第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1.当社は、2026年4月1日付けで株式の分割を行い、当社普通株式1株を3株に分割しております。これに伴い、当該株式の分割が第16期の期首に行われたと仮定して1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。
2.当社は、株式給付信託(BBT)を設定しておりますが、株主資本において自己株式として計上されている信託が保有する当社株式は、1株当たり純資産額の算定上、期末発行済株式総数から控除する自己株式に含めており、また、1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております。
3.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
4.従業員数は、就業人員数(当社及び当社の連結子会社(以下「当社グループ」といいます。)外から当社グループへの出向者を含み、当社グループから当社グループ外への出向者を除く。)であり、臨時従業員数(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)を含み、派遣社員を除く。)は、年間の平均雇用実績(1日8時間換算)を[ ]内に外書きで記載しております。なお、主に2022年4月からの新しいかんぽ営業体制への移行に伴い、従業員数が第17期より大幅に増加しております。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1.基礎利益は、保険料等収入、保険金等支払金、事業費等の保険関係の収支と、利息及び配当金等収入を中心とした運用関係の収支からなる、生命保険会社の基礎的な期間損益の状況を表す指標であります。
2.基礎利益上の運用収支等の利回りは、「(基礎利益に含まれる運用収支-契約者配当金積立利息繰入額)/一般勘定責任準備金」として算出しております。なお、特別勘定については該当ありません。
3.一般勘定責任準備金は、危険準備金を除く一般勘定部分の責任準備金について、次の算式で算出しております。
(期始責任準備金+期末責任準備金-予定利息)×1/2
また、責任準備金及び予定利息は、実際積立額基準で算出しております。
4.第17期より、経済的な実態の反映及び各社間の取扱いに一貫性を持たせる観点から、基礎利益の計算方法について一部改正(為替に係るヘッジコストを基礎利益の算定に含め、投資信託の解約益を基礎利益の算定から除外)がなされており、基礎利益上の運用収支等の利回りを含め、これを適用しております。また、第16期の数値は、第17期における計算方法を適用した数値であります。
5.平均予定利率とは、予定利息の一般勘定責任準備金に対する利回りのことであります。
6.当社は、2026年4月1日付けで株式の分割を行い、当社普通株式1株を3株に分割しております。これに伴い、当該株式の分割が第16期の期首に行われたと仮定して1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。なお、発行済株式総数、1株当たり配当額、配当性向及び株主総利回りについては、当該株式分割前の内容を記載しております。
7.当社は、株式給付信託(BBT)を設定しておりますが、株主資本において自己株式として計上されている信託が保有する当社株式は、1株当たり純資産額の算定上、期末発行済株式総数から控除する自己株式に含めており、また、1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております。
8.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
9.従業員数は、就業人員数(他社から当社への出向者を含み、当社から他社への出向者を除く。)であり、臨時従業員数(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)を含み、派遣社員を除く。)は、年間の平均雇用実績(1日8時間換算)を[ ]内に外書きで記載しております。なお、主に2022年4月からの新しいかんぽ営業体制への移行に伴い、従業員数が第17期より大幅に増加しております。
10.最高・最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものであります。なお、株式分割前の株価を記載しております。
2 【沿革】
当社は、2005年10月に成立した郵政民営化法に基づき、2006年9月1日に「株式会社かんぽ」として設立され、2007年9月30日までの間、生命保険会社として営業を開始するための準備を行ってまいりました。同年10月1日に、生命保険業の開始に伴い、商号を「株式会社かんぽ生命保険」に変更し、同日以降は、生命保険業及び独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構(2019年4月1日より「独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構」に名称変更しております。以下、別段の記載がない限り「郵政管理・支援機構」といいます。)の委託を受けて行う簡易生命保険管理業務を行っております。
(注) 1.米国法人の日本支店が日本法人化され、日本支店の事業については日本法人へ承継されたことにより、本書提出日現在における契約先はアフラック生命保険株式会社となっております。
2.業務提携先グループ内部における業務移管により、本書提出日現在における業務提携先は株式会社第一ライフグループとなっております。
(参考)簡易生命保険の沿革
(参考) 当社の設立経緯等
(1) 設立経緯
1885年に設立され、郵便事業、郵便為替事業及び郵便貯金事業を行っていた逓信省において、1916年に簡易生命保険事業、1926年に郵便年金事業が創業されました。その後、1949年に郵政省が設立され、郵政事業は逓信省から郵政省に引き継がれました。
2001年1月、郵政省は自治省及び総務庁との統合により発足した総務省及び郵政事業の実施に関する機能を担う同省の外局として置かれた郵政事業庁に再編された後に、2002年7月に郵政公社化関連4法が公布され、2003年4月に日本郵政公社(以下「公社」といいます。)が発足することとなりました。
2004年9月、公社の4機能(窓口サービス、郵便、郵便貯金及び簡易生命保険)をそれぞれ株式会社として独立させること、これらの株式会社を子会社とする純粋持株会社を設立すること等を主な内容とする「郵政民営化の基本方針」が閣議決定され、2005年10月に郵政民営化関連6法が成立いたしました。
これに伴い、2006年9月に、民営化後の業務を準備する会社「株式会社かんぽ」として、当社が設立されました。
2007年10月、郵政民営化(郵政民営化関連6法の施行)に伴い公社が解散すると、その業務その他の機能並びに権利及び義務は、5つの承継会社(日本郵政株式会社、郵便事業株式会社、郵便局株式会社、株式会社ゆうちょ銀行及び当社)及び郵政管理・支援機構に引き継がれました。これにより、5つの承継会社を中心とした日本郵政グループが発足いたしました。
同時に、当社は「株式会社かんぽ」から「株式会社かんぽ生命保険」に商号を変更し、生命保険業を開始いたしました。
(2) 郵政民営化法及び日本郵便株式会社法の改正
2012年10月1日に施行された郵政民営化法の改正により、郵便事業株式会社と郵便局株式会社は、郵便局株式会社を存続会社として合併し、日本郵便株式会社となり、日本郵政グループは5社体制から4社体制へと再編されました。また、日本郵政株式会社及び日本郵便株式会社においては、それまで郵便のサービスについて定められていたユニバーサルサービス義務の範囲が拡大され、郵便の役務、簡易な貯蓄、送金及び債権債務の決済の役務並びに簡易に利用できる生命保険の役務が、利用者本位の簡易な方法により郵便局で一体的にかつあまねく全国において公平に利用できることが確保されるよう、郵便局ネットワークを維持することが義務づけられました(かかる義務に基づき日本郵便株式会社の郵便局ネットワーク(以下「郵便局ネットワーク」といいます。)を通じて行われる役務提供を、以下「ユニバーサルサービス」といいます。)。同時に、日本郵便株式会社法において、保険窓口業務が健全、適切かつ安定的に運営されるための契約の締結が、日本郵便株式会社の業務の範囲として定められ、改正後の郵政民営化法により、その契約の当初の相手方は当社であることが定められました。これを受けて、当社と日本郵便株式会社との間で、日本郵便株式会社が当社の保険契約に係る保険窓口業務を行うことを内容とした保険窓口業務契約を締結するとともに、郵政民営化法の改正に係る国会審議を踏まえ、日本郵便株式会社による保険のユニバーサルサービスの安定的な提供に資するため、当該契約を締結する旨を当社の定款に規定いたしました。当該契約は、ユニバーサルサービス義務が課せられた保険窓口業務の具体的な内容として、当社の普通終身保険、特別終身保険、普通養老保険及び特別養老保険に係る保険募集並びに保険金支払請求の受理を郵便局において実施することを定めております。
(3) 日本郵政株式会社、株式会社ゆうちょ銀行及び当社の上場並びに金融2社の株式の処分
2011年に施行された復興財源確保法(東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法)において、政府が保有する日本郵政株式会社の株式については、その売却収入を東日本大震災に係る復興債の償還費用の財源に充てるため、政府が保有しなければならない3分の1超にあたる部分を除き、早期に処分されることが定められており、かつ、改正後の郵政民営化法においても、同様に、日本郵政株式会社の株式については、政府が保有しなければならない3分の1超にあたる部分を除き、早期に売却することが定められております。
また、改正後の郵政民営化法において、日本郵政株式会社が保有する株式会社ゆうちょ銀行及び当社(以下「金融2社」といいます。)の株式については、金融2社の経営状況、ユニバーサルサービス確保の責務の履行への影響等を勘案しつつ、その全部をできる限り早期に処分することが定められております。
このような法令上の要請に加え、日本郵政株式会社が政府と検討を進めた結果、金融2社の株式についても経営の自由度確保のため早期の処分が必要であること、また、金融2社の株式価値を日本郵政株式会社の価格への透明性を持って反映させることといった観点を総合的に勘案し、3社(日本郵政株式会社、株式会社ゆうちょ銀行及び当社)の上場はいずれも遅らせることなく、同時に行うことが最も望ましいという判断から、政府による日本郵政株式会社の株式の売出し・上場にあわせ、金融2社の株式についても、同時に売出し・上場を目指す方針が決定され、2015年11月、当社は日本郵政株式会社及びゆうちょ銀行とともに、東京証券取引所市場第一部へ上場いたしました。
2019年4月の日本郵政株式会社による当社株式の2次売出し及び当社による自己株式取得、並びに2021年5月の当社による自己株式取得等により、日本郵政株式会社の当社に対する議決権比率は2021年6月に49.9%程度まで低下しました。同社による当社株式の保有割合が50%を下回ったことから、「3 事業の内容 (参考) 郵政民営化法による特例措置」に記載のとおり、新商品の開発・販売等の新たな業務を行う際の郵政民営化法上の認可手続きが不要となり、届出制に移行しました。当連結会計年度末現在、日本郵政株式会社が保有する金融2社株式の保有割合は50%を下回っており、同社は、郵政民営化法の趣旨を踏まえ、引き続き金融2社株式の処分について検討を進める旨を公表しております。
(4) 日本郵政グループにおける当社の位置づけ
日本郵政グループは、当社の親会社である日本郵政株式会社を中心として、郵便・物流事業、郵便局窓口事業、国際物流事業、不動産事業、銀行業、生命保険業等を行っております。当社は、日本郵政グループの一員として、生命保険業を全国規模で行う企業であります。
3 【事業の内容】
当社は、保険業法に基づく免許・認可を得て生命保険業を営んでおり、主に保険引受業務及び資産運用業務を行っております。当社及び当社の関係会社は、当社、連結子会社1社及び持分法適用関連会社1社を中心に構成されており、当社グループは、生命保険業の単一セグメントであります。
なお、当社の連結子会社であるかんぽシステムソリューションズ株式会社は、情報システムの設計、開発、保守及び運用業務の受託を行っております。また、当社グループのセグメントについては、単一セグメントであるため記載を省略しております。
当社の営む事業の主な内容は次のとおりであります。
(1) 生命保険業
当社は、生命保険業免許に基づき、次の①~③の保険引受業務及び④~⑫の資産運用業務を行っております。ただし、当社には、他の生命保険会社にはない、業務を行うにあたっての郵政民営化法による制約があります。詳細は下記「(参考) 郵政民営化法による特例措置(4)~(6)」に記載のとおりであります。
(注) 当社と郵政管理・支援機構との間で再保険契約を締結し、郵政民営化法により公社から郵政管理・支援機構に承継された、簡易生命保険契約に基づく郵政管理・支援機構の保険責任のすべてを当社が受再しております。
(2) 他の保険会社(外国保険業者を含む。)その他金融業を行う者の業務の代理又は事務の代行
当社の支店では、当社の保険商品の販売に加え、次の保険会社の商品の受託販売等を行っております。
・アフラック生命保険株式会社
・エヌエヌ生命保険株式会社
・住友生命保険相互会社
・第一生命保険株式会社
・東京海上日動あんしん生命保険株式会社
・日本生命保険相互会社
・第一ネオ生命保険株式会社
・三井住友海上あいおい生命保険株式会社
・明治安田生命保険相互会社
・メットライフ生命保険株式会社
(3) 郵政管理・支援機構から委託された簡易生命保険管理業務
当社は、郵政民営化法により公社から郵政管理・支援機構に承継された、簡易生命保険契約の管理業務を、郵政管理・支援機構から受託しております。
(事業の系統図)
2026年3月31日現在

(注) 1.簡易生命保険契約の保険責任のすべてを再保険。
2.簡易生命保険契約の管理業務(保険料の収納、保険金の支払、契約の維持・管理、資産運用業務等)を委託。
3.当社の生命保険契約の募集及び維持・管理業務を委託。
4.郵政管理・支援機構から委託を受けた簡易生命保険契約の管理業務の一部を再委託。
5.簡易郵便局に対する当社の生命保険契約に係る教育・指導・管理を委託。
6.当社の生命保険契約の募集業務を委託。
7.当社から委託を受けた当社の生命保険契約の維持・管理業務を再委託。
8.当社から再委託を受けた簡易生命保険契約の管理業務の一部を再々委託。
9.持分法を適用していない非連結子会社13社及び関連会社2社については、記載を省略しております。
(参考) 郵政民営化法による特例措置
当社の事業運営は、生命保険会社として保険業法を遵守することに加え、郵政民営化法及び関係政省令を遵守して遂行する必要があります。郵政民営化法及び関係政省令の主な目的は、郵政事業の改革を通じて、国内における公正かつ自由な競争を促進し、皆さまの利便向上及び経済の活性化を目指すことに加えて、日本郵政グループ各社の業務と同種の業務を営む事業者との対等な競争条件を確保するための措置を講じることにあります。このため、(1)に定める期間においては、新規業務を開始する場合に他の生命保険会社には課されていない追加的な手続きが求められ、また、当社が提供する商品の設計についても、他の生命保険会社には課されていない法令上の制約(以下、これらの制約等を「本特例措置」といいます。)が適用されることとなります。詳細は次のとおりであります。
(1) 本特例措置が継続する期間
本特例措置が継続する期間は、次に掲げる日のいずれか早い日までであります(郵政民営化法第134条)。
・日本郵政株式会社が保有している当社株式を全部処分した日
・郵政民営化法第135条第1項の決定(※)があった日
※ 内閣総理大臣及び総務大臣は、日本郵政株式会社から総務大臣に当社株式の2分の1以上を処分した旨の届出があり、その旨を総務大臣が内閣総理大臣に通知した日以後に、当社と他の生命保険会社との適正な競争関係等を阻害するおそれがないと認められるときには、本特例措置を適用しないことを決定しなければなりません。内閣総理大臣及び総務大臣は、かかる決定を行うにあたっては、郵政民営化委員会の意見を聴取することとされております。
「2 沿革 (参考) 当社の設立経緯等」に記載のとおり、2021年6月に日本郵政株式会社の当社に対する議決権比率は49.9%程度まで低下し、2021年6月9日付けで、日本郵政株式会社は当社株式の2分の1以上を処分した旨を総務大臣に届け出ております。
<郵政民営化委員会とは>
郵政民営化委員会は、内閣に設置されております。主な所掌事務は次のとおりであります(郵政民営化法第18条、第19条)。
・3年ごとに、日本郵政株式会社、日本郵便株式会社、株式会社ゆうちょ銀行及び当社の経営状況並びに国際金融市場の動向その他内外の社会経済情勢の変化を勘案しつつ、郵政民営化の進捗状況について総合的な検証を行い、その結果に基づき、内閣総理大臣に意見を述べること
・郵政民営化法の各条において、内閣総理大臣及び総務大臣が郵政民営化委員会への通知を行うとされている事項について、必要があると認めるときは、内閣総理大臣を通じて関係各大臣に意見を述べること
・上記のほか、郵政民営化に関する事項について調査審議し、その結果に基づき、内閣総理大臣に意見を述べること等
(2) 新規業務等に係る郵政民営化法の手続き
当社は、これまで新規業務、新商品の開発・販売、新たな方法による資産運用を行う場合には、郵政民営化法上、内閣総理大臣及び総務大臣の認可が必要とされておりましたが(郵政民営化法第138条)、上記(1)に記載のとおり、2021年6月9日付けで、日本郵政株式会社が当社株式の2分の1以上を処分した旨を総務大臣に届け出たことから、この日以後は、新規業務等に係る認可手続きは不要となり、届出制(※)へと移行しております。
※ 日本郵政株式会社が当社株式の2分の1以上を処分した旨を総務大臣に届け出た日以後は、本特例措置が終了する日まで、従前の認可手続きに代わり、新たな業務を行おうとするときは、その内容を定めて内閣総理大臣及び総務大臣に届け出るとともに、業務を行うにあたっては、他の生命保険会社との適正な競争関係及び利用者への役務の適切な提供を阻害することのないよう特に配慮しなければならないとされております(郵政民営化法第138条の2)。なお、郵政民営化委員会から2021年10月14日に公表された「株式会社かんぽ生命保険の新規業務に関する届出制の運用に係る郵政民営化委員会の方針(令和3年10月)」において、届出後に必要に応じて郵政民営化委員会による調査審議が実施される場合があり、その場合の調査審議に要する期間はこれまでの認可制に比べて短縮される旨の方針が示されております。
新規業務、新商品、資産運用方法に係る規制の詳細は、それぞれ下記(3)~(5)に記載のとおりであります。
(3) 業務範囲
① 保険業法による定め
生命保険会社が営むことのできる業務の範囲については、保険業法第97条の規定により行う業務(以下「固有業務」といいます。)として定められており、「保険の引受け」と「資産の運用」がその範囲に含まれます。また、生命保険会社は、固有業務のほか、当該業務に付随する業務(以下「付随業務」といいます。)を行うことができるとされていますが、付随業務のうち、他の保険会社等の業務の代理又は事務の代行を行う場合は、内閣総理大臣の認可が必要となります(保険業法第98条)。
② 郵政民営化法による定め
当社が付随業務を行う場合には、郵政民営化法上の届出が必要となります(郵政民営化法第138条の2)。
手続きの詳細については、上記(2)に記載のとおりであります。
(4) 新商品の開発・販売
① 保険業法による定め
新たな商品の開発・販売にあたり、生命保険業免許の申請時に添付書類として提出した事業方法書、普通保険約款、保険料及び責任準備金の算出方法書の内容に変更が必要となる場合には、内閣総理大臣の認可が必要となります(保険業法第4条、第123条)。
② 郵政民営化法による定め
当社が事業を承継した公社が旧簡易生命保険法の定めにより2006年6月30日現在において引受けを行っていた以下の保険種類以外の保険について、当社が引受けを行う場合には、郵政民営化法上の届出が必要となります。
また、以下の保険種類であっても、公社が引受けを行っていた商品と、契約者配当の有無等、一定の差異のある保険について、当社が引受けを行う場合には、郵政民営化法上の届出が必要となります(郵政民営化法第138条の2)。
手続きの詳細については、上記(2)に記載のとおりであります。
<公社が引受けを行っていた保険種類>
・終身保険、定期保険、養老保険、家族保険、財形貯蓄保険
・終身年金保険、定期年金保険、夫婦年金保険
・次の二つの保険を一体として提供する保険
終身保険及び終身年金保険で被保険者を同じくするもの
終身保険及び定期年金保険で被保険者を同じくするもの
養老保険及び定期年金保険で被保険者を同じくするもの
家族保険及び夫婦年金保険で主たる被保険者及び配偶者たる被保険者を同じくするもの
・特約
(5) 新たな資産運用の方法
① 保険業法による定め
生命保険会社の資産運用は、以下の方法によらなければならないとされております(保険業法第97条、保険業法施行規則第47条)。
・有価証券、不動産、金銭債権、短期社債等、金地金の取得
・金銭、有価証券の貸付け
・民法第667条第1項に規定する組合契約又は商法第535条に規定する匿名組合契約に係る出資
・預金又は貯金
・金銭、金銭債権、有価証券又は不動産等の信託
・金融商品取引法第2条第20項、第28条第8項第6号、保険業法第98条第1項第8号に規定するデリバティブ取引
・先物外国為替取引
・上記に掲げる方法に準ずる方法
② 郵政民営化法による定め
当社が以下に掲げる方法以外の方法により資産を運用しようとするときには、郵政民営化法上の届出が必要となります(郵政民営化法第138条の2)。
手続きの詳細については、上記(2)に記載のとおりであります。
<手続きが不要な資産運用>
・保険契約者に対する資金の貸付け
・地方公共団体に対する資金の貸付け
・コール資金の貸付け
・日本郵政株式会社又は日本郵便株式会社に対する資金の貸付け
・郵政管理・支援機構に対する資金の貸付け
・郵便貯金銀行及び郵便保険会社に係る移行期間中の業務の制限等に関する命令第16条に定める次の方法
国債証券、地方債証券、政府保証債、社債券、外国債、不動産の取得(投資の目的をもって取得するものを除く)、金融機関への預金、先物外国為替取引等
<認可・届出を行った資産運用>
・有価証券、不動産、金銭債権の取得
・金銭(シンジケートローン(参加型)に限る)、有価証券の貸付け
・民法第667条第1項に規定する組合契約又は商法第535条に規定する匿名組合契約に係る出資
・金銭、金銭債権、有価証券又は不動産等の信託
・金融商品取引法第2条第20項、第28条第8項第6号に規定するデリバティブ取引
(6) 引受け可能な保険金額等の制約
郵政民営化法及び同施行令上、被保険者一人につき当社が引受け可能な保険金額等の限度(加入限度額)が定められております。また、この加入限度額については、簡易生命保険契約の被保険者一人あたりの保険金額等との合算であります(郵政民営化法第137条及び郵政民営化法施行令第6条から第8条)。
① 保険(基本契約)の加入限度額
財形貯蓄保険及び年金保険を除く保険契約(終身保険、定期保険、養老保険、家族保険)については、保険金額に関して、以下の限度額が定められております。
・被保険者が満15歳以下の場合・・・被保険者一人あたり:700万円
・被保険者が満16歳以上の場合・・・被保険者一人あたり:1,000万円
(注) 1.被保険者が満20歳以上満55歳以下の場合で、加入後4年以上経過した契約がある場合には、当該契約の保険金額のうち、1,000万円までは上記限度額には含みません。
2.特定養老保険(保険契約加入後早期に病気で死亡した場合等の保険金額を低く設定した養老保険)については、年齢にかかわらず、被保険者一人あたり500万円が上限となっております。
3.被保険者が満55歳以上の場合は、普通定期保険、普通定期保険(R04)及び特別養老保険(死亡保険金額を満期保険金額の2倍、5倍又は10倍とする養老保険)については、被保険者一人あたり800万円が上限となっております。
<当社が引受け可能な保険金額の限度額の概要>
(2026年3月31日現在)

② 財形貯蓄保険
財形貯蓄保険(勤労者財産形成促進法第6条第1項第2号及び第4項第2号に規定する契約に係る保険業法第3条第4項第1号に掲げる保険)については、払込保険料の総額に関して、以下の限度額が定められております。
被保険者一人あたり:550万円
③ 年金(基本契約)の加入限度額
年金保険については、年金の年額に関して、以下の限度額が定められております。
被保険者一人あたり:初年度の基本年金額 90万円
(注) 1.過去に販売していた年金保険の中には、年金の支払い開始の2年目以降から年金額が逓増する種類がありますが、この逓増額は上記限度額に含まれません。
2.過去に販売していた年金保険の中には、契約者配当金を年金の支払い時に積み増ししてお支払いする種類がありますが、この積み増す額は上記限度額に含まれません。
3.過去に販売していた年金保険の中には、夫婦が被保険者となる種類の年金保険がありますが、この場合、配偶者である被保険者に係る額は、上記限度額に含まれません。
④ 特約の加入限度額
特約については、それぞれの事由において、保険金額に関して、以下の限度額が定められております。
a.疾病にかかったこと、傷害を受けたこと又は疾病にかかったことを原因とする人の状態、傷害を受けたことを直接の原因とする死亡及びこれらに類するものに対する保障・・・被保険者一人あたり:合計1,000万円
b.上記に掲げるものに関し、治療を受けたことに対する保障・・・被保険者一人あたり:1,000万円
(注) 上記の法令で定める加入限度額以外にも、基本契約の保険種類等により付加できる特約の保険金額に一定の制限があります。
(7) 子会社の保有に関する特例
① 保険業法による定め
生命保険会社が子会社として保有できる会社は、保険業法により、生命保険会社、損害保険会社、少額短期保険業者、銀行等、特定の業を営む会社に限定されております。
また、保有が認められている会社を子会社とする場合は、内閣総理大臣の認可又は内閣総理大臣への届出が必要となります(保険業法第106条、第127条)。
② 郵政民営化法による定め
郵政民営化法において、当社は、生命保険会社、損害保険会社、少額短期保険業者、保険業を行う外国の会社を子会社としてはならないと定められております(郵政民営化法第139条)。
また、保有が認められている会社を子会社とする場合、郵政民営化法上の認可又は届出が必要となります(郵政民営化法第139条、第149条)。
なお、当社が、子会社化することが禁じられている業種の会社に対して、子会社化に至らない議決権割合で出資する場合であっても、監督官庁からの監督上の措置(郵政民営化法第147条)により、当該出資が制限される可能性があります。
(8) 事業再編等に関する特例
① 保険業法による定め
生命保険会社が以下の行為を行う場合、内閣総理大臣の認可を受けなければ、その効力を生じないとされております(保険業法第139条、第142条、第167条、第173条の6)。
・保険契約の移転
・事業の譲渡又は譲受け
・合併
・会社分割
② 郵政民営化法による定め
郵政民営化法上、当社が以下の行為を行う場合、郵政民営化法上の認可を受けなければ、その効力を生じないとされております(郵政民営化法第141条)。
・保険業法第135条に規定する保険契約の移転
・当社を当事者とする事業の全部又は一部の譲渡又は譲受け
・当社を当事者とする合併
・当社を当事者とする会社分割
ただし、以下の場合には、認可を受けられないこととされております。
・保険契約の移転について、移転先会社が日本郵政株式会社又は当社の子会社であるとき
・事業の譲渡又は譲受けについて、保険の引受けに係る事業の全部の譲渡であるとき及び保険の引受けに係る事業の譲受けであるとき
・合併について、合併により当社が消滅するとき及び合併の相手方が保険会社であるとき
・会社分割について、吸収分割承継会社又は新設分割設立会社に保険契約を承継させるものであり、かつ、吸収分割承継会社等が日本郵政株式会社又は当社の子会社となるとき
4 【関係会社の状況】
(注) 有価証券報告書の提出会社であります。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、別段の記載がない限り、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社が掲げる経営理念には、お客さまによりそい、一人ひとりの人生を守り続けていくために、全社員一丸となって歩んでいくという、当社の決意が込められております。この経営理念を実現するため、当社が目指していく具体的な姿を経営方針として制定しております。
(経営理念)
いつでもそばにいる。どこにいても支える。すべての人生を、守り続けたい。
(経営方針)
かんぽ生命保険は、お客さまから選ばれる真に日本一の保険会社を目指します。
① お客さま一人ひとりの人生によりそい、分かりやすい商品と質の高いサービスを提供します。
② お客さまにより良いサービスを提供するため、お客さまと接する社員が力を発揮する態勢を整備します。
③ 社員一人ひとりが成長でき、明るく生き生きと活躍できる環境をつくります。
④ コーポレート・ガバナンスの確立による健全な経営を行い、常に新しい価値を創造することで、持続的な成長を生み出します。
⑤ 健康促進、環境保護、地域と社会の発展に積極的に貢献します。
⑥ すべてのステークホルダーと密接なコミュニケーションを図ります。
(2) 経営環境
2025年度の日本経済は、米国の関税政策の影響により自動車関連を中心に外需は弱含んだものの、個人消費や企業の設備投資など内需が大きくプラスに寄与し、緩やかに回復しました。米国経済は、高所得層の力強い個人消費やAI関連投資を中心とした旺盛な設備投資が牽引し堅調に推移するも、政府閉鎖に伴う政府支出の減少や関税による財価格上昇を背景に、足元では景気拡大ペースがやや鈍化しました。欧州経済は、米国の関税政策による外需の弱含みが続いたものの、物価の安定と実質賃金の改善により個人消費が持ち直し、防衛分野への財政支援も寄与して、緩やかな回復基調を維持しました。
こうした経済状況の中、運用環境は以下のようになりました。
国内長期金利は、堅調な賃上げや物価上昇を背景とした日本銀行の金融政策正常化期待を受けて上昇して推移しました。10月には新政権による経済政策に対する財政拡張懸念から一段と上昇し、さらに12月には日本銀行から0.75%へ政策金利の引き上げが発表されたことも重なり、2.0%と27年ぶりの水準まで上昇しました。3月には中東情勢の緊迫化による原油価格上昇も金利上昇圧力となり、3月末には2.3%程度となりました。
日経平均株価は、米国の関税政策の影響により、4月には一時30,000円台まで下落したものの、その後は、米国の関税の引き下げや日本経済の脱デフレ期待、日本企業へのガバナンス改革への期待などから上昇し、8月には43,000円台となりました。その後も、経済政策期待や2月の衆議院選挙における与党の安定議席確保から58,000円台まで上昇し、史上最高値を更新しました。その後は中東情勢の緊迫化に伴う原油価格上昇などの景気悪化懸念から下落し、3月末は51,000円台となりました。
ドル円は、米国の関税政策による景気悪化懸念を背景に4月に140円台までドル安円高が進行したものの、その後は米国の関税引き下げや米中貿易協議の合意を背景に反発し、概ね140円台前半から140円後半の範囲内で推移しました。10月には日本の新政権による経済政策の財政拡張懸念からドル高円安となり、さらに2月末には米国のイラン侵攻を受けたドル高進行も相まって円安が一段と進行し、3月末には159円台となりました。
なお、中東情勢は不安定な状況が継続しておりますが、長期化しない限りはグローバル経済への影響は一時的なものだと考えております。
また、近年、生命保険業界を取り巻く経営環境は大きく変化しております。
少子高齢化の進展や単身世帯の増加に伴い、伝統的な死亡保障へのニーズが縮小する一方で、社会保障制度に対する不安感や自助努力意識の高まりに加え、「金利のある世界」への移行を背景として、医療・介護等の第三分野商品や老後資金準備を含む「生きるための保障」へのニーズが拡大しております。その結果、円建て一時払商品の再投入や販売増加の動きも見られるなど、金利環境の変化も事業運営に大きな影響を与えております。
加えて、自然災害、資源価格の高騰、為替の変動等、先行きが読めない不確実な状況が続くとともに、ライフスタイルの変化や、生成AIの急速な広まり等による社会のデジタル化の進展等、社会全体が大きく変化している現在、万が一の保障に備えるお客さまの自助努力を支援し、安心を提供するという生命保険事業の社会的役割は、より一層その重要性を増しております。
当社としても、時代とともに加速するお客さまの価値観やライフスタイルの変化・多様化に合わせて最適なサービスを提供できるよう、引き続きお客さま本位の業務運営の推進・定着に取り組んでおります。
販売チャネルにつきましては、生命保険会社各社において、従来からの営業職員チャネルや銀行を中心とした金融機関の窓口販売チャネル等の対面チャネルに加え、デジタル技術の活用により、非対面・非接触で保険サービスを提供する取り組みが進んでおります。
当社におきましては、創業以来、養老保険・終身保険を中心とした簡易で小口な商品を、全国津々浦々の郵便局を通じて、家庭市場を中心に多くのお客さまにご提供するという独自のビジネスモデルを展開してまいりました。商品・チャネル・顧客基盤といったこれらの特徴は、他社にはない当社の大きな強みである一方、時代や環境の変化に適応したビジネスモデルの転換を図る必要性を認識しております。かかる課題認識を踏まえた当社の成長戦略の詳細は、下記「(4) 経営戦略及び対処すべき課題」に記載のとおりであります。
(3) 目標とする経営指標
当社は、下記「(4) 経営戦略及び対処すべき課題」に記載のとおり、2026年5月、2026年度から2028年度までの中期経営計画を公表しました。本中期経営計画においても、ご契約の継続を重視し、経営基盤を維持していくためのストックベースの目標として、「保有契約件数(個人保険)」を設定するとともに、お客さまのご評価を主要目標として設定し、「お客さま満足度※1」の向上を目指してまいります。また、財務目標として、「修正利益※2」、「修正ROE※3」、「1株当たりEV成長率※4」及び「総還元性向・1株当たり配当額」を設定しております。
なお、前中期経営計画における主要目標の達成状況については、下記「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) 目標とする経営指標の達成状況等」に記載のとおりであります。
※1 お客さま満足度を5段階評価として、上位2段階に相当する「満足」「やや満足」として回答いただいた合計割合です。
※2 修正利益とは、当社の本来の収益力を反映するため、新契約の増加が短期的に利益を押し下げる生命保険会社特有の影響等を一部調整した当社独自の指標であり、連結当期純利益に「責任準備金の調整額(税引後)」及び「のれん償却額」を加算したものです。
※3 修正ROEとは、修正利益を、のれん未償却残高を除いた期中平均の連結株主資本で除したものです。なお、有価証券等の売却損益は価格変動準備金の繰入・戻入により修正利益に影響を与えないこと、その他有価証券評価差額金は主に簡易生命保険契約区分に由来し、簡易生命保険契約区分は契約者配当比率が高いことを踏まえ、株主資本を分母に採用しております。
※4 EVとは、Embedded Valueの頭文字をとったもので、生命保険会社の株主に帰属する企業価値を表す指標の一つです。1株当たりEV成長率は、EVの成長に加えて、株主の皆さまとの一層の価値共有を高める観点から、1株当たりの価値を重視する指標として目標に設定しております。EVの計算方法については、下記「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (参考5) 当社のEV」をご参照ください。
(4) 経営戦略及び対処すべき課題
当社は、「いつでもそばにいる。どこにいても支える。すべての人生を、守り続けたい。」という経営理念のもと、当社がお客さまに届ける価値を明確にした上で、2026年5月、2026年度から2028年度までの新たな中期経営計画を公表しました。中期経営計画では、お客さまの人生や社会に必要不可欠な存在であり続けたいという想いを込めて、2040年に目指す姿として、「新たな価値を生み出し続け、安心を全国に届けるエッセンシャル・カンパニー」となることを掲げております。これに向け、中期経営計画期間を「成長・挑戦フェーズ」と位置づけ、3つの重要戦略とそれを支える経営基盤の確立に取り組むことで、日本全国のお客さまとのつながりを拡大・深化させ、安心を届けてまいります。

※ 運用関係損益とは、当社の経営実態をより適切に表現するために導入した指標であり、利差損益から当社予定利率と標準利率に基づくかんぽ生命保険契約区分に係る予定利息の差分を控除したものです。
① 3つの重要戦略
ア.「かんぽ価値提供モデル」の確立
日本全国のお客さまの潜在的保険ニーズに十分に応えるべく、当社ではAI・デジタル、お客さまデータに基づくマーケティング手法を駆使し、質と量を伴った、お客さま本位の業務モデルである「かんぽ価値提供モデル」を確立してまいります。これにより、リモート、デジタルとの連携によりリアルチャネルの価値を向上し、お客さまに合った「分かりやすい商品」と「便利で手厚いサービス」を提供することで、当社ならではの安心を届けてまいります。

イ . 運用環境の変化を捉えた資産運用と社会課題の解決
当社は、国内金利上昇等の運用環境の好転を捉え、運用関係損益の持続的な増加を目指し、ポートフォリオの再構築を推進してまいります。併せて、インパクト投資の推進や産学連携により、資産運用を通じた社会課題の解決や次世代産業構造の柱となる企業の発掘にも貢献してまいります。

ウ.みらいへの挑戦
当社は、経営基盤を強化しながら、既存の提携関係の強化等に取り組むとともに、当社の事業と親和性がありシナジー効果と利益貢献が見込める新たな領域を探索することで、さらなる収益獲得に向けたインオーガニック成長等による提供価値拡大に挑戦してまいります。加えて、AI・デジタル等を駆使し、サービスの変革と業務の再構築に取り組むことで、事業変革に挑戦してまいります。

② 経営基盤の確立
上記の3つの重要戦略を支えるため、「人的資本経営」、「ガバナンスの強化」、「ステークホルダーとの対話」、「財務・資本政策」といった経営基盤の確立に取り組んでまいります。

上記の取り組み等を通して、株主・投資家の皆さまをはじめとする様々なステークホルダーのご期待に沿えるよう、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、別段の記載がない限り、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
当社は、全国の郵便局ネットワーク等を通じて保険サービスを提供することで、お客さまのいざというときの支えとなり、お客さまの人生をお守りしてまいりました。そうした事業活動そのものがサステナビリティを実現するための取り組みであると位置づけ、当社は、以下の「サステナビリティ方針」を定めております。
(サステナビリティ方針)
かんぽ生命保険は、経営理念を実現し、お客さまの人生を保険の力でお守りするという社会的使命を果たすことで、サステナビリティ(持続可能性)をめぐる社会課題の解決に貢献し、当社の持続的な成長とSDGsの実現を目指します。
(1) ガバナンス
当社は、サステナビリティ推進規程において、サステナビリティ推進に関する基本的な事項を定めております。これに基づき、サステナビリティ推進部担当執行役を委員長とするサステナビリティ委員会において、サステナビリティ戦略やサステナビリティ実施計画の策定・進捗等に関する協議・報告を行っております。
サステナビリティ委員会での検討・協議の状況は、適宜経営会議に報告するとともに、重要なものについては、経営会議で協議・決定の上、取締役会へ報告しております。(2025年度は、サステナビリティ推進に係る取り組みについて、経営会議へ5回、取締役会へ1回報告しております。)
また、執行役に対して支給する業績連動型株式報酬の指標の一つとして、「ESG指標(GHG削減施策の実施状況、本社女性管理職比率、ESG評価機関の評価の改善状況)」を定めております。
(サステナビリティ推進体制)

上記に加え、他の専門委員会で検討・協議する取り組みのうち、サステナビリティに関する取り組みについては、サステナビリティ委員会に取り組み内容の報告等を行っております。具体的には、気候変動リスク・自然関連リスクについてはリスク管理統括部担当執行役を委員長とするリスク管理委員会で、人的資本については人事戦略部担当執行役を委員長とする働き方改革委員会でそれぞれ取り組みを検討・協議するとともに、これらの内容について、サステナビリティ委員会へ適宜報告等を行っております。
(2025年度 サステナビリティ委員会の開催状況)
(2) リスク管理
当社はリスク選好ステートメント※を設定し、ERMに基づき、事業運営の健全性を維持しつつ、経営資源の適切な配分により収益性を確保することで、持続的な成長や中長期的な企業価値の向上を目指しております。リスク選好ステートメントでは全体方針に加え、保険引受リスク・資産運用リスク・戦略投資リスク・オペレーショナルリスクをリスク区分として定めております。下記「(3) 戦略」のマテリアリティを推進するための取り組みと関連するリスク(サステナビリティに関連するリスク)は上記リスク区分を基に管理しております。具体的には、人的リスクやコンプライアンス・リスクはオペレーショナルリスクのリスク区分で管理しております。また、気候変動リスク及び自然関連リスクに関しては、全てのリスク区分でリスクの洗い出し・リスク評価を行う態勢を整備しており、サステナビリティ推進部がリスクを特定及び評価して対応策を検討した上で、リスク管理統括部がリスク評価の妥当性を検証し、検証結果をリスク管理委員会に報告しております。
※ リスク選好ステートメントとは、当社のリスクテイクの方針(目標収益達成を果たす上で、どのようなリスクを取るか)を定めたものです。当社では「定性的なリスク選好」と「定量的なリスク選好」に分けて設定しております。
(3) 戦略
当社では、社会的使命を果たし、サステナビリティをめぐる諸課題に取り組むため、以下のマテリアリティ(重要課題)を特定しており、マテリアリティに沿った各取り組みを推進しております。
社内の推進体制として、マテリアリティに紐づくサステナビリティ実施計画を策定し、その進捗状況を管理・評価しております。また、これらの取り組みは適宜サステナビリティ委員会、経営会議及び取締役会へ報告しております。

なお、本マテリアリティは、2026年5月に見直しを行ったものであり、見直しに当たっては、サステナビリティ委員会及び経営会議で協議・決定し、取締役会へ報告しております。
マテリアリティの特定プロセスにおいては、各種ガイドライン等を参照し、当社事業に関連するリスクや機会を考慮の上、取り組むべき社会課題を抽出し、抽出した課題に「社会への影響」と「当社財務への影響」の2軸に基づく優先順位をつけて、決定しております。
(各マテリアリティの取り組み)
マテリアリティ1 一人ひとりが健康に安心していきいきと暮らせる社会
- Well-being向上
- 地域と社会の発展
当社は、前身である簡易生命保険事業の創業以来、郵便局ネットワーク等を通じて全国のお客さまに基礎的な保険商品・サービスをご提供してまいりました。現在も、生命保険事業を通じて、人生100年時代における様々な不安を解消し、豊かで安定した生活を実現することが、当社がお客さまにお届けする価値の一つであると認識しており、サステナビリティ(持続可能性)をめぐる社会課題の解決に貢献するとともに、当社の持続的な成長を目指しております。そのため、AI・デジタルも活用しながら、常にお客さまのニーズにお応えする保険サービスをご提案するとともに、お客さまの万が一の際に迅速かつ確実に保険金をお支払いする態勢を整備してまいります。
なお、将来にわたってお客さまに保険サービスを提供する基盤を維持するため、保有契約件数(個人保険)を指標及び目標として設定しております。また、保険サービスに関するお客さまからの評価を把握し、より良いサービスの提供に活かしていくことを目的に、お客さま満足度を指標及び目標に設定しております(詳細は、「(4) 指標及び目標」を参照)。
また、当社は、生命保険会社としてお客さまの万が一を支えるだけでなく、当社発祥のラジオ体操の普及推進等を通じた日々の健康づくりのサポートや、サステナブル投資の推進に取り組むことにより、人々の毎日の暮らしを元気で笑顔に満ちたものにすることに貢献しております。当社がこうした取り組みを推進し、人々の健康で豊かな人生を支えることは、生命保険会社である当社の持続的な成長にも資するものと考えております。
サステナブル投資については、投資の力で社会課題を解決すべく、「Well-being向上」、「地域と社会の発展」、「環境保護への貢献」を重点取り組みテーマとして、インパクト投資や産学連携を通じた取り組みを推進しており、進捗を把握する指標及び目標として、インパクト“K”プロジェクト※認証の累計投資額を設定しております。本指標及び目標は、マテリアリティ2「地球環境の保護」にも関連するものです(詳細は、「(4) 指標及び目標」を参照)。
※ 「インパクト“K”プロジェクト」とは、インパクト投資に関わる国内外の基準や考え方に加え、当社として重視する事項を包摂した社内認証制度です。
マテリアリティ2 地球環境の保護
- 環境保護への貢献
当社は、持続的な地球環境があってこそ、当社の持続的な成長が実現できるという考えのもと、気候変動への対応を行っております(詳細は、「① 気候変動に関する取り組み」を参照)。加えて、社会的要請が高まっている生物多様性・自然資本への取り組みも進めており、「自然資本への依存と影響」、「リスクと機会」の分析を実施しております。
なお、気候変動への対応として、温室効果ガス排出量の削減に向けて、当該排出量に関する指標及び目標を設定しており、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて取り組んでおります。また、マテリアリティ1に記載のインパクト“K”プロジェクト認証の累計投資額も、指標及び目標として設定しております(詳細は、「(4) 指標及び目標」を参照)。
マテリアリティ3 活力ある人材・組織
- 人的資本
- AI・デジタル
当社は、社会課題を解決するとともに、当社が持続的に成長していくためには、人的資本経営の推進や強固なガバナンス態勢の構築など、会社の健全な経営基盤が欠かせないものと認識しております。
当社は、社員一人ひとりが能力を最大限発揮できる職場環境を作り、社員の成長と企業価値向上を図るため、社員のエンゲージメント※の向上や多様な人材の活躍を進める人的資本経営を推進しています(人的資本経営の詳細は、「② 人的資本経営の推進」を参照)。
なお、人的資本経営の進捗を把握する指標及び目標として、エンゲージメント・スコアや、女性管理職比率(本社組織及び全社)、育児休業(育児・介護休業法第2条第1号。以下同じです。)取得率を設定しております(詳細は、「(4) 指標及び目標」を参照)。
また、AI・デジタル活用を前提とした業務プロセスへの変革を進めることで、経営資源をより効率的に活用し、一層付加価値の高い業務運営を実現していきます。
※ エンゲージメントとは、会社との深い関わり合いや関係性を意味する言葉です。
マテリアリティ4 強固なガバナンス
- ガバナンス
- コンプライアンス
当社は、健全な経営基盤として、保険業法等の改正等に適切に対応し、代理店である日本郵便株式会社とのパートナーシップのもと、お客さま本位の業務運営を徹底してまいります。また、社会環境等の変化を踏まえ、個人情報保護・情報セキュリティなど各種課題に対応していくとともに、コンプライアンスの徹底、コーポレートガバナンスの強化に継続して取り組んでまいります。
加えて、コンプライアンスの徹底のため、具体的な実践計画であるコンプライアンス・プログラムに基づき、重点的に取り組むべき事項を選定し、推進しております。
以降は、4つのマテリアリティのうち、「2 地球環境の保護」の取り組みの一つである「気候変動に関する取り組み」及び「3 活力ある人材・組織」の取り組みの一つである「人的資本経営の推進」について、詳細を記載いたします。
① 気候変動に関する取り組み
当社は、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言に、2019年4月に賛同を表明しており、気候変動への対応を経営上の重要課題として認識し、取り組みを進めております。具体的には、TCFD提言の内容を踏まえ、気候変動関連のリスクと機会を特定するとともに、それらが当社の生命保険事業や資産運用に及ぼす影響を把握するためのシナリオ分析を実施しております。引き続き、当社ではカーボンニュートラルの実現に向けて、低炭素社会への移行に関する取り組みを実践し、事業の持続可能性を高めてまいります。
(気候変動が当社事業に及ぼすリスクと機会)
生命保険事業
資産運用
※1 上記リスクと機会の特定に当たっては、想定される大小のリスクを洗い出した上で、当社事業における重要性を勘案し、影響度の高いリスクと機会を開示しております。
※2 影響の時間軸は、短期:5年、中期:15年、長期:30年程度と想定しております。
(主なシナリオ分析の実施内容※1)
※1 気候変動が生命保険事業及び資産運用に及ぼす影響については、一般的に確立された計測モデルはない上、長期間にわたり発現するなど気候変動自体の不確実性が高いことから、分析の精度や信頼性についての課題は多いと考えております。引き続き、調査・分析等を通じた影響把握に取り組んでまいります。
※2 NGFSとは、Network for Greening the Financial Systemの略語で、気候変動リスクへの金融監督上の対応を検討するための中央銀行及び金融監督当局の国際的なネットワークのことです。
(低炭素社会への移行に関する取り組み)
② 人的資本経営の推進
ア.人的資本経営の考え方
当社は、お客さまから信頼され選ばれる企業になること及びお客さまに感動いただける保険サービスの提供を通じた持続的な成長を目指しており、そのためには、主体的に行動して付加価値の高い成果を発揮できる多様な人材の確保が必要不可欠であると考えております。一方で、当社では、優秀な専門人材の採用ができない可能性や、魅力的な労働条件や職場環境を提供できない場合に人材の流出、不足等を招く可能性があることを重要なリスクとして認識しております。
こうした中で、2026年5月に策定した中期経営計画 (2026年度~2028年度)においても、サステナビリティ経営の重要な課題として人的資本経営を位置づけております。そして、以下に記載する「『人的資本経営』3つの基本理念」のもと、人材育成及び社内環境整備の取り組みを進めることで、経営陣・社員が会社とともに成長し、自信と誇りをもって堂々と仕事ができる会社を目指しております。
(「人的資本経営」3つの基本理念)
1.社員が主体的に行動する企業風土の定着
2.戦略的な人材確保
3.多様な人材の活躍と柔軟な働き方の推進
イ.「人的資本経営」3つの基本理念とその取り組み
a.(基本理念1) 社員が主体的に行動する企業風土の定着
経営陣と社員が将来のビジョンを共有して共感することや、社員の主体性を引き出すマネジメント、多様なキャリアにチャレンジできる機会の提供、並びに、若手主体のプロジェクトを通じて、社員のエンゲージメントの向上と主体的に行動する企業風土の定着を目指しております。
具体的には、会社が直面している課題やその取り組み等に対して、社長から全社員への定期的なメッセージ発信を行う「社長通信」や経営陣と社員が定期的に意見交換する「フロントラインミーティング」、社員が社長に直接提案を行う制度の「かんぽ目安箱」を実施しております。これらにより、会社の将来のビジョンや方針等の理解を促進するとともに、経営陣と社員が同じ方針に基づいて全社一体となって課題に取り組んでおります。
また、社員の主体性を引き出す取り組みとして、キャリアに関する社員本人の希望を踏まえた育成方針などの議論を行う人材育成会議を実施しております。これにより、社員一人ひとりが自身の強みや弱みに気づき、その改善等に社員自らが取り組むことで、能力やモチベーションの向上を図っております。加えて、管理職の人事評価においては、部下が能力を最大限発揮できる環境を構築することを重要な役割として明確に位置づけるとともに、各拠点の管理職等を対象にコーチング※研修に取り組み、メンバーとの1on1面談や対話を通じて部下の自律性と成長を促すマネジメントの高度化に取り組んでまいります。
さらに、社員の自律的な成長等を目的に、現在と異なる職務や環境で新たな業務に自ら挑戦することができるキャリアチャレンジ制度を導入しております。これにより、社員自らが新たな業務に挑戦し、その領域でのスキル向上や視野を広げることで新たな発想等による課題解決力の向上を図るとともに、人事交流の活性化による組織間の相互理解も促進しております。
このほか、若手社員が組織を超えてチームを組み、自分達の裁量で重要なミッションを遂行する若手主体のプロジェクトの組成も積極的に進めています。プロジェクトへの参加社員は、挑戦的な課題に取り組む過程で、課題解決に向けたアプローチを通じて、ビジネスに必要な視座・判断力・実行力を身につけます。これにより、自己の成長と組織への貢献を実感する機会の創出につなげていきます。さらに、他部門・他領域の社員との接点を構築することで、多様な視点を共有し合うネットワークの形成も促しています。こうした取り組みを通じて、組織全体としては、変化に柔軟に適応し主体的に行動する社員層を厚くすることで、会社全体の活性化に貢献することを目指しています。
これらの取り組み等を通じた社員のエンゲージメントを客観的に把握するため、年2回エンゲージメント・スコアの調査を実施しており、その調査結果を指標及び目標として設定しております(詳細は、「(4) 指標及び目標」を参照)。前中期経営計画期間(2021年度~2025年度)は、営業組織の再編によって、一時的に大幅なスコア低下が見られたものの、フロントラインミーティングをはじめとした各種コミュニケーション改革の推進により、スコアは飛躍的に改善、前中期経営計画の目標を達成しております。今後は、期待度と満足度にギャップが生じている領域におけるエンゲージメントを高め、こうした社員のモチベーション向上をお客さま本位の業務運営の徹底につなげ、お客さま基盤の強化とさらなるエンゲージメント向上につなげてまいります。
※ コーチングとは、管理職等が部下社員とともに達成したいことを明確にすることで、考え方や行動の選択肢を増やし、社員が主体的に行動するように促すコミュニケーション・スキルです。
b.(基本理念2) 戦略的な人材確保
現状及び将来必要な人材の「量」と「質」を把握し、経営戦略に合った人材の採用や強化領域への配置とリスキルの促進、各階層及び領域に応じた育成の実施により、会社の持続的な成長を支える人材を確保してまいります。
具体的には、組織及び人事面から各部門の事業拡大や変革をサポートするツールとして、現状及び将来必要な人材の「量」と「質」の可視化を進めており、各領域別の将来的な構想を踏まえた必要要員数の整理を行うとともに、強化領域への人事異動を推進しております。これにより、当社において、重点的に強化すべき組織や今後各領域で必要となる人材を特定し、現状とのギャップ分析を実施することで、ギャップを踏まえて戦略的に採用や配置、育成を行ってまいります。その一環として、新卒採用では会社説明会やインターンシップの強化、積極的なリクルート活動等に取り組んでまいります。経験者採用では、営業、アクチュアリー※、資産運用・リスク管理、IT・デジタル、法務分野における専門人材等を確保するために、人材紹介会社を経由した採用や、社員からの紹介を通じた採用等を進めてまいります。これらの取り組みを測る指標として、新規採用者数に関する目標を設定しております(詳細は、「(4) 指標及び目標」を参照)。また、将来の生産年齢人口の減少を見据え、AI・デジタルを活用した生産性の向上に取り組んでおります。具体的には、これまでの書類審査等のバックオフィス業務の削減を継続して進めるとともに、会社全体の生産性の向上も推進してまいります。こうした生産性の向上に加え、人材をリスキルし、お客さま対応を行う部門等の当社の強化領域へシフトしてまいります。
加えて、営業社員一人ひとりの能力や成長度合いを総合的かつ定量的に評価する制度を導入しており、中長期的な視点で営業社員の育成を進めてまいります。このほか、会社の成長を支えていく経営リーダーを、長期的な計画の中で戦略的に育成していくことを目的に、次世代リーダー育成プログラムを策定しており、将来を見据えて、各領域・階層に応じた社員育成を実施してまいります。
※ アクチュアリーとは、確率や統計等の手法を用いて、将来の不確実な事象の評価を行い、保険数理業務、リスクマネジメント等を行う専門職です。
c.(基本理念3) 多様な人材の活躍と柔軟な働き方の推進
多様な人材が互いの「個」を尊重し、それぞれの役割を果たして成果を上げることや時間や場所にとらわれない柔軟な働き方ができる環境の整備により、多様化する社会のニーズに応え、社員・お客さまの満足度の向上を目指しております。
具体的には、多様な人材の活躍の一環として、将来管理職として活躍することが期待される女性社員に向けたキャリア形成支援研修などの実施により女性活躍を推進しており、進捗を把握する指標及び目標として、本社における女性管理職比率を設定しております。加えて、2026年度からは全社における女性管理職比率も設定し、一層推進してまいります(詳細は、「(4) 指標及び目標」を参照)。
加えて、育児や介護をしながらでも安心して社員が働き続けられるよう、育児休業取得社員に対する職場復帰プログラムの実施の徹底や、仕事と育児の両立支援セミナーの開催等に取り組んでおり、進捗を把握する指標及び目標として、育児休業取得率を設定しております(詳細は、「(4) 指標及び目標」を参照)。2025年度は男女ともに育児休業取得率100%となっており、これを継続するために、引き続き各種取り組みを実施いたします。
また、障がいのある方の就労能力を正しく評価し、就業機会を提供することは企業の社会的責任の一環であると考え、取り組みを進めております 。当社の主な取り組みとしては、障がいのある社員との定期的な対話や座談会の実施、専用相談窓口の設置を行うとともに、採用業務を行う拠点にこれらの取り組みを牽引する「障がい者雇用促進リーダー」を配置し、障がいのある社員の職場定着を支援しております。加えて、新たな雇用領域の創出として、障がいのある社員が社内カフェ業務に従事し、コーヒーや焼き立てのパンなどを提供しております。その美味しさだけでなく、障がいのある社員の笑顔は、多くの社員から大変好評であり、ノーマライゼーション※意識の浸透にも繫がる取り組みに発展しております。
※ ノーマライゼーションとは、障がいのある者が障がいのない者と同等に生活し活動する社会を目指す理念です。
(4) 指標及び目標
当社は、4つのマテリアリティについて、以下のとおり指標及び目標を設定し、各取り組みの進捗を管理しております。
※1 インパクト“K”プロジェクト認証の目標及び実績は、2022年度の認証開始からの当社による累計投資額(ファンドの形態により投資額もしくはコミットメント額を計上)です。
※2 目標・実績は、当社グループにおいて主要な事業である生命保険事業を営む当社について記載しております。
※3 Scope1とは、自社が直接排出する排出量です。新規事業による増加分を除きます。
※4 Scope2とは、他社から供給された電気などの使用に伴う排出量です。新規事業による増加分を除きます。
※5 上記目標は、現時点の将来見通しに基づいたものであり、社会動向や技術革新の状況の変化によって見直す可能性があります。
※6 温室効果ガス排出量(Scope1・2)の実績については、当社の組織体制の変更等により変更の可能性があります。
※7 当社の社員が、仕事内容・職場環境・人間関係・福利厚生などについてどの程度満足しているかを、株式会社リンクアンドモチベーションが提供する「モチベーションクラウド」を通じて調査の上、評価しております。全11段階中Bは上位から6段階目、CCCは上位から7段階目の評価です。
※8 調査は、社員が外部サイトを通じて回答する方法で行っております。
※9 対象社員は、他社からの出向者を含む在籍社員(他社への出向者、派遣社員及び育児休業や病気休暇等の休職中の社員は除きます。)です。
※10 各年度の翌4月1日現在の管理者のうち、女性の管理者の割合です。
※11 日本郵政グループ各社との整合性を図るため、当社を本籍とする社員を対象としており、他社からの出向者を含めておらず、他社への出向者を含めております。
※12 対象期間中に出産(男性の場合は配偶者が出産)した社員のうち、育児休業を開始した社員(開始予定の申出者を含みます。)の割合です。また、臨時雇用(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)を含みます。)を含めておりません。
また、上記の目標のほかにも、4つのマテリアリティに関連して、気候変動に関する取り組み及び人的資本経営の推進のうちの戦略的な人材確保への取り組みについて、それぞれ指標及び目標を設定しております。
① 気候変動に関する取り組み
Scope3※1におけるカテゴリー15(投資先ポートフォリオから発生する温室効果ガス排出量)について、2050年カーボンニュートラルの実現を目指すとともに、2029年度末までに2020年度末対比で50%削減する中間目標を設定しております※2・3。なお、2025年3月末時点の国内外上場株式及び国内外クレジット(企業融資を含みます。)ポートフォリオの温室効果ガス排出量は、2020年度末対比で28.8%減の約739万tCO2eとなっております※4。
※1 Scope3とは、サプライチェーンにおけるScope1、Scope2以外の間接排出です。15のカテゴリーに分類され、投資ポートフォリオにおける排出はカテゴリー15に該当します。
※2 Scope3におけるカテゴリー15の目標は、投融資先企業のScope1及びScope2の排出量について、当社の持ち分比率をかけて算出した値の合計です。対象資産は、国内外上場株式及び国内外クレジット(企業融資を含みます。)です。
※3 上記目標は、現時点の将来見通しに基づいたものであり、社会動向や技術革新の状況の変化によって見直す可能性があります。
※4 投資先ポートフォリオから発生する温室効果ガス排出量は、直接の計測が困難であることから、各種社外データ等を参照の上、一定の仮定や前提に基づき算出しております。削減率及び排出量実績等の数値は、計測対象資産の変更や計測方法の見直し等により、遡及的に修正する可能性があります。
② 戦略的な人材確保への取り組み
新規採用者数に関する目標※1を設定しております。新卒採用においては、2026年4月1日に総合職118人(うち、特定専門人材※2は11人)に加え、保険コンサルタントコースの社員※3を162人採用しております。今後も、採用計画に基づき継続的に採用してまいります。
※1 目標・実績は、当社グループにおいて主要な事業である生命保険事業を営む当社について記載しております。
※2 アクチュアリー、資産運用・リスク管理、IT・デジタル分野のいずれかに特化して従事する社員です。
※3 主にお客さまのお宅を訪問して活動する営業社員です。
上記のサステナビリティに関する考え方及び取り組みを通じて、当社グループの持続的な成長とSDGsの実現を目指してまいります。
3 【事業等のリスク】
文中の将来に関する事項は、別段の記載がない限り、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) リスク管理体制と「事業等のリスク」の特定・管理等プロセス
当社では、「リスク管理基本方針」に基づき、リスク管理に関する規程を整備するとともに、リスク管理統括部担当執行役を委員長とするリスク管理委員会を設置し、定期的に開催しております。
リスク管理委員会では、リスク管理に関する方針、リスク管理体制の整備及び運営に関する事項並びにリスク管理の実施に関する事項の協議を行うとともに、各種リスクの状況等を把握及び分析することにより適切なリスク管理を行い、リスク管理統括部担当執行役は、重要な事項を経営会議、監査委員会及び取締役会に付議又は報告しております(詳細は「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ③企業統治に関するその他の事項 b.リスク管理体制の整備の状況」に記載のとおりであります。)。
「事業等のリスク」は、本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況並びに企業価値を表すEV(Embedded Value)及び健全性を表すソルベンシー・マージン比率(経済価値ベースのソルベンシー比率)等の指標に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクとし、「影響度」と「発生可能性」を勘案した上で「最も重要なリスク」及び「2026年度にかけてリスク認識が高まっている又は2026年度にリスク認識が高まると認識しているリスク」を特定し、年度を通じて管理しております。
なお、当該リスクの分類及び各リスク情報の記載に当たっては、当社の経営陣の各リスクの影響、発生可能性、対応策等に関する認識を適切に反映させるため、2026年3月末現在の経営会議の構成員である常務以上の執行役及び業務を統轄する執行役に対して、「事業等のリスク」に関するアンケート(以下「経営陣アンケート」といいます。)を実施し、その集計結果を踏まえ、リスク管理委員会及び経営会議で協議を行うとともに、社外取締役からの意見聴取を行っております。また、当該アンケートを通じて、リスク項目の洗い替えも行っております。
(2) リスクマップと「最も重要なリスク」等
「リスクマップ」
経営陣アンケートの集計結果を踏まえ、リスクの影響度と発生可能性を勘案して策定した事業等のリスクの「リスクマップ」は、次のとおりです。

「最も重要なリスク」
当社では、経営陣アンケートを踏まえたリスク管理委員会での協議により、リスクマップにおいて、相対的に影響度が大きく発生可能性が高いリスクを当社における「最も重要なリスク」と位置づけております。2026年度に「最も重要なリスク」に選定された事業等のリスクは次のとおりです。
「2026年度にかけてリスク認識が高まっている又は2026年度にリスク認識が高まると認識しているリスク」
「2026年度にかけてリスク認識が高まっている又は2026年度にリスク認識が高まると認識しているリスク」に選定された事業等のリスクは次のとおりです。
(3) 各リスク項目
各リスク項目は、その特性に応じて、「Ⅰ 経営戦略」、「Ⅱ 財務・資産運用」、「Ⅲ 事業固有」、「Ⅳ オペレーション」、「Ⅴ その他」に分類し、記述しております。
Ⅰ 経営戦略
(1) 事業戦略・経営計画に関するリスク
当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 経営戦略及び対処すべき課題」に記載のとおり、「中期経営計画(2026年度から2028年度)」(以下、「中計」といいます。)において、2040年に目指す姿として「新たな価値を生み出し続け、安心を全国に届けるエッセンシャル・カンパニー」を掲げ、2026年度から2028年度までの3年間に、ア.「かんぽ価値提供モデル」の確立、イ.運用環境の変化を捉えた資産運用と社会課題の解決、ウ. AI・デジタル等を駆使した事業変革やインオーガニック成長等による提供価値拡大を通じた「みらいへの挑戦」という3つの重要な戦略に取り組んでまいります。こうした事業戦略・経営計画に含まれる取り組みには、本「事業等のリスク」に記載の各種のリスクが内在しているほか、将来において、当社による上記取り組みの実施を阻害するリスクが高まる、又は新たなリスクが生じる可能性もあります。また、事業戦略・経営計画は、市場金利、外国為替、株価、事業環境等の一般的経済状況や法制度などの多くの前提を置き作成されておりますが、かかる前提どおりとならない場合や、各施策に対する十分な事業評価が行われず、投資額やコストに見合った成果が得られない場合には、当該事業戦略又は経営計画における目標を達成できず、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
事業戦略・経営計画に含まれる各種取り組みに内在するリスクや、当該取り組みの策定に当たって置かれた前提に関するリスクのうち、特に重要なものは以下のとおりであります。
① 営業態勢に関するリスク
当社及び日本郵政グループと接点のあるお客さまは多数存在し、大きな潜在的保険ニーズを抱えております。こうしたニーズに対し、当社はお客さま本位の「かんぽ価値提供モデル」を通じてお応えしてまいります。
また、営業活動においては、保険営業における行動原則である「かんぽ営業スタンダード」に基づく、丁寧な情報収集・意向把握、お客さま本位の商品提案、丁寧でわかりやすい説明を基本としたお客さまに寄り添った課題解決の提案ができる当社社員及び日本郵便株式会社における郵便局社員の育成を継続してまいります。また、営業実績だけでなく募集プロセスやアフターフォロー等を網羅的・定量的に評価する「かんぽGD制度」や、コンサルタント育成・営業活動の均質化を図る仕組み、さらに全国の支店における郵便局との協働体制等を通じて、営業力の強化と持続的な営業態勢の確保にも引き続き注力してまいります。
しかしながら、こうした取り組みにより、お客さまからの信頼を得られない、又はお客さまのニーズに十分にお応えできずに保有契約の反転につながらない場合には、当社グループの事業、業績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 商品、顧客構成に関するリスク
1970年代半ば以降、日本の出生率は総じて徐々に低下する傾向にあり、現在は世界で最低の水準にあります。国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、総人口及び15歳から64歳までの人口は今後も減少し続けるであろうと予測されており、この傾向が日本国内における生命保険の総保有契約高減少の主要な要因であると考えております。また、当社の顧客基盤は中高齢層や女性の割合が高く、青壮年層の割合が相対的に低くなっております。
当社の取り扱う商品は、個人向け生命保険、とりわけ養老保険・終身保険などの貯蓄性商品の割合が高く、前述の長期的な日本の人口動態等の要因のほか、国内の雇用水準及び家計所得、貯蓄・投資スタンス、金利を始めとする国内金融市場動向、代替商品であるその他の商品に対する相対的魅力、保険会社の財務健全性・社会的信用が、新契約数や保有契約の消滅率に影響を及ぼしております。
当社では、2023年4月より、昨今の教育費用の高まりやお客さまからのご要望を受け、学資保険「はじめのかんぽ」の改定を行い、また、2024年1月より、中高齢層のお客さまがお持ちの「一生涯の死亡保障ニーズ」にお応えするために一時払終身保険「つなぐ幸せ」の取り扱いを開始するなど、青壮年層を含めたあらゆる世代の多様なお客さまニーズを把握し、それらに応えられる「商品ラインアップの拡充」に取り組んでおります。また、国内金利の上昇を踏まえ、2025年7月及び2026年1月に一時払終身保険の予定利率の改定を、2026年5月に一時払終身保険を除く基本契約及び特約の予定利率の改定を実施しております。さらに、「かんぽ価値提供モデル」では、金利上昇や資産形成ニーズの高まりといった環境変化を踏まえつつ、青壮年層を含む幅広いお客さまのニーズにお応えする分かりやすい保険商品の拡充を進めております。しかしながら、お客さまニーズの多様化や金融商品への選好・アクセスへの変化などに当社商品・サービスがタイムリーに応じられない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 競合他社との競争に関するリスク
当社は、日本の生命保険市場において、国内生命保険会社、外資系生命保険会社、各種協同組合等との激しい競争に直面しており、近年は、商品内容・ラインアップ、販売チャネル・手法、保険料水準等に関して、当社より優位に立っている会社もあります。また、株式会社形態と相互会社形態の保険会社が共存・競争する中で、海外保険市場やアセットマネジメント市場も見据えた統合や再編、異業種との提携等、又は新技術等(生成AIなど)を応用した魅力的な商品・サービス、販売チャネル・手法の開発・充実により、競合他社が今後より高い競争力を備える可能性もあります。さらに、当社が業務範囲を拡大した場合や当社を取り巻く規制緩和、新規参入等に伴い市場構造に変化が生じた場合に、現時点では競合関係にない会社との競合関係が新たに生じる可能性もあります。このように、競合他社との競争は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ お客さま体験価値及びAI・デジタル投資に関するリスク
当社は、お客さま体験価値(Customer Experience、以下「CX」といいます。)を最優先とするビジネスモデルに取り組み、AI・デジタル等の活用を進めてまいりました。また、生成AIを含むAI技術の著しい進展や、他社によるAIを活用した新商品・サービスの開発・提供、営業手法の多様化・効率化の急速な進展を踏まえ、お客さま対応力の強化や業務効率化に向けてAIの活用にも取り組んでまいりました。さらに、中計においては、お客さまデータとAI・デジタルの活用による手厚いアフターフォローと便利な手続きの実現や、AIを前提とした業務の再構築に注力してまいります。
こうした取り組みの下で、中計期間である2028年度末までに900億円規模のビジネス成長戦略投資を実施し、AI・デジタルを前提とした業務の再構築及び業務プロセスの抜本的見直しや業務量の削減等による生産性向上に取り組んでまいります。
しかしながら、AI・デジタル等の活用によるCXの強化や生産性の向上が想定どおりに進まない場合、又はAIの技術等が当社の想定以上に進展し、他社との競争に劣後した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、これらの投資は減価償却等を通じて今後数年間にわたり費用化されるとともに、その管理・維持には相当程度のコストが生じる見込みでありますが、投資額やコストに見合った成果が得られない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ AIに関するリスク
AIの活用には、機密情報の漏洩や著作権等の知的財産権の侵害といったコンプライアンスリスクが潜んでいる可能性があるほか、AIの出力におけるハルシネーションや判断のブラックボックス化、バイアス(偏見・差別)や分断の助長など、技術面・倫理面に潜むリスクも大きいと認識する必要があります。また、AIのデファクト・スタンダードが定まっておらず、AI技術の急速な進歩に鑑みると、当社が採用した技術等が競争力を失う可能性や新たなAI技術が既存のデジタル技術に対する脅威になる可能性もあります。さらに、国内においては「人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律(AI法)」が2025年に施行するなど、AIに関する規制環境が急速に整備されつつあり、これらの規制変化への対応の遅れが当社の事業展開に悪影響を及ぼすリスクも存在します。
AI技術に潜むリスクが顕在化(不適切なAI利用によるお客さまへの不利益提供など)した場合には、業務に多大な影響が生じ、復旧及び再発防止、信頼回復に時間と費用が発生し、当社グループの事業、社会的信用、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、委託先等の第三者を経由したサプライチェーンにおいてAIリスクが顕在化した場合も、同様に大きな影響が生じる可能性があります。
そのため、日本郵政グループでは、AI 活用の更なる推進と、それを支えるガバナンス態勢の強化を目的に、グループ統一のAIポリシーを策定し、当社では、AI利用に関するルールを定め、AIの導入に当たっては事前のアセスメントを実施しています。また、全社的なリスク管理体制の下で重要なリスクを特定し必要な対応策を講じられるよう、態勢整備を順次進めています。しかしながら、かかる対策にもかかわらず、未知の脅威等により当社の対策が機能せず、業務に多大な影響が生じることとなった場合には、当社グループの事業、社会的信用、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 業務提携及び戦略的提携に伴うリスク
当社グループは、これまでにアセットマネジメント事業及び海外保険市場において複数の提携・出資に取り組み、収益源の多様化を実現してまいりました。具体的には、アセットマネジメント事業について、2022年6月に三井物産株式会社と、2024年5月に大和証券グループと提携し、収益獲得に取り組んでまいりました。2024年10月に株式の20%を取得して持分法適用関連会社とした大和アセットマネジメント株式会社については、2026年3月期末時点で319億円ののれん相当額を計上しております。2025年度は、三井物産株式会社との合弁会社である三井物産かんぽアセットマネジメント株式会社及び大和アセットマネジメント株式会社を通じたオルタナティブ資産運用会社への出資や新興国市場に特化した英国の大手資産運用会社であるAshmore Groupへの出資を決定しました。また、海外を含む保険市場への取り組みとしては、2023年6月よりKKR & Co. Inc(以下「KKR」といいます。)、及びその子会社のGlobal Atlantic Financial Group(以下「GA」といいます。)との戦略的提携契約を締結し、GAが運用する再保険共同投資ビークルへの投資を行い、2025年7月には、新たに再保険ビークルへ約20億米ドルの投資を決定しました。さらに、2026年3月にはKKRとの戦略的提携の一環として、保険見直し本舗グループへの少数出資を決定しました。
他社等との提携等に当たっては、必要に応じて外部専門家を活用してリスクを認識し、当社の管理態勢を整備した上で実行し、提携後には、提携先等の経営・財務状況を把握するほか、出資先には必要に応じ内部統制の状況を点検するなど、リスクの顕在化の未然防止に取り組んでおります。
今後も、中計に掲げた「みらいへの挑戦」において、これまでの取り組みを深化させるとともに、当社の事業と親和性のある新たな領域を継続的に探索し、中長期的な成長と資本効率の向上を目指してまいります。しかしながら、提携先等において業務遂行又は内部統制上の問題が生じた場合や計画どおりに事業が行われない場合、提携等によって期待した成果が得られない場合等には、減損処理が発生し、当社グループの事業、社会的信用、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、提携対象が海外にも拡がる中で、海外保険市場において業績が振るわない事態やアセットマネジメント市場の悪化に直面した場合にも、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 人材に関するリスク
当社グループは、生命保険会社としての業務遂行のため、保険営業、保険数理、資産運用、リスク管理等各分野において安定した業務遂行と高い専門性を有する優秀な人材を必要としております。特に、昨今のデジタル技術(AIを含む)の進化・普及に伴い、当社のDX推進を担う人材や、戦略的提携等の進展に伴い、海外業務に精通した人材の確保・育成も喫緊の課題と認識しております。加えて、高年齢層の定年退職等を念頭に、次世代の幹部の充実・育成も重要になっています。しかし、少子化等の影響を受けて、人材獲得競争が強まる中で、当社が期待する量及び質の人材の採用は一段と厳しさを増しており、採用ができたとしても定着が難しい可能性があります。また、競合他社に比べて魅力的な労働条件・職場環境を提供できない場合や、ハラスメントなどの人事労務上の問題や職場の安全衛生管理上の問題等が発生した場合には、人材の流出、不足等を招く可能性があります。
当社グループでは、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおり、専門性の高い人材の確保・育成や、当社の将来を担う幹部・社員の充実・育成、社員のモチベーション・満足度の向上、退職者数の抑制など、人的資本経営の強化に取り組んでおりますが、これらの取り組みが奏功しない又は奏功するまでに想定以上の期間を要する場合には、お客さまサービスが低下することにより、当社グループの競争力の相対的な低下や新契約及び保有契約の減少を招き、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 経済環境の変動に伴うリスク
当社グループが行う事業は、その収益の多くが日本国内において生み出されるものであるため、国内の経済物価情勢や家計所得の動向、貯蓄・投資スタンスなどが、当社グループの行う事業に影響を及ぼす可能性があります。また、近年、各国の通商政策の動向や国家間紛争などが国内経済に与える影響が懸念されております。このように、経済物価情勢等の動向は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
消費者物価は、労働需給のひっ迫、賃金上昇の販売価格への転嫁が続く中で、原材料価格上昇の影響から高水準となっています。こうした状況が当社の想定を超えて継続する場合には、事業費の高騰とそれによる保険料採算の悪化、人材確保の困難化等が懸念されます。また、物価の上昇等を受けて金利水準が想定以上に上昇した場合には、資産運用における国内金利リスクの顕在化のほか、保険契約者がより高い収益を得られる別の金融商品へ資金を移動させることにより、保険契約の解約・乗換が増加する可能性があります。こうした経路を通じ、国内経済のインフレ傾向は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 地政学リスクなど社会経済環境を巡る不確実性に関するリスク
近年、社会経済環境を巡る不確実性が経済物価情勢や家計の動向に深刻な影響を与えることが懸念されています。中でも、地政学リスクは、スタグフレーションのように経済物価情勢に大きな影響を与える可能性があるほか、重要物資の調達困難化など、社会経済活動そのものに深刻な打撃をもたらす可能性もあります。地政学リスクなど社会経済環境を巡る不確実性が顕在化した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 当社の企業風土又は組織文化に関するリスク
当社は、2019年度に発生した、お客さまに不利益が生じた契約乗換等の募集品質に係る事案(以下、「募集品質問題」といいます。)の事実関係及び原因等の究明に関して、日本郵政株式会社、日本郵便株式会社及び当社のいずれとも利害関係を有しない弁護士3名から構成される「かんぽ生命保険契約問題 特別調査委員会」が2019年12月に公表した調査報告書において、当社グループにおいて、「リスク事象を探知した際の原因追究・解決の先送り」、「問題の矮小化」並びに「部門間の横での連携不足及び上意下達の下での情報伝達の目詰まり」といった企業風土又は組織文化が従前から存在してきたことが指摘されました。当社グループでは、経営陣主導の下、健全な企業風土の醸成に取り組んでおり、着実に改善が進んでおります。しかしながら、日本郵政グループにおいて非公開金融情報の不適切な取扱い(以下、「非公開金融情報の不適切利用事案」といいます。)や一時払終身保険等の販売に係る認可前の勧誘(以下、「認可取得前勧誘事案」といいます。)といった事案が確認されており、これらの事案を踏まえた再発防止策も含め、企業風土・組織文化改善の取り組みが奏功しない、又は奏功するまでに想定以上の期間を要する場合には、類似の事案が再発するなど、当社グループの社会的信用、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑪ 格付けの低下に関するリスク
当社は、各格付会社より信用格付けを取得しており、2026年3月末現在における信用格付けは、下表のとおりであります。これらの格付けにより、当社の財務の健全性に対して一定の評価を得ているものと認識しております。
中計では、保有契約の底打ち・反転及び事業費の抑制などに取り組んでまいりますが、これらが計画どおりに進捗せず、当社の将来的な財務内容の見通しが悪化することにより、各社の信用格付けが引き下げられた場合には、当社グループの資本市場における負債性資金の調達が有利な条件で行えない可能性があるとともに、当社に対する不安を想起させ、新契約及び保有契約の減少等につながる可能性があります。このように、各格付会社による当社に対する信用格付けは、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑫ 気候変動及び生物多様性・自然資本に関するリスク
当社は、気候変動によるリスクと機会を認識し、2019年4月にTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)の提言へ賛同を表明しており、これまでの気候変動に関する取り組みを一層推進するとともに、情報開示の充実を図っております(詳細は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおりであります。)。
気候変動は、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があり、当社は、その影響を評価するためのシナリオ分析を行っております。
なお、気候変動による生命保険事業への主な影響としては、自然災害などの被害が増加することによる保険金等支払額の増加、平均気温上昇や異常気象の健康への影響により中長期的な死亡率や罹患率が変化することによる保険金等支払額の増加の可能性を認識しております。また、資産運用への主な影響としては、自然災害などの増加に伴う投融資先企業の損失拡大による投融資資産の価値毀損、低炭素社会への移行に伴う制度変更、規制強化、消費者選好の変化の影響による投融資先企業の価値毀損の可能性を認識しております。加えて、温室効果ガス排出量を踏まえた投資ポートフォリオの管理を行うため、投資ポートフォリオの温室効果ガス排出量を測定・分析し、分析結果を踏まえた上で投融資先企業等に対するエンゲージメント(目的を持った対話)を行っております。
また、当社は、気候変動とともにグローバルな重要課題となっている、生物多様性・自然資本に関して、自然資本に関する開示の枠組みを構築する国際的なイニシアチブであるTNFD(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures)の理念に賛同し、2023年6月にはその活動をサポートするTNFDフォーラムへの参画、2023年12月にはEarly AdopterとしてTNFD提言に基づく開示を行う意思表明を行っており、生物多様性・自然資本に関する取り組みを推進するとともに、TNFD提言に沿った情報開示の充実を行っております。
当社生命保険事業への主な影響として、生態系バランスが崩れることに起因する感染症の蔓延等による保険金等支払額の増加や、各種自然災害によって当社のデータセンターが運用遅延・停止に陥る可能性を認識しております。
また、資産運用においては、投融資先企業が依存する自然資本の枯渇等に伴う投融資資産の価値棄損のほか、環境保全に関する法規制の厳格化や社会的要請の変化等に伴う投融資資産の価値棄損の可能性を認識しております。
なお、当社の投資ポートフォリオにおける主な自然関連の依存と影響に関する分析を実施しており、分析結果や社会的要請等を踏まえた資産運用に取り組んでおります。
このように、気候変動及び生物多様性・自然資本に関する各種取り組みを推進しておりますが、これらの対応が不十分と評価された場合には、当社グループの資本市場における評価、その他社会的な評価の低下につながる可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
Ⅱ 財務・資産運用
(1) 保険引受に関するリスク
① 保険料設定・責任準備金の積立に関するリスク
当社は、保険の種類及び内容、契約時の被保険者の年齢、性別、保険金額等を考慮して、次に掲げる計算基礎率(予定死亡率、予定利率、予定事業費率)等に基づいて保険料を設定しております。
保険契約においては、実際の死亡率が事前に設定した予定死亡率を超過した場合や実際の運用利回りが事前に設定した予定利率を下回った場合、実際の経費が事前に設定した予定事業費を超過した場合には、保険期間中の保険料等の受取総額を保険金・経費等の支払総額が上回ることにより損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、保険業法及び関連業規制に基づき、保険料収入の大部分を責任準備金として将来の保険金等の支払いに備えて積み立てております。責任準備金は、当社の負債の最も大きな部分を占めているものであり、各保険契約の保障対象となる事象の起こる頻度や時期、保険金等支払額、資産運用額等について一定の前提を置き、これらに基づく見積りによって計算されるものであります。これらの前提と実際の結果が乖離した場合や環境の変化により将来乖離が見込まれる場合には、責任準備金の積増しが必要となる可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、金融当局である金融庁等は、責任準備金の積立に関する規制や標準利率・標準生命表を定めていますが、これらに変更があった場合には、保険料の見直しや責任準備金の積増しが必要となる可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 再保険に関するリスク
当社は、民営化前の高い予定利率の終身年金保険契約を出再することにより、保険引受リスク及び資産運用リスクを削減し、将来収益及び資本効率の向上を図ることを目的として、再保険契約を締結しております。出再先については、当社の定める信用基準を満たした保険会社を選定し、出再した保険会社に対するモニタリング等を実施しておりますが、今後、カウンターパーティリスク(出再先会社が破綻するリスク)やリキャプチャー(再保険契約の打ち切りによる出再先に移転していた資産やリスクの回収義務)が発生するリスク、資産運用リスク(再保険契約に係る担保資産価値が下落するリスク)が顕在化した場合等には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 会計基準、税制の変更等に関するリスク
当社の繰延税金資産は、現行の会計基準及び税制に従い、一定の前提に基づいて見積もった課税所得により将来の税金負担額が軽減することが認められる範囲内で計上しております。したがって、新契約の実績が想定どおりに進捗しない期間がより長期にわたり継続した場合や、経済環境の大幅な悪化が継続した場合における見積りの前提の変更や、税制改正に伴う税率の引き下げにより、繰延税金資産額が減少する場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、国際会計基準審議会は、2020年6月に国際財務報告基準(以下「IFRS(International Financial Reporting Standards)」といいます。)第17号「保険契約」の修正を公表し、2023年1月1日以降に開始する事業年度より適用しております。当該基準は保険契約を経済価値で評価するため、毎期の変動が純資産に影響を及ぼす可能性があります。今後、IFRS又は同基準に準じる基準を当社グループの会計基準において適用する場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 資産運用に関するリスク
当社は、中計において、国内金利上昇等の運用環境の好転を捉え、運用関係損益の持続的な増加を目指し、ポートフォリオの再構築を推進してまいります。併せて、インパクト投資の推進や産学連携により、資産運用を通じた社会課題の解決や次世代産業の柱となる企業の発掘にも貢献してまいります。
他方、これらの資産運用は、国内金利や為替、株式・不動産等の価格変動、信用状況の悪化、地政学リスクの顕在化等の影響を受ける可能性があり、以下の①~③を始め、多様な資産運用リスクにさらされております。当社では、こうしたリスクに備え、保険契約の引受けによって生じる負債に見合った運用資産を適切に管理し、損益の安定を図るALM及び財務健全性の維持に配意したERMの高度化に取り組んでおります。また、定期的にストレステストを実施し、ストレス事象発生時の対応力を検証するとともに、特に資産運用力の強化に当たっては、審査やモニタリングの体制を強化しております。しかしながら、そうした対応が奏功しない場合や国内外の景気変動、各国の金融・財政政策の変更等により市場環境が想定を超える変動をした場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
① 国内金利に関する市場リスク
当社の資産構成は、円金利資産の割合が高く、当社の保険契約者に対する債務のデュレーションが運用資産より長期であるため、資産と負債のデュレーションのミスマッチによる国内金利の変動リスクを有しております。
2024年3月の日本銀行によるマイナス金利政策解除以降、国内経済の緩やかな回復・物価の上昇傾向を映じ、国内金利は上昇していますが、幾分不安定な状況にあります。こうした金利環境の下では、資産運用利回りが上昇することにより、利息収入などの収益が向上するものの、既に保有している債券価格の下落により、評価損・減損損失や売却損が発生・拡大する可能性があります。
一方、国内金利が現在の水準より低下した場合には、当初想定していた運用収益が確保できないあるいは逆ざや(資産運用ポートフォリオの平均運用利回りが既契約の責任準備金の積立に用いた予定利率を下回る現象)となる可能性があります。このように、国内金利の変動は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② ①以外の市場リスク
当社は外貨建資産を保有しており、その一部については、為替リスクをヘッジするため為替予約等をしておりますが、為替リスクがヘッジされていない部分について、為替相場の変動が発生した場合や、為替リスクをヘッジしていたとしても、各国の金融・財政政策の動向等による国内外の金利差拡大によりヘッジコストが高まり、これまでの条件でロールによる為替予約等ができない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、各国の金融・財政政策の変更や外国金利の変動により、当社の保有する外国証券の価値が下落した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、国内外の経済状況又は市場環境の悪化等によって、当社の保有する株式の価格が下落した場合には、保有株式に評価損・減損損失や売却損等が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、不動産を含むオルタナティブ運用などの資産運用力の強化が期待した結果を生まない可能性があります。
③ 信用リスク
当社グループの取引先・投融資先・当社が保有する有価証券の発行者において、国内外の景気動向や特定の業種を取り巻く経営環境の変化、不祥事の発生等の不測の事態により、財政状態が悪化した場合には、信用リスク及び与信関係費用の増加又は当社が保有する有価証券の価値の下落等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、外国公社債運用などの資産運用力の強化が、期待した結果を生まない可能性があります。
(4) 市場流動性・資金繰りに関するリスク
① 市場流動性リスク
金融市場の混乱等により、市場において正常に金融商品の取引・資金決済ができなくなった場合や通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることになった場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、国内外の金融市場及び経済状況の悪化等により、市場の流動性が減退した場合には、当社の保有する資産の売却可能性や価値が減少する可能性があります。
② 資金繰りリスク
大量の保険契約の解約に伴う解約返戻金支出の増加や巨大災害に伴う保険金支出の増加等により資金繰りが逼迫し、資金の確保のため通常の評価額よりも低い価格での資産売却を余儀なくされた場合や、保険金等の支払いが滞った場合には、当社グループの事業、社会的信用、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
Ⅲ 事業固有
(1) 法制度及び各種規制に関するリスク
① 郵政民営化法に基づく法規制等に関するリスク
当社は、郵政民営化法及び関係政省令の下、金融庁及び総務省の監督下にあります。また、郵政民営化法により、内閣に設置された郵政民営化推進本部が運営する郵政民営化委員会から意見を述べられる場合があるとともに、他の日本の生命保険会社にはない業務制限規制が課されております(以下「上乗せ規制」といいます。詳細は「第1 企業の概況 3 事業の内容 (参考) 郵政民営化法による特例措置」に記載のとおりであります。)。これらの規制により、将来的に当社の競争力や収益機会がさらに制限された場合には、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。
このほか、日本は、WTO(World Trade Organization:世界貿易機関)の加盟国として「政府調達に関する協定を改正する議定書」を定めておりますが、この中で、公社を承継した機関には、この議定書に定められたルールが適用されるため、当社が物品等を調達する場合には、WTOによる政府調達のルールを遵守する必要があります。当社の作為又は不作為により、これらのルールを遵守できなかった場合には、調達行為が成立しないあるいは調達行為に遅れが生じる可能性があり、当初想定していた計画が実施できないなど、当社グループの社会的信用、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 保険業法、その他関連業規制に関するリスク
当社は日本の生命保険会社であり、保険業法及び関連業規制の下、他の日本の生命保険会社と同様に、金融庁による監督下にあります。保険業法は、内閣総理大臣(金融庁長官に権限委任)に対して、免許取消しや業務停止、報告徴求、会計記録等に関する厳格な立入り検査の実施等、保険業に係る広範な監督権限を与えております。また、保険業法に基づき、金融庁長官は、新商品の創設若しくは既存商品の改定に係る認可申請・届出が行われた場合に審査を行うこととされております。
生命保険業免許は、当社の主要な事業活動の前提であり、当該免許に期限はなく、当連結会計年度末現在、免許取消事由等に該当する事象は発生していないと認識しておりますが、当該事象が発生した場合には、当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
保険業法その他の法令等により、業務の健全性・適切性の観点から重大な問題が認められる場合や特に重要なものに違反した場合には、報告徴求命令、業務改善命令、業務の全部若しくは一部の停止又は免許の取消しなどの行政処分を受ける可能性があります。なお、金融庁は保険代理店管理態勢に係る法令及び保険会社向けの総合的な監督指針等の改正を行っており(2026年6月1日施行。保険会社の代理店に対する指導等の実効性確保に関する監督指針の改正等、一部については、2025年8月28日適用。)、乗合代理店管理態勢を強化しています。当社では、保険会社(委託元)としての代理店管理を行う観点だけでなく、乗合代理店(受託者)としての観点からも、法令等改正に則した態勢整備を順次進めております。このほか、金融庁による保険業法上の認可が得られない、又は当社が想定するタイミングで認可がなされない、当社では取り扱いが難しいあるいは態勢整備に時間を要する商品を取り扱う競争力のある他保険会社を買収することが法令上認められない等の事由により、新商品を予定どおりの内容及びタイミングで販売できない場合、又は当該認可を得て新商品を販売した場合であっても外部要因等により想定した収益が確保できない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
金融庁は、契約者保護、保険会社のリスク管理の高度化、消費者・市場関係者等への情報提供を目的として、国際的に活動する保険会社グループに適用する保険資本基準(ICS)に準じた経済価値ベースのソルベンシー規制を2026年3月末より導入しています。生命保険会社の健全性を判断する指標であるソルベンシー・マージン比率は、2026年3月期末より、本規制に基づいて算出されるものに改められますが、これは経済価値に基づく健全性指標であるため、市場環境の変動により大きく影響を受ける可能性があります。
当社では、ソルベンシー・マージン比率を内部管理の重要な指標と位置づけ、金融庁が求める水準に比べて十分高い水準に維持する経営を進めております。しかしながら、このソルベンシー・マージン比率が金融庁の求める水準を下回った場合、内閣総理大臣による早期是正措置が発動される可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 日本郵便株式会社との関係に関するリスク
① ユニバーサルサービスの提供に関するリスク
日本郵便株式会社は、郵政民営化法上のユニバーサルサービスに係る規定を遵守するため、当社と生命保険募集・契約維持管理業務委託契約及び保険窓口業務契約を締結して当社の保険代理業務を受託し、全国の各郵便局において当社の商品及びサービスを提供しております(詳細は「5 重要な契約等」に記載のとおりであります。)。
特に、保険窓口業務契約は期間の定めのない契約であり、本契約に定める特段の事情がない限り、当社から一方的に解除することはできないこととされております。また、当社の定款上、当社は日本郵便株式会社との間で、保険窓口業務契約を締結する旨の規定が存在し、当該契約を終了させる場合には当社の定款変更が必要となります。したがって、当社が日本郵便株式会社との間の保険窓口業務契約を終了させるには、これらの手続等を充足する必要があります。
これらの契約により、日本郵便株式会社がユニバーサルサービスを提供する上での関連保険会社としての地位を維持する義務を負うため、当社の柔軟な事業展開が困難となる可能性があります。
さらに、今後のユニバーサルサービスの確保に関する政府の施策、法令や規制等の改正等の内容によっては、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、2018年12月に独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法の一部を改正する法律が施行され、従来は日本郵便株式会社と関連銀行・関連保険会社との間の契約に基づく委託手数料により賄われていた郵便局ネットワーク維持に要する費用のうち、ユニバーサルサービス確保のために不可欠な費用(日本郵便株式会社が負担すべき額を除く)は、同法に基づき、2020年3月期から、関連銀行・関連保険会社からの拠出金を原資として、郵政管理・支援機構から日本郵便株式会社に交付される交付金で賄われております。
拠出金・交付金の額の算出の基礎となる当該不可欠な費用は、直近の郵便局ネットワークの維持の状況を基礎とした以下の費用の合計額として算定されます。
ア 郵便局ネットワークを最小限度の規模の郵便局により構成するものとした場合における人件費、賃借料・工事費その他の郵便局の維持に要する費用、現金の輸送及び管理に要する費用、固定資産税・事業所税
イ 簡易郵便局で郵政事業に係る基本的な役務が利用できるようにすることを確保するための最小限度の委託に要する費用
当社が郵政管理・支援機構に支払う拠出金(2026年3月期に当社が支払った拠出額は576億円)は、当該不可欠な費用及び拠出金・交付金の算定等に係る郵政管理・支援機構の事務費用の合計額を、郵便窓口業務、銀行窓口業務、保険窓口業務において見込まれる郵便局ネットワークの利用の度合いに応じて按分し、保険窓口業務に按分された費用です。
このように、当社の拠出金額は関係法令に基づき郵政管理・支援機構が算定するため、当社の意向が反映されるものではありません。
当社は、日本郵便株式会社がユニバーサルサービスを提供する上での関連保険会社として、当該拠出金を拠出する必要があり、これは当社特有の固定的事業費となります。郵政管理・支援機構により算定された当該不可欠な費用の額が当社の想定よりも多額である場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 日本郵便株式会社への委託手数料に関するリスク
当社は、日本郵便株式会社と締結している生命保険募集・契約維持管理業務委託契約、保険窓口業務契約等及び代理店手数料規程等に基づき、日本郵便株式会社に対して委託手数料を支払っております。委託手数料には、日本郵便株式会社が当社に提供する業務に必要な経費単価に郵便局数等を乗じて算定するものや、保有契約の維持管理に必要なものなど、営業活動量に左右されず発生する固定的事業費となるものが含まれており、直ちに削減することができない可能性があるほか、当社からの委託業務に応じて費用が増加する可能性があります。
当社は、上記に加え、各年度における当社グループの事業戦略と整合させた手数料の仕組みの導入を検討する場合があります。当該手数料の仕組みを含めた委託手数料体系の設定を適切に行わなかった場合には、当社グループへの信用が毀損する可能性や、新契約の実績又は保有契約の維持、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります(詳細は「5 重要な契約等 (参考)日本郵便株式会社に支払う委託手数料」に記載のとおりであります。)。
③ 郵便局ネットワーク及び代理店管理に関するリスク
当社の商品及びサービスの提供の多くは、郵便局ネットワークを通じて行われておりますが、近年はコミュニケーション手段の多様化により、生活に必要な様々なサービスがインターネット等によって簡便に利用できるようになっており、非対面サービスへのニーズが高まっております。これに伴う郵便局数及び郵便局の利用者数又は利用頻度の減少により、郵便局ネットワークの販売力や魅力が損なわれる場合には、当社の新契約の実績や保有契約の維持に影響を及ぼす可能性があります。当社は、郵便局ネットワークを補完又は一部代替する商品・サービスの提供手段を今後も検討・導入してまいりますが、これらの対応が奏功しない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、保険業法並びに日本郵便株式会社への生命保険募集・契約維持管理業務委託契約及び保険窓口業務契約に基づき、委託元として日本郵便株式会社の社員の保険窓口業務に関する教育等の代理店管理に係る責任を負っております。こうした中で、日本郵政グループにおける非公開金融情報の不適切利用事案や認可取得前勧誘事案が確認されました。
当社は、これら事案の真因に対する理解を深め、再発防止策の実効性を確保するとともに、代理店管理の責任を負う保険会社として、委託業務全般における代理店管理態勢の実効性も確保してまいります。また、「(1) 法制度及び各種規制等に関するリスク ② 保険業法、その他関連業規制に関するリスク」に記載のとおり、金融庁は保険代理店管理態勢に係る法令等の改正を行っており、当社も順次態勢強化に取り組んでおります。しかしながら、かかる取り組みにもかかわらず代理店管理態勢が想定どおりに機能しない場合等には、当社の商品及びサービスの提供が期待どおりに行われない、予期せぬ損失を被る又は行政処分等を受ける可能性があり、当社グループの社会的信用、事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 日本郵政株式会社との関係に関するリスク
① 日本郵政株式会社が議決権を保有することによる影響力及び他の一般株主との利益相反に関するリスク
日本郵政株式会社の当社に対する議決権比率は、当連結会計年度末現在、49.7%となっておりますが、日本郵政株式会社は依然として、当社の役員の選解任、他社との合併等の組織再編、減資、定款の変更等の当社の株主総会決議の結果に影響を及ぼす可能性があります。
また、日本郵政株式会社は、日本郵政グループの利益、ユニバーサルサービスの提供及び日本国政府による日本郵政株式会社株式の保有(日本国政府は、郵政民営化法に基づき、日本郵政株式会社の株式について3分の1を超える株式を保有する義務があり、2026年3月末現在において、日本郵政株式会社の議決権の38.0%程度を保有しております。)等の観点から、当社及び当社の一般株主の利益と異なる議決権の行使等を行う可能性があります。
さらに、日本郵政株式会社は、当社との業務委託関係その他の取引・契約関係等にあるほか、子会社等を通じて当社と競合し又は競合する可能性のある事業(当社以外の生命保険会社の商品の受託販売等)を行うなど、当社の一般株主と異なる利害関係を有しております。例えば、2018年12月に、日本郵政株式会社は、アフラック・インコーポレーテッド及びアフラック生命保険株式会社との間で、「資本関係に基づく戦略提携」に関する基本合意書を締結いたしました。この合意に基づき、日本郵政株式会社は、アフラック・インコーポレーテッドの普通株式の発行済株式総数の7%(2018年12月時点)を取得したほか、がん保険に関する取り組みの再確認、新たな協業の取り組みの検討を行うこととし、2021年6月には、日本郵政株式会社、日本郵便株式会社及び当社は、アフラック・インコーポレーテッド及びアフラック生命保険株式会社と「資本関係に基づく戦略提携」をさらに発展させることに合意いたしました。2024年3月には、日本郵政株式会社がアフラック・インコーポレーテッドに持分法適用を行うこととし、2024年度からアフラック・インコーポレーテッドの利益の一部が日本郵政株式会社の連結業績に反映されております。また、日本郵政株式会社は、日本郵便株式会社及び楽天グループ株式会社との間で、物流、モバイル、DXなど様々な領域での連携を強化することを目的とした業務提携合意書を2021年3月に締結し、さらに2021年4月に、日本郵政株式会社、日本郵便株式会社、株式会社ゆうちょ銀行及び当社は、楽天グループ株式会社と業務提携合意書を改めて締結いたしました。これらの合意において、日本郵政株式会社は、保険分野での協業に関する協議・検討を行うこととしておりますが、協業の内容が当社グループの業績等に影響を及ぼすなど、当社及び当社の一般株主の利益と相反する可能性があります。
なお、当社と日本郵政グループとの人的関係及び取引関係は、以下のとおりです。
a.日本郵政グループとの人的関係
当社では、日本郵政グループの役員を兼任する役員が在職しており、そのうち、本書提出日現在において、主な日本郵政グループの役員を兼任する役員は下表のとおりであります。また、当社の経営会議には、経営会議の構成員である当社の常務以上の執行役及び業務を統轄する執行役を兼任している者を除き、原則、日本郵政株式会社の役員は出席しておりませんが、議題又は報告事項に応じて、出席が必要と当社が考える日本郵政株式会社の代表執行役に出席を要請することとしております。
(注) 同氏は、日本郵政株式会社の子会社である、日本郵便株式会社及び株式会社ゆうちょ銀行の取締役(非常勤)も兼任しております。
当社の役員の状況については「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (2) 役員の状況」に記載のとおりであります。
また、当社は、日本郵政株式会社、日本郵便株式会社及び株式会社ゆうちょ銀行との間で、出向者を受け入れて人事交流を行っておりますが、このうち、当社において事業運営に重要な影響を及ぼす役職に就いている者はおりません。
b.日本郵政グループとの取引
当社は日本郵政グループに属する他社との取引を行っており、当連結会計年度における主な取引は以下のとおりであります。
(注) 上記のほか、「Ⅲ 事業固有 (2) 日本郵便株式会社との関係に関するリスク ① ユニバーサルサービスの提供に関するリスク」に記載のとおり、郵便局ネットワーク維持に係る郵政管理・支援機構への拠出金の支払いが、2026年3月期において576億円あります。
なお、日本郵政グループに属する他社との取引条件の適切性を確保するため、新たに重要な取引を実施する場合や既存の重要な取引条件を変更する場合には、社外取締役を含む取締役会で決議する態勢を整備しております。
② 日本郵政株式会社に対するブランド価値使用料に関するリスク
当社は、「5 重要な契約等」に記載のとおり、日本郵政グループ内各社との間で「日本郵政グループ協定」等を締結しており、グループ運営を適切・円滑に行うために必要な事項や、法令等に基づき日本郵政株式会社による管理等が必要な事項については、日本郵政株式会社との事前協議又は日本郵政株式会社への報告の対象とされております。また、当社は日本郵政株式会社から「かんぽ生命」等の商標の使用を許諾されるとともに、日本郵政株式会社に対し、日本郵政グループが持つブランド力を当社の事業活動に活用できることによる利益の対価として、ブランド価値使用料を支払っております。
なお、当社が日本郵政グループに属することにより享受するブランド価値は当社の業績に反映されるとの考え方に基づき、当該利益が反映された業績指標である前年度末時点の保有保険契約高に対して、一定の料率(0.0036%)を掛けて算出しており、この料率は、重大な経済情勢の変化等、特段の事情が生じない限り変更しないこととしております。また、ブランド価値使用料は、当社が日本郵政グループに属している限り、継続して支払うこととなり、当社が日本郵便株式会社法に定める関連保険会社としての業務を行っている間は、日本郵政株式会社の当社株式の保有割合にかかわらず、当該使用料の支払義務が継続いたします。
これら協定等の終了又は見直し等により、現在の条件での商標の使用ができなくなった場合や、重大な経済情勢の変化等の特段の事情に起因してブランド価値使用料の算定方法が変更された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 日本郵政株式会社による当社株式の追加処分に関するリスク
「Ⅲ 事業固有 (3) 日本郵政株式会社との関係に関するリスク ① 日本郵政株式会社が議決権を保有することによる影響力及び他の一般株主との利益相反に関するリスク」に記載のとおり、日本郵政株式会社の当社に対する議決権比率は、当連結会計年度末現在、49.7%となっておりますが、郵政民営化法上、日本郵政株式会社が保有する当社株式は、その全部を処分することを目指し、当社の経営状況及びユニバーサルサービスの提供への影響等を勘案しつつ、できる限り早期に処分するものとされております。なお、本書提出日現在、当社株式の処分に係る規定を含む郵政民営化法の改正案が国会に提出されている状況です。こうした状況の中で、日本郵政株式会社は、当社株式について、郵政民営化法の趣旨、グループ経営の観点を踏まえて株式処分の検討を引き続き進める旨を公表しております。
当社は、郵政民営化法に基づき、同業他社にはない上乗せ規制に服しておりますが、かかる規制は、(ⅰ)日本郵政株式会社が当社株式の全部を処分した場合や、(ⅱ)日本郵政株式会社が当社株式の2分の1以上を処分し、かつ、内閣総理大臣及び総務大臣が、他の金融機関等との間の適切な競争関係及び利用者への役務の適切な提供を阻害するおそれがないと認め、当該規制を適用しない旨を決定した場合に適用されなくなります。当連結会計年度末現在、日本郵政株式会社が保有する当社株式の保有割合は50%を下回っており、日本郵政株式会社は総務大臣に対し、当社株式の2分の1以上を処分した旨の届出を行っておりますが、現時点において上記(ⅱ)の決定は行われておらず、上乗せ規制がいつどのように撤廃されるかは、明らかでない状況にあります。かかる状況の中で、日本郵政株式会社による当社株式の売却が進まない場合には、上乗せ規制の撤廃が行われず、日本郵政株式会社及び当社が期待する経営の自由度の拡大等が実現しない可能性もあります。
他方、仮に将来、日本郵政株式会社による当社株式の追加的な売却が行われた場合、又は当該売却により市場で流通する当社株式の数が増加し、需給が悪化するとの認識が市場で広まった場合には、当社株式の流動性及び株価形成等に影響を及ぼす可能性があります。
加えて、日本郵政株式会社による当社株式の売却に伴い、当社が日本郵便株式会社との間で締結している生命保険募集・契約維持管理業務委託契約、保険窓口業務契約その他の契約の条件が当社に不利な内容に変更された場合や当該契約が終了した場合には、当社が郵便局ネットワークを利用できなくなるなど、当社の事業を従前どおり維持するために莫大なコストと時間等が必要となり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社が日本郵政グループとの間で締結している日本郵政グループ協定及び日本郵政グループ商標管理協定、並びに当社が日本郵政株式会社との間で締結している日本郵政グループ運営に関する契約及びグループ商標管理契約について、当社が関連保険会社に該当しないこととなり、協定や契約そのものを適用しないこととなった場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、当社は、日本国政府その他の公的機関から何らの保証その他の信用補完を受けておりませんが、日本郵政株式会社が当社の親会社ではなくなることに伴い、当社の経済的信用力が低下したという誤認や錯誤が社会に広く伝播した場合等には、社員採用活動への悪影響や、顧客その他の取引先による取引停止、取引量の減少、保険契約の解約、当社にとって不利な取引条件の変更等を誘発する可能性があります。
Ⅳ オペレーション
(1)コンプライアンスに関するリスク、オペレーショナルリスク管理
当社グループが業務を遂行していく過程には、コンプライアンス違反が発生するリスクやオペレーショナルリスクが存在し、内部及び外部の不法・不正行為、労務管理及び職場環境面での問題発生、顧客本位の業務運営への対応が不十分であることによる信用失墜、システム障害等に伴う事業中断、不適切な業務、保険金等の支払いに係る不備や業務態勢の逼迫、商標出願等の業務不備、代理店管理の不備、外部委託業務から生じる契約違反・問題発生等が生じる可能性があります。特に、当社の商品及びサービスの提供の多くは郵便局ネットワークを通じて行われており、そこでは当社の事業のみならず、銀行・物流のサービスも並行して提供されるため、これらのオペレーショナルリスクが顕在化する可能性が相対的に高く、当社グループの事業、社会的信用、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
① コンプライアンスに関するリスク
当社グループは、保険業法及び郵政民営化法に基づき、金融庁及び総務省の監督下にあります。加えて、保険法、消費者契約法、個人情報の保護に関する法律、犯罪による収益の移転防止に関する法律等、生命保険契約を取り扱う事業者として、各種関係法令の遵守の義務を負っており、従来から「コンプライアンス・プログラム」を策定し、役員・社員への定期的なコンプライアンス研修、情報管理の徹底、犯罪防止やマネー・ローンダリング、テロ資金供与及び拡散金融対策の強化等を通じ、法令遵守の徹底を図っております。しかしながら、役員・社員による作為若しくは不作為による法令等の違反が発生した場合や、法令等の違反を防止するための対策が効果を発揮しなかった場合には、当社グループの社会的信用及び事業に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は膨大な保険契約や業務委託・物品購入等の契約を締結しておりますが、契約の相手方による詐欺的行為の被害を受けた場合や、反社会的勢力との契約を締結した場合等には、当社グループの社会的信用及び事業に影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社グループは、社員、代理店、業務委託先、保険契約者等による詐欺その他の不正による潜在的な損失リスクにさらされております。当社の社員及び代理店は、保険契約者との対話を通じて保険契約者の個人情報を保有しており、違法な販売手法、詐欺、なりすまし、個人情報の紛失・漏えい又は不適切な利用等が発生してしまう可能性があります。当社はこのような違法行為等を未然に防止し、又は発見するための対策を講じておりますが、当社の取り組みがこれらを排除できない場合には、当社グループの社会的信用及び事業に影響を及ぼす可能性があります。
このように、当社グループは、保険法、犯罪による収益の移転防止に関する法律等、各種の規制の適用を受けており、その改正、その執行に関する政府方針の変更等が行われることにより、新たな対応・費用が発生するなど、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② コンダクトリスク
当社グループは、募集品質問題等の反省を踏まえ、法令等の遵守のみならず、利用者視点を欠く行為など社会的な期待に反する行為によりお客さまをはじめとするステークホルダーの信頼を失い、その結果、企業価値を毀損するリスクを「コンダクトリスク」として定義し、コンプライアンス部門を統括部署として、全社的なリスク管理態勢の整備・強化を行っております。これにより、高いリスク感度をもってリスク情報を検知するとともに、社員一人ひとりに社会の期待に応える行動を定着させることで、保険募集プロセス及びその他業務全般におけるコンダクトリスクの顕在化を抑制してまいります。
さらに、お客さま本位の理念に基づく行動規範等を策定し、郵便局等の営業現場まで浸透させるための研修を実施するなど、全社を挙げて、より一層のコンプライアンスの強化に取り組んでおりますが、これらの指導・教育が十分な効果を発揮しないこと等により、不適正な募集活動などの法令等の違反が発生した場合には、当社グループの社会的信用、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 保険募集プロセスにおける品質確保に関するリスク
当社グループは、募集品質問題の発生を受け、お客さまからの信頼の早期回復、並びに保険募集プロセスにおける法令遵守及びお客さま本位の意識の徹底による募集品質の確保・向上を図ることを、最優先かつ着実に取り組んでまいりました。
しかし、お客さまのご意向に沿わず不利益となる事例や法令違反・社内ルール違反となる事例、違反には至らなくともお客さまに適合する契約ではない事例やお客さまの契約に対するご理解が十分とはいえない事例、保険契約に対する苦情・無効申請が行われる事例が発生した場合には、当社グループの社会的信用、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このように、今後、当社グループにおいて遵守すべき法令等の義務に反する行為が発生する場合、当該違反行為の規模や程度又は当社の取り組み状況によっては、監督当局から再度業務停止命令等の行政処分を受けるなど、当社グループの経営や事業の存続に影響を及ぼす可能性があります。
なお、日本郵政グループにおける非公開金融情報の不適切利用事案や認可取得前勧誘事案の真因に対する理解を一段と深め、再発防止策の実効性を確保するとともに、保険募集プロセスにおける品質の確保・向上を図り、法令遵守及びお客さま本位の活動の徹底・実践を確保してまいります。
④ サイバー攻撃に関するリスク
当社の商品・サービス等の提供においては、DX推進及びAIの利活用が一段と進んでおり、それを支える業務・システムにおいては、クラウド等オープン環境の使用も増加しています。こうした中で、足もと、システムに対するサイバー攻撃手法は、一段と高頻度化・高度化・巧妙化・組織化しており、サイバーリスクは日々深刻化しております。加えて、かかるリスクは、委託先等の第三者を経由したサプライチェーンによるリスクとしても顕在化しており、社外情勢の変化に伴う地政学的リスクに起因するものを含め、さらに拡大・増加する可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、当社は、防御・検知の仕組みを組み合わせた多層防御の考え方に基づいた未然防止態勢及びサイバー攻撃発生時にセキュリティ専門組織であるかんぽCSIRT(シーサート:Computer Security Incident Response Team)により、被害拡大防止に向けた適切な対応等を実施する態勢を整備しております。さらに、経済安全保障やサプライチェーンリスクも勘案した情報セキュリティ管理態勢を整備するとともに、これらの土台となる全社的な情報リテラシーの向上及び情報管理ルールの徹底を図っております。加えて、サイバー攻撃に起因する危機が発生・長期化した場合に備え、通常の業務遂行態勢が困難となった場合の危機管理対応、お客さまを始めとする対外対応、代替手段による業務継続対応を改めて再確認し、必要な対策を強化・整備した上で訓練等を通じて、その実効性の確保に取り組んでおります。
このように、当社は恒常的にサイバーセキュリティ対策の高度化に取り組んでおりますが、かかる対策にもかかわらず未知の脅威等により当社の情報システムが機能しなくなり、業務に多大な影響が生じることとなった場合には、影響範囲の調査・分析、復旧及び再発防止に時間と費用が生じることにより、当社グループの事業、社会的信用、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 情報漏えいに関するリスク
当社グループは、事業を行う上で当社が直接に又は当社の代理店である日本郵便株式会社を通して、大量の情報を取得し保有しております。この情報には、保険契約者等の個人や法人のお客さまの情報のほか、業務上知り得た様々な内部情報が含まれます。その中でも、個人情報(「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」に定める個人番号を含む。以下同じ。)については、個人情報の保護に関する法律をはじめとする関係法等に基づき、適切な取扱いが求められております。特に、近年、企業・団体が保有する個人情報の漏えい・紛失等が多発しているほか、外部委託先においても当社グループが保有する個人情報の漏えいが発生しており、より厳格な管理が要求されております。
当社グループでは、プライバシーポリシーを策定するとともに、情報管理に関する規程等を整備し、外部委託先を含め厳正な情報管理に努めております。また、働き方改革として在宅勤務を推進することに併せて、情報管理に関する注意喚起等を徹底しております。
しかし、社員(退職者を含む)、代理店、業務委託先又はその他の者により、当社が保有する個人情報やその他重要な情報が外部に漏えい等し、損害賠償請求や行政調査、指導又は処分を受けることとなった場合には、かかる事案に対応するための時間及び費用が生じること、また、当社グループの社会的信用が失墜すること等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ システムリスク
当社グループは、当社グループが保有するシステムだけでなく、日本郵政株式会社、日本郵便株式会社及び株式会社ゆうちょ銀行が所有するシステム等も利用して生命保険の募集及び管理業務を行い、また、全国の郵便局や当社の各種拠点等と通信を行っており、情報システムは当社の事業にとって極めて重要な機能を担っております。
かかる情報システムには、地震、噴火、津波、台風、洪水、大雪、火災等の自然災害やテロリズム等の外的要因に加えて、人的過失、事故、停電、システムの新規開発・更新における瑕疵、通信事業者等の第三者の役務提供の瑕疵等により重大な障害や故障等が発生する可能性があります。こうしたシステム障害・故障等が生じた場合に備え、当社グループにおいては、基盤の多重化・冗長化等、障害等に強いシステムを構築するとともに、障害等が発生・長期化した場合に備え、危機管理対応、お客さまを始めとする対外対応、代替手段によるオペレーショナル・レジリエンス(業務の強じん性・復旧力)を改めて再確認し、必要な対策を強化・整備した上で訓練等を通じて、その実効性の確保に取り組んでおります。しかしながら、障害等を契機とする業務の停止・混乱及びそれに伴う損害賠償、行政処分、社会的信用の毀損、これらに対する対応や対策のためのコスト等が発生することにより、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 訴訟等に関するリスク
当社グループは、事業の遂行に関して、訴訟その他の法的手続が提起又は開始されるリスクを有しております。また、保険契約者等から訴訟を提起される可能性や、人事処遇、勤務管理、ハラスメントなどの人事労務上の問題、職場の安全衛生管理上の問題等に関連する訴訟等を当社グループの社員等から提起される可能性もあります。
当社に対する新たな訴訟が提起された場合、その解決には相当の時間及び費用を要する可能性があります。また、社会的関心・影響の大きな事象についての訴訟等が発生し、当社に対して損害賠償の支払いが命じられる等、不利益となる判断がなされた場合には、当社グループの社会的信用、事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 風評・風説等に関するリスク
当社グループが行っている事業全般に対する風評・風説が、報道機関・市場関係者への情報伝播、インターネット上の掲示板やソーシャル・ネットワーキング・サービスへの書き込み等により拡散し、報道機関により否定的報道が行われる場合や、AIの悪用等により、当社グループが提供するサービスの公益性、事業規模、社会における認知度・注目度等を背景に、当該風評・風説、報道等が事実に基づくか否かにかかわらず、顧客や市場関係者等から否定的理解・認識をされる可能性や、強い批判を受ける可能性があり、それにより、商品・サービス、事業のイメージ・社会的信用がさらに毀損し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) コンプライアンスに関するリスク、リスク管理の有効性に関するリスク
当社グループは、内部統制の基本方針の下、コンプライアンス及びリスク管理に関する規程を定め、コンプライアンス及びリスク管理態勢を整備し、法令等の遵守管理並びに保険引受リスク、資産運用リスク、市場流動性リスク、資金繰りリスク及びオペレーショナルリスクの全般の管理を実施しております。
当社グループの保険引受リスク、資産運用リスク、市場流動性リスク及び資金繰りリスク等のリスク管理は、過去の経験・データに基づき構築されておりますが、必ずしも将来発生するリスクを正確に予測することができないため、新しい業務分野への進出や外部環境の変化等により、リスク管理が有効に機能しない可能性があります。また、当社グループがリスク管理の方針及び手続を策定する際、参考又は前提とした情報が正確性、完全性又は合理性を欠く可能性があります。
さらに、当社グループのコンプライアンス及びリスク管理においては、膨大な取引や事象の適切な記録、審査、調査等に係る方針及び手続の有効性や効率性等が重要ですが、今後、かかる方針や手続が必ずしも有効に機能しない可能性があります。加えて、コンプライアンス及びリスク管理の実施及びその遵守状況の監督は、当社の商品及びサービスを提供する日本郵便株式会社における郵便局ネットワーク全体に対しても行う必要があり、株式会社ゆうちょ銀行の商品及び日本郵便株式会社の郵便・物流サービスの提供を含め、郵便局ネットワークに対する実施・監督に困難又は落ち度が生じた場合には、当社によるコンプライアンス、リスク管理が機能しない、又は不十分となる可能性があります。
当社は、経営環境やリスクの状況などの変化に応じ、コンプライアンス態勢及びリスク管理態勢全般について随時見直しを行い、万全の管理態勢を構築するよう努めておりますが、当社グループの管理態勢が有効に機能しない場合や欠陥が発生した場合等には、予期せぬ損失を被る可能性や行政処分等を受ける可能性があり、当社グループの社会的信用、事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
Ⅴ その他
(1) 大規模災害等の発生に伴うリスク
当社は、日本全国に営業網を有して生命保険業を営んでおります。このため、地震、噴火、津波、台風、洪水、大雪等の大規模災害、新型インフルエンザ等の感染症の大流行、テロリズム、国家間紛争等の人的災害、水道、電気、ガス、通信・金融サービス等に係る社会的インフラの重大な障害や混乱等が発生した場合には、以下のような事態が発生する可能性があります。
・当初の想定を超える保険金の支払い又は保険契約解約の発生
・保険営業機会の減少や保険ニーズの低下による収入保険料の減少
・大規模感染症の拡大に伴う外出自粛要請の発令等による経済活動の停滞と、金融市場におけるリスク回避志向の高まりによる保有株式等の価値の毀損
・役員・社員・関係者の被災・罹患あるいは災害拡大防止に伴う出勤者の減少による業務の停止又は停滞など正常な業務運営体制の確保の困難、事業継続・復旧のための費用の発生
・当社グループの本社、支店その他の設備や施設の損壊による業務の停止又は停滞と、事業継続・復旧のための費用の発生
・非常時における社会的要請等を踏まえた特別の取扱いやサービスの設定及びその適用事例が当初想定を超えて発生することによる損失の発生
当社では、保険金支払いに備えて保険業法上の基準に従って危険準備金を積み立てるほか、十分な資金流動性の確保に努めております。また、万が一の際に、保険会社として保険金支払いなどの重要な業務を確実に実施できる体制を確保するための業務継続計画を策定し、平時から定期的に危機管理役員連絡会の開催や防災訓練等を実施し、役員・社員の危機管理意識向上を図るとともに、災害への対応状況を確認しております。さらに、危機発生時には危機管理委員会を中心に適切かつ迅速な対応をとる体制としております。
しかし、そうした対応が奏功しない、あるいは想定以上の災害が発生し、前述の事象が発生・拡大・長期化する場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の開示に影響を与える見積りを必要とします。
経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針及び見積りが連結財務諸表に大きな影響を及ぼす可能性があると考えております。
① 金融商品の時価の算定方法
有価証券の一部及びデリバティブ取引は、時価法に基づいて評価しております。時価は、公表された相場価格に基づいて算定しておりますが、公表された相場価格がない場合には合理的な見積りに基づいて算定された価額によっております。
将来、見積りに影響する新たな事実の発生等により、見積額は変動する可能性があります。
なお、金融商品の時価の算定方法は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(金融商品関係)に記載のとおりであります。
② 有価証券の減損処理
金銭の信託で運用する有価証券を含め売買目的有価証券以外の有価証券のうち、時価又は実質価額が著しく下落したものについては合理的な基準に基づいて減損処理を行っております。株式市場の悪化等、将来の金融市場の状況によっては、多額の減損損失を計上する可能性があります。
なお、有価証券の減損処理に係る基準は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(金銭の信託関係)に記載のとおりであります。
③ 繰延税金資産の回収可能性の評価
繰延税金資産の回収可能性の判断に際しては、将来の課税所得を合理的に見積もっております。当該課税所得の見積りは、当連結会計年度に作成した経営計画を基礎としており、今後、当該計画における取組方針の下、一定の新契約水準に到達する前提で作成しております。
当連結会計年度における新契約の実績は、一時払終身保険の販売減少等の影響により経営計画の水準まで達しておらず、今後の新契約水準が将来の経営環境や営業施策の効果発現による影響を受けることから、繰延税金資産の回収可能性については、当該経営計画を基礎とした前提の下、複数のストレスシナリオを考慮して判断しております。
以上のとおり、繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、将来、当社を取り巻く経営環境に大きな変化があった場合等、その見積額が変動した場合は、繰延税金資産の回収可能性が変動する可能性があります。
④ 貸倒引当金の計上基準
債権の貸倒れによる損失に備えるため、資産の自己査定基準及び償却・引当基準に則り、債務者の状況に応じ、回収不能見積額を計上しております。
将来、債務者の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
なお、貸倒引当金の計上基準は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載のとおりであります。
⑤ 支払備金の計上方法
連結会計年度末時点において支払義務が発生したが保険金等の支出をしていないもの、または、まだ支払事由の報告を受けていないが支払事由が既に発生したと認められるもののうち保険金等の支出をしていないものについて支払備金を積み立てております。
将来、見積りに影響する新たな事実の発生等により、支払備金の計上額が当初の見積額から変動する可能性があります。
⑥ 責任準備金の積立方法
保険契約に基づく将来における債務の履行に備えるため、責任準備金を積み立てております。
責任準備金の計算に使用される予定死亡率、予定利率及び予定事業費率などの基礎率は合理的であると考えておりますが、実際の結果が著しく乖離した場合や環境の変化により将来乖離が見込まれる場合には、責任準備金の金額に影響を及ぼす可能性があります。
なお、責任準備金の積立方法は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載のとおりであります。
⑦ 退職給付債務及び退職給付費用
退職給付債務及び退職給付費用は、割引率など将来の退職給付債務算出に用いる数理計算上の前提条件に基づいて算出しております。
このため、実際の結果が前提条件と異なる場合や前提条件の変更が行われた場合には、将来の退職給付債務及び退職給付費用が変動する可能性があります。
なお、退職給付債務等の計算の基礎に関する事項は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(退職給付関係)に記載のとおりであります。
(2) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
営業面においては、当連結会計年度における個人保険の新契約件数は、一時払終身保険の販売減少等の影響により、前連結会計年度と比べ36.6万件減少し42.8万件(前期比46.1%減)となりました。個人保険の保有契約件数(受再している簡易生命保険契約(保険)を含む)は、前連結会計年度末と比べ108.4万件減少し1,772.5万件(前期比5.8%減)となりました。新契約年換算保険料は、個人保険が前連結会計年度と比べ777億円減少し、973億円(前期比44.4%減)となり、第三分野が15億円減少し56億円(同21.3%減)となりました。保有契約年換算保険料については、個人保険が1,724億円減少し2兆6,833億円(前期比6.0%減)(受再している簡易生命保険契約(保険)を含む)、第三分野が255億円減少し5,123億円(同4.7%減)(受再している簡易生命保険契約を含む)といずれも減少となりました。なお、個人保険の保有契約年換算保険料(受再している簡易生命保険契約(保険)を含まない)は、2兆179億円(前期比5.6%減)となっております。
資産運用面においては、円金利資産と円金利負債のマッチングを図るALMの観点から、公社債を中心に運用しております。総資産残高は、前連結会計年度末に比べ1兆1,135億円減少し、58兆4,421億円(前期比1.9%減)となりました。株式、外国証券等の収益追求資産については、日経平均株価等の上昇により、主に国内株式の含み益が増加したことにより、前期比で残高は増加し、収益追求資産の占率も総資産比で上昇し22.1%となりました。平均予定利率は一時払終身保険の販売や再保険の活用等により前期比で0.02ポイント下落し1.59%、基礎利益上の運用収支等の利回り(利子利回り)は、国内株式・オルタナティブなど収益追求資産の収益貢献等により前期比で0.23ポイント増加し2.14%となり、順ざやは前期比で1,130億円増加し2,555億円となりました。キャピタル損益は、国債及び社債の売却損の増加等により、1,231億円のキャピタル損となりました。
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、新契約の獲得に伴う短期的な費用(初年度に係る標準責任準備金の積増負担)の減少や運用環境の好転等による順ざやの増加等により、1,687億円と前連結会計年度と比べ453億円の増益(前期比36.7%増)となりました。
なお、連結当期純利益に対し、新契約の初年度に係る標準責任準備金の積増負担及びのれん償却による影響を調整した修正利益は、前連結会計年度と比べ257億円増加し、1,715億円(前期比17.7%増)となりました。
① 財政状態の状況及び分析・検討
当連結会計年度末の総資産額は、保有契約の減少に伴い保険契約準備金が減少したことに対応し、有価証券及び貸付金が減少したこと等から、前連結会計年度末に比べ1兆1,135億円減少し58兆4,421億円(前期比1.9%減)となりました。
a.資産の部
資産の部合計は、前連結会計年度末に比べ1兆1,135億円減少し、58兆4,421億円(前期比1.9%減)となりました。主な資産構成は、有価証券44兆9,312億円(同3.4%減)、金銭の信託8兆398億円(同24.5%増)及び貸付金2兆1,347億円(同15.6%減)となっております。
b.負債の部
負債の部合計は、前連結会計年度末に比べ2兆257億円減少し、54兆2,885億円(前期比3.6%減)となりました。その大部分を占める保険契約準備金は、保有契約の減少により前連結会計年度末と比べ減少し48兆1,023億円(同4.1%減)となりました。
c.純資産の部
純資産の部合計は、前連結会計年度末に比べ9,122億円増加し、4兆1,536億円(前期比28.1%増)となりました。純資産の部のうち、その他有価証券評価差額金は、前連結会計年度末に比べ8,968億円増加し、2兆4,485億円(同57.8%増)となりました。
なお、当連結会計年度末における連結ソルベンシー・マージン比率(経済価値ベースのソルベンシー比率)(大災害や株価の大暴落など、通常の予測を超えて発生するリスクに対応できる「支払余力」を有しているかどうかを判断するための行政監督上の指標の一つ)は、181%(監査未済の経済価値ベースのバランスシートに基づく暫定値)となっております。当社は、適切な資本管理の観点で、連結ソルベンシー・マージン比率の適正水準を150%~220%と設定しており、当連結会計年度末においては適正水準の範囲内となっております。
② 経営成績の状況及び分析・検討
a.経常収益
経常収益は、前連結会計年度と比べ5,395億円減少し、5兆6,257億円(前期比8.8%減)となりました。経常収益の内訳は、保険料等収入2兆1,886億円(同30.6%減)、資産運用収益1兆3,107億円(同9.6%増)、その他経常収益2兆1,262億円(同17.2%増)となっております。
(a) 保険料等収入
保険料等収入は、一時払終身保険の販売減少の影響等により、前連結会計年度に比べ9,662億円減少し、2兆1,886億円(前期比30.6%減)となりました。
(b) 資産運用収益
資産運用収益は、主に有価証券売却益が減少したものの、金銭の信託運用益が増加したこと等により、前連結会計年度に比べ1,151億円増加し、1兆3,107億円(前期比9.6%増)となりました。
(c) その他経常収益
その他経常収益は、責任準備金戻入額の増加等により、前連結会計年度に比べ3,114億円増加し、2兆1,262億円(前期比17.2%増)となりました。
b.経常費用
経常費用は、前連結会計年度と比べ6,412億円減少し、5兆3,538億円(前期比10.7%減)となりました。経常費用の内訳は、保険金等支払金が4兆4,177億円(同15.1%減)、資産運用費用が4,448億円(同59.4%増)、事業費が4,133億円(同4.2%減)、その他経常費用が701億円(同10.7%減)等となっております。
(a) 保険金等支払金
保険金等支払金は、満期保険金等の保険金支払の減少及び再保険料の支払の減少等により、前連結会計年度に比べ7,875億円減少し、4兆4,177億円(前期比15.1%減)となりました。
(b) 資産運用費用
資産運用費用は、金融派生商品費用は減少したものの、有価証券売却損等が増加したことにより、前連結会計年度に比べ1,657億円増加し、4,448億円(前期比59.4%増)となりました。
(c) 事業費
事業費は、業務委託手数料の減少等により、前連結会計年度に比べ180億円減少し、4,133億円(前期比4.2%減)となりました。
(d) その他経常費用
その他経常費用は、税金の減少等により、前連結会計年度に比べ83億円減少し、701億円(前期比10.7%減)となりました。
c.経常利益
経常利益は、主として、新契約の獲得に伴う短期的な費用(初年度に係る標準責任準備金の積増負担)の減少等による保険関係損益が増加するとともに、順ざやの増加等により、前連結会計年度に比べ1,016億円増加し、2,719億円(前期比59.7%増)となりました。
提出会社の経常利益等の明細については、「(参考4) 健全性の状況 (1) 基礎利益」の(経常利益等の明細(基礎利益))に記載のとおりであります。
d.特別損益
特別損益は、キャピタル損益相当額及び順ざやに含まれる為替に係るヘッジコストに対応した価格変動準備金の戻入額の増加等により、前連結会計年度に比べ641億円増加し、1,078億円の利益となりました。
e.契約者配当準備金繰入額
契約者配当準備金繰入額は、前連結会計年度に比べ465億円増加し、1,435億円(前期比48.0%増)となりました。
f.親会社株主に帰属する当期純利益
経常利益に特別損益を加減し、契約者配当準備金繰入額及び法人税等合計を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は、新契約の獲得に伴う短期的な費用(初年度に係る標準責任準備金の積増負担)の減少や運用環境の好転等による順ざやの増加等により、前連結会計年度に比べ453億円増加し、1,687億円(前期比36.7%増)となりました。
なお、当社の当事業年度における基礎利益は、4,189億円(前期比73.0%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況及び分析・検討
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、保有契約の減少等により保険金支払が減少した一方で、一時払終身保険の販売減少の影響等により保険料等収入が減少したこと等により、前連結会計年度に比べ2,570億円支出増の1兆8,849億円の支出となりました。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、一時払終身保険の販売減少に伴う運用額の減少等により有価証券の取得による支出が減少した一方で、有価証券の売却・償還による収入、売現先勘定の純増額及び貸付金の回収による収入が減少したこと等により、前連結会計年度に比べ6,003億円収入減の1兆7,860億円の収入となりました。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度にあった社債の発行による収入がなかったこと及び自己株式の取得による支出が増加したこと等により、前連結会計年度に比べ1,843億円収入減の1,242億円の支出となりました。
d.現金及び現金同等物の残高
上記a.~c.の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、期首から2,230億円減少し、1兆7,529億円となりました。
e.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
「第3 設備の状況 3 設備の新設、除去等の計画 (1) 重要な設備の新設等」に記載の設備投資を含む当面の設備投資及び株主還元などは自己資金又は社債の発行による調達資金で賄う予定であります。
(3) 目標とする経営指標の達成状況等
当社グループは、前中期経営計画において、財務目標として「修正利益」、「修正ROE」、「1株当たり配当額」及び「EV成長率」を、非財務目標として「お客さま満足度」、「ネットプロモータースコア(NPS®※1)」及び「保有契約件数(個人保険)」を主要目標と掲げ、達成に向けて取り組んでまいりました。このうち、「修正利益」、「修正ROE」及び「EV成長率」について、順ざやの過去最高水準の達成や金利の上昇等により、「修正利益」は1,715億円、「修正ROE」は10.1%、「EV成長率」は9.5%※2となり、それぞれ目標を達成しました。「1株当たり配当額」についても、目標に掲げたとおり、前中期経営計画期間中の毎期の増配を実現しました。一方、新契約実績の回復は道半ばであり、「保有契約件数(個人保険)」は1,772万件と目標を下回りました。また、「お客さま満足度」は84%となり、「ネットプロモータースコア(NPS®)」も含めて向上したものの、目標の達成には至りませんでした。
本中期経営計画においては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 目標とする経営指標」に記載した主要目標の達成に向けて取り組んでまいります。
(注)1. NPS®とは、Net Promoter Scoreの略語であり、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、NICE Systems, Inc.の登録商標です。
2. EV成長率は、2026年3月末における経済価値ベースのソルベンシー規制の適用開始に伴い見直しを実施した計算基準によって算出しております。EVの計算方法については、下記「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (参考5) 当社のEV」をご参照ください。なお、「(4) 前事業年度末EVからの変動要因」に記載しているEVの変動要因から「経済前提と実績の差異」を除いているほか、のれんの影響を除いて算出しております。
(4) 生産、受注及び販売の状況
生命保険事業における業務の特殊性により、該当する情報がないため記載しておりません。
(参考1) 当社の保険引受の状況
(個人保険及び個人年金保険は、当社が郵政管理・支援機構から受再している簡易生命保険契約を含みません。)
(1) 保有契約高明細表
(単位:千件、百万円)
(注) 個人年金保険の金額は、年金支払開始前契約の年金支払開始時における年金原資と年金支払開始後契約の責任準備金額を合計したものであります。
(2) 新契約高明細表
(単位:千件、百万円)
(注) 1.件数は、新契約件数に転換後契約件数を加えた数値であります。なお、転換後契約とは、既契約の転換によって成立した契約であります。
2.個人年金保険の金額は、年金支払開始時における年金原資であります。
(3) 保有契約年換算保険料明細表
(単位:百万円)
(注) 1.年換算保険料とは、1回あたりの保険料について保険料の支払方法に応じた係数を乗じ、1年あたりの保険料に換算した金額であります(一時払契約等は、保険料を保険期間等で除した金額)。
2.医療保障・生前給付保障等には、医療保障給付(入院給付、手術給付等)、生前給付保障給付(特定疾病給付、介護給付等)、保険料払込免除給付(障がいを事由とするものは除きます。特定疾病罹患、介護等を事由とするものを含みます。)等に該当する部分の年換算保険料を計上しております。
(4) 新契約年換算保険料明細表
(単位:百万円)
(注) 1.年換算保険料とは、1回あたりの保険料について保険料の支払方法に応じた係数を乗じ、1年あたりの保険料に換算した金額であります(一時払契約等は、保険料を保険期間等で除した金額)。
2.医療保障・生前給付保障等には、医療保障給付(入院給付、手術給付等)、生前給付保障給付(特定疾病給付、介護給付等)、保険料払込免除給付(障がいを事由とするものは除きます。特定疾病罹患、介護等を事由とするものを含みます。)等に該当する部分の年換算保険料を計上しております。
3.新契約年換算保険料は、新契約に係る年換算保険料に、既契約の転換による転換前後の年換算保険料の純増加分を加えた数値であります。
(参考2) 当社が郵政管理・支援機構から受再している簡易生命保険契約の状況
(1) 保有契約高
(単位:千件、百万円)
(注) 計数は、郵政管理・支援機構における公表基準によるものであります。
(2) 保有契約年換算保険料
(単位:百万円)
(注) 当社が郵政管理・支援機構から受再している簡易生命保険契約について、上記「(参考1) 当社の保険引受の状況 (3) 保有契約年換算保険料明細表」に記載しております個人保険及び個人年金保険の保有契約年換算保険料と同様の計算方法により、当社が算出した金額であります。
(参考3) 当社の資産運用の状況
(1) 一般勘定資産の構成
(注) 1.機構貸付とは、郵政管理・支援機構(簡易生命保険勘定)への貸付であります。
2.不動産については、土地・建物・建設仮勘定を合計した金額を計上しております。
(2) 一般勘定資産の資産別運用利回り
(単位:%)
(注) 1.利回り計算式の分母は帳簿価額ベースの日々平均残高、分子は経常損益中、資産運用収益-資産運用費用として算出した利回りであります。
2.一般勘定計には、有価証券信託に係る資産を含めております。
3.海外投融資とは、外貨建資産と円建資産の合計であります。
(参考4) 健全性の状況
(1) 基礎利益
基礎利益は、保険料等収入、保険金等支払金、事業費等の保険関係の収支と、利息及び配当金等収入を中心とした運用関係の収支からなる、生命保険会社の基礎的な期間損益の状況を表す指標であります。
当社の当事業年度における基礎利益は、4,189億円となりました。
(経常利益等の明細(基礎利益))
(単位:百万円)
(参考) その他項目の内訳
(単位:百万円)
(2) 連結ソルベンシー・マージン比率
ソルベンシー・マージン比率とは、大災害や株価の大暴落など、通常の予測を超えて発生するリスクに対応できる「支払余力」を有しているかどうかを判断するための行政監督上の指標の一つであります。
当社は、適切な資本管理という観点で、連結ソルベンシー・マージン比率の適正水準を150%~220%と設定しております。
当連結会計年度末における連結ソルベンシー・マージン比率は181%(監査未済の経済価値ベースのバランスシートに基づく暫定値)となっており、円金利の上昇による大量解約リスクの影響等により、前連結会計年度末から15ポイントの低下となっておりますが、適正水準の範囲内となっております。
(単位:兆円)
(注)1. 令和7年金融庁告示第74号「保険業法施行規則第八十六条及び第八十七条等の規定に基づき保険金等の支払能力に相当する額及び通常の予測を超える危険に相当する額の計算方法等を定める件」に基づいて算出しております。
2. 当連結会計年度末の数値は、監査未済の経済価値ベースのバランスシートに基づく暫定値であります。また、前連結会計年度末の数値は、当連結会計年度末における計算方法を適用した試算値であります。
(3) 負債中の内部留保(危険準備金及び価格変動準備金)の積立状況
生命保険会社では、大災害の発生、金融資産の価格変動等、生命保険事業の経営環境の変化に伴うリスクに備え、将来にわたる健全で安定的な経営を確保するために、危険準備金と価格変動準備金を積み立てることとしております。
当連結会計年度末における残高は危険準備金1兆2,497億円、価格変動準備金7,192億円となり、合計で1兆9,690億円となりました。
(単位:億円)
(4) 追加責任準備金
追加責任準備金とは、加入時の計算基礎で計算した積立額では、逆ざや等により保険金等の支払いに不足する額として追加して積み立てている責任準備金であります。当連結会計年度末における追加責任準備金は4兆7,395億円を積み立てております。なお、責任準備金の積立方法は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載のとおりであります。
(単位:億円)
(参考5) 当社のEV
(1) EVの概要
① EVについて
エンベディッド・バリュー(以下「EV」といいます。)は対象事業に割り当てられた、資産及び負債から生じる株主への分配可能な利益の価値の見積りであります。ただし、将来の新契約から生じる価値は含みません。
生命保険契約は、一般に販売時に多くのコストが発生するため、一時的には損失が発生するものの、契約が継続することで、将来にわたり生み出される利益によりそのコストを回収することが期待される収支構造となっております。現行の法定会計では、このような収支構造をそのまま各年度の損益として把握しておりますが、EVは、全保険期間を通じた損益を現在価値で評価することとなるため、現行の法定会計による財務情報では不足する情報を補うことができる指標の一つと考えております。
② 計算方法の変更について
当社では、前事業年度末まで、ヨーロピアン・エンベディッド・バリュー原則に則り、市場整合的手法を用いた計算方法(以下「旧基準」といいます。)により計算したヨーロピアン・エンベディッド・バリューを開示しております。
このたび、2026年3月末の経済価値ベースのソルベンシー規制導入を踏まえ、当事業年度末のEVについては、経済価値ベースのバランスシートにおける連結純資産から、株主に帰属しない要素を控除したものとして計算する方法(以下「新基準」といいます。)に変更しております。
旧基準と新基準の計算方法の違いがEVに与える影響は、主に、保険負債の割引率としてリスク・フリー・レートに調整後スプレッドを上乗せすることによる差や、旧基準ではリスク・コストとしてヘッジ不能リスクに係る費用という形で反映していたものを、経済価値ベースのバランスシートにおけるMOCEを反映する手法に変更したことによる差であります。これらの影響によるEVの変動については「(4) 前事業年度末EVからの変動要因」をご参照ください。
(2) 簡易生命保険契約について
当社は、郵政民営化法に基づき、2007年10月1日に発足しました。また、2007年9月末までに契約された簡易生命保険契約は、郵政管理・支援機構に承継されるとともに、郵政管理・支援機構が負う保険責任のすべてについて、当社が受再しております。
当社は、郵政管理・支援機構との再保険契約において、簡易生命保険契約を他の保険契約と区分して管理すること(簡易生命保険契約に係る危険準備金及び価格変動準備金も区分して管理すること)、簡易生命保険契約から生じた利益(危険準備金及び価格変動準備金の戻入による利益も含んでおります。)も区分して管理すること、及び郵政管理・支援機構が簡易生命保険契約に対して既に約款で約束している確定配当所要額と再保険損益(確定配当所要額及び法人税等を除いたこの区分における利益)の8割の合計額を、郵政管理・支援機構へ再保険配当として支払うことを定めております。EVの計算においては、この郵政管理・支援機構への再保険配当を差し引いた後の利益を反映しております。
(3) EVの計算結果
国内株価上昇による国内株式の含み益の増加を主な理由として、当事業年度末におけるEVは前事業年度末から増加しております。
(単位:億円)
(注) 1.前事業年度末は旧基準の数値であります。
2.保険契約に係る有価証券、貸付金および不動産の含み損益、ならびに旧簡易生命保険契約に係る危険準備金および価格変動準備金は、修正純資産相当額には含めず、保有契約価値相当額に含めております。
3.前事業年度末については、2025年3月31日に取得(約定)した自己株式330億円を控除しております。
4.保有契約価値相当額は、保有契約の評価日時点における価値を表したもので、保有契約および保有契約に係る資産から将来発生すると見込まれる株主への分配可能な利益を現在価値に割り引いております。
新契約価値は、当期間に獲得した新契約(更新特則による加入契約を含む。条件付解約による加入契約及び転換契約については正味増加分のみ)の契約獲得時点における価値を表したものであります。
新契約価値及び新契約マージン(新契約価値の保険料収入現価に対する比率)は以下のとおりであります。
(単位:億円)
(注) 1.前事業年度は旧基準の数値であります。
2.将来の収入保険料を、新契約価値の計算に用いた割引率で割り引いております。
(4) 前事業年度末EVからの変動要因
(単位:億円)
① 旧基準から新基準への調整
旧基準と新基準の計算方法の違いによる差を表したものであります。旧基準と新基準の計算方法の違いについては「(1) EVの概要 ②計算方法の変更について」をご参照ください。
② 前事業年度末EVの調整
当社は当事業年度において429億円の株主配当金を支払っており、EVがその分減少しております。また、当事業年度において469億円の自己株式の取得(約定)を行っており、EVがその分減少しております。
③ 当事業年度新契約価値
新契約価値は、当事業年度に新契約を獲得したことによる契約獲得時点における価値を表したものであり、契約獲得に係る費用を控除した後の金額が反映されております。
④ 期待収益(割引率解放分)
EVの計算にあたっては、将来の期待収益を割引率で割り引いておりますので、時間の経過とともに割引の影響が解放されます。これには、調整後スプレッドに相当する割引率の解放ならびに保証とオプションの時間価値およびMOCEのうち当事業年度分の解放を含んでおります。
⑤ 期待収益(超過収益分)
EVの計算にあたっては、将来の期待収益としてリスク・フリー・レートを用いておりますが、実際の会社はリスク・フリー・レートを超過する利回りを期待しております。この項目は、その期待される超過収益を表しております。当事業年度の超過収益を計算するために使用した期待収益率は、「付録B EV計算における主な前提条件 (1) 経済前提」に記載のとおりであります。
なお、期待収益率のうちの調整後スプレッド分に相当する期待収益は「④ 期待収益(割引率解放分)」に含めており、この項目で表される期待収益には調整後スプレッド分は含まれておりません。
⑥ 前提条件(非経済前提)と実績の差異
前事業年度末の計算に用いた前提条件(非経済前提)と、当事業年度の実績の差額であります。
⑦ 前提条件(非経済前提)の変更
前提条件(非経済前提)を更新したことにより、翌事業年度以降の収支等が変化することによる影響であります。
⑧ 前提条件(経済前提)と実績の差異
市場金利やインプライド・ボラティリティ等の経済前提が、前事業年度末EV計算に用いたものと異なることによる影響であります。当該影響は、当事業年度の実績及び翌事業年度以降の見積りの変更を含んでおります。
国内金利上昇の影響による含み益の減少等により、EVは223億円減少しました。
(5) 感応度(センシティビティ)
前提条件を変更した場合のEVの感応度は以下のとおりであります。感応度は、一度に一つの前提のみを変化させることとしており、同時に二つの前提を変化させた場合の感応度は、それぞれの感応度の合計とはならないことにご注意ください。
(単位:億円)
前提条件を変更した場合の新契約価値の感応度は以下のとおりであります。
(単位:億円)
① 感応度1:国内金利50bp上昇
a.日本円の市場金利(フォワード・レート換算後)が各年限とも50bp上昇した場合の影響を表しております。金利の変動により時価が変動する債券・貸付金等を再評価するとともに、将来の運用利回りや割引率を変動させてEVを再計算しております。
b.イールド・カーブについて、補外開始年度以降は終局金利(フォワード・レート)を変えずに補外しております。
② 感応度2:国内金利 50bp低下
a.日本円の市場金利(フォワード・レート換算後)が各年限とも50bp低下した場合の影響を表しております。
なお、金利の正負を判定せず、下限を設けずに50bp低下させております。
b.イールド・カーブについて、補外開始年度以降は終局金利(フォワード・レート)を変えずに補外しております。
③ 感応度3:米ドル金利50bp上昇
a. アメリカ合衆国通貨の市場金利(フォワード・レート換算後)が各年限とも50bp上昇した場合の影響を表しております。
b. イールド・カーブについて、補外開始年度以降は終局金利(フォワード・レート)を変えずに補外しております。
④ 感応度4:米ドル金利50bp低下
a. アメリカ合衆国通貨の市場金利(フォワード・レート換算後)が各年限とも50bp低下した場合の影響を表しております。
なお、金利の正負を判定せず、下限を設けずに50bp低下させております。
b. イールド・カーブについて、補外開始年度以降は終局金利(フォワード・レート)を変えずに補外しております。
⑤ 感応度5:株式・不動産価値10%下落
株式及び不動産の評価日時点の価格が10%下落した場合の影響を表しております。
⑥ 感応度6:為替10%円高
日本円の評価日時点の為替レートが10%上昇した場合の影響を表しております。
⑦ 感応度7:事業費率(維持費)10%減少
事業費率(契約維持に係るもの)が10%減少した場合の影響を表しております。
⑧ 感応度8:解約失効率10%減少
解約失効率が10%減少(基本となる解約失効率に90%を乗じた水準)した場合の影響を表しております。
(6) 注意事項
EVの計算においては、リスクと不確実性を伴う将来の見通しを含んだ多くの前提条件を使用し、それらの多くは個別会社の管理能力を超えた領域に属するものであります。また、将来の実績がEVの計算に使用した前提条件と大きく異なる場合もあり得ます。
これらの理由により、本EV開示は、EV計算に用いられた将来の税引後利益が達成されることを表明するものではなく、使用にあたっては、十分な注意を払っていただく必要があります。
付録A EVの計算手法
(1) 対象事業
計算の対象範囲は、当社及びその子会社の取り扱う生命保険事業であります。
なお、当社は生命保険事業のみを取り扱っております。
また、当社は日本郵政グループの一員ですが、本計算は当社単独の計算となっております。
(2) 新契約価値の計算方法
当事業年度の新契約価値は、当期間に獲得した新契約の獲得時点における価値であります。
計算対象は、新契約、特約の中途付加及び更新特則による加入契約を対象としております。なお、将来時点における更新特則による加入契約については、EV及び新契約価値には反映しておりません。また、条件付解約による加入契約及び転換契約の新契約価値としては、旧契約の価値からの正味増加分を反映しております。また、経済前提は四半期毎の新契約に対してそれぞれ当該四半期末時点のもの、その他の前提はEVと同一の期末時点のものを用いております。
新契約価値の評価について、当社では、実際の契約者配当の水準を、保有契約全体の損益に基づいて決定していることを踏まえ、新契約を獲得した場合の保有契約全体の損益に基づいて計算したEVと、新契約を獲得しなかった場合の保有契約全体の損益に基づいて計算したEVの差とするマージナル方式としております。マージナル方式では、新契約獲得に伴う分散効果によるリスクの軽減の影響等も新契約価値として評価されております。
付録B EV計算における主な前提条件
(1) 経済前提
① 金利
保険負債の評価に用いる金利は、金融庁が提示する経済価値ベースのソルベンシー規制におけるリスク・フリー・レートを基礎とし、調整後スプレッドを反映した金利を使用しております。
計算に使用したリスク・フリー・レート(スポット・レート換算)の年限別数値は以下のとおりであります。
EVの計算に用いるリスク・フリー・レート
(注) 2025年3月31日については、旧基準のEVの計算に使用したリスク・フリー・レートを記載しております。
② 経済シナリオ(リスク中立シナリオ)
a.金利モデル
金利モデルとして、日本円、米ドル、ユーロ、豪ドルを通貨とする確率論的αβρ-LIBOR マーケットモデルを構築しました。各金利変動の相関を考慮するとともに、日本円を基準通貨とするリスク中立アプローチに基づきモデルを調整しております。金利モデルは、評価日時点の市場にキャリブレートされており、パラメータはイールド・カーブと期間の異なる複数の金利スワップションのインプライド・ボラティリティから推計しております。保証とオプションの時間価値を算出するための確率論的手法では5,000シナリオを使用しております。これらのシナリオは保険数理に関する専門知識を有する第三者機関により生成されたものを使用しております。
b.株式・通貨のインプライド・ボラティリティ
主要な株式のインデックス及び通貨のボラティリティについては、市場で取引されているオプションのインプライド・ボラティリティのデータに基づいてキャリブレーションを行っております。なお、当社が実際に使用する国内株式インデックスは、主にTOPIXをベンチマークとした運用がなされていることを踏まえ、TOPIXの日経225に対するヒストリカル・ボラティリティ比を日経225のインプライド・ボラティリティに乗じて算出しております。
c.相関係数
前述のインプライド・ボラティリティに加え、相関係数を元に当社の資産構成を反映させたインプライド・ボラティリティを計算しております。
相関係数については、十分な流動性を有するエキゾチック・オプションに基づく市場整合的なデータが存在しておりません。このため、評価日時点の直近10年間の市場データから計算した値を使用しております。
③ 将来の資産構成
当社の評価日時点の資産構成の実態を考慮するとともに、将来の新規購入資産は、負債特性を踏まえた年限での運用を想定しております。
また、当社の外貨建資産の通貨別構成を踏まえ、すべての外貨建資産は米ドル建、ユーロ建及び豪ドル建から構成されるとみなしております。
④ 期待収益計算上の期待収益率
「前事業年度末EVからの変動要因」の期待収益(超過収益分)の計算に用いた主な資産の期待収益率(割引率解放分と超過収益分の合計)は以下のとおりであります。
期待収益(超過収益分)の計算に用いる期待収益率は、前事業年度末における資産占率に上記の期待収益率を乗じることにより算出しております。会社全体における資産占率考慮後の期待収益率は、1.700%であります。
(2) その他の前提
保険料、事業費、保険金・給付金、解約返戻金、税金等のキャッシュ・フローは、契約消滅までの期間にわたり、保険種類別に、直近までの経験値及び期待される将来の実績を勘案して予測しております。
① 事業費
a.事業費の前提は、事業費実績を基に算出し、子会社に係るルック・スルー調整を行っております。また、将来、経常的に発生しないと考えられる一時費用(将来の業務効率化に資する施策の経費)を控除する一方、追加的に発生すると考えられる費用を加算する調整を行っております。
b.消費税については、10%としております。
c.将来のインフレ率は、リスク・フリー・レートの補外開始年度(経過30年)までは、物価連動国債に織り込まれたブレーク・イーブン・インフレ率を参考に1.42%としております。なお、インフレ率の適用にあたっては、当社の事業費構造を考慮して調整を行っております。リスク・フリー・レートの補外開始年度を超える期間についてはフォワード・レートの上昇に応じてインフレ率が上昇し、終局水準を2%としております。
② 契約者配当
現行の配当実務に基づき、配当率の前提を設定しております。
なお、郵政管理・支援機構への再保険配当については、郵政管理・支援機構との再保険契約に基づく額を支払うこととしております。
③ 実効税率
直近の実効税率に基づき、以下の実効税率を用いております。
当事業年度:28.00%
翌事業年度以降:28.93%
(参考6) 主要な財務数値等の新旧区分別実績
当社は、郵政管理・支援機構との間で再保険契約を締結し、郵政民営化法により公社から郵政管理・支援機構に承継された、簡易生命保険契約に基づく郵政管理・支援機構の保険責任のすべてを受再しております。また、当該再保険契約に基づき、簡易生命保険契約及びそこから生じた利益を他の保険契約と区分して管理しており、過年度の実績の推移は下表のとおりであります。
下表における旧区分の数値は、上記に基づき算出した簡易生命保険契約に係るものであり、新区分の数値は、全体から旧区分の数値を差し引いたものであります。よって、下表は当社の内部管理上の数値であり、企業会計原則に則って作成される数値ではありません。
5 【重要な契約等】
重要な契約等は、次のとおりであります。
(1) 日本郵政グループ内の契約
当社は、親会社である日本郵政株式会社を含む、日本郵政グループ内各社と契約を締結しており、また、これらの契約に基づく取引が発生しております。なお、当社には保険業法が適用されることから、日本郵政グループ内各社との取引にあたっては、アームズ・レングス・ルール(保険会社は、親会社及びその子会社等の一定の関係者との間で、通常と著しく異なる条件での取引等を行ってはならないこととされており、この定めを「アームズ・レングス・ルール」といいます。)に基づき、日本郵政グループ内取引の必要性、取引条件の適正性等の観点からのチェックを実施しております。
① 日本郵政株式会社、日本郵便株式会社及び株式会社ゆうちょ銀行との契約
a.日本郵政グループ協定(2015年3月締結)
日本郵政グループ共通の理念及び方針その他のグループ運営に係る基本的事項について定め、円滑な日本郵政グループの運営の実施に資することを目的とした協定であり、グループ商標等に係る商標権の取得・管理等を含む、日本郵政株式会社、日本郵便株式会社、株式会社ゆうちょ銀行及び当社の責務が定められております。
本協定の存続期間は、2015年4月1日から、株式会社ゆうちょ銀行又は当社のいずれかが、それぞれ日本郵便株式会社法第2条第2項に定める銀行窓口業務契約又は同条第3項に定める保険窓口業務契約を解除する日までとされております。また、株式会社ゆうちょ銀行又は当社が日本郵政株式会社の連結子会社でなくなった場合には、本協定について必要な見直しを行うものとされております。
② 日本郵政株式会社との契約
a.日本郵政グループ運営に関する契約(2015年3月締結)
日本郵政グループを統轄する日本郵政株式会社が行うグループ運営に関する基本的事項(当社から日本郵政株式会社に対して事前協議又は報告を行うこと等)について定めた契約であり、上記①a.日本郵政グループ協定に基づき締結されたものであります。本契約に基づいて締結したグループ運営のルールに関する覚書における主な事前協議事項は下記のとおりでありますが、当該事前協議は当社の意思決定を妨げる又は拘束するものではない旨が本契約で定められております。
(主な事前協議事項)
・ 株主総会の決議事項
・ 代表執行役及び役付執行役の選定又は解職
・ 執行役の選任又は解任
・ 経営理念及び経営方針等の策定又は変更
・ 中期経営計画の策定又は変更
・ 年度事業計画(資金調達及び運用計画を含む。)の策定又は変更
・ 子会社の新設
・ 重要な株式の取得及び処分(運用目的の場合を除く。)の決定
・ 重要な業務提携等の決定
・ 重要な資産(不動産、株式、運用目的の債券等の資産を除く。)の取得、処分の決定
・ 重要な投資又は融資の決定
・ 資本戦略の決定
なお、「3 事業等のリスク」に記載の募集品質問題の発生を受け、グループ会社間の連携及びガバナンス態勢の強化等を図る観点から、上記覚書において、営業(業務)に関する目標・指標の制定又は改廃、年度営業(業務)方針・計画の策定又は改廃に関する報告事項(事前報告)を規定するとともに、内部監査、コンプライアンス、オペレーショナルリスクの各領域において、当社と日本郵政株式会社との間で協議・調整を行う会議体を設置すること等を明文化しております。
本契約の存続期間は、2015年4月1日から、株式会社ゆうちょ銀行又は当社のいずれかが、それぞれ日本郵便株式会社法第2条第2項に定める銀行窓口業務契約又は同条第3項に定める保険窓口業務契約を解除する日までとされております。また、株式会社ゆうちょ銀行又は当社が日本郵政株式会社の連結子会社でなくなった場合には、本契約について必要な見直しを行うものとされております。
また、本契約に基づき、当社は日本郵政株式会社に対して、「かんぽ」等を含むグループ商標の使用許諾の対価等として、ブランド価値使用料を支払うものとされております。ブランド価値使用料の算定方法は、重大な経済情勢の変化等、特段の事情が生じない限り、変更しないものとしており、日本郵政株式会社の当社株式の保有割合に直接影響されるものではありません。なお、2026年3月期に当社から日本郵政株式会社に支払ったブランド価値使用料は、18億円であります。
③ 日本郵便株式会社との契約
a.保険窓口業務契約(2012年10月締結)
2012年の郵政民営化法の改正に伴い、日本郵便株式会社に保険のユニバーサルサービス義務が課されました。本契約は、日本郵便株式会社が果たすべきユニバーサルサービス義務のうち、「簡易に利用できる生命保険の役務を利用者本位の簡便な方法により、あまねく全国において公平に利用できるようにする」との責務を果たすため締結した契約であります。本契約においては、日本郵便株式会社にユニバーサルサービス義務が課される終身保険及び養老保険について、保険募集、満期保険金及び生存保険金の支払請求の受理について、日本郵便株式会社が保険窓口業務を提供することが定められております。
本契約は、期間の定めのない契約であり、本契約に定める特段の事情がない限り、日本郵便株式会社又は当社から一方的に解除することはできないものとされております。また、当社の定款上、本契約を日本郵便株式会社との間で締結することが定められております(本契約に関し、当社グループに生じうるリスクについては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。)。
なお、当社は日本郵便株式会社に対して各種の委託手数料を支払っていますが、ユニバーサルサービス義務が課された業務に対し、同義務が課されていることによる追加的な手数料は支払っておりません。当該手数料の詳細については、下記の「(参考) 日本郵便株式会社に支払う委託手数料」に記載のとおりであります。
b.生命保険募集・契約維持管理業務委託契約(2007年9月締結)
上記a.の保険窓口業務契約で定めたユニバーサルサービス義務が課された業務を含め、当社を保険者とする生命保険契約の募集及び維持・管理等に関する業務、具体的には保険契約の締結の媒介、保険料等の受領、保険金等の支払等に関する業務を、日本郵便株式会社に委託する契約であります。
なお、本契約に基づき募集を委託する保険商品は当社の全商品としておりますが、当社は通知により、委託する商品を追加、変更又は削除することが可能であります。本書提出日現在においては、当社はかかる通知を行っておりません。
本契約において当社は、日本郵便株式会社が行う業務の対価として、当社が別途定める代理店手数料規程に基づき手数料を支払う旨が定められております。本契約は期限の定めのない契約であり、6カ月前の書面による通知により解除について協議を申し入れた上で、解除することが可能であります。また、本契約に定める特段の事由が存在する場合、当社は事前協議及び書面による通知なしに本契約を解除することが可能であります。なお、保険窓口業務に該当する業務については、保険窓口業務契約に定めがある場合を除くほか、生命保険募集・契約維持管理業務委託契約の定めるところによるものとしております。
c.簡易生命保険管理業務再委託契約(2007年9月締結)
当社が郵政管理・支援機構から受託した簡易生命保険管理業務の一部(簡易生命保険契約に係る保険料等の受領、保険金等の支払等)について、日本郵便株式会社に再委託する契約であります。本契約において当社は、日本郵便株式会社が行う業務の対価として、当社が別途定める代理店手数料規程に基づき手数料を支払う旨が定められております。本契約は期限の定めのない契約であり、日本郵便株式会社又は当社のいずれか一方から、6カ月前までに、事業運営上の合理的な理由により本契約を解約する旨の意思表示が書面によりなされた場合には、解約することが可能であります。また、郵政管理・支援機構と当社との間の簡易生命保険管理業務委託契約が解除された場合等、本契約に定める特段の事由が存在する場合、当社は予告なしに本契約を解除することが可能であります。
d.総括代理店委託契約(2007年9月締結)
当社を保険者とする生命保険契約の募集を行う簡易郵便局に対する指導・教育等について、日本郵便株式会社に委託する契約であります。本契約において当社は、日本郵便株式会社が行う業務の対価として、当社が別に定める総括代理店手数料規程に基づき総括代理店手数料を支払う旨が定められております。
本契約の有効期間は契約締結日から1年間(1年ごとの自動更新条項付)とされており、日本郵便株式会社又は当社のいずれか一方から、6カ月前までに、事業運営上の合理的な理由により本契約を解約する旨の書面での意思表示がなされた場合には、解約することが可能であります。また、生命保険募集・契約維持管理業務委託契約が解除された場合には、当社は文書による予告なしに本契約を解除することが可能であります。
④ 株式会社ゆうちょ銀行及び日本郵便株式会社との契約
a.窓口端末機等及び紙幣硬貨入出金機4型使用等許諾契約(2017年6月締結)
株式会社ゆうちょ銀行が所有し、郵便局の窓口に設置している窓口端末機等を、当社並びに当社の業務を委託している日本郵便株式会社、当社の連結子会社であるかんぽシステムソリューションズ株式会社が当社業務の実施を目的として使用することについて、株式会社ゆうちょ銀行が当社に許諾すること等を定めた契約であります。本契約において当社は、株式会社ゆうちょ銀行に対して、株式会社ゆうちょ銀行が毎年度通知する機器使用料を支払うものとされております。本契約の有効期間は契約締結日から1年間(1年ごとの自動更新条項付)とされております。
なお、本契約は、株式会社ゆうちょ銀行が所有し、郵便局の窓口に設置している紙幣硬貨入出金機を、日本郵便株式会社が郵便及び物販窓口業務の実施を目的として使用することについて、株式会社ゆうちょ銀行が日本郵便株式会社に許諾することについても定めた契約となっているため、3社での契約となっております。
(2) 郵政管理・支援機構との契約
① 簡易生命保険管理業務委託契約(2007年9月締結)
郵政管理・支援機構が公社から承継した簡易生命保険管理業務のうち、簡易生命保険契約の維持・管理、保険料の収納、保険金の支払い、資産運用等の業務を当社が郵政管理・支援機構から受託する契約であります。本契約において郵政管理・支援機構は、下記②の再保険契約が有効である間については、委託業務に関する手数料は支払わないものとされております。本契約は期限の定めのない契約であり、再保険契約の終了に伴い終了する旨が定められております。また、当社が破産の申立てを行った場合等、本契約に定める特段の事由が発生した場合には、郵政管理・支援機構は、予告なく本契約を解除することが可能であります。なお、本契約の変更・解除は、郵政管理・支援機構が総務大臣の認可を受けなければ効力を生じないとされております。
② 旧簡易生命保険契約に基づく保険責任に係る再保険契約(2007年9月締結)
郵政管理・支援機構が公社から承継した簡易生命保険契約について、郵政管理・支援機構が負う保険責任のすべてを当社が受再する契約であります。郵政管理・支援機構は、簡易生命保険契約の保険料のすべてを再保険料として当社に払い込むこととされております。また、本契約において当社は、毎事業年度末において、再保険損益の8割と公社解散時において確定している簡易生命保険契約の契約者配当の分配のために必要な額の合計額を、再保険配当として契約者配当準備金に繰り入れることとしております。再保険配当の計算方法の変更の必要性については、毎事業年度、郵政管理・支援機構と当社間で協議することとされておりますが、本契約締結以降、当該計算方法が変更されたことはなく、本書提出日時点において変更の予定もありません。
本契約は期限の定めのない契約であり、郵政管理・支援機構は、6カ月前の書面による通知により解除について協議を申し入れた上で、解除することが可能であります。また、本契約に定める特段の事由が存在する場合、郵政管理・支援機構は直ちに本契約を解除することが可能であります。なお、本契約の変更・解除は、郵政管理・支援機構が総務大臣の認可を受けなければ効力を生じないとされております。
③ 借入金に関する契約(2007年9月締結)
郵政管理・支援機構が公社から承継した簡易生命保険契約の契約者に対する貸付金及び地方公共団体等に対する貸付金の総額に相当する額について、公社が相手方と約定した貸付条件と同一の条件で、当社が郵政管理・支援機構に対し貸付けをする契約であります。
6 【研究開発活動】
該当事項はありません。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度においては、当社が保有するシステムのソフトウェア開発・基盤整備等のために総額41,783百万円の設備投資を行っております。
なお、当連結会計年度中における重要な設備の除却、売却等はありません。
2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社
2026年3月31日現在
(注) 1.現在、休止中の主要な設備はありません。
2.当社は単一セグメントであるため、セグメントの名称については記載を省略しております。
3.従業員数は就業人員数(他社から当社への出向者を含み、当社から他社への出向者を除く。)であり、臨時従業員数(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)を含み、派遣社員を除く。)は、年間の平均雇用実績(1日8時間換算)を[ ]内に外書きで記載しております。
4.建物及び土地の一部を賃借しており、年間賃借料の合計は、12,608百万円であります。なお、賃借している土地の面積を[ ]内に外書きで記載しております。
5.帳簿価額のうち、「その他」の主なものとしては、ソフトウエア128,438百万円、器具備品14,206百万円、リース資産4,545百万円、建設仮勘定25百万円であります。なお、各事業所で使用するリース資産は少額であるため、一括して本社に計上しております。
6.2022年4月からの新しいかんぽ営業体制への移行に伴い、支店の分室(かんぽサービス部)を全国626箇所に設置しております。
(2) 国内子会社
連結財務諸表における子会社の設備の割合が僅少であるため、記載を省略しております。
(3) 在外子会社
該当事項はありません。
3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等
該当事項はありません。
なお、2028年度までの中期経営計画期間中に、AI・デジタル活用を含むビジネス成長戦略に900億円規模の投資を予定しております。各案件の投資額等を検討した上で、順次具体化してまいります。
(2) 重要な設備の除却等
経常的な設備の更新のための除却等を除き、重要な設備の除却等の計画はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
(注) 2026年4月1日付けで株式分割に伴う定款変更を行い、発行可能株式総数は2,000,000,000株増加し、4,400,000,000株となっております。
② 【発行済株式】
(注) 2026年4月1日付けで普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。これにより発行済株式数は743,645,400株増加し、1,115,468,100株となっております。
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 1.自己株式の消却による減少であります。
2.2026年4月1日付けで普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。これにより発行済株式総数が743,645,400株増加しております。
(5) 【所有者別状況】
2026年3月31日現在
(注) 1.当社は2026年4月1日付けで普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。所有株式数については、2026年3月31日時点の株式分割前の株式数を記載しております。
2.自己株式10,228,068株は、「個人その他」に102,280単元、「単元未満株式の状況」に68株含まれております。
3.「金融機関」の欄には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式3,905単元が含まれております。
(6) 【大株主の状況】
2026年3月31日現在
(注) 1.当社は2026年4月1日付けで普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。所有株式数については、2026年3月31日時点の株式分割前の株式数を記載しております。
2.当社は自己株式10,228千株を所有しておりますが、上記の大株主の状況からは除外しております。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2026年3月31日現在
(注) 1.当社は2026年4月1日付けで普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。株式数については、2026年3月31日時点の株式分割前の株式数を記載しております。
2.「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式390,500株(議決権3,905個)が含まれております。
3.「単元未満株式」欄の普通株式には、当社所有の自己株式68株が含まれております。
② 【自己株式等】
2026年3月31日現在
(注) 1.当社は2026年4月1日付けで普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。所有株式数については、2026年3月31日時点の株式分割前の株式数を記載しております。
2.株式給付信託(BBT)が保有する当社株式390,500株は、上記の自己株式等には含めておりません。
(8) 【役員・従業員株式所有制度の内容】
株式報酬制度の概要
当社は、2015年12月22日開催の当社報酬委員会において、当社の執行役に対し、信託を活用した業績連動型株式報酬制度を導入することを決定し、2016年4月27日開催の同委員会において詳細を決定いたしました。
その後、2024年6月17日開催の同委員会において、当該株式報酬について業績連動型株式報酬及び業績非連動型株式報酬の2構成とすることを決定いたしました。
① 業績連動型株式報酬制度及び業績非連動型株式報酬制度の概要
業績連動型株式報酬制度及び業績非連動型株式報酬制度(以下「本制度」といいます。)は、当社の執行役の報酬と株式価値との連動性を明確にし、執行役が株価上昇によるメリットのみならず、株価下落リスクまでも株主の皆さまと共有することにより、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に対する執行役の貢献意識を一層高めることを目的とするものであります。
本制度は、株式給付信託(BBT)と称される仕組みを採用します。株式給付信託(BBT)とは、当社が拠出する金銭を原資として、当社株式が信託を通じて株式市場から取得され、執行役に対して、予め定める株式給付規程に従って、当社株式及び一定割合の当社株式を換価して得られる金額相当の金銭(ただし、自己都合による退任の場合には、株式の金銭への換価は行われず、当社株式のみが給付されます。以下「当社株式等」といいます。)が信託を通じて給付される株式報酬制度であり、業績連動型及び業績非連動型で構成されております。
執行役が当社株式等の給付を受ける時期は、原則として当該執行役が当社を退任した後、株式給付規程に定める所定の手続の終了後となります。
ただし、取締役会決議において解任の決議がなされた場合又は当該執行役に執行役としての義務違反などがあったことに起因して退任した場合には、報酬委員会の決議により当社株式等の全部又は一部を給付しないことができます。
なお、当該信託の信託財産に属する当社株式に係る議決権は、行使しないものとします。
② 執行役に給付される予定の当社株式の総数
273,300株(2026年3月31日現在)
なお、本制度の概要に記載のとおり、本制度は、当社株式及び一定割合の当社株式を換価して得られる金額相当の金銭を給付するものであり(ただし、自己都合による退任の場合には、株式の金銭への換価は行われず、当社株式のみが給付されます。)、上記株数は、対象となる執行役全員が任期満了により退任したと仮定した場合に当該執行役に給付される当社株式の総数(2026年3月31日現在)であり、金銭により給付される部分を含んでおりません。
③ 本制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
執行役を退任した者のうち株式給付規程に定める受益者要件を満たす者
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
(注) 1.東京証券取引所における自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)及び立会市場における取引による買付けであります。
2.当社は、2026年4月1日付けで普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。株式数については、株式分割前の株式数を記載しております。
3.取得自己株式は、受渡日基準で記載しております。
(注) 1.東京証券取引所における自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)及び立会市場における取引による買付けであります。
2.当社は、2026年4月1日付けで普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。株式数については、株式分割前の株式数を記載しております。
3.取得自己株式は、受渡日基準で記載しております。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注) 1.当社は、2026年4月1日付けで普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。当事業年度については株式分割前の株式数を、当期間については株式分割後の株式数を記載しております。
2.当期間における取得自己株式数には、2026年6月1日から本書提出日までの単元未満株式の買取請求による株式数は含めておりません。
3.取得自己株式は、受渡日基準で記載しております。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注) 1.当社は、2026年4月1日付けで普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。当事業年度については株式分割前の株式数を、当期間については株式分割後の株式数を記載しております。
2.当期間における処理自己株式数には、2026年6月1日から本書提出日までの単元未満株式の買増請求による売渡株式数は含めておりません。
3.当期間における保有自己株式数には、2026年6月1日から本書提出日までの単元未満株式の買取請求による株式数及び買増請求による売渡株式数は含めておりません。
4.当事業年度及び当期間における保有自己株式数には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式数は含めておりません。
5.保有自己株式数は、受渡日基準で記載しております。
3 【配当政策】
当社は、株主に対する利益の還元を経営上重要な施策の一つとして位置づけるとともに、経営の健全性を確保しつつ、安定的な株主への利益還元を行っております。
具体的には、今後の利益見通し、財務の健全性を考慮しつつ、株主配当については、1株当たり配当額について、2028年度までの中計期間においては原則として減配を行わず、各事業年度についてその前事業年度の1株当たり配当額を最低限維持し、それ以上に、増配することを目指してまいります。
さらに、株主に対する柔軟な利益還元を図ること等を目的として、機動的な自己株式取得等を行うことで、総還元性向について中期平均55%程度を目指してまいります。
なお、財務目標として、新契約の初年度に係る標準責任準備金負担による影響及びのれん償却による影響を調整した指標である「修正利益」を設定しており、「修正利益」を原資とした安定的な株主還元を実施しております。
また、内部留保資金につきましては、経営環境の変化に対応し、将来に向けた安定的な企業成長を実現するために活用してまいります。
当社は、会社法第459条の規定に基づき、取締役会の決議によって剰余金の配当を行う旨を定款に定めております。
2026年3月期の配当につきましては、1株当たり配当額は124円(うち中間配当62円)となりました。
また、2021年6月に日本郵政株式会社による当社株式の議決権比率は49.9%程度となり、日本郵政株式会社から総務大臣に対し、当社株式の2分の1以上を処分した旨の届出が行われたことから、郵政民営化法上の新規業務に係る上乗せ規制が認可制から届出制へと緩和されております。自己株式取得を行う場合は、引き続き、日本郵政株式会社による当社株式の議決権比率が2分の1以下に維持できるように検討してまいります。このため、自己株式取得を行う場合であっても、日本郵政株式会社による当社株式の議決権比率の状況次第では、自己株式取得額が当初想定している金額を大幅に下回る可能性があるほか、当社株式の市場価格、経営環境、業績見通し、財務の健全性等を踏まえて自己株式取得を実施しない可能性や当初想定している金額を大幅に下回る可能性があります。
なお、当社は毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨を定款に定めており、2027年3月期については、株主の皆さまへの利益還元の機会を充実させることを目的として、中間配当、期末配当の年2回の剰余金の配当を予定しております。
基準日が2026年3月期に属する剰余金の配当は以下のとおりであります。
(注)当社は、2026年4月1日付けで株式の分割を行い、当社普通株式1株を3株に分割しておりますが、2026年3期の期末配当の基準日は2026年3月31日であるため、当該株式分割前の株式数を基準とした金額を記載しております。
(参考) 株主配当の推移
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の創出のため、次の考え方を基本として当社グループのコーポレートガバナンス体制を構築してまいります。
a.郵便局ネットワークを通じて生命保険サービスを提供することにより、安定的な価値を創出するとともに、お客さまにとっての新しい利便性を絶え間なく創造し、質の高いサービスの提供を追求し続けます。
b.株主のみなさまに対する受託者責任を十分認識し、株主のみなさまの権利及び平等性が実質的に確保されるよう配慮してまいります。
c.お客さま、株主を含むすべてのステークホルダーのみなさまとの対話を重視し、適切な協働・持続的な共生を目指します。そのため、経営の透明性を確保し、適切な情報の開示・提供に努めます。
d.経済・社会等の環境変化に迅速に対応し、すべてのステークホルダーのみなさまの期待に応えるため、取締役会による実効性の高い監督の下、迅速・果断に意思決定・業務執行を行ってまいります。
また、当社は、上記を含む、コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方とその枠組み、運営に関する「コーポレートガバナンスに関する基本方針」を定めております。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、意思決定の迅速化と経営の透明性の向上を図るため指名委員会等設置会社としており、経営を監督する取締役会と業務を執行する執行役とでその役割を分離し、会社経営に関する責任を明確にしております。
a.取締役会
提出日現在、当社の取締役会は、取締役11名(うち社外取締役7名)で構成され、当社の経営の基本方針、執行役の職務分掌及び内部統制システムの構築に係る基本方針等を決定し、執行役の職務の遂行を監督する権限を有しております。社外取締役として弁護士及び企業経営者等を招聘し、より広い視野に基づいた社外からの経営監視を可能とする体制作りを推進しております。
〔議 長〕谷垣 邦夫(取締役兼代表執行役社長)
〔構成員〕大西 徹(取締役兼代表執行役副社長)、奈良 知明(取締役)、根岸 一行(取締役)、鵫巣 香穂利(社外取締役)、富井 聡(社外取締役)、神宮 由紀(戸籍上の氏名:村松 由紀)(社外取締役)、大間知 麗子(社外取締役)、山名 昌衛(社外取締役)、細谷 和男(社外取締役)、宇野 晶子(社外取締役)
また、指名委員会、監査委員会及び報酬委員会の3つの委員会を設置し、社外の視点を経営に十分に活用するとともに、経営の意思決定の透明性及び公正性を確保しております。具体的には、各委員会は以下の役割を担っております。
(a) 指名委員会
提出日現在、取締役5名(うち社外取締役3名)で構成し、取締役の選任・解任に関する株主総会議案の決定を行っております。
〔委員長〕山名 昌衛(社外取締役)
〔委 員〕谷垣 邦夫(取締役兼代表執行役社長)、根岸 一行(取締役)、富井 聡(社外取締役)、細谷 和男(社外取締役)
(b) 監査委員会
提出日現在、取締役5名(うち社外取締役4名)で構成し、取締役及び執行役の職務執行の監査、監査報告の作成、株主総会に提出する会計監査人の選任・解任等に関する株主総会議案の決定並びに会計監査人への監査報酬を決定する際の同意を行っております。
なお、委員のうち2名は財務及び会計に関する相当程度の知見を有しております。
〔委員長〕富井 聡(社外取締役)
〔委 員〕奈良 知明(取締役、常勤)、鵫巣 香穂利(社外取締役)、大間知 麗子(社外取締役)、宇野 晶子(社外取締役)
(c) 報酬委員会
提出日現在、取締役3名(うち社外取締役2名)で構成し、取締役及び執行役の報酬に関する方針の策定並びに個人別の報酬内容の決定を行っております。
〔委員長〕神宮 由紀(社外取締役)
〔委 員〕根岸 一行(取締役)、山名 昌衛(社外取締役)
b.業務執行
当社は、企業統治に関して設置した上記各機関とは別に、取締役会から業務執行の執行権限を委譲された執行役が、迅速な意思決定を行う体制を設けております。取締役会の決議により執行役に委任された事項のうち、経営上の重要事項は、代表執行役社長と各業務を担当する執行役で構成する経営会議で協議した上で、代表執行役社長が決定しております。なお、当社は日本郵政株式会社との間で役員の兼任関係があります。また、当社の経営会議には、当社の常務以上の執行役を兼任している者を除き、原則、日本郵政株式会社の役員は出席していませんが、議題又は報告事項に応じて、出席が必要と当社が考える日本郵政株式会社の代表執行役に出席を要請することとしております。
このほか、高度な専門的知識を用いて業務を執行する社員として、執行役員制度を設けております。
また、日本郵政グループ運営に関する契約に基づき、日本郵政株式会社に対して一定の事項についての事前協議を行っておりますが(かかる契約の詳細については「第2 事業の状況 5 重要な契約等」に記載のとおりであります。)、当該事前協議は当社の意思決定を妨げる又は拘束するものではない旨が本契約で定められております。
当社は、経営会議の諮問委員会として、関係執行役で構成される以下の10の専門委員会を設置しております。各担当執行役の専決事項のうち部門横断的な課題等については各専門委員会で協議を行っております。
(a) 収益管理委員会
原則、毎月1回開催し、運用方針・販売方針等について協議を行うとともに、資産と負債の総合的な管理、各種収益の状況等について把握、分析することにより、適切な収益管理を行っております。
(b) リスク管理委員会
原則、毎月1回開催し、リスク管理に関する方針、リスク管理体制の整備及び運営に関する事項並びにリスク管理の実施に関する事項の協議を行うとともに、各種リスクの状況等について把握及び分析することにより適切なリスク管理を行っております。
(c) コンプライアンス委員会
原則、毎月1回開催し、コンプライアンスに係る方針、具体的な運用、諸問題への対応等について協議を行うとともに、コンプライアンスの推進状況等について把握、分析することにより、法令等の遵守、不祥事故の未然防止等を図っております。
(d) CX向上委員会
原則、毎月1回開催し、「お客さまの声」を基にした改善策や、お客さま満足度の向上策の協議を行うことにより、お客さまの利便性及びお客さまサービスの向上を推進するとともに、各所管部が実施するお客さま体験価値向上に向けた施策について、評価、議論を行うことにより、CXの向上を推進しております。
(e) 商品開発委員会
原則、毎月1回開催し、保険商品開発に関する方針の協議及び重要事項についての多面的な検討を行うことにより、お客さまのニーズを踏まえた商品の開発を推進しております。
(f) 事務・システム改革委員会
原則、毎月1回開催し、事務の改善及びシステム開発の基本方針等について協議を行うとともに、大規模プロジェクトの進捗状況等について把握、分析することにより、事務・システムの改革を推進しております。
(g) 働き方改革委員会
原則、四半期に1回開催し、人事制度、人材育成、人権保護等に関する方針並びにワークライフバランス及びダイバーシティの実現等に向けた対応についての協議を行うことにより、経営の有用な資源である人的資源の有効な活用、円滑な業務運営を推進するとともに、一人ひとりの社員の自己実現と会社の成長・発展を図っております。
(h) 情報セキュリティ委員会
原則、四半期に1回開催し、情報セキュリティ管理(個人情報保護に関する事項を含む。)に関する方針、情報セキュリティ管理態勢の整備及び運営に関する事項の協議を行うとともに、情報セキュリティ管理の状況等について把握、分析することにより、適切な情報セキュリティ管理を行っております。
(i) 情報開示委員会
原則、四半期に1回開催し、情報開示に関する体制の整備及び情報開示の正確性、十分性、明瞭性、積極性、公表の公平性等の協議等を行っております。
(j) サステナビリティ委員会
原則、四半期に1回開催し、サステナビリティ戦略に関する方針等について協議を行うとともに、各種取組方針の進捗状況等について把握、分析することにより、部門横断的にサステナビリティ戦略を推進しております。
上記に加えて、経営陣が主導して対策を迅速・確実に実行し、募集品質を改善するため、お客さま本位の募集態勢推進委員会を設置し議論を行っています。
<内部管理体制図>

③ 企業統治に関するその他の事項
a.内部統制システムの整備の状況
当社は、取締役会において、業務の適正を確保するための体制の構築に係る基本方針として、「内部統制システムの構築に係る基本方針」を決議しております。(2020年3月25日改正)
b.リスク管理体制の整備の状況
(ERM・資本政策)
当社はリスク選好ステートメントの下で、ERMに基づき、事業運営の健全性を維持しつつ、経営資源の適切な配分により収益性を確保することで、持続的な成長や中長期的な企業価値の向上を実現することとしており、財務健全性を確保しつつ、対資本・リスクでの効率性に配意した収益確保を目指します。
その上で株主に対する利益の還元を経営上重要な施策の一つとして位置づけて、ERMに基づき、財務の健全性を維持しつつ収益を確保し、安定的に株主への還元を目指します。
(リスク管理体制の概要)
当社では、「リスク管理基本方針」に基づき、リスク管理に関する規程を整備するとともに、リスク管理統括部担当執行役を委員長とするリスク管理委員会を設置し、定期的に開催しております。
リスク管理委員会では、リスク管理に関する方針、リスク管理体制の整備及び運営に関する事項並びにリスク管理の実施に関する事項の協議を行うとともに、各種リスクの状況等について把握及び分析することにより適切なリスク管理を行い、リスク管理統括部担当執行役は、重要な事項を経営会議、監査委員会及び取締役会に付議又は報告しております。
さらに、リスク管理統括部担当執行役は、当社のリスク管理を統括し、経営を取り巻く環境、リスク管理の状況の変化に応じ、リスク管理態勢の構築、検証及び整備をしております。リスク管理統括部は、リスク管理総括担当として、リスク管理統括部担当執行役の指示の下、リスク管理態勢の構築、検証及び整備に係る業務を遂行するとともに、リスク区分ごとのリスク管理を行う部署(以下「リスク管理担当」といいます。)における管理状況を把握し、分析・管理を行うことにより、定期的にリスク管理の状況を検証しております。
また、各リスク管理担当の担当執行役は、リスクの所在、種類及び特性並びにリスク管理基本方針に定めるリスク管理の方法及び態勢を把握した上で、それぞれの担当するリスクの管理体制を整備・運営しており、各リスク管理担当は、業務執行担当である業務を執行する本社各部、支店等との相互牽制の下、リスク管理基準に従い、適切にモニタリング機能を発揮し、担当するリスクを管理することとしております。なお、資産運用リスクとオペレーショナルリスクのリスク区分については、細目を構成するリスク区分が複数にわたるため、細目のリスク区分のリスク管理担当と併せて、総合的な管理を行う部署を設置しております。
内部監査部はリスク管理体制について内部監査を実施し、その整備状況・運用状況を検証しております。
当社は、これらを通じてリスク管理体制の強化を図っております。
なお、当社がリスク管理を行うにあたっては、日本郵政株式会社及び当社の子会社であるかんぽシステムソリューションズ株式会社のリスク管理部門と連携して取り組んでおります。
<リスク管理体制図>

c.コンプライアンス体制の整備の状況
当社は、すべての役員及び社員が企業活動のあらゆる局面において法令等(法令、諸規則、社内諸規程、社会規範及び企業倫理)を遵守し、コンプライアンスを徹底することにより、業務の健全性及び適切性を確保し、社会の信頼に応える態勢を確保しております。
当社は、「お客さまから選ばれる真に日本一の保険会社」を目指し、コンプライアンスの徹底にも、全社一丸となって取り組んでおります。
(コンプライアンスに関する方針等)
当社では、取締役会が定める「内部統制システムの構築に係る基本方針」に基づき、コンプライアンス態勢に関する基本的事項を定めた「コンプライアンス規程」を制定し、コンプライアンス態勢を構築・整備しております。
また、当社の企業活動に関連する法令等の解説を記載した「コンプライアンス・マニュアル」及び同マニュアルの要点を解説した「コンプライアンス・ハンドブック」を作成し、すべての役員及び社員に対し、その内容の周知・浸透を図っております。さらに、「経営理念」などをいつでも確認できるようにコンパクトにまとめたコンプライアンス携行カードをすべての役員及び社員に配布しております。
このほか、毎年度、コンプライアンスに関する具体的な実践計画として「コンプライアンス・プログラム」を策定し、コンプライアンスの徹底に取り組んでおります。
(コンプライアンス推進態勢)
当社では、コンプライアンスの推進を図るため、コンプライアンス統括部担当執行役を委員長とするコンプライアンス委員会を設置し、定期的に開催しております。
コンプライアンス委員会では、経営上のコンプライアンスに係る方針、具体的な運用、諸問題への対応等について協議を行うとともに、コンプライアンスの推進状況等について把握、分析することにより、法令等の遵守、不祥事の未然防止等を図るとともに、同委員会に付議された事項のうち、重要なものについて、コンプライアンス統括部担当執行役から、経営会議、監査委員会及び取締役会に報告しております。さらに、コンプライアンス統括部担当執行役は、自らの責任の下、コンプライアンス態勢の整備・運営を行っております。
コンプライアンスを統括する部署としてコンプライアンス統括部を設置し、コンプライアンスに関する事項の総合的な企画・調整及び推進を行っているほか、同部内に、マネー・ローンダリング、テロ資金供与及び拡散金融対策の総合的な企画・実施を行うマネー・ローンダリング対策室、不適正募集等に対する調査業務の統括を行うコンプライアンス調査室、情報管理及び情報セキュリティマネジメントに関する総合的企画・調整を行う情報セキュリティ統括室並びに保険募集管理状況の検証や保険募集管理に関する業務改善の指導の統括を行う募集管理室の4つの室を置き、コンプライアンス推進態勢の強化を図っております。
コンプライアンスを担当する管理者として、本社のコンプライアンス統括部長、マネー・ローンダリング対策室長、コンプライアンス調査室長、情報セキュリティ統括室長及び募集管理室長を配置しており、加えて、全国13カ所に所在するエリア本部のコンプライアンス部長をコンプライアンス・オフィサーとする態勢としているほか、コンプライアンスの推進に責任を持つ者として、本社(サービスセンター等を含む。)、エリア本部、支店及び支店のかんぽサービス部にコンプライアンス責任者を配置し、全社的にコンプライアンスを推進する態勢を構築しております。
当社の保険募集人である日本郵便株式会社との間では、コンプライアンス統括部担当執行役等で構成する連絡会議を設置し、コンプライアンス態勢の充実、強化に関する事項を協議するとともに、郵便局に対する指導・管理を行っております。
内部監査部は法令等遵守態勢について内部監査を実施し、その整備状況・運用状況を検証しております。
当社は、これらを通じて当社のコンプライアンス推進態勢の強化を図っております。
<コンプライアンス推進態勢図>

d.責任限定契約の内容の概要
当社は、会社法第427条第1項及び定款の規定に基づき、当社と取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)との間で責任限定契約を締結しております。当該契約では、会社法第423条第1項に定める責任について、当該取締役がその職務を行うにつき善意でありかつ重大な過失がなかったときは、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額を限度としております。
e.補償契約の内容の概要
当社は、すべての取締役及び執行役との間で会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を締結しており、同項第1号の費用及び同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補填することとしております。
f.役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、被保険者が負担することとなる損害を補填するため、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、保険料は当社が全額負担しております。当社は、役員等が職務の執行に関し責任を負うことにより生ずることのある損害及び当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害を当該保険契約により補填することとしております。ただし、贈収賄などの犯罪行為や意図的に違法行為を行った役員等自身の損害等は補償対象外とすることにより、役員等の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じております。
g.取締役の定数
当社は、20名以内の取締役を置く旨を定款に定めております。
h.取締役及び執行役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定に基づき、取締役会の決議をもって、同法第423条第1項の取締役(取締役であった者を含む。)及び執行役(執行役であった者を含む。)の責任を法令の限度において免除することができる旨を定款に定めております。これは、取締役及び執行役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たしうる環境を整備することを目的とするものであります。
i.取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を定款に定めております。また、取締役の選任決議は、累積投票によらない旨を定款に定めております。
また、取締役の任期は、選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする旨及び補欠取締役の任期は、他の取締役の任期の満了する時までとする旨を定款に定めております。
j.剰余金の配当等の決定機関
当社は、経営環境の変化に機動的に対応した株主への利益還元や資本政策を遂行できるよう、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めのある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議によって定める旨を定款に定めております。
k.中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を行うことを目的として、会社法第454条第5項の規定に基づき、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定めております。
l.株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行うことを目的として、会社法第309条第2項に規定する特別決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行う旨を定款に定めております。
m.支配株主との取引を行う際における少数株主保護の方策
当社が、親会社である日本郵政株式会社その他の日本郵政グループに属する会社との間で行う取引については、保険業法に基づき、アームズ・レングス・ルールに則って公正に行っております。
グループ内取引の適正性を確保するため、当社で行うすべての取引に対し、取引前に取引部署においてグループ内取引に該当するか否かの確認を行い、日本郵政グループに属する会社と取引を行う場合には、当該取引の適正性が確保されているかを、グループ内取引の必要性、取引条件の適正性等の観点で既定のチェックリストに基づき事前に点検するとともに、専門部署(文書法務部)において点検内容の適正性を確認しております。また、取引実施後においても、総括部署(経営企画部)が事後点検を実施しております。
なお、グループ内取引に係る取引条件の適切性を確保するため、新たに重要な取引を実施する場合及び既存の取引条件を変更する場合に、社外取締役を含む取締役会で決議する態勢を整備しております。
④ 取締役会の活動状況
当社は原則として取締役会を月1回開催し、必要に応じて臨時に開催することとしております。当事業年度においては16回開催しました。
個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
(注) 増田 寬也氏、鈴木 雅子氏、原田 一之氏は2025年6月までの在任中の全4回すべてに出席。根岸 一行氏、細谷 和男氏、宇野 晶子氏は2025年6月の取締役就任以降の全12回すべてに出席。
取締役会における具体的な検討内容として、「KKR/GAとの戦略的提携に基づくサイドカーへの追加投資」、「2026年度経営計画決定の件」、「海外資産運用会社への出資」等について、協議し、内容を決定しました
⑤ 指名委員会の活動状況
当社は指名委員会を1年に1回以上開催することとしており、当事業年度においては6回開催しました。
個々の指名委員の出席状況については次のとおりであります。
(注) 原田 一之氏、増田 寬也氏、鈴木 雅子氏は2025年6月までの在任中全2回すべてに出席。根岸 一行氏、富井 聡氏、細谷 和男氏は2025年6月の指名委員就任以降の全4回すべてに出席。
指名委員会における具体的な検討内容として、代表執行役社長の後継者計画について議論を行ったほか、定時株主総会へ付議する取締役選任議案等について、協議し、内容を決定等しました。
⑥ 報酬委員会の活動状況
当社は報酬委員会を1年に1回以上開催することとしており、当事業年度においては9回開催しました。
個々の報酬委員の出席状況については次のとおりであります。
(注) 富井 聡氏、増田 寬也氏、原田 一之氏は2025年6月までの在任中全4回すべてに出席。根岸 一行氏、山名 昌衛氏は2025年6月の報酬委員就任以降の全5回すべてに出席。
報酬委員会における具体的な検討内容として、役員報酬制度における会社業績指標の目標値の決定、執行役の個人別役員報酬等について協議し、内容を決定しました。
(2) 【役員の状況】
男性 30名 女性 8名(役員のうち女性の比率 21.1%)
① 取締役の状況
(注) 1.取締役鵫巣 香穂利、富井 聡、神宮 由紀、大間知 麗子、山名 昌衛、細谷 和男及び宇野 晶子は社外取締役であります。
2.2025年3月期に係る定時株主総会の終結の時から、2026年3月期に係る定時株主総会の終結の時までであります。
3.当社は指名委員会等設置会社であります。当社の委員会体制については次のとおりであります。
指名委員会:山名 昌衛(委員長)、谷垣 邦夫、根岸 一行、富井 聡、細谷 和男
監査委員会:富井 聡(委員長)、奈良 知明、鵫巣 香穂利、大間知 麗子、宇野 晶子
報酬委員会:神宮 由紀(委員長)、根岸 一行、山名 昌衛
4.当社は2026年4月1日付けで普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。所有株式数については、2026年3月31日時点の株式数を株式分割後の数値に換算して記載しております。なお、所有株式数には当社役員持株会における各自の持分を含めておりません。
② 取締役を兼務しない執行役の状況
(注) 1.2025年3月期に係る定時株主総会後最初に開催された取締役会の終結の時から、2026年3月期に係る定時株主総会後最初に開催される取締役会の終結の時までであります。
2.2025年10月1日から、2026年3月期に係る定時株主総会後最初に開催される取締役会の終結の時までであります。
3.2026年4月1日から、2026年3月期に係る定時株主総会後最初に開催される取締役会の終結の時までであります。
4.当社は2026年4月1日付けで普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。所有株式数については、2026年3月31日時点の株式数を株式分割後の数値に換算して記載しております。なお、所有株式数には当社役員持株会における各自の持分を含めておりません。
③ 社外取締役の状況
a.員数並びに当社との人的関係、資本的関係及び取引関係その他利害関係
本書提出日現在、当社の社外取締役は7名であります。
鵫巣 香穂利氏は2021年5月から2022年3月まで、神宮 由紀氏は2022年5月から2023年3月まで当社の業務執行の適正性・効率性の向上と内部統制の充実・強化を図ることを目的に設置した経営アドバイザリー会議の委員であり、両氏と当社の間には、同委員としての報酬支払いの実績がありました。なお、その他の社外取締役と当社の間には特記すべき人的関係、資本的関係及び取引関係その他利害関係はありません。
b.当社の企業統治において果たす機能及び役割
社外取締役は、弁護士や会社経営者等、多様な職務経験を通じて培われた幅広い見識、高度な専門知識に基づき、客観的・中立的な観点から経営の監督及びチェック機能としての役割を果たしているものと考えております。
c.社外取締役による監督と内部監査、監査委員会監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
社外取締役は、主として取締役会への出席を通じて執行役の業務執行の監督を行っており、監査委員会が定期的にその状況を取締役会に報告することで、社外取締役による監督の実効性確保に努めております。
さらに、監査委員である社外取締役と、内部監査、監査委員会監査、会計監査及び内部統制部門との相互連携については、下記「(3) 監査の状況 ① 内部監査及び監査委員会監査の状況」に記載のとおりであります。
なお、社外取締役7名は全員、当社が定める「株式会社かんぽ生命保険独立役員指定基準」を充足しており、東京証券取引所の規定する、一般株主と利益相反が生じるおそれのない社外取締役であると判断し、独立役員として指定しております。
また、当社の社外取締役の重要な兼職の状況及び選任の理由は以下のとおりであります。
(3) 【監査の状況】
① 内部監査及び監査委員会監査の状況
a.内部監査
当社は、健全かつ適正な業務の運営に役立てるため、他の執行部門から独立した内部監査部(2026年3月末現在52名)を設置し、内部監査人協会(IIA)の「グローバル内部監査基準」などに則り、本社各部、エリア本部、支店及び子会社並びに代理店等に対し内部監査を実施し、経営活動の遂行状況、コンプライアンスとリスク管理を含む内部管理態勢の整備状況及び運用状況を検証しています。当社は、内部監査結果や内部監査の状況などについて、代表執行役社長、監査委員会、取締役会に対して直接報告を行う仕組みとしており、内部監査の実効性を確保しております。
さらに、内部監査態勢の強化に向けて、監査手法・態勢の高度化、人材の確保・育成、監査委員会・経営・執行部門との連携強化などに取り組んでおります。
b.監査委員会監査
〔組織・人員等〕
本書提出日時点において、監査委員会は取締役5名(うち社外取締役4名)で構成されており、委員のうち2名は財務及び会計に関する相当程度の知見を有しております。
〔監査委員会の活動状況〕
原則として月1回監査委員会を開催し、必要に応じて臨時に開催することとしております。当事業年度の個々の委員の出席状況は次のとおりです。
(注) 鈴木 雅子氏は2025年6月までの在任中の全4回すべてに出席。宇野 晶子氏は2025年6月の監査委員就任以降の全13回すべてに出席。
また、監査委員会の職務を補助する専属の使用人8名(2026年3月末現在)を配置して、組織として執行部門から独立した監査委員会事務局を設置し、監査委員会の監査活動を補助しております。
当事業年度は合計17回開催し、1回あたりの所要時間は約1時間半でした。
監査委員会では、年間を通じ次のような決議、報告がなされました。
監査委員会は、取締役会の監督機能の一翼を担い、取締役・執行役の職務執行の監査、計算書類等に係る会計監査人の監査の方法・結果の相当性の監査などを主な職務としており、会計監査人・内部監査部門等と連携の上、監査委員会が定めた監査委員会監査基準及び監査計画等に従い監査を実施しております。
当事業年度の重点監査項目等と各項目で議論された内容
監査委員会の運営においては、予め事前説明により執行部門から詳細な資料に基づき説明を受け、各監査委員において、必要に応じて補足の説明及び資料等を求めた上で、監査委員会での議論に臨んでおります。各監査委員は、執行役からの報告のほか、監査委員会事務局からの情報、往査の結果等に基づき、それぞれが有する多様かつ豊富な知見の観点から、監査委員会において活発な質疑及び議論を行っております。
また、代表執行役との意見交換や、日本郵政株式会社の監査委員会及び日本郵便株式会社の監査役会との意見交換を実施しております。
監査委員会は、内部監査の実施状況等について内部監査部担当執行役から定期的に直接報告を受ける等に加えて、内部監査計画の決定・変更及び内部監査部門の重要人事(担当執行役・部長)について事前同意を行っております。
子会社については、子会社の代表取締役及び監査役と情報の交換を行っております。
監査委員会は、会計監査人が独立の立場を保持し、適正な監査を実施しているかを監視・検証しております。
また、上記の職務執行の監視、検証等により、当該事業年度に係る計算関係書類等の作成に関し、会計監査人の監査の方法及び結果の相当性を確認しております。
常勤監査委員は、上記の活動のほか、経営会議や専門委員会など、社内の重要な会議への出席や社員へのヒアリング等により継続的に監査を実施するとともに、その職務の遂行上知り得た情報を、他の監査委員と共有するよう努めております。
フロントラインの状況を把握するための往査も実施しており、監査委員会は、原則として拠点に訪問し、対面でのヒアリングを実施しております。常勤監査委員においても、拠点に訪問してのヒアリングを実施しており、適宜、オンライン会議システムの活用を実施しております。
c.相互連携
監査委員会では、内部監査部担当執行役から事前に監査計画の説明を受け、定期的(原則として月次)に内部監査の実施状況及び結果の報告を受けるなど緊密に連携を図っております。
また、監査委員会に内部監査部担当執行役が出席し、監査上の問題意識の共有を図っているほか、監査委員会は、内部監査部担当執行役から職務の遂行状況や内部監査態勢の強化策の実施状況について報告を受けるとともに、年次で内部監査機能の整備・運用状況をレビュー・評価しております。
監査委員会と内部監査部との連携
また、監査委員会では、会計監査人から事前に監査計画の説明を受け、定期的(年度末監査時、中間監査時、期中レビュー時)に会計監査の実施状況の報告を受けるほか、KAM(監査上の主要な検討事項)となる可能性のある事項、サステナビリティ情報開示の制度動向等及び会計監査上の重点ポイントを把握するため、意見交換を行う等緊密に連携を図っております。
監査委員会と会計監査人との連携
その他、常勤監査委員と会計監査人との意見交換を8回実施しております。
内部監査部では、内部監査結果や被監査部門の是正又は改善措置状況、内部監査活動状況について、会計監査人と連携を図っております。
常勤監査委員、内部監査部担当執行役及び会計監査人が参加する三様監査も行っており、緊密に連携を図っております。
② 会計監査の状況
a.監査法人の名称
当社は、有限責任 あずさ監査法人との間で監査契約を締結し、会計監査を受けております。
b.継続監査期間
20年間
c.業務を執行した公認会計士及び監査業務に係る補助者の構成
当連結会計年度において業務を執行した公認会計士は、森本 洋平氏(継続監査年数1年)、佐藤 栄裕氏(同7年)及び須田 峻輔氏(同5年)であります。
また、監査業務に係る補助者の構成は、公認会計士15名、その他55名であります。
d.監査法人の選定方針と理由
監査委員会は、監査委員会で決議した「会計監査人の解任又は不再任の決定の方針」に基づき、会計監査人が会社法第340条第1項各号に該当し、かつ、当社の会計監査に支障があるかを検討することとしております。加えて、監査委員会は、会計監査人の職務の遂行の状況等を総合的に勘案し、必要と判断したときにおいては、会計監査人の解任又は不再任に関する株主総会提出議案の内容を決定する方針としております。この方針に基づき、有限責任 あずさ監査法人の職務の遂行状況、監査体制、独立性及び専門性などが適切であるか確認を行った結果、同監査法人を会計監査人として選定しております。
e.監査委員会による監査法人の評価
監査委員会は、有限責任 あずさ監査法人の職務執行状況、監査体制等について、監査委員会で決議した「会計監査人の選任等に関する評価基準」により検討した結果、「会計監査人の解任又は不再任の決定の方針」に基づく解任等事由に該当する事項は認められず、また、会計監査人の独立性、職務遂行体制、品質管理、会計監査の実施状況及び監査報酬の水準等は適切であると評価しております。
③ 監査報酬の内容等
a.監査公認会計士等に対する報酬
b.監査公認会計士等と同一のネットワーク(KPMG)に対する報酬(a.を除く)
該当事項はありません。
c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
d.監査公認会計士等の非監査業務の内容
(a) 前連結会計年度
当社が監査公認会計士等に対して報酬を支払っている非監査業務の内容は、税務関連の助言業務及び経済価値ベースのソルベンシー規制への対応に関する支援業務等であります。
(b) 当連結会計年度
当社が監査公認会計士等に対して報酬を支払っている非監査業務の内容は、税務関連の助言業務、経済価値ベースのソルベンシー規制への対応に関する助言業務及びサステナビリティ開示基準への対応に関する助言業務であります。
e.監査報酬の決定方針
会計監査人に対する監査報酬については、当社の規模及び特性、監査日数等の諸要素を勘案し、法令に従い監査委員会の同意の下決定しております。
f.監査委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査委員会は、会計監査人の監査計画の内容、前事業年度の監査計画と実績を確認した上で、当事業年度の監査予定時間及び報酬見積額の妥当性等を検討した結果、これらについて適切と判断したため、会計監査人の報酬等について、会社法第399条第1項及び第4項の規定に基づき同意しております。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針の内容及び決定方法
当社の取締役及び執行役の報酬については、報酬委員会が「取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針」を次のとおり定め、この方針に則って報酬額を決定しております。
② 業績連動型報酬に係る指標、当該指標を選択した理由及び当該業績連動報酬の額の決定方法
a.業績連動型金銭報酬(賞与)
執行役に対して支給する業績連動型の金銭報酬(賞与)については、個人業績に係る役位ごとの基準額に個人別評価に基づく支給率を乗じた額に、会社業績に係る役位ごとの基準額に経営計画の達成状況等に応じて変動する支給率を乗じた額を加算して算定します。
執行役の個人評価については、当該執行役が担当する業務における成果、取組状況等を個別に評価して決定します。
会社業績に係る指標については、経営の達成度について総合的な判断を可能とするため、複数の異なるカテゴリーから指標を設定することとし、当社の事業形態・内容に適したものとして、財務指標である「修正利益」、「保有契約件数(個人保険)」、「EV成長率」、非財務指標である「中期経営計画の進捗状況」、「不祥事故・不祥事件の発生状況、コンプライアンス体制の運用状況」をその指標としております。
また、支給対象の執行役に重大な不正・違反行為等が発生した場合には、当該執行役に支給した賞与額の全部又は一部を返還させること(クローバック)ができる制度を設けております。
b.業績連動型株式報酬
執行役に対して支給する業績連動型の株式報酬については、中期経営計画期間の最終年度終了後、職責に応じた基本ポイントに経営計画の達成状況等に応じて変動する支給率を乗じて算定したポイントを付与します。
支給率決定の基となる業績目標は、中長期的な企業価値の向上及び持続的な成長に向けた健全なインセンティブとして機能するよう経営計画に定める中長期の目標・指標を採用することとし、現在の中期経営計画において重要な財務指標の一つである「修正ROE」、非財務指標である「ESG指標(GHG削減施策の実施状況、本社女性管理職比率、ESG評価機関の評価の改善状況)」をその指標としております。
また、支給対象の執行役に重大な不正・違反行為等が発生した場合には、当該執行役への支給株式数の算定の基礎となるポイントの減額・没収(マルス)ができる制度を設けております。
c.業績連動報酬と業績連動報酬以外の報酬等の支払割合の決定について
当社は、業績連動報酬と業績連動報酬以外の報酬等の支払割合の決定に関する方針は定めておりません。
③ 業績非連動型株式報酬の額の決定方法
執行役に対して支給する業績非連動型株式報酬については、毎事業年度の終了後に、執行役の職責に応じた基本ポイントを付与します。
また、支給対象の執行役に重大な不正・違反行為等が発生した場合には、当該執行役への支給株式数の算定の基礎となるポイントの減額・没収(マルス)ができる制度を設けております。
④ 当事業年度に係る役員の個人別の報酬等の内容が方針に沿うと報酬委員会が判断した理由
当社では、報酬委員会において、「取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針」のほかに役位ごとの基本報酬を定める「役員報酬基準」、賞与について定める「役員賞与規程」及び株式報酬について定める「役員株式給付規程」を設けております。
取締役及び執行役の役位に応じた個人別の報酬額、執行役の個人別評価並びに業績等に応じた賞与額や株式報酬に係る付与ポイント等の決定に当たっては、報酬委員会が原案について上記方針等との整合性を含め、多角的な検討を行い、個人別の報酬等の内容が上記方針等に沿うものであると判断しております。
⑤ 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
(注) 1.当社は、当社又は当社の親会社等の執行役を兼任する取締役に対して取締役としての報酬等を支給していないため、上表における取締役の「対象となる役員の員数」に当社又は当社の親会社等の執行役を兼務する取締役4名を含んでおりません。
2.業績連動報酬等及び業績非連動型株式報酬等には、当事業年度に費用計上した金額を記載しております。なお、当社では原則として、毎事業年度末において、業績連動報酬等及び業績非連動型株式報酬等について、当該事業年度に発生したと見込まれる金額をそれぞれ引当金として費用計上し、給付時等に当該引当金を取り崩す処理を行っております。引当金の計上額と確定した金額とには差異が発生する場合があります。
⑥ 役員ごとの連結報酬等の総額等
連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載しておりません。
⑦ 最近事業年度における賞与に係る指標の目標、実績
(注)1.記載数値は、単位未満を切り捨てて表示しております。
2.EV成長率は、2026年3月末における経済価値ベースのソルベンシー規制の適用開始に伴い見直しを実施した計算基準によって算出しております。EVの計算方法については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (参考5) 当社のEV」をご参照ください。なお、「(4) 前事業年度末EVからの変動要因」に記載しているEVの変動要因から「経済前提と実績の差異」を除いているほか、のれんの影響を除いて算出しております。
⑧ 最近事業年度における業績連動型株式報酬に係る指標の目標、実績
⑨ 非金銭報酬等の内容
当社は、非金銭報酬として執行役に対して業績連動型株式報酬及び業績非連動型株式報酬を交付しております。業績連動型株式報酬については上記「⑤ 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数」に記載のとおり業績連動報酬等に含めて開示しております。業績連動型株式報酬及び業績非連動型株式報酬の内容及び交付状況は「1 株式等の状況 (8) 役員・従業員株式所有制度の内容」に記載のとおりです。
⑩ 方針の決定権限を有する者の氏名又は名称、その権限の内容及び裁量の範囲並びに報酬額等の決定に関する手続の概要等
当社では、報酬委員会が「取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針」及び役位ごとの基本報酬を定める「役員報酬基準」、賞与について定める「役員賞与規程」並びに株式報酬について定める「役員株式給付規程」を定めております。
報酬委員会は、当該方針及び当該規程等に基づき、取締役及び執行役の役位に応じた個人別の報酬額並びに執行役の個人別評価及び業績等に応じた賞与額や株式報酬に係る付与ポイント等を決定しております。
当事業年度においては、報酬委員会を9回開催しております。いずれの回も報酬委員全員が出席しており、取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針、取締役及び執行役の個人別の報酬額並びに執行役に対する賞与額や株式報酬に係る付与ポイント等の決定などを行っております。
⑪ 執行役に対して支給した報酬の割合

(注) 1.当事業年度に費用計上した金額を用いて算出しております。
2.標準的な報酬体系に基づき支給した執行役の報酬を集計しております。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社では、投資株式について、保有目的が純投資目的である投資株式と、保有目的が業務提携の強化等純投資以外の観点である投資株式の区分を設けております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社は、業務提携の強化等純投資以外の観点から、当社の中長期的な企業価値向上に資すると判断される上場企業の株式等(以下「政策保有株式」といいます。)を取得し保有することができるものとしております。
当社が保有することができる政策保有株式については、取締役会においてその保有目的の適切性及び保有することの合理性等について精査し、保有の適否を毎年度検証するとともに、検証の内容を開示することとしております。
なお、当社は、現在政策保有株式を保有しておりません。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
前事業年度及び当事業年度において、該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式
5 【従業員の状況等】
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
当社は、お客さまに感動いただける保険サービスを継続的に提供し、持続的な成長を実現するうえで、その基盤となる人的資本を重要な経営資源と位置づけています。
この考えに基づき、中期経営計画では「人的資本経営」を重要課題とし、以下の「『人的資本経営』3つの基本理念」を当社の人事戦略の基本方針としています。
1. 「人的資本経営」3つの基本理念
① 社員が主体的に行動する企業風土の定着
経営陣と社員が将来ビジョンや方針を共有し、双方向のコミュニケーションや適切なマネジメントを通じて、社員一人ひとりの主体性とエンゲージメントを高める企業風土の定着を図ります。社員が自律的にキャリアを形成し、成長を実感できる機会を提供することで、変化に強い組織づくりを進めます。
② 戦略的な人材確保
現状および将来に必要な人材の「量」と「質」を把握・可視化し、経営戦略と整合した採用、配置、育成、リスキリングを一体的に行うことにより、当社の持続的成長を支える専門性の高い人材・将来の経営人材を計画的に確保します。また、AI・デジタルを前提とした業務の再構築等により生産性を高め、限られた人材リソースを重点分野へ最適配分することを目指します。
③ 多様な人材の活躍と柔軟な働き方の推進
性別、年齢、障がいの有無等の多様性を尊重し、社員一人ひとりの「個」を活かせる環境を整備するとともに、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方を推進します。女性活躍や育児・介護との両立支援、障がい者就労支援等を通じて、多様な人材が力を発揮できる組織を実現し、社員およびお客さまの満足度向上につなげます。
当社は、これらの方針のもと、人材の確保・育成、人材配置の最適化、企業風土の醸成、人事・報酬制度の整備を総合的に進めています。
2. 処遇改善・人材の獲得・定着に向けた取組
保険事業を営む当社においては、対面による保険販売を通じて、お客さまに信頼と安心をお届けすることが社会的使命と捉えており、当該理念の実現には人材の確保と定着が重要であることから、そのための従業員の給与水準見直しは毎年行っております。
なお、給与水準の見直しにおいては「魅力ある職場・希望を持って長く働ける環境の構築/従業員の企業価値向上意識の醸成」を目指し、労使一体となって経営状況を踏まえた議論を実施しております。
おって、臨時従業員に対する処遇の見直しについても同様に、毎年継続して取り組んでおり、早期に有期雇用から無期雇用に転換できるよう、無期転換時期を法定よりも早く(通算3年)設定することや、無期転換した社員に対して、病気休暇・扶養手当の拡充等を実施しております。
<賃上げ>
※当社、日本郵政株式会社、日本郵便株式会社及び株式会社ゆうちょ銀行を指します。
<初任給水準>
また、保険計理や市場運用等、特に高度な専門性・スキルを有する社員について、独自の手当制度を設けており、能力の発揮状況に応じた報酬を設定することで、当社が求める人材の獲得・定着を図っています。
その他、昨今の職場課題に対応する観点から、転居を伴う転勤の労苦に報いるための転居転勤一時金や、育児・介護休業の取得を職場全体で後押しする風土の醸成のため、休業者の業務を応援する周囲の社員に支給する育児・介護休業応援一時金を新たに導入したほか、2025年度には従業員持株会を通じた特別奨励金の支給を行っております。
3. 人的資本経営のモニタリングと開示
人的資本経営の進捗管理のため、エンゲージメント調査結果、女性管理職比率、育児休業取得率、新規採用者数等を主要な指標・目標として設定し、継続的なモニタリングと改善に取り組んでいます。
なお、人的資本経営の詳細および人材に関するリスク認識・対応については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3) 戦略 マテリアリティ3 活力ある人材・組織」および「3 事業等のリスク Ⅰ 経営戦略 (1) 事業戦略・経営計画に関するリスク ⑦ 人材に関するリスク」をご参照ください。
(2) 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1.当社グループは、単一セグメントであるため、セグメント別に代えて会社別の記載をしております。
2.従業員数は、就業人員数(当社グループ外から当社グループへの出向者を含み、当社グループから当社グループ外への出向者を除く。)であり、臨時従業員数(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)を含み、派遣社員を除く。)は、年間の平均雇用実績(1日8時間換算)を[ ]内に外書きで記載しております。
(2) 提出会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1.当社は、単一セグメント、単一事業部門であるため、内務職員・営業職員別の記載をしております。
2.従業員数は、就業人員数(他社から当社への出向者を含み、当社から他社への出向者を除く。)であり、臨時従業員数(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)を含み、派遣社員を除く。)は、年間の平均雇用実績(1日8時間換算)を[ ]内に外書きで記載しております。
また、臨時従業員数について内務職員・営業職員の区分は行っておりません。
3.実態の反映を目的に、営業関係の管理者を内務職員として集計しております。
4.平均勤続年数は、郵政省、総務省郵政事業庁及び公社から通算した勤続年数であります。
5.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
(3) 労働組合の状況
当社には労働組合として、日本郵政グループ労働組合、郵政産業労働者ユニオンが組織されております。
また、当社の連結子会社であるかんぽシステムソリューションズ株式会社においては、JICDユニオンが組織されております。
なお、労使関係については、概ね良好であり、特記すべき事項はありません。
(4) 管理的地位にある労働者(以下「管理職」といいます。) に占める女性労働者の割合、労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
(注)1.女性の職業生活における活躍の推進に関する法律の規定により公表している指標等に基づき記載しております。
2.管理職に占める女性労働者の割合は2026年4月1日時点の実績を、その他の指標は当連結会計年度における実績を記載しております。
3.管理職に占める女性労働者の割合は、日本郵政グループ各社との整合性を図るため、提出会社を本籍とする社員を対象としており、他社からの出向者を含めておらず、他社への出向者を含めております。なお、2022年4月からの新しいかんぽ営業体制への移行に伴う他社からの出向者を含める場合の割合は10.4%です。
4.労働者の育児休業取得率は、日本郵政グループ各社との整合性を図るため、提出会社を本籍とする社員を対象としており、他社からの出向者を含めておらず、他社への出向者を含めております。加えて、臨時雇用(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)を含む。)を含めておりません。また、当連結会計年度に本人または配偶者が出産した社員のうち、育児休業等を開始した社員(開始予定の申出者を含む。)の割合を記載しております。なお、2022年4月からの新しいかんぽ営業体制への移行に伴う他社からの出向者を含める場合の労働者の育児休業取得率は100%であります。
5.労働者の男女の賃金の差異は、提出会社における賃金台帳に記載のある社員を対象としており、出向契約の締結内容に基づき、当社より給与を支払っている他社からの出向者及び他社への出向者を含んでおります。
6.労働者の男女の賃金の差異は、賃金台帳を基に、その雇用する男性労働者の賃金の平均(平均年間賃金=賃金総額÷人員数)に対するその雇用する女性労働者の賃金の平均の割合を記載しております。総賃金から退職手当は除き、人員数から休職中の社員は除いております。また、無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)は正規(無期)雇用労働者に含めて記載しております。
7.当社では、男女間で賃金体系、昇進・昇給等の運用、採用基準に差を設けておりません。男女の賃金の差異の主な要因は、年齢構成における男女比率に偏りがあり、相対的に賃金水準の高い高年齢層・管理職層・専門職層における女性比率が低いことにあります。将来の管理職や専門職としての活躍が期待される女性社員に向けたキャリア形成支援等を実施し、管理職層および専門職層における女性比率の向上に引き続き取り組んでまいります。
② 連結子会社
(注)1.女性の職業生活における活躍の推進に関する法律の規定により公表している指標等に基づき記載しております。
2.管理職に占める女性労働者の割合は2026年4月1日時点の実績を、その他の指標は当連結会計年度における実績を記載しております。
3.管理職に占める女性労働者の割合は、当該連結子会社を本籍とする社員を対象としており、他社からの出向者を含めておらず、他社への出向者を含めております。
4.労働者の育児休業取得率は、当該連結子会社を本籍とする社員を対象としており、他社からの出向者を含めておらず、他社への出向者を含めております。加えて、臨時雇用(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)を含む。)を含めておりません。また、当連結会計年度に本人または配偶者が出産した社員のうち、育児休業等を開始した社員(開始予定の申出者を含む。)の割合を記載しております。
5.労働者の男女の賃金の差異は、当該連結子会社における賃金台帳に記載のある社員を対象としており、出向契約の締結内容に基づき、他社への出向者を含んでおります。
6.労働者の男女の賃金の差異は、賃金台帳を基に、その雇用する男性労働者の賃金の平均(平均年間賃金=賃金総額÷人員数)に対するその雇用する女性労働者の賃金の平均の割合を記載しております。総賃金から退職手当は除き、人員数から休職中の社員は除いております。また、無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)は正規(無期)雇用労働者に含めて記載しております。
7.当該連結子会社では、男女間で賃金体系、昇進・昇給等の運用、採用基準に差を設けておりません。男女の賃金の差異のうち正規雇用労働者の主な要因は、年齢構成を踏まえた男女比率に偏りがあり、相対的に賃金水準の高い高齢層・管理職層の女性比率が低いことにあります。パート・有期労働者の差異は縮小していますが、これは定年退職後も高い賃金水準で継続的に雇用されていた男性社員が、2025年度末で一定数退職したことに伴い、人員構成が変化したことによるものです。将来管理職として活躍することが期待される女性社員に向けたキャリア形成支援の実施など、女性管理職比率向上に引き続き取り組んでまいります。
第5 【経理の状況】
1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第46条及び第68条に基づき、同規則及び「保険業法施行規則」(平成8年大蔵省令第5号)により作成しております。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)第2条に基づき、同規則及び「保険業法施行規則」(平成8年大蔵省令第5号)により作成しております。
2.監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の財務諸表について、有限責任 あずさ監査法人の監査証明を受けております。
3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組について
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組を行っております。具体的には、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し情報を入手するとともに、外部団体による研修に参加することにより会計基準等の内容を適切に把握し、会計基準等の変更について的確に対応できる体制の整備を行っております。
また、適正な連結財務諸表等を作成するための基本方針、マニュアル等の整備を行っております。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結貸借対照表】
② 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③ 【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
④ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1.連結の範囲に関する事項
(1) 連結子会社の数 1社
連結子会社の名称
かんぽシステムソリューションズ株式会社
(2) 主要な非連結子会社の名称等
主要な非連結子会社は、かんぽNEXTパートナーズ株式会社及びスプリング投資事業有限責任組合であります。
(連結の範囲から除いた理由)
非連結子会社については、総資産、経常収益、当期純損益(持分に見合う額)、利益剰余金(持分に見合う額)及びキャッシュ・フローその他の項目からみて、いずれもそれぞれ小規模であり、当企業集団の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する合理的な判断を妨げない程度に重要性が乏しいため、連結の範囲から除外しております。
2.持分法の適用に関する事項
(1) 持分法適用非連結子会社数 0社
(2) 持分法適用関連会社数 1社
持分法適用関連会社の名称
大和アセットマネジメント株式会社
(3) 持分法を適用していない非連結子会社(かんぽNEXTパートナーズ株式会社、スプリング投資事業有限責任組合他)及び関連会社(三井物産かんぽアセットマネジメント株式会社他)については、それぞれ当期純損益(持分に見合う額)、利益剰余金(持分に見合う額)及びその他の項目からみて、連結財務諸表に及ぼす影響が軽微であり、かつ全体としても重要性が乏しいため、持分法の適用範囲から除外しております。
3.連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社の決算日と連結決算日は一致しております。
4.会計方針に関する事項
(1) 重要な資産の評価基準及び評価方法
① 有価証券
有価証券(現金及び預貯金・買入金銭債権のうち有価証券に準じるもの及び金銭の信託において信託財産として運用している有価証券を含む。)の評価は、次のとおりであります。
(ⅰ)満期保有目的の債券
移動平均法による償却原価法(定額法)
(ⅱ)責任準備金対応債券(「保険業における「責任準備金対応債券」に関する当面の会計上及び監査上の取扱い」(日本公認会計士協会業種別監査委員会報告第21号)に基づく責任準備金対応債券をいう。)
移動平均法による償却原価法(定額法)
(ⅲ)非連結かつ持分法非適用の子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法
(ⅳ)その他有価証券
(イ)市場価格のない株式等以外のもの
連結会計年度末日の市場価格等に基づく時価法(売却原価の算定は移動平均法)
(ロ)市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
なお、その他有価証券の評価差額については、全部純資産直入法により処理しております。
② デリバティブ取引
デリバティブ取引の評価は、時価法によっております。
(2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
① 有形固定資産(リース資産を除く。)
有形固定資産の減価償却は、定額法によっております。
なお、主な耐用年数は、次のとおりであります。
(ⅰ)建物
2年~60年
(ⅱ)その他の有形固定資産
2年~20年
② 無形固定資産(リース資産を除く。)
無形固定資産に計上している自社利用のソフトウェアの減価償却は、利用可能期間(概ね5年)に基づく定額法によっております。
③ リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産の減価償却は、リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法によっております。
(3) 重要な引当金の計上基準
① 貸倒引当金
貸倒引当金は、債権の貸倒れによる損失に備えるため、資産の自己査定基準及び償却・引当基準に則り、貸倒実績率に基づき算定した額及び個別に見積もった回収不能額を計上しております。
すべての債権は、資産の自己査定基準に基づき、関連部署が資産査定を実施し、当該部署から独立した資産監査部署が査定結果を監査しており、その査定結果に基づいて上記の引当を行っております。
なお、破綻先(破産、民事再生等、法的形式的な経営破綻の事実が発生している債務者をいう。)及び実質破綻先(実質的に経営破綻に陥っている債務者をいう。)に対する担保・保証付債権等については、債権額から担保の評価額及び保証等による回収が可能と認められる額を控除した残額を取立不能見込額として債権額から直接減額しており、その金額は、前連結会計年度44百万円、当連結会計年度114百万円であります。
② 役員賞与引当金
役員賞与引当金は、当社執行役に対する賞与の支給に備えるため、支給見込額を計上しております。
③ 役員株式給付引当金
役員株式給付引当金は、株式給付規程に基づく当社執行役に対する当社株式等の給付に備えるため、株式給付債務の見込額を計上しております。
(4) 退職給付に係る会計処理の方法
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
② 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(14年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理しております。
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(14年)による定額法により費用処理しております。
(5) 価格変動準備金の計上方法
価格変動準備金は、保険業法第115条の規定に基づき算出した額を計上しております。
(6) 重要な外貨建資産及び負債の本邦通貨への換算基準
外貨建資産及び負債は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算しております。
(7) 重要なヘッジ会計の方法
① ヘッジ会計の方法
ヘッジ会計の方法は、「金融商品に関する会計基準」(企業会計基準第10号 2019年7月4日。以下「金融商品会計基準」という。)に従い、外貨建債券の一部に対する為替変動に係るキャッシュ・フローのヘッジとして通貨スワップによる繰延ヘッジ、外貨建債券の一部に対する為替リスクのヘッジとして為替予約による時価ヘッジ、また、保険負債の一部に対する金利リスクのヘッジとして「保険業における金融商品会計基準適用に関する会計上及び監査上の取扱い」(日本公認会計士協会業種別委員会実務指針第26号)に基づく金利スワップによる繰延ヘッジを行っております。
② ヘッジ手段とヘッジ対象
(ヘッジ手段) (ヘッジ対象)
通貨スワップ 外貨建債券
為替予約 外貨建債券
金利スワップ 保険負債
③ ヘッジ方針
外貨建債券に対する為替リスク及び保険負債に対する金利リスクを一定の範囲内でヘッジしております。
④ ヘッジ有効性評価の方法
ヘッジの有効性の判定は、主に、ヘッジ対象とヘッジ手段の相場変動を比較する比率分析によっております。ただし、ヘッジ対象とヘッジ手段との間に高い相関関係があることが明らかである為替予約については、有効性の評価を省略しております。
(8) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
連結キャッシュ・フロー計算書における「現金及び現金同等物」の範囲は、連結貸借対照表上の「現金及び預貯金」であります。
(9) その他連結財務諸表作成のための重要な事項
① 責任準備金の積立方法
連結会計年度末時点において、保険契約上の責任が開始している契約について、保険契約に基づく将来における債務の履行に備えるため、保険業法第116条第1項に基づき、保険料及び責任準備金の算出方法書(保険業法第4条第2項第4号)に記載された方法に従って計算し、責任準備金を積み立てております。
責任準備金のうち保険料積立金については次の方式により計算しております。なお、独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構(以下「郵政管理・支援機構」という。)からの受再保険の一部及び一時払年金保険契約を対象に、保険業法施行規則第69条第5項の規定により追加して積み立てた額が含まれております。
(ⅰ)標準責任準備金の対象契約については、金融庁長官が定める方式(平成8年大蔵省告示第48号)
(ⅱ)標準責任準備金の対象とならない契約については、平準純保険料式
責任準備金のうち危険準備金については、保険業法第116条及び保険業法施行規則第69条第1項第3号に基づき、保険契約に基づく将来の債務を確実に履行するため、将来発生が見込まれる危険に備えて積み立てております。
なお、責任準備金については、保険業法第121条第1項及び保険業法施行規則第80条に基づき、連結会計年度末において責任準備金が適正に積み立てられているかどうかを、保険計理人が確認しております。
② 保険料等収入の計上基準
(ⅰ)保険料
初回保険料は、収納があり保険契約上の責任が開始している契約について、当該収納した金額を計上しております。また、2回目以降保険料は、収納があったものについて当該金額を計上しております。
なお、収納した保険料のうち、連結会計年度末時点において未経過となっている期間に対応する部分については、保険業法第116条及び保険業法施行規則第69条第1項第2号に基づき、責任準備金に積み立てております。
(ⅱ)再保険収入
再保険収入は、再保険協約書に基づき元受保険契約に係る保険金等として支払った金額のうち再保険に付した額を、当該保険金等の支払時に計上しております。
③ 保険金等支払金の計上基準
(ⅰ)保険金等支払金(再保険料を除く。)
保険金等支払金(再保険料を除く。)は、保険契約に基づく支払事由が発生し、当該契約に基づいて算定された金額を支払った契約について、当該金額を計上しております。
なお、保険業法第117条及び保険業法施行規則第72条に基づき、連結会計年度末時点において支払義務が発生したが保険金等の支出をしていないもの、又は、まだ支払事由の報告を受けていないが支払事由が既に発生したと認められるもののうち保険金等の支出をしていないものについて支払備金を積み立てております。
(ⅱ)再保険料
再保険料は、再保険協約書に基づき合意された再保険料を当該協約書の締結時又は元受保険契約に係る保険料の収納時等に計上しております。
なお、再保険に付した部分に相当する一部の責任準備金及び支払備金につきましては、保険業法施行規則第71条第1項及び同規則第73条第3項に基づき不積立てとしております。
(未適用の会計基準等)
・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号 2024年9月13日)
・「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日)
ほか、関連する企業会計基準、企業会計基準適用指針、実務対応報告及び移管指針の改正
(1) 概要
国際的な会計基準と同様に、借手のすべてのリースについて資産・負債を計上する等の取扱いが定められました。
(2) 適用予定日
2028年3月期の期首から適用予定であります。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
当該会計基準等の適用による影響は、評価中であります。
(追加情報)
当社の執行役に信託を通じて自社の株式等を給付する取引
当社は、当社の執行役に対し、信託を活用した業績連動型株式報酬制度及び業績非連動型株式報酬制度を導入しております。
当該信託契約に係る会計処理については、「従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する実務上の取扱い」(実務対応報告第30号 平成27年3月26日)を適用しております。
(1) 取引の概要
当社は、予め定めた株式給付規程に基づき、当社の執行役に対し、下記①及び②に従いポイントを付与し、受益者要件を満たした執行役に対し、当該累計付与ポイントに相当する当社株式及び一定割合の当社株式を時価で換算した金額相当の金銭を本信託(株式給付信託(BBT))から退任後に給付しております。
① 業績連動型株式報酬制度
中期経営計画期間の最終年度終了後、執行役の職責に応じた基本ポイントに中期経営計画に定める業績目標の達成状況に応じて変動する支給率を乗じて算定したポイントを付与します。
② 業績非連動型株式報酬制度
毎事業年度の終了後に、執行役の職責に応じた基本ポイントを付与します。
執行役に対し給付する株式については、予め当社が信託設定した金銭により信託銀行が将来給付分も含めて株式市場から取得し、信託財産として分別管理しております。
(2) 信託が保有する当社株式
信託が保有する当社株式を、信託における帳簿価額(付随費用の金額を除く。)により純資産の部に自己株式として計上しております。当該自己株式の帳簿価額は、前連結会計年度末877百万円、当連結会計年度末868百万円であり、株式数は、前連結会計年度末1,183千株、当連結会計年度末1,171千株であります。
当社は、2026年4月1日付けで普通株式1株を3株に株式分割しております。上記の株式数については、当該株式分割を考慮した株式数を記載しております。
(連結貸借対照表関係)
※1.責任準備金対応債券に係る連結貸借対照表計上額及び時価並びにリスク管理方針の概要は、次のとおりであります。
(1) 責任準備金対応債券の連結貸借対照表計上額及び時価は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(2) 責任準備金対応債券に係るリスク管理方針の概要は、次のとおりであります。
資産・負債の金利リスクを管理するために、保険契約の特性に応じて以下に掲げる小区分を設定し、各小区分の責任準備金対応債券と責任準備金のデュレーションを一定幅の中で一致させる運用方針を採っております。また、各小区分の責任準備金対応債券と責任準備金のデュレーションについては、定期的に確認しております。
① 簡易生命保険契約商品区分(一部の保険種類を除く。)
② かんぽ生命保険契約(一般)商品区分(すべての保険契約)
③ かんぽ生命保険契約(一時払)商品区分(一部の保険種類を除く。)
※2.消費貸借契約により貸し付けている有価証券の連結貸借対照表計上額は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
※3.非連結子会社及び関連会社の株式等の金額は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
※4.債権のうち、破産更生債権及びこれらに準ずる債権、危険債権、三月以上延滞債権並びに貸付条件緩和債権に該当するものはありません。
なお、それぞれの定義は、以下のとおりであります。
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始又は再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権であります。
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権で、破産更生債権及びこれらに準ずる債権に該当しない債権であります。
三月以上延滞債権とは、元本又は利息の支払が、約定支払日の翌日を起算日として三月以上延滞している貸付金で、破産更生債権及びこれらに準ずる債権、危険債権に該当しないものであります。
貸付条件緩和債権とは、債務者の経営再建又は支援を図ることを目的として、金利の減免、利息の支払猶予、元本の返済猶予、債権放棄その他債務者に有利となる取決めを行った貸付金で、破産更生債権及びこれらに準ずる債権、危険債権、三月以上延滞債権に該当しないものであります。
※5.有形固定資産の減価償却累計額は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
※6.契約者配当準備金の異動状況は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
※7.担保に供している資産は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
担保付き債務は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
なお、上記有価証券は、売現先取引による買戻し条件付の売却を行った有価証券であります。
上記のほか、有価証券担保付債券貸借取引及びデリバティブ取引の担保として、次のものを差し入れております。
(単位:百万円)
※8.保険業法施行規則第73条第3項において準用する同規則第71条第1項に規定する再保険を付した部分に相当する支払備金(以下「出再支払備金」という。)の金額は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
また、同規則第71条第1項に規定する再保険を付した部分に相当する責任準備金(以下「出再責任準備金」という。)の金額は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
9. 売却又は再担保という方法で自由に処分できる権利を有している資産は、買現先取引、消費貸借契約取引及びデリバティブ取引の担保として受け入れている有価証券であり、各連結会計年度末に当該処分を行わず所有しているものの時価は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
※10.負債の部の社債は、他の債務よりも債務の履行が後順位である旨の特約が付された劣後特約付社債であり、その額は次のとおりであります。
(単位:百万円)
※11.郵政管理・支援機構からの受再保険に係る責任準備金(危険準備金を除き、出再責任準備金を含む。)は、当該受再保険に関する再保険契約により、独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構法(平成17年法律第101号)による簡易生命保険責任準備金の算出方法書に基づき算出された額を下回らないよう、当社の保険料及び責任準備金の算出方法書に基づき算出された額を積み立てております。また、当該受再保険に係る区分を源泉とする危険準備金及び価格変動準備金を積み立てております。
上述した責任準備金(危険準備金を除き、出再責任準備金を含む。)、危険準備金及び価格変動準備金の金額は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
※12.連結貸借対照表に計上した「その他負債」には「機構預り金」が含まれております。「機構預り金」とは、郵政管理・支援機構との簡易生命保険管理業務の委託契約に基づき、民営化時に預託された郵政管理・支援機構における支払備金に相当する額であり、各連結会計年度末までに支払い等が行われていない額であります。
「機構預り金」の連結貸借対照表計上額は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(連結損益計算書関係)
※1.事業費の内訳は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
※2.当連結会計年度における支払備金繰入額の計算上、足し上げられた出再支払備金戻入額の金額は61百万円であります。(前連結会計年度における支払備金戻入額の計算上、差し引かれた出再支払備金戻入額の金額は69百万円であります。)
また、当連結会計年度における責任準備金戻入額の計算上、足し上げられた出再責任準備金繰入額の金額は191,610百万円であります。(前連結会計年度における責任準備金戻入額の計算上、足し上げられた出再責任準備金繰入額の金額は545,425百万円であります。)
※3.保険料等収入のうち、郵政管理・支援機構からの受再保険に関する再保険契約に基づく保険料は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
※4.保険金のうち、郵政管理・支援機構からの受再保険に関する再保険契約に基づく保険金は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
※5.郵政管理・支援機構からの受再保険に関する再保険契約により、当該受再保険に係る区分で発生した損益等に基づき、郵政管理・支援機構のため契約者配当準備金に繰り入れた金額は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(連結包括利益計算書関係)
※1.その他の包括利益に係る組替調整額並びに法人税等及び税効果額
(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(単位:千株)
(※1) 普通株式の自己株式の当連結会計年度期首及び当連結会計年度末株式数には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式数が含まれており、それぞれ415千株、394千株であります。
(※2) 普通株式の自己株式の株式数の増加0千株は、単元未満株式の買取による増加であります。
(※3) 普通株式の自己株式の株式数の減少21千株は、株式給付信託(BBT)の給付による減少であります。
2.新株予約権及び自己新株予約権に関する事項
該当事項はありません。
3.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(※1) 2024年5月15日取締役会決議による配当金の総額には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式に対する配当金19百万円が含まれております。
(※2) 2024年11月14日取締役会決議による配当金の総額には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式に対する配当金20百万円が含まれております。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(※) 配当金の総額には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式に対する配当金20百万円が含まれております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(単位:千株)
(※1) 普通株式の発行済株式の株式数の減少11,369千株は、2025年5月15日開催の取締役会決議に基づく自己株式の消却による減少であります。
(※2) 普通株式の自己株式の当連結会計年度期首及び当連結会計年度末株式数には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式数が含まれており、それぞれ394千株、390千株であります。
(※3) 普通株式の自己株式の株式数の増加21,586千株は、2024年11月14日開催及び2025年3月28日付けの取締役会決議に基づく自己株式の取得による増加11,369千株、2025年11月14日開催の取締役会決議に基づく自己株式の取得による増加10,216千株並びに単元未満株式の買取による増加0千株であります。
(※4) 普通株式の自己株式の株式数の減少11,373千株は、2025年5月15日開催の取締役会決議に基づく自己株式の消却による減少11,369千株及び株式給付信託(BBT)の給付による減少4千株であります。
(※5) 当社は2026年4月1日付けで普通株式1株につき3株の株式分割を行っておりますが、当該注記に記載している事項は、株式分割前の株式数を基準としております。
2.新株予約権及び自己新株予約権に関する事項
該当事項はありません。
3.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(※1) 2025年5月15日取締役会決議による配当金の総額には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式に対する配当金20百万円が含まれております。
(※2) 2025年11月14日取締役会決議による配当金の総額には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式に対する配当金24百万円が含まれております。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(※1) 配当金の総額には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式に対する配当金24百万円が含まれております。
(※2) 当社は2026年4月1日付けで普通株式1株につき3株の株式分割を行っておりますが、配当基準日は2026年3月31日であるため、株式分割前の株式数を基準とした金額を記載しております。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
※1.現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係
(単位:百万円)
(リース取引関係)
<借主側>
1.所有権移転外ファイナンス・リース取引
(1) リース資産の内容
主として、有形固定資産(車両)であります。
(2) リース資産の減価償却の方法
連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項「4.会計方針に関する事項 (2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法」に記載のとおりであります。
2.オペレーティング・リース取引
オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料
(単位:百万円)
(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社の資産運用につきましては、健全経営を維持し、保険金等の支払を確実に行うため、負債の特性を踏まえ、円金利資産により資産と負債のマッチングを推進しております。また、リスク管理態勢の強化に努めつつ、収益向上の観点から、許容可能な範囲で国債に比べて相対的に高い利回りが期待できる地方債及び社債等の円貨建資産並びに外国債及び株式等の収益追求資産への運用にも取り組んでおります。
なお、主として、保険負債の一部に関する金利リスク及び金融資産の為替リスクに対するヘッジ手段としてデリバティブ取引を行っております。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク
当社が保有する金融資産は、主に有価証券及び貸付金であり、ALMの考え方に基づき運用を行っております。これらの金融資産は市場リスクや信用リスクに晒されております。
市場リスクのうち、保険負債の一部に関する金利リスクのヘッジ手段として、「保険業における金融商品会計基準適用に関する会計上及び監査上の取扱い」(日本公認会計士協会業種別委員会実務指針第26号)に基づく金利スワップ取引を行っております。また、市場リスクのうち、為替リスクのヘッジ手段として、為替予約取引及び通貨スワップ取引を行っております。当社ではこれを為替リスクに対する主要なヘッジ手段と位置付けております。
なお、その他のデリバティブ取引についても、主にヘッジ目的として利用しており、デリバティブ取引のもつ市場リスクは減殺され、限定的なものとなっております。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
① 市場リスクの管理
市場リスクは、金利、為替、株価等の様々な市場のリスク・ファクターの変動により、保有する資産及び負債(オフ・バランスを含む。)の価値が変動し損失を被るリスクです。市場リスクのうち金利リスクは、ユニバーサルサービス対象商品である養老保険・終身保険を提供する使命を負う保険会社として、資産と負債のマッチングに一定の限界を有する中で、円金利の変動により、円金利資産及び保険負債の価値が変動し損失を被るリスクです。
当社は、市場リスクを含む会社全体のリスクのうち定量化が可能なリスクを特定し、それらのリスク量に基づき算出した会社全体の統合リスク量と資本量を対比することにより、会社全体のリスクを管理しております。
② 信用リスクの管理
信用リスクは、信用供与先の財務状況の悪化等により、資産(オフ・バランス資産を含む。)の価値が減少ないし消失し、損失を被るリスクであります。
与信先の管理については、信用リスクの高い与信先への投融資を抑制するため、社内の信用格付に基づく与信適格基準を定めて管理しております。また、特定の与信先、グループ及び業種に与信が集中するリスクを抑制するため、信用格付に応じた資産集中基準額や業種別与信シェアの基準を設けて管理しております。
なお、与信先の管理の状況については、定期的にリスク管理委員会に報告しております。
(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価には、市場価格に基づく価額のほか、市場価格がない場合には合理的に算定された価額が含まれております。当該価額の算定においては一定の前提条件等を採用しているため、異なる前提条件等によった場合、当該価額が異なることもあります。
また、「(デリバティブ取引関係)」におけるデリバティブ取引に関する契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
2.金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりであります。
なお、市場価格のない株式等及び組合出資金は、次表には含まれておらず、(注1)及び(注2)に記載しております。また、現金並びに短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似する預貯金、コールローン、買現先勘定及び売現先勘定は、注記を省略しております。
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(※1) 運用目的、満期保有目的及び責任準備金対応以外の金銭の信託であります。
(※2) 時価算定適用指針第24-3項及び第24-9項に従い、基準価額を時価とみなす取扱いを適用した投資信託が含まれております。
(※3) 差額欄は、貸倒引当金を控除した連結貸借対照表計上額と、時価との差額を記載しております。
(※4) 貸付金に対応する貸倒引当金を控除しております。
(※5) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で示しております。
(注1) 市場価格のない株式等及び組合出資金の連結貸借対照表計上額は次のとおりであり、金融商品の時価等に関する事項で開示している計表中の「金銭の信託」及び「有価証券」には含めておりません。
(※1) 金銭の信託のうち、信託財産構成物が組合出資金で構成されているものについては、時価算定適用指針第24-16項に従い、時価開示の対象とはしておりません。
(※2) 非上場株式及び市場価格のない外国証券は、時価開示適用指針第5項に従い、時価開示の対象とはしておりません。
(※3) 組合出資金は、時価算定適用指針第24-16項に従い、時価開示の対象とはしておりません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
(※1) 運用目的、満期保有目的及び責任準備金対応以外の金銭の信託であります。
(※2) 時価算定適用指針第24-3項及び第24-9項に従い、基準価額を時価とみなす取扱いを適用した投資信託が含まれております。
(※3) 差額欄は、貸倒引当金を控除した連結貸借対照表計上額と、時価との差額を記載しております。
(※4) 貸付金に対応する貸倒引当金を控除しております。
(※5) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で示しております。
(注2) 市場価格のない株式等及び組合出資金の連結貸借対照表計上額は次のとおりであり、金融商品の時価等に関する事項で開示している計表中の「金銭の信託」及び「有価証券」には含めておりません。
(※1) 金銭の信託のうち、信託財産構成物が組合出資金で構成されているものについては、時価算定適用指針第24-16項に従い、時価開示の対象とはしておりません。
(※2) 非上場株式及び市場価格のない外国証券は、時価開示適用指針第5項に従い、時価開示の対象とはしておりません。
(※3) 組合出資金は、時価算定適用指針第24-16項に従い、時価開示の対象とはしておりません。
(注3) 金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
(注4) 社債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(※1) 時価算定適用指針第24-3項及び第24-9項に従い、基準価額を時価とみなす取扱いを適用した投資信託は上記表には含めておりません。第24-3項の取扱いを適用した投資信託の連結貸借対照表計上額は1,393,205百万円、第24-9項の取扱いを適用した投資信託の連結貸借対照表計上額は183,614百万円であります。
(※2) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で示しております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
(※1) 時価算定適用指針第24-3項及び第24-9項に従い、基準価額を時価とみなす取扱いを適用した投資信託は上記表には含めておりません。第24-3項の取扱いを適用した投資信託の連結貸借対照表計上額は1,602,653百万円、第24-9項の取扱いを適用した投資信託の連結貸借対照表計上額は207,113百万円であります。
(※2) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で示しております。
(2) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
(注1) 時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
資 産
買入金銭債権
買入金銭債権のうち証券化商品については、ブローカー等の第三者から入手した評価価格によっております。証券化商品に該当しない買入金銭債権については短期で決済されるため、時価は帳簿価額と近似していることから当該帳簿価額を時価としております。
なお、買入金銭債権のうち証券化商品についてはレベル3、それ以外についてはレベル2に分類しております。
金銭の信託
信託財産の構成物である有価証券のうち、株式及び市場における取引価格が存在する投資信託については取引所の価格によっており、市場の活発性に基づきレベル1に分類しております。また、市場における取引価格が存在しない投資信託について、解約又は買戻請求に関して市場参加者からリスクの対価を求められるほどの重要な制限がない場合には基準価額を時価としており、レベル2に分類しております。
信託財産の構成物のうち有価証券以外については、時価は帳簿価額と近似していることから当該帳簿価額を時価としており、レベル2に分類しております。
なお、保有目的ごとの金銭の信託に関する注記事項については、「(金銭の信託関係)」に記載しております。
有価証券
株式については取引所の価格によっており、市場の活発性に基づきレベル1に分類しております。
債券及びその他の証券のうち、主に国債については公表された相場価格によっており、市場の活発性に基づきレベル1に分類しております。公表された相場価格であっても市場が活発でない場合又は情報ベンダー等の第三者から入手した評価価格(重要な観察できないインプットを用いている場合を除く。)による場合はレベル2に分類しており、地方債、社債、外国債がこれに含まれます。ブローカー等の第三者から入手した評価価格を用いている場合で、重要な観察できないインプットを用いている場合にはレベル3に分類しております。また、市場における取引価格が存在しない投資信託について、解約又は買戻請求に関して市場参加者からリスクの対価を求められるほどの重要な制限がない場合には基準価額を時価としており、レベル2に分類しております。
なお、保有目的ごとの有価証券に関する注記事項については、「(有価証券関係)」に記載しております。
貸付金
保険約款貸付及び機構貸付に含まれる簡易生命保険契約に係る保険約款貸付の時価については、当該貸付を解約返戻金の範囲内に限るなどの特性、平均貸付期間が短期であること及び金利条件から、時価は帳簿価額と近似しているものと想定されるため当該帳簿価額を時価としております。
一般貸付における変動金利貸付の時価については、将来キャッシュ・フローに市場金利が短期間で反映されるため、時価は帳簿価額と近似しているものと想定されることから当該帳簿価額を時価としております。
一般貸付における固定金利貸付及び機構貸付(保険約款貸付を除く。)の時価については、評価日時点の市場利子率に一定の調整を加えた金利で将来キャッシュ・フローを現在価値へ割り引いた価格によっております。
なお、貸付金については、レベル3に分類しております。
負 債
社債
当社が発行する社債の時価については、公表された相場価格によっており、レベル2に分類しております。
デリバティブ取引
デリバティブ取引については、店頭取引のため公表された相場価格は存在しませんが、金利スワップ取引や為替予約取引等については、情報ベンダー等の第三者から入手した評価価格(重要な観察できないインプットを用いている場合を除く。)による場合、又は為替レート等の観察可能なインプットを用いて評価している場合は、レベル2に分類しております。
(注2) 時価をもって連結貸借対照表計上額とする金融商品のうちレベル3の時価に関する情報
(1) 重要な観察できないインプットに関する定量的情報
当社自身が観察できないインプットを推計していないため、記載を省略しております。
(2) 期首残高から期末残高への調整表、連結会計年度の損益に認識した評価損益
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(※) 連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
(※) 連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
(3) 時価の評価プロセスの説明
当社は時価算定部門にて時価の算定に関する方針及び手続を定め、時価の算定を行い、時価のレベル別分類を判断しております。また、リスク管理部門において金融商品の時価評価に関する検証手続を定め、第三者から入手した相場価格を利用する場合においては、利用されている評価技法及びインプットの確認や類似の金融商品の時価との比較等の適切な方法により価格の妥当性を検証していることから、金融商品の時価評価等の適切性が確保されております。
(4) 重要な観察できないインプットを変化させた場合の時価に対する影響に関する説明
当社自身が観察できないインプットを推計していないため、記載を省略しております。
(注3) 時価算定適用指針第24-3項及び第24-9項に従い、基準価額を時価とみなす取扱いを適用した投資信託に関する情報
(1) 第24-3項の取扱いを適用した投資信託の期首残高から期末残高への調整表、当連結会計年度の損益に認識した評価損益
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(※) 連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
(※) 連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
(2) 第24-9項の取扱いを適用した投資信託の期首残高から期末残高への調整表、当連結会計年度の損益に認識した評価損益
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(※) 連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
(※) 連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
(3) 連結会計年度末日における解約又は買戻請求に関する制限の内容ごとの内訳
(単位:百万円)
(有価証券関係)
1.満期保有目的の債券
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
2.責任準備金対応債券
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
3.その他有価証券
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(※) 「その他」には、連結貸借対照表において現金及び預貯金として表示している譲渡性預金(取得原価1,020,000百万円、連結貸借対照表計上額1,020,000百万円)及び買入金銭債権(取得原価23,110百万円、連結貸借対照表計上額23,215百万円)が含まれております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
(※) 「その他」には、連結貸借対照表において現金及び預貯金として表示している譲渡性預金(取得原価1,225,000百万円、連結貸借対照表計上額1,225,000百万円)及び買入金銭債権(取得原価21,603百万円、連結貸借対照表計上額21,229百万円)が含まれております。
4.連結会計年度中に売却した責任準備金対応債券
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
5.連結会計年度中に売却したその他有価証券
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(金銭の信託関係)
運用目的、満期保有目的及び責任準備金対応以外の金銭の信託
前連結会計年度(2025年3月31日)
(※) 4,975百万円の減損処理を行っております。
なお、信託財産として運用している株式について、連結会計年度末日以前1カ月の市場価格の平均が取得原価に比べて50%以上下落した銘柄については原則として減損処理を行い、30%以上50%未満下落した銘柄のうち市場価格が一定水準以下で推移している銘柄については、時価が取得原価まで回復する可能性があると認められる場合を除き減損処理を行っております。
また、上記株式以外について、時価が取得原価に比べて50%以上下落した銘柄については原則として減損処理を行い、30%以上50%未満下落した銘柄については、時価が取得原価まで回復する可能性があると認められる場合を除き減損処理を行っております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(※) 2,701百万円の減損処理を行っております。
なお、信託財産として運用している株式について、連結会計年度末日以前1カ月の市場価格の平均が取得原価に比べて50%以上下落した銘柄については原則として減損処理を行い、30%以上50%未満下落した銘柄のうち市場価格が一定水準以下で推移している銘柄については、時価が取得原価まで回復する可能性があると認められる場合を除き減損処理を行っております。
(デリバティブ取引関係)
1.ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
通貨関連
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(※1) ( )内には、連結貸借対照表に計上したオプション料を記載しております。
(※2) 評価損益欄には、オプション取引についてはオプション料と時価との差額を記載しております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
2.ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
(1) 通貨関連
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
(2) 金利関連
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
(退職給付関係)
1.採用している退職給付制度の概要
当社及び連結子会社は、非積立型の確定給付制度として退職一時金制度を採用しております。
また、当社は、2015年10月1日より、共済年金の職域部分廃止後の新たな年金として導入された、「国家公務員の退職給付の給付水準の見直し等のための国家公務員退職手当法等の一部を改正する法律」(平成24年法律第96号)に基づく退職等年金給付の制度に加入しており、当社の要拠出額は、前連結会計年度910百万円、当連結会計年度926百万円であります。
2.確定給付制度
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表
(単位:百万円)
(2) 退職給付債務の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債の調整表
(単位:百万円)
(3) 退職給付費用及びその内訳項目の金額
(単位:百万円)
(4) 退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(5) 退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(6) 数理計算上の計算基礎に関する事項
主要な数理計算上の計算基礎は次のとおりであります。
(単位:%)
(注)当社および連結子会社の当連結会計年度の期首時点の計算において適用した割引率は 0.7%~1.9%でありましたが、期末時点において割引率の再検討を行った結果、割引率の変更により退職給付債務の額に重要な影響を及ぼすと判断し、割引率を 1.9%~2.4%に変更しております。
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(単位:百万円)
(注) 責任準備金及び価格変動準備金に係る繰延税金資産は、将来の長期にわたり発生する課税所得により税金負担額を軽減する効果を有しております。
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
(単位:%)
(注) 当連結会計年度は、法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間の差異が法定実効税率の100分の5以下であるため注記を省略しております。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)及び当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
日本国内における生命保険事業のみの単一セグメントであるため、記載を省略しております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)及び当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
製品及びサービスの区分が単一であるため、製品及びサービスごとの情報の記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
経常収益全体に占める本邦の割合及び有形固定資産全体に占める本邦の割合が、いずれも90%を超えているため、地域ごとの情報の記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
経常収益の10%以上を占める外部顧客がないため、主要な顧客ごとの情報の記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
単一セグメントであるため、報告セグメントごとの固定資産の減損損失についての記載を省略しております。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)及び当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)及び当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
【関連当事者情報】
1.関連当事者との取引
連結財務諸表提出会社と関連当事者との取引
(1) 連結財務諸表提出会社の親会社及び主要株主(会社等に限る。)等
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
取引条件及び取引条件の決定方針等
(注) 当社が日本郵政グループに属することにより利益を享受するブランド価値は当社の業績に反映されるとの考え方に基づき、当該利益が反映された業績指標である前事業年度末時点の保有保険契約高に対して、一定の料率を掛けて算出しております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
取引条件及び取引条件の決定方針等
(注) 当社が日本郵政グループに属することにより利益を享受するブランド価値は当社の業績に反映されるとの考え方に基づき、当該利益が反映された業績指標である前事業年度末時点の保有保険契約高に対して、一定の料率を掛けて算出しております。
(2) 連結財務諸表提出会社の非連結子会社及び関連会社等
該当事項はありません。
(3) 連結財務諸表提出会社と同一の親会社をもつ会社等及び連結財務諸表提出会社のその他の関係会社の子会社等
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
取引条件及び取引条件の決定方針等
(注) 1.各契約の保険金額及び保険料額に、保険種類ごとに設定した手数料率を乗じて算定した募集手数料、保険料の収納や保険金の支払事務など、委託業務ごとに設定した業務単価に、保有契約件数等を乗じて算定した維持・集金手数料等を支払っております。
2.上記のほか、独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構法に基づき、2020年3月期から、郵便局ネットワークの維持に要する費用のうち、ユニバーサルサービス確保のために不可欠な費用は、日本郵便株式会社が負担すべき額を除き、当社及び株式会社ゆうちょ銀行からの拠出金を原資として郵政管理・支援機構から日本郵便株式会社に交付される交付金で賄われることとなっております。なお、当連結会計年度に当社が郵政管理・支援機構に支払った拠出金の額は56,300百万円であります。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
取引条件及び取引条件の決定方針等
(注) 1.各契約の保険金額及び保険料額に、保険種類ごとに設定した手数料率を乗じて算定した募集手数料、保険料の収納や保険金の支払事務など、委託業務ごとに設定した業務単価に、保有契約件数等を乗じて算定した維持・集金手数料等を支払っております。
2.上記のほか、独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構法に基づき、2020年3月期から、郵便局ネットワークの維持に要する費用のうち、ユニバーサルサービス確保のために不可欠な費用は、日本郵便株式会社が負担すべき額を除き、当社及び株式会社ゆうちょ銀行からの拠出金を原資として郵政管理・支援機構から日本郵便株式会社に交付される交付金で賄われることとなっております。なお、当連結会計年度に当社が郵政管理・支援機構に支払った拠出金の額は57,662百万円であります。
(4) 連結財務諸表提出会社の役員及び主要株主(個人の場合に限る。)等
該当事項はありません。
2.親会社又は重要な関連会社に関する注記
(1) 親会社情報
日本郵政株式会社(東京証券取引所に上場)
(2) 重要な関連会社の要約財務情報
該当事項はありません。
(1株当たり情報)
(単位:円)
(注) 1.当社は2026年4月1日付けで株式の分割を行い、当社普通株式1株を3株に分割しております。前連結会計年度の期首に当該株式の分割が行われたと仮定して1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、次のとおりであります。
3.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、次のとおりであります。
4.当社は、株式給付信託(BBT)を設定しておりますが、株主資本において自己株式として計上されている信託が保有する当社株式は、1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めており、また、1株当たり純資産額の算定上、期末発行済株式総数から控除する自己株式数に含めております。
1株当たり当期純利益の算定上、控除した当該自己株式の期中平均株式数は、前連結会計年度1,203千株、当連結会計年度1,174千株であり、1株当たり純資産額の算定上、控除した当該自己株式の期末株式数は、前連結会計年度末1,183千株、当連結会計年度末1,171千株であります。
(重要な後発事象)
(株式分割及び株式分割に伴う定款の一部変更)
当社は、2026年1月29日開催の取締役会の決議に基づき、2026年4月1日付けで株式分割及び株式分割に伴う定款の一部変更を行っております。
1.株式分割の目的
株式分割を行うことにより、投資単位あたりの金額を引き下げ、より投資しやすい環境を整え、当社普通株式の流動性の向上及び投資家層の拡大を図ることを目的としております。
2.株式分割の概要
(1) 株式分割の方法
2026年3月31日を基準日として、同日最終の株主名簿に記載又は記録された株主の所有する当社普通株式を、1株につき3株の割合をもって分割を行っております。
(2) 株式分割により増加する株式数
(3) 株式分割の日程
3. 1株当たり情報に及ぼす影響
1株当たり情報に及ぼす影響は、(1株当たり情報)に記載しております。
4. 株式分割に伴う定款の一部変更
(1) 定款変更の理由
今回の株式分割に伴い、会社法第184条第2項の規定に基づき、取締役会決議により、2026年4月1日を効力発生日として、当社定款の一部を変更しております。
(2) 定款変更の内容
(下線部分は変更箇所を示しております)
(3) 定款変更の日程
(自己株式の消却)
当社は、2026年4月24日開催の取締役会において、会社法第178条の規定に基づき、自己株式を消却することを決議いたしました。
1.消却する株式の種類 当社普通株式
2.消却する株式の数 30,650,400株
(消却前の発行済株式総数に対する割合2.7%)
3.消却予定日 2026年6月30日
(参考)
消却後の発行済株式総数 1,084,817,700株
⑤ 【連結附属明細表】
【社債明細表】
(注) 1.2029年1月29日の翌日以降は、6カ月ユーロ円ライボーに1.78%を加算した利率であります。
2.2031年1月28日の翌日以降は、5年国債金利に2.010%を加算した利率(5年ごとにリセット)であります。
3.2033年9月7日の翌日以降は、5年国債金利に2.277%を加算した利率(5年ごとにリセット)であります。
4.2034年4月17日の翌日以降は、5年国債金利に2.300%を加算した利率(5年ごとにリセット)であります。
5.連結決算日後5年内における償還予定額はありません。
【借入金等明細表】
(注) 1.本表記載のリース債務は、連結貸借対照表上、その他負債に計上しております。
2.平均利率については、当連結会計年度末残高に対する加重平均利率を記載しております。
なお、リース債務の平均利率については、支払利子込み法を採用しているため記載を省略しております。
3.リース債務(1年以内に返済予定のものを除く。)の連結決算日後5年内における返済予定額は以下のとおりであります。
【資産除去債務明細表】
当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における資産除去債務の金額が、当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における負債及び純資産の合計額の100分の1以下であるため、作成を省略しております。
(2) 【その他】
当連結会計年度における半期情報等
(注)当社は2026年4月1日付けで当社普通株式1株を3株に分割しております。これに伴い、株式の分割が当連結会計年度の期首に行われたと仮定して1株当たり中間(当期)純利益を算定しております。
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1.有価証券の評価基準及び評価方法
有価証券(現金及び預貯金・買入金銭債権のうち有価証券に準じるもの及び金銭の信託において信託財産として運用している有価証券を含む。)の評価は、次のとおりであります。
(1) 満期保有目的の債券
移動平均法による償却原価法(定額法)
(2) 責任準備金対応債券(「保険業における「責任準備金対応債券」に関する当面の会計上及び監査上の取扱い」(日本公認会計士協会業種別監査委員会報告第21号)に基づく責任準備金対応債券をいう。)
移動平均法による償却原価法(定額法)
(3) 子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法
(4) その他有価証券
① 市場価格のない株式等以外のもの
期末日の市場価格等に基づく時価法(売却原価の算定は移動平均法)
② 市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
なお、その他有価証券の評価差額については、全部純資産直入法により処理しております。
2.デリバティブ取引の評価基準及び評価方法
デリバティブ取引の評価は、時価法によっております。
3.固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く。)
有形固定資産の減価償却は、定額法によっております。
なお、主な耐用年数は、次のとおりであります。
① 建物
2年~60年
② その他の有形固定資産
2年~20年
(2) 無形固定資産(リース資産を除く。)
無形固定資産に計上している自社利用のソフトウェアの減価償却は、利用可能期間(概ね5年)に基づく定額法によっております。
(3) リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産の減価償却は、リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法によっております。
4.引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
貸倒引当金は、債権の貸倒れによる損失に備えるため、資産の自己査定基準及び償却・引当基準に則り、貸倒実績率に基づき算定した額及び個別に見積もった回収不能額を計上しております。
すべての債権は、資産の自己査定基準に基づき、関連部署が資産査定を実施し、当該部署から独立した資産監査部署が査定結果を監査しており、その査定結果に基づいて上記の引当を行っております。
なお、破綻先(破産、民事再生等、法的形式的な経営破綻の事実が発生している債務者をいう。)及び実質破綻先(実質的に経営破綻に陥っている債務者をいう。)に対する担保・保証付債権等については、債権額から担保の評価額及び保証等による回収が可能と認められる額を控除した残額を取立不能見込額として債権額から直接減額しており、その金額は、前事業年度44百万円、当事業年度114百万円であります。
(2) 役員賞与引当金
役員賞与引当金は、当社執行役に対する賞与の支給に備えるため、支給見込額を計上しております。
(3) 退職給付引当金
退職給付引当金は、従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務の見込額に基づき、計上しております。
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
② 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
数理計算上の差異は、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(14年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌事業年度から費用処理しております。
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(14年)による定額法により費用処理しております。
(4) 役員株式給付引当金
役員株式給付引当金は、株式給付規程に基づく当社執行役に対する当社株式等の給付に備えるため、株式給付債務の見込額を計上しております。
5.価格変動準備金の計上方法
価格変動準備金は、保険業法第115条の規定に基づき算出した額を計上しております。
6.外貨建資産及び負債の本邦通貨への換算基準
外貨建資産及び負債は、決算日の直物為替相場により円貨に換算しております。
7.ヘッジ会計の方法
(1) ヘッジ会計の方法
ヘッジ会計の方法は、金融商品会計基準に従い、外貨建債券の一部に対する為替変動に係るキャッシュ・フローのヘッジとして通貨スワップによる繰延ヘッジ、外貨建債券の一部に対する為替リスクのヘッジとして為替予約による時価ヘッジ、また、保険負債の一部に対する金利リスクのヘッジとして「保険業における金融商品会計基準適用に関する会計上及び監査上の取扱い」(日本公認会計士協会業種別委員会実務指針第26号)に基づく金利スワップによる繰延ヘッジを行っております。
(2) ヘッジ手段とヘッジ対象
(ヘッジ手段) (ヘッジ対象)
通貨スワップ 外貨建債券
為替予約 外貨建債券
金利スワップ 保険負債
(3) ヘッジ方針
外貨建債券に対する為替リスク及び保険負債に対する金利リスクを一定の範囲内でヘッジしております。
(4) ヘッジ有効性評価の方法
ヘッジの有効性の判定は、主に、ヘッジ対象とヘッジ手段の相場変動を比較する比率分析によっております。ただし、ヘッジ対象とヘッジ手段との間に高い相関関係があることが明らかである為替予約については、有効性の評価を省略しております。
8.その他財務諸表作成のための重要な事項
(1) 責任準備金の積立方法
事業年度末時点において、保険契約上の責任が開始している契約について、保険契約に基づく将来における債務の履行に備えるため、保険業法第116条第1項に基づき、保険料及び責任準備金の算出方法書(保険業法第4条第2項第4号)に記載された方法に従って計算し、責任準備金を積み立てております。
責任準備金のうち保険料積立金については次の方式により計算しております。なお、郵政管理・支援機構からの受再保険の一部及び一時払年金保険契約を対象に、保険業法施行規則第69条第5項の規定により追加して積み立てた額が含まれております。
① 標準責任準備金の対象契約については、金融庁長官が定める方式(平成8年大蔵省告示第48号)
② 標準責任準備金の対象とならない契約については、平準純保険料式
責任準備金のうち危険準備金については、保険業法第116条及び保険業法施行規則第69条第1項第3号に基づき、保険契約に基づく将来の債務を確実に履行するため、将来発生が見込まれる危険に備えて積み立てております。
なお、責任準備金については、保険業法第121条第1項及び保険業法施行規則第80条に基づき、事業年度末において責任準備金が適正に積み立てられているかどうかを、保険計理人が確認しております。
(2) 保険料等収入の計上基準
① 保険料
初回保険料は、収納があり保険契約上の責任が開始している契約について、当該収納した金額を計上しております。また、2回目以降保険料は、収納があったものについて当該金額を計上しております。
なお、収納した保険料のうち、事業年度末時点において未経過となっている期間に対応する部分については、保険業法第116条及び保険業法施行規則第69条第1項第2号に基づき、責任準備金に積み立てております。
② 再保険収入
再保険収入は、再保険協約書に基づき元受保険契約に係る保険金等として支払った金額のうち再保険に付した額を、当該保険金等の支払時に計上しております。
(3) 保険金等支払金の計上基準
① 保険金等支払金(再保険料を除く。)
保険金等支払金(再保険料を除く。)は、保険契約に基づく支払事由が発生し、当該契約に基づいて算定された金額を支払った契約について、当該金額を計上しております。
なお、保険業法第117条及び保険業法施行規則第72条に基づき、事業年度末時点において支払義務が発生したが保険金等の支出をしていないもの、又は、まだ支払事由の報告を受けていないが支払事由が既に発生したと認められるもののうち保険金等の支出をしていないものについて支払備金を積み立てております。
② 再保険料
再保険料は、再保険協約書に基づき合意された再保険料を当該協約書の締結時又は元受保険契約に係る保険料の収納時等に計上しております。
なお、再保険に付した部分に相当する一部の責任準備金及び支払備金につきましては、保険業法施行規則第71条第1項及び同規則第73条第3項に基づき不積立てとしております。
(4) 退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用の会計処理の方法は、連結財務諸表における会計処理の方法と異なっております。
(追加情報)
当社の執行役に信託を通じて自社の株式等を給付する取引
当社の執行役に信託を通じて自社の株式等を給付する取引について、連結財務諸表「注記事項(追加情報)」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。
(貸借対照表関係)
※1.責任準備金対応債券に係る貸借対照表計上額及び時価並びにリスク管理方針の概要は、次のとおりであります。
(1) 責任準備金対応債券の貸借対照表計上額及び時価は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(2) 責任準備金対応債券に係るリスク管理方針の概要は、次のとおりであります。
資産・負債の金利リスクを管理するために、保険契約の特性に応じて以下に掲げる小区分を設定し、各小区分の責任準備金対応債券と責任準備金のデュレーションを一定幅の中で一致させる運用方針を採っております。また、各小区分の責任準備金対応債券と責任準備金のデュレーションについては、定期的に確認しております。
① 簡易生命保険契約商品区分(一部の保険種類を除く。)
② かんぽ生命保険契約(一般)商品区分(すべての保険契約)
③ かんぽ生命保険契約(一時払)商品区分(一部の保険種類を除く。)
※2.消費貸借契約により貸し付けている有価証券の貸借対照表計上額は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
※3.債権のうち、破産更生債権及びこれらに準ずる債権、危険債権、三月以上延滞債権並びに貸付条件緩和債権に該当するものはありません。
なお、それぞれの定義は、以下のとおりであります。
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始又は再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権であります。
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権で、破産更生債権及びこれらに準ずる債権に該当しない債権であります。
三月以上延滞債権とは、元本又は利息の支払が、約定支払日の翌日を起算日として三月以上延滞している貸付金で、破産更生債権及びこれらに準ずる債権、危険債権に該当しないものであります。
貸付条件緩和債権とは、債務者の経営再建又は支援を図ることを目的として、金利の減免、利息の支払猶予、元本の返済猶予、債権放棄その他債務者に有利となる取決めを行った貸付金で、破産更生債権及びこれらに準ずる債権、危険債権、三月以上延滞債権に該当しないものであります。
4.関係会社に対する金銭債権の総額及び金銭債務の総額は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
※5.契約者配当準備金の異動状況は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
※6.関係会社の株式等の金額は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
※7.担保に供している資産は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
担保付き債務は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
なお、上記有価証券は、売現先取引による買戻し条件付の売却を行った有価証券であります。
上記のほか、有価証券担保付債券貸借取引及びデリバティブ取引の担保として、次のものを差し入れております。
(単位:百万円)
※8.保険業法施行規則第73条第3項において準用する同規則第71条第1項に規定する再保険を付した部分に相当する支払備金(以下「出再支払備金」という。)の金額は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
また、同規則第71条第1項に規定する再保険を付した部分に相当する責任準備金(以下「出再責任準備金」という。)の金額は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
9.売却又は再担保という方法で自由に処分できる権利を有している資産は、買現先取引、消費貸借契約取引及びデリバティブ取引の担保として受け入れている有価証券であり、各事業年度末に当該処分を行わず所有しているものの時価は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
※10.負債の部の社債は、他の債務よりも債務の履行が後順位である旨の特約が付された劣後特約付社債であり、その額は次のとおりであります。
(単位:百万円)
※11.郵政管理・支援機構からの受再保険に係る責任準備金(危険準備金を除き、出再責任準備金を含む。)は、当該受再保険に関する再保険契約により、独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構法(平成17年法律第101号)による簡易生命保険責任準備金の算出方法書に基づき算出された額を下回らないよう、当社の保険料及び責任準備金の算出方法書に基づき算出された額を積み立てております。また、当該受再保険に係る区分を源泉とする危険準備金及び価格変動準備金を積み立てております。
上述した責任準備金(危険準備金を除き、出再責任準備金を含む。)、危険準備金及び価格変動準備金の金額は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
※12.貸借対照表に計上した「機構預り金」とは、郵政管理・支援機構との簡易生命保険管理業務の委託契約に基づき、民営化時に預託された郵政管理・支援機構における支払備金に相当する額であり、各事業年度末までに支払い等が行われていない額であります。
(損益計算書関係)
1.関係会社との取引による収益の総額及び費用の総額は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
※2.有価証券売却益の内訳は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
※3.有価証券売却損の内訳は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
※4.当事業年度の金銭の信託運用益には、評価損が2,701百万円含まれております。(前事業年度の金銭の信託運用益には、評価損が4,975百万円含まれております。)
※5.当事業年度の金融派生商品費用には、評価損が56,111百万円含まれております。(前事業年度の金融派生商品費用には、評価損が6,288百万円含まれております。)
※6.当事業年度における支払備金繰入額の計算上、足し上げられた出再支払備金戻入額の金額は61百万円であります。(前事業年度における支払備金戻入額の計算上、差し引かれた出再支払備金戻入額の金額は69百万円であります。)
また、当事業年度における責任準備金戻入額の計算上、足し上げられた出再責任準備金繰入額の金額は191,610百万円であります。(前事業年度における責任準備金戻入額の計算上、足し上げられた出再責任準備金繰入額の金額は545,425百万円であります。)
※7.保険料のうち、郵政管理・支援機構からの受再保険に関する再保険契約に基づく保険料は、次のとおりであります。
※8.保険金のうち、郵政管理・支援機構からの受再保険に関する再保険契約に基づく保険金は、次のとおりであります。
※9.郵政管理・支援機構からの受再保険に関する再保険契約により、当該受再保険に係る区分で発生した損益等に基づき、郵政管理・支援機構のため契約者配当準備金に繰り入れた金額は、次のとおりであります。
(有価証券関係)
子会社株式、子会社出資金、関連会社株式及び関連会社出資金は、市場価格がないため、時価を記載しておりません。
なお、市場価格のない子会社株式、子会社出資金、関連会社株式及び関連会社出資金の貸借対照表計上額は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(単位:百万円)
(注) 責任準備金及び価格変動準備金に係る繰延税金資産は、将来の長期にわたり発生する課税所得により税金負担額を軽減する効果を有しております。
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
(単位:%)
(注) 当事業年度は、法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間の差異が法定実効税率の100分の5以下であるため注記を省略しております。
(重要な後発事象)
(株式分割及び株式分割に伴う定款の一部変更)
当社は、2026年1月29日開催の取締役会の決議に基づき、2026年4月1日付けで株式分割及び株式分割に伴う定款の一部変更を行っております。
1.株式分割の目的
株式分割を行うことにより、投資単位あたりの金額を引き下げ、より投資しやすい環境を整え、当社普通株式の流動性の向上及び投資家層の拡大を図ることを目的としております。
2.株式分割の概要
(1) 株式分割の方法
2026年3月31日を基準日として、同日最終の株主名簿に記載又は記録された株主の所有する当社普通株式を、1株につき3株の割合をもって分割を行っております。
(2) 株式分割により増加する株式数
(3) 株式分割の日程
3. 1株当たり情報に及ぼす影響
当該株式分割が前事業年度の期首に行われたと仮定した場合の1株当たり情報は、以下のとおりであります。
(単位:円)
4. 株式分割に伴う定款の一部変更
(1) 定款変更の理由
今回の株式分割に伴い、会社法第184条第2項の規定に基づき、取締役会決議により、2026年4月1日を効力発生日として、当社定款の一部を変更しております。
(2) 定款変更の内容
(下線部分は変更箇所を示しております)
(3) 定款変更の日程
(自己株式の消却)
当社は、2026年4月24日開催の取締役会において、会社法第178条の規定に基づき、自己株式を消却することを決議いたしました。
1.消却する株式の種類 当社普通株式
2.消却する株式の数 30,650,400株
(消却前の発行済株式総数に対する割合2.7%)
3.消却予定日 2026年6月30日
(参考)
消却後の発行済株式総数 1,084,817,700株
④ 【附属明細表】
【事業費明細表】
(単位:百万円)
(注) 1.「物件費」には、保険契約の維持・管理等に関する業務の委託経費、システム関連経費や独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構法第18条の3の規定に基づく拠出金が含まれております。
2.「負担金」は、保険業法第259条の規定に基づく生命保険契約者保護機構に対する負担金であります。
【有形固定資産等明細表】
(単位:百万円)
(注) 1.有形固定資産及び無形固定資産の金額がいずれも資産の総額の1%以下であるため、「当期首残高」、「当期増加額」及び「当期減少額」の記載を省略しております。
2.長期前払費用は、貸借対照表上「前払費用」に含めて表示しております。
【引当金明細表】
(単位:百万円)
(注) 貸倒引当金の当期減少額(その他)は、洗替による取崩額であります。
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を有しておりません。
・会社法第189条第2項各号に掲げる権利
・会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
・株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
・株主の有する単元未満株式の数と併せて単元株式数となる数の株式を売り渡すことを請求する権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社は、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
(1) 有価証券報告書及びその添付書類並びに確認書
事業年度 第19期(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 2025年6月13日関東財務局長に提出。
(2) 内部統制報告書及びその添付書類
2025年6月13日関東財務局長に提出。
(3) 半期報告書及び確認書
第20期中(自 2025年4月1日 至 2025年9月30日) 2025年11月21日関東財務局長に提出。
(4) 有価証券報告書の訂正報告書及び確認書
事業年度 第19期(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 2025年7月30日関東財務局長に提出。
(5) 臨時報告書
①2025年5月15日、2026年4月10日及び2026年5月15日関東財務局長に提出。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号(代表執行役の異動)の規定に基づく臨時報告書であります。
②2025年6月23日関東財務局長に提出。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会における決議)の規定に基づく臨時報告書であります。
(6) 自己株券買付状況報告書
2025年7月14日、2025年8月12日、2025年9月10日、2025年10月14日、2025年11月12日、2025年12月5日、2026年1月9日、2026年2月6日、2026年3月6日、2026年4月7日関東財務局長に提出。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。