第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1 第36期より国際財務報告基準(IFRS)に基づいて連結財務諸表を作成しております。
2 従業員数は就業人員をもって表示しております。
連結経営指標等の邦貨による併記情報
(注) 「円」で表示している金額は、便宜上の換算として、2021年12月期 1米ドル=115.01円(2021年12月30日現在株式会社三井住友銀行の対顧客電信直物相場の仲値)、2022年12月期 1米ドル=132.71円(2022年12月30日現在株式会社三井住友銀行の対顧客電信直物相場の仲値)、2023年12月期 1米ドル=141.83円(2023年12月29日現在株式会社三井住友銀行の対顧客電信直物相場の仲値)、2024年12月期 1米ドル=158.15円(2024年12月30日現在株式会社三井住友銀行の対顧客電信直物相場の仲値)、2025年12月期 1米ドル=156.53円(2025年12月30日現在株式会社三井住友銀行の対顧客電信直物相場の仲値)の換算レートに基づいて算出しております。
(注) 1 第36期の諸数値につきましては、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
2 潜在株式調整後1株当たり当期純利益につきましては、期末において潜在株式がないため記載しておりません。
3 従業員数は就業人員をもって表示しております。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益につきましては、期末において潜在株式がないため記載しておりません。
2 2025年12月期の1株当たり配当額140円00銭のうち、期末配当額80円00銭については、2026年3月30日開催予定の定時株主総会の決議事項になっております。
3 従業員数は就業人員をもって表示しております。
4 最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所(市場第一部)におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所(プライム市場)におけるものであります。
2 【沿革】
当社は、1968年12月に三井造船株式会社(現 株式会社三井E&S。以下同じ。)及び三井物産株式会社の出資により設立された三井海洋開発株式会社(以下「旧 三井海洋開発株式会社」という。)を前身としております。旧 三井海洋開発株式会社は、海洋開発関連船舶や各種の海洋構造物及び海洋関連工事の企画・設計・建造・施工、並びにこれらに関する技術の提供及びコンサルティング等を事業としておりました。当社は1987年6月、旧 三井海洋開発株式会社の子会社として地中レーダー等による地質の調査及びコンサルティング等を目的に設立されましたが(設立時の商号 モデック・テクニカル・サービス株式会社)、親会社が解散することをうけて、1988年12月に商号を株式会社モデックに変更し、その事業を継承いたしました。また、これに伴い当社の全株式は旧 三井海洋開発株式会社の株主であった三井造船株式会社及び三井物産株式会社に折半にて引継がれました。当社の設立及び事業継承の経過、並びに当社グループのその後の沿革は、以下のとおりであります。

3 【事業の内容】
当社グループは、当社、子会社24社及び関連会社21社で構成され、海洋石油・ガス生産の中流領域で利用されるFPSO、FSO及びTLPといった浮体式生産・貯蔵・積出設備のEPCI(※) サービス(設計・調達・建造・据付)、チャーターサービス(リース及びオペレーションサービス)の提供を主な事業としております。主な取引先は海外各国の政府系又は民間石油・ガス開発会社であり、当社グループは以下のようなトータルソリューションを提供しております。
(※)EPCI:Engineering、Procurement、Construction and Installationの略
(1) 当社グループの事業分野
石油開発事業は、油田の探鉱から始まって開発・生産、精製・販売といった過程に大きく分けられます。石油開発事業においてリスクが高いと考えられる分野は探鉱までであり、当社グループが対象とする開発・生産フェーズは、比較的安定した事業であります。

オイルメジャーに代表される石油開発事業者は、かつてはこうした事業に用いる設備等を自らが建造して所有し、かつ一連のプロセスを直轄しておりましたが、近年では建造とオペレーションを専業会社にアウトソーシングし、所有のみ行う流れにあります。当社グループは石油開発業界におけるこのような趨勢のもと、海外各国の政府系又は民間石油・ガス開発事業者の開発計画に応じて以下のようなサービスを提供しております。
(2) 浮体式海洋石油・ガス生産設備
海洋石油・ガス生産設備は、生産設備を搭載するプラットフォームの形態によって固定式と浮体式に大別されます。固定式プラットフォームは、海底にプラットフォームを固定する方式であり、生産設備本体の他に海底パイプライン、陸上の貯蔵タンク及び港湾積出施設等、インフラを建設する必要があります。これに対しFPSOをはじめとする浮体式プラットフォームは、こうしたインフラを必要とせず洋上での工事も少ないため、出油までの工期が短期間で済み、一般的に固定式に比べて経済的であるという利点があります。また、高度な係留技術を利用することによって、固定式では対応できない大水深の海域での石油生産に対応することができます。
各種の浮体式海洋石油・ガス生産設備のうち、当社グループはFPSO、FSO及びTLPといわれる設備に関連する分野を主としておりますが、これらの概要は以下のとおりであります。
① FPSO(Floating Production, Storage and Offloading System)
FPSOは「浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備」といわれる設備であります。石油・ガスの生産、貯蔵及び積出の機能を有し、洋上で石油・ガスを生産し、生産した石油・ガスは設備内のタンクに貯蔵して、港湾設備や陸上タンクを介さずに洋上で輸送タンカーへの積出を行います。構造的にはタンカー船体を基礎とし、原油に含まれる不純物を分離して石油・ガスを生産し、船外に排出する不純物を各国の定める環境基準に適合した状態にするためのプロセスシステム、洋上で船体を一定位置に保持する係留システムを搭載しております。なお、船体は新規に建造する場合のほか、中古タンカーを改造して建造する場合があります。
② FSO(Floating Storage and Offloading System)
FSOは「浮体式海洋石油・ガス貯蔵積出設備」といわれる設備であります。構造的にはFPSOと同様に船体を基礎として係留システムを搭載しておりますが、石油・ガスの生産を行うプロセスシステムは有しておりません。石油・ガスの生産機能をもたない、洋上での貯蔵、積出専用の浮体式設備であります。
③ TLP(Tension Leg Platform)
FPSO及びFSOと同様に、TLPも浮体式海洋石油・ガス生産設備の一種で「緊張係留式プラットフォーム」といわれる設備であります。強制的に半潜水させた浮体構造物と海底に打設した基礎杭とをテンドン(Tendon)と呼ばれる鋼管で接続し、強制浮力によって生じる緊張力(Tension)を利用して係留される洋上プラットフォームであります。浅海から大水深海域(水深1,000m超)の開発に適した海洋石油・ガス生産設備として、1980年代から使用されております。
(3) 事業の推進体制と海外関係会社の設立・運営方針等
当社は、洋上で安全に石油・ガスを生産し続けるために主にEPCIとオペレーション、チャーター(リース+オペレーション)からなるトータルソリューションをグローバルに提供しております。
EPCI事業において、当社は自社の工場や造船所を所有していないファブレス企業として、客先調整から設計、調達、建造、据付、試運転に至るプロジェクトマネジメント業務に特化しております。世界中から適した業者や造船所を選定し、船体の建造や搭載設備の製造、完工した設備の据付は、海外の造船所や専門業者に外注しております。完工・据付後の浮体式生産設備は、客先または当社関係会社に引渡します。
FPSO等のリース、チャーター及びオペレーション事業においては、プロジェクトごとに関係会社を設立して運営いたします。これは各プロジェクトの採算管理を明確にする目的のほか、主にこれら事業に係る長期の資金負担を軽減するために、海運会社及び総合商社を中心とするパートナーと合弁で事業を展開するという方針に基づくものであります。従って、チャーター事業を行う場合は、建造したFPSO等は当社グループの関係会社が引渡しを受けて保有し、オペレーションサービスの提供とこれに伴う技術者・操業要員の雇用、安全・環境保全、資機材の調達・輸送及びメンテナンス等のマネジメントも各関係会社において行っております。
当社グループは、海外各国の政府系又は民間の石油開発事業者を販売先としているほか、建造工事等における外注先や資材・機器等の仕入先の多くも海外の企業であります。このため、事業上の取引及び資金収支の大半は米ドルを主とした外貨にて行っております。

事業の系統図は、以下のとおりであります。

なお、当連結会計年度における主な建造工事、チャーター及びオペレーションプロジェクトは、以下のとおりであります。
4 【関係会社の状況】
(注)1 上記は2025年12月31日現在の状況であります。また、「議決権の所有又は被所有割合」の( )内は、間接所有割合を内書きで表示しております。
2 特定子会社であります。
3 債務超過会社であり、2025年12月末時点の債務超過額はMODEC SERVICOS DE PETROLEO DO BRASIL LTDA.が173,319千米ドル、GAS OPPORTUNITY MV20 B.V.が74,809千米ドルであります。
4 MODEC INTERNATIONAL, INC.は、2025年11月3日にMODEC AMERICA, INC.へ社名を変更し、同年12月31日にSOFEC, INC.を吸収合併しております。
5 株式給付信託制度において設定した信託は、IFRSでは子会社として連結対象でありますが、上記の連結子会社には含めておりません。
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
(2025年12月31日現在)
(注) 1 当社グループは事業の種類別セグメントを記載しておらず、事業部門等に関連付けて記載することが困難なため、連結会社の合計で表示しております。
2 従業員数は就業人員をもって表示しており、正社員・嘱託・受入出向者等の人数であります。
3 派遣社員等の臨時社員の人数を( )にて外数で表示しております。臨時社員とは、一時的な雇用関係にある社員であります。
4 従業員数が当連結会計年度末までの1年間において、498名増加しております。これは主にマレーシアにおいてEPCI実行拠点を新設したことに伴う増加によるものであります。
(2) 提出会社の状況
(2025年12月31日現在)
(注) 1 従業員数は就業人員をもって表示しており、正社員、嘱託、受入出向者等の人数であります。また、このほかに派遣社員等の臨時社員がおりますが、これらの当事業年度の平均人数を( )にて外数で表示しております。臨時社員とは、プロジェクト推進のための技術者等の要員であります。臨時社員の人数は、プロジェクトの進行状況により変動いたします。
2 従業員数は、当社から社外への出向者は除き、社外から当社への出向者を含めて表示しております。
3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
4 従業員数が当事業年度末までの1年間において、27名増加しております。これは主に新規プロジェクト稼働に伴う出向者の受け入れ増加によるものであります。
(3) 労働組合の状況
労働組合との間に特記すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出しております。
2 「育児休業、介護休業等又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3 「管理職に占める女性労働者の割合」が低い主要因については、全労働者に占める女性労働者の割合及び職種・等級の男女構成比の差によるものであります。
4 「労働者の男女の賃金の差異」については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております。
賃金差異の主な要因は、等級別人数構成の差によるものであり、賃金の基準は性別に関係なく同一であります。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが入手している情報に基づいて判断したものであります。
(1) 当社を取り巻く事業環境
脱炭素に向けた世界的規模の潮流は大きくは変わらず、再生可能エネルギー供給は急伸する見込みですが、一方でAIの需要増加に伴うデータセンター増設等に起因する電力需要増加により世界的なエネルギー需要も増加する見込みであり、石油・ガスは今後も世界にとって必要不可欠なエネルギーとしてあり続けると考えております。足元で堅調に推移する石油・ガス需要の下、安定したエネルギー供給を維持することは依然として重要な課題であり、特に当社の競争力を活かせる超大水深及び大水深油田・ガス田は今後も高いニーズが期待され、FPSO事業開発に引き続き注力していく方針であります。また同時に、世界的課題である気候変動に対応する中で、エネルギー・トランジションに対する現実解を積極的に提案・発信し、事業のさらなる展開を進めてまいります。
(2) 中期経営計画2024-2026『イノベーションで持続可能な未来を拓く』
当社は、2024年2月に、2024年から始まる3年間を期間とする中期経営計画2024-2026『イノベーションで持続可能な未来を拓く』を発表しました。
当社を取り巻く事業環境や加速する世界的な脱炭素の流れを踏まえ、全体としてまず収益力の強化を掲げ、その上で事業面においては、中核事業であるFPSO事業の脱炭素化の推進、新事業の開拓・育成を行い、並行して人的資本を含めた事業基盤の強化を進める計画を策定いたしました。

(3) 中期経営計画2024-2026の進捗
当社グループの業績は、各種取組みの効果により中期経営計画策定時の想定を大きく上回って収益力が向上し、中期経営計画の最終年度目標値として掲げた純利益(175百万米ドル)を2024年に2年前倒しで達成しました。事業環境を踏まえて2025年2月に財務目標の見直しを行い、2026年度目標純利益(300百万米ドル)を再設定いたしましたが、2025年度は再設定した純利益も上回り、中期経営計画の2年目として順調に進捗しております。これに加え、FPSO事業の脱炭素化、新規事業の開拓・育成、ガバナンス・内部統制の体制強化を含めた事業基盤の強化に取り組んでおり、残りの中期経営計画期間中に着実に推進していく予定であります。
① 収益力の強化
2023年に受注した2件の大型FPSO建造プロジェクトが当初想定より高い進捗が見込まれることに加え、操業中の既存船の稼働が総じて好調であることや金利収入の増加により、コロナ禍以降の最高益を達成しました。2025年はGato do Matoプロジェクト(ブラジル)とHammerheadプロジェクト(ガイアナ)の2件を受注し、収益力の強化に貢献しております。
また、数年前には一部建造工事における費用超過に加え、ブラジルで稼働するFPSO等の追加修繕費用の発生等により赤字決算が継続した時期もありましたが、本経験で得た教訓を着実に事業運営に反映し取り組むことを徹底しております。同観点から、FPSO事業の建造工事や操業を通じてデータを蓄積し、AIを始めとしたデジタルソリューションの活用を通じて生産性を向上させ、また、契約満了を迎えるFPSOについて滞りなく退役を実現させることでデコミッショニングに関する専門ノウハウを獲得するなど、経験値を活かした新たな付加価値創出及び競争力向上に資する施策も実施しております。また、FPSO事業で得た知見を土台として、外部に向けたデジタルソリューションの提供を拡大させております。今後も優良顧客との関係を一層強化し、引き続き優良な新規案件の受注、並びに、省人化や効率化と安全性向上を両立できるデジタルの力を最大限に活かし、更なるアセット・マネジメントの強化を追求してまいります。
② 戦略的な経営資源の配分と獲得
当社の優位性や業界内ポジションを改めて整理し、石油・ガス市場動向や気候変動等外部環境を踏まえ、経営資源を優先的に配分するプロジェクトや事業を選別し、また人的資本や外部パートナーシップ等新たな経営資源の戦略的な獲得に向けた取組みを継続して実施しております。
③ FPSO脱炭素化の推進
将来のFPSO事業のための次世代船の開発を推進し、FPSO事業の脱炭素化に向け、Carbon Capture & Storage (CCS)技術を有する事業者の選定、FPSOへの燃料電池搭載に向けたパイロットプラントの設計・製造に向けた取り組みを開始するなど、脱炭素化に資する新技術の開発や検証を行っております。CCSを始めとする脱炭素化技術や新事業開発に向けて、研究開発活動を促進させてまいります。
④ 新事業具現化への布石
当社のオフショアの知見と長年の経験に裏打ちされたプロジェクト遂行力を梃子に、フローティングソリューションやデジタルソリューションを活用した新事業開発を加速させ、次世代の収益の柱を確立することにより、持続的な収益基盤の拡大を推進してまいります。
また、当社は革新的な研究開発活動を展開しており、2025年1月にFPSOで生産されるガスからアンモニアを製造するブルーアンモニアFPSOの基本設計承認を米国船級協会より取得、2025年7月に陸上での組み立てが容易で迅速な建造・据付を可能とする浮体式洋上風力発電システム「i-TLP™2」(イノベーティブ緊張係留式プラットフォーム)の基本設計承認を米国船級協会から取得、また2025年9月に液化二酸化炭素を洋上で一時的に受け入れ、海底井戸に圧入するFloating Storage & Injection Unit (FSIU)の基本設計承認を米国及びフランス船級協会より取得いたしました。実用化には更なる改良が必要となりますが、持続可能な未来に向けた新事業開発を追求してまいります。
⑤ グループコラボレーションとシナジーの深化
当社のグローバルデータプラットフォームを通じてデータを収集・構造化し、当社のビジネスライフサイクル全体での活用を促進させております。人的資本経営の更なる推進に向けてワーキンググループを立ち上げ、専門家の知見を活用して当社グループ全体の人材戦略の策定を推進しております。
⑥ サステナビリティ・グループガバナンスの向上
2025年6月に当社グループが目指す持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現に向けた「価値創造ストーリー」を包括的に伝え、当社グループへの理解を深めていただくことを目的として、当社グループ初の統合報告書を発行いたしました。当社のサステナビリティ課題対応の為、サステナビリティ委員会を経営会議の諮問機関として配置し、重要テーマと位置付けた「気候変動」、「人権」、「人的資本・ダイバーシティ」の3分野それぞれのワーキンググループにて、ロードマップを作成しながら具体的な取組みを推進しております。
また、当社を取り巻く環境が一層複雑化する中、意思決定の質とスピードを両立させ、グループ全体の規律と自律をバランスよく確保すべく、現場・コーポレート・内部監査の各機能強化・連携により、グループガバナンスの実効性を高めてまいります。
(4) 中期経営計画における定量目標の再設定
上述の通り、2025年に中期経営計画の最終年度目標値として再設定した純利益を2025年に再度達成したことから、これらの業績動向を踏まえ、中期経営計画の最終年度である2026年の数値目標を上方修正し、新たな目標値として親会社の所有者に帰属する当期利益:370百万米ドル、調整後EBITDA:450百万米ドルを公表しております。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
(1) サステナビリティ共通
当社は重要なサステナビリティ課題として6つのマテリアリティを特定しております。これらのマテリアリティはその特性から「社会問題の解決」「価値創造」「経営基盤の強化」に分類されます。
これらのマテリアリティを当社グループの事業戦略と結び付け、組織と人材の両面から経営基盤を強化して、当社グループならではの価値を創造し、持続可能なエネルギー供給と気候変動対応というグローバルな社会課題の解決に貢献してまいります。

① ガバナンス
当社はサステナビリティ課題に関連した活動をグループ一丸となって企画・推進し、同時にそれらの管理・評価を行うことを目的とした「サステナビリティ委員会」を経営会議の諮問機関として設置しております。同委員会は副社長執行役員(副社長執行役員を定めないときは経営企画担当執行役員)を委員長、主要子会社の社長/CEO、経営企画及び人事担当執行役員等を委員として構成されており、経営会議に対し報告・提言を行い、取締役会に対しても適宜報告しております。

当社は2025年度には7回のサステナビリティ委員会を開催し、重要テーマである「気候変動」、「人権」、「人的資本/ダイバーシティ」の各ワーキンググループで検討及び実行したアクションを中心に議論を行いました。
経営上の重要課題の一つであるサステナビリティに関する基本方針や重要事項は、サステナビリティ委員会での議論を経て、経営会議及び取締役会に報告しております。
② リスク管理
当社では、「サステナビリティ委員会規程」に基づき、サステナビリティ委員会が当社グループのサステナビリティ課題のリスクと機会の評価を定期的に行うこととしております。具体的には、マテリアリティの特定のプロセスの中で当社に関するサステナビリティ課題をリストアップし、各課題の重要度について当社とステークホルダーの両方の観点から評価した上で、重要度の高い課題についてリスクの分類と機会の特定を行い、それらの発現可能性やビジネスへの影響度を評価することとしております。また、社内での議論やビジネスパートナーからのヒアリング及び外部有識者との対話による示唆を基に、経営レベルでの議論を踏まえて、マテリアリティを定期的に見直すこととしております。さらに、委員会の職務を遂行するために設置される各ワーキンググループは、リスクと機会の分析及び再評価を行い、委員会を支援することとしております。
(2) 気候変動への対応(TCFD提言に基づく情報開示)
当社は2023年4月にTCFD提言への賛同を表明し、TCFD提言に基づいて、複数のシナリオを用いた気候変動リスク及び機会の特定や事業インパクトの評価等を行い、それらへの対策とともに当社Webサイトに開示しております。
① ガバナンス
(1)サステナビリティ共通 ①ガバナンスをご参照ください。サステナビリティ委員会の重要テーマの一つとして「気候変動」を位置付け、ワーキンググループを設置して対応しております。
② リスク管理
気候変動のリスクと機会の評価は継続的なプロセスであり、気候変動がもたらすリスクを特定し管理することが重要です。当社では、潜在的なリスクと機会を整理するために、TCFD提言に基づいて事業に対する初期的な検証・評価を行いました。
(a) シナリオの選択と世界観
1.5°Cシナリオの2050年時点での世界観として、炭素規制他の政策が拡大し再生可能エネルギー(再エネ)や低炭素技術への投資が進展した、再エネと低炭素が強く確立された世界と想定しました。
(b) 移行リスク
政策や規制の変更、技術の進歩、消費者嗜好の変化といった、低炭素経済への移行に伴ってリスクが発生します。また、移行リスクは、市場における需要、資源の供給力及びコスト、並びに競争環境の変化を通じて、事業に影響を与える可能性があります。
(c) 物理的リスク
異常気象、海面上昇、熱波等、気候変動による物理的な影響から発生するリスクが挙げられます。これらの物理的リスクは、サプライチェーンや操業中の地域社会を通じて、直接または間接的に当社の事業やバリューチェーンの多方面に影響を及ぼす恐れがあります。
(d) 機会
気候変動の緩和と適応に向けた取り組みは事業機会も創出します。当社事業において見込まれる機会としては、再エネ市場における新しい事業機会の開拓、化石燃料から排出されるGHG削減のための炭素回収・貯留技術に基づく事業の持続可能性向上等が考えられます。
(e) 想定される事業へのインパクト
上記分析を踏まえ、当社は1.5°Cシナリオにおけるリスクと機会についての事業へのインパクトの初期評価を行い、既存の市場が停滞する一方で、脱炭素技術の開発と新規市場の創出による事業拡大が見込まれると評価しております。この評価は当社の初期的な評価であり、今後も更なる評価を継続して行っていく予定です。特に、今後関連した情報やデータが更新または入手可能となった際には、当該シナリオにおける結果と紐づいている不確実性を再評価する必要性が出てくることが考えられます。
③ 戦略
当社は半世紀に渡りエネルギーの安定供給に貢献してまいりました。今後は未来への架け橋となるべく、エネルギーの「安定的」かつ「持続可能」な供給に取り組むとともに、当社の強みとコンピテンシーを活用し、エネルギー・トランジションにおける以下2つの重要な役割を担ってまいります。
A) FPSOからのGHG排出量を低減しつつ、FPSOによる石油・ガスの安定供給に継続的に貢献
B) クリーンエネルギーの提供に貢献するため、事業モデルの進化を加速


④ 指標及び目標
当社は透明性を持って気候変動に対する取り組みを進めるために、以下のように具体的な指標と目標を設定しております。
1. FPSOからの炭素排出原単位
・「FPSOからの炭素排出原単位」※1を戦略的なKPIの1つとして設定し、大幅な削減(70~90%)に向けて取り組んでまいります。
※1 炭化水素の生産あたりで排出される二酸化炭素換算値(トン)
2. 2050年ネットゼロに向けた道筋
FPSOの脱炭素化やその他新規事業開発といった上記の戦略を進め、2050年「ネットゼロ」※2 達成に向けて取り組んでまいります。
・スコープ1及びスコープ2でのGHG排出量を2030年までにゼロにすることを目標としております。
・スコープ3の排出量についてもFPSOの脱炭素化やその他新規事業開発といった戦略を進め、2050年「ネットゼロ」 達成に向けて取り組んでまいります。

※2 当社のスコープ1、 スコープ2 及びスコープ(Category 13 - リース資産のみ)排出を削減の対象とし、その残存量については新規事業によるGHG排出量削減を削減貢献としてオフセット
(3) 人的資本への対応
当社は「人材が競争力の源泉である」との考えに基づき、グループ全体の従業員の力を結集し、ビジョンとして掲げているとおり「海洋と人が調和しながら共生共栄できる社会」の実現を目指しております。また中期経営計画2024-2026では、FPSOの脱炭素化や新事業具現化とともに、成長と変革の礎となる人的資本への投資を積極的に行うことを掲げており、人的資本経営に向けた方針を再整理しました。具体的な人的資本に関する取組みとしては、事業戦略の実現に必要な人材を充足させること、そして人材が最大限価値発揮できるよう、グループ経営の基盤づくりや多様で働きやすい環境づくりを進めてまいります。

① ガバナンス
(1)サステナビリティ共通 ①ガバナンスをご参照ください。サステナビリティ委員会の重要テーマの一つとして「人的資本」を位置付け、ワーキンググループを設置して対応しております。
② リスク管理
(1)サステナビリティ共通 ②リスク管理をご参照ください。
③ 戦略
当社は、経営リソースを戦略的に配分することで、コア事業であるFPSOで収益力を強化しながら、新事業を創出し、持続可能なビジネスモデルを構築することを目指しております。この事業戦略を実現するためには、それぞれの事業領域で課題を解決する優秀な人材が充足しており、各人材が最大限に価値を発揮することが不可欠であり、人的資本戦略として、人材の確保、活躍促進を推進してまいります。
Ⅰ.人材ポートフォリオの充足
事業戦略の達成に向けて、人材確保が必要な領域を大きく3つに整理しております。
1. FPSO事業の拡大
FPSO事業において収益力の強化や脱炭素に取り組む領域
2. 新事業の創出
浮体式洋上風力・デジタル・代替エネルギー・その他の潜在的新事業を具現化していく領域
3. グループ経営基盤の構築
戦略的な経営資源の配分や、グループコラボレーション・シナジーの進化、サステナビリティ・グローバルガバナンスの向上に取り組む領域
上記領域における人材を確保・育成に向け、3つの取組みを推進いたします。
・安定的な人材確保と付加価値向上に向けた人材育成
安定的に人材を確保し、より幅広い経験・知見を兼ね備えた人材を育成していく必要があると考えております。事業特性や業界特性上、当社の人材の流動性は高く、一層安定的に人材を確保するために、労働条件やキャリア機会を整備し、社内外の人材にとって魅力的な環境を整えてまいります。また、人材育成施策としてグループ共通のトレーニング施策拡充などを通して、より幅広い社員に育成やキャリア機会を提供し、人材のスキル・経験を向上させることに取り組んでまいります。
・新事業の拡大に向けた人材育成
新事業創出に向けてFPSO事業と新事業開発の知見を兼ね備えた人材育成が必要であると考えております。デジタル事業においては、研修等を通じた人材育成を進めつつ、2025年1月に新事業開発グループを設置し、現有人材で新事業開発に携わってきた社内人材を集結させ、さらに拡充しております。新たな事業機会の発見と事業化に向けた戦略と方針の策定と実行を通じ、従来のFPSO事業部門と連携して、バランス感覚の優れた人材を育成してまいります。
・グループ経営の基盤を作るリーダーの育成強化
企業価値の最大化に向けて、各国拠点の事業特性を踏まえつつ、グループとして、あるべき姿の設定及び変革に向けた戦略的判断を担うリーダー人材を育成する必要があると考えております。グローバル共通の枠組みで中長期的に経営幹部候補となるリーダーの発掘・育成を行うほか、リーダー人材の長期的な活躍を促進するための環境を整備してまいります。
Ⅱ. グループ一体となった事業推進のための基盤整備
各国拠点の自律性を確保しつつ、グループシナジーを生み出す経営体制を整えていくには、グループ全体で共通の指針に基づいた事業運営が必要であると考えております。そのため、共通するバリューの浸透をさらに強化し、各拠点・従業員が同じ方向性で業務を遂行する体制を構築しております。
<具体的な施策>
コア・バリュー浸透のためのトレーニングの実施
コア・バリュー「OCEAN」に基づく文化を醸成するために、各要素を体現できるようなトレーニング施策や、チームワーク向上を実現させるコミュニケーションスキルの強化等を推進しております。また、グループ全体でのバリュー浸透に向け、経営層の思いを従業員に伝えるコミュニケーション施策、各拠点においてワークショップ等を実施しております。
Ⅲ. 多様で働きやすい職場環境づくり
当社では、多様な視点により生まれる新たな発想が競争力のさらなる強化につながると考えております。属性にとらわれず、広く優秀な人材を獲得し、多様な人材が安心して働ける職場風土を醸成することを目指しております。
<具体的な施策>
社内コミュニケーションの強化(国内)
風通しが良く、どのような属性の人でも安心して働けるインクルーシブ・カルチャーが根付いた職場風土の醸成に向け、上司・部下間、あるいは社内組織間のコミュニケーションの促進や、経営トップ層と従業員との交流の場を創出するなど、双方向性のコミュニケーション強化を行っております。
柔軟な働き方の整備(国内)
従業員の就労ニーズが多様化する中、働き方の柔軟性を高めるための施策として、自宅からのテレワークを可とするハイブリッド型の就業制度の継続や、フレックスタイム制の拡充(コアタイムの短縮、育児・介護短時間勤務者への適用)などを実施しております。
女性・外国籍・中途採用(国内)
・女性従業員:東京本社では、オフショア等に赴くエンジニアを除いた女性比率が同業種における水準と同等となるよう女性の採用を強化しております。また、女性従業員が中長期的に当社で活躍できる環境づくりのため、関連法を踏まえて「育児と仕事の両立支援」に取り組んでおります。
・外国籍従業員:グローバルでビジネスを展開する当社では、拠点ごとに、国籍によらない従業員一人ひとりの能力、成果を踏まえた育成・登用を行っております。
・中途採用:当社では新卒採用/中途採用の入社形態に関わらず、従業員一人ひとりの能力、成果を踏まえた育成・登用を行っております。
(女性従業員に関する指標)
(注)提出会社を対象。オフショア等に赴くエンジニアを除く
④ 人材育成に関する方針
当社が既存事業でも新規事業でも安定的に価値を出し続けていくためには、常にアンテナを高く張り、どのような状況にも適応し続け、持続可能な組織であり続けることが必要だと考えております。当社では、そのような組織を創り出す人材を育てるべく、人材育成を推進しようと考えております。
具体的には、Core Values「OCEAN」に基づく文化醸成のため、その要素である「Care」「Empowered」「Agile」を体現できるようなトレーニング施策や、チームワークを向上させ「One Team」を実現するためのコミュニケーションスキルの強化、企業人の根幹となる「iNtegrity」の強化等を推進しようと考えております。また、グループ全体をグローバルに率いていく人材を育成すべく、次世代リーダー候補の育成施策の強化にも着手しております。
⑤ 健康と安全に関する方針
当社は、従業員の健康・安全を確保し、一人ひとりが能力を最大限に発揮できる職場環境を提供することを、企業としての重要な責務の一つと考えています。すべての役職員、コントラクター、ベンダーは、当社の労働安全衛生に関するポリシーおよび手順を理解し、遵守することが求められます。特に、洋上でFPSOやFSO等の操業に従事する従業員については、閉鎖的な環境での生活・就労となる特殊性を踏まえ、その健康と安全の確保に十分配慮します。
当社グループは、従業員の健康と安全の確保を目的とした「健康安全宣言」を策定し、その実現に向けて各拠点でHSSE Committee(環境安全衛生委員会)を組織し活動しています。東京本社の環境安全衛生委員会では、統括環境安全衛生管理者(HSSE担当執行役員)、産業医、衛生管理者、労働者代表が委員となり、従業員の健康増進・安全確保、労働災害の防止、環境保護活動の推進等に取り組んでいます。
また、IOGP(石油・ガス上流分野の安全・環境・技術のベストプラクティスや指標を策定・共有する世界的業界団体)が推奨するHOP(Human and Organizational Performance)アプローチをグループ全体に浸透させ、心理的安全性を確保することでパフォーマンスおよび安全性の一層の向上を図っています。その一環として、HSSEリーダーシップ・ワークショップを毎年各地域で実施しています。
さらに、災害ゼロを目標に、過去に発生したインシデントの傾向分析に基づく「飛来・落下」などのHSSEアウェアネス・キャンペーンをグループ全体で定期的に実施し、安全文化の醸成を推進しています。あわせて、日常業務においても定例会議の冒頭に「CARE Moment(Safety Moment)」としてHSSEに関する話題を取り上げることを徹底し、継続的な気づきと学習を促進しています。
⑥ 指標及び目標
当社は、現時点では数値目標は定めないものの、Monitoring Metricsを設定し、グループ全体での新規採用者数、離職率、エンゲージメントスコア、研修参加状況等をモニタリングしております。
(4) 人権への対応
当社は、グローバルな事業活動において、人権の尊重が不可欠であると考えており、世界各国の国際的な人権基準を尊重しております。ステークホルダーに対する責務を果たすため、すべての人々の尊重、人権の保護に取り組んでおります。
また世界各国でビジネスを展開するにあたり、人権への配慮が不可欠であると考え、人権に関する方針を定め、性別や国籍による差別を行わないことや、児童労働・強制労働を禁止することを規定しております。
① ガバナンス
(1)サステナビリティ共通 ①ガバナンスをご参照ください。サステナビリティ委員会の重要テーマの一つとして「人権」を位置付け、ワーキンググループを設置して対応しております。
② リスク管理
(1)サステナビリティ共通 ②リスク管理をご参照ください。
なお、人権に関しては外部専門家を起用し、各種国際規範を踏まえた当社の人権への取組みに対する分析及び評価を実施しております。引き続きサステナビリティ委員会及びワーキンググループの主導により、当社サプライチェーンにおける人権デューデリジェンスの実施等、取引先と協働して当社内プロセス構築の取組みを進めてまいります。
3 【事業等のリスク】
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
<特に重要なリスク>
(1) 不透明な世界情勢による影響
当社グループは、海外のプロジェクトを中心に受注し、海外でEPCI事業やチャーター事業、オペレーション事業を行っております。オイルメジャーによる開発案件におけるFPSOの受注機会増強に取り組んでおり、顧客層が拡大するに伴い、工事を行う国や地域によっては、経済情勢の急変に伴う工事従事者の動員及び資機材調達の遅れ、現地の労使関係等のリスク、商習慣に関する障害、資金移動の制約、特別な税金及び関税等によりプロジェクトの採算が悪化し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、昨今の世界情勢による地政学リスクの高まりを踏まえ、経済安全保障、エネルギー安全保障、関税強化、米中摩擦等の観点から当社サプライチェーンに影響し得る要因が様々にありますが、過度に一極集中しないサプライチェーンの構築が必要と認識し、リスク分散のために主要サブコンの多角化を図っております。当該影響は顧客にも及ぶことから、顧客と連携・協力してこれらリスクの低減に努めております。
(2) 原油価格低迷による影響
技術の進歩と共に、海洋油田の探査が超大水深海域に拡大していることを背景として、浮体式海洋石油・ガス生産設備のニーズは拡大しており、また、脱炭素に向けた世界的な潮流は今後も継続する一方でエネルギー需要も増加する見込みであり、石油・ガス需要は堅調に推移すると考え、当社は引き続きFPSO事業開発に取り組んでいく方針であります。
しかしながら、原油価格の低迷が長期化するとオイルメジャーによる新規プロジェクト開発が遅延するため、当社グループもプロジェクトの受注が一時的に減少するといった影響を受ける可能性があります。
(3) アセット・インテグリティの低下
当社グループが石油開発会社に提供しているFPSO等のリース、チャーター及びオペレーションに関わるサービスは、契約期間が長期にわたり、安定した収入を期待できる事業である一方で、2000年代に受注した初期のFPSOの経年劣化が急速に進み、安全性の確保を最優先で対応した結果、想定外の操業率の低下やアセット・インテグリティの維持・強化費用の負担を余儀なくされておりました。直近の数年間アセット・インテグリティの改善に集中的に取り組んだ結果、初期のFPSOの状況も改善し、また順次チャーター期間の終了を迎えていくことから、このような喫緊の課題は徐々に解決されつつあるものの、引き続き当社グループの最重要課題として捉えており、一層のアセット・マネジメントの強化に努め、収益力の向上に繋げてまいります。
(4) 価格変動リスク
ロシアによるウクライナ侵攻や中東地域における衝突、米国新政権の貿易政策の影響等、世界情勢はより不透明性を増し、インフレ、為替等価格変動要因に大きく作用し、当社グループのFPSO事業に負の影響をもたらす可能性があります。これら価格変動リスクは顧客との契約で一定程度ヘッジされており、為替については客先からの入金や主要サプライヤーへの支払いを米ドルにて決済することでリスク低減に努めております。また、資機材の調達先の多様化、要求仕様の標準化による納期短縮、コスト削減を図っております。
(5) 化石燃料需要の減少
先述のとおり、石油・ガス需要は引き続き堅調に推移する見込みですが、気候変動や地球温暖化の原因とされる温室効果ガスの排出削減を目的とした取り組みが進み、長期的には石油開発企業の化石燃料関連への投資抑制や事業内容の変更により、需要が漸減していく可能性があります。当社グループは中期経営計画の中で、洋上風力発電や代替エネルギー事業における当社独自の浮体式構造及び係留技術の開発を推進することを目標に掲げております。しかしながら、事業環境の変化に対し当社グループの対応が遅れた場合には、当社グループの事業及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)新規受注におけるリスク
昨今はFPSOの大型化・複雑化により、Hullの新造・改造を問わず、従前より存在する完工遅延・コスト増加・性能未達等のリスク対応の難易度が高まることに加え、建造能力を有する造船所が限定されることによる集中リスクへの対応が一層求められております。また、近年は海外の大手造船所がFPSO設計・建造案件の入札に参加するなど、競争環境が変化してきておりますが、当社は長年に亘り設計・建造から操業までライフサイクル・バリューの最大化に貢献しており、この経験に裏打ちされた専門性を競合優位性のひとつと位置付けております。
<その他の重要なリスク>
(1) 大規模災害について
当社グループは、地震、風水害、感染症の世界的流行(パンデミック)など各種災害に対して発生時の損失を最小限に抑えるため、危機発生時の対応体制や対応指針をまとめたグループ危機管理ガイドラインを策定しております。しかしながら、このような災害による物的・人的被害の発生や物流機能の麻痺等により、FPSO等の建造工事、リース、チャーター及びオペレーションといった当社グループの事業活動に影響が生じる可能性があります。
(2) 法規制について
当社グループは、国内外での事業の遂行にあたり、それぞれの国での各種法令、行政による許認可や規制等を遵守しております。しかしながら、これら法令の改廃や新たな法的規制が設けられる等の場合には、その結果が当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(業績等の概要)
(1) 業績
当連結会計年度における世界経済は、当社グループが事業展開している主要地域ではインフレ率の低下と段階的な利下げが進み、景気は総じて底堅く推移した一方、米国の関税措置、中国の構造調整や中東・東欧をめぐる地政学リスクへの懸念があり、先行き不透明な情勢が続きました。
原油価格は、1月に米英によるロシアの石油輸出への制裁強化やEUによる段階的輸入停止計画を背景に一時1バレル80米ドル台まで上昇しました。その後、米国による相互関税の発表等を受け、世界の原油需要減少への懸念が広がり下落に転じ、イラン・イスラエル間の戦闘激化等により一時的に1バレル70米ドル台後半まで上昇する局面があったものの、OPECプラスによる自主的減産の解消、世界経済の減速懸念、米国の増産などを背景に供給過剰見通しが強まり、概ね1バレル50米ドル台後半から70米ドルのレンジで推移しました。
脱炭素の流れと並存しつつ、安定したエネルギー供給を維持することは依然重要な課題であり、石油会社による深海油ガス田開発は将来的にも十分な埋蔵量が確認され、併せてコスト競争力に優れた領域として継続して進められております。当社グループの主要事業である浮体式海洋石油・ガス生産設備に関する事業、特に当社グループが強みを持つ超大水深大型プロジェクトに対する需要も堅調に推移しております。
こうした状況のもと、当社グループの当期経営成績は、Shell plc.(本社:英国)の子会社であるShell Brasil Petróleo Ltda社が開発を進めるブラジル沖合Gato do Matoフィールド(現Orcaフィールド)向けFPSO建造工事及びオペレーション&メンテナンス契約の新規受注及びExxonMobil Guyana Limited社による南米ガイアナStabroek鉱区Hammerheadフィールド向けFPSO建造工事及びオペレーション&メンテナンス契約の新規受注などにより、受注高は9,263,552千米ドル(前年比646.6%増)となり、受注残高についても18,588,729千米ドル(前年比43.6%増)となりました。
売上収益及び利益面では、FPSO建造プロジェクトの順調な進捗による売上収益及び売上総利益の計上により、売上収益は4,581,232千米ドル(前年比9.4%増)となり、持分法による投資利益133,695千米ドル(前年比13.2%減)を加えた営業利益は437,607千米ドル(前年比35.5%増)となりました。
また、建造工事の前受金による現金及び現金同等物の増加に伴い利息収入が増加したことに加え、持分法適用会社向け貸付金に対する損失評価引当金戻入益を計上したことにより金融収益が増加し、親会社の所有者に帰属する当期利益は360,677千米ドル(前年比63.6%増)となりました。
当社グループの事業は、浮体式石油生産設備の建造及びこれに関連する各種サービスの提供を中心としたほぼ単一の事業を展開しているため、セグメント別の事業等の記載は省略しております。
(2) 財政状態について
当連結会計年度末の資産合計は、主に現金及び現金同等物並びに営業債権及びその他の債権の増加により、前連結会計年度末から265,921千米ドル増加し、4,762,572千米ドルとなりました。
負債合計は、主に社債及び借入金の減少により、前連結会計年度末から9,653千米ドル減少し、3,288,529千米ドルとなりました。
資本合計は、主に利益剰余金の増加により、前連結会計年度末から275,574千米ドル増加し、1,474,043千米ドルとなりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末から73,673千米ドル増加し1,326,950千米ドルとなりました。各キャッシュ・フローの概況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度に比べて316,854千米ドル減少し、244,035千米ドルの収入となりました。これは主にFPSO等の建造工事に関わる売上債権の回収時期と買掛金の支払時期のバランスによる変動であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に持分法で会計処理されている投資の清算による収入13,827千米ドルにより、5,535千米ドルの収入となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に長期借入金の返済による支出95,626千米ドル及び配当金の支払による支出99,727千米ドルにより、194,243千米ドルの支出となりました。
(生産、受注及び販売の状況)
当社グループは、浮体式石油生産設備の建造及びこれに関連する各種サービスを提供する単一の事業を展開しているため、セグメント別の記載は省略しており、以下の各項目は当社グループ全体の実績を記載しております。
(1) 生産実績
(注)1 上記の金額は、FPSO、FSO及びTLPの設計・建造・据付並びにその他の工事に係る完成工事高であります。
2 金額は、販売価格によっております。
(2) 受注実績
(3) 販売実績
主な顧客の販売実績及び総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。
(注)1 該当年度において売上収益の10%未満であるため、記載を省略しております。
2 当社の直接の販売先の主な顧客は上記の記載のとおりですが、当社の持分法適用会社が行うチャーター事業の最大顧客はPetrobras Brasileiro S.A.であり、チャーター事業収入全体の約半分程度を占めております。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績に重要な影響を与える要因
第2「事業の状況」における1「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び3「事業等のリスク」に記載しているとおりであります。
(2) 経営成績に関する分析
① 受注の状況
Shell plc.(本社:英国)の子会社であるShell Brasil Petróleo Ltda社が開発を進めるブラジル沖合Gato do Matoフィールド(現Orcaフィールド)向けFPSO建造工事及びオペレーション&メンテナンス契約の新規受注及びExxonMobil Guyana Limited社による南米ガイアナStabroek鉱区Hammerheadフィールド向けFPSO建造工事及びオペレーション&メンテナンス契約の新規受注などにより9,263,552千米ドルの受注高となりました。受注残高は、前連結会計年度末から5,644,394千米ドル増加し、18,588,729千米ドルとなりました。また、持分法適用会社のリース及びチャーターに関する当社グループ持分相当の受注残高は、5,032,394千米ドルとなりました。
② 売上収益の状況
売上収益は、主にFPSO等の建造工事の進捗とチャーター及びオペレーションサービスの提供により、4,581,232千米ドルとなりました。
③ 営業損益の状況
営業損益は、売上総利益の増加により、437,607千米ドルの営業利益となりました。
④ 当期損益の状況
当期損益は、建造工事の前受金による現金及び現金同等物の増加に伴い利息収入が増加したことに加え、持分法適用会社向け貸付金に対する損失評価引当金戻入益を計上したことにより金融収益が増加し、410,675千米ドルの当期利益となりました。
⑤ 親会社の所有者に帰属する当期損益の状況
以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期損益は、360,677千米ドルの利益となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (業績等の概要)(3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 資本の財源
当社グループの資金の源泉は、主に営業活動からのキャッシュ・フローと外部からの借入となりますが、FPSO等の建造工事においては、工事代金の回収時期と工事費用の支払時期のずれにより当該建造工事に関わる債権債務が一時的に大きく変動し、営業キャッシュ・フローに大きな影響を与えます。当社グループではこれらの建造工事に関わる債権と債務のバランスを案件毎に管理することで資金効率の向上に努めております。また、当社グループは、「CMS預貸制度(キャッシュ・マネジメント・システム)」によりグループ内で資金融通を行うことで資金効率を高めております。
② 建造工事期間における資金負担
FPSO等を客先に売り渡すプロジェクトの場合、建造工事に要する費用は工事の進行度合いに応じて前受金にて回収しているため、当社グループでは運転資金の調達を必要としません。一方、リース及びチャータープロジェクトの場合、当社グループと海運会社及び総合商社等が合弁で設立する事業会社が建造工事の発注者となるため、当社グループには事業会社に対する出資比率に相当する建造工事費用の負担が生じます。
当社グループは、建造工事期間における必要資金を、主に当社の債務保証によって関係会社が借り入れる方法によって調達しております。
③ 総リスク額の管理
当社グループでは、建造工事費用にかかる関係会社での借入金を、チャーター開始後に、プロジェクトファイナンスによる調達へ切り替えております。それによって当社における大型プロジェクトのための長期かつ多額の資金負担と債務保証が不要となり、プロジェクト個々のリスクを軽減する効果をもたらします。
当社グループでは、プロジェクトファイナンスを活用すると共に、海運会社及び総合商社などの事業パートナーをプロジェクトに招聘する等の方策により、総リスク額をコントロールして事業を展開する方針であります。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項については、それぞれ合理的な方法により、会計上の見積りを行なっており、詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表」の「連結財務諸表注記」、「2. 作成の基礎 (4)判断及び見積りの使用」及び「3. 重要性がある会計方針」に記載しております。
5 【重要な契約等】
当社グループの経営上の重要な契約は、以下のとおりであります。
(業務提携契約)
(1) 契約の概要
(2) 合意の目的
当社の事業基盤・競争力の強化に加え、株式会社商船三井及び三井物産株式会社との資本関係の安定化を通じ、当社並びに両社の企業価値の向上を目的としております。
(3) 取締役会における検討状況その他の当該提出会社における当該合意に係る意思決定に至る過程
2023年4月28日開催の当社臨時取締役会において、慎重に検討・審議を行い、株式会社商船三井との業務提携契約の締結を決議しております。また、2010年2月26日開催の当社臨時取締役会において、慎重に検討・審議を行い、三井物産株式会社との業務提携契約の締結を決議しております。
(4) 当該合意が当社の企業統治に及ぼす影響
本合意は、取締役候補者に関する協議・推薦の枠組みを定めるものですが、最終的な選任決定は、指名・報酬委員会の審議を経て、当社取締役会及び株主総会の権限に基づいて行われます。このため、当社の企業統治に与える影響は限定的であり、重大な影響を及ぼすものではありません。
(社債発行に付される財務上の特約)
当社グループが発行した社債には財務制限条項が付されております。当該契約の内容等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等「連結財務諸表 注記事項」」の注記「15. 社債及び借入金」に記載しているため、記載を省略しております。
なお、当該社債の発行主体である当社連結子会社の情報は以下のとおりであります。
6 【研究開発活動】
当社グループでは、中期経営計画 2024-2026「イノベーションで持続可能な未来を拓く」の実現に向け、①FPSOによる社会への石油エネルギーの安定供給と、その際に発生する温室効果ガスの削減の両立、②石油やガスの代替エネルギー社会への橋渡しをテーマに革新的な研究開発活動を展開しております。
① FPSOによる社会への石油エネルギーの安定供給と、その際に発生する温室効果ガスの削減の両立
当社グループが設計・建造・据付(EPCI)並びにリース・オペレーションを行うFPSOから、エネルギー資源を安全かつ安定的に社会へ供給し続けること、同時にFPSOのライフサイクルを通じた温室効果ガス(GHG)排出を削減することを両立させ、脱炭素社会に向けた過渡期における化石燃料需要を支え、エネルギー・トランジションの実現に寄与するべく、研究開発を実施しております。
安定的に稼働する高いアセット・インテグリティのFPSOを建造すべく、 EPCI分野では、Computer Vision, Large Language Model, Vision Language Model, Agentic RAGといった最新のAI/アプローチを組み合わせたAIチャットボットの開発・導入による過去の技術資産を活用した設計上の意思決定の迅速化・高度化、シミュレーションやデータ処理の自動化、エンタープライズデータ基盤の活用によるEPCI工程の品質・生産性の向上や工程管理の高度化など、設計・建造段階における効率化や、それに伴うヒューマンエラーの低減に取り組んでおります。オペレーションにおいては安定的・安全な操業のため、火気工事を伴わない船体補修法であるCFRP補修手法など、洋上の環境においても適用が容易な補修技術の開発・評価を行うとともに、限られた洋上人員での効率的な設備保全を実現すべく、無人小型潜水艇や自立型無人潜水機によるダイバー作業の代替、板厚測定ドローンやロボットを活用したクリーニング作業など、ロボット技術による高所・閉所等の危険作業の代替を進めております。さらに、グループ会社のShape社と共同で、アセット・インテグリティを維持するための効果的なメンテナンスを実現すべくコンディション・ベースド・メンテナンス(CBM)やプレディクティブ・メンテナンス(PdM)等に関する研究開発、AIを用いた安全リスク評価の効率化に関する研究開発を行っております。
FPSOにおける原油生産に伴う温室効果ガス (GHG) 排出量の削減においては、主要なGHG発生源である発電機からの排出低減を目的に、Shape社と共同で、デジタルツインとAIを用いた運転の最適化ソリューションを既存FPSOの操業に導入している他、高発電効率を実現するコンバインドサイクル発電モジュールを実用化し、本年度に生産開始したFPSO Bacalhauで運転を開始しております。さらなる排出低減を目指し、発電機排ガスからCO2を抽出する燃焼後カーボンキャプチャー(PCC)技術の開発を実施しております。PCC技術については、陸上で実績のあるPCCシステムのFPSO搭載に向けた技術評価に加え、洋上環境により適した革新的PCC技術のパイロットプラントのFPSO搭載に向けた研究開発を進めております。加えて、ガスタービンやボイラーといった従来型の発電機を代替する低GHG排出の発電手段についても、将来の実用化・FPSOへの搭載に向けた研究開発を行っており、固体酸化物燃料電池については、FPSO上への搭載に向けてパイロットプラントの設計・製作を開始しております 。フレアの削減については、クローズドフレアシステムの既存プラットフォームへの搭載や、予知運転により機械の異常停止低減を支援するデジタルツールの開発に向けた活動を進めております。ベントや漏洩ガスについても、ロボット技術を用いた検出自動化等を通じた排出削減を研究開発活動の対象として実施しております。
② 石油やガスの代替エネルギー社会への橋渡し
当社グループはエネルギー・トランジションにおける現実解に貢献すべく、一足飛びにグリーンソリューションのみを追求するのではなく、将来の代替エネルギー社会への着実な移行に不可欠なソリューションの実現を目指して研究活動を実施しております。主力産業である海洋油田開発の周辺領域での知見を獲得し、FPSOのEPCI及びオペレーションから得た知見や当社の技術資産と組み合わせることで、当社独自の実現可能なソリューションを追求しております。
また、当社の強みであるTLP型浮体技術と係留技術を組み合わせた発電単価競争力のあるTLP型洋上風力発電設備・変電設備の開発や、タレット型係留設備を採用した浮体式液化CO2貯蔵・注入ユニット(FSIU)の開発を実施し、i-TLP™2及びFSIUにて船級協会より基本設計承認を取得しております。さらに、浮体式原子力発電を実現するための浮体・送電設備の開発や、油井水や海水からのリチウム回収設備といった新規ソリューション開発に向けた取り組みも実施しております。
当連結会計年度におけるこれらの研究開発に係る金額は23,926千米ドルであります。
なお、当社グループは、浮体式石油生産設備の建造及びこれに関連する各種サービスを提供する単一の事業を展開しているため、セグメント別の記載は省略しております。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度においては、7,350千米ドルの設備投資を実施しました。その主なものは海外拠点のオフィス改装費用であります。
2 【主要な設備の状況】
当社グループにおける主要な設備は、以下のとおりであります。
(1) 提出会社
(2025年12月31日現在)
(注)1 帳簿価額は、日本基準に基づく金額を記載しております。
2 上記事務所の建物は全て賃借により使用しており、年間賃借料は257百万円であります。
3 従業員数の( )内には、臨時従業員数を外書きで表示しております。
4 現在休止中の主要な設備はありません。
5 上記のほか、主要な賃借設備はありません。
(2) 子会社
(2025年12月31日現在)
(注)1 帳簿価額は、IFRSに基づく金額を記載しております。
2 従業員数の( )内には、臨時従業員数を外書きで表示しております。
3 上記のほか、主要な賃借設備はありません。
3 【設備の新設、除却等の計画】
該当事項はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注)1 会社法第447条第1項及び第448条第1項の規定に基づき、資本金及び資本準備金を減少し、その他資本剰余金に振り替えたものであります。なお、資本金の減資割合は64.7%、資本準備金の減資割合は64.3%であります。
2 有償第三者割当 発行価格 1,264円 資本組入額 632円
割当先 三井物産株式会社 1,775,000株
株式会社商船三井 10,162,300株
(5) 【所有者別状況】
(2025年12月31日現在)
(注) 自己株式1,023株は、「個人その他」欄に10単元、「単元未満株式の状況」欄に23株含まれております。
(6) 【大株主の状況】
(2025年12月31日現在)
(注)1 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)及び株式会社日本カストディ銀行(信託口)の信託業務に係る株式数については、当社として把握することができないため記載しておりません。
2 上記のほか、「役員向け株式報酬制度」の信託財産として、三井住友信託銀行株式会社が役員向け株式報酬制度信託口3.6千株(0.00%)を保有しております。なお、当該株式は連結財務諸表上、自己株式として処理しております。
3 2025年5月9日付けで縦覧に供されている大量保有報告書において、アセットマネジメントOne株式会社及びその共同保有者1社が、2025年4月30日現在で以下の株式を所有する旨が記載されているものの、当社として2025年12月31日現在における実質所有株式数が確認できませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、その大量保有報告書の内容は以下のとおりであります。
4 2025年8月7日付けで縦覧に供されている大量保有(変更)報告書において、ゴールドマン・サックス証券株式会社及びその共同保有者3社が、2025年7月31日現在で以下の株式を所有する旨が記載されているものの、当社として2025年12月31日現在における実質所有株式数が確認できませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、その大量保有(変更)報告書の内容は以下のとおりであります。
5 2026年1月6日付けで縦覧に供されている大量保有(変更)報告書において、JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社及びその共同保有者5社が、2025年12月31日現在で以下の株式を所有する旨が記載されているものの、当社として2025年12月31日現在における実質所有株式数が確認できませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、その大量保有(変更)報告書の内容は以下のとおりであります。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
(2025年12月31日現在)
(注)1 「単元未満株式」欄には、当社所有の自己株式23株が含まれております。
2 「完全議決権株式(その他)」欄には、「役員向け株式報酬制度信託口」が保有する当社株式3,600株(議決権数36個)が含まれております。
② 【自己株式等】
(2025年12月31日現在)
(注) 「役員向け株式報酬制度」の信託財産として、三井住友信託銀行株式会社が保有する当社株式3,600株(0.00%)は、上記の自己株式等には含まれておりません。
(8) 【役員・従業員株式所有制度の内容】
役員向け株式報酬制度
本制度は、当社の業績及び株式価値と対象となる取締役及び執行役員の報酬との連動性をより明確にし、取締役及び執行役員が株価上昇によるメリットを享受するのみならず株価下落リスクも負担し、株価の変動による利益及びリスクを株主の皆様と共有することで、中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的としております。
(1)取引の概要
従来、当社が金銭を信託して設定した信託において取得した当社普通株式(以下「当社株式」)を、当社株式交付規程に従い付与するポイント数に応じ、取締役及び執行役員に交付する株式報酬制度でありましたが、2024年3月27日より当社役員向け株価連動報酬規程に従い付与するポイント数に退任時の当社の株価に乗じた現金を、取締役及び執行役員に支給する現金決済型の株式報酬制度に移行しております。
(2)信託に残存する自社の株式
2025年12月31日時点において、信託に残存する当社株式数は3,600株であります。
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注)1 当期間における取得自己株式数には、2026年3月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。
2 当事業年度及び当期間における取得自己株式には、「役員向け株式報酬制度信託口」が取得した当社株式は含まれておりません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注)1 当期間における保有自己株式数には、2026年3月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。
2 当事業年度及び当期間における保有自己株式数には、「役員向け株式報酬制度信託口」が保有する当社株式は含まれておりません。
3 【配当政策】
当社の剰余金の配当はそれぞれ6月30日と12月31日を基準日とする中間配当と期末配当の年2回行うことができる旨を定款で定めております。これらの剰余金の配当の決定機関は中間配当については取締役会、期末配当については株主総会であります。
当社は、将来の事業展開と経営体質強化のために必要な内部留保を確保しつつ、株主に対する適正かつ安定的な配当を行うことを基本方針としております。
当連結会計年度の期末配当につきましては、当期の業績及び将来の事業展開、経営体質の強化を勘案し、2026年3月30日開催予定の第40回定時株主総会において期末配当を1株当たり80円(総額5,467百万円)と決議される予定です。予定どおり決議されますと、中間配当(1株当たり60円、総額4,100百万円)と合わせて当期の1株当たりの配当は年140円となります。
(注)当期の中間配当に関する取締役会決議日 2025年8月7日
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、法令遵守の徹底、株主利益の重視及び経営の透明性確保を基本的理念と考え、コーポレート・ガバナンスの強化に努めております。
また、経営の透明性確保の見地から、情報開示への積極的な取り組みを重視し、迅速かつ正確なディスクロージャーに努めております。
② コーポレート・ガバナンスに関する施策の実施状況
イ)コーポレート・ガバナンス体制の概要
・取締役会から業務執行取締役への権限委任を進め、取締役会は経営戦略等を重点的に審議する体制を整える
・監査等委員を取締役会の構成員とし、取締役会の監督機能を強化するとともに、意思決定の迅速化を図る
また、当社は、業務執行に関わる機能を取締役会から委譲し、経営の効率化と業務執行の迅速化を図るため、執行役員制を導入しております。
有価証券報告書提出日(2026年3月26日)現在、主要な会議体の体制は以下のa.~d.のとおりであります。
a.取締役会
当社の取締役会は取締役(監査等委員である取締役を除く)6名(うち社外取締役4名)及び監査等委員である取締役4名(うち社外取締役3名)の計10名で構成されております。原則として毎月1回の定例取締役会、必要に応じて臨時取締役会を開催しており、業務執行者による職務執行をはじめとする経営全般に対する監督機能を発揮することにより経営の公正性・透明性を確保するとともに、法令、定款及び当社規程に基づく重要な業務執行の決定等を通じて、当社のための意思決定を行っております。
b.監査等委員会
監査等委員である取締役4名(うち社外取締役3名)で構成されております。原則として毎月1回、必要に応じて随時開催し、株主に負託された独立の機関として、監査等委員でない取締役の職務執行を監査することとしております。
c.指名・報酬委員会
取締役・執行役員の指名・報酬などに関する取締役会の機能を強化することを目的として、取締役会の下に任意の指名・報酬委員会を設置しております。委員会においては、透明性、客観性を確保し、公正かつ適正に審議することを目的とし、委員の過半数を独立社外取締役とし、必要に応じて開催する旨規定しております。現在、指名・報酬委員会は、委員長を含め独立社外取締役3名で構成し、毎月1回程度開催しております。なお、社長執行役員がオブザーバーとして出席しております。
d. 経営会議
当社では、取締役会により決定された基本方針に基づく業務執行のための経営会議体として、経営会議を設けており、執行役員の中から社長執行役員が指名し、取締役会が承認した者によって構成されております。原則として毎月2回定時に、必要に応じて臨時に開催し、取締役会の決定する経営戦略に基づく業務の執行に関する重要事項を決定すると共に、審議・報告を通じた情報の共有化を図っております。
有価証券報告書提出日(2026年3月26日)現在の各機関の構成員については、下表のとおりであります。
◎ … 議長・委員長、○ … 構成員
当社は、2026年3月30日開催予定の第40回定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役(監査等委員である取締役を除く。)6名選任の件」及び「監査等委員である取締役4名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、当社の取締役は、取締役(監査等委員である取締役を除く。)6名及び監査等委員である取締役4名(うち社外取締役3名)の計10名となります。2026年3月30日以降の各機関の構成員については、下表のとおりとなる予定です。
◎ … 議長・委員長、○ … 構成員
(注)1 経営会議の構成員は、2026年4月1日以降のものであります。
(注)2 2026年4月1日付で就任予定の役職であります。
ロ)現状のコーポレート・ガバナンスを採用している理由
当社は、監査等委員会設置会社として迅速かつ適切な意思決定と迅速な職務執行を図る一方、以下のように適切な監督・監視体制を可能とする体制と判断し、現状のガバナンス体制を構築しております。
(a)社外取締役及び監査等委員である社外取締役の選任によって社外からの経営監視体制を取り入れております。
(b)執行役員制を導入し経営と業務執行が分離することにより取締役会の監督機能強化を図っております。
ハ)当社のコーポレート・ガバナンス及び内部管理体制

ニ)主要な会議体の活動状況
2025年1月1日から2025年12月31日までの当事業年度における主要な会議体の活動状況は以下 a.~ c.のとおりであります。
a.取締役会の活動状況
当事業年度において開催された取締役会は18回であり、個々の取締役の出席状況については以下のとおりであります。
[当事業年度の開催実績]
定例:12回、臨時:6回
当事業年度の取締役会における具体的な検討内容は、以下のとおりであります。
(決議事項):決算及び財務諸表、経営計画、重要案件の入札、重要人事、その他当社規程に基づく決議事項等
(報告事項):取締役会実効性評価、内部監査の結果報告、個別案件の重要な進捗、資本政策、重要会議体に関する概要報告等
b.監査等委員会の活動状況
(3)「監査の状況」①監査等委員会監査の状況(P48) ご参照ください。
c.指名・報酬委員会の活動状況
取締役の選任基準(スキルマトリックス)及び選任案の審議・答申を行いました。また、取締役会の構成、社長執行役員の後継者計画及び能力要件に関する討議を行いました。
当事業年度において開催された指名・報酬委員会は11回であり、個々の委員の出席状況は以下のとおりであります。
③ その他のコーポレート・ガバナンスに関する事項
イ)内部統制システムの整備の状況
当社の取締役、執行役員及び使用人の職務の執行並びに当社子会社の取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他業務の適正を確保するための体制等の整備について、当社取締役会において決議した内容の概要は以下のとおりであります。
(a) 当社の取締役、執行役員及び使用人の職務の執行並びに当社の子会社の取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(b) 当社の取締役の職務の執行に関する情報の保存及び管理に関する体制
(c) 当社グループの損失の危険に関する規程その他の体制
(d) 当社の取締役の職務の執行並びに当社の子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(e) 当社の子会社の取締役等の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
(f) 当社の監査等委員会の職務を補助すべき使用人に関する事項
(g) 前号の使用人の当社の取締役(監査等委員である取締役を除く)からの独立性に関する事項
(h) 監査等委員会の補助使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
(i) 当社の取締役(監査等委員である取締役を除く)、執行役員及び使用人が監査等委員会に報告するための体制並びに当社の子会社の取締役等及び使用人又はこれらの者から報告を受けた者が、監査等委員会に報告するための体制
(j) 当社の監査等委員会に報告をした者が、当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
(k) 当社の監査等委員会の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
(l) その他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
ロ)コンプライアンス体制の整備の状況
当社では、当社グループ及びその取締役、執行役員、従業員その他当社グループの業務に従事するすべての者に共通の行動規範として「Code of Business Conduct and Ethics(企業倫理・行動規範)」を制定しております。具体的には、取締役会直属の組織として、「グループ・コンプライアンス委員会」を設置し、定期的に委員会を開催して、当社グループにおける法令・定款等の遵守状況を取締役会に報告すると共に、当社グループの全ての役職員を対象とする研修の開催等、当社グループ内におけるコンプライアンス意識の啓発活動及びコンプライアンスに関わる事項の徹底にあたっております。
また、法令違反その他のコンプライアンス違反行為の早期発見と是正を目的として内部通報規程(Compliance & Ethics Reporting Standard)を定め、当社グループ共通の内部通報システムとして、通報受付専門会社を窓口とする「MODEC Ethics Hotline」を設け、その適切な運用を行うと共に、研修等を通じてその利用を促進しております。
ハ)リスク管理体制の整備の状況
当社の業務執行に関わるリスクについては、リスクの内容並びに管理手続を定めた「リスクマネジメント規程」、「エンタープライズリスクマネジメント規程」及び業務関係諸規程に基づいて管理を行っております。日常の企業活動において各部がリスク管理を行うと共に、経営会議において業務の執行状況及びその結果を継続的にフォローアップし、リスクマネジメントの徹底を図っております。
ニ)提出会社の子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況
当社の子会社を含めた当社グループの業務執行については、「業務分掌規程」「職務権限規程」及び「関係会社管理規程」によって各業務の担当部署並びに決裁権限者を明確にし、組織的かつ能率的な運営を図ることを定めております。
また、当社の子会社が重要な事項を決定する際には、関連規程に従って、当社の関係部門と事前協議を行い、当社は子会社の経営内容の把握並びに検討を行っております。
ホ)その他コーポレート・ガバナンスに重要な影響を与えうる特別な事情
当社は、公正な取引の実施を「Code of Business Conduct and Ethics(企業倫理・行動規範)」に定めており、この基準に則してすべての取引先との価格や契約条件を独立的また合理的に決定しており、公正な取引の実施を含むグループのコンプライアンスの状況については、グループ・コンプライアンス委員会において問題ないことを確認しております。
ヘ)責任限定契約の内容の概要
当社は、会社法第427条第1項に基づき、取締役(業務執行取締役等であるものを除く)及び監査等委員との間において、会社法第423条第1項の損害賠償責任について、職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、その責任の限度を定める契約を締結しております。
当該契約に基づく賠償責任の限度額は、会社法第425条第1項に規定する最低責任限度額となっております。
ト)役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、当社の取締役、執行役員等(以下、役員等)、並びに子会社の役員等及び子会社以外の出資先に当社から派遣する役員等を被保険者として、役員等賠償責任保険(D&O)契約を締結し、被保険者がその職務の執行に関し責任を負うこと又は当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害を填補することとしており、保険料は全額会社が負担しております。なお、法令違反の認識がある行為等に起因する損害は上記保険契約により填補されません。
チ)取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について議決権を行使することのできる株主の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、累積投票によらない旨を定款に定めております。
リ)株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項
当社は、以下について株主総会の決議によらず、取締役会で決議することができる旨定款に定めております。
・自己株式を取得することができる旨
(機動的な対応を可能とするため)
・取締役の責任を免除することができる旨
(職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにするため)
・監査役の責任を免除することができる旨(第38回定時株主総会終結前の行為に限定)
(職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにするため)
・中間配当をすることができる旨
(株主への安定的な利益還元を行うため)
ヌ)株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行うことを目的として、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。
ル)取締役の定数
当社の取締役は15名以内とする旨を定款で定めております。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
1. 2026年3月26日(有価証券報告書提出日)現在の当社の役員の状況は、以下のとおりであります。
男性8名 女性2名 (役員のうち女性の比率20.0%)
(注)1 取締役の任期は、2024年12月期に係る定時株主総会終結の時から2025年12月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
2 取締役(監査等委員)の任期は、2023年12月期に係る定時株主総会終結の時から2025年12月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
3 取締役清水一樹、杉山正幸、小林雅人、前田裕子、野田弘子、藤田利彦及び安間匡明は、会社法第2条第15号に定める社外取締役であります。
2.当社は、2026年3月30日開催予定の第40回定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役(監査等委員である取締役を除く。)6名選任の件」及び「監査等委員である取締役4名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、当社の役員の状況及びその任期は、以下のとおりとなる予定です。
なお、役員の役職等については、当該定時株主総会の直後に開催が予定される取締役会の決議事項の内容(役職等)を含めて記載しております。
男性8名 女性2名 (役員のうち女性の比率20.0%)
(注)1 取締役の任期は、2025年12月期に係る定時株主総会終結の時から2026年12月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
2 取締役(監査等委員)の任期は、2025年12月期に係る定時株主総会終結の時から2027年12月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
3 取締役清水一樹、杉山正幸、小林雅人、前田裕子、藤田利彦、田中由紀及び磯部貢一は、会社法第2条第15号に定める社外取締役であります。
② 社外役員の状況
イ)社外取締役の員数並びに社外取締役と当社との人的・資本取引関係その他の利害関係
当社の社外取締役は7名(うち、監査等委員である取締役3名)であります。
社外取締役である清水一樹氏は大手総合商社における豊富な業務経験、及び当社の事業に関連する実務知識を有しております。なお、同氏は当社の株主である三井物産株式会社の執行役員を兼務しておりますが、当社との間に特別な利害関係はありません。杉山正幸氏は大手海運会社で培った海洋事業をはじめとする豊富な知識と経験、経営能力、及び国際分野における豊富な業務経験を有しております。なお、同氏は当社の株主である株式会社商船三井の執行役員を兼務しておりますが、当社との間に特別な利害関係はありません。また、独立社外取締役について、小林雅人氏は弁護士としての豊富な経験と法務全般に関する専門的知見を有しております。また、前田裕子氏は大手製造業、研究機関で培った幅広い経営に関する経験と知識を有しております。独立社外取締役2名は、いずれも当社との間に特別な利害関係はありません。
監査等委員である社外取締役のうち、野田弘子氏は外資系金融機関における経理部門及び経営コンサルタントとしての豊富な知見を有しております。藤田利彦氏は、財務省(大蔵省)、国税庁、日本銀行等で培った税務、経済、金融に関する専門的な知見と豊富な経験を有しております。また、安間匡明氏は、銀行・証券・コンサルティング業務で培った国内外の金融・サステナビリティに関する専門的知見と豊富な経験を有しております。監査等委員である社外取締役3名と当社との間には特別な利害関係はありません。
なお、当社は2026年3月30日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役(監査等委員である取締役を除く。)6名選任の件」及び「監査等委員である取締役4名選任の件」を上程しており、当該決議が承認可決されますと、当社の社外取締役は7名(うち、監査等委員である取締役3名)となります。新任の監査等委員である取締役のうち、田中由紀氏は官公庁等で培った海事・国際分野等における豊富な経験と幅広い知見を有しております。また、磯部貢一氏は、銀行及び証券業務を通じて国内外の金融に関する専門的な知見及び豊富な経験を有しております。新任の監査等委員である社外取締役2名と当社との間には特別な利害関係はありません。
当社は、会社法の社外要件と東京証券取引所の定める独立役員の基準を充足し、当社が定める「社外役員の独立性判断基準に関する規程」に従い、小林雅人氏、前田裕子氏、野田弘子氏、藤田利彦氏、安間匡明氏の5名を独立社外取締役として選任しており、一般の株主と利益相反の生じる恐れがない独立役員として東京証券取引所に届け出ております。また、当社は2026年3月30日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役(監査等委員である取締役を除く。)6名選任の件」及び「監査等委員である取締役4名選任の件」を上程しており、当該決議が承認可決された場合、小林雅人氏、前田裕子氏、藤田利彦氏、田中由紀氏、磯部貢一氏の5名を独立社外取締役として選任し、一般の株主と利益相反の生じる恐れがない独立役員として東京証券取引所に届け出る予定です。
<社外役員の独立性に関する判断基準>
当社は、社外役員又は社外役員候補者が、当社において合理的に可能な範囲で調査した結果、次の各項目のいずれにも該当しないと判断される場合に、独立性を有しているものと判断する。
1.当社及び当社の子会社、関連会社(以下、総称して「当社グループ」という)の業務執行者又は過去10年間において当社グループの業務執行者であった者
2.過去10年間において当社の現在の主要株主及びその連結子会社の取締役、監査役、業務執行者であった者
3.当社グループが総議決権の10%以上の議決権を直接又は間接的に保有している者又はその業務執行者
4.当社グループの主要な取引先又はその業務執行者
5.当社又はその連結子会社の会計監査人である監査法人に所属する者
6.当社グループから役員報酬以外に多額の金銭その他の財産を得ているコンサルタント、弁護士、公認会計士等の専門的サービスを提供する者(当該財産を得ている者がコンサルティングファーム、法律事務所、会計事務所等の法人、組合等の団体の場合は、当該団体に所属する者)
7.当社グループから多額の寄付を受けている者(当該多額の寄付を受けている者が法人、組合等の団体である場合は、当該団体の業務執行者)
8.当社グループの業務執行者を役員に選任している会社の業務執行者
9.上記3から8のいずれかに過去3年間において該当していた者
10.上記1から8までのいずれかに該当する者が重要な者である場合において、その者の配偶者又は二親等以内の親族
11.その他、一般株主との利益相反が生じるおそれがあり、独立した社外役員として職務を果たせないと合理的に判断される事情を有している者
ロ)社外取締役が当社のコーポレート・ガバナンスにおいて果たす機能と役割
社外取締役には、当社の事業に関する知見と豊富な経験を当社の経営に生かしていただくことを期待し、社外の独立した立場から経営判断に対するチェック機能を担っていただいております。
監査等委員である社外取締役には、当社の事業に関する知見と経験に基づく視点を監査・監督に生かしていただくことを期待しております。
ハ)社外取締役による監督又は内部監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
社外取締役は、取締役会に出席し、内部監査の状況及び会計監査の状況について、担当の取締役等より報告を受けております。
(3) 【監査の状況】
① 監査等委員会監査の状況
イ)組織・人員
監査等委員会は、監査等委員である取締役4名(うち社外取締役3名)で構成されており、経営、財務、会計、税務等に関する相当程度の知見を有しております。
監査等委員会の職務を補助する部署として監査等委員会室を設置し、適切な専任の使用人を配置しております。また、監査等委員以外の取締役からの独立性を確保するため、当該使用人を監査等委員会の指揮命令下に置いております。
ロ)監査等委員会の運営状況
監査等委員会は、月次で開催される他、必要に応じて随時開催されます。当事業年度において開催された監査等委員会は15回で、1回あたりの平均時間は1時間31分でした。主な決議事項・報告事項と、個々の監査等委員の出席状況は以下のとおりです。
ハ)主な活動
(a) 監査等委員は、取締役会及び経営会議等の重要な会議に出席し、コンプライアンス、リスク管理及び内部統制システムの構築・運用状況等について報告を受け、必要に応じて意見表明を行うとともに、監査等委員を除く取締役が監査等委員会に報告すべき事項を定めた規程による適時適切な情報収集に加え、代表取締役、取締役及び執行役員などとの面談、社内各部門及び子会社に対する業務執行状況の監査及び調査(海外拠点の実地調査を含む)等を通じて、取締役の職務執行を監査・監督しております。
(b) 内部監査部門及びコンプライアンス部門との月次の会合により、内部統制システムの構築・運用状況の把握及び情報の共有化を図っております。
(c) 会計監査人からは期初に監査計画の説明を受け、期中、期末にレビュー・監査結果の報告を受ける等当社グループが抱える重要なリスクについて認識を共有し、年6回の会合において意見交換を行いました。また、監査上の主要な検討事項(KAM)、制度動向、会計監査人の品質管理体制等につき報告を受け、加えて、同会計監査人が提供する非保証業務について、月次で報告を受け、独立性の確認を行っております。
(d) 常勤監査等委員は、重要な決裁書類を閲覧するとともに、指名・報酬委員会、サステナビリティ委員会に出席し、社外監査等委員に対し適時に情報共有を行い、監査等委員会としての監査及び監督機能の実効性向上に努めております。
(e) 社外監査等委員は、監査等委員会へ出席し、常勤監査等委員とコーポレート・ガバナンス強化に資する情報の共有化に努め、取締役会及び監査等委員会において社外監査等委員として強く求められる中立的・独立的立場を踏まえ、それぞれの専門的知見やバックグラウンドを活かし、建設的な意見交換をしております。
(f) 監査等委員と監査等委員以外の独立社外取締役は、四半期ごとに連携のための会合を持ち、経営全般の状況・課題に関して幅広く情報共有、意見交換を行うことに加え、社長執行役員等執行側の求めに応じて、当社のガバナンスや戦略について議論を行う会議に参加し、必要に応じて、経営への助言・提言を行っております。
② 内部監査の状況
当社及び子会社の業務が適正かつ有効に執行されているかを検証し、内部管理体制並びにリスク管理体制を強化するための仕組みとして、内部監査部を設置しております。内部監査部の組織上の独立性を確保するため、同部は社長執行役員直属としており、また、部員の客観性を確保するため、内部監査部員は監査対象部門のいかなる業務にも従事してはならないこととしております。
内部監査部は、公認内部監査人及び公認情報システム監査人など監査関連専門資格保有者を含む8名を擁し、監査等委員会との協議を経て社長執行役員の承認を受けた内部監査年間計画に基づき、当社の各部及び子会社における手続きの妥当性や有効性、法令・社内規程等の遵守といった観点から、リスクベースの内部監査を実施しております。個別監査の中で行った改善提言については、監査対象部門の対応状況をフォローアップしております。
内部監査部は常勤監査等委員と月次で打合せを行います。その際内部監査部より個別監査をはじめとした監査業務全般の遂行状況を報告するとともに、当社及び子会社の現況等につき意見交換を行うなど、連絡を密にいたします。これらの活動を通じて内部監査部が監査等委員会から得た意見は、個別監査の重点項目選定などにおいて参考とし、監査の実効性と効率性の向上を図ります。
また、内部監査部は、監査等委員会が会計監査人から監査計画の説明を受ける際、またレビュー結果並びに監査結果について報告を受ける際に同席し、監査等委員会と内部監査部とで情報の共有化を図ることにより、監査の実効性向上に努めます。
内部監査部は当社及び子会社から成る企業集団全体を監査し、社長執行役員及び取締役会・監査等委員会へ直接報告をする、いわゆる「デュアルレポーティングライン」となっております。
③ 会計監査の状況
イ)監査法人の名称
有限責任あずさ監査法人
ロ)継続監査期間
2003年以降
上記は、当社が新規上場した際に提出した有価証券届出書における監査対象期間より前の期間については調査が著しく困難であったため、有価証券届出書における監査対象期間以降の期間について記載したものであります。実際の継続監査期間は、この期間を超える可能性があります。
ハ)業務を執行した公認会計士
指定有限責任社員・業務執行社員 松木 豊
指定有限責任社員・業務執行社員 大谷 文隆
ニ)監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士15名、その他34名であります。
ホ)監査法人の選定方針と理由
当社の会計監査人として必要とされる専門性、独立性及び適切性と、当社グループのグローバルな事業活動を一元的に監査する体制を有していること等を勘案し、監査等委員会設置会社移行前の監査役会の同意を得て選定しております。
なお、監査等委員会は、会計監査人が適正に監査を遂行することが困難であると認められる場合等、その必要があると判断した場合、株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任に関する議案の内容を決定します。
また、監査等委員会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める事由に該当すると認められる場合は、監査等委員全員の同意により、会計監査人を解任します。この場合、監査等委員会が選定した監査等委員は、解任後最初に招集される株主総会において、会計監査人を解任した旨及び解任の理由を報告します。
ヘ)監査等委員会による監査法人の評価
当社の監査等委員会は、会計監査人の監査計画及びその結果、さらには監査法人としての品質管理体制等、各種の報告を定期的に受けており、その内容については定期的に評価を行っております。その結果、当社の監査等委員会は、当社会計監査人は独立監査人として適切であると評価しております。
④ 監査報酬の内容等
イ)監査公認会計士等に対する報酬の内容
(単位:百万円)
前連結会計年度における非監査業務の内容
株式売出引受審査に係るコンフォート・レター作成業務であります。
当連結会計年度における非監査業務の内容
該当事項はありません。
ロ)監査公認会計士等と同一のネットワーク(KPMGグループ)に対する報酬( イ) を除く)
(単位:千米ドル)
前連結会計年度における非監査業務の内容
連結子会社における非監査業務は、税務に係る助言業務等であります。
当連結会計年度における非監査業務の内容
連結子会社における非監査業務は、税務に係る助言業務等であります。
ハ)その他重要な報酬の内容
前連結会計年度
該当事項はありません。
当連結会計年度
該当事項はありません。
ニ)監査報酬の決定方針
当社の監査公認会計士等に対する報酬につきましては、監査公認会計士等の監査計画の範囲・内容・日程等の相当性を検証し、会社法の定めに従い監査等委員会の同意を得た上で決定しております。
ホ)監査等委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
会計監査人に対する報酬等に対して、当社の監査等委員会が会社法第399条第1項及び第3項の同意をした理由は、会計監査人から提出された監査計画の内容、会計監査の職務遂行状況及び報酬見積りの算定根拠などについて検証した結果、これらが適切であると判断したことであります。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に関する事項
当社の役員等の報酬制度は、株主等のステークホルダーに提供する価値の最大化に向け、以下の基本方針に基づいて設定しております。
・中長期的な企業価値向上と当社の経営計画の実現を促すために、全社業績や個人の成果に応じた適切なインセンティブとして機能するように設計する
・それぞれの役員等が担う役割、責任、成果を反映することにより、職責に応じた職務遂行を促す
・役員報酬に係る規制やガイドライン等を遵守しながら、市場に存在する優秀な人材を引き付けることを可能とする、競争力のある水準に設定する
・適切なガバナンスとコントロールに基づいて決定し、経営環境等を踏まえ適時見直す
② 役員等の報酬の構成及び各報酬採用の目的
当社の役員等の報酬は、固定報酬である「基本報酬」及び短期業績連動報酬である「賞与」、並びに中長期業績連動報酬である「株価連動報酬(パフォーマンスキャッシュ)」により構成されております。
各役員等の総報酬に占める各報酬の比率は、業績目標達成に向けた適切なインセンティブとなるよう、外部専門機関による役員報酬調査データの水準や経営者報酬ガイドラインを参考にしており、固定報酬を100とした場合の業績連動報酬の変動範囲は、概ね15%から230%となるように設計しております。
「基本報酬」は、各役員等の役割、責任に応じた職務遂行を促すことを目的とした報酬としており、役員等各人の役位に応じて報酬額を決定しております。
「賞与」は、単年度の全社業績への対価とし、経営目標の達成に向けたインセンティブとして機能することを目的とした報酬としております。賞与は、役位をもとにした役位別基準額に、当該事業年度の連結純利益額(親会社の所有者に帰属する当期利益)、及びキャッシュ・フローから算出した係数を乗じ、配当実績を加味して、報酬額を決定しております。
「株価連動報酬(パフォーマンスキャッシュ)」は、当社の中長期的な企業価値の持続的な向上を図り、将来的な業績へのインセンティブを高めるとともに、株主の皆様との一層の価値共有を進めることを目的とした報酬としております。本制度では、年度ごとに役位及び業績に応じた株式ポイントを付与し、退任時に累積株式ポイントに退任時株価を乗じて報酬額を算出し、金銭で支給します。
なお、社外取締役及び取締役である監査等委員の報酬については、経営に対する独立性の確保の観点から、報酬構成には業績連動型報酬区分を設けず、固定報酬である「基本報酬」のみを採用しております。
③ 役員等の報酬決定のプロセス
当社は、役員等の指名・報酬などに関する決定の妥当性・透明性を確保することを目的に、取締役会の諮問機関として独立社外取締役が過半数を占め、独立社外取締役を委員長とする指名・報酬委員会を設置しております。役員等の報酬決定に関しては、指名・報酬委員会からの提言を踏まえ、取締役会にて審議、決定しております。
④ 役員報酬の内容
イ)提出会社の役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
ロ)提出会社の役員ごとの連結報酬等の総額等
(注) 連結報酬等の総額が1億円以上の者に限定して記載しております。
ハ)役員の報酬等の額
2024年3月27日開催の第38回定時株主総会において、取締役の基本報酬限度額を年額400百万円以内(うち社外取締役の基本報酬については年額100百万円以内)、賞与限度額を年額300百万円以内、監査等委員である取締役の報酬限度額を年額100百万円以内と決議しております。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準や考え方
当社は原則として、純投資目的による株式保有を行いません。これ以外の政策保有等の投資株式については、株価変動リスク及び資産効率向上の観点から、投資先との事業上の関係や当社との協業に必要と判断する場合を除き、政策保有を行いません。
② 提出会社における株式の保有状況
該当事項はありません。
第5 【経理の状況】
1 連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号。以下、「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定により、国際財務報告基準(IFRS)に基づいて作成しております。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1963年大蔵省令第59号。以下、「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
また、当社は特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しております。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2025年1月1日から2025年12月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2025年1月1日から2025年12月31日まで)の財務諸表について、有限責任 あずさ監査法人による監査を受けております。
3 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について
当社は、以下のとおり連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備を行っております。
(1) 会計基準等の内容を適切に把握し、会計基準等の変更等に適時かつ的確に対応することができる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、研修等に参加することによって専門知識の蓄積に努めております。
(2) IFRSの適用においては、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の把握を行っております。また、IFRSに基づく適正な連結財務諸表等を作成するために、IFRSに準拠したグループ会計方針を作成し、それに基づいて会計処理を行っております。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結財政状態計算書】
② 【連結損益計算書】
③ 【連結包括利益計算書】
④ 【連結持分変動計算書】
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
⑤ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【連結財務諸表注記】
1.報告企業
三井海洋開発株式会社(以下「当社」という。)は、日本に所在する株式会社であります。当社の連結財務諸表は、当社及び連結子会社(以下「当社グループ」という。)、並びに当社グループの関連会社及び共同支配の取決めに対する持分から構成されております。当社グループの主な事業内容は、FPSO、FSO及びTLPといった浮体式海洋石油・ガス生産設備の設計・建造・据付、販売、リース、チャーター及びオペレーションであります。
2.作成の基礎
(1) IFRSに準拠している旨
当社グループの連結財務諸表は、連結財務諸表規則第1条の2第1号に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件をすべて満たすことから、同第312条の規定により、IFRSに準拠して作成しております。
本連結財務諸表は、2026年3月26日に当社代表取締役社長執行役員 宮田裕彦及び当社取締役常務執行役員 鈴木亮によって承認されております。
(2) 測定の基礎
当社グループの連結財務諸表は、「3.重要性がある会計方針」に記載のとおり、公正価値で測定する金融商品及び確定給付負債等を除き、取得原価を基礎として作成しております。
(3) 機能通貨及び表示通貨
当社グループの連結財務諸表は、当社の機能通貨である米ドルを表示通貨としており、千米ドル未満の端数は切り捨てております。
(4) 判断及び見積りの使用
この連結財務諸表を作成する際に、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額、及び報告期間の末日における偶発負債の開示に影響を及ぼす会計上の重要な判断、見積り及び仮定の設定を行っておりますが、実績がこれらの見積りとは異なることがあります。見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直し、見直しによる影響は、見直しを行った期間又はそれ以降の期間において認識しております。
会計方針の適用に際して行った当社グループの連結財務諸表上で認識する金額に重要な影響を与える判断、見積り及び仮定に関する情報は、以下のとおりであります。
・連結の範囲(「3.重要性がある会計方針 (1)連結の基礎」)
・収益認識(「3.重要性がある会計方針 (14)顧客との契約から生じる収益」)
当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与える可能性のある判断及び見積りとその仮定等は、以下のとおりであります。
・収益認識(「3.重要性がある会計方針 (14)顧客との契約から生じる収益」)
・引当金の測定(「3.重要性がある会計方針 (12)引当金」)
・繰延税金資産の回収可能性(「3.重要性がある会計方針(17)法人所得税」)
・金融商品の公正価値(「3. 重要性がある会計方針(4)金融商品」)
・非金融資産の減損テストにおける回収可能価額(「3.重要性がある会計方針(9)非金融資産の減損」)
・確定給付負債の数理計算上の仮定(「3.重要性がある会計方針(10)従業員給付」)
・リースの識別及びリース期間の決定(「3. 重要性がある会計方針(8)リース」)
・新型コロナウイルス感染症の影響
新型コロナウイルス感染症の影響により、当社グループの建造中のプロジェクトにおいて、これまでにスケジュール全体の進捗に影響を及ぼす状況が発生しております。当連結会計年度末において、当社グループは、新型コロナウイルス感染症の影響によるプロジェクトの遅延は契約及び法令に照らして不可抗力事由に相当すると考えており、会計上の見積りを行うにあたり、遅延にかかるペナルティーは見込んでおりません。しかし、今後の客先との交渉結果もしくは調停の結果によっては、ペナルティーの負担が生じる可能性があります。
3.重要性がある会計方針
(1) 連結の基礎
① 子会社
子会社とは、当社グループが支配を有する事業体をいいます。当社グループは、ある事業体への関与により生じる変動リターンに対するリスク又は権利を有し、かつ当該事業体に対するパワーを通じてその変動リターンに影響を及ぼす能力がある場合に、当該事業体を支配していると判断しております。
子会社はすべて、取得日すなわち当社が支配を獲得した日から、当社が支配を喪失する日まで連結しております。
子会社に対する当社グループ持分の一部を処分した後も支配が継続する場合には、当社グループの持分の変動を資本取引として会計処理しており、非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、親会社の所有者に帰属する持分として資本に直接認識しております。支配を喪失した場合には、支配の喪失から生じた利得又は損失は純損益で認識しております。従来の子会社に対する持分を保持する場合には、その持分は支配喪失日の公正価値で測定しております。当社グループ内の債権債務残高及び取引、並びに当社グループ内取引によって発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しております。
② 持分法適用会社(関連会社及び共同支配企業)に対する投資
関連会社とは、当社グループがその財務及び経営方針に対して重要な影響力を有しているものの、支配はしていない事業体をいいます。
共同支配企業とは、契約上の取決めにより当社グループを含む複数の当事者が共同して支配をしており、その活動に関連する財務上及び営業上の決定に際して、支配を共有する当事者の一致した合意を必要としており、かつ、当社グループが当該取決めの純資産に対する権利を有している企業をいいます。
当社グループは、関連会社及び共同支配企業への投資について、持分法を用いて評価しております。(以下「持分法適用会社」)
連結財務諸表には、重要な影響力又は共同支配を獲得した日から喪失するまでの持分法適用会社の純損益及びその他の包括利益の変動に対する当社グループの持分を含めております。
持分法適用会社に対する投資は、取引コストを含む原価で認識しております。当社の投資には、取得時に認識したのれん相当額を含めております。また、重要な影響力を有することとなった日から重要な影響力を喪失する日までの持分法適用会社の純損益及びその他の包括利益に対する当社グループの持分は、持分法適用会社に対する投資額の変動として認識しております。
持分法適用会社との取引から発生した未実現利益は、投資先に対する当社グループの持分から控除し、未実現利益の消去額が投資先の持分を超過する場合は繰延利益としてその他の非流動負債に計上しております。未実現損失は、減損が生じている証拠がない場合に限り、未実現利益と同様の方法により投資に加算しております。
持分法適用会社の損失に対する当社グループの持分が持分法適用会社に対する投資を上回った場合は、投資の帳簿価額をゼロまで減額しております。それ以上の損失については、持分法適用会社で生じる損失について当社グループが法的に負担する、あるいは負担すると推定される金額を、貸付金など実質的に投資に該当する残高が存在する場合は、当該残高から控除し、当該残高を超過する金額を持分法適用に伴う負債として計上しております。
持分法適用会社に関するのれんは投資の帳簿価額に含めており、償却しておりません。持分法適用会社に対する投資について減損している可能性が示唆されている場合において減損の評価を行っております。当社グループは、RANG DONG MV17 B.V.、OPPORTUNITY MV18 B.V.、GAS OPPORTUNITY MV20 B.V.、SHAPE PTE. LTD. 及びSHAPE BRASIL SOLUCOES DIGITAIS LTDA.の5社に対して50%超の議決権を有しておりますが、他の出資者との間で締結した契約上の取決めにより共同支配が存在し、かつ、当該取決めの純資産に対する権利を有していると評価できることから共同支配企業として分類しております。
(2) 企業結合
企業結合は、取得法に基づき会計処理をしております。取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、引き受けた負債及び当社グループが発行する資本持分の取得日公正価値の合計として測定しております。取得対価が識別可能な資産及び負債の公正価値を超過する場合は、その超過額をのれんとして認識しております。下回る場合には、純損益として認識しております。取得に直接起因する取得費用は、発生時に費用として処理し、被取得企業における識別可能な資産及び負債は取得日の公正価値で認識しております。支配獲得後の非支配持分の追加取得については、資本取引としており、のれんは認識しておりません。
企業結合の前後で同一の当事者により最終的に支配され、かつその支配が一時的でない場合の企業結合を共通支配下における企業結合といいます。当社グループは、そのような企業結合を原則として帳簿価額に基づき会計処理しております。
(3) 外貨換算
① 外貨建取引
資本取引を含む外貨建取引は、取引日における為替レートで機能通貨に換算しております。報告期間の末日における外貨建貨幣性資産及び負債は、報告期間の末日の為替レートで機能通貨に換算し、換算差額は純損益として認識しております。ただし、発生する損益がその他の包括利益で認識される資産及び負債に関してはそれらから生じる換算差額はその他の包括利益に認識しております。取得原価で測定する外貨建非貨幣性資産及び負債は、取引日の為替レートで機能通貨に換算しております。
② 在外営業活動体
在外営業活動体の資産及び負債は、報告期間の末日の為替レートにより、収益及び費用は取引日レートにより機能通貨に換算しております。在外営業活動体の財務諸表の換算により発生する換算差額は、その他の包括利益として認識し、その累計額はその他の資本の構成要素に認識しております。
在外営業活動体の一部又はすべてを処分し、支配、重要な影響力又は共同支配を喪失する場合には、その在外営業活動体に関連する換算差額の累積金額を、処分に係る利得又は損失の一部として純損益に組み替えております。当社グループが、子会社の持分を部分的に処分するが、支配は保持する場合、累積金額の一部は適宜非支配持分に再配分しております。当社グループが、重要な影響力を保持する一方で、関連会社又は共同支配企業を部分的にのみ処分する場合には、累積金額の一部を適宜純損益に組み替えております。
(4) 金融商品
① 認識及び認識の中止
認識:
デリバティブ商品を含む金融資産及び金融負債は、当社グループが契約の当事者となった取引日に当初認識しております。
金融資産の売買については、取引日において、認識又は認識の中止を行っております。
認識の中止:
当社グループは、以下の場合に金融資産の認識を中止しております。
(a) キャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅する。
(b) キャッシュ・フローに対する契約上の権利を譲渡し、当該金融資産の所有に係るリスクと経済価値が実質的に移転する。
当社グループが、移転した当該金融資産に対する支配を継続している場合には、継続的関与を有している範囲において、資産と関連する負債を認識しております。
金融負債は、契約上の義務が免責、取り消し又は失効した時点で認識を中止しております。
② 分類
金融資産:
当社グループは、金融資産を以下の要件に基づき、償却原価で測定する、純損益を通じて公正価値で測定する(FVTPL)又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する(FVTOCI)金融資産に分類し、当初認識時にその分類を決定しております。
(a) 金融資産を保有する事業モデル
(b) 金融資産の契約上のキャッシュ・フロー特性
以下の条件がともに満たされる金融資産を償却原価で測定する金融資産に分類しております。
(a) 契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産を保有している。
(b) 金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
償却原価で測定する金融資産に分類されない金融資産は、FVTPLに分類しております。当社グループがFVTPLに分類する金融資産は、主にデリバティブ資産であります。なお、当社グループは、FVTOCIに分類する金融資産及び売買目的で保有しFVTPLに分類する金融資産は保有しておりません。
金融負債:
FVTPLに分類する金融負債を除き、当社グループは、すべての金融負債を償却原価で測定する金融負債に分類しております。当社グループがFVTPLに分類する金融負債は、デリバティブ負債であります。
③ 測定
当初測定:
FVTPLに分類する金融資産及び金融負債を除き、当社グループは、すべての金融資産及び金融負債を、公正価値に取引コストを加減算した金額で当初測定しております。FVTPLに分類する金融資産及び金融負債は、公正価値で当初認識しております。
なお、重大な金融要素を含んでいない営業債権は、取引価格で当初測定しております。
当初認識後の測定:
償却原価で測定する金融資産及び金融負債は、当初認識後、実効金利法を用いて償却原価で測定しております。利息収益費用、為替差損益及び減損は、純損益に認識しております。認識を中止した時点の金融資産に係る利得又は損失及び金融負債の簿価と支払った対価の差額は、純損益に認識しております。
FVTPLで測定する金融資産及び金融負債は、当初認識後、公正価値で測定しております。
金融保証契約は、以下のいずれか高い方で測定しております。
(a) 下記金融資産の減損に従った損失評価引当金
(b) 当初認識額からIFRS第15号の原則に基づく収益累計額を控除した金額
金融資産の減損:
当社グループは、償却原価で測定する金融資産、契約資産及び金融保証契約に係る予想信用損失に対する損失評価引当金を認識しております。
当社グループは、報告期間の末日ごとに、金融資産の信用リスクを報告期間の末日時点と当初認識日時点で比較し、金融資産に係る信用リスクの著しい増加の有無を評価しております。金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増加している場合には、当該金融資産に係る損失評価引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定し、著しく増加していない場合には、12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定しております。
なお、上記にかかわらず、重大な金融要素を含んでいない営業債権及び契約資産については、損失評価引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しております。
金融資産に係る損失評価引当金の繰入額及び損失評価引当金を減額する事象が発生した場合の戻入額は、純損益に認識しております。
④ デリバティブ金融商品及びヘッジ会計
当社グループは、為替及び金利の変動リスクに対するヘッジを目的として、為替予約及び金利スワップ契約等のデリバティブ取引を利用しております。
当社グループでは、ヘッジ会計の適用に当たってはヘッジ開始時に、ヘッジ関係、リスク管理目的及び戦略について、公式な指定及び文書化を行っております。当該文書にはヘッジ手段の特定、ヘッジの対象となる項目又は取引、ヘッジされるリスクの性質及びヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象の公正価値又はキャッシュ・フローの変動に対するエクスポージャーを相殺するに際してのヘッジ手段の有効性の評価方法が含まれております。当社グループは、これらのヘッジについて、ヘッジされたリスクに起因する公正価値又はキャッシュ・フローの変動を相殺するに際し極めて有効であると見込んでおります。
デリバティブの定義に該当する金融商品は、その契約の当事者となった時点で連結財政状態計算書に公正価値で計上しております。ヘッジ手段となるものを除き、その後の公正価値の変動を純損益で認識しております。ヘッジ手段となるものは、以下のように事後測定しております。
キャッシュ・フロー・ヘッジ:
当社グループは、主にキャッシュ・フロー・ヘッジをヘッジ関係として採用しております。キャッシュ・フロー・ヘッジのヘッジ手段としてデリバティブを指定した場合、デリバティブの公正価値の変動のうち有効部分は、その他の包括利益を通じてヘッジ剰余金として認識しております。デリバティブの公正価値の変動のうち非有効部分は、即時に純損益で認識しております。
当社グループは、キャッシュ・フロー・ヘッジ関係のヘッジ手段として、為替予約の直物要素の公正価値の変動のみを指定しております。為替予約の先渡要素(フォワード・ポイント)の公正価値の変動は、ヘッジのコストとして区分して会計処理し、資本項目のヘッジコスト剰余金として認識しております。
通貨スワップ契約にキャッシュ・フロー・ヘッジを適用する場合には、通貨ベーシス・スプレッドを除く部分をヘッジ手段として指定し、通貨ベーシス・スプレッド部分に関しては、公正価値の変動額をヘッジコストとして、その他の包括利益を通じて、資本項目のヘッジコスト剰余金として認識しております。
ヘッジされた予定取引が、棚卸資産などの非金融項目の取得に係る場合、ヘッジ剰余金及びヘッジコスト剰余金に累積した金額は、非金融項目の当初認識時に当初の帳簿価額の修正として処理しております。
その他のヘッジについては、ヘッジされた将来キャッシュ・フローが純損益に影響を与えるのと同じ期間に、純損益に振り替えております。
ヘッジがヘッジ比率を調整してもなお、ヘッジ会計の適格要件をもはや満たさない、又はヘッジ手段が売却された、失効となった、終了した、又は行使された場合、ヘッジ会計は将来に向かって中止しております。キャッシュ・フロー・ヘッジのヘッジ会計が中止された場合、非金融項目の取得に係る取引のヘッジであれば、キャッシュ・フロー・ヘッジに累積された金額は、非金融項目の当初の帳簿価額の修正として処理されるまでは資本に計上され続けます。その他のキャッシュ・フロー・ヘッジについては、ヘッジされた将来キャッシュ・フローが純損益に影響を与えるのと同じ期間に純損益に振り替えられるまで資本に計上され続けます。
ヘッジされた将来キャッシュ・フローが発生する可能性がなくなった場合、ヘッジ剰余金及びヘッジコスト剰余金に累積されていた金額は、即時に純損益に振り替えております。なお、ヘッジ剰余金及びヘッジコスト剰余金をあわせてキャッシュ・フロー・ヘッジの有効部分として表示しております。
(5) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許資金、随時引き出し可能な預金及び流動性が非常に高く容易に換金可能であり、かつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3か月以内に償還期限の到来する短期投資からなっております。
(6) 有形固定資産
① 認識及び測定
有形固定資産は、原価モデルを適用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で表示しております。取得原価には、資産の取得に直接関連する費用、将来の解体、除去及び原状回復費用、借入コストを含めております。有形固定資産の取得後に発生した支出については、当該支出に関連する将来の経済的便益が当社グループに流入する可能性が高く、当該支出が信頼性をもって測定できる場合に限り、資産として認識しております。修繕及び維持コストは、発生時に費用処理しております。処分により発生する利得及び損失は、処分金額と当該資産の帳簿価額との差額により算出し、純損益に含めております。
② 減価償却
有形固定資産は、各構成要素の見積耐用年数にわたり、定額法により減価償却しております。減価償却費は償却可能価額をもとに算定しております。償却可能価額は、資産の取得価額から残存価額を差し引いて算出しております。
見積耐用年数は、以下のとおりであります。
建物附属設備 2年~16年
器具及び備品 2年~20年
機械装置及び運搬具 3年~7年
減価償却方法、耐用年数及び残存価額は、報告期間の末日ごとに見直しを行い、必要に応じて改定しております。
(7) 無形資産
無形資産は、原価モデルを適用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額で表示しております。無形資産は、それぞれの見積耐用年数にわたり、定額法により償却しております。
主な無形資産の見積耐用年数は、以下のとおりであります。
ソフトウエア 3年~10年
その他 5年~18年
償却方法、耐用年数及び残存価額は、各報告期間の末日ごとに見直しを行い、必要に応じて改定しております。
(8) リース
当社グループは、リース契約開始時に対象となる資産は特定されているか、その資産の使用を支配しているかを検討し、リースに該当するか否かを判断しております。
借手としてのリース
当社グループは、リースの開始日に使用権資産とリース負債を認識しております。使用権資産は、取得原価で当初測定しております。取得原価は、リース負債の当初測定額に、開始日又はそれ以前に支払ったリース料を調整し、当初直接コストと原資産の解体及び除去の際に生じるコストを加え、受領済みのリース・インセンティブを控除して算定しております。
当初認識後、使用権資産は、リースの開始日から使用権資産の耐用年数又はリース期間のいずれか短い期間にわたり、定額法により減価償却しております。使用権資産の見積耐用年数は、自己所有の有形固定資産と同様に決定しております。
リース負債は、リースの開始日時点で支払われていないリース料をリースの計算利子率又はリースの計算利子率が容易に算定できない場合には当社グループの追加借入利子率を用いて割り引いた現在価値で当初測定しております。当社グループは、一般的に追加借入利子率を割引率として使用しております。
リース負債の測定に含めるリース料総額は、以下で構成されております。
・固定リース料(実質的な固定リース料を含む)
・指数又はレートに基づいて算定される変動リース料(当初測定には開始日現在の指数又はレートを用いる)
・残価保証に基づいて支払うと見込まれる金額
・当社グループが行使することが合理的に確実である場合の購入オプションの行使価格、延長オプションを行使することが合理的に確実である場合のオプション期間のリース料及びリースの早期解約に対するペナルティーの支払額(当社グループが早期解約しないことが合理的に確実な場合を除く)
リース負債は、実効金利法による償却原価で測定しております。毎期の利率は、リース負債の算定にあたりリース料総額を現在価値に割り引いた際の割引率を用いております。リース負債については、リース料の支払いに応じて、リース負債の元本の返済と利息の支払いを計上しております。
指数又はレートの変動により将来のリース料が変動した場合、残価保証に基づいて支払うと見込まれる金額の見積りが変動した場合、又は購入、延長、あるいは解約オプションを行使するかどうかの判定が変化した場合、リース負債を再測定しております。このようにリース負債を再測定する場合、対応する使用権資産の帳簿価額を修正し、使用権資産の帳簿価額がゼロまで減額されている場合には損益として認識しております。
短期リース及び少額資産のリース
当社グループは、リース期間が12ヶ月以内のリース及び原資産が少額であるリースについて、使用権資産及びリース負債を認識しないことを選択しております。当社グループは、これらのリースに係るリース料をリース期間にわたり定額法により費用として認識しております。
(9) 非金融資産の減損
当社グループは、非金融資産に関して、報告期間の末日に減損の兆候の有無を判断しております。減損の兆候が存在する場合は、個別の資産又は資金生成単位により回収可能価額を見積っております。
個別の資産又は資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうちいずれか高い金額としております。資金生成単位は、他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローから概ね独立したキャッシュ・インフローを生成する最小の識別可能な資産グループであり、個別の資産について回収可能価額の見積りが不可能な場合は、当該資産が属する資金生成単位の回収可能価額を算定しております。使用価値の算定において、見積将来キャッシュ・フローは、固有リスクを反映した上、貨幣の時間価値及びその資産に特有のリスクについて現在の市場の評価を反映した税引前の割引率を用いて現在価値に割り引いております。
減損損失は、個別の資産又は資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超過する場合に認識しております。当社グループは、報告期間の末日において過去に認識した減損損失がもはや存在しない又は減少している可能性を示す兆候が存在するかについて評価を行っております。
(10) 従業員給付
① 退職後給付
a 確定拠出制度
確定拠出制度の退職後給付に係る費用は、従業員がサービスを提供した期間に、純損益として認識しております。
b 確定給付制度
確定給付制度債務の現在価値及び関連する当期勤務費用は、予測単位積増方式を用いて個々の制度別に算定しております。割引率は、将来の給付支払までの見込期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した報告期間の末日時点の優良社債の市場利回りを参照して決定しております。確定給付負債は、確定給付制度債務の現在価値を算定して計上しております。勤務費用及び確定給付負債の利息は、純損益にて認識しております。
確定給付制度債務の再測定は、発生した期に一括してその他の包括利益で認識し、利益剰余金へ振り替えております。過去勤務費用は、発生時に全額純損益に認識しております。
② 短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算は行わず、関連するサービスが提供された時点で費用として認識しております。賞与及び年次有給休暇については、当社グループが、従業員から過去に提供された労働の結果として支払うべき現在の法的及び推定的債務を負っており、かつその金額が信頼性をもって見積ることができる場合にそれらの制度に基づいて支払われると見積られる金額を負債として認識しております。
(11) 株式に基づく報酬
① 株式報酬
本制度は、当社が設定した信託において取得した当社普通株式を、当社株式交付規程に従い付与するポイント数に応じ、取締役及び執行役員に交付する株式報酬制度であります。
株式に基づく報酬においては、取締役及び執行役員が当社に対して提供する役務の対価として付与する資本性金融商品の公正価値を純損益として認識し、同額を資本の増加として認識しております。付与する資本性金融商品の公正価値は、当社と対象となる取締役及び執行役員が、株式報酬について合意した日の当社普通株式の市場における取引価格を基礎として決定しております。当社は、制度対象となった取締役及び執行役員による役務の提供に応じて費用を認識し、同時に取締役及び執行役員の株式に基づく報酬を受け取る権利を確定しております。また、前連結会計年度より「株価連動報酬規程」に基づいて付与するポイント数に応じて、退任時に付与する金銭支給額を決定する株価連動報酬(パフォーマンスキャッシュ)制度に移行しております。
② 株価連動報酬
本制度は、年度毎に役位及び業績に応じた株式ポイントを付与し、退任時に累積株式ポイントに退任時株価を乗じて報酬額を支給する制度であり、支給額の公正価値をその他金融負債として認識し、負債が決済されるまで、当該負債の公正価値の変動を純損益として認識しております。
(12) 引当金
当社グループは、過去の事象の結果として現在の法的又は推定的債務を負っており、当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が生じる可能性が高く、その債務の金額について信頼性をもって見積ることができる場合に引当金を計上しております。引当金は、貨幣の時間的価値が重要な場合には、見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間的価値及び当該負債に特有のリスクを反映した税引前の利率を用いて現在価値に割り引いております。時の経過に伴う割引額の割戻しは金融費用として認識しております。
① 保証工事引当金
保証工事引当金は、製品の引渡後、品質上の瑕疵に該当するような場合に発生する補修費用等の支出に備えるため、当該費用の発生額を見積って計上しております。当該費用は、報告期間の末日から7年以内に発生するものと見込んでおります。
② 工事損失引当金
工事損失引当金は、受注契約に係る損失に対するものであります。 個別受注工事において、当該工事の見積総原価が請負受注金額を超える可能性が高く、かつ予想される損失額を信頼性をもって合理的に見積ることができる場合に、将来の損失見込額を工事損失引当金として計上しております。当該引当金は、報告期間の末日から2年以内に取り崩されるものと見込んでおります。
③ 不利な契約に係る引当金
当社グループは、契約による義務を履行するための不可避的な費用が、当該契約により受け取ると見込まれる経済的便益を上回る場合、不利な契約に係る引当金を計上しております。不利な契約に係る引当金は、契約を終了させるための費用と契約を続行するための純費用のいずれか小さい方の現在価値で測定しております。不利な契約に係る引当金の認識に際しては、当該契約に関連する資産の減損損失を引当金計上前に認識しております。当該引当金は、報告期間の末日から5年以内に取り崩されるものと見込んでおります。
(13) 資本金
① 普通株式
普通株式は資本として分類しております。普通株式の発行に直接関連する追加費用は、税効果考慮後の金額を資本の控除項目として認識しております。
② 自己株式
自己株式を取得した場合は、取得原価を資本の控除項目として認識しております。自己株式を処分した場合、受取対価と自己株式の帳簿価額の差額は、資本として認識しております。
(14) 顧客との契約から生じる収益
当社グループは、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」の範囲に含まれる取引について、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しております。
ステップ1:契約の識別
ステップ2:履行義務の識別
ステップ3:取引価格の算定
ステップ4:履行義務への取引価格の配分
ステップ5:履行義務の充足による収益の認識
当社グループが提供する主なサービスに関する収益の認識基準は以下の通りであります。なお、FPSO等を当社の関係会社で保有し、リース契約により石油開発事業者へ提供するリースサービス、チャーターサービスについては、連結損益計算書上「持分法による投資利益」に含めて表示しております。
① 建造工事に関する収益
長期の建造工事契約に関して当社グループは、契約で約束した財又はサービスに対する支配を顧客に移転することにより、履行義務を充足するにつれて収益を認識しております。
一定の期間にわたり充足する履行義務に関して当社グループは、発生した原価の見積総原価に占める割合により進捗を測定しております。
当社グループは、顧客からの発注により他への転用ができないカスタマイズされた特殊な資産を建造しており、契約期間は数年に及んでおります。
当社グループは、これまでに充足した履行義務に対して顧客に支払いを強制できる権利を有する契約に関し、顧客は仕掛中の工事に対する支配を獲得しているとしております。
これは、このような契約において資産は顧客の仕様に基づいたものであり、顧客が顧客事由により契約を解除した場合、当社グループは適正な利益を含む履行コストの支払いを受ける権利を有しているという理由によります。
長期の建造工事契約に対する契約の追加及び変更は、通常は元の契約と明確に区別できる財やサービスを付け加えるものではないことから、元の契約の継続として取り扱い、追加及び変更時点における累計の収益を認識しております。
なお、履行義務の結果(すなわち進捗)を合理的に測定できない契約において、履行義務を充足するために発生したコストを回収できると見込む場合は、履行義務の結果を合理的に測定できるようになるまで、発生したコストの範囲でのみ収益を認識しております。
これらの収益認識は、総原価の見積りに依存しており、工事の進捗状況等を踏まえてこれを適時適切に見積もっておりますが、案件ごとに詳細な契約条件及び仕様が定められていることに加え、工事が長期間にわたることから、工事契約及び工事実行計画の変更等により実行予算の見直しが必要となった場合、翌連結会計年度に係る連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。
収益は顧客との契約において約束された対価から、顧客との契約に基づくペナルティー等を控除した金額で測定しております。変動性があるペナルティー等を含む変動対価については、合理的に利用可能なすべての情報を用いて対価の金額を見積り、重大な戻入が生じない可能性が非常に高い範囲でのみ売上収益を認識しております。
また、支払いは、契約で取り決められたマイルストーン達成に従い、定められた支払スケジュールに基づいた進捗請求によっております。
請求書の支払期限は、通常30日から60日であり、重大な金融要素は含まれておりません。
建造工事契約に関する保証は、不具合や瑕疵を是正する義務であることから、別個の履行義務ではなく工事契約を構成する一部としております。
保証期間は、顧客の受け入れから通常1年から3年であります。
保証額は当社グループのこれまでの履歴及び個別の工事契約の状況に基づいて見積っております。
② オペレーションサービスに関する収益
継続して役務の提供を行うサービス契約であり、原則として、当社グループが契約で約束したサービスに対する義務を履行するにつれて、顧客が便益を享受することとなるため、一定の期間にわたり充足される履行義務であります。
継続して役務の提供を行うサービス契約に関して当社グループは、顧客の要求に応じたサービスを契約期間にわたって提供していくことから、サービスが提供される期間に対する提供済期間の割合により進捗を測定しております。
定額サービス料契約は、契約で取り決めた1日当たりの定額サービス料を月次単位で収益として計上しております。
コスト・プラス・マークアップ・サービス料契約は、サービスを提供した期間にわたり、発生したコストに契約で取り決めたマークアップを上乗せした金額を収益として認識しております。
建造期間中にサービスの提供がされるオペレーションの準備のための事前業務(プレオペレーションサービス)については、建造工事契約の一部に含まれる場合がありますが、当該プレオペレーションサービスが建造工事とは別個のサービスとして区分される場合、建造工事とは別個の履行義務として収益を認識しております。また収益認識にあたっては、発生した原価の見積総原価に占める割合により進捗を測定し、その割合で収益を認識しております。
収益は顧客との契約において約束された対価から、顧客との契約に基づくペナルティー等を控除した金額で測定しております。変動性があるペナルティー等を含む変動対価については、合理的に利用可能なすべての情報を用いて対価の金額を見積り、重大な戻入が生じない可能性が非常に高い範囲でのみ売上収益を認識しております。
業績ボーナスは受け取りがほぼ確実で、収益の重大な戻入れが見込まれない可能性が非常に高い場合に認識しております。
また、サービス料の支払期日は、通常は顧客が請求書を受け取った日から30日であり、重大な金融要素は含まれておりません。
顧客に返金すると見込んでいる対価は、返金負債として計上しております。当該返金負債の見積りにあたっては、契約条件や過去の実績などに基づく最頻値法を用いております。
③ 代理人取引
当社グループの履行義務が、顧客に他の当事者によるサービスの提供を手配することである場合、当社グループは契約上の売先又は買先の代理人であることから、手配完了時に一時点で充足される履行義務として、収益をサービスの対価と他の当事者に支払う対価の純額で認識しております。
④ 契約コスト
契約を獲得するためのコスト及び契約の履行に係るコストは、資産化の要件を満たす場合を除き、発生時に費用処理しております。
資産化の要件を満たす場合は、資産として計上し、当該資産に関連する財又はサービスの顧客への移転に即した方法で償却しております。
⑤ 契約資産及び契約負債
契約資産は、当社グループが履行した建造工事及びサービスに係る権利に関し、未請求でかつ、時の経過以外の条件が満たされていないものであります。
契約負債は、主に顧客から受け取った前受金であります。
契約資産及び契約負債は、各契約単位で連結財政状態計算書に表示しております。
(15) 金融収益及び金融費用
金融収益は、受取利息、受取配当金、デリバティブ利益、為替差益、損失評価引当金戻入等から構成されております。金融費用は、支払利息、デリバティブ損失、為替差損等から構成されております。受取利息、支払利息は、実効金利法を用いて発生時に認識しております。受取配当金は、当社グループの受領権が確定した時点で認識しております。
(16) 政府補助金
政府補助金は、補助金交付のための付帯条件を満たし、かつ補助金を受領するという合理的な保証が得られたときに公正価値で認識しております。
(17) 法人所得税
法人所得税は、当期税金と繰延税金から構成されております。これらは、その他の包括利益で認識される項目、資本に直接認識される項目及び企業結合によって認識される項目を除き、純損益で認識しております。
当期税金は、当期の課税所得に、報告期間の末日時点において施行又は実質的に施行される税率を乗じて算定しております。
繰延税金は、資産及び負債の財務諸表上の帳簿価額と税務上の金額との一時差異について認識しております。繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除及び繰越欠損金について、それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識し、繰延税金負債は、原則として、将来加算一時差異について認識しております。
なお、以下の場合には、繰延税金資産又は負債を計上しておりません。
①企業結合以外の取引で、かつ会計上の利益又は税務上の課税所得のいずれにも影響を及ぼさない取引における資産又は負債の当初認識
②予測可能な将来にその差異が解消されない可能性が高い場合の子会社、関連会社及び共同支配に対する投資に係る差異
③のれんの当初認識において生じる将来加算一時差異
繰延税金は、一時差異が解消される時に適用されると予測される税率を用いて測定しております。
繰延税金資産・負債は、当期税金資産・負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合に相殺しております。
法人所得税の不確実な税務ポジションについて、税務上の解釈に基づき還付又は納付が発生する可能性が高い場合には、合理的な見積額を資産又は負債として認識しております。
(18) 1株当たり利益
基本的1株当たり利益は、親会社の所有者に帰属する利益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して算定しております。
希薄化後1株当たり利益は、上記加重平均株式数にすべての希薄化効果を有する潜在的普通株式の影響を調整し算定しております。
(19) 未適用の会計基準
連結財務諸表の承認日までに新設又は改定が行われた主な公表済基準及び解釈指針のうち、当連結会計年度末において当社が適用していない主なものは以下のとおりであります。
なお、この適用による連結財務諸表への影響は検討中であります。
4.セグメント情報
(1) 報告セグメントの概要
事業セグメントは、グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、経営者が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。当社グループの事業は、浮体式石油生産設備の建造及びこれに関連する各種サービスの提供を中心としたほぼ単一のセグメントであるため、記載を省略しております。
(2) 製品及びサービスに関する情報
製品及びサービスごとの外部顧客への売上収益は、「23.売上収益」に記載しております。
(3) 地域別に関する情報
地域別の外部顧客への売上収益は、以下のとおりであります。
(注)1 売上収益は製品及びサービスの最終提供地を基礎として分類しております。
2 該当年度においては重要性が低いため、記載を省略しております。
地域別の非流動資産の帳簿価額は、以下のとおりであります。
(注) 金融資産(持分法適用会社に対する投資を除く)、繰延税金資産及び保険契約から生じる権利を除いた非流動資産の帳簿価額であります。
(4) 主要な顧客に関する情報
売上収益の10%以上を占める顧客は、以下のとおりであります。
(注) 該当年度においては記載対象ではないため、記載を省略しております。
5.現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、以下のとおりであります。
(注)1 現金及び現金同等物は、償却原価で測定する金融資産に分類しております。
2 連結財政状態計算書における「現金及び現金同等物」の残高は、連結キャッシュ・フロー計算書における「現金及び現金同等物」の残高と一致しております。
6.営業債権及びその他の債権
営業債権及びその他の債権は、以下のとおりであります。
(注) 営業債権及びその他の債権は、償却原価で測定する金融資産に分類しております。
7.有形固定資産
有形固定資産及び使用権資産の帳簿価額は、以下のとおりであります。
使用権資産を除く有形固定資産の取得原価及び減価償却累計額の増減、並びに帳簿価額は、以下のとおりであります。
(注) 有形固定資産の減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれております。
8.無形資産
無形資産の取得原価及び減価償却累計額の増減、並びに帳簿価額は、以下のとおりであります。
(注) 1 耐用年数を確定できない重要な無形資産はありません。
2 無形資産の償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれております。
9.リース
借手としてのリース
当社グループは、オフィスとして建物を賃借しております。典型的なオフィスの賃貸借契約の期間は2~12年であり、契約期間終了後に一定期間の賃貸借契約を延長するオプション及び契約期間内に解約するオプションが含まれており、また契約期間内の賃料改定条項が含まれている契約があります。
オフィスビルの賃貸借契約には、解約期間終了の1年前まで当社グループが行使可能な延長オプションが付されているものがあります。当社グループは、リース開始日に、契約更新の権利を行使することが合理的に確実であるか否かを評価しております。当社グループは、当社グループがコントロールできる範囲内にある重大な事象の発生又は重大な状況の変化があった時に、当該権利を行使することが合理的に確実であるか否かを見直します。
当社グループは、オフィス以外にIT機器等をリースしており、リース期間は2~6年であります。
IT機器等のリースには短期リース及び少額資産のリースが含まれており、そのようなリースについては使用権資産とリース負債を認識しておりません。
使用権資産の内訳は、以下のとおりであります。
(単位:千米ドル)
(注) 前連結会計年度及び当連結会計年度における使用権資産の増加額は、41,702千米ドル及び40,734千米ドルであります。
リースに関連する費用及びキャッシュ・アウトフローは、以下のとおりであります。
(単位:千米ドル)
リース負債の期日別残高は、「29.金融商品 (4) 流動性リスク」に記載のとおりであります。
10.持分法で会計処理されている投資
(1) 持分法適用会社に対する投資、持分法による投資損益及び持分法によるその他の包括利益
持分法適用会社に対する投資は、以下のとおりであります。
持分法による投資損益は、以下のとおりであります。
持分法によるその他の包括利益は、以下のとおりであります。
(2) 関連会社
① 重要な関連会社
BUZIOS5 MV32 B.V.については、当社の連結財務諸表に対する重要性が高いため、要約財務諸表及び同社に対する当社グループの持分の帳簿価格との調整額を開示しております。なお、同社は非上場会社であるため、同社に対する投資には市場価格はありません。要約財務諸表は、当社グループへの連結報告目的で作成されたものであり、所在地において法定監査を経たものではありません。
BUZIOS5 MV32 B.V.
BUZIOS5 MV32 B.V.の要約財務諸表と、投資の帳簿価額との調整表は以下のとおりであります。
② 個々に重要性のない関連会社
個々に重要性のない関連会社に対する関与の帳簿価額及び当社グループの持分は、以下のとおりであります。
(注) 当社の関連会社であるMarlim1 MV33 B.V.は、前連結会計年度において「重要な関連会社」に要約財務諸表等を記載しておりましたが、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度から「個々に重要性のない関連会社」に含めて表示しております。上記に含まれる前連結会計年度のMarlim1 MV33 B.V.の関与の帳簿価格は180,798千米ドル、当期利益は22,381千米ドル、その他の包括利益は2,795千米ドル及び当期包括利益は25,176千米ドルであります。
(3) 共同支配企業
個々に重要性のない共同支配企業
個々に重要性のない共同支配企業に対する関与の帳簿価額及び当社グループの持分は、以下のとおりであります。
11.貸付金
貸付金は、以下のとおりであります。
12.その他の金融資産
その他の金融資産は、以下のとおりであります。
13.その他の資産
その他の資産は、以下のとおりであります。
14.営業債務及びその他の債務
営業債務及びその他の債務は、以下のとおりであります。
(注) 営業債務及びその他の債務は、償却原価で測定する金融負債に分類しております。
15.社債及び借入金
(1) 社債及び借入金は、以下のとおりであります。
「平均利率」は、当連結会計年度の残高に対する加重平均利率を記載しております。
(2) 特約条項付きの非流動負債
当社グループが2021年12月22日に発行した社債420,283千米ドルには財務制限条項が付されております。当該契約に係る財務制限条項は、以下のとおりであります。
なお、当社グループは、当連結会計年度末時点において、当該契約に係る財務制限条項には抵触しておらず、来期も抵触する見込みはないことから、1年以内に償還される金額を除いた182,604千米ドルを非流動負債として分類しております。
① 各四半期末における連結財政状態計算書の資本の額について、688,514千米ドルを下回らないこと。
② 各四半期末において、調整後連結EBITDAを連結支払利息の3倍以上とすること。
③ 各半期末において、連結負債(社債)合計が利息及び配当等の受取額の4倍を超えないこと。
16.従業員給付
(1) 確定給付制度の概要
当社グループは、従業員の退職給付に充てるため、確定給付型の退職給付制度を採用しております。
当社グループでは、確定給付型の退職給付制度として主に退職一時金制度を採用しております。退職一時金制度は、原資について外部積立てを行わず、従業員が定年や自己都合で退職する際に、一時金として支払う制度であります。加えて、当社グループは、確定拠出年金制度を設けております。
(2) 確定給付制度
① 確定給付制度債務の増減
(注) 確定給付制度債務の加重平均デュレーションは、前連結会計年度末は11.0年、当連結会計年度末は11.0年であります。
② 数理計算上の仮定に関する事項
主な数理計算上の仮定は、以下のとおりであります。
(注) 数理計算上の仮定には上記以外に、予定昇給率、死亡率及び予定退職率が含まれております。
割引率の変化が各年度における確定給付制度債務に与える感応度は、以下のとおりであります。
この分析は、他のすべての変数が一定であると仮定しております。プラスは確定給付制度債務の増加を、マイナスは減少を表しております。
(3) 確定拠出型年金制度
前連結会計年度及び当連結会計年度における確定拠出型年金制度の拠出額は、11,333千米ドル及び11,349千米ドルであります。
(4) 従業員給付費用
前連結会計年度及び当連結会計年度における連結損益計算書に含まれる従業員給付費用は、896,982千米ドル及び1,030,607千米ドルであります。従業員給付費用は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれております。
17.株式に基づく報酬
① 株式給付信託制度(持分決済型)の概要
本制度は、当社が金銭を信託して設定した子会社である信託において取得した当社普通株式を、当社株式交付規程に従い付与するポイント数に応じ取締役及び執行役員に交付する株式報酬制度であります。なお、2024年3月27日より下記②の制度に移行しております。
② 株価連動報酬(パフォーマンスキャッシュ)の概要
従来採用していた持分決裁型の株式報酬制度に代えて、2024年3月27日より株価連動報酬制度を採用しております。本制度は、当社役員向け株価連動報酬規程に従い付与するポイント数に退任時の当社の株価に乗じ、取締役及び執行役員に支給する現金決済型の株式報酬制度であります。
③ 期中に付与した交付ポイントの公正価値
期中に付与した交付ポイントの公正価値は観測可能な市場価格を基礎として測定しております。株式給付信託制度(持分決済型)の公正価値測定において予想配当は、市場価格から控除しております。前年連結会計年度において株式給付信託制度(持分決済型)として付与したポイントの加重平均公正価値は10.45米ドル、当連結会計年度において株価連動報酬(現金決済型)として付与したポイントの加重平均公正価値は76.02米ドルであります。
④ 株式報酬取引に係る費用
前連結会計年度及び当連結会計年度において株式に基づく報酬取引に係る費用は、以下のとおりであります。当該費用は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれております。
(注)当連結会計年度における現金決済型株式報酬取引から生じた負債の帳簿価額は、3,410千米ドルであります。
18.引当金
引当金の増減は、以下のとおりであります。
(注)1 その他は、訴訟損失引当金及び資産除去債務に係るものであります。
2 時の経過に伴う調整額は、重要性が乏しいため期中増加額に含めております。
19.その他の金融負債
その他の金融負債は、以下のとおりであります。
20.その他の負債
その他の負債は、以下のとおりであります。
(注)1 顧客から受け取った対価のうち、顧客に支払われると見込まれるペナルティーを返金負債として認識しております。返金負債の見積りは、過去の実績及び報告期間の末日において入手可能な情報に基づき行っております。
2 前連結会計年度においてその他の負債の「その他」として表示しておりました「未払付加価値税等」は、金額的重要性が増したことから当連結会計年度より独立掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の注記の組替を行っております。
21.資本及びその他の資本項目
(1) 資本金
① 授権株式数
前連結会計年度及び当連結会計年度における授権株式数は、普通株式102,868,000株であります。
② 発行済株式数、資本金及び資本剰余金の増減
(注)1 当社の発行する株式はすべて権利内容に何ら限定のない無額面の普通株式であり、発行済株式は全額払込済みであります。
2 前連結会計年度における資本剰余金の増減は、株式報酬取引による増加及び支配の変動を伴わない非支配持分の取得によるものであります。
3 当連結会計年度における資本剰余金の増減は、株式報酬取引による減少であります。
(2) 自己株式
自己株式数及び金額の増減は、以下のとおりであります。
(注)1 前連結会計年度の自己株式の増加は、単元未満株式の買取りによるものであります。
2 当連結会計年度の自己株式の減少は、株式に基づく報酬取引により信託から該当取締役へ株式を交付したことによるものであります。
(3) 資本剰余金及び利益剰余金
① 資本剰余金
日本における会社法では、資本性金融商品の発行に対しての払込み又は給付金額の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本準備金に組み入れることが規定されております。
資本準備金は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。
② 利益剰余金
利益剰余金は、当期及び過年度に純損益として認識されたもの及びその他の包括利益から振り替えられたものからなります。
会社法では、利益剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金及び利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで、資本準備金又は利益準備金として積み立てることが規定されております。利益準備金は株主総会の決議により、取り崩すことができます。
当社における会社法上の分配可能額は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成した当社の会計帳簿上の利益剰余金の金額に基づいて算定しております。
会社法は分配可能額の算定にあたり一定の制限を設けております。当社はその範囲内で利益剰余金の分配を行っております。
22.配当金
(1) 配当金支払額
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
(注) 配当金の総額には、両決議とも「役員向け株式報酬制度」に係る信託が保有する当社株式に対する配当金が、2024年3月27日の定時株主総会決議では744千円、2024年8月8日の取締役会決議では1,116千円が含まれております。
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
(注) 配当金の総額には、両決議とも「役員向け株式報酬制度」に係る信託が保有する当社株式に対する配当金が、2025年3月27日の定時株主総会決議では1,861千円、2025年8月7日の取締役会決議では216千円が含まれております。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
(注) 2025年3月27日の定時株主総会決議の配当金の総額は、「役員向け株式報酬制度」に係る信託が保有する当社株式に対する配当金1,861千円を含んでおります。
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
2026年3月30日開催の定時株主総会の議案として、次のとおり付議する予定であります。
(注) 2025年3月30日の定時株主総会決議の配当金の総額は、「役員向け株式報酬制度」に係る信託が保有する当社株式に対する配当金288千円を含んでおります。
23.売上収益
(1) 収益の分解
当社グループは、主に浮体式石油生産設備の建造及びこれに関連する各種サービスを提供する単一事業分野において事業活動を行っており、売上収益の分解は以下のとおりであります。当社グループの売上収益はすべて顧客との契約から生じたものであり、契約で約束した対価の金額に重大な金融要素は含まれておりません。前連結会計年度及び当連結会計年度に認識した収益のうち、返金負債残高から振り替えられた金額に重要性はありません。
(注) 主な地域別収益の分解は「4.セグメント情報」に注記しております。
(2) 契約残高
顧客との契約から生じた債権、契約資産及び契約負債に関する情報は、以下のとおりであります。
契約資産は、主に一定の期間にわたり履行義務が充足される契約において、収益を認識した対価のうち、未請求部分に関するものであります。当社グループにおいては、主に建造工事及びオペレーション・サービスに関して報告期間の末日で完了している作業対価であります。契約資産は権利が無条件になった時点で債権に振り替えております。これは通常、顧客に対して請求書を発行した時点であります。契約負債は、主に信用リスク管理の観点から、製品の引渡前に顧客から受け取った対価に関するものであります。
契約資産の増減は、主に収益認識(契約資産の増加)と営業債権への振替(同、減少)により生じたものであります。
契約負債の増減は、主に前受金の受取り(契約負債の増加)と収益認識(同、減少)により生じたものであります。
前連結会計年度に認識した収益のうち、期首時点の契約負債残高に含まれていた金額は、519,009千米ドルであり ます。また、過去の期間に充足した履行義務から認識した収益の金額は、129,581千米ドルであります。当連結会計年度に認識した収益のうち、期首時点の契約負債残高に含まれていた金額は、796,648千米ドルであります。また、過去の期間に充足した履行義務から認識した収益の金額は、92,723千米ドルであります。
(3) 残存履行義務に配分した取引価格
残存履行義務に配分した充足期間別の取引価格は、以下のとおりであります。取引価格には、変動対価の金額の見積りは含めておりません。また、実務上の便法を使用していることから、以下の金額には予想契約期間が1年以内の取引は含めておりません。
(注) 1年超に配分した残存履行義務の充足期間は、各連結会計年度末から起算して、概ね以下の期間内に完了し、収益として認識される見込みであります。
・建造工事: 4年以内
・オペレーション:25年以内
(4) 顧客との契約の履行のためのコストから認識した資産
当社グループは、顧客との契約の履行に直接関連するコストのうち、将来回収可能と見込まれる部分について資産として認識しており、連結財政状態計算書上「その他の流動資産」に計上しております。
当社グループが資産計上している契約履行コストは、主にオペレーション契約における将来の履行義務を充足するためのセットアップコスト等であり、サービス料として回収が見込まれているものであります。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、契約履行のために生じたコストから認識した資産に係る償却費は、16,577千米ドル及び12,079千米ドルであります。
24.費用の性質別内訳
(1) 売上原価
売上原価は、以下のとおりであります。
(2) 販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、以下のとおりであります。
(注)前連結会計年度において販売費及び一般管理費の「その他」として表示しておりました「研究開発費」は、金額的重要性が増したことから当連結会計年度より独立掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の注記の組替を行っております。
25.金融収益及び金融費用
(1) 金融収益は、以下のとおりであります。
(2) 金融費用は、以下のとおりであります。
26.法人所得税
(1) 繰延税金資産及び繰延税金負債
① 繰延税金資産及び繰延税金負債の変動
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
(注) 純損益で認識した額の繰延税金資産(負債)の純額と、「(2) 法人所得税 ① 純損益で認識される法人所得税」に記載の繰延税金費用合計との差額は、為替の変動等によるものであります。
② 繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金の額
以下の項目については、当社グループがその便益を利用するために必要となる将来の課税所得が生じる可能性が高くないことから、繰延税金資産を認識しておりません。
繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金の失効予定は、以下のとおりであります。
③ 繰延税金負債を認識していない将来加算一時差異
繰延税金負債として認識していない子会社等に対する投資に係る一時差異の総額は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ2,699千米ドル、2,261千米ドルであります。これは、当社グループが一時差異を解消する時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高いためであります。
(2) 法人所得税
① 純損益で認識した法人所得税
従前は未認識であった税務上の欠損金、税額控除又は過去の期間の一時差異から生じた便益のうち、税金費用の減額のために使用した額は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ45,055千米ドル、23,001千米ドルであり、これらは前期及び当期の税金費用に含めております。
従前は未認識であった税務上の欠損金、税額控除又は過去の期間の一時差異から生じた便益のうち、繰延税金費用の減額のために使用した額は、前連結会計年度において42,794千米ドルであり、繰延税金費用に含めております。
また、当社が所在する日本において、第2の柱モデルルールに則したグローバル・ミニマム課税制度を導入する「所得税法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第3号)が2023年3月28日に成立しました。当該法律は、当社に対して当連結会計年度から適用されております。当社グループが事業活動を行う一部の国においてもグローバル・ミニマム課税制度が制定され、当該一部の国に所在する子会社に対して当連結会計年度から適用されておりますが、当社グループの当期税金費用への影響は軽微であるため区分して開示しておりません。
② 法定実効税率と実際負担税率の調整表
当社グループの法定実効税率と実際負担税率との調整は以下のとおりであります。
実際負担税率は税引前利益に対する法人所得税費用の負担割合を表示しております。
(注) 当社は日本における法人税、住民税及び事業税に基づき、法定実効税率を算出しております。
子会社については、その所在地における法人税等が課されております。
(3) 法人税の不確実性
当社の連結子会社であるMODEC MANAGEMENT SERVICES PTE. LTD.社、持分法適用会社であるT. E. N. GHANA MV25 B. V.の2社は、ガーナ税務当局による2019年から2021年を対象とした税務調査を受けております。当局からは2024年7月に追徴課税通知を受領し、その後2026年1月に更新された追徴課税通知を受領しております。更新後の通知では追徴課税額は減少したものの、当社グループでは指摘対象の2社は現地税法に従い適正に申告をしていると考えており、引き続き当局に対して追徴課税への反論を行っております。したがって、当該通知による影響は当連結会計年度の連結財務諸表には反映しておらず、今後も当社の業績に大きな影響を及ぼすものではないと認識しております。
27.1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(注) 株式給付信託に係る信託口が保有する当社株式は、基本的1株当たり当期利益の算定上、加重平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております。当連結会計年度における当該株式の加重平均株式数は、14千株(前連結会計年度は37千株)であります。
28.その他の包括利益
その他の包括利益の項目別の当期発生額、純損益への組替調整額及び税効果の影響は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
29.金融商品
(1) 資本管理
当社グループの資本管理方針は、当社グループの持続的な成長や企業価値増大を実現するため、本業発展に十分な資金を確保できるよう資本効率を向上することであります。当社グループは、健全な財務体質の維持に関連する指標として、親会社の所有者に帰属する当期利益及び親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)を管理対象としております。
(注) ROE:親会社の所有者に帰属する当期利益/親会社の所有者に帰属する持分の連結会計年度期首と期末の平均
なお、当社グループを発行主体とする社債については、資本に関する規制を含む財務制限条項が付されております。当社グループは、当該条項にて必要とされている水準を維持するようモニタリングしております。
当該財務制限条項に抵触した場合は、社債権者の請求によって契約上の期限の利益を失い、ただちに債務の弁済をすることとなっております。
財務制限条項については、注記「15. 社債及び借入金」に記載のとおりであります。
(2) 財務リスク管理の基本方針
当社グループは、事業活動を行う過程において財務上のリスクに晒されており、当該リスクを回避又は逓減するために、一定の方針に基づきリスク管理を行っております。
また、デリバティブ取引は市場リスクを回避するために利用し、投機的な取引は行わない方針であります。
当社グループの事業活動は、事業環境・金融市場環境による影響を受けております。事業活動の過程で保有する金融商品は固有のリスクに晒されております。リスクには、主に、信用リスク、流動性リスク、為替リスク、金利リスクが含まれております。
(3) 信用リスク
① 信用リスク管理及び信用リスクに対する最大エクスポージャー
当社グループが保有する営業債権及びその他の債権、並びに契約資産は顧客の信用リスクに晒されております。当該リスクに関しては、与信調査のもと、取引先を信用力のある取引先に限定するとともに、定期的に債権残高管理を行うことで軽減を図っております。貸付金及び金融保証契約については、相手先の信用リスクに晒されております。当該リスクについては、貸付先の株主総会における議決権行使や役員派遣による経営管理及び指導、並びに財政状態についての情報収集及び評価により、回収懸念の早期把握や信用リスクの低減を図っております。デリバティブ取引は、カウンターパーティーの信用リスクに晒されております。カウンターパーティーの信用リスクを軽減するため、格付の高い金融機関とのみ取引を行っております。
なお、当社グループでは特定の相手先に対する過度に集中した信用リスクはありません。
金融資産の信用リスクに対する最大エクスポージャーは、連結財政状態計算書に表示している金融資産の帳簿価額であります。
金融保証契約に関する信用リスクに係る最大エクスポージャーは、以下のとおりであります。
なお、金融保証契約の信用リスクは僅少であります。
② 信用リスク管理実務
当社グループは、償却原価で測定する金融資産に分類した金融資産に対して損失評価引当金を計上しております。損失評価引当金の認識及び測定にあたっては、金融資産に関する信用リスクの著しい増加の有無及び信用減損の有無によって金融資産を3つのステージに分類しております。
ステージ1:信用リスクの著しい増加が見受けられない
ステージ2:信用リスクの著しい増加が見受けられるが、信用減損は見受けられない
ステージ3:信用リスクの著しい増加、信用減損がともに顕在化している
信用リスクの著しい増加とは、当初認識時と比較して、報告期間の末日に債務不履行発生のリスクが著しく増大していることをいいます。当社グループは、利息もしくは元本の支払いに関して、原則として30日超の延滞の事実に、債務者の属する業界の景気動向等を加味し、債務者の弁済能力が将来変化する可能性を踏まえて、信用リスクの著しい増加の有無を判断しております。
当社グループは、発行者又は債務者の重大な財政的困難や利息もしくは元本の支払いに延滞が生じた場合に債務不履行が生じていると判断しております。
金融資産が債務不履行に該当した場合には信用減損の客観的な証拠が存在すると判断し、信用減損金融資産に分類しております。
上記のステージに関わらず、法的に債権が消滅する場合等、金融資産の全部又は一部について回収できないと合理的に判断できる場合には、当該金融資産の帳簿価額を直接償却しております。
損失評価引当金の見積りにあたっては、営業債権及びその他の債権、並びに契約資産の予想信用損失を集合的なベースで測定しており、債権者ごとに独自グループ又はサブグループを設定しております。
12か月及び全期間の予想信用損失の測定にあたっては、報告期間の末日において過大なコストや労力をかけずに利用可能であり合理的で裏付け可能な過去の事象及び現在の状況、並びに将来の経済状況の予測に関する情報を用いております。
なお、予想信用損失を集合的なベースで測定する際に、過去における債務不履行の実績率を用いることがあります。
③ 損失評価引当金の増減
(注)1 担保として保有する物件及びその他の信用補完をするものはありません。
2 前連結会計年度末において、持分法適用会社であるGASOPPORTUNITY MV20 B. V. の採算悪化の影響等を受けて、同社に対する貸付金等に対して損失評価引当金101,036千米ドルを計上しておりましたが、当連結会計年度において、同社の将来キャッシュ・フロー見込が改善したことから、その一部31,327千米ドルを戻入れております。
④ 損失評価引当金に関する金融資産の帳簿価額
損失評価引当金に関する金融資産の帳簿価額(損失評価引当金控除前)は、以下のとおりであります。
⑤ 信用リスクの分析
報告期間の末日において期日が経過している営業債権及びその他の債権の年齢分析は、以下のとおりであります。
(注) 上記のうち各報告期間の末日において信用減損している金額はそれぞれ6,016千米ドル、17千米ドルであります。
報告期間の末日において期日が経過している貸付金の年齢分析は、以下のとおりであります。
(注) 上記のうち各報告期間の末日において信用減損している金額はそれぞれ109,935千米ドル、97,284千米ドルであります。
(4) 流動性リスク
① 流動性リスク管理
当社グループは、主に金融機関からの借入又は社債発行により資金の調達を行っております。営業債務や借入金は、流動性リスクに晒されておりますが、当社グループでは、子会社からの報告に基づき、当社財務部が適時に資金繰計画を作成・更新するなどの方法により管理しております。
加えて、資金調達の機動性や流動性確保の補完のため、金融機関とコミットメント契約を締結しております。コミットメント契約総額と借入実行残高は、以下のとおりであります。
② 金融負債の期日別残高
前連結会計年度(2024年12月31日)
当連結会計年度(2025年12月31日)
(注)1 金額は割引前の総額で表示しており、契約上の利息支払額を含んでおります。
2 金融保証契約は、債務者である当社グループの関連会社が保証債務の対象となっている債務を返済できない場合に、当社が債権者からの履行請求に基づき当該損失を補填する契約であります。期日別残高では、保証の最大金額を保証が要求される可能性のある最も早い期間に含めております。
3 デリバティブ負債は、純額決済のデリバティブに係るキャッシュ・フロー並びに総額決済のデリバティブに係るキャッシュ・インフロー及びキャッシュ・アウトフローであります。
(5) 為替リスク
① 為替リスク管理
当社グループは、グローバルに事業を展開しており、当社の機能通貨である米ドル以外の通貨で行う取引は、為替変動リスクに晒されております。為替変動リスクに伴う損失の発生又は拡大を未然に防ぐために、当社グループは、リスク管理方針として、外貨建ての収入と相殺関係にない一定金額以上の外貨建ての発注金額や外貨建ての貸付金及び借入金の純債権債務残高に係る為替リスクをヘッジすることとしており、主に為替予約や通貨スワップを利用しております。当社グループは、通常これらをキャッシュ・フロー・ヘッジに指定しており、為替予約や通貨スワップの重要な契約条件をヘッジ対象の条件と整合させる方針としております。当社グループは、ヘッジ手段とヘッジ対象の経済的関係性を、それらのキャッシュ・フローに基づいて判断し、ヘッジの有効性を評価しております。
② 為替変動リスクへのエクスポージャー
当社グループの為替変動リスクに対するエクスポージャーは、以下のとおりであります。なお、デリバティブ取引により為替変動リスクがヘッジされている金額は、除いております。
③ 為替感応度分析
当社グループが各年度末において保有する金融商品において、他のすべての変数が一定であると仮定した上で、米ドルが以下の通貨に対して1%ドル高になった場合の税引前利益及び資本に与える影響は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
(6) 金利リスク
① 金利リスク管理
変動金利による借入金は、金利の変動リスクに晒されておりますが、一部の長期借入金については、金利の変動リスクを回避し支払利息の固定化を図る目的で、契約ごとに金利スワップ取引をヘッジ手段として利用しております。
② 金利感応度分析
当社グループが各報告期間の末日において保有する変動金利の借入金において、他のすべての変数が一定であると仮定した上で、金利が1%上昇した場合の当期利益及び資本に与える影響は、以下のとおりであります。
③ 金利変動リスクのエクスポージャー
当社グループの金利変動に対するエクスポージャーは、以下のとおりであります。
(7) 金融商品の公正価値
① 公正価値及び帳簿価額
償却原価で測定する金融商品の公正価値及び帳簿価額は、以下のとおりであります。
なお、貸付金、社債及び借入金以外の償却原価で測定する金融資産及び金融負債の公正価値は、帳簿価額が公正価値と近似していると考えられるため、含めておりません。
(注) 1年内回収予定の貸付金は貸付金に含めて表示しております。
② 金融商品の公正価値
公正価値の算定方法
(貸付金)
貸付金の公正価値は、満期日ごとに分類し、その将来キャッシュ・フローを国債利回り等適切な指標に信用
スプレッドを上乗せした利率で割り引いた現在価値により算定しております。
(社債及び借入金)
固定金利によるものについては、元利金の合計額を同様の新規借入を公正価値評価時点で行った場合に想定される利率で割り引いて算定する方法によっております。変動金利によるものについては、短期間で市場金利を反映することから、帳簿価額が公正価値に近似していると考えられるため、当該帳簿価額によっております。
公正価値ヒエラルキーにおいて貸付金はレベル3、社債及び借入金はレベル2に分類しております。
(8) 金融商品の公正価値ヒエラルキー
当初認識後に経常的に公正価値で測定する金融商品は、測定に使用したインプットの観察可能性及び重要性に応じて3つの公正価値ヒエラルキー・レベルに分類しており、その定義は、以下のとおりであります。
レベル1: 活発な市場における公表価格
レベル2: レベル1以外の直接又は間接的に観察可能なインプット
レベル3: 観察可能でないインプット
公正価値ヒエラルキーのレベル間の振り替えは、各四半期の期首時点で発生したものとして認識しております。
なお、前連結会計年度及び当連結会計年度において、レベル間の振り替えはありません。
経常的に公正価値で測定している資産及び負債は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(2024年12月31日)
当連結会計年度(2025年12月31日)
当社グループのデリバティブ資産及びデリバティブ負債は、活発な市場で取引されていないため、それらの公正価値測定に際し、当社グループは、独自の見積りには可能な限り依存せず、入手可能な範囲で観察可能な市場データを最大限に利用しております。デリバティブ資産及びデリバティブ負債については、すべての重要なインプットが観察可能であることから、レベル2に分類しております。
デリバティブ資産及びデリバティブ負債の公正価値は、当社グループの公正価値評価方針及び測定手続に従い、当社グループの財務担当部門が測定しております。測定結果は、財務担当部門の責任者が承認しております。
(9) デリバティブ取引及びヘッジ活動
当社グループは、通常の営業活動において、金利変動及び為替変動などの市場リスクに晒されております。
これらのリスクを管理するため、当社グループは、原則として、これらのリスクの純額を把握し、リスクの影響を相殺する効果を有する取引を活用して市場リスクの軽減を図っております。更に、リスク管理戦略に基づき適宜デリバティブ取引をヘッジ目的で使用し、市場リスクの軽減を図っております。
当社グループは、ヘッジ会計の適用にあたって、ヘッジされているリスクに起因するヘッジ対象の公正価値又はキャッシュ・フローの変動が、ヘッジ手段の公正価値又はキャッシュ・フローの変動により相殺される経済的関係にあることを、原則として、ヘッジ対象とヘッジ手段の重要な条件が一致しているか又は密接に合致しているかどうかの定性的な評価及びヘッジ対象とヘッジ手段の価値が同一のリスクにより価値変動が相殺し合う関係にあることの定量的評価を通じて、確認しております。
当社グループは、通常有効性の高いヘッジを行っておりますが、ヘッジ手段とヘッジ対象のキャッシュ・フローのタイミングの違いや、キャッシュ・フローの予測金額の変動により、ヘッジの非有効部分が発生することが想定されます。ヘッジの非有効部分は、即時に純損益に認識しております。
当社グループは、デリバティブ取引をヘッジ目的で使用する際、ヘッジ手段とヘッジ対象の経済的関係性及び当社グループのリスク管理戦略に照らし適切なヘッジ比率に基づき行っております。
キャッシュ・フロー・ヘッジ
当社グループは、主に外貨建ての営業債務に係る為替の変動リスクに対するヘッジを目的とした為替予約取引、借入金に係る支払金利の変動リスクに対するヘッジを目的とした金利スワップ取引をキャッシュ・フロー・ヘッジとして指定しております。
① ヘッジ手段に指定した項目に関する金額
当社グループがヘッジ手段に指定した項目に関する金額は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(2024年12月31日)
当連結会計年度(2025年12月31日)
(注) デリバティブ資産及びデリバティブ負債は、それぞれ連結財政状態計算書の「その他の金融資産」及び「その他の金融負債」に含めております。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末におけるヘッジ手段に関する平均レートは、以下のとおりであります。
② 継続しているヘッジに係るキャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金
当社グループにおいて、継続しているヘッジに係るキャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金のリスク区分ごとの残高は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(2024年12月31日)
当連結会計年度(2025年12月31日)
③ キャッシュ・フロー・ヘッジの損益及び包括利益に係る金額
当社グループが、キャッシュ・フロー・ヘッジに関して、連結損益計算書及び連結包括利益計算書に計上したリスク区分ごとの金額は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
(注)1 前連結会計年度及び当連結会計年度とも資産及び負債の帳簿価額に直接含めた金額はありません。
2 純損益に認識したヘッジ非有効部分を含む連結損益計算書の表示科目は、前連結会計年度及び当連結会計年度とも「金融費用」であります。
3 為替変動リスクのその他の資本の構成要素から純損益への組替調整額を含む連結損益計算書の表示科目は、前連結会計年度及び当連結会計年度とも「金融費用」であります。
金利リスクのその他の資本の構成要素から純損益への組替調整額を含む連結損益計算書の表示科目は、前連結会計年度は「金融費用」であります。
④ その他の資本の構成要素に計上したキャッシュ・フロー・ヘッジに関する金額の増減表
連結財政状態計算書上、その他の資本の構成要素に計上したキャッシュ・フロー・ヘッジに関する金額の増減は、以下のとおりであります。
30.関連当事者
(1) 関連当事者との取引
① 関連当事者の名称及び当社グループと関連当事者との関係
関連会社及び共同支配企業は、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載のとおりであります。
② 関連会社及び共同支配企業に対する当社グループの債権残高及び債務残高
(注) 未決済残高には付加価値税等が含まれております。
③ 当社グループと関連会社及び共同支配企業との取引
(注) 取引条件及び取引条件の決定方針等
(1) 取引金額には消費税等が含まれておりません。
(2) 取引条件及び取引条件の決定方針等独立第三者間取引と同様の一般的な取引条件で行っております。
(3) 増資の引受は会社新設または追加出資によるものであります。
(2) 主要な経営幹部に対する報酬
(注) 主要な経営幹部は、当社の取締役であります。
31.キャッシュ・フロー情報
財務活動に係る負債の変動は、以下のとおりであります。
32.子会社、関連会社
主要な子会社及び関連会社に関する情報
主要な子会社及び関連会社は、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載のとおりであります。
33.偶発事象
保証債務
関連会社及び共同支配企業の銀行借入等に関する当社グループの債務保証は、以下のとおりであります。
34.担保提供資産
当社グループは、関連会社を借入人とするプロジェクトファイナンス契約に関して、借入契約の担保として当該関連会社の株式を差し入れております。差し入れている資産の帳簿価額は以下のとおりであります。
35.後発事象
該当事項はありません。
(2) 【その他】
当連結会計年度における半期情報等
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
①【貸借対照表】
②【損益計算書】
【製造原価明細書】
(注) 原価計算の方法は、実際個別原価計算であります。
③【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
当事業年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
【注記事項】
(継続企業の前提に関する事項)
該当事項はありません。
(重要な会計方針)
1 有価証券の評価基準及び評価方法
(1) 子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法
(2) その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
決算期末日の市場価格等に基づく時価法
(評価差額は、全部純資産直入法により処理し、売却原価は、移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
2 デリバティブ取引により生ずる債権及び債務
時価法
3 固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産
主に、定率法によっております。ただし、建物(建物附属設備は除く)並びに2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物については定額法によっております。
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法によっております。
なお、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5年)により定額法で償却しております。
(3) リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法によっております。
4 引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
債権の貸倒損失に備えるため、個別に回収可能性を検討し回収不能見積額を計上しております。
(2) 賞与引当金
従業員へ支給する賞与に備えるため、支給見込額のうち当事業年度に対応する金額を計上しております。
(3) 役員賞与引当金
役員に対して支給する賞与の支出に備えるため、支給見込額のうち当事業年度に対応する金額を計上しております。
(4) 受注損失引当金
受注契約に係る将来の損失に備えるため、当事業年度末に損失が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積ることができる受注案件について、翌事業年度以降の損失見込額を計上しております。
(5) 退職給付引当金
従業員に対する退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務の見込額に基づき計上しております。
①退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
②数理計算上の差異の費用処理方法
数理計算上の差異は、発生年度に全額一括費用処理しております。
(6) 役員退職引当金
役員に対して退任時に支給する報酬への支出に備えるため、支給見込額のうち当事業年度に対応する金額を計上しております。
(7) 資産除去債務
事務所・建物の賃貸借契約終了時に負担する原状回復義務に備えるため、将来キャッシュ・フローを見積り、計上しております。
5 収益及び費用の計上基準
「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を適用し、契約で約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識することとしております。一定の期間にわたり充足する履行義務に関しては、発生した原価の見積総原価に占める割合(インプット法)により進捗を測定し、収益を認識しております。
当社は主にFPSO等の浮体式設備の設計、建造、据付、また客先が保有するFPSO及びFSOに係るオペレーション・サービスの提供を行っており、それらのサービス提供に係る契約に基づく履行義務を負っておりますが、それぞれの収益認識の方法については連結注記表の3. 重要性がある会計方針に関する事項に記載のとおりであります。
6 ヘッジ会計の方法
(1) ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理を採用しております。なお、為替予約及び通貨スワップについては、振当処理の要件を満たしている場合は振当処理を、金利スワップについては、特例処理の要件を満たしている場合は特例処理を採用しております。
(2) ヘッジ手段とヘッジ対象
(3) ヘッジ方針
当社の内部規程である「財務取引に関するリスク管理規程」及び「ヘッジ取引要領」並びに「為替取引実施要領」に基づき、為替変動リスク及び金利変動リスクをヘッジしております。
(4) ヘッジの有効性評価の方法
キャッシュ・フロー・ヘッジについては、キャッシュ・フローの比較をもってヘッジ有効性を評価しております。上記のヘッジ関係のうち、「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」(実務対応報告第40号2022年3月17日)の適用範囲に含まれるヘッジ関係のすべてに、当該実務対応報告に定められる特例的な取り扱いを適用しております。当該実務対応報告を適用しているヘッジ関係の内容は、以下のとおりであります。
ヘッジ会計の方法……繰延ヘッジ処理によっている
ヘッジ手段……金利スワップ
ヘッジ対象……借入金
ヘッジ取引の種類……キャッシュ・フローを固定するもの
リスク管理方針……金融資産・負債の固定/流動ギャップから生じる金利リスク及び外貨建ての金銭債権債務等から生じる為替リスクについては、ヘッジ取引によりリスク低減を行い、そのリスク量を適正な水準に調整しております。
(重要な会計上の見積り)
当事業年度の財務諸表に計上した金額が会計上の見積りによるもののうち、翌事業年度の財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがある項目は以下のとおりであります。
1. 収益認識
(1)当事業年度計上額
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
見積り内容は、連結財務諸表注記「3. 重要性がある会計方針 (14) 顧客との契約から生じる収益」と実質的に同一であるため、記載を省略しております。
2. 受注損失引当金
(1)当事業年度計上額
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
受注損失引当金は、当事業年度末において合理的に見積ることができる将来損失を最善の見積りに基づいて測定し、計上しております。測定において使用される仮定は、事後的に発生する想定していない事象の発生などの影響を受け変更される可能性があり、それに伴い受注損失引当金の見積額に影響を及ぼす可能性があります。
(貸借対照表関係)
※1 関係会社に対する資産及び負債
区分掲記されたもの以外で各科目に含まれるものは、以下のとおりであります。
2 偶発債務
関係会社の金融機関からの借入金及び契約履行等に対し、債務保証を行っております。
前事業年度(2024年12月31日)
また、上記のほか持分法適用関連会社の金利スワップ取引について債務保証を行っております。当該スワップの時価は、以下のとおりであります。
当事業年度(2025年12月31日)
また、上記のほか持分法適用関連会社の金利スワップ取引について債務保証を行っております。当該スワップの時価は、以下のとおりであります。
※3 コミットメント契約、当座貸越契約及びドル手形借入枠の設定に関する契約
前事業年度(2024年12月31日)
当社においては、運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行6行と貸出コミットメント契約を締結しております。
当事業年度末における貸出コミットメントに係る借入未実行残高等は、以下のとおりであります。
当事業年度(2025年12月31日)
当社においては、運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行6行と貸出コミットメント契約を締結しております。
当事業年度末における貸出コミットメントに係る借入未実行残高等は、以下のとおりであります。
(損益計算書関係)
※1 各科目に含まれている関係会社に対するものは、以下のとおりであります。
※2 販売費及び一般管理費の主なものは、以下のとおりであります。
費用のおおよその割合は、前事業年度は販売費24%、一般管理費76%であり、当事業年度は販売費43%、一般管理費57%であります。
(有価証券関係)
前事業年度(2024年12月31日)
子会社及び関連会社株式(貸借対照表計上額 子会社株式80,759百万円、関連会社株式8,776百万円)は、市場価格のない株式等のため、子会社株式及び関連会社株式の時価を記載しておりません。
当事業年度(2025年12月31日)
子会社及び関連会社株式(貸借対照表計上額 子会社株式80,680百万円、関連会社株式7,239百万円)は、市場価格のない株式等のため、子会社株式及び関連会社株式の時価を記載しておりません。
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主要な項目別の内訳
(収益認識関係)
収益を理解するための基礎となる情報については、連結財務諸表注記 「3. 重要性がある会計方針 (14) 顧客との契約から生じる収益」に記載のとおりであります。
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(単位:百万円)
(注) 有形固定資産及び無形固定資産の金額は、総資産の100分の1以下のため「当期首残高」、「当期増加額」、「当期減少額」の記載を省略しております。
【引当金明細表】
(単位:百万円)
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 定款の定めにより、単元未満株主は、会社法第189条第2項各号に掲げる権利、会社法第166条第1項の規定による請求をする権利、株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利以外の権利を有しておりません。
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、以下の書類を提出しております。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。

