期までの期間に応じて割引現在価値法等の評価技法を利用して時価を算定しております。それらの評価技法で用いている主なインプットは、金利や為替レート等であります。観察できないインプットを用いていない、又はその影響が重要でない場合はレベル2の時価に分類しており、プレイン・バニラ型の金利スワップ取引、為替予約取引等が含まれます。重要な観察できないインプットを用いている場合はレベル3の時価に分類しております。
(注2) 時価をもって連結貸借対照表計上額とする金融資産及び金融負債のうちレベル3の時価に関する情報
(1) 重要な観察できないインプットに関する定量的情報
前連結会計年度(2025年3月31日)
連結子会社自身が観察できないインプットを推計していないため、記載しておりません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
連結子会社自身が観察できないインプットを推計していないため、記載しておりません。
(2) 期首残高から期末残高への調整表、当期の損益に認識した評価損益
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)主に連結損益計算書の「銀行事業収益」、「生命保険事業収益」及び「業務費」に含まれております。
(*2)連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)主に連結損益計算書の「銀行事業収益」、「生命保険事業収益」及び「業務費」に含まれております。
(*2)連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
(3) 時価の評価プロセスの説明
銀行子会社は時価検証部署において、時価の算定に関する方針及び手続を定めており、これに沿って各時価算定部署が時価を算定しております。算定された時価は、時価算定部署から独立した時価検証部署において、時価の算定に用いられた評価技法及びインプットの妥当性を検証し、当該検証結果に基づき、時価のレベルの分類を行っております。検証結果はALM委員会に報告され、時価の算定の方針及び手続に関する適切性が確保されております。
時価の算定に当たっては、個々の金融商品の性質、特性及びリスクを最も適切に反映できる評価モデルを用いております。また、第三者から入手した相場価格を利用する場合においても、利用されている評価技法及びインプットの確認や類似の金融商品の時価との比較等の適切な方法により価格の妥当性を検証しております。
保険子会社は時価算定部門にて時価の算定に関する方針及び手続を定め、時価の算定を行い、時価のレベル別分類を判断しております。また、リスク管理部門において金融商品の時価評価に関する検証手続を定め、第三者から入手した相場価格を利用する場合においては、利用されている評価技法及びインプットの確認や類似の金融商品の時価との比較等の適切な方法により価格の妥当性を検証していることから、金融商品の時価評価等の適切性が確保されております。
(4) 重要な観察できないインプットを変化させた場合の時価に対する影響に関する説明
連結子会社自身が観察できないインプットを推計していないため、記載しておりません。
(注3) 「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日)第24-3項及び
第24-9項の取扱いを適用した基準価額を時価とみなす投資信託に関する情報
(1) 第24-3項の取扱いを適用した投資信託の期首残高から期末残高への調整表
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)主に連結損益計算書の「銀行事業収益」に含まれております。
(*2)連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)主に連結損益計算書の「銀行事業収益」に含まれております。
(*2)連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
(2) 第24-9項の取扱いを適用した投資信託の期首残高から期末残高への調整表
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)主に連結損益計算書の「銀行事業収益」に含まれております。
(*2)連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)主に連結損益計算書の「銀行事業収益」に含まれております。
(*2)連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
(3) 連結決算日における解約又は買戻請求に関する制限の内容ごとの内訳
(単位:百万円)
(有価証券関係)
連結貸借対照表の「有価証券」のほか、「商品有価証券」、「現金預け金」中の譲渡性預け金及び「買入金銭債権」が含まれております。
また、「子会社株式及び関連会社株式」については、財務諸表における注記事項として記載しております。
1.売買目的有価証券
前連結会計年度(2025年3月31日)
売買目的有価証券において、損益に含まれた評価差額はありません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
売買目的有価証券において、損益に含まれた評価差額はありません。
2.満期保有目的の債券
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
3.責任準備金対応債券
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
4.その他有価証券
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
5.連結会計年度中に売却した満期保有目的の債券
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
連結会計年度中に売却した満期保有目的の債券は、該当ありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
連結会計年度中に売却した満期保有目的の債券は、該当ありません。
6.連結会計年度中に売却した責任準備金対応債券
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
7.連結会計年度中に売却したその他有価証券
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
8.保有目的を変更した有価証券
前連結会計年度(2025年3月31日)
保有目的が変更となった有価証券はありません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
保有目的が変更となった有価証券はありません。
9.減損処理を行った有価証券
売買目的有価証券以外の有価証券(市場価格のない株式等及び組合出資金を除く)のうち、当該有価証券の時価が取得原価に比べて著しく下落しており、時価が取得原価まで回復する見込みがあると認められないものについては、当該時価をもって連結貸借対照表計上額とするとともに、評価差額を当連結会計年度の損失として処理(以下「減損処理」という。)しております。
前連結会計年度における減損処理額は、588百万円であります。
当連結会計年度における減損処理額は、242百万円であります。
(金銭の信託関係)
1.運用目的の金銭の信託
前連結会計年度(2025年3月31日)
該当ありません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
該当ありません。
2.満期保有目的の金銭の信託
前連結会計年度(2025年3月31日)
該当ありません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
該当ありません。
3.その他の金銭の信託(運用目的及び満期保有目的以外)
前連結会計年度(2025年3月31日)
(注) 1.「うち連結貸借対照表計上額が取得原価を超えるもの」「うち連結貸借対照表計上額が取得原価を超えないもの」はそれぞれ「差額」の内訳であります。
2.その他の金銭の信託において信託財産を構成している有価証券(市場価格のない株式等及び組合出資金を除く)のうち、当該有価証券の時価が取得原価に比べて著しく下落しており、時価が取得原価まで回復する見込みがあると認められないものについては、当該時価をもって連結貸借対照表計上額とするとともに、評価差額を当連結会計年度の損失として処理しております。
当連結会計年度における減損処理額は、6,854百万円であります。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注) 1.「うち連結貸借対照表計上額が取得原価を超えるもの」「うち連結貸借対照表計上額が取得原価を超えないもの」はそれぞれ「差額」の内訳であります。
2.その他の金銭の信託において信託財産を構成している有価証券(市場価格のない株式等及び組合出資金を除く)のうち、当該有価証券の時価が取得原価に比べて著しく下落しており、時価が取得原価まで回復する見込みがあると認められないものについては、当該時価をもって連結貸借対照表計上額とするとともに、評価差額を当連結会計年度の損失として処理しております。
当連結会計年度における減損処理額は、5,986百万円であります。
(デリバティブ取引関係)
1.ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引について、取引の対象物の種類ごとの連結決算日における契約額又は契約において定められた元本相当額、時価及び評価損益は、次のとおりであります。なお、契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
(1) 金利関連取引
前連結会計年度(2025年3月31日)
該当ありません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
該当ありません。
(2) 通貨関連取引
前連結会計年度(2025年3月31日)
(注)上記取引については時価評価を行い、評価損益を連結損益計算書に計上しております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注)上記取引については時価評価を行い、評価損益を連結損益計算書に計上しております。
(3) 株式関連取引
前連結会計年度(2025年3月31日)
該当ありません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
該当ありません。
(4) 債券関連取引
前連結会計年度(2025年3月31日)
該当ありません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
該当ありません。
(5) 商品関連取引
前連結会計年度(2025年3月31日)
該当ありません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
該当ありません。
(6) クレジット・デリバティブ取引
前連結会計年度(2025年3月31日)
該当ありません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
該当ありません。
2.ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引について、取引の対象物の種類ごと、ヘッジ会計の方法別の連結決算日における契約額又は契約において定められた元本相当額及び時価は、次のとおりであります。なお、契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
(1) 金利関連取引
前連結会計年度(2025年3月31日)
(注) 繰延ヘッジによっております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注)1. 主として繰延ヘッジによっております。
2. 金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている有価証券と一体として処理されているため、その時価は「(金融商品関係)」の当該有価証券の時価に含めて記載しております。
(2) 通貨関連取引
前連結会計年度(2025年3月31日)
(注) 1.原則として、繰延ヘッジによっております。
2.為替予約等の振当処理によるもののうち通貨スワップについては、ヘッジ対象とされている有価証券と一体として処理されているため、その時価は「(金融商品関係)」の当該有価証券の時価に含めて記載しております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注) 1.原則として、繰延ヘッジによっております。
2.為替予約等の振当処理によるもののうち通貨スワップについては、ヘッジ対象とされている有価証券と一体として処理されているため、その時価は「(金融商品関係)」の当該有価証券の時価に含めて記載しております。
(3) 株式関連取引
前連結会計年度(2025年3月31日)
該当ありません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
該当ありません。
(4) 債券関連取引
前連結会計年度(2025年3月31日)
該当ありません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
該当ありません。
(退職給付関係)
1.採用している退職給付制度の概要
(1) 当社及び主な連結子会社は、確定給付型の制度として、退職一時金制度を採用しております。一部の連結子会社は企業年金制度を採用しており、当該企業年金制度の一部にはキャッシュ・バランス・プランを導入しております。
退職給付債務の算定にあたり、一部の連結子会社は簡便法を採用しております。また、当社の退職給付債務には、整理資源及び恩給負担金に係る負担額が含まれております。
なお、当社の整理資源に係る負担額について、退職給付信託を設定しております。また、一部の連結子会社は退職一時金制度について、退職給付信託を設定しております。
(2) 一部の連結子会社は、確定拠出年金制度を採用しております。また、「国家公務員の退職給付の給付水準の見直し等のための国家公務員退職手当法等の一部を改正する法律(平成24年法律第96号)」に基づく退職等年金給付の制度への当社及び一部の連結子会社の要拠出額は、前連結会計年度10,355百万円、当連結会計年度10,347百万円であります。
2.確定給付制度
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表
(2) 年金資産の期首残高と期末残高の調整表
(3) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表
(注)簡便法を適用した制度を含みます。
(4) 退職給付費用及びその内訳項目の金額
(注)簡便法を適用した制度を含みます。
(5) 退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(6) 退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(7) 年金資産に関する事項
① 年金資産の主な内訳
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりであります。
(注)年金資産合計には、当社の整理資源及び恩給負担金に対して設定した退職給付信託が前連結会計年度62%、当社の整理資源に対して設定した退職給付信託が当連結会計年度54%含まれております。また、一部の連結子会社の退職一時金に対して設定した退職給付信託が前連結会計年度37%、当連結会計年度42%含まれております。
② 長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率は、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産から現在及び将来期待される長期の収益率を考慮して設定しております。
(8) 数理計算上の計算基礎に関する事項
主要な数理計算上の計算基礎
(注)当社及び一部の連結子会社の当連結会計年度の期首時点の計算において適用した割引率は0.2%~1.9%でありましたが、期末時点において割引率の再検討を行った結果、割引率の変更により退職給付債務の額に重要な影響を及ぼすと判断し、割引率を0.2%~2.4%に変更しております。
3.確定拠出制度
一部の連結子会社の確定拠出制度への要拠出額は、次のとおりであります。
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(注) 責任準備金及び価格変動準備金に係る繰延税金資産は、将来の長期にわたり発生する課税所得により税金負担額を軽減する効果を有しております。
(*)税務上の繰越欠損金及びその繰延税金資産の繰越期限別の金額
前連結会計年度(2025年3月31日)
(a) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(a) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。
2.連結財務諸表提出会社の法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主な項目別の内訳
3.法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社及び一部の連結子会社は、グループ通算制度を適用しております。また、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っております。
(企業結合等関係)
(取得による企業結合)
当社の連結子会社である日本郵便株式会社(以下「日本郵便」という。)は連結子会社であるJPトナミグループ株式会社を通して、トナミホールディングス株式会社(以下「トナミHD」という。)の普通株式を株式公開買付けにより取得し、2025年4月17日付でトナミHDを当社及び日本郵便の連結子会社としました。
JPトナミグループ株式会社は2025年7月1日付でJWT株式会社より商号変更しております。
1.企業結合の概要
(1) 被取得企業の名称及びその事業の内容
被取得企業の名称 トナミホールディングス株式会社
事業の内容 貨物自動車運送事業等を営む会社の事業活動の支配・管理
(2) 企業結合を行った主な理由
トナミHDが確固たるプレゼンスと顧客ネットワークを有する特積み事業及びロジスティクス事業、並びに同事業の発展を実現してきた組織・人材に、日本郵便の公共性・信頼性・資本力と物流ネットワークの強みを結集し、相乗することにより、トナミHD及び日本郵便との企業価値の最大化に寄与するという判断に至り、トナミHDの完全子会社化に向けトナミHD株式を公開買付けにより取得いたしました。
(3) 企業結合日
支配獲得時(公開買付けによる取得)2025年4月17日(みなし取得日 2025年4月1日)
追加取得時(株式併合による取得) 2025年6月23日(みなし取得日 2025年4月1日)
(4) 企業結合の法的形式
現金を対価とする株式取得
(5) 結合後企業の名称
変更はありません。
(6) 取得した議決権比率
なお、当社は株式のすべてを取得することを目的とした一連の取引を一体の取引として処理しております。
(7) 取得企業を決定するに至った主な根拠
JPトナミグループ株式会社が、現金を対価として株式を取得したことによるものであります。
2.連結財務諸表に含まれている被取得企業の業績の期間
2025年4月1日から2026年3月31日まで
3.被取得企業の取得原価及び対価の種類ごとの内訳
4.主要な取得関連費用の内容及び金額
アドバイザリー費用等 1,794百万円
5.負ののれん発生益の金額及び発生原因
(1) 負ののれん発生益の金額
8,808百万円
(2) 発生原因
企業結合時における被取得企業の時価純資産額が取得原価を上回ったため、その差額を負ののれん発生益として認識しております。
6.企業結合日に受け入れた資産及び引き受けた負債の額並びにその主な内訳
(資産除去債務関係)
資産除去債務のうち連結貸借対照表に計上しているもの
1.当該資産除去債務の概要
当社及び連結子会社の建物解体時におけるアスベスト除去費用、並びに営業拠点や社宅等に係る不動産賃借契約等に基づく原状回復義務の履行に伴う費用等に関し、資産除去債務を計上しております。
なお、当社グループの郵便局を中心としたネットワークについては、公的なサービス提供の観点から、当該ネットワークの確実な維持が求められております。このため、当該ネットワーク維持に必要な施設に係る不動産賃借契約等に基づく原状回復義務については、当該契約の終了等により、その履行が明らかに予定されている場合に限り、資産除去債務を計上しております。
2.当該資産除去債務の金額の算定方法
使用見込期間を1年~47年と見積り、割引率は0.0%~6.9%を使用して資産除去債務の金額を算定しております。
3.当該資産除去債務の総額の増減
4.当該資産除去債務の金額の見積りの変更
賃貸借契約に係る原状回復義務等として計上していた資産除去債務について、新たな情報の入手に伴い、見積りの変更を行っております。この見積りの変更による増減額を変更前の資産除去債務残高に、前連結会計年度において△12百万円減算、当連結会計年度において731百万円加算しております。
(賃貸等不動産関係)
当社及び一部の連結子会社では、東京都その他の地域において、賃貸用のオフィスビル(土地を含む。)や賃貸商業施設等を保有しております。前連結会計年度における当該賃貸等不動産に関する賃貸損益は11,408百万円(主な賃貸収益はその他経常収益に、主な賃貸費用は減価償却費に計上)、売却損益は1,941百万円(特別損益に計上)、減損損失は2,005百万円(特別損益に計上)、その他の特別損失は745百万円であり、当連結会計年度における当該賃貸等不動産に関する賃貸損益は22,607百万円(主な賃貸収益はその他経常収益に、主な賃貸費用は減価償却費に計上)、売却損益は2,135百万円(特別損益に計上)、減損損失は8,679百万円(特別損益に計上)、その他の特別損失は1,497百万円であります。
また、賃貸等不動産の連結貸借対照表計上額、期中増減額及び時価は、次のとおりであります。
(注) 1.連結貸借対照表計上額は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額であります。
2.期末の時価は、主として「不動産鑑定評価基準」に基づき算定した金額であります。
3.開発中の賃貸等不動産は、時価を把握することが極めて困難であるため、上表には含めておりません。これらの不動産の連結貸借対照表計上額は、前連結会計年度末38,267百万円、当連結会計年度末27,724百万円であります。
(収益認識関係)
1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報
当社グループにおける顧客との契約から生じる収益のうち、主な収益を下記のとおり分解しております。これらの分解した収益とセグメント収益との関連は以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注)「その他」の区分には、報告セグメントに含まれない病院事業等が含まれております。また、「その他」の区分のその他の収益には持分法投資利益(65,917百万円)が含まれております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
(注)「その他」の区分には、報告セグメントに含まれない病院事業等が含まれております。また、「その他」の区分のその他の収益には持分法投資利益(41,689百万円)が含まれております。
2.顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
(1) 郵便・物流事業
郵便・物流事業においては、主に郵便事業、印紙の売りさばき、お年玉付郵便葉書等の発行、物流事業及びその他の事業を行っております。そのうち物流事業としては、国内物流事業及びロジスティクス事業を行っております。国内物流事業については、国内貨物運送に関する貨物自動車運送事業及び貨物利用運送事業に係る業務並びにこれらに附帯する業務であって、宅配便及びメール便の業務に相当する業務(ゆうパック、ゆうメール)を行っております。
郵便業務等収益のうち郵便、荷物に係る収益については、引受から配達完了までの一定期間にわたり履行義務が充足されるため、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に応じて収益を認識しております。
また、履行義務を充足する前に受け取った対価については、契約負債として認識しております。
郵便、荷物に係る収益のうち後納郵便等に関する対価は、別途定める支払条件により、概ね1カ月以内に受領しており、当該顧客との契約に基づく債権について、重要な金融要素は含んでおりません。
(2) 郵便局窓口事業
郵便局窓口事業においては、お客さまにサービスを提供するための営業拠点として全国に設置した直営の郵便局において実施している郵便・物流事業に係る窓口業務、銀行窓口業務等及び保険窓口業務等の他、物販事業、提携金融サービス及びその他の事業を行っております。
カタログ販売等の物販事業に係る収益については、顧客に商品等を引き渡した時点で、顧客が当該商品等に関する支配を獲得し履行義務が充足されると判断していることから、当該時点で収益を認識しております。
また、カタログ販売等のうち、代理人に該当すると判断したものについては、顧客から受け取る対価の総額から仕入先に対する支払額を差し引いた純額で収益を認識しております。
カタログ販売等における対価は、顧客に商品等を引き渡した後、概ね1年以内に回収しており、当該顧客との契約に基づく債権について、重要な金融要素は含んでおりません。
(3) 国際物流事業
国際物流事業においては、アジア・オセアニアからの輸出入を中心としたフルラインでの国際貨物輸送(以下、「フォワーディング事業」という。)、及び、アジア・オセアニアにおける輸送・倉庫管理や資源・政府分野物流等のサービス(以下、「ロジスティクス事業」という。)を行っております。
フォワーディング事業に係る収益については、契約に基づく輸送期間にわたり履行義務が充足されるため、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に応じて収益を認識しております。
また、ロジスティクス事業に係る収益については、顧客への役務提供を完了した時点で履行義務が充足されると判断していることから、当該時点で収益を認識しております。
国際物流事業における対価は、役務の提供により顧客に移転した時点から概ね1年以内に回収しており、当該顧客との契約に基づく債権について、重要な金融要素は含んでおりません。
(4) 不動産事業
不動産事業においては、主に開発した不動産物件の販売、オフィスビル等の不動産の賃貸及び賃貸管理業務等を行っております。
不動産販売収益については、不動産等の売買契約に定められた引渡義務を履行した時点で、顧客が当該不動産物件の支配を獲得し履行義務が充足されると判断していることから、当該時点で収益を認識しております。
不動産賃貸収益については、企業会計基準第13号「リース取引に関する会計基準」に従い、賃貸期間にわたり収益を認識しております。
賃貸管理業務については、履行義務の内容に応じて一時点又は一定の期間にわたり履行義務を充足し、収益を認識しております。
また、不動産事業に係る対価については、一部を前受金として受領しますが、残額は顧客に収益計上となる不動産物件を引き渡した後、概ね1年以内に回収しており、当該契約に基づく債権について、重要な金融要素は含んでおりません。
3.顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当連結会計年度末において存在する顧客との契約から翌連結会計年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報
(1) 契約資産及び契約負債の残高等
顧客との契約から生じた債権、契約資産及び契約負債は、以下のとおりであります。
なお、顧客との契約から生じた債権及び契約資産は「その他資産」に、契約負債は「その他負債」にそれぞれ含めております。
(単位:百万円)
契約資産は、主に、郵便・物流事業における料金後納等の引受済みの郵便物や荷物のうち、期末日時点で配達が完了していないものについて履行義務の充足に係る進捗度に応じて合理的に見積もられる収益に関するものであります。契約資産は、対価に対する権利が無条件になった時点で顧客との契約から生じた債権に振り替えられます。当該後納郵便等に関する対価は、別途定める支払条件により、概ね1カ月以内に受領しております。
契約負債は、主に、郵便・物流事業における引受済みの郵便物や荷物(料金後納等を除く)のうち、履行義務の充足に係る進捗度に応じて期末時点で配達が完了していないと合理的に見積もられる部分の金額及び販売した郵便切手類のうち郵便切手類販売所における郵便切手類の買受額に対する在庫額の比率等に基づき期末時点の未使用額として合理的に見積もられる金額に関するもの等であります。契約負債は、収益の認識に伴い取り崩されます。
前連結会計年度及び当連結会計年度に認識された収益の額のうち期首現在の契約負債残高に含まれていた額は、それぞれ41,235百万円及び46,750百万円であります。
また、過去の期間に充足(又は部分的に充足)した履行義務から、前連結会計年度及び当連結会計年度に認識した収益の額に重要な金額はありません。
(2) 残存履行義務に配分した取引価格
当社及び当社の連結子会社では、前連結会計年度及び当連結会計年度ともに、当初に予想される契約期間が1年を超える重要な取引が無いため、実務上の便法を適用し、記載を省略しております。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、経営者が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものを一定の基準に従い集約したものであります。
当社グループは、業績の評価等を主として連結子会社別(日本郵便株式会社は郵便・物流事業セグメント、郵便局窓口事業セグメント、不動産事業セグメントに分類)に行っているため、これらを事業セグメントの識別単位とし、このうち各事業セグメントの経済的特徴、製品及びサービスを販売する市場及び顧客の種類等において類似性が認められるものについて集約を実施し、報告セグメントを決定しております。
各報告セグメントは、「郵便・物流事業」、「郵便局窓口事業」、「国際物流事業」、「不動産事業」、「銀行業」、「生命保険業」であります。
2.報告セグメントごとの経常収益、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と同一であります。
セグメント間の内部経常収益は、市場価格又は総原価を基準に決定した価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの経常収益、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1.一般企業の売上高に代えて、経常収益を記載しております。
2.「その他」の区分には、報告セグメントに含まれていない病院事業等が含まれております。また、「その他」の区分のセグメント利益には関係会社受取配当金(132,373百万円)及び持分法投資利益(65,917百万円)が含まれております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注) 1.一般企業の売上高に代えて、経常収益を記載しております。
2.「その他」の区分には、報告セグメントに含まれていない病院事業等が含まれております。また、「その他」の区分のセグメント利益には関係会社受取配当金(125,945百万円)及び持分法投資利益(41,689百万円)が含まれております。
4.報告セグメントの合計額と連結財務諸表計上額との差額及び当該差額の主な内容(差異調整に関する事項)
(1) 報告セグメントの経常収益の合計額と連結損益計算書の経常収益計上額
(注) 1.一般企業の売上高に代えて、経常収益を記載しております。
2.「調整額」は、国際物流事業セグメントの経常収益の算出方法と連結損益計算書の経常収益の算出方法の差異等によるものであります。
(2) 報告セグメントの利益又は損失の合計額と連結損益計算書の経常利益計上額
(注) 「調整額」は、国際物流事業セグメントのセグメント利益の算出方法と連結損益計算書の経常利益の算出方法の差異等によるものであります。
(3) 報告セグメントの資産の合計額と連結貸借対照表の資産計上額
(4) 報告セグメントのその他の項目の合計額と当該項目に相当する科目の連結財務諸表計上額
【関連情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.サービスごとの情報
報告セグメントに係る情報と類似しているため本情報の記載は省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 経常収益
本邦の外部顧客に対する経常収益に区分した金額が連結損益計算書の経常収益の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
特定の顧客に対する経常収益で連結損益計算書の経常収益の10%以上を占めるものがないため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
1.サービスごとの情報
報告セグメントに係る情報と類似しているため本情報の記載は省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 経常収益
本邦の外部顧客に対する経常収益に区分した金額が連結損益計算書の経常収益の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
特定の顧客に対する経常収益で連結損益計算書の経常収益の10%以上を占めるものがないため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
「セグメント情報 3.報告セグメントごとの経常収益、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報」に記載のとおりです。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
「セグメント情報 3.報告セグメントごとの経常収益、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報」に記載のとおりです。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
国際物流事業セグメントにおいて、トール社傘下の連結子会社による航空機医療事業の取得により、負ののれん発生益を計上しております。
なお、当該事象による負ののれん発生益の計上額は、481百万円であります。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
郵便・物流事業セグメントにおいて、当社の連結子会社である日本郵便株式会社が、連結子会社であるJPトナミグループ株式会社を通してトナミホールディングス株式会社の株式を取得し、同社及び同社傘下の子会社並びに関連会社を連結の範囲に含めたことにより、負ののれん発生益を計上しております。
なお、当該事象による負ののれん発生益の計上額は、8,808百万円であります。
【関連当事者情報】
1 関連当事者との取引
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
関連当事者との取引について記載すべき重要なものはありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
関連当事者との取引について記載すべき重要なものはありません。
2 親会社又は重要な関連会社に関する注記
重要な関連会社の要約財務情報
当連結会計年度において、重要な関連会社はAflac Incorporatedであり、その要約連結財務情報は以下のとおりであります。
なお、同社の連結財務諸表は、米国会計基準に準拠して作成されております。
(単位:百万円)
(1株当たり情報)
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、次のとおりであります。
3.株式給付信託が保有する当社株式は、1株当たり純資産額の算定上、期末の普通株式の数から控除する自己株式に含めております。なお、1株当たり純資産額の算定上、控除した当該自己株式の連結会計年度末株式数は、前連結会計年度1,038,800株、当連結会計年度1,777,300株であります。
4.1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、次のとおりであります。
5.株式給付信託が保有する当社株式は、1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております。なお、1株当たり当期純利益の算定上、控除した当該自己株式の連結会計年度における期中平均株式数は、前連結会計年度1,043,699株、当連結会計年度1,653,609株であります。
(重要な後発事象)
(自己株式の取得)
当社は、2026年5月15日開催の当社取締役会において、会社法第459条第1項第1号の規定による当社定款第39条第1項の定めに基づき、自己株式を取得することを決議し、2026年5月27日に取得を終了しました。
1.自己株式の取得を行う理由
当社は、中期経営計画「JP プラン 2028」における資本戦略に基づき、株主還元の充実及び資本効率の向上を目的として、自己株式の取得を実施いたします。
2.取得に係る事項の内容
(1) 取得対象株式の種類 当社普通株式
(2) 取得し得る株式の総数 100,000,000株(上限)
(発行済株式総数(自己株式を除く。)に対する割合 3.6%)
(3) 株式の取得価額の総額 150,000百万円(上限)
(4) 取得期間 2026年5月18日から2027年3月31日まで
(5) 取得の方法 株式会社東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)及び立会市場における取引による買付け
3.取得結果
(1) 取得対象株式の種類 当社普通株式
(2) 取得した株式の総数 72,115,300株
(3) 株式の取得価額の総額 149,999百万円
(4) 取得日 2026年5月27日
(5) 取得の方法 株式会社東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による買付け
⑤ 【連結附属明細表】
【社債明細表】
(注)1.2029年1月29日の翌日以降は、6カ月ユーロ円ライボーに1.78%を加算した利率であります。
2.2031年1月28日の翌日以降は、5年国債金利に2.010%を加算した利率(5年ごとにリセット)であります。
3. 2033年9月7日の翌日以降は、5年国債金利に2.277%を加算した利率(5年ごとにリセット)であります。
4. 2034年4月17日の翌日以降は、5年国債金利に2.300%を加算した利率(5年ごとにリセット)であります。
5. 連結決算日後5年内における償還予定額は以下のとおりであります。
【借入金等明細表】
(注) 1.「平均利率」は、期末日現在の「利率」及び「当期末残高」により算出(加重平均)しております。
2.一部の連結子会社において、リース料総額に含まれる利息相当額を定額法により各連結会計年度に配分しているため、リース債務の「平均利率」の欄に記載を行っておりません。
3.借入金及びリース債務の連結決算日後5年以内における返済額は次のとおりであります。
借入金等明細表については連結貸借対照表中「負債の部」の「借用金」及び「その他負債」中のリース債務の内訳を記載しております。
(参考)
なお、営業活動として資金調達を行っているコマーシャル・ペーパーは、ありません。
【資産除去債務明細表】
当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における資産除去債務の金額が、当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における負債及び純資産の合計額の100分の1以下であるため、記載を省略しております。
(2) 【その他】
① 当連結会計年度における半期情報等
(注)一般企業の売上高に代えて、経常収益を記載しております。
② 訴訟
(ソフトバンク及び野村総合研究所に対する損害賠償請求訴訟)
当社の連結子会社である日本郵政インフォメーションテクノロジー株式会社(以下「JPiT」という。)は、2015年4月30日付で、ソフトバンクモバイル株式会社(現ソフトバンク株式会社、以下「ソフトバンク」という。)及び株式会社野村総合研究所(以下「野村総合研究所」という。)を被告として、両社に発注した業務の履行遅延等に伴い生じた損害として16,150百万円の賠償を求める訴訟を東京地方裁判所に提起しておりましたが、2020年6月24日付で請求額を20,351百万円に増額する旨の申立てを行いました。
なお、当該訴訟に関連して、ソフトバンクより、2015年4月30日付で、JPiTから受注した通信回線の敷設工事等の追加業務に関する報酬等として14,943百万円の支払いを求める訴訟の提起を受けておりましたが、その請求額につきましては、2015年11月13日付で20,352百万円に、2016年9月30日付で22,301百万円に、2017年8月31日付で23,953百万円に増額する旨の申立てがなされました。また、野村総合研究所からは、2019年2月25日付でJPiTに対して追加業務に関する報酬として1,390百万円の支払いを求める反訴を提起されました。
2022年9月9日付で、東京地方裁判所より、ソフトバンクに対し、JPiTへ10,853百万円及びそれに対応する遅延損害金の支払いを命じる旨、JPiTに対し、ソフトバンクへ1,921百万円及びそれに対応する遅延損害金の支払いを命じる旨の判決が言い渡されました。これに対して、ソフトバンクは、当該判決を不服として東京高等裁判所に控訴を提起しました。また、JPiTは、同社の主張が一部認められていない部分があったため、東京高等裁判所に控訴を提起しました。一方、野村総合研究所への請求及び野村総合研究所からの反訴請求はいずれも棄却されており、一審判決にて確定しております。
2024年3月21日付で、東京高等裁判所より、JPiTに対し、ソフトバンクへ64百万円及びそれに対応する遅延損害金の支払いを命じる旨の東京地方裁判所の判決を減額する判決が言い渡され、JPiTより当該認定額及び遅延損害金を支払い済みですが、ソフトバンクは、東京高裁裁判所が認定しなかった金額を不服として上告提起及び上告受理申立てを行いました。一方、JPiTのソフトバンクへの請求は棄却されており、JPiTは、当該判決を不服として最高裁判所へ上告提起及び上告受理申立てを行いましたが、2025年7月17日付で、双方の申立てについて、いずれも、上告棄却及び上告不受理とする決定がありました。これにより、当該訴訟は終結しております。
なお、JPiTは控訴審判決を受けた際にソフトバンクへの支払いを終えており、当社グループの経営成績に与える影響はございません。
(ヤマト運輸に対する損害賠償等請求訴訟)
当社の連結子会社である日本郵便株式会社(以下「日本郵便」という。)は、2024年12月23日付で、ヤマト運輸株式会社(以下「ヤマト運輸」という。)を被告として、同社との間で2023年6月19日に締結した「持続可能な物流サービスの推進に向けた基本合意」の合意内容である小型薄物荷物の日本郵便への運送委託について、ヤマト運輸が履行義務を負うことの確認を求めるとともに、これが履行されない場合の損害として12,000百万円の賠償を求める訴訟を東京地方裁判所に提起しました。
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1.有価証券の評価基準及び評価方法
(1) 子会社株式及び関連会社株式については、移動平均法に基づく原価法、その他有価証券については、決算日の市場価格等に基づく時価法(売却原価の算定は移動平均法)及び償却原価法、ただし市場価格のない株式等については、移動平均法に基づく原価法により行っております。
なお、その他有価証券の評価差額については、全部純資産直入法により処理しております。
(2) 投資事業有限責任組合及びそれに類する組合への出資(金融商品取引法第2条第2項により有価証券とみなされるもの)については、組合契約に規定される決算報告日に応じて入手可能な最近の決算書を基礎とし、持分相当額を純額で取り込む方法によっております。
2.棚卸資産の評価基準及び評価方法
棚卸資産の評価基準及び評価方法は、移動平均法に基づく原価法(収益性の低下による簿価の切下げの方法)によっております。
3.固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
有形固定資産の減価償却は、定額法によっております。
また、主な耐用年数は次のとおりであります。
建 物 2年~50年
その他 2年~60年
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
無形固定資産の減価償却は、定額法によっております。
耐用年数については、法人税法の定めと同一の基準によっております。
自社利用のソフトウエアについては、当社における利用可能期間(主として5年)に基づいて償却しております。
4.引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
貸倒引当金は、債権の貸倒れによる損失に備えて、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
(2) 投資損失引当金
子会社等に対する投資に係る損失に備えるため、当該会社の財政状態等を勘案し、必要と認められる額を計上しております。
(3) 賞与引当金
従業員の賞与の支給に備えるため、支給見込額のうち当事業年度に帰属する額を計上しております。
(4) 役員賞与引当金
執行役の賞与の支給に備えるため、支給見込額に基づき計上しております。
(5) 退職給付引当金
① 従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務の見込額に基づき計上しております。
数理計算上の差異については、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間内の一定の年数(7年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌事業年度から費用処理しております。
過去勤務費用については、発生時における従業員の平均残存勤務期間内の一定の年数(7年)による定額法により費用処理しております。
② 退職共済年金負担に要する費用のうち、逓信省及び郵政省(郵政事業に従事)に勤務し1959年1月以降に退職した者の1958年12月以前の勤務期間に係る年金給付に要する費用(以下「整理資源」という。)の負担について、当該整理資源に係る負担額を算定し「前払年金費用」として計上しております。
なお、当社は退職給付信託を設定しております。
数理計算上の差異については、発生時における対象者の平均残余支給期間内の一定の年数(6年)による定額法により按分した額を発生の翌事業年度から費用処理しております。
③ 退職共済年金負担に要する費用のうち、逓信省及び郵政省(郵政事業に従事)に勤務し1958年12月以前に退職した者の恩給給付に要する費用(以下「恩給負担金」という。)の負担について、当該恩給負担金に係る負担額を算定し「退職給付引当金」に含めて計上しております。
数理計算上の差異については、発生時における対象者の平均残余支給期間内の一定の年数(5年)による定額法により按分した額を発生の翌事業年度から費用処理しております。
(6) 役員株式給付引当金
役員株式給付規程に基づき、執行役に対する当社株式等の給付に備えるため、株式給付債務の見込額に基づき計上しております。
(7) 公務災害補償引当金
公務上の災害又は通勤による災害を受けた場合の職員又は遺族に対する年金の支出に備えるため、当事業年度末における公務災害補償に係る債務を計上しております。
数理計算上の差異については、発生時における対象者の平均残余支給期間内の一定の年数(15年)による定額法により按分した額を発生の翌事業年度から費用処理しております。
5.収益及び費用の計上基準
当社は主に、持株会社として子会社から、当社グループが持つブランド力を自社の事業活動に活用できる利益の対価としてブランド価値使用料を受け取るほか、グループの経営効率の向上を図るため間接業務を受託してサービスを提供する等しております。これらは、一定の期間にわたり履行義務が充足されると判断し、履行義務の充足に応じて収益を認識しております。
6.その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
(1) グループ通算制度の適用
当社は、グループ通算制度を適用しております。
(2) 退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用の未処理額の会計処理の方法は、連結財務諸 表におけるこれらの会計処理の方法と異なっております。
(会計上の見積りの変更)
従来、整理資源に係る退職給付引当金の数理計算上の差異の費用処理年数を7年としておりましたが、対象者の平均残余支給期間が短縮したため、当事業年度より費用処理年数を6年に変更しております。
この変更により、当事業年度の営業費用が1,725百万円減少し、営業利益、経常利益及び税引前当期純利益が同額増加しております。
(追加情報)
(役員に信託を通じて自社の株式等を給付する取引)
執行役に対する信託を活用した業績連動型及び業績非連動型の株式報酬制度に関する注記については、連結財務諸表「注記事項(追加情報)」に同一の内容を記載しておりますので、注記を省略しております。
(貸借対照表関係)
※1. 担保に供している資産及び担保に係る債務は次のとおりです。
※2. 当社は、資本効率の向上及び資金調達の安定性の確保を目的として、取引銀行3行と当座貸越契約を締結してお ります。これらの契約に基づく借入未実行残高は次のとおりです。
※3. 関係会社に対する資産及び負債
※4. 棚卸資産の内訳
※5. 有形固定資産の圧縮記帳額
(損益計算書関係)
※1. 関係会社との営業取引及び営業取引以外の取引高の総額
※2. 管理費のうち、主要な費目は次のとおりであります。
なお、退職給付費用がマイナスとなっているのは、主として整理資源に係る数理計算上の差異の償却等によるものであります。
※3. ブランド価値使用料
当社グループが持つブランド力を自社の事業活動に活用できる利益の対価として、当社が子会社から受け取る収益を計上するものです。
(有価証券関係)
子会社株式及び関連会社株式
前事業年度(2025年3月31日)
当事業年度(2026年3月31日)
(注) 上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
(税効果会計関係)
1. 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2. 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主な項目別の内訳
3. 法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、グループ通算制度を適用しております。また、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っております。
(企業結合等関係)
(共通支配下の取引等)
子会社株式の一部売却
当社は、当社が保有する連結子会社である株式会社ゆうちょ銀行及び株式会社かんぽ生命保険(以下「金融2社」という。)の普通株式の一部につき、以下のとおり売却を実施しました。この売却により関係会社株式売却益が33,757百万円発生しております。
1. 株式会社ゆうちょ銀行との取引
(1) 取引の概要
① 取引の概要及び目的
郵政民営化法において、当社は、金融2社の株式について、その全部を処分することを目指し、金融2社の経営状況とユニバーサルサービスの責務の履行への影響等を勘案しつつ、できる限り早期に処分するものとされています。この趣旨に沿って、当社は、当社の中期経営計画において、2025年までの期間のできる限り早期に金融2社の保有割合が50%以下となるまで売却していく方針としております。
上記方針に従い、株式会社ゆうちょ銀行の株価、当社の資金需要、当社の連結業績への影響等を勘案した上で、株式会社ゆうちょ銀行の普通株式の一部の株式処分信託を通じた売却を実施しました。これにより、当社の株式会社ゆうちょ銀行に対する保有割合は50%を下回りました。
また、株式会社ゆうちょ銀行が実施した自己株式の取得に応じて、当社が保有する株式会社ゆうちょ銀行の普通株式の一部の売却を行いました。
② 結合当事企業の名称及びその事業の内容
名称:株式会社ゆうちょ銀行
事業の内容:銀行業
③ 企業結合日
ア 株式処分信託を通じた売却
2025年9月18日から2025年10月22日
イ 株式会社ゆうちょ銀行が実施した自己株式の取得に応じた売付け
2025年12月26日
④ 企業結合の法的形式
現金を対価とする株式の一部の売却
⑤ 結合後企業の名称
変更ありません。
(2) 実施した会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 2019年1月16日)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 2019年1月16日)に基づき、共通支配下の取引等のうち、非支配株主との取引として処理しております。
2. 株式会社かんぽ生命保険との取引
(1) 取引の概要
① 取引の概要及び目的
郵政民営化法において、当社は、金融2社の株式について、その全部を処分することを目指し、金融2社の経営状況とユニバーサルサービスの責務の履行への影響等を勘案しつつ、できる限り早期に処分するものとされています。この趣旨に沿って、当社は、当社の中期経営計画において、2025年までの期間のできる限り早期に金融2社の保有割合が50%以下となるまで売却していく方針としております。
上記方針に従い、株式会社かんぽ生命保険が実施した自己株式の取得に応じて、当社が保有する株式会社かんぽ生命保険の普通株式の一部の売却を行いました。
② 結合当事企業の名称及びその事業の内容
名称:株式会社かんぽ生命保険
事業の内容:生命保険業
③ 企業結合日
株式会社かんぽ生命保険が実施した自己株式の取得に応じた売付け
2025年4月2日及び2025年11月19日
④ 企業結合の法的形式
現金を対価とする株式の一部の売却
⑤ 結合後企業の名称
変更ありません。
(2) 実施した会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 2019年1月16日)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 2019年1月16日)に基づき、共通支配下の取引等のうち、非支配株主との取引として処理しております。
(重要な後発事象)
(自己株式の取得)
当社は、2026年5月15日開催の当社取締役会において、会社法第459条第1項第1号の規定による当社定款第39条第1項の定めに基づき、自己株式を取得することを決議し、2026年5月27日に取得を終了しました。
1.自己株式の取得を行う理由
当社は、中期経営計画「JP プラン 2028」における資本戦略に基づき、株主還元の充実及び資本効率の向上を目的として、自己株式の取得を実施いたします。
2.取得に係る事項の内容
(1) 取得対象株式の種類 当社普通株式
(2) 取得し得る株式の総数 100,000,000株(上限)
(発行済株式総数(自己株式を除く。)に対する割合 3.6%)
(3) 株式の取得価額の総額 150,000百万円(上限)
(4) 取得期間 2026年5月18日から2027年3月31日まで
(5) 取得の方法 株式会社東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)及び立会市場における取引による買付け
3.取得結果
(1) 取得対象株式の種類 当社普通株式
(2) 取得した株式の総数 72,115,300株
(3) 株式の取得価額の総額 149,999百万円
(4) 取得日 2026年5月27日
(5) 取得の方法 株式会社東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による買付け
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(注) 当期減少高の欄の()内の金額は、減損損失による減少分であります。
【引当金明細表】
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当社の株主は、その有する単元未満株式について、当社定款の定めにより、次に掲げる権利以外の権利を行使することはできません。
(1) 会社法第189条第2項各号に掲げる権利
(2) 会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
(3) 株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
(4) 株主の有する単元未満株式の数と併せて単元株式数となる数の株式を売り渡すことを請求する権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社は、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
(1) 有価証券報告書及びその添付書類並びに確認書
事業年度 第20期(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 2025年6月19日関東財務局長に提出。
(2) 有価証券報告書の訂正報告書及び確認書
2025年7月30日関東財務局長に提出。
事業年度 第20期(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) の有価証券報告書に係る訂正報告書及びその確認書であります。
2026年6月15日関東財務局長に提出。
事業年度 第20期(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) の有価証券報告書に係る訂正報告書及びその確認書であります。
(3) 内部統制報告書及びその添付書類
2025年6月19日関東財務局長に提出。
(4) 半期報告書、半期報告書の確認書
第21期中(自 2025年4月1日 至 2025年9月30日) 2025年11月14日関東財務局長に提出。
(5) 半期報告書の訂正報告書及び確認書
2026年6月15日関東財務局長に提出。
事業年度 第21期中(自 2025年4月1日 至 2025年9月30日) の半期報告書に係る訂正報告書及びその確認書であります。
(6) 臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2に基づく臨時報告書
2025年6月27日関東財務局長に提出。
(7) 発行登録追補書類(株券、社債券等)及びその添付書類
2026年4月16日関東財務局長に提出。
2024年9月2日に提出した発行登録書の発行登録追補書類であります。
(8) 訂正発行登録書
2025年4月9日関東財務局長に提出。
2024年9月2日に提出した発行登録書の訂正発行登録書であります。
2025年6月27日関東財務局長に提出。
2024年9月2日に提出した発行登録書の訂正発行登録書であります。
2025年7月30日関東財務局長に提出。
2024年9月2日に提出した発行登録書の訂正発行登録書であります。
2026年6月15日関東財務局長に提出。
2024年9月2日に提出した発行登録書の訂正発行登録書であります。
(9) 自己株券買付状況報告書
報告期間(自 2025年6月1日 至 2025年6月30日)2025年7月11日関東財務局長に提出。
報告期間(自 2025年7月1日 至 2025年7月31日)2025年8月8日関東財務局長に提出。
報告期間(自 2025年8月1日 至 2025年8月31日)2025年9月5日関東財務局長に提出。
報告期間(自 2025年9月1日 至 2025年9月30日)2025年10月7日関東財務局長に提出。
報告期間(自 2025年10月1日 至 2025年10月31日)2025年11月7日関東財務局長に提出。
報告期間(自 2025年11月1日 至 2025年11月30日)2025年12月5日関東財務局長に提出。
報告期間(自 2025年12月1日 至 2025年12月31日)2026年1月9日関東財務局長に提出。
報告期間(自 2026年1月1日 至 2026年1月31日)2026年2月6日関東財務局長に提出。
報告期間(自 2026年2月1日 至 2026年2月28日)2026年3月6日関東財務局長に提出。
報告期間(自 2026年3月1日 至 2026年3月31日)2026年4月3日関東財務局長に提出。
報告期間(自 2026年5月1日 至 2026年5月31日)2026年6月5日関東財務局長に提出。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。
