第一部【企業情報】
第1【企業の概況】
1【主要な経営指標等の推移】
(1)連結経営指標等
(注)1.国際会計基準(以下、「IFRS会計基準」)に基づいて連結財務諸表を作成しています。
2.百万円単位で記載している金額は、百万円未満を四捨五入して表示しています。
3.基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益については、親会社の所有者に帰属する当期利益の数値を基に算出しています。
4.基本的1株当たり当期利益の算定及び1株当たり親会社所有者帰属持分の算定において、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が所有する当社株式を自己株式として処理していることから、期中平均発行済株式総数及び期末発行済株式総数から当該株式数を控除しています。
5.希薄化後1株当たり当期利益については、潜在株式が存在しないため記載していません。
6.第52期において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、第51期の連結財務諸表については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額によっています。
7.当社は、2024年10月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っています。第48期の期首に当該株式分割が行われたものと仮定して、1株当たり情報を算定しています。
(2)提出会社の経営指標等
(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載していません。
2.当社は、2024年10月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っています。第48期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり情報を算定しています。なお、第52期の1株当たり配当額は、中間配当額の40.00円と期末配当額の20.00円の合計値としています。当該株式分割を踏まえて換算した場合、中間配当額は20.00円となるため、期末配当額の20.00円を加えた年間配当額は1株につき40.00円となります。
3.最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものです。また※印は、2024年10月1日付で行った株式分割による権利落後の最高株価及び最低株価を記載しています。
4.1株当たり当期純利益の算定及び1株当たり純資産額の算定において、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が所有する当社株式を自己株式として処理していることから、期中平均発行済株式総数及び期末発行済株式総数から当該株式数を控除しています。
2【沿革】
3【事業の内容】
当社グループ(当社、連結子会社342社、持分法適用関連会社4社を中心に構成)は、精密小型モータ、車載用製品、家電・商業・産業用製品、機器装置、電子・光学部品等の製造・販売を主な事業内容としています。
当社は、IFRS会計基準に準拠して連結財務諸表を作成しており、関係会社の範囲についてもIFRS会計基準の定義に基づいています。セグメント区分に関しては、6つの報告対象セグメントにより構成されています。
各セグメントの内容は次のとおりです。なお、このセグメント区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表」の連結財務諸表注記に掲げるセグメントをはじめ、本有価証券報告書の当連結会計年度に関するセグメントの区分と全て同一です。また、第2四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しています。詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」に記載のとおりです。
当社グループの主要な製品の内容に係る当社及び主要な連結子会社の位置づけは次のとおりです。
[事業系統図]

4【関係会社の状況】
(1)連結子会社
(注)1.特定子会社に該当しています。
なお、その他に含まれる会社のうち特定子会社に該当する会社は次のとおりです。
ニデックヨーロッパ㈱
2.子会社の議決権に対する所有割合の( )内は、間接所有の割合で内数です。
(2)持分法適用関連会社
持分法適用関連会社が4社ありますが、重要性が乏しいため記載を省略しています。
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は、年間の平均人員を( )外数で記載しています。
2.第2四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しています。詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」に記載のとおりです。
(2)提出会社の状況
(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は、年間の平均人員を( )外数で記載しています。
2.平均年間給与は、基準外賃金及び賞与を含んでいます。
3.前連結会計年度末に比べ従業員数が250名減少していますが、主として構造改革による一部製造間接部門の海外拠点移管や、グループ全体での人材有効活用のための連結子会社への出向、自己都合退職によるものです。
(3)労働組合の状況
当社及び当社の連結子会社(以下、「NIDEC」)のうち、一部の連結子会社において労働組合が結成されています。
労使関係については良好であり、特記すべき事項はありません。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
①提出会社
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
3.パート・有期労働者には定年後再雇用の社員を含んでいます。
当社はジョブ型人事制度(職務等級制度)を導入しており、年齢に関わらず「職責・職務(責任)の大きさ」、「成果」に応じて処遇を行っています。
②国内連結子会社
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
第2【事業の状況】
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(1)会社の経営の基本方針
当社は2027年度をターゲットとする新中期経営計画(Conversion2027)を策定しました。2025年度より事業再編・拠点統廃合・人員削減等収益構造の抜本的転換を図り利益率の改善を実現するため、3つの観点で強力に「転換」を実行していきます。
①高収益構造へ「転換」
変動費については、不採算・ノンコア事業の見直しにより収益性の高い事業ポートフォリオへの転換に加え、技術力により材料費の更なる削減や品質の作り込みを加速します。固定費については、拠点統廃合やプロセス抜本変革(PSI/MRP等)により製造間接中心に人員削減を断行します。一方で、システム・DX投資、先行開発投資、自動化投資には売上高の1%を目途に戦略投資枠を確保し、高収益構造を確立します。
②成長を支える「事業5本柱」へ「転換」
市場動向を踏まえた5つの注力事業領域を「事業5本柱」として明示し、①AI社会を支える、②サステナブル・インフラとエネルギーの追求、③産業の生産効率化、④より良い生活の追求(Better Life)、⑤モビリティイノベーションの各領域で、既存事業の枠を超えてシナジーを追求します。各地域の需要に応じて地産地消をベースにビジネスを展開し、顧客目線の”One Nidec”活動へリソースを結集します。
③真のグローバル体制へ「転換」
チーフオフィサー制(CxO)の強化と執行役員のスリム化を図り、よりスピーディーな経営体制を実現します。高度な技術・技能・知識を有する「フェロー」と次世代の役員候補者である「理事」を新設し、グローバルでリーンな体制を構築します。
新中期経営計画(Conversion2027)の業績目標は次のとおりです。
2027年度
①連結売上高 2.9兆円
②営業利益 3,500億円(営業利益率 12%)
③ROIC(投下資本利益率) 12%
(2)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略
経営の基本方針を踏まえた経営環境及び経営戦略については次のとおりです。
①精密小型モータ
精密小型モータ事業にはHDD用モータ事業とその他小型モータ事業があります。HDDは主にPCやサーバをはじめとした多くの情報機器に用いられていますが、その心臓部を担うのがHDD用モータです。タブレットやスマートフォン等の新しいIT端末の普及によりPC用途のHDDは今後大きな市場拡大を望めませんが、一方で5G通信の拡がりにより画像や動画等の高画質・高容量化、ソーシャルメディアやゲームの普及といったビッグデータ化は益々加速すると考えられます。それに伴うストレージ需要の拡大により、今後もサーバ用途等ではHDD用モータ需要は安定して継続すると見込まれます。2024年度ではデータセンター向けのニアラインHDDの需要が増加したことで売上高が増加しました。
その他小型モータに関しては当社が手掛けてきた光ディスク用やOA機器用モータは中長期トレンドとして需要が減少しています。そこで成長事業として新しく取り組んでいるのがAIサーバ向け水冷モジュールです。今後拡大が見込まれるAIは膨大なデータを基に学習処理を行うため、AI向け半導体演算装置(CPU/GPU)が高い熱を発します。AIの発展に伴い、空冷式に対して格段に高い冷却能力を持つ水冷モジュールの需要が高まっており当社では生産キャパシティの拡大、パーツの内製化、次世代製品の開発等に取り組んでいます。また、電動二輪車向けモータの開発にも取り組んでいます。四輪車同様、二輪車でも電動化の波が押し寄せており、駆動ユニット向けモータ需要の大幅拡大が今後期待できる市場と認識しています。最大の市場であるインドにて、インドの二輪車メーカー向けの営業活動に注力し、既に複数のトップメーカーへ製品を供給しています。その他のAV・IT・OA・通信機器や家電・産業機器等多岐にわたる分野においても新たな活用の場を開拓し、持続的な成長につなげていきます。
②車載
車載オーガニック(既存事業)においては、「CASE革命」に伴う自動車部品の電動化といった市場の変化の追い風を捉え、世界No.1シェアを誇る電動パワステ用モータやブレーキ用モータをはじめとした車載用モータに加え、電動オイルポンプや電動ウォーターポンプ等の車載製品を提供し、更なる市場シェアの獲得と、売上・利益の成長を強力に推進していきます。また、欧米オペレーションに強みを持つ家電産業事業本部(ACIM)と統合することで地域毎の強力な横串機能によりオペレーション(調達、生産、物流)を統合し競争力強化を図っています。更に、拡大する電子・電源制御領域において、ニデックモビリティとニデックエレシスを統合することで協業・知見集約を図り、更なる競争力の強化を進めます。
EVトラクションモータ事業においては、激しい価格競争の進展によって健全な競争環境が失われつつある中国EV市場において、開発や部品調達の更なる現地化による徹底したコスト削減、次世代のE-Axle開発等、中国EV市場の競争に対応するための施策を実行しています。一方、欧州ではStellantisグループとの合弁会社であるニデックPSAイーモーターズが2024年度にE-Axleの本格的な量産を開始し、連結業績への算入も始まっており、材料費・外注費の改善や品質の向上を通して収益性の向上を図っています。また、車載事業全般においては組織の枠を超えた一体化の取り組みを継続しており、一貫した戦略を基にしたシナジーにより市場に更なる価値を提供してまいります。
③家電・商業・産業用
現在、世界の電力使用量の約半分をモータが占めていると言われており、特に産業用モータによる消費量が大きいことから、より高効率なモータへの置き換えが急務となっています。当社は、家電関連では、洗濯機、乾燥機、食洗機用モータや冷蔵庫用のコンプレッサー及びコンプレッサー用のモータ等を手掛けており、効率に優れるブラシレスDCモータへの置き換え需要の更なる高まりに応えていきます。また、家電需要の新興国への拡大も中期的に期待されます。商業部門ではエアコン向けモータやECの配送センターで使用されるロボット向けのモジュール等を提供し、産業部門では農業、ガス、鉱業、上下水道、海洋といったマーケットを中心に事業を展開しています。特に、データセンターに必要不可欠な非常用電源向けの発電機、社会インフラ更新に伴う大型モータの需要が増大しており、これらの事業においては付加価値の高いメンテナンス事業にも注力しています。また各国の発電・送電事業者に向けたバッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)の需要も高まっています。再生可能エネルギーの増加と共に、当社BESS関連ビジネスは今後も大きな成長が期待されます。ブラジルの航空機メーカーEMBRAER社との合弁会社を設立したeVTOL(電動垂直離着陸機)向けモータも移動インフラの変化と共に今後の成長が期待される分野です。
④機器装置
機械事業本部は、主に減速機事業・プレス事業・工作機械事業に分かれます。減速機事業については、先進国を中心に広がる少子高齢化による労働力不足が今後の需要を拡大させると考えられ、中でも成長が期待される協働ロボット用減速機の開発・生産に注力していきます。プレス機事業については、プレス機、送り装置等の周辺機器を揃え、日本・アメリカ・スペイン他に生産拠点を持ち、グローバルで幅広い製品をワンストップで供給できる体制を整えています。工作機械事業については、現在の製品ポートフォリオとして、マシニングセンタ・旋盤・歯車機械・大型汎用工作機械が揃い、多くのお客様にワンストップで製品・サービスを提供できる体制が整っています。当社は新製品・新技術の開発を通じて新市場を開拓し、2030年度までにグローバルNo.1の総合工作機械メーカーとなることを目指しています。
⑤M&A
上記の目標を達成するために、当社では被買収企業と既存の技術を掛け合わせることで企業価値を最大化し、更なる成長を図っています。特に機械事業本部では、グローバルNo.1の総合工作機械メーカーを目指すためM&Aを積極的に行っています。2021年8月に高精度・高効率の歯車加工技術を持つ三菱重工工作機械株式会社(現 ニデックマシンツール)を買収し工作機械事業に参入して以降、2022年2月にマシニングセンタの老舗であるOKK株式会社(現 ニデックオーケーケー)、2023年2月に横中ぐり盤の世界トップメーカーであるPAMA社、2023年12月に旋盤の専門メーカーである株式会社TAKISAWAを買収しました。これら一連の買収により製品ラインアップの拡充と海外市場におけるシェア強化を図っています。また、2024年10月にプレス周辺機器製造、販売等を事業内容とするLinear Transfer Automation Inc.及び同関連会社を買収したことで、プレス機本体と前後工程の周辺ライン一式というトータルシステムのソリューション提供が可能になり売上拡大が期待できます。
⑥ESG
当社事業の持続性を担保する取り組みとして「脱炭素社会の実現」「人権の尊重・適正な労働慣行の浸透」「国際競争力が高い人材の確保・育成」を含む5つの重要分野(マテリアリティ)において改善活動を進めており、それらの成果は役員報酬に反映されます。「脱炭素社会の実現」を例に挙げると、2040年度までにスコープ1・2のCO2排出量を、2050年度にはサプライチェーンのCO2排出量(Scope3)をネットゼロ状態にする長期目標を設定しており、そこへ至る道程には、2030年度までにスコープ1・2排出量を42%削減(2022年度比)し、スコープ3排出量を25%削減(2022年度比)する中間目標を据えています。この中間目標は国際的気候変動イニシアティブであるSBTi (Science-based Target initiative)の検証を経ており、当社は再生可能エネルギーの導入や省エネ活動、ならびに軽薄短小技術を活かした省資源・省エネルギー製品の開発を目標到達の主軸としています。
今後、当社は「中長期の方向性」を明確化するため、市場動向を踏まえた5つの注力事業領域を「事業5本柱」として位置付け、①AI社会を支える、②サステナブル・インフラとエネルギーの追求、③産業の生産効率化、④より良い生活の追求(Better Life)、⑤モビリティイノベーションの各領域でニデック各社の強みを活かし、協業とシナジーの発揮によりビジネス機会を獲得し事業拡大を目指すとともに、顧客目線・要望を意識し、既存事業の枠を超えてグループ内の強み・価値を提供していきます。
(3)会社の対処すべき課題
1.第三者委員会の設置及びその他の社内調査等の趣旨及び経緯
当社は、当社の連結子会社で、家電・車載事業統括本部 家電産業事業本部配下の NIDEC FIR INTERNATIONAL S.R.L.(以下、「FIR社」)に関する貿易取引上の問題を認識し、国際貿易法及び関税法の経験を有する第三者の専門家に調査を依頼しました。当社は、FIR社製造のモータについて、原産国申告に誤りがあり、未払関税の発生につながった可能性を認識しました。受領した調査の状況報告に基づき、当社は第三者の専門家とともに、社内の更なる調査・検討を行いこの問題への対処を進めていました。また、FIR社に関する貿易取引上の問題及び関税問題に関し調査を進めていた際に、2025年7月22日に、当社の子会社であるニデックテクノモータ株式会社(以下、「テクノ」)から当社の監査等委員会に対し、その中国子会社であるニデックテクノモータ(浙江)有限公司において、2024年9月下旬にサプライヤーからの値引きに相当する購買一時金(金額1,000万元、約2億円)に関して不適切な会計処理が行われた疑いがある(以下、「テクノ事案」)との報告がありました。これを受け、当社は、当社の監査等委員会の監督の下、テクノ事案を解明するため、社外の弁護士、公認会計士その他の外部専門家を起用してデジタルフォレンジック手続を含む社内調査を行っていました。その調査の過程で、テクノ以外の当社及びそのグループ会社においても、当社及びグループ会社の経営陣の関与又は認識の下で、資産性にリスクのある資産に関して評価減の時期を恣意的に検討しているとも解釈しうるなど、不適切な会計処理が行われていたことを疑わせる資料が複数発見されました。上記に鑑み、これまでの外部専門家を起用した当社の監査等委員主導の調査体制には限界があり、会社から独立した第三者委員会による客観性のある調査を行う必要があると判断し、2025年9月3日に日本弁護士連合会の定める「企業不祥事における第三者委員会ガイドライン」に準拠した第三者委員会を設置することを決定しました。
また、上述のデジタルフォレンジック手続を含む貿易取引上の問題及び関税問題に関する調査の過程において、ニデックエレシス株式会社(現ニデック株式会社車載事業本部インバータ事業部)において、過年度の中国への輸出取引に際して、中古品の無償取引における申告価格を正当な理由なく適正金額より低く関税申告していたことが疑われる事案が発見されました。本件については、社内調査の一環として外部専門家による追加調査を依頼しています。
さらに、当社のスイス連結子会社が必要な登録をせずに輸出取引を行っていた事案について適切な対応がなされていなかった疑いがFIRの貿易取引上の問題及び関税問題に関する調査の過程において発見され、また、内部通報において当社の中国連結子会社が過年度を含む連結会計年度に源泉所得税を意図的に過少申告していたことが疑われる事案を認識したため、事実確認を含めて必要な対応を進めています。
(注)FIR社に関する貿易取引上の問題の詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイトに掲載されている2025年6月26日付プレスリリースをご参照ください。(https://www.nidec.com/jp/corporate/news/2025/news0626-01/)
2.今後の対応及び会計処理の方針
当社は、第三者委員会による調査及びその他の社内調査等の一環としての外部専門家による調査に対し、全面的に協力していきます。現時点において、第三者委員会による調査及びその他の社内調査等は継続中です。調査の結果、不適切な事象が判明し次第、原因の究明と分析、再発防止策の策定及び実施を迅速に行います。また、過年度及び当年度の財務諸表に訂正すべき重要な虚偽表示が識別された場合には、過年度及び当年度の有価証券報告書の訂正等を含め、適切な対応を行う方針です。その際には、訂正の内容、影響額等を速やかに開示します。
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
NIDECが考える持続可能な経営の在り方とは、「会社が追求する事業戦略の方向性と世界が求める社会的課題解決への道筋を一致させ力強く芯のある成長を続けること」です。
気候危機、地政学的緊張等に代表される今日のグローバルリスクは、世界経済の基本構造に根本的な変化をもたらし、それに応じてビジネスにおけるヒト、モノ、カネ、情報も従来とは異なる指向性を示し始めています。社会が企業に求める役割が新たな転換点を迎えた今日、NIDECはこうした構造変化への適応力を高めながら経営資源を効果的に活用していく上で必須と判断する持続的経営の要素(“マテリアリティ”と呼称)を5分野・15項目に分類し、リスクの低減と機会の発見・拡大に努めています。
マテリアリティを含む持続的経営に関わる諸課題に取り組む上で必要なガバナンス組織として、NIDECは執行機関であるサステナビリティ推進会議、並びにその監督機関であるサステナビリティ委員会を設置しています。サステナビリティ推進会議は原則として2か月ごとに開催され、社長以下執行役員が実施計画の進捗状況と課題を協議すると共に新たな社会的要請に関する情報を共有します。同会議の内容は社外取締役が過半数を占めるサステナビリティ委員会に報告され、四半期ごとの審議対象になります。また、当社取締役及び執行役員等を対象とする業績連動型株式報酬制度における目標達成度指標として、従来の財務目標に加えESG評価機関(MSCI、FTSE、CDP)による当社レーティングを2024年度より採用しています。

(マテリアリティの詳細については当社ウェブサイトhttps://www.nidec.com/jp/sustainability/nidec-sustainability/materiality/action/
をご参照ください。)
2024年度サステナビリティ委員会の開催履歴
(1)TCFDガイドラインに基づく気候変動対策
気候変動はNIDECの財務状況に正負両面の影響を及ぼし得る事象であり、新たな技術・製品需要の創出機会を提供する一方、以下リスクへの対策が不十分な場合は事業活動に重大な悪影響を与える可能性があります。
「移行リスク」(気候変動に関わる政策及び規制、技術開発、市場動向、市場評価等の変化に起因する間接的損失リスク)」
・炭素税その他脱炭素社会実現へ向けた各国のエネルギー転換施策への対応が遅れることによる税負担の上昇
・既存製品・サービスに適用される規制の厳格化や新基準への不適合に伴う市場機会の損失及びコンプライアンスコストの増加
・世界的「電化」傾向に起因する電子部品原材料(希少鉱物、鋼材、その他ハイエンドアルミや銅等の非鉄金属)の入手困難あるいは調達コストの上昇
・新たな低炭素製品が要求する代替原材料の研究・開発の遅れ及び付帯コストの増加
・非効果的な気候変動対策に起因する企業価値の低下とそれに伴う投資誘引力の減退及び信用格付けの低下
「物理的リスク(気候変動がもたらす災害等による直接的損失リスク)」
・台風・多雨等がもたらす広域水害の頻発による事業活動の停止
・渇水による事業活動への制約
・気温上昇による健康被害
・上記事由によるサプライチェーンの混乱
当社は、これら諸リスクが事業へ与え得る影響を把握し対策を策定するためのプロセスとしてTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)ガイダンスに沿った機会・リスクシナリオ分析を実施しています。
①ガバナンス
NIDECは2022年4月にTCFD提言への賛同を表明して以来、同イニシアティブに沿って気候関連リスク・機会の分析並びに財務インパクトの把握に努めています。それら取り組みを通じて得られた結果は、サステナビリティ推進会議及びサステナビリティ委員会における議論を経て経営戦略に反映されます。
②戦略
NIDEC連結売上高の95%以上を占める事業領域から選抜した経営幹部並びに実務担当者が多様な視点から気候変動インパクトを議論し、以下、手順に沿ってシナリオ分析を実施しました。
シナリオ分析ステップ
ステップ1 シナリオ分析の前提条件の決定
シナリオ分析を進めるに当たり次のような前提条件を決定
シナリオ
・移行リスクシナリオ(2℃/1.5℃シナリオ)
・物理的リスクシナリオ(4℃シナリオ)
時間軸
短期:2025年 中期:2030年 長期:2050年
対象範囲
NIDEC連結売上高の95%以上を占める事業領域
ステップ2 気候変動リスク・機会の把握
TCFD提言を参考に、事業への潜在的気候変動リスク・機会を列挙
ステップ3 事業インパクト評価
事業への影響度、リスク・機会が顕在化する時期、早期対応の必要性の観点から事業インパクト評価を実施し、主要な気候変動リスク(炭素税の導入、洪水被害)については定量評価を実施
ステップ4 対応策の検討
事業インパクトが大きいと判断した気候変動・リスク・機会について対応策を検討
(参考)事業インパクトの大きい気候変動リスク・機会及び対応策
(参考)事業インパクトの定量評価
③リスク管理
NIDECは連結グループ全体を俯瞰するグローバルリスク管理体制の枠組みに気候変動リスクを織り込み、その特定・評価から改善活動に至るプロセスを管理しています。リスク管理体制の詳細については「第2 事業の状況 3事業等のリスク」をご参照ください。
④指標と目標
NIDECは気候変動対策に関する指標・目標をマテリアリティ項目「脱炭素社会の実現」「水リスクへの対応」の枠組みにおいて次のように設定・管理しています。
脱炭素社会の実現
1)事業活動で排出するGHGsの削減
・2025年度総連結の再エネ導入比率を40%にする。
・TCFD提言に沿った気候変動シナリオの年次開示を行う。
2)製品を通じた脱炭素化への貢献
以下、製品の提供を通じて自動車/バイクが走行中に排出するCO2を削減する
・電気自動車用駆動モータシステム(E-Axle/BSG)
KPI:2020年度~2025年度までの削減量累計11,700千t-CO₂
・電動パワーステアリング用モータ(EPS-PP/EPS)
KPI:2020年度~2025年度までの削減量累計26,261千t-CO₂
・電動ブレーキ用モータ(EBB)
KPI:2024年度~2025年度までの削減量累計10,029千t-CO₂
・小型EV用モータ
KPI:年間削減量35千t
・電動バイク用モータ
KPI:年間削減量32千t
水リスクへの対応
1)全生産拠点における水リスク・アセスメントを実施する
KPI:100%実施
各取り組み結果その他詳細については当社ウェブサイトの「環境保全活動第七次中期計画及びマテリアリティの取り組み進捗」をご参照ください(現時点では2023年度の実績を掲載しています。2024年度の実績は2025年12月末に同ホームページにて開示いたします。)
https://www.nidec.com/jp/sustainability/environment/environmental-management/target/
その他、気候変動対策に関する主な実績は次のとおりです。
・2030年CO2排出量削減目標に関するSBTi(Science Based Targets Initiative)認証を取得し、環境保全活動第七次中期計画へ反映
・CDP2024気候変動調査において最高評価の「Aリスト」に選定
https://www.nidec.com/jp/corporate/news/2025/news0207-01/
・COP29バーチャル・ジャパン・パビリオンに出展
https://www.nidec.com/jp/sustainability/cop29/
・インターナルカーボンプライシング制度の導入
https://www.nidec.com/jp/sustainability/news/2025/news0910-01/
(2)人的資本拡充に向けた取り組み
①当社における人的資本経営
当社は、1973年の創業から約50年間、創業者の永守重信の強いリーダーシップの下、自律成長とM&A戦略の両輪でグローバルに事業展開・成長を果たし、2022年度以降の売上高において、2兆円超を達成しています。
企業理念・目指す姿(「100年を超えて成長し続けるグローバル企業」「人類が抱える多くの課題を解決する世界No.1のソリューション企業集団」)を実現すべく、将来の事業ポートフォリオを見据えながら、第2創業期として次の50年に向けて新たなステージに入る当社では、グローバルに更なる飛躍を達成するために、旧来の連邦経営(個々の会社の自主性を重んじ、グループ内といえども競い合いながら成長を促す経営)からグループ一体化経営(One Nidec:全体最適にてグループシナジーを創出しながら成長する経営)によるグループシナジー創出のための人事施策・基盤整備を進めています。
具体的には、社長の岸田光哉の下、2024年度に3つのコミッティを立ち上げ、技術力の集結、グローバルな適所適材の実現、“永守イズム”、“Nidec Way(全社員の行動指針・規範)”の次世代への継承に注力しています。それぞれのコミッティの概要は次のとおりです。
3つのコミッティ
「技術戦略コミッティ」
当社の技術力を余すところなく集結し、蓄積された広範なノウハウを事業や地域の垣根を越えて共有することで、グループシナジーの発揮を目指しています。また、コアコンピタンスの発掘を見据え、技術領域ごとに活動、連携して新たなビジネスの創出を模索しています。
「グローバル人事戦略コミッティ」
約40か国、10万人を超える社員を抱える当社において、社員一人ひとりが個性を最大限発揮し、多様性を経営の視点に取り込むことが飛躍的成長につながります。事業や地域の垣根を越え、人事責任者が集結し、連携することで、当社の多様な人材の発掘、交流、活躍を促進していきます。
「All for dreamsコミッティ」
第2創業期を迎え、技術力の集結、グローバル化等の変革を進める一方で、当社がこれまでに培ってきた“永守イズム”、“Nidec Way(全社員の行動指針・規範)”を同時に受け継いでいくためには、社員がNIDECグループで働くことの意義(パーパス)を追求することが重要です。社員全員が参画し、パーパスを策定することで、グローバルな一流企業としての土台を確固たるものにします。
これらのコミッティの活動も含め、ニデックの企業集団づくりは、多様性の中にもしっかりとした軸をもち「One Nidec」として、同じひとつの夢に挑戦していくために人的資本の観点(人事上のソフト面・ハード面における多面的な観点)に着目しつつ、ニデックグループの強みの根幹である企業理念やコーポレート・スローガン、“Nidec Way”等をベースに会社組織及び人材に係る基本的な考え方を「NIDECグローバル人事ポリシー」としてまとめ、人事戦略・施策として具体的な活動へと落し込みを行っています。
「NIDECグローバル人事ポリシー」
“For Our Future, For Our Dream” ― 世界の人々の明日と私たちの夢のために“挑戦する”組織・人材であり続けます。
・組織・人材開発ポリシー“Encourage Uniqueness, Respect Team Spirit”
自らの存在価値をプロアクティブに発揮する個人を尊重します。多様な意見を受容し、本音のコミュニケーションを通じて新たな価値を創出します。
組織・人材開発(ソフト領域)についてのポリシーです。このポリシーに基づき、ビジョンを共有しながらも、本音で対話をしながら多様な視点を取り入れることができる風土の醸成を図ります。また、個性を磨き、その発揮を促す組織開発・人材開発施策を進めています。
・人事制度ポリシー“Reward Based on Contributions without Bias”
シンプルな基準で常に公正・公明・公平に正しく評価され、適切なキャリア機会が提供されます。
人事制度(ハード領域)におけるポリシーです。このポリシーに基づき、会社における人事基盤として必要な基幹制度(等級・報酬・評価)、これらに付随する組織管理・異動ルール・福利厚生等の制度・仕組みを公正・公明・公平な観点から整備します。実力に応じた多様なキャリア機会を提供、実績・成果に正しく応えることを通じて組織・人材の挑戦を支援します。
※人的資本に関する以下の指標については、特に記載がない限りニデック(株)の数値(2025年3月末時点)を掲載しています。また、掲載数値は小数点第2位を四捨五入しています。
②人事領域ごとの戦略
<人材開発における戦略>
「NIDECグローバル人事ポリシー」を下に人材開発の領域では、多様な個性を尊重し、発揮を促しながら、実力・実績に応じたキャリア機会の提供を通じて、「経営層及び重要ポスト後継者候補の開発」「次世代リーダー(管理職層・担当者層)の開発」、これを根本から支える「理念の浸透」からリーダーシップパイプラインを構築すると共に、「多様性の中での組織活性化」を図ることで、グローバル規模での人材の早期可視化・開発・強化を推進しています。
1)「経営層及び重要ポスト後継者候補の開発」
ニデックグループが着実な成長を遂げる上で、グループの重要ポストについてはニデック特有の経営手法を理解し、確固たる実績を持ち合わせている人材を登用することを重視しています。そのため、グループ全体の重要ポストを可視化し、経営幹部がサクセッションプラン(後継者計画)の妥当性を議論すると共に、次世代の経営人材候補となりうる人材を発掘し、戦略的な早期開発の取り組みを推進しています。
また、経営人材候補については、企業再建や抜擢登用等のタフアサインメントに加え、当社理念や経営マインドの浸透を目的とした創業者による育成塾や、グローバル企業のトップとして高いレベルの経営知識習得のための「グローバル経営大学校」「次世代グローバル経営大学校」を通じて、知識習得と実践の場を組み合わせながら開発強化を図っています。両経営大学校には、これまで世界14カ国(日本、米国、カナダ、メキシコ、中国、タイ、フィリピン、シンガポール、インド、イタリア、ドイツ、フランス、イギリス、ポーランド)の国々から受講者を選抜し、受講後は各地でグローバルリーダーとして活躍しています。
2024年度以降は「グローバル人事戦略コミッティ」を立ち上げ、幹部開発の軸足を日本地域からグローバルに発展させ、国籍や活躍する地域を問わず、更なる人材の発掘に努めています。また、2025年4月1日付でチーフオフィサー制の強化及び「フェロー」・「理事」の新設を実施しました。チーフオフィサー制の強化については、CxOを中心に新たにグローバル本社体制を構築し、地域や事業の枠を超えた連携を促進しています。「フェロー」については、高度な技術・技能・知識を有し、明確な使命を持って事業及び改革を推進し、組織に貢献する者を登用する制度としています。ニデックグループにとって重要な技術・技能・知識を有する専門人材にとって、将来の姿として目標となる位置づけとなり、持続的な成長を支える強固な基盤を構築するものです。「理事」については、将来の経営人材候補となりえる人材を明確化し、より幅広い視点で会社運営に携わることで、次世代の役員をグローバルに選出、開発します。
上記のとおり、多くの重要ポジションにおいては内部の後継者候補の計画的な開発・登用を基本とし、内部人材によるサクセッションプランの充足を目指しており、取り組みの結果として内部継承率が上昇しています。一方で、事業の拡大や変革に応じて、その時々に必要なスキル・経験を持った即戦力人材の採用・幹部登用も必要となります。即戦力人材がその実力を十分に発揮し、ニデックグループで成果を創出するために、上記創業者による育成塾等を通じて当社の経営手法や理念の浸透を図り、多様な視点を持った経営体制の構築に努めています。
なお、2020年度より「人材開発委員会」を設置し、ニデックグループの重要ポストのサクセッションプラン(後継者計画)等について経営幹部が半期ごとに議論を行ってきましたが、より適時適切な議論・意思決定を目指して2024年度以降は、旧来の「人材開発委員会」での内容を経営の会議体の中に組み込むこととし、日々の事業環境の変化を踏まえながら戦略的な人材開発・人材配置を経営幹部間で議論するものとしています。
更に、ニデック(株)の社長ポストをはじめとした特に重要な一部のポストについては、2022年11月に上位委員会として「指名委員会」を設置し、経営層(取締役・執行役員)の選任に繋がる仕組みを構築しています。
※経営層及び重要ポスト後継者候補の開発に関する指標の対象範囲はニデックグループ全体となります。
※内部継承率:重要ポスト数に対する、重要ポストに占める内部登用者数
内部継承率については2024年度時点で2025年度目標85%を達成しています。
※後継者の継承準備度(即時継承可能)・幹部候補の準備度:重要ポスト数に対する、即時継承可能な後継候補数の割合
※後継者の継承準備度(1~2年後に継承可能)・後継者候補準備率:重要ポスト数に対する、1~2年後に継承可能な後継者候補数の割合
※後継者の継承準備度(3~5年後に継承可能):重要ポスト数に対する、3~5年後に継承可能な後継者候補数の割合
2022年度、2023年度に引き続き、2024年度についてもよりグローバルに重要ポストの見直しを行い、新たな重要ポストにおけるサクセッションプラン策定の取り組みの定着を図っています。そのため、後継者の継承準備度(即時継承可能)については実績値が低下しています。
2)「次世代リーダー(管理職層・担当者層)の開発」
ニデックグループでは、個々の社員の特性を理解し、尊重することで、社員各々の専門性が発揮され、グループ全体の業績向上及び将来のリーダーを担う人材の候補者開発に繋がると考えています。そのため、様々な人材開発施策を通じて、社員が自律的に成長するために学習意欲を高めることや、個々人のニーズに合うよう幅広く学習機会を提供することを目指しています。今後も、キャリアの状態に応じた次の役割別の研修機会、及び個別の学習ニーズに合わせた開発施策・機会の提供に注力します。
(ⅰ)管理職層に対しては、自己のリーダーとしての強み、弱みを洗い出すための研修を実施しています。研修の結果として作成される個人別のフィードバックレポートを本人及び上司にも共有し、OJTに活用できるようにしています。
(ⅱ)担当者層においては、新卒入社者に対して約2年間の若手育成プログラムを実施し、実務遂行力やビジネスパーソンとしての基礎的な力を養成するための各種研修を実施しています。このプログラム期間は、研修だけでなく、職場にて具体的な開発計画を立て、OJTにより現場での経験を通じた人材開発にも取り組んでいます。
(ⅲ)階層別に各種研修の機会を提供するほか、キャリア開発支援(上司・若手向けキャリア研修やキャリアプランシート、定期的な1on1ミーティング等)を通じて、各個人が学習意欲を高めるための内省を促進する機会を設けています。
(ⅳ)社員全般に対しては、社員個人が自らの学習ニーズに沿った通信教育(修了者への補助あり)等を受講できるスキルアップ支援プログラムを用意しており、個々人の能力向上、リスキリングの促進にも取り組んでいます。
(ⅴ)プロフェッショナル人材の育成・強化を行うために、会社機能別での切り口から多様な経験を支援する「機能軸人材マネジメント制度」の導入を管理部門からスタートさせており、プロ人材となる過程において経験すべき職場・業務を通じた開発を加速させています。創業以来大切にしてきたニデックの三大精神(「情熱・熱意・執念」「知的ハードワーキング」「すぐやる・必ずやる・できるまでやる」)をはじめとした、“ニデックらしさ(理念)”を時代に合わせて磨き上げ、全社員に浸透させながら、多様性の中にも組織として目指すべきもの、その中での社員の一体感(ベクトルの一致)を醸成する取り組みを進めています。
※日本地域における一人当たりの研修時間、一人当たりの研修費用については2024年度から集計を開始しています。
※キャリア意識:毎年実施している従業員意識調査「組織パフォーマンスサーベイ」の「あなたは、キャリアの方向性を描いていますか?」の設問に対し、5段階評価のうち「そう思う」、「ややそう思う」と回答した社員の割合
2024年度の主な研修の事例
※新入社員研修:学生から社会人への切り替えと、社会人に必要な知識・スキルを学びながら、マインドセットを行う。
※若手育成プログラム:新卒入社後の2年間で、計5回の研修とeラーニングを通して当社の行動指針・規範であるNidec Way及び社会人基礎力の理解を深め、職場での課題解決を通してこれらの定着を図る。
※要素別技術スキル教育:業務に直接必要なモータに関する要素別(メカ、磁気、電気・電子、制御等)技術を学ぶ。
※技術者レベルアップ教育:モータに関わらず、品質向上、原価低減、短納期開発による利益貢献につながる幅広い知識の習得を図る。
※MOT研修:技術に基づいた新規ビジネスを立ち上げるために必要な考え方やマーケティング・戦略立案の方法を学ぶ。
3)「理念の浸透」
社員の特性を尊重することとグループ全体の業績向上を両立する上で、社員各々がニデックグループの理念や経営方針に共鳴することが必要不可欠です。ニデックグループの着実な成長に向け、社員のベクトルを合わせ、社員各々が最大限活躍できる組織を作るため、次の取り組みを実施しています。
(ⅰ)理念浸透では、創業者の想い(ニデックの理念や考え方等)をまとめた「挑戦への道」を社員に配布し、ニデック内で共有すべき理念として日々浸透させ、また理念研修で定期的にこれらの理解度や実践度を振り返る機会を設けることで、企業風土・組織文化の醸成からベクトルの合った組織づくりを行っています。
(ⅱ)One Nidecとして社員の力が最大限に発揮されるように、社員間の関係性を活性化させ、各職場から組織全体へと繋がるパフォーマンスの向上を目指し、「組織パフォーマンスサーベイ」を実施しています。
(ⅲ)「組織パフォーマンスサーベイ」の結果を活用した組織開発の取り組みとして、各職場にて本音で話し合う「職場ワークショップ」を導入し、多様な意見を尊重しながらビジョンに基づく意思決定を進めることができる組織風土の醸成・組織の構築を進めています。
これらの取り組みにより、ニデックグループを支える「組織」「ヒト」を中心とした持続的な企業成長を目指していきます。
※ビジョンの浸透度:毎年実施している従業員意識調査「組織パフォーマンスサーベイ」の「あなたの職場では、会社の経営理念やビジョンが共感されていますか?」の設問に対し、5段階評価のうち「そう思う」、「ややそう思う」と回答した社員の割合
女性のビジョンの浸透度については、2024年度時点で目標85.0%を達成しています。
※連携・コミュニケーション:「組織パフォーマンスサーベイ」における、連携やコミュニケーションに関する合計30設問の5段階評価の平均点
※エンゲージメント:「組織パフォーマンスサーベイ」における、エンゲージメントに関する合計19設問の5段階評価の平均点
2025年度目標の達成に向けては、「理念浸透」、「組織パフォーマンスサーベイ」、「職場ワークショップ」の取り組みに加え、2024年度より社内で「All for dreamsコミッティ」を立ち上げ、全社員が参加するアンケート等の取り組みを通じてパーパスの策定を進めています。パーパス策定活動においては改めて社員一人ひとりがNIDECで働く意味や理由を見つめなおすと共に、パーパス策定後には企業活動とパーパスを結び付けながら社員とのコミュニケーションに努めることでビジョンの浸透促進を図ります。
<人事基盤整備における戦略>
第2創業期としてグローバルに更なる飛躍を達成するためには、国際競争力の強化や働き方改革の推進による生産性向上、実力・実績主義の徹底を通じた競争力の強化が必要不可欠であると考えています。世界情勢・社会動向・諸外国との関係においても、特に生産性向上の強化が望まれる日本国内において、当社では人事制度改革に着手し、One Nidecでの強固な基盤(組織・人材)づくりを目指しています。なお、基盤整備においては、属性に関わらず誰もが実力を発揮できるよう、多様性のある組織(職場)風土や労働環境づくりにも注力し、日頃の円滑な企業活動の土台を築き上げながら進めることとしています。
2019年より人事制度改革に向けた検討を開始のうえ、その後の各種人事施策の展開等により経営層から一般社員までの体系的な組織・仕組みを構築することで、人材の流動化・ガバナンス強化を促進し、「組織」「ヒト」の活性化を実現することを目指しています。
1)「人事基盤整備_制度」
(ⅰ)当社では、取締役会の諮問機関として「報酬委員会(2021年2月~)」「指名委員会(2022年11月~)」を設置(委員の過半数を独立社外取締役にて構成)しています。取締役及び執行役員等の選任方針・選任基準・候補者案の決定等や役員報酬に関して、独立社外取締役の適切な関与・助言を得ることで、公正性・透明性・客観性を担保し、当社のコーポレート・ガバナンス体制のより一層の充実を図ることを目指しています。
(a)「指名委員会」では、取締役及び執行役員等の選任方針・選任基準や継承プラン及びサクセッションプランの考え方を踏まえ、社長の候補者案等を審議しています。2023年度については、特に社長選任に向け議論を重ね、2024年2月の指名委員会にて審議し、現在の代表取締役社長執行役員である岸田光哉を選任しました。
(b)「報酬委員会」では、役員の報酬に係る報酬決定方針の策定、報酬制度の設計(業績目標の設定、業績連動報酬の合理性、報酬構成の妥当性、報酬制度に基づく個別報酬額)等を審議しています。2024年6月には役員報酬を当社のESGパフォーマンスと連動させるため、業績連動型株式報酬へESG目標を反映することを決定しました。当社グループのグローバルでの競争力強化と事業の持続的な成長・発展につなげるべく、グループ経営・グループガバナンスをより一層強化し、安定した経営継承を行うべく進めていきます。
(ⅱ)グループ一体化経営を進める上で、等級・報酬・評価の人事基幹制度については、国内主要グループ会社を含めた約1万人を対象に制度の統一化を図っており、2020年度にはグループ統一での評価制度を先行して導入しました。更に、2021年~2022年度にかけて段階的に等級・報酬制度を導入しています。
(a)評価制度は、実力・実績主義を徹底するため、組織への貢献(該当業務(職務)に対してのパフォーマンス(行動・アウトプット・成果))を総合評価し、その評価結果を月例給・賞与へ反映しています。
(b)等級・報酬制度は、管理職・非管理職のリーダークラス以上に、ジョブ型人事制度(職務等級制度)を導入のうえ、職責・職務を明確化し、ポジションベースでの適所適材の人材配置を実現できるようにしています。報酬(賃金)は、月例給を職務給に一本化し、外部機関の報酬調査・ベンチマーク(75%ile・50%ile・25%ile)を参考に市場水準に基づいた金額を設定のうえ、職務等級制度により明確化した「職責・職務の大きさ」と「成果(評価結果)」に応じて月例給を決定しています。非管理職の担当者クラスは、日本のジョブ型市場の動向(市場としては未成熟)を踏まえ、担当としての職務(役割)段階の違いを定義づけすることに留め、ある程度の職能要素を残した形で、過去の評価の積み上げから昇降給や昇格候補者としての推薦、昇格を行う仕組みとすることで、着実な人材開発・強化を進めるものとしています。月例給だけでなく、会社・個人業績の結果等による賞与も含め、メリハリのある処遇を実現させるに当たっては、年齢、学歴、社歴、性別、国籍等は関係なく、常に公正・公明・公平に正しく評価することを目指しています。
(ⅲ)退職金制度においても実力・実績主義を徹底し、貢献度の高い社員により報いるべく、次の3点をコンセプトとしています。
(a)総報酬の一部として毎年の貢献をその年の対価として報いること(=報酬感)
(b)優秀な人材の採用・定着、パフォーマンスの向上に資する制度とすること(=リテンション)
(c)ニデックグループのガバナンスを確保し、円滑な異動を担保する仕組みとすること(=グループ内の流動性確保)
これらのコンセプトの下、具体的には、勤続年数による退職金の逓増を廃止し、役割や責任の大きさによって決定する基本給に応じて、退職掛金が変動・決定する仕組みとしています。また、グループ各社においても、様々な退職金制度の仕組みがありましたが、確定給付企業年金(以下、「DB」)及び確定拠出企業年金(以下、「DC」)の2本立ての退職金制度から、DCのみの退職金制度へ変更しています。退職金制度をDCに一本化したことで、DCのポータビリティ制を活かし、ニデックグループ内の人材の流動化が円滑に進むことにもつながっています。その他にも、DBの凍結及び終身部分の確定年金化等も行い、将来的な債務上昇のリスクを回避しています。
(ⅳ)ポジションベースの人事制度をより機能させる(社内での人材の流動化を促進する)ために、「社内公募制度」を年2回・定期的に実施することとしています。旧来から実施してきた会社主導の人事異動だけでなく、4月と10月の異動時期に合わせて部門単位でポジションの求人を公開し、その求人に社員から応募があった場合は各部門で選考し、社員と部門のマッチングが成立すれば、配属としています。社員の自発的な行動を促し、積極的にチャレンジしてもらうことでキャリア形成を支援すると共に、組織としての活性化を期待しています。なお、「社内公募制度」は、人事制度の導入と共にニデック(株)からスタートし、順次、グループ会社にも展開・運用を広げる予定です。
(ⅴ)環境の変化、グローバルビジネスの拡大・深化に伴い、会社が必要とする人材の質は多様になっています。その状況下において、地球規模における「適所適材」(組織能力獲得・人材確保/活用)を実現するために、グローバルモビリティポリシーの策定をはじめとする制度・仕組みの整備に着手しています。国内だけでなく、グローバルに活躍する人材がより多く生まれる環境を整えることによりOne Nidecを更に推進します。
2)「人事基盤整備_採用」
当社は絶えず成長を希求し、「世界No.1の総合モータメーカー」として、世の中になくてはならないソリューションを提供してきました。今後も、時代の変化や社会のニーズに即応できる企業であるために、“永守イズム”“Nidec Way”に共感し、高い目標に向かって絶えず挑戦し続ける3つのP(Proactive, Productive, Professional)を持つ人材の獲得・定着を進めていきます。ニデックグループの成長に伴い、新たな社員が着々と参画すべく、キャリア採用は通年採用としています。新卒採用においても27年度入社から通年採用として進めていくべく仕組みを整備しており、留学生等国籍関係なくニデックにマッチする素質のある人材をグローバルに採用していきます。更に、ベクトルのあった少数精鋭の社員集団であり続けるため、次の取り組みを実施しています。
(ⅰ)2024年度は、当社を含む国内グループ会社において158名のキャリア採用をしました。厳しい競争を勝ち抜くために、生え抜き社員だけでなく様々なバックグラウンドを持った社員が協働することで、社員の多様性を重視しながら、常に進化し続ける組織として人材の硬直化を防止すると共に、事業の拡大に応じて、その時々に必要なスキル・経験を持った即戦力人材の採用を行っています。入社後には理念浸透プログラムや入社後面談、月次アンケート等の定着施策を実施し、ニデックグループで早期活躍するためのオンボーディング施策を積極的に展開しています。
(ⅱ)2025年入社として、当社を含む国内グループ会社では192名の新卒採用をしました。若手のうちから裁量を持って積極的に仕事に取組み、様々な教育や業務経験を通して将来のニデックグループの経営幹部候補へと成長するよう開発しています。キャリア採用社員同様に新卒採用社員においても、ニデックへの定着を図り、活躍を促進することが重要だと認識しており、理念浸透活動を通じた経営理念・方針への理解促進や、月次アンケートによる状況把握と個別面談実施、初任給・担当者層の給与水準の向上等を通じて定着率の向上を図っています。
(ⅲ)日本国内は、特に先端技術開発等を担うプロフェッショナル集団として、正規雇用が大半を占めています。非正規社員で要件を満たした社員は、積極的に正社員として登用します。当社の「仕事に年齢は関係ない」というポリシーに基づき、役職定年という考え方はなく、ポジションや役割によって、社員一人ひとりが活躍できる会社・組織を目指しています。

※採用に関する指標のうち、採用数(新卒採用)、採用数(キャリア採用)の対象範囲は当社及び国内グループ会社、その他の指標は当社のみとなります。
※一人当たり採用コスト:採用に係る外部に支払う費用÷採用数
新卒採用における一人当たり採用コストについては、2024年度、新卒採用市場の競争率が高まっていることや、当社内においても更なるグローバル化の推進等を背景に新卒採用社員に求められる役割が拡大していることを背景に、母集団形成の強化を図った結果、増加しています。具体的には、求職者の認知拡大及び当社への理解深耕を目的に、採用コンテンツの拡充や求職者との接触機会の増加を図りました。
※採用に係る平均日数:応募から内定までのリードタイム
※離職率:当該年度の離職者数÷当該年度の平均従業員数
性別ごとの離職率は2024年度から集計を開始しています。
3)「人事基盤整備_D&I」
ニデックグループは、世界40か国以上に拠点を持つグローバル企業として成長をし続けています。国を跨いだ社員の往来、交流を行っていますが、多様性のあることが当たり前な組織(職場)・労働環境の整備を進めることで、世界情勢・市場の変化に対しても迅速に対応できる組織・人材となることを目指しています。
(ⅰ)多様な社員の活躍を促進し、組織全体で新たな価値を創造していく上で、属性を問わず実績を評価する組織風土をはじめ、柔軟な働き方や多様性を受け入れる組織整備を進めています。
(a)2005年頃からダイバーシティ推進に取り組み、その後、仕事とプライベートの両立支援から活躍支援へと段階的にフェーズを移しつつ、男女問わない働き方として、時差勤務制度や在宅勤務制度、時間単位年次有給休暇制度を設けると共に、時短勤務等各種制度拡充やキャリア支援等を行っています。その結果、育児休暇からの復帰率向上や女性の管理職、管理職候補層の増加、男性の育児参画度の向上等が成果として出ています。また、女性社員を中心に、働き方やキャリア等をテーマにしたワークショップを実施しており、仕事に対するモチベーション向上に努めています。特に京都本社では、社外取締役と連携し、ダイバーシティについて社員の理解を深めるワークショップや、海外事業所の女性幹部の来日に合わせて、合同でワークショップを開催し、グローバル化とジェンダーの両面からの啓発を実施しています。加えて、海外事業所の幹部社員によるメンタリングを実施しており、集中的にキャリア開発支援、動機付けを行っています。ニデックでは今後も女性活躍推進を重要課題と位置づけ、女性管理職比率について、当社では2024年度で8.5%(女性従業員比率21.7%)となっており、2025年度には9%を目指しています。
(b)LGBTQ社員に対する取り組みとして、当社の就業規則では、性差・性的指向・性自認等に関係なく人格を尊重し、互いに一致協力することを明文化しており、その一環として配偶者に適用される人事規程を同性パートナーにも適用しています。
(c)外国籍役員2名を登用しており、採用においては国籍関係なく採用を推進し、留学生の採用数は年々増加傾向となっています。性別だけでなく、国籍をはじめとした個人の属性や価値観にかかわらず人材が活躍できる会社を目指して働き方の柔軟性の確保に努めています。また、技術戦略コミッティやグローバル人事戦略コミッティの取り組みを通じて、各機能においてグローバルな事業横断的な人材交流にも注力しています。特に、グローバル人事戦略コミッティにおいては、幹部候補人材のグローバルな発掘・開発につながる取り組みや、グローバル幹部報酬の仕組みやグローバルモビリティポリシーの整備等、人事機能内にとどまらない人材交流につながる議論を進めています。



※2025年度目標については、2022年4月以降を対象にするマテリアリティPhase3にて策定しています。
※女性役員比率については、2024年度より外国籍役員も含めて算出しています。
※女性管理職候補比率については2023年度時点で目標15.0%を達成しています。
※日本地域における階層別女性比率については2024年度から集計を開始しています。
※日本地域の育児休業に関する指標は2024年度から集計を開始しています。
※当社における女性の育児休業取得者数/率について、雇用形態別の集計は2023年度から開始しています。
※テレワーク適用率及び時差勤務制度適用率・実施率の集計範囲は国内で勤務する社員に限っています。
海外赴任者は赴任先の現地法人の就業規則に準拠しています。
※テレワーク実施率について、コロナ禍においてはテレワークを積極的に実施していましたが、現在は対面でのコミュニケーション・業務運営を原則とし、円滑な業務遂行や意思決定のスピード向上に努めています。
※性別ごとの年次有給休暇の取得状況は2024年度から集計を開始しています。
(ⅱ)会社と社員の様々な対話の場から、適切な共有・建設的な議論を意識しつつ、コミュニケーションの活性化にも取り組んでいます。
(a)当社の社員代表組織である親睦会との間では、月に1回、双方向での情報共有・意見交換の場を設けており、社員が働き甲斐のある職場環境をつくるため、親睦会から集約した社員の声等も踏まえながら、年に2回社員満足度向上委員会を開催し、親睦会と会社が議論を交わしています。
(b)2021年度からは、人事部門の社員が各事業所を訪問し、社員との質疑応答等を通じて現場での課題認識に努めながら、人事施策や取り組みについての周知徹底・理解浸透を図るようにしています。
(c)2024年度には社長の岸田が経営課題の検討や各職場の状況の理解を深めるべく、社員との交流会を実施しました。本交流会は京都本社において25回にわたり開催され、291名が参加しました。今後も引き続き経営陣と社員のコミュニケーション活性化に努めていきます。
(ⅲ)当社の社員のモチベーション向上や事業や地域をまたいだネットワーキングの取り組みの一環として、グローバル表彰制度「One NIDEC利益貢献大賞」を運用しています。2024年度には27件、延べ202名の社員を表彰しました。なお、本表彰制度では取り組みの結果創出された利益をベースに組織への貢献度を評価しており、人事制度と合わせて実力・実績主義や理念の浸透の観点でも効果的に活用しています。
(ⅳ)当社の持続的な成長を実現するに当たり、社員の健康と働き甲斐を重要な源泉と位置づけ、多様な人材が活躍できる職場づくりと、社員が長く活躍できる持続可能な働き方が不可欠であるという考え方に基づき、健康経営に取り組んでいます。また、健康経営においては、「生産性」と「エンゲージメント」の向上を戦略の柱として掲げています。
(a)生産性向上の観点では、心身の健康を維持・増進することで、欠勤や休職等による損失の最小化や健康問題によるパフォーマンス低下の防止を図っています。健康上の高リスク者への対策として、健康診断結果に応じた個別保健指導の実施や精密検査受診勧奨等を効果的に実施するほか、傷病の発生予防として、当社産業医・保健師によるオンラインセミナーの実施により社員の健康リテラシーを高めると共に、敷地内完全禁煙の実施や運動習慣の推奨を通じて社員の行動変容を図っています。メンタルヘルス対策として、ストレスチェック実施後集団分析等、フォロー強化を進めています。加えて、労働安全の観点から、管理職を含む従業員の労働時間を管理し、長時間労働に伴う健康障害発生リスクの抑制に努めています。
(b)エンゲージメント向上の観点では、当社内の健康意識調査である「NIDECヘルスサーベイ」の分析結果から、「エンゲージメント」と「働きやすさ」のスコアの相関関係に着目し、特に「働きやすさ」スコアの改善につながる施策を推進していきます。「働きやすさ」スコアの改善には、1on1ミーティングやキャリア面談の導入による上司・部下間のコミュニケーションの活性化や、職場課題の解決について話し合うワークショップ導入による組織活性化を図っています。また、時差勤務制度や在宅勤務制度の拡充等、制度面での環境整備にも取り組んでいます。
※欠勤率、性別ごとの月平均残業時間については2024年度から集計を開始しています。
※2024年度は健康増進プログラムの内容及び集計方法を変更したことに起因して実績値が低下しています。
(ⅴ)当社は、グローバルな事業環境における人権への配慮の重要性を認識しており、「国連ビジネスと人権に関する指導原則」「国連グローバル・コンパクト」「国連世界人権宣言」「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」をはじめとする国際的ガイドラインを支持し、人権を取り巻く課題の多様化に対応しています。
(a)ニデックグループCSR憲章では「人権の尊重」を掲げ、またCSR憲章を補完する「NIDECグループCSR行動宣言」では、強制労働の禁止、児童労働の禁止、差別と非人道的な扱いの禁止、適切な賃金の保証、労働時間と休日・休暇の保証、結社の自由と団体交渉権の保証を規定しています。現在、当社グループはグローバルに300を超える事業所を有し、その何倍もの取引先が各国・地域で当社の事業活動を支えていますが、労働者の保護等に関する法整備が不十分と言われる国々でも操業をしています。
(b)こうした環境下において、当社グループに留まらずサプライチェーンで発生する労働・倫理問題に関しても自社の責任と認識し、当社の人権尊重に関する姿勢と取り組みを整理し、「NIDECグループ人権基本方針」を2021年11月に策定、2024年11月に改定しています。人権に関する基本的な考え方を明示するほか、「強制労働の禁止」「児童労働の禁止」「ハラスメントの禁止」「職場の安全・衛生の確保」等13の遵守すべき行動指針を制定しています。本方針は当社グループ及びサプライヤーを含め、当社グループのビジネスパートナー全体をスコープに展開しており、人権侵害のリスク特定と改善に継続的に取り組むと共に、本方針に関する全社eラーニング等の啓発活動を行っています。
(c)人権リスク・アセスメントについては、当社従業員の70%以上が集中するアジア地域を最重視し、重点的に取り組んでいます。アジアの主要な生産工場を対象にRBA(※)行動規範を参照した自社基準に基づく監査を定期的に実施しており、従業員の人権に関しては「雇用の自由選択」「若年労働」「労働時間」等7側面に設けられた監査項目を厳しくチェックしています。本方針を元に人権を尊重する責任を果たし、多様な人材が活躍することができる安全・安心な職場づくりを進めていきます。
(※)RBA(責任ある企業同盟)行動規範:電子業界が定めたサプライチェーン全体の事業活動に対する行動規範
(ⅵ)多様な人材が活躍する上で、安全・安心な職場づくりが必要不可欠と考え、労働災害の防止の取り組みやコンプライアンス体制の整備にも努めています。
(a)ニデックグループ全拠点において社員の安全確保を最優先の課題と位置づけ、国内事業所では安全確保に向けた施策を審議する安全衛生委員会を組織しています。
(b)諸法令・規則、社内規則・基準、社会倫理規範等の遵守やそのための従業員教育を徹底することにより、役員及び従業員の倫理意識を高め、安全で良好な職場環境づくりを進めるべく、役員・社員を対象とした研修等をはじめとしたコンプライアンス活動を継続的に実施しています。また、ニデックグループ全ての取締役・役員・従業員が利用できる内部通報窓口及び外部に第三者窓口を設置し、誰もが安心できる職場環境づくりに努めています。
※解雇には諭旨解雇を含んでいます。
3【事業等のリスク】
(1)リスク管理体制と運用状況
NIDECグループでは、グローバルな事業展開における多様なリスクに対し、中長期的な視点と日常的な視点の両方から、事業継続の確保を図っています。そのために、以下に示すとおり、リスク事象の調査・評価、現状対策の実効性確認、改善策の実施といった一連の仕組みを整備しています。
図1 全社リスク管理体制図

上記管理体制図に掲載された組織等の役割は、以下のとおりです。
・取締役会
事業年度の冒頭にリスク管理委員会からリスク管理についての基本方針の報告を受け、適正なリスク管理活動を指導・助言します。また、リスク管理に関する責任体制を定めた「リスク管理規程」の改廃に係る承認を行い、リスクガバナンス体制の実効性確保を図ります。
・リスク管理委員会
リスク管理担当役員を委員長とし、業務執行上の意思決定機関である経営会議のメンバーで構成され、リスク管理方針・施策の決定、取締役会への報告・建議を行います。
・リスク管理担当役員
全社的なリスク管理を統括し、リスク管理委員会の運営、リスク管理状況の監視、必要な資源配分の検討を行います。
・リスク管理室
リスク管理委員会の常設事務局として、リスク管理に関する企画立案、各リスク管理者、リスク統括責任部署との間における連絡調整等を担当します。
・リスク管理者
事業所長、部門長及びリスク管理委員会が別途定める者を担当業務領域についてのリスク管理者とし、その担当業務領域におけるリスク管理の責任を負います。
・リスク管理統括部署
後述するリスク評価活動の結果を踏まえて決定されたリスク管理領域の本社主管部署をリスク管理統括部署とし、その担当役員をリスク統括責任者とします。リスク管理統括部署は、それぞれの担当領域に係るリスクについてリスク管理者から報告を受け、その対応を支援し、モニタリングします。
(2)リスク調査・評価活動
リスク管理室より依頼を受けた本社・グループ会社・事業本部のリスク管理者は、全社リスク管理フロー図(図2)、リスク調査・評価活動階層(図3)に基づき、定期的に事業に影響を及ぼすリスク事象の調査・評価を行います。対象とするリスク事象は、経営戦略リスク、事業運営リスク、ガバナンスリスク、偶発的リスクの4つに分類されます。
図2 全社リスク管理フロー図

上記フロー図内の主なアクションの概要は、以下のとおりです。
・リスク特定
リスク管理室により任命されたリスク管理者が、毎年度、事業に影響を及ぼす可能性のあるリスク事象を洗い出します。
・リスク評価
当該リスク管理者は、洗い出されたリスク事象について、全社共通の指標に則り発生可能性と影響度を評価の上、リスクレベルを特定します(図4参照)。リスク評価に当たっては、事象毎にリスクシナリオを検討し、潜在リスクの把握に努めます。
・追加リスク低減措置
特にリスクレベルが「重大」「高」の場合、現行のリスク管理活動に追加するリスク低減策を立案、実施します。
・モニタリング
リスク管理委員会で決定したNIDECの経営成績、株価、財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスク(後述 項番(3)参照)については、KRI (Key Risk Indicator)を定め、モニタリングします。
・改善
リスク低減策の実施状況を確認の上、必要に応じて改善策を講じます。リスク管理活動の結果を分析し、リスク管理体制や運用状況の継続的な改善を図ります。
図3 リスク調査・評価活動階層

リスク調査・評価に当たっては、現状のリスク管理活動とリスク低減対策の実施状況を確認のうえ、残存リスクのモニタリングを行い、結果をほかの階層の施策に相互利用しています。例えば、L2で特定されたリスクについてはL3でも内容を確認し、その中にL3主導で改善しなければならない全グループ共通の課題を発見した場合は適宜L3のリスク管理活動に反映する等、階層別リスク管理活動を相互に関連づける動きを進めています(図3参照)。
図4 リスクレベル特定マトリックス

リスクレベルはリスク対策実施後の残存リスクに対して、発生の可能性と結果の重大性を5段階に分類した上で図4のマトリックスにあてはめ、重大・高・中・低の4段階で評価します。「重大」、「高」に特定されたリスク事象は、追加のリスク低減措置の検討が必須となっており、年度末に低減措置の実施状況をリスク管理室が確認し、課題があればリスク管理委員会に報告されます。
(3)事業等のリスク
前掲のリスク評価活動の結果を踏まえて特定された、NIDECの経営成績、株価、財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、次のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてNIDECが判断したものです。
上記の各リスク内容、主要な対応策については、次ページ以降をご参照ください。
1)経営戦略リスク
2)事業運営リスク
3)ガバナンスリスク
4)偶発的リスク
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の連結財務諸表については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額によっています。
(1)重要性のある会計方針及び重要な見積り
当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定により、IFRS会計基準に準拠して作成しています。
この連結財務諸表の作成において、連結決算日における資産・負債の金額と連結会計年度の収益・費用に影響を及ぼす見積り・判断・仮定が必要となります。これらの実際の結果は見積り・判断・仮定と異なる場合があります。
もし会計上の見積りが行われる時点で高い不確実性に対する見積りを作成しなければならない場合、その会計上の見積りは、直近の会計期間にて合理的に見積った見積りや、該当する発生期間において合理的に見積ることができる場合とは異なり、財政状態やその変化、経営成績に重要な影響を与えると予想されます。
重要性のある会計方針及び重要な見積りの詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性のある会計方針 4.重要な会計上の見積り、判断及び仮定」に記載しています。
(2)経営成績の状況
岸田光哉が社長に就任し、新経営体制がスタートして1年が経過しました。One Nidecをキーワードにグループ間で横串を通してシナジーを創出しながら成長していく全体最適の経営、すなわちグループ一体化経営の実現を目指して、技術・製品・人材のグローバルベースでの融合をはじめ各種の施策を強力に推進する体制を整えてきました。
製品グループ別については、まず精密小型モータはニアライン用途を中心にHDD用モータの需要が回復し、収益を押し上げました。また、新分野となるAIデータセンター向け水冷モジュールは来る次世代GPU仕様サーバ向けを含め、精密モータの開発・生産で培った精密加工技術とコスト競争力を活かし、部品供給も含め付加価値の高い戦略商材の生産体制を整備し、顧客ニーズを満たす収益性の高い事業ポートフォリオへの転換を加速しています。車載はEVトラクションモータ関連事業においてBEV市場の拡大鈍化と価格競争の激化をいち早く察知し昨年度に他社に先駆けて収益性最優先へ戦略転換を行い、不採算機種の受注制限の徹底と部品単体ビジネスへの転換を推進しています。また、車載オーガニック(既存事業)は欧州市場の冷え込み等の影響を受けながらも高度な電動化の波が強くなる中、モータ及び周辺部品の需要を着実に取り込み拡販活動を展開しています。なお、2025年1月1日より欧米のマネジメント・オペレーションと生産・購買・人事等の横串機能が充実している家電産業事業本部(ACIM)に車載オーガニック(既存事業)の統合を進め、車載オーガニック事業運営の最適化を進めています。更に2025年4月1日付でニデックモビリティとニデックエレシスを経営統合しました。両社のリソース一体化を図り、強力なソリューションを提供できる体制作りを加速していきます。家電・商業・産業用は、データセンターの非常用電源向けの発電機やグリーンイノベーションの進展に伴うバッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)、社会インフラ更新に伴う大型モータの需要が拡大しています。これらの旺盛な需要に応えるためにインド・フランス・北中米にて生産能力の増強投資を鋭意進めると共に、バリューチェーンの下流領域の保守・点検等のリカーリングビジネスも強化しています。機器装置ではグループ全体の上流での品質の作り込みに直結する工作機械を強化しています。生産体制の集約や営業・サービスの一体運営によるシナジー効果が結実しつつある中、市場も景気変動サイクルにおける低迷期を経て上昇トレンドへの兆しが出始めています。このように新経営体制の下、グループ一丸となってスリー新(新市場、新製品、新顧客)活動を強化した結果、当連結会計年度の売上高、営業利益、税引前当期利益、当期利益のいずれにおいても過去最高を更新しました。
更に、当社は2027年度をターゲットとする新中期経営計画(Conversion2027)を策定しました。2025年度より3つの「転換(Conversion)」として、①高収益構造へ「転換」・②成長を支える「事業5本柱」へ「転換」・③真のグローバル体制へ「転換」を設定し、事業ポートフォリオの見直し、拠点統廃合、製造間接中心に人員削減、戦略投資の推進等により収益構造の抜本的転換を図り利益率の改善を目指します。
当連結会計年度における主な経営成績は次のとおりです。
当期の継続事業からの連結売上高は、前期比11.1%増収の2兆6,078億13百万円となり、過去最高を更新しました。各事業分野・市場において順調に推移し、精密小型モータではニアライン用途を中心にHDD用モータが回復したことやAIデータセンター向け水冷モジュールをはじめとする新分野での売上高が増加しました。また、家電・商業・産業用では発電機やバッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)等のエネルギー分野を中心に売上高が増加したほか、車載及び機器装置における新規連結の影響も含め、売上高が拡大しました。
営業利益は、精密小型モータにおけるHDD用モータの回復、新分野となる水冷モジュールの売上拡大、家電・商業・産業用におけるエネルギー分野を中心とした需要拡大が収益改善を牽引しました。一方、家電・商業・産業用及び機器装置において、分散拠点の合理化や生産体制の集約等を推進したことに伴うコスト負担もありましたが、ニデックPSAイーモーターズの連結子会社化に伴う段階取得に係る差益を計上したこと、また前期においてEVトラクションモータ関連事業にて構造改革を計上した影響も含め、前期比47.1%増益の2,381億16百万円となり、過去最高を更新しました。
税引前当期利益は、為替差損約141億円を計上した影響も含め、前期比15.7%増益の2,333億9百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前期比32.1%増益の1,643億65百万円となり、いずれも過去最高を更新しました。
当期の対米ドル平均為替レート(1ドル当たり152.58円)は前期比約6%の円安、対ユーロ平均為替レート(1ユーロ当たり163.75円)は前期比約4%の円安となりました。
なお、当期の売上高、営業利益への為替影響は下記のとおりです。
- 売上高:前期比約1,007億円の増収
- 営業利益:前期比約67億円の増益
セグメント別の経営成績は次のとおりです。
(単位:百万円)
(注)1.総売上高は外部顧客に対する売上高とセグメント間の売上高の合計です。
2.第2四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しています。詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」に記載のとおりです。
「SPMS」の総売上高は3,955億88百万円(前年度比622億60百万円増)となりました。これは、HDD用モータ及びAIサーバ向け水冷システムをはじめとする新分野の売上高の増加によるものです。営業利益は411億30百万円(前年度比151億72百万円増)となりました。これは増収の影響に加えて、ニアライン向けHDDモータやAIデータセンター向け水冷モジュールをはじめとする製品構成良化の影響によるものです。
「AMEC」の総売上高は3,508億54百万円(前年度比111億6百万円増)となりました。これは、世界各国の先進安全装置や自動運転に向けた高度な電動化の波が強くなる中、電動パワーステアリング用モータや電動ブレーキブースター用モータ等の需要を取り込んだことによる車載オーガニック(既存事業)売上高の増加及び為替影響による増収です。営業損益は当期に構造改革費用を計上した結果、30億4百万円の営業損失となりました。
「MOEN」の総売上高は5,779億7百万円(前年度比1,143億98百万円増)となりました。これは、発電機等及びグリーンイノベーション関連需要の増加及び為替影響、並びにニデックPSAイーモーターズ連結子会社化の影響によるものです。営業利益は703億19百万円(前年度比90億34百万円増)となりました。これは、増収による影響、固定費の大幅低減、原価改善による増益及びニデックPSAイーモーターズ連結子会社化による段階取得に係る差益の計上等の影響によるものです。
「ACIM」の総売上高は4,677億76百万円(前年度比297億86百万円増)となりました。これは、商業・産業用モータ等の売上増加及び為替影響による増収です。また、営業利益は406億47百万円(前年度比19億99百万円減)となりました。これは、欧州を中心とする分散拠点の合理化等を推進したことに伴う一時的なコスト負担の増加によるものです。
「機械事業」の総売上高は2,209億24百万円(前年度比138億40百万円増)となりました。これは、新規連結の影響による増収です。営業利益は178億28百万円(前年度比105億25百万円減)となりました。これは、前年同期に不動産売却益等の一過性収益があったことに加え、工作機械関連各社の生産体制集約等に伴う一時的な費用発生や生産能力低下によるものです。
「グループ会社事業」の総売上高は6,650億57百万円(前年度比304億21百万円増)となりました。これは、ニデックインスツルメンツやニデックプレシジョンの売上増加によるものです。営業利益は875億89百万円(前年度比120億7百万円増)となりました。これは、売上の増加によるものです。
製品グループ別の経営成績は次のとおりです。
(単位:百万円)
「精密小型モータ」製品グループの売上高は、前期比17.4%増収の4,878億89百万円となりました。HDD用モータの売上高は、ニアライン用途を中心とした高付加価値ゾーンでの増加を主因に、前期比41.9%増収の1,002億19百万円となりました。その他小型モータの売上高は、AIデータセンター向け水冷モジュールをはじめとする新分野での売上高が増加した結果、前期比12.3%増収の3,876億70百万円となりました。営業利益は、増収の影響に加えて、ニアライン向けHDDモータやAIデータセンター向け水冷モジュールをはじめとする製品構成良化の影響も含め、前期比55.8%増益の583億70百万円となりました。
なお、当期の売上高、営業利益への為替影響は下記のとおりです。
- 売上高:前期比約173億円の増収
- 営業利益:前期比約12億円の増益
「車載」製品グループの売上高は、車載オーガニック(既存事業)において、世界各国の先進安全装置や自動運転に向けた高度な電動化の波が強くなる中、電動パワーステアリング用モータや電動ブレーキブースター用モータ等の需要を取り込み、前期比14.4%増収の6,646億23百万円となりました。営業利益は、車載オーガニック(既存事業)において、欧州市場の冷え込みに加え、家電産業事業本部(ACIM)の下で抜本的な改善対策に着手したこと、EVトラクションモータ関連事業においては、量産化途上にあるニデックPSAイーモーターズを新規連結化した影響、中国市場での収益性最優先への戦略転換に伴う構造改革の効果に加え、継続的に原価低減や固定費の削減を粘り強く実施した結果、前期比569億72百万増益の257億80百万円となりました。
なお、当期の売上高、営業利益への為替影響は下記のとおりです。
- 売上高:前期比約232億円の増収
- 営業利益:前期比約19億円の減益
「家電・商業・産業用」製品グループの売上高は、データセンターの非常用電源向け発電機やグリーンイノベーションの進展に伴うバッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)や社会インフラ更新に伴う大型モータの需要が拡大しており、前期比9.0%増収の1兆526億55百万円となりました。営業利益は、収益性の改善を目指して欧州を中心とする分散拠点の合理化や生産体制の集約等を進めた結果、先行して一時的なコスト負担が発生したものの、発電機やバッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)をはじめエネルギー分野の拡大に伴う製品構成の良化や為替の影響も含め前期比3.0%増益の1,183億5百万円となりました。
なお、当期の売上高、営業利益への為替影響は下記のとおりです。
- 売上高:前期比約521億円の増収
- 営業利益:前期比約68億円の増益
「機器装置」製品グループの売上高は、新規連結による影響や液晶ガラス基板搬送用ロボットの増収を主因に、前期比5.4%増収の3,145億91百万円となりました。営業利益は、前年同期に不動産売却益等の一過性収益があったことに加え、景気変動サイクルに伴う高収益の半導体検査装置の売上減少や、工作機械関連各社の生産体制集約等に伴う一時的な費用発生や生産能力低下により、前期比12.2%減益の379億14百万円となりました。
なお、当期の売上高、営業利益への為替影響は下記のとおりです。
- 売上高:前期比約63億円の増収
- 営業利益:前期比約5億円の増益
「電子・光学部品」製品グループの売上高は、前期比3.1%増収の844億4百万円、営業利益は前期比6.2%増益の140億39百万円となりました。
なお、当期の売上高、営業利益への為替影響は下記のとおりです。
- 売上高:前期比約19億円の増収
- 営業利益:前期比約1億円の増益
「その他」製品グループの売上高は、前期比14.0%減収の36億51百万円、営業利益は、前期比40.7%減益の2億7百万円となりました。
(3)財政状態の状況
NIDECの現金及び現金同等物は、当連結会計年度末は2,462億39百万円であり、前連結会計年度末は2,170億5百万円で292億34百万円増加いたしました。この主な要因は、営業キャッシュ・フローが2,844億28百万円の収入となった一方で、有形固定資産の取得等による投資キャッシュ・フローが1,472億55百万円の支出と、財務キャッシュ・フローが801億93百万円の支出となったことによります。また、手元現金の有効活用のため、日本、中国及び米国等各地域内においてキャッシュマネジメントシステム(CMS)を活用したグループ間での余剰資金活用を継続しており、更に各国を結ぶCMSを既に導入し、全世界ベースでCMS網を拡大させています。なお、当連結会計年度末時点において、現金及び現金同等物の約65%を日本以外の子会社で保有しています。
NIDECの資金の効率化を高めるため、海外子会社を含めたグループ間のノーショナルプーリングシステムを特定の金融機関と構築しており、特定の金融機関に対する預入総額を上限に参加会社は借入を行っています。そのため、現金及び現金同等物に含まれる銀行預金には、単一の会計単位として認識したノーショナルプーリングシステムにおける預入金及び借入金の純額が含まれています。
グループ会社間での送金には、一部の特定された状況下において制限事項があります。特定地域における送金制限は、資金の効率的なグループ内移動、特に海外子会社から当社への送金を妨害する場合がありますが、後述の継続的なキャッシュ・フロー、外部借入を通じて流動性の需要を満たすように努めています。なお、この制限によるNIDECの流動性や財政状態、経営成績への重大な影響はございません。
短期借入金は前年度比507億56百万円増加の937億10百万円となりました。当連結会計年度末時点での短期借入金は主に銀行からの円建の借入で構成されています。当連結会計年度末時点ではコマーシャル・ペーパーの残高はありません。
1年以内返済予定長期債務は前年度比207億21百万円増加の1,638億49百万円となりました。これは主に1年内予定長期借入金への振り替えにより214億80百万円増加、1年内返済予定社債への振り替えにより1,314億95百万円の増加、1年内返済予定社債の償還により1,300億円減少したことによります。当連結会計年度末時点での1年以内返済予定長期債務は主に、無担保社債で構成されています。
長期債務は前年度比363億30百万円減少の3,784億87百万円となりました。これは主に1年以内返済予定長期社債への振り替えにより1,314億95百万円の減少、借入により717億87百万円の増加、新規連結により465億42百万円増加したことによります。当連結会計年度末時点での長期債務は主に、銀行からの円建の借入及び無担保社債で構成されています。
社債について、期末時点で連結財政状態計算書に含まれる額面総額は次のとおりです。
なお、ユーロ建無担保普通社債を除く上記社債は2019年3月に関東財務局長へ提出した2019年4月5日から2020年4月4日の期間に有効となる3,000億円の社債発行登録書及び2020年4月に関東財務局長へ提出した2020年4月9日から2021年4月8日期間に有効となる3,000億円の社債発行登録書及び2022年4月に関東財務局長へ提出した2022年4月9日から2024年4月8日の期間に有効となる6,000億円の社債発行登録書を基に発行しています。本発行登録は、資金調達手段の多様化による財務安定性の向上を企図し、金融機関からの間接金融による資金調達等と合わせて、NIDECの必要資金を機動的に調達できる体制を構築することを目的としています。NIDECの無担保資金調達の大部分は、当社が調達した後、それぞれのグループ会社の資本要件を満たすために貸与しています。NIDECは、資金調達コストの低減及び十分な信用枠を維持し、グループ会社全体の機動的な資金を確保いたします。
NIDECは、将来のM&A、研究開発活動、設備投資のために追加融資を検討しています。また、今後もM&A、研究開発活動、及び設備投資を機動的に行う基盤構築のため、追加的な資金を得ることを検討しています。
有価証券報告書の提出日現在において、2025年5月28日から2026年5月27日の期間に13百万株及び350億円を上限とする自己株式取得が決議されています。なお、2024年5月27日から2025年5月26日の期間に10百万株及び350億円を上限とする自己株式取得が決議されています。当プログラムにおいて2024年5月27日から2025年3月31日の期間に約78億円で2,920,300株を取得しています。なお、2024年1月25日から2024年5月24日の期間に4百万株及び110億円を上限とする自己株式取得が決議されています。当プログラムにおいて2024年1月25日から2025年3月31日の期間には自己株式の取得はありませんでした。
NIDECは、これらの資金源と営業活動から得るキャッシュ・フロー及び未実行の与信枠は、将来の資金需要に十分対応するものであると考えています。
NIDECの資産合計残高は、前期末(2024年3月末)比1,555億84百万円増加の3兆3,152億93百万円となりました。これは主にニデックPSAイーモーターズの支配権を獲得したことにより、有形固定資産が545億74百万円増加、営業債権及びその他の債権が293億32百万円増加、無形資産が299億21百万円増加したことによります。
負債合計残高は、前期末比700億12百万円増加の1兆5,715億円となりました。これは主に売上高の増加に伴い営業債務及びその他の債務が486億41百万円増加し、ニデックPSAイーモーターズの支配権を獲得したことにより有利子負債が351億47百万円増加したことによります。
ワーキングキャピタル(流動資産-流動負債)は5,617億87百万円で前年度比202億76百万円の減少となりました。また、売上債権(営業債権及びその他の債権)回転率(売上高÷売上債権)は3.7で、前年度比0.2ポイントの増加となりました。棚卸資産回転率(売上原価÷棚卸資産)は3.7で、前年度比0.4ポイントの増加となりました。
親会社の所有者に帰属する持分は、856億68百万円増加の1兆7,171億49百万円となりました。これは主に利益剰余金が1,186億1百万円増加し、在外営業活動体の換算差額を主因にその他の資本の構成要素が246億20百万円減少したことによります。親会社所有者帰属持分比率は51.8%(前期末51.6%)となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況
①資金需要の状況
NIDECの資金需要は、主に設備投資・研究開発費・材料購入のための支払・従業員への給料、賃金やその他人件費の支払・M&A・関係会社に対する投資・長期及び短期債務の返済・自己株式の取得があります。当連結会計年度末時点において、NIDECは営業債務及びその他の債務を5,765億93百万円、短期借入金を937億10百万円、1年以内返済予定長期債務を含む長期債務を5,423億36百万円保有しています。
当連結会計年度の設備投資による支払は1,207億11百万円であり、翌連結会計年度は1,400億円を計画しています。また、当連結会計年度末の固定資産購入契約残高は153億51百万円です。
当連結会計年度の研究開発活動に係る支出額(無形資産に計上された開発費の支出額を含む)は1,024億85百万円であり、翌連結会計年度も同水準の金額発生を計画しています。
当連結会計年度に、NIDECは下記の会社を買収完了しています
NIDECは今後も子会社への追加投資と新たな買収の機会を模索し続けます。
②資金調達の状況
NIDECの必要資金については、営業活動によるキャッシュ・フローに加えて、良好な取引関係にある複数の金融機関からの借入や、6,000億円の国内社債発行登録枠及び1,000億円のコマーシャル・ペーパー発行枠に基づく社債の発行等により調達を行っており、資金調達手段の多様化を図っています。なお、グループ会社については原則として金融機関からの資金調達を行わず、統括会社のキャッシュマネジメントシステム等を利用したグループ内ファイナンスにより、資金調達の一元化と資金効率化を継続して推進しています。
(5)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっています。
2.第2四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しています。詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」に記載のとおりです。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。
2.第2四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しています。詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」に記載のとおりです。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。
2.第2四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しています。詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」に記載のとおりです。
5【重要な契約等】
(1)相互技術供与契約
(注)※1.当社が対価を年2回、継続して支払う契約です。
※2.当社が対価を一括して支払う契約です。
(2)株式譲渡契約
(Linear Transfer Automation Inc.、Linear Automation USA Inc.、Presstrader Limited)
当社は2024年9月27日(日本時間)開催の取締役会において、カナダのプレス機周辺装置メーカーであるLinear Transfer Automation Inc.並びにその関連会社のLinear Automation USA Inc.及びPresstrader Limited(総称して以下、「Linear」)の株式取得を決議し、2024年9月30日付(カナダ時間)で本株式取得等に係る譲渡契約を締結しました。
1.目的
Linearは、板金プレス工程において、プレス部品のトランスファー装置、及び後工程の生産自動化装置の開発・製造・サービス等、トータルソリューションを提供する企業です。当社グループは、プレス機の製造・販売・サービス事業をグローバルに展開しており、これまでもM&Aの実行によりプレス機及び周辺機器製品を拡充してまいりました。本件取引により、製品・販売・技術・管理面においてシナジーを追求することができると考えています。
2.Linear Transfer Automation Inc.、Linear Automation USA Inc.、Presstrader Limitedの概要
(注)2024年10月1日付で、Presstrader Limitedを消滅会社、Linear Transfer Automation Inc.を存続会社とする吸収合併を完了しました。
(Changzhou Xecom Energy Technologies Co., Ltd.)
当社の中国子会社であるNidec Appliance Controls (Qingdao) Co., Ltdは2025年7月8日付で中国のスクロールコンプレッサーの設計・製造を行うChangzhou Xecom Energy Technologies Co., Ltd.の持分100%取得を完了致しました。
なお、同日付で商号をNidec Scroll Technology (Changzhou) Co., Ltd.に変更しています。
1.目的
当社は家電・商業・産業用モータ事業を戦略的に重要な事業のひとつとして位置づけ、成長、強化に努めてまいりました。かかる戦略的方針の下、家電用モータ事業に関しては、2010年1月に買収したSole Motorsの事業、2019年7月に買収したエンブラコ事業により当社の冷蔵庫用コンプレッサ事業の更なる拡大を目指して進めていました。この度、スクロールコンプレッサー技術取得に伴い、冷凍庫分野での存在感を拡大・強化し、さらには空調及びヒートポンプ市場の新規分野への参入が可能となりますので、当該市場への事業拡大と成長に努め、ニデックグループ全体の売上・利益貢献に努めてまいります。
2.Changzhou Xecom Energy Technologies Co., Ltd.の概要
6【研究開発活動】
ニデックグループは、研究開発活動における長期的な視点として、「社会の脱炭素化に貢献するモータの高効率化」と「省資源を促進するモータの小型・軽量化」を追求しています。同時に、基幹部品間の最適な組み合わせによるモジュール単位での付加価値創出にも注力しています。急速に変化する社会のニーズとニデックグループの持続的な成長を確実につなぐ研究開発体制の構築は、喫緊の課題です。
このような認識の下、ニデックグループは持続的成長に向けて注力すべき5つの重点分野を定めました。
① AI社会を支える(熱マネジメント/冷却の電力削減)
: データセンター、半導体検査装置/ウエハ搬送装置
② サステナブル・インフラとエネルギーの追求(再エネ化を促進)
: スマートグリッド、発電機、エネルギー貯蔵システム(BESS)
③ 産業の生産効率化(オペレーション効率の向上)
: 工作機械・プレス機、精密減速機、物流(ドローン)
④ よりよい生活の追求(空調の電化/効率向上)
: 商業施設(空調/エレベータ)、ヒートポンプ、生活家電
⑤ モビリティイノベーション(電動化/ハイブリッド化)
: 車載部品、電動バイク、空飛ぶ車(eVTOL)、ハイブリッド化(鉄道/船舶)
これらの分野は、CO2排出量削減、データ量の増大、高齢化と労働力不足といった世界共通の社会課題を背景に生まれた新たなニーズであり、ニデックグループが培ってきた技術力を活かせる有望な市場です。経営資源を集中的に投下しこれらの重点分野に関連する製品開発を推進します。
当連結会計年度におけるニデックグループ全体の研究開発活動に係る支出額(無形資産に計上された開発費の支出額を含む)は、1,024億85百万円です。
なお、各事業本部内に設置している開発部門のほか、各セグメントに帰属しない「全社(共通)」として研究開発部門があります。ニデック新川崎テクノロジーセンター及びニデック製品技術研究所台湾センターでは、将来の事業に不可欠なモータ全般の要素技術研究を担い、電子回路、熱、騒音・振動、制御といった要素技術の一層の高度化を進めています。また、ニデックけいはんなテクノロジーセンターでは、ロボットやIoTを活用したスマートファクトリーの実現、新素材・新システムの開発、検査技術革新、データ解析、シミュレーション等、既存の製造方法の枠にとらわれない生産技術の進化を主軸とした研究開発を行っています。これらの研究拠点は、各開発部門や多様化する国内外グループ会社間の技術シナジーを創出し、成長を加速させる役割を担います。
更に、これらの製品開発及び技術開発を一層加速させるための戦略的な取り組みとして、「グローバル技術戦略コミッティ」を立ち上げました。ニデックグループには、創業以来50年以上にわたり培ってきたモータ技術のみならず、要素技術、加工技術、ソフトウエア技術等、広範なノウハウが蓄積されています。しかし、これらの貴重な技術資産が事業部の垣根を越えて十分に共有・活用されているとは言えない状況でした。この課題を克服し、グループ全体の技術力を結集して新たなビジネスを創出する強固なコアコンピタンスを確立すること、それがグローバル技術戦略コミッティの狙いです。本コミッティを通じて、グループ横断的な知見の共有と連携を深め、イノベーションを加速させていきます。
当連結会計年度における研究開発活動に係る支出額は、51億47百万円です。
セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次のとおりです。
(1)SPMS
当セグメントにおいては、精密小型DCモータ及びファンモータ等、精密小型モータ全般にわたる基礎及び応用研究、水冷モジュール等サーマルソリューションの提案、新製品の研究開発及び各拠点の技術的支援研究を行っています。
AIサーバを中心とした高性能演算サーバに搭載されるプロセッサーの最適な冷却ソリューションとして、CDU(Coolant Distribution Unit)・QC(Quick Coupling)・LCM(Liquid Cooling Module)・LCM(Liquid Cooling Module)の開発を行っています。また、通信・IT用ファンモータの開発にも注力しています。
当連結会計年度における研究開発活動に係る支出額は、267億79百万円です。
(2)AMEC
当セグメントにおいては、脱炭素社会の実現に貢献する電気自動車(EV)向けの駆動用をはじめとする車載モータやシステム、アクチュエータの新製品開発や量産化、品質向上に取り組んでいます。
小型・高性能を特徴としたパワーステアリング用モータやブレーキ用モータを主力製品とし、車両に搭載される各種アクチュエータ用モータ(クラッチ、シート、サンルーフ等)及び付随する電子制御ユニットの開発を進めています。また、車両熱マネージメントに使用されるポンプアクチュエータや、マイルドハイブリッド車向けジェネレータ用モータの開発にも注力しています。更に、シャシー領域における次世代トレンドであるSteer By Wire用モータの先行開発を活発化させる等、将来の新システムに向けたアクチュエータ全般の開発を手掛けています。
電気自動車(EV)向け駆動用システム(E-Axle)及び部品の開発を強化しています。これまでの3in1システム(インバータ、ギア、モータ)に電源系機能を統合し、7in1システムへと発展させました。車両レベルで複数の機能を統合することで、スペースや原材料の使用量を大幅に削減すると共に、徹底した現地調達化を図り、小型化・軽量化・低コスト化した第3世代EV向けE-Axleの量産を開始しました。更に、高回転化・新冷却構造・新制御技術を軸に、システム効率を一層向上させた次世代7in1E-Axleの開発に取り組むと共に、ステータやロータといった部品開発に注力しています。また、将来を見据えた取り組みとして、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が脱炭素社会の実現を目指して設立したグリーンイノベーション基金事業の一環として、磁石フリーの次世代E-Axleの開発も進めています。加えて、E-Axleや車載用モータにセンサや制御装置を組み合わせた統合型システムの開発も行っています。
当連結会計年度における研究開発活動に係る支出額(無形資産に計上された開発費の支出額を含む)は、142億83百万円です。
(3)MOEN
当セグメントにおいては、脱炭素化社会、AI、省人化・省エネ化の波を背景に、再生可能エネルギー普及を支えるバッテリーエネルギー貯蔵システムや、現在急増しているデータセンターに欠かせないバックアップ電源用発電機、省人化に直接寄与する自動搬送ロボット等、現在の市場・社会的ニーズとリンクした研究開発活動を行っています。また、更なる社会の発展を見据えて、次世代の移動手段の可能性を拡大する電動垂直離着陸型航空機(eVTOL)用のモータ・制御器の研究開発にも力を入れています。
主な研究開発対象は次のとおりです。
・電力変換ソリューション
-バッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)
-電気自動車充電スタンド
-電力品質安定化システム
・産業用・データセンター用発電機
-産業/商業/住宅/建設用発電機
-通信基地局用発電機
・産業用オートメーション
-自動搬送ロボット駆動機構モジュール
-ロボットアーム向け関節モジュール
・建機・商用車電動化装置
-多目的車両(Utility Task Vehicle)、ゴルフカート用モータ・ギア・制御装置
-大型トラクションモータ
-マテリアルハンドリング、高所作業車用モータ・ギア・制御装置
・駆動装置
-小型汎用ドライブ
-ポンプ用及び空調等各種産業向けドライブ
-インフラ用高出力ドライブ
・エレベータ
-MRL(マシンルームレス・エレベータ)用スリム巻上機、貨物エレベータ用ギアレス巻上機
-制御機器及び周辺機器
-巻上機及び制御機器のパッケージソリューション
・電気自動車関連部品
-EVトラクションモータ
・その他、新市場向け開発製品
-電動垂直離陸・着陸機体用モータ・制御装置
-高高度(亜成層圏)対応機体プラットフォーム用モータ・制御装置
当連結会計年度における研究開発活動に係る支出額(無形資産に計上された開発費の支出額を含む)は、171億20百万円です。
(4)ACIM
当セグメントにおいては、主に家電・住宅・商業・産業用のモータやポンプ、コンプレッサー、コンデンシングユニット、及び関連する電子制御装置の研究開発を行っています。特に産業用では、より高効率なモータ(IE4、IE5)や大型高効率インバータに注力しており、モータ全体の消費電力を削減することで、産業施設の省エネに貢献しています。
主な研究開発対象は次のとおりです。
・家電用:洗濯機、乾燥機、食洗機、コンプレッサーに使用されるモータ、及び冷蔵庫コンプレッサー
・住宅/商業用:空調設備や商業冷蔵機器に使用されるモータ等
・産業用:IE3・IE4・IE5対応モータ(各種上下水道ポンプ、灌漑システム用ポンプ、エアコンプレッサー、
石油・ガス・精製産業用ポンプ等)、大型インバータ(最大3MW)
・中型旅客機用の電気推進装置に向けた新規研究開発
当連結会計年度における研究開発活動に係る支出額(無形資産に計上された開発費の支出額を含む)は、118億46百万円です。
(5)機械事業本部
当セグメントにおいては、人手不足解消に必要不可欠なロボットや自動化設備のキーコンポーネントである減速機関連製品の開発を日本、中国及びドイツで行っており、プレス機関連製品については、小型高速精密プレス機から超大型サーボプレス機、更には周辺機器である高速送り装置まで幅広い製品ラインナップの開発を日本、米国、スペイン及びドイツにて行っています。工作機械関連製品については、自動車・自動車部品、金型、建設機械、電気・精密機械向けの工作機械の開発を日本で行っています。
減速機関連製品としては、精密制御用減速機であるFLEXWAVE(特に協働ロボット関節駆動用マルチセンサ内蔵の「Smart FLEXWAVE」)、同 大型減速機KINEXシリーズ及び高効率で機種バリエーションが豊富な高精度遊星減速機VRシリーズを中心に研究開発活動を行っており、日本のみならずアジア・欧米の市場をターゲットとして、産業用ロボット・工作機械、自動化設備への搭載を目的とした製品開発に注力しています。
プレス機関連の研究開発としては、プレスラインの効率的な運用やメンテナンスコストの削減を目指した、予防・予兆保全システムの研究等を行っています。
工作機械事業については、今後も成長が見込まれる中国、インドを中心に海外市場をターゲットとして自動化、高精度化、複合化、大型化/微細化等、キー技術を各製品に展開して開発を推進しています。
歯車機械では、EV化に伴う歯車精度の高精度化・高能率化ニーズに応えるために本体、加工、ソフトウエアに搬送、計測等の周辺アプリケーションを含めた自動化、統合化を進めています。また、ホブと面取り工程を一体化した複合機として4月に中国で開催されたCIMT(中国国際工作機械展覧会)に出展しました。
大型機は、EVやエネルギー市場で伸長するワークの大型化、高精度化に取り組んでいる門形5面加工機では、世界的に需要が急増中のデータセンター用発電機の大型エンジンを効率的に加工できるアタッチメント類の開発や自動車向け金型の生産性向上のためデジタルツイン技術や制御ソフトの研究開発に注力しています。
レーザ加工機は、微細穴の更なる高精度化、高速化に加え、複雑で微細形状への対応、金属3Dプリンタは国内でも使用事例が出はじめている自動車や航空機分野でのニーズに対応する研究開発を行っています。
マシニングセンタは、付加価値の高い5軸加工機、複合加工機の本体開発と共に自動化、省人化に注力しています。2024年にJIMTOF(日本国際工作機械見本市)に出展した立形5軸マシニングセンタVB-X650に付属した立体パレットシステムの機種展開を行っています。2025年9月にドイツで開催されるEMOショー(欧州国際工作機械見本市)にも出展する予定です。
旋盤では、多品種少量生産や工程集約のニーズに対応し、「コンパクト複合旋盤TCYシリーズ」と、工作機械グループのシナジー効果を生かし、汎用機でのギヤ加工ニーズに対応した「ギヤ加工アプリケーション搭載の複合加工機TMX-4000Ⅱ、TS-4000YS」を上市しました。又、スイス式自動旋盤を展示会に出展し、小型旋盤市場への参入を表明しました。
当連結会計年度における研究開発活動に係る支出額(無形資産に計上された開発費の支出額を含む)は、23億68百万円です。
(6)グループ会社事業
当セグメントでは、多様な分野で製品を開発しています。
モータ技術やサーボ技術を融合させた「カラクリ・トロニクス」製品として、ステッピングモータ、スマートフォン・ゲーム関連製品、モータ駆動ユニット製品群、システム機器関連の開発を行っています。
車載分野では、電動化・電装化の進展と同時に車両価格に見合った機能のニーズが高まっており、インターネット接続可能な車両ではサイバーセキュリティ機能の搭載ニーズがあります。高性能化と低コスト化のため一定の機能を統合したゾーンECUやアクチュエータ用ECU、HV用DCDCコンバータの開発に注力しています。更に、世界初のバイク用電動クラッチECUをリリースし、利便性向上と運転負担軽減を実現しました。海外開発体制の整備や要求管理ツールの導入を通じ、自動車メーカーのニーズにも柔軟に対応しています。
電子機器関連市場では、AIサーバ向け製品分野の設備投資が回復傾向であり、新型検査装置の開発を行っています。
空調・家電用モータでは、省エネ・省材料とモータ性能向上のため、磁気回路・制御回路の改良や巻線材料を銅からアルミへ置き換える取り組みを行っています。新興国へのエアコン普及に伴い、使用環境の多様化に合わせたモータ構造や保護回路の見直しにより堅牢性を高めた製品の開発を行っています。
産業用モータでは、効率性とカスタマイズ性を両立させた製品開発を進めており、自動化や再生可能エネルギー導入に伴う需要増に応え、市場拡大を加速しています。
主な研究開発対象は次のとおりです。
・自動車のボディ制御
-ボディコントロールモジュール
-パワーウィンドウスイッチを含むドア周辺制御ユニット
-二輪車用スマートエントリーシステム
・パワーエレクトロニクス事業
-電動パワーステアリングECU
-電動車向けDC/DCコンバータ
-車載充電器
・スマートフォン・ゲーム
-スマートフォン用光学手ブレ補正
-触覚デバイス
・モータ駆動ユニット
-車載サーマルマネージメント
-小型モータ、センサ、制御ソフト等を統合した製品群
・システム機器
-各種カードメディアに対する周辺機器のセキュリティ強化機器
-液晶・有機ELディスプレイ関連機器
-半導体ロボット関連機器
-真空装置内搬送機器
・検査装置
-半導体ウエハ用光学式自動検査装置
-半導体パッケージ用自動検査装置
-プリント基板、タッチパネル、FPC用検査装置
・空調・家電用モータ
-家庭用・業務用ファンモータ
・産業用モータ
-ポンプ(汎用ポンプ、油圧ポンプ、等)
-ファン・ブロワ(送風機、シロッコファン、冷却塔、等)
-荷役搬送機器(クレーン、ホイスト、巻上げ機、等)
-防爆環境機器(粉砕機、撹拌機、計量器、等)
当連結会計年度における研究開発活動に係る支出額(無形資産に計上された開発費の支出額を含む)は、249億42百万円です。
第3【設備の状況】
1【設備投資等の概要】
当連結会計年度中の設備投資の総額は120,711百万円となりました。主なものは、海外子会社の生産能力増強のための投資です。
セグメント別の設備投資額は、次のとおりです。
(注)第2四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しています。詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」に記載のとおりです。
2【主要な設備の状況】
NIDECにおける主要な設備は次のとおりです。
(1)提出会社
(注)1.帳簿価額は、日本の会計基準に基づく個別財務諸表の帳簿価額を記載しています。
2.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品及び建設仮勘定の合計です。
3.従業員数の( )は、年間平均臨時従業員数を外書きしています。
4.第2四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しています。詳細は「第5 経理の状況
1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」に記載のとおりです。
(2)国内子会社
(注)1.帳簿価額は、日本の会計基準に基づく個別財務諸表の帳簿価額を記載しています。
2.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品及び建設仮勘定の合計です。
3.従業員数の( )は、年間平均臨時従業員数を外書きしています。
4.土地の[ ]は、借地面積(単位千㎡)を外書きしています。
5.第2四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しています。詳細は「第5 経理の状況
1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」に記載のとおりです。
(3)在外子会社
(注)1.帳簿価額は、IFRS会計基準に基づく金額を記載しています。
2.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品及び建設仮勘定の合計です。
3.従業員数の( )は、年間平均臨時従業員数を外書きしています。
4.土地の[ ]は、借地面積(単位千㎡)を外書きしています。
5.第2四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しています。詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」に記載のとおりです。
3【設備の新設、除却等の計画】
NIDECの設備投資については、景気予測、業界動向、投資効率等を総合的に勘案して策定しています。設備計画は原則的に連結会社各社が個別に策定しています。
なお、当連結会計年度末現在における重要な設備の新設、除却計画は次のとおりです。
(1)重要な設備の新設等
(2)重要な設備の除却等
該当事項はありません。
第4【提出会社の状況】
1【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
①【株式の総数】
②【発行済株式】
(2)【新株予約権等の状況】
①【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
②【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3)【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4)【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注)1.株式分割(1:2)によるものです。
2.株式分割(1:2)によるものです。
(5)【所有者別状況】
(注)1.自己株式44,588,381株は、「個人その他」に445,883単元を、「単元未満株式の状況」に81株を含めて記載しています。
2.上記「その他の法人」及び「単元未満株式の状況」の欄には、証券保管振替機構名義の株式が、それぞれ1,425単元及び44株含まれています。
(6)【大株主の状況】
2025年3月31日現在
(注)1.所有株式数は、千株未満を切り捨てて表示しています。
2.日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)及び㈱日本カストディ銀行(信託口)の信託業務に係る株式数は、当社として把握することができないため記載していません。
3.2024年10月1日付で普通株式を1株につき2株の割合で分割していますが、上記所有株式については、当該株式分割前の所有株式数を記載しています。
4.㈱三菱UFJフィナンシャル・グループから2024年7月29日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、2024年7月22日現在でそれぞれ次のとおり株式を保有している旨の報告を受けていますが、当社として議決権行使基準日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況は、株主名簿の記載内容に基づいて記載しています。
なお、当該大量保有報告書の変更報告書の内容は次のとおりです。当社は2024年10月1日付で普通株式を1株につき2株の割合で分割していますが、所有株式数については、当該株式分割前の所有株式数を記載しています。
5.三井住友信託銀行㈱から2024年9月20日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、2024年9月13日現在でそれぞれ次のとおり株式を保有している旨の報告を受けていますが、当社として議決権行使基準日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況は、株主名簿の記載内容に基づいて記載しています。
なお、当該大量保有報告書の変更報告書の内容は次のとおりです。当社は2024年10月1日付で普通株式を1株につき2株の割合で分割していますが、所有株式数については、当該株式分割前の所有株式数を記載しています。
6.ベイリー・ギフォード・アンド・カンパニーから2022年11月22日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、2022年11月15日現在でそれぞれ次のとおり株式を保有している旨の報告を受けていますが、当社として議決権行使基準日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況は、株主名簿の記載内容に基づいて記載しています。
なお、当該大量保有報告書の変更報告書の内容は次のとおりです。当社は2024年10月1日付で普通株式を1株につき2株の割合で分割していますが、所有株式数については、当該株式分割前の所有株式数を記載しています。
7.キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニーから2020年4月7日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、2023年9月13日付で訂正報告書が提出されています。2020年3月31日現在でそれぞれ次のとおり株式を保有している旨の報告を受けていますが、当社として議決権行使基準日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況は、株主名簿の記載内容に基づいて記載しています。
なお、当該変更報告書の訂正報告書の内容は次のとおりです。当社は2024年10月1日付で普通株式を1株につき2株の割合で分割していますが、所有株式数については、当該株式分割前の所有株式数を記載しています。
8.野村證券㈱から2024年9月24日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、2024年9月13日現在でそれぞれ次のとおり株式を保有している旨の報告を受けていますが、当社として議決権行使基準日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況は、株主名簿の記載内容に基づいて記載しています。
なお、当該大量保有報告書の内容は次のとおりです。当社は2024年10月1日付で普通株式を1株につき2株の割合で分割していますが、所有株式数については、当該株式分割前の所有株式数を記載しています。
9.ブラックロック・ジャパン㈱から2023年3月3日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、2023年2月28日現在でそれぞれ次のとおり株式を保有している旨の報告を受けていますが、当社として議決権行使基準日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況は、株主名簿の記載内容に基づいて記載しています。
なお、当該大量保有報告書の内容は次のとおりです。当社は2024年10月1日付で普通株式を1株につき2株の割合で分割していますが、所有株式数については、当該株式分割前の所有株式数を記載しています。
(7)【議決権の状況】
①【発行済株式】
(注)1.「完全議決権株式(その他)」の欄には、証券保管振替機構名義の株式が142,500株、ニデックドライブテクノロジー㈱名義(2003年10月1日付で当社と株式交換をした際の失念株分)の株式が900株含まれています。また、「議決権の数」欄には、同機構名義の完全議決権株式に係る議決権の数1,425 個、ニデックドライブテクノロジー㈱名義(2003年10月1日付で当社と株式交換をした際の失念株分)の議決権の数9個が含まれています。なお、当該ニデックドライブテクノロジー㈱名義の株式900株(議決権の数9個)については、同社は実質的には株式を保有していません。
2.「単元未満株式」の欄の普通株式には、当社の自己保有株式81株が含まれています。
3.「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式には、役員報酬BIP信託が所有する当社株式1,140,200株(議決権の数11,402個)及び株式付与ESOP信託が所有する当社株式532,400株(議決権の数5,324個)が含まれています。
4.「完全議決権株式(自己株式等)」欄は、全て当社所有の自己株式です。
②【自己株式等】
(注)上記自己株式には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が所有する当社株式は含まれていません。
(8)【役員・従業員株式所有制度の内容】
①当社グループの取締役等に対する業績連動型株式報酬制度
当社グループは2018年度より、当社の取締役(グローバルグループ代表、社外取締役及び監査等委員である取締役を除く)、執行役員及び同等の地位を有する者(以下、「当社取締役等」)、並びに当社主要グループ会社の取締役(社外取締役を除く)及び執行役員(以下、「グループ会社取締役等」、当社取締役等と合わせて「対象取締役等」)を対象として、業績連動型株式報酬制度(以下、「本制度」)を導入していましたが、2024年6月18日開催の第51期定時株主総会において、本制度の内容の一部を変更しました。
1)制度の概要
本制度は、役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託(以下、「BIP信託」)の仕組みを採用します。BIP信託は、欧米の業績連動型株式報酬(Performance Share)制度及び譲渡制限付株式報酬(Restricted Stock)制度と同様に、役位及び業績目標達成度等に応じて対象取締役等に当社株式及び当社株式の換価処分金相当額の金銭を交付及び給付する、役員向けの株式報酬制度です。
2)信託契約の内容
(注)上記において予定されている時期については、適用法令等に照らして適切な時期に変更されることがあります。
3)BIP信託から受益者に交付する予定の株式の総数
1,137,600株(3年分・グループ会社分を含む)
(注)上記株式数は、2024年10月1日付で実施した株式分割(1株を2株に分割)後の株式数で表示しています。
②国内外の当社グループ幹部に対する業績連動型株式付与制度
当社は、2018年4月24日開催の取締役会において、国内外の当社グループ幹部(以下、「グループ幹部」)を対象とする業績連動型株式付与制度(以下、「本制度」)の導入を決議していますが、2024年3月2日の取締役会において、本制度の内容の一部を変更しました。
1)制度の概要
本制度は、株式付与ESOP(Employee Stock Ownership Plan)信託(以下、「ESOP信託」)の仕組みを採用します。ESOP信託は、米国のESOP制度を参考にした従業員インセンティブ・プランであり、役職及び業績目標達成度等に応じてグループ幹部に当社株式及び当社株式の換価処分金相当額の金銭を交付及び給付する、株式付与制度です。
2)信託契約の内容
(注)上記において予定されている時期については、適用法令等に照らして適切な時期に変更されることがあります。
3)ESOP信託から受益者に交付する予定の株式の総数
529,000株(3年分・グループ会社分含む)
(注)上記株式数は、2024年10月1日付で実施した株式分割(1株を2株に分割)後の株式数で表示しています。
2【自己株式の取得等の状況】
(1)【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2)【取締役会決議による取得の状況】
(注)当社は、2024年10月1日付で1株につき2株の割合で株式分割を実施していますが、上記の自己株の取得は2024年5月24日をもって終了しているため、株式分割前の株式数で表記しています。
(注)1.2024年7月23日開催の取締役会において、取得株式総数を500万株から1,000万株に増加する決議を行いました。
2.当社は2024年10月1日付で1株につき2株の割合で株式分割を実施しており、上記は株式分割後の株式数で表記しています。
(注)当期間における取得自己株式には、2025年9月1日から有価証券報告書提出日までの自己株式の取得による株式数は含まれていません。
(3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注)1.当期間における取得自己株式には、2025年9月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取による株式数は含まれていません。
2.当社は2024年10月1日付で1株につき2株の割合で株式分割を実施しており、上記は株式分割後の株式数で表記しています。
(4)【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注)1.当期間における保有自己株式数には、2025年9月1日から有価証券報告書提出日までの取締役会決議に基づく自己株式の取得による株式数及び単元未満株式の買取りによる株式数は含まれていません。
2.当社は2024年10月1日付で1株につき2株の割合で株式分割を実施しており、上記は株式分割後の株式数で表記しています。
3.自己株式には役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託の所有する当社株式を含めておりません。
3【配当政策】
当社の配当政策は、安定配当を維持しながら連結純利益額の状況に応じて配当額の向上に取り組むと同時に、企業体質の一層の強化と積極的な事業展開の促進に備えて内部留保を充実することとしています。
当社は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としています。これらの剰余金の配当の決定機関は、取締役会です。
当期の配当は、別記のとおりの業績に鑑み、株主・投資家の皆様のご支援に応えるため、中間配当40円に加え、期末配当20円の実施を決定しました。この結果、当期の連結ベースの配当性向は28.0%となりました。
内部留保資金については、経営体質の一層の強化と事業拡大投資に活用し収益向上に取り組んでいきます。
当社は、会社法第454条第5項に規定する中間配当を行うことができる旨、及び会社法第459条第1項の規定に基づき、取締役会の決議をもって剰余金の配当等を行うことができる旨を定款に定めています。
なお、当事業年度に係る剰余金の配当は次のとおりです。
(注)当社は、2024年10月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っていますが、2024年10月23日取締役会決議の1株当たり配当額については、当該株式分割前の実際の配当金の額を記載しています。
4【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
NIDECは「高成長、高収益、高株価」をモットーに、「社是」及び「経営三原則」の下、経営及び経営体制の強化に努めることを基本方針としています。
②企業統治の体制
1)企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社の主な機関としましては、会社法に規定する取締役会、監査等委員会及び会計監査人のほか、執行機関として経営会議と月次役員会を設置しています。また、取締役会の諮問機関として指名委員会、報酬委員会を設置しています。
取締役会は、経営に関わる重要な事項についての意思決定、業務執行の監督に関して、2025年3月31日現在、代表取締役グローバルグループ代表である永守重信氏を含み、過半数を独立社外取締役で構成する取締役11名で行っています。監査等委員会は、監査等委員である取締役5名で取締役の職務執行の監査を行うと共に会計監査人から監査報告を受けています。取締役と監査等委員である取締役は、当社と特別な利害関係が無く独立性の高い社外取締役を招聘することにより、経営に対する監査・監督機能を強化しています。監査等委員でない社外取締役は3名選任しており、豊かな経験と高い見識に基づき、客観的・中立的な立場から経営に関わる重要な事項について意思決定を行うと共に業務執行の監督を行っています。また、監査等委員である社外取締役は3名選任しており、豊かな経験と高い見識に基づき、客観的・中立的な立場から経営を監査・監視しています。
経営会議は業務執行上の意思決定機関として原則月2回開催され、社長が議長を務め、取締役会付議事項の事前審議ほか、全般的業務執行方針や計画の審議及び個別重要案件の審議・決議を行います。月次役員会は原則月1回開催され、最高経営責任者を中心に執行役員全員が集合して優先度の高いテーマについて議論を交わすことで経営のベクトル合わせを行っています。
指名委員会は、委員の過半数を独立社外取締役にて構成し、社内取締役2名、独立社外取締役3名の5名で構成しています。指名委員会では、取締役及び執行役員等の選任に係る基本方針や基準、候補者案の決定等について、取締役会の諮問に応じて審議を行い、その結果を取締役会に対して答申しています。報酬委員会は、委員の過半数を独立社外取締役にて構成し、社内取締役2名、独立社外取締役3名の5名で構成しています。報酬委員会では、役員報酬に係る基本方針や報酬体系等について、取締役会の諮問に応じて審議を行い、その結果を取締役会に対して答申しています。指名委員会は2022年度の設立時より、報酬委員会は2024年度より社外取締役が委員長に就任しており、独立社外取締役の適切な関与・助言を得ることで、公正性・透明性・客観性を担保し、グローバルでの競争力強化と事業の持続的な成長・発展につなげるべく、当社のコーポレート・ガバナンス体制のより一層の充実を図っています。
更に経営の効率性を高めるため、執行役員制と事業本部制を採用しています。執行役員制により、企業の経営・監督に法的な責任を負う取締役と業務執行を担当する執行役員との役割分担を明確にし、取締役会の役割を全社的な経営判断に集中させ議論を活発化すると共に、取締役から執行役員への権限委譲による意思決定の迅速化を図っています。また、事業本部制により経営責任の所在を明確にし、実効的な内部統制体制の維持・強化を図っています。
加えて、当社は、2024年4月に岸田光哉氏が社長に就任し、グループ一体化経営の実現を目指して、技術・製品・人材のグローバルベースでの融合をはじめ、各種の施策を強力に推進しています。これまで50年をかけて構築した当社の強み(事業・技術・人材等)を武器に、更なるグローバル企業へ進化させるべく、2025年4月1日付でチーフオフィサー制の強化を実施しました。CxOを中心に新たにグローバル本社体制を構築し、創業者の強いリーダーシップによる経営から仕組み化された組織機能体制とすることで、各事業部門リーダーと各機能リーダー(CxO)が連携して、今後の様々な事業課題の解消に向けてスピーディーかつ大胆な改革を推進していく経営体制としています。
(注)監査等委員である社外取締役は、2025年6月20日開催の定時株主総会において、社外取締役(常勤監査等委員)1名が就任し、4名となっています。
2)企業統治に関するその他の事項
当社は、会社法及び会社法施行規則に基づき、当社及び当社子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制として、以下のような体制を構築しています。
ⅰ)当社及び当社子会社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
法令・諸規則、社内規則・基準、社会倫理規範等を遵守することにより社会の信頼を獲得すると同時に役職員の倫理意識を高め、企業の誠実さを確立すべく以下の体制を確保しています。
・当社は、ニデックグループのコンプライアンスに関する基本的な考え方並びに組織及び運営方法等を定め、法令等に基づく適正な業務執行とそのプロセスの継続的な検証と改善を通じてコンプライアンス体制の確立と意識の徹底を図ることを目的として「ニデックグループコンプライアンス規程」を定めています。
・取締役会の下にコンプライアンス委員会を設置し、コンプライアンスに関する基本方針を策定し、ニデックグループのコンプライアンス状況を監視しています。
・具体的な行動指針として、「ニデックグループコンプライアンス行動規範」を作成し、ニデックグループの全ての役職員に周知徹底しています。
・コンプライアンス推進活動の一環として、「ニデックコンプライアンス・ハンドブック」を作成・活用する等して、コンプライアンス研修をグループ各社に実施し、グループ各社の役職員のコンプライアンス意識の向上に努めています。
・コンプライアンス徹底のためにニデックグループを対象とする内部通報制度(Nidec Global Compliance Hotline)を設置し、法令・社内規則違反に関する社員からの報告や問題提起を奨励すると共に、通報者の保護を図っています。
・このような活動を推進するため、当社に設置した法務コンプライアンス部とニデックグループの各地域(米州・中国・欧州・東南アジア)に置いた地域コンプライアンスオフィサーが連携して、グループ各社のコンプライアンスを確保する体制(グローバル・コンプライアンス体制)を構築しています。
・コンプライアンス違反に関しては、法務コンプライアンス部又は内部通報窓口への報告・通報等に基づき調査・解決し再発防止を図っています。コンプライアンス違反事案のうち、処分が必要なものは、懲戒委員会若しくは取締役会の審議を経て処分を決定しています。
・当社は、本社各部門からグループ全体の内部統制システム構築の指導・支援を実施すると共に、適法・適正で効率的な事業運営を管理・監査しています。
・当社及び当社子会社の内部監査部門は、グループ各社の内部監査を実施し、業務の改善策の指導及び支援助言を行っています。
ⅱ)取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役及び執行役員の職務の執行に係る文書については、「文書規程」により保存年限を定めて整理・保存するものとし、監査等委員は常時閲覧可能です。
ⅲ)当社及び当社子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
・当社は、ニデックグループのリスク管理体制確立のため「リスク管理規程」を制定し、リスク管理委員会とリスク管理室を設置しています。リスク管理委員会は取締役会の下に設置し年度方針を策定し、その下に当社リスク主管部署の部門長及びグループ各社がリスクの管理・対応・報告の徹底を図るための年度計画を作成・実行しています。リスク管理室はこれを支援し経過報告を集約する一方、経営管理監査部がこのリスク管理体制の整備状況を適宜監査しています。
・日常のリスク管理に関して定めた「リスク管理規程」とは別に、リスクが顕在化し現実の危機対応が必要となった際に備え、ニデックグループ全体の危機管理について記載した「危機管理規程」を定めています。
・当社は、ニデックグループ全体の情報セキュリティリスクの管理のため、情報セキュリティに関する基本的な考え方並びに管理体制及び運営方法等を定め、企業活動を行う上で重要な経営資産であるニデックグループの情報資産を適切に保護すると共に、その適正な使用を行うことを目的として「情報セキュリティ基本規程」を定めています。
・当社は、取締役会の下に最高情報セキュリティ責任者(CISO)を委員長とする情報セキュリティ委員会を設置し、情報セキュリティに関する基本方針を策定し、情報セキュリティ諸施策の遂行状況を監督、指導しています。
・当社に設置する情報セキュリティ管理部門は諸施策実施の支援並びに情報セキュリティに関する事故又は問題発生時における対応を行う一方、経営管理監査部は情報セキュリティ監査の実施、指導及び支援を適宜行っています。
ⅳ)当社及び当社子会社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
・当社では、「取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制」の基礎として、執行役員制度を採用し、業務執行権限を執行役員に委譲しています。取締役会は、当社の経営方針及び経営戦略等に係る重要事項を決定し、執行役員の選任・解任と業務執行の監督を行っています。
・ニデックグループでは、具体的な数値目標・定性目標として設定された長期ビジョンを実現するための中期経営計画を策定し、年度事業計画の基礎としています。策定に当たり、中期達成目標としての実行可能性、長期ビジョンとの整合性、及び達成のために克服すべき課題やリスクを含め検討し決定しています。なお、マーケット状況の変化・進捗状況の如何により定期的に見直しローリングを行っています。
・ニデックグループでは、業務処理の判断及び決定の権限関係を明確にして経営効率と透明性の向上を図るため、稟議事項及び稟議手続きについて「稟議規程」を定めています。
・ニデックグループでは、重要な情報については、毎日のリスク会議で迅速に報告・共有し、リスク会議の議事録は毎日各部門長に配信され日々の業務に活用しています。また必要に応じて、経営会議、月次役員会の場でも幅広く討議・共有します。
ⅴ)当社子会社の取締役の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する事項
・当社の取締役及び執行役員は、ニデックグループ会社の取締役及び執行役員を兼務してグループ各社の経営会議に出席し、四半期ごとにグループCEO会議を開催する等、グループ内での方針・情報の共有化と指示・要請の伝達を効率的に実施しています。
・グループ各社の業務を所管する管理部署は、グループ各社との連携強化を図ると共に、経営内容を的確に把握するため、必要に応じて報告を求め、書類等の提出を求めています。
ⅵ)監査等委員会の職務を補助すべき使用人に関する事項並びに当該使用人のほかの取締役(監査等委員である取締役を除く)からの独立性及び監査等委員会の当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
・監査等委員会の要請に従い経営管理監査部は監査等委員会が求めた事項の監査を実施し、その結果を監査等委員会に報告しています。
・当該監査においては監査等委員の指揮命令の下にその職務を補助しています。その報告に対してほかの取締役(監査等委員である取締役を除く)及び執行役員は一切不当な制約をしていません。
ⅶ)当社グループの取締役及び使用人並びに子会社監査役又はこれらの者から報告を受けた者が当社監査等委員会に報告をするための体制及び通報者保護の体制
・当社取締役及び執行役員又は使用人は、当社監査等委員会に対して法定の事項に加え、全社的に重大な影響を及ぼす事項、内部監査の実施状況、内部通報制度による通報状況及びその内容を速やかに報告しています。報告の方法については、ほかの取締役(監査等委員である取締役を除く)及び執行役員と監査等委員会との協議により決定する方法によっています。
・当社経営管理監査部は、定期的に当社監査等委員会に対する報告会を実施し、ニデックグループにおける内部監査の結果を報告しています。
・当社法務コンプライアンス部は、ニデックグループの役職員からの内部通報の状況について、定期的に当社監査等委員会に対して報告しています。
・ニデックグループでは、グループ全社を対象とする内部通報制度(Nidec Global Compliance Hotline)において通報者が報告をしたことを理由として不利益を被らないよう通報者保護を図っています。
ⅷ)監査等委員の職務の執行(監査等委員会の職務の執行に関するものに限る)について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
当社監査等委員会は、監査等委員会規程及び監査等委員会監査等基準に従い、監査費用の予算等の監査等委員がその職務を執行する上で必要と認めた事項について、独立して決議する権限を有し、緊急又は臨時に支出した費用については、事後、会社に償還を請求することができます。
ⅸ)その他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
・監査等委員は経営陣と意見交換を実施します。
・監査等委員は毎月の活動を監査報告書にまとめ、取締役会に報告します。
・監査等委員は各社の現場にも足を運び入れ、業務監査等を実施します。
3)取締役会の活動状況
当社は取締役会を原則として毎月1回開催し、必要に応じて随時開催することとしています。当事業年度においては取締役会を24回開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりです。
(注)1.開催回数が異なるのは、就任時期の違いによるものです。
2.2024年6月18日開催の定時株主総会における取締役及び取締役(監査等委員)の異動は次のとおりです。
(1)取締役に岸田光哉氏が新たに選任され、就任しています。
(2)取締役(監査等委員)に梅田邦夫氏が新たに選任され、就任しています。
(3)渡邊純子氏は、取締役(監査等委員)を辞任しました。
3.吉井浩氏は、2025年6月20日開催の定時株主総会で新たに選任された取締役(監査等委員)であるため、当事業年度における出席状況は記載していません。
取締役会における具体的な検討内容は次のとおりです。
取締役会では、法令で定められた事項及び会社経営・グループ経営に関する重要事項等、取締役会規程に定めた事項を決定すると共に、取締役及び執行役員から職務執行状況の報告を受けること等により、取締役及び執行役員の職務執行を監督しています。
4)指名委員会の活動状況
当事業年度において当社は指名委員会を1回開催しており、個々の指名委員の出席状況については次のとおりです。また委員会開催前には社外取締役との議論を目的とした事前会議を2回開催しました。
指名委員会における具体的な検討内容は次のとおりです。
指名委員会では、取締役及び執行役員等の選任方針・選任基準や継承プラン及びサクセッションプランの考え方、取締役・社長・副社長の候補者案等を審議しています。当事業年度における指名委員会開催は1回となりますが、現在の代表取締役社長である岸田光哉氏に次ぐ社長候補者の育成・選任に向けた議論を開始しており、2025年度においても継続して取り組む予定です。
5)報酬委員会の活動状況
当事業年度において当社は報酬委員会を1回開催しており、個々の報酬委員の出席状況については次のとおりです。また委員会開催前には社外取締役との議論を目的とした事前会議を1回開催しました。
報酬委員会における具体的な検討内容は次のとおりです。
報酬委員会では、役員の報酬に係る報酬決定方針の策定、報酬制度の設計(業績目標の設定、業績連動報酬の合理性、報酬構成の妥当性、報酬制度に基づく個別報酬額)等を審議しています。2024年6月には役員報酬を当社のESGパフォーマンスと連動させるため、業績連動型株式報酬へESG目標を反映することを決定しました。
6)責任限定契約の内容の概要
当社は社外取締役及び社外取締役(監査等委員)との間では損害賠償責任を限定する契約を締結しており、その内容の概要は次のとおりです。
・社外取締役及び社外取締役(監査等委員)が任務を怠ったことによって当社に損害賠償責任を負う場合、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額を限度としてその責任を負う。
・上記の責任限定が認められるのは、社外取締役及び社外取締役(監査等委員)が責任の原因となった職務の遂行について善意かつ重大な過失がないときに限るものとする。
7)役員等賠償責任保険契約の内容の概要
ⅰ)被保険者の範囲
当社及び当社の全ての子会社の取締役、監査役、執行役員、会計参与、管理監督者の地位にある従業員
(既に退任及び保険期間中当該役職に就くものを含む)、及びこれらの相続人。
ⅱ)保険契約内容の概要
被保険者がⅰの立場での業務につき行った行為(不作為を含む)に起因して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や争訟費用等を補償するもの。ただし、贈収賄等の犯罪行為や意図的に違法行為を行った役員自身の損害等は補償対象外とすることにより、役員等の職務の執行の適正が損なわれないように措置を講じている。保険料は全額会社が負担する。
③取締役に関する事項
1)取締役の定数
当社の監査等委員でない取締役は15名以内、監査等委員である取締役は5名以内とする旨定款に定めています。
2)取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行い、監査等委員である取締役と監査等委員でない取締役とを区別して行う旨定款に定めています。また、取締役の選任決議は、累積投票によらないものとする旨定款に定めています。更に、法令に定める監査等委員である取締役の員数を欠くことになる場合に備え、株主総会において補欠の監査等委員である取締役を選任することができ、補欠の監査等委員である取締役の選任に係る決議が効力を有する期間は、当該決議後2年以内に終了する最終の事業年度に関する定時株主総会の開始の時までとする旨定款に定めています。
④株主総会決議に関する事項
・当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号並びに会社法第454条第5項に定める事項について、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議により定める旨定款に定めています。これは、剰余金の配当等を取締役会の権限とすることにより、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものです。
・当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めています。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものです。
(2)【役員の状況】
①役員一覧
男性7名 女性4名 (役員のうち女性の比率36.4%)
(注)1.所有株式数は、2025年3月31日現在における株式数を、千株未満を切り捨てて表示しています。
2.取締役 吉井浩氏、佐藤慎一氏、小松弥生氏、酒井貴子氏、山田文氏、豊島ひろ江氏、梅田邦夫氏は、社外取締役です。
3.2025年6月20日開催の定時株主総会の終結の時から1年間
4.2025年6月20日開催の定時株主総会の終結の時から2年間
5.2024年6月18日開催の定時株主総会の終結の時から2年間
②社外取締役及び監査等委員である社外取締役
取締役11名のうち社外取締役は7名(うち監査等委員である社外取締役は4名)です。
社外取締役は、経営や法律の分野における専門的知識や経験に基づき、客観的・中立的な立場から経営に関わる重要な事項について意思決定を行うと共に業務執行の監督を行っています。
社外取締役は、当社との人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係がなく、一般株主との利益相反を生じるおそれのない、独立性の高い人材とするために、東京証券取引所の独立役員の独立性に関する判断基準を参考に選任しており、社外取締役全員について独立役員として東京証券取引所に届け出ています。
2025年6月20日開催の株主総会終結後の社外取締役7名につき、当社と社外取締役本人及びその所属する法人団体等との関係は次のとおりです。
社外取締役(常勤監査等委員)の吉井浩氏は、財務省にて大阪国税局長等の要職の経歴を有しています。現在及び過去において、当社と社外取締役本人及びその所属する法人団体等との間には特別の利害関係はありません。
社外取締役の佐藤慎一氏は、財務省にて事務次官等の要職の経歴を有し、他事業会社の顧問等を現任しています。現在及び過去において、当社と社外取締役本人及びその所属する法人団体等との間には特別の利害関係はありません。
社外取締役の小松弥生氏は、文部科学省にて研究振興局長等の要職の経歴を有し、独立行政法人国立美術館東京国立近代美術館長等を現任しています。現在及び過去において、当社と社外取締役本人及びその所属する法人団体等との間には特別の利害関係はありません。
社外取締役の酒井貴子氏は、大阪公立大学大学院法学研究科の教授等を現任しています。現在及び過去において、当社と社外取締役本人及びその所属する法人団体等との間には特別の利害関係はありません。
社外取締役(監査等委員)の山田文氏は、京都大学大学院法学研究科教授を現任しています。当社は教育及び研究活動のため、京都大学大学院工学研究科寄付講座へ寄付していますが、その額は2020年度39百万円(同大学における寄付収入総額 5,766百万円)、2021年度39百万円(同 5,416百万円)、2022年度49百万円(同 9,885百万円)、2023年度39百万円(同 14,869百万円)、昨年2024年度39百万円(同 11,691百万円)となっています。2022年度の寄付には、125周年記念事業への寄付を含んでいます。いずれの年度も当社の寄付額は同大学寄付収入総額と比較して僅少と考えています。又、当社と同大学大学院工学研究科との間には共同研究に関する契約があり、同大学に対して2022年度18百万円、2023年度53百万円、昨年2024年度44百万円の研究費を支払っています。いずれも同氏の所属する学部と寄付先・支払先の学部が異なること及び同氏が大学を代表する立場にないことから直接の利害関係はなく、同氏の独立性に問題はないと考えています。その他についても現在及び過去において、当社と社外取締役本人及びその所属する法人団体等との間には特別の利害関係はありません。
社外取締役(監査等委員)の豊島ひろ江氏は、中本総合法律事務所パートナー等を現任しています。現在及び過去において、当社と社外取締役本人及びその所属する法人団体等との間には特別の利害関係はありません。
社外取締役(監査等委員)の梅田邦夫氏は、外務省にて特命全権大使等の要職の経歴を有し、一般財団法人外国人材共生支援全国協会副会長を現任しています。現在及び過去において、当社と社外取締役本人及びその所属する法人団体等との間には特別の利害関係はありません。
なお、各社外取締役の経歴及び所有する当社株式の数は、「①役員一覧」に記載しています。
以上のとおり、当社と特別な利害関係が無く独立性の高い社外取締役を招聘することにより、経営に対する監督機能を強化し経営の透明性・客観性を高めています。
(3)【監査の状況】
①監査等委員会監査の状況
1)監査等委員会監査の組織、人員及び手続
監査等委員会は5名(うち4名は監査等委員である社外取締役)で構成され、監査等委員会が定めた監査の方針及び実施計画に従って取締役の職務執行の監査を行い、監査報告書を作成しています。監査等委員会の議長を務める落合裕之氏は、経済産業省等で要職としての経歴があり、豊富な経験と高い知見を有するものです。山田文氏は、大学教授として法律分野における高い知見を有するものです。豊島ひろ江氏は、弁護士として企業法務・コンプライアンス・M&A等の分野における豊富な経験・専門知識を有するものです。梅田邦夫氏は、外交官としてブラジル、ベトナムでの特命全権大使等の要職を歴任する等、国際的に豊富な経験と幅広い知識を有するものです。吉井浩氏は、財務省等で要職としての経歴があり、財務及び会計に関する相当程度の知見を有するものです。監査等委員山田文氏、豊島ひろ江氏、梅田邦夫氏及び吉井浩氏は、会社法第2条第15号及び第331条第6項に規定する社外取締役です。監査等委員である社外取締役は、経営や法律の分野における専門的知識や経験に基づき、客観的・中立的な立場から経営を監査・監視しています。なお、監査等委員である社外取締役は、当社との人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係がなく、一般株主との利益相反を生じるおそれのない、独立性の高い人材とするために、東京証券取引所の独立役員の独立性に関する判断基準を参考に選任しており、経営に対する監査・監視機能を強化し経営の透明性・客観性を高めています。また、監査等委員である社外取締役4名は、独立役員として東京証券取引所に届け出ています。
(注)1.吉井浩氏は、2025年6月20日開催の定時株主総会において社外取締役(常勤監査等委員)に選任され就任しました。
2.社内取締役(常勤監査等委員)であった村上和也氏は、2025年6月20日付で取締役(監査等委員)を退任しました。
2)監査等委員及び監査等委員会の活動状況
監査等委員会は、原則として毎月1回開催し、必要に応じて随時開催することとしています。当事業年度である2024年度においては監査等委員会を合計17回開催しており、個々の監査等委員の出席状況については次のとおりです。
(注)1.開催回数が異なるのは、就任時期の違いによるものです。
2.梅田邦夫氏は、2024年6月18日開催の定時株主総会で新たに社外取締役(監査等委員)に選任され就任しました。
3.渡邊純子氏は、2024年6月18日付で取締役(監査等委員)を退任しました。
4.吉井浩氏は、2025年6月20日開催の定時株主総会で新たに選任された監査等委員であるため、当事業年度における出席状況は記載していません。
監査等委員会の活動の概要は次のとおりです。
監査等委員会における具体的な検討内容は次のとおりです。
当社監査等委員は、社外取締役と取締役会の議案の確認を行うと共に、監査等委員全員が取締役会に出席し、取締役会において十分な議論に基づく意思決定がなされていることのモニタリングを実施しています。
監査等委員会は、代表取締役社長執行役員等の執行役員から直接ヒアリングを実施しています。常勤監査等委員は、月次役員会等の重要な会議に出席するほか、リスク会議等の議事録並びに重要な稟議書類等を閲覧しています。また、NIDECの取締役・執行役員及び主要な使用人に対するヒアリング及び実地監査を行う等の方法により、業務執行の状況等を監査し、その結果を監査等委員会に報告すると共に、事業リスクに関する重要な問題等を必要に応じて取締役会へ報告しています。
また、監査等委員会は、当社経営管理監査部及び当社会計監査人と情報共有及び意見交換をすると共に、常勤監査等委員は、内部監査部門である経営管理監査部との間で毎月監査情報の交換を行っているほか、経営管理監査部から監査等委員会に対しても定期的並びに必要に応じて報告を求めています。
監査等委員会は会計監査人との間で、四半期ごとの会合に加え、必要に応じ会合を行っており、監査及びレビュー結果、監査体制、監査計画、監査実施状況等について情報・意見交換を行っています。会計監査人との連携については次のとおりです。
会計監査人との連携
このうち、KAM(監査上の主要な検討事項)については、選定の段階から会計監査人と議論を深め、必要に応じて説明を求め意見交換を行う等対応しました。また、その他の重要事項については、執行部門及び会計監査人より詳細な説明を受け質疑を行いました。
なお、監査等委員会は、2024年7月6日の監査等委員会において、会計監査人が作成した「独立監査人の監査報告書及び内部統制報告書」の記載事項の一部に誤りがあった問題について会計監査人から再発防止策のための監査品質向上策についての報告を受けました。
また、監査等委員会は、従前から会計監査人の監査の方法及び結果の相当性の判断を行う上で、会計監査人の独立性が確保されているかについての確認を行ってまいりましたが、特に、2023年1月以降は、ニデックグループが会計監査人又はそのネットワーク・ファームから非保証業務の提供を受ける場合には、係る業務提供に合意する前に、まず会計監査人が独立性に問題がないことの判断を行った上で、個別に監査等委員会による了解を行うとの手続きを実施しています。
これらのほか、監査等委員会は、監査等委員でない取締役等の選任及び報酬等について、取締役会の諮問機関である指名委員会並びに報酬委員会での議論の確認を含めて検討を行い、監査等委員会としての意見を決定しています。
②内部監査の状況
1)内部監査の組織、人員及び手続
当社では、経営管理監査部の人員31名が監査計画に基づいて内部監査を実施し、ニデックグループに対して業務の改善策の指導及び支援・助言を行っています。また、内部統制等に関して識別した問題点については、必要に応じて経営者、リスク会議等へ報告・説明し、関係部署への改善の徹底を図っています。
2)内部監査、監査等委員会監査及び会計監査の相互連携
当社経営管理監査部は、当社監査等委員会に対し、定期的に当社グループにおける内部監査の結果を報告しています。また、当社監査等委員会との間で、必要に応じて意見交換、情報共有を行い、監査等委員会の要請に従い実地監査を行っています。更に、会計監査人より監査結果の報告を受け、意見交換、改善事項等の提言を受けています。
3)内部監査の実効性を確保するための取組
上記1)及び2)で述べたとおり、当社の内部監査部門である経営管理監査部は、体制面・運営面で独立性を確保すると共に、監査結果等について、代表取締役社長及び監査等委員会等に対して直接報告を行うことにより、内部監査の信頼性・実効性を確保しています。
③会計監査の状況
1)監査法人の名称
会計監査について、当社はPwC Japan有限責任監査法人と監査契約を締結し、会社法監査及び金融商品取引法監査を受けています。PwC Japan有限責任監査法人は、独立の第三者としての立場から財務諸表監査を実施し、当社は監査結果の報告を受け、意見交換、改善事項等の提言を受けています。
2)継続監査期間
40年
(注)上記記載の期間は、調査が著しく困難であったため、当社が株式上場した時期を踏まえて調査した結果について記載したものであり、継続監査期間はこの期間を超える可能性があります。
3)監査業務を執行した公認会計士
4)監査業務に係る補助者の構成
公認会計士 23名、その他 38名
5)監査法人を選定した理由及び評価
監査等委員会にて当社の財務・経理関係部門及び内部監査関係部門並びに会計監査人から情報を収集した上で、監査に関する品質管理基準に基づき監査体制が整備されていること、また会計監査人の監査の対応等を相当と認め、現任会計監査人を再任することが適当であると判断しました。
6)監査等委員会が行った提出会社の監査法人の評価内容
監査等委員会は、監査法人の品質管理の状況、監査チームの独立性・専門性、監査報酬の妥当性、監査等委員・経営者とのコミュニケーション状況、グループ監査の体制等をふまえ、再任の要否を検討しています。また、監査等委員会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号のいずれかに該当し、解任が相当と認められる場合には、監査等委員全員の同意により会計監査人を解任します。会計監査人に適正な監査の遂行に支障をきたす事由が生じたと認められる場合等には、監査等委員会は、株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任の議案の内容を決定します。以上を踏まえ、当事業年度の会計監査人の職務執行に問題はないと評価し、再任を決議しています。
④監査報酬の内容等
1)監査公認会計士等に対する報酬
(前連結会計年度)
非監査業務に基づく報酬は、該当事項はありません。
(当連結会計年度)
当社は会計監査人に対して、公認会計士法第2条第1項の業務以外の業務(非監査業務)である「台湾における個人所得税関連業務」を委託し、その対価を支払っています。
2)監査公認会計士等と同一のネットワーク(プライスウォーターハウスクーパース・インターナショナル・リミテッドのメンバーファーム)に対する報酬
(前連結会計年度)
連結子会社における非監査報酬の内容は、税務関連業務等です。
(当連結会計年度)
連結子会社における非監査報酬の内容は、税務関連業務等です。
3)監査報酬の決定方針
監査報酬の決定方針については、監査計画の妥当性等を検証した上で決定しています。
4)監査等委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査等委員会は、監査計画、監査の実施状況、当事業年度の監査計画に係る監査時間・配員計画から見積られた報酬額の算出根拠等について、監査業務と報酬との対応関係が詳細かつ明瞭であることから合理的なものであると認め、会社法第399条第1項に基づき、同意しています。
(4)【役員の報酬等】
①役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項及び決定プロセス
1)決定の方針及び決定プロセス
(ⅰ)基本方針
当社の役員報酬は、グローバルな競争力の強化と事業の持続的な成長を目的とし、以下の方針に基づき決定するものとしています。
・企業価値向上へのモチベーションを高めるものであること
・優秀な経営人材確保に資するものであること
・当社の企業規模と事業領域において適正な水準であること
(ⅱ)報酬構成の概要
<社外取締役(監査等委員である取締役を除く)>
社外取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬は、その独立性を確保するため固定報酬のみとし、月例で支給しています。
<取締役グローバルグループ代表>
取締役グローバルグループ代表の報酬は、固定報酬のみとし、月例で支給しています。
<取締役(グローバルグループ代表、社外取締役及び監査等委員である取締役を除く)>
取締役(グローバルグループ代表、社外取締役及び監査等委員である取締役を除く)の報酬は、①職位に応じた固定報酬、②前年度の業績達成度等の評価に基づく変動報酬(賞与)、③3事業年度の業績達成度等に基づく業績連動型株式報酬です。
②変動報酬(賞与)は、毎年度の連結売上高・連結営業利益の計画達成度、役員の業績等を考慮した上で決定し、変動報酬の中間値(固定報酬の50%)に対して0(不支給)から2倍までの範囲で変動します。
③業績連動型株式報酬は、対象期間を連続する3事業年度とし、職位及び毎年度の連結売上高・連結営業利益の計画達成度及びESG評価における目標達成銘柄数に応じて0%から200%の範囲で変動するポイントを付与し、対象期間経過後に、付与されたポイントの累積値に基づいて算出される数の当社株式の交付及び当社株式の換価処分金相当額の金銭の給付を行っています(1ポイント=1株)。
取締役(社外取締役及び監査等委員である取締役を除く)の①固定報酬、②変動報酬(賞与)、③業績連動型株式報酬の割合は、概ね「3:1.5:1」です。
(ⅲ)報酬の決定プロセス
取締役(監査等委員である取締役を除く)の個人別の固定報酬及び変動報酬の額については、本方針に定める基準に従って、任意の諮問機関である報酬委員会の答申を踏まえ、取締役会が決定しています。また、業績連動型株式報酬の内容についても、同様に報酬委員会の答申を踏まえ、取締役会が決定しています。
(ⅳ)報酬の没収等(クローバック・マルス)
固定報酬及び変動報酬については、会社に重大な損害を与えた場合は、対象者の同意を得て減額することがあります。
また、業績連動型株式報酬については、受益権確定日以降、株式交付対象者が職務や社内規程への重大な違反等の非違行為があった場合、会社は、その者に対して賠償を求めることができます。
2)2024年度より開始する業績連動型株式報酬の内容
当社グループは2018年度より、当社取締役(グローバルグループ代表、社外取締役及び監査等委員である者を除く)、執行役員及び同等の地位を有する者(以下、「当社取締役等」)、並びに当社の主要グループ会社の取締役(社外取締役を除く)及び執行役員(以下、「グループ会社取締役等」、当社取締役等と併せて「対象取締役等」)を対象として、業績連動型株式報酬制度(以下、「本制度」)を導入していましたが、2024年6月18日開催の第51期定時株主総会において、本制度の内容の一部を変更しています(当該株主総会決議後に本制度の対象となる取締役の員数は2名です)。本制度内容変更後も、当社グループの中長期的な企業価値拡大に向けて業績計画達成等の意欲を高めることを本制度の目的とする点及び毎年の業績目標の達成度等に応じて報酬が変動する仕組みは変わっていませんが、業績目標の達成度等を図る指標については、年度計画で掲げる連結売上高及び連結営業利益の計画達成度に加えて、新たに主たるESG評価(MSCI、FTSE、CDPの3銘柄)における目標達成銘柄数を加えることとしています。具体的には、下記の方法に基づき、連続する3事業年度(2025年3月で終了する事業年度から2027年3月で終了する事業年度までの3事業年度とし、信託期間の延長が行われた場合には以降の3事業年度を対象とします。以下、「対象期間」)に関して対象取締役等に付与するポイント数(株式数)を算定の上、確定します。原則として累積したポイント数に相当する株式数が対象期間終了後の7月に対象取締役等に交付されます。なお、原則として、当該ポイントに対応する株式の50%(単元未満株数は切り捨て)については株式を交付し、残りについては納税資金確保の観点から売却の上、金銭で支給します。
なお、当社は同様の株式交付制度を当社の幹部社員の一部にも導入しています。
<業績連動型株式報酬に係る指標>
(ⅰ)基準ポイントの業績連動に使用する指標及び評価ウェイト
(注)億円単位で記載している金額は、億円未満を切り捨てて表示しています。
(ⅱ)指標の選択の理由
上記指標は、当該指標の目標達成が当社の中長期的な企業価値向上に繋がる指標であると考えているため選択しています。
(ⅲ)当該報酬の額の決定方法
当社は対象取締役等に対して、対象取締役等の役位に応じた基準ポイントに対して上記指標の計画達成度に応じて0%~200%の業績連動係数を乗じることにより、業績連動ポイントを算出し、当該ポイントを毎年付与、累積加算します。原則として累積したポイント数に相当する株式数が対象期間終了後の7月に対象取締役等に交付されます。ただし、対象期間中に非居住者になる場合や死亡した場合、任期満了により退任した場合等はこの限りではありません。
3)当事業年度に係る監査等委員でない取締役の個人別の報酬等の内容が決定方針に沿うものであると取締役会が判断した理由
取締役の個人別の報酬等の内容決定に当たっては、報酬委員会が原案について決定方針との整合性を含め総合的に検討を行っており、取締役会としてもその答申内容を尊重した上で審議・決定を行っているため、決定方針に沿うものであると判断しています。
②役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針の決定に関与する委員会
1)委員会の名称:報酬委員会
2)報酬委員会で議論された主な内容
2024年5月に開催し、以下の内容について議論しています。
・監査等委員でない取締役、執行役員報酬の内容
③役員の報酬等に関する株主総会の決議年月日及び当該決議の内容
1)監査等委員でない取締役等
(注)上記株式数は、2024年10月1日付で実施した株式分割(1株を2株に分割)後の株式数で表示しています。
2)監査等委員である取締役
④提出会社の役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
(注)1.2018年6月20日開催の第45期定時株主総会において、業績連動型株式報酬制度の導入を決議されています。上記は日本基準により当事業年度に費用計上した金額を記載しています。なお、社外取締役は制度の対象外となっています。
2.当事業年度末の業績連動型株式報酬額の総額が、前年度末時点で算定された報酬累計額の総額を下回っているため、上表では差額を減額表示しています。
(5)【株式の保有状況】
①投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、次のとおりとしています。
純投資目的:専ら株式の価値の変動又は配当の受領によって利益を得ることを目的とするもの。
純投資目的以外:貸借対照表に計上されている投資有価証券に該当する株式のうち、保有目的が「純投資目的以外の目的」であるもの。
②保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
1)保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
政策保有株式に関する方針
当社は事業上やその他分野で取引・協力関係にある企業と将来にわたり取引・協力関係の維持・強化を図ることで中長期的な観点から事業の安定化等を通じ当社の企業価値向上に資すると期待される株式を保有しています。なお、個々の政策保有株式については、毎年取締役会において、保有目的等の定性面に加え、保有に伴う便益等を経済合理性の観点から定量的に検証し、保有の意義が希薄と考えられる株式については縮減を図っています。
2)銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
3)特定投資株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
③保有目的が純投資目的である投資株式
④当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの
該当事項はありません。
⑤当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの
該当事項はありません。
第5【経理の状況】
1.第三者委員会による調査及びその他の社内調査等について
当社は、当社及びグループ会社の経営陣の関与又は認識の下で、資産性にリスクのある資産に関する評価減の時期の恣意的な調整などの連結財務諸表全体又は財務諸表全体に重要な影響を及ぼす可能性のある不適切な会計処理の疑義を認識したため、当社から独立した第三者委員会による客観性のある調査を行う必要があると判断し、2025年9月3日に日本弁護士連合会が定める「企業不祥事における第三者委員会ガイドライン」に準拠した第三者委員会を設置しました。
また、これとは別に、当社は、貿易取引及び関税に係る諸問題等の社内調査等を実施しています。
現時点において、第三者委員会による調査及びその他の社内調査等は継続中であり、調査により虚偽表示が識別された場合には、連結財務諸表又は財務諸表に重要かつ広範な影響を及ぼす可能性がありますが、その影響を反映させる場合における連結財務諸表項目又は財務諸表項目及び金額並びに注記が明らかでないため連結財務諸表又は財務諸表には反映していません。
第三者委員会による調査及びその他の社内調査等の詳細につきましては、連結財務諸表の「連結財務諸表注記」(第三者委員会による調査及びその他の社内調査等について)及び財務諸表の「注記事項」(第三者委員会による調査及びその他の社内調査等について)に記載しています。
2.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1)当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下、「連結財務諸表規則」)第312条の規定により、国際会計基準(以下、「IFRS会計基準」)に準拠して作成しています。
(2)当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下、「財務諸表等規則」)に基づいて作成しています。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しています。
3.監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)の財務諸表について、PwC Japan有限責任監査法人による監査を受けています。
4.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組及びIFRS会計基準に基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組及びIFRS会計基準に基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備を行っています。その内容は、具体的には次のとおりです。
(1)会計基準等の内容を適切に把握し、会計基準等の変更等について的確に対応できる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、セミナー等へ参加することを含め、社内における専門知識の蓄積に努めています。
(2)IFRS会計基準に基づく適正な連結財務諸表を作成するために、IFRS会計基準に準拠したグループ会計方針を作成し、これに基づき会計処理を行っています。グループ会計方針は、国際会計基準審議会(IASB)が公表するプレスリリース及び基準書を随時入手し、最新の基準についての情報の把握並びに当社への影響の検討を行い、適時適切に内容を更新しています。
1【連結財務諸表等】
(1)【連結財務諸表】
①【連結財政状態計算書】
②【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③【連結持分変動計算書】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
④【連結キャッシュ・フロー計算書】
【連結財務諸表注記】
(第三者委員会による調査及びその他の社内調査等について)
(1)第三者委員会による調査について
当社は、当社及びグループ会社の経営陣の関与又は認識の下で、資産性にリスクのある資産に関する評価減の時期の恣意的な調整などの連結財務諸表全体に重要な影響を及ぼす可能性のある不適切な会計処理の疑義を認識したため、当社から独立した第三者委員会による客観性のある調査を行う必要があると判断し、2025年9月3日に日本弁護士連合会が定める「企業不祥事における第三者委員会ガイドライン」に準拠した第三者委員会を設置しました。同第三者委員会に対して、不適切な会計処理の疑義に係る事実関係の調査、不適切な会計処理が判明した場合の影響額の算定、不適切な会計処理が判明した場合の原因の究明及び再発防止策の提言、その他、第三者委員会が必要と認めた事項の調査を委嘱しています。
(2)その他の社内調査等について
当社は、以下のような事案(貿易取引及び関税に係る諸問題等)について外部専門家への依頼を含む社内調査等を実施しています。
①当社のイタリア連結子会社であるNIDEC FIR INTERNATIONAL S.R.L .(以下、「FIR社」)において、過年度を含む連結会計年度に米国の関税法及び規制に基づく原産国申告誤りによる未納の追加関税の発生を起因とする貿易取引及び関税に係る問題を認識しています。外部専門家とともに社内調査を実施しており、外部専門家の調査により現時点において認識した未払関税等は、その影響を連結財務諸表へ反映しています。なお、社内調査中である関与者の評価、及び内部統制への影響、並びに追加の未払関税等の要否等は、第三者委員会での調査結果次第で必要な対応を行ってまいります。
②上記①の社内調査の過程において、ニデックエレシス株式会社(現ニデック株式会社車載事業本部インバータ事業部)においても、過年度の中国への輸出取引に際して、中古品の無償取引における申告価格を正当な理由なく適正金額より低く関税申告していることが疑われる事案が発見されました。本件については、社内調査の一環として外部専門家による追加調査を依頼しています。
③当社は、当社のスイス連結子会社が必要な登録をせずに輸出取引を行っていた事案について適切な対応がなされていなかった疑いが上記①の調査の過程で発見され、また、内部通報において当社の中国連結子会社が過年度を含む連結会計年度に源泉所得税を意図的に過少申告していたことが疑われる事案を認識したため、事実確認を含めて必要な対応を進めております。
これらの第三者委員会による調査及びその他の社内調査等は継続中であり、調査により虚偽表示が識別された場合には、連結財務諸表に重要かつ広範な影響を及ぼす可能性がありますが、その影響を反映させる場合における連結財務諸表項目及び金額並びに注記が明らかでないため連結財務諸表には反映していません。
1.報告企業
ニデック㈱(以下、「当社」)は日本に所在する株式会社であり、東京証券取引所に株式を上場しています。登記されている当社の本社及び主要な事業所の住所は、ホームページ(https://www.nidec.com/jp/)で開示しています。
連結財務諸表は、2025年3月31日を期末日とし、当社及び当社の連結子会社(以下、「NIDEC」)並びにNIDECの関連会社に対する持分により構成されています。グループ企業の構成については、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」を参照ください。
NIDECは、主に以下の製品の設計、開発、生産及び販売に従事しています。
①精密小型モータ(HDD用モータ、ブラシレスモータ、ファンモータ、振動モータ、ブラシ付モータ、水冷モジュール、モータ応用製品等)
②車載(車載用モータ、自動車部品、トラクションモータシステム)
③家電・商業・産業用(家電・商業・産業用モータ及び関連製品)
④機器装置(産業用ロボット、カードリーダ、検査装置、プレス機器、変減速機、工作機械等)
⑤電子・光学部品(スイッチ、センサ、レンズユニット、カメラシャッター等)
⑥その他(オルゴール、サービス等)
2.作成の基礎
(1)連結財務諸表がIFRS会計基準に準拠している旨の記載
NIDECの連結財務諸表は、連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第312条の規定により、IFRS会計基準に準拠して作成しています。
(2)測定の基礎
連結財務諸表は、注記「3.重要性のある会計方針」で記載のとおり、デリバティブ金融商品、退職後給付における確定給付制度の制度資産及び公正価値で測定する金融商品等の一部の資産及び負債を除き、取得原価を基礎として作成しています。
(3)表示通貨及び単位
連結財務諸表は当社の機能通貨である日本円を表示通貨としており、特に注釈の無い限り、百万円未満を四捨五入して表示しています。
(4)会計方針の変更
(サプライヤー・ファイナンス契約-IAS第7号及びIFRS第7号の改訂)
NIDECは当連結会計年度よりIAS第7号「キャッシュ・フロー計算書」(2023年5月改訂)及びIFRS第7号「金融商品:開示」(2023年5月改訂)(サプライヤー・ファイナンス契約の開示の拡充)を適用しています。
NIDECへの影響額については、注記「18.営業債務及びその他の債務」を参照ください。
ただし、上記の基準書の適用によるNIDECの連結財務諸表に与える重要な影響はありません。
(5)未適用の公表済み基準書及び解釈指針
連結財務諸表の承認日までに公表されている基準書及び解釈指針の新設又は改訂のうち、NIDECが早期適用していない主なものは次のとおりです。新しいIFRS会計基準適用による当社グループへの影響は検討中であり、現時点で見積ることはできません。
3.重要性のある会計方針
適用する重要性のある会計方針は、連結財務諸表に記載されている全ての期間に適用しています。
(1)連結の基礎
この連結財務諸表は、NIDECの財務諸表並びに関連会社の持分相当額を含んでいます。
①子会社
子会社とは、NIDECにより支配されている企業をいいます。企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、企業に対するパワーによりそのリターンに影響を及ぼす能力を有している場合、NIDECはその企業を支配していると判断しています。子会社の財務諸表は、NIDECがその子会社に対する支配を獲得した日から当該支配を喪失する日まで連結の対象に含めています。
子会社が適用する会計方針がNIDECの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表の調整を行っています。
当社グループ内の債権債務残高及び内部取引高、並びに当社グループ内取引によって発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しています。
NIDECは子会社株式の追加購入又は一部売却を行うことがあります。支配が継続する子会社に対するNIDECの持分変動は、資本取引として会計処理しています。非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、親会社の所有者に帰属する持分として資本に直接認識しています。支配を喪失した場合には、支配の喪失から生じた利得及び損失は純損益で認識しています。
②非支配持分
連結子会社の非支配持分は、NIDECの持分とは別個に識別されています。非支配持分は、当初の企業結合日での持分額及び企業結合日からの非支配持分の変動から構成されています。包括利益は非支配持分が負となる場合であっても親会社の所有者と非支配持分に帰属させています。
③関連会社
関連会社とは、NIDECがその企業の財務及び経営方針に対して重要な影響力を行使する能力を有しているものの、支配していない企業をいいます。
関連会社については、NIDECが重要な影響力を有することとなった日から重要な影響力を喪失する日まで、持分法によって処理しています。当該投資には、取得時に認識したのれんが含まれています。
(2)企業結合
企業結合は支配獲得日に取得法によって会計処理しています。取得関連費用は発生時に純損益として処理されます。企業結合において取得した識別可能資産、並びに引き受けた負債及び偶発負債は、取得日の公正価値で測定されます。
移転された対価、被取得企業の非支配持分、及び段階取得の場合にはNIDECが以前に保有していた被取得企業の資本持分の取得日における公正価値の合計額が、取得した識別可能な純資産の公正価値を超過する額は、のれんとして計上されます。割安購入により、この金額が取得した被取得企業の識別可能な純資産の公正価値を下回る場合、差額は連結損益計算書で直ちに純損益として直接認識されます。
非支配持分は、NIDECの持分とは別個に識別されます。被取得企業に対する非支配持分の測定については、以下のいずれかを個々の企業結合取引ごとに選択しています。
①非支配持分を公正価値で測定
②取得事業の識別可能な資産・引受負債の純額に対する非支配持分の比例割合で測定
企業結合が生じた期間の末日までに企業結合の当初の会計処理が完了していない場合には、暫定的な金額で会計処理を行い、取得日から1年以内の測定期間において、暫定的な金額の遡及修正を行います。
NIDECと非支配持分の所有者との間で行われる子会社持分取引について、子会社に対する支配の喪失を伴わない場合には、非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額を資本剰余金に計上し、のれん、又は利得及び損失としては計上していません。
(3)外貨換算
①機能通貨
NIDECグループ内の各企業はそれぞれ独自の機能通貨を定めており、各企業の取引はその機能通貨により測定しています。
②取引及び残高
外貨建取引は、取引日の為替レート、又は、それに近似する為替レートにより機能通貨に換算されます。取引の決済並びに外貨建貨幣性資産及び負債の期末日の為替レートによる換算から生ずる為替差損益は、有効なキャッシュ・フロー・ヘッジとして資本で繰延べられる場合を除き、連結損益計算書の純損益で認識しています。
③在外営業活動体
在外子会社及び関連会社の財務諸表項目の換算については、資産及び負債を決算日の為替相場により円貨に換算し、収益及び費用を期中平均相場により円貨に換算しています。在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる為替換算差額はその他の包括利益で認識しています。在外営業活動体を処分し、支配又は重要な影響力を喪失する場合には、この営業活動体に関連する為替換算差額の累積金額を、処分に係る利得又は損失の一部として純損益で認識しています。
(4)現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、現金、随時引き出し可能な預金及び取得日から3ヶ月以内に満期の到来する流動性の高い投資で、表示された金額に換金可能であり、かつ、満期まで短期間であるため、金利の変化による価値変動が僅少なものから構成されています。NIDECの資金の効率化を高めるため、海外子会社を含めたグループ間のノーショナルプーリングシステムを特定の金融機関と構築しており、特定の金融機関に対する預入総額を上限に参加会社は借入を行っています。当システムは、会計上は単一の会計単位として認識しています。
(5)棚卸資産
棚卸資産は取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い金額で測定し、原価の算定に当たっては、平均法を使用しています。ただし、顧客との契約に基づくFA機器等の生産に関連する仕掛設備は個別法を使用しています。また、正味実現可能価額は、通常の事業過程における予想売価から、完成に要する見積原価及び販売に要する見積費用を控除して算定しています。
(6)有形固定資産
有形固定資産の測定においては原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しています。
取得原価には、資産の取得に直接付随する費用、解体、除去及び原状回復に関する初期見積費用及び資産計上の要件を満たす借入費用を含めています。
当初取得以降に追加的に発生した支出については、その支出により将来の経済的便益がNIDECに流入する可能性が高く、金額を信頼性をもって測定することができる場合にのみ、当該取得資産の帳簿価額に算入するか個別の資産として認識するかのいずれかにより会計処理しています。他の全ての修繕並びに維持に係る費用は、発生時の費用として処理しています。
取得原価から残存価額を控除した償却可能額は、各資産の見積耐用年数にわたって定額法で減価償却しています。主要な資産項目ごとの見積耐用年数は次のとおりです。
なお、見積耐用年数、残存価額及び減価償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
(7)のれん及び無形資産
①のれん
のれんは取得原価から減損損失累計額を控除した価額で表示しています。のれんは償却を行わず、企業結合からの便益を享受できると期待される資金生成単位に配分し、毎年又は減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しています。のれんの減損損失は連結損益計算書において認識され、その後の戻入は行っていません。
当初認識時における測定については、(2)企業結合 に記載しています。
②無形資産
無形資産の測定においては原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しています。
個別に取得した無形資産は当初認識時に取得原価で測定されます。企業結合で取得した無形資産は、無形資産の定義を満たし、識別可能であり、かつ公正価値が信頼性をもって測定できる場合、のれんとは別個に識別され、取得日の公正価値で認識されます。
新しい科学的又は技術的な知識や理解を得るために行われる研究活動に対する支出は、発生時に費用処理しています。
開発活動に対する支出については、開発費用が信頼性をもって測定でき、技術的かつ商業的に実現可能で、将来的に経済的便益をもたらす可能性が高く、開発を完了し、それを使用又は販売する意図及びそのための十分な資源をNIDECが有している場合は資産計上を行い、それ以外は発生時に費用処理しています。
耐用年数を確定できる無形資産は見積耐用年数に基づき主として定額法で償却しています。主な無形資産の見積耐用年数は次のとおりです。
有限の耐用年数を有する無形資産の見積耐用年数及び償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
耐用年数を確定できる無形資産について、減損の兆候が存在する場合はその都度、減損テストを実施しています。耐用年数を確定できない無形資産及び未だ使用可能でない無形資産については、償却せず、年1回(1月1日)の減損判定を行うほか減損の可能性を示す事象が発生又は状況が変化した時点で減損判定を行います。
(8)リース
契約の開始時に特定された資産の使用を支配する権利が一定期間にわたって対価と交換に移転する場合には、当該契約はリースであるか又はリースを含んでいると判定しています。
①借手
契約がリースであるか又はリースを含んでいる場合、リース開始日において使用権資産及びリース負債を連結財政状態計算書に計上しています。
使用権資産の測定においては、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除し、リース負債の再測定について調整した金額で表示しています。取得原価には、リース負債の当初測定の金額、リース開始日以前に支払ったリース料、当初直接コストを含めています。使用権資産は、見積耐用年数とリース期間のいずれか短い期間にわたって、定額法で減価償却を行っています。当社グループが借手として購入オプションを行使することが合理的に確実である場合には、原資産の耐用年数にわたって使用権資産を償却しています。
リース負債は、リース開始日における未決済リース料の割引現在価値として当初測定しており、リースの計算利子率(当該利子率が容易に算定できる場合)又は当社グループの追加借入利子率を用いて割り引かれます。
リース期間はリースの解約不能期間にリース期間を延長するオプション及び解約するオプションを考慮し決定しています。なお、リース期間が12ヶ月以内のリース及び原資産が少額であるリースについては、使用権資産とリース負債を認識せず、リース期間にわたり定額法により費用として認識しています。
②貸手
当該リース取引のうち、所有に伴うリスクと経済価値を実質的に全て当社グループから移転しているものはファイナンス・リースに分類し、ファイナンス・リース以外のリースはオペレーティング・リースに分類しています。
ファイナンス・リースについては、正味リース投資未回収額をリース債権(「営業債権及びその他の債権」勘定に表示)として認識し、受取リース料総額をリース債権元本相当部分と利息相当部分とに区分し、受取リース料の利息相当部分への配分額は、利息法により算定しています。
オペレーティング・リースについては、受取リース料をリース期間にわたって純損益にて認識しています。
(9)政府補助金
政府補助金は、補助金交付のための付帯条件を満たし、かつ補助金を受領するという合理的な保証が得られたときに公正価値で認識しています。
政府補助金が費用項目に関する場合は、当該補助金の金額を関連費用から控除しています。資産に関する政府補助金は、当該補助金の金額を資産の取得原価から控除しています。
(10)非金融資産の減損
NIDECは各年度において、各資産についての減損の兆候の有無の判定を行い、何らかの兆候が存在する場合又は毎年減損テストが要求されている場合、その資産の回収可能価額を見積っています。のれん、耐用年数を確定できない無形資産及び未だ使用可能でない無形資産は、少なくとも年1回、また、減損の兆候がある場合はその都度、減損テストを行っています。
個々の資産について回収可能価額を見積ることができない場合には、その資産の属する資金生成単位ごとに回収可能価額を見積っています。開発資産については各開発プロジェクトを資金生成単位としており、開発プロジェクトごとの計画(売上高、原材料費、減価償却費予測を含む)を用いて、回収可能価額を算定しています。
回収可能価額は、資産又は資金生成単位の売却費用控除後の公正価値とその使用価値のうち高い方の金額で算定しています。資産又は資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超える場合は、その資産について減損を認識し、回収可能価額まで評価減しています。
また、使用価値の評価における見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間価値に関する現在の市場評価及び当該資産に固有のリスク等を反映した税引前割引率を使用して、現在価値まで割引いています。
のれん以外の資産に関しては、過年度に認識された減損損失について、その回収可能価額の算定に使用した想定事項に変更が生じた場合等、損失の減少又は消滅の可能性を示す兆候が存在しているかどうかについて評価を行っています。そのような兆候が存在する場合は、当該資産又は資金生成単位の回収可能価額の見積りを行い、その回収可能価額が、資産又は資金生成単位の帳簿価額を超える場合、算定した回収可能価額と過年度で減損損失が認識されていなかった場合の減価償却控除後の帳簿価額とのいずれか低い方を上限として、減損損失を戻し入れています。
(11)金融商品
①当初認識
金融資産は、NIDECが金融商品の契約上の当事者になった時点(取得日)で認識しています。ただし、営業債権及びその他の債権は発生日に当初認識しています。金融負債は、NIDECが発行した負債性金融商品については発行日、その他の金融負債はNIDECが契約の当事者になった時点(取引日)で認識しています。
金融資産及び金融負債は、当初認識時において公正価値で測定しています。金融資産の取得及び金融負債の発行に直接起因する取引コストは、純損益を通じて公正価値で測定する(以下、「FVTPL」)金融資産及びFVTPLの金融負債を除き、当初認識時において、金融資産の公正価値に加算又は金融負債の公正価値から減算しています。なお、NIDECは現在、FVTPLの非デリバティブ金融負債は保有していません。FVTPLの金融資産の取得に直接起因する取引コストは純損益で認識しています。
②非デリバティブ金融資産
NIDECは当初認識時に、非デリバティブ金融資産を、償却原価で測定される金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される(以下、「FVTOCI」)金融資産及びFVTPLの金融資産に分類しています。
償却原価で測定される金融資産
金融資産は、以下の要件を満たす場合に償却原価で事後測定しています。
・NIDECのビジネスモデルにおいて、当該金融資産の契約上のキャッシュ・フローを回収することを目的として保有している場合
・契約条件が、特定された日に元本及び元本残高に係る利息の支払いのみによるキャッシュ・フローを生じさせる場合
償却原価で測定する金融資産は、公正価値(直接帰属する取引費用を含む)で当初認識し、当初認識後は実効金利法を用いて帳簿価額を算定しています。また、償却原価で測定する金融資産に係る利息発生額は連結損益計算書の金融収益に含めて表示しています。
FVTOCIの金融資産
1)FVTOCIの負債性金融資産
金融資産は、以下の要件を満たす場合にその他の包括利益を通じて公正価値で測定される負債性金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルに基づいて保有されている場合
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる場合
FVTOCIの負債性金融資産に係る公正価値の変動額は、減損利得又は減損損失及び為替差損益を除き、当該金融資産の認識の中止が行われるまで、その他の包括利益として認識しています。当該金融資産の認識の中止が行われる場合、過去に認識したその他の包括利益は純損益に振り替えています。
2)FVTOCIの資本性金融資産
NIDECは当初認識時に、売買目的以外で保有する資本性金融資産に対して、公正価値の変動をその他の包括利益で認識するという選択(撤回不能)を行う場合があります。
FVTOCIの資本性金融資産は当初認識後に公正価値で測定し、その変動をその他の包括利益で認識し、直ちにその他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えており、事後的に純損益に振り替えることはありません。ただし、FVTOCIの資本性金融資産からの配当金については、金融収益の一部として純損益で認識しています。
FVTPLの金融資産
上記の償却原価で測定する区分の要件を満たさない金融資産のうち、FVTOCIの金融資産を除く金融資産はFVTPLの金融資産に分類されます。資本性金融資産は、NIDECが当初認識時に公正価値の変動をその他の包括利益で認識するという選択(撤回不能)を行う場合を除き、FVTPLの金融資産に分類されます。
FVTPLの金融資産は当初認識後に公正価値で測定し、その変動を純損益で認識しています。
③償却原価で測定される金融資産の減損
償却原価で測定される金融資産について、毎期末日に予想信用損失に対する損失評価引当金を評価して認識しています。
期末日に、当該金融商品に係る信用リスクが当初認識後に著しく増大している場合には、予測情報を含めた合理的で裏付け可能な情報を全て考慮して、当該金融商品に係る損失評価引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しています。そのような情報には、特に、以下の指標が組み込まれています。
・外部信用格付(入手可能な範囲)
・事業状況、財務状況又は経済状況の実際の又は予想される不利な変化のうち、借手が債務を履行する能力の著しい変化を生じさせると予想されるもの
・同一の借手の他の金融商品に係る信用リスクの著しい増大
一方、信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、当該金融商品に係る損失評価引当金を12か月の予想信用損失に等しい金額で測定しています。
ただし、営業債権については、上記にかかわらず常に損失評価引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しています。
予想信用損失又は戻入れの金額は、減損損失又は減損戻入として、純損益に認識しています。
④非デリバティブ金融資産の認識の中止
NIDECは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が失効した場合、又は、当該金融資産の所有に係るリスク及び便益を実質的に全て移転する取引において、金融資産から生じるキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を移転する場合に、当該金融資産の認識を中止しています。移転した金融資産に関してNIDECが創出した、又はNIDECが引き続き保有する持分については、別個の資産・負債として認識しています。
⑤非デリバティブ金融負債の事後測定及び認識の中止
NIDECはデリバティブ以外の金融負債として、営業債務及びその他の債務、並びにその他の金融負債を有しており、当初認識後、実効金利法による償却原価で測定しています。また、償却原価で測定する金融負債に係る利息発生額は連結損益計算書の金融費用に含めて表示しています。
当該金融負債は義務を履行した場合、もしくは債務が免責、取消し又は失効となった場合に認識を中止しています。
⑥デリバティブ及びヘッジ会計
NIDECは、為替、金利及び商品価格の変動によるリスクを管理するために、先物為替予約、金利スワップ、通貨スワップ、商品先物契約等のデリバティブを利用しています。NIDECはデリバティブを売買目的で保有していません。
デリバティブ取引は公正価値で当初認識し、関連する取引費用は発生時に純損益で認識しています。当初認識後は公正価値で測定し、その変動は基本的に当期の純損益で認識しています。ただし、ヘッジ対象のキャッシュ・フローの変動が、ヘッジ手段のキャッシュ・フローの変動により相殺される程度を客観的に判定し、ヘッジの有効性があると認められる場合にはヘッジ会計を適用することもあります。
当初にデリバティブをヘッジ指定する時点において、ヘッジ取引に係るヘッジ手段とヘッジ対象の関係、リスクの管理目的、ヘッジ取引を実行する際の戦略、及びヘッジ関係の有効性の評価方法、有効性及び非有効性の測定方法は、全て文書化しています。具体的には、以下の項目を全て満たす場合に、ヘッジが有効と判断しています。
・ヘッジ対象とヘッジ手段との間に経済的関係があること
・信用リスクの影響が、当該経済的関係から生じる価値変動に著しく優越するものではないこと
・ヘッジ関係のヘッジ比率が、企業が実際にヘッジしているヘッジ対象の量と企業がヘッジ対象の当該量を実際にヘッジするのに使用しているヘッジ手段の量から生じる比率と同じであること
ヘッジの開始時及び継続期間中に、ヘッジ取引に利用しているデリバティブがヘッジ対象のキャッシュ・フローの変動を相殺する上で有効性があるか否かを評価しています。ヘッジの有効性がないか、又はなくなったと判断した時点で、将来を見越してヘッジ会計を停止します。
キャッシュ・フロー・ヘッジの会計処理は次のとおりです。
デリバティブを、認識済み資産・負債、又は当期利益に影響を与え得る発生可能性の非常に高い予定取引に関連する特定のリスクに起因するキャッシュ・フローの変動をヘッジするためのヘッジ手段として指定した場合、デリバティブの公正価値の変動のうちヘッジ有効部分は、「キャッシュ・フロー・ヘッジ」として、その他の資本の構成要素に含めています。デリバティブの公正価値の変動のうちヘッジ非有効部分は、即時に純損益で認識しています。
キャッシュ・フロー・ヘッジの残高は、ヘッジ対象のキャッシュ・フローが当期利益に影響を及ぼす期間と同一期間において、連結包括利益計算書においてその他の包括利益から控除し、ヘッジ手段と同一の項目で当期利益に振り替えられています。ただし、ヘッジ対象である予定取引が非金融資産(棚卸資産、有形固定資産等)もしくは負債の認識を生じさせるものである場合には、それまで資本に繰り延べていた利得又は損失を振り替え、当該資産もしくは負債の測定額に含めています。
ヘッジ会計の要件を満たさない場合、ヘッジ手段が失効、売却、終了又は行使された場合、あるいはヘッジ指定が取り消された場合には、ヘッジ会計の適用を将来に向けて中止しています。ヘッジ会計を中止した場合、すでにその他の包括利益で認識したキャッシュ・フロー・ヘッジの残高は、予定取引が当期利益に影響を与えるまで引き続き計上しています。予定取引の発生が予想されなくなった場合は、キャッシュ・フロー・ヘッジの残高は、即時に純損益で認識されます。
(12)法人所得税等
①当期税金
法人所得税費用は、当期税金と繰延税金から構成されています。これらは、直接資本又はその他の包括利益で認識される項目を除き、純損益として認識しています。
報告期間の期末日の未払法人所得税及び未収法人所得税は、税務当局に対する納付又は税務当局からの還付が予想される金額で測定しています。税額の算定に使用する税率及び税法は、決算日までに制定又は実質的に制定されたものです。
その他の包括利益に認識される項目に関する当期税金は、その他の包括利益として認識しており、資本に直接認識される項目に関する当期税金は、資本として直接認識しています。
未収法人所得税と未払法人所得税を相殺する法的強制力のある権利が存在し、かつNIDECが純額により決済するか、又は資産の実現と負債の決済を同時に行うことを意図している場合には、未収法人所得税と未払法人所得税は相殺しています。
②繰延税金
繰延税金資産及び繰延税金負債は、帳簿価額と税務上の資産と負債との間の将来調整一時差異に係る税効果において資産負債法により認識されています。繰延税金資産及び繰延税金負債の測定に当たっては、一時差異等が解消されると見込まれる年度における課税所得に適用されると予想される法定実効税率を使用して測定されます。
繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除及び繰越欠損金について、それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識し、各報告期間の期末日ごとに回収可能性について見直しを行い、課税所得を稼得する可能性が高くなくなった範囲で繰延税金資産を減額しています。
また、未認識の繰延税金資産についても各報告期間の期末日でその回収可能性について再検討され、将来の課税所得により繰延税金資産が回収される可能性が高くなった範囲内で認識しています。
繰延税金負債は、以下を除き、原則として、全ての将来加算一時差異について認識しています。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を計上していません。
・のれんの当初認識から生じる将来加算一時差異
・企業結合取引を除く、会計上の利益にも税務上の課税所得にも影響を与えない取引、かつ、取引時に同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引によって発生する資産及び負債の当初認識から生じる一時差異
・子会社及び関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異のうち、解消時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に一時差異が解消しない可能性が高い場合
・子会社及び関連会社に対する投資に係る将来減算一時差異のうち、予見可能な範囲内に一時差異が解消されない可能性が高い場合
繰延税金資産と繰延税金負債は非流動資産又は非流動負債として表示しています。
また、繰延税金資産及び繰延税金負債は、未収法人所得税と未払法人所得税を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ以下のいずれかの要件を満たす場合のみ相殺しています。
・繰延税金資産と繰延税金負債とが、同一の税務当局によって、同一の納税主体に対して課された法人所得税に関するものである場合
・繰延税金資産と繰延税金負債とが、同一の税務当局によって、別々の納税主体に対して課された法人所得税に関するものであり、その納税主体が未収法人所得税と未払法人所得税を純額により決済すること、又は資産の実現と負債の決済を同時に行うことを意図している場合
経済協力開発機構(OECD)によって合意されたグローバル・ミニマム課税のうち、所得合算ルール(IIR)に係る取り扱いが令和5年税制改正の「所得税法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第3号)において定められました。これにより、当連結会計年度より国別に算定された実効税率が基準税率(15%)を下回る場合、国別に集計された純所得(利益)に対する基準税率に至るまでの税額を、最終親会社である当社が日本において申告・納税することになります(トップアップ課税)。なお、本ルールに関連する税法から生じる、法人所得税に係る繰延税金資産及び繰延税金負債の認識及び開示に関する例外規定を適用しており、繰延税金資産及び繰延税金負債は当連結会計年度末時点において認識していません。
(13)従業員給付
①短期従業員給付
短期従業員給付である賃金及び給料、社会保険料並びにその他の非貨幣性給付については、割引計算は行わず、関連するサービスが提供された時点で費用として計上しています。
賞与については、NIDECが、従業員から過去に提供された労働の結果として支払うべき現在の法的又は推定的債務を負っており、かつその金額を信頼性をもって見積ることができる場合に、それらの制度に基づいて支払われると見積られる額を負債として認識しています。
また、当社及び一部子会社は、当連結会計年度より賞与支給対象期間を会計期間と一致させています。
②退職後給付
NIDECは、従業員の退職給付制度として確定給付制度と確定拠出制度を運営しています。
確定給付型制度に係る資産又は負債の純額は、確定給付制度債務の現在価値から、制度資産の公正価値を控除したものであり、資産又は負債として連結財政状態計算書で認識しています。確定給付制度債務は、予測単位積増方式に基づいて算定され、その現在価値は、将来の予想支払額に割引率を適用して算定しています。割引率は、給付が見込まれる期間に近似した満期を有する優良社債の利回りを参照して決定しています。勤務費用及び確定給付負債(資産)の純額に係る純利息費用は純損益として認識しています。数理計算上の差異、純利息費用に含まれる部分を除く制度資産に係る収益及び資産上限額の影響の変動については、それらが生じた期間において「確定給付制度に係る再測定」としてその他の包括利益に認識し、直ちに利益剰余金へ振り替えています。
確定拠出型の退職給付に係る費用は、拠出が確定した時点で費用として認識しています。
(14)引当金
NIDECは、過去の事象の結果として現在の債務(法的債務又は推定的債務)を有しており、債務の決済を要求される可能性が高く、かつ当該債務の金額について信頼できる見積りが可能である場合に引当金を認識しています。
主な引当金の説明は次のとおりです。
製品保証引当金
NIDECは、ある一定期間において、一部の製品及びサービスに対する保証を行っています。見積りは主として過去の実績額に基づいています。これらの費用のほとんどは翌年度に発生するものと見込まれます。
(15)株式に基づく報酬
NIDECは、業績連動型株式報酬制度(以下、「本制度」)を導入しています。本制度として持分決済型と現金決済型を採用しています。
①持分決済型
本制度により算定された持分決済型の株式報酬は、受領したサービスを付与日における当社株式の公正価値で測定し、権利確定期間にわたり費用として認識し、同額を資本剰余金の増加として認識しています。
②現金決済型
本制度により算定された現金決済型の株式報酬は、受領したサービスを負債の公正価値で測定し、権利確定期間にわたり費用として認識し、同額を負債の増加として認識しています。なお、当該負債の公正価値を期末日及び決済日に再測定し、公正価値の変動を純損益として認識しています。
(16)収益認識
NIDECは、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:企業が履行義務の充足時に収益を認識する
①物品の販売
精密小型モータ、車載、家電・商業・産業用の一部、機器装置の一部、電子・光学部品の製造・販売については、物品の引き渡しが完了した時点において顧客が当該物品に対する支配を獲得することから、履行義務が充足されると判断しています。従って、当該物品の引渡時点で収益を認識しています。
②工事契約
家電・商業・産業用の一部、機器装置の一部については工事契約が存在し、財又はサービスに対する支配が一定の期間にわたり移転することから、一定の期間にわたり履行義務が充足されると判断しています。当該履行義務は完全な充足に向けての進捗度を合理的に測定できることから、報告期間の末日現在の進捗度をもって収益を認識しています。進捗度の測定についてはインプット法の使用が適切であると考えており、契約ごとの見積総原価に対する発生原価の割合を用いています。
③契約資産及び契約負債
契約資産は顧客に移転した財又はサービスと交換に受け取る対価に対する権利のうち、時の経過以外の条件付きの権利です。契約負債は財又はサービスを顧客に移転する前に、顧客から対価を受け取っている又は対価の支払期限が到来しているものです。
④顧客との契約の獲得又は履行のためのコストから認識した資産
顧客との契約を獲得するための増分コスト及び契約に直接関連する履行コストのうち、回収可能であると見込まれる部分を資産として認識しています。顧客との契約を獲得するための増分コスト及び契約履行コストは、契約に基づくサービスが提供される期間にわたって償却しています。
顧客との契約を獲得するための増分コストは、顧客との契約を獲得するために発生したコストで、当該契約を獲得しなければ発生しなかったであろうものです。契約履行コストは、顧客との契約を履行する際に発生したコストのうち、他の基準の範囲に含まれない、契約又は企業が具体的に特定できると予想される契約に直接関連し、将来において履行義務の充足(又は継続的な充足)に使用される企業の資源を創出するか又は増価するものです。
(17)借入費用
意図された使用又は販売が可能になるまでに相当の期間を必要とする資産の取得、建設又は生産に直接起因する借入費用は、意図された使用又は販売が可能となるまで当該資産の取得原価の一部として資産計上しています。その他の借入費用は、発生時に連結損益計算書に費用として認識しています。
(18)資本金、資本剰余金及び自己株式
①普通株式
当社が発行した普通株式は、発行価額を資本金及び資本剰余金に計上し、取引コストは、関連する税効果を控除後に資本剰余金から控除しています。
②自己株式
再取得された自己の資本性金融商品(自己株式)は取引コストを含む支払対価で評価し、資本から控除しています。当社の自己株式の購入、売却又は消却においていかなる利得及び損失も損益としては認識していません。なお、帳簿価額と売却時の対価との差額は資本剰余金として認識しています。
(19)公正価値の見積り
NIDECは、デリバティブ金融商品及び公正価値で測定する金融商品を、期末日時点の公正価値で測定しています。公正価値の定義、及び測定に利用するインプット(諸般の仮定)については、注記「35.公正価値」を参照ください。
経常的に公正価値で認識されている資産及び負債について、NIDECは、各期末日までに区分を再評価することにより、公正価値ヒエラルキーのレベル間の振り替えが生じていないかを判断しています。
(20)1株当たり利益
基本的1株当たり親会社の所有者に帰属する当期利益は、親会社の所有者に帰属する当期利益を報告期間の自己株式を調整した普通株式の加重平均発行済株式数で除すことにより計算しています。
希薄化後1株当たり親会社の所有者に帰属する当期利益は、加重平均発行済株式数に転換社債や新株予約権の潜在普通株式からもたらされる希薄化の影響を考慮していること以外は、基本的1株当たり親会社の所有者に帰属する当期利益の計算と同様です。
4.重要な会計上の見積り、判断及び仮定
連結財務諸表の作成は、マネジメントによる決算日における資産・負債の報告金額並びに偶発的な資産・負債の開示、報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を必要としています。実際の結果は、それらの見積りと異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直され、会計上の見積りの見直しによる影響は、その見積りを見直した会計期間と将来の会計期間において認識されます。
翌連結会計年度において資産や負債の帳簿価額に重要な修正を生じる要因となる著しいリスクを伴う判断及び見積りは次のとおりです。
・有形固定資産(注記「3. 重要性のある会計方針(6)」、注記「14. 有形固定資産」)
・のれん及び無形資産(注記「3. 重要性のある会計方針(7)」、注記「15. のれん及び無形資産」)
・債権の回収可能性(注記「3. 重要性のある会計方針(11)」、注記「10. 営業債権及びその他の債権」、注記「39. 金融商品」)
・退職給付に係る債務 (注記「3. 重要性のある会計方針(13)」、注記「23.従業員給付」)
・繰延税金資産の回収可能性の評価 (注記「3. 重要性のある会計方針(12)」、注記「25. 法人所得税」)
・引当金(注記「3. 重要性のある会計方針(14)」、注記「26. 引当金」)
・金融商品の公正価値(注記「35. 公正価値」)
・偶発負債(注記「3. 重要性のある会計方針(14)」、注記「40. 偶発負債」)
5.セグメント情報
(オペレーティング・セグメント情報)
NIDECの報告セグメントは、NIDECの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、マネジメントが経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているセグメントです。NIDECは、現在の利益管理単位である事業本部及び国内グループ会社を報告セグメントとしています。
第2四半期連結会計期間においてセグメント区分を一部変更しています。これは、最高経営意思決定者が業務上の意思決定及び業績評価に用いる報告資料の見直しを行ったことによります。従来の「ニデックインスツルメンツ」セグメント、「ニデックテクノモータ」セグメント、「ニデックモビリティ」セグメント、「ニデックアドバンステクノロジー」セグメント及び「その他」セグメントを「グループ会社事業」セグメントとしています。
これらの変更に伴い、過年度の数値を当期の表示に合わせて組替再表示しています。
NIDECのオペレーティング・セグメントの内容は次のとおりです。
セグメント別の外部顧客に対する売上高及びその他の財務情報は次のとおりです。
外部顧客に対する売上高
(注)非継続事業に分類した事業は含まれていません。
当連結会計年度及び前連結会計年度において、連結売上高の10%を超える特定の顧客グループへの売上はありません。
セグメント間の売上高
(注)非継続事業に分類した事業は含まれていません。
セグメント損益
(注)1.消去又は全社には、各報告セグメントに帰属しない全社が当連結会計年度において16,887百万円、前連結会計年度において17,438百万円含まれています。全社の主な内容は、基礎研究費及び本社管理部門費です。
2.非継続事業に分類した事業は含まれていません。
減価償却費
(注)各セグメントの減価償却費には無形資産の償却費等も含まれていますが、連結キャッシュ・フロー計算書上の有形固定資産減価償却費には無形資産の償却費等が含まれていません。従って、当該金額を控除しています。
NIDECでは、前連結会計年度において、AMECセグメントで減損損失35,608百万円を計上しています。当連結会計年度においては、重要な減損損失を計上していません。また、前述の減価償却費及び減損損失以外に重要な非資金項目はありません。セグメント間の取引は市場価格にて行われています。
(関連情報)
製品別売上高情報
製品別売上高情報は次のとおりです。
(注)1.「精密小型モータ」は、「HDD用モータ」及び「その他小型モータ」により構成されており、「その他小型モータ」は、ブラシレスモータ、ファンモータ、振動モータ、ブラシ付モータ、水冷モジュール、モータ応用製品等により構成されています。
「車載」は、車載用モータ、自動車部品、EVトラクションモータシステムにより構成されています。
「家電・商業・産業用」は、家電・商業・産業用モータ及び関連製品により構成されています。
「機器装置」は、産業用ロボット、カードリーダ、検査装置、プレス機器、変減速機、工作機械等により構成されています。
「電子・光学部品」は、スイッチ、センサ、レンズユニット、カメラシャッター等により構成されています。
「その他」は、オルゴール、サービス等により構成されています。
2.非継続事業に分類した事業は含まれていません。
地域別セグメント情報
地域別の売上高及び非流動資産は次のとおりです。なお、売上高は外部顧客に販売している連結会社の所在国をベースにしています。
売上高
(注)各区分に属する主な国は、次のとおりです。
その他アジア:タイ、韓国、インド
欧州 :フランス、ドイツ、イタリア
その他 :ブラジル、メキシコ、カナダ
非流動資産(有形固定資産・のれん・無形資産・長期前払費用)
(注)各区分に属する主な国は、次のとおりです。
その他アジア:ベトナム、タイ、フィリピン
欧州 :フランス、イタリア、ドイツ
その他 :ブラジル、メキシコ、カナダ
6.非継続事業
当社は、ワールプール社の保有するコンプレッサー事業Embraco(以下、「エンブラコ社」)の買収の条件として、コンプレッサー事業(セコップ社)の売却を欧州委員会から命じられました。当社は欧州委員会からの命令に従い、セコップ社に対する実効的な支配権を経営の独立執行者(Hold Separate Manager)及び監視機関(Monitoring Trustee)へ2019年4月12日に譲渡しました。この結果、当社はセコップ社に対する実効的な支配権を喪失したことにより、セコップ社を連結の範囲から除外し、これによる損失を連結損益計算書上、継続事業から分離し非継続事業に分類しました。そして、当社は、2019年9月9日にセコップ社をOrlando Management AGが投資助言するESSVP IV L.P.、ESSVP IV (Structured) L.P.及びSilenos GmbH & Co. KG(以下、総称して「ESSVP IV」)に譲渡(以下、「本取引」)しました。本取引は、売却価額の価格調整等についてOrlando Management AG並びに譲渡先関係者との協議の結果、合意に至らず、2021年1月12日にドイツ仲裁協会に仲裁裁判の申し立てを行い、セコップ社と仲裁を開始しました。約26か月間協議の末、2023年3月にセコップ社と和解合意に至り、仲裁が終了しました。しかしながら、一部の売却コストについては今後も発生する見込みです。
(1)本取引の理由
当社は、家電・商業・産業用モータ事業を戦略的に重要な事業のひとつと位置づけ、成長、強化に努めてまいりました。セコップ社は家庭用・商業用冷蔵庫のコンプレッサーの開発・製造・販売を行っており、2017年のセコップ社買収によりグローバルアプライアンス部門は、売上高の飛躍的な成長機会が期待できる冷蔵庫市場に本格的に参入しました。しかしながら、当社によるワールプールのコンプレッサー事業エンブラコ社の買収に関する欧州委員会の条件付承認を2019年4月12日に取得し、セコップ社を譲渡することとなりました。更に、ESSVP IVがセコップ社の適切な購入者であることについての欧州委員会からの認可取得を経て、2019年6月26日に欧州委員会よりエンブラコ社買収認可を取得しました。本取引は、当社がセコップ社を適切な購入者に売却するという、当該承認の条件に基づいて行われたものです。
(2)譲渡した相手会社の名称及び本取引の時期
(3)子会社の名称、事業内容及び当該子会社が含まれていたセグメントの名称
(4)子会社に対する持分の推移
(5)非継続事業からの損益
(注) 2019年4月12日において、セコップ社に対する実効的な支配権の喪失により、連結の範囲より除外しています。
(6)非継続事業から生じたキャッシュ・フロー
(注) 1.2019年4月12日において、セコップ社に対する実効的な支配権の喪失により、連結の範囲より除外しています。
2.投資活動によるキャッシュ・フローには、セコップ社の売却に関連する入出金額が含まれています。
7.企業結合及び支配の喪失
2024年10月1日(カナダ現地時間)に、NIDECはカナダのLinear Transfer Automation Inc.並びにその関連会社のLinear Automation USA Inc.及びPresstrader Limited(以下、上記3社を総称して「Linear」)の株主から、Linearの株式100%を4,279百万円で取得しました。Linearは、プレス周辺機器の製造・販売・サービス等を行っています。本件取引を通じて、(1)総合プレス機グループとして、プレス機本体に前後工程の周辺装置を加え、プレス及びその周辺ライン一式を顧客に販売することで、トータルシステムのソリューション提供が可能になる(2)現在当社が確立しているグローバルの販売網を活用することで、Linearの製品の販売活動を推進すると同時に、当社が保有するプレス機と周辺機器をLinearの販売網にて販売が可能になる(3)当社のグローバルな販売・サービス・生産拠点を活用することで、Linearの製品を欧州・アジア市場に展開可能、また納期短縮と各地での顧客サービスレベルの向上も可能になる等、製品・販売・技術・管理面においてシナジーを追求することができます。この企業結合によるNIDECの財政状態及び経営成績に与える重要な影響はありません。
(1)買収価額の資産負債への配分
前連結会計年度のAutomatic Feed Company、Lasercoil Technologies LLC、及びAutomatic Leasing Companyの持分取得により取得した資産、引き継いだ負債に関する公正価値評価が当第1四半期連結会計期間に完了しました。これにより前連結会計年度の連結財務諸表については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額によっています。
前連結会計年度の㈱TAKISAWAの株式取得により取得した資産、引き継いだ負債に関する公正価値評価が当第2四半期連結会計期間に完了しました。これにより前連結会計年度の連結財務諸表については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額によっています。
前連結会計年度の買収により取得した資産、引き継いだ負債の修正による前連結会計年度の連結財政状態計算書への影響額は次のとおりです。
(単位:百万円)
のれんの増減については、注記「15.のれん及び無形資産」に記載しています。なお、上記無形資産は下記で構成されています。
(単位:百万円)
前連結会計年度の買収により取得した資産、引き継いだ負債の修正による前連結会計年度の連結損益計算書への影響額は次のとおりです。
(単位:百万円)
当連結会計年度のニデックPSAイーモーターズの支配権獲得により取得した資産、引き継いだ負債に関する公正価値評価が当第4四半期連結会計期間に完了しました。これにより当連結会計年度の連結財務諸表については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額によっています。
当連結会計年度のLinear Transfer Automation Inc.並びにその関連会社のLinear Automation USA Inc.及びPresstrader Limitedの株式取得により取得した資産、引き継いだ負債に関する公正価値評価を当第4四半期連結会計期間に見直しました。これにより当連結会計年度の連結財務諸表については、暫定的な会計処理の見直しによる取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額によっています。
その他、当連結会計年度の買収により取得した資産、引き継いだ負債のうち、現在評価中の資産、負債については、当連結会計年度末日時点の予備的見積りに基づいています。
(2)支配の喪失
2025年3月31日に、ニデックプレシジョン株式会社の子会社で、アピックヤマダ株式会社との合弁会社であるニデックプレシジョン・ヤマダ株式会社の当社保有株式(約68.4%)をアピックヤマダ社へ譲渡しました。この結果、ニデックプレシジョン・ヤマダ株式会社に対する実効的な支配権を喪失しました。譲渡により生じる売却益は、連結損益計算書上の「販売費及び一般管理費」に計上しています。
(3)段階取得に係る差益
前連結会計年度末日時点でNIDECの持分法適用会社であったニデックPSAイーモーターズの支配権を獲得したことに伴い、2024年4月1日付で同社を連結子会社化しました。これにより、前連結会計年度末日までに保有していた同社の持分を支配獲得日における公正価値で再測定した結果、119億66百万円の段階取得に係る差益を認識しています。段階取得に係る差益は、連結損益計算書上の「販売費及び一般管理費」に計上しています。
8.現金及び現金同等物
現金及び現金同等物の内訳は次のとおりです。
銀行預金には、単一の会計単位として認識したノーショナルプーリングシステムにおける預入金及び借入金の純額が含まれています。
現金同等物は、主に3ヶ月未満の定期預金及び短期投資で構成されています。
9.キャッシュ・フローに関する補足情報
キャッシュ・フローに関する補足情報は次のとおりです。
10.営業債権及びその他の債権
営業債権及びその他の債権の内訳は次のとおりです。
11. その他の金融資産
その他の金融資産の内訳は次のとおりです。
12.棚卸資産
棚卸資産の内訳は次のとおりです。
当連結会計年度に費用として認識された棚卸資産の取得価額は主に「売上原価」に含まれています。棚卸資産の評価損の金額は、前連結会計年度6,051百万円、当連結会計年度6,964百万円です。
13.その他の流動資産
その他の流動資産の内訳は次のとおりです。
14.有形固定資産
連結財政状態計算書の「有形固定資産」の内訳は次のとおりです。
使用権資産の増減表については、注記「38.リース」を参照ください。
有形固定資産の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減並びに帳簿価額は次のとおりです。
(取得原価)
(減価償却累計額及び減損損失累計額)
(帳簿価額)
(注)「建設仮勘定」には、建設中の有形固定資産に関する支出額が含まれます。
有形固定資産の減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」「販売費及び一般管理費」及び「研究開発費」に含まれています。また、有形固定資産の減損損失は、連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に含まれています。
NIDECでは、有形固定資産等に対する減損テストの回収可能価額は、過去の経験と外部の情報を反映させて作成され、残存耐用年数に基づいた期間の事業計画(売上高予測及び費用予測を含む)を基礎としたキャッシュ・フローの見積額を現在価値に割引いた使用価値にて算定しています。有形固定資産等の減損テストにおいて用いる割引率は、各資金生成単位グループの税引前の加重平均資本コストを基礎に算定しています。
なお、当期にEVトラクションモータ事業の資金生成単位において有形固定資産等(帳簿価額145億64百万円)の回収可能性テストを実施しました。同資金生成単位における減損テストで用いた割引率は8.31%です。EVトラクションモータ事業は前連結会計年度に収益性最優先へ戦略転換したことに伴い、回収可能価額に基づいて減損損失356億8百万円を計上しました。当連結会計年度に策定した事業計画には、BEV市場の拡大鈍化と価格競争の激化等の外的要因を反映して策定しています。
減損テストに用いた主要な仮定が合理的な範囲で変化したとしても、重要な減損損失の発生は低いと判断しています。
15.のれん及び無形資産
連結財政状態計算書の「のれん」及び「無形資産」の内訳は次のとおりです。
使用権資産の増減表については、注記「38.リース」を参照ください。
のれん及び無形資産の取得原価、償却累計額及び減損損失累計額の増減、並びに帳簿価額は次のとおりです。
(取得原価)
(償却累計額及び減損損失累計額)
(帳簿価額)
(注)その他の主な内容は、商標権です。
無形資産の償却費は、連結損益計算書の「売上原価」「販売費及び一般管理費」及び「研究開発費」に含まれています。また、無形資産の減損損失は、連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に含まれています。
企業結合で生じたのれんは、企業結合のシナジーから便益を得ることが期待される資金生成単位グループに配分しています。のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の資金生成単位グループへの配分額は、次のとおりです。
のれん
(注)第2四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しています。詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」に記載のとおりです。
耐用年数を確定できない無形資産
(注)第2四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しています。詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」に記載のとおりです。
耐用年数を確定できない無形資産の内容は、主に商標権です。これらの商標権は企業結合時に取得したものであり、事業が継続する限り基本的に存続するため、耐用年数を確定できない無形資産と判断しています。
NIDECは、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産及び未だ使用可能でない無形資産の減損テストを少なくとも年に1回行い、更に減損の兆候がある場合には、その都度、減損テストを行っています。
減損テストの回収可能価額は、過去の経験と外部の情報を反映して作成され、マネジメントが承認した5年を限度とする事業計画(売上高予測及び費用予測を含む)と成長率を基礎としたキャッシュ・フローの見積額を現在価値に割引いた使用価値にて算定しています。のれんの減損テストにおいて用いる割引率は、各資金生成単位グループの税引前の加重平均資本コストを基礎に算定し(5.91%~10.48%)、成長率は、各資金生成単位グループの属する産業もしくは国における長期の平均成長率を勘案して決定しています(2.77%~3.99%)。
当期にAMEC既存事業の資金生成単位グループにおいてのれん(帳簿価額221億92百万円)の回収可能性テストを実施しました。同資金生成単位グループにおける減損テストで用いた割引率は7.48%です。当連結会計年度に策定した事業計画には、欧州市場の冷え込み等の外的要因を反映して策定しています。
減損テストに用いた主要な仮定が合理的な範囲で変化したとしても、重要な減損損失の発生は低いと判断しています。
16.その他の投資
その他の投資の帳簿価額の内訳は次のとおりです。
NIDECが保有する公正価値で測定する金融商品のうち、主として取引関係の維持、強化を目的として保有する投資については、FVTOCIの資本性金融資産として分類されたものです。当該FVTOCIの資本性金融資産は主に普通株式であり、主な株式銘柄及び公正価値の内訳は次のとおりです。
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
期中に処分したFVTOCIの資本性金融資産は次のとおりです。
17.その他の非流動資産
その他の非流動資産の内訳は次のとおりです。
18.営業債務及びその他の債務
営業債務及びその他の債務の内訳は次のとおりです。
NIDECは、第三者金融機関との間でサプライヤー・ファイナンス契約を締結しています。NIDECはサプライヤー・ファイナンス契約に基づき、各仕入先に対する営業債務について、請求書受領後69日から365日の範囲で設定された期日に第三者金融機関に対して支払いを行っています。なお、サプライヤー・ファイナンス契約の対象ではない比較可能な営業債務は通常、請求書受領後15日から365日に支払いを行っています。仕入先は、自らの裁量により、第三者金融機関から割引条件にて早期に支払いを受けることが可能です。NIDECは、サプライヤー・ファイナンス契約に関連して担保資産の提供や第三者による保証は行っていません。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、サプライヤー・ファイナンス契約に係る金融負債の期末残高は、それぞれ79,221百万円及び89,496百万円です。 この残高のうち、仕入先に対してすでに支払われた金額は、当連結会計年度において、76,411百万円であり、この金額は連結財政状態計算書の営業債務及びその他の債務に含まれています。
NIDECは、「サプライヤー・ファイナンス契約-IAS第7号及びIFRS第7号の改訂」の適用に当たり、経過措置を選択しています。このため、適用初年度の期首時点における情報は開示していません。
当連結会計年度中において、サプライヤー・ファイナンス契約に基づく金融負債に、重要な非資金的変動はありません。
NIDECが締結しているサプライヤー・ファイナンス契約は、支払業務の効率化を図り、仕入先に対して通常の支払期日よりも早期の支払いを可能にすることを主な目的としていることから、当社グループはサプライヤー・ファイナンス契約による重大な流動性リスクを抱えていません。
19.その他の金融負債
その他の金融負債の内訳は次のとおりです。
20.その他の流動負債
その他の流動負債の内訳は次のとおりです。
21.短期借入金及び長期債務
(1)短期借入金
短期借入金の内訳は次のとおりです。
当連結会計年度末におけるNIDECの未使用借入枠は1,307,059百万円です。この融資・信用枠により、NIDECは一般に適用されている利率で短期の資金調達を行うことができます。
(2)長期債務の内訳
長期債務の内訳は次のとおりです。
(3)長期債務の年度別返済予定額
長期債務の年度別満期返済予定額は次のとおりです。
(注) 契約上のキャッシュ・フローを記載しています。
日本の銀行との取引約定書として、銀行からの短期及び長期借入金については、NIDECは当該銀行から要求があれば、現在及び将来の債務に対して直ちに担保(当該銀行に対する預金を含む)を提供し、あるいは保証人を立てる義務を負っています。
(4)差入担保資産
前連結会計年度末及び当連結会計年度末現在、以下の資産を借入契約等の担保として供しています。
(5)差入担保資産に対応する債務
担保に差し入れた資産に対応する債務は次のとおりです。
22.財務活動から生じた負債の調整表
財務活動から生じた負債の調整表は、次のとおりです。
(単位:百万円)
23.従業員給付
(1)退職後給付
①確定給付制度
当社及び一部の子会社の年金及び退職金制度では通常、従業員に対して退職時点における給与と勤続年数又はこれらを基礎とするポイントに基づいて計算された退職一時金又は年金の受給資格を付与します。定年前に退職した場合の最低支給額は通常、自己都合による退職に基づいた金額となります。定年を含む会社都合による退職の場合は加算金を加えた額が支給されます。確定給付制度により、価格変動リスク、金利リスク、余命率リスク等の数理計算上のリスクに晒されています。
確定給付制度の連結財政状態計算書上の金額は次のとおりです。
前連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
確定給付制度に関して、連結損益計算書上、費用として認識した金額は次のとおりです。
(単位:百万円)
確定給付制度債務の現在価値に係る変動は次のとおりです。
(単位:百万円)
制度資産の公正価値に係る変動は次のとおりです。
(単位:百万円)
NIDECは、翌連結会計年度において確定給付制度に対し約1,246百万円の拠出を見込んでいます。
資産カテゴリー別の制度資産(国内制度)の公正価値は次のとおりです。
(単位:百万円)
(注)1.前連結会計年度は約75%を国内債券、約25%を外国債券、当連結会計年度は約75%を国内債券、約25%を外国債券に投資しています。
2.前連結会計年度は約9%を国内株式、約50%を海外株式、約19%を国内債券、約5%を外国債券、当連結会計年度は約10%を国内株式、約52%を海外株式、約16%を国内債券、約4%を外国債券に投資しています。
資産カテゴリー別の制度資産(海外制度)の公正価値は次のとおりです。
(単位:百万円)
(注)1.全て外国債券に投資しています。
2.前連結会計年度は約59%を海外株式、約8%を外国債券、当連結会計年度は約57%を海外株式、約8%を外国債券に投資しています。
NIDECは将来にわたって年金給付、一時金給付の支払いを行うため、許容できるリスクの下で必要とされる収益を長期的に確保することを基本方針としています。実際の資産運用に当たっては上記の方針に適合する最適な資産の組み合わせである基本ポートフォリオを策定しています。その実際運用収益は検証され、必要に応じて基本ポートフォリオの見直しを行っています。
NIDECの資産ポートフォリオは大きく3つの資産区分に分類されます。約4%を資本性金融商品で運用し、約9%を負債性金融商品で運用し、約87%を合同運用信託や生保一般勘定等のその他資産で運用しています。
資本性金融商品は証券取引所に上場されている株式です。負債性金融商品は国内外の国債、公債及び社債から構成されています。その他資産に含まれる合同運用信託については資本性金融商品及び負債性金融商品で運用され、上記の資本性金融商品及び負債性金融商品と同内容で構成されています。また、その他資産に含まれる生保一般勘定は一定の予定利率と元本が保証されています。
給付債務の見積りに使用した数理計算上の仮定は次のとおりです。
重要な仮定に対する確定給付制度債務の感応度は、連結財政状態計算書で認識される退職給付に係る負債を算定する際に使用される方法と同一の方法を用いて算定されており、分析の対象となる数理計算上の仮定以外の全ての数理計算上の仮定が一定であることを前提としています。なお、感応度分析の作成に使用された方法及び仮定について、前連結会計年度から変更はありません。
主要な数理計算上の仮定が変動した場合に、各連結会計年度末の確定給付制度債務が変動する額は、次のとおりです。なお、昇給率については重要な変動を見込んでいません。
(単位:百万円)
確定給付債務の加重平均デュレーションは次のとおりです。
②確定拠出制度
確定拠出年金制度への拠出に係る費用認識額は前連結会計年度6,972百万円、当連結会計年度7,791百万円であり、翌連結会計年度に約7,868百万円の拠出を見込んでいます。
24.その他の資本の構成要素及びその他の包括利益
その他の資本の構成要素(税引後)の変動は次のとおりです。
(単位:百万円)
非支配持分を含むその他の包括利益の当期発生額及び組替調整額、並びに税効果額は次のとおりです。
(単位:百万円)
25.法人所得税
(1)法人所得税費用
法人所得税費用の内訳は次のとおりです。
(単位:百万円)
当期法人所得税には、第2の柱の法人所得税に係る税金費用が含まれており、当連結会計年度の計上金額は254百万円です。
(2)法定実効税率と連結損益計算書上の法人所得税費用の実効税率の差異
NIDECは、所得に対する種々の税金を課されており、当連結会計年度における国内の法定実効税率は約30.5%となりました。法定実効税率と連結損益計算書上の法人所得税費用の実効税率との差異の内容は次のとおりです。
「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立し、2026年4月1日以後開始する連結会計年度より「防衛特別法人税」の課税が行われることになりました。
これに伴い、2026年4月1日以後開始する連結会計年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債については、国内の法定実効税率を30.5%から31.4%に変更し計算しています。なお、この税率変更による影響は軽微です。
(3)繰延税金資産及び繰延税金負債の主な発生原因及び増減内容
繰延税金資産及び繰延税金負債の主な発生原因別の内訳及び増減は次のとおりです。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
純損益を通じて認識された額の合計と繰延税金費用合計との差額は、為替の変動によるものです。
その他の内容は、主に企業結合によるものです。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
その他の内容は、主に企業結合及び在外営業活動体の換算差額によるものです。
NIDECは、繰延税金資産の認識に当たり、将来減算一時差異又は繰越欠損金の一部又は全部が将来課税所得に対して利用できる可能性を考慮しています。繰延税金資産の回収可能性の評価においては、予定される繰延税金負債の取崩、予測される将来課税所得及びタックスプランニングを考慮しています。
NIDECは、認識された繰延税金資産については、過去の課税所得水準及び繰延税金資産が認識できる期間における将来課税所得の予測に基づき、税務便益が実現する可能性は高いと判断しています。ただし、認識可能と考えられる繰延税金資産の金額は、控除可能である期間における将来課税所得見込が減少すれば、同様に減少することとなります。繰延税金資産は回収可能性の評価により、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ65,042百万円及び59,416百万円減額しています。
(4)連結財政状態計算書における繰延税金資産及び繰延税金負債
連結財政状態計算書上の繰延税金資産及び繰延税金負債は次のとおりです。
(単位:百万円)
(5)繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異等
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金は次のとおりです。
(単位:百万円)
NIDECは、一部の税務上の繰越欠損金及び将来減算一時差異について、繰延税金資産を認識していません。これらは、主に国内子会社にて発生した繰越欠損金に係るものです。NIDECはこうした繰延税金資産の回収可能性を評価するため、当該子会社を個別に分析し、税務便益が実現する可能性が高くなくなった部分について減額しています。将来の課税所得の発生可能性が高くないため繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ303,857百万円及び287,293百万円です。将来減算一時差異は現行の税法上は失効することはありません。
(6)繰延税金資産を認識していない繰越欠損金の失効期限
繰延税金資産を認識していない繰越欠損金の失効期限は次のとおりです。
(単位:百万円)
(7)繰延税金負債を認識していない将来加算一時差異
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、NIDECは一部の子会社等の投資に係る将来加算一時差異については、繰延税金負債を認識していません。これは、NIDECが一時差異の取崩しの時期をコントロールする立場にあり、このような差異を予測可能な期間内に取崩さないことが確実であるためです。前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、繰延税金負債を認識していない子会社等の投資に係る将来加算一時差異は、1,071,278百万円及び824,387百万円です。
26.引当金
引当金の内訳及び増減は次のとおりです。
(単位:百万円)
(単位:百万円)
製品保証引当金
NIDECは、ある一定期間において、一部の製品及びサービスに対する保証を行っています。見積りは主として過去の実績額に基づいています。これらの費用は概ね翌年度に発生するものと見込まれます。
その他の引当金
その他の引当金は主に有給休暇引当金等により構成されています。これらの費用は概ね翌年度に発生するものと見込まれます。
27.株式に基づく報酬(業績連動型株式報酬制度)
NIDECは中長期的な企業価値拡大に向けて、対象取締役等の報酬と当社の株式価値との連動性をより明確にし、中期経営計画における業績目標達成等の意欲を高めること及び対象取締役等による自社株保有の促進を通じて持続的な企業価値(株式価値)向上への貢献意欲を高めることを目的として、業績連動型株式報酬制度を導入しています。
対象取締役等に対して、持分決済型としてBIP信託及びESOP信託の仕組みを採用しています。また、一部の海外居住者に対しては、現金決済型として当社株価を基礎とする金額で現金を支給する株式報酬制度を採用しています。
本制度は、連続する3事業年度を対象期間とし、対象期間に渡り継続して勤務していることが権利確定条件となり、業績目標達成度に応じて、各連結会計年ごとに付与ポイント数を確定いたします。
持分決済型の株式に基づく報酬に関して、前連結会計年度で計上された費用は△21百万円であり、当連結会計年度で計上された費用は△50百万円です。
付与されたポイントの付与日の公正価値及びポイント数の変動は次のとおりです。付与日の公正価値は、付与日の当社株式の株価に近似していると判断されたことから、付与日の株価を使用して算定し、予想配当を考慮に入れた修正及びその他の修正は行っていません。
NIDECは2024年10月1日付で普通株式1株につき、2株の株式分割を行っていますが、以下については当該株式分割の影響を反映していません。
なお、第1期(2018年度~2020年度を対象とした期間)に付与したポイントは1ポイント当たり4株、第2期(2021年度~2023年度を対象とした期間)及び第3期(2024年度~2026年度を対象とした期間)に付与したポイントは1ポイント当たり2株の交付となります。
第1期(2018年度~2020年度を対象とした期間)
(注)前連結会計年度末及び当連結会計年度末におけるポイントの残存契約年数は0年です。
第2期(2021年度~2023年度を対象とした期間)
(注)当連結会計年度末におけるポイントの残存契約年数は0年です。
第3期(2024年度~2026年度を対象とした期間)
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、BIP信託として保有する株式は共に1,140,256株であり、ESOP信託として保有する株式は共に532,440株です。
(注)当社は、2024年10月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っています。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたものと仮定して、「BIP信託及びESOP信託として保有する株式」を算出しています。
現金決済型の株式に基づく報酬に関して、前連結会計年度で計上された費用は20百万円であり、当連結会計年度で計上された費用は△28百万円です。また、前連結会計年度末において認識された負債は150百万円であり、当連結会計年度末において認識された負債は95百万円です。
28.資本金及び剰余金等
(1)資本金
当社の前連結会計年度及び当連結会計年度における発行可能株式総数、発行済株式総数及び変動は次のとおりです。
(注)1.上記の発行済株式総数に含まれる自己株式数は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、43,371,640株及び46,261,077株です。
2.当社は、2024年10月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行いました。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたものと仮定して株式数を算定しています。
(2)資本剰余金及び利益剰余金
資本剰余金は主に資本準備金から構成されています。前連結会計年度及び当連結会計年度における資本剰余金の変動は次のとおりです。
(単位:百万円)
利益剰余金は、利益準備金及びその他利益剰余金から構成されています。
わが国の会社法では、資本準備金と利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで、各事業年度に剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金又は利益準備金として積立てることが規定されています。
(3)自己株式
(注)1.2022年4月21日の取締役会決議に基づき2022年9月に取得した自己株式1,715百万円及び、2023年1月24日の取締役会決議に基づき2023年2月15日から2023年3月20日までに取得した自己株式6,883百万円については、会社法及び会社計算規則に基づき算定される分配可能額を超えて取得がなされていたことが判明しました。取得した自己株式は、連結持分変動計算書及び株主資本等変動計算書の自己株式の取得及び2023年3月31日の残高に含まれています。
2.当社は、2024年10月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行いました。2023年3月31日に当該株式分割が行われたものと仮定して株式数を算定しています。
29.配当金
所有者への分配として認識された普通株式に関する配当額は次のとおりです。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)1.2023年5月26日取締役会決議による配当の総額には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が所有する当社株式に対する配当金17百万円が含まれています。
2.2023年10月23日取締役会決議による配当の総額には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が所有する当社株式に対する配当金17百万円が含まれています。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)1.2024年5月24日取締役会決議による配当の総額には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が所有する当社株式に対する配当金19百万円が含まれています。
2.2024年10月23日取締役会決議による配当の総額には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が所有する当社株式に対する配当金33百万円が含まれています。
3.当社は、2024年10月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っています。1株当たり配当額については、当該株式分割前の配当金の額を記載しています。
基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるものは次のとおりです。
(注)2025年5月27日取締役会決議による配当の総額には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が所有する当社株式に対する配当金33百万円が含まれています。
30.売上収益
(1)売上収益の分解
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1.外部顧客に対する売上高を表示しています。
2.( )内は、一定の期間にわたり履行義務を充足する工事契約から生じる収益で内数です。
3. 第2四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しています。詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」に記載のとおりです。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1.外部顧客に対する売上高を表示しています。
2.( )内は、一定の期間にわたり履行義務を充足する工事契約から生じる収益で内数です。
3. 第2四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しています。詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」に記載のとおりです。
NIDECは、精密小型モータ、車載製品、家電・商業・産業用製品、機器装置、電子・光学部品等の製造・販売を主な事業内容にしています。これらの事業から生じる収益は、顧客との契約に基づき、計上しています。また、変動対価等を含む収益の額に重要性はなく、重要な金融要素は含まれていません。
①精密小型モータ
精密小型モータ製品グループにおいては、HDD用モータ、その他小型モータの製造・販売を行っています。その他小型モータは、ブラシレスモータ、ファンモータ、振動モータ、ブラシ付モータ、モータ応用製品等により構成されています。このような販売については、物品の引き渡しが完了した時点において顧客が当該物品に対する支配を獲得することから、履行義務が充足されると判断しています。従って、当該物品の引渡時点で収益を認識しています。
②車載製品
車載製品グループにおいては、車載用モータ及び自動車部品の製造・販売を行っています。このような販売については、物品の引き渡しが完了した時点において顧客が当該物品に対する支配を獲得することから、履行義務が充足されると判断しています。従って、当該物品の引渡時点で収益を認識しています。
③家電・商業・産業用製品
家電・商業・産業用製品グループにおいては、家電・商業・産業用モータ及び関連製品の製造・販売を行っています。このような販売については、物品の引き渡しが完了した時点において顧客が当該物品に対する支配を獲得することから、履行義務が充足されると判断しています。従って、当該物品の引渡時点で収益を認識しています。顧客との契約の一部については工事契約が存在し、財又はサービスに対する支配が一定の期間にわたり移転することから、一定の期間にわたり履行義務が充足されると判断しています。当該履行義務は完全な充足に向けての進捗度を合理的に測定できることから、報告期間の末日現在の進捗度をもって収益を認識しています。進捗度の測定についてはインプット法の使用が適切であると考えており、契約ごとの見積総原価に対する発生原価の割合を用いています。
④機器装置
機器装置製品グループにおいては、産業用ロボット、カードリーダ、検査装置、プレス機器、変減速機等の製造・販売を行っています。このような販売については、物品の引き渡しが完了した時点において顧客が当該物品に対する支配を獲得することから、履行義務が充足されると判断しています。従って、当該物品の引渡時点で収益を認識しています。顧客との契約の一部については工事契約が存在し、財又はサービスに対する支配が一定の期間にわたり移転することから、一定の期間にわたり履行義務が充足されると判断しています。当該履行義務は完全な充足に向けての進捗度を合理的に測定できることから、報告期間の末日現在の進捗度をもって収益を認識しています。進捗度の測定についてはインプット法の使用が適切であると考えており、契約ごとの見積総原価に対する発生原価の割合を用いています。
⑤電子・光学部品
電子・光学部品製品グループにおいては、スイッチ、センサ、レンズユニット、カメラシャッター等の製造・販売を行っています。このような販売については、物品の引き渡しが完了した時点において顧客が当該物品に対する支配を獲得することから、履行義務が充足されると判断しています。従って、当該物品の引渡時点で収益を認識しています。
⑥その他
その他製品グループにおいては、サービス等を提供しています。サービス等については、サービス等の提供が完了した時点において履行義務が充足されると判断しています。従って、サービス等の提供時点で収益を認識しています。
(2)契約残高
契約資産及び契約負債の残高は次のとおりです。
(単位:百万円)
契約資産は、主に一定の期間にわたり履行義務を充足する工事契約から生じる収益と交換に受取る対価に対する権利のうち、債権を除いたものです。契約資産は、顧客が対価を支払う前もしくは支払期限が到来する前に、財又はサービスに対する支配が移転した時に計上しています。また顧客に対価を請求する時点でその権利が時の経過だけが要求される無条件な状態となったと判断し、債権に振り替えています。
契約負債は、主に顧客からの前受金に関するものです。契約負債は、財又はサービスに対する支配が顧客に移転する前に、顧客から対価を受領した時に計上し、履行義務を充足し財又はサービスに対する支配が顧客に移転した時に収益に振り替えています。
また、前連結会計年度及び当連結会計年度の期首時点の契約負債残高は、それぞれ前連結会計年度及び当連結会計年度の収益として認識しています。なお、当連結会計年度における、過去の期間に充足(又は部分的に充足)した履行義務から認識した収益の金額には重要性はありません。
(3)顧客との契約の獲得又は契約履行のためのコストから認識した資産
顧客との契約の獲得又は履行のためのコストから認識した資産の残高は次のとおりです。なお、当連結会計年度における当該資産の償却費は、430百万円です。
(単位:百万円)
(4)残存履行義務に配分した取引金額
工事契約に関する残存履行義務に配分した取引金額及び充足時期は次のとおりです。なお、個別の予想契約期間が1年以内の取引は含んでいません。
(単位:百万円)
31.営業費用
当連結会計年度の営業費用(売上原価、販売費及び一般管理費、研究開発費)には、有形固定資産減価償却費113,972百万円、その他の償却費24,096百万円、従業員給付費用470,685百万円が含まれています。また、前連結会計年度の営業費用(売上原価、販売費及び一般管理費、研究開発費)には、有形固定資産減価償却費110,364百万円、その他の償却費22,169百万円、従業員給付費用429,898百万円が含まれています。
32.金融収益及び金融費用
(1)金融収益
金融収益の内訳は次のとおりです。
(2)金融費用
金融費用の内訳は次のとおりです。
33.1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益(△損失)の算定上の基礎は次のとおりです。
なお、希薄化後1株当たり当期利益については、潜在株式が存在しないため記載していません。
(注)1.基本的1株当たり当期利益(△損失)の算定において、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が所有する当社株式を自己株式として処理していることから、加重平均株式数から当該株式数を控除しています。
2.当社は、2024年10月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っています。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたものと仮定して、「基本的1株当たり当期利益(△損失)」を算出しています。
34.デリバティブ
NIDECは為替、金利及び商品価格の変動によるリスクを管理するために、先物為替予約、金利スワップ、通貨スワップ、商品先物契約等のデリバティブを利用しています。NIDECはデリバティブを売買目的で保有していません。また、NIDECはデリバティブの契約相手が契約を履行しなかった場合に生じる信用リスクにさらされていますが、契約相手の信用度が高く、そのようなリスクは僅少であると考えています。
(1)キャッシュ・フロー・ヘッジ
NIDECは一部の購入契約等の予定取引に関し、為替レート及び商品価格の変動によるキャッシュ・フローの変動を抑える目的で、先物為替予約及び商品先物契約を利用しています。
(2)ヘッジ指定されていないデリバティブ
NIDECはデリバティブに対して、ヘッジ会計を適用することができない、もしくは適用することを選択しないことがあります。これらの公正価値の変動は「為替差損益」、「デリバティブ関連損益」に計上されます。
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されているデリバティブは次のとおりです。
前連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
ヘッジとして指定されていないデリバティブは次のとおりです。
前連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金の帳簿価額は次のとおりです。
(単位:百万円)
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されているデリバティブの損益への影響は次のとおりです。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
前連結会計年度及び当連結会計年度にヘッジの効果が有効でないため、又はヘッジの有効性の評価から除外されたために損益に計上された金額に重要性はありません。
当連結会計年度末において、予定取引に係るNIDECの将来キャッシュ・フローの変動をヘッジする最長期間は約23 ヶ月です。
ヘッジとして指定されていないデリバティブの損益への影響額は次のとおりです。
(単位:百万円)
35.公正価値
公正価値は、測定日における市場参加者間の通常の取引において、資産の売却により受け取るであろう価格又は負債を移転するのに支払うであろう価格と定義されます。
なお、公正価値ヒエラルキーは、以下のように定義付けられています。
レベル1-活発な市場における同一の資産・負債の市場価格
レベル2-活発な市場における類似の資産・負債の市場価格、活発でない市場における同一又は類似の資産・負債の市場価格、観察可能な市場価格以外のインプット、相関関係その他の方法により観察可能な市場データに裏付けられるインプット
レベル3-観察が不能なインプット
NIDECは、各期末日までに区分を再評価することにより、公正価値ヒエラルキーのレベル間の振り替えが生じていないかを判断しています。
償却原価で評価される金融商品の公正価値
(単位:百万円)
金融商品の公正価値の見積り方法は次のとおりです。
(1)短期投資及び短期貸付金、短期借入金
通常の事業において、ほとんどの短期投資(定期預金)、短期貸付金、短期借入金はきわめて流動性が高く、その簿価はおおむね公正価値と同額です。
(2)長期投資
長期投資の公正価値は、主に満期保有目的の債券であり、期待される将来のキャッシュ・フローを現在価値に割引いた金額で見積っており、レベル2に分類しています。
(3)長期貸付金
長期貸付金の公正価値は、期待される将来のキャッシュ・フローを現在価値に割引いた金額で見積っており、レベル2に分類しています。
(4)長期債務
長期債務(含1年以内返済予定長期債務、除リース負債及び社債)の公正価値は、それらと類似した負債をNIDECが新たに借入れる場合に適用される利子率を使って、将来の返済額を現在価値に割り引いた金額で見積っており、レベル2に分類しています。
(5)社債
NIDECが発行した社債(含1年以内償還予定社債)の公正価値は、活発でない市場における同一負債の市場価格により評価しており、レベル2に分類しています。
なお、「現金及び現金同等物」、「営業債権及びその他の債権」、「営業債務及びその他の債務」については短期間で決済され、帳簿価額と近似しているため、上記の表には含めていません。
経常的に公正価値で測定する金融商品の公正価値ヒエラルキーに基づくレベル別分類
以下は金融商品を当初認識した後、公正価値で測定された金融商品の分析です。
分析に使用する公正価値ヒエラルキーの各レベルに分類された、金融資産及び金融負債の内訳は次のとおりです。
前連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
(注)前連結会計年度においてレベル1、レベル2及びレベル3の間における振り替えはありません。
当連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注)当連結会計年度においてレベル1、レベル2及びレベル3の間における振り替えはありません。
レベル1の有価証券や商品先物等のデリバティブ金融商品は主に時価のあるもので、十分な取引量と頻繁な取引がある活発な市場における調整不要な市場価値で評価しています。
レベル2の有価証券は、活発でない市場における同一資産の市場価格により評価しています。レベル2のデリバティブは先物為替予約等のデリバティブ金融商品であり、取引相手方又は第三者から入手した相場価格に基づき評価され、外国為替レート及び金利等の観察可能な市場インプットを使用した価格モデルに基づき定期的に検証しています。
レベル3の有価証券は、主に非上場株式により構成されています。非上場株式の公正価値は、割引キャッシュ・フロー・アプローチ等を適用して算定しています。レベル3の有価証券について、観察可能でないインプットを合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合の重要な公正価値の変動は見込まれていません。
レベル3に分類されている金融商品の調整表は次のとおりです。
(単位:百万円)
(注)連結包括利益計算書の「FVTOCI資本性金融資産の公正価値の純変動」及び「在外営業活動体の換算差額」に含まれています。
36.関連当事者との取引
(1)報告期間中に行われた、関連当事者との取引は次のとおりです。
(製品及びサービスの販売)
(単位:百万円)
(注)※1.役員が議決権の過半数を所有している会社
※2.役員が理事長を兼任している財団
※3.役員が理事長を兼任している法人
※4.役員が代表理事を兼任している財団
関連当事者に対する製品及びサービスの販売は、市場価格を勘案して一般取引条件と同様に決定しています。
(製品及びサービスの購入)
(単位:百万円)
(注)※5.役員が代表社員を兼任している会社
関連当事者からの製品及びサービスの購入は、市場価格を勘案して一般取引条件と同様に決定しています。学校法人永守学園への共同研究費の支払いについては、両者協議の上で締結した共同研究契約に基づき決定しています。
(製品及びサービスの販売及び購入から発生した未決済残高)
(単位:百万円)
関連当事者に対する債権については、当連結会計年度末、前連結会計年度末において、損失評価引当金は認識していません。また、関連当事者に対する債権について、当連結会計年度もしくは前連結会計年度において認識された費用はありません。
(2)NIDECの主要な経営幹部に対する報酬は、次のとおりです。
(単位:百万円)
(注)前連結会計年度においては、主要な経営幹部の範囲を取締役としていましたが、当連結会計年度において、既存の会議体の見直しを行い、NIDECの経営会議を経営幹部による業務執行側の意思決定機関として整理したことを受けて、取締役に加え、NIDECの経営会議に参画する執行役員も主要な経営幹部に位置付けています。
37.子会社及び関連会社
(1)企業集団の構成
企業集団の構成については、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」を参照ください。
(2)重要な非支配持分を有する子会社
重要な非支配持分を有する子会社はありません。
(3)重要でない関連会社の合算情報
(単位:百万円)
(単位:百万円)
38.リース
1.借手側
NIDECは、リース契約を締結し一部の資産を賃借しています。リースに係る概要は次のとおりです。
(1)使用権資産の帳簿価額
(単位:百万円)
(注)1.連結財政状態計算書上で土地、建物、機械及び装置、車両及び運搬具は「有形固定資産」に含まれます。
2.連結財政状態計算書上でソフトウエアは「無形資産」に含まれます。
3.その他にはリース契約の解約等が含まれています。
(2)リース負債
(注)連結財政状態計算書における表示項目「1年以内返済予定長期債務」「長期債務」に含みます。
(3)純損益で認識された金額
(4)連結キャッシュ・フロー計算書で認識された金額
前連結会計年度及び当連結会計年度におけるリースのキャッシュ・アウトフローの合計は、それぞれ10,857百万円、20,181百万円です。
2. 貸手側
(1)オペレーティング・リース
NIDECは建物及び設備の一部を賃貸しています。受取賃貸料は前連結会計年度及び当連結会計年度は、それぞれ69百万円、49百万円です。
解約不能期間が残っているリースにおける将来の最低受取賃貸料は次のとおりです。
(2)ファイナンス・リース
NIDECは設備の一部を賃貸しています。前連結会計年度末及び当連結会計年度末のファイナンス・リース契約に係るリース投資未回収総額と正味リース投資未回収額及びこれらの調整額は、次のとおりです。
ファイナンス・リースに係る収益の内訳は、次のとおりです。
39.金融商品
(1)資本管理
NIDECは、持続的な企業価値の向上と総還元性向50%を見据えて、資本効率と財務健全性を両立した最適な資本構成を、資本管理の基本方針としています。
NIDECの親会社所有者帰属持分比率及び親会社所有者帰属持分当期利益率は次のとおりです。
なお、NIDECが適用を受ける重要な資本規制はありません。
(2)信用リスク管理
NIDECは、営業債権に関する債務不履行を「債務者である顧客が債務を履行せず回収が不能となること」と定義しています。そのためNIDECは、営業債権について、債務者の財務状況の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図るため、与信管理規定に従い、主要な取引先の状況を定期的にモニタリングし、取引相手ごとに期日及び残高を管理しています。
なお、NIDECでは、特定の相手先に対する過度に集中した信用リスクはありません。
金融資産の信用リスクに係る最大エクスポージャーは、連結財務諸表に表示されている減損後の帳簿価額となります。
各年度末において期日が経過している債権の年齢分析及び、予想信用損失は次のとおりです。
前連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
資産から直接控除した損失評価引当金の増減は次のとおりです。
(単位:百万円)
(3)流動性リスク管理
NIDECは、運転資金や設備投資資金の調達を、金融機関からの借入や直接金融市場からの資金調達に依存しています。金融市況の変化やその他の要因により金融機関が貸付枠、信用供与枠額や条件を圧縮した場合、NIDECの財政状態が悪化した結果、信用格付機関がNIDECの信用格付けを大幅に引下げた場合、又は、経済状況の後退により投資家の意欲が減少した場合、NIDECが必要な資金を必要な時期に、希望する条件で調達できない可能性があります。
NIDECは、係る流動性リスクに備えるため、定期的に手元流動性及び有利子負債の状況等を把握し、資金調達計画を作成しています。また、作成した計画に従って機動的な資金調達が可能となるよう、取締役会で借入枠設定の承認を行っています。
NIDECの長期債務の年度別満期返済予定額については、「21.短期借入金及び長期債務」を参照ください。
(4)市場リスク管理
①為替リスク管理
NIDECの海外売上の大部分は米国ドル・ユーロ・人民元・タイバーツ等の外貨で構成されており、円に対する各通貨の下落はNIDECの売上・営業利益・当期利益等に悪影響を及ぼすリスクがあります。また、在外子会社の財務諸表の連結に際しても為替変動の影響が生じます。
これらの為替リスク管理のため、NIDECは通貨ごとの金銭債権債務バランスのコントロールや売上・仕入通貨のマリー等のナチュラルヘッジを基本としています。なお、一部取引については為替変動の影響を抑制するため先物為替予約等を利用しています。
NIDECが連結会計年度末において保有する外貨建金融商品において、その他全ての変数を一定とすることを前提に、米国ドル、ユーロに対してそれぞれ1%円高となった場合に、連結損益計算書の税引前利益に与える影響は次のとおりです。
(単位:百万円)
②金利リスク管理
NIDECは重要性のある有利子資産を有していないため、NIDECの損益及びキャッシュ・フローが市場金利に左右されることは実質的にありません。
NIDECは有利子負債を保有しており、それらの金利変動やキャッシュ・フロー増減リスクを管理するため、金利スワップ取引等を利用すると共に、金利の動きを適宜モニタリングしています。その結果、利息の支払いがNIDECに与える影響は小さいため、金利感応度分析は行っていません。
③株価変動リスク管理
NIDECが保有する株式については、定期的に時価や発行体の財務状況等を把握し、評価損益を把握しているほか、発行体との関係を勘案の上、保有状況を継続的に適宜見直しています。
40.偶発負債
当連結会計年度末において、NIDECはBid bonds(入札保証)、Advance payment bonds(前払金保証)、Performance bonds(契約履行保証)、Warranty bonds(契約不適合保証)及びPayment bonds(支払保証)に関連して総額55,303百万円の偶発債務を認識しています。これらは主にNIDECのプロジェクトに関連するパフォーマンスに対して負うものであり、現在実行中、もしくは保証期間中のものです。NIDECは現在、これらの保証に抵触するような重要な要求は認識しておらず、また今後、重要な要求をされるような事象も認識していません。
41.コミットメント
決算日以降の支出に関するコミットメントは次のとおりです。
(単位:百万円)
42.重要な後発事象
Changzhou Xecom Energy Technologies Co., Ltd.の持分取得完了
当社グループは 2025年7月8日に、中国のChangzhou Xecom Energy Technologies Co., Ltd. (以下、「Xecom社」)の持分100%を取得(以下、「本件取引」)しました。2025年9月26日時点において、本件取引に関する当初の会計処理が完了していないため、企業結合の会計処理に関する詳細な情報は開示していません。なお、Changzhou Xecom Energy Technologies Co., Ltd.は商号をNidec Scroll Technology (Changzhou) Co., Ltd.に変更しました。
43.連結財務諸表の承認
連結財務諸表は、2025年9月26日に、当社の代表取締役社長執行役員(最高経営責任者)岸田光哉、常務執行役員(最高財務責任者)佐村彰宣、執行役員(最高コンプライアンス責任者)南井正之及び執行役員(最高法務責任者)村上和也によって承認されています。
(2)【その他】
当連結会計年度における半期情報等
(注)1.当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、当連結会計年度の要約中間連結財務諸表については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額によっています。
2.当社は、2024年10月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っています。当連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたものと仮定して、「基本的1株当たり中間(当期)利益」を算出しています。
2【財務諸表等】
(1)【財務諸表】
①【貸借対照表】
②【損益計算書】
③【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
【注記事項】
(第三者委員会による調査及びその他の社内調査等について)
「連結財務諸表注記」(第三者委員会による調査及びその他の社内調査等について)に記載のとおり、当社は、2025年9月3日に日本弁護士連合会が定める「企業不祥事における第三者委員会ガイドライン」に準拠した第三者委員会を設置しました。同第三者委員会に対して、不適切な会計処理の疑義に係る事実関係の調査等を委嘱しています。
また、「連結財務諸表注記」(第三者委員会による調査及びその他の社内調査等について)に記載のとおり、当社は貿易取引及び関税に係る諸問題等の社内調査等を実施しています。
これらの第三者委員会による調査及びその他の社内調査等は継続中であり、調査により虚偽表示が識別された場合には、財務諸表に重要かつ広範な影響を及ぼす可能性がありますが、その影響を反映させる場合における財務諸表項目及び金額並びに注記が明らかでないため財務諸表には反映していません。
(重要な会計方針)
1.資産の評価基準及び評価方法
(1)有価証券の評価基準及び評価方法
①子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法
②その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
(2)デリバティブの評価基準及び評価方法
時価法
(3)棚卸資産の評価基準及び評価方法
移動平均法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)
2.固定資産の減価償却の方法
(1)有形固定資産(リース資産を除く)
定額法
なお、主な耐用年数は次のとおりです。
建物 3~50年
機械及び装置 3~9年
(2)無形固定資産(リース資産を除く)
定額法
なお、のれんの償却については、5年の定額法で償却することとしています。
また、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(主に5年)に基づく定額法を採用しています。
(3)リース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法
3.引当金の計上基準
(1)貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。
(2)賞与引当金
従業員の賞与の支給に備えるため、支給見込額に基づき計上しています。
(3)退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき、当事業年度末において発生していると認められる額を退職給付引当金又は前払年金費用として計上しています。
数理計算上の差異は、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(5年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌事業年度から費用処理することとしています。
過去勤務費用については、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(5年)による按分額を費用処理しています。
(4)製品保証引当金
販売した製品及びサービスに関する補償費用の支出に備えるため、今後支出が見込まれる金額を計上しています。
4.収益及び費用の計上基準
商品又は製品の販売等に係る収益については、顧客との販売契約に基づいて商品又は製品等を引き渡す時点において、顧客が当該商品又は製品に対する支配を獲得して充足されると判断し、引き渡し時点で収益を認識しています。取引価格は、インセンティブや売上割引等の変動対価を考慮して算定しています。
当社の取引に関する支払条件は、通常、短期のうちに支払期日が到来し、契約に重要な金融要素は含まれていません。
5.その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
(1)繰延資産の処理方法
支払時に全額費用として処理しています。
(2)外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、期末日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しています。
(3)グループ通算制度の適用
グループ通算制度を適用しています。
(重要な会計上の見積りに関する注記)
関係会社株式及び関係会社出資金の減損
市場価格のない関係会社株式及び関係会社出資金については、取得価額と各社の純資産金額に基づく実質価額を
比較し、関係会社の財政状態の悪化により実質価額が取得原価の50%程度下落した場合には、実質価額まで減損処
理をしています。ただし、実質価額が取得価額に比して50%程度下回るものの、関係会社にとって実行可能で合理的な事業計画があり、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合には減損処理を行わない方針としています。当社はこの判断基準を合理的なものであると考えていますが、市場の変化や予測できない経済及びビジネス上の前提条件の変化によって、実質価額や事業計画に重要な影響があった場合は、上記の関係会社株式及び関係会社出資金の評価にも影響を及ぼす可能性があります。
この方針の下、当事業年度末において、減損損失は計上していません。
(注)市場価格のない関係会社株式及び関係会社出資金の貸借対照表計上額
(単位:百万円)
(会計方針の変更)
(法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準の適用について)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号2022年10月28日)を当事業年度の期首から適用しています。これによる財務諸表への影響はありません。
(追加情報)
(従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引について)
当社は2018年度より業績連動型株式報酬制度及び業績連動型株式付与制度を導入しています。
1.取引の概要
業績連動型株式報酬制度は役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託(以下、「BIP信託」)の仕組みを採用しています。BIP信託は、欧米の業績連動型株式報酬(Performance Share)制度及び譲渡制限付株式報酬(Restricted Stock)制度と同様に、役位及び業績目標達成度等に応じて社外取締役を除く取締役、執行役員及び同等の地位を有する者に当社株式及び当社株式の換価処分金相当額の金銭を交付及び給付する制度となります。
業績連動型株式付与制度は株式付与ESOP(Employee Stock Ownership Plan)信託(以下、「ESOP信託」)の仕組みを採用しています。ESOP信託は、米国のESOP制度を参考にした従業員インセンティブ・プランであり、役職及び業績目標達成度等に応じて幹部社員に当社株式及び当社株式の換価処分金相当額の金銭を交付及び給付する制度となります。
上記の制度は、グループ一体となって新中期戦略目標(Vision 2025)の実現及び中長期的な企業価値拡大に向けて、業績目標達成等の意欲を高めることを目的としており、新中期戦略目標で掲げる連結売上高及び連結営業利益の目標達成度に応じて報酬が変動する仕組みとなっています。
2.信託に残存する自社の株式
役員報酬BIP信託、株式付与ESOP信託の会計処理については、「従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する実務上の取り扱い(実務対応報告第30号 平成27年3月26日)を適用し、信託に残存する当社株式を信託における帳簿価額(付随費用の金額を除く)により、純資産の部に自己株式として計上しています。なお、当該自己株式の帳簿価額は、前事業年度末5,359百万円、当事業年度末7,777百万円、株式数は前事業年度末943,938株、当事業年度末1,672,696株です。
(注)当社は、2024年10月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っています。前事業年度の期首に
当該株式分割が行われたものと仮定して、株式数を算出しています。
(賞与支給対象期間の変更)
当社は、当事業年度より賞与支給対象期間を変更し会計期間と一致させたことに伴い、賞与引当金は計上していません。
(貸借対照表関係)
※1 関係会社項目
関係会社に対する金銭債権及び金銭債務は次のとおりです。
※2 預り金
前事業年度(2024年3月31日)
預り金には、キャッシュマネジメントシステムの導入による関係会社からの預託資金67,260百万円と、預託契約による関係会社からの外貨建預託資金50,458百万円(207,288千USD及び116,836千EUR)が含まれています。
当事業年度(2025年3月31日)
預り金には、キャッシュマネジメントシステムの導入による関係会社からの預託資金68,933百万円と、預託契約による関係会社からの外貨建預託資金55,547百万円(293,032千USD及び72,387千EUR)が含まれています。
※3 圧縮記帳額
固定資産の取得価額から控除した圧縮記帳額及びその内訳は次のとおりです。
※4 貸出コミットメント
当社は、子会社とグループキャッシュマネジメントシステム等に係る基本約定等を締結し、貸付限度枠を設定しています。これらの契約に基づく貸付未実行残高は次のとおりです。
グループキャッシュマネジメントシステム及び金銭消費貸借契約に係る貸付未実行残高の総額を表示しています。
5 偶発債務
次の子会社等の借入債務等に対して、債務保証を行っています。
(損益計算書関係)
※1 関係会社との取引に係るものは次のとおりです。
※2 開発試作品の売上原価相当分を販売費及び一般管理費(研究開発費)等から振り替えています。前事業年度及び当事業年度の他勘定受入高は次のとおりです。
※3 販売費に属する費用のおおよその割合は前事業年度6%、当事業年度8%、一般管理費に属する費用のおおよその割合は前事業年度94%、当事業年度92%です。
販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は次のとおりです。
※4 固定資産売却益の内訳は次のとおりです。
※5 固定資産処分損の内訳は次のとおりです。
(有価証券関係)
子会社株式及び関連会社株式
前事業年度(2024年3月31日)
当事業年度(2025年3月31日)
(注)上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
(単位:百万円)
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
3.法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、グループ通算制度を適用しています。又、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っています。
4.法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正
「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立し、2026年4月1日以後開始する事業年度より「防衛特別法人税」の課税が行われることになりました。
これに伴い、2026年4月1日に開始する事業年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債については、法定実効税率を30.5%から31.4%に変更し計算しています。
この変更により、当事業年度の繰延税金負債(繰延税金資産の金額を控除した金額)が31百万円増加し、法人税等調整額が15百万円増加、土地再評価差額金が16百万円減少しています。
(収益認識関係)
当社は、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:企業が履行義務の充足時に収益を認識する
(i)物品の販売
精密小型モータ、車載、家電・商業・産業用、機器装置の製造・販売については、物品の引き渡しが完了した時点において顧客が当該物品に対する支配を獲得することから、履行義務が充足されると判断しています。従って、当該物品の引渡時点で収益を認識しています。
(ⅱ)契約資産及び契約負債
契約資産は顧客に移転した財又はサービスと交換に受け取る対価に対する権利のうち、時の経過以外の条件付きの権利です。契約負債は財又はサービスを顧客に移転する前に、顧客から対価を受け取っている又は対価の支払期限が到来しているものです。
(ⅲ)顧客との契約の獲得又は履行のためのコストから認識した資産
顧客との契約を獲得するための増分コスト及び契約に直接関連する履行コストのうち、回収可能であると見込まれる部分を資産として認識しています。顧客との契約を獲得するための増分コスト及び契約履行コストは、契約に基づくサービスが提供される期間にわたって償却しています。
顧客との契約を獲得するための増分コストは、顧客との契約を獲得するために発生したコストで、当該契約を獲得しなければ発生しなかったであろうものです。契約履行コストは、顧客との契約を履行する際に発生したコストのうち、他の基準の範囲に含まれない、契約又は企業が具体的に特定できると予想される契約に直接関連し、将来において履行義務の充足(又は継続的な充足)に使用される企業の資源を創出するか又は増価するものです。
(重要な後発事象)
完全子会社の吸収分割(簡易吸収分割)について
当社は、2025年3月8日開催の取締役会における決議に基づき、2025年5月1日を効力発生日として、当社の完全子会社であるニデックモビリティ株式会社のインバータ事業を承継する吸収分割を行いました。
1.吸収分割の概要
(1)承継する事業の内容
インバータ事業
(2)効力発生日
2025年5月1日
(3)吸収分割の方式
当社を承継会社とし、ニデックモビリティ株式会社を分割会社とする吸収分割
(4)吸収分割に係る割当ての内容
吸収分割による株式その他の金銭等の割当てはありません。
2.実施する会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 2019年1月16日)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 2019年1月16日)等に基づき、共通支配下の取引として処理します。
④【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(単位:百万円)
(注)1.当期増加額の主なものは、次のとおりです。
ソフトウエア 基幹システム導入 407百万円
2.「当期首残高」及び「当期末残高」欄の[ ]内は内書きで、土地の再評価に関する法律(平成10年法律第34号)により行った土地の再評価実施前の帳簿価額との差額です。
3.百万円未満を四捨五入して表示しています。
4.「当期減少額」欄の()内は内書きで、減損損失の計上額です。
【引当金明細表】
(注)貸倒引当金の当期減少額は、洗替による戻入額です。
(2)【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しています。
(3)【その他】
該当事項はありません。
第6【提出会社の株式事務の概要】
(注)1.当社定款の定めにより、単元未満株主は、会社法第189条第2項各号に掲げる権利、株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利以外の権利を有していません。
2.単元未満株式の買取の請求は、証券会社等の口座管理機関(特別口座の場合は、上記三井住友信託銀行株式会社)を通じて行うものとします。
第7【提出会社の参考情報】
1【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しています。
(1)有価証券報告書及びその添付書類並びに確認書
事業年度(第51期)(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)2024年6月19日関東財務局長に提出
(2)有価証券報告書の訂正報告書及び確認書
事業年度(第50期)(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)2024年5月24日関東財務局長に提出
事業年度(第51期)(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)2024年6月25日関東財務局長に提出
(3)内部統制報告書
2024年6月19日関東財務局長に提出
(4)内部統制報告書の訂正報告書
2024年5月24日関東財務局長に提出
2025年1月10日関東財務局長に提出
(5)発行登録書(普通社債)及びその添付書類
2024年4月1日関東財務局長に提出
(6)訂正発行登録書
2024年5月24日関東財務局長に提出
2024年6月20日関東財務局長に提出
2024年6月25日関東財務局長に提出
2025年6月24日関東財務局長に提出
2025年6月30日関東財務局長に提出
(7)四半期報告書の訂正報告書及び確認書
第50期第1四半期(自 2022年4月1日 至 2022年6月30日)2024年5月24日関東財務局長に提出
第50期第2四半期(自 2022年7月1日 至 2022年9月30日)2024年5月24日関東財務局長に提出
第50期第3四半期(自 2022年10月1日 至 2022年12月31日)2024年5月24日関東財務局長に提出
第51期第1四半期(自 2023年4月1日 至 2023年6月30日)2024年5月24日関東財務局長に提出
第51期第2四半期(自 2023年7月1日 至 2023年9月30日)2024年5月24日関東財務局長に提出
第51期第3四半期(自 2023年10月1日 至 2023年12月31日)2024年5月24日関東財務局長に提出
(8)半期報告書及び確認書
第52期中(自 2024年4月1日至 2024年9月30日)2024年11月13日関東財務局長に提出
(9)臨時報告書
2024年6月20日関東財務局長に提出
2025年6月24日関東財務局長に提出
金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定に基づく臨時報告書です。
(10)有価証券届出書(参照方式)及びその添付書類
第三者割当による新規株式発行 2024年7月23日関東財務局長に提出
(11)自己株券買付状況報告書
報告期間 (自 2024年6月1日 至 2024年6月30日)2024年7月4日関東財務局長に提出
報告期間 (自 2024年7月1日 至 2024年7月31日)2024年8月6日関東財務局長に提出
報告期間 (自 2024年8月1日 至 2024年8月31日)2024年9月5日関東財務局長に提出
報告期間 (自 2024年9月1日 至 2024年9月30日)2024年10月4日関東財務局長に提出
報告期間 (自 2024年10月1日 至 2024年10月31日)2024年11月7日関東財務局長に提出
報告期間 (自 2024年11月1日 至 2024年11月30日)2024年12月5日関東財務局長に提出
報告期間 (自 2024年12月1日 至 2024年12月31日)2025年1月9日関東財務局長に提出
報告期間 (自 2025年1月1日 至 2025年1月31日)2025年2月6日関東財務局長に提出
報告期間 (自 2025年2月1日 至 2025年2月28日)2025年3月6日関東財務局長に提出
報告期間 (自 2025年3月1日 至 2025年3月31日)2025年4月4日関東財務局長に提出
報告期間 (自 2025年4月1日 至 2025年4月30日)2025年5月12日関東財務局長に提出
報告期間 (自 2025年5月1日 至 2025年5月31日)2025年6月5日関東財務局長に提出
報告期間 (自 2025年6月1日 至 2025年6月30日)2025年7月4日関東財務局長に提出
報告期間 (自 2025年7月1日 至 2025年7月31日)2025年8月6日関東財務局長に提出
報告期間 (自 2025年8月1日 至 2025年8月31日)2025年9月4日関東財務局長に提出
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。