第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1. 国際会計基準(以下、「IFRS」という。)に基づいて連結財務諸表を作成しています。
2. 第107期において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、第106期の関連する主要な経営指標等について、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させています。
3. 第104期、第105期、第106期および第107期の希薄化後1株当たり当期利益又は損失(△)については、潜在株式が存在しないため記載していません。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1. 第104期、第105期、第106期および第107期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載していません。
2. 当社は第98期より「株式給付信託(BBT)」、第101期より「株式給付信託(J-ESOP)」および「株式給付信託(従業員持株会処分型)」を導入しており、株主資本において自己株式として計上されている信託に残存する自社の株式は、1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△)の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めており、1株当たり純資産額の算定上、期末発行済株式総数から控除する自己株式に含めています。
3. 第103期の1株当たり配当額40円には、特別配当10円を含んでいます。
4. 最高・最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものです。
5. 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第104期の期首から適用しており、第104期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっています。
6.「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を第107期の期首から適用しています。法人税等の計上区分(評価・換算差額等に対する課税)については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱いおよび「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っています。この結果、第107期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等になっています。
2 【沿革】
当社の創業は1929年で、当社の初代社長 鈴木直樹が京都において印刷業を開始しました。その後鈴木尚美社、日本写真印刷有限会社と規模を拡大していきました。その後、1946年に株式会社似玉堂を合併、新たに当社を設立発足し、現在に至っています。
会社設立以降の主な推移は次のとおりです。
3 【事業の内容】
当社グループは、当社(NISSHA株式会社)、連結子会社66社および関連会社3社で構成され、その主な事業内容は以下のとおりです。
なお、下記の「その他」を除く、産業資材、ディバイス、メディカルテクノロジーの各事業は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 4. 事業セグメント」に掲げるセグメントの区分と同一です。
事業系統図は、次のとおりです。

4 【関係会社の状況】
(注) 1. 主要な事業の内容欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しています。
2. 特定子会社に該当しています。
3. 議決権の所有割合の( )内は、他の子会社による間接所有の議決権の所有割合であり、内数で示しています。
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2025年12月31日現在
(注) 1. 従業員数は、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員です。
2. 臨時従業員数については、当該臨時従業員の総数が従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しています。
(2) 提出会社の状況
2025年12月31日現在
(注) 1. 従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員です。
2. 臨時従業員数については、当該臨時従業員の総数が従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しています。
3. 平均年間給与は、賞与および基準外給与を含んでいます。
(3) 労働組合の状況
当社の労働組合は、2021年1月に連結子会社であるNISSHAインダストリーズ㈱、日本写真印刷コミュニケーションズ㈱の各労働組合と合併し、NISSHAクルーアライアンスを組織しています。
NISSHAクルーアライアンスの組合員数は、2025年12月31日現在1,266名です。当社グループの労働組合は上部団体には加入していません。
当社グループの労働組合は穏健中立で、労使間交渉は全て話し合いにより円満に行われています。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び男女の賃金の差異
① 提出会社
(注) 1. 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2. 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
3. 賃金制度は男女に共通であり、男女の賃金格差は等級・年齢構成の違いにより生じています。
② 連結子会社
(注) 1. 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。なお、開示対象となる会社のみ指標を記載し、開示対象外の会社については「―」を記載しています。
2. 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
3. 男女の賃金格差が生じている理由は、提出会社と同一です。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものです。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループでは、私たちの使命や考え方の基盤、行動の原則をMissionを頂点に据えた「Nissha Philosophy」に定め、大切にしています。Missionは当社が果たすべき使命を、またShared Valuesは組織の価値観をそれぞれ表しています。
1. Mission
私たちは世界に広がる多様な人材能力と情熱を結集し、継続的な技術の創出と経済・社会価値への展開を通じて、人々の豊かな生活を実現します。
2. Shared Values
Customer is Our Priority
私たちは、お客さま価値の最大化を追求します。
Diversity and Inclusion
私たちは、多様な人材能力が対等に関わり合うことにより、組織の実行力を高めます。
Commitment to Results
私たちは、成果を出すことにこだわります。
Accomplished with Efficiency
私たちは、スピード重視で仕事を完遂します。
Act with Integrity
私たちは、誠実に行動し、信頼される企業であり続けます。
(2) 中長期的な会社の経営戦略と目標とする経営指標
1. サステナビリティビジョン(長期ビジョン)
当社グループは、Missionのもと、サステナビリティビジョン(長期ビジョン)として、多様な技術や人材能力の結集・融合により、メディカル・モビリティ・環境に関わるグローバルな社会課題の解決に貢献することで、経済・社会価値の創出を目指しています。その骨子は以下のとおりです。
① 社会価値の創出
・事業活動を通じた社会課題の解決
・医療課題の解決、安全・快適なモビリティの実現、循環型社会への貢献
② 経済価値の創出
・売上高3,000億円(うち1,500億円がメディカル分野)
・ROE15%
・営業利益率12%
2. 第8次中期経営計画
当社グループは、サステナビリティビジョン(長期ビジョン)の実現に向け、第8次中期経営計画(3カ年)を2024年から運用しています。第8次中期経営計画では、安定的な成長と資本効率性の向上を志向し、これまでに構築した事業ポートフォリオの強化を通じて、利益率の向上と安定化に取り組んでいます。
メディカル、モビリティ、サステナブル資材などの市場においては、オーガニックな成長とM&Aの両面で事業を拡大し、社会課題の解決に資する製品群・サービスの拡充を目指します。IT機器市場においては、生産体制の最適化を含めた生産性・効率性の改善を追求します。
また、将来の持続的な成長を実現するために、自社開発に限らず業務提携やM&Aなどを通じて、新たな事業や製品群の開発を加速します。
(3) 会社の対処すべき課題
サステナビリティビジョンの実現のために「事業機会の創出」「リスクの低減」「経営基盤の強化」「ガバナンスの推進」をマテリアリティとして特定しています。
当社グループのマテリアリティ
・事業機会の創出
・医療課題の解決
・移動・物流の安全性・快適性、環境負荷の低減に貢献
・サーキュラーエコノミーの推進
・リスクの低減
・気候変動への対応
・人権の尊重
・責任ある製品・サービスの提供
・持続可能な調達
・生成AIの普及に対応したデータセキュリティ
・経営基盤の強化
・人的資本の充実
・効率性・生産性の向上
・ガバナンスの推進
・取締役会の実効性の向上
・グローバルガバナンスの高度化
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、以下のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。
当社グループは、サステナビリティを「企業と社会の持続的な成長・発展を両立する取り組み」と捉えています。この考えのもと、社会課題を事業機会と捉え、当社の強みを活かして、その解決につながる製品・サービスを提供し続けるとともに、事業活動を支える経営基盤の強化や企業の持続性を阻害するリスクの低減、それらを適切に進めるためのガバナンスの推進に努めています。こうした活動によってMissionに掲げる経済・社会価値を創出し、人々の豊かな生活を実現します。
当社グループは、サステナビリティビジョン(長期ビジョン)として、多様な技術や人材能力の結集・融合により、メディカル・モビリティ・環境に関わるグローバルな社会課題の解決に貢献することで、経済・社会価値の創出を目指しています。
(1) ガバナンス
当社は、代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置しています。サステナビリティ委員会は、事業組織や担当部門およびESGタスクフォースで構成され、「事業機会の創出」「リスクの低減」「経営基盤の強化」「ガバナンスの推進」のそれぞれのテーマに関連するマテリアリティについて、連携して活動しています。
ESGタスクフォースは、ESGの観点から重要とされる「気候変動への対応」を部門横断で推進するために設置され、当社の取り組みを加速させる役割を担っています。
サステナビリティ委員会は、マテリアリティごとの戦略項目、目標(KPI・アクションアイテム)について、事業組織や担当部門およびESGタスクフォースから、定期的に進捗の報告を受けて確認しています。また、その活動状況を年1回取締役会に報告しています。
取締役会は、サステナビリティ委員会の活動状況を監督するとともに、サステナビリティ委員会からの報告内容について議論し、必要に応じて改善を指示しています。

(2) リスク管理
当社グループは、サステナビリティビジョン(長期ビジョン)を実現するために特に重要性の高い項目をマテリアリティとして特定し、具体的な戦略項目、目標(KPI・アクションアイテム)を設定し取り組んでいます。マテリアリティは「事業機会の創出」「リスクの低減」「経営基盤の強化」「ガバナンスの推進」の視点で、「社会・ステークホルダーにとっての重要度」と「当社グループにとっての重要度」の2軸を用いて分析し優先順位付けを行っています。その結果の妥当性をサステナビリティ委員会で議論・検証し、取締役会での審議および決議を経てマテリアリティを特定しています。
サステナビリティ委員会は、年1回総会を開催し、取締役会で決議されたマテリアリティを推進する事業組織や担当部門およびESGタスクフォースが設定した戦略項目、目標(KPI・アクションアイテム)を承認します。
事業機会の創出にかかる活動は、事業組織が推進し、月次で開催される会議(ビジネスレビュー)において、代表取締役社長に対して報告し、代表取締役社長は事業戦略の進捗をKPIに基づいて確認し、必要なアクションを指示しています。
リスクの低減、経営基盤の強化、ガバナンスの推進にかかる活動は、担当部門およびESGタスクフォースが推進し、サステナビリティ委員会で承認された目標(KPI・アクションアイテム)に基づいて活動し、その状況を四半期ごとにサステナビリティ委員会に対して報告しています。
(3) 戦略・組織目標
① 気候変動への対応
(ⅰ) 戦略
当社グループは、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)による提言の枠組みを活用し、気候変動に関するリスクと機会が当社事業に与える財務的影響について分析しました。本分析では、当社が展開する主要な3事業を対象に短期・中期・長期の時間軸でリスクと機会を抽出し、脱炭素化がより進展する「1.5℃シナリオ」と気候変動の対策が進展しない「3℃シナリオ」を用いて、気候変動が2030年時点の当社事業に与える財務的影響を検討しました。その結果、いずれのシナリオにおいても、気候変動の影響による重大なリスクは現段階では識別されませんでしたが、引き続き、洗い出されたリスクに対して適切な対応策を実施していきます。一方で、気候変動の影響による機会については、当社の事業機会につながりうる需要の高まりを確認しました。事業別では、メディカルテクノロジー事業はその他の事業と比較して気候変動に伴うリスクやその財務への影響度が小さいことを確認しています。このことから、サステナビリティビジョン(長期ビジョン)を踏まえて当社グループが取り組むメディカル市場での事業拡大という成長戦略は、当社グループの気候変動リスクの低減にも資するものになると考えています。
リスクの分析結果
※1 リスクの大きさの評価軸:
売上高減少(年間)大:-200億円~、中:-50~200億円、小:- ~50億円 利益減少(年間) 大:-30億円~、中:-10~30億円、小:- ~10億円
※2 シナリオにおいて当該リスクが発現しない場合は「―」を記載
※3 物理リスクについては、それぞれの事業の主要な生産拠点(30拠点)についてハザードマップ、AQUEDUCTを用いて調査を実施。リスクが識別された拠点の財務への影響度は発生頻度を考慮して評価。
機会の分析結果
※1 機会の大きさの評価軸:
売上高増加(年間) 大:+200億円~、中:+50~200億円、小:+~50億円 利益増加(年間) 大:+30億円~、中:+10~30億円、小:+~10億円
※2 シナリオにおいて当該機会が発現しない場合は「―」を記載
(ⅱ) 指標と目標
当社は、気候変動に関連するリスクの評価・管理指標をCO2総排出量としています。2050年のカーボンニュートラルを見据え、2030年におけるCO2総排出量(スコープ1および2)を30%削減(2020年比)することを目標に掲げ、グループ全体でさまざまな取り組みを進めてきました。その結果、2024年度のCO2総排出量の実績は削減率48.4%となり、2030年目標を前倒しで達成しました。これを踏まえ、2025年度には目標の見直しを行い、「2035年におけるCO2総排出量(スコープ1および2)を60%削減(2020年比)」することを新たな目標に定めました。
② 人的資本・多様性
(ⅰ) 戦略
《経営戦略と人事戦略の連動》
第8次中期経営計画(2024年~2026年)における人事戦略に変更はありません。当社は中期的な人事戦略を考える際には、常に長期的に会社が目指す姿(サステナビリティビジョン)と当社が大切にしている人事の基本的な考え方(人事基本方針)に立ち返ることにしていますが、変更がないためです。当社は引き続き事業環境の変化を成長機会と捉え、具体的にはIT機器市場からメディカル、モビリティ、サステナブル資材の3市場に事業ポートフォリオを組み換えながら成長していくことを志向しています。そしてその原動力は多様な人材能力と情熱であり、当社は事業ポートフォリオと人材ポートフォリオを連動させながら、会社と社員がともに成長することを目指しています。

下図は事業セグメント別の人員構成比(正規社員および非正規社員の合計)の推移を示したものです。事業ポートフォリオ戦略の進捗に従って、人材ポートフォリオに変化が見られます。IT機器市場向けのウエイトが高いディバイス事業の人員比率は減少傾向、モビリティやサステナブル資材の成長を主導する産業資材事業とメディカル関連に従事する人員比率が増加傾向にあります。日本国内においては2019年のゾンネボード製薬㈱、2025年1月の滋賀県製薬㈱の買収を通じて医薬品の分野に成長機会を見出しています。これまでと異なる対象市場や業界に従事できる人材の獲得と育成、社員のリスキリングなどが課題となります。

このような事業ポートフォリオ戦略と連動した中期的な人事戦略の全体像は以下の戦略マップで可視化されています。人事戦略のポイントは、お客さまへの価値提案を向上させる人材能力を育成することに集約されます。

当社の価値提案の骨格は下図の通り、業界を代表するお客さまからのニーズを起点とし、そのニーズを満たす最適なソリューションをお客さまとともに考え抜くところから始まります。次に当社の6つのコア技術に代表されるようなユニークな加工技術を組み合わせた緻密な設計と開発に落とし込み、最後に安定した製品品質を実現する生産技術を駆使した量産工程を通じて実現します。こうしたお客さま価値を実現する上で、一連の提案力と課題解決力を有した人材能力とチームワークが必要となります。当社の仕事は、国や地域を超えてグループ会社が連携し、多様な人材能力が協力することで成立しています。お客さまへの価値提案を向上させるためには、専門性や得意分野の異なる多様な人材が集結しチームとして活躍する必要があり、同時に彼ら個々人が高いモチベーションを保持していることが重要です。したがって当社の人事戦略は「価値提案の向上」、「多様な人材の活躍」、「社員エンゲージメントの向上」を起点とし、それを実現するために社内のプロセスはどう進化すべきか(内部プロセスの視点)、人事制度や組織風土はどう変化すべきか(学習と成長の視点)、といった因果関係を意識した施策にブレイクダウンされていきます。

(ⅱ) 指標と目標
《多様な人材の活躍》
当社グループは、国籍・性別・年齢などに関わらず、すべての社員が持てる能力を十分に発揮できることを目指しています。社員の行動原則であるShared Valuesの一つとして「Diversity and Inclusion」を掲げ、多様な人材が対等に関わり合うことで組織の実行力を高めることを宣言しています。多様性の象徴として女性管理職比率をKPIに設定し、会社ごとの女性社員比率に近づけることを目標にしています。日本(NISSHA単体)の女性管理職比率が課題ですが、ワーク・ライフ・バランスの重視や柔軟な働き方、学習と成長の機会の充実などの取り組みを通じて、女性管理職の比率は着実に増加しています。
《社員エンゲージメントの向上》
当社では、年に1回グローバルベースでエンゲージメントサーベイを実施しています。2025年はより多くの社員の声を拾い上げるため、主に海外グループ会社で対象の社員を拡大しました。その結果、対象者数は拡大する一方で、回答率は昨年と比べると減少しました。当社が重視している下図に示す4つの設問に対する肯定的回答者の割合は高い水準を維持しています。会社や職場の単位で改善につなげるための取り組みを実施し、引き続き社員のエンゲージメント向上に努めていきます。
《学習と成長の機会充実》
当社の企業内大学「Nissha Academy」では広範な研修プログラムを用意しています。選抜型研修の「Business School」は経営戦略の立案と実行に関わる知識とスキル習得に重点を置いた当社のオリジナルプログラムで、初級編・中級編・上級編の3コースが設置されています。このうち、職場のリーダークラスから管理職補佐クラスを対象とした初級編・中級編の受講割合を「リーダー候補者の選抜率」としてKPIに定め、2030年までにNISSHA単体で一般社員の半数が初級編または中級編を受講することを目指しています。2025年度には初級編を開講、79名のメンバーが受講しました。日本での取り組みを参考にして、北米、欧州、中国などの地域においてもNissha Academy海外版が展開され始めています。また、当社は将来のグローバルリーダーの養成を目的に、若手社員を約1年間海外拠点に派遣する海外トレーニー制度を設けています。2025年にはアメリカに2名、ドイツに2名、計4名のトレーニーを派遣しました。なお、社員の自律的なキャリア形成を後押しする観点から、Business School、海外トレーニー制度ともに、社員が自ら応募できる制度となっています。
また、メディカル市場への事業ポートフォリオへの組み換えに連動し、社員のリスキリングを積極的に行っています。具体的には、医薬品分野への異動者向けの研修内容を充実させるとともに、医療機器のCDMO事業を加速するためのエンジニアや営業担当者向けの実践的な研修を順次開催しています。
3 【事業等のリスク】
<当社グループのリスク管理体制について>
当社グループは、サステナビリティビジョンの実現のために取り組むべき重要な機会・リスクをマテリアリティ(重要項目)として特定し、具体的な戦略項目、KPI・アクションアイテムを設定し取り組んでいます。また、リスク管理基本方針のもと、円滑な事業運営に関連するリスクを一元的に管理し、リスクを把握・分析・評価した上で、重要なリスクを選定し、モニタリングによりリスクの回避・低減に取り組んでいます。
(1) サステナビリティビジョンの実現に関連するリスク
当社は、代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置しています。詳細は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) ガバナンス、(2) リスク管理」をご参照ください。
(2) 円滑な事業運営に関連するリスク
当社は、リスク管理基本方針のもと、取締役専務執行役員(法務担当)を委員長とする、リスク管理・コンプライアンス委員会を設置しています。同委員会は、円滑な事業運営に関連するリスク(①事業戦略および事業内容に関するリスク、②財務に関するリスク、③グループ横断リスク)を一元的に管理しています。また、それぞれのリスクに関して担当するコーポレート部門・事業部門・グループ会社と連携してリスクを把握・分析・評価し、重要なリスクの選定・見直しやモニタリングを行うことで、リスクの回避・低減に取り組んでいます。
両委員会は、四半期ごとに目標(KPI・アクションアイテム)の進捗を確認し、活動状況を年1回取締役会に報告しています。

<事業等のリスク>
経営者が当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。
(1) サステナビリティビジョンの実現に関連するリスク(マテリアリティ)
① 気候変動への対応
当社グループは、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)による提言の枠組みを活用し、気候変動に関するリスクと機会が当社事業に与える財務的影響について分析を行っています。
世界全体が低炭素社会に移行する場合、温室効果ガス排出規制、エネルギー効率規制、炭素税など環境関連の法規制の強化やお客さまなどからの要請への対応が必要となり、追加費用が発生する可能性や、要求水準を満たさないことによる機会損失のおそれがあります。また、気候変動に伴う自然災害の影響により、工場の生産能力の低下、サプライチェーンの寸断による原材料の供給停止などが発生し、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。
当社グループは、2050年のカーボンニュートラルを見据え、2030年にCO2総排出量(スコープ1および2)を2020年比30%削減することを目標に掲げ、グループ全体でさまざまな取り組みを進めてきました。その結果、2024年度のCO2総排出量の実績は削減率48.4%となり、2030年目標を前倒しで達成しました。これを踏まえ、2025年度には目標の見直しを行い、「2035年におけるCO2総排出量(スコープ1および2)を60%削減(2020年比)」することを新たな目標に定めました。
② 人権の尊重
当社グループは、継続的な企業活動を行う上で人権を尊重した事業活動が必要不可欠と認識しています。当社グループおよびサプライチェーン上で、児童労働、強制労働、外国人労働者の差別等の人権にかかる問題が生じた場合は、当社グループの社会的な信用が低下し、お客さまとの取引停止、訴訟や賠償金の支払いが発生するおそれがあります。
当社グループは、「人権基本方針」を定め、人権尊重の取り組みを進めています。2025年度は、国際連合の「ビジネスと人権に関する指導原則」を支持することを明確にし、人権尊重の取り組みをより充実させるため「人権基本方針」を改定しました。今回の改定を機に、グローバルに役員・社員に改めて周知するとともに、サプライチェーン上の人権の尊重に向け、サプライヤーなどのビジネスパートナーに対しても本方針への理解の促進を図っています。
また、2025年度も引き続きサプライヤーを対象としたアンケート調査および実地監査を実施し、人権リスクの把握と低減に向けた取り組みを進めました。
③ 責任ある製品・サービスの提供
当社グループは、国内外の生産拠点において多様な製品を生産・販売しており、その中にはモビリティ(自動車)市場向けやメディカル市場向けなど、高い安全性が要求される製品も含まれています。想定外の事象を原因とする大規模な品質問題が発生した場合、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。
当社グループは、品質基本方針に従い、サステナビリティビジョンにおいて重点市場として位置付けるメディカル、モビリティ、サステナブル資材それぞれに合わせた品質管理体制の構築を着実に進めています。
特に医薬品市場向けにおいては、製品の品質管理には万全を期していますが、何らかの原因による品質不良、設計不良、あるいは予期せぬ副作用などが発生した場合、製品回収や販売中止、健康被害に関する賠償責任等が生じることで、当社グループの業績および財政状態に大きな影響を与える可能性があります。
当社グループは、薬事担当役員直轄の薬事グループを設置するとともに、重大品質事故への対応規程を整備し、リスクの最小化に向けた体制を整えています。
④ 人的資本の充実
当社グループでは人種・国籍・性別にかかわらず、さまざまな伝統や文化を持つ社員が働いています。その多様性を尊重し、社員の個性や強みを活かし、当社グループのビジョンを実現することを目指しています。一方で当社の事業ポートフォリオの組み換えに沿った人材を十分に確保・育成できない場合、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。
当社グループは、人事基本方針に基づき、会社とともに成長しビジョンの実現に資する人材を育成する人事制度の策定、女性活躍の推進や研修によるリーダー・幹部候補の育成に取り組んでいます。また、第8次中期経営計画で定める重点市場に向けた教育研修プログラムにより社員の能力の拡充を図っています。
⑤ 取締役会の実効性の向上・グローバルガバナンスの高度化
当社グループは、グローバルに事業展開を行っています。ガバナンスや内部統制が機能しなかった場合、子会社等の役員・社員による不正行為や、経営方針に従わない取引や判断が抑止できず、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。
当社は執行役員制度を採用し、取締役会が担うべき戦略策定および経営監視機能と、執行役員が担うべき業務執行機能との機能分化を図っています。独立性が高い社外取締役を3分の1以上選任し、社外取締役はそれぞれの経験や知見から、有益な指摘や意見を述べ、取締役会の議論は活性化しています。また、取締役会の実効性評価を年1回実施し、取締役会の機能のさらなる向上に努めています。当社のコーポレートガバナンス体制の詳細は、「第4提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。
グローバルガバナンスについては、事業組織に基づく縦のレポートラインを軸とし、海外グループ会社ごとに月次もしくは四半期でビジネスレビューを実施し、業績や事業活動の状況について、本社のマネジメント層が定期的に確認する体制を構築しています。加えて、グループで統一したルールのもと、内部統制システムのチェックや事業活動におけるリスク管理の体制を整備しています。この内容を本社で集約することで、グループ全体のガバナンス状況を把握し、必要に応じた迅速な施策の立案・実行に活用しています。また、グローバルでのリスク管理を補完するため、主要地域(米州・欧州・中国)に、本社と連携しながら海外グループ会社におけるリスク管理を支援する機能を担う、リスク管理コーディネーターを配置し、情報共有やコミュニケーションの強化を図っています。
引き続き、グローバルリスクマネジメント体制を拡充し、グループ会社におけるリスク管理の支援とモニタリングの強化を図っていきます。
⑥ その他サステナビリティビジョンの実現に関連するリスク
その他、持続可能な調達、生成AIの普及に対応したデータセキュリティ、効率性・生産性の向上に関連するリスクが生じた場合、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(2) 事業運営を阻害するリスク
① 事業戦略および事業内容に関するリスク
イ 成長戦略
当社グループは、成長戦略として事業ポートフォリオの強化に取り組んでいます。メディカル、モビリティ、サステナブル資材などを重点市場として、社会課題の解決に資する製品群・サービスの拡充による成長を目指しています。市場環境・社会の動向、技術トレンドの変化、法令・規制の改正などの影響により、成長戦略が想定通りに進捗しない可能性があり、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。
当社グループは、中期経営計画の進捗状況を取締役会で定期的にレビューし、1年ごとに事業環境の変化を反映させたローリングプランを策定し、事業環境の変化に迅速に対応することで、中期経営計画の達成に向けた取り組みを強化しています。
ロ 特定のお客さまの需要
当社グループは、売上高に占める特定のお客さまの割合が比較的高い状況にあります。こうした重要なお客さま向けの販売は、当該お客さまの製品需要の増減や仕様の変更、営業戦略の変更など当社グループによる管理が及ばない事項を理由として変動する可能性があり、そのような場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。
当社グループはこうした状況に対して、第8次中期経営計画においてメディカル、モビリティ、サステナブル資材などの複数の重点市場で成長戦略を遂行し、特定のお客さまの需要変動に関するリスクの最小化を図っており、売上高に占める特定のお客さまの割合は低下傾向となっています。
ハ グローバルな事業活動
当社グループは、産業資材、ディバイス、メディカルテクノロジーなどの事業を展開し、グローバルに調達・生産・供給体制を構築しています。当社グループの海外売上高は8割以上を占めており、政治的、経済的要因、法律または規制の変更、関税や税制の変更などのリスクが顕在化する場合、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。
当社グループはこうした状況に対して、生産拠点を適切に分散させるとともに、現地の政策・法制の動向に細心の注意を払い、これらに適時適切に対処すべく努めています。
② 財務に関するリスク
イ のれんの減損損失
当社グループは、事業ポートフォリオの組み換え・最適化のための成長戦略としてM&Aを積極的に活用しています。そのため、当連結会計年度末においてのれんを33,277百万円計上しています。市場環境や競争環境がM&A実行時の想定から大きく変化し買収先会社の業績が悪化した場合、また、経済状況や金利変動等の外部環境の変化により使用価値の算定に使用する成長率および割引率が著しく変動し使用価値が減少した場合、のれんの減損損失が発生する可能性があります。
M&Aの実行にあたっては事前にデュー・ディリジェンス(対象企業の調査)を徹底するとともに、買収後の経営統合を促進する体制を構築することでリスクの最小化を図っています。
ロ 為替の変動
当連結会計年度における当社グループの海外売上高比率は87.1%です。これらは外貨建取引が中心であり、急激に為替レートが変動した場合、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。
当社グループはこのような状況に対して、生産の現地化や為替予約取引などにより為替リスクを最小化するように努めています。
ハ その他の財務に関するリスク
その他、営業債権の貸倒れ、棚卸資産の陳腐化などが発生した場合、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性がありますが、適正な管理体制の強化に努めており、リスクの最小化を図っています。
③ グループ横断リスク
イ 情報セキュリティ
当社グループは、お客さまやサプライヤーなどからお預かりした重要な情報や、社内で厳重に管理されている重要な情報、とりわけ新製品情報や技術情報そして個人情報などを有しています。当社グループでは、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の内部監査の実施を含め、PDCAサイクルに基づき、ISMS運用の維持および改善に継続的に取り組んでいます。あわせて、フィッシングメール訓練を実施するなど、社員のセキュリティリテラシー向上を図っています。また、サイバー攻撃への対策についても、継続的な強化を進めています。これらの取り組みにより、機密情報等の窃取・漏えいリスクの低減に努めています。
ロ 貿易管理
当社グループは事業をグローバルに展開・拡大しており、規律ある貿易管理の取り組みは事業継続の観点から必須の課題です。当社グループでは、グローバルな事業活動に伴う輸出入関連の法令に対応するため、内部監査を通じて法令順守体制とセキュリティ管理体制の有効性を確認しています。加えて2025年度は、輸入管理プロセスの改善および社内周知を進めました。こうした取り組みにより多様な貨物を輸入することに伴うリスクの最小化を図っています。
ハ その他の円滑な事業運営に関連するリスク
その他、事業継続(天災・火災)、環境保全、知的財産権、資産管理に関連するリスクが生じた場合、事業運営に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクについても、リスクに関して担当するコーポレート部門・事業部門・グループ会社が目標(KPI・アクションアイテム)を設定し、これに基づく教育や仕組みづくりなどの活動を通じてリスクを低減しています。
当社グループでは、上記に加え内部通報窓口(ホットライン相談窓口)を設置し、不適切な行為の早期発見、早期是正に取り組んでいます。国内は公益通報者保護法に基づき、国内グループ会社の全社員(派遣社員等を含む)を対象に設置しています。海外においても、海外グループ会社の全社員を対象に同様の窓口を設置しています。また、2025年度よりサプライヤーが利用できるホットライン相談窓口も設置しました。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
2024年3月1日に取得したIsometric Intermediate LLCおよびそのグループ会社、2024年10月1日に取得したCathtek, LLC、2025年1月8日に取得した滋賀県製薬株式会社に係る暫定的な会計処理が当連結会計年度に確定したため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いています。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態および経営成績の状況
当社グループはMissionに、「人材能力とコア技術の多様性」を成長の原動力として、高い競争力を有する特徴ある製品・サービスの創出によりお客さま価値を実現し、「人々の豊かな生活」の実現に寄与することを掲げています。
このMissionのもと、サステナビリティビジョン(長期ビジョン)として、多様な技術や人材能力の結集・融合により、メディカル・モビリティ・環境に関わるグローバルな社会課題の解決に貢献することで、経済・社会価値の創出を目指しています。また、現在運用している第8次中期経営計画では、安定的な成長と資本効率性の向上を志向し、これまでに構築した事業ポートフォリオの強化を通じて、利益率の向上と安定化に取り組んでいます。
当期のグローバル経済情勢は、アメリカの関税政策による混乱や地政学的リスクの高まりなどにより経済動向が抑制されたものの、景気は緩やかに持ち直しました。アメリカでは、インフレや雇用情勢の軟化が消費者マインドを低下させ、景気拡大のペースは減速しました。ヨーロッパでは、一部に停滞が見られましたが、インフレ圧力の緩和や段階的な利下げを背景に、景気は持ち直しの動きとなりました。中国では、耐久消費財の買い替え促進策などが講じられたものの、不動産市場の停滞などにより景気の弱さが継続しました。わが国の経済については、アメリカの関税政策による影響が自動車産業を中心に見られたものの、緩やかな回復基調となりました。
このような状況の下、当期の業績については、産業資材事業およびメディカルテクノロジー事業において需要が底堅く推移した一方、ディバイス事業のタブレット向けの需要は、顧客の新製品投入により需要が伸長した前期と比較して減少しました。新たに当社が強化している一般用医薬品の開発製造受託(CDMO)は企業買収の効果により需要が拡大しました。利益面では、産業資材事業のモビリティ向け新製品の生産立ち上げや一般用医薬品CDMOの生産能力拡大に向けた既存設備の減損損失など、将来の成長を見据えた先行費用が利益を圧迫しました。
これらの結果、当期における連結業績は、売上高は1,948億98百万円(前期比0.4%減)、利益面では営業利益は40億40百万円(前期比26.0%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は10億1百万円(前期比74.0%減)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりです。
産業資材
産業資材事業は、さまざまな素材の表面に付加価値を与える独自技術を有するセグメントです。プラスチックの成形と同時に加飾や機能の付与を行うIMD、IMLおよびIMEは、グローバル市場でモビリティ、家電製品などに広く採用されています。また、金属光沢と印刷適性を兼ね備えた蒸着紙は、飲料品や食品向けのサステナブル資材としてグローバルベースで業界トップのマーケットシェアを有しています。
当期においては、加飾分野のモビリティ向けの需要が底堅く継続するとともに、家電その他向けの需要が堅調に推移し、売上高は前期比で増加しました。一方で、モビリティ向けの新製品に関連する先行費用などにより、営業利益は前期比で減少しました。
その結果、当期の連結売上高は763億15百万円(前期比3.0%増)となり、セグメント利益(営業利益)は37億41百万円(前期比23.2%減)となりました。
ディバイス
ディバイス事業は、精密で機能性を追求した部品・モジュール製品を提供するセグメントです。主力製品であるフィルムタッチセンサーはグローバル市場でタブレット、業務用端末(物流関連)、モビリティ、ゲーム機などに幅広く採用されています。このほか、気体の状態を検知するガスセンサーなどを提供しています。
当期においては、タブレット向けの需要減少により売上高は前期比で減少しましたが、生産体制の見直しなど予め講じた対応により効率性・生産性が改善し、営業利益は前期比で増加しました。
その結果、当期の連結売上高は584億52百万円(前期比13.5%減)となり、セグメント利益(営業利益)は21億30百万円(前期比18.5%増)となりました。
メディカルテクノロジー
メディカルテクノロジー事業は、医療機器やその関連市場において高品質で付加価値の高い製品を提供し、人々の健康で豊かな生活に貢献することを目指すセグメントです。幅広い診療領域で使われる低侵襲医療用の手術機器や医療用ウェアラブルセンサーなどの製品を手がけており、現在は欧米中心に大手医療機器メーカー向けの開発製造受託(CDMO)を展開するとともに、医療機関向けに自社ブランド品を製造・販売しています。
当期においては、主力の医療機器CDMOで一部の需要が停滞したものの、売上高は前期比で増加しました。一方で、医療機器自社ブランドの製品ミックスの悪化などにより、営業利益は前期比で減少しました。
その結果、当期の連結売上高は471億30百万円(前期比3.3%増)となり、セグメント利益(営業利益)は20億35百万円(前期比14.8%減)となりました。
当連結会計年度末における総資産は2,501億20百万円となり、前連結会計年度末(2024年12月期末)に比べ17億27百万円減少しました。
流動資産は1,162億21百万円となり、前連結会計年度末に比べ124億5百万円減少しました。主な要因は、営業債権及びその他の債権が18億39百万円増加した一方、現金及び現金同等物が117億56百万円、棚卸資産が38億37百万円減少したこと等によるものです。
非流動資産は1,338億98百万円となり、前連結会計年度末に比べ106億77百万円増加しました。主な要因は、有形固定資産が26億28百万円、新規連結等によりのれんが14億42百万円、無形資産が32億15百万円、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の公正価値の変動等によりその他の金融資産が20億1百万円増加したこと等によるものです。
当連結会計年度末における負債は1,322億47百万円となり、前連結会計年度末に比べ38億16百万円減少しました。
流動負債は810億41百万円となり、前連結会計年度末に比べ170億58百万円増加しました。主な要因は、未払法人所得税等が20億86百万円、その他の流動負債が21億40百万円減少した一方、社債及び借入金が218億22百万円増加したこと等によるものです。
非流動負債は512億6百万円となり、前連結会計年度末に比べ208億75百万円減少しました。主な要因は、繰延税金負債が22億13百万円増加した一方、社債及び借入金が216億26百万円、その他の金融負債が21億28百万円減少したこと等によるものです。
当連結会計年度末における資本は1,178億72百万円となり、前連結会計年度末に比べ20億89百万円増加しました。主な要因は、自己株式の消却等により資本剰余金が20億69百万円、剰余金の配当等により利益剰余金が52億79百万円減少した一方、自己株式が43億82百万円減少し、為替換算等の影響によりその他の資本の構成要素が39億86百万円増加したこと等によるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ117億56百万円減少し、392億13百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は92億5百万円(前期比25.2%減)となりました。これは税引前利益35億51百万円の計上に対して、主に、営業債務及びその他の債務の減少額として21億47百万円、法人所得税の支払額として46億39百万円計上した一方、減価償却費及び償却費として103億60百万円、棚卸資産の減少額として50億58百万円計上したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は138億48百万円(前期比21.1%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得として63億5百万円、子会社の取得として56億55百万円支出したこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は83億66百万円(前期は91億47百万円の獲得)となりました。これは主に、短期借入れによる収入として28億65百万円計上した一方、リース負債の返済による支出として22億18百万円、長期借入金の返済による支出として26億98百万円、非支配持分の取得による支出として28億92百万円、親会社の所有者への配当金の支払として23億76百万円計上したこと等によるものです。
③ 生産、受注および販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメント別に示すと、次のとおりです。
(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しています。
2. 金額は、販売価格によっています。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりです。
(注) セグメント間取引については、相殺消去しています。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりです。
(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しています。
2. 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものです。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度における経営成績につきましては、売上高は、前連結会計年度に比べ0.4%減少し1,948億98百万円となりました。このうち、海外売上高は1,696億90百万円であり、連結売上高に占める割合は87.1%です。海外売上高は主として産業資材、ディバイスおよびメディカルテクノロジーによるものです。また、売上原価は前連結会計年度に比べ0.4%減少の1,512億3百万円、販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ3.4%増加の384億8百万円となりました。売上原価、販売費及び一般管理費、その他の費用に含まれる減価償却費及び償却費は前連結会計年度に比べ8.6%増加の103億60百万円となりました。その他の収益・費用については、前連結会計年度は受取補償金などを主としたその他の収益を4億39百万円計上する一方で、遊休資産諸費用などを主としたその他の費用を12億93百万円計上したのに対して、当連結会計年度では条件付対価に係る公正価値変動額などを主としたその他の収益を6億28百万円計上する一方で、減損損失などを主としたその他の費用を15億15百万円計上しました。
これらの結果、営業利益は40億40百万円(前期比26.0%減)となりました。
なお、セグメント別の経営成績につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態および経営成績の状況」に記載のとおりです。
金融収益・費用については、前連結会計年度は為替差益などを主とした金融収益を25億46百万円計上する一方で、支払利息などを主とした金融費用を18億2百万円計上したのに対して、当連結会計年度では純損益を通じて公正価値で測定する金融資産及び金融負債の評価益を主とした金融収益を14億35百万円計上する一方で、支払利息などを主とした金融費用を19億25百万円計上しました。
その結果、税引前利益は35億51百万円(前期比42.7%減)となりました。
法人所得税費用は、前連結会計年度に比べ1.0%減少の21億68百万円を計上しました。
これらの結果、親会社の所有者に帰属する当期利益10億1百万円(前期比74.0%減)となりました。また、基本的1株当たり当期利益は21円13銭(前期は79円93銭の基本的1株当たり当期利益)となりました。
財政状態の分析につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態および経営成績の状況」に記載のとおりです。
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
② 資本の財源および資金の流動性
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループの主な資金需要は、事業上必要な運転資金や設備投資、M&Aによる投資です。これらの資金需要については調達規模や調達市場環境に応じて自己資金および金融機関からの借入や社債の発行等により対応します。また、金融コストの最小化と資金効率の向上のため、日本国内のグループ会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しており、当社への資金フローの集約により一元的な管理を行っています。
③ 経営方針・経営戦略等または経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、サステナビリティビジョン(長期ビジョン)の実現に向け、第8次中期経営計画(3カ年)を2024年から運用しています。第8次中期経営計画では、安定的な成長と資本効率性の向上を志向し、これまでに構築した事業ポートフォリオの強化を通じて、利益率の向上と安定化に取り組んでいます。
第8次中期経営計画の最終年度にあたる2026年度においては、産業資材事業では、既存分野の底堅い需要に対応するとともに、モビリティ外装向けで新製品の需要拡大を見込んでいます。ディバイス事業では、タブレット向けを中心に需要減少を想定していますが、収益構造の一層の改善に向けた取り組みを進めます。メディカルテクノロジー事業では、下期にかけて医療機器CDMOにおける新製品立ち上げを見込んでいます。一般用医薬品CDMOの需要は堅調に推移する見通しです。
これらの見通しから、売上高1,915億円、営業利益66億円、税引前利益50億円、親会社の所有者に帰属する当期利益23億円を見込んでいます。なお、為替レートは1ドル=145円を前提としています。
④ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり採用した重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 2. 作成の基礎(4)重要な会計上の見積りおよび見積りを伴う判断」に記載しています。
5 【重要な契約等】
該当事項はありません。
6 【研究開発活動】
当社グループは「印刷」「コーティング」「ラミネーション」「成形」「パターンニング」「金属加工」を6つのコア技術と定義し、特徴ある製品群を創出するとともに、対象市場の多様化、グローバル市場への進出などを通じて事業領域を拡大してきました。
お客さまのニーズに対応する中期的な製品開発は事業部内の開発部門が担い、より長期的な視点に立った研究開発・製品開発は事業開発室が担う体制となっています。
事業部内の開発部門は、お客さまの要望に基づく開発を中心に行い、事業の継続・発展に寄与しています。事業開発室は、当社グループの事業領域の拡大を目指し、開発テーマの調査・企画および新製品の開発・事業化を推進する一方、コア技術の拡張に取り組んでいます。また、開発拠点をグローバルに配置し、地域固有の市場環境やお客さまニーズに対応した製品群の創出を目指しています。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、各セグメントに配分できない当社の事業開発室および事業部の開発部門で行っている基礎・応用費用4,124百万円です。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当社グループはMissionに、「人材能力とコア技術の多様性」を成長の原動力として、高い競争力を有する特徴ある製品・サービスの創出によりお客さま価値を実現し、「人々の豊かな生活」の実現に寄与することを掲げています。
このMissionのもと、サステナビリティビジョン(長期ビジョン)として、多様な技術や人材能力の結集・融合により、メディカル・モビリティ・環境に関わるグローバルな社会課題の解決に貢献することで、経済・社会価値の創出を目指しています。
そのため当連結会計年度は、産業資材では国内、北米、欧州拠点の生産設備の更新および増強、メディカルテクノロジーでは北米拠点において生産設備の増強を行いました。
この結果、設備投資額は産業資材では5,362百万円、ディバイスでは1,719百万円、メディカルテクノロジーでは2,322百万円、その他および全社(研究開発・管理)では2,302百万円、グループ全体では11,707百万円となりました。
なお、設備投資額には使用権資産を含めて記載しています。
セグメントごとの設備投資の主な内訳は、下記のとおりです。
また、当連結会計年度において減損損失699百万円を計上しました。減損損失の内容については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 13.非金融資産の減損」に記載のとおりです。
2 【主要な設備の状況】
当社グループにおける主要な設備は次のとおりです。
(1) 提出会社
2025年12月31日現在
(注) 1. IFRSに基づく金額を記載しています。
2. 帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品、建設仮勘定ならびに無形資産です。
(2) 国内子会社
2025年12月31日現在
(注) 1. IFRSに基づく金額を記載しています。
2. 帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品、建設仮勘定ならびに無形資産です。
3. NISSHAインダストリーズ㈱、NISSHAプレシジョン・アンド・テクノロジーズ㈱の「建物及び構築物」、「土地」および「その他」は、提出会社等から賃借しているものを含んでいます。賃借しているものについては、提出会社等の簿価を記載しています。
4. 上記の他、NISSHAプレシジョン・アンド・テクノロジーズ㈱加賀工場にて、連結会社以外から機械装置を使用貸借しています。また、NISSHAプレシジョン・アンド・テクノロジーズ㈱姫路工場にて、連結会社以外から「建物及び構築物」、「土地」を賃借しています。(当連結会計年度賃借料280百万円)
(3) 在外子会社
2025年12月31日現在
(注) 1. IFRSに基づく金額を記載しています。
2. 帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品、建設仮勘定ならびに無形資産です。
3 【設備の新設、除却等の計画】
当社グループの設備投資については、景気予測、業界動向、投資効率等を総合的に勘案して策定しています。設備計画は原則的に連結会社各社が個別に策定していますが、計画策定に当たってはグループ会議等において提出会社を中心に調整を図っています。
なお、当連結会計年度末現在における重要な設備の新設計画は次のとおりです。また、経常的な設備更新のための除売却を除き、重要な設備の除売却の計画はありません。
(注) 1. 完成後の能力については、受注の内容によって個々に作業内容を異にし、その種類が複雑多岐にわたることから一定の生産能力を算定することが困難なため記載を省略しています。
2. 投資予定額の総額13,105百万円のうち、当連結会計年度において支払った額は4,405百万円です。この差額の8,700百万円が2026年12月期の投資予定額となります。
3. 金額には無形資産に対する投資額を含んでいます。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 自己株式の消却による減少です。
(5) 【所有者別状況】
2025年12月31日現在
(注) 自己株式1,206株は「個人その他」に12単元および「単元未満株式の状況」に6株を含めて記載しています。
(6) 【大株主の状況】
2025年12月31日現在
(注) 1. 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)の所有株式数のうち、2,042千株は投資信託設定分、292千株は年金信託設定分、2,865千株は管理有価証券信託設定分、11千株はその他設定分であり、その合計は5,212千株です。
2. 上記株式会社みずほ銀行の所有株式は、同行が退職給付信託の信託財産として拠出しているものです(株主名簿上の名義は、みずほ信託銀行株式会社 退職給付信託 みずほ銀行口 再信託受託者 株式会社日本カストディ銀行です)。
3. 株式会社日本カストディ銀行(信託口)の所有株式数のうち、1,931千株は投資信託設定分、240千株は年金信託設定分、1,960千株は管理有価証券信託設定分、4千株はその他設定分であり、その合計は4,135千株です。
4. ニッシャ共栄会は、当社の取引先持株会です。
5. 2025年11月18日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社およびその共同保有者であるアモーヴァ・アセットマネジメント株式会社が2025年11月12日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として当事業年度末時点における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めていません。
なお、大量保有報告書の変更報告書の内容は以下のとおりです。
6. 2025年12月22日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、株式会社みずほ銀行ならびにその共同保有者であるみずほ証券 株式会社、みずほ信託銀行株式会社およびアセットマネジメントOne株式会社が2025年12月15日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として当事業年度末時点における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めていません。
なお、大量保有報告書の変更報告書の内容は以下のとおりです。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2025年12月31日現在
(注) 1. 「単元未満株式」欄の普通株式には、当社所有の自己株式が6株含まれています。
2. 「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式には、「株式給付信託(BBT)」、「株式給付信託(J-ESOP)」および「株式給付信託(従業員持株会処分型)」の信託財産として、株式会社日本カストディ銀行(信託E口)が保有する当社株式628,700株(議決権6,287個)が含まれています。なお、「株式給付信託(BBT)」の信託財産として信託が保有する当社株式にかかる議決権の数2,617個は、議決権不行使となっています。
② 【自己株式等】
2025年12月31日現在
(注) 上記自己名義所有株式数には、「株式給付信託(BBT)」、「株式給付信託(J-ESOP)」および「株式給付信託(従業員持株会処分型)」が保有する当社株式(628,700株)は含まれていません。
(8) 【役員・従業員株式所有制度の内容】
① 役員に対する株式保有制度
当社は、2016年5月12日開催の取締役会、同年6月17日開催の第97期定時株主総会および同年8月19日開催の取締役会の決議を経て、当社取締役、執行役員および当社子会社の一部の取締役(以下、「取締役等」という。)を対象に、取締役等の報酬と当社の株式価値との連動性をより明確にし、取締役等が株価上昇によるメリットのみならず、株価下落リスクまでも株主のみなさまと共有することで、中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的とした株式報酬制度「株式給付信託(BBT(=Board Benefit Trust))」を導入しています。
なお、2021年5月21日開催の取締役会の決議に基づき、当社子会社の一部の取締役を本制度の対象から除外しています。
イ 制度の概要
株式給付信託(BBT)は、当社が拠出する金銭を原資として当社株式が信託を通じて取得され、取締役等に対して、当社が定める役員株式給付規程に従って、業績達成度等に応じて当社株式および当社株式を時価で換算した金額相当の金銭が信託を通じて給付される業績連動型の株式報酬制度です。なお、取締役等が当社株式の給付を受ける時期は、原則として、役員株式給付規程に定める3事業年度毎の所定の時期において同規程の定めに従い所定の受益者確定手続を行った日または取締役等を退任する日のいずれか早い日となります。
本信託の概要は、以下のとおりです。
a. 名称:株式給付信託(BBT)
b. 委託者:当社
c. 受託者:みずほ信託銀行㈱(再信託受託者:㈱日本カストディ銀行)
d. 受益者:取締役等のうち役員株式給付規程に定める受益者要件を満たす者
e. 信託管理人:当社と利害関係のない第三者
f. 信託の種類:金銭信託以外の金銭の信託(他益信託)
g. 信託契約の締結日:2016年9月6日
h. 金銭を信託する日:2016年9月6日
i. 信託の期間:2016年9月6日から信託が終了するまで(特定の終了期日は定めず、本制度が継続する限り信託は継続します。)
ロ 取締役等に給付予定の株式の総数
261,704株
ハ 株式給付信託(BBT)による受益権その他権利を受けることができる者の範囲
取締役等のうち役員株式給付規程に定める受益者要件を満たす者
② 管理職に対する株式保有制度
当社は、2019年8月6日開催の取締役会および同年11月8日開催の取締役会の決議を経て、当社の中期的な企業価値向上に係るインセンティブの付与を目的とした「株式給付信託(J-ESOP)」を導入しています。
イ 制度の概要
株式給付信託(J-ESOP)は、あらかじめ当社が定める株式給付規程に基づき、一定の要件を満たした当社および一部の当社子会社の社員(以下、「対象社員」という。)に対し当社株式を給付するインセンティブ・プランです。
当社は、対象社員に対し個人の貢献度等に応じてポイントを付与し、一定の条件により受給権を取得したときに当該付与ポイントに相当する当社株式を給付します。対象社員に対し給付する株式については、㈱日本カストディ銀行に設定される信託E口にあらかじめ拠出した金銭により将来分も含め取得し、信託財産として分別管理されるものとします。
本信託の概要は、以下のとおりです。
a. 名称:株式給付信託(J-ESOP)
b. 委託者:当社
c. 受託者:みずほ信託銀行㈱(再信託受託者:㈱日本カストディ銀行)
d. 受益者:対象社員のうち株式給付規程に定める受益者要件を満たす者
e. 信託管理人:当社の社員が就任
f. 信託の種類:金銭信託以外の金銭の信託(他益信託)
g. 信託契約の締結日:2019年11月27日
h. 金銭を信託する日:2019年11月27日
i. 信託の期間:2019年11月27日から信託が終了するまで(特定の終了期日は定めず、本制度が継続する限り信託は継続します。)
ロ 対象社員に給付予定の株式の総数
117,864株
ハ 株式給付信託(J-ESOP)による受益権その他権利を受けることができる者の範囲
対象社員のうち株式給付規程に定める受益者要件を満たす者
③ 従業員株式所有制度の概要
当社は、2025年8月6日開催の取締役会において、社員の福利厚生の増進を目的とした「株式給付信託(従業員持株会処分型)」の再導入を決議しました。なお、2023年3月に導入した本制度は、2025年5月に終了しています。
イ 制度の概要
株式給付信託(従業員持株会処分型)は、NISSHA社員持株会(以下、「持株会」という。)に加入するすべての社員を対象に、当社株式の株価上昇メリットを還元するインセンティブ・プランです。
㈱日本カストディ銀行は信託E口において、今後持株会が購入することが見込まれる数に相当する当社株式をあらかじめ一括して取得し、以後、持株会の株式購入に際して当社株式を売却していきます。信託E口による持株会への当社株式の売却を通じて、信託終了時までに、株式給付信託(従業員持株会処分型)の信託財産内に株式売却益相当額が累積した場合には、かかる金銭を残余財産として、受益者適格要件を充足する持株会加入者に分配します。
他方、当社は、信託E口が当社株式を取得するために受託者(みずほ信託銀行㈱)が行う借入に対し保証をするため、当社株価の下落等により、信託終了時において、株式売却損相当額の借入残債がある場合には、保証契約に基づき当社が当該残債を弁済することとなります。
本信託の概要は、以下のとおりです。
a. 名称:株式給付信託(従業員持株会処分型)
b. 委託者:当社
c. 受託者:みずほ信託銀行㈱(再信託受託者:㈱日本カストディ銀行)
d. 受益者:受益者適格要件を充足する持株会加入者
e. 信託管理人:当社の社員が就任
f. 信託の種類:指定金銭信託(他益信託)
g. 信託契約の締結日:2025年9月8日
h. 金銭を信託する日:2025年9月10日
i. 信託の期間:2025年9月10日から2028年9月11日(予定)まで
ロ 持株会に取得させる予定の株式の総数
249,200株
ハ 株式給付信託(従業員持株会処分型)による受益権その他権利を受けることができる者の範囲
受益者適格要件を満たす持株会加入者
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
会社法第155条第3号による取得
(注) 1. 当期間における取得自己株式には、2026年3月1日から有価証券報告書提出日までの買取による株式数は含めていません。
2. 取得期間及び取得自己株式は、約定日基準で記載しています。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注) 当期間における取得自己株式には、2026年3月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取および売渡請求による株式数は含めていません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注) 1. 当事業年度の「その他」は、「株式給付信託(従業員持株会処分型)」への拠出に伴い、㈱日本カストディ銀行(信託E口)に対して実施した第三者割当289,500株および単元未満株式の買増請求による売渡68株です。
2. 「保有自己株式数」には、「株式給付信託(BBT)」、「株式給付信託(J-ESOP)」および「株式給付信託(従業員持株会処分型)」の信託財産として、㈱日本カストディ銀行(信託E口)が保有する当社株式(628,768株)は含めていません。
3. 当期間における保有自己株式には、2026年3月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取および買増請求による売渡、新株予約権の行使による株式数は含めていません。
3 【配当政策】
当社は、営業活動などから創出されるキャッシュ・フローについては財務の安全性を考慮した上で、M&Aや設備投資、研究開発など中長期的な企業価値の向上に資する成長投資を中心に活用します。株主還元としては業績、配当性向、財務面での健全性などを総合的に勘案した安定配当の継続を基本とします。なお、当期の業績を加味した特別配当や資本効率の改善を目的とした自己株式の取得を適宜検討します。
当期の期末配当金は、1株につき25円としました。これにより中間配当金1株につき25円を含めた年間配当金は1株につき50円となりました。
(注) 基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりです。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方
当社は創業以来、経営者の強いリーダーシップのもと、経営環境の変化に的確に対応した戦略を実践してきました。当社はこのリーダーシップを維持するとともにコーポレートガバナンスを強化することにより、迅速かつ果断な意思決定を促進し、同時に経営の透明性、公正性を確保することができると考えています。
このような認識のもと、コーポレートガバナンスを重要な経営課題の一つと位置付けて、その維持・向上に取り組み、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めています。
② コーポレートガバナンスの体制
イ コーポレートガバナンス体制の概要
当社のコーポレートガバナンス体制は以下のとおりです。
≪コーポレートガバナンス体制図≫2026年3月23日(有価証券報告書提出日)現在

当社は、取締役会において重要な経営判断と取締役の業務執行の監督を行うとともに、監査役会設置会社として、取締役会から独立した監査役および監査役会により、監視・牽制機能の実効性の維持・向上に努めています。
取締役会は、当社の規模と経営効率、機動性等を勘案し、社内取締役5名と社外取締役4名で構成しています。代表取締役社長が取締役会の議長を務め、毎月1回定例取締役会を開催するほか、必要に応じて臨時取締役会を開催しています。取締役会は、法令および定款の規定により取締役会の決議を要する事項、および経営上の重要事項について取締役会規程に従い意思決定するとともに、取締役および執行役員の業務執行を監督しています。
取締役の任期は、経営環境の変化に柔軟に対処するとともに、事業年度ごとの経営責任を明確化するために1年としています。取締役会の3分の1以上の社外取締役を選任し、経営の透明性の向上と、取締役の適正な業務執行に関する監督機能を強化しています。
なお、当社は2026年3月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役9名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決された場合、現在の取締役9名が再任されることとなり、引き続き取締役9名(うち社外取締役4名)となる予定です。
当社は、取締役の選解任および監査役の選任ならびに取締役の処遇の客観性と公正性を確保し、社外取締役の知見を取り入れるため、取締役会の諮問機関として、指名・報酬委員会を設置し、運用しています。同委員会は、社外取締役が委員の過半数を占めかつ委員長を務めており、取締役会の諮問を受けて、次の内容を審議して、取締役会に答申しています。
(1)取締役の選任・解任および監査役の選任に関する基準
(2)取締役および監査役の候補者案、取締役の解任提案
(3)代表取締役、役付取締役および最高経営責任者の選定・解職提案
(4)代表取締役等の後継者計画に関する事項
(5)取締役の報酬に関する基本方針
(6)取締役の報酬
当社は執行役員制度を採用し、取締役会が担うべき戦略策定・経営監視機能と執行役員が担うべき業務執行機能との機能分化を図っています。代表取締役社長は、執行役員に対し業務執行状況の報告を求め、その業務執行が計画どおりに進捗しているか否かを確認する月次および四半期ごとの会議(ビジネスレビュー)を設置して、業務執行を監視するとともに、経営環境の変化に迅速に対応できる体制とし、各事業部門の適正かつ効率的な運営を図っています。
監査役会は、社内監査役2名(常勤)と社外監査役2名(非常勤)で構成しています。監査役会は、監査の方針および監査計画を決定し、それに従い各監査役が取締役の業務執行の適法性、妥当性について監査を実施しています。
なお、当社は2026年3月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「監査役1名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決された場合、現在の監査役1名が再任されることとなり、引き続き監査役4名(うち社外監査役2名)となる予定です。
社内管理体制では、代表取締役社長直轄の内部監査部門を設置し、内部統制システムの整備状況を監査しています。また、会社情報の適時開示の必要性および開示内容を審議する開示統制委員会を設置し、当社グループに関する重要情報を適時適切に開示します。
ロ 現状の体制を採用する理由
当社は監査役会設置会社として、経営の迅速性と機動性を確保することに加え、社外取締役を取締役会の3分の1以上選任することで、経営の透明性を向上させて、取締役会の戦略策定・経営監視機能を強化しています。また、指名・報酬委員会を設置することで、その客観性と公正性を確保しています。これらの取り組みにより、当社のコーポレートガバナンスは有効に機能していると判断しています。
ハ 取締役会および指名・報酬委員会の活動状況
a. 取締役会
当社は、毎月1回定例取締役会を開催するほか、必要に応じて臨時取締役会を開催しています。当事業年度においては合計18回開催しており、取締役および監査役それぞれの出席状況については次のとおりです。
取締役会は、法令、定款および取締役会規程に定める重要な事項について決議、事前協議、報告を行っています。当事業年度における主なテーマおよび議論内容は次のとおりです。
b. 指名・報酬委員会
当社は、指名・報酬委員会を定例で年2回開催するほか、必要に応じて指名・報酬委員会を開催しています。当事業年度においては合計4回開催しており、委員それぞれの出席状況については次のとおりです。
当事業年度における、主なテーマおよび議論内容は次のとおりです。
ニ 内部統制システムの整備状況
当社は、内部統制基本方針に基づき、業務の適正性を確保するための体制を整備しています。
≪内部統制基本方針≫
当社は、会社法および会社法施行規則に基づき、以下のとおり、当社およびその子会社から成る企業集団(以下、「当社グループ」という。)における業務の適正を確保するための体制(以下、「内部統制」という。)を整備し、その運用状況を確認の上、継続的な改善・強化に努める。
1. 当社グループの取締役・使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制
(1) 当社は、グループ共通の使命や考え方の基盤、行動の原則を定めたNissha Philosophyに基づき、グローバル視点で法・社会倫理を順守することを目的とした企業倫理・コンプライアンス行動指針およびCorporate Ethics and Code of Conduct / 企業倫理・コンプライアンス行動規範を策定する。
(2) 当社は、リスク管理・コンプライアンス委員会規程に基づき、リスク管理・コンプライアンス委員会を設置し、法令・定款および社会規範を順守するように監視ならびに啓蒙活動を行う。また、当社グループの各部門長を推進責任者に任命して企業倫理・コンプライアンス推進体制を構築する。当社グループの使用人が直接に情報提供できる内部通報窓口を社外の法律事務所等に設置、運用するとともに、通報者の保護を図る。
(3) 当社は、取締役会の3分の1以上の社外取締役を選任し、取締役の業務の執行に関する監督機能の維持・強化を図る。また、当社取締役会の諮問機関として、社外取締役が委員長を務め、委員の過半数を社外取締役で構成する指名・報酬委員会を設置し、取締役・監査役の指名および取締役の処遇の客観性と公正性を確保する。
(4) 代表取締役社長直轄の内部監査部門は、内部統制システムの整備・運用状況を分析・評価し、その改善を提言し充実させる。
(5) 当社は、反社会的勢力対応基本方針を定め、反社会的勢力対応規程に従って、反社会的勢力と一切の関係をもたず、不当要求に対して毅然とした対応をとるとともに、当社グループにおいてその徹底を図る。
2. 取締役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制
(1) 株主総会議事録、取締役会議事録、稟議書等取締役の職務執行に係る情報は、法令および情報管理についての社内規程に基づき適切かつ確実に保存・管理し、閲覧可能な状態を維持する。
(2) 当社は、情報管理についての社内規程に基づき、会社情報の不正な使用・開示・漏えいを防止し、機密情報および個人情報を適切に取り扱うとともに、当社グループにおいてその徹底を図る。
(3) 会社情報の適時開示の必要性および開示内容を審議する開示統制委員会を設置し、当社グループに関する重要情報を適時適切に開示する。
3. 当社グループの損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社は、リスク管理基本方針のもと、リスク管理・コンプライアンス委員会を設置し、当社グループの事業運営を阻害するリスクを統合的に把握・評価、重要なリスクの選定・見直し、モニタリングによりリスクの回避・低減を行う。それぞれのリスクを管轄する部会および部門は、リスクを最小化する取り組みを推進する。リスク管理・コンプライアンス委員会は、その活動内容を年1回取締役会に報告する。
4. 当社グループの取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(1) 当社は、執行役員制度の導入により、取締役会が担うべき戦略策定・経営監視機能と執行役員が担うべき業務執行機能との機能分化を図る。
(2) 当社取締役会は中期経営計画を承認し、取締役・使用人はその戦略・業績計画に基づいて業務を遂行する。
(3) 代表取締役社長は、執行役員に対し業務執行状況の報告を求め、その業務執行が計画どおりに進捗しているか否かを月次および四半期ごとの会議(ビジネスレビュー)にて確認する。
(4) 執行役員の業務執行状況および組織が担う戦略の実行アイテムをITを活用して、経営の効率化を図る。
5. 当社グループにおける業務の適正を確保するための体制
(1) 当社は、グループ会社管理規程を制定し、当社グループ各社の管理の基本方針を定める。また、当社グループ各社の重要な業務執行については、稟議規程において当社の承認や報告が必要な事項を定め、その業務遂行を管理する。
(2) 当社は、当社グループ各社に必要に応じて取締役および監査役を派遣し、その業務執行の適正性を確保する。
(3) 当社コーポレート部門は、当社グループ各社における業務の適正な実施を管理するとともに、必要に応じて指導・助言を行う。
(4) グループ監査役会を定期的に開催し、各監査役間の情報交換を行うとともに、当社グループ各社における監査の充実・強化を図る。
6. 監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項ならびにその使用人の取締役からの独立性に関する事項
(1) 監査役の職務を補助するため監査役室を設置し、専属の使用人を配置する。
(2) 監査役室は監査役会に所属し、取締役から独立した組織とする。また、監査役室の使用人の人事に関する事項については監査役会と協議し同意を得る。
7. 当社グループの取締役・使用人が監査役に報告するための体制その他の監査役への報告に関する体制
当社の取締役・使用人および当社グループの取締役・監査役・使用人は、監査役会に対して、当社グループに重大な影響を及ぼすおそれのある事実、リスク管理の状況、内部監査の実施結果、内部通報の状況と通報等の内容を速やかに報告する。当社監査役は必要に応じて当社の取締役・使用人および当社グループの取締役・監査役・使用人に対して報告を求める。また、報告者は当該報告をしたことを理由として不利益な取り扱いを受けない。
8. その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
(1) 代表取締役、各取締役等と監査役会は、定期的な意見交換会を行う。また監査役は、会計監査人や内部監査部門、コーポレート部門とも定期的な会合を設定し、緊密な連携を図る。
(2) 監査役は、取締役会に加えて重要会議にも出席し、必要に応じて意見を述べる。また、稟議書その他の重要な書類を閲覧する。
(3) 公認会計士・弁護士等の財務および会計、または法務に関する相当程度の知見を有する者を含む社外監査役を通じ、監査の客観性と実効性を確保する。
(4) 当社は、監査役がその職務の執行について必要な費用を負担し、法令に基づく費用の前払の請求があった場合、確認後速やかに応じる。
ホ リスク管理体制の整備状況
当社は、リスク管理・コンプライアンス委員会を設置し、当社グループの事業運営を阻害するリスクを統合的に把握・評価、重要なリスクの選定・見直し、モニタリングによりリスクの回避・低減を行っています。また、リスク管理・コンプライアンス委員会は、その活動内容を年1回取締役会に報告しています。
③ 社外取締役および社外監査役との責任限定契約の内容の概要
当社は、社外取締役全員および社外監査役全員との間で、会社法第423条第1項の損害賠償責任について、その職務を行うにつき善意でありかつ重大な過失がないときは、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額を限度とする旨の契約を締結しています。
④ 役員等を被保険者として締結している役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、業務行為に起因する損害賠償請求により被保険者が被ることになる損害賠償金や争訟費用等の損害を填補することとしています。ただし、贈収賄などの犯罪行為や意図的に違法行為を行った役員自身の損害等は補償対象外とすることにより、役員等の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じています。
当該保険契約の被保険者は、当社の取締役、監査役および執行役員等であり、すべての被保険者についての保険料を全額当社が負担しています。
⑤ 取締役の定数
当社は、取締役の定数を12名以内とする旨を定款に定めています。
⑥ 取締役の選任決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、および累積投票によらない旨を定款に定めています。
⑦ 株主総会決議事項を取締役会で決議することができることとしている事項
イ 自己の株式の取得
当社は、機動的な資本政策の遂行を可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款に定めています。
ロ 剰余金の配当等の決定機関
当社は、株主への機動的な配当政策および資本政策を可能とするため、剰余金の配当等、会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議によって定めることができる旨を定款に定めています。
⑧ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めています。
⑨ 株式会社の支配に関する基本方針
Ⅰ. 基本方針の内容
上場会社・公開会社である当社の株式は、自由な取引が認められ、当社は、会社の支配権の移転を伴うような大規模な株式の買付提案またはこれに類似する行為に応じるか否かの判断は、最終的には、株主のみなさまのご意思に基づき行われるべきものであると考えています。従いまして、大規模な株式の買付提案であっても、当社グループの企業価値・株主のみなさまの共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。
当社では、企業価値や株主のみなさまの共同の利益を確保・向上させるためには、企業理念体系(Nissha Philosophy)を礎とし、未来志向型の企業として常に価値ある製品・サービスを提供することを通じて社会に貢献することが必要不可欠であると考えています。より具体的には、世界に広がる多様な人材能力と情熱を結集し、継続的にコア技術の拡充を図ること、グローバルベースで市場のニーズを捉え、他社にはできないものづくりを通じて付加価値の高い製品・サービスを提供すること、そして人々の豊かな社会を実現することが、当社の企業価値・株主のみなさまの共同の利益の確保・向上につながるものと考えています。
当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、このような基本的な考え方を十分に理解し、当社の企業価値・株主のみなさまの共同の利益を中・長期的に確保し、向上させる者でなければならないと考えています。
従いまして、上記のような基本的な考え方を十分に理解せず、当社の企業価値・株主のみなさまの共同の利益に資さない不適切な当社株式の大規模な買付提案またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えています。
Ⅱ. 基本方針の実現に資する特別な取り組み
当社グループはMissionに、「人材能力とコア技術の多様性」を成長の原動力として、高い競争力を有する特徴ある製品・サービスの創出によりお客さま価値を実現し、「人々の豊かな生活」の実現に寄与することを掲げています。
このMissionのもと、サステナビリティビジョン(長期ビジョン)として、多様な技術や人材能力の結集・融合により、メディカル・モビリティ・環境に関わるグローバルな社会課題の解決に貢献することで、経済・社会価値の創出を目指しています。
また、サステナビリティビジョンを起点にバックキャストして、3年間で目指すべき中期ビジョンとそこに至るための戦略を中期経営計画として定め、運用しています。
現在運用している第8次中期経営計画では、安定的な成長と資本効率性の向上を志向し、これまでに構築した事業ポートフォリオの強化を通じて、利益率の向上と安定化に取り組んでいます。
当社は創業以来、経営者の強いリーダーシップのもと、経営環境の変化に的確に対応した戦略を実践してきました。当社はこのリーダーシップを維持するとともにコーポレートガバナンスを強化することにより、迅速かつ果断な意思決定を促進し、同時に経営の透明性、公正性を確保することができると考え、コーポレートガバナンスを重要な経営課題と認識しています。
当社は、執行役員制度を導入し、取締役会が担うべき戦略策定および経営監視機能と、執行役員が担うべき業務執行機能との分化を図っています。また、取締役会のダイバーシティを推進し、現在の取締役会は、独立性の高い社外取締役4名を含む取締役9名(社外取締役比率44.4%、女性比率11.1%)で構成されています。社外取締役はそれぞれの経験や見識などから有益な指摘、意見を述べ、取締役会の議論は活性化しています。また、2015年10月には、当社はコーポレートガバナンス基本方針を制定しました。当社はその基本方針に基づき、社外取締役が過半数を占めかつ委員長を務める指名・報酬委員会を設置し、社外取締役の知見を活用することで役員の選任や報酬に関して客観性と公正性の確保を図っています。また、取締役会について実効性の評価を年1回実施し、取締役会の機能のさらなる向上に努めています。
当社は、以上の取り組みを継続して実行することによって、当社の企業価値・株主のみなさまの共同の利益の確保・向上を実現できるものと考えています。
Ⅲ. 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み
当社は、2019年3月22日開催の第100期定時株主総会終結の時をもって、当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)を廃止していますが、当社株式の大規模買付行為を行おうとする者に対しては、大規模買付行為の是非を株主のみなさまが適切に判断するために、必要かつ十分な情報の提供を求め、併せて当社取締役会の意見等を開示し、株主のみなさまの検討のための時間と情報の確保に努める等、金融商品取引法、会社法およびその他関係法令を踏まえながら、適切な措置を講じます。
Ⅳ. 上記の取り組みについての取締役会の判断
上記ⅡおよびⅢの取り組みは、基本方針に従い、当社の企業価値・株主のみなさまの共同の利益を確保・向上させるための施策であり、当社の役員の地位の維持を目的とするものではないと当社取締役会は考えています。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
a.2026年3月23日(有価証券報告書提出日)現在の当社の役員の状況は、以下のとおりです。
男性12名 女性1名 (役員のうち女性の比率7.69%)
(注) 1. 取締役 大杉和人、松木和道、竹内寿一および橋寺由紀子は、社外取締役です。
2. 監査役 中野雄介および倉橋雄作は、社外監査役です。
3. 取締役の任期は、2024年12月期に係る定時株主総会終結の時から2025年12月期に係る定時株主総会終結の時までです。
4. 監査役 谷口哲也および倉橋雄作の任期は、2023年12月期に係る定時株主総会終結の時から2027年12月期に係る定時株主総会終結の時までです。
5. 監査役 今井健司の任期は、2021年12月期に係る定時株主総会終結の時から2025年12月期に係る定時株主総会終結の時までです。
6. 監査役 中野雄介の任期は、2022年12月期に係る定時株主総会終結の時から2026年12月期に係る定時株主総会終結の時までです。
7. 上記所有株式数には、持株会名義の実質所有株式数が含まれています。
8. 当社は法令に定める員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠監査役1名を選任しています。補欠監査役の略歴は次のとおりです。
9. 当社は2008年6月27日より執行役員制度を導入しています。執行役員の氏名および職名は次のとおりです。なお取締役のうち、渡邉亘、礒尚、西本裕および井ノ上大輔は執行役員を兼任しており、職名については、執行役員の職名欄に記載しています。
b.2026年3月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役9名選任の件」および「監査役1名選任の件」を提案しています。当該議案が承認可決された場合、現在の取締役9名および監査役1名が再任されることとなり、当社の役員の状況およびその任期は次のとおりとなります。なお、役員の役職等については、当該定時株主総会の直後に開催が予定される取締役会および監査役会の決議事項の内容(役職名等)も含めて記載しています。
男性12名 女性1名 (役員のうち女性の比率7.69%)
(注) 1. 取締役 大杉和人、松木和道、竹内寿一および橋寺由紀子は、社外取締役です。
2. 監査役 中野雄介および倉橋雄作は、社外監査役です。
3. 取締役の任期は、2025年12月期に係る定時株主総会終結の時から2026年12月期に係る定時株主総会終結の時までです。
4. 監査役 谷口哲也および倉橋雄作の任期は、2023年12月期に係る定時株主総会終結の時から2027年12月期に係る定時株主総会終結の時までです。
5. 監査役 今井健司の任期は、2025年12月期に係る定時株主総会終結の時から2029年12月期に係る定時株主総会終結の時までです。
6. 監査役 中野雄介の任期は、2022年12月期に係る定時株主総会終結の時から2026年12月期に係る定時株主総会終結の時までです。
7. 上記所有株式数には、持株会名義の実質所有株式数が含まれています。
8. 当社は法令に定める員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠監査役1名を選任しています。補欠監査役の略歴は次のとおりです。
9. 当社は2008年6月27日より執行役員制度を導入しています。執行役員の氏名および職名は次のとおりです。なお取締役のうち、渡邉亘、礒尚、西本裕および井ノ上大輔は執行役員を兼任しており、職名については、執行役員の職名欄に記載しています。
② 社外取締役および社外監査役
イ 員数、当社との人的関係、資本的関係または取引関係その他利害関係
当社の社外取締役は4名、社外監査役は2名です。
社外取締役および社外監査役と当社との間に、当社株式の保有(①役員一覧に記載)を除き、その独立性に影響を及ぼすような人的関係、資本的関係または取引関係その他利害関係はありません。
なお、当社は以下の社外取締役および社外監査役と取引関係がありますが、いずれも下記ハに記載する当社「社外役員の独立性に関する基準」で定める軽微基準を満たしています。
・ 当社は、社外取締役大杉和人氏が過去に事業部顧問を務めた日本通運株式会社との間で、物流サービス等の取引関係があります。
・ 当社は、社外監査役倉橋雄作氏が過去に所属していた中村・角田・松本法律事務所より、必要に応じて法律上のアドバイスを受けており、報酬を支払っています。なお、当社は、同氏が所属する倉橋法律事務所より、過去に必要に応じて法律上のアドバイスを受け、報酬を支払っていましたが、現在取引はありません。
ロ 当社のコーポレートガバナンスにおいて果たす機能および役割
社外取締役はそれぞれの深い見識から的確な指摘や意見を述べ、経営の透明性の向上と取締役会の監督機能の強化につながっています。
社外監査役は公認会計士および弁護士としての高度な専門性を活かして、当社コーポレートガバナンス体制の維持・向上に寄与しています。
ハ 独立性に関する基準および選任状況に関する考え方
当社は、取締役会の決議により、「社外役員の独立性に関する基準」を制定しています。
また、当社は、社外取締役および社外監査役全員を当社が定める「社外役員の独立性に関する基準」および東京証券取引所の定める独立性の基準を満たし、一般株主と利益相反の生じるおそれがないと判断し、独立役員として届け出ています。
≪社外役員の独立性に関する基準≫
NISSHA株式会社(以下、「当社」という。)は、当社の社外取締役および社外監査役(以下、併せて「社外役員」という。)または社外役員候補者が、以下に定める項目のいずれにも該当しない場合、当社に対する十分な独立性を有しているものと判断する。
1. 現在および過去において、当社および当社の関係会社(以下、併せて「当社グループ」という。)の業務執行者(*)であった者。加えて社外監査役は、当社グループの業務を行わない取締役であった者。
(*)業務執行者とは、会社法施行規則第2条第3項第6号に規定する業務執行者をいい、業務執行取締役のみでなく、使用人を含む。監査役は含まれない。
2. 当社グループを主要な取引先(*)とする者もしくはその業務執行者。または、当社グループの主要な取引先もしくはその業務執行者。
(*)主要な取引先とは、直近の事業年度を含む3事業年度の各年度における当社グループとの取引の支払額または受取額が、当社グループまたは相手方の年間連結総売上高の2%以上のものをいう。
3. 当社の大株主(*)もしくはその業務執行者。または、当社グループが大株主である会社の業務執行者。
(*)大株主とは、総議決権の10%以上の議決権を保有する者をいう。
4. 当社グループから役員報酬以外に、多額の金銭その他の財産(*)を得ている、弁護士、公認会計士、コンサルタント等(当該財産を得ている者が法人、組合等の団体である場合は、当該団体に所属する者)。
(*)多額の金銭その他の財産とは、過去3事業年度の平均で、年間1,000万円以上の金銭その他の財産上の利益を得ていること。団体の場合は、直近の事業年度を含む3事業年度の各年度における年間連結総売上高の2%以上の支払いがあることをいう。
5. 当社グループから多額の寄付(*)を受けている者(当該財産を得ている者が法人、組合等の団体である場合は、当該団体の業務執行者)。
(*)多額の寄付とは、直近の事業年度を含む3事業年度の各年度において年間1,000万円以上のものをいう。
6. 当社グループとの間で、社外役員の相互就任(*)の関係にある会社の業務執行者。
(*)社外役員の相互就任とは、当社グループ出身者(現在を含む直近10年間において業務執行者であった者をいう。)を社外役員として受け入れている会社またはその親会社・子会社から、当社が社外役員を迎え入れることをいう。
7. 当社グループの会計監査人である監査法人に所属する者。
8. 最近3年間において、上記2から7の項目に該当する者。
9. 上記、1から8までのいずれかに該当する者(重要な者(*)に限る。)の配偶者または2親等以内の親族。
(*)重要な者とは、①取締役(社外取締役を除く。)、執行役員および副事業部長職以上の上級管理職にある使用人、②監査法人に所属する社員・パートナーである公認会計士、法律事務所に所属する弁護士、③財団法人・社団法人・学校法人その他の法人に所属する者のうち、評議員、理事および監事等の役員ならびに同等の重要性を持つと客観的・合理的に判断される者をいう。
10. その他、独立した社外役員としての職務を果たせないと客観的・合理的に判断される事情がある者。
≪選任状況および選任理由≫
大杉和人氏は、長年にわたり日本銀行において培ってきた金融経済全般にわたる高い見識、当社および他社の社外取締役などとして企業経営に関与することで培った幅広い経験を活かし、当社の経営全般に有益な指摘や意見を述べ、当社の業務執行の監督等の役割を適切に果たしています。今後も独立した立場で、当社の経営全般への的確な助言と経営監督機能の強化への貢献を期待し、引き続き社外取締役として選任しています。
松木和道氏は、グローバルにビジネスを展開する企業において法務およびコンプライアンスの要職を務めるとともに、メーカーでの企業経営に携わり、積極的かつ幅広い事業展開をした実務経験とそのガバナンスに関する高い見識を活かし、当社の経営全般に有益な指摘や意見を述べ、当社の業務執行の監督等の役割を適切に果たしています。今後も独立した立場で、当社の経営全般への的確な助言と経営監督機能の強化への貢献を期待し、引き続き社外取締役として選任しています。
竹内寿一氏は、長年医療機器メーカーにおいてグローバル戦略を主導し、海外現地法人では責任者を務めるなど、経営戦略、アライアンス、販売・マーケティングなどに従事し、当社が重点市場と定めるメディカル市場における豊富な実務経験と高い知見を活かし、当社の経営全般に有益な指摘や意見を述べ、当社の業務執行の監督等の役割を適切に果たしています。今後も独立した立場で、当社の経営全般への的確な助言と経営監督機能の強化への貢献を期待し、引き続き社外取締役として選任しています。
橋寺由紀子氏は、当社の重点市場であるメディカル市場の製薬業界で研究開発に携わった後に代表取締役として新規上場を主導し経営するとともに、新規事業の創出を目的とするインキュベーターを共同創業し代表取締役を務めるなど、企業経営、イノベーション、人材育成に関連する豊富な実務経験と高い知見を活かし、当社の経営全般に有益な指摘や意見を述べ、当社の業務執行の監督等の役割を適切に果たしています。今後も独立した立場で、当社の経営全般への的確な助言と経営監督機能の強化への貢献を期待し、引き続き社外取締役として選任しています。
③ 社外取締役または社外監査役による監督または監査と内部監査、監査役監査および会計監査との相互連携ならびに内部統制部門との関係
社外取締役は、取締役会において経営の監督を行う他、内部統制その他の重要案件に対して、指摘を行うとともに、意見を述べています。また、年1回監査役会によるヒアリングを受けており、当社経営について意見交換を行っています。
社外監査役は、取締役会および監査役会において、監査役監査の内容ならびに会計監査人、内部監査部門やコーポレート部門との定期的な意見交換の内容を入手し、必要に応じて助言等を行い、相互連携を図っています。
(3) 【監査の状況】
① 監査役監査の状況
a. 組織・人員構成
当社の監査役は、有価証券報告書提出日現在、常勤監査役2名と社外監査役(非常勤)2名の合計4名で構成されています。常勤監査役の谷口哲也氏は、当社において総務部門の業務を担当した後、広報・IR・CSRの業務に携わり、当社グループの事業全体に関する広範な知見を有しています。常勤監査役の今井健司氏は、長年にわたり産業資材事業・ディバイス事業の営業・事業戦略に携わり、業績計画や投資計画の策定および実行を主導するなど、当社グループの事業に精通し、豊富な経験と高い見識を有しています。社外監査役の中野雄介氏は、公認会計士として財務・会計に関する相当程度の知見を有しています。社外監査役の倉橋雄作氏は、弁護士として企業法務に精通し、法務全般に関する相当程度の知見を有しています。
グループ会社の監査役に対しては、グループ監査役会を定期的に開催し、各監査役間で情報共有や意見交換を行うとともに、合同の往査を実施するなど当社グループ各社における監査の充実・強化を図っています。
監査役の職務を支援する組織として監査役室を設置し、専任スタッフ3名を配置しています。監査役室は監査役会に所属し、取締役から独立した組織で、当該スタッフの人事に関する事項については監査役会と協議し同意を得るものとしています。
なお当社は、2026年3月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「監査役1名選任の件」を提案しており、当該議案が原案どおり承認可決されますと、監査役会は引き続き4名の監査役(うち2名は社外監査役)で構成されます。
b. 監査役会の活動状況
監査役会は、常勤監査役が議長を務め、原則として毎月1回、取締役会当日に開催されるほか、必要に応じて随時開催されます。当事業年度においては合計14回開催しており、個々の監査役の出席状況については次のとおりです。
監査役会の具体的な検討事項は、監査方針および監査実施計画、内部統制システムの整備・運用状況、会計監査人の監査の方法および結果の相当性です。
監査役会では年間を通じ、次のような決議、報告がなされました。なお、監査役会の1回あたりの平均開催時間は約60分でした。
c. 監査役の主な活動
監査役は取締役の職務執行状況を監査するため、取締役会に出席し、取締役等から経営上の重要事項について説明を受けるとともに必要に応じて意見を述べています。
監査役は、代表取締役、各取締役等と定期的な意見交換を行っています。
その他常勤監査役は、3カ月ごとに開催される社内取締役、内部監査室の3者での会議(トライアングルQBR)において、情報共有と意見交換を通じて、それぞれの監査・監督機能を強化し、グローバル視点で当社グループのガバナンスの実効性の向上を図っています。さらに、常勤監査役は、経営会議等の重要な会議に出席するとともに、事業部長等と定期会合を実施し、事業運営、中期経営計画の進捗状況、内部統制システムの整備・運用状況を監視し、監査役会等で社外監査役に説明して情報共有を図っています。
d. 実施した監査の内容
当事業年度の監査役監査は、期初に策定した監査方針・監査計画に基づき、グループ会社を含めた国内・海外拠点を訪問・往査し、会計監査人との連携や取締役の職務執行状況の監査を実施しました。
当監査役会は以下の4点を重点監査項目と定め、監査に取り組みました。
(ⅰ)中期経営計画・サステナビリティビジョンの状況
・中期経営計画の進捗
・サステナビリティ委員会
・Nissha Report(統合報告書)・NISSHAサステナビリティレポート
(ⅱ)内部統制システムの整備・運用
・代表取締役、経営層との定期会合
・コーポレート主要部門との定期会合
・グループ会社(国内、海外)の往査
(ⅲ)リスク管理・コンプライアンス体制の整備・運用
・リスク管理・コンプライアンス委員会
・コーポレート部門との定期会合
・グループ会社(国内、海外)の往査
(ⅳ)内部監査室・会計監査人との連携
・内部監査室との定期会合
・会計監査人とのコミュニケーション(企業の事業環境リスクに関する意見交換 等)
以上の監査体制と監査手続ならびに実施項目により監査役監査を実施しました。
② 内部監査の状況
当社は、代表取締役社長直轄の内部監査部門(4名)を設置しており、社内各部門および国内外のグループ会社の業務遂行について年初に内部監査年度計画を立案し、計画的に業務監査を実施しています。さらに会計監査人による会社法監査と金融商品取引法監査を連携し、内部統制の整備運用状況の監査を行っています。監査結果を代表取締役社長との月次ミーティングで報告・提言するとともに、社内取締役、常勤監査役、内部監査室の3者での会議(トライアングルQBR)において、3カ月ごとに監査の過程で得た情報や問題意識を報告しています。さらに、半年ごとに年間の監査計画や活動内容を取締役会に報告しています。加えて、常勤監査役に対して内部監査活動状況の報告および意見交換を行い監査役会との相互連携を図っています。
③ 会計監査の状況
a. 監査法人の名称
有限責任監査法人トーマツ
当社は、会社法に基づく会計監査および金融商品取引法に基づく会計監査に有限責任監査法人トーマツを起用しています。同監査法人および当社監査に従事する同監査法人の業務執行社員と当社の間には、特別の利害関係はありません。また、当社は同監査法人との間で、会社法監査と金融商品取引法監査について監査契約を締結し、それに基づき報酬を支払っています。
b. 継続監査期間
1968年以降
c. 業務を執行した公認会計士
指定有限責任社員 業務執行社員:高居健一 辻知美
d. 会計監査業務に係る補助者の構成
公認会計士20名 公認会計士試験合格者5名 その他24名
e. 監査法人の選定方針と理由
会計監査人の選定に関しては、監査役会が監査法人の独立性、品質管理体制、専門性、監査手続の適正性、グローバルな監査体制等を総合的に検討し適正と判断しています。また、会計監査人が会社法第340条第1項各号のいずれかに該当すると認められる場合、監査役会は、監査役全員の同意により、会計監査人を解任します。
f. 監査役および監査役会による監査法人の評価
監査役会は、会計監査人の監査の独立性と適正性を監視しながら、監査計画とその結果報告を受領のうえ、情報交換・意見交換を行う等の連携を密にしています。監査役会は年に1回、会計監査人の評価項目を定め、社内関係部門の評価を参考に総合的に評価しています。
④ 監査報酬の内容等
a. 監査公認会計士等に対する報酬の内容
前連結会計年度
当社における非監査業務の内容は、主にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)対応の助言業務等です。
b. 監査公認会計士等と同一のネットワーク(Deloitte)に対する報酬(a.を除く)
前連結会計年度
当社における非監査業務の内容は、主に税務コンサルティング業務等です。また連結子会社における非監査業務の内容は、主に税務関連業務等です。
当連結会計年度
当社における非監査業務の内容は、主に税務コンサルティング業務等です。また連結子会社における非監査業務の内容は、主に税務関連業務等です。
c. その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
d. 監査報酬の決定方針
当社の監査公認会計士等に対する報酬は、監査日数、当社の規模、業務の特性等の要素を総合的に勘案して適切に決定しています。
e. 監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、会計監査人および社内関係部門から説明を受けた当期の会計監査計画や、前期の監査実績、会計監査人の監査の遂行状況、報酬見積りの算出根拠を確認し、審議した結果、適切であると判断し、会計監査人の報酬等の額について同意を行っています。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員報酬等の額またはその算定方法に係る決定に関する方針に係る事項
イ 取締役および監査役が受ける報酬等の基本方針
当社は、取締役および監査役の報酬制度について、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に繋がるように、また業務執行・経営監督の役割に応じて、それらが適切に発揮されるように定めています。とりわけ業務執行を担う取締役の報酬は、株主のみなさまとの価値共有を促進し、企業業績と企業価値の向上に資する体系であることを基本方針としています。
ロ 取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針
当社は、取締役会において、取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針(以下、決定方針という。)を決議しています。取締役会の決議に際しては、あらかじめ決議する内容について、社外取締役が委員の過半数を占めかつ委員長を務める指名・報酬委員会へ諮問し、答申を受けています。
決定方針の内容の概要は以下のとおりです。
a. 取締役(社外取締役を除く)の報酬
当社は、取締役の報酬制度について、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上につながるように、またそれぞれの役割が適切に発揮されるように定めています。グローバル企業としての成長を実現する上での市場競争力を有する報酬水準としています。
業務執行を担う取締役の報酬は、株主のみなさまとの価値共有を促進し、企業業績と企業価値の向上に資する体系であることを基本方針とし、固定報酬である基本報酬(金銭報酬)、短期の業績連動報酬である賞与(金銭報酬)、中長期の業績連動報酬である株式報酬等で構成しています。
基本報酬(金銭報酬)は月額の固定報酬とし、それぞれが担当する役割の大きさとその地位に基づき決定しています。
短期の業績連動報酬である賞与(金銭報酬)は、毎年度の連結業績目標の達成と適切なマネジメントを促すインセンティブとして機能するよう、連結売上高、連結営業利益、連結ROEに対する目標達成度と、個人別の評価により金額を決定し、毎年一定の時期に支給しています。
中長期の業績連動報酬(非金銭報酬等)である株式報酬等は、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上への貢献意識を促すインセンティブとして機能するよう設計し、具体的には、株式給付信託(BBT=Board Benefit Trust)を用いています。同制度においては、当社が中期経営計画の期間である3年間を対象に、役位、毎年度の連結業績目標および中期経営計画の最終年度の目標に対する達成度に応じてポイントを付与し、中期経営計画の最終年度ごとの一定期日に、ポイントに応じて同信託から当社株式と当社株式を時価で換算した金額相当の金銭を交付または給付しています。ポイント付与の指標として、毎年度の連結業績目標については、連結売上高および連結営業利益を用いるものとし、中期経営計画の目標については、主要な経営管理指標である連結ROE(3年間平均)の中期経営計画の最終年度の目標に対する達成度とESG指標を用いています。また、ESG指標は気候変動に関する指標(当社グループのCO2排出量の削減率)、NISSHA(単体)の女性活躍に関する指標(女性管理職比率、次世代女性管理職比率)および当社グループの社員エンゲージメントに関する指標(組織貢献意欲、組織コミットメント)を用いています。株式報酬等は、取締役による健全な職務執行を促すため、非違行為等があった場合には支給しない旨の条件を定めています。詳細は「第4 提出会社の状況 1株式等の状況(8)役員・従業員株式所有制度の内容」をご参照ください。
種類別の報酬割合については、当社と同程度の事業規模や関連業種のグローバル企業における報酬水準や世間の動向を踏まえて決定しています。
b. 社外取締役の報酬
業務執行から独立した立場で経営の監督を行うことから業績連動報酬は支給せず、固定報酬である基本報酬のみで構成し、当該社外取締役の経歴・職責等を勘案して決定しています。
c. 個人別報酬等の内容についての決定に関する事項
当社は取締役会の諮問機関として、社外取締役が委員の過半数を占めかつ委員長を務める指名・報酬委員会を設置しています。同委員会にて取締役の報酬の決定方針、報酬水準・構成の妥当性、報酬額を審議して、取締役会に答申することで、社外取締役の適切な関与・助言を得て、取締役の処遇の客観性と公正性を確保しています。
取締役の報酬は、株主総会で決定された報酬枠の範囲内で、あらかじめ定められた算定方法に従い、代表取締役社長が報酬額の原案を作成しています。取締役会の諮問を受け、指名・報酬委員会はその内容を審議した後に取締役会に答申し、取締役会がその答申を受けて決定しています。
d. 当事業年度に係る取締役の報酬等の内容が決定方針に沿うものであると取締役会が判断した理由
当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等は、指名・報酬委員会が多角的な観点から審議を行い、取締役の報酬等の内容および決定プロセスが決定方針に沿うものであることを確認しています。取締役会は指名・報酬委員会からの答申を尊重し、報酬等の内容が決定方針に沿うものであると判断しています。
ハ 監査役の報酬に関する事項
監査役の報酬は、独立した立場で当社グループ全体の監査の職責を担うことから固定報酬である基本報酬のみとしています。監査役の報酬は、株主総会で決定した報酬枠の範囲内で、監査役の協議により決定しています。
ニ 指名・報酬委員会の構成、当事業年度における役員の報酬等の額の決定過程における取締役会および指名・報酬委員会の活動状況
a. 指名・報酬委員会の構成(本報告書の提出日現在)
ⅰ 社外委員(4名)
大杉和人(委員長、社外取締役)、松木和道(委員、社外取締役)、竹内寿一(委員、社外取締役)、橋寺由紀子(委員、社外取締役)
ⅱ 社内委員(2名)
鈴木順也(委員、代表取締役社長)、渡邉亘(委員、取締役専務執行役員)
ホ 役員報酬等についての株主総会の決議に関する事項
② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額および対象となる役員の員数
(注) 業績連動報酬の株式報酬等は、当事業年度に計上した役員株式給付引当金を記載しています。実際の株式等の交付は第8次中期経営計画(2024年度から2026年度)終了後の一定期日となります。
③ 報酬等の総額が1億円以上である者の報酬等の総額等
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準および考え方
当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、株式の価値の変動または株式に係る配当によって利益を受けることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式とし、それ以外の株式を純投資目的以外の目的である投資株式に区分しています。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a. 保有方針および保有の合理性を検証する方法ならびに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社は、企業価値を持続的に向上させるために、お客さま、サプライヤー、金融機関および地域社会などとの幅広い協力関係を構築することが不可欠と考え、必要と判断する企業の株式を保有しています。
また、当該企業ごとに当社の資本コストなどを踏まえた採算性を精査し、協業の状況、事業への影響等、中長期的な視点に立った保有意義や合理性を検証し、年1回取締役会において保有意義や合理性について報告します。その結果、保有意義や合理性が希薄となった株式については、市場への影響などに配慮しつつ段階的な縮減を進めます。
b. 銘柄数および貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
c. 特定投資株式およびみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注) 特定投資株式の定量的な保有効果については、取引先との営業機密にあたるとの判断により記載いたしませんが、保有合理性は上記aの方法に基づき検証を行っており、十分な保有合理性があると判断しています。
みなし保有株式
該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
④ 当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの
該当事項はありません。
⑤ 当事業年度の前4事業年度および当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの
該当事項はありません。
第5 【経理の状況】
1. 連結財務諸表および財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。
以下、「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定により、国際会計基準(以下、「IFRS」という。)に基づいて
作成しています。
(2) 当社は、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の数
値を遡及修正しています。
(3) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下、「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しています。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しています。
2. 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2025年1月1日から2025年12月31日まで)の連結財務諸表および事業年度(2025年1月1日から2025年12月31日まで)の財務諸表について、有限責任監査法人トーマツにより監査を受けています。
3. 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組について
当社は、会計基準等の内容を適切に把握し、会計基準等の変更等について連結財務諸表等に的確に反映する体制を構築するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、セミナーへ参加しています。
4. IFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について
当社は、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の把握を行っています。また、IFRSに準拠した社内規程やマニュアル等を整備し、IFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備を行っています。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結財政状態計算書】
② 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③ 【連結持分変動計算書】
④ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【連結財務諸表注記】
1. 報告企業
NISSHA株式会社(以下、「当社」という。)は日本国に所在する株式会社で、その登記している本社の住所は京都市中京区です。
当社の連結財務諸表は12月31日を期末日とし、当社および子会社(以下、「当社グループ」という。)、ならびに当社グループの関連会社に対する持分により構成されています。当社グループは、産業資材、ディバイス、メディカルテクノロジーおよびその他これらに附帯する事業を行っています。
当社グループの事業内容および主要な活動は、注記「4.事業セグメント」に記載しています。
2. 作成の基礎
(1) IFRSに準拠している旨
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表規則」に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第312条の規定により、IFRSに準拠して作成しています。
(2) 測定の基礎
連結財務諸表は、連結財政状態計算書における以下の項目等を除き、取得原価を基礎として作成しています。
・デリバティブについては公正価値で測定しています。
・公正価値で測定し、その変動を純損益で認識する金融商品については、公正価値で測定しています。
・公正価値で測定し、その変動をその他の包括利益で認識する金融商品については、公正価値で測定しています。
・確定給付に係る資産または負債は、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除して測定しています。
(3) 機能通貨および表示通貨
当社グループの連結財務諸表は当社の機能通貨である日本円を表示通貨としており、特に注釈のない限り、百万円未満の端数を切り捨てて表示しています。
(4) 重要な会計上の見積りおよび見積りを伴う判断
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用ならびに資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積りおよび仮定の設定を行っています。実際の業績は、これらの見積りと異なる場合があります。
見積りおよびその基礎となる仮定は継続して見直しています。会計上の見積りの見直しによる影響は、その見積りを見直した会計期間および将来の会計期間において認識されます。
当連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を与えている会計上の判断および翌連結会計年度の連結財務諸表において重要な修正をもたらすリスクのある会計上の見積りは、次のとおりです。
・連結の範囲-「3.重要性のある会計方針 (1) 連結の基礎」
・収益認識のタイミング-「3.重要性のある会計方針 (17) 収益認識」
・非金融資産の減損-「3.重要性のある会計方針 (11) 非金融資産の減損」「11.のれんおよび無形資産」「13.非金融資産の減損」
・繰延税金資産の回収可能性-「3.重要性のある会計方針 (19) 法人所得税」「16.法人所得税」
・確定給付制度債務の測定-「3.重要性のある会計方針 (13) 従業員給付」「22.退職後給付」
・金融商品の公正価値測定-「3.重要性のある会計方針 (4) 金融商品」「34.金融商品」
(5) 未適用の公表済み基準および解釈指針
連結財務諸表の承認日までに新設または改訂が行われた主な公表済み基準書および解釈指針のうち、当連結会計年度末において未適用の主な基準書は次のとおりです。なお、これらの新設・改訂の適用による当社グループの財政状態および経営成績に与える影響は調査中であり、現時点では見積ることができません。
3. 重要性のある会計方針
(1) 連結の基礎
① 子会社
子会社とは、当社グループが支配している企業をいいます。
当社グループが被投資企業への関与から生じる変動リターンに晒されている、または変動リターンに対する権利を有する場合で、かつ被投資企業に対するパワーにより、当該リターンの金額に影響を及ぼす能力を有している場合に、被投資企業を支配していると判断しています。
子会社については、当社グループが支配を獲得した日を取得日とし、その日より当社グループが支配を喪失する日まで連結しています。子会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、当該子会社の財務諸表の修正を行っています。
子会社に対する所有持分の変動で支配の喪失とならないものは、資本取引として会計処理しています。非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、親会社の所有者に帰属する持分として資本に直接認識されています。
連結財務諸表の作成にあたり、当社グループ内の債権債務残高および内部取引高、ならびに内部取引により生じた未実現損益を消去しています。
子会社の決算日はすべて当社と同じ決算日です。
② 関連会社
関連会社とは、当社グループがその財務および経営方針に対して重要な影響力を有しているものの、支配をしていない企業をいいます。
当社グループが重要な影響力を有しているかどうかの判定にあたっては、議決権の保有状況(被投資会社の議決権の20%以上50%以下を直接的または間接的に所有している場合は、当該企業に対して重要な影響力を有していると推定する)、実質的に行使可能な潜在的議決権の存在、あるいは全取締役のうち当社グループより派遣されている社員が占める割合等の諸要素を総合的に勘案して決定しています。
関連会社については、当社グループが重要な影響力を有することとなった日から重要な影響力を喪失する日まで、持分法によって処理しています。関連会社の会計方針が当社グループが採用する会計方針と異なる場合は、当社グループが採用する会計方針と整合させるため、修正を加えています。持分法の下では、投資額は当初は原価で測定し、それ以後は、関連会社の純資産に対する当社グループの持分の取得後の変動に応じて投資額を変動させています。その際、関連会社の純損益のうち当社グループの持分相当額は当社グループの純損益に認識しています。また、関連会社のその他の包括利益のうち当社グループの持分相当額は当社グループのその他の包括利益に認識しています。重要な内部取引に係る利益は、関連会社に対する持分比率に応じて消去しています。
関連会社の決算日はすべて当社と同じ決算日です。
(2) 企業結合
企業結合は取得法を用いて会計処理しています。
移転対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、引き受けた負債および発行した資本持分の取得日の公正価値の合計額で測定しています。
被取得企業における識別可能な資産、負債および偶発負債は、以下を除いて、取得日の公正価値で測定しています。
・繰延税金資産(または繰延税金負債)および従業員給付契約に関連する資産または負債は、それぞれIAS第12号「法人所得税」およびIAS第19号「従業員給付」に従って認識し測定しています。
・被取得企業の株式に基づく報酬取引に係る負債もしくは資本性金融商品、または被取得企業の株式に基づく報酬取引の取得企業の株式に基づく報酬取引への置換えに係る負債もしくは資本性金融商品は、IFRS第2号「株式に基づく報酬」に従って認識し測定しています。
・IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って取得日に売却目的保有に分類された非流動資産または処分グループは、当該基準書に従って測定しています。
のれんは、移転対価が取得日時点における識別可能な資産および負債の正味価額を上回る場合に、その超過額として測定しています。この差額が負の金額である場合には、直ちに純損益として認識しています。
企業結合が生じた報告期間末までに企業結合の当初の会計処理が完了していない場合には、会計処理が完了していない項目は暫定的な金額で測定しています。取得日から1年以内の測定期間に入手した新しい情報が、取得日時点で認識した金額の測定に影響を及ぼすものである場合には、取得日時点で認識した暫定的な金額を遡及修正しています。
企業結合を達成するために発生した取得関連コストは、発生時に費用として認識しています。なお、非支配持分の追加取得については、資本取引として会計処理しているため、当該取引からのれんは認識していません。
(3) 外貨換算
外貨建取引は、取引日における為替レートまたはそれに近似するレートにより各グループ会社の機能通貨に換算しています。外貨建の貨幣性資産および負債は、決算日の為替レートにより各グループ会社の機能通貨に換算しています。当該換算および決済により生じる換算差額は純損益として認識しています。ただし、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品に対する投資、およびキャッシュ・フロー・ヘッジから生じる換算差額については、その他の包括利益として認識しています。
在外営業活動体の資産および負債は決算日の為替レートにより、収益および費用は、著しい変動のない限り期中平均レートにより、それぞれ円貨に換算しており、その換算差額はその他の包括利益として認識しています。在外営業活動体を処分し、支配または重要な影響力を喪失する場合には、当該営業活動体に関連する累積換算差額を処分した期の純損益として認識しています。
(4) 金融商品
① 非デリバティブ金融資産
(ⅰ) 当初認識および測定
当社グループは、営業債権及びその他の債権を、これらの発生日に当初認識しています。その他のすべての金融資産は、当社グループが当該金融商品の契約当事者となった取引日に当初認識しています。
当初認識時において、すべての金融資産は公正価値で測定していますが、純損益を通じて公正価値で測定する資産に分類される場合を除き、公正価値に当該金融資産の取得に直接起因する取引コストを加算した金額で測定しています。純損益を通じて公正価値で測定する金融資産の取引コストは、純損益に認識しています。
(ⅱ) 分類および事後測定
当社グループは、保有する金融資産を、(a)償却原価で測定する金融資産、(b)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品、(c)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品、(d)純損益を通じて公正価値で測定する金融資産のいずれかに分類しています。この分類は、当初認識時に決定しており、金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて次のとおり測定しています。
(a) 償却原価で測定する金融資産
次の条件がともに満たされる金融資産を償却原価で測定する金融資産に分類しています。
・当該金融資産の契約上のキャッシュ・フローを回収することを目的とする事業モデルにおいて保有している場合
・契約条件が、特定された日に元本および元本残高に係る利息の支払いのみによるキャッシュ・フローを生じさせる場合
当初認識後、償却原価で測定する金融資産については実効金利法を用いて算定し、減損損失を控除しています。実効金利法による受取利息は、金融収益として純損益で認識しています。
(b) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品
次の条件がともに満たされる負債性金融商品をその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
・当該金融資産の契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方を目的とする事業モデルにおいて保有している場合
・契約条件が、特定された日に元本および元本残高に係る利息の支払いのみによるキャッシュ・フローを生じさせる場合
当初認識後は公正価値で測定し、事業的な変動のうち、為替差損益、減損利得または減損損失、実効金利法に基づく受取利息は純損益に認識し、その他の変動は、その他の包括利益に含めて認識しています。認識を中止したときに、その他の包括利益を通じて認識された利得または損失の累計額をその他の資本の構成要素から純損益に組替調整額として振り替えています。
(c) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品
当社グループは、資本性金融商品に対する投資について、公正価値の事後の変動をその他の包括利益に表示するという取消不能の選択を行っており、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
当初認識後は公正価値で測定し、事後的な変動はその他の包括利益に含めて認識しています。認識の中止をしたときに、その他の包括利益を通じて認識された利得または損失の累計額をその他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えています。
なお、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産からの配当金は、投資の払い戻しであることが明らかな場合を除き金融収益として純損益で認識しています。
(d) 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
上記の償却原価で測定する金融資産またはその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産以外の金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
なお、当社グループは、当初認識時において、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産として、取消不能の指定を行ったものはありません。
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産は、当初認識時に公正価値で認識し、取引コストは発生時に純損益で認識しています。
当初認識後は、公正価値で測定し、事後的な変動は、配当金や受取利息を含めて純額で純損益に認識しています。
(ⅲ) 金融資産の減損
償却原価で測定する金融資産等に係る減損については、当該金融資産に係る予想信用損失に対して貸倒引当金を認識しています。
当社グループは、期末日ごとに、金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大したかどうかを評価しています。
金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、当該金融商品に係る貸倒引当金を12カ月の予想信用損失と同額で測定しています。一方で、金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、当該金融商品に係る貸倒引当金を全期間の予想信用損失と同額で測定しています。
契約上の支払期日より30日超の経過があった場合には、原則として信用リスクの著しい増大があったものとしています。信用リスクが著しく増加しているか否かの評価を行う際には、契約上の支払期日の経過情報のほか、当社グループが合理的に利用可能かつ裏付け可能な情報を考慮しています。
ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権等については、信用リスクの当初認識時点からの著しい増加の有無にかかわらず、常に貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しています。
金融商品の予想信用損失は、以下のものを反映する方法で見積っています。
・一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される、偏りのない確率加重金額
・貨幣の時間価値
・報告日時点において過大なコストまたは労力を掛けずに利用可能である、過去の事象、現在の状況、ならびに将来の経済状況の予測についての合理的で裏付け可能な情報
金融資産に係る貸倒引当金の繰入額は純損益で認識し、認識した貸倒引当金を減額する事象が発生した場合は、貸倒引当金戻入額を純損益で認識しています。
(ⅳ) 金融資産の認識の中止
当社グループは、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、または当社グループが金融資産を譲渡し、当該金融資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合にのみ金融資産の認識を中止しています。
② 非デリバティブ金融負債
(ⅰ) 当初認識および測定
金融負債は当初認識時に(a)償却原価で測定する金融負債と(b)純損益を通じて公正価値で測定する金融負債に分類しています。金融負債は、当社グループが当該金融負債の契約当事者になる取引日に当初認識しています。償却原価で測定する金融負債は、公正価値に当該金融負債に直接起因する取引コストを減算した金額で当初測定していますが、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債は、公正価値で当初測定しています。
(ⅱ) 分類および事後測定
(a) 償却原価で測定する金融負債
償却原価で測定する金融負債は、当初認識後は実効金利法に基づく償却原価で測定しています。実効金利法に基づく支払利息は、金融費用として純損益に認識しています。
(b) 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債は、当初認識後は公正価値で測定し、事後的な変動は純損益で認識しています。
(ⅲ) 金融負債の認識の中止
当社グループは、金融負債が消滅したとき、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し、または失効となったときに認識を中止しています。
③ 金融資産および金融負債の表示
金融資産および金融負債は、当社グループが残高を相殺する法的に強制可能な権利を有し、かつ純額で決済するかまたは資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額表示しています。
④ デリバティブ金融商品
当社グループは、主として、為替変動によるリスクを回避するために、為替予約および通貨スワップ、金利変動によるリスクを回避するために、金利スワップを利用しています。これらのデリバティブは、契約が締結された時点の公正価値で当初測定し、その後も公正価値で再測定しています。デリバティブの公正価値の変動はすべて純損益で認識しています。
上記デリバティブについて、ヘッジ会計を適用しているものはありません。従って、デリバティブ金融商品は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産または金融負債に分類しています。
⑤ 金融商品の公正価値
金融商品の公正価値は、市場価格等の市場の情報や、適切な評価技法を使用して算定しています。
公正価値の測定に使用されるインプットは、以下の3つのレベルがあります。
(5) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金および容易に換金可能であり、かつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3カ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されています。
(6) 棚卸資産
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い金額で測定しています。
棚卸資産は、購入原価、加工費および棚卸資産が現在の場所および状態に至るまでに発生したその他のすべてのコストを含んでいます。
また、正味実現可能価額は、通常の事業の過程における見積売価から、完成までに要する見積原価および販売に要する見積コストを控除して算定しています。
各棚卸資産の評価方法は、次のとおりです。
① 製品(産業資材の加飾フィルム製品等を除く)・仕掛品
主として個別法
② 製品(産業資材の加飾フィルム製品等)
移動平均法
③ 原材料・貯蔵品
主として総平均法
(7) 有形固定資産
有形固定資産の測定においては原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した価額で計上しています。
償却可能有形固定資産の減価償却はそれぞれの耐用年数にわたる定額法によっています。
減価償却の算定に用いた耐用年数は概ね次のとおりです。
建物及び構築物 15~50年
機械装置及び運搬具 5~10年
工具、器具及び備品 2~10年
取得原価には、当該資産の取得に直接付随するコスト、解体・除去および設置場所の原状回復コストの当初見積額、ならびに資産計上の要件を満たす借入コストを含めています。
有形固定資産に対する修繕および維持のための日常的な保守コストは、発生時に費用計上しています。
有形固定資産の構成要素の耐用年数が構成要素ごとに異なる場合は、それぞれ別個の有形固定資産項目として計上しています。
有形固定資産の認識の中止から生じる利得または損失は、当該資産の認識の中止時に純損益に含めています。
資産の減価償却方法、耐用年数および残存価額は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用します。
(8) 無形資産
無形資産の測定においては原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額および減損損失累計額を控除した価額で計上しています。
耐用年数を確定できる無形資産は、それぞれの耐用年数にわたって、定額法により償却しています。
主要な無形資産の耐用年数は概ね次のとおりです。
ソフトウエア 5年
顧客関係資産 8~28年
技術資産 10~15年
耐用年数および償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
耐用年数を確定できない無形資産および未だ使用可能でない無形資産については、償却を行わず、少なくとも年に1回、または減損の兆候が存在する場合にはその都度、個別にまたは各資金生成単位で減損テストを実施しています。
無形資産の認識の中止から生じる利得または損失は、当該資産の認識の中止時に純損益に含めています。
(9) のれん
当初認識時点におけるのれんの測定については「(2) 企業結合」に記載のとおりです。
のれんについては取得原価から減損損失累計額を控除して測定し、その償却を行わず、少なくとも年に1回、または減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しています。
(10) リース
当社グループは、契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転するかどうかを検討することにより、当該契約がリースまたはリースを含んだものであるかを判定しています。
① 借手側
リース契約の借手である場合、原則として使用権資産と対応するリース負債を認識しています。短期リース(リース期間が12カ月以内)および原資産が少額であるリースについては、リース料をリース期間にわたり定額法等により費用として認識しています。
使用権資産は、開始日において取得原価で測定しています。リース負債は、開始日現在で支払われていないリース料の現在価値で測定しています。現在価値の測定にあたって、計算利子率が容易に算定できない場合には、同種の資産を取得する目的で同一条件の借入をするために支払わなければならないであろう追加借入利子率を利用しています。
リースの開始日後、使用権資産は、取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除して測定し、開始日から使用権資産の耐用年数またはリース期間の終了時のいずれか早い方まで減価償却しています。リース負債は、実効金利法に基づくリース負債に係る利息や、支払われたリース料を反映するようにリース負債の帳簿価額を増減しています。
リース期間の変化があった場合やリースの条件変更が行われたが独立したリースとして会計処理されない場合等、リース負債を再測定し、使用権資産を修正しています。
② 貸手側
リース契約の貸手である場合、リースはオペレーティング・リースまたはファイナンス・リースのいずれかに分類しています。原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合には、ファイナンス・リースに分類し、原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてを移転するものではない場合には、オペレーティング・リースに分類しています。ファイナンス・リースかオペレーティング・リースかの分類は、契約の形式ではなく、取引の実質に応じて判定しています。
(ⅰ) ファイナンス・リース
リースの開始日において、ファイナンス・リースに基づいて保有している資産は、正味リース投資未回収額に等しい金額で債権として表示しています。ファイナンス・リースに係るリース収益は、「(17)収益認識 ②ファイナンス・リース(貸手)の収益」に記載しています。
(ⅱ) オペレーティング・リース
オペレーティング・リースに係るリース収益は、「(17)収益認識 ③オペレーティング・リース(貸手)の 収益」に記載しています。
(11) 非金融資産の減損
棚卸資産や繰延税金資産を除く非金融資産については、報告期間の期末日において、減損の兆候の有無を評価し、兆候が存在する場合は、当該資産または資金生成単位(あるいはそのグループ)の回収可能価額を見積っています。のれんおよび耐用年数を確定できない、または未だ使用可能ではない無形資産については、減損の兆候の有無に関わらず、少なくとも年1回定期的に減損テストを実施しています。
資産または資金生成単位(あるいはそのグループ)の回収可能価額は、処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方の金額としており、使用価値は、当該資産または資金生成単位(あるいはそのグループ)の見積将来キャッシュ・フローを、貨幣の時間価値および固有のリスクを反映した税引後の割引率により現在価値に割り引いています。他の資産または資産グループからのキャッシュ・インフローとは概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の識別可能な資産グループを資金生成単位としています。企業結合により取得したのれんは、企業結合のシナジーから便益を得ると見込まれる資金生成単位に配分し、当該資金生成単位について減損テストを実施しています。資産または資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に、減損損失を純損益に認識します。
各報告期間の期末日において、過去に認識した減損損失がもはや存在しないか、または減少している可能性を示す兆候があるか否かを判定しています。このような兆候が存在する場合は、資産の回収可能価額の見積りを行っています。見積られた回収可能価額が資産の帳簿価額を超える場合は、減損損失を戻入れています。戻入れ後の帳簿価額は、過去において当該資産について認識した減損損失がなかったとした場合の帳簿価額(減価償却累計額控除後または償却累計額控除後)を超えない範囲で認識しています。減損の戻入額は純損益として認識しています。
なお、のれんについて認識した減損損失を戻入れることはしていません。
(12) 引当金
当社グループは、過去の事象の結果として現在の法的または推定的債務を有しており、当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が生じる可能性が高く、かつ当該債務の金額について信頼性のある見積りが可能である場合に引当金を認識しています。
引当金は、期末日における現在の債務を決済するために要する支出の最善の見積額により計上しています。貨幣の時間価値の影響が重要である場合、引当金は当該負債に固有のリスクを反映させた割引率で割り引いた現在価値により測定しています。割引計算を行った場合、時の経過による引当金の増加額は金融費用として認識しています。
(13) 従業員給付
① 退職後給付
当社グループは、退職後給付制度として、確定給付制度および確定拠出制度を採用しています。
(i) 確定給付制度
確定給付制度債務の現在価値および関連する当期勤務費用ならびに過去勤務費用を、予測単位積増方式を使用して制度ごとに個別に算定しています。
割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した期末日時点の優良社債の利回りに基づき算定しています。
確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除した金額を、負債または資産として認識しています。確定給付制度が積立超過である場合には、確定給付資産の純額は、将来掛金の減額の形で利用可能な将来の経済的便益の現在価値を資産上限額としています。
当期勤務費用、過去勤務費用および確定給付負債(資産)の純額に係る利息の純額は純損益として認識しています。確定給付負債(資産)の純額の再測定は、発生した期においてその他の包括利益として一括認識した後、直ちに利益剰余金に振り替えています。
(ⅱ) 確定拠出制度
確定拠出制度の退職給付に係る費用は、従業員が関連するサービスを提供した期間に費用として認識しています。
② 短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算は行わず、従業員が関連するサービスを提供した時点で費用処理しています。
当社グループが従業員から過去に提供された労働の結果として支払うべき現在の法的および推定的債務を負っており、かつその金額を信頼性をもって見積ることができる場合、支払われると見積られる額を負債として認識しています。
③ その他の長期従業員給付
退職後給付以外の長期従業員給付は、従業員が過年度および当年度において提供したサービスの対価として獲得した将来給付額を現在価値に割り引いて算定しています。
(14) 政府補助金
政府補助金は、補助金交付のための付帯条件を満たし、かつ補助金を受領することに合理的な保証が得られた場合に公正価値で認識しています。
収益に関する政府補助金は、補助金で補償することを意図している関連コストを費用として認識する期間にわたって、規則的に収益として認識しています。
また、資産に関する政府補助金は、資産の取得原価から補助金の額を控除して、資産の帳簿価額を算定しています。
(15) 資本
① 資本金および資本剰余金
当社が発行する資本性金融商品は、発行価額を資本金および資本剰余金に認識しています。また、その発行に直接起因する取引コストは資本剰余金から控除しています。
② 自己株式
自己株式を取得した場合には、取得原価で認識し、資本から控除して表示しています。また、その取得に直接起因する取引コストは、資本から控除しています。
自己株式を処分した場合、受取対価を資本の増加として認識し、帳簿価額と受取対価との差額は資本剰余金に含めています。
(16) 株式報酬制度
当社グループは、取締役(社外取締役は除く)、執行役員、社員および当社子会社の一部の取締役、社員に対して、持分決済型および現金決済型の株式報酬制度を採用しています。
① 持分決済型
持分決済型の株式報酬は、受領した役務の対価を付与日における資本性金融商品の公正価値で測定しています。測定された役務の対価は費用として認識し、同額を資本の増加として認識しています。
② 現金決済型
現金決済型の株式報酬は、受領した役務および発生した負債を当該負債の公正価値で測定し、権利確定期間にわたって費用として認識され、同額を負債の増加として認識しています。なお、負債は決済されるまで、その公正価値を各四半期末日および決済日に再測定し、公正価値の変動を純損益として認識しています。
③ 現金選択権付きの株式に基づく報酬取引
企業に現金または他の資産で決済する負債が発生している場合にはその範囲で現金決済型の報酬取引として、そのような負債が発生していない場合には、その範囲で持分決済型の報酬取引として処理しています。
(17) 収益認識
① 顧客との契約から生じる収益
当社グループでは、IFRS第9号に基づく利息および配当収益等を除き、以下の5ステップアプローチに基づき、顧客への財またはサービスの移転との交換により、その権利を得ると見込む対価を反映した金額で収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する。
ステップ5:履行義務を充足した時点で(または充足するに応じて)収益を認識する。
当社グループの製品(注記「25.売上高」参照)は顧客に納品することを約束した製品等について、契約条件に照らし合わせて顧客が当該製品に対する支配を獲得したと認められる時点が契約の履行義務の充足時期であり、顧客への製品の到着時、検収時や貿易上の諸条件等に基づき売上高を認識しています。なお、財またはサービスに対する支配が一定の期間にわたり顧客に移転する要件を満たす請負契約等に基づく履行義務については、発生したコストなどのインプット法に基づく進捗度に応じて、一定期間にわたり売上高を認識しています。
また、収益は、返品、リベートおよび割引額を差し引いた純額で測定しています。
物品の販売契約における対価は、物品に対する支配が顧客に移転した時点から主として1年以内に回収しています。なお、重大な金融要素は含んでいません。
② ファイナンス・リース(貸手)の収益
ファイナンス・リースに係るリース収益は、当社グループの正味リース投資未回収額に対して一定の期間利益率を反映する方法で認識しています。
③ オペレーティング・リース(貸手)の収益
オペレーティング・リースに係るリース収益は、リース期間にわたって定額法により認識しています。
(18) 借入コスト
適格資産(意図された使用または販売が可能になるまでに相当の期間を必要とする資産)の取得、建設または生産に直接起因する借入コストは、当該資産の取得原価に含めています。その他のすべての借入コストは、発生した期間に純損益に認識しています。
(19) 法人所得税
法人所得税費用は、当期税金と繰延税金の合計として表示しています。これらは、企業結合に関連するものおよびその他の包括利益または資本に直接認識される項目を除き、純損益として認識しています。
当期税金は、税務当局に対する納付または税務当局からの還付が予想される金額で測定しています。税額の算定に使用する税率および税法は、決算日までに制定または実質的に制定されたものです。
繰延税金は、決算日における資産および負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との間の一時差異等に基づいて認識しています。繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除および繰越欠損金について、それらを回収できる課税所得が生じる可能性が高い範囲において認識しています。繰延税金負債は、原則として、すべての将来加算一時差異について認識しています。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産または負債を認識していません。
・のれんの当初認識において生じる将来加算一時差異
・取引時に、会計上の利益にも税務上の課税所得にも影響を与えず、かつ、同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引(企業結合取引を除く)によって発生する資産および負債の当初認識により生じる一時差異
・子会社、関連会社に対する投資に係る将来減算一時差異に関しては、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合、または当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が低い場合
・子会社、関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異に関しては、一時差異の解消の時点をコントロールすることができ、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金資産および負債は、決算日までに制定または実質的に制定されている税率および税法に基づいて、当該資産が実現する年度または当該負債が決済される年度に適用されると予想される税率で測定しています。
当社および一部の国内連結子会社は、グループ通算制度を適用しています。
(20) 1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する純損益を、その期間の自己株式を調整した基本的加重平均発行済普通株式数で除して計算しています。希薄化後1株当たり当期利益は、希薄化効果を有するすべての潜在的普通株式の影響を調整して計算しています。
(21) セグメント情報
事業セグメントとは、他の事業セグメントとの取引を含む、収益を稼得し、費用を発生させる事業活動の構成単位です。すべての事業セグメントの事業の成果は、個別にその財務情報が入手可能なものであり、かつ各セグメントへの経営資源の配分および業績の評価を行うために、当社の取締役会が定期的にレビューしています。
(22) 売却目的で保有する資産
非流動資産(または処分グループ)の帳簿価額が、継続的使用よりも、主として売却取引により回収される場合には、当該資産(または処分グループ)を売却目的で保有する資産に分類しています。
売却目的で保有する資産は、「帳簿価額」と「売却コスト控除後の公正価値」のいずれか低い金額で測定しており、売却目的で保有する資産に分類後の有形固定資産および無形資産については、減価償却または償却は行っていません。
4. 事業セグメント
(1) 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
当社グループは、製品・サービス別の事業部を置き、各事業部は取り扱う製品・サービスについて国内および海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しています。
従って、当社グループは事業部を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、「産業資材」「ディバイス」および「メディカルテクノロジー」の3つを報告セグメントとしています。
「産業資材」は加飾フィルム・加飾成形品・蒸着紙・サステナブル成形品などの生産・販売をしています。「ディバイス」はフィルムタッチセンサー、ガスセンサーなどの生産・販売をしています。「メディカルテクノロジー」は低侵襲医療用手術機器、医療用ウェアラブルセンサー、単回使用心電用電極などの製品を手がけており、欧米を中心に大手医療機器メーカー向けの開発製造受託(CDMO)を展開するとともに、自社ブランド品を製造・販売しています。
(2) 報告セグメントごとの売上高、利益または損失、資産、その他の項目の金額の算定方法
報告されている各事業セグメントの会計処理の方法は、「3.重要性のある会計方針」における記載と同一です。報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値です。セグメント間の売上高は市場実勢価格に基づいています。
(3) 報告セグメントごとの売上高、利益または損失、資産、その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
(注) 1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、情報コミュニケーション、医薬品製造業等を含んでいます。
2.調整額は次のとおりです。
(1) セグメント利益(△損失)の調整額△2,869百万円には、各報告セグメントに配分していない全社費用等が含まれています。全社費用等は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費および為替差損益です。
(2) セグメント資産の調整額69,495百万円は、報告セグメントに配分していない現金及び現金同等物、投資有価証券、全社(研究開発・管理)の有形固定資産等69,614百万円およびセグメント間の債権債務消去額△118百万円です。
(3) 減価償却費及び償却費の調整額252百万円は、全社(研究開発・管理)の有形固定資産等に係るものです。
(4) 有形固定資産、無形資産および使用権資産の増加額の調整額326百万円は、全社(研究開発・管理)の設備投資額です。
3.セグメント利益(△損失)は、連結損益計算書の営業利益(△損失)と調整を行っています。
4.当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の数値については、暫定的な会計処理の確定による遡及修正後のものを記載しています。
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
(注) 1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、情報コミュニケーション、医薬品製造業等を含んでいます。
2.調整額は次のとおりです。
(1) セグメント利益(△損失)の調整額△4,258百万円には、各報告セグメントに配分していない全社費用等が含まれています。全社費用等は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費および為替差損益です。
(2) セグメント資産の調整額63,970百万円は、報告セグメントに配分していない現金及び現金同等物、投資有価証券、全社(研究開発・管理)の有形固定資産等64,126百万円およびセグメント間の債権債務消去額△156百万円です。
(3) 減価償却費及び償却費の調整額457百万円は、全社(研究開発・管理)の有形固定資産等に係るものです。
(4) 減損損失の調整額693百万円は、全社(研究開発・管理)の有形固定資産に係るものです。
(5) 有形固定資産、無形資産および使用権資産の増加額の調整額1,104百万円は、全社(研究開発・管理)の設備投資額です。
3.セグメント利益(△損失)は、連結損益計算書の営業利益(△損失)と調整を行っています。
(4) 製品およびサービスに関する情報
(3) 報告セグメントごとの売上高、利益または損失、資産、その他の項目の金額に関する情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しています。
(5) 地域ごとの情報
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
① 外部顧客への売上高
(注) 1. 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しています。
2. アイルランドの外部顧客への売上高は、主として(6)主要な顧客ごとの情報に記載されているAPPLE OPERATIONS LIMITEDに対するものです。
② 非流動資産
(注) 1. 金融商品、繰延税金資産、退職給付に係る資産および保険契約から生じる権利は含んでいません。
2. 資産の所在地を基礎として、国または地域に分類しています。
3. 当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の数値については、暫定的な会計処理の確定による遡及修正後のものを記載しています。
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
① 外部顧客への売上高
(注) 1. 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しています。
2. アイルランドの外部顧客への売上高は、主として(6)主要な顧客ごとの情報に記載されているAPPLE OPERATIONS LIMITEDに対するものです。
② 非流動資産
(注) 1. 金融商品、繰延税金資産、退職給付に係る資産および保険契約から生じる権利は含んでいません。
2. 資産の所在地を基礎として、国または地域に分類しています。
(6) 主要な顧客ごとの情報
主要な顧客に対する売上高の内訳は次のとおりです。
(注) (5)地域ごとの情報①外部顧客への売上高におけるアイルランド、米国、日本で計上されています。
5. 企業結合等
前連結会計年度において、暫定的な会計処理をしていたIsometric Intermediate LLCおよびそのグループ会社ならびにCathtek, LLCとの企業結合について、当連結会計年度にて取得日時点での取得資産、引受負債および支払対価の公正価値の測定が完了しており、以下、暫定的な会計処理の確定後の金額を用いて記載しています。
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
Isometric Intermediate LLCの取得
当社は、2023年12月4日開催の取締役会において、メディカルテクノロジー事業の連結子会社であるGraphic Controls Acquisition Corp.およびNissha Medical Technologies (Wisconsin), LLC(以下、NMT LLC)を通じて、Isometric Intermediate LLC(通称 Isometric Micro Molding)の持分を取得し、Isometric Intermediate LLCおよびその傘下にあるグループ会社(以下、Isometric)を子会社化することを決議し、2024年3月1日付で持分の取得を完了しました。
(1) 企業結合の概要
① 被取得企業の名称および取得する事業の内容
② 企業結合を行った主な理由
当社のメディカルテクノロジー事業は、医療機器やその関連市場において、高品質で付加価値の高い製品をグローバルに提供しています。同事業の主力分野である開発製造受託(CDMO(※1))は、低侵襲医療用の手術機器や医療用ウェアラブルセンサーなどを中心に、大手医療機器OEMから設計・開発・製造まで一貫して受託するビジネスモデルを展開しています。
当社では医療機器のCDMO市場の潜在的な成長性を認識しており、事業の成長を牽引する主力分野として医療機器のCDMOに注力しています。医療機器の絶え間ないイノベーションに対応する能力の強化・拡充を図り、低侵襲医療用の手術機器など既存分野でのパイプライン(※2)の確保・拡大に加え、手術支援ロボットなどの新たな領域での事業機会の探索を推し進めています。
Isometricは、マイクロ成形(※3)に関連する独自の金型および成形加工の技術を活用し、小型・精密部品(マイクロ成形品)を医療機器や医薬品などの市場向けに提供しています。同社はマイクロ成形における30年以上の実績を通して、設計・開発から成形品の製造およびアセンブリー(組み立て)を担うソリューションプロバイダーとして、お客さまの信頼を獲得しています。同社は、当該分野において、部品間やロット間のばらつきを制御する金型製作や成形加工、CTスキャンを含む高度な測定技術、3D印刷の開発支援、アセンブリーの自動化に関する技術など、内部の技術や専門知識を生かし、独自のポジションを築いています。同社は、内視鏡用処置具などの低侵襲医療用の手術機器や、診断機器、マイクロ流路デバイス、医療用ウェアラブルデバイス、眼科用インプラント、患者さまのモニタリング機器向けなど幅広い用途にマイクロ成形品を提供し、それら医療機器の小型化に貢献しています。医療機器の小型化は、低侵襲医療用の手術機器などの当社の既存領域だけでなく、手術支援ロボットなどの新規領域でも広く求められています。当社は、今回の持分取得を通して、Isometricの部品の小型化に関する設計・開発能力や、マイクロ成形の加工技術(シリコンゴムの成形や2色成形などを含む)を獲得することで、医療機器の革新に貢献します。
※1 CDMO:Contract Design/Development and Manufacturing Organization
※2 パイプライン:量産に向けて開発を進めている製品
※3 マイクロ成形:マイクロメートル単位の寸法精度で微細形状を形成する射出成形
③ 取得日
2024年3月1日
④ 被取得企業の支配を獲得した方法
現金を対価とする持分の取得
⑤ 取得した議決権付資本持分の割合
75.53%
(2) 移転対価
(3) 条件付対価
契約の一部として条件付対価が付されています。この条件付対価により、被取得企業における2024年のEBITDAの達成水準に応じて、最大6,500千米ドル(割引前)に相当する持分を譲渡することとされており、公正価値ヒエラルキーのレベル3に分類しています。
条件付対価は、その他の金融負債に計上しており、増減内訳は以下のとおりです。
(4) 取得関連コスト
当該企業結合に係る取得関連コストは114百万円であり、前連結会計年度に28百万円、当連結会計年度に86百万円を「販売費及び一般管理費」に計上しています。
(5) 取得資産および引受負債の公正価値、非支配持分およびのれん
(注) 1.取得した営業債権及びその他の債権の公正価値352百万円について、契約上の未収金額の総額は352百万円となっています。
2. 偶発負債はありません。
3. 非支配持分は、被取得企業の識別可能な純資産の公正価値に対する非支配株主の持分割合で測定しています。
4. 被取得企業の非支配株主へ付与した売建プット・オプションおよび非支配株主に対して有する買建コール・オプションの公正価値をその他の金融負債(非流動)およびその他の金融資産(非流動)として認識するとともに、その純額を資本剰余金から減額しています。
5.被取得企業の移転対価が企業結合時における純資産の公正価値を上回ったため、その差額をのれんとして認識しています。なお、のれんについては、税務上、全額を損金算入可能と見込んでいます。
(6) キャッシュ・フロー情報
子会社の取得による支出は、以下のとおりです。
(7) 連結損益計算書に与える影響
① 連結損益計算書に含まれている取得日以降の被取得企業の業績
② 企業結合が期首に実施されたと仮定した場合のプロフォーマ情報
(注) 当該注記は監査法人による監査証明を受けていません。
Cathtek, LLCの取得
当社は、2024年9月20日開催の取締役会において、産業資材事業の連結子会社であるEimo Technologies, Inc.およびNissha Eimo Acquisition Corp.を通じて、Cathtek, LLCの持分を取得し、同社を子会社化することを決議し、2024年10月1日付で同社の持分を取得しました。
(1) 企業結合の概要
① 被取得企業の名称および取得する事業の内容
② 企業結合を行った主な理由
当社では、2030年のあるべき姿をサステナビリティビジョンとして定め、多様な技術や人材能力の結集・融合により、メディカル・モビリティ・環境に関わるグローバルな社会課題の解決に貢献することを通して、経済・社会価値を創出したいと考えています。特にメディカル市場に向けては、全社を挙げて事業機会を追求しています。
産業資材事業は、グローバルに事業拠点を有し、印刷・成形・金属加工などのコア技術を活用し、加飾フィルム・成形品、サステナブル資材を生産・販売する事業です。アメリカでは、主にモビリティや家電などの市場に向けて加飾フィルム・成形品を供給する一方で、メディカル市場向けに医療機器の部品(射出成形品)を提供しています。
Cathtekは、1999年創業のアメリカ企業です。医療機器向けの射出成形およびアッセンブリー(組み立て)技術、品質管理体制などの事業基盤を有し、採血器具などのさまざまな診断・検査機器向けの製品を医療機器OEMに提供しています。
今回の持分取得は、サステナビリティビジョンに向け、産業資材事業におけるメディカル市場向けの事業強化の第一歩となります。当社は、今回の持分取得を通して、Cathtekの医療機器向けの品質管理体制や技術、顧客基盤を獲得するとともに、当社がこれまで培ってきた射出成形の生産能力や金型の生産技術などとのシナジー効果を創出し、事業拡大を目指します。
③ 取得日
2024年10月1日
④ 被取得企業の支配を獲得した方法
現金を対価とする持分の取得
⑤ 取得した議決権付資本持分の割合
85.00%
(2) 移転対価
(注) 条件付対価は、現時点では確定していません。
(3) 条件付対価
契約の一部として条件付対価が付されています。この条件付対価により、被取得企業における企業結合後3カ年のEBITDAの達成水準に応じて、最大13,000千米ドル(割引前)の追加支払いを行うこととされています。
当該条件付対価は現時点では確定しておらず、現在、公正価値ヒエラルキーのレベル3に分類しています。
条件付対価は、その他の金融負債に計上しており、増減内訳は以下のとおりです。
(4) 取得関連コスト
取得関連コストとして55百万円を販売費及び一般管理費に計上しています。
(5) 取得資産および引受負債の公正価値、非支配持分およびのれん
(注) 1.取得した営業債権及びその他の債権の公正価値159百万円について、契約上の未収金額の総額は159百万円となっています。
2. 偶発負債はありません。
3. 非支配持分は、被取得企業の識別可能な純資産の公正価値に対する非支配株主の持分割合で測定しています。
4.被取得企業の非支配株主へ付与した売建プット・オプションおよび非支配株主に対して有する買建コール・オプションの公正価値をその他の金融負債(非流動)およびその他の金融資産(非流動)として認識するとともに、その純額を資本剰余金から減額しています。
5. 被取得企業の移転対価が企業結合時における純資産の公正価値を上回ったため、その差額をのれんとして認識しています。なお、のれんについては、税務上、全額を損金算入可能と見込んでいます。
(6) キャッシュ・フロー情報
子会社の取得による支出は、以下のとおりです。
(7) 連結損益計算書に与える影響
① 連結損益計算書に含まれている取得日以降の被取得企業の業績
② 企業結合が期首に実施されたと仮定した場合のプロフォーマ情報
(注) 当該注記は監査法人による監査証明を受けていません。
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
滋賀県製薬株式会社の取得
当社は、2024年12月20日開催の取締役会において、滋賀県製薬株式会社(以下、滋賀県製薬)の株式を取得し、同社を子会社化することを決議し、2025年1月8日付で同社の株式を取得しました。
(1) 企業結合の概要
① 被取得企業の名称および取得する事業の内容
② 企業結合を行った主な理由
当社では、サステナビリティビジョン(長期ビジョン)として、多様な技術や人材能力の結集・融合により、メディカル・モビリティ・環境に関わるグローバルな社会課題の解決に貢献することで、経済・社会価値の創出を目指しています。特にメディカル市場に向けては、2030年の売上高目標1,500億円を掲げており、そのうち医薬品事業で200億円の売上高を目指しています。
当社は、2019年に医療用医薬品と医薬部外品の製造および製造販売を行うゾンネボード製薬株式会社(現NISSHAゾンネボード製薬株式会社)を買収し、国内医薬品市場に本格参入しました。Drug Delivery System(※1)に着目し、コア技術を活用したフィルム状製剤(口腔内崩壊フィルム剤、経皮吸収型製剤など)の開発を進めてきました。
滋賀県製薬は、1943年の設立で、医薬品および医薬部外品の製造・製造販売を手掛けています。主に風邪薬や解熱鎮痛剤などの一般用医薬品(OTC)において開発製造受託(CDMO)のビジネスモデルで強固な市場地位を築き、豊富な顧客基盤を有しています。また、固形剤、液剤など多様な剤形への対応力に加え、さまざまな包装にも対応できる高い生産技術と品質管理能力を保有しています。
医薬品市場では、高齢化の進展に伴い需要が年々増加していることに加え、昨今の供給不足が社会問題となっており、安定供給の維持が重要課題となっています。OTCにおいてもセルフメディケーション(※2)意識の高まりやスイッチOTC(※3)の普及により需要が増加しています。このような市場環境において、医薬品メーカー各社は自社のリソースを商品企画やマーケティング活動に集中させる一方で、製剤開発から製造工程に至るまでのプロセスを外部委託する動きが広がっています。特にOTC市場では、効率的かつ柔軟な製造対応に加え、包装工程を含む総合的なサービスが求められており、このニーズを背景に開発製造受託の需要は今後も着実な成長が見込まれます。
今回の買収により、当社は医薬品CDMO事業へ参入を果たします。滋賀県製薬が有する多様な剤形への対応力や豊富な実績と、当社グループが有する経営リソースおよび製剤設計能力や品質管理能力、自動化やデジタルトランスフォーメーション(DX)といった先進的な生産技術を組み合わせることで、滋賀県製薬の製造能力の強化を図ります。また滋賀県製薬が持つ豊富な顧客基盤を活用し、フィルム状製剤の拡販や新たな事業機会の創出に向けたマーケティング活動を積極的に展開し、医薬品事業の規模拡大を目指します。
これにより、医薬品の安定供給および品質向上に貢献し、サステナビリティビジョンの実現に向けた取り組みをさらに進めてまいります。
※1 Drug Delivery System:体内の目的箇所へ必要な薬物量を必要時間だけ効率的に送達する投薬システム
※2 セルフメディケーション:軽度の身体的不調を消費者自身がOTCなどで対処する健康管理
※3 スイッチOTC:医療用医薬品だったものが、OTCとして販売可能となったもの
③ 取得日
2025年1月8日
④ 被取得企業の支配を獲得した方法
現金を対価とする株式の取得
⑤ 取得した議決権付資本持分の割合
88.3%
(2) 移転対価
現金 9,500百万円
(3) 取得関連コスト
当該企業結合に係る取得関連コストは284百万円であり、前連結会計年度に40百万円、当連結会計年度に244百万円を「販売費及び一般管理費」に計上しています。
(4) 取得資産および引受負債の公正価値、非支配持分およびのれん
(注) 1.取得した営業債権及びその他の債権の公正価値1,580百万円について、契約上の未収金額の総額は1,582百万円となっています。
2. 偶発負債はありません。
3. 無形資産の内容は顧客関係資産です。
4. 非支配持分は、被取得企業の識別可能な純資産の公正価値に対する非支配株主の持分割合で測定しています。
5. 被取得企業の移転対価が企業結合時における純資産の公正価値を上回ったため、その差額をのれんとして認識しています。なお、認識されたのれんのうち、税務上損金算入が見込まれるものはありません。
(5) キャッシュ・フロー情報
子会社の取得による支出は、以下のとおりです。
(6) 連結損益計算書に与える影響
連結損益計算書に含まれている取得日以降の被取得企業の業績は、以下のとおりです。
なお、当該企業結合が当連結会計年度期首に実施されたと仮定した場合のプロフォーマ情報については、連結損益計算書に与える影響額に重要性がないため記載していません。
6. 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物の内訳は次のとおりです。なお、連結財政状態計算書の「現金及び現金同等物」の残高と連結キャッシュ・フロー計算書の「現金及び現金同等物」の残高は、一致しています。
7. 営業債権及びその他の債権
営業債権及びその他の債権の内訳は次のとおりです。
(注) 1.営業債権及びその他の債権は、償却原価で測定する金融資産に分類しています。
2.連結財政状態計算書においては、貸倒引当金控除後の金額で表示しています。
3.信用リスク管理は、注記「34.金融商品」に記載しています。
8. 棚卸資産
棚卸資産の内訳は次のとおりです。
(注) 1.前連結会計年度および当連結会計年度に売上原価として費用認識した棚卸資産の金額は、それぞれ149,605百万円および149,776百万円です。
2.前連結会計年度および当連結会計年度において、正味実現可能価額で棚卸資産を評価したことにより、それぞれ2,167百万円および1,406百万円の評価減を計上しています。
3.前連結会計年度および当連結会計年度において、認識した評価減の戻入額に重要性はありません。
4. 負債の担保として供している棚卸資産については注記「18.社債及び借入金」に記載しています。
9. その他の資産
その他の流動資産およびその他の非流動資産の内訳は次のとおりです。
10. 有形固定資産
有形固定資産の取得原価、減価償却累計額および減損損失累計額の増減ならびに帳簿価額は次のとおりです。
(注) 1.有形固定資産の減価償却費は、連結損益計算書の売上原価、販売費及び一般管理費、その他の費用に含めています。
2.建設中の有形固定資産に関する支出額は、上記の中で、建設仮勘定として記載しています。
3.企業結合については、注記「5.企業結合等」に記載しています。
4.科目振替は、主に建設仮勘定から本勘定への振替です。
5. 減損損失については、注記「13.非金融資産の減損」に記載しています。
6. 負債の担保として供している有形固定資産については注記「18.社債及び借入金」に記載しています。
7. 当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の数値については、暫定的な会計処理の確定による遡及修正後のものを記載しています。
11. のれんおよび無形資産
(1) 調整表
のれんおよび無形資産の取得原価、償却累計額および減損損失累計額の増減ならびに帳簿価額は次のとおりです。
(注) 1.無形資産の償却費は、連結損益計算書の売上原価、販売費及び一般管理費に含めています。
2. 企業結合については、注記「5.企業結合等」に記載しています。
3.科目振替は主にその他に含まれるソフトウエア仮勘定から本勘定への振替です。
4.資産認識基準を満たさない研究開発費は、発生時に費用として認識し、販売費及び一般管理費(注記26参照)に計上しています。前連結会計年度および当連結会計年度において費用認識した研究開発費は、それぞれ4,437百万円および4,124百万円です。
5. 負債の担保として供している無形資産については注記「18.社債及び借入金」に記載しています。
6. 当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の数値については、暫定的な会計処理の確定による遡及修正後のものを記載しています。
(2) のれんおよび耐用年数を確定できない無形資産の減損テスト
減損の兆候の有無に関わらず、少なくとも年に1回定期的に減損テストを実施しています。
各資金生成単位に配分した主なのれんおよび耐用年数を確定できない無形資産の帳簿価額は、次のとおりです。
前連結会計年度および当連結会計年度において重要なものは、2016年9月のGraphic Controls Holdings, Inc.およびその子会社の取得により発生したものです。
(注) 1. 商標権は、事業が継続する限り基本的に存続するため耐用年数を確定できないと判断しています。
2. 当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の数値については、暫定的な会計処理の確定による遡及修正後のものを記載しています。
それぞれの資金生成単位の回収可能価額の算定に用いた主要な仮定等の情報は次のとおりです。
Graphic Controls Holdings, Inc.およびその子会社
回収可能価額は使用価値に基づいて算定し、資金生成単位の帳簿価額と比較しています。のれんおよび商標権を含む資金生成単位の使用価値はマネジメントが承認した5カ年分の事業計画を基礎とし、それ以降の年度は主要な販売国の成長率をもとに算定した将来キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しています。なお、使用価値の算定については外部の評価専門家よりレポートを入手しています。
上記の事業計画には、需要動向を踏まえた地域別・製品群別の販売予測および製造コストの推移などの不確実性を伴う要素が含まれています。また、使用価値の算定における成長率および割引率は、経済状況や金利変動等の外部環境の変化の影響を受けることから不確実性が高く、変動する可能性があります。このため、経営環境の著しい変化等により事業計画の見直しが必要となった場合、また、経済状況や金利変動等の外部環境の変化により成長率および割引率が著しく変動した場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
将来キャッシュ・フローの見積りに使用した成長率は前連結会計年度において4.3%、当連結会計年度において 3.9%です。
また、割引率は税引後の加重平均資本コストを基礎として算定しており、使用した割引率は前連結会計年度において12.3%、当連結会計年度において12.2%です。
当連結会計年度末において、回収可能価額は帳簿価額を3,732百万円上回っており、仮に成長率が0.7%下落した場合、または割引率が0.5%上昇した場合に減損損失が発生するものと推定しています。
なお、上記の減損損失発生の余裕度に関する推定は、成長率の下落および割引率の上昇がそれぞれ単独で発生するとの仮定に基づき記載しています。
(3) 重要な無形資産
連結財政状態計算書に計上されている重要な無形資産は次のとおりです。
・2015年8月のNissha Metallizing Solutions N.V.およびその子会社の取得により発生した「顧客関係資産」および「技術資産」
顧客関係資産の帳簿価額は前連結会計年度末1,686百万円、当連結会計年度末1,639百万円であり、残存償却年数は6年です。技術資産の帳簿価額は前連結会計年度末1,228百万円、当連結会計年度末1,131百万円であり、残存償却年数は4年です。
・2016年9月のGraphic Controls Holdings, Inc.およびその子会社の取得により発生した「顧客関係資産」
帳簿価額は前連結会計年度末1,311百万円、当連結会計年度末1,129百万円であり、残存償却年数は6年です。
・2019年11月のゾンネボード製薬㈱(現:NISSHAゾンネボード製薬株式会社)の取得により発生した「顧客関係資産」
帳簿価額は前連結会計年度末1,126百万円、当連結会計年度末1,077百万円であり、残存償却年数は22年です。
・2025年1月の滋賀県製薬㈱の取得により発生した「顧客関係資産」
帳簿価額は当連結会計年度末3,059百万円であり、残存償却年数は19年です。
12. リース
(1) 借手側
① 使用権資産の期末残高は次のとおりです。
使用権資産の増加額は注記「32.キャッシュ・フロー情報」に記載しています。
また、使用権資産の減価償却費は次のとおりです。
② リース負債の満期分析は次のとおりです。
③ リースに係る費用およびリースに係るキャッシュ・アウトフローは次のとおりです。
(2) 貸手側
① ファイナンス・リース
当社グループは、ファイナンス・リースの貸手として、当社グループが使用していない建物を賃貸しています。なお、原資産に関するリスク管理として、定期的に信用リスクのモニタリングを実施しています。
② ファイナンス・リース契約に基づくリース収益は以下のとおりです。
③ ファイナンス・リース契約に基づくリース料債権(割引前)の満期分析は以下のとおりです。
13. 非金融資産の減損
(1) 資金生成単位
当社グループは、概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の資金生成単位でグルーピングを行い、処分予定資産(廃棄・売却等により処分が予定されている資産)、遊休資産については個別物件ごとにグルーピングを行っています。
企業結合により取得したのれんは、企業結合のシナジーから便益を得ると見込まれる資金生成単位に配分し、当該資金生成単位について減損テストを実施しています。
(2) 減損損失
当社グループは、資産または資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に減損損失を認識しています。減損損失は、連結損益計算書のその他の費用(注記「28.その他の収益およびその他の費用」参照)に含まれています。
なお、各報告セグメントごとの発生額は注記「4.事業セグメント」に記載のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
(処分予定資産)
今後の使用見込みがなくなった遊休資産等について、当該資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を認識しています。
回収可能価額は、処分コスト控除後の公正価値(レベル3)によって評価しており、備忘価額にて評価しています。
14. 持分法で会計処理されている投資
個々に重要性のない関連会社に対する投資の帳簿価額は次のとおりです。
個々に重要性のない関連会社の財務情報は次のとおりです。
15. その他の金融資産
その他の金融資産の内訳は、次のとおりです。
(注)1. その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものとして指定した資本性金融商品の個別銘柄と公正価値は、注記「34.金融商品」に記載のとおりです。
2. 当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の数値については、暫定的な会計処理の確定による遡及修正後のものを記載しています。
16. 法人所得税
(1) 繰延税金
繰延税金資産および繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳および増減は、以下のとおりです。
なお、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の数値については、暫定的な会計処理の確定による遡及修正後のものを記載しています。
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
繰延税金資産を認識していない繰越欠損金および将来減算一時差異
(注) 繰延税金資産を認識していない繰越欠損金の金額と繰越期限は次のとおりです。
上記にはグループ通算制度の適用外である、地方税(住民税および事業税)にかかる繰延税金資産を認識していない繰越欠損金の金額を含めていません。当連結会計年度末現在の地方税(住民税および事業税)にかかる繰延税金資産を認識していない繰越欠損金の金額は、それぞれ住民税分8,167百万円(前連結会計年度末は3,132百万円)、事業税分9,771百万円(前連結会計年度末は4,118百万円)です。
当社グループの子会社の投資に係る将来加算一時差異について、繰延税金負債を認識していない金額は、前連結会計年度末41,259百万円、当連結会計年度末46,370百万円です。
これは、当社グループが一時差異の取り崩しの時期をコントロールすることが可能であり、一時差異が予測可能な期間内に解消しない可能性が高いためです。
なお、当社グループは、IAS第12号の繰延税金に関する要求事項について、2023年5月にIASBが公表した一時的な例外を適用しています。したがって、当社グループは、第2の柱の法人税に関連する繰延税金資産および繰延税金負債を認識することも情報の開示もしていません。
(2) 法人所得税費用
法人所得税費用の内訳は次のとおりです。
なお、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の数値については、暫定的な会計処理の確定による遡及修正後のものを記載しています。
(注) 1.前連結会計年度および当連結会計年度において、当期税金費用の減額に使用した、従前は未認識であった税務上の欠損金、税額控除または過去の期間の一時差異から生じた便益の額は、それぞれ3,067百万円および153百万円です。
2.前連結会計年度および当連結会計年度において、繰延税金費用の減額に使用した、従前は未認識であった税務上の欠損金、税額控除または過去の期間の一時差異から生じた便益の額は、それぞれ387百万円および783百万円です。
3.繰延税金費用には、繰延税金資産の評価減または以前に計上した評価減の戻入により生じた費用の額が含まれています。これに伴う前連結会計年度および当連結会計年度の繰延税金費用の増減額に重要性はありません。
当社は、主に法人所得税、住民税および損金算入される事業税を課されており、これらを基礎として法定実効税率を計算しています。前連結会計年度および当連結会計年度の法定実効税率は30.5%となっています。
なお、「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立したことに伴い、当社グループでは2027年1月1日以後開始する連結会計年度から防衛特別法人税が課されることになりました。これに伴い、繰延税金資産および繰延税金負債の計算に使用する法定実効税率は、2027年1月1日に開始する連結会計年度以降に解消が見込まれる一時差異については、従来の30.5%から31.4%に変更し計算しています。
ただし、海外子会社についてはその所在地の税率を使用しています。
法定実効税率と平均実際負担税率との差異要因は次のとおりです。
経済協力開発機構(OECD)が公表した第2の柱に係る法制が、当社グループが事業活動を行っている一部の国・地域で制定、または実質的に制定されています。日本では令和5年度税制改正において、グローバル・ミニマム課税に対応する法人税が創設され、それに係る規定を含めた税制改正法(「所得税法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第3号))(以下、改正法人税法)が2023年3月28日に成立しています。改正法人税法では、グローバル・ミニマム課税ルールのうち、所得合算ルール(IIR)が導入され、当連結会計年度より、日本に所在する親会社の子会社等の税負担が最低税率(15%)に至るまで、日本に所在する親会社に対して追加で上乗せ課税されることになりますが、これらが当社グループの連結財務諸表へ与える影響は軽微です。
(表示方法の変更)
前連結会計年度において、「その他」に含めていた「税率変更による影響」および「海外子会社の留保利益」は、重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することとしました。これらの表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。
17. 営業債務及びその他の債務
営業債務及びその他の債務の内訳は次のとおりです。
(注) 営業債務及びその他の債務は償却原価で測定する金融負債に分類されます。
18. 社債及び借入金
(1) 社債
(2) 借入金
(注) 1. 平均利率は、当連結会計年度末の残高に対する加重平均利率を記載しています。
2. 返済期限は、当連結会計年度末残高に関するものを記載しています。
なお、担保に供している資産および担保に係る債務の内訳は次のとおりです。
(注) 1. 上記の担保に供している資産のうち13,158百万円は、当社の米国の連結子会社における金融機関からのコミットメントライン契約(外貨建)10百万米ドルに対して提供した担保資産です。
2. 上記のほか、連結上消去されている関係会社株式(前連結会計年度5,978百万円、当連結会計年度5,978百万円)、営業債権及びその他の債権等(前連結会計年度14,076百万円、当連結会計年度8,589百万円)を担保に供しています。
3. 担保に供している資産は、連結子会社における金融機関からの一部の借入金に対するものであり、返済期限の到来した借入金の元本および利息の返済がなされず債務不履行等となった場合、金融機関は当該担保を処分し、借入返済額に充当する権利を有すること等が規定されています。
19. その他の金融負債
その他の金融負債の内訳は、次のとおりです。
(注) 当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の数値については、暫定的な会計処理の確定による遡及修正後のものを記載しています。
20. 引当金
(1) 内訳
引当金の内訳は次のとおりです。
(注) その他は業績連動型報酬制度に伴う引当金および製品保証引当金によるものです。
(2) 増減
引当金の増減内容は次のとおりです。
① 資産除去債務
当社グループが使用する事業拠点に対する原状回復義務に備えて、過去の実績に基づき将来支払うと見込まれる金額を計上しています。これらの費用は主に1年以上経過した後に支払われることが見込まれていますが、今後の事業計画の推移等により影響を受けます。
② リストラクチャリング引当金
当連結会計年度末の引当金は「メディカルテクノロジー」セグメントの連結子会社における米州の生産拠点統合に係るものです。経済的便益の流出が見込まれる時期は、連結会計年度末日より1年以内であることが見込まれていますが、リストラクチャリング計画の進捗状況により影響を受けます。
21. その他の負債
その他の流動負債およびその他の非流動負債の内訳は、次のとおりです。
22. 退職後給付
(1) 退職後給付制度の概要
当社および一部の連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、確定給付制度および確定拠出制度を採用しています。
確定給付制度のうち主なものは、非積立型の退職一時金制度であり、ポイント制に基づいた一時金または給与と勤務期間に基づいた一時金を支給しています。
当社および一部の連結子会社は確定給付制度により、投資リスク、金利リスク、寿命リスク等の数理計算上のリスクに晒されています。
(2) 確定給付制度
確定給付制度の連結財政状態計算書上の金額は、次のとおりです。
① 確定給付制度の連結財政状態計算書上の金額
② 確定給付制度債務の現在価値の変動
前連結会計年度末および当連結会計年度末における確定給付制度債務の加重平均デュレーションは、それぞれ9.8年および8.9年です。
③ 制度資産の公正価値の変動
翌連結会計年度の拠出額は27百万円と予想しています。
④ 資産の上限額の影響の変動
⑤ 制度資産の公正価値
(注) 1.生命保険の一般勘定は、生命保険会社が主として元本と利息を保証している一般勘定において制度資産を運用しているものです。
2.主なものは、ドイツにおける制度資産であり、保険契約等から成り立っています。
制度資産の運用にあたっては、給付の支払いを将来にわたり確実に行うため、許容できるリスクの元で長期的に見て可能な限りの総合収益を上げることを目的としています。この運用目的を達成するため、制度資産が長期にわたり維持すべき資産の構成割合(以下、「政策的資産構成割合」という。)の期待収益率を収益目標と定めています。政策的資産構成割合は、3~5年以上の中長期的観点から策定し毎年検証を行い、策定時の諸条件が変化した場合は必要に応じて見直しを行うものとしています。
運用にあたってはリスク管理の基本としてリスク・リターン等の特性が異なる複数の資産クラスに分散投資することとしています。運用状況の管理は、四半期ごとの運用受託機関からの制度資産の運用に関する報告や、運用受託機関に対する定量・定性評価等を通して行っています。
⑥ 重要な数理計算上の仮定
確定給付制度債務の現在価値の測定上使用した重要な数理計算上の仮定(加重平均値)は次のとおりです。
⑦ 重要な数理計算上の仮定についての感応度分析
重要な数理計算上の仮定に関する感応度の分析は次のとおりです。
本分析においては、その他の変数は一定であることを前提としています。
上記の感応度分析において、いくつかの仮定には相関性があり、それぞれの仮定の変化が独立して生じることはまれであるため、確定給付制度債務の現在価値の実際の変化を表さない場合があります。さらに、上記の感応度分析においては、連結財政状態計算書に認識される退職給付に係る負債(資産)を算定するときと同じように、確定給付制度債務の現在価値は報告期間の末日時点で予測単位積増方式によって算定しています。
(3) 確定拠出制度
連結会社は、確定拠出制度への拠出額として、前連結会計年度において3,623百万円、当連結会計年度において3,834百万円の費用を認識しています。
なお、上記には公的制度に関して費用として認識した金額を含んでいます。
23. 資本金およびその他の資本項目
(1) 資本金および資本剰余金
① 授権株式数
(注) 前連結会計年度および当連結会計年度における授権株式数になります。
② 全額払込済みの発行済株式
発行済普通株式数および資本金等の残高の増減は、次のとおりです。
(注) 1.当社の発行する株式は、すべて権利内容に何ら限定のない無額面の普通株式です。
2.普通株式の発行済株式数の当連結会計年度における期中増減は、自己株式の消却によるものです。
3.資本剰余金の前連結会計年度における期中増減は、主に非支配持分の所有者に対して付与した子会社持分の売建プット・オプションについて、その公正価値を金融負債として認識するとともに資本剰余金から減額したことおよび株式報酬取引(注記33参照)によるものです。
4.資本剰余金の当連結会計年度における期中増減は、主に非支配持分の償還、自己株式の消却および利益剰余金から資本剰余金への振替によるものです。
5.当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、資本剰余金の前連結会計年度の数値については、暫定的な会計処理の確定による遡及修正後のものを記載しています。
(2) 自己株式
自己株式数および残高の増減は、次のとおりです。
(注) 1.前連結会計年度における期中増減は、主に取締役会決議による自己株式の取得および株式給付信託(BBT)の受益者に対する交付によるものです。
2.当連結会計年度における期中増減は、主に取締役会決議による自己株式の取得および取締役会決議による自己株式の消却によるものです。
(3) 資本剰余金
資本剰余金は、資本取引から生じた金額のうち資本金に含まれない金額で構成されています。支配が継続される子会社に対する持分変動も資本取引として扱っています。
① 資本準備金
会社法では、株式の発行に対しての払込みまたは給付の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本剰余金に含まれている資本準備金に組み入れることが規定されています。資本準備金は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。
② 非支配株主に係る売建プット・オプション
当社グループが非支配持分の所有者に対して付与した子会社持分の売建プット・オプションについて、その公正価値を金融負債として認識するとともに、資本剰余金から減額し、当初認識後の変動については純損益に認識しています。
(4) 利益剰余金
利益剰余金は、当連結会計年度および過年度に純損益として認識されたものおよびその他の包括利益から振替えられたものからなります。
会社法では、剰余金の配当により減少する剰余金の額の10分の1を、資本準備金および利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金または利益準備金として積み立てることが規定されています。積み立てられた利益準備金は、欠損填補に充当することができ、また株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができます。
(5) その他の資本の構成要素
① その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動額
その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の評価差額です。
② 確定給付制度の再測定
確定給付制度における数理計算上の仮定の変更および実績修正による影響額、制度資産に係る収益(利息費用(純額)に含めた金額を除く)等で構成されています。なお、発生時に、その他の包括利益で認識し、直ちにその他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えています。
③ 在外営業活動体の換算差額
外貨建で作成された在外営業活動体の財務諸表を連結する際に発生した換算差額です。
24. 配当金
配当金の支払額は、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
(注) 1.2024年2月14日取締役会決議による配当金の総額には、㈱日本カストディ銀行(信託E口)が保有する当社の株式に対する配当金11百万円が含まれています。
2.2024年8月6日取締役会決議による配当金の総額には、㈱日本カストディ銀行(信託E口)が保有する当社の株式に対する配当金7百万円が含まれています。
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
(注) 1.2025年2月13日取締役会決議による配当金の総額には、㈱日本カストディ銀行(信託E口)が保有する当社の株式に対する配当金10百万円が含まれています。
2.2025年8月6日取締役会決議による配当金の総額には、㈱日本カストディ銀行(信託E口)が保有する当社の株式に対する配当金9百万円が含まれています。
また、配当の効力発生日が翌年度となるものは、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
(注) 2025年2月13日取締役会決議による配当金の総額には、㈱日本カストディ銀行(信託E口)が保有する当社の株式に対する配当金10百万円が含まれています。
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
(注) 2026年2月12日取締役会決議による配当金の総額には、㈱日本カストディ銀行(信託E口)が保有する当社の株式に対する配当金15百万円が含まれています。
25. 売上高
(1) 顧客との契約から認識した収益
前連結会計年度および当連結会計年度の連結損益計算書に計上している「売上高」195,598百万円および194,898百万円は、主に「顧客との契約から認識した収益」です。それ以外の源泉から認識した収益は、貸手としてのリース(オペレーティング・リース取引、ファイナンス・リース取引)に係るものであり、その金額に重要性がないため、(2)の収益の分解に含めて開示しています。
(2) 収益の分解
当社グループは、注記「4.事業セグメント」に記載のとおり、産業資材、ディバイス、メディカルテクノロジーの3つを報告セグメントとしています。また、売上高は製品群別に分解しています。これらの分解した売上高と各報告セグメントの売上高との関係は次のとおりです。
① 産業資材
産業資材は、さまざまな素材の表面に付加価値を与える独自技術を有するセグメントです。プラスチックの成形と同時に加飾や機能の付与を行うIMD、IMLおよびIMEは、グローバル市場でモビリティ、家電製品などに広く採用されています。また、金属光沢と印刷適性を兼ね備えた蒸着紙は、飲料品や食品向けのサステナブル資材としてグローバルベースで業界トップのマーケットシェアを有しています。
② ディバイス
ディバイスは、精密で機能性を追求した部品・モジュール製品を提供するセグメントです。主力製品であるフィルムタッチセンサーはグローバル市場でタブレット、業務用端末(物流関連)、モビリティ、ゲーム機などに幅広く採用されています。このほか、気体の状態を検知するガスセンサーなどを提供しています。
③ メディカルテクノロジー
メディカルテクノロジーは、医療機器やその関連市場において高品質で付加価値の高い製品を提供し、人々の健康で豊かな生活に貢献することを目指すセグメントです。幅広い診療領域で使われる低侵襲医療用の手術機器や医療用ウェアラブルセンサーなどの製品を手がけており、現在は欧米中心に大手医療機器メーカー向けの開発製造受託(CDMO)を展開するとともに、医療機関向けに自社ブランド品を製造・販売しています。
これらは、注記「3.重要性のある会計方針」に記載した方針に従って、会計処理しています。履行義務に係る対価は、履行義務を充足してから1年以内に回収しているため、重大な金融要素は含まれないものとして処理しています。また、前連結会計年度および当連結会計年度において、顧客との契約の獲得または履行のためのコストから認識した資産の額に重要性はありません。なお、実務上の便法を適用し、認識すべき資産の償却期間が1年以内である場合には、契約の獲得の増分コストを発生時に費用として認識しています。
(3) 契約残高
契約残高の内訳は次のとおりです。顧客との契約から生じた債権は営業債権及びその他の債権に含まれている受取手形及び売掛金(注記7参照)です。なお、契約資産の金額に重要性はありません。また、契約負債は、当社グループの製品の販売取引において、検収時等、顧客が当該製品の支配を獲得する時点より前に顧客から受け取った前受金です。
(注) 1.前連結会計年度に認識した収益のうち、期首現在の契約負債残高に含まれていたものは772百万円です。
2.当連結会計年度に認識した収益のうち、期首現在の契約負債残高に含まれていたものは467百万円です。
(4) 残存履行義務に配分した取引価格
当社グループにおいては、個別の予想契約期間が1年を超える重要な取引がないため、実務上の便法を適用し、残存履行義務に関する情報の記載を省略しています。また、顧客企業との契約から生じる対価の中に、取引価格に含まれていない重要な金額はありません。
26. 販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費の内訳は次のとおりです。
(注) 当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の数値については、暫定的な会計処理の確定による遡及修正後のものを記載しています。
27. 従業員給付費用
従業員給付費用は、前連結会計年度において45,551百万円、当連結会計年度において47,538百万円です。
従業員給付費用には、給与、賞与、退職給付に係る費用、法定福利費および福利厚生費などを含めており、連結損益計算書の売上原価および販売費及び一般管理費、その他の費用に計上しています。
また、上記の従業員給付費用には主要な経営幹部への報酬が含まれています。主要な経営幹部への報酬は、注記 「35.関連当事者」に記載しています。
28. その他の収益およびその他の費用
その他の収益およびその他の費用の内訳は次のとおりです。
(注) 1. 政府補助金
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
主に「その他」セグメントにおいて、当社が新規事業の調査分析、実証実験に対する政府の支援を受けたことによるものです。
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
主に「産業資材」セグメントの海外連結子会社において、企業の技術革新に対する補助金を受領したことによるものです。
2.受取補償金
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
「ディバイス」セグメントの国内連結子会社において、製品検査設備等の拠点内移転に係る費用の補償を受けたことによるものです。
3.条件付対価に係る公正価値変動額
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
主にCathtek, LLCの買収に係るものです。
4.リース解約益
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
「産業資材」セグメントの海外連結子会社において、リース契約の途中解約に伴い発生したものです。
5.減損損失
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
注記「13.非金融資産の減損」をご参照ください。
6.リストラクチャリング費用
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
「メディカルテクノロジー」セグメントの海外連結子会社における構造改革に関連するものです。
7.事業所閉鎖損失
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
「ディバイス」セグメントの国内連結子会社における事業所の閉鎖に係るものです。
8.遊休資産諸費用
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
「ディバイス」セグメントにおける稼働率が低い国内生産拠点の休眠に伴う、当該設備の減価償却費等に係るものです。
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
「ディバイス」および「全社」セグメントにおける稼働率が低い国内生産拠点の休眠に伴う、当該設備の減価償却費等に係るものです。
9.退職給付制度改定損
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
当社および一部の国内連結子会社において、2024年1月1日付で確定給付型の退職給付制度の一部を確定拠出年金制度に移行したことに伴い発生したものです。
29. 金融収益および金融費用
金融収益および金融費用の内訳は次のとおりです。
(注) 当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の数値については、暫定的な会計処理の確定による遡及修正後のものを記載しています。
30. その他の包括利益
その他の包括利益の各項目別の当期発生額および純損益への組替調整額、ならびに税効果額(非支配持分含む)は次のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
(注) 当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の数値については、暫定的な会計処理の確定による遡及修正後のものを記載しています。
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
31. 1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益(△損失)および希薄化後1株当たり当期利益(△損失)ならびにその算定上の基礎は、次のとおりです。
(注) 1. 希薄化後1株当たり当期利益(△損失)については、潜在株式が存在しないため記載していません。
2. 当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の数値については、暫定的な会計処理の確定による遡及修正後のものを記載しています。
32. キャッシュ・フロー情報
(1) 重要な非資金取引
重要な非資金取引(現金及び現金同等物の使用を必要としない投資および財務取引)は次のとおりです。
(2) 財務活動に係る負債の調整表
財務活動に係る主な負債の増減は、次のとおりです。
(注) 1年内返済予定の長期借入金を含んでいます。
(3) 子会社の取得による支出
株式等の取得により子会社となった会社の取得に関する支配獲得時の資産および負債の主な内訳ならびに支払対価と取得による支出の関係は次のとおりです(注記「5.企業結合等」参照)。
なお、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の数値については、暫定的な会計処理の確定による遡及修正後のものを記載しています。
33. 株式報酬
当社グループは、株式報酬制度として、株式給付信託(BBT(=Board Benefit Trust))制度、株式給付信託(J-ESOP)制度および株式給付信託(従業員持株会処分型)制度を導入しています。
株式報酬制度は、持分決済型株式報酬または現金決済型株式報酬として会計処理しています。株式報酬費用および株式報酬から生じた負債の認識額は次のとおりです。
株式報酬費用
(注) 株式報酬費用は、売上原価および販売費及び一般管理費に含めて表示しています。
株式報酬から生じた負債
(1) 株式給付信託(BBT)制度
当社は、取締役(社外取締役は除く)、執行役員および当社子会社の一部の取締役(以下、「取締役等」という。)に対して、持分決済型と現金決済型を併用した株式報酬制度(以下、「本制度」という。)を採用しています。
① 制度の概要
本制度は、当社が拠出する金銭を原資として当社株式を株式給付信託(BBT)を通じて取得し、取締役等に対して、当社および当社子会社が定める役員株式給付規程に従って、当社株式および当社株式を時価で換算した金額相当の金銭(以下、「当社株式等」という。)が信託を通じて給付される株式報酬制度です。なお、取締役等には、各事業年度に関して、役員株式給付規程に基づき定まる数のポイントが付与され、取締役等が当社株式等の給付を受ける時期は、原則として、役員株式給付規程に定める3事業年度ごとの所定の時期において同規程の定めに従い所定の受益者確定手続を行った日または取締役等を退任する日のいずれか早い日以降の同規程の定める日となります。
② 信託に残存する自社の株式
信託に残存する当社株式は、資本に自己株式として計上しています。当該自己株式の株式数は、前連結会計年度末および当連結会計年度末において、それぞれ262,604株、261,704株です。
③ ポイント数の期中増減
④ 付与されたポイントの公正価値
前連結会計年度および当連結会計年度に付与されたポイントの加重平均公正価値は、それぞれ1,777円、1,377 円です。付与されたポイントの公正価値は、付与日の株価に近似していることから、付与日の株価を使用しています。
(2) ストック・オプション制度
当社の一部の子会社は、従業員等に対して株式報酬制度を採用しています。本報酬制度は、従業員等に、当該子会社の普通株式を取得するストック・オプションおよびストック・オプションの行使により発行した株式を子会社が買い取るプットオプションを付与することにより、ストック・オプションの行使価格と権利行使日の株価の差額を現金で支払うものです。当該制度は、2016年12月以降4年間にわたって権利が付与された制度、および2020年12月に権利が付与された制度があります。いずれも付与日から3年間にわたって権利が確定します。
当連結会計年度より、新たに業績連動型報酬制度を導入したことに伴い、当該ストック・オプション制度は廃止しています。
① 権利数の変動および加重平均行使価格
(注) 1.前連結会計年度末における株式報酬制度の加重平均残存期間は1年です。
2.期中に権利が行使されたストック・オプションの権利行使日時点における加重平均株価は、付与された株式が非上場であるため、把握できません。
(3) 株式給付信託(J-ESOP)制度
当社は一定の要件を満たした当社および一部の当社子会社の社員(以下、「対象社員」という。)に対して、持分決済型の株式報酬制度(以下、「本制度」という。)を採用しています。
① 制度の概要
本制度は、あらかじめ当社が定める株式給付規程に基づき、一定の要件を満たした対象社員に対し当社株式を給付するインセンティブ・プランです。
当社は、対象社員に対し個人の貢献度等に応じてポイントを付与し、一定の条件により受給権を取得したときに当該付与ポイントに相当する当社株式を給付します。対象社員に対し給付する株式については、㈱日本カストディ銀行に設定される信託E口にあらかじめ拠出した金銭により将来分も含め取得し、信託財産として分別管理されるものとします。
② 信託に残存する自社の株式
信託に残存する当社株式は、資本に自己株式として計上しています。当該自己株式の株式数は、前連結会計年度末および当連結会計年度末において、それぞれ119,064株、117,864株です。
③ ポイント数の期中増減
④ 付与されたポイントの公正価値
前連結会計年度および当連結会計年度に付与されたポイントの加重平均公正価値は、それぞれ1,294円、1,331 円です。付与されたポイントの公正価値は、対象社員が受給予定者となった日の株価に近似していることから、当該日の株価を使用しています。
(4) 株式給付信託(従業員持株会処分型)制度
当社は、社員に対するインセンティブ・プランとして、「株式給付信託(従業員持株会処分型)」(以下、「本制度」という。)を採用しています。
① 制度の概要
本制度は、NISSHA社員持株会(以下、「持株会」という。)に加入するすべての社員を対象に、当社株式の株価上昇メリットを還元するインセンティブ・プランです。
㈱日本カストディ銀行に設定される信託E口において、今後持株会が購入することが見込まれる数に相当する当社株式をあらかじめ一括して取得し、以後、持株会の株式購入に際して当社株式を売却していきます。信託E口による持株会への当社株式の売却を通じて、信託終了時までに、信託財産内に株式売却益相当額が累積した場合には、かかる金銭を残余財産として、受益者適格要件を充足する持株会加入者に分配します。
当該分配については、現金決済型取引として処理され、負債の公正価値は信託契約の条件を考慮したうえで、期末日ごとに、信託期間満了時の見積キャッシュ・フローの割引現在価値で測定されます。
② 信託に残存する自社の株式
信託に残存する当社株式は、資本に自己株式として計上しています。当該自己株式の株式数は、前連結会計年度末および当連結会計年度末において、それぞれ27,000株、249,200株です。
③ 負債の金額
本制度に係る負債の金額は、前連結会計年度および当連結会計年度においてそれぞれ0百万円、2百万円です。負債の公正価値は、以下の前提条件に基づき、モンテカルロ・シミュレーションで見積られています。
(注) 予想ボラティリティは、予想残存期間に対応する期間の過去の株価実績を基にして算定しています。
34. 金融商品
(1) 資本管理
当社グループは、持続的な成長を通じて企業価値向上を実現するため、安定的な財務基盤の構築および維持することを資本管理の基本方針としています。
当社グループが資本管理において用いる主な指標等は、次のとおりです。
なお、当社グループが適用を受ける重要な資本規制はありません。
(注) 1. 親会社所有者帰属持分比率:資本(親会社の所有者に帰属する持分)/負債及び資本合計
2. 当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の数値については、暫定的な会計処理の確定による遡及修正後のものを記載しています。
(2) 財務上のリスク管理
リスク管理方針
当社グループの事業活動は、事業環境・金融市場環境による影響を受けます。事業活動の過程で保有する金融商品は固有のリスクに晒されます。
リスクには、主に①市場リスク((a)為替リスク、(b)価格リスク、(c)金利リスク)、②信用リスク、③流動性リスクが含まれます。これらのリスクを軽減するために、リスク管理を行っています。
当社グループは、資金運用については安全性の高い金融資産を中心とし、また資金調達については主に銀行借入や社債発行によっています。経営環境を十分に考慮し、その都度最適な資金調達を行う方針です。デリバティブは為替変動によるリスクを回避するために利用し、投機的な取引は行わない方針です。デリバティブ取引の執行・管理については、取引権限や限度額等を定めた社内規程に基づき、決裁者の承認を得て行っています。
① 市場リスク
(a) 為替リスク
当社グループは、グローバルに事業を展開していることから生じている外貨建の営業債権債務等は為替の変動リスクに晒されていますが、一部については先物為替予約を利用してヘッジを行っています。なお、これらのデリバティブ取引について、ヘッジ会計は適用していませんが、これらの取引が為替変動による影響を有効に相殺しているものと判断しています。
なお、当連結会計年度末における為替予約により実質的に円貨が固定された部分を除いた営業債権債務等の米ドルの為替変動リスクに対するエクスポージャーは、12,505百万円(前連結会計年度末は、14,369百万円)です。米ドル以外の為替変動リスクに晒されているエクスポージャーに重要性はありません。
為替の感応度分析
当社グループが保有する金融商品において、他のすべての変数が一定であると仮定した上で、機能通貨(円)が米ドルに対して1%円高になった場合の連結損益計算書の税引前利益に与える影響は、次のとおりです。なお、機能通貨建ての金融商品、および在外営業活動体の資産および負債を円貨に換算する際の影響は含んでいません。
(b) 価格リスク
当社グループは、業務上の関係を有する企業の上場株式を保有しているため、資本性金融商品の価格変動リスクに晒されており、定期的に時価や発行体(取引先企業)の財務内容を把握し、保有状況を継続的に見直しています。
なお、当連結会計年度末における上場株式の価格変動リスクに対するエクスポージャーは、7,837百万円(前連結会計年度末は、5,964百万円)です。
資本性金融商品の感応度分析
当社グループの上場株式の価格変動リスクに対する感応度分析は次のとおりです。この分析は、他の変数が一定であると仮定した上で、上場株式の株価が10%下落した場合に連結包括利益計算書のその他の包括利益(税効果考慮前)に与える影響を示しています。
(c) 金利リスク
当社グループの有利子負債のうち変動金利によるものは、金利の変動リスクに晒されています。
金利変動リスクを低減するため、変動金利の有利子負債について、金利変動の継続的なモニタリングを行っています。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の金利変動リスクに対するエクスポージャーは、25,246百万円(前連結会計年度末は、25,098百万円)です。
金利リスク感応度分析
当社グループが保有する金融商品において、金利が1%上昇した場合の連結損益計算書の税引前利益に与える影響は次のとおりです。
金利変動の影響を受ける金融商品を対象としており、為替変動の影響等その他の要因は一定であることを前提としています。
② 信用リスク
当社グループの営業債権及びその他の債権およびその他は、信用リスクに晒されています。信用リスクは、顧客や取引先(金融機関等を含む)が契約上の債務に関して債務不履行になり、当社グループに財務上の損失を発生させるリスクです。
当社グループは、事業および国・地域ごとの与信管理規程に従い、与信限度額を設定するとともに、営業債権について営業部門および財務部門が取引先の状況を定期的にモニタリングし、取引先ごとに期日管理および残高管理を通じて、財務状態の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っています。デリバティブの利用にあたっては、信用リスクを軽減するために、格付けの高い金融機関とのみ取引を行っており、信用リスクは極めて僅少であると認識しています。
営業債権については、常に全期間の予想信用損失に等しい金額で貸倒引当金を測定しています。営業債権以外の債権等については、使用リスクが当初認識時以降に著しく増大していない場合には、12カ月の予想信用損失に等しい金額で貸倒引当金を測定し、決済日を経過した等の場合には、信用リスクが当初認識時以降に著しく増大したものとして、全期間の予想信用損失に等しい金額で貸倒引当金を測定しています。
予想信用損失の測定にあたり、原則として、営業債権については、信用リスクの程度に応じてグルーピングし、グループごとに過去の信用損失の実績に将来の状況の予測を反映した引当率を算定し債権残高に乗じています。信用リスクが当初認識時以降に増大していない営業債権以外の債権等については、同種の資産グループごとに過去の信用損失の実績に将来の状況の予測を反映した引当率を算定し債権等の残高に乗じています。信用リスクが当初認識時以降に増大した営業債権以外の債権等および信用減損している資産については、当該資産から将来受け取ると見込まれるキャッシュ・フローを当初認識時の実効金利で割り引くことにより算定した金額と帳簿価額の差額として算定しています。なお、営業債権等について、その全部または一部について回収ができない、または回収が極めて困難であると判断される場合に、信用減損しているものと判定しています。
連結財政状態計算書に表示されている金融資産の減損後の帳簿価額は、当社グループの金融資産の信用リスクに対するエクスポージャーの最大値です。なお、当連結会計年度末における営業債権のうち、5,794百万円(前連結会計年度末は、5,147百万円)は、当社グループの主要な顧客であるAPPLE OPERATIONS LIMITEDおよびそのグループ会社に対するもので、これ以外に、単独の相手先またはその相手先が所属するグループに対する信用リスクの著しい集中はありません。
営業債権及びその他の債権(貸倒引当金控除前)および貸倒引当金の変動は、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
12カ月の予想信用損失に等しい金額で測定する債権と常に全期間の予想信用損失に等しい金額で測定する債権の信用リスクの程度に応じた区分は概ね同一です。
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
12カ月の予想信用損失に等しい金額で測定する債権と常に全期間の予想信用損失に等しい金額で測定する債権の信用リスクの程度に応じた区分は概ね同一です。
③ 流動性リスク
当社グループは、金融負債の返済義務の履行ができなくなる流動性リスクに晒されています。
そのため、財務部門が適時に資金繰計画を作成・更新するとともに、日本国内のグループ会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)の導入による当社への資金フローの集約などにより、流動性リスクを管理しています。
金融負債(デリバティブ金融商品を含む)の期日別残高は次のとおりです。なお、リース負債の期日別残高は、注記「12.リース」に記載しています。
(3) 金融商品の公正価値
公正価値の見積り
① 公正価値の測定方法
当社グループは、主な金融資産および金融負債の公正価値について次のとおり決定しています。金融商品の公正価値の見積りにおいて、市場価格が入手できる場合は市場価格を利用しています。市場価格が入手できない金融商品の公正価値に関しては、適切な評価方法により測定しています。
(現金及び現金同等物、営業債権及びその他の債権、営業債務及びその他の債務、短期借入金)
これらは短期間で決済されるため、公正価値は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額によっています。
(その他の金融資産およびその他の金融負債)
市場性のある資本性金融商品(上場株式)の公正価値は、期末日の市場価格により測定しています。市場価格の入手できない資本性金融商品(市場価格のない株式)および純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類した負債性金融商品(優先株式等)の公正価値は、割引将来キャッシュ・フローに基づく評価技法、類似会社の市場価格に基づく評価技法、純資産価値に基づく評価技法等により測定しています。これら以外の金融資産および金融負債は、短期間で決済されるため、公正価値が帳簿価額と近似しています。市場価格の入手できないこれらの金融商品の公正価値測定に当たって用いた観察可能でないインプットのうち主なものは、類似会社比較法における評価倍率です。公正価値は、評価倍率の上昇(低下)により増加(減少)します。
(デリバティブ資産および負債)
デリバティブ資産および負債は、決算日現在の同一の条件に基づくデリバティブ取引の市場相場により測定しています。
(条件付対価)
企業結合による条件付対価は、企業結合における取得日時点の公正価値で測定しています。条件付対価が金融負債の定義を満たす場合は、その後の各報告日において公正価値で再測定しています。公正価値は、シナリオ・ベース・メソッド、またはモンテカルロ・シミュレーション・モデルを基礎として算定しており、主な仮定として、各業績目標の達成可能性、将来業績予測および割引率が考慮されています。公正価値は、割引率の上昇(低下)により、減少(増加)します。
(非支配株主に係る売建プット・オプション)
非支配株主に係る売建プット・オプションの公正価値は、見積将来キャッシュ・フローを、行使時点までの期間および期末日時点の信用リスクを加味して割り引いた現在価値により算定しています。
(長期借入金)
長期の借入金については、元利金の合計額を同様の新規借入を行った場合に想定される利率で割り引いて測定する方法によっています。
(社債)
社債については、期末日の市場価格により測定しています。
② 償却原価で測定する金融商品の帳簿価額および公正価値
償却原価で測定する金融商品の帳簿価額と公正価値は次のとおりです。いずれも公正価値のヒエラルキーはレベル2に分類しています。帳簿価額が公正価値に近似する金融商品は、開示を省略しています。
③ 公正価値で測定する金融商品とヒエラルキー
以下の表では、公正価値で測定する金融商品に関する分析を示しています。それぞれのレベルは、注記「3.重要性のある会計方針」に記載しています。なお、レベル間の振替は、振替を生じさせた事象または状況の変化の日に認識しています。
(注) 1.上記の金融資産および金融負債は、連結財政状態計算書の「その他の金融資産(流動)」、「その他の金融資産(非流動)」、「その他の金融負債(流動)」および「その他の金融負債(非流動)」に含まれています。
2.当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度末の数値については、暫定的な会計処理の確定による遡及修正後のものを記載しています。
(注) 上記の金融資産および金融負債は、連結財政状態計算書の「その他の金融資産(流動)」、「その他の金融資産(非流動)」、「その他の金融負債(流動)」および「その他の金融負債(非流動)」に含まれています。
④ レベル3に分類した金融商品の調整表
レベル3に分類される金融商品については、当社グループで定めた評価方針および手続に基づき、当社の最高財務責任者が評価の実施および評価結果の分析を行っています。
レベル3に分類される公正価値測定について、金融資産の期首残高から期末残高への調整表は次のとおりです。
(注) 1.利得および損失合計に含まれる純損益は、連結損益計算書の「金融収益」および「金融費用」に含まれています。前連結会計年度および当連結会計年度の利得および損失合計に含まれる純損益のうち、各期末日現在で保有している純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に関連する未実現損益の変動に起因する額は、それぞれ△115百万円および△126百万円です。
2.利得および損失合計に含まれるその他の包括利益は、決算日時点のその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に関するものです。これらの利得および損失のうち税効果控除後の金額は、「その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動額」に含まれています。
3.その他は主として償還および為替換算差額です。
4.当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の数値については、暫定的な会計処理の確定による遡及修正後のものを記載しています。
レベル3に分類される公正価値測定について、金融負債の期首残高から期末残高への調整表は次のとおりです。
(注) 1.利得および損失合計に含まれる純損益のうち、時間的価値の変動に基づく部分は連結損益計算書の「金融費用」として、時間的価値以外の変動に基づく部分は「その他の収益」または「その他の費用」として計上しています。前連結会計年度および当連結会計年度の利得および損失合計に含まれる純損益のうち、各期末日現在で保有している純損益を通じて公正価値で測定する金融負債に関連する未実現損益の変動に起因する額は、それぞれ△59百万円および△881百万円です。
2.当連結会計年度における失効は、非支配株主に係る売建プット・オプションによるものです。
3.その他は主として為替換算差額です。
4.当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の数値については、暫定的な会計処理の確定による遡及修正後のものを記載しています。
(4) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品
当社グループでは、取引関係の維持・強化を目的として保有する資本性金融商品に対する投資について、その保有目的を鑑み、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品に指定しています。
① 銘柄ごとの公正価値
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定された資本性金融商品に対する投資の主な銘柄の公正価値は次のとおりです。
前連結会計年度末(2024年12月31日)
当連結会計年度末(2025年12月31日)
② 受取配当金
③ 期中に認識を中止したその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品
(注) 当社グループは、主として取引関係の見直しを目的に、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品を売却により処分し、認識を中止しています。
④ 期中にその他の包括利益に表示した公正価値利得または損失
⑤ 利益剰余金への振替額
当社グループでは、その他の包括利益を通じて測定する資本性金融商品の公正価値の変動による累積利得または損失は、投資を処分した場合等に利益剰余金に振り替えることにしています。
前連結会計年度および当連結会計年度において、利益剰余金へ振り替えたその他の包括利益の累積利得または損失(税引後)は、それぞれ5,091百万円、△830百万円です。なお、前連結会計年度は、主として、取引関係の見直しにより売却したことからその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品に分類している有価証券としての認識を中止したものです。また当連結会計年度は、主として、その他の包括利益を通じて測定する資本性金融商品の公正価値の変動による累積損失によるものです。
(5) 金融資産と金融負債の相殺
同一取引相手先に対して認識した金融資産および金融負債の相殺に関する情報は、次のとおりです。
(注) 強制可能なマスターネッティング契約または類似の契約の対象のうち、金融資産と金融負債の相殺の要件の一部または全部を満たさないため相殺していない金額に重要性はありません。
35. 関連当事者
(1) 関連当事者との取引
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
関連当事者との取引は市場価格を勘案し、一般的取引条件と同様の価格に基づいており、重要な取引(連結財務諸表において消去されたものを除く)はありません。
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
(注)取引金額については、市場価格を勘案して一般の取引条件と同様に決定しています。
(2) 主要な経営幹部に対する報酬
主要な経営幹部に対する報酬は、次のとおりです。
36. 重要な子会社
「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載しています。
個々に重要性のある非支配持分を有する子会社はありません。
37. コミットメント
有形固定資産および無形資産の取得に関するコミットメントは、次のとおりです。
38. 偶発負債
該当事項はありません。
39. 後発事象
取得による企業結合
当社は、2026年1月23日開催の取締役会において、ベトナム・ホーチミン市の医療機器メーカーであるUSM HEALTHCARE MEDICAL DEVICES FACTORY JOINT STOCK COMPANY(以下、USM Healthcare)の株式を取得し、同社を子会社化することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結しました。
(1) 企業結合の概要
① 被取得企業の名称および取得する事業の内容
② 企業結合を行う主な理由
当社では、長期視点で当社のあるべき姿を定め、多様な技術や人材能力の結集・融合により、メディカル・モビリティ・環境に関わるグローバルな社会課題の解決に貢献することを通して、経済・社会価値の創出を目指しています。2030年の連結売上高においてメディカル市場の占める割合を50%に高めることを目指し、医療機器、医薬品、ヘルスケア製品に向けて全事業を挙げて事業拡大に取り組んでいます。
USM Healthcareは、循環器科向けのステント(低侵襲医療であるカテーテル治療に使用する機器)、整形外科向け機器、医療用消耗品などの製造・販売を手掛けています。自社で製品設計・開発から製品の承認プロセス、製造・販売までを垂直統合し、価格競争力に強みを有しています。同社はステント分野でベトナム唯一の国産メーカーとして、国産医療機器への優遇政策を背景に近年成長を続けており、今後さらなる拡大が期待されています。また、医療機器メーカー向けには、製品設計・開発・製造の能力を活用し、医療機器CDMO(開発製造受託)を展開しています。
ベトナムを含む東南アジアでは、経済発展と医療水準の向上を背景に、医療機器市場が急速に拡大しています。高品質かつコスト効率に優れた医療機器への需要が増加しており、今後さらなる成長が見込まれています。当社では従来、医療機器の最先進国であるアメリカを中心に、低侵襲医療用の手術機器などに関する高い設計・開発・製造能力を活用し、医療機器CDMOの事業拡大を目指してまいりました。アメリカでの事業拡大を継続するとともに、今回の子会社化により、アジア地域において新たに医療機器製造の事業基盤を獲得することになります。当社グループが有するアメリカや日本の顧客基盤や医療機器CDMOの設計・開発・製造の知見、品質マネジメントを最大限に活用し、USM Healthcareの既存事業の強化・効率化を図るとともに、東南アジアにおける医療機器CDMOの地理的拡大を推進します。
③ 取得日
2026年3月(予定)
④ 企業結合の法的形式
現金を対価とする株式の取得
⑤ 結合後の企業の名称
変更はありません。
⑥ 取得する議決権比率
60.0%
⑦ 取得企業を決定するに至った主な根拠
現金を対価とした株式の取得により、当社が議決権比率を60.0%所有するためです。
(2)取得原価の算定等に関する事項
① 被取得企業の取得原価および対価の種類ごとの内訳
株式の取得対価 約58億円
(注)2026年1月23日のレートで換算し、日本円で表記しています。
② 主要な取得関連費用の内容および金額
アドバイザリー費用等(概算額) 245百万円
(3)取得原価の配分に関する事項
① 発生するのれんの金額、発生原因、償却方法および償却期間
現時点では確定していません。
② 企業結合日に受け入れる資産および引き受ける負債の額ならびにその主な内訳
現時点では確定していません。
社債の発行
当社は、期限前償還条項付無担保社債を下記の条件で発行いたしました。概要は、以下のとおりです。
40. 連結財務諸表の承認
2025年12月期連結財務諸表は、2026年3月19日に当社代表取締役社長 最高経営責任者鈴木順也および取締役専務執行役員 最高財務責任者代行井ノ上大輔によって承認されています。
(2) 【その他】
当連結会計年度における半期情報等
(注) 企業結合に係る暫定的な会計処理の修正を行ったため、中間連結会計期間の数値を遡及修正しています。
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
当事業年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1. 資産の評価基準および評価方法
(1) 有価証券
① 子会社株式および関連会社株式
移動平均法による原価法
② その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
決算期末日の市場価格等に基づく時価法
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
(2) デリバティブ
時価法
(3) 棚卸資産
① 製品(産業資材の加飾フィルム製品等を除く)・仕掛品
個別法による原価法
(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)
② 製品(産業資材の加飾フィルム製品等)
移動平均法による原価法
(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)
③ 原材料・貯蔵品
主として総平均法による原価法
(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)
2. 固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定額法
なお、主な耐用年数は以下のとおりです。
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法
なお、主な償却年数は以下のとおりです。
(3) リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法
3. 引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しています。
(2) 賞与引当金
従業員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額に基づき当事業年度の負担額を計上しています。
(3) 役員賞与引当金
役員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額に基づき当事業年度の負担額を計上しています。
(4) 株式給付引当金
株式給付規程に基づく社員への当社株式等の給付に備えるため、当事業年度末における株式給付債務の見込額に基づき計上しています。
(5) 役員株式給付引当金
役員株式給付規程に基づく取締役等への当社株式等の給付に備えるため、当事業年度末における株式給付債務の見込額に基づき計上しています。
(6) 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務および年金資産の見込額に基づき、当事業年度末において発生していると認められる額を計上しています。なお、退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっています。
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(10年)による定額法により、発生した事業年度から費用処理しています。
また、数理計算上の差異は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(10年)による定額法により発生の翌事業年度から費用処理しています。
4. 収益および費用の計上基準
当社の顧客との契約から生じる収益に関する主要な事業における主な履行義務の内容および当該履行義務を充足する通常の時点(収益を認識する通常の時点)は以下のとおりです。
(1) 顧客との契約から生じる収益
当社では、以下の5ステップアプローチに基づき、顧客への財またはサービスの移転との交換により、その権利を得ると見込む対価を反映した金額で収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する。
ステップ5:履行義務を充足した時点で(または充足するに応じて)収益を認識する。
当社の製品は顧客に納品することを約束した製品等について、契約条件に照らし合わせて顧客が当該製品に対する支配を獲得したと認められる時点が契約の履行義務の充足時期であり、顧客への製品の到着時、検収時や貿易上の諸条件等に基づき売上高を認識しています。
また、収益は、返品、リベートおよび割引額を差し引いた純額で測定しています。
物品の販売契約における対価は、物品に対する支配が顧客に移転した時点から主として1年以内に回収しています。なお、重大な金融要素は含んでいません。
(2) ファイナンス・リース(貸手)の収益
ファイナンス・リースに係るリース収益は、当社の正味リース投資未回収額に対して一定の期間利益率を反映する方法で認識しています。
(3) オペレーティング・リース(貸手)の収益
オペレーティング・リースに係るリース収益は、リース期間にわたって定額法により認識しています。
5. その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
(1) 退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異、未認識過去勤務費用の未処理額の会計処理の方法は、連結財務諸表におけるこれらの会計処理の方法と異なっています。
(2) グループ通算制度の適用
グループ通算制度を適用しています。
(重要な会計上の見積り)
関係会社株式の評価
(1) 財務諸表に計上した金額
子会社であるNissha Medical International, Inc.の株式28,216百万円を含む関係会社株式62,475百万円
(2) その他の情報
注記事項(重要な会計方針)1. (1)有価証券に記載のとおり、子会社株式および関連会社株式は取得原価をもって貸借対照表価額としていますが、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下したときには、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除いて減損処理を行うこととしています。
Nissha Medical International, Inc.は医療用消耗品の製造・販売や大手医療機器メーカー向けの開発製造受託を展開する Graphic Controls Holdings, Inc.の全株式を保有しています。
Nissha Medical International, Inc.の株式の評価にあたっては、Graphic Controls Holdings, Inc.の超過収益力を実質価額の算定に加味しています。実質価額は、連結財政状態計算書に計上されているGraphic Controls Holdings, Inc.およびその子会社に係るのれんと同様、マネジメントが承認した5カ年分の事業計画を基礎とし、それ以降の年度は主要な販売国の成長率をもとに算定した将来キャッシュ・フローの見積額を、現在価値に割り引いて算定しています。なお、実質価額の算定については外部の評価専門家よりレポートを入手しています。
上記の事業計画には、需要動向を踏まえた地域別・製品群別の販売予測および製造コストの推移などの不確実性を伴う要素が含まれています。また、使用価値の算定における成長率および割引率は、経済状況や金利変動等の外部環境の変化の影響を受けることから不確実性が高く、変動する可能性があります。このため、経営環境の著しい変化等により事業計画の見直しが必要となった場合、また、経済状況や金利変動等の外部環境の変化により成長率および割引率が著しく変動した場合、翌事業年度以降の財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
(会計方針の変更)
(法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準等の適用)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日)を当事業年度の期首から適用しています。
法人税等の計上区分(評価・換算差額等に対する課税)については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱いおよび「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日) 第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っています。なお、当該会計方針の変更による財務諸表への影響は軽微です。
(未適用の会計基準等)
(リースに関する会計基準等)
・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号 2024年9月13日 企業会計基準委員会)
・「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日 企業会計基準委員会)等
(1)概要
企業会計基準委員会において、日本基準を国際的に整合性のあるものとする取組みの一環として、借手の全てのリースについて資産及び負債を認識するリースに関する会計基準の開発に向けて、国際的な会計基準を踏まえた検討が行われ、基本的な方針として、IFRS第16号の単一の会計処理モデルを基礎とするものの、IFRS第16号の全ての定めを採り入れるのではなく、主要な定めのみを採り入れることにより、簡素で利便性が高く、かつ、IFRS第16号の定めを個別財務諸表に用いても、基本的に修正が不要となることを目指したリース会計基準等が公表されました。
借手の会計処理として、借手のリースの費用配分の方法については、IFRS第16号と同様に、リースがファイナンス・リースであるかオペレーティング・リースであるかにかかわらず、全てのリースについて使用権資産に係る減価償却費およびリース負債に係る利息相当額を計上する単一の会計処理モデルが適用されます。
(2)適用予定日
2028年12月期の期首から適用予定です。
(3)当該会計基準等の適用による影響
財務諸表に与える影響額については、現時点で評価中です。
(後発事象に関する会計基準等)
・「後発事象に関する会計基準」(企業会計基準第41号 2026年1月9日 企業会計基準委員会)等
(1)概要
本会計基準等は、決算日後に発生する後発事象について、監査・保証基準委員会 監査基準報告書 560 実務指針第 1号で示されていた「修正後発事象についての基本的な考え方」および「開示後発事象についての基本的な考え方」を踏襲した上で、その定義および範囲、修正後発事象と開示後発事象の区分ならびにそれぞれの会計処理および開示の取扱いを定めるものです。
また、後発事象の評価期間の末日を財務諸表の公表の承認日とすることを原則とするとともに、財務諸表の公表の承認日に関する注記の導入等が要求されています。
(2)適用予定日
2028年12月期の期首から適用予定です。
(3)当該会計基準等の適用による影響
財務諸表に与える影響額については、現時点で評価中です。
(追加情報)
(株式給付信託(BBT))
① 取引の概要
株式給付信託(BBT)は、当社が拠出する金銭を原資として当社株式を株式給付信託(BBT)を通じて取得し、取締役等に対して、当社および当社子会社が定める役員株式給付規程に従って、当社株式および当社株式を時価で換算した金額相当の金銭(以下、「当社株式等」という。)が信託を通じて給付される株式報酬制度です。なお、取締役等には、各事業年度に関して、役員株式給付規程に基づき定まる数のポイントが付与され、取締役等が当社株式等の給付を受ける時期は、原則として、役員株式給付規程に定める3事業年度ごとの所定の時期において同規程の定めに従い所定の受益者確定手続を行った日または取締役等を退任する日のいずれか早い日以降の同規程の定める日となります。
② 信託に残存する自社の株式
信託に残存する当社株式を、信託における帳簿価額(付随費用の金額を除く。)により、純資産の部に自己株式として計上しています。当該自己株式の帳簿価額および株式数は、前事業年度末480百万円、262,604株、当事業年度末478百万円、261,704株です。
(株式給付信託(J-ESOP))
① 取引の概要
株式給付信託(J-ESOP)は、あらかじめ当社が定める株式給付規程に基づき、一定の要件を満たした対象社員に対し当社株式を給付するインセンティブ・プランです。
当社は、対象社員に対し個人の貢献度等に応じてポイントを付与し、一定の条件により受給権を取得したときに当該付与ポイントに相当する当社株式を給付します。対象社員に対し給付する株式については、㈱日本カストディ銀行に設定される信託E口にあらかじめ拠出した金銭により将来分も含め取得し、信託財産として分別管理されるものとします。
② 信託に残存する自社の株式
信託に残存する当社株式を、信託における帳簿価額(付随費用の金額を除く。)により、純資産の部に自己株式として計上しています。当該自己株式の帳簿価額および株式数は、前事業年度末147百万円、119,064株、当事業年度末146百万円、117,864株です。
(株式給付信託(従業員持株会処分型))
① 取引の概要
株式給付信託(従業員持株会処分型)は、NISSHA社員持株会(以下、「持株会」という。)に加入するすべての社員を対象に、当社株式の株価上昇メリットを還元するインセンティブ・プランです。
㈱日本カストディ銀行に設定される信託E口において、今後持株会が購入することが見込まれる数に相当する当社株式をあらかじめ一括して取得し、以後、持株会の株式購入に際して当社株式を売却していきます。信託E口による持株会への当社株式の売却を通じて、信託終了時までに、信託財産内に株式売却益相当額が累積した場合には、かかる金銭を残余財産として、受益者適格要件を充足する持株会加入者に分配します。
② 信託に残存する自社の株式
信託に残存する当社株式を、信託における帳簿価額(付随費用の金額を除く。)により、純資産の部に自己株式として計上しています。当該自己株式の帳簿価額および株式数は、前事業年度末50百万円、27,000株、当事業年度末 335百万円、249,200株です。
③ 総額法の適用により計上された借入金の帳簿価額
前事業年度 99百万円、 当事業年度 369百万円
(貸借対照表関係)
※1 関係会社に対する金銭債権および金銭債務(区分表示したものを除く)
2 保証債務
関係会社の電子記録債務に対し保証を行っています。
関係会社の銀行借入金に対し保証を行っています。
関係会社のリース債務に対し保証を行っています。
※3 期末日満期手形および電子記録債務の会計処理については、手形交換日または決済日をもって決済処理をしています。なお、期末日が金融機関の休日であったため、次の期末日満期手形および電子記録債務が、期末残高に含まれています。
(損益計算書関係)
※1 関係会社との取引高
※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費目および金額ならびにおおよその割合は、次のとおりです。
おおよその割合
※3 投資有価証券売却益
前事業年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
当社の保有する政策保有株式の一部売却に係るものです。
当事業年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
当社の保有する政策保有株式の一部売却に係るものです。
※4 減損損失
当事業年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
当社は以下の資産グループについて減損損失を計上しています。
(1) 減損損失を計上した資産または資産グループの概要
(2) 減損損失を認識するに至った経緯
三重県津市の遊休資産は、廃棄の予定されている資産であり、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を認識しています。
(3) 資産のグルーピングの方法
当社は、概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の資金生成単位でグルーピングを行い、処分予定資産(廃棄・売却等により処分が予定されている資産)、遊休資産については個別物件ごとにグルーピングを行っています。
(4) 回収可能価額の算定方法
廃棄の予定されている資産の回収可能価額は正味売却価額により測定し、備忘価額にて評価しています。
(有価証券関係)
前事業年度(2024年12月31日)
関係会社株式、その他の関係会社有価証券および関係会社出資金は、市場価格のない株式等のため、関係会社株式、その他の関係会社有価証券および関係会社出資金の時価を記載していません。
なお、市場価格のない株式等の関係会社株式、その他の関係会社有価証券および関係会社出資金の貸借対照表計上額は次のとおりです。
当事業年度(2025年12月31日)
関係会社株式、その他の関係会社有価証券および関係会社出資金は、市場価格のない株式等のため、関係会社株式、その他の関係会社有価証券および関係会社出資金の時価を記載していません。
なお、市場価格のない株式等の関係会社株式、その他の関係会社有価証券および関係会社出資金の貸借対照表計上額は次のとおりです。
(税効果会計関係)
1. 繰延税金資産および繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2. 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
(注) 前事業年度は、法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間の差異が法定実効税率の100分の5以下であるため注記を省略しています。
3.法人税等の税率の変更による繰延税金資産および繰延税金負債の金額の修正
「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立したことに伴い、当社では2027年1月1日以後に開始する事業年度から防衛特別法人税が課されることになりました。これに伴い、繰延税金資産および繰延税金負債の計算に使用する法定実効税率は、2027年1月1日に開始する事業年度以降に解消が見込まれる一時差異については、従来の30.5%から31.4%に変動いたします。この税率変更により、繰延税金負債は59百万円増加し、その他有価証券評価差額金は59百万円減少しています。なお、当事業年度の損益計算書に与える影響はありません。
4. 法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、グループ通算制度を適用しています。また、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理またはこれらに関する税効果会計の会計処理ならびに開示を行っています。
(企業結合等関係)
取得による企業結合
滋賀県製薬株式会社の取得
連結財務諸表注記「5.企業結合等」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しています。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、「(重要な会計方針)4.収益および費用の計上基準」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しています。
(重要な後発事象)
取得による企業結合
連結財務諸表注記「39.後発事象」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しています。
社債の発行
連結財務諸表注記「39.後発事象」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しています。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(注) 1. 当期減少額の欄の( )内は内書きで減損損失の計上額です。
2. 当期増加額のうち主なものは、次のとおりです。
3. 当期減少額のうち主なものは、次のとおりです。
【引当金明細表】
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しています。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当会社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができません。
会社法第189条第2項各号に掲げる権利
会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
株主の有する株式数に応じて募集株式の割当ておよび募集新株予約権の割当てを受ける権利
株主の有する単元未満株式の数と併せて単元株式数となる数の株式を売り渡すことを請求する権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しています。
(1) 有価証券報告書およびその添付書類ならびに確認書
事業年度 第106期(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) 2025年3月21日関東財務局長に提出。
(2) 内部統制報告書
2025年3月21日関東財務局長に提出。
(3) 半期報告書および確認書
第107期中(自 2025年1月1日 至 2025年6月30日) 2025年8月7日関東財務局長に提出。
(4) 臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会における議決権行使の結果)の規定に基づく臨時報告書
2025年3月25日関東財務局長に提出。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第3号(特定子会社の異動)の規定に基づく臨時報告書
2026年1月26日関東財務局長に提出。
(5) 有価証券届出書およびその添付書類
第三者割当による自己株式の処分 2025年8月6日関東財務局長に提出。
(6) 有価証券届出書(参照方式)の訂正届出書
訂正届出書(上記(5) 有価証券届出書(参照方式)の訂正届出書) 2025年8月7日関東財務局長に提出。
(7) 発行登録書(普通社債)およびその添付書類
2025年5月1日関東財務局長に提出。
(8) 発行登録追補書類(普通社債)およびその添付書類
2026年3月3日近畿財務局長に提出。
(9) 訂正発行登録書(普通社債)
2026年1月30日関東財務局長に提出。
2026年2月25日関東財務局長に提出。
(10) 自己株券買付状況報告書
2025年4月3日関東財務局長に提出。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。