第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 最近5連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式がないため記載しておりません。
2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第107期の期首から適用しており、第106期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。
3.当社は、株式給付信託(BBT)を導入しており、株主資本において自己株式として計上されている信託に残存する自社の株式は、1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めており、また、1株当たり純資産の算定上、期末発行済株式総数から控除する自己株式に含めております。
4.「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を第110期の期首から適用しております。なお、2022年改正会計基準については第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱いを適用し、「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日)については第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いを適用しております。この結果、第110期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
(2) 提出会社の最近5事業年度に係る主要な経営指標等の推移
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、潜在株式がないため記載しておりません。
2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第107期の期首から適用しており、第106期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。
3.当社は、株式給付信託(BBT)を導入しており、株主資本において自己株式として計上されている信託に残存する自社の株式は、1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めており、また、1株当たり純資産の算定上、期末発行済株式総数から控除する自己株式に含めております。
4.最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所(市場第一部)におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所(プライム市場)におけるものであります。
5.「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を第110期の期首から適用しております。なお、2022年改正会計基準については第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱いを適用しております。この結果、第110期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
2 【沿革】
当社は1911年5月、田村市郎が田村汽船漁業部を創立し、下関港を根拠地としてトロール漁業の経営に着手してから、1919年、田村汽船漁業部が共同漁業株式会社となり、1929年には、根拠地を戸畑漁港に移転し、わが国資本漁業の最大手となるに至りました。その後1935年4月、株式会社日産水産研究所を設立、1937年には社名を「日本水産株式会社」に改称しました。1943年3月、水産統制令にもとづき日本海洋漁業統制株式会社を日本水産の漁撈部門中心に設立(冷蔵、販売部門は現「㈱ニチレイ」となる)し、1945年12月社名を「日本水産株式会社」に復しました。2022年12月に社名を「株式会社ニッスイ」に改称して今日に至っており、当社グループの概要は次のとおりであります。
3 【事業の内容】
当社グループは、当社、子会社64社及び関連会社25社で構成され、水産事業、食品事業、ファイン事業及び物流事業を主な内容とし、さらに各事業に関連する研究及びサービス等を展開しております。
当社グループの事業に関わる位置付け及びセグメントとの関連は次の通りであります。
○水産事業………当社及び連結子会社[黒瀬水産㈱、NISSUI USA, INC.他31社]、非連結子会社1社[持分法適用会社]、並びに関連会社㈱大水他16社[持分法適用会社]で漁撈事業、養殖事業、加工・商事事業を行っております。
○食品事業………当社及び連結子会社[㈱日本デリカサービス、GORTON'S, INC.他18社]、並びに関連会社5社[持分法適用会社]で加工事業およびチルド事業を行っております。
○ファイン事業…当社及び連結子会社1社で医薬原料、機能性原料(注1)および機能性食品(注2)などの生産・販売を行っております。
○物流事業………連結子会社[日水物流㈱他2社]及び関連会社2社[うち持分法適用会社1社]で冷蔵倉庫事業、配送事業、通関事業を行っております。
○その他…………連結子会社[ニッスイ・エンジニアリング㈱他5社]及び関連会社1社で船舶の建造・修繕、運航、エンジニアリング等を行っております。
(注1)サプリメントの原料や乳児用粉ミルク等に添加する素材として使用されるEPA・DHAなど。
(注2)主に通信販売している機能性表示食品「ごま豆乳仕立てのみんなのみかたDHA」、特定保健用食品 「イマークS」などの健康食品。
事業の系統図は次の通りであります。

4 【関係会社の状況】
(注) 1.主な事業内容の欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2.EMDEPESは、EMPRESA DE DESARROLLO PESQUERO DE CHILE S.A.の略称です。
3.議決権の所有割合の( )内は間接所有割合で内数です。
4.有価証券報告書を提出しております。
5.特定子会社に該当しております。
6.資本金に該当する金額が無い関係会社については、資本金に準ずる金額として資本準備金(又はそれに準ずる金額)を資本金欄において( )内で表示しております。
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
(2025年3月31日現在)
(注) 従業員数は就業人員であり、臨時従業員は〔 〕内に年間の平均人員を外数で記載しております。
(2) 提出会社の状況
(2025年3月31日現在)
(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時従業員は〔 〕内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
(3)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.管理職に占める女性労働者の割合については、他社への出向者を除いております。
4.当社は組織の中で担う役割と行動で等級を区分し、それぞれの役割に応じた成果によって等級を定める役割等級制度を運用しており、同一役割等級内における性別の違いによる賃金の差はありません。賃金は基本給及び賞与、基準外賃金を含んでおります。但し、時間外勤務などの変動要因によるものは除いています。
<職位別人員構成比(Pコース)>
役割等級制度のコースの一つに将来のマネジメントを担うPコースがあります。Pコースにおける人員構成は初任級から徐々に女性職員比率が下がっており、特に女性管理職(課長級や部長級)及び係長級の母集団形成が充分でなく、男女の賃金差異の要因となっています。長期ビジョンとして2030年に執行役員・管理職に占める女性の比率を20%とすることを目標に掲げており、管理職に占める女性比率向上に向けて、新卒、及び経験者採用における女性職員の計画的な採用や育成に加え、仕事と育児の両立環境の整備を進めています。尚、これらの取り組みにより、近年次期管理職候補となり得る係長級においては、女性比率が向上してきており、男女の賃金の差異は縮小していくと考えています。
<職位別 人員構成比>

<職位別 年間平均賃金>

<係長級の女性比率の推移(過去5年間)>

5.生産部門においては、女性のパート・有期雇用労働者数が多く全労働者平均に与える影響が大きくなっています。
<生産部門、生産部門以外における雇用管理区分の構成比>

② 開示対象となる連結子会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.日本海洋事業株式会社において、パート・有期雇用労働者の男女の賃金の差異が大きい要因は、男性の嘱託船員と女性のパート労働者との賃金・人数の差によるものであります。
(4)労働組合の状況
当社グループには、2025年3月31日現在日本食品関連産業労働組合総連合会に所属するニッスイアドベンチャークラブ(組合員数1,228人)等があります。
なお、労使関係について特に記載すべき事項はありません。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
<ミッションと長期ビジョン>
ニッスイグループは2022年、ミッション (存在意義) を改めて定義しました。時代や環境の変化に応じた“食”の新たな可能性の追求を通じて、社会課題を解決することが当社グループの使命であり、存在する意義です。ミッションは土台にある 「創業の理念と5つの遺伝子」 とステークホルダーへのコミットを示す 「サステナビリティ行動宣言」 に基づいています。ミッションを体現し、長期ビジョン 「GOOD FOODS 2030」の実現と持続的な成長を目指します。

当社がこれまで110余年かけて培った資源アクセス力、研究開発力、生産技術、品質保証力、世界各国に張り巡らせたグローバルリンクス・ローカルリンクスで構成される*バリューチェーンの強みと特長を活かし、「心と体を豊かにする新しい食」、「社会課題を解決する新しい食」を提供してまいります。
*「バリューチェーンの強みと特長」の詳細は「統合報告書2024」P.10をご覧ください。
https://www.nissui.co.jp/ir/download/integrated_report/2024_integrated_report_a4all.pdf
<長期ビジョン「2030年のありたい姿」>

長期ビジョン「GOOD FOODS 2030」の達成に向け、マルチステークホルダーへ配慮しながら持続可能な社会への価値を創造する“サステナビリティ経営”を推進するとともに、ROIC活用により成長分野へ経営資源を集中する“事業ポートフォリオマネジメント”を強化し、企業価値向上に努めます。
海外マーケットでの伸長、養殖事業・ファインケミカル事業の成長と差別化を加速し、2030年には、海外所在地売上高比率を50%、売上高1兆円、営業利益500億円を稼げる企業を目指します。

<マテリアリティ>
ニッスイグループでは、2016年度に特定したマテリアリティ(重要課題)に基づきサステナビリティ経営への進化に取り組んできましたが、外部環境の複雑化に対応すべく、2023年度にマテリアリティの見直しを行いました。見直しにあたっては、マテリアリティの位置づけを「ニッスイグループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上(ミッションの体現・ビジョンの実現)に向けて優先的に取り組むべき経営上の重要課題」としています。2024年度は、長期ビジョン「GOOD FOODS 2030」の達成に向けて、マテリアリティをベースに新中期経営計画「GOOD FOODS Recipe2」における戦略の策定やKPIの設定を進めました。また、見直したマテリアリティについては、それぞれ対応する推進組織を設置し、執行役員以上が責任者を務め経営視点で取り組むことで、持続可能な社会に向けて価値を創造するサステナビリティ経営を推進しています。

マテリアリティの特定プロセス

STEP1:ニッスイグループが取り組むべき社会課題の抽出と整理
多様な社会ニーズ・要請に対応するため、SDGsやサステナビリティ情報開示ガイドライン、ESG評価項目、規制当局や行政からの要請事項、ステークホルダーエンゲージメントの内容などから社会課題を抽出。ニッスイグループの事業領域や各部門で行ったリスクと機会の分析や役員によるワークショップの結果をもとに、マテリアリティ候補をリストアップしました。
STEP2:サステナビリティ委員会におけるレビュー
サステナビリティ委員会において、ニッスイグループのビジネスモデルの持続性に関するディスカッションを実施。リストアップしたマテリアリティ候補について、不足している項目がないか、レビューを行いました。
STEP3:ステークホルダーによる重要度評価
サステナビリティ委員会でレビューしたマテリアリティ候補について、社内外のステークホルダー(従業員、労働組合、海外グループ会社、NPO/NGO、学識経験者、投資家(株主)、国際機関、行政、業界団体、取引先、将来世代)にアンケートを実施し、ステークホルダーにとっての重要度とニッスイグループにとっての重要度の二軸で課題の重要度を測定しました。
STEP4:役員ワークショップ、社外取締役によるレビュー
重要度評価の結果をもとに、役員によるワークショップを実施。マテリアリティマトリックスを最終化し、マテリアリティ候補を特定しました。また、社外取締役によるマトリックスおよびマテリアリティ候補のレビューも実施しました。
STEP5:外部有識者による妥当性評価
外部有識者4名(投資家、NGO、学識経験者)より、マテリアリティの特定プロセスおよび最終案について、妥当性の評価をいただきました。
STEP6:役員による再討議を経て取締役会にて決議
外部有識者からのご意見を踏まえ、サステナビリティ委員会と執行役員会で複数回の討議を重ね、サステナビリティ委員会にてマテリアリティ最終案を審議。その後、取締役会決議によりニッスイグループが取り組むマテリアリティを特定しました。
(注)マテリアリティ及びマテリアリティ特定プロセスの詳細については、サステナビリティサイトをご参照ください。
https://nissui.disclosure.site/ja/themes/85
マテリアリティ推進体制
見直したマテリアリティについては、それぞれ対応する推進組織を設置し、執行役員以上が責任者を務め経営視点で取り組むことで、持続可能な社会に向けて価値を創造するサステナビリティ経営を推進しています。

<中期経営計画と基本戦略>
前中期経営計画「GOOD FOODS Recipe1」の課題と外部環境変化を分析・整理し、2030年の長期ビジョン実現に向け、中期経営計画「GOOD FOODS Recipe2」において以下3つの基本戦略で取り組みます。




(基本戦略)
〇事業ポートフォリオマネジメントの深化
事業のROICスプレッド・成長性・ミッション親和性を評価し、最適な経営資源配分と事業戦略を推進します。

〇グローバル展開の加速
北米・欧州を中心に事業規模拡大を加速。
水産フライに加え第二の柱を育成するとともに、アジア事業の拡大とグローバルサウスでの事業機会を探索します。

〇新規事業・事業境界領域の開拓
“心と体を豊かにする”“さまざまな社会課題を解決する”イノベーティブな食を通じて成長に繋げます。

〇DXの推進
全体最適を志向したDXにより、業務はもとより製品・サービス・働き方などを革新します。
〇サステナビリティと事業戦略の連動強化
サステナビリティ基点でのビジネスモデルを構築し競争優位を獲得します。また、ステークホルダーとの共創でマテリアリティに取り組み、企業価値を向上します。

〇人的資本経営とブランディングの推進
ニッスイの競争力の源泉を強化し、Recipe2は人的資本とブランディングの取組みを強化し企業価値を向上します。

〇経営戦略と連動したリスクマネジメント
重要リスク対応を一元管理し、優先順位をつけ経営戦略に落とし込みます。
〇グループガバナンスの強化
グループ会社取締役会の実効性を高め、グループ経営の基盤を強化します。
<中期経営計画における投資と財務戦略>
成長と財務安全性の両立を図り、3年間の株主還元は総還元性向40%以上を目指します。

投資については、中計3年間で1,500億円程度を計画しています。(完成ベース)

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
(1)サステナビリティ全般
<ニッスイグループのサステナビリティ>
ニッスイグループは創業以来、さまざまな自然の恵みを活用して事業を行ってきました。創業の理念、ミッションに掲げるサステナブルな事業活動は私たちの重要な使命です。私たちはニッスイの5つの遺伝子(お客様を大切にする、現場主義、グローバル、イノベーション、使命感)、サステナビリティ行動宣言に基づき、ステークホルダーの皆さまとの連携・協働のもと、事業を通じてマテリアリティ(重要課題)に取り組み、社会課題の解決を目指します。
<ガバナンス>
当社グループでは、持続的な成長と企業価値向上の実現に向けてサステナビリティ経営を進めており、その推進組織として、全執行役員と社外取締役で構成し、CEOを委員長とするサステナビリティ委員会を設置しています。年6回開催するサステナビリティ委員会では、各部会からの報告や提案を受けてサステナビリティを巡る課題に係る具体的な目標や方針、施策を検討しており、取締役会への定期的な報告を通じて、取締役会からの意見や助言をその取り組みに反映しています。なお、サステナビリティを巡る各課題については、サステナビリティ委員会傘下のテーマ別の8つの部会および執行役員会・品質保証委員会・経営基盤リスク委員会傘下の部会において、委員長が指名した部会長(執行役員)と、部会長により任命されたメンバーで部門横断的に対応を行っています。
また2030年の長期ビジョン、経営計画達成に向けて役員報酬体系を2022年度より改定し、業務執行取締役の変動報酬部分の評価指標に、水産物の持続可能性や自社グループ拠点のCO2排出量削減等のサステナビリティ目標の達成度を加えています。

<戦略>
当社グループでは、サステナビリティ経営を長期ビジョン達成のための柱の一つとして位置付け、環境価値、社会価値、人財価値、経済価値の4つの価値創出を目指しています。サステナビリティ課題をリスクと機会の両面から捉え、環境価値、社会価値、人財価値の創出に取り組むことで非財務資本を強化し、経済価値の創出につなげます。
2025年度を初年度とする中期経営計画「GOOD FOODS Recipe2」においては、サステナビリティ経営の深化を基本戦略の一つとし、競争力の源泉となる人的資本とブランディングの取り組みを強化するとともに、マテリアリティ基点でビジネスモデルを構築することで競争優位を獲得し、企業価値の向上を目指します。
<リスク管理>
当社グループは、事業活動の妨げとなるリスクの未然防止に努め、緊急時には人命尊重を第一に損失の発生を最小限に抑え、経営資源の保全と事業の継続に最善を尽くすことで、企業価値を維持・向上していくことをリスクマネジメントの基本方針としています。サステナビリティ課題を含む重要リスクについては、執行役員会、サステナビリティ委員会、品質保証委員会、経営基盤リスク委員会が中心に対応し、社長直轄の組織であるリスクマネジメント委員会が、全社重要リスクを一元的に把握・管理する統合リスク管理機能として審議・承認し、取締役会へ報告することで、全社的リスクマネジメントシステムの構築とその維持・向上に努めています。リスクの詳細は「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご覧ください。
<指標と目標>
中期経営計画「GOOD FOODS Recipe2」において、経済価値、環境価値、社会価値および人財価値の創出に向け、10のKPIを定めました。関連するマテリアリティの推進組織により、各指標の進捗をモニタリングし、結果に基づき取り組みに反映していきます。
(注):対象範囲はニッスイ個別
(2)テーマ別課題
≪人的資本への対応≫
①人的資本に対する考え方
2030年長期ビジョン「人にも地球にもやさしい食を世界にお届けするリーディングカンパニー」の実現に向けて、私たちは「人財こそが欠かせない価値であり、競争優位の源泉である」との認識を共有しています。こうした考えのもと、当社グループでは、社員一人ひとりが自律的に成長し続けられる企業であること、そして多様な背景を持つ人財が融合しそれぞれの知見や経験を活かしイノベーションの創出や新たな価値創造につながる企業風土を築くことを、重要な経営課題と捉え下記体制で取り組んでいます。
② ガバナンス
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通り持続的な成長と中長期的な企業価値向上に向けて優先的に取り組むべき経営上の重要課題としてマテリアリティを設定していますが、人的資本についても以下のとおり執行役員が責任者を務める推進組織が主体となり施策を立案・実行するとともに、取締役会・執行役員会等において取組の進捗を定期的にモニタリングし人財価値向上の取り組みを後押ししています。

③ 人財戦略の基本的な考え方
ミッションとして掲げた「健やかな生活とサステナブルな未来を実現する新しい“食”の創造」を実践していくためニッスイグループの「人財マネジメントポリシー」を策定しました。ポリシーでは「主体性」「変革」「挑戦」「共創」「完遂」を体現し、未来志向で事業変革と価値創造を牽引する人財が必要であることを明示しており、本人財マネジメントポリシーを基点に①成長事業領域への人財シフト、②個のキャリア自律と多様性を推進する仕組みの整備、③個々の成長を見守り支える組織文化醸成の3つの軸に基づいて人財戦略を推進しています。

④人財戦略の具体的内容
当社グループでは、以下の通り人財戦略に関する具体的な取り組みを推進しています。
なお、記載内容のうち、一部の施策、制度、目標、実績等については、グループ各社での実施がない、あるいは今後展開を予定しているものが含まれており、当社において先行的または独自に推進しているものです。これら取り組みについては、本文中において「当社」の表記を用いております。
(1)計画的な人財確保・育成・配置による成長事業領域への人財シフト
(イ)人財確保部会の設置
ニッスイグループは長期ビジョン「GOOD FOODS 2030」において「事業ポートフォリオマネジメント強化」と「サステナビリティ経営の推進」を両軸に企業価値向上を目指しています。事業ポートフォリオマネジメント強化では、持続的に成長が見込まれる領域に経営資源を集中する事としており、「海外事業」「ファインケミカル事業」「国内外養殖事業」を成長事業領域と定めています。成長事業領域に人財をシフトすべく、質・量の観点で「あるべき人財構成」を定義し、現在の人員構成とのGAPを分析、具体的な議論をスタートするため、各事業の副執行をメンバーとする人財確保部会を設置しました。採用、育成、配置の各プロセスに反映し、経営戦略と整合した人的資本経営を推進しています。
(ロ)公募の取り組み
「主体性」「挑戦」を引き出すため「挑戦したい」と考える社員に、自ら手を挙げる機会を提供し、支援する仕組みの構築を進めています。これにより従来の会社主導の人事異動に加え、社員の意思を尊重した人財配置を可能とし「成長を支える組織」と、「個人の挑戦」を後押し、意欲とスキルの両面を備えた人財の配置を進めることで、成長分野の加速度的な拡大を通じ企業価値を高めてまいります。
(ハ)経営人財育成
当社グループでは、長期的な企業価値向上を支える中核的要素として、「経営人財」の計画的な育成と継承体制の構築を重視しています。市場環境や事業構造の変化が激しさを増す中、意思決定を担う経営人財の計画的な確保と育成は、持続的成長の基盤となる重要課題です。この認識のもと、2024年度より「人財育成委員会」を新設し、社長を委員長とする体制のもと、グループ各社を含めた経営人財の後継者の確保と育成を推進しています。10年単位の長期的視点で、将来の事業リーダーに求められる要件を定義し、候補人財の選定から、必要な経験・スキルの明確化、育成プランの策定とモニタリングに至るまで、一貫したプロセスを整備しました。今後も経営人財の確保と育成にむけた仕組みの強化を目指してまいります。
(ニ)グローバル人財育成
当社グループは、海外事業展開の加速を掲げており、国や文化の枠を越えて価値を共創できる人財の確保と育成が急務と考えています。語学力や異文化理解力に加え、主体性や柔軟性、多様な価値観の中で協働し、新しい価値を創出する力を持つ「グローバル人財」の育成のため、海外への出向に加え、横断プロジェクトへの参加機会の提供等を通じ、実践的な成長機会を提供、国際競争力のある人財の強化を進めています。
その一方で、国内におけるグローバル業務に対応可能な人財、特に中堅以上の層における不足が課題となっており、計画的な育成と人財基盤の整備の強化を進めています。具体的には、候補者に対し、語学力や異文化理解、業務経験の習得を支援する研修や育成機会を提供するほか、海外拠点への出向やグループ横断プロジェクトへの参画といった実践の場を通じて、現場感覚とマネジメントスキルの双方を磨くキャリア形成を促進して参ります。また、グローバル業務に必要な知識・経験を段階的に習得できるキャリアパスの構築に取り組むとともに、人財不足が顕著な領域については経験者採用も活用し、多様な視点と専門性を持つ人財の登用を進めています。今後も、拡大する海外市場や複雑化する国際環境に対応できる人財基盤を整えることで、グループ全体の国際競争力と価値創造力を高めてまいります。
(ホ)専門性の高い人財の育成
R&D、サステナビリティ、ガバナンス、DXなどの専門性の高い人財の確保は、これまで以上に経営の重要なファクターとなっています。2024年度に導入した高い専門性を持つ人財を処遇する人事制度コース(ネクストエキスパート)を弾力的に運用し、専門性の高い人財の採用、登用を推進していきます。また、社内人財についても、専門性を身につけることができる〜など制度の整備に加え、コース異動の柔軟化を進めることで、専門性の発掘とキャリア形成を支援し、変化に強い組織構築を図っていきます。
(2)個のキャリア自律と多様性を支える仕組み
当社は社員が「ありたい姿」を自ら描き、自律的にキャリアを形成していけるよう、各自のキャリア意向に合わせた選択肢を提供するコース別人事制度、スキルアップサポート支援、公募制度、キャリア申告制度に留まらず、入社10年間の間には異分野で経験をつむことができるローテーション制度等を整備しています。また、性別・年齢・国籍・障害の有無などに関わらず、多様な社員がその力を発揮できる組織づくりを推進しており、経験者採用の充実に加え、女性活躍推進、障害者雇用、シニア活躍支援等、多様性を軸とした施策に取り組んでいます。
なお、グループについても、当社に準じてこれらの施策を今後さらに推進してまいります。
(イ)女性活躍推進
当社では、女性がより意欲的にキャリアを築き、意思決定層への登用が進むよう、継続的な育成と支援を行っています。特に2030年までに女性管理職比率20%を目指し「30% Club Japan」への参画、アンコンシャスバイアスのコントロール、育児支援策の拡充など、多角的な取り組みを推進しています。
採用者に占める女性比率は着実に上昇してきており、将来の管理職候補となる女性社員の母数が増加しています。一方で、育児休業や看護休暇の取得状況に性別差が残っていること、若手層におけるキャリア志向の醸成が課題であり、今後は女性職員に対するスキル向上支援に加え、更なる男性育休取得の促進など職場風土改革にも注力して参ります。
<男性育児休職取得率及び日数の推移>
(ロ)障害者雇用推進
障害のある社員が安心して働き、能力を発揮できる職場づくりにも積極的に取り組んでおり、就業部署と担当業務も徐々に多様化、近年では、契約社員から正社員登用への実績も生まれています。この結果、2025年3月時点の障害者雇用率は法定を超える3.00%となっています。
また、多様な人へ向き合うためのマインドと実践を体系的に学ぶ「ユニバーサルマナー検定」や、障害のある社員が自分の言葉で語る「合理的配慮研修」、成長と活躍を支える「雇用担当者会議」の実施など相互理解向上にも取り組み、雇用部門の偏り是正で活躍の場を増やしています。今後も障害特性を活かした多様なキャリア支援の強化に取り組み、多様性を活かす意識と実践を広げて参ります。
(ハ)シニア職員活躍推進
年齢に関わらず、すべての社員がその経験と知見を活かし持続的に活躍できる環境づくりに取り組んでいます。特に、長年にわたって培われた専門性や技能を持つシニア職員は職場における重要な人財と捉え、その活躍を積極的に支援しています。
2025年度からは、再雇用後の役割や処遇体系を再構築しました。新制度では、職務内容や専門性に応じた等級制度と評価体制を導入し、多様な働き方を可能にする柔軟な仕組みを整備しています。また、次世代への知識・技能の継承を明確な役割と位置づけ、世代間連携を通じた組織の持続的成長を目指しています。
加えて、健康や介護といった加齢に伴う課題に配慮した福利厚生制度の導入や、キャリア支援制度の再設計を通じ、シニア職員が安心して働き続けられる環境整備にも取り組んでいます。今後も、年齢や雇用形態にとらわれず、すべての人財がいきいきと活躍し続けられる企業風土の醸成に努めてまいります。
(3)個々の成長を見守り支える組織文化の醸成
当社グループでは「主体性・挑戦・変革・共創・完遂(5Words)」の精神を基に行動する社員が、グループ全体に広がっていく事を期待しています。その実現のためには、会社が一方的に方向を示すのではなく、社員と対話を重ね、互いの想いを共有しながら成長する組織文化を築いていくことが重要だと考えています。一人ひとりの志を大切にしながら、エンゲージメントを高めるとともに、5Wordsの精神を基に行動する社員を支える職場の風土を、共に育て、共に進化させる取組を進めています。
(イ)ミッション(ブランドプロミス)の社内浸透活動
2022年度のリブランディングにあわせ、ミッション(ブランドプロミス)の社内外浸透活動を行ってまいりました。当社向けには、2023年度「GOOD FOODS Talk」として、ミッションの理解・共感を深め、自らの行動に繋げるために職場で語り合う活動を継続した結果、各部門の「理念の発信と伝達」「理念の現場浸透度」については向上していることが確認できました。
一方、「全社の一体感」が十分でないという課題が見えてきたことから、2024年度には「GOOD FOODS Talk~Unity~」と題し、異なる部署同士を組み合わせミッションや会社について語り合う機会を設けることで、全社の一体感の醸成に努めつつ、共感を自らの行動に繋げる取り組みを進めてきました。また、ミッションを体現し行動した人を賞賛する「GOOD FOODS Prize」を創設、年に一度全社員が集まる経営方針説明会において賞賛する機会を設けました。
2025年度は社員一人ひとりの志と当社のミッションの重なりにフォーカスし、組織として行動する一歩を踏み出すため「ミッションワークショップ」を全社で実施する予定です。
グループについては、国内経営陣の集まるグループ経営会議においてミッションを共有することはもちろん、グループ会社の役員・部署長を対象にミッションへの理解および自社での展開を検討するワークショップを2023年度より2年間で7回(計256人)実施するとともに、グループ会社の全従業員を対象に、ミッション・ビジョンの理解度を上げるためのオンライン説明会を2回(2,171人参加)実施しています。2025年からは「GOOD FOODS Talk+」と称し、各社の職場において、ミッションの理解・共感を深め、自らの行動に繋げるため語り合う活動をスタートとしています。
<2024年度 ミッションの社内浸透活動取り組み一覧>

(ロ)エンゲージメント
当社では2021年から社員の思い入れや貢献意欲、愛着心等を測定するためにエンゲージメント調査を定期的に実施しています。導入以降、職場ごとに対処すべき課題を抽出し、アクションプランを実行してきた結果、2024年度の全体スコアは21年度比で16.8%アップしました。今後も、前述の「人財マネジメントポリシー」で定めた「個人が目的に向かって変化にチャレンジし続け、自由闊達に意見交換する事で、新しい価値を創造し、一体感を持って実現する組織作り」の実現に向けた、人事施策(制度・評価・処遇・教育等)を進めて参ります。
グループについては2025年より当社のミッション浸透に関する調査項目を活用しエンゲージメント調査を開始することとしており、課題の抽出を行うとともにアクションプランにつなげる活動を進めていきます。
<エンゲージメントスコアの推移>

⑤ 職場環境整備
多様な人財が自由闊達に意見を交わし議論できる、心理的安全性の高い組織風土はミッションに近づくための重要な要素ですが、同時にオフタイムも充実できることも大事だと考えています。ニッスイグループは、2017年一人ひとりが能力を十分に発揮できること、社員やその家族のQOLの向上を目指して心と体の健康をサポートする「健康経営宣言」をしています。「GOOD FOODS 2030」においても、健康経営は人財価値向上の重要施策のひとつであるとし、以下の取組みを進めております。
(1)働きやすい環境整備
<制度面>
当社では、目標取得率や取得推奨日を定め、休暇取得計画を作成し部署内で休暇予定を共有することで、業務の事前調整や休暇取得管理の一助としており、休暇取得率は向上しています。
また、コアタイムのないフレックスタイム、テレワーク、時間単位有給休暇などの柔軟な働き方に向けた制度改定をおこなうとともに、IT化や適正な人員配置などを通じた時間外勤務の削減を進めています。
(※1)従来、一定の事由により取得できる有給の特別休暇等を含めていましたが、理由を問わず自由に取得できる年次有給休暇の利用度合いを計る本来の趣旨に基づき、対象を年次有給休暇のみとし過去の実績から修正しています。
<オフィス環境>
当社では社員同士の円滑なコミュニケーションを促進し、多様な働き方を支えるオフィス環境の整備に努めています。
部署単位で利用できるエリアを設定し、その範囲で座席を柔軟に使用できる「グループアドレス席」を導入することで部署内の連携を高めるとともに、コロナ終息後の出社率の増加への対応や、働く場所の選択肢を拡げるために「フリーアドレス席」「個人用ブース」「ファミレス席」など、誰でも自由に利用できる座席も設置しています。さらに自宅近くや出張先でも業務が行えるよう、契約型のサテライトオフィスの活用も進めています。また、会議室や打合せスペースにはモニターやWeb会議機器を整備し、業務のペーパレス化も推進することで、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方を実現しています。
こうした取組みにより、活発なコミュニケーションと生産性の向上を両立できる働きやすい職場環境を目指しています。
(2)健康経営
人財戦略の土台となる社員の心と身体の健康については、誰もが安心して活き活きと業務に専念できる状態になっていることを目指し、健康促進や疾病予防、早期発見、疾病時のケアから早期復職に向けた様々な仕組みを設け、施策を展開しています。2017年「健康経営宣言」以降、当社は2018年に水産・農林業で初めて「健康経営優良法人」に選ばれて以降、水産物由来の機能性成分を活かした施策で社員の健康づくりに注力していること等を評価頂き、2019年から5年連続で「健康経営銘柄」に選定されました。
2025年はその取り組みを更に強化し、ウォーキングやEPA摂取イベント、健康セミナー、産業看護職面談やストレスチェックフォロー、二次健診徹底など、改めて社内現場の声や産業看護職等専門者の意見もより積極的に反映して展開し、成果に繋げていきます。
グループの健康経営についても、各社で実態に沿った年度健康目標を定めるとともに、定期的に情報・意見交換の場を設け、各社間の協力・連携を推進することで成長を後押ししています。2024年度は取組の結果、前年より更に増加し10社が「健康経営優良法人2025」(うち2社は「ブライト500」「ネクストブライト1000」)に選定されました。2027年度には国内の全てのグループ会社が優良法人認定を得られるよう、専門者によるアドバイスを積極的に発信し、好事例を共有展開しながら取組を加速していきます。
⑥指標と目標
当社は人財戦略の実効性を管理するため、以下の人的資本に関する指標を設定しています。
≪人権の尊重に関する取り組み≫
企業活動のグローバル化と多様化が進む中、国内外のバリューチェーン全体で人権尊重の取り組みが求められています。ニッスイグループは、事業に関わるすべてのバリューチェーンにおいて、人権を最優先に尊重すべきとの認識のもと、「国際人権章典」および「労働における基本的原則および権利に関するILO宣言」に記された人権を支持し、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づいた取り組みを進めています。
<ガバナンス>
人権の尊重に関する取り組みは、サステナビリティ委員会傘下の「人権部会」、「サステナブル調達部会」の2部会を中心に対応しており、リスクに応じて関連するその他の部会と連携しながら対応を行っています(注)。各部会では方針や戦略の立案・実行を行い、サステナビリティ委員会に報告しています。年6回開催されるサステナビリティ委員会では、各部会からの報告や提案を受けてサステナビリティを巡る課題に係る具体的な目標や方針、施策を検討しています。また、取締役会への定期的な報告を通じて、取締役会からの意見や助言をその取り組みに反映しています。

(注):上記以外に経営基盤リスク委員会傘下の「労務安全衛生部会」、「倫理部会」とも連携しています。
<戦略>
ニッスイグループは、「人にも地球にもやさしい食を世界にお届けするリーディングカンパニー(GOOD FOODS 2030)」という長期ビジョンを掲げ、持続可能な社会の実現に向けて人権の尊重を企業価値向上の重要な要素と位置付けています。
人権への負の影響を防止・軽減するための取り組み

(イ)方針によるコミットメント(人権方針の策定)
当社では2020年9月に国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づいた「ニッスイグループ人権方針」を策定し、人権の尊重を経営課題として位置付けました。本方針は企業活動のグローバル化・多様化に伴い、国内外のバリューチェーンにおける人権尊重の取り組みが求められる中、ニッスイグループの事業に関わるすべてのバリューチェーンにおいて、人権は最優先に尊重されるべきであるとの認識のもと、この責任を果たしていくことを改めて表明したものです。また、本方針はニッスイグループの役員および従業員に適用するとともに、サプライヤーを含むビジネスパートナーの皆さまにも本方針を支持し人権の尊重に努めていただくことをお願いしています。
人権方針の周知
(ロ)人権デューデリジェンスの実施
重要人権リスクの特定
当社グループのバリューチェーンにおける実際のまたは潜在的な人権への負の影響の把握のため、2020年12月に部門横断型のワークショップ形式で人権リスクアセスメントを実施し、リスクを絞り込みました。その結果、以下の3つの重要リスクを特定し、重点的に対応を進めています。
人権リスクアセスメントのプロセスは「リスク管理」の項に記載しています。
(注)SAQ:Self-Assessment Questionnaire。自己評価調査票。
(ハ)救済措置(苦情処理メカニズムの整備)
当社グループでは、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき、グリーバンスメカニズムを構築し、救済へのアクセスを確保しています。社内および社外の窓口で通報を受け付ける内部通報制度に加え、2023年度から国内の生産事業所や漁業における外国人労働者を対象として、責任ある外国人労働者受入れプラットフォーム(JP-MIRAI)が提供する企業協働プログラムに参画し、22言語に対応した相談窓口を設置しています。また、サプライヤーをはじめとする幅広いステークホルダーを対象として、ビジネスと人権対話救済機構(JaCER)に参加し、ビジネスと人権に関する苦情・通報窓口を設置しています。このように自社だけでなく専門の第三者機関と連携しながら、対話と救済の仕組みを整えています。

また、上記以外に、お客さまと直接対話する仕組みとして、お客様サービスセンターを設置しています。「消費者の安全や知る権利」も企業活動の中で尊重すべき人権と考え、お客さまの声をタイムリーに受け止め、正確な情報をお伝えすることを心がけています。
<リスク管理>
(イ)人権リスクを識別・評価・管理するプロセス
当社グループのバリューチェーンにおける実際のまたは潜在的な人権への負の影響を把握するため、人権部会で人権リスクアセスメントを実施しています。外部環境の変化に対応し、国や専門機関、NGOの報告書や苦情・通報窓口への通報・相談内容、ステークホルダーとの対話を通じて収集した情報をもとに、新たなリスクの特定や優先順位の決定を行っています。直近では2024年7月にアセスメントを実施し、サステナビリティ委員会での議論を経て、同年10月に重要リスクを特定しました。2025年度以降は人権部会で年に一度の見直しを行い、人権リスクアセスメントは中期経営計画の策定タイミング(3年に一度)を目安に実施する計画です。
リスクアセスメントの手法
バリューチェーンの各プロセスにおいて、「一般的・業界横断的な人権リスク」と「水産業・ニッスイグループ特有の人権リスク」の2つの視点からリスクの洗い出しを行っています(下図参照)。特に後者の分析では、国別リスクや魚種別リスクといった視点も取り入れ、より詳細な評価を行っています。抽出されたリスクに対しては、発生頻度や可能性、発生時の影響の大きさを基準とした「インパクトアセスメント」を実施し、重要なリスクを特定・絞り込んでいます。
人権リスクアセスメントワークショップにより抽出された人権リスク

(注):赤字は再特定した重要人権リスク、青字は追加した人権リスクを示しています。
2024年度の人権リスクアセスメントで特定した重要人権リスク
1.サプライチェーン上の強制労働、児童労働
2.日本における外国人労働者の労働環境
3.重大労働災害、事故
(ロ)総合的リスク管理への統合状況
2024年度に再構築したリスクマネジメント体制のもと、人権部会やサステナブル調達部会で特定された人権リスクもリスクマネジメント委員会に共有され、全社グループ視点で経営戦略への反映や優先度に応じた対応策の実行が図られています。
リスクマネジメント委員会で特定した人権に関連する重要リスクは以下の通りです。
リスクマネジメント体制と重要リスクについては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご覧ください。
<指標と目標>
当社グループは、人権の尊重に関する指標を設定し、その進捗をモニタリングしています。主要な指標と実績、および目標値は以下の通りです。
(イ)1次サプライヤーアセスメント比率
ニッスイ個別の1次サプライヤー(直接の取引関係がある国内・海外のサプライヤー)に対し、SAQによる確認を進めています。基準に満たない場合は、回答の意図確認や実態把握のため、サプライヤーに対して訪問/オンラインでヒアリングの機会を設けるとともに、改善に向けた要請やアドバイスを行っています。
2022年度に22%だったSAQへの回答率は2024年度には97.5%まで拡大しました。2030年までに海外も含めたグループの主要サプライヤーにも対象を広げ、100%実施を目標に取り組みを進めています。
(ロ)外国人労働者の労働環境モニタリング
国内のグループ会社で外国人を雇用する全生産事業所を対象に年1回の労働環境調査を実施しています。調査では深刻な人権侵害リスクの兆候は認められていませんが、一部の事業所において言語面の課題が確認されており、人権部会より国内のグループ各社に対して多言語化対応の周知を図っています。グループ全体で統一した対応を進め、その対応状況を人権部会で確認しています。また、国内グループ会社の生産拠点45事業所に在籍する外国人労働者を対象に、22言語に対応した第三者相談窓口(JP-MIRAIアシスト)を導入し、労働問題から生活まわりの相談まで、外国人労働者がワンストップで相談できるハードルの低い仕組みを導入しています。
(ハ)従業員に対する人権研修実施状況
従業員(注)を対象とした人権研修を継続的に実施しており、2024年度には3,134名がeラーニング研修を受講しました。今後も毎年研修を実施し、従業員一人ひとりへの人権方針の浸透と意識向上を図ります。
(注):2024年度はニッスイ個別の全従業員と国内グループ会社の幹部職以上が対象
これらのKPIは人権部会・サステナブル調達部会を中心にPDCAサイクルで取り組みを改善しており、サステナビリティ委員会や取締役会に定期報告され、目標達成度合いや課題が議論されています。また、目標と指標は外部環境の変化やステークホルダーの声を踏まえてアップデートしています。
≪自然資本の持続可能性向上に向けた対応≫
当社グループのビジネスは自然資本に依存しており、さまざまな生態系サービスの恵みを受けて事業を行っていることから、自然資本の持続可能性が損なわれることは、大きなリスクであると認識しています。特に気候変動は当社グループをとりまくさまざまなリスクと関連しており、また、生物多様性も気候変動と相互に影響しあって、原材料調達などのリスクに大きく影響します。そのためこれらの環境課題に対して、統合的なアプローチと対応が重要であり、リスクに対応することでレジリエンスを高め、成長機会につなげていくことが重要と考えています。
①気候変動への対応(TCFD提言への取組)
<ガバナンス>
気候変動問題については、CFOがプロジェクトオーナーを務める部門横断型プロジェクト「TCFD対応プロジェクト」において、リスク・機会の分析と財務インパクト対応策の検討を行っています。検討結果はサステナビリティ委員会での審議を経て取締役会に報告し、取締役会からの意見や助言を反映しています。CO2排出量削減などの気候変動緩和策については、サステナビリティ委員会傘下の環境部会がグループ全体の取り組みを推進しています。

<戦略>
連結売上高の95%以上を占める水産事業、食品事業、ファインケミカル事業を対象とし、TCFD提言に基づく気候変動のシナリオ分析を2つのシナリオで実施しました。気候変動リスクと機会の特定、財務インパクトの評価を行い、その対応策を検討しました。明確化された重要なリスクと機会に対して、対応策を講じることで、リスクの低減と機会の確実な獲得につなげ、気候変動に対してレジリエントな状態を目指します。
(イ)戦略におけるシナリオ分析の概要
TCFDの提言に従い、気候変動シナリオ分析を実施しました。分析対象は水産事業と食品事業、ファインケミカル事業とし、バリューチェーン全体を幅広く分析しました。1.5℃/2℃および4℃の気温上昇時の世界を想定し、リスク・機会の抽出と2030年における財務インパクトの評価、および対応策を検討しました。
その結果、1.5℃/2℃シナリオでは炭素税の導入による操業コストが事業成長の阻害要因となり、積極的な温室効果ガス削減とともに生産活動の効率化に取り組み、新たな顧客需要を捉えることにより、事業成長につなげることが可能であることがわかりました。また、4℃シナリオでは自然災害の激甚化に伴う物理リスクが事業成長の阻害要因となり、養殖事業の高度化に取り組みこれらのリスクに対応することで収益への影響を最小化することが必要であることがわかりました。
1.5℃/2℃シナリオ
影響時期は、短期(3年以内)、中期(3-10年以内)、長期(10-20年程度)とした。
(注1)ICP:インターナルカーボンプライシング
(注2)LCA:ライフサイクルアセスメント
4℃シナリオ
影響時期は、短期(3年以内)、中期(3-10年以内)、長期(10-20年程度)とした。
(ロ)カーボンプライシングの影響
財務インパクトの中でも特に影響が大きかったカーボンプライシングについては、将来CO2排出量(Scope1、2)を2030年売上予測に基づいて算出し、2℃シナリオ、4℃シナリオごとのIEAの予測(注1)による炭素価格を掛け合わせて運営コストの影響金額を算出しました。2030年目標であるCO2排出量を総量で30%削減することにより、グループ全体で2℃シナリオでは56.0億円、4℃シナリオでは17.4億円の削減につながることがわかりました。
炭素税:2℃シナリオ時 135ドル/t‐CO2、4℃シナリオ時 42ドル/t‐CO2と仮定、為替レートはいずれのシナリオも1ドル=150円と仮定
(注1)IEA World Energy Outlook 2023
(注2)対応策なし:Scope1、2を対象とし、基準年度(2018年度)と同様の原単位でCO2が排出されると仮定
(注3)対応策あり:Scope1、2を対象とし、2030年目標を達成することでCO2排出量が2018年度から30%削減されると仮定
(ハ)天然水産資源(カタクチイワシ・スケソウダラ)の影響評価
調達量が多く重要な魚種であるカタクチイワシとスケソウダラについて、FAOのモデルを使用して2種類のシナリオで2030年、2050年の漁獲可能量の変化を評価しました。その結果、1.5℃シナリオにおいては両魚種ともに微減が予想されました。4℃シナリオにおいては、カタクチイワシは2030年、2050年ともに減少となり、スケソウダラは2030年は微増、2050年は増加が予想されました。2030年時点での漁獲可能量の変化率は大きくないため、財務への影響は軽微であることが確認されました。しかし、2050年の漁獲可能量の変化率は比較的大きいため、特に減少が予想されるカタクチイワシについては、対応策を確実に進めていく必要があります。
漁獲可能量の変化率 (%)

出所:FAO (国連食糧農業機関)「Impacts of climate change on fisheries and aquaculture(2018)」を参考に当社推計
(ニ)水リスクの評価
水リスク評価のグローバルスタンダードのうち、2021年度は世界自然保護基金(WWF)のWater Risk Filterを用いて国内の製造・物流拠点全体の評価を行いましたが、水リスク評価の際には拠点別の影響額を試算するために浸水深のデータが必要であることから、2022年度以降は分析粒度が細かくより精緻なデータ収集が可能である世界資源研究所(WRI)のAqueduct(アキダクト)を用いて、国内・海外の生産・物流拠点別に評価を行いました。
水害による生産中断に伴う機会損失については、各拠点の所在地に示されるAqueductの浸水深により拠点別に運転停止日数・在庫毀損率を特定し、財務影響金額を算定しました。財務への影響は中程度であることを確認しました。また、水ストレス(渇水)については、最も高いリスクレベルに該当する拠点はありませんでしたが、日本、タイ、北米、南米の生産拠点の一部が、水ストレス下にある地域に所在していることがわかりました。今後は継続的に使用水の削減に取り組むとともに、水リスク評価方法の精緻化についても検討を進めていきます。
■Aqueductによる洪水リスク評価結果(拠点数)
■Aqueductによる渇水リスク評価結果(拠点数)と水使用量
(ホ)戦略への反映
シナリオ分析の結果を受けて、中期経営計画「GOOD FOODS Recipe2」でも引き続き、優先度の高い対応策から事業計画に反映し、戦略との整合を図っています。
<リスク管理>
当社グループでは、中長期的な経営戦略を見据えた重要リスクを特定するため、マテリアリティをリスクマネジメントの起点としています。2023年度に実施したマテリアリティの見直しに伴い、重要リスクについても見直しを行いました。特定した気候関連の重要リスクは以下の通りです。なお、マテリアリティの見直しに際しては、TCFDやTNFDの取り組みにおける「気候関連・自然関連のリスクと機会」の検討結果を反映させています。リスクの詳細は「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご覧ください。
気候変動に関連するリスク・機会の分析と対応策については、CFOがオーナーを務める部門横断型の「TCFD対応プロジェクト」が環境部会と連動して検討しています。
<指標と目標>
長期ビジョン「GOOD FOODS 2030」において、2018年度比で、2030年にCO2排出量を総量で30%削減し、2050年までにカーボンニュートラルを実現することを掲げています。グループグローバルでの目標達成に向け、各事業所における省エネ施策の実施やエネルギー使用量の少ない高効率設備への更新、再生可能エネルギーの使用など、CO2削減計画を策定し、積極的に取り組んでいきます。
Scope3についてはGHGプロトコルに整合した環境省のガイドラインに従い、15のカテゴリーに分け算定しました。今後はデータの精度向上を図り、排出量の多いカテゴリー1の削減方法の検討などを行い、当社グループにおけるCO2排出量の削減をさらに推進します。また、調達する天然水産物、プラスチック、フードロス、水などについても、持続可能な利用を実現するための目標と施策をそれぞれ掲げ、取り組みを推進していきます。
(イ)CO2排出量の推移(Scope1、2)

(ロ)CO2排出量の推移(Scope3)
(注):2022年度より対象範囲を変更しました。
(ハ)第三者保証について
2021年度から2023年度のCO2排出量(Scope1、2、3)の実績については、排出量データの信頼性向上を目的として、株式会社サステナビリティ会計事務所に第三者保証手続を依頼し、保証報告書を取得しています。
(ニ)目標と実績
(注)ODP:Ocean Disclosure Project。SFP(Sustainable Fisheries Partnership)が2015 年に設立した、シーフードの調達を自主的に開示するためのオンライン報告プラットフォーム。
②生物多様性への対応(TNFD提言への取組)
当社グループは生物多様性を守ることの重要性を考え、2014年に環境憲章を改訂し、行動方針に「生物多様性の保全」の推進をうたっています。当社グループの強みは、世界各地から水産物をはじめとした素材を調達できる資源アクセスであり、価値創造の源泉となっている一方で、事業活動を通じて自然資本に大きく依存し、また、影響を与えています。地球や海の恵みを受けて事業を営んでいることを常に心にとめ、バリューチェーンにおける生物多様性への依存と影響を把握し、その上で事業活動による負の影響の回避・低減に努めるとともに、復元・再生に取り組みます。
また、当社グループは、2023年9月にTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)フォーラムに加盟し、2023年12月にTNFD Adopterに登録しました。TNFD最終提言v1.0で推奨される開示推奨項目を、「ガバナンス」、「戦略」、「リスクと影響の管理」、「指標と目標」の4つの柱に沿って開示しています。
(注):TNFD提言への取り組みの詳細は、TNFDレポートをご参照ください。
https://nissui.disclosure.site/assets/pdf/89/2023_tnfd_ja.pdf
<ガバナンス>
自然資本・生物多様性に関連する取り組みは、「水産資源持続部会」、「サステナブル調達部会」、「海洋環境部会」、「プラスチック部会」、「環境部会」、「人権部会」の6部会を中心に対応しており、各部会では方針や戦略の立案・実行を行い、サステナビリティ委員会に報告しています。年6回開催されるサステナビリティ委員会では、各部会からの報告や提案を受けてサステナビリティを巡る課題に係る具体的な目標や方針、施策を検討しています。また、取締役会への定期的な報告を通じて、取締役会からの意見や助言をその取り組みに反映しています。

<戦略>
漁業と養殖における自然への依存と影響の関係を整理するため、LEAPアプローチ(注1)に沿って「依存と影響」の 診断と「リスクと機会」の評価を行い、以下のように整理しました。なお、今回の評価では、バリューチェーン最上流における自然との接点である「漁業」および「養殖」を対象とし、外部ツール「ENCORE(注2)」を使用した一次評価を行った上で、当社グループの操業実態に合わせた二次評価(定性評価)を行いました。その結果、漁業では海域や水産資源などの海洋生態系サービスに大きく依存し、漁獲によって水産資源量や生物種に影響を与えていることが分かりました。養殖では、陸域・水域・海域の利用に加え、水温や水質などの生態系調整サービスに大きく依存している一方で、給餌による水質悪化など、養殖場水域の汚染により自然へ影響を与えていることが分かっています。
(注1)LEAPアプローチ:TNFDが開発した、自然関連のリスクと機会を評価するためのガイダンス。分析プロセスであるLocate、Evaluate、Assess、Prepareの頭文字をとったもの。
(注2)ENCORE:ビジネスセクターと生産プロセスごとの自然資本への依存と影響を評価するツール。
■依存と影響の診断

■想定される主なリスクと機会
(イ)水産資源の持続的な利用
イ.取り扱い水産物の資源状態調査の概要
当社では、3年ごとに取り扱い水産物の資源状態調査を行っています。2023年度に実施した第3回の調査では、当社およびグループ会社(国内16社、海外20社)において、2022年に取り扱った天然水産物・水産物加工品は原魚換算重量で約276万トンでした。調査データの分析はSFP(注)へ委託し、第三者性を確保しました。
(注)SFP:Sustainable Fisheries Partnership。持続可能な漁業のためのパートナーシップ、サプライチェーンで漁業改善を推進する米国NGO。
調査方法

調達した天然水産物および水産物加工品の原産地(2022年)

ロ.資源管理状態の評価結果
SFPによる分析の結果、2022年に取り扱った天然水産物および水産加工品のうち、約75%が適切に維持・管理できている資源(「優れた管理」および「管理」)であることがわかりました。一方で、「要改善」状態の資源が8%、「プロフィール未登録(スコアが欠損しており判定できない資源)」が約17%ありました。

ハ.絶滅危惧種への対応
第3回資源状態調査の結果、取り扱った水産物の一部にIUCN(国際自然保護連合)で定められた絶滅危惧種Ⅰ類(IUCNレッドリストにおけるCR, EN)に該当する魚種が含まれていることが分かりました。2022年に「ニッスイグループ絶滅危惧種(水産物)の調達方針」を策定し、方針に基づいて魚種ごとに対応策を決定することで、持続性を確保しています。
2022年時点の分類に基づく絶滅危惧I類と、ニッスイグループの対応策
ニ.今後の対応策
・資源状態の把握が困難な魚種(特に魚粉・魚油・すり身の加工原料となる魚種)に対し、ラウンドテーブルへの参加やFIPの支援など、優先して対応します。
・漁獲情報の収集が困難な品目の資源特定や、サプライヤーとの協働によるトレーサビリティの確保に取り組みます。
・調達資源について、人権侵害リスクを把握するための評価方法を検討します。
<リスクと影響の管理>
当社グループでは、中長期的な経営戦略を見据えた重要リスクを特定するため、マテリアリティをリスクマネジメントの起点としています。2023年度に実施したマテリアリティの見直しに伴い、重要リスクについても見直しを行いました。特定した自然資本・生物多様性に関わる重要リスクは以下の通りです。なお、マテリアリティの見直しに際しては、TCFDやTNFDの取り組みにおける「気候関連・自然関連のリスクと機会」の検討結果を反映させています。リスクの詳細は「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご覧ください。
気候変動に関連するリスク・機会の分析と対応策については、CFOがオーナーを務める部門横断型の「TCFD対応プロジェクト」が環境部会と連動して検討しています。また、バリューチェーン上の自然資本関連のリスク・機会の分析と対応策については、水産資源持続部会、海洋環境部会、サステナブル調達部会、人権部会において検討し、サステナビリティ委員会での議論の後に取締役会に報告され、取締役会から受けた意見や助言を施策に反映しています。
<指標と目標>
当社グループは、水産資源の持続性確保や海洋環境の保全を経営課題と位置付けて取り組んでおり、以下の指標と目標を用いて自然関連の依存・影響、リスク・機会を管理しています。
(注1)ODP:Ocean Disclosure Project。SFP(Sustainable Fisheries Partnership)が2015 年に設立した、シーフードの調達を自主的に開示するためのオンライン報告プラットフォーム。
(注2)GSSI:Global Sustainable Seafood Initiative。持続可能な水産物認証プログラムを検証する国際パートナーシップ。
(注3)RFMO:Regional fisheries management organizations。水産資源の保存及び持続可能な利用の実現を目指し、個別の条約に基づいて設置される国際機関。
3 【事業等のリスク】
(1)当社グループのリスクマネジメント
①リスクマネジメントの考え方
当社は、「リスクマネジメント規程」において、企業の存続に影響を与えると考えられる事象発生の不確実性を「リスク」、企業が経営を行っていく上で事業に関連する内外の様々なリスクを適切に管理する活動を「リスクマネジメント」と定義しており、適切な「リスクマネジメント」の実行が経営の重要課題であると認識しています。
②リスクマネジメントの基本方針
当社及び当社グループは、事業活動の妨げとなるリスクの未然防止に努め、緊急時には人命尊重を第一に損失の発生を最小限に抑え、被災者支援など社会への配慮を行うとともに経営資源の保全と事業の継続に最善を尽くすことで、企業価値を維持・向上していくことをリスクマネジメントの基本方針として「リスクマネジメント規程」において定めています。
③リスクマネジメント体制
当社は、リスクマネジメントの実効性を高めるため、全社的リスクマネジメントシステムの構築とその維持・向上を任務とする、社長直轄の組織であるリスクマネジメント委員会を設置しています。同委員会は全執行役員によって構成され、社長が委員長を務め、リスクマネジメント担当執行役員は、取締役会へ定期的に活動報告をしています。
また2023年度からグループ全体のリスクを適宜、的確に捉える新しい体制への見直しを図り、リスクマネジメント委員会・サステナビリティ委員会・品質保証委員会・執行役員会の事務局が連携して、重要リスク対応を全社グループ視点で一元管理する体制へ移行し、リスク対応に優先順位を付けて経営戦略に落とし込み、将来の成長の機会とリスクの的確なマネジメントに取組んでいます。
新しいリスクマネジメント体制を踏まえ、リスクマネジメント委員会は全社重要リスクを一元的に把握・管理する統合リスク管理機能として、次の事項を審議・承認し、取締役会へ報告することで、全社的リスクマネジメントシステムの構築とその維持・向上の役割を果たしていきます。
(注1)重要リスク:当社のグループ経営において極めて重要度が高く優先的に対応すべきと判断したリスク
(注2)重要リスク管理組織:重要リスクごとに設置し、全社横断的なリスク対応計画の管理責任を負う組織
④リスクマネジメントプロセス
当社グループでは、新しいリスクマネジメント体制において、リスクマネジメントプロセスを年間のPDCAサイクルとして、リスクマネジメント活動を推進していきます。
中長期的な経営戦略を見据えた重要リスクを特定するため、マテリアリティをリスクマネジメントの起点としており、マテリアリティを見直すタイミングで、定期的に重要リスクの見直しを図っていきます。ただし大きな環境変化があった場合は、年度の進捗確認・評価で議論します。

⑤重要リスクの特定プロセス
当社グループは、中長期的に企業価値を維持・向上していくためには、政治・経済・社会・テクノロジーなどの外部環境の変化がもたらすリスクと機会に戦略的に対応することが重要と考えています。当社グループでは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記述の通り、昨今の外部環境の変化を捉えたマテリアリティの見直しを行い、その過程でマテリアリティに関連する機会とリスクを抽出・分析し、中長期的な重要課題・事業戦略に重大な影響を及ぼすと認識するリスク項目を重要リスクとして特定しました。
また、プラスとマイナスの影響を持ち併せたリスクとマイナスの影響を主とするリスクの両方を統合管理するリスクマネジメント体制へ移行するにあたり、前者を経営戦略リスク、後者を経営基盤リスクの2つに分類して整理しています。

■重要リスクの特定プロセス

<「リスク項目の特定」と「リスク評価」について>
マテリアリティに関連するリスクを抽出・分析し、リスク属性で整理した結果、17のリスク項目を特定しました。その中から、中長期的な重要課題・事業戦略に及ぼす影響を評価し、極めて重大と判断した11の重要リスクは以下の通りです。
■リスクマネジメント推進体制図

(2)重要リスク
当社グループの戦略・事業その他を遂行する上でのリスクについて、投資家の判断に重大な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しています。以下に記載したリスクは、当社グループの全てのリスクを網羅したものではなく、記載以外のリスクも存在し、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。なお、本文中における将来に関する事項は、別段の記載がない限り当年度末において当社が判断した内容に基づきます。
≪経営戦略リスク≫
(戦略1)人的資本への対応に関するリスク
<概要>当社グループの経営計画達成のために、事業創出・企画運営の能力のある経営を担う人財、海外国内を問わず活躍できるグローバル人財やプロフェッショナル人財、各生産拠点で成果を上げる人財の確保と育成が必要ですが、日本国内の少子高齢化と人口減少が進むにつれ、国内での優秀な人財確保が難しくなりつつあります。また、多様な人財が働けるダイバーシティ対応に後れをとると、必要な人財確保が困難になると想定されます。
<主な対応策>
当社グループでは、経営戦略と連動した人財戦略・人財育成を実行していますが、今後の事業展開にあたり、事業を牽引する人財育成が急務である一方、専門性をもって事業に貢献する人財の確保もまた重要であると考えており、社内の多様な価値観・キャリア志向尊重の観点から、外部にも通用する専門性の高い人財を育成・処遇しています。若手社員については、複数の事業・職種を経験することで、視座を高め、仕事の幅を広げ、変化対応力を高めることを狙いとした「育成ローテーション」を実施しています。将来海外で活躍するグローバル人財候補を育成する「グローバル人財育成制度」も2016年より展開しています。
従業員エンゲージメントは2021年度から測定しており、抽出された課題に対して個別にアクションプランを策定し実行することで組織風土の改善を促しています。また、ミッションの社内浸透を図るとともに、全社員が新しい“食”について考え、意見交換を行うことでエンゲージメントの向上につなげる取り組み「GOOD FOODS Talk」を2023年度より全職場で実施しています。引き続き国内グループ会社にも展開し、各社において自発的貢献意欲の向上と組織風土や職場状況を改善する施策を実施していきます。
少子高齢化による労働人口の減少に伴う人手不足の深刻化への対応としては、多様な働き方の実現、労働環境・労働条件の改善、地方自治体との連携による人財確保などにより、選ばれる企業を目指しています。人財のリテンションと同時に、自動化や業務改善による省人化・省力化で生産性向上を図ることで、変化に対応できる人財ポートフォリオを構築していきます。
※詳細は「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)テーマ別課題 人的資本への対応」をご参照ください。
(戦略2)気候変動への対応に関するリスク
<概要>近年、世界中で気候変動が深刻化しており、その影響はますます顕著になっています。温暖化による異常気象や自然災害は、当社グループの原材料調達、生産、物流、販売などあらゆる事業活動に深刻な影響を及ぼす可能性があります。また、気候変動への対応を目的とした新たな規制や市場動向の変化によって、当社のビジネスモデルが脅かされる可能性もあります。
<主な対応策>
当社グループでは、2018年度比でCO2排出量を2030年までに30%削減することをサステナビリティ目標として掲げ、削減に取り組んでいます。生産拠点においては、省エネルギーの推進や高効率機器への更新、自然冷媒への切り替え、燃料転換、魚油・廃油の燃料活用に加え、太陽光発電設備の導入や再生可能エネルギー由来電力への切り替えを積極的に進め、CO2排出量の削減に取り組んでいます。
気候変動に伴う漁獲量の減少や調達コストの上昇に対応するため、産地の分散化や調達ネットワークの強化、代替原料の開発などを進め、サプライチェーンのレジリエンスを向上します。
さらに、風水害の激甚化や渇水による事業停止リスクへの対応として、BCPの見直しやハザードマップ等を活用した詳細なリスク評価を行い、拠点の移転や分散の検討も進めます。
※詳細は「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)テーマ別課題 自然資本の持続可能性向上に向けた対応 ①気候変動への対応(TCFD提言への取組)」をご参照ください。
(戦略3)生物多様性への対応に関するリスク
<概要>水産資源の減少に伴い、漁獲制限などの規制が強化されることで、当社グループの漁業や原材料調達に影響を及ぼす可能性があります。また水産業界全体において水産物の流通量が減少した場合、水産物価格の上昇を招き、消費者の水産物離れが進むことで、市場の縮小につながる恐れがあります。
また、近年、日常生活に欠かせない飲食料品の容器包装や事業活動に使用されるプラスチックが海洋環境へ与える影響が社会課題として注目されています。プラスチックごみによる海洋汚染は、生態系の破壊や生物の減少を引き起こし、食品や水産事業における原料調達や食の安全性に影響を及ぼす可能性があります。
<主な対応策>
当社グループでは、2023年度よりTNFDのLEAPアプローチ(注1)を活用し、事業活動による自然への依存と影響を把握することで、負の影響の回避・軽減に努めています。
水産資源の持続的な利用に向け、持続可能な調達比率100%を2030年までのサステナビリティ目標として設定し、3年ごとに「取り扱い水産物の資源状態調査」を実施しています。調査結果を分析し、調達の見直しや認証品の取り扱い比率向上などの対応策を講じることで、持続可能な水産物の利用につなげています。
また、養殖においては、養殖漁場の沖合化や自動給餌制御システムの活用により、海洋環境への負荷軽減を図っています。さらに、天然種苗に依存しない完全養殖の魚種拡大や、陸上養殖の推進を通じた海洋環境への負荷低減にも取り組んでいます。
海洋のサステナビリティ課題の解決には、一社単独では対応が難しいケースも多いため、SeaBOS(注2)などの業界イニシアティブを通じて、国内外のステークホルダーと連携した取り組みを進めています。
(注1)LEAPアプローチ : TNFDが開発した、自然関連のリスクと機会を評価するためのガイダンス。
分析プロセスであるLocate、Evaluate、Assess、Prepareの頭文字をとったもの。
(注2)SeaBOS : Seafood Business for Ocean Stewardship、持続的な水産ビジネスを目指すイニシアティブ。
※詳細は「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)テーマ別課題 自然資本の持続可能性向上に向けた対応 ②生物多様性への対応(TNFD提言への取組)」をご参照ください。
(戦略4)サプライチェーンの環境・人権に関するリスク
<概要>企業活動のグローバル化が進む中、サプライチェーンにおける環境や人権への負の影響が顕在化しており、国際機関や各国政府による基準策定や法整備が進められています。
当社グループにおいても、事業活動に関連し、人間が本来持つべき自由や権利を侵害するリスクを正確に把握し、適切に対処することが求められます。サプライチェーン上で環境配慮や人権尊重が不十分な問題が発生した場合、調達の困難化にとどまらず、訴訟や行政処分、企業イメージの低下、不買運動などにつながる可能性があります。
<主な対応策>
当社グループでは、サプライチェーンにおける潜在的な人権リスクを把握し、適切に対処することで、ライツホルダー(企業が尊重すべき人権の主体)への負の影響を最小化することを重視しています。
また、サプライチェーンのあらゆる段階で環境・人権リスクを低減するためには、サプライヤーとの強固な協力関係が不可欠です。そのため、「サプライヤーガイドライン」を通じて、特に強制労働や児童労働の禁止、およびIUU漁業(違法・無報告・無規制漁業)による水産物や原材料の取り扱いを厳格に禁止するよう求めています。当社の一次サプライヤーに対しては、ガイドラインの配布と説明を行い、 同意確認書の署名回収を進めるとともに、SAQ(自己評価アンケート)や対話を通じて遵守状況を確認しています。今後は優先して確認すべき原材料や産地を特定し、より詳細な確認を進めていきます。
当社グループ内では、年に一度「外国人労働者の労働環境調査」を実施し、各事業所における外国人労働者の人権保護と負の影響防止・軽減に努めています。
また、救済の仕組みとして、当社グループ内の内部通報制度とは別に、外部のプラットフォームを活用した外国人労働者向けの相談窓口を設置しています。さらに、サプライヤーをはじめとするその他のステークホルダーに対しても、同様に外部のプラットフォームを活用した相談窓口を提供しています。
(戦略5)海外事業展開に関するリスク
<概要>当社グループ主要戦略のひとつとして、海外展開の加速を目指し、水産・食品事業における北米・欧州での更なる拡大とアジアでの事業基盤構築、ファインケミカル事業における医薬品原料の海外展開を掲げていますが、事業展開する国において、経済環境および法規制の変更等の各国固有のリスクが顕在化した場合、事業の基本的戦略や収支に影響を与える可能性があります。
<主な対応策>
当社グループでは、2030年に海外所在地売上高比率50%を目指しており、グループガバナンスの取り組みをより一層強化しています。具体的には、当社グループの強みの一つに「グローバルリンクス」があり、資源アクセスから生産・販売に至る各機能を担う国内外の企業ネットワークで、各社が独自の強みを生かしつつシナジーを発揮していることが特色ですが、食文化や価値観は世界各地で異なります。意思決定の迅速性の観点などから、現地マネジメントに裁量を委ねるべきところは委ね、一方で、リスクコントロールや資本効率などの観点では、グローバルガバナンスを強化し、グリップを効かせることが重要と考えています。
ガバナンスの実効性を高めるためには、ルールづくりや管理・監査などのシステムを強化することはもちろんですが、それ以上に、「新しい“食”の創造」というミッションを共有し、志を同じくすることが重要であると考えています。そのため、当社ではミッションや長期ビジョンの浸透に継続的に取り組むとともに、リスクと機会の特定とそれへの対策を通じて、これまで以上のシナジー創出や付加価値の向上に努めていきます。
(戦略6)地政学的問題に関するリスク
<概要>近年、地政学的な要因が事業に影響を及ぼす可能性を考慮する必要性が高まっていると認識されています。例えば、当社グループが事業を展開するエリアにおいて、国境封鎖、制裁、輸出入規制、主要輸送ルートの遮断など国際貿易が阻害されるリスクが想定され、これらが顕在化した場合には、当社グループの中長期経営方針の実行や業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。
<主な対応策>
当社グループでは、地政学的リスクに関する動向の情報収集と分析をもとに、リスクシナリオの策定及びリスクの把握を行い、その影響を低減するための適切な対策の検討を進めてまいります。既に、事業展開国・地域におけるカントリーリスクの調査、情報収集、評価をもとに、調達先の分散の検討、複数拠点からの製品供給体制の構築を図っております。引き続き、情勢を注視しながら、事業活動に及ぼす影響の最小化に向けたサプライチェーンの強靭化に努めてまいります。
≪経営基盤リスク≫
(基盤1)製品の安全安心・品質に関するリスク
<概要>安全性や品質管理に対する消費者の関心が一層高まっているなか、国内外を問わず、安全、安心な商品を提供していくことが強く求められており、食を取り扱う当社グループでは、より一層の安全性、品質管理が求められていると認識しています。製品の品質事故や、表示偽装などの品質不正といったお客様の安全安心を脅かす事象が発生すると、当社グループ全体への信用が損なわれ、ブランド価値が大きく棄損し、事業継続に重大な影響を及ぼす可能性があります。
<主な対応策>
当社グループでは、品質保証憲章において、全ての役職員がお客様起点で品質と食品安全のリスクを考え行動が出来るよう、品質保証の理念をもとに品質方針・行動指針を制定し、その下に品質保証に関する各基準を定めています。
製商品の品質の安全性を確保する基準として、関連法規より厳格な当社独自の「ニッスイ品質保証基準」を設けております。同基準には、HACCP(注1)管理を前提としたニッスイ工場認定基準を核に、使用水基準、薬剤管理基準、防虫管理基準、樹脂部品基準、原材料基準、包材基準、アレルギー物質のコンタミ防止基準、フードディフェンス基準などを定めています。
ニッスイブランド商品はニッスイ工場認定基準により認定した工場のみで生産しており、認定後も品質保証部による定期的な監査を実施、工場指導を行っております。また工場間の情報共有や課題解決を目的とし、工場経営者会議、工場品質管理担当者会議などを定期的に開催しております。
また、食品安全の第三者認証であるFSSC22000(注2)の認証取得を生産工場で推進し、原材料情報の一元管理体制の構築、グローバルでの検査体制の確立およびエクセレントラボによる検査精度の向上などの取り組みも行っております。引き続き、従業員への品質教育の強化に努め、食品安全文化の醸成を図ってまいります。
(注1)HACCP : Hazard Analysis and Critical Control Pointの略。食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因(ハザード)を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、それらの危害要因を除去または低減させるために特に重要な工程を管理し、製品の安全性を確保する衛生管理の手法。国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)の合同機関である食品規格(コーデックス) 委員会が発表し,各国にその採用を推奨しております。日本では2020年の食品衛生法の改正に伴いHACCPによる衛生管理が義務化されています。
(注2)FSSC22000 : Food Safety System Certificationの略。FSSC22000財団(Foundation FSSC22000)により開発された食品安全のためのマネジメントシステム規格。食品小売業界が中心の非営利団体、国際食品安全イニシアティブ(GFSI:Global Food Safety Initiative)により、食品安全の認証スキームの一つとして承認された規格です。
(基盤2)情報セキュリティに関するリスク
<概要>今後、生産・物流・販売でのシステム連携による効率化が進むにつれ、システム停止による事業活動への影響は増加すると考えられます。システム停止はハードウェア障害、ソフトウェアのバグや脆弱性、人為的ミスなど、様々な要因によって引き起こされますが、昨今では外部サイバー攻撃に代表される情報セキュリティリスクが最も懸念される要因となっています。また、情報セキュリティインシデントが生じた場合、システム停止による直接的な影響にとどまらず、信頼性が低下する他、損害賠償等の多額の費用負担発生など当社グループに重大な影響を及ぼす可能性があります。
<主な対応策>
グループ経営を進める中、当社グループ内でデータ漏洩、システム破壊が発生すると、グループ全体の事業に大きく影響を与える可能性があります。
そこで、国内グループでは、個人情報や経営、事業、研究などに関する重要な情報の漏洩・紛失を防止するため、「情報セキュリティ基本方針」などの規程やルールの徹底、システムの管理体制の強化、教育や訓練を含めた人的対策の領域において、各到達点を具体的に策定し、ニッスイグループIT部門会議を定期的に開催するなどの取り組みにより均質化を進めてまいりました。
また、2024年度からは海外グループを含む全グループに対し、サイバー攻撃を受けるリスクの高い社外公開サーバの脆弱性を検知するサービスを導入し、リスクを検知した場合、グループ会社に通知し是正措置を促す体制づくりを構築しました。
引き続き、グループ会社の情報セキュリティ対策が有効に機能しているかを定期的に確認し、情報セキュリティ確保への継続的な改善・向上に努めてまいります。
(基盤3)コンプライアンスに関するリスク
<概要>当社グループは、日本および事業を行う海外における多岐にわたる法規制の適用を受けており、当社グループによる法令違反や社会規範に反した行動等により、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受け、規制遵守対応のためのコストが大きく増加する可能性があります。また、お客様をはじめとしたステークホルダーの信頼を失うことにより、レピュテーションやブランド価値が大きく毀損し、当社グループの事業継続に重大な影響を及ぼす可能性があります。
<主な対応策>
当社グループでは、企業としての責任を果たすため、倫理憲章を制定し、国内外の法令および社内諸規程の遵守といった、コンプライアンスの徹底に取り組んでいます。
これら当社グループのコンプライアンス向上施策の策定・実施を行うため倫理部会を設置しています。また、法令等に違反している疑いのある行為について、当社グループの役職員が通報できる内部通報制度を設けており(社内外に窓口を設置)、倫理部会は内部通報制度の適正な運営も担っています。
内部通報制度の運営やコンプライアンスアンケートの実施等により、法令等に違反する疑いのある行為やコンプライアンス課題を早期発見し、関係する役員・部門と協働して、個別事象の是正はもちろん、必要な場合に再発防止策も含めて検討のうえ実施しています。また、コンプライアンス向上施策として、2020年度より、当社グループの子会社と個別にコンプライアンスワークショップを実施しコンプライアンスに関するありたい姿を共有、各社のコンプライアンス課題・施策について協議を行うことにより、当社グループ全体のコンプライアンス向上を推進しております。
(基盤4)大規模自然災害・事故に関するリスク
<概要>大規模な地震、津波、台風、洪水等の自然災害に関連するリスクは年々高まっており、国内外問わず、世界各地で大規模災害が現実のものとなっており、今後も中長期的な継続や規模の拡大が懸念されています。このような大規模な自然災害の発生により、当社グループ従業員およびその家族への被害、事務所・工場等当社グループ拠点の損壊、ユーティリティー(電気、ガス、水)遮断による拠点稼働停止等、重要な経営資源喪失による事業活動の停止によって、当社グループの事業継続に重大な影響を及ぼす可能性があります。
<主な対応策>
当社グループでは、大規模災害に直面した場合でも人命を第一とした上で、従業員・お客様・ステークホルダーにとって必要な支援・サービス等を継続するため、「災害BCP基本方針」のもとに「災害BCP部会」が中心となり事業継続計画を推進しております。
近年、首都直下型や南海トラフなどの大型地震に関して高い確率で発生が予測されています。そこで、大規模災害の発生時に、災害対策本部が各拠点やグループ各社から迅速に情報を収集し、的確な判断・対応を取ることが出来るよう、安否確認や拠点被害報告等の情報収集システムを導入しました。災害対策本部訓練も定期的に実施し、引き続き初動対応力強化を図っております。従業員に対しては、防災意識の向上と災害時の初動確認を目的とし、各システムの操作確認訓練や防災教育eラーニングを実施しております。
また、地球温暖化による気候変動は、台風・洪水などの自然災害の頻度を増加させ、激甚化させる傾向にあります。その対応として、自然災害リスク(地震・風水災等)の影響度定量評価の実施やオールハザード型BCP(注1)への見直しに向けて取り組んでいます。
(注1) オールハザード型BCP : リスク(原因事象)を問わず、必要な経営資源が何らかの理由で被害を受けた場合の(結果事象)の影響に基づき、対応策を考える事業継続計画
(基盤5)労働安全衛生に関するリスク
<概要>企業価値向上に最も重要な要素は「人財」と考えていることから、労働環境の維持・向上が経営戦略に重要な影響を及ぼし、多様性を尊重して働きやすい職場環境の維持、向上に努める必要があると認識していますが、各施策が計画通りに進捗せず、労働災害や健康被害、ハラスメント等が発生した場合には、業務パフォーマンスの悪化や労災補償、ブランド価値の毀損が発生し、当社グループの事業継続に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
<主な対応策>
当社グループでは、何よりも従業員を守る「安全」を最優先とすべきことを永遠に不変の考え方としており、「ニッスイグループ安全宣言」のもとに、労務安全衛生部会を通じて各社各事業所の安全活動を推進しています。
2025年度からはその安全第一の原点に今一度立ち返り、管理者のみならず従業員ひとりひとりが自身と同僚を守るという決意を持って安全活動に自分事として参画し、それが当然になる「安全文化」が醸成されていることを目指し、その実現に向けた活動を展開していきます。具体的には、全事業所全社員において現場の実情やリスクなどからそれぞれの「安全宣言」を主体的に考えて実践することとします。あわせて、職長教育やリスクアセスメント実践者教育などの実施を強化するとともに、管理者や安全担当だけでなく全従業員が安全パトロールをできる状態を目指します。さらに、自職場だけでなく他職場とのクロスパトロールも拡充することで、従業員ひとりひとりの意識および安全活動全体のレベルアップを促進します。
ハラスメントおよびメンタルヘルスについては、社員ひとりひとりの意識向上と相談員レベル・相談体制の強化によりトラブルが深刻化する前に防止できる状態を目指して、相談員研修や一般社員向けの教育ツールを拡充し、また早期相談・早期対応ができるよう、相談窓口の継続的な周知も図っていきます。労働時間についても、ルールの周知徹底を繰り返し行うとともに毎月の勤怠状況確認も引き続き実施し法令・協定違反を防止します。グループ各社に対しても、その労働時間管理実態を正しく把握し、その課題への取り組み状況と適切な運営が確認できるように、定期的な実態調査と必要に応じた個別のフォローも行ってまいります。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、インバウンド需要の拡大や雇用・所得環境の改善などにより経済環境に改善傾向が見られましたが、ウクライナ情勢の長期化や中東地域における地政学リスクの高まり、米国の関税政策に伴う為替変動など不確実性が増す状況となっています。
世界経済(連結対象期間1-12月)についても、欧米においてインフレ緩和による実質賃金の増加を受け、個人消費の持ち直しが景気を下支えしましたが、足元ではわが国同様、米国の関税など予測不能な政策により、景気の下振れリスクが懸念されています。
当社および当社グループにおいては、海外の水産商事事業・食品事業および国内チルド事業が好調に推移し、ファインケミカル事業では医薬品原料の販売が回復、物流事業も価格改定が進み収益性が向上しました。一方で、北米の水産加工事業が引き続き苦戦、漁撈事業・養殖事業も天候不順や海水温上昇の影響を受け厳しい事業環境となったうえ、国内食品事業では米価の高止まりの影響を受けました。
このような状況下、当連結会計年度の営業成績は、売上高は8,861億26百万円(前期比547億50百万円増)、営業利益は317億79百万円(前期比21億15百万円増)、経常利益は353億1百万円(前期比33億37百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は253億81百万円(前期比15億30百万円増)となり、売上高、各段階利益とも過去最高を更新しました。
(単位:百万円)
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
①水産事業
水産事業につきましては、漁撈事業、養殖事業、加工・商事事業を営んでおります。
<当連結会計年度の概況>
水産事業では売上高は3,640億57百万円(前期比271億64百万円増)となり、営業利益は84億18百万円(前期比22億78百万円減)となりました。
漁撈事業:前期比で増収、減益
<日本>
・カツオ・サバの漁獲は堅調に推移しましたが、夏場の時化などによりイワシの漁獲が振るわず減益となりました。
養殖事業:前期比で減収、減益
<日本>
・飼料価格の上昇などのコスト増に加え海水温の上昇による斃死や生育不良の影響もあり、各魚種で苦戦しました。魚種毎では、マグロは供給過多で販売価格が低迷、ブリは出荷抑制や成長遅れ、ギンザケは早期水揚げしたことによる魚体重減少の影響があり、減収・減益となりました。
<南米>
・飼料価格の上昇などのコスト増や生簀繰りの影響による生残率の低下に加え、水揚げ時期が集中したことで加工原料向け商品の販売比率が増加したことにより平均販売単価が下落していましたが、期末にかけ市況が好転したことで増益となりました。
加工・商事事業:前期比で増収、増益
<日本>
・鮭鱒などの販売が好調に推移し増収となった一方、ブリ・飼料油飼の販売が減少したこともあり減益となりました。
<北米>
・商事事業は鮭鱒の販売が堅調に推移した一方で、加工事業において人件費を含むコスト上昇に加え、スケソウダラのすりみやフィレの販売価格が低迷したことから、増収・減益となりました。
<欧州>
・鮮魚ビジネスを展開する会社を連結子会社とした効果に加え、イタリアやベネルクス向けの販売が好調に推移し、増収・増益となりました。

②食品事業
食品事業につきましては、加工事業およびチルド事業を営んでおります。
<当連結会計年度の概況>
食品事業では売上高は4,710億58百万円(前期比277億61百万円増)となり、営業利益は287億11百万円(前期比14億19百万円増)となりました。
加工事業:前期比で増収、減益
<日本>
・家庭用の冷凍食品・フィッシュソーセージ、業務用冷凍食品の販売は堅調に推移し増収となりました。利益面では価格改定やすりみ原料安の効果はあったものの、米価の高止まりに加え、円安による輸入価格や物流費などの上昇も重なり、減益となりました。
<北米>
・家庭用の販売が好調に推移し、業務用の外食向け販売の苦戦をカバーしたことで全体では販売数量は増加、円安の影響もあり増収となりました。また、販売拡大に加え、白身魚・えびの原料価格が低位安定で推移したことから、家庭用・業務用ともに増益となりました。
<欧州>
・スペイン・イタリアへ販売エリア拡大を進めたことに加え、フランスでは販売数量が堅調に推移しました。また、販売拡大に加え、主原料である白身魚の価格が低位安定で推移したことで増収・増益となりました。
チルド事業:前期比で増収、増益
・人流回復に加えコンビニエンスストアの販売促進効果もあり、おにぎり・サラダの販売が好調に推移しました。また、株式会社グルメデリカ(注1)が2023年7月から連結子会社として加わったこともあり増収・増益となりました。

③ファイン事業
ファイン事業につきましては、医薬品原料、機能性原料(注2)および機能性食品(注3)などの生産・販売を行っております。
<当連結会計年度の概況>
ファイン事業では売上高は158億44百万円(前期比1億48百万円増)となり、営業利益は8億91百万円(前期比10億62百万円増)となりました。
・第4四半期に医薬品原料の国内向け販売が増加したことに加え、欧州への輸出がスタートしたことで増収・増益となりました。
④物流事業
物流事業については、冷蔵倉庫事業、配送事業、通関事業を営んでおります。
<当連結会計年度の概況>
物流事業では売上高は165億36百万円(前期比13億22百万円増)となり、営業利益は28億38百万円(前期比13億1百万円増)となりました。
・価格改定に加え、2024年1月の新物流センター開業効果もあり増収・増益となりました。
(注1) 2024年7月1日付で、日本クッカリー株式会社を存続会社として、NC・GDホールディングス株式会社及び
株式会社グルメデリカの3社が合併し株式会社日本デリカサービスに商号変更しました。
(注2) サプリメントの原料や乳児用粉ミルク等に添加する素材として使用されるEPA・DHAなど。
(注3) 主に通信販売している機能性表示食品「ごま豆乳仕立てのみんなのみかたDHA」、
特定保健用食品「イマークS」などの健康食品。
生産、受注及び販売の実績は、次の通りであります。
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次の通りであります。
(注) 1.金額は、販売価格によります。
②受注実績
受注生産は行っておりません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次の通りであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(2)財政状態
(単位:百万円)
資産合計は前連結会計年度末に比べて284億94百万円増の6,348億78百万円(4.7%増)となりました。
流動資産は74億1百万円増の3,325億68百万円(2.3%増)となりました。棚卸資産が109億34百万円増加したことが主な要因です。
固定資産は210億92百万円増の3,023億9百万円(7.5%増)となりました。設備投資などにより有形固定資産が146億31百万円増加しました。
負債合計は前連結会計年度末に比べて1億41百万円減の3,489億38百万円(0.0%減)となりました。
流動負債は133億63百万円増の2,261億79百万円(6.3%増)となりました。短期借入金が174億24百万円増加したことが主な要因です。
固定負債は135億4百万円減の1,227億58百万円(9.9%減)となりました。長期借入金が138億96百万円減少したことが主な要因です。
純資産合計は前連結会計年度末に比べて286億35百万円増の2,859億39百万円(11.1%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益を253億81百万円計上したこと、剰余金の配当を81億1百万円行ったこと、円安の影響により為替換算調整勘定が109億77百万円増加したことなどによります。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
①キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
営業活動によるキャッシュ・フローは、403億79百万円の収入(前期比141億6百万円の収入減)となりました。税金等調整前当期純利益および減価償却費の合計が613億14百万円となった一方で、未払費用の減少をはじめ運転資本の増加による資金の減少が59億42百万円、法人税等の支払額が127億46百万円あったことなどによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、303億93百万円の支出(前期比73億28百万円の支出減)となりました。国内外における生産設備への投資等に伴う有形固定資産の取得による支出が298億41百万円あったことが主な要因です。
財務活動によるキャッシュ・フローは、114億52百万円の支出(前期比9億41百万円の支出減)となりました。配当金の支払額が80億90百万円あったことが主な要因です。
②資金調達方針
当社は、事業活動を円滑に行うため、コストを抑えた安定資金の調達を目指し、直接金融を含めた多様な手段の中から最適な資金調達方法を選択しています。
間接金融については、スワップ等を利用した長期固定資金と変動の短期資金のバランスを概ね1:1を基本に、経済情勢等に応じ長期固定資金の比率を上げるなど、機動的に対応することで金利変動リスクを低減し安定資金を確保しています。調達通貨は円・米ドル・ユーロを基本に各国の事業規模に応じた調達とすることで為替リスクを軽減しています。また、複数の金融機関とコミットメントラインを設定しており、経済環境の急激な変化による資金調達難等の流動性リスクに備えております。
資金の効率性の側面では、国内はキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を活用、海外は各国の税制等を考慮のうえ、海外グループ間の資金融通等を本社で一元管理しています。なお、北米は日本同様、統括会社でCMSを導入し北米における資金を管理しています。
③調達方法
四半期ごとにグループの資金需要を予想し市場環境を考慮したうえで、最適な資金調達方法を策定、取締役会で審議しています。
長期資金については、毎期の償還額にも配慮しつつ、長期間に亘り構築してきた幅広くかつ良好な関係にある複数の金融機関から借入を行っています。また、相対借入に加え、市場性の高いシンジケート・ローンや健康経営・環境対応などESG関連の格付けを活用した調達も行っています。短期資金については、借入枠を締結し資金需要に応じて機動的に調達しています。
今後もコストを抑えた安定資金を調達するため、信用格付「A」を活用した調達を含め、多様化を図ってまいります。
(4)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表を作成するにあたって、棚卸資産の評価、固定資産等の減損、繰延税金資産の回収可能性などの資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。過去の実績等を踏まえ合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。なお、特にIFRSを適用している在外子会社で保有する生物資産の評価(在池魚評価)については、生物資産を販売費用等の追加コスト控除後の公正価値で測定し、取得原価との差額の変動額を純損益として認識しており、その測定には生物資産の正味売却価額や生残率等を見積もる必要があることから、市場動向や養殖成績などによって公正価値評価額が大きく変動する可能性があります。海外及び国内養殖会社の仕掛魚の評価、国内養殖会社の固定資産の減損に関する見積りや前提条件については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(5)今後の方針について
今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
5【重要な契約等】
該当事項はありません。
6 【研究開発活動】
当社グループは、水産品、食品、医薬品を含む機能性素材および養殖技術において「食」と「健康」に関する研究開発を行っています。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は4,985百万円であります。なお、中期経営計画において水産、食品、ファイン事業の主要3事業の個々の強化に加え、それぞれの事業領域の境目となる分野で融合を進めることでより高い成果を目指していることから、全ての研究開発費にかかる費用をセグメント別に関連づけることが困難であるため、その総額を記載しております。当連結会計年度における研究開発の主な概要は次の通りであります。
当社は、東京イノベーションセンターを中心に水産・食品・ファイン事業に関連する技術開発、商品開発活動を展開しております。水産に関しては自然な外観と食感を維持する「シーフードプロ技術」の適応拡大を進めています。食品に関しては、味・香りの基礎研究や米、野菜、鶏等の原料まで遡った研究を行い、独自の加工技術と組み合わせた食品の高品質化に取り組んでいます。また、タンパク質摂取の在り方の多様化に対応するために、植物タンパク質の利用研究も行っています。機能性素材に関しては、高純度EPAの研究を深化させるとともに新しい医薬・機能性脂質の研究、スケソウダラのタンパク質「速筋タンパク」の研究開発を行っています。養殖に関しては、大分海洋研究センターを中心に、ブリをはじめとした養殖魚の育種、陸上養殖、データサイエンスなどの研究を行っています。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当社グループ(当社および連結子会社)は、既存事業の増強、効率および維持管理などのための設備を中心に合計340億51百万円の投資を行いました。
水産事業においては、船舶の建造および修繕、ドックの維持更新などに対して117億35百万円の投資を行いました。
食品事業においては、加工工場及びチルド食品工場の生産体制の維持、増力化、省力化、新商品生産のための製造能力の増強などにより174億29百万円の投資を行いました。
ファイン事業においては、医薬品原料工場の生産体制の維持、増力化、省力化、新商品生産のための製造能力の増強などにより11億91百万円の投資を行いました。
物流事業においては21億5百万円、その他事業においては1億61百万円の投資を行いました。
全社(共通)においては、14億27百万円の投資を行いました。
(単位:百万円)
2【主要な設備の状況】
(1) 提出会社
(2025年3月31日現在)
(2) 国内子会社
(2025年3月31日現在)
(3) 在外子会社
(2025年3月31日現在)
(注) 1.土地を賃借しております。賃借している土地の面積については、〔 〕で外書きしております。
2.帳簿価額のうち「その他」は、「工具器具及び備品」及び「建設仮勘定」の合計であります。
3.従業員数は就業人員であり、臨時従業員は[ ]内に年間の平均人員を外書きで記載しております。
3【設備の新設、除却等の計画】
(1)重要な設備の新設等
重要な設備の新設等の計画はありません。
(2)重要な設備の除却等
経常的な設備の更新のための除却等を除き、重要な設備の除却等の計画はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
①【株式の総数】
②【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
①【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
②【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3)【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4)【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注)1.公募による新株式発行(有償一般募集)
発行価格 412円
引受価額 395円
資本組入額 197.5円
(注)2.第三者割当増資(オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資)
発行価格 395円
資本組入額 197.5円
割当先 SMBC日興証券株式会社
(5)【所有者別状況】
2025年3月31日現在
(注) 1.自己株式850,359株は「個人その他」に8,503単元、「単元未満株式の状況」に59株含めて記載してあります。なお、自己株式850,359株は株主名簿記載上の株式数であり、2025年3月31日現在の実質的な所有株式数は849,359株であります。
2.上記「その他の法人」の中には、証券保管振替機構名義の株式が50単元含まれています。
(6)【大株主の状況】
2025年3月31日現在
(注)
1.2024年4月17日付で公衆の縦覧に供されている変更報告書において、野村證券株式会社及びその共同保有者であるノムラ インターナショナル ピーエルシー(NOMURA INTERNATIONAL PLC)及び野村アセットマネジメント株式会社が、2024年4月10日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2025年3月31日時点における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。
(7)【議決権の状況】
①【発行済株式】
2025年3月31日現在
(注) 1.「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式には、証券保管振替機構名義の株式5,000株(議決権の数50個)、株主名簿上は当社名義となっているものの実質的には所有していない株式1,000株(議決権の数10個)が含まれています。
2.「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式623,600株(議決権の数6,236個)が含まれています。なお当該議決権6,236個は、議決権不行使となっています。
3.「単元未満株式」には、当社所有の自己株式59株が含まれています。
②【自己株式等】
2025年3月31日現在
(注) 1.株主名簿上は当社名義となっていますが、実質的に所有していない株式が1,000株(議決権10個)あります。なお、当該株式数は上記「発行済株式」の「完全議決権株式(その他)」欄に含めています。
2.株式給付信託(BBT)が保有する当社株式623,600株は、上記の自己株式には含まれていません。
(8)【役員・従業員株式所有制度の内容】
(取締役等に対する業績連動型株式報酬制度)
当社は、取締役(断りがない限り社外取締役、海外居住者を除きます。)および取締役を兼務しない執行役員(海外居住者を除きます。以下、「執行役員」といいます。取締役と執行役員を総称して「取締役等」といいます。)の中期経営計画への達成意欲を高めるとともに、取締役等が株価上昇によるメリットのみならず、株価下落リスクも株主の皆様と共有することで、中長期的な業績の向上と企業価値の向上に貢献する意識を高めることを企図して、2018年6月27日開催の第103期定時株主総会の決議により、取締役等に対する業績連動型株式報酬制度「株式給付信託(BBT(=Board Benefit Trust))」(以下「BBT制度」といいます。)を導入し、2021年6月25日開催の第106期定時株主総会においてBBT制度の一部を変更いたしました。
さらに取締役等の中長期的な業績の向上と企業価値の向上に貢献する意識を高め、企業価値向上に資する制度とするために、取締役等の報酬のうち業績に連動する報酬の比率を高め、合わせて、ガバナンスの強化をはかるために、2025年6月26日開催の第110期定時株主総会において、取締役等に給付する株式に退任までの間の譲渡制限を付す「株式給付信託(BBT-RS(=Board Benefit Trust-Restricted Stock))」(以下「本制度」といいます。)に変更いたしました。
①本制度の概要
本制度は、当社が拠出する金銭を原資として信託(以下、BBT制度に基づき設定された信託を「本信託」といいます。)が当社株式を取得し、取締役等に対して、当社が定める役員株式給付規程に従って、本信託を通じて当社株式および当社株式を時価で換算した金額相当の金銭(以下「当社株式等」といいます。)を給付する業績連動型株式報酬制度です。なお、取締役等に当社株式を給付する時期は、当社の各対象期間(中期経営計画の対象期間およびそれと連動し取締役会があらかじめ定める期間で最短2事業年度、最長4事業年度とします。)終了後の一定時期または退任時とし、取締役等が当社株式を時価で換算した金額相当の金銭の給付を受ける時期は、従来BBT制度では当社の各対象期間の終了後であったところ、本制度では、原則として取締役等の退任時とします。取締役等が在任中に当社株式の給付を受ける場合、取締役等は、当社株式の給付に先立ち、当社との間で譲渡制限契約を締結することとします。これにより、取締役等が在任中に給付を受けた当社株式については、原則として、当該取締役等の退任までの間、譲渡等による処分が制限されることとなります。さらに、一定の非違行為があった場合等に当社が当該株式を無償で取得できるようにしております。
<本制度の仕組み>


②取締役等に給付される当社株式等の数の上限
取締役等には、各事業年度に関して、役員株式給付規程に基づき役位に応じて定まる数のポイントを一次的に付与します。取締役等に対し事業年度毎に一次的に付与したポイントは、各対象期間終了後に、業績達成度に応じた係数を乗じることによって調整します。
当社が、各対象期間につき取締役等に付与することができるポイント数(各対象期間終了後に調整した後のポイント数)の上限は、1事業年度あたり592,500ポイント(うち取締役分として337,500ポイント)とするため、592,500ポイント(うち取締役分として337,500ポイント)に当該対象期間にかかる事業年度の数を乗じた数といたします。このため、本対象期間に関しては、一例として、今後、取締役会が本対象期間を4事業年度と定めた場合、2,370,000ポイント(うち取締役分として1,350,000ポイント)が上限となります。
なお、取締役等に付与し、調整したポイントは、1ポイント当たり当社普通株式1株に換算します(ただし、本株主総会における株主の皆様による承認決議の後において、当社株式について、株式分割、株式無償割当てまたは株式併合等を行った場合には、その比率等に応じて、ポイント数の上限および付与・調整済みのポイント数または換算比率について合理的な調整を行います。)。
③本制度による受益者その他の権利を受けることができる者の範囲
当社取締役(海外居住者および社外取締役を除きます。)および執行役員 (海外居住者および取締役兼務者を除きます。)
2 【自己株式の取得等の状況】
(1)【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2)【取締役会決議による取得の状況】
(注) 1.2025年5月14日開催の取締役会において、当社普通株式につき公開買付けを行うことを決議いたしました。
公開買付けの概要は以下のとおりです。
買付け等の期間 :2025年5月15日(木曜日)から2025年6月11日(水曜日)まで(20営業日)
公開買付開始公告日:2025年5月15日(木曜日)
買付け等の価格 :普通株式1株につき、金772円
買付予定数 :11,000,000株
決済の開始日 :2025年7月3日(木曜日)
2.当期間における取得自己株式には、2025年6月1日から有価証券報告書提出日までの取得自己株式数は
含めていません。
(3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注) 当期間における取得自己株式には、2025年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めていません。
(4)【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注) 当期間における保有自己株式数には、2025年6月1日から有価証券報告書提出日までの取引については含めていません。
3【配当政策】
当社グループの利益配分については、長期的・総合的視野に立った企業体質の強化ならびに将来成長が見込まれる分野の事業展開に備えた内部留保にも意を用いつつ、経営環境の変化に対応して当社および当社グループの連結業績に応じた株主還元を安定的に行うことを基本方針としています。なお、中期経営計画「GOOD FOODS Recipe2」においては、「安定的な配当を実現しつつ3年間の総還元性向40%以上」としています。
当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本的な方針としており、配当の決定機関は、中間配当、期末配当とも取締役会で行うことができる旨定款で定めています。
当事業年度については、期末配当金は1株につき16.0円としました。中間配当金1株当たり12.0円とあわせて、年間配当金は1株につき28.0円となります。
(注) 基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。

4【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、当社および当社グループの収益力・資本効率等の改善を図るとともに、社会的責任への取り組みを進め、持続的成長と中長期的な企業価値の向上を促していくため、取締役会においては、企業戦略等の大きな方向性を示し、重要な意思決定機能を残しつつも、監督機能をより重視してまいります。
意思決定機能については、社長執行役員を中心とする執行役員(会)へ権限委譲を進め、意思決定を迅速化し、監督と執行の分離をより進めてまいります。
また、上記取締役会による経営の監督に加え、経営陣より独立した立場の社外監査役を含む監査役4名による経営の監査体制が有効であると判断し、監査役会設置会社形態を採用しております。
② コーポレート・ガバナンス体制の概要
当社のコーポレート・ガバナンス体制の概要は、以下のとおりです。

(イ)取締役・取締役会
取締役は、経営の透明性の向上・経営監督機能の強化を図るため任期を1年とし、経営陣から独立した立場の社外取締役を選任しています。社外取締役4名を含む10名で構成される取締役会は、原則として毎月1回以上開催され、社会課題への取り組みを進めながら持続的成長と中長期的な企業価値の向上を促すため、ミッション・ビジョン、中長期の経営戦略等大きな方向性を示すとともに、執行上の重要な意思決定と適切な監督を行うことを役割と考えています。
取締役会は、前記の役割を果たすため「企業経営」「財務・会計」「コーポレート・ガバナンス」「サステナビリティ」等の専門性や経験に加え、主要事業に関する知識・経験、事業間の融合を進めるための柔軟性・創造性を有する人財が必要と考えています。また、その構成はジェンダーを含め多様な視点が重要と考えており、取締役総数に占める独立社外取締役の割合を40%としています。
取締役会 構成員の氏名等
〔議 長〕 代表取締役 社長執行役員 田中 輝
〔構成員〕 浜田 晋吾、山本 晋也、梅田 浩二、浅井 正秀、倉石 曜考、
松尾 時雄(社外取締役)、江口 あつみ(社外取締役)、安部 大作(社外取締役)、
田中 径子(社外取締役)
取締役会の活動状況
当事業年度において、取締役会を19回開催しており、個々の取締役の出席状況については以下のとおりであります。取締役常務執行役員の山下伸也、社外監査役の山本昌弘および神吉正は、2025年6月26日開催の定時株主総会をもって退任しております。
*取締役執行役員の田中輝、社外取締役の安部大作および田中径子、社外監査役の寺原真希子の出席状況は、2024年6月26日就任後に開催された取締役会を対象としております。
(注)神吉 正の「吉」の正確な漢字は「土」の下に「口」です。
2024年度の取締役会の活動は以下の通りです。
当社取締役会規程に基づく重要事項の決定および職務執行の報告に加え、下記の中長期経営テーマについて審議しました。
(ロ)執行役員・執行役員会
業務執行については、より機動的にかつ効率的な業務運営を行うため、執行役員制度を採用しております(2009年6月25日付導入)。取締役会で選任された執行役員で構成される執行役員会は、原則として毎月1回以上開催され、当社および当社グループの持続的成長と企業価値の向上を促進するため、主要な業務執行につき、多角的かつ十分な審議の上、迅速かつ適切に意思決定を行い、併せて情報共有を行っています。
執行役員会 構成員の氏名等
〔議 長〕 代表取締役 社長執行役員 田中 輝
〔構成員〕 浜田 晋吾、山本 晋也、梅田 浩二、浅井 正秀、倉石 曜考、
中野 博史、古賀 敬、井上 浩志、広井 洋一郎、中井 清典、洲崎 幹雄、谷内 満、
高見 幸司、外山 邦彦、吉田 桂子、大平 全人
(ハ)指名・報酬委員会
当社では、取締役会の諮問機関として、任意の「指名・報酬委員会」を設置しています(2018年6月27日付設置)。独立社外取締役4名および代表取締役2名で構成され、独立社外取締役が委員長を務めています。指名委員会では、取締役会の体制・社長を含めた取締役候補の選解任や評価制度・スキルマトリックス・サクセッションプラン等につき審議し、取締役会に答申・決定しています。報酬委員会では、報酬制度・水準等について同業・同規模他社と比較するなど毎年検証しています。また、個人別の報酬の算定に当たっては、会社業績およびサステナビリティを含めた業績目標に基づき支給基礎額を決定のうえ、個人別パフォーマンスの評価を行い取締役会に答申します。なお、最終的な個人別支給額については、取締役会からの委任を受け報酬委員会が決定しています。
指名・報酬委員会 構成員の氏名等
〔委員長〕 独立社外取締役 松尾 時雄
〔構成員〕 江口 あつみ(社外取締役)、安部 大作(社外取締役)、田中 径子(社外取締役)、
浜田 晋吾、田中 輝
<取締役選任の考え方>
当社は毎年指名委員会で知見・経験や専門性のバランス、多様性、規模をはじめ様々な視点から取締役会のありたい姿を議論し、取締役会が当社の中長期的なミッション・ビジョン実現のために必要な監督機能を発揮出来るよう努めております。当社では取締役会が実効性を確保するために備えるべきスキルを以下のとおり考えております。
①企業経営、②財務・会計、③マーケティング・セールス、④生産・技術、⑤研究・開発、⑥国際性、⑦コーポ
レート・ガバナンス、⑧リスクマネジメント、⑨法務・コンプライアンス、⑩サステナビリティ
取締役・監査役に期待する分野(スキルマトリックス)
<取締役の選任基準>
社外取締役は、企業経営に関する実務経験者、サステナビリティ、財務・会計等の知見あるいは法律に関する知見がある方、また他社での社外役員経験などコーポレート・ガバナンスの知見がある方など、当社経営の妥当性や適正性を客観的・専門的な視点から監督する能力を備えたものとしています。社内取締役は、当社における豊富な業務経験や専門性を求められる業務経験を有し、リーダーシップの発揮により、意思決定・監督する能力を備えたものとして中長期的なミッション・ビジョンを体現することを踏まえ選任しています。
<ダイバーシティについて>
取締役の選任にあたっては、①社外、社内の比率、②監督に必要なスキル、ノウハウ、経歴、③就任年数(数年後を見据えた構成の検討)、④年齢、性別、国籍など多様性を確保することを方針としています。
<選任のプロセス例>

指名・報酬委員会の活動状況
当事業年度において、指名委員会を6回、報酬委員会を7回開催しており、個々の取締役の出席状況については以下のとおりであります。
*社外取締役の安部大作および田中径子の出席状況は、2024年6月26日就任後に開催された指名・報酬委員会を対象としております。
2024年度の指名委員会、報酬委員会の活動は以下の通りです。
指名委員会(全6回開催)
取締役会の体制・社長を含めた取締役候補の選解任や評価制度・スキルマトリックス・サクセッションプラン等につき審議
報酬委員会(全7回開催)
業績連動報酬の総額および個人別支給額、役員報酬の改定について審議
(ニ)監査役・監査役会
当社は、財務・会計に関する知見等、監査に必要となる専門性と幅広い分野についての豊富な知識を有する人財を監査役に選任し、経営陣より独立した立場の社外監査役3名(うち女性1名)を含む監査役4名で、監査役会を構成しております。各監査役は取締役会に出席して取締役の職務執行を監査するとともに、必要に応じて執行役員会等重要会議に出席しております。
監査役会 構成員の氏名等
〔議 長〕 常勤監査役 濱野 博之
〔構成員〕 寺原 真希子(社外監査役)、神宮 知茂(社外監査役)、田所 健(社外監査役)
③ 取締役会の実効性評価
当社は2016年度より毎年、アンケートおよびディスカッションの方法により取締役会の実効性評価を実施しています。2022年度以降は、定点観測により課題とその克服状況を把握する観点から、毎年同じ設問の点数式アンケート(任意の記述欄あり)を採用し全役員を対象に実施、新任役員を対象にアンケート記述欄にかかる補足インタビューを実施、アンケートおよびインタビューから見える課題を抽出、取締役会とは別枠で社外取締役をファシリテーターとして全役員による課題克服に向けたディスカッションを実施しています。
(イ)実効性評価のスケジュール
2024年度の取締役会の実効性評価(以下「実効性評価」)は、全役員(取締役10名、監査役4名)を対象とし、以下のスケジュールで実施しました。
2025年1月 点数式(4段階)アンケート実施
2025年2月~3月 アンケート結果の取りまとめ、事務局にて新任を中心とした社内外取締役及び社外監査役にインタビュー実施、課題抽出
2025年4月 社外取締役をファシリテーターとし、取締役会とは別枠にてディスカッション
(ロ)アンケートの内容および結果概要
イ.アンケート内容
取締役会の全体の状況を確認すべく、以下の5項目を大項目とし、全29問からなる構成としました。また各大項目に自由記述欄を設け、気づきの点などを記載していただきました。
(a)取締役会の構成(規模、人数、多様性、社内外の比率等)
(b)取締役会の運営、支援体制(年間スケジュール、資料の内容・分量、議長のリーダーシップ等)
(c)取締役会の議題(議案件数・議案内容、付議基準の妥当性等)
(d)対外的コミュニケーション(ステークホルダーに向けた情報開示の質・内容の適切性等)
(e)社内外の取締役へのトレーニング
ロ.結果概要
<総括>
大項目間の比較では、社内役員と社外役員とで、その評価に大きな差はみられないものの、近年の傾向として、社内役員はその役割を認識し自己評価を厳しくしてきたことから、社外役員よりも社内役員の評価の方が低い結果となっています。
IR活動の充実を図った結果として「(d)対外的コミュニケーション」が、また、当社工場や子会社視察を通じて当社事業への理解を深める機会を社外役員に提供している結果として「(e)トレーニング」が引き続き高評価となりました。一方で、「(c)取締役会の議題」は、他の項目に比べて評価が低くなっています。

<小括>
高評価、低評価の項目はほぼ例年通りですが、社内役員の自己評価が厳格化したことに加え、本事業年度は社外役員の約半数に変更があったこともあり、評価が下がった項目が若干増加しました。2023年度の実効性評価において要望のあった議案についての事前説明の一部実施など、事務局において種々改善策を講じている点については一定の評価を得ているものの、「(c)取締役会の議題」については多くの項目が低評価となりました。

(ハ)アンケートおよびインタビューから見える課題
アンケートおよび個別インタビューの結果を踏まえ、以下を課題として抽出しました。
イ.取締役会の位置づけの明確化
「監督」と「経営の最高意思決定」の両役割のバランス
ロ.取締役会の多様性向上
ハ.中長期的な議論が不足している経営テーマの整理
ニ.取締役会資料の量・質・提供のタイミングの改善
(ニ)ディスカッションの概要と今後
上記「アンケートおよびインタビューから見える課題」は、いずれも当初より当社の課題として指摘されていることから、本事業年度のディスカッションは、上記課題の解決に向けた方策・時間軸にかかるコンセンサスの形成を主眼とすることとしました。
イ.取締役会の位置づけの明確化~「監督」と「経営の最高意思決定」の両役割のバランス~
当社取締役会は、社内取締役の過半数を事業部門出身者が占めていることから、「経営の最高意思決定」機関の要素が強いとの指摘が以前からありました。事業部門出身の社内取締役からは、取締役会の監督機能について理解はしているものの、自身の立場の使い分けが難しく、結果的に取締役会が社外取締役への承認を求める場となる傾向がある点につき反省が見られました。しかし、取締役会において、戦略的意図やリスクテイクの観点から社内取締役の判断と社外取締役の評価を議論することは意義があると考えられます。そのため、事業のことを十分に理解しないまま監督機能にのみ重点を置きすぎることは当社においては適切とは一概に断定しにくく、経営の最高意思決定機関として、事業を含めた当社の方向性を決めるための機能を有することが、現状の事業規模においては重要であると考えられます。加えて、社内取締役の「取締役」としての意識改革が進んできていることから、機関設計の変更などにより現状の当社取締役会のあり方を変更する必要性まではないことを確認しました。
ロ.取締役会の多様性向上
取締役会には2名の女性社外取締役がいるものの、社内取締役は全員日本人男性であり、執行役員会も全員日本人男性で構成されていることから、近い将来この姿を変えなければいけないとの共通の認識を以前から有していました。当社の現状から直ちに女性社内取締役を登用することは難しいものの、地道に人財育成を行ってきた結果、この度、新たに社内から1名の女性執行役員が誕生しました。まだ1名ではありますが、女性従業員の身近な社内ロールモデルとなることが期待されます。一方で、当社は2030年までに海外所在地売上高比率50%を目標としているものの、女性活躍推進を先行して進めてきたことから、未だ取締役会のみならず執行役員会にも外国人はおりません。しかし、多様性の具体的な議論は指名委員会において引き続き行うこととし、今後さらなる活用が進む予定であることが共有されました。
ハ.中長期的な議論が不足している経営テーマの整理
中長期的な議論の質を高める必要性についての認識は共有しているものの、各取締役の意識に大きな差があることから、取締役会の場では十分な議論ができていませんでした。そこで、このような現状を打開すべく、率直な意見交換が可能となるインフォーマルなディスカッションの場を通じて、取締役間の共通認識を形成していくことの必要性を再確認しました。具体的には、例えば、事業ポートフォリオにかかる現在の姿と将来のありたい姿のギャップを埋めるために、そしてそれが10年後、20年後に当社グループに与える影響などを勘案し、いつまでに何をどうするのか、などの基礎的な事柄についてディスカッションする場と考えています。そこで、2025年度は、インフォーマルなディスカッションの場を通じて経営戦略の議論を充実すべく、外部コンサルタントを起用しつつ、執行役員も含めた複数回の合宿を実施する予定です。
ニ.取締役会資料の量・質・提供のタイミングの改善
従前より、資料のポイントが絞り切れておらず量も多い、提供タイミングが遅いなどの指摘はあったことから、本事業年度、社外役員向けに一部案件につき事前説明を実施した点は評価されました。しかし、そもそもの資料の量が多すぎることから、事前説明が実施されない案件についても、要点をまとめたサマリーを添付するなどの方策を検討することを要望されました。そこで、2025年度では、審議事項についても業務報告で既に採用している形式と同様の形式にて進めることとなりました。
今回のディスカッションを通じて、具体的な方策や時間軸のコンセンサスを得られました。今後は、その着実な実行と定期的な検証を通じて、当社取締役会の実効性を継続的に高めるべく、取り組んでまいります。
④ 責任限定契約の内容の概要
当社は、会社法第427条第1項の規定により、業務執行取締役等でない取締役及び監査役との間において、会社法第423条第1項の損害賠償責任を法令の定める限度まで限定する契約を締結することができる旨を定款で定めております。なお、当社は社外取締役および監査役との間において、同内容の契約を締結しております。
当該責任限定が認められるのは、当該業務執行取締役等でない取締役及び監査役が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がないときに限られます。
⑤ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、当社および当社子会社の取締役、監査役、執行役員、会計監査人、重要な使用人を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております(ただし、独自に役員等賠償責任保険契約を締結している当社子会社については除きます)。
当該保険契約により、被保険者が職務の執行に関し負担することになる第三者訴訟、株主代表訴訟および会社訴訟において発生する損害賠償金および訴訟費用等の損害(ただし、法令に違反することを認識しながら行った行為や犯罪行為に起因する場合等、保険契約上で定められた免責事由に該当するものを除きます)を填補することとしております。
当該保険契約の保険料は、全額を当社が負担しております。
⑥ 内部統制システムおよびリスク管理体制の整備の状況
当社が業務の適正を確保するための体制(いわゆる内部統制システム)に関する基本方針として取締役会で決議した事項の概要および当該体制の運用状況の概要は、次のとおりです。なお、当社の内部統制システム基本方針の全文は、当社ウェブサイト(https://www.nissui.co.jp/vision_policy/internal_control/index.html)に掲載しています。
(イ)取締役・使用人の職務の執行が法令・定款に適合することを確保するための体制(コンプライアンス体制)
イ.体制の概要
取締役・執行役員等は、当社の経営理念に基づき制定された、サステナビリティ行動宣言・倫理憲章・品質保証憲章・環境憲章等の規範を率先垂範するとともに、従業員に対して周知徹底します。
社外弁護士も参加する倫理部会は、法令・定款・社内規程等(以下「法令等」という)の遵守(コンプライアンス)を確保するための研修等の企画・運営等を行い、担当役員がその活動内容を取締役会に報告します。また、倫理部会に社内外の窓口を設置し、当社グループの役職員から直接内部通報を受け付け、監査役にも同報される体制とし、法令等に違反している疑いのある行為等を早期発見・是正します。また、通報内容は秘密とし、通報者に対する不利益な取り扱いを行いません。
また、財務報告の信頼性を確保するための内部統制については、社内に専任組織を設置し、全社的な内部統制の状況を把握するとともに、重要な業務プロセスなどを文書化し、評価・改善する取組みを連結ベースで行う体制を構築します。
ロ.運用状況の概要
倫理部会を定期的に開催し、当社グループのコンプライアンス向上施策の策定・実施、内部通報制度の適正な運営(社内外に窓口を設置)を行っています。内部通報制度の運営やコンプライアンスアンケートの実施等により、法令等に違反する疑いのある行為やコンプライアンス課題を早期発見し、関係する役員・部門と協働して、個別事象の是正はもちろん、必要な場合に再発防止策も含めて検討のうえ実施しております。コンプライアンス向上施策として、2020年度より、当社グループの子会社と個別にコンプライアンスワークショップを実施しコンプライアンスに関するありたい姿を共有、各社のコンプライアンス課題・施策について協議を行うことにより、当社グループ全体のコンプライアンス向上を推進しております。また、倫理部会の活動内容は適宜取締役会に報告しています。
財務報告の信頼性を確保するための内部統制については、社内に設置の専任組織が、「内部統制評価方針」に基づき当社グループにおける内部統制の有効性を評価し、その結果を取締役会に報告しております。
(ロ)取締役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制(情報管理体制)
イ.体制の概要
株主総会議事録、取締役会議事録、執行役員会議事録、取締役・執行役員を委員長とする各種委員会の議事録および稟議書・実施報告書等については、法令および社内諸規程に基づき適切な保存・管理を行います。
ロ.運用状況の概要
取締役会議事録等の取締役の職務の執行に係る各書類については、法令および社内規程に従って適切に保存・管理するとともに、リスクマネジメント委員会傘下の情報セキュリティ部会において、情報管理全般に関連する社内諸規程を制定し、適宜見直しております。また、全従業員に対し、情報管理を含む情報セキュリティ教育・訓練を実施し、情報管理体制の強化を図っています。これにより、近年のサイバー攻撃への対策にもつながっています。国内グループ会社に対しても、定期的に状況を確認し、当社基準の達成に向けた指導を行っています。2024年度からは海外を含む全グループ会社を対象に、社外公開サーバの脆弱性を検知するサービスを導入し、リスク発生時には通知・是正を促す体制を整えました。
(ハ)損失の危険の管理に関する規程その他の体制(リスクマネジメント体制)
イ.体制の概要
代表取締役社長執行役員直轄の組織であるリスクマネジメント委員会はリスクマネジメント規程に基づいて、当社グループのリスクマネジメントシステムの構築とその維持・向上に努め、担当役員は定期的にリスクマネジメント委員会活動の報告を取締役会に行います。
当社グループにとって重要性の高いリスクについては、関連する各事業部門の責任者を構成メンバーとして設置する各リスク管理組織が、リスクマネジメントの実効性を高めるための施策の立案、進捗管理を実施するとともに、各事業部門の責任者が、担当業務に関する適切なリスクマネジメントを実行しています。
ロ.運用状況の概要
リスクマネジメント委員会は、全社重要リスクを一元的に把握・管理する統合リスク管理機能として、次の事項を審議・承認し、取締役会へ報告することで、全社的リスクマネジメントシステムの構築とその維持・向上に努めています。
・重要リスクの特定 (重要リスク管理組織の特定)
・重要リスク対応計画の審議 (重要リスク管理組織が策定・報告)
・重要リスク対応計画実行のレビュー (過年度総括・評価・是正)
・重要リスク対応計画の網羅的な把握・確認 (次年度計画の全社集約・一元化)
(ニ)取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制(効率的な職務執行体制)
イ.体制の概要
取締役会は、原則として毎月1回以上開催され、重要事項の決定、中長期経営戦略・各年度予算の決議、取締役・執行役員の業務執行状況の監督を行います。また、執行役員を構成員とする執行役員会を原則として毎月1回以上開催し、主要な業務執行につき意思決定を行います。
業務執行については、代表取締役社長執行役員が当社グループを統治し、各取締役・執行役員は管掌・担当する部門等の執行責任を負います。
ロ.運用状況の概要
取締役会規程に基づき、取締役会を当事業年度は19回開催しました。また、執行役員会規程に基づき、執行役員会を当事業年度は24回開催しました。
取締役会では、持続的成長と中長期的な企業価値向上に向けた実質的審議の時間を十分に確保し、重要事項の意思決定を行うとともに、執行状況の妥当性等の監督を行っています。また、取締役会の実効性評価等を通じ、適切なリスクテイクを支える環境整備を継続的に進めております。
執行役員会では、取締役会と連携し、当社グループ全体の経営戦略の策定、各部門・事業の計画の立案と推進、業務プロセスの改善等、主要な業務に関する意思決定を行っています。また、各部門・事業の責任者が業務上の課題や取り組み状況を報告し、必要に応じ意見交換や提言を行うなど、業務の適正性を確保するように努めています。
(ホ)当社および子会社からなる企業集団における業務の適正を確保するための体制(グループ会社管理体制)
イ.体制の概要
グループ各社の経営については、その自主性を尊重しつつ、当社が制定した子会社ガバナンス規程の遵守を求め、また、グループ会社ごとに執行役員を管理責任役員として指定し、各社取締役会への役員派遣などを通じて、当社グループのガバナンスを行うとともに、グループ各社の代表者が参加するグループ経営会議等を定期的に開催し、業務執行に関する重要事項の指示徹底と協議を行います。
代表取締役社長執行役員直轄の組織である内部監査部門は、年度計画に基づき当社グループの内部監査を実施し、その概要を定期的に取締役会へ報告します。
ロ.運用状況の概要
当社はすべての子会社にガバナンス規程の遵守を求めており、規程に定める“重要事項”については、当社の取締役会及び執行役員会に付議するとともに、重要な“報告事項”についても適宜報告を受けるガバナンス体制としております。
また、各社をグループ経営視点で俯瞰的に管理する責任者として当社の執行役員を「管理責任役員」として指名、管理責任役員は自ら担当する会社を管理監督すると同時に、グループ会社に取締役または監査役として派遣した当社のメンバーを通じ、グループ会社の業務の適正を確保しております。派遣取締役・監査役に対しては、基礎的なガバナンス研修に加え、当社監査役会がオブザーブする派遣監査役向けの具体的な監査事例などを確認する勉強会を毎年実施することにより、グループ会社に対する監督レベルの向上を図っています。
上記の規程に基づくガバナンスに加え、グループ会社の経営トップを対象にしたグループ経営会議を開催(本事業年度は4回開催)、業務執行に関する重要事項の報告やミッション・ビジョンの徹底、サステナビリティ等テーマを設定した議論を行っています。また、個々の会社の状況に応じ対象グループ会社の経営陣と当社の経営陣が意見交換する会議体をもつことで経営判断がタイムリーかつダイレクトに行える体制としています。
さらに、グループ会社の経営管理部門のトップに対しても、経営管理部門に関わる社会的潮流や重要課題について、情報共有やテーマ別議論を通じてグループ全体の経営管理の質的向上を図っています。
社長直轄の内部監査部門は、年度計画に基づき当社およびグループ会社の内部監査を実施し、監査結果を当社の代表取締役、監査役および取締役会へ報告しています。また、派遣取締役・派遣監査役に加え、子会社管理に関わる部門と監査結果や課題を共有するとともに、課題解決につながるよう協働しガバナンスレベル向上に努めています。
当社グループがサステナビリティ経営を実現し、企業価値を向上し続けるためには、子会社役員の確保、育成は極めて重要と認識しています。子会社役員の使命と報酬に関し透明性、公明性を維持した決定プロセスを構築することで、子会社全体を適切に監督し、ガバナンスを強化することを目的に子会社役員の指名・報酬制度の整備を進めてきました。次年度より具体的に導入し、より一層のグループガバナンスの強化に努めてまいります。
(へ)反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方およびその整備状況
イ.体制の概要
当社グループは、公共の秩序や安全を脅かす反社会的勢力や団体からの不当な要求等を一切排除することとし、「倫理憲章」や「倫理行動基準」において、反社会的勢力との関係遮断を明文化し周知徹底しています。また、平素より関係行政機関などからの情報収集に努め、事案の発生時には速やかに担当部署へ報告・相談するとともに、関係行政機関や法律の専門家と緊密に連携して適切に対処する体制を整備しています。
ロ.運用状況の概要
反社会的勢力との関係遮断について「倫理憲章」や「倫理行動基準」を定め明文化するとともに、当社ホームページへの掲載等により周知徹底を図っています。また、平素より関係行政機関などからの情報収集に努めるとともに、事案が発生した際には速やかに担当部署へ報告・相談を行い、関係行政機関や法律の専門家と緊密に連携して適切に対処するように努めています。
(ト)監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
イ.体制の概要
監査役は、取締役会における審議、決議、報告の内容を検証し、必要に応じて取締役・執行役員から業務執行状況を聴取し、確認する体制を構築します。
内部監査部門は、当社グループの業務監査結果を監査役に報告し、監査役の求めに応じて、内部監査部門、秘書課およびその他の部署の使用人は、取締役等の指示命令を受けない立場で監査役の職務を補助します。
当社グループの役職員は、当社グループに著しい損害を及ぼすおそれのある事実等があるときは、直ちに自らまたは指揮命令上の所定の部門を通じて監査役に報告を行うか、監査役へも同時に連絡される当社の内部通報窓口に通報するものとし、報告をした当社グループの役職員に対して、不利益な取扱いを禁止します。
監査役がその職務の執行について費用等を請求したときは、秘書課において役員に関する規定に基づき、速やかに当該費用等を処理します。
ロ.運用状況の概要
当事業年度は監査役会を15回開催し、以下の方法による各監査役の監査を通じて、当社およびグループ会社の内部統制の整備・運用状況の確認を含め、取締役の職務の執行に関する監査の実効性を確保しております。
・取締役会・執行役員会等の重要な会議への出席
・代表取締役、取締役(社外取締役含む)との定期的な意見交換
・会計監査人および内部監査部門等との連携
・当社及びグループ会社における各事業所への往査の実施
なお、当社は、取締役・執行役員から独立した立場で監査役職務を補助する「監査役スタッフ」を設置しております。
⑦ 会社の支配に関する方針
(イ)当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の概要
上場会社である当社の株券等については、株主をはじめとする投資家による自由な取引が認められていることから、当社取締役会としては、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方は、最終的には株主全体の意思により決定されるべきものであり、特定の者の大量取得行為に応じて当社株券等を売却するか否かについても、最終的には当社株主の判断に委ねられるべきものであると考えております。
その一方で、会社の取締役会の賛同を得ずに行う企業買収の中には、1)重要な営業用資産を売却処分するなど企業価値を損なうことが明白であるもの、2)買収提案の内容や買収者自身について十分な情報を提供しないもの、3)被買収会社の取締役会が買収提案を検討し代替案を株主に提供するための時間的余裕を与えないもの、4)買収に応じることを株主に強要する仕組みをとるもの、5)当社グループの持続的な企業価値増大のために必要不可欠なお客様、取引先および従業員等のステークホルダーとの間に築かれた関係を破壊するもの、6)当社グループの技術と研究開発力、グローバルネットワークによる水産物のサプライチェーン、安全・安心な商品・サービスの提供など当社グループの本源的価値に鑑み不十分または不適当なもの、など当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益に反するものも想定されます。
当社としては、このような大量取得行為を行う者は当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、この不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するため、当社グループの企業価値ひいては株主の皆様の利益を確保することが必要と考えております。
(ロ)基本方針の実現に資する取り組みの概要
当社では、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるための取り組みとして次の施策を既に実施しています。
イ. 企業価値向上への取り組み
2022年度よりスタートした中期経営計画「GOOD FOODS Recipe1(2022年度から2024年度)」の達成に向けて6つの基本戦略で取り組んでまいりました。その総括と次期中計に向けた取り組みについては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご覧ください。
ロ. コーポレート・ガバナンスの強化
当社は、当社グループ全体の継続的な企業価値向上を具現化していくためにはコーポレート・ガバナンスの強化が必要であると認識しており、重要な戦略を効率的かつ迅速に決定、実行していく業務執行機能と、業務執行に対する監督機能を明確化し、経営における透明性を高めるための各種施策の実現に取り組んでおります。
(ハ)不適切な者によって当社の経営方針の決定が支配されることを防止する取り組み
当社株式の大量買付行為が行われた場合には、買付者等に対して必要かつ十分な情報の提供を求め、併せて当社取締役会の意見の開示など適時適切な情報開示を行い、株主の皆様の検討のための時間と情報確保に努める等、金融商品取引法、会社法およびその他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。
(ニ)上記取り組みに対する当社取締役会の判断およびその理由
上記(ロ)および(ハ)に記載の取り組みは株主共同の利益を確保し、向上させるための取り組みであり、上記(イ)の基本方針に沿うものです。これらの取り組みは、株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社の役員の地位の維持を目的としたものではありません。
⑧ 取締役に関する定款の定め
(イ)取締役の定数
当社の取締役は、10名以内とする旨定款に定めています。
(ロ)取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任の決議は議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数を以て行う旨および選任の決議は、累積投票によらない旨を定款に定めています。
⑨ 取締役会で決議することができる株主総会決議事項
(イ)当社は、機動的な資本政策および配当政策を図るため、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める
事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議により定める旨定款に定めています。
(ロ)当社は、機動的な資本政策を遂行するため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨定款に定めています。
⑩ 株主総会の特別決議要件
当社は、定足数を緩和することにより株主総会の円滑な運営を行うため、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上を以て行う旨定款に定めています。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
男性 11名 女性 3名 (役員のうち女性の比率 21.4%)
(注) 1.取締役 松尾時雄、江口あつみ、安部大作、田中径子は、社外取締役であります。
2.監査役 寺原真希子、神宮知茂、田所健は、社外監査役であります。
3.取締役の任期は、2025年3月期に係る定時株主総会終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
4.監査役 濱野博之の任期は、2023年3月期に係る定時株主総会終結の時から2027年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
5.監査役 寺原真希子の任期は、2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2028年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
6.監査役 神宮知茂、田所健の任期は、2025年3月期に係る定時株主総会終結の時から2029年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
7.取締役による兼任を除く執行役員は以下の11名であります。
② 社外役員の状況
(イ) 社外取締役
当社の社外取締役は4名であり、社外取締役と当社の間に人的関係、資本的関係、取引関係、その他の利害関係はありません。
社外取締役 松尾 時雄については、ガラスメーカーでの長年の経験に加え、上場化学メーカーにおいて代表取締役として培った幅広い見識を有し、サステナビリティの取組みや中長期的な視点で忌憚のない意見を述べるなど適切に経営全般に対する監督を行ってきました。さらなる企業価値向上に向けたアドバイスに加え、新たに指名委員会・報酬委員会の委員長としてリーダーシップを発揮していただくことを期待し、引き続き社外取締役として選任しております。
社外取締役 江口 あつみについては、大手飲料・食品メーカーにおいて研究開発部門や広報・コミュニケーション部門に携わり、幅広い知識と豊富な経験を有しています。当社取締役会においてコーポレートコミュニケーションやダイバーシティの視点にとどまらず、幅広く経営全般に対する監督を行ってきました。一層の企業価値向上への貢献を期待し、引き続き社外取締役として選任しております。
社外取締役 安部 大作については、金融機関において長年に渡りIT・システムや経営企画など幅広い業務に携わり、また、人権啓発推進委員長を務めるなどサステナビリティの見識も有しております。金融機関の経営者として企業経営全般を監督する経験を有していることに加え、上場会社における社外取締役も経験しております。当社取締役会において、様々な経験を活かし、中長期的・大局的な視点で経営に対する監督を行うことを期待し、引き続き社外取締役として選任しております。
社外取締役 田中 径子については、自動車メーカーにおいて広報やマーケティング部門に携わり、幅広い見識を有していることに加え、駐ウルグアイ特命全権大使をされるなどグローバルに活躍されてきた経験を有しています。上場会社における社外取締役やサステナビリティ委員会の外部識者委員の経験も有していることから、当社の課題であるサステナビリティやダイバーシティに対するグローバルな視点でのアドバイスや様々な経験を基にした経営全般に対する監督を行うことを期待し、引き続き社外取締役として選任しております。
社外取締役4名ともに東京証券取引所が定める独立役員の要件および当社の定める「社外役員の独立性基準」を満たしていることから、一般株主との利益相反が生じる恐れはなく、独立性があると判断し東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定し、同取引所に届け出しています。
なお、社外取締役は内部監査部門からの報告内容に対し、必要に応じて情報交換や意見交換を行うこととしております。
(ロ) 社外監査役
当社の社外監査役は3名であり、社外監査役と当社の間に人的関係、資本的関係、取引関係、その他の利害関係はありません。
社外監査役 寺原真希子については、弁護士として企業法務に精通している上、他の上場会社の社外取締役も務めており、企業活動全般の適正性を判断する知見を有しています。また、百貨店業を営む上場会社の社外監査役を務めており、小売事業についての見識も有しています。今後当社がサステナビリティを推進し、またダイバーシティを実現させていく上で、同氏の経験と見識による助言が有効と期待し、引き続き社外監査役として選任しております。
社外監査役 神宮 知茂については、東証プライム市場上場企業の経営者・常勤監査役としての経験並びに上場会社の子会社の代表取締役社長の経験も有していることに加え、金融機関における営業、人事などの幅広い経験をもとにした助言が有効と期待し、新たに社外監査役として選任しております。
社外監査役 田所 健については、公認会計士として大手監査法人の代表社員を務めるなど、会計のエキスパートとして豊富な経験を有しています。また、大手監査法人において、製造・流通・サービス部門 財務報告のアドバイザリーや人財企画を経験しており、幅広い人脈と見識を有しています。同氏の経験と見識による助言を期待し、新たに社外監査役として選任しております。
社外監査役3名ともに東京証券取引所が定める独立役員の要件および当社の定める「社外役員の独立性基準」を満たしていることから、一般株主との間に利益相反が生じる恐れはなく、独立性があると判断し東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定し、同取引所に届け出しています。
社外監査役は会計監査人から監査計画や監査結果について定期的に報告を受けるとともに、会計監査人の監査の一部に立会い、相互連携しています。また、内部監査部門との間で必要な情報交換や意見交換を行なっています。内部監査部門は、当社グループの業務監査結果を監査役に報告しております。
(ハ) 社外取締役および社外監査役を選任するための独立性に関する基準又は方針の内容
当社における社外取締役および社外監査役を独立役員として認定する際の独立性の基準を明確にすることを
目的に、全監査役同意のもと取締役会の承認により、「社外役員の独立性基準」を定めております。社外取締
役および社外監査役が会社から独立していることの重要性に鑑み、社外取締役および社外監査役候補者の検
討にあたっては、同基準による独立性を重視しています。
同基準は、当社ウェブサイトに掲載しています。
https://www.nissui.co.jp/vision_policy/governance.html
(3) 【監査の状況】
① 監査役監査の状況
(イ)監査役監査の組織及び人員
・当社の監査役は4名で常勤監査役1名と社外監査役3名で監査役会を構成しています(有価証券報告書提出日現在)。
・取締役・執行役員から独立した立場で監査役業務の補助を専任とする「監査役スタッフ」 (1名)を設置しています。
(ロ)監査役会及び監査役の活動状況
・監査役会は、原則として月1回開催され、必要に応じて随時開催されます。
・当事業年度において、監査役会を15回、取締役会を19回開催しており、個々の監査役の出席状況については以下のとおりです。
(注)神吉正の「吉」の正確な漢字は「土」の下に「口」です。
*社外監査役寺原真希子の出席状況は、2024年6月26日就任後に開催された監査役会及び取締役会を対象としています。
・監査役会は、法令、定款及び監査役会規程の定めるところにより、監査に係る重要事項について報告を受け、検討・協議を行い、または決議します。
・当連結会計年度の監査役会における具体的な検討・協議事項は以下のとおりです。
(ハ)監査役の主な活動
・当連結会計年度においては、国内外グループ会社への現地訪問を実施し監査品質の維持に努めています。
・監査役の主な活動は以下のとおりで、常勤、社外別に実施した主な活動に〇印を付しています。
(ニ)監査役会の実効性評価
・監査役会活動の実効性向上を目的として、2022年度から実効性評価を実施しています。評価方法は、各監査役による自己評価アンケートへの記名式回答により実施しており、評価項目は、監査役会の構成と運営の有効性、取締役会を監督する体制の有効性、監査部門との連携、グループガバナンス、監査法人との情報共有・意見交換の5項目で評価を実施しています。
・この結果を踏まえ、監査役会で議論を行い、2024年度の監査役会は「有効に機能しており、実効性が認められる」と結論づけました。
② 内部監査の状況
内部監査部門として、社長直轄の組織である監査部(監査部長を含む10名)を設置し、当社および当社グループ会社を対象として、「内部監査規程」に基づき、業務の有効性と効率性、関係法令および社内規程ならびに契約の遵守、会社資産の保全等に関する内部監査を実施するとともに、財務報告の信頼性を確保するための内部統制に関する事項の評価を実施し、取締役、監査役および監査対象の組織責任者に結果を報告しております。
本事業年度の内部監査は、年度計画に基づき当社18部署、国内グループ会社5社、海外グループ会社6社の計29拠点に対して実施しました。財務報告に係る内部統制評価は、当社および連結子会社42社、持分法適用会社1社を対象として全般的な内部統制の評価を行い、当社および連結子会社7社を重要拠点として業務プロセスの評価を行いました。また、監査役会と四半期ごとに定例会議を実施し、年度計画、内部監査の実施概要と監査結果、内部統制評価の進捗と結果についての説明および意見交換を通じ連携を図っております。内部監査の指摘事項等の結果については、被監査先を管掌する関係役員へも報告をおこない、作成された改善計画通りに対応が完了しているかを連携して確認するという取組みを通じて、内部統制の強化を図っております。
③ 会計監査の状況
(イ) 監査法人の名称
EY新日本有限責任監査法人
(ロ) 継続監査年数
73年間
(ハ) 業務を執行した公認会計士
宮川 朋弘(継続監査期間5年)
鶴田 純一郎(継続監査期間1年)
小宮 正俊(継続監査期間6年)
(ニ) 監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士9名、その他24名であります。
(ホ) 監査法人の選定方針と理由及び評価
監査役会は、監査役全員の合意によって会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目に該当すると判断した場合には、会計監査人を解任します。
また、監査役会は、会計監査人の監査に接する当社経理部門等に状況を聴取し、会計監査人から定期的に監査状況の報告を受け、監査役も会計監査人の一部に立ち会う、などの方法で会計監査人の独立性・専門性や監査の内容・方法の妥当性について日常的に情報を入手しております。
監査役会は、日本監査役協会の「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等実務指針」を参考にしてこれらモニタリング活動から得た情報を評価し、EY新日本有限責任監査法人を再任することが相当であると判断しました。
④ 監査報酬の内容等
(イ) 監査公認会計士等に対する報酬
当社における非監査業務の内容は、TNFD対応支援業務に係る報酬であります。
(ロ) 監査公認会計士等と同一のネットワーク(ERNST & YOUNG)に対する報酬((イ)を除きます)
連結子会社における非監査業務の内容は、税務申告等の税務関連サービスに係る報酬等であります。
(ハ) その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
(ニ) 監査報酬の決定方針
該当事項はありません。
(ホ) 監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
当社監査役会は、監査項目別監査期間および監査報酬の推移並びに過年度の監査計画と実績の状況を確認し、当事業年度の監査期間および報酬額の見積もり等の妥当性を検討した結果、会計監査人の報酬等につき、会社法第399条第1項の同意を行っております。
(4)【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
(イ) 取締役および監査役の個人別の報酬等
当社は役員報酬制度をコーポレート・ガバナンスにおける重要事項と位置づけ、2018年6月に社外取締役を委員長とする任意の「指名・報酬委員会」を設置するとともに、下記方針を取締役会で定めております。
<基本方針>
イ.ミッション・長期ビジョンの実現を後押しする制度とします。
ロ.短期的な志向への偏重を抑制した、中長期的な企業価値向上を動機づける設計とします。
ハ.優秀な人財の維持・確保に有効なものとします。
ニ.株主や従業員をはじめとする、ステークホルダーに対する説明責任の観点から、透明性・公正性と
合理性を備えた設計とするとともに、適切な決定プロセスを確保します。
ホ.役位ごとの役割や責任および成果に相応しい報酬体系とします。
<取締役の報酬等の決定方法>
取締役の個人別の報酬等の内容にかかる決定方針については、独立社外取締役を委員長とし社外取締役4名および代表取締役2名で構成する任意の報酬委員会(委員長:松尾時雄)にて、会社のステージに見合った報酬としています。具体的にはベンチマーク集団との比較検証を踏まえ①報酬の基本方針②報酬制度③報酬水準④報酬項目の構成比率等を審議のうえ取締役会で決定します。個人別支給額は、当該制度運用の客観性および透明性の観点から、取締役会から委任を受けた報酬委員会で決定します。
<取締役及び監査役の報酬体系と算定方法及び決定プロセス>
取締役(社外取締役を除く)の報酬は、「基本報酬」、「業績連動報酬」、「株式報酬」の3つの要素で構成しています。社外取締役及び監査役については、基本報酬(固定報酬)のみとしています。
これまでは業績目標が100%達成した場合の各報酬の支給割合を概ね55:25:20となるよう設定していましたが、2025年度より中長期的な業績と企業価値向上への意識を高めることを目的に中期経営計画の業績目標を100%達成した場合50:20:30となる設計とし、業績に連動する変動報酬(業績連動報酬及び株式報酬)の比率を全体の半分程度まで高めています。
<2025年度の取締役の報酬体系>

<取締役の報酬等>
基本報酬
基本報酬は代表対価、監督対価、執行対価の3要素で構成し、執行対価は役位に応じ設定します。
業績連動報酬

業績連動報酬は、単年度に生み出した付加価値の配分ととらえ、執行役員に支給する報酬です。
業績評価指標である「連結経常利益」と株主視点を意識した「配当総額」を原資に一定の割合を乗じ、いずれか少ない金額を支給基礎額とし役位および個人別評価に応じ配分します。報酬構成比率は中期経営計画達成時を前提としていることから、連結経常利益や株主視点の配当総額が増減する場合、業績連動報酬の報酬全体に占める比率も増減する設計となっています。
個人別評価は2021年度より各役員の成果による単年度業績に対する貢献の度合いを明確化するために導入、評価項目にはサステナビリティを含めた業績目標を選定しており、80~120%の範囲でその達成度を評価します。なお、業績連動報酬の支給基礎額および役位別の配分、個人別評価については報酬委員会で審議のうえ取締役会で決定します。
株式報酬

≪株式報酬の評価指標および評価ウェイト≫
2025年度からの新中期経営計画「GOOD FOODS Recipe2」の開始と合わせ、株式報酬の評価指標を下記のとおりにしました。具体的には、株主目線をより強化するため「ROE」を追加するとともに、リスク対応力を強化するため「重点リスク対応目標達成度」を追加しました。
上表のとおり、会社業績の評価指標には財務と非財務(サステナビリティ)を設定し、評価ウェイトを70:30としています。財務目標は実績に応じた達成率で評価、非財務(サステナビリティ)目標は50%~150%の範囲で評価します。
そのうえで、あらかじめ定めた役位別基礎ポイントに会社業績の達成率を乗じたものに個人別評価を反映し給付株式数を算定します。個人別評価は中期経営計画で掲げたKPI、サステナビリティなどを80~120%の範囲で評価します。会社業績の達成率および個人別評価は報酬委員会で審議のうえ取締役会で決定します。
監査役の報酬等
監査役の報酬等は、あらかじめ株主総会で決議された報酬等の総額の範囲内で、監査役の協議により基本報酬(固定報酬)を決定します。
(ロ)取締役および監査役の報酬等についての株主総会の決議に関する事項
(ハ)当該事業年度の報酬委員会の活動
2024年度(当該事業年度)は報酬委員会を年7回開催しました。報酬委員会委員の氏名、地位および担当、ならびに当該事業年度の報酬委員会の活動状況は以下のとおりです。
<報酬委員会委員の氏名>(構成員5名、うち社外取締役4名)
<報酬委員会 活動状況(全7回開催)>
業績連動報酬の総額および個人別支給額、役員報酬の改定について審議
当該事業年度の業績連動報酬に関し、その算定の指標となる「連結経常利益」及び「配当総額」算出基礎となる1株あたりの年間配当金は「第一部 企業情報 第1 企業の概況 1 主要な経営指標等の推移(1)(2)」に記載のとおりです。業績連動報酬の支給基礎額及び役位別配分率、個人別評価は2025年5月14日に実施した報酬委員会で審議のうえ、同年5月21日の取締役会で決定し、個人別支給額は取締役会から委任を受け、同日開催された報酬委員会で決定しています。
取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する方針は、独立社外取締役を委員長とする報酬委員会が審議のうえ取締役会が決定しております。当該事業年度の個人別支給額は取締役会の委任を受けた委員会が当該方針に基づき決定していることから、取締役会は、その内容が当該方針に沿ったものであり妥当であると判断しております。
(ニ)当該事業年度に係る取締役および監査役の報酬等の総額
(注) 取締役の業績連動報酬には、2025年6月支給見込額を含んでおります。
②役員ごとの連結報酬等の総額等
連結報酬等の総額が1億円以上であるものが存在しないため、記載していません。
③取締役会の体制および評価制度等
取締役会の体制、取締役候補の選解任や評価制度・スキルマトリックス・サクセッションプラン等については、指名委員会で審議のうえ取締役会で決定しています。
指名委員会は独立社外取締役を委員長とした社外取締役4名と代表取締役1名で構成しており、2024年度(当該事業年度)は年6回開催しました。指名委員会委員の氏名、地位および担当、ならびに当該事業年度の指名委員会の活動状況は以下のとおりです。
<指名委員会の指名>(構成員5名、うち社外取締役4名)
<指名委員会 活動状況(全6回開催)>
2024年度および2025年度の取締役・執行役員の人事、サクセッションを中心に審議
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、株式の価値の変動または株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする投資を純投資目的である投資株式とし、それ以外を純投資目的以外の目的である投資株式としています。なお、当社は、純投資目的である投資株式を保有していません。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社事業の拡大、持続的な発展のために様々な企業との協力関係が必要であるとの認識にもとづき、当社との事業上の関係やコストを勘案し、特に中長期的な取引の維持・強化につながる場合に、当該企業の株式を政策的に保有することを原則としており、保有意義が希薄化した場合は売却することとしています。
すべての政策保有株式については、毎年取締役会において中長期的な観点から経済合理性、保有目的等を踏まえて個別銘柄毎に保有の妥当性を検証しており、具体的には「個別銘柄毎に設定した取引目標に対する達成状況や過去3年間の取引状況」、「投下資本収益率の目標に対する達成率」等の指標により判断しています。
2015年度末から2024年度末で銘柄数は129から77へ削減(2024年度は一部売却を含め上場株式3銘柄(うち持ち合い3銘柄)、非上場株式1銘柄の合計4銘柄)、純資産割合は30%超から10%程度まで引き下げています。2025年度も数銘柄を売却する予定です。

b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
c.特定投資株式及びみなし投資株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注) 1.「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。
2.定量的な保有効果は、取引実績や目標を記載することによるビジネスへの影響を鑑み記載していません。保有の合理性の検証方法については、「株式の保有状況」②-a.に記載の通りです。
3.当該株式の発行者は当社の株式を保有していませんが、当該株式の発行者の子会社が当社の株式を保有しています。
第5 【経理の状況】
1 連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づいて作成しております。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しております。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)の財務諸表について、EY新日本有限責任監査法人の監査を受けております。
3 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組について
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組を行っております。具体的には、会計基準等の内容を適切に把握できる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し情報を取得するとともに、監査法人及び各種団体が主催する講習会に参加しております。
1 【連結財務諸表等】
(1)【連結財務諸表】
①【連結貸借対照表】
②【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
④【連結キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1 連結の範囲に関する事項
(1) 連結子会社
社数 63社
社名 連結子会社は「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載しているため省略しております。
当連結会計年度において株式の取得により1社、設立出資により1社増加しております。一方、吸収合併により3社、会社清算により1社減少しております。
なお、NC・GDホールディングス株式会社及び株式会社グルメデリカとの合併に伴い日本クッカリー株式会社は株式会社日本デリカサービスに商号を変更しております。
(株式の取得により含めたもの)
㈱武蔵野フーズ
(設立出資により含めたもの)
㈱ニッスイまぐろ
(吸収合併により除外したもの)
NC・GDホールディングス㈱
㈱グルメデリカ
KERANNA PRODUCTIONS S.A.S.
(会社清算により除外したもの)
TN FINE CHEMICALS COMPANY LIMITED
(2) 非連結子会社
主要な非連結子会社はありません。
(3) 非連結子会社について連結の範囲から除いた理由
非連結子会社1社は、小規模会社であり、合計の総資産、売上高、当期純損益及び利益剰余金等はいずれも連結財務諸表に重要な影響を与えていないため除外しております。
2 持分法の適用に関する事項
非連結子会社1社及び関連会社23社に対する投資について持分法を適用しております。
非連結子会社のうち主要なものはありません。
関連会社のうち主要なもの
㈱大水
適用外の関連会社2社は、当期純損益及び利益剰余金等に及ぼす影響が軽微であり、かつ全体としても重要性がないため、持分法の適用範囲から除外しております。
3 連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社のうち、NISSUI USA, INC.他27社の決算日は12月31日であります。
連結財務諸表の作成に当たっては、NISSUI USA, INC.他27社については連結決算日との差異が3ヶ月を超えないため、当該子会社の当該決算日現在の財務諸表に基づき連結財務諸表を作成しております。
但し、連結決算日までの間に生じた重要な取引については連結上必要な調整を行っております。
その他の連結子会社の決算日は連結決算日と一致しております。
4 会計方針に関する事項
(1) 重要な資産の評価基準及び評価方法
① 有価証券
その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
決算期末日の市場価格等に基づく時価法
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
② デリバティブ
時価法
③ 棚卸資産
通常の販売目的で保有する棚卸資産
主として移動平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
(2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
① 有形固定資産(リース資産を除く)
当社及び国内連結子会社は、主として定率法(ただし、1998年4月1日以降に取得した建物(附属設備を除く)並びに2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物については定額法)を採用しております。
なお、主な耐用年数は以下のとおりであります。
② 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法
なお、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づいております。
③ リース資産
所有権移転ファイナンス・リース取引に係るリース資産
自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の方法
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法
(3) 重要な引当金の計上基準
① 貸倒引当金
債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
② 賞与引当金
従業員の賞与の支払に備えるため、支給見込額を計上しております。
③ 役員賞与引当金
役員賞与の支出に備えて、当連結会計年度における支給見込額に基づき計上しております。
④ 役員株式給付引当金
役員株式給付規程に基づく取締役等への当社株式等の給付に備えるため、当連結会計年度末における株式給付債務の見込額に基づき計上しております。
⑤ 訴訟損失引当金
訴訟に係る損失に備えるため、将来発生する可能性のある損失見積額を計上しております。
(4) 退職給付に係る会計処理の方法
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
② 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(主として6年)による定額法により費用処理しております。
数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(主として6年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理しております。
③ 小規模企業等における簡便法の採用
一部の連結子会社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用しております。
(5) 重要な収益及び費用の計上基準
約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識することとしております。
水産事業においては主に水産品及び水産加工品、食品事業においては主に加工食品、ファイン事業においては主に医薬原料及び機能性食品の製造及び販売を行っております。これらの商品又は製品の販売については、主に商品又は製品が顧客へ納品された時点または船積日等で顧客が当該製品の支配を獲得することから、これらの時点で履行義務が充足されると判断し、収益を認識しております。また当社及び連結子会社はリベート等の取引、有償支給取引及び代理人取引を行っており、これらの取引については下記のとおり処理しております。
① リベート等
リベート等については、小売業者や卸売業者等の販売者に対し、定められた期間内に予め定めた販売数量又は販売金額等に応じて支払っております。収益を認識した時点で見積もった予想販売数量または予想販売金額に基づき、リベート等の額を算定して、これらを収益から控除しております。
② 有償支給取引
有償支給取引については、販売した原材料等を加工し、製品として買い戻す義務を負っている場合、当該収益を認識しないこととしております。
③ 代理人取引
代理人取引については、主に水産事業において、主たる責任、在庫リスク、取引価格の設定に対する裁量権を鑑み、当社及び連結子会社が代理人として商品の販売に関与している場合には、純額で収益を認識しております。
物流事業においては主に冷蔵倉庫における入出庫等の荷役サービスや物品の保管サービス及び配送サービスの提供を行っております。入出庫等の荷役サービスは役務提供が完了した時点で、配送サービスについては顧客の指定する場所に物品の配送を完了した時点で、それぞれ履行義務が充足されると判断し、収益を認識しております。物品の保管サービスは物品を保管する期間にわたり履行義務が充足されると判断し、収益を認識しております。
(6) 重要な外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は当連結会計年度の損益として処理しております。なお、在外子会社等の資産及び負債は、決算日の直物為替相場により円貨に換算し、収益及び費用は期中平均相場により円貨に換算し、換算差額は純資産の部における為替換算調整勘定及び非支配株主持分に含めております。
(7) 重要なヘッジ会計の方法
① ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理によっております。なお、為替予約等が付されている外貨建金銭債権債務等については振当処理を適用しております。また、金利スワップ取引のうち、特例処理の対象となる取引については、当該特例処理を適用しております。
② ヘッジ手段とヘッジ対象
(ア)ヘッジ手段
為替予約取引、通貨スワップ取引及び金利スワップ取引
(イ)ヘッジ対象
外貨建営業取引及び借入金等
③ ヘッジ方針
為替リスクのあるものについては、為替予約、通貨スワップ等により為替リスクをヘッジしております。
金利リスクのあるものについては、金利スワップ等により金利リスクをヘッジしております。
④ ヘッジ有効性評価の方法
デリバティブ取引の実行に当たり、ヘッジ手段とヘッジ対象に関する重要な条件がほぼ一致しており、ヘッジ開始時及びその後も継続して相場変動等を相殺することができることを確認しております。また、予定取引については、実行可能性が極めて高いかどうかの判断を行っております。なお、その結果は定期的に取締役会に報告しております。
(8) のれんの償却方法及び償却期間
のれんの償却については、僅少なものを除き20年以内の定額法により償却を行っております。
(9) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
連結キャッシュ・フロー計算書における資金(現金及び現金同等物)は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資等からなります。
(重要な会計上の見積り)
当社グループの養殖事業関連資産の連結財務諸表上の計上額は、算出にあたり会計上の見積りが必要なものがあります。これらはその見積りの基礎となる情報が水産物市況変動、養殖成績、魚病発生、気象災害等の複数の要素の影響を受けることから不確実性があるため、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがあります。なお、以下の会計上の見積りを必要とする項目は全て養殖事業に関連するものです。
海外養殖会社の仕掛魚の評価
(1)連結財務諸表に計上した金額
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
仕掛品9,514百万円、売上原価2,099百万円
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
仕掛品11,134百万円、売上原価△418百万円
(2)見積りの内容について連結財務諸表の利用者の理解に資するその他の情報
連結貸借対照表の「仕掛品」には、南米における鮭鱒養殖事業会社の保有する仕掛魚が含まれます。当該仕掛魚は、国際財務報告基準(IFRS)におけるIAS第41号「農業」に基づき、販売費用等の売却コスト控除後の公正価値で評価し、期首からの変動額を連結損益計算書の「売上原価」に対する調整項目としています。なお公正価値は、当連結会計年度末時点における累積製造原価に予想マージンを加算した金額を一定の割引率で割り引くことにより測定しています。また予想マージンは、予想販売価格に加え、予想追加コスト、販売時予想魚体重、予想斃死率等の複数の仮定をその見積りの基礎としています。そのため、翌連結会計年度において水産物市況変動、養殖成績や魚病発生等により、見積りの基礎の実際値が仮定と大幅に異なる場合、公正価値が大きく変動する可能性があります。
国内養殖会社の仕掛魚の評価
(1)連結財務諸表に計上した金額
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
仕掛品16,800百万円、売上原価74百万円
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
仕掛品15,536百万円、売上原価545百万円
(2)見積りの内容について連結財務諸表の利用者の理解に資するその他の情報
国内養殖会社の仕掛魚評価においては、販売可能価額から見積追加製造原価及び見積販売直接経費を控除したものを正味売却価額として帳簿価額と比較し、帳簿価額が上回る場合はその損失金額を評価減として連結損益計算書の「売上原価」に含めております。
国内養殖会社の仕掛魚評価の計算にあたっては、販売可能価額に加え、予想追加コスト、販売時予想魚体重、予想斃死率等の複数の仮定を見積りの基礎としています。そのため、翌連結会計年度において水産物市況変動、養殖成績や魚病発生等により、見積りの基礎の実際値が仮定と大幅に異なる場合、当連結会計年度に認識された評価減の金額を上回る損失が発生する可能性があります。
国内養殖会社の固定資産の減損
(1)連結財務諸表に計上した金額
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
固定資産7,172百万円、減損損失―百万円
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
固定資産8,088百万円、減損損失―百万円
(2)見積りの内容について連結財務諸表の利用者の理解に資するその他の情報
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
回収可能価額は、正味売却価額又は使用価値により測定しており、正味売却価額については、売却予定価額又は鑑定評価額を基に算定し、また、使用価値については、将来キャッシュ・フローをはじめとし、多くの見積り・前提を使用して算定しております。これらの計算要素のうち、将来キャッシュ・フローの基礎となる将来計画には、予想販売価格や予想販売数量といった複数の仮定を使用しており、重要な見積りを必要とします。そのため、翌連結会計年度において水産物市況変動、養殖成績や魚病発生、自然災害等により、見積りの基礎の実際値が仮定と大幅に異なる場合、将来キャッシュ・フローの見積りに影響を及ぼし、追加の減損損失が発生する可能性があります。
(会計方針の変更)
(「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。
法人税等の計上区分(その他の包括利益に対する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱い及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日。以下「2022年改正適用指針」という。)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。なお、当該会計方針の変更による連結財務諸表への影響は軽微です。
また、連結会社間における子会社株式等の売却に伴い生じた売却損益を税務上繰り延べる場合の連結財務諸表における取扱いの見直しに関連する改正については、2022年改正適用指針を当連結会計年度の期首から適用しております。なお、当該会計方針の変更による連結財務諸表への影響はありません。
(未適用の会計基準等)
・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号 2024年9月13日)
・「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日)
ほか、関連する企業会計基準、企業会計基準適用指針、実務対応報告及び移管指針の改正
(1) 概要
国際的な会計基準と同様に、借手のすべてのリースについて資産・負債を計上する等の取扱いを定めるもの。
(2) 適用予定日
2028年3月期の期首から適用予定であります。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
連結財務諸表に与える影響額については、現時点で評価中であります。
(追加情報)
(株式給付信託(BBT)制度について)
当社は、2018年6月27日開催の第103期定時株主総会の決議に基づき、第104期より当社の取締役(社外取締役、海外居住者を除く。)及び取締役を兼務しない執行役員(海外居住者を除く。以下、「執行役員」という。取締役と執行役員を総称して「取締役等」という。)に対する業績連動型株式報酬制度「株式給付信託(BBT=Board Benefit Trust))」(以下、「本制度」という。)を導入しております。
本制度は、取締役等の報酬と業績及び株主価値との連動性をより明確にし、取締役等が株価上昇のメリットのみならず、株価下落リスクも株主と共有することで、中長期的な企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的としております。
本制度の会計処理については、「従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する実務上の取扱い」(実務対応報告第30号 平成27年3月26日)に準じて、総額法を適用しております。
なお、2025年6月26日開催の第110期定時株主総会において、取締役等に給付する株式に退任までの間の譲渡制限を付す「株式給付信託(BBT-RS(=Board Benefit Trust-Restricted Stock))」へ変更しております。詳細につきましては、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (8)役員・従業員株式所有制度の内容」をご参照ください。
(1)取引の概要
本制度は、当社が拠出する金銭を原資として信託(以下、本制度に基づき設定される信託を「本信託」という。)が当社株式を取得し、取締役等に対して、当社が定める「役員株式給付規程」に従って、本信託を通じて当社株式及び当社株式を時価で換算した金額相当の金銭(以下、「当社株式等」という。)を給付するものであります。
なお、取締役等に当社株式等を給付する時期は、当社の中期経営計画(2019年3月末日で終了する事業年度から2021年3月末日で終了する事業年度までの3事業年度の期間及び同期間の経過後2023年3月末日で終了する事業年度から開始する3事業年度ごとの期間のそれぞれを指す。)終了後の一定時期としております。
(2)信託に残存する自社の株式
当社は、本信託に残存する自社の株式を、本信託における帳簿価額(付随費用の金額を除く。)により、純資産の部に自己株式として計上しております。当連結会計年度末における当該自己株式の帳簿価額は418百万円、株式数は623,600株であります。
(連結貸借対照表関係)
※1 このうち担保に供している資産及びその対象債務は次のとおりであります。
(1) 担保に供している資産
(2) 対象債務
2 偶発債務
連結子会社以外の銀行借入に対し、保証を行っております。
(注)前連結会計年度の保証債務3,266百万円のうち1,369百万円については、当社の保証に対して他者から再保証を受けております。また、当連結会計年度の保証債務3,461百万円のうち1,467百万円については、当社の保証に対して他者から再保証を受けております。
※3 非連結子会社及び関連会社に対する出資金は次のとおりであります。
4 貸出コミットメント(貸手側)
当社は関係会社(連結子会社を除く)とCMS基本契約を締結し、貸付極度額を設定しております。この契約に基づく貸出未実行残高等は次のとおりであります。
5 当社は、金融危機等の状況下でも安定した資金確保を目的として、取引銀行とコミットメントラインを設定しております。この契約に基づく借入未実行残高は次のとおりであります。
※6 期末日満期手形の会計処理については、満期日に決済が行われたものとして処理しております。
なお、前連結会計年度末日が金融機関の休日であったため、次の期末日満期手形を満期日に決済が行われたものとして処理しております。
(連結損益計算書関係)
※1 期末棚卸高は収益性の低下に伴う簿価切下後の金額であり、次の棚卸資産評価損が売上原価に含まれて
おります。
※2 一般管理費に含まれる研究開発費
※3 固定資産売却益
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
船舶及び機械装置他466百万円の売却益であります。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
船舶及び機械装置他130百万円の売却益であります。
※4 負ののれん発生益
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
連結子会社であるCITE MARINE社等において水産加工品の生産工場を取得しております。これに伴い、負ののれん発生益151百万円を計上しております。
※5 受取保険金
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
タイの連結子会社であるNISSUI THAILAND社において冷蔵庫の天井の一部が崩落し、冷媒のアンモニアガスが漏洩する事故が発生したこと等に伴う受取保険金1,045百万円であります。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
※6 関係会社整理益
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
連結子会社であるTN FINE CHEMICALS社の清算を結了したため、為替換算調整勘定の実現額81百万円を関係会社整理益として計上しております。
※7 事業譲渡益
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
連結子会社である金子産業㈱の石油事業を売却したため、事業譲渡益121百万円を計上しております。
※8 漁業権譲渡益
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社の北米子会社が、設立した合弁会社に漁業権等を譲渡し、取得した対価との差額として発生した譲渡益966百万円であります。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
※9 固定資産処分損
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
食品工場に係る建物及び機械装置432百万円の除却損等であります。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
食品工場に係る建物及び機械装置319百万円の除却損等であります。
※10 減損損失
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度において、当社グループは以下の資産グループについて減損損失を計上しました。
当社グループは、原則として事業用資産については事業の種類ごと(但し、賃貸資産は個別物件単位ごと)をベースに、遊休資産については個別物件単位ごとにグルーピングをしております。
収益性の低下した事業用資産については、帳簿価額を回収可能価額まで減額(建物585百万円、機械装置312百万円、その他22百万円)しました。
事業用資産の回収可能価額は使用価値により測定しております。なお、将来キャッシュ・フローがマイナスであるため割引計算はしておりません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度において、当社グループは以下の資産グループについて減損損失を計上しました。
当社グループは、原則として事業用資産については事業の種類ごと(但し、賃貸資産は個別物件単位ごと)をベースに、遊休資産については個別物件単位ごとにグルーピングをしております。
収益性の低下した事業用資産については、帳簿価額を回収可能価額まで減額(建物及び構築物279百万円、機械装置及び運搬具191百万円、その他4百万円)しました。
事業用資産の回収可能価額は使用価値により測定しております。使用価値の算定にあたり、資産グループから生じることが期待される見積将来キャッシュ・フローを、貨幣の時間的価値及び当該資産に固有のリスクを反映した割引率を用いて現在価値まで割り引いています。なお、割引前将来キャッシュ・フローの合計がマイナスの場合は使用価値を零としております。
※11 災害による損失
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
養殖事業において赤潮被害によりマグロが斃死したことに伴う損失236百万円です。
※12 事故関連損失
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
タイの連結子会社であるNISSUI THAILAND社において冷蔵庫の天井の一部が崩落し、冷媒のアンモニアガスが漏洩する事故が発生したこと等に伴う損失等1,052百万円であります。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
(連結包括利益計算書関係)
※ その他の包括利益に係る組替調整額並びに法人税等及び税効果額
(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注) 当連結会計年度期首の自己株式数には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式223,600株が含まれており、当連結会計年度末の自己株式数には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式623,600株が含まれております。
自己株式の普通株式の株式数は、単元未満株式の買取りにより4,488株、株式給付信託(BBT)による取得により400,000株、それぞれ増加しております。
自己株式の普通株式の株式数は、持分法適用関連会社が保有する自己株式(当社株式)の当社帰属分の減少により590株減少しております。
2 新株予約権等に関する事項
該当事項はありません。
3 配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(注) 2023年5月22日取締役会決議の配当金の総額には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式に対する配当金2百万円が含まれております。また、2023年11月6日取締役会決議の配当金の総額には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式に対する配当金2百万円が含まれております。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(注) 2024年5月22日取締役会決議の配当金の総額には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式に対する配当金8百万円が含まれております。
4 非支配株主に係る売建プット・オプション負債の変動等
当社グループは、国際財務報告基準を適用する一部の連結子会社の非支配株主(以下「権利者」という。)に対し、権利者が保有する当該連結子会社の株式を当社グループへ売却する権利(以下「売建プット・オプション」という。)を付与しております。当社グループは、売建プット・オプションの権利者に帰属する持分(以下「権利者持分」という。)を連結貸借対照表において非支配株主持分に含めず、権利が行使された場合における行使価格を見積り、その現在価値によりその他負債へ計上しております。また、権利者持分と当該その他負債の計上額との差額は資本剰余金又は利益剰余金として処理しております。そのため売建プット・オプションの付与及びその後の評価額の変動等は、連結株主資本等変動計算書において資本剰余金又は利益剰余金が変動する要因となります。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1 発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注) 当連結会計年度期首の自己株式数には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式623,600株が含まれており、当連結会計年度末の自己株式数には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式623,600株が含まれております。
自己株式の普通株式の株式数は、単元未満株式の買取りにより4,494株、持分法適用関連会社が保有する自己株式(当社株式)の当社帰属分の増加により2,615株、それぞれ増加しております。
自己株式の普通株式の株式数は、持分法適用関連会社が保有する自己株式(当社株式)の当社帰属分の減少により504株減少しております。
2 新株予約権等に関する事項
該当事項はありません。
3 配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(注) 2024年5月22日取締役会決議の配当金の総額には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式に対する配当金8百万円が含まれております。また、2024年11月6日取締役会決議の配当金の総額には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式に対する配当金7百万円が含まれております。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(注) 2025年5月21日取締役会決議の配当金の総額には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式に対する配当金 9百万円が含まれております。
4 非支配株主に係る売建プット・オプション負債の変動等
当社グループは、国際財務報告基準を適用する一部の連結子会社の非支配株主(以下「権利者」という。)に対し、権利者が保有する当該連結子会社の株式を当社グループへ売却する権利(以下「売建プット・オプション」という。)を付与しております。当社グループは、売建プット・オプションの権利者に帰属する持分(以下「権利者持分」という。)を連結貸借対照表において非支配株主持分に含めず、権利が行使された場合における行使価格を見積り、その現在価値によりその他負債へ計上しております。また、権利者持分と当該その他負債の計上額との差額は資本剰余金又は利益剰余金として処理しております。そのため売建プット・オプションの付与及びその後の評価額の変動等は、連結株主資本等変動計算書において資本剰余金又は利益剰余金が変動する要因となります。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
※1 現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係
※2 株式の取得により新たに連結子会社となった会社の資産及び負債の主な内訳
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
重要性が乏しいため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
重要性が乏しいため、記載を省略しております。
※3 重要な非資金取引
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社は、当社子会社の日本クッカリー株式会社及び三菱商事株式会社の子会社である株式会社グルメデリカを共同株式移転により経営統合し、両社の完全親会社となるNC・GDホールディングス株式会社を設立し、その後速やかに第三者割当増資により株式会社ローソンによる出資を引き受けることを決議し、実施しました。(以下一連の取引を「本企業結合」という)
本企業結合により、流動資産が5,684百万円、固定資産が8,504百万円、流動負債が10,189百万円、固定負債が649百万円増加しております。なお、増加した流動資産5,684百万円には、本企業結合に係る第三者割当増資による株式の払込みによる収入1,579百万円が含まれております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
(リース取引関係)
1 ファイナンス・リース取引
(借主側)
(1)リース資産の内容
・有形固定資産
主として、生産設備(機械装置及び運搬具)及びコンピュータ設備(有形固定資産その他(工具器具備品))であります。
・無形固定資産
主として、ソフトウエアであります。
(2)リース資産の減価償却の方法
所有権移転ファイナンス・リース取引に係るリース資産
自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の方法
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法
(貸主側)
該当事項はありません。
2 オペレーティング・リース取引
(借主側)
オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料
(金融商品関係)
1 金融商品の状況に関する事項
(1)金融商品に対する取組方針
当社グループは、主として資金運用については短期的な預金等とし、資産調達については銀行借入により調達しております。デリバティブは金利、為替変動等によるリスクの回避に限定し、投機的な取引を行わない方針であります。
(2)金融商品の内容及びそのリスク
営業債権である受取手形及び売掛金は、顧客の信用リスクに晒されています。また、外貨建ての営業債権は為替の変動リスクがあるため、先物為替予約を利用してヘッジしております。有価証券及び投資有価証券並びに関係会社株式は、主に取引先企業との業務または資本提携等に関連する株式等であり、市場価格の変動リスクを伴います。また、これら取引先企業等のうち数社に対し長期貸付を行っております。
営業債務である支払手形及び買掛金は、概ね1年以内の支払期日であります。一部の外貨建債務は、為替の変動リスクをヘッジするため、先物為替予約を利用しております。短期借入金は主に運転資金、長期借入金は設備投資に係る資金であり、一部の長期借入金については金利の変動リスクをヘッジするため、デリバティブ取引(金利スワップ取引)を利用して固定化しております。
(3)金融商品に関わるリスク管理体制
① 信用リスク(取引先の契約不履行等に係るリスク)の管理
当社は債権管理に関するルールに従い、営業債権について取引先ごとの日々の債権残高を確認し、各取引部署で財務状態等の悪化による回収懸念の把握をし、取引先ごとの限度額を原則年一回見直す体制にしております。連結子会社についても当社の債権管理に関するルールに準じて同様の管理を行っております。また、デリバティブ取引は信用リスクを軽減するため、格付の高い金融機関とのみ取引を行っております。
② 市場リスク(為替や金利等の変動リスク)の管理
当社及び一部の連結子会社は、外貨建ての営業債権債務について通貨別月別に把握された為替変動リスクに対して、原則として先物為替予約及び通貨スワップ取引を利用してヘッジしております。また、金利スワップ等を利用した長期固定資金と変動の短期資金のバランスを1:1とすることを基本として、経済情勢等に応じ長期固定資金の比率を上げるなど、機動的に対応することで支払金利の変動リスクを低減しております。
有価証券及び投資有価証券については、定期的に時価や取引先企業の財務状況等を把握し、保有状況を継続的に見直しております。
デリバティブ取引については、取引権限や限度額等を定めたデリバティブ取引管理要領に基づき、経理部が取引を行っており、四半期ごとに取締役会に報告をしております。月次の取引実績は、経理部担当役員及び最高財務責任者に報告しております。
連結子会社についても、当社のデリバティブ取引管理要領に準じた管理を行っております。
③ 資金調達にかかる流動性リスク(支払期日に支払いが実行できなくなるリスク)の管理
当社は各グループ会社からの報告に基づき経理部が適宜資金繰計画をレビューすることにより、流動性リスクを管理しております。
当社および国内外のグループ会社においては、円・米ドル・ユーロを基本に各国の事業規模に応じ、金融機関から資金調達を行っておりますが、その調達方法と調達先、期間は適度に分散させており、国内では複数の金融機関から円建てのコミットメントラインを設定しております。また国内・北米ではそれぞれのエリアでキャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入し、さらに他エリアでのグループ会社内余剰資金をグループ会社間で融通しております。
(4)金融商品の時価などに関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することがあります。また、「デリバティブ取引関係」注記におけるデリバティブ取引に関する契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
2 金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については次のとおりであります。
前連結会計年度(2024年3月31日)
(※1)「現金及び預金」、「受取手形及び売掛金」、「支払手形及び買掛金」、「短期借入金」、「未払費用」は現金であること、及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しております。
(※2)市場価格のない株式等は「(1) 有価証券及び投資有価証券」には含めておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
非上場株式について137百万円の減損処理を行っております。
(※3)長期借入金には1年内返済予定の長期借入金も含めて記載しております。
(※4)当社グループは、国際財務報告基準を適用する一部の連結子会社の非支配株主(以下「権利者」という。)に対し、権利者が保有する当該連結子会社の株式を当社グループへ売却する権利(売建プット・オプション)を付与しておりますが、上表には記載しておりません。なお当該金融負債は、将来、権利が行使された場合における行使価格の見積り額の現在価値により評価し、連結貸借対照表に1,887百万円を計上しております。
(※5)デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、△(マイナス)で示しております。
当連結会計年度(2025年3月31日)
(※1)「現金及び預金」、「受取手形及び売掛金」、「支払手形及び買掛金」、「短期借入金」、「未払費用」は現金であること、及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しております。
(※2)市場価格のない株式等は「(1) 有価証券及び投資有価証券」には含めておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
非上場株式について50百万円の減損処理を行っております。
(※3)長期貸付金には建設協力金も含めて記載しております。
(※4)長期借入金には1年内返済予定の長期借入金も含めて記載しております。
(※5)当社グループは、国際財務報告基準を適用する一部の連結子会社の非支配株主(以下「権利者」という。)に対し、権利者が保有する当該連結子会社の株式を当社グループへ売却する権利(売建プット・オプション)を付与しておりますが、上表には記載しておりません。なお当該金融負債は、将来、権利が行使された場合における行使価格の見積り額の現在価値により評価し、連結貸借対照表に2,447百万円を計上しております。
(※6)デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、△(マイナス)で示しております。
(注1)金銭債権及び満期がある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(注2)長期借入金、リース債務及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2024年3月31日)
(※1)長期借入金には1年内返済予定の長期借入金も含めて記載しております。
当連結会計年度(2025年3月31日)
(※1)長期借入金には1年内返済予定の長期借入金も含めて記載しております。
3 金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(2)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(注1)時価の算定に用いた評価技法及びインプットの説明
資 産
有価証券及び投資有価証券
時価については、株式及び上場投資信託は取引所の価格、債券は取引所の価格又は取引金融機関から提示された価格によっており、レベル1の時価に分類しております。非上場投資信託については、公表されている基準価格によっております。
また、保有目的ごとの有価証券に関する注記事項については「有価証券関係」注記をご参照ください。
長期貸付金
回収可能性を反映した元利金の受取見込額を同様の新規貸付を行った場合に想定される利率(残存期間を考慮)で割り引いた現在価値により算定しており、レベル2の時価に分類しております。建設協力金は、回収可能性を反映した元利金の受取見込額を契約期間に対応する国債利回りで割り引いた現在価値により算定しており、レベル2の時価に分類しております。
負 債
長期借入金
元利金の合計額を同様の新規借入を行った場合に想定される利率(残存期間を考慮)で割り引いて算定する方法によっており、レベル2の時価に分類しております。変動金利による長期借入金は金利スワップの特例処理の対象とされており当該金利スワップと一体として処理された元利金の合計額を、同様に借入を行った場合適用される合理的に見積られる利率(残存期間を考慮)で割り引いて算定される方法によっております。本算定には1年内返済予定の長期借入金も含めて記載しております。
デリバティブ取引
金利スワップ及び為替予約の時価は、金利や為替レート等の観察可能なインプットを用いて割引現在価値法により算定しており、レベル2の時価に分類しております。詳細は「デリバティブ取引関係」注記をご参照ください。
(注2)時価をもって連結貸借対照表計上額とする金融資産及び金融負債のうちレベル3の時価に関する情報
重要性が乏しいため、注記を省略しております。
(有価証券関係)
1 その他有価証券
前連結会計年度(2024年3月31日現在)
(注)1.当連結会計年度において、その他有価証券で市場価格のない株式等以外のものについて減損処理を行ったものはありません。
当連結会計年度(2025年3月31日現在)
(注)1.当連結会計年度において、その他有価証券で市場価格のない株式等以外のものについて111百万円の減損処理を行いました。
2 連結会計年度中に売却したその他有価証券
前連結会計年度(自2023年4月1日 至2024年3月31日)
当連結会計年度(自2024年4月1日 至2025年3月31日)
(デリバティブ取引関係)
1 ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
(1)通貨関連
前連結会計年度(2024年3月31日現在)
該当事項はありません。
当連結会計年度(2025年3月31日現在)
該当事項はありません。
2 ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
(1)通貨関連
前連結会計年度(2024年3月31日現在)
当連結会計年度(2025年3月31日現在)
(2)金利関連
前連結会計年度(2024年3月31日現在)
該当事項はありません。
当連結会計年度(2025年3月31日現在)
該当事項はありません。
(退職給付関係)
1.採用している退職給付制度の概要
当社グループは、確定給付型の制度として、確定給付企業年金制度及び退職一時金制度を設けております。また、従業員の退職等に際して割増退職金を支払う場合があります。
なお、一部の連結子会社では、確定拠出年金制度を導入しております。当社は、2017年4月に退職一時金制度の一部について選択制の確定拠出年金制度へ移行しております。
2.確定給付制度
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表((3)に掲げた簡便法を適用した制度を除いております。)
(2) 年金資産の期首残高と期末残高の調整表((3)に掲げた簡便法を適用した制度を除いております。)
(3) 簡便法を適用した制度の退職給付に係る負債の期首残高と期末残高の調整表
(注1)前連結会計年度の退職給付に係る負債と資産の期末残高の純額は、退職給付に係る負債3,257百万円を退職給付に係る資産464百万円と相殺した後の金額であります。
(注2)当連結会計年度の退職給付に係る負債と資産の期末残高の純額は、退職給付に係る負債2,520百万円を退職給付に係る資産162百万円と相殺した後の金額であります。
(4) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表
(注)簡便法を適用した制度を含みます。
(5) 退職給付費用及びその内訳項目の金額
(6) 退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(7) 退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(8) 年金資産に関する事項
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりであります。
(9) 長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率を決定するため、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮しております。
(10) 数理計算上の計算基礎に関する事項
主要な数理計算上の計算基礎(加重平均で表しております。)
3.確定拠出制度
当社及び連結子会社の確定拠出制度への要拠出額は、前連結会計年度1,281百万円、当連結会計年度1,443百万円であります。
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別内訳
(注)税務上の繰越欠損金及びその繰延税金資産の繰越期限別の金額
前連結会計年度(2024年3月31日)
(a) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。
当連結会計年度(2025年3月31日)
(a) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの当該差異の原因となった主要な項目別内訳
(注)前連結会計年度は、法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間の差異が法定実効税率
の100分の5以下であるため注記を省略しています。
3 法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正
「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立し、2026年4月1日以後開始する連結会計年度から「防衛特別法人税」の課税が行われることになりました。これに伴い、2026年4月1日以後開始する連結会計年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債については、法定実効税率を29.74%から31.52%に変更して計算しております。なお、税率変更による当連結会計年度の連結財務諸表に与える影響は軽微です。
(企業結合等関係)
(共通支配下の取引等)
(1) 取引の概要
①対象となった会社の概要
②企業結合日
2024年7月1日
③企業結合の法的形式
日本クッカリー株式会社を存続会社とし、NC・GDホールディングス株式会社及び株式会社グルメデリカを消滅会社とする吸収合併
④結合後企業の名称
株式会社日本デリカサービス
⑤その他取引の概要に関する事項
この合併によりノウハウ共有や生産体制の最適化を行うとともに商品開発レベルを向上させ、チルド事業と冷凍食品事業の特性を活かした新しいカテゴリーの開発・製造を実現し、当社の食品事業の成長につなげてまいります。
(2) 実施した会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」に基づき、共通支配下の取引として処理しております。
(収益認識関係)
1 顧客との契約から生じる収益を分解した情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1.「その他」は、報告セグメントに含まれない船舶の建造・修繕、運航、エンジニアリング等が対象となります。
2.「調整額」は、連結会社間で生じた取引による売上高消去が含まれております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1.「その他」は、報告セグメントに含まれない船舶の建造・修繕、運航、エンジニアリング等が対象となります。
2.「調整額」は、連結会社間で生じた取引による売上高消去が含まれております。
2 顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項 (5)重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおりです。
3 当連結会計年度及び翌連結会計年度以降の収益の金額を理解するための情報
顧客との契約から生じた債権、契約資産及び契約負債の残高は次のとおりです。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
顧客との契約から生じた債権は、商品又は製品が顧客へ納品された時点又は船積日等で認識した収益及び役務提供の完了等により認識した収益にかかる売上債権であります。契約資産は、主に工事請負契約において進捗度の測定に基づいて認識した収益にかかる未請求のものであり、顧客の検収時に売上債権となります。顧客との契約から生じた債権及び契約資産は、連結貸借対照表において「受取手形及び売掛金」として表示されております。契約負債は、主に工事請負契約における顧客からの前受金であり、履行義務を充足することにより減少します。契約負債は連結貸借対照表の「その他」(流動負債)に含まれております。なお、期首時点の契約負債1,515百万円は当連結会計年度の収益として計上されております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
顧客との契約から生じた債権は、商品又は製品が顧客へ納品された時点又は船積日等で認識した収益及び役務提供の完了等により認識した収益にかかる売上債権であります。契約資産は、主に工事請負契約において進捗度の測定に基づいて認識した収益にかかる未請求のものであり、顧客の検収時に売上債権となります。顧客との契約から生じた債権及び契約資産は、連結貸借対照表において「受取手形及び売掛金」として表示されております。契約負債は、主に工事請負契約における顧客からの前受金であり、履行義務を充足することにより減少します。契約負債は連結貸借対照表の「その他」(流動負債)に含まれております。なお、期首時点の契約負債122百万円は当連結会計年度の収益として計上されております。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社は製品・サービス別に国内・海外において包括的な戦略を立案し、水産資源を顧客の生活に結び付ける事業を展開しております。
したがって、当社は製品・サービス別のセグメントで構成されており、「水産事業」「食品事業」「ファイン事業」「物流事業」の4つを報告セグメントとしております。
「水産事業」につきましては、漁撈事業、養殖事業、加工・商事事業を営んでおります。
「食品事業」につきましては、加工事業およびチルド事業を営んでおります。
「ファイン事業」につきましては、医薬原料、機能性原料(注1)および機能性食品(注2)などの生産・販売を行っております。
「物流事業」につきましては、冷蔵倉庫事業、配送事業、通関事業を営んでおります。
また、こうした事業を主に日本・北米・南米・アジア・欧州の5つの地域で展開しております。
(注1) サプリメントの原料や乳児用粉ミルク等に添加する素材として使用されるEPA・DHAなど。
(注2) 主に通信販売している機能性表示食品「ごま豆乳仕立てのみんなのみかたDHA」、特定保健用食品「イマークS」などの健康食品。
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。事業セグメントの利益は営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部収益及び振替高は第三者間取引価格に基づいております。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1.「その他」は、報告セグメントに含まれない船舶の建造・修繕、運航、エンジニアリング等が対象となります。
2.(1)セグメント利益又は損失の調整額△10,473百万円には、セグメント間取引消去29百万円及び各報告セグメントに配分していない全社費用△10,503百万円が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない販売費及び一般管理費であります。
(2)セグメント資産の調整額30,255百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であり、その主なものは、当社における投資有価証券及び研究開発部門に係る資産等であります。
(3)減価償却費の調整額1,292百万円は、全社資産に係る減価償却費であります。
(4)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額1,220百万円は、全社資産に係る設備投資額であります。
3.セグメント利益又は損失の合計額は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
4.セグメント負債の金額は、経営資源の配分の決定及び業績を評価するための検討対象とはなっていないため記載しておりません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1.「その他」は、報告セグメントに含まれない船舶の建造・修繕、運航、エンジニアリング等が対象となります。
2.(1)セグメント利益の調整額△10,006百万円には、セグメント間取引消去129百万円及び各報告セグメントに配分していない全社費用△10,136百万円が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない販売費及び一般管理費であります。
(2)セグメント資産の調整額26,407百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であり、その主なものは、当社における投資有価証券及び研究開発部門に係る資産等であります。
(3)減価償却費の調整額1,424百万円は、全社資産に係る減価償却費であります。
(4)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額1,427百万円は、全社資産に係る設備投資額であります。
3.セグメント利益の合計額は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
4.セグメント負債の金額は、経営資源の配分の決定及び業績を評価するための検討対象とはなっていないため記載しておりません。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
製品及びサービスの区分が報告セグメント区分と同一であるため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
3 主要な顧客ごとの情報
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
製品及びサービスの区分が報告セグメント区分と同一であるため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
3 主要な顧客ごとの情報
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
【関連当事者情報】
1 関連当事者との取引
重要性が乏しいため、記載を省略しております。
2 重要な関連会社に関する注記
該当事項はありません。
(1株当たり情報)
(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.株主資本において自己株式として計上されている信託に残存する自社の株式は、1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めており、また、1株当たり純資産の算定上、期末発行済株式総数から控除する自己株式に含めております。
1株当たり当期純利益の算定上、控除した当該自己株式の期中平均株式数は、前連結会計年度365,654株、当連結会計年度623,600株であり、1株当たり純資産額の算定上、控除した当該自己株式の期末株式数は、前連結会計年度623,600株、当連結会計年度623,600株であります。
3.1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
4.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(重要な後発事象)
(自己株式の取得及び自己株式の公開買付け)
当社は、2025年5月14日開催の取締役会において、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条第1項及び当社定款の規定に基づき、自己株式の取得を行うこと、及びその具体的な取得方法として自己株式の公開買付け(以下「本公開買付け」という。)を行うことを決議いたしました。
1.買付け等の目的
2025年4月8日付で公表した2026年3月期から2028年3月期の3年間を対象とする「中期経営計画 GOOD FOODS Recipe2」(以下「本中期経営計画」という。)では、今まで以上に価値を創造し続ける企業となるため、適切な資本政策による財務の効率性と安定性の実現に取り組むことを掲げております。特に株主還元については、従来の配当に加えて自己株式取得の実施や株主優待等の施策も視野に入れた結果、安定的な配当を実現しつつ本中期経営計画期間における総還元性向40%以上を目指す方針といたしました。株主還元と併せて目指す資本構成は、投資機会や災害等に耐えうる財務基盤として2028年3月期末ネットD/Eレシオ(純有利子負債比率)0.7~0.8倍を目安としており、より一層の資本コントロールの課題があると考えております。
また、コーポレート・ガバナンスの取組みが本格化する中、2016年3月期より政策保有株式の縮減は当社にとって対応すべき課題の一つと認識し、縮減を着実に進める一方、当社との間で株式の持ち合いを行う関係にある株式会社みずほ銀行を含む4社から2023年7月上旬より段階的に当社普通株式の売却意向が示され、丁寧にコミュニケーションを図ってきました。
当社は、資本政策の基本的な方針を背景として株主の皆様への利益還元の強化及び資本効率の向上のための施策並びに今後における政策保有株式の売却への対応について検討した結果、2025年1月上旬、株式会社みずほ銀行を含む4社から当社普通株式の一部を自己株式として取得することで、比較的短期間に相当規模の自己株式の取得が可能であると共に、一定数の当社普通株式が市場に放出されることに伴う市場株価への悪影響を緩和でき、また、株主間の平等性や取引の透明性の観点等からも公開買付けの方法が適切であるとの考えに至りました。
また、本公開買付けにおける買付け等の価格の決定に際しては、基準の明確性及び客観性を重視し、当社普通株式の市場株価を基礎とするべきであると考え、本公開買付けに応募せず当社普通株式を引き続き所有する株主の皆様の利益を尊重する観点から、資産の社外流出を可能な限り抑えるべく、市場価格に一定のディスカウントを行った価格とすることが望ましいと考えました。
詳細につきましては、2025年5月14日付で公表した「自己株式の取得及び自己株式の公開買付けに関するお知らせ」をご参照ください。
2.自己株式の取得に関する取締役会決議内容
① 取得対象株式の種類 :当社普通株式
② 取得し得る株式の総数:11,000,100株(上限)(発行済株式総数に対する割合 3.52%)
③ 株式の取得価額の総額:8,492百万円(上限)
④ 取得期間 :2025年5月15日から2025年7月31日まで
⑤ 取得の方法 :自己株式の公開買付け
3.本公開買付けの概要
① 買付け予定の株式数 :11,000,000株
② 買付け等の価格 :普通株式1株につき、772円
③ 買付け等の期間 :2025年5月15日から2025年6月11日まで(20営業日)
④ 公開買付開始公告日 :2025年5月15日
⑤ 決済の開始日 :2025年7月3日
4.本公開買付けの結果
① 買付け予定の株式数 :11,000,000株
② 超過予定の株式数 : -株
③ 応募株式数 : 7,864,875株
④ 買付株式数 : 7,864,875株
⑤ 【連結附属明細表】
【社債明細表】
該当事項はありません。
【借入金等明細表】
(注) 1.「平均利率」については、当期末借入残高に対する加重平均利率を記載しております。
2.リース債務の平均利率については、リース料総額に含まれる利息相当額を控除する前の金額でリース債務を連結貸借対照表に計上しているため記載しておりません。
3.長期借入金及びリース債務(1年以内に返済予定のものを除く。)の連結決算日後5年内における返済予定額は以下のとおりであります。
【資産除去債務明細表】
当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における資産除去債務の金額が当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における負債及び純資産の合計額の100分の1以下であるため、記載を省略しております。
(2) 【その他】
当連結会計年度における半期情報等
(注1) 第1四半期連結累計期間及び第3四半期連結累計期間に係る財務情報に対するレビュー :無
(注2) 第3四半期連結会計期間において、持分法の適用に関連して暫定的な会計処理の確定を行っております。それに伴い、第1四半期連結累計期間・中間連結会計期間・第1四半期連結会計期間・第3四半期連結会計期間の関連する四半期情報項目については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の数値を記載しております。
2 【財務諸表等】
(1)【財務諸表】
①【貸借対照表】
②【損益計算書】
③【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1 有価証券の評価基準及び評価方法
(1) 子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法
(2) その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
決算日末日の市場価格等に基づく時価法
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
2 デリバティブの評価基準及び評価方法
時価法
3 棚卸資産の評価基準及び評価方法
通常の販売目的で保有する棚卸資産
主として移動平均法による原価法
(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
4 固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
主として定率法(ただし、1998年4月1日以降に取得した建物(附属設備を除く)並びに2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物については定額法)を採用しております。
なお、主な耐用年数は以下のとおりであります。
建物及び構築物 2~60年
機械及び装置 2~17年
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法
自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づいております。
(3) リース資産
所有権移転ファイナンス・リース取引に係る資産
自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の方法
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係る資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法
5 引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
(2) 賞与引当金
従業員の賞与の支払に備えるため、支給見込額を計上しております。
(3) 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき、当事業年度末において発生していると認められる額を計上しております。
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
② 数理計算上の差異、過去勤務費用の処理方法
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(6年)による定額法により発生事業年度から費用処理をしております。
数理計算上の差異は、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(6年)による定額法により按分した額を、それぞれ発生の翌事業年度から費用処理しております。
(4) 役員株式給付引当金
役員株式給付規程に基づく取締役等への当社株式等の給付に備えるため、当事業年度末における株式給付債務の見込額に基づき計上しております。
6 収益及び費用の計上基準
約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識することとしております。
水産事業においては主に水産品及び水産加工品、食品事業においては主に加工食品、ファイン事業においては主に医薬原料及び機能性食品の製造及び販売を行っております。これらの商品又は製品の販売については、主に商品又は製品が顧客へ納品された時点又は船積日等で顧客が当該製品の支配を獲得することから、これらの時点で履行義務が充足されると判断し、収益を認識しております。また当社はリベート等の取引、有償支給取引及び代理人取引を行っており、これらの取引については下記のとおり処理しております。
(1) リベート等
リベート等については、小売業者や卸売業者等の販売者に対し、定められた期間内に予め定めた販売数量又は販売金額等に応じて支払っております。収益を認識した時点で見積もった予想販売数量又は予想販売金額に基づき、リベート等の額を算定して、これらを収益から控除しております。
(2) 有償支給取引
有償支給取引については、販売した原材料等を加工し、製品として買い戻す義務を負っている場合、当該収益を認識しないこととしております。
(3) 代理人取引
代理人取引については、主に水産事業及び食品事業において、主たる責任、在庫リスク、取引価格の設定に対する裁量権を鑑み、当社が代理人として商品の販売に関与している場合には、純額で収益を認識しております。
7 外貨建の資産又は負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、期末日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は当期の損益として処理しております。
8 ヘッジ会計の方法
(1) ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理によっております。なお、為替予約等が付されている外貨建金銭債権債務等については振当処理を適用しております。また、金利スワップ取引のうち、特例処理の対象となる取引については、当該特例処理を適用しております。
(2) ヘッジ手段とヘッジ対象
① ヘッジ手段
為替予約取引、通貨スワップ取引及び金利スワップ取引
② ヘッジ対象
外貨建営業取引及び借入金等
(3) ヘッジ方針
為替リスクのあるものについては、為替予約、通貨スワップにより為替リスクをヘッジしております。
金利リスクのあるものについては、金利スワップにより金利リスクをヘッジしております。
(4) ヘッジ有効性評価の方法
デリバティブ取引の実行に当たり、ヘッジ手段とヘッジ対象に関する重要な条件がほぼ一致しており、ヘッジ開始時及びその後も継続して相場変動等を相殺することができることを確認しております。また、予定取引については、実行可能性が極めて高いかどうかの判断を行っております。なお、その結果は定期的に取締役会に報告しております。
9 その他財務諸表作成のための重要な事項
退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用の未処理額の会計処理の方法は、連結財務諸表におけるこれらの会計処理の方法と異なっております。
(重要な会計上の見積り)
(養殖事業を行う国内関係会社への投融資評価)
(1)前事業年度の財務諸表に計上した金額
短期貸付金6,704百万円、関係会社株式2,847百万円、破産更生債権等11,836百万円、
貸倒引当金△3,145百万円 (貸借対照表合計18,244百万円)
関係会社貸倒引当金戻入額1,049百万円
(2)当事業年度の財務諸表に計上した金額
短期貸付金16,424百万円、関係会社株式2,847百万円、破産更生債権等3,654百万円、
貸倒引当金△3,559百万円 (貸借対照表合計19,367百万円)
関係会社貸倒引当金繰入額414百万円
(3)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
関係会社については、その株式の実質価額が帳簿価額を著しく下回った場合、帳簿価額の実質価額を超過した額を評価損として計上しております。実質価額は一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠し作成された関係会社の財務諸表における財政状態を基礎として評価しております。また、それらの関係会社に対する融資額は個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。
養殖事業を行う国内関係会社は、養殖仕掛魚の評価並びに固定資産の減損検討における回収可能価額の評価において、販売可能価額に加え、予想追加コスト、販売時予想魚体重、予想斃死率等の複数の仮定をそれらの見積りの基礎としております。そのため、翌事業年度において水産物市況変動、養殖成績や魚病発生等により、見積りの基礎の実際値が仮定と大幅に異なる場合、該当する関係会社の純資産が減少することとなる結果、追加の評価損や引当が発生する可能性があります。
(会計方針の変更)
(「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正
会計基準」という。)等を当事業年度の期首から適用しております。法人税等の計上区分に関する改正について
は、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。なお、当該会計方針の
変更による財務諸表への影響は軽微です。
(追加情報)
(株式給付信託(BBT)制度について)
当社は、取締役等に対する「株式給付信託(BBT)」を導入しております。詳細については、連結財務諸表「注記事項(追加情報)(株式給付信託(BBT)制度について)」に同一の内容を記載しているため、記載を省略しております。
(貸借対照表関係)
※1 このうち、担保に供している資産およびその対象債務は次のとおりであります。
(1) 担保に供している資産
(2) 対象債務
※2 関係会社に対する金銭債権及び金銭債務
3 偶発債務
(前事業年度)
次の各会社の借入金等について保証を行っております。
(1) 上記には外貨建てによるもの45,578百万円(189,466千米ドル、38,454千ユーロ、35,935千英ポンド、124,714千デンマーククローネ、35,000千ノルウェークローネ、6,000千スウェーデンクローナ)が含まれています。
(2) 当事業年度の保証債務46,255百万円のうち1,369百万円については、当社の保証に対して他者から再保証を受けております。
(当事業年度)
次の各会社の借入金等について保証を行っております。
(1) 上記には外貨建てによるもの42,379百万円(169,481千米ドル、43,089千ユーロ、30,037千英ポンド、 170,189千デンマーククローネ、9,000千ノルウェークローネ)が含まれています。
(2) 当事業年度の保証債務43,750百万円のうち1,467百万円については、当社の保証に対して他者から再保証を受けております。
※4 貸出コミットメント(貸手側)
当社は関係会社とCMS基本契約を締結し、貸付極度額を設定しております。この契約に基づく貸出未実行残高等は次のとおりであります。
5 貸出コミットメント(借入側)
当社は金融危機等の状況下でも安定した資金確保を目的として、取引銀行とコミットメントラインを設定しております。この契約に基づく借入未実行残高は次のとおりであります。
(損益計算書関係)
※1 販売費及び一般管理費のうち、主要な費目及び金額
※2 関係会社との取引高
※3 関係会社株式評価損
当社保有の関係会社株式について、以下のとおり評価減を計上しております。
前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(有価証券関係)
子会社株式及び関連会社株式
前事業年度末(2024年3月31日)
当事業年度末(2025年3月31日)
(注)上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの当該差異の原因となった主要な項目別内訳
3 法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正
「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立し、2026年4月1
日以後開始する事業年度から「防衛特別法人税」の課税が行われることになりました。これに伴い、2026年4月1
日以後開始する事業年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債については、法
定実効税率を29.74%から31.52%に変更して計算しております。なお、税率変更による当事業年度の財務諸表に与
える影響は軽微です。
(収益認識関係)
収益を理解するための基礎となる情報については財務諸表「注記事項(重要な会計方針)6 収益及び費用の計上
基準」に記載のとおりです。
(重要な後発事象)
(自己株式の取得及び自己株式の公開買付け)
連結財務諸表「注記事項(重要な後発事象)」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(単位:百万円)
(注)1.当期増加額の主な内容は次のとおりであります。
2.「当期減少額」の欄の()が内数で、当期の減損損失計上額であります。
【引当金明細表】
(単位:百万円)
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 単元未満株式についての権利
2006年6月28日開催の定時株主総会において定款の一部変更が行われ、単元未満株式について、その権利を次のとおり制限しております。
当会社の単元未満株式を有する株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができません。
(1) 会社法第189条第2項各号に掲げる権利
(2) 会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
(3) 株主の有する株式数に応じて募集株式の割当ておよび募集新株予約権の割当てを受ける権利
(4) 株式取扱規程に定めるところにより、その有する単元未満株式の数と併せて単元株式数となる数の株式を売り渡すことを請求することができる権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
(1) 有価証券報告書及びその添付書類並びに確認書
事業年度 第109期 (自2023年4月1日 至2024年3月31日) 2024年6月26日 関東財務局長に提出
(2) 半期報告書及び確認書
第110期中(自2024年4月1日 至2024年9月30日) 2024年11月13日 関東財務局長に提出
(3) 内部統制報告書
事業年度 第109期 (自2023年4月1日 至2024年3月31日) 2024年6月26日 関東財務局長に提出
(4) 臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号(代表取締役の異動に関する決議)の規定に基づく臨時報告書 2024年5月20日 関東財務局長に提出
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会における議決権行使の結果)の規定に基づく臨時報告書 2024年7月3日 関東財務局長に提出
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号(代表取締役の異動に関する決議)の規定に基づく臨時報告書 2025年3月31日 関東財務局長に提出
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。