第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(注) 1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。
2.持分法を適用した場合の投資利益については、当社は関連会社を有していないため記載しておりません。
3.第22期、第23期、第24期及び第25期において当社は配当を行っておりませんので、1株当たり配当額及び配当性向につきましては、それぞれ記載しておりません。また、第26期の1株当たり配当額は、創立25周年記念配当の額となります。
4.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
5.第22期の当社株式は非上場であるため株価収益率は記載しておりません。
6.第23期における投資活動によるキャッシュ・フローの大幅な増加は、定期預金の払戻による収入によるものであります。
7.第23期における財務活動によるキャッシュ・フローの大幅な増加は、株式の発行による収入によるものであります。
8.従業員数は就業人員(社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を〔 〕にて外数で記載しております。
9.2022年11月8日開催の取締役会決議により、2023年1月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っておりますが、第22期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。
10.第22期及び第23期の株主総利回り及び比較指標については、2021年6月25日に東京証券取引所マザーズに上場したため、記載しておりません。
11.最高株価及び最低株価は、2022年4月4日より東京証券取引所グロースにおけるものであり、それ以前は東京証券取引所マザーズにおけるものであります。ただし、当社株式は、2021年6月25日から東京証券取引所マザーズに上場されており、それ以前の株価については、該当事項がありません。
12. 当社は2023年1月1日付で、普通株式1株につき2株の割合をもって株式分割を行っております。第23期の株価については株式分割後の最高株価及び最低株価を記載し、( )内に株式分割前の最高株価および最低株価を記載しております。
13.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第23期の期首から適用しており、第23期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
2 【沿革】
(注1)「さい帯血」は、お母さんと赤ちゃんをつないでいる、へその緒や胎盤の中に含まれている赤ちゃんの血液であります。さい帯血には血液を造る「造血幹細胞」や、神経・軟骨・心筋細胞等さまざまな細胞に分化したり、各組織の修復に関与する「間葉系細胞」が含まれており、再生医療・細胞治療の貴重なソースとして、臨床研究が進められています。
(注2)ISO9001とは、製品の品質保証と顧客満足及び組織の管理・改善まで踏み込んだ品質マネジメントシステムの国際規格であります。
(注3)American Association of Blood Banksとは、輸血、細胞治療分野で、提供者及び患者の安全を守るため設立された国際非営利団体であります。全世界50カ国に認証施設があり、輸血等に関連する安全性の基準、認証の付与、認証調査、教育プログラムを実施しています。
(注4)当社は、他家さい帯の提供並びにさい帯からの間葉系細胞の分離培養と拡大培養についての技術指導を行っております。
3 【事業の内容】
当社は、再生医療・細胞治療を目的とした、「さい帯血」や「さい帯」等の周産期組織由来の細胞バンク事業及び、それらの細胞を利用した、新たな治療法、再生医療等製品の開発、そしてこれらの事業基盤をベースにした再生医療・不妊治療・出産・子育て等の領域での事業開発及び投資等の事業展開を行っております。
なお、当社は「細胞バンク事業」の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っていません。
(1)さい帯血バンクについて
「さい帯血」は、お母さんと赤ちゃんをつないでいる、へその緒や胎盤の中に含まれている赤ちゃんの血液であります。さい帯血を保管する「さい帯血バンク」には、「公的さい帯血バンク」と「民間さい帯血バンク」があります。公的さい帯血バンクでは、造血幹細胞移植法に基づきお母さん達から「無償」でさい帯血の提供を受け、白血病等の病気で移植治療を必要とする患者さん(第三者)のために保管しております。2025年3月31日現在、厚生労働大臣の許可を受けた公的さい帯血バンクは全国に6ヵ所あります。
民間さい帯血バンクでは、「本人や家族」が、将来何らかの治療(主に脳性麻痺や自閉症等への再生医療)に使うことができるようになる可能性を想定し、「有償」で、さい帯血の保管を行っております。
民間さい帯血バンクは、公的さい帯血バンクと違い許可制ではありませんが、厚生労働省(健康局)へ「臍帯 血取扱事業の届出」の提出を要請されており、同届出を行っている民間さい帯血バンクは、当社を含めて2社であり、当該2社のさい帯血保管総数は87,544件、当社の保管総数は86,733件(厚生労働省健康局「臍帯血の引渡し実績等に関する報告」より(2024年3月31日時点)となっております。
2025年3月31日現在、日本国内において、自己にさい帯血を投与(使用)するためには、対象疾患毎に、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」(以下、「再生医療等安全性確保法」という)に基づき、「第2種再生医療等(体性幹細胞など中リスクのもの)」として、再生医療等提供計画を「特定認定再生医療等委員会」(注1)に提出し、審査を受け、適と判断された後、厚生労働大臣へ同提供計画を提出の上、実施する必要があります。
また、2025年3月31日現在、当社における顧客の利用目的(臨床研究における投与も含む)の引渡件数は、累計で、再生医療36件、血液疾患2件、研究目的(モデルマウス等での治療効果の検討等)の引渡件数は101件となっております。

(出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/
bunya/kenkou_iryou/kenkou/ishoku/saitaiketsu.html))
(2)当社の「細胞バンク事業」について
当社は、顧客(妊婦等)と「さい帯血分離保管委託契約」を締結した上で、国内さい帯血採取協力病院(大学病院、産科クリニック等)において採取されたさい帯血を回収し、自社の細胞処理センター(東京都港区及び横浜市緑区)に搬入、さい帯血に含まれる幹細胞を分離・抽出・調製する作業を行った後、自社の細胞保管センター(横浜市緑区)において、超低温下にて長期保管しております。「さい帯血分離保管委託契約」に基づき、顧客よりさい帯血にかかる分離料、検査料、登録料及び細胞保管料を収受し、将来の使用に備え、保管する事をビジネスモデルとしております。
さい帯血はその採取にあたっては、お母さん、赤ちゃんともに侵襲性(体に傷や痛みを与える程度)が低く、また、通常は出産後に医療廃棄物として廃棄されるものである事から、倫理的にも扱いやすい点がメリットとして上げられます。なお、さい帯血採取により、当社の定めた規定値以上の量を有し、保管基準を満たした場合に、国内さい帯血採取協力病院へ、採取技術料をお支払いしております。
さい帯血には血液を造る「造血幹細胞」や、神経・軟骨・心筋細胞等さまざまな細胞に分化したり、各組織の修復に関与する「間葉系細胞」が含まれており、もともと自分の身体の中にある細胞(体性幹細胞)であるため、がん化のリスクも少なく、安全に使用出来ることから、現在十分な治療法のない小児の中枢神経系疾患(低酸素性虚血性脳症:発症率1~3/1,000人:注2、脳性麻痺:同2~3/1,000人:注3)や自閉症スペクトラム障害(同1/100人:注4)等に対する「再生医療・細胞治療」として、臨床研究が進められております。
さい帯血は、血液疾患等の治療においては、「造血幹細胞移植法」、また、再生医療目的で使用する場合は、「再生医療等安全性確保法」に基づき、適正に使用される必要があります。これらの法律は専門的なものであることから、当社では、治療、検査目的等で当社において保管している細胞(さい帯血)の出庫が必要な場合は、外部有識者を含む専門の委員で組織している、社内倫理委員会において、審議を行いその妥当性を評価の上で実施しております。また、当社はさい帯血保管の品質向上を目的に、2011年よりISO9001の運用を開始しておりますが、グローバル基準への適合を目的に、2019年7月にさい帯血保管に関する国際基準AABBの認証を取得しております。なお、臨床研究実施機関への細胞輸送においても、AABBの品質管理基準を満たした輸送管理体制に基づき、実施しております。
当社は、2016年2月に東京細胞処理センター、2021年3月に横浜細胞処理センターにおいて、再生医療等安全性確保法に基づき、特定細胞加工物製造許可を取得し、同法に基づく細胞提供の体制を整えております。また、当社は、2021年4月より「さい帯(へその緒)組織保管サービス」を開始しております。
再生医療・細胞治療に有望な間葉系細胞は、骨髄や脂肪、さい帯等から得ることができますが、侵襲なく採取可能な点で、さい帯は医療資源として適切と考えられています。間葉系細胞は、炎症を抑制し、かつ拒絶されにくい性質を持つことから、炎症性疾患を対象とした他家利用の臨床開発が数多く行われています。また、間葉系細胞は、炎症抑制作用の他に、他の細胞に分化する性質を持つことから、機能的な細胞・組織に分化させた後に、欠損や障害をきたした組織に代替的に利用する方法の開発も進められています。当社では、自家さい帯を用いた医療開発を積極的に推進し、さい帯の保管意義の向上に努めております。
(ご参考)当社におけるさい帯血及びさい帯保管(売上)検体数
※ 上表に記載の検体数は、厚生労働省への「臍帯血取扱事業の届出」記載の検体数より、売上に計上していない無料保管分を除いた検体数となっております。
(3)さい帯血を用いた国内の臨床研究の状況
さい帯血の臨床研究が進展していくことは、将来さい帯血がより広く利用できることを期待して保管されている当社顧客にとっても有益な情報であり、その動向は当社の業績に影響を与えるものであるとの観点から臨床研究の状況について記載します。
2017年1月に高知大学医学部附属病院で開始された「自家臍帯血を用いた小児脳性麻痺などの脳障害に対する臨床研究(第Ⅰ相)」では、当社の保管細胞が用いられ、2018年4月に予定投与数(6例目の最終投与)を終え、最終投与から約3年かけて患者の経過観察等を行い、その結果が2022年11月に論文が発表されました。自家臍帯血を用いる本臨床研究は、さらなる有効性の評価のための第Ⅱ相臨床研究について、2024年2月に大阪大学第一特定認定再生医療等委員会より実施計画が適切であることを認められており、2025年3月現在、先進医療Bとして進める検討がなされております。
また、2020年10月5日付でjRCT(臨床研究実施計画・研究概要公開システム)に公表された「小児脳性麻痺など脳障害に対する同胞間臍帯血有核細胞輸血」及び「小児脳性麻痺など脳障害に対する同胞間臍帯血単核球細胞輸血」の臨床研究については、2020年11月11日付の第8回臍帯血による再生医療研究会学術集会において、6例中5例でリハビリテーション単独以上の運動能力改善が認められ、1年以上その状態が維持されていることが報告されております。本臨床研究は、2025年1月、特定認定再生医療等委員会にて総括報告書が審議され適の判定がなされており、今後論文が発表される見込みです。
大阪市立大学医学部(大阪府立大学との統合により現在は大阪公立大学医学部)がAMED(国立研究開発法人日本医療研究開発機構)の支援を受け実施した「低酸素性虚血性脳症(HIE)に対する自己臍帯血幹細胞治療(第Ⅰ相)」は、既に終了し論文が発表され第Ⅱ相多施設共同臨床研究が、2020年11月12日付でjRCTに公表され、開始に至っております。この臨床研究の予定症例数15例のうち、10例は当社が細胞加工(さい帯血の細胞分離・輸送)を担うこととなっております。2025年3月現在の症例数は1例となっております。
<日本で実施されている臨床研究(当社が細胞の処理・提供を行っているもの)>
※ 症例数は変更される可能性があります。また、各臨床研究は研究者の方針、診療結果により、延期・中止となる可能性があります。
(4)細胞処理センターについて
①東京細胞処理センター
再生医療等安全性確保法に基づき、厚生労働省(関東信越厚生局)より特定細胞加工物製造許可を受けた施設(東京都港区)で、さい帯血に含まれる幹細胞の分離・抽出・調製を行っております。またISO9001とAABBの認証を取得し、運営を行っております。
②横浜細胞処理センター
近年のさい帯血保管のニーズの高まりに対応するため、2021年3月に厚生労働省(関東信越厚生局)より特定細胞加工物製造許可を得て、新たな細胞処理センターを横浜市緑区に開設いたしました。この新施設は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律において再生医療等製品の製造に求められる基準を満たせるよう設計されており、保管した細胞の培養や製品化に加え、その他の様々な細胞・組織の受け入れにも対応可能な施設となっております。また、これを利用し、これまでのさい帯血保管サービスに加え、2021年4月より「さい帯(へその緒)組織保管サービス」を開始いたしております。
2025年3月現在、東京及び横浜の細胞処理センターにおいて、月間約1000検体を超える処理キャパシティ(さい帯血)を確保しております。
(5)細胞保管センターについて
新耐震基準に基づいた設計で耐震性を有している細胞保管施設です。細胞処理センターで分離・抽出・調製した幹細胞は、同施設内にある液体窒素タンクで保管し、その後、細胞保管センターに移送し長期保管用の大型の超低温液体窒素タンクで保管しております。
細胞保管センターは、2012年の第一細胞保管センターを開設以降、2021年6月に第二細胞保管センター(同施設内)を開設しております。第三細胞保管センターが2025年3月時点で完工し、2025年5月より稼働しております。これにより、保管キャパシティは約14万検体から約20万検体(さい帯血保管ベース)に拡張され、さい帯血保管事業のみならず、2021年4月より開始している「さい帯(へその緒)組織保管サービス」や、今後の各種細胞の保管サービスに対応する中長期のキャパシティを確保いたしております。
さらに、当社事業において重要な要素である長期的な保管場所の確保については、2025年2月に神奈川県横浜市に土地を取得いたしました。今後数十年の保管キャパシティを有する建物の建設を検討いたします。
(注1)再生医療等技術や法律の専門家の有識者からなる合議制の委員会で、特に高度な審査能力、第三者性を有するもので、一定の手続きにより厚生労働大臣の認定を受けたものをいいます。
(注2)「新生児低酸素性虚血性脳症で出生した重症仮死児への自己臍帯血幹細胞治療の研究」(新宅治夫)より。
(注3)公益財団法人日本医療機能評価機構 産科医療補償制度運営委員会の「平成25年 産科医療補償制度 医学的調査専門委員会報告書」より。
(注4)厚生労働省の「e-ヘルスネット」(2021年3月末時点)より。
(注5)第Ⅰ相試験では、少数の被験者が参加し、安全性についての評価が行われております。
(注6)第Ⅱ相試験では、臨床探索的研究として実施される見込みで、さい帯血の処理及び供給体制などを検討し、有効性と実施可能性を検証することを目的として行われる予定であります。
[事業系統図]

また、当社は「細胞バンク事業」の単一セグメントでありますが、売上高は「技術料」、「保管料」、「その他」の3つから構成されております。
① 技術料
細胞分離及び細胞処理の際に必要となる分離料、検査料及び登録料を技術料として分類しております。
② 保管料
細胞保管料を保管料として分類しております。保管料は契約時に契約年数に応じた保管料総額を前受金として計上し、保管期間の経過に応じて年間の保管料を毎期収益として計上しております。
③ その他
上記の他、契約更新時の更新手数料等をその他として分類しております。
4 【関係会社の状況】
(注) 1.有価証券報告書の提出会社であります。
2.当社は非連結子会社2社を有しておりますが、重要性が乏しいため記載を省略しております。
3.2025年2月1日付で、株式会社日本トリムを存続会社、株式会社トリムメディカルホールディングスを消滅会社とする吸収合併を行っております。
5 【従業員の状況】
(1) 提出会社の状況
(注) 1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間平均雇用人数を〔 〕外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.当社は「細胞バンク事業」の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
4.前事業年度と比べ従業員数が19名増加しております。主な理由は、業容拡大に伴い、期中採用が増加したことによるものであります。
(2) 労働組合の状況
当社には労働組合は、結成されておりませんが、労使関係は良好に推移しております。
(3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、「あたらしい命に、あたらしい医療の選択肢を。」をコーポレートスローガンに、産婦人科施設との強固なネットワークを活用し、再生医療・細胞治療を目的とした「さい帯」や「さい帯血」等の周産期組織由来の細胞バンク事業及びそれらの細胞等を利用した新たな治療法、製品の開発を行っております。
そして、この事業基盤をベースとして再生医療やフェムテック等関連する領域での事業開発及び投資等によるサスティナブルな成長と社会への貢献を目指しております。

(2) 目標とする経営指標
当社は、「細胞バンク事業」の単一セグメントのため、事業の状況を的確かつ容易に把握する上で、年間保管(売上)検体数をベンチマークとし、年間保管(売上)検体数増加を目指し、事業規模拡大に努めて参ります。また「細胞バンク事業」の安定した運営のため、内部留保を充実させ、自己資本比率を高めて参ります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社の中長期的な経営戦略は下記の4点であります。
・年間保管数20,000検体(国内出生数に対する保管率約3%)の達成に向けて、新保管プラン「HOPECELL」の本格的浸透及びリアルとオンラインの両チャネルによるマーケティング施策の推進を強化して参ります。
・東南アジア(SEA)市場への事業展開を進めて参ります。今後3~5年以内にシンガポール国内での年間売上高約10億円、東南アジア(SEA)全体では年間30~50億円を目標に、収益基盤の構築を推進して参ります。
・さい帯血を用いた既存研究(脳性麻痺、自閉症スペクトラム障害、低酸素性虚血性脳症等)の深化に加え、再生医療及び細胞治療に取り組む医療機関と連携して、国内・インバウンドを含め、再生医療等安全性確保法に基づく保管細胞を用いた新たな投与スキームの検討を進めて参ります。
・当社と関連する事業領域における将来性のある分野への事業投資の拡大及びM&Aを推進して参ります。
(4) 経営環境及び対処すべき課題
① 経営環境について
近年、再生医療分野の発展はますます加速しており、さい帯血を用いた臨床研究が国内外で進展しています。米国デューク大学においては、脳神経疾患に対するさい帯血投与の第Ⅱ相臨床研究が終了し、良好な結果が発表されています。現在ではFDA(米国食品医薬品局)承認のもと、2017年10月より「拡大アクセス制度」(注)が開始され、すでに数百名以上の患者さんが治療を受けられる等、実用化に向けた環境が着実に整いつつあります。また、シンガポール市場においては年間出生数約3万人に対し、さい帯血保管率は約20%、約6,000検体と高水準で推移しており、市場全体の売上規模は約50~60億円と推定されています。日本国内でも、2014年に施行された再生医療等安全性確保法により、当社のような事業会社も臨床研究に参画できる枠組みが構築され、さい帯血を活用したさまざまな臨床研究が推進されています。これに伴い、さい帯血の医療活用に対する社会的期待と保管ニーズは年々高まりを見せています。
当社としては、国内外のさい帯血を用いた臨床研究を推進し、さい帯血の保管の意義を訴求しております。また、さい帯血のみならず、さい帯由来の間葉系細胞を用いた研究開発も世界的に着実に進展しており、さらには、さい帯由来間葉系細胞そのものではなく、近年では、それらが分泌するエクソソームや成長因子等を含む「幹細胞培養上製液」を用いた医療開発も活発に行われております。当社としてもその可能性に注目し、2023年6月より、保管されたさい帯から製造する「ファミリー上清」製造サービスを開始しております。実際にご家族による投与実績も増加しており、今後はこうした再生医療等の活用を見据えたさい帯の保管需要が一層拡大していくものと考えております。
② 事業上及び財務上の対処すべき課題について
当社は、前項の経営戦略を推進するにあたり、下記の4点を課題と捉え対処して参ります。
・産科施設における、母親学級でのスピーチ体制の強化や専用ブース設置によるリアルマーケティング及び、WEB広告における、クリエイティブの刷新や動画コンテンツの活用等によるオンラインマーケティングの最適化を通じて、さらなる資料請求数・契約数の獲得を図って参ります。
・2024年11月に設立した、シンガポール現地法人を拠点として、2026年3月期中の事業開始を目指して準備を進めております。高い保管ニーズが見込まれる同市場において、「日本ブランド」としての品質と信頼性を強みに参入し、SEA主要国(インドネシア・ベトナム・タイ・フィリピン等)へ段階的な進出を計画いたします。
・保管した細胞が実際に再生医療や臨床研究で使用された場合に、一部費用をサポートする「再生医療サポートプログラム」を開始し、使用時の心理的・経済的負担の軽減を図る等、参加者の支援体制を強化することで、保管細胞の使用機会の拡大を図って参ります。
・約50億円の投資可能資金及び当社独自のネットワークを活用し、関連事業領域における成長分野への戦略的投資やM&Aを積極的に推進して参ります。
(注)デューク大学で行われている「拡大アクセス制度」では、さい帯血を用いた臨床試験の選定基準に満たないお子さんに、所定の手続きを経て自家(お子さん自身)あるいは他家(ごきょうだい)のさい帯血投与の機会を提供しております。
本書提出日現在、26歳未満の、脳性麻痺、低酸素性脳症、脳卒中、水頭症、言語失行症、自閉症スペクトラム、その他の脳障害を持つお子さんが対象となります。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社では、ESG(Environment:環境)、S(Social:社会)、G(Governance:ガバナンス)を「E×S×G=サスティナブル(Sx)」と認識し、この取り組みに注力いたしております。とくに、「S」の人材の多様性・女性活躍・職場環境改善、そして「G」のガバナンスの強化を主軸にすえ、持続的な企業価値向上を図って参ります。
ガバナンス及びリスク管理
当社では、コーポレート・ガバナンス強化の取組みとして、社外役員の充実等による、意思決定プロセスの透明化を図ってまいります。また役職員に対して、コンプライアンス意識を高めるための啓蒙活動を継続して参ります。
経営会議において上記経営課題に関するリスク情報の収集・評価し、対応を検討、取締役会にて重要なリスクに対して対応方法を検討、報告しております。
実際には、取締役及び使用人に対し、その階層に応じて必要な教育研修を行う他、コンプライアンス委員会の実施によって法令及び定款を遵守するための取組みを行っております。また、法令違反その他のコンプライアンス上問題のある行為に関する相談、内部通報の体制を内部通報規程に定め、法令違反等の早期発見と迅速かつ適切な対応に努めております。また、経営における重大な損失、不利益等を最小限にするため、リスクの把握・評価・対応策等によるリスク管理を適宜取締役会で協議を行うなど、リスク管理の強化を図っております。
戦略
●人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略
当社では人材の増強、組織の強化が重要な経営課題と考えており、人的資本に関し重点的に取り組んでいく方針です。
① 人材育成方針及び取り組み
新卒社員入社研修・階層別キャリア研修の充実。
② 社内環境整備に関する方針及び取り組み
デジタル化の推進、育児休暇取得、リモートワーク推進、オフィス環境の改善。
③ 人材の多様性確保のための方針
女性役員、女性従管理職比率の向上、時差出勤・時短勤務の推進。
今後も、専門知識を持った優秀な人材を継続的に採用、また育成を行い組織を強化して行くとともに、「デジタル化」を推進し、より効率的な業務運用を目指して参ります。また、社員のモチベーションを上げるための研修制度、福利厚生も充実させて参ります。
人材育成、社内環境整備に関する指標の目標及び実績
●多様性・経営監視強化
2024年6月23日開催の定時株主総会にて、女性役員2名を選任し、2025年3月期で女性役員比率は約28%(2/7)となっております。また役員7名のうち、社外役員は6名(約85%)となっており、経営監視機能の強化を図っております。
●働きやすい環境
細胞処理センター(CPC)スタッフ向けの昼食注文制度(会社補助あり)の導入及び本社リフレッシュスペースには一人用ソファの設置やBGMの採用等、快適性を高める環境整備を実施しております。また、リモートワーク・時差出勤・育児期間中の時短勤務等各制度の充実も推進して参ります。
●環境保全
会社イベント等による胡蝶蘭等祝花を「フェイクグリーン」に移行、また、文房具の共有化による無駄の削減と資源の有効活用及びオフィス全体での節電運動等も推進して参ります。
●女性の活躍<女性管理職比率目標:50%>
従業員の女性比率は約79%(※契約社員・パート含む)、女性管理職比率約30%、報酬額の男女比率1:0.79となっており、今後もさらなる女性の活躍を推進してまいります。
●出産・育児<男女とも育休取得率目標:100%>
当社の育児後の復職率は100%であり、男性社員の育休取得率も100%となっております。
●賃上げ率
2025年は6.2%(執行役員除く)と全体平均に比べて高い水準となっております。
●健康と安全
毎年一回のストレスチェック・健康診断を実施し、また有給休暇の取得推進、勤務時間のモニタリングや長時間労働の防止及び上長への通知・指導徹底して参ります。さらに全従業員へのインフルエンザ予防接種の補助等も実施し、従業員の健康と安全を守って参ります。
3 【事業等のリスク】
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 治療効果が確認されないリスクや他に有効な治療法が出現するリスクについて
当社の顧客は、臨床研究が進められている「さい帯血」を用いた再生医療(例えば、低酸素性虚血性脳症、脳性麻痺などへの再生医療)において、将来「さい帯血」が治療に使用できることを想定して、「さい帯血」を保管しております。一方、「さい帯血」の再生医療分野での臨床研究は開始されたばかりであり、有効性や治療効果が十分に検証されておりません。臨床研究の過程では、臨床研究が長期化する等、想定通り進捗しない可能性、そして、その有効性が明確に確認されない可能性があります。臨床研究が想定通り進捗しない場合や臨床研究において有効性が検証されない場合の他、その他の新たな治療法が出現した場合には、当社にさい帯血を保管する保管者が減少するリスクがあります。当社は、当該リスクが顕在化する可能性は低く、発生時期は長期的な将来と予測しております。仮に顕在化した場合、経営成績及び財務状態に重大な影響度を及ぼし、事業継続が困難になる可能性があります。そこで対応策として、治療法が確立されていない疾患及び研究段階のものはまだ多数あり、それらを開発目標に設定し、アカデミアパートナーとともに臨床応用を目指します。
(2) 法的規制等に関して
当社の主事業「細胞バンク事業(さい帯血保管)」は、厚生労働省への「臍帯血取扱事業の届出」を求められており、また、「再生医療等安全性確保法」、「移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律」、「再生医療を国民が迅速かつ安全に受けられるようにするための施策の総合的な推進に関する法律」、「国民が受ける医療の質の向上のための医療機器の研究開発及び普及の促進に関する法律」、「個人情報の保護に関する法律」の法規制を受けております。しかしながら、これらの法規制の改正・強化、新たな法規制が制定された場合、あるいは、これらの法規制を遵守できない場合、追加的な対応や事業への何らかの制約が生じることにより、当社の事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。当社は、当該リスクが顕在化する可能性は低く、発生時期は不明と予測しております。仮に顕在化した場合、経営成績及び財務状態に重大な影響度を及ぼし、事業継続が困難になる可能性があります。そこで対応策として、関係官庁や学会の情報を注視し、また全社的な内部監査、細胞技術本部を対象としたISO9001に係る内部監査、プライバシーマーク制度に係る内部監査を実施し、法的規制への適合性を定期的に確認しております。
(3) 再生医療等安全性確保法について
当社の取り扱う「さい帯血」は、再生医療等安全性確保法において、第二種再生医療等に区分されており、その処理を行うにあたり、細胞培養加工施設における「特定細胞加工物製造許可」の取得が義務づけられ、当社はその許可を取得しております。特定細胞加工物製造許可は当社の主要な事業活動を継続する上で不可欠な許可であり、本書提出日までの間において、取消事由は発生しておりません。しかしながら、将来において、当該許可の取消等があった場合には、主要な事業活動に支障をきたすとともに当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社は、当該リスクが顕在化する可能性は低く、発生時期は中長期的な将来と予測しております。仮に顕在化した場合、経営成績及び財務状態に重大な影響度を及ぼし、事業継続が困難になる可能性があります。そこで対応策として、構造設備基準への適合状況に関して、内部監査ISO9001に係る内部監査及びAABB査察(2年に1回)により、再生医療等安全確保法やAABBで求められる基準への不適合事項が無いか定期的に確認しております。
(主な許認可の状況)
(4) 風評被害に関して
近年、当社の事業分野である「さい帯血保管」及び「再生医療」に関する世の中の関心が高まって来ておりますが、さい帯血は、「移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律」及び「再生医療等安全性確保法」の規制を受けております。当社以外の事業者がこれらの関連する法令に違反し、当該違反の事実がマスメディア等に取り上げられた場合、また、SNS等でネガティブな情報が掲載された場合、当社も風評被害を受ける可能性があります。当社は、風評被害を受ける可能性のある事象が発生した場合に備え、速やかに対応策を検討できるよう、情報収集に努めております。また、風評被害を受ける可能性のある事象が発生した場合には、プレスリリース及び適時情報開示等により、発生した事実と当社との関係を公表することで、風評被害等を最小限に低減するよう対処して参ります。しかしながら、このような対処・対応策にも関わらず、風評被害が発生・拡散した場合、当社の事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 少子化に関して
当社の主事業である「細胞バンク事業」においては、現在、出産時に採取できる「さい帯血保管」を行っておりますが、2024年に生まれた子どもの数(出生数)は68万6061人と70万人を下回ったことが厚生労働省人口動態統計で公表されています。また、国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」(平成29年推計)によると、我が国の出生数は今後も減少を続けると推計されています。我が国の出生数と当社のさい帯血の保管数は必ずしも比例しませんが、出生数の想定を上回る減少が将来の当社の事業や業績に影響を与える可能性があります。
(6) 品質管理に関して
当社は、グローバル品質規格であるAABBやISO9001といった第三者の認証機関より査察を受け、品質や設備運用の維持向上に努めております。しかしながら、細胞の分離・処理作業に必要な試薬や当社の心臓部分ともいえる長期保管用タンクの冷却用液体窒素の供給が滞ったり、必要な設備が正常に稼動しないなど細胞の輸送、分離、保管の品質維持に支障を来した場合には、当社の事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。当社は、当該リスクが顕在化する可能性は低く、発生時期は中長期的な将来と予測しております。仮に顕在化した場合、経営成績及び財務状態に重大な影響度を及ぼし、事業継続が困難になる可能性があります。そこで対応策として、2021年3月に新たな細胞処理センターを横浜市に建設し、東京と横浜の2施設あることで、万が一どちらかに支障が生じても対応できます。またグローバル品質規格であるAABBやISO9001といった第三者の認証機関より査察を受け、品質や設備運用の維持向上に努めております。
(7) 個人情報の漏洩に関して
当社は、さい帯血の保管に際して秘匿性の高い個人情報を取得しているため、日本産業規格「JIS Q 15001個人情報保護マネジメントシステム-要求事項」の中でもより厳格な、保健医療福祉分野のプライバシーマーク(MEDIS)制度に基づき、入手した個人情報の管理に努めておりますが、何らかの理由で個人情報の漏洩や不正使用等が発生した場合、社会的信頼の低下や賠償金の支払い等により、当社の事業や業績に影響を及ぼし、事業の継続が困難となる可能性があります。
(8) 自然災害等、不測の事態等に関するリスクについて
当社は顧客より受託を受け、分離した幹細胞を細胞保管センターで保管しております。同センターは、新耐震基準に基づいた設計で耐震性を有しており、先の東日本大震災においても保管設備の被害はありませんでした。また、当社は、長期間の液体窒素の供給停止や電気の供給停止に備え、液体窒素製造プラントを複数持つ大手ガス会社2社との提携や発電機の配置によりリスク低減に努めております。なお、液体窒素及び電気の供給が維持できれば、保管された幹細胞を超低温に保ち、品質を維持することが可能と考えております。しかしながら、想定を超える大規模な自然災害や事故が発生し、当社の保管業務・細胞処理業務に支障が生じた場合、その他不測の事態が発生した場合には、当社の事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 人為的なミスによるリスクについて
当社の主事業である「細胞バンク事業」は、細胞の輸送、分離、保管作業等において手作業によるものが多く、人為的なミスを防ぐ為、ISOやAABB、Pマーク等の外部認証制度を積極的に取り入れ、チェック体制の整備に取り組んでおりますが、何らかの人為的なミスにより、当社の事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 特定人物への依存
当社の代表取締役である清水崇文は、医療関連事業全般に関する豊富な知識と経験、ネットワークを有しており、経営方針や事業戦略の決定等、事業継続の上で重要な役割を果たしております。当社では、人材の確保・育成を進め、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの事情により、同氏が当社から離職した場合、または十分な業務執行が困難となった場合には、当社の事業や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(11) 親会社との関係について
① 資本的関係について
当社は、㈱日本トリム(東証プライム上場)の企業グループに属しており、同社は当社の議決権の70.5%を保有する親会社であります。当社は親会社への事前承認事項はなく、独自に経営方針・政策決定及び事業展開についての意思決定を行っておりますが、同社は、当社の筆頭株主として基本事項に関する決定権又は拒否権を保有しているため、当社の意思決定に対して同社が影響を与える可能性があります。
② ㈱日本トリム及びそのグループ会社との取引関係について
当社は、㈱日本トリム及びそのグループ会社と取引を行っており、当事業年度における主な取引は、次のとおりとなっております。
・ 機器購入について
当社は、㈱日本トリムの子会社であり研究用機器の製造販売を主な事業内容とする、ストレックス㈱より検体を緩慢凍結する機器の購入や機器のメンテナンス作業の委託をしておりますが、取引に当たっては他のメーカーと性能、価格優位性を慎重に考慮し取引を行っております。
なお、当事業年度における取引金額は、2,474千円となっております。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当期においては、新サービス(保管)プランの導入や再生医療分野の研究推進、国内・海外での事業基盤整備など、将来を見据えた多面的な取り組みを積極的に推進いたしました。
2024年11月より導入した新プラン「HOPECELL」では、さい帯・さい帯血の両方を採取することで出産時に採取できる貴重な細胞を確実に保管いただけるようになりました。この新プランでは月額2,980円(税込)の分割支払いを設定したことで、従来のプランと比較して平均成約率が約10%、また平均単価は約30%アップしております。
成長因子やエクソソーム等を含む、さい帯由来「ファミリー上清」製造サービスについては、申込者数が着実に増加し、実際に投与を受けるご家族も増加しています。本サービスも、再生医療への期待に応えるものとして、関心が高まってきております。
また、国内における細胞バンク事業の拡大に伴い、2025年5月に新たな細胞保管センター(第3CCC)を開設しました。本施設では、最新の保管機器を導入すると共にこれまでの運用知見を活かし、より高度で効率的な液体窒素供給インフラを構築しております。これにより当社の総保管キャパシティは約20万検体に拡大いたしました。さらに、当期においては、将来の生産及び保管能力の拡充のため神奈川県横浜市に事業用地を取得し、細胞処理センター及び細胞保管センターを建設する計画を進めております。
海外展開では、経済成長が見込まれる東南アジア(SEA)市場への進出を目指し、2024年11月にシンガポールへ現地法人「STEMCELL INNOVATIONS PTE. LTD.」を設立いたしました。年間約1,000万人の出生数(日本は約72万人)があり、細胞バンク事業が浸透しつつある同地域において、来期(2026年3月期)中の事業開始を目指し、準備を進めています。
再生医療分野の臨床研究につきましては、大阪公立大学大学院医学研究科発達小児医学教室との「自閉症スペクトラム障害(ASD)に対する自家さい帯血有核細胞を用いた治療法の開発」の臨床研究が始まりました。ASDは100人に1人の割合で診断されると言われており、当臨床研究においても被験者募集開始と同時に多くの参加希望があり、すでに第一次の投与枠は締め切りとなっております。また、高知大学における、さい帯血を用いた脳性麻痺の臨床研究では、これまでに投与を受けた患者において運動能力の改善などの効果が確認されています。ある症例では、さい帯血の投与後に転倒の回数が減少、両手でおもちゃを掴めるようになるなどの変化が見られました。また他の症例でも、運動機能だけでなく発達状態や知的能力の改善にも寄与する可能性が示されています。現在高知大学ではさらに多くの症例を対象とした臨床研究を計画しており、さい帯血を用いた再生医療の可能性が広がることが期待されています。
当社では、関連する事業領域において将来性のある分野への投資活動も積極的に推進しており、これまでに再生医療・妊娠・出産関連を中心とした企業6社に投資を行い、当第1四半期においては2023年6月に上場した投資先企業の株式売却により、特別利益136,939千円を計上しました。また2025年2月には新たに、世界初、家庭用妊婦向け超音波エコー「ポケマム」のサブスク事業を展開する株式会社スマートエコーへの投資を実行いたしました。
その他、株主還元の充実及び資本効率の向上を目的に自己株式を取得(2024年12月18日~2025年11月30日)しております。また、2025年2月には、市場流動性の向上を目的に、親会社である株式会社日本トリムによる当社株式の立会外分売(約2.05%)を実施いたしました。
これらの活動の結果、当事業年度における売上高は2,679,175千円(前年同期比8.0%増)、営業利益は418,509千円(前年同期比1.1%増)、経常利益428,773千円(前年同期比2.8%増)、当期純利益は385,796千円(前年同期比24.1%増)と、全ての項目で過去最高を更新しておりますが、新プラン「HOPECELL」の立ち上がりに時間を要したことなどが影響し、通期業績予想に対する実績値は下回る結果となりました。来期においては、同プランの運用体制の強化やマーケティング戦略の見直しを通じて、業績向上を実現してまいります。
総資産は7,500,939千円となり、前事業年度末に比べ957,864千円(同14.6%)増加いたしました。流動資産は5,172,467千円となり、前事業年度末に比べ657,427千円増加いたしました。これは主に、長期預金からの振替え等により、現金及び預金が355,305千円増加したこと及び売上高の増加に伴い売掛金が252,367千円増加したことによるものであります。固定資産は2,328,471千円となり、前事業年度末に比べ300,436千円増加いたしました。これは主に長期預金を現金及び預金へ振替えたことにより500,000千円減少した一方、細胞保管設備の新設により建物が100,927千円、新たな細胞処理・細胞保管センター用の土地の新規取得により土地が400,930千円、新基幹システムの開発によりソフトウエア仮勘定が81,493千円、投資有価証券が新規取得等により134,958千円増加したことによるものであります。
負債は4,873,089千円となり、前事業年度末に比べ1,022,629千円(同26.6%)増加いたしました。流動負債は4,318,050千円となり、前事業年度末に比べ558,028千円増加いたしました。これは主に、前受金が351,966千円、細胞保管設備の新設等により未払金が107,052千円増加したことによるものであります。固定負債は555,039千円となり、前事業年度末に比べ464,601千円増加いたしました。これは主に、新規借入により長期借入金が437,589千円増加したことによるものであります。
純資産は、2,627,849千円と前事業年度末と比べ64,765千円(同2.4%)減少しております。これは、当期純利益の計上385,796千円があった一方、配当による利益剰余金の減少256,163千円、自己株式の新規取得94,038千円、その他有価証券評価差額金の減少100,360千円があったことによるものであります。
また、当社は、「細胞バンク事業」の単一セグメントのため、セグメントごとの記載を省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末と比べ355,305千円増加し、3,200,846千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は、467,685千円(前事業年度は334,625千円)となりました。これは主に、税引前当期純利益を565,712千円計上したこと及び保管検体数の増加に伴い前受金が351,966千円増加した一方、売上債権が252,367千円増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、259,084千円(前事業年度は811,773千円)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入500,000千円があった一方、投資有価証券の取得による支出330,002千円、有形固定資産の取得による支出477,795千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果得られた資金は、146,704千円(前事業年度は1,333千円の使用)となりました。これは、配当金の支払額255,832千円、自己株式の取得による支出94,038千円があった一方、長期借入れによる収入510,000千円があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当社は、生産活動を行っておりませんので該当事項はありません。
b 受注実績
当社は、受注生産を行っておりませんので該当事項はありません。
c 販売実績
当事業年度の販売実績は次のとおりであります。なお、当社は「細胞バンク事業」の単一セグメントであります。
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10以上の相手先がないため記載を省略しております。
2.販売実績の3つの構成の「技術料」、「保管料」、「その他」別の売上は次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項については、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。財務諸表の作成にあたっては、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、これらについては、過去の実績や現在の状況等を勘案し、合理的と考えられる見積り及び判断を行っております。ただし、これらには見積り特有の不確実性が伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、当社が財務諸表を作成するにあたり採用した重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。
② 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の目標とする経営指標は、年間保管(売上)検体数と営業利益率であります。
経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は、前事業年度に比べ197,981千円増加の2,679,175千円(前事業年度比8.0%増)となりました。これは主に、当社の主要なマーケティングチャネルである、医療機関におけるスピーチやPR等のリアルマーケティングと、オンライン広告やSNS等のデジタルマーケティングとの相乗効果に加え、2024年11月より導入した新プラン「HOPECELL」が、従来のプランと比較して平均成約率で約10%、平均単価で約30%アップしたことによるものであります。また、成長因子やエクソソーム等を含む、さい帯由来「ファミリー上清」製造サービスについては申込者数が着実に増加し、本サービスも再生医療への期待に応えるものとして関心が高まってきております。この結果、今期の売上検体数実績は、さい帯血8,464検体、さい帯4,745検体となりました。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度の売上原価は、前事業年度に比べ81,773千円増加の987,085千円(同9.0%増)となりました。これは主に、さい帯血の分離処理検体数が増加したことによるものであります。この結果、当事業年度の売上総利益は、前事業年度に比べ116,208千円増加の1,692,090千円(同7.4%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ111,458千円増加の1,273,581千円(同9.6%増)となりました。これは主に、正社員の新規採用の増加等により人件費が56,852千円、オンライン広告の増加等により広告宣伝費が24,364千円、取引量増加等により支払手数料が15,926千円増加したことによるものであります。この結果、当事業年度の営業利益は、前事業年度に比べ4,749千円増加の418,509千円(同1.1%増)となりました。
(営業利益率)
営業利益率は前事業年度と比べ1.1ポイント減少し15.6%となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当事業年度の営業外収益は、前事業年度に比べ5,347千円増加の13,502千円となりました。これは主に、投資有価証券の取得により受取利息が6,529千円増加したこと及び協賛金収入2,868千円が発生したことによるものであります。
また、当事業年度の営業外費用は、前事業年度に比べ1,405千円減少となりました。これは前事業年度の解決金2,117千円及び業務委託費2,526千円が発生しなかった一方、当事業年度において支払利息1,202千円、雑損失1,200千円が発生したことによるものであります。
この結果、経常利益は、前事業年度に比べ11,501千円増加の428,773千円(同2.8%増)となりました。
(特別利益、特別損失、当期純利益)
当事業年度の特別利益は、投資有価証券売却益の計上により136,939千円となりました。
当事業年度の特別損失は、固定資産除却損の計上により0千円となりました。また、法人税等を179,916千円計上した結果、当期純利益は385,796千円(同24.1%増)となりました。
キャッシュ・フローの分析
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、営業活動により得られた資金を財源として運営しており、外部からの資金調達はありません。
また、主な運転資金需要は、さい帯血の分離等に使用する材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用の支払いであり、主な設備投資需要は細胞処理及び細胞保管に係る設備投資資金であります。
財政状態の分析
当事業年度末の総資産は前事業年度末に比べ957,864千円増加の7,500,939千円(前事業年度末比14.6%増)、負債は前事業年度末に比べ1,022,629千円増加の4,873,089千円(同26.6%増)、純資産は前事業年度末に比べ64,765千円減少の2,627,849千円(同2.4%減)となりました。
主な増減要因は、次のとおりであります。
(流動資産)
当事業年度末における流動資産は、前事業年度末に比べ657,427千円増加の5,172,467千円(同14.6%増)となりました。これは主に、長期預金からの振替え等により、現金及び預金が355,305千円増加したこと及び売上高の増加に伴い売掛金が252,367千円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産は、前事業年度末に比べ300,436千円増加の2,328,471千円(同14.8%増)となりました。これは主に長期預金を現金及び預金へ振替えたことにより500,000千円減少した一方、細胞保管設備の新設により建物が100,927千円、新たな細胞処理・細胞保管センター用の土地の新規取得により土地が400,930千円、新基幹システムの開発によりソフトウエア仮勘定が81,493千円、投資有価証券が新規取得等により134,958千円増加したことによるものであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債は、前事業年度末に比べ558,028千円増加の4,318,050千円(同14.8%増)となりました。これは主に、前受金が351,966千円、細胞保管設備の新設等により未払金が107,052千円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債は、前事業年度末に比べ464,601千円増加の555,039千円となりました。これは主に、新規借入により長期借入金が437,589千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末に比べ64,765千円減少の2,627,849千円(同2.4%減)となりました。これは、配当による利益剰余金の減少256,163千円、自己株式の新規取得94,038千円、その他有価証券評価差額金の減少100,360千円があった一方、当期純利益の計上385,796千円があったことによるものであります。
その結果、当事業年度末における当社の経営指標である自己資本比率は、前事業年度末に比べて6.1ポイント減少し、35.03%となりました。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」をご参照下さい。
④経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
5 【重要な契約等】
該当事項はありません。
6 【研究開発活動】
当社の研究開発活動における当事業年度の研究開発費は、18,538千円となっております。主な内訳は、大阪大学との運動器スポーツバイオメカニクス学共同研究5,454千円、東京大学医科学研究所とのさい帯間葉系細胞に関する共同研究、東京大学医科学研究所及び東京大学医学部附属病院との小児形態異常等の先天性疾患に対する「さい帯」を用いた治療法の開発等3,621千円、大阪公立大学医学部附属病院とのさい帯血及びさい帯由来間葉系細胞治療に関する研究等8,996千円であります。
なお、当社は「細胞バンク事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当事業年度の設備投資については、さい帯血の分離・保管能力の拡大を目的とした設備投資を継続的に実施しております。なお、有形固定資産の他、無形固定資産への投資を含めて記載しております。
当事業年度の設備投資の総額は700,438千円であり、その主なものは、細胞保管センターの増設による建物の増加(78,683千円)、検体保管器の新規購入(73,286千円)、新たな細胞処理・細胞保管センター用の土地の取得(400,930千円)及び基幹システムの開発(81,493千円)となっております。
なお、設備投資の総額には、資産除去債務に対応する除去費用の資産計上額は含まれておりません。
また、当社は細胞バンク事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。
2 【主要な設備の状況】
(注) 1. 帳簿価額には、ソフトウエア仮勘定及び未稼働の土地は、含んでおりません。
2.現在休止中の主要な設備はありません。
3.各事業所の建物を賃借しております。年間賃借料は100,699千円であります。
4.当社は「細胞バンク事業」の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
5.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。
6.上記金額には、資産除去債務に対応する除去費用の資産計上額は含まれておりません。
3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等
(注)1.上記の金額に消費税等は含まれておりません。
2.完成後の増加能力については計数的把握が困難であるため、記載を省略しております。
3.当社は「細胞バンク事業」の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
(2) 重要な設備の除却等
該当事項はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 1.2021年6月24日を払込期日とする公募増資(ブックビルディング方式による募集)による普通株式256,200株(発行価格2,800円、引受価額2,576円、資本組入額1,288円)発行により、資本金及び資本準備金がそれぞれ329,985千円増加しております。
2.株式分割(1:2)によるものであります。
(5) 【所有者別状況】
(注) 自己株式 75,112株は「個人その他」に751単元及び「単元未満株式の状況」に12株を含めて記載しております。
(6) 【大株主の状況】
2025年3月31日現在
(注)1 上記の所有株式数のうち、信託業務に係る株式数は、次のとおりであります。
2 上記のほか、自己株式が75,112株あります。
3 前事業年度末現在主要株主であった株式会社トリムメディカルホールディングスは、
2025年2月1日付で株式会社日本トリムに吸収合併されております。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
(注)「単元未満株式」の「株式数」の欄には、当社所有の自己株式 12株が含まれております。
② 【自己株式等】
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
(注)当期間における取得自己株式には、2025年6月1日からこの有価証券報告書提出日までに取得した自己株式は含
まれておりません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注)1.当事業年度における取得自己株式は、単元未満株式の買取によるものです。
2.当期間における取得自己株式には、2025年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買
取による株式は含まれておりません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注) 当期間における保有自己株式数には、2025年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。
3 【配当政策】
当社は、設立25周年記念配当を除き、第26期事業年度まで事業規模の拡大及び経営基盤の強化を図る目的から、内部留保の充実を優先し配当を行っておりません。しかしながら、当社は株主に対する利益還元として配当を行うことも経営の重要課題の一つと位置付けており、今後につきましては、事業基盤の安定化及び財政状態、経営成績を勘案しながら配当を実施していく方針であります。内部留保資金につきましては、事業基盤の安定化及び事業拡大のための投資等に充当する予定であります。
なお、剰余金の配当を行う場合は、年1回の期末配当を基本的な方針としておりますが、このほか基準日を定めて剰余金の配当をすることができる旨を定款に定めております。期末配当の決定機関は、株主総会であります。また、当社は「取締役会の決議により、毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる」旨を定款に定めております。
(注) 基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方は、以下のとおりであります。
当社の「細胞バンク事業」はその性質上、一般社会、医療界よりの「持続的な信頼を得る事」が最も重要であり、そのためには、企業運営においても高い倫理観が求められます。
さらに、株主の権利を重視し、持続的に企業価値の最大化を目指すと同時に、健全かつ透明性の高い組織運営を維持していくことが重要であると認識しております。
その前提のもとで、コーポレート・ガバナンスの充実を重要な経営課題と認識し、経営管理体制の強化に努めております。
(親会社からの独立性の確保について)
当社の親会社である株式会社日本トリムは、本書提出日現在当社の議決権の70.53%を有する支配株主であります。当社は、当社自らが上場会社となることでグローバルスタンダードに準拠した透明性のある経営システムを構築することを目指しております。
以上により、一般株主の保護を果たしながら、グループ経営を効率的に行い、企業価値を高める体制として、当社は、現在の体制が適切であると考えております。
② 企業統治に関する事項
(企業統治の体制の概要とその体制を採用する理由)
当社における、企業統治の体制は、株主総会、取締役会、監査役会、経営会議、倫理委員会、営業エリア長会議、内部監査担当者といった機関等を有機的かつ適切に機能させ、企業として会社法をはじめとした各種関連法令に則り適法に運営を行って参ります。また、コンプライアンスや重要な法令判断については、顧問弁護士と連携する体制を取っております。親会社グループからの独立性を確保する観点から、親会社グループとの取引を含む関連当事者取引を実施する場合には、関連当事者取引管理規程に基づき、取締役会にて事業上の必要性、取引条件の妥当性を検証するとともに、関連当事者取引を継続する場合にも年度初めの取締役会にて検証する体制を構築することによって、経営の健全性・効率性及び透明性が確保できるものと認識しているため、現状の企業統治体制を採用しております。
当社の取締役会は取締役4名(うち社外取締役3名)で構成されており、毎月1回開催する定時取締役会に加え、必要に応じて臨時取締役会を開催しております。取締役会は、経営上の意思決定機関として、法令又は定款に定める事項の他、経営方針に関する重要事項を審議・決定するとともに、各取締役の業務執行の監督を行っております。また、取締役会の意思決定及び監督機能の強化、業務執行の迅速化や責任の明確化を図り、コーポレート・ガバナンス体制の強化を目的に、執行役員制度を導入しております。取締役会により選任された執行役員は、取締役会にて決定された経営方針に従って、当社業務を執行いたします。
当社の監査役会は、常勤監査役1名(社外監査役)及び非常勤監査役2名(社外監査役)で構成されております。毎月開催される定時監査役会に加え、必要に応じて臨時監査役会を開催しております。常勤監査役は取締役会その他重要な会議に出席するほか、監査計画に基づき重要な書類の閲覧、役職員への質問等を通じて、経営全般に関して幅広く監査を行っております。また、内部監査担当者及び会計監査人と連携して適正な監査の実施に努めております。
当社は、有限責任 あずさ監査法人と監査契約を締結しており、独立の立場から会計監査を受けております。
当社は、執行役員制度を導入しております。執行役員制度導入の目的は、経営の意思決定・監督機能と業務執行機能との分離により経営効率化を推進し、権限を移譲することで業務執行上の意思決定の迅速化及び業務執行の効率化を図ることにあります。執行役員の業務執行の相互調整は、取締役会を補佐する協議機関であります経営会議が行っております。経営会議へは、代表取締役、執行役員(各部門長)、部長が出席し、原則月2回以上開催しております。経営会議では、当社の組織、運営、その他経営に関する重要な事項の審議を行い、取締役会への付議議案についての意思決定プロセスの明確化及び透明性の確保を図っております。また、必要に応じて監査役からの意見聴取を行っております。
当社は、代表取締役の命を受けた内部監査担当者による定期的な内部監査を実施しており、当該結果について、代表取締役に報告され、後日、改善状況の確認を行っております。当社は、独立した内部監査部門を設置しております。内部監査担当者は監査役及び会計監査人と定期的に内部監査の実施状況や監査上の問題点、課題等について情報交換及び意見交換を実施し、三者間の連携を図っております。
当社は、細胞バンク事業及び細胞治療研究に関連する倫理的諸事項について審議する倫理委員会を設置しており、年1回の定例会議に加え、必要に応じて臨時委員会を開催しております。倫理委員会は、会社における関連法規順守及び生命倫理基準等に適合した運営を確保することを目的として、会社委員及び外部委員による7名以内で構成され、審議を行っております。
当社の営業エリア長会議は、各営業拠点のエリア長により構成され、目標の共有や営業活動の改善、営業の進捗状況についての情報共有を目的として、毎月1回開催しております。
当社は、倫理委員会の適切な運営、企業倫理の醸成と法令順守、経営の意思決定における過程においての適切な助言と指導を目的に、医療分野に精通している医師やバイオ産業に精通している人物と顧問契約を締結しております。なお、顧問の選解任については取締役会にて決議しております。
当社の取締役会及び監査役会、経営会議等は、以下のメンバーで構成されております。(◎は議長を表す。)
※オブザーバーとして出席しております。
③ 取締役会の活動状況
当事業年度において当社は定時取締役会を毎月1回開催しており、必要に応じて臨時取締役を開催しております。
(取締役の主な活動状況)
代表取締役 清水崇文は、当事業年度開催の取締役会25回全てに出席しております。
社外取締役 山田智男は、当事業年度開催の取締役会25回全てに出席しております。
社外取締役 安藤公秀は、当事業年度開催の取締役会25回全てに出席しております。
社外取締役 大久保由美は、当事業年度開催の取締役会25回全てに出席しております。
取締役会における具体的な検討内容としては、検体保管率向上のための施策や業績・企業価値向上のための取組等の経営方針に関する重要事項を審議・決定するとともに、各取締役の業務執行の監督を行っております。
当社の企業統治の体制の模式図は以下のとおりであります。

(企業統治に関するその他の事項)
a.内部統制システム
当社の内部統制システムは、業務の適正性を確保するための体制として、「内部統制システムの整備に関する基本方針」を定める決議を行っており、現在その基本方針に基づき内部統制システムの運用を行っております。その概要は次の通りであります。
〔内部統制システム整備の状況〕
1.取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(a)取締役会規程をはじめ社内諸規程の制定、適正な運用とともに必要に応じ発展的に改正等を行う。
(b)コンプライアンス管理規程を制定し、教育研修等の場を設けるなど、その修得を図るものとする。
(c)内部監査規程に基づき内部監査を実施する。内部監査担当者及び代表取締役は必要に応じて、会計監査人及び監査役会と連携し、情報交換等を行い、効率的な内部監査を実施する。
(d)取締役及び使用人が法令もしくは定款に抵触する行為が認められたとき、それを告発しても、当該告発者が不利益な扱いを受けない旨の、「社内通報制度」を制定する。
2.取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
当社は、職務執行にかかわる文書(電磁的記録を含む)の保存及び管理の取扱いについては、「文書管理規程」に基づき必要に応じて適時見直し整備、作成、保管及び廃棄等の取扱いを明確にするとともに、次のように定めております。
(a)取締役会議事録、株主総会議事録、社内規程、各種契約書などの重要文書は、電子媒体によるバックアップを併用し適切に保存管理する。
(b)文書管理所管部署は管理本部であるが、取締役及び監査役の閲覧請求に対して常に閲覧に供するものとする。
3.損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社は、経済活動におけるあらゆる損失の危険(リスク)を総合的かつ適切に認識し対応するため、リスク管理規程を制定し、多様なリスクを未然に防止するとともに、危機発生時にはそのリスクを極小化する管理体制を整備するものとしております。リスク管理部門としては、管理本部が統括し、担当執行役員がそれを管掌することとしております。
4.取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
取締役の効率的な職務執行体制を確保するために次のように定めております。
(a)定例取締役会を毎月一回開催するほか、機動的な意思決定を行うため、臨時取締役会を開催するものとし、適切な職務執行体制を確保する。
(b)取締役会の決定に基づく職務執行を効率的に行うため、当社社内規程に基づく権限の委譲を行い、各レベルの責任者が意思決定ルールに則り業務を分担する。
(c)業務の効率化に必要となる情報インフラの整備・構築を図る。
5.当社における業務の適正を確保するための体制
当社は、上記に掲げた内部統制システムを整備しておりますが、その基本方針に基づき以下の具体的な取り組みを行っております。
(a)内部監査による業務監査により、会社全般にわたる業務の適正性を確保し、公正で効率的な遂行を図ることを目的とし、その結果を代表取締役社長に報告する。
(b)管理担当執行役員は、効率的経営を促進するために、人材、資金及び情報等の統制環境を整備する。
(c)財務報告に係る内部統制の評価の基本方針に基づき、決算財務プロセス、重要性の大きいプロセスを整備する。
6.監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項その使
用人の取締役からの独立性に関する事項
監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合、取締役会は監査役と協議の上、使用人を指名し、指名された使用人は補助者としてその職務に専念する。
(a)監査役の職務を補助すべき使用人は必要に応じてその人員を確保する。
(b)監査役が指定する補助期間中での指揮権は監査役に委譲されたものとし、取締役及び他の者の指揮命令は受けないものとする。
(c)当該使用人の人事異動及び人事考課については、監査役の同意を得るものとする。
7.取締役及び使用人が監査役に報告するための体制その他の監査役への報告に関する体制
取締役又は使用人は、法定の事項に加え、当社に重大な影響を及ぼす恐れのある事項、内部監査の実施状況、内部通報の事実を、速やかに監査役に報告する体制を整備する。
(a)監査役は取締役会のほか重要な会議に出席し、取締役及び使用人から職務執行状況の報告を求めることができる。
(b)取締役及び使用人は、法令に違反する事実、会社に損害を与えるおそれのある事実を発見した場合は速やかに監査役に報告する。
(c)取締役及び使用人は、監査役から業務執行に関する事項の理由を求められた場合には、速やかに報告する。
8.その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査役会は、社外監査役を含め公正かつ透明性を担保するための体制を整備する。
(a)監査役は代表取締役との意見交換を密にし、相互の意思疎通を図る。
(b)監査役会は内部監査担当者及び管理部と定期的に意見交換を行い相互の意思疎通を図る。
(c)監査役は業務に必要と判断した場合は、会社の費用負担にて、弁護士、公認会計士、その他専門家の意見を聴取する。
9.反社会的勢力を排除するための体制
反社会的勢力との関係を根絶するため、「反社会的勢力排除規程」に従い、主管部署たる管理本部が反社会的勢力に係わる社内各部門からの対応窓口業務、その他関連する業務を統括して対応しております。
b.リスク管理体制
当社のリスク管理体制は、市場、情報セキュリティ、環境、労務等あらゆる事業運営上のリスクに加え、地震、火災等の災害に適切に対処できるよう「リスク管理規程」を制定施行しております。また、必要に応じて、弁護士、公認会計士、税理士、社会保険労務士等の外部専門家の助言を受けられる体制を整えており、リスクの未然防止と早期発見に努めております。
c.責任限定契約
当社は、会社法第427条第1項に基づき、業務執行取締役等でない取締役及び監査役との間において、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任限度額は、法令が定める額としております。なお、当該責任限定が認められるのは、当該業務執行取締役等でない取締役及び監査役が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がないときに限られます。
d.取締役の任期
当社は、取締役の任期を選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする旨を定款に定めております。
e.取締役の定数
当社は、取締役の定数を7名以内とする旨を定款に定めております。
f.取締役の選任決議
当社は、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を定款に定めております。
その他、取締役の選任決議は累積投票によらない旨も定款に定めております。
g.株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。
これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
h.取締役及び監査役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議によって、同法第423条第1項の取締役及び監査役(取締役及び監査役であった者を含む)の損害賠償責任を法令の限度において免除することができる旨を定款に定めております。当該責任免除が認められるのは、当該役員が責任の原因となった職務の遂行において善意かつ重大な過失がないときに限られます。これは、取締役及び監査役が、期待される役割を十分に発揮すること等を目的とするものであります。
i.役員等賠償責任保険契約
当社は会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、被保険者が会社の役員としての業務につき行った行為(不作為を含む。)に起因して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や争訟費用等を当該保険契約により填補することとしております。保険料は全額当社が負担しております。なお、贈収賄などの犯罪行為や意図的に違法行為を行った役員自身の損害等は補償対象外とすることにより、役員等の職務の執行の適正性が損なわれないように措置を講じております。
j.中間配当
当社は、株主への利益配分の機会を充実させるため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
k.自己株式の取得
当社は、機動的な資本政策の遂行を確保するため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会決議によって、市場取引等により自己株式を取得することができる旨を定款に定めております。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
a.2025年6月24日(有価証券報告書提出日)現在の当社の役員の状況は、以下のとおりであります。
男性5名 女性2名(役員のうち女性の比率約28%)
(注) 1.取締役 山田智男、安藤公秀、大久保由美は、社外取締役であります。
2.監査役 長江賢、藤川義人、森澤夕子は、社外監査役であります。
3.2024年6月26日開催の定時株主総会終結の時から、1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。
4.2024年6月26日開催の臨時株主総会終結の時から、4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります
5. 前任者の退任に伴う就任であるため、補欠として選任された監査役の任期は当社定款の定めにより、退任した監査役の任期の満了する時までとなります。なお、前任者の任期は、2024年6月26日開催の定時株主総会の終結の時から、4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。
6.当社は、法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠監査役1名を選任しております。補欠監査役の略歴は次のとおりであります。
b.2025年6月25日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役4名選任の件」及び「補欠監査役1名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、当社の役員の状況は以下とおりとなる予定です。なお、役員の役職等につきましては、当該定時株主総会の直後に開催が予定される取締役会の決議事項の内容(役職等)を含めて記載しております。
男性5名 女性2名(役員のうち女性の比率約28%)
(注) 1.取締役 山田智男、安藤公秀、大久保由美は、社外取締役であります。
2.監査役 長江賢、藤川義人、森澤夕子は、社外監査役であります。
3.2025年6月25日開催の定時株主総会終結の時から、1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。
4.2024年6月26日開催の臨時株主総会終結の時から、4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。
5. 前任者の退任に伴う就任であるため、補欠として選任された監査役の任期は当社定款の定めにより、退任した監査役の任期の満了する時までとなります。なお、前任者の任期は、2024年6月26日開催の定時株主総会の終結の時から、4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。
6.当社は、法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠監査役1名を選任しております。補欠監査役の略歴は次のとおりであります。
② 社外役員の状況
当社は、上場子会社における実質的なガバナンスの仕組みを構築するため、取締役会における社外取締役の比率を1/3以上とすることを基本としております。なお、当社は、2025年6月25日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役4名の選任の件」及び「補欠監査役1名の選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、社外取締役が3名、社外監査役が3名となります。
社外取締役山田智男は、大手商社における豊富な経験と幅広い見識を活かした助言・提言に加え、独立した立場から当社経営に関わる重要な事項について意思決定を行うとともに業務執行の監督を頂けるものと判断し、選任しております。同氏は、当社の株式400株を所有しておりますが、当社と同氏の間にそれ以外の人的関係、資本的関係、取引関係及びその他の利害関係はありません。
社外取締役安藤公秀は、大手商社における海外での豊富な経験と幅広い見識を活かした助言・提言に加え、独立した立場から当社経営に関わる重要な事項について意思決定を行うとともに業務執行の監督を頂けるものと判断し、選任しております。また、当社の株式4,000株を所有しておりますが、当社と同氏の間にはそれ以外の人的関係、資本的関係、取引関係及びその他の利害関係はありません。
社外取締役大久保由美は、弁護士として幅広い見識を有しており、法律専門家として独立性をもって客観的な立場からの助言・提言に加え、女性ならではの視点から当社経営に関わる重要な事項について意思決定を行うとともに業務執行の監督をいただけるものと判断し、選任しております。当社と同氏の間にはそれ以外の人的関係、資本的関係、取引関係及びその他の利害関係はありません。
社外監査役長江賢は、米国公認会計士としての知見を有しており、財務会計面を中心とした客観的、中立的な立場から適切な監査・助言・提言を頂けるものと判断し、選任しております。当社と同氏の間に人的関係、資本的関係、取引関係及びその他の利害関係はありません。
社外監査役藤川義人は、弁護士としての知見を有しており、法律面を中心とした客観的、中立的な立場から適切な監査・助言・提言を頂けるものと判断し、選任しております。当社と同氏の間に人的関係、資本的関係、取引関係及びその他の利害関係はありません。
社外監査役森澤夕子は、高い見識を持ち、特に多様性や女性の活躍促進等における知見から助言いただけるものと判断し、選任しております。同氏は当社の親会社である株式会社日本トリムの取締役の三親等以内親族でありますが、当社と同氏の間に人的関係、資本的関係、取引関係及びその他の利害関係はありません。
当社は社外取締役及び社外監査役を選任するための独立性に関する基準または方針は特段定めておりませんが、選任にあたっては、東京証券取引所が定める独立役員の独立性に関する判断基準を参考に選任しております。なお、社外取締役2名及び社外監査役1名は、独立役員として、東京証券取引所に届け出ております。
③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部
統制部門との関係
社外取締役は、取締役会を通じ、内部監査及び会計監査の状況を把握し、必要に応じて意見交換を行うなど相互連携を図っております。また、内部監査担当者、社外監査役及び会計監査人は、三様監査会議にて情報の共有を行い、監査上の問題点の有無や課題等について、随時意見交換を行っております。
内部監査及び監査役監査は、取締役会及び経営会議、営業エリア長会議など各種会議への出席を通じ、内部統制部門から必要な情報を取得して監査を行っております。
(3) 【監査の状況】
① 監査役監査の状況
a.組織・人員
当社における監査役監査は、 常勤監査役1名(社外監査役)、非常勤監査役2名(社外監査役)で構成されております。 各監査役は、定められた業務分担に基づき監査を行い、原則として月1回開催されている監査役会において、情報共有を図っております。監査役監査は、監査計画に基づき、取締役会への出席、実地監査、取締役又は使用人への意見聴取を行っております。また、監査役は定期的に内部監査担当及び会計監査人と意見交換等を実施し、連携をとりながら効果的かつ効率的な監査を進めております。なお、社外監査役の長江賢氏は大手商社における豊富な経営経験及び幅広い知見を有しており、藤川義人氏は弁護士の勤務の実績から財務及び会計に関する相当程度の知見を有しており、森澤夕子氏は特に多様性や女性の活躍促進等における知見を有しております。
当事業年度において監査役会を12回開催しており、個々の監査役の出席状況については、次のとおりであります。
b.監査役会の活動状況
監査役会は、取締役会開催に先立ち月次に開催される他、必要に応じて臨時開催されます。当事業年度は合計12回開催し、1回当たりの所要時間は約30分でした。年間を通じ次のような決議、報告、審議・協議がなされました。監査役会における主な検討事項は、監査の方針、監査計画、職務分担、内部統制システムの整備・運用状況、会計監査人の監査の方法及び結果の相当性、常勤監査役による月次活動報告に基づく情報共有等であります。また、常勤の監査役の活動として、取締役会及びその他の重要な会議へ出席し意見を述べる他、重要な決裁書類の閲覧、役職員への質問等を通じて、取締役の業務執行状況を監査しております。
② 内部監査の状況
当社は、独立した内部監査部門を設けております。内部監査担当者は、年度内部監査計画に基づき監査を実施し、監査結果については、内部監査担当者が内部監査報告書を作成し、代表取締役及び被監査部門の責任者に提出しております。監査指摘事項については、被監査部門責任者に状況報告と改善指示書を明示し、被監査部門からの改善報告書の提出と代表取締役への報告を行っております。また、内部監査担当者は、必要に応じて監査役及び会計監査人と連携し、監査に必要な情報の共有を図っており、適時に取締役会並びに監査役会にも情報の共有を図っております。
当社は、企業統治体制の確立に向けて、いわゆる三様監査(監査役監査、内部監査及び会計監査)それぞれの監査の実効性を高め、総合的な監査の品質の向上を図るため、相互に連携強化に努めております。原則四半期ごとに三様監査会議を開催し、各監査間の報告、情報の共有化、意見交換など緊密な相互連携を実施しております。
③ 会計監査の状況
a.監査法人の名称
有限責任 あずさ監査法人
b.継続監査期間
2018年3月期より8年間
c.業務を執行した公認会計士
西野 裕久、鈴木 慧史
d.公認会計士の氏名等監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士8名、その他10名であります。
e.監査法人の選定方針と理由
当社の監査役会が有限責任 あずさ監査法人を会計監査人として選定した理由は、会計監査人に必要とされる 専門性、独立性及び品質管理体制等を総合的に勘案した結果、当社の会計監査人として適任であると判断したためであります。 当社の監査役会は、会計監査人の職務執行に支障がある場合等、その必要があると判断した場合は、監査役会の決議により会計監査人の解任又は不再任を株主総会の会議の目的とすることといたします。また、監査役会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目に該当すると認められる場合は、監査役全員の同意に基づき、会計監査人を解任いたします。この場合、監査役会が選定した監査役は、解任後最初に招集される株主総会におきまして、会計監査人を解任した旨と解任の理由を報告いたします。
f.監査役及び監査役会による監査法人の評価
当社の監査役及び監査役会は、会計監査人から監査内容、監査計画、品質管理体制等について報告を受領し、その独立性及び適正性を評価しております。なお、当社の会計監査人である有限責任 あずさ監査法人の監査体制及び独立性等について、解任または不再任に該当する事由は認められず、会計監査は適切に行われていると判断しております。
④ 監査報酬の内容等
a.監査公認会計士等に対する報酬の内容
b.監査公認会計士等と同一のネットワークに属する組織に対する報酬(aを除く)
前事業年度
該当事項はありません。
当事業年度
該当事項はありません。
c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
前事業年度の前事業年度
該当事項はありません。
当事業年度
該当事項はありません。
d.監査報酬の決定方針
当社の監査公認会計士等に対する監査報酬は、監査法人から提示を受けた監査報酬見積額に対して内容の説明を受け、監査報酬が適正か吟味し両者協議の上、監査役会の同意のもと決定しております。
e.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
取締役会が提案した会計監査人に対する報酬等について、当社の監査役会が会社法第399条第1項の同意をした理由は、取締役、社内関係部署及び会計監査人より必要な資料を入手し、報告を受けた上で会計監査人の監査計画の内容、会計監査の職務遂行状況を確認し、審議した結果、これらについて適切であると判断したためであります。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
・基本方針
当社の取締役の報酬は当社の持続的成長及び企業価値向上を実現するために機能する報酬体系とし、取締役の報酬水準は、経済・社会情勢等を踏まえたものとすることを基本方針とする。具体的には、a. 基本報酬、b.短期インセンティブ報酬としての賞与、c.中長期インセンティブ報酬としてのストック・オプションで構成する。社外取締役については、経営への監督機能を有効に機能させるため、基本報酬のみとする。なお、今後、更なる中長期の企業価値創造を引き出すため、固定報酬の割合を下げ、業績連動による報酬の新たな導入の検討を進めるものとする。
a.基本報酬
基本報酬は、月齢の固定報酬とし、役位及び担当する職務、在任年数等に応じて決定する。(退職慰労金を含む。)
b.短期インセンティブ報酬としての賞与
短期インセンティブ報酬としての賞与の額及び支給の時期については、株主総会決議に従うことを前提に、代表取締役社長が会社の業績、役位及び担当する職務等に応じて案を策定し、取締役会において決定する。
c.中長期インセンティブ報酬としてのストック・オプション
取締役に対し、中長期インセンティブ報酬としてのストック・オプションを付与する場合は、都度、その内容について取締役会で決議の上、株主総会に付議することとする。
・取締役及び監査役の報酬等についての株主総会の決議に関する事項
取締役の金銭報酬の額は、2019年6月27日開催の第20期定時株主総会において、年額100,000千円以内と決議されております。当該定時株主総会終結時点の取締役の員数は3名です。
監査役の金銭報酬の額は、2019年6月27日開催の第20期定時株主総会において、年額30,000千円以内と決議しております。当該定時株主総会終結時点の監査役の員数は3名です。
・取締役の個人別の報酬等の内容の決定に係る委任に関する事項
取締役の個人別の基本報酬としての金銭報酬については、代表取締役社長清水崇文に取締役個人別の報酬額の具体的内容を委任し、代表取締役社長において決定しております。
理由は、当社全体の業績を俯瞰しつつ各取締役の担当領域や職責の評価を行うには代表取締役社長が最も適していることによります。取締役会から委任を受けた代表取締役社長が個人別の報酬等の額を決定するに際しては、株主総会決議に従うことを前提に、報酬水準の妥当性及び業績評価の透明性を十分配慮した上で決定することとしております。
当社取締役会は取締役会個人別の報酬案が役員報酬に関する社内基準に基づいていることを事後的に確認していることから、その内容が決定方針に沿ったものであると判断しております。
② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
(注)退職慰労金には、当事業年度に計上した役員退職慰労引当金繰入額が含まれております。
③ 役員ごとの報酬等の総額等
報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載しておりません。
④ 使用人兼務役員の使用人給与のうち重要なもの
該当事項はありません。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、純投資目的である投資株式とは専ら株式の価値の変動又は、株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする場合と考えております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社における保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式は、取引先との長期的・安定的な関係の構築や、営業推進などを目的として、当社の中長期的な企業価値向上の観点から保有しているものであります。保有株式については、年度毎に株式銘柄単位で採算状況等を踏まえ保有方針の見直し、及び検証しております。 当社は、政策保有株式の議決権行使に当たっては、提案されている議案について、株主価値の毀損に繋がるものではないか等、議案の趣旨確認等、精査した上で、賛否を決定しております。
個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容につきましては、継続的に保有先企業の財政状態、経営成績の状況についてモニタリングを実施するとともに、株式の取得に際し決定の判断の根拠とした研究開発の進捗状況等を確認して、当社の中長期的な成長戦略に則った業務提携関係の構築に繋がり、かつ、企業価値の向上に資する事が期待されることについて検証を行っております。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注)「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
④ 当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの
該当事項はありません。
⑤ 当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から
純投資目的に変更したもの
該当事項はありません。
第5 【経理の状況】
1 財務諸表の作成方法について
当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、事業年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)の財務諸表について、有限責任 あずさ監査法人の監査を受けております。
3 連結財務諸表について
「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第5条第2項により、当社では、子会社の資産、売上高、損益、利益剰余金及びキャッシュ・フローその他の項目からみて、当企業集団の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する合理的な判断を誤らせない程度に重要性が乏しいものとして、連結財務諸表は作成しておりません。
4 財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組について
当社は、財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組を行っております。具体的には、会計基準等の内容を適切に把握できる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入しております。
1 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
【売上原価明細書】
(注) ※1 主な内訳は、次のとおりであります。
(原価計算の方法)
当社の原価計算は、実際原価による総合原価計算を採用しております。
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
④ 【キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(重要な会計方針)
1.有価証券の評価基準及び評価方法
(1)子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法
(2)その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は、全部純資産直入法により処理し、売却原価は、移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
2.棚卸資産の評価基準及び評価方法
通常の販売目的で保有する棚卸資産
評価基準は原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)
(1) 原材料・貯蔵品
総平均法
3.固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定率法を採用しております。ただし、2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物については、定額法を採用しております。
なお、主な耐用年数は次のとおりであります。
建物 6~18年
工具、器具及び備品 3~15年
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
なお、主な償却年数は次のとおりであります。
ソフトウエア(自社利用分) 5年(社内における利用可能期間)
(3) リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
4.引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
(2) 賞与引当金
従業員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額に基づき当事業年度負担額を計上しております。
(3)役員退職慰労引当金
役員の退職慰労金の支出に備えるため、役員退職慰労金規程に基づく期末要支給額を計上しております。
5.収益及び費用の計上基準
当社は、細胞バンク事業を営んでおり、売上高は、主に「技術料」、「保管料」から構成されております。
技術料は、細胞分離及び細胞処理の際に必要となる分離料、検査料及び登録料を技術料として分類しております。保管料は、細胞保管料を保管料として分類しております。
さい帯血の細胞分離及びさい帯の細胞処理については、顧客との契約に基づき、顧客から預かったさい帯血の細胞分離又はさい帯の細胞処理を行う義務を負っております。当該履行義務はさい帯血の細胞分離又はさい帯の細胞処理が完了した一時点で充足されるものであり、細胞分離又は細胞処理が完了した時点において収益を認識しております。
細胞保管については、顧客との契約に基づき、顧客から預かり、細胞分離又は細胞処理した細胞を契約期間にわたり保管する義務を負っております。当該履行義務は時の経過に応じて履行義務が充足されるため、契約期間にわたり按分して収益を認識しております。
取引の対価は、主に細胞分離又は細胞処理の履行義務充足後に支払いを要求しており、履行義務充足後の支払は、履行義務充足時点から概ね1か月以内に行われることから重要な金融要素は含んでおりません。なお、分割払いにより支払われる場合においても、契約単位で重要性に乏しく、金融要素の影響について約束した対価の額の調整は行っておりません。
6.キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期的な投資からなっております。
7.その他財務諸表作成のための基礎となる重要な事項
該当事項はありません。
(未適用の会計基準等)
・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号 2024年9月13日)
・「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日)
ほか、関連する企業会計基準、企業会計基準適用指針、実務対応報告及び移管指針の改正
(1) 概要
国際的な会計基準と同様に、借手のすべてのリースについて資産・負債を計上する等の取扱いを定めるもの。
(2) 適用予定日
2028年3月期の期首より適用予定であります。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
「リースに関する会計基準」等の適用による財務諸表に与える影響額については、現時点で評価中であります。
(貸借対照表関係)
1. 当座貸越契約
当社は、運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行2行と当座貸越契約を締結しております。これらの契約に基づく事業年度末の借入未実行残高は次のとおりであります。
(損益計算書関係)
※1 顧客との契約から生じる収益
売上高については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載しておりません。顧客との契約から生じる収益の金額は、財務諸表「注記事項(収益認識関係) 1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載しております。
※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額並びにおおよその割合は、次のとおりであります。
おおよその割合
※3 一般管理費に含まれる研究開発費の総額は、次のとおりであります。
(株主資本等変動計算書関係)
前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.発行済株式に関する事項
2.自己株式に関する事項
3.新株予約権等に関する事項
該当事項はありません。
4.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
該当事項はありません。
(2) 基準日が当事業年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌事業年度となるもの
該当事項はありません。
当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.発行済株式に関する事項
2.自己株式に関する事項
(注)普通株式の自己株式数の増加の内訳は、次のとおりであります。
会社法第165条第2項の規定による定款の定めに基づく自己株式の取得による増加 75,000株
単元未満株式の買取による増加 66株
3.新株予約権等に関する事項
該当事項はありません。
4.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(2) 基準日が当事業年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌事業年度となるもの
該当事項はありません。
(キャッシュ・フロー計算書関係)
※ 現金及び現金同等物の期末残高と貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係は、次のとおりであります。
(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社は、必要資金を自己資金及び借入金で賄っております。一時的な余剰資金は安全性の高い金融資産で運用しております。なお、デリバティブ取引については、現在利用しておらず、投機的な取引は行わない方針であります。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク
営業債権である売掛金は、顧客の信用リスクに晒されております。投資有価証券は、株式及び債券であり、発行体の信用リスク及び市場価格の変動リスクに晒されています。借入金は、主に設備投資に係る資金調達を目的としたものであり、償還日は決算日後、最長で10年以内であります。変動金利での借入金であるため、金利の変動リスクに晒されております。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
① 信用リスク(取引先の契約不履行等に係るリスク)の管理
当社は、債権管理規程に従い、営業債権について管理本部が顧客ごとに期日管理及び残高管理を行い、状況を随時把握することでリスクの軽減を図っております。また、長期預金については、信用力の高い金融機関とのみ取引をしております。
当期の貸借対照表日現在における最大信用リスク額は、信用リスクに晒される金融資産の貸借対照表価額により表されています。
② 市場リスク(株価及び金利等の変動リスク)の管理
当社は、投資有価証券について、定期的に時価や発行体の財務状況等を把握することでリスクの軽減を図っております。
③ 資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払いを実行できなくなるリスク)の管理
当社は、管理本部が適時に資金繰計画を作成・更新するとともに、手許流動性を維持するほか、金融機関との当座貸越契約締結などにより、流動性リスクを管理しております。
2.金融商品の時価等に関する事項
貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりであります。「現金及び預金」については、
現金であること、及び預金が短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略
しております。
前事業年度(2024年3月31日)
(*1) 売掛金に対する貸倒引当金を控除しております。
(*2) 非上場株式(貸借対照表計上額105,000千円)は、市場価格がないため、「投資有価証券」には含めて
おりません。
当事業年度(2025年3月31日)
(*1) 売掛金に対する貸倒引当金を控除しております。
(*2) 非上場株式(貸借対照表計上額135,002千円)は、市場価格がないため、「投資有価証券」には含めて
おりません。
(注)1.金銭債権の決算日後の償還予定額
前事業年度(2024年3月31日)
当事業年度(2025年3月31日)
(注)2.長期借入金の決算日後の返済予定額
前事業年度(2024年3月31日)
該当事項はありません。
当事業年度(2025年3月31日)
3.金融商品の時価の適切な区分ごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に用いたインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルの時価を分類しております。
(1) 時価で貸借対照表に計上している金融商品
前事業年度(2024年3月31日)
当事業年度(2025年3月31日)
(2)時価で貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前事業年度(2024年3月31日)
当事業年度(2025年3月31日)
(注)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
投資有価証券
上場株式は相場価格を用いて評価しております。上場株式は活発な市場で取引されているため、その時価をレベル1の時価に分類しております。
債券は取引金融機関から提示された価格等を用いて評価しております。市場での取引頻度が低く、活発な市場における相場価格とは認められないため、レベル2の時価に分類しております。
売掛金
短期間(1年以内)で決済されるものは、時価が帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額によっております。また、当事業年度末から決済日までの期間が1年を超えるものについては、債権額を決済日までの期間を加味した利率により割り引いた現在価値によっております。その時価をレベル2の時価に分類しております。
長期預金
長期預金の時価は、期間に基づく区分ごとに、その将来のキャッシュ・フローと、新規に預金を行った場合に想定される預金金利を基に、割引現在価値法により算定しており、レベル2の時価に分類しております。
長期借入金
変動金利のため短期間で市場金利を反映し、また、当社の信用状態は実行後大きく異なっていないことから、時価は帳簿価額と近似していると考えられるため、当該帳簿価額によっており、レベル2の時価に分類しております。
(有価証券関係)
1.子会社株式
前事業年度(2024年3月31日)
子会社株式(貸借対照表計上額16千円)は、市場価格がないため、記載しておりません。
当事業年度(2025年3月31日)
子会社株式(貸借対照表計上額34,477千円)は、市場価格がないため、記載しておりません。
2.その他有価証券
前事業年度(2024年3月31日)
(注)投資有価証券(貸借対照表計上額 105,000千円)は、市場価格がないため、記載しておりません。
当事業年度(2025年3月31日)
(注)投資有価証券(貸借対照表計上額135,002千円)は、市場価格がないため、記載しておりません。
3.事業年度中に売却したその他有価証券
前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(退職給付関係)
前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.採用している退職給付制度の概要
当社は、確定拠出型の制度として中小企業退職金共済制度(中退共)を採用しております。
2.確定拠出制度に係る退職給付費用の額
当社の確定拠出制度への要拠出額は、7,804千円であります。
当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.採用している退職給付制度の概要
当社は、確定拠出型の制度として確定拠出年金制度を採用しております。
2.確定拠出制度に係る退職給付費用の額
当社の確定拠出制度への要拠出額は7,888千円であります。
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
3.法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正
「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立し、2026年4月1日以後開始する事業年度より「防衛特別法人税」の課税が行われることになりました。これに伴い、2026年4月1日以後開始する事業年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債については、法定実効税率を30.62%から31.52%に変更し計算しております。この変更により、当事業年度の繰延税金資産(繰延税金負債の金額を控除した金額)が832千円、その他有価証券評価差額金が271千円それぞれ増加し、法人税等調整額が561千円減少しております。
(収益認識関係)
前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報
(単位:千円)
2.顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
「(重要な会計方針)5.収益及び費用の計上基準」に記載のとおりであります。
3.顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当事業年度末において存在する顧客との契約から翌事業年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報
(1)契約資産及び契約負債の残高等
(単位:千円)
(注)1.契約負債は主に細胞保管に関する契約に基づき顧客より受領した前受金に関連するものであります。契約負債は、収益の認識に伴い取り崩されます。
2.当事業年度に認識した収益の額のうち、期首時点の契約負債に含まれていた額は343,076千円であります。
(2)残存履行義務に配分した取引価格
細胞保管については、契約に定められた定額の保管料を請求しており、顧客に移転した保管サービスの価値に直接対応する金額で顧客から対価を受ける権利を有しており、当該請求する権利を有している金額で収益を認識していることから、実務上の便法に従い残存履行義務に配分した取引価格に関する注記を省略しております。
当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報
(単位:千円)
2.顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
「(重要な会計方針)6.収益及び費用の計上基準」に記載のとおりであります。
3.顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当事業年度末において存在する顧客との契約から翌事業年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報
(1)契約資産及び契約負債の残高等
(単位:千円)
(注)1.契約負債は主に細胞保管に関する契約に基づき顧客より受領した前受金に関連するものであります。契約負債は、収益の認識に伴い取り崩されます。
2.当事業年度に認識した収益の額のうち、期首時点の契約負債に含まれていた額は383,578千円であります。
(2)残存履行義務に配分した取引価格
細胞保管については、契約に定められた定額の保管料を請求しており、顧客に移転した保管サービスの価値に直接対応する金額で顧客から対価を受ける権利を有しており、当該請求する権利を有している金額で収益を認識していることから、実務上の便法に従い残存履行義務に配分した取引価格に関する注記を省略しております。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
当社の事業セグメントは、細胞バンク事業のみの単一セグメントであり重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。
【関連情報】
前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。
【関連当事者情報】
前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.関連当事者との取引
財務諸表提出会社と関連当事者との取引
(1) 財務諸表提出会社の役員及び主要株主(個人の場合に限る。)等
(注)取引条件及び取引条件の決定方針等
役員に対する長期貸付金について、市場金利を勘案して金利を決定しております。
また、当社株式51,400株を担保として受け入れております。なお、取引金額、期末残高には消費税等は含まれておりません。
(2) 財務諸表提出会社の親会社及び主要株主(会社等に限る。)等
重要性が乏しいため、記載を省略しております。
2.親会社又は重要な関連会社に関する注記
(1) 親会社情報
(株)日本トリム(東京証券取引所に上場)
(株)トリムメディカルホールディングス(非上場)
(2) 重要な関連会社の要約財務情報
該当事項はありません。
当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.関連当事者との取引
財務諸表提出会社と関連当事者との取引
(1) 財務諸表提出会社の役員及び主要株主(個人の場合に限る。)等
(注)取引条件及び取引条件の決定方針等
役員に対する長期貸付金について、市場金利を勘案して金利を決定しております。
また、当社株式51,400株を担保として受け入れております。なお、取引金額、期末残高には消費税等は含まれておりません。
(2) 財務諸表提出会社の親会社及び主要株主(会社等に限る。)等
重要性が乏しいため、記載を省略しております。
2.親会社又は重要な関連会社に関する注記
(1) 親会社情報
(株)日本トリム(東京証券取引所に上場)
(2) 重要な関連会社の要約財務情報
該当事項はありません。
(1株当たり情報)
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.1株当たり当期純利益金額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
⑤ 【附属明細表】
【有価証券明細表】
【株式】
【債券】
【有形固定資産等明細表】
(注) 当期増加額のうち主なものは次のとおりであります。
(単位:千円)
【社債明細表】
該当事項はありません。
【借入金等明細表】
(注)1.「平均利率」については、借入金の期末残高に対する加重平均利率を記載しております。
なお、リース債務の平均利率については、リース料総額に含まれる利息相当額を控除する前の金額でリー
ス債務を貸借対照表に計上しているため、記載しておりません。
2.長期借入金及びリース債務(1年以内に返済予定のものを除く)の決算日後の5年内における1年毎の返済
予定額は次のとおりです。
【引当金明細表】
(注)貸倒引当金の「当期減少額(その他)」欄の金額は、一般債権の貸倒実績率による洗替額及び債権回収による取崩額であります。
【資産除去債務明細表】
(2) 【主な資産及び負債の内容】
① 現金及び預金
② 売掛金
a.相手先別内訳
(注)相手先は多数の個人であり、個々の金額は僅少であるため、その具体名の記載を省略しています。
b.売掛金の発生及び回収並びに滞留状況
③ 原材料及び貯蔵品
④ 買掛金
a.相手先別内訳
⑤ 前受金
a.相手先別内訳
(注)相手先は多数の個人であり、個々の金額は僅少であるため、その具体名の記載を省略しています。
(3) 【その他】
当事業年度における半期情報等
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当社の単元未満株式を有する株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができない旨、定款に定めております。
(1)会社法第189条第2項各号に掲げる権利
(2)会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
(3)株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
(1) 有価証券報告書及びその添付書類並びに確認書
事業年度 第25期(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) 2024年6月27日関東財務局長に提出。
(2) 内部統制報告書及びその添付書類
2024年6月27日関東財務局長に提出。
(3) 半期報告書及び確認書
事業年度 第26期中(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日) 2024年11月14日関東財務局長に提出。
(4) 臨時報告書
2024年4月26日関東財務局長に提出。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12号(投資有価証券売却益の計上)に基づく臨時報告書であります。
2024年6月27日関東財務局長に提出。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会における議決権行使の結果)の規定に基づく臨時報告書であります。
2025年2月4日関東財務局長に提出。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第3号及び第4号(当社の親会社及び主要株主の異動)の規定に基づく臨時報告書であります。
(5) 自己株券買付状況報告書及びその訂正報告書
2025年1月14日、2025年2月5日、2025年3月3日、2025年4月1日、2025年5月1日、2025年6月2日関東財務局長に提出。
(6) 自己株券買付状況報告書の訂正報告書
2025年3月4日関東財務局長に提出。
上記(5)自己株券買付状況報告書(2025年3月3日提出)の訂正報告書
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。