第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1 従業員数欄の( )は、臨時従業員の年間平均雇用人員数であり、外数であります。
2 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第19期の期首から適用しており、第19期の前連結会計年度に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式がないため記載しておりません。
2 従業員数欄の( )は、臨時従業員の年間平均雇用人員数であり、外数であります。
3 最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものであります。
4 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準29号 2020年3月31日)等を第19期の期首から適用しており、第19期の前事業年度にかかる主要な経営指標については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。
5 第22期の1株当たり配当額32円のうち、期末配当額16円については、2025年6月27日開催予定の定時株主総会の決議事項になっております。
2 【沿革】
提出会社は、2003年10月1日、株式会社博報堂、株式会社大広及び株式会社読売広告社の経営統合にあたり、これら3社の株式移転による共同持株会社として東京都港区に設立されました。
3 【事業の内容】
当社グループは、当社(持株会社)の他、子会社384社及び関連会社64社により構成されており、マーケティングサービス企業集団として顧客に対する統合マーケティングソリューションの提供を主たる業務としております。
具体的には、広告事業会社である㈱博報堂(注1)、㈱大広、㈱読売広告社、㈱Hakuhodo DY ONE、㈱アイレップ及びソウルドアウト㈱、総合メディア会社である㈱博報堂DYメディアパートナーズ(注1)並びに戦略事業組織であるkyuを中心に、顧客企業のマーケティング戦略・マーケティングに関する各種計画の立案に始まり、国内外の新聞・雑誌・ラジオ・テレビ・インターネット・屋外広告等の広告媒体取扱や広告制作、コンサルティング、リサーチ、セールスプロモーション、パブリックリレーションズ、イベント実施等の専門マーケティングサービスの提供を国内外において実施しております。
なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
重要な子会社である、㈱博報堂、㈱博報堂DYメディアパートナーズ、㈱大広、㈱読売広告社、㈱博報堂プロダクツ、㈱セレブリックス、日本トータルテレマーケティング㈱、㈱東北博報堂、㈱新潟博報堂、㈱静岡博報堂、㈱中国四国博報堂、㈱北海道博報堂、㈱北陸博報堂、㈱TBWA\HAKUHODO、㈱博報堂DYスポーツマーケティング、ユナイテッド㈱(注2、3)、㈱Hakuhodo DY ONE、㈱中央アド新社、㈱博報堂コンサルティング、㈱博報堂キャスティング&エンタテインメント、㈱博報堂Gravity、㈱オズマピーアール、㈱バックスグループ、㈱カラック、㈱ディー・ブレーン、㈱ジェーピーディーエイチ、㈱OMDHAKUHODO、㈱九州博報堂、㈱博報堂アイ・スタジオ、㈱読広クロスコム、㈱大広WEDO、㈱ディー・クリエイト、㈱大広九州、㈱博報堂DYミュージック&ピクチャーズ、㈱博報堂テクノロジーズ、㈱博報堂DYコーポレートイニシアティブ、ソウルドアウト㈱、SO Technologies㈱、ENNDPARTNERS㈱は国内の各地域を拠点として、DAC ASIA PTE.LTD.、省广博報堂整合営銷有限公司、北京代博広告有限公司、広東省広代博広告営銷有限公司、Hakuhodo Taipei Investment Inc.、Hakuhodo(Bangkok) Co., Ltd.、Hakuhodo First Co., Ltd.、AdGlobal360 India Pvt. Ltd.、Square Communications Joint Stock Company、Hakuhodo Integrated Communications Group、Hakuhodo & Saigon Advertising Co., Ltd.、KYU Investment Incorporated、SYPartners LLC、Sid Lee Inc、IDEO LLC、Kepler Group LLC、Godfrey Dadich Partners LLC、Lexington Communications Limited、Public Digital Holdings Limitedは海外の地域を拠点として広告事業を行っております。
(注1)㈱博報堂及び㈱博報堂DYメディアパートナーズは、2025年4月1日付で㈱博報堂を承継会社とし、㈱博報堂DYメディアパートナーズを分割会社とする吸収分割を行いました。また、㈱博報堂DYメディアパートナーズは同日より休眠会社となっております。
(注2)2026年3月期第1四半期より持分法適用会社へ移行しております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)」に記載の通りです。
(注3)東京証券取引所グロース市場上場会社であります。
事業の系統図は、次のとおりであります。

4 【関係会社の状況】
(注) 1 持分は50%以下でありますが、実質的に支配しているため子会社としたものであります。
2 特定子会社であります。
3 「議決権の所有(被所有)割合」欄の( )内は子会社による間接所有の割合で内数であります。
4 有価証券報告書提出会社であります。
5 ㈱博報堂については、収益(連結会社相互間の内部収益を除く)の連結収益に占める割合が10%を超えております。主要な損益情報等は、以下のとおりであります。
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2025年3月31日現在
(注) 1 当社グループは、総合広告会社として広告主等に対するマーケティング・コミュニケーションサービス全般の提供を主として営む単一セグメントであるため、グループ全体での従業員数を記載しております。
2 従業員数は就業人員数であります。
3 従業員数欄の( )は、臨時従業員の年間平均雇用人員数であり、外数であります。
(2) 提出会社の状況
2025年3月31日現在
(注) 1 従業員数は就業人員数であります。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3 従業員数欄の( )は、臨時従業員の年間平均雇用人員数であり、外数であります。
4 当社従業員は、株式会社博報堂、株式会社大広、株式会社読売広告社、株式会社博報堂DYメディアパートナーズ、株式会社博報堂DYトータルサポート、株式会社大広WEDO、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社及び株式会社博報堂テクノロジーズからの出向者であり、平均勤続年数は各社での勤続年数を通算しております。
(3) 労働組合の状況
提出会社の従業員は株式会社博報堂、株式会社大広、株式会社読売広告社、株式会社博報堂DYメディアパートナーズ、株式会社博報堂DYトータルサポート、株式会社大広WEDO、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社及び株式会社博報堂テクノロジーズからの出向者であるため、労働組合は組織されておりません。また、国内外の連結子会社15社には、各社労働組合が組織されており、組合員数は2,605人であります。なお、労使関係は良好で、特記すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。また、出向者については、出向元の従業員として集計しております。
なお、アイビーシステム㈱においては、短時間労働者が含まれるパート・有期労働者について、フルタイム労働者の所定労働時間に換算した人員数をもとに算出を行っております。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。また、出向者については、出向元の従業員として集計しております。
3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。また、出向者については、出向元の従業員として集計しております。
4.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、公表義務がない会社については、「-」としております。
5.集計対象となる従業員がいないため、「*」としております。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
当社グループを取り巻くビジネス環境は大きな変革期を迎えております。生活者があらゆるものの中心となる、「生活者主導社会TM」が本格的に到来したことに加え、生活者や企業の行動においてサステナビリティが重要なファクターとなりつつあります。また、AIなど先端テクノロジーやデジタルインフラの充実により産業構造が変化すると同時に、テクノロジーによる人の能力や可能性の拡張が進行しています。このような中、広告・マーケティングのみならず、ビジネスモデルの変革や顧客接点の質的向上に対する企業のニーズが高まっています。
当社グループは、このような大きな変化の中で、広告会社をオリジンとしつつも、その枠を超えた価値を提供するグループとして事業構造を変革し、ビジネスを拡大することを目指しています。不確実かつ変化の激しい環境下で、グループ全体での変革を進めるためには、その判断軸・動機づけの根幹となる当社グループの存在意義やそこで働く事の意味合いを明確に示すことが重要であると考え、グローバル市場・グローバル社会の視座に立った当社グループ共通の価値観として、グローバルパーパス「生活者、企業、社会。それぞれの内なる想いを解き放ち、時代をひらく力にする。Aspirations Unleashed」を策定しました。
このグローバルパーパスを全ての企業活動の起点に据え、当社グループのクリエイティビティをエッジに、生活者、企業、社会をつなぎ、新たな関係価値を生み出すことで、広告会社グループから「クリエイティビティ・プラットフォーム」となることを目指します。
(1) 中期基本戦略
当社グループが新たな関係価値を生み出す事業領域として、「マーケティング」「コンサルティング」「テクノロジー」「コンテンツ」「インキュベーション」「グローバル」の6つの事業領域を設定しました。これら6つの事業領域は、それぞれが異なるビジネスモデルによって収益拡大を図ると同時に、相互に連携し更なる収益拡大と事業の安定性向上を目指します。現中期経営計画期間(2025年3月期~2027年3月期)を収益性の改善と成長オプションを創造する期間と位置づけ、マーケティングビジネスの構造改革と新たな成長機会の開発に注力します。そして、2032年3月期をターゲットに、6つのビジネス領域を確立し相互連携を行うとともに、利益構造を大きく変革することを目指します。
この基本戦略に基づき、以下に掲げる3つの取り組みを進めます。
(2) 収益性の改善と成長オプションの創造
・マーケティングビジネスの構造変革
統合マーケティングに対するニーズが拡大する中、事業会社間の連携強化と収益モデルの多様化を進め、グループとして最適なサービス設計・提供体制を構築します。成長を続けるデジタルマーケティング領域、コマースビジネス領域を強化することで、規模の拡大を実現します。
特に、2024年4月に設立したデジタルマーケティング領域におけるグループのリソースとノウハウを集約した新会社「株式会社Hakuhodo DY ONE」では、グループシナジーによる新規案件の追加獲得に加え、重複機能の合理化とリソースの共用化により、初年度より統合効果を創出しています。
また、フルファネルマーケティング機能の高度化を推進するため、株式会社博報堂・株式会社博報堂DYメディアパートナーズを2025年4月に統合しました。企業のフルファネルマーケティングニーズに対して、よりシームレスに対応するとともに、データに基づいたプラニングやメディア対応などのコア機能をグループ共通基盤として強化することで、統合効果の早期創出を図ります。
加えて、当社グループがこれまで集積してきたメディア/生活者データやナレッジ、外部データを統合した、生活者データプラットフォームをコアに、AI技術の先端研究開発を行う「Human-Centered AI Institute」の研究成果を活用することで、「統合マーケティングプラットフォーム」の開発と実装を推進し、“生活者データ・ドリブン”フルファネルマーケティングの高度化・効率化を実現します。このように、AIやテクノロジーを積極的に活用することで、マーケティングビジネスの生産性を高め、将来的な成長領域への人的リソースの再配置を目指します。
・新たな成長オプションの創造
当中期経営計画の3カ年の間、「コンサルティング」「テクノロジー」「コンテンツ」「インキュベーション」の各事業領域に対し積極的な投資を行い、事業基盤を構築することで、グループの収益の柱として育成します。
テクノロジービジネスでは、生活者発想に基づくデマンドチェーン革新を目指す新会社「株式会社HAKUHODO ITTENI」、デジタル生活接点/体験の変革に向けデジタルサービスの開発・実装を担う新会社「株式会社HAKUHODO BRIDGE」が、2025年4月に営業を開始しています。コマース領域を起点としたシステム・アプリ開発体制を強化し、ITコンサルティング領域への本格参入を行います。
・グローバルビジネスのリモデル
海外に拠点を置くグループ各社が、それぞれ個別戦略の推進とサービス提供エリアの拡張を遂行すると同時に、グループ内連携を強化します。戦略事業組織kyuの持つ専門性・先進性と、博報堂の生活者発想をかけあわせることで、ユニークな“モダンネットワーク”を形成し、デジタルマーケティング領域を中心に収益力を強化します。加えて、M&Aによる非連続な成長機会の探索を継続します。
戦略事業組織kyuでは、2025年3月期を通じて構造改革に取り組みました。機能の統廃合、人的リソースの再配分を行い、固定費を中心とした費用削減に取り組んだ結果、一定の成果が出始めています。加えて、マーケティングビジネスでシームレスなソリューション提供を可能とする「kyu Pulse」を組成し、競争力を強化しています。更なる競争力強化に向けたテクノロジーへの積極投資と、コンサルティングビジネスのオファリング強化に向けたグループ連携を推進することで、収益力強化を図ります。
(3) グループ経営基盤の強化
前中期経営計画期間に設立した、株式会社博報堂テクノロジーズ、株式会社博報堂DYコーポレートイニシアティブの2社をはじめとしたグループ共通基盤の強化を継続することで、グループとしての競争力を高めます。
(4) サステナビリティ経営の推進
当社グループは、人を中心としたサステナブルな経営により社会への価値創出を目指します。社員、株主、取引先、メディア、コンテンツホルダー、各種団体をはじめとするマルチステークホルダーとの適切な協働に取り組み、生活者一人ひとりが、自分らしく、いきいきと生きていける社会の実現を目指しています。
サステナビリティ経営の進捗に関しては、環境及びジェンダー平等に対する目標値を設定し各種取組を進めております。環境課題については、2050年度のカーボンニュートラルを目標としており、中間指標として2030年度のスコープ1+2の排出量を2019年度(2020年3月期)比で50%削減する目標を設定しております。また、ジェンダー平等については、2030年度までに管理職の女性比率30%の達成を目指しています。
今後は、ESG各領域でサステナビリティ経営を推進すると同時に、社会課題に対応する人材の育成を行い、生活者の想いがあふれ、いきいきと活躍できる社会の実現を目指します。
(5) 中期経営計画における目標
当社グループは、2025年3月期から2027年3月期までの3カ年を収益性の改善と成長オプションを創造する期間と位置付けており、「成長性の維持・向上」「収益力の強化」を踏まえた計画値としました。新たな中期経営目標は、以下のとおりです。
上記に掲げた中期経営目標の達成に向け、掲げた中期基本戦略に則り、グループの変革を着実に進め、中長期での大きな成長と、企業価値の向上を目指してまいります。
なお、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に関して実施された各テストイベント計画立案等業務委託契約等(本業務)に関し、独占禁止法違反の疑いがあるとして、連結子会社である株式会社博報堂と本業務に従事していた株式会社博報堂DYメディアパートナーズの社員1名が2023年2月に東京地方検察庁より起訴されました件につきましては、2024年7月11日に有罪判決を言い渡され、判決を不服とし、同年7月24日に東京高等裁判所に控訴しました。その後、2025年5月8日に東京高等裁判所において控訴棄却の判決の言い渡しがなされましたが、判決を不服とし、同年5月19日に最高裁判所に上告しました。株式会社博報堂では、特別検証委員会からの提言も踏まえ、事案発生以降継続して再発防止策の実施を徹底しております。引き続き、法令遵守の徹底と再発防止及びコンプライアンス意識のさらなる向上により信頼の回復に努めてまいります。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
(1)サステナビリティ戦略
当社グループは、グローバルパーパス「生活者、企業、社会。それぞれの内なる想いを解き放ち、時代をひらく力にする。Aspirations Unleashed」のもと、中期経営計画における重要テーマとして「人を中心としたサステナブルな経営」を掲げ、「生活者の想いがあふれ、いきいきと活躍できる社会の実現」を目指しています。当社グループにおけるサステナビリティ方針(2024年11月策定)は下図の通りです。E(環境)領域においては「持続可能な地球環境への貢献」、S(社会)領域においては「多様な個の成長と尊重によるクリエイティビティの発揮」、G(ガバナンス)領域においては「コンプライアンスとインテグリティの追求」をそれぞれ掲げ、自立と連携の考えのもとグループ各社の事業特性や強みを活かし、当社グループらしいサステナビリティを推進します。

① ガバナンス
当社グループでは、社会の大きな変化に対する迅速な対応を強化するとともに、持続可能な企業価値の向上と社会課題の解決を両立すべく、ESGを重視したガバナンス体制を構築しております。
サステナビリティ業務の執行面においては、博報堂DYグループサステナビリティ委員会を設置し、環境及び人権、DE&I、サプライチェーンなどのサステナビリティに関する基本方針、テーマ及び施策案の検討・策定など、当社グループ全体のサステナビリティ推進全般の審議を行っております。当該委員会は、当社代表取締役社長を委員長、取締役を構成員として、半期に1度開催しています。また、グループの事業会社各社とともに、より実効力を持ったサステナビリティ活動を推進すべく、当該委員会のもとにサステナビリティ推進本部を設立しました。サステナビリティ推進本部には、グループ各社での推進責任者として各社に設置しているサステナビリティ担当役員が参加するグループサステナビリティ推進会議と、グループ各社の推進担当者が参加するESG部会において、各テーマの方針・目標・活動についての議論や各社の取組の共有を行っています。
サステナビリティ業務の監督面においては、取締役会が半期に1度当該委員会より活動状況についての報告を受け、当社グループのサステナビリティの状況に関して把握、レビューを行うとともに、重要なテーマに関して決議を図っています。2024年度の議題は、サステナビリティ方針の策定及び重要課題(マテリアリティ)の特定について(2024年9月取締役会)の決議、社会貢献活動及びダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンの進捗について(2025年2月取締役会)の報告を行いました。

② 戦略
中期経営計画及びサステナビリティ方針の策定にあわせ、当社グループが持続的に成長し、ステークホルダーに価値提供するための重要なテーマとして、重要課題(マテリアリティ)の見直しを行いました。当社グループの重要課題(マテリアリティ)は、「持続可能な地球環境への貢献」「多様な個の成長と尊重によるクリエイティビティの発揮」「コンプライアンスとインテグリティの追求」の3分野に合計9つの項目が紐づく構成となっています。そして、これらの取り組みに共通するのが「人を中心としたサステナブルな経営」です。当社グループの最大の強みである「人」の力を最大限に活かすことで、当社グループらしい価値創造につなげます。各項目に活動方針及びKPI/モニタリング指標を定めることで実効性を強化し、取り組みを加速しています。
<重要課題(マテリアリティ)の特定ステップ>
重要課題(マテリアリティ)の特定は、サステナビリティ推進室を中心に、関連部署及びグループ各社との連携により、4つのステップを経て実施しました。
まずステップ1では、SDGs、GRI・SASB・ISOなどの国際的なガイドライン及び業界動向から、当社グループの事業戦略を踏まえ、社会課題を抽出・リストアップしました。次にステップ2では、ステップ1で抽出した各課題について、リスク・機会の両面から、「当社グループが受ける財務的なインパクト」及び「当社グループが環境・社会に与えるインパクト」の重要性を総合的に評価し、優先順位付けを行いました。評価結果は、下図の通りマトリクスにて整理・可視化しています。

その次にステップ3では、ステップ2の評価結果について、ステークホルダー(グループ各社、社外有識者)と妥当性に関しての意見交換を実施、内容をブラッシュアップしました。
最後にステップ4として、博報堂DYグループサステナビリティ委員会における審議・承認の後、取締役会における審議・承認を経てマテリアリティを特定しました。
これらのマテリアリティに紐づく各種指標において、経営レベルでのモニタリング及び定期的な評価を行うことでPDCAを回し、サステナビリティ経営を実践していきます。
③ リスク管理
当社グループでは、サステナビリティに関するリスクと機会を識別、評価のもと重要課題(マテリアリティ)を特定し、博報堂DYグループサステナビリティ委員会にて、経営レベルで監督及び進捗管理や見直しを行っております。当社グループの事業戦略に関わる重大なリスク及び機会が発生した際には、必要に応じてグループコンプライアンス委員会へ上申するなどの適切なリスク管理体制を構築しています。サステナビリティ全般に関するリスク及び機会の特定の過程に関しては、②戦略 重要課題(マテリアリティ)の特定ステップを参照ください。また、各個別テーマにおけるリスク管理に関しては、(2)個別テーマへの取り組みを参照ください。
④ 指標と目標
指標と目標に関する詳細は(2)個別テーマへの取り組みを参照ください。なお、2025年3月期におけるサステナビリティに関わる各種取り組み・実績に関しては、ESGデータブック2025及び統合報告書2025にて開示予定です。
(2)個別テーマへの取り組み
1.気候変動への対応
<TCFDへの対応について>
当社グループでは「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言に賛同しています。気候変動が及ぼす重要リスク・機会の洗い出しと、定量的な財務面の評価を2022年度より開始し、気候変動への積極的な対応は、将来の財務効果を生み出す可能性があることが確認できました。
① ガバナンス
気候変動に関するガバナンスは、サステナビリティ戦略に組み込まれています。
年に2回、博報堂DYグループサステナビリティ委員会において、経営レベルでの監督及び、気候変動リスク及び機会に関する進捗管理や見直しを行っています。また、重要な事項については取締役会への報告・審議・決議を経て意思決定するとともに、必要に応じてグループコンプライアンス委員会へ上申するなど、適切なリスク管理体制を構築しています。詳細は「2サステナビリティに関する考え方及び取組(1)サステナビリティ戦略 ①ガバナンス」に記載しております。
② 戦略
気候変動により平均気温が4℃上昇すると、社会に非常に大きな影響を及ぼすとされていることから、世界における気温上昇を1.5℃以内に抑える目標に貢献することは、当社グループにおいても重要であると認識しています。当社グループでは、シナリオ分析の範囲として、当社グループの主要事業地域である日本国内を中心に、研究開発・調達・生産・サービス供給までのバリューチェーン全体について、平均気温の増加幅別に2つのシナリオを想定し、2030年以降の長期想定で考察しました。
ⅰ. 1.5℃シナリオ:今世紀末の地球の平均気温が産業革命前と比較して1.5℃上昇以内に抑えられるシナリオ(一部2℃シナリオも併用)
ⅱ. 4℃シナリオ:今世紀末の地球の平均気温が産業革命前と比較して4℃前後上昇するシナリオ
1.5℃シナリオでは、炭素税導入や電力等のエネルギー価格上昇に伴うコスト増のリスクがある一方、一般消費者の嗜好変化による低炭素排出製品・サービスを取り扱う顧客からの売り上げ増や、脱炭素に貢献するサービスの提供により、当社の企業価値向上の機会があることを確認しています。一方で、このことは、脱炭素への取り組みが遅れることが事業リスクにもなり得ることも意味しています。
4℃シナリオでは、台風・洪水等の激甚的な風水害増加が、当社の事業を支えるオフィスビルの操業停止などのリスクになり得ますが、テレワークの推進等の非常時でも滞りなく事業が継続できるように対応策を進めています。
③ リスク管理
博報堂DYグループでは、気候変動関連のリスクと機会に対する強固な管理体制を構築しています。
年2回開催される博報堂DYグループサステナビリティ委員会において、経営レベルでの監督を実施し、気候変動リスクおよび機会に関する進捗状況の管理と見直しを定期的に行っています。また、特に重要な事項については取締役会へ報告・審議され、決議を経て最終的な意思決定がなされます。さらに、必要に応じてグループコンプライアンス委員会へ上申する体制も整っており、気候変動関連リスクがグループ全体のコンプライアンス及びリスク管理の中で適切に評価・管理されるよう努めています。
今後も継続的にシナリオ分析を実施することで質と量の充実を図り、経営戦略への統合をさらに推し進め、不確実な将来に対応できるレジリエンス(強靭さ)を高めていきます。
④ 指標と目標
当社グループでは、2050年度のカーボンニュートラルを達成するために、中間目標として、2030年度のスコープ1+2の排出量を2019年度比で50%削減、2030年度のスコープ3の排出量を2019年度比で30%削減に設定しました。その実現のために、再生可能エネルギー由来電力の比率を2030年度時点で全体の60%、2050年時点で100%の導入を目指します。従来の省エネルギー活動についても2019年度比30%減を目指すことに加え、廃棄物を2019年度比で50%削減を維持、リサイクル率を85%以上とすることを目標として掲げました。
現在、パリ協定に基づく温室効果ガスの排出削減目標である SBTの認定機関であるSBTi (Science Based Targets initiative)に対してコミットメントレターを提出し、CO2のさらなる排出削減を進めています。
今後も、TCFD提言に則り、情報開示の質と量のさらなる充実に注力するとともに、算定範囲及び目標設定範囲の拡大や各種イニシアティブ参加についても検討をしていきます。
<目標と実績>
2023年度までの実績は下記の通りです。なお、2025年3月期実績に関しては、2025年度統合報告書にて開示を予定としております。
(注) 1 博報堂DYグループ国内全拠点合算。スコープ2はマーケット基準で算定。
2 ㈱博報堂、㈱大広、㈱読売広告社、㈱博報堂DYメディアパートナーズ、㈱博報堂プロダクツの合算。Scope3においては、カテゴリー2,3,6,7,13を対象としております。
3 ㈱博報堂東京本社分。
2.人権への対応
<人権方針>
私たち、博報堂DYグループは、最大の資産であるクリエイティビティを発揮する人財を通じて、生活者の想いがあふれ、いきいきと活躍できる社会の実現を目指しています。人権の尊重はグループの存立基盤であり、倫理的かつ持続可能なビジネスの根幹をなすものとして推進しています。私たちは、人権を尊重する責任をよりいっそう果たすべく、「国連ビジネスと人権に関する指導原則」が掲げる保護・尊重・救済のフレームワークに依拠し、グループの人権方針を制定しました。本方針は、当社グループで働く全役職員等(役員、正社員、契約社員、派遣社員のすべて)を適用の対象としています。
① ガバナンス
当社の取締役会は、本方針で規定する人権尊重の活動全般を持続的に監督する責務を持ちます。とりわけ顕著な人権課題への取り組みに関するモニタリング機能を果たしながら、人権侵害への直接的または間接的な関与を回避するため、合理的措置を講じます。サステナビリティ管轄部門である「サステナビリティ推進室」は、サステナビリティ担当取締役のもと、本方針の浸透及び人権尊重全般に関する取り組みを推進します。さらに必要に応じてグループコンプライアンス委員会へ上申する、適切なリスク管理体制を構築しています。詳細は「2サステナビリティに関する考え方及び取組(1)サステナビリティ戦略 ①ガバナンス」に記載しております。
② 戦略
当社グループは、「国連ビジネスと人権に関する指導原則」に則り、人権尊重の責任を果たすために人権デュー・ディリジェンスを実施することで、グループの事業活動による人権面での影響について説明責任を果たすよう努めていきます。
さらに、人権デュー・ディリジェンスの結果をもとに、顕著な人権問題に対する取り組みに注力するよう努めます。さらには既存事業に加え、M&Aを実施した企業を含む事業会社を対象に、グループ各社の内部統制部門と連携しながら、リスクマネジメントの取り組みの一環として、事業活動で起こりうる人権に対する負の影響の整理・評価・対策を検討していきます。
③ リスク管理
<顕著な人権課題の特定>
人権リスクを特定するにあたり、下記の対応ステップを通じて顕著な人権課題の特定を実施しております。
ⅰ.人権課題の網羅的な把握
国際的規範及び業界動向等から想定される重要な人権課題を網羅的に列挙の上、事業展開国・地域における人権課題の調査及び担当者へのヒヤリングを実施。上記を踏まえ、当社グループのバリューチェーン上でどのような人権課題が発生しうるか、候補リストを作成しました。
ⅱ.重要度評価
人権への負の影響(発生可能性及び深刻度)、当社グループ事業との関連性に基づき、過去及び将来的な発生可能性を考慮し、各人権課題に対して重要度を評価し、優先度を検討しました。
ⅲ.顕著な人権課題の特定
ⅱ.の重要性評価に基づき、博報堂DYグループサステナビリティ委員会で協議の上、顕著な人権課題を特定しております。
(注)1 主に協力機関
<救済メカニズム(対応窓口)>
当社グループでは、全役職員等に対して、企業内通報・相談窓口を設置しており、人権に関する通報や相談を極めて高い匿名性と秘匿性を確保した上で受け付け、人権侵害を受けた方が救済を受けられるように誠実に対応します。さらに、グループ各社における人権に対する負の影響の評価及び対応を検討するため、企業内通報・相談窓口に届く人権侵害に関する通報件数及び傾向を定期的に確認し、深刻な侵害につながる可能性のある事案に対しては対応策を議論し、グループコンプライアンス委員会への報告を行っています。
<従業員の人権リスク評価>
従業員における人権リスク評価のため、2024年度も前年度に引き続き当社グループ内における人権教育として、人権研修を実施しています。また、その浸透度合いを測るとともに、潜在的な人権課題を検出し、人権デュー・ディリジェンスの進捗を評価することを目的としたアセスメント(アンケート調査)を国内の主要事業会社で実施しています。詳細は、<人権アセスメントの実施>に記載しております。
<ステークホルダーとの対話/情報開示>
人権に関わる影響について、関連するステークホルダーとの対話と協議を通じて、適切な対応を行います。また、本方針に規定する取り組みを含む、人権尊重に対する活動の進捗及び結果をコーポレートサイトにて情報開示することで、より積極的な取り組みを図ります。
<人権方針の周知浸透/教育>
当社グループは、事業活動において本方針の実効性を高めるよう、全役職員等に対する本方針の浸透、周知徹底、及び人権に関する理解を深める教育を実施します。また、現在行っている各種ハラスメントに関する研修、広告における表現リスク研修についてもいっそう強化していきます。
<人権アセスメントの実施>
■実施プロセス
・グループの顕著な人権課題として特定した9項目に基づき、調査内容を精査し、調査票を作成しました。
・国内主要8社(㈱博報堂、㈱大広、㈱読売広告社、㈱Hakuhodo DY ONE、ソウルドアウト㈱、㈱博報堂DYメディアパートナーズ、㈱博報堂テクノロジーズ、㈱博報堂プロダクツ)において、正社員・契約社員を対象に匿名アンケートを実施しました。
・当社においてアンケート結果の集計・分析を行い、潜在的な人権リスクの有無を検証しました。
・グループ各社にフィードバックを行い、各社においてリスク防止・低減施策等、具体的な対応の取り組みを検討しています。
■調査概要
・調査方法:WEBアンケート
・集計分析対象:国内主要8社(㈱博報堂、㈱大広、㈱読売広告社、㈱Hakuhodo DY ONE、ソウルドアウト㈱、㈱博報堂DYメディアパートナーズ、㈱博報堂テクノロジーズ、㈱博報堂プロダクツ)の単体集計(ソウルドアウト㈱のみ連結)
・回答率:アンケート画面送付者数11,195名、回答者数8,892名で回答率は79.4%
■人権アセスメント(アンケート)結果
・全般:喫緊に対応しなければならない重大な人権リスクは発見されませんでした。
・人権の基本的理解度:人権の基本的理解度については、各社9割を超えました。
・人権対応体制:通報窓口の認知理解度は非常に高い結果であったが、利用方法や匿名性の担保については、さらなる理解促進施策を行い、周知徹底を図っていきます。
・顕著な人権課題に関する顕在的なリスク:「過重労働・長時間労働/安全と健康」「就業における差別やハラスメント」については前年度より着実な改善傾向が見られておりますが、さらなる改善に向けたリスク防止・提言施策を計画し、推進していきます。
■今後の計画
・グループ各社における人権研修、人権アセスメントの継続実施
・グループ各社のリスク防止・低減施策のモニタリング
・人権アセスメント実施対象の拡大(国内子会社、海外子会社)
④ 指標と目標
2024年度の実績は下記の通りです。
人権リスクに関する課題に対応すべく、今後も引き続き人権デュー・ディリジェンスを推進し、適切な対応を検討していきます。
また、人権に配慮し尊重したバリューチェーンの確立・維持のため、調達先や生活者をはじめとした社外ステークホルダーとのエンゲージメントについても具体検討に着手しています。
3.人材育成及び職場環境整備への対応
<人材育成及び社内環境整備への対応について>
当社グループでは、「自由と自律を尊重し、多様な個性とチーム力を価値創造の源泉とする」という経営理念を掲げています。いつの時代においても社会の変化をいち早く捉え、高度なクリエイティビティによって価値を提供し続けるための土台は、社員一人ひとりの「自ら成長する」という強い意志だと考えています。誰もがキャリアオーナーシップを持って新しい領域に挑戦し、多様な仲間と成果を生み出すことができるよう、環境整備、風土醸成に取り組んでいます。
グループ経営の実践にあたり、グループ会社間での人材交流や、当社グループの根幹をなす生活者発想に関する研修などをグループ横断で実施しています。また、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)についてはグループカルチャー醸成のための重要事項として、グループ横断での取り組みを推進しています。詳細は「(2)個別テーマへの取り組み 4.ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)への対応」に記載しております。一方で、人事制度や研修制度については、各社の多様な事業特性を踏まえた最適な方法で実施することを重視しており、各社において事業戦略に合わせた人事戦略を設定するとともに、指標及び目標を定めて取り組みを推進しています。
以下より、当社グループの主要子会社である㈱博報堂の事例を記載します。
① 人材育成
<人材育成について>
㈱博報堂は、中期経営計画に掲げた「生活者価値・デザイン・カンパニー」を目指し、2023年度より事業ユニット制を導入し事業ポートフォリオ変革を推進しています。この変革を実現するための全社活動方針の柱として「生活者発想と人材への投資」を掲げ様々な施策を展開しました。
ⅰ.全社横断の施策
2024年度より「中期経営計画推進委員会」傘下に「高度デザイン人材分科会」を設置。経営デザインセンター長をリーダーに、人材開発室・人事室・経営企画室が中心となり、高度デザイン人材の要件定義や職能体系の再構築、人材配置の最適化を推進しています。具体的な施策としては、新たに「生活者価値デザイン研修」を導入。事業の多角化とビジネス変革をリードする次世代人材候補を選抜し、外部も交えた実践的かつ濃厚なプログラムで競争力の強化を目指しております。
ⅱ.組織毎の施策
「事業ごとに特色のある専門性のある人材を育て合おう。」をスローガンに、スキル強化にとどまらず、博報堂DYグループのDNAやWAYにも触れて習得するプログラム等も導入し、社員一人ひとりの成長を最大限引き出すための多様な機会を提供しています。当社グループの社員が講師を務めるオリジナル研修が大半を占め、様々な社員が持つ多様なクリエイティビティの形に接することができるのが大きな特徴です。また、ビジネス課題・組織課題が様々に変化するなかでより柔軟な現場主導の人材育成を実現するために、昨年度より「人材育成ファンド」制度を施行しました。会社が組織ごとに支援金を配賦するもので、各組織が主体となり、組織のミッション達成に必要なスキルや経験を身につけるための活動を行うことができる制度です。具体的には女性社員支援やAIスキル向上など幅広く活用されました。
ⅲ.個人支援の施策
年代・役職別の研修のほか、リスキリング専用の運営基盤を構築し、多様なプログラムの選択が可能となっています。受講履歴やアンケートはデータ化され、次年度の戦略策定に活かすなどPDCAサイクルを実現しています。
② 社内環境整備
<ワークスタイル変革について>
㈱博報堂では、HR(Human Resources)機能の強化を経営基盤強化の柱として位置づけ、2022年度にワークスタイル変革委員会を発足しました。社員一人ひとりが高いモチベーションを維持し、より高いクリエイティビティを発揮できる労働環境の整備を目標に、以下の取り組みを進めています。ワークスタイル変革委員会は、発足当初より「繁忙改善」「業務プロセスの進化」「クリエイティビティ創出」の3つのアプローチを通じて働き方のアップデートを目指してまいりました。「はたらくと人生を、もっといい関係に。」を全社方針に掲げ、単に労働時間を削減するだけでなく、働く“質”の向上を通じて、社員のパフォーマンスとエンゲージメントを高める本質的な働き方のアップデートを目指しています。
ワークスタイル変革委員会は、各センター長及び事業ユニット長をボーディングメンバーとし、各責任者が変革推進の責任を担い、組織運営に反映させています。今期はCHO(チーフ・ヘルス・オフィサー:健康経営最高責任者)が委員長を務め、心身ともに健康でモチベーション高く、クリエイティビティを発揮できる環境づくりを推進しています。
また、ワークスタイル変革委員会のもと、博報堂は「新しい働き方」に関する戦略立案及び推進を担うワークスタイルトランスフォーメーション部(以下、ワクスタ部)を設置しています。ワクスタ部は人事室と連携して事務局を構成し、組織と社員の両側面からワークスタイル変革を推進しており、主に今後の博報堂のチーム文化の検討と定着や生成AIなどの先進技術も含めた業務プロセス改善を検討しています。一方、人事室は時間価値向上と心身の健康維持のためのタイムバリューマネジメントを推進しており、両部署が連携し、領域を横断しながら博報堂独自の新しい働き方を構築しています。
具体的な施策として、今年度は以下の3つの全社KPIを掲げ、生産性向上に繋げています。
ⅰ.クリエイティビティをより発揮するために:部門グループ別効率化アクション 全社件数 30件
仕事の質改善を目的とした、「業務効率化/業務プロセス進化のためのアクション」として、組織ごとの特性に応じた目標設定及びその推進をサポートする体制を構築し、クリエイティビティ発揮を最大化します。一方、全社視点ではAI利活用推進に向けた動きを推進します。
ⅱ. 心身ともに健康に働くために:クラスター分類による繁忙の可視化及びオーバーワーク対策の措置
㈱博報堂では、心身ともに健康な状態で高いパフォーマンスを発揮するため、年間労働時間でA~Eのクラスターを設けて繁忙対策を行っています。社内のオーバーワーク基準をもとにした「働きすぎ」の目安であるEランクの撲滅に向け、毎月の労働時間から年間予測労働時間を算出するダッシュボードを設けるなど、マネジメント層及び社員自身が勤務状況を把握できるよう可視化しています。ワークスタイル変革委員会も定期的にモニタリングを行い、業務状況改善を働きかけています。
ⅲ.メリハリをつけた働き方のために:月1休暇(有休/特休)取得+フリーバカンス(注1)2回取得推進
以下の休暇取得推進施策を行い、「働く」「休む」のメリハリをつけた働き方を推進しています。
●有休奨励日・年末年始休暇取得奨励期間「ハクホリ」の設定
年間12日の有休奨励日を社内ポータルほか全社員のスケジュール上に常時掲出することで会議体を避け、休暇取得しやすい環境を整備しています。
また、年末年始の公休日期間前後10日間を有休奨励期間に設定し、通称「ハクホリ」期間として、社員自らが長期休暇をデザインできるよう期間中5日間の有給休暇取得を促進しています。
●年間休暇モニタリング/アラート
上期に年間有休5日取得を全社でモニタリングし、取得状況に応じて対象社員の上長を含めてアラートメールを自動配信します。
(注1)「フリーバカンス」は、社員が任意のタイミングで年2回、連続5営業日の休暇を取得できる博報堂独自の休暇制度で、通常の有給休暇とは別に付与される特別休暇です。
<健康経営について>
㈱博報堂では、「生活者発想」を原点に、社員一人ひとりのウェルビーイングが、創造性の源泉であり、持続的な成長の基盤であると考えています。社員が心身ともに健康で、いきいきと活躍できる環境を整備することが、企業価値の向上に不可欠であるという認識のもと、健康経営を重要な経営課題の一つとして捉え、積極的に推進しています。
「生活者発想でウェルビーイングな未来へ」という健康経営ビジョンを掲げ、社員の健康を「個人のウェルビーイングの源泉」「会社の生産性の源泉」「社会へのクリエイティブ創造の源泉」と捉えています。当社グループとして、社員の健康増進を支援することで、社員自身の豊かな生活と成長を促し、ひいては組織全体の活性化と社会への貢献に繋がるという考えに基づき、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。なお、取り組みが評価され、2022年度から3年連続で「健康経営優良法人」(大規模法人部門)に認定されております。
㈱博報堂では、健康経営を経営の重要事項として位置づけ責任者としてCHO(チーフ・ヘルス・オフィサー:健康経営最高責任者)を任命しています。CHOは、グループ全体の健康経営戦略を策定・推進し、その進捗状況を経営層に報告する責任を担います。経営層は、CHOの主導する健康経営に関する取り組みを全面的に支援し、社員の健康増進に向けた投資を積極的に行ってまいります。
また、健康経営を推進するために、専任組織としての人事室健康推進部をハブとした体制を構築しています。健康推進部は、各部門や、健康保険組合、社内診療所、健康サポートセンターなどと連携し、多角的なアプローチで社員の健康をサポートしています。また、産業医や保健師、臨床心理士などの専門職によるサポート体制も整備し、社員の多様な健康課題に対応できる体制を強化しています。
社員の健康増進に向け、具体的な施策を各種展開しています。社員一人ひとりが最大限のパフォーマンスを発揮できるよう健康経営を推進し、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
ⅰ.「健診戦」の実施:健康診断をエンターテインメント化し、社員一人ひとりの昨年度からの健康改善度をスコア化して表彰するプログラム「健診戦」を開発。2019年にグループ内で実証実験を開始し、その後の毎年継続して実施。その結果、健康意識の低い層の巻き込みや参加者のメタボリックシンドロームへの改善効果等を実証するなど、一定の効果を創出することができました。現在はグループ外の企業へもサービス提供しています。
ⅱ. 健康創造プラットフォーム「カラダCHANTO! プロジェクト」の運営: 博報堂では社員が主体的に健康管理に取り組めるよう、健康に関する情報提供、運動機会の創出、食生活改善プログラムなどを主催し、グループ会社含めた社員の健康意識の向上や健康行動を支援しています。
ⅲ. 定期健康診断の事後措置の強化: 健康診断の結果に応じ、リスク者に対しては再検査や精密検査の受診勧奨、産業医面談などを通じて、早期発見・早期治療を促進しています。
ⅳ. メンタルヘルス対策の充実: ストレスチェックの実施、相談窓口の設置、研修プログラムの提供など、各社で社員のメンタルヘルスケアを積極的に行っています。
ⅴ. 感染症予防対策: 健康保険組合と連携し、インフルエンザ予防接種の実施や健保組合による接種の費用補助など、感染症の流行状況に応じた対策を実施し、社員の安全と健康を確保しています。
4.ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)への対応
<博報堂DYグループ DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)方針>
当社グループでは生活者である社員一人ひとりが、自らのクリエイティビティを通じて、生活者や社会の様々なテーマとつながり、未来をつくる存在として、生活者の想いがあふれ、いきいきと活躍できる社会の実現を目指しています。
DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)は博報堂DYグループのDNAである生活者発想そのものであり、イノベーションの源泉です。当社グループは、その経営方針の一環として、グループ全体でDE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)を推進します。
① ガバナンス
当社グループでは、DE&Iを経営トップのコミットメントのもと、推進しています。サステナビリティ管轄部門である「サステナビリティ推進室」は、サステナビリティ担当取締役のもと、各事業会社より選出されたS(社会)部会担当者と一体となり、本方針の浸透及びDE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)全般に関する取り組みを推進します。さらに事案に応じて、グループコンプライアンス委員会とも連携を行っていきます。詳細は「2サステナビリティに関する考え方及び取組(1)サステナビリティ戦略 ①ガバナンス」に記載しております。
② 戦略
生活者の想いがあふれ、いきいきと活躍できる社会の実現のため、「個の事情を踏まえた働きやすい環境」「個の活躍を推進する働きがい」「誰もが活躍していくことができる社会」の3つを重点テーマとしているほか、これらのテーマを浸透させるためのグループ社内風土醸成にも注力し取り組んでいます。各テーマの事例は下記の通りです。
なお、DE&Iの推進においては、各事業会社の課題に合わせた制度設計や風土醸成などの縦の取り組みに加え、グループ連携での横の取り組みとして、各事業会社の推進担当者間で事例や情報を共有する交流会を定期的に開催し、互いに学び、高め合うことでDE&Iの理解浸透及び推進の加速を目指しています。
1)個の事情を踏まえた働きやすい環境
育児や介護などの状況にあっても、すべての社員が生活と仕事を両立し、自らのクリエイティビティを発揮しながら安心してキャリア形成できるよう、様々な制度や支援策の整備を進めています。
<事例>
・育児との両立をチームの課題としても捉えるため、両立支援についてまとめたハンドブックを配布しています。(実施会社:㈱博報堂、㈱読売広告社、㈱博報堂テクノロジーズ)
・特定積立休暇を入園・入学式など子どもの公式行事への参加や、妊婦健診や家族の受診時の付き添いを含む看護・介護に使用できる休暇制度「かぞくおもい休暇」を導入しています。(実施会社:㈱博報堂)
2)個の活躍を推進する働きがい
社員一人ひとりが自らの力を発揮し、働きがいを実感できる職場風土づくりを目指しています。
<事例>
・女性の活躍推進に関して、事業会社ごとに課題抽出とロードマップを作成し、KPIの達成を目指しています。(実施会社:㈱博報堂、㈱大広、㈱読売広告社、㈱Hakuhodo DY ONE、ソウルドアウト㈱ 、㈱博報堂DYメディアパートナーズ、㈱博報堂テクノロジーズ、㈱博報堂プロダクツ)
・女性社員同士のコミュニティランチ、女性に向けたメンタリング施策など、女性がキャリアについてヒントを得て、前向きに取り組むための施策を導入しています。(実施会社:㈱博報堂、㈱大広)
3)誰もが活躍していくことができる社会
LGBTQ+や障がいなどの属性に関わらず、多様な生活者一人ひとりが個性や能力を十分に発揮し、誰もが活躍できる社会を目指します。
<事例>
・配偶者の対象を事実婚・同性パートナーに拡大し、各種人事制度や福利厚生の対象としています。(実施会社:㈱博報堂、㈱大広、㈱ソウルドアウト、㈱博報堂プロダクツ)
・特例子会社「㈱博報堂DYアイ・オー」では、「日本一、働きがいのあるダイバシティ・インクルージョン企業へ」を企業理念に、会社で働く誰もが、個性、特性を認め合い尊重し合い、成長できる環境を整えています。特例子会社を含む博報堂DYグループにおける障がい者雇用率は2.71%です(2025年5月現在)。
4)DE&Iが浸透した社内カルチャー醸成
多様性を受け入れ、包摂性のある社内文化の醸成を目指しています。
<事例>
・博報堂DYグループらしいDE&Iの実現に向けて、一人ひとりの行動を促すことを目的とした社内イベント「博報堂DYグループ Diversity Day 2024」を開催しました。
③ リスク管理
DE&Iに関わるリスク・機会が発生した際には、各事業会社及びS(社会)部会、サステナビリティ推進本部において共有の上対処するとともに、博報堂DYグループサステナビリティ委員会に報告することで管理を行っています。必要に応じてグループコンプライアンス委員会へ上申するなどの適切なリスク管理体制を構築しています。
④ 指標と目標
ジェンダー平等における目標として、2030年度までに博報堂DYグループの管理職の女性比率を30%にすることを目指します。
(注) 1 対象は㈱博報堂、㈱大広、㈱読売広告社、㈱Hakuhodo DY ONE、㈱博報堂DYメディアパートナーズ、ソウルドアウト㈱
2 対象は㈱博報堂、㈱大広、㈱読売広告社、㈱Hakuhodo DY ONE、㈱博報堂DYメディアパートナーズ、ソウルドアウト㈱、㈱博報堂テクノロジーズ
その他の多様性に関わる指標の実績は「第1 企業の概況 5従業員の状況 (4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に記載しております。
3 【事業等のリスク】
当社グループの事業及びその他に関するリスク要因となる可能性がある主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項について、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。
なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努めておりますが、当社の株式に関する投資判断は、本項目及び本書中の本項目以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があります。また、本項目に記載した予想、見通し、方針等、将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであり、将来実現する実際の結果とは異なる可能性がありますのでご留意ください。
(1) 経済状況・市場環境の変動
国内企業の広告費の支出は、企業が景況に応じて広告費を調整する傾向にあるため、国内の景気動向に大きく影響を受ける傾向にあります。当社グループの国内売上高は、連結売上高全体に占める割合が高く、国内景況が悪化すると当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
当社グループは、景況の悪化による影響を軽減するため、広範囲の業種にわたる顧客基盤の構築、マーケティング・コミュニケーションサービスの多様化、海外展開等をはかる所存でありますが、日本経済の回復が遅いもしくは不十分な場合、又は当社グループの対応が十分ではない場合もしくは十分にはかかる影響を軽減できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
(2) 当社グループの事業活動に関するリスク
当社グループの新聞・雑誌・ラジオ・テレビといったマスメディア広告の国内売上高は、ここ数年、売上高全体に占める構成比が減少してきているものの、2025年3月期においても、31%程度と大きなシェアを占めております。また、今後も引き続き、広告主のマーケティング活動に活用され、当社グループの中心的な事業のひとつであり続けると認識しております。
また、インターネット広告の国内売上高は引き続き成長しております。インターネット広告は従来のマスメディア広告と組み合わせることでより高い広告効果が得られるため、複数のメディアを最適化するプラニングが求められます。
さらに、近年急速なテクノロジーの進展により、当社グループを取り巻くビジネス環境は大きく変革期を迎えております。従来の広告領域をオリジンとしつつも、その枠を超えた価値を提供することで、ビジネスの拡大を目指しております。
当社グループは、環境変化に対応するため事業構造の変革を進めています。しかし、このような取り組みを迅速かつ十分に行うことができない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
(3) 広告業界における取引慣行
マスメディアの広告取引は、主として、広告主からの受注に基づき行いますが、各広告会社は自社の責任で媒体社等と取引を行うのが一般的です。そのため、広告主の倒産等により、債権を回収できなかった場合には、広告会社が媒体料金や制作費を負担することとなり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
また、広告業界では、慣行上、広告計画や内容の変更に柔軟かつ機動的に対応できるよう契約書を締結することは一般的には行われておりません。当社グループにおいても、継続的な取引関係が成立している広告主との間であっても、個別取引に関する書面は存在するものの、基本契約書等を締結していないことが一般的であります。そのため、広告主との間で明確な契約書を締結していないことにより、取引関係の内容、条件等について疑義が生じたり、これをもとに紛争が生じたりする可能性があります。
なお、欧米では「一業種一社制」(同一業種では一社のみの広告主を広告代理店が担当する取引形態)が一般的であり、広告会社の報酬構造や報酬決定方法も異なっております。日本においてはこのような取引形態は一般的ではありませんが、欧米の広告主、広告会社が日本に進出してきている昨今の状況に鑑みると、今後これらの取引形態及び報酬構造や報酬決定方法が日本の広告の取引慣行に影響を与える可能性があります。当社グループにおきましては、こうした動向に対応し、サービス形態の多様化等に努めてきておりますが、今後、取引慣行の動向・変化に適切に対応できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
(4) 法規制等の導入や変更
広告主の広告活動、メディアにおける広告の掲載・放送方法や内容等、広告会社の事業活動等に関する法令・規制・制度の導入や強化、法令等の解釈の変更等がなされる場合があります。法規制等の導入や強化等に対して当社グループが適切に対応できない場合又は広告主の広告活動が減少する場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
(5) 広告主との関係
当社グループと広告主の間は、継続的な取引関係が成立しておりますが、広告主がコスト削減、取引関係の合理化等の要請を強める昨今の状況の中で、今後取引関係が解消、縮減等されない保証はなく、また、報酬等の水準は当事者間の合意によるものであり、その水準が今後も保証されるものではありません。従前と同様の取引関係が継続されない場合又は従前の取引条件が変更される場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。なお、2025年3月期における当社グループの上位広告主10社に対する売上高は、当社グループの国内売上高の20%程度となっております。
(6) 媒体社との関係
当社グループの広告事業においては、新聞・雑誌・ラジオ・テレビといったマスメディアの広告及びインターネット広告に関する事業が主体であるため、主要媒体社等からの仕入れの依存度は高くなっております。
当社グループと媒体社等は、長年の継続的な取引関係が成立しておりますが、媒体社等との取引が継続されない場合又は取引条件等が変更された場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
(7) 競合に関するリスク
日本の広告業界では、サービスの多様性、対応力、企画力、販売力等の観点から、売上高で上位の広告会社への集中傾向が高く、またインターネット広告専業を含む上位広告会社を中心に熾烈な競争が行われております。さらに、大手の海外広告会社や各種プラットフォーマーも参入し、競争がますます激しくなる傾向にあります。
また、事業領域を拡大していく中で、コンサルティング会社など異業種企業と新たな競合が生じる機会も増加しております。
当社グループは、サービスの多様化、企画力、創造的提案力、経験、広告主との長年の継続的な取引関係等により競争上の優位性を確保していく所存でありますが、継続してかかる優位性を確保できる保証はなく、優位性を逸した場合あるいは競争の激化に伴い報酬が減額した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
(8) インターネット広告等の進展
近年、インターネット広告の進展は著しく、この分野においては技術の進化や多様な広告手法が生み出されております。当社グループは、これまで培ってきたグループのリソースとノウハウを集約した新会社「株式会社Hakuhodo DY ONE」を2024年4月に新たに設立し、フロントラインの最適化、QCD(クオリティ・コスト・デリバリー)の改善、プラットフォーマー対応機能強化を通じて、更なる競争力の強化と生産性・収益性の向上を目指しています。
しかしながら、今後、インターネットメディアの拡大をはじめとしたマーケティングのデジタル化の進展に対して当社グループが適切に対応できない場合や新しいメディアやマーケティング手法に対する当社グループの事業戦略や取り組みが功を奏しないもしくは十分ではない場合には、当社グループのサービスの品質の低下が生じ、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
(9) 当社グループの事業展開に関するリスク
当社グループは、広告事業会社である株式会社博報堂、株式会社大広、株式会社読売広告社、株式会社Hakuhodo DY ONE及びソウルドアウト株式会社、総合メディア・コンテンツ事業会社である株式会社博報堂DYメディアパートナーズの6社並びに専門性と先進性の継続的な当社グループへの取り込みを狙った当社傘下の事業組織「kyu」に加えて、各組織がそれぞれ所有する広告関連サービスを提供する子会社群等から形成されており、広告主に対しワンストップでのマーケティング・コミュニケーションサービスを提供すべく国内外において事業展開をしております。また、中期経営計画においては「マーケティングビジネスの構造改革」「新たな成長オプションの創造」「グローバルビジネスのリモデル」の3つの取り組みを進め、事業構造を変革することとしており、「収益性改善と成長オプションの創造期」と位置づけております。
グループ会社を通じた事業展開、新たな価値を生み出す事業領域として注力する会社の設立、買収、資本業務提携等により出資を含むグループ会社関係を構築することについては、出資額あるいは場合によっては出資額を超える損失が発生するリスク、グループの信用を低下させるリスク等を伴う可能性があり、出資会社の事業活動や経営成績によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
(10) 知的財産権
広告業において一般的なリスクではありますが、当社グループにおいても同様に、事業活動を行う過程で、当社グループが所有する又は使用許諾を受けている以外の知的財産権の侵害及び逆に当社グループが所有する知的財産権が侵害されてしまうおそれがあり、当社グループがかかる事態を防止し、あるいは適切な回復をすることができない可能性があります。その場合、当社グループの財政状態、経営成績及び社会的信用に悪影響を与える可能性があります。
(11) 人材の確保及び育成
当社グループの成長性及び競争上の優位性は、優秀な人材の確保に大きく依存します。人材に関しては、新卒者の安定的採用や即戦力となる中途採用の推進により確保をはかり、各職責、能力、市場環境の変化に対応した教育研修等による育成に努めておりますが、何らかの理由により優秀な人材の流出や人材の確保に支障をきたす可能性もあります。かかる事態が生じた場合、当社グループの競争力に悪影響を与える可能性があります。
(12) メディア・コンテンツビジネスに関わるリスク
当社グループは、今後もスポーツ等イベントの権利取得や興業、映画製作への投資、アニメ・キャラクター関連番組制作等のコンテンツ関連ビジネスを行っております。しかしながら、メディア・コンテンツビジネスの事業展開には、投資リスクを伴う場合があり、計画通りに進行しない場合又は収益を確保できない場合には当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
(13) 海外市場展開
当社グループは、広告主のニーズに応えるため、また中期経営計画における基本戦略の一つとして、更なる拠点拡充や専門マーケティングサービス企業のM&Aによるグループ内への取り込みを含め、積極的な事業展開を行っておりますが、これらの事業展開には、海外の事業投資に伴うリスク(為替リスク、カントリーリスク等)、出資額あるいは出資額を超える損失が発生するリスク及びグループの信用を低下させるリスク等を伴う可能性があり、計画通りに事業展開ができない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
(14) グループ経営基盤に関わるリスク
当社グループは、持株会社体制という枠組みの持つ優位性等、経営統合の相乗効果を最大限活用し、グループ経営基盤の強化に努めておりますが、持株会社統治等の効果が十分発揮されなかった場合には当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
また、資金運用面においても、グループ内での資金運用、配分の効率化を進めておりますが、その効果が十分に発揮されない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
(15) 訴訟等に関わるリスク
当社グループは、様々な要因により今後直接又は間接的に、何らかの訴訟・紛争に関与することとなる可能性は否定できません。当社グループが訴訟・紛争に関与した場合、その経過・結果如何によっては、当社グループの財政状態、経営成績及び社会的信用に悪影響を与える可能性があります。
なお、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に関する事案については、現在裁判中ですが、特別検証委員会からの提言も踏まえ再発防止策の実施を徹底しております。
(16) 投資有価証券に関わるリスク
当社グループは、投資有価証券の評価基準及び評価方法として、市場価格のない株式等以外のものは期末の時価にて評価するため、株式市況等の変動により評価損を計上する可能性があります。一方、市場価格のない株式等は実質価額で評価するため、発行会社の財務状況や今後の見通しなどに鑑み、時価が著しく下落し、その回復が見込めない場合には、減損処理により評価損を計上する可能性があります。このような状況になった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
(17) 退職給付債務に関わるリスク
当社グループの退職給付債務及び退職給付費用は、割引率、年金資産の期待運用収益率等の一定の前提条件に基づいて数理計算を行っております。実際の結果が前提条件と異なる場合又は前提条件が変更された場合、その差額は将来にわたって規則的に損益認識されます。金利の低下、運用利回りの低下、年金資産の時価の下落等があった場合や退職金制度、年金制度を変更した場合には、追加的な退職給付に係る負債の計上、未認識の過去勤務費用の発生又は将来の退職給付費用の増加により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。当社グループは、これらの影響を軽減すべく退職給付制度の一部を2018年4月以降、確定給付年金から確定拠出年金に変更しておりますが、引き続き確定給付年金も残されているため、これらの可能性を完全になくすことはできません。また、退職給付に関する会計基準の変更等により、従来の会計方針を変更した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
(18) 役職員等の不正行為のリスク
役職員等の不正行為の防止を目的として、当社グループでは、「グループコンプライアンス委員会」を設置し、グループ全体のコンプライアンス活動を推進する体制を構築しております。また、株式会社博報堂及び株式会社博報堂DYメディアパートナーズにおいて、株式会社博報堂の代表取締役社長を委員長とする「ビジネス意識・行動改革委員会」を設置し、行動規範及び遵守事項の徹底、取引ルールの明確化と周知、倫理のみに頼らない仕組みづくりなど、各種テーマで再発防止策の策定と実施を行っております。しかし、法令及び社内規定の遵守のための様々な取組みをもってしても、役職員の不正行為を完全に防止することはできません。また、当社グループの取引先等の不正行為への関与が問題となる可能性もあります。これらの役職員等の不正行為により、当社グループの財政状態、経営成績及び社会的信用に悪影響を与える可能性があります。
(19) 災害、事故、紛争(あるいは戦争)、感染症の流行等に関わるリスク
当社グループが事業を遂行又は展開する地域において、自然災害、電力その他の社会的インフラの障害、通信・放送の障害、流通の混乱、大規模な事故、伝染病、戦争、テロ、政情不安、社会不安等が起こった場合又その回復状況等が、当社グループ又は当社グループの取引先の事業活動に悪影響を及ぼすことが想定されます。
(20) 情報システムに関わるリスク
当社グループは、広告主のマーケティング又は広告に関する情報の管理を含む当社グループの事業のために、情報システムを使用し、情報インフラに依存しております。当社グループ又は当社グループが利用する第三者の情報システムに、システムの障害や停止、システムへの不正なアクセス、コンピュータウィルスの侵入、サイバーアタック、従業員の不適正な事務・事故・不正等による人為的過誤などが発生した場合、また同様の要因により情報の外部漏洩・不正使用等が発生した場合、当社グループ又は当社グループの取引先の事業活動あるいは当社グループの社会的信用に悪影響を及ぼし、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度における日本経済は、春季労使交渉で大幅な賃上げが行われた一方で、足元の物価高の影響により、個人消費は緩やかな回復にとどまりましたが、企業による設備投資は堅調に推移しました。そのような経済情勢の中、国内広告市場(注1)は回復基調にあります。このような環境下、当社グループは、2027年3月期を最終年度とする中期経営計画に則り、積極的な事業展開を継続してまいりました。
① 売上高及び収益
当連結会計年度の売上高(注2)は1兆6,131億1百万円(前期比2.1%増収)、収益は9,533億16百万円(同0.7%増収)となりました。
当連結会計年度の売上高を種目別に見ますと、インターネットメディア及びアウトドアメディアが前年を上回り、メディア合計で増収となりました。メディア以外においても、マーケティング/プロモーションにおいて大型案件の貢献もあり、前年を大きく上回りました。
また、得意先業種別では、「自動車・輸送機器・関連品」及び「飲料・嗜好品」などで前年を下回りましたが、「官公庁・団体」及び「情報・通信」で前年を大きく上回り、21業種中、13業種が前年を上回りました。(注3)
② 売上総利益及び営業利益
売上総利益に関しても、3,995億98百万円(前期比1.4%増加)と前期より54億24百万円の増加となりました。なお、このうち国内事業については2,970億97百万円と2.1%の増加、海外事業については、ASEANにおいて堅調に推移しているものの、北米と中国において厳しい状況が続いており、1,078億99百万円と0.2%の減少となりました。販売費及び一般管理費については、前年とほぼ同水準で推移した結果、営業利益は375億81百万円(同9.6%増加)となりました。
③ 営業外損益及び経常利益
営業外収益は、受取配当金が22億13百万円、条件付取得対価に係る公正価値変動額が23億42百万円計上されたこと等により、前年同期比5億10百万円増加の97億74百万円となりました。
営業外費用は、支払利息が12億96百万円、持分法による投資損失が13億46百万円計上されたこと等により、前年同期比10億41百万円減少の46億95百万円となりました。
以上の結果、経常利益は前年同期比12.8%増加の426億60百万円となりました。
④ 特別損益及び税金等調整前当期純利益
投資有価証券売却益を48億64百万円計上したこと等の結果、特別利益は61億11百万円となりました。また投資有価証券評価損を46億7百万円、減損損失を47億70百万円計上したこと等の結果、特別損失は174億30百万円となりました。以上を加味した税金等調整前当期純利益は313億42百万円(前期比38.9%減少)となりました。
⑤ 法人税等、非支配株主に帰属する当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純利益
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計は、前年同期比55億83百万円減少の189億58百万円、非支配株主に帰属する当期純利益は、前年同期比2億54百万円減少の16億14百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は107億68百万円(前期比56.8%減少)となり、前期より141億54百万円の減益となりました。
(注1)「特定サービス産業動態統計調査」(経済産業省)および「サービス産業動態統計調査」(総務省)
(注2)「売上高」は従前の会計基準に基づくものですが、財務諸表利用者にとって有用であると考えていることから、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)等に準拠した開示ではないものの、自主的に開示しております。
(注3) 当社の社内管理上の区分と集計によります。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ151億77百万円増加し、1兆501億91百万円となりました。
主な増減は、現金及び預金の増加269億77百万円、受取手形及び売掛金の増加111億91百万円、棚卸資産の減少127億89百万円、投資有価証券の減少120億1百万円であります。
負債は、前連結会計年度末に比べ106億96百万円増加し、6,365億9百万円となりました。主な増減は、預り金の増加320億92百万円、社債の増加300億円、長期借入金の減少505億43百万円であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ44億81百万円増加し、4,136億82百万円となりました。主な増減は、利益剰余金の減少16億81百万円、為替換算調整勘定の増加111億14百万円、その他有価証券評価差額金の減少29億69百万円であります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて274億52百万円増加し、2,075億20百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益(313億42百万円)の計上等に対して、減価償却費(137億66百万円)、のれん償却額(125億84百万円)、棚卸資産の増減額(132億65百万円)、預り金の増減額(320億86百万円)等により、824億46百万円の増加(前連結会計年度末は98億83百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入(136億88百万円)、無形固定資産の取得による支出(△127億61百万円)等により、135億29百万円の減少(前連結会計年度末は63億29百万円の増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出(△515億32百万円)、社債の発行による収入(300億円)、配当金の支払額(△117億45百万円)等により、458億48百万円の減少(前連結会計年度末は10億97百万円の増加)となりました。
(4) 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、広範囲かつ多種多様にわたる広告業務サービスの提供を主たる事業としており、その内容、構造、形式が必ずしも一様ではないため、生産実績及び受注実績について、その金額あるいは数量を記載しておりません。
また、販売実績については、(1) 経営成績に含めて記載しております。
(5) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2024年6月に2027年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表し、各種取り組みを進めてきました。同計画では、中期経営目標を掲げております。
当連結会計年度の実績は、調整後のれん償却前営業利益年平均成長率(注1)が、回復傾向にある広告需要の取り込みに加えて、グループフォーメーションの再編による収益性改善が大きく寄与し、目標値を上回りました。調整後売上総利益年平均成長率(注2)は目標値には届かなかったものの、成長を維持しました。調整後のれん償却前オペレーティング・マージン(注3)は、中期経営計画の初年度にして既に2027年3月期の目標水準に近づいており、今後は一層の効率化と成長施策の実行を通じて、持続的な収益性の強化を図ります。のれん償却前ROE(注4)は、北米事業の構造改革に伴う一時的な費用などの影響を受け、目標値を下回る結果となりました。
また、中期経営計画では本計画期間を「収益性改善と成長オプションの創造」と位置付け、事業構造改革を推進しております。「マーケティングビジネスの構造改革」では、グループフォーメーションの再編による競争力強化とAIやテクノロジーの積極活用による業務の高度化・効率化を推進しています。「新たな成長オプションの創造」では、テクノロジー領域において、ITコンサルティング領域への本格参入に向け、体制強化を行いました。「グローバルビジネスのリモデル」では、厳しい経営環境の中、北米事業の構造改革を推進するとともに、成長軌道への回帰を目指し、新たなネットワークを組成しました。
依然として、国内外の経済の先行きは不確実性が高い状況にありますが、引き続き、掲げた中期経営計画の達成に向け、各種取組を推進してまいります。
(注1)調整後のれん償却前営業利益年平均成長率とは、メルカリ株売却益を除いた主力事業における企業買収によって生じるのれんの償却額等を除外して算出される連結営業利益をもとに、2024年3月期の実績を基準とした、2025年3月期から2027年3月期までの3年間の年平均成長率のこと。
(注2)調整後売上総利益年平均成長率とは、メルカリ株売却益を除いた主力事業における連結売上総利益をもとに、2024年3月期の実績を基準とした、2025年3月期から2027年3月期までの3年間の年平均成長率のこと。
(注3)調整後のれん償却前オペレーティング・マージン = 調整後のれん償却前営業利益÷調整後連結売上総利益
(注4)のれん償却前ROEとは、企業買収によって生じるのれんの償却額等を除外して算出される親会社株主に帰属する当期純利益÷自己資本(期首・期末平均)
(6) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、経営環境のいかなる変化のもとでも事業活動を安定的に継続させる為に必要な手元流動性を確保した上で、事業活動から生み出されるネットキャッシュを、中期経営計画に基づき成長分野に重点的に投下することを基本方針としております。また、安定かつ継続的に株主に配当を実施することを株主還元の基本方針とし、資金需要の状況、業績の動向及び内部留保の充実等を総合的に勘案の上、配当額を決定しております。
将来の成長の為に必要な投資資金や株主還元の為の資金は、前述の通り自己資金から賄うことを基本方針としておりますが、M&Aや設備投資は個別案件毎の規模やタイミングにも依存するため、状況次第では手元資金のみで賄えない場合も想定されます。このような場合には、当社グループの財務状況や金融・資本市場の動向を鑑み、コストや機動性等を精査した上で、金融機関からの借入等の適切な手段で資金調達を実行する所存であります。
なお、現在の当社グループの財政状態等から勘案すると、十分な資金調達能力を有していると判断しております。
(7) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
5 【重要な契約等】
該当事項はありません。
6 【研究開発活動】
該当事項はありません。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度の設備投資については、営業支援、経営管理機能の充実等を目的として継続的に実施しております。当連結会計年度の設備投資等の総額は16,641百万円であります。なお、有形固定資産のほか、無形固定資産への投資を含めて記載しております。
2 【主要な設備の状況】
当社グループ(当社及び連結子会社)における主要な設備は以下のとおりであります。
なお当社グループは、総合広告会社として広告主等に対するマーケティング・コミュニケーションサービス全般の提供を主として営む単一セグメントであります。
(1) 提出会社
2025年3月31日現在
(注) 1 帳簿価額のうち「その他」は車両運搬具並びに工具、器具及び備品等であります。
2 上記中〔 〕内は連結会社以外からの賃借設備にかかる賃借料で、外数であります。
3 従業員数欄の( )は、臨時従業員の年間平均雇用人員数であり、外数であります。
(2) 国内子会社
① ㈱博報堂
2025年3月31日現在
(注) 1 帳簿価額のうち「その他」は車両運搬具並びに工具、器具及び備品等であります。
2 上記中〔 〕内は連結会社以外からの賃借設備にかかる賃借料で、外数であります。
3 従業員数欄の( )は、臨時従業員の年間平均雇用人員数であり、外数であります。
② ㈱大広
2025年3月31日現在
(注) 1 帳簿価額のうち「その他」は車両運搬具並びに工具、器具及び備品等であります。
2 上記中〔 〕内は連結会社以外からの賃借設備にかかる賃借料で、外数であります。
3 従業員数欄の( )は、臨時従業員の年間平均雇用人員数であり、外数であります。
③ ㈱博報堂DYメディアパートナーズ
2025年3月31日現在
(注) 1 帳簿価額のうち「その他」は車両運搬具並びに工具、器具及び備品等であります。
2 上記中〔 〕内は連結会社以外からの賃借設備にかかる賃借料で、外数であります。
3 従業員数欄の( )は、臨時従業員の年間平均雇用人員数であり、外数であります。
④ ㈱読売広告社
2025年3月31日現在
(注) 1 帳簿価額のうち「その他」は車両運搬具並びに工具、器具及び備品等であります。
2 上記中〔 〕内は連結会社以外からの賃借設備にかかる賃借料で、外数であります。
3 従業員数欄の( )は、臨時従業員の年間平均雇用人員数であり、外数であります。
⑤ ㈱アイレップ
2025年3月31日現在
(注) 1 帳簿価額のうち「その他」は車両運搬具並びに工具、器具及び備品等であります。
2 上記中〔 〕内は連結会社以外からの賃借設備にかかる賃借料で、外数であります。
3 従業員数欄の( )は、臨時従業員の年間平均雇用人員数であり、外数であります。
⑥ デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム㈱
2025年3月31日現在
(注) 1 帳簿価額のうち「その他」は車両運搬具並びに工具、器具及び備品等であります。
2 上記中〔 〕内は連結会社以外からの賃借設備にかかる賃借料で、外数であります。
3 従業員数欄の( )は、臨時従業員の年間平均雇用人員数であり、外数であります。
⑦ ㈱博報堂テクノロジーズ
2025年3月31日現在
(注) 1 帳簿価額のうち「その他」は車両運搬具並びに工具、器具及び備品等であります。
2 上記中〔 〕内は連結会社以外からの賃借設備にかかる賃借料で、外数であります。
3 従業員数欄の( )は、臨時従業員の年間平均雇用人員数であり、外数であります。
(3) 在外子会社
2025年3月31日現在
(注) 1 帳簿価額のうち「その他」は車両運搬具並びに工具、器具及び備品等であります。
2 上記中〔 〕内は連結会社以外からの賃借設備にかかる賃借料で、外数であります。
3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等
特記すべき事項はありません。
(2) 重要な設備の除却等
特記すべき事項はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(注)発行済株式のうち1,001,336株は、譲渡制限付株式報酬として、金銭報酬債権(1,581百万円)を出資の目的とする現物出資により発行したものです。
また、発行済株式のうち693,244株は、譲渡制限付株式報酬として、金銭報酬債権(917百万円)を出資の目的とする現物出資により自己株式を処分したものです。
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注)譲渡制限付株式報酬としての有償第三者割当によるものです。
1 発行価格 1,248円
資本組入額 624円
割当先 社外取締役を除く取締役及び執行役員、子会社の取締役及び執行役員
2 発行価格 1,759円
資本組入額 879.5円
割当先 社外取締役を除く取締役及び執行役員、子会社の取締役及び執行役員
(5) 【所有者別状況】
2025年3月31日現在
(注) 1 自己株式22,174,066株は、「個人その他」に221,740単元、「単元未満株式の状況」に66株含まれております。
2 「その他の法人」には、証券保管振替機構名義の株式が10単元含まれております。
(6) 【大株主の状況】
2025年3月31日現在
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2025年3月31日現在
(注) 「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式には、証券保管振替機構名義の株式が1,000株含まれております。また、「議決権の数」の欄には同機構名義の議決権10個が含まれております。
② 【自己株式等】
2025年3月31日現在
2 【自己株式の取得等の状況】
【株式の種類等】
会社法第155条第3号及び会社法第155条第7号に該当する普通株式の取得
(1)【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2)【取締役会決議による取得の状況】
(注) 1 自己株式の取得方法は、東京証券取引所における市場買付であります。
2 当期間における取得自己株式には、2025年6月1日からこの有価証券報告書提出日までに取得した自己株式は含まれておりません。
(3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注) 当期間における取得自己株式には、2025年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取による株式数は含まれておりません。
(4)【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注) 1 当事業年度における「その他」は、譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分であります。
2 当期間における保有自己株式には、2025年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取による株式数は含まれておりません。
3 【配当政策】
安定配当を基本方針として、年間の配当金額を配当性向(30%程度)、資金需要の状況、内部留保の充実等を総合的に勘案の上決定することといたします。
毎事業年度における配当の回数については、中間、期末の年2回を基本方針(注)としており、これらの配当の決定機関は、中間配当においては取締役会、期末配当においては株主総会であります。なお、自己株式の取得につきましては、配当金を補完する株主還元の手段と位置づけ、財務状況、資金需要や業績の状況、当社グループを取り巻く環境等を総合的に勘案し、適宜検討していく方針です。
上記の方針に基づき、当事業年度の中間配当は1株当たり16円を実施し、期末配当は1株当たり16円を2025年6月27日開催予定の定時株主総会にて決議する予定であります。これにより、年間配当額は、1株当たり32円となる予定です。なお、2026年3月期の年間配当額につきましては、1株当たり32円とすることを予定しております。
また、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)」に記載のとおり、2026年3月期において、自己株式の取得を予定しております。
(注) 当社は、会社法第454条第5項に規定する中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
なお、第22期の剰余金の配当は以下のとおりであります。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社グループは、持続的な成長と企業価値の継続的な向上の実現のため、さまざまなステークホルダーからの信頼と期待に応え、クリエイティビティの力をもとに、マーケティングの進化とイノベーション創出をリードする世界一級の企業集団として、生活者の豊かな未来を創造し、経済を伸長させ、社会を発展させることへの貢献を目指しております。
そのために、当社は、持株会社として傘下の多彩な事業会社の「自立と連携」が促進される環境を整え、各社の連携が単なる総和以上の価値を発揮できるように、グループ全体の経営管理を強化することを経営の重点課題の一つであると認識し、その改善に努め、当社グループにおけるコーポレート・ガバナンスの強化・充実に取り組んでまいります。
なお、傘下の事業会社のうち上場企業に対しても、その独立性を尊重しつつ、グループとしての連携も図ることとしております。
② コーポレート・ガバナンス体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、監査役会設置会社として、取締役の職務の執行が有効的かつ効率的に行われるとともに、実効性のある監査が適確に行われる経営体制を構築すべく、以下のとおり、コーポレート・ガバナンス体制を整備し運用しております。

③ コーポレート・ガバナンスに関するその他の事項
当社では、業務の適正を確保するための体制として、2025年4月25日開催の取締役会において、「内部統制システム構築に係る基本方針」を以下の通り決議し、その運用状況を確認の上、継続的な改善・強化に努めております。
<内部統制システム構築に係る基本方針>
1.当社及びその子会社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(1) 当社は、当社及び当社の子会社(以下、「博報堂DYグループ」という。)が共有する「グループ行動規範および遵守事項」に基づき、法令遵守を企業活動の前提とすることを基本とする。
(2) 当社は、「グループコンプライアンス委員会」、「稟議制度」、「契約書類の法務審査制度」、「内部監査」及び「法律顧問による助言」等の諸制度を柱とするコンプライアンス体制を構築し、博報堂DYグループの取締役及び使用人の職務の執行が、法令及び定款に適合することを確保するとともに、社内研修等において、コンプライアンスの精神及びルールの徹底を図る。
(3) 博報堂DYグループ自らが主体的に不正行為の早期発見と是正を図るため、当社並びに主要な広告事業会社等にそれぞれ「企業内通報・相談窓口」を設置する。
(4) 当社は、金融商品取引法の定めに基づき、財務報告の信頼性を確保するための内部統制に係る報告体制を整備するとともに、「財務報告に係る内部統制規程」を制定し、有効かつ効率的な運用及び評価を実施する。
(5) 博報堂DYグループは、市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力との関係を一切遮断し、警察等関連機関と連携して毅然と対応する。
(6) 当社の子会社においても、その規模並びに重要性等に鑑み、当社の規程及びその他の体制に準じた規程等を制定し、取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制を整備する。
2.当社の取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
(1) 当社は、「文書管理規程」等を制定し、会社の重要情報の適正保全等の観点から、法令に準拠した情報管理の基準と手続き等について定め、職務執行に係る情報を文書等に記録し保存する。取締役及び監査役は、随時、これらの文書を閲覧できる。
(2) 当社は、「グループコンプライアンス委員会」の下部組織として「グループ情報セキュリティ委員会」及び「情報セキュリティ委員会」を設置する。「グループ情報セキュリティ委員会」は、博報堂DYグループの情報セキュリティ体制を構築し、「情報セキュリティ委員会」は、「ISO/IEC 27001:2022」および「JIS Q 27001:2023」の認証基準における要求事項に適合する当社の情報管理体制の整備・改善を推進する。これらの施策を実行することにより、取締役及び使用人の職務執行の状況を記録した書類等の作成、保存及び管理の体制を確保する。
3.当社及びその子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
(1) 当社は、情報管理の不備による信用喪失等の危険を防止するため、前項の通り情報管理体制の整備を推進する。
(2) 当社は、経理・財務関連のリスクについては、会計ルールの徹底に基づく各組織の自律的な管理を基本としつつ、グループ企業内LANによる統合的な計数管理体制の構築により、経理の適正を確保する。また、「経理規程」及び「資金管理規程」等を制定し、投融資先の業績及び財務状況等に関する定期的な評価を行うなど、投融資リスクの最小化に努める。
(3) 当社は、重大なリスク事案への不適切な対応による博報堂DYグループの社会的信用の失墜及び企業価値の多大なる毀損を未然に防止すべく、「グループコンプライアンス委員会」の下部組織として「グループリスク対応チーム」を設置するとともに、「危機管理規程」を制定し、対象となるリスク事案及びリスク対応体制を明確化することにより、リスク事案発生時の迅速かつ適切な対応を強化する。
(4) 当社は、博報堂DYグループにおける防災計画の立案及び防災体制の整備等、防災全般に関する諸事項の構築を推進すべく「防災委員会」を設置するとともに、「災害対策規程」を制定し、災害発生時の対応体制等を確立することにより、災害による人的・物的被害を予防、軽減する。
(5) 当社の子会社においても、その規模並びに重要性等に鑑み、当社の規程及びその他の体制に準じた規程等を制定し、損失の危険の管理に係る体制を整備する。
4.当社及びその子会社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(1) 当社は、定期的(原則月1回)又は必要に応じて臨時の取締役会を開催することにより、経営上の重要事項の意思決定を行うとともに、当社及び主要な広告事業会社等の業務執行に関する報告を受け、取締役及び執行役員の職務執行の状況の監督を行う。
(2) 当社は、取締役会の意思決定を補佐するため、当社の取締役(社外取締役を除く)を中心に構成する「経営会議」及び「グループ経営会議」を設置し、予算、中期計画、組織及び投融資案件等について事前審議を行い、その結果を踏まえ取締役会に議案の上程を行う。
(3) 当社は、当社及び主要な広告事業会社等の取締役(社外取締役を除く)を中心に構成する「統合会議」を設置し、グループ連結業績及び事業会社の業績等に係る報告・意見交換を行うことにより、随時、利益計画等の進捗状況を把握・管理する。
(4) 当社は、取締役会決議により、職務の執行を行う役員を執行役員に任用して、その地位及び担当職務を明確化するとともに、「組織規程」及び「職務権限規程」を制定し、取締役・使用人の役割分担、業務分掌、指揮命令関係等を明確化し、取締役の効率的な職務執行を図る。
(5) 当社の子会社においても、その規模並びに重要性等に鑑み、当社の規程及びその他の体制に準じた規程等を制定し、取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制を整備する。
5.当社及びその子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
(1) 博報堂DYグループの経営課題に対する共通認識を持ち、グループ企業価値の最大化に向けた経営を行うため、当社及び主要な広告事業会社等は、相互に一部の取締役・執行役員を兼務する体制をとる。
(2) 当社は、「事業会社管理規程」において、当社の子会社に対し、一定の経営上の重要事項の意思決定については、その重要性に鑑み、当社における取締役会による決議、または社長による承認、または当社への事前報告を求めるものとする。
(3) 当社の子会社においても、その規模並びに重要性等に鑑み、当社の規程及びその他の体制に準じた子会社管理に関する規程等を制定し、企業集団における業務の適正を確保するための体制を整備する。
6.当社の監査役の職務を補助すべき使用人に関する事項
(1) 当社は、「監査役補助体制規程」を制定し、監査役の職務を補助する組織として「監査役業務部」を設置し、同部所属員をもって、監査役が行う監査業務の補佐及び監査役会事務局業務を行わせる。
(2) 「監査役業務部」の所属員は、監査役の指揮命令により職務を遂行し、その人事については、監査役会の同意に基づき実施する。また、「監査役業務部」の所属員は、他部門を兼務しない。
7.当社及びその子会社の取締役及び使用人が当社の監査役に報告をするための体制その他の当社の監査役への報告に関する体制
(1) 当社は、当社の監査役に対する報告に係る博報堂DYグループの取締役及び使用人の義務及び仕組み等について定めるため、「監査役に対する報告体制規程」を制定する。
(2) 当社は、取締役会の他、その他重要会議体への監査役の出席を求めるとともに、業績等会社の業務の状況を取締役又は使用人より当社の監査役へ定期的に報告する。
(3) 博報堂DYグループにおいて、違法行為や多額の損失等の重大事態が発生した場合は、当該案件を担当する博報堂DYグループの取締役又は使用人より速やかに当社の監査役に報告を行う。
(4) 当社は、内部監査部門が実施した監査結果を定期的に当社の監査役に報告する。
8.当社の監査役に報告を行った者が当該報告を行ったことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
当社は、当社の監査役に対して報告を行った博報堂DYグループの取締役及び使用人に対し、当該報告を行ったことを理由として不利な取扱いを行なってはならない旨を、「監査役に対する報告体制規程」に定める。
9.当社の監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
当社の監査役がその職務の執行について当社に対して会社法第388条に基づく費用の前払等の請求をしたときは、担当部門において審議の上、当該請求に係る費用又は債務が当該監査役の職務の執行に必要でないと認められた場合を除き、速やかにこれに応じるものとする。
10.その他当社の監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
(1) 代表取締役は、監査役と定期的に情報交換を行うものとし、博報堂DYグループの経営の状況に関する情報の共有化を図る。
(2) 監査役より稟議書その他の重要文書の閲覧の要請がある場合、博報堂DYグループの取締役及び使用人は、当該要請に基づき、担当部門が直接対応し、その詳細につき報告を行う。
④ 取締役会、報酬委員会、指名委員会等の活動状況
ⅰ 取締役会の役割・責務
当社の取締役会は、株主に対する受託者責任、説明責任を踏まえ当社グループの基本的な理念に従い、生活者の豊かな未来の創造、経済の伸長、社会の発展に資するよう、当社グループ全体の経営の大きな方向づけを行います。その上で、会社の業績等の適切な評価や個々の重要な業務執行の意思決定、取締役や執行役員に対する実効性の高い監督、正確で適切な情報開示、内部統制やリスク管理体制の整備とその運用の監督を行います。
ⅱ 取締役の選任に関する方針及び取締役会の構成
当社は社員一人ひとりの「クリエイティビティ」と、それをぶつけ合い、尊重し、高め合うチームの「統合力」によって、生活者にとっての「新しい価値」をクリエイトすることで、世の中に良い変化をもたらし、「生活者一人ひとりが、自分らしくいきいきと生きていける社会の実現」を目指しています。そのため、当社グループは世界に類をみないほど、多様なクリエイティビティを有する人材を擁しています。取締役会も同様に、全体としての知識・経験・能力等のバランスを考慮しながら、当社グループに精通した社内取締役と豊富な経験と幅広い見識を有する社外取締役を複数名選任し、個性豊かでクリエイティビティに富んだチームとして取締役会を構成することで、当社グループの企業価値向上のための取締役会の実効性を確保しています。
また、当社は、定款において取締役の員数を14名以内と定めております。取締役は本書提出日現在9名で、定期的(原則月1回)又は必要に応じて臨時の取締役会を開催することにより、経営上の重要事項の意思決定を行うとともに、当社及び広告事業会社等の業務執行に関する報告を受け、取締役及び執行役員の職務執行の状況の監督を行っております。当社は、取締役選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び累積投票によらない旨定款に定めております。また、当社は、株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項として、以下の事項を定款に定めております。
(自己の株式の取得)
当社は、資本政策の機動性を確保するため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。
(中間配当)
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として中間配当をすることができる旨定款に定めております。
なお、当社は、株主総会の円滑な運営を行うことを目的として、会社法第309条第2項に定める株主総会の決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。
ⅲ 取締役及び監査役のスキル・マトリックス
取締役及び監査役の専門知識や経験等のバックグラウンドは以下の〇印の通りです。
(注)本表は各取締役・監査役が有する全てのスキルを表すものではありません。
※1 博報堂DYグループの発想の原点。人々を単に「消費者」として捉えるのではなく、多様化した社会の中で主体性を持って生きる「生活者」として捉え、深く洞察することから新しい価値を創造していこうという考え方。生活者を誰よりも深く知っているからこそ、広告主と生活者、さらにはメディアとの架け橋をつくれるのだと考えます。
※2 博報堂DYグループのビジネスの原点。常に生活者視点に立ち、広告主・媒体社のビジネスを共に見つめ、語り合い、行動することからソリューションを提供していこうという考え方。パートナーとして広告主・媒体社と長期的な関係を築き、継続性のある一貫したソリューションを提供していくことを常に目指しています。
※3 従業員を極めて大切なステークホルダーと考える「人が資産」というポリシー。アイデアの生産手段は、従業員の頭の中にあります。私たちは、「従業員満足」を大切にし、個の尊重、「人のクリエイティビティ」の開発、「チーム力」の向上に、特別に力を入れています。そして、それを「顧客満足」につなげていきます。
ⅳ 開催回数及び出席状況等
取締役会は、原則として月1回以上開催するほか、必要に応じて臨時に開催しており、当事業年度では計21回開催いたしました。各取締役の出席状況については、以下の通りです。
(注) 1 安藤元博氏は、2025年2月21日をもって取締役を退任しておりますので、退任までの期間に開催された取締役会の出席状況を記載しております。
2 上田廣一氏は、2024年6月に取締役に就任したため、就任後に開催された取締役会の出席状況を記載しております。
ⅴ 具体的な上程事項
取締役会における具体的な上程事項は、以下の通りです。
ⅵ 取締役会の諮問機関及び取締役会の意思決定を補佐する会議体
当社は、本書提出日現在、取締役会の諮問機関及び取締役会の意思決定を補佐する会議体として以下の会議体を設置しております。
<報酬委員会>
取締役会の諮問機関として設置しており、当社の取締役・執行役員の報酬の決定に係る審議を行い、取締役会にて決議を行うことにより、報酬の決定のプロセスにおける透明性及び合理性を確保しています。当事業年度では計3回開催しており、各取締役の出席状況や具体的な審議内容は以下の通りです。なお、取締役会は、事業年度期間に開催された報酬委員会の審議内容の概要について、報酬委員会の委員長である社外取締役より報告を受けております。
(注)上田廣一氏は、2024年6月に委員に就任したため、就任後に開催された報酬委員会の出席状況を記載しております。
具体的な審議内容:当社役員の年額報酬及び総報酬水準の妥当性検証、年次賞与枠(総額)、個別の年額報酬額・年次賞与額・株式型報酬、当委員会の委員長選定 等
<指名委員会>
取締役会の諮問機関として設置しており、当社の取締役・執行役員の選解任等の決定に係る審議を行い、取締役会にて決議を行うことにより、選解任等の決定のプロセスにおける透明性及び合理性を確保しています。当事業年度では計6回開催しており、各取締役の出席状況や具体的な審議内容は以下の通りです。
(注)上田廣一氏は、2024年6月に委員に就任したため、就任後に開催された指名委員会の出席状況を記載しております。
具体的な審議内容:取締役及び執行役員の任免並びに担当職務の変更、後継者計画の策定、取締役及び監査役のスキル・マトリックスの策定、当委員会の委員長選定 等
<経営会議>
取締役会の意思決定を補佐することを目的に設置しており、主に予算、中期計画、組織及び投融資案件等、経営上の重要事項について事前審議を行うこととしています。
議長 :水島正幸代表取締役社長
構成員:戸田裕一取締役会長、矢嶋弘毅取締役副社長、江花昭彦取締役副社長、西岡正紀代表取締役、その他議長の指名する者
<グループ経営会議>
取締役会の意思決定を補佐することを目的に設置しており、当社グループ全体に係る予算、中期計画、組織及び投融資案件等、経営上の重要事項について事前審議を行うこととしています。
議長 :水島正幸代表取締役社長
構成員:戸田裕一取締役会長、矢嶋弘毅取締役副社長、江花昭彦取締役副社長、西岡正紀代表取締役、その他議長の指名する者
<統合会議>
当社グループ全体に係る利益計画及び経営戦略の進捗状況を定期的に把握・管理することを目的に設置しており、主にグループ連結業績、各事業会社の業績等に係る報告、及び重点戦略領域に係る意見交換を行うこととしています。
議長 :水島正幸代表取締役社長
構成員:戸田裕一取締役会長、矢嶋弘毅取締役副社長、江花昭彦取締役副社長、西岡正紀代表取締役、議長の指名する主要なグループ会社の各代表者、その他議長の指名する者
<博報堂DYグループサステナビリティ委員会>
当社グループにふさわしい環境及び人権、DE&I、サプライチェーンなどのサステナビリティに関する基本方針、テーマ及び施策案の検討・策定を行うことを目的に設置しております。また、当該委員会より取締役会に対し、サステナビリティ関連課題の評価や状況、目標管理について報告を行うとともに、リスク及び機会を考慮し、経営戦略の策定などについて総合的な意思決定を行っております。
委員長:水島正幸代表取締役社長
構成員:矢嶋弘毅取締役副社長、江花昭彦取締役副社長、多田英孝専務執行役員、禿河毅常務執行役員、平塚泰俊常務執行役員、菊地英之執行役員、小坂洋人執行役員、米谷修執行役員、荒波修執行役員、泉恭雄執行役員、西山泰央執行役員、岩渕匡敦執行役員、名倉健司執行役員、橋本昌和株式会社博報堂プロダクツ代表取締役
なお、当社は、2025年6月27日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役11名選任の件」、「監査役1名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、当社の取締役は、再任7名、新任4名の11名(内、社外取締役は再任の4名)、当社の監査役は、現任4名に新任の常勤監査役1名が加わった5名となる予定です。
また、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項として「代表取締役選任について」及び「報酬委員会および指名委員会の委員選定について」が付議される予定です。これらが承認可決された場合の取締役会の構成員及び執行役員については、後記「(2)役員の状況①b.」のとおりであり、報酬委員会及び指名委員会の委員は、社外取締役服部暢達、社外取締役山下徹、社外取締役有松育子、社外取締役上田廣一、代表取締役会長水島正幸、代表取締役社長西山泰央及び取締役専務執行役員多田英孝となる予定です。
ⅶ 取締役会の実効性評価
取締役会の特長や強み、課題の把握によるコーポレート・ガバナンスの更なる強化を目的に、外部機関を活用し、2024年度を対象とした取締役会の実効性評価を実施いたしました。
<具体的なプロセス・評価方法>
(1) 2025年2月に「取締役会評価に関する質問票」をすべての取締役及び監査役に配布
(2) 回答を外部機関が客観的な立場から取りまとめ、その集計・分析結果に基づき、2025年5月に取締役会における分析・評価を実施
<質問項目>
(1) 取締役会の役割・機能
(2) 取締役会の構成・規模
(3) 取締役会の運営
(4) 監査機関との連携
(5) 社外取締役への機会の提供
(6) 株主・投資家との関係
(7) 総括
<調査結果及び本調査における主な課題と改善策>
(1) 調査結果
2024年度の取締役会の構成、運営、審議内容等は、概ね適切であり、多様で高度なスキル・経験・知識を有する取締役からなる構成は強みであること、また、意見を出しやすい雰囲気が醸成されている点も強みであることが確認されました。
一方で、2024年度の評価結果では、前年度と比較して評価が低下した項目もあり、寄せられた指摘・提言に対し、スピーディに改善策を講じていくことが重要であると認識しております。
(2) 本調査における主な課題と改善策
今回の調査・分析の結果より、下表の通り主な課題を4点抽出し、各課題に対して改善策を予定しております。
本調査における主な課題と改善策(予定)
その他、後継者計画についての取締役会への適切な情報提供、取締役会におけるさらなる多様性の確保、ガバナンス体制のさらなる拡充等を、取締役会の実効性をさらに高めていくために中期的に取り組むべき課題として認識しております。
当社取締役会は、評価の結果を踏まえ、取締役会のさらなる実効性の向上のために継続的な取組みを行ってまいります。
(ご参考:前回調査(2024年3月期)における主な課題と実施した改善策)
前回調査(2024年3月期)では、下表の通り主な課題を3点抽出し、各課題に対してそれぞれ改善策を実施しました。その結果、より一層の改善を求める意見もございましたため、さらなる実効性の向上に向け、今後も継続的な取り組みを行い、改善に努めてまいります。
ⅷ 社外役員向けトレーニングの実施
社外役員が当社グループの事業や課題についてより深い理解を得ることを目的に、当社グループ各社が社内外に向けて行うセミナーへの参加機会の提供、当社海外事業におけるグローバルマネジメントに関する取り組みの継続的な共有、当社グループにおけるテクノロジー領域業務の勉強会等を実施いたしました。今後も、取締役会における議論の充実、監督機能の発揮に繋がるような施策を検討・実施してまいります。
(注)
1 当社は、業務執行機能の強化・拡大を企図し、経営体制をより強固なものとするため、2014年4月より執行役員制度を導入しております。
2 当社は、取締役会決議により、職務の執行を行う役員を執行役員に任用して、その地位及び担当職務を明確化するとともに、「組織規程」及び「職務権限規程」を制定し、取締役・使用人の役割分担、業務分掌、指揮命令関係等を明確化しております。
3 当社グループの経営課題に対する共通認識を持ち、グループ企業価値の最大化に向けた経営を行うため、当社、主要なグループ会社及び戦略事業組織は、相互に一部の取締役を兼務する体制をとっております。
4 当社は、事業会社の経営管理に関する方針及び方法等の基本的な事項を「事業会社管理規程」に定めることにより、当社グループの総合的な事業の発展及び業績の向上を図っております。
5 当社は、主要なグループ会社及び戦略事業組織の役員の任免及び役員の報酬について、当該事業会社各社社長と当社社長による協議を行った上で、事業会社管理規程に従い当社取締役会決議あるいは当社社長決裁を受けて決定することとしております。
6 当社の子会社においても、その規模並びに重要性等に鑑み、当社の規程及びその他の体制に準じた規程等を制定し、取締役の職務執行に係る有効性及び効率性の確保に係る体制を整備しております。
⑤ 監査の実効性の確保に係る体制
・当社は、定期的(原則月1回)又は必要に応じて臨時の監査役会を開催しております。監査役は、取締役会の他、重要な会議体へ出席するとともに、取締役及び重要な使用人との意見交換、広告事業会社等の業務状況の報告を受けること等により、持株会社の監査役としてのグループの視点で取締役の職務執行につき監査を行っております。
・当社は、取締役会等において、常勤監査役(1名)及び東京証券取引所の定めにより独立役員として指定している社外監査役(3名)に積極的な意見を求め、客観的かつ中立的な評価・監視の下、経営上の重要事項の意思決定の審議・決議を行っております。
・当社は、「監査役に対する報告体制規程」を制定し、当社の監査役に対する報告に係る当社グループの取締役及び使用人の義務並びに仕組み等を定めております。
・当社及び広告事業会社等は内部監査部門を設置し、その監査結果を定期的に監査役に報告する体制をとっております。また、広告事業会社等における監査の実施状況等の共有化を通じ、当社グループ全体における内部監査機能の充実、向上を図っております。
⑥ リスク管理体制の整備状況
・取締役会の委嘱を受け、当社及び広告事業会社等の社長を中心に構成される「グループコンプライアンス委員会」を設置し、グループ全体のコンプライアンスに関わる指導、啓発を図っております。「グループコンプライアンス委員会」は、グループ役職員のコンプライアンスマインドの向上、コンプライアンス・企業倫理等の重要事項に関する方針の策定、運営体制の整備、グループ各社におけるコンプライアンス活動の進捗管理、助言、指示、指導等を主な役割としております。
・グループ全体を対象としたグループ企業及び役職員の具体的な行動指針となる「博報堂DYグループ行動規範および遵守事項」を制定しております。
・当社は、グループ総務室を設置し、当社グループにおける具体的なコンプライアンスに関する諸施策の立案、実施、指導、啓発及びモニタリングを行っております。さらに、広告事業会社等の総務部門や外部機関との連携を図り、各事業会社における事案の検証を行うことにより、一定の牽制機能を確保し、企業の社会的責任やリスクに対する助言を行っております。
・当社は、情報管理の不備による信用喪失等の危険を防止するため、「グループコンプライアンス委員会」の下部組織として「グループ情報セキュリティ委員会」及び「情報セキュリティ委員会」を設置しております。「グループ情報セキュリティ委員会」は、当社グループの情報セキュリティ体制を構築し、「情報セキュリティ委員会」は、「ISO/IEC27001:2022」及び「JIS Q 27001:2023」の認証基準における要求事項に適合する当社の情報管理体制の整備・改善を推進しております。また、経理・財務関連のリスクを回避するために、関連する諸規程を制定し、経理の適正を確保するとともに、投融資リスクの最小化に努めております。
・当社並びに当社グループ各社は、コンプライアンス意識の充実、強化を推進する最高責任者として、CCO(Chief Compliance Officer)の担務を設けております。
・当社は、重大なリスク事案への不適切な対応による当社グループの社会的信用の失墜及び企業価値の多大なる毀損を未然に防止すべく、「グループコンプライアンス委員会」の下部組織として「グループリスク対応チーム」を設置するとともに、「危機管理規程」を制定し、対象となるリスク事案及びリスク対応体制を明確化することにより、リスク事案発生時の迅速かつ適切な対応を徹底しております。また、当該体制の強化を目的に、当社グループをとりまくリスク全般を一元的に管理する最高リスク管理責任者としてCRO(Chief Risk Officer)の担務を設けております。
・当社は、当社グループにおける防災計画の立案及び防災体制の整備等、防災全般に関する諸事項の構築を推進すべく「防災委員会」を設置するとともに、「災害対策規程」を制定し、災害発生時の対応体制等を確立することにより、災害による人的・物的被害を予防・軽減しております。
・当社の子会社においても、その規模並びに重要性等に鑑み、当社の規程及びその他の体制に準じた規程等を制定し、損失の危険の管理に係る体制を整備しております。
⑦ 情報開示体制の整備状況
・当社は、事業会社の経営管理に関する基本的な事項を定めた「事業会社管理規程」の中で、情報開示の体制等に係る基本方針を規定しております。併せて、当社及び連結対象子会社において、法定・適時開示情報に係る当社への集約、開示体制等に関する詳細を明文化した情報開示に係る規程を制定しております。
・当社グループに係る法定・適時開示情報をはじめとするIR情報については、グループ各社の関連部門を横断する「グループIR委員会」を設置し、情報の共有及びグループとしてのIR方針の決定並びにそれに係る重要事項の協議を行い、円滑なグループIR活動の実現を図っております。
・主要な連結対象子会社においては、総務・広報部門にIR担当者を置き、各社に関連する法定・適時開示情報を一旦集約する仕組み・体制をとっております。IR担当者は、集約された法定・適時開示情報をはじめとするIR情報を速やかに当社のIR部へ書面を以って連絡することとしており、IR部では当該情報について開示の要否を検討の上、情報取扱責任者に上程しております。
・また、投融資事項や経営管理に係る重要事項等のうち、事前に当社に対して協議を要する事項についても、主要な連結対象子会社に関する重要情報として、当社において一元管理をしております。
・当社において、取締役又はそれに準ずる役職者のうちから選任する情報取扱責任者が当社グループを一元的に代表し、情報開示事項の社内管理、情報の更新及び訂正の必要性を判断し、適時開示を担当するとともに、非開示情報の取扱いについて社長へ適宜相談・提言を行っております。
・一方、主要な連結対象子会社においては、取締役又はそれに準ずる者のうちから、情報管理責任者を選任しております。各社の情報管理責任者は、重要情報の社内管理に関する統括責任を負い、重要情報の管理・報告体制の構築、維持のために、適宜・適切な措置を講ずるものとしております。
⑧ 社外役員との責任限定契約
当社は、会社法第427条第1項に基づき、社外取締役及び社外監査役との間において、会社法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく賠償責任限度額は、法令が定める額としております。
⑨ 取締役及び監査役の責任免除
当社は、職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにするため、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役及び監査役(取締役及び監査役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨定款に定めております。
⑩ 取締役等を被保険者とする役員等賠償責任保険契約
ⅰ 被保険者の範囲
当社及び当社の全ての子会社の取締役、監査役及び執行役員等、マネジメント職務を行っている者
ⅱ 保険契約の内容の概要
当社は、保険会社との間で、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約(マネジメントリスクプロテクション保険契約)を締結しております。
当該保険契約では、被保険者が会社の役員等の地位に基づき行った行為(不作為も含みます。)に起因して、株主や第三者等から損害賠償請求がなされた場合において、被保険者が負担することになる損害賠償金や訴訟費用等が填補されることとされています。但し、法令違反の行為であることを認識して行った行為に起因して被保険者が負担することになる損害賠償金や訴訟費用等は填補されないなど、一定の免責事由があります。このような仕組みにより、被保険者による職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じております。保険料は全て当社が負担しており、被保険者の保険料負担はありません。
(2) 【役員の状況】
① 役員の状況
a 2025年6月26日(本書提出日)現在の当社の役員の状況は、以下のとおりであります。
男性12名 女性1名 (役員のうち女性の比率7%)
(注) 1 取締役服部暢達、山下徹、有松育子及び上田廣一の各氏は、社外取締役であります。
2 監査役友田和彦、菊地伸及び矢吹公敏の各氏は、社外監査役であります。
3 監査役友田和彦氏は、公認会計士の資格を有しており、財務及び会計に関する相当程度の知見を有するものであります。
4 取締役服部暢達、山下徹、有松育子及び上田廣一の各氏、並びに監査役友田和彦、菊地伸及び矢吹公敏の各氏は、東京証券取引所の定める独立役員として、同取引所に対する届出を行っております。
5 所有株式数には、役員持株会における各自の持分を含めた実質所有株式数を記載しております。なお、2025年6月分の役員持株会による取得株式数は、本書提出日(2025年6月26日)現在確認ができていないため、2025年5月末日現在の実質所有株式数を記載しております。
b 当社は、2025年6月27日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役11名選任の件」及び「監査役1名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、当社の役員の状況は以下のとおりとなる予定です。なお、役員の役職等につきましては、当該定時株主総会の直後に開催予定の取締役会の決議事項の内容(役職名)も含めて記載しております。
男性15名 女性1名 (役員のうち女性の比率6%)
(注) 1 取締役服部暢達、山下徹、有松育子及び上田廣一の各氏は、社外取締役であります。
2 監査役友田和彦、菊地伸及び矢吹公敏の各氏は、社外監査役であります。
3 監査役友田和彦氏は、公認会計士の資格を有しており、財務及び会計に関する相当程度の知見を有するものであります。
4 取締役服部暢達、山下徹、有松育子及び上田廣一の各氏、並びに監査役友田和彦、菊地伸及び矢吹公敏の各氏は、東京証券取引所の定める独立役員として、同取引所に対する届出を行っております。
5 所有株式数には、役員持株会における各自の持分を含めた実質所有株式数を記載しております。なお、2025年6月分の役員持株会による取得株式数は、提出日(2025年6月26日)現在確認ができていないため、2025年5月末日現在の実質所有株式数を記載しております。
② 社外役員の状況
ⅰ 当社の社外取締役は4名、社外監査役は3名であります。
ⅱ 社外取締役については、それぞれの分野における豊富な経験と幅広い見識から、企業価値向上のための助言及び経営の監督によって、取締役会の持つ業務執行の意思決定と監督機能強化を期待しております。
ⅲ 社外監査役については、それぞれの分野における豊富な経験と幅広い見識から、取締役会及び業務執行に対する客観的な立場での監督機能強化を期待しております。
ⅳ 各社外取締役及び各社外監査役と当社との間には特別な利害関係はありません。
ⅴ 当社においては、社外取締役又は社外監査役を選任するための会社からの独立性に関する基準を以下のとおり設けております。なお、現在の当社社外取締役(4名)及び社外監査役(3名)はいずれも当該独立性の要件を満たしております。
(社外役員の独立性に関する基準)
当社は、社外取締役及び社外監査役の独立性について、以下に該当する場合、「独立性」があると判断します。
ⅰ 現在及び過去10年間(※1)において、当社又は当社の子会社の取締役(社外取締役を除く)、執行役員又は使用人であったことがないこと
ⅱ 以下のa~cに、現在及び過去3年間において該当しないこと
a 当社の主要な取引先(注1)の取締役、執行役員又は使用人
b 当社から役員報酬以外に多額の金銭(注2)その他の財産上の利益を得ている弁護士、公認会計士、コンサルタント等(※2)
c 当社の主要株主(注3)又はその取締役、執行役員又は使用人
ⅲ 当社との間で、取締役、監査役又は執行役員を相互に派遣している法人、組合等の団体の取締役、執行役員又は使用人でないこと
ⅳ 当社から多額の寄付(注4)を受ける法人、組合等の団体の取締役、執行役員又は使用人でないこと
ⅴ ⅰ及びⅱに該当する者が重要な者(注5)である場合において、その配偶者又は二親等内の親族でないこと
(※1)但し、過去10年内のいずれかの時において当社又は子会社の非業務執行取締役又は監査役であったことのある者にあっては、それらの役職への就任の前10年間
(※2)但し、それらが法人、組合等の団体である場合は、当該団体に所属している者
(注1) 主要な取引先とは、当社との取引額が、当社又は取引先の年間連結売上高の2%以上を占めている企業をいう
(注2) 多額の金銭とは、個人の場合は年間1,000万円以上、団体の場合は、当該団体の連結売上高の2%以上を超えることをいう
(注3) 主要株主とは、議決権所有割合の10%以上(直接保有、間接保有の双方を含む)の株主をいう
(注4) 多額の寄付とは、年間1,000万円又は寄付先の連結売上高もしくは総収入の2%のいずれか大きい額を超えることをいう
(注5)重要な者とは、取締役(社外取締役を除く)、執行役員、部長及びそれと同等の管理職にある使用人をいう
③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
ⅰ 当社グループは、当社及び広告事業会社等に内部監査部門を設置し、内部監査部門において策定される監査方針に基づき、年度監査計画を策定し内部監査を実施しております。監査結果は、当社の内部監査部門に集約され、監査役にも定期的に報告されております。
ⅱ 当社は、有限責任 あずさ監査法人に会計監査を委嘱しており、会計監査人による監査が適宜実施されております。監査役と会計監査人は、各々の年度監査計画に基づいて計画的な監査を実施し、監査役は監査の方法と結果についての報告を求めるとともに意見交換を行っております。
ⅲ 当社は、監査役監査の実効性を高めるため、監査役の職務を補助する組織として監査役業務部を設置し、監査役が行う監査業務の補佐及び監査役会事務局業務を行っております。
ⅳ 当社は、監査役に対し、取締役会の他、その他重要会議体への出席を求めるとともに、会社の業務の状況を担当部門より定期的に報告しております。
ⅴ 当社は、独立社外役員の独立・客観的な立場に基づく情報交換・認識共有を図るため、常勤監査役がオブザーバーとなり、独立社外役員を構成員とする会合を定期的に実施することとしており、2024年度は、2024年7月17日に開催しております。
ⅵ 監査役、会計監査人、内部監査部門の3者の活動の実効性、効率性の向上、充実を図るため、随時、相互の連絡会を実施し、監査方針・計画及び監査結果の共有化を図っております。
ⅶ 社外監査役である友田和彦氏は公認会計士の資格を有しており、財務及び会計に関する相当程度の知見を有しております。
(3) 【監査の状況】
① 監査役監査の状況
ⅰ. 組織・人員
当社は、監査役会設置会社であり、当事業年度末時点において、監査役会は常勤監査役2名と社外監査役3名の計5名から構成されています。
常勤監査役の今泉智幸氏は、当社グループ内で人事、人材開発、経営企画領域の業務を担当し、また西村治氏は、当社グループ内で法務、広報、人事、総務領域を担当するなど、それぞれ豊富な経験と幅広い見識を有しており、いずれも常勤監査役として当社の監査業務を適切に遂行しています。社外監査役の友田和彦氏は、公認会計士として培われた高度な会計知識と豊富な経験を有し、また菊地伸氏及び矢吹公敏氏は、弁護士として培われた高度な法律知識と豊富な経験から、それぞれ独立かつ中立の立場で当社の監査業務を適切に遂行しています。
当社の監査役の職務を補助すべき使用人に関しては、監査役会直轄組織として監査役業務部を設置し、所属員3名(2025年3月末日現在)により、監査役が行う監査業務の補佐並びに監査役会事務局業務を行っております。また、監査役業務部の所属員は、他部門と兼務せず、監査役の指揮命令により職務を遂行し、その人事については、監査役会の同意に基づき実施され、取締役からの独立性を高め、監査役の指示の実効性を確保しています。
なお、2025年6月27日に開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「監査役1名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、監査役会は5名の監査役(うち3名は社外監査役)で構成されることになります。
ⅱ. 監査役会の活動状況
監査役会は、原則として毎月1回以上開催するほか、必要に応じて臨時に開催しております。当事業年度では計28回開催し、年間の上程事項数は88件です。また、各監査役の出席状況については、以下の通りです。
※2025年4月8日付で、監査役今泉智幸氏は、辞任により退任いたしました。
なお、監査役会における具体的な検討内容は、以下の通りです。
そして、常勤監査役から社外監査役に対しては、監査役会などの機会を通じ、常勤監査役による監査の実施状況をはじめ経営情報の共有など随時に行い、各監査役の活動に資するコミュニケーションをとっております。
ⅲ. 監査役の主な活動
監査役は、取締役会に出席し、取締役等から経営上の重要事項に関する報告を聴取するとともに、議事運営、決議内容等を監査し、必要により意見表明を行っています。その他、監査役全員による、当社の代表取締役社長との定例懇談会、当社の業務執行取締役及び執行役員へのヒアリングを実施し、取締役及び執行役員の職務執行の監査を実施しています。
「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通り、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に関して実施された各テストイベント計画立案業務委託契約等に関し、独占禁止法違反の疑いがあるとして、連結子会社である株式会社博報堂及び株式会社博報堂DYメディアパートナーズの社員1名が起訴された件につきましては、東京高等裁判所において控訴棄却の判決の言い渡しがなされましたが、判決を不服とし、2025年5月19日に最高裁判所に上告を行う旨、総務担当役員から説明を受けました。
なお当社企業集団で発生した上記事案を踏まえ、監査役及び監査役会として、当社役職員等に対して企業集団の内部統制の強化を求め、再発防止を含めた取組み状況を継続して監視してまいります。
ⅳ. 常勤監査役の主な活動
常勤監査役の主な活動は、前述の「ⅲ.監査役の主な活動」に加え、経営会議、統合会議及びグループコンプライアンス委員会等、社内での重要な会議体や委員会へ出席しています。その他にも、次に掲げる活動や決裁書類の閲覧等を通じた業務監査によって、取締役の職務執行状況を監査しています。
a. 主要事業会社4社の社長懇談会への陪席
b. 国内外の子会社社長・CEOら幹部へのインタビューの実施
c. 担当する主要事業会社の監査役協議会への陪席
d. グループ主要8社による「グループ常勤監査役連絡会」の実施
ⅴ. 内部監査部門及び会計監査人の相互連携等
期初・期中・期末において、会計監査人及び内部監査部門との間で、監査役会において三様監査連絡会を実施し、それぞれの監査計画の共有から、期中での進捗と課題の共有、期末における監査結果報告と年間を通じ連携を図っております。
a. 内部監査部門との連携状況
三様監査連絡会で情報共有と連携を図るほか、内部監査部門とは常勤監査役との間で、月例で報告会を実施し、内部監査活動の進捗や課題を共有し、意見交換を行っております。また内部監査部門による業務監査やテーマ監査の実施報告を受け、確認を行っております。
b. 会計監査人との連携状況
監査役会において、四半期毎に会計監査人より会計監査及び内部統制監査の手続き及び結果の概要につき報告を受け、課題を共有し、意見交換を実施しております。
また監査上の主要な検討事項についても意見交換を実施しており、会計監査人とは、有効かつ効率的な会計監査及び内部統制監査の遂行に向けて緊密に連携しております。
② 内部監査の状況
前記「(2)役員の状況 ③社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係」をご参照ください。
③ 会計監査の状況
ⅰ 監査法人の名称
有限責任 あずさ監査法人
ⅱ 継続監査期間
50年間
ⅲ 業務を執行した公認会計士の氏名
ⅳ 監査業務にかかる補助者の構成
公認会計士 17名、その他 35名
ⅴ 会計監査人の選定方針と理由
関係会社数の大幅な増加を理由に連結決算における監査手続の負荷は一層増大しております。また近年大規模なM&A案件があったこともあり、監査手続は難易度も高く、複雑化する傾向が続いております。
このような状況下で、有限責任 あずさ監査法人は会計監査人に必要とされる専門性、独立性及び監査品質管理と、当社グループのグローバルな事業活動を一元的に監査する体制を有していることから、当社の会計監査人として選定いたしました。
監査役会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める事由に該当し、かつ改善の見込みがないと判断した場合、又は監督官庁から監査業務停止処分等を受けて、当社の監査業務に重大な支障を来たす事態が生じ、あるいは生じることが明らかになったと判断した場合には、監査役全員の同意に基づき会計監査人を解任いたします。この場合、監査役会が選定した監査役は、解任後最初に招集される株主総会において、会計監査人を解任した旨及びその理由を報告いたします。
また、監査役会は、会計監査人の職務の執行に支障がある場合等、その必要があると判断した場合は、株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任に関する議案の内容を決定いたします。
ⅵ 監査役及び監査役会による会計監査人の評価
会計監査人の選解任に当たり、監査役及び監査役会は、会計監査人より監査計画及び監査業務の実施状況、監査の体制、品質等の説明を受けるとともに、内部監査部門及び経理部門の意見報告を受けております。
当社の監査役会では「会計監査人を適正に評価する基準」を策定しており、同基準及び説明内容並びにこれらの意見をもとに「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役監査調書」を作成し、評価を行っております。
④ 監査報酬の内容等
ⅰ 監査公認会計士等に対する報酬
(単位:百万円)
当社及び当社の子会社は、会計監査人に対して公認会計士法第2条第1項の業務以外の業務(非監査業
務)として合意された手続業務を委託しております。
ⅱ 監査公認会計士等と同一のネットワーク(KPMG)に対する報酬(ⅰを除く)
(単位:百万円)
当社及び当社の子会社は、公認会計士法第2条第1項の業務以外の業務(非監査業務)として財務・税務デューデリジェンス支援業務及び合意された手続業務等を委託しております。
ⅲ その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
ⅳ 監査報酬の決定方針
当社の監査公認会計士等に対する監査報酬の決定方針といたしましては、監査日数、当社の規模・業務の特性等の要素を勘案して適切に決定しております。
ⅴ 監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、社内関係部署、会計監査人から必要書類を入手した上で、前連結会計年度の監査計画と実績の差異、当連結会計年度の監査計画と前連結会計年度の監査計画の比較、当連結会計年度の監査計画における監査時間・配員計画・報酬見積額の前連結会計年度との対比による相当性、当社と同業種・同規模会社との比較による妥当性を分析・評価・検討したうえで、会計監査人の報酬等の額について同意いたしました。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の内容に関する決定方針
ⅰ 取締役の報酬等の内容に関する決定方針の概要
a 基本方針
・ グループ経営理念に根ざしたものであること
・ 株主との価値意識を共有し、中長期的な企業価値向上を動機づけるものであること
・ 当社の取締役の役割と責務にふさわしい、優秀な人材を確保・維持できる水準であること
・ 報酬決定のプロセスにおいて透明性や合理性が担保されていること
b 決定方針の概要
・ 取締役が受け取る報酬項目は、「年額報酬」「年次賞与」「株式型報酬」で構成し、その概要及び支給時期は以下の表の通りとします。なお、社外取締役の報酬については、その役割と独立性の確保の観点から「年額報酬」のみとします。
・ 報酬項目の割合については、標準的な業績の場合に、業績に応じて金額や価値が変動する「年次賞与」及び「株式型報酬」の占める割合を、総報酬に対して40%となるように設定します。
※取締役の任期である7月から翌年6月の役務提供を対象とする。
c 「年次賞与」の算定方法等
・ 「年次賞与」は、各取締役に設定された基準額(「年額報酬」の1/12)に賞与係数を乗じたものに、各取締役の単年度の成果に対する評価を加減算して支給します。
・ 連結のれん償却前営業利益を主な指標とし、その他の指標として、連結損益計算書における経常利益及び税金等調整前当期純利益等を勘案いたします。
・ 賞与係数は、目標達成時を100%として、0%~200%の範囲で変動するものとしております。
・ 各取締役の単年度の成果の評価については、期初に設定した個々の目標の達成度を定性的に評価して決定します。
d 「株式型報酬」(譲渡制限付株式)の交付方法等
・ 譲渡制限付株式の交付に際し、取締役は、各取締役に設定された金額で金銭報酬債権の付与を受け、当社との間で譲渡制限付株式の割当契約を締結し、当該債権を当社に現物出資することで株式の交付を受けるものとします。
・ 割当契約における譲渡制限期間は30年とし、譲渡制限期間中に取締役が任期満了等その他取締役会が正当と認める理由により退任する際には、譲渡制限は解除することとします。
・ 取締役会が正当と認める理由がある場合を除き、譲渡制限期間満了前に取締役が退任した場合等には、それまでに付与した譲渡制限付株式を当社が当然に無償で取得することとします。
e 取締役の報酬等の決定について
・ 取締役会の諮問機関として、委員の半数以上を独立社外取締役で構成し、独立社外取締役を委員長とする報酬委員会を設置しております。
・ 「年額報酬」「年次賞与」「株式型報酬」の各取締役への支給額の決定は、取締役会決議に基づき代表取締役社長に委任します。取締役会は、当該権限を代表取締役社長に委任するに際し、透明性と合理性を確保するため、代表取締役社長による原案が報酬委員会の審議を経ていることを条件として決議しております。
ⅱ 上記ⅰの方針の決定方法
取締役の報酬等の内容に関する決定方針については、報酬委員会の審議を踏まえて2017年5月19日開催の取締役会において決議しました。
ⅲ 監査役の報酬の内容に関する決定方針
監査役の報酬は、「監査役報酬内規」の定めにより年額報酬のみで構成し、監査役の協議により決定しております。
ⅳ 取締役及び監査役の報酬等に関する株主総会の決議内容について
取締役及び監査役の報酬等に関する株主総会の決議内容については、以下の通りとなります。
② 当事業年度における取締役及び監査役の報酬等の総額
ⅰ 役員区分ごとの報酬等の総額
(注) 「株式型報酬」の内容は、譲渡制限付株式であり、その交付状況は「第4[提出会社の状況]」の「1[株式等の状況]」に記載の通りです。報酬額は、取締役(社外取締役を除く)5名に対する譲渡制限付株式報酬として当事業年度に費用計上した額であります。
ⅱ 提出会社の役員ごとの連結報酬等の総額等
(注) 連結報酬等の総額が1億円以上の者に限定して記載しております。
③ 当事業年度における取締役の報酬等の決定について
ⅰ 取締役の報酬の金額水準に関する妥当性の検討について
報酬委員会において、外部調査機関の役員報酬調査データを用いて、業種及び規模の類似する企業群の役位ごとの「年額報酬」及び総報酬の金額水準と比較を行い、当社の報酬金額の妥当性を検証しております。
ⅱ 「年次賞与」の算定に用いた業績指標について
業績連動報酬等である「年次賞与」における当事業年度の経営指標は、当社中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)における中期経営目標指標である連結のれん償却前営業利益を主な指標とし、その他の指標として、連結損益計算書における経常利益及び税金等調整前当期純利益等を勘案しており、前記①ⅰcの「『年次賞与』の算定方法等」に記載の算定方法に従い、その金額を算定しております。各指標における目標値は、単年度の業績達成を強く動機づけるという観点から十分な水準を設定しており、当該指標において目標値を上回りました。
ⅲ 取締役の報酬等の決定に関する取締役会からの委任について
a 委任の内容及び委任を受けた者について
b 委任した理由
各取締役の報酬等の決定に際しては、「年額報酬」の額、当社グループの業績及び各取締役の単年度の成果等を総合的に勘案し、「年次賞与」及び「株式型報酬」の配分を決定する必要があり、取締役会は、当社全体の業績を俯瞰しつつ各取締役の評価を行うには、代表取締役社長が最適であると判断し、委任しております。
c 委任した権限が適切に行使されるための措置の内容
・ 取締役会は、当該権限を代表取締役社長に委任するに際し、代表取締役による原案が報酬委員会の審議を経ていることを条件として決議しております。
・ 当事業年度に係る取締役の報酬等の決定過程における報酬委員会の活動内容は以下の通りです。
- 報酬委員会の開催回数:3回
- 主な審議内容:
当社の取締役の年額報酬及び総報酬の水準の検証について
2024年度の各取締役の年額報酬について
2024年度の年次賞与枠について
2024年度の各取締役の年次賞与について
・ 取締役会は、事業年度期間に開催された報酬委員会の審議内容の概要について、報酬委員会の委員長である社外取締役より報告を受けております。
ⅳ 当事業年度に関する各取締役の報酬等の内容が決定方針に沿うものであると取締役会が判断した理由
取締役の個人別の報酬等の内容の決定にあたっては、報酬委員会が、代表取締役による原案について、決定方針との整合性を含めた多角的な検討を行っているため、決定方針に沿うものであると判断しております。
(5) 【株式の保有状況】
①投資株式の区分の基準及び考え方
当社、株式会社博報堂及び株式会社博報堂DYメディアパートナーズは保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とした株式を純投資目的の投資株式とし、それ以外を純投資目的以外の目的である投資株式として区分しております。
なお、原則として当社、株式会社博報堂及び株式会社博報堂DYメディアパートナーズは、純投資目的での投資株式は保有しておりません。
②保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社、株式会社博報堂及び株式会社博報堂DYメディアパートナーズは、取引関係の維持強化を目的として、取引先の株式を保有しております。株式取得にあたっては、取引関係の維持強化によって得られる当社グループの利益と投資額等を総合的に勘案して、その投資可否を判断しております。保有する取引先の株式について、当社グループの資本コストも意識した上で、個別銘柄毎に、定期的、継続的に保有の意義を検証し、その意義が乏しいと判断される銘柄については、取引や事業面で考慮すべき事情や市場への影響等に配慮しつつ縮減しております。一方、その意義が認められる銘柄については、保有を継続します。
また、保有する取引先の株式について保有意義の検証を行い、当社、株式会社博報堂及び株式会社博報堂DYメディアパートナーズの取締役会に報告を行っております。当社は、2025年2月12日開催の取締役会において当社および主要子会社の検証結果の報告を受けております。
③株式会社博報堂における株式の保有状況
当社及び連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額が最も大きい会社(最大保有会社)である株式会社博報堂については以下のとおりであります。
ⅰ.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容について上記②に記載のとおりです。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
c.保有区分、銘柄別の株式数、貸借対照表計上額等に関する情報等
特定投資株式
※1:特定投資株式における定量的な保有効果の記載は困難であります。毎期、個別の政策保有株式について、保有に伴う取引等の便益について取引状況等を元に定量的・定性的な検証を個別銘柄ごとに実施しております。
※2:当該株式発行者の子会社による保有がございます。
④株式会社博報堂DYメディアパートナーズにおける株式の保有状況
当社及び連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額が最大保有会社の次に大きい会社である株式会社博報堂DYメディアパートナーズについては以下のとおりであります。
ⅰ.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容について上記②に記載のとおりです。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
c.保有区分、銘柄別の株式数、貸借対照表計上額等に関する情報等
特定投資株式
※1:特定投資株式における定量的な保有効果の記載は困難であります。毎期、個別の政策保有株式について、保有に伴う取引等の便益について取引状況等を元に定量的・定性的な検証を個別銘柄ごとに実施しております。
※2:当該株式発行者の子会社による保有がございます。
⑤当社における株式の保有状況
当社及び連結子会社のうち、提出会社である当社については以下のとおりであります。
ⅰ.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容について上記②に記載のとおりです。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
c.保有区分、銘柄別の株式数、貸借対照表計上額等に関する情報等
特定投資株式
※1:特定投資株式における定量的な保有効果の記載は困難であります。毎期、個別の政策保有株式について、保有に伴う取引等の便益について取引状況等を元に定量的・定性的な検証を個別銘柄ごとに実施しております。
※2:当該株式発行者の子会社による保有がございます。
第5 【経理の状況】
1 連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号。以下、「連結財務諸表規則」という。)に基づいて作成しております。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1963年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
なお、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規則により財務諸表を作成しております。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)及び事業年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)の連結財務諸表及び財務諸表について、有限責任 あずさ監査法人の監査を受けております。
3 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組について
当社は、連結財務諸表の適正性を確保するための特段の取組を行なっております。具体的には、会計基準等の変更等を適切に把握し対応するため、公益財団法人財務会計基準機構に加入しております。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結貸借対照表】
② 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③ 【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
④ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1.連結の範囲に関する事項
(1) 連結子会社の数
384社
主要な連結子会社は「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載のとおりであります。
※1 当連結会計年度より連結の範囲に含めた主要な連結子会社は次のとおりであります。
株式取得に伴う子会社化
㈱The Yellow Sheep、PT. Orange Global、㈱ベストコ
※2 当連結会計年度より連結の範囲から除外した主要な連結子会社は次のとおりであります。
保有株式売却に伴う除外
eMFORCE Inc.
(2) 主要な非連結子会社名
NTMサービス㈱
(連結の範囲から除いた理由)
非連結子会社は小規模会社であり、合計の総資産、収益、当期純損益及び利益剰余金(持分に見合う額)等は、いずれも連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないためであります。
2.持分法の適用に関する事項
(1) 持分法を適用した非連結子会社数
該当事項はありません。
(2) 持分法を適用した関連会社数
64社
(主要な会社等の名称)
㈱スーパーネットワーク、㈱アドスタッフ博報堂、㈱広告EDIセンター、TBWA\HAKUHODO China Ltd.、
㈱アドウェイズ、Gehl Architects Holdings ApS、サントリーコンシェルジュサービス㈱、
Earth hacks㈱、㈱オトナル
(3) 持分法を適用しない非連結子会社及び関連会社のうち主要な会社等の名称
NTMサービス㈱
(持分法を適用しない理由)
非連結子会社は小規模会社であり、合計の総資産、売上高、当期純損益及び利益剰余金(持分に見合う額)等は、いずれも連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないためであります。
(4) 持分法の適用の手続について特に記載する必要があると認められる事項
持分法適用会社のうち、決算日が異なる会社については、原則として、当該会社の事業年度に係る財務諸表を使用しております。
3.連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社のうち、連結決算日との差異が3ヵ月を超えない子会社については、当該会社の事業年度に係る財務諸表を使用しております。連結決算日との差異が3ヵ月を超える子会社については、直近の四半期決算を基にした仮決算数値を使用しております。なお、決算日の翌日から連結決算日までに生じた重要な取引については、連結上必要な調整を行っております。
4.会計方針に関する事項
(1) 重要な資産の評価基準及び評価方法
① 有価証券
ⅰ 満期保有目的の債券 償却原価法
ⅱ その他有価証券
a 市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
b 市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
なお、投資事業有限責任組合及びそれに類する組合への出資(金融商品取引法第2条第2項により有価証券とみなされるもの)については、組合契約に規定される決算報告日に応じて入手可能な最近の決算書を基礎とし、持分相当額を純額で取り込む方法によっております。
② デリバティブ
時価法
③ 棚卸資産
主として個別法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
(2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
① 有形固定資産(リース資産、使用権資産を除く)
当社及び国内連結子会社は、定率法(ただし、1998年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備を除く)並びに2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物については、定額法)を採用しております。
在外連結子会社は主として定額法を採用しております。
なお、主な耐用年数は以下のとおりであります。
建物及び構築物 3年~50年
② 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
なお、自社利用目的のソフトウェアについては社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法を採用しております。
③ リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
④ 使用権資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
(3) 重要な引当金の計上基準
① 貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため、回収不能見込額を計上しております。
ⅰ 一般債権
貸倒実績率によっております。
ⅱ 貸倒懸念債権及び破産更生債権
財務内容評価法によっております。
② 賞与引当金
従業員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額に基づき当連結会計年度に見合う額を計上しております。
③ 役員賞与引当金
役員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額に基づき当連結会計年度に見合う額を計上しております。
④ 役員退職慰労引当金
役員及び執行役員(退職給付制度上従業員とみなされる者を除く)の退職慰労金の支給に備えるため、内規に基づく当連結会計年度末要支給額を計上しております。
(4) 退職給付に係る会計処理の方法
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
② 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
数理計算上の差異は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定年数(7年~16年)による定率法(一部の連結子会社では定額法)により翌連結会計年度から費用処理することとしております。
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定年数(5年)による定額法により発生時から費用処理することとしております。なお、一部の連結子会社では発生時に一括して費用処理しております。
未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用については、税効果を調整の上、純資産の部におけるその他の包括利益累計額の退職給付に係る調整累計額に計上しております。
③ 小規模企業等における簡便法の採用
一部の連結子会社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用しております。
(5)重要な収益及び費用の計上基準
当社は顧客に対して広告に関連するサービスを提供しており、主に各種媒体における広告業務の取り扱いや広告制作物の制作を行っております。
各種媒体における広告業務の取り扱いや広告制作物の制作に関しては、主に媒体に広告出稿がされた時点や広告制作物を納品した時点でそのサービスに対する支配が顧客に移転し、当社の履行義務が充足されることから、その時点で収益を認識しております。
また、本人としての性質が強いと判断される取引については、顧客から受領する対価の総額を収益として認識しております。他方、顧客への財又はサービスの提供において当社がその財又はサービスを支配しておらず、代理人に該当すると判断した取引については、顧客から受領する対価から関連する原価を控除した純額、あるいは手数料の金額を収益として認識しております。
なお、取引の対価は、履行義務を充足してから主として1年以内に受領しており、重要な金融要素は含んでおりません。
(6)重要なヘッジ会計の方法
① ヘッジ会計の方法
原則として繰延ヘッジ処理によっております。ただし、振当処理の要件を満たす為替予約については振当処理によっております。
② ヘッジ手段とヘッジ対象
外貨建金銭債権債務及び外貨建予定取引をヘッジ対象として、為替予約取引をヘッジ手段としております。また、有価証券をヘッジ対象として、株式先渡契約をヘッジ手段としております。
③ ヘッジ方針
リスク管理を効率的に行うことを目的として、社内ルールに基づき、外貨建取引における為替変動リスクに対しては為替予約取引を行っております。また、有価証券に係る株価変動リスクをヘッジする目的で、将来売却予定の株式数の範囲内で行っております。
④ ヘッジ有効性の評価方法
為替予約取引については、ヘッジ対象とヘッジ手段に関する重要な条件が同一であり、高い相関関係があると考えられるため、有効性の判定を省略しております。また、有価証券の相場変動とヘッジ手段の相場変動を比較し、両者の変動額等を基礎にして、ヘッジ有効性を評価しております。
(7)のれんの償却方法及び償却期間
のれんの償却に関しては、その個別案件ごとに投資効果の発現する期間を判断し、20年以内の合理的な年数で均等償却しております。
(8)連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
手許現金、要求払預金及び取得日から3ヶ月以内に満期日の到来する流動性の高い、容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない短期的な投資からなっております。
(重要な会計上の見積り)
1.のれん
(1) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(単位:百万円)
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
① kyuグループに関するのれん
kyuグループに係るのれんの帳簿価額は前連結会計年度において37,857百万円、当連結会計年度において32,938百万円であります。kyuグループによって計上されたのれんは、米国会計基準に基づく減損テストが行われ、のれんを含む報告単位の公正価値を算出するために、将来キャッシュ・フロー等を見積もる必要があります。将来キャッシュ・フロー等は、買収によって取得した子会社の将来の事業計画を基礎として見積もられ不確実性を伴うため、今後の経過によっては翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② ソウルドアウト㈱グループに関するのれん
ソウルドアウト㈱グループの取得により計上したのれんの帳簿価額は前連結会計年度において13,415百万円、当連結会計年度において12,383百万円であります。同社グループに係るのれんについて、競争環境が激化するなかで既存顧客を一部喪失したこと等の要因により、支配獲得時における同社グループの事業計画通りに業績が達成されていないことから、のれんを含む資産グループに減損の兆候を識別しました。当該のれんに関して、同社グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローが帳簿価額を上回るため、減損損失を認識していません。この割引前将来キャッシュ・フローは、同社グループの直近の実績を踏まえ見直した将来の事業計画を基礎として見積もっています。同社グループの事業計画は、当社グループ内の協業推進及び強化などに基づく今後の収益の成長予測及び費用の発生見込みに関する仮定が用いられ、不確実性を伴っております。
当社は当連結会計年度末において、割引前将来キャッシュ・フローを慎重に検討した結果、当該見積りは合理的と判断しておりますが、市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
(会計方針の変更)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。
法人税等の計上区分(その他の包括利益に対する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱い及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日。以下「2022年改正適用指針」という。)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。なお、当該会計方針の変更による連結財務諸表への影響はありません。
また、連結会社間における子会社株式等の売却に伴い生じた売却損益を税務上繰り延べる場合の連結財務諸表における取扱いの見直しに関連する改正については、2022年改正適用指針を当連結会計年度の期首から適用しております。当該会計方針の変更は、遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表となっております。なお、当該会計方針の変更による前連結会計年度の連結財務諸表への影響はありません。
(未適用の会計基準等)
・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号 2024年9月13日 企業会計基準委員会)
・「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日 企業会計基準委員 会) 等
(1) 概要
企業会計基準委員会において、日本基準を国際的に整合性のあるものとする取組みの一環として、借手の全てのリースについて資産及び負債を認識するリースに関する会計基準の開発に向けて、国際的な会計基準を踏まえた検討が行われ、基本的な方針として、IFRS第16号の単一の会計処理モデルを基礎とするものの、IFRS第16号の全ての定めを採り入れるのではなく、主要な定めのみを採り入れることにより、簡素で利便性が高く、かつ、IFRS第16号の定めを個別財務諸表に用いても、基本的に修正が不要となることを目指したリース会計基準等が公表されました。
借手の会計処理として、借手のリースの費用配分の方法については、IFRS第16号と同様に、リースがファイナンス・リースであるかオペレーティング・リースであるかにかかわらず、全てのリースについて使用権資産に係る減価償却費及びリース負債に係る利息相当額を計上する単一の会計処理モデルが適用されます。
(2) 適用予定日
2028年3月期の期首より適用予定であります。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
影響額は、当連結財務諸表の作成時において評価中であります。
(表示方法の変更)
(連結貸借対照表関係)
前連結会計年度において、「流動負債」の「その他」に含めておりました「預り金」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より区分掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結貸借対照表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結貸借対照表において、「流動負債」の「その他」に表示していた86,263百万円は、「預り金」24,937百万円と「その他」61,325百万円として組替えております。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
前連結会計年度において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めておりました「預り金の増減額」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より区分掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に表示していた3百万円は、「預り金の増減額」12,915百万円と「その他」△12,912百万円として組替えております。
(連結貸借対照表関係)
※1 担保資産及び担保付債務
営業保証金等として、次のものを差し入れております。
※2 顧客との契約から生じた債権、契約資産及び契約負債の金額は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係)3.(1)契約資産及び契約負債の残高等」に記載しております。
※3 当社グループの棚卸資産は、広告関連業務に関する諸権利、進行中業務に関する費用等多種多様であり、適切に区分することができませんので、一括して表示しております。
※4 非連結子会社及び関連会社に対するものは次のとおりであります。
5 偶発債務
(前連結会計年度)
保証債務残高
従業員の住宅融資制度による銀行からの借入金に対する保証債務が27百万円あります。
独占禁止法違反の疑いに係る偶発債務等について
当社グループが有する契約には、当社が一定の法令等に違反した場合、契約の相手方が当該契約金額に基づく金銭的な請求権を行使できる条項を含む場合があります。
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に関して実施された各テストイベント計画立案等業務委託契約等に関し、独占禁止法違反(不当な取引制限)として起訴された件について、仮に株式会社博報堂に対する有罪判決、または公正取引委員会による行政処分が確定した場合は、同大会に関連する契約において当該請求権が行使される可能性があります。現時点においては、その影響額を合理的に見積もることは困難であります。
(当連結会計年度)
保証債務残高
重要性が乏しいため、記載を省略しております。
独占禁止法違反の疑いに係る偶発債務等について
当社グループが有する契約には、当社が一定の法令等に違反した場合、契約の相手方が当該契約金額に基づく金銭的な請求権を行使できる条項を含む場合があります。
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に関して実施された各テストイベント計画立案等業務委託契約等に関し、独占禁止法違反(不当な取引制限)として起訴された件について、仮に株式会社博報堂に対する有罪判決、または公正取引委員会による行政処分が確定した場合は、同大会に関連する契約において当該請求権が行使される可能性があります。現時点においては、その影響額を合理的に見積もることは困難であります。
※6 連結会計期間末日満期手形の会計処理については、手形交換日をもって決済処理しております。
なお、前連結会計年度末日が金融機関の休日であったため、次の連結会計年度末日満期手形が、連結会計年度末日残高に含まれております。
(連結損益計算書関係)
※1 顧客との契約から生じる収益
収益については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載しておりません。顧客との契約から生じる収益の金額は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係)1.収益の分解情報」に記載しております。
※2 通常の販売目的で保有する棚卸資産の収益性の低下による簿価切下額
※3 固定資産除却損の内容は次のとおりであります。
※4 減損損失
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
重要性が乏しいため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当社グループは、以下の資産グループについて減損損失を計上いたしました。
当社グループは、事業用資産について、他の資産または資産グループのキャッシュ・フローから概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位である会社単位を基準として、グルーピングを行っております。
また、遊休資産及び賃貸不動産については個別物件ごとにグルーピングを行っております。
当期において、事業用資産等について当初想定していた収益が見込まれなくなったことから、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額4,770百万円を減損損失として計上しております。なお、資産グループごとの回収可能価額は使用価値により測定しており、将来キャッシュ・フローを9.5%~10.2%で割り引いて算定しております。ただし、将来キャッシュ・フローが見込まれない資産グループについては、回収可能価額を零として評価しております。
※5 特別退職金
当社子会社における早期退職制度の実施に伴い発生した退職者の割増退職金等を計上しております。
※6 投資有価証券売却益
保有する投資有価証券の一部を売却したことによる売却益を計上しております。
(連結包括利益計算書関係)
※1 その他の包括利益に係る組替調整額並びに法人税等及び税効果額
(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注)1 普通株式の自己株式の株式数の増加2,129,110株は、2022年11月10日に開催された取締役会の決議に基づく自己株式の取得による増加2,128,800株、単元未満株式の買取りによる増加310株であります。
2 普通株式の自己株式の株式数の減少186,096株は、譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分によるものであります。
2.新株予約権等に関する事項
連結子会社における当連結会計年度末残高 211百万円
3.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
2023年6月29日の定時株主総会において次のとおり決議しております。
普通株式の配当に関する事項
2023年11月13日開催当社取締役会において次のとおり決議しております。
普通株式の配当に関する事項
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が当連結会計年度末後となるもの
2024年6月27日開催定時株主総会において次のとおり決議しております。
普通株式の配当に関する事項
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注)1 普通株式の自己株式の株式数の増加2,252株は、譲渡制限付株式の無償取得による増加2,086株、単
元未満株式の買取りによる増加166株であります。
2 普通株式の自己株式の株式数の減少282,009株は、譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分によるものであります。
2.新株予約権等に関する事項
連結子会社における当連結会計年度末残高 127百万円
3.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
2024年6月27日の定時株主総会において次のとおり決議しております。
普通株式の配当に関する事項
2024年11月13日開催当社取締役会において次のとおり決議しております。
普通株式の配当に関する事項
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が当連結会計年度末後となるもの
2025年6月27日開催定時株主総会において次のとおり決議することを予定しております。
普通株式の配当に関する事項
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
※1 現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係
※2 株式及び出資金の取得により連結子会社となった会社の資産及び負債の主な内訳
株式及び出資金の取得により新たに連結したことに伴う連結開始時の資産及び負債の内訳並びに取得価額と取得による支出(純額)及び取得による収入(純額)との関係は次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
(リース取引関係)
1.所有権移転外ファイナンス・リース取引
①リース資産の内容
有形固定資産
主としてサーバー機器及び在外連結子会社のオフィス賃貸に係る賃借料等であります。
②リース資産の減価償却の方法
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
2.使用権資産
主として米国会計基準を適用する在外連結子会社のオフィス賃貸に係る賃借料等であります。リース費用はリース期間にわたって定額法で認識しております。
(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社グループは、資金の状況及び金融市場の状況に鑑み、資金運用については安全性、流動性を重視した金融資産を購入し、また資金調達については安定性、経済性、機動性に配慮した手段を採用しております。デリバティブ取引については、後述するリスクを回避するために利用しており、投機的な取引は行わない方針であります。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク
当社グループの営業債権である受取手形及び売掛金は、顧客の信用リスクに晒されております。外貨建ての営業債権は、為替リスクに晒されております。原則として、外貨建ての営業債務から生じる損益により、そのリスクは減殺されております。有価証券及び投資有価証券は、主に満期保有目的の債券及び当社グループの業務上関係を有する企業の株式であり、市場価格の変動リスクに晒されております。
当社グループの営業債務である支払手形及び買掛金は、ほとんど1年以内の支払期日であります。外貨建ての営業債務は、上述のとおり為替リスクに晒されております。また、借入金は、主なものは運転資金の調達を目的としたものであります。また、一部の長期借入金は変動金利であるため金利の変動リスクに晒されております。
当社グループのデリバティブ取引は、主に株式取引の範囲内で将来の市場価格の相場変動等によるリスク回避を目的として行っております。なお、ヘッジ会計に関するヘッジ手段とヘッジ対象、ヘッジ方針、ヘッジ有効性の評価方法等については、前述の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項に関する注記 [4] 会計処理基準に関する事項 (5) 重要なヘッジ会計の方法」に記載しております。
(3) 金融商品に関するリスク管理体制
① 信用リスク(取引先の契約不履行等に係るリスク)の管理
当社グループは、営業債権について経理規程に基づき経理担当部署により、債権先毎に与信限度額の設定、債権残高の期日管理の徹底、財務状況の定期的なモニタリングを行うことで滞留債権の発生防止を図っております。満期保有目的の債券は、資金管理規程に基づき、高格付の債券のみを対象としているため、信用リスクは僅少であります。デリバティブ取引の執行については、カウンターパーティーリスクを軽減させるために、格付の高い金融機関とのみ取引を行なっております。
② 市場リスク(為替等の変動リスク)の管理
当社グループは、外貨建ての営業債権債務について為替変動リスクに晒されておりますが、資産負債から生じる損益により、リスクは原則として減殺されておりますが、一部のリスクに対しては為替予約取引を行っております。株式については、定期的に時価や発行体(取引先企業)の財務状況等を把握し、取引先企業との関係を勘案して保有状況を継続的に見直しております。なお、デリバティブ取引の執行・管理については、資金管理規程に基づき、財務担当部署において行なっております。
③ 資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払いを実行できなくなるリスク)の管理
当社グループは、財務担当部署において各社の短期の資金繰り、中長期の資金計画を作成し、流動性リスクを管理しております。また、当社が資金余剰の連結子会社から資金を預り、資金不足の連結子会社へ貸し出しをする流動性補完制度をグループ内で採用しております。
(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することがあります。
2.金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については以下のとおりです。
前連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
(※1) 現金は注記を省略しており、預金、受取手形及び売掛金、金銭債権信託受益権、支払手形及び買掛金、並びに短期借入金は短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似することから、注記を省略しております。
(※2) 市場価格のない株式等は、「(1)有価証券」及び「(2)投資有価証券」には含まれておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
連結貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合その他これに準ずる事業体への出資は時価算定会計基準適用指針第24-16項に定める取り扱いに基づき、時価開示の対象としておりません。
(※3) 長期借入金には、1年内返済予定の長期借入金の金額を含んでおります。
当連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(※1) 現金は注記を省略しており、預金、受取手形及び売掛金、金銭債権信託受益権、支払手形及び買掛金、並びに短期借入金は短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似することから、注記を省略しております。
(※2) 市場価格のない株式等は、「(1)有価証券」及び「(2)投資有価証券」には含まれておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
連結貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合その他これに準ずる事業体への出資は時価算定会計基準適用指針第24-16項に定める取り扱いに基づき、時価開示の対象としておりません。
(※3) 長期借入金には、1年内返済予定の長期借入金の金額を含んでおります。
(注1) 金銭債権及び満期がある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注2) 社債、長期借入金、リース債務及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(2) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(注) 時価の算定に用いた評価技法及びインプットの説明
有価証券及び投資有価証券
上場株式は相場価格を用いて評価しております。上場株式は活発な市場で取引されているため、その時価をレベル1の時価に分類しております。また、取引金融機関から提示された参考時価を用いて評価しているものはレベル2の時価に分類しております。
社債
当社の発行する社債の時価は、日本証券業協会公表の公社債店頭売買参考統計値を用いて算定しており、レベル2の時価に分類しております。
長期借入金
長期借入金の時価は、元利金の合計額と、当該債務の残存期間及び信用リスクを加味した利率を基に、割引現在価値法により算定しており、レベル2の時価に分類しております。
(有価証券関係)
1.満期保有目的の債券
前連結会計年度(2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
2.その他有価証券
前連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
3.当連結会計年度中に売却したその他有価証券
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
4.減損処理を行った有価証券
前連結会計年度において、有価証券について4,205百万円(その他有価証券の株式4,205百万円)の減損処理を行っております。
当連結会計年度において、有価証券について4,607百万円(その他有価証券の株式4,607百万円)の減損処理を行っております。
(デリバティブ取引関係)
1.ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
該当事項はありません。
2.ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
該当事項はありません。
(退職給付関係)
1.採用している退職給付制度の概要
当社の連結子会社は、従業員の退職給付に充てる為、積立型、非積立型の確定給付制度、確定拠出制度及び複数事業主制度を採用しております。また、従業員の退職等に際しては割増退職金を支払う場合があります。
確定給付企業年金制度(すべて積立型制度であります)では、給与と勤務期間に基づいた一時金又は年金を支給しております。
一部の確定給付企業年金制度には、退職給付信託が設定されております。退職一時金制度(非積立型制度でありますが、退職給付信託を設定した結果、積立型制度となっているものがあります)では、退職給付として、給与と勤務期間に基づいた一時金を支給しております。
なお、一部の連結子会社が有する確定給付企業年金制度及び退職一時金制度は、簡便法により退職給付に係る負債及び退職給付費用を計算しております。
また、一部の連結子会社は複数事業主制度の確定給付企業年金制度に加入しており、このうち、自社の拠出に対応する年金資産の額を合理的に計算することができない制度については、確定拠出制度と同様に会計処理しております。
一部の連結子会社は、2018年4月1日、2020年1月1日及び2020年4月1日より、確定給付企業年金制度の一部について確定拠出年金制度へ移行しております。
2.確定給付制度 (簡便法を適用した制度を除く)
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表
(単位:百万円)
(2) 年金資産の期首残高と期末残高の調整表
(単位:百万円)
(3) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表
(単位:百万円)
(4) 退職給付費用及びその内訳項目の金額
(単位:百万円)
(注)前連結会計年度において、上記確定給付制度にかかる退職給付費用のほかに、特別退職金4,242百万円を特別損失として計上しております。
当連結会計年度において、上記確定給付制度にかかる退職給付費用のほかに、特別退職金3,132百万円を特別損失として計上しております。
(5) 退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(6) 退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(7) 年金資産に関する事項
① 年金資産の主な内訳
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりであります。
(注) 年金資産合計には、企業年金制度に対して設定した退職給付信託が前連結会計年度は46%、当連結会計年度は47%含まれております。
② 長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率を決定するため、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮しております。
(8) 数理計算上の計算基礎に関する事項
主要な数理計算上の計算基礎
3.簡便法を適用した確定給付制度
(1) 簡便法を適用した制度の、退職給付に係る負債の期首残高と期末残高の調整表
(単位:百万円)
(2) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表
(単位:百万円)
(3) 退職給付費用
簡便法で計算した退職給付費用 前連結会計年度1,603百万円 当連結会計年度2,264百万円
4.確定拠出制度
当社の連結子会社の確定拠出制度への要拠出額は、前連結会計年度2,889百万円、当連結会計年度2,939百万円であります。
5.複数事業主制度
確定拠出制度と同様に会計処理する複数事業主制度への要拠出額は前連結会計年度50百万円、当連結会計年度50百万円であります。
(1) 複数事業主制度の直近の積立状況
(単位:百万円)
(2) 複数事業主制度の掛金に占める当社の連結子会社の割合
前連結会計年度 0.20% (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度 0.20% (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(3) 補足説明
上記(1)の差引額の主な要因は、別途積立金(前連結会計年度2,008百万円、当連結会計年度2,517百万円)であります。
なお、上記(2)の割合は当社の実際の負担割合とは一致しません。
(ストック・オプション等関係)
1. ストック・オプションにかかる費用計上額及び科目名
2. 権利不行使による失効により利益として計上した金額
3. ストック・オプションの内容、規模及びその変動状況
(1) ストック・オプションの内容
(注)1 株式数に換算して記載しております。なお、ユナイテッド㈱については、2023年6月1日付で普通株式1株につき2株とする株式分割を行っておりますが、当該株式分割を反映した数値を記載しております。
2 本新株予約権は、信託に割り当てられ、信託期間満了日において㈱COTODAMAが受益者として指定した者に交付されます。
3 本新株予約権は、割当日以降5年後の同日までに、1株あたり時価が750,000円(権利行使価格の15倍)以上になっている場合にのみ、新株予約権を権利行使することができます。具体的には、次に掲げる各事由が生じた場合に限り、本新株予約権を行使することができます。
(イ)750,000円を上回る価格を対価とする普通株式の発行等が行われた場合。
(ロ)750,000円を上回る価格を対価とする売買その他の取引が行われた場合。
(ハ)類似会社比較法、DCF法等により評価された株式評価額が750,000円を上回った場合。算定は新株予約権者と㈱SIXが合意する企業に一任します。
(ニ)発行会社株式が上場された場合に、終値が750,000円を上回る価格となったときです。
(2) ストック・オプションの規模及びその変動状況
当連結会計年度(2025年3月期)において存在したストック・オプションを対象とし、ストック・オプションの数については、株式数に換算して記載しております。
① ストック・オプションの数
(注)2023年6月1日付で普通株式1株につき2株とする株式分割を行っておりますが、当該株式分割を反映した数値を記載しております。
② 単価情報
4.ストック・オプションの公正な評価単価の見積方法
連結子会社である㈱COTODAMAのストック・オプションについては、未公開企業であるため、本源的価値の見積りによっております。当該本源的価値の見積りの基礎となる株式の評価方法は、DCF法に基づいた方法によっております。
なお、算定した株式の評価額が権利行使価格以下となるため、付与時点の単価当たりの本源的価値は零となり、ストック・オプションの公正な評価単価も零と算定しております。
5.ストック・オプションの権利確定数の見積方法
基本的には、将来の失効数の合理的な見積りは困難であるため、実績の失効数のみ反映させる方法を採用しております。
6.ストック・オプションの単位当たりの本源的価値により算定を行う場合の当連結会計年度末における本源的価値の合計額及び当連結会計年度において権利行使されたストック・オプションの権利行使日における本源的価値の合計額
(1) 当連結会計年度末における本源的価値の合計額:―百万円
(2) 当連結会計年度において権利行使されたストック・オプションの権利行使日における
本源的価値の合計額:―百万円
7.譲渡制限付株式報酬の内容、規模及びその変動状況
(1) 譲渡制限付株式報酬の内容
(注)1.2023年6月1日付で普通株式1株につき2株とする株式分割を行っておりますが、当該株式分割を反映した数値を記載しております。
2.付与対象者が、付与日から2年間の間(以下「役務提供期間」という。)、継続して、同社の取締役、執行役員又は従業員の地位にあったことを条件として、譲渡制限期間が満了した時点において、本割当株式の全部につき、譲渡制限を解除する。ただし、付与対象者が役務提供期間において、死亡、任期満了、雇用期間満了、その他同社の取締役会が正当と認める理由により同社の取締役、執行役員及び従業員のいずれも退任・退職した場合、譲渡制限期間が満了した時点において、本役務提供期間開始日を含む年の7月から当該退任・退職の日を含む月までの月数を24で除した数に、本割当株式の数を乗じた数(ただし、計算の結果、1株未満の端数が生ずる場合には、これを切り捨てる。)の本割当株式につき、譲渡制限を解除する。
3.付与対象者が、譲渡制限期間中、継続して、同社又は同社の子会社(以下「同社グループ」という。)の取締役、執行役員又は従業員の地位にあったことを条件として、本割当株式の全部について、譲渡制限期間の満了時点で譲渡制限を解除する。ただし、付与対象者が、譲渡制限期間中に雇用期間満了(ただし、定年退職後再雇用された場合は当該再雇用期間満了)、死亡その他同社取締役会が正当と認める理由により同社グループの取締役、監査役又は従業員のいずれの地位も喪失した場合、当該喪失の直後の時点をもって、払込期日を含む月の翌月から当該喪失の日を含む月までの月数を24で除した数に、本割当株式の数を乗じた数(ただし、計算の結果、1株未満の端数が生ずる場合には、これを切り捨てる。)の本割当株式につき、譲渡制限を解除する。
(2) 譲渡制限付株式報酬の規模及びその変動状況
① 費用計上額及び科目名
② 株式数
③ 単価情報
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(注) 税務上の繰越欠損金及びその繰延税金資産の繰越期限別の金額
前連結会計年度(2024年3月31日)
(a) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。
当連結会計年度(2025年3月31日)
(a) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
3.法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正
「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立し、2026年4月1日以後開始する連結会計年度より「防衛特別法人税」の課税が行われることになりました。
これに伴い、2026年4月1日以後開始する連結会計年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債については、法定実効税率を30.62%から31.52%に変更し計算しております。
その結果、当連結会計年度の繰延税金負債の金額(繰延税金資産の金額を控除した金額)は359百万円、法人税等調整額が16百万円、それぞれ増加し、その他有価証券評価差額金が395百万円、退職給付に係る調整累計額が△51百万円、それぞれ減少しております。
(企業結合等関係)
重要性が乏しいため、記載を省略しております。
(資産除去債務関係)
1.資産除去債務のうち連結貸借対照表に計上しているもの
(1) 当該資産除去債務の概要
事務所の不動産賃貸借契約に伴う原状回復義務等であります。
(2) 当該資産除去債務の金額の算定方法
使用見込期間を当該契約期間に応じて個別に見積り、国債の流通利回りを使用して資産除去債務の金額を計算しております。
(3) 当該資産除去債務の総額の増減
(単位:百万円)
2.連結貸借対照表に計上しているもの以外の資産除去債務
当社グループは、賃貸借契約に基づき使用する事務所等について、退去時における原状回復に係る債務を有しておりますが、移転等が予定されていないものについては当該債務に関する賃借資産の使用期限が明確でなく、資産除去債務を合理的に見積ることができません。このため、当該債務に見合う資産除去債務を計上しておりません。
3.資産除去債務の金額の見積りの変更
前連結会計年度及び当連結会計年度の見積りの変更による増加は、移転等を決定し退去時期が明確となったため、合理的な見積りが可能となった事務所等の原状回復費用に係る債務を計上したものであります。
(賃貸等不動産関係)
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社の一部の子会社では、東京都その他の地域において、賃貸用のオフィスビル(土地を含む)等を保有しております。当連結会計年度における当該賃貸等不動産に関する賃貸損益は1,093百万円(賃貸収益は収益に、主な賃貸費用は売上原価に計上)であります。
また、当該賃貸等不動産の連結貸借対照表計上額、当期増減額及び時価は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)1 連結貸借対照表計上額は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額であります。
2 当期増減額のうち、主な増加額は建物等の取得(47百万円)であり、主な減少額は減価償却(266百万円)であります。
3 当連結会計年度末の時価は、主として「不動産鑑定評価基準」に基づき不動産鑑定士の作成した「不動産調査報告書」に基づいております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当社の一部の子会社では、東京都その他の地域において、賃貸用のオフィスビル(土地を含む)等を保有しております。当連結会計年度における当該賃貸等不動産に関する賃貸損益は1,223百万円(賃貸収益は収益に、主な賃貸費用は売上原価に計上)であります。
また、当該賃貸等不動産の連結貸借対照表計上額、当期増減額及び時価は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)1 連結貸借対照表計上額は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額であります。
2 当期増減額のうち、主な増加額は建物等の取得(4百万円)であり、主な減少額は減価償却(267百万円)であります。
3 当連結会計年度末の時価は、主として「不動産鑑定評価基準」に基づき不動産鑑定士の作成した「不動産調査報告書」に基づいております。
(収益認識関係)
1.収益の分解情報
(単位:百万円)
(注) 収益は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
2.収益を理解するための基礎となる情報
収益を理解するための基礎となる情報は、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(5)重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおりであります。
3.当連結会計年度及び翌連結会計年度以降の収益を理解するための情報
(1) 契約資産及び契約負債の残高等
顧客との契約から生じた債権、契約資産及び契約負債の残高は以下のとおりです。
(単位:百万円)
(注) ・契約資産は主に、広告に関連するサービスの提供において、進捗度に応じて収益を認識することにより計上した対価に対する権利として認識しており、対価に対する権利が無条件となった時点で債権に振り替えられます。
・契約負債は主に、顧客から受け取った前受対価に関連するものであります。
・前連結会計年度に認識した収益の額のうち期首現在の契約負債残高に含まれていた額は、20,071百万円であります。また、前連結会計年度において、契約負債が9,654百万円増加した主な理由は、顧客から受け取った前受金の増加であります。
・当連結会計年度に認識した収益の額のうち期首現在の契約負債残高に含まれていた額は、30,130百万円であります。また、当連結会計年度において、契約負債が2,407百万円減少した主な理由は、履行義務の充足に伴う収益の認識による前受金の減少であります。
(2) 残存履行義務に配分した取引価格
イベント協賛等の長期契約における残存履行義務に配分した取引価格の総額及び収益の認識が見込まれる期間は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.報告セグメントの概要
当社の事業セグメントは、当社の構成単位のうち分離した財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは主に新聞、雑誌、ラジオ、テレビ、デジタルメディア等各種媒体における広告業務の取り扱い、及び広告表現に関する企画、制作並びにマーケティング、PR等のサービスを行なっており、当社は持株会社として存在し、事業活動は株式会社博報堂、株式会社大広、株式会社読売広告社、株式会社博報堂DYメディアパートナーズ、及びkyuを中核会社として実施しております。中核会社はそれぞれ関係会社を持ち、グループを形成、提供するサービスについて包括的な戦略を立案し、事業を展開しております。従って、当社グループは中核会社の構成するグループ別のセグメントから構成されております。
しかし、これらセグメントはいずれも上記の広告に関連するサービスを主な事業としており、その経済的特徴、サービスの提供方法及び販売方法、対象とする市場及び顧客、業種に特有の規制環境等は概ね類似しており、また、これらを集約することは、当社グループの過去の業績を理解し、将来のキャッシュ・フローの予測を適切に評価するための事業活動の内容及び経営環境についての適切な情報提供につながると判断できるため、当社グループでは連結全体を1つの報告セグメントとしております。
2.報告セグメントごとの収益、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
当社グループは、事業を集約し単一セグメントとしているため、記載を省略しております。
3.報告セグメントごとの収益、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
当社グループは、事業を集約し単一セグメントとしているため、記載を省略しております。
4.報告セグメント合計額と連結財務諸表計上額との差額及び当該差額の主な内容(差異調整に関する事項)
当社グループは、事業を集約し単一セグメントとしているため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.報告セグメントの概要
当社の事業セグメントは、当社の構成単位のうち分離した財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは主に新聞、雑誌、ラジオ、テレビ、デジタルメディア等各種媒体における広告業務の取り扱い、及び広告表現に関する企画、制作並びにマーケティング、PR等のサービスを行なっており、当社は持株会社として存在し、事業活動は株式会社博報堂、株式会社大広、株式会社読売広告社、株式会社博報堂DYメディアパートナーズ、及びkyuを中核会社として実施しております。中核会社はそれぞれ関係会社を持ち、グループを形成、提供するサービスについて包括的な戦略を立案し、事業を展開しております。従って、当社グループは中核会社の構成するグループ別のセグメントから構成されております。
しかし、これらセグメントはいずれも上記の広告に関連するサービスを主な事業としており、その経済的特徴、サービスの提供方法及び販売方法、対象とする市場及び顧客、業種に特有の規制環境等は概ね類似しており、また、これらを集約することは、当社グループの過去の業績を理解し、将来のキャッシュ・フローの予測を適切に評価するための事業活動の内容及び経営環境についての適切な情報提供につながると判断できるため、当社グループでは連結全体を1つの報告セグメントとしております。
2.報告セグメントごとの収益、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
当社グループは、事業を集約し単一セグメントとしているため、記載を省略しております。
3.報告セグメントごとの収益、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
当社グループは、事業を集約し単一セグメントとしているため、記載を省略しております。
4.報告セグメント合計額と連結財務諸表計上額との差額及び当該差額の主な内容(差異調整に関する事項)
当社グループは、事業を集約し単一セグメントとしているため、記載を省略しております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
(単位:百万円)
2.地域ごとの情報
(1) 収益
(単位:百万円)
(注) 収益は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
(単位:百万円)
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への収益のうち、連結損益計算書の収益の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
(単位:百万円)
2.地域ごとの情報
(1) 収益
(単位:百万円)
(注) 収益は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
(単位:百万円)
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への収益のうち、連結損益計算書の収益の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社グループは、事業を集約し単一セグメントとしているため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当社グループは、事業を集約し単一セグメントとしているため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとののれん償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社グループは、事業を集約し単一セグメントとしているため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当社グループは、事業を集約し単一セグメントとしているため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社グループは、事業を集約し単一セグメントとしているため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当社グループは、事業を集約し単一セグメントとしているため、記載を省略しております。
【関連当事者情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
(1株当たり情報)
1株当たり純資産額及び算定上の基礎、1株当たり当期純利益及び算定上の基礎並びに潜在株式調整後1株当たり当期純利益及び算定上の基礎は、次のとおりであります。
(重要な後発事象)
(自己株式の取得)
経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の一環として、株主還元の一層の充実を図るため、当社は2025年5月13日開催の取締役会において、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条の規定に基づき、自己株式取得に係る事項について決定いたしました。
①取得の方法:東京証券取引所における取引一任契約に基づく市場買付
②取得する株式の総数(上限):12,000,000株(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合 3.27%)
③株式の取得総額(上限):10,000百万円
④自己株式買い付けの期間:2025年5月14日から2026年3月31日まで
※上記②または③の何れかの上限値に達した時点で終了となります。
(連結子会社の異動)
当社は、2025年5月28日開催の取締役会において、当社の子会社である株式会社Hakuhodo DY ONEが保有する、当社の特定子会社(孫会社)であるユナイテッド株式会社の普通株式を、ユナイテッド株式会社に売却することを決議いたしました。これに伴い、連結子会社から持分法適用会社に異動することとなりました。
1.本取引の理由
当社は、子会社である株式会社Hakuhodo DY ONEが保有するユナイテッド普通株式の一部を売却することにより、ユナイテッドと当社との親子上場関係が解消することを目的としております。ユナイテッドは現在も独立した経営判断及び事業活動を行う体制を整備しているものの、親子上場関係の解消によってさらなる独立性を担保することで、親子上場関係に伴う当社と少数株主の潜在的な利益相反の懸念が解消され、企業価値向上に繋がるものであると判断しました。
2.当該異動に係る特定子会社の名称、住所、代表者の氏名、資本金及び事業の内容
①名称:ユナイテッド株式会社
②住所:東京都渋谷区渋谷一丁目2番5号
③代表者の氏名:早川与規
④資本金:2,923百万円
⑤事業の内容:投資事業、教育事業、人材マッチング事業、アドテク・コンテンツ事業
3.異動年月日
2025年5月30日
4.当該異動の前後における当社の所有に係る当該特定子会社の議決権の数及びその総株主等の議決権に対する割合
①議決権の数
異動前:204,355個(204,355個)
異動後:185,055個(185,055個)
②総株主等の議決権に対する割合
異動前:52.07%(52.07%)
異動後:49.59%(49.59%)
5.事象が損益に与える影響
本取引が業績に与える影響は軽微であります。
⑤ 【連結附属明細表】
【社債明細表】
(注) 1 「当期末残高」欄の(内書)は、1年内償還予定の金額であります。
2 連結決算日後5年内における1年ごとの償還予定額の総額
【借入金等明細表】
(注)1 「平均利率」については、期末残高に対する加重平均利率を記載しております。
2 長期借入金及びリース債務(1年以内に返済予定のものを除く)の連結決算日後5年以内における返済予定額は以下のとおりであります。
【資産除去債務明細表】
当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における資産除去債務の金額が当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における負債及び純資産の合計額の100分の1以下であるため、記載を省略しております。
(2) 【その他】
当連結会計年度における半期情報等
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1. 有価証券の評価基準及び評価方法
(1) 満期保有目的の債券
償却原価法
(2) 子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法
(3) その他有価証券
① 市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
② 市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
なお、投資事業有限責任組合及びそれに類する組合への出資(金融商品取引法第2条第2項により有価証券とみなされるもの)については、組合契約に規定される決算報告日に応じて入手可能な最近の決算書を基礎とし、持分相当額を純額で取り込む方法によっております。
2. 固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定率法(ただし、1998年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備を除く)並びに2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物については、定額法)を採用しております。
なお、主な耐用年数は、以下のとおりであります。
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
なお、自社利用目的のソフトウェアについては社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法によっております。
(3) リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
3. 引当金の計上基準
役員賞与引当金
役員及び役付執行役員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額に基づき当事業年度に見合う額を計上しております。
4. 収益及び費用の計上基準
当社は子会社との契約に基づき経営指導等を行っており、対価として受取手数料を収受しております。この契約においては、当社の子会社に対し経営指導等を行うことを履行義務として識別しております。この経営指導等は、契約における義務を履行するにつれて子会社が便益を享受すると考えられるため、役務を提供する期間にわたり収益を計上しております。
(重要な会計上の見積り)
1.関係会社株式
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(単位:百万円)
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
① 株式会社Hakuhodo DY ONEの株式の評価
株式会社Hakuhodo DY ONEの株式の帳簿価額は、115,901百万円であります。
子会社株式及び関連会社株式は取得原価をもって貸借対照表価額としておりますが、実質価額が著しく低下したときには原則として減損処理を行います。
株式会社Hakuhodo DY ONEの株式の取得価額は、1株当たり純資産額を基礎として、超過収益力、経営権等が反映されております。したがって、当事業年度に策定された株式会社Hakuhodo DY ONEの子会社の将来の事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローを割り引いて算定した実質価額と取得価額を比較し、減損の要否を判定しております。実質価額を算定するために使用した将来の事業計画には、将来の成長率等の仮定が含まれており、不確実性を伴うため、今後の経過によっては当該見積りに重要な影響を及ぼす可能性があります。
② ソウルドアウト株式会社の株式の評価
ソウルドアウト株式会社の株式の帳簿価額は19,214百万円であります。
子会社株式及び関連会社株式は取得原価をもって貸借対照表価額としておりますが、実質価額が著しく低下したときには原則として減損処理を行います。
ソウルドアウト株式会社の株式の取得価額は、1株当たり純資産額を基礎として、超過収益力、経営権等が反映されております。したがって、当事業年度に策定されたソウルドアウト株式会社の将来の事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローを割り引いて算定した実質価額と取得価額を比較し、減損の要否を判定しております。実質価額を算定するために使用した将来の事業計画には、一定の仮定が含まれており、不確実性を伴うため、今後の経過によっては当該見積りに重要な影響を及ぼす可能性があります。なお、将来の事業計画に含まれる仮定については、「連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(会計方針の変更)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当事業年度の期首から適用しております。
法人税等の計上区分に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。なお、当該会計方針の変更による財務諸表への影響はありません。
(貸借対照表関係)
※1 関係会社に対する金銭債権・債務(区分表示したものを除く)
(損益計算書関係)
※1 関係会社との取引高
※2 投資有価証券売却益
保有する投資有価証券の一部を売却したことによる売却益を計上しております。
(有価証券関係)
子会社株式及び関連会社株式
前事業年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
子会社株式(貸借対照表計上額408,174百万円)及び関連会社株式(貸借対照表計上額167百万円)は、市場価格がない株式等のため、上記には含めておりません。
当事業年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
子会社株式(貸借対照表計上額412,722百万円)及び関連会社株式(貸借対照表計上額167百万円)は、市場価格がない株式等のため、上記には含めておりません。
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
3.法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正
「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立し、2026年4月1日以後開始する事業年度より「防衛特別法人税」の課税が行われることになりました。
これに伴い、2026年4月1日以後開始する事業年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債については、法定実効税率を30.62%から31.52%に変更し計算しております。
その結果、当事業年度の繰延税金負債の金額(繰延税金資産の金額を控除した金額)は71百万円増加し、法人税等調整額が15百万円、その他有価証券評価差額金が86百万円、それぞれ減少しております。
(企業結合等関係)
該当事項はありません。
(収益認識関係)
収益を理解するための基礎となる情報
「(重要な会計方針)4. 収益及び費用の計上基準」に記載のとおりであります。
(重要な後発事象)
(自己株式の取得)
経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の一環として、株主還元の一層の充実を図るため、当社は2025年5月13日開催の取締役会において、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条の規定に基づき、自己株式取得に係る事項について決定いたしました。
なお、詳細につきましては、「連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりです。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(単位:百万円)
(注) ソフトウェアの「当期減少額」の主な内容は、グループ会社へのシステム移管によるものであります。
【引当金明細表】
(単位:百万円)
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当社は定款において、単元未満株式について、以下の権利以外の権利を行使できないことを定めております。
1 会社法第189条第2項各号に掲げる権利
2 会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
3 株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
(1)有価証券報告書及びその添付書類並びに確認書
事業年度 第21期 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) 2024年6月27日関東財務局長に提出。
(2)内部統制報告書及びその添付書類
2024年6月27日関東財務局長に提出。
(3)半期報告書及び確認書
第22期中 (自 2024年4月1日 至 2024年9月30日) 2024年11月14日関東財務局長に提出。
(4)臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会における議決権行使の結果)の規定に基づく臨時報告書
2024年7月1日 関東財務局長に提出。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第2号の2(譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分)の規定に基づく臨時報告書
2024年7月17日 関東財務局長に提出。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第3号(特定子会社の異動)の規定に基づく臨時報告書
2025年5月29日 関東財務局長に提出。
(5)有価証券報告書の訂正報告書及び確認書
事業年度 第21期 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) 2024年8月5日関東財務局長に提出。
(6)発行登録書(社債)及びその添付書類
2024年9月19日関東財務局長に提出。
(7)発行登録追補書類(社債)及びその添付書類
2024年10月4日関東財務局長に提出。
(8)訂正発行登録書(社債)
2025年6月6日関東財務局長に提出。
(9)自己株券買付状況報告書
2025年6月2日関東財務局長に提出。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。