第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1 国際財務報告基準(以下、IFRS)に基づいて連結財務諸表を作成しております。
2 △は損失またはキャッシュ・フローの支出を示しております。
3 事業利益又は事業損失(△)は、税引前利益又は税引前損失(△)から金融損益および金額に重要性のある一過性の項目を除いた利益または損失(△)であり、当社連結業績の代表的指標であります。
4 第19期の株価収益率については、当期損失であるため記載しておりません。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 最高株価および最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものであります。
2 【沿革】
3 【事業の内容】
当社は、JFEグループ全体の経営戦略の策定、グループ会社の経営とリスク管理、グループIR等の対外説明、グループ全体の資金調達等の機能を集約した、グループを代表する上場会社として、スリムなグループ本社機能を担う会社であります。
JFEグループは、「JFEスチール㈱」、「JFEエンジニアリング㈱」、「JFE商事㈱」の3つの事業会社により、事業分野ごとの特性に応じた最適な業務執行体制の構築を図っております。
なお、セグメント情報については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に記載しております。また、主な関係会社については、「4 関係会社の状況」に記載しております。
当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
(1) 鉄鋼事業
JFEスチール㈱およびその関係会社において、銑鋼一貫メーカーとして各種鉄鋼製品の製造・販売を主力事業とし、鋼材加工製品、原材料等の製造・販売、ならびに運輸業および設備保全・工事等の周辺事業を行っております。
[主要製品等]
鉄鋼製品・半製品(熱延薄鋼板、冷延薄鋼板、表面処理鋼板、厚鋼板、形鋼、H形鋼、鋼矢板、レール、継目無鋼管、鍛接鋼管、電縫鋼管、角型鋼管、電弧溶接鋼管、電磁鋼板、ステンレス鋼板、棒鋼、線材、鉄粉、スラブ)、チタン製品、鋼材加工製品、化学製品、素形材製品、各種容器類、鉱業・鉱産品、鉄鋼スラグ製品、機能素材、合金鉄、各種耐火物、築炉工事、各種運送事業・倉庫業、土木建築工事、設備管理・建設工事、電気工事、電気通信工事、火力発電、ガス、建設仮設材、不動産、保険代理業、各種サービス業、各種コンピュータシステム、材料分析・解析、環境調査、技術情報調査、知的財産支援等
(2) エンジニアリング事業
JFEエンジニアリング㈱およびその関係会社において、エネルギー、都市環境、鋼構造、産業機械等に関するエンジニアリング事業、リサイクル事業および電力小売事業を行っております。
[主要製品等]
ガス・石油・水道パイプライン、LNG・LPG等各種タンク、太陽光・地熱・バイオマス等再生可能エネルギー発電設備、都市ごみ焼却炉、水処理システム、使用済みプラスチック等のリサイクルサービス、橋梁・港湾構造物、洋上風力基礎、物流流通システム・エンジン・シールド掘進機・バラスト水処理システム等の産業機械、製銑・製鋼・ミニミル関連設備、EV(電気自動車)急速充電器等
(3) 商社事業
JFE商事㈱およびその関係会社において、鉄鋼製品、製鉄原材料、非鉄金属製品、食品等の仕入、加工および販売を行っております。
[主要取扱製品等]
鉄鋼製品(厚鋼板、縞板、熱延薄鋼板、冷延薄鋼板、電磁鋼板、表面処理鋼板、亜鉛鋼板、ブリキ、鋼管、特殊鋼管、棒鋼、H形鋼、軽量形鋼、一般形鋼、コラム、線材、ステンレス鋼、特殊鋼、スラブ)、溶材、鉄粉、鋼材加工製品、製鉄原材料・資機材、非鉄金属製品、金属スクラップ、高炉スラグ、化学製品、石油製品、紙製品、船舶、バイオマス燃料、土木建築工事、テールアルメ工法、缶詰製品、農畜産物、水産物、半導体製品、不動産等
JFEグループを構成している当社および事業会社ならびに主な関係会社の位置づけは以下のとおりであります。

(注) 1 →印は、製品・サービス等の流れを示しております。
2 *印は持分法適用関連会社等(共同支配事業含む)、その他は連結子会社であります。
3 関係会社の異動については、「4 関係会社の状況」に記載しております。
4 鉄鋼事業の連結子会社3社および持分法適用関連会社1社については、商社事業において持分法を適用しております。
4 【関係会社の状況】
(注) 1 ※1 特定子会社に該当する会社であります。
2 ※2 有価証券報告書を提出しております。
3 議決権の所有割合の( )内の数値は、間接所有割合であり議決権比率の内数であります。
4 ※3 JFEスチール㈱の売上高は、連結売上収益に占める割合が100分の10を超えております。
主要な損益情報等(日本基準)
売上高 2,568,155 百万円
経常利益 △21,103
当期純利益 6,604
純資産額 932,252
総資産額 3,332,801
5 持分法適用関連会社等には共同支配事業を含んでおります。
6 関係会社の異動
・当連結会計年度より、JFEソーラーパワー㈱を重要な連結子会社として記載しております。
・当連結会計年度より、JSW JFE・エレクトリカル・スチール・プライベート・リミテッドを重要な持分法適用関連会社として記載しております。
・JFEスチール㈱およびJFEシステムズ㈱の子会社であるJFEコムサービス㈱は、2024年5月10日に、ジェコス㈱の発行済株式の20.0%をみずほリース㈱に譲渡いたしました。これにより、ジェコス㈱は、JFEスチール㈱の持分法適用関連会社となっております。
・㈱きんぱいは、2024年10日1日に株式取得により、新たにJFEエンジニアリング㈱の連結子会社となりました。
・住友ケミカルエンジニアリング㈱は、2025年3月31日に株式取得により、新たにJFEエンジニアリング㈱の連結子会社となりました。また、同社は、同日、JFEプラントテクノロジー㈱に商号変更いたしました。
・タイ・コーテッド・スチール・シート・カンパニー・リミテッドは、2025年10月1日を目途に、全事業をタイ・コールド・ロールド・スチール・シート・パブリック・カンパニー・リミテッドへ譲渡した上で、関係当局の承認が得られ次第解散することを決定しております。
7 ※4 品川リフラクトリーズ㈱は2025年10月1日付で、品川リフラ㈱に商号変更する予定であります。
8 ※5 商社事業の持分法適用関連会社等その他18社には、鉄鋼事業の連結子会社3社および持分法適用関連会社1社が含まれております。
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2025年3月31日現在
(注) 1 従業員数は就業人員数であり、臨時従業員を含んでおりません。
2 全社(共通)は、当社の従業員数であります。
(2) 提出会社の状況
2025年3月31日現在
(注) 1 従業員数は就業人員数であり、他社からの出向者を含み、他社への出向者、臨時従業員を含んでおりません。
2 他社への出向者数は1名であります。
3 平均勤続年数の算定にあたり、JFEスチール㈱、JFEエンジニアリング㈱およびJFE商事㈱からの出向者については、それぞれの会社での勤続年数を通算しております。
4 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。
(3) 労働組合の状況
当社には労働組合はありません。
事業会社においては、JFEスチール労働組合連合会、JFEエンジニアリング労働組合、JFE商事労働組合が組織されております。
なお、その他に労働組合との関係について特記すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
(注) 1 ※1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2 ※2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3 ※3 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。
4 上表は、従業員数等の要件により、各社で公表状況が異なっており、「-」は数値を公表しておりません。
5 ※4 当該期間に対象者が存在しないため「‐」と表記しております。
6 「労働者の男女の賃金の差異」に関し、各社では評価制度の運用および昇進については性別にかかわらず公平・公正に実施しております。男女の賃金の差異については、主に管理職比率、勤務形態(交替勤務等)、パート・有期労働者における再雇用者の割合等に差があることにより生じております。
なお、事業会社3社では女性管理職比率の向上が重点的な課題となっています。これまで、女性採用の拡充に継続して取り組み、女性従業員の母数を着実に増やしてまいりましたが、近年では管理職およびその候補となるキャリア採用の拡充・職位配置を見据えた個別育成計画の実行、研修やメンタリングの実施、人事制度改訂による職掌区分の廃止等の施策で管理職比率の更なる向上を目指しております。
今後とも、JFEグループ全体として、女性従業員の管理職登用促進を含む、ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン(DEI)の推進に取り組んでまいります。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
(1) 会社の経営の基本方針
企業理念:JFEグループは、常に世界最高の技術をもって社会に貢献します。
行動規範:挑戦。柔軟。誠実。
パーパス:
・JFEスチール㈱ ねがう未来に、鉄で応える。
・JFEエンジニアリング㈱ くらしの礎を 創る・担う・つなぐ – Just For the Earth
・JFE商事㈱ 世界をつなぐ。鉄でつなぐ。
(2) 企業構造
JFEグループは鉄鋼、エンジニアリング、商社の3つの事業を中心とした企業グループです。
鉄を中核として、エネルギー技術や資源リサイクル技術等幅広い分野に領域を広げており、世界最高の技術に裏打ちされた3つの事業が生み出し続けるシナジーを、持続可能な社会の構築に向けて更に拡大していきます。
(3) JFEグループの競争力の源泉
(鉄鋼事業・商社事業)
鉄鋼事業は、世界有数の生産規模と高い技術開発力を有する銑鋼一貫メーカーのJFEスチール㈱を中核としており、お客様や社会の多様なニーズにお応えする鉄鋼製品をグローバルに供給しています。
また商社事業は、JFE商事㈱を中核として、鉄鋼製品を中心に、鉄鋼原料・非鉄金属・化学品・資機材・船舶から食品・エレクトロニクスまで幅広く取り扱い、サプライチェーン全体の付加価値を向上させるサービスをグローバルに提供しています。
鉄鋼・商社事業の競争優位の源泉は、①お客様のニーズに基づいた最先端の「技術開発力」と、②製造現場で培われてきた「生産」の実力、および③JFEスチール㈱とJFE商事㈱が一体となって長年築いてきた強固なお客様との信頼関係に基づく「販売力」の3つを基礎としています。これらをベースに、お客様のニーズに沿った新たな価値を創造し、最適なソリューションを提供し続けてきました。これらの競争優位性は私たちが長年の努力により積み重ねてきた貴重な財産であり、他社が容易に真似できない持続的成長のドライバーです。
○新たな価値の創造を可能とする技術開発力(鉄鋼事業)
世界各地のお客様の高度なご要望にお応えすることで、業界をリードする技術力を蓄積してきました。幅広い分野での高機能・高品質の商品やサービスの開発と提供を通じて新たな価値を創造し、世界中の産業や社会の発展と人々の生活の進化に貢献しています。また、優れた環境保全・省資源・省エネ技術により、世界で最も低いレベルの環境負荷で鉄鋼製品を生産することができ、その技術を世界各地の環境対策に役立てるとともに、成長の機会として活用しています。
○製造現場で培われてきた「生産」の実力(鉄鋼事業)
JFEスチール㈱の製造現場においては、長年の鉄鋼製品製造で培われてきた質が高く、高い生産性を有する製造技術、知的財産、操業ノウハウ等が無数に蓄積されています。これらに加えて、低CO2での高品質鋼材製造を可能にするGX対応技術、データサイエンス・ロボティクス等のDX技術等が融合した製造実力は、同社固有の競争力の源泉です。なお、内需の減少という事業環境の変化に対応するため、高炉休止による生産効率の維持・向上を実行し、常に国内最適生産体制を構築してまいります。具体的には、現在の粗鋼生産能力2,600万トン(高炉7基体制、仙台製造所電気炉を除く)に対し、2027年度の粗鋼生産能力を2,100万トン程度へスリム化します。また2028年度には西日本製鉄所(倉敷地区)で革新電気炉を稼働させ、高炉5基+電気炉1基体制とします。
○ニーズへの対応力と安定したお客様基盤(鉄鋼事業・商社事業)
長年のお取引による数多くのお客様との双方向のコミュニケーションにより、お客様との信頼関係を構築してきました。お客様との綿密なニーズの摺り合わせや、開発初期段階からの協働等の取り組みを通じて新たな価値を創造し、お客様の課題解決に貢献してきました。結果として、他社が容易に入り込むことができない堅固なお客様基盤を構築しています。
○JFEグループのグローバル鋼材サプライチェーンマネジメント網(商社事業)
JFEスチール㈱と戦略的に連携を取りながら日本、中国、北米、豪州、インド、欧州でグローバル展開する鋼材サプライチェーンマネジメントを構築しています。日本で製造されるJFEスチール材のみならず、鉄鋼事業の海外製造拠点やJFEグループのアライアンス先で製造される鋼材も含めたJFEブランドを、世界各地に製造拠点を展開するお客様へ良質なサービスとともに提供しています。またお客様のニーズに合わせ、スリット等の切断加工製品や、環境規制・省エネを背景に拡大している自動車用モーターコアや高効率変圧器用トランスコア等の鋼材加工部品をグローバルに提供できる体制を整えています。
○JFEグループの中核商社としての機能(商社事業)
変化が激しいグローバル市場においてお客様のニーズを先取りし、中核商社としてJFEグループの全体最適を考えながらトレードビジネスや事業を展開し、お客様への価値貢献を最大化しています。こうした他社にはないグループ全体最適を追求する商社事業モデルを通じ、グローバル市場におけるグループ全体の競争優位性を維持拡大していきます。
(エンジニアリング事業)
エンジニアリング事業は、JFEエンジニアリング㈱を中核として、ガス・石油・水道パイプライン、再生可能エネルギー発電設備、都市ごみ焼却炉、水処理システム、橋梁・港湾構造物等、人々が生活する上で不可欠となるインフラの構築等を行っており、それらのEPC(設計・調達・建設)、O&M(運転・維持管理)に加え、リサイクル・発電事業等の事業運営を展開しています。
また数多くの国内支店・営業所、海外現地法人・海外支店を有することでグローバルかつきめ細かな販売ネットワークを構築しており、長年にわたり、官公庁や、大手電力会社・ガス会社等様々な民間企業のお客様へ高度な技術・サービスを提供しています。
エンジニアリング事業の競争力の源泉は、時代の変化に対応する先進かつ多種多彩な商品・サービスや、高度なプロジェクト遂行能力、ものづくりのノウハウを強みにした事業運営に至るまでの幅広い事業展開を基礎としています。
○高度な基盤技術、多種多彩な商品技術
造船事業がベースの加工・組立技術と鉄鋼事業がベースの素材・燃焼技術を融合・進化させた高度な技術力を強みとして、エネルギー・環境や橋梁等幅広い分野で事業を展開してきました。
とりわけ、世界的な課題となっている地球温暖化に対しても、次世代エネルギーの創出や、高効率発電プラントによるCO2排出量の抑制等、課題解決に向けた技術を数多く保有しており、これらの技術に基づいた新たなビジネスモデルの企画・立案・推進に積極的に取り組んでいます。
○豊富な実績と多様な人材によるプロジェクト遂行能力
エネルギー・環境や橋梁等様々な分野で、設計から引き渡しまで、お客様のニーズに即した高機能・高品質な施設を数多く建設してきました。また、国内最大級の鋼構造物製作工場をはじめとする生産拠点を有しており、高品質・低コストでの製品供給を可能としています。更に、アジア諸国を中心とした海外拠点にグローバルエンジニアリング体制を構築し、一段と競争力を強化しています。
○ものづくりのノウハウを強みにした事業運営
環境・上下水等のプラントを中心として、長きに亘りオペレーション・メンテナンスのノウハウを培い、公共サービス分野で数多くの官民連携事業を手掛けています。また、自らが建設したプラントで、リサイクル事業や再生可能エネルギー発電事業を行い、循環型社会、持続可能な社会の構築に取り組んできました。こうした、ものづくりや運営ノウハウを強みにした官民連携事業やエネルギーサービス事業等の運営型事業領域を更に拡大していきます。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
JFEグループを取り巻く事業環境は、国内における需要の減少や中国材の廉価での輸出拡大による海外市場の混乱等足元の厳しい状況が継続することが見込まれ、更に、保護主義の流れが加速する等、これまで以上に環境悪化のリスクが高まることが想定されます。このような厳しい環境において、「JFEグループの目指す姿」に向かっていくために、「JFEビジョン2035」および「第8次中期経営計画」(対象:2025~2027年度)を策定しました。

<JFEビジョン2035・第8次中期経営計画(収益目標)>


[第8次中期経営計画]
(鉄鋼事業)
徹底的に強靭化した国内体制において、競争優位性の源泉であるカーボンニュートラルを含めた革新技術や高付加価値品を生み出し、海外成長地域において優位性のある技術・商品・人材を活かして事業を拡大してまいります。
○国内:高付加価値品比率の引き上げと国内生産体制の徹底したスリム化による収益力の向上
・高付加価値品の比率向上
JFEスチール㈱の技術力を活かした高性能電磁鋼板や自動車用高張力鋼板、着床式洋上風力発電の基礎構造物用大単重厚板、新エネルギー対応用厚板/シームレスパイプ等の商品を拡販し、輸出汎用品から更に置換していくことで、高付加価値品比率を2024年度実績48%から2027年度60%へ引き上げ、製品トン当たり利益の向上を図っていきます。
・国内生産体制の再構築および事業の再編
粗鋼生産能力2,600万トン(高炉7基体制(仙台製造所電気炉除く))に対し、高炉休止により2027年度粗鋼生産能力2,100万トン程度へとスリム化を実施します。2028年度には西日本製鉄所(倉敷地区)にて革新電気炉を稼働させ、高炉5基+電気炉1基体制とします。

○海外:海外成長地域のトップクラスのパートナーとのインサイダー型事業拡大
JSWスチール・リミテッド(インド)、ニューコア・コーポレーション(北米)とのパートナーシップはJFEスチール㈱の強みの一つです。グローバルな成長機会を求め、海外トップクラスのパートナーとのインサイダー型事業を推進します。既存事業での利益拡大に加え、引き続き技術優位性がある分野・領域(電磁鋼板/自動車用鋼板・グリーン鉄源等)の事業に注力し、ポートフォリオの最適化を図るとともに、インドにおける電磁鋼板拡販等の前中期投資案件の早期立ち上げに経営資源を集中させていきます。

(エンジニアリング事業)
多様な事業によるポートフォリオを強みとして収益基盤を強化しつつ、「サーキュラーエコノミーの実現」を通じて事業を拡大するとともに気候変動問題の解決を図ってまいります。

(商社事業)
国内は数量・案件数に拘り存在感を高め、海外では需要が伸張するエリアにおいてM&Aも含めた加工拠点の増強等によりインサイダー化による現地完結型ビジネスを推進します。

(京浜地区の土地活用)
「OHGISHIMA2050」の推進にあたり、公共・公益性の高い土地利用転換を図っております。土地事業では、2027年度での累積事業収支は850億円、2035年度に1,000億円を達成します。加えて、京浜地区の立地と当社グループが持つリソースを活用した新規事業の立上げにより企業価値の向上を図り、2035年度に土地事業(賃貸)および事業利用による利益100億円/年を目指します。

(環境的持続性に向けた取り組み)
前中期で経営上の極めて重要な経営課題と位置付けてきた「気候変動問題」を中心に、グループ全体で積極的に取り組んでいきます。


(人財戦略等)
当社グループでは変革の時代において「人材こそが企業成長の原動力」であると考えています。今回長期ビジョンの策定においては、その経営戦略の実行・実現に向けて「会社の成長」と「社員の成長」を連動させる施策が必要であるとの認識から、長期的な目線での人財戦略を策定しました。

(コーポレートガバナンス)
カーボンニュートラルやDX等、当社事業を取り巻く経営環境が、急激かつ大きく変化していくことが想定される中、2025年度より「監査等委員会設置会社」に移行することとしました。前中期で取り組んできた取締役会の実効性向上・監督機能強化に向けた取り組みを更に進展させ、経営の意思決定の迅速化、取締役会における経営方針や戦略に関する議論の充実、および更なる取締役会の監督機能の強化等を目指します。
また、役員報酬に関しても、2025年度に、役員報酬に占める業績連動報酬の比率の向上、ESG報酬として新たな算定指標の追加、株式報酬について株価や株主資本コストを意識した算定指標への変更を実施しました。

なお、JFEエンジニアリング㈱は、同社が2017年6月および2020年6月に沖縄県竹富町と契約した海底送水管更新工事に関して、入札談合等関与行為防止法違反および公契約関係競売入札妨害罪により同社元社員が有罪判決を受けたことから、建設業法に基づき、2025年5月に国土交通省より全国における水道施設工事業に関する営業のうち公共工事に係るものについて、営業停止命令を受けました。本事案を厳粛かつ真摯に受け止め、再発防止策を引き続き実行することにより、早期の信頼回復に努めてまいります。
(DX)
当社グループでは「長年蓄積された操業データ・ノウハウ」と「広範な事業領域から生み出される技術」が競争優位性の源泉であると捉えています。前中期に引き続きDXによるビジネス変革と生産プロセス・業務プロセス革新により、強靭な収益基盤構築を目指します。

(財務健全性の確保)
第8次中期経営計画期間中のキャッシュアロケーション(3ヵ年総額)は以下のとおりになります。なお、第8次中期経営計画の財務目標としては、Debt/EBITDA倍率およびD/Eレシオを、それぞれ3倍程度、60%程度と設定しました。財務健全性を確保しつつ、成長投資・カーボンニュートラル対応投資と安定的な株主還元を両立させるべく、財務目標を意識した経営を実行してまいります。

(株主還元方針)
当社は株主の皆様への利益還元を最重要経営課題の一つと考えており、グループ全体として持続性のある企業体質の確立を図りつつ、積極的に配当を実施していく方針としております。第8次中期経営計画においては、引き続き配当性向30%程度といたしますが、安定的に配当を実施する観点から80円/株を下限とする方針といたします。
(企業価値向上に向けた取り組み)
当社は、株価を重要な経営指標の一つとして認識しており、現状当社のPBR(株価純資産倍率)が1倍を大きく下回っていることを重要な課題として認識しております。株主資本コストを上回るROE(自己資本利益率)の安定的な実現、市場からの信頼性を向上させていくことで、企業価値を向上させ、資本市場の評価を高めてまいります。また、社会の持続的発展と人々の安全で快適な暮らしに寄り添う「なくてはならない」存在であり続けることを目指してまいります。

(注) 上記の記載には、2025年5月8日の第8次中期経営計画、決算発表時点の将来に関する前提・見通し・計画に基づく予測や目標が含まれております。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ全般に関するガバナンス
(2025年3月31日現在)
[サステナビリティへの取り組みの監督]
JFEグループの企業価値の毀損防止と向上の観点から、リスクマネジメントを含むグループ全体のサステナビリティへの取り組みを監督・指導する体制として、JFEホールディングス㈱社長を議長とし、副社長、執行役員、常勤監査役、各事業会社社長等で構成される「グループサステナビリティ会議」を設置しています。「グループサステナビリティ会議」のもとに「グループコンプライアンス委員会」、「グループ環境委員会」、「グループ内部統制委員会」、「グループ情報セキュリティ委員会」、「開示検討委員会」、および「企業価値向上委員会」を設置し、グループとしての方針審議や方針の浸透状況の監督、課題や発生した問題および対処事例等についての情報共有を行い、JFEグループのサステナビリティへの取り組みを監督・指導しています。また、「グループサステナビリティ会議」における審議事項のうち、グループの基本方針、活動計画、重要施策の内容および重要事態発生時の対応等について、取締役会に定期的に報告し審議することにより、指示監督を受けています。
特に気候変動問題については、「JFEグループ企業行動指針」の中で、地球環境との共存を図るとともに、快適な暮らしやすい社会の構築に向けて主体的に行動することを定めており、環境保全活動の強化や気候変動問題への対応等の「地球環境保全」は持続可能な社会を実現する上で非常に重要な課題として認識しています。
[グループサステナビリティ会議の活動状況]
「グループサステナビリティ会議」は、約3ヶ月に1回程度開催し、独占禁止法、公務員等に対する贈収賄を含む汚職防止に関する法令等の遵守、および人権、人事労働、安全・防災、環境、気候変動、品質、財務報告、反社会的勢力への対応、情報セキュリティ等のESGリスクも含むリスクマネジメントや社会貢献等の多岐にわたる範囲を対象として、グループの取り組みに関する方針審議(重要案件に対する指示・指導を含む)、方針の浸透状況の監督、および課題、発生した問題への対処事例等についての情報共有、水平展開を行っています。
[各事業会社との連携]
各事業会社においても各々の会議体を設置しており、JFEグループの企業価値の毀損防止と向上の観点からグループ全体の取り組みを推進するため、グループサステナビリティ会議と連携して運営しています。JFEスチール㈱では、「サステナビリティ会議(議長:社長)」の中に、コンプライアンス、地球環境、リスクマネジメント、安全・防災、顧客満足、社会貢献等の委員会・部会を設け、対象分野ごとの積極的な活動を展開するとともに、グループ会社を含めたサステナビリティ意識の浸透を図る活動を進めています。JFEエンジニアリング㈱およびJFE商事㈱においても、コンプライアンスや環境に関する委員会等を設け、サステナビリティの実現に向け取り組んでいます。
<サステナビリティ推進体制図>(2025年3月31日現在)

(2)サステナビリティ全般に関するリスク管理
JFEホールディングス㈱が持株会社として、「内部統制体制構築の基本方針」に基づきグループの包括的なリスク管理を担っており、当社の取締役会がリスク管理の監督およびその実効性を確認する体制を構築しています。
具体的には、事業活動、コンプライアンス(独占禁止法・公務員等に対する贈収賄を含む汚職防止に関する法令等の遵守等)、企業理念や「JFEグループ企業行動指針」等の会社方針・規程の遵守、環境、気候変動、人事労働、安全・防災、セクシュアルハラスメント・パワーハラスメント等の人権侵害、品質管理、財務報告、情報セキュリティ等のESGリスクも含むリスクについて責任を有する執行役員等がその認識に努め、必要に応じてJFEホールディングス㈱のCEO(社長)が議長を務める「グループサステナビリティ会議」において確認・評価し、その対処方針やリスク管理に関する活動計画について審議・決定しています。
取締役会はリスク管理に関するグループとしての方針および活動計画等について定期的に報告を受けるとともに、リスク管理に関わる重要事項について審議・決定することを通じてリスク管理の監督および実効性の確認を行っています。
特に、気候関連リスクの企業レベルでの特定・評価については、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)から提言されたフレームワークに従いシナリオ分析を踏まえて行っています。事業に影響を及ぼす重要な要因を選定し、より詳細な影響を分析することによって中期経営計画等の事業戦略策定に活用しています。
〇気候変動関連リスクのモニタリング方法
「グループサステナビリティ会議」「グループ経営戦略会議」または「経営会議」では、経営に影響を及ぼす可能性のあるリスクについてモニタリングしています。モニタリング方法としては、各事業会社の環境委員会等で審議した気候関連問題について四半期に一度報告を受けており、対策を講じています。JFEグループ環境委員会ではリスクに関する情報の集約と管理の強化を行い、リスクの発生頻度や影響の低減を図るだけでなく、機会の最大化に取り組んでいます。
(3)当社が重要であると判断したサステナビリティ項目の個別開示
[経営上の重要課題の特定]
JFEグループは、さまざまなステークホルダーのニーズに対し、グループの資本をどのように投入すれば、社会に対するマイナスの影響を最小化し、当社グループならではの社会的価値創造の最大化につながるのかという観点から、重要課題の特定とKPIの設定による課題への取り組みを推進してきました。2016年には、グループ事業特性を踏まえた「社会からの期待事項」として35項目のCSR関連課題を網羅的に抽出し、①ステークホルダーからの期待度、②事業との関連性(社会への影響度)の両軸から優先順位付けを行うことにより、CSR重要課題(5分野・13項目)を特定しました。
2021年度には、第7次中期経営計画の策定において、「環境的・社会的持続性(社会課題解決への貢献)」を確かなものとし、「経済的持続性(安定した収益力)」を確立することが、JFEグループの持続的な発展のために重要であると認識し、これまでのCSR重要課題に、経済面の重要課題を加えて再編し、「経営上の重要課題」を特定しました。
特定した経営上の重要課題は以下の13項目です。このうち、サステナビリティに関する項目として、「気候変動問題解決への貢献」「労働安全衛生の確保」「多様な人材の確保と育成」「コンプライアンスの徹底」「人権の尊重」の課題の分野に分類される重要課題を選定しました。
<第7次中期経営計画で特定した経営上の重要課題>

①気候変動問題解決への貢献
[ガバナンス・リスク管理]
気候変動問題に関するガバナンスについては「(1)サステナビリティ全般に関するガバナンス」に、リスク管理については「(2)サステナビリティ全般に関するリスク管理」に、それぞれ記載しております。
[戦略]
気候変動問題に関わるさまざまなリスク・機会は、当社グループの事業戦略に以下のように統合されています。当社グループは、2021~2024年度の事業運営の方針となる第7次中期経営計画を策定し、グループの中長期における持続的な成長と企業価値の向上を実現するために、気候変動問題への取り組みを経営の最重要課題と位置付けました。引き続き、2025~2027年度の事業運営の方針となる第8次中期経営計画においても同様に位置付けています。
そして、「環境的・社会的持続性の確保」を主要施策の一つとして掲げ、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた「JFEグループ環境経営ビジョン2050」を策定することで、気候変動問題への取り組みを事業戦略に組み込むとともに、TCFDの理念を経営戦略に反映し、気候変動問題解決に向けて体系的に取り組んでいます。シナリオ分析をはじめとするTCFD提言に沿った情報開示を進めると同時に事業に影響を及ぼす重要な要因を選定し、特定したリスクと機会、評価を経営戦略に反映しています。
「JFEグループ環境経営ビジョン2050」では、カーボンニュートラルの実現に向けて、「鉄鋼事業のGHG(温室効果ガス)排出量削減」「社会全体のGHG削減への貢献拡大」「洋上風力発電ビジネスへの取り組み」という3つの戦略を軸に企業活動を行っていくことを掲げています。製鉄プロセスにおいては、GHG排出削減に向けた取り組みとともに、水資源・エネルギーの再利用に加え、環境に配慮した商品・プロセス技術の開発や資源循環ソリューションの提供を通じて積極的に環境負荷低減を推進していきます。
[指標及び目標]
当社グループは、鉄鋼事業会社であるJFEスチール㈱が所属する(一社)日本鉄鋼連盟にて策定された、3つのエコと革新的製鉄プロセス開発を柱とする低炭素社会実行計画を推進しています。この計画では、(一社)日本鉄鋼連盟として、2030年度までに900万トン‐CO2削減を目標としてきました。2020年に低炭素社会実行計画のフェーズIが終了、「カーボンニュートラル行動計画」と改め、フェーズⅡ目標として2030年度のエネルギー起源CO2排出量を2013年度比30%削減へと改訂されました。鉄鋼事業においてもこの計画の目標達成に向けて積極的な活動を推進しています。(一社)日本鉄鋼連盟は、これらの取り組みに加え、最終的な「ゼロカーボン・スチール」の実現を目指した2030年以降の「長期温暖化対策ビジョン」を策定し公表しました。JFEスチール㈱もこの長期ビジョンの策定に中核的な立場で参画しました。更に、2021年「我が国の2050年カーボンニュートラルに関する日本鉄鋼業の基本方針」を発表し、日本鉄鋼業として早期のゼロカーボン・スチールの実現に向けて、果敢に挑戦することを宣言しました。
また、当社グループは、鉄鋼事業を取り巻く環境変化に対応すべく事業構造改革を実施していく中で、地球規模の気候変動問題の解決を通じた持続可能性の向上を目指しています。GHG排出量削減目標は、第7次中期経営計画において、2013年度比で『2024年度▽18%削減』として活動してきました。更に、2024年度までの技術開発の進捗等を精査および検証した結果を反映して、第8次中期経営計画におけるGHG排出量削減目標は『2027年度▽24%』と設定しました(※)。『2030年度に▽30%以上削減』という目標に向けて取り組んでいきます。
更に、JFEスチール㈱の国内の主要グループ会社においてもJFEスチール㈱と同レベルのGHG削減目標を策定しています。国内外のグループが一丸となって気候変動問題への取り組みを事業戦略に組み込むとともに、TCFDの理念を経営戦略に反映し、GHG排出量削減に向けた取り組みを体系的に推進していきます。
(注)※ 第8次中期経営計画より、CO2を含むGHGの排出量削減を目標として設定。
(注) ※ 鋼材の製造時または使用段階で、省エネ、省資源、廃棄物・環境負荷物質の排出量削減、有害物質の不使用に貢献できる商品または技術
2024年度のCO2排出量(Scope1~3)を含むKPI実績については、2025年9月発行予定のJFEグループサステナビリティ報告書に記載予定です。
②労働安全衛生の確保、多様な人材の確保と育成(人的資本)
[戦略]
JFEグループは、社会の持続的発展と人々の安全で快適な生活のために「なくてはならない」存在としての地位を確立することを目指しています。複雑化する変化の激しい経営環境の下で、将来にわたって企業価値を向上させ続けるためには、これを支える一人ひとりの従業員の力が重要です。当社は「JFEグループ人材マネジメント基本方針」や「JFEグループ健康宣言」を制定し、人的資本への投資を通じて従業員の能力や活力を最大限に引き出す施策に取り組んでいます。
具体的には、「労働安全衛生の確保」および「多様な人材の確保と育成」を人的資本に関する経営上の重要課題として定め、定量的なKPIを設定して取り組みを推進しています。
<労働安全衛生の確保>
労働災害の防止
安全な作業環境を整備し労働災害を防止することは、多様な社員が安心して働くための基本的な要件と考えています。そこで、JFEグループは「安全はすべてに優先する」という基本姿勢のもと、死亡災害件数(0件)および休業災害度数率に関するKPIを定め、取り組みを推進しています。第7次中期経営計画では安全対策への優先的な投資(グループ全体で年間100億円規模)を実施し、類似の災害や繰り返しの災害を防止するための活動強化に加え、最新技術の活用により設備そのもので災害の発生を防止する取り組みに注力しています。例えばAIやセンサーの活用により、作業者を検知し自動で設備を止める技術の開発と適用を進めています。
これらの労働災害防止の取り組みを加速させるインセンティブとするため、2022年度より役員の業績連動報酬に安全に関する指標を導入しています。
社員とその家族の健康確保
安全で魅力に富み働きがいのある職場を実現するため、2016年に「JFEグループ健康宣言」を制定し、健康保険組合や産業保健スタッフと連携して特定保健指導実施による生活習慣の改善等、従業員の健康保持・増進に取り組んでいます。また、喫煙率の低減による受動喫煙の防止等、従業員だけではなく家族の健康保持・増進にも繋がる取り組みに注力しています。
<多様な人材の確保と育成>
ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン(DEI)
変化の激しい経営環境においては、様々な価値観や考え方が融合する中でこれまでになかった発想や解決法が生まれ、企業価値の持続的な向上に繋がると考えています。そのためJFEグループではDEIの推進を重要な経営課題として位置付け、性別、国籍や価値観、異なるライフスタイル等多様な背景を持つ人材が能力を発揮できる環境づくりに取り組んでいます。特に女性の活躍について、取締役会での議論を経て、2022年度より女性管理職登用・女性採用比率等について更なる意欲的なKPIへの見直しを行いました。各事業会社では社長をトップとするDEI推進に関する委員会を設置する等、経営層とDEIの推進組織が一体となって議論し、全社方針の策定・展開を実施しており、女性管理職の候補者を拡大する「採用」、社内外ネットワーキングの充実やロールモデル提示等の「定着」、女性社員の個別育成計画作成等の「配置・育成」の観点から様々な施策を推進しています。
人材育成の推進
従業員一人ひとりの能力向上と、海外事業の拡大に対応したグローバル人材の育成に重点を置き、研修・教育の充実を図っています。また、JFEグループの経営戦略の一つであるDX戦略の推進に必要な人材の確保・育成にも注力しています。例えばJFEスチール㈱では実際の業務や製造プロセスを熟知する社内人材を、習熟度別にリスキリングすることにより、社内データサイエンティストの養成を進めています。2024年度末時点で662名を養成済みであり、今後も更なるDX人材の確保・育成に注力していきます。
働きがいのある職場の実現
多様な人材が活き活きと能力を発揮するために、従業員が働きがいを感じられるための社内環境の整備に取り組んでいます。
当社および各事業会社ではエンゲージメントサーベイを年1回実施して社員意識を定期的に把握し、働きがい等に関する課題の特定や施策の検討を行っています。これまで、自発的アクションにより新たなキャリア獲得の挑戦機会を提供する「社内公募制」の実施や、従業員の成長を支援するための「1on1ミーティング」の実施等、働きがい向上につながる様々な施策を実行してきました。また、賃金も働きがい向上に重要な要素の一つであり、当社および各事業会社では初任給を含む処遇の引き上げを実施しています。
JFEスチール㈱では、人事制度のみならず企業文化変革も含めた多面的な施策を推進する「人財戦略本部」を2024年4月に新設し、社員の働きがいを高め、会社と社員がともに成長することを目指す企業改革の取り組み(「ReFuture PROJECT」)を推進しています。2024年度に策定したパーパスおよびバリューの従業員への浸透活動や、タウンホールミーティング実施を通じた経営層と従業員の対話強化、より働きやすい職場環境実現のための製造現場を中心とした事務所・福利厚生施設等への投資、従業員一人ひとりの働きがいを向上させることを目指した人事賃金制度改訂をはじめとした一連の施策を展開しており、今後も継続して取り組んでいきます。
また、従業員が働きがいを感じるためには働きやすい職場づくりも重要な要素です。JFEグループでは、多様な従業員が一人ひとりの事情に応じた、柔軟な働き方を選択できるようにすることで、働きがいや充実感を得ながら仕事をし、その上で会社の生産性向上につなげていくことを目指し、「新しい働き方」の取り組みを推進しています。例えば在宅勤務制度の拡充によるテレワークの推進、コアレスフレックス制度の導入、チャット・WEB会議ツールの導入、RPAの推進、ペーパーレス化等を実施しており、これらの取り組みを通じてより付加価値の高い働き方を目指しています。またワークライフバランスの充実を図るため、年休奨励日の設定等により、休暇を取得しやすい風土を醸成しています。
これらの働きがい向上の取り組みを加速させるインセンティブとするため、2025年度より役員の業績連動報酬に従業員の働きがいに関する指標を導入しています。
[指標及び目標・実績]
(※ST:JFEスチール㈱、EN:JFEエンジニアリング㈱、SH:JFE商事㈱)
(注)1 ※1 特定保健指導実施率の実績は未確定である為、2023年度の実績を記載しております。2024年度
の実績については、確定次第JFEグループサステナビリティ報告書に記載予定です。
2 ※2 2025年4月1日時点の実績を記載しております。
③コンプライアンスの徹底
[戦略]
JFEグループは、幅広く国内外でビジネスを展開していく上で、お客様をはじめ、株主・地域社会等すべてのステークホルダーとの信頼関係が重要であり、「コンプライアンスの徹底」は、その信頼関係の基盤であると考えています。コンプライアンス違反に起因する不正や不祥事は、長期にわたり築き上げた信頼関係を一瞬にして損なうものです。こういったことから、JFEグループでは、企業理念・行動規範に基づいた企業活動を実践するための指針として、「JFEグループ企業行動指針」を制定し、企業倫理の徹底について、JFEグループ役員・従業員に対する周知を図っております。また、組織を構成する全員がコンプライアンスの知識や認識を深め、日々実践していくことが重要だと考え、eラーニングやコンプライアンスガイドブックの作成・読み合わせ等を通じて独占禁止法、下請法、公務員への贈賄等の腐敗行為の防止等に関する教育を行っています。
[指標及び目標]
2024年度のKPI実績については、2025年9月発行予定のJFEグループサステナビリティ報告書に記載予定です。
④人権の尊重
[戦略]
JFEグループは、人権尊重が企業の社会的責任であるとともに経営基盤の一つであると考え、企業行動指針に企業活動において一切の差別を行わないことを明示し、活動してきました。
取り組み姿勢をより明確に示すため、2018年度にグループ各社およびその役員ならびに従業員が遵守すべき規範として制定した「JFEグループ人権基本方針」では、サプライチェーンをはじめとするすべてのステークホルダーに対しても人権の尊重・擁護への協力を求めています。
また、2021年度からは「ビジネスと人権に関する指導原則」に則り、人権デューディリジェンスを開始するとともに外部の専門家を招いた人権に関するセミナーを開催する等継続的に活動に取り組んでいます。更に、2023年4月には昨今の人権に関する意識や課題の変化を踏まえ、JFEグループの人権尊重への取り組みをより一層強化するため、「JFEグループ人権基本方針」を改正し、各事業会社においても本方針に沿って調達ガイドライン等を点検・改正する等、サプライチェーン全体での取り組みを強化しています。
今後も、人権が尊重・擁護される社会の実現に向けた取り組みを推進していきます。
[指標及び目標]
2024年度のKPI実績については、2025年9月発行予定のJFEグループサステナビリティ報告書に記載予定です。
3 【事業等のリスク】
本報告書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。ただし、以下は当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。それらのリスク要因のいずれも投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループのリスク管理体制については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③経営体制・内部統制体制 c. 内部統制体制・リスク管理体制の整備の状況」に記載しております。
(1)経済状況と販売市場環境(鉄鋼事業・エンジニアリング事業・商社事業)
[鉄鋼事業・商社事業]
鉄鋼事業・商社事業においては、各製品市場と地域市場において、競合他社との競争に直面しております。国内鋼材販売は、建築・土木、自動車、産業機械、電気機械等各需要分野に広がっており、販売形態も多岐にわたっております。また、これら国内向けに加え、JFEスチール㈱は42%程度(単独・金額ベース)、JFE商事㈱は53%程度(単独・金額ベース・JFEスチール材含む)を海外に輸出しております。主な輸出先はタイ等のASEAN、韓国、中国向けとなっております。従いまして、今後の少子高齢化に伴う国内市場の縮小や、国内およびアジアをはじめとする世界経済の状況等を背景とした国内外の鋼材需給の動向が当社グループの鋼材の販売量や価格に影響を及ぼす可能性があります。とりわけ海外市場においては、中国の内需減少に伴う輸出の増加や、新興国における鉄鋼生産能力の拡大という構造的な変化により、ますます競争が激化していく可能性があります。また、海外主要国において関税引き上げやアンチダンピング・セーフガード措置等の輸入規制が課せられた場合には、当社グループの輸出取引が制約を受け、業績に影響を及ぼします。一方、当社グループの輸出量が少ない米国、EU等においても、各種輸入規制が行われた結果、その市場から締め出された鋼材が当社グループの主要輸出エリアに還流することにより市場が影響を受け、結果として当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、海外の主要国・地域において大規模かつ包括的な関税が賦課されるような場合には、当該国・地域における当社グループの需要家においても事業戦略・運営の変更や生産・販売量の減少が発生することにより、結果として当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。更に、2022年にウクライナにおいて発生したような国際的な紛争も、国内外の鋼材需給の動向の変化を通じて当社グループの鋼材の販売量や価格に影響を及ぼす可能性があります。
これに対しては、国内外の鋼材需給の変化に対応して生産数量の最適化を図るとともに、長期的な鋼材需給の動向を見据えて設備の統廃合等による最適な生産体制の構築を図ってまいります。この一環として、粗鋼生産能力2,600万トン(高炉7基体制、仙台製造所電気炉を除く)に対し、高炉休止により2027年度の粗鋼生産能力2,100万トン程度へとスリム化を実施します。また2028年度には西日本製鉄所(倉敷地区)で革新(高効率大型)電気炉を稼働させ、高炉5基+電気炉1基体制とします。一方で、当社グループの基幹製鉄所である西日本製鉄所への戦略的な投資を行い、コスト競争力を向上させることで、市場環境が変化しても収益を確保できる体制を整えてまいります。販売面でも新興国ミルに対して技術優位性の高い商品の販売比率の拡大を進め、収益基盤の安定化を図ってまいります。更に、グローバルな成長機会を求め、海外成長地域におけるパートナーとのインサイダー型事業の拡大を進めてまいります。
商社事業においては、鉄鋼製品を中心に、製鉄原材料、非鉄金属製品、食品等の仕入、加工および販売を行っており、国内外の各製品市場において市場環境の変化に適切に対応できる流通販売網を構築しております。具体的には、国内においては流通再編等を通じ販売力の強化を進めるとともに、基盤強化に必要な設備の更新をタイムリーに進めております。また海外の成長を事業拡大の原動力とし、鉄鋼事業の事業戦略と連携した高付加価値品のサプライチェーンマネジメントの強化に加え、現地完結型事業を強化していきます。また、低・脱炭素社会実現に向けたビジネスとして、バイオマス燃料やスクラップ取引の拡大に加え、廃タイヤ等のリサイクル分野の環境商材に取り組んでいきます。
[エンジニアリング事業]
エンジニアリング事業においては、エネルギープラント・ごみ焼却炉等の環境施設・橋梁を中心とした設備のEPC(設計・調達・建設)を行っております。また、DBO(設計・建設・運転)案件における設備の運転保守の受託や、リサイクル・発電・電力小売等の運営型事業を自ら行っております。上記事業のポートフォリオは、公共インフラ(ごみ焼却施設、橋梁等)関連が過半を占めているため、国内経済状況および国・自治体の方針・政策の影響等による国内公共事業の縮小は、応札案件の減少に直結し、その結果、受注高が減少する可能性があります。
また、海外についても同様に対象国の経済状況や政策の変化により、受注高が減少する可能性があります。また、プロジェクト遂行にあたり、資機材等の価格が上昇した場合、建設コストが上昇することになります。建設コスト上昇の影響に左右されない競争力を確保するために、技術開発等を進めてまいります。また、長期安定的な収益源として運営型事業を強化してまいります。
(2)原料・エネルギーの市場環境(鉄鋼事業・商社事業)
[鉄鋼事業]
鋼材の原材料として鉄鉱石、原料炭、合金鉄・非鉄金属・スクラップ等を調達しております。近年これらの原材料の価格は世界的な需給構造変化、主要原産国である豪州・ブラジルにおける自然災害や事故の発生、更には2022年にウクライナにおいて発生したような国際的な紛争等により上昇しており、それを鋼材価格に反映できなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、製鉄プロセスに使用する電気・天然ガス等を購入しておりますが、これらの価格も世界的な需給変化、環境規制強化や国際的な紛争等に起因して上昇しており、それを鋼材価格に反映できなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
更にこれら原材料・エネルギーについて、生産国における自然災害や事故の発生、国際的な紛争、サプライチェーンの混乱等により調達が困難となった場合、当社グループの生産量・販売量の減少を通じて当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
これに対しては、安価原料の使用技術を開発し、その使用比率の増加を図ることで原料調達におけるコスト削減とコスト変動の低減を図ってまいります。また、豪州ホワイトヘイブン社ブラックウォーター炭鉱の権益の一部の取得や調達ソースの分散化等により、調達不安定化のリスクの低減を図ってまいります。更に、製鉄所内の発電所等のリフレッシュを計画的に進めることにより、調達エネルギーのコスト削減とコスト変動の低減を図ってまいります。
[商社事業]
当社グループ向けに原材料を販売するとともに、当社グループ外への原料販売も行っています。従って、当社グループの活動水準に変化があった場合や、原材料生産国における自然災害や事故の発生、また国際的な紛争、サプライチェーンの混乱等、仕入環境や販売環境に変化があった場合、商社事業の販売量に影響を及ぼす可能性があります。
これに対しては、原料調達における低廉化や新たな調達ソースの開発等により、原材料サプライチェーンのリスク低減を図ってまいります。また、当社グループ以外への販路開拓を進め、販売量の維持安定化を進めます。
(3)製造設備・システムの安定操業状況(鉄鋼事業)
鉄鋼事業においては、高炉、コークス炉、転炉、連続鋳造機、圧延機、焼鈍炉、発電所等の多数の大規模な製造設備を用いて鉄鋼製品の生産を行っております。これらの設備の中には稼働後数十年を経て更新時期を迎えたものもあります。持続的な安定生産を実現する国内製造基盤を確立するため、これまでも、集中的な設備投資を計画し、老朽設備の更新を順次進めてまいりましたが、これらの設備において設備・システムトラブルが発生した場合、生産量の減少や修繕コストの増加等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
これに対しては、重要設備の更新投資を計画的に進め、製鉄所の製造実力の強靭化を図ってまいります。2019年度より高炉の操業安定化を中心に高炉付帯設備の劣化対応やDX・AI・IoT技術の活用等による基盤整備投資を実施してきましたが、第8次中期経営計画では全プロセスへの水平展開を進めてまいります。
(4)設備投資効果・事業投資効果の実現状況(鉄鋼事業・エンジニアリング事業・商社事業)
当社グループは収益基盤の維持・向上、事業拡大を目指し、多額の設備投資および事業投資を行っております。
[設備投資]
鉄鋼事業では、安定生産基盤の確立に加え、生産性・コスト競争力の更なる進展のために、国内製造拠点への戦略的な投資を継続しております。東西製鉄所においては、コークス炉の更新、電磁鋼板製造ラインの増強、革新電気炉の導入等を行い、これらの設備の最新鋭化・能力増強を図っておりますが、これらの稼働が遅れた場合や鋼材需要が変化した場合、予定どおりのコスト削減効果や拡販効果が発揮されず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
これに対しては、主要工事の進捗確認を定期的に実施することで、計画的な実施を図っております。また、世界の経済状況や需要動向を常に注視し、変化が生じた場合には、当初の設備投資計画に対して、投資時期や規模等の適切な見直しを行います。
[事業投資]
当社グループは、国内投資に加え、海外成長機会を捉えるための事業投資も推進しております。海外各国における政情や経済情勢の変動、合弁相手先企業の状況の変化等の不測の事態により、期待する収益の獲得や投資回収が困難となる等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
これに対しては、世界の経済状況や需要動向を常に注視し、変化が生じた場合には、当初の事業投資計画に対して、投資時期や規模等の適切な見直しを行います。また、事業投資の意思決定の過程では、個社・各地域のリスク評価を行い、そのリスクに応じたフォローを行うことで、リスクの管理を図っております。
(5)新製品・新技術の開発状況(鉄鋼事業・エンジニアリング事業)
当社グループは、お客様の高度なご要望にお応えすることで、グローバルで戦うことができる技術力を磨いてまいりました。当社グループの収益基盤を維持・向上していくためには、今後も社会に貢献する世界最先端の新製品・新技術の開発、製造ソリューションの提供、新規事業の探索を行っていく必要があります。これらが計画どおり実施できなかった場合や各種環境変化により計画どおりの効果が発揮されなかった場合、新商品の提供機会を逸することによる販売量の減少、十分な付加価値を付与できないことによる収益性の低下、受注機会の逸失等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
これに対しては、鉄鋼事業では自動車・インフラ建材・エネルギー分野を主軸とし、開発の加速化を図ってまいります。また、これまで以上にお客様のご要望を的確にとらえた開発を推進してまいります。例えば、自動車分野では、お客様との交流を深めてEVI(Early Vendor Involvement)を進化させ、先進ハイテンやその利用技術等の先端技術の提案を続けるとともに、建材分野における新たな付加価値をお客様と共に創り出すソリューション提案活動「JFESCRUM®」の展開、鉄づくりを通し長年にわたり培った製造・運営技術を、鉄鋼業に限らず幅広いお客様の課題解決ソリューションとして提供するソリューションビジネス「JFE Resolus®(レゾラス)」を提供することで、鉄の価値創造に努めています。また、エンジニアリング事業ではプラントの自動運転・遠隔監視等、最先端のAI・IoTを活用した技術開発やエネルギーサービス等の新たな商品・サービスの提案を積極的に進めております。
更に、当社グループでは、技術開発の進捗状況のフォローを行い、市場環境の変化に応じた開発計画の見直しを適宜実施しております。
(6)品質保証(鉄鋼事業・エンジニアリング事業・商社事業)
当社グループは、鉄鋼製品をはじめとした多種多様な製品・サービスをお客様に提供しています。当社グループの製品品質は品質設計・製造部門から独立した品質保証部門により確認し、また、品質保証体制は品質監査部門によりチェックを行うことで保証しておりますが、製品やサービス、品質管理体制等に問題が発生した場合には、補償金の支払いや、社会からの信用失墜により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
これに対しては、グループ会社を含めて品質管理体制を統括する組織を本社内に設置し、品質不具合の撲滅に向けた体制構築を進めております。お客様へ提供する品質データについては、自動測定・伝送化を一層拡充することで、人為的なミスや改ざんの根絶に努めております。また、鋼材の中間素材の識別管理の強化、品質保証体制の社内診断による強化等により、お客様への異常材の流出の未然防止を図っております。
また、エンジニアリング事業における設備のEPC(設計・調達・建設)では、調達した建設資材および機器を使用して建設工事を行っており、設備引渡し後も一定期間は契約不適合責任を負っております。建設した設備において、契約不適合責任のある不具合が生じた場合、請負者の責任において改修工事を実施することになり、追加コストが発生する可能性があります。こうしたリスクに対しては、品質保証体制を整備し、調達品および工事の検査によってリスクの軽減を図っております。
(7)受注後の変動リスク(エンジニアリング事業)
エンジニアリング事業における設備のEPC(設計・調達・建設)では、プロジェクト遂行にあたり、資機材の購入、外注業者の起用を行っており、工期が数年間に及ぶプロジェクトもあります。また、運営型事業では、設備の運転に必要な電気・燃料等を購入しており、運営期間が20年間以上に及ぶ事業もあります。市況・景気変動に伴う建設資材費および外注労務費の変動は建設コストに、電気・燃料費等の変動は運営コストに影響を与え、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
これに対しては、受注前の段階(応札段階)においてリスクの洗い出しを実施し、契約条件への織り込み等の対策を行うことで、受注後の変動リスクの軽減を図っております。更に、受注後においては、プロジェクト経験者による第三者視点でのフォローを実施し、リスクを早期に発見し軽減するよう努めております。
(8)重大な労働災害(鉄鋼事業・エンジニアリング事業・商社事業)
多様な事業を展開する当社グループの中には、高所作業、高温作業、重量物の運搬、ガス関連設備での作業等災害の発生率が比較的高い作業を行う職場もあります。当社グループは、高齢者や女性を含め、多様な人材が災害を被ることなく安心して働ける作業環境の整備を進めておりますが、万が一生産設備等の重大事故や重大な労働災害が発生した場合には、事業活動が制約を受け、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
これに対して、各事業会社では重大事故・重大災害の撲滅に努めております。各製鉄所・製造所においては、労働安全衛生マネジメントシステムの国際規格ISO45001の認証を取得し、労働安全衛生マネジメントシステムを継続的かつ効果的に運用していくことで安全衛生水準の向上に努めています。また、作業員が立入禁止区域に入ると警報を発して自動でラインを停止させるAI活用画像認知システムや、ガス濃度や重機との近接をリアルタイムでモニタリングして災害を未然に防ぐシステム等の導入を進めております。
(9)気候変動問題(鉄鋼事業・エンジニアリング事業・商社事業)
当社グループは大量のGHG(温室効果ガス)を排出する鉄鋼製造プロセスを有しており、当社グループの気候変動問題への対応は、当社グループの事業の持続性に関わる極めて重要な経営課題と認識しております。当社グループのカーボンニュートラルに向けた取り組みが十分でなかった場合や革新的な技術開発が達成できなかった場合は、コスト競争力を失う、お客様との取引が縮小する、資金調達が困難になる等により、国際的な競争力を失い、当社グループの業績等に多大な影響を及ぼす可能性があります。
これに対して当社グループは、GHG排出量を2013年度比で2030年度に30%以上削減すること、更に2050年にカーボンニュートラル実現を目指すことを経営目標として掲げ、達成に向けて社内の体制を整備し、迅速かつ効率的な推進を図っております。
また、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業として「製鉄プロセスにおける水素活用」プロジェクトに参画し、高炉における水素還元技術開発、高炉排ガスの低炭素技術開発(カーボンリサイクル高炉、CCU(Carbon Capture and Utilization))、 直接水素還元技術開発、電気炉での不純物除去技術開発等の超革新技術の開発も積極的に進め、2024年12月に直接水素還元技術開発に係る小型試験炉を、2025年2月に電気炉での不純物除去技術開発に係る小型試験炉を立上げて試験を開始しています。その中で、いち早く実装可能な革新電気炉を2027年度に改修時期を迎える高炉の代替プロセスとして導入することを機関決定しました。革新電気炉での高品質・高機能鋼材製造や高炉法でのGHG排出量削減に向け、安定的な直接還元鉄の調達ソースを確保することが必要であり、中東での低炭素還元鉄サプライチェーンを構築すべく,具体的な事業スキームの協議も進めています。
加えて、当社グループはGHG排出削減実績量を用いて鉄鋼製造プロセスにおけるGHG排出量を従来の製品より大幅に削減したグリーン鋼材「JGreeX®」の供給を2023年度上期より開始し、既に自動車、造船、橋梁、建築、産業機械、変圧器用等幅広い分野で採用が拡大しております。引き続き、GHG削減価値をサプライチェーン全体で負担する社会分配モデルの実現に向けて取り組んでまいります。
一方、これらのカーボンニュートラルプロセスの導入には多大な技術開発費、設備投資費を要し、大幅な製造コストの上昇は不可避であると考えています。国家戦略として、「GX実現に向けた基本方針」や、脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律により、脱炭素に向けた技術開発や設備投資に対する長期的かつ継続的な政府の支援がコミットされましたが、他の鉄鋼生産国と同等の支援が得られない場合、更には既に国際的に高い水準にある日本の産業用電力価格が更に上昇する場合は、他国に対して日本の鉄鋼メーカーのコスト競争力が低下し、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。カーボンニュートラル実現に向けては、低価格で大量のグリーン水素や国際的に競争力がある安価な非化石電力の調達が必要不可欠となりますが、これらが国際的に競争力のある価格で供給されない場合、環境価値が適切に鋼材価格へ反映されない場合にも当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。これらを実行していく上では、グリーン鋼材市場の創出・拡大が必要不可欠であり、優先調達や購入支援、規制的措置等の政策支援が必要と考えております。
なお、タクソノミーや炭素国境調整といった政策・制度においては、世界的な保護主義を招く懸念があり、脱炭素への円滑な移行を阻害する恐れがあります。また、グリーン鋼材に関して、国際機関や民間機関を含めて、世界各地で様々な基準や閾値、定義やGHG定量方法の基準が乱立している状況においては、国際的に取引されている鋼材貿易に混乱を引き起こす懸念があります。2024年10月には、(一社)日本鉄鋼連盟の「グリーンスチールに関するガイドライン」を土台として世界鉄鋼協会(The Worldsteel Association)が国際的なガイドラインを定めております。引き続き、グリーン鋼材の削減価値が顧客の製品カーボンフットプリントへ適切に反映されるようガイドラインの改訂を進め、GHGプロトコルやISO等の国際標準化に向けて政府や関係機関とともに議論を深め、排出削減努力を適切に評価し正当な対価をいただける仕組み作りが進むよう、また環境規制が適切な制度として制定されるよう、関係機関に働きかけてまいります。
(10)大規模な自然災害、新型インフルエンザ等感染症の急速な感染、戦争、内乱、暴動、テロ活動等(鉄鋼事業・エンジニアリング事業・商社事業)
大規模な地震・台風等の自然災害、新型インフルエンザ等感染症の急速な感染、戦争、内乱、暴動、テロ活動等は、当社グループの事業活動に支障をきたし、業績等に影響を及ぼす可能性があります。例えば、新型コロナウイルス感染症のような感染症の大流行により、世界的な移動制限や都市部のロックダウン等が行われ、当社グループの事業活動に支障をきたすとともに、需要産業の生産水準が大幅に低下することにより販売数量が減少し、当社グループの業績等に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが事業活動を行っている地域において国際的な紛争等が発生した場合においても、需要産業の生産水準が大幅に低下することにより販売数量が減少し、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。更に、大型台風により設備や建屋の損壊や製鉄所の浸水が生じた場合には、生産量の減少等により当社グループの業績等に影響する可能性があります。あるいは、当社グループの原料の調達先で港湾施設の機能停止により一定期間の生産・出荷停止が生じた場合には、生産量の減少等により当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
近年激甚化する国内の台風や豪雨に対しては、製鉄所内の排水設備の増強等を実施しております。また、原料の主要な調達先である海外での大規模気象災害に対しては、代替調達先の確保、調達ソースの分散、設備能力の増強を図ってまいります。なお、非常事態に対するBCPを策定しており、例えば大規模地震では、津波に対する避難場所の設置や、通信規制・停電等の状況下での全社指揮命令機能の維持、データのバックアップ等の対策を実施しております。また、新たな感染症のリスクに対しては、全従業員の健康と安全を第一に考え、安心して働けるよう、衛生管理の徹底や時差出勤・在宅勤務等の柔軟な事業運営や、インフラ構築等の環境整備を進めるとともに対策検討チームを発足させ、迅速な対応をとる体制を構築しております。
(11)他素材との競合(鉄鋼事業・商社事業)
当社グループはGHG排出抑制効果の大きいエコプロダクトや環境配慮型技術を販売しております。自動車車体に適用されるハイテンは、アルミニウムや炭素繊維等の他素材と比べコスト優位性を有し、また軽量化にも貢献するため、他素材への置換は限定的と考えますが、他素材の大幅なコストダウンが実現した場合には鋼材需要が減少し、当社グループの業績に影響する可能性があります。これに対しては、継続的なコストダウンや性能向上に努め、他素材への置換を抑止するとともに、樹脂等の軽量素材を組み合わせたマルチマテリアル構造等も提案し、鉄と他の素材とを組合せた部材の開発を行い、素材としての持ち味をより引き出し、鉄の需要のすそ野を広げるとともに、軽量化へ貢献していきます。
(12)情報セキュリティ(鉄鋼事業・エンジニアリング事業・商社事業)
当社グループは、事業を展開する上で、顧客および取引先の機密情報や個人情報、また、当社グループの機密情報や個人情報を有しております。これらの情報は、外部流出や改ざん等が無いように、グループ全体で徹底した管理を実行しております。過失や盗難、外部からの攻撃等によりこれらの情報が流出もしくは改ざんされた場合、技術優位性の喪失、損害賠償の発生、社会的な信用失墜等により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
これに対して当社グループでは、情報管理の諸規定を制定することで、サイバー攻撃やシステムの不正利用による情報漏洩やシステム障害を防止する対策を実施しております。また、情報セキュリティを中心にITに関する重要課題を審議する「JFEグループ情報セキュリティ委員会」を設置し、そこで決定した方針に基づき、情報セキュリティ施策の立案と実施推進を図る社内チームである「JFE―SIRT」にてグループ全体の情報セキュリティ管理レベルの向上を推進しております。更に、2024年4月にJFEサイバーセキュリティ&ソリューションズ㈱を設立し、セキュリティ人材の獲得、育成およびセキュリティ監視機能の強化を推進しております。
(13)カントリーリスク(鉄鋼事業・エンジニアリング事業・商社事業)
当社グループは、成長する海外での需要を捕捉するため、鉄鋼事業・商社事業における現地の鋼材生産・加工ラインへの投資や現地鉄鋼会社との資本提携、エンジニアリング事業における新興国のインフラプロジェクトの受注等、積極的な海外事業展開を推進しております。事業実施地域における政治・経済情勢の変化、テロ・その他の動乱、法改定、大規模自然災害等の不測の事態が発生した場合、生産量の減少、資本提携先とのシナジー効果の減少、法令改定に起因した費用の発生、物流費の増大、連結財政状態計算書に計上したのれんの減損、受注プロジェクトの製造コストの変動等により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
これに対しては、事業投融資の審査の過程で各国のリスクに応じた事業のリスク評価を行うことで慎重な投資判断を行うとともに、不測の事態が発生した場合の影響を軽減するために、監視体制の強化、現地での調達ソースの分散化等を図っております。
また商社事業では貿易取引を行っており、対象国の状況により輸出入ができなくなるリスクや、外貨事情等により相手国政府が対外送金を停止した場合の代金回収リスクを負う可能性があります。これに対しては貿易保険等を活用しております。
(14)為替レートの変動(鉄鋼事業・エンジニアリング事業・商社事業)
当社グループの業績は、為替レートの変動の影響を受けます。外貨建て取引による外貨の受け取り(製品輸出額等)と外貨の支払い(原材料輸入額等)で相殺されない部分がある場合、為替レートの変動は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。これに対しては、為替予約等を利用したヘッジ取引を適宜実施しております。円安が進行した場合、円換算の原材料コストの上昇等を通じて当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。これに対しては、製品販売価格への反映を図ってまいります。
また、円高が進行した場合、自動車等の需要産業の輸出競争力低下による国内鋼材需要が減少すること、および当社グループの製品の海外市況における競争力が低下することにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。これらに対しては、主に(1)、(5)に記した対応による国内鋼材シェアの確保、および海外の成長地域におけるパートナーとのインサイダー型事業の拡大を進めることで、海外市場環境の変化に柔軟に対応するグローバル供給体制の確立を進めてまいります。
(15)固定資産の価値下落(鉄鋼事業・エンジニアリング事業・商社事業)
当社グループは、大規模な鉄鋼製品製造設備等、多くの固定資産を保有しております。当社グループが保有している固定資産について、収益性の低下等に伴い投資額の回収が見込めなくなった場合は、その資産の減損損失の計上を行うことにより、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
これに対しては、主に上記の(1)~(5)、(9)、(11)に記した対応により資産価値の維持向上に努めてまいります。
(16)人材確保・育成および職場環境の整備(鉄鋼事業・エンジニアリング事業・商社事業)
当社グループでは、国内の生産年齢人口の減少に伴い、労働力や有能な人材を確保するための各種施策の強化、人材育成による個々の能力向上、省力化による労働生産性向上に取り組んでおりますが、当社グループおよび当社グループのサプライチェーンを構築する企業において、労働力の確保や人材育成が十分でなかった場合、安定的な生産体制や競争力が損なわれることにより当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
これに対しては、DEIを経営課題として位置付け、採用ソースを拡大して多様な人材の確保・活用を図るとともに、多様な人材や意見を尊重する企業風土を醸成し、定着率や生産性の向上に努めてまいります。更に、職場環境の改善や各種制度の充実、IT技術の活用による省力化・効率化についても推進して労働力不足に対応してまいります。
また、適切な労務管理が行われなかった場合、人材の流出や当社グループの信用の著しい低下につながり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。これに対しては、適正な労働時間管理や人権啓発研修の実施、ハラスメント相談窓口の設置等により未然防止を図っております。
(17)知的財産の保護(鉄鋼事業・エンジニアリング事業)
当社グループは、事業活動に必要な個々の技術や商標の使用権利を保護する目的で、日本および海外諸国において多数の知的財産権を保有しております。当社グループにおいて事業を遂行する際には、当社外で保有されている知的財産権の調査を行い、その侵害を回避する対策をとっておりますが、万一、第三者より当社グループによる知的財産権の侵害を主張された場合、損害賠償金やロイヤリティの支払い、事業差し止め等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、第三者により当社グループの知的財産権が無効化される場合には、対象となる事業の競争力の低下等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。更に、第三者により当社グループの知的財産権が侵害される場合や、社内外の情報保持者により知的財産情報が漏洩する場合には、技術・ブランド価値の低下や損害金の回収不履行等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
これに対しては、当社グループは海外を含めて当社外の知的財産権の調査・監視体制を強化することで、その侵害の未然防止を図っております。また、海外地域を重点的に重要技術の権利化を進めるとともに第三者による模倣技術・模倣品の監視体制を強化し、当社グループの知的財産権の侵害の抑止を図っております。更に、情報管理に対する社内教育の拡充、退職者等の守秘義務の管理強化を図っております。
(18)金融市場の変動および資金調達環境の変化(鉄鋼事業・エンジニアリング事業・商社事業)
当社グループの中核である鉄鋼事業は、大規模な設備を有しており、その設備の維持更新に多額の資本を必要とするため、財務健全性の維持が重要です。近年、減価償却費を上回る設備投資を行ってきたことから、有利子負債は高水準で推移しております。そのため金融市場の不安定化や金利上昇、また格付機関による当社信用格付の引下げがあった場合等には、資金調達の制約を受け資金調達コストが増加する可能性があります。
これらに対しては、財務管理指標としてDebt/EBITDA倍率やD/Eレシオを用いて、当社グループ全体ならびに各事業会社の財務管理を行っております。また一部の借入金等について、金利スワップを利用したヘッジ取引を実施しております。足元では、有利子負債を削減するため、棚卸資産圧縮等によるCCC(Cash Conversion Cycle)の改善、保有株式の縮減等の資産圧縮および設備投資・投融資の優先順位見直し等を行い、財務健全性の維持に取り組んでおります。
(19)保有株式等の価値変動(鉄鋼事業・エンジニアリング事業・商社事業)
当社グループが保有している株式等の価値が変動した場合は、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、上場株式について、その株式保有の意義が認められる場合を除き、保有しないことを原則としており、上場会社株式の売却を進めております。
(20)信用リスク(鉄鋼事業・エンジニアリング事業・商社事業)
当社グループが保有する売上債権について、取引先の倒産により貸倒損失が発生した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。このため、徹底した与信管理を行っており、一部リスクの高い取引については信用保険を活用しております。
(21)法令・公的規制(鉄鋼事業・エンジニアリング事業・商社事業)
当社グループは、日本国内および事業展開する各国において、環境、労働・安全衛生、通商・貿易・為替、知的財産、租税、独占禁止法等の経済法規、建設業法等の事業関連法規、その他関連する様々な法令・公的規制の適用を受けております。これら法令・公的規制が厳格化された場合、(1)、(9)等で述べた影響の他にも、当社グループの事業活動が制約を受けることや対策費用が発生すること等により当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、内部統制体制の充実を図りこれら法令・公的規制の遵守に努めておりますが、これら規制等を遵守していないと判断された場合、行政処分を課される等により当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
これに対しては、法令の制定・改廃の検討段階での意見提出を行う等により、法令の適切な制定・改廃に向けた活動を継続してまいります。また、法令の制定・改廃が生じた場合には、当該法令に関する主管部署が業務への影響度を評価し、社内の関係部署に周知する体制を整えております。また、法令テーマ別にコンプライアンス研修を行い、定期的に従業員への周知・徹底を図っております。
(22)サプライチェーンにおける人権の尊重(鉄鋼事業・エンジニアリング事業・商社事業)
当社グループは世界各国から原材料や資機材を調達しておりますが、これらのサプライチェーンにおいて人権問題が発生した場合、調達や生産への影響に加え、当社グループの信用の毀損につながり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
これに対しては、人権尊重に関するグループ全体の考え方を示す方針として2018年に「JFEグループ人権基本方針」を定めるとともに、昨今の人権に関する意識や課題の変化を踏まえ、2023年4月に本方針を改正いたしました。各事業会社においては、「調達ガイドライン」や「調達基本方針」「サプライチェーンにおけるサステナビリティ基本方針」等を制定し、人権尊重・法令遵守・環境保全に配慮した購買を行っております。また、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に則った人権デューディリジェンスも開始しており、今後、当社グループにおける人権リスクの特定、是正に向けた取り組みの検討および実行等のプロセスを継続してまいります。
(23)退職給付債務(鉄鋼事業・エンジニアリング事業・商社事業)
当社グループの従業員退職給付費用および債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。金利の変動、制度資産の公正価値の変動、および退職金制度の変更等があった場合、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(24)持分法適用関連会社の業績悪化
当社および連結子会社は、多数の持分法適用関連会社を有しております。持分法適用関連会社の損失は、当社および連結子会社の持分比率に応じて、連結財務諸表に計上されます。また、当社および連結子会社は、持分法適用関連会社の回収可能価額が取得原価または帳簿価額を下回る場合、当該持分法適用関連会社の株式について減損損失を計上しなければならない可能性もあります。なお、当社および連結子会社は、一部の持分法適用関連会社の金銭債務に対して債務保証を行っておりますが、将来、これら債務保証の履行を求められる状況が発生した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。これらに対しては、持分法適用関連会社の収益向上の取り組みをモニタリングするとともに、必要な諸施策を実施し、リスク低減に努めております。
なお、現時点では予期できない上記以外の事象の発生により、当社グループの事業活動および業績等が影響を受ける可能性があります。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの経営成績等の状況の概要は、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.当連結会計年度の経営成績の分析」に記載しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 b.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析」に記載しております。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループにおける生産実績については鉄鋼事業の粗鋼生産量を、また受注実績についてはエンジニアリング事業の受注実績・受注残高を記載しております。
鉄鋼事業は、特定顧客からの受注については反復循環的に生産しているため、受注実績の記載を省略しております。エンジニアリング事業は、請負工事を中心としているため、生産実績を金額あるいは数量で示すことはしておりません。商社事業は、受注生産形態をとらない製品が多いため、生産実績・受注実績を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績は、以下のとおりであります。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績は、以下のとおりであります。
(注)1 ※1 自治体等から受託したごみ処理施設等の長期O&M契約について、前連結会計年度以前は単年度の売上収益相当額のみを受注実績に計上しておりましたが、当連結会計年度より、契約時に総額を一括計上する方法へ変更しております。当連結会計年度の受注実績および受注残高を旧計上方法で計算した場合の金額は558,517百万円、603,017百万円であります。
2 ※2 前期比は、新計上方法に基づく前連結会計年度の数値および当連結会計年度の数値を比較して算出しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、以下のとおりであります。
(注) 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合については、各販売先への当該割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、特に記載のあるものを除き、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表はIFRSに準拠して作成しております。
重要性のある会計方針については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性のある会計方針」、重要な見積りについては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の判断、見積りおよび仮定」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度の国内および海外経済は、緩やかに持ち直しつつも、中国経済の停滞継続や人手不足の影響等もあり、一部に足踏みがみられました。加えて、物価上昇や、アメリカの通商政策による影響等により、先行きの不透明感が強まっております。
このような状況のもと、JFEグループでは、構造改革の完遂、高付加価値品比率の引き上げ、販売価格体系の見直しにより、収益基盤の強化を進めてまいりましたが、国内需要の低迷、中国による周辺国への廉価での輸出拡大により、事業利益および親会社の所有者に帰属する当期利益ともに前連結会計年度に比べ減益となりました。
当連結会計年度のセグメント別の業績は、以下のとおりです。
鉄鋼事業は、国内外の需要や海外鋼材市況の低迷等を背景に、当連結会計年度の連結粗鋼生産量は2,320万トンと前連結会計年度と比べ減少しました。売上収益については、販売数量の減少や海外鋼材市況の悪化等を受け、3兆3,651億円と前連結会計年度に比べ3,509億円(9.4%)の減収となりました。
セグメント利益については、構造改革の効果発現および継続的な販売価格の改善やコスト削減に取り組んだものの、海外鋼材市況の悪化や販売数量の減少に加え、棚卸資産評価差等の一過性の減益要因等により、前連結会計年度に比べ1,664億円(82.1%)の大幅な減益となる363億円となりました。
エンジニアリング事業は、受注済プロジェクトを着実に遂行した結果、売上収益は5,698億円と前連結会計年度に比べ299億円(5.5%)の増収となり過去最高を更新しました。セグメント利益については、洋上風力案件(モノパイル)発注時期遅れ等により、前連結会計年度に比べ50億円(20.5%)の減益となる193億円となりました。
商社事業は、2024年5月に買収したスタッドコ・ビルディング・システムズ・US・LLCおよびスタッドコ・コーポレーションからの収益貢献等があったものの、国内建設分野の需要低迷継続等により、売上収益は1兆4,385億円、セグメント利益は479億円となり、前連結会計年度に比べそれぞれ379億円(2.6%)の減収、10億円(2.0%)の減益となりました。
以上の結果、当社単体業績等と合わせ、当連結会計年度における連結での売上収益は4兆8,596億円となり、前連結会計年度に比べ3,150億円(6.1%)の減収となりました。事業利益は1,353億円となり、前連結会計年度に比べ1,629億円(54.6%)の減益となりました。税引前利益は1,443億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は918億円となり、前連結会計年度に比べそれぞれ1,240億円(46.2%)、1,056億円(53.5%)の減益となりました。
b.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、営業活動によるキャッシュ・フローが3,789億円の収入(前連結会計年度に比べ収入が1,000億円減少)であったのに対し、投資活動によるキャッシュ・フローは有形固定資産、無形資産及び投資不動産の取得による支出を中心として2,831億円の支出(前連結会計年度に比べ支出が421億円減少)であったことから、これらを合計したフリー・キャッシュ・フローは957億円の収入(前連結会計年度に比べ収入が580億円減少)となりました。
また、財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出を中心として、1,574億円の支出(前連結会計年度に比べ支出が1,120億円増加)となりました。
この結果、当連結会計年度末の有利子負債残高は前連結会計年度末に比べ638億円減少し、1兆7,664億円となり、現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ702億円減少し、1,728億円となりました。
なお、有利子負債は、社債、借入金及びリース負債であります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料等の仕入、製造費用、受注建設工事の費用支払および販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資資金需要の主なものは、鉄鋼事業における収益向上、GX(グリーントランスフォーメーション)、DX(デジタルトランスフォーメーション)等の戦略投資および製造基盤整備を目的とした設備投資です。
運転資金は、主に金融機関からの借入やコマーシャル・ペーパーの発行等により調達しております。投資資金は、自己資金を基本としておりますが、自己資金を上回る資金需要については、金融機関からの長期借入金や社債の発行等で調達しております。
当社グループでは、複数の金融機関との間でコミットメントラインを設定することにより、十分な資金の流動性を確保しております。
c.目標とする指標の達成状況
当社グループは、2021年5月に公表した第7次中期経営計画(2021~2024年度)の中で、以下の財務・収益目標を掲げ、鉄鋼事業の構造改革の完遂、量から質への転換等の施策を着実に遂行することで、収益基盤の強化を進めてまいりました。しかしながら、想定を大幅に超える鉄鋼の事業環境悪化により、最終年度である2024年度において、主要な財務・収益目標を達成することはできませんでした。
一方、インドを中心とした成長マーケットやカーボンニュートラル社会実現に向けたグリーン鋼材等の需要は底堅いとされ、これらの需要を確実に捕捉するため、「第8次中期経営計画」(2025~2027 年度を対象)に基づく取り組みを進めてまいります。(第8次中期経営計画については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」をご参照ください。)
■第7次中期経営計画
(注)1 D/Eレシオ:格付け評価上の資本性を持つ負債について、格付け機関の評価により資本に算入しております。
2 鉄鋼事業のトン当たり利益:(連結セグメント利益÷単体出荷数量)
なお、当連結会計年度の分析につきましては、「② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.当連結会計年度の経営成績の分析」に記載しております。
5 【重要な契約等】
(1)重要な契約等(技術に関わる契約を除く)
(注)1 ※1 契約期間満了により、2025年3月31日付で契約が終了しております。
2 ※2 包括的な技術支援・供与が終了したことに伴い、2024年12月31日付で包括提携契約のうち
当該技術支援・供与に係る契約が終了しております。
3 ※3 合同会社CEPCO-Rは、中部電力㈱の連結子会社であります。
(2) 技術に関わる契約
① 技術導入契約
(注)※ 2025年6月4日付で契約相手方の名称がマン・エナジー・ソリューションズ・フランス・SASからエヴァレンス・フランス・SASとなりました。
② 技術供与契約
(注)1 ※1 相手方との合意によって、2024年9月30日をもって失効しております。
2 ※2 相手方との合意によって、2024年12月25日をもって失効しております。
③ その他の技術契約
6 【研究開発活動】
当社グループ(当社および連結子会社)は、世界最高の技術をもって社会に貢献することを企業理念とし、顧客ニーズを先取りした独自新商品の開発、高品質な商品を効率的に生産する技術の開発、カーボンニュートラル達成に寄与する商品および製造技術の開発、ならびにグループ全体としてのシナジーを活かした開発により、常に業界をリードし、新たな分野を開拓していくというグループ共通の開発コンセプトの下、各事業会社が創造性にあふれる研究開発を展開しています。また、各事業会社において、AI・IoT・ビッグデータ等のデータサイエンス技術の活用を推進するための組織を設置し、ロボティクス技術を積極的に活用して、製造設備の生産性や商品・サービスの付加価値向上に向けた研究開発等を積極的に推進しています。
グループ全体の研究開発戦略の策定や横断的に取り組むべき重要課題の選定・推進については、当社社長を議長とする「グループ経営戦略会議」の場で、各事業会社が一体となって取り組んでいます。
今後も、経営環境の変化に柔軟に対応しつつ高い収益力を確保するとともに、市場・社会からの高い信頼を獲得し、将来の経営基盤を育成・発展させるべく、積極的な研究開発に取り組んでいきます。
当連結会計年度における研究開発費は42,987百万円であり、主要事業内訳は鉄鋼事業38,946百万円、エンジニアリング事業4,041百万円であります。
なお、当連結会計年度における主な事業別の研究の目的、主要課題および研究成果は以下のとおりです。
(1)鉄鋼事業
鉄鋼事業では、社会の持続的な発展と人々の安全で快適な生活のために、「カーボンニュートラル」達成に向けたイノベーションの推進、「デジタル」による製造基盤強化と超革新的プロセス技術の開発、お客様のニーズを先取りした高付加価値品およびカーボンニュートラル社会の実現に繋がる新商品・利用技術の開発を強力に推進しております。
以下、当連結会計年度の主な研究成果を挙げます。
<プロセス分野>
JFEスチール㈱は、自動車用薄鋼板を対象とした製造工程の操業データおよび品質データを収集し、品質に対する操業の影響を解析する仕組みとして、多工程一貫品質データ解析システム『J-astquad®』を構築し、運用を開始しました。本システムは、自動車用薄鋼板の安定製造を目的とした、薄鋼板製造における品質管理業務のためのDX基盤技術のひとつです。自動車用薄鋼板をはじめとした、多工程にわたる製造品から構築・運用を始め、今後順次、各種製品群への展開を予定しています。今回構築した『J-astquad®』では、自動車用薄鋼板の製造における製鋼工程、熱延工程、冷延工程、表面処理工程にわたって鋼板の長辺方向に変動する多数のセンサーデータ等の操業データおよび品質データ等を自動的に収集します。それらのデータから、圧延による鋼板の長さの変化や、工程毎の鋼板長辺方向の反転、鋼板先尾端部の切り落とし処理等を考慮して、細分化した鋼板長辺方向位置を、多工程で精緻に合わせた紐づけデータとして生成し、AI技術に基づく詳細な解析を行うことで、品質不良の要因の推定が可能となり、操業改善の迅速化を実現し、品質不良発生率の低減につながっています。
更に、JFEスチール㈱は仮想空間上に構築したデジタルツイン技術の活用により、革新的ラジアントチューブバーナーの短期開発に成功しました。本ラジアントチューブバーナーを東日本製鉄所(千葉地区)冷延工場で長期運用した結果、従来のラジアントチューブと比較して6倍程度の長寿命効果が見込まれるとともに、低NOx化、省エネ化を実現しています。今回の開発では、試験炉の燃焼実験から得られた試験データと物理モデルを元に、仮想空間上に試験炉を忠実に再現したデジタルツインを構築し、ラジアントチューブの炉内支持構造、チューブ形状、バーナー周り、伝熱促進体、熱交換器を独自に開発しました。その結果、従来のラジアントチューブバーナーに対して、長寿命(変形速度1/6)、低NOx(NOx発生量30%低減)、高効率(3%の省エネ化)の革新的ラジアントチューブバーナーの開発に至り、また、従来の約半分の期間での操業運用を実現しました。また、同社は鋼製配管上を吸着走行しながら減肉点検を行う、走行を妨げるケーブル類を不要とした点検ロボットである無線式「Scan-WALKER®」を開発しました。本ロボットは既存の配管点検ロボット有線式「Scan-WALKER®」を改良したものであり、今回製鉄所内の点検作業に試験導入し、遠隔操作による点検範囲拡大と高所作業負荷低減を実現しました。今回、各製鉄所内において、本ロボットを用いて地上からの遠隔操作による検証試験を実施し、局所的な減肉の発見に成功しました。今後は実運用を進め、配管以外の構造物にも展開することで、更なる鋼構造物の健全性確保と作業負荷低減を進めていきます。
<製品分野>
JFEスチール㈱は、石油メジャー等が参画する「海洋石油・天然ガスに係る日本財団とDeepStarの連携技術開発助成プログラム」の水素関連技術開発Phase Iにおいて、同社製品の電縫鋼管(マイティーシーム®)を用いた、高圧水素輸送用ラインパイプ材の特性評価に関する研究開発を実施してまいりました。この度、約1年間のPhase Iにおける研究成果が認められ、引き続きPhase IIに採択されました。Phase IIでは、海底パイプラインを想定した厚肉高強度UOE鋼管へ研究対象を拡大し、引き続きDeepStarメンバーである石油メジャーのExxonMobil社、Chevron社(米国)、TotalEnergies社(フランス)と連携し、高圧水素輸送用の鋼管材料等の評価基準および方法を確立し、高圧水素輸送海底パイプラインの実用化を目指します。
また、JFEスチール㈱が開発した『壁折リストライク工法』が、国内大手自動車メーカーの国内向け車両の骨格部品であるロッカーインナーの製造において、1180MPa級高張力鋼板のプレス成形時のスプリングバック抑制成形工法として採用されました。一般的に、プレス成形時に材料に残る応力を低減する、もしくはプレス部品にスプリングバックの要因応力を相殺させる応力を付与することでスプリングバックは小さくなります。今回採用された『壁折リストライク工法』は、多工程あるプレス工程の前工程形状を最適化し、スプリングバックの要因応力を相殺させる応力を付与することを特徴とする技術です。今回の工法が採用された対象として、ドアの車両下部に配置される骨格部品であるロッカーインナーは、㈱協豊製作所(以下、「協豊製作所」)が量産を実施しており、同社と協豊製作所の共同開発により『壁折リストライク工法』の量産金型への適用を実現しました。
更に、JFEスチール㈱はコーティングレスで高温水蒸気中での耐酸化性と導電性を両立する、固体酸化物形燃料電池(SOFC)のインターコネクタ用フェライト系ステンレス鋼『JFE―FC1』を開発し、サンプルの提供を開始いたしました。『JFE―FC1』は、セラミックスコーティングに要するコストと作業工程を削減することができるステンレス鋼です。このたび開発した『JFE―FC1』は、長期間の使用後にもバリア機能を持ち続け、かつ発電効率を低下させないよう導電性も維持できる特殊な構造を持った酸化皮膜が生成する、新たな材料設計に基づいて開発されたステンレス鋼です。『JFE―FC1』を適用することで、セラミックスコーティングに要するコストと工程を削減することができ、カーボンニュートラル実現に向けたSOFCの普及促進に大きく貢献します。
<表彰>
JFEスチール㈱が開発してまいりました商品、技術は社外からも高く評価されております。例えば、「海岸近傍でも無塗装使用可能な高耐候性鋼の発明」により、令和6年度全国発明表彰発明賞を受賞しました。同社の全国発明表彰受賞は発足以来14回目となります。また、同社の開発した高濃度硫化水素含有天然ガス輸送鋼管用鋼材が、第71回(令和6年度)大河内記念技術賞を受賞しました。
更に、JFEスチール㈱が開発した「連続鋳造における凝固完了位置測定装置」が、第59回機械振興賞 経済産業大臣賞を受賞しました。また、「長寿命・低NOx・高効率ラジアントチューブバーナー」が2023年度日本伝熱学会・技術賞を受賞しました。同社の日本伝熱学会・技術賞の受賞は初となります。
(2)エンジニアリング事業
エンジニアリング事業では、「Waste to Resource」、「カーボンニュートラル」、「複合ユーティリティサービス」、「基幹インフラ」の4事業分野にそれらを支える技術基盤である「DX」を加えた5つを重点分野と位置付け研究開発を推進しています。当連結会計年度は、特に「カーボンニュートラル」を最注力分野として重点的な投資を実施しました。具体的には、廃棄物中の炭素を化学原料として最大限有効利用する「ガス化改質と微生物を用いたエタノール製造による廃棄物ケミカルリサイクル技術の開発」に現在取り組んでおります。本開発は、NEDOグリーンイノベーション基金事業「廃棄物・資源循環分野におけるカーボンニュートラル実現」に採択され、2024年11月より実証試験設備の建設を開始しました。本開発ではJFEエンジニアリング㈱のオンリーワン技術である廃棄物から安定的に精製合成ガスを製造する技術をベースに、廃棄物をプラスチック原料やSAF(Sustainable Aviation Fuel)の他、水素源としても有効利用する一連の資源循環プロセスの確立を目指しております。
更に、膜分離と物理吸着双方のメリットを活かしたハイブリッド型低消費エネルギーCO2分離回収技術や、水素混焼ガスエンジンコージェネレーションシステム等、カーボンニュートラルの実現に向けて様々な研究開発に取り組んでいます。
また、JFEエンジニアリング㈱が開発した商品・技術は社外からも高く評価されており、廃棄物焼却施設の発電効率向上とボイラ長寿命化を目的とした「水噴射と圧力波を組み合わせた高効率ボイラクリーニング装置」は、(一社)日本産業機械工業会主催の第50回優秀環境装置表彰において、経済産業大臣賞を受賞しました。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当社および連結子会社等(共同支配事業を含む)は、鉄鋼事業、エンジニアリング事業および商社事業を中心に、高級鋼の生産能力増強、老朽更新、合理化等に加えて、設備の新鋭化、GX(グリーントランスフォーメーション)投資、DX(デジタルトランスフォーメーション)投資に重点をおいて設備投資を実施しております。当連結会計年度における設備投資の内訳は、以下のとおりであります。なお、下記金額に含まれる共同支配事業の設備投資金額は、当社グループの持分に相当する金額であります。
(注) 金額は有形固定資産、無形資産、使用権資産および投資不動産の合計数値であります。
2 【主要な設備の状況】
当社および連結子会社(共同支配事業を含む)における主要な設備は以下のとおりであります。
(1) 提出会社
(注) 1 帳簿価額は、日本基準に基づく金額を記載しております。
2 帳簿価額のうち「その他有形固定資産」は、工具、器具及び備品であります。
(2) 国内子会社
① JFEスチール㈱
(注) 1 帳簿価額は、日本基準に基づく金額を記載しております。
2 帳簿価額のうち「その他有形固定資産」は、工具、器具及び備品、リース資産および建設仮勘定の合計額であります。
3 本社他には、本社、支社・営業所・海外事務所を含んでおります。
4 東日本製鉄所(千葉地区)・(京浜地区)、西日本製鉄所(倉敷地区)・(福山地区)、知多製造所、仙台製造所の帳簿価額にはスチール研究所を含んでおります。スチール研究所の従業員については、本社他に含んでおります。
② JFEエンジニアリング㈱
(注) 1 帳簿価額は、日本基準に基づく金額を記載しております。
2 帳簿価額のうち「その他有形固定資産」は、工具、器具及び備品、リース資産および建設仮勘定の合計額であります。
3 鶴見製作所他には、鶴見製作所、本社および支店・営業所を含んでおります。
4 笠岡モノパイル製作所の土地は賃借しております。
③ JFE商事㈱
(注) 1 帳簿価額は、日本基準に基づく金額を記載しております。
2 帳簿価額のうち「その他有形固定資産」は、工具、器具及び備品およびリース資産の合計額であります。
④ 国内子会社等(共同支配事業を含む)
(注) 1 帳簿価額は、日本基準に基づく金額を記載しております。
2 瀬戸内共同火力㈱は共同支配事業であります。同社の帳簿価額のうち、当社グループの持分に相当する金額を記載しております。なお、同社の従業員数は、連結会社の従業員数には含めていないため、記載しておりません。
3 帳簿価額のうち「その他有形固定資産」は、工具、器具及び備品、リース資産および建設仮勘定の合計額であります。
4 瀬戸内共同火力㈱の土地は賃借しております。
5 前連結会計年度において記載しておりましたジェコス㈱の東京工場他は、ジェコス㈱がJFEスチール㈱の連結子会社から持分法適用関連会社になったことに伴い、当社グループの主要な設備に該当しなくなりました。
(3) 在外子会社
(注) 1 帳簿価額は、IFRSに基づく金額を記載しております。
2 フィリピン・シンター・コーポレーションの焼結工場の土地は賃借しております。
3 帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品、使用権資産および建設仮勘定の合計額であります。
3 【設備の新設、除却等の計画】
当社および連結子会社等(共同支配事業を含む)の当連結会計年度後1年間の設備投資計画(新設・改修・拡充)は3,665億円(支出予定額)であり、自己資金および借入金等により充当する予定であります。設備投資は主として、鉄鋼事業を営む主要な連結子会社であるJFEスチール㈱で行われ、今後の主な工事は以下のとおりであります。
上記以外については少額の補強工事、小口の設備投資案件等となっております。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(注) 2025年5月31日までに新株予約権の行使により発行された株式はありません。また、2025年6月1日からこの有価証券報告書提出日までに新株予約権の行使により発行された株式数は確認ができておりませんので、提出日現在発行数には含めておりません。
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
会社法に基づき発行した新株予約権付社債は、以下のとおりであります。
2028年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債
(以下において「本新株予約権付社債」といい、そのうち社債のみを「本社債」、新株予約権のみを「本新株予約権」という。)
(注) 1 本新株予約権の目的である株式の種類および内容は当社普通株式(単元株式数100株)とし、その行使により当社が当社普通株式を交付する数は、行使請求に係る本社債の額面金額の総額を下記2記載の転換価額で除した数とする。但し、行使により生じる1株未満の端数は切り捨て、現金による調整は行わない。また、本新株予約権の行使により単元未満株式が発生する場合は、当該単元未満株式は単元株式を構成する株式と同様の方法で本新株予約権付社債の保有者に交付され、当社は当該単元未満株式に関して現金による精算を行わない。
2 (Ⅰ) 各本新株予約権の行使に際しては、当該本新株予約権に係る本社債を出資するものとし、当該本社債の価額は、その額面金額と同額とする。
(Ⅱ)転換価額は、当初、3,041円とする。但し、下記(Ⅲ)記載の事由が生じた場合に調整される旨の定めがある。
2023年11月6日開催の取締役会において、当社の中間配当金について、普通株式1株につき50円とする剰余金配当議案が承認可決されたことに伴い、転換価額調整条項に従い、2023年10月1日以降、転換価額は2,973.7円に調整されている。
2024年6月25日開催の第22回定時株主総会において、当社の期末配当金について、普通株式1株につき50円とする剰余金配当議案が承認されたことに伴い、転換価額調整条項に従い、2024年4月1日以降、転換価額は2,910.7円に調整されている。
2024年11月6日開催の取締役会において、当社の中間配当金について、普通株式1株につき50円とする剰余金配当議案が承認可決されたことに伴い、転換価額調整条項に従い、2024年10月1日以降、転換価額は2,837.7円に調整されている。
2025年6月25日開催の第23回定時株主総会において、当社の期末配当金について、普通株式1株につき50円とする剰余金配当議案が承認されたことに伴い、転換価額調整条項に従い、2025年4月1日以降、転換価額は2,759.0円に調整されている。
(Ⅲ)転換価額は、本新株予約権付社債の発行後、当社が当社普通株式の時価を下回る払込金額で当社普通株式を発行しまたは当社の保有する当社普通株式を処分する場合、下記の算式により調整される。なお、下記の算式において、「既発行株式数」は当社の発行済普通株式(当社が保有するものを除く。)の総数をいう。
また、転換価額は、当社普通株式の分割または併合、一定の剰余金の配当、当社普通株式の時価を下回る価額をもって当社普通株式の交付を請求できる新株予約権(新株予約権付社債に付されるものを含む。) の発行が行われる場合その他一定の事由が生じた場合にも適宜調整される。
3 2023年10月12日から2028年9月14日まで(新株予約権の行使のために本社債が預託された場所における現地時間)とする。但し、①当社による本社債の繰上償還の場合は、償還日の東京における3営業日前の日まで(但し、税制変更による繰上償還を受けないことが選択された本社債に係る本新株予約権を除く。)、②本社債の買入消却がなされる場合は、本社債が消却される時まで、また③本社債の期限の利益の喪失の場合は、期限の利益の喪失時までとする。上記いずれの場合も、2028年9月14日(新株予約権の行使のために本社債が預託された場所における現地時間)より後に本新株予約権を行使することはできない。
上記にかかわらず、当社の組織再編等(以下に定義する。)を行うために必要であると当社が合理的に判断した場合、組織再編等の効力発生日の翌日から起算して14日以内に終了する30日以内の当社が指定する期間中、本新株予約権を行使することはできない。
また、本新株予約権の行使の効力が発生する日本における暦日(または当該暦日が東京における営業日でない場合、その東京における翌営業日)が、当社の定める基準日または社債、株式等の振替に関する法律第151条第1項に関連して株主を確定するために定められたその他の日(以下、当社の定める基準日と併せて「株主確定日」と総称する。)の東京における2営業日前の日(または当該株主確定日が東京における営業日でない場合、その東京における3営業日前の日)(同日を含む。)から当該株主確定日(または当該株主確定日が東京における営業日でない場合、その東京における翌営業日)(同日を含む。)までの期間に当たる場合、本新株予約権を行使することはできない。但し、社債、株式等の振替に関する法律に基づく振替制度を通じた新株予約権の行使に係る株式の交付に関する日本法、規制または慣行が変更された場合、当社は、本段落による本新株予約権を行使することができる期間の制限を、当該変更を反映するために修正することができる。
「組織再編等」とは、当社の株主総会(株主総会決議が不要な場合は、取締役会)において(ⅰ)当社と他の会社の合併(新設合併および吸収合併を含むが、当社が存続会社である場合を除く。以下同じ。)、(ⅱ)資産譲渡(当社の資産の全部若しくは実質上全部の他の会社への売却若しくは移転で、その条件に従って本新株予約権付社債に基づく当社の義務が相手先に移転若しくは承継される場合に限る。)、(ⅲ)会社分割(新設分割および吸収分割を含むが、本新株予約権付社債に基づく当社の義務が分割先の会社に移転若しくは承継される場合に限る。)、(ⅳ)株式交換若しくは株式移転(当社が他の会社の完全子会社となる場合に限る。以下同じ。)または(ⅴ)その他の日本法上の会社再編手続で、これにより本社債および/または本新株予約権に基づく当社の義務が他の会社に引き受けられることとなるものの承認決議が採択されることをいう。
4 本新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金の額は、会社計算規則第17条の定めるところに従って算定された資本金等増加限度額に0.5を乗じた金額とし、計算の結果1円未満の端数を生じる場合はその端数を切り上げた額とする。増加する資本準備金の額は、資本金等増加限度額より増加する資本金の額を減じた額とする。
5 (Ⅰ)組織再編等が生じた場合、当社は、承継会社等(以下に定義する。)をして、本新株予約権付社債の要項に従って、本新株予約権付社債の主債務者としての地位を承継させ、かつ、本新株予約権に代わる新たな新株予約権を交付させるよう最善の努力をするものとする。但し、係る承継および交付については、(ⅰ)その時点で適用のある法律上実行可能であり、(ⅱ)そのための仕組みが既に構築されているかまたは構築可能であり、かつ、(ⅲ)当社または承継会社等が、当該組織再編等の全体から見て不合理な(当社がこれを判断する。)費用(租税を含む。)を負担せずに、それを実行することが可能であることを前提条件とする。係る場合、当社は、また、承継会社等が当該組織再編等の効力発生日において日本の上場会社であるよう最善の努力をするものとする。本(Ⅰ)に記載の当社の努力義務は、当社が本新株予約権付社債の受託会社に対して、承継会社等が、当該組織再編等の効力発生日において、理由の如何を問わず、日本の上場会社であることを当社は予想していない旨の証明書を交付する場合、適用されない。
「承継会社等」とは、組織再編等における相手方であって、本新株予約権付社債および/または本新株予約権に係る当社の義務を引き受ける会社をいう。
(Ⅱ)上記(Ⅰ)の定めに従って交付される承継会社等の新株予約権の内容は下記のとおりとする。
① 新株予約権の数
当該組織再編等の効力発生日の直前において残存する本新株予約権付社債に係る本新株予約権の数と同一の数とする。
②新株予約権の目的である株式の種類
承継会社等の普通株式とする。
③新株予約権の目的である株式の数
承継会社等の新株予約権の行使により交付される承継会社等の普通株式の数は、承継会社等が当該組織再編等の条件等を勘案の上、本新株予約権付社債の要項を参照して決定するほか、下記(ⅰ)または(ⅱ) に従う。なお、転換価額は上記2(Ⅲ)と同様の調整に服する。
(ⅰ) 一定の合併、株式交換または株式移転の場合、当該組織再編等の効力発生日の直前に本新株予約権を行使した場合に得られる数の当社普通株式の保有者が当該組織再編等において受領する承継会社等の普通株式の数を、当該組織再編等の効力発生日の直後に承継会社等の新株予約権を行使したときに受領できるように、転換価額を定める。当該組織再編等に際して承継会社等の普通株式以外の証券またはその他の財産が交付されるときは、当該証券または財産の価値を承継会社等の普通株式の時価で除して得られる数に等しい承継会社等の普通株式の数を併せて受領させる。
(ⅱ)上記以外の組織再編等の場合、当該組織再編等の効力発生日の直前に本新株予約権を行使した場合に本新株予約権付社債権者が得られるのと同等の経済的利益を、当該組織再編等の効力発生日の直後に承継会社等の新株予約権を行使したときに受領できるように、転換価額を定める。
④新株予約権の行使に際して出資される財産の内容およびその価額
承継会社等の新株予約権の行使に際しては、承継された本社債を出資するものとし、当該本社債の価額は、承継された本社債の額面金額と同額とする。
⑤新株予約権を行使することができる期間
当該組織再編等の効力発生日(場合によりその14日後以内の日)から、上記3に定める本新株予約権の行使期間の満了日までとする。
⑥その他の新株予約権の行使の条件
承継会社等の各新株予約権の一部行使はできないものとする。
⑦新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金および資本準備金
承継会社等の新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金の額は、会社計算規則第17条の定めるところに従って算定された資本金等増加限度額に0.5を乗じた金額とし、計算の結果1円未満の端数を生じる場合はその端数を切り上げた額とする。増加する資本準備金の額は、資本金等増加限度額より増加する資本金の額を減じた額とする。
⑧ 組織再編等が生じた場合
承継会社等について組織再編等が生じた場合にも、本新株予約権付社債と同様の取り扱いを行う。
⑨その他
承継会社等の新株予約権の行使により生じる1株未満の端数は切り捨て、現金による調整は行わない。承継会社等の新株予約権は承継された本社債と分離して譲渡できない。
(Ⅲ)当社は、上記(Ⅰ)の定めに従い本社債および本新株予約権付社債に係る信託証書に基づく当社の義務を承継会社等に引き受けまたは承継させる場合、本新株予約権付社債の要項に定める一定の場合には保証を付すほか、本新株予約権付社債の要項に従う。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注)1 ※1 海外募集による新株発行により、発行済株式総数残高は25,000千株増加しております。
2 ※2 海外募集による新株発行および自己株式の処分により、資本金および資本準備金の残高は
それぞれ24,167百万円増加しております。発行価格および資本組入額はそれぞれ以下のと
おりであります。
発行価格 1株につき 2,172.5円
資本組入額 1株につき 966.71円
(5) 【所有者別状況】
(注) 自己株式が「個人その他」に25,355単元、「単元未満株式の状況」に56株含まれております。
(6) 【大株主の状況】
2025年3月31日現在
(注) 1 2024年8月22日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において(報告義務発生日2024年8月15日)、株式会社みずほ銀行を提出者として、5社の連名により以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2025年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができておりませんので、上記「大株主の状況」には含めておりません。なお、当該報告書の内容は以下のとおりであります。
2 2024年12月4日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において(報告義務発生日2024年11月29日)、野村證券株式会社を提出者として、3社の連名により以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2025年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができておりませんので、上記「大株主の状況」には含めておりません。なお、当該報告書の内容は以下のとおりであります。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
(注) 1 ※1 「完全議決権株式(その他)」には、株式給付信託に係る信託口が保有する当社株式733,200株が含まれております。また、「議決権の数」には、同信託名義の完全議決権株式に係る議決権の数が7,332個含まれております。なお、当該議決権数7,332個は議決権不行使となっております。
2 ※2 1単元(100株)未満の株式であります。
3 ※3 以下のとおり、自己株式および相互保有株式が含まれております。
② 【自己株式等】
(注) 1 このほか、株主名簿上はJFEスチール㈱およびJFEエンジニアリング㈱となっておりますが実質的に所有していない株式がそれぞれ900株、100株あります。
2 上記1の株式は、いずれも①発行済株式の「完全議決権株式(その他)」に含まれております。
3 株式給付信託に係る信託口が保有する当社株式は、上記の自己株式には含まれておりません。
(8) 【役員・従業員株式所有制度の内容】
①役員株式所有制度の概要
当社は、当社取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く。)および事業会社の取締役(業務執行取締役に限る)ならびに当社および事業会社の執行役員(所得税法上の国内非居住者を除く)(以下、対象者を総称して「当社グループ取締役等」という)に対する報酬の一部として、信託を活用して当社普通株式および当社普通株式を時価で換算した金額相当の金銭を給付する中長期業績連動型株式報酬制度(以下、当該制度に関して設定される信託を「本信託」という)を導入しております。
<本信託の概要>
a.名称 :株式給付信託
b.委託者 :当社
c.受託者 :みずほ信託銀行㈱
(再信託受託者:㈱日本カストディ銀行)
d.受益者 :当社グループ取締役等を退任した者のうち役員株式給付規程に定める受益者要件を満たす者
e.信託管理人 :当社と利害関係のない第三者
f.信託内株式の議決権の行使:本信託勘定内の当社株式に係る議決権は、信託管理人の指図に基づき、一律に行使しません。
g.信託の種類 :金銭信託以外の金銭の信託(他益信託)
h.本信託契約の締結日 :2018年8月16日
i.信託設定日 :2018年8月16日
j.信託の期間 :2018年8月16日から信託が終了するまで
(特定の終了期日は定めず、本制度が継続する限り信託は継続します。)
(注)本制度を含む当社の役員報酬制度については、「4コーポレート・ガバナンスの状況等(4)役員の報酬等」に記載しております。
②本信託により当社グループ取締役等に取得させる予定の株式の総数
当事業年度末で、本信託は733,200株を取得しております。
③本信託における受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
当社グループ取締役等を退任した者のうち役員株式給付規程に定める受益者要件を満たす者
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注) 1 当期間とは、当事業年度の末日の翌日から本有価証券報告書の提出日までの期間であります。
2 当期間における取得自己株式には、2025年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含まれておりません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注) 1 当期間とは、当事業年度の末日の翌日から本有価証券報告書の提出日までの期間であります。
2 当期間における「その他(単元未満株式の売渡し)」には、2025年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の売渡しによる株式数は含まれておりません。
3 当期間における「保有自己株式数」には、2025年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りおよび売渡しによる株式数は含まれておりません。
3 【配当政策】
当社は株主への利益還元を最重要経営課題の一つと考えており、グループ全体として持続性のある企業体質の確立を図りつつ、積極的に配当を実施していく方針としております。この方針のもと、当事業年度の配当につきましては、期末配当を1株当たり50円(年間100円)としております。
なお、第8次中期経営計画においては、引き続き配当性向(連結ベース)30%程度としておりますが、安定的に配当を実施する観点から80円/株を下限とする方針としております。
当社は、会社法第454条第5項に規定する中間配当を行うことができる旨を定款に定めており、配当回数については年2回を基本とし、中間配当については取締役会、期末配当については株主総会を配当の決定機関としております。
(注) 当事業年度を基準日とする剰余金の配当の取締役会または株主総会の決議年月日、配当金の総額および1株当たりの配当額は以下のとおりであります。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
(提出日現在)
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、当社およびJFEグループが、持続的な成長および中長期的な企業価値の向上を実現し、企業理念を実践するために最良のコーポレートガバナンスを追及しその更なる充実を図ることを目的として、「コーポレートガバナンス基本方針」を制定し、ホームページに掲載しております。なお、2025年6月開催の定時株主総会での承認をもって、監査等委員会設置会社に移行したことから、「コーポレートガバナンス基本方針」を改定しました。
(https://www.jfe-holdings.co.jp/sustainability/governance/governance/index.html)
(1) 当社は、常に最良のコーポレートガバナンスを追求し、その充実に継続的に取り組みます。
(2) 当社は、JFEグループの持続的な成長および中長期的な企業価値の向上を図る観点から、次の基本的な考え方に沿って、公正・公平・透明なコーポレートガバナンスの充実に取り組みます。
①株主の権利を尊重し、株主が権利を適切に行使することができる環境の整備と株主の実質的な平等性の確保に取り組む。
②株主のほか、従業員、お客様、取引先、債権者、地域社会をはじめとした様々なステークホルダーの利益を考慮し、それらステークホルダーと適切に協働する。
③会社情報を適切に開示し、透明性を確保する。
④JFEグループの中核たる持株会社として取締役会による業務執行の監督機能の実効性確保に努める。
⑤持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するよう、株主との間で建設的な対話を行う。
(3)当社は、JFEグループのすべての役員・社員が共有し、あらゆる活動の拠り所となる経営の基本原則として、以下のとおりJFEグループの「企業理念」、「行動規範」、「企業行動指針」を定め、開示します。
② 経営体制および内部統制体制の関係図

③ 経営体制・内部統制体制
a.会社の機関
当社は純粋持株会社であり、多様な事業を展開する3つの事業会社を傘下に置く経営体制となっております。各事業会社の経営の自主性、効率性を確保しつつ適切な経営監督機能を発揮するため、執行役員制の採用による経営の意思決定と業務執行の分離により権限・責任の明確化および執行の迅速化を図るとともに、独立性の高い社外取締役の設置により取締役会の透明性を高め、経営の健全性を確保しております。
また、2025年6月開催の定時株主総会の承認をもって、経営の意思決定の迅速化および経営方針や戦略に関する議論の充実を図り、取締役会による監督機能を強化することを目的として監査等委員会設置会社に移行しました。従来から監査役会設置会社として継続的にコーポレートガバナンス機能の充実に取り組んでまいりましたが、今後も、JFEグループの持続的な成長や企業価値の向上のために、最良のコーポレートガバナンスを追求し、その更なる充実を図ってまいります。当社のコーポレートガバナンス体制は以下のとおりです。
(1)取締役会および取締役
①取役会の責務・役割
・取締役会は、株主に対する受託者責任を踏まえ、会社の持続的成長と中長期的な企業価値の向上に責任を負います。取締役会は、法令、定款および取締役会規則等の当社関連規程に従い、JFEグループの経営計画や経営の基本方針を含む経営の重要な意思決定を行い、また、業務執行者による職務執行をはじめとする経営全般に対する監督を行います。なお、取締役会は、その決定権限の委譲を進めることにより、経営の意思決定の迅速化および経営方針や戦略に関する議論の充実を図ります。
・社内規程により当社およびJFEグループ各社に関わる事項について明確な基準による決定権限および決定手続きを定め、重要な事項については当該定めに従い当社グループ経営戦略会議または経営会議による審議および当社取締役会での決定を行います。
・取締役会規則で定める重要な業務執行の決定以外の決定については、業務執行に係る意思決定を迅速に行うため、原則としてその権限を当該業務を担当する執行役員に委譲します。
② 取締役会の構成
・取締役会は、様々な知識、経験、および能力を有する者により構成し、取締役の員数を18名以内とします。
・独立社外取締役の割合を取締役の1/3以上とし、独立社外取締役を複数名選任することとし、グローバル企業の経営者としての豊富な経験あるいは有識者としての深い知見を有する者等の中から、ガバナンス強化の役割を担う独立社外取締役に相応しい人物を選任します。
・社内取締役については、当社または各事業会社において経営に携わる等の方法を通じ、事業に関する深い理解と知見を有する者の中から、グループ全体の経営の意思決定および業務執行の監督を担うに相応しい見識を持った人物を選任します。
・取締役会は、社外取締役の独立性に関する基準(以下「独立性基準」という)を定め、適時適切に開示します。
なお、2025年6月開催の定時株主総会承認後の取締役会は13名で構成され、独立社外取締役比率は46.2%、女性取締役比率は15.4%です。
当社の「独立性基準」は(2)「役員の状況」②社外取締役の状況に記載のとおりです。
取締役のスキルマトリックスについては以下をご覧ください。

③情報開示および内部統制
・取締役会は、適時適切な情報開示が行われるよう体制を整備し、その運用を監督します。
・取締役会は、適切な統制のもとで効率的な業務執行が行われるようにするため、内部統制体制の構築に関する基本方針を定め、コンプライアンスやリスク管理等のためのJFEグループの体制整備を行い、その運用状況を監督します。
内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況については、以下「c.内部統制体制・リスク管理体制の整備の状況」をご覧ください。
④取締役
・取締役(監査等委員である取締役を除く。)は、定款の定めるところによりその任期を1年とし、取締役会がその候補者を決定し、毎年株主総会で選任されます。
・監査等委員である取締役は、定款の定めるところによりその任期を2年とし、監査等委員会の同意を得た上で取締役会がその候補者を決定し、株主総会で選任されます。
・取締役は、株主からの受託者責任を認識し、その期待される能力を発揮し、当社のために十分な時間を費やし、取締役としての職務を執行します。
・取締役は、その職務を執行するに十分な情報を収集するとともに、積極的に意見を表明して議論を尽くします。
・取締役は、その役割、責務を適切に果たすために必要となる知識の習得、研鑽に努めます。
⑤社外取締役
・社外取締役(監査等委員である取締役を除く。)は、会社法に定める社外取締役の要件だけでなく、取締役会の定める「独立性基準」を充足する者の中から、取締役会がその候補者を決定し、株主総会で選任されます。
・監査等委員である社外取締役は、会社法に定める社外取締役の要件だけでなく、取締役会の定める「独立性基準」を充足する者の中から、監査等委員会の同意を得た上で取締役会がその候補者を決定し、株主総会で選任されます。
・社外取締役は、当社の取締役会が決定した経営戦略に照らして、当社の経営の成果および取締役の業績を検証、評価し、株主をはじめとするステークホルダーの利益の観点から判断し、意見を表明します。
⑥取締役会の議題の設定等
・取締役会議長は、各回の取締役会に先立ち、取締役会の議題を定め、各取締役に通知するとともに、十分な議論ができる適切な時間を設定します。
・取締役会の議題および議案に関する資料は、取締役会において充実した議論がなされるよう、取締役会の会日に十分先立って、社外取締役を含む各取締役に配布し、必要に応じ事前の説明を行います。
・取締役会の日程について各取締役が出席できるよう配慮しつつ年間スケジュールを決定します。
なお、2024年度においては、第7次中期経営計画の進捗やそれを踏まえた今後の課題、サステナビリティ課題に関する取り組み、第8次中期経営計画の策定等の議論を実施いたしました。2024年度における取締役会の開催回数・出席状況については以下のとおりです。
⑦ 取締役会の自己評価
・取締役会は、毎年取締役会全体の実効性について分析・評価を行い、その結果の概要を適時適切に開示します。
なお、2024年度の取締役会の実効性評価の状況は以下のとおりです。
(2)監査等委員会および監査等委員
① 監査等委員会および監査等委員の責務・役割
・監査等委員会は、株主に対する受託者責任を踏まえ、会社の独立した機関として、取締役の職務執行を監査することにより、会社の健全で持続的な成長の確保と社会的信頼の向上に努めます。監査等委員は、その職務の適切な遂行のため、他の取締役等と意思疎通を図り、必要に応じて意見を述べます。また、子会社の取締役等との意思疎通を図り、情報の収集及び監査の環境の整備に努めます。
・監査等委員は、監査等委員会を通じて、職務上知り得た重要な情報を、他の監査等委員と共有するように努めるとともに、他の監査等委員との意見交換を通じて、監査の適正を期します。当社の常勤の監査等委員は、その特性を生かし、重要会議への出席のほか業務・財産状況の調査等を通じて情報収集に努めるとともに、積極的に監査環境の整備に努めます。当社の監査等委員である社外取締役は、その特性を生かし、監査の体制及び機能の中立性、独立性を一層高めることを意識し、より大所高所の視点から監査します。
・監査等委員会および監査等委員は、法令に定められた権限を適切に行使することにより、監査の実効性を高めるように努めます。
② 監査等委員会の構成
・監査等委員会は、財務・会計に関する十分な知見を有する者を含み、その員数を6名以内とし、その過半数は監査等委員である社外取締役とします。
・監査等委員である独立社外取締役を複数名選任することとし、グローバル企業の経営者としての豊富な経験あるいは有識者としての深い知見を有する者等の中から、監査機能の充実の役割を担う監査等委員である独立社外取締役に相応しい人物を選任します。
・監査等委員である社内取締役については、当社または各事業会社において経営または監査に携わる等の方法を通じ、事業に関する深い理解と知見を有する者の中から、取締役の職務の執行の監査を的確、公正に行うことができる知識および経験を持ち、監査機能を担うに相応しい見識を持った人物を選任します。
なお、2025年6月開催の定時株主総会承認後の監査等委員会は5名で構成され、60%が独立社外取締役である監査等委員です。
③ 会計監査人および内部監査部門との関係
・監査等委員会は、会計監査人および内部監査部門と連携し、十分かつ適正な監査を行うことができる体制を確保します。
・監査等委員会は、会計監査人の評価を定期的に行うとともに、必要となった場合には新たな会計監査人の選定を行います。また、選定・評価のため、独立性と専門性を含めた適切な評価基準を策定します。
なお、内部監査の状況については「(3) 「監査の状況」②内部監査の状況」のとおりです。
(3)会計監査人
① 会計監査人の責務・役割等
・当社および会計監査人は、会計監査人が財務に関する開示情報の信頼性を担保する重要な役割を担うことを認識し、会計監査人が当社の取締役、監査等委員会、内部監査部門等と連携し、適正な監査を行うことができる体制を確保します。
・当社の会計監査人は、独立性と専門性を確保し、会計監査を適正に行うために必要な品質管理の基準を遵守します。
・当社は、会計監査人の指摘や意見が適切に経営トップに提供されるよう、会計監査人と経営トップとの定期的な面談を実施します。
なお、会計監査人の状況については、後述「(3) 「監査の状況」③ 会計監査の状況」のとおりです。
(4)諮問委員会
①指名委員会および報酬委員会
・取締役等の人事および報酬について、公正性、客観性および透明性を担保すべく、取締役会の諮問機関として、指名委員会および報酬委員会を設置します。
②指名委員会および報酬委員会の構成
・指名委員会および報酬委員会は、それぞれ委員の過半数を社外取締役で構成し、委員長は社外取締役の中から決定します。
③指名委員会による答申
・指名委員会は、当社社長の選解任に関する基本方針、当社社長候補者の選任の原案、当社社長の後継者計画および当社の社外取締役候補者の指名に関する事項等について審議し、取締役会に答申・報告します。
④報酬委員会による答申
・報酬委員会は、当社および各事業会社の役員報酬の基本方針に関する事項等について審議し、取締役会に答申します。
なお、提出日現在の各委員会の構成および委員長は以下のとおりであります。
指名委員会
委員長 島村 琢哉 取締役(社外)
委員 安藤よし子 取締役(社外)
委員 沼上 幹 取締役(監査等委員、社外)
委員 鈴木 善久 取締役(監査等委員、社外)
委員 北野 嘉久 取締役(社内)
委員 広瀬 政之 取締役(社内)
報酬委員会
委員長 小林 敬一 取締役(社外)
委員 島村 琢哉 取締役(社外)
委員 沼上 幹 取締役(監査等委員、社外)
委員 中村 直人 取締役(監査等委員、社外)
委員 北野 嘉久 取締役(社内)
委員 寺畑 雅史 取締役(社内)
なお、2024年度は指名委員会を4回、報酬委員会を5回開催しており、各委員の出席率はいずれも100%であります。
(5)事務局
取締役会ならびに指名委員会および報酬委員会の事務局を総務部に置き、必要な連絡・調整等の支援を行います。また、専任スタッフからなる監査等委員会事務局を置き、監査等委員会の指揮命令下で監査等委員の職務の補助および監査等委員会の事務を行います。
b.重要事項の決定
グループを構成する各社の重要事項につきましては、各社規程により明確な決定手続きを定めており、グループとしての経営に関わる重要事項につきましては、JFEホールディングス㈱におきまして、最終的に審議・決定を行う体制としております。
具体的には、各事業会社では、自社および傘下グループ会社の重要事項につき、経営会議等での審議および取締役会での決定を行っております。JFEホールディングス㈱では、グループ全般の経営戦略事項をグループ経営戦略会議で審議、自社・事業会社およびグループ会社の重要個別事項を経営会議で審議しております。その上で取締役会規則に基づき重要事項につき、取締役会での決定を行っております。
JFEホールディングス㈱・JFEスチール㈱・JFEエンジニアリング㈱・JFE商事㈱では、経営会議を1~2回/月開催、取締役会を1~2回/月開催しております。
JFEホールディングス㈱におけるグループ経営戦略会議(議長:社長/事務局:企画部)は、事業会社社長3名を含む社内取締役全員と執行役員で構成され、監査等委員(常勤)が出席し、2~4回/四半期開催します。経営会議(議長:社長/事務局:企画部)は、2名の常勤社内取締役全員と執行役員で構成され、監査等委員(常勤)が出席します。
また、JFEスチール㈱・JFEエンジニアリング㈱・JFE商事㈱における経営会議(議長:各社社長/事務局:各社経営企画部)は、取締役全員と主要な執行役員、監査役が出席しております。
当社グループにおいては、品種・事業ごとの戦略策定と収益管理の一元化による最適な品種・事業運営を狙いとして、JFEスチール㈱ではセンター・セクター・事業部制を、JFEエンジニアリング㈱では事業部制を、JFE商事㈱では品種・地域別に区分した営業本部制を採用しております。一方、グループ共通の施策として、技術開発に関しては、グループ経営戦略会議で基本方針および重要事項を審議しております。また、JFEグループ情報セキュリティ委員会を設け、情報セキュリティに関する重要課題を審議しております。更に、高度化するサイバー攻撃や情報漏えいリスクから、グループ内の情報資産を守ることを目的に情報セキュリティ・インシデント対応チーム「JFEーSIRT(JFE-Security Integration and Response Team)」を設け、更に、セキュリティの監視・分析の内製化を目的に、JFEサイバーセキュリティ&ソリューションズ㈱を2024年4月に設立しました。
c.内部統制体制・リスク管理体制の整備の状況
リスク管理体制を含む当社の内部統制に関する体制につきましては、下記「内部統制体制構築の基本方針」に従って、取締役会規則、グループ経営戦略会議規程、経営会議規程、JFEグループ内部統制委員会規程、JFEグループサステナビリティ会議規程、JFEグループコンプライアンス委員会規程、開示検討委員会規程等の各種会議規程、組織・業務規程、およびJFEグループ文書管理規程を制定すること、ならびに企業倫理ホットラインを設置すること等により整備・運用されております。なお、当社の監査等委員会設置会社への移行に伴い、2025年6月に「内部統制体制構築の基本方針」の見直しを行っております。あわせて、内部監査が独立性をもってより有効に機能するよう、内部監査部署が独立社外取締役を含む取締役会に対しても監査結果を定期的に報告することを明確にしたほか、近年の環境や情報セキュリティに関するリスクの高まりを踏まえ、これらのリスク管理についても明確にしております。
④ コンプライアンス体制
JFEグループは、幅広く国内外でビジネスを展開していく上で、お客様をはじめ、株主・地域社会等すべてのステークホルダーとの信頼関係が重要であり、「コンプライアンスの徹底」は、その信頼関係の基盤であると考えています。コンプライアンス違反に起因する不正や不祥事は、長期にわたり築き上げた信頼関係を一瞬にして損ないます。そのため、JFEグループでは、組織を構成する全員がコンプライアンスの知識や認識を深め、日々実践していくことが重要だと考えています。
企業理念・行動規範に基づいた企業活動を実践するための指針として、「JFEグループ企業行動指針」を制定し、企業倫理の徹底について、JFEグループ役員・従業員に対する周知を図っています。
また、コンプライアンスに関わるグループの基本方針や重要事項の審議、実践状況の監督を目的として、JFEホールディングス㈱の社長を委員長とする「JFEグループコンプライアンス委員会」を設置し、3ヶ月に1回程度開催しています。各事業会社でも同様の会議体を設置し、コンプライアンスに沿った事業活動を推進・監督する体制を整備しています。更に、当社グループではコンプライアンスに関わる重要情報が現場から経営トップに直接伝わる制度として「企業倫理ホットライン」を導入しています。
⑤ 取締役(業務執行取締役であるものを除く。)および監査等委員である取締役との責任限定契約の内容の概要
当社は、取締役(業務執行取締役であるものを除く。)3名および監査等委員である取締役5名と会社法第427条第1項の規定により、同法第423条第1項の賠償責任を限定する契約を締結しております。なお、当該契約に基づく賠償責任の限度額は法令が規定する額であります。
⑥ 補償契約の内容の概要
当社は、「(2)役員の状況 ①役員一覧」に記載のすべての取締役との間で、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を締結しており、同項第1号の費用および同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしております。
ただし、各役員がその職務を行うにつき悪意または重大な過失があった場合や、当社が各役員に対してその責任を追及する場合(当該役員の勝訴が確定した場合を除く。)にはその争訟費用の補償を行わないこと等を定めることにより、役員の職務の執行の適正性が損なわれないように措置を講じています。
⑦ 役員等賠償責任保険の内容の概要
当社は、当社、JFEスチール㈱、JFEエンジニアリング㈱およびJFE商事㈱の取締役、監査役および執行役員等を被保険者とする会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。
当該保険契約では、被保険者が会社の役員等の地位に基づき行った行為(不作為を含む)に起因して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や訴訟費用等が填補されることとなります。ただし、被保険者が法令違反であることを認識しながら行った行為による損害は填補対象外とする等の一定の免責事由を設定し、役員等の職務の執行の適正性が損なわれないように措置を講じています。保険料は全額会社負担とし、被保険者の実質的な保険料負担はありません。
⑧ 会社の支配に関する基本方針
当社は、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を次のとおり定めています。
<当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針>
当社は、「常に世界最高の技術をもって社会に貢献します」という当社グループの企業理念のもと、世界最高水準の製造実力やコスト競争力、グループ全体のシナジーを活かした開発、優れた人的資本等、長年の経営努力と継続的な投資によって蓄積された企業価値の源泉を最大限に活かし、カーボンニュートラルに向けた技術開発等を含め、長期的な視野に立った様々な施策を地道に継続していくことを通じて企業価値および株主共同の利益の向上に誠実に努めることを経営の基本姿勢としております。
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者としては、こうした当社の企業理念や経営の基本姿勢を尊重し、長期的に当社の企業価値および株主共同の利益の確保・向上に資する者であることが望ましいと考えております。
また、経営支配権の異動は、企業活動・経済の活性化にとって有効な手段の一つであり、当社株式の大規模買付行為が開始された場合において、これを受け入れるかどうかは、原則として、株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えております。
しかしながら、当社株式の大規模買付行為またはこれに関する提案のなかには、当社の企業価値および株主共同の利益を毀損するおそれのあるものや、株主の皆様に当社株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの等も想定されます。
したがって、当社は、当社の企業価値および株主共同の利益の確保・向上の観点から、当社株式の大規模買付行為等を行おうとする者に対しては、株主の皆様がその是非を適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を求め、併せて独立性を有する社外取締役の意見を尊重した上で取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討等に必要な情報と時間の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、その時々において適宜適切な措置を速やかに講じてまいります。
⑨ 取締役の定数および取締役選任の決議要件
当社の取締役は、18名以内とする旨定款に定めております。
また、当社は、取締役の選任決議については、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席することを要し、累積投票によらない旨定款に定めております。
⑩ 株主総会決議事項を取締役会で決議することができることと定めた事項
当社は、以下の株主総会決議事項につき取締役会で決議することができる旨、定款に定めております。
・機動的な資本政策を遂行できることを目的として、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって、自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。
・株主への機動的な利益還元を行うため、取締役会の決議によって、毎年9月30日の最終の株主名簿に記載または記録された株主または登録株式質権者に対し、会社法第454条第5項による剰余金の配当(中間配当)をすることができる旨定款に定めております。
・取締役が期待される役割を十分に発揮できることを目的として、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議によって、同法第423条第1項の取締役(取締役であった者を含む)の責任を法令の限度において免除することができる旨定款に定めております。
⑪ 株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を目的として、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもってこれを行う旨定款に定めております。
(2) 【役員の状況】
①役員一覧
男性 11名 女性 2名 (役員のうち女性の比率15.38%)
(注) 1 取締役安藤よし子、島村琢哉、小林敬一、沼上幹、鈴木善久および中村直人の6氏は、社外取締役であります。
2 ※1 2025年6月25日選任後、1年以内に終了する事業年度に関する定時株主総会の終結の時まで。
3 ※2 2025年6月25日選任後、2年以内に終了する事業年度に関する定時株主総会の終結の時まで。
4 当社は、法令に定める監査等委員である取締役の員数を欠くことになる場合に備え、補欠の監査等委員である取締役1名を選出しております。補欠の監査等委員である取締役の略歴等は以下のとおりであります。
(注)補欠の監査等委員である取締役の任期は、就任した時から、退任した監査等委員である取締役の任期の満了の時までであります。
(執行役員の状況)
当社は、経営の意思決定と業務執行の分離による権限・責任の明確化および決定・執行の迅速化を実現するため、執行役員制を採っております。2025年6月25日現在の執行役員は、以下のとおりであります。
②社外取締役の状況
当社の社外取締役は6名(うち監査等委員である社外取締役3名)であります。
当社は、社外取締役が、当社経営陣から独立した立場で経営監督機能を十分に発揮できるよう、その選任にあたっては、会社法に定められる社外取締役の要件、金融商品取引所の独立取締役の指定に関する規程および当社の独立性基準を踏まえて判断しております。
社外取締役の安藤よし子氏は、行政官として長年にわたり活躍され、女性活躍推進をはじめとする労働行政における政策立案等に従事されました。同氏には、このような雇用・労働の幅広い分野に関する高度な専門知識と豊富な経験に基づくガバナンス強化の役割を果たすことを期待しております。同氏は社外取締役または社外監査役となること以外の方法で会社の経営に関与したことはないものの、同氏の深い知見と卓越した見識に加え、当社の社外取締役に就任以降の実績から、引き続き、当社の社外取締役として業務執行全般の監督および当社の企業価値の向上において貴重な提言・助言をいただけるものと判断したものであります。
なお、同氏は上場規程に定める独立性に関する基準および当社が定める独立性基準を満たしており、一般株主と利益相反の生じるおそれはないと考えられることから、当社経営陣から独立した立場での監督機能を十分に担えるものと判断し、同氏を独立役員として指定しております。
社外取締役の島村琢哉氏は、ガラスをはじめ、電子、化学品、セラミック等の多岐にわたる事業をグローバルに展開するAGC㈱の経営者として長年活躍され、組織文化変革を通じた安定収益の確保と成長戦略の推進という両利きの経営に加え、サステナビリティ経営にも積極的に取り組まれました。同氏には、このような企業経営における豊富な経験と幅広い見識に基づくガバナンス強化の役割を果たすことを期待しております。同氏の深い知見と卓越した見識に加え、当社の社外監査役に就任以降の実績から、当社の社外取締役として業務執行全般の監督および当社の企業価値の向上において貴重な提言・助言をいただけるものと判断したものであります。
なお、同氏が2021年3月まで業務執行者を務めていたAGC㈱と当社および当社の事業会社(JFEスチール㈱、JFEエンジニアリング㈱およびJFE商事㈱)との間には、2024年度において当社およびAGC㈱それぞれの年間連結売上高(売上収益)の1%を超える取引はありません。従いまして、同社は当社またはその事業会社を主要な取引先とする者、および当社またはその事業会社の主要な取引先である者に該当しません。同氏は上場規程に定める独立性に関する基準および当社が定める独立性基準を満たしており、一般株主と利益相反の生じるおそれはないと考えられることから、当社経営陣から独立した立場での監督機能を十分に担えるものと判断し、同氏を独立役員として指定しております。
社外取締役の小林敬一氏は、銅をはじめとする素材および産業機械を中心に幅広い事業を展開している古河電気工業㈱の経営者として長年活躍され、金属材料について深い学識を有するとともに、海外拠点を含めたマーケティング・販売体制の構築・強化や、資本効率性を重視した経営の推進等に取り組まれました。同氏には、このような企業経営における豊富な経験と幅広い見識に基づくガバナンス強化の役割を果たすことを期待しております。同氏の深い知見と卓越した見識に加え、当社の社外取締役に就任以降の実績から、引き続き、当社の社外取締役として業務執行全般の監督および当社の企業価値の向上において貴重な提言・助言をいただけるものと判断したものであります。
なお、同氏が2023年3月まで業務執行者を務めていた古河電気工業㈱と当社および当社の事業会社(JFEスチール㈱、JFEエンジニアリング㈱およびJFE商事㈱)との間には、2024年度において当社および古河電気工業㈱それぞれの年間連結売上高(売上収益)の1%を超える取引はありません。従いまして、同社は当社またはその事業会社を主要な取引先とする者、および当社またはその事業会社の主要な取引先である者に該当しません。同氏は上場規程に定める独立性に関する基準および当社が定める独立性基準を満たしており、一般株主と利益相反の生じるおそれはないと考えられることから、当社経営陣から独立した立場での監督機能を十分に担えるものと判断し、同氏を独立役員として指定しております。
監査等委員である社外取締役の沼上幹氏は、長年にわたり企業経営に関する研究に意欲的に取り組み、企業の経営戦略や組織のあり方について深い学識を有するとともに、様々な産業分野に精通しております。また、一橋大学副学長として大学経営に関する経験も有しております。同氏には、このような経営等に関する高度な専門知識と豊富な経験に基づくガバナンス強化の役割を果たすことを期待しております。同氏は社外取締役または社外監査役となること以外の方法で会社の経営に関与したことはないものの、同氏の深い知見と卓越した見識に加え、当社の社外監査役に就任以降の実績から、監査等委員である社外取締役として業務執行全般の監査・監督を的確、公正に行なうとともに、当社の企業価値の向上において貴重な提言・助言をいただけるものと判断したものであります。
なお、同氏が2023年3月まで教授を務めていた一橋大学および2023年4月より教授を務めている早稲田大学と当社および当社の事業会社(JFEスチール㈱、JFEエンジニアリング㈱およびJFE商事㈱)との間には、2024年度において当社および一橋大学、早稲田大学それぞれの年間連結売上高(売上収益)および収入の1%を超える取引はありません。また、当社および当社の事業会社は、過去3年間において、両大学への1,000万円以上の寄付を行っておりません。従いまして、一橋大学および早稲田大学は当社またはその事業会社を主要な取引先とする者、当社またはその事業会社の主要な取引先である者、一定額を超える寄付金を受領している者に該当しません。同氏は上場規程に定める独立性に関する基準および当社が定める独立性基準を満たしており、一般株主と利益相反の生じるおそれはないと考えられることから、当社経営陣から独立した立場での監督機能を十分に担えるものと判断し、同氏を独立役員として指定しております。
監査等委員である社外取締役の鈴木善久氏は、グローバルに事業を展開している伊藤忠商事㈱の経営者として長年活躍され、北米事業や航空関連製造会社のCEOを歴任する等、国内外での事業経営に加え、情報・金融事業における新規事業の創造等、豊富な経験と幅広い見識を有しております。同氏には、このような企業経営における豊富な経験と幅広い見識に基づくガバナンス強化の役割を果たすことを期待しております。同氏の深い知見と卓越した見識から、監査等委員である社外取締役として業務執行全般の監査・監督を的確、公正に行なうとともに、当社の企業価値の向上において貴重な提言・助言をいただけるものと判断したものであります。
なお、同氏が2021年3月まで代表取締役を務めていた伊藤忠商事㈱と当社および当社の事業会社(JFEスチール㈱、JFEエンジニアリング㈱およびJFE商事㈱)との間には、2024年度において、当社および伊藤忠商事㈱それぞれの年間連結売上高(売上収益)の1%を超える取引はありません。従いまして、同社は当社またはその事業会社を主要な取引先とする者、および当社またはその事業会社の主要な取引先である者に該当しません。同氏は上場規程に定める独立性に関する基準および当社が定める独立性基準を満たしており、一般株主と利益相反の生じるおそれはないと考えられることから、当社経営陣から独立した立場での監督機能を十分に担えるものと判断し、同氏を独立役員として指定しております。
監査等委員である社外取締役の中村直人氏は、弁護士として長年活躍され、第三者委員会等の立場から企業に対し指導・助言・監督を実施する等、コーポレートガバナンス、コンプライアンスに関する豊富な経験と深い見識および他の会社の社外役員としての豊富な経験を有しております。同氏には、弁護士として培われた法律実務に関する高度な専門知識と豊富な経験に基づくガバナンス強化の役割を果たすことを期待しております。同氏は社外取締役または社外監査役となること以外の方法で会社の経営に関与したことはないものの、同氏の深い知見と卓越した見識から監査等委員である社外取締役として業務執行全般の監査・監督を的確、公正に行なうとともに、当社の企業価値の向上において貴重な提言・助言をいただけるものと判断したものであります。
なお、同氏が2023年4月までパートナー弁護士を務めていた中村・角田・松本法律事務所および2023年4月に設立した中村法律事務所は、当社および当社の事業会社(JFEスチール㈱、JFEエンジニアリング㈱およびJFE商事㈱)より過去3年間平均にて年間1,000万円以上の報酬を得ておりません。従いまして、中村・角田・松本法律事務所および中村法律事務所は当社またはその事業会社を主要な取引先とする者、および当社またはその事業会社の主要な取引先である者に該当しません。同氏は上場規程に定める独立性に関する基準および当社が定める独立性基準を満たしており、一般株主と利益相反の生じるおそれはないと考えられることから、当社経営陣から独立した立場での監督機能を十分に担えるものと判断し、同氏を独立役員として指定しております。
各社外取締役が所有する当社の株式の数は、「①役員一覧」に記載しております。
③社外取締役による監督または監査等委員である社外取締役による監督・監査と内部監査、監査等委員会による監査および会計監査との相互連携ならびに内部統制部門との関係
「②社外取締役の状況」に記載の社外取締役6名(うち監査等委員である社外取締役3名)について、当社との直接の利害関係はなく、一般株主と利益相反の生じるおそれはないと考えており、当社経営陣から独立した立場での監督機能を十分に担えるものと判断しております。
上記の監査等委員である社外取締役を含む監査等委員会は、内部監査部門と定例的に、また必要に応じて会合を持ち、内部監査計画、内部監査の実施状況や監査結果の報告を聴取し、意見交換を行う等、密接な連携を図ります。また、会計監査人(EY新日本有限責任監査法人)と定例的に、また必要に応じて会合を持ち、監査計画、監査の実施状況や監査結果の報告を聴取し、会計監査人の品質管理体制についても説明を受けるとともに、監査等委員会からも監査計画等の説明を行い、意見交換を行う等、密接な連携を図ります。
内部統制部門による業務執行に係る重要な事項については取締役会において審議し、社外取締役は取締役会に出席し、審議においてそれぞれの知見から適宜助言をいただくこととしております。
取締役会の開催に際しては、社外取締役を対象とする事前説明会等を開催し、各議題に関する資料を配布の上、説明を行うこととしております。
上記に加え、当社およびグループ会社の経営上の重要な課題を適宜説明するとともに、社長を含む経営トップとの意見交換や、必要に応じて社内各部門から行う重要な業務報告聴取への出席、主要事業拠点での取締役会開催やグループ会社の視察等の機会を設け、職務を遂行するために必要な情報を十分に提供するよう努めてまいります。
(3) 【監査の状況】
① 監査等委員会監査の状況
当社は、2025年6月25日開催の第23回定時株主総会における承認を得て、監査等委員会設置会社に移行しております。そのため、当事業年度の活動状況については、移行前の監査役会設置会社における内容を記載しております。
a.監査等委員会の組織・人員・手続き
当社は、監査等委員である取締役(以下、「監査等委員」という。)5名(うち、社外取締役である監査等委員3名)で監査等委員会を構成しています。
監査等委員は取締役会に出席するほか、常勤監査等委員と他の監査等委員との間で職務を分担し、グループ経営戦略会議・経営会議・JFEグループサステナビリティ会議・その他重要会議に出席、必要に応じて意見表明を行うとともに、取締役および執行役員等から業務報告を聴取、事業会社およびグループ会社から事業の報告を受けること等により、取締役の職務の執行を監査します。また、会計監査人と定例的に、また必要に応じて会合を持ち、意見交換するほか、会計監査人の品質管理体制について説明を受けその妥当性を確認します。内部監査部門と定例的に、また必要に応じて会合を持ち、内部監査の実施状況や監査結果の報告等を聴取するとともに、意見交換を行います。当社の監査等委員、事業会社およびグループ会社の監査役は相互に情報交換を行い、連携を図ります。会議、報告聴取・意見交換についてはオンラインツール等も活用しながら実施します。
また、監査等委員会の職務を補助する使用人については、監査等委員会事務局に専従者を置き、当該使用人の人事については監査等委員と協議することとしております。
なお、監査等委員である原伸哉氏は、JFEスチール㈱の経理部長および当社の経理部長を担当していた経験があり、財務および会計に関する相当程度の知見を有するものであります。また、監査等委員である沼上幹氏は、経営戦略をはじめ企業経営全般について幅広く研究しており、財務および会計に関する相当程度の知見を有するものであります。
b.監査役および監査役会の活動状況
当事業年度において当社は監査役会を合計20回開催しており、個々の監査役の出席状況については次のとおりです。また、監査役会における主な検討事項は、監査方針および監査計画、内部統制体制の整備・運用状況、会計監査人の監査の方法および結果の相当性(会計監査人の監査報告書における監査上の主要な検討事項を含む)、会計監査人の選任および解任ならびに不再任に関する事項、会計監査人に対する報酬等の同意、監査役会の実効性評価、監査報告書の作成等です。
② 内部監査の状況
(提出日現在)
当社グループにおける内部監査は、当社(5名)および主要な事業会社(計26名)ならびに重要なグループ会社に内部監査部門を設置して各社の業務運営に対する監査を実施しております。当社およびグループ会社の内部監査部門は、相互に情報共有を行いグループ全体の内部監査体制の充実を図っております。また、内部監査の実効性確保のため、内部監査の結果について、取締役会および監査等委員会に報告を行います。
内部監査部門、監査等委員および会計監査人は、監査計画、監査結果の報告等の定期的な打合せを含め、必要に応じ随時情報交換を行い相互の連携を図ります。
これらの監査と内部統制部門との関係について、内部統制部門は、内部監査部門、監査等委員および会計監査人による監査に対し、日頃から必要な情報を十分に提供するよう努めます。
内部監査部門は、監査の結果認識された改善を要する事項を、JFEグループサステナビリティ会議で報告してグループ全体へ周知徹底すること等により、内部統制部門による統制の強化につなげております。
監査等委員は、監査結果については社長に報告して意見交換を行うほか、内部統制部門に伝達し必要に応じて改善を求めます。
会計監査人は、社長を含む経営トップとの定期的な意見交換を行うこと等により、監査結果を含め情報交換を行い内部統制部門による統制の強化につなげております。
③ 会計監査の状況
a.監査法人の名称
EY新日本有限責任監査法人
b.継続監査期間
2002年以降
c.業務を執行した公認会計士
(注) 1 継続監査年数については、いずれも7年以内であるため、記載を省略しております。
2 監査業務に係る補助者の構成は、監査法人の選定基準に基づき決定されております。具体的には公認会計士およびその他の補助者等を主たる構成員とし、システム専門家等も加えて構成されております。
d.監査法人の選定方針と理由
監査法人を選定するにあたっては、下記の項目について問題がないことを確認する方針としております。
(a)会計監査人の解任事由の有無
(b)会計監査人の監査の方法と結果の相当性
(c)会計監査人の品質管理体制
(d)監査報酬の水準
(注)会計監査人の解任または不再任の決定の方針
当社では、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目に該当すると認められる場合には、監査等委員全員の同意によって監査等委員会が会計監査人を解任いたします。また、上記に準ずる場合、その他必要があると判断した場合は、監査等委員会が当該会計監査人の解任または不再任に関する議案の内容を決定し、これを株主総会に提出いたします。
以上の方針は、監査等委員会設置会社に移行する前の監査役会においても同様の考え方であり、上記に基づきEY新日本有限責任監査法人に対して評価を行った結果、当該法人は当社の会計監査人として職責を果たしていると判断したことから、当該法人を当社第24期事業年度に係る会計監査人として再任することといたしました。
e.監査役及び監査役会による監査法人の評価
当社の監査役および監査役会は、EY新日本有限責任監査法人に対して評価を行っております。監査役および監査役会は、会計監査人の職務遂行状況、監査体制、監査報酬水準等が適切であるかについて、会計監査人からの報告聴取、監査への立会いおよび経営執行部門との意見交換等を通じて確認を行いました。その結果、監査の方法と結果は相当であること、監査の品質管理体制、監査報酬の水準に関して問題のないことから、EY新日本有限責任監査法人は当社の会計監査人として職責を果たしていると評価いたしました。
④ 監査報酬の内容等
a.監査公認会計士等に対する報酬
(非監査業務の内容)
(前連結会計年度)
新株式の発行等に係るコンフォートレターの作成業務等であります。
(当連結会計年度)
合意された手続業務等であります。
b.当社および当社の連結子会社が、アーンスト・アンド・ヤング・ネットワークに属する監査法人(EY新日本有限責任監査法人を除く)に支払うべき報酬
(非監査業務の内容)
(前連結会計年度)
移転価格税制に係る文書化業務等であります。
(当連結会計年度)
移転価格税制に係る文書化業務等であります。
c.監査報酬の決定方針
会社の規模・特性、監査日数等を勘案した上で、監査法人と協議の上、監査報酬を決定しております。
d.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、前期の監査実績の相当性、当期の監査計画の内容および報酬額の妥当性等を検討した結果、会計監査人の報酬等に同意いたしました。
(4) 【役員の報酬等】
①役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
(注) 1 取締役(社外取締役を除く)に対する業績連動報酬等として、賞与と株式報酬の業績連動部分を設けており、当事業年度に係る業績連動報酬の総額は25,890千円です。
2 上記の株式報酬は、取締役(社外取締役を除く)のみを対象としており、全額が非金銭報酬等であります。当事業年度に係る株式報酬として費用計上を行う非金銭報酬等の総額は13,384千円です。
②連結報酬等の総額が1億円以上である者の連結報酬等の総額等
③役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針の内容及び決定方法
a.役員報酬の決定に関する方針
当社は、報酬委員会による審議および答申を踏まえ、2018年4月26日開催の取締役会において決議し2025年6月25日開催の取締役会の決議により一部改定された「当社取締役および執行役員の報酬に関する基本方針」(以下「基本方針」という)、およびこれに基づき2021年2月9日開催の取締役会において決議し2025年6月25日開催の取締役会の決議により一部改定された「当社取締役および執行役員の個人別報酬の決定方針」(以下「決定方針」という)に従い、役員報酬制度を設計・運用しております。
取締役の個人別の報酬等の内容については、報酬委員会が基本方針等との整合性を含む多角的な検討の上、取締役会に答申し、取締役会はその答申を尊重し決定しております。このことから、取締役会は、取締役の個人別の報酬等の内容は基本方針および決定方針に沿うものであると判断しております。
当社が制定した基本方針および決定方針の概要は以下のとおりです。
<基本方針>
・取締役(監査等委員である取締役を除く。以下同じ。)および執行役員の報酬制度については、「公正性」「客観性」「透明性」を担保すべく、報酬委員会で妥当性を審議した上で取締役会において決定するものとします。
・取締役および執行役員の報酬は、当社グループの経営環境や同業ないし同規模他社の報酬水準を踏まえつつ、当社グループの企業理念を実践する優秀な人材を確保できる水準とします。
・当社グループの持続的な成長に向けた健全なインセンティブとなるよう、各取締役および執行役員の役割、責務等に応じて基本報酬と業績に連動する報酬(年次賞与、株式報酬)の割合を適切に設定します。
<決定方針の概要>
・取締役(監査等委員である取締役を除く。以下同じ。)および執行役員の報酬は、基本方針および決定方針に従い、報酬委員会の答申を踏まえ、取締役会の決議により決定する。
・当社の取締役および執行役員に対する報酬は、基本報酬と業績連動報酬(年次賞与および株式報酬)から構成される。
・基本報酬は、役位等に応じて毎月、定額を金銭で支給する。
・年次賞与は、単年度の会社業績(財務指標および非財務指標に基づき算出)に連動させ、年1回、金銭で支給する。
・株式報酬は、退任時に信託を通じて当社株式および当社株式を時価で換算した金額相当の金銭を給付する。
・種類別の報酬割合は、上位の役職ほど業績連動報酬のウエイトが高まる構成とし、社長については業績目標を達成した場合の比率を「基本報酬:年次賞与:株式報酬=2:1:1」とする。
また、社外取締役および監査等委員である取締役については、独立した客観的な立場から経営の監督、監査を行うという役割に鑑み、基本報酬のみを支給します。事業会社の業務執行取締役を兼務する取締役については、当社からの年次賞与および株式報酬の支給は行いません。
b.役員報酬の決定方法
当社は、2025年6月25日開催の第23回定時株主総会(以下、「本総会」)の決議により、取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬限度額を年額7億円以内(うち社外取締役分は年額8,000万円以内)とし、基本報酬に加えて年次賞与についても当該報酬限度額の範囲内で支給することとしております。当該決議に係る取締役の員数は8名(うち社外取締役3名)です。
また、本総会において、当該報酬限度額とは別枠で支給する、取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く。)に対する株式報酬制度の報酬枠設定についても決議いたしました。当社が信託に拠出する金銭の上限は、1事業年度当たり18億円に対象期間に係る事業年度の数を乗じた額(うち当社取締役分として1事業年度当たり2億円に対象期間に係る事業年度の数を乗じた額)であり、信託が取得し、給付の対象となる当社株式数の上限は、1事業年度当たり290万株に対象期間に係る事業年度の数を乗じた数(うち当社取締役分として1事業年度当たり32万株に対象期間に係る事業年度の数を乗じた数)です。当該決議に係る取締役の員数は2名です。
監査等委員である取締役については、本総会の決議により、その報酬限度額を年額2億円以内としております。当該決議に係る監査等委員である取締役の員数は5名です。
上記の株主総会決議を踏まえた、各報酬における具体的な決定方法は以下のとおりであり、2025年度より第8次中期経営計画に応じてその内容を改定しております。
<基本報酬>
各取締役(監査等委員である取締役を除く。)の基本報酬の額は、上記a.の基本方針および決定方針に従い、報酬委員会で妥当性を審議の上、報酬限度額の範囲内で取締役会の決議により決定します。
各監査等委員の基本報酬の額は、報酬限度額の範囲内で監査等委員の協議により決定します。
<年次賞与>
2024年度に係る年次賞与は、単年度のセグメント利益の合計額を業績連動指標とする部分、従業員の安全に関する指標を業績連動指標とする部分(休業災害度数率により算出。ただし、死亡災害発生時は0%とする。)および気候変動に関する指標を業績連動指標とする部分(「気候変動問題解決への貢献(2050年カーボンニュートラル実現に向けた取り組み)」に関するKPIの実績により算出)から構成されており、それぞれの指標の達成度に役位ごとに定める基準額を乗じて額を算定いたします。
当社は、第7次中期経営計画において、セグメント利益の合計額3,100億円を収益目標としており、その達成に向けて各施策を着実に実行していくことが重要と考え、当該指標を選定しております。なお当事業年度における実績は1,145億円です。
従業員の安全に関する指標は、当社および事業会社の経営上の重要課題に対するKPIとして定めたものです。労働災害の防止は製造・建設の現場を有するすべての企業にとって極めて重要と考えており、当社においては、多くのグループ会社や関連する企業も含めたJFEグループ全体で、従業員の労働安全衛生への意識を更に高めることが必要と考え、当該指標を選定いたしました。当該事業年度における事業会社の全社達成度は、JFEスチール㈱が50%、JFEエンジニアリング㈱が112%、JFE商事㈱が0%となりました(ただし、JFEスチール㈱においては評価を事業所単位で実施するため、達成度は事業所ごとに異なります。)。当社の当該指標の達成度については、各事業会社の達成度に基づき算出しており、54%となりました。
気候変動に関する指標は、当社および事業会社の経営上の重要課題に対するKPIとして定めたものであり、経営の最重要課題と位置付けている気候変動問題への取り組みを加速させるインセンティブとすることが必要と考え、当該指標を選定しております。当該事業年度における事業会社の達成度は、JFEスチール㈱が108%、JFEエンジニアリング㈱が105%、JFE商事㈱が120%となりました。当社の当該指標の達成度については、各事業会社の達成度に基づき算出し109%となりました。
なお、2025年度以降に係る年次賞与の業績連動指標のうち、財務指標については、第8次中期経営計画においても第7次中期経営計画期間と同様の考え方に基づき、セグメント利益の合計額を業績連動指標として選定し、その目標値は3,650億円と設定いたします。非財務指標である従業員の安全に関する指標および気候変動に関する指標も2024年度と同様に業績連動指標として選定し、KPIとして定めた死亡災害0件の達成および休業災害度数率に関する項目の100%以上の達成ならびに「気候変動問題解決への貢献(2050年カーボンニュートラル実現に向けた取り組み)」から選定した一部項目の100%以上の達成を目指しております。また、2025年度より従来の指標に加え、従業員エンゲージメントに関する指標も用いることといたします。当該指標は当社および事業会社の経営上の重要課題に対するKPIとして定めたものであり、企業成長の原動力である人材の能力最大発揮や働きがい向上が重要であると考え、当該指標を選定しております。従業員エンゲージメントに関する指標は、KPIとして定めた「多様な人材の確保と育成」のうち「働きがいのある職場の実現」に関する項目の100%以上の達成を目指しております。
年次賞与の額は、選定した業績連動指標それぞれの達成度に役位ごとに定める基準額を乗じて算定いたします。
各取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く。)の賞与の額は、当該事業年度における業績連動指標に連動させて役位ごとの支給額を算定の上、報酬限度額の範囲内で取締役会の決議により決定しております。なお、財務業績が報酬委員会で定める基準を満たさない場合は当該事業年度に係る賞与は支給しないこととしております。
年次賞与の算定方法および内容の決定にあたっては、上記a.の基本方針および決定方針に従い、報酬委員会で妥当性を審議の上、取締役会に答申しております。
なお、取締役および執行役員(退任した者を含む)について、取締役解任または執行役員解任の決議をされた場合および一定の非違行為があった場合、取締役会の決議に基づき、支給を受ける権利を失効させることができることとしております。また、すでに支給を受けた者について、一定の非違行為があった場合、取締役会の決議に基づき、当該者が受領した金銭の返還を請求することができることとしております。
<株式報酬>
株式報酬制度は、当社取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く。)および事業会社の取締役(業務執行取締役に限る。)と執行役員に対し当社株式および当社株式を時価で換算した金額相当の金銭を給付する報酬制度です。本制度に基づく報酬は、当社グループの中期経営計画における業績目標等に連動させて給付水準を決定し、原則として退任時に信託を通じて、当社株式および金銭を給付します。
なお、本総会において、取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く。)に対する株式報酬制度の報酬枠設定について決議し、その後の取締役会において株式報酬制度の算定方法について改定を行いました。以降、当事業年度を対象とする改定前の本制度および2025年度以降を対象とする改定後の本制度の内容について併記いたします。
改定前(2024年度以前に適用)の本制度の内容
(a)株式報酬制度(以下、「本制度」)の対象者
本制度の対象者は以下のとおりです。以下、対象者を総称して「当社グループ取締役等」とします。
ⅰ.当社および事業会社の取締役(社外取締役を除く)
ⅱ.当社および事業会社の取締役を兼務しない執行役員で、所得税法上の国内非居住者でない者
(以下、「執行役員」)
(b)本制度の構成およびポイント付与
i.本制度の構成
本制度に基づく報酬は次のとおり構成します。
(ⅰ)業績連動部分
業績連動部分は当社グループ取締役等を対象として、中期経営計画における業績目標の達成度等に応じて給付します。
業績目標の達成度は当年4月から翌年3月の1事業年度ごとに評価し、(b)のⅱ.に定める職務執行期間に対する報酬に反映します。
(ⅱ)在任期間部分
在任期間部分は当社グループ取締役等を対象として、(b)のⅱ.に定める職務執行期間における役位ごとの在任期間に応じて給付します。
当社は、第7次中期経営計画期末において、株主還元に直結する、親会社の所有者に帰属する当期利益(以下、「当期利益」)2,200億円を収益目標として掲げており、その達成に向けて各施策を着実に実行していくことが重要と考え、株式報酬のうち、業績連動部分の数の算定の基礎としてこの業績指標を選定いたしました。当事業年度における当期利益の実績は918億円です。
ⅱ.職務執行期間
本制度に基づく報酬は、次に定める期間(以下、「職務執行期間」)に1ヶ月以上在任していた当社グループ取締役等に対してその職務執行期間に対する対価として給付します。
(ⅰ)当社取締役:当年の当社定時株主総会日から翌年の当社定時株主総会日まで
(ⅱ)それ以外:当年4月1日から翌年3月31日まで
ⅲ.ポイント
・当社および事業会社各社は当社グループ取締役等に対し、各職務執行期間に対して業績連動部分および在任期間部分に相当するポイントを算定しこれを付与します。
・各職務執行期間に対して付与されたポイント数は、退任時まで累積され、累積されたポイント数を「1ポイント=1株」として給付する当社株式等を算定します。
ⅳ.ポイントの算定方法
(ⅰ)業績連動部分
役位別基準ポイント(表1)×当期利益に関する調整率(表2)ただし、当該事業年度における親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)が5%未満の場合には、調整率を0%とします。また、事業会社がセグメント利益において損失を計上した場合、当該事業会社の取締役等に適用する調整率を0%とします。
(ⅱ)在任期間部分
役位別基準ポイント(表3)×在任期間に応じた調整率(表4)
(注)1 当社定時株主総会で取締役に就任し、職務執行期間が変更された場合、当該就任の直前の職務執行期間の
終了から当社取締役の職務執行期間の開始までの期間についての業績連動部分は算定しません。
2 各職務執行期間に対するポイントの算出にあたっては、算出の過程では端数処理をせず、算出されたポイント数に1ポイント未満の端数がある場合にあっては、切り捨てます。
(表1)業績連動部分における役位別基準ポイント(以下、「業績連動ポイント」)
(注)執行役員を兼務する当社取締役が3月末に執行役員を退任した場合、4月から定時株主総会日までの業績連動ポイントは3月末時点の役位により決定。
(表2)当期利益に関する調整率
当期利益目標2,200億円/年に対する事業年度ごとの達成度に基づき、以下のとおり調整率を設定します(当該目標達成時の調整率を100%とします)。
(表3)在任期間部分における役位別基準ポイント(以下、「在任期間ポイント」)
(注) 執行役員を兼務する当社取締役が3月末に執行役員を退任した場合、4月から定時株主総会日までの在任期間ポイントは3月末時点の役位により決定。
(表4)在任期間に応じた調整率
各事業年度における役位別の上限となる株式数(ポイント数)は以下のとおりとします。
(注)上記上限となる株式数には、退任時に換価して金銭で給付する株式数を含む。
ⅴ.職務執行期間内における変更の取り扱い
・上記ⅳ.に関し、職務執行期間中に役位の変更があった場合には、それぞれの役位に応じて月数按分します。
・在任していた期間の月数は各月において16日以上在籍していた場合には1ヶ月に切り上げるものとします。ただし、当社取締役が、定時株主総会日に就任する場合は就任日が属する月は切り捨てるものとし、定時株主総会日に退任する場合には退任日が属する月を1ヶ月に切り上げるものとします。
・職務執行期間中に在任していた期間の月数が12ヶ月に満たない場合、業績連動部分は在任していた月数に応じて算定します。
ⅵ.ポイント付与日
職務執行期間に対するポイントは業績連動部分および在任期間部分ともに職務執行期間終了後、最初に開催される当社定時株主総会日(当社取締役については、当該職務執行期間の終了日)に付与します。
ⅶ.事業会社を兼任する役員の取り扱い
当社の取締役が事業会社の業務執行取締役を兼任する場合は、事業会社からポイントを付与します。
ⅷ.役員死亡時のポイント付与
・役員が死亡した場合には、当該職務執行期間に対するポイント付与日は上記ⅵ.にかかわらず、死亡した日とします。
・死亡した日の属する職務執行期間に対する業績連動部分のポイントは付与しないものとし、在任期間部分はⅳ.およびⅴ.に基づくポイントを付与します。
(c)給付時期および権利確定日
ⅰ.給付時期
原則として当社グル―プ取締役等の退任時
ⅱ.権利確定日
・当社グループ取締役等が退任した日の属する職務執行期間の終了日以降、最初に開催される当社定時株主総会日(同日に職務執行期間が終了する場合は、当該定時株主総会日)までに累計されたポイント数(当該定時株主総会日に付与されたポイントを含む)をもって給付する株式の数および金銭の額を算定し、同日をもって権利確定日とします。
・上記にかかわらず、当社グループ取締役等が死亡した場合は、最終のポイント付与日までに累計されたポイント数をもって給付する金銭を算定し、同日をもって権利確定日とします。
(d)給付
ⅰ.給付する当社株式等
当社グループ取締役等への給付は、次の各号に掲げる場合に応じて、当該各号に定めるものとします。
(ⅰ)職務執行期間の満了により退任した場合、または取締役就任に伴い職務執行期間中に執行役員を退任した場合
次のイに定める株式およびロに定める金銭を給付します。ただし、ロに定める金銭の給付が、金融商品取引法第166条第1項または第167条第1項に抵触するおそれがあると当社および事業会社が認める場合には、イおよびロに代えて(ⅱ)により算出された数の株式を給付することができるものとします。
イ 株式
次の算式により「1ポイント=1株」として算出される数の株式
(算式)
株式の数={権利確定日までに累計されたポイント数×退任事由別係数}(以下、「確定ポイント数」)×70%(単元株未満のポイントに相当する端数は切り捨てる)
(注)退任事由別係数は1.0とする。
ロ 金銭
次の算式により算出される額の金銭
(算式)
金銭の額={確定ポイント数-イで算出される給付株式の数に相当するポイント数}×権利確定日時点における当社株式の時価
(ⅱ)その他の事由(死亡の場合を除く)により退任した場合
次の算式により「1ポイント=1株」として算出される数の株式を給付します。
(算式)
株式数=権利確定日までに累計されたポイント数×退任事由別係数
(注)退任事由別係数は1.0とする。
ⅱ.遺族給付
当社グループ取締役等が死亡した場合は、上記ⅰ.にかかわらず、当該取締役等の遺族に対して次の算式により算出される金額を金銭で給付します。
(算式)
遺族給付の額=権利確定日までに累計されたポイント数×権利確定日時点における当社株式の時価
(注)本制度における当社株式の時価は、上場する主たる金融商品取引所における、権利確定日の終値とし、当該日に終値が公表されない場合にあっては、終値の取得できる直近の日まで遡って算定
(e)例外として、給付を行わない場合および返還請求を行う場合
ⅰ.給付を行わない場合
上記にかかわらず、当社グループ取締役等(退任者を含む)について次の各号に定める事項が生じた場合には、当社または事業会社各社の取締役会の決議により給付を受ける権利を失効させることができるものとします。
(ⅰ)株主総会において取締役解任の決議をされた場合または取締役会において執行役員解任の決議をされた場合
(ⅱ)在任中に一定の非違行為があった場合または退任日から給付が行われる日までの間に一定の非違行為があった場合
ⅱ.返還請求を行う場合
上記にかかわらず、株式および金銭給付を受けた者について、在任中に一定の非違行為があった場合、当社または事業会社各社の取締役会の決議により、受領した株式および金銭に相当する経済価値の返還を請求することができるものとします。
改定後(2025年度以降に適用)の本制度の内容
(a)株式報酬制度(以下、「本制度」)の対象者
本制度の対象者は以下のとおりです。以下、対象者を総称して「当社グループ取締役等」とします。
ⅰ.当社取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く。)および事業会社の取締役(業務執行取締役に限る。)
ⅱ.当社および事業会社の取締役を兼務しない執行役員で、所得税法上の国内非居住者でない者
(以下、「執行役員」)
(b)本制度の構成およびポイント付与
i.本制度の構成
本制度に基づく報酬は次のとおり構成します。
(ⅰ)業績連動部分
業績連動部分は当社グループ取締役等を対象として、中期経営計画における業績目標の達成度等に応じて給付します。
業績目標の達成度は当年4月から翌年3月の1事業年度ごとに評価し、(b)のⅱ.に定める職務執行期間に対する報酬に反映します。
(ⅱ)在任期間部分
在任期間部分は当社グループ取締役等を対象として、(b)のⅱ.に定める職務執行期間における役位ごとの在任期間に応じて給付します。
当社は、株主の皆様との価値共有を一層促進し、中長期的な企業価値の向上に貢献する意識を高めることが重要と考え、第8次中期経営計画において設定したROEの目標値(10%以上)および相対TSRの目標値(1以上)を、株式報酬の業績連動部分の数の算定の基礎となる業績指標として選定いたしました。
ⅱ.職務執行期間
本制度に基づく報酬は、次に定める期間(以下、「職務執行期間」)に1ヶ月以上在任していた当社グループ取締役等に対してその職務執行期間に対する対価として給付します。
(ⅰ)当社取締役:当年の当社定時株主総会日から翌年の当社定時株主総会日まで
(ⅱ)それ以外:当年4月1日から翌年3月31日まで
ⅲ.ポイント
・当社および事業会社各社は当社グループ取締役等に対し、各職務執行期間に対して業績連動部分および在任期間部分に相当するポイントを算定しこれを付与します。
・各職務執行期間に対して付与されたポイント数は、退任時まで累積され、累積されたポイント数を「1ポイント=1株」として給付する当社株式等を算定します。
ⅳ.ポイントの算定方法
(ⅰ)業績連動部分
役位別基準ポイント(表1)×{(ROE目標に対する達成度(グラフ1)×70%)+(相対TSR目標に対する達成度(グラフ2)×30%)}
また、事業会社がセグメント利益において損失を計上した場合、当該事業会社の取締役等には業績連動部分の付与を行いません。
(ⅱ)在任期間部分
役位別基準ポイント(表2)×在任期間に応じた調整率(表3)
(注)1 当社定時株主総会で取締役に就任し、職務執行期間が変更された場合、当該就任の直前の職務執行期間の
終了から当社取締役の職務執行期間の開始までの期間についての業績連動部分は算定しません。
2 各職務執行期間に対するポイントの算出にあたっては、算出の過程では端数処理をせず、算出されたポイント数に1ポイント未満の端数がある場合にあっては、切り捨てます。
(表1)業績連動部分における役位別基準ポイント(以下、「業績連動ポイント」)
(注)執行役員を兼務する当社取締役が3月末に執行役員を退任した場合、4月から定時株主総会日までの業績連動ポイントは3月末時点の役位により決定。
(グラフ1)ROE目標に対する達成度
Xを当該事業年度におけるROE(%)、YをROE目標に対する達成度(%)とおくとき、Y=200(20≦X)、Y=10X(10≦X<20)、Y=20X―100(5≦X<10)、Y=0(X<5)として算定します(ROEが10%の時に達成度は100%となります)。

(グラフ2)相対TSR目標に対する達成度
当社の株主総利回り(以下、TSR)を、配当込みTOPIXのTSRと比較して算出した相対的な数値を「相対TSR」と定義し、当社のTSR(対象期間5年間:企業内容等の開示に関する内閣府令で規定する計算式にて計算する)を、比較指標である配当込みTOPIXのTSR(同上)で除して算定します。
Xを当該事業年度における相対TSR、Yを相対TSR目標に対する達成度(%)とおくとき、Y=200(2≦X)、Y=100X(1≦X<2)、Y=200X―100 (0.5≦X<1)、Y=0(X<0.5)として算定します(相対TSRが1の時に達成度は100%となります)。

(表2)在任期間部分における役位別基準ポイント(以下、「在任期間ポイント」)
(注) 執行役員を兼務する当社取締役が3月末に執行役員を退任した場合、4月から定時株主総会日までの在任期間ポイントは3月末時点の役位により決定。
(表3)在任期間に応じた調整率
各事業年度における役位別の上限となる株式数(ポイント数)は以下のとおりとします。
(注)上記上限となる株式数には、退任時に換価して金銭で給付する株式数を含む。
ⅴ.職務執行期間内における変更の取り扱い
・上記ⅳ.に関し、職務執行期間中に役位の変更があった場合には、それぞれの役位に応じて月数按分します。
・在任していた期間の月数は各月において16日以上在籍していた場合には1ヶ月に切り上げるものとします。ただし、当社取締役が、定時株主総会日に就任する場合は就任日が属する月は切り捨てるものとし、定時株主総会日に退任する場合には退任日が属する月を1ヶ月に切り上げるものとします。
・職務執行期間中に在任していた期間の月数が12ヶ月に満たない場合、業績連動部分は在任していた月数に応じて算定します。
ⅵ.ポイント付与日
職務執行期間に対するポイントは業績連動部分および在任期間部分ともに職務執行期間終了後、最初に開催される当社定時株主総会日(当社取締役については、当該職務執行期間の終了日)に付与します。
ⅶ.事業会社を兼任する役員の取り扱い
当社の取締役が事業会社の業務執行取締役を兼任する場合は、事業会社からポイントを付与します。
ⅷ.役員死亡時のポイント付与
・役員が死亡した場合には、当該職務執行期間に対するポイント付与日は上記ⅵ.にかかわらず、死亡した日とします。
・死亡した日の属する職務執行期間に対する業績連動部分のポイントは付与しないものとし、在任期間部分はⅳ.およびⅴ.に基づくポイントを付与します。
(c)給付時期および権利確定日
ⅰ.給付時期
原則として当社グル―プ取締役等の退任時
ⅱ.権利確定日
・当社グループ取締役等が退任した日の属する職務執行期間の終了日以降、最初に開催される当社定時株主総会日(同日に職務執行期間が終了する場合は、当該定時株主総会日)までに累計されたポイント数(当該定時株主総会日に付与されたポイントを含む)をもって給付する株式の数および金銭の額を算定し、同日をもって権利確定日とします。
・上記にかかわらず、当社グループ取締役等が死亡した場合は、最終のポイント付与日までに累計されたポイント数をもって給付する金銭を算定し、同日をもって権利確定日とします。
(d)給付
ⅰ.給付する当社株式等
当社グループ取締役等への給付は、次の各号に掲げる場合に応じて、当該各号に定めるものとします。
(ⅰ)職務執行期間の満了により退任した場合、または取締役就任に伴い職務執行期間中に執行役員を退任した場合
次のイに定める株式およびロに定める金銭を給付します。ただし、ロに定める金銭の給付が、金融商品取引法第166条第1項または第167条第1項に抵触するおそれがあると当社および事業会社が認める場合には、イおよびロに代えて(ⅱ)により算出された数の株式を給付することができるものとします。
イ 株式
次の算式により「1ポイント=1株」として算出される数の株式
(算式)
株式の数={権利確定日までに累計されたポイント数×退任事由別係数}(以下、「確定ポイント数」)×70%(単元株未満のポイントに相当する端数は切り捨てる)
(注)退任事由別係数は1.0とする。
ロ 金銭
次の算式により算出される額の金銭
(算式)
金銭の額={確定ポイント数-イで算出される給付株式の数に相当するポイント数}×権利確定日時点における当社株式の時価
(ⅱ)その他の事由(死亡の場合を除く)により退任した場合
次の算式により「1ポイント=1株」として算出される数の株式を給付します。
(算式)
株式数=権利確定日までに累計されたポイント数×退任事由別係数
(注)退任事由別係数は1.0とする。
ⅱ.遺族給付
当社グループ取締役等が死亡した場合は、上記ⅰ.にかかわらず、当該取締役等の遺族に対して次の算式により算出される金額を金銭で給付します。
(算式)
遺族給付の額=権利確定日までに累計されたポイント数×権利確定日時点における当社株式の時価
(注)本制度における当社株式の時価は、上場する主たる金融商品取引所における、権利確定日の終値とし、当該日に終値が公表されない場合にあっては、終値の取得できる直近の日まで遡って算定
(e)例外として、給付を行わない場合および返還請求を行う場合
ⅰ.給付を行わない場合
上記にかかわらず、当社グループ取締役等(退任者を含む)について次の各号に定める事項が生じた場合には、当社または事業会社各社の取締役会の決議により給付を受ける権利を失効させることができるものとします。
(ⅰ)株主総会において取締役解任の決議をされた場合または取締役会において執行役員解任の決議をされた場合
(ⅱ)在任中に一定の非違行為があった場合または退任日から給付が行われる日までの間に一定の非違行為があった場合
ⅱ.返還請求を行う場合
上記にかかわらず、株式および金銭給付を受けた者について、在任中に一定の非違行為があった場合、当社または事業会社各社の取締役会の決議により、受領した株式および金銭に相当する経済価値の返還を請求することができるものとします。
c.当事業年度における当社の役員報酬等の額の決定過程における取締役会等の活動内容
・報酬委員会は、第8次中期経営計画期間における役員報酬のあり方や当社取締役の報酬水準等について、複数回に亘り審議を行い、審議結果を取締役会に答申しました。なお、当事業年度においては報酬委員会を5回開催しました。
・取締役会は、報酬委員会からの答申を踏まえ、2024年6月25日開催の第22回定時株主総会終了後の取締役会において各取締役の基本報酬の額を、2025年6月25日開催の第23回定時株主総会終了後の取締役会において各取締役の賞与の額を決議しました。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式について、以下のとおり区分しております。
・保有目的が純投資目的である投資株式
株式の価値の変動または株式に係る配当によって利益を受けることを目的として保有する株式
・保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
グループの事業の維持および成長のために必要と判断した会社の株式
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法ならびに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社は、子会社の経営管理を行うことを主たる業務としております。当社が保有する株式はすべて子会社株式ならびに関連会社株式であり、それ以外の保有目的が純投資目的もしくは純投資目的以外の目的の株式は保有しておりません。
当社の事業会社であるJFEスチール㈱、JFEエンジニアリング㈱およびJFE商事㈱は、原則として上場株式を政策保有株式として保有しません。ただし、グループの事業の維持および成長のために必要と判断した会社の株式については、例外的に政策保有株式として保有します。
事業会社の保有する国内外上場会社株式について、当社および各事業会社は、定期的に保有意義および保有に伴う便益・リスクが資本コストに見合っているかを取締役会で確認し、保有意義が無くなった場合や株主利益の毀損リスクが発生する場合には売却します。
なお、2024年度は、11銘柄の全部または一部につき、142億円(時価ベース)を売却しております。また、2024年8月の取締役会において、保有意義および投資リターンについて検証しております。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
当社および連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額が最も大きい会社(最大保有会社)であるJFEスチール㈱については以下のとおりであります。
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
当社および連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額が最大保有会社の次に大きい会社であるJFE商事㈱については以下のとおりであります。
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
当社および連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額が最も大きい会社(最大保有会社)であるJFEスチール㈱については以下のとおりであります。
特定投資株式
みなし保有株式
(注) 1 特定投資株式とみなし保有株式の銘柄数の合計が60銘柄に満たないため、全銘柄を記載しております。
2 「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。
3 定量的な保有効果については取引先との営業秘密との判断により記載しておりません。
4 保有の合理性の検証方法は「②保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式 a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法ならびに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容」に記載しております。
5 ※1「当社の株式の保有の有無」は、提出会社であるJFEホールディングス㈱の株式に対する保有の有無を記載しております。なお、保有の有無は、JFEホールディングス㈱の株式に対して株主名簿等により確認できる範囲において記載しております。
6 ※2 当該株式の発行者の主要な連結子会社における当社の株式の保有の有無を確認しております。
当社および連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額が最大保有会社の次に大きい会社であるJFE商事㈱については以下のとおりであります。
特定投資株式
みなし保有株式
(注) 1 特定投資株式とみなし保有株式の銘柄数の合計が、JFE商事㈱の貸借対照表計上額の上位10銘柄となる銘柄について記載しております。
2 定量的な保有効果については取引先との営業秘密との判断により記載しておりません。
3 保有の合理性の検証方法は「②保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式 a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法ならびに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容」に記載しております。
4 ※「当社の株式の保有の有無」は、提出会社であるJFEホールディングス㈱の株式に対する保有の有無を記載しております。なお、保有の有無は、JFEホールディングス㈱の株式に対して株主名簿等により確認できる範囲において記載しております。
③保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
第5 【経理の状況】
1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下、連結財務諸表規則)第312条の規定により、国際財務報告基準(以下、IFRS)に準拠して作成しております。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下、財務諸表等規則)に基づいて作成しております。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しております。
2.監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)および事業年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)の連結財務諸表および財務諸表について、EY新日本有限責任監査法人により監査を受けております。
3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組について
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組を行っております。具体的には、会計基準等の内容およびその変更等を適切に把握し、的確に対応できる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、同法人の行う講習会等に参加しております。
4.IFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について
当社は、IFRSに基づく適正な連結財務諸表を作成するために、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の把握および影響の分析を行っております。また、IFRSに準拠したグループ会計方針を作成し、これに基づいて会計処理を行っております。さらに、公益財団法人財務会計基準機構や監査法人等の行う講習会等への参加により、社内における専門知識の蓄積に努めております。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結財政状態計算書】
② 【連結損益計算書】
③ 【連結包括利益計算書】
④ 【連結持分変動計算書】
⑤ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【連結財務諸表注記】
1.報告企業
JFEホールディングス株式会社(以下、当社)は日本の会社法に基づいて設立された株式会社であり、日本に所在する企業であります。
当社の連結財務諸表は、2025年3月31日を期末日とし、当社およびその子会社(以下、当社グループ)ならびに当社の関連会社および共同支配の取決めに対する持分により構成されております。
当社グループの事業内容については、「6.セグメント情報」に記載しております。
2.作成の基礎
(1) IFRSに準拠している旨
当社の連結財務諸表は、連結財務諸表規則第1条の2第1号に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、連結財務諸表規則第312条の規定により、IFRSに準拠して作成しております。
当社グループの2025年3月31日に終了する年度の連結財務諸表は、2025年6月25日に取締役会によって承認されております。
(2) 測定の基礎
当社グループの連結財務諸表は、「3. 重要性のある会計方針」に記載している金融商品等を除き、取得原価を基礎として作成しております。
(3) 機能通貨および表示通貨
当社グループの連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円を表示通貨としており、百万円未満の端数を切り捨てて表示しております。
(4) 表示方法の変更
(連結キャッシュ・フロー計算書)
前連結会計年度に投資活動によるキャッシュ・フローの「その他」に含めていた「連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出」および「連結範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入」について、当連結会計年度は金額的重要性が増したため、区分表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、投資活動によるキャッシュ・フローの「その他」に含めておりました673百万円を「連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出」として、1,466百万円を「連結範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入」として、それぞれ組み替えております。
3.重要性のある会計方針
(1) 連結の基礎
① 子会社
子会社とは、当社により支配されている企業であります。当社グループが投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利を有し、かつ、投資先に対するパワーを通じてリターンに影響を及ぼす能力を有している場合に、その投資先を支配していると判断しております。
支配の喪失を伴わない子会社に対する持分変動があった場合には、資本取引として会計処理しております。一方、支配の喪失を伴う子会社に対する持分変動があった場合には、子会社の資産および負債、子会社に関連する非支配持分および資本のその他の構成要素の認識を中止し、支配の喪失から生じた利得または損失は、純損益として認識しております。
なお、決算日が異なる子会社の財務諸表は、連結決算日現在で実施した仮決算に基づく財務諸表を使用しております。
② 関連会社および共同支配の取決め
関連会社とは、当社グループが議決権の20%以上50%以下を所有し、投資先の財務および営業の方針決定に重要な影響力を行使し得ない反証が存在しない会社、もしくは20%未満の保有でも重要な影響力を行使し得る企業であります。関連会社に対する投資勘定については、持分法による会計処理を適用しております。
共同支配の取決めとは、関連する活動に係る意思決定について支配を共有している当事者の全会一致の合意を必要とする取決めであり、共同支配を有する当事者が当該取決めに関連する資産に対する権利および負債に対する義務を実質的に有している場合は共同支配事業、共同支配の取決めが別個の事業体を通じて組成され、共同支配を有する当事者が当該取決めに関連する純資産に対する権利を有している場合は共同支配企業としております。共同支配事業は持分に応じて資産、負債、収益および費用を認識する会計処理、共同支配企業は持分法による会計処理を適用しております。
なお、決算日が異なる関連会社および共同支配企業の財務諸表は、連結決算日現在で実施した仮決算に基づく財務諸表を使用しております。
また、JSWスチール・リミテッドの財務諸表は、同社の現地の法制度上、当社が入手可能となる時期に制約があるため、12月31日を報告期間の末日とする仮決算に基づく財務諸表を使用しております。同社の仮決算日と連結決算日との間に生じた公表された重要な取引または事象については、必要な調整を行っております。
(2) 企業結合
企業結合については、取得法によって会計処理しております。
企業結合により取得した識別可能な資産および引き受けた負債は、原則として公正価値で測定しております。
企業結合で移転された対価(条件付対価を含む)の公正価値、被取得企業の非支配持分の金額および取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分の公正価値の合計金額が、被取得企業の識別可能な資産および引き受けた負債の正味価額(通常、公正価値)を上回る場合は、その超過額をのれんとして認識しております。反対に下回る場合には、取得日において純損益として認識しております。
当社は、非支配持分を公正価値で測定するか、または識別可能な純資産の公正価値の比例持分で測定するかを個々の取引ごとに選択しております。
(3) 外貨換算
① 外貨建取引の換算
外貨建取引は、取引日における為替レートまたはそれに近似するレートを用いて各社の機能通貨に換算しております。報告期間の期末日における外貨建貨幣性項目は、報告期間の期末日の為替レートにて機能通貨に換算しており、公正価値で測定される外貨建非貨幣性項目は、当該公正価値の算定日における為替レートにて機能通貨に換算しております。この結果生じる為替換算差額は、純損益として認識しております。ただし、非貨幣性項目の評価差額をその他の包括利益として認識する場合は、当該為替部分はその他の包括利益として認識しております。
② 在外営業活動体の換算
在外営業活動体の資産および負債は、報告期間の期末日の為替レートで換算しております。また、在外営業活動体の収益および費用は、為替レートが著しく変動している場合を除き、報告期間の期中平均為替レートで換算しております。換算により生じる為替換算差額はその他の包括利益として認識し、累計額はその他の資本の構成要素に含めております。
在外営業活動体を処分する場合、当該在外営業活動体に関連する為替換算差額の累計額は、処分時に純損益として認識しております。
(4) 金融商品
① 金融資産
a. 当初認識および測定
金融資産は、その当初認識時に償却原価で測定する金融資産または公正価値で測定する金融資産に分類しております。当社グループでは、金融資産に関する契約の当事者となった取引日に当該金融資産を認識しております。
以下の条件がともに満たされる金融資産を償却原価で測定する金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルの中で資産が保有されている
・金融資産の契約条件により、元本および元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる
償却原価で測定する金融資産以外の金融資産は、公正価値で測定する金融資産に分類しております。
公正価値で測定する資本性金融資産については、純損益を通じて公正価値で測定しなければならない売買目的で保有される資本性金融資産を除き、個々の金融資産ごとに、純損益を通じて公正価値で測定するか、その他の包括利益を通じて公正価値で測定するかを当初認識時に指定し、当該指定を継続的に適用しております。
金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産を除き、当初認識時に公正価値にその取得に直接起因する取引費用を加算して測定しております。純損益を通じて公正価値で測定する金融資産は、当初認識時に公正価値測定し、その取引に直接起因する取引費用は純損益として認識しております。
当社グループが発行した複合金融商品は、保有者の選択により株主資本に転換可能である転換社債型新株予約権付社債であります。複合金融商品の負債要素は、資本への転換オプションがない類似の負債の公正価値により当初認識しております。資本要素は、複合金融商品全体の公正価値と負債要素の公正価値との差額として当初認識しており、当初認識後の再測定は行っておりません。
b. 事後測定
(a) 償却原価で測定する金融資産
当初認識後は実効金利法に基づく償却原価で測定しております。
(b) 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
当初認識後は公正価値で測定し、その事後的な変動を純損益として認識しております。
(c) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産
当初認識後は公正価値で測定し、その事後的な変動をその他の包括利益として認識しております。
その他の包括利益として認識した金額は、認識を中止した場合または公正価値が著しく下落した場合(回復する見込があると認められる場合は除く)にその累計額を利益剰余金に振り替えており、純損益には振り替えておりません。なお、当該金融資産からの配当金については純損益として認識しております。
c. 認識の中止
金融資産は、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、または金融資産のキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を譲渡し、当該金融資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてが移転している場合において、認識を中止しております。
d. 減損
償却原価により測定する金融資産については、予想信用損失に対する貸倒引当金を認識しております。
貸倒引当金は、契約に基づいて当社グループが受け取るべき契約上のキャッシュ・フローと当社グループが受け取ると見込んでいるキャッシュ・フローとの差額の現在価値であります。
当社グループは、期末日ごとに各金融資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増加しているかを判断しており、信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、期末日後12ヶ月以内に生じ得る債務不履行事象から生じる予想信用損失(12ヶ月の予想信用損失)により貸倒引当金の額を測定しております。一方、金融資産にかかる信用リスクが期末日時点にて当初認識以降に著しく増大している場合には、当該金融資産の予想存続期間にわたるすべての生じ得る債務不履行事象から生じる予想信用損失(全期間の予想信用損失)により貸倒引当金の額を測定しております。ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権、契約資産およびリース債権については、上記に関わらず、常に全期間の予想信用損失により貸倒引当金の額を測定しております。
債務者の破産等による法的整理の手続き開始や債務者の財政状態の著しい悪化等の事実が発生している場合は、当該債権は信用減損が発生していると判定しております。会社更生法の規定による債権の切り捨て等により、将来回収できないことが明らかとなった債権については、当該債権の帳簿価額を直接減額しております。
金融資産に係る貸倒引当金の繰入額は、純損益として認識しております。貸倒引当金を減額する事象が発生した場合は、貸倒引当金の戻入額を純損益として認識しております。
金融資産に係る貸倒引当金は、以下のものを反映する方法で見積っております。
・一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される、偏りのない確率加重金額
・貨幣の時間価値
・報告日時点で過大なコストまたは労力なしに利用可能である、過去の事象、現在の状況、ならびに将来の経済状況の予測についての合理的で裏付け可能な情報
② 金融負債
a. 当初認識および測定
金融負債は、その当初認識時に償却原価で測定する金融負債または純損益を通じて公正価値で測定する金融負債に分類しております。当社グループでは、発行した負債証券を、その発行日に当初認識しており、それ以外の金融負債については、当該金融商品の契約の当事者になる取引日に当初認識しております。
償却原価で測定する金融負債は、当初認識時に公正価値からその発行に直接起因する取引費用を減算して測定しておりますが、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債は、当初認識時に公正価値により測定しております。
b. 事後測定
(a) 償却原価で測定する金融負債
当初認識後は実効金利法に基づく償却原価で測定しております。
(b) 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
当初認識後は公正価値で測定し、その事後的な変動を純損益として認識しております。
c. 認識の中止
金融負債は、金融負債が消滅した時、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消しまたは失効となった時に認識を中止しております。
③ デリバティブおよびヘッジ会計
当社グループでは、為替変動リスク、金利変動リスク等をヘッジするために、先物為替予約取引、金利スワップ取引等のデリバティブ取引を行っております。
当社グループでは、ヘッジの開始時においてヘッジ関係ならびにヘッジの実施についてのリスク管理目的および戦略の公式な指定、文書化を行っております。当該文書にはヘッジ手段の特定、ヘッジの対象となる項目または取引、ヘッジされるリスクの性質およびヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象の公正価値またはキャッシュ・フローの変動に対するエクスポージャーを相殺するに際してのヘッジ手段の有効性の評価方法が含まれております。また、当社グループでは、ヘッジ関係の開始時および継続的に、ヘッジ関係がヘッジ有効性の要求を満たしているかどうかを評価しております。
デリバティブは公正価値で当初認識しております。また、当初認識後は公正価値で測定し、その事後的な変動は次のとおり処理しております。
a. 公正価値ヘッジ
ヘッジ手段であるデリバティブの公正価値の変動は、純損益またはその他の包括利益に認識しております。また、ヘッジされたリスクに対応するヘッジ対象の公正価値の変動については、ヘッジ対象の帳簿価額を修正して、純損益またはその他の包括利益として認識しております。
b. キャッシュ・フロー・ヘッジ
ヘッジ手段であるデリバティブの公正価値の変動のうち、有効なヘッジと判定される部分は、その他の包括利益として認識し、累計額は、その他の資本の構成要素に含めております。また、ヘッジ効果が有効でない部分は、純損益として認識しております。その他の資本の構成要素に累積された金額は、ヘッジ対象である取引が純損益に影響を与える会計期間においてその他の資本の構成要素から純損益に振り替えております。ただし、予定取引のヘッジがその後において非金融資産または非金融負債の認識を生じさせるものである場合には、その他の資本の構成要素に累積された金額は、当該非金融資産または非金融負債の当初の帳簿価額の修正として処理しております。
ヘッジ手段が失効、売却、終結または行使された場合、またはデリバティブがヘッジ会計の要件を満たさなくなった場合には、ヘッジ会計を将来に向けて中止しております。予定取引の発生がもはや見込まれない場合には、その他の資本の構成要素に累積された金額は、即時にその他の資本の構成要素から純損益に振り替えております。
c. ヘッジ指定されていないデリバティブ
デリバティブの公正価値の変動は、純損益として認識しております。
(5) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な現金および容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されております。
(6) 棚卸資産
棚卸資産は取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い価額により測定しており、原価は、原材料費、直接労務費、その他の直接費および関連する製造間接費の適切な配賦額から構成されております。正味実現可能価額は、予想売価から、販売に要する見積費用を控除して算定しております。原価は、主として総平均法に基づき算定しております。
(7) 有形固定資産
当社グループは、有形固定資産の認識後の測定において原価モデルを採用し、取得価額から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
土地および建設仮勘定以外の有形固定資産については、主として定額法で減価償却を行っております。
主要な資産項目ごとの見積耐用年数は、以下のとおりであります。
・建物及び構築物 2-75年
・機械装置及び運搬具 2-27年
有形固定資産の見積耐用年数、減価償却方法および残存価額は、各連結会計年度末において見直しを行っております。
(8) のれんおよび無形資産
① のれん
のれんは償却は行わず、毎期または減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しております。のれんの減損損失は連結損益計算書において認識され、その後の戻入れは行っておりません。
また、のれんは取得価額から減損損失累計額を控除した帳簿価額で表示しております。
② 無形資産
個別に取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定しております。企業結合で取得した無形資産は、取得日現在における公正価値で測定しております。
当社グループは、無形資産の認識後の測定において原価モデルを採用し、取得価額から償却累計額および減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
耐用年数を確定できる無形資産は、鉱業権を除き、見積耐用年数にわたって定額法により償却し、鉱業権については、主として見積埋蔵量に基づく生産高比例法により償却しております。無形資産は、主に自社利用目的のソフトウェアであり、見積耐用年数は2年から10年としております。なお、償却方法および見積耐用年数は、毎期末日に見直しを行い、必要に応じて改定しております。
(9) リース
契約の開始時に、当該契約がリースまたはリースを含んだものであるのかどうかを判定しております。契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、当該契約はリースであるかまたはリースを含んでおります。
① 借手としてのリース
リースの開始日において、使用権資産およびリース負債を認識しております。使用権資産は開始日においてリース負債の当初測定額に当初直接コスト等を調整し、リース契約に基づき要求される原状回復義務等のコストを加えた額で当初の測定を行っております。開始日後においては、原価モデルを適用して、取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除して測定しております。使用権資産は、当社グループがリース期間の終了時にリース資産の所有権を取得することが合理的に確実である場合を除き、開始日から耐用年数またはリース期間の終了時のいずれか早い時まで、定額法により減価償却しております。リース期間については、リースの解約不能期間に加えて、行使することが合理的に確実である場合におけるリースの延長オプションの対象期間と、行使しないことが合理的に確実である場合におけるリースの解約オプションの対象期間を含む期間として決定しております。
リース負債は、開始日において同日現在で支払われていないリース料を借手の追加借入利子率で割り引いた現在価値で測定しております。開始日後においては、リース負債に係る金利や、支払われたリース料を反映するようにリース負債の帳簿価額を増減しております。リースの条件変更が行われた場合には、リース負債を再測定しております。また、リースの条件変更のうち独立したリースとして会計処理されず、かつリースの範囲を減少させるものについては、使用権資産の帳簿価額をリースの部分的または全面的な解約を反映するように減額し、リースの部分的または全面的な解約に係る利得または損失を純損益に認識しております。それ以外のリースの条件変更については、使用権資産に対して対応する修正を行っております。
ただし、短期リースおよび少額資産のリースについては、認識の免除を適用し、使用権資産およびリース負債を認識せず、リース料をリース期間にわたり定額法により費用認識しております。
② 貸手としてのリース
契約の形式ではなく取引の実質に応じてファイナンス・リースまたはオペレーティング・リースに分類しております。ファイナンス・リースに基づいて保有している資産は、正味リース投資未回収額に等しい金額で債権として表示しております。
サブリースを分類する際は、中間の貸手は、ヘッドリースから生じる使用権資産を参照して分類しております。
オペレーティング・リースにおいては、対象となる資産を連結財政状態計算書に計上しており、受取リース料はリース期間にわたり定額法により収益として認識しております。
(10) 投資不動産
投資不動産は、賃貸収益もしくはキャピタル・ゲインまたはその両方を目的として保有する不動産であります。
当社グループは、投資不動産の認識後の測定において原価モデルを採用し、取得価額から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
土地以外の投資不動産は見積耐用年数にわたって主として定額法で減価償却を行っております。主要な投資不動産の見積耐用年数は26年であります。
投資不動産の見積耐用年数、減価償却方法および残存価額は、各連結会計年度末において見直しを行っております。
(11) 非金融資産の減損
有形固定資産および無形資産等について、各報告期間の期末日現在で減損している可能性を示す兆候がある場合、資金生成単位で回収可能価額を処分費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い金額で評価し、資産の帳簿価額が回収可能価額を上回る場合、回収可能価額まで減損しております。
のれん、耐用年数の確定できない無形資産および未だ使用可能ではない無形資産については毎期、さらに減損の兆候がある場合には都度、減損テストを実施しております。
過年度にのれん以外の資産について認識した減損損失については、報告期間の期末日において、認識した減損損失がもはや存在しない、または減少している可能性を示す兆候があるか否かを判定しております。このような兆候が存在する場合には、回収可能価額の見積りを行い、当該回収可能価額が資産またはその資産の属する資金生成単位の帳簿価額を上回る場合には、減損損失を認識しなかった場合の減価償却控除後の帳簿価額を上限として、帳簿価額を回収可能価額まで増額し、減損損失の戻入れを認識しております。のれんについて認識した減損損失は、以後の期間において戻入れておりません。
(12) 退職後給付
① 確定給付制度
確定給付制度は、確定拠出制度以外の退職給付制度であります。確定給付制度債務は、制度ごとに区別して、従業員が過年度および当年度において提供したサービスの対価として獲得した将来給付額を見積り、当該金額を現在価値に割り引くことによって算定しております。制度資産の公正価値は当該算定結果から差し引いております。割引率は、当社グループの確定給付制度債務と概ね同じ満期日を有するもので、かつ、支払見込給付と同じ通貨建の優良社債の市場利回りを参照して決定しております。
退職給付制度が改訂された場合、従業員による過去の勤務に関連する給付金の変動部分は、当該費用を即時に純損益として認識しております。
当社グループは、確定給付負債(資産)の純額の再測定による増減をその他の包括利益で認識し、直ちに利益剰余金に振り替えております。
② 確定拠出制度
確定拠出制度に係る費用は、従業員がサービスを提供した期間に費用として認識しております。
(13) 引当金
引当金は、過去の事象の結果として現在の債務(法的債務または推定的債務)を有しており、当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が生じる可能性が高く、当該債務の金額について信頼性のある見積りが可能である場合に認識しております。
貨幣の時間的価値の影響に重要性がある場合、当該負債に特有のリスクを反映させた割引率を用いて割り引いた金額で引当金を測定しております。
(14) 収益
当社グループは、IFRS第9号「金融商品」に基づく利息および配当収益等を除き、以下の5ステップアプローチに基づき、顧客への財やサービスの移転との交換により、その権利を得ると見込む対価を反映した金額で収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する
ステップ5:履行義務を充足した時点で(または充足するに応じて)収益を認識する
鉄鋼事業における鉄鋼製品等の販売については、主として製品を出荷した時点で、顧客に製品の所有に伴う重大なリスクおよび経済価値が移転し、支払いを受ける権利が確定するため、その時点で収益を認識しております。取引の対価は、履行義務を充足してから主として1年以内に受領しており、重大な金融要素は含んでおりません。
エンジニアリング事業における工事契約等については、主として、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき一定の期間にわたり収益を認識しております。取引の対価は、主として、履行義務の充足とは別に契約期間中に段階的に受領するとともに、残額については履行義務をすべて充足したのち一定期間経過後に受領しております。一部の取引の対価については、重大な金融要素を含んでおります。一定の期間にわたり充足する履行義務については、収益を認識するために、原価に基づくインプット法を使用しております。原価に基づくインプット法は、財またはサービスに対する支配を顧客に移転する際の当社グループの履行を描写しないインプットの影響を除外しており、コストが進捗度に比例して発生しない状況では、発生したコストに限定して収益を認識するようにインプット法を調整することで、当社グループの履行を忠実に描写しております。
商社事業における鉄鋼製品等の販売については、主として製品を顧客に引き渡した時点で、顧客に製品の法的所有権、物理的占有、製品の所有に伴う重大なリスクおよび経済価値が移転し、支払を受ける権利が確定するため、その時点で収益を認識しております。なお、商社事業における一部の取引については、代理人業務を担う義務を負っております。取引の対価は、履行義務を充足してから主として1年以内に受領しており、重大な金融要素は含んでおりません。
当社グループが当事者として取引を行っている場合には、顧客から受け取る対価の総額で収益を表示しており、当社グループが第三者のために代理人として取引を行っている場合には、顧客から受け取る対価の総額から第三者のために回収した金額を差し引いた手数料の額で収益を表示しております。
(15) 事業利益
事業利益は税引前利益から金融損益および金額に重要性のある一過性の項目を除いた利益であり、当社連結業績の代表的指標であります。
(16) 法人所得税
法人所得税費用は、当期税金費用と繰延税金費用から構成されております。これらは、その他の包括利益または資本で直接認識する項目から生じる場合、および企業結合から生じる場合を除き、純損益として認識しております。
当期税金費用は、税務当局から還付もしくは税務当局に対する納付が予想される金額で測定され、税額の算定に使用する税率または税法は、報告期間の期末日までに制定もしくは実質的に制定されているものであります。
繰延税金資産および繰延税金負債は、資産および負債の帳簿価額と税務基準額との差異である一時差異、税務上の繰越欠損金および繰越税額控除について認識しており、期末日までに制定または実質的に制定されている税率および税法に基づいて、当該資産が実現する、または負債が決済される期の税率を見積り、算定しております。
繰延税金負債は、以下を除く将来加算一時差異に対して認識しております。
・のれんの当初認識から生じる一時差異
・企業結合でなく、取引時に会計上の利益にも課税所得にも影響を与えず、かつ、同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引における資産または負債の当初認識から生じる一時差異
・子会社、関連会社に対する投資および共同支配の取決めに対する持分に関連する将来加算一時差異について、一時差異の解消時期をコントロールすることが可能であり、かつ当該一時差異が予測可能な将来に解消しない可能性が高い場合
繰延税金資産は、企業結合でなく、取引時に会計上の利益にも課税所得にも影響を与えず、かつ、同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引における資産または負債の当初認識から生じる場合を除き、将来減算一時差異等を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で、将来減算一時差異、繰越欠損金および未使用の税額控除について認識しております。
子会社、関連会社に対する投資および共同支配の取決めに対する持分に関連する将来減算一時差異については、一時差異が予測可能な将来に解消する可能性が高く、かつ当該一時差異が使用できる課税所得の生じる可能性が高い場合のみ、繰延税金資産を認識しております。
なお、当社および一部の国内連結子会社はグループ通算制度を適用しております。
(17) 資本
① 資本金および資本剰余金
株主からの払込資本は、資本金または資本剰余金として認識しております。
② 自己株式
自己株式を取得した場合は、直接取引費用を含む支払対価を、資本の控除項目として認識しております。自己株式を処分した場合は、受取対価と自己株式の帳簿価額との差額を資本として認識しております。
(18) 売却目的で保有する非流動資産
継続的使用ではなく、主に売却取引により回収される非流動資産または処分グループは、売却目的保有に分類しております。売却目的保有に分類するためには、売却の可能性が非常に高く、現状で直ちに売却が可能なことを条件としており、当社グループの経営者が当該資産の売却計画の実行を確約し、1年以内で売却が完了する予定である場合に限られております。
売却目的保有に分類した後は、帳簿価額または売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定しており、減価償却または償却を行っておりません。
4.重要な会計上の判断、見積りおよび仮定
当社グループは、連結財務諸表を作成するために、会計方針の適用ならびに資産、負債、収益および費用の金額に影響を及ぼす判断、会計上の見積りおよび仮定を用いております。見積りおよび仮定は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づく経営者の最善の判断に基づいております。しかしながら実際の結果は、その性質上、見積りおよび仮定と異なることがあります。
見積りおよびその基礎となる仮定は継続して見直されております。これらの見積りの見直しによる影響は、当該見積りを見直した期間および将来の期間において認識しております。
連結財務諸表に重要な影響を与える会計方針を適用する過程で行った判断は、主に以下のとおりであります。
・子会社、関連会社および共同支配の取決めの範囲(注記「3. 重要性のある会計方針」)
・収益認識(注記「3. 重要性のある会計方針」)
・リース(注記「3. 重要性のある会計方針」)
連結財務諸表に重要な影響を与える可能性のある会計上の見積りおよび仮定に関する情報は、以下のとおりであります。
・棚卸資産の評価(注記「3. 重要性のある会計方針」および注記「9. 棚卸資産」)
棚卸資産は、取得原価で測定しておりますが、報告期間末における正味実現可能価額が取得原価より下落している場合には、当該正味実現可能価額で測定し、取得原価との差額を原則として売上原価に認識しております。また、営業循環過程から外れて滞留する棚卸資産については、将来の需要や市場動向を反映して正味実現可能価額等を算定しております。市場環境が予測より悪化して正味実現可能価額が著しく下落した場合には、損失が発生する可能性があります。
・非金融資産の減損(注記「3. 重要性のある会計方針」および注記「16. 非金融資産の減損」)
当社グループは、有形固定資産、のれんおよび無形資産について、注記「3. 重要性のある会計方針」に従って、減損テストを実施しております。減損テストにおける回収可能価額の算定において、将来のキャッシュ・フロー、割引率等について仮定を設定しております。これらの仮定については、経営者の最善の見積りと判断により決定しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動等の結果によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
・繰延税金資産の回収可能性(注記「3. 重要性のある会計方針」および注記「19. 法人所得税」)
繰延税金資産は、将来減算一時差異等を使用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しております。課税所得が生じる可能性の判断においては、事業計画に基づき課税所得の発生時期および金額を見積っております。このような見積りは、経営者による最善の見積りにより行っておりますが、将来の不確実な経済条件の変動等の結果によって実際の結果と異なる可能性があります。
・引当金の会計処理と評価(注記「3. 重要性のある会計方針」および注記「23. 引当金」)
引当金は、将来において債務の決済に要すると見込まれる支出の期末日における最善の見積りに基づいて測定しております。将来において債務の決済に要すると見込まれる支出額は、将来の起こり得る結果を総合的に勘案して算定しております。これら引当金の測定において使用される仮定は、将来の不確実な経済条件の変動等の結果によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、引当金の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・確定給付制度債務の測定(注記「3.重要性のある会計方針」および注記「24. 退職後給付」)
確定給付企業年金制度については、確定給付制度債務と制度資産の公正価値の純額を負債または資産として認識しております。確定給付制度債務は、数理計算上の仮定に基づいて算定しており、数理計算上の仮定には、割引率、退職率、死亡率、昇給率等の見積りが含まれております。これらの仮定は、金利変動の市場動向等、入手可能なあらゆる情報を総合的に判断して決定しております。これら数理計算上の仮定は将来の不確実な経済環境あるいは社会情勢の変動等によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、確定給付制度債務の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・金融商品に関する事項(注記「3.重要性のある会計方針」および注記「40. 金融商品」)
当社グループは、特定の金融商品の公正価値を評価する際に、重要な観察可能でないインプットを使用して測定しております。観察可能でないインプットは、将来の不確実な経済条件の変動等の結果によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
・偶発事象(注記「43. 偶発債務」)
偶発事象は、期末日における全ての利用可能な証拠を勘案し、その発生可能性および金額的影響を考慮した上で、将来の事業に重要な影響を及ぼし得る項目を開示しております。
5.未適用の新基準書
連結財務諸表の承認日までに新設または改訂が行われた新基準書および新解釈指針のうち、当社グループが早期適用していない主なものは、以下のとおりであります。これらの基準書を適用することによる連結財務諸表への影響は検討中であります。
6.セグメント情報
(1) 報告セグメントの概要
当社グループは、持株会社である当社のもと、「JFEスチール㈱」、「JFEエンジニアリング㈱」、および「JFE商事㈱」の3つの事業会社をおき、事業分野ごとの特性に応じた業務執行体制をとっております。
当社グループの報告セグメントは、事業会社(連結ベース)を単位としたそれらに属する製品・サービス別により識別されております。なお、報告にあたって集約した事業セグメントはありません。
各報告セグメントに属する製品およびサービスは、「鉄鋼事業」は各種鉄鋼製品、鋼材加工製品、原材料等の製造・販売、ならびに運輸業および設備保全・工事等の周辺事業、「エンジニアリング事業」はエネルギー、都市環境、鋼構造、産業機械等に関するエンジニアリング事業、リサイクル事業および電力小売事業、「商社事業」は鉄鋼製品、製鉄原材料、非鉄金属製品、食品等の仕入、加工および販売であります。
(2) 報告セグメントに関する情報
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「3.重要性のある会計方針」における記載と同一であります。
当社グループは、セグメント利益に基づきセグメントの業績を評価しております。セグメント利益は、税引前利益から金額に重要性のある一過性の項目を除いた利益となっております。
セグメント間の取引は、市場価格等に基づいております。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 調整額は、以下のとおりであります。
・セグメント利益の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社利益51,102百万円、各報告セグメントからの受取配当金の消去額△50,067百万円、ジャパン マリンユナイテッド㈱に係る持分法による投資利益1,262百万円、その他セグメント間取引消去等1,225百万円であります。全社利益は、当社の利益であります。
・セグメント資産の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産180,065百万円、セグメント間の債権債務の相殺消去等△679,397百万円であります。全社資産は、当社の資産であります。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 調整額は、以下のとおりであります。
・セグメント利益の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社利益60,005百万円、各報告セグメントからの受取配当金の消去額△58,706百万円、ジャパン マリンユナイテッド㈱に係る持分法による投資利益6,986百万円、その他セグメント間取引消去等2,556百万円であります。全社利益は、当社の利益であります。
・セグメント資産の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産55,944百万円、セグメント間の債権債務の相殺消去等△603,762百万円であります。全社資産は、当社の資産であります。
(3) 製品およびサービスの区分に関する情報
報告セグメントに関する情報と同一であります。
(4) 外部顧客への売上収益の地域別情報
「27. 売上収益」に記載しております。
(5) 非流動資産(金融資産、退職給付に係る資産および繰延税金資産を除く)の地域別情報
(注) 非流動資産は当社グループ各社の所在地を基礎としております。
(6) 主要な顧客に関する情報
外部顧客への売上収益のうち、連結損益計算書の売上収益の10%以上を占める相手先は、以下のとおりであります。
7.現金及び現金同等物
現金及び現金同等物の内訳は、以下のとおりであります。
現金及び現金同等物は、償却原価で測定する金融資産に分類しております。
また、連結キャッシュ・フロー計算書における現金及び現金同等物と一致しております。
8.営業債権及びその他の債権
営業債権及びその他の債権の内訳は、以下のとおりであります。
連結財政状態計算書では、貸倒引当金控除後の金額で表示しております。
営業債権及びその他の債権は、償却原価で測定する金融資産に分類しております。
9.棚卸資産
棚卸資産の内訳は、以下のとおりであります。
前連結会計年度および当連結会計年度において、費用として認識され、売上原価に含まれている棚卸資産の金額は、それぞれ3,944,378百万円、3,800,807百万円であります。
10.その他の金融資産
(1) その他の金融資産の内訳
連結財政状態計算書では、貸倒引当金控除後の金額で表示しております。
(2) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産の主な銘柄および公正価値は、以下のとおりであります。
株式および出資金は主にグループの事業の維持および成長を目的として保有しているため、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産に指定しております。
保有資産の効率化および有効活用を図るため、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産の売却(認識の中止)を行っております。
売却時の公正価値およびその他の包括利益として認識されていた累積損益は、以下のとおりであります。
11.その他の資産および負債
その他の流動資産、その他の非流動資産、その他の流動負債およびその他の非流動負債の内訳は、以下のとおりであります。
(1) その他の流動資産およびその他の非流動資産
(2) その他の流動負債およびその他の非流動負債
12.有形固定資産
有形固定資産の帳簿価額の期中増減は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1 有形固定資産の減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に含まれております。
2 建設仮勘定の取得には、新規取得による増加額のほか、各有形固定資産科目への振り替え額を含めた純額で表示しております。
有形固定資産の取得原価、減価償却累計額および減損損失累計額ならびに帳簿価額は、以下のとおりであります。
13.のれんおよび無形資産
(1) 増減表
のれんおよび無形資産の帳簿価額の期中増減は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)無形資産の償却費は、連結損益計算書の「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に含まれております。
のれんおよび無形資産の取得原価、償却累計額および減損損失累計額ならびに帳簿価額は、以下のとおりであります。
(2) 重要な無形資産
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
その他の無形資産の帳簿価額には鉱業権35,652百万円が含まれております。
(3) 研究開発費
前連結会計年度および当連結会計年度における「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に計上された研究開発費は、それぞれ43,838百万円、42,987百万円であります。
14.リース取引
(1) 借手のリース取引
当社グループは、借手として、機械装置、船舶、建物等を賃借しております。リース契約には更新オプションを含むものがありますが、エスカレーション条項を含む重要なリース契約はありません。また、リース契約によって課された重要な制限(追加借入および追加リースに関する制限等)はありません。
① リースに係る損益およびキャッシュ・アウトフローに関する開示
② 使用権資産の帳簿価額の内訳に関する開示
前連結会計年度および当連結会計年度における使用権資産の増加額は、それぞれ28,922百万円、26,305百万円であります。
(2) 貸手のリース取引
当社グループは、貸手として、建物等を賃貸しており、リスク管理戦略として敷金を受け入れております。
① オペレーティング・リースによる収益
② 解約不能オペレーティング・リース料の満期分析
③ ファイナンス・リースによる収益
④ リース料債権の満期分析
15.投資不動産
(1) 増減表
投資不動産の帳簿価額の増減は、以下のとおりであります。
(2) 公正価値
投資不動産の帳簿価額および公正価値は、以下のとおりであります。
投資不動産の公正価値は、主として独立した不動産鑑定士による不動産鑑定評価等に基づいております。
投資不動産の公正価値ヒエラルキーは、観察可能でないインプットを含むことからレベル3に分類しております。
なお、公正価値ヒエラルキーについては、「40.金融商品」に記載しております。
(3) 投資不動産からの収益および費用
投資不動産からの賃貸料収入および直接営業費の金額は、以下のとおりであります。
16.非金融資産の減損
当社グループは、減損の兆候を判定するにあたって、原則として、遊休資産、賃貸資産、各種プロジェクト資産および事業用資産に分類し、それぞれにおいて独立したキャッシュ・フローを生成する最小単位にグルーピングを実施しております。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
主としてJFEエンジニアリング㈱の子会社における事業環境の悪化した事業用資産(三重県津市)および遊休資産について、帳簿価額を回収可能価額まで減額したこと等により、当該減少額を連結損益計算書の減損損失(11,220百万円)に計上いたしました。その内訳は、機械装置及び運搬具6,805百万円、建物及び構築物等4,415百万円であります。なお、当該資産の回収可能価額は、主として正味売却価額により測定しております。正味売却価額は、主として観察可能でないインプットを含む評価技法(コストアプローチ)から測定しており、公正価値ヒエラルキーはレベル3に分類しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
主として鉄鋼事業の連結子会社であるJFEスチール㈱の事業用資産(岡山県倉敷市・広島県福山市)について、第8次中期経営計画で策定した国内生産体制の再構築の方針に伴い、帳簿価額を回収可能価額まで減額したこと等により、当該減少額を連結損益計算書の減損損失(25,194百万円)に計上いたしました。その内訳は、機械装置及び運搬具17,830百万円、建物及び構築物3,534百万円、ソフトウェア1,677百万円、使用権資産1,080百万円、その他有形固定資産等1,070百万円であります。なお、当該資産の回収可能価額は、使用価値により算定しておりますが、割引率については使用見込期間が短いため考慮しておりません。
17.子会社
主要な子会社
当連結会計年度末の主要な子会社の状況は、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載のとおりであります。
18.持分法で会計処理されている投資
(1) 重要性のある関連会社
該当事項はありません。
(2) 重要性のない関連会社および共同支配企業
重要性のない関連会社および共同支配企業に対する投資の帳簿価額は、以下のとおりであります。
重要性のない関連会社および共同支配企業に関する財務情報は、以下のとおりであります。なお、これらの金額は、当社グループの持分に相当する金額であります。
(3) 共同支配企業に対するコミットメント
当社グループは、一部の共同支配企業に対して、出資または貸付を行うコミットメントを有しております。重要性のある出資または貸付コミットメントに基づき、当社グループが新規や追加の出資または貸付を行う可能性のある金額は、前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ21,945百万円、18,218百万円であります。
19.法人所得税
(1) 繰延税金資産および繰延税金負債
繰延税金資産および繰延税金負債の発生の主な原因別内訳は、以下のとおりであります。
繰延税金資産または繰延税金負債の純額の変動の内容は、以下のとおりであります。
連結財政状態計算書上で繰延税金資産が認識されていない、将来減算一時差異および税務上の繰越欠損金の内訳は、以下のとおりであります。
なお、前連結会計年度および当連結会計年度において、上記の将来減算一時差異に対応する未認識の繰延税金資産は、それぞれ117,744百万円、128,166百万円であり、税務上の繰越欠損金に対応する未認識の繰延税金資産は、それぞれ20,205百万円、27,979百万円であります。
連結財政状態計算書上で繰延税金資産が認識されていない、税務上の繰越欠損金の失効期限別内訳は、以下のとおりであります。
前連結会計年度および当連結会計年度において繰延税金負債を認識していない子会社等に対する投資に係る将来加算一時差異の合計額は、それぞれ50,194百万円、56,379百万円であります。
これらは当社グループが一時差異を解消する時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高いことから、繰延税金負債を認識しておりません。
前連結会計年度および当連結会計年度の繰延税金資産のうち、当期または前期に損失が生じており、繰延税金資産の回収可能性が将来の課税所得の有無に依存している納税主体に帰属しているものは、それぞれ7,805百万円および55,624百万円であります。
当社グループは繰延税金資産の回収可能性の評価において、予定される繰延税金負債の取崩、予測される将来課税所得およびタックスプランニングを考慮しております。
(2) 法人所得税費用
法人所得税費用の内訳は、以下のとおりであります。
(3) 実効税率の調整
法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異について、原因となった主な項目の内訳は、以下のとおりであります。
(4) 法人税等の税率の変更による繰延税金資産および繰延税金負債の金額の修正
「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立し、2026年4月1日以後開始する連結会計年度より「防衛特別法人税」の課税が行われることになりました。
これに伴い、2026年4月1日以後開始する連結会計年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産および繰延税金負債については、法定実効税率を30.0%から31.0%に変更し計算しております。
(5) グローバル・ミニマム課税
当社グループは、「国際的な税制改革-第2の柱モデルルール」(IAS第12号 「法人所得税」の改訂)を適用しております。本改訂は、OECDによるBEPSの第2の柱GloBE(グローバル・ミニマム課税)ルールを導入するために制定または実質的に制定された税法から生じる法人所得税にIAS第12号が適用されることを明確化しましたが、企業に対し、グローバル・ミニマム課税ルールから生じる法人所得税に関する繰延税金資産および負債を認識・開示しないことを要求する一時的な例外措置を定めております。当社グループは、当該例外措置を適用し、グローバル・ミニマム課税ルールから生じる法人所得税に関する繰延税金資産および負債について認識・開示を行っておりません。
20.営業債務及びその他の債務
営業債務及びその他の債務の内訳は、以下のとおりであります。
営業債務及びその他の債務は、償却原価で測定する金融負債に分類しております。
21.社債、借入金及びリース負債
(1) 社債、借入金及びリース負債の内訳は、以下のとおりであります。
社債、借入金及びリース負債は、償却原価で測定する金融負債に分類しております。
社債および借入金に関し、当社グループの財務活動に重大な影響を及ぼす財務制限条項は付されておりません。
(注1) 当期末残高に対する加重平均利率および返済期限は、以下のとおりであります。
(注2) 社債および転換社債型新株予約権付社債の発行条件の要約は、以下のとおりであります。
※1 2027年6月10日までは固定利率、翌日以降は変動利率となり、2031年6月11日以降は金利のステップアップが発生いたします。
(2) 担保に供している資産および対応する債務
担保に供している資産
(注)有形固定資産のうち、工場財団抵当等に供しているもの
上記の他、連結子会社株式について担保設定がなされております。
上記に対応する債務
(注)上記債務のうち、工場財団抵当等に係るもの
22.その他の金融負債
その他の金融負債の内訳は、以下のとおりであります。
23.引当金
引当金の内訳および増減は、以下のとおりであります。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)その他の引当金の期中増加額には、PCB処理費用の繰入が含まれており、「35.PCB処理費用」に記載しております。
資産除去債務
主として豪州連結子会社が出資する炭鉱権益に関連する鉱山リハビリテーション費用であり、主に当連結会計年度末から1年以上経過した後に支払われることを見込んでおりますが、将来の事業計画等により影響を受けます。
24.退職後給付
当社グループは、主として、退職一時金制度、確定給付年金制度および確定拠出年金制度を採用しております。退職一時金制度および確定給付年金制度は、一般的な投資リスク、金利リスク、インフレリスク等に晒されていますが、重要性はないものと判断しております。
確定給付年金制度は、当社グループと法的に分離された企業基金により運用されております。企業基金および年金運用受託機関は、制度加入者の利益を最優先にして行動することが法令により求められており、所定の方針に基づき制度資産の運用を行う責任を負っております。
(1) 確定給付制度債務および制度資産の調整表
確定給付制度債務および制度資産と連結財政状態計算書に計上された退職給付に係る負債および資産との関係は、以下のとおりであります。
(2) 確定給付制度債務の調整表
確定給付制度債務の増減は、以下のとおりであります。
確定給付制度債務の加重平均デュレーションは、以下のとおりであります。
(3) 制度資産の調整表
制度資産の増減は、以下のとおりであります。
なお、当社グループは2026年3月期に1,711百万円の掛金を確定給付制度へ拠出する予定であります。
(4) 制度資産の主な内訳
制度資産合計に対する主な分類ごとの内訳は、以下のとおりであります。
当社グループの制度資産の運用方針は、社内規程に従い、将来にわたる確定給付制度債務の支払いを確実に行うために、中長期的に安定的な収益を確保することを目的としております。具体的には、毎年度定める許容リスクの範囲内で目標収益率および投資資産別の資産構成割合を設定し、その割合を維持することにより運用を行います。
(5) 数理計算上の仮定に関する事項
数理計算上の仮定の主要なものは、以下のとおりであります。
(注) 割引率の変化が各年度における確定給付制度債務に与える感応度は、以下のとおりであります。これらの感応度のそれぞれは、その他の変数が一定との前提を置いておりますが、実際には独立して変化するとは限りません。マイナスは確定給付制度債務の減少を、プラスは確定給付制度債務の増加を表しております。
なお、昇給率については重要な変動を見込んでおりません。
(6) 確定拠出型年金制度
確定拠出型年金制度への拠出額は、以下のとおりであります。
なお、上記には、本邦の厚生年金保険法に基づく厚生年金保険への拠出額を含めております。
25.資本およびその他の資本項目
(1) 資本金
① 授権株式数
前連結会計年度期首、前連結会計年度および当連結会計年度における授権株式数は、普通株式2,298,000千株であります。
② 全額払込済みの発行済株式
発行済株式数の増減は、以下のとおりであります。
(注)1 当社の発行する株式は、すべて権利内容に何ら限定のない無額面の普通株式であります。
2 前連結会計年度に海外募集による新株式の発行を行っております。(2023年9月5日取締役会決議)
(2) 自己株式
自己株式数は、以下のとおりであります。
(注)1 前連結会計年度および当連結会計年度の自己株式には、株式給付信託に係る信託口が保有する当社株式が 含まれております。
2 前連結会計年度に海外募集による自己株式の処分を行っております。(2023年9月5日取締役会決議)
(3) 資本剰余金および利益剰余金
日本における会社法では、株式の発行に対しての払込または給付した額の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本剰余金に含まれる資本準備金に組み入れることが規定されております。また、剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金および利益剰余金に含まれる利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで、資本準備金または利益準備金として積み立てることが規定されております。
26.配当金
(1) 配当金支払額
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)普通株式の配当金17,447百万円には、株式給付信託に係る信託口が保有する当社株式に係る配当金15百万円が含まれております。
(注)普通株式の配当金31,827百万円には、株式給付信託に係る信託口が保有する当社株式に係る配当金24百万円が含まれております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)普通株式の配当金31,827百万円には、株式給付信託に係る信託口が保有する当社株式に係る配当金24百万円が含まれております。
(注)普通株式の配当金31,845百万円には、株式給付信託に係る信託口が保有する当社株式に係る配当金36百万円が含まれております。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)普通株式の配当金31,827百万円には、株式給付信託に係る信託口が保有する当社株式に係る配当金24百万円が含まれております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)普通株式の配当金31,845百万円には、株式給付信託に係る信託口が保有する当社株式に係る配当金36百万円が含まれております。
27.売上収益
(1) 売上収益の分解
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(2) 契約残高
契約資産は、主としてエンジニアリング事業における工事契約について、報告期間の末日時点で進捗度に基づいて測定した履行義務の充足部分と交換に受領する対価に対する権利のうち、債権を除いたものであり、履行義務が全て充足された時点で債権に振り替えられます。
前連結会計年度および当連結会計年度において、期首における契約資産のうち債権に認識された金額は、それぞれ67,073百万円、99,615百万円であります。
契約負債は、主としてエンジニアリング事業における工事契約について、履行義務の充足とは別に契約期間中に段階的に受領した対価のうち、収益として認識した額を上回る部分であり、履行義務の充足に伴い収益に振り替えられます。
前連結会計年度および当連結会計年度において、期首における契約負債のうち売上収益に認識した金額は、それぞれ45,958百万円、47,988百万円であります。
(3) 残存履行義務
これらは、主としてエンジニアリング事業に係るものであります。
28.販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費の内訳は、以下のとおりであります。
29.従業員給付費用
従業員給付費用は、以下のとおりであります。
従業員給付費用には、給与、賞与、法定福利費および退職後給付に係る費用等を含めており、「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に計上しております。
30.株式報酬
当社は、当社ならびに事業会社の取締役(社外取締役を除く)および執行役員(所得税法上の国内非居住者を除く)(以下、取締役等)の報酬の一部について、報酬と当社グループの業績および株式価値との連動性をより明確にし、株主との価値共有を一層に促進することで、中長期的な企業価値の向上に貢献する意識を高めることを目的として、株式給付信託による株式報酬制度を導入しております。
本制度は、当社が拠出する金銭を原資として当社株式が信託を通じて取得され、取締役等に対して、当社ならびに事業会社が定める役員株式給付規程に従って、当社株式および当社株式を時価で換算した金額相当の金銭(以下、当社株式等)が信託を通じて給付される報酬制度であります。
なお、取締役等が当社株式等の給付を受ける時期は、原則として取締役等の退任時となります。
本制度に基づく報酬は、次に定める期間(以下、職務執行期間)に1ヶ月以上在任していた取締役等に対してその職務執行期間に対する対価として支給します。
・当社取締役:当年の当社定時株主総会日から翌年の当社定時株主総会日まで
・それ以外:当年4月1日から翌年3月31日まで
当社および事業会社各社は取締役等に対し、各職務執行期間に対して業績連動部分および在任期間部分に相当するポイントを算定しこれを付与します。
各職務執行期間に対して付与されたポイント数は、退任時まで累積され、累積されたポイント数を「1ポイント=1株」として給付する当社株式等を算定します。
本制度のうち、当社株式の給付を伴う部分は持分決済型の株式報酬制度、金銭の給付を伴う部分については現金決済型の株式報酬制度として会計処理しております。
本制度に関して、連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に計上した費用の金額は、以下のとおりであります。
本制度から生じた負債の帳簿価額は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
本制度のうち持分決済型の株式報酬制度について、付与したポイントの数および付与日の加重平均公正価値は、以下のとおりであります。
(注)付与したポイントの公正価値は、付与日の株価に近似していることから、付与日の株価を使用しております。
31.その他の収益
その他の収益の内訳は、以下のとおりであります。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産に関する受取配当金の内訳は、以下のとおりであります。
32.その他の費用
その他の費用の内訳は、以下のとおりであります。
33.京浜土地活用整備推進費
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
鉄鋼事業の連結子会社であるJFEスチール㈱東日本製鉄所(京浜地区)の高炉等上工程休止後の土地利用転換にかかる撤去費等であります。
34.子会社の支配喪失に伴う損失
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
主として鉄鋼事業の連結子会社であるJFEスチール㈱およびJFEシステムズ㈱の子会社であるJFEコムサービス㈱は、2024年5月10日にジェコス㈱の発行済株式の20.0%をみずほリース㈱に譲渡いたしました。当該取引の結果、ジェコス㈱がJFEスチール㈱の連結子会社から持分法適用関連会社となったことに伴い、認識した損失であります。なお、当該損失には残余持分を支配喪失日の公正価値で再測定することにより認識した損失8,746百万円が含まれております。
35.PCB処理費用
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」に基づいて実施する低濃度ポリ塩化ビフ
ェニル(PCB)廃棄物の処理について、当社グループ内での無害化処理に関わる認可が環境省から下りたこと、
またそれに伴い処理金額の信頼性のある見積りが可能となったことから、主として当該金額にあたる3,962百万円を
PCB処理費用として連結損益計算書に計上しております。
36.金融収益および金融費用
(1) 金融収益
金融収益の内訳は、以下のとおりであります。
(2) 金融費用
金融費用の内訳は、以下のとおりであります。
37.その他の包括利益
その他の包括利益に含まれている、各項目別の当期発生額および損益への組替調整額ならびに税効果の影響は、以下のとおりであります。
38.1株当たり当期利益
(1) 基本的1株当たり当期利益および希薄化後1株当たり当期利益
(2) 基本的1株当たり当期利益および希薄化後1株当たり当期利益の算定上の基礎
(注) 株式給付信託に係る信託口が保有する当社株式は、基本的1株当たり当期利益の算定上、加重平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております。前連結会計年度および当連結会計年度における基本的1株当たり当期利益の算定上、控除した当該自己株式の加重平均株式数は、それぞれ498千株、686千株であります。
39.連結キャッシュ・フロー計算書の補足情報
(1) 連結範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入
連結範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入に関する情報は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
重要性が乏しいため、注記を省略しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
株式の売却により、ジェコス㈱等が連結子会社でなくなったことに伴う売却時の資産および負債の内訳ならびに受取対価と売却による収入(純額)は以下のとおりであります。
(2) 財務活動に関する負債
財務活動に関する負債の増減は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)非資金変動項目のうち、「その他」には主として返済期限が1年内に到来する長期借入金の1年内返済予定の長期借入金への振替および社債の1年内償還予定の社債への振替が含まれております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)非資金変動項目のうち、「その他」には主として返済期限が1年内に到来する長期借入金の1年内返済予定の長期借入金への振替および社債の1年内償還予定の社債への振替が含まれております。
(3) 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローの「その他」の主な内訳は、土地売却益(△86,622百万円)であります。
40.金融商品
(1) 資本管理
当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するため、資本効率を高めるとともに、財務の健全性を確保することを資本管理の基本方針としております。
当社グループが資本管理として用いる主な指標は、以下のとおりであります。
(注)1 ※1 ROEは、「親会社の所有者に帰属する当期利益」を「親会社の所有者に帰属する持分」で除して計算しております。
2 ※2 D/Eレシオは、「社債、借入金及びリース負債」を「親会社の所有者に帰属する持分」で除して計算しております。但し、格付け評価上の資本性を併せ持つ負債(※3)について、格付機関の評価により、親会社の所有者に帰属する持分に算入しております。
3 ※3 資本性を併せ持つ負債(劣後特約付ローンおよび社債)
4 ※4 Debt/EBITDA倍率は、「社債、借入金及びリース負債」を「EBITDA」で除して計算しております。「EBITDA」は、「事業利益」に「減価償却費及び償却費」を加えたものであります。
これらの指標については、適宜モニタリングを行っております。
なお、当社グループが適用を受ける重要な資本規制はありません。
(2) 財務リスク管理の基本方針
当社グループは、経営活動を行う過程において、財務上のリスク(信用リスク・流動性リスク・為替リスク・金利リスク・市場価格の変動リスク)に晒されており、当該財務上のリスクを軽減するために、一定の方針に基づきリスク管理を行っております。当社グループの利用するデリバティブ取引は、後述するリスクを回避または軽減するために利用しており、投機的な取引は行わない方針であります。
(3) 信用リスク
① 信用リスク管理
当社グループが保有する営業債権は、顧客の信用リスクに晒されておりますが、当該リスクに関しては、当社グループの各社は取引先の財務状況を定期的に把握する等の管理を行っております。
なお、当社グループでは特定の相手先に対する過度に集中した信用リスクはありません。
② 信用リスクに対する最大エクスポージャー
貸出コミットメントの未実行額および保証債務を除き、当社グループの信用リスクに対する最大エクスポージャーは、連結財政状態計算書に表示している金融資産の減損後の帳簿価額であります。
貸出コミットメントおよび金融保証契約に係る信用リスクの最大エクスポージャーは、以下のとおりであります。
③ 貸倒引当金の増減
(注) 営業債権、契約資産およびリース債権に係る貸倒引当金(全期間予想信用損失)における期中増加額および期中減少額(戻入)は、主として販売および回収により営業債権およびその他の債権が増加および減少したことによるものであります。
④ 貸倒引当金に関する金融資産等の帳簿価額(貸倒引当金控除前)
⑤ 信用リスクの分析
12ヶ月の予想損失に等しい金額で測定している金融資産の信用リスク格付けは、概ね同一であります。
営業債権、契約資産およびリース債権の期日経過情報は、以下のとおりであります。
(4) 流動性リスク
① 流動性リスク管理
流動性リスクとは、当社グループの営業債務や借入金等について、資金調達環境の悪化等により支払期日にその支払を実行できなくなるリスクであります。
当社グループは、資金調達については、資金の安定性とコストを勘案しながら、銀行借入やコマーシャル・ペーパーおよび社債発行等を中心に必要な資金を調達しておりますが、流動性リスクを考慮し、返済期日を集中させないように管理しております。また、国内のグループ資金を集中的かつ効率的に管理することにより、流動性リスクの低減に努めております。
なお、複数の金融機関との間でコミットメントライン(当連結会計年度末 500,000百万円)を設定することにより、十分な流動性の確保も行っております。
② 金融負債(デリバティブ金融商品を含む)の期日別情報
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(5) 為替リスク
① 為替リスク管理
当社グループが保有する外貨建て金融商品は為替の変動リスクに晒されております。外貨建て取引による外貨の受け取り(製品輸出額等)と外貨の支払い(原材料輸入額等)で相殺されない部分については、為替予約等を利用したヘッジ取引を適宜実施しております。
② 為替感応度分析
当社グループが各年度末において保有する金融商品において、他のすべての変数が一定であると仮定した上で、日本円が外国通貨に対して1%増価した場合の税引前利益に与える影響は、以下のとおりであります。
なお、機能通貨建ての金融商品および在外営業活動体の資産および負債を表示通貨に換算する際の影響は含んでおりません。
(6) 金利リスク
① 金利リスク管理
当社グループの保有する変動金利の借入金は、金利の変動リスクに晒されております。一部の借入金について金利の変動への対応および金利の低減を目的として、金利スワップ等を利用したヘッジ取引を行っております。
② 金利感応度分析
当社グループが各年度末において保有する変動金利の金融負債において、他のすべての変数が一定であると仮定した上で、金利が1%上昇した場合の税引前利益に与える影響は、以下のとおりであります。
なお、金利スワップ契約等のデリバティブ取引によって金利が固定化された変動金利の借入金は含んでおりません。
(7) 株価変動リスク
① 株価変動リスク管理
当社グループの保有する資本性金融商品(株式)は、市場価格の変動リスクに晒されております。株式は、主に業務上の関係を有する企業の株式であり、定期的に公正価値を把握しております。
② 株価変動感応度分析
当社グループが各年度末において保有する活発な市場のある資本性金融資産(株式)において、期末日の公表価格が一律1%下落した場合のその他の包括利益(税引前)に与える影響は、以下のとおりであります。
(8) 金融商品の帳簿価額および公正価値
長期借入金、1年内償還予定の社債、社債および転換社債型新株予約権付社債以外の償却原価で測定する金融資産および金融負債の公正価値は帳簿価額と近似しているため含めておりません。
経常的に公正価値で測定する金融商品についても、公正価値と帳簿価額が一致することから含めておりません。
長期借入金の公正価値については、元利金の合計額を同様の新規借入を行った場合に想定される利率で割り引いた現在価値によって算定しております。
1年内償還予定の社債および社債の公正価値については、市場価格によっております。転換社債型新株予約権付社債の公正価値については、資本への転換オプションが無い類似した社債の利回りで割り引いた現在価値によって算定しております。
長期借入金、1年内償還予定の社債、社債および転換社債型新株予約権付社債の公正価値ヒエラルキーはレベル2に分類しております。
(9) 金融商品の公正価値ヒエラルキー
当初認識後に経常的に公正価値で測定する金融商品は、測定に使用したインプットの観察可能性および重要性に応じて、公正価値ヒエラルキーを以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1: 同一の資産または負債の活発な市場における市場価格により測定した公正価値
レベル2: レベル1以外の直接または間接的に観察可能なインプットを使用して測定した公正価値
レベル3: 重要な観察可能でないインプットを使用して測定した公正価値
公正価値の測定に複数のインプットを使用している場合には、その公正価値の測定の全体において重要な最も低いレベルのインプットに基づいて公正価値のレベルを決定しております。
公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、期末日ごとに判断しております。
なお、前連結会計年度および当連結会計年度において、レベル1とレベル2の間における振替はありません。
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
・株式および出資金
上場株式は、公正価値は市場価格に基づいて算定しているため、レベル1に分類しております。
非上場株式および出資金は、類似業種比較法等、適切な評価技法を用いて公正価値を算定しており、1つ以上の重要なインプットが観察可能な市場データに基づかないことからレベル3に分類しております。なお、重要な観察不能なインプットは、主として非流動性ディスカウントであり、公正価値は、非流動性ディスカウントが上昇した場合、減少することとなります。使用した非流動性ディスカウントは30%であります。
・デリバティブ資産およびデリバティブ負債
為替予約、金利スワップ等の公正価値は、取引先金融機関等から提示された価格に基づいて算定しているため、レベル2に分類しております。
デリバティブ負債のうち非支配株主に係る売建プット・オプションについては、契約の行使価格に基づいて算定しており、観察可能でないインプットを用いるためレベル3に分類しております。
レベル3に分類した金融商品については、当社グループで定めた公正価値測定の評価方針および手続に従い、当該株式等を直接保有するグループ各社において算定しております。また、公正価値の測定結果については適切な責任者が承認しております。
各年度におけるレベル3に分類された経常的に公正価値で測定する金融資産および金融負債の増減は、以下のとおりであります。
(注)1 連結包括利益計算書の「その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものとして指定した資本性金融商品の公正価値の純変動額」に含まれております。
2 前連結会計年度に認識されたレベル3からの振替は、投資先が取引所に上場したことによるものであります。
3 金融負債の「その他」は、非支配株主に係る売建プット・オプションであります。
(10) デリバティブ取引およびヘッジ活動
当社グループの利用するデリバティブ取引は、将来の為替、金利等の市場価格変動のリスクを有しておりますが、輸出入取引、借入金・社債等の実需に伴う取引に対応させてデリバティブ取引を行っていることから、これらのリスクは機会利益の逸失の範囲内に限定されております。当社グループは、デリバティブ取引の取引先を、信用力の高い金融機関等に限定していることから、取引相手先の倒産等により契約不履行に陥るリスクはほとんどないものと判断しております。また、当社はデリバティブ取引に係る社内規程を定め、これに基づき取引を実施しております。取引の実行にあたっては、上記方針に則り、財務担当執行役員の決裁により取引を実行しております。取引残高や時価、評価損益については、経営会議において定期的に報告することとしております。また、連結子会社においても、デリバティブ取引の実施にあたっては、社内規程に則り執行管理を行っております。
なお、ヘッジ関係についてリスク管理目的が変更された場合は、ヘッジ会計の適用を中止しております。
① キャッシュ・フロー・ヘッジ
当社グループは、外貨建取引に係る為替変動および借入金に係る金利変動に伴うキャッシュ・フロー変動リスク等をヘッジするために為替予約取引および金利スワップ等を利用し、これをキャッシュ・フロー・ヘッジに指定しております。
また、ヘッジの非有効部分およびヘッジの有効性評価から除外した部分に関して純損益として認識した金額は、前連結会計年度および当連結会計年度においてそれぞれ重要性はありません。
② ヘッジ会計を適用しているヘッジ手段に係る公正価値
連結財政状態計算書上において、ヘッジ手段に係る資産の公正価値は「その他の金融資産(流動資産)」および「その他の金融資産(非流動資産)」に含まれており、ヘッジ手段に係る負債の公正価値は「その他の金融負債(流動負債)」および「その他の金融負債(非流動負債)」に含まれております。
③ ヘッジ会計を適用しているヘッジ手段の想定元本および平均価格
ヘッジ会計を適用しているヘッジ手段に係る想定元本
為替予約取引の主な通貨の平均予約レートならびに金利スワップ取引および通貨金利スワップ取引の平均支払利率は、以下のとおりであります。
④ キャッシュ・フロー・ヘッジのヘッジ手段のその他の資本の構成要素および損益
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)前連結会計年度の組替調整額の連結損益計算書上の主な表示科目は、為替予約取引については「その他の収益」、金利スワップ取引および通貨金利スワップ取引については「金融費用」であります。
当連結会計年度の組替調整額の連結損益計算書上の主な表示科目は、為替予約取引については「その他の費用」、金利スワップ取引および通貨金利スワップ取引については「金融費用」であります。
(11) 金融資産の譲渡
前連結会計年度および当連結会計年度における金融資産の認識の中止の要件を満たさずに譲渡した営業債権については、それぞれ5,341百万円、2,004百万円を「営業債権及びその他の債権」に含めて表示しており、譲渡により入金した金額5,341百万円、2,004百万円をそれぞれ「社債、借入金及びリース負債」に含めて表示しております。
これらの営業債権及びその他の債権は、手形の振出人や債務者が支払不履行となった場合に、当社グループに支払義務が遡求されることから、当社グループが譲渡資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを保持していると判定されたものであります。
41.関連当事者
主要な経営幹部に対する報酬は、以下のとおりであります。
42.コミットメント
決算日以降の資産の取得に係るコミットメントは、以下のとおりであります。
43.偶発債務
(1) 債務保証等
子会社以外の会社の金融機関からの借入金等について行っている保証は、以下のとおりであります。
上記の他、関連会社に関し将来発生の可能性がある債務について行っている保証は、以下のとおりであります。
(2) 訴訟等
該当事項はありません。
44.後発事象
該当事項はありません。
(2) 【その他】
(重要な訴訟事件等)
該当事項はありません。
(当連結会計年度における半期情報等)
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
(1) 関係会社株式は移動平均法による原価法によっております。
(2) 有形固定資産の減価償却の方法は、定額法によっております。
(3) 取締役・執行役員株式給付引当金は、役員株式給付規程に基づき、
取締役(社外取締役を除く)および執行役員(所得税法上の国内非居住者を除く)に割り当てられたポイントに応じた給付見込み額を計上しております。
(4) 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)第3項に記載されている項目を除き、以下の5ステップアプローチに基づき、顧客との契約から生じる収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:契約における履行義務に取引価格を配分する
ステップ5:履行義務を充足した時に(または充足するにつれて)収益を認識する
当社は、グループ経営運営業務として、当社グループの戦略機能、そのガバナンスおよびアカウンタビリティを担うスリムなグループ本社としての業務、ならびにグループ全体の効率性の観点にもとづく業務を行っており、鉄鋼事業・エンジニアリング事業・商社事業を行う子会社の経営管理等の履行義務を負っております。当該履行義務は時の経過につれて充足されるため、契約期間に対応して収益を計上しております。
(5) グループ通算制度を適用しております。法人税及び地方法人税並びに税効果会計の会計処理及び開示については、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従っております。
(貸借対照表関係)
1 ※1 関係会社に対する金銭債権及び金銭債務(区分表記したものを除く)
2 保証債務等
下記会社の仕入債務について保証を行っております。
上記の他、JFEエンジニアリング㈱に関し将来発生の可能性がある債務について保証を行っております。
3 グループ金融業務において、一部の連結子会社に対して貸出コミットメントを設定しており、貸出未実行残高は以下のとおりであります。
(損益計算書関係)
1 ※1 関係会社との取引高は以下のとおりであります。
2 ※2 一般管理費の主要な費目および金額は以下のとおりであります。
(有価証券関係)
前事業年度(2024年3月31日)
子会社株式および関連会社株式(貸借対照表計上額 子会社株式877,096百万円、関連会社株式27,296百万円)は、市場価格のない株式等のため、時価および貸借対照表計上額と時価との差額については、記載しておりません。
当事業年度(2025年3月31日)
子会社株式および関連会社株式(貸借対照表計上額 子会社株式877,096百万円、関連会社株式27,296百万円)は、市場価格のない株式等のため、時価および貸借対照表計上額と時価との差額については、記載しておりません。
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産および繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間の差異の原因となった主な項目別の内訳
3 法人税等の税率の変更による繰延税金資産および繰延税金負債の金額の修正
「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立し、2026年4月1日以後開始する連結会計年度より「防衛特別法人税」の課税が行われることになりました。
これに伴い、2026年4月1日以後開始する連結会計年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産および繰延税金負債については、法定実効税率を30.0%から31.0%に変更し計算しております。
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
【引当金明細表】
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
(1) 有価証券報告書及びその添付書類並びに確認書
事業年度 第22期(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)2024年6月25日関東財務局長に提出
(2) 内部統制報告書及びその添付書類
事業年度 第22期(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)2024年6月25日関東財務局長に提出
(3) 半期報告書及び確認書
第23期中(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日)2024年11月6日関東財務局長に提出
(4) 臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(議決権行使結果の開示)の規定に基づく臨時報告書を2024年6月26日関東財務局長に提出
(5) 発行登録追補書類及びその添付書類
2023年6月30日提出の発行登録書(株券、社債券等)に係る発行登録追補書類及びその添付書類を2024年7月4日、11月28日、2025年5月29日関東財務局長に提出
(6) 訂正発行登録書
①2023年6月30日提出の発行登録書(株券、社債券等)に係る訂正発行登録書(社債)を2024年6月26日関東財務局長に提出
②2023年6月30日提出の発行登録書(株券、社債券等)に係る訂正発行登録書(参照書類)を2024年6月26日関東財務局長に提出
(7) 有価証券届出書(第三者割当による自己株式の処分)及びその添付書類
2024年5月21日関東財務局長に提出
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。