第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
(はじめに)
本項目では、本書の判読性の観点から当社設立から現在に至るまで当社の変遷状況等について説明します。
[変遷図]

上記変遷図の通り、当社は設立以降複数回の企業再編を実施していますが、当社の実質上の存続会社は、太線枠の会社となります。
そのため、本書において当社における過去の事象を記載する項目については、実質上の存続会社である太線枠の会社に係る事象について記載しています。
(注) 日本テレコム㈱は、2006年10月1日付で商号を「ソフトバンクテレコム㈱」に変更しました。また、同社は、2007年2月1日付でソフトバンクテレコム販売㈱との合併により消滅し、ソフトバンクテレコム販売㈱は、商号を「ソフトバンクテレコム㈱」に変更しています。
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注1) 第36期において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、第35期の連結経営指標等については、暫定的な会計処理の確定の内容を反映しています。
(注2) 共通支配下の取引として取得した子会社については、第37期より、非支配株主が存在する中で行われた共通支配下の取引について、取得法に基づいて会計処理する方法に変更し、当該会針処理を遡及適用しています。そのため、第36期の連結経営指標は、遡及修正後の数値を記載しています。
(注3) 2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき10株の割合をもって株式分割を行いました。第35 期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、「1株当たり親会社所有者帰属持分」「親会社の所有者に帰属する基本的1株当たり純利益」および「親会社の所有者に帰属する希薄化後1株当たり純利益」を算定しています。
(注4) 1株当たり親会社所有者帰属持分に使用する親会社所有者帰属持分は、「親会社の所有者に帰属する持分」から当社の普通株主に帰属しない金額を控除し、算定しています。
(注5) 親会社の所有者に帰属する基本的1株当たり純利益に使用する純利益は、「親会社の所有者に帰属する純利益」から当社の普通株主に帰属しない金額を控除し、算定しています。
(注6) 親会社の所有者に帰属する希薄化後1株当たり純利益に使用する純利益は、「親会社の所有者に帰属する純利益」から当社の普通株主に帰属しない金額を控除し、算定しています。
(注7) 百万円未満を四捨五入して表示しています。
(注8) 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。
(2) 提出会社の経営指標等
(注1) 百万円未満を四捨五入して表示しています。
(注2) 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。
(注3) 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)および「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号 2021年3月26日)を第36期の期首から適用しており、第36期以降に係る主要な経営指標等については、当会計基準等を適用した後の指標等となっています。
(注4) 2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき10株の割合をもって株式分割を行いました。第35 期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、「1株当たり純資産額」「1株当たり当期純利益」および「潜在株式調整後1株当たり当期純利益」を算定しています。
(注5) 第39期の「1株当たり配当額(普通株式)」は、株式分割前の中間配当額43.00円と株式分割後の期末配当額4.30円を合計したものです。株式分割前の基準で換算した期末配当額は43.00円、年間配当額は86.00円です。
(注6) 1株当たり純資産額は、「純資産」から当社の普通株主に帰属しない金額を控除し、算定しています。
(注7) 1株当たり当期純利益は、「当期純利益」から当社の普通株主に帰属しない金額を控除し、算定しています。
(注8) 株価収益率および配当性向は、当社の普通株主に帰属しない金額を控除し、算定しています。
(注9) 最高・最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部における株価を、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場における株価を記載しています。なお、第39期の株価については株式分割後の最高株価および最低株価を記載しており、( )内に株式分割前の最高株価および最低株価を記載しています。第1回社債型種類株式は、2023年11月2日から東京証券取引所プライム市場に上場しており、それ以前の株価については該当事項がありません。また、第2回社債型種類株式は、2024年10月4日から東京証券取引所プライム市場に上場しており、それ以前の株価については該当事項がありません。
(注10) 第1回社債型種類株式は2023年11月2日に東京証券取引所プライム市場に上場したため、第35期から第38期の株主総利回りについては記載していません。第39期の株主総利回りは、2024年3月期末を基準として算定しています。また、第2回社債型種類株式は2024年10月4日に東京証券取引所プライム市場に上場したため、株主総利回りについては記載していません。
2 【沿革】
(注1) 鉄道通信㈱は同社を存続会社として、日本テレコム㈱を1989年5月1日付で吸収合併し、商号を「日本テレコム㈱」に変更しました。なお、合併前の「日本テレコム㈱」と合併後の「日本テレコム㈱」との区別を明確にするため、合併前の会社名は(旧)の文字を付しています。
(旧)日本テレコム㈱の沿革は次の通りです。
1984年10月 (旧)日本テレコム㈱を設立
1985年6月 第一種電気通信事業許可を取得
(注2) ジェイフォン東京㈱、ジェイフォン関西㈱、ジェイフォン東海㈱、ジェイフォン九州㈱、ジェイフォン中国㈱、ジェイフォン東北㈱、ジェイフォン北海道㈱、ジェイフォン北陸㈱、ジェイフォン四国㈱
(注3) 日本テレコム㈱(子会社)は、2006年10月1日付で商号を「ソフトバンクテレコム㈱」に変更しました。また、同社は、2007年2月1日付でソフトバンクテレコム販売㈱との合併により消滅し、ソフトバンクテレコム販売㈱は、商号を「ソフトバンクテレコム㈱」に変更しています。
(注4) ボーダフォンホールディングス㈱は同社を存続会社として、ボーダフォン㈱を2004年10月1日付で吸収合併し、商号を「ボーダフォン㈱」に変更しました。なお、合併前の「ボーダフォン㈱」と合併後の「ボーダフォン㈱」との区別を明確にするため、合併前の会社名は(旧)の文字を付しています。
(旧)ボーダフォン㈱の沿革は次の通りです。
(注5) ソフトバンク㈱は、2015年7月1日付で商号を「ソフトバンクグループ㈱」に変更しています。
(注6) ソフトバンクグループインターナショナル合同会社は、2018年6月15日付で株式会社に組織変更し、「ソフトバンクグループジャパン㈱」に商号変更しています。
(注7) ソフトバンクコマース&サービス㈱は、2019年1月1日付で商号を「SB C&S㈱」に変更しています。
(注8) SB C&S ホールディングス合同会社は、2018年3月23日付でSB C&S ホールディングス㈱に組織変更しています。また、同社は、同社を存続会社として、SB C&S㈱を2020年4月1日付で吸収合併し、商号を「SB C&S㈱」に変更しました。
(注9) ソフトバンク・テクノロジー㈱は、2019年10月1日付で商号を「SBテクノロジー㈱」に変更しています。
(注10) FinTechとは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、金融サービスと情報通信技術を結び付けた様々な革新的なサービスのことを意味します。
(注11) ヤフー㈱は、2019年10月1日付で商号を「Zホールディングス㈱」に変更しており、同日付で紀尾井町分割準備㈱は商号を「ヤフー㈱」に変更しています。
(注12) LINE㈱は、旧LINE分割準備㈱であり、旧LINE㈱(現Aホールディングス㈱)の全事業(Zホールディングス㈱株式ならびにZホールディングス㈱および旧LINE㈱の対等な精神に基づく経営統合に関して旧LINE㈱が締結した契約に係る契約上の地位その他吸収分割契約において定める権利義務を除く。)を吸収分割により承継した法人です。
(注13) 2023年10月1日付でZホールディングス㈱を存続会社とし、同社ならびにLINE㈱およびヤフー㈱を中心としたグループ内再編が行われました。同日をもって、Zホールディングス㈱はLINEヤフー㈱に、LINE㈱はZ中間グローバル㈱に商号変更され、ヤフー㈱は消滅しました。
(注14) SDCV(Software-Defined Connected Vehicle)とは主にインターネットに接続されたソフトウエアを通じて機能を更新することができる車両のことを指します。
3 【事業の内容】
(1) 事業内容の概要
当企業集団は、2025年3月31日現在、当社と子会社229社(以下「当社グループ」)、関連会社53社および共同支配企業14社により構成されています。当社の親会社はソフトバンクグループ㈱です。以下、「ソフトバンクグループ㈱」はソフトバンクグループ㈱単体、「ソフトバンクグループ」はソフトバンクグループ㈱およびその子会社を含む企業集団、「LINEヤフーグループ」はLINEヤフー㈱およびその子会社を含む企業集団とします。
ソフトバンクグループは、創業以来一貫して、情報革命を通じ人類と社会に貢献してきました。「情報革命で人々を幸せに」という経営理念の下、世界の人々が最も必要とするテクノロジーやサービスを提供する企業グループとなることを目指すとともに、企業価値の最大化を図ってきました。
その中において、当社グループはソフトバンクグループの日本における中心的な事業会社として、ソフトウエアの卸販売、ブロードバンド、固定通信等の事業を受け継ぎつつ、最先端テクノロジーを用いて快適で利便性の高い通信サービスを競争力のある価格で提供し、日本における通信と社会の発展に貢献してきました。当社グループは、成長戦略「Beyond Carrier」を推進することにより、日本でも有数の通信ネットワークに加え、総合インターネットサービス「Yahoo! JAPAN」やコミュニケーションアプリ「LINE」、キャッシュレス決済サービス「PayPay」など日本最大級のユーザー基盤を有する通信・IT企業グループとなりました。今後も、成長戦略「Beyond Carrier」の下、コアビジネスである通信事業の持続的な成長を図りながら、通信キャリアの枠を超え、情報・テクノロジー領域のさまざまな分野で積極的にグループの事業を拡大することで、企業価値の最大化を目指します。また、通信事業とこれらのグループ事業との連携を強化することを通じて、通信事業の競争力を強化するとともに、グループ事業のサービス利用者数の拡大やユーザーエンゲージメントの向上などのシナジーの創出を推進します。
a. コンシューマ事業
主として、日本国内の個人のお客さまに対し、モバイルサービス、ブロードバンドサービスおよび「おうちでんき」などの電力サービスを提供しています。また、携帯端末メーカーから携帯端末を仕入れ、ソフトバンクショップ等を運営する代理店または個人のお客さまに対して販売しています。
(a) モバイルサービス
モバイルサービスでは、次の3つのブランドを展開しています。
「SoftBank」および「Y!mobile」のスマートフォンユーザーに対しては、追加料金を支払うことなく、LINEヤフー㈱提供の「LYPプレミアム」(注1)をご利用いただけるサービスを提供しています。
これに加え、「SoftBank」スマートフォンユーザーは、PayPayポイントがたくさんもらえる「ソフトバンクプレミアム」の特典として、PayPayポイントが戻ってくる「スーパーPayPayクーポン」の提供を受けられます。また、長く対象プランに加入頂いているお客さまに対する長期継続特典として、PayPayポイントの付与等を実施しています。
(b) ブロードバンドサービス
ブロードバンドサービスでは、主として、個人のお客さま向けの高速・大容量通信回線サービスである「SoftBank 光」(注2)、「フレッツ光」とセットで提供するISPサービス(注3)である「Yahoo! BB 光 with フレッツ」を展開しています。
また、2015年より、「SoftBank 光」等のブロードバンドサービスを移動通信サービスとセットで契約するお客さまに対し、移動通信サービスの通信料金を割り引くサービス「おうち割 光セット」を提供しています。
(c) 電力サービス
電力サービスでは、主として、個人のお客さま向けに「おうちでんき」、「自然でんき」などの電力供給サービスを提供しています。
(主要な関係会社)
当社、Wireless City Planning㈱、SBモバイルサービス㈱、SBパワー㈱
b. エンタープライズ事業
法人のお客さまに対し、モバイル回線提供や携帯端末レンタルなどのモバイルサービス、固定電話やデータ通信などの固定通信サービス、データセンター、クラウド、セキュリティ、グローバル、AI(注4)、IoT(注5)、デジタルマーケティング等のソリューションサービスなど、多様な法人向けサービスを提供しています。
(主要な関係会社)
当社、Wireless City Planning㈱、SBエンジニアリング㈱、㈱IDCフロンティア、㈱イーエムネットジャパン、Cubic Telecom Ltd.、SBテクノロジー㈱(注6)、サイバートラスト㈱(注6)
c. ディストリビューション事業
変化する市場環境を迅速にとらえた最先端のプロダクトやサービスを提供しています。法人のお客さま向けには、クラウドサービス、AIを含めた先進テクノロジーを活用した商材を提供しています。個人のお客さま向けには、メーカーあるいはディストリビューターとして、ソフトウエアやモバイルアクセサリー、IoTプロダクト等、多岐にわたる商品の企画・提供を行っています。
(主要な関係会社)
SB C&S㈱
d. メディア・EC事業
メディアおよびコマースを中心としたサービスを展開し、オンラインからオフラインまで一気通貫でサービスを提供しています。メディア領域においては、総合インターネットサービス「Yahoo! JAPAN」やコミュニケーションアプリ「LINE」での広告関連サービス、コマース領域においては「Yahoo!ショッピング」、「ZOZOTOWN」などのオンラインショッピングサービスや「Yahoo!オークション」などのリユースサービス、戦略領域においては、メディア・コマースに次ぐ新たな収益の柱となるよう取り組んでいるFinTech(注7)サービス等の提供を行っています。
(主要な関係会社)
LINEヤフー㈱、アスクル㈱、㈱ZOZO、㈱一休、PayPay銀行㈱、LINE Pay㈱、LINE Pay Taiwan Limited(注8)、LINE Financial Corporation、LINE Plus Corporation、LINE SOUTHEAST ASIA CORP.PTE.LTD.、dely㈱(注9)
e. ファイナンス事業
QRコード決済やクレジットカードなどのキャッシュレス決済サービス、加盟店のマーケティングソリューションの開発・提供、資産運用などの金融サービス、およびクレジットカード・電子マネー・QRコードなど多様化する決済を一括で提供する決済代行サービスなどを提供しています。
(主要な関係会社)
PayPay㈱、PayPayカード㈱、SBペイメントサービス㈱、PayPay証券㈱
f. その他の事業
その他の事業として、デジタルメディア・デジタルコンテンツの企画・制作などを行っています。当社グループでは最先端の技術革新をビジネスチャンスとして常に追求しており、FinTech、IoT、クラウドなどの分野に積極的に投資を行い、事業展開を図っています。
(主要な関係会社)
当社、アイティメディア㈱
(注1) 「LYPプレミアム」(月額会員費508円(税込)から)は、旧「Yahoo!プレミアム」で提供していた、「Yahoo!ショッピング」利用によるPayPayポイント(譲渡不可)の付与などに加え、「LINE」でLINEスタンプ プレミアムのベーシックコースが適用されるなど、さまざまなサービスで特典を受けられる会員サービスです。「SoftBank」ユーザーは「スマートログイン」設定により、また、「Y!mobile」ユーザーは初期登録により、追加料金の支払いなしに利用できます。
(注2) 「SoftBank Air」を含みます。
(注3) ISPサービスとは、ユーザーのコンピューターをインターネットに接続するための手段を提供するサービスを意味します。ISPはInternet Service Providerの略称です。
(注4) AIとは、Artificial Intelligenceの略称で、人工知能のことです。
(注5) IoTとは、Internet of Thingsの略称で、モノがインターネット経由で通信することです。
(注6) 2025年3月期より、「その他」に区分されていたSBテクノロジー㈱およびサイバートラスト㈱等を「エンタープライズ事業」に移管しました。
(注7) FinTechとは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、金融サービスと情報通信技術を結び付けたさまざまな革新的なサービスのことです。
(注8) LINE Pay Taiwan Limitedは、2024年12月5日に台湾証券取引所へ上場しました。
(注9) dely㈱は、2024年12月19日に東京証券取引所グロース市場へ上場しました。
下図は、2025年3月31日現在における議決権所有割合を示しています。

事業系統図は次の通りです。(2025年3月31日現在)

(2) 事業に係る法的規制
当社グループのうち、国内において電気通信サービスを提供する会社は電気通信事業に係る登録電気通信事業者および認定電気通信事業者であるため、電気通信事業を行うにあたり、電気通信事業法に基づく法的規制事項があります。
また、無線局に係る電気通信設備の設置にあたっては、電波法に基づく免許等を受ける必要があります。
事業に係る法的規制の概要は以下の通りです。
a. 電気通信事業法
(a) 登録電気通信事業に係る規制
ⅰ.電気通信事業の登録(第9条)
電気通信事業を営もうとする者は、総務大臣の登録を受けなければならない。
ⅱ.登録の拒否(第12条)
総務大臣は、第10条第1項(電気通信事業の登録)の申請書を提出した者が次の各号のいずれかに該当するとき、または当該申請書もしくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、もしくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。
(ⅰ) 電気通信事業法、有線電気通信法もしくは電波法またはこれらに相当する外国の法令の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、またはその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者。
(ⅱ) 第14条第1項(登録の取消し)の規定により登録の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者または電気通信事業法に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている同種類の登録(当該登録に類する許可その他の行政処分を含む。)の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者。
(ⅲ) 法人または団体であって、その役員のうちに前2号のいずれかに該当する者があるもの。
(ⅳ) 外国法人等であって国内における代表者又は国内における代理人を定めていない者。
(ⅴ) その電気通信事業が電気通信の健全な発達のために適切でないと認められる者。
ⅲ.登録の更新(第12条の2)
第9条(電気通信事業の登録)の登録は、第12条の2第1項各号に掲げる事由が生じた場合において、当該事由が生じた日から起算して3箇月以内にその更新を受けなかったときは、その効力を失う。
ⅳ.変更登録等(第13条)
第9条(電気通信事業の登録)の登録を受けた者は、業務区域または電気通信設備の概要の事項を変更しようとするときは、総務大臣の変更登録を受けなければならない。ただし、総務省令で定める軽微な変更については、この限りでない。
ⅴ.登録の取消し(第14条)
総務大臣は、第9条(電気通信事業の登録)の登録を受けた者が次の各号のいずれかに該当するときは、同条の登録を取り消すことができる。
(ⅰ) 当該第9条の登録を受けた者が電気通信事業法または同法に基づく命令もしくは処分に違反した場合において、公共の利益を阻害すると認めるとき。
(ⅱ) 不正の手段により第9条の登録、第12条の2第1項の登録の更新または第13条第1項の変更登録を受けたとき。
(ⅲ) 第12条(登録の拒否)第1項第1号から第4号まで(第2号にあっては、電気通信事業法に相当する外国の法令の規定に係る部分に限る。)のいずれかに該当するに至ったとき。
ⅵ.承継(第17条)
電気通信事業の全部の譲渡しがあったとき、または電気通信事業者について合併、分割(電気通信事業の全部を承継させるものに限る。)があったときは、当該電気通信事業の全部を譲り受けた者または合併後存続する法人もしくは合併により設立した法人、分割により当該電気通信事業の全部を承継した法人は、電気通信事業者の地位を承継し、電気通信事業者の地位を承継した者は、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。
ⅶ.事業の休止および廃止ならびに法人の解散(第18条)
(ⅰ) 電気通信事業者は、電気通信事業の全部または一部を休止し、または廃止したときは、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。
(ⅱ) 電気通信事業者は、電気通信事業の全部または一部を休止し、または廃止しようとするときは、総務省令で定めるところにより、当該休止または廃止しようとする電気通信事業の利用者に対し、その旨を周知させなければならない。
ⅷ.基礎的電気通信役務の契約約款(第19条)
基礎的電気通信役務を提供する電気通信事業者は、その提供する基礎的電気通信役務に関する料金その他の提供条件について契約約款を定め、総務省令で定めるところにより、その実施前に、総務大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
基礎的電気通信役務を提供する電気通信事業者は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、契約約款で定める料金その他の提供条件については、届け出た契約約款によらなければ基礎的電気通信役務を提供してはならない。
(ⅰ)災害時など総務省令で定める基準に従い、届出契約約款に定める当該基礎的電気通信役務の料金を減免する場合
(ⅱ)当該基礎的電気通信役務(第二号基礎的電気通信役務に限る。)の提供の相手方と料金その他の提供条件について別段の合意がある場合
(注) 基礎的電気通信役務とは、国民生活に不可欠であるためあまねく日本全国における提供が確保されるべきサービスとして、電気通信事業法施行規則において指定されています。第一号基礎的電気通信役務としては「アナログ電話の加入者回線」や「公衆電話」等が該当し、第二号基礎的電気通信役務としては「FTTHアクセスサービス」等が指定されています。
当社の主たるサービスで該当するものは、第一号基礎的電気通信役務としては「おとくライン」の基本料、第二号基礎的電気通信役務としては「SoftBank光」です。
ⅸ.電気通信回線設備との接続(第32条)
電気通信事業者は、他の電気通信事業者から当該他の電気通信事業者の電気通信設備をその設置する電気通信回線設備に接続すべき旨の請求を受けたときは、次に掲げる場合を除き、これに応じなければならない。
(ⅰ) 電気通信役務の円滑な提供に支障が生ずるおそれがあるとき。
(ⅱ) 当該接続が当該電気通信事業者の利益を不当に害するおそれがあるとき。
(ⅲ) 前2号に掲げる場合のほか、総務省令で定める正当な理由があるとき。
ⅹ.第一種指定電気通信設備との接続(第33条)
第一種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、当該第一種指定電気通信設備と他の電気通信事業者の電気通信設備との接続に関する接続料および接続条件について接続約款を定め、総務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
(注1) 第一種指定電気通信設備とは、加入者回線およびこれと一体として設置される設備であって、他の電気通信事業者との接続が利用者の利便の向上および電気通信の総合的かつ合理的な発達に欠くことができない電気通信設備をいいます。現在、第一種指定電気通信設備には、東日本電信電話㈱(以下「NTT東日本」)と西日本電信電話㈱(以下「NTT西日本」)が設置するNGN、加入光ファイバー等が指定されています。
(注2) 当社は、当連結会計年度末現在、第一種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者に該当していません。
ⅺ.外国政府等との協定等の認可(第40条)
電気通信事業者は、外国政府または外国人もしくは外国法人との間に、電気通信業務に関する協定または契約であって総務省令で定める重要な事項を内容とするものを締結し、変更し、または廃止しようとするときは、総務大臣の認可を受けなければならない。
(b) 認定電気通信事業に係る規制
ⅰ.事業の認定(第117条)
電気通信回線設備を設置して電気通信役務を提供する電気通信事業を営む電気通信事業者または当該電気通信事業を営もうとする者は、次節の規定(土地の使用)の適用を受けようとする場合には、申請により、その電気通信事業の全部または一部について、総務大臣の認定を受けることができる。
ⅱ.欠格事由(第118条)
次の各号のいずれかに該当する者は、前条の認定を受けることができない。
(ⅰ) 電気通信事業法または有線電気通信法もしくは電波法またはこれらに相当する外国の法令の規定により罰金以上の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その執行を終わり、またはその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者。
(ⅱ) 第125条(認定の失効)第2号に該当することにより認定がその効力を失い、その効力を失った日から2年を経過しない者または第126条(認定の取消し)第1項の規定により認定の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者。
(ⅲ) 法人または団体であって、その役員のうちに前2号のいずれかに該当する者があるもの。
(ⅳ) 外国法人等であって国内における代表者等又は国内における代理人を定めていない者。
ⅲ.変更の認定等(第122条)
(ⅰ) 認定電気通信事業者は、業務区域、電気通信設備の概要を変更しようとするときは、総務大臣の認定を受けなければならない。ただし、総務省令で定める軽微な変更については、この限りでない。
(ⅱ) 認定電気通信事業者は、前項ただし書の総務省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。
ⅳ.承継(第123条)
(ⅰ) 認定電気通信事業者たる法人が合併または分割(認定電気通信事業の全部を承継させるものに限る。)をしたときは、合併後存続する法人もしくは合併により設立された法人または分割により当該認定電気通信事業の全部を承継した法人は、総務大臣の認可を受けて認定電気通信事業者の地位を承継することができる。
(ⅱ) 認定電気通信事業者が認定電気通信事業の全部の譲渡しをしたときは、当該認定電気通信事業の全部を譲り受けた者は、総務大臣の認可を受けて認定電気通信事業者の地位を承継することができる。
ⅴ.事業の休止および廃止(第124条)
認定電気通信事業者は、認定電気通信事業の全部または一部を休止し、または廃止したときは、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。
ⅵ.認定の取消し(第126条)
総務大臣は、認定電気通信事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その認定を取り消すことができる。
(ⅰ) 第118条(欠格事由)第1号、第3号または第4号に該当するに至ったとき。
(ⅱ) 第120条(事業の開始の義務)第1項の規定により指定した期間(同条第3項の規定による延長があったときは、延長後の期間)内に認定電気通信事業を開始しないとき。
(ⅲ) 前2号に規定する場合のほか、認定電気通信事業者が電気通信事業法または同法に基づく命令もしくは処分に違反した場合において、公共の利益を阻害すると認めるとき。
(c) 電気通信事業者の禁止行為
ⅰ.電気通信事業者の禁止行為(第27条の2)
(ⅰ) 電気通信事業者は、次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 利用者に対し、第26条第1項各号に掲げる電気通信役務の提供に関する契約に関する事項であって、利用者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものにつき、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為
(2) 第26条第1項各号に掲げる電気通信役務の提供に関する契約の締結の勧誘に先立って、その相手方(電気通信事業者である者を除く。)に対し、自己の氏名若しくは名称又は当該契約の締結の勧誘である旨を告げずに勧誘する行為(利用者の利益の保護のため支障を生ずるおそれがないものとして総務省令で定めるものを除く。)
(3) 第26条第1項各号に掲げる電気通信役務の提供に関する契約の締結の勧誘を受けた者(電気通信事業者である者を除く。)が当該契約を締結しない旨の意思(当該勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思を含む。)を表示したにもかかわらず、当該勧誘を継続する行為(利用者の利益の保護のため支障を生ずるおそれがないものとして総務省令で定めるものを除く。)
(4) 前3号に掲げるもののほか、利用者の利益の保護のため支障を生ずるおそれがあるものとして総務省令で定める行為
(d) 移動電気通信役務を提供する電気通信事業者の禁止行為
ⅰ.移動電気通信役務を提供する電気通信事業者の禁止行為(第27条の3)
(ⅰ) 総務大臣は、総務省令で定めるところにより、電気通信役務の提供の状況その他の事情を勘案して電気通信事業者間の適正な競争関係を確保する必要があるものとして総務大臣が指定する移動電気通信役務を提供する電気通信事業者を(ⅱ)の規定の適用を受ける電気通信事業者として指定することができる。
(注) 当連結会計年度末現在、電気通信役務の提供の状況その他の事情を勘案して電気通信事業者間の適正な競争関係を確保する必要があるものとして総務大臣が指定する移動電気通信役務として、携帯電話端末サービスおよび無線インターネット専用サービス(一定の電気通信役務を除く。)が指定されています(2019年9月6日号外総務省告示第166号)。
(ⅱ) 指定された電気通信事業者は、次に掲げる行為をしてはならない。
(1) その移動電気通信役務の提供を受けるために必要な移動端末設備となる電気通信設備の販売等(販売、賃貸その他これらに類する行為をいう。)に関する契約の締結に際し、当該契約に係る当該移動電気通信役務の利用者に対し、当該移動電気通信役務の料金を当該契約の締結をしない場合におけるものより有利なものとすることその他電気通信事業者間の適正な競争関係を阻害するおそれがある利益の提供として総務省令で定めるものを約し、または第三者に約させること。
(2) その移動電気通信役務の提供に関する契約の締結に際し、当該移動電気通信役務の利用者に対し、当該契約の解除を行うことを不当に妨げることにより電気通信事業者間の適正な競争関係を阻害するおそれがあるものとして総務省令で定める当該移動電気通信役務に関する料金その他の提供条件を約し、または届出媒介等業務受託者に約させること。
(e) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者に係る規制
当連結会計年度末現在、当社の有する電気通信設備が第二種指定電気通信設備に指定されており、当社は、第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者として以下のような規制の適用を受けます。
(注) 第二種指定電気通信設備とは、電気通信事業法第34条第1項に基づき総務大臣が指定する電気通信設備をいいます。
ⅰ.第二種指定電気通信設備との接続(第34条)
(ⅰ) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、当該第二種指定電気通信設備と他の電気通信事業者の電気通信設備との接続に関し、当該第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者が取得すべき金額および接続条件について接続約款を定め、総務省令で定めるところにより、その実施前に、総務大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
(ⅱ) 総務大臣は、届け出た接続約款が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、当該第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者に対し、相当の期限を定め、当該接続約款を変更すべきことを命ずることができる。
(1) 次に掲げる事項が適正かつ明確に定められていないとき。
a.他の電気通信事業者の電気通信設備を接続することが技術的および経済的に可能な接続箇
所のうち標準的なものとして総務省令で定める箇所における技術的条件
b.総務省令で定める機能ごとの第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者が取得す
べき金額
c.第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者およびこれとその電気通信設備を接続
する他の電気通信事業者の責任に関する事項
d.電気通信役務に関する料金を定める電気通信事業者の別
e.a.からd.までに掲げるもののほか、第二種指定電気通信設備との接続を円滑に行うために
必要なものとして総務省令で定める事項
(2) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者が取得すべき金額が能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものを算定するものとして総務省令で定める方法により算定された金額を超えるものであるとき。
(3) 接続条件が、第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者がその第二種指定電気通信設備に自己の電気通信設備を接続することとした場合の条件に比して不利なものであるとき。
(4) 特定の電気通信事業者に対し不当な差別的な取扱いをするものであるとき。
(ⅲ) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、届け出た接続約款によらなければ、他の電気通信事業者との間において、第二種指定電気通信設備との接続に関する協定を締結し、または変更してはならない。
(ⅳ) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、総務省令で定めるところにより、届け出た接続約款を公表しなければならない。
(ⅴ) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、総務省令で定めるところにより、第二種指定電気通信設備との接続に関する会計を整理し、およびこれに基づき当該接続に関する収支の状況その他総務省令で定める事項を公表しなければならない。
(ⅵ) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、他の電気通信事業者がその電気通信設備と第二種指定電気通信設備との接続を円滑に行うために必要な情報の提供に努めなければならない。
ⅱ.第二種指定電気通信設備を用いる卸電気通信役務の提供(第38条の2)
(ⅰ) 第一種指定電気通信設備又は第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、当該第一種指定電気通信設備又は第二種指定電気通信設備を用いる卸電気通信役務の提供の業務を開始したときは、総務省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨、総務省令で定める区分ごとの卸電気通信役務の種類その他総務省令で定める事項を総務大臣に届け出なければならない。届け出た事項を変更し、又は当該業務を廃止したときも、同様とする。
(ⅱ) 特定卸電気通信役務(第一種指定電気通信設備又は第二種指定電気通信設備を用いる卸電気通信役務のうち、電気通信事業者間の適正な競争関係に及ぼす影響が少ないものとして総務省令で定めるもの以外のものをいう。以下同じ。)を提供する電気通信事業者は、正当な理由がなければ、その業務区域における当該特定卸電気通信役務の提供を拒んではならない。
(ⅲ) 特定卸電気通信役務を提供する電気通信事業者は、当該特定卸電気通信役務の提供に関する契約の締結の申入れを受けた場合において、当該特定卸電気通信役務に関し、当該申入れをした電気通信事業者の負担すべき金額その他の提供の条件について提示をする時までに、当該申入れをした電気通信事業者から、当該提示と併せて当該金額の算定方法その他特定卸電気通信役務の提供に関する契約の締結に関する協議の円滑化に資する事項として総務省令で定める事項を提示するよう求められたときは、正当な理由がなければ、これを拒んではならない。
(ⅳ) 総務大臣は、特定卸電気通信役務を提供する電気通信事業者が前項の規定に違反したときは、当該電気通信事業者に対し、公共の利益を確保するために必要な限度において、業務の方法の改善その他の措置をとるべきことを命ずることができる。
b. 電波法
ⅰ.無線局の開設(第4条)
無線局を開設しようとする者は、総務大臣の免許を受けなければならない。
ⅱ.欠格事由(第5条第3項)
次の各号のいずれかに該当する者には、無線局の免許を与えないことができる。
(ⅰ) 電波法または放送法に規定する罪を犯し罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、またはその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者。
(ⅱ) 無線局の免許の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者。
(ⅲ) 特定基地局の開設計画に係る認定の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者。
(ⅳ) 無線局の登録の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者。
ⅲ.免許の申請(第6条)
(ⅰ) 無線局の免許を受けようとする者は、申請書に、次に掲げる事項を記載した書類を添えて、総務大臣に提出しなければならない。
(1) 目的
(2) 開設を必要とする理由
(3) 通信の相手方および通信事項
(4) 無線設備の設置場所
(5) 電波の型式ならびに希望する周波数の範囲および空中線電力
(6) 希望する運用許容時間
(7) 無線設備の工事設計および工事落成の予定期日
(8) 運用開始の予定期日
(9) 他の無線局の免許人等との間で混信その他の妨害を防止するために必要な措置に関する契約を締結しているときは、その契約の内容
(ⅱ) 次に掲げる無線局であって総務大臣が公示する周波数を使用するものの免許の申請は、総務大臣が公示する期間内に行わなければならない。(第6条第8項)
(1) 電気通信業務を行うことを目的として陸上に開設する移動する無線局(1または2以上の都道府県の区域の全部を含む区域をその移動範囲とするものに限る。)。
(2) 電気通信業務を行うことを目的として陸上に開設する移動しない無線局であって、前号に掲げる無線局を通信の相手方とするもの。
(3) 電気通信業務を行うことを目的として開設する人工衛星局。
ⅳ.免許の有効期間(第13条)
免許の有効期間は、免許の日から起算して5年を超えない範囲内において総務省令で定める。ただし、再免許を妨げない。
ⅴ.変更等の許可(第17条)
免許人は、無線局の目的、通信の相手方、通信事項、無線設備の設置場所を変更し、または無線設備の変更の工事をしようとするときは、あらかじめ総務大臣の許可を受けなければならない。
ⅵ.免許の承継(第20条)
(ⅰ) 免許人たる法人が合併または分割(無線局をその用に供する事業の全部を承継させるものに限る。)をしたときは、合併後存続する法人もしくは合併により設立された法人または分割により当該事業の全部を承継した法人は、総務大臣の許可を受けて免許人の地位を承継することができる。
(ⅱ) 免許人が無線局をその用に供する事業の全部の譲渡しをしたときは、譲受人は、総務大臣の許可を受けて免許人の地位を承継することができる。
ⅶ.無線局の廃止(第22条)
免許人は、その無線局を廃止するときは、その旨を総務大臣に届け出なければならない。
ⅷ.検査等事業者の登録(第24条の2)
無線設備等の検査または点検の事業を行う者は、総務大臣の登録を受けることができる。
ⅸ.登録の取消し等(第24条の10)
総務大臣は、登録検査等事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、または期間を定めてその登録に係る検査または点検の業務の全部もしくは一部の停止を命ずることができる。
(ⅰ) 電波法に規定する罪を犯し、罰金以上の刑に処せられることに至ったとき(第24条の2第5項各号(第2号を除く。))。
(ⅱ) 登録検査等事業者の氏名、住所等の変更(第24条の5第1項)または登録検査等事業者の地位継承の届出(第24条の6第2項)の規定に違反したとき。
(ⅲ) 総務大臣による適合命令(第24条の7第1項または第2項)に違反したとき。
(ⅳ) 工事落成後の検査(第10条第1項)、無線局の変更検査(第18条第1項)もしくは定期検査(第73条第1項)を受けた者に対し、その登録に係る点検の結果を偽って通知したことまたは第73条第3項に規定する証明書に虚偽の記載をしたことが判明したとき。
(ⅴ) その登録に係る業務の実施の方法によらないでその登録に係る検査または点検の業務を行ったとき。
(ⅵ) 不正な手段により第24条の2第1項の登録(検査等事業者の登録)またはその更新を受けたとき。
ⅹ.特定基地局の開設指針(第27条の12)
(ⅰ) 総務大臣は、既に開設されている電気通信業務用基地局(以下「既設電気通信業務用基地局」という。)が現に使用している周波数を使用する電気通信業務用基地局については、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定めるものに限り、特定基地局とすることができる。
(1) 電波法第26条の3第4項の規定により有効利用評価の結果の報告を受けた場合において、既設電気通信業務用基地局(電波法第27条の15第3項に規定する認定計画に従って開設されているものであって、当該認定計画に係る認定の有効期間が満了していないものを除く。)が現に使用している周波数に係る当該結果が総務省令で定める基準を満たしていないと認めるとき
(2) 申出に係る開設指針を定める必要がある旨を決定したとき
(3) 電波に関する技術の発達、需要の動向その他の事情を勘案して、既設電気通信業務用基地局が現に使用している周波数の再編を行い、当該周波数の再編により新たに区分された周波数を使用する電気通信業務用基地局の開設を図ることが電波の公平かつ能率的な利用を確保するために必要であると認めるとき
ⅺ.開設指針の制定の申出(第27条の13)
既設電気通信業務用基地局が現に使用している周波数を使用する電気通信業務用基地局を特定基地局として開設することを希望する者(当該既設電気通信業務用基地局の免許人を除く。)は、総務省令で定めるところにより、当該特定基地局の開設指針について、制定すべきことを総務大臣に申し出ることができる。
ⅻ.開設計画の認定(第27条の14)
特定基地局を開設しようとする者は、通信系(通信の相手方を同じくする同一の者によって開設される特定基地局の総体をいう。)ごとに、特定基地局の開設に関する計画(以下「開設計画」)を作成し、これを総務大臣に提出して、その開設計画が適当である旨の認定を受けることができる。
xⅲ.認定の取消し等(第27条の16)
(ⅰ) 総務大臣は、認定開設者が次の各号のいずれかに該当するときは、その認定を取り消さなければならない。
(1) 電気通信業務を行うことを目的とする特定基地局に係る認定開設者が電気通信事業法第14条第1項の規定により同法第9条の登録を取り消されたとき。
(ⅱ) 総務大臣は、認定開設者が次に該当するときは、その認定を取り消すことができる。
(1) 正当な理由がないのに、認定計画に係る特定基地局を当該認定計画にしたがって開設せず、または認定計画に係る既に開設されている特定基地局であって、その無線設備に電波の有効利用に資すると認められる機能を付与した基地局を当該認定計画に従って運用していないと認めるとき。
(2) 正当な理由がないのに、認定計画に係る開設指針に定める納付の期限までに特定基地局開設料を納付していないとき。
(3) 不正な手段により開設計画の認定を受け、または周波数指定の変更を行わせたとき。
(4) 認定開設者が電波法に規定する罪を犯し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しないとき。
(5) 電気通信業務を行うことを目的とする特定基地局に係る認定開設者が次のいずれかに該当するとき。
a.電気通信事業法第12条第1項の規定により同法第9条の登録を拒否されたとき
b.電気通信事業法第12条の2第1項の規定により同法第9条の登録がその効力を失ったとき
c.電気通信事業法第13条第4項において準用する同法第12条第1項の規定により同法第13条第1項の変更登録を拒否されたとき(当該変更登録が認定計画に係る特定基地局に関する事項の変更に係るものである場合に限る。)
xⅳ.無線局の免許の取消し等(第75条)
(ⅰ) 総務大臣は、免許人等が電波法、放送法もしくはこれらの法律に基づく命令またはこれらに基づく処分に違反したときは、3箇月以内の期間を定めて無線局の運用の停止を命じ、または期間を定めて運用許容時間、周波数もしくは空中線電力を制限することができる。
(ⅱ) 総務大臣は、包括免許人または包括登録人が電波法、放送法もしくはこれらの法律に基づく命令またはこれらに基づく処分に違反したときは、3箇月以内の期間を定めて、包括免許または第27条の29第1項の規定による登録に係る無線局の新たな開設を禁止することができる。
(ⅲ) 総務大臣は、(ⅰ)および(ⅱ)の規定によるほか、登録人が電波法第3章に定める技術基準に適合しない無線設備を使用することにより他の登録局の運用に悪影響を及ぼすおそれがあるとき、その他登録局の運用が適正を欠くため電波の能率的な利用を阻害するおそれが著しいときは、3箇月以内の期間を定めて、その登録に係る無線局の運用の停止を命じ、運用許容時間、周波数もしくは空中線電力を制限し、または新たな開設を禁止することができる。
(ⅳ) 総務大臣は、免許人(包括免許人を除く。)が次の各号のいずれかに該当するときは、その免許を取り消すことができる。
(1) 正当な理由がないのに、無線局の運用を引き続き6箇月以上休止したとき。
(2) 不正な手段により無線局の免許もしくは変更の許可(第17条)を受け、または周波数の指定の変更(第19条)を行わせたとき。
(3) 第76条第1項の規定による命令または制限に従わないとき。
(4) 免許人が電波法に規定する罪を犯し、罰金以上の刑に処されるに至ったとき。
(ⅴ) 総務大臣は、包括免許人が次の各号のいずれかに該当するときは、その包括免許を取り消すことができる。
(1) 第27条の5第1項第4号の期限(第27条の6第1項の規定による期限の延長があったときは、その期限)までに特定無線局の運用を全く開始しないとき。
(2) 正当な理由がないのに、その包括免許に係るすべての特定無線局の運用を引き続き6箇月以上休止したとき。
(3) 不正な手段により包括免許もしくは第27条の8第1項の許可を受け、または第27条の9の規定による指定の変更を行わせたとき。
(4) (ⅰ)の規定による命令もしくは制限または(ⅱ)の規定による禁止に従わないとき。
(5) 免許人が電波法に規定する罪を犯し、罰金以上の刑に処されるに至ったとき。
(ⅵ) 総務大臣は、(ⅳ)および(ⅴ)の規定によるほか、電気通信業務を行うことを目的とする無線局の免許人等が次の各号のいずれかに該当するときは、その免許等を取り消すことができる。
(1) 電気通信事業法第12条第1項の規定により同法第9条の登録を拒否されたとき。
(2) 電気通信事業法第13条第4項において準用する同法第12条第1項の規定により同法第13条第1項の変更登録を拒否されたとき(当該変更登録が無線局に関する事項の変更に係るものである場合に限る。)。
(3) 電気通信事業法第15条の規定により同法第9条の登録を抹消されたとき。
(ⅶ) 総務大臣は、(ⅳ)((4)を除く。)および(ⅴ)((5)を除く。)の規定により免許の取消しをしたときは、当該免許人等であった者が受けている他の無線局の免許等または第27条の14第1項の開設計画の認定を取り消すことができる。
(注)上記の内容は提出日現在における電気通信事業法及び電波法に基づき記載しています。
(3) その他
ⅰ.NTT東日本およびNTT西日本と、当社をはじめとする他の電気通信事業者との接続条件等の改善については、公正競争条件を整備し利用者の利便性向上に資する観点から、電気通信事業法(1997年法律第97号、1997年11月17日改正施行)により、NTT東日本およびNTT西日本は指定電気通信設備を設置する第一種指定電気通信事業者として接続料金および接続条件を定めた接続約款の認可を受けることが必要とされています。
また、㈱NTTドコモ、KDDI㈱、沖縄セルラー電話㈱、Wireless City Planning㈱、UQコミュニケーションズ㈱および当社は、接続約款を届け出る義務等を負う第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者に指定されています。
ⅱ.NTT東日本とNTT西日本の第一種指定電気通信設備と接続する際の接続料は、電気通信事業法第33条に基づく「接続料規則」に拠って算定されています。
4 【関係会社の状況】
(注1) 「主要な事業の内容」欄には、報告セグメントに属している子会社についてはセグメント情報に記載された名称を記載しています。また、親会社、その他の事業に属している子会社、関連会社および共同支配企業については事業の内容を記載しています。
(注2) 「議決権の所有又は被所有割合」欄の(内書)は間接所有割合又は間接被所有割合です。また、合同会社については、「議決権の所有又は被所有割合」欄に当社の出資割合を記載しています。
(注3) 特定子会社に該当します。
(注4) 発行者情報または有価証券報告書の提出会社です。
(注5) ソフトバンクグループ㈱はソフトバンクグループジャパン㈱の議決権を100%所有しています。
(注6) 議決権の所有割合は100分の50以下ですが、当社が支配していると判断し、子会社としました。
(注7) バリューコマース㈱は、2024年3月11日開催の同社取締役会において自己株式の公開買付け(以下、本公開買付け)を行うことを決議しています。2024年5月2日に本公開買付けの決済が完了したことに伴い、同社を子会社から関連会社に変更しています。詳細は「注記13.売却目的保有に分類された処分グループ」をご参照ください。
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2025年3月31日現在
(注1) 従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員数です。
(注2) 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。
(注3) 全社(共通)は、当社の技術部門および管理部門の従業員です。
(2) 提出会社の状況
2025年3月31日現在
(注1) 従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数です。
(注2) 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。
(注3) 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでいます。また、休職者・休業者は含みません。
(注4) 全社(共通)は、当社の技術部門および管理部門の従業員です。
(3) 労働組合の状況
当社の労働組合には、ソフトバンク労働組合および国鉄労働組合があります。また、連結子会社の一部に労働組合が結成されています。労使関係は良好であり、特記する事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異の状況
当事業年度の多様性に関する指標は、以下のとおりです。
(注1) 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出した実績を記載しています。
(注2) 2025年4月1日時点の実績です。
(注3) 男女で同一の給与体系を適用していますが、現状等級構成などに起因して報酬総額に男女差が発生しています。これらの状況も踏まえ、女性の活躍推進の各種取り組みを進めています。
(注1) 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出した実績を記載しています。
(注2) 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出した実績を記載しています。
(注3) 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等および育児目的休暇の取得割合を算出した実績を記載しています。
(注4) 対象となる従業員がいないこと(一部がいないことを含む)を示しています。
(注5) 管理職に占める女性労働者の割合は2025年4月1日時点の実績です。
(注6) 管理職に占める女性労働者の割合は2024年12月31日時点、男性労働者の育児休業取得率・労働者の男女の賃金の差異は2024年1月1日~2024年12月31日の実績です。
(注7) 管理職に占める女性労働者の割合は2024年5月20日時点、男性労働者の育児休業取得率・労働者の男女の賃金の差異は2023年5月21日~2024年5月20日の実績です。
(注8) 管理職に占める女性労働者の割合は2024年11月30日時点、男性労働者の育児休業取得率・労働者の男女の賃金の差異は2023年12月1日~2024年11月30日の実績です。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営理念
当社グループは、「情報革命で人々を幸せに」という経営理念の下、創業以来一貫して情報革命を通じた人類と社会への貢献を推進してきました。情報・テクノロジー領域においてさまざまな事業に取り組み、「世界に最も必要とされる会社」になるというビジョンを掲げ、企業価値の最大化に取り組んでいます。
(2) マテリアリティ(重要課題)
上記の経営理念に基づき、社会インフラを提供する当社グループは、本業を通じて、さまざまな社会課題の解決に貢献すべく、「すべてのモノ・情報・心がつながる世の中」の実現を通じて、持続可能な社会の維持に貢献し、中長期的な企業価値向上を達成すべく、当社グループが優先的に取り組むべき課題として、6つのマテリアリティ(重要課題)を特定しています。各マテリアリティ(重要課題)の概要については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) サステナビリティ全般 c.戦略及び指標と目標 (b)マテリアリティ(重要課題)の特定」をご参照ください。
(3) 経営方針
a. 経営環境
2024年度の経営環境は、地政学リスクの高まり、インフレおよび為替の大幅な変動による先行き不透明感が続くなか、大企業の堅調な設備投資需要などにより緩やかな回復傾向にありました。一方、テレワークやオンラインショッピング、非接触型決済の利用拡大など、コロナ禍をきっかけとした人々の生活様式の変化や深刻化する人手不足に対応するため、企業や行政のデジタル化は必要不可欠なものとなりました。デジタル化は、生産性向上やイノベーションの創発を促すことで今後の日本の社会を変革していく原動力となり、さらに、文章・画像・プログラムコードなどさまざまなコンテンツを生成することができる生成AIの出現により、変革のスピードは加速しています。
b. 中期経営計画(2023年度〜2025年度)
当社は長期的に「デジタル化社会の発展に不可欠な次世代社会インフラを提供する企業」を目指します。これは、AIの加速度的な進化により急増すると予見されるデータ処理や電力の需要に対応できる構造を持ったインフラを構築し、未来の多様なデジタルサービスを支える不可欠な存在となることを意図しています。当社は、この実現のために必要となるテクノロジーを特定し、これまでさまざまな準備を行ってきました。2023年度から2025年度における中期経営計画では、この実現に向けた事業基盤の再構築を目指しています。
c. 事業戦略
当社グループの掲げる成長戦略「Beyond Carrier」は、コアビジネスである通信事業の持続的な成長を図りながら、通信キャリアの枠を超え、情報・テクノロジー領域のさまざまな分野で積極的にグループの事業を拡大することで、企業価値の最大化を目指すものです。また、通信事業とそれらのグループ事業との連携を強化することで、通信事業の競争力を強化するとともに、グループ事業のサービス利用者数の拡大やユーザーエンゲージメントの向上といったシナジーを創出することを推進しています。

(a) 通信事業のさらなる成長
当社グループのビジネスの基盤となる通信事業では、5Gの展開やスマートフォン・ブロードバンドの契約数の拡大、モバイルサービスにおけるARPU(1契約当たりの月間平均収入)の向上を図ることで、さらなる成長を目指します。
ⅰ.スマートフォン契約数・ブロードバンド契約数の拡大
当社グループは特長の異なる3つのモバイルブランドを展開することで、大容量ユーザーから節約志向まで、幅広いユーザーのニーズに応えています。引き続き、総合インターネットサービス「Yahoo! JAPAN」の各種サービスやコミュニケーションアプリ「LINE」、キャッシュレス決済サービス「PayPay」といった、当社グループが提供するさまざまなサービスとの連携を強化することで、スマートフォン契約数の着実な拡大を図ります。また、「SoftBank 光」を中心とする家庭向け高速インターネットサービスについても、販売の拡大に注力します。
ⅱ.モバイルサービスにおけるARPUの向上
当社グループはモバイルサービスにおいて、セキュリティや端末保証、エンターテインメント、店舗でのサポートなどの領域で、ユーザーにとって魅力的な付加価値サービスを拡充しています。加えて、さまざまな特典を付与することで「ソフトバンク」ブランドの魅力を高め、「ワイモバイル」からのブランド移行を促進しています。
ⅲ.5Gの展開
当社グループが2020年3月に商用サービスの提供を開始した5Gは、人口カバー率95%を超え、その後もエリアを拡大しています。これまでは主に、ノンスタンドアローン方式と呼ばれる5Gサービスで、超高速・大容量の通信を実現していました。これに引き続き、スタンドアローン方式と呼ばれる5Gサービスの高度化を順次進めることにより、超高速・大容量、超低遅延、多数同時接続の通信を実現し、これらの特長を生かした5Gサービスの提供を目指しています。一方、設備投資については、既存の基地局サイトを最大限に活用するほか、他社との協業、通信設備の効率化などのさまざまな工夫を行うことで、コスト効率化を図ります。
なお、当社はモバイルブロードバンドのさらなる高速化とトラフィックの需要増加に対応するため、4.9GHz帯を使用する特定基地局の開設計画を総務省に申請し、2024年12月に総務大臣より認定を受けました。今後、当社は2031年3月期末までにすべての都道府県に特定基地局を開設し、2032年3月期末までにサービスを開始することを目指していきます。
(b) エンタープライズ事業におけるDX/ソリューションビジネスの拡大
当社グループは、法人顧客向けに通信サービスを提供することに加えて、急速に拡大する企業のデジタル化ニーズに応えたDX/ソリューション商材の販売や生成AI関連ソリューションの開発・提供に注力し、新規顧客の獲得および顧客1社当たりの取引額拡大を目指します。また、社員のリスキルや採用活動を通じてデジタル人材を確保し、企業の抱える課題を解決する高付加価値なソリューションの提案を行います。さらに最先端テクノロジーの知見を駆使し、社会課題の解決に繋がる新事業の創出を目指します。
2024年9月には、ICTサービスの中核子会社であったSBテクノロジー㈱を完全子会社化しました。同社の有するエンジニアやセキュリティ・クラウドサービスおよび当社の有する経営資源を相互活用し、高付加価値なサービスにより注力することによって収益力の向上を目指します。
(c) メディア・EC事業の成長
当社グループはメディア・EC事業において、総合インターネットサービス「Yahoo! JAPAN」やコミュニケーションアプリ「LINE」など、国内最大級のユーザー基盤を有するインターネットサービスを提供しています。同事業では、検索やニュース、オンラインショッピングなど、多様なサービスを展開しています。
ⅰ.メディア領域の拡大
インターネット広告などを扱うメディア領域では、グループの技術やアセットを活用した配信精度の向上などにより広告単価を高めることで、既存広告の売上の最大化を図ります。加えて、データの連携によるマーケティング分析の強化やコミュニケーションアプリを通じたリピート購入の促進により、新規顧客の獲得から継続的な利用の促進まで一貫したマーケティング支援を行うことで、さらなる売上成長を目指します。
2023年11月からクロスユース施策として、新たな会員サービス「LYPプレミアム」の提供を開始しました。旧「Yahoo!プレミアム」で提供していた特典に加えて、「LINE」アプリがもっと楽しく便利になる特典を利用できる サービスを通して新規会員を獲得し、LINEヤフーグループのサービス利用の拡大を目指します。
ⅱ.コマース領域の成長
オンラインショッピングなどを扱うコマース領域では、ユーザーのニーズが多様化する中、「Yahoo!ショッピング」や「ZOZOTOWN」など、特長の異なる複数のコマースサービスを展開することで幅広いユーザーの取り込みを図っています。今後は、「LINE」「Yahoo! JAPAN」「PayPay」という国内最大級のユーザー基盤を持つグループサービスの相互利用をさらに促進し、グループ経済圏を拡大することで、収益の持続的な成長を目指します。
また、今後の取り組みとして、「LINE」アプリのリニューアルを予定しています。新たに「ショッピング」タブを追加することで、メッセンジャーアプリを起点とした購入体験を提供します。「LINE」アプリのリニューアルを通じて、「LINE」の利便性向上と、さらなるクロスユースの促進強化に取り組みます。
ⅲ.セキュリティガバナンスの改善
メディア・EC事業の中心的な企業であるLINEヤフー㈱は、2023年11月に公表した不正アクセスによる情報漏洩に関して、2024年3月および4月に総務省から行政指導を、同年3月に個人情報保護委員会から勧告および報告等の求めを受けました。これに対し、同社は2024年4月以降総務省および個人情報保護委員会へ定期的に報告書を提出しています。また、2024年11月に生じた「LINE」のアルバムでサムネイル画像が正しく表示されない不具合に関して、2025年3月に総務省より行政指導を受けました。同社は、多数のユーザーを抱えるプラットフォーム事業者としての信頼を損なう重大な事態であると重く受け止め、再発防止策を推進しています。当社は、同社の親会社として、定期的なリスク状況の評価や緊急事態発生時の連絡体制強化などの実効的なセキュリティガバナンス確保の取り組みを進めています。
(d) ファイナンス事業の成長
ファイナンス事業には、PayPay㈱とPayPayカード㈱に加えて、決済代行サービスを提供するSBペイメントサービス㈱やスマートフォン専業の証券サービスを提供するPayPay証券㈱などが含まれます。
ⅰ.「PayPay」のさらなる成長と周辺金融サービスの成長促進
効率的なプロモーションを通じたMTU(Monthly Transaction Users:月間取引ユーザー数)の増加、「PayPayクレジット」「PayPayカード」の利用拡大による決済単価・決済回数の増加、およびグループシナジーで「PayPay」のさらなる成長を図ります。加えて、「PayPay」の決済プラットフォームとしての強みを生かし周辺金融サービスの成長を促進することにより、当社グループのファイナンス事業の拡大を目指します。なお、PayPay㈱は2024年12月にPayPay銀行㈱の株式取得(注)を、2025年2月にPayPay証券㈱の子会社化(注)を発表しました。今後は、PayPay㈱主導で銀行・証券サービスの強化を目指します。
(注) PayPay証券㈱は2025年4月1日に、PayPay銀行㈱は2025年4月11日にPayPay㈱による子会社化を完了しました。
ⅱ.決済代行サービスの決済取扱高の最大化
SBペイメントサービス㈱が提供する決済代行サービスにおいては、当社の通信料金などの決済以外の領域(非通信領域)における決済機会を積極的に取り込み、決済取扱高の最大化を図ります。
(e) 新規事業の創出・拡大
当社グループが有する通信、eコマース、決済、SNSといった異なる複数の分野における数千万人規模のユーザー基盤を強みに、AI、FinTech、モビリティ、ヘルスケア、再生可能エネルギーなどの領域で、最先端テクノロジーを活用した革新的な新規事業の創出・拡大を目指します。
当社では特に生成AI領域に注力しており、複数の大規模言語モデル(LLM)を顧客のニーズに応じて提供する「マルチモデル戦略」を推進しています。その取り組みの一環として、日本語に特化したLLM(Sarashina)の自社開発に取り組みつつ、米Googleが提供する「Google Workspace with Gemini」や、米マイクロソフトが提供する「Azure OpenAI Service」「Microsoft 365 Copilot」など、さまざまな生成AIソリューションの販売を行っています。さらに、2025年2月には、米OpenAIと企業用の最先端AIサービス開発・販売に関する提携を発表しました。加えて、今後の生成AIサービスの提供に必要となる大規模AIデータセンターの構築にも取り組んでいます。
(f) コスト効率化
当社グループは、事業投資を機動的に実施する一方で、コストの効率化に継続的に取り組みます。例えば、コールセンター業務やネットワーク運用・監視業務等を、AIを活用して自動化することに取り組み、さらなる効率化を図ります。また、PHS・3GサービスやADSLサービスの終了などに合わせ、通信設備の最適化を継続します。加えて、グループ企業との共同購買や、グループ企業を活用した業務の内製化などを推進し、グループ全体のコスト効率化を図ります。
d. 財務戦略
当社グループは、プライマリー・フリー・キャッシュ・フロー(注)を重要な経営指標と考えています。高い株主還元を維持しながら、成長への投資を実施していくため、今後も安定的なプライマリー・フリー・キャッシュ・フローの創出を図ります。また、健全な財務体質を維持しつつ、適切な財務レバレッジを伴った資本効率の高い経営を行っていきます。なお、生成AIを用いたサービスの実現や次世代社会インフラの構築などの長期性の成長投資には、社債型種類株式などを活用する予定です。
(注) プライマリー・フリー・キャッシュ・フローの算定方法は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (4) <財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標」をご参照ください。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
(1) 当社の考えるサステナビリティ
経営理念の「情報革命で人々を幸せに」を具現化するとともに、「世界に最も必要とされる会社」の当社ビジョン実現に向けて、持続可能な社会づくりへの貢献と当社の持続的な成長の両立を目指していくことであると考えています。現在だけでなく、中長期的な外部環境や事業環境の変化を踏まえ、当社の事業活動および企業活動を通じて、経済・社会・環境の価値を向上させることにより、さまざまなステークホルダーと新たな価値共創の実践を図り、持続可能な社会づくりへの貢献と当社の持続可能な成長を通じた企業価値の向上を目指します。
・サステナビリティに関するスタンス
お客さま、株主、取引先、従業員をはじめとするステークホルダーの皆さまからの信頼とご支持を、持続的な成長への礎とするため、サステナビリティを支える指針として「サステナビリティ基本方針」を定めています。
サステナビリティ基本方針
(2) サステナビリティ全般
a.ガバナンス
(a)サステナビリティ監督体制
当社は、サステナビリティ基本方針の下、成長戦略とサステナビリティを統合して推進するための企業統治の体制を構築しています。取締役会が気候変動や人的資本を含むサステナビリティに関する重要事項を審議・決議し、サステナビリティ推進状況を監督しています。さらに、経営監督機能の強化を目的に、取締役会の諮問機関としてESG推進委員会(委員長:宮川潤一)を設置し、四半期ごと(年4回、必要に応じて臨時開催)の会議にて、当社グループのサステナビリティ活動に関する進捗(マテリアリティKPIなど)のモニタリングおよび取締役会への提言などを行っています。取締役会がESG推進委員会からの提言内容を尊重し適切な意思決定を行うことに加え、取締役・監査役に求めるスキルの一つとして「サステナビリティ(気候変動などを含む)」を設定することで、当社経営に対するサステナビリティ視点の反映に努めています。なお、マテリアリティKPIの一部は役員報酬に連動しています。
ESG推進委員会については「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 (c) 取締役会の諮問機関」を、取締役が有するスキルについては「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (2)役員の状況 c.取締役および監査役のスキルマトリックス」を、役員の報酬については「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4) 役員の報酬等」をご参照ください。
当社の提出日現在における企業統治の体制の模式図は以下の通りです。

(b)サステナビリティ執行体制
代表取締役 社長執行役員 兼 CEOがESG推進の最高責任者として、当社グループ全体のサステナビリティ対応の責任を担い、専務執行役員 兼 CHRO(最高人事責任者)がESG推進の担当役員として指揮を執っています。また、当社グループのサステナビリティ活動を推進するためにESG推進室を設置するとともに、当社の各部門および子会社にはそれぞれESG推進の責任者を設け、事業内容に合わせたさまざまな活動を行っている他、ESG推進室と連携しグループ一体となることで、効果を高められるよう取り組んでいます。さらに、各領域の重要事項を専門に扱う以下の各委員会とも連携することで、サステナビリティ課題に迅速に対応しています。
リスク管理委員会
代表取締役 社長執行役員 兼 CEOを委員長として、社内の取締役、リスク管理業務を所轄する役員、および各部門を統括する役員で構成し、収集したリスク・機会に関する情報を元に、会社として重要なリスク・機会の特定を行っています。その上で、重要なリスクに関してはリスクオーナー(リスクの責任者)を定め、対策指示などを行い、リスク管理室長を通じて状況を取締役会に報告しています。リスク管理プロセスに関しては、「3 事業等のリスク」をご参照ください。
情報セキュリティ委員会(ISC)
最高情報セキュリティ責任者(CISO)を委員長として、各部門の情報セキュリティ管理担当者などで構成する情報セキュリティ委員会(ISC)を設け、全社横断的な組織として情報セキュリティ施策の推進・管理に努めています。
人権委員会
代表取締役 社長執行役員 兼 CEOを委員長として、各部門を統括する役員で構成し、取締役会の承認を受けた「ソフトバンク人権ポリシー」の考え方の下、人権デュー・ディリジェンスの管理、人権侵害のおそれのある事項の調査・対処および人権に関する研修の企画・実施による人権意識の内部浸透などの日々の活動を通じ、当社の人権活動を推進しています。「人権委員会」の付議事項は、取締役会において報告・審議されています。
環境委員会
国際規格ISO14001に準拠した環境マネジメント体制構築のため、CSR本部長を委員長として、各部門および主要な子会社の環境担当者などで構成し、ESG推進の担当役員の下、環境に関する事柄全般を横断的に検討しています。当委員会では、環境関連のマテリアリティKPIの起草、マテリアリティKPI以外の環境目標設定、目標達成に向けた環境負荷低減の推進・管理を担い、全社的な環境保全活動を推進しています。
女性活躍推進委員会
女性管理職比率を2035年度末までに20%とする目標を掲げ、代表取締役 社長執行役員 兼 CEOと役員などで構成する「女性活躍推進委員会」を設置し、女性活躍の推進・強化に向けた方針や新たな施策に関する議論、各施策の進捗の確認等を実施しています。
IT管理委員会
最高情報責任者(CIO)を委員長として、IT管理責任者である各部門の本部長で構成し、全社的な枠組みの下、標準化や最適化に向けて情報システムの開発・運用に関連する施策の計画および状況把握と改善を行っています。
AI倫理委員会
国内外でAI倫理に関するさまざまなリスクが課題になっている状況を踏まえ、最高情報セキュリティ責任者(CISO)を委員長として、AIに精通した社外有識者委員と社内委員で構成し、「ソフトバンクAI倫理ポリシー」の考え方に基づき、責任あるAIの実践に向けて適正なAIの開発、運用に取り組んでいます。
b.リスク管理
当社は、サステナビリティに関するリスク・機会(気候変動、人的資本など)を含め、全社的なリスク・機会を統合的に管理しています。全社的なリスク管理プロセスにおいて、当社および主要な子会社に対して、SASBスタンダードやCDSBフレームワーク適用ガイダンスなどのサステナビリティ視点を反映したリスクアセスメントを行うとともに、当社執行役員やリスクオーナーへのヒアリング結果も踏まえて、リスク管理委員会で全社的な観点から重要なリスク・機会を選定しています。また、ESG推進委員会では、リスクアセスメントの結果を活用して、当社およびステークホルダーの観点からマテリアリティ(重要課題)およびKPIの見直しや再評価を行い、サステナビリティ活動やKPIの進捗状況をモニタリングしています。全社的なリスクの内容、リスク管理体制については「3 事業等のリスク」をご参照ください。
c.戦略及び指標と目標
(a)サステナビリティ戦略
当社は、「すべてのモノ・情報・心がつながる世の中を」をコンセプトに掲げるとともに、それを実現していくためのテーマとして、6つのマテリアリティ(重要課題)を特定しています。これらは持続可能な社会への貢献とともに、当社の持続可能な成長をしていくためのキードライバーとして捉え、将来のあるべき姿の実現に向けたビジョナリーなマテリアリティとなっています。

(b)マテリアリティ(重要課題)の特定
当社のマテリアリティおよび創出価値(事業や取り組みを通じて創出する価値)は、ダブルマテリアリティの考え方に基づき、社会や環境が当社に及ぼす影響だけではなく、当社が及ぼす各ステークホルダーへの影響についても考慮しています。
全社のリスクアセスメントで認識した短期(数年以内)・中期(3~5年程度、中期経営計画と同等の時間軸)・長期(10年~30年程度)のリスク・機会を基に、当社における重要度(発生可能性や頻度、影響度)を把握するとともに、国際ガイドラインやレポートなどでの重要性、ならびに投資家やNGO/NPOなどの団体、お客様、従業員、サプライヤーなどのステークホルダーへのポジティブ・ネガティブな影響(規模、深刻度、発生可能性など)に鑑み、外部における重要度を把握しています。当社における重要度および外部における重要度の双方の観点で評価を行い、有識者などの第三者の見解も踏まえ、ESG推進委員会での議論を経て、取締役会の承認のもと、マテリアリティを特定しています。
各マテリアリティは、複数の創出価値を構成し、ビジネスや事業機会の創出につなげています。
(c)マテリアリティ(重要課題)に対する指標と目標
ⅰ.当事業年度目標KPI・実績
当事業年度における目標KPIと実績は以下の通りです。
(注) 指標と目標KPIおよび実績の範囲は、特に記載がない限り、ソフトバンク㈱のみが対象
(注1) Large Language Models(大規模言語モデル)
(注2) cross Integrated PlatForm(超分散コンピューティング基盤)
(注3) 当社グループで集計、CAGR:年平均成長率
(注4) 当事業年度より「その他」から「エンタープライズ事業」に移管したSBテクノロジー㈱およびサイバートラスト㈱等の売上高は「ソリューション等」に含まれています。また、当事業年度より事業の管理区分を見直し、「モバイル」および「固定」における一部商材を「ソリューション等」へ移管しました。これらに伴い、前事業年度の「ソリューション等」の数値を遡及修正しています。「当事業年度の増収率」は、遡及修正後の数値を基に算出しています。
(注5) PayPay㈱のみが対象、中期目標
(注6) スコープ1:自らによる温室効果ガスの直接排出、スコープ2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出、スコープ3:スコープ1、スコープ2以外の間接排出(事業者の活動に関連するサプライチェーンでの排出)
(注7) 当社グループが対象
(注8) Science Based Targets initiative(国際的気候変動イニシアチブ)
(注9) Intergovernmental Panel on Climate Change(気候変動に関する政府間パネル)
ⅱ.翌事業年度目標KPI
当社は、環境の変化にいち早く対応するため、原則毎年目標KPIを見直しています。翌事業年度の目標KPIは以下の通りです。
(注) 指標と目標KPIおよび実績の範囲は、特に記載がない限り、ソフトバンク㈱のみが対象
(注1) 当社グループで集計、CAGR:年平均成長率
(注2) PayPay㈱のみが対象、中期目標
(注3) Large Language Models(大規模言語モデル)
(注4) スコープ1:自らによる温室効果ガスの直接排出、スコープ2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出、スコープ3:スコープ1、スコープ2以外の間接排出(事業者の活動に関連するサプライチェーンでの排出)
(注5) 当社グループが対象
(3) 気候変動
当社は、気候変動への取り組みをマテリアリティ(重要課題)の1つと認識し、ネットゼロへの取り組みを強化しています。2020年4月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明し、TCFDが企業に推奨する「ガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標」のフレームワークに沿って、積極的な情報開示とその充実に努めています。
a.ガバナンス
代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの宮川潤一がESG推進の最高責任者として、取締役会の監督のもと気候変動関連のリスク・機会に関わる戦略などを含め、サステナビリティ対応の責任を担います。また、気候関連のリスク・機会の管理および取り組みの社内推進、業務遂行を担う機関として、ESG推進の担当役員の下、CSR本部長を委員長、当社の各部門および主要な子会社の環境担当者を委員として構成する環境委員会を設置しています。環境委員会は、ネットゼロの実現に向けた具体的な施策ならびに環境負荷低減の推進・管理、全社的な環境保全活動を推進しています。同委員会で審議・検討された事項のうち、重要なものについてはESG推進委員会へ報告しています。
気候変動を含むサステナビリティ全般のガバナンスについては、「(2) サステナビリティ全般 a.ガバナンス」をご参照ください。
b.リスク管理
当社は、気候変動に関するリスク・機会ついて、全社的なリスク・機会に関する情報と統合し、識別・管理しています。全社的なリスク管理プロセスにおいて識別した気候変動関連のリスク・機会の情報は、ネットゼロ実現に向けた計画の策定や対応策の検討・改善などに生かしています。気候変動関連を含めたサステナビリティ関連のリスク・機会の識別、評価、モニタリングに関する管理体制は「(2) サステナビリティ全般 b.リスク管理」をご参照ください。
c.戦略
当社は、基地局設備をはじめ、多くの電力を使用する通信事業を行っており、気候変動のリスクを大きく受ける可能性があると認識しています。当社は、気候変動が当社に及ぼすリスク・機会を把握するとともに、持続可能な成長実現のための戦略の検討を行っています。
(a)シナリオ分析
気候変動により将来起こりうる事象に適応するための戦略を勘案し、急速に脱炭素社会が実現する1.5℃シナリオと気候変動対策が進まず温暖化が進行する3-4℃シナリオの2つのシナリオ分析を当事業年度に行い、バリューチェーン上流・下流を含む事業に与える財務的影響を確認しました。
(シナリオ分析の前提条件)
シナリオ分析においては、国際的に認知され、信頼性の高いシナリオを使用しました。詳細は以下の通りです。
(注1) IEA:International Energy Agency(国際エネルギー機関)
(注2) Intergovernmental Panel on Climate Change(気候変動に関する政府間パネル)
(注3) 中期経営計画と同等の時間軸
(b)気候変動関連のリスク・機会
上記の状況を踏まえ、当社の気候関連のリスク・機会を洗い出し、IEAやIPCCなどのシナリオを参考にシナリオ分析を実施した結果、当社として以下のリスクと機会を特定しました。
(c)気候変動のリスク・機会の財務的影響
気象災害の激化に伴う基地局設備などの復旧コスト増加
生物多様性の損失による森林の防災機能の低下や、地球温暖化の進行による自然災害の頻発・激甚化に伴う基地局など通信設備の災害対策や復旧によるコスト増、バリューチェーンの断絶による調達への影響、ビジネス機会損失、被災設備による近隣被害の誘発などを潜在的リスクと認識しています。
過去のコストを参考に、将来の財務的影響を分析した結果、気温上昇が進行し、大雨の頻度が上昇したとしても、復旧コストの増加幅は限定的であり、財務的な影響は相対的に小さいと考えています。
当事業年度は、台風や線状降水帯の発生回数の増加に伴い、発生確率が上昇傾向にある洪水被害への適応策として、設備破損リスク低減、広域停電時におけるサービスの安定的に継続するために、基地局やネットワークセンターの自然災害対策として19億円を投資しました。具体的には、移動型基地局や可搬型基地局、バッテリーのリプレイスおよび保守対応、可搬型発電機の配備などへの投資が含まれています。その他、災害復旧費用として3億円を計上しました。
当社では、気候変動による影響について、把握可能な事項から開示を進めています(段階的に拡充予定)。
d.指標と目標
気候変動が当社に及ぼすリスクと機会を管理するため、温室効果ガス排出量(スコープ1、2、3)をはじめとする環境負荷データの管理を行っています。これらの排出量は、国際的な温室効果ガス算定基準である「GHGプロトコル(Greenhouse Gas Protocol)」に準拠し、スコープ1、2、3の各区分ごとに算定・開示しています。前事業年度の温室効果ガス排出量(スコープ1、2)は520,662t-CO2、スコープ3は9,287,493t-CO2となりました。
主な目標として、2030年度までに、事業活動で使用する電力などによる温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラル目標を設定し、当社グループが事業で使用する電力のすべての実質再生可能エネルギー化を推進します。また、長期の再生可能エネルギー調達契約を結び、当社(注)で使用する電力を風力や太陽光などの発電による再生可能エネルギーにしていくことで温室効果ガスの排出を削減し、カーボンニュートラル達成と脱炭素社会の実現に貢献します。長期の再生可能エネルギー調達契約は、電気代の高騰の影響を受けにくい事業構造へ転換を後押しします。さらに省エネ機器へのリプレイスや空調設備の効率化などネットワーク設備のさらなる省エネ化を推進することにより温室効果ガスの削減に取り組みます。カーボンニュートラル目標の対象は、スコープ1(自らによる温室効果ガスの直接排出)、およびスコープ2(他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出)です。
(注) 当社およびWireless City Planning㈱の合計
また、取引先などで排出される温室効果ガスであるスコープ3(スコープ1、2以外の間接排出、事業者の活動に関する他社の排出)の排出量も含めたサプライチェーン排出量を、2050年度までに実質ゼロにする「ネットゼロ」目標を設定しました。
当事業年度の温室効果ガス排出量実績(スコープ1、2、3)に関しては、当社ESGデータブックなどに2025年7月頃掲載予定です。
指標と目標を支える取り組み
ⅰ.内部炭素価格
当社は、脱炭素計画を推進するために、当事業年度にインターナルカーボンプライシング(ICP)制度を拡充し、CO2排出量削減効果を得られる一部の設備投資において、社内炭素価格をCO2換算1t当たり18,000円に設定の上、調達の材料として活用します。
ⅱ.気候関連事項の役員報酬への組み込み
当社では、気候変動関連を含むサステナビリティに関するマテリアリティKPIの一部が役員報酬に連動しています。詳細は「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4) 役員の報酬等」をご参照ください。
(4) 人的資本
人的資本に関する記載は当社に関する記載となります。
a.ガバナンス
人的資本に関するガバナンス体制は、サステナビリティ全般と同様、代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの宮川潤一がESG推進の最高責任者として、リスク・機会に関わる戦略などの最終責任を取締役会の監督のもと担っています。人的資本の中でも人権とダイバーシティ(女性活躍推進)については、社内推進、業務遂行を担う機関として、「人権委員会」「女性活躍推進委員会」を設置しています。人権委員会では、人権デュー・ディリジェンスの管理、人権侵害のおそれのある事項の調査・対処、および人権に関する研修の企画・実施による人権意識の内部浸透などの日々の活動を通じ、当社の人権活動を推進しています。女性活躍推進委員会では、外部の有識者をアドバイザーに迎えて、女性活躍推進に向けた本格的な取り組みを推進しています。
b.リスク管理
人的資本関連のリスクの評価、モニタリング、見直しに関する管理体制は「(2) サステナビリティ全般 b.リスク管理」をご参照ください。
c.人材戦略
(a)人材戦略の方向性
当社は、創業以来「情報革命で人々を幸せに」という経営理念の下、「人」と「事業」をつなぎ、双方の成長を実現することを人事ミッションとしています。また、当社ならではの活力を生み出すため、チャレンジする人の可能性を支援し、成果を出した人にはしっかりと応えると共に、多様な人材がいきいきと働く環境を支援する人事ポリシーを貫いています。社員に対する考え方は、従来のように「資源」と捉え管理することから「資本」と捉え活用・成長支援をしていくことにシフトしています。当社では、従来より社員の自己成長や挑戦を後押ししていますが、さらなる事業成長のため、社員がいきいきと働き、今まで以上に成長・挑戦していけるよう、能力開発、エンゲージメント向上、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)、健康経営など、人的資本への様々な投資を行っています。
当社では、特にダイバーシティの推進に従前から力を入れており、多様な人材が活躍できる環境整備や社内周知の徹底、研修実施等に取り組んでいます。当社の事業の多角化が進むとともに、多様な人材活用の必要性が一層高まっており、多様な人材が活躍できる企業風土実現のため、積極的にDE&Iを推進し、ソフトバンクを躍動感のあふれる会社にしていくことを目指しています。
d.主な取組(社内環境整備)
(a)チャレンジ・成長できる環境整備
新規事業の立ち上げや新会社設立の際には、ジョブポスティング制度でメンバーを公募し、従業員が自己成長・自己実現できる機会を提供しているほか、社内起業制度であるソフトバンクイノベンチャーで独創性・革新性に富んだアイデア(新規事業)を募集しています。このように、社員全員が変化を楽しみワクワクしながら目標に向かって進む、当社はそんな活力あふれる組織となることを目指しています。
(b)デジタル人材確保・育成の取り組み(事業即応性)
デジタル技術の進展により、企業および社会のデジタル化が進展しています。当社の事業戦略において、デジタル人材育成は非常に重要なテーマの一つです。当社ではデジタル人材を、データやテクノロジーを使って産業界に大きな変革を起こせる人材と定義し、育成の取り組みを進めています。全社員向けには「ソフトバンクユニバーシティTech」を立ち上げ、社員がテクノロジーとデータについて学べる環境づくりを進めています。また、法人統括内では、デジタル化に取り組む法人企業に対し顧客の経営課題解決に直結するソリューションセールスを推進できる人材を育成する「コンサルティング営業育成プログラム」や、社会のデジタル化を担う新規事業開発人材を育成する「事業プロデューサー制度」など、エンタープライズ事業が進めるデジタル戦略の中核を担うデジタル人材の育成に積極的に取り組んでいます。成長戦略「Beyond Carrier」を推進していく中で、既存事業に比べ、短期での個々人の成果が見えにくい新たな取り組みをいかに評価し、必要な人材を配置していくかなど、評価制度や人材活用に関する人事的な課題にも対応しています。事業戦略に沿った新たな事業を育てるために、人事が柔軟に変化・対応していくことが非常に重要だと考えています。
(c)ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの取り組み
当社では、年齢、性別、国籍、障がいの有無などにかかわらず、多様な人材が個性や能力を発揮できる機会と環境の整備に取り組んでいます。社内におけるダイバーシティの推進は、人事を担当する専務執行役員 兼 CHRO(最高人事責任者)が責任を持ち、その監督のもとで行っています。組織ごとの課題に向き合い、人事本部の専任組織・ダイバーシティ推進課を中心に、全社員対象のアンコンシャスバイアスに関するeラーニング研修や、管理職対象のダイバーシティマネジメント研修の実施などの取り組みを行っています。
(d)健康経営
当社は、社員一人一人が心身共に健康であることが、会社と個人の夢・志の実現に向けた原動力であり、社員の健康を維持・向上させることは重要な経営課題の一つと位置付け、「健康経営宣言」を掲げています。情報革命の新たなステージに挑戦し、成長し続けるためには、常に活力あふれた集団であることが最も大事な基盤です。ソフトバンクらしく最先端のテクノロジーを積極的に活用し、社員とその家族の健康維持・増進に取り組む健康経営を推進します。
e.具体的な施策等および指標と目標
チャレンジ・成長できる環境整備
デジタル人材確保・育成の取組(事業即応性)
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの取り組み
健康経営
(注) 指標と目標および実績の範囲は、ソフトバンク㈱のみが対象
(注1) 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出した実績
(注2) SPQ(Single-Item Presenteeism Question 東大1項目版)にて取得
(注3) 傷病による欠勤・休職
3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクならびにリスクの管理体制および管理手法を記載しています。なお、主要なリスクは、当社グループが事業を遂行する上で発生しうるすべてのリスクを網羅しているものではありません。また、文中における将来に関する事項は別段の記載のない限り、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
1.リスク管理体制
当社では、さまざまな角度から全社的なリスクを特定し、リスクの顕在化を防止するため、「3線モデル」の考え方に基づく管理体制を整えています。第1線として、本社各部門が現場で各種施策を立案する際にリスクを含めた検討を実施するとともに、自部門におけるリスク管理を遂行しています。第2線として、リスク管理の責任者であるリスク管理室長のもと、事業部門から独立した組織であるリスク管理室が、全社的・網羅的にリスクの把握と対策状況を確認し(年2回実施)、リスク管理委員会に報告しており、社長、副社長、CFOなどを委員とし、監査役や関係部門長が参加するリスク管理委員会では、リスクの重要度や対応する責任者(リスクオーナー)を定め、対策指示などを行い、リスク管理室長を通じて状況を取締役会に報告しています。なお、リスク管理委員会では、情報セキュリティ経験を有する取締役(代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮川 潤一)が中心となり当社グループに重要な影響を与えるリスク(通信サービスリスク、情報セキュリティリスク、情報システムリスク等を含む)を監督しています。
内部監査室は第3線として、第1線と第2線から独立した立場から、これら全体のリスク管理体制・状況を監査しています。
また、これとあわせて、リスク抽出プロセス等を含むリスク管理委員会における検討の内容を、リスク管理室長より会社業務の執行を監督する社外取締役および監査役に報告し、リスク管理手法や改善点等に関する意見を得て、リスク管理の対策等に反映しています。
なお、グループ全体のリスク管理の観点から、子会社・関連会社からの報告体制を整備するとともに、それぞれが抽出した事業に関連するリスクとその対策状況の定期的なチェックを実施しています。
当社はインシデントの未然防止に努めていますが、万が一インシデントが発生した場合には、発生部門が第1線としてインシデントの内容および影響を確認し、インシデント影響度判断基準に定める報告基準に従ってリスク管理室へ報告を行っています。リスク管理室は都度インシデントの影響度を評価し、当社グループの経営に重要な影響を及ぼす可能性のあるインシデントについては、速やかに経営陣、社外取締役、監査役等へ報告を行っています。
また、インシデントの影響低減や再発防止策の検討・実施に関しては、第1線である本社各部門が主体的に具体的な対策を検討・実行し、リスク管理室は第2線としてこれらの対策内容や実施状況を確認・評価するとともに、必要に応じて助言・指導を行う体制を整えています。第1線の現場に即した実効性の高い対応策を推進しつつ、第2線がリスク管理の枠組みやルールに基づいて適切な監督を行い、インシデントの再発防止と影響の最小化に努めています。

※1 リスクトレンド分析:最新のニュースや公開情報をもとにした分析を行い、新しい視点でのリスク抽出の材料とする手法
※2 KRI(Key Risk Indicators):重要リスク評価指標
※リスク管理と監査について、それぞれの責任者であるリスク管理室長と内部監査室長が、それぞれの職責に基づき独立して取締役会に報告しています。
※当社では、外部からのリスク管理に関する評価として、金融商品取引法で定められている内部統制報告制度及びSSAE18に準拠した第三者機関による内部統制の評価(年に1回)を受け、リスク体制の更なる精度向上に努めています。
2.リスク管理手法
当社は、各種施策の立案時にビジネスの機会とあわせて潜在するリスクも検討することに加え、当社グループのリスクを幅広く抽出、選定、評価するため、リスクの見直しを含めて、年度ごとに以下のようなPDCAサイクルを回すことにより、 複雑化・多様化するリスクの発見、低減、顕在化の未然防止に取り組んでいます。

(1) Plan:リスク管理室は、リスク分類表(当社と当社の子会社・関連会社の事業遂行に関わりのあるリスクシナリオから構成)を用いたリスクアセスメントや、当社の各本部長および主要子会社・関連会社の経営陣へのヒアリングを実施することに加え、当該年度のリスクオーナー(リスクの責任者)等へのインタビューを行っています。リスク管理委員会においては、現場と経営の双方の目線に基づき抽出したリスクを対象に、当社に重要な影響を与えるリスクを選定し、リスクオーナーを指名しています。その際、さまざまな観点からリスクを抽出するために、事前にリスクおよび機会を含めた外部環境レポート等の情報提供や、短期/中長期の観点も含めた質問を通じ、情報を収集することで、より多面的なリスク分析を行っています。
(2) Do:リスクオーナーは、リスク管理委員会が選定した当社に重要な影響を与えるリスクに基づき、リスクの対策等を検討し、実施しています。
(3) Check:リスク管理室は、リスクオーナーによる対策状況を月次でモニタリングし、経営陣に報告するとともに、リスク管理委員会に対策状況等を報告し、リスク管理委員会は、報告に基づき、対策の実施状況等の確認やリスクの見直しおよび追加対策の必要性等を確認しています。
(4) Action:リスクオーナーは、リスク管理委員会で追加対策が必要と判断された場合には、改善策や追加対策等を検討し、実施しています。

※「取締役会」には、社外取締役・監査役への事前説明会を含みます。
当社では、広くリスクと機会を抽出し、重要度と優先度を判断した上で、対策や各種施策内容に反映させていくための仕組みを導入しています。
リスクアセスメントやインタビューに際して、従来のリスクだけでなく、機会を含めてヒアリングするとともに、会社への影響を検討する時期軸を短期(数年以内)、中期(3年から5年程度)、長期(10年から30年程度)と設定し、より適切な分析を目指しています。
集約されたリスクについては、リスク管理委員会を中心に対策を講じるとともに、機会についての情報は、組織間で情報連携を行い、サステナビリティ戦略の立案やマテリアリティの策定等にも活用しています。
研修等の実施
新入社員を含む当社の全社員に向けては、取り組むべきリスクの社内周知やリスク管理に関する研修(eラーニングなど)等を実施し、加えて社内からの相談窓口を設置しているほか、子会社・関連会社に対しては当社と共通の研修資料を共有し、必要に応じて研修を実施しています。加えて、リスク管理は管理職を含めた従業員の能力評価に組み込まれるとともに、報酬に関する評価に反映されています。
また、取締役・監査役に向けては、定期的に、リスク管理、コンプライアンスなどに関する社内外の研修等を実施しており、社外取締役や社外監査役に対しても、リスク管理に関する適切な助言を得るため、就任時、また就任後も定期的に、リスクの選定と対策状況、リスクの見直し結果をはじめ、当社グループの事業内容、直近のリスク動向・技術動向を含めた最新のリスク関連情報などを説明し、理解する機会を設けています。
3.事業等のリスク
(1) 経営戦略上のリスク
当社グループは、スマートフォンやブロードバンド契約数の拡大、および5Gの取り組みを通じ、通信事業のさらなる成長を目指しています。そのため、安全性と信頼性の高い通信ネットワークを構築し、継続して安定的に運用していくことや、特長の異なる3つのブランドを提供するマルチブランド戦略の推進などが重要であると考えています。また、「Yahoo! JAPAN」、「LINE」といったインターネットサービスや、キャッシュレス決済サービス「PayPay」などAI、IoT、FinTechなどの最先端テクノロジーを活用したビジネスの立ち上げを通じ、引き続き通信以外の領域の拡大を目指します。
係る戦略に関連して経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りです。
(2) 法令・コンプライアンスに関するリスク
(3) 財務・経理に関するリスク
(4) 上記以外に、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における経営者の視点による当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況に関する認識および分析・検討内容は次の通りです。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 連結経営成績の状況
a.事業全体およびセグメント情報に記載された区分ごとの状況
(a) 事業全体の状況
ⅰ.経営環境と当社グループの取り組み
当社グループは、「情報革命で人々を幸せに」という経営理念の下、情報・テクノロジー領域においてさまざまな事業を手がけ、「世界に最も必要とされる会社」になるというビジョンを掲げ企業価値の最大化に取り組んでいます。このため、取り組むべき6つのマテリアリティ(重要課題)(注1)を特定し、事業を通じてさまざまな社会課題の解決に貢献しています。
2025年3月期の国内景気は、地政学リスクの高まり、インフレおよび為替の大幅な変動による先行き不透明感が続くなか、大企業の堅調な設備投資需要などにより緩やかな回復傾向にありました。一方、テレワークやオンラインショッピング、非接触型決済の利用拡大など、コロナ禍をきっかけとした人々の生活様式の変化や深刻化する人手不足に対応するため、企業や行政のデジタル化は必要不可欠なものとなりました。デジタル化は、生産性向上やイノベーションの創発を促すことで今後の日本の社会を変革していく原動力となり、さらに、文章・画像・プログラムコードなどさまざまなコンテンツを生成することができる生成AIの出現により、変革のスピードは加速しています。このような環境の下、情報・テクノロジー領域のさまざまな事業を展開する当社グループが果たすべき役割は、ますます重要性を増しています。
当社は2023年5月、3カ年の中期経営計画とともに、長期的に「デジタル化社会の発展に不可欠な次世代社会インフラを提供する企業」を目指すことを発表しました。これは、AIの加速度的な進化により急増すると予見されるデータ処理や電力の需要に対応できる構造を持ったインフラを構築し、未来の多様なデジタルサービスを支える不可欠な存在となることを意図しています。そして、この長期ビジョンの実現に向け、本中期経営計画においては事業基盤を着実に再構築することを掲げています。すなわち、成長戦略「Beyond Carrier」を推進することにより通信料の値下げの影響からの回復に取り組み、この計画期間の最終年度である2026年3月期には、親会社の所有者に帰属する純利益を最高益とすることを目指しています。なお、2023年5月には2026年3月期の親会社の所有者に帰属する純利益の予想を5,350億円と発表しましたが、好調な業績を背景として、2025年5月に5,400億円へ上方修正しました。成長戦略「Beyond Carrier」とは、コアビジネスである通信事業の持続的な成長を図りながら、通信キャリアの枠を超え、情報・テクノロジー領域のさまざまな分野で積極的にグループの事業を拡大し、企業価値の最大化を目指すものです。また、通信事業とそれらのグループ事業との連携を強化することを通じて、通信事業の競争力を高め、さらにグループ事業のサービス利用者数の拡大やユーザーエンゲージメントの向上などのシナジーの創出を推進します。

<経営環境に関する認識>
当社グループが認識している主な外部環境要因および対応は以下の通りです。
<主な取り組み>
・通信分野では、2024年5月、当社とKDDI㈱は5G(注3)ネットワークにおける共同構築に関する取り組みについて、その対象を地方から全国(注4)へ拡大するなど、協業範囲を拡大する検討を開始することに合意しました。今後は、5Gに加えて、4Gの基地局資産の相互利用についても検討を進めます。また、当社は2024年11月に、AIとRAN(注5)を統合したソリューション「AITRAS(アイトラス)」を発表しました。「AITRAS」はNVIDIA AIコンピューティングインフラ上に、大容量、高性能かつ高品質なRANを提供するだけでなく、生成AIなどさまざまなAIアプリケーションの提供も、同時かつ効率的に運用できるソリューションです。今後、当社は「AITRAS」を自社の商用ネットワークへ導入するだけではなく、国内外の通信事業者などへ展開・拡大することを目指します。さらに、当社は、モバイルブロードバンドのさらなる高速化とトラフィックの需要増加に対応するため、4.9GHz帯を使用する特定基地局の開設計画を総務省に申請し、2024年12月に総務大臣より認定を受けました。今後、当社は2031年3月期末までにすべての都道府県に特定基地局を開設し、2032年3月期末までにサービスを開始することを目指します。
・生成AI等の新規領域では、2024年5月、経済安全保障推進法に基づく「特定重要物資クラウドプログラムの供給確保計画」について、経済産業省から認定を受けました。当社はAI計算基盤をさらに拡張するため、約1,500億円の設備投資を行い、2025年3月期から2026年3月期にかけて国内の複数の拠点にAI計算基盤を新たに構築予定です。今回、この拡張計画が経済産業省に認定され、最大421億円の助成を受ける予定です。また、2025年2月、当社、ソフトバンクグループ㈱およびOpenAIは、個々の企業のすべてのシステム、データを安全に統合し、各企業専用にカスタマイズされた最先端AI「クリスタル・インテリジェンス(Cristal intelligence)」の開発・販売に関するパートナーシップを発表し、当該AIの日本企業向けの独占販売権を持つ合弁会社「SB OpenAI Japan」を設立することに合意しました。さらに、当社は2025年3月に、大規模なAIデータセンターの構築に向けて、大阪府堺市にあるシャープ㈱の液晶パネル工場関連の土地や建物などを取得することについて、同社と売買契約を締結しました。受電容量が約150メガワット規模のAIデータセンターを構築し、2026年中の稼働開始を目指します。
・エンタープライズ事業では、2024年9月に、当社グループのICTサービス中核会社であり当社の子会社であるSBテクノロジー㈱を完全子会社化するための株式併合を実施しました。SBテクノロジー㈱の完全子会社化により、同社の有するエンジニアやセキュリティ・クラウドサービスおよび当社の有する顧客基盤、エンジニア、ネットワークをはじめとするコミュニケーションサービス、AI/IoT/5G/デジタルマーケティングサービス等の経営資源を相互活用していきます。両社が一体となって、DX(注6)推進を課題と感じている顧客に対する効果的なITサービスを提供することが可能となり、ひいては国内ITサービス市場において競争優位性を維持・強化することができると考えています。
・ファイナンス事業では、2024年12月に、LINEヤフー㈱の子会社であるZフィナンシャル㈱が保有するPayPay銀行㈱(注7)の株式をPayPay㈱に譲渡することを決定しました。また、2025年2月には、PayPay㈱は当社およびLINEヤフー㈱からPayPay証券㈱(注7)の株式を譲り受けるとともに、PayPay証券㈱が実施する第三者割当増資を引き受けることを決定しました。今後、PayPay㈱は、PayPay銀行㈱とPayPay証券㈱の親会社となることで連携を強化し、金融サービスのさらなる利便性や顧客満足度の向上を目指します。
・当社は、2024年10月1日を効力発生日として普通株式1株につき10株の割合をもって株式分割を実施するとともに、普通株式に係る株主優待制度を新設しました。株主優待制度については、普通株式を1年以上かつ100株以上保有の株主を対象(注8)に、PayPayマネーライト(1,000円分)(注9)を贈呈します。当社は、株式分割の実施と株主優待制度の新設を通じて、若年層を含む新たに投資を始める方に、初めて投資する株式として当社株式を選択いただき、その長期保有を促していきます。さらに、当社関連サービスの利用を通じて、当社グループの事業に関する理解を深めていただくことを目指します。株式分割の実施と株主優待制度を新設した効果もあり、株主数は2025年3月末時点で約136万人となり、2024年3月末から約50万人増加しました。
・当社は、2024年10月3日を払込期日として第2回社債型種類株式を発行しました。2023年11月に発行した第1回社債型種類株式と同じく、普通株式への転換権がない、累積配当ではあるものの当初設定された優先配当金以上の配当が行われない、議決権の希薄化が生じない設計となっており、普通株式の株主に配慮した形での自己資本の拡充を行いました。調達資金は、生成AIを用いたサービスの実現、次世代社会インフラの構築など中長期的な企業価値の向上に資する成長投資資金として、その設備投資資金に充当していくことを想定しています。
・当社は2024年11月に、国連のSDGs(持続可能な開発目標)に貢献する企業を選出する「第6回日経SDGs経営大賞」において、史上初めて2年連続で大賞を受賞しました。さらに、継続して高い評価を得ている企業を別途認定する「プライムシート企業」にも選出されました。また、2024年12月には、世界の代表的なESG指数である「Dow Jones Sustainability Index(ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス)」の「World Index」構成銘柄に3年連続で選定されました。
(注1) マテリアリティ(重要課題)の詳細については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) サステナビリティ全般 c.戦略及び指標及び目標 (b)マテリアリティ(重要課題)の特定」をご参照ください。
(注2) 長期有利子負債は、短期借入金およびIFRS第16号「リース」適用による影響を除いた有利子負債(銀行ローン・社債・リース負債・債権流動化)を指します。固定金利での借り入れは、固定金利および金利スワップ取引等により支払利息の固定化を行った一部の変動金利の借入金を含みます。
(注3) 5G(5th Generation)とは、第5世代移動通信システムのことを指します。
(注4) 沖縄セルラーを除きます。
(注5) RAN(Radio Access Network)とは、無線アクセスネットワークのことを指します。
(注6) DX(Digital Transformation)とは、デジタル技術の活用による新たな価値・体験の提供および社会の変革を指します。
(注7) PayPay証券㈱は2025年4月1日に、PayPay銀行㈱は2025年4月11日にPayPay㈱による子会社化を完了しました。
(注8) 保有期間は3月31日から翌年3月31日まで、または9月30日から翌年9月30日までの間とし、初回は2025年3月31日から2026年3月31日までとします。当社株主名簿に記載または記録された日付であり、株式を取得した日等とは異なります。また、同一の株主番号で3月31日および9月30日最終の当社株主名簿に3回以上連続で記載または記録されている株主が対象です。
(注9) PayPayマネーライトは譲渡・請求書払い(税金以外)およびPayPay/PayPayカード公式ストアでも利用可能です。出金や自治体への請求書払い(税金など)には利用できません。
ⅱ.連結経営成績の概況
(注) 調整後EBITDA=営業利益+減価償却費及び償却費(固定資産除却損含む)+株式報酬費用±その他の調整項目。詳細は「(4) <財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標」をご参照ください。
当期の連結経営成績の概況は、以下の通りです。
(ⅰ) 売上高
当期の売上高は、全報告セグメントで増収となり、前期比4,603億円(7.6%)増の65,443億円となりました。ディストリビューション事業は法人向けICT関連商材および継続収入商材の堅調な増加、AI計算基盤に係るセグメント間取引の影響などにより2,429億円(注)、コンシューマ事業は物販等売上およびモバイル売上の増加などにより1,303億円、エンタープライズ事業はデジタル化に伴うソリューション需要の増加などにより885億円、メディア・EC事業はメディア売上およびコマース売上の増加などにより640億円、ファイナンス事業はPayPay㈱およびPayPayカード㈱が展開するQRコード決済やクレジットカードの決済取扱高の増加などにより445億円、それぞれ増収となりました。
(注) AI計算基盤に係るセグメント間取引の影響を除く売上高の増加分は1,621億円です。
(ⅱ) 営業利益
当期の営業利益は、全報告セグメントで増益となり、前期比1,129億円(12.9%)増の9,890億円となりました。メディア・EC事業がLINEヤフーグループにおいて子会社の支配喪失に伴う利益を計上したことや広告売上が増加したことなどにより693億円の増益となったほか、ファイナンス事業が382億円、コンシューマ事業が352億円、ディストリビューション事業が42億円、エンタープライズ事業が34億円、それぞれ増益となりました。なお、PayPay㈱およびPayPayカード㈱が展開するQRコード決済やクレジットカードの決済取扱高の増加に伴い、当期のファイナンス事業のセグメント利益は黒字に転じています。
(ⅲ) 純利益
当期の純利益は、前期比650億円(11.0%)増の6,553億円となりました。これは主として、保有する投資有価証券の評価損の計上、LINEヤフーグループが保有するWebtoon Entertainment Inc.に対する持分比率の変動に伴う持分変動利益の剥落、持分法適用関連会社を対象とするプット・オプションの評価損の計上があった一方、前述した営業利益の大幅増加によるものです。
(ⅳ) 親会社の所有者に帰属する純利益
当期の親会社の所有者に帰属する純利益は、前期比371億円(7.6%)増の5,261億円となりました。なお、非支配持分に帰属する純利益は、主としてLINEヤフーグループの純利益が増加したことに伴い、前期比280億円(27.6%)増の1,292億円となりました。
(ⅴ) 調整後EBITDA
当期の調整後EBITDAは、前期比855億円(5.1%)増の17,531億円となりました。これは主として、営業利益が増加したことによるものです。
(b) セグメント情報に記載された区分ごとの状況
ⅰ.コンシューマ事業
<事業概要>
コンシューマ事業では、主として国内の個人のお客さまに対し、モバイルサービス、ブロードバンドサービスおよび「おうちでんき」などの電力サービスを提供しています。また、携帯端末メーカーから携帯端末を仕入れ、ソフトバンクショップ等を運営する代理店または個人のお客さまに対して販売しています。
<業績全般>
(注) 2024年6月30日に終了した3カ月間より、「コンシューマ事業」に区分されていた一部の子会社を「その他」に移管しました。これに伴い、2024年3月31日に終了した1年間の数値を遡及修正しています。
(注1) 営業費用には、売上原価、販売費及び一般管理費、その他の営業収益、その他の営業費用を含みます。
売上高の内訳
(注) 2024年6月30日に終了した3カ月間より、「コンシューマ事業」に区分されていた一部の子会社を「その他」に移管したことに伴い、同社が含まれていた「ブロードバンド」について、2024年3月31日に終了した1年間の数値を遡及修正しています。
コンシューマ事業の売上高は、前期比1,303億円(4.6%)増の29,529億円となりました。そのうち、サービス売上は前期比518億円(2.4%)増の22,390億円となり、物販等売上は前期比784億円(12.3%)増の7,139億円となりました。
サービス売上のうち、モバイルは前期比526億円(3.5%)増加しました。これは主として、売上から控除している顧客獲得施策の影響が減少したこと、およびスマートフォン契約数が「ワイモバイル」ブランドを中心に伸びたことによるものです。なお、通信料の年度平均単価は、前期には120円低下したものの、当期は前期比で横ばいとなりました。これは主として、低価格の「ワイモバイル」ブランドのユーザー数の増加による下落影響を、2023年10月に導入した新料金プランの浸透により吸収したことによるものです。なお、各四半期連結会計期間のモバイル売上(顧客獲得施策影響を除く)は、2024年3月期第3四半期以降、前年同期比で増収に転じています。
(注) 一部の顧客獲得施策はIFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」に基づき、モバイル売上から控除しています。
ブロードバンドは前期比49億円(1.2%)増加しました。これは主として、光回線サービス「SoftBank 光」契約数(注)が増加したことによるものです。
でんきは前期比57億円(2.2%)減少しました。これは主として、「おうちでんき」契約数が減少したことによるものです。
物販等売上の増加は、主として、販売端末の平均単価が増加したことによるものです。
営業費用は24,224億円となり、前期比で950億円(4.1%)増加しました。これは主として、スマートフォンなどの仕入原価および販売促進費が増加したことによるものです。
上記の結果、セグメント利益は、前期比352億円(7.1%)増の5,304億円となりました。
(注)「SoftBank Air」契約数を含みます。
ⅱ.エンタープライズ事業
<事業概要>
エンタープライズ事業では、法人のお客さまに対し、モバイル回線提供や携帯端末レンタルなどのモバイルサービス、固定電話やデータ通信などの固定通信サービス、データセンター、クラウド、セキュリティ、グローバル、AI、IoT、デジタルマーケティング等のソリューションサービスなど、多様な法人向けサービスを提供しています。
<業績全般>
(注) 2024年6月30日に終了した3カ月間より、「その他」に区分されていたSBテクノロジー㈱およびサイバートラスト㈱等を「エンタープライズ事業」に移管しました。これに伴い、2024年3月31日に終了した1年間の数値を遡及修正しています。
(注1) 営業費用には、売上原価、販売費及び一般管理費、その他の営業収益、その他の営業費用を含みます。
売上高の内訳
(注) 2024年6月30日に終了した3カ月間より「エンタープライズ事業」に移管したSBテクノロジー㈱およびサイバートラスト㈱等の売上高は「ソリューション等」に含まれています。また、2024年6月30日に終了した3カ月間より事業の管理区分を見直し、「モバイル」および「固定」における一部商材を「ソリューション等」へ移管しました。これらに伴い、2024年3月31日に終了した1年間の「エンタープライズ事業」の売上高の内訳すべてを遡及修正しています。
エンタープライズ事業の売上高は、前期比885億円(10.6%)増の9,224億円となりました。そのうち、モバイルは前期比13億円(0.4%)増の3,159億円、固定は前期比44億円(2.6%)減の1,693億円、ソリューション等は前期比916億円(26.5%)増の4,372億円となりました。
モバイル売上の増加は、主として、契約者数の増加に伴い通信売上が増加したことによるものです。
固定売上の減少は、主として、電話サービスの契約数が減少したことによるものです。
ソリューション等売上の増加は、WeWork Japan合同会社の事業を承継したことに加え、企業のデジタル化需要をとらえ、クラウドサービス、セキュリティソリューション、IoTソリューションなどの売上が増加したこと、およびCubic Telecom Ltd.の子会社化の影響などによるものです。
営業費用は7,521億円となり、前期比で850億円(12.7%)増加しました。これは主として、前述のWeWork Japan合同会社の事業承継やCubic Telecom Ltd.の子会社化による影響、上記ソリューション等売上の増加に伴う原価の増加、前期に計上した訴訟に係る引当金の戻入の剥落によるものです。
上記の結果、セグメント利益は、前期比34億円(2.1%)増の1,703億円となりました。
ⅲ.ディストリビューション事業
<事業概要>
ディストリビューション事業は、変化する市場環境を迅速にとらえた最先端のプロダクトやサービスを提供しています。法人のお客さま向けには、クラウドサービス、AIを含めた先進テクノロジーを活用した商材を提供しています。個人のお客さま向けには、メーカーあるいはディストリビューターとして、ソフトウエアやモバイルアクセサリー、IoTプロダクト等、多岐にわたる商品の企画・提供を行っています。
<業績全般>
(注) 営業費用には、売上原価、販売費及び一般管理費、その他の営業収益、その他の営業費用を含みます。
ディストリビューション事業の売上高は、前期比2,429億円(37.6%)増の8,895億円となりました。これは主として、法人向けのICT関連の商材や注力しているクラウドやSaaSなどの継続収入商材の堅調な伸長、AI計算基盤に係るセグメント間取引(注)の影響、およびサポートが終了するWindows 10からの移行に伴うPC売上の増加によるものです。
営業費用は8,591億円となり、前期比で2,387億円(38.5%)増加しました。これは主として、売上高の増加に伴い売上原価が増加したことによるものです。
上記の結果、セグメント利益は、前期比42億円(16.0%)増の304億円となりました。
(注) SB C&S㈱が、NVIDIAから仕入れたAI計算基盤をソフトバンク㈱へ売却したことに伴う、「その他」への売上高です。
ⅳ.メディア・EC事業
<事業概要>
メディア・EC事業は、メディアおよびコマースを中心としたサービスを展開し、オンラインからオフラインまで一気通貫でサービスを提供しています。メディア領域においては、総合インターネットサービス「Yahoo! JAPAN」やコミュニケーションアプリ「LINE」での広告関連サービス、コマース領域においては「Yahoo!ショッピング」、「ZOZOTOWN」などのオンラインショッピングサービスや「Yahoo!オークション」などのリユースサービス、戦略領域においては、メディア・コマースに次ぐ新たな収益の柱となるよう取り組んでいるFinTechサービス等の提供を行っています。
<業績全般>
(注) 営業費用には、売上原価、販売費及び一般管理費、その他の営業収益、その他の営業費用を含みます。
売上高の内訳
(注) 2024年12月31日に終了した3カ月間において、LINEヤフーグループでは事業の管理区分を見直し、「メディア」に区分されていた一部のサービスを「コマース」に移管しました。これに伴い、2024年3月31日に終了した1年間の「メディア・EC事業」の売上高のうち、「メディア」および「コマース」の内訳を遡及修正しています。
メディア・EC事業の売上高は、前期比640億円(4.0%)増の16,781億円となりました。そのうち、メディアは前期比295億円(4.2%)増の7,239億円、コマースは前期比209億円(2.5%)増の8,461億円、戦略は前期比127億円(14.5%)増の1,003億円、その他は前期比8億円(12.1%)増の77億円となりました。
メディア売上の増加は、主として、アカウント広告の増収によるものです。
コマース売上の増加は、主として、ZOZOグループ(㈱ZOZOおよび子会社)やアスクルグループ(アスクル㈱および子会社)における取扱高が増加したことや、トラベル・飲食予約などを扱うサービスEC事業が好調に推移したことによるものです。
戦略売上の増加は、主として、PayPay銀行㈱等のFinTech領域の売上が増加したことによるものです。
営業費用は14,108億円となり、前期比で54億円(0.4%)減少しました。これは主として、販売促進費の増加、セキュリティ対策費用の増加および売上高の増加に伴う売上原価等の増加があった一方、IPX Corporation、LINE NEXT Corporation、バリューコマース㈱のそれぞれにつき子会社の支配喪失に伴う利益の計上、LINEヤフー㈱等で減損損失が減少したことによるものです。
上記の結果、セグメント利益は、前期比693億円(35.0%)増の2,673億円となりました。
ⅴ.ファイナンス事業
<事業概要>
ファイナンス事業では、QRコード決済やクレジットカードなどのキャッシュレス決済サービス、加盟店のマーケティングソリューションの開発・提供、資産運用などの金融サービス、およびクレジットカード・電子マネー・QRコードなど多様化する決済を一括で提供する決済代行サービスなどを提供しています。
<業績全般>
(注) 営業費用には、売上原価、販売費及び一般管理費、その他の営業収益、その他の営業費用を含みます。
ファイナンス事業の売上高は、前期比445億円(19.1%)増の2,773億円となりました。これは主として、PayPay㈱およびPayPayカード㈱が展開するQRコード決済やクレジットカードの決済取扱高が増加したことによるものです。
営業費用は2,441億円となり、前期比で63億円(2.7%)増加しました。これは主として、固定費の最適化に伴う費用抑制があった一方で、前述の通りPayPay㈱およびPayPayカード㈱が展開するQRコード決済やクレジットカードの決済取扱高の増加により、ポイント還元などに係る販売促進費が増加したことによるものです。
上記の結果、セグメント利益は、前期比382億円増の332億円となり、黒字化しました。
b. 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、コンシューマ、エンタープライズ、ディストリビューション、メディア・EC、ファイナンスの5つのセグメントと、それ以外の事業から構成されています。いずれも、受注生産形態をとらない事業であるため、セグメントごとに生産の規模および受注の規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。なお、当連結会計年度における販売の状況については以下の通りです。
(注) 1 金額は、外部顧客に対する売上高とセグメント間の内部売上高または振替高の合計です。
2 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため、記載を省略しています。
(2) 連結財政状態の状況
(注1) 設備投資は検収ベースでの記載です。
(注2) コンシューマ事業およびエンタープライズ事業の設備投資は、レンタル端末への投資額、他事業者との共用設備投資(他事業者負担額)、4.9GHz帯の特定基地局開設料およびIFRS第16号「リース」適用による影響は除きます。
(資産)
当期末の資産合計は、前期末から5,803億円(3.7%)増加し、161,022億円となりました。これは主として、現金及び現金同等物の減少5,573億円があった一方で、その他の金融資産の増加3,744億円、銀行事業の有価証券の増加2,248億円、有形固定資産の増加1,982億円、営業債権及びその他の債権の増加1,446億円、使用権資産の増加870億円があったことによるものです。なお、有形固定資産の増加は、シャープ㈱の堺工場の土地建物やAI計算基盤等の取得があったことによるものです。使用権資産の増加は、WeWork Japan合同会社の事業承継の影響によるものであり、承継した不動産賃貸借契約の定める将来の施設利用権を資産として認識したものです。
(負債)
当期末の負債合計は、前期末から2,506億円(2.2%)増加し、118,368億円となりました。これは主として、有利子負債の減少3,587億円があった一方で、営業債務及びその他の債務の増加2,936億円、銀行事業の預金の増加1,528億円があったことによるものです。有利子負債は、社債発行やWeWork Japan合同会社の事業承継に伴いリース負債を計上したことによる増加があったものの、各種借入の約定弁済をしたことなどにより減少となりました。
(資本)
当期末の資本合計は、前期末から3,297億円(8.4%)増加し、42,654億円となりました。親会社の所有者に帰属する持分は、3,666億円増加しました。これは主として、剰余金の配当による減少4,089億円があった一方で、当期の純利益の計上による増加5,261億円、第2回社債型種類株式を含む新株の発行による増加2,238億円があったことによるものです。
(設備投資)
当期の設備投資は、前期比2,619億円増の9,128億円となりました。これは主として、AI計算基盤・AIデータセンター関連投資およびLINEヤフーグループの設備投資が増加したこと、並びに2025年3月期第3四半期連結会計期間において、4.9GHz帯を使用する特定基地局開設料として無形資産に665億円(注3)を計上したことによるものです。
(注3) 特定基地局開設料の支払期間は16年間です。認定期間にわたる長期の支払い方式である点を踏まえ、現在価値に割り引いて算出しています。
(3) 連結キャッシュ・フローの状況
(注1) フリー・キャッシュ・フロー、調整後フリー・キャッシュ・フロー(LINEヤフーグループ、PayPay等除く)、プライマリー・フリー・キャッシュ・フローの算定方法は、「(4) <財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標」をご参照ください。
(注2) 調整後フリー・キャッシュ・フロー(LINEヤフーグループ、PayPay等除く)=フリー・キャッシュ・フロー+(割賦債権の流動化による調達額-同返済額)-LINEヤフーグループ、PayPay等のフリー・キャッシュ・フロー+Aホールディングス㈱からの受取配当、PayPay証券㈱への出資など。なお、LINEヤフーグループ、PayPay等にはAホールディングス㈱、LINEヤフー㈱および子会社(LINEヤフーグループ)、Bホールディングス㈱、PayPay㈱、PayPayカード㈱、PayPay証券㈱などを含みます。
(注3) プライマリー・フリー・キャッシュ・フローは、調整後フリー・キャッシュ・フロー(LINEヤフーグループ、PayPay等除く)に、長期性の成長投資として支出した金額を足し戻した指標です。なお、長期性の成長投資はAI計算基盤・AIデータセンター関連投資、Cubic Telecom Ltd.への出資を含みます。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは13,679億円の収入となり、前期比では1,282億円収入が増加となりました。これは主として、EBITDAが増加したことに加えて、法人所得税の支出の減少や還付の増加があったことによるものです。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
当期の投資活動によるキャッシュ・フローは9,952億円の支出となり、前期比では676億円支出が増加となりました。これは主として、前期においてCubic Telecom Ltd.の子会社化に伴う株式の取得があり、当期では通信事業関連の支出が減少しましたが、シャープ㈱の堺工場の土地建物の取得やAI計算基盤等への成長投資がそれらを上回ったことによるものです。
なお、この投資活動によるキャッシュ・フローには、長期性の成長投資に係る支出1,669億円が含まれています。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
当期の財務活動によるキャッシュ・フローは9,564億円の支出となりました。これは、銀行借入・リース・社債・債権流動化・第2回社債型種類株式の発行などの資金調達による収入が18,943億円あった一方で、借入金の約定弁済・配当金支払・子会社株式の取得などの支出が28,507億円あったことによるものです。
d.現金及び現金同等物の期末残高
a.~c.ほかの結果、当期末における現金及び現金同等物の残高は、前期末比5,573億円減の14,355億円となりました。
e.プライマリー・フリー・キャッシュ・フロー
当期のプライマリー・フリー・キャッシュ・フローは6,033億円の収入となり、前期比では43億円の収入の減少となりました。これは主として、2025年3月期第2四半期連結会計期間にAホールディングス㈱が実施した、LINEヤフー㈱株式の売却に伴う手取金にかかる当社への配当金があった一方で、割賦債権の流動化による収入が減少したことによるものです。
f.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の財務戦略については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営方針 d.財務戦略」をご参照ください。
(キャッシュ・フロー関連指標の推移)
<各指標の計算方法>
親会社所有者帰属持分比率:親会社の所有者に帰属する持分合計/資産合計
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債(※1)/キャッシュ・フロー(※2)
インタレスト・カバレッジ・レシオ:調整後EBITDA(※3)/支払利息(※4)
(※1) 有利子負債は連結財政状態計算書の流動負債と非流動負債の中の有利子負債の合計値を使用しています。
(※2) キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。
(※3) 算出方法は、「(4)<財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標 a.調整後EBITDA」をご参照ください。
(※4) 支払利息は、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しています。
(4) <財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標
当社グループは、IFRSで定義されていないか、IFRSに基づき認識されない財務指標を使用しています。経営者は、当社グループの業績に対する理解を高め、現在の業績を評価する上での重要な指標として用いることを目的として、当該指標を使用しています。当該指標はIFRSでは定義されていないため、他社において当社グループとは異なる計算方法または異なる目的で用いられる可能性があります。そのため、比較可能性を担保する観点から、その有用性を制限しています。
a.調整後EBITDA
調整後EBITDAは、営業利益に「減価償却費及び償却費(固定資産除却損を含む)」、「株式報酬費用」および通常の事業活動では発生しない費用・収益である「その他の調整項目」を加減算したものです。「その他の調整項目」には、連結損益計算書に記載されている「その他の営業収益」および「その他の営業費用」が含まれています。
当社グループは、非現金取引の影響を除いた業績評価のための指標として調整後EBITDAを使用しています。調整後EBITDAは、当社グループの業績をより適切に評価するために有用かつ必要な指標であると考えています。
営業利益と調整後EBITDAの調整は、以下の通りです。
(単位:億円)
(注) 上表の「減価償却費及び償却費」には、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 d. 連結キャッシュ・フロー計算書」に記載されている減価償却費及び償却費(2024年3月31日に終了した1年間7,438億円 2025年3月31日に終了した1年間7,480億円)に加えて、同計算書に記載されている固定資産除却損(2024年3月31日に終了した1年間253億円 2025年3月31日に終了した1年間220億円)が含まれています。
b.フリー・キャッシュ・フロー、調整後フリー・キャッシュ・フロー(LINEヤフーグループ、PayPay等除く)、およびプライマリー・フリー・キャッシュ・フロー
フリー・キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローに投資活動によるキャッシュ・フローを加算して計算される指標です。
調整後フリー・キャッシュ・フロー(LINEヤフーグループ、PayPay等除く)は、フリー・キャッシュ・フローから端末の割賦債権流動化による資金調達額を加算し、当該返済額を減算するとともに、Aホールディングス㈱からの受取配当を加算し、LINEヤフーグループ、PayPay等のフリー・キャッシュ・フローを除くなどして計算される指標です。
プライマリー・フリー・キャッシュ・フローは、調整後フリー・キャッシュ・フロー(LINEヤフーグループ、PayPay等除く)から中長期的な成長に資するAI計算基盤の構築などの戦略投資を除いた指標であり、主として当社および当社の完全子会社での既存事業における継続的な資金創出能力すなわち債務返済能力や配当金の支払い能力を評価するために有用な指標であると考えています。
なお、連結キャッシュ・フロー計算書上、割賦債権流動化による資金調達額および返済額は、財務活動によるキャッシュ・フローに含まれています。当社グループでは、割賦債権は営業活動の中で発生するものであることから、当該債権の流動化によるキャッシュ・フローを、営業活動によるキャッシュ・フローに加減算したものが、当社グループの経常的な資金創出能力をより適切に表すと考えています。従って、調整後フリー・キャッシュ・フロー(LINEヤフーグループ、PayPay等除く)およびプライマリー・フリー・キャッシュ・フローの算出の過程において、割賦債権流動化の資金調達額および返済額をフリー・キャッシュ・フローの調整項目として加減算しています。
フリー・キャッシュ・フロー、調整後フリー・キャッシュ・フロー(LINEヤフーグループ、PayPay等除く)、プライマリー・フリー・キャッシュ・フローの調整項目および調整額は以下の通りです。
(単位:億円)
(注1) 投資活動によるキャッシュ・フロー(設備支出)に関連するキャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる投資活動によるキャッシュ・フローの「有形固定資産及び無形資産の取得による支出」および「有形固定資産及び無形資産の売却による収入」の純額です。
(注2) 投資活動によるキャッシュ・フロー(設備支出以外)に関連するキャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる投資活動によるキャッシュ・フローの「投資の取得による支出」、「投資の売却または償還による収入」、「銀行事業の有価証券の取得による支出」、「銀行事業の有価証券の売却または償還による収入」、「子会社の支配獲得による収支(△は支出)」、「子会社の支配喪失による収支(△は支出)」および「その他」の純額です。
(注3) 割賦債権流動化取引:調達額および割賦債権流動化取引:返済額に関連するキャッシュ・フローは、主として連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる財務活動によるキャッシュ・フローの「短期有利子負債の純増減額(△は減少額)」、「有利子負債の収入」および「有利子負債の支出」に含まれています。なお、割賦債権流動化取引のうち、短期間で調達および返済を行う取引については純額表示しています。
(注4) LINEヤフーグループ、PayPay等にはAホールディングス㈱、LINEヤフー㈱および子会社(LINEヤフーグループ)、Bホールディングス㈱、PayPay㈱、PayPayカード㈱、PayPay証券㈱などを含みます。
(注5) Aホールディングス㈱からの受取配当(2025年3月期第2四半期連結会計期間に同社が実施したLINEヤフー㈱株式の売却に伴う、当社への当該手取金の配当を含みます)、PayPay証券㈱への出資などを含みます。
(注6) AI計算基盤・AIデータセンター関連投資、Cubic Telecom Ltd.への出資を含みます。
(5) 重要な判断を要する会計方針及び見積り
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、当社グループにとって最適な会計方針を採用し、一定の前提条件に基づく見積りを行う必要があります。連結財政状態計算書上の資産および負債、連結損益計算書上の収益および費用、または開示対象となる偶発負債および偶発資産などに重要な影響を与える可能性がある項目に関して、経営者は、過去の経験や決算日時点の状況として妥当と考えられる様々な要素に基づき見積りを行っています。
以下の各項目は、その認識および測定にあたり、経営者の重要な判断および会計上の見積りを必要とするものです。
a.企業結合により取得した無形資産およびのれんの公正価値測定ならびに減損に係る見積り
企業結合により取得した無形資産およびのれんは、支配獲得日における公正価値で認識しています。企業結合時の取得対価の配分に際しては、経営者の判断および見積りが、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。企業結合により識別した無形資産(顧客基盤や商標権など)およびのれんは、見積将来キャッシュ・フローや割引率、既存顧客の逓減率、対象商標権から生み出される将来売上予想やロイヤルティレート等の仮定に基づいて測定しています。企業結合により取得した無形資産およびのれんの取得価額は、当連結会計年度は223億円(前連結会計年度は904億円)です。
また、無形資産およびのれんの減損を判断する際に、資金生成単位の回収可能価額の見積りが必要となりますが、減損テストで用いる回収可能価額は、資産の耐用年数、資金生成単位により生じることが予想される見積将来キャッシュ・フロー、市場成長率見込、市場占有率見込および割引率等の仮定に基づいて測定しています。
これらの仮定は、経営者の最善の見積りによって決定されますが、将来の不確実な経済条件の変動により影響を受ける可能性があり、仮定の見直しが必要となった場合には連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
企業結合により取得した無形資産およびのれんの公正価値に関連する内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 (2) 企業結合」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 6.企業結合」をご参照ください。無形資産およびのれんの減損に関連する内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 (11) 有形固定資産、使用権資産、無形資産およびのれんの減損」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 15.のれんおよび無形資産」をご参照ください。
b.有形固定資産および無形資産の残存価額・耐用年数の見積り
有形固定資産および無形資産は、当社グループの総資産に対する重要な構成要素です。見積りおよび仮定は、資産の帳簿価額および減価償却費または償却費に重要な影響を及ぼす可能性があります。
資産の減価償却費は、耐用年数の見積りおよび残存価額(有形固定資産の場合)を用いて算出されます。資産の耐用年数および残存価額は、資産を取得または創出した時点で見積りを行い、その後、各連結会計年度末に見直しを行います。資産の耐用年数および残存価額の変更は、連結財務諸表に対して重要な調整を必要とする可能性があります。経営者は、資産を取得または創出した時点ならびに見直し時に、同種資産に対する経験に基づき、予想される技術上の変化、除却時の見積費用、当該資産の利用可能見込期間、既存顧客の逓減率、当該資産から得られると見込まれる生産高またはこれに類似する単位数および資産の耐用年数に制約を与える契約上の取決めなどの関連する要素を勘案して、当該資産の耐用年数および残存価額を決定しています。有形固定資産の減価償却費は、当連結会計年度は3,073億円(前連結会計年度は3,079億円)であり、無形資産の償却費は、当連結会計年度は2,720億円(前連結会計年度は2,764億円)です。
有形固定資産および無形資産の帳簿価額・減価償却費または償却費に関連する内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 14.有形固定資産」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 15.のれんおよび無形資産」をご参照ください。有形固定資産および無形資産の残存価額・耐用年数の見積りに関連する内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 (7) 有形固定資産、(9) 無形資産」をご参照ください。
c.金融商品の公正価値の測定方法
当社グループは、特定の金融商品の公正価値を評価する際に、市場で観察可能ではないインプットを利用する評価技法を用いています。観察可能ではないインプットは、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。市場で観察可能ではないインプットを用いた金融資産の公正価値は、当連結会計年度末は3,750億円(前連結会計年度末は3,451億円)です。
金融商品の公正価値に関連する内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 30.金融商品の公正価値 (1) 公正価値ヒエラルキーのレベル別分類、(2) レベル3に分類した金融商品の公正価値測定」をご参照ください。
d.契約獲得コストの償却期間の見積り
当社グループは、契約獲得コストについて、契約獲得コストに直接関連する財またはサービスが提供されると予想される期間(すなわち、契約獲得コストの償却期間)にわたって、定額法により償却しています。契約獲得コストの償却期間は、契約条件および過去の実績データなどに基づいた解約率や機種変更までの予想期間などの関連する要素を勘案して決定しています。契約獲得コストの償却期間の変更は、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。契約獲得コストに係る償却費は、当連結会計年度は2,415億円(前連結会計年度は2,421億円)です。
契約獲得コストに関連する内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 (16) 収益 b.契約コスト」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 16.契約コスト」をご参照ください。
5 【重要な契約等】
当社は、財務上の特約が付された金銭消費貸借契約を締結しています。
契約に関する内容等は、以下の通りです。
①シニアローン契約
(1) 契約締結日
2021年12月21日~2024年9月25日
(2) 金銭消費貸借契約の相手方の属性
都市銀行、信託銀行、外国銀行、地方銀行、その他の銀行、系統金融機関、信用金庫、政府系金融機関等
(3) 金銭消費貸借契約に係る債務の期末残高および弁済期限ならびに当該債務に付された担保の内容
期末残高 840,897百万円
弁済期限 2025年9月30日~2034年5月31日
なお、当該債務に付された担保はありません。
②Export Credit Agency保証付きローン契約
(1) 契約締結日
2020年2月17日~2024年6月28日
(2) 金銭消費貸借契約の相手方の属性
都市銀行、外国銀行
(3) 金銭消費貸借契約に係る債務の期末残高及び弁済期限ならびに当該債務に付された担保の内容
期末残高 182,225百万円
弁済期限 2025年5月28日~2036年11月30日
なお、当該債務に付された担保はありません。
財務上の特約の内容は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 24. 有利子負債」をご参照ください。
また、当社の子会社であるLINEヤフー㈱において、財務上の特約が付された金銭消費貸借契約を締結していますが、2024年4月1日前に締結された契約については、「企業内容等の開示に関する内閣府令及び特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」附則第3条第4項により記載を省略しています。
6 【研究開発活動】
当社グループは、通信を基盤とした様々なサービスの提供を目指し、AI、IoT、ロボット、6G、HAPS(注)、デジタルツイン、自動運転や量子技術などの先端技術の研究開発を実施しています。「情報革命で人々を幸せに」という経営理念のもと、来たるAI社会を支える基盤の構築と通信ネットワークの高度化を推進し、社会に広がる課題をテクノロジーの力で解決することを目指し、日々研究開発に取り組んでいます。
(注)HAPS(High Altitude Platform Station):成層圏を長期間飛び続ける無人航空機を通信基地局のように運用し広域エリアに通信サービスを提供するシステムの総称。
(研究開発活動の目的)
お客さまに対して最先端技術の製品を安定的に供給していくこと、および当社グループ内での情報通信技術の中長期的なロードマップを策定していくことを目標に、情報通信技術に関わる最先端技術の動向の把握、対外的なデモンストレーションを含む研究開発および事業化検討を目的としています。
(研究成果)
当連結会計年度における研究開発活動の主な成果は以下の通りです。
HAPS向け大型機体「Sunglider」が成層圏飛行に成功
当社は、AeroVironment,Inc.と米国国防総省が2024年8月に米国で行った実証実験において、ソフトバンクの成層圏から通信サービスを提供するプラットフォーム(HighAltitude Platform Station、以下「HAPS」)向け大型無人航空機「Sunglider(サングライダー)」が成層圏飛行に成功しました。「Sunglider」は翼幅78mと他のHAPS向け無人航空機と比較しても大型で、75kgまでの通信ペイロードを搭載することができ、高速かつ大容量のモバイル通信を安定的に提供できることが特長です。
今回の実証実験では、構造面や機能面で改良された機体が使用され、そのパフォーマンスは米国国防総省の要求を満たしました。
当社はこの実験結果を今後の機体開発に活用し、更なる性能向上、長期間滞空、光無線通信の実現を目指し、商用化を加速させていきます。
AI-RAN統合ソリューション「AITRAS」の開発
当社は、AI-RAN統合ソリューション「AITRAS」の開発を本格的に開始しました。「AITRAS」により、従来は別々に構築されていたAI(人工知能)インフラとRAN(無線アクセスネットワーク)インフラを、同一のNVIDIA製プラットフォーム上で動作させることが可能となります。国内外の通信事業者は「AITRAS」を導入することで、従来のRANインフラを生かしながらAIインフラを構築することができるため、インフラ投資の効率化、運用の簡素化、リソースの最適化を実現できます。
当社が開発した「AITRAS」の L1(注1)ソフトウエアは、NVIDIA GH200 Grace Hopper Superchip(注2)プラットフォーム上で動作するように設計されており、信号の並列処理やタスク起動タイミングの最適化などにより、通信事業者が求める高いレベルの安定性と高性能を実現すると同時に、RAN容量の最大化や消費電力の削減にも貢献します。
また当社は、AI-RANのコンセプトの一つである、AIアプリケーションとvRAN(virtualized Radio Access Network、仮想無線アクセスネットワーク)アプリケーションを同一の仮想化基盤上で動作させることが可能なオーケストレーターを開発しました。オーケストレーターは、AIアプリケーションとvRANアプリケーションという特性の異なるソフトウエアを一つの仮想基盤上で高効率に共存させることができます。これにより限られた資源を最大限に活用し、かつ消費電力の削減といった経済的なメリットが期待できます。
「AITRAS」のエッジAIサーバーには、大規模言語モデル(LLM)の開発・展開を容易にする機能軍で構成されたソフトウエアプラットフォームであるNVIDIA AI Enterprise(注3)が実装されており、顧客である企業自身でAIアプリケーションを開発・展開することも可能になります。
当社は2025年以降に、通信事業者向けに「AITRAS」のリファレンスキットの提供を開始する予定です。当社は「AITRAS」を通じて、通信事業者の新たな強みを創出し、AIと通信の融合による豊かな社会の発展を促進してまいります。
(注1)L1:vRANソフトウエア構造におけるOSI参照モデル「物理層(第1層)」。
(注2)NVIDIA GH200 Grace Hopper Superchip:NVIDIA が開発した高性能計算(HPC)とAIに特化した巨大なプロセッサ。1つのパッケージにCPUとGPUを統合した点が特徴で、高性能かつ低消費電力な処理を実現する。
(注3)NVIDIA AI Enterprise:企業が AI を開発・導入するためのエンドツーエンドのソフトウエアプラットフォーム。
国内最大級のAI基盤の整備に向け、4.7エクサフロップスの計算能力の実現と「二相式DLC技術を最適化したラック統合型ソリューション」の開発
当社は、AIとの共存社会に向け、AI時代を支えるさまざまな社会基盤の構築に取り組んでいます。AI計算基盤の構築においては、2024年10月に新たに約4,000基のNVIDIA Hopper GPUの整備を完了し、AI計算基盤全体のGPUを約6,000基に拡張しました。これにより2023年9月から稼働しているAI計算基盤と比較して約7倍となる4.7EFLOPS(エクサフロップス)(注1)の計算処理能力を実現しています。
国内最大級(注2)のAI基盤の整備と国産大規模言語モデル(LLM)の開発に取り組む中、データセンターのエネルギー効率向上は、AI開発の加速と持続可能な社会の実現に不可欠といえますが、当社は、ZutaCore,Inc.(以下、ZutaCore)、Hon Hai Precision Industry Co.,Ltd.と協業し、NVIDIA H200 GPUを搭載したAIサーバー向けに、ZutaCoreの二相式DLC(Direct Liquid Cooling、直接液冷)技術(注3)を世界に先駆けて(注4)実装しました。
また当社は、二相式DLC技術を搭載した冷却機器をはじめとするサーバーの各構成要素を、ラックスケールで統合したラック統合型ソリューションを設計・開発し、このソリューションでラック単位での冷却効率としてpPUE1.03(実測値)を達成しました(注5)。
(注1)エクサ:10の18乗、フロップス:コンピューターの処理能力の単位。
(注2)2024年10月31日時点での公開情報に基づく。当社調べ。
(注3)二相式DLC技術:サーバー内部の半導体チップ(プロセッサ)上のコールドプレートに、水を使用しない絶縁性冷媒を二相式(液体、気体)で循環させて冷却する技術。
(注4)2025年1月時点、ZutaCore調べ。
(注5)ZutaCore調べ。pPUE(partial Power Usage Effectiveness)とは、データセンターの冷却効率を示す指標の一つであるPUE(Power Usage Effectiveness)に対して、サーバールームやモジュールなど特定の範囲や設備の効率を示す指標。数値が1.0に近いほど、エネルギー効率が良いことを示す。
自動運転の社会実装に向け「交通理解マルチモーダルAI」と「遠隔自動運転サポートシステム」を開発
当社は、自動運転車の運行業務の完全無人化を目指し、低遅延なエッジAIサーバーで動作する自動運転向け「交通理解マルチモーダルAI」(注1)を開発しました。
「交通理解マルチモーダルAI」は、自動運転車から送信された走行映像などを基に交通状況を判断し、そのリスクと対処法をリアルタイムで言語化することが可能です。また、日本の交通知識、走行シーン、リスクと対処方法を学習済みのAI基盤モデルを使用しているため、交通状況と走行リスクを高度に理解できることも特徴としてあげられます。
2024年10月に開始した実証実験では、エッジAIサーバー上で稼働させた「交通理解マルチモーダルAI」が、現在の「交通状況」「走行リスク」「リスク対処のための推奨動作」を生成し、外部から自動運転を遠隔サポートできることを確認しました。
当社はまた、レベル4(高度運転自動化)(注2)の自動運転の社会実装に向けて、AI-RANの統合ソリューション「AITRAS(アイトラス)」のエッジAI(人工知能)サーバー上で動作する「遠隔自動運転サポートシステム」を開発しました。
このシステムは、自動運転車に搭載した前方カメラの映像を5Gネットワーク経由でエッジAIサーバーに送信し、エッジAIサーバー上にある認知AIが送信された映像を基に前方の障害物や路面の形状などを即座に認知し、その結果を自動運転車へ伝送することで、自動走行をサポートします。
更に「遠隔自動運転サポートシステム」と「交通理解マルチモーダルAI」を連携させることで、自動運転車の自動運転システムや認知AIでは対応できない予測困難な事態に直面した場合でも、スムーズに走行を続けることが可能になります。
2025年2月に開始した実証実験では、横断歩道に障害物がある状況を「交通理解マルチモーダルAI」が分析して停車指示を出し、その停車指示を「AITRAS」のエッジAIサーバー上で動作する「遠隔自動運転サポートシステム」がリアルタイムで自動運転車へ伝送することで、障害物の手前で安全に停車できることを確認しました。
当社は「交通理解マルチモーダルAI」の精度を向上させ、将来的には「遠隔自動運転サポートシステム」と「交通理解マルチモーダルAI」を活用した自動運転車の運行業務の完全無人化を目指します。また当社は今後も自動運転の社会実装に向けた研究開発を推進してまいります。
(注1)マルチモーダルAI:テキストや音声、画像、センサー情報など、複数の異なるデータ種別から情報を収集し、それらを統合して処理するAIシステムのこと。
(注2)レベル4:特定の条件下で、システムが全ての運転のタスクを実施する状態のこと。
金属リチウム電池の寿命予測モデルの構築に成功
当社は国立研究開発法人物質・材料研究機構(以下「NIMS」)との共同研究で、現行のリチウムイオン電池よりも複雑な劣化機構を持つ金属リチウム電池において、特定の劣化機構を仮定することでなく、機械学習を用いて高精度な寿命予測モデルを構築することに成功しました。
当社は、多数の金属リチウム電池セルの充放電データから抽出した放電、充電、緩和プロセスにおける特微量(注1)に基づいたデータ駆動型のアプローチを採用することで、予測精度に寄与する特微量を特定させ、決定係数(注2)R² = 0.89という高い精度の寿命予測を可能としました。
当社は、今後も寿命予測モデルの更なる高精度化、新規材料開発への活用を進めることで、高エネルギー密度金属リチウム電池の早期実用化を目指してまいります。
(注1)特微量:機械学習のモデルが学習や予測を行う際に使う、データの特徴を数値で表したもの。
(注2)決定係数:予測モデルのあてはまりの良さを表す指標。この値が1に近いほど、より予測精度の高いモデルであるといえる。
上記の他、主にHAPS、AI、広告関連サービスやアプリの研究開発を行い、当連結会計年度における研究開発費は73,934百万円となりました。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度は、5Gのエリア展開にかかる設備投資が減少した一方で、コンシューマ事業およびエンタープライズ事業に係るネットワーク品質向上を目的とした設備投資を実施しました。また、AI計算基盤・AIデータセンターに係る設備投資が増加したこと、LINEヤフーグループの設備投資が増加したこと、および4.9GHz帯を使用する特定基地局の開設料を計上したことにより、当連結会計年度の設備投資の総額は912,799百万円(IFRS第16号の適用による投資額81,942百万円、レンタル端末投資額57,751百万円を含む)となりました。
(注) 設備投資額は建設仮勘定を含む有形固定資産、無形資産の取得、長期前払費用(その他の非流動資産)およびIFRS第16号の適用による投資額です。なお、資産除去債務に係る有形固定資産の増加額、のれんおよび商標利用権の増加額は含まれていません。
2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社
(注1) 帳簿価額の金額は、有形固定資産および無形固定資産の帳簿価額であり、そのうち建設仮勘定、商標権は含んでいません。
(注2) 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。
(2) 国内子会社
資産が少額であるため記載を省略しています。
(3) 在外子会社
資産が少額であるため記載を省略しています。
3 【設備の新設、除却等の計画】
翌連結会計年度における当グループの設備の新設等に係る投資予定金額(総額)は700,000百万円(レンタル端末投資額、IFRS第16号の適用による投資額を含む)です。
重要な設備の新設、除却等の計画は以下の通りです。
(1) 重要な設備の新設等 2025年3月31日現在
(注1) 検収ベースの投資予定額です。
(注2) 完成後の増加能力については、計数的把握が困難であるため、記載を省略しています。
(2) 重要な設備の除却等
重要な設備の除却等の計画はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
(注) 普通株式と第1回~第5回社債型種類株式を併せた発行可能株式総数は80,109,603,000株です。
② 【発行済株式】
(注1) 普通株式の発行済株式のうち、6,841,728,700株は、現物出資(株式 426,239,698,010円)によるものです。なお、その内訳として、5,079,759,400株は、2018年3月31日付 Wireless City Planning㈱株式の現物出資、1,761,969,300株は、2018年4月1日付 SBプレイヤーズ㈱、ソフトバンク・テクノロジー㈱(現SBテクノロジー㈱)およびSBメディアホールディングス㈱等の株式の現物出資に係るものです。
(注2) 提出日現在の発行数には、2025年6月1日から本書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は含まれていません。
(注3) 単元株式数は100株です。また、会社法第322条第2項に規定する定款の定めをしています。
(注4) 第1回社債型種類株式の内容は以下に記載の通りです。
イ 優先配当金
(1) 優先配当金
当社は、3月31日を基準日として剰余金の配当を行うときは、当該配当の基準日の最終の株主名簿に記載又は記録された第1回社債型種類株式を有する株主(以下「第1回社債型種類株主」といいます。)又は第1回社債型種類株式の登録株式質権者(以下第1回社債型種類株主とあわせて「第1回社債型種類株主等」と総称します。)に対し、当社普通株式(以下、本(注)4において「普通株式」といいます。)を有する株主(以下「普通株主」といいます。)及び普通株式の登録株式質権者(以下普通株主とあわせて「普通株主等」と総称します。)に先立ち、第1回社債型種類株式1株につき、第1回社債型種類株式1株当たりの発行価格相当額に、下記(2)に記載する配当年率(10%を上限とします。以下「配当年率」といいます。)を乗じて算出した額の金銭(円位未満小数第3位まで算出し、その小数第3位は切り捨てるものとします。また、2024年3月31日を基準日として剰余金の配当を行うときは、払込期日(同日を含みます。)から2024年3月31日(同日を含みます。)までの期間の日数につき、1年を366日として日割計算を行い、円位未満小数第3位まで算出し、その小数第3位は切り捨てるものとします。)(以下「第1回社債型種類株式優先配当金」といいます。)を支払います。但し、当該配当の基準日の属する事業年度に第1回社債型種類株式優先期中配当金(下記ロに定義します。)を支払ったときは、その合計額を控除した額とします。
(2) 配当年率
(i) 2029年3月31日以前に終了する各事業年度に基準日が属する場合
年2.500%とします。
(ii) 2029年4月1日以降に終了する各事業年度に基準日が属する場合
各基準日が属する事業年度につき、その直前事業年度の末日の2営業日(以下に定義します。)前の日(以下「年率基準日」といいます。)における1年国債金利(以下に定義します。)に3.182%を加えた率とします。
当社はその本店において、2029年4月1日以降に終了する各事業年度の開始日から5営業日以内(当該事業年度の開始日を含みます。)に、上記(ii)により決定された配当年率を、その営業時間中、一般の閲覧に供します。
「営業日」とは、銀行法により、日本において銀行の休日と定められたか、又は休日とすることが認められた日以外の日をいいます。
「1年国債金利」とは、年率基準日のレートとして年率決定日(以下に定義します。)の東京時間午前9時30分以降に国債金利情報ページ(財務省ウェブサイト内「国債金利情報」のページにおける「金利情報」(https://www.mof.go.jp/jgbs/reference/interest_rate/jgbcm.csv)(その承継ファイル及び承継ページを含みます。)又は当該「国債金利情報」ページ(その承継ファイル及び承継ページを含みます。)からリンクされる日本国債の金利情報を記載したページ若しくはダウンロードできるファイルをいいます。)に表示される1年国債金利をいいます。
ある事業年度に係る年率決定日の東京時間午前10時に、年率基準日のレートとしての1年国債金利が国債金利情報ページに表示されない場合、又は国債金利情報ページが利用不可能な場合、当社は年率決定日に参照国債ディーラー(当社が国債市場特別参加者(財務省が指定する国債市場特別参加者をいいます。)又は市場で国債の売買を活発に行っていると認められる金融機関から選定する最大5者をいいます。)に対し、年率基準日の東京時間午後3時現在のレートとして提示可能であった参照1年国債(以下に定義します。)の売買気配の仲値の半年複利利回り(以下「提示レート」といいます。)の提示を求めるものとします。
当社に提示レートを提示した参照国債ディーラーが4者以上である場合、当該事業年度に適用される1年国債金利は、当該参照国債ディーラーの提示レートの最も高い値と低い値をそれぞれ1つずつ除いた残りの提示レートの平均値(算術平均値を算出した上、小数第4位を四捨五入します。)とします。
当社に提示レートを提示した参照国債ディーラーが2者又は3者である場合、当該事業年度に適用される1年国債金利は、当該参照国債ディーラーの提示レートの平均値(算術平均値を算出した上、小数第4位を四捨五入します。)とします。
当社に提示レートを提示した参照国債ディーラーが2者に満たない場合、当該年率決定日の東京時間午前10時において国債金利情報ページに表示済みの最新の1年国債金利(但し、当該年率決定日の東京時間午前10時において国債金利情報ページが利用不可能な場合は、当該年率決定日の直前に国債金利情報ページに表示されていた1年国債金利)を当該事業年度に適用される1年国債金利とします。
「年率決定日」とは、各年率基準日の翌営業日をいいます。
「参照1年国債」とは、ある事業年度につき、参照国債ディーラーから当社が選定する金融機関が選定する固定利付国債で、当該事業年度の最終日又はその前後に満期が到来し、選定時において市場の慣行として1年満期の円建て社債の条件決定において参照されることが合理的に想定されるものをいいます。
(3) 累積条項
ある事業年度に属する日を基準日として、第1回社債型種類株主等に対して行う第1回社債型種類株式1株当たりの金銭による剰余金の配当の額が当該事業年度に係る第1回社債型種類株式優先配当金の額に達しないとき(以下当該事業年度を「不足事業年度」といいます。)は、その不足額について、単利計算により翌事業年度以降に累積します(以下累積した不足額を「第1回社債型種類株式累積未払配当金」といいます。)。この場合の単利計算は、不足事業年度ごとに、当該不足事業年度の翌事業年度の初日(同日を含みます。)から第1回社債型種類株式累積未払配当金が第1回社債型種類株主等に対して支払われる日(同日を含みます。また、下記ハ(1)に記載する残余財産の分配を行う場合、分配日をいいます。)までの間について、当該不足事業年度に係る不足額に対して、当該不足事業年度に対応する上記(2)(i)又は(ii)に掲げる年率で1年を365日(当該不足事業年度がうるう年の2月29日を含む場合は366日)として行う日割計算により算出した金額を加算して行います(円位未満小数第3位まで算出し、その小数第3位は切り捨てるものとします。)。第1回社債型種類株式累積未払配当金については、上記(1)又は下記ロに記載する剰余金の配当に先立ち、第1回社債型種類株式1株につき第1回社債型種類株式累積未払配当金の額に達するまで、第1回社債型種類株主等に対し、金銭による剰余金の配当を行います。
(4) 非参加条項
第1回社債型種類株主等に対しては、第1回社債型種類株式優先配当金の額及び第1回社債型種類株式累積未払配当金の額の合計額を超えて剰余金の配当を行いません。
ロ 優先期中配当金
当社は、3月31日以外の日を基準日(以下「期中配当基準日」といいます。)として剰余金の配当を行うときは、当該配当の期中配当基準日の最終の株主名簿に記載又は記録された第1回社債型種類株主等に対し、普通株主等に先立ち、第1回社債型種類株式1株につき、第1回社債型種類株式優先配当金の額の2分の1の額の金銭(以下「第1回社債型種類株式優先期中配当金」といいます。)を支払います。但し、2024年3月31日に終了する事業年度においては期中配当基準日を基準日とした剰余金の配当を行わないものとし、ある事業年度に期中配当基準日が属する第1回社債型種類株式優先期中配当金の合計額は、当該事業年度にその配当の基準日が属する第1回社債型種類株式優先配当金の額を超えないものとします。
ハ 残余財産の分配
(1) 残余財産分配金
当社は、残余財産を分配するときは、第1回社債型種類株主等に対し、普通株主等に先立ち、第1回社債型種類株式1株につき、第1回社債型種類株式1株当たりの発行価格相当額に、残余財産の分配が行われる日(以下「分配日」といいます。)における第1回社債型種類株式累積未払配当金の額及び経過配当金相当額(以下に定義します。)の合計額を加えた額(以下「基準価額」といいます。)の金銭を支払います。
「経過配当金相当額」とは、分配日の属する事業年度の初日(2024年3月31日に終了する事業年度については、払込期日)(同日を含みます。)から分配日(同日を含みます。)までの期間の日数に当該事業年度にその配当の基準日が属する第1回社債型種類株式優先配当金の額を乗じた金額を365(当該分配日の属する事業年度がうるう年の2月29日を含む場合は366とします。但し、2024年3月31日に終了する事業年度については、払込期日(同日を含みます。)から2024年3月31日(同日を含みます。)までの期間の日数)で除して得られる額をいいます(円位未満小数第3位まで算出し、その小数第3位は切り捨てるものとします。)。但し、分配日の属する事業年度において第1回社債型種類株主等に対して第1回社債型種類株式優先期中配当金を支払うときは、その額(分配日が毎年10月1日から第1回社債型種類株式優先期中配当金に関する取締役会決議日の前日までの場合は、当該配当金の予想額として当社が9月30日時点で公表済みの額)を控除した額とします。
(2) 非参加条項
第1回社債型種類株主等に対しては、上記(1)のほか、残余財産の分配を行いません。
ニ 優先順位
当社の社債型種類株式の社債型種類株式優先配当金、社債型種類株式優先期中配当金及び残余財産の支払順位は、同順位とします。
ホ 議決権
第1回社債型種類株主は、全ての事項につき株主総会において議決権を行使することができません。
ヘ 種類株主総会の決議
(1) 種類株主総会の決議は、法令又は定款に別段の定めがある場合を除き、出席した議決権を行使することができる株主の議決権の過半数をもって行います。
(2) 会社法第324条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行います。
(3) 当社が、会社法第322条第1項各号に掲げる行為をする場合には、法令に別段の定めがある場合を除き、第1回社債型種類株主を構成員とする種類株主総会の決議を要しません。
(4) 当社の種類株主総会は、場所の定めのない種類株主総会とすることができます。
(5) 当社が以下に掲げる行為をする場合において、第1回社債型種類株主に損害を及ぼすおそれがあるときは、当社の株主総会決議又は取締役会決議に加え、第1回社債型種類株主を構成員とする種類株主総会の決議がなければ、その効力を生じません。但し、当該種類株主総会において議決権を行使することができる第1回社債型種類株主が存しない場合は、この限りではありません。
a. 当社が消滅会社となる合併又は当社が完全子会社となる株式交換若しくは株式移転(当社の単独による株式移転を除きます。)
b. 当社の特別支配株主による当社の他の株主に対する株式売渡請求に係る当社の取締役会による承認
ト 会社による金銭対価の取得条項
(1) 金銭対価の取得条項
当社は、下記(a)又は(b)のいずれかに該当する事由が生じ、かつ取締役会の決議により別に定める取得日が到来した場合は、第1回社債型種類株式の全部又は一部を取得することができます。この場合、当社は、第1回社債型種類株式を取得するのと引換えに、第1回社債型種類株主に対し、第1回社債型種類株式1株につき、基準価額相当額の金銭を交付します。なお、本トにおいて基準価額を算出する場合は、上記ハに記載する経過配当金相当額の計算における「分配日」を「当該取得に基づく振替の申請により当社の振替先口座における保有欄に取得に係る第1回社債型種類株式の数の増加の記載若しくは記録がなされた日又は当該取得に基づく全部抹消の通知により第1回社債型種類株式についての記載若しくは記録の抹消がされた日」と適宜読み替えて、第1回社債型種類株式累積未払配当金の額及び経過配当金相当額を計算します。また、取得日の属する事業年度の6月30日の終了時点において、当該事業年度の直前の事業年度における第1回社債型種類株式累積未払配当金が発生している場合には、当該基準価額に当該累積未払配当金の額が含まれるものとみなします。第1回社債型種類株式の一部を取得するときは、取締役会が定める合理的な方法によって、第1回社債型種類株主から取得すべき第1回社債型種類株式を決定します。
(a)払込期日(同日を含みます。)から5年を経過した日が到来した場合(2028年11月1日以降)
(b)資本性変更事由(以下に定義します。)が生じ、かつ継続している場合
「資本性変更事由」とは、信用格付業者(株式会社格付投資情報センター及び株式会社日本格付研究所をいいます。)のうち1社以上より、各信用格付業者における第1回社債型種類株式発行後の資本性評価基準の変更に従い、第1回社債型種類株式について、当該信用格付業者が認める当該第1回社債型種類株式の発行時点において想定された資本性より低いものとして取り扱うことを決定した旨の公表がなされたか、又は当該旨の書面による通知が当社に対してなされたことをいいます。
(2) 借換制限
当社は、当社が本トに記載する金銭対価の取得又は特定の第1回社債型種類株主との合意若しくは会社法第165条第1項に規定する市場取引等による第1回社債型種類株式の取得(以下金銭対価の取得とあわせて「金銭対価取得」といいます。)を行う場合は、金銭対価取得を行う日以前12カ月間に、借換必要金額(以下に定義します。)につき、借換証券(以下に定義します。)を発行若しくは処分又は借入れ(以下「発行等」といいます。)することにより資金を調達していない限り、当該金銭対価取得を行いません。
なお、払込期日(同日を含みます。)から5年を経過した日(2028年11月1日)以降、金銭対価取得を行う場合において、調整後ネットレバレッジ・レシオ(以下に定義します。)が2023年6月末時点の数値以下の場合には、借換必要金額の算出にあたり、調整後連結自己資本金額(以下に定義します。)から2兆818億円を控除した金額(かかる金額がゼロを下回る場合はゼロとし、当該金銭対価取得に係る第1回社債型種類株式の払込金額の総額相当額を上限とします。)に50%を乗じた金額を金銭対価取得がなされる第1回社債型種類株式の資本性評価相当額(以下に定義します。)から控除することができます。
「借換必要金額」とは、借換証券が普通株式の場合には、金銭対価取得がなされる第1回社債型種類株式の資本性評価相当額をいい、借換証券が普通株式以外の場合には、金銭対価取得がなされる第1回社債型種類株式の資本性評価相当額を、当該借換証券について各信用格付業者から承認を得た資本性(パーセント表示されます。)で除して算出される金額(信用格付業者ごとに承認された資本性が異なる場合には、そのうちの大きい方の金額)をいうものとし、普通株式と普通株式以外の借換証券を併せた発行等を行う場合は、それぞれの算式を準用します。
「借換証券」とは、以下のa.ないしc.の証券又は債務をいいます。但し、(ⅰ)以下のa.ないしc.のいずれの場合においても、借換証券である旨を当社が公表している場合に限り、(ⅱ)以下のa.又はb.の場合においては、当社の連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則第2条第3号に定める子会社及び同条第7号に定める関連会社以外の者に対して発行等されるものに限り、(ⅲ)以下のb.又はc.の場合においては、第1回社債型種類株式の払込期日における第1回社債型種類株式と同等以上の当社における資本性を有するものと各信用格付業者から承認を得たものに限ります。
a. 普通株式
b. 上記a.以外のその他の種類の株式
c. 上記a.又はb.以外の当社のその他一切の証券及び債務
「調整後ネットレバレッジ・レシオ」とは、金銭対価取得を行う時点で当社より公表されている調整後純有利子負債(以下に定義します。)を調整後EBITDA(以下に定義します。)で除した値をいいます。
「調整後連結自己資本金額」とは、直近連結会計年度末又は四半期連結会計期間末時点における親会社の所有者に帰属する持分合計からハイブリッド資本(以下に定義します。)を控除した金額をいいます。
「資本性評価相当額」とは、第1回社債型種類株式の発行価格の総額相当額に50%を乗じた金額をいいます。
「調整後純有利子負債」とは、直近連結会計年度末又は四半期連結会計期間末時点における有利子負債にハイブリッド資本を加算し、現金及び現金同等物、債権流動化現金準備金ならびにその他の調整項目を調整した金額をいいます。
「調整後EBITDA」とは、直近連結会計期間又は四半期連結累計期間における営業利益に減価償却費及び償却費(固定資産除去損を含みます。)ならびに株式報酬費用を加算し、その他の調整項目を調整した金額をいいます。
「ハイブリッド資本」とは、当社が発行して各信用格付業者から資本性の承認を得た社債型種類株式、永久劣後債又は永久劣後ローンのうち、直近連結会計年度末又は四半期連結会計期間末時点において残存する金額の合計をいいます。
(3) 取得の方法
当社は、本トに記載する取得を行う場合にあっては、取得日の2週間前の日の前日(当該日が営業日でない場合には、その直前の営業日)までに、第1回社債型種類株主に対して、取得日を通知するか、又は公告しなければなりません。
チ 株式の併合又は分割等
(1) 当社は、法令に別段の定めがある場合を除き、第1回社債型種類株式について株式の併合又は分割を行いません。
(2) 当社は、第1回社債型種類株主に対し、株式無償割当て又は新株予約権無償割当てを行いません。
(3) 当社は、第1回社債型種類株主に対し、募集株式の割当て又は募集新株予約権の割当てを受ける権利を与えません。
(4) 当社は、株式移転(当社の単独による株式移転に限ります。)をするときは、普通株主等には普通株式に代えて株式移転設立完全親会社の発行する当社の普通株式と同種の株式を、第1回社債型種類株主等には第1回社債型種類株式に代えて株式移転設立完全親会社の発行する当社の第1回社債型種類株式と同種の株式(以下「株式移転設立完全親会社第1回社債型種類株式」といいます。)を、それぞれ同一の持分割合で交付します。但し、株式移転設立完全親会社第1回社債型種類株式に係る当該株式移転の効力発生日が属する事業年度の末日を基準日とする剰余金の配当については、株式移転設立完全親会社第1回社債型種類株式1株につき、(a)株式移転設立完全親会社第1回社債型種類株式の1株当たりの発行価格相当額に配当年率を乗じて算出した額(但し、当社が当該株式移転の効力発生日が属する事業年度に属する日を基準日として第1回社債型種類株式優先期中配当金を支払った場合における当該支払合計額の控除その他の必要な調整を行うものとします。)及び(b)当該株式移転の効力発生日の前日における第1回社債型種類株式累積未払配当金の額を株式移転設立完全親会社第1回社債型種類株式の1株当たりの発行価格相当額に応じて調整した額の合計額(円位未満小数第3位まで算出し、その小数第3位は切り捨てるものとします。)とします。
リ 自己の第1回社債型種類株式の取得に際しての売主追加請求権の排除
当社が株主総会の決議によって特定の第1回社債型種類株主との合意により当該第1回社債型種類株主の有する第1回社債型種類株式の全部又は一部を取得する旨を決定し、会社法第157条第1項各号に掲げる事項を当該第1回社債型種類株主に通知する旨を決定する場合には、同法第160条第2項及び第3項の規定を適用しないものとします。
ヌ 社債、株式等の振替に関する法律の適用等
第1回社債型種類株式は、社債、株式等の振替に関する法律に定める振替株式とし、その全部について同法の規定の適用を受けます。また、第1回社債型種類株式の取り扱いについては、株式会社証券保管振替機構の定める株式等の振替に関する業務規程、同施行規則その他の規則に従います。
ル 第1回社債型種類株式につき議決権を有しないこととしている理由
第1回社債型種類株式について、既存の普通株主の利益を可能な限り損なわないよう、株主総会における議決権がなく普通株式への転換権もない設計としたことによるものですが、かかる差異に鑑みて、社債型種類株式は、剰余金の配当及び残余財産の分配について普通株式に優先する内容としております。
(注5) 第2回社債型種類株式の内容は以下に記載の通りです。
イ 優先配当金
(1) 優先配当金
当社は、3月31日を基準日として剰余金の配当を行うときは、当該配当の基準日の最終の株主名簿に記載又は記録された第2回社債型種類株式を有する株主(以下「第2回社債型種類株主」といいます。)又は第2回社債型種類株式の登録株式質権者(以下第2回社債型種類株主とあわせて「第2回社債型種類株主等」と総称します。)に対し、当社普通株式(以下、本(注5)において「普通株式」といいます。)を有する株主(以下、本(注5)において「普通株主」といいます。)及び普通株式の登録株式質権者(以下、本(注5)において普通株主とあわせて「普通株主等」と総称します。)に先立ち、第2回社債型種類株式1株につき、第2回社債型種類株式1株当たりの発行価格相当額に、下記(2)に記載する配当年率(10%を上限とします。以下、本(注5)において「配当年率」といいます。)を乗じて算出した額の金銭(円位未満小数第3位まで算出し、その小数第3位は切り捨てるものとします。また、2025年3月31日を基準日として剰余金の配当を行うときは、払込期日(同日を含みます。)から2025年3月31日(同日を含みます。)までの期間の日数につき、1年を365日として日割計算を行い、円位未満小数第3位まで算出し、その小数第3位は切り捨てるものとします。)(以下「第2回社債型種類株式優先配当金」といいます。)を支払います。但し、当該配当の基準日の属する事業年度に第2回社債型種類株式優先期中配当金(下記ロに定義します。)を支払ったときは、その合計額を控除した額とします。
(2) 配当年率
(i) 2030年3月31日以前に終了する各事業年度に基準日が属する場合
年3.200%とします。
(ii) 2030年4月1日以降、2050年3月31日以前に終了する各事業年度に基準日が属する場合
各基準日が属する事業年度につき、その直前事業年度の末日の2営業日(以下に定義します。)前の日(以下、本(注5)において「年率基準日」といいます。)における1年国債金利(以下に定義します。)に2.960%を加えた率とします。
(iii) 2050年4月1日以降に終了する各事業年度に基準日が属する場合
各基準日が属する事業年度につき、その年率基準日における1年国債金利に3.710%を加えた率とします。
当社はその本店において、2030年4月1日以降に終了する各事業年度の開始日から5営業日以内(当該事業年度の開始日を含みます。)に、上記(ii)又は(iii)により決定された配当年率を、その営業時間中、一般の閲覧に供します。
「営業日」とは、銀行法により、日本において銀行の休日と定められたか、又は休日とすることが認められた日以外の日をいいます。
「1年国債金利」とは、年率基準日のレートとして年率決定日(以下に定義します。)の東京時間午前9時30分以降に国債金利情報ページ(財務省ウェブサイト内「国債金利情報」のページにおける「金利情報」(https://www.mof.go.jp/jgbs/reference/interest_rate
/jgbcm.csv)(その承継ファイル及び承継ページを含みます。)又は当該「国債金利情報」ページ(その承継ファイル及び承継ページを含みます。)からリンクされる日本国債の金利情報を記載したページ若しくはダウンロードできるファイルをいいます。)に表示される1年国債金利をいいます。
ある事業年度に係る年率決定日の東京時間午前10時に、年率基準日のレートとしての1年国債金利が国債金利情報ページに表示されない場合、又は国債金利情報ページが利用不可能な場合、当社は年率決定日に参照国債ディーラー(当社が国債市場特別参加者(財務省が指定する国債市場特別参加者をいいます。)又は市場で国債の売買を活発に行っていると認められる金融機関から選定する最大5者をいいます。)に対し、年率基準日の東京時間午後3時現在のレートとして提示可能であった参照1年国債(以下に定義します。)の売買気配の仲値の半年複利利回り(以下、本(注5)において「提示レート」といいます。)の提示を求めるものとします。
当社に提示レートを提示した参照国債ディーラーが4者以上である場合、当該事業年度に適用される1年国債金利は、当該参照国債ディーラーの提示レートの最も高い値と低い値をそれぞれ1つずつ除いた残りの提示レートの平均値(算術平均値を算出した上、小数第4位を四捨五入します。)とします。
当社に提示レートを提示した参照国債ディーラーが2者又は3者である場合、当該事業年度に適用される1年国債金利は、当該参照国債ディーラーの提示レートの平均値(算術平均値を算出した上、小数第4位を四捨五入します。)とします。
当社に提示レートを提示した参照国債ディーラーが2者に満たない場合、当該年率決定日の東京時間午前10時において国債金利情報ページに表示済みの最新の1年国債金利(但し、当該年率決定日の東京時間午前10時において国債金利情報ページが利用不可能な場合は、当該年率決定日の直前に国債金利情報ページに表示されていた1年国債金利)を当該事業年度に適用される1年国債金利とします。
「年率決定日」とは、各年率基準日の翌営業日をいいます。
「参照1年国債」とは、ある事業年度につき、参照国債ディーラーから当社が選定する金融機関が選定する固定利付国債で、当該事業年度の最終日又はその前後に満期が到来し、選定時において市場の慣行として1年満期の円建て社債の条件決定において参照されることが合理的に想定されるものをいいます。
(3) 累積条項
ある事業年度に属する日を基準日として、第2回社債型種類株主等に対して行う第2回社債型種類株式1株当たりの金銭による剰余金の配当の額が当該事業年度に係る第2回社債型種類株式優先配当金の額に達しないとき(以下、本(注5)において当該事業年度を「不足事業年度」といいます。)は、その不足額について、単利計算により翌事業年度以降に累積します(以下累積した不足額を「第2回社債型種類株式累積未払配当金」といいます。)。この場合の単利計算は、不足事業年度毎に、当該不足事業年度の翌事業年度の初日(同日を含みます。)から第2回社債型種類株式累積未払配当金が第2回社債型種類株主等に対して支払われる日(同日を含みます。また、下記ハ(1)に記載する残余財産の分配を行う場合、分配日をいいます。)までの間について、当該不足事業年度に係る不足額に対して、当該不足事業年度に対応する上記(2)(i)ないし(iii)に掲げる年率で1年を365日(当該不足事業年度がうるう年の2月29日を含む場合は366日)として行う日割計算により算出した金額を加算して行います(円位未満小数第3位まで算出し、その小数第3位は切り捨てるものとします。)。第2回社債型種類株式累積未払配当金については、上記(1)又は下記ロに記載する剰余金の配当に先立ち、第2回社債型種類株式1株につき第2回社債型種類株式累積未払配当金の額に達するまで、第2回社債型種類株主等に対し、金銭による剰余金の配当を行います。
(4) 非参加条項
第2回社債型種類株主等に対しては、第2回社債型種類株式優先配当金の額及び第2回社債型種類株式累積未払配当金の額の合計額を超えて剰余金の配当を行いません。
ロ 優先期中配当金
当社は、3月31日以外の日を基準日(以下、本(注5)において「期中配当基準日」といいます。)として剰余金の配当を行うときは、当該配当の期中配当基準日の最終の株主名簿に記載又は記録された第2回社債型種類株主等に対し、普通株主等に先立ち、第2回社債型種類株式1株につき、第2回社債型種類株式優先配当金の額の2分の1の額の金銭(以下「第2回社債型種類株式優先期中配当金」といいます。)を支払います。但し、2025年3月31日に終了する事業年度においては期中配当基準日を基準日とした剰余金の配当を行わないものとし、ある事業年度に期中配当基準日が属する第2回社債型種類株式優先期中配当金の合計額は、当該事業年度にその配当の基準日が属する第2回社債型種類株式優先配当金の額を超えないものとします。
ハ 残余財産の分配
(1) 残余財産分配金
当社は、残余財産を分配するときは、第2回社債型種類株主等に対し、普通株主等に先立ち、第2回社債型種類株式1株につき、第2回社債型種類株式1株当たりの発行価格相当額に、残余財産の分配が行われる日(以下、本(注5)において「分配日」といいます。)における第2回社債型種類株式累積未払配当金の額及び経過配当金相当額(以下に定義します。)の合計額を加えた額(以下、本(注5)において「基準価額」といいます。)の金銭を支払います。
「経過配当金相当額」とは、分配日の属する事業年度の初日(2025年3月31日に終了する事業年度については、払込期日)(同日を含みます。)から分配日(同日を含みます。)までの期間の日数に当該事業年度にその配当の基準日が属する第2回社債型種類株式優先配当金の額を乗じた金額を365(当該分配日の属する事業年度がうるう年の2月29日を含む場合は366とします。但し、2025年3月31日に終了する事業年度については、払込期日(同日を含みます。)から2025年3月31日(同日を含みます。)までの期間の日数)で除して得られる額をいいます(円位未満小数第3位まで算出し、その小数第3位は切り捨てるものとします。)。但し、分配日の属する事業年度において第2回社債型種類株主等に対して第2回社債型種類株式優先期中配当金を支払うときは、その合計額(分配日が毎年10月1日から第2回社債型種類株式優先期中配当金に関する取締役会の決議の日の前日までの日である場合は、当該配当金の予想額として当社が9月30日時点で公表済みの額)を控除した額とします。
(2) 非参加条項
第2回社債型種類株主等に対しては、上記(1)のほか、残余財産の分配を行いません。
ニ 優先順位
当社の社債型種類株式の社債型種類株式優先配当金、社債型種類株式優先期中配当金及び残余財産の支払順位は、同順位とします。
ホ 議決権
第2回社債型種類株主は、全ての事項につき株主総会において議決権を行使することができません。
ヘ 種類株主総会の決議
(1) 種類株主総会の決議は、法令又は定款に別段の定めがある場合を除き、出席した議決権を行使することができる株主の議決権の過半数をもって行います。
(2) 会社法第324条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行います。
(3) 当社が、会社法第322条第1項各号に掲げる行為をする場合には、法令に別段の定めがある場合を除き、第2回社債型種類株主を構成員とする種類株主総会の決議を要しません。
(4) 当社の種類株主総会は、場所の定めのない種類株主総会とすることができます。
(5) 当社が以下に掲げる行為をする場合において、第2回社債型種類株主に損害を及ぼすおそれがあるときは、当社の株主総会決議又は取締役会決議に加え、第2回社債型種類株主を構成員とする種類株主総会の決議がなければ、その効力を生じません。但し、当該種類株主総会において議決権を行使することができる第2回社債型種類株主が存しない場合は、この限りではありません。
a. 当社が消滅会社となる合併又は当社が完全子会社となる株式交換若しくは株式移転(当社の単独による株式移転を除きます。)
b. 当社の特別支配株主による当社の他の株主に対する株式売渡請求に係る当社の取締役会による承認
ト 会社による金銭対価の取得条項
(1) 金銭対価の取得条項
当社は、下記(a)又は(b)のいずれかに該当する事由が生じ、かつ取締役会の決議により別に定める取得日が到来した場合は、第2回社債型種類株式の全部又は一部を取得することができます。この場合、当社は、第2回社債型種類株式を取得するのと引換えに、第2回社債型種類株主に対し、第2回社債型種類株式1株につき、基準価額相当額の金銭を交付します。但し、当社は、取得日又は当該取得に係る振替取得日(以下に定義します。)のいずれかが4月1日から6月30日までのいずれかの日となる取得を行うことができません。なお、本トにおいて基準価額を算出する場合は、上記ハに記載する「分配日」を「当該取得に係る振替取得日」と適宜読み替えて、第2回社債型種類株式累積未払配当金の額及び経過配当金相当額を計算します。第2回社債型種類株式の一部を取得するときは、取締役会が定める合理的な方法によって、第2回社債型種類株主から取得すべき第2回社債型種類株式を決定します。
(a) 払込期日(同日を含みます。)から5年を経過した日が到来した場合(2029年10月3日以降)
(b) 資本性変更事由(以下に定義します。)が生じ、かつ継続している場合
「振替取得日」とは、本トに記載する金銭対価の取得に基づく振替の申請により当社の振替先口座における保有欄に取得に係る第2回社債型種類株式の数の増加の記載若しくは記録がなされる日又は当該取得に基づく全部抹消の通知により第2回社債型種類株式についての記載若しくは記録の抹消がなされる日をいいます。
「資本性変更事由」とは、信用格付業者(株式会社格付投資情報センター及び株式会社日本格付研究所又はその格付業務を承継した者をいいます。以下同じです。)のうち1社以上より、各信用格付業者における第2回社債型種類株式発行後の資本性評価基準の変更に従い、第2回社債型種類株式について、当該信用格付業者が認める当該第2回社債型種類株式の発行時点において想定された資本性より低いものとして取り扱うことを決定した旨の公表がなされたか、又は当該旨の書面による通知が当社に対してなされたことをいいます。
(2) 借換制限
当社は、当社が本トに記載する金銭対価の取得又は特定の第2回社債型種類株主との合意若しくは会社法第165条第1項に規定する市場取引等による第2回社債型種類株式の取得(以下、本(注6)において本トに記載する金銭対価の取得とあわせて「金銭対価取得」といいます。)を行う場合は、金銭対価取得を行う日以前12カ月間に、借換必要金額(以下に定義します。)につき、借換証券(以下に定義します。)を発行若しくは処分又は借入れ(以下、本(注5)において「発行等」といいます。)することにより資金を調達していない限り(但し、払込期日(同日を含みます。)から5年を経過した日(2029年10月3日)以降に金銭対価取得を行う場合において、以下の(a)及び(b)の要件をいずれも充足する場合を除きます。)、当該金銭対価取得を行いません。
(a)調整後ネットレバレッジ・レシオ(以下に定義します。)が2024年6月末時点の数値以下であること
(b)調整後連結自己資本金額(以下に定義します。)が2兆4,320億円以上であること
「借換必要金額」とは、借換証券が普通株式の場合には、金銭対価取得がなされる第2回社債型種類株式の資本性評価相当額(以下に定義します。)をいい、借換証券が普通株式以外の場合には、金銭対価取得がなされる第2回社債型種類株式の資本性評価相当額を、当該借換証券について各信用格付業者から承認を得た資本性(パーセント表示されます。)で除して算出される金額(信用格付業者毎に承認された資本性が異なる場合には、そのうちの大きい方の金額)をいうものとし、普通株式と普通株式以外の借換証券を併せた発行等を行う場合は、それぞれの算式を準用します。
「借換証券」とは、以下のa.ないしc.の証券又は債務をいいます。但し、(i)以下のa.ないしc.のいずれの場合においても、借換証券である旨を当社が公表している場合に限り、(ii)以下のa.又はb.の場合においては、当社の連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則第2条第3号に定める子会社及び同条第7号に定める関連会社以外の者に対して発行等されるものに限り、(iii)以下のb.又はc.の場合においては、第2回社債型種類株式の払込期日における第2回社債型種類株式と同等以上の当社における資本性を有するものと各信用格付業者から承認を得たものに限ります。
a.普通株式
b.上記a.以外のその他の種類の株式
c.上記a.又はb.以外の当社のその他一切の証券及び債務
「調整後ネットレバレッジ・レシオ」とは、金銭対価取得を行う時点で当社より公表されている調整後純有利子負債(以下に定義します。)を調整後EBITDA(以下に定義します。)で除した値をいいます。
「調整後連結自己資本金額」とは、直近連結会計年度末又は四半期連結会計期間末時点における親会社の所有者に帰属する持分合計からハイブリッド資本(以下に定義します。)を控除した金額をいいます。
「資本性評価相当額」とは、第2回社債型種類株式の発行価格の総額相当額に50パーセントを乗じた金額をいいます。
「調整後純有利子負債」とは、直近連結会計年度末又は四半期連結会計期間末時点における有利子負債にハイブリッド資本を加算し、現金及び現金同等物、債権流動化現金準備金ならびにその他の調整項目を調整した金額をいいます。
「調整後EBITDA」とは、直近連結会計期間又は四半期連結累計期間における営業利益に減価償却費及び償却費(固定資産除去損を含みます。)ならびに株式報酬費用を加算し、その他の調整項目を調整した金額をいいます。
「ハイブリッド資本」とは、当社が発行して各信用格付業者から資本性の承認を得た社債型種類株式、永久劣後債又は永久劣後ローンのうち、直近連結会計年度末又は四半期連結会計期間末時点において残存する金額の合計をいいます。
(3) 取得の方法
当社は、本トに記載する金銭対価の取得を行う場合にあっては、取得日の1カ月前の日(当該日が営業日でない場合には、その直前の営業日)までに、第2回社債型種類株主に対して、取得日を通知するか、又は公告しなければなりません。
チ 株式の併合又は分割等
(1) 当社は、法令に別段の定めがある場合を除き、第2回社債型種類株式について株式の併合又は分割を行いません。
(2) 当社は、第2回社債型種類株主に対し、株式無償割当て又は新株予約権無償割当てを行いません。
(3) 当社は、第2回社債型種類株主に対し、募集株式の割当て又は募集新株予約権の割当てを受ける権利を与えません。
(4) 当社は、株式移転(当社の単独による株式移転に限ります。)をするときは、普通株主等には普通株式に代えて株式移転設立完全親会社の発行する当社の普通株式と同種の株式を、第2回社債型種類株主等には第2回社債型種類株式に代えて株式移転設立完全親会社の発行する当社の第2回社債型種類株式と同種の株式(以下「株式移転設立完全親会社第2回社債型種類株式」といいます。)を、それぞれ同一の持分割合で交付します。但し、株式移転設立完全親会社第2回社債型種類株式に係る当該株式移転の効力発生日が属する事業年度の末日を基準日とする剰余金の配当については、株式移転設立完全親会社第2回社債型種類株式1株につき、(a)株式移転設立完全親会社第2回社債型種類株式の1株当たりの発行価格相当額に配当年率を乗じて算出した額(但し、当社が当該株式移転の効力発生日が属する事業年度に属する日を基準日として第2回社債型種類株式優先期中配当金を支払った場合における当該支払合計額の控除その他の必要な調整を行うものとします。)及び(b)当該株式移転の効力発生日の前日における第2回社債型種類株式累積未払配当金の額を株式移転設立完全親会社第2回社債型種類株式の1株当たりの発行価格相当額に応じて調整した額の合計額(円位未満小数第3位まで算出し、その小数第3位は切り捨てるものとします。)とします。
リ 自己の第2回社債型種類株式の取得に際しての売主追加請求権の排除
当社が株主総会の決議によって特定の第2回社債型種類株主との合意により当該第2回社債型種類株主の有する第2回社債型種類株式の全部又は一部を取得する旨を決定し、会社法第157条第1項各号に掲げる事項を当該第2回社債型種類株主に通知する旨を決定する場合には、同法第160条第2項及び第3項の規定を適用しないものとします。
ヌ 社債、株式等の振替に関する法律の適用等
第2回社債型種類株式は、社債、株式等の振替に関する法律に定める振替株式とし、その全部について同法の規定の適用を受けます。また、第2回社債型種類株式の取扱いについては、株式会社証券保管振替機構の定める株式等の振替に関する業務規程、同施行規則その他の規則に従います。
ル 第2回社債型種類株式につき議決権を有しないこととしている理由
第2回社債型種類株式について、既存の普通株主の利益を可能な限り損なわないよう、株主総会における議決権がなく普通株式への転換権もない設計としたことによるものですが、かかる差異に鑑みて、社債型種類株式は、剰余金の配当及び残余財産の分配について普通株式に優先する内容としています。
なお、本書は米国における証券の募集を構成するものではありません。米国1933年証券法に基づいて証券の登録を行うまたは登録の免除を受ける場合を除き、米国内において証券の募集または販売を行うことはできません。米国における証券の公募が行われる場合には、米国1933年証券法に基づいて作成される英文目論見書が用いられます。当該目論見書は、当該証券の発行会社または売出人より入手することができますが、これには、発行会社およびその経営陣に関する詳細な情報ならびにその財務諸表が記載されます。また、本書に言及のある社債型種類株式に関しては米国における証券の公募は行われません。
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
当社は、新株予約権方式によるストックオプション制度を採用しています。
当該制度の内容は、次の通りです。
・2018年3月新株予約権(2018年3月6日および2018年3月27日取締役会決議)
(注) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
当社が当社普通株式の分割または併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整するものとし、本新株予約権全体の目的である株式の総数もそれに従って調整される。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとする。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
また、上記のほか、本新株予約権の付与株式数の調整を必要とする場合は、当社は合理的な範囲で付与株式数の調整を行うことができるものとする。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとする。
当社が株式分割、株式併合をするときは、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。
また、時価を下回る価額で当社普通株式の発行または自己株式の処分をするときは、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。
なお、上記算式において「既発行株式数」とは、当社普通株式に係る発行済株式総数から当社普通株式に係る自己株式数を控除した数とし、また、当社普通株式に係る自己株式の処分をする場合には、「新規発行株式数」を「処分する自己株式数」に読み替えるものとする。上記のほか、本新株予約権の行使価額の調整を必要とする場合には、合理的な範囲で、行使価額は適切に調整されるものとする。
・2020年7月新株予約権(2020年6月24日取締役会決議)
(注) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
当社が当社普通株式の分割または併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整するものとし、本新株予約権全体の目的である株式の総数もそれに従って調整される。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとする。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
また、上記のほか、本新株予約権の付与株式数の調整を必要とする場合は、当社は合理的な範囲で付与株式数の調整を行うことができるものとする。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとする。
・2021年1月新株予約権(2020年12月21日取締役会決議)
(注) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
当社が当社普通株式の分割または併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整するものとし、本新株予約権全体の目的である株式の総数もそれに従って調整される。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとする。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
また、上記のほか、本新株予約権の付与株式数の調整を必要とする場合は、当社は合理的な範囲で付与株式数の調整を行うことができるものとする。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとする。
当社が株式分割、株式併合をするときは、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。
また、時価を下回る価額で当社普通株式の発行または自己株式の処分をするときは、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。
なお、上記算式において「既発行株式数」とは、当社普通株式に係る発行済株式総数から当社普通株式に係る自己株式数を控除した数とし、また、当社普通株式に係る自己株式の処分をする場合には、「新規発行株式数」を「処分する自己株式数」に読み替えるものとする。上記のほか、本新株予約権の行使価額の調整を必要とする場合には、合理的な範囲で、行使価額は適切に調整されるものとする。
・2021年7月新株予約権(2021年6月22日取締役会決議)
(注) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
当社が本新株予約権の割当日後に当社普通株式の分割または併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整するものとし、本新株予約権全体の目的である株式の総数もそれに従って調整される。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとする。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
また、上記のほか、本新株予約権の割当日後に本新株予約権の付与株式数の調整を必要とする場合は、当社は合理的な範囲で付与株式数の調整を行うことができるものとする。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとする。
当社が本新株予約権の割当日後に株式分割、株式併合をするときは、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。
また、時価を下回る価額で当社普通株式の発行または自己株式の処分をするときは、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。
なお、上記算式において「既発行株式数」とは、当社普通株式に係る発行済株式総数から当社普通株式に係る自己株式数を控除した数とし、また、当社普通株式に係る自己株式の処分をする場合には、「新規発行株式数」を「処分する自己株式数」に読み替えるものとする。上記のほか、本新株予約権の行使価額の調整を必要とする場合には、合理的な範囲で、行使価額は適切に調整されるものとする。
・2021年7月新株予約権_1円(2021年6月22日取締役会決議)
(注) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
当社が本新株予約権の割当日後に当社普通株式の分割または併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整するものとし、本新株予約権全体の目的である株式の総数もそれに従って調整される。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとする。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
また、上記のほか、本新株予約権の割当日後に本新株予約権の付与株式数の調整を必要とする場合は、当社は合理的な範囲で付与株式数の調整を行うことができるものとする。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとする。
・2022年7月新株予約権_1円(2022年6月23日取締役会決議)
(注) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
当社が本新株予約権の割当日後に当社普通株式の分割または併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整するものとし、本新株予約権全体の目的である株式の総数もそれに従って調整される。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとする。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
また、上記のほか、本新株予約権の割当日後に本新株予約権の付与株式数の調整を必要とする場合は、当社は合理的な範囲で付与株式数の調整を行うことができるものとする。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとする。
・2023年7月新株予約権_1円(2023年6月20日取締役会決議)
(注) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
当社が本新株予約権の割当日後に当社普通株式の分割または併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整するものとし、本新株予約権全体の目的である株式の総数もそれに従って調整される。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとする。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
また、上記のほか、本新株予約権の割当日後に本新株予約権の付与株式数の調整を必要とする場合は、当社は合理的な範囲で付与株式数の調整を行うことができるものとする。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとする。
・2024年7月新株予約権_1円(2024年6月20日取締役会決議)
(注) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
当社が本新株予約権の割当日後に当社普通株式の分割または併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整するものとし、本新株予約権全体の目的である株式の総数もそれに従って調整される。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとする。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
また、上記のほか、本新株予約権の割当日後に本新株予約権の付与株式数の調整を必要とする場合は、当社は合理的な範囲で付与株式数の調整を行うことができるものとする。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとする。
当社が本新株予約権の割当日後に当社普通株式の株式分割または併合を行う場合は、次の算式により1株当たりの行使価額を調整するものとし、調整による新株予約権1個当たりの1円未満の端数は切り上げる。
調整後行使価額=調整前行使価額×(1÷分割(または併合)の比率)
・2024年8月新株予約権(2024年7月25日取締役会決議)
(注) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
当社が当社普通株式の分割または併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整するものとし、本新株予約権全体の目的である株式の総数もそれに従って調整される。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとする。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
また、上記のほか、本新株予約権の付与株式数の調整を必要とする場合は、当社は合理的な範囲で付与株式数の調整を行うことができるものとする。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとする。
当社が、当社普通株式の株式分割または併合を行う場合、次の算式により行使価額を調整し、調整による1円未満の端数は切り上げる。
また、当社が、当社普通株式につき時価を下回る価額で新株の発行または自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使による場合を除く。)は、 次の算式により行使価額を調整し、調整による1円未満の端数は切り上げる。
なお、上記算式において「既発行株式数」とは、当社普通株式に係る発行済株式総数から当社普通株式に係る自己株式数を控除した数とし、また、当社普通株式に係る自己株式の処分を行う場合には、「新規発行株式数」を「処分する自己株式数」に読み替えるものとする。さらに、上記のほか、本新株予約権の行使価額の調整を必要とする場合には、当社は、合理的な範囲で行使価額の調整を行うことができるものとする。
・2025年7月新株予約権_1円(2025年6月26日取締役会決議(予定))
※ 2025年6月26日開催の取締役会において決議予定の内容を記載しています
(注) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、100株です。
当社が本新株予約権の割当日後に当社普通株式の株式分割または併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整するものとし、本新株予約権全体の目的である株式の総数もそれに従って調整される。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとする。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
また、上記のほか、本新株予約権の割当日後に本新株予約権の付与株式数の調整を必要とする場合は、当社は合理的な範囲で付与株式数の調整を行うことができるものとする。なお、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てるものとする。
当社が本新株予約権の割当日後に当社普通株式の分割または併合を行う場合は、次の算式により1株当たりの行使価額を調整するものとし、調整による新株予約権1個当たりの1円未満の端数は切り上げる。
調整後行使価額=調整前行使価額×(1÷分割(または併合)の比率)
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注1) 2023年11月1日を払込期日とする第1回社債型種類株式の発行による増加です。発行形態、発行価格および資本組入額は以下の通りです。
発行形態 有償一般募集
発行価格 1株当たり4,000円
資本組入額 1株当たり2,000円
(注2) 会社法第447条第1項および第3項ならびに会社法第448条第1項および第3項の規定に基づき、今後の機動的かつ柔軟な資本政策を可能とするため、資本金および資本準備金の額を減少し、「その他資本剰余金」に振り替えたものです(減資割合22.2%)。
(注3) 自己株式の消却による減少です。
(注4) 新株予約権の行使による増加です。
(注5) 株式分割(1:10)によるものです。
(注6) 2024年10月3日を払込期日とする第2回社債型種類株式の発行による増加です。発行形態、発行価格および資本組入額は以下の通りです。
発行形態 有償一般募集
発行価格 1株当たり8,000円
資本組入額 1株当たり4,000円
(注7) 会社法第447条第1項および第3項ならびに会社法第448条第1項および第3項の規定に基づき、今後の機動的かつ柔軟な資本政策を可能とするため、資本金および資本準備金の額を減少し、「その他資本剰余金」に振り替えたものです(減資割合31.0%)。
(注8) 2025年4月1日から2025年5月31日までの間に新株予約権の行使により、発行済株式総数が51,636,000株、資本金が3,779百万円、資本準備金が3,779百万円増加しています。
(5) 【所有者別状況】
(注1) 自己株式184,234,180株は、「個人その他」に1,842,341単元、「単元未満株式の状況」に80株含まれております。
(注2) 単元未満株式のみを有する株主数は75,245人であり、株主総数は1,360,538人です。
(注) 単元未満株式のみを有する株主数は85人であり、株主総数は20,593人です。
(6) 【大株主の状況】
(注1) 上記の所有株式数のうち、日本マスタートラスト信託銀行㈱および㈱日本カストディ銀行の所有株式数には、信託業務に係る株式が含まれています。
(注2) 所有株式数には第1回社債型種類株式および第2回社債型種類株式が含まれています。なお、第1回社債型種類株式および第2回社債型種類株式の株主は当社の株主総会における議決権を有しません。
(注3) 2021年12月22日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニーおよびその共同保有者が2021年12月15日時点で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2025年3月31日時点における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況では考慮していません。なお、当該報告書の内容は以下の通りです
(注4) 2024年6月6日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、ブラックロック・ジャパン㈱およびその共同保有者が2024年5月31日時点で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2025年3月31日時点における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況では考慮していません。なお、当該報告書の内容は以下の通りです。
(注5) 当社は2024年10月1日付で普通株式1株を10株に株式分割していますが、上記株式数については当該株式分割前の株式数を記載しています。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
(注) 「単元未満株式」の欄には、当社所有の自己株式 80株が含まれています。
② 【自己株式等】
2025年3月31日現在
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注1) 2024年10月1日付で普通株式1株につき10株の割合で株式分割を行っています。当事業年度における株式数は、当該株式分割による調整後の株式数を記載しています。
(注2) 当期間における取得自己株式数には、2025年6月1日から本書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含まれていません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注1) 2024年10月1日付で普通株式1株につき10株の割合で株式分割を行っています。当事業年度における株式数は、当該株式分割による調整後の株式数を記載しています。
(注2) 当期間における保有自己株式数には、2025年6月1日から本書提出日までの単元未満株式の買取りおよび新株予約権の権利行使による株式数は含まれていません。
3 【配当政策】
当社は、中長期的に企業価値を高めるとともに、株主の皆さまに利益を還元していくことを重要な経営課題の一つとして位置付けています。企業価値の向上のために、5Gのさらなる高度化のための設備投資を効率的に行うことに加え、AI計算基盤の構築を含む新規事業への投資も継続して取り組んでいきます。配当は、中間配当および期末配当の年2回を基本方針とし、業績動向、財政状態、キャッシュ・フローの状況などを総合的に勘案して安定性、継続性に配慮しながら実施していきます。
内部留保資金については、今後の企業としての成長と、財務基盤の安定のバランスを鑑みながら、有利子負債の返済、設備投資、M&A等の投資等に充当していきます。
当社は、中間配当および期末配当のほか、基準日を定めて剰余金の配当を行うことができる旨、および剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議により定めることができる旨を定款に定めています。
基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下の通りです。
(注)2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき10株の割合をもって株式分割を行いました。1株当たり配当額については、2024年10月21日取締役会決議は分割前、2025年5月20日取締役会決議は分割後の金額を記載しています。
また、次期の配当については、普通株式1株当たり年間8円60銭(うち中間配当金4円30銭、期末配当金4円30銭)を予定しており、第1回社債型種類株式、第2回社債型種類株式については所定の金額の配当を実施します。
当社は、これからも通信事業と新規事業で成長を続けながら、企業価値の向上に努め、株主の皆さまへの安定的な利益還元を行うことを目指します。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
a. コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社グループは、グループ共通の経営理念である「情報革命で人々を幸せに」という考え方の下、「世界に最も必要とされる会社」になるというビジョンの実現に向けて、これまで築き上げた国内での通信事業の基盤と、最先端のデジタルテクノロジーを活用した製品やサービスの提供により新しい社会基盤を作り、誰もが便利で、快適に、安全に過ごせる理想の社会の実現に取り組んでいます。当社グループでは、このビジョンを実現するためにはコーポレート・ガバナンスの実効性の確保が不可欠との認識を有しており、当社の経営理念の共有を図るとともに、グループ会社およびその役職員が遵守すべき各種規則等に基づき、グループ内のコーポレート・ガバナンスを強化しています。
b. 企業統治の体制の概要および当該体制を採用する理由
当社の提出日現在における企業統治の体制の模式図、企業統治の体制の概要および当該体制を採用する理由は以下の通りです。
・当社は執行役員制度を導入しており、業務執行機能のさらなる強化を図るとともに、経営の迅速化を確保しています。

(a) 取締役会
当社の取締役会は、代表取締役 宮川潤一氏が議長を務めています。その他のメンバーは取締役 今井康之氏、代表取締役 榛葉淳氏、取締役 藤原和彦氏、取締役 孫正義氏、独立社外取締役 堀場厚氏、独立社外取締役 上釜健宏氏、独立社外取締役 大木一昭氏、独立社外取締役 越直美氏、独立社外取締役 坂本真樹氏および独立社外取締役 佐々木裕子氏の計11名で構成されており、全取締役の過半数(54.5%)が独立社外取締役です。加えて、取締役会にはすべての監査役が出席し、必要があると認められるときは、意見を述べる等、取締役の業務執行の状況を監視できる体制となっています。
当社の取締役会は、定例取締役会を毎月1回(計12回)開催するほか、必要に応じて臨時取締役会(当事業年度は計1回)を開催しており、法令または定款に定める事項のほか、取締役会規則に基づき当社の業務執行に関する重要事項を決定し、各取締役の業務執行の状況を監督しています。
なお、当社は、2025年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役11名選任の件」を提案しています。当該議案が原案どおり承認可決された場合、現任の取締役のうち、今井康之氏、宮川潤一氏、榛葉淳氏、藤原和彦氏、孫正義氏、堀場厚氏、越直美氏、坂本真樹氏および佐々木裕子氏がそれぞれ再任されることに加え、新たに、唐木秀明氏および仲條亮子氏が選任されます。これにより当社の取締役は、引き続き過半数(54.5%)が独立社外取締役となります。
当事業年度の取締役会の開催状況、個々の取締役の出席状況は次の通りです。
(注1) 取締役会の開催回数については、上記のほか、会社法第370条に基づく取締役全員の電磁的記録による同意および会社法第372条第1項に基づく取締役への通知を2回実施しています。
(注2) 役職は当事業年度末時点のものを記載しています。
(注3) 取締役特別顧問宮内謙氏および独立社外取締役植村京子氏は、2024年6月20日付で任期満了により取締役を退任しています。両氏については2024年6月20日の退任までの役職および状況を記載しています。
当事業年度における具体的な検討内容としては、経営管理に関する事項や財務に関する事項等について議論、審議を行ったほか、AIデータセンターの構築に向けたシャープ㈱堺工場の土地や建物の取得や、国際海底ケーブルの建設などに関して議論、審議を行いました。また、業績および事業KPIの実績と見通しについて報告がなされたほか、関係会社に関する事項やリスク管理に関する事項等について報告がなされました。
テーマ別に分類した取締役会への付議件数は次の通りです。
(注) 件数は決議事項の件数と報告事項の件数を合算しています。
(b) 監査役会
当社は監査役会制度を採用し、常勤独立社外監査役 小嶋修司氏が議長を務めています。その他のメンバーは常勤監査役 島上英治氏、監査役 君和田和子氏および独立社外監査役 工藤陽子氏の計4名で構成されています。監査役会は、定例監査役会のほか、必要に応じて臨時監査役会を開催しています。また、監査役が必要と認めた場合、当社および当社グループの取締役または使用人にヒアリングを実施する機会を設けています。そのほか、監査役は、会計監査人や重要な子会社の監査役等との定期的な会合を設け連携を図るとともに、重要な会議に出席しています。
(c) 取締役会の諮問機関
当社は取締役会の諮問機関として任意の指名委員会、報酬委員会およびESG推進委員会を設置しており、各委員会の概要は以下の通りです。
-「指名委員会・報酬委員会」
指名委員会および報酬委員会は、本報告書の提出時点ではCEO 宮川潤一氏および独立社外取締役である堀場厚氏、上釜健宏氏、大木一昭氏および越直美氏の計5名で構成され、委員長を独立社外取締役の堀場厚氏が務め、独立性を確保しています。指名委員会は、株主総会に提出する取締役の選任、解任および代表取締役の指名に関する提言内容につき、報酬委員会は、取締役の報酬に関する提言内容につき、それぞれ審議の上、提言内容を決定しています。
指名委員会(当事業年度における開催回数は2回)は、株主総会に提出する取締役の選任、解任および代表取締役の指名に関する提言内容につき審議の上、提言内容を決定しており、当事業年度においては取締役会の体制、取締役の選任、代表取締役の指名、スキルマトリックスと照らし合わせた取締役の専門性等について審議および提言を行いました。
また、報酬委員会(当事業年度における開催回数は4回)は、取締役の報酬に関する提言内容につき審議の上、提言内容を決定しており、当事業年度においては役職別報酬、業績連動指標、開示書類、個別報酬額について審議および提言を行いました。
当事業年度の指名委員会、報酬委員会の開催状況および個々の委員の出席状況は次の通りです。
(注1) 出席状況は委員在任中の状況について記載しています。また、オブザーバーの氏名および出席状況は記載を省略しています。
(注2) 2024年6月20日付で廃止した特別委員会の後継として、新たに「独立社外取締役会議」を実施する体制としています。「独立社外取締役会議」では、取締役会における少数株主の利益保護の観点を含む議論の一層の活性化を目的として、旧特別委員会同様、少数株主の利益保護の観点から事前検討を行うほか、全ての独立社外取締役が率直に意見交換をし、情報共有をする場として、取締役会の実効性の向上に寄与するよう運営を行います。なお、当事業年度における開催実績はいずれもありません。
-「ESG推進委員会」
ESG推進委員会は、代表取締役 社長執行役員 宮川潤一氏が委員長を務め、委員長の指名に基づき、独立社外取締役の佐々木裕子氏が委員を務める他、取締役および執行役員の中から委員長が指名した委員で構成されています。同委員会は、当社グループのESG活動に関する進捗(マテリアリティKPIなど)のモニタリングおよび取締役会への提言などを行っています。
c. 内部統制システムの整備の状況(リスク管理体制の整備の状況を含む。)
当社は、取締役の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制、その他業務の適正を確保するための体制について、会社法および法務省令に則り、取締役会において以下の事項を決定しています。
(a) 取締役および使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制
当社は、法令の遵守にとどまらず、高い倫理観に基づいた企業活動を行うため、すべての取締役および使用人が遵守すべきコンプライアンスに関する行動規範を定めるとともに、コンプライアンス体制の継続的な強化のため、以下の体制を整備しています。
ⅰ チーフ・コンプライアンス・オフィサー(CCO)を選任し、CCOは当社のコンプライアンス体制の確立・強化に必要な施策を立案・実施する。
ⅱ コンプライアンスを所管する部署を置き、CCOの補佐を行う。
ⅲ 各本部にコンプライアンス本部責任者およびコンプライアンス推進者を置きコンプライアンスの徹底を図る。
ⅳ 取締役・使用人が直接報告・相談できる社内外のホットライン(コンプライアンス通報窓口)を設置し、企業活動上の不適切な問題を早期に発見・改善し、再発防止を図る。なお、当社は、「内部通報規程」において、ホットラインに報告・相談を行ったことを理由として不利益な取扱いをすることを禁止することにより、報告・相談を行った者が不利益な取扱いを受けないことを確保する。
ⅴ 監査役および監査役会は、法令および定款の遵守体制に問題があると認められた場合は、改善策を講ずるよう取締役会に求める。
(b) 取締役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制
当社は、取締役の職務執行に係る情報について、適切に保存・管理するため、以下の体制を整備しています。
ⅰ 「情報セキュリティ基本規程」に基づき、保存の期間や方法、事故に対する措置を定め機密度に応じて分類のうえ保存・管理する。
ⅱ 「情報セキュリティ基本規程」に基づき、情報セキュリティ管理の責任者であるチーフ・インフォメーション・セキュリティ・オフィサー(CISO)を任命するとともに、各本部に情報セキュリティ責任者を置き、情報の保存および管理に関する体制を整備する。
ⅲ CDO室を設置し、チーフ・データ・オフィサー(CDO)を任命するとともに、社内外データの管理・戦略的利活用の方針およびルールを整備し、通信の秘密・個人情報等の取扱いに関する社内管理体制を強化する。
(c) 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社は、事業運営における様々なリスクに対し、回避、軽減その他の必要な措置を行うため、以下の体制を整備しています。
ⅰ 「リスク管理規程」に基づき、リスク管理部門は各部門で実施したリスクに対する評価・分析および対策・対応についての進捗状況を取りまとめ、その結果を定期的に代表取締役等を委員とするリスク管理委員会へ報告している。
ⅱ リスク管理委員会はリスク重要度およびリスクオーナーの決定を行い、リスクオーナーにより策定および実行される対応策の確認および促進を行うことで、リスクの低減および未然防止を図る。その上でリスク管理委員会の結果を定期的に取締役会に報告している。
ⅲ 緊急事態発生時においては、緊急対策本部を設置し、緊急対策本部の指示のもと、被害(損失)の極小化を図る。
(d) 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社は、効率的な運営体制を確保するため、以下の体制を整備しています。
ⅰ 「取締役会規則」を定め、取締役会の決議事項および報告事項を明確にするとともに、「稟議規程」等の機関決定に関する規程を定め、決裁権限を明確にする。
ⅱ 業務執行の監督機能を強化し、経営の客観性を向上させるため、取締役会に独立した立場の社外取締役を含める。
ⅲ 取締役が取締役会において十分に審議できるようにするため、取締役会資料を事前に送付するとともに、取締役から要請があった場合には、取締役会資料に追加・補足を行う。
ⅳ 「組織管理規程」を定め、業務遂行に必要な職務の範囲および責任を明確にする。
(e) 当社ならびにその親会社および子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社は、「ソフトバンク企業行動憲章」等に則り、グループの基本思想・理念を共有し、管理体制とコンプライアンスを強化するとともに、当社グループの取締役および使用人に、グループ共通の各種規則等を適用し、以下の体制を整備しています。
ⅰ CCOは、当社グループのコンプライアンス体制を確立・強化し、コンプライアンスを実践するにあたり、当該活動が当社グループのコンプライアンスに関する基本方針に則したものとなるようグループ各社のCCOに対し助言・指導・命令を行う。また、当社グループの取締役および使用人からの報告・相談を受け付けるコンプライアンス通報窓口を設置し、企業活動上の不適切な問題を早期に発見・改善し、再発防止を図る。なお、当社は、「内部通報規程」において、ホットラインに報告・相談を行ったことを理由として不利益な取扱いをすることを禁止することにより、報告・相談を行った者が不利益な取扱いを受けないことを確保する。
ⅱ 当社情報セキュリティ管理の責任者であるCISOを長とし、グループ各社の情報セキュリティ管理の責任者を構成員とするグループセキュリティ委員会を設置し、情報セキュリティに関する動向や計画等について、報告や情報共有を行う。
ⅲ グループ各社の代表者からの当社に対する財務報告に係る経営者確認書の提出を義務付けることにより、当社グループ全体としての有価証券報告書等の内容の適正性を確保する。
ⅳ 内部監査部門は、過去の監査実績のほか、財務状況等を総合的に判断し、リスクが高いと判断する当社およびグループ各社に対して監査を行う。
ⅴ 当社グループにおいてリスクの管理を行い、リスクの低減およびその未然防止を図るとともに、緊急事態発生時においては、「リスク管理規程」に基づき、当社への即時報告を要請するとともに、状況に応じて当社とグループ各社にて連携を取り、被害(損失)の最小化を図る。
(f) 反社会的勢力排除に向けた体制
当社は、「反社会的勢力への対応に関する規程」において、社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力とは一切の関わりを持たない方針を明示している。反社会的勢力に関する社内の体制を整備し、責任部署を置いて全体管理を実施する。なお、反社会的勢力から不当要求等を受けた場合は、警察等の外部専門機関と連携の上、毅然とした態度で臨み、断固として拒否するものとしています。
(g) 監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項、取締役からの独立性に関する事項および当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
当社は、監査役の職務を補助する組織として監査役室を設置し、専属の使用人を配置しています。また、当該使用人の任命については監査役へ通知し、その人事異動・人事評価等は監査役の同意を得るとともに、当該使用人への指揮・命令は監査役が行うことにより、指示の実効性を確保しています。
(h) 取締役および使用人が監査役に報告をするための体制その他の監査役への報告に関する体制
取締役および使用人は、監査役または監査役会に対して遅滞なく、(ただし、会社に著しい損害を及ぼすおそれがある事実のほか緊急を要する事項については直ちに)次の事項を報告しています。
ⅰ コンプライアンス体制に関する事項およびコンプライアンス通報窓口利用状況
ⅱ 財務に関する事項(財務報告および予算計画に対する実績状況を含む)
ⅲ 人事に関する事項(労務管理を含む)
ⅳ 情報セキュリティに関するリスク事項に対する職務の状況
ⅴ 大規模災害、ネットワーク障害等に対する職務の状況
ⅵ 内部統制の整備状況
ⅶ 外部不正調査に対する職務の状況
ⅷ 法令・定款違反事項
ⅸ 内部監査部門による監査結果
ⅹ その他会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事項および監査役がその職務遂行上報告を受ける必要があると判断した事項
(i) その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制として次の事項を整備しています。
ⅰ 当社は、監査役が必要と認めた場合、当社グループの取締役および使用人にヒアリングを実施する機会を設けている。また、監査役は、会計監査人や重要な子会社の監査役等との定期的な会合を設け連携を図るとともに、重要な会議に出席している。
ⅱ 当社は、監査役に報告・相談を行ったことを理由として、報告・相談を行った者が不利な取扱いを受けない体制を確保している。
ⅲ 会計監査人・弁護士等に係る費用その他の監査役の職務の執行について生じる費用は、当社が負担している。
d. 業務の適正を確保するための体制の運用状況の概要
(a) コンプライアンスに関する事項
取締役・使用人を対象としたコンプライアンス研修を実施しているほか、コンプライアンス体制の強化のための情報提供、必要に応じた助言等を継続的に実施しています。また、当社および子会社の取締役・使用人が直接報告・相談できるホットラインの設置・運用を通して、当社のコンプライアンスの実効性確保に努めています。なお、これらの施策の効果について随時検証し、改善を行っています。
(b) リスクに関する事項
「リスク管理規程」に基づき、リスク管理部門は各部門で実施したリスクに対する評価・分析および対策・対応についての進捗状況を取りまとめ、その結果を定期的に取締役を委員とするリスク管理委員会へ報告しています。リスク管理委員会はリスク重要度およびリスクオーナーの決定を行い、リスクオーナーにより策定および実行される対応策の確認および促進を行うことでリスクの低減および未然防止を図っています。その上でリスク管理委員会の結果を定期的に取締役会に報告しています。当社グループ各社においても各社でリスクの低減およびその未然防止を継続的に図っています。
情報管理については、不適切な情報管理および機密情報流出の未然防止に向けた啓発活動を実施する等、継続的な取り組みを通じて情報管理体制の強化に努めています。
(c) 内部監査に関する事項
内部監査部門により、当社の法令および定款の遵守体制・リスク管理プロセスの有効性についての監査を行うほか、リスクが高いと判断する当社グループ各社への監査を継続して実施しており、監査結果を当社の代表取締役 社長執行役員のみならず、取締役会ならびに監査役および監査役会に対しても報告しています。
(d) 取締役・使用人の職務執行に関する事項
「取締役会規則」「稟議規程」「組織管理規程」等の社内規程に基づき、当社の取締役・使用人の職務執行の効率性を確保しているほか、取締役会においては十分に審議できる環境を確保しています。
(e) 監査役の職務に関する事項
監査役は当社の重要な会議に出席し、必要に応じて当社および当社グループの取締役および使用人にヒアリングをする機会を設けるほか、会計監査人や重要な子会社の監査役等との定期的な会合を設け連携を継続的に図ることで、監査の実効性を確保しています。
e. 取締役の定数
当社の取締役は15名以内とする旨を定款に定めています。
f. 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、また、取締役の選任については累積投票によらない旨を定款に定めています。
g. 剰余金の配当等の決定機関
当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議により定めることができる旨を定款に定めています。これは、当社の剰余金の配当等に関する基本方針に従い、機動的な決定を行うことを目的とするものです。
h. 取締役および監査役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む)および監査役(監査役であった者を含む)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨、および会社法第427条第1項の規定により取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)および監査役との間に、法令が規定する額を限度として、任務を怠ったことによる損害賠償責任を限定する契約を締結することができる旨、定款に定めています。これは、取締役および監査役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たしうる環境を整備することを目的とするものです。
なお、当社と取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)および監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令が定める最低責任限度額としています。
i. 株主総会および種類株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めています。また当社は、会社法第324条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めています。これは、株主総会および種類株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものです。
j. 種類株式の議決権
社債型種類株式の議決権については、すべての事項につき株主総会において議決権を行使することができない旨を定款に定めています。これは、既存普通株主の皆さまの利益を可能な限り損なわないよう、これらの種類株式につき、剰余金の配当および残余財産の分配について普通株式に優先する一方で、株主総会において議決権を有しないこととしたものです。
なお、会社法第322条第1項は、株式会社が組織再編、株式の分割・併合や株式に関する定款変更など一定の行為をする場合に、ある種類の株式の種類株主に損害を及ぼすおそれがあるときは、当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会の決議を要すると規定していますが、当社は、社債型種類株式について、法令に別段の定めがある場合を除き、各社債型種類株式を有する株主(以下「社債型種類株主」)を構成員とする種類株主総会の決議を要しない旨を定款に定めています。ただし、当社が、以下に掲げる行為をする場合において、社債型種類株主に損害をおよぼすおそれがあるときは、当社の株主総会決議または取締役会決議に加え、社債型種類株主を構成員とする種類株主総会の決議がなければ、その効力を生じない旨を定款に定めています。
① 当社が消滅会社となる合併または当社が完全子会社となる株式交換もしくは株式移転
(当社の単独による株式移転を除く。)
② 当社の特別支配株主による当社の他の株主に対する株式売渡請求に係る当社の取締役会による承認
(2) 【役員の状況】
a. 2025年6月25日(有価証券報告書提出日)現在の役員の状況は以下の通りです。
男性10名 女性5名 (役員のうち女性の比率33.3%)
(注1) 取締役堀場厚氏、上釜健宏氏、大木一昭氏、越直美氏、坂本真樹氏および佐々木裕子氏は社外取締役であり、当社は各氏を㈱東京証券取引所の定めに基づく独立役員として同取引所に届け出ています。
(注2) 監査役小嶋修司氏および工藤陽子氏は社外監査役であり、当社は両氏を㈱東京証券取引所の定めに基づく独立役員として同取引所に届け出ています。
(注3) 2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
(注4) 2027年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
(注5) 2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
(注6) 当社は法令に定める監査役の員数を欠くこととなる場合に備え、中嶋康博氏を補欠の社外監査役に選任しています。同氏の略歴は次のとおりです。
b. 当社は、2025年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役11名選任の件」を提案しており、当該議案が原案通り承認可決されると、当社の役員の状況は以下の通りとなる予定です。なお、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会および監査役会の決議事項の内容(役職等)も含めて記載しています。
男性9名 女性6名 (役員のうち女性の比率40%)
(注1) 取締役堀場厚氏、越直美氏、坂本真樹氏、佐々木裕子氏、唐木秀明氏および仲條亮子氏は社外取締役であり、当社は各氏を㈱東京証券取引所の定めに基づく独立役員として同取引所に届け出ています
(注2) 監査役小嶋修司氏および工藤陽子氏は社外監査役であり、当社は両氏を㈱東京証券取引所の定めに基づく独立役員として同取引所に届け出ています。
(注3) 2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
(注4) 2027年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
(注5) 当社は、法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、2025年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「補欠監査役1名選任の件」を提案しています。当該議案が原案通り承認可決された場合、補欠監査役の略歴は以下の通りです。
c. 取締役および監査役のスキルマトリックス
2025年6月26日開催予定の定時株主総会で当社が提案している取締役選任議案が原案通り承認可決された場合、各取締役および各監査役のスキルマトリックスは以下の通りです。


d. 社外取締役
提出日現在における当社の社外取締役は堀場厚氏、上釜健宏氏、大木一昭氏、越直美氏、坂本真樹氏および佐々木裕子氏の6名です。
堀場厚氏は、1992年から現在に至るまで33年間にわたり㈱堀場製作所代表取締役を務め、グローバルに同社グループの成長をリードする等、豊富な経営経験を有しております。同氏の知識と経験に基づき当社の経営を監督していただくとともに、当社経営全般に助言を頂戴することを期待しており、さらなる当社グループの成長およびコーポレート・ガバナンス強化に寄与していただくため社外取締役として選任しています。なお当社は、同氏が代表取締役を務める㈱堀場製作所との間に、通信サービス等に関する取引関係があります。ただし、その取引額は当社の「売上高」の0.1%未満であり、極めて僅少です。
上釜健宏氏は、2006年から12年間にわたりTDK㈱代表取締役を務め、同社事業の収益力の強化や事業領域の拡大にリーダーシップを発揮してきた豊富な経営経験を有しております。同氏の知識と経験に基づき当社の経営を監督していただくとともに、当社経営全般に助言を頂戴することを期待しており、さらなる当社グループの成長およびコーポレート・ガバナンス強化に寄与していただくため社外取締役として選任しています。
大木一昭氏は、公認会計士として豊富な知識と経験を有しております。同氏の知識と経験に基づき当社の経営を監督していただくとともに、当社経営全般に助言を頂戴することを期待しており、さらなる当社グループの成長およびコーポレート・ガバナンス強化に寄与していただくため社外取締役として選任しています。
越直美氏は、弁護士として国内外での豊富な知識と経験を有しているほか、地方自治体における取り組みや女性活躍推進の支援など多様な活動に携わっています。同氏の知識と経験に基づき当社の経営を監督していただくとともに、当社経営全般およびリスク管理に助言を頂戴することを期待しており、さらなる当社グループの成長およびコーポレート・ガバナンス強化に寄与していただくため社外取締役として選任しています。なお当社は、同氏がパートナー弁護士を務める三浦法律事務所との間に、法務アドバイス業務等に関する取引関係があります。ただし、その取引額は当社の「営業費用」の0.1%未満であり、極めて僅少です。
坂本真樹氏は、電気通信大学の教授として情報学を専門としており、AIをはじめとするテクノロジーについて豊富な知識と経験を有しております。同氏の知識と経験に基づき当社の経営を監督していただくとともに、当社経営全般に助言を頂戴することを期待しており、さらなる当社グループの成長およびコーポレート・ガバナンス強化に寄与していただくため社外取締役として選任しています。なお当社は、同氏が教授を務める電気通信大学との間に、共同研究に関する契約および通信サービス等に関する取引関係があります。ただし、その取引額は当社の「営業費用」または「売上高」の0.1%未満であり、極めて僅少です。
佐々木裕子氏は、企業の変革を志して自身の会社を創業し、数百社の企業に対して、組織変革や経営人材の育成、ビジネスケアラーに関する課題解決などの支援を行う等、豊富な経営経験を有しているほか、複数の大手企業においてダイバーシティの推進に関する有識者委員などを歴任し、企業の変革を推進しています。同氏の知識と経験に基づき当社の経営を監督していただくとともに、当社経営全般に助言を頂戴することを期待しており、さらなる当社グループの成長およびコーポレート・ガバナンス強化に寄与していただくため社外取締役として選任しています。なお当社は、同氏が代表取締役を務める㈱チェンジウェーブグループとの間に、業務委託に関する取引関係があります。ただし、その取引額は当社の「営業費用」の0.1%未満であり、極めて僅少です。
そのほか、当社社外取締役と当社との間には、特別の利害関係はありません。
e. 社外監査役
提出日現在における当社の社外監査役は小嶋修司氏および工藤陽子氏の2名です。
小嶋修司氏は、金融機関における人事・コンプライアンス・リスク管理に関する豊富な知識と経験があり、財務および会計に関する相当程度の知見を有しています。その知識と経験に基づく専門的な見地から監査いただくとともに、より独立した立場からの監査を確保するため、社外監査役として選任しています。
工藤陽子氏は、カリフォルニア州公認会計士として財務および会計に関する豊富な知識と経験を有しています。その知識と経験に基づく専門的な見地から監査いただくとともに、より独立した立場からの監査を確保するため、社外監査役として選任しています。
そのほか、当社社外監査役と当社との間には、特別の利害関係はありません。
f. 社外取締役および社外監査役の独立性に関する基準や方針
社外取締役および社外監査役を選任するための提出会社からの独立性に関する基準や方針はないものの、選任に当たっては東京証券取引所の独立役員の独立性に関する判断基準(「上場管理等に関するガイドライン」Ⅲ 5.(3)の2)を参考にしています。
g. 社外取締役または社外監査役による監督または監査と内部監査、監査役監査および会計監査との相互連携ならびに内部統制部門との関係
「(3)監査の状況 a. 監査役監査の状況」および「(3)監査の状況 b. 内部監査の状況」に記載の通りです。
(3) 【監査の状況】
a. 監査役監査の状況
(a) 組織・人員
当社の監査役会は、監査役4名であり、うち社外監査役が2名となります。当事業年度の各監査役の状況は以下のとおりです。
また、監査役室を設置し、専従かつ執行側から一定の独立性が確保された従業員を4名配置し、情報収集や調査など監査役の職務を補助しています。
(b) 監査役会の運営
監査役会は、原則月1回開催しています。当事業年度において、合計16回開催され、1回あたりの平均所要時間は約2時間でした。監査役は、以下の5点を中心とした監査を実施し、取締役の業務執行の善管注意義務および忠実義務等を監督するとともに、経営リスクの予防・軽減に努めます。なお、当社の監査役会の効率的な監査の工夫として、内部統制システムの各項目を管理する主管部門から定期的に報告聴取ができるように構成しています。
(1)企業倫理、法令・定款、社内規程等の遵守状況等のいわゆる適法性等の監査
(2)取締役会で決議された「内部統制システムの整備と運用」に関する監査
(3)取締役会等の経営判断原則に基づく意思決定の監査と取締役会の監督義務の履行状況の監査
(4)適時・適正な情報開示についての監査
(5)グループ経営の監査
なお、具体的には年間を通じて次のような決議、協議・審議および報告がなされました。
[決議事項] 監査方針・監査計画、監査役会の監査報告書、補欠監査役選任議案の同意、会計監査人の再任、
会計監査人の監査報酬に関する同意など
[協議・審議事項] 監査方針・監査計画案、監査役会の監査報告書案、監査実績報告書、監査役報酬、代表取締役等との面談時確認事項、会計監査人再任に向けた評価項目、監査役会実効性評価、など
[報告事項] 監査役の業務分担、常勤監査役の職務執行状況、内部統制システムに係る整備・運用状況、
経理(会計監査人との連携状況報告を含む)、財務戦略、IR、子会社管理、
法務・コンプライアンス、リスク管理、人事、情報セキュリティ、内部監査、内部統制、
渉外、総務(BCP等)
各監査役の監査役会ならびに取締役会への出席状況は以下のとおりです。
また、監査役会を補完し、各監査役の監査活動その他の情報共有を図るため必要に応じて監査役連絡会を開催しています。
<監査役会の実効性評価>
当社監査役会では、さらなる実効性の確保および監査品質の向上を図るため、毎年、監査役全員が当該事業年度の監査活動を振り返り、分析・評価を実施しています。当事業年度においても、全体として高い実効性が確保されており、監査役会の活動が有効に機能していることを確認しました。実効性評価により抽出された課題については、監査役全員で議論を行い、翌期の監査計画に反映させるとともに、必要に応じて継続的に議論を重ねています。今期においては、重要性が増しているグループ経営に対する監査の実効性を高めるべく、子会社監査の手続きの一部を見直すとともに、子会社の代表取締役や監査役との面談頻度を高めるなど、監査のさらなる充実に取り組んでいます。

(c) 監査役会および監査役の活動状況
監査役会は、(1)取締役会、(2)業務執行、(3)子会社、(4)内部監査、(5)会計監査の5つの領域についてのリスクや課題を検討し、年間の活動計画を定めました。中でも重点監査項目の一つである「グループ経営の監査」において監査対象者の追加・面談機会の増加など監査の実効性を高める見直しを行い、取り組みました。各領域に対する監査活動の概要は下表のとおりです。これらの監査活動を通じて認識した事項について取締役や執行部門に申し入れや提言を行いました。常勤監査役は、社内監査役と社外監査役とが協働して経営会議等の重要会議に出席するほか、取締役等からの報告聴取、重要書類閲覧、実地調査等に加え、各部署や子会社等を通した情報収集を行い有機的な監査に努めています。非常勤監査役は、常勤監査役から監査結果の報告を受け、その監査の適正性や妥当性等について意見交換をするとともに必要に応じ、常勤監査役と共に監査を行うなど、監査の実効性の向上に努めています。社外取締役と監査役(会)は、取締役会において必要に応じ積極的に議論および意見交換を行うことで連携を図っています。また、社外取締役が適切な判断ができるよう取締役会以外でも定期的な情報交換の場を設け、主に監査役の関心事項である「ガバナンス状況・リスク・人/組織」への対応について意見交換等を行っています。全監査役の業務をサポートする組織として監査役室を設置しており、専任のスタッフ(4名)が監査役の指示の下で情報収集や調査などを行っています。
表:監査活動の概要(★は監査役が主催する会議)
(注1) IESBA:国際会計士倫理基準審議会(The International Ethics Standards Board for Accountants)
(注2) KAM:監査上の主要な検討事項(Key Audit Matters)
当事業年度の監査上の主要な検討事項(KAM)については、会計監査人が提示した顧客に対する通信サービス契約の重要な判断および見積りとITシステムの依拠度が高い会計処理に関し、会計監査人の四半期レビュー報告等の各段階で議論したほか、主管部門や内部統制部とも連携し、その都度検討プロセスについて質疑を行った結果、KAMの設定に関して会計監査人との意見の相違がない旨の確認を行いました。
b. 内部監査の状況
(a) 内部監査の目的
当社における内部監査は、「経営に資する監査」の理念のもと、当社の運営に関し価値を付加し、また改善するために行われる、独立にして、客観的なアシュアランスおよびコンサルティング活動であり、内部監査の専門職として規律ある姿勢で体系的な手法を用い、リスク・マネジメント、コントロールおよびガバナンスの各プロセスの有効性の評価および改善を行い、もって当社目標の達成に役立つことを目的とする、と内部監査規程に定められています。
(b) 内部監査の活動概要
当社内部監査室は、代表取締役 社長執行役員直下の独立した組織として設置され、リスクベースの年度監査計画を策定し、当社の業務全般を対象に内部監査を実施しているほか、関係会社(主に連結子会社対象)に対して全社的な内部統制監査を実施しています。
年度監査計画は、毎年取締役会の決議事項として上程しており、当事業年度は2024年4月25日に決議しています。その策定プロセスは、代表取締役2名とマネジメント層(取締役/社外取締役/統括/執行役員/本部長等)65名が認識している全社リスクの視点を取り入れるだけでなく、監査役、会計監査人(有限責任監査法人トーマツ)の意見等も考慮しつつ進めています。
また、半期経過時点(上期末)で、再びマネジメントインタビューを実施し、年度監査計画の見直し(ロールオーバー)を図ることで、当社を取り巻く経営・事業環境、リスクの変化に即した内部監査の充実に努めています。
なお、当社ERM(全社的リスク管理)は、内部監査室が構築に深く関与し(2017年度)、その後、専任部署(リスク管理室)の立ち上げとともに移管(2019年度)しています。
当事業年度は、当社の重点リスクに対する対応の有効性を確認するため、「全社BCPの有効性」や「全社人材配置の適切性」のように全社を対象とした監査を実施すると共に、各事業・領域においても法令遵守・業務の有効性の観点から合計17件の内部監査を実施しています。
事業/領域別の主な監査テーマは次のとおりです。
(c) 組織の体制、独立性、監査品質
ⅰ 人員・専門性
内部監査室は、内部監査の実施に特化(内部統制報告制度の評価およびコンプライアンス調査等はそれぞれ内部統制部門、コンプライアンス部門が実施)しており、室員は総勢25名(2025年3月末現在)で、全員が内部監査業務に専従しています。うち公認内部監査人(CIA)、公認情報システム監査人(CISA)、内部監査士(QIA)、公認不正検査士(CFE)など内部監査に直接関係する有資格者は延べ16名です。その他、経営修士、経営管理修士、中小企業診断士、情報処理安全確保支援士など、リスクベースの内部監査を実践するに相応な資格を有する人材も在籍しています。
また、室員総勢25名のうち、女性監査人は14名(うち管理職が3名)所属し、当社の重要な経営戦略の一つでもあるダイバーシティの推進に取り組んでいます。
ⅱ 組織の独立性、監査品質
内部監査の実施に際して、取締役会で承認された「内部監査規程」に基づき、The Institute of Internal Auditors が定める 「専門職的実施の国際フレームワーク(以下、IPPF)」に準拠しています。
内部監査の独立性確保については、毎年、組織内でIPPFの基準適合状況を判断するために内部品質評価を実施する際の項目に含まれており、その評価結果は取締役会に報告しています。加えて、IPPFの基準に則り、2013年から5年毎に外部品質評価を計3回受検しており、全て「一般的に適合している(Generally Conforms)」の評価を受けております。
なお、直近で受検した前事業年度においては、全ての確認項目において指摘事項はございませんでした。
(d) 監査役、会計監査人、内部監査部門の連携状況
<監査役と会計監査人との連携状況>
監査役は、会計監査人から監査方針・監査計画について説明を受け意見交換を行います。期中・期末の監査(四半期レビューを含む)につき、監査重点項目、監査方法および結果について報告を受けています。また、常勤監査役は毎月、情報・意見交換を行う他、会計監査人の往査に同行し監査に立ち会う等、会計監査人との連携保持を図っています。
<監査役と内部監査部門の連携状況>
監査役は、当社内部監査室、内部統制部門と定期的に情報交換の場を持ち、必要に応じ調査依頼をする等有機的連携を図っています。
特に、内部監査室とは、常勤監査役が出席する定例会を開催するなど、毎月、内部監査計画の進捗確認、意見交換などを行っています。加えて、内部監査室長は監査役会に半期に一度、内部監査計画・実績等を報告するとともに、代表取締役宛の監査結果報告については都度、資料の共有を行っています。
<会計監査人と内部監査部門の連携状況>
会計監査人は、内部監査室から監査計画について説明を受けているほか、必要に応じて内部監査の結果等についても説明を受けています。内部監査室は、会計監査人から監査結果等について定期的に説明を受けています。このほかにも両者は必要に応じて情報・意見交換を行う等して、連携を図っています。
(e) 内部監査の実効性を確保するための取組
ⅰ 内部監査のデュアル・レポーティングライン
内部監査では、業務の遵法性および内部統制の有効性等を評価し、内部監査の結果および過去に実施した監査指摘事項のフォローアップ状況については、以下のとおり、当社の代表取締役 社長執行役員のみならず、取締役会ならびに監査役および監査役会に対しても報告しています。
<各監査共通(定常)>
[監査終了後]:代表取締役、取締役、監査役、監査対象部署および関連部署の部門責任者に対して「内部監査結果」「内部監査結果から判明したリスク」および監査対象部門により策定された「リスクに対する改善計画」を記載した「内部監査報告書」を配信しています。
[月次定例会議]:CFO定例会議および常勤監査役定例会議にて監査結果を説明し、相互連携を図っています。
[四半期毎]:社外取締役に対して監査結果を臨場報告しています。
[半期毎]:上期/下期の監査結果および過去監査フォローアップ状況等を取締役会、監査役会にて臨場報告しています。
<監査にて重大な指摘事項が発見された場合>
・上記に加え、取締役会等にて監査結果を臨場報告しています。
●内部監査のデュアル・レポーティングラインの全体像

ⅱ 内部監査室と事業管理部門との関係
内部監査室は、3線モデル(The IIA's Three Lines Model)に則り、内部監査等で発見および知得した事象は対象部門(主に第1線)に対する監査結果報告のみならず、各々の事業管理部門(第2線)にも課題共有し改善策を協議する等、企業価値の保全及び向上に努めています。
ⅲ グループ会社の内部監査部門との連携
内部監査室では、内部監査部門設置の当社グループ会社(連結子会社)12社に対して、継続的なモニタリング活動を実施しています。具体的には、当社およびグループ会社に重大な影響を与えるリスクを早期に検知できるように、内部監査室策定の内部監査計画書や監査報告書を確認しています。また、定期的に、グループ会社の内部監査担当を集めた内部監査人連絡会や勉強会の開催、個別対話などを通じて、緊密な連携を図っています。
c. 会計監査の状況
(a) 監査法人の名称
有限責任監査法人トーマツ
(b) 継続監査期間
24年間
(c) 業務を執行した公認会計士
指定有限責任社員 業務執行社員:飯塚智、下平貴史、後藤さおり
(d) 監査業務に係る補助者の構成
公認会計士29名、その他57名
(e) 提出会社が監査公認会計士等を選定した理由(候補とした理由と選解任の方針)
監査役会が有限責任監査法人トーマツを会計監査人として選定した理由は、監査役監査規程において、会計監査人候補者を適切に評価するための基準を定めており、取締役および社内関係部署から必要な資料を入手し、かつ報告を受け、会計監査を適正に行うために必要な品質管理、監査体制、独立性および専門性等を総合的に勘案し、検討した結果、適任と判断したためです。
また、監査役会は、会計監査人の解任または不再任の決定方針として、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目のいずれかに該当すると認められる場合は、監査役全員の合意に基づき、会計監査人の解任または不再任を株主総会に提案する旨決議します。
なお、監査公認会計士等は、会社法施行規則第126条第5号・第6号の事由(会計監査人が現に処分を受け、または2年以内に処分を受けた者である場合における当該処分の内容)に該当する事項はございません。
(f) 提出会社の監査役会等による監査公認会計士等の評価
監査役会は、監査役監査規程において、監査公認会計士等たる会計監査人候補者を適切に選定し、会計監査人を適切に評価するための基準を定めています。当該基準に基づいて、監査法人の品質管理、監査チーム、監査報酬等、監査役等とのコミュニケーション、経営者等との関係、グループ監査および不正リスクの各項目ならびに会計監査人に求められる独立性と専門性を有しているか否か等について評価した結果、当期も再任が適当であると判断しています。
d. 監査報酬の内容等
(a) 監査公認会計士等に対する報酬
前連結会計年度
当社における非監査業務の内容は、社債発行時のコンフォートレター作成等の委託となります。また、連結子会社における非監査業務の内容は、事業分析等となります。
当連結会計年度
当社における非監査業務の内容は、社債発行時のコンフォートレター作成および非財務情報の信頼性確保に関する助言、指導業務等となります。また、連結子会社における非監査業務の内容は、前述の非財務情報の信頼性確保に関する助言、指導業務等となります。
(b) 監査公認会計士等と同一のネットワーク(Deloitte Touche Tohmatsu Limited)に属する組織に対する報酬
((a)を除く)
前連結会計年度
当社における非監査業務の内容は、市場調査等となります。また、連結子会社における非監査業務の内容は、体制構築支援のコンサルティング費用等となります。
当連結会計年度
当社における非監査業務の内容は、市場調査等となります。また、連結子会社における非監査業務の内容は、内部統制に関わるコンサルティング業務等となります。
(c) その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
前連結会計年度
開示すべき重要な報酬がないため、記載を省略しています。
当連結会計年度
開示すべき重要な報酬がないため、記載を省略しています。
(d) 監査報酬の決定方針
監査公認会計士等から年度監査計画の提示を受け、その内容について監査公認会計士等と協議の上、有効性および効率性の観点を総合的に判断し決定しています。
なお、監査公認会計士等の独立性を担保する観点から、監査報酬の額の決定に際しては監査役会の同意を得ています。
(e) 監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、日本監査役協会が公表する「会計監査人との連携に関する実務指針」を踏まえ、会計監査人の監査計画の内容、会計監査の職務遂行状況、および報酬見積りの算出根拠などを確認し、検討した結果、会計監査人の報酬等につき会社法第399条第1項の同意を行っています。
(4) 【役員の報酬等】
a. 提出会社の役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針の内容および決定方法
(a) 役員報酬の決定方針の概要および決定方法
当社における役員報酬の決定方針は、第三者機関による国内企業経営者の報酬に関する調査に基づき、事業規模が概ね同程度以上の国内外企業経営者の報酬に比して高い競争力のある水準であることを確認、決定することとします。
取締役報酬は、着実な利益成長、安定的なキャッシュ・フローの創出およびステークホルダーと良好な関係を築きつつ持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を可能とすることを目的とし、過度なリスクテイクを抑制しつつ、短期のみならず、中長期的な業績向上へ役員等の貢献意欲を高めるよう決定する方針です。
取締役報酬の決定方法は、人事総務本部で報酬の決定方針を策定の後、代表取締役 社長執行役員 兼 CEOと社外取締役のうち3名以上で構成される報酬委員会の諮問を経て取締役会で承認します。
業務執行から独立した立場である社外取締役、取締役の業務執行を監査する監査役には、固定報酬のみを支払う方針としています。
なお、当社グループの支払方針として、グループ会社の役員を兼任している取締役の報酬は主たる会社から支払うこととしており、孫取締役に対する報酬は、支給の対象外としています。
(b) 役員報酬の構成
当社は、「(a) 役員報酬の決定方針の概要および決定方法」を踏まえ、固定的な報酬に加え短期業績および中長期企業価値向上へのインセンティブを引き出すため、取締役の報酬等を、基本報酬、短期業績連動報酬および中期業績連動報酬から構成し、それぞれの種類に分けて支払うこととします。
基本報酬は、役職ごとに以下の通り年額を定め、毎月現金で定額を支給します。
取締役会長・・・84百万円
代表取締役 社長執行役員・・・120百万円
代表取締役 副社長執行役員・・・84百万円
取締役 専務執行役員・・・72百万円
短期業績連動報酬は、役職別に定める基準額に対し、当期の業績の目標達成度に応じた支給率を乗じ、個人別に以下の算定方法に応じて支給します。
短期業績連動報酬支給額=役職別基準額(ア)×業績目標達成度(イ)
(ア)・・・役職に応じて個別に設定した基準額
(イ)・・・親会社の所有者に帰属する純利益と営業利益の目標、マテリアリティ目標の達成度合いに応じて設定された係数
「(d) 短期業績連動報酬に係る指標、当該指標を選択した理由および業績連動報酬の額の決定方法」を参照。なお、短期業績連動報酬支給額は、上記計算式に基づき基礎となる金額を算定したうえで、必要に応じて個人ごとの役割を勘案し、最終的な報酬額を決定します。
中期業績連動報酬は、役職別に定める基準額に対し、過去3カ年の当社TSR(株主総利回り)と相対TSRの状況に応じた支給率を乗じ、個人別に以下の算定方法に応じて3カ年ごとに支給します。
中期業績連動報酬支給額=役職別基準額(ウ)×TSR係数(エ)
(ウ)・・・役職に応じて個別に設定した基準額
(エ)・・・当社TSRと相対TSR(当社TSRをTOPIX配当込み株価指数の成長率で除した数)に応じて設定された係数
「(e)中期業績連動報酬に係る指標、当該指標を選択した理由および業績連動報酬の額の決定方法」を参照。なお、中期業績連動報酬支給額は、上記計算式に基づき基礎となる金額を算定したうえで、必要に応じて個人ごとの役割を勘案し、最終的な報酬額を決定します。
取締役の報酬は、株主総会により報酬の種類および具体的な年間の報酬限度額を決定し、その配分および支給方法については、報酬委員会の諮問を経て取締役会で承認します。なお、現金報酬の上限額は、2021年6月22日開催の第35回定時株主総会にて15億円(決議時の取締役13名)で、株式報酬の上限額は、2021年6月22日開催の第35回定時株主総会にて、80億円(決議時の取締役(社外取締役を除く)7名)で決議されています。
なお当社は、社外取締役においても当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、株主の皆さまとの一層の価値共有を進めるとともに、取締役の報酬等に占める株式報酬の比率を高めること等を目的として、従前社外取締役を除く取締役に対してのみ付与していた株式報酬としての譲渡制限付株式の付与対象者に社外取締役を含むこととし、2025年6月26日開催予定の第39回定時株主総会の議案として「取締役に対する報酬等の決定の件」を提案しております。当該議案が承認可決されますと、株式報酬としての譲渡制限付株式の付与対象者に社外取締役を含むこととなりますが、株式報酬としての譲渡制限付株式の付与のための報酬等の上限額は80億円で従前から変更ございません(決議時の対象となる取締役は11名(うち社外取締役6名)となります。)。
(c) 支給割合の決定に関する方針
当社は、「(a) 役員報酬の決定方針の概要および決定方法」および各役員の職務内容や業績を踏まえ、原則として、基本報酬と短期業績連動報酬の報酬総額の支給割合を「基本報酬:短期業績連動報酬=1:1.9~3.2」を基本方針とし、短期業績連動報酬は、役職別基準額の0~2.5倍の適用幅で変動させ、また基本報酬と中期業績連動報酬の報酬総額の支給割合を「基本報酬:中期業績連動報酬=1:1.1~2.1」を基本方針とし、中期業績連動報酬は、役職別基準額の0~3.0倍の適用幅で変動させる方針です。なお、短期業績連動報酬と中期業績連動報酬は、すべて株式報酬で支給します。株式報酬については、2020年6月24日開催の第34回定時株主総会にて、当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、株主の皆さまとの一層の価値共有を進めることを目的として譲渡制限付株式報酬制度を導入しており、当該株式には退任までの間の譲渡制限を付しています。
(d) 短期業績連動報酬に係る指標、当該指標を選択した理由および業績連動報酬の額の決定方法
当社は、短期業績連動報酬に係る指標を業績目標達成度としています。当該指標を選択した理由および短期業績連動報酬の額の決定方法は以下の通りです。
A.指標の内容
短期業績目標達成度の業績連動指標は、親会社の所有者に帰属する純利益と営業利益(連結ベース、以下同様)、マテリアリティ目標を採用しています。
短期業績連動報酬は、業績指標の目標達成度等に応じて0~2.5倍(目標:1.0)の比率で変動します。業績指標の目標達成度に応じて設定された比率に対し、それぞれ50%ずつ乗じて、業績目標達成度の係数を算出します。マテリアリティ目標は、その達成度合いに応じ、親会社の所有者に帰属する純利益、営業利益の目標達成度により計算された係数に、0~5%の範囲で加算します。なお、親会社の所有者に帰属する純利益と営業利益の採用に当たり、減損などの特殊要因、他の経営指標(フリー・キャッシュ・フロー等)や重大な不祥事や事故など特段の勘案すべき要素があった場合には、報酬委員会への諮問の後、係数を決定します。
業績目標達成度係数=(親会社の所有者に帰属する純利益による係数(ア)×50%+営業利益による係数(イ)×50%)+マテリアリティ目標係数(ウ)
(ア)・・・親会社の所有者に帰属する純利益の目標値と実績値を比較し、実績値が目標値と同水準の場合に100%と設定しています。
(イ)・・・営業利益の目標値と実績値を比較し、実績値が目標値と同水準の場合に100%と設定しています。
(ウ)・・・マテリアリティ指標の目標達成度に応じ、0~5%の範囲で加算します。
B.指標を選択した理由
親会社の所有者に帰属する純利益を業績連動指標係数として選択した理由は、ステークホルダーへの配当原資となる親会社の所有者に帰属する純利益の指標を用いることで、ステークホルダーとの建設的な対話を行い、中長期的な企業価値の向上を取締役に意識づけるためです。
営業利益を業績連動指標係数として選択した理由は、当社グループ一体となり本業から創出した利益を適正に反映する評価指標として営業利益が該当するためです。
マテリアリティ目標を業績連動指標係数として選択した理由は、マテリアリティを通じたサステナビリティへの取り組みが、持続可能な社会への貢献とともに、当社の持続可能な成長のためのキードライバーとなるためです。
C.短期業績連動報酬の額の決定方法
短期業績連動報酬の額の決定方法は、「(c) 支給割合の決定に関する方針」に記載の役職別基準額の0~2.5倍の適用幅を基準として、「(a) 役員報酬の決定方針の概要および決定方法」に記載のプロセスを経て決定します。
(e)中期業績連動報酬に係る指標、当該指標を選択した理由および業績連動報酬の額の決定方法
中期業績連動報酬に係る指標をTSR係数とします。当該指標を選択した理由および中期業績連動報酬の額の決定方法は以下の通りです。
A.指標の内容
中期業績連動報酬の指標は、当社TSRと相対TSRによるTSR係数を採用しています。
中期業績連動報酬は、当社TSRと相対TSRの状況に応じて0~3.0倍の比率で変動します。
B.指標を選択した理由
TSR係数を業績連動指標係数として選択した理由は、ステークホルダーとの価値共有を一層進め、中長期的な株価向上を取締役に意識づけるためです。
C.中期業績連動報酬の額の決定方法
中期業績連動報酬の額の決定方法は、「(c)支給割合の決定に関する方針」に記載の役職別基準額の0~3.0倍の適用幅を基準として「(a)役員報酬の決定方針の概要および決定方法」に記載のプロセスを経て決定します。
b. 役職ごと、役員ごとの報酬等
(a) 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額および対象となる役員の員数
(注1) 短期業績連動報酬は、譲渡制限付株式報酬として2025年7月18日に付与される予定のものであり、翌連結会計年度に会計処理(費用計上)されます。
(注2) 非金銭報酬等として2021年7月に付与したストックオプションに係る当連結会計年度に会計処理(費用計上)した額等を記載しており、実際に行使・売却して得られる金額とは異なります。また、2024年6月20日に退任した取締役1名の退任に伴い権利が確定したストックオプション額(23百万円)を含んでいます。ストックオプション制度の内容については、前述の「1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載の通りです。
(b) 提出会社の役員ごとの連結報酬等の総額等
連結報酬等の総額が1億円以上である者に限定して記載しています。
(注) 非金銭報酬等として2021年7月に付与したストックオプションに係る当連結会計年度に会計処理(費用計上)した額等です。
(c) 短期業績連動報酬に係る指標の目標および実績
業績目標達成度の目標および実績は以下の通りです。
マテリアリティ目標および実績は以下の通りです。
(注)支給額の算定に際して、当社所定の基準日で確定した数値を採用しています。
c. 提出会社の役員の個人別報酬等額の決定プロセスに係る方針および委任に関する事項
(a) 役員の個人別報酬等額の決定プロセスに係る方針
役員の個人別報酬等額についての決定プロセスに関する方針は以下の通りです。
1.株主総会にて、現金報酬および株式報酬の上限枠を決議
2.報酬委員会にて、報酬の構成、水準、業績連動指標等について審議の上、取締役会へ提言
3.取締役会にて、報酬委員会の提言を尊重することを前提に、個人別報酬等額について、代表取締役 社長執行役員 兼 CEOに一任することを決議
4.代表取締役 社長執行役員 兼 CEOは、取締役会の決議および報酬委員会の提言を尊重し、個人別報酬等額について決定
なお、当事業年度に係る役員の個人別報酬等額の決定については、「(d) 報酬等の額の決定過程」に記載の通り、報酬委員会にて役員報酬ポリシーに沿う内容であることを確認の上、取締役会へ提言され、当該提言を尊重したものとなっていることから、取締役会は、当事業年度における取締役の報酬等は決定方針に沿うものであると判断しています。
(b) 提出会社の役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針の決定に関与する委員会
報酬委員会は、当社取締役の個人別の報酬に関する提言のほか、役員報酬プログラムの提言を取締役会に行います。
報酬委員会は、役員報酬の客観性や透明性を確保するため、委員長を社外取締役とし、代表取締役 社長執行役員 兼 CEOおよび社外取締役のうち3名以上で構成しています。
(c) 役員の個人別報酬等額の決定に係る委任に関する事項
取締役会決議に基づき代表取締役 社長執行役員 兼 CEOに一任する方針としています。
・委任を受けた者の氏名ならびに内容を決定した日における会社での地位および担当
代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮川 潤一
・委任する権限の内容
取締役の個人別報酬等額の決定
・権限を委任した理由
役員の個人別報酬等額の決定にあたっては、報酬委員会にて役員報酬ポリシーに沿い、報酬総額と個人別報酬等額について検討の上、取締役会へ提言を行うこととしており、委任を受けた者はその提言を尊重し決定することとしているため。
(d) 報酬等の額の決定過程
d.報酬等の返還請求について
報酬等のうち、業績連動報酬(現金報酬および株式報酬のいずれであるかを問わない)については、取締役について、法令、当社の内部規程もしくは当社および取締役との間で締結された契約に重要な点で違反したと当社の取締役会が認めた場合、または、業績連動報酬の算定の基礎とした財務諸表の数値に重大な修正・訂正等が生じたと取締役会が認めた場合、その他業績連動報酬の全部または一部を、当社が無償で取得することが相当であると取締役会が認めた場合、当該取締役の職責を踏まえ、当社は、無償で報酬等の返還請求等をできるものとします。
(5) 【株式の保有状況】
a. 保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分の基準や考え方
当社では、株式の価値の変動または株式に係る配当によって利益を受けることを目的として保有している株式を「純投資目的である投資株式」と区分しています。また、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式を「政策保有株式」と区分し、以下の保有方針に従って取得・保有しています。
b. 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式(非上場以外の株式)
(a)保有方針及び保有の合理性を検証する方法
ⅰ 保有方針
当社における政策保有株式の保有目的は、事業展開または業務運営における優位性の確保やシナジーの創出、人材・技術の確保・コスト削減等の効果の享受です。当社では、保有の意義が希薄と考えられる政策保有株式については、できる限り速やかに処分・縮減していく基本方針のもと、毎年、個別の政策保有株式について、政策保有の意義、経済合理性等を検証し、保有継続の可否および保有株式数を見直します。
ⅱ 保有の合理性を検証する方法
当社では、毎年個社別に、保有目的に応じた取引関係の継続確認や、経済合理性の観点で、政策保有株式の出資額に対して発行会社が当社利益に寄与した金額の割合の算出を行っています。保有意義が希薄化した場合や上記利益に寄与した金額の割合が当社の単体3年平均ROAの50%を下回る場合には、売却検討対象とします。また、簿価から30%以上時価が下落した銘柄及び、ガバナンスの観点から不祥事への対処も精査したうえで検討します。さらに、新規事業に関連する出資に関しては、出資の効果として、新規事業の進捗状況の検証を行っています。
(b)個別銘柄の保有の適否に関する取締役会における検証の内容
政策保有株式の保有の適否に関して、1銘柄について保有目的の希薄化が認められ、総合的に検証した結果、継続して保有する合理性がないと判断し売却済みです。これらの検証内容は、取締役会へ報告しています。
c. 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式に関する増減
(a) 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式(非上場株式)
(注1) 株式数が増加した銘柄は、事業展開または業務運営における優位性の確保やシナジーの創出、人材・技術の確保・コスト削減等の効果の享受を目的とする投資によるものです。
(注2) 株式数が増加した銘柄のうち2銘柄は新規取得に伴うものです。残りの1銘柄は他社による株式取得に伴う当社の持分比率減少により、関係会社株式から投資有価証券へ変更しています。
(注3) 株式数が減少した銘柄のうち3銘柄は全株式の売却に伴うものです。残りの1銘柄は会社清算により
減少しています。
(b) 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式(非上場以外の株式)
(注) 株式数の減少は、㈱ベクターホールディングスの全株式の売却に伴うものです。
d. 保有目的が純投資目的以外の目的の投資株式(非上場以外の株式)の保有区分、銘柄、株式数、貸借対照表計上額、保有目的・定量的な保有の効果、相手方の保有の有無、株式数増加の理由
(a) 特定投資株式
保有の効果の検証は、「b. 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式(非上場以外の株式)(a)保有方針及び保有の合理性を検証する方法」に記載のとおり個別銘柄毎に検証しています。なお、各社との取引金額は機密性が高いものであることから、記載は省略します。
(b) みなし保有株式
該当事項はありません。
e. 保有目的が純投資目的である投資株式の銘柄数、貸借対照表計上額、受取配当金、売却損益及び評価損益
該当事項はありません。
第5 【経理の状況】
1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号。以下「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定により、国際会計基準(以下「IFRS」)に準拠して作成しています。
本書の連結財務諸表等の金額は、百万円未満を四捨五入して表示しています。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1963年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」)および「電気通信事業会計規則」(1985年郵政省令第26号)に基づいて作成しています。
本書の財務諸表等の金額は、百万円未満を四捨五入して表示しています。
(3) 本連結財務諸表において、会計期間は以下の通り表記しています。
2.監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)および事業年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)の連結財務諸表および財務諸表について、有限責任監査法人トーマツにより監査を受けています。
3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組について
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組を行っています。その内容は以下の通りです。 会計基準の内容を適切に把握し、同基準の変更等に的確に対応することができる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、同機構および監査法人等が主催するセミナー等へ参加することにより、社内における専門知識の蓄積に努めています。
4.IFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について
当社は、IFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成するための体制の整備を行っています。その内容は以下の通りです。
IFRSの適用においては、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の把握を行っています。また、IFRSに基づいた適正な連結財務諸表等を作成するために、IFRSに準拠したグループ会計方針を作成し、これに基づいて会計処理を行っています。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
a. 【連結財政状態計算書】
b. 【連結損益計算書および連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
(注1)2024年3月31日に終了した1年間および2025年3月31日に終了した1年間のソフトバンク㈱およびその子会社の純利益は、いずれも継続事業によるものです。
(注2)2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき10株の割合をもって株式分割を行いました。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、「基本的1株当たり純利益」および「希薄化後1株当たり純利益」を算定しています。
【連結包括利益計算書】
(注) その他の包括利益の各内訳項目に関連する法人所得税は、「注記40.その他の包括利益」をご参照ください。
c. 【連結持分変動計算書】
2024年3月31日に終了した1年間
2025年3月31日に終了した1年間
d. 【連結キャッシュ・フロー計算書】
(注) 連結キャッシュ・フロー計算書は「注記42.連結キャッシュ・フロー計算書の補足情報」と併せてご参照ください。
【連結財務諸表注記】
1.報告企業
ソフトバンク㈱(以下「当社」)は、日本国に所在する株式会社であり、登記している本社の住所は、東京都港区海岸一丁目7番1号です。本連結財務諸表は当社および子会社(以下「当社グループ」)より構成されています。当社の親会社はソフトバンクグループジャパン㈱です。また、当社の最終的な親会社はソフトバンクグループ㈱です。
当社グループは、コンシューマ事業、エンタープライズ事業、ディストリビューション事業、メディア・EC事業およびファイナンス事業を基軸として、情報・テクノロジー領域においてさまざまな事業に取り組んでいます。詳細は、「注記7.セグメント情報 (1) 報告セグメントの概要」をご参照ください。
2.連結財務諸表作成の基礎
(1) IFRSに準拠している旨に関する事項
当社グループの連結財務諸表は、連結財務諸表規則第1条の2第1号に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同規則第312条の規定により、IFRSに準拠して作成しています。
(2) 測定の基礎
連結財務諸表は、「注記3.重要性がある会計方針」に記載している通り、公正価値で測定している金融商品などを除き、取得原価を基礎として作成しています。
(3) 表示通貨および単位
連結財務諸表の表示通貨は、当社が営業活動を行う主要な経済環境における通貨(以下「機能通貨」)である日本円であり、百万円未満を四捨五入して表示しています。
(4) 未適用の公表済み基準書および解釈指針
連結財務諸表の承認日までに新設または改訂が行われた主な基準書および解釈指針のうち、当社グループが早期適用していないものは、以下の通りです。
IFRS第18号「財務諸表における表示及び開示」の適用による影響は検討中であり、適用による当社グループの連結財務諸表への影響については、現時点で合理的に見積もることはできません。
(5) 表示方法の変更
(連結キャッシュ・フロー計算書)
a. 2024年3月31日に終了した1年間において、投資活動によるキャッシュ・フローの「その他」に含めていた「子会社の支配喪失による収支(△は支出)」は金額的重要性が増したため、2025年3月31日に終了した1年間においては独立掲記しています。この表示の変更を反映させるため、2024年3月31日に終了した1年間の連結キャッシュ・フローの組み替えを行っています。
この結果、2024年3月31日に終了した1年間の連結キャッシュ・フロー計算書において、投資活動によるキャッシュ・フローの「その他」△34,954百万円は、「子会社の支配喪失による収支(△は支出)」△6,890百万円および投資活動によるキャッシュ・フローの「その他」△28,064百万円として組み替えています。
b. 2024年3月31日に終了した1年間において、一部の子会社における借入金の収支は、財務活動によるキャッシュ・フローの「有利子負債の収入」および「有利子負債の支出」に含めて総額表示していましたが、2025年3月31日に終了した1年間は財務活動によるキャッシュ・フローの「短期有利子負債の純増減額(△は減少額)」に含めて純額表示しています。この変更は、当該子会社の事業拡大等に伴い、短期有利子負債の借り換え継続を中心とした資金調達方針に変更したことから、明瞭性の観点より従来総額表示していた資金取引を純額表示に組み替えたことによるものです。
この結果、2024年3月31日に終了した1年間の連結キャッシュ・フロー計算書において、財務活動によるキャッシュ・フローの「有利子負債の収入」に含まれる732,900百万円および「有利子負債の支出」に含まれる△713,700百万円は、財務活動によるキャッシュ・フローの「短期有利子負債の純増減額(△は減少額)」19,200百万円として組み替えています。
3.重要性がある会計方針
当社グループが採用する会計方針は、本連結財務諸表に記載されている全ての期間に適用しています。
(1) 連結の基礎
a. 子会社
子会社とは、当社により支配されている企業をいいます。
支配とは、投資先に対するパワー、投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利、および投資先に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力の全てを有している場合をいいます。
子会社については、支配獲得日から支配喪失日までの期間を連結しています。
子会社が採用する会計方針が当社グループの会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表に調整を行っています。
非支配持分は、当初の支配獲得日での持分額および支配獲得日からの非支配持分の変動から構成されています。
子会社の包括利益は、たとえ非支配持分が負の残高になる場合であっても、原則として親会社の所有者に帰属する持分と非支配持分に配分します。
グループ内の債権債務残高、取引、およびグループ内取引によって発生した未実現損益は、連結財務諸表作成にあたり消去しています。
支配を喪失しない子会社に対する持分の変動は、資本取引として会計処理しています。当社グループの持分および非支配持分の帳簿価額は、子会社に対する持分の変動を反映して調整しています。
非支配持分を調整した額と支払対価または受取対価の公正価値との差額は資本に直接認識し、親会社の所有者に帰属させます。
当社が子会社の支配を喪失する場合、関連する損益は以下の差額として算定しています。
・受取対価の公正価値および残存持分の公正価値の合計
・子会社の資産(のれんを含む)、負債および非支配持分の支配喪失日の帳簿価額(純額)
子会社について、それまで認識していたその他の包括利益累計額は、純損益に振り替えています。
b. 関連会社および共同支配企業
関連会社とは、当社がその企業の財務および経営方針に対して重要な影響力を有しているものの、支配または共同支配を有していない企業をいいます。
共同支配企業とは、当社を含む複数の当事者が、事業活動の重要な意思決定に関し全員一致の合意を必要とする契約上の取決めに基づき共同支配を有し、当該取決めの純資産に対する権利を有する投資先をいいます。
関連会社および共同支配企業に対する投資は、持分法を用いて会計処理を行い、当該会社に対する投資額は、取得原価で当初認識しています。その後、重要な影響力を有した日から喪失する日までの純損益およびその他の包括利益の当社グループの持分を認識し、投資額を修正しています。ただし、関連会社に対する優先株式投資のうち、普通株式投資と特徴が実質的に異なるものについては、持分法を適用せず、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産(以下「FVTOCIの資本性金融資産」)または純損益を通じて公正価値で測定する金融資産(以下「FVTPLの金融資産」)に指定し会計処理しています。「FVTOCIの資本性金融資産」および「FVTPLの金融資産」の当社グループの会計方針は「注記3.重要性がある会計方針 (4) 金融商品」をご参照ください。
関連会社または共同支配企業の損失が、当社グループの当該会社に対する投資持分を超過する場合は、実質的に当該会社に対する正味投資の一部を構成する長期投資をゼロまで減額し、当社グループが当該会社に対して法的債務または推定的債務を負担する、または代理で支払いを行う場合を除き、それ以上の損失については認識していません。
関連会社または共同支配企業との取引から発生した未実現損益は、当社グループの持分を上限として投資に加減算しています。
関連会社または共同支配企業に対する投資額の取得原価が、取得日に認識された識別可能な資産および負債の正味の公正価値の当社グループ持分を超える金額は、のれんとして認識し、当該会社に対する投資の帳簿価額に含めています。
当該のれんは区分して認識されないため、のれん個別での減損テストは実施していません。これに代わり、関連会社または共同支配企業に対する投資の総額を単一の資産として、投資が減損している可能性を示唆する客観的な証拠が存在する場合に、減損テストを実施しています。
(2) 企業結合
企業結合は支配獲得日に、取得法によって会計処理しています。
企業結合時に引き渡した対価は、当社グループが移転した資産、当社グループが引き受けた被取得企業の旧所有者の負債、および支配獲得日における当社グループが発行した資本性金融商品の公正価値の合計として測定しています。取得関連費用は発生時に純損益で認識しています。
支配獲得日において、取得した識別可能な資産および引き受けた負債は、以下を除き、支配獲得日における公正価値で認識しています。
・繰延税金資産または繰延税金負債、および従業員給付に係る資産または負債は、それぞれIAS第12号「法人所得税」およびIAS第19号「従業員給付」に従って認識し、測定
・被取得企業の株式に基づく報酬契約、または被取得企業の株式に基づく報酬契約の当社グループの制度への置換えのために発行された負債または資本性金融商品は、支配獲得日にIFRS第2号「株式に基づく報酬」に従って測定
・売却目的に分類される資産または処分グループは、IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って測定
のれんは、移転した対価と被取得企業の非支配持分の金額の合計が、支配獲得日における識別可能な資産および負債の正味価額を上回る場合にその超過額として測定しています。この差額が負の金額である場合には、直ちに純損益で認識しています。
当社グループは、非支配持分を公正価値、または当社グループで認識した識別可能純資産に対する非支配持分の比例割合で測定するかについて、個々の企業結合取引ごとに選択しています。段階的に達成する企業結合の場合、当社グループが以前に保有していた被取得企業の持分は支配獲得日の公正価値で再測定し、発生した利得または損失は純損益で認識しています。支配獲得日前に計上していた被取得企業の持分の価値の変動に係るその他の包括利益の金額は、当社グループがその持分を処分した場合と同じ方法で会計処理しています。
企業結合の当初の会計処理が期末日までに完了しない場合、当社グループは、完了していない項目については暫定的な金額で報告しています。その後、新たに入手した支配獲得日時点に存在していた事実と状況について、支配獲得日時点に把握していたとしたら企業結合処理の認識金額に影響を与えていたと判断される場合、測定期間の修正として、支配獲得日に認識した暫定的な金額を遡及的に修正します。測定期間は支配獲得日から最長で1年間としています。
IFRS移行日前の企業結合により生じたのれんは、従前の会計基準(日本基準)で認識していた金額をIFRS移行日時点で引き継ぎ、これに減損テストを実施した後の帳簿価額で計上しています。
(3) 外貨換算
a. 外貨建取引
グループ各社の財務諸表は、その企業の機能通貨で作成しています。機能通貨以外の通貨(外貨)での取引は取引日の為替レートを用いて換算しています。
外貨建貨幣性項目は、期末日の為替レートで機能通貨に換算しています。公正価値で測定している外貨建非貨幣性項目は、公正価値を測定した日の為替レートで機能通貨に換算しています。
換算によって発生した為替換算差額は、純損益で認識しています。ただし、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される資本性金融資産から生じる為替換算差額はその他の包括利益で認識しています。
b. 在外営業活動体
連結財務諸表を作成するために、在外営業活動体の資産および負債(取得により発生したのれんおよび公正価値の調整を含む)は、期末日の為替レートにより日本円に換算しています。
収益、費用およびキャッシュ・フローについては、期中平均レートを用いて日本円に換算しています。ただし、取引日の為替レートによる換算の結果と近似しない場合には、取引日の為替レートを用いて換算しています。
在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる為替換算差額は、その他の包括利益で認識の上、その他の包括利益累計額に累積しています。
在外営業活動体について、支配の喪失および重要な影響力の喪失をした場合には、当該在外営業活動体に関連する累積為替換算差額は、処分した会計期間に純損益として認識しています。
(4) 金融商品
a. 金融商品
金融資産および金融負債は、当社グループが金融商品の契約上の当事者になった時点で認識しています。
金融資産および金融負債は、当初認識時において公正価値で測定しています。FVTPLの金融資産および純損益を通じて公正価値で測定する金融負債(以下「FVTPLの金融負債」)を除き、金融資産の取得および金融負債の発行に直接起因する取引コストは、当初認識時において、金融資産の公正価値に加算または金融負債の公正価値から減算しています。FVTPLの金融資産およびFVTPLの金融負債の取得に直接起因する取引コストは純損益で認識しています。
b. 非デリバティブ金融資産
非デリバティブ金融資産は、「償却原価で測定する金融資産」、「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産」(以下「FVTOCIの負債性金融資産」)、「FVTOCIの資本性金融資産」、「FVTPLの金融資産」に分類しています。この分類は、金融資産の性質と目的に応じて、当初認識時に決定しています。
通常の方法によるすべての金融資産の売買は、約定日に認識および認識の中止を行っています。通常の方法による売買とは、市場における規則または慣行により一般に認められている期間内での資産の引渡しを要求する契約による金融資産の購入または売却をいいます。
(a) 償却原価で測定する金融資産
以下の要件がともに満たされる場合に「償却原価で測定する金融資産」に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有することを目的とする事業モデルの中で保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本および元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる。
当初認識後、償却原価で測定する金融資産は実効金利法による償却原価から必要な場合には減損損失を控除した金額で測定しています。実効金利法による利息収益は純損益で認識しています。
(b) FVTOCIの負債性金融資産
以下の要件がともに満たされる場合に「FVTOCIの負債性金融資産」に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルの中で保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本および元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる。
当初認識後、FVTOCIの負債性金融資産は公正価値で測定し、公正価値の変動から生じる評価損益は、その他の包括利益で認識しています。その他の包括利益として認識した金額は、認識を中止した場合、その累計額を純損益に振り替えています。FVTOCIの負債性金融資産に分類された貨幣性金融資産から生じる為替差損益、FVTOCIの負債性金融資産に係る実効金利法による利息収益は、純損益で認識しています。
(c) FVTOCIの資本性金融資産
資本性金融資産については、当初認識時に公正価値の変動を純損益ではなくその他の包括利益で認識するという取消不能な選択を行っている場合に「FVTOCIの資本性金融資産」に分類しています。当初認識後、FVTOCIの資本性金融資産は公正価値で測定し、公正価値の変動から生じる評価損益は、その他の包括利益で認識しています。
認識を中止した場合、もしくは著しくまたは長期に公正価値が取得原価を下回る場合に、その他の包括利益を通じて認識された利得または損失の累計額を直接利益剰余金へ振り替えています。なお、FVTOCIの資本性金融資産に係る受取配当金は、純損益で認識しています。
(d) FVTPLの金融資産
上記の「償却原価で測定する金融資産」、「FVTOCIの負債性金融資産」および「FVTOCIの資本性金融資産」のいずれにも分類しない場合、「FVTPLの金融資産」に分類しています。なお、いずれの金融資産も、会計上のミスマッチを取り除くあるいは大幅に削減させるために純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定していません。
当初認識後、FVTPLの金融資産は公正価値で測定し、公正価値の変動から生じる評価損益、配当収益および利息収益は純損益で認識しています。
(e) 金融資産の減損
償却原価で測定する金融資産、FVTOCIの負債性金融資産およびIFRS第15号に基づく契約資産に係る予想信用損失について、貸倒引当金を認識しています。当社グループは、期末日および各四半期末日ごとに、金融資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増大しているかどうかを評価しています。金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、金融資産に係る貸倒引当金を12カ月の予想信用損失と同額で測定しています。一方、金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合、または信用減損金融資産については、金融資産に係る貸倒引当金を全期間の予想信用損失と同額で測定しています。ただし、IFRS第15号により生じた営業債権および契約資産について重大な金融要素を含まない場合には、単純化したアプローチで常に全期間の予想信用損失と同額で測定しています。
予想信用損失は、以下のものを反映する方法で見積もっています。
・一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される、偏りのない確率加重金額
・貨幣の時間価値
・過去の事象、現在の状況および将来の経済状況の予測についての、報告日において過大なコストや労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報
当該測定に係る貸倒引当金の繰入額およびその後の期間において、貸倒引当金を減額する事象が発生した場合は、貸倒引当金戻入額を純損益で認識しています。
金融資産の全体または一部分を回収するという合理的な予想を有していない場合には、当該金額を貸倒引当金と相殺して帳簿価額を直接減額しています。
(f) 金融資産の認識の中止
当社グループは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、または金融資産を譲渡し、その金融資産の所有に係るリスクと経済価値を実質的にすべて移転した場合に、当該金融資産の認識を中止しています。
c. 非デリバティブ金融負債
非デリバティブ金融負債は、「FVTPLの金融負債」または「償却原価で測定する金融負債」に分類し、当初認識時に分類を決定しています。
非デリバティブ金融負債は、1つ以上の組込デリバティブを含む混合契約全体についてFVTPLの金融負債に指定した場合に、FVTPLの金融負債に分類します。当初認識後、FVTPLの金融負債は公正価値で測定し、公正価値の変動から生じる評価損益および利息費用は純損益で認識しています。
償却原価で測定する金融負債は当初認識後、実効金利法による償却原価で測定しています。
金融負債は義務を履行した場合、もしくは債務が免責、取消しまたは失効となった場合に認識を中止しています。
d. デリバティブおよびヘッジ会計
(a) デリバティブ
当社グループは、為替レートおよび金利によるリスクをヘッジするため、先物為替予約および金利スワップなどのデリバティブ取引を利用しています。
デリバティブは、デリバティブ取引契約が締結された日の公正価値で当初認識しています。当初認識後は、期末日の公正価値で測定しています。デリバティブの公正価値の変動額は、ヘッジ手段として指定していないまたはヘッジが有効でない場合は、直ちに純損益で認識しています。ヘッジ指定していないデリバティブ金融資産は「FVTPLの金融資産」に、ヘッジ指定していないデリバティブ金融負債は「FVTPLの金融負債」にそれぞれ分類しています。
(b) ヘッジ会計
当社グループは、一部のデリバティブ取引についてヘッジ手段として指定し、キャッシュ・フロー・ヘッジとして会計処理しています。
当社グループは、ヘッジ開始時に、ヘッジ会計を適用しようとするヘッジ関係ならびにヘッジを実施するに当たってのリスク管理目的および戦略について、正式に指定および文書化を行っています。また、ヘッジ手段がヘッジ対象期間において関連するヘッジ対象の公正価値やキャッシュ・フローの変動に対して高度に相殺効果を有すると見込まれるかについて、ヘッジ開始時とともに、その後も継続的に評価を実施しています。
具体的には、以下の要件のすべてを満たす場合においてヘッジが有効と判断しています。
(ⅰ) ヘッジ対象とヘッジ手段との間に経済的関係があること
(ⅱ) 信用リスクの影響が、当該経済的関係から生じる価値変動に著しく優越するものではないこと
(ⅲ) ヘッジ関係のヘッジ比率が、実際にヘッジしているヘッジ対象の量とヘッジ対象の当該量を実際にヘッジするために使用しているヘッジ手段の量から生じる比率と同じであること
なお、ヘッジ関係がヘッジ比率に関するヘッジ有効性の要件に合致しなくなったとしても、リスク管理目的に変更がない場合は、ヘッジ関係が再び有効となるようヘッジ比率を調整しています。
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定され、かつその要件を満たすデリバティブの公正価値の変動の有効部分はその他の包括利益で認識し、その他の包括利益累計額に累積しています。その他の包括利益累計額は、ヘッジ対象のキャッシュ・フローが純損益に影響を与えるのと同じ期間に、ヘッジ対象に関連する連結損益計算書の項目で純損益に振り替えています。デリバティブの公正価値の変動のうち非有効部分は直ちに純損益で認識しています。
ヘッジ対象である予定取引が非金融資産または非金融負債の認識を生じさせるものである場合には、以前にその他の包括利益で認識したその他の包括利益累計額を振り替え、非金融資産または非金融負債の当初認識時の取得原価の測定に含めています。
ヘッジ手段が消滅、売却、終了または行使された場合など、ヘッジ関係が適格要件を満たさなくなった場合にのみ将来に向かってヘッジ会計を中止しています。
ヘッジ会計を中止した場合、その他の包括利益累計額は引き続き資本で計上し、予定取引が最終的に純損益に認識された時点において純損益として認識しています。予定取引がもはや発生しないと見込まれる場合には、その他の包括利益累計額は直ちに純損益で認識しています。
(c) 組込デリバティブ
主契約である非デリバティブ金融資産に組み込まれているデリバティブ(組込デリバティブ)は、主契約から分離せず、混合契約全体を一体のものとして会計処理しています。
主契約である非デリバティブ金融負債に組み込まれているデリバティブ(組込デリバティブ)は、組込デリバティブの経済的特徴とリスクが主契約の経済的特徴とリスクに密接に関連せず、組込デリバティブを含む金融商品全体がFVTPLの金融負債に分類されない場合には、組込デリバティブを主契約から分離し、独立したデリバティブとして会計処理しています。組込デリバティブを主契約から分離することを要求されているものの、取得時もしくはその後の期末日現在のいずれかにおいて、その組込デリバティブを分離して測定できない場合には、混合契約全体をFVTPLの金融負債に指定し会計処理しています。
e. 金融資産および金融負債の相殺
金融資産および金融負債は、認識された金額を相殺する法的に強制力のある権利を有し、かつ純額で決済するかまたは資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しています。
(5) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、現金、随時引出し可能な預金、および容易に換金可能でかつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から満期日までの期間が3カ月以内の短期投資で構成されています。
(6) 棚卸資産
棚卸資産は、原価と正味実現可能価額のいずれか低い金額で測定しています。棚卸資産は、主として携帯端末およびアクセサリーから構成され、原価は、購入原価ならびに現在の場所および状態に至るまでに発生したその他の全ての原価を含めています。原価は、主として移動平均法を用いて算定しています。
正味実現可能価額は、通常の事業の過程における見積販売価格から、販促活動や販売および配送に係る見積費用を控除して算定しています。
(7) 有形固定資産
有形固定資産の測定には原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した金額で測定しています。取得原価には、当該資産の取得に直接付随する費用、解体・除去および設置場所の原状回復費用の当初見積額を含めています。
減価償却費は、償却可能価額を各構成要素の見積耐用年数にわたって、主として定額法により算定しています。償却可能価額は、資産の取得価額から残存価額を差し引いて算出しています。土地および建設仮勘定は減価償却を行っていません。
主要な有形固定資産項目ごとの見積耐用年数は、以下の通りです。
上記のうち、貸手のオペレーティング・リースの対象となっている主な資産は、リース携帯端末です。
資産の減価償却方法、耐用年数および残存価額は各連結会計年度末に見直し、変更がある場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
(8) のれん
当初認識時におけるのれんの測定は、「注記3.重要性がある会計方針 (2) 企業結合」をご参照ください。のれんは、取得原価から減損損失累計額を控除した金額で測定しています。
のれんは償却を行わず、配分した事業セグメント(資金生成単位グループ)に減損の兆候がある場合、および減損の兆候の有無に関わらず各連結会計年度の一定時期に、減損テストを実施しています。減損については「注記3.重要性がある会計方針 (11) 有形固定資産、使用権資産、無形資産およびのれんの減損」をご参照ください。
なお、関連会社の取得により生じたのれんに関する当社グループの会計方針は、「注記3.重要性がある会計方針 (1) 連結の基礎」をご参照ください。
(9) 無形資産
無形資産の測定には原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額および減損損失累計額を控除した金額で測定しています。
個別に取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定しています。企業結合により取得した無形資産は、当初認識時にのれんとは区分して認識し、支配獲得日の公正価値で測定しています。当社グループ内部で発生した研究開発費は、資産計上の要件を満たす開発活動に対する支出(自己創設無形資産)を除き、発生時に費用として認識しています。自己創設無形資産は当初認識時において、資産計上の要件をすべて満たした日から、開発完了までに発生した支出の合計額で測定しています。
耐用年数を確定できない無形資産を除き、無形資産は各資産の見積耐用年数にわたって、定額法により償却を行っています。
耐用年数を確定できる主要な無形資産項目ごとの見積耐用年数は、以下の通りです。
周波数関連費用は、当社が割り当てを受けた周波数において、電波法に基づき当社が負担する金額であり、終了促進措置により既存の周波数利用者が他の周波数帯へ移行する際に発生する費用等が含まれます。なお、耐用年数は過去の周波数利用実績に基づいて見積もっています。
資産の償却方法、耐用年数および残存価額は各連結会計年度末に見直し、変更がある場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
耐用年数を確定できない無形資産は、償却は行わず、各連結会計年度の一定時期もしくは減損の兆候を識別したときに、その資産またはその資産が属する資金生成単位で減損テストを実施しています。減損については「注記3.重要性がある会計方針 (11) 有形固定資産、使用権資産、無形資産およびのれんの減損」をご参照ください。
当社グループの耐用年数を確定できない無形資産の主なものは「ソフトバンク」ブランドに係る商標利用権、「Yahoo!」および「Yahoo! JAPAN」に関連する日本での商標権、「ZOZO」ブランドに係る商標権および「LINE」ブランドに係る商標権です。商標権の詳細については「注記15.のれんおよび無形資産」をご参照ください。
なお、当社グループは無形資産のリース取引に対して、IFRS第16号を適用していません。
(10) リース
当社グループは、契約の開始時に、契約がリースまたはリースを含んでいるかを判定しています。また、リース期間は、リースの解約不能期間に、行使することが合理的に確実な延長オプションの対象期間および行使しないことが合理的に確実な解約オプションの対象期間を加えたものとしています。
(借手側)
(a) 契約の構成部分の分離
リースまたはリースを含む契約について、当社グループは、契約における対価をリース構成部分の独立価格と非リース構成部分の独立価格の総額との比率に基づいてそれぞれに配分することにより、リース構成部分を非リース構成部分から区分して会計処理しています。
(b) 無形資産のリース取引
当社グループは、無形資産のリース取引に対してIFRS第16号を適用していません。
(c) 使用権資産
使用権資産をリース開始日に認識しています。使用権資産は取得原価で当初測定を行っています。当該取得原価は、リース負債の当初測定の金額と、リース開始日以前に支払ったリース料、発生した当初直接コストおよび、原資産の解体および除去費用や原資産または原資産が設置された敷地の原状回復費用の見積りを合計した金額から、受け取ったリース・インセンティブを控除して算定しています。
使用権資産は当初測定後、原資産の所有権の移転が確実である場合には見積耐用年数で、確実でない場合はリース期間と使用権資産の見積耐用年数のいずれか短い期間にわたり、定額法を用いて減価償却しています。使用権資産の見積耐用年数は有形固定資産と同様の方法で決定しています。また、使用権資産は、取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した金額で測定しています。
(d) リース負債
リース負債はリースの開始日に認識し、リースの開始日以降、リース期間にわたって将来支払われるリース料の現在価値で当初測定しています。現在価値計算においては、リースの計算利子率が容易に算定できる場合、当該利子率を割引率として使用し、そうでない場合は追加借入利子率を使用しています。
リース負債の測定に含まれているリース料は、主に固定リース料、リース期間がリース延長オプションの行使を反映している場合、延長期間のリース料、およびリース期間がリース解約オプションの行使を反映している場合その解約に伴う手数料が含まれます。
当初測定後、リース負債は実効金利法を用いて償却原価で測定しています。そのうえで、指数またはレートの変更により将来のリース料に変更が生じた場合、残価保証に基づいた支払金額の見積りに変更が生じた場合、または延長オプションや解約オプションの行使可能性の評価に変更が生じた場合、リース負債を再測定しています。
リース負債を再測定した場合、使用権資産の帳簿価額もリース負債の再測定の金額で修正します。ただし、リース負債の再測定による負債の減少額が使用権資産の帳簿価額より大きい場合、使用権資産をゼロまで減額したあとの金額は純損益で認識します。
(貸手側)
(a) 契約の構成部分の分離
リースまたはリースを含む契約について、当社グループは、契約上の対価をIFRS第15号に従いリース構成部分と非リース構成部分に配分しています。
(b) リースの分類
当社グループは、契約の開始時に、契約がファイナンス・リースかオペレーティング・リースかの分類を行っています。
リース取引が、原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんど全てを借手に移転する場合はファイナンス・リースに分類し、他のリース取引はオペレーティング・リースに分類しています。リース期間が原資産の経済的耐用年数の大部分を占めている場合やリース料の現在価値が資産の公正価値のほとんどすべてとなる場合などに、資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてが移転していると判断しています。
(c) サブリースの分類
当社グループがサブリース契約の当事者である場合、ヘッドリース(借手側)とサブリース(貸手側)は別個に会計処理します。サブリースをファイナンス・リースかオペレーティング・リースかに分類する際は、リース対象資産ではなく、当社グループがヘッドリースにおいて認識している使用権資産のリスクと経済価値や耐用年数などを検討します。
(d) 認識および測定
ファイナンス・リース取引におけるリース債権は、リースと判定された時点で満期までの正味リース投資未回収額を債権として計上しています。リース料受取額は、金融収益と元本の回収部分に按分します。リース債権は実効金利法による償却原価で測定しており、実効金利法による利息収益は純損益として認識しています。
オペレーティング・リース取引のリース期間における受取リース料総額は、当該リース期間にわたって、定額法により収益として認識しています。
(11) 有形固定資産、使用権資産、無形資産およびのれんの減損
a.有形固定資産、使用権資産および無形資産の減損
当社グループでは、各報告期間の末日現在において、有形固定資産、使用権資産および無形資産が減損している可能性を示す兆候の有無を判断しています。
減損の兆候がある場合には、回収可能価額の見積りを実施しています。個々の資産の回収可能価額を見積もることができない場合には、その資産の属する資金生成単位の回収可能価額を見積もっています。資金生成単位は、他の資産または資産グループから概ね独立したキャッシュ・イン・フローを生み出す最小単位の資産グループとしています。
耐用年数を確定できない無形資産および未だ利用可能でない無形資産は、減損の兆候がある場合、および減損の兆候の有無に関わらず各連結会計年度の一定時期に、減損テストを実施しています。
回収可能価額は、処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方で算定しています。使用価値は、見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間価値およびその資産の固有のリスクを反映した税引前の割引率を用いて現在価値に割り引いて算定しています。
資産または資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、その帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失は純損益で認識しています。
のれん以外の資産における過年度に認識した減損損失については、期末日において、減損損失の減少または消滅を示す兆候の有無を判断しています。減損の戻入れの兆候がある場合には、その資産または資金生成単位の回収可能価額の見積りを行っています。回収可能価額が、資産または資金生成単位の帳簿価額を上回る場合には、回収可能価額と過年度に減損損失が認識されていなかった場合の償却または減価償却控除後の帳簿価額とのいずれか低い方を上限として、減損損失の戻入れを実施しています。
b.のれんの減損
当社グループでは、各報告期間の末日現在において、のれんが減損している可能性を示す兆候の有無を判断しています。
のれんは、企業結合のシナジーから便益を享受できると期待される事業セグメント(資金生成単位グループ)に配分し、その事業セグメント(資金生成単位グループ)に減損の兆候がある場合、および減損の兆候の有無に関わらず各連結会計年度の一定時期に、減損テストを実施しています。減損テストにおいて事業セグメント(資金生成単位グループ)に帰属する資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、減損損失は事業セグメント(資金生成単位グループ)に配分されたのれんの帳簿価額から減額し、次に事業セグメント(資金生成単位グループ)におけるその他の資産の帳簿価額の比例割合に応じて各資産の帳簿価額から減額しています。
のれんの減損損失は純損益に認識し、その後の期間に戻入れは行いません。
(12) 引当金
引当金は、当社グループが過去の事象の結果として、現在の法的債務または推定的債務を負い、債務の決済を要求される可能性が高く、かつその債務の金額について信頼性のある見積りが可能な場合に認識しています。
引当金は、期末日における債務に関するリスクと不確実性を考慮に入れた見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間価値およびその負債に特有のリスクを反映した税引前の利率を用いて現在価値に割り引いて測定しています。
当社グループは引当金として、主に資産除去債務および契約損失引当金を認識しています。
(13) 自己株式
自己株式を取得した場合は、直接取得費用(税効果調整後)を含む支払対価を、資本の控除項目として認識しています。自己株式の購入、売却または消却において損益は認識していません。なお、帳簿価額と売却時の対価との差額は資本剰余金として認識しています。
(14) 売却目的保有に分類された資産および処分グループ
継続的使用よりも主に売却取引により回収が見込まれる資産および処分グループについて、1年以内に売却する可能性が非常に高く、現状で直ちに売却することが可能で、経営者が売却計画の実行を確約している場合には、売却目的保有に分類しています。
当社グループが、子会社に対する支配の喪失を伴う売却計画を確約し上記の条件を満たす場合は、当社グループが売却後にその子会社の非支配持分を保有するか否かにかかわらず、その子会社の資産および負債を売却目的保有に分類しています。
売却目的保有に分類した資産は、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定しています。また、売却目的保有への分類後は、有形固定資産および無形資産の減価償却または償却は行いません。
(15) 株式に基づく報酬
当社グループは、持分決済型の株式に基づく報酬として、ストック・オプション制度、譲渡制限付株式報酬制度、ならびに現金決済型の株式に基づく報酬制度を導入しており、当社グループの役員および従業員に付与しています。
持分決済型の株式に基づく報酬は、付与日における公正価値で測定しています。ストック・オプションの公正価値は、ブラック・ショールズモデルや二項モデル、モンテカルロ・シミュレーション等を用いて算定しています。
付与日に決定した公正価値は、最終的に権利が確定すると予想されるストック・オプション数の見積りに基づき、権利確定期間にわたって費用として認識し、同額を資本の増加として認識しています。また、条件については定期的に見直し、必要に応じて権利確定数の見積りを修正しています。譲渡制限付株式の公正価値は、付与日の株価を用いて算定しており、付与時に権利が確定することから、付与時点で一括して費用処理しています。
現金決済型の株式に基づく報酬は、発生した負債の公正価値で測定しています。当該負債の公正価値は、期末日および決済日に再測定し、公正価値の変動を純損益に認識しています。
(16) 収益
a.収益
コンシューマ事業
コンシューマ事業における収益は、主に個人顧客向けのモバイルサービスおよび携帯端末の販売、ブロードバンドサービス収入、でんき収入からなります。
(a)モバイルサービスおよび携帯端末の販売
当社グループは契約者に対し音声通信、データ通信および関連するオプションサービスからなるモバイルサービスを提供するとともに、顧客に対し携帯端末の販売を行っています。
モバイルサービスにおける収益は、主に月額基本使用料および通信料収入(以下「モバイルサービス収入」)と手数料収入により構成されます。また、携帯端末の販売における収益(以下「携帯端末売上」)は、契約者および代理店に対する携帯端末の売上およびアクセサリー類の売上から構成されます。
上記取引の商流としては、当社グループが代理店に対して携帯端末を販売し、代理店を通じて契約者と通信契約の締結を行うもの(以下「間接販売」)と、当社グループが契約者に対して携帯端末を販売し、直接通信契約の締結を行うもの(以下「直接販売」)からなります。
モバイルサービスにおいては、契約者との契約条件に基づいて、契約の当事者が現在の強制可能な権利および義務を有している期間を契約期間としています。また、契約者に契約を更新するオプションを付与しており、かつ、当該オプションが契約者へ「重要な権利」を提供すると判断した場合には、当該オプションを別個の履行義務として識別しています。なお、当社グループは、履行義務として識別したオプションの独立販売価格を見積ることの実務的代替として、提供すると予想される通信サービスおよびそれに対応する予想対価を参照して、取引価格を当該オプションに関連する通信サービスに配分しています。
モバイルサービス料は、契約者へ月次で請求され、概ね一カ月以内に支払期限が到来します。間接販売の携帯端末代金は、代理店への販売時に代理店へ請求され、その後、概ね一カ月以内に支払期限が到来します。また、直接販売の携帯端末代金は、販売時に全額支払う一括払いと、割賦払い期間にわたって月次で請求され、概ね一カ月以内に支払期限が到来する割賦払いがあります。当社では、定量的および定性的な分析の結果、これらの取引価格には、支払時期による重大な金融要素は含まれていないと判断しており、当該金融要素について調整していません。なお、当社では、収益を認識した時点と支払いまでの期間が一年以内の場合に重大な金融要素の調整を行わない実務上の便法を使用しています。
当社では、モバイルサービスおよび携帯端末の販売において、契約開始後の一定期間については返品および返金の義務を負っています。返品および返金の義務は、過去の実績に基づいて、商品およびサービスの種類ごとに金額を見積り、取引価格から控除しています。
当社では、携帯端末に関してオプションの追加保証サービスを提供しており、これらのサービスが提供されている契約においては、これらを別個の履行義務とし、契約者にサービスを提供した時点で収益として認識しています。
ⅰ.間接販売
携帯端末売上は、代理店が携帯端末に対する支配を獲得したと考えられる代理店への引き渡し時点で収益として認識しています。間接販売に関わる代理店は契約履行に対する主たる責任を有しており、在庫リスクを負担し、独立して独自の価格設定を行うことができます。したがって、当社グループは代理店が間接販売に対して本人として行動しているものと判断しています。
モバイルサービスにおける履行義務は、契約期間にわたって毎月一定の通信量を顧客に提供することであるため、モバイルサービス収入は、契約期間にわたる時の経過に応じて、収益として認識しています。また、通信料金からの割引については、毎月のモバイルサービス収入から控除しています。なお、代理店に対して支払われる手数料のうち、携帯端末の販売に関する手数料は収益から控除しています。
ⅱ.直接販売
直接販売の場合、携帯端末売上、モバイルサービス収入および手数料収入は一体の取引であると考えられるため、取引価格の合計額を携帯端末およびモバイルサービスの独立販売価格の比率に基づき、携帯端末売上およびモバイルサービス収入に配分します。なお、モバイルサービス収入に関する通信料金の割引は、取引価格の合計額から控除しています。また、上記の価格配分の結果、携帯端末販売時点において認識された収益の金額が契約者から受け取る対価の金額よりも大きい場合には、差額を契約資産として認識し、モバイルサービスの提供により請求権が確定した時点で営業債権へと振り替えています。また、携帯端末販売時点において認識された収益の金額が契約者から受け取る対価の金額よりも小さい場合には、差額を契約負債として認識し、モバイルサービスの提供に応じて取り崩し、収益として認識しています。
携帯端末売上およびモバイルサービス収入の独立販売価格は、契約開始時において携帯端末およびモバイルサービスを独立して顧客に販売する場合に観察可能な価格を利用しています。
携帯端末売上に配分された金額は、契約者が携帯端末に対する支配を獲得したと考えられる契約者への引き渡し時点で収益として認識しています。モバイルサービスにおける履行義務は、契約期間にわたって毎月一定の通信量を顧客に提供することであるため、モバイルサービス収入に配分された金額は、契約期間にわたる時の経過に応じて、収益として認識しています。
なお、契約資産は、連結財政状態計算書上、「その他の流動資産」に含めて表示しています。
(b)ブロードバンドサービス
ブロードバンドサービスにおける収益は、主にインターネット接続に関する月額基本使用料および通信料収入(以下「ブロードバンドサービス収入」)と手数料収入により構成されます。
ブロードバンドサービス収入は、契約者にサービスを提供した時点で、固定の月額料金および従量料金に基づき収益を認識しています。契約事務手数料収入は受領時に契約負債として認識し、ブロードバンドサービスの提供に応じて取り崩し、収益として認識しています。
(c)でんき
でんきにおける収益は、「おうちでんき」を始めとする電力の売買・供給および売買の仲介サービスからなります。電力の供給(小売りサービス)は、契約者にサービスを提供した時点で、固定の月額料金および従量料金に基づき収益を認識しています。
エンタープライズ事業
エンタープライズ事業における収益は、主に法人顧客向けのモバイルサービス、携帯端末レンタルサービス、固定通信サービスおよびソリューション等の収入からなります。
(a)モバイルサービスおよび携帯端末レンタルサービス
モバイルサービスからの収益は、主にモバイルサービス収入と手数料収入により構成されます。携帯端末レンタルサービスは、当社グループのモバイルサービスを受けることを条件に提供されるものであり、これらの取引から発生する対価を、携帯端末リースと通信サービスの公正価値を基に、リースとそれ以外に配分しています。公正価値は、端末を個別に販売した場合の価格および通信サービスを個別に提供した場合の価格としています。リース以外に配分された対価は、契約者にサービスを提供した時点で、固定の月額料金および従量料金に基づき収益を認識しています。
(b)固定通信サービス
固定通信サービスにおける収益は、主に音声伝送サービスおよびデータ伝送サービスからなります。固定通信サービス収入は、契約者にサービスを提供した時点で、固定の月額料金および従量料金に基づき収益を認識しています。
(c)ソリューション等
ソリューション等における収益は、主にデータセンター、クラウド、セキュリティ、グローバル、AI、IoT、デジタルマーケティング、機器販売等のサービスからなります。
ソリューション等は、契約者が支配を獲得したと考えられる契約者への引き渡し時点もしくはサービスを提供した時点で、契約者から受け取る対価に基づき収益を認識しています。
ディストリビューション事業
ディストリビューション事業における収益は、主に法人顧客向けのICT、クラウド、IoTソリューション等に対応したハードウエア、ソフトウエア、サービスなどの商材、個人顧客向けのモバイルアクセサリー、PCソフトウエア、IoTプロダクト等の商材の販売からなります。
ディストリビューション事業の収益は、顧客が物品等に対する支配を獲得したと考えられる顧客への引き渡し時点で収益として認識しています。
なお、当社グループが第三者のために代理人として取引を行っている場合には、顧客から受け取る対価の総額から第三者に対する支払額を差し引いた純額で収益を表示しています。
メディア・EC事業
メディア・EC事業における収益は、主にメディア事業とコマース事業の収入からなります。
(a)メディア事業
メディア事業は、主に広告商品の企画・販売・掲載をするための各サービスの企画・運営、情報掲載サービスの提供およびその他法人向けのサービスを提供しています。主な収益は、検索広告、アカウント広告、ディスプレイ広告の収入により構成されます。
ⅰ.検索広告
検索広告は、ウェブサイト閲覧者が検索広告をクリックした時点で、顧客が設定したクリック料金に基づき収益を認識しています。
ⅱ.アカウント広告
アカウント広告は、主にLINE公式アカウント、LINEスポンサードスタンプから構成されます。
LINE公式アカウントは、契約期間にわたりLINE公式アカウント登録利用の収益を認識しています。
LINEスポンサードスタンプは、契約期間にわたり収益を認識しています。
ⅲ.ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、ディスプレイ広告(予約型)およびディスプレイ広告(運用型)から構成されます。
ディスプレイ広告(予約型)は、ウェブサイト上に広告が掲載される期間にわたって収益を認識しています。
ディスプレイ広告(運用型)は、ウェブサイト閲覧者がコンテンツページ上の広告をクリックした時点で、顧客が設定したクリック料金に基づき収益を認識しています。
LINE VOOM、LINE NEWSに掲載される広告は、契約条件で規定された特定のアクションを充足した時点で、収益を認識しています。
ⅳ.その他
主に「LYPプレミアム」であり、会員資格が有効な期間にわたって収益を認識しています。
(b)コマース事業
コマース事業は、主に中小企業や個人向けにインターネットを介して商品の販売やサービスの企画・提供をしています。主な収益は、アスクルグループの物品販売サービス、「ZOZOTOWN」や「Yahoo!オークション」等のeコマース関連サービスの収入により構成されます。
ⅰ.アスクルグループの物品販売サービス
アスクルグループは、オフィス関連商品等の販売事業を行っており、主な顧客は中小企業等の法人および個人ユーザーになります。物品販売の収益は、顧客が物品の使用を指図し、当該物品から残りの便益のほとんど全てを獲得する能力を有することとなる、顧客が物品に対する支配を獲得した時点で認識しています。
ⅱ.「ZOZOTOWN」
主に「ZOZOTOWN」内にテナント形式で出店する各ブランドの代理人として個人ユーザー向けに商品の受託販売を行っており、顧客が物品に対する支配を獲得した時点で、商品取扱高に各手数料率を乗じた受託販売手数料を収益として認識しています。
ⅲ.「Yahoo!オークション」
個人ユーザーや法人向けにネットオークションサービスを提供しており、オークション取引が成立した時点で、落札金額に応じた出品者に対する落札システム利用料を収益として認識しています。
ファイナンス事業
ファイナンス事業における収益は、主にQRコードによる代金決済サービスの提供により生じる加盟店手数料、クレジット関連サービスから生じる加盟店手数料等の収益からなります。
QRコードによる代金決済サービスの提供により生じる加盟店手数料は、商品等の販売取引の一時点において、顧客である加盟店が代金決済サービスの提供を受けたものと判断し、決済の完了時点で収益として認識しています。
クレジットカード関連サービスのうち、代金決済サービスの提供により生じる加盟店手数料は、履行義務が充足されるカード利用時に収益として認識しています。また、カード会員へのリボルビング払い、分割払いおよびキャッシングサービスの提供により生じる手数料は、IFRS第9号「金融商品」に基づき、その利息の帰属する期間にわたり収益を認識しています。
b.契約コスト
当社グループは、契約者との通信契約を獲得しなければ発生しなかったコストについて、回収が見込まれるものを契約獲得コストに係る資産として認識しています。当社において、資産計上される契約獲得コストは、主に代理店が契約者との間で、当社と契約者との間の通信契約の獲得および更新を行った場合に支払う販売手数料です。
また、当社グループは、契約者との契約を履行する際に発生したコストが、当該契約または具体的に特定できる契約に直接関連し、将来において履行義務の充足に使用される資源を創出または増価し、かつ、回収が見込まれるものを契約履行コストに係る資産として認識しています。当社において、資産計上される契約履行コストは、主に「SoftBank 光」サービス提供前に発生する設定関連費用です。
契約獲得コストは、当該コストに直接関連する財またはサービスが提供されると予想される期間(主に2~4年)にわたって、定額法により償却しています。また、各報告期間の末日現在において、資産化した契約獲得コストに対する減損の評価を実施しています。契約履行コストは、当該コストに直接関連する財またはサービスが提供されると予想される期間(主として4年)にわたって、定額法により償却しています。また、各報告期間の末日現在において、資産化した契約履行コストに対する減損の評価を実施しています。
なお、当社グループでは、IFRS第15号における実務上の便法を適用し、契約獲得コストの償却期間が1年以内である場合には、契約獲得コストを発生時に費用として認識しています。
(17) 金融収益および金融費用
金融収益は、主として受取利息、受取配当金、為替差益および純損益を通じて公正価値で測定する金融資産の公正価値の変動等から構成されています。受取利息は、実効金利法により発生時に認識しています。受取配当金は、当社グループの受領権が確定した日に認識しています。
金融費用は、主として支払利息、為替差損および純損益を通じて公正価値で測定する金融資産の公正価値の変動等から構成されています。支払利息は、実効金利法により発生時に認識しています。
(18) 法人所得税
法人所得税は当期税金および繰延税金から構成され、企業結合から生じる税金、およびその他の包括利益または直接資本に認識する項目から生じる税金を除き、純損益で認識しています。
当期税金は税務当局に対する納付または税務当局からの還付が予想される金額で測定し、税額の算定においては、期末日に制定または実質的に制定されている税率および税法を使用しています。
繰延税金は、連結財務諸表における資産および負債の帳簿価額と課税所得計算に用いられた税務上対応する金額との差額のうち、将来支払または回収可能と見込まれる税金であり、資産負債法によって会計処理しています。繰延税金資産は、将来減算一時差異、繰越欠損金および繰越税額控除について、将来の課税所得により使用できる可能性が高い範囲内で認識しています。また、繰延税金資産は期末日に回収可能性の見直しを実施しています。
ただし、繰延税金資産は、企業結合以外の取引で、会計上の利益にも課税所得にも影響を及ぼさず、かつ同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異を生じさせない取引によって発生する資産および負債の当初認識から生じる一時差異については認識していません。
子会社、関連会社および共同支配企業に対する投資に係る将来減算一時差異については、一時差異が予測可能な将来に解消する可能性が高く、かつ当該一時差異が使用できる課税所得の生じる可能性が高い場合のみ、繰延税金資産を認識しています。
繰延税金負債は、以下の一時差異を除き、原則として将来加算一時差異について認識しています。
・企業結合以外の取引で、会計上の利益にも課税所得にも影響を及ぼさず、かつ同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異を生じさせない取引によって発生する資産および負債の当初認識から生じる一時差異
・のれんの当初認識から生じる将来加算一時差異
・子会社、関連会社および共同支配企業に対する投資に係る将来加算一時差異のうち、一時差異の解消時期をコントロールすることができ、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金資産および繰延税金負債は、期末日に制定または実質的に制定されている法律に基づいて、当該資産が実現されるまたは負債が決済される時点において適用されると予測される税率を用いて測定しています。
繰延税金資産および繰延税金負債は、当期税金資産および当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ、法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合に相殺しています。
当社グループは、IAS第12号(改訂)の一時的な救済措置に従い、第2の柱モデルルールの法人所得税に係る繰延税金資産および繰延税金負債に関する認識および情報の開示に対する例外規定を適用しています。
(19) 1株当たり利益
基本的1株当たり純利益は、親会社の所有者に帰属する純利益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して算定しています。
希薄化後1株当たり純利益は、全ての希薄化効果のある潜在株式が転換されたと仮定して、調整後の親会社の所有者に帰属する純利益および自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数を調整することにより算定しています。
(20) 政府補助金
政府補助金は、補助交付のための付帯条件を満たし、補助金を受領することについて合理的な保証が得られた時に認識しています。収益に関する政府補助金は、補助金により保証される費用が認識される期間にわたって、純損益として認識しています。純損益として認識された補助金については、関連する費用から控除しています。資産に関する政府補助金は、当該補助金の金額を資産の取得原価から控除しています。
4.会計方針の変更
(1) 新たな基準書および解釈指針の適用
当社グループは、2025年3月31日に終了した1年間より以下の基準を適用しています。
上記基準書の適用は、「注記24. 有利子負債 (2)財務制限条項等の特約条項」、および「注記29. 金融商品 (2)財務リスク管理 c.流動性リスク (c)サプライヤー・ファイナンス契約」への影響を除き、当社グループの連結財務諸表に与える重要な影響はありません。
5.重要な判断および見積り
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、当社グループにとって最適な会計方針を採用し、一定の前提条件に基づく見積りを行う必要があります。連結財政状態計算書上の資産および負債、連結損益計算書上の収益および費用、または開示対象となる偶発負債および偶発資産などに重要な影響を与える可能性がある項目に関して、経営者は、過去の経験や決算日時点の状況として妥当と考えられるさまざまな要素に基づき見積りを行っています。
以下の各項目は、その認識および測定にあたり、経営者の重要な判断および会計上の見積りを必要とするものです。
(1) 重要な判断
当社グループの連結財務諸表で認識した金額に重要な影響を与える判断は、以下の通りです。
a. 連結範囲の決定における投資先を支配しているか否かの判断(「注記3.重要性がある会計方針 (1) 連結の基礎」)
当社は、投資先の会社における関連性のある活動を一方的に指図する実質的な能力を、当社が有しているかどうかを評価することにより、当該会社を支配する能力を有しているか否か判断しています。当該評価は、持分比率や議決権所有割合、契約上の権利および関連性のある活動を指図する能力を示すその他の要素について、それぞれの規模を考慮して実施しています。当社は、当該評価結果に基づいて、当該会社を連結すべきか、持分法により会計処理すべきか、または投資として会計処理すべきか決定しています。経営者による判断の詳細は、「注記20.主要な子会社」および「注記22.ストラクチャード・エンティティ」をご参照ください。
b. リースを含む契約の会計処理に関する判断(「注記3.重要性がある会計方針 (10)リース」、「注記19.リース」)
リースの識別
当社グループは、契約の開始時に、契約がリースまたはリースを含んでいるかを判定しています。契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合に、当該契約はリースであるかまたはリースを含んでいると判断しています。当社グループでは、以下の条件を満たす場合に、特定された資産の使用を支配する権利が移転していると判断しています。
(a) 契約に特定された資産の使用が規定されており、貸手が資産を入れ替える権利を有していない。
(b) 資産を使用する期間全体を通じて、借手がその資産から生じる経済的便益のほとんど全てを得る権利を有している。
(c) 借手が資産の使用を指図する権利を有している。事前に資産の使用方法および使用目的が決められている場合には、下記のいずれかに該当する場合、資産の使用を指図する権利を有していると判断する。
ⅰ.資産を稼働させる権利を有している
ⅱ.資産の使用方法および使用目的を事前に決定するように資産を設計した
リースの分類
当社グループは、貸手のリースがファイナンス・リースとオペレーティング・リースのいずれに分類されるかを決定する判断を行っています。当社グループは、以下の状況を評価した上で、リースがファイナンス・リースに該当するかを判断しています。
(a) 当該リースが資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてを移転するものであるか
(b) リース終了時に資産の所有権が借手に移転するか
(c) 借手が資産の公正価値よりも十分に低い価格でリース資産を購入することができるかどうか
(d) リース期間が資産の経済的耐用年数の大部分を占めるかどうか
(e) 資産に関連して当社が保有するリスクの程度
リースに関連して上記のうち1つまたは複数の組み合せが存在する場合、当社グループはそのリースをファイナンス・リースとして分類し、その他すべてのリースはオペレーティング・リースとして分類しています。
c. 収益認識に関する判断(「注記3.重要性がある会計方針 (16) 収益」)
本人か代理人かの検討
総額または純額表示
当社グループが、本人として財またはサービスを販売する場合、収益およびサプライヤーへの支払は、売上高および営業費用として総額により表示されます。当社グループが代理人として財またはサービスを販売する場合、収益およびサプライヤーへの支払は、獲得利益として純額により表示されます。当社グループが取引における本人または代理人のいずれかとみなされるかについては、当社グループとその取引先との間の契約形式や実質的な取引内容の両側面による判断で決定しています。当該判断の結果、売上高および営業費用の金額に影響が生じますが、資産、負債またはキャッシュ・フローの金額に影響はありません。
間接販売における収益の認識時点
当社グループが間接販売を行う際には、経営者は代理店が代理人として行動しているのか、本人として行動しているのかを判断します。代理店が当社グループにとって本人として行動する場合には、在庫に関する支配が代理店に移転した時点で収益を認識します。代理店が代理人として行動している場合には、在庫に関する支配が代理店の販売先である顧客に移転した時点で収益を認識します。この評価を行う際には、経営者は在庫に関する支配が代理店に対する在庫の受け渡し時に移転するかを考慮します。代理店が本人として行動していると経営者が判断した場合、在庫の受け渡し時点で収益を認識します。一方、代理店が代理人として行動していると判断した場合は、顧客が財やサービスを受領した時点で収益を認識します。この判断の適用に関する詳細については、「注記3.重要性がある会計方針 (16) 収益 a.収益 (a) モバイルサービスおよび携帯端末の販売」をご参照ください。
「契約期間」および契約に「重要な権利」が含まれていることの判断
当社グループは、顧客との契約条件に基づいて、契約の当事者が現在の強制可能な権利および義務を有している期間(すなわち、契約期間)についての判断を行っています。
また、当社グループは、顧客との契約条件に基づいて、顧客に契約を更新するオプションを付与しており、かつ、顧客が当該オプションを行使することで将来の通信サービスに対する値引きを享受することができる場合には、当該オプションが顧客へと「重要な権利」を提供することになるかについての判断を行っています。当該オプションが顧客へと「重要な権利」を提供していると判断した場合には、当該オプションを別個の履行義務として識別しています。なお、当社グループは、当該オプションの独立販売価格を見積ることの実務的代替として、提供すると予想される通信サービスおよびそれに対応する予想対価を参照して、取引価格を当該オプションに係る通信サービスに配分しています。
(2) 重要な見積り
翌連結会計年度中に資産および負債の帳簿価額に重要な修正をもたらすリスクのある、将来に関する仮定および見積りの不確実性に関する情報は、以下の通りです。
a.企業結合により取得した無形資産およびのれんの公正価値測定ならびに減損にかかる見積り
企業結合により取得した無形資産およびのれんは、支配獲得日における公正価値で認識しています。企業結合時の取得対価の配分に際しては、経営者の判断および見積りが、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。企業結合により識別した無形資産(顧客基盤や商標権など)およびのれんは、見積将来キャッシュ・フローや割引率、既存顧客の逓減率、対象商標権から生み出される将来売上予想やロイヤルティレート等の仮定に基づいて測定しています。
また、無形資産およびのれんの減損を判断する際に、資金生成単位の回収可能価額の見積りが必要となりますが、減損テストで用いる回収可能価額は、資産の耐用年数、資金生成単位により生じることが予想される見積将来キャッシュ・フロー、市場成長率見込、市場占有率見込および割引率等の仮定に基づいて測定しています。
これらの仮定は、経営者の最善の見積りによって決定されますが、将来の不確実な経済条件の変動により影響を受ける可能性があり、仮定の見直しが必要となった場合には連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
企業結合により取得した無形資産およびのれんの公正価値に関連する内容については、「注記3.重要性がある会計方針 (2) 企業結合」および「注記6.企業結合」をご参照ください。無形資産およびのれんの減損に関連する内容については、「注記3.重要性がある会計方針 (11) 有形固定資産、使用権資産、無形資産およびのれんの減損」および「注記15.のれんおよび無形資産」をご参照ください。
b.有形固定資産および無形資産の残存価額・耐用年数の見積り
有形固定資産および無形資産は、当社グループの総資産に対する重要な構成要素です。見積りおよび仮定は、資産の帳簿価額および減価償却費または償却費に重要な影響を及ぼす可能性があります。
資産の減価償却費は、耐用年数の見積りおよび残存価額(有形固定資産の場合)を用いて算出されます。資産の耐用年数および残存価額は、資産を取得または創出した時点で見積りを行い、その後、各連結会計年度末に見直しを行います。資産の耐用年数および残存価額の変更は、連結財務諸表に対して重要な調整を必要とする可能性があります。経営者は、資産を取得または創出した時点ならびに見直し時に、同種資産に対する経験に基づき、予想される技術上の変化、除却時の見積費用、当該資産の利用可能見込期間、既存顧客の逓減率、当該資産から得られると見込まれる生産高またはこれに類似する単位数および資産の耐用年数に制約を与える契約上の取決めなどの関連する要素を勘案して、当該資産の耐用年数および残存価額を決定しています。
有形固定資産および無形資産の帳簿価額・減価償却費または償却費に関連する内容については、「注記14.有形固定資産」および「注記15.のれんおよび無形資産」をご参照ください。有形固定資産および無形資産の残存価額・耐用年数の見積りに関連する内容については、「注記3.重要性がある会計方針 (7) 有形固定資産、(9) 無形資産」をご参照ください。
c.金融商品の公正価値の測定方法
当社グループは、特定の金融商品の公正価値を評価する際に、市場で観察可能でないインプットを利用する評価技法を用いています。観察可能でないインプットは、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
金融商品の公正価値に関連する内容については、「注記30.金融商品の公正価値 (1) 公正価値ヒエラルキーのレベル別分類、(2) レベル3に分類した金融商品の公正価値測定」をご参照ください。
d.契約獲得コストの償却期間の見積り
当社グループは、契約獲得コストについて、契約獲得コストに直接関連する財またはサービスが提供されると予想される期間(すなわち、契約獲得コストの償却期間)にわたって、定額法により償却しています。契約獲得コストの償却期間は、契約条件および過去の実績データなどに基づいた解約率や機種変更までの予想期間などの関連する要素を勘案して決定しています。契約獲得コストの償却期間の変更は、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
契約獲得コストに関連する内容については、「注記3.重要性がある会計方針 (16) 収益 b.契約コスト」および「注記16.契約コスト」をご参照ください。
6.企業結合
2024年3月31日に終了した1年間
Cubic Telecom Ltd.の取得
(1)取引の概要
当社は、Cubic Telecom Ltd.が提供中のグローバルIoTプラットフォームをさらに成長させ、コネクテッドカーやSDCV(Software-Defined Connected Vehicle)(注)、IoTモビリティ領域においてグローバル規模で主導していくことを目的として、2024年3月6日付で、Cubic Telecom Ltd.の株式を既存株主から現金により取得するとともに同社による第三者割当増資を引き受けました。当該取引により、当社は同社株式の54.3%を取得し、同社を子会社化しました。
Cubic Telecom Ltd.は、自動車や交通車両、農業機器向けIoTプラットフォームの世界的なリーディングカンパニーです。
(注)主にインターネットに接続されたソフトウエアを通じて機能を更新することができる車両のこと。
(2)被取得企業の概要
名称 Cubic Telecom Ltd.
事業内容 グローバルIoTプラットフォームの提供
(3)支配獲得日
2024年3月6日
(4)取得対価およびその内訳
当該企業結合に係る取得関連費用は、2,445百万円であり、「販売費及び一般管理費」に計上しています。
(5)支配獲得日における資産・負債の公正価値、非支配持分およびのれん(注1)
(注1) 暫定的な金額の修正
取得対価は、支配獲得日における公正価値を基礎として、取得した資産および引き受けた負債に配分しています。2024年6月30日に終了した3カ月間において、取得対価の配分が完了しました。当初の暫定的な金額と最終的な金額の間に重要な変動はありません。
(注2) 識別可能な資産である顧客基盤17,280百万円および技術資産8,733百万円が含まれており、見積耐用年数はそれぞれ16年および14年です。また、企業結合により識別した無形資産は、見積将来キャッシュ・フロー、割引率、既存顧客から生み出される将来売上収益、ロイヤルティレート等の仮定に基づいて測定しています。
(注3) 非支配持分は、支配獲得日における被取得企業の識別可能な純資産の公正価値に対する非支配持分割合で測定しています。
(注4) のれんは、今後の事業展開や当社グループと被取得企業とのシナジーにより期待される将来の超過収益力を反映したものです。
(6)子会社の支配獲得による支出
(7)被取得企業の売上高および純利益
支配獲得日以降における被取得企業の売上高および純利益は影響が軽微なため、記載を省略しています。
(8)企業結合が期首に完了したと仮定した場合の連結売上高および連結純利益
支配獲得日が2023年4月1日であったと仮定した場合の、2024年3月31日に終了した1年間における当社の連結業績に係るプロフォーマ情報(非監査情報)は、以下の通りです。
2025年3月31日に終了した1年間
重要な企業結合はありません。
7.セグメント情報
(1) 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会(最高経営意思決定機関)が、経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となる事業セグメントの区分に従っています。そしてこれらの事業セグメントのうち、「コンシューマ」、「エンタープライズ」、「ディストリビューション」、「メディア・EC」および「ファイナンス」を報告セグメントとしています。また、当社グループには、事業セグメントを集約した報告セグメントはありません。
「コンシューマ」においては、主に国内の個人のお客さまに対し、モバイルサービス、ブロードバンドサービスおよび「おうちでんき」などの電力サービスを提供しています。また、携帯端末メーカーから携帯端末を仕入れ、ソフトバンクショップ等を運営する代理店または個人のお客さまに対して販売しています。
「エンタープライズ」においては、法人のお客さまを対象に、モバイル回線提供や携帯端末レンタルなどのモバイルサービス、固定電話やデータ通信などの固定通信サービス、データセンター、クラウド、セキュリティ、グローバル、AI、IoT、デジタルマーケティング等のソリューションサービスなど、多様な法人向けサービスを提供しています。
「ディストリビューション」においては、主に法人のお客さま向けのクラウドサービス、AIを含めた先進テクノロジーを活用した商材、個人のお客さま向けのソフトウエアやモバイルアクセサリー、IoTプロダクト等の商材を提供しています。
「メディア・EC」においては、メディアおよびコマースを中心としたサービスを展開し、オンラインからオフラインまで一気通貫でサービスを提供しています。「メディア」事業では、総合インターネットサービス「Yahoo! JAPAN」やコミュニケーションアプリ「LINE」での広告関連サービス、「コマース」事業では「Yahoo!ショッピング」、「ZOZOTOWN」などのオンラインショッピングサービスや「Yahoo!オークション」などのリユースサービスを提供しています。また、メディア・コマースに次ぐ新たな収益の柱となるような取り組みとして「戦略」事業では、FinTechサービス等の提供を行っています。
「ファイナンス」においては、QRコード決済やクレジットカードなどのキャッシュレス決済サービス、加盟店のマーケティングソリューションの開発・提供、資産運用などの金融サービスや、クレジットカード・電子マネー・QRコードなど多様化する決済を一括で提供する決済代行サービス等を提供しています。
上記の報告セグメントに含まれない情報は、「その他」に集約されています。また、「調整額」には、セグメント間取引の消去、各報告セグメントに配分していない費用が含まれています。
当社グループはグループシナジー強化を図るため経営管理区分の見直しを行いました。2024年6月30日に終了した3カ月間より、「その他」に含めていたSBテクノロジー㈱、サイバートラスト㈱等の報告セグメントを「エンタープライズ」に変更しました。また、「コンシューマ」に含めていた一部の子会社の報告セグメントを「その他」に変更しました。これに伴い、2024年3月31日に終了した1年間の数値を遡及修正しています。
(2) 報告セグメントの売上高、利益およびその他の情報
報告セグメントの利益は、「営業利益」です。セグメント間の取引価格は、第三者間取引価格または総原価を勘案し、価格交渉のうえ決定しています。
なお、「金融収益」および「金融費用」、「持分法による投資損益」などの営業損益に帰属しない損益は報告セグメントごとに管理していないため、これらの収益または費用はセグメントの業績から除外しています。また、資産および負債は報告セグメントに配分しておらず、取締役会においてモニタリングしていません。
2024年3月31日に終了した1年間
2025年3月31日に終了した1年間
(注) 「減価償却費及び償却費」は、連結財政状態計算書上「その他の非流動資産」として表示している長期前払費用の償却額を含みます。
セグメント利益から税引前利益への調整表は以下の通りです。
(3) 製品およびサービスに関する情報
提供している製品およびサービスならびに収益の額については、「注記36.売上高」に記載の通りです。
(4) 地域に関する情報
外部顧客の海外売上高について重要性がないため、地域別の売上高の記載を省略しています。また、国内所在地に帰属する非流動資産の帳簿価額が連結財政状態計算書の非流動資産の大半を占めるため、地域別の非流動資産の記載を省略しています。
(5) 主要な顧客に関する情報
単一の外部顧客との取引による売上高が当社グループ売上高の10%を超える外部顧客がないため、記載を省略しています。
8.現金及び現金同等物
現金及び現金同等物の内訳は、以下の通りです。
(注) 銀行事業を営む子会社は「準備預金制度に関する法律」により、受け入れている預金等の一定比率以上の金額(法定準備預金額)を日本銀行に預け入れる義務があります。2025年3月31日の現金および要求払預金のうち212,258百万円(2024年3月31日は231,807百万円)は銀行事業を営む子会社の日銀預け金であり、法定準備預金額以上の金額を日本銀行に預け入れています。
9.営業債権及びその他の債権
営業債権及びその他の債権の内訳は、以下の通りです。
(注1)割賦債権は、間接販売において、契約者が代理店から携帯端末を購入する際の代金の支払方法として、分割払いを選択した場合に、当社グループがその代金を代理店に立替払いしたことにより発生した債権です。当社グループは当該金額を、分割支払期間にわたり、通信サービス料とあわせて契約者に請求しています。なお、割賦債権の分割支払期間は主に24~48カ月であるため、期末日後1年以内に回収する金額を「営業債権及びその他の債権」に計上し、期末日後1年を超えて回収する金額を「その他の金融資産(非流動)」として計上しています。
(注2)当社グループは、資金決済法の規制を受けます。そのため、当該法律にて定められた一定の金額を、金銭もしくは国債で法務局に供託するか、金融機関と保証契約を締結することが要求されています。追加の供託をした場合には、当該拠出は保証金として計上されることとなり、金融機関との信用保証契約により対応した場合には、当該金額に契約上の保証料率を乗じた額が保証料として発生します。また、当社グループは、資金決済法に準拠するため、一部の供託実施と、銀行との間に信用保証契約を締結しています。
10.その他の金融資産
その他の金融資産の内訳は、以下の通りです。
(注1) 割賦債権については、「注記9.営業債権及びその他の債権」をご参照ください。
(注2) 中央清算機関差入証拠金は、銀行事業を営む子会社において、為替決済等の担保として中央清算機関に対して差し入れている現金です。
11.棚卸資産
棚卸資産の内訳は、以下の通りです。
期中に費用として認識した棚卸資産の評価減の金額は、以下の通りです。
12.その他の流動資産およびその他の非流動資産
その他の流動資産およびその他の非流動資産の内訳は、以下の通りです。
(注) 財又はサービスが顧客へ移転した時点で収益の減額処理を要する、顧客に支払われた対価です。
13.売却目的保有に分類された処分グループ
2024年3月31日における売却目的保有に分類された処分グループは、主に当社の子会社であるバリューコマース㈱(以下「バリューコマース」)およびその子会社の資産および負債から構成されています。
バリューコマースは、2024年3月11日開催の同社取締役会において、自己株式の取得およびその具体的な取得方法として自己株式の公開買付け(以下「本公開買付け」)を行うことを決議しました。また、当社の子会社でありバリューコマース株式を保有するZホールディングス中間㈱(以下「ZHD中間」)は、バリューコマースとの間で、ZHD中間が保有するバリューコマース普通株式の一部を本公開買付けに応募する旨の公開買付応募契約を同日付で締結しました。本公開買付けが成立した後、バリューコマースは当社の子会社に該当しないこととなるため、2024年3月31日において、同社およびその子会社の資産および負債を売却目的保有に分類された処分グループに分類しています。
本公開買付けによる売却コスト控除後の公正価値(売却予定価額)が帳簿価額を上回っているため、売却目的保有に分類された処分グループは帳簿価額で測定しています。2024年3月31日における同社およびその子会社の帳簿価額は、資産25,636百万円、負債4,985百万円です。
なお、2024年5月2日に本公開買付けの決済は完了し、同日よりバリューコマースは当社の子会社から関連会社となりました。
14.有形固定資産
有形固定資産の取得原価の増減は、以下の通りです。
有形固定資産の減価償却累計額及び減損損失累計額の増減は、以下の通りです。
有形固定資産の帳簿価額は、以下の通りです。
(注1) 「科目振替」の金額には、当社グループが借手側のリース契約終了に伴い、所有権が当社グループに移転し、非流動資産の「使用権資産」から振り替えたものが以下の通り含まれています。なお、2025年3月31日に終了した1年間において、振り替えたものはありません。
また、「器具備品」の「科目振替」の金額のうち、上表に記載した金額を除いた主なものは、リース携帯端末を流動資産の「棚卸資産」から振り替えたことによるものです。
(注2) 「通信設備」における「その他」の金額には、当社グループで資産除去債務の見積りの変更を行ったことによるものが含まれています。この変更は通信設備の効率運用等の検討に伴い一部の通信設備の撤去の蓋然性が高まったこと、また、物価上昇などの環境変化に伴い一部の設備の原状回復に係る費用等の見積変更を実施したことによるものです。
(注3) 「取得」には、取得原価から控除した政府補助金の影響が含まれています。取得原価から控除した政府補助金は、主に生成AI関連投資等のために受領したものです。その金額は、2025年3月31日に終了した1年間において30,782百万円です。なお、この政府補助金に付随する未履行の条件もしくはその他の偶発事象はありません。
上記のうち、貸手オペレーティング・リースの対象となっている主な資産は、「器具備品」に含まれるリース携帯端末であり、その取得原価の増減、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減ならびに帳簿価額は、以下の通りです。
所有権に対する制限がある有形固定資産は、「注記24.有利子負債 (3) 権利が制限された資産」をご参照ください。
15.のれんおよび無形資産
のれんおよび無形資産の取得原価の増減は、以下の通りです。
のれんおよび無形資産の償却累計額及び減損損失累計額の増減は、以下の通りです。
のれんおよび無形資産の帳簿価額は、以下の通りです。
当社グループの耐用年数を確定できない無形資産の主なものは、「ソフトバンク」ブランドに係る商標利用権、「Yahoo!」および「Yahoo! JAPAN」に関連する日本での商標権、「ZOZO」ブランドに係る商標権および「LINE」ブランドに係る商標権です。
「ソフトバンク」ブランドに係る商標利用権は、当社がソフトバンクグループ㈱と期限のないライセンス契約を締結し、「ソフトバンク」の商標を使用する権利を取得したものです。本契約の有効期間は無期限であり、当社は本商標を使用することによる、キャッシュ・イン・フローが期待される期間に予見可能な限度がないと考えるため、当社グループはこの商標権を耐用年数を確定できない無形資産であると判断しています。また、「Yahoo!」および「Yahoo! JAPAN」に関連する日本での商標権、「ZOZO」ブランドに係る商標権および「LINE」ブランドに係る商標権についても、その事業が継続する限りは法的に継続使用でき、かつ、予見可能な将来にわたってサービスを提供することを経営陣が計画していることから、耐用年数を確定できない無形資産であると判断しています。
顧客基盤は、被取得企業の企業結合時に存在した顧客から期待される将来の超過収益力を反映したものです。
周波数関連費用は、当社が割り当てを受けた周波数において、電波法に基づき当社が負担する金額であり、終了促進措置により既存の周波数利用者が他の周波数帯へ移行する際に発生する費用等が含まれます。
無形資産の償却額は、連結損益計算書上、「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に含めて表示しています。
無形資産に含まれている自己創設無形資産の帳簿価額は、以下の通りです。
期中に費用として認識した研究開発費の合計額は、以下の通りです。
企業結合で取得したのれんおよび耐用年数を確定できない無形資産は、企業結合のシナジーおよび事業活動の結果便益が生じると期待される事業セグメント(資金生成単位グループ)に配分しています。
のれんおよび耐用年数を確定できない無形資産の減損判定にあたって必要となる事業セグメント(資金生成単位グループ)への配分額は、以下の通りです。
のれん
耐用年数を確定できない無形資産
(注1)メディア・EC事業の個別の資金生成単位ではなくメディア・EC事業全体に便益が生じると見込まれるため、「ヤフー」に配分しています。
(注2)「メディア」の資金生成単位グループは、主にLINEヤフー㈱のマーケティングソリューション資金生成単位およびLINEヤフーグループのメディア資金生成単位等から構成されています。企業結合によるシナジー効果は資金生成単位グループ全体に及んでおり、のれんは、これら資金生成単位に対し合理的で首尾一貫した基礎により配分できないことから、「メディア」の資金生成単位グループに配分しています。
回収可能価額は、処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方で算定しています。処分コスト控除後の公正価値は、「アスクル」および「ZOZO」については、活発な市場における相場価格に基づいて測定しています。「ファイナンス」については、割引キャッシュ・フロー法に基づいて算定しています。
割引キャッシュ・フロー法における継続価値の算定は、類似企業のEV/EBITDA倍率として12.8倍(2024年3月31日に終了した1年間は10.0倍)を参照し算定しており、将来キャッシュ・フローの算定は、過去の経験と外部からの情報を反映し、マネジメントが承認した今後10年分の事業計画を基礎としたキャッシュ・フローの見積額を、当該事業セグメントの税引前の割引率22.4%(2024年3月31日に終了した1年間は22.4%)により現在価値に割引いて算定しています。また、当該公正価値の公正価値ヒエラルキーは、測定に用いた重要なインプットに基づきレベル3に該当します。
使用価値は、過去の経験と外部からの情報を反映し、マネジメントが承認した今後3~5年分の事業計画を基礎としたキャッシュ・フローの見積額を、当該事業セグメントの主な税引前の割引率として6.0%~12.9%(2024年3月31日に終了した1年間は4.9%~11.7%)により現在価値に割引いて算定しています。キャッシュ・フローの見積りにおいて、3年超のキャッシュ・フローは各期とも主な成長率が0.0%~1.5%(2024年3月31日に終了した1年間は0.0%~1.5%)であると仮定して使用価値を算定しています。
毎連結会計年度の一定時期に実施した減損テストの結果、のれんおよび耐用年数を確定できない無形資産について重要な減損損失は認識していません。
のれんおよび耐用年数を確定できない無形資産が配分された事業セグメントまたは資金生成単位グループにおいて、減損テストに用いた主要な仮定が合理的に予測可能な範囲で変化したとしても、回収可能価額が帳簿価額を下回る可能性は低いと判断しています。
当社グループは、無形資産のリース取引にIFRS第16号を適用していません。
所有権が制限されている無形資産は、「注記24.有利子負債 (3) 権利が制限された資産」をご参照ください。
16.契約コスト
契約コストの内訳は、以下の通りです。
契約コストに係る償却費の内訳は、以下の通りです。
17.投資有価証券
投資有価証券の内訳は、以下の通りです。
(注) 2024年3月31日において、「その他」に含めていた「債券」は、重要性が増したため、2025年3月31日より独立掲記しています。この表示方法の変更を反映させるため、2024年3月31日の数値を組み替えています。
18.銀行事業の有価証券
銀行事業の有価証券の内訳は、以下の通りです。
銀行事業を営む子会社において、主に資金調達や為替決済等の担保として資産を差し入れています。銀行事業の有価証券のうち、銀行事業を営む子会社が差し入れた資産の帳簿価額は2025年3月31日で249,056百万円(2024年3月31日は186,848百万円)です。
上記の他、銀行事業の有価証券(流動)が2025年3月31日で38,782百万円(2024年3月31日は52,565百万円)あり、その他の金融資産(流動)に含めています。そのうち、銀行事業を営む子会社が差し入れた資産の帳簿価額は2025年3月31日で6,719百万円です。
なお、銀行事業の有価証券に係る損失評価引当金は12カ月の予想信用損失で測定しており、信用リスク・エクスポージャーは債券および信託受益権の帳簿価額と同額であり、期日経過前です。
19.リース
(借手側)
(1) 使用権資産
当社グループは、主に資金の効率的な運用を目的として、通信設備、基地局用不動産及び構築物のスペース、通信ネットワーク用不動産、事務所及び倉庫等のリース取引を行っています。
リース契約の多くには、事業上の柔軟性を高めるため、解約オプションおよび延長オプションが付与されています。当該オプションの多くは一定の事前通知期間の後に当社グループのみが行使できるオプションです。リース期間を決定する際に、延長オプションを行使するまたは解約オプションを行使しない経済的インセンティブを創出するすべての事実および状況を検討しており、この評価は当該評価に影響を与えるような事象または状況の重大な変化が発生した場合に見直されます。
通信設備
当社グループにおける通信設備のリース取引は、通信事業に供される通信関係の機械設備および伝送設備の賃借取引です。当該リース取引契約の多くには、解約オプションおよび延長オプションが付与されています。当該リース取引のリース期間は主に3年または10年です。当社グループでは、通信サービスを安定的に提供するため、伝送設備の賃貸取引に関して、必要に応じて当初のリース期間を超えてリースを延長する可能性があります。その場合、主に当初の契約期間と同様の期間を延長することが想定されます。「通信設備」に分類している使用権資産は、主に有形固定資産の「通信設備」に該当するものです。
基地局用不動産及び構築物のスペース
当社グループにおける基地局用不動産及び構築物のスペースのリース取引は、基地局用設備を設置する鉄塔や支柱を設置するための土地ならびに基地局設備を設置する建物および構築物のスペースの賃借取引です。当該リース取引契約の多くには、解約オプションおよび当初の契約期間と同期間の延長オプションが付与されています。当該リース取引のリース期間は主に10~20年です。当社グループでは、通信サービスを安定的に提供するため、必要に応じて当初のリース期間を超えてリースを延長する可能性があります。その場合、主に当初の契約期間と同様の期間を延長することが想定されます。「基地局不動産及び構築物のスペース」に分類している使用権資産は、主に有形固定資産の「建物及び構築物」または「土地」に該当するものです。
通信ネットワーク用不動産
当社グループにおける通信ネットワーク用不動産のリース取引は、基地局用設備を除く通信設備を設置するための土地および建物やその一部スペースの賃借取引です。当該リース取引の多くには、当社グループのみが行使できる延長オプションが付与されています。当該リース取引のリース期間は主に3~28年です。当社グループでは、通信サービスを安定的に提供するため、必要に応じて当初のリース期間を超えてリースを延長する可能性があります。「通信ネットワーク用不動産」に分類している使用権資産は、主に有形固定資産の「建物及び構築物」または「土地」に該当するものです。
事務所及び倉庫等
当社グループにおける事務所及び倉庫等のリース取引は、主に事務所用不動産(シェアオフィス用不動産を含む)、倉庫および店舗など通信設備の設置以外の目的で使用する土地および建物の賃借取引です。当該リース取引の多くには、当社グループのみが行使できる延長オプションが付与されています。当該リース取引のリース期間のうち、事務所は主に2~15年、倉庫は主に4~15年および店舗は主に2~3年です。当社グループでは、事業の継続のため、必要に応じて当初のリース期間を超えてリースを延長する可能性があります。「事務所及び倉庫等」に分類している使用権資産は、主に有形固定資産の「建物及び構築物」または「土地」に該当するものです。
使用権資産の帳簿価額は、以下の通りです。
(注) 2024年3月31日に終了した1年間における使用権資産の増加は194,966百万円です。
2025年3月31日に終了した1年間における使用権資産の増加は280,763百万円です。
使用権資産の減価償却費は、以下の通りです。
(2) リース負債
リース負債の期日別残高については、「注記29.金融商品 (2) 財務リスク管理 c.流動性リスク (b) 金融負債の期日別残高」をご参照ください。
リース負債に係る金利費用は「注記39.金融収益および金融費用 (2) 金融費用」をご参照ください。
(3) キャッシュ・アウト・フロー
リースに係るキャッシュ・アウト・フローの合計額は、「注記42.連結キャッシュ・フロー計算書の補足情報 (2) リースに係るキャッシュ・アウト・フロー」をご参照ください。
(4) 契約しているがまだ開始していないリース
当社グループの一部の契約は、定期建物賃貸借予約契約を締結しているものの、リースの開始日を迎えていないため、リース負債の測定に反映されていません。当該リース契約により保有する使用権資産の原資産クラスは主に通信ネットワーク用不動産、事務所および倉庫であり、翌連結会計年度以降にリースの開始日を迎え、リース期間は3年~10年です。翌連結会計年度以降の総支払予定額は69,703百万円です。
(貸手側)
当社グループは、法人向けの携帯端末レンタルサービスを提供しています。携帯端末のリース取引は、当社グループの通信サービスを受けることを条件に提供されるものであるため、これらの取引から発生する収益の受取額を、携帯端末リースと通信サービスの公正価値を基に、リースによる受取額とそれ以外に配分しています。
当社グループは、携帯端末のリース終了後に下取り業者に販売しています。携帯端末の残存資産リスクに対して複数の下取り業者から買取価格を入手するとともに、定期的に買取価格を観察して推移を確認しています。
(1) ファイナンス・リース
ファイナンス・リースについて連結損益計算書に認識した収益の内訳は、以下の通りです。
このうち、2025年3月31日に終了した1年間におけるサブリースによる収益は975百万円です。(2024年3月31日に終了した1年間は888百万円です。)
期末日現在の割引前のリース料総額および正味リース投資未回収額の満期分析は、以下の通りです。
2024年3月31日
2025年3月31日
(2) オペレーティング・リース
オペレーティング・リースに係るリース料の満期分析は、以下の通りです。
2024年3月31日
2024年3月31日に終了した1年間におけるオペレーティング・リースのリース収益(指数またはレートに応じて決まるものではない変動リース料を除く)は、59,215百万円です。
うち、サブリースによる収益は5,039百万円です。
オペレーティング・リースの対象となっている有形固定資産の取得原価の増減、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減および帳簿価額は、「注記14.有形固定資産」をご参照ください。
2025年3月31日
2025年3月31日に終了した1年間におけるオペレーティング・リースのリース収益(指数またはレートに応じて決まるものではない変動リース料を除く)は、64,130百万円です。
うち、サブリースによる収益は5,458百万円です。
オペレーティング・リースの対象となっている有形固定資産の取得原価の増減、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減および帳簿価額は、「注記14.有形固定資産」をご参照ください。
20.主要な子会社
(1) 企業集団の構成
当社グループの主要な子会社の状況は、以下の通りです。
2025年3月31日現在の主要な子会社
(注1) 当社グループはWireless City Planning㈱の議決権の過半数を所有していませんが、当社の取締役および執行役員がWireless City Planning㈱の取締役会の構成員の過半数を占めていることや、Wireless City Planning㈱の事業活動は当社に大きく依存していることから、当社がWireless City Planning㈱を支配していると判断し、連結しています。
(注2) 当社グループはAホールディングス㈱の議決権の過半数を所有していませんが、同社の議決権の50.0%を所有し、同社の取締役会の構成員の過半数を選任する権利を有していることから、当社グループが実質的に支配していると判断し、連結しています。
(注3) 当社グループはアスクル㈱の議決権の過半数を所有していませんが、同社の議決権の46.5%を所有し、議決権の分散状況および過去の株主総会の投票パターン等を勘案した結果、当社グループが実質的に支配していると判断し、連結しています。
(注4) 当社グループはPayPay銀行㈱の議決権の過半数を所有していませんが、同社の議決権の46.6%を所有し、同社の取締役会の構成員の過半数を占めていることから、当社グループが実質的に支配していると判断し、連結しています。
(2) 当社にとって重要な非支配持分がある子会社の要約連結財務諸表等
Aホールディングス(Aホールディングス㈱およびその傘下の会社)
(a) 一般的情報
(b) 要約連結財務諸表
2025年3月31日に終了した1年間において、Aホールディングス㈱から非支配持分に支払われた配当金は、90,306百万円(2024年3月31日に終了した1年間は13,369百万円)、Aホールディングス㈱の傘下であるLINEヤフー㈱から非支配持分に支払われた配当金は、14,735百万円(2024年3月31日に終了した1年間は14,894百万円)です。
21.持分法で会計処理されている投資
(1) 重要性のある持分法で会計処理されている投資の要約連結財務諸表等
該当事項はありません。
(2) 重要性のない持分法で会計処理されている投資の合算情報
個々には重要性のない持分法で会計処理されている投資の合算情報(当社の持分)の合計値は、以下の通りです。
(注) 2024年3月31日に終了した1年間において、㈱出前館への持分法投資について、帳簿価額を回収可能価額まで減額したことにより、22,345百万円の減損損失を計上しました。当該回収可能価額は使用価値により算定しており、見積将来キャッシュ・フローを税引前の割引率34.2%で割り引いて算定しています。なお、当該減損損失は、連結損益計算書の「持分法による投資の減損損失」に計上しています。
22.ストラクチャード・エンティティ
(1) 連結しているストラクチャード・エンティティ
当社グループには、連結しているストラクチャード・エンティティとして、金銭の信託があります。
当該金銭の信託は、支配の決定に際して議決権または類似の権利が支配の決定的な要因とならないように設計されています。当社グループは、当該金銭の信託に対する議決権または類似の権利を所持していませんが、当該金銭の信託の資金の提供および関連性のある活動を指図する現在の能力を有していると判断しています。また、金銭信託が貸付を行うことによって獲得する利息は当社グループに帰属するため、当社グループは変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利を有していると判断しています。さらに、当社グループの関与により変動リターンの影響を及ぼすように金銭の信託に対するパワーを用いる能力を有していると判断しています。したがって、当社グループは当該金銭の信託を連結しています。
当社グループは、契約上の義務なしに、連結しているストラクチャード・エンティティに対して重大な財務的支援または他の支援を提供しておらず、提供する予定もありません。
(2) 非連結のストラクチャード・エンティティ
非連結のストラクチャード・エンティティとして、当社グループが保有する投資ファンドがあります。当該ファンドは、主にパートナーシップ形態のベンチャーファンド、投資事業有限責任組合および投資信託として組成され、支配の決定に際して議決権または類似の権利が支配の決定的な要因とならないように設計されており、第三者により運営を支配されたものです。当該ファンドは、各パートナーからの出資によって資金調達しています。
非連結のストラクチャード・エンティティの規模、当社グループの当該エンティティに対する投資の帳簿価額、および当社グループの潜在的な最大損失エクスポージャーは、以下の通りです。
連結財政状態計算書上、当社グループが認識する投資は、「持分法で会計処理されている投資」または「投資有価証券」に含めて表示しています。当社グループが非連結のストラクチャード・エンティティに対して認識する負債はありません。
当該ストラクチャード・エンティティへの関与から生じる潜在的な最大損失エクスポージャーは、当社グループの投資の帳簿価額および追加投資に係るコミットメントの合計額に限定されます。
当社グループの最大損失エクスポージャーは生じうる最大の損失額を示すものであり、ストラクチャード・エンティティに関与することにより見込まれる損失の金額を意味するものではありません。
当社グループが契約上の義務なしに、上記の非連結のストラクチャード・エンティティに対して財務的支援またはその他の重要な支援を提供したことはなく、提供する意図もありません。
23.法人所得税
(1) 税金費用
法人所得税費用の内訳は、以下の通りです。
当期税金費用には、従前は未認識であった税務上の欠損金、税額控除または過去の期間の一時差異から生じた便益の額が含まれています。これに伴う当期税金費用の減少額は、2025年3月31日に終了した1年間において35,274百万円です。
(2) 法定実効税率と実際負担税率の調整表
当社グループの法定実効税率と実際負担税率との調整は、以下の通りです。実際負担税率は税引前利益に対する法人所得税費用の負担割合を表示しています。
(3) 繰延税金資産および繰延税金負債の変動の内訳
繰延税金資産および繰延税金負債の変動の内訳は、以下の通りです。
2024年3月31日に終了した1年間
2025年3月31日に終了した1年間
(注)「企業結合」による増加は、主にWeWork Japan合同会社の事業承継をしたことによるものです。
当社グループにおいて、2025年3月31日における損失が生じている納税主体に帰属している繰延税金資産は 3,390百万円(2024年3月31日は31,314百万円)です。これらの繰延税金資産については、将来の課税所得により使用できる可能性が高い範囲で認識しています。
(4) 繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異および繰越欠損金
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異および繰越欠損金は、以下の通りです。なお、将来減算一時差異および繰越欠損金は税額ベースです。
繰延税金資産を認識していない繰越欠損金の失効予定は、以下の通りです。なお、将来減算一時差異のうち失効期限があるものはありません。
上記に加えて、2025年3月31日において繰延税金資産を認識していない子会社、関連会社および共同支配企業に対する投資に関する将来減算一時差異の総額(所得ベース)は1,031,607百万円(2024年3月31日は1,217,272百万円)です。
(5) 繰延税金負債を認識していない子会社に対する投資に関する将来加算一時差異
2025年3月31日において繰延税金負債を認識していない子会社、関連会社および共同支配企業に対する投資に関する将来加算一時差異の総額(所得ベース)は1,398,079百万円(2024年3月31日は1,299,426百万円)です。
(6) グローバル・ミニマム課税による影響
経済協力開発機構(OECD)が公表した第2の柱に係る法制が、当社グループが事業活動を行っている一部の国・地域で制定、または実質的に制定されています。日本では令和5年度税制改正において、グローバル・ミニマム課税に対応する法人税が創設され、それに係る規定を含めた税制改正法(「所得税法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第3号))(以下「改正法人税法」)が2023年3月28日に成立しています。改正法人税法では、グローバル・ミニマム課税ルールのうち、所得合算ルール(IIR)が導入され、2025年3月31日に終了した1年間より、日本に所在する親会社の子会社等の税負担が最低税率(15%)に至るまで、日本に所在する親会社に対して追加で上乗せ課税されることになりますが、これらが当社グループの連結財務諸表へ与える影響は軽微です。
(7) 法定実効税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正
「所得税法等の一部を改正する法律(令和7年法律第13号)」が2025年3月31日に公布されたことに伴い、2026年4月1日以後開始する連結会計年度より、「防衛特別法人税」の課税が行われることになりました。これに伴い、2026年4月1日以後開始する連結会計年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産および繰延税金負債については、法定実効税率を31.5%から32.3%に変更し計算しています。この税率変更が当社グループの連結財務諸表へ与える影響は軽微です。
24.有利子負債
(1) 有利子負債の内訳
有利子負債の内訳は、以下の通りです。
(注1) 平均利率は、2025年3月31日の残高に対する加重平均利率を記載しています。
(注2) 返済期限は、2025年3月31日の残高に対する返済期限を記載しています。
(注3) 社債の発行条件の要約は、以下の通りです。
(注) 2024年3月31日および2025年3月31日の欄の(内書)は、1年内償還予定の金額です。
(2) 財務制限条項等の特約条項
2025年3月31日における非流動負債の長期借入金のうち、財務制限条項等の特約条項が付された残高は、1,231,684百万円です。2025年3月31日において、これらの条項をすべて遵守しています。当該財務制限条項等の特約条項について抵触した場合には、貸付人の請求によって該当する契約上の債務について期限の利益を喪失する可能性があります。
a. 当社の有利子負債に付されている財務制限条項等の特約条項
当社の有利子負債には財務制限条項等の特約条項が付されており、主な内容は次の通りです。
・連結会計年度末および第2四半期末において、当社グループの連結財政状態計算書における資本の額が、前年同期比75%を下回らないこと。
・事業年度末および第2四半期末において、当社の貸借対照表における純資産の額が、前年同期比75%を下回らないこと。
・連結会計年度において、当社グループの連結損益計算書における営業損益または純損益が2期連続損失とならないこと。
・事業年度において、当社の損益計算書における営業損益または当期純損益が2期連続損失とならないこと。
・連結会計年度末および第2四半期末において、当社グループのネットレバレッジ・レシオ(a)が一定の数値を上回らないこと。
(a) ネットレバレッジ・レシオ=ネットデット(b)÷調整後EBITDA(c)
(b) 当社グループの連結財政状態計算書に示される有利子負債から現金及び現金同等物に一定の調整を加えたものを控除した額。なお、ここでいう有利子負債には資産流動化(証券化)の手法による資金調達取引から生じた有利子負債を含めないなど一定の調整あり。
(c) EBITDAに金融機関との契約で定められた一定の調整を加えたもの。
b. LINEヤフー㈱の有利子負債に付されている財務制限条項等の特約条項
当社の子会社であるLINEヤフー㈱の有利子負債には財務制限条項等の特約条項が付されており、主な内容は次の通りです。
・各決算期における第2四半期と決算期の各末日時点における同社の指定国際会計基準の貸借対照表に表示される純資産の額が、前年同期比75%を下回らないこと。
・各決算期における第2四半期と決算期の各末日時点における同社グループの連結財政状態計算書に表示される資本の額が、前年同期比75%を下回らないこと。
・各決算期における第2四半期と決算期の各末日時点における同社の指定国際会計基準の貸借対照表において債務超過とならないこと。
・各決算期における第2四半期と決算期の各末日時点における同社グループの連結財政状態計算書において債務超過とならないこと。
・各決算期における決算期末日時点における同社の指定国際会計基準の損益計算書に表示される営業損益または当期純損益に関して2期連続して損失とならないこと。
・各決算期における決算期末日時点における同社グループの連結損益計算書に表示される営業損益または当期損益に関して2期連続して損失とならないこと。
・各決算期における第2四半期と決算期の各末日時点における同社のネットレバレッジ・レシオ(a)が一定の数値以下であること。
(a) ネットレバレッジ・レシオ=ネットデット(b)÷調整後EBITDA(c)
(b) 同社グループの連結財政状態計算書に示される有利子負債から現金及び現金同等物を控除した額。なお、ここでいう有利子負債には資産流動化(証券化)の手法による資金調達取引から生じた有利子負債を含めない、同社グループの金融子会社の有利子負債および現金及び現金同等物は、有利子負債および現金及び現金同等物に含めない等の一定の調整あり。
(c) EBITDAに金融機関との契約で定められた一定の調整を加えたもの。
(3) 権利が制限された資産
a. 売却として会計処理していないセール・アンド・リースバック取引による資産
セール・アンド・リースバック取引を行った結果、売却として会計処理していないため、当社グループが引き続き有形固定資産として計上しているものの、貸手に所有権が留保されている資産は、以下の通りです。
これらの所有権が留保されている資産に対応する負債は、以下の通りです。
b. 無形資産のリース契約による資産
無形資産のリース契約により取得した資産であるため、当社グループが譲渡、転貸または担保に供することが制限されている資産は、以下の通りです。
これらの譲渡、転貸または担保に供することが制限されている資産に対応する負債は、以下の通りです。
(4) 財務活動から生じた有利子負債の変動
財務活動から生じた有利子負債の変動は、以下の通りです。
(注1) 長期借入金の「新規資金調達による収入」および「返済による支出」には、割賦債権の流動化による調達額および返済額が含まれています。2025年3月31日に終了した1年間に割賦債権の流動化によって調達した金額は 370,581百万円(2024年3月31日に終了した1年間は458,801百万円)です。2025年3月31日に終了した1年間に割賦債権の流動化に関連して返済した金額は379,230百万円(2024年3月31日に終了した1年間は380,891百万円)です。
(注2) 2024年3月31日に終了した1年間および2025年3月31日に終了した1年間における主な内容は、リース契約の解約によるリース負債の減少です。
25.営業債務及びその他の債務
営業債務及びその他の債務の内訳は、以下の通りです。
(注) 当社グループのキャッシュレス決済サービスにおいて、ユーザーがチャージした残高および決済サービスの利用等によって付与した外部サービス利用が見込まれるポイント残高を含めています。
26.銀行事業の預金
銀行事業の預金の内訳は、以下の通りです。
上記の他、銀行事業の預金(非流動)が2025年3月31日で14,887百万円(2024年3月31日は14,368百万円)あり、その他の金融負債(非流動)に含めています。いずれも定期預金(非流動)です。
27.その他の流動負債およびその他の非流動負債
その他の流動負債およびその他の非流動負債の内訳は、以下の通りです。
28.引当金
引当金の増減は、以下の通りです。
(注1) 資産除去債務の見積りの変更は、通信設備の効率運用等の検討に伴い一部の通信設備の撤去の蓋然性が高まったこと、また、物価上昇などの環境変化に伴い一部の設備の原状回復に係る費用等の見積変更を実施した結果によるものです。
(注2) 契約損失引当金の見積りの変更は、過去実績を勘案し、プログラムの権利行使率や権利行使時期、端末の売却見込価格の見直しを行った結果によるものです。
引当金の内訳は、以下の通りです。
資産除去債務
主に基地局の一部、データセンター、ネットワークセンターおよび本社ビル等の事務所について、設備撤去または原状回復に係る費用等を合理的に見積り、資産除去債務を認識しています。これらの費用の金額や支払時期の見積りは、現在の事業計画等に基づくものであり、将来の事業計画等により今後変更される可能性があります。
契約損失引当金
モバイルサービスにおいて、顧客から引き取った端末の売却価格と顧客の残存割賦債権額との差から生じる損失に備えるため、プログラムの権利行使率、権利行使時期等の見込みに基づき当該損失額を見積り、契約損失引当金を認識しています。なお、当該端末売却価格および残存割賦債権額は、市場環境等の変化により変動する可能性があります。
29.金融商品
(1) 資本管理
当社グループは、中長期に持続的成長を続け企業価値を最大化するために、最適な資本構成を実現し維持することを資本管理の基本方針としています。
当社グループが資本管理において用いる主な指標には以下のものがあります。
・自己資本額
・自己資本比率
(注) 自己資本額は「親会社の所有者に帰属する持分」です。自己資本比率は「親会社の所有者に帰属する持分」を「負債及び資本合計」で除して計算しています。
自己資本額および自己資本比率の金額は、以下の通りです。
なお、当社グループは、各種法令諸規則に基づく資本規制の対象となっており、一定水準以上の自己資本規制比率や純資産の額を維持しています。
当社グループが適用を受ける重要な資本規制は、子会社のPayPay銀行㈱にかかるものであり、資本規制の内容は「(2) 財務リスク管理」に記載の通りです。2024年3月31日に終了した1年間および2025年3月31日に終了した1年間において、資本規制の計算に重要な影響を及ぼすような法令の変更は行われていません。
また、有利子負債に付されている財務制限条項については、「注記24.有利子負債 (2) 財務制限条項等の特約条項」をご参照ください。
(2) 財務リスク管理
当社グループは、事業展開の多角化を進めており、事業環境、金融市場環境による影響を受け、様々な財務上のリスク(信用リスク、市場リスクおよび流動性リスク)が発生します。当社グループは、当該財務上のリスクの防止および低減のために、一定の方針に従いリスク管理を行っています。
PayPay㈱は資金決済法、割賦販売法および貸金業法その他関連する法令諸規則に基づき、純資産の額(資産の合計額から負債の合計額を控除した額)を一定水準以上に保つことが義務付けられています。具体的には、次の金額が最低限満たすべき純資産の額となります。
a. 100百万円
PayPayカード㈱は資金決済法および割賦販売法その他関連する法令諸規則に基づき、純資産の額(資産の合計額から負債の合計額を控除した額)を一定水準以上に保つことが義務付けられています。具体的には、次の2つの金額が最低限満たすべき純資産の額となります。
a. 100百万円
b. 資本金または出資の額の100分の90に相当する額
PayPay銀行㈱は銀行法および金融庁長官の告示に基づく自己資本比率規制に基づき、海外に支店等の営業拠点を有しない銀行として、同規制に基づいて算出する自己資本比率を4.0%以上に保つことが義務付けられています。
a. 信用リスク
信用リスクは、保有する金融資産の相手方が契約上の債務に対して債務不履行になり、当社グループの財務上の損失が発生するリスクです。
当社グループは、事業を営む上で、営業債権及びその他の債権、契約資産およびその他の金融資産(預金、株式、債券およびデリバティブ)、投資有価証券および銀行事業の有価証券において、取引先の信用リスクがあります。
当社グループは、当該リスクの未然防止または低減のため、過度に集中した信用リスクのエクスポージャーを有していません。
銀行事業の有価証券には、主に内国債、外国債等の有価証券および信託受益権が含まれており、債券は主に発行体の信用リスク、信託受益権は原資産の信用リスクに晒されています。FVTOCIの資本性金融資産は主に業務上の関係を有する企業の株式であり、発行体の信用リスクに晒されています。当該リスクに関しては、発行体である取引先の財務状況等を継続的にモニタリングしています。
営業債権である売掛金は代理店向け債権のほか、顧客向けの通信料債権、携帯端末の割賦債権があり、それぞれ代理店および顧客の信用リスクに晒されています。代理店向け債権に対する信用リスクに関しては社内の代理店与信管理規程に基づき、取引先毎の期日管理および残高管理を行うとともに、主な取引先の信用状況を定期的に把握する体制としています。また、顧客の信用リスクに関しては、顧客との契約時において社内基準に従った審査を行うとともに、随時、顧客毎の利用状況や回収状況の確認を行い、回収不能額の増加を回避しています。割賦債権については外部機関に信用の照会を行っています。
デリバティブ取引の執行・管理については、デリバティブ取引管理規程に基づき運用されており、デリバティブの利用にあたっては、信用リスクを軽減するために、信用格付の高い金融機関とのみ取引を行っています。
当社グループの連結財政状態計算書で表示している金融資産の減損後の帳簿価額および貸出コミットメントならびに保証債務は、当社グループの金融資産の信用リスクに対するエクスポージャーの最大値です。なお、保有する担保の評価およびその他の信用補完は考慮していません。
IFRS第15号により生じた営業債権および契約資産について重大な金融要素を含まない場合には、単純化したアプローチで常に全期間の予想信用損失を測定しています。営業債権、契約資産以外の債権および貸出コミットメント等については、信用リスクの著しい増大を評価の上、将来の予想信用損失を測定しています。信用リスクが著しく増大しているか否かは、債務不履行発生リスクの変動に基づいて判断しており、その判断にあたって、取引先の期日経過情報や経営成績の悪化、外部信用格付等を考慮しています。営業債権、契約資産以外の債権および貸出コミットメント等は、原則として12カ月の予想信用損失と同額で予想信用損失を測定していますが、信用リスクが当初認識時点より著しく増大した場合には、全期間の予想信用損失と同額で測定しています。
当社グループは、金融資産の見積将来キャッシュ・フローへのマイナスの影響を与える以下のような債務不履行の事象等が発生した場合は、信用減損している金融資産として個別債権等ごとに予想信用損失を測定しています。金融資産が個別に重要でない場合は、信用リスクの特性や発生した取引の性質に基づいて集合的評価により検討しています。
・発行体または債務者の重大な財政的困難
・利息または元本の支払不履行または遅延などの契約違反
・債務者の破産または財務的再編成に陥る可能性が高くなったこと
貸出コミットメントおよび保証債務については、「注記44.偶発事象 (1) 貸出コミットメント、(2) 保証債務」をご参照ください。
2024年3月31日に終了した1年間および2025年3月31日に終了した1年間において、担保として保有する物件を所有またはその他の信用補完を行使したことにより取得した金融資産または非金融資産はありません。
(a) 貸倒引当金の計上対象となる金融資産および契約資産の帳簿価額
ⅰ. 営業債権および契約資産
営業債権および契約資産に係る信用リスク・エクスポージャーは以下の通りです。
なお、クレジットカード業務より生じる営業債権は、利息収益を含むことにより営業債権以外の金融資産と同様の方法で予想信用損失を測定しているため、その信用リスクに対するエクスポージャーは、営業債権以外の金融資産に含めています。
2024年3月31日
2025年3月31日
ⅱ.営業債権および契約資産以外の金融資産
営業債権および契約資産以外の金融資産に係る信用リスク・エクスポージャーは、以下の通りです。当該エクスポージャーは貸倒引当金を控除する前の帳簿価額を記載しています。
なお、銀行事業の有価証券について、信用リスクは僅少であり、銀行事業の有価証券に係る信用リスク・エクスポージャーは、「注記18.銀行事業の有価証券」で開示しているため、以下の表には含めていません。
2024年3月31日
2025年3月31日
金融資産に対して担保として保有する重要資産および重要なその他の信用補完はありません。
(b) 貸倒引当金の増減表
クレジットカード業務より生じる営業債権は、利息収益を含むことにより営業債権以外の金融資産と同様の方法で予想信用損失を測定しているため、その貸倒引当金は、営業債権以外の金融資産に含めています。
営業債権および営業債権以外の金融資産に係る貸倒引当金の増減は、以下の通りです。
2024年3月31日に終了した1年間
ⅰ.営業債権
ⅱ.営業債権以外の金融資産
2025年3月31日に終了した1年間
ⅰ.営業債権
ⅱ.営業債権以外の金融資産
貸倒引当金繰入額および戻入額は、連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に計上しています。
なお、2024年3月31日に終了した1年間および2025年3月31日に終了した1年間において、貸倒引当金の変動に影響を与えるような総額での帳簿価額の著しい変動はありません。また、直接償却した金融資産のうち、回収活動を継続している金融資産はありません。
b. 市場リスク
(a) 為替リスク
当社グループは外貨建取引を行っているため、主に米ドルレートの変動により生じる為替リスクに晒されていますが、当該リスクを回避する目的で為替予約取引を利用しています。また、外国為替証拠金取引における為替変動リスクに対しては、顧客等との間の取引により生じる為替ポジションをカウンターパーティとの間で行うカバー取引によってリスクを回避しています。
為替感応度分析
日本円を機能通貨とする会社における主要な外貨である米ドルに係る金融商品の為替リスク・エクスポージャーは以下の通りです。
上記の為替リスク・エクスポージャーを有する金融商品において、他の全ての変数が一定であると仮定した上で、日本円が米ドルに対して1%高くなった場合の連結損益計算書の税引前利益および連結包括利益計算書のその他の包括利益(税効果考慮前)に与える影響は、以下の通りです。なお、当該分析には在外営業活動体の資産および負債の表示通貨への換算による影響額は含まれていません。
(b) 価格リスク
当社グループは、事業戦略上の目的で、上場株式など活発な市場で取引される有価証券を保有しており、市場価格の変動リスクに晒されています。相互の事業拡大や取引関係の強化を目的に取得したものであり、短期で売買することを目的に保有していません。当社グループは、市場価格の変動リスクを管理するため、発行体の財務状況や市場価格の継続的なモニタリングをして、取引先企業との関係を勘案して保有状況を見直しています。
価格感応度分析
活発な市場で取引される有価証券において、他のすべての変数が一定であると仮定したうえで、市場価格が10%下落した場合のその他の包括利益(税効果考慮前)に与える影響は、以下の通りです。
(c) 金利リスク
当社グループは、有利子負債による資金調達を行っています。有利子負債のうち一部は変動金利であり、金利の上昇により支払利息が増加するリスクに晒されています。当社グループは、金利変動リスクの未然防止または低減するため、固定金利と変動金利の有利子負債の適切な組み合わせを維持し、一部の変動金利の借入金については金利変動リスクを回避し支払利息の固定化を図るために金利スワップ取引を利用しています。また、変動金利の有利子負債について、金利変動の継続的なモニタリングをしています。
ⅰ. 金利感応度分析
変動金利の有利子負債において、他のすべての変数が一定であると仮定したうえで、金利が1%上昇した場合の連結損益計算書の税引前利益に与える影響は、以下の通りです。なお、金利スワップ取引によって金利が固定化された変動金利の有利子負債は除いて分析しています。
ⅱ. デリバティブ(金利スワップ)
当社グループは、金利スワップ契約をキャッシュ・フロー・ヘッジに指定しています。ヘッジの有効性はヘッジ開始時および定期的な有効性評価を通してヘッジ対象とヘッジ手段との間に経済的関係が存在することを確認しています。なお、ヘッジ手段の主要な条件がヘッジ対象の条件と一致しているため、ヘッジ非有効部分は計上していません。また、2024年3月31日に終了した1年間および2025年3月31日に終了した1年間において、ヘッジ会計を適用したが発生が見込まれなくなったため、ヘッジ会計を中止した取引はありません。
キャッシュ・フロー・ヘッジに指定しているヘッジ手段の詳細は以下の通りです。
2024年3月31日
2025年3月31日
ヘッジ指定したヘッジ手段に係るその他の包括利益累計額(税効果考慮後)の増減は、以下の通りです。
2024年3月31日に終了した1年間
2025年3月31日に終了した1年間
(注) ヘッジ対象が純損益に影響を与えたことによる、その他の包括利益から純損益への振替額であり、連結損益計算書上、「金融費用」に計上しています。
c. 流動性リスク
当社グループは、買掛金、未払金、借入金およびリース負債などの債務の履行が困難になる流動性リスクに晒されています。
当社グループは、流動性リスクの未然防止または低減のため、市場環境や長短のバランスを勘案して、銀行借入やリース等による間接調達のほか、社債発行や債権流動化等の直接調達を行い、資金調達手段の多様化を図っています。また、資金の運用については、主に短期的な預金などにより運用しています。
また、当社グループは、流動性資金およびキャッシュ・フローの予算と実績について継続的なモニタリングをしています。
(a) 借入コミットメントおよびその他の信用枠
当社グループでは、複数の金融機関との間での借入コミットメントライン契約の信用枠やその他の信用枠を保有しており、流動性リスクの低減を図っています。
2025年3月31日において当社が保有する信用枠の未実行残高は1,107,033百万円(2024年3月31日は1,041,684百万円)です。信用枠の未実行残高には、借入の際に一定の条件を満たすことが要求される信用枠が552,500百万円含まれています。
なお、債権残高に応じて借入が可能となる債権流動化契約等は上記に含めておらず、債権流動化契約の帳簿価額は、「注記31.金融資産の譲渡」の譲渡資産の帳簿価額に含んで表示しています。
(b) 金融負債の期日別残高
金融負債(デリバティブ金融商品を含む)の期日別残高は、以下の通りです。
なお、デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しています。
2024年3月31日
2025年3月31日
(注1) 要求払いのものについては、「1年以内」に含めています。「銀行事業の預金」には、1,658,539百万円(2024年3月31日は1,542,742百万円)の要求払預金を含みます。
(注2) 有利子負債の平均利率は、「注記24.有利子負債 (1) 有利子負債の内訳」をご参照ください。
(注3) 当社グループは、無形資産のリース取引にIFRS第16号を適用していません。
(注4) 「その他の金融負債」の「その他」には、非支配株主に係る売建プット・オプションが含まれています。
(注5) 「その他の金融負債」の「その他」には、4.9GHz帯特定基地局開設料が含まれています。
(注6) 「デリバティブ金融負債」の「その他」には、売建プット・オプションが含まれています。
(注7) 保証債務および貸出コミットメントの詳細は、「注記44.偶発事象」をご参照ください。
(c) サプライヤー・ファイナンス契約
当社グループは、モバイルユーザーの利用したキャリア決済、当社の携帯端末仕入、ならびに当社子会社の「Yahoo!ショッピング」の出店ストアに対する支払い等に関して、第三者金融機関とサプライヤー・ファイナンス契約を締結しています。契約条件等は、以下の通りです。なお、サプライヤー・ファイナンス契約のための担保資産あるいは第三者による保証の提供はありません。
ⅰ. サプライヤー・ファイナンス契約の一部である金融負債の帳簿価額は、以下の通りです。当該負債は連結財政状態計算書において「営業債務及びその他の債務」に含まれています。
ⅱ. ⅰ.のうち、仕入先がファイナンス提供者から既に支払いを受けている金融負債の帳簿価額は、以下の通りです。当該負債は連結財政状態計算書において、「営業債務及びその他の債務」に含まれています。
ⅲ. ⅰ.の金融負債とサプライヤー・ファイナンス契約の一部ではない同等の営業債務の支払期日の範囲は、主に以下の通りです。
当社グループは、「サプライヤー・ファイナンス契約」(IAS第7号およびIFRS第7号の改訂)に基づく経過措置を適用しており、適用初年度の比較情報は提供していません。
なお、2025年3月31日に終了した1年間において、サプライヤー・ファイナンス契約の対象となる金融負債の帳簿価額に、重要な非資金変動はありません。
(3) 金融商品の分類
金融商品(現金及び現金同等物を除く)の分類別内訳は、以下の通りです。
2024年3月31日
(注) 「売却目的保有に分類された資産」および「売却目的保有に分類された資産に直接関連する負債」は、同科目に含まれる金融資産および金融負債の金額を記載しています。
2025年3月31日
(4) FVTOCIの資本性金融資産
当社グループは、資本性金融資産のうち特定の投資については、取引関係の維持または強化を主な目的として保有しているため、FVTOCIの資本性金融資産に分類しています。
FVTOCIの資本性金融資産の主な業種およびその公正価値は、以下の通りです。
当社グループの投資戦略に合致しなくなった資本性金融資産については、売却等により認識の中止を行っています。期中に認識を中止したFVTOCIの資本性金融資産の認識中止時点の公正価値および処分に係る利得または損失(△)の累計額は、以下の通りです。
当社グループは資本性金融資産について、認識を中止した場合、もしくは著しくまたは長期に公正価値が取得原価を下回る場合に、その他の包括利益を通じて認識された利得または損失の累計額を直接利益剰余金へ振り替えています。2025年3月31日に終了した1年間において利益剰余金に振り替えたその他の包括利益の利得または損失の累計額は935百万円(2024年3月31日に終了した1年間は1,888百万円)です。
30.金融商品の公正価値
(1) 公正価値ヒエラルキーのレベル別分類
当初認識後に経常的に公正価値で測定する金融商品は、測定に用いたインプットの観察可能性および重要性に応じて、公正価値ヒエラルキーの3つのレベルに分類しています。
当該分類において、公正価値のヒエラルキーは、以下のように定義しています。
レベル1:同一の資産または負債の活発な市場における(無調整の)相場価格により測定した公正価値
レベル2:レベル1以外の直接または間接的に観察可能なインプットを使用して測定した公正価値
レベル3:観察可能でないインプットを使用して測定した公正価値
公正価値測定に複数のインプットを使用している場合には、その公正価値測定の全体において重要な最も低いレベルのインプットに基づいて公正価値のレベルを決定しています。
公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、各四半期の期首時点で発生したものとして認識しています。
なお、2024年3月31日に終了した1年間および2025年3月31日に終了した1年間において、レベル1とレベル2の間における振替はありません。
経常的に公正価値で測定する金融商品の公正価値ヒエラルキーに基づくレベル別分類は、以下の通りです。
2024年3月31日
2025年3月31日
(注)上表の金融資産の「その他」には、主に上場投資信託や投資事業有限責任組合等への投資が含まれています。
経常的に公正価値で測定する金融商品の公正価値の主な測定方法は、以下の通りです。
a. 株式
活発な市場における同一銘柄の相場価格が入手できる場合の公正価値は、当該相場価格を使用して測定し、レベル1に分類しています。活発な市場における同一銘柄の相場価格が入手できない場合の公正価値は、類似企業比較法、割引キャッシュ・フロー法および取引事例法などの適切な評価技法を使用して測定しています。測定に使用する類似企業の相場価格や割引率などのインプットのうち、すべての重要なインプットが観察可能である場合はレベル2に分類し、重要な観察可能でないインプットを含む場合はレベル3に分類しています。レベル3に分類した金融資産の公正価値を算定するための重要な観察可能でないインプットとして、類似企業の収益倍率等の評価倍率、ならびに資本コストや永久成長率を使用しています。
b. 債券および信託受益権
活発な市場における同一銘柄の相場価格が入手できる場合の公正価値は、当該相場価格を使用して測定し、レベル1に分類しています。活発な市場における同一銘柄の相場価格が入手できない場合の公正価値は、主に売買参考統計値、ブローカーによる提示相場等、利用可能な情報に基づく取引価格を使用して測定しているほか、リスクフリーレートや信用スプレッドを加味した割引率のインプットを用いて、割引キャッシュ・フロー法で測定しており、インプットの観察可能性および重要性に応じてレベル2またはレベル3に分類しています。
c. デリバティブ金融資産およびデリバティブ金融負債
活発な市場における同一銘柄の相場価格が入手できる場合の公正価値は、当該相場価格を使用して測定し、レベル1に分類しています。活発な市場における同一銘柄の相場価格が入手できない場合の公正価値は、類似契約の相場価格または契約を締結している金融機関から提示された価格に基づいて測定しているほか、割引キャッシュ・フロー法またはブラック・ショールズモデル等の評価技法で測定しており、インプットの観察可能性および重要性に応じてレベル2またはレベル3に分類しています。なお、レベル3に分類した金融負債の公正価値を算定するための重要な観察可能でないインプットとして、類似企業の収益倍率、ならびに資本コスト等を使用しています。
(2) レベル3に分類した金融商品の公正価値測定
a. 公正価値の評価技法およびインプット
株式
主に割引キャッシュ・フロー法や取引事例法等の評価技法で公正価値を算定しています。割引キャッシュ・フロー法の重要な観察可能でないインプットは主に資本コストと、継続価値算定のための類似企業の収益倍率等の評価倍率です。
b. 感応度分析
重要な観察可能でないインプットのうち、資本コストが上昇(低下)した場合は、株式の公正価値が減少(増加)します。一方、収益倍率等の評価倍率が上昇(低下)した場合は、株式の公正価値は増加(減少)します。
レベル3に分類した金融商品について、観察可能でないインプットを合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合に重要な公正価値の増減は見込まれていません。
c. 評価プロセス
当社グループの財務および経理部門の担当者は、社内規程に基づいて、公正価値測定の対象となる金融商品の性質、特徴およびリスクを最も適切に反映できる評価技法およびインプットを用いて公正価値を測定しています。また、測定に高度な知識および経験を必要とする金融商品で、その金融商品が金額的に重要である場合には、公正価値測定に外部の評価専門家を利用しています。各四半期末日において実施した金融商品の公正価値の測定結果は外部専門家の評価結果を含めて、各部門の責任者が公正価値の増減分析結果などのレビューと承認を行っています。
d. レベル3に分類した金融商品の調整表
レベル3に分類した金融商品の調整表は、以下の通りです。
2024年3月31日に終了した1年間
(注1) 上表の「純損益」に認識した利得または損失は、連結損益計算書の「金融収益」および「金融費用」に含めています。
(注2) 上表の「その他の包括利益」に認識した利得または損失のうち税効果考慮後の金額は、連結包括利益計算書の「FVTOCIの資本性金融資産の公正価値の変動」、「FVTOCIの負債性金融資産の公正価値の変動」、「在外営業活動体の為替換算差額」に含めています。
(注3) 上表の金融負債の「その他」には、非支配株主に係る売建プット・オプションの当初認識額が含まれています。
2025年3月31日に終了した1年間
(注1) 上表の「純損益」に認識した利得または損失は、連結損益計算書の「金融収益」および「金融費用」に含めています。
(注2) 上表の「その他の包括利益」に認識した利得または損失のうち税効果考慮後の金額は、連結包括利益計算書の「FVTOCIの資本性金融資産の公正価値の変動」、「FVTOCIの負債性金融資産の公正価値の変動」、「在外営業活動体の為替換算差額」に含めています。
(3) 金融商品の帳簿価額および公正価値
経常的に公正価値評価しない金融負債の帳簿価額および公正価値は、以下の通りです。
2024年3月31日
2025年3月31日
帳簿価額が公正価値の合理的な近似値となっている金融商品は、上表には含めていません。また、経常的に公正価値で測定する金融商品についても、公正価値は帳簿価額と一致することから、上表には含めていません。
上記の金融負債の公正価値の主な測定方法は、以下の通りです。
a. 長期借入金
1年内返済予定を除く変動金利付の長期借入金の公正価値は、市場金利等の観察可能なインプットを用いた割引キャッシュ・フロー法により測定しており、レベル2に分類しています。
1年内返済予定を除く固定金利付の長期借入金の公正価値は、同一の残存期間で同条件の借入を行う場合の信用スプレッドを含む金利を用いた割引キャッシュ・フロー法により測定しており、レベル3に分類しています。
1年内返済予定を除く無形資産のリース取引に伴い発生した長期借入金の公正価値は、支払までの期間および信用リスクを加味した利率を用いて、割引キャッシュ・フロー法により測定しており、レベル3に分類しています。
1年内返済予定を除く売却として会計処理していないセール・アンド・リースバック取引に係る長期借入金の公正価値は、支払までの期間および信用リスクを加味した利率を用いて、割引キャッシュ・フロー法により測定しており、レベル3に分類しています。
b.社債(1年内償還予定除く)
1年内償還予定を除く社債の公正価値は、売買参考統計値等の観察可能な活発でない市場における同一銘柄の相場価格により測定しており、レベル2に分類しています。
31.金融資産の譲渡
当社グループは、営業債権および割賦債権等の流動化を行っています。
流動化取引の主なものは、携帯端末の販売により認識した割賦債権の流動化取引です。
当社グループは当該取引において、資金調達のために債権を金融機関に譲渡し、現金および譲渡した債権に対する劣後持分を取得しています。当該取引においては、当社グループが劣後持分を保有することに伴い、譲渡資産の保有に係るリスクと経済価値のほとんど全てを保持しているため、認識の中止を行っていません。また、譲渡により生じた入金額は、借入金として流動負債および非流動負債の「有利子負債」に含めて表示しています。
認識の中止の要件を満たさない方法で譲渡された金融資産および関連する負債に関する帳簿価額と、譲渡資産に関する負債が譲渡資産のみに遡求権を有している場合の公正価値は、以下の通りです。
(譲渡資産のみに遡求権を有する負債に関する金融資産および金融負債の公正価値)
譲渡資産と関連する負債の主な差額は、流動化にあたり当社グループが保有している劣後持分です。
また、当社グループはカード事業の貸付金に含まれるマンスリークリア債権の一部について流動化取引を行っています。しかし、当該流動化債権の中には、当社グループが回収までの信用リスクを負担しており、債務者が支払いを行わない場合、当社グループに遡求的に支払義務が発生するものがあります。このような流動化債権については、金融資産の認識の中止の要件を満たさないことから、認識の中止を行っていません。なお、譲渡により生じた入金額は、借入金として流動負債の「有利子負債」に含めて表示しています。
認識の中止の要件を満たさない方法で譲渡された金融資産のうち、2025年3月31日時点の譲渡資産の帳簿価額は1,150百万円、関連する負債の帳簿価額は70,000百万円(2024年3月31日はそれぞれ8,292百万円、200,000百万円)です。当該負債は、譲渡資産に対して原債務者からの支払いが行われた場合に重要な遅滞なしに決済されますが、当該負債の決済または原債務者からの支払いが行われるまでの間、当社グループは当該譲渡資産を利用できません。なお、譲渡資産と関連する負債の主な差額は、カード事業の貸付金の回収額になります。
32.金融資産および金融負債の相殺
金融資産および金融負債について、連結財政状態計算書上での相殺額、および強制可能なマスターネッティング契約または類似の契約の対象であるが金融資産と金融負債の相殺の要件の一部または全部を満たさないため相殺していない金額は、以下の通りです。
強制可能なマスターネッティング契約または類似の契約に関する相殺の権利は、倒産その他の事由により取引先が債務を履行できなくなるなどの特定の状況が発生した場合にのみ強制力が生じるものです。
なお、相殺対象となる主な取引は当社グループが代理店に対して認識している債権および債務です。
当社グループが代理店に対して携帯端末販売による債権と、当社グループが代理店に対するインセンティブとして負担する債務は、金融資産と金融負債の相殺の要件を満たすため連結財政状態計算書において純額にて表示しています。
2024年3月31日
2025年3月31日
33.資本
(1) 資本金
a. 授権株式総数
授権株式総数は、以下の通りです。
b. 発行済株式数(注1)(注2)
発行済普通株式数の増減は、以下の通りです。
発行済第1回社債型種類株式数の増減は、以下の通りです。
発行済第2回社債型種類株式数の増減は、以下の通りです。
(注1) 当社の発行する株式は、無額面株式です。
(注2) 発行済株式は、全額払込済となっています。
(注3) 2024年3月31日に終了した1年間における期中増加は、新株予約権の権利行使に伴う新株発行により、普通株式の発行済株式総数が13,906千株増加したことによるものです。
2025年3月31日に終了した1年間における期中増加は、2024年4月25日開催の取締役会決議に基づき、2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき10株の割合で株式分割を行ったことにより、普通株式の発行済株式総数が42,911,435千株増加、および新株予約権の権利行使に伴う新株発行により、普通株式の発行済株式総数が83,855千株増加したことによるものです。
(注4) 2024年3月31日に終了した1年間における期中減少は、2024年3月25日の取締役会決議に基づき、2024年3月29日に自己株式44,850千株の消却を実施したことによるものです。
(注5) 当社は、2023年11月1日を払込期日として第1回社債型種類株式を発行しました。
なお、当該新株発行に伴い、会社法規定に基づき資本金が60,000百万円、資本剰余金が60,000百万円それぞれ増加しました。同日付で、これと同額の資本金の額の減少を行い、資本剰余金に振り替えています。
また、新株の発行に係る直接発行費用2,905百万円を資本剰余金から控除しています。
(注6) 当社は、2024年10月3日を払込期日として第2回社債型種類株式を発行しました。
なお、当該新株発行に伴い、会社法規定に基づき資本金が100,000百万円、資本剰余金が100,000百万円それぞれ増加しました。同日付で、これと同額の資本金の額の減少を行い、資本剰余金に振り替えています。
また、新株の発行に係る直接発行費用3,784百万円を資本剰余金から控除しています。
(注7) 社債型種類株式は、固定配当の期間の定めがあり、かつ未払の配当金がある場合に未払分を翌期以降に累積して支払いますが、配当の任意繰延が可能であり買戻し義務がなく、清算による残余財産の分配時を除き現金またはその他の資本性金融資産の引渡しを回避する無条件の権利を有していることから、資本性金融商品に分類されます。
c. 社債型種類株式
社債型種類株式の概要は、以下の通りです。
(注1) 第1回社債型種類株式は、普通株式に優先し、配当年率は、2029年3月31日以前に終了する各事業年度に基準日が属する場合は2.500%、2029年4月1日以降に終了する各事業年度に基準日が属する場合は、各基準日が属する事業年度につき、その直前事業年度の末日の2営業日前の日(年率基準日)における1年国債金利に3.182%を加えた率とします。また、第1回社債型種類株式は、未払の優先配当金がある場合に未払分を翌期以降に繰り越して支払う「累積型」であり、当初設定された優先配当金以上の配当が行われない「非参加型」の商品となります。
(注2) 第2回社債型種類株式は、普通株式に優先し、配当年率は、2030年3月31日以前に終了する各事業年度に基準日が属する場合は3.200%、2030年4月1日以降、2050年3月31日以前に終了する各事業年度に基準日が属する場合は、各基準日が属する事業年度につき、その年率基準日における1年国債金利に2.960%、2050年4月1日以降に終了する各事業年度に基準日が属する場合は、各基準日が属する事業年度につき、その年率基準日における1年国債金利に3.710%を加えた率とします。また、第2回社債型種類株式は、未払の優先配当金がある場合に未払分を翌期以降に繰り越して支払う「累積型」であり、当初設定された優先配当金以上の配当が行われない「非参加型」の商品となります。
(注3) 原則として発行から5年経過後以降、当社が発行価格相当額に経過配当金等の調整を加えた金額の現金で取得(コール)できます。また、一般的なハイブリッド社債と同様、借換制限によって、当社が社債型種類株式を取得(コール)する際には、同等以上の資本性資金調達を行うこととされています。そのため、当社は社債型種類株式の取得条項の行使を行う場合に、再度社債型種類株式も発行できるように、当社の定款において第5回までの授権枠を設定しています。
(2) 資本剰余金
当社の資本剰余金は、法定準備金である資本準備金を含んでいます。
日本における会社法(以下「会社法」)では、資本性金融商品の発行に対しての払込みまたは給付の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本準備金に組み入れることが規定されています。また、会社法では資本準備金は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。
(3) 利益剰余金
当社の利益剰余金は、法定準備金である利益準備金を含んでいます。
会社法では、剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金および利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金または利益準備金として積み立てることが規定されています。積み立てられた利益準備金は、欠損の填補に充当できます。また、株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができます。
(4) 自己株式
自己株式の増減は、以下の通りです。
(注1) 2024年3月31日に終了した1年間において、2023年5月10日開催の取締役会決議に基づく自己株式の取得により、「自己株式」が56,179千株(取得価額100,000百万円)増加しました。
また、2025年3月31日に終了した1年間において、2024年4月25日開催の取締役会決議に基づき、2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき10株の割合で株式分割を行ったこと等により、「自己株式」が279,317千株増加しました。
(注2) 2024年3月31日に終了した1年間において、新株予約権の行使等により「自己株式」が19,120千株減少しました。この結果、「自己株式」27,175百万円の減少とともに、自己株式処分差損12,535百万円を「資本剰余金」の減少として認識しています。
また、2025年3月31日に終了した1年間において、新株予約権の行使等により「自己株式」が142,888千株減少しました。この結果、「自己株式」46,601百万円の減少とともに、自己株式処分差損22,610百万円を「資本剰余金」の減少として認識しています。
(注3) 2024年3月31日に終了した1年間において、2024年3月25日開催の取締役会決議に基づく「自己株式」の消却により、2024年3月29日に「自己株式」が44,850千株減少しました。この結果、「自己株式」71,134百万円の減少とともに、自己株式処分差損71,134百万円を「資本剰余金」の減少として認識しています。
(5) その他の包括利益累計額
その他の包括利益累計額の増減は、以下の通りです。
2024年3月31日に終了した1年間
2025年3月31日に終了した1年間
上記の金額は税効果考慮後であり、その他の包括利益の各項目に係る法人所得税の金額は、「注記40.その他の包括利益」をご参照ください。
34.配当金
配当金支払額は、以下の通りです。
2024年3月31日に終了した1年間
(1) 配当金支払額
(2) 基準日が2024年3月31日に終了した1年間に属する配当のうち、配当の効力発生日が2024年4月1日以降になるもの
(注1) 第1回社債型種類株式の配当年率は、2029年3月31日以前に終了する各連結会計年度に基準日が属する場合は2.500%、2029年4月1日以降に終了する各連結会計年度に基準日が属する場合は、各基準日が属する連結会計年度につき、その直前連結会計年度の末日の2営業日前の日(年率基準日)における1年国債金利に3.182%を加えた率とします。
(注2) 2024年3月31日を基準日とする第1回社債型種類株式優先配当金の額は、1年を366日とする日割計算となります。
2025年3月31日に終了した1年間
(1) 配当金支払額
(注1) 2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき10株の割合をもって株式分割を行いました。1株当たり配当額は当該株式分割前の金額を記載しています。
(注2) 第1回社債型種類株式の配当年率は、2029年3月31日以前に終了する各連結会計年度に基準日が属する場合は2.500%、2029年4月1日以降に終了する各連結会計年度に基準日が属する場合は、各基準日が属する連結会計年度につき、その直前連結会計年度の末日の2営業日前の日(年率基準日)における1年国債金利に3.182%を加えた率とします。
(注3) 2024年3月31日を基準日とする第1回社債型種類株式優先配当金の額は、1年を366日とする日割計算となります。
(2) 基準日が2025年3月31日に終了した1年間に属する配当のうち、配当の効力発生日が2025年4月1日以降になるもの
(注1) 2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき10株の割合をもって株式分割を行いました。1株当たり配当額については、当該株式分割後の金額を記載しています。
(注2) 第1回社債型種類株式の配当年率は、2029年3月31日以前に終了する各連結会計年度に基準日が属する場合は2.500%、2029年4月1日以降に終了する各連結会計年度に基準日が属する場合は、各基準日が属する連結会計年度につき、その直前連結会計年度の末日の2営業日前の日(年率基準日)における1年国債金利に3.182%を加えた率とします。
(注3) 第2回社債型種類株式の配当年率は、2030年3月31日以前に終了する各連結会計年度に基準日が属する場合は3.200%、2030年4月1日以降、2050年3月31日以前に終了する各事業年度に基準日が属する場合は、各基準日が属する事業年度につき、その年率基準日における1年国債金利に2.960%、2050年4月1日以降に終了する各事業年度に基準日が属する場合は、各基準日が属する事業年度につき、その年率基準日における1年国債金利に3.710%を加えた率とします。
35.株式に基づく報酬
当社は、株式に基づく報酬として、ストック・オプション制度および譲渡制限付株式報酬制度を導入しています。
株式に基づく報酬は、当社の株主総会または取締役会において承認された内容に基づき、当社グループの役員および従業員に付与されています。
また、ソフトバンクグループ㈱は、株式に基づく報酬として、ストック・オプション制度を導入しており、その一部について、同社の株主総会または取締役会において承認された内容に基づき、当社グループの役員および従業員に付与されています。
さらに、LINEヤフー㈱は、株式に基づく報酬として、ストック・オプション制度等を導入しており、LINEヤフー㈱および同社の関係会社の役員および従業員に付与されています。
株式に基づく報酬は、持分決済型株式報酬および現金決済型株式報酬として会計処理しています。株式に基づく報酬に係る費用および負債の認識額は以下の通りです。
株式に基づく報酬に係る費用
株式に基づく報酬から生じた負債
(1) ストック・オプション制度の内容
2024年3月31日に終了した1年間および2025年3月31日に終了した1年間において存在するストック・オプション制度は、以下の通りです。
a. ソフトバンク㈱
ソフトバンク㈱は当社および当社子会社の役員および従業員に対し、ストック・オプションを付与しており、当社グループの業績と、当社グループの役職員等の受ける利益を連動させることにより、対象者にインセンティブを与え、以て当社グループの業績を向上させることとともに、対象者と当社の株主の利害とを可及的に一致させることを目的に設計されています。
ストック・オプションの行使により付与される株式は、当社が発行する株式です。
なお、当社は2024年10月1日付で普通株式1株につき10株の割合で株式分割を行っています。各連結会計年度のストック・オプションについては、当該株式分割調整後の数値を記載しています。
(注1) 権利確定条件
本新株予約権は、当社の普通株式が2020年3月31日までに、金融商品取引所の開設する金融商品市場へ上場された場合に行使することができます。
また、本新株予約権者が行使可能な本新株予約権の数は、以下の通りです。
(a) 当初割当てを受けた本新株予約権の付与株式数の合計が30,000株以上120,000株未満の本新株予約権者が以下のⅰ乃至ⅲに掲げる時期に行使可能な本新株予約権の数は、以下に定める数に限られます。
ⅰ. 2020年4月1日から2021年3月31日までは、割り当てられた本新株予約権の数の30%まで
ⅱ. 2021年4月1日から2022年3月31日までは、上記ⅰに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の60%まで
ⅲ. 2022年4月1日から2025年3月31日までは、上記ⅰおよびⅱに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の100%まで
(b) 当初割当てを受けた本新株予約権の付与株式数の合計が120,000株以上の本新株予約権者が、以下のⅰ乃至ⅴに掲げる時期に行使可能な本新株予約権の数は、以下に定める数に限られます。
ⅰ. 2020年4月1日から2021年3月31日までは、割り当てられた本新株予約権の数の20%まで
ⅱ. 2021年4月1日から2022年3月31日までは、上記ⅰに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の40%まで
ⅲ. 2022年4月1日から2023年3月31日までは、上記ⅰおよびⅱに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の60%まで
ⅳ. 2023年4月1日から2024年3月31日までは、上記ⅰ乃至ⅲに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の80%まで
ⅴ. 2024年4月1日から2025年3月31日までは、上記ⅰ乃至ⅳに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の100%まで
なお、(a)および(b)の権利行使に際し、当社または当社子会社の取締役、使用人(執行役員を含む。)の地位をいずれも喪失した場合には、未行使の本新株予約権を行使できなくなります。ただし、任期満了による退任、定年退職その他正当な理由のある場合はこの限りではありません。
(注2) 権利確定条件
勤務期間の要件を満たした場合に権利が確定し、権利確定期間は約2年間です。
なお、権利行使に際し、当社または当社子会社の取締役、使用人(執行役員を含む。)の地位をいずれも喪失した場合には、未行使の本新株予約権を行使できなくなります。ただし、任期満了による退任、定年退職その他正当な理由のある場合はこの限りではありません。
(注3) 権利確定条件
本新株予約権者が行使可能な本新株予約権の数は、以下の通りです。
(a) 当初割当てを受けた本新株予約権の付与株式数の合計が30,000株以上120,000株未満の本新株予約権者が以下のⅰ乃至ⅲに掲げる時期に行使可能な本新株予約権の数は、以下に定める数に限られます。
ⅰ. 2023年4月1日から2024年3月31日までは、割り当てられた本新株予約権の数の30%まで
ⅱ. 2024年4月1日から2025年3月31日までは、上記ⅰに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の60%まで
ⅲ. 2025年4月1日から2028年3月31日までは、上記ⅰおよびⅱに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の100%まで
(b) 当初割当てを受けた本新株予約権の付与株式数の合計が120,000株以上の本新株予約権者が以下のⅰ乃至ⅴに掲げる時期に行使可能な本新株予約権の数は、当該規定に定める数に限られるものとします。但し、行使可能な本新株予約権の数に1個未満の端数が生じる場合は、これを切り捨てた数とします。
ⅰ. 2023年4月1日から2024年3月31日までは、割り当てられた本新株予約権の数の20%まで
ⅱ. 2024年4月1日から2025年3月31日までは、上記ⅰに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の40%まで
ⅲ.2025年4月1日から2026年3月31日までは、上記ⅰおよびⅱに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の60%まで
ⅳ. 2026年4月1日から2027年3月31日までは、上記ⅰ乃至ⅲに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の80%まで
ⅴ. 2027年4月1日から2028年3月31日までは、上記ⅰ乃至ⅳに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の100%まで
なお、(a)および(b)の権利行使に際し、当社または当社子会社の取締役、使用人(執行役員を含む。)の地位をいずれも喪失した場合には、未行使の本新株予約権を行使できなくなります。ただし、任期満了による退任、定年退職その他正当な理由のある場合はこの限りではありません。
(注4) 権利確定条件
本新株予約権者が以下のⅰ乃至ⅴに掲げる時期に行使可能な本新株予約権の数は、以下の通りです。
ⅰ. 2023年4月1日から2024年3月31日までは、割り当てられた本新株予約権の数の20%まで
ⅱ. 2024年4月1日から2025年3月31日までは、上記ⅰに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の40%まで
ⅲ. 2025年4月1日から2026年3月31日までは、上記ⅰおよびⅱに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の60%まで
ⅳ. 2026年4月1日から2027年3月31日までは、上記ⅰ乃至ⅲに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の80%まで
ⅴ. 2027年4月1日から2028年3月31日までは、上記ⅰ乃至ⅳに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の100%まで
なお、権利行使に際し、当社または当社子会社の取締役、使用人(執行役員を含む。)の地位をいずれも喪失した場合には、未行使の本新株予約権を行使できなくなります。ただし、任期満了による退任、定年退職その他正当な理由のある場合はこの限りではありません。
(注5) 権利確定条件
勤務期間の要件を満たした場合に権利が確定し、権利確定期間は2023年7月31日までの約2年間です。
なお、権利行使に際し、当社の取締役、使用人(執行役員を含む。)または顧問の地位をいずれも喪失した場合には、未行使の本新株予約権を行使できなくなります。ただし、任期満了による退任、定年退職その他正当な理由のある場合はこの限りではありません。
(注6) 権利確定条件
勤務期間の要件を満たした場合に権利が確定し、権利確定期間は2024年7月31日までの約2年間です。
なお、権利行使に際し、当社の取締役、使用人(執行役員を含む。)または顧問の地位をいずれも喪失した場合には、未行使の本新株予約権を行使できなくなります。ただし、任期満了による退任、定年退職その他正当な理由のある場合はこの限りではありません。
(注7) 権利確定条件
勤務期間の要件を満たした場合に権利が確定し、権利確定期間は2025年7月31日までの約2年間です。
なお、権利行使に際し、当社の取締役、使用人(執行役員を含む。)または顧問の地位をいずれも喪失した場合には、未行使の本新株予約権を行使できなくなります。ただし、任期満了による退任、定年退職その他正当な理由のある場合はこの限りではありません。
(注8) 権利確定条件
勤務期間の要件を満たした場合に権利が確定し、権利確定期間は2026年7月31日までの約2年間です。
なお、権利行使に際し、当社の取締役、使用人(執行役員を含む。)または顧問の地位をいずれも喪失した場合には、未行使の本新株予約権を行使できなくなります。ただし、任期満了による退任、定年退職その他正当な理由のある場合はこの限りではありません。
(注9) 権利確定条件
本新株予約権者が行使可能な本新株予約権の数は、以下の通りです。
(a) 当初割当てを受けた本新株予約権の付与株式数の合計が30,000株以上120,000株未満の本新株予約権者が以下のⅰ乃至ⅲに掲げる時期に行使可能な本新株予約権の数は、以下に定める数に限られます。
ⅰ. 2027年4月1日から2028年3月31日までは、割り当てられた本新株予約権の数の30%まで
ⅱ. 2028年4月1日から2029年3月31日までは、上記ⅰに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の60%まで
ⅲ. 2029年4月1日から2032年3月31日までは、上記ⅰおよびⅱに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の100%まで
(b) 当初割当てを受けた本新株予約権の付与株式数の合計が120,000株以上の本新株予約権者が以下のⅰ乃至ⅴに掲げる時期に行使可能な本新株予約権の数は、当該規定に定める数に限られるものとします。但し、行使可能な本新株予約権の数に1個未満の端数が生じる場合は、これを切り捨てた数とします。
ⅰ. 2027年4月1日から2028年3月31日までは、割り当てられた本新株予約権の数の20%まで
ⅱ. 2028年4月1日から2029年3月31日までは、上記ⅰに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の40%まで
ⅲ.2029年4月1日から2030年3月31日までは、上記ⅰおよびⅱに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の60%まで
ⅳ. 2030年4月1日から2031年3月31日までは、上記ⅰ乃至ⅲに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の80%まで
ⅴ. 2031年4月1日から2032年3月31日までは、上記ⅰ乃至ⅳに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の100%まで
なお、(a)および(b)の権利行使に際し、当社または当社子会社の取締役、使用人(執行役員を含む)の地位をいずれも喪失した場合には、未行使の本新株予約権を行使できなくなります。ただし、任期満了による退任、定年退職その他正当な理由のある場合はこの限りではありません。
b. ソフトバンクグループ㈱
ソフトバンクグループ㈱は持分決済型の株式に基づく報酬としてストック・オプション制度を導入しています。
同社は当社グループの役員および従業員に対し、ストック・オプションを付与しています。
ストック・オプションの行使により付与される株式は、同社が発行する株式です。
なお、同社は、2019年6月28日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っています。
各連結会計年度のストック・オプションについては、当該株式分割調整後の数値を記載しています。
(注1) 権利確定条件
勤務期間の要件を満たした場合に権利が確定し、権利確定期間は2年間です。
権利確定に際し、付与日から権利確定日まで在籍していることが求められ、権利確定後であっても退職した場合は権利を失効します。
(注2) 権利確定条件
勤務期間の要件を満たした場合に権利が確定し、権利確定期間は3年間です。
また、当初割当てを受けた本新株予約権の付与株式数の合計が400株以上の本新株予約権者が以下のⅰ乃至ⅳに掲げる時期に行使可能な本新株予約権の数は、以下に定める数に限られます。但し、行使可能な本新株予約権の数に1個未満の端数が生じる場合は、これを切り捨てた数とします。
ⅰ. 2021年9月1日から2022年8月31日までは、割り当てられた本新株予約権の数の25%まで
ⅱ. 2022年9月1日から2023年8月31日までは、上記ⅰに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の50%まで
ⅲ. 2023年9月1日から2024年8月31日までは、上記ⅰおよびⅱに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の75%まで
ⅳ. 2024年9月1日から2025年8月31日までは、上記ⅰ乃至ⅲに掲げる期間に行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の100%まで
権利確定に際し、付与日から権利確定日まで在籍していることが求められ、権利確定後であっても退職した場合は権利を失効します。
c. LINEヤフー㈱
LINEヤフー㈱は持分決済型の株式に基づく報酬としてストック・オプション制度を導入しています。
同社は同社および同社関係会社の役員および従業員に対し、ストック・オプションを付与しています。
ストック・オプションの行使により付与される株式は、同社が発行する株式です。
(注1) LINEヤフー㈱および同社の関係会社の役職員に対して発行する新株予約権
2019年12月23日に締結された経営統合後の同社グループのガバナンス・運営等について定めた資本提携契約書に基づき、Aホールディングス㈱(旧社名:LINE㈱)および同社の関係会社の役職員を対象として発行していたストック・オプションと同等の規模感を持つ代替の報酬制度として、LINEヤフー㈱および同社の関係会社の役職員を対象に同社が新たに発行したストック・オプションです。
(注2) 権利確定条件
新株予約権者は、権利行使時においてもLINEヤフー㈱および同社の関係会社の取締役の地位にあることを要します。但し、LINEヤフー㈱および同社の関係会社における取締役の地位を任期満了により退任した場合または同社が正当な理由があると認めた場合はこの限りではありません。
同社普通株式の株価が以下のⅰ乃至ⅲに定める条件を満たす場合に限り、当該ⅰ乃至ⅲに掲げる個数の新株予約権を行使することができます。
ⅰ. 2022年7月29日から2025年7月29日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間(LINEヤフー㈱普通株式の普通取引が成立しない日を除く。以下ⅰ乃至ⅲにおいて同じ。)の東京証券取引所における同社普通株式の普通取引の終値の平均値が、640円(以下、基準株価という。)を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の20%
ⅱ. 2023年7月29日から2026年7月29日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の東京証券取引所における同社普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の30%
ⅲ. 2024年7月29日から2027年7月29日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の東京証券取引所における同社普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の50%
権利行使期間(2022年7月29日から2029年7月8日とする。但し、行使期間の最終日が同社の休日に当たるときは、その前営業日を最終日とする。)にかかわらず、新株予約権者は、新株予約権を、次の各号に掲げる期間(いずれの期間も、初日および末日を含むものとする。)において、すでに行使した新株予約権を含めて当該各号に掲げる限度において行使することができます。この場合において、かかる割合に基づき算出される行使可能な新株予約権の個数につき1個未満の端数が生ずる場合には、かかる端数を切り捨てた個数の新株予約権についてのみ行使することができるものとします。
1.2022年7月29日~2029年7月8日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の20%行使可能
2.2023年7月29日~2029年7月8日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の50%行使可能
3.2024年7月29日~2029年7月8日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の100%行使可能
(注3) 権利確定条件
新株予約権者は、権利行使時においてもLINEヤフー㈱および同社の関係会社の取締役、監査役、執行役、執行役員又は従業員の地位にあることを要します。但し、LINEヤフー㈱および同社の関係会社における取締役、監査役又は執行役の地位を任期満了により退任した場合または同社が正当な理由があると認めた場合はこの限りではありません。
権利行使期間(2022年7月29日から2029年7月8日とする。但し、行使期間の最終日が同社の休日に当たるときは、その前営業日を最終日とする。)にかかわらず、新株予約権者は、新株予約権を、次の各号に掲げる期間(いずれの期間も、初日および末日を含むものとする。)において、すでに行使した新株予約権を含めて当該各号に掲げる限度を原則とする個数において行使することができます。この場合において、かかる割合に基づき算出される行使可能な新株予約権の個数につき1個未満の端数が生ずる場合には、かかる端数を切り捨てた個数の新株予約権についてのみ行使することができるものとします。
1.2022年7月29日~2029年7月8日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の20%行使可能
2.2023年7月29日~2029年7月8日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の50%行使可能
3.2024年7月29日~2029年7月8日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の100%行使可能
(注4) 権利確定条件
新株予約権者は、権利行使時においてもLINEヤフー㈱および同社の関係会社の取締役の地位にあることを要します。但し、LINEヤフー㈱および同社の関係会社における取締役の地位を任期満了により退任した場合または同社が正当な理由があると認めた場合はこの限りではありません。
同社普通株式の株価が以下のⅰ乃至ⅲに定める条件を満たす場合に限り、当該ⅰ乃至ⅲに掲げる個数の新株予約権を行使することができます。
ⅰ. 2023年11月5日から2026年11月5日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間(LINEヤフー㈱普通株式の普通取引が成立しない日を除く。以下ⅰ乃至ⅲにおいて同じ。)の東京証券取引所における同社普通株式の普通取引の終値の平均値が、640円(以下、基準株価という。)を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の20%
ⅱ. 2024年11月5日から2027年11月5日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の東京証券取引所における同社普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の30%
ⅲ. 2025年11月5日から2028年11月5日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の東京証券取引所における同社普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の50%
権利行使期間(2023年11月5日から2030年11月5日とする。但し、行使期間の最終日が同社の休日に当たるときは、その前営業日を最終日とする。)にかかわらず、新株予約権者は、新株予約権を、次の各号に掲げる期間(いずれの期間も、初日および末日を含むものとする。)において、すでに行使した新株予約権を含めて当該各号に掲げる限度において行使することができます。この場合において、かかる割合に基づき算出される行使可能な新株予約権の個数につき1個未満の端数が生ずる場合には、かかる端数を切り捨てた個数の新株予約権についてのみ行使することができるものとします。
1.2023年11月5日~2030年11月5日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の20%行使可能
2.2024年11月5日~2030年11月5日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の50%行使可能
3.2025年11月5日~2030年11月5日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の100%行使可能
(注5) 権利確定条件
新株予約権者は、権利行使時においてもLINEヤフー㈱および同社の関係会社の取締役、監査役、執行役、執行役員又は従業員の地位にあることを要します。但し、LINEヤフー㈱および同社の関係会社における取締役、監査役、執行役、執行役員の地位を任期満了により退任した場合または同社が正当な理由があると認めた場合はこの限りではありません。
権利行使期間(2023年11月5日から2030年11月5日とする。但し、行使期間の最終日が同社の休日に当たるときは、その前営業日を最終日とする。)にかかわらず、新株予約権者は、新株予約権を、次の各号に掲げる期間(いずれの期間も、初日及び末日を含むものとする。)において、すでに行使した新株予約権を含めて当該各号に掲げる限度において行使することができます。この場合において、かかる割合に基づき算出される行使可能な新株予約権の個数につき1個未満の端数が生ずる場合には、かかる端数を切り捨てた個数の新株予約権についてのみ行使することができるものとします。
1.2023年11月5日~2030年11月5日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の20%行使可能
2.2024年11月5日~2030年11月5日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の50%行使可能
3.2025年11月5日~2030年11月5日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の100%行使可能
(注6) 権利確定条件
新株予約権者は、権利行使時においてもLINEヤフー㈱および同社の関係会社の取締役、監査役、執行役、執行役員又は従業員の地位にあることを要します。但し、LINEヤフー㈱および同社の関係会社における取締役、監査役、執行役、執行役員の地位を任期満了により退任した場合または同社が正当な理由があると認めた場合はこの限りではありません。
新株予約権者は、同社普通株式の株価が以下のⅰ乃至ⅲに定める条件を満たす場合に限り、当該ⅰ乃至ⅲに掲げる個数の新株予約権を行使することができます。
ⅰ. 2024年11月11日から2027年11月11日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間(LINEヤフー㈱普通株式の普通取引が成立しない日を除く。以下ⅰ乃至ⅲにおいて同じ。)の東京証券取引所における同社普通株式の普通取引の終値の平均値が、640円(以下、基準株価という。)を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の20%
ⅱ.2025年11月11日から2028年11月11日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の東京証券取引所におけるLINEヤフー㈱普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の30%
ⅲ.2026年11月11日から2029年11月11日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の東京証券取引所におけるLINEヤフー㈱普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の50%
権利行使期間(2024年11月11日から2031年10月24日とする。但し、行使期間の最終日が同社の休日に当たるときは、その前営業日を最終日とする。)にかかわらず、新株予約権者は、新株予約権を、次の各号に掲げる期間(いずれの期間も、初日及び末日を含むものとする。)において、すでに行使した新株予約権を含めて当該各号に掲げる限度において行使することができます。この場合において、かかる割合に基づき算出される行使可能な新株予約権の個数につき1個未満の端数が生ずる場合には、かかる端数を切り捨てた個数の新株予約権についてのみ行使することができるものとします。
1.2024年11月11日~2031年10月24日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の20%行使可能
2.2025年11月11日~2031年10月24日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の50%行使可能
3.2026年11月11日~2031年10月24日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の100%行使可能
(注7) 権利確定条件
新株予約権者は、新株予約権の権利行使時においてもLINEヤフー㈱および同社の関係会社の取締役、監査役、執行役、執行役員又は使用人の地位にあることを要します。ただし任期満了等同社取締役会が正当な理由があると認めた場合にはこの限りではありません。その他新株予約権の行使の条件は、同社と新株予約権者との間で締結する「新株予約権割当契約書」に定めるところによります。
(2) 期中に付与したストック・オプションの公正価値
期中に付与されたストック・オプションについて、測定日時点の加重平均公正価値と公正価値の測定方法は、以下の通りです。
a. ソフトバンク㈱
2024年3月31日に終了した1年間に当社の役員および従業員に付与されたストック・オプションの測定日時点の加重平均公正価値は138円です。
2025年3月31日に終了した1年間に当社の役員および従業員に付与されたストック・オプションの測定日時点の加重平均公正価値は2024年7月付与分は183円、2024年8月付与分は9円です。
公正価値の測定方法において使用した評価技法、主な基礎数値および公正価値の測定方法は、以下の通りです。
(注)満期までの期間に応じた直近の期間に係る株価実績に基づき算定しています。
b. ソフトバンクグループ㈱
期中に付与したストック・オプションはありません。
c. LINEヤフー㈱
期中に付与したストック・オプションはありません
(3) 期中におけるストック・オプションの増減および期末におけるストック・オプションの状況
期中におけるストック・オプションの増減および期末におけるストック・オプションの状況は、以下の通りです。
a. ソフトバンク㈱
なお、2025年3月31日における未行使残高の状況は以下の通りです。
b. ソフトバンクグループ㈱
なお、2025年3月31日における未行使残高の状況は以下の通りです。
c. LINEヤフー㈱
なお、2025年3月31日における未行使残高の状況は以下の通りです。
(4) 期中に権利が行使されたストック・オプション
期中に権利が行使されたストック・オプションの権利行使時の加重平均株価は、以下の通りです。
a. ソフトバンク㈱
b. ソフトバンクグループ㈱
c. LINEヤフー㈱
(5) 譲渡制限付株式報酬制度
当社は譲渡制限のある株式により報酬を付与する譲渡制限付株式報酬制度(以下「本制度」)を導入しており、譲渡制限付株式の公正価値は付与日の当社普通株式の株価を参照して測定し、持分決済型として会計処理しています。
本制度は本割当株式の割当てを受けた日にて権利が確定し、付与対象取締役等が当社の役員等の地位のいずれの地位からも退任する日までの間、本割当株式について、譲渡、担保権の設定その他の処分をしてはならないこととしております。
2024年3月31日に終了した1年間および2025年3月31日に終了した1年間において発生した本制度の内容は、以下の通りです。
36.売上高
(1) 売上高の内訳
売上高の内訳は、以下の通りです。
(注1) 売上高の内訳は、外部顧客への売上高を表示しています。
(注2) 売上高の内訳には、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」以外のその他の源泉(主にファイナンスに含まれるPayPayカード㈱の金融事業およびエンタープライズのリース取引)から生じる売上高が含まれており、2024年3月31日に終了した1年間は196,943百万円、2025年3月31日に終了した1年間は202,785百万円です。
(注3) エンタープライズのモバイルおよびソリューション等には、サービス売上および物販等売上が含まれています。2024年3月31日に終了した1年間のサービス売上は493,959百万円、物販等売上は146,266百万円、2025年3月31日に終了した1年間のサービス売上は559,582百万円、物販等売上は165,864百万円です。
(注4) 2024年6月30日に終了した3カ月間において、「コンシューマ」に区分されていた一部の子会社を「その他」に移管しました。これに伴い、2024年3月31日に終了した1年間における「コンシューマ」および「その他」の売上高の内訳すべてを遡及修正しています。
(注5) 2024年6月30日に終了した3カ月間において、「エンタープライズ」の管理区分を見直し、「エンタープライズ」の一部サービスについて管理区分間で移管を行い、また、グループシナジー強化を目的として、SBテクノロジー㈱およびサイバートラスト㈱等を「その他」から「エンタープライズ」に移管しました。これに伴い、2024年3月31日に終了した1年間における「エンタープライズ」および「その他」の売上高の内訳すべてを遡及修正しています。
(注6) 2024年12月31日に終了した3カ月間において、「メディア・EC」の管理区分を見直し、「メディア」に区分されていた一部のサービスを「コマース」に移管しました。これに伴い、2024年3月31日に終了した1年間における「メディア」および「コマース」の売上高の内訳すべてを遡及修正しています。
(2) 契約残高
契約残高の内訳は、以下の通りです。
契約資産は、当社グループが顧客に移転した財またはサービスと交換に受け取る対価に対する当社グループの権利であり(当該権利について、時の経過以外の条件が残っているもの)、主に、以下のものが含まれています。
・各種キャンペーンにおいて、取引価格の減額として取引価格の合計に含めている金額があります。当該取引価格の合計を各履行義務へ配分して、各履行義務の充足と交換に受け取る対価に対する当社グループの権利のうち、債権を除く金額を契約資産として認識しています。
契約負債は、当社グループが顧客に財またはサービスを移転する義務のうち、当社グループが顧客からすでに対価を受け取っているものであり、主に、以下のものが含まれています。
・新規契約時および機種変更時に顧客から受領する契約事務手数料収入および機種変更手数料収入は契約負債として認識しています。
・サービスの対価として、顧客からすでに受け取っている前受金等を契約負債として認識しています。
なお、2024年3月31日および2025年3月31日に終了した1年間に認識した売上高のうち、期首現在の契約負債残高に含まれていた金額は、それぞれ86,668百万円、95,628百万円です。
また、2024年3月31日および2025年3月31日に終了した1年間において、顧客との契約から生じた債権について認識した減損損失は、それぞれ14,095百万円、14,380百万円です。
(3) 未充足の履行義務に配分された取引価格
2025年3月31日における未充足(または部分的に未充足)の履行義務に配分した取引価格の総額は、142,368百万円(2024年3月31日は139,449百万円)です。当該履行義務の主なものは、法人事業のモバイルサービスおよび携帯端末レンタルサービスから生じており、主に3年程度で認識されると見込まれています。
なお、当社グループは、IFRS第15号第121項における実務上の便法を使用し、以下の残存履行義務に関する取引価格を含めていません。
・予想される残存期間が1年以内である契約の取引価格
・従量課金などのサービス提供量に直接対応する金額で顧客から対価を受ける契約の取引価格
37.売上原価および販売費及び一般管理費
「売上原価」および「販売費及び一般管理費」の性質別内訳は、以下の通りです。
(注1) 「減価償却費及び償却費」は、連結財政状態計算書上「その他の非流動資産」に含まれる長期前払費用の償却額を含みます。
(注2) 2024年3月31日に終了した1年間において、独立掲記していた「固定資産除却損」は、金額的重要性が乏しくなったため、2025年3月31日に終了した1年間より「その他」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、2024年3月31日に終了した1年間の注記の組み替えを行っています。
38. その他の営業収益およびその他の営業費用
「その他の営業収益」および「その他の営業費用」の内訳は、以下の通りです。
(注) 2024年3月31日に終了した1年間における内容は、日本郵政インフォメーションテクノロジー㈱との訴訟に係る損失見込額の戻し入れです。詳細は「注記44.偶発事象 (3) 訴訟」をご参照ください。
39. 金融収益および金融費用
(1) 金融収益
金融収益の内訳は、以下の通りです。
(2) 金融費用
金融費用の内訳は、以下の通りです。
(注1) 支払利息は、主に償却原価で測定する金融負債から生じており、2024年3月31日に終了した1年間において、リース負債に係る金利費用が9,659百万円、2025年3月31日に終了した1年間において、リース負債に係る金利費用が22,761百万円含まれています。
(注2) 訴訟損失引当金繰入額は、日本郵政インフォメーションテクノロジー㈱との訴訟に係る遅延損害金の支払いに備えるため計上した損失見込額です。2024年3月31日に終了した1年間において東京高等裁判所の判決により戻し入れています。詳細は「注記44.偶発事象 (3)訴訟」をご参照ください。
40. その他の包括利益
その他の包括利益に含まれている、各項目別の当期発生額および損益の組替調整額ならびに税効果の影響は、以下の通りです。
2024年3月31日に終了した1年間
2025年3月31日に終了した1年間
41. 1株当たり利益
「基本的1株当たり純利益」および「希薄化後1株当たり純利益」は、以下の通りです。
(1) 基本的1株当たり純利益
(2) 希薄化後1株当たり純利益
(注1)2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき10株の割合をもって株式分割を行いました。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、「基本的1株当たり純利益」および「希薄化後1株当たり純利益」を算定しています。
(注2)社債型種類株式に係る種類株主への配当支払予定額です。
42.連結キャッシュ・フロー計算書の補足情報
(1) 有形固定資産及び無形資産の取得による支出の範囲
「有形固定資産及び無形資産の取得による支出」は、連結財政状態計算書上の「その他の非流動資産」に含まれる長期前払費用の取得による支出を含みます。
(2) リースに係るキャッシュ・アウト・フロー
2025年3月31日に終了した1年間におけるリースに係るキャッシュ・アウト・フローの合計は192,882百万円(2024年3月31日に終了した1年間は203,997百万円)です。
(3) 重要な非資金取引
重要な非資金取引(現金及び現金同等物を使用しない投資および財務取引)は、以下の通りです。
a.ストック・オプションの発行
当社は、2024年3月31日に終了した1年間および2025年3月31日に終了した1年間において、当社グループの役員および従業員に対し、持分決済型のストック・オプションを付与しています。当ストック・オプションは、現金対価を伴わない付与のため、非資金取引に該当します。詳細については、「注記35.株式に基づく報酬」をご参照ください。
b.リース取引
2024年3月31日に終了した1年間に行われたリース取引に伴う使用権資産の増加194,673百万円(リース開始日以前に支払ったリース料および当初直接コストを除く)は非資金取引に該当します。
2025年3月31日に終了した1年間に行われたリース取引に伴う使用権資産の増加181,812百万円(リース開始日以前に支払ったリース料および当初直接コストを除く)は非資金取引に該当します。
c.その他の非資金取引
2025年3月31日に終了した1年間に行われた、4.9GHz帯特定基地局開設に関する「無形資産」の取得に係る「営業債務及びその他の債務」および「その他の金融負債」の増加の合計65,047百万円は、非資金取引に該当します。
43.関連当事者
(1) 関連当事者間取引
当社グループと関連当事者との取引は、以下の通りです。
2024年3月31日
取引条件および取引条件の決定方針等
(注1) 会社法に基づき、2018年3月6日、2018年3月27日および2021年6月22日の取締役会において決議されたストック・オプションの当事業年度における権利行使を記載しています。なお、取引金額はストック・オプションの権利行使による付与株式数に払込金額を乗じた金額を記載しています。
(注2) 貸付利率は市場金利および借入期間に類似する当社での実績借入利率を勘案して合理的に算定した固定金利1.03%から1.10%、返済条件は貸付日の属する年度から5年後の年度末を弁済期日とする満期一括返済で、合意による5年間の期間延長および借入人の選択による期限前弁済が可能です。また、借入人は本貸付金残高を上限として資金を当社へ預託することが可能で、預託した場合の利率は貸付利率と同一です。預託金の残高の減少は貸付金利息との相殺によるものです。
(注3) 本取引については、借入人が保有する本貸付金により購入した当社の株式を担保に設定しています。
(注4) 弁済期日前に担保の公正価値が貸付金残高の一定割合を下回った場合には、当社は借入人に対し追加担保資産の差し入れを要求することができます。また、上記に該当する場合、当社は一定の範囲で借入人の将来の当社グループの報酬等の一部を保留し、貸付金の弁済に充てる権利(以下、「追加的権利」)を有しています。
(注5) 弁済期限到来金額のうち担保実行および追加的権利を行使した場合の不足額の金額について、取締役である孫 正義による保証が付与されています。
(注6) 取引条件は、市場価格および役務提供内容等を勘案し、交渉の上決定しています。
2025年3月31日
取引条件および取引条件の決定方針等
(注1) 会社法に基づき、2018年3月6日、2018年3月27日および2021年6月22日の取締役会において決議されたストック・オプションの当事業年度における権利行使を記載しています。なお、取引金額はストック・オプションの権利行使による付与株式数に払込金額を乗じた金額を記載しています。
(注2) 貸付利率は市場金利および借入期間に類似する当社での実績借入利率を勘案して合理的に算定した固定金利1.03%から1.10%、返済条件は貸付日の属する年度から5年後の年度末を弁済期日とする満期一括返済で、合意による5年間の期間延長および借入人の選択による期限前弁済が可能です。また、借入人は本貸付金残高を上限として資金を当社へ預託することが可能で、預託した場合の利率は貸付利率と同一です。預託金の残高の減少は貸付金との相殺によるものです。
(注3) 本取引については、借入人が保有する本貸付金により購入した当社の株式を担保に設定しています。
(注4) 弁済期日前に担保の公正価値が貸付金残高の一定割合を下回った場合には、当社は借入人に対し追加担保資産の差し入れを要求することができます。また、上記に該当する場合、当社は一定の範囲で借入人の将来の当社グループの報酬等の一部を保留し、貸付金の弁済に充てる権利(以下、「追加的権利」)を有しています。
(注5) 弁済期限到来金額のうち担保実行および追加的権利を行使した場合の不足額の金額について、取締役である孫 正義による保証が付与されています。
(注6) 取引条件は、市場価格および役務提供内容等を勘案し、交渉の上決定しています。
(2) 主要な経営幹部に対する報酬
主要な経営幹部に対する報酬は、以下の通りです。
(注1) 主要な経営幹部に対する報酬は、当社の取締役に対する報酬です。
(注2) 2024年3月31日に終了した1年間および2025年3月31日に終了した1年間において、主要な経営幹部に対する重要な退職給付、その他の長期給付、解雇給付はありません。
(注3) 宮内 謙氏は2024年6月20日付で退任のため、権利が確定したストック・オプション額は株式報酬に含めています。
44.偶発事象
(1) 貸出コミットメント
当社グループの貸出コミットメントは、主に当社グループのクレジットカード会員へのショッピングおよびキャッシングの利用限度額であり、貸出コミットメントの総額および貸出未実行残高は、以下の通りです。
なお、当該利用限度額は、クレジットカード会員がその範囲内で随時利用できるため利用されない額もあり、かつ、当社グループが任意に増減させることができるため、貸出未実行残高は必ずしも全額が貸出実行されるものではありません。また、当該貸出コミットメントの未実行残高の期日は、要求払いのため1年以内となります。
(2) 保証債務
当社グループは、債務保証を以下の通り行っています。
上記保証債務契約の履行により発生しうる予想信用損失については、金額的に重要性がないと見込まれるため、計上していません。
(3) 訴訟
当社グループは、現在係争中の複数の訴訟等の当事者となっています。その最終結果について以下の訴訟を含め合理的に見積ることが困難な訴訟等については、引当金を計上していません。当社グループは、これらの訴訟等の結果が、現在入手可能な情報に基づき、当社グループの財政状態および経営成績に重大な悪影響を及ぼすものであるとは想定していません。
a. 当社は、2015年4月30日に、日本郵政インフォメーションテクノロジー㈱(以下「JPiT」)を被告として、全国の郵便局等2万7千拠点を結ぶ通信ネットワークを新回線(5次PNET)へ移行するプロジェクトに関してJPiTから受注した通信回線の敷設工事等の追加業務に関する報酬等の支払いを求める訴訟を東京地方裁判所に提起しました。
当社は、2013年2月7日付で締結した契約により、全国の日本郵政グループの事業所拠点へ通信回線を整備する業務等をJPiTから受注し、その業務を遂行してきましたが、JPiTからの要請により、当初の契約における受注業務の範囲を超える業務も実施してきました。
当社は、この追加業務に関する報酬等について、JPiTとの間で、これまで長期間にわたり交渉を継続してきましたが、協議による解決には至りませんでした。このため、やむを得ず、当該追加業務に関する報酬等の支払いを求めて訴訟を提起したものです。
b. 当社は、2015年4月30日に、JPiTを原告、当社および㈱野村総合研究所(以下「NRI」)を共同被告とする訴訟の提起を受けました。
JPiTは、当該訴訟において、当社およびNRIに対し、上記a.に記載の5次PNETへ移行するプロジェクトに関して両社に発注した業務の履行遅滞等に伴い損害が生じたとして、連帯してその賠償をするように求めています。
なお、当該訴訟は、2015年7月29日付で、上記b.の訴訟を上記a.の訴訟に併合する決定がありました。
その後、2022年9月9日に東京地方裁判所において、JPiTから当社へ追加業務に関する報酬等1,921百万円および遅延損害金の支払い、ならびに当社からJPiTへ損害金10,854百万円および遅延損害金の支払いを命じる判決がありました。当社およびJPiTは当該判決を不服として、東京高等裁判所へ控訴し、2024年3月21日に同裁判所において、JPiTから当社へ追加業務に関する報酬等65百万円および遅延損害金の支払いを命じるとともに、JPiTの請求をすべて棄却する判決がありました。
当社およびJPiTは、当該判決について最高裁判所へ上告および上告受理申立てを行っています。
東京高等裁判所の判決に基づき、連結財政状態計算書上、前々年度より計上していた損害金8,984百万円および遅延損害金10,192百万円の合計19,176百万円を「流動負債」の「引当金(流動)」で戻し入れています。また、2024年3月31日に終了した1年間において、連結損益計算書上、損害金8,984百万円は「その他の営業費用」、遅延損害金10,192百万円は「金融費用」で戻し入れています。
45.購入コミットメント
財・サービスの購入に関するコミットメントは以下の通りです。
(注) 「その他」には、主として電力の仕入、業務委託およびデータセンターにおけるユーティリティー(電気、ガス、水)設備使用料に関する未履行の契約に関するものが含まれています。
46.重要な後発事象
LINE Bank Taiwan Limitedへの増資による子会社化
(1)取引の概要
当社の子会社であるLINEヤフー㈱(以下、「LY」)は、LYの子会社であるLINE Financial Taiwan Limited(以下、「LFT」)を通じて、LYの持分法適用会社であるLINE Bank Taiwan Limited(以下、「LBT」)に対して27億4,500万台湾ドルの増資を行い、274,500千株の普通株式を追加取得することを2025年4月10日に決定しました。
この増資は、LBTが台湾で運営する銀行サービス「LINE Bank」におけるサービスの推進および当社グループとの更なる連携強化を目的として実施され、2025年6月に増資を完了しました。
なお、増資の完了日をもって、LFTが所有するLBTの普通株式数は1,023,000千株、議決権所有割合は51.2%となり、過半数を上回ることから、LYはLBTに対する支配を獲得し、LBTは新たに当社グループの子会社となりました。
(2)被取得企業の概要
名称 LINE Bank Taiwan Limited
事業内容 インターネット専業銀行
(3)支配獲得日
2025年6月
本件が当社グループに与える影響につきましては、現在精査中となります。
47.連結財務諸表の承認
本連結財務諸表は、2025年6月24日に当社代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮川 潤一および当社最高財務責任者 藤原 和彦によって承認されています。
(2) 【その他】
2025年3月31日に終了した1年間における半期情報等
(注1) 2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき10株の割合をもって株式分割を行いました。当連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、「基本的1株当たり純利益」を算定しています。
(注2) 基本的1株当たり純利益に使用する純利益は、「親会社の所有者に帰属する純利益」からソフトバンク㈱の普通株主に帰属しない金額を控除し、算定しています。
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
【電気通信事業営業費用明細表】
(注) 1 「事業費」には、「営業費」、「施設保全費」および「試験研究費」が含まれています。
2 「人件費」には、退職給付費用が含まれています。
3 「雑費」には、代理店手数料が含まれています。
4 「貸倒損失」には、貸倒引当金繰入額が含まれています。
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1 有価証券の評価基準および評価方法
(1) 子会社株式および関連会社株式
移動平均法による原価法
(2) その他有価証券
a. 市場価格のない株式等以外のもの
時価法
(評価差額は、全部純資産直入法により処理し、売却原価は、移動平均法により算定)
b. 市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
2 デリバティブの評価基準および評価方法
時価法
3 棚卸資産の評価基準および評価方法
主として移動平均法による原価法
(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
4 固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を含む)
定額法により償却しています。
なお、主な耐用年数は次の通りです。
(2) 無形固定資産(リース資産を含む)
定額法により償却しています。
なお、主な耐用年数は次の通りです。
(3) 長期前払費用
均等償却しています。
5 収益および費用の計上基準
(1) 収益の計上基準
「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)および「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号 2024年9月13日)を適用しており、約束した財またはサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財またはサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識しています。
コンシューマ事業
コンシューマ事業における収益は、主に個人顧客向けのモバイルサービスおよび携帯端末の販売、ブロードバンドサービス収入からなります。
a. モバイルサービスおよび携帯端末の販売
当社は契約者に対し音声通信、データ通信および関連するオプションサービスからなるモバイルサービスを提供するとともに、顧客に対し携帯端末の販売を行っています。
モバイルサービスにおける収益は、主に月額基本使用料および通信料収入(以下「モバイルサービス収入」)と手数料収入により構成されます。また、携帯端末の販売における収益(以下「携帯端末売上」)は、契約者および代理店に対する携帯端末の売上およびアクセサリー類の売上から構成されます。
上記取引の商流としては、当社が代理店に対して携帯端末を販売し、代理店を通じて契約者と通信契約の締結を行うもの(以下「間接販売」)と、当社が契約者に対して携帯端末を販売し、直接通信契約の締結を行うもの(以下「直接販売」)からなります。
モバイルサービスにおいては、契約者との契約条件に基づいて、契約の当事者が現在の強制可能な権利および義務を有している期間を契約期間としています。また、契約者に契約を更新するオプションを付与しており、かつ、当該オプションが契約者へ「重要な権利」を提供すると判断した場合には、当該オプションを別個の履行義務として識別しています。なお、当社は、履行義務として識別したオプションの独立販売価格を見積ることの実務的代替として、提供すると予想される通信サービスおよびそれに対応する予想対価を参照して、取引価格を当該オプションに関連する通信サービスに配分しています。
モバイルサービス料は、契約者へ月次で請求され、概ね一カ月以内に支払期限が到来します。間接販売の携帯端末代金は、代理店への販売時に代理店へ請求され、その後、概ね一カ月以内に支払期限が到来します。また、直接販売の携帯端末代金は、販売時に全額支払う一括払いと、割賦払い期間にわたって月次で請求され、概ね一カ月以内に支払期限が到来する割賦払いがあります。当社では、定量的および定性的な分析の結果、これらの取引価格には、支払時期による重大な金融要素は含まれていないと判断しており、当該金融要素について調整していません。なお、当社では、収益を認識した時点と支払いまでの期間が一年以内の場合に重大な金融要素の調整を行わない実務上の便法を使用しています。
当社では、モバイルサービスおよび携帯端末の販売において、契約開始後の一定期間については返品および返金の義務を負っています。返品および返金の義務は、過去の実績に基づいて、商品およびサービスの種類ごとに金額を見積り、取引価格から控除しています。
当社では、携帯端末に関してオプションの追加保証サービスを提供しており、これらのサービスが提供されている契約においては、これらを別個の履行義務とし、契約者にサービスを提供した時点で収益として認識しています。
i.間接販売
携帯端末売上は、代理店が携帯端末に対する支配を獲得したと考えられる代理店への引き渡し時点で収益として認識しています。間接販売に関わる代理店は契約履行に対する主たる責任を有しており、在庫リスクを負担し、独立して独自の価格設定を行うことができます。したがって、当社は代理店が間接販売に対して本人として行動しているものと判断しています。
モバイルサービスにおける履行義務は、契約期間にわたって毎月一定の通信量を顧客に提供することであるため、モバイルサービス収入は、契約期間にわたる時の経過に応じて、収益として認識しています。また、通信料金からの割引については、毎月のモバイルサービス収入から控除しています。なお、代理店に対して支払われる手数料のうち、携帯端末の販売に関する手数料は収益から控除しています。
ii.直接販売
直接販売の場合、携帯端末売上、モバイルサービス収入および手数料収入は一体の取引であると考えられるため、取引価格の合計額を携帯端末およびモバイルサービスの独立販売価格の比率に基づき、携帯端末売上およびモバイルサービス収入に配分します。なお、モバイルサービス収入に関する通信料金の割引は、取引価格の合計額から控除しています。また、上記の価格配分の結果、携帯端末販売時点において認識された収益の金額が契約者から受け取る対価の金額よりも大きい場合には、差額を契約資産として認識し、モバイルサービスの提供により請求権が確定した時点で営業債権へと振り替えています。また、携帯端末販売時点において認識された収益の金額が契約者から受け取る対価の金額よりも小さい場合には、差額を契約負債として認識し、モバイルサービスの提供に応じて取り崩し、収益として認識しています。
携帯端末売上およびモバイルサービス収入の独立販売価格は、契約開始時において携帯端末およびモバイルサービスを独立して顧客に販売する場合に観察可能な価格を利用しています。
携帯端末売上に配分された金額は、契約者が携帯端末に対する支配を獲得したと考えられる契約者への引き渡し時点で収益として認識しています。モバイルサービスにおける履行義務は、契約期間にわたって毎月一定の通信量を顧客に提供することであるため、モバイルサービス収入に配分された金額は、契約期間にわたる時の経過に応じて、収益として認識しています。
b. ブロードバンドサービス
ブロードバンドサービスにおける収益は、主にインターネット接続に関する月額基本使用料および通信料収入(以下「ブロードバンドサービス収入」)と手数料収入により構成されます。
ブロードバンドサービス収入は、契約者にサービスを提供した時点で、固定の月額料金および従量料金に基づき収益を認識しています。契約事務手数料収入は受領時に契約負債として認識し、ブロードバンドサービスの提供に応じて取り崩し、収益として認識しています。
エンタープライズ事業
エンタープライズ事業における収益は、主に法人顧客向けのモバイルサービス、携帯端末レンタルサービス、固定通信サービスおよびソリューション等の収入からなります。
a.モバイルサービスおよび携帯端末レンタルサービス
モバイルサービスからの収益は、主にモバイルサービス収入と手数料収入により構成されます。携帯端末レンタルサービスは、当社のモバイルサービスを受けることを条件に提供されるものであり、これらの取引から発生する対価を、携帯端末リースと通信サービスの公正価値を基に、リースとそれ以外に配分しています。公正価値は、端末を個別に販売した場合の価格および通信サービスを個別に提供した場合の価格としています。リース以外に配分された対価は、契約者にサービスを提供した時点で、固定の月額料金および従量料金に基づき収益を認識しています。
b.固定通信サービス
固定通信サービスにおける収益は、主に音声伝送サービスおよびデータ伝送サービスからなります。固定通信サービス収入は、契約者にサービスを提供した時点で、固定の月額料金および従量料金に基づき収益を認識しています。
c.ソリューション等
ソリューション等における収益は、主にデータセンター、クラウド、セキュリティ、グローバル、AI、IoT、デジタルマーケティング、機器販売等のサービスからなります。
ソリューション等は、契約者が支配を獲得したと考えられる契約者への引き渡し時点もしくはサービスを提供した時点で、契約者から受け取る対価に基づき収益を認識しています。
(2) ファイナンス・リース取引に係る収益の計上基準
リース契約開始時に売上高と売上原価を計上する方法によっています。
6 外貨建の資産および負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しています。
7 引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失の発生に備えるため、貸倒実績率によるほか、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しています。
(2) 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務の見込額に基づき計上しています。
なお、退職一時金制度の支給対象期間は2007年3月31日までとなっています。
a. 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっています。
b. 数理計算上の差異および過去勤務費用の費用処理方法
数理計算上の差異および過去勤務費用は、発生した年度において全額費用処理しています。
(3) 賞与引当金
従業員の賞与の支給に備えるため、賞与支給見込額のうち、当事業年度末に負担すべき金額を計上しています。
(4) 契約損失引当金
顧客との契約の履行に伴い発生する将来の損失に備えるため、翌事業年度以降の当該損失額を見積り、必要と認められる金額を計上しています。
8 ヘッジ会計の方法
金利スワップ
(1) ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理によっています。
(2) ヘッジ手段とヘッジ対象
ヘッジ手段 : 金利スワップ
ヘッジ対象 : 借入金の利息
(3) ヘッジ方針
社内規程に基づき、変動金利契約の借入金について、将来の借入金利息の変動リスクを回避する目的で金利スワップ取引を行っています。
(4) ヘッジ有効性評価の方法
ヘッジ対象の金利変動によるキャッシュ・フロー変動とヘッジ手段のキャッシュ・フロー変動の間に高い相関関係があることを認識し、有効性の評価としています。
9 のれんの償却方法および償却期間
のれんの償却については、20年以内のその効果が及ぶ期間にわたり、定額法により償却しています。
(重要な会計上の見積り)
当事業年度の財務諸表に会計上の見積りにより計上した資産および負債のうち、翌事業年度の財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがある項目は、以下の通りです。
関係会社株式の減損に係る見積り
関係会社株式は、取得原価をもって貸借対照表に計上しています。ただし、関係会社株式の時価が著しく下落したときには、回復する見込みがあると認められる場合を除き、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当事業年度の損失として処理しています。また、時価を把握することが極めて困難と認められる関係会社株式については、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下したときには、相当の減額を行い、評価差額は当事業年度の損失として処理しています。
関係会社株式の減損の見積りに用いる実質価額は、発行会社の直近の財務諸表を基礎に、資産等の時価評価差額や発行会社の超過収益力等を加味して算定した1株当たりの純資産額に所有株式数を乗じた金額で算定しています。実質価額の測定に際しては、経営者の判断および見積りが、財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。資産等の時価ならびに発行会社の超過収益力は、発行会社が生み出す見積将来キャッシュ・フローや成長率および割引率等の仮定に基づいて測定しています。
上記の仮定は、経営者の最善の見積りによって決定されますが、将来の不確実な経済条件の変動により影響を受ける可能性があり、仮定の見直しが必要となった場合には翌事業年度の財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
関係会社株式の減損に係る見積りに関連する金額については、財務諸表「注記事項(有価証券関係)」に記載の通りです。
(未適用の会計基準等)
1 リースに関する会計基準等
「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号、2024年9月13日)
「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日)
(1) 概要
企業会計基準委員会において、日本基準を国際的に整合性のあるものとする取組みの一環として、借手の全てのリースについて資産及び負債を認識するリースに関する会計基準の開発に向けて、国際的な会計基準を踏まえた検討が行われ、基本的な方針として、IFRS第16号の単一の会計処理モデルを基礎とするものの、IFRS第16号の全ての定めを採り入れるのではなく、主要な定めのみを採り入れることにより、簡素で利便性が高く、かつ、IFRS第16号の定めを財務諸表に用いても、基本的に修正が不要となることを目指したリース会計基準等が公表されました。
借手の会計処理として、借手のリースの費用配分の方法については、IFRS第16号と同様に、リースがファイナンス・リースであるかオペレーティング・リースであるかにかかわらず、全てのリースについて使用権資産に係る減価償却費及びリース負債に係る利息相当額を計上する単一の会計処理モデルが適用されます。
(2) 適用予定日
2027年4月1日以後開始する事業年度の期首から適用予定です。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
「リースに関する会計基準」等の適用による財務諸表に与える影響額については、現時点で評価中です。
(表示方法の変更)
貸借対照表
前事業年度において、「その他の固定負債」に含めていた「長期未払金」は、金額的重要性が高まったため、当事業年度においては区分掲記しています。当事業年度よりこの表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の財務諸表の組替を行っています。
この結果、前事業年度において「固定負債」に表示していた「その他の固定負債」3,941百万円は、「長期未払金」1,275百万円、「その他の固定負債」2,666百万円として組み替えています。
(貸借対照表関係)
※1 偶発債務
訴訟
当社は、現在係争中の複数の訴訟等の当事者となっています。その最終結果について以下の訴訟を含め合理的に見積もることが困難な訴訟等については、引当金を計上していません。当社は、これらの訴訟等の結果が、現在入手可能な情報に基づき、当社の財政状態および経営成績に重大な悪影響を及ぼすものであるとは想定していません。
(1) 当社は、2015年4月30日に、JPiTを被告として、全国の郵便局等2万7千拠点を結ぶ通信ネットワークを新回線(5次PNET)へ移行するプロジェクトに関してJPiTから受注した通信回線の敷設工事等の追加業務に関する報酬等の支払いを求める訴訟を東京地方裁判所に提起しました。
当社は、2013年2月7日付で締結した契約により、全国の日本郵政グループの事業所拠点へ通信回線を整備する業務等をJPiTから受注し、その業務を遂行してきましたが、JPiTからの要請により、当初の契約における受注業務の範囲を超える業務も実施してきました。
当社は、この追加業務に関する報酬等について、JPiTとの間で、これまで長期間にわたり交渉を継続してきましたが、協議による解決には至りませんでした。このため、やむを得ず、当該追加業務に関する報酬等の支払いを求めて訴訟を提起したものです。
(2) 当社は、2015年4月30日に、JPiTを原告、当社およびNRIを共同被告とする訴訟の提起を受けました。
JPiTは、当該訴訟において、当社およびNRIに対し、上記(1)に記載の5次PNETへ移行するプロジェクトに関して両社に発注した業務の履行遅滞等に伴い損害が生じたとして、連帯してその賠償をするように求めています。
なお、当該訴訟は、2015年7月29日付で、上記(2)の訴訟を上記(1)の訴訟に併合する決定がありました。
その後、2022年9月9日に東京地方裁判所において、JPiTから当社へ追加業務に関する報酬等1,921百万円および遅延損害金の支払い、ならびに当社からJPiTへ損害金10,854百万円および遅延損害金の支払いを命じる判決がありました。当社およびJPiTは当該判決を不服として東京高等裁判所へ控訴し、2024年3月21日に同裁判所において、JPiTから当社へ追加業務に関する報酬等65百万円および遅延損害金の支払いを命じるとともに、JPiTの請求をすべて棄却する判決がありました。当社およびJPiTは、当該判決について最高裁判所へ上告および上告受理申立てを行っています。
※2 国庫補助金の受入による有形固定資産の圧縮記帳累計額
※3 附帯事業固定資産
附帯事業に係る固定資産については、少額なため電気通信事業固定資産に含めて表示しています。
※4 貸出コミットメント契約(貸手側)
当社は、子会社との間に貸出コミットメント契約を締結しています。
当契約に係る貸出未実行残高は次の通りです。
※5 財務制限条項
当社の有利子負債には財務制限条項が付されており、主な内容は次の通りです。
・連結会計年度末および第2四半期末において、当社グループの連結財政状態計算書における資本の額が、前年同期比75%を下回らないこと。
・事業年度末および第2四半期末において、当社の貸借対照表における純資産の額が、前年同期比75%を下回らないこと。
・連結会計年度において、当社グループの連結損益計算書における営業損益または純損益が2期連続損失とならないこと。
・事業年度において、当社の損益計算書における営業損益または当期純損益が2期連続損失とならないこと。
・連結会計年度末および第2四半期末において、当社グループのネットレバレッジ・レシオ(a)が一定の数値を上回らないこと。
a.ネットレバレッジ・レシオ=ネットデット(b)÷調整後EBITDA(c)
b.当社グループの連結財政状態計算書に示される有利子負債から現金及び現金同等物に一定の調整を加えたものを控除した額。なお、ここでいう有利子負債には資産流動化(証券化)の手法による資金調達取引から生じた有利子負債を含めないなど一定の調整あり。
c.EBITDAに金融機関との契約で定められた一定の調整を加えたもの。
(損益計算書関係)
※1 関係会社との取引高
各科目に含まれている関係会社に対する事項は、次の通りです。
※2 訴訟損失引当金戻入額
前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社とJPiTとの間で係争中の訴訟案件について、東京高等裁判所の第二審判決における第一審判決の取り消し結果を受けて、前事業年度に計上していた訴訟損失引当金を訴訟損失引当金戻入額として特別利益に計上しています。
当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
(有価証券関係)
子会社株式及び関連会社株式
前事業年度(2024年3月31日)
(注)上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
当事業年度(2025年3月31日)
(注)上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産および繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主な項目別の内訳
3 法人税等の税率の変更による繰延税金資産および繰延税金負債の金額の修正
「所得税法等の一部を改正する法律(令和7年法律第13号)」が2025年3月31日に公布されたことに伴い、2026年4月1日以後開始する事業年度より、「防衛特別法人税」の課税が行われることになりました。これに伴い、2026年4月1日以後開始する事業年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産および繰延税金負債については、法定実効税率を30.62%から31.52%に変更し計算しています。
なお、この税率の変更による影響は軽微です。
(企業結合等関係)
重要な企業結合はありません。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、「(重要な会計方針)5 収益および費用の計上基準」に記載の通りです。
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
④ 【附属明細表】
当社の附属明細表は、財務諸表等規則第122条第6号の規定により作成しています。
【固定資産等明細表】
(注) 1 機械設備の主な増加は、サービスエリアの充実や通信量の増加に備えた無線基地局および交換設備等の新設・増設によるものです。
2 機械設備の主な減少は、無線基地局および交換設備等の旧設備の老朽化や更新に伴う除却によるものです。
3 工具、器具及び備品の主な増加は、AI計算基盤等への投資によるものです。
4 土地の主な増加は、シャープ㈱の堺工場の取得によるものです。
5 有形固定資産の建設仮勘定の主な増加は、シャープ㈱の堺工場の取得および機械設備以下の各有形固定資産への投資額です。
6 ソフトウエアの主な増加は、無線基地局および交換設備等の新設・増設、社内システムの増強によるものです。
7 ソフトウエアの主な減少は、無線基地局および交換設備等の旧設備の老朽化や更新に伴う除却によるものです。
8 無形固定資産の建設仮勘定の主な増加は、ソフトウエア等の各無形固定資産への投資額です。
【有価証券明細表】
有価証券の金額が資産総額の100分の1以下であるため、財務諸表等規則第124条の規定により記載を省略しています。
【引当金明細表】
(注) 貸倒引当金の「当期減少額(その他)」は、債権回収等に伴う戻入額です。
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しています。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当社定款により、当社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができない旨を定めています。
(1) 会社法第189条第2項各号に掲げる権利
(2) 会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
(3) 株主の有する株式数に応じて募集株式の割当ておよび募集新株予約権の割当てを受ける権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しています。
(1) 発行登録追補書類(社債券)およびその添付書類
2024年5月21日、2025年1月21日、2025年5月23日関東財務局長に提出
(2) 臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第2号の2の規定に基づくもの(新株予約権の発行) 2024年6月20日関東財務局長に提出
(3) 訂正発行登録書
2023年12月14日に提出した発行登録書に係る訂正発行登録書 2024年6月20日、2024年6月24日、2024年7月19日、2025年1月7日、2025年4月10日、2025年5月16日関東財務局長に提出
(4) 有価証券届出書およびその添付書類
譲渡制限付株式報酬制度に伴う株式募集 2024年6月20日関東財務局長に提出
(5) 有価証券報告書およびその添付書類ならびに確認書
事業年度 第38期(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) 2024年6月21日関東財務局長に提出
(6) 内部統制報告書
2024年6月21日関東財務局長に提出
(7) 有価証券届出書の訂正届出書
上記(4)に係る有価証券届出書の訂正届出書 2024年6月21日、2024年6月24日関東財務局長に提出
(8) 臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定に基づくもの(株主総会における議決権行使の結果) 2024年6月24日関東財務局長に提出
(9) 臨時報告書の訂正報告書
上記(2)に係る訂正報告書 2024年7月19日関東財務局長に提出
(10) 有価証券届出書およびその添付書類
ストックオプション制度に伴う新株予約権発行 2024年7月25日関東財務局長に提出
(11) 有価証券届出書の訂正届出書
上記(10)に係る有価証券届出書の訂正届出書 2024年7月30日、2024年8月30日関東財務局長に提出
(12) 半期報告書および確認書
第39期中(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日) 2024年11月12日関東財務局長に提出
(13) 臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第3号の規定に基づくもの(特定子会社の異動) 2025年4月10日、2025年5月16日関東財務局長に提出
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。