第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1. 当社は、国際会計基準(以下、IFRS)に準拠して連結財務諸表を作成しています。
2. 当社の所有者に帰属する持分は、非支配持分を除く当社の所有者に帰属する資本の部の金額を表示しており、1株当たり当社所有者帰属持分及び当社所有者帰属持分比率は、当該金額にてそれぞれ計算しています。
3. 当社は、2024年1月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っています。2021年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、「1株当たり当社所有者帰属持分」、「基本的1株当たり当期純利益(当社の所有者に帰属)」及び「希薄化後1株当たり当期純利益(当社の所有者に帰属)」を算出しています。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1. 2025年度の配当額には、2026年6月19日開催予定の2025年度定時株主総会において決議予定のものが含まれます。
2. 当社の従業員数は、第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等「(2) 従業員の状況」における当社の就業人員数を記載しています。
3. 株価は、東京証券取引所の市場相場によるものです。
4. 当社は、2024年1月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っています。2021年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、「発行済株式総数」、「1株当たり純資産額」、「1株当たり配当額(内1株当たり中間配当額)」、「1株当たり当期純利益」及び「潜在株式調整後1株当たり当期純利益」を算出しています。「最高株価」及び「最低株価」は、2023年度については、株式分割後の最高株価及び最低株価を記載し、()内に株式分割前の最高株価及び最低株価を記載しています。2021年度及び2022年度については、2021年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算出した「最高株価」「最低株価」を記載のうえ、()内に実際の最高株価と最低株価を記載しています。
2 【沿革】
〔設立の経緯〕
(旧)三菱商事㈱は、1918年、三菱合資会社の営業部門が分離して発足したが、1947年7月連合国最高司令官により解散の指令を受け、同年11月解散し清算手続に入った(同社は1987年11月清算結了)。
その後、清算事務の長期化が避けられない見通しとなったため、この対策として第二会社の設立が認められ、(旧)三菱商事㈱が発起人となり、同社から特定の債権債務を継承して処理しつつ新たな営業活動を行う第二会社として光和実業株式会社の商号で設立された。
設立以降の沿革は以下のとおり。
3 【事業の内容】
当社グループが営む事業の内容については、第5 経理の状況 連結財務諸表注記1をご参照ください。
当社は取扱商品又はサービスの内容に応じて事業を複数の営業グループに区分しており、それぞれの事業は、当社の各事業部門及びその直轄の関係会社(連結子会社 833社、持分法適用会社 349社)により推進しています。
(注)連結対象会社数は、連結子会社が連結経理処理している関係会社788社を除いた場合には394社となります。
事業セグメントごとの取扱商品又はサービスの内容については、第5 経理の状況 連結財務諸表注記6をご参照ください。
事業セグメントごとの主要な関係会社は以下のとおりです。
(注) 「その他」に含まれる取扱商品又はサービスは、財務、経理、人事、総務関連、IT、保険等です。
4 【関係会社の状況】
(1) 親会社
該当ありません。
(2) 子会社
(注) 1. 役員の兼任等には、連結子会社の役員のうち、当社の職員の兼任、出向、転籍を含んでいます。
2. 千代田化工建設、日本食品化工、及び日東富士製粉は有価証券報告書提出会社です。
3. (※)を付した子会社は特定子会社に該当します。
4. メタルワン特殊鋼は、2026年4月1日にメタルワン鉄鋼製品販売との新設合併により、Metal One Nexusへ統合しています。
なお、上記記載以外の特定子会社は以下のとおりです。
(注)CQ CANADA HOLDINGは、組織再編の結果、2026年6月1日付で特定子会社から外れ、新たに設立されたCERMAQ BRITISH COLUMBIAが特定子会社に該当します。
(3) 持分法適用会社
(注) 1. 役員の兼任等には、持分法適用会社の役員のうち、当社の職員の兼任、出向、転籍を含んでいます。
2. 上記に加え、事業セグメント「その他」で持分法適用会社として1社連結しています。
3. 三菱自動車工業、TOYO TIRE、伊藤ハム米久ホールディングス、かどや製油、DM三井製糖、ライフコーポレーション、日本ケアサプライ、及び三菱HCキャピタルは有価証券報告書提出会社です。また、上記記載会社以外では、カノークス及びカンロが有価証券報告書提出会社です。
4. (※)を付した持分法適用会社は、ジョイント・ベンチャー(共同支配企業)です。
(4) その他の関係会社
該当ありません。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
1. 「経営戦略2027 -総合力をエンジンに未来を創る-」
当社は、2025年4月に、新しい経営戦略として「経営戦略2027-総合力をエンジンに未来を創る-」を策定・公表しました。
当社を取り巻く事業環境は、かつてないほど地政学リスク、経済情勢リスクが複雑に絡み合う中、地域特性に応じた脱炭素の現実解を探る動き、AIの急速な発展に伴う様々な変化もあり、政治・経済・環境・技術等あらゆる面で不確実性が一段と高まっています。このような不確実性の高い事業環境において、変化によるリスクと機会を踏まえて柔軟に事業戦略を見直しつつ、既存事業の収益基盤の更なる強化と案件創出に取り組むべく、当社の中長期的な経営方針を「経営戦略2027」としてまとめました。
(1)経営戦略
■目指す姿
多様性に裏打ちされた「総合力」を事業環境に応じて発揮することで、最適な事業ポートフォリオを構築し、持続的な成長と企業価値向上を実現する企業。
総合力:多様な事業をグローバルに展開、多彩・多才な人材がオペレーションに深く関与することで、信用・信頼を築き上げ、幅広い産業知見・深いインサイトを蓄積し、時代の変化を先取りして柔軟に事業戦略を進化させる力。
■定量目標
成長性を測る新たな中核指標として「営業収益CF:平均成長率10%以上」、資本効率を意識した経営の継続・強化指標として「ROE:2027年度に12%以上」を目標に掲げ、成長性と効率性の同時実現を目指します。

■財務健全性
「Net Debt Equity Ratio:0.6倍」を上限目処に設定し、財務健全性を維持しながら、戦略的にレバレッジを活用する方針とします。
■株主還元
累進配当を維持すると共に、機動的に自己株式取得を行うとする基本方針を維持します。
(2)経営戦略2027実現のための価値創造メカニズム
従来の循環型成長モデルを「磨く(Enhance)」「変革する(Reshape)」「創る(Create)」に再定義し、当社の競争優位性である総合力と、それぞれを強化する施策の掛け合わせにより、中長期的な成長を実現します。

(3)資金配分戦略
2027年度までの3年間で計画していた更新投資約1兆円以上及び拡張・新規投資約3兆円以上については、堅調な営業収益キャッシュ・フローの推移、投資回収の加速、及び投資案件パイプライン(投資案件候補)の状況等を踏まえ、更新投資を約1.3兆円以上、拡張・新規投資を約3.3兆円以上へと引き上げました。また、今後もキャッシュ・フローの状況により追加配分枠が生じた場合は、投資案件パイプライン等を踏まえ、投資又は追加還元への配分を検討します。
2. 「経営戦略2027」価値創造メカニズムの進捗の状況
当連結会計年度は成長性と効率性の同時実現に向け、「磨く」・「変革する」・「創る」の各取組みが着実に進捗しました。当社を取り巻く事業環境の不確実性は「経営戦略2027」の策定・公表時から更に高まっていますが、翌連結会計年度においても投資規律を保ちながら新規投資案件の実行、及び収益基盤強化に取り組み、価値創造メカニズムを加速して参ります。
3. 当連結会計年度のセグメント別の事業環境
① 地球環境エネルギーグループ
主要商材であるLNGの世界需要は微増し、2025年の需要は約4.2億トンとなりました。なお、アジアのLNGスポット価格(JKM)は、2026年2月までは、百万Btu(英国熱量単位)当たり9米ドル台から14米ドル台のレンジで推移しましたが、中東情勢の影響を受けた2026年3月には20米ドル超まで上昇しました。原油取引の国際的な基準価格の一つであるブレント原油価格は、世界的な供給余剰と需要減速を背景に年度初めから2026年2月まで1バレル当たり60米ドル半ばを推移する緩やかな下落基調でしたが、JKM同様に中東情勢の影響を受け、2026年3月には110米ドル超まで高騰しました(年間平均1バレル当たり約70米ドル)。
② マテリアルソリューショングループ
世界経済の不透明感が継続する中、各種素材の主要市場である中国の内需低迷を背景とした過剰輸出の継続により、各種素材の市況は軟化基調で推移しました。鉄鋼分野では、中国経済の減速や中国からの鋼材輸出増等を背景に需給が緩和する中、国内では建設分野を中心に需要の回復が限定的となり、事業環境は弱含みで推移しました。化学品分野でも市況低迷が長期化する中、地域情勢の変化等による不確実性も事業環境に影響を与えました。
③ 金属資源グループ
主力事業の一つである原料炭については、上期は中国の国内鋼材需要低迷に伴い、中国鋼材の旺盛な輸出が前年度から継続し、鋼材及び原料炭市況の低迷に繋がりました。一方で、下期以降はインドの高炉稼働率上昇に牽引された需要増に加え、一部炭鉱での生産障害や豪州における大雨の影響に伴う供給制約により、原料炭市況は回復基調に転じました。もう一つの主力事業である銅については、2025年4月以降において米国関税政策の影響、及び大型鉱山の相次ぐ生産障害による供給懸念や米国利下げ観測等を背景として市況は堅調に推移し2026年1月末に史上最高値を更新、その後は中東情勢・米国金融政策等のマクロ要因を中心にボラタイルな値動きが継続する展開となりました。
④ 社会インフラグループ
米国不動産事業では、米国利下げの進展を背景に市場流動性は回復基調にあり、不動産取引量は回復に転じました。また、データセンター分野でも国内、米国共にクラウドの普及や生成AI需要に伴い、市場拡大しました。産業機械分野では、底堅い設備投資需要や円安の影響等を受けて、事業環境は堅調に推移しました。
⑤ モビリティグループ
世界的な金利の高止まり、特にアセアンにおける実体経済の軟化や厳格なファイナンス(自動車ローン)審査の継続等により自動車市場は低迷し、競合各社が購買力のある顧客を巡り値引き競争が激化する等、厳しい事業環境にありました。その中で、アセアンをはじめとする既存の自動車バリューチェーン事業ではAI・DX活用による顧客体験の質向上・ブランドロイヤリティ強化等を推進し、インド・日本・豪州ではモビリティサービス事業の構築を推進しました。
⑥ 食品産業グループ
穀物事業では、世界的に豊作が続いたことで相場は概ね安定的に推移しました。水産事業では、例年に比べ海水温が高く養殖サーモンの成長が良好であったため、業界全体で大幅な増産となり相場は低位に推移しました。一方で中長期的な需要増加基調は維持されており、CermaqによるGrieg Seafood ASA傘下のサーモン養殖3事業の取得を通じ、生産規模拡大と安定供給体制の強化を進めました。畜産事業では、堅調な鶏肉需要を背景に国内相場は高水準が続きました。
⑦ S.L.C.グループ
国内小売・流通事業に関しては、原材料価格の高騰、インフレ、賃金上昇等のコスト圧力に対する影響等はあったものの、消費者ニーズを踏まえたマーケティング施策による売上拡大や、AI仕入施策による品揃えの最適化、オペレーション最適化により事業は堅調に推移しました。また、金融事業に関しては、金利・為替のボラティリティの影響は限定的に止まり、事業は堅調に推移しました。
⑧ 電力ソリューショングループ
主力事業の一つである再生可能エネルギー事業については、米国においてインフレ抑制法に基づく税額控除要件が減税・歳出法の成立により一部変更されたほか、欧州委員会によるクリーン産業ディール国家補助枠組みの採択、複数国における政策支援の導入・実施等、事業環境の地域によるばらつきの拡大が見られるものの、競争力のある電源として世界での導入は着実に進行しています。他方で、データセンター/AI需要や電化進展による電力需要の増加、エネルギー価格の高騰、及び地政学リスクの高まり等を背景に、エネルギー安全保障や産業競争力維持・強化への対応が重要課題となる中、安定的な電力供給が可能で環境負荷が相対的に低いガス火力発電の有用性が世界的に再認識されました。
4. 翌連結会計年度以降のセグメント別の事業環境の見通し
エネルギー事業に関わる商材・機能を一元化し、地域ごとに柔軟なバリューチェーンを構築することで、エネルギートランジション期の多様なニーズに応え、最適なソリューションを提供することを目的に、地球環境エネルギーグループと電力ソリューショングループを統合し「エネルギー&パワーソリューショングループ」を設立しました。これに伴い、当連結会計年度までの8グループ体制を、翌連結会計年度から7グループ体制へと改編します。
① エネルギー&パワーソリューショングループ
脱炭素社会への移行は不可逆的な潮流である一方、世界的なエネルギー需要の増加見通しや地政学リスクの高まり等を背景として、エネルギー安全保障及び産業競争力の強化に向けた対応が各国で加速する事が想定されます。このような事業環境の下、天然ガス/LNGについては、引き続きアジア地域を中心に中長期的な需要増加が見込まれています。次世代エネルギー分野においては、上記の事業環境に加え、インフレ進行に伴うコスト上昇の影響も受け、商材並びに地域毎の事業進展のばらつきが一層顕在化しています。具体的には、コスト競争力の観点からバイオ燃料・クレジット事業が欧米を中心に先行する一方で、水素及び水素派生品については、社会実装の進展速度が相対的に鈍化しています。また、電力需要の増加や地政学リスクへの対応を背景として、既に再生可能エネルギーが競争力を持つ地域を中心に再生可能エネルギー、産油・ガス国では火力発電等、地域特性及び競争力に応じた電源の導入が進展すると想定されます。加えて、このような事業環境の下、送電容量の不足や局地的な電力需給の逼迫が社会課題となり、ガス火力発電や蓄電池等を活用した需給調整機能の重要性が更に高まる事が見込まれます。
② マテリアルソリューショングループ
中東を中心として不透明な世界情勢に加え、AI進展による素材開発の高速化等を背景に、素材産業を取り巻く事業環境は今後も変化を続けていくことが想定されます。人口増加を支える住宅・インフラ素材に加え、軽量化・電化を支える素材、デジタル社会の発展を支える素材等への需要は、今後も底堅く推移する見通しです。地域や用途によっては需要動向にばらつきが見られるものの、素材分野全体としては安定した需要環境が見込まれます。
③ 金属資源グループ
原料炭においては、インド等の新興国による需要の牽引、中国鋼材需要並びに同国鋼材輸出量の推移、天候等に起因する原料炭生産者の供給制約等、海上貿易市場へ影響を与え得る事象を注視しています。銅においては、引き続き堅調な需要と供給側の制約によりタイトな需給環境となる見込みです。中長期的には、新興国を中心とする世界経済の成長や、脱炭素・電化を背景とした再エネ・EVの普及等により、金属資源の需要は底堅く推移することが見込まれます。
④ 社会インフラグループ
米国不動産事業については、インフレ・金利動向に影響を受ける状況に変化はなく、不動産取引量を注視しています。データセンターについては、クラウドの普及や生成AI需要拡大に伴い日米共に引き続き市場拡大が見込まれています。また、社会インフラの維持・発展を支える産業機械分野は、底堅い需要増加が見込まれます。
⑤ モビリティグループ
主力地域であるアセアンの自動車市場は、厳格なファイナンス審査や競合各社との激しい競争が暫く継続する見通しであり、また、世界情勢の不安定な状況が継続し、実体経済等への影響が生じる可能性もあり、不透明な事業環境が続くと予想されます。一方、同地域での自動車市場は、潜在的な需要や自動車普及率に鑑みると、中長期的には回復・更なる拡大に転じると想定されます。また、グローバル全体での電動化・自動運転化は、普及速度に変化はあっても不可逆的に進展する見込みであり、周辺市場の成長と新たな事業機会が見込まれます。
⑥ 食品産業グループ
地政学リスクの高まりや、これに起因する通商・経済安全保障政策の変化などにより、不確実性の高い事業環境が継続すると見込まれます。一方、世界的な人口増加やバイオ燃料需要の拡大を背景に基礎食料の需要は底堅く推移するとともに、消費者のWell-being志向の高まりや嗜好の多様化に伴い、食の質的向上へのニーズも引き続き拡大していくものと見込まれます。
⑦ S.L.C.グループ
中長期的には国内の人口減少・高齢化に伴う消費市場縮小の流れ、短期的には原材料価格の高止まりや金利上昇の影響、加えて、中東情勢による調達への影響や電気代の上昇等も想定されますが、当面は安定した消費動向が続くことにより、対面市場は底堅く推移していく見通しです。また、海外でも、米国や東南アジア等を中心に、人口増加や経済成長に伴う対面市場の伸長や新たな事業機会が見込まれます。
5. 個別重要案件
当連結会計年度における重要な個別案件については、「3 事業等のリスク 2.主要なリスクの概要 ⑤事業投資リスク」内の(重要な投資案件)をご参照ください。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社の企業理念である「三綱領」には、事業を通じ、物心共に豊かな社会の実現に努力し、かけがえのない地球環境の維持にも貢献することがうたわれています。近年、様々な社会課題解決に対する企業への期待・要請が一層高まっている中、当社は、事業活動を通じて解決していく重要な社会課題である「マテリアリティ」を指針とし、共創価値を創出し続けることで、社会と共に成長を続けることを目指しています。マテリアリティの詳細については当社ウェブサイト サステナビリティページの「マテリアリティ」をご参照ください。
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/sustainability/materiality/
1.ガバナンス
(1)サステナビリティ推進体制
サステナビリティ関連のリスク及び機会に係る戦略の策定及びリスク管理は、コーポレート担当役員(CSEO)が管掌し、サステナビリティ部が方針施策を企画・立案のうえ、サステナビリティ委員会で討議後、社長室会、取締役会に付議・報告される体制となっています。社長室会を経営意思決定機関とする業務執行体制は、全社のコーポレート・ガバナンス体制のもと、取締役会、監査等委員会により監督・監査されています。業務執行体制におけるサステナビリティ関連のリスク及び機会の評価並びに管理については、「2.リスク管理」に記載しています。当社のコーポレート・ガバナンスの基本方針及び全社のコーポレート・ガバナンス体制の概要については、第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等「(1)コーポレート・ガバナンスの概要」に記載していますが、サステナビリティ推進に係る部分のみを抜粋すると下図のとおりとなります。

(2)ガバナンスの状況
① 取締役会
取締役会は経営上のサステナビリティ関連のリスク及び機会を含む重要事項の決定と、業務執行の監督について責任を負う機関です。取締役会の構成、構成する各個人のスキル、及び監督責任を果たすために適切な取締役を選任するプロセスについては第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等「(1) コーポレート・ガバナンスの概要」及び「(2) 役員の状況」をご参照ください。また、取締役の報酬等の決定方針におけるサステナビリティ関連のリスク及び機会に係るパフォーマンス指標の考え方については、同「(4)役員の報酬等」に記載しています。
なお、サステナビリティ関連のリスク及び機会に関しては、サステナビリティ関連施策の基本方針(サステナビリティ関連施策活動方針、サステナビリティ開示方針等)が報告事項となっているほか、取締役会又は社長が必要と認める事項が付議・報告されます。また、取締役会に付議される投融資案件が重要なサステナビリティ関連のリスク及び機会を含む場合は、経済的側面だけでなく、環境・社会面も含めて審議がなされています。
② 監査等委員会
監査等委員会は、会社法等諸法令や定款・諸規程等に基づき、サステナビリティに関する取組も含めて、取締役の意思決定の過程や職務執行状況の監査を実施しています。なお、当連結会計年度においては監査等委員会の監査計画の重点監査項目の一つとして中期経営戦略の実行状況を設定しており、サステナビリティ施策も含めた主要項目の実行状況を確認しました。監査等委員会の構成、当連結会計年度における監査等委員会の活動状況は第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等「(2) 役員の状況」及び「(3) 監査の状況」をご参照ください。
③ 社長室会
社長室会はサステナビリティを含む経営方針、経営目標、全社経営計画等に関する執行側の最高経営意思決定機関です。社長、並びに社長が指名する執行役員及び職員等が委員を構成しています。サステナビリティ委員会で討議されたサステナビリティ関連のリスク及び機会に係る全社方針が付議・報告されるほか、投融資案件のうち重要性が高い案件についても付議・報告がなされており、経済的側面だけでなく、環境・社会面からも審議がなされています。
④ サステナビリティ委員会
サステナビリティ委員会は、サステナビリティの基本方針や取組について討議する社長室会の下部委員会です。コーポレート担当役員(CSEO)を委員長とし、他のコーポレート担当役員、全営業グループCEO及び経営企画部長が委員を構成しています。討議においては、地球環境(気候変動・生物多様性等)、地域・社会(先住民・文化遺産等)、人権・労働(児童労働・強制労働・労働安全衛生等)といった観点を踏まえ、具体的には以下のテーマを中心に取り扱っています。
・気候変動対応
・マテリアリティ
・生物多様性
・人権/サプライチェーン・マネジメント
・環境保全
以上の各機関・会議体の開催頻度、及びサステナビリティを取り上げる頻度は以下のとおりです。
2.リスク管理
(1)サステナビリティ関連のリスク及び機会を識別、評価及び管理するプロセス
当社では営業グループと各リスクに対応したコーポレート専門部局が連携し、適切なリスク対応が可能な管理体制を整備しており、サステナビリティ関連のリスク及び機会についてはコーポレート担当役員(CSEO)のもとサステナビリティ部が管掌しています。当社のリスクマネジメント体制については、「3.事業等のリスク」の「1.リスク管理体制」をご参照ください。
全社のリスク管理方針や取組方針・戦略については、サステナビリティ推進体制のもと、サステナビリティ委員会にて討議され、社長室会及び必要に応じて取締役会への付議・報告を経て、全社施策として実行・運営されます。
また、当社では、取締役会や社長室会に付議される全ての投融資案件は、社長室会の諮問に基づき投融資委員会で審議され、社長室会へ意見具申されます。この投融資委員会には各リスクの管掌部局が参加しており、サステナビリティに関連するリスクについても、サステナビリティ部長がメンバーとして参加することで、環境や社会に与える影響も踏まえた総合的な意思決定を行う審議体制を整備しています。新規案件においては事業戦略との整合性やリスクの所在と対応策等を審議し、既存案件についても年に1度、経営計画書に基づき事業投資先の経営状況や事業のライフサイクルなどをモニタリングすることで、継続的な改善・バリューアップを図っています。さらに、気候変動関連のリスク・機会が大きい一部の新規投資案件に対しては、脱炭素シナリオ下の主要前提を用いた採算指標(社内炭素価格等)に基づく採算評価を参考値として併記し、案件審議に活用しています。
(2)気候変動関連のリスク、機会の管理及びモニタリング
当社は上記のプロセスに基づき、気候変動関連のリスク及び機会を重大なサステナビリティ関連のリスク及び機会として識別しています。これは、異常気象の頻発による水資源への影響や、人口動態・自然界の生物多様性に与える影響、これに伴う食糧資源や自然資源への影響等、気候変動がもたらす影響は、地球環境や人類、企業活動にとって重大であるとともに、当社事業の継続性、並びに当社の経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があるためです。
気候変動に関連して生じるリスクは、カーボンプライシング(炭素税等)や各種規制強化による操業・設備コストの増加、既存技術に依拠する製品・サービスの陳腐化等の移行リスク(政策・法規制リスク、技術リスク、市場リスク等)と、渇水・洪水等による事業の操業への影響等の物理的リスクに大別されます。
当社は、気候変動は重大なリスクであると同時に、イノベーションや新規事業の実現を通じ新たな事業機会をもたらすものと考えており、「脱炭素社会への貢献」をマテリアリティの一つに掲げ、持続可能な成長を目指す上で対処・挑戦すべき重要な経営課題の一つとしています。
これらのリスク及び機会を管理、モニタリングし、ポートフォリオの脱炭素化・強靭化を進めるためのメカニズムの基礎として、“MC Climate Taxonomy”を導入しています。“MC Climate Taxonomy”では、当社の全ビジネスユニットを対象に、気候変動の移行機会が大きいものをグリーン事業、移行リスクが大きいものをトランスフォーム事業、どちらにも該当しないものをホワイト事業と3つに分類しています。この事業分類を踏まえて、グリーン事業・トランスフォーム事業に対して、シナリオ分析の実施、投融資案件審査時の脱炭素採算評価の実施、投資計画策定時のGHG削減計画の確認を行い、当社事業が個別案件及び全社事業戦略の両面において気候変動のリスク及び機会を管理する適切なリスク管理制度を設けています。なお、分類については最低でも年度に一度見直しを行っています。
その他のサステナビリティ関連のリスク及び機会に関しては、当社ウェブサイト サステナビリティページをご参照ください。
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/sustainability/
3. 気候変動リスクに対処する戦略
(1)ポートフォリオの脱炭素化と強靭化への取組
「2.リスク管理」で記載したとおり、当社は、気候変動関連のリスク及び機会を当社の事業戦略に重要な影響を与えるサステナビリティ関連のリスク及び機会として特定しています。その上で、“MC Climate Taxonomy”による分類に基づきモニタリング対象として特定した一部のグリーン及びトランスフォーム事業に対して、シナリオ分析を実施し、これらのリスク及び機会がビジネスモデルとバリューチェーンに与える影響を評価しています。この評価結果を事業戦略へ落とし込むべく、投融資残高やGHG排出量の大きいトランスフォーム事業については、トランスフォーム・ディスカッション(※)にて、気候変動観点で事業推進において重要と考えられる指標を経営レベルでモニタリングしています。
以上のような、気候変動に係るリスク管理及び戦略への織り込みに加え、対外開示までを一つのサイクルとして捉えて、効果的な運用を行っています。
※トランスフォームに分類された事業を対象に、移行リスクとして注視すべき需給の動向や技術革新の動向を特定し、事業への影響を経営レベルでモニタリングするもの。
(2)気候変動関連のリスク及び機会に係るシナリオ分析
① 気候シナリオの考え方
当社は、気候変動に関するリスク低減及び機会取り込みに向けた取組の一環として、外部機関が公表する気候シナリオを用いたシナリオ分析を継続的に実施しています。当該分析を通じて、気候変動に伴う中長期の移行リスク及び機会、並びに物理的リスクを適切に把握し、それらを考慮した事業戦略の策定や投資判断等を行う体制を整えています。
当社は、当連結会計年度にシナリオ分析を実施しており、移行リスク及び機会に関する分析とその結果は以下のとおりです。なお、当該分析については、今後も当社事業や参照するシナリオに重要な変更があった場合、又は経営サイクルごとに適宜更新する方針としています。
② シナリオの選定
本分析では、国際的に最も広く参照され、各国政府、企業、金融機関など多様なステークホルダーの基準として用いられている国際エネルギー機関(IEA)の「World Energy Outlook(WEO)」を主たる外部気候シナリオとして参照しています。WEOは、エネルギー需給、エネルギー価格や炭素価格、並びに国・地域別及びセクター別のエネルギー起源CO2排出量等に関する定量的データを包括的に提供しており、複数分野にわたる当社の事業ポートフォリオを横断的に評価する上で分野間の整合性及び客観性の高い分析基盤を提供するものと判断しています。
具体的なシナリオとしては、IEA WEO2025におけるSTEPS(Stated Policies Scenario)及びNZE(Net Zero Emissions by 2050 Scenario)の2つのシナリオを採用しています。STEPSは、各国の現行政策及び既に公表されている政策方針や目標を全て反映した脱炭素進展シナリオ(フォアキャスト型)であり、現時点の政策動向を前提とした、より現実的な将来のリスク及び機会を評価する上で適しています。一方、NZEは、1.5℃目標の達成に向けて世界全体で極めて野心的かつ迅速な脱炭素化が進展することを前提としたシナリオ(バックキャスト型)であり、実現には高いハードルがあるものの、脱炭素社会への移行が最も進展した場合におけるリスク及び機会を評価する上で適しています。
当社は、これら二つの異なる前提をもつシナリオを活用することで、政策進展の度合いや社会の脱炭素化速度に応じた多様な将来像を想定し、対象事業を定量・定性の両面から分析しています。なお、各シナリオにおける気候関連の政策やマクロ経済トレンド等については、WEO2025をご参照ください。
③ 対象事業の選定
グローバルに拠点を有し事業を展開する当社では、気候変動がもたらし得るリスク及び機会の影響が特に大きいと考えられる事業を優先的に抽出し、シナリオ分析の対象としています。
具体的には、EU Taxonomy等の考え方も踏まえた当社独自の事業分類である“MC Climate Taxonomy”に基づきトランスフォーム事業に分類された事業のうち、投融資残高、純利益、資産額等が大きく当社への財務影響が相対的に大きい「天然ガス/LNG」「原料炭」を移行リスクの分析対象として選定しました。
移行機会については、“MC Climate Taxonomy”に基づきグリーン事業に分類されたもののうち、投融資残高、純利益、資産額等が大きく当社の財務への影響が相対的に大きい「銅」「再生可能エネルギー」を分析対象として選定しました。
④ 分析の結果及び結果を踏まえた事業方針
当社が実施するシナリオ分析は、将来の事業環境の変化を多角的に検討し、気候変動が当社の事業に与え得るリスク及び機会を把握することを目的としたものであり、特定の将来予測や当社の業績見通しを示すものではありません。各シナリオには多くの不確実な要素・仮定を含んでいるため、GHG排出量削減に係る道筋を含め実際に実現する事象は各シナリオが示す内容とは大きく異なる可能性があります。本分析の結果は将来の財務的影響を正確に予測するものではなく、あくまでリスク及び機会の方向性を把握するための参考情報として位置づけています。
シナリオ分析の結果、移行リスク及び機会について当社の事業及び資産に一定程度影響が想定されることが確認されました。一方で、当該リスク及び機会は、特定のシナリオ下における参考情報であり、現時点では当社の財務状況や事業継続に重大な影響を及ぼすものではないと認識しています。
詳細な分析結果は、当社ウェブサイト サステナビリティページの「環境」内の「気候変動:体制・システム」をご参照ください。また、物理的リスクについても分析結果を掲載しています。
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/sustainability/environmental/climate-change/003.html
4. 気候変動リスクに関連する指標及び目標
(1)目標
当社は、2026年5月1日付公表「カーボンニュートラル社会へのロードマップ2.0」のとおり、変化を続ける事業環境に対して柔軟かつ能動的に対応することで、引き続き「持続可能で安定的な社会と暮らしの実現」と「低・脱炭素社会に向けた貢献」が両立された「責任あるエネルギー・トランスフォーメーション」を実践し、当社の中長期的な成長・企業価値向上に繋げていきます。世界の平均気温上昇を今世紀末までに産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑えることを目指すパリ協定の目標を踏まえた温室効果ガス(GHG)排出量の削減目標を設定し、同目標の達成に向けて諸施策を推進しています。ポートフォリオの脱炭素化と最適化の両立を図り、MCSV(共創価値)の創出を推進していきます。そのために、脱炭素社会の実現に向けた以下2つの目標を掲げています。
① GHG排出量の削減目標
多様な産業に携わる企業の責務として、当社の事業活動におけるGHGの排出削減を着実に実行していきます。GHG排出量は、2030年度に向けて、事業ポートフォリオの入替や再生可能エネルギー調達を主軸に、2020年度比「30%減~半減」を目指します。自社の排出削減と社会への貢献を一体とした経営戦略を推進し、2050年ネットゼロに向けた確かな進捗を促進して参ります。
同削減目標においては、GHGプロトコルの財務支配力基準に基づき、Scope1・2、Scope3カテゴリー15に加え、Scope3カテゴリー13の一部である貸手ファイナンスリースの発電資産から生じる排出を削減対象に含めています。当社は従来、当該発電資産からの排出も、削減対象であるScope1・2及びScope3カテゴリー15に含めて目標及び実績を開示しておりましたが、現在実施している翌連結会計年度からのSSBJ基準適用に向けたGHGプロトコルに基づく算定精緻化に伴い、当該排出量はScope3カテゴリー13への区分変更が必要となると見込んでいます。ただし、当社としては当該排出量について発電事業における非化石比率を目標(下記②)に掲げていることなども踏まえ、変更後区分であるScope3カテゴリー13についても変わらず目標に含め排出量削減に努めていきます。
なお、SSBJ基準適用準備は現在も継続しており、その他排出においても区分変更が必要となる可能性があることから、当連結会計年度の実績は区分変更を反映せず、SSBJ基準適用時に区分変更を反映した実績を開示する方針です。その為、下記「(2)GHG排出量(Scope1・2、Scope3カテゴリー15)の実績」では、削減目標の対象である発電資産からの排出を引き続きScope1・2及びScope3カテゴリー15に含めています。
② 発電事業における非化石比率
ポートフォリオの入れ替えや、燃料転換、新技術等の活用を通じて、2050年までに当社発電事業における非化石比率100%化を目指します。なお、石炭火力発電事業については、ベトナム/ブンアン2案件を最後として今後新規事業は手掛けず、段階的に撤退することで、2030年度までに2020年度比で持分容量を3分の1程度まで削減し、2050年までに完全撤退する方針です。
(2)GHG排出量(Scope1・2、Scope3カテゴリー15)の実績
当連結会計年度のGHG排出量(Scope1・2、Scope3カテゴリー15)実績値は以下のとおりです。
当連結会計年度におけるセグメント別の排出量(Scope1・2、Scope3カテゴリー15の合計)の実績は以下のとおりです。
上記の数値は、当社及び第5 経理の状況の連結財務諸表における連結子会社、共同支配事業をScope1・2の対象とし、関連会社、共同支配企業をScope3カテゴリー15の対象と判断して集計しており、報告日についても第5 経理の状況 連結財務諸表注記3「(1)連結の基礎⑥報告日」と同様の方針としています。なお、実務上の負荷等を勘案し、一部の会社について収集を省略するなど、連結財務諸表の報告範囲との差異が生じていますが、当該差異が上記の数値に与える影響には重要性がないと判断しています。財務支配力基準でのScope3カテゴリー15のGHG排出量算出にあたっては、連結財務諸表で用いる持分比率を適用しています。
Scope1・2とScope3カテゴリー15の区分にあたって、GHGプロトコル等の基準を参照していますが、一部当社としての判断を行使している場合もあります。例えばリース契約においては契約形態に応じた会計上の取扱いを参照し区分することが可能ですが、業界慣習や排出量の情報取得の難易度等も勘案し、事業ごとに異なる整理をしている場合があります。SSBJ基準適用に向けて、集計に係る基準を明確化する等により当該整理に変更が必要な場合、かつ当該変更に関連する排出量に重要性がある場合は、当連結会計年度以前の数値についても遡及的に修正する可能性があります。
なお、Scope3排出実績については、当社ウェブサイト サステナビリティページ掲載の「ESGデータ」の「環境」内「気候変動関連データ」をご参照ください。
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/sustainability/esg-data/files/ja_esg_index_2025.xlsx
5. 人的資本に関連する戦略、指標及び目標
(1)人的資本に関するガバナンス
人的資本に関連する戦略・リスクについては、コーポレート担当役員(人事)のもと人事部が管掌しています。人事制度、人事施策、人材開発、人員政策に関する重要事項及び経営幹部人材の育成活用に関する事項については、HRD委員会(委員長:コーポレート担当役員(人事))にて討議され、所定の基準に基づき社長室会及び取締役会への付議・報告を経て、全社施策として実行・運営されます。
(2)人的資本に関する戦略 -10年後を見据えたMC HR Vision「DEAR」-
当社はこれまでも時代のニーズに合わせて自らのビジネスモデルを変革させ、新たな価値を追求して参りました。人材はその価値創出の源泉であり、当社にとって最大の資産と認識しています。
変化の激しい事業環境下においても、そうした新たな価値を創出し続ける会社・組織であるため、最も重要な経営資源である「人材」に関する10年後を見据えたMC HR Vision DEAR(多彩・多才な人材を活かし、育て、報いる)を定めました。「多彩・多才な人材がつながりながらやりがいと誇りをもって、社会や産業の課題解決に挑む会社」を目指すことを指針とし、「人」こそ最も大切にしたいという想いを込めて、“親愛なる”を意味する英単語である「DEAR」と表現し、4つのアルファベットそれぞれにて以下のようなコンセプトを示しています。
※経営戦略2027期間における人事関連の取り組み方針は、第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等をご参照下さい。

①MC HR Vision「DEAR」・経営戦略2027に基づき推進する各種人的資本関連の取り組み
上記、MC HR Visionにて掲げた方針に基づき、DEARの4つの区分夫々において、各種施策を推進して参りました。
具体的な施策例の一部については、以下のとおりです。
a.「D:“Diversity /多彩・多才な人材”」
♢ 採用手法の多様化・高度化
多様なバックグラウンドを持つ人材を迎え入れるため、採用手法の多様化・高度化を進めています。人材を最大の資産と位置付け、国内外の学生やプロフェッショナルを広く対象とする選考を継続しています。さらに、第二新卒採用や一般職採用の拡充に加え、学業や学生生活との両立に配慮した新卒採用の複線化を進めるなど、多様な人材が参画しやすい仕組みづくりを推進しています。また、一般職についても、2023年度よりキャリア採用を実施、2027年度入社からは8年ぶりに新卒採用を再開しました。
市場環境の変化に応じて、バックオフィス業務もより非定型化・高度化が進む中で、変化への対応力を高めていきます。
♢ グローバルタレントマネジメント:
これまでも、三菱商事は各種グローバルベースのタレントマネジメントに取り組んできましたが、昨今の日本国内における労働人口減少トレンドや多様な視点の取り込みを通じた持続的な価値創造に向け、あらためて会社の形・タレントマネジメントの在り方を検討しています。現在は、グローバルベースの三菱商事在外拠点のニーズに基づいた各地域のタレントマネジメント施策を本店側から支援しつつ、海外連結先事業会社も含めた人事関連のナレッジシェアリング/ネットワーキング機会の提供を実施しています。
・「アジア大洋州におけるコアタレントの可視化」:
具体的には、地域拠点における優秀人材の可視化に向けたアセスメントの実施、及びサクセッショ
ンプランニングの策定を実施。アセスメントにおいては、Human Link Asia※による、インタビュー
ベースの手法を用い、三菱商事単体の重要職務就任者面談で得た知見なども活用しています。
(※人事機能子会社 ヒューマンリンクの海外拠点)
・「グローバルモビリティガイドライン整備」:
国をまたいだアサインメントやタレントマネジメントのニーズ増加を踏まえ、
米州・アジア大洋州・欧阿中東の3地域横断のタスクフォースを組成し、三国間の転勤
ガイドラインの整備に着手しています。
・「ネットワーキング/ナレッジ共有イベントの開催」:
ナレッジ共有及びネットワーキングの強化を目的として、各地域拠点及びグローバルベース
の連結先事業会社の人事パーソンが集う「Global HR Conference」を本店人事部主催で実施
しています。
b.「E:“Energize /活かす”」
♢ ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)推進:
DE&I推進については、2023年度に社長直下のDE&Iワーキンググループを設置し、目指す姿を策定しました。2024年度・2025年度は、「DE&Iアンバサダー組織」を各部門・グループに設置し、集中的な理解促進・実践、さらにはその横展開を通じたDE&I推進のけん引を図りました。多岐にわたる取り組みが実践された結果、DE&Iアンバサダー組織のみならず全社でDE&Iの浸透度が高まっています。

♢ 女性活躍推進に向けたマイルストーン・施策 :
女性活躍はDE&I推進の重要なドライバーと位置付けています。目指す姿とマイルストーンに向けて設定した4本柱「採用強化」「育成・登用におけるジェンダーギャップの解消」「女性エンパワメント」「働きやすい環境整備」を軸に、各種施策を実行しています。
こうした取り組みにドライブをかける目的で、2024年度に採用・パイプラインにおけるマイルストーンを設定しました。この実現に向けて、「女性の母集団拡大を目指した採用活動の強化」、「ジェンダーギャップの解消を目指した成長機会の提供」、「女性エンパワメントを目的とした視野拡大・意欲向上を目指したネットワーキングの提供」、「女性が抱える課題に基づく就業サポート」などを、スピード感をもって実行し各種施策を設定していくことで、あらゆる階層でクリティカルマスとされる女性比率30%以上の早期実現を目指します。

※女性活躍推進に係る指標については第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等の「3.多様性に関する指標」もご参照ください。
c.「A:“Accelerate /育てる”」
♢ AI人材育成プログラム:
AIと事業の両面に精通する人材育成に向け、各種研修プログラムの拡充を実施しています。具体的には、カナダのトロント大学と連携したプログラムを導入し、参加者は基礎学習、国内集中講義、海外派遣を組み合わせたカリキュラムを履修し、修了後は各組織でAI・デジタル関連業務に取り組み、学習内容を事業へ還元します。

♢ 公募型異動配置施策の推進:
社員が自らの想いを持ってキャリアを考え、適材適所で自身の力を最大限発揮できるよう、公募型異動制度「Career Choice」、社内複業制度「Dual Career」などを通じ、機会の拡充を推進してきました。2024年度には、新たに米国・シアトルとカナダ・トロントの2つの全社拠点長ポストを「Career Choice」によって公募しました。2025年度は新たにボストン、ブリュッセル、ストックホルム、バンガロールでの全社拠点長公募を実施しています。

d.「R:“Reward /報いる”」
♢ 重要職務就任者面談:
当社ならではの様々な経験を経て、連結ベースで重要な役割を担う人材「重要職務就任者」約700名を対象に、面談を通じた可視化を2021年度より継続実施しており、面談実施件数は累計約780名となりました。面談データは全社ベースでの最適配置に向けた参考材料として活用するとともに、可視化したデータをマクロ的に捉え、次世代を担う人材の育成に向けた各種施策の検討に繋げています。

(3)指標及び目標
「人的資本の価値最大化」に向けた施策の進捗状況に関する主な指標及び目標は以下のとおりです。
3 【事業等のリスク】
1. リスク管理体制
当社では、営業グループと各リスクに対応したコーポレート専門部局が連携し、適切なリスク対応が可能な管理体制を整備しています。なお、以下については当連結会計年度末以降提出日までの管理体制に係る変更等を反映しています。

2. 主要なリスクの概要
① 世界マクロ経済環境の変化によるリスク
世界的な、又は地域的なマクロ経済環境の変化は、個人消費や設備投資と深く関係し、商品市況にも影響を及ぼします。その結果、当社がグローバルかつ多様な産業領域に展開している事業の商品・製品価格、取扱量やコストなどに変動をもたらし、経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度においては、関税をはじめとする米国の通商政策の影響もあり、世界経済は減速しつつも総じて底堅い成長を維持しました。当面は緩やかな成長を維持すると見られますが、米中対立、ロシア・ウクライナ情勢、中東情勢等地政学リスクに加え、米国の通商政策・金融政策の動向、中国景気の弱含み等、不確実性が非常に高く、動向を注視しています。
② 市場リスク
以下「当期純利益」は、「当社の所有者に帰属する当期純利益」を指しています。当期純利益への影響額は、他に記載のない限り、当社の当連結会計年度の連結業績を踏まえて試算した、翌連結会計年度に対する影響額を記載しています。
a. 商品市況リスク
当社は、商品の売買取引や、保有する資源エネルギーの権益における生産物の販売、そして関係会社の製造する工業製品の販売などの活動を通じて、様々な商品価格の変動リスクを負っています。特にエネルギー資源及び金属資源の取引においては、売買価格の変動を通じて当社の業績に大きな影響を及ぼします。
また、投資の評価においても商品価格が重要なインプットとなる場合があります。特に事業期間が長期に及ぶ場合、短期的な価格の動向よりも中長期的な価格見通しの方が、投資の評価により重要な影響を与えるため、将来の需給環境等のファンダメンタルズや、社外の金融機関等の提供するデータ等を考慮して、商品ごとに当社としての見通しを策定しています。商品市況の長期的な低迷又は上昇が想定される場合には、保有する有形固定資産や持分法で会計処理される投資などの減損及び減損戻入を通じて、業績に影響を与える可能性があります。
当社の重要な投資案件については、「⑤ 事業投資リスク(重要な投資案件)」をご参照ください。
(エネルギー資源)
当社は北米、東南アジア、豪州等において、天然ガス及び石油の開発・生産事業並びに液化天然ガス(LNG)事業を展開しており、原油・LNG価格は当社の業績に大きな影響を及ぼします。
原油(Brent)価格については、OPECプラスによる協調減産の縮小(自主減産の段階的解除)を主因として、概ね1バレル当たり60米ドル前半から70米ドル前半のレンジで推移しましたが、足元においては中東情勢の影響を受け、原油市場は高いボラティリティを示しています。当面の原油価格は、米国・イラン関係及びホルムズ海峡の動向を含む地政学的要因に加え、世界経済の動向等が主要な価格変動要因となる見込みです。
なお、当社のLNG販売の大半は長期契約であり、LNG価格は原油価格にリンクしているものが大宗となります。1バレル当たりの原油価格が1米ドル変動すると、当社の当期純利益は主に持分法による投資損益を通じて年間24億円増減すると試算されます。ただし、LNG・原油の価格変動が当社の業績に影響を及ぼすまでにはタイムラグがあるため、価格変動が直ちに業績に反映されるとは限りません。
LNGスポット価格については、2025年4月から2026年2月までは、百万Btu(英国熱量単位)当たり9米ドル台から14米ドル台のレンジで推移しました。2026年3月には、中東情勢の緊迫化による影響、具体的にはホルムズ海峡閉鎖やカタールLNGの戦争被害を背景として、20米ドル超まで上昇しました。今後のLNGスポット価格については、原油価格と同様に、中東情勢をはじめとする地政学リスクの動向や、それに起因するリスクプレミアムの影響を受け、高いボラティリティを伴う状況が当面継続するものと見込まれます。
(金属資源)
当社は、100%出資子会社の三菱デベロップメント社(MITSUBISHI DEVELOPMENT PTY LTD、本社:豪州ブリスベン、以下MDP社)を通じて、製鉄用の原料炭を販売しており、石炭価格の変動はMDP社の収益を通じて当社の業績に影響を与えます。また、MDP社の収益は、石炭価格の変動の他にも、豪ドル・米ドル・円の為替レートの変動や悪天候、労働争議等の要因にも影響を受けます。
銅についても、生産者としての価格変動リスクを負っています。1トン当たりの価格が100米ドル変動すると当期純利益で年間26億円の変動をもたらす(1ポンド当たりの価格が0.1米ドル変動すると当期純利益で年間56億円の変動をもたらす)と試算されますが、粗鉱品位、生産・操業状況、再投資計画(設備投資)等、価格変動以外の要素からも影響を受けるため、銅の価格のみで単純に業績への影響額が算出されない場合があります。
b. 為替リスク
当社は、輸出入、及び外国間などの貿易取引において外貨建ての決済を行うことに伴い、円に対する外国通貨レートの変動リスクを負っています。これらの取引では必要に応じて、先物為替予約などによるヘッジ策を講じていますが、それによって完全に為替リスクが回避される保証はありません。
また、当社の海外事業に対する投資については、為替変動により、外貨建の受取配当金や海外連結子会社・持分法適用会社の持分損益の円貨換算額が増減するリスクが存在し、外国通貨に対して円高が進むと当期純利益にマイナスのインパクトを与えます。米ドル・円のレートが1円変動すると、当社の当期純利益は年間約50億円増減すると試算されます。
加えて、在外営業活動体の換算差額を通じて自己資本が増減するリスクが存在するため、一部の大口の投資については主に先物為替予約を用いたヘッジ策を講じています。
c. 株価リスク
当社は、当連結会計年度末時点で、取引先や関連会社を中心に1兆4,406億円(時価)の市場性のある株式を保有しており、株価変動のリスクを負っています。上記の価格は3,486億円の評価益を含んでいますが、株式の動向次第で評価益は減少するリスクがあります。また、当社の企業年金では、年金資産の一部を市場性のある株式により運用しています。よって、株価の下落は年金資産を目減りさせるリスクがあります。
d. 金利リスク
当社の当連結会計年度末時点の有利子負債総額(リース負債除く)は5兆7,469億円であり、一部を除いて変動金利となっているため、金利が上昇する局面では利息負担が増加するリスクがあります。
しかし、この有利子負債の相当部分は金利の変動により影響を受ける営業債権・貸付金等と見合っており、金利が上昇した場合には、これらの資産から得られる収益も増加するため、金利の変動リスクは、タイムラグはあるものの、相殺されることになります。また、純粋に金利の変動リスクにさらされている部分についても、見合いの資産からもたらされる取引利益、配当金などの収益は景気変動と相関性が高いため、景気回復の局面において金利が上昇し支払利息が増加した場合には、収益も増加し、結果として影響が相殺される可能性が高いと考えられます。ただし、金利の上昇が急である場合には、利息負担が先行して増加し、その影響を見合いの資産からの収益増加で相殺しきれず、当社の業績は一時的にマイナスの影響を受ける可能性があります。
このような金利などの市場動向を注視し、機動的に市場リスク対応を行う体制を固めるため、当社ではALM(Asset Liability Management)委員会で金利変動リスクの管理を行っています。
③ 信用リスク
当社は、様々な営業取引を行うことによって、売掛金、前渡金などの取引与信、融資、保証などの形で取引先に対して信用供与を行うほか、取引先に対する出資も行っており、取引先の信用悪化や経営破綻等による損失が発生する信用リスクを負っています。また、当社は主としてヘッジ目的のためにスワップ、オプション、先物などのデリバティブ取引を行っており、デリバティブ取引の契約先に対する信用リスクを負っています。
当社では当該リスクを管理するために、取引先ごとに成約限度額・信用限度額を定めると同時に、社内格付制度を導入し、社内格付と与信額により定めた社内規程に基づき、与信先の信用状態に応じて必要な担保・保証などの取付けを行っていますが、信用リスクが完全に回避される保証はありません。取引先の信用状態悪化に対しては取引縮小や債権保全策を講じ、取引先の破綻に対しては処理方針を立てて債権回収に努めていますが、債権等が回収不能になった場合には当社の業績は影響を受ける可能性があります。
④ カントリーリスク
当社は、海外の会社との取引や出資において、国の政治・経済・社会情勢に起因した、代金回収や事業遂行の遅延・不能等が発生するカントリーリスクを負っています。
当社はリスクの集中度を検証し必要な対応策を検討・実施すべく、コーポレート担当役員(CFO)を委員長とするALM委員会で国別ポートフォリオやリスク状況の定期モニタリングを行っています。また、各種リスク要因を踏まえた各国ごとのリスクシナリオを把握した上で、個別案件のカントリーリスクについて、保険を付保するなど、案件の状況に応じて適切なリスクヘッジ策を講じています。ロシア、ウクライナ両国宛てリスクについても、同様に管理しています。
しかしながら、上記のようなリスクヘッジ策を講じていても、当社の取引先や出資先若しくは進行中のプロジェクト所在国の政治・経済・社会情勢の悪化によるリスクを完全に回避することは困難です。そのような事態が発生した場合、当社の業績は影響を受ける可能性があります。
なお、ロシア・ウクライナ情勢の影響については、第5 経理の状況 連結財務諸表注記2 「(5)重要な会計上の判断、見積り及び仮定」をご参照ください。
⑤ 事業投資リスク
当社は、株式・持分を取得して当該企業の経営に参画し、商権の拡大やキャピタル・ゲイン獲得などを目指す事業投資活動を行っていますが、この事業投資に関連して投下資金の回収不能、撤退の場合に追加損失が発生するリスク、及び計画した利益が上がらないなどのリスクを負っています。事業投資リスクの管理については、新規の事業投資を行う場合には、投資の意義・目的を明確にした上で、リスクを定量的に把握し、事業毎の期待収益率などを踏まえて意思決定を行っています。投資実行後は、事業投資先ごとに、毎年定期的に「経営計画書」を策定しており、投資目的の確実な達成のための管理を行う一方、計画した収益を上げていない先については、持分売却・清算による撤退を含め、保有方針を明確にすることで、効率的な資産の入替を行っています。
このような投資評価の段階での案件の選別、投資実行後の管理を厳格に行っていますが、期待する利益が上がらないというリスクを完全に回避することは困難であり、事業環境の変化や案件からの撤退等に伴い、当社の業績は影響を受ける可能性があります。
なお、事業投資に含まれる商品市況リスクについては、「② a. 商品市況リスク」をご参照ください。
(重要な投資案件)
a. 豪州原料炭及びその他の金属資源権益への投資
当社は、1968年11月にMDP社を設立し、炭鉱開発(製鉄用の原料炭)に取り組んできました。2001年には、MDP社を通じ、約1,000億円で豪州クイーンズランド州BMA原料炭事業(以下、BMA)の50%権益を取得し、パートナーのBHP社(BHP Group Limited、本社:豪州メルボルン)と共に世界最大規模の原料炭事業を運営しています。また、当連結会計年度末時点のMDP社の有形固定資産帳簿価額は11,606億円となっています。
b. チリ銅資産権益への投資
当社は、アングロ・アメリカン社(Anglo American Plc、本社:英国ロンドン、以下アングロ社)、チリ国営の銅生産会社であるCorporación Nacional del Cobre de Chile社(本社:チリ国サンチャゴ、以下コデルコ社)と三井物産株式会社の合弁会社(以下、合弁会社)と共に、チリ国銅資源権益保有会社アングロ・アメリカン・スール社(Anglo American Sur S.A.、本社:チリ国サンチャゴ、以下アングロスール社)の株式を保有しています。アングロスール社への出資比率は、アングロ社グループが50.1%、合弁会社が29.5%、当社グループが20.4%となっており、当社の取得額は45.1億米ドルです。
同社は、チリ国内にロスブロンセス銅鉱山、エルソルダド銅鉱山、チャグレス銅製錬所、並びに大型の未開発鉱区等の資産を保有しています(同社合計の2025年銅生産量実績は約21万トン)。
当社はアングロスール社への投資に対して持分法を適用しています。同社宛ての投資に関しては、持分法で会計処理される投資として減損の兆候判定を行っています。同社の生産・開発計画は長期間に及び、短期的な価格動向よりも中長期的な価格見通しの方が、投資評価により重要な影響を与えるため、最新の銅価見通しや開発計画を含め、中長期的な観点から評価し判断しています。
当連結会計年度では、過年度に認識した減損損失の一部の戻入れとして532億円を「持分法による投資損益」を通じて計上し、当連結会計年度末の帳簿価額は2,165億円となっています。詳細については、第5 経理の状況 連結財務諸表注記39をご参照ください。
c. ペルー銅資産権益への投資
当社は、アングロ社と共同で、ペルー共和国ケジャベコ銅鉱山プロジェクト(以下、ケジャベコ)の権益保有会社であるアングロ・アメリカン・ケジャベコ社(Anglo American Quellaveco S.A.、本社:ペルー共和国リマ、以下AAQ社)の権益40%を保有しています。
ケジャベコは約7.3百万トン(銅分換算)の埋蔵量を見込む大規模鉱山で、高いコスト競争力を有しており、2022年に銅精鉱の生産を開始しました(2025年銅生産量実績は約31万トン)。
当社はAAQ社への投資に対して持分法を適用しています。AAQ社宛ての投資に関しては、持分法で会計処理される投資として減損の兆候判定を行っています。ケジャベコの生産計画は長期間に及び、短期的な価格動向よりも中長期的な価格見通しの方が、投資評価により重要な影響を与えるため、最新の銅価見通しや開発計画を含め、中長期的な観点から評価し判断しています。当連結会計年度末の投資及びAAQ社に対する融資額の帳簿価額は5,235億円となっています。
d. モントニー・シェールガス開発プロジェクト/LNGカナダプロジェクト
当社は、カナダにおいて上流資源開発からLNGの生産・輸出販売に至る天然ガスバリューチェーンを構築しています。上流事業として、パートナーのOvintiv社と共に、当社100%出資子会社のCUTBANK DAWSON GAS RESOURCES LTD.(以下、CDGR社)を通じてシェールガスの開発事業を行っています。当社グループの権益保有比率は40%で、当連結会計年度末時点のCDGR社の有形固定資産帳簿価額は2,840億円となっています。なお、CDGR社における共同支配の取決めについては、第5 経理の状況 連結財務諸表注記12をご参照ください。
また、生産された天然ガスの一部をLNGとして輸出販売するため、LNGカナダプロジェクトに参画しています。同プロジェクトは、年間1,400万トンの生産能力を持つ天然ガス液化設備を建設し、日本など東アジアの需要国向けにLNGを輸出販売する事業で、2025年6月から生産を開始しています。当社は子会社であるDiamond LNG Canada傘下のDiamond LNG Canada Partnershipを通じて参画しており、パートナーであるShell社、Petronas社、PetroChina社、韓国ガス公社と共に同プロジェクトを推進しています。当連結会計年度末時点のDiamond LNG Canadaの有形固定資産帳簿価額は4,287億円、使用権資産帳簿価額は2,364億円となっています。
e. ローソン社への出資
当社は、2017年に株式会社ローソン(以下、ローソン社)の発行済株式数の16.6%を株式公開買付けにより取得し、それまで保有していた33.4%と併せて、発行済株式の過半数を保有することとなり、同社を連結子会社としました。その後、KDDI株式会社(以下、KDDI)による同社株式の公開買付け(2024年4月25日付完了)及び同社株式の株式併合を用いたスクイーズアウト手続きを経て、2024年8月15日付で当社及びKDDIの出資比率を50%へ調整しました。これに伴い、株主間契約の効力が発生したことにより、当社は同社に対する単独支配を喪失し、同社を共同支配企業に分類しています。当連結会計年度末のローソン社宛て投資の帳簿価額は5,026億円となっています。
詳細については、第5 経理の状況 連結財務諸表注記38をご参照ください。
ローソン社は、コンビニエンスストア「ローソン」のフランチャイズシステム及び直営店舗の運営を行うとともに、海外コンビニエンス事業及びそれ以外の周辺事業を運営しています。ローソン社の店舗網は、2026年2月末時点で、日本全国に約14,700店、海外に約7,800店の合計約22,500店の規模になっています。
f. Enecoへの投資
当社は、2020年3月に、中部電力株式会社と共同で設立したDiamond Chubu Europe B.V.を通じて、欧州で総合エネルギー事業を展開するN.V. Eneco(以下、Eneco)の100%の株式を約5,000億円で取得しました。
Enecoは、再生可能エネルギー(以下、再エネ)開発・供給事業、トレーディング事業、小売・新サービス事業それぞれの事業分野で高い競争力・適応力を有する総合エネルギー事業会社です。
当社は、Enecoの再エネに関する技術力・ノウハウを活用し、欧州及び欧州外で再エネ開発を加速させ、経済価値、社会価値、環境価値の三価値同時実現に資する取り組みを強化する方針です。
電力需要や欧州マクロ経済が低迷する場合には、Enecoの業績や、取得時に認識したのれんの減損などを通じて当社の業績に影響を与える可能性があります。当連結会計年度末の「のれん」の帳簿価額は1,670億円(持分比率勘案前)となっています。
詳細については、第5 経理の状況 連結財務諸表注記14をご参照ください。
⑥ コンプライアンスに関するリスク
当社は、国内外で多くの拠点を持ち、あらゆる産業を事業領域としてビジネスを展開していることから、関連する法令・規制は多岐にわたっています。具体的には日本の会社法、税法、金融商品取引法、独占禁止法、贈収賄関連諸法、安全保障貿易管理等貿易関連及び制裁関連諸法、環境関連諸法や各種業法を遵守する必要があり、また海外で事業を展開する上では、それぞれの国・地域での法令・規制に従う必要があります。特に、足元ではロシア・ウクライナ情勢に起因する各国経済制裁が導入・強化されていますが、当社はその動向を適時にフォローし、チーフ・コンプライアンス・オフィサーを当社最高責任者として、適切な対応を行っています。
当社はコンプライアンス委員会を設け、その委員会を統括するチーフ・コンプライアンス・オフィサーが連結ベースでの法令・規制遵守を指揮・監督しています。その指揮・監督の下、各営業グループ・部門のコンプライアンス・オフィサーが、固有のコンプライアンス施策の立案・実施をするなど、コンプライアンス意識を高めることに努めています。また、当社は、子会社及び関連会社(上場会社は除く)に対して、当社と同等の水準で各社に適したコンプライアンス管理体制を構築させ、又はさせるように努めています。
しかしながら、このような施策を講じてもコンプライアンス上のリスクは完全に回避できない可能性があり、関連する法令・規制上の義務を実行できない場合には、当社の業績は影響を受ける可能性があります。
⑦ 危機事象発生による人命への被害・事業中断等のリスク
地震、大雨、洪水などの自然災害・異常気象や、新型インフルエンザ・新型コロナウイルス等の新興感染症、重大事故、テロ・暴動、サプライチェーンの遮断、法令違反・サイバー事故、東アジア・欧州・中東等における地政学的要因による有事発生、その他国内外における危機的な事象が発生した場合、当社の社員・事業所・設備やシステムなどに対する被害が発生し、営業・生産活動に支障が生じる可能性があります。
当社では、緊急危機対策本部を設置し、危機発生時における当社関係者の安全確保・安否確認等の初動対応、重要業務の事業継続計画(BCP)の整備、建物・設備・システム等の耐震対策(データ等のバックアップを含む)、定期訓練、必要物資の備蓄等の各種対策を講じています。また、あらゆる事象を想定したリスク・影響度分析に基づく初動対応・事業継続計画(BCP)の策定、継続的なPDCAサイクルの実施等の包括的なマネジメント活動である事業継続マネジメント(BCM)を推進し、各種危機に備えています。しかし、全ての被害や影響を回避できるとは限らず、かかる事象の発生時には当社の業績は影響を受ける可能性があります。
⑧ 気候変動に関するリスク
「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」の「2. リスク管理」に記載しています。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 重要性のある会計方針及び見積り
財務諸表の作成にあたり、経営者は、決算日における資産及び負債の報告金額、偶発資産及び負債の開示、報告期間における収益及び費用の報告金額に影響を与える様な見積りを行う必要があります。見積りは、過去の経験やその時点の状況として妥当と考えられる様々な要素に基づき行っており、他の情報源からは得られない資産及び負債の帳簿価額について当社及び連結子会社の判断の基礎となっています。経営者は見積りが必要となる項目に関する評価は合理的であると判断しています。ただし、これらの評価には経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、前提条件や事業環境などに変化が見られた場合には、見積りと将来の実績が異なることもあります。
当社及び連結子会社の財政状態又は経営成績に対して重大な影響を与え得る会計上の見積り及び判断が必要となる項目の詳細は、第5 経理の状況 連結財務諸表注記2「(5)重要な会計上の判断、見積り及び仮定」をご参照ください。
(2) 当連結会計年度の業績の概況
当連結会計年度においては、関税をはじめとする米国の通商政策の影響もあり、世界経済は減速しつつも総じて底堅い成長を維持しました。日本経済に関しては、雇用・所得環境が改善する中で個人消費は緩やかな成長を続けたものの、海外経済減速や先行き不透明感を背景とした輸出・設備投資の下押し等を受けて、景気はやや弱含みで推移しました。
このような環境下、当連結会計年度の業績の概況は、以下のとおりとなりました。経営戦略の進捗状況、当連結会計年度以降における主な取り組み、及び経営環境に関しては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
※四捨五入差異により縦計・横計が合わないことがあります(以下同様)。
(3) 当連結会計年度のセグメント別業績概況
事業セグメント別の「当社の所有者に帰属する当期純利益」は下表のとおりです。セグメント別の事業内容及び業績の詳細は、第5 経理の状況 連結財務諸表注記6をご参照ください。
(4) 販売、仕入及び受注の状況
① 販売の状況
「(2) 当連結会計年度の業績の概況」及び第5 経理の状況 連結財務諸表注記24をご参照ください。
② 仕入の状況
仕入は販売と概ね連動しているため、記載は省略しています。
③ 受注の状況
販売までの期間が1年以内の受注は販売と概ね連動しているため、記載は省略しています。販売までの期間が1年超の受注については、第5 経理の状況 連結財務諸表注記24をご参照ください。
(5) 流動性と資金の源泉
① 資金調達方針と流動性マネジメント
当社では事業活動を支える資金調達に際して、低コストでかつ安定的に資金が確保できることを目標として取り組んでいます。資金調達にあたっては、コマーシャル・ペーパーや社債等の直接金融と銀行借入等の間接金融とを機動的に選択・活用しており、その時々でのマーケット状況に応じた有利手段を追求しています。当社は資本市場でのレピュテーションも高く、加えて間接金融についても、メガバンク以外に外銀・生保・地銀等の金融機関とも幅広く好関係を維持しており、調達コストは競争力のあるものとなっています。今後とも長期資金を中心とした資金調達を継続するとともに、経営戦略2027の下、投資の順調な実行等で追加資金が必要となった際は財務健全性を維持できる範囲でレバレッジの活用も検討しながら、十分な流動性の確保を行っていく方針であり、当連結会計年度の資金調達活動としては、同方針に即して調達を行いました。
これらの資金調達活動の結果は以下のとおりです。
翌連結会計年度は、引き続き資金調達ソースの多様化等を通じて、中長期的に安定した調達基盤を維持する方針です。また、連結ベースでの資金効率の向上に向けた取組みも継続します。
金融市場の環境は、地政学リスクや主要国の金融政策の変化など、引き続き予断を許さない状況のため、細心の注意を払って対処すべく、現預金等及び銀行融資枠(コミットメントライン)を十分に確保し、流動性を維持してまいります。
連結ベースでの資金管理体制については、当社に加え、国内外の金融子会社及び特定の海外現地法人(以下、財務拠点)において集中して資金調達を行い、子会社へ資金供給するというグループファイナンス方針を原則とし、資金調達の一元化による資金効率の向上、流動性の確保を図っています。結果として、当連結会計年度末では、連結有利子負債のうち88%が当社及び財務拠点による調達となっています。
当連結会計年度末時点の当社及び財務拠点でコマーシャル・ペーパー及び1年以内に償還を予定している社債を合わせた短期の市場性資金が7,361億円あるのに対して、現預金、コミットメントライン、一年以内に満期の到来する公社債が合計で3兆2,290億円あり、カバー超過額は2兆4,929億円と十分な水準にあると考えています。なお、当社のコミットメントラインについては、協調融資枠として円貨で5,100億円を国内主要銀行より、外貨で主要通貨10億米ドル、ソフトカレンシー1.5億米ドル相当を欧米を中心とした国内外の主要銀行より取得しています。
当社ではグローバルな資金調達とビジネスを円滑に行うため、格付投資情報センター(R&I)、ムーディーズ・インベスターズ・サービス(Moody's)、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の3社から格付けを取得しています。
当連結会計年度末の当社に対する格付けは以下のとおりです。
② 資産及び負債・資本
当連結会計年度末の資産及び負債・資本の概況は下表のとおりです。
また、セグメントごとの前連結会計年度及び当連結会計年度における情報は以下のとおりです。
(前連結会計年度)
(単位:億円)
(単位:億円)
(当連結会計年度)
(単位:億円)
(単位:億円)
③ キャッシュ・フロー
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ3,048億円増加し、1兆8,415億円となりました。キャッシュ・フローの内訳は下表のとおりです。
財務会計上の営業キャッシュ・フローとは別に、持続的な稼ぐ力とその成長性を測る指標として、運転資金の増減影響を控除した営業キャッシュ・フローに、事業活動における必要資金であるリース負債支払額を反映した「営業収益キャッシュ・フロー」を定義しています。
投資キャッシュ・フローの主な内容は下表のとおりです。
株主還元は、持続的な利益成長に合わせて増配していく「累進配当」を継続し、自己株式の取得も機動的に実施することを基本方針としています。負債による資金調達は、流動性と財務健全性の観点で適切な水準を維持する方針としています。
5 【重要な契約等】
当社は2026年1月16日付で、米国テキサス州・ルイジアナ州でシェールガスの権益を保有し、その開発・生産・販売等を手掛けるAethon III LLC社、Aethon United LP社、及び関連する会社等(以下、Aethon)の株式等の全持分を、既存出資者であるOntario Teachers’ Pension Plan、RedBird Capital Partners及びAethon Energy Management等より取得することについて合意し、株式譲渡契約を締結しました。関係当局の承認など契約に定めている前提条件が満たされると、Aethonは当社の完全子会社となる見込みです。
Aethonが保有するシェールガス権益は、主にテキサス州及びルイジアナ州に跨るヘインズビルシェールガスエリアに所在しており、現在約2.1Bcf/日(LNG換算約15百万トン/年)の持分生産量を有しています。当社は、本件を通じて天然ガス・LNG事業の収益基盤を強化することに加え、今後、米国での上流ガスを起点とした複合的なバリューチェーンの構築について、当社が米国で展開している電力事業やデータセンター事業、化学品事業等を念頭に、検討を加速させてまいります。
なお、株式及び持分の取得と併せて、Aethon Energy Managementとは、同社が上中流資産権益の一部(最大25%まで)を再取得することについても合意していますが、詳細は今後協議予定です。
取得株式数、取得価額及び取得前後の所有株式の状況
6 【研究開発活動】
特に記載すべき事項はありません。
(注意事項)
本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が当連結会計年度末時点で入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、当社としてその実現を約束する趣旨のものではありません。実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
第3 【設備の状況】
設備の状況の各項目の金額には、消費税等は含まれていません。
1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度における重要な設備投資はありません。
2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社の設備の状況
(2) 国内子会社の設備の状況
(3) 在外子会社の設備の状況
(注) 帳簿価額のうち「その他」は、機械及び装置、建設仮勘定などの合計です。
3 【設備の新設、除却等の計画】
当連結会計年度において、新たに確定した重要な設備の新設、拡充、改修、除却、売却等の計画はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(注)2025年4月3日開催の取締役会における会社法第178条の規定に基づく自己株式の消却の決議により、2026年4月30日付で318,397,611株の自己株式の消却を実施しました。
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
会社法に基づき発行した新株予約権
・株式報酬型ストックオプション
※ 当事業年度の末日(2026年3月31日)における内容を記載しています。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2026年5月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。
(注) 付与株式数の調整及び新株予約権の行使のその他の条件
1. 当社が、当社普通株式につき、株式分割(当社普通株式の株式無償割当を含む)又は株式併合等を行うことにより、株式数の調整をすることが適切な場合は、当社は必要と認める調整を行うものとする。
2. 新株予約権者は、当社取締役、執行役員及び理事のいずれの地位も喪失した日の翌日から起算して10年が経過した場合には、以後、新株予約権を行使できないものとする。
3. その他の条件については、当社と新株予約権の割り当てを受けた者との間で締結した「新株予約権割当契約」で定めるところによるものとする。
4. 当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して以下、組織再編行為)をする場合において、組織再編行為の効力発生の時点において残存する新株予約権(以下、残存新株予約権)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下、再編対象会社)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとする。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を新たに発行するものとする。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限るものとする。
(1) 交付する再編対象会社の新株予約権の数
残存新株予約権の新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。
(2) 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。
(3) 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件等を勘案の上、本新株予約権の取り決めに準じて決定する。
(4) 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、以下に定める再編後払込金額に上記(3)に従って決定される当該各新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。再編後払込金額は、交付される各新株予約権を行使することにより交付を受けることができる再編対象会社の株式1株当たり1円とする。
(5) 新株予約権を行使することができる期間
本新株予約権の行使期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、本新株予約権の行使期間の満了日までとする。
(6) 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項
本新株予約権の取り決めに準じて決定する。
(7) 譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要するものとする。
(8) 新株予約権の取得条項
本新株予約権の取り決めに準じて決定する。
(9) その他の新株予約権の行使の条件
本新株予約権の取り決めに準じて決定する。
5. 2023年11月2日開催の当社取締役会の決議に基づき、2024年1月1日付をもって普通株式1株を3株に分割したことにより、「新株予約権1個当たりの目的たる株式の数(付与株式数)」及び「新株予約権の目的となる株式の種類、数及び内容」が調整されています。
・当事業年度の末日以前に取締役会で決議された株価条件付株式報酬型ストックオプション
※ 当事業年度の末日(2026年3月31日)における内容を記載しています。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2026年5月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。
(注) 付与株式数の調整及び新株予約権の行使の条件
1. 当社が、当社普通株式につき、株式分割(当社普通株式の株式無償割当を含む)又は株式併合等を行うことにより、株式数の調整をすることが適切な場合は、当社は必要と認める調整を行うものとする。
2. 新株予約権者は、当社取締役及び執行役員いずれの地位も喪失した日の翌日から起算して10年が経過した場合には、以後、新株予約権を行使できないものとする。
3. その他の条件については、当社と新株予約権の割り当てを受けた者との間で締結した「新株予約権割当契約」で定めるところによるものとする。
4. 当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割若しくは新設分割(それぞれ当社が分割会社となる場合に限る。)又は株式交換若しくは株式移転(それぞれ当社が完全子会社となる場合に限る。)(以上を総称して以下、組織再編行為)をする場合において、組織再編行為の効力発生日(吸収合併につき吸収合併がその効力を生ずる日、新設合併につき新設合併設立株式会社の成立の日、吸収分割につき吸収分割がその効力を生ずる日、新設分割につき新設分割設立株式会社の成立の日、株式交換につき株式交換がその効力を生ずる日及び株式移転につき株式移転設立完全親会社の成立の日をいう。以下同じ)の直前において残存する募集新株予約権(以下、残存新株予約権)を保有する新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下、再編対象会社)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとする。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を新たに発行するものとする。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限るものとする。
(1) 交付する再編対象会社の新株予約権の数
残存新株予約権の新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。
(2) 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。
(3) 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件等を勘案の上、本新株予約権の取り決めに準じて決定する。
(4) 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、以下に定める再編後払込金額に上記(3)に従って決定される当該各新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。再編後払込金額は、交付される各新株予約権を行使することにより交付を受けることができる再編対象会社の株式1株当たり1円とする。
(5) 新株予約権を行使することができる期間
本新株予約権の行使期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、本新株予約権の行使期間の満了日までとする。
(6) 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項
本新株予約権の取り決めに準じて決定する。
(7) 譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要するものとする。
(8) 新株予約権の取得条項
本新株予約権の取り決めに準じて決定する。
(9) その他の新株予約権の行使の条件
本新株予約権の取り決めに準じて決定する。
5. 2023年11月2日開催の当社取締役会の決議に基づき、2024年1月1日付をもって普通株式1株を3株に分割したことにより、2023年12月31日以前に取締役会で決議されたプランについては「新株予約権1個当たりの目的たる株式の数(付与株式数)」及び「新株予約権の目的となる株式の種類、数及び内容」が調整されています。
<株価条件>
(株価条件①)から3年間を業績評価期間(以下、評価期間)とし、評価期間中の当社株式成長率(評価期間中の当社の株主総利回り(Total Shareholder Return、以下、TSR)を、評価期間中の東証株価指数(以下、TOPIX)の成長率で除して算出する)に応じて、次のとおり権利行使可能数を変動させる。
(1) 権利行使可能となる新株予約権の数は、以下算定式で定まる数とする。ただし、新株予約権1個未満の数は四捨五入するものとする。
• 新株予約権の当初割当数 × 権利確定割合
※ 当初割当数は、(株価条件②)時点の役位をもって算定する。
(2) 新株予約権の権利確定割合は、評価期間中の当社株式成長率に応じて、以下のとおり変動する。
ただし、1%未満の数は四捨五入するものとする。
• 当社株式成長率が125%以上の場合:100%
• 当社株式成長率が75%以上125%未満の場合:
40%+{当社株式成長率(%)-75(%)}×1.2(1%未満四捨五入)
• 当社株式成長率が75%未満の場合:40%
(3) 当社株式成長率は以下のとおりである。
[当社株式成長率]=当社TSR÷TOPIX成長率
評価期間中の当社TSR=(A+B)÷C、評価期間中のTOPIX成長率=D÷Eとする。
A:(株価条件③)の属する月の直前3か月の各日の東京証券取引所における当社普通株式の終値平均値
B:(株価条件④)以後、(株価条件③)までの間における当社普通株式1株当たりの配当金の総額
C:(株価条件⑤)の属する月の直前3か月の各日の東京証券取引所における当社普通株式の終値平均値
D:(株価条件⑥)の属する月の直前3か月の各日の東京証券取引所におけるTOPIXの終値平均値
E:(株価条件⑦)の属する月の直前3か月の各日の東京証券取引所におけるTOPIXの終値平均値
※ A、C、D及びEは、取引が成立しない日を除く。
ただし、評価期間中のプランのうち2023年度新株予約権D、2025年度新株予約権C2プラン(株価条件付株式報酬型ストックオプション)における当社TSRの算出については以下のとおりとする。
A:(株価条件③)の属する月の直前3か月の各日の東京証券取引所における当社普通株式の終値平均値
B:(株価条件④)以後、2023年12月31日までの間における当社普通株式1株当たりの配当金の総額の3分の1(1円未満切り捨て)と、2024年1月1日以後、(株価条件③)までの間における当社普通株式1株当たりの配当金の総額の合計額
C:(株価条件⑤)の属する月の直前3か月の各日の東京証券取引所における当社普通株式の終値平均値の3分の1(1円未満切り捨て)
・当事業年度の末日後に取締役会で決議された株価条件付株式報酬型ストックオプション
※ 取締役会決議時点(2026年5月19日)における内容を記載しています。
(注) 付与株式数の調整及び新株予約権の行使の条件
1. 当社が、当社普通株式につき、株式分割(当社普通株式の株式無償割当を含む)又は株式併合等を行うことにより、株式数の調整をすることが適切な場合は、当社は必要と認める調整を行うものとする。
2. 新株予約権者は、当社取締役及び執行役員いずれの地位も喪失した日の翌日から起算して10年が経過した場合には、以後、新株予約権を行使できないものとする。
3. その他の条件については、当社と新株予約権の割り当てを受けた者との間で締結した「新株予約権割当契約」で定めるところによるものとする。
4. 当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割若しくは新設分割(それぞれ当社が分割会社となる場合に限る。)又は株式交換若しくは株式移転(それぞれ当社が完全子会社となる場合に限る。)(以上を総称して以下、組織再編行為)をする場合において、組織再編行為の効力発生日(吸収合併につき吸収合併がその効力を生ずる日、新設合併につき新設合併設立株式会社の成立の日、吸収分割につき吸収分割がその効力を生ずる日、新設分割につき新設分割設立株式会社の成立の日、株式交換につき株式交換がその効力を生ずる日及び株式移転につき株式移転設立完全親会社の成立の日をいう。以下同じ)の直前において残存する募集新株予約権(以下、残存新株予約権)を保有する新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下、再編対象会社)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとする。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を新たに発行するものとする。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限るものとする。
(1) 交付する再編対象会社の新株予約権の数
残存新株予約権の新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。
(2) 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。
(3) 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件等を勘案の上、本新株予約権の取り決めに準じて決定する。
(4) 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、以下に定める再編後払込金額に上記(3)に従って決定される当該各新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。再編後払込金額は、交付される各新株予約権を行使することにより交付を受けることができる再編対象会社の株式1株当たり1円とする。
(5) 新株予約権を行使することができる期間
本新株予約権の行使期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、本新株予約権の行使期間の満了日までとする。
(6) 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項
本新株予約権の取り決めに準じて決定する。
(7) 譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要するものとする。
(8) 新株予約権の取得条項
本新株予約権の取り決めに準じて決定する。
(9) その他の新株予約権の行使の条件
本新株予約権の取り決めに準じて決定する。
5. 2023年11月2日開催の当社取締役会の決議に基づき、2024年1月1日付をもって普通株式1株を3株に分割したことにより、2023年12月31日以前に取締役会で決議されたプランについては「新株予約権1個当たりの目的たる株式の数(付与株式数)」及び「新株予約権の目的となる株式の種類、数及び内容」が調整されています。
<株価条件>
(株価条件①)から3年間を業績評価期間(以下、評価期間)とし、評価期間中の当社株式成長率(評価期間中の当社の株主総利回り(Total Shareholder Return、以下、TSR)を、評価期間中の東証株価指数(以下、TOPIX)の成長率で除して算出する)に応じて、次のとおり権利行使可能数を変動させる。
(1) 権利行使可能となる新株予約権の数は、以下算定式で定まる数とする。ただし、新株予約権1個未満の数は四捨五入するものとする。
• 新株予約権の当初割当数 × 権利確定割合
※ 当初割当数は、(株価条件②)時点の役位をもって算定する。
(2) 新株予約権の権利確定割合は、評価期間中の当社株式成長率に応じて、以下のとおり変動する。
ただし、1%未満の数は四捨五入するものとする。
• 当社株式成長率が125%以上の場合:100%
• 当社株式成長率が75%以上125%未満の場合:
40%+{当社株式成長率(%)-75(%)}×1.2(1%未満四捨五入)
• 当社株式成長率が75%未満の場合:40%
(3) 当社株式成長率は以下のとおりである。
[当社株式成長率]=当社TSR÷TOPIX成長率
評価期間中の当社TSR=(A+B)÷C、評価期間中のTOPIX成長率=D÷Eとする。
A:(株価条件③)の属する月の直前3か月の各日の東京証券取引所における当社普通株式の終値平均値
B:(株価条件④)以後、(株価条件③)までの間における当社普通株式1株当たりの配当金の総額
C:(株価条件⑤)の属する月の直前3か月の各日の東京証券取引所における当社普通株式の終値平均値
D:(株価条件⑥)の属する月の直前3か月の各日の東京証券取引所におけるTOPIXの終値平均値
E:(株価条件⑦)の属する月の直前3か月の各日の東京証券取引所におけるTOPIXの終値平均値
※ A、C、D及びEは、取引が成立しない日を除く。
ただし、評価期間中のプランのうち2026年度新株予約権C3プラン(株価条件付株式報酬型ストックオプション)における当社TSRの算出については以下のとおりとする。
A:(株価条件③)の属する月の直前3か月の各日の東京証券取引所における当社普通株式の終値平均値
B:(株価条件④)以後、2023年12月31日までの間における当社普通株式1株当たりの配当金の総額の3分の1(1円未満切り捨て)と、2024年1月1日以後、(株価条件③)までの間における当社普通株式1株当たりの配当金の総額の合計額
C:(株価条件⑤)の属する月の直前3か月の各日の東京証券取引所における当社普通株式の終値平均値の3分の1(1円未満切り捨て)
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 1.2022年9月30日付で自己株式を消却しています。(11,578,000株減)
2023年3月31日付で自己株式を消却しています。(15,843,000株減)
2.2023年5月31日付で自己株式を消却しています。(20,808,400株減)
2024年1月1日付で普通株式1株につき3株の割合をもって株式分割しています。(2,874,987,902株増)
2024年1月31日付で自己株式を消却しています。(133,463,700株減)
3.2024年10月31日付で自己株式を消却しています。(156,627,000株減)
4.2025年8月12日付で役員報酬BIP信託宛てに普通株式を新規発行しています。(発行価格2,870円 資本組入額1,435円)
5.2026年4月1日から2026年5月31日までの期間において、2026年4月30日付で自己株式を消却しています。(318,397,611株減)
(5) 【所有者別状況】
2026年3月31日現在
(6) 【大株主の状況】
2026年3月31日現在
(注) 1.上記のほか当社所有の自己株式341,040千株がございます。
2.日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)の所有株式のうち、309,067千株は投資信託、6,683千株は年金信託です。
3.株式会社日本カストディ銀行(信託口)の所有株式のうち、127,096千株は投資信託、37,010千株は特定金銭信託、19,116千株は指定金銭信託(単独運用)、8,758千株は年金信託、234千株は金外信託です。
4.当社は、2025年8月28日公表の「主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ」に記載のとおりNATIONAL INDEMNITY COMPANYが主要株主に該当するとして、2025年8月28日付で臨時報告書(主要株主の異動)を提出しています。
5.2025年9月19日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社及びその共同保有者であるアモーヴァ・アセットマネジメント株式会社が2025年9月15日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めていません。
なお、その大量保有報告書(変更報告書)の内容は以下のとおりです。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2026年3月31日現在
(注) 1.「完全議決権株式(自己株式等)」の欄に記載の株式のほか、連結財務諸表に自己株式として認識している役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託保有の株式があり、当該株式数は「完全議決権株式(その他)」の欄に含まれています。
また、「議決権の数」の欄には、同信託保有の完全議決権株式に係る議決権の個数が含まれています。
2. 「完全議決権株式(その他)」の欄には、証券保管振替機構名義の株式が9,300株含まれています。
また、「議決権の数」の欄には、同機構名義の完全議決権株式に係る議決権の数93個が含まれています。
3. 「単元未満株式」の欄には、次の自己株式及び株式付与ESOP信託保有の株式が含まれています。
② 【自己株式等】
2026年3月31日現在
(注) 1.上記のほか、自己保有の単元未満株式34株があります。このほか、連結財務諸表に自己株式として認識している役員報酬BIP信託保有の株式が6,535,200株、株式付与ESOP信託保有の株式が19,810,580株あります。
2.カタギ食品㈱は、当社が総株主の議決権の4分の1以上を保有するかどや製油㈱の完全子会社です。
(8) 【役員・従業員株式所有制度の内容】
(役員に対する株式所有制度)
① 役員株式保有制度の概要
当社は、株主との価値共有、当社の将来にわたる持続的な成長及び中長期的な企業価値向上に向けた取組みの強化に繋げることを最大の目的として、当社取締役(監査等委員である取締役を除く)のうち業務執行を担う取締役、及び当社執行役員(以下、総称して「取締役等」)を対象に、役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託を用いた株価連動型株式報酬制度を導入しています。
役位及び業績の達成度等に応じて、当社株式又は当社株式の換価処分金相当額の金銭を、一定の受益者要件を満たす当社取締役等に対して、交付又は給付します。
② 取締役等に取得させる予定の株式の総額
187億円(信託報酬・信託費用含む)
③ 当該役員株式所有制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
当社取締役等のうち受益者要件を満たす者
(従業員に対する株式所有制度)
① 従業員株式所有制度の概要
当社は、2019年5月9日開催の取締役会において、中長期的な会社の発展・企業価値向上と従業員個人の成長をリンクさせる効果を期待し、株式付与ESOP(Employee Stock Ownership Plan)信託を用いた従業員向けの経営人材株式交付制度を導入することを決議しました。
一定の金銭を受託者に信託し、受益者要件を満たす当社従業員を受益者とするESOP信託(以下、本信託)を設定します。本信託は、信託管理人の指図に従い、拠出された金銭を原資として当社株式を株式市場から取得します。信託期間中、資格・グレード、目標達成度等に応じて、当社従業員に一定のポイント数が付与され、一定の受益者要件を満たす当社従業員に対して、退職時に、当該ポイント数に応じた株数の当社株式を交付します。
なお、2025年4月に、本制度の継続を決定しました。
② 従業員に取得させる予定の株式の総額
256億円(信託報酬・信託費用を含む)
③ 当該従業員株式所有制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
当社従業員のうち受益者要件を満たす者
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
会社法第165条第2項による取得
(注)1.当社は、2025年4月3日開催の取締役会において、会社法第459条第1項の規定による当社定款に基づき、自己株式の公開買付け、及び市場買付けを行うことを決議いたしました。
公開買付けの概要は以下のとおりです。
①買付け予定数:100,390,000株
②買付け等の価格:普通株式1株につき、2,291円
③公開買付期間:2025年4月4日(金曜日)から2025年5月2日(金曜日)まで(20営業日)
④公開買付開始公告日:2025年4月4日(金曜日)
⑤決済の開始日:2025年5月28日(水曜日)
また、上記の取得価額の総額のうち、公開買付けにおいて取得されなかった分については、公開買付期間終了後に市場買付けにより取得しています。
2.2025年4月3日付取締役会決議に基づく公開買付けは2025年5月2日をもって終了しています。なお、当該自己株式の公開買付けにより買い付けた自己株式は93,109,311株です。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注)「当期間における取得自己株式」には、2026年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取請求による株式数は含まれていません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
3 【配当政策】
2025年度から2027年度を対象とする「経営戦略 2027」では、持続的な利益成長に応じて増配を行う累進配当を継続しており、2025年度の期末配当金については、1株当たり55円とすることとし、2026年6月19日開催の定時株主総会で決議される予定です。この結果、2025年度の1株当たり年間配当金は、中間配当金(1株当たり55円)と合わせ110円となります。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
(i)当社は、『三綱領』を企業理念とし、公明正大を旨とする企業活動を通じ、継続的に企業価値の向上を図るとともに、物心共に豊かな社会の実現に貢献することが、全てのステークホルダーの期待に応えることと捉え、この実現のため、経営の健全性、透明性及び効率性を確保する基盤として、コーポレート・ガバナンスを継続的に強化することを経営上の重要な基本方針としています。
(ⅱ)当社は、上記(i)に定める基本的な考え方の下、経営における監督と執行の分離を進め、取締役会による充実した審議を通じて経営に対する実効性の高い監督を実現するとともに、重要な業務執行の決定の一部を社長又はその他業務執行取締役(以下、社長及びその他業務執行取締役を総称して「業務執行取締役」という)に委任することにより、迅速・果断で、かつ変化への対応力をもつ意思決定を可能とするため、監査等委員会設置会社を採用しています。
(ⅲ)上記(ⅱ)に定める体制の下、取締役会より委任を受けた業務執行取締役が、経営戦略・事業計画等の原案を策定し、取締役会においてその内容を審議した上で決定します。業務執行取締役は、進捗状況を定期的に取締役会に報告し、取締役会はその進捗状況のモニタリングを行うことにより、継続的な企業価値の向上を図ります。
(ⅳ)当社は、役職員の行動規範、全社横断的な管理体制、予防・是正・改善措置、内部通報制度等を社内規程等で定め、周知の上、運用の徹底を図り、コンプライアンス体制を実現するとともに、適切な内部統制システムを構築し、毎年その運用状況を確認の上、継続的な改善・強化に努めます。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、上記(1)①(i)の基本的な考え方の下、2000年代よりコーポレート・ガバナンス改革を推し進め、変化を先取り、事業を変革・強化しながら成長を推進する経営・業務執行を実現すべく、取締役会における充実した審議による実効性の高い監督を発展させつつ、企業価値の向上に努めてきました。
当社は、「監査等委員会設置会社」の機関設計の下、権限委譲を通じて迅速な意思決定を推進するとともに、外部環境変化・外部要請を踏まえ、取締役会における経営方針・経営戦略を中心とした審議をさらに充実させることで取締役会の監督機能の強化・高度化を図っています。また、コーポレート・ガバナンスのあり方、体制については、社外取締役が過半数を占めるコーポレートガバナンス・指名委員会で審議し、取締役会でもその結果のフィードバックに基づき、実効性を確認していきます。
③ 取締役会
取締役会の役割・責務及び規模・構成、並びに、取締役の役割・責務、選任方針及び選任手続は、社外取締役が過半数を占めるコーポレートガバナンス・指名委員会で審議し、取締役会で次のとおり決定しています。
(i)取締役会の役割・責務
取締役会は、株主に対する受託者責任・説明責任を踏まえ、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値の向上を促し、物心共に豊かな社会の実現に貢献するべく、以下に列挙する役割・責務を果たし、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定及び実効性の高い経営監督の実現を図っています。
a.当社を取り巻く外部環境・時代観・世界観等を踏まえ、当社の事業実態に即した経営の大きな方向性を示すこと
b.執行側が整備した適切なリスクテイクを支える経営管理・リスク管理制度につき、その体制整備・運用状況を監督すること
c.執行側が策定し、取締役会で承認した経営の基本方針に照らして、独立した客観的な立場から執行側を評価し、必要な是正を促すことで、執行側に対して実効性の高い監督を行うこと
(ⅱ)取締役会の規模・構成
取締役会は、上記(i)の取締役会の役割・責務を果たすため、多様性が確保された適切な規模及び構成とするものとし、そのうち当社の独立性基準を満たす社外取締役の人数が3分の1以上を占める構成としています。
(ⅲ)取締役(監査等委員である取締役を除く)の役割・責務
取締役(監査等委員である取締役を除く)の役割・責務はそれぞれ以下のとおりです。
a.社内取締役
(a)取締役会長は、コーポレート・ガバナンスの維持・発展に努めるとともに、取締役会議長として、執行側の実情も踏まえながら、社外取締役の意見・考えを適切に引き出し、取締役会での議論を中立的にリードすることで、審議の充実化を図り、取締役会の役割・機能を発揮させることにより、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値の向上を目指す。
(b)業務執行取締役は、取締役会で承認された経営の基本方針に沿って業務を遂行するとともに、取締役会宛に業務執行状況を報告し、取締役会での審議内容を踏まえて、日々の業務執行にあたることにより、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値の向上を目指す。
b.社外取締役
企業経営に関する実践的な視点や客観的・専門的な視点をもって、執行側の示す経営戦略の遂行を監督し、自らの経験やネットワークからの情報を基に、中長期の大きな方向性について助言した上で、取締役会としての適切な意思決定に参加することで、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値の向上を目指す。
(ⅳ)取締役(監査等委員である取締役を除く)の選任方針
取締役(監査等委員である取締役を除く)は、上記(ⅲ)に定める役割・責務を踏まえ、以下に定める方針のもと、全人格的な要素を考慮し、選任することとしています。
a.社内取締役
取締役会議長を務める取締役会長、業務執行の最高責任者である社長のほか、全社経営を担う役付執行役員の中から選任する。
b.社外取締役
(a)企業経営者としての豊富な経験に基づく、実践的な視点を持つ者、及び世界情勢、社会・経済動向等に関する高い見識に基づく、客観的かつ専門的な視点を持つ者から選任する。
(b)社外取締役選任の目的に適うよう、その独立性の確保に留意し、実質的に独立性を確保し得ない者は社外取締役として選任しない(独立性については、(2) 役員の状況 ② a をご参照ください)。
(c)広範な事業領域を有する当社として、企業経営者を社外取締役とする場合、当該取締役の本務会社との取引において利益相反が生じる可能性もあるが、個別案件の利益相反には、取締役会において適正に対処するとともに、複数の社外取締役を置き、多様な視点を確保する。
(ⅴ)取締役(監査等委員である取締役を除く)の選任手続
取締役(監査等委員である取締役を除く)の選任にあたっては、上記(ⅳ)に定める取締役(監査等委員である取締役を除く)の選任方針を踏まえ、社長が取締役(監査等委員である取締役を除く)候補者の選任案を作成し、コーポレートガバナンス・指名委員会による審議を経て、取締役(監査等委員である取締役を除く)選任議案として取締役会で決議し、株主総会に付議することとしています。
(ⅵ)取締役会の活動状況
2025年度において当社は取締役会を16回(定例:11回、臨時:5回)開催し、社内取締役(垣内威彦(取締役会長)、中西勝也、塚本光太郎、柏木豊、野内雄三、野島嘉之の各氏)、常勤監査等委員(鴨脚光眞、村越晃の各氏)、社外取締役及び社外監査等委員である取締役は、出席対象となる取締役会の全てに出席しました。社外取締役及び社外監査等委員である取締役の出席状況の詳細については以下のとおりです。
取締役会での審議内容等については、次のとおりです。
取締役会では、経営上の重要事項を審議し、全社経営の主要項目や各グループの事業戦略等の報告を通じた業務執行の監督を行っています。また、法令及び定款に基づく決議事項、並びに当社が定める金額基準を超える投融資案件については、経済的側面だけでなく、サステナビリティの観点も重視し、審議・決定しています。
さらに、適切な内部統制システムを構築し、毎年その運用状況を確認の上、継続的な改善・強化に努めています。なお、取締役会決議事項を除く業務執行は、執行役員に委ね、業務執行の最高責任者として社長を、経営意思決定機関として社長室会(月2回程度開催)を置き、業務を執行しています。
(社外取締役の状況については、(2)役員の状況 ②社外役員の状況をご参照ください。)
2025年度は、『経営戦略2027』実現のための価値創造メカニズムを構成する要素を捉えながら、以下の項目について、取締役会として適切にモニタリングしました。
<2025年度取締役会実績>
・経営戦略関連、コーポレート施策
株主総会関連、『経営戦略2027』策定関連、経営戦略会議開催報告、事業戦略会議関連、業務執行報告(金融アライアンス・CVC/EX戦略/リスク管理/人事戦略/地域戦略/ステークホルダーエンゲージメント戦略/サステナビリティ法定開示/事業投資実績調査、事業ポートフォリオモニタリング)、コーポレートガバナンス・指名委員会開催報告、報酬委員会開催報告、監査部活動方針・活動報告、内部統制システム関連、取締役会の実効性評価、寄附関連、会社役員賠償責任保険(D&O)関連、開示関連(有価証券報告書、コーポレート・ガバナンス報告書、内部統制報告書)、コンプライアンス関連、取締役人事/役員人事関連、役員報酬関連、組織体制関連、サステナビリティ委員会開催報告、英国現代奴隷法対応関連、東京証券取引所からの要請対応、決算関連、自己株式取得・消却方針、資金調達方針、社債発行、財務活動報告、政策保有株式の保有方針検証、等
・投融資案件、その他
三菱食品㈱関連、千代田化工建設㈱関連、RtM事業関連、国内洋上風力発電事業関連、Cermaq Group AS関連、サハリン2事業関連、鈴川エネルギーセンター㈱関連、Anglo American Sur S.A.関連、米国Copper World銅鉱山事業関連、米国シェールガス事業関連、等
④ 取締役会の実効性評価
2025年度の取締役会実効性評価では、以下のプロセスを通じて、取締役会の実効性が確保されていることが確認されました。


⑤ 取締役会の諮問機関
当社は、指名委員会に相当する任意の委員会、及び報酬委員会に相当する任意の委員会として、「コーポレートガバナンス・指名委員会」と「報酬委員会」を設置しています。
(i)コーポレートガバナンス・指名委員会
コーポレートガバナンス・指名委員会は、コーポレート・ガバナンスの継続的な強化を図るとともに、取締役会による指名プロセスについてより客観性・透明性を高め、公正性を担保することを目的として、全社外取締役が参加し、以下の事項に関し、審議・モニタリングを行っています。
<審議事項>
・コーポレート・ガバナンスにかかる基本方針及び枠組み
・取締役の選解任に関する事項
・指名等に関する事項
・その他コーポレートガバナンス・指名委員長が必要と認める事項
<委員の構成※/2025年度開催回数・出席回数>(*は委員長)
※2025年度の委員の構成を記載しています。
<2025年度の主な審議実績>
・取締役会の規模・構成/社外取締役の要件
・取締役会実効性評価 実施方針/結果
・経営者の要件
・執行役員人事案
・取締役人事案
(ⅱ)報酬委員会
報酬委員会は、取締役会による役員報酬等の決定方針や報酬等の額の決定について、より客観性・透明性を高め、公正性を担保することを目的として、以下の事項に関し、審議・モニタリング、決定を行っています。
<審議事項>
・役員報酬等の基本的な考え方
・その他報酬委員長が必要と認める事項
<審議・決定事項>※委員4名に加え、監査等委員を含む全社外取締役も参加
・執行役員報酬のサステナビリティ項目評価
・社長業績評価
<委員の構成※/2025年度開催回数・出席回数>(*は委員長)
※2025年度の委員の構成を記載しています。
<2025年度の主な審議実績>
<審議事項>
・役員報酬ガバナンス
・取締役の報酬について
<審議・決定事項>
・執行役員報酬のサステナビリティ項目評価
・社長業績評価
(ⅲ)国際諮問委員会
国際諮問委員会は、取締役会の審議に国際的かつ社外の多様な視点を取り入れることにより、各ステークホルダーの意見を経営に反映する体制を整えることを目的として、委員会における討議を踏まえ、国際的視点に立った提言・助言を取締役会に対して行っています。
<討議事項>
国際情勢を中心とした外部環境を踏まえて委員会事務局が適切に選定。
<委員の構成>(*は委員長)(2026年3月末時点)
海外委員(6名):
ナタラジャン・チャンドラセカラン・KBE タタ・サンズ会長(インド)
ビラハリ・カウシカン 元シンガポール外務事務次官(シンガポール)
ビクター・チュウ・CBE 香港・米国経済協議会会長(香港)
リュック・レモン フランス電力元会長兼CEO(フランス)
ランダル・クオールズ 米国連邦準備制度理事会元副議長(米国)
ジョン・ハムレ 戦略国際問題研究所所長(米国)
国内委員(5名):
垣内 威彦* 取締役会長
中西 勝也 取締役 社長
立岡 恒良 社外取締役
勝 栄二郎 元財務事務次官
岡野 正敬 元国家安全保障局長・元外務事務次官
<2025年度の主な討議テーマ実績>
・世界情勢から読み解く米中関係
・西側諸国の断絶:新たな世界秩序?
・AI革命:グローバルパワーの再構築
<活動状況>
当社は国際諮問委員会を年に1回開催しており、2025年度については2026年3月30日に開催しています。
⑥ 監査等委員会
監査等委員会の役割・責務、及び規模・構成、並びに、監査等委員である取締役の役割・責務、選任方針、及び選任手続は、社外取締役が過半数を占めるコーポレートガバナンス・指名委員会で審議し、取締役会で次のとおり決定しています。
(ⅰ)監査等委員会の役割・責務
監査等委員会は、株主の負託を受けて取締役の職務の執行を監査する法定の独立機関として、その職務を適正に執行することにより、良質な企業統治体制を確立する責務を負い、かつ、取締役会と協働して会社の監督機能の一翼を担います。これらの役割・責務を通じて、当社のコーポレート・ガバナンスの維持・発展を支え、様々なステークホルダーの利害に配慮するとともに、ステークホルダーとの協働に努めながら、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値及び社会的信頼の向上を目指します。
(ⅱ)監査等委員会の規模・構成
監査等委員会は、上記の監査等委員会の役割・責務を果たすため、多様性が確保された適切な規模及び構成とするものとし、当社の独立性基準を満たす社外監査等委員の人数が過半数を占めるものとします。
(ⅲ)監査等委員である取締役の役割・責務
監査等委員である取締役(以下、監査等委員)の役割・責務はそれぞれ以下のとおりです。
a.常勤監査等委員
当社全社経営での経験や、財務・会計・法務・リスク管理等の知識・経験を踏まえ、(a)取締役会長とともに非業務執行の社内取締役として取締役会の役割・機能を発揮させるとともに、(b)常勤監査等委員として、経営執行状況の適時的確な把握と、監査等委員会による実効性のある監査・監督の実現に向けた環境の整備に努め、他の監査等委員と協力して、客観的・大局的な視点から監査・監督し、必要な場面においては信念をもって執行側に直言することで、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値及び社会的信頼の向上を目指す。
b.社外監査等委員
社外取締役としての、企業経営に関する実践的な視点や客観的・専門的な視点をもって、執行側の示す経営戦略の遂行を監督し、自らの経験やネットワークからの情報を基に、中長期の大きな方向性について助言した上で、取締役会としての適切な意思決定に参加することで、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値の向上を目指すという役割・責務に加え、企業経営に関する多様かつ豊富な知識・経験や自らの専門性を踏まえ、中立的・客観的な立場から監査・監督し、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値及び社会的信頼の向上を目指す。
(ⅳ)監査等委員候補者の選任方針
監査等委員は、上記(ⅲ)に定める役割・責務を踏まえ、以下に定める方針のもと、全人格的な要素を考慮し、選任するものとします。
a.常勤監査等委員
全社経営や財務・会計・法務・リスク管理、その他の知識・経験を持つ者から選任する。
b.社外監査等委員
(a)企業経営に関する多様かつ豊富な知識や経験を持つ者、及び監査・監督に資する専門性を持つ者から選任する。
(b)社外監査等委員選任の目的に適うよう、その独立性確保に留意し、実質的に独立性を確保し得ない者は社外監査等委員として選任しない。
(c)広範な事業領域を有する当社として、企業経営者を社外監査等委員とする場合、取締役である当該監査 等委員の本務会社との取引において利益相反が生じる可能性もあるが、個別案件の利益相反には、取締役会において適正に対処するとともに、複数の社外監査等委員を置き、多様な視点を確保する。
(ⅴ)監査等委員の選任手続
監査等委員の選任にあたっては、上記(ⅳ)の方針を踏まえ、社長が常勤監査等委員と協議の上、監査等委員候補者の選任案を作成し、コーポレートガバナンス・指名委員会による審議を経て、監査等委員会の同意を得た上で、取締役会で決議し、株主総会に付議することとしています。
(社外監査等委員の状況については、(2)役員の状況 ②社外役員の状況をご参照ください。)
⑦ 内部統制体制
当社は、子会社を含めた当社グループ全体として、法令・定款に適合し、適正かつ効率的な業務遂行を通じた企業価値の向上を図るため、2026年5月1日の取締役会において、「内部統制システム構築に係る基本方針」を以下のとおり決議しており、本基本方針の運用状況を確認のうえ、継続的な改善・強化に努めています。
<内部統制システム構築に係る基本方針>
(i)取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
a.コンプライアンスに関する体制
役職員の行動規範、全社横断的な管理体制、予防・是正・改善措置、内部通報制度等を社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図り、また子会社においても同様の体制整備を促進することで、当社グループでのコンプライアンス体制を実現する。
b.報告に関する体制
組織単位ごとの責任者の設置、法令及び基準に適合した報告の作成手続等を社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図り、組織内及び組織の外部への報告、適正かつ適時な開示を確保する。
c.監査、モニタリングに関する体制
内部監査の体制・要領等を社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図り、各組織・子会社の職務遂行を客観的に点検・評価し改善する。
(ⅱ)取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
職務遂行における情報の管理責任者や方法等を社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図り、情報の作成・処理・保存等を適切に行う。
(ⅲ)リスク管理に関する規程その他の体制
リスクの類型、類型ごとの管理責任者や方法、体制等を社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図り、かつ、子会社でも事業内容や規模に応じて必要なリスク管理体制の整備を促進することにより、職務遂行に伴うリスクを当社グループとして適切にコントロールする。
(リスク管理体制については、第2 事業の状況 3 事業等のリスク 1.リスク管理体制をご参照ください。)
(ⅳ)取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
a.社長は、当社グループとしての経営方針・目標を設定し、達成に向けた経営計画を策定の上、その実行を通じて効率的な職務の執行を図る。
b.組織編成・職務分掌・人事配置・権限に関する基準・要領等を社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図り、かつ、子会社でも事業内容や規模に応じて同様の社内規程等の整備を促進することにより、効率性を確保する。
(ⅴ)当社グループにおける業務の適正を確保するための体制
当社グループにおける業務の適正を確保するため、当社グループとしての基本方針を策定するとともに、子会社ごとに管理責任者、管理上の重要事項、管理手法、株主権の行使等を社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図る。また、その管理責任者は、子会社の取締役等の職務の執行に関する状況等につき、親会社として必要な報告を受け、子会社の定量・定性的な状況・課題を把握する。
(ⅵ)監査等委員会を補助すべき使用人に関する事項、及び当該使用人の取締役(監査等委員である取締役を除く)からの独立性に関する事項
監査等委員会を補助する監査等委員会直属の組織を設置し、他部署を兼務せず専ら監査等委員会を補助する使用人を配置する。また、当該使用人の評価・異動等の人事に際しては、事前に監査等委員の意見を徴し、その意見を尊重する。
(ⅶ)監査等委員会への報告に関する体制
a.監査等委員会は、取締役(監査等委員である取締役を除く)、執行役員又は使用人に対し、その業務の遂行状況につき説明を求め、又は意見を述べることができる。この目的のため、監査等委員会が必要と認める重要な会議には監査等委員が出席できる体制を整えるものとする。
b.著しい損害の発生のおそれがある場合の監査等委員会への報告について、責任者・基準・方法等を社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図る。
c.監査等委員会が子会社に関する報告を求めた場合に各子会社の管理責任者又は役職員から報告を行う体制、及び子会社の重大なコンプライアンス事案を含む重要な事案を監査等委員会へ報告する等の体制構築を促進する。
d.監査等委員会への報告を理由として役職員を不利に取り扱うことを禁止し、その旨を子会社にも周知の上運用の徹底を図る。
(ⅷ)その他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
a.監査等委員会及び監査等委員は、社内関係部局・会計監査人等との意思疎通を図り、情報の収集や調査を行い、関係部局はこれに協力する。
b.監査等委員会及び監査等委員の職務の執行に必要な費用は、会社が負担する。
⑧ 企業統治の体制
2026年6月12日(有価証券報告書提出日)現在の、企業統治の体制を図式化すると以下のとおりです。
なお、2026年6月19日開催予定の定時株主総会の「取締役(監査等委員である取締役を除く)10名選任の件」及び「監査等委員である取締役5名選任の件」(いずれも決議事項)が承認可決された場合も変更はありません。

⑨ 責任限定契約の内容の概要
当社は、取締役(会社法上の業務執行取締役等であるものを除く)との間で、会社法第423条第1項に定める損害賠償責任を限定する契約を締結しており、当該契約に基づく責任限度額は、同法第425条第1項に定める最低責任限度額となります。なお、当該責任限定が認められるのは、当該業務執行取締役等でない取締役が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がないときに限られます。
⑩ 補償契約の内容の概要
当社は、各取締役との間で、会社法第430条の2第1項第1号の費用及び同項第2号の損失を法令の定める範囲内において補償する旨の契約を締結しています。当該契約においては、法令に定める場合のほか、当社が各取締役に対して責任の追及に係る請求をする場合(株主代表訴訟による場合を除く)や各取締役が補償契約に定める義務(報告・協力義務等)に違反した場合等については、当社が補償義務を負わないこと等を定めています。
⑪ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、当社の取締役及び執行役員等(以下、役員等)、並びに子会社の役員等及び子会社以外の出資先に当社から派遣する役員等を被保険者として、役員等賠償責任保険(D&O保険)契約を締結し、被保険者がその職務の執行に関し責任を負うこと又は当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害を填補することとしており、保険料は全額会社が負担しています。なお、法令違反の認識がある行為等に起因する損害は上記保険契約により填補されません。
⑫ 情報開示
当社では、金融商品取引法、会社法等の法律に定められた書類等の作成や金融商品取引所の定める規則に基づく適時開示を行うと共に、社長室会の下部委員会として開示委員会を設置し、有価証券報告書等の開示書類について、内容の適正性の審議・確認等を行っています。又、チーフ・ステークホルダー・エンゲージメント・オフィサー(CSEO)を任命の上、ステークホルダーとの対話の機会拡充、ホームページや統合報告書等での開示強化を図っています。当社の経営・事業戦略を適切にステークホルダーに伝えると同時に、ステークホルダーの期待を適切に経営に伝え、経営・ステークホルダー双方向でのフィードバックを実践しています。
⑬ 取締役の定数
当社の取締役は17名以内とする旨、及びそのうち監査等委員である取締役は5名以内とする旨を定款で定めています。
⑭ 取締役の選任決議要件
当社は、取締役の選任決議について、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役とを区別して、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び累積投票によらない旨を定款に定めています。
⑮ 株主総会決議事項を取締役会で決議することができるとした事項
(i)剰余金の配当等
当社は、株主への利益還元を機動的に、剰余金の配当や自己株式の取得に関する事項等会社法第459条第1項各号に掲げる事項を、取締役会の決議により行うことができる旨を定款に定めています。
(ⅱ)取締役の責任軽減
当社は、取締役が職務を遂行するにあたり期待される役割を十分に発揮できるよう、取締役会の決議(会社法第426条第1項の規定に基づく決議をいう)によって、法令に定める範囲内で、取締役(取締役であった者を含む)の責任を免除することができる旨を定款で定めています。
⑯ 株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を目的として、会社法第309条第2項の株主総会の決議は、議決権を行使することができる株主の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもってこれを行う旨を定款に定めています。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
a.2026年6月12日(有価証券報告書提出日)現在の当社の役員の状況は以下のとおりです。
男性 11名 女性 4名 (役員のうち女性の比率 26.7%)
(注) 1. 取締役(監査等委員である取締役を除く)の任期は、2026年6月19日開催予定の定時株主総会の終結時までとなっています。
2. 取締役(監査等委員)の任期は、2026年6月19日開催予定の定時株主総会の終結時までとなっています。
3. 取締役 宮永俊一、秋山咲恵、鷺谷万里、小木曾麻里、立岡恒良、佐藤りえ子、中尾健の各氏は社外取締役です。
4. 取締役 鷺谷万里氏の戸籍上の氏名は板谷万里です。また、取締役 佐藤りえ子氏の戸籍上の氏名は鎌田りえ子です。
5. 所有株式数については、2026年5月末日時点の株式数を千株未満は切り捨てて表示しています。
6. 当社は、法令に定める監査等委員である取締役の員数を欠くことになる場合に備え、予め補欠の監査等委員である取締役1名を選任しています。補欠の取締役 監査等委員の略歴は次のとおりです。
任期満了前に退任した監査等委員である取締役の補欠として選任された監査等委員である取締役の任期は、退任した監査等委員である取締役の任期の満了する時までとなっています。
b.2026年6月19日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員である取締役を除く)10名選任の件」及び「監査等委員である取締役5名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、当社の取締役の状況は、以下のとおりとなる予定です。なお、役員の役職等につきましては、当該定時株主総会の直後に開催が予定される取締役会の決議事項の内容を含めて記載しています。
(注) 1. 取締役(監査等委員である取締役を除く)の任期は、2026年6月19日開催の定時株主総会における選任後1年以内に終了する事業年度のうち、最終のものに関する定時株主総会の終結時までとなっています。
2. 取締役(監査等委員)の任期は、2026年6月19日開催の定時株主総会における選任後2年以内に終了する事業 年度のうち、最終のものに関する定時株主総会の終結時までとなっています。
3. 取締役 立岡恒良、宮永俊一、鷺谷万里、中空麻奈、秋山咲恵、茂木哲也、金子圭子の各氏は社外取締役です。
4. 取締役 鷺谷万里氏の戸籍上の氏名は板谷万里です。また、取締役 中空麻奈氏の戸籍上の氏名は美和麻奈です。
5. 所有株式数については、2026年5月末日時点の株式数を千株未満は切り捨てて表示しています。
6. 当社は、法令に定める監査等委員である取締役の員数を欠くことになる場合に備え、予め補欠の監査等委員である取締役1名を選任しています。2026年6月19日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「補欠の監査等委員である取締役1名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、補欠の取締役 監査等委員の略歴は次のとおりです。
任期満了前に退任した監査等委員である取締役の補欠として選任された監査等委員である取締役の任期は、
退任した監査等委員である取締役の任期の満了する時までとなっています。
(ご参考) 2026年6月12日時点における当社執行役員は次のとおりです。
(注) *印の執行役員は、2026年6月12日(有価証券報告書提出日)現在取締役を兼務しており、2026年6月19日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)「取締役(監査等委員である取締役を除く)10名選任の件」が承認可決された場合も引き続き、取締役を兼務します。
② 社外役員の状況
2026年6月12日(有価証券報告書提出日)現在、当社の社外取締役(監査等委員である取締役を除く)は4名であり、また、監査等委員である社外取締役は3名です。なお、2026年6月19日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員である取締役を除く)10名選任の件」及び「監査等委員である取締役5名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決された場合も、当社の社外取締役(監査等委員である取締役を除く)は4名であり、また、監査等委員である社外取締役は3名です。
a.社外取締役の独立性
当社は、社外取締役選任の目的に適うようその独立性確保に留意し、実質的に独立性を確保し得ない者は社外取締役として選任していないこととしています。当社は、(株)東京証券取引所が定める独立役員の要件に加え、社外取締役が過半数を占めるコーポレートガバナンス・指名委員会で審議の上、取締役会にて制定している当社の「独立性基準」を確認し、独立性を判断しています。
社外取締役7名は、いずれも実質的に独立性を有しています。なお、取締役 立岡恒良氏の当社取締役としての在任期間は2026年6月19日開催の定時株主総会終結の時をもって通算で8年間となり、当社の「独立性基準」⑦号に該当しますが、実質的に独立性を維持していると判断しています。
<当社の「独立性基準」>
社外取締役の選任にあたっては、㈱東京証券取引所が定める独立役員の要件に加え、本人の現在及び過去3事業年度における以下の①号~⑦号の該当の有無を確認の上、独立性を判断する。なお、以下の各号のいずれかに該当する場合であっても、当該人物が実質的に独立性を有すると判断した場合には、社外取締役選任時にその理由を説明・開示する。
①当社の大株主(直接・間接に10%以上の議決権を保有する者)又はその業務執行者(※1)
②当社の定める基準を超える借入先(※2)の業務執行者
③当社の定める基準を超える取引先(※3)の業務執行者
④当社より、役員報酬以外に1事業年度当たり1,000万円を超える金銭その他の財産上の利益を得ているコンサルタント、弁護士、公認会計士等の専門的サービスを提供する者
⑤当社の会計監査人の代表社員又は社員
⑥当社より、一定額を超える寄附(※4)を受けた団体に属する者
⑦当社の社外役員としての在任期間が通算で8年を超える者
※1 業務執行者とは、業務執行取締役、執行役、執行役員その他の使用人等をいう。
※2 当社の定める基準を超える借入先とは、当社の借入額が当社連結総資産の2%を超える借入先をいう。
※3 当社の定める基準を超える取引先とは、当社との取引額が当社連結収益の2%を超える取引先をいう。
※4 一定額を超える寄附とは、1事業年度当たり2,000万円を超える寄附をいう。
b.会社と社外取締役との利害関係の概要
当社は社外取締役との間に、特別な利害関係はありません。
なお、社外取締役が他の会社等の役員若しくは使用人である、又は役員若しくは使用人であった場合における当該他の会社等と当社との関係は以下のとおりです。
<社外取締役(監査等委員である取締役を除く)(2026年6月12日(有価証券報告書提出日)現在)>
2026年6月12日(有価証券報告書提出日)現在の社外取締役(監査等委員である取締役を除く)の状況は以下のとおりです。
<社外取締役(監査等委員である取締役を除く)>
2026年6月19日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員である取締役を除く)10名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決された場合の社外取締役(監査等委員である取締役を除く)の状況は以下のとおりです。
<監査等委員である社外取締役(2026年6月12日(有価証券報告書提出日)現在)>
2026年6月12日(有価証券報告書提出日)現在の監査等委員である社外取締役の状況は以下のとおりです。
<監査等委員である社外取締役>
2026年6月19日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「監査等委員である取締役5名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決された場合の監査等委員である社外取締役の状況は以下のとおりです。
c.監査等委員会監査、内部監査及び会計監査の相互連携及び内部統制部門との関係
社外取締役(監査等委員である取締役を除く)は、内部監査、コンプライアンス、内部統制の運用状況、並びに監査等委員会監査及び会計監査の結果について取締役会で報告を受けることとしています。また、監査等委員である社外取締役は、内部監査、コンプライアンス、内部統制の運用状況について監査等委員会で報告を受けるほか、四半期ごとに監査部から年度の運営方針や実績・個別監査事案等に関する報告を、会計監査人から監査・レビューの結果報告を受け、また、定期的に法務部からコンプライアンスに関する報告及び主計部から内部統制の運用状況に関する報告をそれぞれ受けることとしており、これらの情報交換を通して連携強化に努めていきます。
d.取締役(監査等委員である取締役含む)に対する情報提供及び支援
上記(1)コーポレート・ガバナンスの概要③及び⑥に記載の取締役(会)及び監査等委員会の役割・責務が果たされるよう、取締役室及び監査等委員会室を設置し、職務遂行に必要な情報及び支援を適切かつタイムリーに提供しています。取締役会での本質的な審議に資するよう、毎回の取締役会に先立ち、各コーポレートスタッフ部門・営業グループの経営幹部から社外取締役に対し、担当議題の概要を説明する機会を設けています(2025年度実績:合計39時間)。また、説明会の場を利用して、審議の充実化に寄与する情報も適時適切に共有しています。その他、就任時オリエンテーション、毎年の事業会社視察や経営執行責任者との対話、各グループCEO・本部長等との対話、常務執行役員との少人数での意見交換会、中堅・若手社員との対話機会等、当社の事業や戦略に対する理解を深める機会を継続的に提供しています。このほか、取締役に対し、第三者機関による研修の機会を提供し、その費用は会社負担としています。
また、取締役会の実効性向上のため、社外取締役が過半数を占めるコーポレートガバナンス・指名委員会、報酬委員会(同委員会で社長業績評価及び執行役員報酬のサステナビリティ項目評価にかかる審議・決定も実施)を開催するほか、社外取締役のみで構成される独立社外取締役会議を定期的に開催し、幅広いテーマについて社外取締役間で自由に討議する場を設定しています。
<独立社外取締役会議の主な討議テーマ>
・DE&Iの潮流
・経営戦略のモニタリング
・事業の価値/収益性と競争力の関係
・人的資本の価値最大化
・役員報酬
(3) 【監査の状況】
① 監査等委員会監査
(i)組織・人員
2026年6月12日(有価証券報告書提出日)現在、当社の監査等委員会は、監査等委員である取締役5名で構成され、このうち3名は社外取締役です。社内出身の取締役である鴨脚光眞氏は全社経営及び財務・会計部門、村越晃氏は全社経営における経験があり、それぞれ常勤の監査等委員に選任されています。また、監査等委員である社外取締役のうち立岡恒良氏は産業界全体への深い造詣と環境・エネルギー政策に関する高い見識を有しており、佐藤りえ子氏、及び中尾健氏は、それぞれ、弁護士(企業法務)、公認会計士としての長年の経験を有しています。監査等委員である取締役5名のうち、常勤の監査等委員である取締役 鴨脚光眞氏及び監査等委員である社外取締役 中尾健氏は、財務及び会計に関する相当程度の知見を有しています。
なお、2026年6月19日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「監査等委員である取締役5名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決された場合も、当社の監査等委員である取締役は5名で構成され、このうち3名は社外取締役です。監査等委員である取締役候補者のうち、社内出身である鴨脚光眞氏及び野内雄三氏は全社経営及び財務・会計部門における経験があり、それぞれ常勤の監査等委員に選任予定です。また、監査等委員である社外取締役候補者のうち、秋山咲恵氏はIT・デジタル技術分野への深い造詣とイノベーションに関する高い見識を有しており、茂木哲也氏及び金子圭子氏は、それぞれ公認会計士、弁護士(企業法務)としての長年の経験を有しています。監査等委員である取締役候補者5名のうち、常勤の監査等委員に選任予定の鴨脚光眞氏・野内雄三氏、及び監査等委員である社外取締役候補者である茂木哲也氏は、財務及び会計に関する相当程度の知見を有しています。
監査等委員会を補佐する独立の組織として監査等委員会室を設置しており、11名(2026年6月12日時点)の専任スタッフが対応する体制としています。
(ⅱ)監査等委員会の活動状況
監査等委員会は、原則月1回開催しています。2025年度は合計13回開催し、全監査等委員が在任中の全ての監査等委員会に出席しています。2025年度の監査等委員会所要時間は最大1時間42分、平均1時間8分となり、年間を通じて決議事項は15件、協議事項は10件、報告事項は67件でした。その主な内容は次のとおりです。
監査計画については、毎年年度開始前に監査計画を立て、当該年度の重点監査項目を定めています。2025年度は以下項目を重点監査項目として監査し、必要に応じて執行側に提言を行いました。
a.『経営戦略2027』のフォロー
・新経営戦略の浸透状況
・「磨く」・「変革する」・「創る」の進捗
・全社組織(金融アライアンス推進室、CVC推進室、AIソリューションタスクフォース)設置の影響・結果
経営・業務執行責任者との対話や社内重要会議への参加、三菱商事グループ会社への往査等を通じて、『経営戦略2027』のメッセージが事業現場に浸透し、各種取組や体制整備が順調に進捗していることを確認しました。『経営戦略2027』の実現に向け、2025年度に実行した各種取組の具体的効果や変化の激しい事業環境に応じた戦略見直しの状況等を今後も注視していきます。
b.連結ベースでのガバナンスの深化
・新たに導入したルール・モニタリングプロセス等の実効性・遵守状況(貿易実務・IT・他)
・不正を妨げるリスク管理体制・組織風土の醸成
・主管グループと事業投資先とのコミュニケーション
経営・業務執行責任者との対話や社内重要会議への参加、三菱商事グループ会社への往査、並びに内部監査組織・会計監査人との三様監査に基づく連携等を通じて、適切な対応がなされ、リスク管理体制の重大な不備は生じていないことを確認しました。高度化・複雑化するリスクへの連結ベースでの対応がより一層求められる中、今後もリスク管理体制の整備・拡充の状況を継続的に注視していきます。
c.コーポレート・ガバナンスの強化に向けた取組
・取締役会における審議充実化に向けた進捗
取締役としての取締役会への出席や経営・業務執行責任者との対話、社内重要会議への参加等を通じて、当社コーポレート・ガバナンス体制は総じて効果的に機能しており、取締役会において充実した審議・議論がなされていることを確認しました。ガバナンス体制の変更に際して当初期待した目的が継続的に達成されているかという観点も踏まえ、取締役会における審議充実化の進捗を継続的に注視していきます。
(ⅲ)監査等委員会の主な活動
監査等委員会は年間を通じて主に以下の活動を行っています。
a.経営・業務執行責任者との対話
社外監査等委員を含む監査等委員は、取締役会長、社長、副社長、コーポレート担当役員、営業グループCEO、国内開発担当、営業グループ本部長、管理部長、監査部長、経営企画部長、CVC推進室長、金融アライアンス推進室長、及びコーポレートスタッフ部門部長とそれぞれ対話を実施しています。2025年度は全72回実施し、内63回において社外監査等委員が1名以上参加しています。
b.重要会議への出席
監査等委員は、監査等委員会のほか、取締役として、取締役会にも出席しています。加えて、コーポレートガバナンス・指名委員会、報酬委員会等の重要会議にも出席しています。このほか、常勤監査等委員は、社長室会、事業戦略会議等の主要社内経営会議において、必要な意見を述べています(2025年度は全145回)。社外監査等委員は、監査等委員会のほか、社長室会以下の会議体での審議内容を聴取した上で、取締役会等の重要会議に出席し、必要な意見を述べています(2025年度は全37回)。
c.往査・視察
監査等委員は、国内外のグループ会社への往査・視察を積極的に行い、現場状況の把握に努めています。監査等委員の往査・視察先の選定にあたっては、出資額や純利益といった定量面に加え、当該会社を取り巻く事業環境やコンプライアンス事案の発生状況等の定性面も選定基準に取り入れています。
2025年度においては、海外6か国13社、国内15社の三菱商事グループ企業の経営・業務執行責任者、及び国外2拠点の全社拠点長と対話を行い、往査・視察結果を取締役会長、社長、関連の担当役員等へ報告しています。なお、社外監査等委員は1名以上が海外4か国6社、国内12社、国外2拠点の往査・視察に参加しています。
d.三様監査
会計監査人や内部監査部門と月1回以上の頻度で定期的に会合を持ち、緊密な連携を通じて当社の状況を適時適切に把握し、情報交換・意見交換を行っています。
e.グループ・ガバナンスの強化
三菱商事グループ企業の経営・業務執行責任者との対話に加え、国内主要グループ企業34社の監査役等と四半期毎の情報交換の機会を設けるほか、少人数の分科会も開催し、情報共有や意見交換の場を提供しています。また、グループ企業に派遣される常勤監査役等への派遣前研修等のサポートも実施しています。今後も定期的なモニタリングを通じてグループ・ガバナンスの強化を図っていきます。
f.社外取締役間の連携強化
監査等委員による経営・業務執行責任者との対話や取締役会に諮られる重要案件等の事前説明には、社外取締役も参加しているほか、独立社外取締役会議等の様々な場での意見交換を通じ、社外監査等委員を含む社外取締役間の連携を強化しています。
g.監査等委員会活動の実効性向上に向けた取組
監査等委員会による監査の実効性向上を目的として、期中及び期末に実施している重点監査項目を中心とした監査状況のレビューに加え、各監査等委員へのアンケート及び当該結果に係るヒアリングに基づく監査等委員会実効性評価を実施しています。その結果を踏まえ、監査手法の見直しや次年度の監査活動においてフォローを要する事項について監査等委員会で討議しました。その概要は以下のとおりです。
・監査等委員会の役割・責務、運営方法、活動内容、各関係者との連携状況、人員構成・環境整備等について18の評価項目のアンケートに各監査等委員が回答。
・監査等委員会室が同回答に係るヒアリングを実施し、監査等委員会活動の改善点を聴取。
・当該ヒアリング結果をもとに監査等委員会で協議し、以下のとおり評価。
・監査等委員会による監査は現状十分に機能し、実効性が適切に確保されている。
・更なる実効性の向上のため、モニタリング型の深化に向けた取組を不断に検討する。
② 内部監査
内部監査については、監査部(2026年4月1日時点81名)が全社的見地から当社、現地法人及び関係会社の監査を行っていることに加え、個々の営業グループもおのおの内部監査組織を設けて、管下組織の監査を連結ベースで行っています。これらの内部監査は、年間の監査計画に基づき、監査先を選定の上実施しており、監査の結果については、デュアルレポーティングとして、都度社長及び常勤監査等委員などに報告するとともに、定期的に取締役会、社長室会、監査等委員会に報告しています。
なお、年間を通じて実施している定例監査は国際内部監査基準に準じて、当社及びグループ関係会社を対象にリスクや規模等を考慮し、3~5年の頻度で実施しています。監査にあたっては、法令遵守に加え、社会規範や企業倫理の観点も重視して、ガバナンス/リスク管理/コントロールの各プロセスを検証・評価します。また、テーマ監査を毎年実施しており、2025年度においては不正取引の防止策に係る対応状況を確認するテーマ監査を実施しました。
③ 会計監査
当社の会計監査業務を執行した公認会計士は、東川裕樹、大谷博史、大久保圭祐の3氏であり、有限責任監査法人トーマツに所属しています。また、当社の監査業務に係る補助者は、公認会計士38名、会計士試験合格者20名、その他100名となっています。当社は、監査等委員会で定めた評価基準に沿ってその監査体制、独立性、専門性及び職務遂行状況等を総合的に評価し、グローバルな事業活動を監査する会計監査人として適任か否か判断してきています。
また、当社では、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目に該当すると認められる場合は、監査等委員の全員の同意に基づき監査等委員会が会計監査人を解任する方針としてきています。この場合、解任後最初に招集される株主総会において、監査等委員会が選定した監査等委員から、会計監査人を解任した旨と解任の理由を報告し、加えて、監査等委員会が会計監査人の職務執行状況その他諸般の事情を総合的に勘案・評価し、解任又は不再任とすることが適切であると判断した場合は、当該会計監査人を解任又は不再任とし、新たな会計監査人を選任する議案を株主総会に提出する方針としてきています。
当社の監査等委員会は、2025年度も上述のプロセスに従い会計監査人に対して評価を行っています。その結果、現会計監査人は職務遂行を適正に行うことを確保するための体制を具備し、独立の立場を保持しつつ職業的専門家として適切な監査を実施しているものと評価し、監査等委員会で再任を決議しています。
なお、有限責任監査法人トーマツによる継続監査期間は73年間です。
(ご参考) 監査等委員会と会計監査人との連携内容
④ 監査等委員会監査、内部監査及び会計監査の相互連携及び内部統制部門との関係
2025年度も前年度に引き続き、監査等委員、主計部及び会計監査人は、四半期決算時及び月次での定例会を開催し、意見交換の機会を設けました。監査上の主要な検討事項については、会計監査人の監査計画説明の際に監査上の主要な検討事項候補の提示を受け、監査上の対応や検討状況を踏まえた意見交換を行っています。また、有限責任監査法人トーマツ及びそのメンバーファームへの非保証業務の委託許容範囲等に関する方針に基づき、該当案件については会計監査人より個別に事前説明を受け監査等委員会として会計監査人の独立性確保の観点から問題がないか検討を行うと共に、四半期毎に会計監査人より非保証業務の受託状況について報告を受けました。
また、監査部による四半期ごとの監査等委員会への監査報告、監査等委員と監査部の月次定例会、及び監査等委員・監査部による子会社・関連会社の監査役等・内部監査部門を交えた連絡会等を実施しています。監査部は、会計監査人とも定期的な会合を持ち監査活動等につき情報交換・意見交換を行うとともに、監査等委員と会計監査人の情報・意見交換の場にも参加しています。
これらの連携により、三様監査の連結ベースの強化を図ってまいります。
⑤ 監査報酬の内容等
(i)監査公認会計士等に対する報酬の内容
前連結会計年度及び当連結会計年度における、当社の監査公認会計士等である有限責任監査法人トーマツに対する報酬額は以下のとおりです。
(前連結会計年度)
当社及び連結子会社における非監査業務の内容は、社債発行に伴うコンフォートレター作成、研修関連業務等です。
(当連結会計年度)
当社及び連結子会社における非監査業務の内容は、社債発行に伴うコンフォートレター作成、本邦サステナビリティ開示基準の適用準備に係る助言等です。
(ⅱ)その他重要な報酬の内容
当社及び連結子会社は、当社の監査公認会計士等である有限責任監査法人トーマツと同一のネットワークに属している法人に対して、監査証明業務及び非監査業務を委託しています。前連結会計年度及び当連結会計年度における報酬額は以下のとおりです。
(前連結会計年度)
当社及び連結子会社における非監査業務の内容は、税務関連業務等です。
(当連結会計年度)
当社及び連結子会社における非監査業務の内容は、税務関連業務等です。
(ⅲ)監査報酬の決定方針
当社は、事業の規模・特性、監査時間等を勘案し、監査報酬を決定しています。
(ⅳ)監査等委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査等委員会は、会計監査人の監査計画の内容、職務遂行状況、報酬見積りの算出根拠等を確認し、必要な検証を行った結果、会計監査人の監査品質の確保及び独立性の担保の観点に照らして妥当と考えられることから、会計監査人の報酬等の額について会社法第399条第1項に基づく同意を行っています。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
取締役の報酬等の総額及び対象となる役員の員数は下表のとおりです。
(百万円)
(百万円未満切捨て)※切捨処理により横計が合わないことがあります。
(注) 1.当連結会計年度末時点の員数は、取締役(監査等委員である取締役を除く)10名(うち社外取締役4名)、監査等委員である取締役5名(うち社外監査等委員3名)です。
2.上記のうち個人業績連動報酬は、当連結会計年度に引当金として計上した金額を記載しています。なお、上記には2024年度個人業績連動報酬に係る引当額と実支給額との差異が含まれています。
3.上記のうち業績連動賞与は、報酬委員会で確認の上、予め、取締役会で決議された算定式に基づき、当連結会計年度の営業収益キャッシュフロー10,481億円、ROE8.5%、及びサステナビリティ項目評価に係る支給率の結果(105%)に応じて決定された金額を記載しています。
4.上記のうち株価連動型株式報酬は、当連結会計年度付与分について費用計上した金額を記載しています。なお、株価連動型株式報酬は、報酬委員会で確認の上、予め、取締役会で決議された算定式に基づき、付与後3年間の当社株式成長率に応じて交付株式数が決定されることとなります。
5.上記の報酬等のほか、業績連動賞与(中長期)について、2023年度分の実際の支給金額は、ガバナンス・指名・報酬委員会(2024年6月21日の当社機関設計変更前)で確認の上、予め、取締役会で決議された算定式に基づき、2023~2025年度の連結当期純利益の平均値9,051億円及びサステナビリティ項目評価に係る支給率の結果(110%)に応じて、2023年度における当社取締役4名に対し、総額288百万円となりました。
また、2024年度分は、2024〜2026年度の連結当期純利益の平均値及びサステナビリティ項目評価に係る支給率の結果に応じて支給金額が決定されることとなっており、現時点で金額が確定していないことから、2025年度に引当金として、2024年度における当社取締役5名に対し、総額327百万円を計上していますが、表中の金額には含まれていません。2024年度分の実際の支給金額は、2026年度に係る有価証券報告書において、その金額を開示します。
6.上記の報酬等のほか、退任した役員に対して役員年金を支給しており、当連結会計年度の支給総額は以下のとおりです。なお、役員年金制度を含む退任慰労金制度は、2007年6月26日開催の定時株主総会終了時をもって廃止しています。
取締役30名(社外取締役は支給対象外)に対して48百万円
監査役4名(社外監査役は支給対象外)に対して3百万円
7.上記のうち業績連動賞与に係るサステナビリティ項目評価結果については、以下のとおりです。

② 役員ごとの氏名、役員区分、連結報酬等の総額及び連結報酬等の種類別の額
2025年度の報酬等の総額が1億円以上である役員の報酬等の額は下表のとおりです。
(百万円)
(百万円未満切捨て)※切捨処理により横計が合わないことがあります。
(注) 1.個人業績連動報酬は2025年度の実支給額を記載しています。
2.株価連動型株式報酬については、当連結会計年度に費用計上した金額を記載しており、実際に交付・支給される金額とは異なります。なお、株価連動型株式報酬は、報酬委員会で確認の上、予め、取締役会で決議された算定式に基づき、付与後3年間の当社株式成長率に応じて交付株式数が決定されることとなります。
3.上記の報酬等のほか、業績連動賞与(中長期)について、2023年度分の実支給額は、ガバナンス・指名・報酬委員会(2024年6月21日の当社機関設計変更前)で確認の上、予め、取締役会で決議された算定式に基づき、2023~2025年度の連結当期純利益の平均値9,051億円及びサステナビリティ項目評価に係る支給率の結果(110%)に応じて、2023年度における当社取締役 社長1名(中西 勝也)に対し144百万円、当社取締役 副社長執行役員1名(田中 格知)に対し57百万円、当社取締役 常務執行役員2名(柏木 豊、野内 雄三)に対し夫々43百万円となりました。また、2024年度分は、2024~2026年度の連結当期純利益の平均値に応じて実支給額が決定されることとなっており、現時点で金額が確定していないことから、2025年度に引当金として、2024年度における当社取締役 社長1名(中西 勝也)に対し142百万円、当社取締役 副社長執行役員1名(塚本 光太郎)に対し57百万円、当社取締役 常務執行役員3名(柏木 豊、野内 雄三、野島 嘉之)に対し夫々42百万円を計上していますが、表中の金額には含まれていません。
4. 上記取締役は、いずれも連結子会社から役員としての報酬等を受けていません。
③ 使用人兼務役員の使用人給与のうち、重要なもの
当社の役員は、いずれも使用人兼務役員ではありません。
④ 取締役の報酬等の決定方針等
当社は、株主とのより一層の価値共有を進め、当社の将来にわたる持続的な成長及び中長期的な企業価値向上に向けた取組の更なる強化に繋げることを最大の目的とし、制度を設計しています。役員報酬等の基本方針及び報酬ガバナンスは以下のとおりです。
(1)役員報酬等の基本方針
・報酬水準:当社役員の機能・役割に応じた水準とする。
・報酬ガバナンス:役員報酬の決定方針、報酬水準及びマルス・クローバック条項の対象となる報酬項目を含めた構成の妥当性、並びにその運用状況等については、社外取締役が過半数を占め、かつ、社外取締役が委員長を務める報酬委員会にて、継続的に審議・モニタリングする。
・業務執行を担う取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬等については、株主とのより一層の価値共有を進め、当社の将来にわたる持続的な成長及び中長期的な企業価値向上に向けた取組の更なる強化に繋げることを最大の目的とし、以下の要素を考慮する。
[戦略とのアラインメント]
経営戦略に連動した報酬制度とすべく、経営戦略上、重視する指標をKPIとして選定する。また、業績の達成状況等に応じて、経営層の報酬として、日本企業、ひいてはグローバルベースで競争力を有する報酬水準を実現することで、次世代の経営を担う人材の成長意欲を喚起し、組織の活力向上を図る。
[株主とのより一層の価値共有]
報酬構成において株式報酬が高い比重を占める構成とし、かつ株式報酬は株価条件を付した株価連動型株式報酬とする。
[アカウンタビリティの強化]
上記、報酬ガバナンスの記載に準じる。
・経営の監督機能を担う、取締役会長及び社外取締役(監査等委員である取締役を除く)、並びに、監査・監督機能を担う監査等委員である取締役については、業務執行からの独立性を確保するため、固定の月例報酬のみ支給する。
(2)取締役の報酬ガバナンス
役員報酬等の決定方針や、報酬等の額(実支給額)の決定にあたっては、報酬委員会で審議のうえ、取締役会で決定し、決定された報酬等の内容が役員報酬の決定方針と整合していることを取締役会で確認・判断するプロセスを経る。取締役の個人別の報酬等の内容の決定に関する夫々の方針は以下のとおりとする。
① 業務執行取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬等に係る報酬ガバナンス
・業務執行取締役の報酬等の額(実支給額)の決定に際し、個人業績連動報酬を除く取締役の各報酬の支給総額及び個人別支給額については、2024年度定時株主総会(2025年6月20日開催)で承認された各報酬の報酬枠の範囲内で、取締役会の決議により決定する。
・固定報酬である基本報酬については取締役会で決議した金額を支給する。
・変動報酬である業績連動賞与、株価連動型株式報酬については、報酬委員会で審議のうえ、取締役会で決議されるフォーミュラに基づき、業績連動指標の実績を反映して支給額を決定する。
・定性評価を含む個人業績評価に基づいて支給額を決定する個人業績連動報酬については、業務執行取締役に対して、業務執行の最高責任者である社長が個人別の評価を担うことが妥当であるため、毎年、取締役会から委任を受けた社長が、当該事業年度の各役員の業績を財務・非財務の両面から評価し、その結果を反映して、個人別支給額を決定する。業務執行取締役の業績評価の際は、統括する組織・担当業務に関する貢献、全社、各部門・グループ及び拠点経営への貢献、並びにサステナビリティにつながる価値創出に関する取組状況等を総合的に勘案して評価する。社長自身の業績評価は、毎年、取締役会から委任を受けた、社外取締役が過半数を占め、かつ、社外取締役が委員長を務める報酬委員会が、報酬委員会の委員に加え、全社外取締役(社外監査等委員を含む)も参加して、審議・決定を行う。個人業績評価結果については、客観性・公正性・透明性を担保する観点から、報酬委員会及び取締役会に報告する。
・なお、2025年5月2日開催の臨時取締役会において決議した役員報酬等の決定方針(業績連動報酬の算定方法を含む)に基づき、毎年、取締役の各報酬の支給総額及び個人別支給額が当該決定方針に沿うことを報酬委員会で審議のうえ、取締役会で決議する。
・業務執行取締役については、個人業績連動報酬、業績連動賞与、株価連動型株式報酬を対象として、報酬の金銭の不支給(マルス)・返還請求(クローバック)に関する条項を導入する。
・また、報酬水準及びマルス・クローバック条項の対象となる報酬項目を含めた報酬構成の妥当性、並びにその運用状況等については、報酬委員会において、毎年、審議・モニタリングする。報酬水準・報酬構成比率については、外部専門機関(WTW(ウイリス・タワーズワトソン))から提供された報酬データ等を参照する。
② 非業務執行取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬等に係る報酬ガバナンス
取締役会長及び社外取締役(監査等委員である取締役を除く)の個人別の報酬等の内容は、報酬委員会で審議のうえ、取締役会で決定する。
③ 監査等委員である取締役の報酬等に係る報酬ガバナンス
監査等委員である取締役の報酬の総額及び個人別支給額については、2023年度定時株主総会(2024年6月21日開催)で決議された監査等委員である取締役報酬枠の範囲内で、監査等委員である取締役の協議を経て決定する。
④ 役員報酬制度
(注)1.取締役(監査等委員である取締役を除く)報酬額については、以下①~②のとおり、2025年6月20日開催の2024年度定時株主総会において決議しています。
なお、2025年度における対象となる取締役(監査等委員である取締役を除く)の員数は10名(うち、社外取締役4名)です。
①基本報酬及び個人業績連動報酬を対象として、年額18億円以内(うち、社外取締役に対する基本報酬を対象として、年額2.5億円以内)
②単年度の連結業績を反映させる業績連動賞与を対象として、年額10億円以内(ただし、営業収益キャッシュフロー、ROEの実績、及びサステナビリティ項目に関する取組状況の評価結果に応じ、取締役会で決議するフォーミュラに基づいて、支給額を決定する。また、支給総額には上限を設けて運用する)
各取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬額については、上記報酬枠の範囲内において、取締役会及び報酬委員会における審議・決定プロセスを経て決定しています。
また、業務執行を担う取締役の業務執行に起因して、重大な財務諸表の修正等が発生した場合には、個人業績連動報酬及び業績連動賞与を対象として、当該取締役に対し、金銭の不支給(マルス)・返還請求(クローバック)を求めることがあります。表内*の各報酬の項目をクローバック条項の対象としています。
2.2024年度定時株主総会において、2025年度以降の積立型退任時報酬及び業績連動賞与(中長期)、中長期株価連動型株式報酬(株価条件を付した株式報酬型ストックオプション)を廃止しています。過年度分の積立型退任時報酬、業績連動賞与(中長期)及び中長期株価連動型株式報酬については、各年度に係る役員報酬等の基本的な考え方、報酬ガバナンス及び報酬制度に基づき権利確定・支給します。
3.監査等委員である取締役の報酬額については、年額4.5億円以内とすることを、2024年6月21日開催の2023年度定時株主総会において決議しています。2025年度における上記報酬枠の対象となる監査等委員である取締役の員数は5名(うち、社外監査等委員3名)です。
4.業績連動賞与及び株価連動型株式報酬について、その算定式の内容は以下のとおりです。
A.業績連動賞与

2025年度における営業収益キャッシュフローの期初計画及び実績は以下のとおりです。
期初計画: 9,000億円
実績 : 10,481億円
B.株価連動型株式報酬
株価連動型株式報酬(以下、本制度)は、役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託(以下、BIP信託)と称される仕組みを採用しています。BIP信託とは、欧米の業績連動型株式報酬(Performance Share)及び譲渡制限付株式報酬(Restricted Stock)と同様に、役位及び業績の達成度等に応じて、当社株式又は当社株式の換価処分金相当額の金銭(以下、当社株式等)を取締役に交付又は給付(以下、交付等)する制度です。株価連動型株式報酬の内容は以下のとおりです。
(1)本制度の対象者
法人税法第34条第1項第3号に定める「業務執行役員」である執行役員を兼務する取締役(以下、対象取締役)を対象とします。
執行役員を兼務しない取締役会長、社外取締役(監査等委員である取締役を除く)及び監査等委員である取締役は支給対象外とします。
(2)交付等が行われる当社株式等
取締役に交付等が行われる当社株式等の数は、「株式交付ポイント」の数により定まります。
株式交付ポイント1ポイントにつき当社株式1株又はその換価処分金相当額の金銭を交付等するものとし、1ポイント未満の端数は切り捨てます。ただし、当社株式について信託期間中に株式分割・株式併合等を行った場合には、分割比率・併合比率等に応じて、株式交付ポイント1ポイントあたりの当社株式数、及び交付等を行う株式数及びその換価処分相当額の上限を調整します。
(3)株式交付ポイントの算定方法
対象取締役に対して、毎事業年度、役位に応じたポイントを割当てます。対象期間経過後、対象取締役に対して割当てたポイントに業績の達成度等に応じた業績連動係数を乗じて、業績連動ポイント数を算出し、株式交付ポイント数を決定します。なお、対象期間の途中で受益者要件を満たす対象取締役が委任契約満了により退任する場合も、対象期間終了後に業績連動係数に応じて、業績連動ポイント数を算出し、株式交付ポイント数を決定します。
2025年度に係る交付株式数は、2025年度から2027年度まで、2026年度に係る交付株式数は、2026年度から2028年度までを評価の対象とし(以下、評価期間)、評価期間中の株価条件の達成状況に応じて、変動する仕組みとしています。具体的には、下表のとおり役位ごとに定められた当初基準ポイント数を定め、各対象取締役にそれらに対応したポイントを、信託スキームを通じて割り当て、割当日から3年間の当社株式成長率※1に応じ、交付ポイントが変動する設計としています。
対象取締役の執行役員としての役位ごとの割当時基準ポイント数及び上限時・下限時のポイント数は下表のとおりとなります。
2025年度(2025年4~5月の当社株価終値平均を基に算出)
2026年度(2026年4~5月の当社株価終値平均を基に算出)
※1 当社株式成長率(%)=3年間の当社TSR(%)÷3年間の配当込みTOPIXの成長率(%)とします(1%未満四捨五入)。
また、3年間の当社TSR=(A+B)÷C、3年間の配当込みTOPIXの成長率=D÷Eとします。(いずれも1%未満四捨五入)
A:3事業年度終了後の4~5月の各日の㈱東京証券取引所における当社普通株式の終値平均値(取引が成立しない日を除く)(1円未満切捨て)
B:ポイント割当以後、株式交付までの間における当社普通株式1株当たりの配当金の総額
C:3事業年度初年度の4~5月の各日の㈱東京証券取引所における当社普通株式の終値平均値(取引が成立しない日を除く)(1円未満切捨て)
D:3事業年度終了後の4~5月の各日の㈱東京証券取引所における配当込みTOPIXの終値平均値(取引が成立しない日を除く)(1円未満切捨て)
E:3事業年度初年度の4~5月の各日の㈱東京証券取引所における配当込みTOPIXの終値平均値(取引が成立しない日を除く)(1円未満切捨て)
※2 各事業年度4月1日時点の役位をもって算定します。
(ア)役位別の交付ポイント数
役位別の交付ポイント数は以下算定式で定まる数とします。
・(基準ポイント×(1/3))+((基準ポイント×(2/3))×業績連動係数)
また、下限時ポイント数(株式ポイント支給率50%(固定分のみ))は以下算定式で定まる数とします。
・基準ポイント×(1/3)
※1ポイント未満の数は切り捨てます。
(イ)業績連動係数
業績連動係数は、基準ポイント割当日から3年間の当社株式成長率に応じて以下のとおり変動します。ただし、1%未満の数は四捨五入するものとします。
・当社株式成長率が1.5倍以上の場合 :200%
・当社株式成長率が0.5倍超1.5倍未満の場合:(当社株式成長率-0.5)×200%
・当社株式成長率が0.5倍以下の場合 :0%
(ウ)基準ポイントの割当時期
各事業年度7月(2025年度のみ8月)
(4)当社株式等の交付等の方法及び時期
取締役は、対象期間経過後に、所定の受益者確定手続を行うことにより、保有する株式交付ポイント数に相当する数の当社株式等について本信託から交付等を受けるものとします。
このとき、当該対象取締役は、株式交付ポイント数の所定の割合の当社株式について交付を受け、残りについては本信託内で換価した上で、換価処分金相当額の金銭の給付を受けるものとします。また、国内非居住者となることが決定した対象取締役は、当該時点において保有するポイント数について、対象期間経過後に算出・決定される株式交付ポイント数に、給付時点の当社株式の株価を乗じた額の金銭の給付を当社から受けるものとします。なお、何らかの事情により本信託による換価処分金相当額の金銭の給付が困難となった場合、換価処分金相当額と同額分を当社から支給すること(以下、キャッシュプラン)がありますが、対象取締役への当該キャッシュプランによる支給金額の算定根拠となるポイント数(以下、キャッシュプランポイント)と対象取締役に交付が行われる当社株式(換価処分の対象となる株式を含む)の数の合計は、140万株の範囲内とし、当該キャッシュプランポイント数に給付時の市場株価を乗じた金額を支給します。
また、対象取締役が死亡した場合には、その時点で付与されている株式交付ポイントに相当する数の当社株式について、当該対象取締役の相続人が換価処分金相当額の金銭の給付を受けるものとします。
(5)交付等が行われる当社株式等の数の上限
1事業年度あたり140万株(140万ポイント)を上限とします。
(5) 【株式の保有状況】
株式の保有状況
a. 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、投資の価値の増加を主な目的として保有する株式を「純投資目的」と区分し、それ以外の株式を「純投資目的以外」に区分しています。
b. 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
(a) 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
[保有方針]
当社は事業機会の創出や取引・協業関係の構築・維持・強化等を目的として純投資目的以外の株式を取得・保有する場合があり、それらを取得する際には社内規程に基づき取得意義や経済合理性の観点を踏まえ取得是非を判断するとともに、取得後は定期的に保有継続の合理性を検証し、保有意義が希薄化した銘柄については縮減を進めています。当事業年度は、122億円売却し、前年度末時点の保有残高比で約2%縮減しました。
[個別銘柄の保有方針の検証方法]
当社が保有する保有目的が純投資目的以外の全ての上場株式について、毎年、取締役会で経済合理性と定性的保有意義の両面から検証しています。
経済合理性は、個別銘柄毎に時価に対する当社の資本コストに比べ配当金・関連取引利益等の関連収益が上回っているか否かを確認しています。
定性的保有意義は所期の保有目的の達成・進捗状況等を確認しています。
[取締役会での本年の検証内容]
2026年3月末時点で当社が保有する保有目的が純投資目的以外の全ての上場株式について取締役会にて検証を行いました。経済合理性及び定性的保有意義の両面から検証を行った結果、所期の保有意義が希薄化してきたことなどから縮減を検討していく銘柄が多数確認されています。
(b) 銘柄数及び貸借対照表計上額
(百万円未満切捨て)
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(百万円未満切捨て)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
(百万円未満切捨て)
(注) 上表の株式数が増加・減少した銘柄数には、株式の併合、株式の分割、株式移転、株式交換、合併等で変動した銘柄は含みません。
(c) 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
当社では、下記銘柄全てについて上記のとおり経済合理性を評価・検証していますが、相手先へ与える様々な影響を考慮し、ここでは銘柄毎の定量的な保有効果の開示は控えています。
また、当社の株式の保有の有無には、相手方が議決権を留保する信託拠出株式等のみなし保有株式について確認が可能なもののみを対象としています。
特定投資株式
(百万円未満切捨て)
(注)1. 貸借対照表計上額の上位銘柄を選定する段階で、特定投資株式とみなし保有株式を合算していません。
2. 「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しています。
みなし保有株式
(百万円未満切捨て)
c. 保有目的が純投資目的である投資株式
(百万円未満切捨て)
(百万円未満切捨て)
5 【従業員の状況等】
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
1. 経営戦略2027期間における 人事関連の取り組み方針
当社にとって、「人材は最大の資産であり、価値創出の源泉である」という考え方は、時代が移り変わろうとも不変の信念です。価値創造メカニズム「ERC -Enhance × Reshape × Create-の好循環モデル」の推進に向けても、当社の「多彩・多才な人材」は、多様性に裏打ちされた「総合力」発揮の「要」として位置づけられています。経営戦略の実現に向けて、三菱商事の人材が持つ強みをベースにしつつ、そのケイパビリティをさらに拡張していくとともに、人材ポートフォリオ全体としての多様性を高めていくことが重要です。これまで培ってきた「人材マネジメントの基本コンセプト」に立ち返り、変革のためのビジョンであるMC HR Vision「DEAR」を旗印に人事施策を講じていくことで、人・組織の変化をドライブし、高度な人材マネジメントを実現していきます。

※その他、当社の経営戦略は、第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等をご参照下さい。
人的資本に関する中長期Vision・施策・指標等は、第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 5. 人的資本に関連する戦略、指標及び目標「(2)人的資本に関する戦略 -10年後を見据えたMC HR Vision「DEAR」-」をご参照下さい。
2. 従業員給与・報酬の額や内容の決定に関する方針
① 人事制度概要
当社の人事制度は、個々人のキャリアステージに応じた多様な経験を段階的に付与することを通じ「経営マインドをもって事業価値にコミットする人材」を継続的に輩出することを主眼に据えています。具体的には社員のキャリアステージに合わせた段階的な人材育成を主軸とした「資格制度」と職務に応じて報いることを主軸とした「職務給制度」を適用するハイブリッド型の人事制度を採用しています。

② 報酬制度概要
報酬制度については、資格制度と職務給制度のハイブリッド型の人事制度を土台として、以下の「報酬に関する基本的な考え方」に基づき策定し、市場競争力ある水準・株主との価値共有を念頭においた報酬制度としています。具体的には、経営戦略2027にて策定した定量目標と業績連動賞与の連動や、一定資格以上における株式交付制度の導入を実施しています。
運用面では、社員の成果・貢献に応じた評価を行い、その評価が個人の報酬に反映される仕組みとすることで、職務と成果に応じたメリハリのある処遇を実現し、社員の成長と会社の発展に繋げていくことを後押ししています。
a. 報酬に関する基本的な考え方
♢ 報酬の意義・構成:各キャリアステージの位置づけに即して、能力・職務・成果及び業績に応じて報い、キャリアステージの上昇に伴い、報酬の軸足を職務・成果へ移す。
♢ 報酬の水準:機能・業績に応じた市場競争力ある水準を維持する。
♢ 支給原資:人件費の弾力性は維持し、業績に応じて支給原資が相応に変動する仕組みとする。

(2) 【従業員の状況】
1. 事業セグメントにおける連結従業員数
セグメント別の連結従業員数は以下のとおりです。なお、連結従業員数は就業人員数を表示しています。
(単位:名)
2. 提出会社の従業員の状況
当社の従業員に顧問・嘱託103名、他社からの出向者128名、海外店現地社員541名を含め、他社への出向者1,644名を除いた当社の就業人員数は4,456名です。なお、セグメント別の就業人員数は以下のとおりです。
(単位:名)
(注) 1. 当連結会計年度1年間に在籍した臨時従業員の平均人数は、当社が560名、連結子会社が12,362名であり、上記人数には含まれていません。
2. 当社の従業員の平均年間給与は、超過勤務手当及び賞与を含んでいます。
3. 当社及び連結子会社と各社の労働組合との関係について特に記載する事項はありません。
4. 当社の役員及び従業員を対象とした株式所有制度については、第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (8) 役員・従業員株式所有制度の内容をご参照ください。
3. 多様性に関する指標
当社の多様性確保を含むダイバーシティ・マネジメントについては、第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 5. 人的資本に関連する戦略、指標及び目標「(2)人的資本に関する戦略 -10年後を見据えたMC HR Vision「DEAR」-」をご参照ください。
(提出会社の状況)
※1 2026年4月1日付。
※2 当社における女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画にて、2027年度末に向けた取り組みとして、女性管理職比率15%以上を目標としています。
※3 当社の男性育児休業取得率は、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(育児・介護休業法)に基づいて算出した育児休業等及び育児目的休暇(配偶者出産前後や子の学校行事等を対象とした休暇)の取得割合です。当連結会計年度に配偶者が出産した男性従業員数を分母、当連結会計年度に育児休業を取得した男性従業員数を分子として算出しています。取得者には前連結会計年度以前に出生した子に係る育児休業取得者も含まれるため、取得率が100%を超える場合があります。
※4 育児休業等は当連結会計年度内に休業を開始した人数でカウントしています。
※5 当社では、女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画にて、2027年度末の「男性の育児関連制度利用率(当連結会計年度に配偶者が出産した男性社員のうち、年度末時点の本店/国内拠点在勤者による育児休業等や育児目的休暇を含む育児関連制度の利用率)」100%を目標としており、25年度実績値は93.2%となっています。
※6 正規雇用には総合職と一般職を含みます。総合職に限ると、男女賃金差異は73.9%です。当社では、同一資格・同一職務レベルにおける報酬体系及び採用・選考において男女間で差異を設けていませんが、差異の要因として、以下2点が挙げられます。
① 一般職を希望する求職者に女性が多く、結果として採用者も女性が多いこと
② 2000年代に入る前までは総合職の採用における女性比率が一桁台と少なく、現在も特に上位の資格・職務レベルにおける男女比率に差があること
①については、今後も男女問わず適性のある人材の確保に努めます。また、②については、社内における女性の活躍しやすい環境整備を進めるべく、マイルストーンを設定の上、採用・育成・登用の観点において取組強化を図っています。詳細については、第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 5. 人的資本に関連する戦略、指標及び目標をご参照ください。
(連結子会社の状況)
※1 女性活躍推進法に基づき算出した、男性の育児休業の取得割合です。
※2 育児・介護休業法に基づき算出した、男性の育児休業等取得割合です。
※3 育児・介護休業法に基づき算出した、男性の育児休業等と育児目的休暇の取得割合です。
※4 当連結会計年度において制度対象者がいない場合は、「-」を記載しています。
※5 各社にて算定・開示を行っている指標のみ記載し、それ以外はブランクとしています。
第5 【経理の状況】
連結財務諸表及び財務諸表の作成方法
(1) 三菱商事株式会社(以下「当社」)の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号、以下「連結財務諸表規則」)第1条の2第1号に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の全ての要件を満たすことから、第312条の規定により、国際会計基準(以下「IFRS」)に準拠して作成しています。
なお、連結財務諸表その他の事項の金額については、百万円未満を四捨五入して表示しています。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1963年大蔵省令第59号、以下「財務諸表等規則」)に基づき作成しています。
なお、財務諸表その他の事項の金額については、百万円未満を切り捨てて表示しています。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しています。
監査証明
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、当連結会計年度の連結財務諸表及び当事業年度の財務諸表について、有限責任監査法人トーマツにより監査を受けています。
連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組を行っています。具体的には、以下のとおりです。
(1) 会計基準等の内容を適切に把握し、基準の変更等に的確に対応できる体制を整備するため、公益財団法人財務会
計基準機構・日本貿易会経理委員会に加入し、定期的な研修への参加や、会計基準の内容や変更についての意見
発信や情報交換を行っています。
(2) IFRSの適用については、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の把
握及び影響の分析を行っています。また、IFRSに基づく適正な連結財務諸表等を作成するために、IFRSに準拠し
たグループ会計方針を作成し、これに基づき会計処理を行っています。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結財政状態計算書】
(単位:百万円)
「連結財務諸表注記事項」参照
(単位:百万円)
「連結財務諸表注記事項」参照
② 【連結損益計算書】
(単位:百万円)
「連結財務諸表注記事項」参照
③ 【連結包括利益計算書】
(単位:百万円)
「連結財務諸表注記事項」参照
④ 【連結持分変動計算書】
(単位:百万円)
「連結財務諸表注記事項」参照
⑤ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
(単位:百万円)
(単位:百万円)
「連結財務諸表注記事項」参照
連結財務諸表注記事項
1. 報告企業
当社は、日本国に所在する株式会社です。当社及び国内外の連結子会社(以下まとめて「連結会社」)は、国内外のネットワークを通じて、天然資源開発から多種多様な商品の売買や製造、コンシューマー向け商品やサービスの提供を行うほか、当社の総合力を事業環境に応じて発揮することで、新しいビジネスモデルや新技術の事業化、新たなサービスの開発・提供など、広範な分野で多角的に事業を展開しています。
連結会社の主な事業活動内容は、注記6にて開示しています。当社の連結財務諸表は、連結会社、並びに連結会社の関連会社及び共同支配の取決めに対する持分により構成されています。
2. 作成の基礎
(1) IFRSに準拠している旨
当連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号)第1条の2第1号に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を全て満たすことから、同規則第312条の規定により、IFRSに準拠して作成しています。
(2) 測定の基礎
連結財務諸表は、注記3に記載されている、公正価値で測定されている特定の資産及び負債を除き、取得原価を基礎として作成しています。
(3) 機能通貨及び表示通貨
連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円で表示しています。日本円で表示している全ての財務情報は、百万円未満を四捨五入しています。
(4) 新たに適用している主な基準書及び解釈指針
当連結会計年度より新たに適用する主な基準書及び解釈指針は以下のとおりです。
IFRS第7号「金融商品:開示」(改訂)、IFRS第9号「金融商品」(改訂)
連結会社は、当連結会計年度よりIFRS第7号「金融商品:開示」(改訂)及びIFRS第9号「金融商品」(改訂)を早期適用しています。同基準の適用に伴い、自然依存電力を参照する契約に関する情報について開示要求が追加されたため、当該情報に係る注記を新たに追加しています。詳細は注記33をご参照ください。
なお、適用に伴い上記注記を除く当連結会計年度の連結財務諸表への影響はありません。
(5) 重要な会計上の判断、見積り及び仮定
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行う必要があります。実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は、継続して見直されます。会計上の見積りの変更による影響は、その見積りが変更された会計期間及び影響を受ける将来の会計期間において認識されます。
ロシア・ウクライナ情勢の影響
ロシア・ウクライナ情勢の経済環境に与える影響は、公的機関等が発行する経済見通しなどのとおり、情勢の緊迫化や各国のロシアに対する金融・経済制裁の継続や拡大、それに対するロシアによる国際送金規制や輸出規制などの対抗措置により、物品の供給制約、エネルギー価格の高騰に起因したインフレなどを介して経済成長見通しの下方圧力となることが想定されます。
このような環境下、ロシア・ウクライナ情勢の影響については、業種や地域によって直接・間接の影響も異なりますが、翌連結会計年度も継続し、金融・経済制裁の解除、国際送金規制・供給不足の解消や貿易・サプライチェーンの正常化には時間を要する前提としています。
連結会社のロシアにおける主たる事業は、モビリティセグメントにおける販売金融事業、及び地球環境エネルギーセグメントにおけるLNG関連事業への投資です。前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、連結会社のロシアにおける事業に関する資産総額は140,808百万円及び155,237百万円(内、国際送金規制の対象となる現金及び現金同等物の残高は66,267百万円及び84,616百万円)です。
(ロシアにおける天然ガス・LNG事業)
連結会社は、ロシアで天然ガス・LNG事業を行うSakhalin Energy LLC(以下SELLC)に対して10%持分を有しており、その他の投資(FVTOCIの金融資産)として会計処理を行っています。2024年3月23日付のロシア政府令(第701号)により、SELLCの全ての出資者が承認されました。会社定款及び出資者間協定書の条件など事業運営に係る詳細については協議が継続されており、当該投資に係る不確実性は依然として継続しています。連結会社は、当該状況を勘案し、確率加重平均による期待現在価値技法を用いたインカム・アプローチで当該投資の公正価値を測定しており、測定に用いる割引率はロシアのカントリーリスクプレミアムを考慮した上で決定しています。
SELLCへの投資を通じて当該プロジェクト期間にわたる配当収入を見込む一方、その他シナリオも加味し、前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、当該投資の公正価値(レベル3)を55,010百万円及び49,442百万円として測定しています。
なお、今後の更なる状況の変化により、その他シナリオで加味してきた不確実性が一部解消することで、確率加重平均による期待現在価値技法に用いるシナリオの再評価が必要となり、これによりSELLC宛て投資の公正価値は増加又は減少する可能性があります。
気候変動による影響
気候変動及び脱炭素社会への移行による連結財務諸表への影響は、非金融資産の減損、金融商品の公正価値、有形固定資産の耐用年数、資産除去債務等の会計上の見積りにおいて考慮されています。外部機関が公表する気候シナリオはこれらの会計上の見積りにおける重要な参照情報の一つとなります。一方で、脱炭素シナリオは需給等に関する市場全体の傾向を仮定するものの、連結会社の保有資産の優位性あるいは劣後性や、売買契約等の特殊性により、市場全体の傾向と連結会社の事業への影響が一致しない場合もあります。加えて、脱炭素シナリオを用いたシナリオ分析では数十年単位の超長期的な影響を分析するのに対し、連結財務諸表における資産及び負債の測定においては、数年から十年といった中長期的な時間軸の影響が大きく、足元の事業環境がより強く反映されることとなります。そのため、仮に脱炭素シナリオ分析において、連結会社の事業に関連する資産の価値毀損等あるいは負債の増加等の兆候が示された場合にも、それらが直ちに連結財務諸表における資産及び負債の測定に影響を及ぼすとは限らないと考えられます。会計上の見積りの設定においては、脱炭素シナリオに加え、連結会社の方針、各国の政策、外部機関の分析結果、及び各事業における固有の状況等を総合的に勘案し、合理的な見積りを行っています。ただし、将来における気候変動リスクに対する連結会社の戦略の変更や世界的な脱炭素化の潮流の変化は、これらに重大な影響をもたらす可能性があります。
連結会社では、気候変動関連のリスク及び機会が連結会社の事業に与える影響や事業戦略のレジリエンスを検討する一環として、地球温暖化を産業革命前に比べて1.5度以下に抑制するシナリオを含む複数の脱炭素シナリオを用いたシナリオ分析を行っています。同シナリオ分析におけるリスクサイドの分析対象事業として、気候変動の移行リスクが高く、かつ資産規模が特に大きい地球環境エネルギーセグメントの天然ガス・LNG事業、及び金属資源セグメントの豪州原料炭事業が選定されています。同シナリオ分析の詳細については、第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組「3. 気候変動リスクに対処する戦略」をご参照ください。
天然ガス・LNG事業については、脱炭素シナリオ下において天然ガス・LNGの市場全体の需要は不透明性がありますが、アジアを中心に長期にわたりLNG需要の増加が見込まれています。公正価値測定及び減損又は減損の戻入の兆候判断を含む減損テストにおいては、既存のLNG事業における生産量の大部分を占める長期販売契約、及びその他のスポット契約等の動向予測に基づき、将来のキャッシュ・フローを見積っています。
原料炭事業については、脱炭素シナリオ下においても、インドや東南アジア等新興国の需要に下支えされ、一定の需要が継続する見込みです。鉄は、脱炭素化に必要なインフラ整備にも不可欠な基礎素材として引き続き堅調な需要が見込まれる一方、新たな脱炭素製鉄法が世界的に普及するまでには相応の時間を要することが想定されます。このため、今後数十年にわたる移行期間においては、原料炭を用いる高炉製鉄が主流であり続け、高炉製鉄プロセスの低炭素化に貢献する高品位原料炭のニーズが高まる見込みです。原料炭事業では高品位原料炭を主に生産しています。なお、リスクサイド分析対象事業の選定基準である資産規模につき、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、豪州原料炭事業における100%出資子会社のMitsubishi Development Pty Ltdの有形固定資産帳簿価額は994,579百万円及び1,160,586百万円となっています。上記の脱炭素シナリオの実現には多くの不確実性を含みますが、当該シナリオ下においても一定の需要が継続する見込みとなるため、当連結会計年度末において当該資産に係る気候変動の影響を要因とした減損の兆候は存在しないと判断しています。また、将来発生する鉱山の原状回復費用に関わる資産除去債務は、将来における原料炭の需給や中長期的な価格見通し等を踏まえて経済的に採掘可能な鉱山の年数に基づいて見積っており、前連結会計年度末及び当連結会計年度末における残高は197,221百万円及び240,313百万円となっています。資産除去債務の詳細については、注記20をご参照ください。
天然ガス・LNG事業及びシェールガス事業における主な投資残高、及びLNG価格の多くがリンクしている原油価格の中長期価格見通しについては、「銅及び原油の中長期価格見通し」を、また引当金への影響については、注記20をご参照ください。
銅及び原油の中長期価格見通し
連結会社は、金属資源セグメントにおいて銅事業への、地球環境エネルギーセグメントにおいて天然ガス・LNG事業及びシェールガス事業への投資をそれぞれ行っており、前連結会計年度末及び当連結会計年度末における主な投資残高は以下のとおりです。
FVTOCIの金融資産及びFVTPLの金融資産は、将来キャッシュ・フローを現在価値に割り引く割引キャッシュ・フロー法により公正価値を測定しています。持分法で会計処理される投資、有形固定資産、使用権資産は、減損テストが行われ、減損又は減損の戻入の兆候がある場合には資産の処分コスト控除後の公正価値又は使用価値のいずれか高い金額で回収可能価額を測定することが求められており、使用価値の測定の際には割引キャッシュ・フロー法を採用しています。銅事業における公正価値測定及び減損又は減損の戻入の兆候判断を含む減損テストにおいては、銅の中長期的な価格見通しが最も重要な観察不能インプットとなっています。LNG価格は多くが原油価格にリンクしており、天然ガス・LNG事業における公正価値測定及び減損又は減損の戻入の兆候判断を含む減損テストにおいては、原油の中長期的な価格見通しが最も重要な観察不能インプットとなっています。また、シェールガス事業においても、生産物の一部の販売価格が原油価格にリンクしており、減損又は減損の戻入の兆候判断を含む減損テストにおいて、原油価格の影響を一部受けます。
FVTOCIの金融資産の主な銘柄は、銅事業においては、Minera Escondida及びCompania Minera Antamina、天然ガス・LNG事業においては、Malaysia LNG Dua及びSakhalin Energy LLCです。FVTPLの金融資産は、Malaysia LNG Tigaです。なお、連結会社は資本性金融資産の一部について、当初認識時の連結会社の方針に基づき資本性金融資産を個別にその他の包括利益で認識(FVTOCI)する資本性金融資産として指定する取り消し不能の選択をしています。公正価値測定及びMalaysia LNG事業における権益延長の詳細については、注記30をご参照ください。また、シェールガス事業の持分法で会計処理される投資及び有形固定資産には、当連結会計年度より、モントニー・シェールガス開発プロジェクトにおいて、Cutbank Ridge Partnershipへの投資に対する持分法の適用を中止し、共同支配の営業活動から生じる資産、負債、収益及び費用のうち、連結会社の持分相当額を認識している影響を含んでいます。詳細については、注記12をご参照ください。
銅の中長期的な価格見通しは、将来における全世界の銅に関する需給予測及び各銅鉱山の生産数量やコストの予測等の要因に基づき決定されており、複数の外部機関が公表する情報と連結会社の見積った中長期的な価格見通しの整合性を検証し、責任者による承認を行っています。短期的には世界情勢やマクロ経済動向等の不確実性が残るものの、人口増・経済成長に伴うインフラ需要に加え脱炭素社会に向けた取り組みが推進されることにより、風力・太陽光発電等の再生可能エネルギーや電気自動車(EV)の普及が見込まれることに加え、生成AI等の進展によるデータセンター需要の増加が見込まれることから、将来的には導電性に優れる銅の需要が一層増加するものと想定されます。一方、既存鉱山の品位低下等に伴う生産量減少や、既存・新規鉱山開発の難易度の高まりにより、中長期的に生産コストは上昇し、需給も引き締まっていく見通しです。銅の中長期的な価格見通しは、毎年見直しを行っており、当連結会計年度末においては、2031年以降、第三者により公表されている見通し(2026年3月時点での金融機関等のアナリストによる価格予想の平均値1ポンド当たり約4.8米ドル(インフレの影響を除く))と近似しています。また、前連結会計年度末における中長期価格見通しは、2030年以降、第三者により公表されている見通し(2025年3月時点での金融機関等のアナリストによる価格予想の平均値1ポンド当たり約4.3米ドル(インフレの影響を除く))と近似していました。
原油の中長期的な価格見通しは、将来における全世界の原油に関する需要予測及び生産数量やコストの予測等の要因に基づき決定しており、複数の外部機関が公表する情報と連結会社の見積った中長期的な価格見通しの整合性を検証し、責任者による承認を行っています。足元では、中東地域における地政学的リスクの顕在化や原油需給バランスの逼迫により、価格ボラティリティが高まっています。長期的には、世界の気候変動リスクへの対応及びEV普及をはじめとした電化の進展等、脱炭素社会に向けた取り組みが推進されることにより、2030年代に原油需要がピークを迎えると引き続き予想しています。中長期の時間軸においては、外部機関が公表する脱炭素シナリオを考慮しつつも、脱炭素化の進展における不確実性や足元の世界情勢による影響等も総合的に勘案しています。ブレント原油の中長期的な価格見通しは、毎年見直しを行っており、当連結会計年度末においては、インフレの影響を除き2030年度に1バレル当たり約75米ドルになると見積っています。前連結会計年度末における中長期的な価格見通しは、インフレによる影響を除き、2029年度に1バレル当たり約75米ドルになると見積っており、価格見通しの重要な変更はありません。
その他
上記以外に、翌連結会計年度において重要な修正をもたらすリスクのある、仮定及び見積りの不確実性に関する情
報は、以下の注記に含まれています。
・金融商品の公正価値-注記7、30
・金融資産の減損-注記8
・非金融資産の減損-注記12、13、14、15
・確定給付制度債務の測定-注記19
・引当金-注記20
・繰延税金資産の回収可能性-注記28
連結財務諸表上で認識する金額に重要な影響を与える会計方針の適用に際して行う判断に関する情報は、以下の注
記に含まれています。
・金融商品の譲渡-注記35
・ジョイント・アレンジメント(共同支配の取決め)及び関連会社-注記39
当連結会計年度の連結財務諸表における重要な会計上の判断、見積り及び仮定の変更に関する情報は、上記を除き
以下の注記に含まれています。
・セグメント情報-注記6
・引当金-注記20
・法人所得税-注記28
・ジョイント・アレンジメント(共同支配の取決め)及び関連会社-注記39
3. 重要性のある会計方針
(1)連結の基礎
① 子会社
当社は直接・間接に支配している会社を連結子会社としています。したがって、連結会社が議決権の過半数を所有する会社については原則として連結子会社としています。ただし、連結会社が議決権の過半数を所有していない場合でも、意思決定機関を実質的に支配していると判断した場合には、当該会社を連結子会社としています。また、連結会社が議決権の過半数を所有している場合でも、少数株主などが当該会社の通常の事業活動における意思決定に対して実質的な参加権を持つ場合においては、連結会社が支配を有しないため、持分法を適用しています。
支配の喪失に至らない、子会社に対する持分の変動は、資本取引として会計処理しています。親会社持分及び非支配持分の帳簿価額は、子会社に対する相対的な持分の変動を反映するよう修正しています。非支配持分の金額と支払対価又は受領した対価との差額は、資本に直接認識し、親会社持分に配分しています。
子会社に対する支配を喪失した場合、(1)受領した対価の公正価値と残存する持分の公正価値との合計と、(2)子会社の資産(のれんを含む)及び負債、並びに非支配持分の従前の帳簿価額との差額を、純損益として計上しています。支配の喪失日において、残存する投資の公正価値は、IFRS第9号「金融商品」に従った事後の会計処理のための当初認識時の公正価値、又は、関連会社又はジョイント・ベンチャーに対する投資の当初認識時の原価とみなしています。
主要な連結子会社については、第1 企業の概況 「4.関係会社の状況」に記載しています。
② 企業結合
企業結合(事業の取得)は「取得法」で会計処理をしており、取得日において、識別可能な資産及び負債は、一部の例外を除き、取得日における公正価値で認識しています。
移転された対価、被取得企業の非支配持分の金額、及び取得企業が取得以前に保有していた被取得企業の資本持分の公正価値の合計金額が、取得日における識別可能資産及び負債の正味価額を上回る場合は、その超過額をのれんとして認識し、下回る場合は、その超過額をバーゲンパーチェス益として直ちに純損益に認識しています。
③ 関連会社及びジョイント・ベンチャー(共同支配企業)
関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する投資については持分法を適用しています。
関連会社とは、連結会社がその財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響力を有しているものの、支配又は共同支配を有していない企業をいいます。連結会社が他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、連結会社は当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定されます。保有する議決権が20%未満であっても、財務及び営業又は事業の方針の決定に重要な影響力を行使しうる会社も関連会社に含めています。反対に、議決権の20%以上を保有している場合でも、連結会社が重要な影響力を保持しないと判断した場合には持分法を適用していません。
ジョイント・ベンチャーとは、ジョイント・アレンジメント(共同支配の取決め、すなわち、複数の当事者が共同支配を有する取決め)のうち、共同支配を行う参加者が独立の事業体の純資産に対する権利を有するものをいいます。また、共同支配とは、契約上合意された支配の共有であり、参加者が取決めのリターンに重要な影響を及ぼす活動に関して、参加者の全会一致で決定し、当該活動を共同で営むことで成立します。
④ ジョイント・オペレーション(共同支配事業)
ジョイント・オペレーションとは、ジョイント・アレンジメントのうち、共同支配を行う参加者が、契約上の取決めに関連する資産に対する権利及び負債に係る義務を有するものをいいます。ジョイント・オペレーションに係る投資については、共同支配の営業活動から生じる資産、負債、収益及び費用のうち、連結会社の持分相当額のみを認識しています。
⑤ 投資企業
投資企業とは、投資者に投資管理サービスを提供する目的で資金を得て、投資者に対して、自らの事業目的は資本増価、投資収益、又はその両方からのリターンのためだけに資金を投資することであると確約し、その投資のほとんど全ての測定及び業績評価を公正価値ベースで行うという要件を充足するものをいいます。投資企業は、原則として全ての投資をIFRS第9号「金融商品」にしたがって純損益を通じて公正価値で測定しています。
なお、連結会社の関連会社又は共同支配企業が投資企業に該当する場合には、連結会社による持分法の適用に当たって、当該投資企業が子会社に対する持分に適用した公正価値測定を維持し、連結会社の子会社が投資企業に該当する場合に求められる通常の連結処理への組替を行わないことを選択しています。
⑥ 報告日
当連結財務諸表の作成に当たり、現地法制度上又は株主間協定等で当社と異なる決算日が要請されていることにより決算日を統一することが実務上不可能であり、また、事業の特性やその他の実務上の要因によって当社の報告期間の末日をもって仮決算を行うことが実務上不可能な一部の子会社、関連会社及びジョイント・アレンジメントについては、12月31日又は12月31日の翌日から当社の決算日である3月31日までに終了する会計年度の財務諸表を用いています。これらの子会社、関連会社及びジョイント・アレンジメントの決算日と連結決算日との間に生じた重要な取引又は事象については、当連結財務諸表に反映しています。
(2)外貨換算
外貨建項目については取引日の為替レートにより換算を行っており、貨幣性項目については決算日において同日の為替レートで換算替えを行っています。換算替えにより生じる差額は、連結損益計算書の「その他の損益-純額」に計上しています。
海外子会社や関連会社等の在外営業活動体の資産及び負債は、それぞれの決算日の為替レートにより円貨に換算しています。換算により生じる為替換算差額については、税効果考慮後の金額をその他の包括利益に計上し、「その他の資本の構成要素」に認識されます。また、収益及び費用は、著しい変動のない限り期中平均レートにより円貨に換算しています。
在外営業活動体を処分し支配を喪失した際には、為替換算差額の累計額は純損益に振り替えています。重要な影響力又は共同支配を喪失するような一部処分の場合には、為替換算差額の累計額の処分比率に応じた額を純損益に組み替えます。
(3)金融商品
① 非デリバティブ金融資産
連結会社は、営業債権及びその他の債権を、取引日にIFRS第15号を適用して算定した金額などにより当初認識しています。その他の全ての金融資産は、連結会社が当該金融商品の契約当事者となった取引日に公正価値により当初認識しています。当初認識後は償却原価又は公正価値のいずれかにより測定しています。
② 償却原価で測定される金融資産
金融資産は、以下の要件を両方満たす場合、実効金利法を用いて償却原価で測定しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収することを目的として保有している
・契約条件が、特定された日に元本及び利息の支払のみによるキャッシュ・フローを生じさせることを規定している
③ 公正価値で測定される金融資産
公正価値の測定方法に関する詳細は、「(17)公正価値の測定」をご参照ください。
償却原価で測定される金融資産以外の金融資産のうち、以下の要件をともに満たす負債性金融商品についてはその他の包括利益を通じて公正価値で測定(FVTOCI)しています。
・契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方を目的として保有している
・契約条件が、特定された日に元本及び利息の支払のみによるキャッシュ・フローを生じさせることを規定している
FVTOCIの負債性金融商品に係る公正価値の変動の累計額は、当該資産の認識を中止した場合に純損益に認識しています。
償却原価で測定される金融資産以外の金融資産でFVTOCIの負債性金融商品以外の金融資産については公正価値で測定し、その変動を原則として純損益として認識しています(FVTPL)。ただし、売却目的では保有しておらず、事業機会の創出や取引・協業関係の維持・強化などを目的に保有する資本性金融商品への投資については、公正価値で測定し、その変動をその他の包括利益で認識(FVTOCI)する資本性金融資産として指定する取り消し不能の選択をしています。
FVTOCIの資本性金融商品に係る公正価値の変動の累計額は、当該資産の認識を中止した場合にその他の包括利益から直接利益剰余金に振り替え、純損益では認識していません。FVTOCIの資本性金融資産に係る受取配当金については、配当を受領する権利が確立された時点で金融収益の一部として純損益に認識しています。
④ 償却原価で測定される金融資産及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定される負債性金融商品の減損
償却原価で測定される金融資産及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定される負債性金融商品については、予想信用損失を見積り、損失評価引当金を認識及び測定しています。
損失評価引当金は、報告日における外部・内部の信用格付の変動や期日経過の情報等に基づき、当該金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合、全期間(予想存続期間)にわたる全ての生じ得る債務不履行事象から生じる予想信用損失に基づいて算定し、それ以外の場合、報告日後12か月以内にわたる予想信用損失に基づいて算定しています。予想信用損失は、信用格付や財務状態に係る現在の状況及び将来予測情報等を反映する方法で見積っています。なお、発行者又は債務者の重大な財政的困難や期日経過を含む契約違反等、信用減損の証拠がある場合には、格付評価、担保の状況、割引キャッシュ・フロー法による評価等に基づき、個別に予想信用損失を見積っています。
⑤ 金融資産の認識の中止
連結会社は、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、又は金融資産を譲渡し、ほとんど全てのリスクと経済価値が移転したときにのみ、金融資産の認識を中止しています。連結会社がリスクと経済価値のほとんど全てを移転しないが保持もせず、譲渡された資産を支配し続ける場合には、連結会社は資産に対する留保持分及び関連して支払う可能性がある負債を認識しています。
⑥ 現金同等物
現金同等物とは、3か月以内に満期日が到来する、換金が容易で、かつ価値変動リスクが僅少な流動性の高い投資で、主に定期預金です。
⑦ 非デリバティブ金融負債
連結会社は、連結会社が発行した負債証券及び劣後負債を、その発行日に当初認識しています。その他の金融負債は取引日に認識しています。金融負債は公正価値から直接取引費用を控除して当初認識し、当初認識後は、実効金利法を用いて償却原価で測定しています。
連結会社は、契約上の義務が免責、取消又は失効となったときに、金融負債の認識を中止しています。
⑧ 資本
当社が発行した資本性金融商品は、発行価額を「資本金」及び「資本剰余金」に計上し、直接発行費用(税効果考慮後)は「資本剰余金」から控除しています。
自己株式を取得した場合は、直接取引費用(税効果考慮後)を含む支払対価を、資本の控除項目として認識しています。
⑨ ヘッジ会計及びデリバティブ
連結会社は、主として金利変動リスクや為替変動リスクの軽減、棚卸資産や取引契約の商品相場変動リスクの回避を目的としてデリバティブ取引を利用しており、全てのデリバティブ取引を公正価値で資産又は負債として計上しています。市場リスクを相殺する効果を有する取引の活用によって会計上のミスマッチが生じる場合には、ヘッジ会計の要件を満たす限り、これらのデリバティブや外貨建借入債務などのデリバティブ取引以外の金融商品を公正価値ヘッジ、キャッシュ・フロー・ヘッジ又は在外営業活動体に対する純投資のヘッジのヘッジ手段として指定し、ヘッジ会計を適用しています。
・公正価値ヘッジ
公正価値ヘッジのヘッジ手段として指定されるデリバティブは、主として固定金利付金融資産・負債を変動金利付金融資産・負債に変換する金利スワップや商品価格変動リスクをヘッジする商品先物契約の一部などです。ヘッジ手段であるデリバティブ取引の公正価値の変動は、純損益として計上しており、ヘッジ対象である金融資産、金融負債、棚卸資産及び確定契約の公正価値の変動額と相殺して連結損益計算書の「その他の損益-純額」若しくは「原価」として計上しています。
・キャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジのヘッジ手段として指定したデリバティブは、主として変動金利付金融負債を固定金利付金融負債に変換する金利スワップ、及び予定販売取引に係る機能通貨ベースのキャッシュ・フローの変動を相殺する為替予約です。また、商品スワップ及び先物契約も利用しており、キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定しています。キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定したデリバティブの公正価値変動額の有効部分は「その他の資本の構成要素」として繰り延べています。ヘッジされた予定取引がその後に非金融資産若しくは非金融負債の認識を生じる場合、「その他の資本の構成要素」として認識されている金額を非金融資産又は非金融負債の当初の帳簿価額の修正として振り替えています。上記以外で「その他の資本の構成要素」に計上されたデリバティブ関連の損益は、対応するヘッジ対象取引が純損益に認識された時点で純損益に振り替えています。
・在外営業活動体に対する純投資のヘッジ
連結会社は、在外営業活動体に対する純投資の為替変動リスクを回避するために、為替予約や外貨建借入債務などのデリバティブ取引以外の金融商品を活用しています。ヘッジ手段の公正価値変動額等の有効部分は、「その他の資本の構成要素」に含まれる「在外営業活動体の換算差額」に計上されています。
・ヘッジ活動以外に用いられるデリバティブ取引
連結会社は、商品先物市場におけるブローカー業務やトレーディング活動の一環として、商品デリバティブ契約や金融デリバティブ契約を締結しています。ヘッジ指定されていない又はトレーディング目的で取得したデリバティブ取引の公正価値の変動は、純損益に計上しています。
(4)棚卸資産
棚卸資産は加重平均法又は個別法に基づく原価又は正味実現可能価額のいずれか低い価額で計上しています。
また、棚卸資産のうち、短期的な価格変動により利益を獲得する目的で取得したもの(トレーディング目的で保有する棚卸資産)については、売却コスト控除後の公正価値で測定しています。
連結会社は主に金属資源セグメントにおいて、商品を相手先から借り入れる契約や相手先へ貸し付ける契約を行っています(コモディティ・ローン取引)。商品借入取引においては、相手先から商品を借り入れるとともに、同意した将来の日に同質・同量の商品を相手先に返還することが義務付けられています。取引実行時に借り入れた商品をトレーディング目的で保有する棚卸資産として認識・測定を行い、商品返還義務をその他の流動負債又はその他の非流動負債として認識し、毎期公正価値にて再測定しています。また、商品貸付取引においては、相手先への貸付実行時にトレーディング目的で保有する棚卸資産からその他の流動資産又はその他の非流動資産へ振り替え、毎期売却コスト控除後の公正価値で測定しています。連結会社はこれらの取引と、IFRS第9号「金融商品」に基づく非金融商品項目の売買契約を含む商品関連デリバティブ取引を結び付けて利益を獲得するとともに、商品価格変動リスクへも対処しています。
(5)生物資産
生物資産は、公正価値が信頼性をもって測定できない場合を除き、売却コスト控除後の公正価値で測定し、その変動を純損益として認識しています。
(6)有形固定資産
有形固定資産は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で計上しています。
土地等の償却を行わない資産及び鉱物資源関連資産以外の有形固定資産の減価償却は、各資産の見積耐用年数に基づき、主として建物及び構築物は定額法、機械及び装置は定額法又は定率法、船舶及び車両は定額法によって算出しています。各資産の見積耐用年数は主として以下のとおりです。
建物及び構築物 2年から60年
機械及び装置 2年から50年
船舶及び車両 2年から25年
なお、石油・ガス及び鉱物に係る鉱業権、探査・評価、開発及び産出活動に係る資産は、鉱物資源関連資産に区分しています。このうち、産出活動開始後の鉱業権、探査・評価に係る資産の減価償却は確認埋蔵量及び推定埋蔵量に基づき、生産高比例法を用いて算出しています。それ以外の鉱物資源関連資産の減価償却は、主に定額法によって算出しており、見積耐用年数は主として4年から42年です。
(7)投資不動産
連結会社は投資不動産に対して原価モデルを適用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しています。投資不動産の見積耐用年数は主として2年から60年であり、定額法によって減価償却を行っています。
(8)無形資産及びのれん
無形資産のうち耐用年数の確定できるものについては、取得価額から償却累計額及び減損損失累計額を控除して測定しています。当該資産は使用可能な状態になった日から見積耐用年数にわたり、定額法によって償却しています。各資産の見積耐用年数は主として以下のとおりです。
ソフトウエア 2年から15年
顧客関係 4年から20年
再生可能エネルギー補助金 10年から13年
N.V. Enecoにおいて、再生可能エネルギーの生産者に対して各国政府から提供される補助金を受け取る権利を再生可能エネルギー補助金(以下「再エネ補助金」)として無形資産に識別しています。
開発費用は、信頼をもって測定可能であり、製品又は工程が技術的及び商業的に実現可能であり、将来経済的便益を得られる可能性が高く、連結会社が開発を完成させ、当該資産を使用又は販売する意図及びそのための十分な資源を有している場合にのみ資産化しており、その主な内容はソフトウエアです。その他の開発費用は、発生時に費用として認識しており、その主な内容はソフトウエアです。
耐用年数の確定できない無形資産及びのれんについては償却せず、取得価額から減損損失累計額を控除して測定しています。
(9)リース
① 賃借人としてのリース取引
リース開始日において、リース負債はリース期間における将来支払リース料の現在価値で、原資産を使用する権利を表す使用権資産については、リース負債の当初測定額に前払リース料等を調整した金額で当初測定を行っています。
当初認識後は、使用権資産の見積耐用年数又はリース期間のいずれか短い方の期間にわたって、主に定額法によって減価償却しています。リース負債については、利息法に基づき、金利費用とリース負債の返済額を帳簿価額に反映しています。なお、リース期間は、リース開始時において、延長オプション及び解約オプションなどを踏まえた契約の強制力、過去の行使実績や原資産が事業に占める重要性などの経済的インセンティブを考慮し決定していますが、実際のオプション行使結果などに応じて見直した上で、リース料の変動を反映するようにリース負債及び使用権資産の帳簿価額を修正しています。また、使用権資産の減損については、「(12)非金融資産の減損」をご参照ください。
リース期間が12か月以内の短期リースについては、使用権資産及びリース負債を認識せず、当該リースに基づくリース料はリース期間にわたり定額法により費用計上する免除規定を適用しています。
契約の構成部分については、不動産及び船舶の原資産のクラスについて、非リース構成部分をリース構成部分と区別せずに、各リース構成部分及び関連する非リース構成部分を単一のリース構成部分として会計処理する実務上の便法を適用しています。
② 賃貸人としてのリース取引
契約上、原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんど全てを借手に移転する場合には、ファイナンス・リースに分類した上で、借手からの受取額を正味リース投資未回収額に等しい金額で「営業債権及びその他の債権」に含めて計上し、リース期間にわたり、金融収益をリース投資未回収総額に対して合理的な基礎で配分し認識しています。
ファイナンス・リース以外のリースは、オペレーティング・リースに分類し、受取リース料をリース期間にわたり均等に認識しています。
(10)鉱物採掘活動
鉱物の探鉱費用は、鉱物の採掘活動の技術的可能性及び経済的実行可能性が確認されるまで発生時に費用認識しています。技術的可能性及び経済的実行可能性が確認された後に発生した採掘活動に関する費用については、資産に計上し、確認埋蔵量及び推定埋蔵量に基づき生産高比例法により償却しています。
生産期に発生した剥土費用は、発生した期間における変動生産費として、当該鉱業資産の棚卸資産の原価を構成しています。ただし、剥土活動の便益が資源へのアクセスを改善する限りにおいては、それらのコストは主に有形固定資産として計上しています。
資産計上した採掘活動に関する費用については、商業生産を開始できないか、資産計上した支出の回収可能性がないと判断した場合には、処分コスト控除後の公正価値に基づき減損損失を認識しています。
(11)売却目的で保有する非流動資産又は処分グループ
連結会社は、非流動資産又は処分グループの帳簿価額が継続的使用ではなく主に売却取引により回収される場合は、当該資産又は処分グループを売却目的保有に分類し、流動資産及び流動負債に振り替えています。
売却目的保有に分類された非流動資産又は処分グループは、IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」以外の基準書に基づき測定が求められているものを除き、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定しています。
(12)非金融資産の減損
棚卸資産や繰延税金資産等を除く連結会社の非金融資産について、帳簿価額が回収できない可能性を示す事象や状況の変化が生じた場合に、減損の兆候があるものとして、当該資産の回収可能価額を見積っています。加えて、のれん及び耐用年数の確定できない無形資産については、減損の兆候の有無にかかわらず、少なくとも年1回、原則として毎期同時期に減損テストを行っています。
資産が他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローから概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の単位を資金生成単位とし、減損の判定は資産、資金生成単位又はそのグループごとに実施しています。資産、資金生成単位又はそのグループの帳簿価額が回収可能価額を上回った場合に、減損損失を純損益として認識しています。
資産、資金生成単位又はそのグループの回収可能価額は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうち、いずれか高い金額としています。
持分法適用会社に対する投資の帳簿価額の一部を構成するのれんは、別個に認識されておらず、個別に減損テストを実施していませんが、持分法適用会社に対する投資の総額を単一の資産として減損の兆候を判定し、減損テストを行っています。また、持分法適用会社に対する投資の帳簿価額の一部を構成するのれん以外の非金融資産については、持分法適用に伴う公正価値の修正を反映した投資先の資産、資金生成単位又はそのグループごとに減損テストを行っています。
過去に認識した減損は、減損の戻入の兆候があり、回収可能価額の決定に使用した見積りが変化した場合に回収可能価額まで戻入れ、減損損失の戻入額を純損益として認識しています。ただし、のれんに関連する減損は戻入れていません。なお、減損損失の戻入額は、過去の期間において減損損失を認識しなかった場合の減損損失戻入時点における帳簿価額を上限としています。
(13)退職後給付
連結会社は、確定給付型制度及び確定拠出型制度を採用しています。
確定給付型制度に関連する債務は、当該制度に係る給付債務から年金資産の公正価値を差し引いた純額として、連結財政状態計算書に計上しています。給付債務は、制度ごとに、将来における見積給付額のうち従業員が既に提供したサービスの対価に相当する額の割引現在価値として、年金数理人を関与させて算定しています。
連結会社は、確定給付型制度の給付債務及び年金資産についての再測定による債務の増減を、その他の包括利益で認識し、「その他の資本の構成要素」への累積額は即時に「利益剰余金」に振り替えています。
確定拠出型年金制度の拠出債務は、従業員がサービスを提供した期間に費用として純損益で認識しています。
(14)引当金
引当金は、連結会社が、過去の事象の結果として現在の法的又は推定的債務を有しており、当該債務を決済する必要が生じる可能性が高く、かつ債務の金額が信頼性をもって見積ることができる場合に認識しています。
引当金として認識する金額は、当該債務を取り巻くリスクや不確実性を考慮した最善の見積りによるものであり、時間価値に重要性がある場合には割引計算を行って算出しています。
また、連結会社は、資産除去債務を毎期レビューし、閉鎖日、法規制、割引率、将来の見積費用の変更を含めた変動を反映するように引当金の額を調整しています。現地の状況や要請に従い算定された将来の予測される費用の現在価値を負債として認識するとともに、負債に対応する金額を「有形固定資産」、「投資不動産」及び「使用権資産」の一部として認識し、その資産の見積耐用年数にわたって減価償却しています。
(15)収益
① 収益の認識方法(5ステップアプローチ)
連結会社は、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」の適用に伴い、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:企業が履行義務の充足時に収益を認識する
履行義務の識別にあたっては、本人か代理人かの検討を行い、自らの約束の性質が、特定された財又はサービスを自ら提供する履行義務である場合には、本人として収益を対価の総額で連結損益計算書に表示しており、特定された財又はサービスが他の当事者によって提供されるように手配する履行義務である場合には、代理人として収益を手数料又は報酬の額若しくは対価の純額で連結損益計算書に表示しています。
また、契約開始時において顧客が支払う時点と財又はサービスを顧客に移転する時点との間が1年以内と見込まれる場合については、便法を使用し、金融要素の調整は行っていません。
② 主な取引における収益の認識
一時点での収益の認識(全セグメント)
連結会社は、金属、機械、化学品、一般消費財など、多岐にわたる製品及び商品を取り扱っていますが、本人として行う製品及び商品の販売については、受渡時点において、顧客が当該製品や商品に対する支配を獲得、履行義務(製品及び商品の受渡)が充足されると判断し、収益を認識しています。連結会社が代理人として行う製品及び商品の販売についても、受渡時点において、顧客が当該製品や商品に対する支配を獲得、履行義務(製品及び商品の受渡に関する手配)が充足されると判断し、収益を認識しています。
また、連結会社は、サービス関連事業も行っています。サービス関連事業には物流、情報通信、技術支援など、様々なサービスの提供が含まれています。サービス関連事業に係る収益は、顧客が便益を獲得した時点において、履行義務(サービスの提供)が充足されると判断し、収益を認識しています。
一定期間にわたる収益の認識(主に電力ソリューションセグメント及び社会インフラセグメント)
連結会社は、主に電力・都市ガス供給契約に基づく電力等の供給や、工事請負契約に基づくプラント建設などを行っています。財又はサービスに対する支配を契約期間にわたって顧客へ移転する場合には、電力・都市ガス供給契約では、主にアウトプット法(現在までに移転した電力等に基づく)により、顧客に電力等を供給し対価を請求する権利を有する金額で収益を認識しており、工事請負契約などそれ以外の契約では、履行義務(サービスの提供)の進捗度の測定方法として、主にインプット法(工事請負契約の場合はコストの進捗度など)により、企業の履行を忠実に描写する方法を使って進捗を測定し収益を認識しています。
連結会社が代理人として行うサービス関連事業についても、代理人としての履行義務(サービス提供に関する手配)の進捗度を、主にインプット法(手配に要するコストの進捗度など)により測定した上で、収益を認識しています。
(16)法人所得税
税金費用は、当期税金と繰延税金から構成されており、その他の包括利益に認識する項目等を除き、純損益に認識しています。
繰延税金は、会計上と税務上の資産及び負債の差額である一時差異に対して認識しています。繰延税金資産及び負債は、毎連結会計年度末日に制定又は実質的に制定されている法律に基づき、一時差異が解消される際に適用されると予測される税率を用いて測定しています。なお、繰延税金資産については、税務上の繰越欠損金、税額控除及び将来減算一時差異のうち、将来課税所得を減算できる可能性が高いものに限り認識した上で、毎連結会計年度末日に回収可能性を見直しています。
子会社、関連会社及びジョイント・アレンジメントに係る将来加算一時差異については繰延税金負債を認識しています。ただし、一時差異の解消時期をコントロールでき、かつ予測可能な将来において一時差異が解消しない可能性が高い場合には認識していません。子会社、関連会社及びジョイント・アレンジメントに係る将来減算一時差異から発生する繰延税金資産については、一時差異からの便益を利用するのに十分な課税所得があり、かつ予測可能な将来において実現する可能性が高い範囲でのみ認識しています。
連結会社は、OECD(経済協力開発機構)の第2の柱モデル規則を実施するために制定された法律から生じる繰延税金資産及び負債の認識に関して、2023年5月23日に公表されたIAS第12号「法人所得税」(改訂)における一時的な例外を適用しています。
(17)公正価値の測定
特定の資産・負債は、公正価値によって計上することが求められています。当該資産・負債の公正価値は、市場価格等の市場の情報や、マーケット・アプローチ、インカム・アプローチ、コスト・アプローチなどの算出手順に基づき、決定されています。公正価値の測定に使用されるインプットは、以下の3つのレベルがあります。
・レベル1
測定日における連結会社がアクセスできる同一の資産又は負債に関する活発な市場(十分な売買頻度と取引量が継続的に確保されている市場)における相場価格(無調整)。
・レベル2
レベル1に含まれる相場価格以外のインプットのうち、資産又は負債について直接又は間接に観察可能なインプット。例えば、活発な市場における類似の資産又は負債に関する相場価格、活発でない市場における同一又は類似の資産又は負債に関する相場価格、資産又は負債に関する相場価格以外の観察可能なインプット、及び相関その他の手法により、観察可能な市場データによって主に算出又は裏付けられたインプットを含んでいます。
・レベル3
資産又は負債に関する観察可能ではないインプット。なお、連結会社は、連結会社自身のデータを含め、入手可能な最良の情報に基づき、インプットを算定しています。
全ての公正価値測定は、適切な権限者に承認された公正価値測定に係る評価方法を含む評価方針及び手続きに従い、評価者が各対象資産、負債の評価方法を決定しています。キャッシュ・フローの基礎となる事業計画及び開発計画は、事業パートナーとの協議、社内における検証手続や外部専門家へのヒアリングなどを通じて決定された計画を使用しており、社内における検証手続等の過程では過年度の予実分析などを実施しています。割引率には、地政学的リスクの変動などの外部環境の変化を考慮し、リスクプレミアムやリスクフリーレート、アンレバード値などを適切に反映しています。なお、資源関連投資の公正価値測定における重要な観察不能なインプット情報である資源価格は、足元価格や外部機関の価格見通し、需給予測などを総合的に勘案の上、決定しています。短期価格は足元価格に、中長期価格は需給予測や外部機関の価格見通しに、より大きな影響を受けます。これら各インプット情報については、過年度からの増減分析や外部機関のレポートとの比較などを実施した上で、公正価値変動の分析を実施しています。公正価値測定の結果及び公正価値変動の分析は、四半期毎に当社セグメントの営業部局から独立した管理部局又は子会社の経理部局の担当者のレビューを受け、承認権限を有する会計責任者の承認を得ています。また、公正価値測定に係る評価方法を含む評価方針及び手続は、当社の連結経理規程に従い、管理取りまとめ部局にて設定され定期的に見直されています。
4. 未適用の新たな基準書及び解釈指針
連結財務諸表の承認日までに公表されている主な基準書及び解釈指針の新設又は改訂は次のとおりです。連結会社は当連結会計年度末においてこれらを適用していません。
IFRS第18号の適用により、連結損益計算書に「営業利益」を含む新たな小計を表示することが求められる他、情報のグルーピング(集約及び分解)に関するガイダンスが強化されます。さらに、経営者が定義した業績指標(MPM:Management-defined Performance Measures)等の新たな開示が求められますが、同内容の影響は検討中です。
5. 企業結合及び共同支配事業の取得
前連結会計年度
前連結会計年度において重要な企業結合及び共同支配事業の取得は生じていません。
当連結会計年度
当連結会計年度において生じた主な企業結合及び共同支配事業の取得は次のとおりです。
Cermaq Group ASによるサーモン養殖3事業の取得
連結会社は、2025年12月29日付で、完全子会社であるCermaq Group ASを通じて、Grieg Seafood社よりサーモン養殖3事業(ノルウェー北部事業/カナダ西海岸事業/同東海岸事業)を取得しました。これにより、同日付で3事業に係る会社の100%の株式を現金を対価として取得し、Cermaq Finnmark AS、Cermaq Newfoundland AS、Cermaq Canada ASの3社を連結子会社としました。
連結会社は、これまで養殖事業等を通じて蓄積した知見・技術を最大限に活用し、取得する3事業とのシナジー創出を図ると同時に、連結会社が培った食料分野での事業基盤を活用したグローバル展開を加速させ、安全・安心で持続可能な食料資源の供給体制を確立する目的として3事業を取得したものです。
3事業の取得における株式の支払対価は、連結キャッシュ・フロー計算書上、「事業の取得による支出(取得時の現金受入額控除後の純額)」に含まれています。
取得日時点における、支払対価、取得資産、引受負債の公正価値及びバーゲンパーチェス益の認識額は次のとおりです。
(注)被取得企業はGrieg Seafood社より借入をしていましたが、同借入については連結会社が事業を取得する前に被取得企業に貸付けることでGrieg Seafood社宛に支払いをしており、同影響額は連結キャッシュ・フロー計算書上、「貸付の実行による支出」に含まれています。
上記の企業結合に係る取得日以降の損益情報及びプロフォーマ損益情報は、連結財務諸表に対する影響額に重要性がないため開示していません。
PT MITSUBISHI MOTORS KRAMA YUDHA SALES INDONESIA
連結会社は、2026年3月26日付で、インドネシアで三菱自動車の自動車販売事業を展開しているPT MITSUBISHI MOTORS KRAMA YUDHA SALES INDONESIA(以下「MMKSI」)の11%の株式を現金を対価として追加取得した結果、既存持分と合わせてMMKSIに対する議決権保有割合が51%となり、支配を獲得しました。これにより、同日付でMMKSIを連結子会社としました。連結会社は、MMKSIの販売機能の更なる強化及び連結会社が展開する販売金融事業等との連携深化を通じ、インドネシア自動車関連事業全体の収益力向上を目指す方針です。
取得日時点における、支払対価、既保有持分、取得資産、引受負債、非支配持分、のれんの公正価値は次のとおりです。
なお、取得資産及び引受負債については、取得日が期末日に近かったことから、当有価証券報告書提出日において当初の測定が完了していないため、暫定的な金額となります。のれんの内容は主に、期待される将来の超過収益の合理的な見積りにより発生したものですが、当有価証券報告書提出日における暫定的な金額となるため、資金生成単位への配分は行っていません。
連結会社は、MMKSIに対する既保有持分に対して持分法を適用していましたが、追加取得に伴い既保有持分を公正価値で再測定した結果、10,342百万円の「有価証券損益」を含む税後10,827百万円の利益を当連結会計年度のモビリティセグメントに計上しました。
上記の企業結合に係る取得日以降の損益情報及びプロフォーマ損益情報は、連結財務諸表に対する影響額に重要性がないため開示していません。
6. セグメント情報
【事業セグメント情報】
事業セグメントは、連結会社の最高経営意思決定者である当社の代表取締役 社長が経営資源の配分や業績評価を行うにあたり通常使用しており、財務情報が入手可能な企業の構成単位、として定義されています。
事業セグメントは商品及び提供するサービスの性質に基づき決定されています。連結会社の報告セグメントは以下の8グループにより構成されています。
各事業セグメントにおける会計方針は、注記3に記載のとおりです。
なお、セグメント間の内部取引における価額は、外部顧客との取引価額に準じています。
前連結会計年度及び当連結会計年度における連結会社の各セグメントの情報は以下のとおりです。
「収益」については、注記24をご参照ください。
(前連結会計年度)
(単位:百万円)
(単位:百万円)
(当連結会計年度)
(単位:百万円)
(単位:百万円)
【地域別情報】
前連結会計年度及び当連結会計年度における収益、非流動資産は以下のとおりです。
収益は、その発生原因となる資産の所在する地域により区分しています。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、連結会社の収益の10%を超過する単一の顧客、顧客グループ又は政府機関はありません。
7. 短期運用資産及びその他の投資
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、「短期運用資産」及び「その他の投資」の帳簿価額の内訳は以下のとおりです。
なお、連結会社は、償却原価で測定される「短期運用資産」及び「その他の投資」に対して予想信用損失を見積り、損失評価引当金を認識していますが、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、当該金額に重要性はありません。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、FVTOCIとして指定した「その他の投資」の市場性のある株式及び市場性のない株式等の公正価値は、注記30をご参照ください。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において保有するFVTOCIの金融資産に関し、認識した受取配当金の内訳は以下のとおりです。これらの配当金は、連結損益計算書の「金融収益」に含まれています。
なお、前連結会計年度及び当連結会計年度において、認識を中止したFVTOCIの金融資産に係る受取配当金に重要性はありません。
前連結会計年度及び当連結会計年度において営業政策の見直しによる売却などにより認識を中止したFVTOCIの金融資産の認識中止時の公正価値、及び処分にかかる利得又は損失の累計額(税引前)は以下のとおりです。
FVTOCIの金融資産については、認識中止及び無税化などにより、その他の資本の構成要素に計上されていた利得又は損失の累計額(税引後)の全額又は一部を、利益剰余金に振り替えています。前連結会計年度及び当連結会計年度における当該振替額は、注記22をご参照ください。なお、振替額のうち、非支配持分に帰属する金額に重要性はありません。
8. 営業債権及びその他の債権
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、「営業債権及びその他の債権」の帳簿価額の内訳は以下のとおりです。なお、流動資産のうち、1年内に回収が見込まれない額に重要性はありません。
連結会社は、長期・短期を問わず、契約上の金銭を受け取る権利がある債権について、取引先の社内格付及び財務状態に係る現在の状況及び将来予測情報から予想信用損失を見積り、損失評価引当金を認識しています。
IFRS第15号により生じた営業債権及び契約資産について重要な金融要素を含まない場合には、単純化したアプローチで常に全期間の予想信用損失に基づいて損失評価引当金を算定しています。また、その他の債権について当初認識以降に当該債権に対する信用リスクが著しく増大していない場合には、報告日後12か月以内に生じ得る債務不履行事象から生じる予想信用損失(12か月の予想信用損失)に基づいて損失評価引当金を算定しており、信用リスクが著しく増大している場合には全期間の予想信用損失に基づいて算定しています。
報告日時点で信用減損の証拠がある債権については、格付機関による評価、割引キャッシュ・フロー法に基づく評価、担保の状況、発行体の状況、及びその他の情報に基づき個別に予想信用損失を見積り、損失評価引当金を算定しています。
なお、連結会社は、債権の回収可能性がほとんどないと判断した場合には、予想信用損失額を債権から直接償却しています。また、直接償却後の債権総額に対して予想信用損失を見積り、損失評価引当金を認識しています。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、営業債権及びその他の債権の総額での帳簿価額並びに対応する損失評価引当金の帳簿価額の内訳は以下のとおりです。
(前連結会計年度)
前連結会計年度において購入又は組成した信用減損債権は「信用減損債権」に含まれています。なお、前連結会計年度において当初認識した購入又は組成した信用減損債権の金額に重要性はありません。
(当連結会計年度)
当連結会計年度において購入又は組成した信用減損債権は「信用減損債権」に含まれています。なお、当連結会計年度において当初認識した購入又は組成した信用減損債権の金額に重要性はありません。
上記債権に対する利用可能な担保やその他信用補完として、第三者からの保証や信用保険等の信用補完、商品在庫等の担保が差し入れられています。なお、当連結会計年度末において信用減損債権に分類された債権に対する担保及びその他信用補完に重要性はありません。
連結会社はIFRS第15号に従って認識された重大な金融要素を含まない営業債権の区分掲記を行っていません。これは、重大な金融要素を含まない営業債権は主に契約開始から満期が1年以内であり、損失評価引当金の算定方法において、重大な金融要素を含む営業債権と実質的に取り扱いが変わらないためです。
なお、前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、重大な金融要素を含まない営業債権のうち契約開始から満期が1年超の金額は、それぞれ62,660百万円、81,402百万円であり、これらを上記表の「12か月の予想信用損失」、及び「全期間の予想信用損失」の「著しい信用リスクの増大があった債権」に含めています。
前連結会計年度及び当連結会計年度における、損失評価引当金の期中増減の明細は以下のとおりです。
(前連結会計年度)
「損失評価引当金繰入額」には予想信用損失の変動による損失評価引当金の増減が含まれています。なお、前連結会計年度において購入又は組成した信用減損債権は「信用減損債権」に含まれており、当該債権に係る当初認識時の割引前の予想信用損失の合計額に重要性はありません。また、「その他」には、主に為替変動の影響などが含まれています。
(当連結会計年度)
「損失評価引当金繰入額」には予想信用損失の変動による損失評価引当金の増減が含まれています。なお、当連結会計年度において購入又は組成した信用減損債権は「信用減損債権」に含まれており、当該債権に係る当初認識時の割引前の予想信用損失の合計額に重要性はありません。また、「その他」には、主に為替変動の影響などが含まれています。
連結会社はIFRS第15号に従って認識された重大な金融要素を含まない営業債権に係る損失評価引当金の区分掲記を行っていません。これは、重大な金融要素を含まない営業債権は主に契約開始から満期が1年以内であり、損失評価引当金の算定方法において、重大な金融要素を含む営業債権と実質的に取り扱いが変わらないためです。なお、当連結会計年度末において、契約開始から満期が1年超の重大な金融要素を含まない債権に係る損失評価引当金の金額に、重要性はありません。
営業債権及びその他の債権に関する会計処理やリスク管理については、注記3「(3)金融商品」、注記34に記載しており、クラス別の設定はありません。
9. 棚卸資産
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、「棚卸資産」の内訳は以下のとおりです。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、販売用不動産には12か月より後に販売が見込まれるものが、それぞれ39,583百万円及び42,332百万円含まれています。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、棚卸資産は連結損益計算書の「原価」に費用認識されており、棚卸資産以外から「原価」へ計上された金額に重要性はありません。
前連結会計年度及び当連結会計年度に費用として認識された棚卸資産の評価減の金額に重要性はありません。
10. 生物資産
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における生物資産の内訳は以下のとおりです。
連結会社の生物資産は、主にノルウェー、チリ及びカナダにおける、サーモン養殖事業によるものです。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末におけるサーモン養殖事業の生物資産の内訳は以下のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度におけるサーモン養殖事業の生物資産の期中変動は以下のとおりです。
当連結会計年度の「企業結合による増加」には食品産業セグメントの連結子会社であるCermaq Group ASのサーモン養殖3事業の取得による影響が含まれています。詳細は注記5をご参照下さい。
生物資産の公正価値の変動による利益又は損失は、主に連結損益計算書の「その他の損益-純額」に含まれています。
連結会社は、報告日時点の各国の市場における取引価格や生物資産の成長率・へい死率等のインプット情報に基づき、マーケット・アプローチにより、生物資産の公正価値を評価しています。生物資産の公正価値評価は、公正価値ヒエラルキーのレベル3に該当します。
連結会社は、生物資産の生産活動において需給バランスの影響による商品の相場変動リスクにさらされており、商品相場変動リスクを軽減する目的から、必要に応じて公設市場を通じて商品先物契約を締結しています。
前連結会計年度及び当連結会計年度におけるサーモン養殖事業の生物資産の期中重量推移は以下のとおりです。
当連結会計年度の「企業結合による増加」には食品産業セグメントの連結子会社であるCermaq Group ASのサーモン養殖3事業の取得による影響が含まれています。詳細は注記5をご参照下さい
11. 売却目的で保有する非流動資産又は処分グループ
当連結会計年度末において、売却の可能性が非常に高く、かつ1年以内に引渡しが予定されているため、売却目的保有に分類された処分グループのうち主なものは以下のとおりです。なお、前連結会計年度末において、売却目的保有に分類された非流動資産及び処分グループ、並びに当連結会計年度末において、売却目的保有に分類された非流動資産の残高に重要性はありません。
売却目的保有に分類された処分グループ
当連結会計年度末において、S.L.C.セグメントの連結子会社が保有する資産及び負債を売却目的で保有する処分グループに分類し、帳簿価額で測定しています。これは、株式の売却交渉の結果、当該事業に関する資産及び負債に対する支配の喪失が1年以内に見込まれることによるものです。
売却目的で保有する処分グループに分類された資産及び負債の内訳は以下のとおりです。
営業債権及びその他の債権(流動)及び営業債務及びその他の債務(流動)は、償却原価で測定しています。
12. 有形固定資産
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、「有形固定資産」の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額、帳簿価額の明細は以下のとおりです。
上記の帳簿価額は、連結会社がオペレーティング・リースの形態で賃貸に供している有形固定資産を含んでおり、「船舶及び車両」は一般商船事業における船舶のオペレーティング・リース取引に係るものを含んでいます。
前連結会計年度及び当連結会計年度における、「有形固定資産」の帳簿価額の期中増減の明細は以下のとおりです。
1.「その他の増減」には、連結除外、建設仮勘定から本勘定への振替や資産除去債務の見積りの変更に伴う影響等が含まれています。当連結会計年度の建設仮勘定の「その他の増減」には、地球環境エネルギーセグメントの連結子会社であるDiamond LNG Canadaにおいて、天然ガス液化設備の建設の完了及び生産開始に伴い、建設仮勘定から主に建物及び構築物へ振り替えた影響が373,734百万円含まれています。
2.当連結会計年度の鉱物資源関連資産の「その他の増減」には、地球環境エネルギーセグメントの連結子会社であるCUTBANK DAWSON GAS RESOURCES LTD.の影響が含まれています。連結会社は、パートナーのOvintiv社と共に、シェールガスの開発事業を行っていますが、2025年10月1日付でOvintiv社との協定を改定し、傘下に新設した会社へ事業関連資産及び負債を移管しています。これにより、新会社への投資に対する持分法の適用を中止し、共同支配の営業活動から生じる資産、負債、収益及び費用のうち、連結会社の持分相当額を認識しています。当該変更に伴い、「持分法で会計処理される投資」が減少し、主に「有形固定資産」が増加しています。
減損損失は、連結損益計算書の「固定資産減損損失及び戻入」に含まれています。減損損失は、減損の兆候があった資産について当該資産の帳簿価額と回収可能価額との差額として算定しています。減損損失の認識及び測定にあたって、回収可能価額は使用価値又は処分コスト控除後の公正価値を用いて測定しており、資金生成単位の固有のリスクを反映した市場平均と考えられる収益率を合理的に反映する率を割引率として使用しています。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、有形固定資産の減損損失戻入に重要性はありません。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、有形固定資産の取得について約定しているものの実行していない金額は、166,204百万円及び147,933百万円です。前連結会計年度末及び当連結会計年度末の金額には、N.V. Enecoにおける主に再エネ関連投資に伴う約定金額が含まれています。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、減損、滅失又は引渡した有形固定資産に対する第三者からの補填として純損益に計上した金額に重要性はありません。
13. 投資不動産
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、「投資不動産」の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額、帳簿価額の明細は以下のとおりです。
当連結会計年度における「投資不動産」の期中増減の主なものとして取得による増加及び減価償却による減少がありますが、前連結会計年度及び当連結会計年度におけるこれらの金額に重要性はありません。
「投資不動産」の公正価値は以下のとおりです。
投資不動産の公正価値は、所在する地域及び評価される不動産の種類に関する最近の鑑定経験を有し、かつ不動産鑑定士等の公認された適切な専門家としての資格を有する独立的鑑定人による評価などに基づいています。当該評価は、各物件の予想される賃料や割引率等のインプット情報に基づき主に割引キャッシュ・フロー法により算定されています。また、その評価額は全額が公正価値ヒエラルキーのレベル3に該当します。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、「投資不動産」に関連する賃貸料収益や固定資産税、投資不動産から生じた直接営業費について連結損益計算書に認識された金額に重要性はありません。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、「投資不動産」の購入等について契約を締結したが実行していない金額に重要性はありません。
14. 無形資産及びのれん
(1)無形資産
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、無形資産の取得原価、償却累計額及び減損損失累計額、帳簿価額の明細は以下のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度における、無形資産の帳簿価額の期中増減の明細は以下のとおりです。
当連結会計年度の海面養殖ライセンス及び借地権における「企業結合による増加」には食品産業セグメントの連結子会社であるCermaq Group ASのサーモン養殖3事業の取得による影響が含まれています。詳細は注記5をご参照ください。
連結会社は、海面養殖ライセンス及び借地権など契約上年限が決定されておらず、かつ少額のコストで権利価値の維持が可能であることから耐用年数を確定できない無形資産については償却を行っていません。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、耐用年数が確定できない無形資産の帳簿価額は以下のとおりです。
無形資産の償却費は、自己創設に該当するものを含め、連結損益計算書上の「原価」又は「販売費及び一般管理費」に含まれています。
無形資産の減損損失は、連結損益計算書上の「固定資産減損損失及び戻入」に含まれており、減損の兆候があった資産について当該資産の帳簿価額と回収可能価額(通常、使用価値で測定)との差額として算定しています。なお、使用価値は主に割引キャッシュ・フロー法に基づき見積っています。
自己創設に該当する無形資産は主にソフトウエアであり、帳簿価額は前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、それぞれ67,269百万円及び56,026百万円です。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、無形資産の取得について約定しているものの実行していない金額に重要性はありません。
前連結会計年度及び当連結会計年度において純損益に認識した研究開発費に重要性はありません。
(2)のれん
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、のれんの取得原価、減損損失累計額、帳簿価額の明細は以下のとおりです。
のれんの期中増減の明細は以下のとおりです。
(3)のれん及び耐用年数が確定できない無形資産の減損テスト
資金生成単位に配分したのれん及び耐用年数を確定できない無形資産のうち、主なのれん及び耐用年数を確定できない無形資産の帳簿価額及び減損テストの前提は次のとおりです。
Cermaq Group AS
のれん及び耐用年数が確定できない無形資産の帳簿価額は、前連結会計年度末においてそれぞれ26,199百万円及び151,772百万円、当連結会計年度末においてそれぞれ29,658百万円及び240,909百万円です。当連結会計年度末における無形資産の帳簿価額には、サーモン養殖3事業の取得による影響が含まれています。詳細は注記5をご参照ください。
のれん及び耐用年数が確定できない無形資産に関する減損テストにおいて、回収可能価額は使用価値に基づき、独立した鑑定人の支援を受け、直近の事業環境を反映させた事業計画に基づく将来キャッシュ・フローの現在価値を用いて評価しています。
使用価値の算定に最も影響を及ぼす仮定である将来のサーモン価格及び養殖計画につき、中長期的なサーモンの需給見通しや取組中の養殖関連施策による効果等を反映させるため、事業計画の対象期間を10年間として策定しています。割引率は、資金生成単位の固有のリスクを反映した市場平均と考えられる収益率を合理的に反映する率を使用しています。事業計画の対象期間を超える将来キャッシュ・フローの成長率は、資金生成単位が属する市場若しくは国における長期の平均成長率を勘案し、これを超えない範囲で用いることとされていますが、当連結会計年度の減損テストにおいては、0%としています。
なお、減損テストに用いた主要な仮定が合理的に予測可能な範囲で変化したとしても、回収可能価額が帳簿価額を下回る可能性は低いと判断しています。
千代田化工建設株式会社
のれんの帳簿価額は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末においてそれぞれ69,196百万円、69,162百万円です。
のれんに関する減損テストにおいて、回収可能価額は使用価値に基づき、独立した鑑定人の支援を受け、直近の事業環境を反映させた事業計画に基づく将来キャッシュ・フローの現在価値を用いて評価しています。
事業計画は、主要な事業ごとに策定しており、対象期間は主として5年間です。使用価値の算定に最も影響を及ぼす仮定は、完成工事高及び完成工事総利益率であり、これらの仮定は、直近のプロジェクトの状況、足元の経済環境等を反映しています。割引率は、資金生成単位の固有のリスクを反映した市場平均と考えられる収益率を合理的に反映する率を使用しています。事業計画の対象期間を超える将来キャッシュ・フローは、過去実績を平準化したものとしています。事業計画の対象期間を超える将来キャッシュ・フローの成長率は、資金生成単位が属する市場若しくは国における長期の平均成長率を勘案し、これを超えない範囲で用いることとされていますが、当連結会計年度の減損テストにおいては、主に1.5%としています。また、一部の事業について、事業計画の対象期間を超える期間の継続価値は、事業計画最終年度の純利益を基に平準化した単年度の純利益に、類似企業のPER倍率を乗じることで算出しています。
なお、減損テストに用いた主要な仮定が合理的に予測可能な範囲で変化したとしても、回収可能価額が帳簿価額を下回る可能性は低いと判断しています。
N.V. Eneco
のれんの帳簿価額は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末においてそれぞれ144,877百万円及び166,971百万円です。
のれんに関する減損テストにおいて、回収可能価額は使用価値に基づき、直近の事業環境を反映させた事業計画に基づく将来キャッシュ・フローの現在価値を用いて評価しています。
事業計画は、5年間の計画を策定しています。使用価値の算定に最も影響を及ぼす仮定は、将来の販売価格予想及び販売数量の前提となる供給見通しであり、これらの仮定は、過去の実績、将来の需給見通し等を反映しています。割引率は、資金生成単位の固有のリスクを反映した市場平均と考えられる収益率を合理的に反映する率を使用しています。事業計画の対象期間を超える将来キャッシュ・フローの成長率は、資金生成単位が属する市場若しくは国における長期の平均成長率を勘案し、これを超えない範囲で用いることとされていますが、当連結会計年度の減損テストにおいては、0%としています。
なお、減損テストに用いた主要な仮定が地政学リスクの高まりやエネルギー市況等の外部環境変化などにより合理的に予測可能な範囲で変化したとしても、回収可能価額が帳簿価額を下回る可能性は低いと判断しています。
15. 鉱物資源の探査及び評価
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、鉱物資源の探査及び評価から生じた資産の帳簿価額は、それぞれ122,560百万円、140,161百万円であり、連結財政状態計算書上、主として「有形固定資産」に含まれています。期中増減は、主に為替換算等の影響によるものです。
鉱物資源の探査及び評価からは負債も生じていますが、前連結会計年度末及び当連結会計年度末における帳簿価額に重要性はありません。
また、鉱物資源の探査及び評価からは費用や営業活動及び投資活動によるキャッシュ・フローも生じていますが、いずれも前連結会計年度及び当連結会計年度の金額に重要性はありません。
16. 担保
(1) 担保差入資産
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における借入金及び取引保証等に対する担保差入資産の帳簿価額は以下のとおりです。
上記の「その他の投資等」には、関連会社又は投資先が債務者となっているプロジェクト・ファイナンスに関連して、連結会社が担保として差し入れている株式が含まれています。
なお、上記の担保差入資産は、主に当社、連結子会社、関連会社又は投資先などが行った借入に対し、金融機関から要求され当社又は連結子会社が差し入れている担保です。これらの借入において、返済期日の到来した借入金の元本及び利息の返済がなされず債務不履行となった場合や、表明保証や財務制限条項に違反した場合などに、当該担保を処分し、借入金返済額に充当又は相殺する権利を金融機関が有することが約定されています。
連結会社は、輸入金融の方法として、通常は銀行にトラスト・レシート(輸入担保荷物保管証)を差し入れ、その銀行に対して輸入商品(棚卸資産)又は当該商品の売却代金に対する担保権を付与しています。輸入取引量が膨大であることから、手形を期日に決済するにあたり、個々に当該手形とその売却代金との関連付けは行っていません。したがって、これらトラスト・レシートの対象となっている資産総額を確定することは実務上困難であり、上記金額には含まれていません。
上記の担保差入資産とは別に、大部分の長短銀行借入が基づく銀行取引約定には、本邦における慣行上、銀行は一定の条件下において借手に対して担保(又は追加担保)若しくは保証人を要求することができる旨の規定が含まれています。さらに、担保が借手の特定債務に対して差し入れられた場合でも、銀行は当該担保を借手の全債務に対して供されたものとして取り扱うことができる旨の規定が含まれています。
非金融資産及び金融資産の認識の中止を伴わない譲渡取引は、実質的な担保差入として捉えることもできますが、法的な所有権を留保している通常の担保差入と異なる性質を持つことから、上記には含めていません。
なお、認識の中止を伴わない非金融資産の譲渡取引として、貴金属の買戻し契約があり、本取引に係る非金融資産の期末残高はそれぞれ前連結会計年度末及び当連結会計年度末において114,188百万円、231,876百万円です。また、認識の中止を伴わない金融資産の譲渡取引については、注記35をご参照ください。
(2) 担保受入資産
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における担保受入資産の公正価値に重要性はありません。
17. 社債及び借入金
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、「社債及び借入金」(流動負債)の内訳は以下のとおりです。
利率は、当連結会計年度末の残高を基準とした加重平均利率で表示しています。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、「社債及び借入金」(非流動負債)の内訳は以下のとおりです。
「担保付」は、主に銀行及びその他の金融機関からの借入金(外貨建てを含む)です。
融資与信枠、財務制限条項、支払期日別の内訳等の関連情報は、注記34に含まれる「流動性リスクの管理」に記載しています。
無担保の銀行及びその他の金融機関からの借入のうち290,000百万円は、劣後特約付タームローン(ハイブリッドローン、2060年~2083年満期)であり、借入実行日(2021年~2025年)から5年目以降に繰上償還が可能です。
無担保の円建社債のうち160,000百万円は、利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付)(ハイブリッド社債、2076年~2081年満期)であり、発行日(2016年~2021年)から5年目以降又は10年目以降に繰上償還が可能です。
当社が固定利率で調達している借入及び社債は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末においてそれぞれ1,831,646百万円、2,703,403百万円です。これらについては、金利変動による公正価値の変動リスクをヘッジするため、原則として金利スワップ契約等をヘッジ手段として公正価値ヘッジを適用しています。公正価値ヘッジについては注記32及び注記34をご参照ください。
18. 営業債務及びその他の債務
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における「営業債務及びその他の債務」(流動負債)の帳簿価額は、大部分が取引先に支払う買掛金です。このうち、1年以内に決済が見込まれない額に重要性はありません。
19. 従業員給付
(1)年金及び退職給付債務
当社及び一部の連結子会社は、役員を除くほぼ全従業員を対象とした確定給付型年金制度を設定しています。
確定給付型年金制度の主なものは、日本の確定給付企業年金法に基づく企業年金基金制度です。企業年金基金制度における給付額は従業員の給与水準や勤続年数等に基づき算定されます。
なお、当社が設定している企業年金基金制度については、2013年4月までにその一部を確定拠出年金制度に段階的に移行しました。
当社は、給付に関する事業に要する費用に充てるため、三菱商事企業年金基金への掛金を拠出することなどの義務が課されています。三菱商事企業年金基金は当社より法的に独立して運営されており、当社が選出する代議員及び従業員が選出する代議員が同一人数にて代議員会を構成しています。代議員会の議長である理事長は、当社が選出する代議員から選出されます。代議員会の議事は、出席した代議員の過半数で決し、可否同数の時は、議長である理事長が決する権限を有しています。ただし、重要な事項については、上記を超える多数で決することと規定しています。
基金の理事は、法令、法令に基づいて行われる厚生労働大臣の処分、三菱商事企業年金基金の規約及び代議員会の議決を遵守し、基金のために忠実にその職務を遂行する責務があります。また、理事は、自己又は基金以外の第三者の利益を図る目的をもって、積立金の管理及び運用の適正を害する行為をしてはならないと規定されています。
また、上記確定給付型年金制度に加え、当社及び多くの国内の連結子会社は、役員を除く従業員を対象とする非積立型退職一時金制度を設定しています。この制度は、定年退職や早期退職の際に、対象者に対し退職一時金を支給するものです。これらの制度における給付額は、従業員の給与水準や勤続年数等に基づき算定されます。
連結会社は測定日を3月31日としています。
前連結会計年度及び当連結会計年度における連結会社の確定給付債務に関して連結財政状態計算書に計上した純額の変動の内訳は以下のとおりです。
投資方針
連結会社の確定給付型年金制度の年金資産の投資方針としては、そのリスク許容度を適切に活用し、資本性金融商品、負債性金融商品、オルタナティブ商品などにバランスよく分散したポートフォリオを構成し、将来の給付義務を全うできる水準の収益を長期的・安定的に目指しています。
なお、投資方針については、確定給付型年金制度の財政状況や運用環境を勘案しながら、必要に応じて見直しを行うこととしています。
また、各資産の運用を実行する際にも、連結会社は戦略・ファンドマネージャーに係わるリスク分散に留意し、継続的なモニタリングを通じて運用面の効率性を追求することとしています。
制度資産の種類別公正価値
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における連結会社の制度資産の内訳は以下のとおりです。
1. 活発な市場における公表市場価格がある「資本性金融商品」は、主に国内株式からなり、ファンドへの投資を通じた保有形態を含みます。
2. 活発な市場における公表市場価格がない「資本性金融商品」並びに「負債性金融商品」は、それぞれ主に海外株式、海外債券からなり、いずれもファンドへの投資を通じた保有形態を含みます。
3. 「その他」には、現金同等物、ヘッジファンド、未公開株ファンド、インフラファンドなどが含まれます。
数理計算上の重要な仮定
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、確定給付制度債務の測定上使用した前提条件(加重平均値)は以下のとおりです。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、当社の現受給者の給付開始年齢時の平均余命の前提は、それぞれ21.0年及び21.1年、現従業員の給付開始年齢時の平均余命の前提は、それぞれ23.1年及び23.3年です。
数理計算上の重要な仮定に関する感応度分析
当連結会計年度末において、連結会社の確定給付制度債務の大部分を占める当社における割引率が0.5%低下した場合、確定給付制度債務は19,590百万円増加すると想定されます。割引率が0.5%上昇した場合、確定給付制度債務は17,582百万円減少すると想定されます。
この分析は、他のすべての変数が一定であると仮定していますが、実際には割引率のみが独立して変動するとは限りません。
制度資産の拠出金
連結会社は、制度資産の積立について、拠出額は過去の役務提供に対する給付に加え、将来の役務提供に対する給付を賄うことを基本方針としていますが、国内会社は、一般的に税務上損金算入できる範囲で拠出しています。翌連結会計年度における拠出見込み額は、3,513百万円です。
予想将来給付額
確定給付制度の年度ごとの予想将来給付額は、以下のとおりです。
確定拠出年金制度費用処理額
当社及び一部の連結子会社では、確定拠出年金制度を採用しています。前連結会計年度及び当連結会計年度において計上された確定拠出年金制度に係る年金費用は、それぞれ12,610百万円及び13,481百万円です。
(2)人件費
前連結会計年度及び当連結会計年度において連結損益計算書に含まれる人件費の金額は、それぞれ786,871百万円及び763,061百万円です。
20. 引当金
当連結会計年度における引当金の増減の内訳は以下のとおりです。
(当連結会計年度)
「その他増減」は、主に為替変動、期中に未使用で取り崩された金額、新規連結及び連結除外の影響による増減です。
なお、連結財政状態計算書の「引当金」には、上記表のほか、従業員給付に関する引当金等を含んでいます。
資産除去債務
連結会社の資産除去債務は、主に廃坑、土地の埋立、設備の除去に関連するものであり、石炭、石油、ガスの採掘 設備等を通常使用する際に生じる法的義務に関連する債務を計上しています。この債務に関する主な支出は、約60年間にわたって生じる見込みですが、本質的に予測が難しく、将来の事業計画等により影響を受けます。割引率は、 貨幣の時間的価値の市場評価を反映した税効果考慮前の割引率を適用しています。
金属資源セグメントの子会社において、将来発生する鉱山の原状回復費用を資産除去債務として計上しており、当連結会計年度末における残高は240,313百万円となっています。
不利な契約
連結会社が不利な契約に関連して計上している引当金は、主に工事契約や商品売買契約などの顧客との契約において、契約を履行するために不可避的なコストが、当該契約により受け取ると見込まれる経済的便益を上回る場合に、認識している債務です。
当連結会計年度において、社会インフラセグメントの千代田化工建設における工事関連引当金につき、工事損失の見直し及び工事案件の進捗により19,419百万円を「使用額」(減少)に計上しています。この金額には、Golden Pass LNGプロジェクトに関する工事損失が含まれています。同プロジェクトに対する引当金は、前々連結会計年度末において、プロジェクトを共同遂行していたパートナーがプロジェクトから離脱する可能性があったことを踏まえ、当社が独自に工事損失を見積った上で計上し、また前連結会計年度においては、当該プロジェクトの顧客や他のパートナーとの書面による合意内容や工事の進捗等の影響を工事損失の見積りに反映していました。当連結会計年度においては、2025年11月13日付で改定EPC契約を締結したことによる工事損失の見積りの変更や工事案件の進捗の影響が、主に「使用額」に含まれています。
その他
その他には、製品保証引当金や訴訟損失引当金等が含まれています。
21. 資本
資本金
日本の会社法では、資本金の額は、原則として、株主となる者が払込み・給付した財産の額となりますが、例外として、払込み又は給付に係る額の2分の1を超えない額は、資本金として計上せず、資本剰余金に含まれている資本準備金とすることができます。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における授権株式総数は以下のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度における発行済株式総数の期中増減は以下のとおりです。
当社は、2025年7月18日開催の取締役会において、株価連動型株式報酬の導入に伴い、当社の設定する役員報酬BIP信託に対して普通株式の新規発行を行うことを決議いたしました。同決議に基づき、6,535,200株の普通株式を新規発行しています。なお、役員報酬BIP信託が普通株式を取得する取引は、自己株式の取得として取り扱われるため、新株発行に伴う資本金及び資本準備金と同額の自己株式が増加しています。
資本剰余金及び利益剰余金
会社法では、利益剰余金を原資とする配当額の10分の1を、資本準備金及び利益準備金の合計が資本金の4分の1に達するまで、資本準備金又は利益準備金として積み立てることになっています。
会社法では、資本金及び準備金、剰余金について、株主総会決議等、一定の要件を充たす場合には、相互に組入れることができます。
自己株式
会社法では、株主総会の決議により分配可能額の範囲内で、取得する株式の数、取得価額の総額などを決定し、自己株式を取得することができます。また、市場取引又は公開買付による場合には、定款の定めにより、会社法上定められた要件の範囲内で、取締役会の決議により自己株式を取得することができます。
当社は、2004年6月24日に開催された定時株主総会において、定款の一部を変更しており、取締役会の決議をもって自己株式を買受けることができます。
前連結会計年度末、当連結会計年度末における当社が保有する自己株式及び子会社又は関連会社が保有する当社の自己株式は、それぞれ44,547,170株、367,427,682株です。当連結会計年度における自己株式の増加は、主に取得によるものです。
また、上記自己株式には、株式付与ESOP信託及び役員報酬BIP信託が所有する当社株式が前連結会計年度末、当連結会計年度末にそれぞれ19,781,904株、26,345,780株含まれています。
なお、当連結会計年度において、取得、消却した自己株式は以下のとおりです。
配当金
会社法では、剰余金の配当支払額と自己株式取得に伴い交付する金銭等の総額については、分配可能額を超えてはならないとされており、この金額は、日本で一般に認められた会計原則に準拠して記帳された会計帳簿上の剰余金の額に基づき算定されます。IFRSに則った連結財務諸表への修正額は、会社法上の分配可能額の算定に影響はありません。
2026年3月31日現在の会社法上の分配可能額は、2,737,203百万円です。なお、会社法上の分配可能額は、配当の効力発生日までに発生した自己株式の取得等により変動する可能性があります。
当社は、剰余金の配当等、会社法第459条第1項各号に掲げる事項を、取締役会の決議によって定めることができるよう定款に定めています。当社は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としており、当連結会計年度における剰余金の配当の決定機関は、期末配当(基準日は毎年3月31日)については株主総会、中間配当(基準日は毎年9月30日)については上記に基づき取締役会としています。
前連結会計年度及び当連結会計年度における配当金支払額は以下のとおりです。
基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となる配当金の総額は以下のとおりです。
自己資本の管理
当社は、当社の所有者に帰属する持分合計を自己資本として管理しています。
連結会社は、収益基盤を強固なものとしつつ、効率性・健全性も考慮しながら、持続的な成長・企業価値の最大化を図っていくことを資本政策の基本方針としています。
なお、連結会社の一部は、資金調達のため借入金融機関等による財務制限条項等の資本に対する制限を受けており、その要求を満たすように運営しています。
22. その他の資本の構成要素及びその他の包括利益
前連結会計年度及び当連結会計年度における、「その他の資本の構成要素」(当社の所有者に帰属)の各項目の内訳(税効果後)は以下のとおりです。
(単位:百万円)
(注)当連結会計年度における「FVTOCIに指定したその他の投資」の「利益剰余金への振替額」にはMalaysia LNG
Dua株式の売却に伴い、当該株式に係る公正価値の変動の累計額(損失)143,626百万円を利益剰余金に振り
替えたことによる影響が含まれています。Malaysia LNG Dua事業における権益延長の詳細については、注記30
をご参照ください。
前連結会計年度及び当連結会計年度における、FVTOCIに指定したその他の投資のその他の包括利益及び利益剰余金への振替額の内訳は以下のとおりです。
(単位:百万円)
(注)前連結会計年度末及び当連結会計年度末に保有している株式に関する利益剰余金への振替額に重要性は
ありません。
前連結会計年度及び当連結会計年度におけるその他の包括利益(非支配持分に帰属)の各項目の内訳(税効果後)は、以下のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度における、「その他の包括利益」(非支配持分を含む)の各項目の内訳は以下のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度において純損益に組み替えられた在外営業活動体の換算差額及び、持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分に関するその他の包括利益(いずれも非支配持分を含む)の金額に重要性はありません。
なお、前連結会計年度及び当連結会計年度において純損益に組み替えられたキャッシュ・フロー・ヘッジに関するその他の包括利益(非支配持分を含む)の金額については、注記32をご参照ください。
23. 株式に基づく報酬制度
当社は、2007年7月20日開催の取締役会において決議された2007年度新株予約権(ストックオプション)以降、2018年度まで権利行使価格を1円とする株式報酬型ストックオプション制度に一本化していましたが、2019年6月21日開催の取締役会において、新たに株価条件付株式報酬型ストックオプションを割当てることを決議しました。
2007年7月以降に取締役会で決議された株式報酬型ストックオプション
2007年7月以降に取締役会で決議されたストックオプションについては、当社取締役(社外役員は除く)、執行役員及び理事に対して、行使価格1円で当社普通株式を購入する権利が与えられます。このストックオプションの権利行使期間は権利付与日より最長30年間となっていますが、このストックオプションを保有する者は、権利付与日の翌日から最長2年後又は取締役、執行役員及び理事のいずれの地位をも喪失した日の翌日の、いずれか早い日から行使可能となっており、取締役、執行役員及び理事のいずれの地位をも喪失した日の翌日から10年間に限り行使可能となっています。また、権利付与後、翌年6月30日(2014年5月以降に取締役会で決議されたストックオプションについては翌年3月31日)までに取締役、執行役員及び理事のいずれの地位をも喪失した場合には、当初割当個数のうち、上記期間中の在任月数に応じた数のストックオプションのみが行使可能となります。
2019年6月以降に取締役会で決議された株価条件付株式報酬型ストックオプション
2019年6月以降に取締役会で決議されたストックオプションについては、当社取締役(社外役員は除く)及び執行役員に対して、行使価格1円で当社普通株式を購入する権利が与えられます。このストックオプションの権利行使期間は、プランに応じて権利付与日の翌日から最長3年後より27年間となっており、権利行使可能数は権利付与日又は同日から最長3年遡った日から3年間の業績評価期間中の当社株式成長率に応じて変動します。また、権利付与後、取締役及び執行役員のいずれの地位も喪失した日の翌日から起算して10年が経過した場合には、以後、ストックオプションは行使できません。
前連結会計年度及び当連結会計年度において当該ストックオプション制度に基づく株式報酬に重要性はありません。
24. 収益
(1) 顧客との契約から認識した収益の分解
前連結会計年度及び当連結会計年度における、「収益」の内訳は以下のとおりです。
(前連結会計年度)
(単位:百万円)
(単位:百万円)
(当連結会計年度)
(単位:百万円)
(単位:百万円)
顧客との契約から認識した収益には、一時点で認識した収益(本人や代理人として行う製品及び商品の販売、サービスの提供など)に加え、一定期間にわたり認識した収益(主に電力・都市ガス供給契約に基づく電力等の供給、工事請負契約に基づくプラント建設やフランチャイズ契約の提供など)が含まれています。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、電力ソリューションセグメントの顧客との契約から認識した収益は、主に電力・都市ガス供給契約に基づく電力等の供給など一定期間にわたって認識する収益です。また、社会インフラセグメントの顧客との契約から認識した収益には、工事請負契約に基づき、工事の進捗度に応じて認識した収益がそれぞれ430,600百万円、489,229百万円含まれています。
前連結会計年度において、S.L.C.セグメントの顧客との契約から認識した収益には、フランチャイズ契約に基づく加盟店からの収入が148,731百万円含まれています。当該収入は店舗設備、什器備品のリースに係る受取リース料を含んでいます。なお、前連結会計年度にローソンを持分法適用会社化したことにより、当該フランチャイズ契約に基づく加盟店からの収入は、当連結会計年度における収益には含まれていません。
その他の源泉から認識した収益には、IFRS第9号「金融商品」に基づく収益(現金又は他の金融商品での純額決済又は金融商品との交換により決済できる非金融商品項目の売買契約について、商品の受渡時点において総額で計上した収益を含む)や、IFRS第16号「リース」に基づくリース収益が含まれています。
なお、連結会社の収益に占める変動対価の金額に重要性はありません。
(2) 契約残高
顧客に移転した財又はサービスと交換に受け取る対価に対する企業の権利(債権を除く)で、当該権利が時の経過以外の何か(例えば、企業の将来の履行義務)を条件としている権利を契約資産とし、「営業債権及びその他の債権」に含めて表示しています。また、顧客に財又はサービスを移転する企業の義務のうち、企業が顧客から対価を受け取っている(又は対価の金額の期限が到来している)義務を契約負債とし、主に「前受金」に含めて表示しています。前連結会計年度及び当連結会計年度の期首及び期末における「契約資産」及び「契約負債」の帳簿価額の内訳は以下のとおりです。これらはいずれも、主に工事請負契約において、履行義務の充足時点(工事の進捗度)と請求権の発生時点、又は対価の受領時点との間に差異が生じるために認識されるものです。「契約資産」は、請求権発生前の履行義務充足により増加(請求権発生時による債権への振替により減少)しており、「契約負債」は、履行義務の充足前の対価受領により増加(履行義務充足による収益への振替により減少)しています。
前連結会計年度及び当連結会計年度に認識した収益のうち、期首の契約負債残高に含まれていたものはそれぞれ173,035百万円、244,217百万円です。また、前連結会計年度及び当連結会計年度において、過去の期間に充足(又は部分的に充足)した履行義務から認識した収益の額に重要性はありません。
(3) 残存履行義務に配分した取引価格
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において未充足(又は部分的に未充足)の履行義務に配分した取引価格の総額、及び将来充足する予想期間帯別の内訳は以下のとおりです。取引価格は、顧客との契約に基づいて油価・ガス価格等の商品市況等を参照して算定しており、変動対価が存在する場合には、認識した収益の累計額の重大な戻入れが生じない範囲でのみ取引価格に含めています。
また、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において未充足の履行義務に配分した取引価格は、主に、米国ルイジアナ州のCameron LNG,LLC及びカナダ国ブリティッシュ・コロンビア州のLNGカナダプロジェクトへの参画を通じた、日本を中心とする需要家との長期LNG販売契約によるものです。
なお、契約から収益認識までの当初の予定期間が1年以内の契約については、実務上の便法を使用し、以下には含めていません。また、当連結会計年度より現在までに完了した企業の履行の顧客にとっての価値に直接対応する金額で顧客から対価を受ける権利を有する契約についても、実務上の便法を適用し、以下には含めていません。なお、当該便法は、前連結会計年度末にも遡及適用しています。
25. 販売費及び一般管理費
前連結会計年度及び当連結会計年度における「販売費及び一般管理費」の内訳は以下のとおりです。
人件費のうち、前連結会計年度及び当連結会計年度における当社取締役(監査等委員を含む)の報酬等の額は、それぞれ2,288百万円、2,905百万円となっています。なお、前連結会計年度の当社取締役の報酬等の額は、監査等委員を含む額に修正しています。
26. 金融商品に係る収益及び費用
前連結会計年度及び当連結会計年度における「有価証券損益」、「金融収益」及び「金融費用」の内訳は以下のとおりです。
受取利息は、主に貸付金などの償却原価で測定する金融資産及び現金同等物などのFVTPLで測定する金融資産から生じたものです。受取配当金は、主にFVTOCIで測定する金融資産から生じたものです。
支払利息には、主に償却原価で測定される金融負債、リース負債及びデリバティブから生じたものが含まれています。リース負債に関する詳細は注記36をご参照ください。
上記のほか、前連結会計年度及び当連結会計年度において、以下の金融商品に係る収益及び費用を認識しています。
ヘッジ指定されていないデリバティブ
ヘッジ指定されていないデリバティブから生じた収益及び費用に関しては注記34を、ヘッジに係る損益については注記32を、それぞれご参照ください。
販売金融取引などに係る収益及び費用
一部の販売金融取引などでは、償却原価で測定される金融資産及び金融負債に係る受取利息及び支払利息を連結損益計算書の「収益」及び「原価」に計上していますが、これらの損益が占める割合に重要性はありません。
借入費用は、有形固定資産の取得に個別に紐つく場合には、当該費用を資産化しています。また、一般目的の借入で有形固定資産を取得した場合には、借入費用をその取得に使用した範囲で資産化しています。前連結会計年度及び当連結会計年度において資産化された借入費用に重要性はありません。
27. その他の損益-純額
連結損益計算書の「その他の損益-純額」に含まれる損益の内訳は、以下のとおりです。
機能通貨以外の通貨で記帳されている資産及び負債を換算することにより発生する損益、それらの資産及び負債を決済することにより発生する損益は、発生した時点で為替差損益として認識しています。
デリバティブ関連損益には、未決済の為替関連デリバティブの評価損益が含まれており、為替差損益と概ね有効に相殺されている結果、相殺後の純額に重要性はありません。為替変動リスクの管理については、注記34をご参照ください。また、デリバティブ関連損益には、固定金利付金融資産・負債を変動金利付金融資産・負債に変換するために締結した金利スワップ契約による損益が含まれています。このうち、前連結会計年度及び当連結会計年度において、金利変動リスクを有効に相殺しているものの、ヘッジ会計の要件を満たさないことにより生じる損益に重要性はありません。
生物資産評価損益の詳細については、注記10をご参照ください。
前連結会計年度のその他には、社会インフラセグメントの連結子会社である千代田化工建設株式会社における、前々連結会計年度に「その他」で計上した引当金を前連結会計年度に戻し入れた影響が含まれています。詳細については注記6及び注記20をご参照ください。
また、当連結会計年度のその他には食品産業セグメントの連結子会社であるCermaq Group ASのサーモン養殖3事業の取得による影響が含まれています。詳細は注記5をご参照ください。
28. 法人所得税
本邦における法人所得税は、法人税、住民税及び事業税から構成されており、これら本邦における税金の法定税率を基礎として算出した法定実効税率は30.6%です。また、海外子会社に対しては、その所在国における法人所得税が課せられています。
なお、経済協力開発機構の第2の柱モデルにより生じた前連結会計年度及び当連結会計年度の当期税金に重要性はありません。
前連結会計年度及び当連結会計年度における「法人所得税」の内訳は以下のとおりです。
当連結会計年度の繰延税金には、地球環境エネルギーセグメントのDiamond LNG Canadaにおいて、当連結会計年度までの繰越欠損金に関する繰延税金資産の回収可能性を検討し、将来において安定的な課税所得が生じる見込みであると判断した結果、繰延税金資産26,151百万円を認識した影響が含まれています。
前連結会計年度及び当連結会計年度の法定実効税率と連結損益計算書上の法人所得税の実効税率との差異要因は以下のとおりです。
(注1)小数点以下第2位を四捨五入して表示しています。
(注2)持分法適用会社の損益については、対象会社の税後損益持分を当社連結決算上の損益として計上していますが、
「持分法による投資損益」は、連結損益計算書における税引前利益に含まれ、法定実効税率との差異要因となることから、その影響を除くことを目的に、「当社及び当社連結子会社の実効税率」を開示しています。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における「繰延税金資産及び負債」の主な構成項目は以下のとおりです。
当社では、連結子会社に対する投資及びジョイント・アレンジメントに対する持分に係る将来加算一時差異のうち、当該一時差異を解消する時期をコントロールすることができ、かつ予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合については、繰延税金負債を認識していません。前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、連結財務諸表上、繰延税金負債を認識していない連結子会社に対する投資及びジョイント・アレンジメントに対する持分に係る将来加算一時差異はそれぞれ2,937,783百万円及び3,568,442百万円です。
繰延税金資産には、将来税務上減算される一時差異、税額控除及び繰越欠損金について、連結会社が将来における課税所得の発生及び将来加算一時差異の解消により実現する可能性が高いと判断した額を計上しています。
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異、繰越欠損金及び繰越税額控除の合計額に関する失効期限別の内訳は以下のとおりです。
上記内訳のほか、連結子会社に対する投資に係る繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、それぞれ241,156百万円及び161,133百万円です。
また、回収可能性検討の結果、当社にて国税相当部分の繰延税金資産を認識している一方で、地方税相当部分の繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異及び繰越欠損金の金額も、上表及び連結子会社に対する投資に係る繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異に含まれており、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、それぞれ607,751百万円、798,707百万円です。
29. 1株当たり情報
1株当たり当期純利益(当社の所有者に帰属)及び希薄化後1株当たり当期純利益(当社の所有者に帰属)の調整計算は以下のとおりです。
30. 公正価値測定
継続的に公正価値で測定される資産及び負債
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、継続的に公正価値で測定される資産及び負債の内訳は、以下のとおりです。
(前連結会計年度末) (単位:百万円)
前連結会計年度において、重要なレベル間の振替はありません。
(当連結会計年度末) (単位:百万円)
当連結会計年度において、重要なレベル間の振替はありません。
公正価値で測定される生物資産については、注記10に記載しています。
前連結会計年度及び当連結会計年度における、継続的に公正価値で測定されるレベル3の主な資産及び負債の調整表は以下のとおりです。
(前連結会計年度) (単位:百万円)
1. 「購入等による増加」及び「売却等による減少」には新規連結・連結除外、増資・有償減資及び他勘定からの(への)振替による増減が含まれています。
2. 前連結会計年度において、重要なレベル間の振替はありません。
3. 地球環境エネルギーセグメントのMalaysia LNG事業では、2024年9月にPetroliam Nasional Berhad(以下、ペトロナス)とMalaysia LNG Tiga事業(以下、Tiga事業)への再参入につき、合意に至りました。Tiga事業については、Diamond Gas Netherlands B.V.(2023年12月清算済)を通じて保有していたMalaysia LNG Tiga株式の全量(持分比率5%)を2023年3月にペトロナスへ売却していましたが、上記の合意に基づき前連結会計年度において当該株式を取得対価65,462百万円により取得し、Tiga事業の持分比率は10%となりました。取得した株式のうち半数を、公正価値の変動をその他の包括利益で認識(FVTOCI)する資本性金融資産として指定する選択をした結果「FVTOCIの金融資産」に、残り半数を「FVTPLの金融資産」に分類しており、それぞれの区分における「購入等による増加」に32,731百万円が含まれています。
(当連結会計年度) (単位:百万円)
1. 「購入等による増加」及び「売却等による減少」には新規連結・連結除外、増資・有償減資及び他勘定からの(への)振替による増減が含まれています。
2. 当連結会計年度において、重要なレベル間の振替はありません。
3. 地球環境エネルギーセグメントのMalaysia LNG事業では、ペトロナスとの合意に基づき、2025年6月5日付でMalaysia LNG Dua事業の権益延長を実行しています。同日付で連結子会社であるDiamond Gas Holdings Sdn. Berhadが保有するMalaysia LNG Dua株式をペトロナスへ売却するとともに、同社株式を再取得しています。当該株式の取得対価は717百万米ドルで、持分比率は再取得前と同様の10%となります。取得した株式は、公正価値の変動をその他の包括利益で認識(FVTOCI)する資本性金融資産として指定する選択をした結果、「FVTOCIの金融資産」に分類しており、「購入等による増加」に110,346百万円が含まれています。
短期運用資産及びその他の投資(FVTPL)について損益で認識した金額は、連結損益計算書の「有価証券損益」に含まれており、その他の包括損益で認識した金額は、連結包括利益計算書の「在外営業活動体の換算差額」に含まれています。
短期運用資産及びその他の投資(FVTOCI)についてその他の包括損益で認識した金額は、連結包括利益計算書の「FVTOCIに指定したその他の投資による損益」及び「在外営業活動体の換算差額」に含まれています。
なお、前連結会計年度にその他の包括損益で認識した金額には、中長期事業計画の見直し等を主因とする銅事業宛て投資の公正価値の増加147,946百万円及びロシアにおけるLNG関連事業宛て投資の公正価値の減少24,589百万円が含まれています。ロシアにおけるLNG関連事業の見積り及びその基礎となる仮定については、注記2をご参照ください。
当連結会計年度にその他の包括損益で認識した金額には、中長期事業計画の見直し等を主因とする銅事業宛て投資の公正価値の増加93,939百万円が含まれています。
継続的に公正価値で測定される資産及び負債の測定方法
現金及び現金同等物
レベル1の現金及び現金同等物は、現金及び当座預金であり、帳簿価額と公正価値がほぼ同額です。
短期運用資産及びその他の投資
レベル1の短期運用資産及びその他の投資は、主に市場性のある株式であり、活発な市場における市場価格で評価しています。レベル3の短期運用資産及びその他の投資は、主に市場性のない株式であり、将来キャッシュ・フローの割引現在価値、類似取引事例との比較、及び投資先の1株当たり修正純資産価値等により評価しています。レベル3の短期運用資産及びその他の投資については、該当する資産を管理する当社セグメントの管理部局又は同資産を保有する子会社の経理担当者が、投資先の将来キャッシュ・フローの情報、1株当たり修正純資産価値情報、及び第三者による鑑定評価等を入手し、公正価値を測定しています。
営業債権及びその他の債権
継続的に公正価値で測定される営業債権及びその他の債権は、主に拘束性預金であり、同程度の信用格付を有する貸付先又は顧客に対して、同一の残存期間で同条件の貸付又は信用供与を行う場合の金利を用いて、将来キャッシュ・フローの割引現在価値により評価しています。公正価値に対して、観察不能なインプットによる影響額が重要な割合を占めるものについてはレベル3に、観察不能なインプットによる影響額が重要な割合を占めていないものについてはレベル2に分類しています。
レベル3の営業債権及びその他の債権については、該当する資産を管理する当社セグメントの管理部局又は同資産を保有する子会社の経理担当者が、当該債権に係る将来キャッシュ・フロー情報等を入手し、公正価値を測定しています。
デリバティブ
レベル1のデリバティブは、主に公設市場で取引されるコモディティ契約のデリバティブであり、取引市場価格により評価しています。レベル2のデリバティブは、主に相対取引のコモディティ契約のデリバティブであり、金利、外国為替レート及び商品相場価格などの観察可能なインプットを使用し、主にマーケット・アプローチにより評価しています。レベル3のデリバティブは、先物時価を見積った上で、観察不能なインプットとして使用し、インカム・アプローチなどにより評価しています。また、主な取引である長期電力契約及び関連するデリバティブ(販売・調達)に関しては、観察可能な市場価格などのインプットに加え、エネルギー政策や将来の電力需給に関する予測などの観察不能なインプットを用いて先物時価を見積っています。デリバティブ契約については、取引先に対する債権債務相殺後の純額に対して信用リスク調整を行った上で公正価値を測定しています。
棚卸資産
レベル1及びレベル2の棚卸資産は、主にトレーディング目的で保有する貴金属及び非鉄金属の在庫に関する資産であり、取引市場価格により評価しているものについてはレベル1に、商品相場価格などの観察可能なインプットを使用し、主にマーケット・アプローチにより評価しているものについてはレベル2に分類しています。これらの公正価値には販売費用が含まれていますが、当該販売費用に重要性はありません。
その他の流動資産及びその他の非流動資産(コモディティ・ローン取引に関する資産)
継続的に公正価値で測定されるその他の流動資産及びその他の非流動資産は、主に金属資源セグメントにおけるコモディティ・ローン取引に関する資産であり、商品相場価格などの観察可能なインプットを使用し、主にマーケット・アプローチにより評価しているものとしてレベル2に分類しています。これらの公正価値には販売費用が含まれていますが、当該販売費用に重要性はありません。
その他の流動負債及びその他の非流動負債(コモディティ・ローン取引に関する負債)
継続的に公正価値で測定されるその他の流動負債及びその他の非流動負債は、主に金属資源セグメントにおけるコモディティ・ローン取引に関する負債であり、商品相場価格などの観察可能なインプットを使用し、主にマーケット・アプローチにより評価しているものとしてレベル2に分類しています。
非継続的に公正価値で測定される資産及び負債
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、非継続的に公正価値で測定される資産及び負債の内訳は、注記11に記載しています。
レベル3に分類される資産に関する定量的情報
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、レベル3に分類される継続的に公正価値で測定された資産のうち、重要な観察不能なインプットを使用して公正価値を測定した資産に関する主要な定量的情報は以下のとおりです。
(前連結会計年度末)
(当連結会計年度末)
非上場株式の公正価値測定で用いている重要な観察不能なインプットは割引率です。これらのインプットの著しい増加(減少)は、公正価値の著しい低下(上昇)を生じることとなります。
なお、個別の非上場株式について割引率の変動がない場合においても、各銘柄の公正価値が変動することにより、上記の加重平均の割引率が変動する可能性があります。レベル3に分類される非上場株式の公正価値の変動については「継続的に公正価値で測定されるレベル3の主な資産及び負債の調整表」をご参照ください。
非上場株式の主な内訳は、銅事業やLNG関連事業への投資であり、重要な観察不能な他のインプットとして、銅及び原油の中長期的な価格見通しが挙げられます。銅事業やLNG関連事業への投資の公正価値及びこれらの見積りについては、注記2をご参照ください。
償却原価で測定される金融商品の公正価値
償却原価で測定される金融商品の帳簿価額及び公正価値に関する情報は以下のとおりです。
現金同等物及び定期預金
償却原価で測定される現金同等物及び定期預金の帳簿価額は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、それぞれ757,572百万円、1,012,000百万円です。比較的短期で満期が到来するため、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、公正価値は帳簿価額と近似しています。
短期運用資産及びその他の投資
償却原価で測定される短期運用資産及びその他の投資は、主に国内及び海外の債券、並びに差入保証金などの市場性のない資産で、前連結会計年度及び当連結会計年度における帳簿価額は、それぞれ296,902百万円、166,753百万円です。債券については、金利スワップ契約等をヘッジ手段として公正価値ヘッジを適用する方針としており、帳簿価額には当該ヘッジ会計の効果も含まれていることから、また、差入保証金については、主に国内低金利が続く状況下、当初認識以降、公正価値測定に適用される割引率に重要な変動がないため、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、公正価値は帳簿価額と近似しています。
営業債権及びその他の債権
償却原価で測定される営業債権及びその他の債権の帳簿価額は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、それぞれ4,196,522百万円、4,135,510百万円です。短期分が大部分を占めており、帳簿価額と公正価値の乖離をもたらす長期分の残高に重要性がないことから、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、公正価値は帳簿価額と近似しています。
社債及び借入金
償却原価で測定される社債及び借入金の帳簿価額は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、それぞれ4,617,022百万円、5,746,943百万円です。連結会社は、特に金利変動リスクを受けやすい長期の固定金利条件の調達について、金利スワップ契約等をヘッジ手段として公正価値ヘッジを適用する方針としており、帳簿価額には当該ヘッジ会計の効果も含まれていることから、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、公正価値は帳簿価額と近似しています。公正価値ヘッジについては、注記17及び注記32を、リスク管理方針については注記34をそれぞれご参照ください。
営業債務及びその他の債務
償却原価で測定される営業債務及びその他の債務の帳簿価額は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、それぞれ2,919,280百万円、3,135,643百万円です。短期分が大部分を占めており、帳簿価額と公正価値の乖離をもたらす長期分の残高に重要性がないことから、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、営業債務及びその他の債務の公正価値は帳簿価額と近似しています。
31. 金融資産及び金融負債の相殺
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、金融資産と金融負債の相殺の要件に従って相殺された金融商品、及びマスターネッティング契約又は類似契約の対象となっている金融資産及び金融負債の総額、相殺額、連結財政状態計算書上の計上額、連結財政状態計算書上相殺されない金額、及び純額は以下のとおりです。
「相殺額」には、デリバティブのほかに、相殺要件を満たす財務担保も一部含まれています。
デリバティブ取引
連結会社と取引相手との間には、法的強制力のあるマスターネッティング契約又は類似の契約が存在します。
これらの契約では、一つでも約定の不履行又は解除があった場合には、当該契約の対象となっている全ての金融商品を単一の純額で決済することを定めており、相殺権を創出しますが、契約によって自動的に相殺権が与えられるわけではありません。
現先取引
連結会社は、債券を担保として現金を貸し付ける場合、取引相手の債務不履行や倒産・破産の際には、担保である債券と貸付とを相殺できる契約を締結しています。これらの契約は、相殺権を創出しますが、契約によって自動的に相殺権が与えられるわけではありません。
また、注記35に記載の債券貸借取引や買戻条件付債券売却取引にかかる金額は上記の表に含めていませんが、これらの契約も現先取引と同様に相殺権を創出します。
32. デリバティブ取引及びヘッジ活動
連結会社は、通常の営業活動において、金利変動、為替変動及び商品相場変動などの市場リスクにさらされています。これらのリスクを管理するため、連結会社は、原則として、リスクの純額を把握し、リスクを相殺する効果を有する取引を活用して市場リスクの軽減を図っています。さらに、リスク管理戦略に則って様々なデリバティブ取引を締結し、連結会社がさらされている市場リスクの軽減を図っています。リスク管理戦略の詳細については注記34をご参照ください。
連結会社が利用しているデリバティブ取引は、主に金利スワップ、為替予約、通貨スワップ、商品先物取引、商品スワップです。これらのデリバティブ取引の公正価値の変動又はキャッシュ・フローの変動は、その一部若しくは全部が、対応するヘッジ対象取引の公正価値の変動又はキャッシュ・フローの変動を相殺する効果を有します。
連結会社は、市場リスクを相殺する効果を有する取引の活用によってリスクを軽減することができない場合には、リスク管理戦略に基づきヘッジ指定を行い、ヘッジ会計を適用しています。連結会社は、ヘッジ関係の開始時及び継続期間中にわたって、ヘッジ手段の公正価値の変動又はキャッシュ・フローの変動が、ヘッジ対象取引の公正価値の変動又はキャッシュ・フローの変動と高い相殺関係があるかどうかを確認するために、ヘッジ対象とヘッジ手段の重要な条件が一致しているか又は密接に合致しているかどうかの定性的な評価、及びヘッジ対象とヘッジ手段の価値が同一のリスクにより価値変動が相殺しあう関係にあることの定量的評価を通じて、ヘッジ対象とヘッジ手段の間の経済的関係の存在を確認しています。なお、信用リスクがヘッジ関係に与える影響は僅少です。また、非有効部分の発生が見込まれるヘッジ関係については、定量的な手法で非有効金額を算定しています。連結会社は、有効性の高いヘッジを行っているため、非有効金額に重要性はありません。
連結会社は、ヘッジ関係の開始時にヘッジ対象の数量とヘッジ手段の数量に基づいて適切なヘッジ比率を設定しており、原則として1対1の関係となるよう設定しています。ヘッジ関係について有効性が認められなくなったものの、リスク管理目的に変更がない場合は、ヘッジ関係が再び有効となるようヘッジ関係の開始時に設定したヘッジ比率を再調整しています。また、ヘッジ関係についてリスク管理目的が変更された場合は、ヘッジ会計の適用を中止していますが、これに伴う純損益への影響に重要性はありません。
(1) 連結財政状態計算書におけるヘッジの影響
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、ヘッジ指定されているデリバティブ取引及びデリバティブ取引以外の金融商品の帳簿価額は以下のとおりです。
上記金融資産及び金融負債は連結財政状態計算書において「その他の金融資産」、「その他の金融負債」及び「社債及び借入金」に計上しています。
公正価値ヘッジの主なヘッジ手段は「金利スワップ契約」及び「コモディティ契約」です。
キャッシュ・フロー・ヘッジの主なヘッジ手段は「コモディティ契約」です。
在外営業活動体に対する純投資のヘッジの主なヘッジ手段は「外貨建借入債務」です。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、ヘッジ指定されている主なデリバティブ契約の名目金額は以下のとおりです。なお、連結会社が利用しているヘッジ手段は多岐にわたるため、名目金額の満期別の内訳や、ヘッジ手段の平均取引価格を算定することは実務上困難です。
(前連結会計年度末)
(当連結会計年度末)
(2) 公正価値ヘッジ
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、公正価値ヘッジに係るヘッジ対象取引の帳簿価額及び帳簿価額に含まれる公正価値ヘッジの影響額のうち、主要なものは以下のとおりです。
(前連結会計年度末)
(当連結会計年度末)
前連結会計年度及び当連結会計年度において、公正価値ヘッジの非有効金額及び公正価値ヘッジを中止した取引に係る公正価値ヘッジの影響額に重要性はありません。
(3) キャッシュ・フロー・ヘッジ
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、キャッシュ・フロー・ヘッジに係る継続中のヘッジ関係によるその他の資本の構成要素の計上額は以下のとおりです。
なお、前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、中止されたヘッジ関係によるその他の資本の構成要素計上額に重要性はありません。
前連結会計年度及び当連結会計年度におけるヘッジに係る損益は以下のとおりです。
(前連結会計年度)
前連結会計年度において、継続中のヘッジ関係によるその他の資本の構成要素(非支配持分を含む、税効果前)の増減は、主にその他の包括損益計上額によるものであり、為替変動リスクの24,038百万円(損失)です。その他の資本の構成要素から連結損益計算書に振り替えられた金額(有効部分)の主なものは、商品相場変動リスクの「収益及び原価」31,738百万円(利益)です。
その他の資本の構成要素及びその他の包括利益の内訳の詳細については注記22をご参照ください。
前連結会計年度において、ヘッジの非有効金額に重要性はありません。
(当連結会計年度)
当連結会計年度において、継続中のヘッジ関係によるその他の資本の構成要素(非支配持分を含む、税効果前)の増減は、主にその他の包括損益計上額によるものであり、商品相場変動リスクの28,494百万円(利益)です。その他の資本の構成要素から連結損益計算書に振り替えられた金額(有効部分)に重要性はありません。
その他の資本の構成要素及びその他の包括利益の内訳の詳細については注記22をご参照ください。
当連結会計年度において、ヘッジの非有効金額に重要性はありません。
(4)純投資ヘッジ
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、純投資ヘッジに係るその他の資本の構成要素の計上額は以下のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、純投資ヘッジのその他の資本の構成要素から連結損益計算書に振り替えられた金額(有効部分)及び非有効金額に重要性はありません。
その他の資本の構成要素及びその他の包括利益の内訳の詳細については注記22をご参照ください。
33. 自然依存電力を参照する契約
連結会社は、発電の源泉が統制不能な自然条件に依存しているため、基礎となる電力量の変動性に企業がさらされる契約(以下、自然依存電力を参照する契約)を有しています。これらの契約には、風力発電や太陽光発電により発電された再生可能エネルギーの購入及び販売に関する契約に加え、電力の受渡を伴わずに、自然依存電力を参照して固定価格のキャッシュ・フローと変動価格のキャッシュ・フローの差額を純額決済する金融契約が含まれています。
自然依存電力を参照する契約を有する連結会社は主に、電力の調達量及び販売量を統合的に管理する事業体制のもと、連結会社が保有する再生可能エネルギー電源に加え、その他多様な電源及び電力市場での取引を組み合わせて運用しています。この事業体制により、自然依存電力の発電量の最適化や出力抑制、引き取りを行うことが可能であり、自然依存電力を参照する契約に伴う電力量の変動リスク及び供給過剰リスクは限定的であると判断しています。
同事業体制の下では、自然依存電力を参照する契約に基づき調達した電力が未使用であるとは考えていません。
当連結会計年度における、自然依存電力を参照する契約に基づいて行った電力の購入から生じた費用は169,661百万円であり、連結損益計算書上、主として「原価」に含まれています。
当連結会計年度末において、連結会社は自然依存電力を参照する契約から生じる未認識のコミットメントを有しています。当該契約に基づく将来キャッシュ・フローの見積りは以下のとおりです。
また、不利な契約の評価は、関連する資産及び事業を含む将来キャッシュ・フローの見積り等の仮定を用いて行っています。
なお、上記の自然依存電力を参照する契約に基づいて行った電力の購入から生じた費用及び自然依存電力を参照する契約から生じる未認識のコミットメントは、主に総合エネルギー企業であるN.V.Enecoから生じているものです。
また、連結会社は、一部の自然依存電力を参照する契約について、当該契約が参照する自然依存電力の変動量に一致する予定取引のヘッジ手段として指定しています。
ヘッジ手段として指定している自然依存電力を参照する契約の詳細については注記32をご参照ください。
34. 金融商品に関連するリスク管理
連結会社におけるリスク種類別の管理戦略は以下のとおりです。なお、それぞれのリスクに関するヘッジ活動の詳細については注記32をご参照ください。
金利変動リスクの管理
連結会社のファイナンス、投資活動、資金管理などの業務は、金利変動に伴う市場リスクにさらされています。これらのリスクを管理するために、連結会社は金利スワップ契約を締結しています。金利スワップは、多くの場合、固定金利付金融資産・負債を変動金利付金融資産・負債に変換するために、また一部の変動金利付金融資産・負債を固定金利付金融資産・負債に変換するために利用しています。固定金利付及び変動金利付の資産・負債の割合を維持することによって、資産負債に関するキャッシュ・フローの全体の価値を管理しています。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における有利子負債総額(リース負債除く)は、それぞれ4兆6,170億円及び5兆7,469億円であり、一部を除いて変動金利となっているため、金利が上昇する局面では利息負担が増加するリスクがあります。
しかし、この有利子負債の相当部分は金利の変動により影響を受ける営業債権・貸付金等と見合っており、金利が上昇した場合に、これらの資産から得られる収益も増加するため、金利の変動リスクは、タイムラグはあるものの、相殺されることになります。また、純粋に金利の変動リスクにさらされている部分についても、見合いの資産となっている投資有価証券や固定資産からもたらされる取引利益、受取配当金などの収益は景気変動と相関性が高いため、景気回復の局面において金利が上昇し支払利息が増加しても、見合いの資産から得られる収益も増加し、結果として影響が相殺される可能性が高いと考えられます。ただし、金利の上昇が急である場合には、利息負担が先行して増加し、その影響を見合いの資産からの収益増加で相殺しきれず、連結会社の業績は一時的にマイナスの影響を受ける可能性があります。このような金利などの市場動向を注視し、機動的に市場リスク対応を行う体制を固めるため、当社ではALM(Asset Liability Management)委員会を設置し、資金調達政策の立案や金利変動リスクの管理を行っています。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、金利が1%上昇又は下落すると仮定した場合の当期純利益及び資本合計への影響額は重要ではありません。
為替変動リスクの管理
連結会社は、グローバルに企業活動を行っており、各社が拠点とする現地通貨以外による売買取引、ファイナンス、投資に伴う為替変動リスクにさらされています。連結会社は、リスクを相殺する効果を有する取引を活用して資産や負債、未認識の確定契約に対する為替リスクを相殺すること、及び非機能通貨のキャッシュ・フローの経済価値を保全するべく為替予約などの契約を利用することにより、為替変動リスクを管理しています。これら外貨建契約がヘッジ手段として指定されていない場合であっても、連結会社は、これらの取引が為替変動による影響を有効に相殺していると判断しています。ヘッジ対象となる主な通貨は、米ドル、豪ドル、ユーロです。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、日本円が1円円高になると仮定した場合の資本合計の減少額の概算は以下のとおりです。なお、日本円が1円円安になると仮定した場合の資本合計の増加額も同額です。
なお、前連結会計年度及び当連結会計年度における為替差損益はそれぞれ、7,252百万円、14,120百万円ですが、ヘッジ手段から生じるデリバティブ関連損益と概ね有効に相殺されている結果、相殺後の純額に重要性はありません。
商品相場変動リスクの管理
連結会社は、様々なコモディティのトレーディング及びその他の営業活動において、商品の相場変動リスクにさらされており、これをヘッジ又は管理するため、商品先物、商品オプション、商品スワップ及び現金若しくは他の金融商品での純額決済又は他の金融商品との交換により決済できる売買契約などのデリバティブを利用しています。これらの中には、キャッシュ・フロー・ヘッジ又は公正価値ヘッジとしてヘッジ関係に指定されていないデリバティブも含まれていますが、リスク管理戦略に基づき、棚卸資産やコモディティ・ローン取引に関連する資産や負債などと併せて、商品ごとに売買ポジションを一体管理し、そのエクスポージャー及び損失に限度額を設定・モニタリングすることで、商品の相場変動による影響を有効に管理しています。
商品相場変動リスクのヘッジや管理の目的で保有するデリバティブは公正価値で測定され、その一部は、公正価値で測定される棚卸資産やコモディティ・ローン契約の変動による損益などと相殺された上で、連結損益計算書の「収益」及び「原価」に認識しており、商品ごとにそれらの純額を取引損益(「売上総利益」)として管理しています。
このようなデリバティブを活用した取引は、主に金属資源トレーディング事業及び海外電力事業で行っており、前連結会計年度及び当連結会計年度における取引損益(「売上総利益」)は、それぞれ1,225億円及び1,569億円です。
株価変動リスクの管理
連結会社は、リスク管理戦略に基づき、出資先ごとの公正価値や未実現損益について定期的にモニタリングを行うことにより、株価変動リスクを管理しています。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、連結会社は取引先を中心にそれぞれ5,649億円及び6,512億円の市場性のある株式を保有しており、株価変動のリスクを負っています。なお、上記金額は全て公正価値ベースであり、関連会社株式は含めていません。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、株価が10%上昇又は下落すると仮定した場合、資本合計の増加額又は減少額はそれぞれ約380億円及び約440億円です。連結会社が保有する市場性のある株式の大部分は注記3に記載のとおり、FVTOCIの金融資産として指定しているため、株価が10%上昇又は下落すると仮定した場合の当期純利益に与える影響額は重要ではありません。期末時点における市場性のない株式に関するエクスポージャーについては、注記7をご参照ください。
信用リスクの管理
連結会社は、様々な営業取引を行うことによって取引先に対して信用供与を行っており、取引先の信用悪化や経営破綻等により損失が発生する信用リスクを負っています。連結会社は、当該リスクを管理するために、取引先ごとに成約限度額・信用限度額を定めると同時に、社内格付等と与信額により定めた社内規程に基づき、与信先の信用状態に応じて必要な担保・保証などの取り付けを行っています。連結会社の取引先は多種多様な業種や業界にわたっていますが、連結会社は、信用リスクの性質及び特徴は業種や業界に係わらず、取引先の財務状態をインプットとする一定のフォーミュラにより定量化できると捉えており、測定された信用リスクの総量が、連結会社の抱える市場や為替といった他のリスクと比べて大きくないことから、業種や業界別の管理を行っていません。
連結会社は、単独の相手先又はその相手先が所属するグループについて、過度に集中した信用リスクのエクスポージャーを有していません。
保証及び資金供与に関する契約の額、並びに注記8に記載されている金融資産の金額は、保有する担保の評価額を考慮に入れない、連結会社の金融資産の信用リスクに対するエクスポージャーの最大値です。保証及び資金供与に関する契約の額の詳細については、注記41をご参照ください。
流動性リスクの管理
連結会社は、事業活動を支える資金調達に際して、低コストでかつ安定的に資金が確保できることを目標として取り組んでいます。資金調達にあたっては、コマーシャル・ペーパーや社債などの直接金融と銀行借入等の間接金融とを機動的に選択・活用しており、その時々でのマーケット状況での有利手段を追求しています。当社は資本市場でのレピュテーションも高く、加えて間接金融についても、メガバンク以外に外国銀行・生命保険会社・地方銀行等の金融機関とも幅広く好関係を維持しており、調達コストは競争的なものとなっています。連結ベースでの資金管理体制については、当社を中心に、国内外の金融子会社、海外現地法人等において集中して資金調達を行い、子会社へ資金供給するというグループファイナンス方針を原則としています。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、金融負債(リース負債を除く)の支払期限別の内訳は以下のとおりです。なお、公正価値ヘッジ会計による公正価値への調整は含まれていません。
リース負債の支払期限別の内訳については、注記36をご参照ください。
金融保証契約については、保証対象債務の内容や債務者の状況によって、連結会社による支払時期が変動するため、以下には含めていません。金融保証契約によるエクスポージャーについては、注記41をご参照ください。
(前連結会計年度末)
(当連結会計年度末)
連結会社は、様々な銀行との間で融資与信枠を設定しており、単独・協調融資枠を含む未使用融資与信枠は、前連結会計年度末において短期412,562百万円及び長期1,621,408百万円、当連結会計年度末において短期603,784百万円及び長期1,550,758百万円となっています。当該融資枠の保有にあたっては、財務制限条項による一定の財務内容の維持が求められています。なお、上記金額には当座借越契約は含めていません。
当社は運転資金及びその他一般資金需要に充当するためにコマーシャル・ペーパーを発行していますが、上記未使用融資与信枠は主にコマーシャル・ペーパーの償還資金が不足したときのバックアップとして使用できるよう十分に確保し、流動性を維持しています。
35. 金融商品の譲渡
前連結会計年度及び当連結会計年度において生じた認識の中止となるわけではない金融資産の譲渡は以下のとおりです。
連結会社は、保有している債券の一部について債券貸借取引や買戻条件付債券売却取引を行っています。
債券貸借取引では、債券を貸し出す一方で、担保として現金を受け入れていますが、債券から生じる利息相当を受け取る権利は連結会社にあり、債券の価格変動リスクは連結会社が負っています。買戻条件付債券売却取引では、債券を売却する一方で、将来一定の価格で買い戻すことにしていることから、債券の価格変動リスクは連結会社が負っています。これらのような債券についても、金融資産の認識の中止の要件を満たさないことから、当該資産の認識の中止を行っていません。
このような債券を、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において「その他の投資」に9,847百万円及び11,270百万円計上しています。また、担保として受け入れた現金は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、負債として「社債及び借入金」にそれぞれ10,466百万円及び16,035百万円計上しています。当該負債は、貸出債券が返済された場合や買戻しの際に決済されることとなりますが、その間、連結会社が当該債券を利用することはできません。なお、当該債券及び関連する負債の帳簿価額と公正価値はほぼ同額です。
36. リース取引
(1)賃借人としてのリース取引
連結会社は、主にパイプラインのガス輸送サービスに関する資産、オフィス、物流センターなどの不動産、事業用器具・備品、船舶などをリースの形態で賃借しています。一部の賃借契約には、延長オプション及び解約オプションがあります。連結会社は、リース開始時において当該オプションの強制力、過去の行使実績や原資産が事業に占める重要性などの経済的インセンティブを考慮した上で、「使用権資産」や「リース負債」の当初認識額等に反映していますが、実際のオプション行使結果などに応じて帳簿価額の見直しを行っています。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、「使用権資産」の帳簿価額は以下のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度における、使用権資産の新規契約等に伴う増加はそれぞれ348,333百万円、115,312百万円です。
前連結会計年度の「使用権資産」の期中増減には、地球環境エネルギーセグメントの連結子会社であるDiamond LNG Canada Partnershipが15%参画しているカナダ国ブリティッシュ・コロンビア州のLNGカナダプロジェクトにおいて、2024年11月18日にパイプライン使用契約を改定し、ガス輸送サービスの開始日を合意したことに伴い、パイプラインのガス輸送サービスに関する資産242,050百万円を計上した影響が含まれています。当該影響は「建物及び構築物」に含まれています。使用権資産の取得原価には、「その他の非流動資産」として計上していた開始日以前に支払ったリース料が含まれています。
前連結会計年度及び当連結会計年度における、「使用権資産」の減価償却費は以下のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度における、賃借人としてのリース取引に係る主な損益は以下のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度における賃借人としてのリース取引に係るキャッシュ・アウトフローの合計額は290,355百万円及び202,043百万円であり、連結キャッシュ・フロー計算書において、リース負債の測定に含めているキャッシュ・アウトフローは「リース負債の返済」として財務活動によるキャッシュ・フローに、同測定に含めていないキャッシュ・アウトフローは営業キャッシュ・フローに含まれています。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における「リース負債」の測定に含めている将来支払リース料の支払期間別の内訳は以下のとおりです。
前連結会計年度の「リース負債」の期中増減には、「使用権資産」の期中増減と同様に、LNGカナダプロジェクトにおいて、パイプラインのガス輸送サービスに関する負債182,766百万円を計上した影響が含まれています。
また、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、借手が潜在的にさらされている将来キャッシュ・アウトフローのうちリース負債の測定に反映されていないリースの契約金額は255,157百万円及び328,053百万円です。前連結会計年度末及び当連結会計年度末の金額には、LNG販売事業における傭船契約に関する約定金額に加えて、N.V.Enecoにおける設備利用に関する変動リース料が含まれています。
(2)賃貸人としてのリース取引
賃貸人としてのファイナンス・リース取引
連結会社は、車両、船舶、その他の産業用機械及び装置をファイナンス・リースの形態で賃貸しています。
ファイナンス・リースに係る債権は、連結財政状態計算書の「営業債権及びその他の債権」に含まれており、前連結会計年度末における、受取期間別の受取リース料及びその現在価値、ファイナンス・リースに係る債権残高の構成要素は以下のとおりです。
当連結会計年度末における、受取期間別の受取リース料及びその現在価値、ファイナンス・リースに係る債権残高の構成要素は以下のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度における、賃貸人としてのファイナンス・リース取引に係る主な損益は以下のとおりです。
賃貸人としてのオペレーティング・リース取引
連結会社は、船舶、不動産及びその他の産業用機械をオペレーティング・リースの形態で賃貸しています。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、受取リース料の受取期間別の内訳は以下のとおりです。なお、これらには、指数又はレートに応じて決まるものではない受取変動リース料は含まれていません。
前連結会計年度及び当連結会計年度における、賃貸人としてのオペレーティング・リース取引に係る収益は124,460百万円及び120,766百万円です。なお、賃貸人としてのオペレーティング・リースの形態で賃貸に供している「有形固定資産」については、注記12をご参照ください。
前連結会計年度において、連結損益計算書上で「収益」として認識しているフランチャイズ加盟店からの収入に含まれる受取変動リース料については、注記24をご参照ください。
37. キャッシュ・フロー情報
前連結会計年度及び当連結会計年度における連結キャッシュ・フロー計算書についての補足情報は以下のとおりです。
事業の取得による、重要な取得資産及び引受負債の詳細は、注記5をご参照ください。
1. 支配の喪失に伴い認識した資産(負債控除)は、持分法で会計処理される投資です。
2. 前連結会計年度の「売却目的保有資産」及び「売却目的保有資産に直接関連する負債」には、S.L.C.セグメントの連結子会社であったローソンの単独支配を喪失したことによる影響が含まれています。
3. 当連結会計年度において、地球環境エネルギーセグメントの連結子会社であるCUTBANK DAWSON GAS RESOURCES LTD. が、パートナーであるOvintiv社との協定の改定及び新設会社への資産及び負債の移管を行ったことに伴い、キャッシュ・フローを伴わずに「持分法で会計処理される投資」は減少し、主に「有形固定資産」が増加しています。詳細は注記12をご参照ください。
前連結会計年度及び当連結会計年度における財務活動に係る負債の変動は以下のとおりです。
(前連結会計年度)
(単位:百万円)
(当連結会計年度)
(単位:百万円)
1. 「社債及び借入金」に係るキャッシュ・フローを伴う変動は、連結キャッシュ・フロー計算書において「短期借入金等の増減-純額」、「長期借入債務等による調達」、「長期借入債務等の返済」に含まれています。
2. 「リース負債」に係るキャッシュ・フローを伴う変動は、連結キャッシュ・フロー計算書において「リース負債の返済」に含まれています。
3. 前連結会計年度における「リース負債」の「新規リース契約等による増加」には、地球環境エネルギーセグメントの連結子会社であるDiamond LNG Canada Partnershipが、パイプラインのガス輸送サービスに関するリース負債175,280百万円を計上した影響が含まれています。詳細は注記36をご参照ください。
38. 連結子会社
支配の喪失に至らない連結子会社の所有持分の変動
前連結会計年度において、支配の喪失に至らない連結子会社に対する所有持分の変動が、当社の所有者に帰属する持分に与える影響に重要性はありません。当連結会計年度における影響額は以下のとおりです。
(三菱食品株式会社)
当連結会計年度において、S.L.C.セグメントの連結子会社である三菱食品株式会社について、同社の普通株式を金融商品取引法に基づく公開買付けを通じて追加取得したこと、またその後に実施したスクイーズアウト手続き等により、当社の出資比率が当連結会計年度末時点で100%に増加した結果、連結財政状態計算書の「非支配持分」が114,769百万円、「資本剰余金」が34,442百万円減少しています。また、公開買付けに応募した株主との決済額、及びスクイーズアウト手続きで決済した額の合計137,327百万円は連結キャッシュ・フロー計算書の「非支配株主からの子会社持分追加取得等による支払」に含まれています。
連結子会社の支配喪失に伴う損益
前連結会計年度において、連結子会社の支配喪失に伴う所有持分の変動について認識した損益(税引前)は、216,664百万円であり、連結損益計算書上、「有価証券損益」に計上されています。このうち、残存保有持分を公正価値で再測定することにより認識した損益(税引前)は、184,107百万円です。
当連結会計年度において、連結子会社の支配喪失に伴う所有持分の変動について認識した損益(税引前)は、16,626百万円であり、連結損益計算書上、「有価証券損益」に計上されています。このうち、残存保有持分を公正価値で再測定することにより認識した損益(税引前)に重要性はありません。
(株式会社ローソン)
前連結会計年度において、S.L.C.セグメントの連結子会社であった株式会社ローソンについて、KDDI株式会社(以下、「KDDI」)による同社株式の公開買付け及び同社株式の株式併合を用いたスクイーズアウト手続きを経て、2024年8月15日付で当社及びKDDIの出資比率を50%ヘ調整しました。これに伴い、株主間契約の効力が発生することにより、当社は同社に対する単独支配を喪失し、同社を共同支配企業に分類しました。
この結果、売却に伴う売却益473百万円、支配の喪失に伴い残存保有持分を公正価値で再測定することにより認識した利益など182,070百万円及びこれらに係る法人所得税費用60,074百万円を、連結損益計算書の「有価証券損益」及び「法人所得税」に計上しています。また、支配喪失に伴い同社が保有していた現預金が減少した影響457,961百万円は、連結キャッシュ・フロー計算書の「事業の売却による収入(売却時の現金保有額控除後の純額)」に含まれています。
重要な非支配持分のある子会社
企業の議決権の過半数を所有していないが支配していると判断している企業
千代田化工建設株式会社
連結会社は、総合エンジニアリング事業を展開する千代田化工建設株式会社の第三者割当増資を引受け、普通株式へ転換可能なA種優先株式を保有しています。全てのA種優先株式を普通株式に転換した場合の議決権比率は、別途保有している普通株式の議決権比率33.47%と合わせて、81.99%となります。IFRSにおける投資先への支配の有無の判定においては、行使可能な潜在的議決権も考慮され、実質的に単独での支配権を行使可能な立場にあると考えられることから、連結会社は千代田化工建設株式会社を連結子会社としています。
なお、2026年6月24日に開催予定の千代田化工建設株式会社第98回定時株主総会において定款の変更案が承認されることを条件に、A種優先株式から普通株式への転換権を2029年6月末まで凍結することを、当社は2026年1月28日に決定しています。従い、同総会での承認が得られた場合、千代田化工建設株式会社に対する潜在的議決権の消失に伴い支配を喪失することから、当該承認日より連結会社は千代田化工建設株式会社に対して持分法を適用します。
39. ジョイント・アレンジメント(共同支配の取決め)及び関連会社
(1) 企業の議決権の過半数を保有しているが支配していないと判断している企業
MI Berau B.V.(MI Berau社)
連結会社は、Tangguh LNGプロジェクトとよばれるインドネシアでのLNG事業に参画しているMI Berau社(オランダ企業)の株式を56%保有しており、株式会社INPEX(以下「インペックス社」)が株式を44%保有しています。インペックス社との株主間協定書において、MI Berau社の経営上の重要事項の決定に関しては連結会社に加えて、インペックス社の同意を必要とする旨が規定されています。株主間協定書にて付与された権利により、インペックス社はMI Berau社に対して、実質的な参加権を保有しており、連結会社は、単独での支配権を行使する立場にないため、ジョイント・ベンチャーとして、連結会社はMI Berau社に対して持分法を適用しています。
Sulawesi LNG Development Ltd.(Sulawesi LNG Development社)
連結会社は、Donggi Senoro LNGプロジェクトとよばれるインドネシアでのLNG事業に出資しているSulawesi LNG Development社(イギリス企業)の株式を75%保有しており、韓国ガス公社が株式を25%保有しています。韓国ガス公社との株主間協定書において、Sulawesi LNG Development社の経営上の重要事項の決定に関しては連結会社に加えて、韓国ガス公社の同意を必要とする旨が規定されています。株主間協定書にて付与された権利により、韓国ガス公社はSulawesi LNG Development社に対して、実質的な参加権を保有しており、連結会社は、単独での支配権を行使する立場にないため、ジョイント・ベンチャーとして、連結会社はSulawesi LNG Development社に対して持分法を適用しています。
ディーアールアイ・ジーピー2株式会社
連結会社は、Grand Park Phase3とよばれるベトナムのホーチミン市郊外における都市開発事業に出資しているディーアールアイ・ジーピー2株式会社(日本企業)の株式を51%保有しており、野村不動産株式会社が株式を49%保有しています。野村不動産株式会社との株主間協定書において、ディーアールアイ・ジーピー2株式会社の経営上の重要事項の決定に関しては連結会社に加えて、野村不動産株式会社の同意を必要とする旨が規定されています。株主間協定書にて付与された権利により、野村不動産株式会社はディーアールアイ・ジーピー2株式会社に対して、実質的な参加権を保有しており、連結会社は、単独での支配権を行使する立場にないため、ジョイント・ベンチャーとして、連結会社はディーアールアイ・ジーピー2株式会社に対して持分法を適用しています。
(2) 議決権比率が20%未満であるが重要な影響力を有していると判断している企業
Olam Group Limited(Olam社)
連結会社は、在シンガポール農産物事業会社Olam社の株式を14.71%保有しています。2017年度に、Olam社(当時Olam International Limited)の発行する新株予約権付社債が行使されたことにより連結会社の持分が希釈化し、議決権比率が20%未満となりましたが、連結会社は派遣する取締役等を通じてOlam社の営業及び財務の方針に重要な影響力を有していることから、Olam社に対して持分法を適用しています。
三菱HCキャピタル株式会社
連結会社は、三菱HCキャピタル株式会社の株式を18.40%保有しています。連結会社が同社に対して保有する議決権比率は20%未満ですが、同社の株主構成が三菱UFJフィナンシャル・グループ及び連結会社を除き広く分散しており、その持分の相対的な重要性が高いことに加え、連結会社が同社に派遣する取締役やアセットファイナンス等の主要なビジネス領域の執行役員を通じて、同社に対する重要な影響力(営業及び財務の方針の決定に参加するパワー)を有していることから、同社に対して持分法を適用しています。
(3) 重要な共同支配の取り決め
BMA原料炭事業
連結会社は、100%出資子会社のMitsubishi Development Pty Ltd(以下、MDP社)において、炭鉱開発(製鉄用の原料炭)に取り組んでおり、MDP社を通じ、豪州クイーンズランド州BMA原料炭事業の50%の権益を保有し、パートナーのBHP社(BHP Group Limited, 本社:豪州メルボルン)と共にジョイント・オペレーションを運営しています。現在では、BMAは世界最大規模の原料炭事業に成長しています。また、当連結会計年度末のMDP社の有形固定資産帳簿価額は1,160,586百万円となっています。
(4) ジョイント・ベンチャー及び関連会社に対する持分の変動額
持分法で会計処理される投資の減損損失
前連結会計年度において、連結会社は、日本国内において洋上風力発電事業を行う共同支配企業宛ての投資について、インフレ、円安、サプライチェーンの逼迫、金利上昇等の複数の外部環境要因が想定以上に悪化・長期化したことを背景として、持分法で会計処理される投資全額の損失計上及び法的若しくは推定的義務の範囲での追加的な損失を連結損益計算書の「持分法による投資損益」と「有価証券損益」にそれぞれ51,255百万円、1,183百万円計上しています。これらの損失は、電力ソリューションセグメントの連結純損失に含まれています。
当連結会計年度において、連結会社は、22.27%出資する三菱自動車工業宛ての投資について、連結会社が認識する持分法投資簿価が市場株価に基づく評価額を継続的に超過している状況に減損の兆候が存在すると判断し、同社宛の投資全体を独立した資金生成単位として減損金額の測定を行いました。連結会社は、将来キャッシュ・フローの割引現在価値を基に使用価値に基づく回収可能価額を見積り、米国、アセアン諸国等における財政政策や金融政策、政経情勢、競争環境等、同社を取り巻く外部環境の変化を背景に生じた帳簿価額との差額35,741百万円を減損損失として「有価証券損益」に計上しています。この損失は、モビリティセグメントの連結純利益に含まれています。
持分法で会計処理される投資の減損損失戻入益
当連結会計年度において、連結会社は、20.4%出資するチリ国銅資源権益保有会社アングロ・アメリカン・スール社(Anglo American Sur S.A.、本社:チリ国サンチャゴ、以下「アングロスール社」)宛ての投資について、事業環境の変化を踏まえ、過年度に認識した減損損失の一部の戻入れが必要と判断し、53,193百万円の減損損失の戻入れを「持分法による投資損益」を通じて計上しています。この利益は、金属資源セグメントの連結純利益に含まれています。この結果、当連結会計年度末のアングロスール社宛て投資の帳簿価額は216,544百万円となっています。
銅は、人口増・経済成長に伴うインフラ需要に加え、脱炭素社会や電化の進展等を背景に需要の増加が見込まれる中、供給面では既存鉱山の品位低下や開発難度の上昇等により制約が高まる構造にあり、中長期的な需給は引き続きタイトな状況が見込まれています。当連結会計年度においては、こうした需給環境を背景に銅価格が上昇基調で推移したほか、外部機関による中長期価格見通しについても上方修正が確認されています。
これらの事業環境の変化を踏まえ、当連結会計年度末において減損戻入れの兆候が認められると判断し、使用価値を再測定しました。なお、2025年9月に公表したコデルコ社との一体操業(ロスブロンセス銅鉱山と隣接アンディナ鉱山の一体操業に係る最終合意)については、事業計画等の詳細が確定していないため、本戻入れの算定上は織り込んでいません。見積り及びその基礎となる重要な仮定については、「2.作成の基礎(5)重要な会計上の判断、見積り及び仮定」内の(銅及び原油の中長期価格見通し)をご参照ください。
持分法で会計処理される投資の売却
前連結会計年度において、当社は、関連会社である日本KFCホールディングス株式会社(以下、日本KFC)が実施した自己株式の取得に応じ、当社が保有する日本KFC株式の全量を売却しました。これに伴い、連結会社は、日本KFC株式の売却に伴う株式売却益21,861百万円及びこれに係る法人所得税1,469百万円(利益)を、それぞれ連結損益計算書の「有価証券損益」及び「法人所得税」として計上しており、食品産業セグメントの連結純利益に含まれています。
(5) 連結会社とジョイント・ベンチャー及び関連会社との間の物品及びサービスの授受
(6) 連結会社のジョイント・ベンチャー及び関連会社に対する資産及び負債の残高
上記のほか、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、ジョイント・ベンチャー及び関連会社に対して224,668百万円及び198,829百万円の信用保証を行っています。
また、ジョイント・ベンチャー及び関連会社に対して268,433百万円及び247,681百万円の販売契約残高、2,017,658百万円及び2,330,790百万円の買付契約残高があります。前連結会計年度末及び当連結会計年度末における買付契約残高には、主にMITSUBISHI CORPORATION RTM INTERNATIONAL PTE. LTD.とAnglo American Quellaveco S.A.との間のペルーケジャベコ銅鉱山から産出される銅精鉱の長期買付契約が含まれています。
キャメロンLNGプロジェクト
米国ルイジアナ州のCameron LNG, LLC(以下、CLNG)を事業主体とする天然ガス液化事業(キャメロンLNGプロジェクト)への投資に関し、連結会社はCLNGの2020年8月の商業生産開始後、20年間にわたる年間約400万トンの天然ガス液化能力を確保するに至り、同時にCLNGに対して天然ガス液化委託費用を支払う義務が生じています。なお、連結会社はCLNGから引き取る予定のLNGの大部分について、既に日本を中心とする需要家と長期の販売契約を締結しています。
40. ストラクチャード・エンティティ
連結会社は、ストラクチャード・エンティティに対する関与について検討し、ストラクチャード・エンティティに対して支配を有しているかどうかを判定します。連結会社が、ストラクチャード・エンティティのリターンに最も重要な影響を及ぼす活動を指示する権限を有し、かつ、ストラクチャード・エンティティにとって潜在的に重要となる可能性のある損失を負担する義務又は利益を享受する権利を有する場合には、連結会社は、当該ストラクチャード・エンティティを支配する者に該当するものと判定し、当該ストラクチャード・エンティティを子会社として連結しています。
非連結のストラクチャード・エンティティ
連結会社が支配していないことから子会社として連結していないストラクチャード・エンティティは、様々な活動を行っており、代表的なものとして、ファンド投資事業及び不動産関連事業を遂行するための事業体があります。これらのストラクチャード・エンティティは、主として資本及び借入により資金調達を行っており、連結会社は、投資、保証、又は貸付という形態により関与し、事業投資リスク及び信用リスクにさらされています。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、連結財政状態計算書に認識したこれらのストラクチャード・エンティティに係る資産合計は以下のとおりです。
連結財政状態計算書に認識したストラクチャード・エンティティに係る資産合計のうち、主なものは「持分法で会計処理される投資」及び「その他の投資」です。前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、連結財政状態計算書で認識されるストラクチャード・エンティティに係る負債の金額に重要性はありません。
41. 契約及び偶発負債
(1)契約
連結会社は、資金供与に関する契約(ローン・コミットメント)を締結しており、前連結会計年度末及び当連結会計年度末における未実行残高はそれぞれ164,256百万円及び86,241百万円です。
(2)保証
連結会社は、保証の提供によって、債務を引き受けることとなる様々な契約の当事者となっています。そうした保証は持分法適用会社や顧客や取引先に対して提供するものです。
信用保証
連結会社は、金融保証又は取引履行保証の形態により、顧客や取引先、及び持分法適用会社に対して信用保証を行っており、前連結会計年度末及び当連結会計年度末における信用保証に係る保証残高及び保証極度額は以下のとおりです。
これらの信用保証は、顧客や取引先、及び持分法適用会社による第三者との取引又は第三者からの資金調達を可能にすることを目的としています。多くの保証契約は10年以内に満期を迎えるものであり、残りの信用保証も2055年までに満期となります。仮に被保証者である顧客や取引先、又は持分法適用会社が取引契約又は借入契約に基づく義務の履行を怠った場合には、連結会社が被保証者に代わって義務を履行する必要があります。
連結会社では、保証先の財務諸表等の情報に基づき社内格付を設定し、その社内格付に基づき、保証先ごとの保証限度額の設定や必要な担保・保証などの取り付けを行うことにより信用保証リスクの管理を行っています。前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、再保証又は担保資産により担保されている金融保証の合計額は、それぞれ5,779百万円及び5,978百万円です。なお、金融保証には信用状付割引手形残高が、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、それぞれ45,940百万円及び56,817百万円含まれています。取引履行保証の一部は、銀行保証、親会社保証などの再保証や、工事契約においてコンソーシアムを形成するパートナーとの間での起因者責任負担の取り決めなどを取り付けることで、リスクの軽減を図っています。
また、当連結会計年度末において、保証実行により重大な損失が発生する可能性の高い信用保証はありません。
豪州におけるLNGプロジェクト
豪州のLNGプロジェクトへの参画及び開発に関連し、当該LNGプロジェクトの権益の一部を保有する当社の持分法適用会社は、事業推進に係る必要資金の一部として、1,927百万米ドルを限度とする融資契約を銀行と締結しており、当社は本事業に参画した他の事業者とともに、当持分法適用会社の融資の返済を同銀行に対して保証しています。前連結会計年度末及び当連結会計年度末における当社の最大保証額は、それぞれ690百万米ドル及び538百万米ドルで、「金融保証極度額」に含まれています。なお、融資実行額のうち、前連結会計年度末及び当連結会計年度末における当社保証額は、それぞれ690百万米ドル及び538百万米ドルで、「金融保証残高」に含まれています。
損失補償
連結会社は、事業売却や譲渡の過程において、環境や税務などに関する偶発損失を補償する契約を締結することがあります。補償の性質上、これらの契約に基づく連結会社の最大負担額を予想することはできません。これらの契約による連結会社の補償義務については、一部既に請求行為を受けているものを除いて、発生可能性が低くかつ見積不能であるため、負債は計上していません。
(3)訴訟
連結会社にはいくつかの係争中の事件がありますが、経営者は、これらの事件が最終的に解決され、仮に連結会社が債務を負うことになったとしても、連結会社の財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすことはないと考えています。
42. 重要な後発事象
連結会社は、後発事象を2026年6月12日まで評価しています。
配当
2026年6月19日定時株主総会で決議予定の配当については、注記21をご参照ください。
43. 連結財務諸表の承認
連結財務諸表は、2026年6月12日に取締役会によって承認されています。
(2)【その他】
当連結会計年度における半期情報等
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
2024年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
2025年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1. 棚卸資産の評価基準及び評価方法
通常の販売目的で保有する棚卸資産については移動平均法又は個別法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)によっています。
2. 有価証券の評価基準及び評価方法
満期保有目的債券については償却原価法、子会社株式及び関連会社株式については移動平均法による原価法、その他有価証券のうち、市場価格のない株式等以外のものについては決算日の市場価格等に基づく時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)、その他有価証券のうち、市場価格のない株式等については移動平均法による原価法によっています。
満期保有目的の債券、子会社株式及び関連会社株式並びにその他の有価証券のうち、市場価格のない株式等以外のものについて時価が著しく下落したときは、回復する見込みがあると認められる場合を除き、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の損失として処理しています。市場価格のない株式については、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下したときは、相当の減額をなし、評価差額は当期の損失として処理しています。特に、銅事業、LNG関連事業及びシェールガス事業の市場価格のない関係会社株式に関する減損要否の判断に重要な影響を及ぼす銅及び原油の中長期価格見通しの算出方法については、連結財務諸表注記2「(5)重要な会計上の判断、見積り及び仮定」内の(銅及び原油の中長期価格見通し)をご参照ください。
3. デリバティブ
デリバティブの評価は、時価法によっています。
なお、金利変動リスク、為替変動リスク、商品相場変動リスク等を回避する目的で行っている取引のうち、ヘッジの有効性が認められたものについては、ヘッジ会計を適用しています。
4. 固定資産の減価償却の方法
有形固定資産(使用権資産を除く)の減価償却は、定率法によっています。ただし、1998年4月1日以後に取得した建物(附属設備を除く)並びに2016年4月1日以後に取得した建物附属設備及び構築物については、定額法を採用しています。
無形固定資産(使用権資産を除く)の減価償却は、定額法によっていますが、自社利用のソフトウエアについては、その利用可能期間(15年以内)に基づく定額法によっています。
使用権資産の減価償却は、リース期間に基づく定額法によっています。
5. 繰延資産の処理方法
社債発行費については、社債の償還までの期間にわたり利息法により償却しています。
6. 外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、期末日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しています。
7. 貸倒引当金の計上方法
債権の貸倒れによる損失に備えて、一般債権は貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権は個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。
8. 退職給付引当金の計上方法
退職給付引当金は、従業員の退職給付に備えるため、当年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しています。
数理計算上の差異は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間による定額法により翌年度から費用処理しています。また、過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間による定額法により費用処理しています。
9. 株式給付引当金の計上方法
経営人材株式交付制度に基づく株式付与ESOP信託及び株価連動型株式報酬制度に基づく役員報酬BIP信託による当社株式の交付に備えるため、株式交付規程に則り、従業員及び役員に割り当てられたポイントに応じた株式の支給見込額を計上しています。
10. 法人税等
グループ通算制度を適用しています。
(会計方針の変更)
「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号2024年9月13日)及び「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号2024年9月13日)の早期適用に伴い、借手のリースは単一の会計モデルにより、原則として全てのリースについて、原資産を使用する権利を表す使用権資産とリース料を支払う債務を表すリース負債を認識する方法に変更しています。また、使用権資産とリース負債の認識後は、損益計算書において使用権資産の減価償却費及びリース負債に係る利息費用を認識することとなります。また、従来の借手オペレーティング・リースについては、経過措置として認められている方法のうち、使用権資産をリース負債と等しい金額で測定する方法を採用しています。なお、適用初年度の期首の貸借対照表に計上されているリース負債の金額は34,016百万円です。
(表示方法の変更)
(貸借対照表関係)
前年度において、区分掲記していた負債の部の「債務保証損失引当金」は金額的重要性が乏しいことから、当年度より「その他」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるために、前年度の財務諸表の組替えを行っています。
「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号2024年9月13日)及び「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号2024年9月13日)の早期適用に伴い、当年度より新たに「使用権資産」「短期リース負債」「長期リース負債」を区分掲記しています。
(会計上の見積り)
1. 貸倒引当金の計上
当年度において、貸借対照表に「貸倒引当金」20,010百万円を計上しています。見積りの算出方法については、「重要な会計方針 7 貸倒引当金の計上方法」をご参照ください。
2. 退職給付引当金の計上
当年度において、貸借対照表に「退職給付引当金」51,237百万円を計上しています。見積りの算出方法については、「重要な会計方針 8 退職給付引当金の計上方法」をご参照ください。
3. 引当金
当年度において、「株式給付引当金」として、18,359百万円を貸借対照表に計上しています。見積りの算出方法については、「重要な会計方針 9 株式給付引当金の計上方法」をご参照ください。
4. 繰延税金資産の回収可能性
当年度における繰延税金資産計上額については、「税効果会計関係」をご参照ください。また、見積りの不確実性については、第5 経理の状況 連結財務諸表注記3「(16)法人所得税」をご参照ください。
5. 関係会社株式の評価
当年度において、損益計算書に「投資有価証券評価損」16,947百万円を計上しています。また、貸借対照表における「関係会社株式」計上額は4,403,891百万円です。見積りの算出方法については、「重要な会計方針 2 有価証券の評価基準及び評価方法」及び第5 経理の状況 連結財務諸表注記2「(5)重要な会計上の判断、見積り及び仮定」をご参照ください。
(貸借対照表関係)
1. 関係会社に関する項目
勘定科目を区分掲記したもの以外の関係会社に対する資産及び負債は次のとおりです。
2. 固定化営業債権(※1)
財務諸表等規則第32条第1項第10号の債権です。
3. 担保に供している資産及び担保に係る主な債務(※2)
(1) 担保に供している資産
(注)主に敷金及び営業取引やデリバティブ取引に係る差入保証金です。
(2) 担保に係る主な債務
4. 保証債務
取引先等の銀行借入等に対する保証
銀行借入等に対する保証類似行為についても上記に含めて開示しています。また、区分掲記された会社宛ての保証の提供に対し、市場の実勢金利などを踏まえた保証料を受領しています。
上記には、ロシアに所在する子会社の借入に関する保証が含まれており、前年度及び当年度の末日における保証額はそれぞれ48,264百万円及び55,806百万円であり、この全額が子会社間の借入に関する保証額です。
また、LNGプロジェクトについて、上記銀行借入等に対する保証以外に、共同操業協定や天然ガス液化設備等の使用代金の支払いに関する資金拠出義務及び契約履行保証を差し入れており、前年度及び当年度の末日における保証額は1,061,447百万円及び1,110,101百万円です。当該保証額に含まれる主なプロジェクトは北米におけるものです。
5. 受取手形割引高及び裏書譲渡高(※3)
受取手形割引高
(損益計算書関係)
1. 関係会社に関する項目
関係会社との取引に係る収益及び費用は次のとおりです。
(注1)営業取引による取引高は、総額表示しています。
(注2)損益計算書の「収益」は、一部の取引高を純額表示しています。
2. 販売費及び一般管理費(※1)
販売費及び一般管理費の内訳及び金額は次のとおりです。
(注1)販売費及び一般管理費に含まれる前年度及び当年度の減価償却費はそれぞれ10,667百万円及び
19,850百万円です。
(注2)未認識数理計算上の差異の損益計上額を含めています。
3. 関係会社等貸倒引当金戻入益及び関係会社等貸倒引当金繰入額(※2)
関係会社等貸倒引当金戻入益及び関係会社等貸倒引当金繰入額は、関係会社宛ての貸倒引当金等に係る戻入益又は繰入額です。
(有価証券関係)
子会社株式及び関連会社株式
2024年度
2025年度
(注) 市場価格のない子会社株式及び関連会社株式の貸借対照表計上額
これらについては、市場価格がないことから、上表の「子会社株式及び関連会社株式」には含めていません。
(税効果会計関係)
1. 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2. 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
(収益認識関係)
履行義務の内容と充足時点については、第5 経理の状況 連結財務諸表注記3「(15)収益」に記載しています。
(重要な後発事象)
配当
2026年6月19日定時株主総会で決議予定の配当については、第5 経理の状況 連結財務諸表注記21を参照ください。
④ 【附属明細表】
2025年度(2025年4月1日~2026年3月31日)の貸借対照表及び損益計算書に係る附属明細表は次のとおりです。
【有形固定資産等明細表】
(単位:百万円)
【引当金明細表】
(単位:百万円)
(注)当期減少額には、一般債権の貸倒実績率の洗い替え、個別引当金の見直し等による戻入額を含めています。
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しています。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することはできません。
1. 会社法第189条第2項各号に掲げる権利
2. 取得請求権付株式の取得を請求する権利
3. 募集株式又は募集新株予約権の割当てを受ける権利
4. 単元未満株式の数と併せて単元株式数となる数の株式の売渡しを請求する権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しています。
1. 有価証券報告書
有価証券報告書及びその添付書類並びに確認書
事業年度(2024年度) (自2024年4月1日 至2025年3月31日)2025年6月18日関東財務局長に提出
2. 内部統制報告書及びその添付書類
2025年6月18日関東財務局長に提出
3. 半期報告書及び確認書
(2025年度中間期)(自2025年4月1日 至2025年9月30日)2025年11月13日関東財務局長に提出
4. 臨時報告書
(1)企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会における議決権行使の結果)に
基づく臨時報告書
2025年6月23日関東財務局長に提出
(2)企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第2号の2(届出を要しない株券等の発行)に基づく臨時
報告書
2025年7月18日関東財務局長に提出
(3)企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第4号(主要株主の異動)に基づく臨時報告書
2025年8月28日関東財務局長に提出
(4)企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号(代表取締役の異動)に基づく臨時報告書
2026年3月19日関東財務局長に提出
(5)企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第3号(特定子会社の異動)に基づく臨時報告書
2026年5月29日関東財務局長に提出
5. 発行登録関係(普通社債)
(1)発行登録書及びその添付書類 2025年7月23日関東財務局長に提出
(2)訂正発行登録書 2025年8月28日関東財務局長に提出
2026年3月19日関東財務局長に提出
2026年5月29日関東財務局長に提出
6. 自己株券買付状況報告書
2025年6月12日関東財務局長に提出
2025年7月14日関東財務局長に提出
2025年8月14日関東財務局長に提出
2025年9月11日関東財務局長に提出
2025年10月14日関東財務局長に提出
2025年11月13日関東財務局長に提出
2025年12月12日関東財務局長に提出
2026年1月14日関東財務局長に提出
2026年2月12日関東財務局長に提出
2026年3月12日関東財務局長に提出
2026年4月14日関東財務局長に提出
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。