第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1. 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため、記載していない。
2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第13期の期首から適用しており、第13期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっている。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1. 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため、記載していない。
2. 最高株価及び最低株価は、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものである。
3.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第13期の期首から適用しており、第13期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっている。
2 【沿革】
当社は、2009年4月1日に保安工業株式会社と合併し、保安工業株式会社の事業及び一切の権利義務を承継するとともに、日本リーテック株式会社に商号を変更した。
以下の記載は、旧千歳電気工業株式会社及び旧保安工業株式会社の沿革について記載している。なお、旧保安工業株式会社に関する事項については文頭に※を記載している。
3 【事業の内容】
当社グループは、当社、子会社8社及び関連会社3社(2025年3月31日現在)で構成され、電気設備工事業(鉄道電気設備工事、道路設備工事、屋内外電気設備工事、送電線設備工事)、兼業事業及び不動産賃貸事業を主な内容として事業活動を展開している。
当社及び当社の関係会社の事業における当社及び関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりである。なお、セグメントと同一の区分である。
事業の系統図は次のとおりである。

4 【関係会社の状況】
(注) 有価証券報告書の提出会社である。
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2025年3月31日現在
(2) 提出会社の状況
2025年3月31日現在
(注) 1.従業員数は就業人員数である。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいる。
(3) 労働組合の状況
日本リーテック労働組合と称し、2009年9月15日結成され、2025年3月31日現在730名である。
対会社関係においても結成以来円満に推移しており、特記すべき事項はない。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
提出会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものである。
3.賃金は性別に関係なく同一の基準を適用しているが、人数、職種、等級、在籍年数の違いなどにより男女で差が生じている。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。
(1)NRグループパーパス
当社グループは、「卓越した技術と誠実な施工でインフラを支え、安全・安心な社会と豊かな暮らしを未来につなぐ」というグループパーパスを制定している。時代の移り変わりとともに、当社グループが果たすべき役割も進化しているが、これまで以上に高い安全意識と専門性を兼ね備えた人財育成に取り組み、社会インフラを支える存在として、すべてのステークホルダーとともに未来へ歩んでいく。
(2)経営の基本方針
当社グループは、「当社は、鉄道の技術から発展した総合電気工事会社として、安全を第一に、品質の向上と技術の研鑽に努め、変革に挑み続けます。そして、卓越した技術と誠実な施工により、お客様から信頼され、共に成長し、広く社会基盤の構築に貢献することで、持続可能な社会を目指します。」という経営理念を掲げ、お客様の期待と信頼に応え、社会に貢献していく。また、以下の3つの基本方針を掲げ、時代の変遷に対応するため、「変革と挑戦」への意識改革の取組みをより一層強化するとともに、会社の変革を目指して社員一人ひとりが仕事の仕組みを変え、会社を変革し続けることにより企業価値の向上を図っていく。
(安全)
安全は経営の根幹である。労働災害及び重大事故ゼロを目指して、役員、社員一人ひとりが自らの職責を全うして安全を築き上げます。
(意識改革で会社・社会の発展)
役員、社員一人ひとりが、常にチャレンジ精神で自ら考え行動することにより、競争力と収益力に優れた企業として、持続的に成長し企業価値と社会価値の向上を目指します。
(社員の働きがい)
役員、社員一人ひとりが、仕事に誇りを持って自らの成長に努め、社会への貢献を通じて、仕事と生活の調和のとれた働きがいのある職場を実現します。
(3)環境基本理念
当社グループは、以下のとおり環境基本理念を制定している。省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの利用拡大など、事業活動のあらゆる場面で当社グループの環境戦略「REACH:RIETEC’s Environmental Approaches to Create new Horizons」を推進し、2050年カーボンニュートラルの達成に向けて貢献する。なお、「REACH」については当社ホームページ(https://www.j-rietec.co.jp/esg/environment/reach/)を参照されたい。
(環境基本理念)
日本リーテックグループは「広く社会基盤の構築に貢献する」という経営理念のもと、地球環境に対する継続的改善を経営の重要課題と位置づけ、事業活動の全ての場面において、環境負荷の低減に努め、持続可能な社会の実現に向けて貢献いたします。
(4)中長期的な経営環境と対処すべき課題への取り組み
今後の日本経済については、緩やかな景気の回復基調を背景に、所得から支出への前向きな循環や企業収益の改善が進むことで、より一層の経済成長が期待されている。しかしながら、長引く地政学的リスクや海外経済の減速傾向、サプライチェーンの混乱による物価高騰など、経済活動に影響を及ぼす不確実性が増しており、依然として先行きの不透明感は続くものと見込まれる。
このような中、激動の時代においても、当社グループの持続的成長と企業価値向上を実現すべく、このたび10年後に目指す姿「NR Vision 2035」を定めるとともに、その達成に向けた第1ステップとして、2025年度を初年度とする3年間の「中期経営計画2027」を策定した。建設業界においても、働き手不足や建設コストの上昇など、多くの課題に直面しているが、本中期経営計画で掲げる各種戦略を着実に実行し、成長に繋げていく。そして、資本効率の向上によるROEの改善を目指すとともに、株主価値の向上に努めていく。
(長期ビジョン「NR Vision 2035」)
当社グループは、10年後の目指す姿として長期ビジョン「NR Vision 2035」を定めている。当社グループの強みである高い専門性と強固な顧客基盤を活かし、新たな事業領域等の開拓を積極的に行い、持続的成長を実現していく。そして、卓越した技術と誠実な施工でインフラを支え、安全・安心な社会と豊かな暮らしを未来につなぎ、多様な価値を創造し続けることにより、すべてのステークホルダーから「選ばれる企業」を目指していく。

10年後の目指す姿

(「中期経営計画 2027」の骨子)
2025年度を初年度とする3年間の「中期経営計画 2027」は、長期ビジョンの実現に向けた第1ステップと位置付け、その方向性を明確化するとともに、成長ドライブとなる以下の戦略を策定している。本計画を着実に実行することで、長期ビジョンへと続く確かな道筋を築き上げ、当社グループの企業価値向上に努めていく。
磨き抜くべき普遍的価値
① 安全第一
経営の根幹である「安全」は、安全品質№1企業を目指し、当社の安全ポリシー「NR安全の樹」を企業文化として、そのこころをグループ一人ひとりがアイデンティティとなるまでに高めること、そして、安全を支える活力ある職場作りを通じ、私たちの仕事が社会を支えているという高い志「NR品質・NRプライド」を持つ人財の育成に取り組み、お客様から更なる信頼をいただけるよう努める。
② 品質の維持・向上
「品質の維持・向上」は、当社グループの永遠のテーマであり、工事の品質、業務の品質、サービスの品質の3つの重点項目に注力する。具体的には、施工精度、設計図書との適合性、厳格な工程管理を実施することで品質を確保していく。さらに、顧客の要望への対応や技術提案などの付加価値の提供、施工技術の向上、厳格な品質管理、安全意識の向上など、常に最高水準の品質を目指し、不断の努力を続けていく。
③ 技術の研鑽
従業員一人ひとりが技術力向上に励み、安全・安心で持続可能な社会基盤を築くことで、持続的な成長と社会貢献を目指していく。
プロジェクト管理能力、専門技術力、そして人財育成の強化を柱に、技術の研鑽に努めていく。多様な研修や資格取得支援、OJTなどを推進し従業員一人ひとりがプロフェッショナル意識を高め、技術力と人間力を兼ね備えた人財へと成長することで、顧客の期待を超えるサービスを提供し、一層の信頼を獲得していく。
④ コンプライアンス
コンプライアンスの維持・強化は、継続的で不断の努力が必要であり、働きがいのある心理的安全性の高い職場を実現することにつながることを深く認識し、従業員一人ひとりが計画的に取り組む。具体的には、コンプライアンス意識醸成の「態勢」、社内ルールや法令等の本質を追求する「知識習得」、コンプライアンスに繋がる行為や振舞いを実践する「行動促進」の3つの推進により、コンプライアンスの維持・強化を図り、行動指針に従った社会の期待に応える経営を実現する。
事業戦略
① 収益力の向上
a.既存事業の収益力向上・深度化戦略
当社グループの持続的成長を確実なものとするため、既存事業の収益力を強化し、事業基盤を一層厚くする。今後の市場動向を的確に捉え、成長分野への経営資源集中を図るとともに、生産性の向上を追求し、収益力の強化・深度化を力強く推進する。
b.多角化戦略
当社グループには、鉄道、道路、送電線、各種施設の電気・通信工事等において、それぞれに専門性の高いコア技術やノウハウがあり、これらを融合そして活用した総合力により、新たな社会ニーズや課題の解決に貢献していく。時代の変化をチャンスと捉え、既存事業の周辺領域への進出と未来に向けた価値創造事業への参画を通じて収益源の多角化を図り、新たな成長ストーリーを構築する。
c.グループ会社戦略
グループ各社の強みや専門性を活かした最適な事業体制を構築することで事業基盤と収益力の強化を推進する。 また、各社の独立性を保ちつつ、人事交流やコミュニケーションの活性化を推進し、グループ力の底上げを目指す。
② 人財確保・エンゲージメント向上
a.リクルート戦略
従来の価値観に縛られない採用活動と当社グループで働きたいという強い動機付けとなる施策によりブランド力向上を図ることで、将来の当社グループを担う技術者を獲得し、組織の活性化と成長を実現する。
b.キャリアパス戦略
従業員が誇りを持って働き、成長を実感しながら自己実現できるよう、明確なキャリアパスを提示する。そのうえで、従業員が自らの価値を自覚・理解し、キャリア形成に意欲的に取り組むことができる仕組みを構築し、個の能力の最大化を図る。
c.多能化戦略
従業員一人ひとりのキャリア目標に応じた多様な職務経験の機会を提供し、専門性を高めながら領域を広げるための能力開発を支援することで、従業員の自己成長を促進する。その成長により個々の能力を最大限に引き出し、互いに作用し合うことで組織全体の総合力を高め、収益力強化につなげていく。
d.働きがい・働きやすさ向上戦略
従業員のキャリア自律を促すとともに成長支援に重点を置き、従業員一人ひとりが安心して仕事に取り組むことができ、成長できる職場風土を築いていく。
③ DXや技術開発による生産性向上
a.DX戦略
工事施工に係る業務から本店・支店における管理部門の業務まで、グループ会社を含む全ての業務にDXを推進していく。DX推進体制の強化と当社グループ全従業員のデジタルスキルおよびリテラシー向上により、当社の目指すイノベーション戦略の未来像である「RICS:RIETEC Innovation & Challenge for Sustainability」の実現を目指す。なお、「RICS」については当社ホームページ(https://www.j-rietec.co.jp/esg/social/social02/)を参照されたい。
b.技術開発戦略
現場の開発環境を改善することで、これまで以上に技術開発を推進していく。また、新たな開発体制を構築し、革新的な技術開発に挑戦することで、一層の生産性向上、安全性向上、そして現場施工の変革や新たな価値創出を実現する。
④ カーボンニュートラルとレジリエンス強化による持続可能な社会への貢献
a.事業活動におけるカーボンニュートラル戦略
2050年のカーボンニュートラルを目指し、事業活動における環境負荷低減に取り組む。具体的には、省エネルギー化、再生可能エネルギー導入、合理的なCO2排出量算定とデータ収集基盤の構築を進める。
b.再生可能エネルギー関連工事や設備強靭化工事を通じて持続可能な社会の実現に貢献
脱炭素社会の実現と地域の安全・安心に貢献するため、再生可能エネルギー事業と防災・減災関連事業を推進する。再生可能エネルギー事業では施工実績を積み、既存建物への設備導入や系統用蓄電池設置等を目指す。防災・減災関連事業では、ライフラインの強靭化を支えるべく、当社が得意とする耐震補強工事や電力連系線強化工事を推進することで、災害に強い地域づくりに参画していく。
企業価値向上に向けた財務戦略
当社は2025年5月12日に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」をアップデートし、取り組むべき課題として引き続きROEの改善と成長戦略の着実な実行を掲げ、企業価値と市場評価の向上に取り組んでいる。
現在、ROEについては計画策定時の想定ラップを上回る水準で推移しており一定の成果を出している。一方で市場評価(PBR)については依然として低水準(1倍以下)で推移しており、更に踏み込んだ取り組みが必要であることを踏まえ、今般の中期経営計画においても財務戦略としての重点実施事項を掲げ、全てのステークホルダーから選ばれる企業となるために、一つひとつの施策に着実に取り組んでいく。
① 資本効率の向上(総資本回転率)
「効率的なバランスシート」の実現は、ROE改善の重要な要素であり、加えてキャッシュフロー改善の効果を生み出し、安定的な配当還元や機動的な投資を実現し得ることを踏まえ、適正なキャッシュポジションの確保を目指す。
② 株主還元の拡充(配当方針)
当社は株主の皆様への利益還元を経営の重要課題と位置付けており、安定的な配当の継続と機動的な自己株式の取得を通じて、利益還元の拡充と資本効率の向上を目指すことを株主還元の基本方針としている。今般の中期経営計画においてもその基本方針に則った上で、配当還元の水準と安定性の強化に努めていく。具体的には、短期的な業績に左右されない安定的、かつ累進的な配当を実現すべく、DOE3.2%を目安として決定する。
③ 株主とのエンゲージメント向上
資本コストや株価を意識した経営の実現のためには、株主との対話や財務・非財務両面での情報開示などにより、株主からの理解を深めることが重要であると考え、積極的な株主とのエンゲージメント向上に努める。
事業戦略実現に向けた投資戦略
事業戦略の実現に向けて、デジタル化、人財育成、環境対策など、成長機会と捉えられる分野に積極的に投資を実行し、持続的な成長と収益力強化を目指していく。
成長投資を機動的に実施していくため、資金は手元資金に限定せず、財務レバレッジを効かせた負債調達も積極的に活用していく。同時に、投資案件ごとに厳格な収益性評価を実施し、市場動向や金利変動などのリスク要因を常にモニタリングすることで、リスクを最小限に抑えながら、着実な成長を実現していく。
① 安全関連投資
ICT技術導入、遠隔安パト・サポート体制の充実 等
② 施工基盤強化投資
作業環境の整備、協力会社との関係強化 等
③ 人的資本関連投資
採用強化、働きがい向上、多能化強化 等
④ 新技術・DX関連投資
研究開発・技術開発推進、ICT技術導入 等
⑤ 環境経営・GX関連投資
再生可能エネルギー関連、環境負荷低減活動 等
⑥ 戦略的M&A、資本・事業提携
施工体制やエリア拡大に向けた戦略的M&A 等

キャピタル・アロケーション

「中期経営計画2027」の達成目標

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
国民生活や経済活動に欠かすことのできない社会インフラ基盤。工事を通じてその一翼を担う当社グループは、より確かな安全と品質が提供できる企業、そして社会から必要とされる企業であり続けなければならない。時代の大きな転換点を迎え、目まぐるしく変化する経営環境の中、ESG経営を基本とした重要課題(マテリアリティ)を定め、中期経営計画をはじめとする各種施策を力強く推進し、当社グループの新たな成長と持続可能な社会の実現を目指していく。なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1)ガバナンス体制
建設業を営む当社グループにおいて、環境・安全・技術・人財・情報セキュリティ・コンプライアンスに対する取り組みは、事業継続や社会貢献等のサステナビリティを進める上で特に重要な要素と認識しており、これらに関する各種施策を重点的に推進している。
当社は、経営方針の決定にあたり、執行役員・本店各部長・各本部長で構成する「経営革新委員会」を設置している。本委員会では、グループ全体の経営方針について協議・検討するとともに、当該方針を落とし込んだ中期経営計画や年度経営計画の策定を行っており、経営会議及び取締役会に付議し決定している。
経営の方針は、経営計画に落とし込まれた内容に従い、各組織の重点実施事項として推進するが、幅広い知見と経験を反映し、施策を実効性あるものとするため、組織横断的な専門委員会を設置し、戦略や主要な行動計画等を協議・策定している。なお、各専門委員会における重要な方針・意思決定については取締役会や経営会議に付議することとしている。

(2)重要課題(マテリアリティ)
当社グループ事業の経営における重要課題(マテリアリティ)は以下のとおりである。

(3)リスク管理
上記各委員会は、定められた重要課題(マテリアリティ)の達成に向けた各施策の推進にあたり、内在するリスクを特定・評価するとともに、発生頻度や経営へのインパクトの観点から優先度を決定し、機会の最大化とリスクの回避・軽減等の対策を行っている。なお、取締役会や経営会議は、これらリスク管理の状況について定期的に報告を受け、重要な方針の意思決定とモニタリングを行っている。内部監査部門である監査部が、各部門のリスク管理状況を監査している。
(4)指標と目標値
前中期経営計画で掲げた指標と目標値及び結果は以下のとおりである。経営成績の伸長や経営基盤の強化に繋がる一定の成果が得られたものと認識しているが、重大事故件数や採用者数など一部において課題の残る結果となった。この状況を真摯に受け止め、更なる向上に向けて「中期経営計画2027」において引き続き取り組みを進めていく。なお、各数値については当社の数値を記載している。重要課題(マテリアリティ)についてはグループ各社と共有して推進しているが、会社の規模や事業の状況等を踏まえ、当該目標値の開示対象の範囲として含めていない。

「中期経営計画2027」で掲げる指標と目標値は以下のとおりである。連結経営指標の達成と事業基盤の更なる強化に向け、各目標の着実な実施を推進していく。なお、会社の規模や事業の状況等を踏まえ、当該目標値の開示対象は連結と個別に区別して管理している。

(5)TCFD提言に基づく気候関連の情報開示について
現在、気候変動を起因とした自然災害が頻発・激甚化し、安全・安心な社会を脅かす重大な問題となっている。当社グループは、気候変動による事業への影響を重要な経営課題の一つと認識し、関連情報の開示を進めていく。
① ガバナンス
当社は、環境に関連する課題を審議・決定する機関として、常務執行役員企画部長を委員長とし経営層をメンバーとする「環境経営推進委員会」を設置している。当委員会では、気候変動に関連する課題について、具体的な方針や施策の決定、レビューを行っており、重要な方針については取締役会や経営会議に付議し決定している。なお、気候変動に関する重要事項は、各本部及びグループ会社に伝達され共有するとともに、主要取引先にも協力を要請するガバナンス体制を構築している。
② 戦略
当社グループの事業に影響を与えるリスクと機会として、「気候変動」についてシナリオ分析を行った。リスクと機会には、炭素排出量増大による地球温暖化を抑えるための規制の強化や市場の変化などの「移行」に起因するものと、地球温暖化そのものが引き起こす「物理的変化」に起因するものが考えられる。
リスクと機会

気候変動への対応は、公共性の高い社会インフラ整備を主体とする当社グループにとって、新たな事業機会を創出する重要な側面も有していると認識している。脱炭素社会への移行が世界的に加速する中、太陽光発電などの再生可能エネルギー発電施設の建設、及びそれらを支える送配電網等の関連インフラ整備の需要は、中長期的に拡大していくものと期待される。さらに、頻発化・激甚化する自然災害に備えるための防災・減災対策や国土強靭化に資するインフラの整備・更新、戦略的な維持管理は、安全・安心な社会基盤を構築する上で不可欠であり、当社グループが積極的に貢献できる主要な事業領域と捉えている。これらの社会的なニーズを的確に捉え、関連技術の開発や事業展開を推進することで、持続的な成長と企業価値の向上に繋げていく。
この結果、当社グループは気候変動に対する十分なレジリエンスを有しているものと分析した。
③ リスク管理
当社では、環境経営推進委員会において気候変動をはじめとする環境に関連するリスクの最小化と、機会の最大化を目指し、基本的な方針及び施策を審議している。
また、環境問題における重要な意思決定事項については、取締役会・経営会議に付議している。各部門においては、業務プロセスに内在するリスクを把握、低減策を講じた上で業務を遂行している。当社はこれらのリスク管理を通じて、今後多様化・広域化・激甚化する気候変動に関するリスクや機会に対処する。
④ 指標と目標
当社グループは、2050年カーボンニュートラルに向けて、事業活動における CO2 排出量の削減に取組んでいる。中期経営計画2027において、今後取組むべき重点実施項目を掲げるとともに、具体的な CO2排出削減目標を設定した。
(スコープ1)燃料の燃焼などによる直接排出:社有車の使用に伴う直接排出量
(スコープ2)電気の使用による間接排出:自社施設で購入した電気・熱の使用に伴う間接排出量
(6)多様性の確保及び人財育成並びに社内環境整備について
① 戦略
当社では、グループパーパスに共感する多様な人財を採用するとともに、キャリア自律を支援することで個々の能力の最大化を図り、社会の変化に果敢に挑戦する人財を育成するなど、働き手が選び続ける魅力的な企業を目指している。当社が更なる飛躍を遂げるために「人財確保・エンゲージメント向上」は重要な事業戦略と認識しており、引き続き高度な人的資本施策を実施していく。
a.多様性の確保
人財は企業価値向上の源泉であり、当社の競争力を維持・向上するために不可欠な要素である。当社では、採用チャネルを拡大し、グローバル採用やキャリアチェンジ(未経験者)採用など、多様な経験や価値観をもつ人財の採用を積極的に推し進めている。
なお、働き方の多様性が確保される社内環境整備については、「働きがい・働きやすさ向上」に記載している。
b.人財育成
当社では、教育方針として「NRキャリアディベロップメントプラン」を定めている。このプランでは、経営理念、社会人基礎、技術、マネジメントの4分野において従業員のキャリアステージを明確に示した育成プログラムを提供している。あわせて、「総合研修センター」に備えられた実際の設備を用いた実践的な研修を通じて、「安全文化」と「高い専門性」を兼ね備えた「真のプロ」の育成に取り組んでいる。
さらに生産性向上を目的にICT技術を積極的に活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)による業務効率化を推進しており、ITリテラシーを備えたデジタル人財を育成するため全従業員を対象とした研修、eラーニングの機会を提供している。
また、管理職以上の従業員に対しては、選抜式の育成プログラムを実施し、経営者候補の育成に力を入れている。
c.働きがい・働きやすさ向上
当社では、従業員一人ひとりの生きがい(ライフスタイル)と働きがい(ワークスタイル)の両立に向けて、様々な制度改革を実施している。
具体的には、フレックスタイム制やテレワーク勤務といった働く時間や場所の柔軟化を図る勤務制度の導入、加えて、退職した社員が再び活躍できるキャリア・リターン制度、幅広い年齢層や地域を対象とした福利厚生制度、資産形成支援制度の拡充、金融教育の実施など、従業員のワークライフバランスの推進とエンゲージメント向上のための取り組みを多面的に展開している。
また、女性が安心して働くことができる職場環境の整備を進めるとともに、男性従業員の育児休業取得率の継続的な向上と育児参加を促進することで、社内にとどまらず、広く女性が活躍できる社会の実現を目指している。
d.健康経営
当社では、「健康経営宣言」に基づき、代表取締役社長執行役員を最高責任者とする健康経営推進体制を構築し、各拠点に健康管理責任者および健康づくり担当者を配置することで、諸問題に迅速に対応できる体制を整えている。また、健康経営戦略マップにより、従業員の健康に関する指標を可視化し、課題を把握した上で、有効な施策を展開している。
今後も継続的に健康経営を推進し、従業員の自発的な健康づくりを促すことで「こころとからだの健康」の維持・増進を図り、誰もが安心して働くことができる職場環境づくりに組織的に取り組んでいく。
② リスク管理
「事業の状況 3 事業等のリスク (6)人財の確保と育成」に記載している。
③ 指標及び目標
「(4)指標及び目標値」に記載している。
なお、当該人的資本に関する目標値については、いずれも当社の数値を記載している。各グループ会社は人的資本に関する取組みを独自で展開しているが、人事制度やその管理方法、事業の状況等が異なり、また、各指標における影響度も軽微であると判断し、開示対象の範囲として含めていない。
3 【事業等のリスク】
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがある。なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1) 市場の動向及び競合
当社グループの事業は、主として建設業に属しているため、公共投資及び民間の設備投資等の動向により市場が著しく縮小する可能性があり、この場合受注額が減少し業績等に影響を及ぼす可能性がある。
また、競合する他社との受注競争の激化等により、低採算化、収益力の低下等、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性がある。
(2) 法令違反
当社グループは、法令遵守及び企業倫理を確立し、その意識を社内に徹底させるため、コンプライアンス担当役員及びコンプライアンス委員会を設置して企業倫理の強化を図っているが、法令・諸規則に違反する行為又は疑義を持たれる行為が万一発生した場合は、受注状況及び業績等に影響を及ぼす可能性がある。
(3) 工事における事故の発生
当社グループは、工事の安全を全てに優先し各種工事の施工を行っているが、施工過程において事故や労働災害を発生させた場合、顧客からの信用を失墜させる恐れがあり、受注環境に多大な影響を与えることから、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
(4) 工事における品質不良の発生
当社グループは、品質管理には万全を期しているが、万一、重大な契約不適合が発生し、その修復に多大な費用負担が生じた場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性がある。
(5) 東日本旅客鉄道株式会社との関係について
当社と東日本旅客鉄道㈱との間の主な関係等については、下記「① 資本関係について」から「④ 東日本旅客鉄道グループとの取引関係について」に記載のとおりであるが、当社の重要事項決定等に際して東日本旅客鉄道㈱への報告や決裁を必要とするといった事業活動上の制約等は受けていない。また、鉄道電気設備工事の施工についても、特別な取引条件等はなく、一般的な取引内容の範囲を逸脱するものではないことから、当社の独立性は確保されていると判断している。
これらの東日本旅客鉄道㈱との関係について、何らかの理由により関係が現実に悪化した場合又は悪化したと受け取られた場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性がある。
① 資本関係について
東日本旅客鉄道㈱は、当連結会計年度末現在において当社発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対して19.5%の株式を所有する「その他の関係会社」で筆頭株主である。また、当社は東日本旅客鉄道㈱の持分法適用会社となっている。なお、当社と同様に鉄道電気設備工事を施工する東日本旅客鉄道㈱の持分法適用会社が存在するが、当該持分法適用会社及び当社それぞれが独自で受注活動を行っている。
② 取引関係について
当社は、東日本旅客鉄道㈱の鉄道事業分野において、列車の安全・安定輸送を支えるための電気設備を施工するパートナー会社として位置付けられており、事業上の協力関係にある。東日本旅客鉄道㈱との取引は関連当事者との取引に該当するが、当該取引の内容、合理性、取引条件の妥当性等について独立社外取締役が3分の1以上を構成する当社取締役会にて定期的に検証を行い、取引の健全性及び適正性を確保する体制としている。東日本旅客鉄道㈱に対する売上高は、当社グループの売上高構成で大きな割合を占めていることから、同社の設備投資等の計画が、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性がある。
③ 人的交流について
当社グループの売上高構成で鉄道電気設備工事は大きな割合を占めていることから、鉄道に関する安全や技術をはじめとした幅広い知識や経験は、当社グループの事業戦略上、必須となるものである。従って、当社と東日本旅客鉄道㈱の間において、マネジメント強化、人財育成、業務習得等の観点から人事交流が行われており、出向社員の派遣及び受入れを行っている。また、専門的・客観的な視野による助言を得ることで、これら事業戦略をより一層強固なものとすべく、東日本旅客鉄道㈱より社外取締役1名を選任している。
④ 東日本旅客鉄道グループとの取引関係について
当社グループは、鉄道軌道上の工事用車両をリースするJR東日本レンタリース㈱等、東日本旅客鉄道グループ内の各社と取引を行っている。これら東日本旅客鉄道グループ内各社との取引は関連当事者との取引に該当するが、当該取引の内容、合理性、取引条件の妥当性等について検証を行い、取引の健全性及び適正性を確保する体制としている。
(6) 人財の確保と育成
当社グループの事業拡大にあたっては、電気工事施工管理技士や土木施工管理技士等の公的資格及び顧客固有の資格を有する技術者の確保及び育成が不可欠である。当社グループは採用活動における多様性の推進、社内外の充実した研修設備による人財育成、個々の働き方に合わせた社内制度拡充等による人財流出の防止に努めているが、工事施工を賄える人財確保、育成ができない場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性がある。
(7) 自然災害の発生
当社グループは、今後想定される震災等の大規模災害への備えとして、地震等災害対策要領並びに防災マニュアルを整備しているが、地震・洪水・台風等の自然災害が発生した場合は、事業活動の一時的な停止や施工中物件の復旧に多額の費用と時間を要する等により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性がある。
(8) 感染症の流行
当社グループは、感染症の流行にあたり、従業員や協力会社の安全を第一に考え、衛生管理の徹底や時差通勤・テレワーク勤務等を推奨し、可能な限りの感染予防や拡大防止に努めているが、安全や施工体制の維持・確保ができない状況となった場合は、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性がある。
(9) 資材価格及び労務費の高騰
当社グループは、原材料価格及び人件費をはじめとした建設コストの上昇に対して、発注者との価格交渉や効率化・生産性向上による原価低減を通じて利益改善に注力しているが、取り組みの成果を上回る建設コストの上昇が続く場合は、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
(10) 情報システム障害等の発生
当社グループは、総務・人事・会計・工事管理等の基幹業務を社内システムにより処理しており、セキュリティ対策は万全を期しているが、万一、そのシステムに人的ミス・自然災害・コンピュータウイルス等により障害が発生した場合は、事業運営に支障をきたす可能性がある。また、情報の流出等が発生した場合は、当社グループのイメージの低下や損害賠償の発生等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
(11) 環境関連法令及び規制等の強化
当社グループは、有害物質、廃棄物、商品リサイクル及び土壌・地下水の汚染などに関する種々の環境関連法令及び規制等の適用を受けており、グループを挙げて環境問題に取り組んでいるが、サステナブルな社会の実現に向けた意識の高まりに伴い、将来、環境関連法令及び規制等が強化されるなど、当社グループの環境保全のより一層の取組みが求められる場合には、対応コストの発生等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
(12) 気候変動
当社グループは、公共性が高い社会インフラ整備事業を主体としているため、中長期的な気候変動が工事の受注に与える影響は限定的と考えている。洪水・台風等の自然災害の頻発化・激甚化や夏季の記録的な猛暑等が発生した場合は、事業活動の一時的な停止や施工中物件の復旧に多額の費用と時間を要する等により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性がある。
(13) 特有の法的規制等
当社グループの売上高構成で約9割を占める電気設備工事業は、建設業法に基づく特定建設業許可を受けているが、不正な手段による許可の取得や経営業務管理責任者・専任技術者等の欠格条項違反に該当した場合は、建設業法第29条により許可の取り消しとなる。当社グループでは、当該許可の諸条件や法令等の遵守に努めており、当連結会計年度末現在において、これらの許可の取消事由に該当する事実はないと認識しているが、万一、法令違反等によって許可が取り消された場合、当社グループの業績や財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。
(14) 業績の季節的変動
当社グループの主たる事業である電気設備工事業の売上高は、契約により工事の完成引渡しが第4四半期に集中するため、第4四半期の売上高が事業年度の売上高の4割程度となる傾向がある。また、販売費及び一般管理費等の固定費は各四半期に概ね均等に発生するため、利益についても第4四半期に偏重する傾向がある。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や円安による旺盛なインバウンド需要等を背景に、個人消費の持ち直しが企業収益の改善を下支えするなど、景気は緩やかな回復基調で推移した。一方で、物価上昇の継続や政策金利の段階的な引き上げ、通商政策をはじめとする米国新政権の動向など、景気の下振れ要因が内在しており、先行きには十分な留意が必要な状況となっている。
建設業界においては、人手不足や高齢化、建設コストの高騰など多くの課題を抱えているが、公共投資や民間設備投資は堅調さを維持しており、当面は底堅い受注環境が続くものと思われる。
このような状況の中、当連結会計年度は受注高が627億5千万円(前連結会計年度は681億3千9百万円)、売上高が686億6千9百万円(前連結会計年度は585億4千2百万円)となった。
利益については、営業利益が51億9千9百万円(前連結会計年度は34億3千2百万円)、経常利益が59億5千5百万円(前連結会計年度は39億1千万円)、親会社株主に帰属する当期純利益が47億3千3百万円(前連結会計年度は27億7千万円)となった。
セグメントごとの経営成績は次のとおりである。
( 電気設備工事業 )
電気設備工事業については、受注工事高が627億5千万円(前連結会計年度は681億3千9百万円)、完成工事高が652億6千3百万円(前連結会計年度は550億2千6百万円)、営業利益が82億4千9百万円(前年度は61億5千4百万円)となった。
〔鉄道電気設備部門〕
鉄道電気設備工事については、東日本旅客鉄道株式会社の安全・安定輸送に伴う設備更新工事等により、受注工事高が379億8千8百万円(前連結会計年度は352億5千7百万円)、完成工事高が356億3千4百万円(前連結会計年度は324億2千6百万円)となった。
〔道路設備部門〕
道路設備工事については、高速道路会社各社の標識工事、電気通信工事、警視庁及び各警察本部の交通信号機工事等により、受注工事高が121億1千2百万円(前連結会計年度は118億9百万円)、完成工事高が117億3千1百万円(前連結会計年度は101億6千9百万円)となった。
〔屋内外電気設備部門〕
屋内外電気設備工事については、官公庁・民間事業者の電気設備工事、太陽光発電設備工事等により、受注工事高が57億5千9百万円(前連結会計年度は54億5千3百万円)、完成工事高が64億6千8百万円(前連結会計年度は39億7千8百万円)となった。
〔送電線設備部門〕
送電線設備工事については、電力会社各社の架空送電線路工事等により、受注工事高が68億9千1百万円(前連結会計年度は156億1千9百万円)、完成工事高が114億2千8百万円(前連結会計年度は84億5千1百万円)となった。
( 兼 業 事 業 )
兼業事業については、主に道路標識、交通安全用品の販売等により、売上高が30億1千7百万円(前連結会計年度は31億2千6百万円)、営業利益が3億8千7百万円(前連結会計年度は3億3百万円)となった。
( 不動産賃貸事業 )
不動産賃貸事業については、主にオフィスビルの賃貸等により、売上高が3億8千8百万円(前年度は3億8千9百万円)、営業利益が1億8千7百万円(前年度は1億9千5百万円)となった。
② 財政状態の状況
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、556億9千5百万円(前連結会計年度末は488億9千8百万円)となり、67億9千7百万円増加した。主な要因は、現金預金の減少(89億5百万円から83億1千4百万円へ5億9千1百万円の減)、受取手形・完成工事未収入金等の増加(380億1千9百万円から451億4千1百万円へ71億2千2百万円の増)、未成工事支出金の増加(7億4千7百万円から11億5千8百万円へ4億1千万円の増)である。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、389億3千万円(前連結会計年度末は384億1千7百万円)となり、5億1千2百万円増加した。主な要因は、建物・構築物の増加(158億3千4百万円から175億1千4百万円へ16億8千万円の増)、リース資産の減少(34億6千万円から33億6千4百万円へ9千6百万円の減)、建設仮勘定の減少(3億6千4百万円から4百万円へ3億6千万円の減)、繰延税金資産の増加(3億2百万円から4億9千5百万円へ1億9千2百万円の増)である。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、244億2百万円(前連結会計年度末は200億1千4百万円)となり、43億8千7百万円増加した。主な要因は、支払手形・工事未払金等の増加(74億3千5百万円から96億6千万円へ22億2千5百万円の増)、未払法人税等の増加(13億5百万円から20億5千7百万円へ7億5千1百万円の増)、賞与引当金の増加(16億7千9百万円から23億8百万円へ6億2千9百万円の増)である。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、64億9千4百万円(前連結会計年度末は75億2千4百万円)となり、10億3千万円減少した。主な要因は、リース債務の減少(16億3千万円から12億6千1百万円へ3億6千8百万円の減)、退職給付に係る負債の減少(55億9百万円から48億8千8百万円へ6億2千万円の減)である。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、637億2千8百万円(前連結会計年度末は597億7千5百万円)となり、39億5千2百万円増加した。主な要因は、利益剰余金の増加(531億2千1百万円から569億8千8百万円へ38億6千7百万円の増)、その他有価証券評価差額金の減少(26億8千7百万円から23億2千1百万円へ3億6千6百万円の減)、退職給付に係る調整累計額の増加(9千9百万円から5億5千2百万円へ4億5千2百万円の増)である。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は、営業活動による資金の流入、投資活動及び財務活動による資金の流出により前連結会計年度末より5億8千8百万円減少し、83億4百万円となった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローの流入額は、20億4千万円(前連結会計年度は38億6千4百万円の流入)となった。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上及び仕入債務の増加による資金の流入、売上債権の増加及び法人税等の支払による資金の流出によるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローの流出額は、11億8千5百万円(前連結会計年度は18億4千9百万円の流出)となった。これは主に、NRコンストラクトサポートセンター建物等の有形固定資産の取得による資金の流出、投資有価証券の売却による資金の流入によるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローの流出額は、14億4千2百万円(前連結会計年度は9億6千万円の流出)となった。これは主に、ファイナンス・リース債務の返済及び配当金の支払による資金の流出によるものである。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.受注実績 (単位:千円)
b. 売上実績 (単位:千円)
(注) 1.当連結グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載していない。
2.セグメント間取引については、相殺消去している。
3.売上実績に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりである。
c. 繰越高 (単位:千円)
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。
電気設備工事業における受注工事高及び完成工事高の状況
(ⅰ) 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
(注) 前期以前に受注した工事で、契約の更改により請負金額に変更があるものについては、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。
(ⅱ) 受注工事高の受注方法別比率
工事受注方法は、特命と競争に大別される。
(注) 百分比は請負金額比である。
(ⅲ) 完成工事高
(注) 1.完成工事のうち主なものは、次のとおりである。
第15期の完成工事のうち主なもの
第16期の完成工事のうち主なもの
(注) 2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりである。
(ⅳ) 次期繰越工事高
(注) 次期繰越工事のうち主なものは、次のとおりである。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる見積りの部分があり、見積り特有の不確実性により、実際の結果が異なる場合があるため、連結財務諸表に影響を及ぼすものと考えられる。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載している。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績
当社グループを取り巻く受注環境は、景気の回復基調に支えられ、主要顧客を中心に堅調に推移しているが、前連結会計年度と比較して受注高は53億8千8百万円(7.9%)の減少、繰越工事高は25億1千2百万円(5.0%)の減少となった。これは、鉄道電気設備部門を中心に期首から前年度実績を上回る水準で推移したものの、送電線設備部門で前年度に大型プロジェクト工事を複数受注したことにより反動減となったことが主な要因である。
このような状況の中、当社グループは中期経営計画「Change and Innovation RIETEC 2024」を通じて、コロナ禍で落ち込んだ業績の回復と新たな社会ニーズへの貢献を目指し、各種施策に注力してきた。
その最終年度となる当連結会計年度の売上高については、前年度からの豊富な繰越工事高に加え、今年度の堅調な受注高を背景に施工が進捗・完成した結果、過去最高額となる686億6千9百万円(前連結会計年度は585億4千2百万円)となった。
利益については、建設コストの高騰影響等により採算は厳しい収益構造が続いているが、売上高の伸長に加え、顧客との価格協議や効率的な要員操配、経費節減など原価低減に向けた各種施策を推し進めた結果、営業利益が過去最高額となる51億9千9百万円(前連結会計年度は34億3千2百万円)、経常利益が59億5千5百万円(前連結会計年度は39億1千万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券売却益の計上もあり47億3千3百万円(前連結会計年度は27億7千万円)となった。
なお、部門別の経営成績に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりである。
(鉄道電気設備部門)
受注工事高は、主な顧客である東日本旅客鉄道㈱の東北線矢板・西那須野間架空送電線路撤去工事や京浜東北線川崎・東神奈川間ATACS装置新設工事等を受注した結果、379億8千8百万円(前連結会計年度は352億5千7百万円)となった。
完成工事高は、尾久駅連動取替信号設備改良工事や新幹線電化柱耐震補強工事の他、矢向駅ほかホームモニタ地上通信設備新設工事など各大型工事が順調に進捗・竣工した結果、356億3千4百万円(前連結会計年度は324億2千6百万円)となった。
(道路設備部門)
受注工事高は、高速道路会社の照明工事や構造物改良工事、警視庁及び各警察本部の交通信号機改良等の工事を受注した結果、121億1千2百万円(前連結会計年度は118億9百万円)となった。
完成工事高は、首都高速道路の標識補修工事や東海北陸自動車道のトンネル照明工事の他、全国の交通信号機工事が順調に進捗・竣工した結果、117億3千1百万円(前連結会計年度は101億6千9百万円)となった。
(屋内外電気設備部門)
受注工事高は、東京国際展示場や駅ビルをはじめとした商業施設の電気設備改修・更新工事等を受注した結果、57億5千9百万円(前連結会計年度は54億5千3百万円)となった。
完成工事高は、品川開発プロジェクトや工場施設の電気設備新設工事の他、大学等教育施設の電気設備改修工事等が順調に進捗・竣工したことにより、64億6千8百万円(前連結会計年度は39億7千8百万円)となった。
(送電線設備部門)
受注工事高は、前年度の大型プロジェクト工事受注による反動減となったが、各電力会社からの送電線鉄塔建替工事や電線張替工事、地域間連系線工事等、受注が堅調に推移した結果、68億9千1百万円(前連結会計年度は156億1千9百万円)となった。
完成工事高は、地域間連系線工事の他、各地区における大型送電線建設・改修工事が順調に進捗・竣工したことにより、114億2千8百万円(前連結会計年度は84億5千1百万円)となった。
b.財政状態
当連結会計年度末における資産合計の残高については、946億2千5百万円(前連結会計年度末は873億1千5百万円)となり73億9百万円増加した。主な要因は現金預金の減少、受取手形・完成工事未収入金等の増加、建物・構築物の増加、リース資産の減少である。
負債合計の残高については、308億9千6百万円(前連結会計年度末は275億3千9百万円)となり33億5千6百万円増加した。主な要因は支払手形・工事未払金等の増加、未払法人税等の増加、賞与引当金の増加、退職給付に係る負債の減少である。
純資産合計の残高については、637億2千8百万円(前連結会計年度末は597億7千5百万円)となり39億5千2百万円増加した。主な要因は利益剰余金の増加、退職給付に係る調整累計額の増加である。
以上の結果、自己資本比率は67.3%(前連結会計年度末は68.5%)となり前連結会計年度末同様、安定的な財政状態を維持している。
c.キャッシュ・フロー並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度末におけるフリーキャッシュ・フローについては、NRコンストラクトサポートセンター建物等の有形固定資産の取得による資金の流出があったものの、営業活動による資金の流入により、黒字となった。当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は83億4百万円(前連結会計年度末は88億9千2百万円)となり当社グループの連結売上高を勘案すると、適正な水準を維持している。
また、当社グループの資金需要は、事業を行う上で必要となる運転資金、持続的成長のための成長投資及び配当金がある。
これらの資金は営業キャッシュ・フローを主とした内部資金を基本としているが、当社が営業活動から得られるキャッシュ・フローは季節的変動があり短期的に資金が不足した場合には金融機関からの借入にて資金調達を行っている。
借入金は安定的なキャッシュポジションを見極めながら営業活動から得られるキャッシュ・フローで返済しており、今後においても適切に調達することが可能である。
当社キャッシュ・フロー指標のトレンドについては下記のとおりである。
(注) 1.各指標の算出方法は以下のとおりである。
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出している。
3.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出している。
4.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用している。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、リース債務を除く利子を支払っている負債を対象としている。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用している。
d.経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営に影響を与える大きな要因は、3「事業等のリスク」に記載している。
5 【重要な契約等】
該当事項なし。
6 【研究開発活動】
(1)電気設備工事業
当社グループでは、電気設備工事業における持続的な成長と社会貢献を目指し、多角的な視点から研究開発活動を推進している。研究開発の目的は、単に技術的な革新を追求するだけでなく、現場の安全性と生産性の向上、そして現場施工の変革や新たな価値創出を追求することで、より品質の高い技術提供と企業価値の向上を図ることである。
研究体制は、技術開発担当部が中心となり、各本部の現場担当者や関連会社との連携を密にしながら推進している。業務としての位置付けを明確化し、開発者へのサポートの充実、開発手続き・プロセスの簡素化等を進めるとともに、開発成果は社内外に広く共有・展開している。
これらの研究開発活動の成果と業務改善への創意工夫は、グループ全体で共有される「NRフォーラム」を通じて、毎年発表されている。NRフォーラムは、関連子会社を含む社員が参加し、日々の業務で直面する課題に対する解決策や、新たな技術開発の取り組み、そしてそれらを通じた具体的な達成結果を共有する場として、非常に重要な役割を担っている。単なる成果発表に留まらず、活発な議論と意見交換を通じて、全社横断的な課題解決能力の向上と新たなイノベーションの創出を促進している。この活動を通じて、社員は自身の専門性を深めるとともに、プレゼンテーション能力や論理的思考力を養い、自律的な人材育成にも大きく貢献している。
当連結会計年度における研究開発活動費の総額は70百万円である。
(2)兼業事業
該当事項なし。
(3)不動産賃貸事業
該当事項なし。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度は、職場環境の整備などを目的とした設備投資を実施した。
(電気設備工事業)
当連結会計年度は、茨城保全センターの倉庫・駐車場設置、太陽光設備の設置及びリース資産(工事用車両等)の取得等総額368百万円の設備投資を実施した。
(兼業事業)
当連結会計年度は、連結子会社の株式会社シーディーサービスが千葉機材センターの建物取得、道路標識製造用機械装置及びリース用機械工具等の取得等総額1,359百万円の設備投資を実施した。
(不動産賃貸事業)
当連結会計年度は、特筆すべきものはない。
(全社共通)
当連結会計年度は、NRコンストラクトサポートセンターの外構整備等総額268百万円の設備投資を実施した。
2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社
2025年3月31日現在
(注)1.土地及び建物の一部を連結会社以外から賃借している。年間賃借料は202,726千円であり、土地の面積については、( )内に外書きで示している。
2.仙台事務所には仙台支店、東北ビルインフラ支社、東日本電力支店(東北)が含まれている。
3.尾久事務所にはビルインフラ支店、東日本電力支店が含まれている。
4.大阪事務所には西日本支店、西日本道路インフラ支店関西営業所、西日本電力支店(関西)が含まれている。
5.広島事務所には西日本支店広島支社、中国ビルインフラ支社、西日本電力支店が含まれている。
6.土地、建物のうち賃貸中の主なもの
(2) 国内子会社
2025年3月31日現在
(注) 土地及び建物の一部を連結会社以外から賃借している。年間賃借料は30,749千円であり、土地の面積については、( )内に外書きで示している。
3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等
(2) 重要な設備の除却等
該当事項なし。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項なし。
② 【ライツプランの内容】
該当事項なし。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項なし。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項なし。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 保安工業(株)との合併(合併比率1:1)に伴うものである。
(5) 【所有者別状況】
2025年3月31日現在
(注)1.自己株式866,538株は、「個人その他」に8,665単元及び「単元未満株式の状況」に38株を含めて記載してある。
2.「その他の法人」の欄には、証券保管振替機構名義の株式が40単元含まれている。
(6) 【大株主の状況】
2025年3月31日現在
(注) 2023年12月7日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、エフエムアール エルエルシー(FMR LLC)が2023年11月30日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2025年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができないので、上記大株主の状況には含めていない。
なお、大量保有報告書(変更報告書)の内容は以下のとおりである。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2025年3月31日現在
(注)1.「完全議決権株式(その他)」の欄の普通株式には、証券保管振替機構名義の株式が4,000株(議決権40 個)含まれている。
2.「単元未満株式」には、当社所有の自己株式38株が含まれている。
② 【自己株式等】
2025年3月31日現在
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項なし。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項なし。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注) 当期間における保有自己株式数には、2025年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めていない。
3 【配当政策】
当社は、株主の皆様への利益還元を経営の重要課題と位置付けており、安定的な配当の継続と機動的な自己株式の取得を通じて、株主の皆様への利益還元の拡充と資本効率の向上を目指している。株主還元については、短期的な業績に左右されない安定的、かつ累進的な配当を実現すべく、DOE3.2%を目安として決定していくことを基本方針としている。
当社は、期末配当の年1回の剰余金の配当を行うことを基本方針としており、この剰余金の配当の決定機関は、株主総会である。
2025年3月期の期末配当については、当期の業績や財政状態、今後の事業展開等を総合的に勘案し、当社普通株式1株につき普通配当77円とした。
内部留保金については、財務体質の強化を図るとともに、当社を取り巻く環境の変化に対応すべく、有効に投資していく予定である。
なお、2025年3月期の剰余金の配当は以下のとおりである。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、経営の健全性、効率性及び透明性を高めるため、コーポレート・ガバナンスの充実を経営上最も重要な課題と認識し、経営環境の激しい変化に対応すべく、迅速な経営意思決定、業務執行及び監督等、各種施策等に取り組み、またリスク管理、企業倫理の徹底等コンプライアンスの強化にも取り組んでいる。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
a. 企業統治の体制の概要
当社は、取締役会の機能をより一層強化し、コーポレート・ガバナンス体制の更なる充実を図ることを目的として、監査等委員会設置会社としている。また、当社定款において、会社法第399条の13第6項の規定に基づき、取締役会の決議によって重要な業務執行(同条第5項各号に定める事項を除く。)の決定の全部又は一部を取締役に委任することができる旨の規定を設け、経営の効率性を高め、迅速な意思決定を可能としている。
当社の企業統治の体制は、以下のとおりである。

(ⅰ) 取締役会
取締役会は、取締役10名(うち社外取締役6名)で構成されており、代表取締役社長執行役員 久保公人が議長を務めている。取締役会は、毎月1回以上の定例取締役会の他、必要に応じて臨時取締役会を開催することとし、当期については計14回開催している。取締役会では、資本政策をはじめ、内部統制、新報酬制度、株主との対話、経営戦略に対する事項について議論を行い、法令・定款に定められた事項の他、取締役会規程等に定められた重要事項の決定を行うとともに、取締役相互に質疑・意見交換をすることにより、取締役の業務執行状況を監視・監督している。
また、社外取締役の割合を過半数、独立社外取締役の割合を3分の1以上とし、それぞれの経験と知見により専門的な見地から有用な議論を行うことで、経営の透明性を高め企業価値向上を図っている。更に社外取締役を対象に、工事現場への視察を積極的に行い、事業内容の実態把握に努め、取締役会での議論に活かしている。
取締役会構成員の氏名については、「(2)役員の状況」に記載している。
取締役会等の活動状況
当事業年度において取締役会等の個々の取締役の出席状況については以下のとおりである。

※◉は議長である。
※常務取締役 久保公人は2024年6月26日付で取締役に就任。
※取締役会長 田邊昭治は2024年6月26日付で取締役を退任。
(ⅱ) 監査等委員会
監査等委員会は、監査等委員である取締役3名(うち社外取締役2名)で構成されており、監査等委員会委員長 明星久雄(常勤監査等委員)が議長を務めている。監査等委員会は、毎月1回以上の定例監査等委員会の他、必要に応じて臨時監査等委員会を開催し、当社の経営に関する監視並びに取締役の業務執行の適法性及び妥当性について監査を行う。各監査等委員は、監査等委員会が定めた監査方針に従い取締役会及びその他重要会議への出席、業務及び財産の状況の調査等を通じて監査を行う。また、監査部や会計監査人と定期的に情報交換や意見交換を行い、監視機能向上を図っている。
監査等委員会構成員の氏名については、「(2)役員の状況」に記載している。
(ⅲ) 諮問委員会
当社は、取締役会の諮問機関として指名委員会及び報酬委員会双方の機能を担う任意の諮問委員会を設置している。委員は、代表取締役社長執行役員、業務執行取締役、独立社外取締役で構成し、5名を超えないものとし、諮問にあたり、社外取締役の適切な関与・助言を得ることで、客観性・透明性の確保と説明責任の強化をするため、独立社外取締役を過半数としている。代表取締役を除く委員の選出は、社外取締役の協議により決定し、その任期は毎年の定時株主総会日から翌年の定時株主総会前日までの1年間としており、本報告書提出日現在の委員長は代表取締役社長執行役員 久保公人、委員は取締役常務執行役員 澤村正彰、独立社外取締役 井上直美、独立社外取締役 穂苅裕久、独立社外取締役 檜垣直人となっている。
なお、当委員会は取締役会の諮問を受け、役員候補者や代表取締役の選定、役員報酬制度の見直しや社外取締役の独立性判断基準の改定について審議を行い、その結果を取締役会に答申している。当期については3回開催し、各委員とも100%出席している。
(ⅳ) 経営会議・人事委員会
経営会議は、経営に関する重要事項を審議する機関として、執行役員・本店各部長・各本部長の他、オブザーバーとして常勤監査等委員である取締役などが出席のもと、月1回以上開催し経営執行体制の充実を図っている。また経営会議内に、人事の透明性を確保するため、人事等に関する重要事項を審議する人事委員会を設置し、必要に応じて開催している。
(ⅴ) 監査部・会計監査人
当社は、内部監査部門として監査部を設置しており、年間監査計画に基づき内部監査を実施し、適法で効率的な業務運営の確保のため監視体制を整えている。また当社は、有限責任 あずさ監査法人と監査契約を締結し、会計及び内部統制等の監査を受けている。
b.当該体制を採用する理由
当社では、監査等委員会設置会社を採用し、監査等委員である取締役3名(うち社外取締役2名)で構成される監査等委員会が取締役会をはじめとした重要会議等、業務執行の監督機能を担っている。取締役会は、経営方針・戦略の意思決定機関及び業務執行の監督を行う機関として位置づけられ、様々な経験・能力を有する者で構成され、社外取締役6名(うち独立社外取締役5名)を選任し、社外の専門的見地から、取締役会において助言・提言をすることで、取締役会の意思決定の妥当性・適正性を確保している。
③ 企業統治に関するその他の事項
a. 内部統制システムの整備の状況
当社では、「内部統制システム構築の基本方針」を定め、内部統制システムを整備するとともに、運用の徹底を図っている。また、規程・マニュアル等が適切に遵守され、内部統制機能が有効に機能していることを確認するため、監査部による内部監査を実施している。監査部は、監査等委員会及び会計監査人とも連携し、監査の実効性を確保している。なお、コンプライアンス体制については、当社グループに従事する全従業員の行動指針として「日本リーテックグループ コンプライアンス行動規範」を定め、階層別研修や各事業拠点の機関会議、毎年8月の実施に変更した「コンプライアンスの日」等において、コンプライアンス教育や総点検を実施する等、意識の向上に努めている。また、コンプライアンス相談窓口として、当社グループ社員が直接通報できる内部ヘルプラインと、顧問弁護士事務所を通じて通報できる外部ヘルプラインを設け、問題の早期発見と改善措置に努めている。
b. リスク管理体制の状況
リスク管理については、リスク統括部が統括し、リスクマネジメント規程の整備を行い、平時におけるリスク管理体制の推進を図っている。また、当社において発生が懸念される、あるいは発生させたリスクや事象については、類型別に取りまとめ、定期的に経営会議をはじめとする機関会議に報告し、周知徹底と再発防止に努めている。
c. 子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況
当社は、グループ会社管理規程において、グループ会社に関する諸手続き及び管理方針について定め、業務の円滑化と管理の適正化を促進している。なお、グループ会社経営陣と密接な連携を保つため、各グループ会社へ、取締役もしくは監査役を派遣し、適切な業務運営の管理を行っている。また当社は、一定の事項について各グループ会社へ報告を求め、承認を行う体制としている他、毎年2回、グループ会社の社長が出席する「グループ会社社長会」を開催し、経営状況や業務執行状況等についての報告を受け、指導を行っている。
d. 責任限定契約の内容の概要
当社と各社外取締役及び取締役(監査等委員)は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結している。当該契約に基づく非業務執行取締役の損害賠償責任の限度額は、会社法第425条第1項が定める額としている。
e. 役員等賠償責任保険の内容の概要
当社は、当社の取締役及び執行役員並びに子会社の取締役、監査役を被保険者とした会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、株主や第三者等からの損害賠償請求を提起された場合において、被保険者が負担することとなる損害賠償金、争訟費用等の損害を当該保険契約により塡補することとしており、保険料は当社が全額負担している。但し、法令違反の行為であることを認識して行った行為に起因して生じた損害は塡補されない等、一定の免責事由がある。
f. 取締役の定数
当社の取締役は、取締役(監査等委員である取締役を除く。)は20名以内、監査等委員である取締役は5名以内とする旨を定款に定めている。
g. 取締役の選任及び解任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、及び、その選任決議は累積投票によらないものとする旨を定款に定めている。
解任決議について、会社法第341条の規定により、議決権を行使することができる株主の過半数を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行われる。
h. 取締役会で決議することができる株主総会決議事項
当社は、経営環境の変化に応じた機動的な資本政策を遂行するため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨を定款に定めている。
i. 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することのできる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めている。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものである。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
男性9名 女性1名 (役員のうち女性の比率10%)
(注) 1 取締役 井上直美、穂苅裕久、齋藤祐樹、檜垣直人、明星久雄、大野雅人は、社外取締役である。
2 2025年3月期に係る定時株主総会終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までである。
3 2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までである。
4 当社は、従前より雇用型執行役員制度を導入していたが、コーポレートガバナンス強化の観点から監督機能と執行機能の分離をより明確にし、更なる執行機能の強化と経営効率を高めていくため、委任型の執行役員制度に移行している。
執行役員8名の氏名及び担当業務は以下のとおりである。
5 当社は、法令に定める監査等委員である取締役の員数を欠くことになる場合に備え、補欠の監査等委員である取締役1名を選任している。補欠の監査等委員である取締役の略歴は以下のとおりである。
② 社外取締役の状況
当社の社外取締役は6名、うち監査等委員である社外取締役は2名である。
社外取締役の井上直美氏は、複数の上場会社で役員を歴任し、2007年3月まで、当社の主要株主及び主要取引銀行である株式会社みずほ銀行に勤務していたが、現在は携わっておらず、当社と同社及び本人との間に開示すべき人的関係、資本的関係及び特別の利害関係はない。同氏は、会社役員として培われた豊富な経験と幅広い見識を有しており、社外の客観的・専門的な視野による的確な助言や指導をもって、当社の経営を監督し、ガバナンス体制の強化を図ることが期待できるため、社外取締役として選任している。また、東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定している。
社外取締役の穂苅裕久氏は、綜合警備保障株式会社の取締役専務執行役員営業本部副本部長、海外事業本部長を歴任し、当社と同社及び本人との間に開示すべき人的関係、資本的関係及び特別な利害関係はない。同氏は、上場会社役員としての豊富な経験と幅広い見識を有しており、今後の事業の営業戦略やグローバル展開を含め、社外の客観的・専門的な視野による的確な助言や指導をもって当社の経営を監督し、ガバナンス体制の強化を図ることが期待できるため、社外取締役として選任している。また、東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定している。
社外取締役の齋藤祐樹氏は、当社の筆頭株主及び主要取引先である東日本旅客鉄道株式会社の執行役員鉄道事業本部電気ネットワーク部門長を兼任している。当社と同社との間に出向等の人的関係はあるが、取引は通常の取引関係である。また、当社と本人との間に開示すべき人的関係、資本的関係及び特別の利害関係はない。同氏は、鉄道に関する技術、安全等に対する豊富な知識・経験とマネジメント能力を有しており、社外の客観的・専門的な視野による的確な助言や指導をもって、当社の経営を監督し、ガバナンス体制の強化を図ることが期待できるため、社外取締役として選任している。
社外取締役の檜垣直人氏は、弁護士であり、当社と本人との間に開示すべき人的関係、資本的関係及び特別の利害関係はない。同氏は、弁護士として企業法務をはじめとした豊富な知識・経験等を有しており、社外の客観的・専門的な視野による的確な助言や指導をもって、当社の経営を監督し、ガバナンス体制の強化を図ることが期待できるため、社外取締役として選任している。また、東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定している。
監査等委員である社外取締役の明星久雄氏は、当社と本人との間に開示すべき人的関係、資本的関係及び特別の利害関係はない。同氏は、会社役員として経験に加え、今までに財務部門や監査部門の要職を複数の会社にて歴任しており、そこで培われた豊富な経験と幅広い見識を活かし、当社に対する適切な助言や監督が期待できることから、監査等委員である社外取締役として選任している。また、東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定している。
監査等委員である社外取締役の大野雅人氏は、学校法人明治大学の専任教授を兼任している。当社と同校及び本人との間に開示すべき人的関係、資本的関係及び特別の利害関係はない。同氏は、国税庁における経歴を通じて培われた税務に関する専門的な知識と、大学教授としての幅広い見識を有しており、社外の客観的・専門的な視野による的確な助言や指導をもって、当社の監査機能に活かしていただき、監査体制のより一層の強化・充実を図ることが期待できるため、監査等委員である社外取締役として選任している。また、東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定している。
(社外取締役の独立性判断基準)
当社は、当社の適正なガバナンスにとって必要な客観性と透明性を確保するため、社外取締役の独立性判断基準を以下のとおり定め、社外取締役が次の項目のいずれかに該当する場合は、当社にとって十分な独立性を有していないものとみなす。
a. 当社及び当社の子会社(以下、あわせて「当社グループ」という。)の業務執行者(注1)並びにその就任の前10年間において当社グループに所属したことがある者
b. 過去10年間において当社の大株主(株主が企業等である場合はその業務執行者)(注2)
c. 次のいずれかに該当する企業等の業務執行者
(ⅰ)当社グループの主要な取引先(注3)
(ⅱ)当社グループの主要な借入先(注4)
(ⅲ)当社グループが議決権ベースで10%以上の株式を保有する企業等
d. 当社グループの会計監査人である監査法人に所属する公認会計士
e. 当社グループから年間1千万円を超える金銭その他の財産を得ているコンサルタント、会計士、税理士、弁護士、司法書士、弁理士等の専門家
f. 当社グループから年間1千万円を超える寄付を受けている者
g. 社外取締役の相互就任関係(注5)となる他の会社の業務執行者
h. 現事業年度及び直前3事業年度において1事業年度でも、上記cからgまでのいずれかに該当していた者
i. 近親者(注6)が上記aからhまでのいずれか(d及びe項を除き、重要な者(注7))に該当する者
j. 前各項の定めにかかわらず、その他、当社と利益相反関係が生じ得る特段の事由が存在すると認められる者
(注)1 本基準において業務執行者とは、法人その他の団体の業務執行取締役、執行役員その他これらに準じる者及び使用人をいう。
2 大株主とは、当社の総議決権の10%以上の議決権を直接又は間接的に保有している株主をいう。
3 主要な取引先とは、当社グループの製品等の販売先又は仕入先であって、その年間取引額が当社の連結売上高又は当該取引先の連結売上高の2%以上の企業等をいう。
4 主要な借入先とは、当社グループが借入れを行っており、その借入金残高が当社事業年度末において、当社の連結総資産の2%以上の金融機関をいう。
5 相互就任関係とは、当社グループの業務執行者が他の会社の社外取締役であり、かつ、当該他の会社の業務執行者が当社の社外取締役である関係をいう。
6 近親者とは、配偶者及び二親等内の親族をいう。
7 重要な者とは、取締役、監査役、執行役員及び部長職以上の業務執行者又はそれらに準じる権限を有する業務執行者をいう。
③ 社外取締役による監督又は監査と内部監査、監査等委員会による監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
内部監査は監査部が行っており、年度監査計画に基づき、当社及び子会社の業務全般に関して、適法で効率的な業務執行が実施されているかを監査し、その結果を代表取締役、取締役会、経営会議及び監査等委員会に報告している。また、監査部は監査等委員会及び会計監査人とも連携をとり、適切な意思疎通及び効果的監査業務の遂行を図っている。
監査等委員会は策定した監査計画に基づいて、当社及び子会社の業務全般について、計画的かつ網羅的な監査を実施する。また、取締役会その他重要な会議に出席し、意見を述べる他、当社及び子会社の取締役等との定期的な意見交換、重要な決裁書類等の閲覧を通じ監査を実施する。監査等委員会は適正な監視を行うため、原則月1回開催する。
また、監査等委員会は、四半期に一度、四半期レビュー報告会や会計監査報告会において、会計監査人から監査内容について説明を受けるとともに、監査部を含め情報交換を行い、連携を図る。
(3) 【監査の状況】
① 監査等委員会による監査の状況
a.監査等委員会による監査の組織、人員及び手続き
取締役(監査等委員)の人員については、前記「(2)役員の状況」に記載のとおりである。
当事業年度において監査等委員会は、常勤監査等委員1名及び監査等委員2名からなり、年間の監査計画に基づき取締役の職務執行等を監査している。
b.監査等委員会の活動状況
当事業年度において監査等委員会を16回開催しており、個々の監査等委員の出席状況については以下のとおりである。
監査等委員会においては、監査報告の作成、常勤監査等委員の選定及び解職、監査の方針・当社及び子会社の業務及び財産の状況の調査の方法その他の監査等委員の職務の執行に関する事項の決定について検討を行った。また、会計監査人の選解任又は不再任に関する事項、会計監査人の報酬等に対する同意等、監査等委員会の決議事項審議及び各種監査活動報告を行った。
常勤監査等委員及び監査等委員の主な活動は、次のとおりである。
・取締役会その他重要な会議への出席
・内部統制システムの整備運用状況の検証
・競業避止義務違反等の確認
・新たに想定すべきリスクとリスクの顕在化事象の確認
・代表取締役、業務執行取締役、執行役員、重要な使用人等との意見交換
・内部監査部門及び会計監査人との連携
・当社の主要部署及び子会社の調査
・会計監査人の相当性監査
② 内部監査の状況
当社は、内部監査部門として監査部を設置しており、3名で構成されている。監査部は、年度監査計画に基づき、当社及び子会社の業務全般に関して、適法で効率的な業務執行が実施されているかを監査し、代表取締役、取締役会、経営会議に報告するとともに、監査等委員会に対しても逐次報告を行った。
また、監査等委員会及び会計監査人と意見交換等を行い、共有すべき事項について三者が相互に連携を図り、監査機能の強化に努めた。
③ 会計監査の状況
a.監査法人の名称
有限責任 あずさ監査法人
b.継続監査期間
2006年以降
c.業務を執行した公認会計士の氏名
指定有限責任社員 業務執行社員 公認会計士 吉田 秀樹
指定有限責任社員 業務執行社員 公認会計士 西谷 直博
d.監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士5名、その他9名である。
e.監査法人の選定方針と理由
会計監査人選定については、実施体制が整備されていること、監査日数、監査期間及び監査費用が合理的かつ妥当であること、さらに監査実績等により、監査等委員会が総合的に判断している。また、日本監査役協会が公表する「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」に沿った検証を行うとともに、執行部門より提出された会計監査人に関する執行部門意見等を総合的に評価し、会計監査人の選解任又は不再任議案を決定している。
f.監査等委員会による監査法人の評価
監査等委員会は、会計監査人に対して評価を行った。日本監査役協会が公表する「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」に基づき、会計監査人から監査計画、監査の実施状況、職務の遂行が適正に行われていることを確保するための体制、監査に関する品質管理基準等を総合的に評価した。その結果、会計監査人の職務執行は適正であると評価し、再任に関する決議をした。
④ 監査報酬の内容等
a.監査公認会計士等に対する報酬
b. 監査公認会計士等と同一のネットワーク(KPMGメンバー・ファーム)に対する報酬(a.を除く)
該当事項なし。
c. その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項なし。
d.監査報酬の決定方針
監査公認会計士等に対する監査報酬の決定方針は策定していないが、監査計画、監査内容、監査日数等の要素を勘案して検討し、監査等委員会の同意を得て決定する手続きを実施している。
e.監査等委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査等委員会は、日本監査役協会が公表する「会計監査人との連携に関する実務指針」を踏まえ、監査計画の内容、監査の実施状況及び報酬見積もり等が、当社の事業規模に適切であるか必要な検証を行い、検討した結果、会計監査人に対する報酬等に対して、会社法第399条第1項の同意を行った。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
当社は取締役会において、取締役(監査等委員である取締役を除く。)の個人別の報酬等の内容に係る決定方針を決議しており、当社取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬については、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして十分に機能するよう株主利益と連動した報酬体系としている。また、個々の取締役(監査等委員である取締役を除く。)報酬の決定に際しては各取締役(監査等委員である取締役を除く。)の職責等を踏まえた適正な水準とすることを基本方針としている。
具体的には、取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬は、固定報酬(基準額)としての基本報酬、業績連動報酬等により構成し支払うこととしている。監査等委員である取締役については月額報酬のみの構成とし、株主総会で決議された総額の範囲内で、監査等委員である取締役の協議により決定している。
当社の取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬限度額は、2022年6月24日開催の第13期定時株主総会において、年額3億円以内(うち社外取締役の報酬限度額は年額5千万円以内とし、使用人分給与は含まない。当該定時株主総会終結時点の取締役の員数は8名(うち社外取締役4名))、監査等委員である取締役の報酬限度額は、2022年6月24日開催の第13期定時株主総会において、年額6千万円以内とし、監査等委員である取締役の員数は、3名(うち社外取締役2名)で決議されている。
a. 取締役(監査等委員である取締役を除く。)報酬
(ⅰ) 基本報酬
月例の固定報酬とし、役位、職責等に応じて業績内容、賃金動向、世間水準、業界水準等を考慮しながら、独立社外取締役が過半数を占める諮問委員会の答申を尊重し、総合的に勘案して決定することとしている。
(ⅱ) 業績連動報酬等
業績指標を反映した現金報酬とし、各取締役の担当職責等に対する成果と各事業年度の連結業績指標の目標値に対する達成度合いに応じて算出された額を賞与として、毎年の定時株主総会後に支給することとしている。目標となる指標とその値は、中期経営計画と整合するよう計画策定時に策定し、適宜、環境の変化に応じて見直しを行い、当該業績連動報酬等の額は、諮問委員会の答申を尊重し、決定することとしている。
(ⅲ) 報酬等の決定の委任に関する事項
個人別の報酬額については、取締役会決議に基づき、代表取締役社長江草茂がその具体的内容について委任を受けるものとし、その権限の内容は、諮問委員会の答申を尊重して、各取締役の基本報酬の額及び各取締役の担当職責に対する成果を踏まえた賞与の評価配分をすることとしている。代表取締役社長は当社全体を俯瞰しつつ各取締役の職責を客観的に適正評価できる立場にあり、評価者として適任と判断している。また、諮問委員会のメンバーは当該権限が適切に行使されるよう、代表取締役社長に決定内容の開示を適宜請求できるものとしている。
(ⅳ) 取締役の報酬等の種類別の割合
業務執行取締役の種類別の報酬割合については、取締役会の委任を受けた代表取締役社長は諮問委員会の答申内容を尊重し、取締役の個人別の報酬内容を決定することとしている。
なお、2025年5月12日開催の取締役会において、2025年6月25日開催の第16期定時株主総会の第3号議案(取締役(監査等委員である取締役及び社外取締役を除く。)に対する譲渡制限付株式の付与のための報酬決定の件)が承認されることを前提として、譲渡制限付株式報酬制度の導入、取締役の報酬額の改定及び新たな取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針を決議し、第16期定時株主総会の第3号議案は原案通り承認可決された。改定された取締役の個人別の報酬等に係る決定方針及び取締役の報酬限度額は以下の通りとしている。
(基本方針)
当社は、株主総会で決議された報酬限度額の範囲内で、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして十分に機能するよう株主利益と連動した報酬体系とする。業務執行取締役に対しては、日々の業務執行の対価として役位を踏まえた基本報酬を支給するとともに、当社グループの経営成績、事業年度の当該取締役の当期実績を踏まえた業績連動報酬(以下「短期インセンティブ」という。)及び非金銭報酬である譲渡制限付株式報酬(以下「中長期インセンティブ」という。)を支給する。また、社外取締役に対しては、その職責に鑑み、短期インセンティブ及び中長期インセンティブは支給せず、職務執行の対価として基本報酬を支給する。
(取締役の個人別の報酬の内容についての決定に関する事項)
業務執行取締役の個人別の報酬額(基本報酬・短期インセンティブ・中長期インセンティブ)の決定 については、独立社外取締役が過半数を占める諮問委員会の答申に基づいて、取締役会で決定する。
(ⅰ)基本報酬の決定に関する方針
当社の取締役の基本報酬は、月例の固定報酬とし、役割に応じた職責、報酬の世間水準及び報酬
の動向等を踏まえ、総合的に勘案して決定する。
(ⅱ)短期インセンティブの決定に関する方針
短期インセンティブは、当社の中期経営計画に基づいて策定された事業年度単位の業績目標及び
当該取締役の重点実施事項の達成状況に基づいて決定する。
達成状況を評価する具体的な目標値(以下「KPI」という。)は、収益性・成長性・効率性等に関
する項目を諮問委員会の答申に基づいて、取締役会で決定する。
支給は金銭報酬として、取締役会で決定されたKPIの達成状況について個別評価を実施し、総合的
な達成率を算出し、達成率に応じて0%~150%の範囲内で支給率を決定し、基礎額に支給率を乗じ
て算出した額を定時株主総会終了後最初に開催される取締役会から1週間以内に支給する。
(ⅲ)中長期インセンティブの決定に関する方針
中長期インセンティブは、非金銭報酬とし、株主総会で決議された非金銭報酬限度額の範囲内で
譲渡制限付株式を付与する。
譲渡制限付株式は、役割別に定めた基準額に相当する数の普通株式を譲渡制限付株式として、個
人別の付与株式数を決定する取締役会決議日から1か月以内に交付し、当社の取締役及び執行役員
の地位を退任した場合に譲渡制限を解除する。
(ⅳ)取締役の個人別の報酬(基本報酬・短期インセンティブ・中長期インセンティブの額に対する
割合の決定に関する方針)
業務執行取締役の基本報酬、短期インセンティブ及び中長期インセンティブの割合については、
短期インセンティブ、中長期インセンティブが全報酬の一定程度の割合を占める構成となるよう
に、各取締役の業績等による変動部分を除いて、6:2:2とする。
(取締役の報酬限度額)
当社の取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬限度額は、2022年6月24日開催の第13期
定時株主総会において年額3億円以内(うち社外取締役の報酬限度額は年額5千万円以内とし、使用
人分給与は含まない。)と決議されている。また、当該金銭報酬枠とは別枠で取締役(監査等委員で
ある取締役及び社外取締役を除く。)に対して譲渡制限付株式を付与するために支給する報酬額につ
いては、2025年6月25日開催の第16期定時株主総会において、年額5千万円以内と決議されている。
b. 監査等委員である取締役報酬
監査等委員である取締役の報酬等の額又はその算定方法は、株主総会で決議された報酬限度額の範囲内において、常勤・非常勤の別、業務分担の状況等を考慮して、監査等委員である取締役の協議により決定している。
② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
(注)1.取締役の員数4名には、2024年6月26日開催の第15期定時株主総会終結の時をもって退任した取締役1名を含めて記載している。
2.当事業年度における取締役の報酬等の額又はその算定方法は、決定方針に基づき、独立社外取締役が過半数を占める諮問委員会において、業績内容、賃金動向、世間水準、業界水準等を勘案して答申をし、取締役会により委任された代表取締役社長 江草茂が、株主総会で決議された報酬限度額の範囲内において、担当職務、各期の業績、貢献度等を総合的に勘案して決定している。
3.業績連動報酬等については、事業年度連結営業利益を指標としており、公表している連結営業利益額5,100百万円に対して、基準額を設定し、達成度合いに応じた係数を乗じ、職責に応じた貢献度を勘案し、事業年度毎の重点実施事項の達成度合いも加味して決定している。
4.当事業年度における取締役の報酬内容は、決定方針に従い、諮問委員会にて業績内容、賃金動向、世間水準、業界水準等を考慮し、その答申を尊重して決定しており、取締役会として決定方針に沿うものであると判断している。
③ 役員ごとの連結報酬等の総額等
連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載を省略している。
④ 使用人兼務役員の使用人給与
重要なものがないため、記載を省略している。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、投資株式について、株式の価値の変動又は配当の受領によって利益を得ることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式、それ以外の株式を純投資目的以外の目的である投資株式(政策保有株式)に区分している。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社は、良好な取引関係の維持発展及び安定的かつ継続的な金融取引関係の維持等の観点から、当社グループの中長期的な企業価値向上及び当社株主の利益に資すると判断される場合、株式を取得し保有できる方針としている。当該保有株式については、毎年取締役会において、その保有目的・経済合理性等の観点から検証を行っており、保有の妥当性が認められないと判断される株式については縮減をしている。なお、政策保有株主との取引にあたって、一般の取引先と同様、当該取引の必要性や合理性、取引条件の妥当性等について検証を行っており、会社や株主の利益を害するような優先的あるいは優位的な取引は行っていない。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
該当事項なし。
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
注1 当社は、特定投資株式における定量的な保有効果の検証が困難であるため、毎年取締役会において、個別の政策保有株式について、保有目的・経済合理性等の観点から政策保有の意義を検証している。
2 保有目的に応じた関係強化として持合い状況になっているが、相手先の保有方針を優先している。
3 ㈱みずほフィナンシャルグループ、㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ及び三井住友トラストグループ㈱は当社株式を保有していないが、同社子会社である㈱みずほ銀行、㈱三菱UFJ銀行及び三井住友信託銀行㈱は当社株式を保有している。
4 京成電鉄㈱は2024年12月31日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割をしている。
5 名古屋電機工業㈱は2025年3月31日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割をしている。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項なし。
第5 【経理の状況】
1 連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下「連結財務諸表規則」という。)に準拠して作成し、「建設業法施行規則」(昭和24年建設省令第14号)に準じて記載している。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)第2条の規定に基づき、同規則及び「建設業法施行規則」(昭和24年建設省令第14号)により作成している。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)の財務諸表について、有限責任 あずさ監査法人による監査を受けている。
1 【連結財務諸表等】
(1)【連結財務諸表】
①【連結貸借対照表】
②【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
④【連結キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1 連結の範囲に関する事項
(1) 連結子会社の数 7社
㈱保安サプライ
㈱シーディーサービス
㈱保工北海道
㈱保工東北
NR電車線テクノ㈱
交通安全施設㈱
NRシェアードサービス㈱
(2) 非連結子会社の名称等
NR信号システム㈱
(連結の範囲から除いた理由)
非連結子会社は、小規模会社であり、総資産、売上高、当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)等は、いずれも連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないためである。
2 持分法の適用に関する事項
(1) 持分法適用の関連会社数 2社
日本鉄道電気設計㈱
東日本電気エンジニアリング㈱
(2) 持分法を適用しない非連結子会社及び関連会社の名称等
NR信号システム㈱
㈱ケンセイ
持分法を適用していない会社は、当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)等からみて、持分法の対象から除いても連結財務諸表に及ぼす影響が軽微であり、かつ、全体としても重要性がないため、持分法の適用範囲から除外している。
3 連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社の決算日は、連結決算日と一致している。
4 会計方針に関する事項
(1) 重要な資産の評価基準及び評価方法
有価証券
満期保有目的の債券
償却原価法(定額法)
その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
棚卸資産
未成工事支出金
個別法による原価法
商品及び製品、仕掛品、材料貯蔵品
移動平均法による原価法(連結貸借対照表価額は、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
(2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
有形固定資産(リース資産を除く)
定率法(ただし、1998年4月1日以降取得した建物(建物附属設備を除く)並びに2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物については定額法)によっている。
なお、耐用年数及び残存価額については、法人税法に規定する方法と同一の基準によっている。
無形固定資産
定額法によっている。
なお、耐用年数については、法人税法に規定する方法と同一の基準によっている。
また、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法によっている。
リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法によっている。
(3) 重要な引当金の計上基準
貸倒引当金
金銭債権の取立不能による損失に備えるため設定しており、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上している。
完成工事補償引当金
完成工事にかかる責任補修費用の支出に備えるため設定しており、完成工事高に対する将来の見積補償額に基づいて計上している。
工事損失引当金
受注工事の損失に備えるため、工事損失の発生が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積もることができる工事について、その損失見積額を計上することとしている。
賞与引当金
従業員に支給する賞与に備えるため、当連結会計年度に対応する支給見込額を計上している。
役員賞与引当金
役員に支給する賞与に備えるため、当連結会計年度に対応する支給見込額を計上している。
役員退職慰労引当金
役員退職慰労金の支給に備えるため、内規に基づく期末要支給額を計上している。
(4) 退職給付に係る会計処理の方法
退職給付見込額の期間帰属の方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっている。
一部の連結子会社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用している。
数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
過去勤務費用については、発生時に一括費用処理することとしている。
数理計算上の差異については、発生時の翌連結会計年度に一括費用処理している。
(5) 重要な収益及び費用の計上基準
主要な事業における主な履行義務の内容及び収益を認識する通常の時点は以下のとおりである。
電気設備工事業
電気設備工事業は、鉄道電気設備、道路設備、屋内外電気設備、送電線設備の工事請負を行っており、顧客との契約における履行義務を充足するにつれて、履行義務の充足に係る進捗度に基づいて収益を一定の期間にわたって認識している。履行義務の充足に係る進捗度の測定は、原価比例法によって見積っている。
なお、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができないが、当該履行義務を充足する際に発生する費用を回収することが見込まれる工事については、原価回収基準を適用している。また、工期がごく短い工事については、完全に履行義務を充足した時点で収益を認識している。
兼業事業
兼業事業は、主に交通施設の標識及び交通安全用品の製造・販売等を行っており、商品及び製品の出荷から顧客が検収するまでの期間が短期間であるため、出荷時点で収益を認識している。
不動産賃貸事業
不動産賃貸事業は、土地、建物等の賃貸を行っており、賃貸の期間にわたって収益を認識している。
(6) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
連結キャッシュ・フロー計算書における資金(現金及び現金同等物)は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資からなる。
(重要な会計上の見積り)
履行義務の充足に係る進捗度等に基づいて一定の期間にわたり収益を認識する完成工事高
(1) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
・連結財務諸表に計上した金額の算出方法
工事収益総額、工事原価総額及び連結会計年度末における工事進捗度を合理的に見積り、これに応じて一定の期間にわたり収益を認識する完成工事高を計上している。
・重要な会計上の見積りに用いた主要な仮定
工事収益総額は、当事者間で合意された工事契約等に基づいて見積っている。工事原価総額は、工事案件ごとの実行予算に基づいて見積っている。なお実行予算は、作成時点で入手可能な情報に基づいて工事の完成までに必要となる作業内容や資機材価格について仮定し、作業効率等の諸条件を勘案して工種ごとに積み上げて作成している。また工事着工後も継続的に実行予算と実際発生原価の比較管理を行い、適時に実行予算書の見直しを行う等の原価管理に取り組んでいる。工事進捗度は、原価比例法によって見積っている。
・重要な会計上の見積りが翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響
工事収益総額及び工事原価総額の見積りは、新たな合意による工事契約の変更、工種並びに工法の見直し、工事着手後の作業内容の変更、実行予算作成時に顕在化していなかった事象の発生等の状況変化により変動する可能性があり、不確実性を伴う。その結果、翌連結会計年度の連結財務諸表の一定の期間にわたり収益を認識する完成工事高に影響を及ぼす場合がある。
(会計方針の変更)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用している。
法人税等の計上区分(その他の包括利益に対する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱いおよび「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日。以下「2022年改正適用指針」という。)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っている。なお、当該会計方針の変更による連結財務諸表への影響はない。
また、連結会社間における子会社株式等の売却に伴い生じた売却損益を税務上繰り延べる場合の連結財務諸表における取扱いの見直しに関連する改正については、2022年改正適用指針を当連結会計年度の期首から適用している。当該会計方針の変更は、遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表となっている。なお、当該会計方針の変更による前連結会計年度の連結財務諸表に与える影響はない。
(未適用の会計基準等)
「リースに関する会計基準」等
・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号 2024年9月13日)
・「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日)等
(1)概要
企業会計基準委員会において、日本基準を国際的に整合性のあるものとする取組みの一環として、借手の全てのリースについて資産及び負債を認識するリースに関する会計基準の開発に向けて、国際的な会計基準を踏まえた検討が行われ、基本的な方針として、IFRS第16号の単一の会計処理モデルを基礎とするものの、IFRS第16号の全ての定めを採り入れるのではなく、主要な定めのみを採り入れることにより、簡素で利便性が高く、かつ、IFRS第16号の定めを個別財務諸表に用いても、基本的に修正が不要となることを目指したリース会計基準等が公表された。
借手の会計処理として、借手のリースの費用配分の方法については、IFRS第16号と同様に、リースがファイナンス・リースであるかオペレーティング・リースであるかにかかわらず、全てのリースについて使用権資産に係る減価償却費及びリース負債に係る利息相当額を計上する単一の会計処理モデルが適用される。
(2)適用予定日
2028年3月期の期首から適用予定である。
(3)当該会計基準等の適用による影響
「リースに関する会計基準」等の適用による連結財務諸表に与える影響額については、現時点で評価中である。
(連結貸借対照表関係)
※1 受取手形・完成工事未収入金等のうち、顧客との契約から生じた債権の金額及び契約資産は、それぞれ次のとおりである。
※2 債権流動化による売掛債権譲渡高
※3 非連結子会社及び関連会社に対するものは、次のとおりである。
(連結損益計算書関係)
※1 顧客との契約から生じる収益
売上高については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載していない。顧客との契約から生じる収益の金額は、「(収益認識関係) 1 顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載している。
※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は次のとおりである。
※3 一般管理費に含まれる研究開発費の総額は、次のとおりである。
※4 固定資産売却益の内訳は次のとおりである。
※5 固定資産除売却損の内訳は次のとおりである。
(連結包括利益計算書関係)
※ その他の包括利益に係る組替調整額並びに法人税等及び税効果額
(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注) 普通株式の自己株式の株式数の増加200,000株は取締役会決議に基づく自己株式の取得によるものである。
2 配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1 発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注) 普通株式の自己株式の株式数の増加73株は単元未満株式の買取りによるものである。
2 配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
※1 現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係
2 重要な非資金取引の内容
(リース取引関係)
ファイナンス・リース取引
(借主側)
所有権移転外ファイナンス・リース取引
① リース資産の内容
有形固定資産
主として鉄道関係工事における工事用車両(車両運搬具)である。
② リース資産の減価償却の方法
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法によっている。
オペレーティング・リース取引
(貸主側)
オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料
(金融商品関係)
1 金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社グループは、主に電気設備工事業を行うための設備投資計画・資金計画に照らして、必要な資金を主に自己資金で賄っている。資金運用については安全性の高い金融資産に限定している。また、短期的な運転資金を銀行借入により調達している。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク並びにリスク管理体制
営業債権である受取手形・完成工事未収入金等は、顧客の信用リスクに晒されている。当該リスクに関しては、工事毎及び取引先毎に営業担当部署が残高管理を行い、主要な取引先の信用状況及び財務状況について定期的にモニタリングしている。
投資有価証券である株式は市場価格の変動リスクに晒されているが、主に業務上の関係を有する企業であり、定期的に時価や財務状況等を把握し経営者層に報告している。
営業債務及び借入金は、流動性リスクに晒されているが、営業債務である支払手形・工事未払金等及び電子記録債務は、そのほとんどが1年以内の支払期日である。また、短期借入金の使途は、主に短期的な運転資金である。当該リスクに関しては、年次・月次の資金計画を作成し、管理している。
(3) 信用リスクの集中
当期の連結決算日現在における営業債権のうち56.6%が特定の大口顧客(東日本旅客鉄道株式会社)に対するものである。
2 金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりである。
前連結会計年度(2024年3月31日)
※1 負債に計上されているものについては、( )で示している。
※2 「現金預金」、「支払手形・工事未払金等」、「電子記録債務」、「短期借入金」並びに
「未払法人税等」については短期間で決済されるため、時価は帳簿価額にほぼ等しい
ことから、記載を省略している。
※3 市場価格のない株式等は「(2)投資有価証券 その他有価証券」には含めていない。
当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりである。
当連結会計年度(2025年3月31日)
※1 負債に計上されているものについては、( )で示している。
※2 「現金預金」、「支払手形・工事未払金等」、「電子記録債務」、「短期借入金」並びに
「未払法人税等」については短期間で決済されるため、時価は帳簿価額にほぼ等しい
ことから、記載を省略している。
※3 市場価格のない株式等は「(2)投資有価証券 その他有価証券」には含めていない。
当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりである。
(注1) 金銭債権の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(注2) リース債務の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:千円)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:千円)
3 金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類している。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時
価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定
に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞ
れ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類している。
(1) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
前連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:千円)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:千円)
(2) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:千円)
※ 負債に計上されているものについては、( )で示している。
当連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:千円)
※ 負債に計上されているものについては、( )で示している。
(注)時価の算定に用いた評価技法及びインプットの説明
投資有価証券
上場株式は相場価格を用いて評価している。上場株式は活発な市場で取引されているため、その
時価をレベル1の時価に分類している。一方、当社グループが保有している地方債は相場価格が
入手できないため、元利金の合計額と当該債券の残存期間及び信用リスクを加味した利率を基に
割引現在価値法により時価を算定しており、レベル2の時価に分類している。
受取手形・完成工事未収入金等
これらの時価は、一定の期間ごとに区分した債権ごとに、債権額と満期までの期間及び信用リスク
を加味した利率を基に割引現在価値法により算定しており、レベル2の時価に分類している。
リース債務(固定負債)
これらの時価は、元利金の合計額と、当該債務の残存期間及び信用リスクを加味した利率を基に、
割引現在価値法により算定しており、レベル2の時価に分類している。
(有価証券関係)
1 満期保有目的の債券
前連結会計年度(2024年3月31日)
該当なし。
当連結会計年度(2025年3月31日)
2 その他有価証券
前連結会計年度(2024年3月31日)
(注) 非上場株式(連結貸借対照表計上額742,094千円)については、市場価格のない株式等のため、上記の「その他有価証券」には含めていない。
当連結会計年度(2025年3月31日)
(注) 非上場株式(連結貸借対照表計上額742,094千円)については、市場価格のない株式等のため、上記の「その他有価証券」には含めていない。
3 連結会計年度中に売却したその他有価証券
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
4 減損処理を行った有価証券
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項なし。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項なし。
(退職給付関係)
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 採用している退職給付制度の概要
提出会社は、確定給付型の制度として、退職一時金制度及び規約型確定給付企業年金制度を設けており、一部の連結子会社は退職一時金制度を設けている。
なお、一部の連結子会社が有する退職一時金制度は、簡便法により退職給付に係る負債及び退職給付費用を計算している。
2 確定給付制度
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
(2) 年金資産の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
(3) 簡便法を適用した制度の、退職給付に係る負債の期首残高と期末残高の調整表
(4) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表
(注) 簡便法を適用した制度を含む。
(5) 退職給付費用及びその内訳項目の金額
(6) 退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりである。
(7) 退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりである。
(8) 年金資産に関する事項
①年金資産の主な内訳
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりである。
②長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率を決定するため、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮している。
(9) 数理計算上の計算基礎に関する事項
当連結会計年度末における主要な数理計算上の計算基礎
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1 採用している退職給付制度の概要
提出会社は、確定給付型の制度として、退職一時金制度及び規約型確定給付企業年金制度を設けており、一部の連結子会社は退職一時金制度を設けている。
なお、一部の連結子会社が有する退職一時金制度は、簡便法により退職給付に係る負債及び退職給付費用を計算している。
2 確定給付制度
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
(2) 年金資産の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
(3) 簡便法を適用した制度の、退職給付に係る負債の期首残高と期末残高の調整表
(4) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表
(注) 簡便法を適用した制度を含む。
(5) 退職給付費用及びその内訳項目の金額
(6) 退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりである。
(7) 退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりである。
(8) 年金資産に関する事項
①年金資産の主な内訳
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりである。
②長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率を決定するため、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮している。
(9) 数理計算上の計算基礎に関する事項
当連結会計年度末における主要な数理計算上の計算基礎
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主な項目別の内訳
3.法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正
「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立し、2026年4月1日以後開始する連結会計年度より「防衛特別法人税」の課税が行われることになった。
これに伴い、2026年4月1日以後開始する連結会計年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債については、法定実効税率を30.6%から31.52%に変更し計算している。
この結果、繰延税金資産の金額(繰延税金負債の金額を控除した金額)が6,416千円減少し、当連結会計年度に計上された法人税等調整額が△24,537千円、その他有価証券評価差額金が30,954千円それぞれ増加している。
(資産除去債務関係)
資産除去債務のうち連結貸借対照表に計上しているもの
1 当該資産除去債務の概要
事務所用土地の不動産賃貸契約に伴う原状回復義務である。
2 当該資産除去債務の金額の算定方法
不動産賃貸契約に伴う原状回復義務のある物件の使用見込期間は11年~38年と見積り、割引率は0.99%~1.41%を使用して資産除去債務の金額を計算している。
3 当該資産除去債務の総額の増減
(賃貸等不動産関係)
当社は、東京都その他の地域において、賃貸用のオフィスビル(土地を含む。)等を所有している。2024年3月期における当該賃貸等不動産に関する賃貸損益は195,092千円の利益(賃貸収益は売上高に、主な賃貸費用は売上原価に計上。)であり、2025年3月期における当該賃貸等不動産に関する賃貸損益は187,109千円の利益(賃貸収益は売上高に、主な賃貸費用は売上原価に計上。)である。また、当該賃貸等不動産の連結貸借対照表計上額、期中増減額及び時価は、次のとおりである。
(単位:千円)
(注)1.連結貸借対照表計上額は、取得原価から減価償却累計額を控除した金額である。
2.期末の時価は、主として不動産鑑定士による「鑑定評価」に基づいて自社で算定した金額(指標等を用いて調整を行なったものを含む)であり、その他の物件については、一定の評価額や適切に市場価格を反映していると考えられる指標に基づいて自社で算定した金額である。
(収益認識関係)
1 顧客との契約から生じる収益を分解した情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
2 顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
主要な事業における主な履行義務の内容及び収益を認識する通常の時点は、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項」に記載している。
収益は、顧客との契約による取引価格に基づき認識している。取引の対価は、請負工事契約については概ね履行義務の充足に応じて段階的に受領しており、商品及び製品の販売については履行義務を充足してから主として2カ月以内に受領している。約束した対価の金額に、重大な金融要素は含んでいない。対価に変動可能性のある取引はない。
3 顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当連結会計年度末において存在する顧客との契約から翌連結会計年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報
(1) 契約資産及び契約負債の残高等
契約資産は、主に顧客との請負工事契約について期末日時点で未竣工であるが履行義務の充足に伴う取引の対価である。契約資産は、竣工した時点で顧客との契約から生じた債権に振り替える。当該対価は、契約の条件に従い、概ね履行義務の充足に応じて段階的に受領している。
契約負債は、主に顧客との請負工事契約について契約条件に基づき顧客から受け取った前受金である。契約負債は、収益の認識に伴い取り崩される。
前連結会計年度に認識した収益のうち、期首時点の契約負債残高に含まれていたものは、196,541千円である。過去の期間に部分的に充足した履行義務から、前連結会計年度に認識した収益の額に重要性はない。
当連結会計年度に認識した収益のうち、期首時点の契約負債残高に含まれていたものは、97,928千円である。過去の期間に部分的に充足した履行義務から、当連結会計年度に認識した収益の額に重要性はない。
(2) 残存履行義務に配分した取引価格
前連結会計年度末における残存履行義務(兼業事業に係る履行義務については、当初に予想される契約期間が1年以内のため除く)に配分された取引価格の総額は50,230,200千円である。当該残存履行義務について、履行義務の充足につれて約9割は3年以内に収益を認識すると見込んでいる。
当連結会計年度末における残存履行義務(兼業事業に係る履行義務については、当初に予想される契約期間が1年以内のため除く)に配分された取引価格の総額は47,717,655千円である。当該残存履行義務について、履行義務の充足につれて約9割は3年以内に収益を認識すると見込んでいる。
なお、顧客との契約から生じる対価の中に、取引価格に含まれていない金額はない。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定や、業績を評価するために定期的に点検を行う対象となっているものである。
当社は、事業内容として「電気設備工事」、「標識等の製造・販売」及び「不動産の賃貸」に区分され、それぞれ事業活動を展開している。従って、当社ではこれらの事業内容を基礎とし「電気設備工事業」、「兼業事業」及び「不動産賃貸事業」の3つを報告セグメントとしている。
「電気設備工事業」は、鉄道電気設備、道路設備、屋内外電気設備、送電線設備の工事を行っている。
「兼業事業」は、ケーブルの接続材料、鉄道標識、道路標識等の製造及び販売を行っている。
「不動産賃貸事業」は、当社が所有する土地、建物等の賃貸を行っている。
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における会計処理の方法と概ね同一である。なお、報告セグメント間の取引は、連結会社間の取引であり、市場価格等に基づいている。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1.(1) セグメント利益の調整額 △3,220,237千円には、セグメント間取引消去 29,994千円、各報告セグメントに配分していない全社費用△3,250,232千円が含まれている。全社費用は、報告セグメントに帰属しない一般管理費である。
(2) セグメント資産の調整額33,239,703千円は、主に各報告セグメントに配分していない全社資産である。
(3) 報告セグメントごとの負債は、経営資源の配分の決定及び業績評価に使用していないため、記載していない。
(4) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額1,248,862千円は、全社資産の増加によるものである。
2.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っている。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1.(1) セグメント利益の調整額 △3,625,083千円には、セグメント間取引消去44,491千円、各報告セグメントに配分していない全社費用△3,669,575千円が含まれている。全社費用は、報告セグメントに帰属しない一般管理費である。
(2) セグメント資産の調整額31,598,515千円は、主に各報告セグメントに配分していない全社資産である。
(3) 報告セグメントごとの負債は、経営資源の配分の決定及び業績評価に使用していないため、記載していない。
(4) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額268,574千円は、全社資産の増加によるものである。
2.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っている。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の内容を開示しているため、記載を省略している。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
海外売上高がないため、記載していない。
(2) 有形固定資産
海外に所在する固定資産がないため、記載していない。
3 主要な顧客ごとの情報
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の内容を開示しているため、記載を省略している。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
海外売上高がないため、記載していない。
(2) 有形固定資産
海外に所在する固定資産がないため、記載していない。
3 主要な顧客ごとの情報
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項なし。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項なし。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項なし。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項なし。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項なし。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項なし。
【関連当事者情報】
関連当事者との取引
連結財務諸表提出会社と関連当事者との取引
1 連結財務諸表提出会社の親会社及び主要株主(会社等の場合に限る。)等
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 取引条件及び取引条件の決定方針等
一般取引先と同様である。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 取引条件及び取引条件の決定方針等
一般取引先と同様である。
2 連結財務諸表提出会社と同一の親会社をもつ会社等及び連結財務諸表提出会社のその他の関係会社の子会社等
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 取引条件及び取引条件の決定方針等
一般取引先と同様である。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 取引条件及び取引条件の決定方針等
一般取引先と同様である。
親会社又は重要な関連会社に関する注記
重要な関連会社の要約財務情報
当連結会計年度において、重要な関連会社は東日本電気エンジニアリング(株)であり、その要約財務情報は以下のとおりである。
(1株当たり情報)
(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため、記載していない。
2.1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりである。
(重要な後発事象)
該当事項なし。
⑤ 【連結附属明細表】
【社債明細表】
該当事項なし。
【借入金等明細表】
(注) 1.平均利率は、期末残高による加重平均利率である。
2.リース債務(1年以内に返済予定のものを除く。)の連結決算日後5年内における返済予定額は以下のとおりである。
※ 返済予定期限が5年超のリース債務は35,775千円である。
【資産除去債務明細表】
当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における資産除去債務の金額が、当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における負債及び純資産の合計額の100分1以下であるため、連結財務諸表規則第92条の2の規定により記載を省略している。
(2) 【その他】
当連結会計年度における半期情報等
(注)第1四半期連結累計期間及び第3四半期連結累計期間に係る財務情報に対するレビュー :有
2 【財務諸表等】
(1)【財務諸表】
①【貸借対照表】
②【損益計算書】
【完成工事原価報告書】
(注) 当社の原価計算の方法は、個別原価計算の方法により工事ごとに原価を材料費、労務費、外注費及び経費の要素別に分類集計している。
③【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1 有価証券の評価基準及び評価方法
子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法
その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
2 棚卸資産の評価基準及び評価方法
未成工事支出金
個別法による原価法
材料貯蔵品
移動平均法による原価法(貸借対照表価額は、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
3 固定資産の減価償却の方法
有形固定資産(リース資産を除く)
定率法(ただし、1998年4月1日以降取得した建物(建物附属設備を除く)並びに2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物については定額法)によっている。
なお、耐用年数及び残存価額については、法人税法に規定する方法と同一の基準によっている。
無形固定資産
定額法によっている。
なお、耐用年数については、法人税法に規定する方法と同一の基準によっている。
また、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法によっている。
リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法によっている。
4 引当金の計上基準
貸倒引当金
金銭債権の取立不能による損失に備えるため設定しており、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上している。
完成工事補償引当金
完成工事にかかる責任補修費用の支出に備えるため設定しており、完成工事高に対する将来の見積補償額に基づいて計上している。
工事損失引当金
受注工事の損失に備えるため、工事損失の発生が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積もることができる工事について、その損失見積額を計上することとしている。
賞与引当金
従業員に支給する賞与に備えるため、当事業年度に対応する支給見込額を計上している。
役員賞与引当金
役員に支給する賞与に備えるため、当事業年度に対応する支給見込額を計上している。
退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上している。
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっている。
過去勤務費用については、発生時に一括費用処理することとしている。
数理計算上の差異については、発生時の翌事業年度に一括費用処理している。
5 収益及び費用の計上基準
主要な事業における主な履行義務の内容及び収益を認識する通常の時点は以下のとおりである。
電気設備工事業
電気設備工事業は、鉄道電気設備、道路設備、屋内外電気設備、送電線設備の工事請負を行っており、顧客との契約における履行義務を充足するにつれて、履行義務の充足に係る進捗度に基づいて収益を一定の期間にわたって認識している。履行義務の充足に係る進捗度の測定は、原価比例法によって見積っている。
なお、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができないが、当該履行義務を充足する際に発生する費用を回収することが見込まれる工事については、原価回収基準を適用している。また、工期がごく短い工事については、完全に履行義務を充足した時点で収益を認識している。
兼業事業
兼業事業は、主に交通施設の標識及び交通安全用品の製造・販売等を行っており、商品及び製品の出荷から顧客が検収するまでの期間が短期間であるため、出荷時点で収益を認識している。
不動産賃貸事業
不動産賃貸事業は、土地、建物等の賃貸を行っており、賃貸の期間にわたって収益を認識している。
6 その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異の会計処理の方法は、連結財務諸表における会計処理の方法と異なっている。
(重要な会計上の見積り)
履行義務の充足に係る進捗度等に基づいて一定の期間にわたり収益を認識する完成工事高
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
連結財務諸表「注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載した内容と同一である。
(会計方針の変更)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当事業年度の期首から適用している。
法人税等の計上区分(その他の包括利益に関する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱いに従っている。なお、当該会計方針の変更による財務諸表への影響はない。
(貸借対照表関係)
※1 関係会社に対する債権債務
※2 債権流動化による売掛債権譲渡高
(損益計算書関係)
※1 固定資産売却益の内訳は、次のとおりである。
※2 固定資産除売却損の内訳は、次のとおりである。
※3 関係会社との取引高
(有価証券関係)
子会社株式及び関連会社株式(当事業年度の貸借対照表計上額は子会社株式178,550千円、関連会社株式55,198千円、前事業年度の貸借対照表計上額は子会社株式178,550千円、関連会社株式55,198千円)は、市場価格のない株式等のため、記載していない。
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主な項目別の内訳
(注)前事業年度は、法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間の差異が法定実効税率の100分の5以下であるため注記を省略している。
3.法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正
「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立し、2026年4月1日以後開始する事業年度より「防衛特別法人税」の課税が行われることになった。
これに伴い、2026年4月1日以後開始する事業年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債については、法定実効税率を30.6%から31.52%に変更し計算している。
この結果、繰延税金資産の金額(繰延税金負債の金額を控除した金額)が11,869千円減少し、当事業年度に計上された法人税等調整額が△19,084千円、その他有価証券評価差額金が30,954千円それぞれ増加している。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係)」に同一の内容を記載しているので、注記を省略している。
(重要な後発事象)
該当事項なし。
④ 【附属明細表】
【有価証券明細表】
【株式】
【有形固定資産等明細表】
(注) 1.当期増加額の主な内容は次のとおりである。
2.当期減少額の主な内容は次のとおりである。
3.無形固定資産の金額が資産の総額の1%以下であるため「当期首残高」、「当期増加額」及び「当期減少額」の記載を省略している。
【引当金明細表】
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略している。
(3) 【その他】
該当事項なし。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当会社の単元未満株式を有する株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができない。
会社法第189条第2項各号に掲げる権利
会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社は、法第24条の7第1項に規定する親会社等はない。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間において関東財務局長に提出した金融商品取引法第25条第1項各号に掲げる書類は、次のとおりである。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項なし。