第一部【企業情報】
第1【企業の概況】
1【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第152期の期首から適用しており、第152期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
3.「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を第155期の期首から適用しており、第154期以前に係る主要な経営指標等については、当該会計基準を遡って適用した後の指標等となっております。なお、2022年改正会計基準については第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱いを適用しております。この結果、第155期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第152期の期首から適用しており、第152期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
3. 最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものであります。
4. 第155期の1株当たり配当額174.00円のうち、期末配当額104.00円については、2025年6月26日開催予定の定時株主総会の決議事項になっております。
2【沿革】
当社は、1887年、高峰譲吉、渋沢栄一、益田孝ら明治の先覚者により、わが国初の化学肥料製造会社である東京人造肥料会社として創業いたしました。その後、関東酸曹株式会社、日本化学肥料株式会社等を合併していくなかで大日本人造肥料株式会社に商号変更、1937年に日本産業株式会社傘下の日本化学工業株式会社に資産等を包括譲渡したのちに、日産化学工業株式会社に改称いたしました。そして2018年、当社はすでに高品質、高機能なものづくりを意味する「工業」の枠を超えて事業を展開し、将来に向かってその流れを加速させることから、この姿勢を明確化するため、社名を日産化学株式会社に変更しました。
創業以降の変遷は次のとおりであります。
3【事業の内容】
当社グループ(当社および当社の関係会社)は、連結財務諸表提出会社(以下「当社」という。)および子会社34社、関連会社7社により構成されております。
事業の内容の区分とセグメント区分は同一であり、当社および関係会社の当該事業に係る位置付けならびに各セグメントの関連は、次のとおりであります。
以上の当社グループについて図示すると、次のとおりであります。

4【関係会社の状況】
2.日星産業㈱、NC東京ベイ㈱については、特定子会社に該当しております。
3.日星産業㈱、NCK Co., Ltd.については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が100分の10を超えております。
5【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2025年3月31日現在
(注) 1.従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員であり、臨時従業員は、年間の平均人員を(外数)で記載しております。
2.全社(共通)は、総務および経理等の管理部門の従業員であります。
(2) 提出会社の状況
2025年3月31日現在
(注) 1.従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員であり、臨時従業員は、年間の平均人員を(外数)で記載しております。
2. 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。
3.全社(共通)は、総務および経理等の管理部門の従業員であります。
(3) 労働組合の状況
当社グループの主な労働組合には、日本化学エネルギー産業労働組合連合会に加盟する日産化学労働組合があり、同組合は単一組織で関係会社を含む9支部(組合員数1,547名)から構成されております。
なお、最近の労使関係は極めて安定しております。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。なお、管理職に占める女性労働者の割合については、当社から社外への出向者を除いております。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。なお、当社から社外への出向者を除いております。
3.男女の賃金差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しており、当社から社外への出向者を除いております。
4.全労働者は、正規雇用労働者とパート・有期労働者を含んでおります。
5.パート・有期労働者は、パートタイマー及び有期の嘱託契約の労働者を含み、派遣社員を除いております。
6.男女の賃金差異については、主に等級別人数構成と勤続年数の差によるものであります。正規雇用労働者のうち、管理職の男女の賃金差異は86.6%、管理職以外の男女の賃金差異は86.5%ですが、正規雇用労働者全体の割合は74.9%です。この理由は、管理職に占める女性労働者割合が低い(4.7%)ためです。現在は、総合職に占める女性労働者割合の向上、および管理職に占める女性労働者数の増加を念頭に、女性登用を推進しております。また、パート・有期労働者については、相対的に所定労働時間が短く、賃金が低いパートタイマーの人数割合の差等により、男女の賃金差異が生じております。
② 連結子会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。なお、管理職に占める女性労働者の割合については、当社から社外への出向者を除いております。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。なお、当社から社外への出向者を除いております。
3.男女の賃金差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しており、当社から社外への出向者を除いております。
4.全労働者は、正規雇用労働者とパート・有期労働者を含んでおります。
5.パート・有期労働者は、パートタイマー及び有期の嘱託契約の労働者を含み、派遣社員を除いております。
第2【事業の状況】
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 中長期的な会社の経営戦略並びに会社の対処すべき課題
当社グループは、2022年度に6ヵ年の中期経営計画Vista2027を始動しました。
前半3ヵ年(2022年度~2024年度)のStageⅠにおいて、最終年度の2024年度営業利益は568億円と最高益を更新しましたが、数値目標に対して未達となりました。その要因を分析し、主要課題は新製品・新事業の創出、適切な経営資源配分、化学品セグメントの収益性改善であると捉えました。
これらの解決に向け、M&A(合併・買収)を含め戦略投資を積極的に行うことで、事業ポートフォリオの拡充、現有事業の拡大および製品開発期間の短縮を図ります。
また、化学品セグメントでは、2024年度にサブセグメントであるファインケミカルの固定資産を減損処理しました。2025年度以降、不採算製品の見極めや種々のコストダウンをさらに進め、2027年度には営業利益率5%以上を確保します。
2025年4月、当社グループは、後半3ヵ年(2025年度~2027年度)にあたるStageⅡをスタートさせました。最終年度(2027年度)の数値目標を売上高2,930億円、営業利益650億円と定め、最重要課題を新製品の創出としたうえで、基本戦略として次の3つを掲げました。
(1)「現有事業の利益拡大」
(2)「2030年を見据えた新製品の開発」
(3)「事業基盤の強化」
第1の戦略「現有事業の利益拡大」では、成長が見込まれる機能性材料および農業化学品セグメントへM&Aを含めて経営資源を集中的に投下し、既存製品や新製品の販売・開発を進め、利益の最大化を図ります。
戦略の具体的施策として、機能性材料セグメントでは、半導体材料の次世代製品創出に呼応した組織改定を2025年4月に行いました。今後、研究部門を中心に段階的に人員や評価設備を増大、かつ半導体向け研究・開発の機能を拡充し、顧客満足度の高い製品・サービスを提供します。
農業化学品セグメントでは、2027年までに当社開発原体を含む農薬新製品(除草剤2種、殺ダニ剤1種、殺虫剤1種)を相次ぎ上市し、国内販売シェア1位を堅持することに加え、海外向け販売をさらに伸ばします。
化学品セグメントでは前述の施策に加え、高収益性製品の普及拡大、ヘルスケアセグメントではファインテック事業での原薬増販および新規原薬の受託製造販売に取り組みます。
第2の戦略「2030年を見据えた新製品の開発」では、2028年度以降を視野に入れ、新たな成長の柱となる製品創出を目指します。
環境エネルギー領域では、二次電池材料、水素エネルギー材料やペロブスカイト太陽電池用材料などの創出に注力します。
情報通信領域では、ターゲット材料を明確化し、半導体向けの実装材料、光導波路材料、電子機器放熱材およびCIS(CMOSイメージセンサー)や位相差フィルム用配向材の開発を加速します。
ライフサイエンス領域の創薬研究では、新規動物薬の創出加速に向け有機合成研究員を増員するとともに良好関係にある協業先とパートナーシップを高めた共同研究開発に合意しました。また、新農薬原体や核酸医薬品創出の開発ステージアップに注力するとともに、将来有望なバイオ分野については、新たなコア技術の獲得、外資企業との協業を推進します。
第3の戦略「事業基盤の強化」では、当社グループの企業理念およびあるべき姿の実現のため、人材育成を推進し、研究開発の基盤や機能を拡充します。
人材育成では、挑戦・共創を実践する人材、目利き力を備えた人材輩出の基盤となる組織風土づくりのため、人材開発の本質は「社員一人ひとりが自発的に自己研鑽を積み、自己の成長を図ること」と認識し、研修制度を充実することで社員をバックアップします。また、データサイエンティストの育成、マテリアルズ・インフォマティクス(データ駆動型研究)による素材・材料の探索、最先端技術を活用した解析技術などを通して、事業を支える研究開発の基盤や機能の増強および早期化・効率化を図ります。加えて、IPランドスケープによる市場分析などにより、知的財産の面から事業拡大を支援し、事業の競争優位性を向上するための特許戦略を実行します。
StageⅡでは、前述の戦略遂行に加え、持続可能な社会に貢献するため、当社のマテリアリティ(重要課題)要素の重要業績評価指標(KPI)である、「日産化学サステナブルアジェンダ(社会課題解決に貢献する製品・サービス)の連結売上高に占める割合」の2027年度目標を60%以上へ、「食料問題への貢献」の2027年度目標を2021年度比+25%以上へ、それぞれ引き上げました。「気候変動の緩和」に資する温室効果ガス排出量削減においては、StageⅡ期間内に、硝酸プラントから排出する亜酸化窒素の削減設備を完工し、2027年度までに2018年度比で30%の削減を実現します。
当社グループは、これまで安定した業績と積極的な株主還元などにより、市場から一定の評価を得てきたと認識しています。より一層期待される企業へと成長戦略を描き、強固な事業ポートフォリオの確立を目指すことに加え、経営の健全性と透明性の向上、経営意思決定の迅速化、リスク管理や内部統制システムの強化、コンプライアンスの徹底、社会・環境を配慮した事業活動の推進を通し、すべてのステークホルダーから信頼される企業グループの実現に総力を挙げて取り組んでまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、株主からの受託資本の運用効率を示す指標である「自己資本当期純利益率(ROE)」、高付加価値企業としての指標となる「売上高営業利益率」を最重要指標と認識し、今後も収益力の一層の強化に向けた事業展開を推進してまいります。
なお、2025年4月に始動した中期経営計画「Vista2027 StageⅡ」では、数値目標を以下のように定めております。
非財務指標
経営指標
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ推進体制
当社グループは、「社会が求める価値を提供し、地球環境の保護、人類の生存と発展に貢献する」を企業理念としています。この企業理念に基づき、2050年のあるべき姿「人と自然の豊かさを希求し成長する未来創造企業」「強い情熱で変革に挑む共創者集団」を定めた長期経営計画『Atelier2050』を策定し、「事業領域の深耕と拡大」「サステナブル経営の深化」「経営・業務基盤の変革」を基本戦略として進めています。また、『Atelier2050』に定めたあるべき姿へ至る通過点として、2027年の姿を示し、持続的成長の道標とする中期経営計画『Vista2027』を策定し、その達成に向けた基本戦略の1つとして、サステナブル経営を推進しています。
①ガバナンス
著しい環境変化のなか、当社グループは、企業理念の実践であるサステナビリティ活動をより一層充実させるために、「社会動向に合致したサステナビリティ戦略の立案と社内啓蒙ならびに情報の発信」をミッションとするサステナビリティ・IR部サステナビリティグループを設置しています。また、グローバルな社会課題により戦略的に取り組むため、サステナビリティグループを事務局とし、部門担当役付執行役員をメンバーとするサステナビリティ委員会を年2回定期的に開催し、サステナビリティに関する方針、マテリアリティの選定、長中期計画および年次計画、活動結果の評価および評価に基づく改善および検討すべき課題について審議しています。審議の結果は経営会議の承認を経て、取締役会に付議されます。
サステナビリティ推進体制として、サステナビリティ委員会のほか、気候変動対策委員会、リスク・コンプライアンス委員会、環境安全委員会、品質保証委員会を設置し、各委員会で審議した内容について取締役会で議論し、決議することで、取り組みを監督しています。

②リスク管理
リスク管理活動全般について継続的改善を推進する専門組織として、経営企画部リスク・コンプライアンス室を設置しています。また、リスクマネジメントの実効性をより高めるとともに、コンプライアンスを維持向上、推進するための機関として、リスク・コンプライアンス委員会を設置し、年2回定期的に開催しています。リスク・コンプライアンス委員会は取締役会が指名するCRO(チーフ・リスクマネジメント・オフィサー)を委員長とし、CROが指名する各部門、箇所および国内連結子会社のリスク・コンプライアンス責任者から構成されています。
各部門の事業特性やグローバルな政治・経済・社会情勢など、ビジネスを取り巻く環境を考慮して、リスク・コンプライアンス委員会の枠組みのなかで気候変動関連リスクを含むリスクの洗い出しを実施しています。洗い出したリスクについて、発生可能性と事業への影響度の観点からリスク評価を実施したうえで、リスク評価結果に基づくリスクマップを作成し、「グループ重要リスク」を選定しています。
「グループ重要リスク」やその対策等、リスク管理に関する重要事項については、リスク・コンプライアンス委員会で審議し、取締役会で決議されます。
③戦略
長期経営計画『Atelier2050』にて定めた、2050年のあるべき姿「人と自然の豊かさを希求し成長する未来創造企業」「強い情熱で変革に挑む共創者集団」を実現するため、取り組むべきマテリアリティを2022年度に見直しました。社会と当社グループの持続的発展を目指し、中期経営計画『Vista2027』で設定した2027年度までのKPIをサステナブル経営の指標として、その進捗を毎年管理しています。
<マテリアリティ特定プロセス>


④指標と目標
<マテリアリティへの取り組みとKPI>(StageI)

* GHG排出量については、2023年度の実績を記載しております。2024年度の実績については2025年夏頃に当社webサイトにて掲載予定です。
StageⅡにおいて、下記マテリアリティ要素については2027年度目標を変更する。
(2)気候変動
①ガバナンス
当社グループの気候変動対応に関する取り組みは、サステナビリティ委員会、気候変動対策委員会、リスク・コンプライアンス委員会、環境安全委員会にて、検討・審議しており、審議内容を取締役会で議論・決議することで、取り組みを監督しています。なお、生物多様性を含む自然資本は気候変動に大きく関係することから、気候変動対策委員会の検討・審議事項としています。
自然関連のステークホルダーエンゲージメントの取り組みとしては、ステークホルダーの人権について人権方針に定めており、リスク評価(デューデリジェンス)も行っています。リスク評価においては、健康と安全、天然資源の利用(水資源含む)といった自然関連の指標を含んでおり、「地域社会の健康と安全」を対策優先リスクに挙げて対策を強化しています。対策としては、安心安全な工場であることをご理解いただくため、地域住民・近隣学校を対象とした工場見学会や説明会を継続的に実施するといった地域住民との交流を行っています。
②リスク管理
「(1)サステナビリティ推進体制 ②リスク管理」をご参照ください。
③-1気候変動に関する戦略
TCFD提言では、気候変動に起因するリスク・機会が企業の財務にどのような影響を及ぼすかを把握するため、シナリオ分析*を行うことを求めています。
当社は2020年に、脱炭素社会への移行が実現する2℃シナリオ(移行リスクが顕著)と気候変動が進展する4℃シナリオ(物理的リスクが顕著)における事業リスク・機会の選定、重要性の検討を行い、当社への影響と戦略などについて整理しましたが、2021年に行われた国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)において、平均気温の上昇を1.5℃に抑える努力を追求することが合意されたことをうけ、2023年7月にシナリオ分析の見直しを実施しました。
1.5℃シナリオを用いたシナリオ分析・財務影響の定量化を行った結果、カーボンプライシング導入による操業費の増加、低炭素製品を提供できないことによる売上減少などを重要なリスクとして特定しました。カーボンプライシング導入やライフサイクルCO2排出量の多い製品の需要減少に対しては、これまで取り組んできた工場の原燃料転換や再生可能エネルギーの導入を一層推進するとともに、インターナルカーボンプライシングの活用によりGHG排出削減を考慮した脱炭素投資をさらに推進し、リスクの低減を図ります。
また、環境配慮要請の高まりに伴うマーケットの変化については、環境への影響が小さい農薬や生物農薬、および二次電池材料などの低炭素製品の需要が拡大すると考えています。生物農薬については、2022年4月に生物科学研究所農薬研究部にバイオロジカルグループを立ち上げ、事業化に向けて研究開発を進めています。また、環境エネルギー分野において、二次電池材料や環境発電材料、CCS・CCUS材料の開発を加速し、実需化を目指します。
一方、4℃シナリオにおけるリスクとして認識している水害リスクについては、主要な生産・物流拠点の浸水の可能性を重要リスクとして特定しました。本リスクに対しては、工場および主要製品のBCPの策定および随時見直し、工場設備の高基礎化/高フロア化や、製品在庫の確保、重要原料の複数購買などを引き続き行っていきます。
また、気温上昇・異常気象に伴うマーケット変化において、害虫・雑草などの増加、水不足や感染症の拡大に向け、農業化学品や、飲料水などの殺菌消毒剤などの需要が増大すると考えています。市場成長の見通しを踏まえ、当社の機会の拡大を目指します。さらに、気候変動の影響を受けにくい事業ポートフォリオを構築することで事業活動のレジリエンスを高め、リスクの最小化・機会の最大化に努めます。
* シナリオ分析:地球温暖化や気候変動そのものの影響や、気候変動に関する長期的な政策動向による事業環境の変化などにはどのようなものがあるかを予想し、その変化が自社の事業や経営にどのような影響を及ぼし得るかを検討するための手法。
●参照したシナリオ
分析対象範囲および分析対象期間
●分析対象範囲:化学品・機能性材料・農業化学品・ヘルスケア・企画本部
●分析対象期間:2030年および2050年
●リスク・機会の特定プロセス
③-2気候変動に関する指標と目標
当社グループは、「気候変動の緩和」をマテリアリティ要素のひとつと位置づけており、GHG(Scope1+2)排出量の90%以上を占める日産化学本体の排出量削減が気候変動関連リスク低減に重要であると考えています。このため、日産化学本体のGHG(Scope1+2)排出量削減の長期目標として「2050年カーボンニュートラル」、中期目標として「2027年度までに2018年度比30%以上削減」を掲げています。これらは、長期経営計画『Atelier2050』、および中期経営計画『Vista2027』の非財務目標として位置づけ、進捗を管理しています。また、本削減目標に対する達成度は、役員の業績報酬のESG連動部分に反映する仕組みとしています。
2018年度以降、メラミン製造停止や小野田工場ボイラー燃料転換、老朽化設備更新による省エネルギー化などにより、GHG排出量を着実に減らしています。2023年度は、2022年に発生した硝酸プラントトラブルの正常化、能登半島地震による富山工場稼働停止などにより、2022年度より排出量が減少しました。
当社はGHG排出量およびエネルギー消費量について、2018年度分から第三者検証を受審しており、今後も引き続きGHG排出量削減の取り組みを進め、環境負荷低減を推進していくとともに、信頼性の高い情報の開示に努めていきます。
●中期目標および長期目標
●気候変動関連データ
なお、2024年度の実績については2025年夏頃に当社webサイトにて掲載予定です。
④-1自然資本に関する戦略
TNFDでは、自然資本関連の評価のための統合的な分析手法としてLEAPアプローチが提言されており、当社では本アプローチを採用しています。LEAPアプローチは、Locate(自然との接点の発見)、Evaluate(自然への依存と影響の評価)、Assess(自然に関するリスクと機会の評価)、Prepare(対応と報告の準備)の4つのプロセスから構成されます。
分析対象範囲および分析対象期間
●分析対象範囲:農業化学品事業における農薬(リスク・機会の一部では他の事業も対象)
●分析対象期間:2030年および2050年
●LEAPアプローチに基づく分析プロセス
Locate:優先地域の特定
当社と自然との接点を発見し、当社として優先すべき地域を特定するため、WWF Biodiversity Risk Filter等を使用して、自社と関連する拠点での分析、評価を行いました。
農薬は、石油、天然ガス、各種鉱物を原材料としており、これらの採取・加工、中間製品の製造を経て、当社にて最終製品の製造を行っています。バリューチェーン上流(石油、天然ガス、各種鉱物の採取・加工)は、日本の貿易状況や世界での埋蔵量から、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、オーストラリア、中国、カナダ、ペルー等の海外でほぼ行われていると推定しました。油田・ガス田・鉱山や加工場の場所の特定は困難ですが、場所によっては優先地域に該当すると考えています。
当社での製造においては、小野田工場、埼玉工場、NCアグロ函館、Nissan Bharat Rasayan PVT. LTD.(インド)で農業化学品の製造を行っており、これらの拠点は、事業活動による依存・影響を考慮したうえで、TNFDが示す「影響を受けやすい場所」の要件について重要度が高いことから、優先地域に特定しています。
Evaluate:自然関連への依存・影響の特定・評価
農業化学品のバリューチェーンとして、原材料の採取・加工、中間製品の製造、自社での最終製品の製造、農業における製品の使用の各工程について、ENCORE*1を用いて自然関連への依存・影響の特定・評価を行い、ヒートマップを作成しました。
*1 ENCORE:金融機関のネットワーク「自然資本金融同盟」と国連環境計画世界自然保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC)が共同で開発したツール。セクター、サブインダストリー、プロセス(GICS:世界産業分類基準)ごとに、自然にどのように依存し、自然に影響を与えるかを調べることができる。
*2 気候調節:土壌や海洋などにおける二酸化炭素の長期貯蔵や、植生による気温・湿度・風速などの調整
Assess:自然関連のリスク・機会の特定・評価
Locateで特定した優先地域、Evaluateで特定・評価した依存・影響を踏まえ、自社への影響が想定される自然関連リスク・機会の特定・評価を行いました。
分析に際しては、TNFDのガイダンスを参照し、下図のとおり、「生態系サービス(環境)の劣化(気候変動の1.5℃シナリオと4℃シナリオ(物理リスク・機会))」と「環境保全に向けた規制強化や市場ニーズの高まり(移行リスク・機会)」の2軸を設定し、①~④のシナリオを自然関連のシナリオとして設定しました。
●参照したシナリオ

④-2自然関連の指標と目標
農業化学品に関しては、グローバルの目標として2022年12月に昆明・モントリオール生物多様性枠組において「農薬及び有害性の高い化学物質による全体的なリスクの半減」が掲げられたほか、みどりの食料システム戦略において「使用量低減(リスク換算)」に向けた技術革新が掲げられています。
農業化学品は環境へのリスクがある一方で、適切に農業化学品を用いることで収穫効率を高めて過剰な農地拡大に伴う森林破壊を防止することに寄与できます。さらに、耕作放棄地を適切に管理し活性化することで、生物多様性保全に貢献していきます。そのため、当社グループでは、農業化学品による自然への環境リスクの低減を図りつつ、高効率な食料生産に貢献していくことが重要と考えており、長期経営計画『Atelier2050』、および中期経営計画『Vista2027』において、農業化学品事業の方向性として「食料の安定供給」と「持続可能な農業」を掲げています。
これらを実現するためには、「環境リスクの低減」「収穫量の向上」「農地・緑地管理」といったテーマに対応していく必要があると認識しています。
●指標、中期および長期目標
●指標
なお、2024年度の実績については2025年夏頃に当社webサイトにて掲載予定です。
(3)人的資本に関する考え方
「社会が求める価値を提供し、地球環境の保護、人類の生存と発展に貢献する」という企業理念のもと、当社が「未来創造企業」として成長し、社会とともに発展するためには、事業基盤である人的資本の拡充が最重要課題の一つです。長期経営計画「Atelier2050」においては、2050年のあるべき組織の姿を「強い情熱で変革に挑む共創者集団」と定め、社員の基本姿勢を「誠実を力に」「志で踏み出す」「協働を超えた共創へ」の3つとしました。「誠実」という当社の強み・アイデンティティを維持しながら、多様な人材が目標に向かって挑戦し、自己の成長を図る組織を実現するため、当社は人材育成や環境整備に向けて様々な取り組みを行っています。各取り組みに対しては、中期経営計画「Vista2027」StageⅡ最終年度である2027年度に向けて、定量的目標を定めて人的資本経営を推進していきます。
<各取り組みの位置付け>

「人材育成に関する取り組み」
1) 価値向上に「挑戦」し続ける牽引人材の輩出
当社が今後も継続的な成長を続けるためには、価値向上に繋がる改善や提案を、「志(内発的動機)」に基づき、主体的に考え、自ら挑戦することで事業を牽引する人材を輩出することが課題であると捉えています。そのために、課長・係長相当職への昇格前研修では、新たな事業・製品・サービスを発想し、周囲を巻き込むリーダーシップを発揮しながら、数か月かけて検証・軌道修正する仮説検証型研修を実施しています。
また、2023年度より、各人が志に基づく判断で、通常業務の領域外や、部門方針では明示されていない領域等のテーマへの挑戦に対し、年間労働時間の10%を充てて取り組むことができる仕組みとして「10%Challenge」を新たに導入しました。成果の有無にとらわれず挑戦を楽しむ文化の醸成や、新しいことに挑戦する経験を通じて自身の可能性を広げることを期待しています。
加えて、各工場においては、ほぼ全ての操業員等が参加し、毎年改善活動を実施するAi運動(1978年にスタートした、当社独自の小集団活動をベースとする改善提案活動)を推進しています。現場起点で価値向上に繋がる改善を継続するスタンス、前例にとらわれない提案力の向上を目指します。
2) 領域を超えた「共創」人材の輩出
社会課題解決に貢献するための新たな製品・サービス、技術の種を継続的に生み出していくには、自らの領域(技術、部門)に閉じることなく、境界を越えた連携をすることによって、新たな価値を「共創」できる人材を輩出することが課題と捉えています。仮説検証型研修、10%ChallengeおよびAi運動などにおける共創テーマ提案数の増加を図ります。
また、自社技術の新たな獲得、価値向上、および展開に向けて、社外関係者を巻き込み共創できる状態を目指し、他社との共同研究・共同特許出願や、社外への人材の出向・転出・輩出など、一つの領域に固執しない、境界を越えた連携を促進していきます。
3) ビジネスのポテンシャルを見極め実需化する「目利き」人材の輩出
次世代の成長の源泉となる新製品・サービスを育成するには、市場ニーズを踏まえながら、代替が利かない「Must-Have」な製品ニーズを見出し、そのバリューチェーンの成長性も見据えた「目利き」のできる人材を輩出することが課題であると捉えています。「目利き」人材を輩出するため、起業家の持つ能力の開発と社内起業家の育成を目的としたイントラプレナーシッププログラムを実施しています。社内起業家としての行動スキルの実践、情報収集・仮説検証を短サイクルで繰り返すことで、有望テーマを磨き上げ、イノベーターとしての行動の体得を目指します。
また、研究・製造・営業といった職域を横断する人事ローテーションを積極的に実施することにより、研究職・技術者が顧客と直接対話する機会をできる限り設け、技術起点だけでなく顧客・市場・社会課題起点でビジネスを見定める力を育てます。
「社内環境整備に関する取り組み」
4) 個人の意志が尊重される『多様性』ある風土づくり
価値向上に「挑戦」し続ける人材を育成するためには、ともに働くすべての人の多様性が尊重され受け入れられると同時に、その多様な個人が有する意志(異見)を交わすことができる風土づくりが課題であると捉えています。従業員と人事担当役員が直接対話できる機会の設置や、個々の個性を生かし仕事に対するやりがいを育むよう、キャリアプラン構築のためのキャリア対話を全従業員が年1回以上実施しています。さらに従業員一人ひとりのライフスタイルに合わせた働き方を推進するため、フレックスタイムや時間単位年休など、様々な制度を導入しています。
5) 企業理念への理解・共感を生む風土づくり
社会課題解決に貢献し、当社が社会と共に成長するためには、一人ひとりの従業員が企業理念と「生きがい」とを重ね合わせ、事業活動の根幹である企業理念への共感度を高めていくことが課題であると捉えています。個々の従業員が、企業理念・ビジョンの実践に貢献しているという実感を伴って働くことができる風土を醸成するため、サステナビリティ・IR社内説明会の開催や、社長自らが毎年各拠点を訪問し、従業員への講話や直接対話の機会を設けるといった取り組みを進めています。
6) 従業員の心身の健康推進
当社は、従業員の心身の健康を「健全な企業の成長を支える基盤」と考えており、その健康の維持・増進を目的に様々な施策を実施しています。具体的には、高ストレス者割合の低下、適正体重者(BMI(肥満度)指数が18.5以上25.0未満)70%以上、年次有給休暇取得率80%以上を目指し、定期健康診断の受診の推進、ストレスチェックの実施、全従業員対象の健康管理能力向上セミナーの実施などの取り組みを進めています。
また、レスポンシブル・ケアマネジメントシステムを通じて、労働災害の防止、労働者の健康増進、快適な職場環境の形成につとめ、各事業所の安全衛生レベルの向上を図っています。
これらを含む取り組みの結果、プレゼンティーイズムによる生産性損失低減や、「ホワイト500」等、健康経営に関する総合的、客観的認証取得を継続することを目指します。
3【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 体制
リスクマネジメント活動全般について継続的改善を推進する専門組織として、経営企画部リスク・コンプライアンス室を設置しています。
また、リスクマネジメントの実効性を高めるとともに、コンプライアンスを維持向上、推進するための機関として、リスク・コンプライアンス委員会を設置し、年2回定期的に開催しています。
本委員会は取締役会が指名するCRO(チーフ・リスクマネジメント・オフィサー)を委員長とし、CROが指名する各部門、箇所および国内連結子会社のリスク・コンプライアンス責任者から構成されています。リスク・コンプライアンス責任者は、定期的に、リスクの洗い出し・評価・対策計画立案、リスク対策実施状況、課題の自己評価、改善案の策定を行う他、計画的に各部門、箇所および国内連結子会社にて教育、訓練等を行います。
リスクマネジメントに関する重要事項、対策計画等は本委員会の審議を経て、取締役会で決議します。
(2) リスクアセスメント
各部門の事業特性やグローバルな政治・経済・社会情勢等、ビジネスを取り巻く環境を考慮してリスクを洗い出し、各部門、各箇所および国内連結子会社のリスク・コンプライアンス責任者からの意見集約などを通じて、発生可能性と事業への影響度を評価、その後当社取締役へのヒアリングを実施した上で、リスクマップを作成し、「グループ重要リスク」を選定しました。その内容はリスク・コンプライアンス委員会での審議を経て、取締役会で決議しています。
(3) グループ重要リスク
当社グループの経営成績、財政状態等につき、投資者の判断に重大な影響を及ぼす可能性のある事項は以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、以下に記載したリスクは主要なものであり、これに限られるものではありません。
1) 事業ポートフォリオ戦略の失敗
①化学品事業部
工業薬品類などの基礎化学品をさまざまな産業に提供する一方で、先端分野に対応する製品の生産・供給にも努めており、限界まで不純物を除去した高純度薬品、さらには電子材料用途で需要が伸びていますシアヌル酸由来の高機能化学品などを市場に投入しています。
これら製品は、天然ガスを出発原料とするアンモニアの誘導品であることから、原燃料価格の影響を受けるほか、中国市況等の変化により、世界の需給バランスが崩れ、当社販売にも影響が波及する可能性があります。
また、IoT、AIなどのデジタル技術導入による工場保全技術の高度化に努めてまいりますが、近年、設備老朽化に伴うプラントトラブルが発生し、一定期間の操業停止および損失が生じています。
②機能性材料事業部
「ディスプレイ材料」「半導体材料」「無機コロイド」事業を通じて、スマート社会の実現に貢献しています。
ディスプレイ材料は、液晶分子を一定方向に揃えるための配向材を主幹材料とし、現在は主にスマートフォン、タブレット向けに供給していますが、今後はTVなどの大型ディスプレイ向けにも展開してまいります。一方で、液晶より薄型軽量で高速応答などの特長を有し、フレキシブル化などの意匠性にも優れた有機ELが、スマートフォン、高画質・大型のテレビなどに採用されるケースが増えてきました。当社は、有機EL関連材料、有機ELに続く次世代自発光ディスプレイ向け材料の開発も進めておりますが、開発状況、企業間競争の激化などによっては、採用未達となるおそれがあります。
半導体材料は、光照射によりフォトレジストを微細加工する際に、光の乱反射や干渉、塗布不良などのトラブルを防止するコーティング材料からスタートし、半導体回路幅のさらなる微細化に対応する材料を開発、現在はEUV(極端紫外線)露光技術の実需化、微細化の限界に備え、それぞれEUV用材料、三次元実装用材料にも注力しています。しかし、開発状況、企業間競争の激化などによっては、採用未達、シェア喪失のおそれがあります。
無機コロイドは、ナノシリカの水分散液を販売して以来、現在では有機溶媒分散液、無溶剤で使用できる製品を提供し、光学フィルムのコーティング材、電子記録媒体の研磨剤などに使用されています。最近では、シェールオイル・ガスの採掘効率向上剤などへの用途展開を図っておりますが、原油価格の変動によりシェールオイル需要に変化が生じ、当社剤の販売にも影響が及ぶ可能性があります。
③農業化学品事業部
新規薬剤の探索から開発・製造・販売までの一貫した事業活動と、他社剤の買収や共同開発による幅広い製品ラインアップの拡充を通じて、安定した食料の供給に貢献しています。2018年には殺虫剤を上市・発売、2019年、2020年には殺菌剤を他社より買収し、製品ポートフォリオを充実させました。また、農業用殺虫剤の開発を進めるなかで、農作物の害虫だけでなく、イヌ・ネコに寄生するノミ・マダニの駆除にも効果がある化合物を発見し、動物用医薬品分野にも進出しました。現在は殺虫剤・水稲用除草剤の開発、次製品の研究を続けています。増加する原体ラインナップ・需要増に対応すべく、生産・供給にまつわる各種対策を実施しておりますが、完了までに時間を要した場合、一時的に販売機会を逸する可能性があります。
④ヘルスケア事業部
当社化合物を原薬とする高コレステロール血症治療剤は、現在世界30ヵ国で承認を受け販売されていますが、国内の物質特許が2013年8月に満了となり、ジェネリック医薬品によるシェア低下、薬価改定の影響を受け、国内では厳しい状況が続いています。新薬創出が急務となっているなか、低分子医薬ではAIの活用に取り組むとともに、核酸医薬に注力、さらにはヘルスケアという総合的な視点で、生体界面制御材料や化粧品材料などの医療材料の実需化や拡販を進めます。また、顧客のニーズに合わせて医薬品原薬開発をトータルにサポートする課題解決型受託事業および共同開発型事業では、海外でのビジネスおよびペプチド事業への展開を図ります。しかし、自社創薬の成果獲得には研究開発費と時間を要することから、その結果次第では、中長期的に経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
2) 新製品の開発、外部の技術革新
当社グループは、これまで培ってきた「精密有機合成」「機能性高分子設計」「微粒子制御」「生物評価」「光制御」の5つのコア技術に、「微生物制御」、「情報科学」という新技術を育成することで、「情報通信」「ライフサイエンス」「環境エネルギー」「素材・サービス」の事業領域で、社会課題の解決に貢献すべく、新製品の開発を積極的に進めています。新製品の開発には、高度な技術と多くの資金、人的資源が必要であり、長い時間を要します。当社では、近年、年間売上高の7~9%を研究開発費に投じるとともに、総合職人員の約40%を研究に従事させるなど、研究開発に経営資源を傾斜配分、さらには最新技術情報を踏まえた研究テーマの設定、定期的評価に基づく継続または改廃などを行っておりますが、当社がターゲットとする市場環境や技術動向の急激な変化が生じ、開発の成否、ひいては経営成績および財務状況に影響を受ける可能性があります。
3) 原料調達、製品供給
当社は、原料および資材の調達に関する方針(購買方針)を定め、重要な原料、中間体、製品の製造などを委託する際は事前に、またその他新規および既存のサプライヤーに対しても必要に応じ、サステナビリティ調査票への回答を求め、当社の基準を満たす企業との取引を優先的に進めるとともに、取引先に対する啓蒙・改善活動を行っています。
さらに、国内外のサプライヤーおよび業務委託先を訪問監査し、サステナブル活動、とくに、環境・健康・安全(EHS)への取り組みを詳細に確認し、サステナブル調達の推進を図るなど、コスト・品質等を考慮の上、安定的な調達先の確保に努めております。しかし、高度な技術により合成された化合物など、供給元が限定されている原料があることに加え、中国をはじめ、海外からの輸入に頼る原料もあり、何らかのトラブル、調達先所在国における突如とした法規制の強化等により、調達先からの供給が滞った場合、製品の安定的な製造・販売体制に支障をきたし、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
4) 法的規制、法令違反
当社グループは、事業の特性上、化学物質の取り扱いに関する国内外の法令等により規制を受けています。近年の環境問題、生体への影響に対する世界的な意識の高まりなどから、各種規制はますます強まる傾向にあり、現行規制の改正や強化等がなされた場合、事業活動が制限される、その対応のための費用を要する、あるいは当該製品が対象国にて販売できなくなるなど、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループでは、コンプライアンスを法令および広く社会規範に従うことと認識し、コンプライアンス規則を策定し、コンプライアンス基本方針を定めています。さらに、内部通報制度を設置し、コンプライアンス違反の未然防止、早期解決のための体制を整えるとともに、役員・社員等に対し、各種研修、コンプライアンスマニュアルの周知などを通じて、知識向上、啓蒙に努めておりますが、法令等に違反した場合や社会的要請に反した行動等を取った場合、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受ける可能性があります。
5) 労働災害、事故災害、自然災害
当社グループは、化学物質の開発から製造、物流、使用、最終消費を経て廃棄・リサイクルに至る全ての過程において、自主的に「環境・健康・安全(EHS)」を確保し、活動の成果を公表し社会との対話・コミュニケーションを行うレスポンシブル・ケア(RC)活動に、取り組んでいます。
RCマネジメントシステムを通じて、化学製品の研究開発、製造、販売、変更などに至る各段階で、リスク評価(事前評価)を実施し、その結果に基づき、法規制順守対応、製造現場での作業者ばく露低減のための設備改良、作業方法の改善、手順の明確化・文書化や教育訓練などの適切な対策を講じるなど、労働災害の防止、労働者の健康増進、快適な職場環境の形成に努め、各事業所の安全衛生レベルの向上を図っています。また、安全確保と安定操業、保安力向上を目指し、製造事前評価によるリスクの洗い出し、プロセスKY(危険予知)、設備KYを実施し、必要な設備投資を行うとともに、毎年の各種訓練等を通じ、緊急時あるいは事故発生時に確実な対応が取れるように備えております。
地震をはじめとする自然災害に対しては、工場および主要な事業拠点を対象に災害対策、事業継続計画(BCP)を策定しており、今後も強化と充実を図ってまいります。
しかしながら、不測の大規模地震や台風等の自然災害による生産設備への被害、工場における事故、輸送・外部保管中の事故等により、工場の操業や顧客への供給に支障が生じることで、当社グループの信用、経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
6) 製品品質
当社グループは、各工場で品質マネジメントシステムの認証取得および維持・更新を行うとともに、製造部門とは独立した品質保証部門の設置、顧客の商品に関する声(苦情情報)を迅速に収集、評価し、必要な是正を実施するための社内ネットワークを構築するなど、品質保証体制の確立に努めています。また、昨今大きな社会問題となりました品質管理に関わる不正・改ざんに対しても、防止ガイドラインを策定・運用を開始、監査を実施し、潜在リスクが発見された場合は改善を行ってきました。しかし、製造・輸送・保管等の過程において予期せぬトラブルが発生、品質への影響が生じ、顧客または当社材料が使用された製品ユーザーにて人的・物的損害が起こった場合、損害賠償請求を提起され、経営成績および財務状態のみならず、当社グループへの社会的信用が失墜し、事業に悪影響を及ぼす可能性があります。
7) 知的財産
当社は、研究成果と知的財産が事業の根幹であるとの考えのもと、知的財産権保護は極めて重要な経営課題と認識し、知的財産の取得にとどまらず、訴訟による権利行使も実施しています。当社は国内外で事業を展開し、世界各国で特許を出願・申請、取得していることから、グローバルに知的財産の権利確保を図り、侵害を監視する体制を強化しております。
しかし、他社との間で知的財産を巡って係争が生じた場合や、他社が当社の知的財産権を侵害した場合において、当事者間での和解交渉、法定での係争結果次第では、賠償金の支払いや売上計画の見直しを余儀なくされ、経営成績および財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
8) 情報セキュリティ
当社グループは、研究開発、生産などに関する機密情報、販売促進等に用いるお客様の個人情報を保有しています。また、将来的に予想される労働力不足に備え、IoT、AIなどのデジタル技術を工場に導入することで、生産性の引き上げ、保全体制の確立を進めています。
当社グループでは、情報管理規則、各種ガイドラインを定めるとともに、定期的な研修を実施して社員のセキュリティ意識を高めるなど、ハード、ソフト双方のセキュリティ対策を実施しておりますが、外部攻撃、不正アクセス、コンピューターウィルスの感染等により、制御系・基幹システムの障害、保有する機密情報・個人情報の漏洩が発生した場合、当社グループへの信用、経営成績および財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
9) 人材確保
当社グループでは、多様化・高度化する市場の要求への対応力を高めるために、研究開発力の強化や製品品質の向上に取り組むとともに、多様で優秀な人材の確保・育成や働きやすい職場づくりなどの取り組みを通じて、事業基盤の強化を目指しています。
人材開発の本質は「社員一人ひとりが自発的に自己研鑽を積み、自己の成長を図ること」にあるとの考えのもと、望む社員のために、さまざまな人材育成制度を整備しています。
また、多様な人材が、生産性の高い働き方を実現し、仕事と生活の調整(ワーク・ライフ・バランス)を図るとともに、職場で多様な意見を発信し、才能を最大限に発揮できるよう、各種取り組みを推進しています。
しかしながら、雇用情勢の悪化等により、必要な人材を確保できない場合、経営成績および財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
10) 海外展開
当社グループは、各事業分野において、アジア、欧州、北米などを中心に世界各地に生産・販売拠点を設け、より市場に密着した形での事業展開を進めていることから、進出先の政治、経済、社会情勢の変化などにより、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、各拠点において有効な内部統制システムの構築に努めているものの、従業員等の悪意あるいは重大な過失による行為、もしくはシステムが十分に機能しなかったことに伴い、将来的に法令違反等の問題が発生し、行政処分による課徴金、刑事・民事訴訟による罰金、損害賠償金等の支払いに加え、当社グループへの社会的信用が失墜し、事業に悪影響が生ずる可能性があります。
11)環境保全
温室効果ガスの排出量削減や自然資本・生物多様性保全対策への取り組みについて、投資家等ステークホルダーからの関心が高まっています。
当社は、パリ協定を支持し、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に賛同、インターナルカーボンプライシングを導入し、温室効果ガス(GHG)排出量削減および省エネルギー化を考慮した脱炭素投資を推進するほか、環境・健康・ 安全に配慮するレスポンシブル・ケア活動を通じて、環境負荷低減に努めるとともに、事業を通して環境課題の解決に貢献します。また、当社の事業活動が生物多様性の恩恵に依存していることや、生物多様性に影響を与えていることを認識しています。「社会が求める価値を提供し、地球環境の保護、人類の生存と発展に貢献する」という企業理念のもと、生物多様性保全を重要な経営課題と位置付け、地球環境の保全に寄与するため、生物多様性に配慮した事業活動を展開します。
しかし、温室効果ガスの排出量削減や自然資本・生物多様性保全対策への取り組みが十分ではない場合、当社ステークホルダーからの評判が低下するリスクがあります。
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)の国内景気は、インバウンド需要の拡大や所得環境の改善が進む一方で、食品や原材料の価格の高止まりなどを背景に緩やかな回復に留まりました。このような状況のもと、当社グループの事業につきましては、化学品セグメントは、基礎化学品、ファインケミカルともに増収となりました。機能性材料セグメントは、半導体材料が好調に推移したことに加え、無機コロイドおよびディスプレイ材料が増収となりました。農業化学品セグメントは、増収となりました。ヘルスケアセグメントは、減収となりました。
この結果、当期間における業績は以下の結果となり、売上高、各利益ともに前年同期および2月に発表した業績予想を上回りました。
(単位:百万円、百万円未満切捨て)
セグメント別概況は以下のとおりであります。
化学品セグメント
基礎化学品では、高純度硫酸(半導体用洗浄剤)が増収となりました。ファインケミカルでは、環境化学品(プール・浄化槽用殺菌・消毒剤等)やファインオキソコール(化粧品原料等)が増収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は378億35百万円(前年同期比22億72百万円増)、営業利益は1億79百万円(同1億31百万円増)となりました。業績予想比では、売上高は7億円の下ぶれ、営業利益は1億円の上ぶれとなりました。なお、基礎素材であるアンモニアの生産量は前連結会計年度を下回りました。
機能性材料セグメント
ディスプレイ材料では、「サンエバー」(液晶配向材用ポリイミド)が増収となりました。半導体材料では、半導体用反射防止コーティング材(ARC®*)および多層材料(OptiStack®*)が顧客の稼働回復を受けて大幅な増収となりました。無機コロイドでは、「スノーテックス」(電子材料用研磨剤、各種表面処理剤等)やオルガノシリカゾル・モノマーゾル(各種コート剤、樹脂添加剤)が増収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は1,000億98百万円(前年同期比155億30百万円増)、営業利益は289億80百万円(同64億49百万円増)となりました。業績予想比では、売上高は27億円の上ぶれ、営業利益は7億円の上ぶれとなりました。
* ARC®、OptiStack®はBrewer Science, Inc.の登録商標です。
農業化学品セグメント
フルララネル(動物用医薬品原薬)は増収となりました。国内向け農薬は、2月より販売が開始された「ベルダー」(水稲用除草剤)に加え、「アルテア」(水稲用除草剤)や「グレーシア」(殺虫剤)が堅調に推移しました。一方、「ラウンドアップ」(非選択性茎葉処理除草剤)は減収となりました。海外向け農薬は、「タルガ」(除草剤)は減収となりましたが、「ライメイ」(殺菌剤)および「グレーシア」が伸長しました。
この結果、当セグメントの売上高は862億26百万円(前年同期比41億12百万円増)、営業利益は255億71百万円(同21億73百万円増)となりました。業績予想比では、売上高は1億円の下ぶれ、営業利益は1億円の下ぶれとなりました。
ヘルスケアセグメント
「リバロ」(高コレステロール血症治療薬)原薬は国内、海外ともに減収となりました。「ファインテック」(課題解決型受託事業および共同開発型事業)は増収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は59億93百万円(前年同期比3億6百万円減)、営業利益は18億93百万円(同9億21百万円減)となりました。業績予想比では、売上高は2億円の下ぶれ、営業利益は4億円の下ぶれとなりました。
卸売セグメント
当セグメントの売上高は1,171億55百万円(前年同期比133億60百万円増)、営業利益は40億89百万円(同3億88百万円増)となりました。業績予想比では、売上高は48億円の上ぶれ、営業利益は4億円の上ぶれとなりました。
その他のセグメント
当セグメントの売上高は291億75百万円(前年同期比9億92百万円減)、営業利益は5億94百万円(同22百万円増)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当社グループの生産品目は、広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため、生産実績については、「(1) 経営成績」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
② 受注実績
当社グループは原則として、受注生産方式を採用しておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額は外部顧客に対する売上高とセグメント間の内部売上高の合計であります。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、現金及び預金、無形固定資産が増加したことなどにより、前連結会計年度末比73億5百万円増の3,307億63百万円となりました。
負債は、社債、コマーシャルペーパーが増加したことなどにより、前連結会計年度末比20億77百万円増の945億82百万円となりました。
また、純資産は前連結会計年度末比52億27百万円増の2,361億80百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末比0.2ポイント増加し、70.5%になりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益、減価償却費、運転資金の増減などから法人税等の支払額を控除した結果、591億78百万円の収入(前連結会計年度は337億1百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、工場などの設備投資を中心に176億12百万円の支出(前連結会計年度は187億41百万円の支出)となりました。
また、財務活動によるキャッシュ・フローでは、配当金の支払、自己株式の取得による支出などにより356億50百万円の支出(前連結会計年度は221億1百万円の支出)となりました。
現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、換算差額の減少額12億15百万円を調整した結果、前連結会計年度末に比較し46億99百万円増加しており、これに新規連結に伴う現金及び現金同等物の増減額17百万円を加味した結果、274億54百万円(前連結会計年度末は227億38百万円)となりました。
以上の営業活動・施策により、中期経営計画「Vista2027」の前半3ヵ年(2022年度~2024年度)のStageⅠにて掲げた以下の経営目標に対し、各指標は順調に推移しました。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。
5【重要な契約等】
該当事項はありません。
6【研究開発活動】
当社は、研究開発を成長の源泉と捉え、化学メーカーの中でも高水準の売上高研究開発比率を維持し、新製品・新技術の開発および新事業の創出に取り組んでおります。研究活動拠点として、国内には物質科学研究所、材料科学研究所および生物科学研究所の3つがあり、これら研究所と韓国、台湾、中国のR&Dセンター、そして関連部門とが緊密な連携を図り、「未来のための、はじめてをつくる。」というコーポレートスローガンのもと、研究開発を推進しております。
2022年度に始動した長期経営計画Atelier2050では、長い歴史の中で培った5つのコア技術である精密有機合成、機能性高分子設計、微粒子制御、生物評価、光制御に更に磨きをかけるとともに、事業領域の拡充に向け新たなコア技術の修得を目指しております。
現在、新たなコア技術として情報科学と微生物制御の技術向上に注力しております。情報科学については、研究員のデジタルリテラシー向上とコア人材の発掘・育成に取り組み、医農薬や機能性材料、エネルギーなどの各研究分野で機械学習や人工知能を用いるデータ駆動型研究を根づかせるべく、日々の研究活動への適用を検討しております。また、生物科学研究所を中心に微生物の活用を始めとする微生物制御技術の育成を進め、微生物由来の農業資材への適用やゲノム・代謝物のオミクス解析技術の拡充に取り組んでおります。
2024年度の研究開発活動の概要につきまして、化学品セグメントでは、自社製品や技術をベースに開発した独自エポキシ製品を半導体実装用途や高周波基板用途に展開しております。また、微生物製剤「ビーナス®オイルクリーン」は、優れた油脂分解力で食品工場の産業廃棄物削減に寄与する製品として開発普及を進めております。機能性材料セグメントでは、ディスプレイ材料、半導体材料、無機コロイドで既存製品の高品質・高性能グレードに向けた検討を、また、多様化する顧客ニーズに応え将来の主要事業になる新規材料の研究開発を進めております。ディスプレイ材料では光配向材の更なる高性能化に加え、OLEDやAR/VRデバイス、フレキシブルデバイス用材料の開発を、半導体材料では既存製品の高品質化とともに今後の世代で必要になる微細加工技術や実装技術の積極的な開発を、無機コロイドではシリカゾルの持つ強みを活かした材料開発を行っております。
農業化学品セグメントでは、当社オリジナルの水稲用除草剤原体「ジメスルファゼット」を含む各種製品の発売を開始し、新規除草剤有効成分「イプトリアゾピリド」のグローバル開発も進めております。スマート農業関連では、ドローン散布への農薬登録の拡大やAI病害虫雑草診断でスマートフォン用アプリケーションへの参加などに取り組んでおります。
ヘルスケアセグメントでは、封じ込め設備を拡充し、高生理活性医薬品原薬の新規開発に注力しております。また、独自のペプチド製造技術 SYNCSOL®を活用してジェネリック医薬品原薬の開発や顧客ニーズに合致したソリューションを提供しております。創薬においては、当社が創製した新規疼痛治療薬候補化合物について2024年にマルホ株式会社とライセンス契約を締結、今後、共同開発を推進してまいります。
なお、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は17,578百万円であります。
セグメント別の主な内訳は以下の通りであります。
(1) 化学品セグメント
成長分野の市場ニーズを見据え、自社製品・技術をベースとした新しいファインケミカルの創出、高機能化、用途拡大に取り組んでおります。例えば、シアヌール酸を原料とする「スターファイン®」は金属と樹脂との密着力を向上できる添加剤であり、塗料、接着剤、樹脂成型品など採用シーンが拡がっております。また、液状TEPICである「TEPIC®-VL」「TEPIC®-FL」は機械物性と耐熱信頼性の両立が達成できることを訴求し、半導体実装用途に展開しております。
更に、SDGsへ貢献可能な製品の市場開発も進めております。油脂分解微生物製剤「ビーナス®オイルクリーン」は、食品工場を中心にその採用件数が伸びており、産業廃棄物削減に貢献する製品として開発普及を進めております。
当セグメントに係る研究開発費は273百万円であります。
(2) 機能性材料セグメント
船橋、袖ケ浦、富山の3拠点を有する材料科学研究所において、ディスプレイ材料、半導体材料、無機コロイドの研究開発、および将来の事業の柱となる新規材料の研究開発を進めております。
ディスプレイ材料では、市場・顧客動向を的確に把握し、これまで培ってきた独自技術をもとに、高性能化、多様化に対応した材料開発に取り組んでおります。特に、IPS/FFS用光配向材では、各種用途での要求に応じ、更なる高性能化を進めております。また、韓国、中国、台湾にR&Dセンターを設置し、材料開発、評価技術、解析能力の充実度を高め、顧客ニーズにタイムリーに対応できるよう研究開発体制の強化を図っております。
半導体材料では、半導体デバイスの高集積化の進展に伴い、既存製品の高品質化を進めるとともに、先端リソグラフィー技術のEUVに対応した下層膜材料開発、および実装技術に対応する製品・材料の研究開発に注力しております。また、このような新製品・新材料の創出に向け、各種コンソーシアムへの参加や、産官学およびベンチャー企業との連携に取り組んでおります。
無機コロイドでは、シリカゾルの持つ機能を活かし、研磨、金属表面処理、ハードコート等向けの製品開発や市場開拓を展開しております。シリカゾル以外では、ジルコニアやチタニアのゾルをスマートフォンやタブレット用の光学フィルムの屈折率調整用途や眼鏡用ハードコート用途向けに開発しております。また、近年はオイル&ガス分野での製品開発に取り組み、米国のみならずアジアや中東地域等への展開を図っております。
新規材料については、当社のコア技術を深化・発展させると同時に、社外との共同研究を活用して、本格的な市場拡大が進んでいるOLED向けの材料やディスプレイの表示性能を向上させる材料、フレキシブルデバイス向けの材料など、次世代につながる材料の研究開発を進めております。
当セグメントに係る研究開発費は8,303百万円であります。
(3) 農業化学品セグメント
独自に創薬開発した殺虫剤原体「フルキサメタミド」を含有する製品として、日本では、野菜および茶用の「グレーシア®乳剤」、芝用の「イザナミ®フロアブル」、果樹用の「グレーシア®フロアブル」を販売しております。海外では、アジア・中東・西アフリカ地域を中心に製品の登録作業を進め、2024年12月には南米アルゼンチンで登録を取得しました。また、更なる販売拡大を目的に混合剤の開発を進めております。
抵抗性、難防除雑草に卓効を示す水稲用除草剤「ベルダー®(原体名:ジメスルファゼット)」を含有する製品として、日本では「ゼアス®」「銀河α®」を2025年2月に発売開始し、また、韓国での開発も進めております。グローバル展開を目指す新規水稲用除草剤「NC-656(原体名:イプトリアゾピリド)」については、アジア・米州を中心に開発を進め、更に評価・開発する対象国を拡大しております。
水稲用除草剤「アルテア®(原体名:メタゾスルフロン)」含有する製品として、日本では、一発処理剤第4世代製品でベルダー®も配合した「銀河α®」を発売し、中後期剤第2世代製品の「レブラスギア®」「ゲパードギア®」を2025年3月から販売しております。海外においては、2021年度に本格上市した台湾で、水田の抵抗性カヤツリグサを防除対象とした販売が順調に推移しております。更にインドでも登録申請し、中東地域では評価試験を継続しております。
非選択性茎葉処理除草剤「ラウンドアップ®マックスロード」は、散布水量を低減させるULV5(Ultra Low Volume 5 Litter)散布技術の開発を進め、使用場面に応じた各種ノズルを普及し作物生産や緑地管理の省力化に貢献しております。
その他海外開発では、殺ダニ剤「スターマイト®」がサウジアラビア、殺菌剤「ライメイ®」がペルーで認可されております。
また、スマート農業関連では、ドローン用散布への農薬登録拡大を進めるとともに、AI病害虫雑草診断「レイミ―*」にも参加しております。
当社発明化合物フルララネルを含む、MSD Animal Health社(またはMerck Animal Health社)の製品はイヌ・ネコに寄生するノミ・マダニ防除用経口投与錠剤(ブランド名:Bravecto®**)を中心に日本を含め世界100か国以上で販売されております。近年では、内部寄生虫薬を含むネコ用混剤「Bravecto® PLUS」、8週齢以上のイヌ向けの「Bravecto® 1-Month Chews」、イヌ用注射剤「Bravecto® Quantum」等、ペット向け製品のラインアップを充実させております。家畜向け製品(ブランド名:Exzolt®**)としては、ニワトリに寄生するワクモ(吸血ダニの一種)防除用飲水添加剤が、日本を含むアジアのほか、欧州、南米、アフリカ、中東で承認され、登録国数は70か国を超えております(2025年4月現在)。また、ブラジル、メキシコを中心としたウシ向けノミ・マダニ防除剤、オーストラリア、ニュージーランドでのヒツジ向けシラミ防除剤としても販売されております。
当セグメントに係る研究開発費は4,472百万円であります。
*レイミ―:日本農薬株式会社発表のスマートフォン用アプリケーション。現在農薬メーカー6社が参加。
**ブラベクト®、Bravecto®、Exzolt®ならびにエクゾルト®は、Intervet International B.V.ならびにIntervet Inc.の登録商標です。
(4) ヘルスケアセグメント
当社独自技術をもとに将来の事業の柱となる新薬およびジェネリック医薬品原薬の研究開発を推進しております。
100gから数kgまで製造可能な封じ込め設備を拡充し、高生理活性医薬品原薬の新規開発を行い、研究・開発受託と新規ジェネリック医薬品原薬の自社開発に注力しております。
独自の効率的なペプチド製造技術 SYNCSOL®*を活用し、新規ジェネリック医薬品原薬の開発を行い本技術の実需化を図っております。本技術を当社出資先のペプチスター株式会社との協業に活かしていくとともに、顧客の抱える課題を解決することで製造受託の事業を拡大してまいります。
また、創薬については、マルホ株式会社と共同開発している新規疼痛治療薬候補化合物NIP-322の原薬を供給しており、今後、開発を推進してまいります。
当セグメントに係る研究開発費は589百万円であります。
* SYNCSOL®は、シリル保護技術(SIPS®)と無保護アミノ酸縮合(R-Coupling®)からなる独創的なペプチド液相合成技術のプラットフォームです。
(5) 全社共通及びその他の研究分野
情報通信分野においては、次世代半導体分野における新規電子材料、および高速通信分野を目指した光機能材料の企画と市場開発を行っております。半導体デバイスの熱マネジメントにおいて重要な役割を果たす放熱材料として、アリエカ社の開発した液体金属を用いた放熱材料に注目し、同社との共同開発に取り組んでおります。また、大容量信号処理かつ低消費電力を可能にする光電融合技術に向け、低伝搬損失と高信頼性を特長とする光配線材「SUNCONNECT®」の研究開発を進めてまいります。
環境エネルギー分野においては、リチウムイオン電池の特性及び生産性向上を目的としたスラリー添加剤、燃料電池用のPFASフリーイオン伝導ポリマー、次世代太陽電池材料としてペロブスカイト太陽電池の耐久性を向上可能なコーティング材料の開発を行っており、カーボンニュートラルに資するエネルギーデバイスへの材料提供に向けて鋭意進めてまいります。
ライフサイエンス分野においては、当社独自の核酸構造を用いた創薬基盤技術を活用した製薬企業数社との共同研究が順調に進捗し、複数のプロジェクトでテーマが進展するなど、提携を拡大させております。2019年より実施してきました株式会社三和化学研究所との歯状核赤核・淡蒼球ルイ体萎縮症の治療を目的としたアンチセンス核酸創薬共同研究においては開発化合物(SK-2407/SN-001)の選定に成功し、共同で国内開発を進めてまいります。また、同社とは新たに包括的提携契約を締結、戦略的に複数の新規核酸医薬品の創製、開発に取り組んでまいります。更に生体物質付着防止材料 prevelex®や細胞培養材料 FCeM®などの再生医療材料の開発に注力しております。
全社共通及びその他の研究分野に係る研究開発費は3,941百万円であります。
第3【設備の状況】
1【設備投資等の概要】
当社グループ(当社及び連結子会社)では、当連結会計年度は、製造設備の増強等を中心に総額14,688百万円(検収ベース)の設備投資を行いました。
セグメント毎の内訳は次の通りです。
(注)設備投資金額には、有形固定資産のほか、無形固定資産への投資を含めております。
2【主要な設備の状況】
当社グループにおける主要な設備は次のとおりであります。
(1) 提出会社
(2025年3月31日現在)
(注) 1.帳簿価額「その他」は、工具、器具及び備品および建設仮勘定であります。
2.連結会社以外から賃借している3千㎡を含んでおります。
3.連結会社以外から賃借している40千㎡を含んでおります。
(2) 国内子会社
(2025年3月31日現在)
(注) 1.帳簿価額「その他」は、工具、器具及び備品および建設仮勘定であります。
2.連結会社以外から賃借している5千㎡を含んでおります。
(3) 在外子会社
(2025年3月31日現在)
(注) 1.帳簿価額「その他」は、リース資産、工具、器具及び備品および建設仮勘定であります。
2.連結会社以外から賃借している23千㎡を含んでおります。
3.連結会社以外から賃借している40千㎡を含んでおります。
4.連結会社以外から賃借している86千㎡を含んでおります。
3【設備の新設、除却等の計画】
当社グループは、多種多様な事業を国内外で行っており、期末時点ではその設備の新設・拡充等の計画を個々のプロジェクト毎に決定しておりません。そのため、セグメント毎の数値を開示する方法によっております。
翌連結会計年度の設備投資計画は、215億円であり、セグメント毎の内訳は次のとおりです。
(注)1.所要資金については、自己資金及び借入金を充当する予定であります。
2.経常的な設備の更新のための除却等を除き、重要な設備の除却等の計画はありません。
第4【提出会社の状況】
1【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
①【株式の総数】
②【発行済株式】
(2)【新株予約権等の状況】
①【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
②【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3)【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4)【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注)発行済株式総数増減数の減少は自己株式の消却による減少であります。
(5)【所有者別状況】
2025年3月31日現在
(注) 1.自己株式378,387株は、「個人その他」に3,783単元、「単元未満株式の状況」に87株含まれております。
2.「その他の法人」には、株式会社証券保管振替機構名義の株式40単元が含まれております。
(6)【大株主の状況】
2025年3月31日現在
(注) 1.上記のほか当社所有の自己株式378千株があります。
2.2024年4月1日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループが2024年3月25日現在でそれぞれ以下のとおり株式を保有している旨の報告を受けておりますが、当社としては各社の2025年3月31日現在の実質所有株式数の確認ができませんので、株主名簿上の所有株式数を上記大株主の状況に記載しております。なお、当該大量保有報告書の内容は次のとおりであります。
3.2024年7月4日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、三井住友信託銀行株式会社が2024年6月28日現在でそれぞれ以下のとおり株式を保有している旨の報告を受けておりますが、当社としては各社の2025年3月31日現在の実質所有株式数の確認ができませんので、株主名簿上の所有株式数を上記大株主の状況に記載しております。なお、当該大量保有報告書の内容は次のとおりであります。
4.2024年10月17日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、野村證券株式会社が2024年10月10日現在でそれぞれ以下のとおり株式を保有している旨の報告を受けておりますが、当社としては各社の2025年3月31日現在の実質所有株式数の確認ができませんので、株主名簿上の所有株式数を上記大株主の状況に記載しております。なお、当該大量保有報告書の内容は次のとおりであります。
5.2024年11月8日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、株式会社みずほ銀行が2024年10月31日現在でそれぞれ以下のとおり株式を保有している旨の報告を受けておりますが、当社としては各社の2025年3月31日現在の実質所有株式数の確認ができませんので、株主名簿上の所有株式数を上記大株主の状況に記載しております。なお、当該大量保有報告書の内容は次のとおりであります。
6.2025年3月19日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、ブラックロック・ジャパン株式会社が2025年3月14日現在でそれぞれ以下のとおり株式を保有している旨の報告を受けておりますが、当社としては各社の2025年3月31日現在の実質所有株式数の確認ができませんので、株主名簿上の所有株式数を上記大株主の状況に記載しております。なお、当該大量保有報告書の内容は次のとおりであります。
(7)【議決権の状況】
①【発行済株式】
2025年3月31日現在
(注) 1.「完全議決権株式(その他)」の欄の普通株式には、証券保管振替機構名義の株式が4,000株(議決権40個)及び株式給付信託(BBT)が所有する当社株式139,400株(議決権1,394個)が含まれております。
2.「単元未満株式」の欄の普通株式には、当社所有の自己株式87株が含まれております。
②【自己株式等】
2025年3月31日現在
(注) 株式給付信託(BBT)が所有する当社株式139,400株は、上記に含まれておりません。
(8)【役員・従業員株式所有制度の内容】
当社は、2019年度より、取締役(社外取締役を除く。)、執行役員及び理事(以下「取締役等」という。)に対する業績連動型株式報酬制度「株式給付信託(BBT)」(以下「本制度」という。)を導入しています。本制度は、取締役等の報酬と当社の業績及び株式価値との連動性をより明確にし、取締役等が株価上昇によるメリットのみならず、株価下落リスクまでも株主の皆様と共有することで、中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的としています。
当該信託契約に係る会計処理については、「従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する実務上の取扱い」(実務対応報告第30号平成27年3月26日)に準じています。
1.本制度の内容
本制度は、当社が拠出する金銭を原資として当社株式が信託(以下、本制度に基づき設定される信託を「本信託」という。)を通じて取得され、取締役等に対して、当社が定める役員株式給付規則に従って、当社株式及び当社株式を時価で換算した金額相当の金銭(以下「当社株式等」という。)が本信託を通じて給付される業績連動型株式報酬制度です。なお、取締役等が当社株式等の給付を受ける時期は、原則として取締役等の退任時となります。
2.対象者に給付する予定の株式の総数(当事業年度末現在)
139,400株
3.本制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
対象取締役等を退任した者のうち役員株式給付規定に定める受益者要件を満たす者。
2【自己株式の取得等の状況】
(1)【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2)【取締役会決議による取得の状況】
会社法第155条第3号による普通株式の取得
(注) 1. 2024年5月13日取締役会で自己株式の取得を決議しております。また、2024年5月28日取締役会において、自己株式取得の取得枠拡大及び取得期間の延長に関して決議しております。取締役会での決議の状況は、それぞれ次の通りです。
2. 取得期間及び取得自己株式は約定ベースで記載しております。
3. 「当期間における取得自己株式」には、2025年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの取得自己株式は含まれておりません。
4. 株式給付信託(BBT)が当事業年度末に所有する当社株式139,400株及び当期間末に所有する当社株式135,300株は、上記に含まれておりません。
(3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
会社法第155条第7号による普通株式の取得
(注) 1. 「当期間における取得自己株式」には、2025年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取り及び売渡による株式は含まれておりません。
2. 株式給付信託(BBT)が当事業年度末に所有する当社株式139,400株及び当期間末に所有する当社株式135,300株は、上記に含まれておりません。
(4)【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注) 1. 当期間における保有自己株式数は、受渡ベースで記載しております。
2. 当期間における保有自己株式数には、2025年6月1日からこの有価証券報告書提出日までに生じた保有自己株式の異動は含まれておりません。
3. 株式給付信託(BBT)が当事業年度末に所有する当社株式139,400株及び当期間末に所有する当社株式135,300株は、上記に含まれておりません。
3【配当政策】
当社は、中長期的に事業収益を拡大し、財務体質を強化することで企業価値の向上に努め、株主の皆様への積極的な還元を図ってまいります。
なお、2022年4月に始動した中期経営計画「Vista2027」のStageⅠでは、配当性向を2027年度に55%、総還元性向を2027年度に75%とすることを目標としております。
当社は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としております。
これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。
当事業年度の配当金につきましては、上記方針に基づき1株につき104円(中間配当金を含めた年間配当金は174円)を2025年6月26日開催の定時株主総会で決議する予定であります。
当連結会計年度の内部留保資金につきましては、今後予想される経営環境の変化に対応すべく、今まで以上にコスト競争力を高め、市場ニーズに応える技術・製造及び試験研究開発体制を確立するための投資を効率的に実行することにより、業容の拡大、経営基盤の強化に努めてまいります。
当社は、「取締役会の決議により、毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる。」旨を定款に定め、2024年11月11日に、第155期の中間配当についての取締役会決議を行いました。
なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。
4【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
1)コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、企業理念を「社会が求める価値を提供し、地球環境の保護、人類の生存と発展に貢献する」とし、全てのステークホルダーからの信頼の獲得、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に総力をあげて取り組んでおります。
この取組みの一環として、当社は、コーポレート・ガバナンスを「ステークホルダーの持続的かつ中長期的な利益実現のために、経営を健全にし、効率化する仕組み」と捉え、経営意思決定の迅速化、並びに経営責任及び業務執行責任の明確化を図るとともに、独立性の高い社外役員を置く取締役会及び監査役会のもと、経営の監視機能、コンプライアンス、リスクマネジメント、内部統制システムの強化を推進しております。
2)企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
①企業統治の体制の概要
当社は、経営の透明性及びコンプライアンスを重視し、全てのステークホルダーから信頼される企業の実現を目指しております。このため、取締役会、監査役会の機能の充実を図り、事業環境の変化に応じて、経営組織、制度の改革を進めてまいります。
当社は、監査役会設置会社です。取締役会は、取締役(10名、うち4名社外取締役)、監査役(4名、うち3名社外監査役)が出席し、毎月定期的に開催されており、経営に関する重要事項を決定するとともに、取締役の職務執行を監督しております。また監査役は、取締役会、業務監査において必要な場合に意見陳述を行っております。
当社は、経営の迅速な意思決定・監督機能と執行機能を明確化することで双方の機能を強化し、経営戦略の構築力・実現力の向上を図るとともに、取締役と執行役員の任期を1年とすることにより、経営責任及び業務執行責任を明確化しております。

a.取締役会
当社の取締役会は、10名(うち4名社外取締役)の取締役で構成し、原則として毎月1回開催し、経営に関する重要事項を決議するとともに、取締役及び執行役員の職務執行を監督しております。経営に関する重要事項につきましては、取締役会又は経営会議において慎重に審議し決定することで、事業リスクの排除・軽減に努めております。
また、取締役会の監督機能を充実すべく、経営会議において決定した内容及び取締役会等での決定に基づく職務執行の結果については、取締役会に報告しております。さらに、取締役会全体の実効性評価を毎年度行うことで、取締役会の役割・責務の遂行について実効性の確保・改善に努めることとしております。
当事業年度において当社は取締役会を計12回開催しており、個々の取締役及び監査役の出席状況については次のとおりです。
当事業年度の取締役会における主要な検討事項は、法定の決議事項に加え、事業ポートフォリオマネジメント、設備投資、自己株式の取得・消却及びコーポレート・ガバナンスに関連する事項として、内部統制システム構築の基本方針の改定、取締役会のスキル・マトリックス等です。
また、2025年6月25日(有価証券報告書提出日)現在の取締役会の構成員は以下のとおりです。
・木下小次郎(取締役会長)
・八木晋介(取締役社長)
・大門秀樹(取締役副社長)
・本田卓(取締役)
・石川元明(取締役専務執行役員)
・松岡健(取締役常務執行役員)
・大林秀仁(社外取締役)
・片岡一則(社外取締役)
・中川深雪(社外取締役)
・竹岡裕子(社外取締役)
なお、2025年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役10名選任の件」を上程しており、当該議案が承認可決されますと、取締役会は引き続き10名(うち4名社外取締役)で構成される予定です。
b.監査役会
当社の監査役会は、4名(うち3名社外監査役)の監査役で構成しております。監査役は、監査役会で定めた監査計画に基づき、取締役会はもとより、その他重要な会議への出席、本社各部門、各箇所を定期的に訪問して意見交換を実施すること等により、取締役の職務執行について監査を行っております。なお、常勤社外監査役竹本秀一氏は金融機関における長年の経験があり財務及び会計に関する相当程度の知見を有しております。また、社外監査役高濱滋氏は公認会計士としての長年の経験があり財務及び会計に関する相当程度の知見を有しております。2025年6月25日(有価証券報告書提出日)現在の監査役会の構成員は以下のとおりです。
・竹本秀一(常勤社外監査役)
・生頼一彦(常勤監査役)
・片山典之(社外監査役)
・高濱滋(社外監査役)
なお、2025年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「監査役1名選任の件」を上程しており、当該議案が承認可決されますと、監査役会は引き続き4名(うち3名社外監査役)で構成される予定です。
c.指名・報酬諮問委員会
当社は、取締役の指名、報酬等に係る取締役会の機能の独立性・客観性と説明責任を強化し、コーポレート・ガバナンスの更なる充実を図ることを目的として、取締役会の下にその諮問機関として、2019年4月1日から「指名・報酬諮問委員会」を設置しております。同委員会は、取締役会の決議により選定される委員3名以上で構成され、独立社外取締役が委員の過半を占める体制としております。委員長は、委員の中から同委員会の決議により、取締役会長が選定されております。同委員会は、取締役・監査役候補者や経営陣幹部の指名、経営陣幹部の後継者計画及び取締役の報酬等につき、取締役会の諮問に応じて審議し、その内容を取締役会へ答申します。
当事業年度において当社は指名・報酬諮問委員会を計7回開催しており、個々の委員の出席状況については次のとおりです。
当事業年度の指名・報酬諮問委員会における主要な検討事項は、定例の審議事項に加え、取締役会の構成・あるべき姿の検討、取締役会のスキル・マトリックス、役員報酬の種類(金銭・株式)及び比率、株式報酬の状況並びに他社の役員報酬調査結果を踏まえた当社報酬水準等です。
また、2025年6月25日(有価証券報告書提出日)現在の同委員会の委員長及び委員は以下のとおりです。
・委員長:木下小次郎(取締役会長)
・委員:大林秀仁(社外取締役)
・委員:片岡一則(社外取締役)
・委員:中川深雪(社外取締役)
・委員:竹岡裕子(社外取締役)
・委員:八木晋介(取締役社長)
②企業統治の体制を採用する理由
当社は、経営の効率性及び健全性を向上するために現在の体制を採用しております。
また、社外監査役(3名、うち1名常勤)の監査により、客観的・中立的な経営の監視が十分に機能しております。
さらに、社外取締役(4名)を選任しており、外部の視点から経営の監視監督を行うこと及び第三者の知見を加えることで、経営の透明性、健全性、客観性を一層高めてまいります。
3)企業統治に関するその他の事項
a.サステナビリティ委員会
当社は、グローバルな社会課題により戦略的に取り組むため、サステナビリティに関する重要な事項を審議する機関として、サステナビリティ委員会を設置しております。同委員会は、年2回定期的に開催されるほか、必要の都度、開催され、経営管理部門統括担当役員(欠員のときは、サステナビリティ・IR部担当役員)を委員長として、部門担当役付執行役員により構成されております。同委員会は、サステナビリティに関する方針、マテリアリティ(重要課題)の選定、長中期計画及び年次計画、活動結果の評価及び評価に基づく改善及び検討すべき課題について審議しております。審議の結果は経営会議の承認を経て、取締役会に付議されます。2025年6月25日(有価証券報告書提出日)現在の同委員会の委員長は、大門秀樹取締役副社長(サステナビリティ・IR部担当役員)です。
b.気候変動対策委員会
当社は、気候変動対策強化のため、気候変動に関する重要な事項を審議する機関として、気候変動対策委員会を設置しております。同委員会は、年1回定期的に開催されるほか、必要の都度、開催され、取締役社長を委員長として、経営企画部長、各事業部長、企画本部長、財務部長、購買部長、生産技術部長、環境安全・品質保証部長、サステナビリティ・IR部長により構成されております。同委員会は、気候変動に関するリスク・機会、対策、長中期及び年次計画、課題等について審議しております。審議の結果は経営会議の承認を経て、取締役会に付議されます。2025年6月25日(有価証券報告書提出日)現在の同委員会の委員長は、八木晋介取締役社長です。
c.リスク・コンプライアンス委員会
当社は、リスクマネジメントの実効性をより高めるとともに、コンプライアンスを維持向上、推進するための機関として、リスク・コンプライアンス委員会を設置しております。同委員会は、年2回定期的に開催され、取締役会が指名するチーフ・リスクマネジメント・オフィサー(CRO)を委員長として、各部門、箇所及び国内連結子会社のリスク・コンプライアンス責任者により構成されております。リスクマネジメント及びコンプライアンス推進に関する重要事項、対策計画等は、同委員会の審議を経て取締役会の決議により決定しております。2025年6月25日(有価証券報告書提出日)現在の同委員会の委員長は、松岡健取締役常務執行役員(CRO)です。
d.環境安全委員会
当社は、レスポンシブル・ケア(RC)活動を全社的に推進するための機関として、環境安全委員会を設置しております。同委員会は、年1回以上定期的に開催され、環境安全・品質保証部担当役員を委員長として、各事業部長、企画本部長、購買部長、経営企画部長、サステナビリティ・IR部長、人事部長、生産技術部長、環境安全・品質保証部長、各箇所長により構成されております。同委員会で審議されたRC活動結果等については、経営会議にて妥当性評価及び見直しを受けております。次年度のRCに関する目的及び目標等につきましては、経営会議の承認を経て、取締役会に付議されます。2025年6月25日(有価証券報告書提出日)現在の同委員会の委員長は、松岡健取締役常務執行役員(環境安全・品質保証部担当役員)です。
e.品質保証委員会
当社は、品質保証活動を全社的に推進するための機関として、品質保証委員会を設置しております。同委員会は、年1回以上定期的に開催され、環境安全・品質保証部担当役員を委員長として、各事業部長、企画本部長、購買部長、経営企画部長、サステナビリティ・IR部長、人事部長、生産技術部長、環境安全・品質保証部長、各箇所長により構成されております。同委員会で審議された品質保証活動結果等については、経営会議にて妥当性評価及び見直しを受けております。次年度の品質保証に関する目的及び目標等につきましては、経営会議の承認を経て、取締役会に付議されます。2025年6月25日(有価証券報告書提出日)現在の同委員会の委員長は、松岡健取締役常務執行役員(環境安全・品質保証部担当役員)です。
(2) 【役員の状況】
①役員一覧
(A)2025年6月25日(有価証券報告書提出日)現在の当社の役員の状況は、以下のとおりです。
男性12名 女性2名 (役員のうち女性の比率14.3%)
(注) 1. 取締役大林秀仁、同片岡一則、同中川深雪、同竹岡裕子の4氏は、社外取締役であります。
2.常勤監査役竹本秀一、監査役片山典之、同高濱滋の3氏は、社外監査役であります。
3. 2024年6月26日開催の第154回定時株主総会の終結の時から2025年6月開催予定の定時株主総会の終結の時までであります。
4. 2021年6月25日開催の第151回定時株主総会の終結の時から2025年6月開催予定の定時株主総会の終結の時までであります。
5. 2022年6月28日開催の第152回定時株主総会の終結の時から2026年6月開催予定の定時株主総会の終結の時までであります。
6. 2024年6月26日開催の第154回定時株主総会の終結の時から2028年6月開催予定の定時株主総会の終結の時までであります。
7.当社では、2014年4月1日より、経営の意思決定・監督機能と執行機能を明確化することで双方の機能を強化し、経営戦略の構築力・実現力の向上を図る目的で、執行役員制度を導入しております。2025年6月25日(有価証券報告書提出日)現在の取締役兼務者を除く執行役員は、佐藤祐二、遠藤秀幸、畑利幸、影島智、川島渡、沖川敏章、中川明浩、石綿紀久、仁平貴康、小松英司、山本直樹、仁木俊夫、古志輝之、村川純の14名であります。
(B)2025年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役10名選任の件」及び「監査役1名選任の件」を上程しており、当該議案が承認可決されますと、当社の役員の状況は、以下のとおりとなる予定です。
男性11名 女性3名 (役員のうち女性の比率21.4%)
(注) 1. 取締役片岡一則、同中川深雪、同竹岡裕子、同濱逸夫の4氏は、社外取締役であります。
2.監査役片山典之、同高濱滋、同絹川幸恵の3氏は、社外監査役であります。
3. 2025年6月26日開催の第155回定時株主総会の終結の時から2026年6月開催予定の定時株主総会の終結の時までであります。
4. 2022年6月28日開催の第152回定時株主総会の終結の時から2026年6月開催予定の定時株主総会の終結の時までであります。
5. 2024年6月26日開催の第154回定時株主総会の終結の時から2028年6月開催予定の定時株主総会の終結の時までであります。
6. 2025年6月26日開催の第155回定時株主総会の終結の時から2029年6月開催予定の定時株主総会の終結の時までであります。
7.当社では、2014年4月1日より、経営の意思決定・監督機能と執行機能を明確化することで双方の機能を強化し、経営戦略の構築力・実現力の向上を図る目的で、執行役員制度を導入しております。2025年6月26日開催予定の定時株主総会終結後の取締役兼務者を除く執行役員は、遠藤秀幸、畑利幸、影島智、川島渡、沖川敏章、中川明浩、石綿紀久、仁平貴康、小松英司、山本直樹、仁木俊夫、古志輝之、村川純の13名となる予定であります。
②社外取締役及び社外監査役
当社の社外取締役は4名です。
社外取締役の大林秀仁氏は、株式会社日立ハイテクの名誉相談役です。当社は、同社との間に分析装置の購入等の取引がありますが、同社の当社からの対価の受取額は、過去3事業年度平均において同社の売上収益の0.1%未満であり、規模・性質に照らして、株主・投資者の判断に影響を及ぼすおそれはないと判断しております。同氏につきましては、多様な分野においてグローバルに事業を展開する企業グループの経営経験者として、豊富な経験と幅広い見識を当社の経営に反映していただくため社外取締役に選任しています。
社外取締役の片岡一則氏は、公益財団法人川崎市産業振興財団副理事長兼ナノ医療イノベーションセンターセンター長及び東京大学名誉教授です。当社は、同大学との間で試験委託等の取引を行っておりますが、規模・性質(過去3事業年度平均において、同大学の経常収益の0.1%未満)に照らして株主・投資者の判断に影響を及ぼすおそれはないと判断しております。なお、公益財団法人川崎市産業振興財団と当社との間には取引実績はありません。同氏につきましては、工学博士としての専門性に加えて、豊富な経験と幅広い見識を外部の視点から客観的な立場で当社の経営に反映していただくため、社外取締役に選任しています。
社外取締役の中川深雪氏は、香水法律事務所所長及び中央大学法科大学院教授です。それぞれの兼職先と当社との間には取引実績はありません。同氏につきましては、法曹としての専門性に加えて、豊富な経験と幅広い見識を外部の視点から客観的な立場で当社の経営に反映していただくため、社外取締役に選任しています。
社外取締役の竹岡裕子氏は、上智大学理工学部物質生命理工学科教授及び同大学研究推進センター長です。同大学と当社の間には取引実績はありません。同氏につきましては、工学博士としての専門性に加えて、豊富な経験と幅広い見識を外部の視点から客観的な立場で当社の経営に反映していただくため、社外取締役に選任しています。
当社の社外監査役は3名です。
社外監査役の竹本秀一氏は、当社の借入先であるみずほフィナンシャルグループの出身です。当社の独立性判断基準に照らして、株式会社みずほ銀行は当社の主要な金融機関となりますが、同氏は現在及び過去3年間において同グループの業務執行者ではなかったことから、株主・投資者の判断に影響を及ぼすおそれはないと判断しております。同氏につきましては、金融機関における長年の経験と幅広い見識を当社の監査に反映していただくため社外監査役に選任しています。
社外監査役の片山典之氏は、シティユーワ法律事務所のパートナー弁護士です。同事務所と当社との間には取引実績はありません。同氏につきましては、弁護士としての豊富な経験と専門知識並びにこれまで社外取締役又は社外監査役として複数の会社経営に関与された経験を当社の監査に反映していただくため社外監査役に選任しています。
社外監査役の高濱滋氏は、高濱公認会計士事務所所長です。同事務所と当社との間には取引実績はありません。同氏につきましては、公認会計士としての豊富な経験と専門知識及び幅広い見識を当社の監査に反映していただくため社外監査役に選任しています。
各社外取締役及び各社外監査役と当社間に上記以外に特別な利害関係はなく、また各社外取締役及び各社外監査役は当社経営陣と利害関係を有しないため、一般株主と利益相反が生じるおそれはなく、各社外取締役及び各社外監査役の独立性は確保されているものと判断しております。
当社は社外取締役を選任し、外部の視点から経営の監視監督を行うこと及び第三者の知見を加えることで、経営の透明性、健全性、客観性を一層高めています。また、社外監査役3名(内1名常勤監査役)が会計監査人と定期的に情報を交換すると共に、内部監査部から内部統制、経営企画部からリスクマネジメントに関する報告を適宜受けるほか、各部門を監査する場合は、会計、法務、知的財産、環境安全・品質保証部門等によるチェックが有効に機能しているかも含めて監査を実施しており、これにより客観的・中立的な経営の監視が十分機能しております。
なお、当社の社外役員の独立性判断基準は、次の通りです。
当社の独立社外役員(取締役及び監査役)及び独立社外役員候補者は、会社法上の社外役員の要件を満たすとともに次の独立性基準を満たすものとします。
(1)当社又は当社子会社の業務執行者でなく、かつ、過去10年間(ただし、過去10年間のいずれかの時において、当社又は当社子会社の非業務執行取締役又は監査役であった者については、それらの役職への就任の前10年間)においても、当社又は当社子会社の業務執行者でなかったこと。
(2)当社の主要株主(議決権所有割合10%以上の株主)又はその業務執行者でないこと。
(3)当社が主要株主(議決権所有割合10%以上の株主)である会社の業務執行者でないこと。
(4)当社又は当社子会社の主要な取引先(過去3事業年度平均における当社又は当社子会社への取引の対価の支払額が、過去3事業年度平均における当社の連結売上高の2%を超える取引先)又はその業務執行者でないこと。
(5)当社又は当社子会社を主要な取引先とする者(過去3事業年度平均における当社又は当社子会社からの取引の対価の受取額が、過去3事業年度平均におけるその者の連結売上高の2%を超える取引先)又はその業務執行者でないこと。
(6)当社が借入を行っている主要な金融機関(過去3事業年度の連結借入金期末残高の平均が、過去3事業年度の期末連結総資産の平均の2%を超える金融機関)の業務執行者でなく、かつ、過去3年間においてもその業務執行者でなかったこと。
(7)当社から、取締役・監査役報酬以外に、多額の金銭その他の財産(過去3事業年度平均において、個人は1千万円、その者が所属する法人等の団体が受領する場合は、過去3事業年度平均における当該団体の総収入の2%を超える額)を受領する弁護士・公認会計士・税理士・その他コンサルタント又は研究者・教育者でないこと。
(8)当社又は当社子会社の業務執行者(重要な者に限る)の近親者(配偶者、2親等以内の親族、又は同居親族)でないこと。
(9)上記(1)~(8)の他、取締役会が、当社の独立社外役員としての独立性に疑義がなく、かつ、一般株主と利益相反のおそれがないと合理的に判断した者であること。
(3) 【監査の状況】
①監査役監査の状況
当社の監査役会は4名(うち3名社外)の監査役で構成しております。常勤社外監査役竹本秀一氏は、金融機関における長年の経験があり、財務及び会計に関する相当程度の知見を有しております。社外監査役片山典之氏は、弁護士としての長年の経験があり、コンプライアンス及びリスク管理に関する相当程度の知見を有しております。社外監査役高濱滋氏は、公認会計士としての長年の経験があり、財務及び会計に関する相当程度の知見を有しております。
監査役会は、原則として毎月1回開催し、具体的な検討内容としては、監査計画の審議・決定、往査結果の報告、会計監査人の評価、株主総会への付議議案の審議、監査報告書の作成等であります。2024年度は12回開催し、個々の監査役の出席状況は以下のとおりです。
監査役は、監査役会で定めた監査計画に基づき、取締役の職務執行について監査を行っております。具体的には取締役会に出席し、必要に応じて意見表明を行うほか、定期的に内部監査部門やリスク・コンプライアンス部門等との情報交換や、社外取締役との意見交換などを実施しております。また、会計監査人から監査の実施状況等について定期的に報告を受け、確認や協議を行っております。
常勤監査役は、経営会議やサステナビリティ委員会等の重要な会議に出席し、監査役会における社外監査役との意見交換、代表取締役との意見交換、本社各部門・工場・研究所・子会社等への実地調査などを実施しております。
②内部監査の状況
当社は、当社グループ経営目標の効果的な達成に資することを目的として内部監査部(8名在籍)を設置し、当社グループを対象として、内部統制システムに基づく業務の適正性確保の観点から内部監査を実施しております。内部監査の結果については、最高経営責任者、最高執行責任者及び担当取締役に報告するとともに、1年間の内部監査活動の総括及び次年度の内部監査活動の計画(子会社に対する内部監査を含む)を定期的(監査年度末の報告と中間報告、また重要課題が発見された場合はその都度)に取締役会に報告しております。これに加えて、内部監査部は、内部監査活動の進捗状況及び監査結果を2か月ごとに最高経営責任者、最高執行責任者、及び担当取締役に報告するほか、毎月、担当取締役への報告しております。加えて監査役(2か月ごと)及び社外取締役との情報交換を行うことにより、内部監査部と取締役・監査役との連携確保に努めております。また、会計監査人とも情報を共有し、意見交換を中心に連携を行っております。
③会計監査の状況
a.監査法人の名称
八重洲監査法人
b. 継続監査期間
50年間
c.業務を執行した公認会計士
三井 智宇
渡邊 考志
相 淳一
d.監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者の構成は、公認会計士12名、その他5名であります。
e.監査法人の選定方針と理由
当社の監査役会は、当社の会計財務部門及び会計監査人から情報収集を行った上で、fに記載した評価基準に基づき会計監査人の評価を行い、当社の会計監査人としての適切性を判断し、選定しております。
また、会計監査人が会社法340条第1項のいずれかに該当すると認められる場合、当社の監査役会は、監査役全員の同意に基づき会計監査人を解任することとしております。
f.監査役会による監査法人の評価
当社の監査役会は、当社の会計財務部門及び会計監査人から情報収集を行った上で、監査役会が定めた評価基準に基づき、会計監査人の評価を行っております。具体的には、会計監査人の監査計画の内容、会計監査の職務遂行状況、品質管理、監査体制、独立性及び専門性などが適切であるかどうかについて検証しております。
④監査報酬の内容等
a.監査公認会計士等に対する報酬の内容
当社における非監査業務の内容は、再生可能エネルギー発電促進賦課金の減免申請に必要となる確認手続業務、コンフォートレターの作成であります。
b.監査公認会計士等と同一のネットワークに属する組織に対する報酬(a.を除く)
該当事項はありません。
c.その他重要な報酬の内容
該当事項はありません。
d.監査報酬の決定方針
該当事項はありませんが、会計監査人から提示される監査計画をもとに、監査時間等を勘案し、監査役会の同意を得た上で決定することとしております。
e.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
当社の監査役会は、当社の会計財務部門及び会計監査人から情報収集を行った上で、監査役会が定めたチェックリストに基づき、会計監査人の監査計画の内容、会計監査の職務遂行状況、及び報酬見積もりの算出根拠などが適切であるかについて検証を行い、会計監査人の報酬等の額について同意いたしました。
(4) 【役員の報酬等】
①役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針に係る事項
A.役員の報酬を決定するに当たっての方針
当社は、取締役会決議により「取締役の報酬を決定するに当たっての方針」を以下のとおり定めております。
取締役の報酬については、経営方針に従い株主の皆様の期待に応えるよう取締役が継続的かつ中長期的な業績向上を図り当社グループ総体の価値の増大に資するための報酬体系を原則としつつ、経営環境、業績、従業員に対する処遇との整合性等を考慮し適切な水準を定めることを基本としております。
B.報酬体系
(a) 取締役の報酬は、金銭報酬(年額固定)と業績連動型株式報酬から構成される体系としております。このうち、金銭報酬は、基本報酬と、利益指標およびESG指標の変動に応じて定める業績報酬とに分かれております。なお、社外取締役については、その役割と独立性の観点から業績連動型株式報酬はなく、金銭報酬のうちの基本報酬のみとしております。
(b) 取締役(社外取締役を除く)の業績連動型株式報酬については、当社の業績および株式価値との連動性をより明確にし、取締役が株価上昇によるメリットのみならず、株価下落リスクまでも株主の皆様と共有することで、中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的として導入しております。
C.報酬決定の手続き
(a) 取締役の金銭報酬については、株主総会の決議により決定された報酬総額の上限額の範囲内で、取締役会にて決定しております。
(b) 取締役の金銭報酬のうち、業績報酬については、利益指標連動部分90%(親会社株主に帰属する当期純利益およびEBITDA等)とESG指標連動部分10%(外部機関評価および温室効果ガス排出量削減等)により算出します。
(c) 取締役の業績連動型株式報酬については、親会社株主に帰属する当期純利益(対前年度増減率の過去3年平均)、EBITDA(対前年度増減率の過去3年平均)、ROE(当年度実績)、当社株価とTOPIXの対前年度騰落率の比較に応じてポイントを付与し、ポイント付与の有無およびその付与数は事業年度毎に所定の算定方法(後述)に基づいて決定されます。なお、その累計ポイント相当分の業績連動型株式報酬は取締役の退任時に支給します。
(d) 取締役(社外取締役を除く)の種類別の報酬割合については、当社と同程度の事業規模や関連する業種・業態に属する企業をベンチマークとする報酬水準を踏まえ、指名・報酬諮問委員会において審議を行っております。取締役会およびその委任を受けた代表取締役は、指名・報酬諮問委員会の答申内容を尊重し、当該答申で示された種類別の報酬総額の範囲内で取締役の個人別の報酬等の内容を決定しております。
報酬等の種類ごとの比率の目安は、中期経営計画策定の都度設定し、指名・報酬諮問委員会の答申を踏まえた上で、取締役会決議を経て決定します。なお、2022年度を初年度とする現行中期経営計画策定時に設定した報酬等の種類ごとの比率は、金銭報酬(基本報酬):金銭報酬(業績報酬のうち利益指標連動部分):金銭報酬(業績報酬のうちESG指標連動部分):業績連動型株式報酬=65:25:3:7(業績指標の達成率が100%の場合)としております。
(e) 当社では、取締役会の下にその諮問機関として「指名・報酬諮問委員会」を設置しております。「取締役の報酬を決定するに当たっての方針」等の方針の制定・変更・廃止の場合、また取締役の金銭報酬の決定にあたっては水準の妥当性および決定プロセスの客観性、透明性を確保するため、指名・報酬諮問委員会の審議・答申を経ることとしております。指名・報酬諮問委員会は、取締役会の決議により選定される委員3名以上で構成され、独立社外取締役が委員の過半を占める体制としております。
なお、2024年度(第155期事業年度)における取締役の金銭報酬は、2024年6月26日開催の取締役会において、指名・報酬諮問委員会の審議・答申を経た後に決定しております。
(f) 監査役の報酬については、株主総会の決議により決定された報酬総額の上限額の範囲内で、監査役の協議により決定しております。
(g) 取締役の金銭報酬に関する限度額は、2009年6月25日開催の第139回定時株主総会において、月額45百万円以内と決議しております。当該定時株主総会終結時点の取締役の員数は17名です。業績連動型株式報酬制度の導入は、2019年6月26日開催の第149回定時株主総会において決議しております。当該定時株主総会終結時点の取締役(社外取締役を除く。)の員数は6名です。また、監査役の報酬に関する限度額は、2009年6月25日開催の第139回定時株主総会において、月額10百万円以内と決議しております。当該定時株主総会終結時点の監査役の員数は4名です。
D.業績連動型株式報酬制度
当社の業績連動型株式報酬の算定方法の詳細は、以下のとおりです。
(a) 対象者
取締役(社外取締役を除く)(以下「役員」という。)を対象とし、以下の要件を満たしていることを条件とします。
・職務執行期間(前年定時株主総会日から当年定時株主総会日まで)中に在任していること
・一定の非違行為がなかったこと
・取締役会が決定した役員株式給付規則に定められた要件
(b) 業績連動型株式報酬として給付される報酬等の内容
当社普通株式および金銭(以下「当社株式等」という。)とします。
(c) 業績連動型株式報酬の支給額等の算定方法
一.付与ポイントの決定方法
イ.ポイント付与の時期
Ⅰ.2021年6月25日開催の第151回定時株主総会の決議で許容される範囲において、毎年の定時株主総会開催日(以下「ポイント付与日」という。)現在における役員に対して、前年の定時株主総会日から当年の定時株主総会日までの期間(以下「職務執行期間」という。)における職務執行の対価として同日にポイントを付与します。ただし、ポイント付与日の前事業年度(以下「評価対象期間」という。)の末日において役員として在任していた者に限ります。
Ⅱ.Ⅰのほか、定時株主総会日以外の日に役員が退任するときは、当該退任日にポイントを付与します。この場合、業績評価係数は直近の業績予想を基に決定します。
Ⅲ.役員が休職等により職務に服さなかった場合は、職務に服さなくなった日の属する月から職務執行に復帰した日の属する月の前月までの期間は、職務執行期間から除外します。
ロ.報酬等と連動する業績評価係数
本制度において毎事業年度における、親会社株主に帰属する当期純利益(対前年度増減率の過去3年平均)、EBITDA(対前年度増減率の過去3年平均)、ROE(当年度実績)、当社株価とTOPIXの対前年度騰落率の比較、にて構成される業績評価係数を報酬等に連動する指標といたします。
業績評価係数=(親会社株主に帰属する当期純利益係数×30%)+(EBITDA係数×30%)+(ROE係数×30%)+(当社株価とTOPIXの対前年度騰落率の比較係数×10%)
Ⅰ.親会社株主に帰属する当期純利益:対前年度増減率の過去3年平均
会社の最終損益であり、中長期に意識すべき指標であることから当該指標を選択しております。
対前年度増減率の過去3年平均の算出:X年の評価は、X-2年・X-1年・X年の3年平均
Ⅱ.EBITDA:対前年度増減率過去3年平均
当社は将来の成長のための設備投資・研究開発投資を重視しており、営業利益に減価償却費およびのれん償却費を加えたEBITDAの過去3年平均での業績評価をおこなうことが適切であると考えていることから、当該指標を選択しております。
EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費
営業利益は連結損益計算書、減価償却費およびのれん償却費は連結キャッシュ・フロー計算書において表示される額を使用。
Ⅲ.ROE:当年度実績
当社はROEを最重要の経営指標としていることから、本制度においても業績評価指標とすることが適切であると考え、当該指標を選択しております。
ROE=親会社株主に帰属する当期純利益÷{(期首自己資本+期末自己資本)÷2}×100
自己資本=純資産合計-新株予約権-非支配株主持分
Ⅳ.当社株価とTOPIXの対前年度騰落率の比較:当社株価騰落率-TOPIX騰落率
株価は中長期的視点による市場からの期待として価格形成されるものと認識しており、経営に携わる者として意識すべき指標であると考え、当該指標を選択しております。
騰落率=当年度平均終値÷前年度平均終値×100
平均終値は毎日の終値の平均値
定時株主総会日以外の日に退任した場合は当該退任日までの平均終値を用いて騰落率を算出します。
ハ.付与するポイント数
Ⅰ.次の算式により算出します。
(算式)
職務執行期間における役位に応じた役位ポイント×評価対象期間における業績に応じた業績評価係数
Ⅱ.役員就任後最初に到来するポイント付与日に付与するポイント
(算式)
Ⅰにより算出されるポイント×職務執行期間のうち役員に就任した日の属する月以降の期間の月数÷12
Ⅲ.役員退任時に付与するポイント
(算式)
Ⅰにより算出されるポイント×職務執行期間のうち役員として在任していた期間の月数÷12
Ⅳ.職務執行期間に役位の変更があった場合に、直後のポイント付与日に付与するポイント
次の(ⅰ)の算式により算出されるポイントおよび(ⅱ)の算式により算出されるポイントの合計ポイントとします。
(ⅰ)変更前の役位である期間に応じたポイント
変更前の役位に応じた役位ポイント×評価対象期間における業績に応じた業績評価係数×職務執行期間のうち変更前の役位で在任していた期間の月数÷12
(ⅱ)変更後の役位である期間に応じたポイント
変更後の役位に応じた役位ポイント×評価対象期間における業績に応じた業績評価係数×職務執行期間のうち変更後の役位で在任していた期間の月数÷12
Ⅴ.執行役員を兼任する取締役が、4月1日付で取締役となり、6月の定時株主総会日に退任する場合には、変更前の役位に基づくポイントを適用します。
Ⅵ.ポイントの算出にあたっては、算出の過程では端数処理はせず、算出されたポイント数に1ポイント未満の端数がある場合は切り捨てます。
ニ.役位ポイント
二.給付する株式数および金銭額
イ.任期満了により役員を退任する場合
Ⅰ.株式
次の算式により「1ポイント=1株」として算出される株式数とします。
(算式)
株式数={退任日までに累計されたポイント数(以下「保有ポイント数」という。)-単元株に相当するポイント数未満の端数(以下「単元未満ポイント数」という。)}(以下「給付株式数」という。)×75%(単元株未満の端数は切り捨てる。)
Ⅱ.金銭
次の算式により算出される金銭額とします。
(算式)
金銭額={給付株式数×25%(単元株未満の端数は単元株に切り上げる。)+単元未満ポイント数}×退任日時点における本株式の時価(注)
ロ.任期満了以外の事由により役員を退任する場合
「1ポイント=1株」として保有ポイント数を株式で給付します。
ハ.役員が死亡した場合
役員が死亡した場合であって、当該役員の遺族が取締役会で決定した役員株式給付規則で定める要件を満たした場合に、遺族給付として金銭の給付を受ける権利を取得します。
遺族給付の額は、次の算式により算出される金銭額とします。
(算式)
遺族給付の額=死亡した役員の保有ポイント数×死亡日時点における本株式の時価(注)
(注)本制度において使用する株式の時価は、株式の時価の算定を要する日の上場する主たる金融商品取引所における終値とし、当該日に終値が公表されない場合にあっては、終値の取得できる直近の日まで遡って算定するものとします。
(d)留意事項
法人税法第34条第1項第3号イ(1)に規定する役位ごとの付与ポイントに相当する株式の限度数
役位 上限となる株式数
②役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針に係る2025年度からの変更点
当社は、2025年5月の取締役会決議を経て、以下の通り、報酬体系および報酬決定の手続きを一部改定することとしました。
A.役員の報酬を決定するに当たっての方針
当社は、取締役会決議により「取締役の報酬を決定するに当たっての方針」を以下のとおり定めております。
取締役の報酬については、経営方針に従い株主の皆様の期待に応えるよう取締役が継続的かつ中長期的な業績向上を図り当社グループ総体の価値の増大に資するための報酬体系を原則としつつ、経営環境、業績、従業員に対する処遇との整合性等を考慮し適切な水準を定めることを基本としております。
B.報酬体系
(a) 取締役の報酬は、金銭報酬(年額固定)と業績連動型株式報酬から構成される体系としております。このうち、金銭報酬は、基本報酬と、利益指標およびESG指標の変動に応じて定める業績報酬とに分かれております。なお、社外取締役については、その役割と独立性の観点から業績連動型株式報酬はなく、金銭報酬のうちの基本報酬のみとしております。
(b) 取締役(社外取締役を除く)の業績連動型株式報酬については、当社の業績および株式価値との連動性をより明確にし、取締役が株価上昇によるメリットのみならず、株価下落リスクまでも株主の皆様と共有することで、中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的として導入しております。
C.報酬決定の手続き
(a) 取締役の金銭報酬については、株主総会の決議により決定された報酬総額の上限額の範囲内で、取締役会にて決定しております。
(b) 取締役の金銭報酬のうち、業績報酬については、利益指標連動部分90%(親会社株主に帰属する当期純利益およびEBITDA等)とESG指標連動部分10%(外部機関評価および温室効果ガス排出量削減等)により算出します。
(c) 取締役の業績連動型株式報酬については、親会社株主に帰属する当期純利益(対前年度増減率の過去3年平均)、EBITDA(対前年度増減率の過去3年平均)、ROE(当年度実績)、当社株価とTOPIXの対前年度騰落率の比較に応じてポイントを付与し、ポイント付与の有無およびその付与数は事業年度毎に所定の算定方法(後述)に基づいて決定されます。なお、その累計ポイント相当分の業績連動型株式報酬は取締役の退任時に支給します。
(d) 取締役(社外取締役を除く)の種類別の報酬割合については、当社と同程度の事業規模や関連する業種・業態に属する企業をベンチマークとする報酬水準を踏まえ、指名・報酬諮問委員会において審議を行っております。取締役会およびその委任を受けた代表取締役は、指名・報酬諮問委員会の答申内容を尊重し、当該答申で示された種類別の報酬総額の範囲内で取締役の個人別の報酬等の内容を決定しております。
報酬等の種類ごとの比率の目安は、中期経営計画策定の都度設定し、指名・報酬諮問委員会の答申を踏まえた上で、取締役会決議を経て決定します。なお、2025年度を初年度とする現行中期経営計画策定時に設定した報酬等の種類ごとの比率は、金銭報酬(基本報酬):金銭報酬(業績報酬のうち利益指標連動部分):金銭報酬(業績報酬のうちESG指標連動部分):業績連動型株式報酬=65:25:3:7(業績指標の達成率が100%の場合)としております。
(e) 当社では、取締役会の下にその諮問機関として「指名・報酬諮問委員会」を設置しております。「取締役の報酬を決定するに当たっての方針」等の方針の制定・変更・廃止の場合、また取締役の金銭報酬の決定にあたっては水準の妥当性および決定プロセスの客観性、透明性を確保するため、指名・報酬諮問委員会の審議・答申を経ることとしております。指名・報酬諮問委員会は、取締役会の決議により選定される委員3名以上で構成され、独立社外取締役が委員の過半を占める体制としております。
(f) 監査役の報酬については、株主総会の決議により決定された報酬総額の上限額の範囲内で、監査役の協議により決定しております。
(g) 取締役の金銭報酬に関する限度額は、2009年6月25日開催の第139回定時株主総会において、月額45百万円以内と決議しております。当該定時株主総会終結時点の取締役の員数は17名です。業績連動型株式報酬制度の導入は、2019年6月26日開催の第149回定時株主総会において決議しております。当該定時株主総会終結時点の取締役(社外取締役を除く。)の員数は6名です。また、監査役の報酬に関する限度額は、2009年6月25日開催の第139回定時株主総会において、月額10百万円以内と決議しております。当該定時株主総会終結時点の監査役の員数は4名です。
D.業績連動型株式報酬制度
当社の業績連動型株式報酬の算定方法の詳細は、以下のとおりです。
(a) 対象者
取締役(社外取締役を除く)(以下「役員」という。)を対象とし、以下の要件を満たしていることを条件とします。
・職務執行期間(前年定時株主総会日から当年定時株主総会日まで)中に在任していること
・一定の非違行為がなかったこと
・取締役会が決定した役員株式給付規則に定められた要件
(b) 業績連動型株式報酬として給付される報酬等の内容
当社普通株式および金銭(以下「当社株式等」という。)とします。
(c) 業績連動型株式報酬の支給額等の算定方法
一.付与ポイントの決定方法
イ.ポイント付与の時期
Ⅰ.2021年6月25日開催の第151回定時株主総会の決議で許容される範囲において、毎年の定時株主総会開催日(以下「ポイント付与日」という。)現在における役員に対して、前年の定時株主総会日から当年の定時株主総会日までの期間(以下「職務執行期間」という。)における職務執行の対価として同日にポイントを付与します。ただし、ポイント付与日の前事業年度(以下「評価対象期間」という。)の末日において役員として在任していた者に限ります。
Ⅱ.Ⅰのほか、定時株主総会日以外の日に役員が退任するときは、当該退任日にポイントを付与します。この場合、業績評価係数は直近の業績予想を基に決定します。
Ⅲ.役員が休職等により職務に服さなかった場合は、職務に服さなくなった日の属する月から職務執行に復帰した日の属する月の前月までの期間は、職務執行期間から除外します。
ロ.報酬等と連動する業績評価係数
本制度において毎事業年度における、親会社株主に帰属する当期純利益(対前年度増減率の過去3年平均)、EBITDA(対前年度増減率の過去3年平均)、ROE(当年度実績)、当社株価とTOPIXの対前年度騰落率の比較、にて構成される業績評価係数を報酬等に連動する指標といたします。
業績評価係数=(親会社株主に帰属する当期純利益係数×30%)+(EBITDA係数×30%)+(ROE係数×30%)+(当社株価とTOPIXの対前年度騰落率の比較係数×10%)
Ⅰ.親会社株主に帰属する当期純利益:対前年度増減率の過去3年平均
会社の最終損益であり、中長期に意識すべき指標であることから当該指標を選択しております。
対前年度増減率の過去3年平均の算出:X年の評価は、X-2年・X-1年・X年の3年平均
Ⅱ.EBITDA:対前年度増減率過去3年平均
当社は将来の成長のための設備投資・研究開発投資を重視しており、営業利益に減価償却費およびのれん償却費を加えたEBITDAの過去3年平均での業績評価をおこなうことが適切であると考えていることから、当該指標を選択しております。
EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費
営業利益は連結損益計算書、減価償却費およびのれん償却費は連結キャッシュ・フロー計算書において表示される額を使用。
Ⅲ.ROE:当年度実績
当社はROEを最重要の経営指標としていることから、本制度においても業績評価指標とすることが適切であると考え、当該指標を選択しております。
ROE=親会社株主に帰属する当期純利益÷{(期首自己資本+期末自己資本)÷2}×100
自己資本=純資産合計-新株予約権-非支配株主持分
Ⅳ.当社株価とTOPIXの対前年度騰落率の比較:当社株価騰落率-TOPIX騰落率
株価は中長期的視点による市場からの期待として価格形成されるものと認識しており、経営に携わる者として意識すべき指標であると考え、当該指標を選択しております。
騰落率=当年度平均終値÷前年度平均終値×100
平均終値は毎日の終値の平均値
定時株主総会日以外の日に退任した場合は当該退任日までの平均終値を用いて騰落率を算出します。
ハ.付与するポイント数
Ⅰ.次の算式により算出します。
(算式)
職務執行期間における役位に応じた役位ポイント×評価対象期間における業績に応じた業績評価係数
Ⅱ.役員就任後最初に到来するポイント付与日に付与するポイント
(算式)
Ⅰにより算出されるポイント×職務執行期間のうち役員に就任した日の属する月以降の期間の月数÷12
Ⅲ.役員退任時に付与するポイント
(算式)
Ⅰにより算出されるポイント×職務執行期間のうち役員として在任していた期間の月数÷12
Ⅳ.職務執行期間に役位の変更があった場合に、直後のポイント付与日に付与するポイント
次の(ⅰ)の算式により算出されるポイントおよび(ⅱ)の算式により算出されるポイントの合計ポイントとします。
(ⅰ)変更前の役位である期間に応じたポイント
変更前の役位に応じた役位ポイント×評価対象期間における業績に応じた業績評価係数×職務執行期間のうち変更前の役位で在任していた期間の月数÷12
(ⅱ)変更後の役位である期間に応じたポイント
変更後の役位に応じた役位ポイント×評価対象期間における業績に応じた業績評価係数×職務執行期間のうち変更後の役位で在任していた期間の月数÷12
Ⅴ.執行役員を兼任する取締役が、4月1日付で取締役となり、6月の定時株主総会日に退任する場合には、変更前の役位に基づくポイントを適用します。
Ⅵ.ポイントの算出にあたっては、算出の過程では端数処理はせず、算出されたポイント数に1ポイント未満の端数がある場合は切り捨てます。
ニ.役位ポイント
二.給付する株式数および金銭額
イ.任期満了により役員を退任する場合
Ⅰ.株式
次の算式により「1ポイント=1株」として算出される株式数とします。
(算式)
株式数={退任日までに累計されたポイント数(以下「保有ポイント数」という。)-単元株に相当するポイント数未満の端数(以下「単元未満ポイント数」という。)}(以下「給付株式数」という。)×75%(単元株未満の端数は切り捨てる。)
Ⅱ.金銭
次の算式により算出される金銭額とします。
(算式)
金銭額={給付株式数×25%(単元株未満の端数は単元株に切り上げる。)+単元未満ポイント数}×退任日時点における本株式の時価(注)
ロ.任期満了以外の事由により役員を退任する場合
「1ポイント=1株」として保有ポイント数を株式で給付します。
ハ.役員が死亡した場合
役員が死亡した場合であって、当該役員の遺族が取締役会で決定した役員株式給付規則で定める要件を満たした場合に、遺族給付として金銭の給付を受ける権利を取得します。
遺族給付の額は、次の算式により算出される金銭額とします。
(算式)
遺族給付の額=死亡した役員の保有ポイント数×死亡日時点における本株式の時価(注)
(注)本制度において使用する株式の時価は、株式の時価の算定を要する日の上場する主たる金融商品取引所における終値とし、当該日に終値が公表されない場合にあっては、終値の取得できる直近の日まで遡って算定するものとします。
(d)留意事項
法人税法第34条第1項第3号イ(1)に規定する役位ごとの付与ポイントに相当する株式の限度数
役位 上限となる株式数
③役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額および対象となる役員の員数
(注)上記人数および報酬等には、2024年6月26日開催の第154回定時株主総会の時をもって退任した社外役員1名に係る報酬が含まれております。また、社外役員が当社の子会社から受けた役員報酬等はありません。
④役員ごとの連結報酬等の総額
⑤使用人兼務役員の使用人給与のうち重要なもの
該当事項はありません。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、保有目的が純投資目的である投資株式を、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする株式と考えております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
イ 政策保有に関する方針
政策保有株式については、毎年取締役会において、投資先企業との取引その他の関係の維持・強化等事業活動上の必要性、保有に伴う便益が資本コストに見合っているか、当社の中長期的な企業価値の向上に資するか否か等を総合的に検討します。保有の合理性が認められない場合は市場への影響やその他考慮すべき事情にも配慮しつつ売却いたします。
ロ 政策保有株式に係わる議決権行使に関する方針
投資先企業の経営方針・戦略等を十分尊重したうえで、その議案が当社の保有方針に適合するか、当該企業の中長期的な企業価値の向上、株主還元の向上に資するか等を全ての議案ごとに確認のうえ、賛否を総合的に判断し、行使しております。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注)1. 「―」は、当該株式を保有していないことを示しております。
2. 定量的な保有効果については記載が困難であります。保有の合理性は、2024年7月に上記政策保有に関する方針により検証しております。新規取得した銘柄については、取得時に同様の検証をしております。
第5【経理の状況】
1.連結財務諸表および財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づいて作成しております。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しております。
2.監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)の連結財務諸表及び事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)の財務諸表について、八重洲監査法人により監査を受けております。
3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組について
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組を行っております。具体的には、会計基準等の内容を適切に把握することができる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、専門的情報を有する団体等が開催するセミナーへの参加や会計専門誌の定期購読等を行っております。
1【連結財務諸表等】
(1)【連結財務諸表】
①【連結貸借対照表】
②【連結損益計算書および連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
④【連結キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1.連結の範囲に関する事項
(1) 連結子会社数 12社
主要な連結子会社名は、「第1 企業の概況 4.関係会社の状況」に記載しているため、省略しております。
(2) 連結の範囲の変更
NCアグロ函館株式会社は、重要性が増したため、当連結会計年度より連結の範囲に含めております。
日本ポリテック株式会社は、株式取得により子会社化したため、当連結会計年度より連結の範囲に含めております。
(3) 非連結子会社
主要な非連結子会社は、日産化学制品(上海)有限公司、日産化学材料科技(蘇州)有限公司他であります。
なお、非連結子会社の合計の総資産、売上高、当期純損益のうち持分に見合う額および利益剰余金のうち持分に見合う額は、いずれも連結財務諸表に及ぼす影響は軽微であり、かつ全体としても重要性がないため連結の範囲から除外しております。
2.持分法の適用に関する事項
(1) 持分法適用の関連会社数 2社
持分法適用の関連会社の名称 サンアグロ㈱、クラリアント触媒㈱
なお、持分法の適用範囲から除外した非連結子会社(日産化学制品(上海)有限公司、日産化学材料科技(蘇州)有限公司他)および関連会社(富山共同自家発電㈱他)は、それぞれ当期純損益のうち持分に見合う額および利益剰余金のうち持分に見合う額等が連結財務諸表に及ぼす影響は軽微であり、かつ全体としても重要性がないため持分法適用の範囲から除外しております。
(2) 持分法の適用の手続きについて特に記載する必要があると認められる事項
持分法を適用している会社のうち、決算日が異なる会社については、当該会社の事業年度に係る財務諸表を使用しております。
3.連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社のうち、日本ポリテック株式会社の決算日は12月31日であります。連結財務諸表の作成にあたっては、同日現在の財務諸表を使用し、連結決算日との間に重要な取引が生じた場合には、連結上必要な調整を行っております。その他の連結子会社の事業年度の末日は、連結決算日と一致しております。
4.会計方針に関する事項
(1) 重要な資産の評価基準および評価方法
① 有価証券
その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
② デリバティブ
時価法
③ 棚卸資産
主として総平均法による原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)
(2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
① 有形固定資産(リース資産を除く。)
主として、定率法により償却しております。ただし、1998年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備を除く。)ならびに、2016年4月1日以降に取得した建物附属設備および構築物については、定額法を採用しております。また、取得価額が10万円以上20万円未満の資産については3年間で均等償却する方法を採用しております。
なお、主な耐用年数は次のとおりであります。
建物および構築物 2~50年
機械装置および運搬具 2~12年
② 無形固定資産(リース資産を除く。)
定額法により償却しております。
なお、主な耐用年数は次のとおりであります。
ソフトウエア 5年
無形固定資産その他 5~18年
③ リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
(3) 重要な引当金の計上基準
① 貸倒引当金
金銭債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
② 賞与引当金
従業員賞与の支出に充当するため、支給見込額に基づき当連結会計年度に見合う額を計上しております。
③ 役員株式給付引当金
役員株式交付規程に基づく当社の取締役等への株式の給付に備えるため、当連結会計年度末における株式給付債務の見込額に基づき計上しております。
④ 事業構造改善引当金
事業構造改善に伴い発生する費用および損失に備えるため、その発生見込額を計上しております。
⑤ 関係会社事業損失引当金
関係会社の事業に係る損失に備えるため、当該会社の財政状態を勘案し、その損失負担見込額を計上しております。
(4) 退職給付に係る会計処理の方法
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
② 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(16年)の定率法により、発生連結会計年度から費用処理しております。
過去勤務費用は、その発生時における従業員の平均残存勤務年数以内の16年の定率法により、発生連結会計年度から費用処理しております。
③ 小規模企業等における簡便法の採用
一部の連結子会社は、退職給付に係る負債および退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用しております。
(5) 重要な収益及び費用の計上基準
当社および連結子会社では、化学品、機能性材料、農業化学品、ヘルスケア、卸売及びその他の事業における製造および販売を主な事業としており、当該事業の主な履行義務の内容は以下のとおりであります。
① 商品及び製品の販売
履行義務の充足時点については、契約条件に照らし合わせて顧客が製品等に対する支配を獲得したと認められる時点に履行義務が充足されると判断していることから、顧客への出荷時、貿易上の諸条件に基づき収益を認識しております。
顧客への商品の提供における当社の役割が代理人に該当する取引については、顧客から受け取る額から商品の仕入先に支払う額を控除した純額で収益を認識しております。
顧客との契約における対価に変動対価が含まれる取引については、その不確実性が事後的に解消される際に、収益の著しい減額が発生しない可能性が高い部分に限り、取引価格に含めております。
② ライセンスの供与
ライセンスの供与に係る収益については、ライセンスを顧客に供与する際の約束の性質が、ライセンス期間にわたり知的財産にアクセスする権利である場合は、一定の期間にわたり収益を認識し、ライセンスが供与される時点で知的財産を使用する権利である場合は、一時点で収益を認識しております。なお、顧客の売上高に基づくライセンス供与に係る収益の一部については顧客からの売上報告に基づき不確実性が解消された時点で収益を認識しております。
(6) 重要な外貨建の資産または負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。なお、在外子会社等の資産および負債は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算し、収益および費用は期中平均相場により円貨に換算し、換算差額は純資産の部における為替換算調整勘定および非支配株主持分に含めております。
(7) 重要なヘッジ会計の方法
① ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理によっております。なお、金利スワップについては特例処理の要件を満たしている場合には特例処理を採用しております。
② ヘッジ手段とヘッジ対象
③ ヘッジ方針
各社の内規に基づき、金利変動リスクをヘッジしております。
④ ヘッジの有効性評価の方法
ヘッジ対象のキャッシュ・フロー変動の累計とヘッジ手段のキャッシュ・フロー変動の累計を比較して有効性の判定を行っております。ただし、特例処理によっている金利スワップについては、有効性の評価を省略しております。
(8) のれんの償却方法および償却期間
のれんについては、20年以内のその効果のおよぶ期間にわたって定額法により規則的に償却しております。ただし、金額に重要性が乏しい場合には、発生時にその全額を償却しております。
(9) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
連結キャッシュ・フロー計算書における資金(現金および現金同等物)は、手許現金、随時引き出し可能な預金および容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資からなっております。
(10) その他連結財務諸表作成のための重要な事項
グループ通算制度を適用しております。
(重要な会計上の見積り)
1.棚卸資産評価損
(1) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(百万円)
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
・算出方法
期末における棚卸資産の評価にあたっては、正味売却価額が帳簿価額よりも下落している場合には、帳簿価額を正味売却価額まで減額し、当該減少額を棚卸資産評価損として計上しております。
・主要な仮定
製品・商品については、総売上高から売上控除、運送費等の過去実績から正味売却価額を見積もっております。原材料については、最終仕入原価により再調達価額を見積り、これを正味売却価額としております。
・翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響
評価損の見積りにあたっては、過去の購買実績や出荷実績、評価時点で入手可能な情報等を基に、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で判断しておりますが、市場環境が予測より悪化して正味売却価額が下落する場合には、追加の評価損計上が必要となる可能性があります。
(会計方針の変更)
(「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。法人税等の計上区分(その他の包括利益に対する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱い及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日。以下「2022年改正適用指針」という。)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。これによる連結財務諸表に与える影響はありません。
また、連結会社間における子会社株式等の売却に伴い生じた売却損益を税務上繰り延べる場合の連結財務諸表における取扱いの見直しに関連する改正については、2022年改正適用指針を当連結会計年度の期首から適用しております。当該会計方針の変更は、遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表となっております。この結果、遡及適用を行う前と比べて、前連結会計年度の連結貸借対照表は、繰延税金負債が49百万円減少しております。また、前連結会計年度の期首の純資産に累積的影響額が反映されたことにより、前連結会計年度の期首の利益剰余金は49百万円増加しております。なお、1株当たり情報において、前連結会計年度の「1株当たり純資産」が0円35銭増加しております。
(未適用の会計基準等)
・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号2024年9月13日)
・「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号2024年9月13日) ほか、関連する企業会計基準、企業会計基準適用指針、実務対応報告及び移管指針の改正
(1) 概要
国際的な会計基準と同様に、借手のすべてのリースについて資産・負債を計上する等の取扱いを定めるもの。
(2) 適用予定日
2028年3月期の期首より適用予定であります。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
当該会計基準等の適用による影響は、現時点で評価中であります。
(追加情報)
(株式給付信託(BBT))
当社は、2019年7月30日の取締役会議に基づき、取締役(社外取締役を除く。)、執行役員および理事(以下「取締役等」という。)に対する業績連動型株式報酬制度「株式給付信託(BBT)」(以下「本制度」という。)を導入しています。本制度は、取締役等の報酬と当社の業績および株式価値との連動性をより明確にし、取締役等が株価上昇によるメリットのみならず、株価下落リスクまでも株主の皆様と共有することで、中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的としています。
当該信託契約に係る会計処理については、「従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する実務上の取扱い」(実務対応報告第30号 平成27年3月26日)に準じています。
(1) 取引の概要
本制度は、当社が拠出する金銭を原資として当社株式が信託(以下、本制度に基づき設定される信託を「本信託」という。)を通じて取得され、取締役等に対して、当社が定める役員株式給付規則に従って、当社株式および当社株式を時価で換算した金額相当の金銭(以下「当社株式等」という。)が本信託を通じて給付される業績連動型株式報酬制度です。なお、取締役等が当社株式等の給付を受ける時期は、原則として取締役等の退任時となります。
(2) 信託に残存する自社の株式
信託に残存する自社株式を、信託における帳簿価額(付随費用の金額を除く。)により純資産の部に自己株式として計上しています。当連結会計年度末の当該自己株式の帳簿価額は670百万円、株式数は139,400株です。
(連結貸借対照表関係)
※1 受取手形、売掛金及び契約資産のうち、顧客との契約から生じた債権及び契約資産の金額は、それぞれ以下のとおりであります。
※2 その他のうち、契約負債の金額は、以下のとおりであります。
※3 担保資産および担保付債務
担保に供している資産および担保付債務は次のとおりであります。
※4 非連結子会社および関連会社に対するものは次のとおりであります。
5 保証債務
従業員および連結会社以外の会社等の金融機関からの借入に対し、債務保証を行っております。
※6 連結会計年度末日満期手形の会計処理については、前連結会計年度末日が金融機関の休日でしたが、満期日に決済が行われたものとして処理しております。前連結会計年度末日満期手形の金額は、次のとおりであります。
※7 貸出コミットメント
当社および連結子会社は、関係会社と極度貸付契約を締結し、貸付極度額を設定しております。これらの契約に基づく当連結会計年度末の貸付未実行残高等は次のとおりであります。
なお、貸付極度額の総額、貸付実行残高および差引貸付未実行残高には外貨が含まれております。
(連結損益計算書関係)
※1 顧客との契約から生じる収益
売上高については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載しておりません。顧客との契約から生じる収益の金額は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係) 1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載しております。
※2 販売費及び一般管理費の主要な費目
※3 販売費及び一般管理費ならびに当期製造費用に含まれる研究開発費
※4 信託受益権受贈益
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
主に研究開発、設備投資及び事業運営に使用することを目的として受贈したものです。信託財産の交付時に現預金を受取予定となります。
※5 条件付対価受入益
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
過去に締結した事業譲受契約において、一定の条件を満たした場合に対価の一部が返還される旨の条項が設けられておりました。当該条件を満たし、対価の一部が返還されたことから、一部関連する利益を特別利益に計上しております。
※6 減損損失
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
減損損失を認識した資産の内訳は、以下のとおりであります。
(資産のグルーピングの方法)
当社グループは、原則として独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位によって資産のグルーピングを行っております。
(減損損失の認識に至った経緯)
当社のキノキシフェン事業について、当初想定していた収益が見込めなくなったことから帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として、特別損失に計上しております。
(回収可能価額の算定方法)
回収可能価額は、使用価値により測定を行っております。使用価値の算定にあたっては、将来キャッシュ・フローを5.82%で割り引いて算出しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
減損損失を認識した資産の内訳は、以下のとおりであります。
(資産のグルーピングの方法)
当社グループは、原則として独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位によって資産のグルーピングを行っております。なお、連結子会社については、会社単位を基準としてグルーピングを行っております。
(減損損失の認識に至った経緯)
当社ファインケミカル事業及び一部の連結子会社において、営業活動から生じる損益が継続してマイナスとなっている資産グループのうち、回収可能価額が帳簿価額を下回る資産グループについて、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として、特別損失に計上しております。
(回収可能価額の算定方法)
回収可能価額は、使用価値及び正味売却価額により測定を行っております。正味売却価額については公示価格等をもとに算定し、使用価値の測定については将来キャッシュ・フローが見込めないため零と算定しております。
(連結包括利益計算書関係)
※1 その他の包括利益に係る組替調整額並びに法人税等及び税効果額
(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.発行済株式の種類および総数ならびに自己株式の種類および株式数に関する事項
(注) 1.普通株式の発行済株式の株式数の減少2,500,000株は、取締役会決議に基づく自己株式の消却による減少であります。
2.普通株式の自己株式の株式数の増加1,666,077株は、取締役会決議に基づく自己株式の取得による増加1,664,900株、単元未満株式の買取による増加1,177株であります。
3.普通株式の自己株式の株式数の減少2,508,500株は、取締役会決議に基づく自己株式の消却による減少2,500,000株、株式給付信託(BBT)による当社株式の給付及び売却による減少8,500株であります。
4.普通株式の自己株式の株式数には、株式給付信託(BBT)が所有する当社株式(当連結会計年度期首152,500株、当連結会計年度末144,000株)が含まれております。
2.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(注) 1.2023年6月28日定時株主総会に基づく配当金の総額には、株式給付信託(BBT)が所有する当社株式に対する配当金14百万円が含まれております。
2.2023年11月13日取締役会決議に基づく配当金の総額には、株式給付信託(BBT)が所有する当社株式に対する配当金10百万円が含まれております。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(注) 2024年6月26日定時株主総会に基づく配当金の総額には、株式給付信託(BBT)が所有する当社株式に対する配当金13百万円が含まれております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.発行済株式の種類および総数ならびに自己株式の種類および株式数に関する事項
(注) 1.普通株式の発行済株式の株式数の減少2,000,000株は、取締役会決議に基づく自己株式の消却による減少であります。
2.普通株式の自己株式の株式数の増加2,335,738株は、取締役会決議に基づく自己株式の取得による増加2,335,300株、単元未満株式の買取による増加438株であります。
3.普通株式の自己株式の株式数の減少2,004,600株は、取締役会決議に基づく自己株式の消却による減少2,000,000株、株式給付信託(BBT)による当社株式の給付及び売却による減少4,600株であります。
4.普通株式の自己株式の株式数には、株式給付信託(BBT)が所有する当社株式(当連結会計年度期首144,000株、当連結会計年度末139,400株)が含まれております。
2.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(注) 1.2024年6月26日定時株主総会に基づく配当金の総額には、株式給付信託(BBT)が所有する当社株式に対する配当金13百万円が含まれております。
2.2024年11月11日取締役会決議に基づく配当金の総額には、株式給付信託(BBT)が所有する当社株式に対する配当金9百万円が含まれております。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
2025年6月26日開催の定時株主総会において、下記の通り剰余金の配当を行うことについて決議を予定しております。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
※1 連結貸借対照表上の現金および預金勘定期末残高と連結キャッシュ・フロー計算書上の現金および現金同等物の期末残高との関係
(リース取引関係)
オペレーティング・リース取引
オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料
(単位:百万円)
(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1)金融商品に対する取り組み方針
当社グループは、資金運用については短期的な預金等に限定し、また、必要な資金については、主に銀行借入、社債及びコマーシャル・ペーパーにより調達しております。
(2)金融商品の内容およびそのリスクならびにリスク管理体制
営業債権である受取手形及び売掛金並びに原料仕入代行に伴う未収入金は、顧客の信用リスクに晒されております。当該リスクに関しては、与信管理規則等により、取引先ごとの期日管理及び残高管理を行うとともに、主な取引先の信用状況を定期的に把握する体制としております。
貸付金は、主に関係会社に対するものであります。
投資有価証券である株式は、市場価格の変動リスクに晒されておりますが、主に業務上の関係を有する企業の株式であり、定期的に把握された時価が取締役会に報告されております。
営業債務である支払手形及び買掛金は、1年以内の支払期日であります。
また、外貨建ての営業債権及び営業債務に係る為替の変動リスクに対して、主に外貨建て借入金等を利用してヘッジしております。
借入金のうち、短期借入金は主に営業取引に係る資金調達であり、長期借入金は主に設備投資に係る資金調達であります。
また、営業債務や借入金は、流動性リスク(支払期日に支払いを実行できなくなるリスク)に晒されておりますが、適切に財務部が資金繰り計画を作成し、手元流動性を維持しております。
(3)金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することがあります。
2.金融商品の時価等に関する事項
(1)金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりであります。なお、時価を把握することが極めて困難と認められるものは、次表には含めておりません((注)2.を参照ください。)。
前連結会計年度(2024年3月31日)
(注)1.「現金及び預金」、「受取手形及び売掛金」、「未収入金」、「短期貸付金」、「支払手形及び買掛金」、「短期借入金」については、現金であること及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しております。
2.市場価格のない株式等は、「(1)投資有価証券」には含まれておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
当連結会計年度(2025年3月31日)
(注)1.「現金及び預金」、「受取手形及び売掛金」、「未収入金」、「短期貸付金」、「支払手形及び買掛金」、「短期借入金」「コマーシャル・ペーパー」については、現金であること及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しております。
2.市場価格のない株式等は、「(1)投資有価証券」には含まれておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
(2)金銭債権の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(3)長期借入金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:同一の資産又は負債の活発な市場における(無調整の)相場価格により算定した時価
レベル2の時価:レベル1のインプット以外の直接又は間接的に観察可能なインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できないインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
①時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(注)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
投資有価証券
上場株式は相場価格を用いて評価しております。上場株式は活発な市場で取引されているため、その時価をレベル1の評価に分類しております。
②時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(注)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
長期借入金
長期借入金の時価は、元金利の合計額と、当該債務の残存期間及び信用リスクを加味した利率を基に、割引現在価値法により算定しており、レベル2の時価に分類しております。
社債
当社が発行している社債は活発な市場における相場価格が認められないため、社債の時価は、業界団体等により公表されている価格や利回りの情報等を基に算定しており、レベル2の時価に分類しております。
(有価証券関係)
1.その他有価証券
前連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 非上場株式(連結貸借対照表計上額8,983百万円)につきましては、上表の「その他有価証券」には含めておりません。
当連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 非上場株式(連結貸借対照表計上額8,737百万円)につきましては、上表の「その他有価証券」には含めておりません。
2.売却したその他有価証券
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
3.減損処理を行った有価証券
前連結会計年度においては、有価証券については353百万円(その他有価証券の株式353百万円)の減損処理を行っております。
当連結会計年度においては、有価証券については88百万円(その他有価証券の株式88百万円)の減損処理を行っております。
(退職給付関係)
1.採用している退職給付制度の概要
当社および一部の連結子会社は、主にグループ連合型による確定給付企業年金制度および確定拠出年金制度、ならびに退職一時金制度を採用しております。また、一部の連結子会社は、複数事業主制度として、建設業退職金共済制度に加入しております。
確定給付企業年金制度では、給与と勤務期間に基づいた一時金または年金を支給しております。確定拠出年金制度では、給与と勤務期間に基づいた掛け金を拠出時に費用認識しています。退職一時金制度では、給与と勤務期間に基づいた一時金を支給しております。
なお、一部の連結子会社は、退職給付債務の算定にあたり、簡便法を採用しております。
また、複数事業主制度に係る注記事項は確定給付制度に関する注記に含めて記載しております。
2.確定給付制度
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
(百万円)
(2) 年金資産の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
(百万円)
(3) 簡便法を適用した制度の、退職給付に係る負債および退職給付に係る資産の期首残高と期末残高の調整表
(百万円)
(4) 退職給付債務および年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債および退職給付に係る資産の調整表
(百万円)
(注)簡便法を適用した制度を含みます。
(5) 退職給付費用およびその内訳項目の金額
(百万円)
(6) 退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりです。
(百万円)
(7) 退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりです。
(百万円)
(8) 年金資産に関する事項
①年金資産の主な内訳
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりです。
②長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率を決定するため、現在および予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在および将来期待される長期の収益率を考慮しています。
(9) 数理計算上の計算基礎に関する事項
主要な数理計算上の計算基礎
(注)予想昇給率は、ポイント制度に基づき算定しております。
3.確定拠出制度
当社および連結子会社の確定拠出制度への要拠出額は、前連結会計年度285百万円、当連結会計年度314百万円です。
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産および繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主要な項目別の内訳
3.法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正
「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立し、2026年4月1日以後開始する連結会計年度より「防衛特別法人税」の課税が行われることになりました。これに伴い、2027年3月期以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債については、法定実効税率を30.36%から31.26%に変更し計算しております。なお、この変更による影響は軽微であります。
4.法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社及び一部の国内連結子会社は、グループ通算制度を適用しております。また、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っております。
(収益認識関係)
1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報
当社の売上高は、主に顧客との契約から認識された収益であり、当社の報告セグメントを財又はサービスの種類別に分解した場合の内訳は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントです。
2.収益認識会計基準等の適用に伴う代理人取引消去△27,159百万円について、セグメント情報においては調整額に含めておりますが、顧客との契約から生じる収益を分解した情報においては各報告セグメントに反映しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントです。
2.収益認識会計基準等の適用に伴う代理人取引消去△26,240百万円について、セグメント情報においては調整額に含めておりますが、顧客との契約から生じる収益を分解した情報においては各報告セグメントに反映しております。
2.顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
収益を理解するための基礎となる情報は「4.会計方針に関する事項 (5)重要な収益および費用の計上基準」に記載のとおりであります。
3.顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当連結会計年度末において存在する顧客との契約から翌連結会計年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報
顧客との契約から生じた債権、契約資産および契約負債は以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
契約資産は、期末日時点で完了しているが未請求の財またはサービスに係る対価に対する、当社および連結子会社の権利に関するものであり、連結貸借対照表上、受取手形、売掛金及び契約資産に含まれております。
契約負債は主に、顧客から受け取った前受金であり、連結貸借対照表上、流動負債「その他」に含まれております。
前連結会計年度に認識された収益の額のうち期首現在の契約負債残高に含まれていた額は、119百万円であります。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
契約資産は、期末日時点で完了しているが未請求の財またはサービスに係る対価に対する、当社および連結子会社の権利に関するものであり、連結貸借対照表上、受取手形、売掛金及び契約資産に含まれております。
契約負債は主に、顧客から受け取った前受金であり、連結貸借対照表上、流動負債「その他」に含まれております。
当連結会計年度に認識された収益の額のうち期首現在の契約負債残高に含まれていた額は、114百万円であります。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社は、本社に製品・サービス別の事業部を置き、各事業部は、取り扱う製品・サービスについて国内および海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
従って、当社は事業部を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されております。
各報告セグメントに属する主要製品
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告セグメントの利益は営業利益であり、その会計処理の方法は連結財務諸表を作成するために採用される会計方針に準拠した方法であります。
セグメント間の内部売上高または振替高は、概ね市場実勢価格に基づいております。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)
1.報告セグメントの外部顧客に対する売上高は、代理人取引となる売上高についても総額で算定しております。
代理人取引となる売上高を純額とするための調整は、調整額に含めております。
2.調整額は以下のとおりです。
(1)外部顧客に対する売上高の調整額△27,140百万円には、代理人取引消去△27,159百万円と、各報告セグメントに帰属していない売上高18百万円が含まれております。
(2)セグメント利益の調整額△4,863百万円には、セグメント間取引消去478百万円、各報告セグメントに帰属していない売上高21百万円、各報告セグメントに配分していない全社費用等△5,363百万円が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
(3)セグメント資産の調整額30,440百万円には、セグメント間取引消去△25,284百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産55,725百万円が含まれております。全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない管理部門に係る資産であります。
(4)減価償却費の調整額471百万円は、各報告セグメントに配分していない全社費用です。
(5)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額468百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない管理部門に係る資産であります。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)
1.報告セグメントの外部顧客に対する売上高は、代理人取引となる売上高についても総額で算定しております。
代理人取引となる売上高を純額とするための調整は、調整額に含めております。
2.調整額は以下のとおりです。
(1)外部顧客に対する売上高の調整額△25,900百万円には、代理人取引消去△26,240百万円と、各報告セグメントに帰属していない売上高340百万円が含まれております。
(2)セグメント利益の調整額△4,475百万円には、セグメント間取引消去212百万円、各報告セグメントに帰属していない売上高341百万円、各報告セグメントに配分していない全社費用等△5,030百万円が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
(3)セグメント資産の調整額40,948百万円には、セグメント間取引消去△29,918百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産70,866百万円が含まれております。全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない管理部門に係る資産であります。
(4)減価償却費の調整額435百万円は、各報告セグメントに配分していない全社費用です。
(5)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額364百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない管理部門に係る資産であります。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2. 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
(単位:百万円)
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%を占める相手先がないため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2. 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
(単位:百万円)
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%を占める相手先がないため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) のれん償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) のれん償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。
【関連当事者情報】
1 関連当事者との取引
(1) 連結財務諸表提出会社と関連当事者の取引
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)取引条件及び取引条件の決定方針等
金融機関からの借入金に対して債務保証を行っており、一般的な保証料を勘案した債務保証料を受領しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)取引条件及び取引条件の決定方針等
金融機関からの借入金に対して債務保証を行っており、一般的な保証料を勘案した債務保証料を受領しております。
(2) 連結財務諸表提出会社の連結子会社と関連当事者の取引
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)取引条件及び取引条件の決定方針等
製品の販売については、市場価格および原価を勘案した価格交渉の上、決定しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)取引条件及び取引条件の決定方針等
製品の販売については、市場価格および原価を勘案した価格交渉の上、決定しております。
2 親会社または重要な関連会社に関する注記
該当事項はありません。
(1株当たり情報)
1株当たり純資産額および算定上の基礎ならびに1株当たり当期純利益および算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.当社は、2019年7月30日の取締役会にて決議された「株式給付信託(BBT)」において、当該信託が保有する当社株式を連結財務諸表において自己株式として計上しています。これに伴い、1株当たり純資産額の算定上、当該信託が保有する当社株式を期末発行済株式総数から控除する自己株式に含めています。また、1株当たり当期純利益の算定上、当該信託が保有する当社株式を「普通株式の期中平均株式数」の計算において控除する自己株式数に含めています。
1株当たり純資産額の算定上、控除した当該自己株式の数は、前連結会計年度末において144,000株、当連結会計年度末において139,400株です。また、1株当たり当期純利益の算定上、控除した当該自己株式の期中平均株式数は、前連結会計年度において144,354株、当連結会計年度において139,592株です。
3.1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
4.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
5.「会計方針の変更」に記載のとおり、当連結会計年度における会計方針の変更は遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表となっております。この結果、遡及適用を行う前と比べて、前連結会計年度の純資産の部の合計額は49百万円増加し、1株当たり純資産額が0円35銭増加しております。
(重要な後発事象)
1.当社は、2025年5月15日、取締役会において、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条の規定に基づき、自己株式を買い受けることを決議いたしました。
(1)自己株式の取得を行う理由
経営環境の変化に対応した機動的資本政策の遂行を可能とするため
(2)取得に係る事項の内容
① 取得対象株式の種類 当社普通株式
② 取得し得る株式の総数 2,500,000 株(上限とする)
(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合 1.84%)
(3)株式の取得価額の総額 9,000,000,000 円(上限とする)
(4)株式の取得期間 2025年5月16日から2026年3月31日まで
(ご参考) 2025年5月15日時点の自己株式の保有状況
発行済株式総数(自己株式を除く) 136,056,203株
自己株式数 743,797株
※上記自己株式数には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式(135,300株)は含まれておりません。
⑤ 【連結附属明細表】
【社債明細表】
(注) 1 連結決算日後5年以内における償還予定額は以下のとおりであります。
【借入金等明細表】
(注) 1.平均利率については、期末借入金残高に対する加重平均利率を記載しております。
2.長期借入金(1年以内に返済予定のものを除く。)の連結決算日後5年間の返済予定額は以下のとおりであります。
【資産除去債務明細表】
当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における資産除去債務の金額が当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における負債及び純資産の合計額の100分の1以下であるため、記載を省略しております。
(2)【その他】
当連結会計年度における半期情報等
2【財務諸表等】
(1)【財務諸表】
①【貸借対照表】
②【損益計算書】
③【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1.有価証券の評価基準および評価方法
(1)子会社株式および関連会社株式…移動平均法による原価法
(2)その他有価証券
① 市場価格のない株式等以外のもの…時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
② 市場価格のない株式等 …移動平均法による原価法
2.デリバティブの評価基準および評価方法
時価法
3.棚卸資産の評価基準および評価方法
(1)製品および原材料…総平均法による原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)
(2)貯蔵品 …移動平均法による原価法
4.固定資産の減価償却の方法
(1)有形固定資産
主として、定率法により償却しております。ただし、1998年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備を除く。)ならびに、2016年4月1日以降に取得した建物附属設備および構築物については、定額法を採用しております。また、取得価額が10万円以上20万円未満の資産については3年間で均等償却する方法を採用しております。
なお、主な耐用年数は次のとおりであります。
建物および構築物 2~50年
機械装置および運搬具 2~12年
(2)無形固定資産
定額法により償却しております。
なお、主な耐用年数は次のとおりであります。
ソフトウエア 5年
無形固定資産その他 5~16年
5.引当金の計上基準
(1)貸倒引当金
金銭債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
(2)賞与引当金
従業員賞与の支出に充当するため、支給見込額に基づき当事業年度に見合う額を計上しております。
(3)退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務および年金資産の見込額に基づき計上しております。
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
② 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
数理計算上の差異は、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(16年)の定率法により、発生事業年度から費用処理しております。
過去勤務費用は、その発生時における従業員の平均残存勤務年数以内の16年の定率法により、発生事業年度から費用処理しております。
なお、年金資産の額が退職給付債務から数理計算上の差異等を控除した額を超過している場合には、前払年金費用として計上しております。
(4)役員株式給付引当金
役員株式交付規程に基づく当社の取締役等への株式の給付に備えるため、当事業年度末における株式給付債務の見込額に基づき計上しております。
(5)事業構造改善引当金
事業構造改善に伴い発生する費用および損失に備えるため、その発生見込額を計上しております。
(6)関係会社事業損失引当金
関係会社の事業に係る損失に備えるため、当該会社の財政状態を勘案し、その損失負担見込額を計上しております。
6.収益および費用の計上基準
当社では、化学品、機能性材料、農業化学品、ヘルスケアにおける製造および販売を主な事業としており、当該事業の主な履行義務の内容は以下のとおりであります。
(1)商品及び製品の販売
履行義務の充足時点については、契約条件に照らし合わせて顧客が製品等に対する支配を獲得したと認められる時点に履行義務が充足されると判断していることから、顧客への出荷時、貿易上の諸条件に基づき収益を認識しております。
顧客への商品の提供における当社の役割が代理人に該当する取引については、顧客から受け取る額から商品の仕入先に支払う額を控除した純額で収益を認識しております。
顧客との契約における対価に変動対価が含まれる取引については、その不確実性が事後的に解消される際に、収益の著しい減額が発生しない可能性が高い部分に限り、取引価格に含めております。
(2)ライセンスの供与
ライセンスの供与に係る収益については、ライセンスを顧客に供与する際の約束の性質が、ライセンス期間にわたり知的財産にアクセスする権利である場合は、一定の期間にわたり収益を認識し、ライセンスが供与される時点で知的財産を使用する権利である場合は、一時点で収益を認識しております。なお、顧客の売上高に基づくライセンス供与に係る収益の一部については顧客からの売上報告に基づき不確実性が解消された時点で収益を認識しております。
7.その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
(1)ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理によっております。
なお、金利スワップについては特例処理の要件を満たしている場合は特例処理を採用しております。
(重要な会計上の見積り)
1.棚卸資産評価損
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(百万円)
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積もりの内容に関する情報
連結財務諸表「注記事項(重要な会計上の見積り)」に同一の内容を記載しているので、注記を省略しております。
(会計方針の変更)
(「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当事業年度の期首から適用しております。法人税等の計上区分に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱い及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日。以下「2022年改正適用指針」という。)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。これによる財務諸表に与える影響はありません。
(追加情報)
(株式給付信託(BBT))
取締役(社外取締役を除く。)、執行役員および理事に、信託を通じて自社の株式を給付する取引に関する注記については、連結財務諸表「注記事項(追加情報)」に同一の内容を記載しているため、記載を省略しております。
(貸借対照表関係)
※1 関係会社に対する金銭債権および金銭債務(区分表示したものを除く)
2 保証債務
下記の会社の金融機関からの借入金に対して、次のとおり債務保証を行っております。
※3 事業年度末日満期手形の会計処理については、前事業年度末日が金融機関の休日でしたが、満期日に決済が行われたものとして処理しております。前事業年度末日満期手形の金額は、次のとおりであります。
※4 貸出コミットメント
当社は、関係会社と極度貸付契約を締結し、貸付極度額を設定しております。
これらの契約に基づく事業年度末の貸付未実行残高等は次のとおりであります。
なお、貸付極度額の総額、貸付実行残高および差引貸付未実行残高には外貨が含まれております。
(損益計算書関係)
※1 関係会社との取引高
※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費目および金額ならびにおおよその割合は、次のとおりであります。
※3 条件付対価受入益
前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
過去に締結した事業譲受契約において、一定の条件を満たした場合に対価の一部が返還される旨の条項が設けられておりました。当該条件を満たし、対価の一部が返還されたことから、一部関連する利益を特別利益に計上しております。
(有価証券関係)
前事業年度(2024年3月31日)
子会社株式及び関連会社株式は、市場価格がない株式等のため、子会社株式及び関連会社株式の時価を記載しておりません。
なお、市場価格のない株式等の子会社株式及び関連会社株式の貸借対照表計上額は次のとおりです。
当事業年度(2025年3月31日)
子会社株式及び関連会社株式は、市場価格がない株式等のため、子会社株式及び関連会社株式の時価を記載しておりません。
なお、市場価格のない株式等の子会社株式及び関連会社株式の貸借対照表計上額は次のとおりです。
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産および繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主要な項目別の内訳
3.法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正
「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立し、2026年4月1日以後開始する事業年度より「防衛特別法人税」の課税が行われることになりました。これに伴い、2027年3月期以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債については、法定実効税率を30.36%から31.26%に変更し計算しております。なお、この変更による影響は軽微であります。
4.法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、グループ通算制度を適用しております。また、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っております。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益認識を理解するための基礎となる情報は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係)」に同一の内容を記載しているので、注記を省略しております。
(重要な後発事象)
1.当社は、2025年5月15日、取締役会において、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条の規定に基づき、自己株式を買い受けることを決議いたしました。
(1)自己株式の取得を行う理由
経営環境の変化に対応した機動的資本政策の遂行を可能とするため
(2)取得に係る事項の内容
① 取得対象株式の種類 当社普通株式
② 取得し得る株式の総数 2,500,000 株(上限とする)
(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合 1.84%)
(3)株式の取得価額の総額 9,000,000,000 円(上限とする)
(4)株式の取得期間 2025年5月16日から2026年3月31日まで
(ご参考) 2025年5月15日時点の自己株式の保有状況
発行済株式総数(自己株式を除く) 136,056,203株
自己株式数 743,797株
※上記自己株式数には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式(135,300株)は含まれておりません。
④【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(注) 1.当期首残高および当期末残高については、取得価額により記載しております。
2.当期増加額のうち主なものは下記のとおりであります。
3. 当期減少額のうち主なものは下記のとおりであります。
4. 当期末減価償却累計額および減損損失累計額の欄には、減損損失累計額が含まれております。
5. 「当期償却額」欄の()は内数で、当期の減損損失計上額であります。
【引当金明細表】
(2)【主な資産および負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3)【その他】
該当事項はありません。
第6【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当会社の株主は、その有する単元未満株式について、会社法第189条第2項各号に掲げる権利、会社法第166条第1項の規定による請求をする権利、株主の有する株式数に応じて募集株式の割当ておよび募集新株予約権の割当てを受ける権利ならびに単元未満株式の売渡請求をする権利以外の権利を行使することができません。
第7【提出会社の参考情報】
1【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
(1) 有価証券報告書及びその添付書類、有価証券報告書の確認書
事業年度(第154期)(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)2024年6月27日関東財務局長に提出。
(2) 内部統制報告書及びその添付書類
2024年6月27日関東財務局長に提出。
(3) 半期報告書、半期報告書の確認書
第155期中(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日)2024年11月12日関東財務局長に提出。
(4) 臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会における議決権行使の結果)の規定に基づく臨時報告書
2024年6月27日関東財務局長に提出。
(5) 自己株券買付状況報告書
2024年7月12日、2024年8月15日、2024年9月13日、2024年10月15日、2024年11月15日、2024年12月13日、2025年1月15日、2025年2月14日、2025年3月14日、2025年4月15日、2025年5月15日、2025年6月13日関東財務局長に提出。
(6) 発行登録追補書類(株券、社債券等)
2024年6月7日関東財務局長に提出。
第二部【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。