第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため、記載していません。
2 当社は、第124期より在外子会社等の収益及び費用の換算方法の変更を行ったため、第123期については、当該換算方法の変更を反映した遡及適用後の数値を記載しています。
なお、第122期以前に係る累積的影響額については、第123期の期首の純資産額に反映させています。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため、記載していません。
2 最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものです。
3 第126期の当期純利益の大幅な減少は、関係会社株式評価損の計上等によるものです。
4 第126期の株価収益率及び配当性向については、当期純損失であるため記載していません。
5 第127期の1株当たり配当額36円のうち、期末配当額24円については、2026年6月17日開催予定の定時株主総会の決議事項となっております。
2 【沿革】
3 【事業の内容】
当グループは日本農薬株式会社(当社)及び関係会社26社で構成されており、その内訳は親会社1社、連結子会社15社、非連結子会社4社、関連会社6社(持分法適用関連会社3社)です。
事業としては、農薬の製造・販売を主として行っており、この他にも医薬品の製造、関係会社による造園緑化工事、不動産の賃貸、農薬の生産・物流業務等の請負、建物の付帯設備の営繕、作物・環境中の残留農薬の分析等を行っています。
当社グループの事業内容と当社及び関係会社の当該事業に係わる位置づけは次のとおりです。
なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一です。
(1) 農薬事業
・殺虫剤、殺菌剤、殺虫殺菌剤、除草剤、農薬原体、その他
当社が製造し、全国に跨る特約店網、JA、全農及び農薬メーカー等を通じて販売しています。連結子会社のNichino America, Inc.、Nichino India Pvt. Ltd.、Sipcam Nichino Brasil S.A.、Nichino Europe Co., Ltd.、持分法適用関連会社のSipcam Europe S.p.A.、Agricultural Chemicals(Malaysia)Sdn. Bhd.、関連会社の第一農薬㈱は、それぞれ米国、インド、ブラジル、欧州、マレーシア、沖縄で製造、販売しています。連結子会社の日佳農葯股份有限公司、Nichino Vietnam Co., Ltd.、Nichino Mexico S. de R.L. de C.V.、非連結子会社のNihon Nohyaku Andica S.A.S.は、台湾、東南アジア、中米で販売しています。また、関連会社の㈱アグロ信州は、当社品の販売先です。連結子会社の㈱ニチノー緑化は、ゴルフ場向け農薬及び家庭園芸用薬剤を販売しています。連結子会社の㈱ニチノーサービスに農薬の生産業務を委託しています。連結子会社のNichino do Brasil Agroquimicos Ltda.は、ブラジルにおける農薬の開発及び登録業務を委託しています。
・親会社の㈱ADEKAより原料を購入しています。
(2) 農薬以外の化学品事業
・木材薬品
連結子会社の㈱アグリマートから特約店等を通じて販売しています。
・医薬品等
外用抗真菌剤、動物用医薬品、飼料添加物等を主として当社が製造し、医薬品メーカー等を通じて販売しています。
(3) その他
① 造園緑化工事
・連結子会社の㈱ニチノー緑化は、緑化・造園その他の建設工事の請負、設計、施工、監理を行っています。
② 不動産の賃貸
・連結子会社の㈱ニチノーサービスは、不動産の賃貸を行っています。
③ 農薬物流業務等の請負及び倉庫業
・連結子会社の㈱ニチノーサービスは、農薬の受注、保管、配送の請負等を行っています。
④ 作物・環境中の農薬残留分析
・連結子会社の日本エコテック㈱は、作物、食品、ゴルフ場の排水、河川等に含まれる農薬残留の分析を行っています。
上記の事業の系統図は次のとおりです。

4 【関係会社の状況】
(注) 1 「主要な事業の内容」には、セグメントの名称を記載しています。
2 「議決権の所有(被所有)割合」欄の(内書)は間接所有です。
3 特定子会社に該当しています。
4 有価証券届出書または有価証券報告書を提出していません。
5 有価証券報告書の提出会社です。
6 Interagro (UK) Ltd.は、清算中の連結子会社となります。
7 Nichino America, Inc.については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えています。
主要な損益情報等 ① 売上高 17,981百万円
② 経常利益 3,274 〃
③ 当期純利益 2,369 〃
④ 純資産額 10,835 〃
⑤ 総資産額 20,687 〃
8 Sipcam Nichino Brasil S.A.については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えています。
主要な損益情報等 ① 売上高 22,053百万円
② 経常損失(△) △214 〃
③ 当期純損失(△) △751 〃
④ 純資産額 3,426 〃
⑤ 総資産額 30,369 〃
9 Nichino Europe Co., Ltd.については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えています。
主要な損益情報等 ① 売上高 14,789百万円
② 経常利益 2,166 〃
③ 当期純利益 1,611 〃
④ 純資産額 7,276 〃
⑤ 総資産額 12,047 〃
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、基本理念に基づき「Global Innovator for Crop & Life 食とくらしのグローバルイノベーター」をビジョンに掲げ、世界中の人々の安全で安定的な食の確保とくらしを守ることを使命とし、新たな価値の創造により持続可能な社会の実現に貢献していきます。
高い安全性と環境への配慮を兼ね備えた優れた化学農薬や非化学農薬を創出することで、安全で安定的な食の確保に貢献します。さらに、これまで培ってきた技術や知見を活かし、人々のくらしを豊かにする新たな製品や価値の創出に取り組み、人類と地球が共生できる社会の実現を目指します。
当社グループの中核事業である農薬事業を取り巻く環境は、世界的な人口増加や新興国の経済発展などを背景とした食料需要の拡大から、グローバルな農薬市場は拡大傾向にあります。一方で、国内では農業従事者の高齢化や後継者不足の深刻化、物流2024年問題などの社会課題に加え、みどりの食料システム戦略等による化学農薬肥料低減目標により、農薬市場は成熟段階にあるものと考えられます。また、創薬難度の高まりと農薬登録要件の増加、ジェネリック農薬との価格競争に加え、地政学リスクの高まりや原料・エネルギー価格の高騰による生産・調達コストの増加など、事業環境は一層厳しさを増しております。
このような事業環境下、ビジョン「Global Innovator for Crop & Life 食とくらしのグローバルイノベーター」を掲げ、当社グループは中期経営計画「Growing Global for Sustainability(GGS)」の2年目となる当連結会計年度(2026年3月期)においては、国内でのコルテバ・アグリサイエンス日本株式会社(以下、「コルテバ社」)製品の拡販やBASFジャパン株式会社(以下、「BASF社」)の果樹分野向け製品の日本国内での販売権取得、Nichino America, Inc.およびNichino Europe Co., Ltd.における過去最高売上高の更新、また自社で開発を進めておりました新規有効成分シベンゾキサスルフィルの日本および韓国における登録申請完了などの成果を上げました。これにより、売上高は1,118億円と過去最高を更新しました。一方で、原材料高騰による収益性低下圧力や、Nichino India Pvt. Ltd.の再建、Sipcam Nichino Brasil S.A.の収益構造改革といった課題が浮き彫りとなりました。
当社グループは、中期経営計画GGSの最終年度(2027年3月期)において、引き続きサステナビリティ経営の推進を成長戦略とし、以下の施策を着実に推進します。
[ビジョン]
「Global Innovator for Crop & Life 食とくらしのグローバルイノベーター」
・カーボンニュートラルの実現
・環境調和型製品・技術の継続的な創出
・サステナブルな社会の実現に貢献
[中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)]
呼称 「Growing Global for Sustainability(GGS)」
数値計画
(注) 本資料に記載されている計画値および業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
基本方針・基本戦略
当社は、当社グループの社会における存在意義について改めて検証し、NICHINO グループ理念体系を改定するとともに、基本理念とバリュー、ビジョンについて見直しを行いました。新たにビジョンを「Global Innovator for Crop & Life 食とくらしのグローバルイノベーター」と設定し、中期経営計画では、サステナビリティ経営の推進を成長戦略として、社会全体と当社グループの持続可能性の両立を実現することを目標として事業活動と社会活動を推進します。

具体的には、以下に掲げる施策を着実に推進します。
・重点品目・新規事業の拡大
ベンズピリモキサン、ピリフルキナゾン、ピラフルフェンエチル、フルベンジアミド、トルフェンピラドを主要重点品目と定め、エリア戦略に基づき拡販に努めます。また、生物農薬や作物保護資材の収益拡大、選択と集中、リソースの最大活用を図ります。販売計画の確実な進捗を図るとともに、国内農薬登録における再評価制度への対応を進めます。
・原価低減
原体製造の内製化を進め原価低減を図るとともに精緻な生産計画による安定供給体制を確立させます。
・エリア戦略に基づいた市場拡大
市場規模拡大が期待できるアジア太平洋、中南米を中心に拡販します。さらに今後成長が期待できる中東・アフリカ市場については事業基盤の整備を進めます。また、高単価かつ世界中で栽培されるSpecialty Crop(果樹・野菜)を中心に主要重点品目の登録、拡販を進めます。
・化学合成
パイプライン化合物(医・動物薬含む)の研究開発を加速します。また、研究開発リソースの選択と集中、グローバル開発・マーケティング戦略の強化、精緻化を進めます。
・バイオリソース活用
欧州の研究体制を強化し、生物農薬や作物保護資材のポートフォリオ拡大に向けた取り組みを加速させます。また、バイオベース原料を用いた有用化合物の製造に取り組みます。
・デジタル技術の活用
他のスマート農業ソリューションとの連携を活かした展開および海外展開の組織化を進めます。また、スマート工場プロジェクトの確実な立ち上げを実施します。
・新たなビジネスモデルの取り込み・創出
外部価値の取り込みも含め、新規事業の育成、創出に積極的に取り組みます。
・資本収益性の向上
ROE指標の向上を継続し、資本収益性を高めます。
・キャッシュフローの改善
主に在庫削減による改善を図ります。グローバル(連結・単体)での在庫適正化指標を設定し、計画管理を徹底します。
・固定費適正化(生産性向上)
管理経費や人件費など効率的な業務遂行により生産性を高め適正化を図ります。また、研究開発リソースの選択と集中や厳格な投資判断により適正化に努めます。
・気候変動対応
2050年ネットゼロに向けたロードマップの再構築や、Scope3算定の精緻化およびグループ会社支援を進めます。また、GHG排出削減に向けた設備投資と、環境データ管理を実施します。
・生物多様性への配慮
継続的なイノベーションにより「環境調和型製品*」のポートフォリオ拡大に努めます。
*人畜安全性や環境安全性が相対的に高い当社製品
・人的資本経営の推進
女性管理職育成に向けた組織・マネジメント基盤の強化、定年・再雇用制度の見直し検討、採用力強化に取り組みます。また、新健康管理システムの導入・展開や、業績考課とサステナビリティ業務目標の紐づけ強化を図ります。
・ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンの推進
当社グループの成長には、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンの推進が必須であるという考えのもと、採用、育成・研修、人財活用、健康経営、職場環境について各指標を定め取り組みます。
・コンプライアンス・リスクマネジメントの強化
安全基盤強化・安全文化醸成に向けたグループ施策を推進します。また、価値創造プロセスの明確化と重点テーマ選定、DX推進、グローバルITセキュリティポリシーの策定・展開、中小受託取引適正化法への確実な対応と社内研修を実施します。
・グループ各社に対する監査の強化
グループガバナンス強化に向けた体制の整備と運用、グループ規程の海外展開を進めます。また、監理室と協働した監査体制の強化や立会監査を実施します。
配当方針
累進配当を基本とし、配当性向40%を目安に配当を行います。
当社グループは、サステナビリティ経営の推進を成長戦略とし、継続的なイノベーションの創出を通じて事業戦略をさらに深化します。同時に、カーボンニュートラルの実現に向けた環境経営の高度化、人的資本経営の推進による企業価値の向上に取り組み、サステナブルな社会の実現に貢献します。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) サステナビリティ基本方針
中期経営計画GGSにおいてCSR経営(企業の社会的責任の発揮)からサステナビリティ経営(社会全体の持続可能性の追求)へ移行することに伴い、従来のCSR基本方針をサステナビリティ基本方針へ改定しました(2024年3月)。これにより、社会全体の持続性をこれまで以上に意識したサステナビリティ経営に取り組むことを明確に宣言しました。

(2) サステナビリティ推進体制と機能
サステナビリティ経営への移行に伴い、2024年に関連体制を再整備しました。従来の「CSR会議」の機能を「執行役員会」に統合し、経営計画と連動した迅速な意思決定を実現しました。また、実務を担ってきた「CSR-WG」を「サステナビリティ委員会」へ改称し、関連する3委員会の統括機能を継承して組織横断的な活動を強化しています。さらに、事務局を経営企画本部内の「サステナビリティ推進部」へと改組し、全社視点での効率的な活動を可能にしました。これにより、財務・非財務両面の価値向上を機動的に推進しています。
サステナビリティに関する方針の立案や重点課題の対応策を組織横断的に審議するため、サステナビリティ委員会を2026年3月期に12回開催しました。本委員会で協議された気候変動や自然資本に関するリスク評価および対応状況などの重要事項は、執行役員会を経て取締役会へ報告され、適切な監督を受けています。

① ガバナンス及びリスク管理
当社グループは、サステナビリティ経営の推進に向け、取締役社長を議長とする「執行役員会」にて、気候変動や自然資本を含むサステナビリティに関する重点課題を審議し、取締役会へ報告しています。また、その傘下にある「サステナビリティ委員会」において、基本方針の立案や対応策の推進・管理を行っています。
リスク管理については、「リスクマネジメント委員会」を中心に全社的なリスクの把握と低減策を講じており、気候変動や自然関連リスクも事業リスクとして統合的に評価・管理しています。
② 戦略
当社グループは、「技術革新による食とくらしへの貢献」をサステナビリティ基本方針とし、事業活動を通じた持続可能な社会の実現を目指しています。ISO26000の中核主題等に基づき、「環境経営の高度化」「人権経営の拡充」をはじめとする7つの優先課題(マテリアリティ)を特定し、これらに基づく事業活動を推進しています。

③ 指標と目標

(3) 気候変動対応(TCFD)
TCFD提言に基づき、2℃未満および4℃シナリオを用いたシナリオ分析を実施しています。
主なリスクとして、カーボンプライシングの導入によるコスト増加等の「移行リスク」や、異常気象による農地面積の減少等の「物理的リスク」を特定しています。一方で、気候変動に伴う病害虫の増加等による農薬需要の拡大や、環境調和型製品の需要増加を「機会」と捉え、総合的な作物保護の観点から農業生産性の向上に貢献していきます。
※気候変動および自然資本に関するガバナンス体制とリスク管理のプロセスについては、前述の「(2)①ガバナンス及びリスク管理」に記載のとおり統合的に管理しています。
主要なリスクや機会
当社グループでは、「2030年のありたい姿」の実現に影響を及ぼす、気候変動に関連するリスクや機会について、2℃未満シナリオや4℃シナリオを参照し、シナリオ分析を行っております。主要なリスクや機会は、以下の通りです。
●リスク ●機会
影響度 極大:50億円超 大:5~50億円 中:0.5~5億円 小:0.5億円未満 (影響度の判断基準は売上高を基本とする)
当社グループは、低炭素社会への取り組みとしてCO2排出量を前年比で削減、2030年にグループ全体(この項において「日本農薬及び製造拠点を有する国内外の連結子会社」を指します。)において2020年比23%削減(Scope1+2)、2050年にインドを除くグループ全体でカーボンニュートラル、2070年にグループ全体でカーボンニュートラルを目指すという目標を立てて活動を継続しています。2026年3月期におけるGHG排出量は、全体として前年度比で約5%の削減となりました。これは、国内外製造拠点における省エネルギー施策や再生可能エネルギー電力の活用を推進した効果によるものであり、特にNichino India Pvt. Ltd.が削減に寄与しました。また、国内外の非製造連結子会社を新たに算定範囲に加えた上での実績となっています。
(4) 自然資本・生物多様性対応(TNFD)
TNFD提言が推奨する「LEAPアプローチ」を用いて、事業活動における自然資本への依存と影響を評価しています。特定したリスクと機会の優先順位付けは、「自社への影響度(財務影響額や発生可能性)」と「ステークホルダーへの関心度」の2軸から総合的に評価しました。さらに、TCFDに基づく気候変動シナリオ(2℃未満・4℃)との関連性を考慮しつつ、TNFDが推奨する「秩序ある移行シナリオ」と「対応遅延シナリオ」を用いて、戦略のレジリエンスを検証しています。
(注)TNFDにおける自社への影響度・時間軸の評価基準
・財務影響度:「大」10億円以上、「中」3千万円~10億円程度、「小」3千万円以下
・発生可能性:「大」1年に1回以上、「中」3年に1回程度、「小」10年に1回以下
・時間軸(発現までの期間):「短期」現中期経営計画期間中(~2027年3月期)、「中期」2030年まで、
「長期」2050年まで
※上記に加え、ステークホルダーへの影響度(大・中・小)も加味し、総合スコアで優先順位を決定しています。
① LEAPアプローチに基づく評価
TNFDが推奨するLEAPアプローチに基づき、自然関連リスクと機会を特定しました。
*1 ENCORE(Exploring Natural Capital Opportunities, Risks and Exposure):自然資本への依存度・影響度を産業別に評価するUNEP-WCMCのツール。
*2 WWF Water Risk Filter(WRF)/ WWF Biodiversity Risk Filter(BRF):WWFの水関連リスク・生物多様性リスクを地域特性に基づき評価するツール。
*3 IBAT(Integrated Biodiversity Assessment Tool:統合生物多様性評価ツール):保護地域や重要生息地を地図で可視化し、生物多様性への影響を評価するツール。
② リスク・機会評価結果
特定されたリスク(直接操業・下流)および機会について、それぞれの具体的な内容についてシナリオ分析による評価を行いました。また、多様な対応策を整理して戦略項目(番号ア~ウ:後述)として大きく統合しました。
リスク:直接操業(国内製造拠点) 大:優先度高、中:優先度中、小:優先度低
リスク:下流(農業現場)
機会
③ 対応策と中期経営計画との連動(指標・目標)
TNFDの評価プロセスを通じて特定された自然関連のリスク低減および機会創出に向けた対応策は、当社の中期経営計画「Growing Global for Sustainability (GGS)」の基本戦略と連動させ、事業活動に統合しています。具体的には、人や動物、環境への安全性が相対的に高い「環境調和型製品」の研究開発・普及拡大(2027年3月期売上目標393億円)や、スマート農業ソリューションの提供を通じ、事業の持続的成長とネイチャーポジティブ(自然再興)の実現に貢献してまいります。
ア 戦略01:環境調和型製品の普及拡大(製品ポートフォリオ拡充)
IPM(総合防除)、作物保護ソリューション推進、生物農薬・バイオスティミュラント製品の提供、気候変動適応製品の研究開発、普及販売、外来生物対応
イ 戦略02:スマート農業対応製品・サービスの提供
スマート農業プラットフォーム「レイミーのAI病害虫雑草診断」の機能拡充・グローバル展開「AcroSeeker」、AIデジタル技術を活用した農業ソリューション提供(AI病害虫発生予測等)、精密農業・節水農業に対応した製品の研究開発、水資源制約地域向け製品の市場開拓
ウ 戦略03: 資源効率化・GHG削減による競争力向上
生産効率化・省エネルギー施策の推進、再生可能エネルギーの導入拡大(太陽光発電など)、バイオマスインクを使用した資材包装への切り替え推進、製品規格変更によるプラスチック使用量削減、再生プラスチック等のグリーン購入推進、GHG排出量削減目標の達成に向けた施策継続(Scope 1・2・3)、現地生産によるサプライチェーン最適化(輸送由来CO2削減)、GHG排出削減のための製造技術の研究開発への取組
なお、当社グループ全体視点での達成すべき主な指標と数値目標は以下の通りです。
組織固有の指標・目標(実績)
(5) 中核人財の多様性確保に関する指標・目標
① 女性活躍推進への対応
当社は女性活躍推進のための行動計画を策定し、女性活躍を積極的に推進しております。
2011年4月の女性管理職比率は2.0%でしたが、女性従業員に対する管理職としての育成や意識付けを行うとともに、男性管理職の女性活躍推進への意識改革を推進した結果、2026年3月には10.6%に向上しております。また、管理職候補となる係長相当職の女性比率は2026年3月現在31.4%に達し、早期に管理職登用するだけでなく部長職や課長職への女性従業員の登用も進めております。加えて、2024年6月には女性1名を執行役員に内部登用しており、引き続き女性管理職比率をさらに高めると共に、経営者としての育成を進めてまいります。具体的な数値目標として、女性管理職比率を2027年3月13%、2031年3月22%に設定しております。さらに、この数値目標を達成するため管理職昇格候補者の母集団としての、採用者における女性比率はこれまでの30%から50%へ目標を引き上げることにいたしました。
② 外国人の登用
ビジョン「Global Innovator for Crop & Life 食とくらしのグローバルイノベーター」実現に向けた対応を進めております。その中で、2011年と2021年に外国籍の海外グループ会社社長を当社執行役員に登用しました。引き続き、海外グループ会社を成長させるとともに、執行役員としての資質を備えた人財を育成してまいります。加えて、外国人の役員への内部昇格に向け、管理職登用や、積極採用を進めてまいります。また、当社では、外国人留学生の採用だけでなく、2025年12月にはインド人学生の研究職インターンシップを実施、2026年10月入社が内定するなど、外国人採用に積極的に取り組んでおります。
③ キャリア採用者の活用
イノベーションは多様性から生み出されるとの考え方のもと、当社は他社で経験を培った人財を積極的に採用しております。当社従業員のうち、キャリア採用者がおよそ1/3を占めており、管理職に占めるキャリア採用者の割合も同程度の比率となっております。引き続き、経営者、特定分野のスペシャリスト、事業拡大のための新領域の専門家、DX人財などのキャリア採用を進めてまいります。また、キャリア採用手法の多様化を目的に、従業員の紹介や自ら当社へ入社を希望する方が事前にキャリアと希望職種を登録できるキャリアエントリー制度、さらにやむを得ない事情で退職した、または他企業で経験を積んだ元社員が再度入社するジョブリターン制度を2024年4月より導入し、これまで3名の採用実績が出ております。新たな価値観を取り入れ社内を活性化させてまいります。
④ 中核人財の多様性確保に関する指標・目標の対象範囲
当社グループは、中期経営計画Growing Global for Sustainability(GGS)において、当社の2030年のありたい姿を策定し、従業員の多様な価値観を、イノベーションの創出や経営の意思決定に活かすための人事施策に落とし込み推進しておりますが、必ずしも連結グループに属する全ての会社において関連する指標のデータ管理が行われていないことから、本項では、日本農薬単体の指標・目標を開示しております。
3 【事業等のリスク】
当社は、グループ全体のリスク管理の基本方針とその管理体制を「日本農薬およびNICHINO グループリスクマネジメント規程」において定め、部門を統括する常勤取締役及び執行役員から構成されるリスクマネジメント委員会を設置し、リスクの把握、リスクの顕在化予防、顕在化したリスクの影響を最小限に留めるリスク発生対処等を行なっています。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅したものではありません。
1 経済状況等
当社グループは国内のみならず海外にも輸出し、また販売拠点を有しており、輸出、販売している殆どが農薬製品、農薬用原体であります。このため国内外の政治・経済情勢および農業情勢、市場動向、天候、病害虫の発生状況、公的規制などによって、直接的、間接的な影響を受けます。
2 原材料の調達について
当社グループの事業で用いる農薬原体、原料、副原料等の一部については、コストダウンを推進した結果、特定の地域や購入先に集中する傾向にあり、年間購入総額における中国依存度は高い水準にあります。当社グループでは原材料の調達先の複数化を進めることによりリスクを低減するよう取り組んでいますが、相手国での法規制の強化や購入先の操業事故等により調達に制約を受けた場合は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
3 原材料の価格変動について
当社グループの事業で用いる農薬原料、副原料等の購入価格は、国内、国外の市況、為替相場の変動および原油、ナフサ価格動向などの影響を受けます。業績に及ぼす影響は、購入価格の引下げ、販売価格への転嫁、為替リスクヘッジなどにより極力回避していますが、予期せぬ事態の場合は業績に影響を及ぼす可能性があります。
4 為替の変動について
当社グループの事業には、農薬原体を含む原材料の輸入、製品の輸出とインド、ブラジル、米国などにおける生産、販売が含まれており、外貨建てとしては米ドル、インドルピー、ブラジルレアルが主なものであります。これらの外貨建ての項目は、連結財務諸表の作成のため円換算されていますが、換算時の為替レートにより元の現地通貨における価値が変わらなかったとしても円換算後の価格が影響を受ける可能性があります。
5 新製品の開発
新製品の開発には、多大な技術的、財務的、人的資源と長い時間を要します。この間の市場環境の変化、技術水準の進捗、規制動向の変化などにより開発の成否、将来の成長と収益性に影響を受ける可能性があります。
6 災害・事故について
当社グループでは安全で安定的な食の確保と豊かな緑と環境を守ることを使命として、国際標準に基づく品質、環境管理システムにて操業、運営しています。しかしながら、大規模地震や台風などの自然災害による生産設備への被害、工場における事故などのトラブルにより工場停止、原料などの供給不足、品質異常などの不測の事態が発生する可能性があります。これらのリスク回避として、厳格な原材料の受け入れ検査、製品の品質チェック、定期的な設備点検などを実施していますが、自然災害、事故などによる影響を完全に排除する保証はなく、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
7 法的規制
当社グループの事業は、国内外での販売、輸出において農薬取締法、通商関連法、独占禁止法、製造物責任法等様々な法規制、政府規制を受けています。当社グループでは、コンプライアンス委員会活動を通じてコンプライアンス強化に努め、適切に対応すべく取り組んでいますが、今後、法的規制を遵守できなかった場合や、規制の強化によっては当社グループの社会的評価や業績に影響を及ぼす恐れがあります。特に近年、農薬に関する法規制が世界的に強化されており、農薬原体等の新規登録の遅延、中止、既存登録の抹消の処分を受けた場合、当社グループの事業展開に支障をきたすとともに業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
8 企業買収・事業投資について
当社グループは、戦略的施策の一環として、グローバルベースで企業買収・事業投資を実施しています。実施に際しては、対象企業や事業について詳細なデューデリジェンスを行い、リスク回避に努めていますが、将来の不確実な経済条件及び経営環境の変化により期待する成果が得られないと判断された場合には、関係会社株式の評価損やのれんの減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
9 訴訟に関わるリスクについて
当社グループは、国内及び海外事業に関連して、取引先や第三者との間で、訴訟その他法定手続きが発生するリスクがあります。重要な訴訟等が提起された場合、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(業績等の概要)
(1) 業績
当連結会計年度における世界経済は、米国では通商政策の動向を背景に先行きの不透明感があったものの、景気の緩やかな拡大が続きました。欧州では、ユーロ圏を中心に景気の持ち直しが見られ、英国においても、緩やかながら景気が回復しました。中国では、不動産市場の停滞が続き、景気は緩やかな減速基調となりました。また、わが国では、雇用・所得環境の改善を背景に回復基調を維持しましたが、中東情勢の緊迫化に伴う原材料価格やエネルギー価格の動向など、外部環境の不確実性については引き続き留意が必要な状況となりました。
農業を取り巻く環境は、世界的な人口増加や新興国における経済発展などを背景とした農産物需要の拡大から、農業生産は引き続き堅調に推移しました。一方、世界の農薬市場は、昨年度に引き続き農家の経済状況が依然として厳しく、農薬価格も低水準が続いたものの、多くの地域で天候条件が回復し、作付面積の拡大に伴い農薬の使用機会が増加したことから、現地通貨ベースでは改善が見られました。
当社グループの主な販売地域に目を転じますと、国内では、気温の高い状態が続いたことにより、カメムシなどの害虫の発生が増加したことに加え、米価高騰による水稲作付面積の増加の影響などから、農薬需要は堅調に推移しました。
北米では、作物別に作付面積の増減がみられたものの、高温・乾燥条件による病害虫の多発などから、農薬需要は堅調に推移しました。中南米では、大豆を始め作付面積が拡大し農薬需要は増加しましたが、ジェネリック農薬など一部品目の価格下落の影響などから、農薬価格は弱含みで推移しました。欧州では、一部地域における天候不順の影響により、農薬需要は弱含みで推移しました。また、アジアでは、インドにおいて一部地域での豪雨の影響により、農薬の散布機会が減少したほか、病害虫の発生が全体として低調に推移したことから、農薬価格および農薬需要は弱含みで推移しました。
このような状況下、当社グループは中期経営計画「Growing Global for Sustainability(GGS)」に取り組み、事業戦略の深化、環境経営の高度化および人的資本経営の推進を行い、社会全体と当社グループの持続可能性の両立を目指しました。
当連結会計年度における主な取り組みとしては、自社で開発を進めておりました新規有効成分シベンゾキサスルフィルについて、日本および韓国における登録申請を完了しました。また、持続的なグループ成長のための事業と収益の拡大を目指し、BASF社の果樹分野向け製品において、日本国内での独占販売を開始しました。さらに、国立研究開発法人理化学研究所環境資源科学研究センターとのオープンイノベーションによる特許出願や、農研機構発ベンチャーである株式会社農研植物病院への出資を通じ、新たな収益源の創出に向けた取り組みを推進しました。
当連結会計年度における当社グループの売上高は、中核事業である農薬事業で、日本国内、北米や欧州での販売が増加したことなどにより、1,118億22百万円(前期比118億55百万円増、同11.9%増)となりました。利益面では、売上高の増加に加え当社の海外向け販売のうち利益率の高い北米や欧州を中心に販売が増加したことにより、営業利益は108億78百万円(前期比23億1百万円増、同26.8%増)となりました。さらに、米国子会社で農薬登録に係るデータ使用に伴う補償金収入が発生したこと、ならびに欧州の関係会社の業績好調により持分法による投資利益が増加したことなどから、経常利益は105億27百万円(前期比34億40百万円増、同48.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は72億28百万円(前期比48億72百万円増、同206.8%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりです。
① 農薬事業
農薬事業の売上高は1,054億55百万円(前期比108億83百万円増、同11.5%増)、セグメント利益(営業利益)は106億66百万円(前期比19億35百万円増、同22.2%増)となりました。
② 農薬以外の化学品事業
農薬以外の化学品事業の売上高は41億73百万円(前期比6億52百万円増、同18.5%増)、セグメント利益(営業利益)は7億69百万円(前期比2億93百万円増、同61.7%増)となりました。
③ その他
その他の売上高は21億93百万円(前期比3億19百万円増、同17.0%増)、セグメント利益(営業利益)は4億29百万円(前期比1億12百万円増、同35.3%増)となりました。
(2) 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度に比べ、27億46百万円増の1,549億62百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ、49億23百万円減の678億69百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末と比べ、76億69百万円増の870億93百万円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ33億76百万円減少し、当連結会計年度末は188億43百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、45億26百万円となりました。これは仕入債務の減少額35億31百万円による資金の減少、法人税等の支払額28億94百万円があったものの、税金等調整前当期純利益を94億68百万円計上したことが主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、18億51百万円となりました。これは有形固定資産の取得による支出12億37百万円、無形固定資産の取得による支出4億38百万円があったことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、77億80百万円となりました。これは長期借入金の返済による支出59億19百万円、短期借入金の純減額23億24百万円があったことが主な要因であります。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 金額は、製品製造原価によっています。
(2) 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 金額は、仕入価格によっています。
(3) 受注実績
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(4) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の販売先はありません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容
当社グループの中核事業である農薬事業を取り巻く環境は、世界的な人口増加や新興国の経済発展などを背景とした食料需要の拡大から、グローバルな農薬市場は拡大傾向にあります。一方で、国内では農業従事者の高齢化や後継者不足の深刻化、物流2024年問題などの社会課題に加え、みどりの食料システム戦略等による化学農薬肥料低減目標により、農薬市場は成熟段階にあるものと考えられます。また、創薬難度の高まりと農薬登録要件の増加、ジェネリック農薬との価格競争に加え、地政学リスクの高まりや原料・エネルギー価格の高騰による生産・調達コストの増加など、事業環境は一層厳しさを増しております。
このような状況下、当社グループは中期経営計画「Growing Global for Sustainability(GGS)」に取り組み、事業戦略の深化、環境経営の高度化および人的資本経営を推進し、社会全体と当社グループの持続可能性の両立を目指しました。当連結会計年度における当社グループの売上高は1,118億22百万円(前期比118億55百万円増、同11.9%増)となりました。利益面では、営業利益は108億78百万円(前期比23億1百万円増、同26.8%増)、経常利益は105億27百万円(前期比34億40百万円増、同48.6%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は72億28百万円(前期比48億72百万円増、同206.8%増)となりました。
なお、セグメント別の業績は以下のとおりです。
(農薬事業)
国内農薬販売では、米価高騰による生産意欲の高まりから水稲栽培面積が増加し、主力自社開発品目をはじめとした水稲向け製品の販売が好調に推移しました。加えて、コルテバ社の製品の拡販やBASF社の果樹分野向け製品の日本国内での販売開始により、国内販売全体の売上高は前年同期を上回りました。
海外農薬販売では、北米において、主力分野の果樹に加え、ナッツ類における当社製品の技術普及活動が奏功し、販売シェアが拡大しました。なかでも当社製品の主要市場である米国カリフォルニア州では、2026年2月下旬から3月にかけて気温が大きく上昇した影響により、果樹等の生育が早まるとともに害虫の発生が増加しました。これにより、殺虫剤ブプロフェジンおよび殺虫剤フェンピロキシメートの販売が伸長しました。加えて、カナダの同業者向け販売において除草剤ピラフルフェンエチルが好調に推移し、Nichino America, Inc.は過去最高の売上高となりました。中南米では、ブラジルにおいて流通在庫の適正化を推進しましたが、農産物相場の低迷やジェネリックの攻勢により農薬価格が低下したことに加え、低温多雨による病害虫の少発生により、Sipcam Nichino Brasil S.A.の売上高が前年同期比で減少しました。欧州では、バイエル社向けフルベンジアミド原体販売が増加しました。また、前述のとおり欧州の農薬需要は弱含みで推移したものの、果樹・野菜向けの当社製品の技術普及活動が奏功し、Nichino Europe Co., Ltd.においても、果樹やばれいしょ向けの除草剤ピラフルフェンエチルなどの販売が好調に推移したことに加え、Interagro (UK) Ltd.の経営を統合し英国・アイルランドでの直販を本格化したことにより、過去最高の売上高となりました。
アジアでは、西アジアにおいて多雨による散布機会逸失により販売が伸び悩んだものの、Nichino India Pvt. Ltd.においては同業者向け販売が増加したことから前年同期比で売上高が増加しました。これらにより、海外販売全体の売上高は前年同期を上回りました。
以上の結果、農薬事業の売上高は1,054億55百万円(前期比108億83百万円増、同11.5%増)、セグメント利益(営業利益)は、106億66百万円(前期比19億35百万円増、同22.2%増)となりました。
(農薬以外の化学品事業)
化学品事業では、シロアリ薬剤分野の販売が堅調に推移しました。医薬品事業では、国内の爪白癬向けなどで外用抗真菌剤ルリコナゾールの販売が堅調に推移しました。
以上の結果、農薬以外の化学品事業の売上高は41億73百万円(前期比6億52百万円増、同18.5%増)、セグメント利益(営業利益)は7億69百万円(前期比2億93百万円増、同61.7%増)となりました。
(その他)
緑化造園工事事業では、造園工事の受注が好調に推移し売上高が増加しました。
分析事業では、食品分野等の受注が伸長した結果、売上高が増加しました。
以上の結果、その他の売上高は21億93百万円(前期比3億19百万円増、同17.0%増)、セグメント利益(営業利益)は4億29百万円(前期比1億12百万円増、同35.3%増)となりました。
(2) 目標とする経営指標の達成状況等
当社グループは、ビジョン「Global Innovator for Crop & Life 食とくらしのグローバルイノベーター」を掲げ、世界中の人々の安全で安定的な食の確保とくらしを守ることを使命とし、新たな価値の創造により持続可能な社会の実現に貢献していきます。
事業活動と社会活動の両立を推進することで、新たな価値の創造による安全性の高い、環境に配慮した優れた化学農薬や非化学農薬を創出し、安全で安定的な食の確保に貢献するとともに、これまで培われた技術を、人々のくらしを豊かにする新製品の創出へと価値を創造し、人類と地球が共生できる社会の実現を目指します。
当社グループは、サステナビリティ経営を推進し、新たな価値の創造を持続的に可能とする企業グループを目指し、業績の向上に努め、公正で活力のある事業活動を通じて社会的責任を果たし、社会に貢献することを目指します。
当社グループの将来のありたい姿では、収益性の強化を重視し、2030年度に営業利益率10%以上、売上高1,650億円超、ROE10%以上を目指しております。その先にはビジョンに掲げた「食とくらしのグローバルイノベーター」として売上高3,000億円超の、サステナブルな社会の実現に貢献するグローバルカンパニーとなることを目標としております。
2025年3月期を初年度とする中期経営計画「Growing Global for Sustainability(GGS)」においては、最終年度となる2027年3月期の計画数値として売上高1,200億円、営業利益108億円を設定し、サステナビリティ経営の推進を成長戦略とし、社会全体と当社グループの持続可能性の両立を実現することを目標に事業活動を推進してまいります。
2年目となる当連結会計年度においては、自社で開発を進めておりました新規有効成分シベンゾキサスルフィルについて、日本および韓国における登録申請を完了しました。また、持続的なグループ成長のための事業と収益の拡大を目指し、BASF社の果樹分野向け製品において、日本国内での独占販売を開始しました。さらに、国立研究開発法人理化学研究所環境資源科学研究センターとのオープンイノベーションによる特許出願や、農研機構発ベンチャーである株式会社農研植物病院への出資を通じ、新たな収益源の創出に向けた取り組みを推進しました。加えて環境経営の高度化や人権経営の推進が順調に進捗するなど、サステナビリティ経営の強化に一定の成果を上げることができました。また、株式会社ADEKAとの資本業務提携によるシナジーを早期に創出し発揮するべく活動を推進してきました。
当連結会計年度においては、期初の計画値として売上高1,075億円および営業利益80億円を設定し、業績向上に努めてまいりました。前述の中核事業である農薬事業で、日本国内、北米や欧州での販売が増加したことなどにより、過去最高の売上高を計上しました。売上高の増加及び当社の海外向け販売に関し利益率の高い北米や欧州を中心に売上が増加したことにより、営業利益は期初の計画数値を上回りました。
(3) 財政状態の状況
①事業全体の状況
当連結会計年度末の総資産は、棚卸資産が増加したことなどにより、前連結会計年度に比べ、27億46百万円増の1,549億62百万円となりました。
負債につきましては、短期借入金及び長期借入金が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ、49億23百万円減の678億69百万円となりました。
純資産につきましては、前連結会計年度末と比べ、76億69百万円増の870億93百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末と比べ、4.1%増の54.9%になりました。
②セグメント情報に記載された区分ごとの状況
当連結会計年度末のセグメント資産は、前期末に比べ82億5百万円増加し、1,443億40百万円となりました。
(農薬事業)
当連結会計年度末のセグメント資産は、前期末に比べ81億54百万円増加し、1,395億13百万円となりました。
(農薬以外の化学品事業)
当連結会計年度末のセグメント資産は、前期末に比べ1億64百万円増加し、28億64百万円となりました。
(その他)
当連結会計年度末のセグメント資産は、前期末に比べ1億13百万円減少し、19億62百万円となりました。
③キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(業績等の概要) (3) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
④資本の財源および資金の流動性
当社グループの資金需要のうち主なものは、新剤開発・登録等にかかる研究開発費や開発途中の剤の生産設備の設置及び既存剤の生産効率化にかかる設備投資であり、これらを主に自己資金並びに金融機関からの借入金により調達しています。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は188億43百万円であり、十分な手元流動性を確保しています。
⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しています。連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
5 【重要な契約等】
(1) 資本業務提携契約
当社は、2026年3月31日現在において、親会社から兼務役員1名の派遣を受けております。
当社は、親会社との間で資本業務提携契約を締結しております。
契約の概要
① 目的
当社および親会社は、当社の自主独立経営の維持を原則としつつ、互いに協力して、両社間の資本業務提携により、当社の農薬事業をはじめとするライフサイエンス事業に係る戦略的計画および活動を実行・推進することにより、両社の企業価値を最大化させることを目的とする。
② 上場維持・社名維持
親会社および当社は、当社の東証一部上場を維持することおよび当社の社名として日本農薬株式会社を維持することを基本方針とする。
③ 役員指名権
親会社は、当社の代表取締役(ただし、親会社が指名した取締役は除く。)と協議の上、16に親会社の議決権保有割合を乗じて得た数(ただし、8を上限とする。また、当該数に1未満の端数が生じる場合には、端数を切り捨てる。)の当社の取締役(監査等委員である取締役であるか、それ以外の取締役であるかを問わず、それぞれについて指名する人数の比率も問わない。うち1名は代表取締役とする。また、親会社が8名の取締役を指名する場合には、そのうち1名は独立社外取締役とする。)を指名する権利を有するものとする。なお、当社における監査等委員である取締役以外の取締役の員数は11名以内、監査等委員である取締役の員数は5名以内とする。ただし、親会社の事前の書面による承諾を得た場合はこの限りではない。
④ 新株引受権
当社は、親会社の事前の書面による承諾を得た場合を除き、株式等(当社の株式、新株予約権、オプション権、株式引受権その他の当社の株式を取得できる権利をいう。)の発行、処分または付与を行わないものとし、当該発行等が行われる場合、親会社は、当該発行等が行われる直前の時点における公開買付者の議決権保有割合を維持するために必要な数量の株式等を、当該発行等に係る株式等の払込金額または行使価格と同一の価格において引き受ける権利を有する。
⑤ 業務提携の内容
公開買付者及び当社は、本資本業務提携契約等の目的を達成するため、以下の内容の業務提携を行うものとし、その具体的内容は、両社間の協議により決定するものとする。
(ⅰ)研究開発領域の相互補完による開発スピードの向上
(a)ライフサイエンス分野の強化
(b)化合物データベースの活用
(ⅱ)生産技術・プロセス化学の相互活用による生産性の向上
(ⅲ)グローバル・ネットワークの相互活用による販売チャネルの拡大
(ⅳ)合成反応、分散技術、分析技術等の技術提供による高機能化合物の開発
(ⅴ)多分野の知見を有する研究員の交流
⑥ 本資本業務提携契約の終了
本資本業務提携契約は、両当事者が本契約の終了を書面で合意した場合等、一定の事由が生じた場合、終了する。
また、当社は、親会社との間で、親会社におけるグループ会社管理と当社における意思決定独立性確保の調和を図る観点から、当社の取締役会にて決議すべき事項のうち、親会社グループ全体の経営や業績に重大な影響を与える重要案件に関する親会社との事前相談の実施および事前説明・協議会の開催について合意しております。
意思決定に至る過程
本資本業務提携に基づく協業により、親会社及び当社のライフサイエンス事業の発展が可能となります。従って、本資本業務提携契約を締結することが、両社の更なる企業価値向上を図るうえで最善の方策であり、株主共同の利益に資するとの判断に至りました。
当該合意が提出会社の企業統治に及ぼす影響
本資本業務提携により、親会社は役員派遣や議決権保有を通じて経営に一定の影響力を有することとなります。一方で、当社の上場維持及び自主独立経営の尊重が合意されており、既存の経営体制も基本的に維持される予定であることから、支配関係の下においても一定の独立性が確保された企業統治体制が維持されると判断しております。
(2) 売買基本契約
6 【研究開発活動】
当社グループは「研究開発型企業」として、技術革新をすすめ、安全性の高い環境に配慮した新製品の開発を行っています。
当社グループにおける研究開発費の総額は、7,816百万円です。
セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりです。
(1) 農薬事業
・新規開発品目
新規汎用性殺虫剤シベンゾキサスルフィルは、一般社団法人日本植物防疫協会が実施する新農薬実用化試験において、様々な作物及び処理方法で幅広い害虫種に対して優れた防除効果を示し、利便性に優れた害虫防除剤であることが確認されました。これら試験結果により、野菜分野ではフォートレッドVフロアブル、果樹・茶分野ではフォートレッドFフロアブル、芝分野ではコアダルフロアブルとして2025年11月に国内農薬登録申請を完了しました。今後は農薬登録取得後のビジネス開始に向けて各種準備を進めてまいります。また、本剤はグローバル市場でも開発検討中であり、2025年11月に韓国でも登録申請を完了しており、インドなどの市場性の見込まれる国や地域でも開発検討を進めております。さらにこれに続く新規パイプライン候補として2剤を開発検討中です。
水稲用殺虫剤ベンズピリモキサンは、日本ではオーケストラフロアブルに加えて混合剤(オーケストラロムダンモンカットエアー、オーケストラスタークルエアー、オーケストラロムダンモンカット粉剤DL)の販売を開始し、これら製品ラインアップにより本分野の市場シェア拡大および水稲本田散布剤(アプロード後継剤)としてのブランド確立を進めております。また、水稲の農薬市場が大きいインドでは、既に販売を開始したOrchestra剤に加え、速効性に優れるピメトロジンとの混合剤Orchestra Duetの普及販売を進めており、今後も本剤ビジネスの最大化を目指した混合剤の開発を継続してまいります。他の国においてもベトナム(2023年12月登録)に加え、水稲栽培の盛んなアジア広域において市場ニーズに合わせて単剤および混合剤の開発を進めてまいります。
汎用性園芸殺菌剤ピラジフルミドは、国内では無人航空機散布やセルトレイ処理など幅広い処理法での適用拡大(登録内容の拡大)を進め、市場拡大を目的とした混合剤の開発も継続しております。さらに2025年からは新たな省力化技術として常温煙霧での適用拡大に向けた検討も開始しております。また、カナダ、ペルー、ウクライナ、ベトナム、コロンビア、パキスタンでは販売開始に向けた準備を進めており、エジプト(2025年10月登録)、メキシコ(2025年12月登録)、サウジアラビア(2025年12月登録)では新規に登録を取得しました。米国、エジプト、シリア、パキスタン、ブラジル、コロンビア、チュニジアでは登録申請中であり、チリでは殺菌剤との混合剤の登録を取得(2025年10月登録)し、インドでも混合剤を開発中です。今後もさらなるビジネス拡大を目指し、その他の地域でも開発の可能性を検討してまいります。
・国内製品
2022年度から開発を開始した園芸用殺虫混合剤は「フェニックスマストフロアブル」として、園芸用殺菌混合剤は「パレードプラスフロアブル」として、2025年3月に登録を取得し、フェニックスマストフロアブルは2026年2月に上市しました。パレードプラスフロアブルについても2026年中の上市に向けて準備を進めております。本製品の開発により自社原体ビジネスの最大化および最長化を図るとともに国内製品ポートフォリオの充実や当社市場シェアの拡大を図ります。また、コルテバ社とは、同社の新規製品の導入や、それら有効成分を含む混合剤の開発について検討しております。また、2024年より新農薬実用化試験に供試している新規微生物殺虫剤は、登録申請に必要な有効事例を集積しており、登録申請に向けて各種検討を進めております。本製品は難防除害虫であるアザミウマ類に高い効果を示す製品であり、市場ニーズに沿った製品となる様に開発を進めてまいります。
既存剤では、ドローン散布も可能な無人ヘリ航空機散布やセルトレイ処理など省力防除技術に関する適用拡大を積極的に進めており、フェニックス顆粒水和剤、アクセルフロアブル、コルト顆粒水和剤、パレード20および15フロアブルなどの適用拡大を行いました。また、モンカットプラスフロアブルでは小麦の雪腐小粒菌核病・紅色雪腐病を対象に2025年6月に登録を取得しました。本病害に対しては有効な製品が少ないことから、北海道を中心に市場シェアの維持・拡大を図ります。
・海外製品
殺虫剤フルベンジアミドはさらなるビジネス拡大を目指しており、市場の大きなブラジルをはじめ、フィリピン、エクアドル、ザンビアでも販売を開始しました。また、コロンビア(2025年7月登録)、アルジェリア(2025年12月登録)、ニカラグア(2025年12月登録)、パキスタン(2025年12月登録)では販売開始に向けて準備中であり、アルジェリアでは登録申請中、インドでは防除対象害虫の拡大を目的として作用の異なる殺虫剤との混合剤を開発中であり、順次、販売国の拡大や新製品の開発を進めてまいります。
殺虫剤トルフェンピラドは、新たにチュニジア、アルジェリア、エクアドルで販売を開始しました。ホンジュラス(2024年6月登録)、エルサルバドル(2024年6月登録)でも販売開始に向けて準備中であり、インドでは殺虫剤との混合剤を開発中です。
殺虫剤ピリフルキナゾンは新たにチュニジア、リビア、イスラエル、ベトナムで販売を開始しました。また、チリ(2024年8月登録)、モロッコ(2025年12月登録)でも登録を取得し、販売開始を目指して準備中です。ニュージーランド、台湾では登録審査中であり、混合剤の開発と合わせて今後も登録国や販売地域拡大に向けた取り組みを進めます。
殺ダニ剤ピフルブミドはタイに加えてベトナムでも販売を開始しました。また、アルジェリア、エジプト、モロッコで登録申請中であり、その他の国においても開発の可能性を見極めるための評価を継続しています。
殺菌剤イソプロチオランは水稲いもち剤として普及販売していますが、中南米でも新規開発や上市に向けた準備を進めており、フィリピン等と合わせてバナナ分野での登録取得と上市に向けた準備を進めています。また、その他に殺虫剤ブプロフェジン、殺虫・殺ダニ剤フェンピロキシメート、殺菌剤フルトラニル、除草剤ピラフルフェンエチル、除草剤オルトスルファムロンについてもグローバルでの登録維持や登録拡大検討を進めており、ビジネスの維持・拡大を図っています。
生物農薬・作物保護資材に関しては、グローバルで複数資材の開発を検討しており、欧州でナメクジ・カタツムリ防除剤 Vitrolの販売開始に向けて準備中です。バイオスティミュラントにおいてはブラジル、インド、日本で複数製品の販売を開始しております。さらに欧州においても販売開始に向けて準備中であり、ビジネス拡大に向けた検討を着実に進めてまいります。
(2) 農薬以外の化学品事業
当社がこれまで培ってきた創農薬技術を活用し、医薬・動物薬分野において他社との共同研究を含む複数の有望プロジェクトを既に自走させており、当社ライフサイエンス分野の柱の一つとすることを目標に研究を進めております。特に株式会社ADEKAとの共同研究では、動物薬分野を中心にシナジーを追求してまいります。
(3) その他
当社の研究ノウハウや独自技術が活用できるビジネス領域につき検討を重ね、新たに事業化を目指す研究テーマとして香料・化粧品分野に着目しています。それらの技術確立からビジネスモデル構築までに想定される課題を整理し、他社との連携やオープンイノベーション活用により、事業化に向けプロジェクトを推進していきます。
当社は、引き続き研究開発型企業として、法令およびその精神遵守のもと、技術革新により安全で環境に調和した新製品を市場に提供することで、顧客ニーズに応えるとともに、安定的な農産物生産を通してサステナブルな社会の実現に貢献してまいります。また、中期経営計画GGSに基づき、ビジネスのグローバル展開を加速し、各国の農薬登録規制に対応した新規有効成分や農業生産の効率化に貢献する新規技術を継続的に創出していくとともに、将来の市場環境変化を見据えた事業領域の拡大に挑戦してまいります。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当社グループでは、生産設備の増強・合理化・老朽化設備の更新、研究の実験設備の強化等を主な目的として設備投資を継続的に実施しています。なお、有形固定資産の他、無形固定資産への投資を含めて記載しています。
当連結会計年度の設備投資金額は、3,419百万円であり、セグメントごとの設備投資について示すと、次のとおりです。
(1)農薬事業
当連結会計年度の設備投資額は、3,131百万円であり、主なものは、システムの構築および総合研究所の実験設備等です。
なお、重要な設備の除却又は売却はありません。
(2)農薬以外の化学品事業
当連結会計年度の設備投資額は僅少です。
なお、重要な設備の除却又は売却はありません。
(3)その他
当連結会計年度の設備投資額は僅少です。
なお、重要な設備の除却又は売却はありません。
2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社
2026年3月31日現在
(2) 国内子会社
2026年3月31日現在
(3) 在外子会社
2026年3月31日現在
(注) 1 帳簿価額のうち「その他」は工具器具及び備品、リース資産、使用権資産であり、建設仮勘定は含めていません。
2 帳簿価額は内部取引に伴う未実現利益消去前の金額を記載しています。
3 土地及び建物の一部を賃借しており、主なものは倉庫用地ならびに本社及び支店用事務所建物です。
賃借している土地の面積については、[外書]により表示しています。
4 提出会社には貸与中の土地1,013百万円(247,780㎡)、建物及び構築物1,490百万円、機械装置及び運搬具 2,206百万円、その他42百万円を含んでおり、子会社である日本エコテック㈱及び㈱ニチノーサービスに貸与しています。
5 上記の他、連結会社以外からの主要な賃借設備の内容は、下記のとおりです。
(イ)提出会社
(ロ)国内子会社
重要な賃借設備は、ありません。
(ハ)在外子会社
重要な賃借設備は、ありません。
3 【設備の新設、除却等の計画】
該当事項はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 有償第三者割当 発行価格670円 資本組入額335円
割当先 株式会社ADEKA
(5) 【所有者別状況】
2026年3月31日現在
(注) 1 自己株式 3,195,791株は「個人その他」に31,957単元(31,957百株)及び「単元未満株式の状況」に91株をそれぞれ含めて記載してあります。
2 上記「その他の法人」の欄には、証券保管振替機構名義の株式が30単元(30百株)含まれています。
(6) 【大株主の状況】
2026年3月31日現在
(注) 1 当社は、自己株式3,195千株を保有しています。
2 上記所有株式数のうち、信託業務に係る株式数は、次のとおりです。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2026年3月31日現在
(注) 1 「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式には、証券保管振替機構名義の株式3,000株(議決権30個)が含まれています。
2 「単元未満株式」欄の普通株式には、当社所有の自己株式91株が含まれています。
3 「完全議決権株式(その他)」欄および「単元未満株式」欄には、役員向け株式交付信託に係る信託口が保有する当社株式がそれぞれ、445,700株(議決権 4,457個)および7株含まれています。
② 【自己株式等】
2026年3月31日現在
(注) 役員向け株式交付信託に係る信託口が保有する当社株式は、上記自己保有株式に含めていません。
(8) 【役員・従業員株式所有制度の内容】
① 役員・従業員株式所有制度の概要
当社は、取締役の報酬と当社の業績及び株式価値との連動性をより明確にし、取締役が株価の変動による利益・リスクを株主の皆様と共有することで、中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的として、取締役(監査等委員である取締役、社外取締役及び非業務執行取締役を除きます。)及び執行役員(以下「取締役等」といいます。)を対象に、信託を用いた業績連動型株式報酬制度(以下「本制度」といいます。)を導入しております。
本制度は、当社が金銭を拠出することにより設定する信託(以下「本信託」といいます。)が当社株式を取得し、当社取締役会が定める株式交付規程に従って当社が取締役等に付与するポイントの数に相当する数の当社株式が本信託を通じて取締役等に対して交付される、という株式報酬制度です。
取締役が当社株式の交付を受ける時期は、原則として取締役等の退任時です。
② 役員・従業員持株会に取得させる予定の株式の総数
445,707株
③ 当該役員・従業員株式所有制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
株式交付規程の定めにより株式交付を受ける権利を取得した取締役等が対象であります。
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注) 当期間における取得自己株式には、2026年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含めていません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注)1 当期間における保有自己株式数には、2026年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めていません。
2 保有自己株式数には、役員向け株式交付信託に係る信託口が保有する当社株式445,707株は含めていません。
3 【配当政策】
当社は長期的な観点に立ち、事業収益の拡大と財務体質の強化を図ることによって企業価値の向上に努め、株主の皆様に対して安定的かつ継続的な利益配当を行うことを基本方針としています。
2025年3月期から始まる中期経営計画「Growing Global for Sustainability(GGS)」においては、累進配当を基本とし、配当性向40%を目安に配当を行うことを配当方針としています。
当社は中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としています。これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。
以上の方針と当期の業績を踏まえ、中間期1株につき12円を配当させていただき、期末配当金は普通配当1株につき24円を、2026年6月17日開催予定の定時株主総会で決議して実施する予定であります。なお、年間配当金につきましては、1株につき36円となる予定です。
内部留保金につきましては、研究開発投資、生産設備投資など将来の事業展開に備え役立ててまいります。
なお、当社は中間配当をすることができる旨を定款に定めています。
(注) 基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、株主、顧客、消費者等の全てのステークホルダーおよび社会の信頼を得るとともに、更なる企業価値向上のため、法令並びに企業倫理の遵守を基本とし、迅速かつ合理的な意思決定と適切な経営チェック機能の強化により、コーポレート・ガバナンスの充実を図っています。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
イ 企業統治の体制の概要
当社は、取締役の職務執行の監査等を担う監査等委員を取締役会の構成員とすることにより、取締役会の監督機能を強化し、更なる監視体制の強化を通じてより一層のコーポレート・ガバナンスの充実を図るため、2020年6月26日開催の第121回定時株主総会の承認をもって、監査役会設置会社より監査等委員会設置会社へ移行いたしました。
取締役会(議長:社外取締役中田ちず子)は、取締役(監査等委員を除く。)7名(うち社外取締役3名)及び監査等委員である取締役4名(うち社外取締役3名)により構成されており、全ての重要な案件が取締役による十分な審議により決定され、効率的な経営、執行、監督に努めています。また、経営チェックの観点から監査等委員は取締役会に出席し、取締役として議決権を行使します。
毎月の定例及び臨時の取締役会を中心に、経営執行の効率化と迅速化を図るため、基本方針の方向性や重要な業務執行に関する事項、並びに内部統制、コンプライアンス、リスクマネジメント、レスポンシブル・ケア、人権尊重などの事業活動の推進に必要な事項の審議、決定機関である「執行役員会」(議長:代表取締役社長)を定期的に開催する経営体制を敷いています。なお、「執行役員会」には常勤取締役、常勤監査等委員及び執行役員が出席します。
取締役会の諮問機関として、独立役員を過半数委員とするガバナンス委員会を設立し、当社の取締役(監査等委員を除く)及び監査等委員である取締役候補者の選解任プロセス、資質及び指名理由、独立役員にかかる独立性判断基準、取締役会全体の実効性評価、並びに役員報酬体系等に関して、取締役会からの諮問を受けて、その適切性等について検討し、答申を行うことにより、コーポレート・ガバナンスの一層の充実を図っています。
また、経営意思決定の迅速化と業務執行の効率化を図るため、執行役員制度を導入しており、執行役員は15名です。
さらに、内部統制を実効的に推進するため、「コンプライアンス委員会」、「リスクマネジメント委員会」を設置しているほか、化学企業として、研究開発から生産、販売、消費、廃棄に至る「環境・安全・健康」に関する継続的な改善を目指したレスポンシブル・ケア活動の推進を図るため、「レスポンシブル・ケア推進委員会」を設置しています。これに加え、前述の3委員会の統括組織である「サステナビリティ委員会」を設置し、3委員会の活動を間接的に支援するとともに、3委員会以外のサステナビリティ関連課題へ取り組んでいます。
子会社の業務の適正を図るため、当社及び子会社は「NICHINO グループ行動憲章」を指針として諸規程、システムを整備し内部統制体制を構築しています。「関係会社管理規程」を設け案件に応じ当社の主管部門が承認、事前相談又は報告を受けています。また、当社の所管部門が子会社のモニタリング監査等を通じて業務の適正を管理しています。
当社のコーポレート・ガバナンス体制の概要図は以下のとおりです。

各機関・委員会の詳細は以下のとおりです。
ロ 当該体制を採用している理由
当社は、取締役会の合議制による意思決定と監査等委員会による監査制度によるコーポレート・ガバナンスが、経営機能を有効に発揮・機能する最適なシステムであると判断し、上記体制を採用しています。
③ 企業統治に関するその他の事項
イ 内部統制システムの整備の状況
(業務の適正を確保するための体制)
当社は、会社法第399条の13第1項第1号ロ及びハの規定並びに会社法施行規則第110条の4の規定に基づき、業務の適正を確保するための体制の整備(「内部統制体制」)の構築の基本方針を定め、内部統制システムの構築、整備及び運用をしております。現在の同基本方針の概要は以下のとおりであります。
(1)内部統制体制構築の考え方
当社は、経営の指針である「基本理念」と、業務推進における行動規範である「NICHINO グループ行動憲章」を基本とし、コーポレートガバナンスの充実のために、会社法及び金融商品取引法等により求められる内部統制活動を行う「コンプライアンス委員会」、「リスクマネジメント委員会」及び業務執行部門から独立した監理室を設置する。各委員会が、コンプライアンス及びリスクマネジメントの推進を行い、また、監理室が財務報告に係る内部統制体制の運用状況を評価することで、財務報告の信頼性と適正性の確保への対応等を行う。また、これらの活動状況を定期的に執行役員会及び取締役会に報告するとともに、取締役会から指示を受け、必要な見直し・改善を実施していくことにより、当社及び当社グループのコーポレートガバナンスの充実及び内部統制活動を推進する。内部統制に係わる個別の業務規程、システム等については「業務体系集成」として整理、保管、更新することにより内部統制体制を支える基盤とする。
なお、本基本方針に記載した当社の内部統制体制については、必要に応じて見直し改定を行い、取締役会において決議する。
(2)取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役の職務の執行に係る文書等の情報(電磁媒体による記録を含む)は、NICHINO グループ情報セキュリティ規程に基づき必要な期間、保存・管理する。
(3)損失の危険の管理に関する規程その他の体制
① 「リスクマネジメント委員会」は、当社のリスクの把握、リスクの顕在化予防、顕在化したリスクの影響を最小限に留めるリスク発生対処等を行う。
② 個別のリスクの管理にあたっては、リスクの分類及び各リスクに対する対応のマニュアル化を推進する。全社的な課題と見做されるリスクについては、取締役会が総合的に管理、対応を行う。
③ 環境、安全衛生、製品安全等に関するリスクは、「リスクマネジメント委員会」が把握したうえで、「レスポンシブル・ケア推進委員会」が関係部門と連携のもとに個別具体的に対応を行う。
④ 「コンプライアンス委員会」、「リスクマネジメント委員会」及び「レスポンシブル・ケア推進委員会」の3委員会の統括組織である「サステナビリティ委員会」は、3委員会の活動を間接的に支援するとともに、3委員会以外のサステナビリティ関連課題へ取り組む。
⑤ 経理面については財務・経理部が全社的な会計的、計数的管理を担当し、各部門も他部門及び全社の経理内容を確認する。
⑥ 不測の事態が発生した場合には、代表取締役社長を本部長とする緊急事態対策総本部を設置して危機管理にあたる。
⑦ 監理室は、当社のリスク管理体制について定期的に監査を実施する。
(4)取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
① 定例の取締役会を月1回開催し、また必要に応じて随時開催することにより重要事項の決定及び取締役の業務執行状況の監督を行う。
② 取締役会に次ぐ重要な機関として執行役員会を開催し、常勤取締役(常勤監査等委員である取締役を含む。)及び執行役員が出席する。執行役員会では、当社及び当社グループの重要な事業戦略及び経営方針等を機動的に審議・決定することで、経営の効率性を高めるとともに、内部統制、コンプライアンス、リスクマネジメント、レスポンシブル・ケア、人権尊重などの事業活動を推進するため必要となる事項について審議・決定し、当社及び当社グループの社会的責任を果たす。
③ 取締役会の諮問機関として、独立社外取締役を過半数委員とするガバナンス委員会を設立し、当社の取締役(監査等委員である取締役を除く。)及び監査等委員である取締役候補者の選任プロセス、資質及び指名理由、独立社外取締役にかかる独立性判断基準、取締役会全体の実効性評価、並びに役員報酬体系等に関して、取締役会からの諮問を受けて、その適切性等について検討し、答申を行うことにより、コーポレートガバナンスの一層の充実を図る。
④ 執行役員制度を以て、経営方針の決定と経営の監督を担う取締役と業務執行を担う執行役員の役割を分離し、それぞれの職務の内容を明確化することにより、経営意思決定の迅速化と業務執行の効率化の促進を図る。
⑤ 業務運営の全社共通の指標として3ヵ年の中期経営計画を策定し、本計画の具体化として会計年度の業績計画と予算を設定する。業務執行の責任者、責任範囲、執行手続き等については業務分掌規程、職務権限規程、職務権限基準明細表等に定める。
(5)取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
① 当社のコンプライアンス体制の根幹として「NICHINO グループ行動憲章」及び「日本農薬およびNICHINO グループコンプライアンス規程」を定め、法令遵守があらゆる企業活動の基本であることを継続的に徹底する。
② 「コンプライアンス委員会」が、コンプライアンス推進活動等を通じて法令遵守の啓発、指導及び徹底を図る。
③ 財務報告に係る内部統制については、財務諸表に影響を与える各部門、支店が、財務報告に係る内部統制に関する整備・運用業務を行い、また監理室が、その運用状況を評価することで、財務報告の信頼性と適正性の確保を図る。
④ 化学物質の製造、輸送、廃棄等に関するコンプライアンス活動は、「レスポンシブル・ケア推進委員会」が啓発、推進する。
⑤ 当社は、職制、コンプライアンス委員長、及び社外弁護士を情報受領者とする内部通報体制を整備しており、コンプライアンスを確保するために本体制を適切に運用する。
⑥ 当社及び当社グループは、「NICHINO グループ行動憲章」に反社会的勢力及び団体との関係を排除し、これら反社会的勢力からの不当な要求の断固拒絶を明記する。その精神に則り、反社会的勢力排除に関する意思統一を図り、総務・法務部を対応窓口として組織的に対応し、また警察関係機関等との連携を密にして、反社会的勢力及び団体との関係を一切遮断する。
⑦ 監理室は、当社のコンプライアンス推進の取り組み状況について定期的に監査を実施する。
(6)当社及び当社グループにおける業務の適正を確保するための体制
① 当社及び当社グループは、「NICHINO グループ行動憲章」を指針として諸規程、システムを整備し内部統制体制を構築する。
② 当社グループ各社の取締役等の職務の執行に係る事項の当社への報告に関して、以下の体制を定める。
a. 当社は、当社グループ各社から重要な経営指標について定期的に報告を受け、重要な案件は事前に協議を行わせる。
b. 当社は、所管部門によるモニタリング、監査等を通じて当社グループ各社を適正に管理する。
③ 当社グループ各社の損失の危険を管理するために、「日本農薬およびNICHINO グループリスクマネジメント規程」に基づき、以下の体制を定める。
「グループリスクマネジメント協議会」にて、当社グループ各社のリスクマネジメント上の課題の協議を通じて、当社グループのリスクマネジメント活動を行うことによって管理する。
④ 当社グループ各社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するために、以下の体制を定める。
当社は、当社グループ各社の規模・業容・業態に応じて必要となる間接業務の提供を行い、当社グループの業務の効率的な運営を図る。
⑤ 当社グループ各社の取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するために、以下の体制を定める。
「日本農薬およびNICHINO グループコンプライアンス規程」に基づいて開催される「グループコンプライアンス協議会」にて、当社グループ各社のコンプライアンス課題の協議を通じて、当社グループの業務の適正確保を図る。
⑥ 当社の監理室は、当社グループ各社の財務報告に係る内部統制運用状況を評価することで、財務報告の信頼性と適正性の確保のための当社グループの内部統制について対応を図る。
⑦ 当社の監理室は、当社グループ各社のリスク管理体制及びコンプライアンス推進の取り組み状況について定期的に監査を実施する。
(7)監査等委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人に関する事項、及び監査等委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人の取締役(監査等委員である取締役を除く。)からの独立性に関する事項並びに監査等委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
① 当社は、監査等委員会の職務を補助すべき体制として監理室の中に監査等委員会事務局機能を有している。当該使用人の人事に関する評価、異動等については、人事担当役員が常勤監査等委員である取締役に事前に相談しその意見を求めるなど、恣意的な評価等がなされることの防止を図ることにより、取締役(監査等委員である取締役を除く。)からの独立性を確保する。
② 当社は、監査等委員会から指示を受けた監理室所属の使用人の業務執行に対して不当な制約を行うことにより、その独立性を阻害することがないよう配慮する。
(8)取締役(監査等委員である取締役を除く。)及び使用人が監査等委員会に報告をするための体制、その他の監査等委員会に報告をするための体制及び監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
① 取締役(監査等委員である取締役を除く。)、監査役及び使用人は、法定の事項に加え、当社及び当社グループに重大な影響を及ぼす事項等を速やかに監査等委員会に報告する。また、監査等委員会は、稟議書その他業務執行に関する重要な文書を閲覧し、必要に応じて取締役(監査等委員である取締役を除く。)、監査役及び使用人にその説明を求める。
② 当社は、使用人の社内通報に関する事項を「日本農薬およびNICHINO グループコンプライアンス規程」に定め、その適切な運用を維持することにより、法令違反、その他のコンプライアンス上の問題について、使用人から監査等委員会等への適切な報告体制を確保する。
③ 監理室は、内部監査の結果を定期的に監査等委員会に報告する。
④ 監査等委員会に報告を行った者が、当該報告をしたことを理由として不利な取り扱いを受けないことを確保する。
⑤ 常勤監査等委員である取締役と代表取締役社長とは、適宜意見交換会を開催する。
(9)監査等委員の職務の執行(監査等委員会の職務の執行に関するものに限る。)について生ずる費用等の処理に係る方針に関する事項
監査等委員の職務執行に関して生ずる費用については、当社の経費予算の範囲内において、所定の手続により当社が負担する。
(業務の適正を確保するための体制の運用状況)
2026年3月末時点における「業務の適正を確保するための体制」の運用状況の概要は、次のとおりであります。
(1)取締役の職務執行
当事業年度においては、取締役会を17回開催し、法令や定款等に定められた事項や経営方針、予算の策定等の経営に関する重要事項を決定するとともに、月次の業績の分析・評価を行い、法令や定款等への適合性と業務の適正性の観点から審議をいたしました。
(2)グループ会社の経営管理
当事業年度においては、当社は、当社グループ各社の経営管理を担当する部署において、当社グループ各社から重要な経営状況等について定期的に報告を受け、重要な案件は事前に当社グループ各社と確認・協議しております。
(3)監査等委員の職務執行
当事業年度においては、監査等委員は、定時に監査等委員会を開催し監査情報の交換を行うとともに、常勤の監査等委員が取締役会、執行役員会、部長会及び社内各委員会等の重要な会議に出席し、必要に応じ当社グループ各社の往査・調査も実施するほか、内部監査部門と定期的に監査結果の共有を行う等、内部統制システムを利用した監査を行っております。また、代表取締役社長並びに会計監査人と定期的な会合を実施し、監査に必要な意見交換を実施しております。
(4)財務報告の適正性と信頼性の確保
財務報告の適正性と信頼性を確保するため、内部統制評価を担当する部門は内部統制の整備、運用及び評価のための年度計画を決定するとともに、当社グループの内部統制の有効性に係る評価を実施し、その結果について執行役員会及び取締役会に報告しております。
(5)法令遵守及びリスク管理
法令及び各種社内規程の遵守状況について、コンプライアンス委員会は、当社のコンプライアンス案件に関する報告を受けるとともに法令遵守の啓発、指導及び徹底を図っております。
また、当社のリスクについて、リスクマネジメント委員会は、重要なリスクの抽出及びその予防策、発生対処法を策定・実行するとともに、個別リスクについてのモニタリング・指導を行っております。
なお、各委員会は、実施内容等について執行役員会及び取締役会に対し報告しております。
ロ 責任限定契約の内容の概要
当社は、会社法第427条第1項並びに当社定款第26条の規定に基づき、業務執行取締役等でない取締役との間において、会社法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しています。
当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令で規定する金額です。なお、当該責任限定が認められるのは当該取締役が責任の原因となった職務の遂行について善意かつ重大な過失がないときに限られます。
ハ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、優秀な人材確保、当社の成長に向けた積極果断な経営判断を支えるため、2025年12月に以下の内容を概要とする役員等賠償責任保険契約を締結しております。
(1)被保険者の範囲
当社の取締役、監査等委員及び執行役員、並びに株式会社ニチノー緑化、株式会社ニチノーサービス、日本エコテック株式会社及び株式会社アグリマートの取締役及び監査役を被保険者の範囲としております。
(2)被保険者の実質的な保険料負担割合
保険料は特約部分も含め会社負担としており、被保険者の実質的な保険料負担はありません。
(3)填補の対象となる保険事故の概要
特約部分も合わせ、被保険者である役員等がその職務の執行に関し責任を負うことまたは当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害及び訴訟費用等について填補します。ただし、法令違反の行為であることを認識して行った行為の場合等一定の免責事由があります。
(4)役員等の職務の適正性が損なわれないための措置
保険契約に免責額の定めを設けており、当該免責額までの損害については填補の対象としないこととしています。
ニ 取締役の定数
当社は、取締役(監査等委員である取締役を除く。)18名以内及び監査等委員である取締役5名以内を置く旨定款に定めています。
ホ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めています。また、取締役の選任決議は累積投票によらない旨定款に定めています。
へ 自己の株式の取得
当社は、会社法第165条第2項の規定により取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨定款に定めています。これは、機動的な資本政策の遂行を可能とすることを目的としています。
ト 中間配当
当社は、中間配当(会社法第454条第5項に定める剰余金の配当)について、取締役会の決議によって中間配当をすることができる旨定款に定めています。これは、機動的な配当政策の遂行を可能とすることを目的としています。
チ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めています。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものです。
④ 取締役会の活動状況
当事業年度において当社は取締役会を17回開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
友井 洋介 3回/3回
岩田 浩幸 17回/17回
宍戸 康司 17回/17回
郡 昭夫 15回/17回
冨安 治彦 17回/17回
中田 ちず子 17回/17回
松本 昇 17回/17回
山名 群 17回/17回
山本 秀夫 17回/17回
戸井川 岩夫 17回/17回
大島 良子 17回/17回
大谷 益世 17回/17回
取締役会における具体的な検討内容として、法令や定款等に定められた事項や経営方針、予算の策定等の経営に関する重要事項を決定するとともに、月次の業績の分析・評価を行い、法令や定款等への適合性と業務の適正性の観点から審議しました。
⑤ ガバナンス委員会の活動状況
当事業年度において当社はガバナンス委員会を3回開催しており、個々のガバナンス委員の出席状況については次のとおりであります。
中田 ちず子 3回/3回
松本 昇 3回/3回
山名 群 3回/3回
戸井川 岩夫 2回/3回
大島 良子 3回/3回
大谷 益世 3回/3回
友井 洋介 1回/1回
岩田 浩幸 3回/3回
宍戸 康司 3回/3回
ガバナンス委員会における具体的な検討内容として、当社の取締役(監査等委員を除く)候補者に関する事項、取締役会全体の実効性評価に関する事項、並びに業務執行取締役について担当する職務、責任、業績、貢献度等の要素を基本とした評価に基づく各取締役の基本報酬額の増減、賞与の支給総額及び賞与額の配分内容、業績連動報酬(株式報酬)評価指標に関する事項について、取締役会からの諮問を受けて、その適切性等について検討し、答申を行いました。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
イ.2026年6月12日(有価証券報告書提出日)現在の役員の状況は以下のとおりです。
男性7名 女性4名 (役員のうち女性の比率36.4%)
(注) 1 当社は、2020年6月26日開催の第121回定時株主総会において定款の変更が決議されたことにより、2020年6月26日開催の第121回定時株主総会の休会時をもって監査等委員会設置会社に移行しております。
2 取締役中田ちず子氏、松本昇氏、山名群氏、戸井川岩夫氏、大島良子氏および大谷益世氏は、社外取締役です。
3 当社は、経営監督と業務執行の分離により、取締役会の一層の活性化と経営意思決定の迅速化および業務執行の効率化を図るため、執行役員制度を導入しています。
なお、有価証券報告書提出日現在の執行役員は15名です。
4 2025年6月18日開催の第126回定時株主総会終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会終結の時まで
5 2024年6月19日開催の第125回定時株主総会終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会終結の時まで
ロ.当社は、2026年6月17日開催予定の第127回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員である取締役を除く。)7名選任の件」及び「監査等委員である取締役4名選任の件」を上程いたします。当該議案が原案どおり承認可決された場合、当社の役員の状況は、以下のとおりとなります。なお、役職名及び略歴については、第127回定時株主総会の直後に開催予定の取締役会及び監査等委員会の決議事項の内容を含めて記載しています。
男性7名 女性4名 (役員のうち女性の比率36.4%)
(注) 1 当社は、2020年6月26日開催の第121回定時株主総会において定款の変更が決議されたことにより、2020年6月26日開催の第121回定時株主総会の休会時をもって監査等委員会設置会社に移行しております。
2 取締役中田ちず子氏、松本昇氏、山名群氏、大島良子氏、大谷益世氏及び木屋善範氏は、社外取締役です。
3 当社は、経営監督と業務執行の分離により、取締役会の一層の活性化と経営意思決定の迅速化及び業務執行の効率化を図るため、執行役員制度を導入しています。
なお、有価証券報告書提出日現在の執行役員は15名です。
4 2026年6月17日開催の第127回定時株主総会終結の時から2027年3月期に係る定時株主総会終結の時まで
5 2026年6月17日開催の第127回定時株主総会終結の時から2028年3月期に係る定時株主総会終結の時まで
② 社外役員の状況
社外取締役は、公認会計士・税理士である中田ちず子氏、経営経験者である松本昇氏および山名群氏、弁護士である戸井川岩夫氏、弁護士・税理士である大島良子氏ならびに公認会計士・税理士である大谷益世氏の6名です。社外取締役の兼職先と当社との間に開示すべき特別の利害関係はありません。
当社は、社外役員が企業統治において果たす機能及び役割として、社外取締役(監査等委員を除く。)には、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、少数株主をはじめとしたステークホルダーの視点に立ち、取締役会及び経営陣の業務執行並びに当社と経営陣等との間の利益相反を監督するとともに、有識者としての知見や経験に基づいた客観的な立場からの経営全般にわたる意見、助言等を行うことを期待しています。社外取締役(監査等委員)には、有識者としての知見や経験に基づき、中立的・客観的な視点で取締役の業務執行状況を監査し、経営の健全性及び透明性の向上に貢献することを期待しています。
また、社外取締役の全員を東京証券取引所有価証券上場規程第436条の2に定める独立役員に指定し、同取引所に届け出ています。
なお、当社は、社外役員選任にあたっての独立性基準を定めておりその概要は以下のとおりです。
イ 当社において、独立役員であるというためには、以下のいずれかに該当する者であってはならない。
(a) 当社又はその子会社の業務執行取締役又は執行役員、支配人その他の使用人(以下併せて「業務執行取締役等」と総称する。)である者、又は就任の前10年間において(但し、その就任の前10年内のいずれかの時において当社又は当社の子会社の非業務執行取締役(業務執行取締役に該当しない取締役をいう。以下同じ。)、監査役又は会計参与であったことがある者にあっては、それらの役職への就任の前10年間において)当社の業務執行取締役等であった者
(b) 当社の現在の主要株主(議決権所有割合10%以上の株主をいう。以下同じ。)。当該主要株主が法人である場合には当該主要株主又はその親会社若しくは重要な子会社の業務執行取締役、執行役、執行役員若しくは支配人その他の使用人である者(以下併せて「業務執行者」と総称する。)、又は最近3年間において業務執行者であった者
(c) 当社又はその子会社を主要な取引先とする者(当社の直近事業年度における年間連結売上高の2%以上の支払いを、当社又はその子会社から受けた者。以下同じ。)。それらの者が会社である場合における当該会社の業務執行者である者、又は直近事業年度に先行する3事業年度のいずれかにおいて業務執行者であった者
(d) 当社の主要な取引先である者(当社に対して、当社の直近事業年度における年間連結売上高の2%以上の支払いを行っている者。以下同じ。)。それらの者が会社である場合における当該会社の業務執行者である者、又は直近事業年度に先行する3事業年度のいずれかにおいて業務執行者であった者
(e) 当社又はその子会社から過去3事業年度の平均で年間1,000万円を超える寄付又は助成を受けている組織(例えば、公益財団法人、公益社団法人、非営利法人等)の理事(業務執行に当たる者に限る。)その他の当該組織の業務を執行する役員、社員又は使用人
(f) 当社又はその子会社から取締役(常勤・非常勤を問わない)を受け入れている会社又はその親会社若しくは子会社の業務執行者
(g) 当社の資金調達において必要不可欠であり、代替性がない程度に依存している金融機関その他の大口債権者(以下「大口債権者等」という。)又はその親会社若しくは重要な子会社の業務執行者、又は最近3年間において業務執行者であった者
(h) 現在当社又はその子会社の会計監査人又は会計参与である公認会計士(若しくは税理士)又は監査法人(若しくは税理士法人)の社員、パートナー又は従業員である者
(i) 最近3年間において、当社又はその子会社の会計監査人又は会計参与であった公認会計士(若しくは税理士)又は監査法人(若しくは税理士法人)の社員、パートナー又は従業員であって、当社又はその子会社の監査業務を実際に担当(但し、補助的関与は除く。)していた者(現在退職又は退所している者を含む。)
(j) 上記(h)又は(i)に該当しない弁護士、公認会計士又は税理士その他のコンサルタントであって、役員報酬以外に、当社又はその子会社から、過去3年間の平均で年間1,000万円以上の金銭その他の財産上の利益を得ている者
(k) 上記(h)又は(i)に該当しない法律事務所、監査法人、税理士法人又はコンサルティング・ファームその他の専門的アドバイザリー・ファームであって、当社又はその子会社から、過去3年間の平均で年間1,000万円以上の支払いを受けたファームの社員、パートナー、アソシエイト又は従業員である者
(l) 就任の前10年間において当社の親会社の業務執行者、非業務執行取締役又は監査役であった者
(m) 当社の兄弟会社(当社と同一の親会社を有する他の会社をいう。以下同じ。)の業務執行者、又は最近10年間において業務執行者であった者
(n) 次のいずれかに掲げる者の配偶者又は二親等内の親族若しくは同居の親族である者
・上記各号までに掲げる者
・当社の親会社の業務執行者、非業務執行取締役、会計参与又は監査役
ロ 当社において、独立役員であるというためには、その他、当社の一般株主全体との間で上記イで考慮されている事由以外の事情で恒常的に実質的な利益相反が生じるおそれのない人物であることを要する。
ハ 仮に上記イのいずれかに該当する者であっても、当該人物の人格、識見等に照らし、当社の独立役員としてふさわしいと当社が考える者については、当社は、当該人物が会社法上の社外取締役の要件を充足しており、かつ、当該人物が当社の独立役員としてふさわしいと考える理由を、対外的に説明することを条件に、当該人物を当社の独立役員とすることができるものとする。
当社の独立役員は、取締役会が決定した経営戦略ないし経営計画に照らして、当社の経営の成果及び経営陣の能力を随時検証及び評価し、全ての株主共同の利益の観点から、現在の経営陣に当社の経営を委ねることの適否について判断し、意見を表明することを、その主たる役割の一つとしています。
③ 社外取締役による監督又は監査と内部監査、監査等委員会監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
社外取締役(監査等委員を除く。)及び監査等委員会が、その機能及び役割を果たすことができるよう、取締役会資料の事前提供及び重要案件に関する事前説明を行うなど十分検討する時間が確保され、また、社外取締役(監査等委員を除く。)及び監査等委員会が適時に適切な情報を得られる体制を整備しています。
また、社外取締役(監査等委員)には、監査等委員会において、常勤監査等委員から重要な会議の詳細な内容、常勤監査等委員の監査の実施状況及び監理室の実施する内部監査、内部統制評価の指摘事項の報告を受ける体制を、並びに会計に関する事項については、会計監査人から監査の状況等の説明を受ける体制を整備しています。
(3) 【監査の状況】
① 監査の状況
イ 監査等委員会の人員及び手続
当社の監査等委員会は監査等委員4名(うち社外取締役3名)で構成されており、1名の常勤監査等委員を置いています。
当社における監査等委員会監査は、事業年度毎に設定される監査計画に基づいて実施されており、重要な会議に出席し意見を述べるとともに、業務監査、会計監査等を実施しています。また、監査等委員会を原則として3カ月に1回以上開催し、監査等委員活動結果等に関する討議を行っています。
監査等委員山本秀夫氏は、当社の経理・システム部長および管理本部長としての経験を有しており、財務および会計に関する相当程度の知見を有しています。
監査等委員大島良子氏は、弁護士および税理士であり、財務および会計に関する相当程度の知見を有しています。
監査等委員大谷益世氏は、公認会計士および税理士であり、財務および会計に関する相当程度の知見を有しています。
2025年6月まで監査等委員であった中田ちず子氏は、公認会計士および税理士であり、財務および会計に関する相当程度の知見を有しています。
ロ 最近事業年度における監査等委員会の活動状況
当事業年度における監査等委員会の活動状況は、以下のとおりです。
(a) 監査等委員会の開催頻度、個々の監査等委員の出席状況
当事業年度において当社は監査等委員会を9回開催しており、個々の監査等委員の出席状況は次のとおりです。
山本 秀夫 9回/9回
戸井川 岩夫 7回/9回
中田 ちず子 2回/2回
大島 良子 9回/9回
大谷 益世 7回/7回
(b) 監査等委員会における具体的な検討内容
監査等委員会においては、監査報告の作成、常勤監査等委員の選定、監査の基本方針・監査項目及び監査方法その他監査等委委員の職務の執行に関する事項の決定を主な検討事項としています。また、会計監査人の選解任又は不再任に関する事項や、会計監査人の報酬等に対する同意等、監査等委員会の決議による事項について検討を行っています。
(c) 常勤監査等委員の活動
常勤監査等委員の活動としては、年間の監査計画に基づき、社内各部門及び国内外グループ会社に対する監査を実施するとともに、取締役会、執行役員会、部長会及び社内各委員会等の重要会議への出席、稟議書、重要な契約書、取締役会議事録等の重要な書類の閲覧、内部監査部門及び会計監査人との情報交換等を実施しています。
② 内部監査等の状況
当社の内部監査部門である監理室は担当者5名により、事業年度毎に設定される内部監査計画に基づき、また必要と認められる場合、適宜、内部監査を実施の上、改善提案等を行い、その後の改善状況をチェックしています。
内部監査部門、監査等委員会および会計監査人は、相互協力、相互連携のもとに、情報交換、打合せ等を必要に応じ随時に行っています。
内部監査の実効性を確保するための取り組みとして、内部監査部門は代表取締役社長のみならず、内部監査規程に基づき監査等委員会にも定期的に監査結果の共有を行っております。また、経営に重大な影響を与えると認められる問題点等が発見された場合には、同規程に基づき取締役会に直接報告を行います。
当社は、化学企業として、研究開発から生産、販売、消費、廃棄に至る「環境・安全・健康」に関する継続的な改善を目指したレスポンシブル・ケア活動の推進を図るため、レスポンシブル・ケア推進委員会を設置しています。事務局である環境安全部は、各事業所および主要会社のレスポンシブル・ケア監査を実施しています。
③ 会計監査の状況
会計監査は、監査契約を締結している協和監査法人により、会社法、会社法施行規則、計算規則等の法令や監査基準等に基づき、適切に実施されています。なお、2026年3月期における監査体制につきましては、以下のとおりです。
イ 監査法人の名称
協和監査法人
ロ 継続監査期間
44年間
ハ 業務を執行した公認会計士
代表社員 業務執行社員 小澤 昌志
代表社員 業務執行社員 坂本 雄毅
ニ 監査業務に係る補助者の構成
公認会計士11名、その他3名
ホ 監査公認会計士等の選定方針と理由
当社は、監査法人の独立性、品質管理体制、当社の事業内容を理解した上での専門性の有無、監査手続の適切性などを総合的に勘案したうえで監査公認会計士等を選定しております。
当社監査等委員会は、会計監査人の職務の執行に支障がある場合など、その必要があると判断した場合は、株主総会に提出する会計監査人の解任または不再任に関する議案の内容を決定いたします。
また、当社監査等委員会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目に該当すると認められ、かつ改善の見込みがないと判断した場合は、監査等委員全員の同意に基づき、会計監査人を解任いたします。この場合、監査等委員会が選定した監査等委員は、解任後最初に招集される株主総会におきまして、会計監査人を解任した旨およびその理由を報告いたします。
ヘ 監査等委員会による会計監査人の評価
監査等委員会は、会計監査人に対して日本監査役協会が公表する「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」などを参考に、会計監査人の監査の方法及び結果の相当性を検証しながら、業務執行部門による会計監査人の評価結果も聴取して総合的に評価しております。その結果、協和監査法人は適任であると判断しております。
④ 監査報酬の内容等
イ 監査公認会計士等に対する報酬
監査公認会計士等の提出会社に対する非監査業務の内容につきまして、前連結会計年度及び当連結会計年度に該当事項はありません。
ロ 監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬(イを除く)
該当事項はありません。
ハ その他重要な報酬の内容
該当事項はありません。
ニ 監査報酬の決定方針
当社の監査公認会計士等に対する報酬額の決定に関しましては、事前に見積書の提示を受け、監査日数、監査内容及び当社の規模や業務の特性等を総合的に勘案し、監査等委員会の同意を得た後に決定することとしています。
ホ 監査等委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
当事業年度において、監査等委員会は、会計監査人との定期的な意見交換や監査実施状況の報告等を通じて、過年度の監査実績の分析・評価に必要な情報収集を行い、過年度の実績を踏まえた当該事業年度の監査計画における監査時間・配員計画及び報酬見積の相当性を検討した結果、会計監査人の報酬等の額は妥当であると判断しております。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
イ 取締役等の報酬等に関する基本方針
企業価値の持続的向上と株主・ステークホルダーとの利益の一致を目的として、役員報酬に関する基本原則を示した役員報酬ポリシーを制定しており、基本方針、報酬構成、株式報酬の評価指標、報酬水準の決定方法、改定手続きおよび開示方針等を定めております。なお、取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する方針の決定に当たっては、役員報酬に関する取締役会の任意の諮問機関であるガバナンス委員会からの答申を受けた後、取締役会にて当該方針を決定することとしております。当該方針の概要は以下のとおりです。なお、取締役の個人別の報酬の内容の決定に当たっては、ガバナンス委員会が原案について当該方針との整合性を含めた多角的な検討を行っているため、取締役会も基本的にその答申を尊重し当該方針に沿うものであると判断しております。
取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する方針
a 取締役(監査等委員を除く。)の報酬等に関する基本方針
(a) 取締役の報酬等は、業績ならびに株主の長期的利益に連動するとともに、持続的な企業価値および株主価値の最大化に向けた意欲をより高めることのできる、適切、公正かつバランスの取れたものとする。
(b) 取締役(監査等委員を除く。)の報酬等は、基本報酬および賞与を基本構成としており、業務執行取締役には、これに加えて、業績連動型株式報酬を支給する。なお、社外取締役および非業務執行取締役の報酬等は、業績連動型の要素が含まれないものとする。
b 基本報酬の個人別の報酬等の額および付与の時期または条件の決定に関する方針
取締役(監査等委員を除く。)の基本報酬は、金銭による月例の固定報酬とする。業務執行取締役の基本報酬は、業務執行取締役については職務および業務執行上の役位、社外取締役および非業務執行取締役については職責と常勤であるか否かを踏まえて決定する。なお、業務執行取締役に関しては、期初に代表取締役社長との間で担当職務における目標設定を行い、その職務および業績の達成度を次年度報酬に反映させる。報酬の水準については、業績、他社水準、社会情勢等を勘案して適宜、見直しを図るものとする。
c 賞与の個人別の報酬等の額および付与の時期または条件の決定に関する方針
取締役(監査等委員を除く。)の賞与は、金銭により、毎年、当該事業年度終了後の一定の時期に支給する。取締役(監査等委員を除く。)の賞与は、単年度の業績向上に対する貢献意欲を引き出すことを目的とする。業務執行取締役の個人別の賞与額は、基本報酬同様に職務および業績の達成度を反映して決定し、社外取締役および非業務執行取締役の賞与額は、株主総会で承認された報酬総額の範囲内で支給する。
d 業績連動型株式報酬
業績連動型株式報酬は、株主とのより一層の価値共有を図るとともに、中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的として、取締役(監査等委員である取締役、社外取締役および非業務執行取締役を除く。)を対象とした株式交付信託を用いた報酬制度である。本制度は、当社が金銭を拠出することにより設定する信託(以下、「株式交付信託」という。)が当社株式を取得し、当社が、取締役会で定める株式交付規程に基づき、各取締役に付与するポイントの数に相当する数の当社株式を、株式交付信託を通じて各取締役の原則退任時に交付する。
なお、業績連動型株式報酬の対象期間は、原則として3事業年度毎に設定する中期経営計画の対象期間と同一とする。業績連動型株式報酬は固定部分と変動部分に区分され、変動部分は、中期経営計画のKPI(Key Performance Indicator) を業績連動指標とする。固定部分に係るポイントは、毎年、当該事業年度終了後の一定の時期に付与する。変動部分に係るポイントは、当該中期経営計画終了後の一定の時期に付与する。業績連動指標における標準業績を達成した場合、対象期間における業績連動型株式報酬の固定部分と変動部分の割合は、概ね45:55とする。変動部分は、業績連動指標における業績の達成度により、予め定めた基準額の0%~150%の範囲内でポイントが変動する。
e 基本報酬の額、賞与の額および業績連動型株式報酬の額の取締役の個人別の報酬の額に対する割合の決定に関する方針
業務執行取締役の種類別の報酬の割合については、長期の研究開発型である当社の業務特性、役位、職責、他社水準および社会情勢等を勘案し決定する。当該中期経営計画期間における基本報酬と賞与、業績連動型株式報酬の割合は、概ね8:1:1とする。
f 取締役(監査等委員を除く。)の個人別の報酬等の内容の決定の手続に関する事項
取締役(監査等委員を除く。)の個人別の報酬等の配分については、まず取締役会からの諮問に基づき、ガバナンス委員会が業務執行取締役について担当する職務、責任、業績、貢献度等の要素を基本とした評価に基づき各取締役の基本報酬額の増減、賞与の支給総額および賞与額の配分内容について答申を行うものとする。
取締役(監査等委員を除く。)の個人別の報酬等の額は、取締役会決議により、代表取締役社長に委任し、代表取締役社長がガバナンス委員会の答申に基づいて決定する。代表取締役社長の権限の内容は、各取締役の基本報酬額、賞与の支給総額および賞与額の配分とする。
なお、業績連動型株式報酬は、取締役会で決議された株式交付規程に則り決定する。
ロ 役員の報酬等に関する株主総会の決議年月日及び当該決議の内容
ハ 取締役報酬制度の決定プロセス
当社の取締役報酬制度の見直しに際しては、取締役会の任意諮問機関であるガバナンス委員会で審議し、取締役会等で決議します。
ニ 取締役報酬の決定プロセス
取締役(監査等委員を除く。)の報酬は、固定報酬である「基本報酬」と「賞与」から構成されています。各取締役(監査等委員を除く。)の基本報酬額及び賞与額(以下、「報酬等」といいます。)は、株主総会で承認された報酬総額の範囲内で、取締役会の決議により決定することとしています。ガバナンス委員会は、各取締役(監査等委員を除く。)について担当する職務、責任、業績、貢献度等の要素を基本として評価を行います。当該評価結果を基に、取締役会にて報酬等の決定が代表取締役社長に一任され、決定されます。
当社においては、「取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する方針 f 取締役(監査等委員を除く)の個人別の報酬等の内容の決定の手続に関する事項」に基づき、取締役会の委任決議にて代表取締役社長が取締役の個人別の報酬の具体的内容を決定しております。
当連結会計年度に関する評価については、2026年5月27日開催のガバナンス委員会にて取締役の評価を行い、当該評価結果を基に、2026年6月17日開催予定の取締役会にて報酬等の決定が代表取締役社長岩田浩幸に一任され、決定される予定です。その権限の内容は、各取締役の基本報酬額、賞与の支給総額および賞与の配分額です。
当該権限を代表取締役社長へ委任した理由は、当社の現況を俯瞰しつつ各取締役の職務および業績の達成度の評価を行うには代表取締役社長が最も適しているからであります。
取締役会は、当該権限が代表取締役社長によって適切に行使されるよう、ガバナンス委員会に対し、業務執行取締役について担当する職務、責任、業績、貢献度等の要素を基本とした評価に基づく各取締役の基本報酬額の増減、賞与の支給総額および賞与額の配分内容について諮問し答申を受けるなどの措置を講じており、当該手続を経て取締役の個人別の報酬額が決定されていることから、取締役会はその内容が決定方針に沿うものであると判断しております。
ホ 監査等委員である取締役報酬の決定プロセス
監査等委員である取締役の報酬は、固定報酬である「基本報酬」と「賞与」から構成されています。各監査等委員である取締役の報酬等は、株主総会で承認された報酬総額の範囲内で、監査等委員の協議により決定することとしています。
ヘ 業績連動型株式報酬
当社は、取締役の報酬と当社の業績及び株式価値との連動性をより明確にし、取締役が株価の変動による利益・リスクを株主の皆様と共有することで、中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的に、2019年12月20日開催の第120回定時株主総会における決議により、1991年12月19日開催の第92回定時株主総会において決議された取締役の報酬額とは別枠で、新たな業績連動型株式報酬制度(以下、「本制度」といいます。)を導入しております。加えて、監査等委員会設置会社移行に伴い、改めて同内容にて2020年6月26日開催の第121回定時株主総会にて決議されております。
当該決議の定めに係る役員の員数は、第121回定時株主総会の継続会終結時における取締役(監査等委員である取締役、社外取締役及び非業務執行取締役を除く。)7名です。
a 本制度の概要
本制度は、当社が金銭を拠出することにより設定する信託(以下、「本信託」といいます。)が当社株式を取得し、当社が各取締役に付与するポイントの数に相当する数の当社株式が本信託を通じて各取締役に対して交付される、という株式報酬制度です。
なお、取締役が当社株式の交付を受ける時期は、原則として取締役の退任時です。
b 当社が拠出する金銭の上限
本信託の当初の信託期間は約1年2ヵ月間とし、当社は、対象期間中に、本制度に基づき取締役に交付するために必要な当社株式の取得資金として、合計金75百万円を上限とする金銭を対象期間中に在任する取締役に対する報酬として拠出し、一定の要件を満たす取締役を受益者として本信託を設定します。本信託は、当社が信託した金銭を原資として、当社株式を当社の自己株式の処分による方法又は取引所市場(立会外取引を含みます。)から取得する方法により、取得します。
注:当社が実際に本信託に信託する金銭は、上記の当社株式の取得資金のほか、信託報酬、信託管理人報酬等の必要費用の見込み額を合わせた金額となります。また、当社と委任契約を締結している執行役員に対しても同様の株式報酬制度を導入した場合には、同制度に基づき執行役員に交付するために必要な当社株式の取得資金もあわせて本信託に信託します。
なお、対象期間満了の都度、当社の取締役会の決定により、対象期間を3事業年度毎に延長するとともに、これに伴い本信託の信託期間を延長し(当社が設定する本信託と同一の目的の信託に本信託の信託財産を移転することにより実質的に信託期間を延長することを含みます。以下も同様です。)、本制度を継続することがあります。この場合、当社は、当該延長分の対象期間中に、本制度により取締役に交付するのに必要な当社株式の追加取得資金として、当該延長分の対象期間毎に金150百万円を上限とする金銭を本信託に追加拠出し、下記cのポイント付与及び当社株式の交付を継続します。
また、上記のように対象期間を延長せず本制度を継続しない場合であっても、信託期間の満了時において、既にポイントを付与されているものの未だ退任していない取締役がある場合には、当該取締役が退任し当社株式の交付が完了するまで、本信託の信託期間を延長することがあります。
c 取締役に交付される当社株式の算定方法及び上限
(a) 取締役に対するポイントの付与方法等
当社は、当社取締役会で定める株式交付規程に基づき、各取締役に対し、信託期間中の株式交付規程に定めるポイント付与日において、役位及び業績目標の達成度等に応じたポイントを付与します。
ただし、当社が取締役に対して付与するポイントの総数は、対象期間2事業年度(18ヵ月間)に対して250,000ポイント(対象期間延長後は、各延長分の対象期間3事業年度に対して500,000ポイント)を上限とします。
(b) 付与されたポイントの数に応じた当社株式の交付
取締役は、上記(a)で付与されたポイントの数に応じて、下記(c)の手続に従い、当社株式の交付を受けます。
なお、1ポイントは当社株式1株とします。ただし、当社株式について、株式分割・株式併合等、交付すべき当社株式数の調整を行うことが合理的であると認められる事象が生じた場合には、かかる分割比率・併合比率等に応じて、合理的な調整を行います。
(c) 取締役に対する当社株式の交付
各取締役に対する上記(b)の当社株式の交付は、各取締役がその退任時において、所定の受益者確定手続を行うことにより、本信託から行われます。
ただし、このうち一定の割合の当社株式については、源泉所得税等の納税資金を当社が源泉徴収する目的で本信託において売却換金したうえで、当社株式に代わり金銭で交付することがあります。また、本信託内の当社株式について公開買付けに応募して決済された場合等、本信託内の当社株式が換金された場合には、当社株式に代わり金銭で交付することがあります。
d 当連結会計年度における当該業績連動報酬に係る指標の目標及び実績
本制度に係る業績連動報酬等の額または数の算定の基礎として選定した業績指標の内容は、中期経営計画のKPI(中期経営計画最終年度の連結営業利益および連結売上高)達成度であり、また、当該業績指標を選定した理由は、取締役が中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めるためであります。
中期経営計画「Growing Global for Sustainability(GGS)」における本制度に係る業績連動報酬等の額または数の算定の基礎として選定した評価指標の目標数値およびその割合は下記のとおりです。
② 提出会社の役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
③ 役員ごとの連結報酬等の総額等
連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載しておりません。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする純投資目的である投資株式と、事業上の何らかの便益を得ることを目的とする純投資目的以外の目的である投資株式とを区分して認識した上で、純投資目的の株式保有は行わない方針であります。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社は、取引先との安定的・長期的な取引関係の構築、業務提携、又は協働ビジネス展開の円滑化及び強化等の観点から、当社及び当社グループの中長期的な企業価値向上に資すると判断される場合、当該取引先等の株式等を取得し保有することができるものとします。
当社は、前記の内容に基づき保有する上場株式等(以下、「政策保有株式」といいます)については、保有するうえでの中長期的な経済合理性や、取引先との総合的な関係の維持・強化の観点からの保有効果等について検証し、取締役会において報告を行っております。直近では、2025年10月に検証を実施し、同年11月開催の取締役会にて報告を行いました。なお、当社は、明らかに当社の保有方針に合致しなくなった政策保有株式については、速やかに売却を行うこととしており、検証結果等を踏まえて、順次保有の縮減等の検討を行っております。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
(注)非上場株式の銘柄数の減少は、会社解散に伴う清算結了によるものであります。
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
みなし保有株式
(注)1 貸借対照表計上額の上位銘柄を選定する段階で、特定投資株式とみなし保有株式を合算していません。
2 貸借対照表計上額が資本金額の100分の1を超えているのは上位8銘柄のみですが、特定投資株式とみなし保有株式全銘柄について記載しています。
3 定量的な保有効果は記載が困難であるため、記載していません。なお、保有の適否に関する検証については、「a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容」に記載しています。
4 ㈱みずほフィナンシャルグループは当社株式を保有していませんが、同社子会社である㈱みずほ銀行は当社株式を保有しています。
5 三井住友トラストグループ㈱は当社株式を保有していませんが、同社子会社である三井住友信託銀行㈱は当社株式を保有しています。
6 ㈱三井住友フィナンシャルグループは当社株式を保有していませんが、同社子会社である㈱三井住友銀行は当社株式を保有しています。
7 ㈱りそなホールディングスは当社株式を保有していませんが、同社子会社である㈱りそな銀行は当社株式を保有しています。
8 ㈱プロクレアホールディングスは当社株式を保有していませんが、同社子会社である㈱青森みちのく銀行は当社株式を保有しています。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
④ 当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの
該当事項はありません。
⑤ 当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変
更したもの
該当事項はありません。
5 【従業員の状況等】
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
① 人材戦略
当社は、研究開発力を起点とした持続的な企業価値向上およびグローバル事業の拡大を経営戦略の中核に位置付けております。これらの経営戦略を実行するためには、人材が最も重要な経営資源であるとの認識のもと、経営戦略と連動した人材戦略の構築・実行を進めております。
イ 経営戦略を支える人材ポートフォリオの構築
当社の事業は、高度な研究開発成果を基盤として、顧客課題の解決と新たな価値創出を図る点に特徴があります。このため、人材戦略においては、高度専門性、技術理解力およびグローバル対応力を備えた人材の確保・育成を重視しております。
ロ 研究開発力を中核とした高度専門人材の確保
研究開発力の持続的な強化を目的として、新卒採用においては、全体の約7割から8割を博士課程または修士課程を修了した専門性の高い人材としています。これにより、基礎研究から応用研究、事業化を見据えた技術開発までを一貫して推進できる体制を構築し、中長期的な成長を支える技術基盤の強化を図っております。
ハ 技術理解を前提とした営業体制の高度化
営業部門においては、製品供給にとどまらず、顧客の技術的課題を理解したうえでの提案型営業を重視しております。この方針のもと、営業職についても農学系を中心とした理系出身者を採用し、研究開発部門と連携した技術営業体制を構築することで、顧客への付加価値提供力の向上を図っております。
ニ 経営基盤を支える管理部門の専門性強化
管理部門については、事業規模の拡大やグローバル展開の進展に伴い、より高度かつ専門的な対応が求められております。このため、管理部門では経験者採用を中心とした人材確保を行い、ガバナンス、財務・会計、人事施策等を通じて、経営戦略の実行を支える体制を強化しております。
ホ グローバル経営人材の育成と意思決定プロセスへの参画
当社は、グローバル事業の拡大を成長戦略の重要テーマと位置付けており、その実現に向けて、将来のグループ経営を担う人材の育成に取り組んでおります。具体的には、毎年1名を海外留学に派遣するほか、海外グループ会社への出向者を増加させることで、グローバルな事業運営や異文化マネジメントを実践的に学ぶ機会を提供しております。
また、これまで日本で主導してきた研究開発戦略については、現在、海外グループ会社と協議しながら策定する体制へと移行しており、若手社員も積極的にこれらの議論に参画しております。
これにより、早期からグローバル視点での戦略立案や意思決定を経験させることで、将来の経営人材の計画的な育成につなげております。
へ 人材戦略を通じた中長期的な企業価値向上
当社は、これらの人材戦略を通じて、経営戦略の実効性を高めるとともに、人的資本の価値向上を図り、中長期的な企業価値の持続的な向上を目指しております。
② 従業員の給与その他の給付の額及び内容の決定に関する方針等
イ 給与等の内容の決定に関する方針
当社は、人材を最も重要な経営資源と位置付け、その価値を最大限に引き出すことが中長期的な企業価値向上につながるとの考えのもと、従業員一人ひとりの専門性や貢献に報いる賃金水準の向上に継続的に取り組んでおります。
こうした賃金施策は、単なる処遇改善にとどまらず、従業員が安心して長期的なキャリア形成に専念できる環境を整えることを目的としており、仕事への主体的な関与意識(エンゲージメント)の向上や、企業への帰属意識の醸成に寄与しているものと認識しております。
その結果、平均勤続年数や平均年齢に男女間で大きな差異が生じていない点に表れているように、性別を問わず長期的に活躍できる人材の定着が進んでおります。
当社では、人的資本の状況を客観的に把握し、継続的な改善につなげることを目的として、2024年2月よりエンゲージメントサーベイを導入しております。導入初回のスコアは66でありましたが、その後、賃金水準の引上げや就業環境の整備、成長機会の提供といった人材施策を継続的に実施する中でスコアが上昇し、2026年2月時点では70となっております。この水準は、当社がベンチマークとしている研究開発型企業である医薬・バイオ分野の同規模企業群の平均的な水準と同程度であり、当社の人材施策が一定の成果を上げていることを示すものと認識しております。
当社は、今後もエンゲージメントサーベイの結果を重要な指標の一つとして活用し、従業員の働きがいや成長実感の向上を通じて、人材の定着および経営戦略の実行力強化につなげてまいります。
ロ 女性管理職比率に関する考え方
当社における女性管理職比率については、後述の(2)④管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異に記載の通りであり、採用区分およびキャリア志向の多様性がその水準に影響しております。
過去には、一般事務職や研究補助職として女性人材を採用していた時期があり、当該層の中には管理職登用を前提としないキャリア志向を有する従業員も一定数存在しております。
一方、2000年以降の採用においては、女性についても男性と同様に総合職として採用しており、当該層が着実に経験を積み、近年では管理職として登用されております。この結果、管理職試験を受験する女性従業員の層は年々厚みを増してきております。もっとも、当社全体に占める女性従業員の比率は約25%にとどまっていることから、今後はキャリア採用において女性管理職人材の採用を進めることで、管理職層における多様性の向上を図ってまいります。
ハ 男性育児休業取得率に関する考え方
当社では、男性・女性を問わず育児休業の取得は順調に進んでおり、職場における理解も定着してきております。
特に男性の育児休業取得については、上長や周囲の理解が進んだことで、取得を前提とした業務調整が行われるようになっており、制度が形式的なものにとどまらず、実効性を伴って運用されているものと認識しております。
当社は今後も、性別を問わず育児と仕事の両立が可能となる職場環境の整備を進めてまいります。
ニ 男女の賃金の差異に関する考え方
当社の給与制度は、職務、役割、等級および成果に基づいて構成されており、給与体系そのものに性別による差異は設けておりません。また、男女賃金差異の縮小に向けた取組みの一環として、2025年4月に家族手当を廃止し、生活関連手当についても全て廃止するなど、個人の属性に依存しない賃金制度への見直しを行っております。
一方で、男女賃金差異の要因としては、管理職比率の違いに加え、長時間労働の割合が男性従業員に多い傾向があることや、定年後再雇用により給与水準が現役時より低下することが、有期雇用労働者の賃金に影響していることなどが挙げられます。
当社は、こうした構造的要因を踏まえつつ、女性管理職登用を継続的に進めるとともに、働き方の見直しや役割・成果に基づく処遇の徹底を通じて、実質的な男女賃金差異の是正に取り組んでまいります。
(2) 【従業員の状況】
① 連結会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1 従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除いた就業人員です。
2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。
3 全社(共通)は、総務及び経理等の管理部門の従業員です。
② 提出会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1 従業員数は、当社から他社への出向者を除いた就業人員です。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。
3 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。
4 全社(共通)は、総務及び経理等の管理部門の従業員です。
③ 労働組合の状況
1 当社の従業員で組織する労働組合は日本農薬労働組合と称し、本部を総合研究所内に置き、2026年3月31日現在の組合員数は230名であり、日本労働組合総連合会に加入しています。
2 労働条件その他諸問題については、労使協議会において相互の意志疎通を図り、円満な関係を保っています。
3 海外連結子会社の一部について、労働組合が組織されていますが、労使関係については良好です。
④ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
イ 提出会社
2026年3月31日現在
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。尚、2026年3月末時点での数値を示し、対象者には当社から社外への出向者を含みます。
2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。対象期間は2025年4月~2026年3月であり、対象者には当社から社外への出向者を含みません。
3.以下の前提に基づき算出しています。対象期間:2025年4月~2026年3月
賃金:基準内賃金、基準外賃金、年間賞与を指し、退職金、通勤手当等は含まれておりません。
パート・有期労働者:契約社員、嘱託社員(無期転換労働者を含む)をいい、派遣社員を除いております。
ロ 連結子会社
2026年3月31日現在
(注)「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。尚、2026年3月末時点での数値を示し、対象者には当社から社外への出向者を含みます。
第5 【経理の状況】
1 連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づいて作成しています。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下、「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しています。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しています。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の財務諸表について、協和監査法人により監査を受けています。
3 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組について
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組を行っています。具体的には、会計基準等の内容を適切に把握し、会計基準等の変更等について的確に対応することができる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入しています。
また、公益財団法人財務会計基準機構や各種団体が主催するセミナーに参加して、情報収集に努めています。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結貸借対照表】
② 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③ 【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
④ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1 連結の範囲に関する事項
(1) 連結子会社の数
15社
連結子会社の名称
㈱ニチノー緑化
㈱ニチノーサービス
Nichino America, Inc.
日本エコテック㈱
日佳農葯股份有限公司
㈱アグリマート
Nichino India Pvt. Ltd.
Sipcam Nichino Brasil S.A.
Nichino Europe Co., Ltd.
Nichino Vietnam Co., Ltd.
Interagro (UK) Ltd.
Nichino Netherlands B.V.
Nichino South Africa (Pty) Ltd
Nichino Mexico S. de R.L. de C.V.
Nichino do Brasil Agroquimecos Ltda.
前連結会計年度において非連結子会社でありました、Nichino Mexico S. de R.L. de C.V.及びNichino do
Brasil Agroquimicos Ltda.ならびに持分法を適用していましたInteragro (UK) Ltd.、Nichino Netherlands
B.V.、Nichino South Africa (Pty) Ltdは、重要性等を総合的に判断し、連結の範囲に含めています。
(2) 主要な非連結子会社の名称等
Nihon Nohyaku Andica S.A.S.
連結の範囲から除いた理由
非連結子会社は、いずれも小規模であり、合計の総資産、売上高、当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)等は、連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないため、連結の範囲から除いています。
2 持分法の適用に関する事項
(1) 持分法を適用した関連会社数
3社
会社等の名称
Agricultural Chemicals (Malaysia) Sdn. Bhd.
Sipcam Europe S.p.A.
タマ化学工業㈱
(2) 持分法を適用しない非連結子会社及び関連会社のうち主要な会社等の名称等
Nihon Nohyaku Andica S.A.S.
持分法を適用しない理由
持分法を適用していない非連結子会社及び関連会社は、それぞれ当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)等からみて、持分法の対象から除いても連結財務諸表に及ぼす影響が軽微であり、かつ、全体としても重要性がないため、持分法の適用範囲から除外しています。
(3) 持分法の適用の手続について特に記載すべき事項
決算日が連結決算日と異なる会社について、当該会社の事業年度に係る財務諸表を使用しています。
3 連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社のうち、Sipcam Nichino Brasil S.A.及びNichino do Brasil Agroquimicos Ltda.の決算日は12月31日であり、連結財務諸表の作成にあたっては、在外子会社との決算日の差異が3カ月を超えないため、同社決算日現在の財務諸表を使用しています。ただし連結決算日との間に生じた重要な取引については、連結上必要な調整を行っています。また、Nichino Mexico S. de R.L. de C.V.の決算日は12月31日でありますが、3月末日における仮決算を行っています。その他の連結子会社の決算日は連結決算日と一致しています。
4 会計方針に関する事項
(1) 重要な資産の評価基準及び評価方法
① 有価証券の評価基準及び評価方法
その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は主として移動平均法により算定)によっています。
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法によっています。
② 棚卸資産の評価基準及び評価方法
商品・製品・半製品・仕掛品・原料・貯蔵品
主として総平均法による原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)によっています。
(2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
① 有形固定資産(リース資産を除く)
当社は定額法によっています。また、在外連結子会社は当該国の会計基準に基づく定額法又は定率法によっています。
国内連結子会社は定率法によっています。
ただし、国内連結子会社は1998年4月1日以降に取得した建物(附属設備を除く)並びに2016年4月1日以降に取得した附属設備及び構築物については定額法によっています。
なお、主な耐用年数は次のとおりです。
建物及び構築物 10~60年
機械装置 4~20年
工具器具備品 3~15年
また、2007年3月31日以前に取得したものについては、償却可能限度額まで償却が終了した翌年から5年間で均等償却する方法によっています。
② 無形固定資産(リース資産を除く)
当社及び国内連結子会社は定額法、在外連結子会社は当該国の会計基準に基づく定額法によっています。
ただし、ソフトウェア(自社利用分)については、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法によっています。
③ リース資産
所有権移転ファイナンス・リース取引に係るリース資産
自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の方法によっています。
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法によっています。
なお、一部の在外連結子会社については、国際財務報告基準に基づき財務諸表を作成しており、国際財務報告基準第16号「リース」(以下「IFRS第16号」という。)を適用しています。IFRS第16号により、リースの借手については、原則としてすべてのリースを貸借対照表に資産及び負債として計上しており、資産計上された使用権資産の減価償却方法は定額法によっています。また、(リース取引関係)において、IFRS第16号に基づくリース取引は1.ファイナンス・リース取引の分類としています。
(3) 重要な引当金の計上基準
① 貸倒引当金
当社及び連結子会社は、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等は個別に回収可能性を検討して計上しています。
② 賞与引当金
当社及び連結子会社は、従業員への賞与支給に備えるため、支給見込額の当連結会計年度負担額を計上しています。
③ 役員賞与引当金
当社及び一部の国内連結子会社は、役員に対する賞与の支給に備えるため、当連結会計年度に見合う支給見込額を計上しています。
④ 役員退職慰労引当金
国内連結子会社は、役員の退職慰労金支給に備えるため、内規に基づく期末要支給額を計上しています。
⑤ 環境対策引当金
当社は、所有土地の再開発等に伴う土壌改良等に要する支出に備えるため、当連結会計年度末に必要と認めた合理的な見積額を計上しています。
⑥ 株式給付引当金
当社は、株式交付規程に基づく取締役等への当社株式の交付等に備えるため、当連結会計年度末における株式給付債務の見込額に基づき計上しています。
(4) 退職給付に係る会計処理の方法
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっています。
② 数理計算上の差異の費用処理方法
数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(13年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理しています。
③ 小規模企業等における簡便法の採用
一部の連結子会社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用しています。
(5) 重要な収益及び費用の計上基準
① 農薬事業
主に殺虫剤、殺菌剤、殺虫殺菌剤、除草剤、農薬原体の製造及び販売をしています。これらの製品の販売については、製品を顧客に引き渡した時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断していますが、出荷時から当該製品の支配が顧客に移転される時までの期間が通常の期間であるため、国内の販売においては出荷時点、海外への販売においては船積時点で収益を認識しています。また、農薬事業の収益は、契約に定める価格からリベート、値引き及び返品等の見積りを控除した金額で算定しており、重大な戻入れが生じない可能性が非常に高い範囲でのみ認識しています。
② 農薬以外の化学品事業
主にシロアリ薬剤等の木材薬品や外用抗真菌剤等の医薬品の製造及び販売をしています。これらの製品の販売については、製品を顧客に引き渡した時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断していますが、出荷時から当該製品の支配が顧客に移転される時までの期間が通常の期間であるため、出荷時点で収益を認識しています。
これらの製品の販売のうち、当社及び連結子会社が代理人に該当すると判断したものについては、顧客から受け取る対価の総額から仕入先に支払う額を控除した純額を収益として認識しています。また、買戻し契約に該当する有償支給取引については、支給先から受け取る対価を収益として認識していません。なお、製品の販売契約及
び原料等の購入契約における対価は、顧客へ製品を引き渡した時点及び仕入先から原料等を受領した時点から主
として1年以内に回収及び支払をしており、重要な金融要素は含んでいませんが、一部の海外子会社については履行義務の充足から対価の回収及び支払が1年超となるものがあるため取引価格に重要な金融要素が含まれていると判断し、重要な金融要素である金利相当額を決済期日までの期間に応じて損益に配分することとしています。
(6) 重要な外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しています。
なお、在外子会社等の資産及び負債は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算し、収益及び費用は期中平均相場により円貨に換算し、換算差額は純資産の部における為替換算調整勘定及び非支配株主持分に含めて計上しています。
(7) 重要なヘッジ会計の方法
① ヘッジ会計の方法
金利スワップについては、特例処理の要件を満たしている場合は、特例処理を採用しています。
また、為替予約が付されている外貨建金銭債権債務等については、振当処理を行っています。
② ヘッジ手段とヘッジ対象
ヘッジ手段……金利スワップ
為替予約
ヘッジ対象……借入金の利息
外貨建売掛債権、外貨建買掛債務
③ ヘッジ方針
外貨建取引の為替相場の変動リスクを回避する目的で為替予約取引を行い、また、借入金利の変動リスクを回避する目的で、金利スワップ取引を行っています。外貨建債権債務につきましては、ヘッジ対象の識別を個別契約毎に行っています。
④ ヘッジの有効性評価の方法
金利スワップについては、特例処理を採用しており、また、為替予約については振当処理を行っているため、ヘッジの有効性の判定を省略しています。
(8) のれんの償却方法及び償却期間
のれんの償却については、20年以内の合理的な償却期間を設定し、定額法により償却を行っています。
(9) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
手許現金、要求払預金及び取得日から3カ月以内に満期日の到来する流動性の高い、容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない短期的な投資からなります。
(重要な会計上の見積り)
1. 繰延税金資産の回収可能性
(1) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
繰延税金資産の金額は、連結財務諸表「注記事項(税効果会計関係)」の1.に記載の金額と同一であります。
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
①見積りの算出方法
当社グループでは、将来減算一時差異等に対して、将来の収益力に基づく課税所得及びタックス・プランニングを考慮し、繰延税金資産の回収可能性を判断しています。課税所得の見積りは中期経営計画を基礎としています。
②見積りの算出に用いた主な仮定
将来の課税所得の見積りの基礎となる将来の事業計画における主要な仮定は、販売数量及び製造原価等の予測です。販売数量及び製造原価等の予測は、主に顧客の需要予測を基に判断しています。
③翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響
主要な仮定である販売数量及び製造原価等の予測は、見積りの不確実性が高く、販売数量や製造原価が変化することに伴い、課税所得の見積り額が変動することにより、繰延税金資産の計上額が変動し、税金費用に影響する可能性があります。
2. のれん等の評価
(1) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
①見積りの算出方法
当社グループは、戦略的施策の一環として、グローバルベースで買収・出資等を実施しており、これらの企業結合取引により生じた対象会社の超過収益力等を、のれん等として連結貸借対照表に計上しています。のれん等の減損の兆候の識別、減損損失の認識の判定及び測定は、対象会社ごとに資産のグルーピングを行っています。
減損の兆候があると識別された資産グループについて、残存償却期間に対応した資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額(以下、「割引前キャッシュ・フロー」という。)とのれん等の帳簿価額とを比較し、前者が後者を下回る場合には、のれん等の減損損失を認識します。
前連結会計年度におけるNichino India Pvt. Ltd.に係るのれんについて、当初計画に対して業績が著しく乖離したため、のれん残高全額を減損損失に計上しました。
②見積りの算出に用いた主な仮定
割引前将来キャッシュ・フローの算定は、その性質上、判断を伴うものであり、多くの場合、重要な見積り・仮定を使用します。当該割引前将来キャッシュ・フローの算定に使用される仮定は、主として、資産グループにおける将来の事業計画に基づいており、将来の販売予測及びそのために必要な設備投資を考慮した製造原価予測を加味しています。販売数量及び製造原価等の予測は、主に顧客の需要予測を基に判断しています。
③翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響
見積りの算出に用いた仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定していますが、将来の不確実な経済条件及び経営環境の変化等がのれん等の評価に不利な影響を与える可能性があります。不利な影響を受けた結果、将来の事業計画を見直し、割引前将来キャッシュ・フローが変動した場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において、減損損失の認識の判定及び認識が必要な際の減損損失の測定に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(未適用の会計基準等)
・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号 2024年9月13日)
・「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日)
ほか、関連する企業会計基準、企業会計基準適用指針、実務対応報告及び移管指針の改正
(1) 概要
国際的な会計基準と同様に、借手のすべてのリースについて資産・負債を計上する等の取扱いを定めるもの。
(2) 適用予定日
2028年3月期の期首より適用予定であります。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
「リースに関する会計基準」等の適用による連結財務諸表に与える影響額については、現時点で評価中であります。
(表示方法の変更)
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
前連結会計年度において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めていました「投資有価証券売却損益(△は益)」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に表示していた471百万円は、「投資有価証券売却損益(△は益)」△13百万円、「その他」484百万円として組み替えています。
(追加情報)
(業績連動型株式報酬制度)
当社は、当社取締役(監査等委員である取締役、非業務執行取締役及び社外取締役を除く。)及び取締役を兼務しない執行役員(いずれも国外居住者を除き、以下総称して「取締役等」という。)を対象とした業績連動型株式報酬制度(以下、「本制度」という。)を導入しています。
(1) 取引の概要
本制度は、当社が金銭を拠出することにより設定する信託(以下、「本信託」という。)が当社株式を取得し、当社が取締役等に付与するポイントの数に相当する数の当社株式が本信託を通じて取締役等に対して交付される、という株式報酬制度です。なお、取締役等が当社株式の交付を受ける時期は、原則として取締役等の退任時です。
(2) 信託に残存する自社の株式
本信託の契約締結日及び信託の設定日は、2020年7月20日であり、信託に残存する当社株式を、信託における帳簿価額(付随費用の金額を除く。)により純資産の部に自己株式として計上しています。当該自己株式の帳簿価額及び株式数は、当連結会計年度末において256百万円、445,707株です。
(係争事件の発生)
当社の連結子会社であるSipcam Nichino Brasil S.A.(以下、「SNB」という。)は、FMC QUIMICA DO BRASIL LTDA.(以下、「FMC」という。)から、受託し包装作業を行っていた製品が重武装による強盗により持ち去られた事件につき、損害賠償請求訴訟の提起を受けていましたが、2025年12月31日、当社取締役会にて、SNBがFMCとの間で和解に合意することを決定しました。
1.訴訟の提起から和解に至るまでの経緯
SNBにおいて2023年7月26日に重武装による強盗事件が発生し、FMCから受託し包装作業を行っていた製品が持ち去られました。これに対し、2023年10月10日付でFMCから45百万レアルの損害賠償請求訴訟が提起され、2025年5月14日付で45百万レアルおよびこれに対する利息ならびに訴訟費用の支払いを命じる判決が言い渡されました。これに対し、2025年6月24日付「当社連結子会社に対する訴訟の判決および控訴に関するお知らせ」に記載のとおり、当社グループとしては、契約上の責任範囲に関する見解に相違があると考え、当該判決に対し控訴していましたが、和解条件を総合的に勘案した結果、和解による解決が合理的であると判断し、2025年12月31日の当社取締役会においてSNBがFMCとの間で和解に合意することについて決定しました。本和解により、当該訴訟は全て終結しました。
2.訴訟を提起した者の概要
(1)名称: FMC QUIMICA DO BRASIL LTDA.
(2)所在地:Avenida Doutor Jose Bonifacio Coutinho Nogueira, No. 150,Commercial Complexes 103,105,107, 108 and 109, Jardim Madalena District, in the municipality of Campinas, State of Sao Paulo, CEP 13091-611
3.本和解による特別損失の計上
本件により、当連結会計年度に特別損失として1,072百万円を計上しています。
(連結貸借対照表関係)
※1 受取手形、売掛金及び契約資産のうち、顧客との契約から生じた債権及び契約資産の金額は、それぞれ以下のとおりです。
※2 その他のうち、契約負債の金額は、以下のとおりです。
※3 担保資産及び担保付債務
担保に供している資産及び担保付債務は次のとおりです。
※4 有形固定資産の減価償却累計額は、次のとおりです。
※5 非連結子会社及び関連会社に対するものは、次のとおりです。
(連結損益計算書関係)
※1 顧客との契約から生じる収益
売上高については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載していません。顧客との契約から生じる収益の金額は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係) 1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載しています。
※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費用及び金額は、次のとおりです。
※3 販売費及び一般管理費に含まれる研究開発費は、次のとおりです。
※4 固定資産売却益の内容は、次のとおりです。
※5 固定資産処分損の内容は、次のとおりです。
※6 減損損失
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度において、当社グループは以下の資産グループについて減損損失を計上しました。
当社は、成長著しい農薬市場であるインドでの直販体制構築や生産機能獲得を目的として2015年3月に同国の農薬製造販売会社Hyderabad Chemical Pvt. Ltd.(現Nichino India Pvt. Ltd.)の株式を取得し、同社を連結子会社化いたしましたが、同国の天候不順に伴う流通在庫の影響などにより、同社の2025年3月期における販売が伸び悩み、当初計画に対して業績が著しく乖離したため、同社に係るのれん残高全額を特別損失に計上しています。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
当連結会計年度において、当社グループは以下の資産グループについて減損損失を計上しました。
当社は、原則として、事業単位を基準としてグルーピングを行っています。
当該所有地(千葉県四街道市)については、事業環境の変化を踏まえ、今後の事業計画を見直した結果、将来の使用見込みがないと判断いたしました。このため、使用見込みがなくなった当該遊休資産について、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額85百万円を減損損失として特別損失に計上しています。
※7 環境対策費
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当社は、所有土地の再開発等に伴う土壌改良等に要する費用について、「環境対策費」として1,984百万円(確定額248百万円、見積額1,736百万円)を特別損失として計上しています。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
当社は、所有土地の再開発等に伴う土壌改良等に要する費用について、「環境対策費」として6百万円(確定額)を特別損失として計上しています。
※8 和解金
「注記事項(追加情報)(係争事件の発生)」に記載のとおりです。
(連結包括利益計算書関係)
※ その他の包括利益に係る組替調整額並びに法人税等及び税効果額
(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1 発行済株式に関する事項
2 自己株式に関する事項
(注) 当連結会計年度末の自己株式数には、役員向け株式交付信託に係る信託口が保有する当社株式514,982株を含みます。
(変動事由の概要)
単元未満株式の買取りによる増加 818株
役員向け株式交付信託による当社株式の取得による増加 232,000株
役員向け株式交付信託による当社株式の交付による減少 26,108株
3 配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(注)1 2024年6月19日定時株主総会決議による配当金の総額には、役員向け株式交付信託が保有する当社株式に対する配当金2百万円が含まれています。
2 2024年11月11日取締役会決議による配当金の総額には、役員向け株式交付信託が保有する当社株式に対する配当金2百万円が含まれています。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(注) 2025年6月18日定時株主総会決議による配当金の総額には、役員向け株式交付信託が保有する当社株式に対する配当金6百万円が含まれています。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
1 発行済株式に関する事項
2 自己株式に関する事項
(注) 当連結会計年度末の自己株式数には、役員向け株式交付信託に係る信託口が保有する当社株式445,707株を含みます。
(変動事由の概要)
単元未満株式の買取りによる増加 496株
役員向け株式交付信託による当社株式の交付による減少 69,275株
3 配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(注)1 2025年6月18日定時株主総会決議による配当金の総額には、役員向け株式交付信託が保有する当社株式に対する配当金6百万円が含まれています。
2 2025年11月10日取締役会決議による配当金の総額には、役員向け株式交付信託が保有する当社株式に対する配当金5百万円が含まれています。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
次の剰余金の配当に関する事項は、2026年6月17日開催予定の定時株主総会の決議事項となっております。
(注) 2026年6月17日定時株主総会決議による配当金の総額には、役員向け株式交付信託が保有する当社株式に対する配当金10百万円が含まれています。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
※ 現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係は、次のとおりです。
(リース取引関係)
1 ファイナンス・リース取引
所有権移転外ファイナンス・リース取引
(1) リース資産の内容
① 有形固定資産
主としてサービス事業の分析・測定機器(工具、器具及び備品)です。
② 無形固定資産
主としてソフトウェア等です。
(2) リース資産の減価償却の方法
連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項「4 会計方針に関する事項 (2)重要な減価償却資産の減価償却の方法」に記載のとおりです。
(金融商品関係)
1 金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社グループは、主に銀行借入により資金調達しており、資金運用に関しては流動性の高い預金等に限定し運用しています。デリバティブは、後述するリスクを回避するために利用し、投機的な取引は行わない方針です。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク並びにリスク管理体制
受取手形及び売掛金並びに電子記録債権は、顧客の信用リスクに晒されています。当該リスクは債権管理表により取引先ごとの期日管理及び残高管理を行うとともに、主たる取引先の信用状況を定期的に把握する体制としています。また、海外で事業を行うにあたり生じる外貨建て営業債権及び仕入債務は、為替の変動リスクに晒されていますが、原則として先物為替予約を利用してヘッジしています。
投資有価証券である株式は、市場価格の変動リスクに晒されていますが、主に業務上の関係を有する企業の株式等であり、定期的に把握された時価が役員等に報告されています。
支払手形及び買掛金並びに電子記録債務並びに営業外電子記録債務は、1年以内の支払期日です。
短期借入金は主に営業取引に係る資金調達であり、社債及び長期借入金は主に設備投資及び長期運転資金に係る必要な資金の調達を目的としたものです。社債及び借入金の一部は、変動金利であるため金利の変動リスクに晒されていますが、支払金利の変動リスクを回避し、支払利息の固定化を図るために、デリバティブ取引(金利スワップ取引)を利用してヘッジしています。ヘッジの有効性の評価方法については、金利スワップの特例処理の要件を満たしているため、その判定をもって有効性の評価を省略しています。
デリバティブ取引は、外貨建て営業債権債務に係る為替の変動リスクに対するヘッジを目的とした先物為替予約取引、借入金及び貸付金に係る為替並びに支払金利及び受取金利の変動リスクに対するヘッジを目的とした金利スワップ取引及び通貨スワップ取引であります。また、デリバティブの利用にあたっては、信用リスクを軽減するため、信用度の高い金融機関とのみ取引を行っています。
2 金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりです。
前連結会計年度(2025年3月31日)
(※1) 「現金及び預金」、「受取手形、売掛金及び契約資産」、「電子記録債権」、「支払手形及び買掛金」、「電子記録債務」及び「短期借入金」については、現金であること、又は短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しています。
(※2) 市場価格のない株式等は、「(1)投資有価証券」には含まれていません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりです。
(※3) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しています。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(※1) 「現金及び預金」、「受取手形、売掛金及び契約資産」、「電子記録債権」、「支払手形及び買掛金」、「電子記録債務」及び「短期借入金」については、現金であること、又は短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しています。
(※2) 市場価格のない株式等は、「(1)投資有価証券」には含まれていません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりです。
(※3) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しています。
(注1) 金銭債権及び満期がある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注2) 短期借入金、社債、長期借入金の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
3 金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しています。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しています。
(1) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(2) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
投資有価証券
上場株式は相場価格を用いて評価しています。上場株式は活発な市場で取引されているため、その時価をレベル1の時価に分類しています。
デリバティブ取引
店頭取引であり、公表された相場価格が存在しないため、取引先金融機関から提示された価格等に基づき算定しており、レベル2の時価に分類しています。
社債
連結子会社で発行する社債の時価は、元利金の合計額を同様の社債発行を行った場合に想定される利率で割り引いて算出する方法によっており、レベル2の時価に分類しています。
長期借入金
長期借入金の時価については、元利金の合計額を同様の新規借入を行った場合に想定される利率で割り引いて算出する方法によっています。変動金利による長期借入金は金利スワップの特例処理の対象とされており、当該金利スワップと一体として処理された元利金の合計額を、同様の借入れを行なった場合に適用される合理的に見積られる利率で割り引いて算出する方法によっており、レベル2の時価に分類しています。
(有価証券関係)
1 その他有価証券
前連結会計年度(2025年3月31日)
(注) 非上場株式等(連結貸借対照表計上額202百万円)については、市場価格のない株式等であるため、上表の「その他有価証券」には含めていません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注) 非上場株式等(連結貸借対照表計上額244百万円)については、市場価格のない株式等であるため、上表の「その他有価証券」には含めていません。
2 連結会計年度中に売却したその他有価証券
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(デリバティブ取引関係)
1 ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
(1) 通貨関連
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(2) 金利関連
前連結会計年度(2025年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
該当事項はありません。
2 ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
(1) 通貨関連
前連結会計年度(2025年3月31日)
(注) 為替予約等の振当処理によるものは、ヘッジ対象とされている売掛金又は買掛金と一体として処理されているため、その時価は、当該ヘッジ対象の時価に含めて記載しています。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注) 為替予約等の振当処理によるものは、ヘッジ対象とされている売掛金又は買掛金と一体として処理されているため、その時価は、当該ヘッジ対象の時価に含めて記載しています。
(2) 金利関連
前連結会計年度(2025年3月31日)
(注) 金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、当該ヘッジ対象の時価に含めて記載しています。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注) 金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、当該ヘッジ対象の時価に含めて記載しています。
(退職給付関係)
1 採用している退職給付制度の概要
当社は、確定給付型の制度として、積立型の退職一時金制度及び確定給付企業年金制度を、国内連結子会社は、非積立型の退職一時金制度を設けています。
また、当社は退職一時金制度について退職給付信託を設定しています。
なお、国内連結子会社が有する退職一時金制度は、簡便法により退職給付に係る負債及び退職給付費用を計算しています。
2 確定給付制度
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
(2) 年金資産の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
(3) 簡便法を適用した制度の、退職給付に係る負債の期首残高と期末残高の調整表
(4) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表
(注) 簡便法を適用した制度を含みます。
(5) 退職給付費用及びその内訳項目の金額
(6) 退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりです。
(7) 退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりです。
(8) 年金資産に関する事項
①年金資産の主な内訳
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりです。
(注) 年金資産の合計には、退職一時金制度に対して設定した退職給付信託が前連結会計年度61%、当連結会計年度56%含まれています。
②長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率を決定するため、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮しています。
(9) 数理計算上の計算基礎に関する事項
主要な数理計算上の計算基礎
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(注) 1.評価性引当額の変動の主な内容は、税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額の増加であります。
2.税務上の繰越欠損金及びその繰延税金資産の繰越期限別の金額
前連結会計年度(2025年3月31日)
(a) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。
(b) 税務上の繰越欠損金5,449百万円(法定実効税率を乗じた額)について、繰延税金資産199百万円を計上しています。当該税務上の繰越欠損金は、将来の課税所得の見込みにより、回収可能と判断した部分について評価性引当額を認識していません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(a) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。
(b) 税務上の繰越欠損金5,959百万円(法定実効税率を乗じた額)について、繰延税金資産110百万円を計上しています。当該税務上の繰越欠損金は、将来の課税所得の見込みにより、回収可能と判断した部分について評価性引当額を認識していません。
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
3 法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正
税法の改正に伴い、翌連結会計年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債については、法定実効税率を30.6%から31.5%に変更し計算しています。
なお、この税率変更による影響は軽微であります。
(賃貸等不動産関係)
当社グループは、大阪府その他の地域において、賃貸用商業施設等(土地を含む。)を有しています。2025年3月期における当該賃貸等不動産に関する賃貸損益は132百万円です。2026年3月期における当該賃貸等不動産に関する賃貸損益は128百万円です。
また、当該賃貸等不動産の連結貸借対照表計上額、期中増減額及び時価は、次のとおりです。
(注)1 連結貸借対照表計上額は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額です。
2 期中増減額のうち、前連結会計年度の減少は、主に減価償却費25百万円です。当連結会計年度の減少は、主に減価償却費25百万円です。
3 期末時価は、主要な物件については不動産鑑定士による「不動産鑑定評価書」の評価額であり、その他の物件については一定の評価額や適切に市場価格を反映していると考えられる指標に基づいて自社で算定した金額です。
(収益認識関係)
1 顧客との契約から生じる収益を分解した情報
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
地域別に分解した顧客との契約から生じる収益は、以下のとおりです。
(注) 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、造園緑化工事、不動産の賃貸、物流サービス、農薬残留分析ほかを含んでいます。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
地域別に分解した顧客との契約から生じる収益は、以下のとおりです。
(注) 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、造園緑化工事、不動産の賃貸、物流サービス、農薬残留分析ほかを含んでいます。
2 顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項 (5) 重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおりです。
3 顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当連結会計年度末において存在する顧客との契約から翌連結会計年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(1) 契約資産及び契約負債の残高等
契約資産は、主に顧客との契約について期末日時点で完了しているが未請求の売掛金に関するものです。
契約負債は、主に顧客からの前受金に関するものであり、連結貸借対照表上、流動負債のその他に含まれています。
当連結会計年度に認識された収益の額のうち期首現在の契約負債残高に含まれていた額は、379百万円です。
(2) 残存履行義務に配分した取引価格
当社及び連結子会社においては、当初に予想される契約期間が1年を超える重要な取引はありません。また、顧客との契約から生じる対価の中に、取引価格に含まれていない重要な金額はありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(1) 契約資産及び契約負債の残高等
契約資産は、主に顧客との契約について期末日時点で完了しているが未請求の売掛金に関するものです。
契約負債は、主に顧客からの前受金に関するものであり、連結貸借対照表上、流動負債のその他に含まれています。
当連結会計年度に認識された収益の額のうち期首現在の契約負債残高に含まれていた額は、382百万円です。
(2) 残存履行義務に配分した取引価格
当社及び連結子会社においては、当初に予想される契約期間が1年を超える重要な取引はありません。また、顧客との契約から生じる対価の中に、取引価格に含まれていない重要な金額はありません。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、分離された財務情報が入手可能であり、当社の取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
当社グループは、製品・サービス別に区分した「農薬事業」「農薬以外の化学品事業」ごとに国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しています。
したがって、当社グループでは、「農薬事業」「農薬以外の化学品事業」の2つを報告セグメントとしています。
「農薬事業」は、農薬を製造・販売し、「農薬以外の化学品事業」は、医薬品・木材薬品ほかを製造・販売しています。
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一です。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値です。
セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいています。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)1 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、造園緑化工事、不動産の賃貸、物流サービス、農薬残留分析ほかを含んでいます。
2 調整額の内容は以下のとおりです。
セグメント利益の調整額△947百万円には、各報告セグメントに配分していない全社費用△947百万円が含まれています。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費です。
セグメント資産の調整額16,081百万円は、主に当社の余資運用資金(現金及び預金)、長期投資資金(投資有価証券)等です。
3 セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っています。
4 減価償却費には、長期前払費用の償却額が含まれています。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注)1 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、造園緑化工事、不動産の賃貸、物流サービス、農薬残留分析ほかを含んでいます。
2 調整額の内容は以下のとおりです。
セグメント利益の調整額△987百万円には、各報告セグメントに配分していない全社費用△987百万円が含まれています。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費です。
セグメント資産の調整額10,622百万円は、主に当社の余資運用資金(現金及び預金)、長期投資資金(投資有価証券)等です。
3 セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っています。
4 減価償却費には、長期前払費用の償却額が含まれています。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しています。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しています。
(2) 有形固定資産
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しています。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しています。
(2) 有形固定資産
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注) 「全社・消去」の金額は、建物及び構築物、土地に係るものであります。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。
【関連当事者情報】
1 関連当事者との取引
(1) 連結財務諸表提出会社と関連当事者との取引
(ア)連結財務諸表提出会社の親会社及び主要株主(会社等の場合に限る。)等
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
(イ)連結財務諸表提出会社の子会社及び関連会社等
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
(2) 連結財務諸表提出会社の連結子会社と関連当事者との取引
該当事項はありません。
2 親会社又は重要な関連会社に関する注記
(1) 親会社情報
株式会社ADEKA(東京証券取引所プライム市場に上場)
(2) 重要な関連会社の要約財務情報
該当事項はありません。
(1株当たり情報)
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式がないため、記載をしていません。
2 当社は取締役等に対し信託を用いた株式報酬制度「株式交付信託」を導入しています。当該信託口が保有する当社株式は、1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めており、また、1株当たり純資産額の算定上、期末発行済株式総数から控除する自己株式数に含めています。1株当たり当期純利益の算定上、控除した当該自己株式の期中平均株式数は、前連結会計年度387,016株、当連結会計年度467,095株であり、1株当たり純資産額の算定上、控除した当該自己株式の期末株式数は、前連結会計年度514,982株、当連結会計年度445,707株です。
3 1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりです。
(重要な後発事象)
(子会社への増資)
当社は2026年5月27開催の取締役会において、連結子会社であるSipcam Nichino Brasil S.A.に対する増資を行うことを決議しています。
(1) 増資の目的
当社グループの重要拠点であるSipcam Nichino Brasil S.A.の安定した収益確保のため、自己資本を強化することで銀行借入を圧縮し、財務体質を改善する。
(2) 増資の概要
増資額 35百万レアル
払込日 2026年6月30日(予定)
(3) 増資後出資比率
50%(変動なし)
⑤ 【連結附属明細表】
【社債明細表】
(注)1 当該社債は、外国において発行したものであるため「当期首残高」及び「当期末残高」欄に外貨建の金額を{付記}しています。
2 利率はブラジル国内における銀行間預金金利(CDI)に1.55%を加えた利率です。
3 利率はブラジル国内における銀行間預金金利(CDI)に1.75%を加えた利率です。
4 連結決算日後5年内における1年ごとの償還予定額の総額
【借入金等明細表】
(注) 1 「平均利率」については、借入金の期末残高に対する加重平均利率を記載しています。
2 リース債務の平均利率については、リース料総額に含まれる利息相当額を控除する前の金額でリース債務を連結貸借対照表に計上しているため、記載していません。
3 長期借入金及びリース債務(1年以内に返済予定のものを除く。)の連結決算日後5年内における返済予定額は以下のとおりです。
【資産除去債務明細表】
該当事項はありません。
(2) 【その他】
当連結会計年度における半期情報等
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1 資産の評価基準及び評価方法
(1) 有価証券の評価基準及び評価方法
① 子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法によっています。
② その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)によっています。
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法によっています。
(2) 棚卸資産の評価基準及び評価方法
商品・製品・半製品・仕掛品・原材料・貯蔵品
総平均法による原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)によっています。
2 固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定額法によっています。
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法によっています。
なお、ソフトウェア(自社利用分)については、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法によっています。
(3) リース資産
所有権移転ファイナンス・リース取引に係るリース資産
自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の方法によっています。
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法によっています。
3 引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等は個別に回収可能性を検討して計上しています。
(2) 賞与引当金
従業員への賞与支給に備えるため、支給見込額の当事業年度負担額を計上しています。
(3) 役員賞与引当金
役員に対する賞与の支給に備えるため、当事業年度に見合う支給見込額を計上しています。
(4) 退職給付引当金(前払年金費用)
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しています。退職給付引当金(前払年金費用)及び退職給付費用の処理方法は以下のとおりです。
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっています。
② 数理計算上の差異の費用処理方法
数理計算上の差異は、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(13年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌事業年度から費用処理しています。
(5)環境対策引当金
所有土地の再開発等に伴う土壌改良等に要する支出に備えるため、当事業年度末に必要と認めた合理的な見積額を計上しています。
(6)株式給付引当金
株式交付規程に基づく取締役等への当社株式の交付等に備えるため、当事業年度末における株式給付債務の見込額に基づき計上しています。
4 収益及び費用の計上基準
(1) 農薬事業
主に殺虫剤、殺菌剤、殺虫殺菌剤、除草剤、農薬原体の製造及び販売をしています。これらの製品の販売については、製品を顧客に引き渡した時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断しておりますが、出荷時から当該製品の支配が顧客に移転される時までの期間が通常の期間であるため、国内の販売においては出荷時点、海外への販売においては船積時点で収益を認識しています。また、農薬事業の収益は、契約に定める価格からリベート、値引き及び返品等の見積りを控除した金額で算定しており、重大な戻入れが生じない可能性が非常に高い範囲でのみ認識しています。
(2) 農薬以外の化学品事業
主にシロアリ薬剤等の木材薬品や外用抗真菌剤等の医薬品の製造及び販売をしています。これらの製品の販売については、製品を顧客に引き渡した時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断しておりますが、出荷時から当該製品の支配が顧客に移転される時までの期間が通常の期間であるため、出荷時点で収益を認識しています。
これらの製品の販売のうち、代理人に該当すると判断したものについては、顧客から受け取る対価の総額から仕入先に支払う額を控除した純額を収益として認識しています。また、買戻し契約に該当する有償支給取引については、支給先から受け取る対価を収益として認識していません。なお、製品の販売契約における対価は、顧客へ製品を引き渡した時点から主として1年以内に回収しており、重要な金融要素は含んでいません。
5 その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
(1) 外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しています。
(2) ヘッジ会計の方法
金利スワップについては、特例処理の要件を満たしていますので、特例処理を採用しています。また、為替予約が付されている外貨建金銭債権債務等については、振当処理を行っています。
(3) 退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異の会計処理の方法は、連結財務諸表におけるこれらの会計処理の方法と異なっています。
(重要な会計上の見積り)
1. 繰延税金資産の回収可能性
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
繰延税金資産の金額は、財務諸表「注記事項(税効果会計関係)」の1.に記載の金額と同一であります。
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
①見積りの算出方法
当社では、将来減算一時差異に対して、将来の収益力に基づく課税所得及びタックス・プランニングを考慮し、繰延税金資産の回収可能性を判断しています。課税所得の見積りは中期経営計画を基礎としています。
②見積りの算出に用いた主な仮定
将来の課税所得の見積りの基礎となる将来の事業計画における主要な仮定は、販売数量及び製造原価等の予測です。販売数量及び製造原価等の予測は、主に顧客の需要予測を基に判断しています。
③翌事業年度の財務諸表に与える影響
主要な仮定である販売数量及び製造原価等の予測は、見積りの不確実性が高く、販売数量や製造原価が変化することに伴い、課税所得の見積り額が変動することにより、繰延税金資産の計上額が変動し、税金費用に影響する可能性があります。
2. 関係会社株式等の評価
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
①見積りの算出方法
当社は、戦略的施策の一環として、グローバルベースで買収・出資等を実施しています。買収・出資等に伴う関係会社株式及び関係会社出資金については市場価格が存在せず、関係会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく下落した場合には、株式評価の減額処理を実施する必要があります。なお、当社は買収により取得した関係会社株式及び関係会社出資金については、実質価額の算定にあたり、超過収益力(のれん相当額)を加味しています。
②見積りの算出に用いた主な仮定
実質価額の算定にあたり加味している超過収益力の算定は、その性質上、判断を伴うものであり、多くの場合、重要な見積り・仮定を使用します。当該超過収益力の算定に使用される仮定は、主として、将来の事業計画に基づいており、将来の販売予測及びそのために必要な設備投資を考慮した製造原価予測を加味しています。販売数量及び製造原価等の予測は、主に顧客の需要予測を基に判断しています。
③翌事業年度の財務諸表に与える影響
見積りの算出に用いた仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定していますが、将来の不確実な経済条件及び経営環境の変化等が関係会社株式等の評価に不利な影響を与える可能性があります。不利な影響を受けたことにより、将来の事業計画を見直し超過収益力が変動した結果、買収により取得した関係会社株式等の実質価額が著しく下落した場合、翌事業年度の財務諸表において、関係会社株式等について相当な減額処理を行う可能性があります。
(追加情報)
(業績連動型株式報酬制度)
連結財務諸表「注記事項(追加情報)」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しています。
(貸借対照表関係)
1 保証債務
下記の会社が金融機関を引受人とする無担保社債及び借入金に対し債務保証をしています。
(注)Sipcam Nichino Brasil S.A.の債務保証のうち当社負担額は、前期は2,101百万円、当期は2,175百万円です。
※2 関係会社に対する金銭債権及び金銭債務
区分表示されたもの以外で当該関係会社に対する金銭債権又は金銭債務の金額は、次のとおりです。
(損益計算書関係)
※1 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額並びにおおよその割合は、次のとおりです。
おおよその割合
※2 固定資産売却益の内容は、次のとおりです。
※3 固定資産処分損の内容は、次のとおりです。
※4 関係会社との取引高
※5 環境対策費
前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当社は、所有土地の再開発等に伴う土壌改良等に要する費用について、「環境対策費」として1,984百万円(確定額248百万円、見積額1,736百万円)を特別損失として計上しています。
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
当社は、所有土地の再開発等に伴う土壌改良等に要する費用について、「環境対策費」として6百万円(確定額)を特別損失として計上しています。
(有価証券関係)
前事業年度(2025年3月31日)
子会社株式及び関連会社株式(貸借対照表計上額 子会社株式12,755百万円、関連会社株式1,888百万円)は、市場価格のない株式等のため、子会社株式及び関連会社株式の時価を記載していません。
当事業年度(2026年3月31日)
子会社株式及び関連会社株式(貸借対照表計上額 子会社株式14,675百万円、関連会社株式1,888百万円)は、市場価格のない株式等のため、子会社株式及び関連会社株式の時価を記載していません。
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
(注)前事業年度は、税引前当期純損失であるため注記を省略しています。
3 法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正
税法の改正に伴い、翌事業年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債については、法定実効税率を30.6%から31.5%に変更し計算しています。
なお、この税率変更による影響は軽微であります。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係)」に同一の内容を記載しているので、注記を省略しています。
(重要な後発事象)
(子会社への増資)
連結財務諸表「注記事項(重要な後発事象)」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しています。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(注) 1 当期増加額の主なものは下記のとおりです。
2 当期減少額の(内書)は減損損失の計上額です。
【引当金明細表】
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため記載を省略しています。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注)当社定款の定めにより、当社の株主(実質株主を含む。)は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができません。
(1) 会社法第189条第2項各号に掲げる権利
(2) 会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
(3) 株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しています。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。