第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1株当たり純資産額の算定上、期末発行済株式数から控除する自己株式数には、役員報酬BIP信託が保有する当社株式を含めております。また、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の算出において、発行済株式数から控除する自己株式数には、役員報酬BIP信託が保有する当社株式を含めております。
(2) 提出会社の経営指標等
(注)1 1株当たり純資産額の算定上、期末発行済株式数から控除する自己株式数には、役員報酬BIP信託が保有する当社株式を含めております。また、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の算出において、発行済株式数から控除する自己株式数には、役員報酬BIP信託が保有する当社株式を含めております。
2 最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものであります。
3 2026年3月期の1株当たり配当額70円00銭のうち、期末配当額40円00銭については、2026年6月22日開催予定の定時株主総会の決議事項になっています。
2 【沿革】
2007年8月23日 株式会社三越と株式会社伊勢丹は株主総会の承認を前提として、株式移転により共同で持株会社を設立することについて合意に達し、両社取締役会において株式移転による経営統合に関する統合契約書を締結することを決議いたしました。
2007年11月20日 両社の臨時株主総会において、両社が共同で株式移転の方法により株式会社三越伊勢丹ホールディングスを設立し、両社がその完全子会社になることについて承認を受けました。
2008年4月1日 両社が株式移転の方法により当社を設立いたしました。株式会社東京証券取引所に上場いたしました。
2009年6月16日 当社と株式会社岩田屋は、両社取締役会において、当社を完全親会社、株式会社岩田屋を完全子会社とする株式交換を実施することを決定し、両社の間で株式交換契約書を締結いたしました。
2009年6月29日 2009年5月29日に当社が設立した、株式会社札幌丸井今井及び株式会社函館丸井今井は、民事再生手続中の株式会社丸井今井との間で、株式会社札幌丸井今井が株式会社丸井今井の札幌事業を、株式会社函館丸井今井が株式会社丸井今井の函館事業を、それぞれ譲り受けることで合意し、丸井今井との間で各事業譲渡契約を締結いたしました。
2009年10月8日 証券会員制法人 福岡証券取引所に上場申請をいたしました。
2010年3月14日 当社は、株式会社伊勢丹の吉祥寺店の営業を終了いたしました。
2010年4月1日 当社は、百貨店事業に関わる組織再編として、株式会社三越の札幌・仙台・名古屋・広島・高松・松山・福岡・新潟の各地域における百貨店事業を吸収分割により各地域事業会社に承継させる地域事業会社化を行いました。株式会社新潟伊勢丹は株式会社三越の新潟店の事業を承継し、「株式会社新潟三越伊勢丹」となりました。
2010年9月11日 株式会社三越の銀座店が増床リモデルオープンしました。
2010年10月1日 株式会社岩田屋と株式会社福岡三越が合併し、「株式会社岩田屋三越」となりました。
2011年4月1日 株式会社三越と株式会社伊勢丹が合併し、「株式会社三越伊勢丹」となりました。また、株式会社札幌丸井今井と株式会社札幌三越が合併し「株式会社札幌丸井三越」となりました。
2012年3月31日 当社は、株式会社三越伊勢丹の三越新宿アルコット店の営業を終了いたしました。
2017年3月20日 当社は、株式会社三越伊勢丹の三越千葉店及び三越多摩センター店の営業を終了いたしました。
2018年3月21日 当社は、株式会社三越伊勢丹の伊勢丹松戸店の営業を終了いたしました。
2019年9月30日 当社は、株式会社三越伊勢丹の伊勢丹相模原店及び伊勢丹府中店の営業を終了いたしました。
2020年3月22日 当社は、株式会社新潟三越伊勢丹の新潟三越の営業を終了いたしました。
2020年6月15日 当社は、監査役会設置会社から指名委員会等設置会社に移行いたしました。
2022年4月4日 東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行いたしました。
2024年3月20日 証券会員制法人 福岡証券取引所における上場を廃止いたしました。
3 【事業の内容】
当社グループは、当社及び関係会社(連結子会社34社、持分法適用関連会社8社、非連結子会社10社、持分法非適用関連会社2社(2026年3月31日現在))により構成され、百貨店業、クレジット・金融・友の会業、不動産業等を行っております。各事業における当社及び関係会社の位置付け等は次のとおりであります。
なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。

4 【関係会社の状況】
(注) 1 「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。なお( )内は具体的な事業内容であります。
※2 持分は100分の50以下でありますが、実質的に支配しているため連結子会社としたものであります。
3 議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数、[ ]内は、緊密な者又は同意している者の所有割合で外数であります。
※4 特定子会社であります。
5 住所は、登記上のものによっております。
※6 株式会社三越伊勢丹については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社グループは、創業以来一貫して“お客さま第一”の精神を持ち、常に時代の変化や価値観の多様化に合わせ、生活に豊かさを提供することに邁進してまいりました。長期に目指す姿を「お客さまの暮らしを豊かにする、“特別な”百貨店を中核とした小売グループ」と定め、その実現に向けた道のりを3つのフェーズ(再生~まち化準備~結実)に区分し取り組みの進化を図っております。「再生フェーズ」(2022~2024年度)でグループ再生を大きく進展させた後、現中期経営計画(2025~2030年度)では、「まち化準備フェーズ」としてこれまでの百貨店の枠を超えた個客視点での多様な価値を提供するために「館業」から「個客業」への変革を図り、企業価値の向上を目指してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、営業利益とともに株主資本コストを意識し、ROE等の複数の経営指標を掲げ、将来にわたる企業の持続的成長と企業価値の向上に取り組んでおります。6ヶ年の中期経営計画(2025~2030年度)のフェーズⅠ(2025~2027年度)の最終年度となる2027年度には営業利益850億円の実現を目指し、フェーズⅡ(2028~2030年度)終了時点では営業利益水準を1,000~1,100億円規模で計画しております。また、「個客業」を目指す当社グループ独自の経営指標として、カードやアプリ等でつながったお客さまによる売上高(識別顧客売上高)等の「顧客KPI」を掲げており、2026年度は顧客KPIとして識別顧客売上高6,960億円、グループ年間300万円以上購買顧客売上高2,520億円を計画しております。
(3)経営環境及び対処すべき課題
当社グループを取り巻く外部環境は大きく変化しており、国内では人口減少・少子高齢化・地方の過疎化といった社会構造の変化が進行し、国内小売市場の縮小が懸念されています。一方、海外では中東をはじめとする地政学リスクの拡大などにより先行きの不確実性が高まり、国内の企業活動や消費動向にも影響を及ぼしはじめており、今後の動向の注視および柔軟かつ適切な対応が求められる状況にあります。
このような環境下においても、東京圏を中心とした一部の大都市での継続した転入超過、世界人口の拡大・訪日外国人の増加、さらには国内における金融資産増大による富裕層の拡大など、当社グループの成長に資する機会は着実に広がっていると認識しています。前中期経営計画(2022~2024年度)策定時には、「百貨店は収益性が低い」、「外部環境に左右されやすい」、「日本は人口減が続く」といった百貨店事業の将来に対する懸念が指摘されていましたが、当社グループは、勘や経験に依存しない“百貨店の科学”による収益性の大幅な改善、「マスから個」への転換を進め、個々のお客さまの嗜好に応じた情報提供を通じて識別顧客売上を安定的に拡大し、総花的なマーチャンダイジングではなく、高感度上質消費を的確に捉えたことで、「再生フェーズ」では大きく進展を図り、2025年度も継続して着実な成果を創出することができました。中期経営計画(2025~2030年度)「まち化準備フェーズ」では、成長の持続性・再現性を確かなものとする戦略を構築し、“顧客創造”と“顧客深耕”の継続的進化、戦略推進の再現性につながる「基盤構築」、長期戦略の着実な計画・進行を推進してまいります。
(4)中長期的な経営戦略
①中長期ステップ
当社はグループが長期に目指す姿である「お客さまの暮らしを豊かにする、“特別な”百貨店を中核とした小売グループ」の実現に向けた中長期のステップを「再生」「まち化準備」「結実」の3つのフェーズで描き、中期の経営計画を組み立てております。

②中期経営計画(2025~2030年度)
当社グループは、前身の三越呉服店による「デパートメントストア宣言」(1904年)から120年余が経過した現在、2025年4月より始動させた中期経営計画において、前中期経営計画で固めてきた基盤を足掛かりとして、百貨店の館を前提としたこれまでのマス向けビジネスモデルである「館業」から、個のお客さまとのつながりをベースとする「個客業」への事業構造の変革を本格的に進めております。
「個客業」において、世界中から集客し、識別化し、つながったお客さまに多様な顧客価値を提案するとともに、連邦活動による事業間の連携を深めた上で、「世界」「用途」「空間」「時間」の4つの拡大をキーワードとした新たな事業機会を獲得し、利益拡大を図ってまいります。
2026年度は、新たな顧客創造と更なる顧客深耕で個客業プロセス活動を加速し、併せて連邦活動の活性化において事業間の識別顧客の連携で連邦利益を拡大してまいります。

個客業プロセス活動は次の通りです。
<集客>
店舗やコンテンツの魅力で世界中から集客します。そのために、伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店等の更なる「高感度上質店舗化」に向けた店舗リモデル等により独自性の強化を図ります。また2026年度より従来の商品領域に縛られず、新商品・サービスを生み出す「ゼロMDグループ」を新設稼働いたしました。
<識別化>
集まった顧客とカードやアプリ等の「仕組み」でつながります。今後、国内顧客の識別化100%を目指し、更にターゲットを海外顧客へ拡大。カードとアプリの機能を駆使したさまざまな識別化戦略を展開してまいります。
2025年度は、年会費無料のベーシックカードをフックに識別化が着実に進展し、海外顧客向けアプリの会員数が拡大しております。2026年度は海外顧客の国内顧客同様のCRM確立、また関連事業顧客IDの三越伊勢丹IDへの統合開始を計画しております。
<利用拡大>
つながった顧客に当社グループの各種事業による多様な価値を提案します。識別化により充実する顧客情報をもとに“個客”単位のコミュニケーション活動を強化するとともに、グループ内での“連邦”活動を活発化させ、BtoB・BtoCビジネスの展開拡大を図ります。
2026年度は、連邦活動と上位カード戦略により客単価と利用頻度の向上を着実に進めてまいります。
<生涯顧客化>
顧客とのつながりを深め、LTV(ライフタイム・バリュー)を最大化します。つながった顧客との接点の深化を図りつつ、これまで百貨店が取り扱って来なかった商品やサービスの提案強化により顧客の生涯におけるさまざまなニーズに幅広くお応えしてまいります。
2026年度は、グループ外商業務フローとマネジメント体制でONEグループ外商化を推進し、グループカスタマープログラムサービスの再設計により、更なる客単価の向上を図ってまいります。
これらの個客業プロセス活動を当社グループの中核である百貨店事業の他、金融事業、不動産事業、その他関連事業の多様な事業領域における連邦活動の活性化により、個客業プロセス活動の更なる加速を図ってまいります。
■事業別戦略
①百貨店事業
百貨店事業では、個客業プロセス活動を加速し、「まち化」の中核として圧倒的な独自性で世界から集客する“特別な”百貨店を目指します。成長投資の中心となるリモデルでは、強みを拡大し効率性を改善する従来型のリモデルに加えて、ここにしかない新しい中分類やコンテンツなど独自性を追求し世界のお客さまから選ばれる店を目指してまいります。伊勢丹新宿本店では、世界中からの集客につながる独自性のある店舗づくりのため、2026年度は本館地下1階の洋菓子リモデル、本館2階フレグランスリモデルを予定しています。また、地域百貨店においても「百貨店の科学」の視点で構造改革を進めるとともに、エリアでの集客・識別化の推進等によりビジネスモデルを進化させ、拠点ネットワーク(各店舗を起点に、首都圏店舗と連携して商品・サービス・顧客をグループ横断でつなぐ仕組み)や首都圏と地域店の外商活動を強化するONEグループ外商化等にて安定黒字化を図り、地域の高感度上質消費を支える唯一無二の存在を目指してまいります。
②海外事業
海外事業では、“選択と転換”から“展開と深掘”フェーズに移行し、国内と同様に“百貨店の科学”を徹底してエリアのコンディションに応じた構造改革の進行と新たなビジネスモデルの探索により、事業領域を再構築しております。その一方で、海外のお客さまに支持される“日本の食”を強みとした既存店舗の磨き上げやフィリピン・マニラにおける小売事業とレジデンス、タイ・バンコクにおける小売事業とオフィスを掛け合わせた大規模不動産複合開発に参画しており、米国三越ではレストラン、ストアにて世界中から集まるお客さまへ本格懐石料理を提供するなど日本の伝統や文化を発信しております。
③不動産事業
不動産事業では、世界中から顧客を集め、用途をつなぎ合わせ、各事業の価値を最大化させる「まち化」の具現化を目指します。具体的には百貨店を中心にホテルやレストランなどの“高感度上質”なコンテンツを組み合わせ、さらに“グループ連邦”でメディア・建装・物流事業などのインフラ機能まで展開することで世界中の顧客を“まち”に呼び込むとともに、不動産事業のみにとどまらない当社独自の収益モデルの確立を目指していきます。
④金融事業
金融事業では、顧客基盤と百貨店商流を活用し、カード領域、金融領域で新たな商品を充実させながら、事業拡大を図ってまいります。2025年3月にリリースした「エムアイカード ベーシック」による会員の裾野拡大に加え、新規金融サービスの一層の充実により収益基盤の拡充を図っていきます。
⑤国内関連事業
国内関連事業では、“グループ連邦”活動を活性化し、百貨店と連携して「BtoB」「BtoC」ビジネスの拡大による、各事業の収益拡大とビジネスモデルの進化を目指します。グループ内での内製化を推進するとともに、グループの持つアセットを活用した新たな事業機会の創出や、「まち化」で生じる新たな事業機会への参画等によるマネタイズで外部収益を拡大していきます。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ経営に関する考え方
三越伊勢丹グループは、長期に目指す姿として「お客さまの暮らしを豊かにする、“特別な”百貨店を中核とした小売グループ」を企業理念のVISIONに掲げています。私たちは、この企業理念を原点に地域社会への貢献、環境負荷の低減、人財育成、ガバナンスの強化など、持続可能な成長を実現するためにサステナビリティ経営を推進しております。この取り組みを通じて、ステークホルダーとの信頼関係を深化させ、企業価値の向上を図ります。

2018年度に制定したサステナビリティ基本方針に基づき、当社グループの強みを活かした企業活動を通じて社会課題の解決に貢献することで、ステークホルダーからの期待に応え、人々の豊かな未来と持続可能な社会の実現を目指しております。
①ガバナンス
当社グループは、サステナビリティに関する重要事項について、グループ経営戦略会議にて審議・決議を行い、取締役会に報告し、意思決定の透明性と責任を確保しております。
2018年度より、CEOを議長とする「サステナビリティ推進会議」を設置し、グループ全体でサステナビリティの実践を推進することを目的として、各種取り組みの進捗を確認するとともに、全社的な取り組みのさらなる加速に向けた情報共有を行っております。また、CAO兼CRO※を議長とする「サステナビリティ推進部会」を設置し、課題ごとの具体的な取り組みの検討をしております。
さらに取り組みの実効性を高めるため、2022年度より「サステナビリティ推進部会」の傘下に6つのワーキンググループ(WG)を設置し、それぞれが専門テーマに沿って活動を展開しています。また、グループ全体の活動と統括機能の強化を目的として、ホールディングスのグループ総務部内にサステナビリティ推進部を設置し、計画策定・進捗管理・外部評価対応などを行っています。
※CAO:チーフ・アドミニストレイティブ・オフィサー、CRO:チーフ・リスク・オフィサー
2025年度推進体制

※think good:彩りある豊かな未来に向けて「想像力を働かせ、真摯に考えることからスタートする」という想いが込められた三越伊勢丹グループのサステナビリティ活動に関するスローガン。
https://www.imhds.co.jp/corporate/sustainability/think-good/index.html
<2025年度サステナビリティ関連審議・報告実績>
サステナビリティ推進会議、取締役会でサステナビリティ関連の審議、および報告をしました。
サステナビリティ推進会議は、サステナビリティ推進部会と合同形式で計2回開催しました。(株)三越伊勢丹ホールディングスの執行役および(株)三越伊勢丹の執行役員、さらにグループ事業会社・グループ百貨店の社長に加え、各部門の推進担当者あわせて約200名が参加しました。本会議は、グループ全社における戦略とサステナビリティを一体的に推進し、持続可能な成長を実現させる重要な意思決定の場として機能しております。
会議では、4つの重点取り組み(マテリアリティ)の進捗状況を共有し、今後の方向性について活発な議論を行いました。議題は以下の通りです。
・think good
本業の強みを活かした事業活動を通じ、当社グループのサステナビリティ活動および社会課題解決に向けた取り組みの質の向上と認知度向上に関する議論
・サプライチェーン・マネジメント
お取組先との対話の質の向上に向けた議論
プライベートブランド(PB)等の重点商品に関するPDCAサイクルを実効性の高い業務フローとして整備するための議論
人権救済外部窓口の周知徹底、および運用状況の報告
・環境
SBT認定取得の報告
省エネ、再エネ調達計画の進捗報告
・資源循環・廃棄物抑制
製品や包装資材の再活用や当社から排出する廃棄物削減の取り組み推進に関する議論
廃棄物の分別、計量の精度向上に向けた議論
・従業員エンゲージメント向上
従業員エンゲージメント調査結果の共有
社内浸透に向けた具体的施策(従業員研修、サステナビリティアンバサダーの活動内容)の共有
次年度計画の報告
・政策・方針・情報開示
中期経営計画における重点取り組み(マテリアリティ)の2030年目標とアクションプランに関する報告
サステナビリティに関するお客さまアンケート結果の報告
取締役会では、計3回に渡り、2025年度から2030年度までの中期経営計画に基づくサステナビリティの取り組み内容と目標設定について、執行側から報告を受け、その妥当性等について審議を行いました。また、サステナビリティに関する重要事項については、各種ワーキンググループにおける検討状況も踏まえ、監督機能の観点から継続的に議論を実施しております。主な議題は以下のとおりです。
・4つの重点取り組み(マテリアリティ)の具体的な内容とKPIに関する報告、および議論
・人的資本経営のあり方と推進についての報告、および議論
この他に、四半期ごとに行う各執行役からの業務執行報告においても、具体的な取り組みの進捗や会議体の開催等を適宜報告しております。
②戦略
2023年度に外部環境の変化、ステークホルダーの皆さまの声、そして企業理念の再整理を踏まえて、マテリアリティの見直しを実施しました。この見直しにより、社会課題の解決と長期的な企業価値向上を目指す方向性を明確化しています。

※マテリアリティの特定・見直しのプロセスについては、当社webサイトをご参照ください。
https://www.imhds.co.jp/corporate/sustainability/materiality/process.html
サステナビリティ経営の更なる推進を目指し、2025年度に注力した具体的な項目は、重点取り組み(マテリアリティ)を事業活動の中で実践する具体的な活動think good、サプライチェーン・マネジメント、気候変動への対応、人的資本経営の4点です。
気候変動への対応、人的資本経営については、(2)サステナビリティに関する個別課題に記載しています。
<think good>
think goodとは、彩りある豊かな未来に向けて「想像力を働かせ、真摯に考えることからスタートする」という想いが込められた三越伊勢丹グループのサステナビリティ活動に関するスローガンです。2021年4月より、サステナビリティ基本方針に基づいた取り組みとして百貨店事業を中心にスタートし、2024年度より百貨店事業だけでなく不動産事業、金融事業、その他関連事業に範囲を広げ、グループ全社で取り組みを拡大しております。当社グループの強みである国内外の広範なお取組先ネットワークや地域社会とのつながり、さらにはマーチャンダイジング力を活かし、社会・環境に配慮した商品やサービスの提案を行うなど、様々な取り組みを推進しています。2025年度の企画数は約1500件、think goodのスタートから5年間累計で約4800件となりました。
また、2024年度までは、企画数を目標指標としてきましたが、2025年度からは、当社グループの理念に賛同し共に取り組む「賛同お取組先数」を評価指標に切り替えました。各お取組先との関係性を深め、取り組みの質や独自性・社会的インパクトを高めてまいります。なお、2025年度の賛同お取組先数は、目標600社に対して699社にご賛同いただきました。これらの活動を通じて、顧客体験価値の向上やお取組先との共創の拡大を図り、長期的な企業価値の向上に取り組んでおります。
今後も、グループ全体でthink goodの取り組みをさらに進化させ、認知度の向上を図るとともに、より多くのお客さまのご支持を得られるように努め、社会課題の解決に貢献してまいります。
※think goodの具体的な取り組み事例は当社webサイトをご参照ください。
https://www.imhds.co.jp/corporate/sustainability/think-good/index.html
<サプライチェーン・マネジメント>
当社グループは、環境や人権、および品質管理に配慮した調達活動を推進しております。2023年4月に改訂した「三越伊勢丹グループ人権方針」「同 調達方針」に基づいて、持続可能な調達に取り組むとともに、同年6月には「お取組先行動規範」を制定しました。この規範は、お取組先に向けた方針説明会や商談時等を通じて、国内百貨店のお取組先約9割へ通知し、当社方針へのご理解と協力をお願いしております。さらに、取り組みの進捗や課題を把握するため、2年に一度アンケートを実施しています。2025年度は約3800社にアンケートを通知し、約1600社から回答をいただきました。
なお、これらのお取組先アンケートや対話を通じて収集した情報を基に、人権リスクを「発生可能性」と「深刻度」の観点から評価・整理した人権リスクマップを作成しております。これにより、特に重大な人権リスクがサプライチェーン上に潜在する可能性を認識し、人権リスクマップを活用して常に意識を高め、適切な対応を行うことで、人権リスクの是正・防止・低減に向けた取り組みを進めています。
また、お取組先との個別対話にも注力しており、2022年度から2025年度までに約2600社との対話を実施いたしました。対話を通じて、実践に向けた課題やご要望をヒアリングするとともに、取り組みの改善に向けた意見交換を行っております。
さらに、人権リスクマップで特定した重点リスクを対話の確認事項に組み込み、是正・防止・低減に向けた協議や働きかけを行い、人権デュー・ディリジェンスを推進しています。加えて、サプライチェーン全体からの通報に対応するための「人権救済外部窓口」を設置し、2025年4月より運用開始しています。
これらの取り組みを通じて、持続可能なサプライチェーンの構築を目指しています。
※人権リスクマップおよび特定プロセスについては、当社webサイトをご参照ください。
https://www.imhds.co.jp/corporate/sustainability/society/human-rights.html
③リスク管理
当社グループでは、サステナビリティ課題を含む事業を取り巻くリスクについて洗い出しおよび整理を行い、「リスクマネジメント推進会議」において、対応方針等の策定、実行管理を通じてリスクマネジメント対策を図っております。リスク管理の詳細は、「3.事業等のリスク」に記載しています。
気候変動への対応・人的資本経営に関するリスクについては、(2)サステナビリティに関する個別課題 に記載しています。
④指標と目標
2025年度からの中期経営計画において、サステナビリティに関する2027年、および2030年の目標を設定しました。2025年度の取り組み状況を評価し、課題を抽出したうえで、目標達成に向けた具体的かつ実践的な取り組みとその進捗のモニタリングを進めてまいります。
気候変動に関する指標と目標については、(2)サステナビリティに関する個別課題 (ア)気候変動への対応に記載しています。

(2)サステナビリティに関する個別課題
重点取り組み(マテリアリティ)のうち、(ア)気候変動への対応(「持続可能な環境・社会をつなぐ」)、(イ)人的資本経営(「ひとの力の最大化」)については、以下に詳細を記載します。
(ア)気候変動への対応
気候変動が社会にもたらす影響は、年々増大・深刻化しています。当社グループは、気候変動を重要な経営課題の一つと位置づけ、「三越伊勢丹グループ環境方針」「同 調達方針」のもと、次世代に持続可能な環境・社会をつないでいくため、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを行っています。また、当社グループは気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)による提言に賛同しています。そのフレームに基づき、ガバナンスやリスク管理体制に脱炭素社会の実現に向けた取り組みの考慮を組み込むとともに、シナリオ分析を用いて評価したリスクと機会への対応を推進しております。
①ガバナンス
気候変動に関するガバナンスは、サステナビリティ全般のガバナンスに組み込まれています。体制図を含む詳細については、(1)サステナビリティ経営に関する考え方 ①ガバナンス に記載しています。
②戦略
気候変動という大きな社会課題は、当社グループのビジネスに様々な影響を与えると考えられます。不確実な中でも将来に向けた意思決定をしていくために、シナリオ分析を用いてリスク・機会を分析・特定いたしました。
なお、分析にあたっては、当社グループの経営計画と整合する、下記3つの時間軸にて検討を行いました。
・短期=2027年(2025年度から始まった中期経営計画フェーズⅠの最終年)
・中期=2030年(2025年度から始まった中期経営計画および環境中期目標の最終年)
・長期=2050年(環境長期目標の最終年)
特定した気候関連リスク・機会は、財務的影響を定量・定性両側面から評価いたしました。なお、財務的影響を定量的に評価することが困難な項目については、大・中・小の3段階にて判定しております。
消費志向の変化や実店舗の営業条件の変更などシナリオ分析にて想定・特定したリスクが顕在化した場合でも、中期経営計画(2025~2030年度)における「館業」から「個客業」へ事業構造を変革させ、当社グループの戦略を通じて、レジリエンスの確保に努めてまいります。
また、リスクを抑制し、機会を実現させるために、それぞれ対応策を行っています。
<1.5℃シナリオ>
規制強化や消費動向の変化を通じて脱炭素社会へと向かっていくことにより移行リスクが強まる一方で、物理的リスクの顕在化可能性が4℃シナリオより相対的に低い世界を想定しています。
※1 炭素価格制度の導入によるコスト増 算出方法
2030年の想定排出量(Scope1・2)に、IEA WEO2024 Net Zero Emissions by 2050 Scenarioで示された炭素価格の値($140/t-CO2)を乗じた。$1=150円にて換算。
※2 i’m green:アイム グリーンは、「捨てない社会」「必要以上につくらない社会」を実現するため、使われなくなったものをまた新たに活躍できる場所へと送り出すサービス。
<4℃シナリオ>
脱炭素に向けた政策や技術の変化は起こらず移行リスクの影響が1.5℃シナリオより相対的に低い一方、平均気温の上昇や異常気象の激甚化により物理的リスクが顕在化する世界を想定しています。
4℃シナリオの影響度(金額)は、いずれも国内百貨店業を対象にて算出。
※1 台風による営業停止での売上減 算出方法
台風の増加に起因する追加の売上減を試算。台風増加による休業日数の増加に、休業1日当たりの売上減を乗じて試算した。台風の増加率は、IPCC AR6 SSP5-8.5を参照し、台風上陸日数は気象庁公表の過去実績の平均、休業率および休業1日当たりの売上減は過去実績の平均の実績に基づく。また、売上減は過去実績の平均で休業が発生した8月・9月の国内百貨店各店舗の日別売上平均と、台風1回当たりの平均休業店舗数を用いて算出した。
※2 浸水による営業停止での売上減・浸水による資産の減損 算出方法
100年に一度の河川の洪水や高潮が起きた場合を想定し、影響額は、期待値として1/100を乗じて試算した。浸水リスクは、洪水や高潮による浸水が想定される店舗をIPCC AR5: RCP8.5、IPCC AR6: SSP3-7.0に基づき分析し、想定浸水深は国土交通省『治水経済調査マニュアル(案)』を参照した。
売上減は、想定される営業停止日数に、休業1日当たりの売上減を乗じて算出し、資産の減損は償却資産(算定時点における土地以外の店舗別帳簿価額)および在庫(算定時点における店舗別帳簿在庫金額)に想定被害率を乗じて算出した。
<共通シナリオ>
気候変動の緩和を目指す、当社グループの環境中期・長期目標の達成に向けた取り組みに伴う影響を想定しています。
※エネルギーコストの高騰(再エネ調達額を含む) 算出方法
2030年、2050年の想定エネルギー調達額と、2023年時点の調達額の差。想定調達額は、IEA WEO2024 Net Zero Emissions by 2050 Scenarioを含む複数のレポートを参照した。
③リスク管理
気候変動に関するリスクは、サステナビリティ全般の課題におけるリスクと同様に、組織全体のリスク管理プロセスにも組み込みモニタリングを行っています。対応に向けた詳細は、「サステナビリティ推進会議」やその傘下のワーキンググループを筆頭とする会議体、関連部署において、方針の策定、実行管理を行うことで、リスクマネジメントの実現を図っております。リスク管理に関する詳細は、「3.事業等のリスク」も合わせてご覧ください。
<リスクと機会の識別・評価のプロセス>
1.当社グループに影響を与えると考えられる、気候変動に関するリスク・機会項目を抽出(当社グループのビジネスモデルおよびバリューチェーン、お客さま・お取組先・株主/投資家・地域社会/コミュニティ・従業員などのステークホルダーの視点を考慮)
2.抽出したリスク・機会の定性評価を、発生可能性と影響の大きさの2軸でプロット
3.定量評価が可能な項目は定量評価を行ったうえで、定性評価と双方確認し、影響度を判断
④指標と目標
<指標>
当社グループでは、気候変動関連リスク・機会やその進捗状況を管理するための指標として、Scope1・2・3の温室効果ガス(GHG)排出量を用いています。2026年3月期分の実績については、当社webサイト※にて開示予定です。
https://www.imhds.co.jp/corporate/sustainability/esg-data/environment.html
<温室効果ガス(GHG)排出量>
※1 Scope1・2・3は、GHGプロトコルに基づき策定した当社グループGHG排出量算定規定にて算定を行っています。その信頼性向上を目的に、第三者検証(限定的保証)を依頼し、保証報告書を取得しています。(2026年3月期分も取得予定)
※2 本指標はグループ全体の財務報告範囲と一致させるべきとの考えのもと、2024年3月期より、集計バウンダリをグループ(連結)へと変更いたしました。2023年3月期以前の実績はバウンダリが異なります。具体的な値は、上記webサイトにて掲載しております。
<目標ならびにその進捗>
気候変動のリスクと機会をマネジメントするための中期目標としては、Scope1・2の温室効果ガス排出量および再生可能エネルギー導入比率を使用しています。
●環境中期目標:
※ Scope2は、マーケット基準です。
基準年以降の削減は順調に進んでおります。その主な要因は、再生可能エネルギーの導入比率拡大によるものです。2025年度時点では、三越日本橋本店本館、岩田屋本店本館・新館、所沢センターを、2026年4月からは、伊勢丹新宿本店ならびに三越銀座店を、実質的に再生可能エネルギー100%にて運営しております。
さらに、中期の排出量目標の水準がパリ協定と整合していることを明確にするため、2025年9月にSBT(Science Based Targets)認定を取得しております。
また、長期の視点では、下記の目標を掲げております。
●環境長期目標:2050年におけるGHG排出量実質ゼロ(Scope1・2・3)

(イ)人的資本経営
当社グループは、人的資本を経営戦略「個客業へのビジネスモデル変革」を支える中核的資本と位置付けています。人的資本経営の推進にあたっては、①ガバナンス、②戦略、③リスク管理、④指標と目標の4つの柱を相互に連動させ、計画・実行・検証のサイクルを継続的に運用しています。
これら4つの柱は、経営戦略と一体化した人的資本経営の基盤として機能しており、企業理念と経営戦略の実現、企業価値の持続的向上、社会的価値の創出を同時に達成することを目指しています。
①ガバナンス
当社グループは、人的資本のガバナンスをサステナビリティ全体の枠組みに組み込み、「企業理念の実現」と「個客業へのビジネスモデル変革」を支える中核として位置付けています。
ガバナンス体制としては、社外取締役が過半数を占める取締役会を監督機関とし、人財戦略および時系列推移を含む人的資本関連KPIの進捗報告を定期的に受け、モニタリングを実施しています。これにより、経営戦略と人財戦略の整合性を継続的に検証しています。
執行面では、業務領域を統括する執行役(CAO)と人事領域の最高責任者(CHRO)が連携し、経営戦略と人財戦略を一体的に推進します。CHROは、人財戦略の策定、指標・KPIの設定および進捗管理、施策の効果検証を統括するとともに、経営会議での審議や取締役会への報告、グループ会社幹部への周知・共有等を行います。
また、グループ労働組合とは、経営トップと組合幹部による定期懇話会を通じて情報共有と対話を行い、信頼関係の構築および従業員の働く環境の維持・向上に努めています。この監督・執行体制の下で、次に示す二軸の人財戦略を推進し、経営戦略の実現につなげています。
②戦略
当社グループは、経営戦略「個客業へのビジネスモデル変革」の実現に向け、人財戦略を<1. 個客業化の推進(攻めの戦略)>と<2. 組織風土改革の推進(守りの戦略)>の両軸で推進しています。
人的資本投資は2025年度から2030年度までの6年間で総額約300億円を計画し、育成・処遇・働く環境・人事DXなどへの重点的かつメリハリある投資を進めていきます。
<人財戦略の全体像>

<1. 個客業化の推進>
1-① 人財育成
■「三位一体人財」の育成
中核となる百貨店事業の店舗(店頭スタイリスト・カテゴリースペシャリスト)、仕入(バイヤー)、外商(外商セールス)を横断的に経験させることで、深い個客理解と編集力・提案力・対応力、社内外ネットワークを備えた「三位一体人財」を個客業のコア人財として育成します。複数領域の経験を各事業の価値発揮につなげます。
■流動化の促進
百貨店と関連事業(飲食・金融・不動産等)の人財交流や外部専門人財の受け入れを通じ、多様な知見を掛け合わせ、イノベーションと事業シナジーを強化します。動的な人財ポートフォリオを志向し、出向・越境配置により新たな価値創造を加速します。
■キャリアオーナーシップ支援(手挙げ式異動制度)
「会社」と「従業員」双方の想いや能力を最大限にマッチングさせる「チャレンジキャリア制度」※を実施し、自律的なキャリア形成を後押しします。
※「チャレンジキャリア制度」は以下制度の総称です。
・チャレンジ申告制度:希望する役割や業務内容に対し、自分を活かすことのできる経験・能力を申告できる求職型制度
・社内公募制度:各所属単位で必要な能力・意欲を持つ人財を公募する求人型制度
1-② 人的生産性の向上
■DX×業務改革
少数精鋭体制の構築に向け業務プロセスの見直し、人事DXの活用により、高付加価値業務(顧客接点・提案)へ人員と時間を再配分します。生み出した原資は、人的資本投資(約300億円計画)に充当します。
<2. 組織風土改革の推進>
「人財育成方針」として2024年度に策定した「人と組織の基本的な考え方」に基づき、「主役は従業員一人ひとりの個の力」「挑戦を上司・会社が後押し」「従業員・上司・会社の三位一体」を明確化し、個・組織・人財基盤の目指す姿を定義しました。本方針を、組織風土改革を推し進めるための基盤の考え方と位置付けます。
<人と組織の基本的な考え方>

2-① 組織力の向上
■マネジメント力の底上げ
2025年度に「人財マネジメントガイドブック」を発行し、管理職向けの実践研修を実施(25年度実施人数:約1300名)。評価と対話の質を高め、部下育成と心理的安全性の確保を図ります。
■多様性・包摂性の推進
従業員の約7割が女性である特性を競争力に変え、多様な個性・価値観を尊重し、性別や時間的制約にかかわらず、すべての従業員が力を発揮できる環境づくりを目指しています。具体的には、短時間勤務、配偶者転勤休職や、男性の育児休業取得等、制度の充実を推進しています。さらに、組織風土や従業員一人ひとりの意識醸成にも取り組み、誰もが「働きがい」と「働きやすさ」を実感しながら活躍できる環境づくりを進めています。女性管理職比率・障がい者雇用率を重点取り組み(マテリアリティ)に紐づくKPIとして設定・管理し、採用・登用・育成・働き方の総合的な施策で底上げを図るとともに、組織成果と併せてモニタリングを実施しています。
えるぼし認定3段階目(2023年)

Nextなでしこ共働き・共育て支援企業 選定(2026年)

2-② 安心安全な職場環境づくり
■労使共同宣言
より良い社内環境整備に向け、会社とグループ労働組合の連名で「労使共同宣言」を発信しています。同宣言において、「適正な労働時間管理」と「ハラスメント・ゼロ」に関する具体的な行動指針を社内外に明示し、ライフワークバランス、健康施策、対話文化の醸成を通じて、従業員が安心して働ける職場環境の構築を推進しています。
■働きやすさの向上
柔軟な働き方、育児・介護支援等の各種制度を整備し、男性育児休業取得も推進しています。「育児休業取得率(性別問わず)」「年間総実労働時間」を重点取り組み(マテリアリティ)に紐づくKPIとして設定・進捗管理をしています。詳細は「④指標と目標」に記載しています。これらの施策に伴う主要リスクは③リスク管理で特定・低減し、戦略の実効性を高めています。
健康経営優良法人認定(2026年)

③リスク管理
当社グループは、経営戦略の実現に向け、主要リスク領域の一つに「人事・労務リスク」を設定しています。
※詳細は「3. 事業等のリスク」を参照ください。
人的資本領域におけるリスク項目を洗い出し一覧化したうえで、主管部門と連携し、現状評価・施策状況を定期確認し、その結果を経営会議および監査委員会に報告しています。
また、リスク項目に関連するeラーニングを実施し、受講率を定期的に確認することで、グループ全従業員への周知・浸透を図っています。
さらに、従業員エンゲージメント調査を実施し、その結果を各事業組織にフィードバックすることで、働きがいや職場環境に関するリスク兆候を早期に把握し、改善施策につなげています。これにより、従業員エンゲージメントの継続的なモニタリングと経営への適切な反映を行っています。
④指標と目標
各人事施策が人財戦略にどのようにつながるかを整理し、それぞれの施策に対応する重点取り組み(マテリアリティ)に紐づくKPIを設定しています。進捗は定量的に把握し、社内外へ開示するとともに、継続的なモニタリングを実施しています。
KPI実績と進捗は取締役会で定期的に報告・検証され、次期施策や投資配分に反映することで、①ガバナンスに戻るPDCAサイクルを確立しています。

※評価は5段階評価
経年実績については当社webサイトに掲載しております。
https://www.imhds.co.jp/corporate/sustainability/esg-data/society.html
3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、財務の状況等に関する事項のうち、当社グループが投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると認識しているリスクは以下のとおりです。
ただし、将来の業績や財務に影響を与えうるリスクや不確実性は、これらに限定されるものではありません。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものです。
1.リスクマネジメント推進体制について
当社グループのリスクマネジメント体制は、3つのディフェンスラインと5つのレイヤーで構成されております。各レイヤーの役割と責任を明確化することで、実効性の高いリスクマネジメント体制を構築しております。
※リスクマネジメント体制図

当社グループは、グループ経営戦略会議の諮問機関であるリスクマネジメント委員会にて、経営戦略の推進や経営基盤に影響を与える重大な経営リスクについて検証および対応策等の検討を行い、その結果をグループ経営戦略会議に答申する体制を構築しております。また、グループ全体のリスクマネジメント推進のため、リスクマネジメント推進会議およびサイバーセキュリティ推進会議を設置しております。
リスクマネジメント推進会議では、リスクマネジメント年度方針ならびに実行計画等を策定し、その実行管理を通じてリスクマネジメント対策の実現を図っております。また、重点リスクへの具体的な対策を強化するため、リスク対策部会を設置しております。
サイバーセキュリティ推進会議では、サイバーセキュリティ年度方針ならびに実行計画等を策定し、その実行管理を通じてサイバーセキュリティ対策の実現を図っております。また、具体的な対策を強化するため、サイバーセキュリティ対策部会を設置しております。
2.リスクの分析・評価について
当社グループは、グループ全体の事業を取り巻くリスクを5つの領域(①経営戦略リスク②財務リスク③人事・労務リスク④災害・犯罪リスク⑤オペレーショナルリスク)に分類し、領域ごとにリスクを洗い出し、リスク一覧として整理しております。毎年、その内容を見直し、月次でリスクへの対応状況を確認し、必要に応じて評価を見直しております。
経営戦略リスクについては、リスク一覧で管理しておりますが、事件事故事象となりうるインシデントについては、経営への影響度、発生頻度をもとにリスクマップ上に抽出し、その中から重点リスクを選定、3つの部会(コンプライアンス部会・リスク対策部会・サイバーセキュリティ対策部会)を通じて具体的な対策の強化を図っております。なお、リスクへの対応状況については、グループ経営戦略会議および監査委員会に定期的に報告しております。
(1) 経営戦略リスク
①サステナビリティ経営推進に関するリスク 影響度:特に大
<リスク認識>
近年、世界各地において、気候変動に伴う自然災害の激甚化等、企業を取り巻く社会課題は複雑化・深刻化しております。このような環境下において企業には、気候変動への対応や循環型社会の実現、人権の尊重、持続可能なサプライチェーンの構築、地域社会への貢献など、経済的価値の追求だけではなく、社会的価値の創出の両立を目指した企業活動を求められております。また、気候変動をはじめとするサステナビリティ課題については、事業活動および財務への影響を把握する観点から、関連するリスクおよび機会を識別し、その影響度や発現時期を踏まえて分析することの重要性が高まっております。
このような社会の潮流に対して、当社グループのサステナビリティ経営の推進が十分でない場合には、お客さまを始めとするステークホルダー(お取組先、株主/投資家、地域社会/コミュニティ、従業員等)からの信頼低下を招き、市場競争力の低下、資金調達環境の悪化や人財の確保・定着への影響等、企業経営に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に、脱炭素に向けた取り組みが十分に進展しない場合、エネルギー消費に伴う環境負荷増加につながるだけでなく、将来的な環境関連規制の強化やエネルギーコストの上昇により、当社グループの財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
<対応策>
■サステナビリティ経営推進体制の強化
当社グループでは、サステナビリティに関する課題を、中長期的な企業価値および財務基盤に影響を及ぼし得る重要な経営リスクの一つと認識し、サステナビリティ基本方針のもと、経営層が主導する推進体制を構築しております。
具体的には、CEOを議長とするサステナビリティ推進会議において、社会環境の変化やステークホルダーからの要請を踏まえ、サステナビリティ活動の方向性および重点課題を審議し、その内容を経営判断および事業戦略に反映しております。
また、CAO兼CROを議長とするサステナビリティ推進部会において、重点課題に関する具体的施策の検討、進捗管理および課題対応を行い、グループ全体への浸透と実効性の確保を図っております。
■事業戦略と連動したサステナビリティの推進
当社グループは、本業を通じて社会課題の解決と企業価値向上の両立を図る観点から、事業戦略と連動した4つの重点取り組み(①人・地域をつなぐ、②持続可能な環境・社会をつなぐ、③ひとの力の最大化、④グループガバナンス・コミュニケーション)を定め、サステナビリティ経営を体系的に推進しております。
さらに、サステナビリティ活動“think good”を百貨店事業だけでなく不動産事業、金融事業、その他関連事業に取り組みを広げ、規模の拡大と、さらなる独自性の磨き上げを目指すとともに社会課題への対応力を高めることで、ブランド価値および市場競争力の維持・向上に努めております。
■ステークホルダーとの対話を通じた信用リスクの低減
当社グループは、ステークホルダーとの継続的な対話を通じて、社会的要請の変化や事業活動に関連する潜在的リスクを的確に把握し、信頼関係の維持・向上を図ることで、信用低下による事業・財務への影響の抑制に努めております。
お客さまに対しては、サステナビリティ活動に関するアンケートを毎年実施し、その結果を分析・情報開示の上、頂戴した貴重なご意見・ご要望をサステナビリティ活動に活かしております。
また、お取組先に対しては、「お取組先行動規範」の遵守をお願いするとともに、2年に1度のアンケートや個別対話を通じてサプライチェーン上のリスク把握および改善に向けた協議を行っております。
■人権デュー・ディリジェンスの実施
当社グループでは、人権侵害が事業活動や信用に重大な影響を及ぼすリスクであるとの認識のもと、発生可能性および深刻度の観点から人権リスクマップを作成し、重点対応領域の特定および未然防止に取り組んでおります。
加えて、2025年4月にはサプライチェーン全体(社内外)を対象とする「人権救済外部窓口」を設置し、人権リスク発生時の是正および救済を含む実効性のある対応体制を構築しております。
■気候変動への対応・脱炭素社会の実現に向けた取り組み
当社グループは、気候変動が事業運営および財務状況に与える影響を重要な経営課題と認識し、TCFD提言に賛同の上、気候関連リスクおよび機会の把握・分析ならびに情報開示を行っております。
また、将来的な環境規制の強化やエネルギーコスト上昇等による財務影響を抑制するため、「三越伊勢丹グループ2030年環境中期目標(温室効果ガス排出量2023年度比▲42%※1および再生可能エネルギー導入比率55%)」および「三越伊勢丹グループ2050年環境長期目標(温室効果ガス排出量実質ゼロ※2)」を設定し、温室効果ガス排出量削減や再生可能エネルギー導入等を通じて、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを継続的に推進しております。
※1 Scope1・2のみ
※2 Scope1・2・3
②デジタル社会への対応に関するリスク 影響度:特に大
<リスク認識>
当社グループは、デジタル社会の変化に対応するために、実店舗とオンラインをシームレスにつなぐオンラインサイトやアプリの提供、デジタルツールを利用した業務効率化を進めております。
また、事業活動を通じて蓄積したデータを活用してお客さまやお取組先への新たな価値提供を目指すなど、デジタルテクノロジーを活用したビジネスモデル変革や業務改革にも取り組んでおります。
当社グループが、デジタル社会への対応に乗り遅れた場合、お客さまのご要望や購買行動が変化する中で、迅速な対応ができず、市場競争力の低下、収益性に悪影響を及ぼすリスクが増大します。また、DXを実行するデジタル人財不足により、経営効率化、業務効率化が進まずに中期経営計画実行、業績、財務状況に悪影響を与える可能性があります。その他、新システム導入や更改、日々のシステム運用のなかで不測の障害が発生することにより、実店舗およびオンライン上の営業活動に支障が生じる恐れがあります。
さらに、SNS活用が浸透・拡大するにつれ、従業員個人が関与するSNSトラブル増加の恐れがあります。また、AIシステム・サービスは、将来的には業務生産性を高める無限の可能性を持つツールとして積極的な活用が求められる一方で、使い方によっては重要な機密情報の漏洩や意図せず第三者の権利侵害につながるリスク等も懸念されております。
<対応策>
■デジタルテクノロジーを活用したDX推進と競争力の維持・向上
当社グループは、デジタル社会における顧客ニーズや購買行動の変化に迅速に対応するため、実店舗とオンラインをシームレスにつなぐ顧客体験の高度化を進めるとともに、事業活動を通じて蓄積したデータを活用した新たな価値創出に取り組んでおります。
個客業化に向けたDX戦略のもと、業務プロセス改革およびビジネスモデル変革を継続的に推進することで、デジタル社会への対応遅れによる市場競争力低下や収益性悪化のリスク低減を図っております。
■DX推進を支えるデジタル人財の確保・育成
DXを実効性あるものとするため、当社グループでは、デジタルテクノロジーやデータ活用に精通した専門組織を設置するとともに、グループ内における計画的な人財育成を通じて、DX推進を担う人財基盤の強化に取り組んでおります。
■システム障害管理体制
システム部門による障害発生への事前対策とともに、システム部門と営業部門が一体となりシステム障害発生時における損失を最小化する取り組みを行っております。
■従業員によるSNSトラブル未然防止・再発防止の取り組み
SNS活用が浸透・拡大するにつれ、想定しなかった事故やトラブルが増加していることから、デジタルな顧客接点として、お客さまに安心してご利用いただける環境の構築を図っております。
SNSを利用するにあたって従業員が公私を問わず遵守すべきルールとして、禁止・注意・推奨する事項を明示した「ソーシャルメディアガイドライン」を策定し、周知徹底を図っております。
■AIシステム・サービスの適切な利用
AIシステム・サービスについては、当社グループで安心、安全に利活用できる環境を整備しております。また、利用前には必ずeラーニングを受講するなど社内ルールを周知徹底することで、機密情報漏洩や第三者の権利侵害といったリスク回避の対策を講じております。
③ビジネスモデル変革に関するリスク 影響度:特に大
<リスク認識>
当社グループの中核事業である百貨店事業は、これまでマスマーケティング型のビジネスモデルに重きを置いておりました。しかしながら、近年の少子高齢化といった人口動態の変化や所得・消費の二極化といった社会構造の変化、デジタル化の加速と情報化社会の進化により、お客さまの価値観、消費行動は大きく変化し続けております。
また、市場における競争激化を背景とした業界再編の動きが活発化してきており、新たなビジネスモデルへの転換が急務となっております。さらには、インフレの影響、労働市場の逼迫、サプライチェーンの混乱等に伴う人件費、資材、エネルギー等の高騰が、当社グループのビジネスモデル変革への阻害要因にもなり得ます。このような社会の変化の中で、当社グループのビジネスモデル変革が遅れた場合、業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
<対応策>
■「館業」から「個客業」へのビジネスモデル変革の推進
当社グループは、少子高齢化や消費行動の多様化、デジタル化の進展といった外部環境の変化を踏まえ、中期経営計画(2025~2030年度)に基づき、従来のマスマーケティング型の「館業」から、顧客一人ひとりとの継続的な関係構築を基盤とする「個客業」へのビジネスモデル変革を推進しております。
百貨店事業において培ってきた顧客基盤を起点に、カードやアプリ等を活用して顧客を識別化し、グループ各事業(百貨店、不動産、金融、関連事業)が連携することで、多様な顧客価値の提案を行っております。これにより、顧客との関係性を深化させ、LTV(ライフタイム・バリュー)の最大化およびウォレットシェアの拡大を図ってまいります。
また、2025年3月に導入した海外顧客向けアプリ「MITSUKOSHI ISETAN JAPAN」を通じ、国内外を問わず顧客との接点を拡大し、インバウンド需要を含む収益基盤の安定化に取り組んでおります。
■事業機会の拡大による成長余地の確保
当社グループは、「個客業」への転換を通じ、事業機会の拡大を図っております。具体的には、国内外の地域的制約を超えた顧客獲得、営業時間に依存しないビジネス展開、百貨店を核とした「まち化」戦略による空間価値の創出、ならびにグループ各事業の特性を活かした用途の拡大を進めております。
これらの取り組みにより、既存の百貨店ビジネスモデルに依存しない成長機会を創出し、社会構造や市場環境の変化に対する事業ポートフォリオの耐性を高めてまいります。
■変革を迅速かつ持続的に進めるための経営基盤強化
当ビジネスモデル変革を着実かつ継続的に実行するため、当社グループは、収益力の向上と経営管理の高度化に取り組んでおります。インフレの進行や労働市場の逼迫、サプライチェーンの混乱等による人件費・資材費・エネルギーコストの上昇が、変革推進の阻害要因となり得ることを踏まえ、販売管理費の適正化を進めるとともに、収益構造の強化を図っております。
具体的には、首都圏および地域百貨店において、「組織要員改革」「収支構造改革」「店舗構造改革」の三つの改革を、科学的なデータや検証に基づき継続的に実施しております。これにより、事業環境の変化に柔軟に対応し得るコスト構造の構築と、生産性の向上を進めております。
また、経営課題や投資効果を適切に把握・判断できる経営管理体制の高度化を進め、成長分野への資源配分と収益性改善の両立を図っております。これらの取り組みを通じて、外部環境の変動下においても、ビジネスモデル変革を持続的に遂行できる経営基盤の強化に努めております。
④海外情勢への対応に関するリスク 影響度:大
<リスク認識>
当社グループは、百貨店事業における東南アジア、中国、台湾、および米国の店舗営業のほか、海外の不動産事業にも参画しております。これらの売上、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成のため円換算されており為替変動の影響を受けております。また事業展開をする各国において、事業・投資の許認可、税制等、様々な政府規制や法制度の適用を受けております。
外部リスクとして、政治・経済的不安や社会的混乱等の地政学リスクがあります。なかでも国際紛争によるエネルギーコストや商品価格の高騰および商品供給のリードタイムの長期化等、当社グループのビジネスに影響を与える可能性があり、引き続き注視が必要であると捉えております。さらには、国際紛争の長期化に伴うインフレ加速、景気後退、為替変動等のリスクがあり、これらの影響が長引いた場合、海外現地店舗の来店客数および売上高の減少と、訪日外国人来店客数および免税売上高が減少し、業績や財務状況に悪影響をもたらします。
内部リスクとしては、海外で事業展開するうえで、従業員の安全上・労務管理上の問題、海外現地法規制への対応不備、現地のガバナンス不全等のリスクが内在しております。これらのリスクにより、海外実店舗の人的・物的損害の発生だけでなく、財務への損害、事業の停止・撤退を余儀なくされる可能性があります。また、商品供給網においても、お取組先を介してのグローバルな取引が多く存在し、商品供給の停滞、遅延が発生する可能性があります。また、これらの内部リスクを通じて、日本においても、レピュテーション毀損や財務への損害が発生する可能性があります
<対応策>
■現地ガバナンスおよび法令遵守体制の強化
当社グループでは、海外各拠点における事業リスクを適切に管理するため、日本側と海外拠点との間で定例的な会議を実施するとともに、内部統制チェックリストを活用したモニタリングを行い、ガバナンス体制の強化を図っております。
加えて、拠点ごとに事業内容や外部環境、地政学的要因等を踏まえたリスクマップを作成・更新し、主要リスクの可視化と優先順位付けを行うことで、統制の実効性向上に取り組んでおります。これらのリスクマップは、日本側においても共有・確認し、モニタリングや対応方針の検討に活用しております。
また、海外拠点を対象とした内部通報制度を導入し、通報窓口を設置・運用することで、不正・不祥事の早期把握および是正に取り組んでおります。
資金管理については、金融機関のシステムを活用し、日本側からのモニタリング体制を構築することで、財務リスクの抑制に努めております。
■従業員の安全確保および労務管理への取り組み
海外事業に従事する従業員および出張者の安全を確保するため、海外赴任者に対して、地政学リスクや現地の治安・法制度等に関する教育を実施しております。
加えて、海外拠点とのリモート会議や現地情勢に関する情報共有を定期的に行い、平時からのコミュニケーション強化を図っております。
有事においては、日本側および海外拠点が一体となって対応できるよう、レポートラインや対応方針を明確化するとともに、情勢の変化に応じて、赴任者の家族や出張者を含めた安全確保のための措置を講じております。
■地政学リスクを踏まえた事業・財務運営への対応
国際紛争等に伴うエネルギー価格や商品価格の変動、為替変動が当社グループの業績および財務状況に与える影響を低減するため、事業環境の変化を注視しつつ、海外事業の採算性や投資回収状況を定期的に検証しております。
また、事業継続に影響を及ぼす可能性がある場合には、必要に応じて事業計画や投資判断の見直しを行うなど、機動的な対応に努めております。
■商品供給網およびレピュテーションリスクへの対応
グローバルな商品供給網における停滞や遅延のリスクに対しては、お取組先との連携を通じて情報収集を行い、供給状況の把握および影響の最小化に努めております。
あわせて、海外事業に起因する問題が国内外でのブランド評価や信用に影響を及ぼすことのないよう、平時からのリスク管理体制の整備と、危機発生時における適切な情報共有・対応を行っております。
(2) 財務リスク
①資金調達に関するリスク 影響度:大
<リスク認識>
当社グループは、「館業」から連邦(※注1)とまち化(※注2)を手段に、「個客業」への変革と進化を目指しております。その実現のため、コンテンツ、DX・システム、不動産、生産性向上、安心・安全等の投資に、1,000億円水準の資金が必要となります。しかしながら、当社グループの業績悪化や格付け変更による資金調達力の低下、さらには政策の転換による金融市場の資金調達コストの増加等、様々な要因が資金調達を困難にする可能性があります。資金調達が困難になった場合には、戦略実行の遅延や戦略変更を余儀なくされるリスクが内在しております。
※注1 連邦:グループ内の各事業が連携し、顧客に個別最適なサービスを提供する戦略
※注2 まち化:百貨店を核に複合用途を広げ、グループ全体でインフラ機能まで展開することで、世界中の顧客を街に呼び込み、不動産事業だけにとどまらない収益モデルを目指す戦略
<対応策>
■財務戦略の基本的な考え方
当社グループでは、中長期戦略の着実な実行を支えるため、外部環境の変化に左右されにくい安定的な財務基盤の構築と、投資余力の確保を重要な経営課題として位置付けております。業績変動や金融市場環境の変化が生じた場合においても、戦略遂行を継続できるよう、財務健全性と資金調達力の維持・向上に取り組んでおります。
■財務体質の改善と資金創出力の強化
当社グループは、収支構造改革の継続的な推進により固定費構造の見直しを進め、営業利益および営業キャッシュ・フローの安定的な創出に努めております。創出したキャッシュ・フローについては、有利子負債の削減や財務余力の確保に充当することで、バランスシートの健全性向上を図っております。
■事業別利益管理と資本効率の向上
資本コストを意識した経営を徹底し、事業別・連邦単位での収益性および資本効率の向上に取り組んでおります。これにより、投資家や金融機関からの信認を維持・向上させ、安定的な資金調達力の確保につなげております。
■投資規律の徹底と柔軟な投資運営
「個客業」への変革に向けたDX、不動産、安心・安全等の戦略投資については、中長期的な成長性と財務健全性の両立を前提に、優先順位付けと投資評価を厳格に行っております。
また、外部環境や資金調達環境の変化に応じて、投資時期や投資規模の見直しを行うなど、柔軟な投資運営を通じて、戦略実行の遅延リスクの低減に努めております。
(3) 人事・労務リスク
①人材確保に関するリスク 影響度:特に大
<リスク認識>
当社グループは、戦略を遂行するうえで百貨店事業分野のみならず、不動産事業、金融事業、関連事業をはじめとした各事業の成長を担う専門人財と長期のグループ成長を担う経営人財の確保、継続的な育成が必要と認識しております。少子高齢化に伴う生産労働人口の減少を背景にした人財獲得競争が激化するなかで、計画通りに必要な知識・経験・スキルを有する人財の確保が図れなかった場合は、当社グループの目指す経営目標の達成や事業成長に影響を及ぼす可能性があります。
<対応策>
当社グループでは、人財確保に関するリスクを重要な経営課題の一つと認識し、「人財の確保」「人財の育成」「人財の定着・活躍」の各段階において、以下の取り組みを推進しております。
■人財確保に向けた取り組み
当社グループは、少子高齢化の進展に伴う人財獲得競争の激化を踏まえ、採用段階におけるミスマッチの低減と、当社グループの価値観に共感する人財の確保を重視しております。
採用活動においては、学生との価値観の共有を重視し、ワークショップ等を通じた双方向のコミュニケーションを丁寧に行うことで相互理解を深めております。また、内定後においても複数回の面談等を実施し、入社意欲の向上と相互の認識のすり合わせを図ることで、入社後の定着および活躍につなげております。
■経営戦略の実現を支える人財育成
当社グループは、「三越伊勢丹グループ人財マネジメント方針」のもと、経営戦略および事業成長を支える専門人財・経営人財の育成に取り組んでおります。
処遇改善、人財育成、働く環境整備、健康経営の推進、人事DX等に対するメリハリを持った人的資本投資を行い、従業員の成長と企業価値向上の両立を図っております。
また、戦略的な出向政策や事業特性に応じた専門スキル育成支援等を通じて、多様な事業分野に対応できる人財の育成を進めております。加えて、グループ内外における計画的な人財流動化により、知見・経験・ネットワークの多様性を高め、新たな価値創造を担う人財の育成に取り組んでおります。
■従業員エンゲージメントの向上と定着
人財の確保・育成の成果を持続的な成長につなげるため、従業員エンゲージメントの向上にも注力しております。社内における対話文化の醸成を通じて、働きがい・働きやすさの向上を図るとともに、会社と労働組合が共同で「安心して働くことのできる職場環境づくり」を宣言し、ハラスメント防止や適正な労働時間管理を全社的に推進しております。
さらに、一人一人のライフワークバランスを尊重し、個人のライフスタイルに合わせた多種多様な働き方を認める両立支援制度(育児・介護等)の拡充や、女性活躍推進に向けた取り組みにも継続して取り組んでおります。
なお、人的資本経営については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)サステナビリティに関する個別課題(イ)人的資本経営」において記載しております。
(4) 災害・犯罪リスク
①災害等の対応に関するリスク 影響度:特に大
<リスク認識>
当社グループは、百貨店事業を中核として事業展開を行っています。このため、自然災害(地震・津波・台風・水害・雪害など)が発生すると、店舗の営業活動に悪影響を及ぼす可能性があります。
大規模地震(首都直下地震、南海トラフ地震等)の発生時には、お客さま・従業員・建物等に甚大な損害が生じることが予想されます。百貨店事業は全国各地からの商品供給や物流に依存しているため、供給網への影響は事業継続に深刻な支障をもたらす可能性があります。特に富士山噴火時には、東海地方および首都圏の店舗に火山灰が飛来し、交通インフラの混乱に加え、システムや物流網など全国的な影響が懸念されます。
近年の地球環境変化に伴い、台風や集中豪雨などの自然災害は規模・被害ともに甚大化する傾向にあります。洪水・浸水・強風によって人的被害や物的被害が生じ、営業停止による損失を招く可能性があります。
火災発生時には、お客さま・従業員への人的被害、建物・設備・商品等の物的被害、損害賠償責任などが発生する恐れがあります。また、消防法違反が発覚した場合、罰則や営業停止による損失など、業績や財務状況への悪影響が考えられます。
さらに、他国からのミサイル着弾・落下が想定される場合、直接被害がなくても攻撃が継続し深刻な事態となれば、事業継続に多大な影響を及ぼす可能性があります。
また、新たな感染症の拡大により、国内消費の低迷やインバウンド需要の減少が発生し、業績や財務状況に影響を与える可能性があります。
<対応策>
当社グループでは、自然災害や感染症の拡大、火災、紛争等の発生に備え、人命の安全確保を最優先とした上で、事業継続および業績・財務への影響を最小化することを基本方針として、平時および有事の両面から対応体制を整備しております。
■平時の備え
当社グループでは、地震・水害・パンデミック・富士山噴火・ミサイル攻撃等の大規模災害に備え、事業継続計画(BCP)および災害対策基本計画において、日頃の防災・減災対策や災害発生時の初動対応、復旧に向けた具体的な行動計画を策定しております。
株式会社三越伊勢丹では、BCPの取り組みと店頭での募金活動や従業員のボランティア活動を支援する仕組み等が評価され、「事業継続」と「社会貢献」の分野において、外部認証機関より「レジリエンス認証」を取得しております。
全拠点のハザードマップを整備するとともに、災害対策本部設置基準を設定し、風水害時にはマニュアルに基づいた対応が行えるよう事前準備を行っております。
火災対策として、消防法に基づく防火管理者の選任や自衛消防隊の編成を行い、防火防災訓練を継続的に実施しております。
感染症については、パンデミック発生時の被害想定および行動目標を定め、グループ全社で感染予防策を実施できる体制を構築しております。
従業員に対しては、社内報等を通じて防災に関する情報発信を行い、自助意識の向上を図っております。
■有事の対応
毎年、全国一斉安否確認訓練を実施し、災害発生時における迅速な安否報告および安否確認が確実に行える体制の定着を図っております。
首都直下地震および南海トラフ地震を想定したBCP訓練を毎年実施しており、近年は富士山噴火を含む複合災害への対応も訓練内容に取り入れております。また、グループ各社においても、大規模地震を想定した災害対策本部訓練を毎年実施しております。
ミサイル攻撃については、Jアラート発令時の対応マニュアルに基づき迅速な行動をとるとともに、訓練事例の共有を通じてグループ全体の対応力向上を図っております。
感染症が拡大した場合には、総合対策本部を設置し、お客さまおよび従業員の安全・安心を最優先に、感染状況に応じた対策をグループ全社で実施してまいります。
②犯罪への対応に関するリスク 影響度:特に大
<リスク認識>
近年、SNSなどを通じて緩やかに結びつく匿名・流動型犯罪グループ等による特殊詐欺をはじめ、高額品を狙った強盗や窃盗などの組織犯罪が増加し、手口が巧妙化してきております。強盗・窃盗等は、お客さまや従業員の人命や安全を脅かすだけでなく経済的、物理的損失や営業停止を引き起こし、ブランドイメージを脅かす恐れがあります。また、従業員による不正・違法行為が発生した場合、社会的信用の失墜による売上減少や賠償金等の支払い負担、レピュテーション棄損等、業績や財務状況に悪影響を与える可能性があります。
<対応策>
■組織犯罪等への対応
当社グループでは、強盗・窃盗・特殊詐欺等の組織犯罪の増加および手口の巧妙化を踏まえ、リスク対策部会を中心とした横断的な管理体制のもと、自主点検の実施や発生事例の共有を通じて未然防止および被害極小化に向けた取り組みを継続的に強化しております。
また、所轄警察署等の関係機関と連携し、強盗発生を想定した訓練を実施することで、従業員の初動対応力の向上と、お客さまおよび従業員の安全確保を図っております。
■従業員による不正・違法行為への対応
従業員による不正・違法行為の未然防止および早期発見を目的として、「三越伊勢丹グループホットライン」を設置し、内部通報制度の実効性向上に取り組んでおります。通報内容については、適切な調査および是正措置を行うことで、自浄的な改善につなげております。
加えて、情報システムの不正利用やオンライン上の不正行為を抑止するため、アクセス管理や監視等の技術的対策を強化するとともに、コンプライアンス教育を通じて従業員の法令遵守意識の向上を図っております。
これらの取り組みにより、組織犯罪および内部不正による経営・財務への影響やレピュテーションリスクの低減に努めております。
(5) オペレーショナルリスク
①商品取引上のリスク 影響度:特に大
<リスク認識>
当社グループは、百貨店事業を中核とした事業展開を行っております。お客さまのニーズに合わせて、常に安全で安心な商品やサービスを提供することを最優先に考え、お客さまのご満足と信頼に応えられる品質を追求しております。
百貨店事業は、私的独占の禁止および公正取引の確保に関する法律を始めとする経済法や各種消費者保護法、また営業許認可に関わる各種業法の適用を受けております。これらの法規制を遵守し、お取組先や消費者との取引においても、競争力や情報量の格差に乗じた不当な拘束等を排除し、公正な取引を行うことが求められております。これらの法規制を遵守できなかった場合、行政処分により当社グループの営業活動に制限がかかる可能性や、社会的信用の失墜、売上の減少、罰金や課徴金の負担等の財務上の損失が生じる可能性など、当社グループの事業継続に大きな影響を与えることが考えられます。
当社グループが実施しているサステナビリティ活動に関するお客さまアンケートにおいても、例年「商品の品質・安全の確保・正確な表示」が、当社グループに期待されている項目の上位に挙げられております。なかでも食料品販売から飲食サービスまで多岐にわたる食品衛生に関わる事業においては、アレルギー表記の不備等が原因となる食物アレルギー有症事故や、調理者の健康管理不良や食材管理不良等に伴う食中毒が懸念されます。これらが発生した場合、お客さまへの重篤な健康被害だけでなく、営業停止や罰則などの行政処分、社会的信用の失墜による売上の減少や損害賠償金等の支払いが発生し、当社グループの業績、財務状況に悪影響を与える可能性があります。
<対応策>
■法令遵守および公正な取引の徹底
当社グループは、「三越伊勢丹グループ企業理念」の実践に向け、役職員が業務遂行にあたり遵守すべき倫理的基準として「三越伊勢丹グループ行動規範」を策定し、グループ全体へ周知・浸透を図っております。
また、コンプライアンス推進会議を中心とした推進体制を構築し、法令改正への対応方針の策定や、取引に関する懸念事項の把握・是正に取り組んでおります。
商品取引に関しては、中小受託取引適正化法、不当景品類及び不当表示防止法、特定商取引法等に基づくガイドライン・マニュアルを整備し、法改正や業務実態の変化に応じて適宜見直しを行うとともに、関係部門への周知と教育を実施しております。
万一、法令違反や不適切な取引が発生した場合には、定められたガイドラインおよびレポートラインに基づき速やかに対応し、原因分析と再発防止策を講じることで、コンプライアンス体制の継続的な強化を図っております。
■お取組先との公平・公正な取引関係の構築
当社グループは、「三越伊勢丹グループ調達方針」および「三越伊勢丹グループ人権方針」を策定し、持続可能なサプライチェーンの構築と人権を尊重した事業運営に取り組んでおります。
また「パートナーシップ構築宣言」に基づき、お取組先との共存共栄を重視した取引関係の構築を推進しております。これらの方針については、eラーニング等を通じて全従業員に周知し、その理解と実践の徹底を図っております。
さらに、アンケートや対話、方針説明会の開催等を通じてお取組先とのコミュニケーションを継続的に行い、取引実態の把握とサプライチェーン・マネジメント体制の高度化に努めております。加えて、店頭業務に従事する派遣社員を含め、法令や社内規程の遵守状況について定期的な点検および教育・指導の実施に努めております。
■商品の品質および安全管理体制の強化
当社グループは、お客さまに安全・安心な商品およびサービスを提供するため、商品の品質・安全管理を最重要課題の一つとして位置付けております。
食品を取り扱う事業においては、食品衛生の基本であるHACCPの考え方を取り入れた衛生管理計画を策定し、日々の記録・保管および定期的な点検を通じて、法令遵守と食品事故の未然防止に努めております。これらの取り組みについては、お取組先とも共有し、サプライチェーン全体での衛生管理水準の維持・向上を図っております。
また、食物アレルギー有症事故の防止に向け、正確なアレルギー情報を提供するためのマニュアルや社内体制を整備するとともに、定期的な点検により表示内容の正確性を確認しております。あわせて、お客さまとの適切なリスクコミュニケーションを推進し、安全確保と信頼向上に取り組んでおります。
②個人情報漏洩に関するリスク 影響度:特に大
<リスク認識>
当社グループは百貨店、金融、不動産、関連事業において、多くのお客さまやお取組先の様々な情報をお預かりし、厳重に管理しております。近年、国内外におけるサイバー攻撃や不正アクセス事例が増加しており、情報セキュリティガバナンスの強化が急務となっております。
また、個人情報を活用した新規ビジネスの拡大に伴い、漏洩や不適切利用の事案が増加し、消費者の保護意識や利用状況への関心が高まっております。各国で個人情報保護法制が整備され、越境移転を含む厳格な管理体制と目的内利用の仕組み構築が企業に求められております。
当社グループにおいても、サイバー攻撃や管理体制の不備などにより個人情報が漏洩・紛失した場合、損害賠償や罰金等の費用が発生する可能性があります。さらに、法令違反が発覚した場合、社会的信用の失墜による売上減少など、業績や財務状況に悪影響を及ぼすおそれがあります。このため、当社グループは情報セキュリティ対策の継続的強化と、法令遵守の徹底を重要な経営課題と位置付けております。
<対応策>
■情報セキュリティガバナンスおよびサイバーセキュリティ対策の強化
当社グループでは、情報セキュリティガバナンス強化のため、サイバーセキュリティ対策部会において、日常の業務活動のなかで技術的および人的・組織的な対策の推進を図っております。
技術的対策では、新たなサイバー攻撃にも対応できるよう防御、監視、検知、駆除するためのセキュリティツールの導入と運用を強化しております。
人的・組織的対策では、情報セキュリティに関する従業員のリテラシーの向上を図るため、システム部門における専門的なセキュリティ人材の育成や、従業員へのセキュリティ教育・サイバーインシデント訓練を適時実施しております。
■個人情報の適正な取得・利用および管理体制の整備
当社グループでは、館業から個客業への転換に向けて、個人情報を活用した新規ビジネスの拡大に伴う漏洩や不適切利用のリスクに対応するため、堅固なグループ情報管理基盤の構築に向けた対策の強化を図っております。
適切な個人情報の取得・利用・管理に関する自主基準およびマニュアルを整備し、管理システムおよび社内管理体制を構築し、実店舗からオンライン環境に至る全ての事業環境において、個人情報を利用目的の範囲内で適切に取り扱う体制を整えております。
また、個人情報を含む情報セキュリティ体制については、継続的な見直しとモニタリングを実施するとともに、未然防止および再発防止の観点から、管理水準の向上に努めております。
加えて、従業員に対する教育・啓発活動を通じて、個人情報の取扱いに関するリテラシーとリスク認識の向上を図っております。
■法令遵守およびグローバル対応の徹底
当社グループでは、個人情報保護に関する国内外の法令、規制、ガイドライン等の動向を継続的に把握し、適切な対応を進めております。各種法令への対応状況については適宜見直しを行い、社内ルールや運用への反映を通じて、法令遵守の徹底を図っております。
また、海外拠点においては、現地法規制に関する情報収集を継続的に行うとともに、各地域の制度やリスク特性を踏まえた管理体制を整備しております。
これにより、個人情報の越境移転を含むグローバルな情報管理についても、適正性とガバナンスの確保に努めております。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、企業業績の堅調さと高水準の賃上げが雇用や所得環境の安定化につながり、全体として緩やかな回復基調を維持しました。物価高の影響は依然として残ったものの、為替の円安傾向が輸出産業を促進したほか、賃金の伸びや株高に伴う資産効果が下支えとなり、個人消費は持ち直し傾向へと転じました。
小売業においては、日用品や食品など生活必需品の販売が伸び悩む傾向も見られましたが、所得環境の改善や消費者マインドの持ち直しに加え、円安を背景とした訪日客の増加も押し上げる要因となり、娯楽や外食、旅行などサービス関連消費は回復傾向を強めました。
一方で、中東をはじめとした地政学リスクの拡大など、現在の世界情勢は大きな先行きの不確実性を抱えており、こうした外部環境の変化は、国内の企業活動や消費にも影響を及ぼす可能性があり、今後の動向を見極めながら、柔軟かつ的確な対応が望まれる状況です。
こうした環境の中、当社グループは、企業理念「こころ動かす、ひとの力で。」をミッションに掲げ、「お客さまの暮らしを豊かにする、“特別な”百貨店を中核とした小売グループ」というビジョンの実現を、「再生フェーズ」「まち化準備フェーズ」「結実フェーズ」の3段階を通じて目指しています。2022~2024年度の「再生フェーズ」でグループ再生を大きく進展させた後、現在は2025~2030年度の「まち化準備フェーズ」に入り、その前半である「フェーズⅠ」(2025~2027年度)において、集客から識別化、利用拡大、そして生涯顧客化へとつなげる個客業プロセス活動を推進しています。
当連結会計年度においては、従来の百貨店中心の「館業」から、お客さま一人ひとりと直接つながる「個客業」へのビジネスモデル転換を着実に進め、百貨店で識別したお客さまとの関係を深めるとともに、グループの多様なコンテンツを最大限活用する“連邦”活動によって新たな収益機会を創出してまいりました。
上記の取り組みを進めた結果、当連結会計年度において、営業利益は3期連続して過去最高を更新し、当期純利益も過去最高を大幅に更新しました。
当連結会計年度の連結決算につきましては、売上高は545,626百万円(前連結会計年度比1.8%減)、営業利益は80,020百万円(前連結会計年度比4.9%増)、経常利益は86,587百万円(前連結会計年度比1.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は76,096百万円(前連結会計年度比44.1%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
百貨店業
国内百貨店事業では、伊勢丹新宿本店・三越日本橋本店・三越銀座店を中心に、地域との連携や各店の特性を活かした取り組み、アートやアニメなど新たな価値を掛け合わせたコンテンツ、希少性が高く付加価値のある商品の提案など、独自性強化の施策を展開しました。首都圏店舗では、お得意様向け招待会の伊勢丹新宿本店「丹青会」、三越日本橋本店「逸品会」において、国内外の一流・上質なコンテンツや通常は店舗で取り扱っていない商品の提案、体験型イベントを開催し、過去最高売上を記録した企画もあり、好評を博しました。地域店舗では、両本店からの商品取り寄せや店舗間送客による“拠点ネットワーク”活動が前年同期比で二桁増加し、好調に推移しました。オンライン事業では、店舗との連動企画を強化し、総額売上高が過去最高を更新しました。
2025年3月には、年会費無料の「エムアイカード ベーシック」を導入し、新規のカード会員が増加、識別顧客数は前年同期比約74万人増の約835万人となりました。この識別顧客数の増加により識別顧客売上高は堅調に推移し、年間300万円以上をお買い上げいただいた顧客も増加しました。特に個人外商の取扱高は首都圏店舗を中心に着実に伸びを見せています。同じく2025年3月に海外顧客向けアプリ「MITSUKOSHI ISETAN JAPAN」をリリース。購買特典や高額免税者向けサービスの導入など、来店促進を一層強化し、「MITSUKOSHI ISETAN JAPAN」とWeChatの合計会員数は約88万人に達しました。
これらの取り組みが奏功した結果、国内顧客売上は識別顧客数増加と連動して堅調に推移し、首都圏の三越・伊勢丹両本店の総額売上高は前年並みに回復し、岩田屋本店や新潟伊勢丹など地域主要店でもラグジュアリーブランドや宝飾時計が売上を牽引しました。一方海外顧客売上は、為替動向や高額品価格改定前の駆け込み需要による昨年度記録した過去最高実績からの反動に加え、2025年11月以降の訪日客数減速の影響を受けて前年実績を下回ったものの、海外外商の取扱高は増加傾向にあります。あわせて、経費構造改革による人件費・地代家賃などの経費コントロールの徹底が、営業利益の改善に寄与しました。
海外店舗では、2025年度にシンガポール拠点の構造改革を実施しました。また、米国三越では日本食レストランや2025年12月にリニューアルオープンしたフードスタンド、小売店舗における日本のキャラクターグッズが好調に推移し、大幅な収益改善につながりました。
このセグメントにおける売上高は449,718百万円(前連結会計年度比2.5%減)、営業利益は65,522百万円(前連結会計年度比1.5%増)となりました。
クレジット・金融・友の会業
クレジット・金融・友の会事業は、百貨店事業との強固な連携を基盤に、カード会員による顧客識別化の強化や金融サービスの拡充を通じて、収益力の向上に取り組んでおります。
株式会社エムアイカードでは、2025年3月における年会費無料の「エムアイカード ベーシック」の発行も寄与し、新規入会口座数は大幅に増加、カード会員総数も順調に伸長しています。同様に、2025年3月には、資産運用・クラウドファンディング・保険等を提供する総合金融サービス「MITOUS」を開始し、百貨店顧客向けイベントに出展するなど新たなサービス展開を推進いたしました。さらに2025年10月には金融商品仲介業および銀行代理業の認可を取得し、三越日本橋本店内での営業を開始するなど、百貨店顧客との接点を活かした金融商品の企画・提供を拡充しております。同社は、円安など外部環境の影響を受けつつも、取扱高の拡大や収支構造改革の継続により、過去最高益を達成するとともに、事業基盤の一層の強化を実現いたしました。
このセグメントにおける売上高は35,593百万円(前連結会計年度比3.4%増)、営業利益は6,336百万円(前連結会計年度比10.3%増)となりました。
不動産業
不動産業では、新宿エリア保有物件の賃料収入が増加したほか、建装事業においてグループ連携強化により受注が伸長しました。株式会社三越伊勢丹プロパティ・デザインは、自社工場の高品質な技術力を活かし、ホテル・オフィス・ブランドショップなどの内装設計・施工を受注。物価高騰や人材不足下においても、採算性重視の物件選定や経費抑制を徹底し、収益性と効率性を高め、大幅な増益を達成いたしました。
このセグメントにおける売上高は27,173百万円(前連結会計年度比8.0%減)、営業利益は4,681百万円(前連結会計年度比29.5%増)となりました。
その他
株式会社エムアイフードスタイルは、三越伊勢丹グループの強みを活かし、プライベートブランドの販路拡大やエムアイカード会員向けキャンペーンなどの連携施策を強化。スーパーマーケット事業では客単価が伸長し増収増益を達成しました。なお、同社は100%出資による新会社「株式会社フードクラフト」を設立し、顧客接点拡大を目的として、2026年4月に株式会社大寿から「OONOYA」および「大野屋商店」の事業を吸収分割により承継しました。
旅行業を営む株式会社三越伊勢丹ニッコウトラベルは、2025年度において、国内では厳島神社夜間奉納公演や「にっぽん丸」ラスト・チャータークルーズ、海外ではイタリア四大モニュメント貸切見学やアンコール遺跡での晩餐会など、数々の特別企画による高感度かつ上質な商品を展開しました。あわせて、原価・経費管理を徹底し、事業全体の収益性を一層向上させました。
株式会社スタジオアルタは、新宿アルタビジョンの終了(2025年2月)に伴い、売上高および営業利益は前年を下回りました。一方で、広告制作事業の集約とスタジオアルタのノウハウを活用した外部企業への販売を推進するとともに、屋外広告やデジタルサイネージなど百貨店店舗メディアの販売が堅調に拡大しました。
このセグメントにおける売上高は98,130百万円(前連結会計年度比2.1%増)、営業利益は3,022百万円(前連結会計年度比45.4%増)となりました。
当連結会計年度末の総資産は1,217,975百万円となり、前連結会計年度末に比べ12,249百万円増加しました。これは主に、有形固定資産の取得などによるものです。
負債合計では597,818百万円となり、前連結会計年度末から5,029百万円減少しました。これは主に、有利子負債の返済などによるものです。
また、純資産は620,156百万円となり、前連結会計年度末から17,278百万円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことなどによるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて35,508百万円増加し、77,343百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、90,655百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ収入が1,091百万円増加しました。これは主に、税金等調整前当期純利益が14,928百万円増加した一方で、売上債権の増減額が9,632百万円減少したこと、棚卸資産の増減額が2,566百万円減少したこと及び法人税等の支払額が3,452百万円増加したことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、21,634百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ支出が47,589百万円減少しました。これは主に、関係会社株式の売却による収入などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、76,922百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ支出が17,986百万円減少しました。これは主に、コマーシャル・ペーパーの純増減がなかったことなどによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績及び受注実績
当社及び当社の関係会社においては、その他事業の一部に実績がありますが、当社グループ全体の事業活動に占める比重が極めて低いため、記載を省略しております。
b.販売実績
販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項」の(重要な会計上の見積り)に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
1)概要
2)営業外損益
3)特別損益
4)資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業活動のための適切な資金確保、充分な流動性の確保及び財務健全性の維持を常にめざし、安定的な営業キャッシュ・フローの創出と幅広い資金調達手段の確保に努めております。
運転資金及び収益基盤拡大に必要な投融資資金は、営業キャッシュ・フローに加え、銀行借入金、社債、コマーシャル・ペーパー等により賄っております。
また、一時的な資金不足に備え、主要取引銀行とのコミットメントライン契約及び当座借越契約、並びにコマーシャル・ペーパー発行枠により、充分な流動性を確保しております。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
5 【重要な契約等】
(持分法適用関連会社の一部株式譲渡)
当社は、当社の持分法適用関連会社である新光三越百貨股份有限公司の株式の一部を新光三越の合弁に係る当社の合弁パートナーが設立した特別目的会社である新豐資本股份有限公司へ譲渡することについて合意し、本株式譲渡を完了いたしました。
詳細は、「第5 経理の状況 (1)連結財務諸表 注記事項」の(重要な後発事象)をご参照ください。
6 【研究開発活動】
特に記載する事項はありません。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度の設備投資については、百貨店業を中心に全体で34,141百万円の設備投資を実施しました。主な内訳は、次のとおりであります。なお、有形固定資産の他、無形固定資産への投資を含めて記載しております。
(注)調整額△196百万円はセグメント間取引消去及びセグメント間未実現利益等であります。
百貨店業においては、㈱三越伊勢丹が各店改修工事等で24,136百万円の投資を実施しました。
その他においては、情報処理サービス業の㈱三越伊勢丹システム・ソリューションズが、無形固定資産の取得を中心に、5,894百万円の設備投資を実施しました。
なお、所要資金については、自己資金及び借入金等により充当しました。
2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社
2026年3月31日現在
(注) 1 所在地は、登記上のものによっております。
2 帳簿価額のうち「その他」は、器具及び備品であります。
3 従業員数の[ ]は、臨時従業員数(主として1日8時間換算)を外書しております。
(2) 国内子会社
2026年3月31日現在
(注) 従業員数の[ ]は、臨時従業員数(主として1日8時間換算)を外書しております。
(3) 在外子会社
2025年12月31日現在
(注) 従業員数の[ ]は、臨時従業員数(主として1日8時間換算)を外書しております。
3 【設備の新設、除却等の計画】
当連結会計年度後1年間において重要な設備、改修等に係る投資をおよそ38,700百万円予定しております。
重要な設備の新設、改修等の計画は以下のとおりであります。
改修
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(注)「提出日現在発行数」には、2026年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は含まれておりません。
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
ストックオプション制度の内容は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項」の(ストック・オプション等関係)に記載しております。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 1 新株予約権の権利行使による増加であります。
2 新株予約権の権利行使により発行済株式総数が134千株増加しております。
3 自己株式の消却により、発行済株式総数が2024年4月30日付で7,002千株、2024年11月30日付で5,910千株、2025年3月31日付で4,223千株減少しております。
4 新株予約権の権利行使により発行済株式総数が51千株増加しております。
5 自己株式の消却により、発行済株式総数が2025年11月14日付で12,867千株減少しております。
6 2026年4月1日から2026年5月31日までの間に、新株予約権の行使により、発行済株式総数が2千株、資本金が1百万円及び資本準備金が1百万円増加しております。
(5) 【所有者別状況】
2026年3月31日現在
(注) 1 自己株式15,894,387株は、「個人その他」に158,943単元、「単元未満株式の状況」に87株含まれております。
2 上記「金融機関」及び「単元未満株式の状況」の欄には、役員報酬BIP信託が保有する当社株式が8,179単元及び36株含まれております。
3 上記「その他の法人」及び「単元未満株式の状況」の欄には、証券保管振替機構名義の株式が、それぞれ84単元及び50株含まれております。
(6) 【大株主の状況】
2026年3月31日現在
(注) ※1 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)の所有株式数59,120千株は信託業務に係る株式であります。
※2 株式会社日本カストディ銀行(信託口)の所有株式数21,586千株は信託業務に係る株式であります。
3 千株未満は切り捨てて表示しております。
4 2026年3月19日付けで公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において野村證券株式会社及びその共同保有者であるノムラ インターナショナル ピーエルシー、野村アセットマネジメント株式会社が2026年3月13日現在で以下の株式を保有している旨が記載されているものの、当社として2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、大量保有報告書の内容は以下の通りであります。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2026年3月31日現在
(注) ※1「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式には、証券保管振替機構名義の株式が8,400株(議決権84個)含まれております。
※2「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式には、役員報酬BIP信託が保有する当社株式が817,900株(議決権8,179個)含まれております。
※3「単元未満株式」欄の普通株式には、当社所有の自己株式87株、証券保管振替機構名義の株式50株及び役員報酬BIP信託が保有する当社株式36株が含まれております。
② 【自己株式等】
2026年3月31日現在
(注) 役員報酬BIP信託が保有する当社株式817,900株は、上記自己株式等に含まれておりません。
(8) 【役員・従業員株式所有制度の内容】
(役員報酬BIP信託制度)
①制度の概要
当社は、当社グループの中期経営計画の達成意欲をより一層向上させるため、当社の取締役、執行役および執行役員(国内非居住者を除く。以下、「当社制度対象者」という。)および当社の主要子会社の主たる役員(国内非居住者を除く。当社制度対象者と併せて「制度対象者」と総称する。)に対し、中期経営計画の業績に連動した株式報酬制度(以下、「本制度」という。)を導入しております。本制度は、役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託の仕組みを採用しております。制度の詳細については、「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4) 役員の報酬等」をご参照ください。
②制度対象者に取得させる予定の株式の総数
当社
本信託において当社取締役等に対して交付等が行われる当社株式等の数の上限
19万株に対象期間の事業年度数を乗じた株式数
対象子会社合計
本信託において対象子会社取締役等に対して交付等が行われる当社株式等の数の上限
105万株に対象期間の事業年度数を乗じた株式数
③当該制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
制度対象者のうち受益者要件を充足する者
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
(注) 当期間における取得自己株式および未行使割合には、2026年6月1日から有価証券報告書提出日までに取得した自己株式数は含めておりません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注)1.当事業年度における取得自己株式は、単元未満株式の買取請求によるものです。
2.当期間における取得自己株式は、単元未満株式の買取請求によるものです。
3.当期間における取得自己株式には、2026年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注)1.当期間における保有自己株式数には、2026年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取り及び買増請求による売渡しによる株式数は含めておりません。
2.保有自己株式数には、役員報酬BIP信託が保有する当社株式(当事業年度817,936株、当期間817,936株)は含めておりません。
3 【配当政策】
当社は、企業価値の長期的な向上を図りつつ株主の皆さまへの利益還元を行っております。
当中期経営計画のフェーズⅠ(2026年3月期~2028年3月期)におきましては、経営環境、業績、財務の健全性を総合的に勘案しながら、配当と自己株式取得を組み合わせたトータルな還元を、総還元性向70%以上の水準(フェーズⅠ期間累計)で実施する方針です。
配当につきましては、当中期経営計画(2026年3月期~2031年3月期)を通じ、前期の配当実績に対し維持もしくは増配を行う累進配当をベースとしながら、2028年3月期より株主資本配当率(DOE)5%以上の水準で実施いたします。自己株式取得につきましては、取得金額および取得期間を含め、機動的に決定、実施いたします。
なお、当社は配当について以下の内容を定款で定めております。
①当社は、会社法第459条第1項の規定に基づき、取締役会の決議をもって剰余金の配当等を行うことができる旨を定めております。
②また、取締役会の決議により、毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨を定めております。
(注)基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社グループは、企業活動の透明性を確保し、経営の意思決定の迅速化、経営監督機能の強化、内部統制システムの充実などに継続的に取り組むことで、コーポレート・ガバナンス改革を推進しています。また、機関設計として指名委員会等設置会社を採用しています。
お客さま、お取組先、株主・投資家、従業員、地域社会・コミュニティといったステークホルダーとの良好な関係を構築するため、コーポレート・ガバナンスの在り方の検証を行い、適宜必要な改善を図っています。
また、当社グループは、コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方、枠組み、および運営方針を定めた「コーポレートガバナンス・ガイドライン」を制定しています。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、「執行」と「監督」の役割を明確に分離し、取締役会の監督・モニタリング機能強化と迅速な業務執行の実現のために、機関設計として指名委員会等設置会社を選択しています。
取締役会の過半数を独立社外取締役で構成するとともに、社外取締役が過半数を占める法定の指名委員会、報酬委員会、監査委員会を設置し、社外取締役主導のもと客観性・透明性の高い監督体制を構築しています。
取締役会に諮る付議基準は、法令で定められるものに加え、定款および「取締役会規程」等の社内規程にて明確に定めています。その他の重要事項は、経営の機動性を高めるべく、執行役に権限を委譲しています。
当社の企業統治の体制の模式図は以下の通りであります。

※当社は、2026年6月22日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役9名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、当社の取締役は9名(内、社外取締役6名)となります。また、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項として「指名委員会、報酬委員会、監査委員会の委員選定の件」「指名委員会、報酬委員会、監査委員会の委員長選定の件」が付議される予定です。これらが承認可決された場合の取締役会および法定委員会の構成員については、後記「≪取締役会及び各委員会の構成≫」、「■取締役会の構成(スキルマトリクス)」、「(2)役員の状況①-イ、②-イ」のとおりとなります。
≪取締役会及び各委員会の構成≫(◎:委員長、○:委員)※2026年6月22日定時株主総会後の体制
③ 取締役会の概要
■2025年度の取締役会の体制および活動状況

■2025年度の各取締役の出席状況
※在任期間中の開催回数及び出席回数を記載しています。
■取締役会で備えるべきスキルとその選定理由
当社の取締役会は、当社グループ全体のガバナンス機能を果たすとともに、重要な経営事項の決定の役割を担っています。経営・執行のモニタリング、グループの経営方針や内部統制等重要事項の決定に加えて、目指す姿の実現に向けた助言や支援機能を取締役会の重要な要素と捉え、取締役会の備えるべきスキルを特定しています。
グループの中長期的に目指す旧来型の百貨店業から「個客業」へのビジネスモデル変革にあたり、多様で幅広い意見や専門的知見を取り入れられるよう取締役会の構成バランスや適正な規模を重要視しています。なお、これらの要件は、外部環境や内部与件に応じて変化することを念頭に、適宜見直しを図ってまいります。
■取締役会で備えるべきスキル

また、当社の取締役会は、上記で設定している備えるべきスキルに留まらず、社会課題に向き合う姿勢(サステナビリティの視点)や高い倫理観を前提としており、その役割を果たしていくために、全取締役が備えるべき要件と位置付けております。
■スキルの選定理由

■取締役会の構成(取締役のスキルマトリクス)※2026年6月22日定時株主総会後の体制
当社は、持続的な企業価値向上に向け、取締役会がその監督機能を適切に果たすことが重要であると認識しており、取締役会として必要なスキルに留まらず、全取締役が高い倫理観やコンプライアンス遵守の精神を持ち合わせ、誠実・公正公平な人柄であることを前提としております。
取締役会の構成にあたっては、取締役会全体で幅広い視点と適正規模を両立できるよう、性別、経験、専門性、経歴等の多様性を考慮するとともに、経営環境や事業特性を踏まえた知見・ノウハウの適切なバランスの確保に努めております。今後も、当社の経営戦略および重要な経営課題を的確に議論・監督できる体制のあり方について、継続的に検討してまいります。
なお、下記の表は各氏の経験等を踏まえて、特に活躍を期待する領域・分野を示しており、有するすべての知見を表するものではありません。
●=期待するスキル(知識・経験・能力を有する分野)
取締役の人数は、定款で「15名以内」と規定のうえ、取締役会の機能が効果的・効率的に発揮できる人数とします。また、客観性・透明性高い監督機能を発揮するため、取締役会の過半数を独立社外取締役とします。なお、社外取締役については、(2) 役員の状況 に記載のとおり、全員が当社の独立性基準を満たしています。
取締役会議長については「取締役会規程」において非業務執行取締役とすると定めており、2021年4月からは社外取締役が務めています。
なお、当社は、2026年6月開催予定の定時株主総会後の取締役会において、監査委員会委員長を社内取締役から社外取締役へ交代する予定としております。(同株主総会における取締役選任議案の承認を前提とする。)
本件は、指名委員会における審議・決定を経て選任された取締役候補者に基づくものであり、これにより、当社においては、取締役会議長および各委員会委員長のいずれも社外取締役が担う体制となる見込みです。
■社外取締役を中心とした会合等
当社では、取締役会実効性向上の一環として「社外取締役ミーティング」「非業務執行取締役ミーティング」「社外取締役と代表執行役CEOとの間での意見交換」等の機会を定期的に設け、当社グループの年度ごとの総括や経営課題、目指すべき方向性、およびサクセッションプラン等について幅広くディスカッションを行うことで、社外取締役の当社に関する理解促進や役員間でのコミュニケーション向上に役立てています。
■取締役のトレーニング
当社は、取締役・執行役に対し、求められる役割・責務に応じた知識の習得、スキルの向上を目的とした継続的なトレーニングを実施しております。特に社外取締役に対しては、就任前における当社の現状理解・課題認識促進のため、当社概要や戦略についての説明や、これまでの取締役会および、所属する法定委員会における議論内容について説明を実施しています。また、就任後の継続的な情報更新のため、重要な拠点の視察などの機会を確保しています。
加えて、当社グループの重要な経営課題について深く認識し、取締役会および各委員会などにおいて自らの信念に基づき正しい判断ができるよう、当社グループを取り巻く環境や推進する戦略・計画に合わせ、必要となる知識を定期的に共有する機会を確保しています。
一方で社内取締役および執行役に対しては、外部セミナーへの派遣、社内での経営ディスカッション、オンライン学習システムの提供等により、スキル向上の機会を継続的に設けています。なお、将来の取締役・経営トップ候補となる執行役員、グループ会社社長に対し、経営の舵取りを行うリーダーとしての意識付け・気づきの機会を提供することが最も重要であると考えており、新任時には役員として必要な基礎知識の習得や役員としての意識付けを行う機会を設定するとともに、就任2年目以降も毎年対象者の属性に応じたプログラムを計画的に実施しています。また、継続して知識を更新できるよう、必要に応じて外部セミナーを斡旋し派遣しています。
■取締役会の実効性の分析・評価
当社は、社外取締役を含む取締役の自己評価アンケートやインタビュー等を通じて、取締役会および法定3委員会の実効性に関する分析・評価を第三者機関による視点も踏まえ、継続的に実施しています。当該分析・評価の結果をもとに、役員間で複数回にわたり討議し、アクションプランの策定・実行を通して、取締役会等の更なる改善と実効性の向上を図っています。
当社の実効性評価は、独立社外取締役が務める取締役会議長主導のもと、そのプロセスを設計しています。現中期経営計画初年度にあたる2025年度については、2024年度に第三者機関を活用し確立した実施プロセスを踏襲したうえで、大きな設計変更は行わず、継続的に評価をモニタリングすることとしました。
■2025年度の取締役会および法定3委員会の実効性評価の取り組み
1)実施プロセス

2)評価手法(アンケート・個別インタビュー)
評価手法については、取締役会での議論を踏まえたアンケート調査を全取締役・執行役に行っております。アンケート項目・内容については、中期経営計画初年度である2025年度の振り返り・評価を実施するにあたり、原則として前年度と同じ設問とし、継続性の観点から評価の変遷や課題の抽出ができる設計といたしました。なお、更なる取締役会の実効性向上を目的に、2023年度に議長に対する評価設問、2024年度は法定3委員会の委員長に対する評価設問を加え、2025年度には取締役による自己評価の設問を加えました。
アンケート調査後に行う個別インタビューについては、特に下記のポイントについて重点的に触れながら、個別に実施しました。(全取締役・執行役対象、1人当たり約1時間)
・個客業実現に向けた大局的議論や重要モニタリングのテーマ
・効果的なオフサイトミーティングの活用
・適正なモニタリングや議論の活性化に向けた事務局のアクション
●評価項目
下記アンケート8項目(全47設問)選択式およびフリーコメント記入式
① 取締役会の役割・責務
② 取締役会の規模・構成 (※員数、執行/非業務執行の比率、多様性、スキル等)
③ 取締役会の運営・議論 (※年間スケジュール、頻度、時間、資料、議論内容、議長評価、自己評価等)
④ 取締役会の議題設定 (※2025年度実施モニタリング評価、2026年度重要テーマ等)
⑤ ステークホルダーを意識した取り組み (※各ステークホルダーとの対話、議論)
⑥ オフサイトミーティングについて (※頻度、テーマ等)
⑦ 社外取締役に対するサポート体制等 (※取締役会資料提供、情報共有、事前説明、トレーニング等)
⑧ 指名・報酬・監査委員会 (※取締役会との連携、役割、人数、構成、議論、資料、委員長評価等)
2025年度より、モニタリングにおける重点テーマを期初に明確化しており、それぞれの達成度に加え、次年度の追加・入れ替えの必要性の評価も実施しています。
そして、当該年度の評価および次年度以降の課題感について、全取締役・執行役が忌憚ない意見を述べることができるよう、自由記述欄を各項目に設置しました。
3)評価結果
<アンケート・インタビュー結果に基づく結果概要>
・多くの設問項目で取締役会および法定3委員会運営については「適切である」または「おおむね適切である」との回答が一定割合以上を占め、全項目の平均評点は前年度よりも上昇。全体として、実効性は十分に確保されており、次年度においても運営や議題設定の進め方については、大きな変更は必要ないと捉えました。
・戦略の方向性を導く執行のアクションやリスクテイクのモニタリングについては一定の評価を得られましたが、執行サイドのリスクの捉え方や議論内容の共有については改善の余地があることが指摘されました。
・「社外取締役ミーティング」を含むオフサイトミーティングは有益で、特に2025年度に実施した『個客業』『まち化』議論によって解像度は高まったとの評価を受け、次年度は議論ポイントをより絞ったうえで、継続的な議論を検討してまいります。
4)方針とアクションプラン
評価結果を受け、「取締役会方針」と「アクションプラン」は中期経営計画フェーズⅠ期間において維持するものとし、より充実した議題設定や運営改善は継続して進めることにしました。
また適正なモニタリングや議論の活性化に向け、事務局として情報の非対称性の更なる改善に向けたアクションプランの強化や、2024年度に策定した起案部門の資料作成・報告ルールの再徹底に取り組んでまいります。
④ 指名委員会の概要
■2025年度の指名委員会の体制および活動状況

■2025年度の各役員の出席状況
※在職期間中の開催回数及び出席回数を記載しています。
■指名委員会の構成
委員の員数は5名程度とし、その過半数を社外取締役で構成(うち1名以上は監査委員会の委員を兼ねる)します。委員は取締役会の決議により選定し、委員長は、委員である社外取締役から選定します。
⑤ 報酬委員会の概要
■2025年度の報酬委員会の体制および活動状況

■2025年度の各委員の出席状況
※在職期間中の開催回数及び出席回数を記載しています。
■報酬委員会の構成
委員の員数は3名以上5名以下とし、その過半数を社外取締役で構成します。委員は取締役会の決議により選定し、委員長は、委員である社外取締役から選定します。
⑥ 監査委員会の概要
■2025年度の監査委員会の体制および活動状況

■2025年度の各委員の出席状況
※在職期間中の開催回数及び出席回数を記載しています。
■監査委員会の構成
委員の員数は5名程度とし、過半数の社外取締役(うち1名以上は指名委員会の委員を兼ねる)および常勤委員である社内非業務執行取締役による構成とします。また、財務・会計に関する十分な知見を有する者を1名以上選定します。委員は取締役会の決議により選定し、委員長は、委員である取締役から選定します。
⑦ 執行役およびグループ経営戦略会議
■執行役の役割
執行役は、業務執行を担う機関として、取締役会により定められた職務の分掌および指揮命令関係に基づき、取締役会から委任を受けた業務執行の決定と業務の執行を行います。
■職務分掌
代表執行役社長は、会社業務の最高責任者として会社を代表し、取締役会により定められた職務の分掌および指揮命令関係に基づき、会社業務を統括します。
その他執行役は、代表執行役社長を補佐するとともに、基幹部門を束ねるチーフオフィサーを担います。
■グループ経営戦略会議
グループ経営戦略会議は、業務執行に係る重要事項等の決裁、ならびにグループ全体にかかる事業戦略および複数のグループ各社に関連する横断的な問題等の審議および意思決定を行います。
■グループ経営戦略会議の構成
グループ経営戦略会議は、取締役会から授権された執行役全員で構成します。
⑧ 企業統治に関するその他の事項
■内部統制システム構築の基本方針
当社グループは、健全かつ透明性の高いグループ経営と企業価値の最大化を図るべく、業務の適正性を確保するために、以下の内部統制システム構築の基本方針を実践しています。
1.コーポレートガバナンス・グループ管理統制体制
「当社の執行役および使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制」(会社法416条1項1号ホ、会社法施行規則112条2項4号)
「当社および子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制」(会社法施行規則112条2項5号)
(1)当社および当社子会社(以下「当社グループ」と総称する。)は、会社法等の規定に則り、会社の業務の適正を確保するための体制(内部統制体制)について、社内規程の整備・運用、所管部門の設置、計画・方針の策定その他の体制の整備を行い、健全かつ堅固な経営体制構築に努める。
(2)取締役会を「取締役会規程」に則り定例および臨時に開催し、取締役会において法令上取締役会に付議しなければならない事項(以下「法定の付議事項」という。)を中心に決議するとともに執行役の業務執行を監督し、法令および定款違反行為を未然に防止する。
(3)取締役会の意思決定および監督の適法性、効率性および妥当性を高めるため、取締役のうち過半数を社外取締役とする。
(4)取締役会は法定の付議事項を中心に決議し、他の重要案件の意思決定は原則として執行役に権限委譲する。執行役を中心メンバーとするグループ経営戦略会議にてそれら重要案件を審議のうえ決議・決定する。
(5)当社子会社の自主性を尊重しつつ、当該子会社を所管する部署を設置し、その経営管理および助言・指導を行うとともに、必要に応じて当該子会社に取締役、監査役を派遣して経営を把握し、業務の適正化を推進する。
2.コンプライアンス体制
「当社の執行役および使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制」(会社法416条1項1号ホ、会社法施行規則112条2項4号)
「子会社の取締役等および使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制」(会社法施行規則112条2項5号ニ)
(1)当社グループの全役職員(取締役、執行役、執行役員及び従業員等)の職務執行が法令および定款に適合することを確保するため、「三越伊勢丹グループ行動規範」を制定し、当社グループ全体に周知・徹底させるとともに、適宜、法令遵守等に関する研修を行い、コンプライアンス意識や倫理観の醸成を図る。
(2)コンプライアンスを所管する担当役員、部署・担当を設置し、内部統制・法令遵守体制の維持・向上を図る。
(3)当社グループの経営上の重要なコンプライアンス課題について、網羅性のある検証、及び横断的対応策の検討を行うため、CAOを委員長とするコンプライアンス委員会を設置する。
(4)当社グループにおいて不正行為等があった場合に、その事実を速やかに認識し、自浄的に改善するため、役職員等からの内部通報窓口として「三越伊勢丹グループホットライン」を設置する。
3.リスクマネジメント体制
「当該株式会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制」(会社法施行規則112条2項2号)
「当社の子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制」(会社法施行規則112条2項5号ロ)
(1)当社グループにおけるリスクマネジメントに関し、「リスクマネジメント基本規程」において必要な事項を定め、リスクマネジメントを所管する担当役員、部署、担当を設置し、当社グループのリスクマネジメントの管理・統制を図る。また当該部署は、当社グループ各社と連携しながら、リスクマネジメントを推進する。
(2)当社グループ全体の統合的なリスクマネジメントの実現を図るために、CROを委員長とするリスクマネジメント委員会を設置する。
(3)当社グループにおける事業運営上発生するリスクの特定と評価・分析を行い、その評価・分析にもとづき、優先的に対応すべきリスクを選定し、リスク発現を未然に防止する。
(4)リスク発生の際の対策本部設置など迅速に対応できる社内横断的な管理体制の整備を行い、損害の拡大、二次被害の防止、再発の防止を図る。
(5)リスクの認識・評価・対応の観点から、関連諸規程を策定し、当社グループに周知・徹底させる。
(6)当社子会社においても、事業内容や規模に応じて必要なリスク管理体制の整備を促進することにより、職務遂行に伴うリスクをグループとして適切に管理・統制する。
4.財務報告の適正性を確保するための体制
「財務報告の適正性を確保するための体制」(金融商品取引法24条の4の4)
(1)当社グループにおける適正な財務報告を確保するための全社的な方針や手続きを示すとともに、適切に整備および運用する。
(2)財務報告の重要な事項に虚偽記載が発生するリスクへの適切な評価および対応を行うとともに、当該リスクを低減するための体制を適切に整備および運用する。
(3)真実かつ公正な情報が識別、把握および処理され、適切な者に適時に伝達される仕組みを整備しかつ運用する。
(4)財務報告に関するモニタリングの体制を整備し、適切に運用する。
(5)モニタリングによって把握された内部統制上の問題(不備)が、適時・適切に報告されるための体制を整備する。
(6)財務報告に係る内部統制に関するIT(情報インフラ)に対し、情報漏洩や不正アクセスの防止等を含めた適切な対応を行う。
5.情報保存管理体制
「当社の執行役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制」(会社法施行規則112条2項1号)
(1)執行役および取締役の職務の執行に関する文書について、「文書管理規程」に基づき所定期間関連資料と共に記録・保管・管理する。
(2)文書管理規程において、文書管理責任者を定め、重要文書管理方法を周知の上、運用の徹底を図り適切に行う。
(3)会社法・金融商品取引法等の法令によって秘密として管理すべき経営情報、営業秘密および顧客等の個人情報について、保護・管理体制および方法等につき「情報管理規程」等の規程類を整備し、関係する全役職員がこれを遵守することにより、安全管理を行う。
6.効率的職務執行体制
「当社の執行役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制」(会社法施行規則112条2項3号)
「当社の子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制」(会社法施行規則112条2項5号ハ)
「当社の子会社の取締役等の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制」(会社法施行規則112条2項5号イ)
(1)執行役の職務の分掌や指揮命令関係は取締役会で適切に決定する。
(2)チーフオフィサー制を採用し、代表執行役社長から重要な担当領域を委任されたチーフオフィサーは、複数の部門にまたがる当社グループ全体の課題に関する統括業務の推進を行う。
(3)当社グループ各社は、経営目標を定めるとともに、経営計画を制定し、適切な手法に基づく経営管理を行う。
(4)その他職務執行については、「グループ意思決定手続規程」、「組織役割規程」、「業務権限規程」等においてそれぞれ職務および、その責任、執行手続きの詳細について定めることとする。
(5)当社グループの経営管理の基本方針などを定め、規程を制定するとともに、各当社子会社と経営管理契約等を締結する。また、「グループ意思決定手続規程」「グループ会社管理規程」に基づき、当社子会社における重要案件に関する当社への報告および協議ルールを定め、当社グループ全体としての効率性を追求する。
(6)当社グループの経営管理については統合会計システムの導入、対象範囲拡大による一元管理を目指すとともに、決裁、報告制度による管理を行うものとし、必要に応じてモニタリングを行う。
7.内部監査体制
「当社の執行役および使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制」(会社法416条1項1号ホ、会社法施行規則112条2項4号)
「当社の子会社の取締役等および使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制」(会社法施行規則112条2項5号ニ)
(1)内部監査部門として、独立した専門部署を設置する。内部監査は「内部監査規程」に基づき、内部監査部門と各部門が連携しながら実施し、業務遂行の適法性・妥当性等を監査する。
(2)内部監査部門は当社グループの内部監査を実施し、業務遂行の適法性・妥当性等を監査する。
(3)内部監査部門の監査により、当社および当社子会社のリスクの早期発見、解決を図る。
(4)内部監査部門は、必要に応じ監査委員会(当社子会社においては監査役)及び会計監査人との間で協力関係を構築し、内部監査の効率的な実施に努める。
8.監査委員会スタッフに関する事項
「当社の監査委員会の職務を補助すべき取締役および使用人に関する事項、当該取締役および使用人の執行役からの独立性に関する事項、および当該取締役および使用人に対する監査委員会の指示の実効性の確保に関する事項」(会社法施行規則112条1項1号、2号、3号)
(1)監査委員会の職務を補助する専任の組織を設置し、スタッフ(以下「監査委員会スタッフ」という。)を配置する。監査委員会はそのスタッフに対し監査業務に必要な事項を指示することができる。
(2)監査委員会スタッフは、監査委員会が求める事項の報告を行い、その報告のために必要な情報収集の権限を有する。
(3)監査委員会スタッフは、業務執行組織から独立し、専属として監査委員会の指揮命令に従いその職務を行う。当該スタッフの人事異動、評価、懲戒等その処遇については監査委員会の同意を必要とする。
(4)当社グループ全体の監査体制強化のため、監査委員会スタッフを非常勤監査役として当社子会社に派遣する。
9.監査委員会への報告に関する体制
a.「当社の取締役(監査委員である取締役を除く。)、執行役および使用人が当社の監査委員会に報告をするための体制その他の監査委員会への報告に関する体制」(会社法施行規則112条1項4号イ)
「当社の子会社の取締役、監査役等および使用人またはこれらの者から報告を受けた者が当社の監査委員会に報告するための体制」(会社法施行規則112条1項4号ロ)
(1)当社グループの全役職員が監査委員会の求めに応じて、または事案発生時に遅滞なく監査委員会に報告すべき事項を取締役会が定める「監査委員会規程」に定め、全役職員は必要な報告を行うものとする。なお、監査委員会は前記に拘らず、必要に応じていつでも全役職員に対して報告を求めることができる。
(2)当子会社の全役職員またはこれらの者から報告を受けた者は、当社の監査委員会に対して、当該子会社の業務または業績に影響を与える重要な事項について、報告することができる。
(3)当社グループ全体を対象とする内部通報制度である「三越伊勢丹グループホットライン」の適切な運用を維持し、その運用状況、通報内容および調査結果を定期的に監査委員会に報告することとする。
b.「aの報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制」(会社法施行規則112条1項5号)
監査委員会への報告を行った者に対し、当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを行うことを禁止する。
10.監査費用の処理方針
「当社の監査委員の職務の執行について生ずる費用の前払または償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用または債務の処理に係る方針に関する事項」(会社法施行規則112条1項6号)
監査委員がその職務の執行について、会社法第404条第4項に基づく費用の前払い等の請求をしたときは、当該請求に係る費用または債務が当該監査委員会の職務の執行に必要でないと認められた場合を除き、当該費用または債務を処理する。
11.監査委員会監査の実効性確保に関する体制
「その他当社の監査委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制」(会社法施行規則112条1項7号)
(1)監査委員会は情報収集、情報共有および課題認識の共有のため、代表執行役、取締役会議長、監査委員以外の取締役、および会計監査人とそれぞれ定期的に意見交換会を開催する。
(2)監査委員会が選定する監査委員は、取締役会のほか、重要な意思決定の過程および職務の執行状況を把握するため、重要な会議に出席することができる。
(3)内部監査部門は、当社グループ全体を対象とする内部監査計画、監査結果および監査の状況を監査委員会に報告するほか、情報交換等の連携を図る。なお、監査委員会は、必要に応じ、内部監査部門に対して調査その他の具体的な指示をすることができる。また、内部監査部門の長の人事および懲戒には監査委員会の同意を必要とする。
⑨ 責任限定契約の内容の概要
当社は、非業務執行取締役および社外取締役と、当社定款の定めにより責任限定契約を締結しており、当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令が規定する額であります。
⑩ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しています。当該保険契約の被保険者は㈱三越伊勢丹ホールディングス、㈱三越伊勢丹の取締役、執行役、監査役および執行役員であり、当該保険契約により、被保険者が負担することになる株主代表訴訟、会社訴訟および第三者訴訟において発生する争訟費用および損害賠償金を填補することとしています。なお、すべての被保険者の保険料を当社が負担しています。また、被保険者の職務の適正性が損なわれないようにするための措置として、被保険者による悪意または重大な過失がある場合の賠償金等については、填補の対象外としています。
⑪ 株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項
ア.剰余金の配当等の決定機関
還元を目的として、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めのある場合を除き、取締役会の決議によって定めることができる旨定款に定めています。
イ.中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を目的として、取締役会の決議によって、毎年9月30日の株主名簿に記載若しくは記録の株主又は登録株式質権者に対し、会社法第454条第5項に規定する金銭による剰余金の配当をすることができる旨定款に定めています。
ウ.自己の株式の取得
当社は、自己の株式の取得について、機動的な資本政策を可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款で定めています。
エ.取締役及び執行役の責任軽減
当社は、取締役及び執行役が職務を遂行するにあたり、期待される役割を十分に発揮できるようにすることを目的として、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議によって同法第423条第1項に規定する取締役(取締役であった者を含む。)及び執行役(執行役であった者を含む。)の損害賠償責任を法令に定める限度において免除することができる旨を定款に定めています。
⑫ 取締役の定数
当社の取締役は15名以内とする旨定款に定めています。
⑬ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもってする旨定款に定めています。
当社は、取締役の選任決議について、累積投票によらないものとする旨定款に定めています。
⑭ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めています。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
(2) 【役員の状況】
①役員一覧
ア.2026年6月17日(有価証券報告書提出日)現在の当社役員の状況は以下のとおりです。
男性8名 女性3名 (役員のうち女性の比率27.3%)
●取締役の状況
(注)1 取締役安藤知子ならびに、越智仁、岩本敏男、助野健児、松田千恵子、藤田直介の各氏は、社外取締役であります。
2 取締役の任期は、2025年6月24日より、2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
3 所有株式数は、2026年3月31日現在の数であります。
4 当社の委員会の体制は次の通りであります。
指名委員会:岩本敏男(委員長)、助野健児、松田千恵子、藤田直介
報酬委員会:安藤知子(委員長)、岩本敏男、松田千恵子
監査委員会:石塚由紀(委員長)、安藤知子、助野健児、藤田直介
●執行役の状況
(注)1 (2)役員の状況 ●取締役の状況」に記載されております。
2 執行役の任期は、その選任後1年以内に終了する事業年度の末日までであります。
3 所有株式数は、2026年3月31日現在の数であります。
イ.2026年6月22日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役9名選任の件」を上程しており当該議案が承認可決されますと、当社の役員の状況及びその任期は、以下の通りになる予定です。
男性8名 女性3名 (役員のうち女性の比率27.3%)
●取締役の状況
(注)1 取締役越智仁ならびに、岩本敏男、助野健児、松田千恵子、藤田直介、鈴木ゆかりの各氏は、社外取締役であります。
2 取締役の任期は、2026年6月22日より、2027年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
3 所有株式数は、2026年3月31日現在の数であります。
4 当社の委員会の体制は次の通りであります。
指名委員会:岩本敏男(委員長)、助野健児、松田千恵子、藤田直介
報酬委員会:松田千恵子(委員長)、岩本敏男、鈴木ゆかり
監査委員会:助野健児(委員長)、藤田直介、鈴木ゆかり、瓦林恭子
●執行役の状況
(注)1 「(2)役員の状況 ●取締役の状況」に記載されております。
2 執行役の任期は、その選任後1年以内に終了する事業年度の末日までであります。
3 所有株式数は、2026年3月31日現在の数であります。
② 社外役員の状況
ア.2026年6月17日(有価証券報告書提出日)現在の社外役員6名の状況は以下のとおりです。
<社外取締役の選任状況および社外取締役と当社との人的関係、資本的関係又は取引関係その他利害関係>
イ.2026年6月22日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役9名選任の件」を上程しており、当該議案が承認可決されますと、当社の社外役員6名の状況は下記のとおりとなる予定です。
<社外取締役の選任状況および社外取締役と当社との人的関係、資本的関係又は取引関係その他利害関係>
<社外取締役が当社の企業統治において果たす機能及び役割、選任するための独立性に関する基準>
当社は、社外取締役には当社グループの経営に関する大局的な方向づけの議論の中で的確な助言・提言をいただいており、かつ2021年4月からは取締役会議長を社外取締役が担うなど、業務執行に対する監督・モニタリング強化に貢献いただいていることに加えて、法定の指名委員会・報酬委員会・監査委員会においては、経営トップの選解任をはじめとしたガバナンス上重要な取組みを主導いただく等、ガバナンスの更なる高度化に貢献いただいています。
当社は、社外取締役は、高い倫理観とともに、幅広くかつ専門性の高い知識とスキルを有した多様なメンバーで構成するべきと考えており、実業界で経営・執行経験を十分に積んだ方をはじめとして、その客観的かつ専門的な視点からの幅広い意見を積極的に取り入れバランスの取れた経営を行うべく、異なる分野・業界の方を招聘しています。
なお、当社の独立社外役員の独立性基準は以下の通りであり、当社の社外取締役については、全員が当社基準を満たしています。
[独立社外役員の独立性基準]
当社は、社外取締役を独立役員として指定するにあたって、その独立性を判断するため、「三越伊勢丹ホールディングス社外役員の独立性に関する基準」を独自に定めており、以下のいずれにも該当しない社外役員を独立役員として指定しております。
①当社グループの業務執行者
②当社グループを主要な取引先とする者またはその業務執行取締役、執行役、支配人
③当社グループの主要な取引先またはその業務執行取締役、執行役、支配人その他の使用人である者
④当社グループの主要な借入先の業務執行者
⑤当社グループから役員報酬以外に、一定額を超える金銭その他の財産上の利益を受けているコンサルタント、会計専門家、法律専門家等
⑥当社の発行済株式数の5%以上の株式を保有している株主またはその業務執行者
⑦過去3年間において上記①から⑤に該当していた者
⑧上記①から⑤の配偶者または二親等以内の親族
なお、②③の「主要な取引先」とは「当社と当該取引先の連結ベースの年間取引額が、過去3年間において1度でも両者いずれかの連結ベースの年間総取引額の1%を超える取引があった取引先」を、④の「主要な借入先」とは「当社グループの借入金残高が、事業年度末において当社の連結総資産の2%を超える借入先」を、⑤の「一定額」とは「過去3年間のいずれかの年度において1千万円以上」を意味します。
③社外取締役による監督と内部監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
取締役の過半数を占める社外取締役は、独立した立場から執行役等の職務執行を監督するとともに、内部監査部門より監査計画、監査結果および監査の状況について報告を受けています。
(3) 監査の状況 に記載のとおり、監査委員会は、内部監査部門および会計監査人と、監査計画、監査結果および監査の状況について定期的に情報交換・意見交換を行う等の適切な連携を図っています。また内部統制部門からは、経理および財務の状況、グループ全体の内部統制システムの状況等について、定期的または適宜に報告を受け、その内容の監査を行っています。なお、前述の事項を含め、監査委員会監査の状況については、取締役会において定期的に報告されることにより、監査委員以外の取締役との情報共有を図っています。
(3) 【監査の状況】
① 監査委員会監査の状況
当社は、機関設計として指名委員会等設置会社を採用しております。監査委員会は、執行役および取締役の職務執行の監査、内部統制システムの構築・運用状況の監査、会計監査人の選解任等に関する株主総会提出議案の内容の決定等を行い、監査を通じて取締役会が果たす監督機能の一翼を担っています。また、会計監査人、内部監査部門、グループ各社の監査役と連携することでグループ全体を網羅する監査体制を構築しています。
(監査委員会の組織、人員)
監査委員会は、4名(有価証券報告書提出日現在 常勤の社内非業務執行取締役1名、社外取締役3名)の委員で構成され、委員長は、常勤監査委員の石塚由紀氏が務めています。また、監査委員の助野健児氏は、長年にわたり経理・経営企画部門に携わり、米国法人ではCFOを務めるなど、財務および会計に関する相当程度の知見を有しています。なお、日常的な監査業務は主として常勤監査委員が担っておりますが、各監査委員がさらなる調査が必要と判断した場合においては、監査委員会に報告のうえ、各監査委員自らが調査できる体制としています。
また、監査委員会の職務を補助する組織として、取締役会室内に監査委員会運営部を設置し、専任のスタッフを配置するとともに、この監査委員会運営部から国内グループ各社に非常勤監査役を派遣することで、グループ監査体制の強化を図っています。
なお、当社は、2026年6月22日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役9名選任の件」を提案しており、当該議案の承認可決を前提に、定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項として「監査委員会の委員選定の件」「監査委員会の委員長選定の件」が付議される予定です。これらが承認可決された場合の監査委員会の構成員については、前記の「≪取締役会及び各委員会の構成≫」、「■取締役会の構成(取締役のスキルマトリクス)」のとおりとなります。
(監査委員会の活動状況、監査の手続)
当事業年度の監査委員会は、合計18回開催され、1回あたりの平均所要時間は約3時間、年間の議題数は80件でした。
また当事業年度における各監査委員の出席状況は、「(1) コーポレート・ガバナンスの概要 ⑥監査委員会の概要」に記載のとおりです。
監査委員会は、監査方針および監査計画を定め、執行役、内部統制部門、内部監査部門、会計監査人等から報告を聴取し、執行役等の職務執行の状況や内部統制システムの構築・運用の状況等を監査しております。また監査の実効性向上のため、内部監査部門と監査計画、監査結果および監査の状況について定期的に情報交換・意見交換を行う等の適切な連携を図っています。更に、会計監査人からは、その監査状況について定期的に報告を聴取し、経営環境の変化が財務諸表に与える影響について意見交換を行うほか、監査上の主要な検討事項(Key Audit Matters)について協議を行う等、必要な連携を図っています。
監査委員会は、代表執行役およびその他の各執行役と意見交換を行っています。また、取締役会議長および監査委員以外の社外取締役全員との会合を通じて、情報共有・意見交換を行っています。
重要な意思決定の過程および執行役等の職務の執行状況を把握するため、常勤監査委員を中心にグループ経営戦略会議等の社内の重要な会議に出席し、また会計監査人や内部監査部門、主要なグループ会社の監査役との定期的な会合において情報交換・意見交換を行う等により、グループ内における重要な情報を収集・把握して、監査委員会で都度報告しています。加えて、複数の子会社の役職員からのヒアリングを行い、グループガバナンスの状況を確認しております。一方、社外取締役である監査委員は、常勤監査委員および内部監査部門等からその監査の状況について報告を受けるほか、執行役等から会社の重要な事項、およびその職務執行状況について報告を受け、豊富な経験や高度な専門知識に基づく大所高所からの発言を監査委員会において行っています。
以上のような体制および監査活動により、執行役および取締役の職務の執行について適法性および妥当性の監査を実施し、また監査の内容を取締役会において定期的に報告することで、監査委員ではない取締役との情報共有を図っています。
<主な決議、報告および審議・協議の内容>
決議事項
監査計画、会計監査人の再任可否、会計監査人の報酬等の決定に関する同意、監査委員会監査報告書の作成および提出 等
報告および審議・協議事項
執行役等からの職務執行状況の報告、グループ各社監査役からの各社監査状況の報告、
内部統制部門からの報告、
内部監査部門からの内部監査状況および内部統制評価に関する報告、
経理部門からの財務および経理の状況の報告、会計監査人からの会計監査状況の報告
監査委員会活動の振返り、監査委員会の実効性評価、会計監査人の評価 等
② 内部監査の状況
当社の内部監査の組織は、他の業務執行から独立した立場にある内部監査部門(20名)が、財務報告の信頼性を確保するため、財務報告に係る内部統制の整備状況、運用状況を金融庁ガイドラインに基づいて評価するとともに、当社グループ各社の業務執行に関する、法令遵守、業務の有効性、妥当性等について業務監査を実施し、その内容を代表執行役社長ならびに取締役会及び監査委員会に報告することとしております。内部統制部門はそれらに基づき、必要に応じて内部統制システムの改善を図っております。
また、内部監査部門は、会計監査人より監査計画および期中レビューを含む監査結果等の報告を受けるなど、適宜意見交換を行い連携の強化に努めております。
③ 会計監査の状況
(監査法人の名称)
EY新日本有限責任監査法人
(継続監査期間)
61年間
当社は、2008年に株式会社伊勢丹と株式会社三越が株式移転により共同で設立した持株会社であり、上記継続監査期間は株式会社伊勢丹の継続監査期間を含んで記載しております。
(業務を執行した公認会計士)
指定有限責任社員 業務執行社員 杉本 義浩
指定有限責任社員 業務執行社員 吉田 一則
指定有限責任社員 業務執行社員 髙田 雅代
(監査業務に係る補助者の構成)
当社の会計監査に係る補助者は、公認会計士18名、その他(公認会計士試験合格者等)24名であります。
(会計監査人の選定方針と選定した理由)
監査委員会は、会計監査人の職務遂行状況や監査体制、独立性や専門性等が適切であるかどうか確認・評価し、その結果等を踏まえて再任の適否を毎期判断しております。当事業年度においては、会計監査人から品質管理体制や独立性、監査計画、監査チーム編成等の監査の実施体制、また監査報酬の見積額等について説明を受け、期中・期末の報告聴取により監査状況を確認し、会計監査人の体制や監査チームの活動状況等を評価のうえ、第19期の会計監査人の再任を決定いたしました。
(会計監査人の解任または不再任の決定の方針)
監査委員会は、会計監査人の職務の執行に支障がある場合等、その他必要があると判断した場合は、株主総会に提出する会計監査人の解任または不再任に関する議案の内容を決定いたします。
また、会計監査人が会社法第340条第1項および第6項に定める項目に該当すると認められる場合は、監査委員全員の同意に基づき監査委員会が会計監査人を解任いたします。
(監査委員会による会計監査人の評価)
監査委員会は、日本監査役協会が定めた「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」の「会計監査人の評価基準項目例」に沿い、会計監査人の品質管理体制や独立性、監査計画、監査チーム編成等の監査の実施体制および実施状況、監査委員会等とのコミュニケーションの状況等について、毎期評価しております。
なお、会計監査のさらなる実効性向上のため、その評価結果については現任監査法人にフィードバックしております。
④ 監査報酬の内容等
(監査公認会計士等に対する報酬)
(監査公認会計士等と同一のネットワーク(Ernst & Young)に対する報酬(上記報酬を除く))
当社および連結子会社における非監査報酬の主な内容は、税務に関するアドバイザリー業務等であります。
(その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容)
該当事項はありません。
(監査報酬の決定方針)
当社は監査公認会計士等に対する監査報酬について、監査日数、監査内容等を総合的に勘案し、監査公認会計士等と協議の上、会社法第399条第1項および第4項の同意を得て決定しております。
(監査委員会が監査報酬に同意した理由)
当事業年度の監査報酬について、監査委員会は、会計監査人の監査計画の内容、会計監査の職務遂行状況および報酬見積りの算出根拠などが適切であるかどうかについて検討を行ったうえで、会計監査人の報酬等の額について、会社法第399条第1項および第4項の同意をいたしました。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
ア.役員の報酬等に関する方針
当社では、2020年11月11日開催の報酬委員会にて、役員報酬に関する基本原則を以下の通り決議いたしました。
(社外取締役は含まず)
1. 株主と役員の利害一致の促進
2. 業績や株主価値の向上に向けたインセンティブ効果の拡大
3. (目標達成時における)産業界全般における比較において遜色の無い水準の提供
4. 評価方法や報酬決定方法の客観性、透明性の確保
上記の基本原則は、当社の「役員報酬規程」にて、「役員報酬原則」として規定しています。
イ.役員報酬決定のプロセスに係る事項
上記の「役員報酬原則」を踏まえ法定の報酬委員会にて「報酬」に関する審議や意思決定を社外取締役主導で行っており、客観性、透明性を確保しています。
<報酬の額や算定方法の決定方針の決定権限者>
当社役員の報酬の額や算定方法の決定方針の決定権限者は報酬委員会であります。今年度は委員3名全員を社外取締役としており、その社外取締役は全員、当社の独立性基準を満たしています。また、報酬委員会規程において委員長は社外取締役が担うことと規定しております。なお、恣意性を回避するために、代表執行役社長は委員には含めておりません。
<決定権限者の権限内容及び裁量の範囲>
報酬委員会では、企業価値向上に向けた役員のインセンティブのあり方等、当社の取締役、執行役の報酬に関する方針・制度や、各役員の個別報酬額を決議しています。
ウ.役員の報酬等の種類とその決定方法について
当社の役員報酬体系は、固定報酬である「基本報酬」、単年度業績に連動する「賞与(STI)」および中長期インセンティブとしての「株式報酬(LTI)」の3つで構成しており、その水準については、上記「役員報酬原則 3.」を踏まえ、ベンチマーク対象を産業界全般(プライム市場上場企業)とし、上場企業が数多く参加する報酬サーベイに当社も毎期参画し、年間報酬総額の水準が業績連動の評価KPI(中期経営計画の重要指標から選定)がいずれも100%を達成した場合、産業界全般の中位(50パーセンタイル)に対して優位性ある水準となるよう、報酬委員会にて検証しています。
※STI…ショート・ターム・インセンティブ LTI…ロング・ターム・インセンティブ
RSU…リストリクテッド・ストック・ユニット/固定型 PSU…パフォーマンス・シェア・ユニット/業績連動型

注 非執行取締役は賞与(STI)なし、株式報酬(LTI)はPSUなし(RSUのみ)
a.基本報酬
取締役、執行役の基本報酬については、「役員報酬規程」に規定された報酬テーブルに基づき毎月定額で支払われます。
この基本報酬額については、外部のコンサルティング会社が提供する職務分析・評価の手法を参考に作成した個人別報酬額案の妥当性を報酬委員会にて審議の上、決議しています。
b.賞与(STI)
執行役においては、報酬原則を反映し目標達成を強く動機づけるために、中期経営計画のマテリアリティの中から、当社として特に重要と捉えている4つの指標(財務指標として①営業利益 ②ROE、サステナビリティ・ESG推進の観点での戦略指標として③女性管理職比率 ④従業員エンゲージメント調査)を評価KPI項目として選定し、毎年度の目標に落とし込んだ上で、下記のとおりの業績連動型賞与を導入しています。
<賞与支給算出式>
執行役 : 基準賞与額(役職別) × 業績連動係数(※)
(※)4つの各評価指標の目標達成率に評価ウェイトを乗じた支給率の合計
<評価指標>
・財務指標 : 連結営業利益、ROE
・戦略指標 : 女性管理職比率、従業員エンゲージメント調査
<業績連動の範囲>
単年度の業績目標の達成度に応じて0~150%の範囲で設定
<2025年度の結果>
中期経営計画と連動した各評価指標のいずれも目標を達成した結果、実績に基づいて算出した2025年度の業績連動係数は112%となっております。
c.株式報酬(LTI)
長期インセンティブ報酬である株式報酬制度については、2024年度までは株主価値の向上に対する意識を高めることを目的として譲渡制限付株式(RS)を付与してきましたが、当社グループの中長期経営計画の達成意欲をより一層向上させ、中長期的な企業価値の持続的な向上を実現させることを目的に、2025年度より、中期経営計画の目標達成度に連動する株式報酬制度を導入しております。
※「当社執行役等を対象とした報酬制度改定に関するお知らせ」をご覧ください。
詳細はこちら https://pdf.irpocket.com/C3099/vAfC/ZVvB/LZbw.pdf
株式報酬制度は、固定型のRSU(譲渡制限付株式ユニット)と、中期経営計画の業績に連動する
PSU(パフォーマンス・シェア・ユニット)の2つの制度で構成されております。
株式報酬におけるRSU固定型とPSU業績連動型の配分比率については、役割・責任に応じて以下の通りに設定しております。
代表執行役社長CEO RSU固定型 33%(4ヶ月分) : PSU業績連動型 67%(8ヶ月分)
執行役 RSU固定型 44%(4か月分) : PSU業績連動型 56%(5ヶ月分)
※()内は月額報酬での換算
なお執行役を兼務しない取締役および社外取締役の株式報酬は、RSU固定型のみの設定となっております。
株式報酬制度のうち、PSU業績連動型については、中期経営計画の業績目標の達成度等に応じて0~200%の範囲で変動します。
業績目標の達成度等の評価指標については、中期経営計画のマテリアリティの中から、業績達成やサステナビリティ経営推進に向けた重要指標より報酬委員会にて定めることとしており、中期経営計画フェーズⅠ(2025年~2027年)における評価指標は以下を設定しております。
・財務指標 : 連結営業利益、ROE
・戦略指標 : 識別顧客売上高、女性管理職比率、従業員エンゲージメント調査
■株式報酬(LTI)の制度設定
※本項における用語の定義は、本項においてのみ有効
本制度は、役員報酬 BIP(Board Incentive Plan)信託(以下、「BIP 信託」という。)の仕組みを採用しています。本制度は、役位や業績目標の達成度等に応じて当社株式および当社株式の換価処分金相当額の金銭(以下、「当社株式等」という。)を、制度対象者に交付および給付(以下、「交付等」という。)するものです。(但し、下記1.のとおり、交付する当社株式の一部については、退任までの譲渡制限を付すものとする。)
1. 本制度について
(1) 本制度の概要
本制度は、原則として、当社が掲げる中期経営計画の対象となる事業年度を対象として(本制度の対象となる期間を、以下、「対象期間」という。)、当該信託を通じて制度対象者に当社株式等の交付等を行う制度です。
(2) 本制度の対象者(受益者要件)
制度対象者は、受益者要件を充足していることを条件に、各ポイント(下記(3)に定める)に応じた数の当社株式等について、各本信託から交付等を受けるものとします。受益者要件は以下のとおりです。
① 制度開始日以降の対象期間中、制度対象者として在任していること(制度開始日以降に新たに制度対象者になった者を含む。)
② 自己都合で退任した者(やむを得ない場合と認められる場合を除く。以下同じ。)もしくは解任により退任した者、在任中に一定の非違行為があった者でないこと
③ その他本制度の趣旨を達成するために必要と認められる要件を満たしていること
(3) 制度対象者に交付される当社株式数
制度対象者に対して交付等が行われる当社株式等の数は、「RSU株式交付ポイント」および「PSU株式交付ポイント」の数により定まります。各ポイントは、1ポイントにつき当社株式1株として決定します。
当社株式の株式分割・株式併合等のポイントの調整を行うことが公正であると認められる事象が生じた場合、分割比率・併合比率等に応じて、1ポイント当たりの当社株式数の調整がなされます。
「RSU株式交付ポイント」および「PSU株式交付ポイント」は、制度対象者の役位および在任期間に応じて対象期間中の各事業年度に付与される基準ポイントをもとに、次のとおり算定され、付与されます。なお、対象期間中の事業年度の途中で退任、死亡または海外赴任することとなった制度対象者については、以下の通り算定した各ポイントを速やかに付与するものとします。
※ 基準ポイント=株式報酬の基準額÷対象期間の開始直前の3月各日の東京証券取引所における当社株式の終値の平均値(小数点以下の端数は切り捨て)
① RSU株式交付ポイント
RSU株式交付ポイントは、対象期間中の各事業年度に付与される基準ポイントに対し、各役位に応じた一定の割合を乗じて算定します。
② PSU株式交付ポイント
PSU株式交付ポイントは、対象期間中の各事業年度に付与される基準ポイントのうち、各役位に応じた一定の割合を乗じたポイントを累計し、対象期間終了後に、この累計値に業績連動係数を乗じて算定します。
※ 業績連動係数は、業績目標の達成度等に応じて0~200%の範囲で変動します。業績目標の達成度等に関する指標は、中期経営計画における業績目標の達成のための重要指標その他の当社報酬委員会が定める指標を用いることとし、当初の対象期間においては、以下とします。
財務指標:連結営業利益、ROE
戦略指標:識別顧客売上高、女性管理職比率、従業員エンゲージメント調査
(4) 当社株式等の交付等の方法および時期
<RSU部分>
受益者要件を充足した制度対象者は、原則として、RSU株式交付ポイントの付与を受けた直後の3月に、当該RSU株式交付ポイントに対応する当社株式について交付を受けるものとします。
当該株式は交付後、譲渡制限が課され、原則として、退任時(当社グループの委任契約役員(役員および執行役員)のいずれの地位からも退任する時点)に譲渡制限が解除されます。
<PSU部分>
受益者要件を充足した制度対象者は、原則として、対象期間満了後、PSU株式交付ポイントに対応する当社株式の50%(単元単位)について交付を受け、また、残りについては本信託内で換価した上で、その換価処分金相当額の金銭の給付を受けるものとします。
<信託契約の内容>
(1) 信託の種類 特定単独運用の金銭信託以外の金銭の信託(他益信託)
(2) 信託の目的 執行役等に対するインセンティブの付与
(3) 委託者 当社
(4) 受託者 三菱UFJ信託銀行株式会社
(共同受託者 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)
(5) 受益者 執行役等のうち受益者要件を充足する者
(6) 信託管理人 当社と利害関係のない第三者(公認会計士)
(7) 信託契約日 2025年5月16日
(8) 信託の期間 2025年5月16日~2028年8月末日(予定)
(9) 信託金の予定金額 2,037,000千円
(10) 取得株式の種類 当社普通株式
(11) 株式の取得方法 株式市場より取得
(12) 株式の取得時期 2025年5月21日~5月22日
(13) 帰属権利者 当社
(14) 議決権行使 行使しないものとします。
(15) 残余財産 帰属権利者である当社が受領できる残余財産は、信託金から株式取得資金を控除した信託費用準備金の範囲内とします。
エ.最近事業年度における委員会の活動内容
2025年度は報酬委員会を全7回開催し、企業価値向上に向けた役員のインセンティブのあり方等、当社の取締役、執行役の報酬に関する方針・制度や、各役員の個別報酬額を審議・決議しています。
特に2025年度スタートの中期経営計画と連動した新しい役員報酬制度のあり方に関しては1年半にわたり審議・議論を重ね、2025年5月13日開催の報酬委員会において、執行役等を対象とした役員報酬制度の改定を決議し、報酬ガバナンスにおける実効性向上の観点から、新しい制度に基づいてモニタリング・検証を行っています。
委員会審議の中では、執行役等の個人別報酬等の内容について、以下の点を確認しており、「役員報酬に関する基本原則」に沿うものであると判断しております。
(1)基本報酬については、外部コンサルティング会社の職務分析・評価の手法を参考に、役位職務に応じた個人ごとの金銭報酬として、妥当性を踏まえ算出されていること
(2)賞与(STI)については、中期経営計画の評価KPIから単年度に落とし込んで設定した目標に対する達成度合いに連動した金銭報酬であること
(3)株式報酬(LTI)については、中期経営計画の評価KPIと連動した、株主と利害の一致するインセンティブ報酬であること
報酬水準についても、基本原則「➂産業界全般における比較において遜色の無い水準の提供」を踏まえ、毎期参画している報酬サーベイの結果を基に、報酬委員会にて検証を行っております。
②提出会社の役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
(注)1 上記の取締役の報酬等には、2025年6月24日開催の第17回定時株主総会終結の時をもって退任した取締役1名への支給額を含めております。
2 取締役を兼務する執行役については、取締役としての支給分と執行役としての支給分とに分けて記載しており、員数については取締役と執行役の員数に重複して記載しております。
3 執行役への賞与(STI)は、中期経営計画のマテリアリティの中から特に重要な評価指標を設定し、その達成度合いに応じて連動する算定方法を導入しております。上記賞与額は、2025年4月から2026年3月を対象期間とし、2026年7月に支給する予定の未払賞与額を記載しております。
4 当社は、2026年3月期より、当社グループの中期経営計画の達成意欲をより一層向上させるため、信託を活用した株式報酬(LTI)へと制度改定を行い、業績連動型PSU(業績連動型株式ユニット)と業績非連動型RSU(譲渡制限付き株式ユニット)で構成する仕組みを導入しております。各株式報酬に関わる費用として2026年3月期中に費用計上した額を、上記に記載しております。
③提出会社の役員ごとの連結報酬等の総額等
(注)1 連結報酬等の総額が1億円以上である者に限定して記載しています。
2 報酬等の額には、兼務する取締役としての報酬等も含みます。
④使用人兼務役員の使用人給与のうち重要なもの
該当事項がないため、記載しておりません。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社及び当社グループは、株式の価値変動または株式に係る配当によって利益を受けることを目的とするいわゆる純投資目的の株式は、保有しておりません。当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するため、商品供給、資金調達等取引の維持・強化の目的で、必要と判断する企業の株式を政策保有株式として保有し、純投資目的以外の株式として区分しております。
② 株式会社三越伊勢丹における株式の保有状況
当社及び連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最も大きい会社(最大保有会社)である株式会社三越伊勢丹については以下のとおりであります。
ア.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に資する場合を除き、原則として政策保有株式を取得・保有しないことを基本方針としております。既に保有する政策保有株式(上場株式)については、毎年の当社取締役会において、保有目的、取引状況、経済合理性など定性面と定量面から総合的に継続保有の合理性を検証しております。保有の合理性がないと判断した銘柄については、取組先企業と対話を行い、充分な理解を得た上で段階的に売却を進めております。直近5年間においても17銘柄を売却しており、2026年3月末日現在の保有銘柄数は21銘柄となっております。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注)1 定量的な保有効果については取組先との関係性を考慮し記載しておりません。保有の合理性については、毎年の当社取締役会において、経済合理性と事業戦略上の重要性や取引関係等の定性的保有意義の両面から総合的に勘案し判断しております。
2 「-」は当該銘柄を保有していないことを示しております。
3 *銘柄は、当期末貸借対照表計上額が資本金額の100分の1以下でありますが、株式会社三越伊勢丹の保有する特定投資株式とみなし保有株式を合わせて60銘柄に満たないため、全銘柄について記載しております。
4 当社の株式の保有の有無は、先方の主要子会社の持株状況も確認しております。
みなし保有株式
(注)1 *銘柄は、当期末貸借対照表計上額が資本金額の100分の1以下でありますが、株式会社三越伊勢丹の保有する特定投資株式とみなし保有株式を合わせて60銘柄に満たないため、全銘柄について記載しております。
2 当社の株式の保有の有無は、先方の主要子会社の持株状況も確認しております。
イ. 保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
ウ. 当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資以外の目的に変更したもの
該当事項はありません。
エ. 当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの
該当事項はありません。
③ 提出会社における株式の保有状況
提出会社については以下のとおりであります。
ア. 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
上場株式を保有していないため、該当事項はありません。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
該当事項はありません。
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
該当事項はありません。
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
該当事項はありません。
イ. 保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
ウ. 当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資以外の目的に変更したもの
該当事項はありません。
エ. 当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの
該当事項はありません。
5 【従業員の状況等】
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
当社グループは、企業理念を人財戦略の根幹に据え、経営戦略・サステナビリティ(マテリアリティ)・人財戦略を一体的に連動させることで、企業価値の持続的向上と社会的価値の創出を目指しています。
価値創出の源泉を「ひとの力」と定義し、DX(デジタルトランスフォーメーション)との相乗効果により、顧客体験価値の高度化と収益の拡大を図ります。
経営戦略「個客業へのビジネスモデル変革」を実現するため、人財戦略は次の二軸を基本に据えています。
第一に「個客業化の推進」(攻めの戦略)として、百貨店の店舗・仕入・外商を横断する「三位一体人財」の育成、事業間流動化(出向・越境配置)や外部専門人財の受け入れ等を通じたイノベーション創出、人事DXによる人的生産性の向上を進めます。
第二に「組織風土改革の推進」(守りの戦略)として、マネジメント力の向上、多様性・包摂性(DE&I)、健康経営、働きやすさの向上を図り、職場環境の安全・安心を確保します。
人的資本投資は、2025年度から2030年度にかけて総額約300億円を計画しており、育成・処遇・働く環境・人事DXなどへの重点的且つメリハリある配分を行います。
これらの投資・施策は、取締役会による監督のもと、CHROを中心とした執行体制で策定・実行・モニタリングされます。
具体的施策の進捗および主要KPI(例:女性管理職比率、育児休業取得率、障がい者雇用率、エンゲージメントスコア等)は、定量的に把握し、取締役会および経営会議等で年1回以上報告・検証します。
これらの人財戦略を確実に実行し、従業員一人ひとりが最大限の力を発揮できる環境を整えるための基盤が、従業員給与等の決定方針です。当社グループの従業員給与等の決定方針は、企業戦略と連動した人財戦略を後押しする仕組みとして機能し、戦略達成に資する行動・成果を適切に評価・処遇します。
給与・処遇制度は、公正性・透明性を基軸に、職務内容・職責・成果に応じた評価を行い、評価・決定プロセスの透明性を確保します。
各部門単位で戦略実現に資するアクションプランの策定とKPIを設定し、事業成果の達成度を評価、賞与に反映させることで、戦略目標の実現を促します。
また、外部報酬ベンチマークや市場水準を踏まえ、優秀人財の確保・定着に必要な競争力ある水準を設定します。
処遇体系は以下の構成要素からなります。
基本給:職務等級、職責、経験、能力を基準に決定し、成果評価を反映して毎年見直します。
賞与(短期インセンティブ):業績(営業利益等)および戦略KPIの達成度に応じて支給し、組織業績と個人評価を組み合わせます。
福利厚生・非金銭的報酬:健康経営、柔軟な働き方制度を処遇体系の一部として運用します。
評価・決定プロセスは、年1回以上の評価面談を通じて、個人目標の達成度、行動特性、価値創造への貢献を総合的に評価し、その結果を昇給・昇格・賞与に反映します。
また、評価者研修の実施、評価テーブルの社内周知・共有、およびグループ労働組合との相互確認を通じて、公正性を確保しています。
※本方針は雇用契約に基づく従業員を対象とし、取締役・執行役等の役員の報酬は「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4) 役員の報酬等」の節を参照ください。
※具体的な人財戦略の内容及び指標と目標については、本報告書「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) サステナビリティに関する個別課題(イ)人的資本経営」の節を参照ください。

(2) 【従業員の状況】
① 連結会社の状況
2026年3月31日現在
(注)1 従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む人員であります。
2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員(1日8時間換算)であります。
② 提出会社の状況
2026年3月31日現在
(注)1 従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む人数であります。
2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員(1日8時間換算)であります。
3 平均年間給与は、賞与を含んでおります。
③ 最大人員会社の状況
ア 当事業年度における従業員数が最も多い会社
㈱三越伊勢丹
2026年3月31日現在
(注)1 従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む人数であります。
2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員(1日8時間換算)であります。
3 平均年間給与は、賞与を含んでおります。
イ 上記アの会社の次に従業員数が多い会社
㈱エムアイカード
2026年3月31日現在
(注)1 従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む人数であります。
2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員(1日8時間換算)であります。
3 平均年間給与は、賞与を含んでおります。
④ 労働組合の状況
当社グループには、三越伊勢丹グループ労働組合(2026年3月31日現在、20支部、12直轄分会・組合員数 14,009名)が組織されています。
三越伊勢丹グループ労働組合は、UAゼンセン(全国繊維化学食品流通サービス一般労働組合同盟)に加盟しております。会社と組合の関係は良好であります。
⑤ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
ア 提出会社
(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」の規定に基づき算出したものであります。
数値は、㈱三越伊勢丹ホールディングスの「管理職に占める女性労働者の割合」として、受入出向者の状況を示しております。
2 各項目について、出向者は出向元の従業員として、下記イの連結子会社の欄で集計しております。
㈱三越伊勢丹ホールディングスに直接雇用従業員が不在のため算出しておりません。
イ 連結子会社
(注)1 各項目について、出向者は出向元の従業員として集計しております。
2 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」の規定に基づき算出したものであります。
3 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」の規定に基づき、「2025年度に配偶者が出産した男性従業員数」に対する「2025年度に育児休業等と育児目的休暇を取得した男性従業員数」の割合を算出しております。
4 男女の賃金差については、男性の平均年間賃金に対する女性の平均年間賃金の割合を示しております。なお、同一労働の賃金に制度上の差はなく、等級別人数構成の差が主な要因であります。
5 正規雇用労働者には、フルタイムで無期化した販売専任等の限定社員を含めて算出しております。
6 育児休業等取得の対象となる男性従業員がないことを示しております。
7 該当する従業員がすべて女性で男性が不在のため男女差を算出しておりません。
第5 【経理の状況】
1 連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づいて作成しております。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しております。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)及び事業年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の連結財務諸表及び財務諸表について、EY新日本有限責任監査法人により監査を受けております。
3 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組について
当社は、以下の通り連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組を行っております。 会計基準等の内容を適切に把握できる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、会計基準設定主体等の行う研修に参加しております。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結貸借対照表】
② 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③ 【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
④ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1.連結の範囲に関する事項
(1) 連結子会社の数 34 社
連結子会社名は、「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載しているため、省略しております。
当連結会計年度において、上海梅龍鎮伊勢丹百貨有限公司、天津伊勢丹有限公司及び天津濱海新区伊勢丹百貨有限公司は清算結了したため、連結の範囲から除外しております。
(2) 主要な非連結子会社の名称
主要な非連結子会社
㈱レオテックス、㈱三越伊勢丹ソレイユ、㈱愛生、㈱レオマート
(3) 非連結子会社について連結の範囲から除外した理由
非連結子会社は、いずれも小規模であり、合計の総資産、売上高、当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)等は、いずれも連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないためであります。
2.持分法の適用に関する事項
(1) 持分法を適用した関連会社数 8 社
新光三越百貨股份有限公司、㈱ジェイアール西日本伊勢丹、アイティーエム クローバーCo.,Ltd.、新宿サブナード㈱、㈱三越伊勢丹アイムファシリティーズ、野村不動産三越伊勢丹開発合同会社、One Bangkok Tower 4 Company Limited、One Bangkok Mitsukoshi Company Limited
当連結会計年度において、One Bangkok Mitsukoshi Company Limitedは重要性が増したため、持分法適用の範囲に含めております。
(2) 持分法非適用会社の名称及び持分法を適用しない理由
持分法非適用会社(サカエチカマチ㈱他)は当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)等の連結財務諸表に及ぼす影響が軽微であり、かつ全体としても重要性が乏しいため、持分法は適用しておりません。
(3) 持分法を適用した会社のうち、事業年度が親会社の事業年度と異なる会社の取扱
持分法を適用した会社のうち、事業年度が親会社の事業年度と異なる会社については、当該会社の事業年度に係る財務諸表を使用しており、連結決算日との間に生じた重要な取引については、持分法適用上必要な調整を行っております。
3.連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社のうち、伊勢丹(中国)投資有限公司、イセタン(シンガポール)Ltd.、イセタン(タイランド)Co.,Ltd.、イセタン オブ ジャパンSdn.Bhd.(マレーシア)、米国三越INC.、イタリア三越S.r.l.、イセタンミツコシ(イタリア)S.r.l.、ミツコシ フェデラル リテイル INC.の決算日は12月末日でありますが、連結財務諸表の作成に当たっては、各社の決算日現在の財務諸表を使用しております。
なお、連結決算日との間に生じた重要な取引については、連結上必要な調整を行っております。
4.会計方針に関する事項
(1) 重要な資産の評価基準及び評価方法
② デリバティブ
時価法
③ 棚卸資産
商品 主として売価還元法による原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)
その他 主として先入先出法による原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)
(2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
① 有形固定資産(リース資産・使用権資産を除く)
主として定額法
② 無形固定資産(リース資産・使用権資産を除く)
定額法
ただし、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5年以内)に基づく定額法により償却しております。
③ リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法
④ 使用権資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法
(3) 重要な繰延資産の処理方法
社債発行費
償還までの期間にわたり定額法により償却しております。
(4) 重要な引当金の計上基準
① 貸倒引当金
当連結会計年度末に有する債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率による計算額を、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
② 賞与引当金
執行役員、従業員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額に基づき当連結会計年度に見合う額を計上しております。
③ ポイント引当金
販売促進を目的とするポイント制度により発行されたポイントの未使用額に対し、過去の使用実績率等に基づき、将来の使用見込額等を計上しております。
④ 商品券回収損引当金
他社でも利用可能な全国百貨店共通商品券等が負債計上中止後に回収された場合に発生する損失に備えるため、過去の実績に基づく将来の回収見込額を計上しております。
⑤ 契約損失引当金
契約の履行に伴い発生する損失に備えるため、合理的な見積りに基づく引当金を計上しております。
(5) 退職給付に係る会計処理の方法
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、 主として給付算定式基準によっております。
② 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
過去勤務費用は、発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(主として7~10年)による定額法により発生時から費用処理しております。
また、数理計算上の差異は、主として各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(6~10年)による定額法により発生年度の翌連結会計年度から費用処理しております。
③ 小規模企業等における簡便法の採用
一部の連結子会社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用しております。
(6) 重要な収益及び費用の計上基準
当社グループは、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:契約における履行義務に取引価格を配分する。
ステップ5:履行義務を充足した時に又は充足につれて収益を認識する。
当社グループは、持株会社体制のもと、百貨店業を中心として、クレジット・金融・友の会業、不動産業等の事業を展開しております。セグメント別の収益の計上基準等は以下のとおりです。
(百貨店業)
① 商品の販売に係る収益認識
百貨店業においては、衣料品、雑貨、家庭用品、食料品等の販売を行っており、これらの商品の販売は商品を引き渡した時点で収益を認識しております。また、EC等による商品の販売については、商品の納品時に商品の支配が顧客に移転すると判断していますが、出荷時から納品時までの期間が通常の期間であるため、重要性等に関する代替的な取扱いを適用し、出荷時に収益を認識しております。なお、商品の販売のうち、消化仕入に係る収益については、顧客から受け取る対価の総額から仕入先に対する支払額を差し引いた純額で収益を認識しております。
② 自社ポイント制度に係る収益認識
百貨店業においては、エムアイカードによるカスタマー・ロイヤルティ・プログラムを提供しており、会員の購入金額に応じてポイントを付与し、利用されたポイント相当の財又はサービスの提供を行っております。付与したポイントを履行義務として識別し、将来の失効見込み等を考慮して算定された独立販売価格を基礎として取引価格の配分を行い、ポイントが使用された時点で収益を認識しております。
③ 商品券に係る収益認識
百貨店業においては、自社で発行した商品券を履行義務として識別し、商品券が使用された時点で収益を認識しております。商品券の未使用分については、顧客が権利を行使する可能性が極めて低くなった時に収益を認識しております。
(クレジット・金融・友の会業)
クレジット・金融・友の会業においては、クレジットカードの発行と運営等を行っており、会員からの年会費、百貨店及び外部加盟店からの手数料を主な収益として認識しております。年会費については、年会費の対象となる期間の時の経過に応じて収益を認識しております。手数料については、契約に定める料率等に基づき、クレジットカード等の使用に応じて収益を認識しております。
(不動産業)
不動産業においては、建装・デザイン事業を行っており、工事契約の履行義務を充足するにつれて一定の期間にわたり収益を認識しております。ただし、契約における取引開始日から完全に履行義務を充足すると見込まれる時点までの期間がごく短い場合には、一定の期間にわたり収益を認識せず、完全に履行義務を充足した時点で収益を認識しております。なお、不動産の賃貸等による収益は、リース取引に関する会計基準に従い、その発生期間に賃貸収益を認識しております。
(7) 重要なヘッジ会計の方法
① ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理を採用しております。なお、為替予約が付されている外貨建金銭債権債務等について振当処理を、金利スワップについては特例処理の要件を満たしている場合は特例処理を採用しております。
② ヘッジ手段とヘッジ対象
(ヘッジ手段) (ヘッジ対象)
金利スワップ 借入金の支払金利
為替予約 外貨建営業債務
③ ヘッジ方針
当グループのリスク管理方針に基づき、為替変動リスク及び金利変動リスクをヘッジすることとしております。
④ ヘッジ有効性評価の方法
ヘッジ手段及びヘッジ対象について、連結会計年度末に個別取引毎のヘッジ効果を検証しておりますが、ヘッジ対象の資産または負債とヘッジ手段について元本、利率、期間等の重要な条件が同一の場合には、本検証を省略することとしております。
(8) のれんの償却方法及び償却期間
のれんの償却については、13年間の均等償却を行っております。
(9) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
連結キャッシュ・フロー計算書における資金(現金及び現金同等物)は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資からなっております。
(重要な会計上の見積り)
前連結会計年度
1.国内百貨店事業における固定資産の減損
(1) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(百万円)
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
①算出方法
当社グループでは、主要な事業として百貨店業を営んでおり、各店舗を独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位としてグルーピングしております。
減損の兆候がある店舗については帳簿価額と回収可能価額を比較し、減損損失を認識すべきと判定した場合は、帳簿価額を回収可能価額まで減額して減損損失を計上しております。回収可能価額は正味売却価額または使用価値により測定しております。
回収可能価額が使用価値の場合、割引前将来キャッシュ・フローは翌年度の予算を基礎に、為替相場の変動、エネルギー価格や物価の高騰など、引き続き将来の不確実性が高い昨今の経済環境下においても最善の見積りを行っております。
回収可能価額が正味売却価額の場合、重要性の高い資産グループの測定については、不動産鑑定評価基準に基づいた外部の不動産鑑定士からの評価額等を基準としております。
②主要な仮定
割引前将来キャッシュ・フローの算出に用いた主要な仮定は、国内個人消費動向の予測に基づく売上成長率及びインバウンド需要の見通しであります。
国内個人消費動向の予測に基づく売上成長率については、複数の外部調査機関の予測情報を基に翌年度の売上成長率を算定しております。
インバウンド需要の見通しについては、外部業界団体の国際輸送予測情報に加えて、足元の消費動向を勘案して算定しております。
③翌年度の連結財務諸表に与える影響
割引前将来キャッシュ・フローの算出に用いた主要な仮定は、外部情報を含めて入手可能な情報に基づいた最善の見積りであると評価しております。一方で、主要な仮定の見直しが必要となった場合には、割引前将来キャッシュ・フローの見積りに影響を受け、結果として翌年度において減損損失が発生する可能性があります。
また、不動産鑑定評価基準に基づいた不動産鑑定士からの評価額等は、将来の不動産市況の動向に影響を受ける可能性があり、その結果として正味売却価額が減少した場合には、翌年度において減損損失が発生する可能性があります。
2. 繰延税金資産の回収可能性
(1)当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(百万円)
これは、主にグループ通算制度を適用している会社(以下「グループ通算制度適用会社」という。)において計上されております。
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
①算出方法
将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金に対して、予測されるグループ通算制度適用会社における将来課税所得の見積りに基づき、見積可能期間5年で繰延税金資産の回収可能性を判断しております。
グループ通算制度適用会社における将来課税所得の見積りは、翌年度の予算を基礎に、為替相場の変動、エネルギー価格や物価の高騰など、引き続き将来の不確実性が高い昨今の経済環境下においても最善の見積りを行っております。
②主要な仮定
グループ通算制度適用会社の将来課税所得の見積りにおける主要な仮定は、国内個人消費動向の予測に基づく売上成長率及びインバウンド需要の見通しであります。
国内個人消費動向の予測に基づく売上成長率については、複数の外部調査機関の予測情報を基に翌年度の売上成長率を算定しております。
インバウンド需要の見通しについては、外部業界団体の国際輸送予測情報に加えて、足元の消費動向を勘案して算定しております。
③翌年度の連結財務諸表に与える影響
予測されるグループ通算制度適用会社における将来課税所得の見積りについては、外部情報を含めて入手可能な情報を利用するとともに、5年間の見積可能期間において見積りを行っております。一方で、主要な仮定の見直しが必要となった場合には、翌年度において繰延税金資産計上額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
3. ㈱エムアイフードスタイルに係るのれんの減損の兆候に関する判断
(1)当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(百万円)
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
①算出方法
㈱エムアイフードスタイル株式に対し、個別財務諸表において取得時における事業計画と実績の比較分析や来期予算を含む将来事業計画の検討の結果、株式取得時に見込まれた超過収益力の毀損によって株式の実質価額が著しく低下しているものと判断し、減損処理を行いました。連結財務諸表においては、「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針(企業会計基準委員会移管指針第4号 2024年7月1日)」32項に基づき、㈱エムアイフードスタイルに対するのれん未償却残高の全額に対してのれん償却額を計上しており、減損損失に含めて表示しております。
②主要な仮定
将来事業計画に用いた主要な仮定は、PB商品強化による売上総利益の改善、既存店売上の維持及び新規出店による成長戦略であります。
PB商品強化による売上総利益の改善については、当該会社の強みである顧客基盤と独自性の強い商品開発力を活かしたPB商品の販売拡大による売上総利益の改善効果を仮定としております。
既存店売上の維持については、㈱エムアイフードスタイルの強みである顧客基盤に対応した販売戦略及び継続的な販促活動を通じた過去の売上実績と、スーパーマーケット業界の動向を考慮したことによる売上水準の維持を仮定としております。
新規出店による成長戦略については、将来の事業計画においてスーパーマーケット店舗の継続した新規出店を予定しており、新規出店の実現によるスーパーマーケット事業に係る売上の拡大成長を仮定としております。
③翌年度の連結財務諸表に与える影響
将来事業計画に用いた主要な仮定は、入手可能な情報に基づいた最善の見積りであると評価しております。なお、当連結会計年度において同社に対するのれんの未償却残高の全額に対してのれん償却額を計上しており、翌連結会計年度に与える影響はありません。
当連結会計年度
1.国内百貨店事業における固定資産の減損
(1) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(百万円)
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
①算出方法
当社グループでは、主要な事業として百貨店業を営んでおり、各店舗を独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位としてグルーピングしております。
減損の兆候がある店舗については帳簿価額と回収可能価額を比較し、減損損失を認識すべきと判定した場合は、帳簿価額を回収可能価額まで減額して減損損失を計上しております。回収可能価額は正味売却価額または使用価値により測定しております。
回収可能価額が使用価値の場合、割引前将来キャッシュ・フローは翌年度の予算を基礎に、為替相場の変動、エネルギー価格や物価の高騰など、引き続き将来の不確実性が高い昨今の経済環境下においても最善の見積りを行っております。
回収可能価額が正味売却価額の場合、重要性の高い資産グループの測定については、不動産鑑定評価基準に基づいた外部の不動産鑑定士からの評価額等を基準としております。
②主要な仮定
割引前将来キャッシュ・フローの算出に用いた主要な仮定は、国内個人消費動向の予測に基づく売上成長率およびインバウンド需要の見通しであり、複数の外部調査機関や外部業界団体の予測情報に加えて、足元の消費動向を勘案して算定しております。
③翌年度の連結財務諸表に与える影響
割引前将来キャッシュ・フローの算出に用いた主要な仮定は、外部情報を含めて入手可能な情報に基づいた最善の見積りであると評価しております。一方で、主要な仮定の見直しが必要となった場合には、割引前将来キャッシュ・フローの見積りに影響を受け、結果として翌年度において減損損失が発生する可能性があります。
また、不動産鑑定評価基準に基づいた不動産鑑定士からの評価額等は、将来の不動産市況の動向に影響を受ける可能性があり、その結果として正味売却価額が減少した場合には、翌年度において減損損失が発生する可能性があります。
2. 繰延税金資産の回収可能性
(1)当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(百万円)
これは、主にグループ通算制度を適用している会社(以下「グループ通算制度適用会社」という。)において計上されております。
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
①算出方法
課税所得が安定的に生じており、近い将来に経営環境に著しい変化が見込まれないことから、スケジューリング可能な将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金に係る繰延税金資産を回収可能と見積もっています。
②主要な仮定
近い将来に経営環境に著しい変化が見込まれないかの予測における主要な仮定は、国内個人消費動向の予測に基づく売上成長率及びインバウンド需要の見通しであり、複数の外部調査機関や外部業界団体の予測情報に加えて、足元の消費動向を勘案して算定しております。
③翌年度の連結財務諸表に与える影響
経営環境の予測における経営者の判断は、外部情報を含めて入手可能な情報を利用し、最善の決定を行っております。一方で、主要な仮定の見直しが必要となり、経営環境に著しい変化が見込まれる場合には、翌年度において繰延税金資産計上額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(未適用の会計基準等)
(「リースに関する会計基準」等)
・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号 2024年9月13日)
・「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日)
ほか、関連する企業会計基準、企業会計基準適用指針、実務対応報告及び移管指針の改正
(1) 概要
企業会計基準委員会において、日本基準を国際的に整合性のあるものとする取組みの一環として、借手の全てのリースについて資産及び負債を認識するリースに関する会計基準の開発に向けて、国際的な会計基準を踏まえた検討が行われ、基本的な方針として、IFRS第16号の単一の会計処理モデルを基礎とするものの、IFRS第16号の全ての定めを採り入れるのではなく、主要な定めのみを採り入れることにより、簡素で利便性が高く、かつ、IFRS第16号の定めを個別財務諸表に用いても、基本的に修正が不要となることを目指したリース会計基準等が公表されました。
借手の会計処理として、借手のリースの費用配分の方法については、IFRS第16号と同様に、リースがファイナンス・リースであるかオペレーティング・リースであるかにかかわらず、全てのリースについて使用権資産に係る減価償却費及びリース負債に係る利息相当額を計上する単一の会計処理モデルが適用されます。
(2) 適用予定日
2028年3月期の期首より適用予定であります。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
「リースに関する会計基準」等の適用による連結財務諸表に与える影響額については、現時点で評価中であります。
(表示方法の変更)
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
前連結会計年度において、独立掲記しておりました「営業活動におけるキャッシュ・フロー」の「未払費用の増減額」「未払金の増減額」は、重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」に表示していた「未払費用の増減額」△1,012百万円「未払金の増減額」△2,468百万円、「その他」△886百万円は、「その他」△4,367百万円として組み替えております。
(追加情報)
(役員報酬BIP信託制度)
当社は、当社グループの中期経営計画の達成意欲をより一層向上させるため、当社の取締役、執行役及び執行役員(国内非居住者を除く。以下、「当社制度対象者」という。)及び当社の主要子会社の主たる役員(国内非居住者を除く。当社制度対象者と併せて「制度対象者」と総称する。)に対し、中期経営計画の業績に連動した株式報酬制度(以下、「本制度」という。)を導入しております。本制度は、役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託の仕組みを採用しております。
(1)制度の概要
当社が制度対象者のうち一定の要件を充足する者を受益者として、当社株式の取得資金を拠出することにより信託を設定します。当該信託はあらかじめ定める株式交付規程に基づき制度対象者に交付すると見込まれる数の当社株式を、株式市場から取得します。
その後、株式交付規程に従い、制度対象者の役位および業績目標の達成度等に応じて、当社株式及び当社株式の換価処分金相当額の金銭を交付および給付します。
(2)信託に残存する自社の株式
信託に残存する当社株式を、信託における帳簿価額(付随費用の金額を除く。)により純資産の部に自己株式として計上しております。当該自己株式の帳簿価額及び株式数は、当連結会計年度末において1,796百万円、817,936株です。
(連結貸借対照表関係)
※1 受取手形、売掛金及び契約資産のうち、顧客との契約から生じた債権及び契約資産の金額は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係) 3.(1) 契約資産及び契約負債の残高等」に記載しております。
※2 非連結子会社及び関連会社に対するものは、次のとおりであります。
※3 偶発債務
連結会社以外の会社等の金融機関等からの借入金等に対して、次のとおり債務保証等を行っております。
※4 貸出コミットメント
(1)貸手側
クレジットカード業務に附帯するキャッシング及びカードローン業務等を行っております。
当該業務における未実行残高は次のとおりであります。
(2)借手側
当社は、運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行4行と貸出コミットメント契約を締結しております。連結会計年度末における貸出コミットメントに係る借入未実行残高は次のとおりであります。
(連結損益計算書関係)
※1 顧客との契約から生じる収益
売上高については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載しておりません。顧客との契約から生じる収益の金額は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係)1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載しております。
※2 当連結会計年度における固定資産売却益は、連結子会社であるライム ツリー クルーゼズB.V.における船舶の売却によるものであります。
※3 当連結会計年度における関係会社株式売却益は、持分法適用会社である新光三越百貨股份有限公司の株式を一部売却したことによるものであります。
※4 当連結会計年度における固定資産処分損は、名古屋三越栄店の改装関連によるものであります。
※5 減損損失
当社グループは、以下の資産グループについて減損損失を計上しました。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(1) 減損損失を認識した資産グループの概要
(注1) 連結損益計算書において、減損損失のうち、114百万円は「店舗閉鎖損失」に含まれております。
(注2) ㈱エムアイフードスタイル株式に対し、個別財務諸表において取得時における事業計画と実績の比較分析や来期予算を含む将来事業計画の検討の結果、株式取得時に見込まれた超過収益力の毀損によって株式の実質価額が著しく低下しているものと判断し、減損処理を行いました。連結財務諸表においては、「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針(企業会計基準委員会移管指針第4号 2024年7月1日)32項に基づき、㈱エムアイフードスタイルに対するのれん未償却残高の全額に対してのれん償却額を計上しており、減損損失に含めて表示しております。
(2) 減損損失を認識するに至った経緯
営業活動から生ずる損益が継続してマイナスである資産グループについては、回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
(3) 資産のグルーピングの方法
キャッシュ・フローを生み出す最小単位として、主として店舗を基本単位としてグルーピングしております。
(4) 回収可能価額の算定方法
資産グループの回収可能価額は正味売却価額または使用価値により測定しております。回収可能価額が正味売却価額の場合、重要性の高い資産グループの測定については、不動産鑑定評価基準に基づいた不動産鑑定士からの評価額等を基準としております。また、回収可能価額が使用価値の場合、将来キャッシュ・フローを約8%~9%で割り引いて算定しております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(1) 減損損失を認識した資産グループの概要
(注) 連結損益計算書において、減損損失のうち、248百万円は「店舗閉鎖損失」に含まれております。
(2) 減損損失を認識するに至った経緯
営業活動から生ずる損益が継続してマイナスである資産グループについては、回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
(3) 資産のグルーピングの方法
キャッシュ・フローを生み出す最小単位として、主として店舗を基本単位としてグルーピングしております。
(4) 回収可能価額の算定方法
資産グループの回収可能価額は正味売却価額または使用価値により測定しております。回収可能価額が正味売却価額の場合、重要性の高い資産グループの測定については、不動産鑑定評価基準に基づいた不動産鑑定士からの評価額等を基準としております。また、回収可能価額が使用価値の場合、将来キャッシュ・フローを一定の割引率で割り引いて算定しております。
※6 前連結会計年度における店舗閉鎖損失は、天津伊勢丹有限公司、天津濱海新区伊勢丹百貨有限公司、上海梅龍鎮伊勢丹百貨有限公司、株式会社エムアイフードスタイルのクイーンズ伊勢丹店舗の営業終了によるもの等であり、主に減損損失114百万円、従業員の退職費用684百万円であります。
当連結会計年度における店舗閉鎖損失は、株式会社三越伊勢丹の中小型店舗の営業終了によるもの等であり、主に減損損失248百万円であります。
※7 当連結会計年度における事業構造改善費用は、イセタン(シンガポール)Ltd.の構造改革に伴う退職費用であります。
(連結包括利益計算書関係)
※ その他の包括利益に係る組替調整額並びに法人税等及び税効果額
(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.発行済株式に関する事項
(変動事由の概要)増加は、新株予約権の権利行使による新株の発行の増加134,100株です。
減少は、取締役会決議による自己株式の消却によるもの17,136,600株です。
2.自己株式に関する事項
(変動事由の概要)増加は、単元未満株式の買取請求によるもの6,069株及び取締役会決議による自己株式取得によるもの10,134,200株です。
減少は、単元未満株式の買増請求によるもの280株、譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分によるもの78,100株、及び取締役会決議による自己株式の消却によるもの17,136,600株です。
3.新株予約権等に関する事項
4.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
1.発行済株式に関する事項
(変動事由の概要)増加は、新株予約権の権利行使による新株の発行の増加51,100株です。
減少は、取締役会決議による自己株式の消却によるもの12,867,100株です。
2.自己株式に関する事項
(変動事由の概要)増加は、取締役会決議による自己株式取得によるもの13,877,000株、役員報酬BIP信託における自己株式の取得によるもの926,200株、単元未満株式の買取請求によるもの32,362株です。
減少は、会社法第178条の規定に基づく自己株式の消却によるもの12,867,100株、役員報酬BIP信託から交付対象者への交付によるもの108,264株、単元未満株式の買増請求によるもの604株です。
当連結会計年度末株式数には、役員報酬BIP信託が保有する当社株式817,936株を含めております。
3.新株予約権等に関する事項
4.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(注) 2025年11月13日取締役会決議による配当金の総額には、役員報酬BIP信託が保有する当社株式に対する配当金27百万円を含めております。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
2026年6月22日開催の定時株主総会の議案として、次のとおり付議する予定です。
(注) 2026年6月22日定時株主総会決議による配当金の総額には、役員報酬BIP信託が保有する当社株式に対する配当金32百万円を含めております。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
※ 現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係は、次のとおりであります。
2 重要な非資金取引の内容
(リース取引関係)
1 ファイナンス・リース取引
(借主側)
所有権移転外ファイナンス・リース取引
① リース資産の内容
・有形固定資産
主として、情報処理業におけるシステム設備(器具及び備品)であります。
② リース資産の減価償却の方法
連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項「4.会計方針に関する事項 (2)重要な減価償却資産の減価償却の方法」に記載のとおりであります。
2 オペレーティング・リース取引
(借主側)
オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料
(貸主側)
オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料
(金融商品関係)
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1 金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社グループは、余剰資金に関する資金運用については銀行預金及び高格付けの債券等安全性の高い金融資産に限定し、また、資金調達については銀行借入及び短期社債(コマーシャル・ペーパー)、社債等により調達する方針です。デリバティブは、営業債務の為替変動リスク及び借入金等資金調達の金利変動リスクを回避するために利用し、投機的な取引は行いません。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク並びにリスク管理体制
営業債権である受取手形及び売掛金は、顧客の信用リスクに晒されています。当該リスクに関しては、当社グループ各社の与信管理規程に従い、取引先ごとの期日管理及び残高管理を行うとともに、財務状況等の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を行っております。投資有価証券である株式等は、主に業務上の関係を有する企業(取引先企業)の株式であり、市場価格の変動リスクに晒されています。当該リスクに関しては、定期的に時価や取引先企業の財務状況等を把握し、取引先企業との関係を勘案して保有状況を継続的に見直しております。
営業債務である支払手形及び買掛金は、そのほとんどが1年以内の支払期日です。その一部には、商品の輸入代金支払に関する外貨建てのものがあり、為替の変動リスクに晒されておりますが、当該為替変動リスクを回避するために、決済額の一部について為替予約を行っております。
借入金のうち、短期借入金及びコマーシャル・ペーパーは主に営業取引に係る資金調達であり、長期借入金及び社債は主に設備投資に係る資金調達です。変動金利の借入金は、金利の変動リスクに晒されていますが、このうち長期借入金の一部については、支払金利の変動リスクを回避し支払利息の固定化を図るために、個別契約ごとにデリバティブ取引(金利スワップ取引)をヘッジ手段として利用しています。ヘッジの有効性の評価方法については、金利スワップの特例処理の要件を満たしているため、その判定をもって有効性の評価を省略しています。
デリバティブ取引の執行・管理については、取引権限を定めた社内規程に従って行っており、また、デリバティブの利用にあたっては、信用リスクを軽減するために、格付の高い金融機関とのみ取引を行っています。
また、営業債務や借入金は、流動性リスクに晒されていますが、当社グループでは、各社が月次に資金繰計画を作成するなどの方法により管理するとともに、主要取引銀行とコミットメントライン契約及び当座借越契約により充分な手許流動性を確保しております。
(3) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することもあります。また、「デリバティブ取引関係」注記におけるデリバティブ取引に関する契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
2 金融商品の時価等に関する事項
2025年3月31日における連結貸借対照表計上額、時価およびこれらの差額については、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注1) 「現金及び預金」「受取手形、売掛金及び契約資産」「支払手形及び買掛金」「短期借入金」については、現金であること、及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しております。
(注2) 市場価格のない株式等は、上記には含まれておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は122,223百万円であります。
(注3) 連結貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合その他これに準ずる事業体の時価は上記に含めておりません。連結貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合その他これに準ずる事業体の連結貸借対照表計上額は、274百万円であります。
(注4) 金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
(単位:百万円)
(注5) 社債、長期借入金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
(単位:百万円)
3. 金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産または負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定にかかるインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
(2) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
(注) 時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
有価証券及び投資有価証券
上場株式は相場価格を用いて評価しております。上場株式は活発な市場で取引されているため、その時価をレベル1の時価に分類しております。一方で、当社グループが保有している公社債は、市場での取引頻度が低く、活発な市場における相場価格とは認められないため、その時価をレベル2の時価に分類しております。
デリバティブ取引
為替予約の時価は、為替レート等の観察可能なインプットを用いて割引現在価値法により算定しており、レベル2の時価に分類しております。
社債
当社の発行する社債の時価は、市場価格に基づき算定しております。社債は市場価格があるものの活発な市場で取引されているわけではないため、レベル2の時価に分類しております。
差入保証金
差入保証金の時価については、回収可能性を反映した将来キャッシュ・フローを残存期間に対応する国債の利回り等で割り引いた現在価値により算定しています。観察できない時価の算定に係るインプットである、回収可能性を反映した将来キャッシュ・フローを使用して算定しているため、レベル3の時価に分類しております。
長期借入金
長期借入金の時価は、元利金の合計額を、同様の借入を行った場合に適用される合理的に見積もられる利率で割り引いて算定しており、レベル2の時価に分類しております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
1 金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社グループは、余剰資金に関する資金運用については銀行預金及び高格付けの債券等安全性の高い金融資産に限定し、また、資金調達については銀行借入及び短期社債(コマーシャル・ペーパー)、社債等により調達する方針です。デリバティブは、営業債務の為替変動リスク及び借入金等資金調達の金利変動リスクを回避するために利用し、投機的な取引は行いません。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク並びにリスク管理体制
営業債権である受取手形及び売掛金は、顧客の信用リスクに晒されています。当該リスクに関しては、当社グループ各社の与信管理規程に従い、取引先ごとの期日管理及び残高管理を行うとともに、財務状況等の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を行っております。投資有価証券である株式等は、主に業務上の関係を有する企業(取引先企業)の株式であり、市場価格の変動リスクに晒されています。当該リスクに関しては、定期的に時価や取引先企業の財務状況等を把握し、取引先企業との関係を勘案して保有状況を継続的に見直しております。
営業債務である支払手形及び買掛金は、そのほとんどが1年以内の支払期日です。その一部には、商品の輸入代金支払に関する外貨建てのものがあり、為替の変動リスクに晒されておりますが、当該為替変動リスクを回避するために、決済額の一部について為替予約を行っております。
借入金のうち、短期借入金及びコマーシャル・ペーパーは主に営業取引に係る資金調達であり、長期借入金及び社債は主に設備投資に係る資金調達です。変動金利の借入金は、金利の変動リスクに晒されていますが、このうち長期借入金の一部については、支払金利の変動リスクを回避し支払利息の固定化を図るために、個別契約ごとにデリバティブ取引(金利スワップ取引)をヘッジ手段として利用しています。ヘッジの有効性の評価方法については、金利スワップの特例処理の要件を満たしているため、その判定をもって有効性の評価を省略しています。
デリバティブ取引の執行・管理については、取引権限を定めた社内規程に従って行っており、また、デリバティブの利用にあたっては、信用リスクを軽減するために、格付の高い金融機関とのみ取引を行っています。
また、営業債務や借入金は、流動性リスクに晒されていますが、当社グループでは、各社が月次に資金繰計画を作成するなどの方法により管理するとともに、主要取引銀行とコミットメントライン契約及び当座借越契約により充分な手許流動性を確保しております。
(3) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することもあります。また、「デリバティブ取引関係」注記におけるデリバティブ取引に関する契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
2 金融商品の時価等に関する事項
2026年3月31日における連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注1) 「現金及び預金」「受取手形、売掛金及び契約資産」「支払手形及び買掛金」「短期借入金」については、現金であること、及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しております。
(注2) 市場価格のない株式等は、上記には含まれておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は72,496百万円であります。
(注3) 連結貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合その他これに準ずる事業体の時価は上記に含めておりません。連結貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合その他これに準ずる事業体の連結貸借対照表計上額は、249百万円であります。
(注4) 金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
(単位:百万円)
(注5) 社債、長期借入金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
(単位:百万円)
3. 金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産または負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定にかかるインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
(2) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
(注) 時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
有価証券及び投資有価証券
上場株式は相場価格を用いて評価しております。上場株式は活発な市場で取引されているため、その時価をレベル1の時価に分類しております。一方で、当社グループが保有している公社債は、市場での取引頻度が低く、活発な市場における相場価格とは認められないため、その時価をレベル2の時価に分類しております。
デリバティブ取引
為替予約の時価は、為替レート等の観察可能なインプットを用いて割引現在価値法により算定しており、レベル2の時価に分類しております。
社債
当社の発行する社債の時価は、市場価格に基づき算定しております。社債は市場価格があるものの活発な市場で取引されているわけではないため、レベル2の時価に分類しております。
差入保証金
差入保証金の時価については、回収可能性を反映した将来キャッシュ・フローを残存期間に対応する国債の利回り等で割り引いた現在価値により算定しています。観察できない時価の算定に係るインプットである、回収可能性を反映した将来キャッシュ・フローを使用して算定しているため、レベル3の時価に分類しております。
長期借入金
長期借入金の時価は、元利金の合計額を、同様の借入を行った場合に適用される合理的に見積もられる利率で割り引いて算定しており、レベル2の時価に分類しております。
(有価証券関係)
前連結会計年度
1 満期保有目的の債券(2025年3月31日)
2 その他有価証券(2025年3月31日)
3 当連結会計年度中に売却したその他有価証券(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
4 減損処理を行った有価証券
当連結会計年度において、有価証券について140百万円(その他有価証券の株式140百万円)減損処理を行っております。
当連結会計年度
1 満期保有目的の債券(2026年3月31日)
2 その他有価証券(2026年3月31日)
3 当連結会計年度中に売却したその他有価証券(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
4 減損処理を行った有価証券
重要性が乏しいため、記載を省略しております。
(デリバティブ取引関係)
前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1 ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
該当事項はありません。
2 ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
(1) 通貨関連
(2) 金利関連
該当事項はありません。
当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
1 ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
該当事項はありません。
2 ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
(1) 通貨関連
(2) 金利関連
該当事項はありません。
(退職給付関係)
1.採用している退職給付制度の概要
当社及び連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、積立型、非積立型の確定給付制度及び確定拠出制度を採用しております。
確定給付企業年金制度(すべて積立型制度であります。)では、給与と勤務期間に基づいた一時金又は年金を支給しております。
一部の確定給付企業年金制度には、退職給付信託が設定されています。退職一時金制度(非積立型制度でありますが、退職給付信託を設定した結果、積立型制度となっているものがあります。)では、退職給付として、給与と勤務期間に基づいた一時金を支給しております。
なお、一部の連結子会社が有する退職一時金制度は、簡便法により退職給付に係る負債及び退職給付費用を計算しております。
2.確定給付制度
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表
(百万円)
(2) 年金資産の期首残高と期末残高の調整表
(百万円)
(3) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表
(百万円)
(4) 退職給付費用及びその内訳項目の金額
(百万円)
(注)上記の退職給付費用以外に退職加算金等として、当連結会計年度で484百万円を特別損失に計上しております。
(5) 退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(百万円)
(6) 退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(百万円)
(7) 年金資産に関する事項
①年金資産の主な内訳
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりであります。
(注)年金資産合計には、企業年金制度に対して設定した退職給付信託が前連結会計年度46%、当連結会計年度52%含まれております。
②長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率を決定するため、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮しております。
(8) 数理計算上の計算基礎に関する事項
主要な数理計算上の計算基礎
3.確定拠出制度
当社及び連結子会社の確定拠出制度への要拠出額は、前連結会計年度1,465百万円、当連結会計年度1,426百万円であります。
(ストック・オプション等関係)
1 当連結会計年度における費用計上額及び科目名
該当事項はありません。
2 権利不行使による失効により利益として計上した金額
3 ストック・オプションの内容、規模及び変動状況
(1) ストック・オプションの内容
(注)1 株式数に換算して記載しております。
2 当連結会計年度の末日(2026年3月31日)における内容を記載しております。当連結会計年度の末日から提出日の前月末現在(2026年5月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。
3 新株予約権1個当たりの目的である株式の数(以下「付与株式数」という。)は100株とする。
なお、当社が当社の普通株式につき、株式の分割(当社普通株式の無償割当てを含む。以下、株式分割の記載につき同じ。)または株式併合を行う場合には、付与株式数を次の算式により調整するものとし、調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切り捨てるものとする。
調整後付与株式数 = 調整前付与株式数 × 分割・併合の比率
調整後付与株式数は、株式の分割の場合は、当該株式分割の基準日の翌日(基準日を定めないときは、その効力発生日)以降、株式併合の場合は、その効力発生日以降、これを適用する。ただし、剰余金の額を減少して資本金または準備金を増加する議案が当社株主総会において承認されることを条件として株式の分割が行われる場合で、当該株主総会の終結の日以前の日を株式分割のための基準日とする場合は、調整後付与株式数は、当該株主総会の終結の日の翌日以降、当該基準日の翌日に遡及してこれを適用する。
また、上記のほか、付与株式数の調整を必要とするやむを得ない事由が生じたときは、合理的な範囲で付与株式数を調整する。
4 (1) 新株予約権1個当たりの一部行使はできないものとする。
(2) 新株予約権者は、権利行使時において、当社または当社子会社の取締役、執行役、監査役、執行役員、顧問、参与及びグループ役員(当社のグループ役員規程に定義される。以下同様とする。)のいずれかの地位にあることを要する。ただし、任期満了による退任その他正当な理由に基づき当社及び当社子会社の取締役、執行役、監査役、執行役員、顧問、参与及びグループ役員のいずれの地位をも喪失した場合(かかる地位の喪失を以下「退任」という。)、退任の日から5年以内に限って権利行使ができるものとする。なお、この場合、行使期間については、上記に定める期間を超えることはできない。
(3) 新株予約権を行使することができる期間の満了前に新株予約権者が死亡した場合は、相続人のうち1名に限り、下記(4)の新株予約権割当契約書の定めるところに従い新株予約権を承継することができる。(当該相続により新株予約権を相続した者を「権利承継者」という。)権利承継者が死亡した場合、権利承継者の相続人は新株予約権を承継することができないものとする。権利承継者による新株予約権の行使条件は、下記(4)の新株予約権割当契約書に定めるところによる。
(4) その他の条件については、当社取締役会の決議に基づき、当社と新株予約権者との間で締結される新株予約権割当契約書に定めるところによる。
(5)当社は、以下の場合に、新株予約権を無償で取得することができるものとする。
(a) 新株予約権者が、権利を行使する条件に該当しなくなった場合または権利を放棄した場合
(b) 会社法、金融商品取引法、税法等の関係法令及び諸規則等の制定または改廃等が行われた場合において、当社の取締役会において新株予約権の無償での取得が決議された場合
(c) 当社が他社との合併、会社分割、その他会社法等で定められた組織変更等を行う場合において、当社の取締役会において新株予約権の無償での取得が決議された場合
(d) 新株予約権者に以下に定める事由が生じた場合において、当社の取締役会において新株予約権の無償での取得が決議された場合
イ)会社法に定める取締役及び執行役の欠格事由、または当社もしくは当社の子会社の執行役員規程に定める執行役員の欠格事由に該当した場合
ロ)当社または当社の子会社の取締役、執行役、監査役、執行役員、顧問、参与及びグループ役員のいずれかを解任された場合
ハ)当社または当社の子会社もしくは関連会社のインサイダー取引防止規程に違反した場合
ニ)新株予約権割当契約書の規定に違反した場合
ホ)その職務に関し注意義務に違反する行為を行い、当社または当社の子会社もしくは関連会社に著しい損害を与えた場合
ヘ)当社または当社の子会社もしくは関連会社の信用を著しく毀損する行為を行った場合
上記のほか、当社は、いつでも、取締役会決議により、新株予約権の全部または一部を買入れ、または無償で取得することができるものとする。
5 当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以下、総称して「組織再編行為」という。)を行う場合において、組織再編行為の効力発生の時点において残存する新株予約権(以下「残存新株予約権」という。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号イからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権(以下「再編対象会社新株予約権」という。)を以下の決定方針に基づきそれぞれ交付するものとする。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は再編対象会社新株予約権を新たに交付するものとする。ただし、以下の決定方針に沿って再編対象会社新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限るものとする。
(1) 交付する再編対象会社新株予約権の数
新株予約権者が保有する残存新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。
(2) 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。
(3) 再編対象会社新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件等を勘案のうえ、上記「新株予約権の目的となる株式の数」に準じて決定する。
(4) 再編対象会社新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
再編対象会社新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、以下に定める再編後行使価額に上記(3)に従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。
再編後行使価額は、交付される新株予約権を行使することにより交付を受けることができる再編対象会社の株式1株当たり1円とする。
(5) 再編対象会社新株予約権を行使することができる期間
上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のいずれか遅い日から、上記「新株予約権を行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の満了日までとする。
(6) 再編対象会社新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金の額
a)新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果生じる1円未満の端数は、これを切り上げるものとする。
b)新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本準備金の額は、上記a)記載の資本金等増加限度額から上記a)に定める増加する資本金の額を減じた額とする。
(7) 譲渡による再編対象会社新株予約権の取得の制限
譲渡による再編対象会社新株予約権の取得については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要するものとする。
(8) 再編対象会社新株予約権の取得事由及び条件
上記「新株予約権の行使の条件」に準じて決定する。
(9) 再編対象会社新株予約権の行使の条件
上記「新株予約権の行使の条件」に準じて決定する。
(追加情報)
「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況 ①ストックオプション制度の内容」に記載すべき事項をストック・オプション等関係注記に集約して記載しております。
(2) ストック・オプションの規模及びその変動状況
当連結会計年度(2026年3月期)において存在したストック・オプションを対象とし、ストック・オプションの数については、株式数に換算して記載しております。
① ストック・オプションの数
② 単価情報
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(注) 1.評価性引当額が10,890百万円減少しております。この減少の主な内容は、当社及び国内連結子会社において繰延税金資産の回収可能性を見直した結果、将来減算一時差異に係る評価性引当額が減少したことに伴うものであります。
2.税務上の繰越欠損金及びその繰延税金資産の繰越期限別の金額
前連結会計年度(2025年3月31日)
(a) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。
(b) 税務上の繰越欠損金27,679百万円(法定実効税率を乗じた額)について、繰延税金資産18,654百万円を計上しております。当該繰延税金資産を計上した税務上の繰越欠損金は、将来の課税所得の見込みにより、回収可能と判断しております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(a) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。
(b) 税務上の繰越欠損金12,062百万円(法定実効税率を乗じた額)について、繰延税金資産2,232百万円を計上しております。当該繰延税金資産を計上した税務上の繰越欠損金は、将来の課税所得の見込みにより、回収可能と判断しております。
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率の差異の原因となった主要な項目別の内訳
3 法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社及び国内連結子会社は、グループ通算制度を適用しております。また、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っております。
(資産除去債務関係)
前連結会計年度(2025年3月31日)
(1) 当該資産除去債務の概要
当社グループでは、主に百貨店業における店舗の不動産賃貸借契約に基づき、退去時における原状回復に係る債務を資産除去債務として認識しています。
(2) 当該資産除去債務の金額を連結貸借対照表に計上していない理由
資産除去債務の負債計上に代えて、当該不動産賃貸借契約に係る敷金の回収が最終的に見込めないと認められる金額を合理的に見積り、そのうち当連結会計年度の負担に属する金額を費用計上する方法によっております。
なお、当連結会計年度末の敷金残高のうち回収が最終的に見込めないと認められる金額は、491百万円であります。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(1) 当該資産除去債務の概要
当社グループでは、主に百貨店業における店舗の不動産賃貸借契約に基づき、退去時における原状回復に係る債務を資産除去債務として認識しています。
(2) 当該資産除去債務の金額を連結貸借対照表に計上していない理由
資産除去債務の負債計上に代えて、当該不動産賃貸借契約に係る敷金の回収が最終的に見込めないと認められる金額を合理的に見積り、そのうち当連結会計年度の負担に属する金額を費用計上する方法によっております。
なお、当連結会計年度末の敷金残高のうち回収が最終的に見込めないと認められる金額は、441百万円であります。
(賃貸等不動産関係)
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当社の一部の子会社では、東京都その他の地域において、賃貸用のオフィスビルや賃貸商業施設を所有しております。2025年3月期における当該賃貸等不動産に関する賃貸損益は4,283百万円であります。
これら賃貸等不動産及び賃貸等不動産として使用される部分を含む不動産に関する連結貸借対照表計上額及び当連結会計年度における主な変動並びに連結決算日における時価及び当該時価の算定方法は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1 連結貸借対照表計上額は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額であります。
2 当連結会計年度増減額のうち、主な増加額は、設備投資(159百万円)、および為替変動の影響(232百万円)であります。主な減少額は、減価償却費(895百万円)であります。
3 時価の算定方法
主として「不動産鑑定評価基準」等に基づいて自社で算定した金額(指標等を用いて調整を行ったものを含む。)であります。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
当社の一部の子会社では、東京都その他の地域において、賃貸用のオフィスビルや賃貸商業施設を所有しております。2026年3月期における当該賃貸等不動産に関する賃貸損益は4,750百万円であります。
これら賃貸等不動産及び賃貸等不動産として使用される部分を含む不動産に関する連結貸借対照表計上額及び当連結会計年度における主な変動並びに連結決算日における時価及び当該時価の算定方法は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1 連結貸借対照表計上額は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額であります。
2 当連結会計年度増減額のうち、主な増加額は、設備投資(374百万円)、用途変更(1,411百万円)、及び為替変動の影響(124百万円)であります。主な減少額は、減価償却費(887百万円)であります。
3 時価の算定方法
主として「不動産鑑定評価基準」等に基づいて自社で算定した金額(指標等を用いて調整を行ったものを含む。)であります。
(収益認識関係)
1. 顧客との契約から生じる収益を分解した情報
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注)「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、小売業、製造・輸出入等・卸売業、物流業、人材サービス業、情報処理サービス業、メディア業、旅行業等を含んでおります。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
(注)「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、小売業、製造・輸出入等・卸売業、物流業、人材サービス業、情報処理サービス業、メディア業、旅行業等を含んでおります。
2. 顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
収益を理解するための基礎となる情報は、「連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項 (6) 重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおりであります。
3. 顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当連結会計年度末において存在する顧客との契約から翌連結会計年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(1) 契約資産及び契約負債の残高等
顧客との契約から生じた債権、契約資産及び契約負債の内訳は以下の通りであります。
(単位:百万円)
契約負債は主に、当社グループが付与したポイント及び発行した商品券のうち、期末時点において履行義務を充足していない残高であります。
当連結会計年度に認識された収益の額のうち、期首現在の契約負債残高に含まれていた額は42,275百万円であります。
(2) 残存履行義務に配分した取引価格
2025年3月31日現在、商品券に係る残存履行義務に配分した取引価格の総額は79,373百万円であり、当該残存履行義務について、商品券が使用されるにつれて主に今後1年から8年の間で収益を認識することを見込んでおります。また、ポイントに係る残存履行義務に配分した取引価格の総額は6,757百万円であり、当該残存履行義務について、ポイントの実際の利用に応じて今後1年から2年の間で収益を認識することを見込んでおります。
なお、当初の予想契約期間が1年以内の取引については、実務上の便法を適用し、残存履行義務に関する情報の記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(1) 契約資産及び契約負債の残高等
顧客との契約から生じた債権、契約資産及び契約負債の内訳は以下の通りであります。
(単位:百万円)
契約負債は主に、当社グループが付与したポイント及び発行した商品券のうち、期末時点において履行義務を充足していない残高であります。
当連結会計年度に認識された収益の額のうち、期首現在の契約負債残高に含まれていた額は41,885百万円であります。
(2) 残存履行義務に配分した取引価格
2026年3月31日現在、商品券に係る残存履行義務に配分した取引価格の総額は79,427百万円であり、当該残存履行義務について、商品券が使用されるにつれて主に今後1年から9年の間で収益を認識することを見込んでおります。また、ポイントに係る残存履行義務に配分した取引価格の総額は6,971百万円であり、当該残存履行義務について、ポイントの実際の利用に応じて今後1年から2年の間で収益を認識することを見込んでおります。
なお、当初の予想契約期間が1年以内の取引については、実務上の便法を適用し、残存履行義務に関する情報の記載を省略しております。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは百貨店業を中心に事業別のセグメントから構成されており、サービス内容・経済的特徴を考慮した上で集約し、「百貨店業」、「クレジット・金融・友の会業」、「不動産業」を報告セグメントとしております。
「百貨店業」は、衣料品・身廻品・雑貨・家庭用品・食料品等の販売を行っております。「クレジット・金融・友の会業」は、クレジットカード・貸金・損害保険代理・生命保険募集代理・金融商品仲介・銀行代理・友の会運営等を行っております。「不動産業」は、不動産賃貸・テナントマネジメント・建物内装等を行っております。
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成のために採用している会計処理の方法と同一であります。報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部収益及び振替高は、市場実勢価格に基づいております。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)1 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、小売業、製造・輸出入等・卸売業、物流業、人材サービス業、情報処理サービス業、旅行業、メディア業等を含んでおります。
2 調整額は、以下の通りであります。
(1)セグメント利益の調整額313百万円は、セグメント間取引消去、セグメント間未実現利益等であります。
(2)セグメント資産の調整額△185,825百万円は、セグメント間債権債務消去等であります。
(3)減価償却費の調整額△175百万円は、セグメント間未実現利益であります。
(4)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額△134百万円は、セグメント間取引消去、セグメント間未実現利益等であります。
3 セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行なっております。
4 連結損益計算書においては、上記減損損失のうち、114百万円は「店舗閉鎖損失」に含まれております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注)1 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、小売業、製造・輸出入等・卸売業、物流業、人材サービス業、情報処理サービス業、メディア業、旅行業等を含んでおります。
2 調整額は、以下の通りであります。
(1)セグメント利益の調整額457百万円は、セグメント間取引消去、セグメント間未実現利益等であります。
(2)セグメント資産の調整額△186,971百万円は、セグメント間債権債務消去等であります。
(3)減価償却費の調整額△170百万円は、セグメント間未実現利益であります。
(4)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額△196百万円は、セグメント間取引消去、セグメント間未実現利益等であります。
3 セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行なっております。
4 連結損益計算書においては、上記減損損失のうち、248百万円は「店舗閉鎖損失」に含まれております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)当連結会計年度に、のれんの減損損失(8,645百万円)を計上しております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
【関連当事者情報】
1 関連当事者との取引
(1)連結財務諸表提出会社と関連当事者との取引
①連結財務諸表提出会社の非連結子会社及び関連会社等
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)㈱ジェイアール西日本伊勢丹への債務保証は、グループ会社からの借入金に対して保証したものであり、保証料は受領しておりません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注)㈱ジェイアール西日本伊勢丹への債務保証は、グループ会社からの借入金に対して保証したものであり、保証料は受領しておりません。
②連結財務諸表提出会社の役員及び主要株主(個人の場合に限る。)等
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
取引条件及び取引条件の決定方針等
(注)譲渡制限付株式報酬制度に伴う金銭報酬債権の現物出資によるものであります。
自己株式の処分価額は、2024年7月12日(本自己株処分の取締役会決議日の前営業日)の東京証券取引所における、当社の普通株式の終値に基づいて決定しております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
(2)連結財務諸表提出会社の連結子会社と関連当事者との取引
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
重要性が乏しいため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
重要性が乏しいため、記載を省略しております。
2 親会社又は重要な関連会社に関する注記
(1)親会社情報
該当事項はありません。
(2)重要な関連会社の要約財務情報
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度において、重要な関連会社は新光三越百貨股份有限公司(注)、㈱ジェイアール西日本伊勢丹であり、各社の財務諸表を合算した要約財務諸表は以下のとおりであります。
(注)新光三越百貨股份有限公司の要約財務諸表は、2024年12月31日決算日現在の財務諸表によっております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
(1株当たり情報)
(注)1 1株当たり純資産額の算定上、期末発行済株式数から控除する自己株式数には、役員報酬BIP信託が保有する当社株式を含めております。(前連結会計年度-千株、当連結会計年度817千株)
2 1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の算出において、発行済株式数から控除する自己株式数には、役員報酬BIP信託が保有する当社株式を含めております。(前連結会計年度-千株、当連結会計年度775千株)
3 1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(重要な後発事象)
(持分法適用関連会社の一部株式譲渡)
当社は、当社の持分法適用関連会社である新光三越百貨股份有限公司(以下、「新光三越」)の株式の一部を新光三越の合弁に係る当社の合弁パートナーが設立した特別目的会社である新豐資本股份有限公司(以下、「新豐資本」)へ譲渡すること(以下、「本株式譲渡」)について合意し、本株式譲渡を完了いたしました。本株式譲渡の完了により、新光三越は当社の持分法適用関連会社に該当しないこととなります。
1.株式譲渡の理由
新光三越は、台湾の新光グループとの合弁会社として1989年に設立され、台湾を中心に百貨店事業を営んでおり、現在15店舗を展開しております。当社は設立時より株式を保有し持分法適用関連会社としてまいりましたが、当社としての最適な資本配分や新光三越の持続的な成長ひいては企業価値向上に資するパートナーシップの在り方等について合弁パートナーとも協議を重ねた結果、この度、新豐資本に対する新光三越の株式の譲渡を決定いたしました。
2.譲渡する相手先の名称
新豐資本股份有限公司
3.譲渡の時期
2026年4月1日
4.株式売却をする持分法適用関連会社の概要
名称 新光三越百貨股份有限公司
所在地 台北市信義区松高路19号7,8,9階
代表者の役職・氏名 董事長 呉 東昇
設立 1989年
事業内容 百貨店業
資本金 12,459百万NTD
発行済株式数 1,245,938,672株
決算期 12月31日
5.譲渡する株式の数、譲渡価額、譲渡損益および譲渡後の持分比率
譲渡する株式の数 149,537,222株
譲渡価額 7,028百万NTD
譲渡益 約100億円(概算値)
譲渡後の持分比率 10.00%
⑤ 【連結附属明細表】
【社債明細表】
(注) 連結決算日後5年内における1年ごとの償還予定額の総額
【借入金等明細表】
(注) 1 「平均利率」については、借入金等の期末残高に対する加重平均利率を記載しております。
2 国際財務報告基準(IFRS)に準拠した財務諸表を連結している在外子会社を除き、リース料総額に含まれる利息相当額を控除する前の金額でリース債務を連結貸借対照表に計上しております。当該リース債務については、平均利率の算定上含めておりません。
3 国際財務報告基準(IFRS)に準拠した財務諸表を連結している在外連結子会社について、IFRS第16号「リース」を適用しております。
【資産除去債務明細表】
当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における資産除去債務の金額が、当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における負債及び純資産の合計額の100分の1以下であるため、記載を省略しております。
(2) 【その他】
当連結会計年度における半期情報等
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
【注記事項】
(継続企業の前提に関する事項)
該当事項はありません。
(重要な会計方針)
1.資産の評価基準及び評価方法
有価証券
2.引当金の計上基準
① 貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
② 賞与引当金
執行役員、従業員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額に基づき当事業年度に見合う額を計上しております。
③ 関係会社事業損失引当金
関係会社の事業に係る損失に備えるため、当該関係会社の財政状態等を勘案し、必要と認められる額を計上しております。
3.収益及び費用の計上基準
持株会社である当社における顧客との契約により生じる収益は、主に子会社からの経営管理料となります。経営管理料は、子会社への契約内容に応じた受託業務を提供することが履行義務であり、履行義務の進捗に応じて収益を認識しております。
4.その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
繰延資産の処理方法
社債発行費について、償還までの期間にわたり定額法により償却しております。
(重要な会計上の見積り)
前事業年度
1. ㈱エムアイフードスタイルに係る関係会社株式の評価
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(2) その他見積りの内容に関する理解に資する情報
①算出方法
関係会社株式は市場価格のない株式のため、当該会社の株式評価においては、関係会社株式の実質価額と帳簿価額を比較検討することにより、関係会社株式の評価損計上の要否を判断しております。関係会社株式の実質価額は、当該会社の純資産額に超過収益力を反映した金額で評価しており、超過収益力は将来の事業計画に基づき評価しております。
当事業年度において、取得時における事業計画と実績の比較分析や来期予算を含む将来事業計画の検討により、超過収益力は毀損しており、実質価額が著しく低下しているものと判断して、当該会社の関係会社株式について評価損を計上しております。
②主要な仮定
関係会社株式の実質価額に反映している超過収益力は、将来の事業計画に基づき評価しており、当該事業計画に用いた主要な仮定について、詳細は「連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)3.㈱エムアイフードスタイルに係るのれんの減損の兆候に関する判断」をご参照ください。
③翌年度の財務諸表に与える影響
将来事業計画に用いた主要な仮定は、入手可能な情報に基づいた最善の見積りであると評価しております。一方で、翌事業年度に関係会社の財政状態及び経営成績が悪化した場合には、関係会社株式の評価に重要な影響を与える可能性があります。
当事業年度
該当事項はありません。
(追加情報)
(貸借対照表関係)
※1 関係会社に対する資産及び負債
区分表示されたもの以外で当該関係会社に対する金銭債権又は金銭債務の金額は、次のとおりであります。
※2 保証債務
下記の会社の金融機関等からの借入金に対し、債務保証を行っております。
(損益計算書関係)
※1 関係会社との営業取引及び営業取引以外の取引の取引高の総額は、次のとおりであります。
※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額並びにおおよその割合は、次のとおりであります。
おおよその割合
(有価証券関係)
前事業年度(2025年3月31日)
子会社株式及び関連会社株式は、市場価格のない株式等のため、子会社株式及び関連会社株式の時価を記載しておりません。
なお、市場価格のない株式等の子会社株式及び関連会社株式の貸借対照表計上額は次のとおりです。
当事業年度(2026年3月31日)
子会社株式及び関連会社株式は、市場価格のない株式等のため、子会社株式及び関連会社株式の時価を記載しておりません。
なお、市場価格のない株式等の子会社株式及び関連会社株式の貸借対照表計上額は次のとおりです。
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
3 法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、グループ通算制度を適用しております。また、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っております。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
収益を理解するための基礎となる情報は、「2財務諸表等 注記事項 (重要な会計方針) 3.収益及び費用の計上基準」に記載のとおりであります。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
【引当金明細表】
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当会社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することはできません。
(1) 会社法第189条第2項各号に掲げる権利
(2) 会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
(3) 株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
(4) 単元未満株式の売渡を請求する権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。