第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1 国際会計基準(以下「IFRS」といいます。)に基づいて連結財務諸表を作成しております。
2 売上収益及び税引前利益は、継続事業の金額を表示しております。
3 第16期(2021年3月期)の株価収益率については、基本的1株当り当期損失のため記載しておりません。
4 第19期よりIAS第12号「法人所得税」(2021年5月改訂)を適用しております。これに伴い、第18期の関連する主要な経営指標等については遡及処理の内容を反映させた数値を記載しております。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものです。
2 【沿革】
3 【事業の内容】
当社グループは、当社、子会社386社及び関連会社等142社から構成されており、スペシャリティマテリアルズ、MMA&デリバティブズ、ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ、ファーマ、産業ガスの5つのセグメント及びその他の区分において、事業活動を行っております。
当連結会計年度末日において、各事業会社のセグメント毎の主要な事業及びその主要な子会社等は、次の表のとおりであります。なお、当連結会計年度の期首より、報告セグメントの区分を変更しておりますが、詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.事業セグメント (1)報告セグメントの概要」に記載のとおりです。

(注) 関連会社等には、ジョイント・ベンチャー(共同支配企業)及びジョイント・オペレーション(共同支配事業)を含んでいます。
なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当するため、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については、連結財務諸表の数値に基づいて判断することとなります。
4 【関係会社の状況】
(1) 子会社
(2) 関連会社等
(注) 1 議決権の所有割合欄の( )内は間接所有割合(内数)であります。
2 三菱ケミカル㈱、田辺三菱製薬㈱、日本酸素ホールディングス㈱、エムシー・ペット・フィルム・インドネシア社、高新PETFILM投資㈱、三菱化学聚酯膜(蘇州)有限公司、エムシーシー・グループ・ホールディングス(ユーケー)社、エムシーシー・メタクリレーツ・シンガポール・ホールディングス社、タイ・エムエムエー社、三菱化学化工原料(上海)有限公司、三菱化学高分子材料(南通)有限公司、三菱ケミカルメタクリレーツ社、三菱ケミカルメタクリレーツシンガポール社、日本ポリエチレン㈱、アルファ・テラピゥティク社、ウェルファイド・インターナショナル社、メディカゴ社、エヌエスシー(オーストラリア)社、大陽日酸(中国)投資社、ニッポン・ガシズ・インダストリアル社、ニッポン・ガシズ・ベルギー社、ニッポン・ガシズ・ユーロ・ホールディング社、ニッポン・サンソ・ベトナム社、ニッポン・サンソ・ホールディングス・シンガポール社及びマチソン・トライガス社は、特定子会社に該当しております。なお、2025年3月31日付の臨時報告書に記載のとおり、田辺三菱製薬㈱は、同社の株式等を、㈱BCJ-94に対して吸収分割により承継させることで2025年7月1日付にて特定子会社に該当しないこととなる予定です。
3 日本酸素ホールディングス㈱は、有価証券報告書を提出しております。
4 連結子会社のうち、三菱ケミカル㈱の単体の売上高は、当社の連結売上収益の10%を超えております。三菱ケミカル㈱の主要な損益情報等(日本基準)は、以下のとおりであり、会計監査人による会社法第436条第2項第1号の規定に基づく監査を受けております。
①売上高 1,290,728百万円
②経常利益 13,284百万円
③当期純損失 1,686百万円
④純資産額 598,865百万円
⑤総資産額 1,471,676百万円
5 関連会社等には、ジョイント・ベンチャー(共同支配企業)及びジョイント・オペレーション(共同支配事業)を含んでいます。
6 当社は、グループ内の資金の効率的な活用と調達コストの削減のためにキャッシュ・マネジメントシステム等によるグループファイナンスを運営しており、子会社等との間で関連する資金の貸借取引を行っております。
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2025年3月31日現在
(注) 1 特定のセグメントに区分できない基礎的試験研究活動等に係る従業員については、「全社(共通)」に含めて表示しております。
2 臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しており、派遣社員は除いております。
3 ベーシックマテリアルズ&ポリマーズセグメントにおいて、前連結会計年度末に比べ従業員数が1,080名減少しておりますが、主として、関西熱化学㈱が連結の範囲から除外されたことによるものです。
4 ファーマセグメントにおいて、前連結会計年度末に比べ従業員数が1,087名減少しておりますが、主として、田辺三菱製薬㈱における希望退職の実施によるものです。
5 全社(共通)において、前連結会計年度末に比べ従業員数が173名減少しておりますが、主として、当社グループ内の業務管理体制の変更によるものです。
(2) 提出会社の状況
2025年3月31日現在
(注) 1 すべて「全社(共通)」に属しております。
2 従業員は主に当社子会社からの出向者であり、平均勤続年数は当該会社での勤続年数を通算しております。また、従業員数には執行役員10名が含まれております。
3 臨時従業員の総数が従業員数の100分の10未満であるため、臨時従業員数の記載を省略しております。
4 前連結会計年度末に比べ従業員数が87名減少しておりますが、主として、当社グループ内の業務管理体制の変更によるものです。
5 平均年間給与(税込)は、基準外賃金及び賞与を含んでおります。
(3) 労働組合の状況
当社には労働組合はありませんが、2025年3月31日時点において、当社の直接出資子会社である三菱ケミカル㈱及び田辺三菱製薬㈱並びに日本酸素ホールディングス㈱の子会社である大陽日酸㈱等には、各社籍従業員にて、労働組合が組織されております。
その他労働組合との関係について特記すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社(%)
(注) 1 連結子会社等からの出向者で構成されており、自社籍の従業員を有していないため、該当ありません。
2 出産者(配偶者出産者)が0名の場合、「-」と表記しております。
3 適用する人事制度において性別による差異はありません。再雇用者や嘱託社員、アルバイト従業員など、職務内容や雇用形態の異なる複数の職群を含んでおりますが、給与水準が比較的に高い職群において男性比率が相対的に高いことが男女間賃金格差の要因となります。
② 連結子会社(直接出資子会社及び日本国内に所在する常用労働者301名以上の連結子会社)
イ 連結子会社におけるデータ合計(加重平均)(%)
ロ 管理職に占める女性労働者の割合(個社)(%)(注1)(注2)
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2 連結子会社等からの出向者で構成されており、自社籍の従業員を有していない場合「-」と表記しております。
ハ 労働者の育児休業取得率(個社)(%)(注1)(注2)
(注) 1 育児休業取得率は、「育児休業開始者 ÷ 出産者(配偶者出産者) × 100」の算式で計算しております(育児休業開始者は休業開始日、出産者(配偶者出産者)は出産日を基準として人数を計上しているため、育児休業取得率が100%を上回ることがあります。)。
なお、男性労働者の育児休業取得率は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
2 出産者(配偶者出産者)が0名の場合「-」と表記しております。
ニ 労働者の男女の賃金の差異(個社)(%) (注1)(注2)(注3)
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。なお、海外勤務者を除いて算出しています。
2 適用する人事制度において性別による差異はありません。職位者や管理職、深夜業を伴う職種において男性比率が相対的に高い要員構成となっていることが男女間賃金格差の主な要因であり、女性の登用を促進することで格差の是正を進めてまいります。パート・有期労働者については、再雇用者や嘱託社員、アルバイト従業員など、職務内容や雇用形態の異なる複数の職群を含んでおりますが、給与水準が比較的に高い職群において男性比率が相対的に高いことから、男女間賃金格差が正規労働者に比べて大きい傾向があります。
3 連結子会社等からの出向者で構成されており、自社籍の従業員を有していない場合「-」と表記しております。
③ 上記以外で「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)に基づき開示を行う連結子会社(個社)(注1)(注2)(注3)(注4)(注5)(注6)(注7)
(注) 1 女性管理職比率と男女の賃金差異は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。なお、海外勤務者を除いて算出しています。
2 育児休業取得率は、「育児休業開始者 ÷ 出産者(配偶者出産者) × 100」の算式で計算しております(育児休業開始者は休業開始日、出産者(配偶者出産者)は出産日を基準として人数を計上しているため、育児休業取得率が100%を上回ることがあります。)。
なお、男性労働者の育児休業取得率は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
3 適用する人事制度において性別による差異はありません。職位者や管理職、深夜業を伴う職種において男性比率が相対的に高い要員構成となっていることが男女間賃金格差の主な要因であり、女性の登用を促進することで格差の是正を進めてまいります。パート・有期労働者については、再雇用者や嘱託社員、アルバイト従業員など、職務内容や雇用形態の異なる複数の職群を含んでおりますが、給与水準が比較的に高い職群において男性比率が相対的に高いことから、男女間賃金格差が正規労働者に比べて大きい傾向があります。
4 ( )内は、前事業年度を記載しております。
5 女性管理職比率は、親会社や連結子会社等からの出向者で構成されており、自社籍の従業員を有していない場合「-」と表記しております。
6 育児休業取得率は、出産者(配偶者出産者)が0名の場合、「-」と表記しております。
7 賃金差異は、親会社や連結子会社等からの出向者で構成されており、自社籍の従業員を有していない場合、又はパート・有期労働者を有していない場合「-」と表記しております。
8 当事業年度から新たに開示をしております。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中における将来に関する事項は、当社グループが当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) 経営方針
当社は、2024年11月に新しい経営方針「KAITEKI Vision 35」と「新中期経営計画2029」を発表しました。(詳細は当社ウェブサイトをご参照ください。https://www.mcgc.com/group/strategy/index.html)
2035年のありたい姿として「社会課題に最適なソリューションを提供し続け、素材の力で顧客を感動させる『グリーン・スペシャリティ企業』になる」ことを掲げ、KAITEKIの実現と企業の持続的成長の両立を打ち出しました。当社はグループ一丸となって収益力の強化と事業の成長を実現させ、企業価値の向上に取り組んでまいります。
(2) 経営環境
当社グループを取り巻く経営環境については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ②経営環境と今後の見通し」に記載のとおりです。
(3) 対処すべき課題
当社グループのPurposeは、革新的なソリューションで、人、社会、そして地球の心地よさが続いていくKAITEKIの実現をリードしていくことです。化学に立脚する当社グループは、カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーに対応し、持続可能な社会の実現に貢献することが求められています。
当社は、2024年11月に新しい経営方針「KAITEKI Vision 35」と「新中期経営計画2029」を発表しました。「社会課題に最適なソリューションを提供し続け、素材の力で顧客を感動させる『グリーン・スペシャリティ企業』になる。」ことを2035年のありたい姿として掲げ、これまで培ってきた幅広いリソースをつなぎ合わせて活用し、5つの注力事業領域で成長するというビジョンを明確にしました。
・グリーン・ケミカルの安定供給基盤:化学産業のグリーン化をグローバルにリードする
・環境配慮型モビリティ :環境対応に伴うモビリティの進化を素材で支える
・データ処理と通信の高度化 :半導体高度化のエコシステムを支える
・食の品質保持 :おいしさを長持ちさせて食の流通・加工プロセスを支える
・新しい治療に求められる技術や機器:新しい治療を医療用グレードの高機能素材で支える
ビジョン実現のためには、低迷が続くケミカルズ事業の立て直しが喫緊の課題です。「新中期経営計画2029」では「事業選別の3つの基準」と「規律ある事業運営の3原則」を設け、これらのルールのもとでポートフォリオ変革と収益改善を実現します。ノンコア事業の整理・売却を一層加速するとともに、厳格な価格政策、規律ある成長投資、聖域なきコスト削減と資産最適化によりコア営業利益を拡大させます。
2035年を見据えて諸施策を進めていくうえでのキーワードは「つなぐ」です。組織や領域を超えて技術や知見を共有し、多様な視点を活かすことで、新たな発想によるイノベーションを加速します。複雑化する社会課題や顧客からの多様なニーズに迅速に応えていくためには、社外のパートナーとのつながりも欠かせません。戦略的連携を通して、社会課題に最適なソリューションを提供していきます。
以上に加え、企業の持続的成長の基盤として、安全管理・コンプライアンスの徹底、内部統制システムの適切な運用とグループガバナンスの強化に引き続き取り組んでまいります。
当社グループは、これら経営の諸課題にグループの総力を挙げて対処し、企業価値・株主価値の向上を図ってまいります。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
文中における将来に関する事項は、当社グループが当連結会計年度末現在において判断したものです。
当社グループは、「私たちは、革新的なソリューションで、人、社会、そして地球の心地よさが続いていくKAITEKIの実現をリードしていきます。」というPurposeを掲げ、サステナビリティを経営の中核の1つに据えた企業活動を行っています。
カーボンニュートラルの実現や、人材の育成・開発と働く環境の整備などの人的資本の拡充を含めた事業基盤の強化を通じて、サステナビリティの向上に努め、持続的成長をめざしてまいります。
(1)サステナビリティ全般
① ガバナンス
当社グループは、スペシャリティマテリアルズ、MMA&デリバティブズ、ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ、ファーマ及び産業ガスの5つのセグメントで多岐にわたる事業活動を展開していることから、当社グループを取り巻く環境・社会課題は多様であり、また、その解決に貢献するソリューションを提供することが、当社グループの持続的成長につながる事業機会でもあります。そのため、様々な環境・社会課題を踏まえ、当社グループが取り組む重要課題(マテリアリティ)を特定しています。
特定したマテリアリティの詳細については、「②戦略」をご参照ください。
マテリアリティには、目標及び、その進捗を測る指標を設定し、当社執行役社長をはじめとした経営陣のリーダーシップのもと、定期的に進捗をモニタリングすることを通じ、関連施策を着実に推進してまいります。
指標等の詳細については、「④指標と目標」をご参照ください。
当社は、サステナビリティの諸活動のモニタリング、統括に加え、当社グループのサステナビリティに関する方針や関連事項の審議を行う機関として、当社執行役社長を委員長とし、当社の執行役等から構成するサステナビリティ委員会を設置しております。
取締役会は、当社のサステナビリティに関する状況の報告を受け、当社の諸活動が適切に行われるよう監督をしております。

また、経営の透明性の向上という基本方針のもと、サステナビリティに関する情報や指標、データを当社ウェブサイト等で積極的に開示することを通じ、ステークホルダーへの説明責任を果たしてまいります。当社ウェブサイト等に掲載する環境パフォーマンス指標及び社会パフォーマンス指標に対して、独立した第三者保証を取得し、信頼性の高い情報の開示に努めております。
当社は、これらの諸活動の客観的な状況を把握するため、当社が重要と考えるESG評価をベンチマークとしています。その結果、ESG投資の世界的な指数であるDow Jones Sustainability Indicesの構成銘柄に8年連続で選定されるなど、相対的に競争力のある評価を得ております。今後も、評価結果から得られた視点や課題を検討し、関連する諸活動の一層の強化につなげてまいります。
当社は、執行役の報酬を構成する業績連動報酬を、年度ごとの目標値の達成状況の結果に応じて決定し、支払っています。評価は、経済効率性やイノベーションに加え、サステナビリティの向上に係る指標を用いるKAITEKI価値評価及び個人評価にて決定しています。2024年度の業績連動報酬の評価指標のうちサステナビリティに関するものは、温室効果ガスの排出量削減や従業員エンゲージメント向上等、KAITEKI価値評価のなかで執行役が特に注力すべきものを選定しました。詳細については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4)役員の報酬等」をご参照ください。
② 戦略
当社グループは、グループ理念のもと、成長を実現し、企業価値を向上させることにより、顧客や株主の皆様をはじめとするすべてのステークホルダーへ貢献していくことをめざしております。
このめざす姿の実現に向けた指針として、当社グループを取り巻く経営環境を踏まえ、ステークホルダーの視点を取り入れながら、取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定しています。
マテリアリティは、当社グループが重要と考える視点に基づき分類、整理した以下の5つのカテゴリーから構成されています。

イ 事業ポートフォリオ戦略として重要な課題
当社グループは、社会が求める最適なソリューションを提供し続けるグリーン・スペシャリティ企業になることをめざしています。その考え方に基づき、2035年までの期間を対象とする経営ビジョン「KAITEKI Vision 35」では、グリーン・ケミカルの安定供給基盤、環境配慮型モビリティ、データ処理と通信の高度化、食の品質保持、新しい治療に求められる技術や機器を注力事業領域と位置づけています。いずれの領域とも世界的な主要トレンドに沿っていることに加え、エネルギーの有効利用と脱炭素化や、持続可能な資源管理、食・水資源の有効利用といったサステナビリティの観点でも捉えることができます。

(出典:当社ウェブサイト 企業情報 経営戦略から引用)
ロ 事業基盤として重要な課題
当社グループは、新経営ビジョン「KAITEKI Vision 35」で示す成長を実現するには、人事戦略を経営戦略に同期させ、人的資本の価値の最大化が不可欠という強い思いから、「人材の育成・開発」や、「ダイバーシティとインクルージョン」といったマテリアリティのもと、企業文化の変革を進めております。
詳細については、「(3)人的資本」をご参照ください。
ハ 環境や社会への影響として重要な課題
当社グループは、企業活動を通じてステークホルダーに様々な価値を提供する一方、事業特性上、環境や社会に対するインパクトが大きい事業を展開しています。そのため、地球環境への負荷削減という観点からは、環境インパクトの削減やサーキュラーエコノミーといったマテリアリティに対して、ライフサイクル全体を通じて、資源を有効利用する取組みを推進し、最適化された循環型社会の実現をめざしております。また、持続的な成長を達成しつつ、2050年度までにカーボンニュートラルを実現するため、製造プロセスの合理化や、自家発電用設備の燃料転換といった施策を着実に講じてまいります。
ニ リスク管理上の重要な課題及び存立に関わる重要課題
当社グループは、「3 事業等のリスク」に記載のとおり、事故・災害、法規制・コンプライアンスを認識し、事業活動の最優先事項として、そのリスク低減のための対策をとっております。これに加え、情報セキュリティや人権といった重大リスクに対し、加速度的に変化する事業環境や社会ニーズを踏まえ、適切な対応を図ってまいります。
③ リスク管理
当社グループは、全社的かつ総合的なリスク管理体制を整備、運用することで、先を見越したリスク管理と適切なリスクテイクを伴う経営を推進しており、サステナビリティに関連するリスクも、一体的な管理を志向してまいります。
④ 指標と目標
当社グループは、特定したマテリアリティに対する目標と、その進捗を測る指標として、「MOS(Management of Sustainability)指標」を設定し、運用しています。各指標について毎年の進捗をモニタリングすることで、マテリアリティへの取組みを着実に推進してまいります。
2024年度実績は、2025年9月以降に当社ウェブサイトをご参照ください。
(注) 2023年度実績は、前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)の数値です。
上表の指標に加え、従業員エンゲージメント、ウェルネス意識、意思決定層のダイバーシティの3つの指標については、「(3)人的資本」をご参照ください。
(2)気候関連
① ガバナンス及びリスク管理
当社グループは、重要課題(マテリアリティ)に、「GHG低減」「環境インパクト削減」「サーキュラーエコノミー」といった気候変動に関連する課題を定め、取締役会の監督の下、当社の執行役等から構成するサステナビリティ委員会が定期的にモニタリングし、関連施策を着実に推進しています。
詳細については、「(1)サステナビリティ全般 ①ガバナンス」をご参照ください。
また、リスク管理については、「(1)サステナビリティ全般 ③ リスク管理」をご参照ください。
② 戦略及び指標と目標
イ 気候関連のリスクと対応
当社グループは、2030年にかけて直面する気候変動による影響のインパクトをシナリオ分析の考え方に基づき評価した結果、炭素税負担の増加や株式市場での気候変動対応の高まりなどにより、操業コストや時価総額へ影響が生じる可能性があることを認識しています。そのため、GHG排出量を2030年度に29%削減(2019年度比)、2050年に実質ゼロとするカーボンニュートラル達成をめざすという目標を掲げ、エネルギー転換や製造プロセスの合理化といったGHG排出量の削減策をロードマップに沿って着実に実行していきます。
ロードマップやその進捗については、当社ウェブサイト上をご参照ください。
https://www.mcgc.com/sustainability/environment/carbonneutral.html
また、自然災害の増加に伴い、沿岸地域の工場が災害によって操業停止するリスクに備え、被害の最小化と事業継続性の確保を推進しております。
加えて、これらの取組みには、ステークホルダーの理解と協力が不可欠であるため、気候関連などサステナビリティ情報の開示やエンゲージメントの充実化に努めてまいります。その一環として、インパクトの評価結果を含め、気候関連の情報を、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に沿った形で開示しております。詳細については、当社ウェブサイトのTCFD提言に基づく報告をご参照ください。
https://www.mcgc.com/ir/library/tcfd.html
ロ 気候関連の事業機会と対応
当社グループは、カーボンニュートラルに移行する社会でも競争力のある企業をめざし、 Visionとの整合性、競争優位性、成長性の基準を用いたポートフォリオへの変革を通じて、カーボンニュートラル実現に貢献する事業へ注力していきます。具体的には、新経営ビジョン「KAITEKI Vision 35」で示したグリーン・ケミカルの安定供給基盤、環境配慮型モビリティ、データ処理と通信の高度化、食の品質保持、新しい治療に求められる技術や機器などの注力事業領域について、事業規模の拡大、収益力を強化していきます。
ハ 気候関連の指標と目標
当社グループは、マテリアリティの進捗を測る経営指標(MOS指標)の中に、GHG排出量の削減率を設定し、中期目標を掲げ、毎年進捗を評価していきます。詳細については、「(1)サステナビリティ全般 ④指標と目標」をご参照ください。また、GHG排出量は以下のとおりであります。
2024年度実績は、2025年9月以降に当社ウェブサイトをご参照ください。
GHG排出量
(単位:千t-CO2e)
(注)2022年度は、三菱ケミカル㈱、田辺三菱製薬㈱、㈱生命科学インスティテュート及び日本酸素ホールディングス㈱とこれらの国内及び海外のグループ会社を対象としています。
また、2023年度は、三菱ケミカル㈱、田辺三菱製薬㈱及び日本酸素ホールディングス㈱とこれらの国内及び海外のグループ会社を対象としています。
(3)人的資本
当社グループにとって、人材は価値創造の源泉であり、企業としての成長やPurpose実現の原動力そのものです。
昨年度、新経営ビジョン「KAITEKI Vision 35」と新たな中期経営計画「新中期経営計画2029」を策定しました。「新中期経営計画2029」は「KAITEKI Vision 35」の実現を加速する重要なステップです。この計画の実現に向け、当社の様々な強みを「つなぐ」ことによる価値創造や、環境変化に対応する事業変革を進めていくべく、人事戦略を経営戦略に同期させ、人的資本の価値を最大化させていきます。

以下に人的資本に関する「戦略」、「ガバナンス」、「リスク管理」、「指標と目標」を示します。
① 戦略
「KAITEKI Vision 35」や「新中期経営計画2029」の実現に向け、会社と個人が同じ目的に向かって歩み、その中で個人のポテンシャルを最大限に引き出せるよう、環境や組織・文化を整備し、挑戦と学びの機会提供に取り組んでいきます。
以下の5つを2029年度の「ありたい姿」として据え、その実現に向けた施策を重点的に進めています。
・「経営戦略・事業戦略と人事戦略の同期」
・「グローバルでの最適な人材配置・登用」
・「ポテンシャルが最大化できる環境」
・「魅力ある企業グループ」
・「リーンで生産性の高い組織」
イ 経営戦略・事業戦略と人事戦略の同期
・経営戦略・事業戦略と人事戦略を同期させ、組織と人材の力を最大限に引き出すことで、持続的な成長と価値創造を実現します。
・人事戦略の実行に向け、経営戦略として重視する「つなぐ」という価値創造のアプローチを実現するために必要な「求める人材」の育成や、「つなぐ」組織・カルチャーの実現に向けた評価制度の見直しのほか、各事業・機能部門との連携を強め、部門戦略の実現に必要な知識・経験・スキルを伸ばすための配置・育成を進めるなど、人事施策を多角的に展開していきます。
ロ グローバルでの最適な人材配置・登用
・次世代・次々世代の経営リーダー育成の仕組みを再構築しています。求める人材要件を再定義した上で候補人材のプールを形成していきます。経営幹部内での議論を踏まえた個人単位の育成プランを策定し、事業/Regionと協力のもと、裾野を拡げた幹部候補の育成も進めながら、強固な人材パイプラインの構築につなげていきます。
(当社の考える経営リーダーの要件定義)
経営リーダーの要件
・グローバルでの最適配置を実現するための様々な取組みも行っています。世界各地の人材情報を一元化・可視化するための共通プラットフォームを構築するとともに、報酬や異動・配置のポリシーをグローバルに定め、国や地域を跨いだ人材活用の基盤を整えていきます。
ハ ポテンシャルが最大化できる環境
・従業員に対し、成長と挑戦の機会提供を行っていきます。適切な権限委譲のもと、当社ならではの学びや挑戦を個々の経験として得られるようにしていくとともに、尖った強みを持つ人材がその強みを活かしてキャリアアップ・活躍できるよう、管理職の人事制度を見直し、マネジャーとしての役割・責任の大きさに加え、「専門性」もより適切に評価・処遇できるものにしていきます。個々の強みを評価する土壌を整え、挑戦機会の拡大と組織全体の底上げにつなげていきます。
・組織の多様性を高め、多様な視点からの意見を活かすことができるよう環境整備を進めていきます。様々な考え方や特性を持つ人材が活躍することが新たな価値創造や職場の活性化につながることから、一人ひとりの違いを尊重する姿勢を大切にします。あわせて、各分野のスペシャリストの採用力強化にも注力し、多様な専門性や視点を持つ人材の力を発揮できる組織づくりを進めていきます。
・従業員が安心して力を発揮し成長していくための土台として減点主義を排した心理的安全性の高い職場環境を整えます。ハラスメントの撲滅や風通しの良い職場作りはもちろん、褒める文化の醸成や適正な評価と報酬の決定も従業員の納得感と安心感を支える要素であることから、これまで以上に事業戦略の実現をドライブできる評価制度をめざし、制度の見直し・改善を進めていきます。
・育児・介護・治療と仕事の両立に向けた制度整備と職場での理解促進にも取り組んでおり、特に育児休業については、男女問わず取得しやすい環境整備を進めています。(男女の育児休業取得率については、「5 従業員の状況 (4) 管理職に占める女性労働者の割合、労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」を参照ください。)また、リフレッシュのための連続休暇の取得も推奨しています。2024年度の主要事業会社3社の有給休暇取得率は78.4%となっており、全社的に計画的な取得を促す文化が醸成されてきました。
ニ 魅力ある企業グループ
・顧客の課題を解決し、社会に価値を提供するためには、従業員一人ひとりが成長と挑戦を重ね、新たな価値を生み出し続ける必要があります。意欲と能力を持った人材が集い、互いを高めあうような「魅力ある企業グループ」をめざし、様々な取組みを行っていきます。
・従業員意識調査によるエンゲージメントスコアについても、組織単位でのフィードバックや要因分析、好事例の横展開を通じ、自部署の長所・短所の把握、改善策の実行を進めていきます。全社施策としても、以前から課題となっていた経営施策の浸透を進めるべく、社長や経営幹部が国内外の各拠点・事業所を訪問し、対面での交流を通じた施策の理解浸透活動を重点的に行っています。その結果、「KAITEKI Vision 35」や「新中期経営計画2029」を踏まえた2024年度のエンゲージメントスコアは70pptと前年比での向上も見られました。今後も引き続き、従業員と会社の関係性がより良いものになるよう進めていきます。
ホ リーンで生産性の高い組織
・リーンで生産性の高い組織をめざすために効率的な組織運営を図っています。適切な決裁権限体系を整備することで内部統制を担保しながら、スピーディな意思決定・実行を可能としています。権限委譲を進めることで従業員のオーナーシップを醸成し、一人ひとりの能力向上にもつなげています。あわせて要員数の可視化を進めたり、ムダな業務の洗い出し・見直しを全社横断プロジェクトとして進めたりと、組織全体の生産性・業務効率の向上にも取り組んでいます。
② ガバナンス
当社グループでは、人事戦略や人事組織の有効性を確保するために、以下の取組みを行っています。
イ 経営による人事戦略のモニタリング
経営戦略と人事戦略の連動性を高めるとともに、人事戦略・施策の検討には経営メンバーも交えて十分な議論を行うことで組織全体の効果的な運営と成果向上をめざします。
これらの戦略や施策の実効性を高めるために、経営陣による重要施策の執行状況のモニタリングや、定期的な従業員意識調査の結果を活用し、施策の有効性を確認しています。
さらに、当社グループのサステナビリティ指標であるMOS指標には、「従業員エンゲージメント」、「ウェルネス意識」、「意思決定層のダイバーシティ」を人事戦略・施策に関する指標として設定し、執行役社長をはじめとした経営陣のリーダーシップのもとで、その進捗を定期的にモニタリングしています。
ロ 規律ある運営
複雑で変化の激しい事業環境においては、従業員一人ひとりが自律的に考え、行動することが求められます。権限委譲の枠組みを適切に構築した上で、各従業員が一定の裁量をもって主体的に意思決定を行うことをめざしていますが、その基盤となるのが高い「規律」と「遵法意識」です。
当社グループでは、コンプライアンス教育などによる意識醸成に加え、公正かつ規律ある行動・意思決定を支える体制の整備にも取り組んでいます。近年では懲戒に関するガイドラインをグローバルに整備し、一貫性ある対応を可能としました。
こうした取組みを通じて、組織としての信頼性を高め、持続的な成長と価値創出につなげていきます。
③ リスク管理
上述の人事戦略における重要なリスク及びそれに対する主な対応策は以下のとおりです。
④ 指標と目標
当社グループのサステナビリティ指標であるMOS指標において、「従業員エンゲージメント」、「ウェルネス意識」、「意思決定層のダイバーシティ」を人事戦略・施策に関する指標として設定しています。
「従業員エンゲージメント」「ウェルネス意識」は、定期的に実施する従業員意識調査における関連設問に対する好意的回答者の割合を示しており、そのスコアに基づいて目標設定するほか、個別設問の結果を人事施策に反映させるとともに、進捗状況をモニタリングしています。
3 【事業等のリスク】
1.当社グループのリスク管理について
(1)リスクに対する考え方
当社グループにおいては、複雑さと不安定さが増していく経営環境に対応するため、リスクを「目標の達成に好ましい、好ましくないまたはその両方の影響をもたらす不確かな事象」と定義し、全社的かつ総合的なリスク管理体制を整備、運用することで、先を見越したリスク管理と適切なリスクテイクを伴う経営を推進しています。
(2)リスク管理体制
当社グループは、執行役社長を当社グループにおけるリスク管理を統括する最高責任者とし、執行役社長と各執行役・執行役員から構成されるERM委員会を設置しています。ERM委員会においては、グループのリスク管理の基本方針等重要事項を審議し、またグループ全体に大きな影響を及ぼしうる重大リスクを識別・特定し、その管理状況をモニタリングします。また、リスク管理の状況は、取締役会に報告し、その監督を受けています。各組織においては、ビジネスグループ、コーポレートファンクションの長がERM部門責任者となり、その下で実務を担うERM部門管理者及びERM部門担当者を配置して、組織レベルでのリスク管理を推進しています。

(3)リスク管理の推進
当社は、事業ポートフォリオ戦略や事業基盤、環境や社会への影響など、当社グループにとっての課題を分類、整理し、社外有識者へのヒアリング、社外取締役連絡会での討議などを通じて多角的な観点から確認したうえで、当社グループが取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定しています。リスク管理におけるリスクカテゴリーについては、このマテリアリティに基づき、当社グループの経営に影響を与えうるリスクを抽出、分類し、31個のリスクカテゴリーを定めています。
当社グループにおけるリスク管理は、経営層が当社グループの経営に影響を与えるリスクを予め特定し、グループをあげて全社的に取り組む活動(全社視点リスク)と、各組織においてリスクを特定し、組織毎に対応を行う活動(組織独自視点リスク)を両輪とする活動になっています。全社視点リスクについては、リスク主管役員がリスク主管部門を指揮し、組織独自視点リスクについては、各組織が自ら自組織の保有するリスクを特定・評価し、それぞれ対応策を検討・実行します。各組織で実施しているリスク対応策の実施状況については、リスク主管部門がモニタリングし、ERM委員会に報告するとともに、必要に応じて各組織に対して追加対応策実行の要請をします。この全社視点リスクの一連の活動は、ERM委員会での審議・報告が行われます。

(4)重大リスクへの対応
ERM委員会では、国際情勢や事業環境に照らして、近い将来にグループ全体に影響を与えうる重大なリスクを特定し、重大リスクとして対応を進めています。重大リスクについては、定期的にERM委員会において対応状況の報告がなされ、リスク対応策の有効性を評価し、必要に応じて各組織に対し追加対応策の要請を出すなど、適切にリスク管理が実行されるよう努めています。なお、2024年度は、地政学リスク、サプライチェーンリスク、情報セキュリティリスクなど7つのリスクを重大リスクとして特定し、個別事情に応じた対応策を講じ、当社の経営成績及び財政状態に与える影響の回避・低減に取り組んでおります。
(5)戦略リスクへの対応
中長期の戦略、事業目標や計画、投資など経営判断に起因して顕在化しうる戦略リスクは、機会の側面と脅威の側面の両方を有します。当社は、戦略立案から投資の意思決定に至るまでの成長機会と脅威双方の把握と可視化を行い、将来の期待利益だけでなく、脅威に関する評価を視点に加えた適切なリスクテイクを伴う経営を推進しています。
(6)クライシス(危機)への対応
当社では、グループの役職員等の生命及び安全、並びに事業継続、社会的信用、企業価値等に多大な影響を与えるリスクが顕在化またはそのおそれがある事態が生じた場合に、損害の拡大抑止と早急な復旧を行うための危機管理体制の整備を進めています。対象とする危機事象には、大規模自然災害、大規模情報システム障害・情報セキュリティインシデント、パンデミック、保安及び環境上の重大事故、戦争・大規模テロを含みます。各組織は、危機事象の発生に備え、平時から事前対策の実行、BCPの整備、訓練の実施などの活動を行うとともに、危機事象の発生時には、有事の危機管理体制の下、人命・安全確保を最優先として、当社グループの財産・資産並びに社会に与える影響の最小化、社会的信用の保護を基本方針として、事態の収束に向けて最善を尽くします。
2.事業活動における個別リスク
当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のある主なリスクには、以下のようなものがあります。なお、以下の事項は有価証券報告書提出日(2025年6月23日)現在において判断した記載となっています。
(1)事業セグメントごとのリスク
当社グループの製品の多くは、国内外の需要や製品市況、原油・ナフサ・ユーティリティ等の原燃料・材料の価格や調達数量、為替、関連法規制等によって影響を受ける可能性があります。事業セグメントごとに想定されるリスクとその対応策は以下のとおりです。なお、現時点における想定・予測を超えて事業環境が変化した場合、また当社の講じるリスク対応策が有効に機能しない場合には、当社の業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
①スペシャリティマテリアルズセグメント
②ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ、MMA&デリバティブズ及び産業ガスセグメント
③ファーマセグメント
④サービスセグメント(その他)
(2)グループ全体に影響のあるリスク
①サプライチェーン・地政学に関連するリスク
②情報セキュリティに関連するリスク
③DXに関連するリスク
④法規制対応/コンプライアンスに関連するリスク
⑤人権に関連するリスク
⑥大規模自然災害に関連するリスク
⑦事故・事業活動に起因する災害に関連するリスク
⑧品質・安全性に関連するリスク
⑨知的財産権に関連するリスク
⑩為替変動・金利変動に関連するリスク
上記以外にも、サステナビリティに関連するリスク、気候変動等環境問題に関連するリスク、人的資本に関連するリスクを認識しており、当該リスクについては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおりです。
なお、本報告書に記載したリスクが発現して当社の事業に悪影響を及ぼした場合には、繰延税金資産の取り崩しや、非金融資産の減損損失が発生する可能性があります。また、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、対応策もこれらのリスクを完全に排除するものではありません。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、当社グループが当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績
ⅰ 業績全般
当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日:以下同じ)における世界経済は、米国においては良好な雇用環境が個人消費を下支えしたことにより底堅い成長が続き、欧州においてはインフレの鎮静化や金融政策を背景に持ち直しの動きがみられ、日本においては設備投資の増加やインバウンド需要の拡大に伴い緩やかに回復した一方で、中国においては不動産市場の低迷等による成長の鈍化がみられる等、地域や業種により濃淡のある状況が継続しました。
このような状況下、売上収益は、202億円増(+0.5%)の4兆4,074億円となりました。利益面では、コア営業利益は同903億円増(+43.4%)の2,984億円、営業利益は同651億円減(△24.9%)の1,967億円、税引前利益は同898億円減(△37.4%)の1,507億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同746億円減(△62.4%)の450億円となりました。
(注)1 当社グループは、IFRS(国際会計基準)に基づいて、連結財務諸表を作成しております。
2 コア営業利益は、営業利益(又は損失)から非経常的な要因により発生した損益(事業撤退や縮小から生じる損失等)を除いて算出しております。
3 それぞれ、2023年4月~2024年3月、2024年4月~2025年3月の概算平均値です。
ⅱ 各セグメントの業績
各セグメントにおける売上収益及びコア営業利益の状況は、以下のとおりです。
なお、当社グループは当連結会計年度の期首より報告セグメントを変更しております。また、第3四半期より報告セグメントの記載順序を変更しております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.事業セグメント (1)報告セグメントの概要」に記載のとおりです。
(金額単位:億円)
(注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。
<コア営業利益 増減要因>
(金額単位:億円)
(注) その他には、在庫評価益の前連結会計年度(65億円)と当連結会計年度(△72億円)の差額△137億円、持分法投資損益の前連結会計年度(76億円)と当連結会計年度(81億円)の差額5億円が含まれております。

セグメント別の業績の概要の詳細は、以下のとおりです。
(ⅰ) スペシャリティマテリアルズセグメント
売上収益は前連結会計年度に比べ375億円増加し1兆813億円となり、コア営業利益は同177億円増加し251億円となりました。
アドバンストフィルムズ&ポリマーズサブセグメントにおいては、事業譲渡及び撤退に伴う影響等があったものの、為替影響に加え、ディスプレイ用途やバリア包材用途等の需要が緩やかに回復したことによる販売数量の増加や、各種製品の販売価格の維持・向上等により、売上収益は増加しました。
アドバンストソリューションズサブセグメントにおいては、為替影響に加え、半導体やディスプレイ用途等の需要が増加したことによる販売数量の増加があったものの、EV用途の欧米における販売数量の減少や、一部事業における販売価格の低下等により、売上収益は減少しました。
アドバンストコンポジット&シェイプスサブセグメントにおいては、C.P.C. S.r.l.の完全子会社化の影響及び高機能エンジニアリングプラスチックの需要が回復したことによる販売数量の増加や為替影響により、売上収益は増加しました。
当セグメントのコア営業利益は、ジェレスト社の生産設備・無形資産を減損したことによる影響があったものの、ディスプレイ、半導体、バリア包材用途等の需要が回復したことによる販売数量の増加や各種製品の販売価格の維持・向上等による売買差の改善等により、増加しました。
当連結会計年度に当セグメントにおいて当社グループが実施又は発生した主な事項は、以下のとおりです。
・半導体デバイスの微細化に伴うArF用及びEUV用フォトレジストの需要拡大に対応するとともにサプライチェーンの強靭化を図るため、九州事業所 福岡地区において、フォトレジスト用感光性ポリマー「リソマックス™」の生産能力を増強することを決定しました。ArFフォトレジスト用「リソマックス™」の生産能力を2倍以上に増強するとともに、EUVフォトレジスト用「リソマックス™」の量産を新たに開始します。稼働時期は、ArFフォトレジスト用「リソマックス™」は2025年10月、EUVフォトレジスト用「リソマックス™」は2025年9月を予定しています。
・事業ポートフォリオ改革の一環として、トリアセテート繊維事業を株式会社GSIクレオス(本社:東京都港区)へ譲渡することで同社と合意し、株式譲渡契約を2024年9月に締結し、2025年3月に譲渡を完了しました。
・半導体市場の拡大に伴い、半導体の製造工程に使用される超純水製造用のイオン交換樹脂について、九州事業所 福岡地区の生産能力を増強することを2024年10月に決定しました。2026年4月の稼働を予定しています。
・液晶ディスプレイの画面サイズの大型化に伴う需要増加と高品質要求に対応するため、偏光板向け光学用ポリビニルアルコール(PVOH)フィルム「OPLフィルム™」の生産設備を、中日本事業所 大垣(神田)地区で増設(生産能力:2,700万㎡/年)することを決定しました。2027年度下期の稼働を予定しており、増設後の合計生産能力は15,400万㎡/年となります。
・半導体市場の拡大に伴い、半導体精密洗浄事業において、福島工場を新設し、岩手工場を増強することを決定しました。いずれも2026年10月の稼働を予定しています。
・半導体市場の拡大に伴い、半導体の製造工程に使用される合成石英粉について、九州事業所 福岡地区の生産能力を+35%増強することを決定しました。2028年9月の稼働を予定しています。
・車載用途リチウムイオン電池向け負極材のサプライチェーンの強化及びカーボンニュートラルに向けた取り組み強化のため、リチウムイオン電池向け負極材について、人造黒鉛系グレードの性能を上回る天然黒鉛系グレードを開発し、香川事業所で生産能力を増強(生産能力:11,000トン/年)することを2024年12月に決定しました。2026年10月の稼働を予定しています。
・事業ポートフォリオ改革の一環として、食品添加物である増粘多糖類の事業から撤退することを決定しました。製造終了は2025年9月末、販売終了は2026年3月末を予定しています。
・SNF Group(本社:フランス)と、機能性高分子材料の原料であるN-ビニルフォルムアミドの製造技術についてライセンス契約を締結しました。当社グループが保有する知的財産を含む無形資産を活用することで、製紙業界や水処理業界をはじめとしたさまざまな業界における環境負荷の低減に貢献していきます。
(ⅱ) MMA&デリバティブズセグメント
売上収益は前連結会計年度に比べ541億円増加し4,021億円となり、コア営業利益は同298億円増加し353億円となりました。
MMAサブセグメントにおいては、MMAモノマー等の需要の減少があったものの、MMAモノマー等の市況の上昇に加え、為替影響により売上収益は増加しました。
コーティング&アディティブスサブセグメントにおいては、塗料・接着剤・インキ・添加剤用途等の需要が緩やかに回復したことによる販売数量の増加に加え、販売価格の維持・向上により、売上収益は増加しました。
当セグメントのコア営業利益は、MMAモノマー等の市況の上昇による売買差の改善等により、増加しました。
当連結会計年度に当セグメントにおいて当社グループが実施又は発生した主な事項は、以下のとおりです。
・米国ルイジアナ州ガイスマーにおいて、当社グループの独自技術である「新エチレン法(アルファ法)」によるMMAモノマープラントの新設を検討しておりましたが、米国テネシー州やその他地域における既存のMMAモノマー製造設備により当面の需要に対応できる見通しであることや、インフレ等により増大した設備投資額に基づく取引先との交渉の結果、本投資計画実行後の長期的な取引に対するコミットメントが得られなかったことなどから、本投資計画の検討中止を2025年1月に決定しました。
・事業ポートフォリオ改革の一環として、三菱ケミカル株式会社小名浜工場及び株式会社新菱いわき工場において、アンモニア及びその誘導品、メタノール等の製品の生産を順次終了することを2025年3月に決定しました。当該工場の製品について、2026年3月以降、2027年3月末までに順次生産終了を予定しています。
(ⅲ) ベーシックマテリアルズ&ポリマーズセグメント
売上収益は前連結会計年度に比べ1,341億円減少し9,724億円となり、コア営業利益は同98億円増加し156億円の損失となりました。
マテリアルズ&ポリマーズサブセグメントにおいては、為替影響や原料価格の上昇に伴い販売価格が上昇したものの、高純度テレフタル酸事業における特定子会社の株式譲渡の影響や各種製品の需要が減退したことによる販売数量の減少等により、売上収益は減少しました。
炭素サブセグメントにおいては、コークス事業における特定子会社の株式譲渡の影響や需要低迷に伴う販売数量の減少、原料価格の下落等に伴うコークスの販売価格の下落により、売上収益は減少しました。
当セグメントのコア営業利益は、炭素事業を中心に在庫評価損益が悪化したものの、ポリオレフィン等において原料と製品の価格差が拡大したこと等により、改善しました。
当連結会計年度に当セグメントにおいて当社グループが実施又は発生した主な事項は、以下のとおりです。
・2024年5月に公表した「西日本におけるエチレン製造設備のカーボンニュートラル実現に向けた3社連携の検討開始」について、これまでの議論の初期的評価を踏まえ、地区を跨ぐ連携においても意義があることを確認できたため、共同事業体の設立を前提に、西日本におけるエチレン製造設備のグリーン化ならびに将来の能力削減も含めた生産体制最適化をさらに深く検討していくことを旭化成株式会社(本社:東京都千代田区)及び三井化学株式会社(本社:東京都中央区)と合意しました。
・香川事業所で有するコークス炉250門を150門に縮小することを2024年8月に決定し、対象となる100門での生産を終了しました。加えて、国内外の販売ポートフォリオの見直しや追加の合理化策等を実施し、市況変動に左右されない事業構造へ転換します。本構造改革に伴い、炭素事業は2026年3月期からの黒字化をめざします。なお、当社グループ全体の事業ポートフォリオにおける同事業の中長期的な位置づけに関しては、本構造改革を着実に推進し引き続き検討してまいります。
・事業ポートフォリオ改革の一環として、コークス及び副産物の製造並びに販売を行う関西熱化学株式会社(本社:兵庫県尼崎市)の当社グループが保有する全株式を、株式会社神戸製鋼所(本社:兵庫県神戸市)に譲渡することを2024年9月に決定し、同年10月に譲渡を完了しました。
(ⅳ) ファーマセグメント
売上収益は前連結会計年度に比べ231億円増加し4,603億円となり、コア営業利益は同91億円増加し654億円となりました。
国内医療用医薬品で薬価改定の影響や、選定療養制度も含む後発品の浸食拡大等の影響を受けたものの、米国で発売した筋萎縮性側索硬化症(ALS)治療薬「RADICAVA ORS®」の大幅な伸長、持続性GIP/GLP-1受容体作動薬「マンジャロ」、沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオヘモフィルスb型混合ワクチン「ゴービック水性懸濁注シリンジ」の順調な立ち上がりにより、売上収益、コア営業利益ともに増加しました。
当連結会計年度に当セグメントにおいて当社グループが実施又は発生した主な事項は、以下のとおりです。
・米国食品医薬品局より、米国製品「RADICAVA ORS®」(一般名:エダラボン)のALS(筋萎縮性側索硬化症)治療用途に関して、2022年5月12日の「RADICAVA ORS®」承認から7年間の希少疾病用医薬品排他的承認を2024年3月に受けました。
・田辺三菱製薬株式会社は、グローバル市場で成長する企業をめざし、「成長戦略実行に必要なケイパビリティを持つ人員」の配置、「専門性の高い人材、多様な人材が活躍できる組織」の実現に向けた人材ポートフォリオの見直しを加速させるため、希望退職制度の実施を2024年7月に公表しました。
・パーキンソン病治療薬候補品であるND0612について、米国食品医薬品局(FDA)より審査完了報告通知(Complete Response Letter、以下「CRL」)を受領しておりましたが、CRLで指摘されたND0612の成分の一つであるカルビドパの安全性に関する追加情報の提供や、製品の品質、デバイスおよび製造所の査察に関する追加情報についてFDAと協議し、再申請に向けた対応が確認できたことを受け、米国における開発計画を変更しました。2025年中頃の再申請をめざします。また、欧州医薬品庁(EMA)より販売承認申請を受理した旨の通知を2025年2月に受領しました。
・持続性GIP/GLP-1受容体作動薬「ゼップバウンド®」について、日本イーライリリー株式会社が、肥満症*を効能・効果として、日本における製造販売承認を2024年12月に取得し、2025年4月に販売開始しました。なお、日本における「ゼップバウンド®」の提供については、両社が2型糖尿病治療薬として販売中で同分子の「マンジャロ®」同様、田辺三菱製薬株式会社が流通・販売を行い、日本イーライリリー株式会社と田辺三菱製薬株式会社が共同で情報提供活動を行います。
*ただし、高血圧、脂質異常症又は 2型糖尿病のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、以下に該当する場合に限る。
・BMIが27 kg/m2以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する
・BMIが35 kg/m2以上
・選択的DPP-4阻害剤/SGLT2阻害剤 配合剤「カナリア®配合OD錠」について、口腔内崩壊錠(OD錠)の剤形追加承認を日本において2025年2月に取得しました。
(ⅴ) 産業ガスセグメント
売上収益は前連結会計年度に比べ542億円増加し1兆3,011億円となり、コア営業利益は同231億円増加し1,861億円となりました。
国内の事業再編による影響や米国におけるガス需要軟調に伴う、エアセパレートガス以外の製品における販売数量の減少はあったものの、各地域で推進する価格マネジメントや為替影響等により、売上収益は増加しました。コア営業利益は、売上収益の増加に加え、コスト削減の影響等により増加しました。
当連結会計年度に当セグメントにおいて当社グループが実施又は発生した主な事項は、以下のとおりです。
・オーストラリアにおいて、Wesfarmers Chemicals, Energy and Fertilisers社(本社:オーストラリア)のLPG事業を担うWesfarmers Kleenheat Gas Pty Ltd(本社:オーストラリア、以下「Kleenheat社」)のウェスタンオーストラリア州とノーザンテリトリー州のLPG販売事業を取得することについて、Kleenheat社と売買契約書を2024年5月に締結しました。
・エンジニアリング能力を追求・強化するため、プロセス及び分離技術ソリューションにおいて高い専門知識を持つプラントエンジニアリング会社Polaris(本社:イタリア)への投資を2024年10月に合意しました。
・Wesfarmers Limited社(本社:オーストラリア、以下「Wesfarmers」)の傘下であり、オーストラリア及びニュージーランドにて産業ガス事業を展開する、Coregas Pty Ltd(本社:オーストラリア)、Blacksmith Jacks Pty Ltd(本社:オーストラリア)及びCoregas NZ Limited(本社:ニュージーランド)(以下、総称して「Coregas Group」)を買収することにつきWesfarmersと合意に至り、Coregas Groupの全株式の取得に関する契約書を2024年12月に締結しました。2025年半ばの買収完了を予定しています。
・スペインにおける在宅医療・呼吸器事業の強化のため、Corporación Químico-Farmacéutica Esteve(本社:スペイン、以下「CQFE」)及びTeijin Holdings Europe BV(本社:オランダ、以下「Teijin」)と、Esteve Teijin Healthcare(本社:スペイン、以下「ETH」)を買収することにつきCQFE及びTeijinと合意に至り、ETHの全株式の取得に関する契約書を2024年12月に締結いたしました。スペインの国家市場競争委員会による承認を取得し次第、株式取得を完了する予定です。
(ⅵ) その他
売上収益は前連結会計年度に比べ146億円減少し1,902億円となり、コア営業利益は同2億円減少し134億円となりました。
当連結会計年度に当セグメントにおいて当社グループが実施又は発生した主な事項は、以下のとおりです。
・昨今の企業内保険代理店を取り巻く経営環境の変化に鑑み、保険代理店事業を、エーオンジャパン株式会社(本社:東京都千代田区)に譲渡することを2024年11月に決定し、2025年3月に譲渡を完了しました。
・保有資産の適正化を図る観点から、不動産賃貸・管理事業の一部と当該事業に関連する保有不動産を、株式会社日本エスコン(本社:東京都港区)に譲渡することを2024年12月に決定し、2025年4月に譲渡を完了しました。
(ⅶ) グループ全般
・2035年のありたい姿を描いた経営ビジョン「KAITEKI Vision 35」、及び2025年度から2029年度の5年間を対象とする「新中期経営計画 2029」を策定し、2024年11月に公表しました。
・2024年11月13日に公表した「KAITEKI Vision 35」及び「新中期経営計画 2029」に基づき、ファーマ事業については、同事業の将来成長の実現を可能とするベストパートナーの探索を検討してまいりました。その結果、今後の田辺三菱製薬株式会社の再成長にむけた経営方針が合致したことなど総合的な見地から、同社を、Bain Capital Private Equity, LP(本社:アメリカ)が投資助言を行う投資ファンドが間接的に株式を保有する特別目的会社である株式会社BCJ-94(本社:東京都千代田区)の傘下に異動することを2025年2月に決議しました。定時株主総会での決議や国内外の競争法その他の法令等に基づき必要なクリアランス・許認可等の取得が完了することを前提条件として、2026年3月期第2四半期に異動が完了することを想定しています。
なお、当社グループの生産品目は広範囲かつ多種多様であり、また、受注生産形態をとらない製品も多く、セグメント毎に生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
また、主な販売先別の販売実績及び総販売額実績に対する割合については、当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
② キャッシュ・フロー
(金額単位:億円)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益や減価償却費等に加え、運転資本の減少等により、5,528億円の収入(前連結会計年度比877億円の収入の増加)となりました。
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産や子会社の売却による収入があったものの、有形固定資産及び無形資産の取得3,250億円等により、2,754億円の支出(同293億円の支出の増加)となり、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動及び投資活動によるキャッシュ・フロー)は、2,774億円の収入(同583億円の収入の増加)となりました。
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の返済による支出1,829億円や配当金の支払い633億円等により、2,467億円の支出(同50億円の支出の増加)となりました。
これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物残高は、前連結会計年度末と比べて312億円増加し、3,261億円となりました。
③ 財政状態
(金額単位:億円)
(注) ネットD/Eレシオ=ネット有利子負債(*1)/親会社の所有者に帰属する持分
(*1)ネット有利子負債=有利子負債-(現金及び現金同等物+手元資金運用額(*2))
(*2)手元資金運用額は、当社グループが余剰資金の運用目的で保有する現金同等物以外の
譲渡性預金・有価証券等です。
当連結会計年度末の資産合計は、関西熱化学株式会社等の連結子会社の売却もあり、前連結会計年度末に比べ2,099億円減少し、5兆8,946億円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、社債及び借入金の減少等により、前連結会計年度末に比べ2,190億円減少し、3兆6,100億円となりました。
なお、当連結会計年度末のリース負債を含む有利子負債は、前連結会計年度末に比べ1,597億円減少し、2兆1,785億円となりました。
当連結会計年度末の資本合計は、配当による減少や、在外営業活動体の換算差額の減少等もありましたが、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上や、非支配持分の当期利益の計上もあり、前連結会計年度末に比べ91億円増加し、2兆2,846億円となりました。
これらの結果、当連結会計年度末の親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末と比べて0.6ポイント増加し、29.5%となりました。なお、ネットD/Eレシオは、前連結会計年度末と比べて0.10減少し、1.06となりました。
(2) 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「新中期経営計画2029」で設定した財務目標に対する達成・進捗状況については、以下のとおりです。
売上収益・コア営業利益推移

注1)定時株主総会において田辺三菱製薬の譲渡の決議が成立した後はファーマ事業は非継続事業に分類され、売上収益及びコア営業利益から除外になります。
収益性・安定性指標推移

注1)EPSは継続事業に係る1株当り利益を表示しています。定時株主総会において田辺三菱製薬の譲渡の決議が成立した後はファーマ事業は非継続事業に分類され、継続事業に係る1株当り利益から除外になります。FY25予想、FY29目標については上記を前提としています。
注2)ROEについては、FY29目標を開示しておりません。
各種指標の算定式
2025年3月期の事業環境は、地域や業種により需要動向に濃淡はあったものの、概ね安定的に推移しました。ディスプレイ関連は中国における補助金政策の効果もあり好調に推移し、半導体関連は生成AI関連需要の牽引により緩やかな回復基調にあった一方で、自動車や食品関連市場等の一部地域・分野においては軟調さがみられました。ケミカルズ事業のコア営業利益は、前期△112億円の赤字から大幅に改善し、当期469億円の黒字となりました。
MMAやベーシックマテリアルズ&ポリマーズを中心に売買差が改善したことに加えて、スペシャリティマテリアルズにおいて一過性の減損損失の計上があったものの、総じて数量差が改善しました。 グループ全体の売上収益は、関係会社株式の譲渡影響等で前期並みながら、コア営業利益は43%の増益となりました。
② 経営環境と今後の見通し
当社グループを取り巻く世界経済は、各国の経済対策による下支えがあるものの、米国における通商政策の動向や、中国における不動産不況の長期化、地政学リスクの高まり、金融資本市場の変動の影響など、先行きに対する不透明感が一段と強まる中、下振れリスクに十分留意する必要があります。
このような状況下、翌連結会計年度の連結業績予想につきましては、当社事業のMMAで市況悪化に伴う減益を見込む一方で、各事業での値上げ活動推進等による増益に加え、ベーシックマテリアルズ&ポリマーズの炭素事業においては構造改革等の効果による黒字化を見込むことにより、売上収益は3兆7,400億円、コア営業利益は2,650億円、営業利益は2,020億円、税引前利益は1,650億円、当期利益は2,130億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,450億円となる見込みです。
上記の見通しにおける主要指標の想定値は以下のとおりです。
(金額単位:億円)
(注1)2025年3月期について、ファーマ事業を非継続事業に組替えて表示しております。
(注2)それぞれ、2024年4月~2025年3月、2025年4月~2026年3月の平均
(3) 資本の財源及び資金の流動性
① 財務方針
当社グループは、経営方針で定めた財務目標を達成すべく、昨年11月に発表した新しい経営方針「KAITEKI Vision 35」と「新中期経営計画2029」に基づき、企業価値の向上をめざしてまいります。「KAITEKI Vision 35」及び「新中期経営計画2029」の詳細については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)対処すべき課題」をご参照ください。
② 企業価値の向上
当社グループでは、企業価値向上に向けて、管理指標にROICを用い、全社を挙げて資本効率の改善に取り組んでおります。
ROICの向上に向けては、利益の極大化のため、売上総利益の改善余地がある取引先と交渉しマージンを拡大する努力を続けるとともに、投下資本の極小化のため、運転資金の圧縮に加えて定期修繕や設備交換のサイクル見直しなどを進め固定資産の縮減も行っていきます。
「新中期経営計画2029」の最終年である2029年度には想定資本コストを超える7%をめざします。
③ 資金調達及び資金配分方針
当社グループは、運転資金及び設備資金については、内部資金に加え借入金、社債等による調達を実施しているほか、複数の金融機関とのコミットメント・ラインの設定に加え複数の金融機関との間のアンコミットメントベースの当座借越契約、コマーシャル・ペーパー発行枠及び国内社債発行登録枠等の確保により資金調達手段の多様化を図り、十分な流動性の確保を行っております。
資金については、安定的な株主還元・財政基盤の確立と積極的な成長投資を両立させるため、株主還元・負債返済に約25%、設備投資・投融資に約75%を目安として配分する方針です。
(4) 重要な会計上の見積り
連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるために、これらの見積りと異なる場合があります。見積り及びその基礎となる仮定は、継続して見直されます。会計上の見積りの変更による影響は、その見積りが変更された会計期間及び影響を受ける将来の会計期間において認識されます。
当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与える可能性のある会計上の判断、見積り及び仮定に関する主な情報は、以下のとおりです。
① 非金融資産の減損
ⅰ 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
当社グループは、連結財政状態計算書に、有形固定資産2,004,447百万円、のれん827,604百万円、無形資産442,039百万円(うち、耐用年数を確定できない無形資産及び未だ使用可能でない無形資産67,831百万円)を計上しております。
なお、当連結会計年度において減損損失を94,576百万円計上し、連結損益計算書の「その他の営業費用」に含めております。減損損失の詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 16.減損損失」をご参照ください。
ⅱ 連結財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
(ⅰ)算出方法
当社グループは有形固定資産、のれん及び無形資産について、減損の兆候がある場合、及び資産に年次の減損テストが必要な場合、その資産の使用価値や処分費用控除後の公正価値の算定を行っております。
使用価値の算定にあたっては、貨幣の時間価値及びその資産に特有のリスクについて現在の市場の評価を反映した税引前の割引率を用いて、見積将来キャッシュ・フローの割引現在価値を計算しております。なお、将来キャッシュ・フローの見積りにあたって利用する事業計画は原則として5年を限度とし、事業計画の予測の期間を超えた後の将来キャッシュ・フローは個別の事情に応じた5年を超える期間の長期平均成長率をもとに算定しております。
(ⅱ)主要な仮定
使用価値の算定における主要な仮定は以下のとおりです。
(技術に係る無形資産のうち、仕掛研究開発費、開発段階にある導入契約により取得した権利)
規制当局の販売承認の取得の可能性、上市後の売上収益の予測及び割引率
(有形固定資産、上記を除く無形資産、のれん)
原則として5年を限度とする事業計画における将来キャッシュ・フローの見積り、割引率及び5年を超える期間の長期成長率。
将来キャッシュ・フローの見積額は主として、売上収益の予測及び市場の成長率に影響を受けます。
(ⅲ)翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響
主要な仮定について、経営者は妥当と判断しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があり、前提とした状況が変化すれば回収可能価額の算定結果が異なる可能性があります。
② 繰延税金資産の回収可能性
ⅰ 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
繰延税金資産(純額) 118,247百万円
ⅱ 連結財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
(ⅰ)算出方法
当社グループでは、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金に対して、予定される繰延税金負債の取崩、予測される将来課税所得及びタックス・プランニングを考慮し、繰延税金資産を計上しております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性のある会計方針 (6) 法人所得税」をご参照ください。
なお、当連結会計年度末において、田辺三菱製薬株式会社に対する投資に係る一時差異について、繰延税金資産を認識しております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 12.法人所得税」に記載のとおりです。
(ⅱ)主要な仮定
将来課税所得の基礎となる将来の事業計画における主要な仮定は売上収益の予測です。
(ⅲ)翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響
認識された繰延税金資産については、過去の課税所得水準及び将来減算一時差異と繰越欠損金の解消が予測される期間における将来課税所得の予測に基づき、回収される可能性が高いと考えております。将来課税所得の予測及び主要な仮定について、経営者は妥当と判断しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があり、前提とした状況が変化すれば繰延税金資産の回収可能性の評価の算定結果が異なる可能性があります。
③ 確定給付制度債務の測定
ⅰ 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
退職給付に係る負債 99,050百万円
ⅱ 連結財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
確定給付制度に係る負債又は資産は、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除して算定しております。確定給付制度債務は年金数理計算により算定しており、その前提条件には割引率等の見積りが含まれております。主要な仮定について、経営者は妥当と判断しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があり、前提とした状況が変化すれば確定給付制度債務の評価額の算定結果が異なる可能性があります。
確定給付制度債務に係る詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 28.退職給付」をご参照ください。
④ 金融商品の公正価値
ⅰ 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
公正価値ヒエラルキーがレベル3の株式及び出資金(売却目的で保有する資産を除く) 103,486百万円
なお、上記の金額は、連結財政状態計算書の「その他の金融資産」に含めております。
ⅱ 連結財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
当社グループにおいて活発な市場における公表価格が入手できない非上場株式及び出資金の公正価値は、合理的に入手可能なインプットにより、類似企業比較法又はその他の適切な評価技法を用いて算定しております。選択された価値評価技法と主要な仮定について、経営者は妥当と判断しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があり、前提とした状況が変化すれば公正価値の評価額の算定結果が異なる可能性があります。
詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 36.金融商品 (8) 金融商品の公正価値」をご参照ください。
5 【重要な契約等】
(1) 事業提携、事業再編等
・2024年9月、三菱ケミカル㈱は、子会社である関西熱化学㈱の全株式を、㈱神戸製鋼所に譲渡する旨の株式譲渡契約を締結しました。
・2024年12月、三菱ケミカル㈱は、子会社であるダイヤリックス㈱の不動産賃貸・管理事業の一部と当該事業に関連する保有不動産を、㈱日本エスコンに譲渡する旨の契約を締結しました。
・2025年3月、当社は、子会社である田辺三菱製薬㈱の全株式及び関連資産を、吸収分割(以下「本吸収分割」)により、㈱BCJ-94に2025年7月1日付で承継させる旨の吸収分割契約(以下「本吸収分割契約」)を締結しました。なお、本吸収分割契約は、その承認を2025年6月25日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として提案しております。本吸収分割の概要は以下のとおりです。
(本吸収分割の目的)
当社は、2025年2月10日に提出した臨時報告書のとおり、田辺三菱製薬㈱をBain Capital Private Equity, LP(そのグループを含み、以下「ベインキャピタル」)が投資助言を行う投資ファンドが間接的に株式を保有する特別目的会社である㈱BCJ-94の傘下に異動することを決定いたしました。本吸収分割は、かかる異動の方法として決議されたもので、田辺三菱製薬㈱の全株式及び関連する権利義務を㈱BCJ-94に承継させることを目的として行うものです。
(本吸収分割の方法)
当社を吸収分割会社、㈱BCJ-94を吸収分割承継会社とする吸収分割です。
(本吸収分割の日程)
本吸収分割契約締結に係る取締役会決議日 2025年3月28日
本吸収分割契約締結日 2025年3月28日
本吸収分割契約承認株主総会 2025年6月25日
本吸収分割の効力発生日 2025年7月1日(予定)
(本吸収分割に係る割当ての内容)
本吸収分割に際して、当社は㈱BCJ-94から約5,100億円相当の金銭交付を受ける予定です。ただし、最終的な対価の金額は本吸収分割契約に定める価格調整等を経て決定されます。
(本吸収分割に係る割当ての内容の算定根拠)
① 割当ての内容の根拠及び理由
当社は、本吸収分割の決定に当たって公平性・妥当性を確保するため、当社の財務アドバイザーであるゴールドマン・サックス証券株式会社(以下「ゴールドマン・サックス」)に田辺三菱製薬㈱の価値に係る財務分析を依頼し、2025年3月24日付の株式価値算定書(以下「GS算定書」)を取得しております。
② 算定に関する事項
イ 本吸収分割の算定機関の名称並びに上場会社及び相手会社との関係
ゴールドマン・サックスは、当社、田辺三菱製薬㈱及びベインキャピタルの関連当事者には該当せず、本吸収分割に関して重要な利害関係を有しておりません。
ロ 算定の概要
ゴールドマン・サックスは、上記のGS算定書において、ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」)を用いた分析を行っております。なお、DCF法については当社の経営陣が現時点で得られる最善の予測及び判断に基づき合理的に作成された財務予測(以下「本財務予測」)に基づいております。DCF法において算定された田辺三菱製薬㈱の価値の範囲は以下のとおりです。
DCF法では、ゴールドマン・サックスは、本財務予測に織り込まれた一定の前提に基づく田辺三菱製薬㈱の将来のフリー・キャッシュ・フローを現在価値に割り引いて田辺三菱製薬㈱の価値を分析しております。ゴールドマン・サックスがDCF法に用いた本財務予測は、2025年3月期から2033年3月期を対象とする9事業年度で構成されております。ゴールドマン・サックスがDCF法に用いた2025年3月期から2033年3月期を対象とする本財務予測には、大幅な増減益を見込んでいる事業年度が含まれております。具体的には、2025年3月期は、希望退職制度を実施したことに伴い退職金の支払い約150億円の発生を見込んでおります。さらに、2030年3月期及び2031年3月期は、田辺三菱製薬㈱の主要製品の一領域における事業環境の変化に伴い、田辺三菱製薬㈱の製品ポートフォリオに変更が加わることを想定しており、コア営業利益ベースで前事業年度に比べて約4割程度の減益が見込まれております。また、2032年3月期は、現在開発中のパーキンソン病治療薬の販売拡大により、コア営業利益ベースで前事業年度対比約4割程度の増益を見込んでおります。なお、本財務予測は、田辺三菱製薬㈱単独のものであり、また、本吸収分割とそれに関連する取引により実現することが期待できるシナジー効果を現時点において具体的に見積もることが困難であることから、当該シナジーを織り込んでおりません。
(分割する資産、負債の項目及び金額)
2024年3月31日現在
(本吸収分割後の吸収分割承継会社の概要)
(2) 合弁会社の設立
(3) 外国との技術提携(技術導入関係)
(三菱ケミカル㈱)
ウルフスピード社と2008年11月7日付にて締結した窒化ガリウム基板特許の実施許諾に関する契約は、2024年11月26日に解約しました。
(田辺三菱製薬㈱)
(4) 企業・株主間の企業統治に関する合意
該当事項はありません。
(5) 企業・株主間の株主保有株式の処分・買増し等に関する合意
該当事項はありません。
(6) 金銭消費貸借契約と社債に付される財務上の特約
該当事項はありません。
6 【研究開発活動】
当社グループは、各社において独自の研究開発活動を行っているほか、グループ会社間での技術や市場に関する緊密な情報交換や共同研究、研究開発業務の受委託等を通じて、相互に協力し、連携の強化を図るとともに、グループ外の会社等との間でも共同での研究開発を積極的に行うなど、新技術の開発や既存技術の改良に鋭意取り組んでおります。
当社グループの研究開発人員は3,797名、当連結会計年度における研究開発費の総額は1,239億円となっており、各事業部門別の研究内容、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。
(1) スペシャリティマテリアルズセグメント
アドバンストフィルムズ&ポリマーズ、アドバンストソリューションズ、アドバンストコンポジット&シェイプスに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。
・株式会社ダイモンが開発した月面探査車「YAOKI」において、素材知見と構造設計・最適化シミュレーション技術を融合したコンプライアントメカニズムを適用して設計した樹脂部材が採用されました。「YAOKI」は2025年3月、民間プロジェクトとして日本で初めて月面での撮影、地球への画像データ送信に成功しました。
・養殖業における感染症による突然死の抑制につながる有胞子性乳酸菌プロバイオティクス「Heyndrickxia coagulans SANK70258」の効果について、近畿大学大学院農学研究科と共同研究の成果を発表し、成果論文は2024年11月「Frontiers in Aquaculture」に掲載されました。
本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は257億円であります。
(2) MMA&デリバティブズセグメント
MMA、コーティング&アディティブスに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。
・リサイクル原料となる廃プラスチックの種類などの情報を改ざん不可能な形で適切に管理・共有できる透明性・信頼性の高いサプライチェーン構築に向けて、株式会社chaintopeと共同でトレーサビリティシステムの実証試験を実施しました。
本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は68億円であります。
(3) ベーシックマテリアルズ&ポリマーズセグメント
マテリアルズ&ポリマーズ、炭素に関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。
・2025年度中に資源循環型カーボンブラックの販売を開始することをめざし、香川事業所のコークス炉において、使用済みタイヤをケミカルリサイクルする検討を2024年7月に開始しました。コークス炉を活用し、使用済みタイヤから再生産した資源循環型カーボンブラックを販売することは世界初の試みとなります。
・植物性由来のポリカーボネートジオールである「BENEBiOL™」について、柔軟性と耐薬品性の両立、耐汚染性、特徴的な触感などの優れた機能は変わらず、さらにバイオマス比率を高めたグレードを2024年10月に提供開始しました。
・タイヤの製造工程で発生するゴム片及び使用済みタイヤの粉砕処理品を用いて、ケミカルリサイクルによってタイヤの主原料のひとつであるカーボンブラックを生産し、再びタイヤの原料として活用する資源循環の取り組みを住友ゴム工業株式会社と協業で2025年1月に開始しました。
・茨城県内におけるプラスチック容器の循環をめざす包括連携協定を鹿嶋市、リファインバース、東洋製罐グループ、キユーピー、カスミと2025年2月に締結しました。回収された使用済みプラスチックをケミカルリサイクルプラントにて再資源化する実証実験を2025年夏頃に開始予定です。
本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は86億円であります。
(4)ファーマセグメント
医薬品に関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。
・パーキンソン病治療薬候補品であるND0612について、米国食品医薬品局(FDA)より審査完了報告通知(Complete Response Letter、以下「CRL」)を受領しておりましたが、CRLで指摘されたND0612の成分の一つであるカルビドパの安全性に関する追加情報の提供や、製品の品質、デバイス及び製造所の査察に関する追加情報についてFDAと協議し、再申請に向けた対応が確認できたことを受け、米国における開発計画を変更しました。2025年中頃の再申請をめざします。また、欧州医薬品庁(EMA)より販売承認申請を受理した旨の通知を2025年2月に受領しました。
・選択的DPP-4阻害剤/SGLT2阻害剤 配合剤「カナリア®配合OD錠」について、口腔内崩壊錠(OD錠)の剤形追加承認を日本において2025年2月に取得しました。
本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は665億円であります。
(5)産業ガスセグメント
産業ガスに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。
・石灰製造炉などの高濃度CO2排出源をターゲットとして、10t/日規模のCO2回収装置(回収CO2濃度98%)を開発・商品化しました。中小規模排出源(排ガス量1,000Nm3/hクラス)向けの装置であり、ユニット化して導入・設置が容易に行えます。また、2024年4月、適用可能な原料CO2濃度範囲を20~60%まで拡大し、幅広いCO2排出源からのCO2回収を可能にいたしました。原料CO2濃度が20%未満である排出源からの回収についても、現在、本回収装置の適用を可能にすべく技術開発に取り組んでいます。
・2024年4月、アンモニアから燃料電池自動車(FCV)の水素燃料に求められる品質仕様(ISO 14687:2019 Grade D)を満たす水素の製造実証に成功しました。また、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業「競争的な水素サプライチェーン構築に向けた技術開発事業/大規模外部加熱式アンモニア分解水素製造技術の研究開発」に参画し、大型の水素精製装置の開発を進めています。
・化合物半導体製造装置事業では、MOCVD装置及びHVPE装置の製造・販売するとともに、用途拡大、改良改善のための開発に取り組んでいます。深紫外線ライトを使った除菌装置の開発・販売を手掛けているLit Thinking社より、大陽日酸製MOCVD(SR2000HT-RR)を2024年6月に受注しました。本装置はUVオプトエレクトロニクスのデバイス及びパワーエレクトロニクスの開発促進に必須となる高品質なアルミニウムガリウムナイトライド(AlGaN)の安定的な製造に用いられます。また、サウスカロライナ大学は、大陽日酸製MOCVD装置(型式:SR4000HT)を2025年3月に採用を決定しました。本装置はパワーエレクトロニクスやその他のワイドバンドギャップ半導体製造に用いられ、窒化物半導体の開発に貢献することが期待されます。大陽日酸は同大学と協力し、先進的な窒化物半導体デバイスの研究開発を支援することで、大陽日酸製MOCVD装置のグローバル市場に対する優位性が促進されると期待しています。さらに、ワイドバンドギャップ半導体において世界的に著名なオハイオ州立大学に対し、高性能な化合物半導体デバイスの製造に不可欠な窒化物用MOCVD装置(SR4000HT-RR-LV)と酸化物用HVPE装置を納入することを2024年10月に決定しました。
本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は50億円であります。
(6) その他
エンジニアリング等に関する研究開発を行っており、その他部門における当連結会計年度の研究開発費は3億円であります。
上記のほか、研究開発費には、特定の事業部門に区分できない基礎研究に要した研究開発費が110億円あります。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当社グループ(当社及び連結子会社)は、長期的に成長が期待できる製品分野に重点を置き、併せて合理化、省力化のための投資を行っております。当連結会計年度の設備投資の内訳は、次のとおりです。
(注) 1 設備投資金額は、有形固定資産(使用権資産を除きます。)及び無形資産に係るものです。
2 設備投資金額には、消費税等は含まれておりません。
3 所要資金は、自己資金及び借入金等によっております。
当連結会計年度の設備投資のうち、主な新増設設備の内容は次のとおりです。
当連結会計年度において、上記及び経常的な設備の除却又は売却を除き、重要な設備の除却又は売却はありません。
2 【主要な設備の状況】
当社グループ(当社及び連結子会社)は、多種多様な事業を国内外で行っており、その設備の状況をセグメント毎の数値とともに主たる設備の状況を開示する方法によっております。
当連結会計年度末における設備の状況は、次のとおりです。
(1) セグメント内訳
(2) 提出会社
(注) IFRSに基づく金額を記載しており、使用権資産を含んでおります。
(3) 国内子会社
(4) 在外子会社
(注) 1 帳簿価額は有形固定資産及び無形資産に係るものです。また、帳簿価額のうち「その他」は、建設仮勘定、無形資産の合計です。なお、無形資産にはのれんを含んでおりません。
2 帳簿価額は土地・建物を中心とした使用権資産を含んでおります。
3 土地の面積は( )内に所有面積を記載しており、賃借している土地の面積は含んでおりません。
4 臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しており、派遣社員は除いております。
5 ザ・サウジ・メタクリレーツ社は、ジョイント・オペレーション(共同支配事業)です。共同支配営業活動から生じる資産の帳簿価額のうち、当社の持分相当額のみ認識しています。なお、連結会社の従業員数には含めておりません。
3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 設備の新設・拡充等の計画
当社グループ(当社及び連結子会社)は、多種多様な事業を国内外で行っており、期末時点ではその設備の新設・拡充等の計画を個々のプロジェクト毎に決定しておりません。そのため、セグメント毎の数値を開示する方法によっております。
当連結会計年度後1年間の設備投資計画は、359,000百万円であり、セグメント毎の内訳は次のとおりです。
(注) 金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 設備の除却計画
経常的な設備の更新を除き、計画している重要な設備の除却の計画はありません。
(3) 設備の売却計画
経常的な設備の売却を除き、計画している重要な設備の売却の計画はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
イ 当社役員に対する新株予約権
当社は、執行役(指名委員会等設置会社移行前は取締役(社外取締役を除きます。))に対し株式報酬型ストックオプションとして新株予約権を発行しております。
有価証券報告書提出日現在までに当社が発行したストックオプションの内容は、以下のとおりです。
※ 当事業年度の末日(2025年3月31日)における内容を記載しております。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2025年5月31日)にかけて変更された事項につきましては、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項につきましては当事業年度の末日における内容から変更はありません。
(注) 1 各新株予約権の目的である株式の数(以下「付与株式数」といいます。)は50株とします。ただし、当社普通株式について株式分割等を行う場合には、付与株式数を調整します。
2 各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、各新株予約権の行使により発行又は移転する株式1株当りの払込金額を1円とし、これに付与株式数を乗じて得られる金額とします。
3 新株予約権の行使により株式を発行する場合の資本組入額
(1) 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果生じる1円未満の端数は、これを切り上げるものとします。
(2) 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加資本準備金の額は、上記の資本金等増加限度額から上記に定める増加する資本金の額を減じた額とします。
4 新株予約権の行使の条件
新株予約権者は、原則として、当社並びに当社の子会社の取締役、執行役、監査役及び執行役員(以下「役員等」といいます。)のいずれの地位をも喪失した日の1年後の応当日の翌日から5年間に限り行使ができるものとします。また、新株予約権者が死亡した場合には、相続人が新株予約権を行使することができるものとします。但し、いずれの場合も新株予約権割当契約に定める条件によるものとします。また、新株予約権者が新株予約権を放棄した場合には、かかる新株予約権を行使することができないものとします。
5 組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項
当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限ります。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以下総称して「組織再編行為」といいます。)を行う場合において、組織再編行為の効力発生の時点において残存する新株予約権(以下「残存新株予約権」といいます。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」といいます。)の新株予約権を、次の条件に基づきそれぞれ交付することとします。この場合において、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は、新株予約権を新たに発行するものとします。但し、次の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限るものとします。
(1) 交付する再編対象会社の新株予約権の数
残存新株予約権の新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとします。
(2) 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とします。
(3) 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件等を勘案のうえ決定します。
(4) 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、以下に定める再編後払込金額に、上記(3)に従って決定される当該各新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とします。再編後払込金額は、交付される各新株予約権を行使することにより交付を受けることができる再編対象会社の株式1株当り1円とします。
(5) 新株予約権を行使することができる期間
新株予約権の行使期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のいずれか遅い日から、新株予約権の行使期間の満了日までとします。
(6) 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項
上記注3の記載内容に準じて決定します。
(7) 譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の取締役会の承認を要することとします。
ロ 当社執行役員等に対する新株予約権
当社は、執行役員、退任執行役(指名委員会等設置会社移行前は退任取締役)及び退任執行役員に対し株式報酬型ストックオプションとして新株予約権を発行しております。
有価証券報告書提出日現在までに当社が発行したストックオプションの内容は、以下のとおりです。
※ 当事業年度の末日(2025年3月31日)における内容を記載しております。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2025年5月31日)にかけて変更された事項につきましては、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項につきましては当事業年度の末日における内容から変更はありません。
(注) 1 各新株予約権の目的である株式の数(以下「付与株式数」といいます。)は50株とします。ただし、当社普通株式について株式分割等を行う場合には、付与株式数を調整します。
2 各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
前記「(2) 新株予約権等の状況 ① ストックオプション制度の内容 イ 当社役員に対する新株予約権」の注2の記載内容と同一であります。
3 新株予約権の行使により株式を発行する場合の資本組入額
前記「(2) 新株予約権等の状況 ① ストックオプション制度の内容 イ 当社役員に対する新株予約権」の注3の記載内容と同一であります。
4 新株予約権の行使の条件
前記「(2) 新株予約権等の状況 ① ストックオプション制度の内容 イ 当社役員に対する新株予約権」の注4の記載内容と同一であります。
5 組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項
前記「(2) 新株予約権等の状況 ① ストックオプション制度の内容 イ 当社役員に対する新株予約権」の注5の記載内容と同一であります。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 自己株式の消却による減少であります。
(5) 【所有者別状況】
2025年3月31日現在
(注) 1 自己株式81,431,579株は、「個人その他」の欄に814,315単元、「単元未満株式の状況」の欄に79株含まれております。
2 証券保管振替機構名義の株式36,380株は、「その他の法人」の欄に363単元、「単元未満株式の状況」の欄に80株含まれております。
3 「金融機関」及び「単元未満株式の状況」の欄には、役員報酬BIP信託が保有する当社株式16,704単元及び94株がそれぞれ含まれております。
(6) 【大株主の状況】
2025年3月31日現在
(注) 1 上記のほか、当社が自己株式として81,432千株を保有しておりますが、当該株式については、会社法第308条第2項の規定により議決権を有しておりません。なお、当該自己株式には役員報酬BIP信託が保有する当社株式は含まれておりません。
2 ドッチ・アンド・コックス社から2024年4月22日付で提出された株券等の大量保有に関する報告書により、同社が、2024年4月15日付で以下のとおり株式を保有している旨の連絡を受けておりますが、当社としては、同社の2025年3月31日時点の実質所有株式数が確認できませんので、上記大株主の状況には含めておりません。
3 ブラックロック・ジャパン株式会社から2024年10月18日付で提出された株券等の大量保有に関する報告書により、同社他10社が、2024年10月15日付でそれぞれ以下のとおり株式を保有している旨の連絡を受けておりますが、当社としては、各社の2025年3月31日時点の実質所有株式数が確認できませんので、上記大株主の状況には含めておりません。
4 三井住友信託銀行株式会社から2025年2月6日付で提出された株券等の大量保有に関する報告書により、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社及び日興アセットマネジメント株式会社が、2025年1月31日付で以下のとおり株式を保有している旨の連絡を受けておりますが、当社としては、各社の2025年3月31日時点の実質所有株式数が確認できませんので、上記大株主の状況には含めておりません。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2025年3月31日現在
(注) 1 「単元未満株式」の欄には、当社所有の自己株式79株及び相互保有株式67株(三菱ケミカル株式会社50株、三菱ウェルファーマ株式会社17株)が含まれております。
2 「完全議決権株式(その他)」、「単元未満株式」の欄には、証券保管振替機構名義の株式がそれぞれ 36,300株(議決権363個)及び80株含まれております。
3 「完全議決権株式(その他)」、「単元未満株式」の欄には、役員報酬BIP信託が保有する当社株式がそれぞれ1,670,400株及び94株含まれております。
② 【自己株式等】
2025年3月31日現在
(注) 1 三菱ケミカル株式会社の所有株式数は、株主名簿上は同社名義となっているものの、実質的には所有していない株式2,450株の一部です。なお、この2,450株は、上記「(7) 議決権の状況 ① 発行済株式」の「完全議決権株式(自己株式等)(相互保有株式)」及び「単元未満株式」の欄にそれぞれ2,400株及び50株含まれております。
2 三菱ウェルファーマ株式会社の所有株式数は、株主名簿上は同社名義となっているものの、実質的には所有していない株式2,817株の一部です。なお、この2,817株は、上記「(7) 議決権の状況 ① 発行済株式」の「完全議決権株式(自己株式等)(相互保有株式)」及び「単元未満株式」の欄にそれぞれ2,800株及び17株含まれております。
3 役員報酬BIP信託が保有する当社株式は、上記自己保有株式には含まれておりません。
(8)【役員・従業員株式所有制度の内容】
2021年7月12日開催の当社の報酬委員会において、当社の執行役員(国内非居住者を除きます。以下同じ。)、三菱ケミカル㈱の代表取締役社長、執行役員を兼務する取締役及び執行役員(国内非居住者を除きます。当社の執行役員と併せて、以下「業務執行役員」といいます。)を対象に、信託を利用した業績連動型株式報酬制度(以下「旧業績連動型株式報酬制度」といいます。)を継続することを決議いたしました。
なお、2022年4月1日付で、当社及び三菱ケミカル㈱の業務執行役員の体制見直しが実施され、2022年度以降、旧業績連動型株式報酬制度によりポイント付与の対象となる者はおりません。
2023年2月7日開催の当社の報酬委員会において、2022年度まで当社の執行役(国内非居住者を除きます。以下同じ。)を対象に自己株式処分の方法により付与してきた譲渡制限付株式について、当社の執行役及び社外取締役(国内非居住者を除きます。以下同じ。)を対象に信託を通じて譲渡制限付株式を交付する制度(以下「現譲渡制限付株式報酬制度」といいます。)に見直すことを決議し、2024年2月26日の報酬委員会において、社外取締役でなく執行役を兼任しない取締役(国内非居住者を除きます。以下同じ。)も現譲渡制限付株式報酬制度の対象とすることを決議いたしました。また、2025年4月1日開催の三菱ケミカル㈱の取締役会において、三菱ケミカル㈱の業務執行取締役及び執行役員も現譲渡制限付株式報酬制度の対象とすることを決議いたしました。
2025年2月17日開催の当社の報酬委員会において、2024年度まで自己株式処分により当社の普通株式を交付していた当社の執行役及び執行役員を対象とする業績連動型株式報酬制度であるパフォーマンス・シェア・ユニット制度を見直し、2025年度から、当社の執行役及び執行役員を対象に信託を通じて譲渡制限付株式を交付する制度(以下「新業績連動型株式報酬制度」といいます。)とすることを決議し、2025年4月1日開催の三菱ケミカル㈱の取締役会において、三菱ケミカル㈱の業務執行取締役及び執行役員も新業績連動型株式報酬制度の対象とすることを決議いたしました(当社及び三菱ケミカル㈱のいずれも国内非居住者を除き、新業績連動型株式報酬制度の対象者を以下「新業績連動型株式報酬対象者」といいます。)。
① 役員・従業員株式所有制度の概要
旧業績連動型株式報酬制度の概要
旧業績連動型株式報酬制度は、当社の旧中期経営計画の対象となる期間(2021年4月1日から2026年3月31日まで)に対応した連続する5事業年度を対象として、各事業年度の業務執行役員の役位並びに各事業年度及び旧中期経営計画における会社業績目標等の達成度等に応じたポイントを付与し、累積します。業務執行役員の退任後算定される当該累積ポイント数に相当する当社株式等及び当社株式等に生じる配当金を役員報酬として交付等するインセンティブプランです。
現譲渡制限付株式報酬制度の概要
現譲渡制限付株式報酬制度は、株主の皆様との一層の価値共有を通じて中長期的な企業価値及び株主価値の持続的な向上を実現すること等を目的として、当社及び当社の100%直接出資国内子会社(以下、総称して「MCGグループ」という。)の取締役、執行役又は執行役員のいずれも退任した時に譲渡制限が解除される内容の譲渡制限付株式を制度対象者の職責の範囲等に応じて交付する制度です。
新業績連動型株式報酬制度の概要
新業績連動型株式報酬制度は、業績評価期間中の業績目標の達成度に応じて当社株式を交付することにより、新業績連動型株式報酬対象者の報酬と当社の業績及び株式価値との連動性をより明確にして、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与え、株主の皆様との一層の価値共有を進めることを目的として、連続する3事業年度を評価期間として評価期間開始時にポイントを付与し、業績評価期間終了後に業績評価期間中の業績目標達成度に応じて算定される最終交付ポイント数に相当する当社株式を交付し、交付する株式にはMCGグループの取締役、執行役又は執行役員のいずれも退任するときまで譲渡制限を付する制度です。
② 信託契約の内容
③ 役員に取得させる予定の株式の総数
1,540,999株(有価証券報告書提出日時点で信託が保有する株式数)
④ 当該役員・従業員株式所有制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
旧業績連動型株式報酬制度
旧制度対象会社の業務執行役員のうち、受益者要件を充足する者
現譲渡制限付株式報酬制度
当社の取締役、執行役及び執行役員並びに三菱ケミカル㈱の業務執行取締役及び執行役員のうち、受益者要件を充足する者
新業績連動型株式報酬制度
新業績連動型株式報酬対象者のうち、受益者要件を充足する者
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
会社法第155条第3号に該当する取得
(注) 当期間における取得自己株式数には、2025年6月1日から有価証券報告書提出日までの株式数は含まれておりません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
会社法第155条第7号による取得
(注) 当期間における取得自己株式数には、2025年6月1日から有価証券報告書提出日までの株式数は含まれておりません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注) 1 当期間における処分自己株式数には、2025年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買増請求及びストックオプションの行使による株式は含まれておりません。
2 当期間における保有自己株式数には、2025年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買増・買取請求及びストックオプションの行使による株式は含まれておりません。
3 役員報酬BIP信託が保有する当社株式は、上記保有自己株式数には含まれておりません。
3 【配当政策】
当社は、中間配当と期末配当の年2回、剰余金の配当を行っており、これらの剰余金の配当の決定は、定款の定めにより、取締役会決議をもって行うこととしております。また、企業価値の向上を通して株主価値の向上を図ることを株主還元の基本方針としております。配当につきましては、今後の事業展開の原資である内部留保の充実を考慮しつつ、「新中期経営計画2029」において、配当性向35%を目安とし、利益成長に応じて配当増加を図ることを目標としております。
上記の方針及び今後の事業展開等を総合的に勘案して、当事業年度の年間配当金は、1株につき16円の中間配当金と合わせ1株につき32円となります。
なお、当事業年度の剰余金の配当の詳細は以下のとおりです。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
(コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方)
当社は、KAITEKIの実現に向けて、経営の健全性と効率性の双方を高める体制を整備し、適切な情報開示とステークホルダーとの対話を通じて経営の透明性を向上させ、より良いコーポレート・ガバナンス体制の確立に努めてまいります。
(コーポレート・ガバナンスに関する施策の実施状況等)
① 当社のコーポレート・ガバナンスに関する体制
イ 当社の経営体制
当社は、指名委員会等設置会社として、取締役会並びに指名、監査及び報酬の3つの委員会が主に経営の監督を担う一方、執行役が業務執行の決定及び業務執行を担う体制とし、監督と執行の分離を進め、経営の透明性・公正性の向上、経営監督機能の強化及び意思決定の迅速化による経営の機動性の向上に努めております。
有価証券報告書提出日現在における具体的な状況は以下のとおりです。
(イ)取締役会
取締役会は、中期経営計画、年度予算などの経営の基本方針を決定したうえで、その基本方針に基づく業務執行の決定は、法定の取締役会決議事項を除き、原則として執行役に委任しており、主に執行役の業務執行の監督をしております。
当社は、当社グループの経営の基本方針を策定し、適切に経営を監督するため、普遍的に求めるスキルとして企業経営、グローバルビジネス、リスクマネジメントの各項目、また、中長期の視点で求めるスキルとして法務・コンプライアンス、ファイナンス、業界・関連事業、テクノロジー・サイエンス・デジタルの各項目をそれぞれ定義し、多角的な観点で取締役を選任しています。また、取締役会の監督機能の強化を図るため、取締役の過半数は執行役を兼任しないこととし、業務執行の監督が適切に行われる体制を整備しております。
なお、当社は、取締役は20名以内とする旨を定款で定めており、取締役の総数は10名(うち、社外取締役6名、執行役兼務者1名)となっております。また、経営環境の変化に迅速に対応できる経営体制を構築し、取締役の経営責任とその役割の一層の明確化を図るため、取締役の任期を1年にしております。
(ロ)指名委員会、監査委員会及び報酬委員会
(ⅰ)指名委員会
指名委員会は、取締役の選任及び解任に関する株主総会議案の内容並びに執行役社長の選定及び解職に関する取締役会議案の内容を決定します。
指名委員会の構成は以下のとおりです。
・委員長:菊池きよみ(社外取締役)
・委 員:程 近智(社外取締役)
坂本 修一(社外取締役)
藤原 謙(社内取締役)
(ⅱ)監査委員会
監査委員会は、執行役及び取締役の職務執行の監査及び監査報告の作成、代表執行役等からの情報収集、内部監査部門等との連携体制の整備、当社グループの内部統制システムの検証、企業集団における監査・調査等を行っており、原則として毎月1回開催することとしております。常勤の監査委員を選定するとともに、監査委員会と会計監査人、内部監査部門及び内部統制システム整備の方針策定・推進を担う内部統制推進部門が緊密に連携するなど、監査委員会による監査体制の充実を図っております。監査の透明性・公正性に配慮し、委員長は社外取締役が務めることとしております。
監査委員会の構成は以下のとおりです。
・委員長:山田 辰己(社外取締役)
・委 員:菊池きよみ(社外取締役)
江藤 彰洋(社外取締役)
飯田 仁(社内取締役)
なお、監査委員長山田辰己氏は、公認会計士の資格を有しており、また、監査委員江藤彰洋氏は、上場企業において最高財務責任者、社長を歴任するなど、財務及び会計に関する相当程度の知見を有しております。
(ⅲ)報酬委員会
報酬委員会は、取締役及び執行役の報酬制度の設計、個人別の報酬額を決定しております。また、決定過程の透明性・公正性を高めるため、委員長は社外取締役が務めることとしております。
報酬委員会の構成は以下のとおりです。
・委員長:程 近智(社外取締役)
・委 員:山田 辰己(社外取締役)
江藤 彰洋(社外取締役)
なお、当社は、2025年6月25日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役8名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、取締役の総数は8名(うち、社外取締役6名、執行役兼務者1名)となります。また、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項として「各委員会の委員選任の件」が付議される予定です。当該議案が承認可決された場合の各委員会の構成は以下のとおりです。
(ⅰ)指名委員会
・委員長:菊池きよみ(社外取締役)
・委 員:江藤 彰洋(社外取締役)
倉石 誠司(社外取締役)
福田 信夫(社内取締役)
(ⅱ)監査委員会
・委員長:山田 辰己(社外取締役)
・委 員:坂本 修一(社外取締役)
倉石 誠司(社外取締役)
福田 信夫(社内取締役)
なお、監査委員長山田辰己氏は、公認会計士の資格を有しており、また、監査委員坂本修一氏は、上場企業において最高財務責任者を務めるなど、財務及び会計に関する相当程度の知見を有しております。
(ⅲ)報酬委員会
・委員長:江藤 彰洋(社外取締役)
・委 員:山田 辰己(社外取締役)
坂本 修一(社外取締役)
(ハ)執行役
執行役は、取締役会の定めた経営の基本方針(中期経営計画、年度予算等)に基づく、業務執行の決定及びその執行を担っております。当社グループの経営における重要事項については、執行役による合議機関である執行役会議で審議のうえ、これを決定し、また、その他の事項については、各執行役の職務分掌を定めることに加え、担当執行役の決裁権限を明確にすることで、適正かつ効率的な意思決定がなされるようにしております。
(ニ)執行役会議
執行役会議は、すべての執行役により構成され、当社及び当社グループの経営に関する重要な事項について、審議・決定するとともに、中期経営計画、年度予算等に基づき、当社グループの事業のモニタリングを行っております。
なお、監査委員は、執行役会議に出席し、自由に意見表明できることとなっております。
ロ 内部統制システム、リスク管理体制等の整備状況
当社は、取締役会において決議した内部統制システム整備の基本方針に基づいて内部統制システムの強化・徹底を図っており、取締役会で当該基本方針の運用状況を検証するとともに、必要に応じてその内容の見直しを行うこととしております。現在の当該基本方針の内容は以下のとおりであります。
(イ)監査委員会の職務の執行のために必要な体制
(ⅰ)監査委員会の職務を補助する組織として監査委員会事務局を置き、監査委員会の指示のもとその補助にあたらせる。監査委員会事務局に所属する従業員の人事(異動、評価等)及び監査委員会事務局の予算の策定については、監査委員会の承認を得る。
(ⅱ)取締役、執行役及び従業員は、監査委員会監査基準等に従い、当社及び当社を会社法上の親会社とする企業集団(以下「当社グループ」という。)における経営上の重要事項(会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実及び不正の行為又は法令若しくは定款に違反する重大な事実を含む。)を監査委員会に報告する。
(ⅲ)監査委員会に報告した当社グループの取締役、執行役、監査役及び従業員に対して、その報告を理由として不利益な取扱いをしない旨を定める。
(ⅳ)監査委員会又は監査委員が支出した費用のうち、その職務の執行に要するとみなすのが相当な費用については、当社が負担する。
(ⅴ)その他監査委員会の監査が実効的に行われることを確保するため、常勤監査委員を置くとともに、監査委員会と執行役社長をはじめとする執行部門との定期的な会合、監査委員会と内部監査部門との連携、情報交換等を行う。
(ロ)執行役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(ⅰ)取締役会は、当社グループのポートフォリオ・マネジメントに重大な影響を与える事項及び法定の取締役会決議事項(経営の基本方針等)を除き、原則として業務執行の決定をすべて執行役に委任することで、執行役による迅速な意思決定を可能とする。
(ⅱ)執行役に委任された業務執行の決定にあたり、当社グループの経営における重要事項については、執行役会議で審議のうえ、これを決定し、その他の事項については、担当執行役の決裁権限及び各部門の所管事項を定めるとともに、子会社に委ねる決裁権限を明確にすることで、当社グループの業務執行の決定及び執行を適正かつ効率的に行う体制を整備する。
(ⅲ)執行役は、取締役会の定めた経営の基本方針(グループ中期経営計画、年度予算等)に基づき、子会社の経営管理を行い、これらの達成を図る。また、執行役は、執行役会議及び中期経営計画、年度予算等の管理を通じ、子会社の経営上の重要事項が当社に報告される体制を整備する。
(ハ)執行役及び従業員の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(ⅰ)グループ企業行動憲章を当社グループにおけるコンプライアンスに関する基本規程とする。
(ⅱ)財務報告の信頼性を確保するための内部統制を整備し、その適切な運用・管理にあたる。
(ⅲ)グループ・コンプライアンス推進規程その他の関連規則に基づき、コンプライアンスに関する推進体制、啓発・教育プログラム、監査・モニタリング体制、ホットライン等の当社グループにおけるコンプライアンス推進プログラムを整備し、コンプライアンス推進統括執行役を置いて、その適切な運用・管理にあたる。
(ニ)損失の危険の管理に関する規程その他の体制
リスク管理統括責任者を執行役社長とし、グループ・リスク管理基本規程その他の関連規則に基づき、当社グループの事業活動に伴う重大なリスクの顕在化を防ぎ、万一リスクが顕在化した場合の損害を最小限にとどめるためのリスク管理システムを整備し、その適切な運用・管理にあたる。
(ホ)執行役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
グループの情報セキュリティポリシー、情報管理規則その他の関連規則に基づき、執行役会議議事録、稟議書その他執行役の職務の執行に係る文書及び電磁的記録を保存・管理するとともに、執行役及び取締役がこれを閲覧できる体制を整備する。
(ヘ)企業集団における業務の適正を確保するための体制
上記方針及びグループ経営規程その他の関連規則に基づき、当社グループの経営管理(経営目標の管理、重要事項に関する報告・承認、グループ内部監査等)を行うとともに、コンプライアンス、リスク管理をはじめとするグループ内部統制方針・システムをグループ内で共有することを通じて、当社グループにおける業務の適正を確保する。

② 取締役会並びに指名委員会及び報酬委員会の活動状況
イ 取締役会の活動状況
2024年度は、取締役会を13回開催し、個々の取締役の出席状況は次のとおりです。
なお、ジョンマーク・ギルソン、グレン・フレデリクソン及び橋本孝之の3氏は、2024年6月の取締役退任までの出席状況を、また、筑本学、飯田仁、江藤彰洋、坂本修一及びジェフリー・コーツの5氏は、2024年6月の取締役就任後の出席状況を、それぞれ記載しております。
2024年度の取締役会は、2023年度の実効性評価結果に関する議論を踏まえて、議題設定を行いました。
2024年度の主な議題は、次のとおりです。
・ポートフォリオ戦略
・新経営ビジョン及び新中期経営計画
・グループ運営体制
・年度予算、投資計画
・内部統制システムの運用状況
・ERM活動状況
・政策保有株式の保有意義
・機関投資家とのエンゲージメント
・取締役会実効性評価結果
・サステナビリティに関する活動状況
・従業員意識調査結果
・各委員会及び執行役社長による定例報告
また、取締役会における建設的な議論及び監督機能の強化を目的として、全取締役出席のもと当社グループの経営課題について議論する取締役連絡会、社外取締役が独立した視点から当社グループの経営課題について議論する社外取締役連絡会をそれぞれ開催しております。
ロ 指名委員会の活動状況
2024年度は、指名委員会を16回開催し、個々の指名委員の出席状況は次のとおりです。
なお、橋本孝之氏は、2024年6月の取締役退任までの出席状況を、また、坂本修一氏は、2024年6月の取締役就任後の出席状況を、それぞれ記載しております。
2024年度の主な検討事項は、次のとおりです。
・2023年度の執行役社長を含めた執行役の個人評価結果を決定しました。また、執行役社長を含めた執行役の2024年度の個人目標に関しても報告を受け、確認しました。
・2024年度の執行役社長を含めた執行役の中間評価に関して報告を受け、その内容について議論を行い、目標達成に向けての年度後半の活動についても執行役社長と認識を共有しました。
・執行役社長のサクセッションプランについて、執行側による要件定義やロードマップを含めた案の確認を行いました。
・指名委員会の選任対象は執行役社長に限定し、2025年度の執行役について、当該ポジションにおいて期待する役割、適性等に関して審議を行い、執行役社長を決定、その他の執行役については執行役社長による人事案の諮問を受け、答申しました。
・取締役のサクセッションプラン(ボードサクセッション)について、実効性評価の結果や機関投資家との意見交換の内容等を踏まえて議論を行いました。
・2025年度の取締役候補者について、社外からの候補者も含めて、スキルマトリックス及びサクセッションプラン(ボードサクセッション)に基づく期待する役割、適性等に関して審議を行い、候補者を決定しました。
ハ 報酬委員会の活動状況
2024年度は、報酬委員会を10回開催し、個々の報酬委員の出席状況は次のとおりです。
なお、橋本孝之氏は、2024年6月の取締役退任までの出席状況を、また、江藤彰洋氏は、2024年6月の取締役就任後の出席状況を、それぞれ記載しております。
2024年度の主な検討事項は、「(4) 役員の報酬等 ①会社役員の報酬等の総額 ニ 2024年度 報酬委員会の活動状況」をご参照ください。
③ その他コーポレート・ガバナンスに関する事項
イ 役員の責任免除
取締役及び執行役がその期待される役割を十分に発揮できるよう、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議をもって、同法第423条第1項の取締役及び執行役(取締役及び執行役であった者を含みます。)の責任を法令の限度において免除することができる旨を定款で定めております。
また、当社と社外取締役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、同法第425条第1項に定める最低責任限度額としております。
なお、指名委員会等設置会社移行前に監査役であった者の責任について、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議をもって、同法第423条第1項の責任を法令の限度において免除することができる旨を定款の附則で定めております。
ロ 役員等賠償責任保険契約
当社は、当社及び記名子会社の取締役、執行役、監査役及び執行役員等を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しており、保険料については当社及び記名子会社が全額負担しております。当該保険契約は、被保険者が業務について行った行為に起因して損害賠償責任を負った場合における損害賠償金、争訟費用等を填補するものです。ただし、被保険者による犯罪行為や意図的に違法行為を行った場合等については填補の対象外としております。
ハ 取締役会において決議できる株主総会決議事項
(自己株式の取得)
当社は、自己株式の取得を機動的に行えるよう、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議をもって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款で定めております。
(配当)
当社は、株主の皆様への利益還元や資本政策を機動的に行えるよう、剰余金の配当等の会社法第459条第1項各号に定める事項を取締役会の決議によって定めることができる旨を定款で定めております。
ニ 株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を目的として、会社法第309条第2項の規定による株主総会の決議は、議決権を行使することができる株主の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもってこれを行う旨を定款で定めております。
ホ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもってこれを行う旨及び累積投票によらない旨を定款で定めております。
(2) 【役員の状況】
有価証券報告書提出日現在の役員の男女別人数(役員のうち女性の比率)は、以下のとおりです。
男性11名 女性 1名 (役員のうち女性の比率 8.3%)
なお、当社は、2025年6月25日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役8名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると以下のとおりとなります。
男性 9名 女性 1名 (役員のうち女性の比率 10.0%)
① 取締役の状況
イ 有価証券報告書提出日現在の当社の役員の状況
有価証券報告書提出日現在の当社の役員の状況は、以下のとおりです。
(注) 1 取締役程近智、菊池きよみ、山田辰己、江藤彰洋、坂本修一及びジェフリー・コーツの6氏は、会社法第2条第15号に定める社外取締役であり、また、当社は各氏を、㈱東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定し、同取引所に届け出ております。
2 取締役の任期は、2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
3 当社は指名委員会等設置会社であり、各委員会の構成は以下のとおりであります。
なお、下線の委員は社外取締役であります。
指名委員会 委員長:菊池きよみ 委員:程 近智、坂本修一、藤原 謙
監査委員会 委員長:山田辰己 委員:菊池きよみ、江藤彰洋、飯田 仁
報酬委員会 委員長:程 近智 委員:山田辰己、江藤彰洋
ロ 定時株主総会及び直後に開催が予定される取締役会後の状況
2025年6月25日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、当社の役員の状況は以下のとおりとなる予定です。
なお、役員の役職等につきましては、当該定時株主総会の直後に開催が予定される取締役会の決議事項の内容(役職等)を含めて記載しています。
(注) 1 取締役菊池きよみ、山田辰己、江藤彰洋、坂本修一、ジェフリー・コーツ及び倉石誠司の6氏は、会社法第2条第15号に定める社外取締役であり、また、当社は各氏を、㈱東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定し、同取引所に届け出ております。
2 取締役の任期は、2025年3月期に係る定時株主総会終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
3 当社は指名委員会等設置会社であり、各委員会の構成は以下のとおりであります。
なお、下線の委員は社外取締役であります。
指名委員会 委員長:菊池きよみ 委員:江藤彰洋、倉石誠司、福田信夫
監査委員会 委員長:山田辰己 委員:坂本修一、倉石誠司、福田信夫
報酬委員会 委員長:江藤彰洋 委員:山田辰己、坂本修一
② 社外役員の状況
イ 員数
有価証券報告書提出日現在、当社の取締役10名のうち6名が社外取締役となっております。
なお、2025年6月25日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、当社の取締役8名のうち6名が社外取締役となります。
ロ コーポレート・ガバナンスにおいて果たす役割及び機能並びに社外取締役の選任状況に関する考え方
当社は、当社グループの経営の基本方針を策定し、適切に監督するため、普遍的に求めるスキルとして企業経営、グローバルビジネス、リスクマネジメントの各項目、また、中長期の視点で求めるスキルとして法務・コンプライアンス、ファイナンス、業界・関連事業、テクノロジー・サイエンス・デジタルの各項目をそれぞれ定義し、多角的な観点で取締役を選任することとしております。
その方針に従い、当社は、有価証券報告書提出日現在、会社経営の豊富な経験や経営ノウハウに関する高い見識を有する程近智氏、弁護士としての経験と高い見識を有する菊池きよみ氏、公認会計士としての経験や高い見識を有する山田辰己氏、上場企業における会社経営及びファイナンスに関する経験と高い見識を有する江藤彰洋氏、上場企業における化学事業、ヘルスケア事業及び経営戦略・ファイナンスに関する経験と高い見識を有する坂本修一氏及び高分子化学分野における世界的権威として高い見識と事業に関する経験を有するジェフリー・コーツ氏の6名を社外取締役として選任しております。
なお、2025年6月25日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」を提案しており、グローバル企業の経営全般に関する経験と高い見識を有する倉石誠司氏を社外取締役として新たに選任する予定です。
また、指名委員会、監査委員会及び報酬委員会の委員長は、それぞれ社外取締役が務めることとしており、委員会の議事運営を行うとともに、その結果を取締役会に報告する等、その職責を果たしております。加えて、社外取締役は、コンプライアンスの状況及び内部監査結果を含む内部統制システムの整備・運用について取締役会等において定期的に報告を受けるとともに、必要に応じて、業務執行部門、会計監査人等から報告及び説明を受け、経営の監督にあたっております。
ハ 社外取締役の選任基準
当社は、社外取締役6名全員を㈱東京証券取引所の定める独立役員として指定し、同取引所に届け出ております。また、社外取締役6名全員は、以下の「社外役員の独立性に関する基準」を満たしております。
(社外役員の独立性に関する基準)
社外取締役は、以下の要件に該当せず、一般株主と利益相反の無い公正かつ中立的な立場で当社経営の監督にあたることができる者を選任します。
1.当社の関係者
①当社グループの業務執行取締役、執行役、執行役員、支配人、従業員、理事、パートナー等(以下「業務執行者」といいます。)
②過去10年間において当社グループの業務執行者となったことがある者
2.主要株主
当社の総議決権数の10%以上を直接若しくは間接に有する者又は法人の業務執行者
3.主要な取引先
①当社並びに三菱ケミカル㈱、田辺三菱製薬㈱及び日本酸素ホールディングス㈱(以下「当社グループの主要子会社」といいます。)を主要な取引先とする法人※1の業務執行者
②当社及び当社グループの主要子会社の主要な取引先※2の業務執行者
4.会計監査人
当社グループの会計監査人又はその社員等
5.個人としての取引
当社及び当社グループの主要子会社から年間1,000万円以上の金銭その他財産上の利益を得ている者
6.寄付
当社及び当社グループの主要子会社から年間1,000万円以上の寄付・助成を受けている者又は法人の業務執行者
7.役員の相互就任
当社グループの役員・従業員を役員に選任している法人の業務執行者
8.近親者等
①当社グループの重要な業務執行者の配偶者、二親等以内の親族又は生計を同一にする者(以下「近親者」といいます。)
②3から7に該当する者の近親者
※1 当該取引先が直近事業年度における年間連結売上高の2%以上の支払いを当社及び当社グループの主要子会社から受けた場合、当社を主要な取引先とする法人とします。
※2 当社及び当社グループの主要子会社が直近事業年度における年間連結売上高の2%以上の支払いを当該取引先から受けた場合又は当該取引先が当社グループに対し当社の連結総資産の2%以上の金銭を融資している場合、当該取引先を当社の主要な取引先とします。
※3 3から7の要件については、過去3年間において、当該要件に該当したことがある場合を含むものとします。
ニ 会社と社外取締役の人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係の概要
当社と社外取締役との間には、特別な利害関係はありません。また、各社外取締役の兼職等の状況は、以下のとおりですが、当社と当該兼職先との間の取引関係等は、いずれも上記独立性の基準に抵触しておりません。
・社外取締役程近智氏は、オリックス㈱、㈱マイナビ及び㈱三井住友銀行の社外取締役を兼任しております。
・社外取締役菊池きよみ氏は、TMI総合法律事務所の弁護士、SMBC日興証券㈱及び日立建機㈱の社外取締役並びにニッセイアセットマネジメント㈱の社外監査役を兼任しております。
・社外取締役山田辰己氏は、公益監視委員会(PIOB)の指名委員会委員を兼任しております。
・社外取締役江藤彰洋氏は、Daimler Truck Holding AG及びDimler Truck AGのMember of the Supervisory Board並びにパナソニックホールディングス㈱の社外監査役を兼任しております。
・社外取締役坂本修一氏は、高島㈱の社外取締役(監査等委員)及び日華化学㈱の社外取締役を兼任しております。
・社外取締役ジェフリー・コーツ氏は、コーネル大学のTisch University Professor, Department of Chemistry and Chemical Biology並びにIntermix Performance Materials社及びImperion Coatings社の取締役を兼任しております。
・2025年6月25日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると社外取締役に就任する倉石誠司氏は、本田技研工業㈱特別顧問を務めております。
③ 執行役の状況
(注) 執行役筑本学、矢野功及び荒木謙の3氏の任期は、2025年4月1日から2026年3月31日までであります。
(3) 【監査の状況】
① 監査の状況
イ 組織、人員及び手続
監査委員会の概要は、前記「(1)コーポレート・ガバナンスの概要」に記載のとおりです。
また、監査委員会の職務を補助する組織として監査委員会事務局を置き、監査委員会の指示のもと、監査の補助にあたらせております。監査委員会事務局に所属する従業員の人事(異動、評価等)及び監査委員会事務局の予算の策定については、監査委員会の承認を得ることにしております。
ロ 監査委員及び監査委員会の活動状況
2024年度の監査委員会の活動状況は以下のとおりです。
なお、福田信夫氏は2024年6月の監査委員退任までの出席率を、また、飯田仁及び江藤彰洋の2氏は2024年6月の取締役就任後の出席率を、それぞれ記載しております。
福田信夫及び飯田仁の2氏は、常勤の監査委員であります。当社は、監査体制の強化のため、常勤の監査委員を選定することとしております。
当期におきましては、当社グループの持続的な成長及び中長期的な企業価値の向上をめざし、当期の監査方針として、次の項目を重点的に監査しました。
(イ)グループガバナンス及びリージョナルマネジメントの整備・運用状況
(ロ)内部統制システムの整備・運用状況
(ハ)取締役会の実効性向上に向けた取組みの進捗状況
(ニ)新執行部による新経営計画の策定・浸透状況
(ホ)新グループ理念の浸透状況
(ヘ)経営基盤の強化
常勤監査委員は、執行役会議等に出席し、業務執行の決定及びその執行に関する適正性を確認するとともに、執行役等からの業務遂行状況の聴取、3事業会社等の調査を充実させ、また、内部監査部門及び内部統制推進部門、当社グループの監査役並びに会計監査人とより緊密に連携を図るなど、監査の実効性確保に努めました。
各監査委員は、取締役会等への出席を通して、常に状況を把握し、健全性の確認を行い、監査委員会では、常勤監査委員の上記活動の状況を共有するとともに、内部監査部門及び内部統制推進部門からそれぞれ活動状況報告等の説明を求め、コンプライアンスやリスク管理などグループの内部統制システムの整備・運用状況について検証を進めました。また、会計監査人とは、期中レビューその他定期的な意見交換、情報聴取等を通じて一層連携を図りました。これらの活動においては、社外監査委員の目を通して客観的な検証を行うなど、経営の健全性、透明性の維持・強化に取り組みました。
② 内部監査の状況
内部監査については、内部監査部門が年間監査計画に基づき、当社の業務監査を実施するとともに、当社並びに当社傘下の三菱ケミカル㈱及び田辺三菱製薬㈱をはじめとするグループ会社の業務監査を実施するとともに、同じく当社傘下の日本酸素ホールディングス㈱の内部監査部門と連携することにより、当社グループにおいて適正な内部監査が行われるように体制を整備し運用を行っております。
年間の監査計画については、監査委員会とも連携しつつ立案、社長及び監査委員会の承認を得て策定することとしております。内部監査部門では、内部監査の実施状況及びその結果を監査委員会に報告し、必要に応じて取締役会への報告を行うものとしております。加えて、監査委員会の監査及び監査委員会における監査状況の報告に内部監査部門長が陪席するなど、監査委員会の監査との連携を図っております。また、会計監査人との間においても定期的にそれぞれの監査施策や監査結果についての情報交換を行うなど、連携強化に努めております。
③ 会計監査の状況
当社は、EY新日本有限責任監査法人を、2006年から一時会計監査人として、また、翌2007年から会計監査人として選任しております。当社は、同法人が、監査法人としての品質管理体制、独立性及び海外の監査人とのネットワークを適切に備え、監査チームは独立性及び職業的専門性を保持するとともに当社グループの事業内容を理解した適切なメンバーが選定されることから、当社グループがグローバルな事業展開を進めるにあたり、適正かつ効率的な監査が可能であると判断しております。また、同法人が、監査チームの独立性を保持するために、業務執行社員や監査補助者が定期的なローテーションに服していることも確認しております。以上により、当社は、EY新日本有限責任監査法人を会計監査人として、再任しております。
なお、監査委員会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号のいずれかに該当すると認められる場合、監査委員全員の同意により会計監査人を解任することとしております。また、当社は、上記のほか、会計監査人が適正に監査を遂行することが困難であると認められる場合は、監査委員会の決議に基づいて、会計監査人の解任又は不再任を株主総会に提案します。
2024年度の会計監査人に対する評価としましては、EY新日本有限責任監査法人が、監査を遂行するための体制を適切に整備し、当社グループの事業に対する理解のもと適切にリスクを勘案のうえ監査計画を策定し、同計画に基づき、十分に独立性を確保し、かつ職業的専門家としての相当程度の注意を払い適正かつ効率的な監査を実施したことを確認しました。
会計監査人は、監査委員会とも緊密な連携を保ち、監査体制、監査計画、監査実施状況及び監査結果の報告とともに、必要な情報交換、意見交換を行い、効率的かつ効果的な監査の実施に努めております。
当期において会計監査業務を執行した公認会計士の氏名及び監査業務に係る補助者の構成は、以下のとおりです。
・業務を執行した公認会計士の氏名
植木 貴幸、川端 孝祐、山賀 信哉、山本 高央
・会計監査業務に係る補助者の構成
公認会計士20名、その他39名
④ 監査報酬の内容等
イ 監査公認会計士等に対する報酬の内容
(前連結会計年度)
当社における非監査業務の内容は、コンフォートレター作成の業務であり、連結子会社における非監査業務の内容は、決算に係る合意された手続業務、会計指導、コンフォートレター作成等です。
(当連結会計年度)
当社における非監査業務の内容は、研修支援業務であり、連結子会社における非監査業務の内容は、コンフォートレター作成業務及び決算に係る合意された手続業務です。
ロ 監査公認会計士等と同一のネットワーク(EYネットワーク)に対する報酬の内容(イを除く)
(前連結会計年度)
当社における非監査業務の内容は、人事業務に関するアドバイザリー業務、税務関連業務であり、連結子会社における非監査業務の内容は、税務関連業務等です。
(当連結会計年度)
当社及び連結子会社における非監査業務の内容は、税務関連業務等です。
ハ その他重要な報酬の内容
(前連結会計年度)
その他重要な報酬はありません。
(当連結会計年度)
その他重要な報酬はありません。
ニ 監査報酬の決定方針及び監査委員会による同意理由
(決定方針)
該当する事項はありませんが、規模・特性・監査日数等を勘案した上で決定しております。
(同意理由)
監査委員会は、会計監査人の監査計画の内容、会計監査の職務執行状況及び報酬見積りの算出根拠等を確認し、妥当性を検証したうえで、当社における会計監査人の報酬等の額に同意しております。
(4) 【役員の報酬等】
① 会社役員の報酬等の総額
イ 2024年度の役員の報酬等の総額
(注)1 上記の報酬等の総額は連結報酬等(当社及び当社子会社が支払った又は支払う予定の若しくは負担した費用等の合計額)として記載しております。取締役(社内)及び執行役については、括弧内の金額が、当社が負担する報酬等の総額となります。取締役(社外)については、連結報酬等の総額の全額が当社が負担する報酬等の総額となります。連結報酬等に含まれる海外子会社が現地通貨で支払った又は支払う予定の若しくは負担した費用等については、2024年度期中平均レートにより換算しています。
2 当社は、取締役を兼任する執行役に対しては、執行役としての報酬等を支払っております。
3 基本報酬等及び年次賞与の額は、2024年度に支払った報酬等の合計額(全額金銭報酬)です。
4 執行役の年次賞与の額には、2024年3月末に退任した執行役に対して2024年6月に支払った額が含まれています。
5 パフォーマンス・シェア・ユニット(PSU)の額は、2024年度に費用計上した金額の合計額です。当社PSUは、原則として毎年、3年間の当社TSR(株主総利回り)に応じて算定された数の当社株式を交付するものです。
6 譲渡制限付株式(RS)の額は、2024年度に費用計上した金額の合計額です。当社RSは、毎年役位別に定める基準額相当の譲渡制限付株式を交付し、退任時に譲渡制限を解除するものです。
7 執行役の基本報酬等に、外国籍の執行役のフリンジ・ベネフィット(一時帰国費用、子女教育費用、国際間異動に伴う税額調整、フリンジ・ベネフィットのグロスアップ等)の金額が含まれています。また、外国籍の執行役については、上記報酬の他に、非金銭報酬であるフリンジ・ベネフィットとして住宅手当、医療保険等の費用13百万円を当社が負担しています。
8 2025年3月末で退任した執行役のうち2名に対して、上記報酬の他に、退任の際に各執行役との契約に基づき13百万円を支払っております。
ロ 提出会社の役員ごとの連結報酬等の総額等
(注)1 連結報酬等の総額、非金銭報酬及びその他の合計が1億円以上である者に限定して記載しております。
2 当社は、取締役を兼任する執行役に対しては、執行役としての報酬等を支払っております。
3 基本報酬等の額は、2024年度に支払った報酬等の額(全額金銭報酬)です。
4 基本報酬等に、外国籍の執行役のフリンジ・ベネフィット(一時帰国費用、子女教育費用、国際間異動に伴う税額調整、フリンジ・ベネフィットのグロスアップ等)の金額が含まれています。また、フリンジ・ベネフィットとして当社が負担している住宅手当、医療保険等の費用を非金銭報酬として記載しております。
5 取締役の年次賞与の額には、2024年3月末に退任した執行役に対して2024年6月に支払った額が含まれています。
6 パフォーマンス・シェア・ユニット(PSU)の額は、2024年度に費用計上した金額です。当社PSUは、原則として毎年、3年間の当社TSR(株主総利回り)に応じて算定された数の当社株式を交付するものです。
7 譲渡制限付株式の額は、2024年度に費用計上した金額です。当社RSは、毎年役位別に定める基準額相当の譲渡制限付株式を交付し、退任時に譲渡制限を解除するものです。
8 その他の額は、2025年3月末で退任した執行役に対して契約に基づき退任の際に支払った報酬です。
ハ 2024年度に係る業績連動報酬の算定方法と評価結果
(i)年次賞与
2024年度に各執行役に支払った年次賞与の額は、2023年度の全社業績評価(当社グループのPurpose実現に向けた3つの基軸 (サステナビリティ(Management of Sustainability:MOS)、イノベーション(Management of Technology:MOT)、経済効率性(Management of Economics:MOE))における、年度ごとの目標達成状況)及び個人評価(個人別に設定する中期経営計画における取組み目標の達成状況やリーダーシップ発揮状況等)の結果に応じて決定し、基準額に対して76.7~98.2%の範囲内での支給となりました。
2023年度の全社業績評価に係る主要な指標、選定理由、評価結果等は以下のとおりです。
(ⅱ)パフォーマンス・シェア・ユニット(PSU)
当社PSUは、3年間の当社株価成長率等(TSR:株主総利回り)に応じて算定された数の当社普通株式を交付するものです。2025年7月に株式交付を予定している2022年度プランのTSR評価期間は2022年4月から2025年3月の3年間となり、その評価結果は次のとおりです。また、現時点において2023年度から2025年度プランについては、TSR評価期間終了前であり評価結果は確定していません。
2022年度プラン(TSR評価期間:2022年4月~2025年3月)における各TSR指標の目標、実績及び評価係数
ニ 2024年度 報酬委員会の活動状況
取締役及び執行役の報酬等の決定に関し、2024年4月から2025年3月までの間に報酬委員会を14回開催しております。2024年度の主な審議・決定事項は以下のとおりです。
■2023年度業績等の評価について議論を行い、2024年6月支給の業績連動報酬額を決定しました。
■2024年度報酬の標準額及び業績連動報酬の評価指標・業績目標について、新任の執行役に対する報酬を含めて議論を行い、決定しました。
■譲渡制限付株式に関する株式交付規則に従い、執行役の個人別交付株式数を決定しました。
■PSUに関する報酬委員会の決議に基づき、2024年度プランの役位別基準株式数を決定しました。
■取締役及び執行役の報酬制度及び水準について、市場における動向を比較検討のうえ、「役員報酬等の決定方針」との整合性を含めて、その妥当性を検証しました。
■上記検証及び議論を経て、2024年度の取締役及び執行役の報酬制度及び水準は適切であることを確認しました。
■「新中期経営計画2029」のもと、当社が持株会社としてグループ全体の戦略策定、経営資源の最適配分、事業経営の監督等を担い、傘下の事業会社がそれぞれの事業経営に当たる新体制へ移行しました。この変更に伴い、「株主価値と経営陣の報酬体系を強く紐づけ、株主の負託に結果で応える」という中期経営計画のコミットメントを実現するための報酬制度について議論を重ねました。報酬水準の検討に際しては、新しい経営体制における各執行役の役割を整理したうえで、ピアグループ(同規模製造業)との報酬ベンチマークを実施し、当社執行役にふさわしい水準について議論しました。また、執行役の報酬と業績や株価パフォーマンスとの連動を高め、より実効的なインセンティブとして機能させることを目的として、業績連動割合(年次賞与及びPSU)の拡大や、役割に応じた業績指標のあり方について議論しました。
■上記議論を経て、2025年度からの執行役の新しい報酬水準・構成及び業績連動報酬制度を決定しました。
■役員報酬開示について、基本的な方針及び具体的内容について議論を行いました。
[ご参考]報酬委員会の標準的な年間スケジュール

② 役員報酬等の決定に関する方針
イ 役員報酬等の決定方針の決定方法と変更点
(i)役員報酬等の決定方針の決定方法
当社役員の個人別の報酬等の決定方針は、報酬委員会において、毎期、その妥当性を審議したうえで、報酬委員会にて決定しております。報酬委員会の審議においては、経営環境の変化や株主・投資家の皆様からのご意見等を踏まえるとともに、グローバルに豊富な経験・知見を有する外部の報酬コンサルタントであるタワーズワトソン(WTW)より審議に必要な情報等を得ております。
(ⅱ)役員報酬等の決定方針に係る2025年度からの変更点
「①ニ 2024年度 報酬委員会の活動状況」に記載のとおり、新執行体制のもと、株主価値と経営陣の報酬体系を強く紐づけ、株主の負託に結果で応えることのできる報酬制度とするために、報酬構成割合や業績連動報酬制度の内容等を一部改定することとしました。
※1 PSU:パフォーマンス・シェア・ユニット
※2 RS:譲渡制限付株式
ロ 2025年度 役員報酬等の決定方針
(i)報酬原則
取締役と執行役の報酬は別体系とし、以下の考え方に基づき、報酬委員会が決定しております。
取締役の報酬等の決定に関する基本方針
・独立かつ客観的な立場から当社の経営を監督・監査するという役割に鑑みて、基本報酬(固定報酬)を主たる報酬とする。企業価値・株主価値の向上に向けて、株主・投資家視点からの経営の監督・助言を促すため、基本報酬に加えて、業績に連動しない株式報酬を支給する。
・指名委員会等設置会社における取締役の責務を果たすに相応しい人材を確保するため、報酬水準は他社動向や期待する役割・機能並びに職務遂行に係る時間等を勘案して決定する。
執行役の報酬等の決定に関する基本方針
・当社グループのPurposeを実現するための3つの基軸(MOS・MOT・MOE)の一体的実践を意識づける報酬制度とする。
・短期及び中長期の業績と、サステナブルな企業価値・株主価値の向上を促進するインセンティブとして有効に機能する報酬制度とする。
・当社グループの持続的な成長を牽引する優秀な経営人材の保持・獲得につながる競争力のある報酬水準とする。
・株主、顧客、従業員をはじめとするすべてのステークホルダーへの説明責任を果たすことのできる公正かつ合理的な報酬決定プロセスをもって運用する。
外部から採用する役員の報酬等の決定に関する基本方針
・外部から採用する役員の報酬等については、上記基本方針の下で、出身地・居住地等に鑑みて想定される人材市場における報酬水準・報酬慣行等を考慮し、個別に決定することとする。
(ⅱ)報酬体系
取締役
取締役の報酬は、基本報酬(固定報酬)及び株式報酬(譲渡制限付株式)で構成する。ただし、執行役を兼任する社内取締役については、執行役としての報酬体系を適用する。
執行役
執行役の報酬は、以下の構成とする。
(注) 外国籍役員については、上記のほか、出身地・居住地等に鑑みて想定される人材市場における報酬水準・報酬慣行等を考慮し、適切な範囲でフリンジ・ベネフィットやセベランス・ペイ等を支給する場合がある。
(ⅲ)報酬水準・報酬構成割合の設定方法
取締役
取締役の報酬水準は、国内の売上高や時価総額等が同規模の他企業における非業務執行取締役又は社外取締役の報酬水準、各取締役に期待する役割・機能(筆頭独立社外取締役、指名・報酬又は監査委員会の委員若しくは委員長)、職務遂行に係る時間(常勤/非常勤等の区分)等を勘案して決定する。
取締役に対する株式報酬の割合は、各取締役の期待役割や他社動向を勘案して設定する。2025年度の株式報酬の割合については、基本報酬に対して10%程度以下とする。
執行役
執行役の報酬等については、国内(ただし、外国籍役員については出身地・居住地等、人材獲得上考慮すべき地域)のピアグループ(同規模製造業)と報酬水準・業績連動性の比較検証を行い、競争力のある報酬水準及び適切な報酬構成割合に設定する。
業績や株価パフォーマンスの向上に対するインセンティブ機能を重視して、業績連動報酬(年次賞与及びPSUの基準額)の割合を総報酬の概ね50%以上(社長は60%以上)に設定する。業績に対する役割・責任が大きい役員ほど、業績連動報酬の割合を高く設定する。株式報酬については、RSよりもPSUの比率を高く設定する。

(ⅳ)年次賞与
執行役の個人別の賞与の額は、全社業績評価(当社グループのPurpose実現のための3つの基軸における、年度ごとの目標達成状況)及び個人評価(個人別に設定する中期経営計画における取組み目標の達成状況やリーダーシップ発揮状況等)に応じて決定します。
[全社業績評価]
当社グループのPurpose実現に向けた3つの基軸(MOS・MOT・MOE)それぞれにおける経営指標を直接賞与の評価指標として用いることとしています。具体的な評価指標は、上記のとおりです。
[個人評価]
執行役社長の目標は、年度開始時点において、執行役社長が宣言する目標について報酬委員会及び指名委員会で審議のうえ決定します。評価については、年度終了時点において、執行役社長の自己評価を踏まえて報酬委員会及び指名委員会で審議のうえ決定します。
執行役社長以外の執行役の目標及び評価は、執行役社長と各執行役の面談を経て決定し、報酬委員会及び指名委員会で審議・承認することとしています。報酬委員会は指名委員会と連携し、各執行役の目標及び評価について、その公正性や合理性を確認することとしています。
[最終調整評価]
年度開始時点において予期できなかった特筆すべき成果をもたらした、あるいは重大な損失を発生させた等がある場合にのみ、報酬委員会及び指名委員会でその内容及び考慮する必要性を審議のうえ、最終評価に当該事項に対する加減を反映することとしています。
(ⅴ)パフォーマンス・シェア・ユニット(PSU)
当社PSUは、サステナブルな企業価値・株主価値の向上を意識づけるため、原則として毎年、3年間の当社株価成長率等(TSR:株主総利回り)に応じて算定された数の当社普通株式を交付するものです。当社PSUにおける、個人別の交付株式数の算定方法は以下のとおりです。なお、2025年度プランより、交付された株式には譲渡制限を付すものとし、譲渡制限期間は、株式交付日から当社並びにその100%直接出資国内子会社の取締役又は執行役等を退任する日までの期間とします。
(ⅵ)譲渡制限付株式報酬(RS)
毎年、当社から取締役及び執行役に対して、譲渡制限付株式報酬に関する株式交付規則に基づき、職位又は役位別に決定された基準額相当の当社普通株式を交付します。株主価値の共有及び株価の上昇を中長期にわたり実現するため、譲渡制限期間は、株式交付日から当社並びにその100%直接出資国内子会社の取締役又は執行役等を退任する日までの期間とします。
(ⅶ)報酬の返還その他重要事項
当社は、報酬委員会において個別に審議を行ったうえで、必要に応じて、その他の臨時的な報酬やベネフィットを活用する場合があります。また、当社は、重大な会計上の誤り等により決算書類等の事後的な修正が発生した場合や、取締役又は執行役等に重大な不正・違反行為等が発生した場合、報酬委員会の審議を経て、当該取締役、執行役等に対し、報酬受益権の没収(マルス)又は報酬の返還(クローバック)を請求する場合があります。
(5) 【株式の保有状況】
イ 当社
(イ)投資株式の区分の基準及び考え方
専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする場合、純投資目的の投資株式と区分しております。また、中長期的な企業価値向上に資すると判断して保有している株式は、純投資目的以外の投資株式と区分しております。
(ロ)保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
(ⅰ)保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式については、中長期的な企業価値向上に資する場合に取得・保有することとしております。また、その保有意義について、当社の取締役会で定期的に検証を行い、保有意義が乏しい株式については、市場への影響等に配慮しつつ売却を進めることとしております。
当社は、2024年12月12日の取締役会にて、2024年3月末における当社グループの全ての保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式について、ROIC(投下資本利益率)に基づいた経済合理性、及び事業上の必要性等の観点から保有意義を検証しました。
(ⅱ)保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
(ⅲ)保有区分、銘柄別の株式数、貸借対照表計上額等の情報等
特定投資株式
該当事項はありません。
みなし保有株式
該当事項はありません。
(ハ)保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
(ニ)当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの
該当事項はありません。
(ホ)当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの
該当事項はありません。
ロ 連結子会社
(最大保有会社)
当社及び連結子会社のうち、当連結会計年度における投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最も大きい会社(最大保有会社)は三菱ケミカル㈱であり、同社の株式保有状況は以下のとおりであります。
(イ)投資株式の区分の基準及び考え方
専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする場合、純投資目的の投資株式と区分しております。また、中長期的な企業価値向上に資すると判断して保有している株式は、純投資目的以外の投資株式と区分しております。
(ロ)保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
(ⅰ)保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式については、完全親会社である当社の方針に従い、中長期的な企業価値向上に資する場合に取得・保有することとしております。また、その保有意義について、当社の取締役会で定期的に検証を行い、保有意義が乏しい株式については、市場への影響等に配慮しつつ売却を進めることとしております。
当社は、2024年12月12日の取締役会にて、2024年3月末における三菱ケミカル㈱を含む当社グループの全ての保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式について、ROICに基づいた経済合理性、及び事業上の必要性等の観点から保有意義を検証しました。検証の結果、一部の株式については保有意義が乏しいことを確認しましたので、市場への影響等に配慮しつつ、当該株式の売却を進めております。
(ⅱ)銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
(ⅲ)保有区分、銘柄別の株式数、貸借対照表計上額等の情報等
特定投資株式
みなし保有株式
(ハ)保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
(ニ)当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの
該当事項はありません。
(ホ)当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から
純投資目的に変更したもの
該当事項はありません。
(最大保有会社の次に大きい会社)
当社及び連結子会社のうち、当連結会計年度における投資株式計上額が最大保有会社の次に大きい会社は日本酸素ホールディングス㈱であり、同社の株式保有状況は以下のとおりであります。
(イ)投資株式の区分の基準及び考え方
専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする場合、純投資目的の投資株式と区分しております。また、中長期的な企業価値向上に資すると判断して保有している株式は、純投資目的以外の投資株式と区分しております。
(ロ)保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
(ⅰ)保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
日本酸素ホールディングス㈱は、純投資目的以外にも、取引関係の維持・強化又は財務・総務・経理業務円滑化のために必要があると認められるときは、他社の株式を保有することがあります。同社は、取締役会において、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式のうち、非上場株式以外の株式のすべてについて、ROICを用いた定量的検討と事業上の必要性等の定性的検討に基づく総合的判断を行い、保有の意義が乏しいと判断する場合は売却を行います。
また、当社は、2024年12月12日の取締役会にて、2024年3月末における日本酸素ホールディングス㈱を含む当社グループの全ての保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式について、ROICに基づいた経済合理性及び事業上の必要性等の観点から保有意義を検証しました。
(ⅱ)銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
(ⅲ)保有区分、銘柄別の株式数、貸借対照表計上額等の情報等
特定投資株式
(注)1 取引品目等は日本酸素ホールディングス㈱及び同社の連結子会社との取引内容を含んでおります。
2 定量的な保有効果は保有先企業との取引金額情報に基づき計算されるため、守秘性の観点から記載しておりません。
3 理研計器㈱は2024年4月1日付けで株式分割を行っております。
4 同社は当社株式を保有していませんが、同社の主要な子会社が当社株式を保有しております。
みなし保有株式
該当事項はありません。
(ハ)保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
(ニ)当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの
該当事項はありません。
(ホ)当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの
該当事項はありません。
第5 【経理の状況】
1 連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下「連結財務諸表規則」といいます。)第312条の規定により、IFRSに準拠して作成しております。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」といいます。)に基づいて作成しております。
なお、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しております。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)の財務諸表について、EY新日本有限責任監査法人により監査を受けております。
3 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組について
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組を行っております。具体的には、会計基準等の内容を適切に把握し、又は会計基準等の変更等について的確に対応することができる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構に加入しております。
4 IFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備
当社は、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の把握を行っております。また、IFRSに準拠したグループ会計方針書を作成し、IFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備を行っております。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結損益計算書及び包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
② 【連結財政状態計算書】
③ 【連結持分変動計算書】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
④ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【連結財務諸表注記】
1.報告企業
三菱ケミカルグループ株式会社(以下「当社」といいます。)は日本国に所在する企業であり、東京証券取引所プライム市場に上場しております。当社の登記している本社の住所は、ホームページ(https://www.mcgc.com/)で開示しております。当社グループの連結財務諸表は3月31日を期末日とし、当社及び子会社並びにその関連会社及び共同支配の取決めに対する持分により構成されております。当社グループは、主に5つの事業領域(「スペシャリティマテリアルズ」、「MMA&デリバティブズ」、「ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ」、「ファーマ」及び「産業ガス」)で事業を展開しており、その詳細は注記「4.事業セグメント」に記載しております。
2.作成の基礎
(1) IFRSに準拠している旨
当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準審議会によって公表されたIFRSに準拠して作成しております。当社は、連結財務諸表規則第1条の2第1号に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たしていることから、同312条の規定を適用しております。
(2) 連結財務諸表の承認
当社グループの連結財務諸表は、2025年6月23日に、代表執行役執行役社長 筑本学及び執行役員最高財務責任者 木田稔によって承認されております。
(3) 測定の基礎
当社グループの連結財務諸表は、注記「3.重要性のある会計方針」に記載している公正価値で測定する金融商品等を除き、取得原価を基礎として作成しております。
(4) 表示通貨
当社グループの連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円を表示通貨としており、百万円未満を四捨五入して表示しております。
(5) 判断、見積り及び仮定の利用
当社グループのIFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行う必要があります。実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は、継続して見直されます。会計上の見積りの変更による影響は、その見積りが変更された会計期間及び影響を受ける将来の会計期間において認識されます。
当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与える可能性のある会計上の判断、見積り及び仮定に関する主な情報は、以下のとおりです。
・非金融資産の減損(「14. のれん及び無形資産」、「15. 有形固定資産」、「16. 減損損失」)
・繰延税金資産の回収可能性(「12. 法人所得税」)
・確定給付制度債務の測定(「28. 退職給付」)
・金融商品の公正価値(「36. 金融商品」)
(6) 新たに適用する基準書及び解釈指針
当社グループが、当連結会計年度より適用している主な基準書及び解釈指針は、以下のとおりです。
上記の適用により、注記「36.金融商品」において開示を拡充しております。
上記を除き当社グループの連結財務諸表に与える重要な影響はありません。
(7) 未適用の新たな基準書及び解釈指針
連結財務諸表の承認日までに公表されている主な基準書及び解釈指針のうち、適用が強制されないため当連結会計年度末において適用していない基準書及び解釈指針は、以下のとおりであります。なお、IFRS第18号を適用することによる影響については現在、検討中です。
3.重要性のある会計方針
(1) 連結の基礎
① 子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループが投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、投資先に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合に、その企業を支配していると判断しております。
連結財務諸表の作成にあたっては、当社グループで統一された会計方針に基づき、同じ決算日で作成された各グループ会社の財務諸表を用いております。子会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表に調整を加えております。
支配の喪失を伴わない連結子会社に対する持分の変動があった場合には、資本取引として会計処理を行い、非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、親会社の所有者に帰属する持分として資本に直接認識しております。
支配を喪失した場合には、当社グループは残存する投資を支配を喪失した日の公正価値で測定し認識しております。支配の喪失から生じた利得及び損失は純損益として認識しております。
② 関連会社
関連会社とは、当社グループが当該企業に対し、財務及び営業の方針に重要な影響力を有しているものの、支配又は共同支配を有していない企業をいいます。通常、当社グループが議決権の20%から50%を保有する場合には、重要な影響力があると推定しております。当社グループが重要な影響力を有しているか否かの評価にあたり考慮するその他の要因には、取締役会への役員の派遣等があります。これらの要因が存在する場合には、当該企業に対する当社グループの投資が議決権の20%未満であったとしても、当社グループが重要な影響力を有することがあります。
当社グループは、関連会社に対する投資を、持分法を用いて会計処理しております。
投資先の財務諸表は、当社グループと同一の報告期間で作成し、投資先の会計方針を当社グループの会計方針と一致させるための調整を行っております。
投資先に対する重要な影響力を喪失した場合には、当社グループは残存する投資を重要な影響力を喪失した日の公正価値で測定し認識しております。重要な影響力の喪失から生じた利得及び損失は純損益として認識しております。
連結財務諸表の作成にあたり、現地法制度上又は株主間協定等で当社グループと異なる決算日が要請されていることにより決算日を統一することが実務上不可能であり、また、事業の特性やその他の実務上の要因によって当社グループの連結決算日をもって仮決算を行うことが実務上不可能な一部の投資先については12月31日に終了する会計年度の財務諸表を用いております。これらの投資先の決算日と連結決算日との間に生じた重要な取引又は事象については連結財務諸表に反映しております。
③ 共同支配の取決め
共同支配の取決めとは、関連性のある活動に係る意思決定について支配を共有している当事者の全会一致の合意を必要とする取決めをいいます。
ジョイント・ベンチャー(共同支配企業)とは、取決めに対する共同支配を有する当事者が、当該取決めの純資産に対する権利を有している場合の共同契約をいいます。
当社グループは、ジョイント・ベンチャーに対する持分を有する場合、当該持分を、持分法を用いて会計処理しております。
ジョイント・オペレーション(共同支配事業)とは、共同支配を有する当事者が共同支配の取決めに関連性のある資産に対する権利及び負債に対する義務を実質的に有している事業をいいます。
当社グループは、ジョイント・オペレーションに対する持分を有する場合、当該ジョイント・オペレーションに対する投資については、共同支配の営業活動から生じる資産、負債、収益及び費用のうち、当社グループの持分相当額のみを認識しております。
主たるジョイント・オペレーションとして、ザ・サウジ・メタクリレーツ社(持分割合50%・サウジアラビア)があります。同社はMMAモノマー、アクリル樹脂等の製造を行う会社です。
(2) 企業結合
企業結合は取得法を用いて会計処理しております。
取得原価は、取得日の公正価値で測定された移転した対価及び被取得企業に対する非支配持分の金額の合計額として測定しております。
当社グループが事業を取得する場合、取得日における契約条件、経済状況及び関連する諸条件に基づき、取得資産及び引受負債の分類及び指定を行っております。また、取得した識別可能資産及び引受負債は、原則として、取得日の公正価値で測定しております。
企業結合が段階的に行われた場合、被取得企業に対する支配獲得前に保有していた持分を取得日に公正価値で再評価し、その評価差額は純損益として認識しております。取得日以前にその他の包括利益に計上されていた被取得企業の持分の金額は、取得企業がその持分を処分した場合と同じ方法で会計処理しております。
のれんは、移転した対価と非支配持分として認識された金額の総額が識別可能取得資産及び引受負債の純額を超過した額として測定しております。移転した対価と非支配持分として認識された金額の総額が、識別可能取得資産及び引受負債の純額を下回る場合、その差額は純損益として認識しております。
当初認識後、企業結合で取得したのれんは償却しておりません。
(3) 外貨換算
当社グループ内の各企業はそれぞれ独自の機能通貨を定めており、各企業の取引はその機能通貨により測定しております。
外貨建取引は、取引日における直物為替相場又はそれに近似するレートにより機能通貨に換算しております。
外貨建ての貨幣性資産及び負債は、期末日の直物為替相場により機能通貨に換算しております。当該換算及び決済により生じる換算差額は純損益として認識しております。ただし、当該資産及び負債に係る利得又は損失がその他の包括利益として認識される場合には、当該利得又は損失の換算差額は、その他の包括利益として認識しております。
在外営業活動体の資産及び負債は期末日の直物為替相場により、収益及び費用は取引日の直物為替相場又はそれに近似するレート(原則として期中平均レート)により、それぞれ円貨に換算し、その換算差額はその他の包括利益として認識しております。
在外営業活動体が処分された場合には、当該在外営業活動体に関連する累積換算差額を処分した期の純損益として認識しております。
(4) 収益
当社グループは、以下の5ステップアプローチに基づき、顧客への財やサービスの移転との交換で、権利を得ると見込む対価を反映した金額で収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:履行義務の充足時に(又は充足するにつれて)収益を認識する
当社グループは、5つの事業領域(「スペシャリティマテリアルズ」、「MMA&デリバティブズ」、「ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ」、「ファーマ」及び「産業ガス」)において事業活動を行っており、国内外の顧客に多種多様な製品等の提供を行っております。
これらの事業における製品販売については、製品の引渡時点において、顧客が当該製品に対する支配を獲得することから、履行義務が充足されると判断し、当該製品の引渡時点で収益を認識しております。
また、収益は、顧客との契約において約束された対価から、値引き、リベート及び返品などを控除した金額で測定しております。
(5) 政府補助金
政府補助金は、当社グループが補助金交付のための付帯条件を満たし、かつ補助金を受領するという合理的な保証が得られた時に公正価値で認識しております。
収益に関する政府補助金は、補助金で補償することを意図している関連コストを費用として認識する期間にわたって、規則的に純損益として認識しております。
資産に関する政府補助金は、当該補助金の金額を資産の取得原価から控除しております。
(6) 法人所得税
当期及び過去の期間に係る当期税金は、税務当局に対する納付(又は税務当局から還付)されると予想される額で算定しております。税額の算定に使用する税率及び税法は、期末日において制定され又は実質的に制定されているものを使用しております。
繰延税金は、期末日における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との差額(一時差異)に対して、資産負債法を用いて計上しております。
原則として繰延税金負債はすべての将来加算一時差異について認識し、繰延税金資産は将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除及び繰越欠損金について、それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識しております。
ただし、例外として以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を計上しておりません。
・のれんの当初認識から生じる場合
・企業結合でない取引で、取引時に会計上の利益にも課税所得(又は欠損金)にも影響を与えず、かつ取引時に同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異を生じさせない取引における資産又は負債の当初認識から生じる場合
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来減算一時差異に関して、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合、又は当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が低い場合
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来加算一時差異に関して、一時差異の解消の時点をコントロールすることができ、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金資産及び負債の帳簿価額(未認識の繰延税金資産を含む。)については、期末日ごとに再検討を行っております。繰延税金資産及び負債は、期末日までに制定又は実質的に制定されている税率及び税法に基づいて、当該資産が実現する又は負債が決済される期の税率を見積もり、算定しております。
(7) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヵ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されております。
(8) 棚卸資産
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額とのいずれか低い額で測定しております。原価の算定にあたっては、主として加重平均法を使用しております。また、正味実現可能価額は、通常の事業過程における予想売価から、完成に要する見積原価及び販売に要する見積費用を控除して算定しております。
(9) 売却目的で保有する資産及び非継続事業
非流動資産(又は処分グループ)の帳簿価額が、継続的使用よりも主として売却取引によって回収が見込まれる場合に、「売却目的で保有する資産」に分類しております。なお、1年以内に売却の可能性が非常に高く、かつ当該資産(又は処分グループ)が現在の状態で直ちに売却可能である場合にのみ、上記要件に該当するものとしております。売却目的保有に分類した非流動資産(又は処分グループ)については、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のうち、いずれか低い方の金額で測定しております。
売却目的保有に分類した資産のうち有形固定資産及び無形資産については、減価償却又は償却を行っておりません。
非継続事業には、既に処分したか又は売却目的保有に分類した企業の構成単位が含まれており、当社グループの1つの事業を構成し、その1つの事業の処分の計画がある場合に認識しております。
(10) 有形固定資産(使用権資産以外)
当社グループは、有形固定資産の測定に原価モデルを採用しております。
有形固定資産は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
土地及び建設仮勘定以外のすべての有形固定資産について、取得原価から期末日における残存価額を差引いた償却可能価額を、定額法により規則的に配分するよう減価償却を実施しております。
主な有形固定資産の見積耐用年数は、以下のとおりです。
(11) 無形資産
当社グループは、無形資産の測定に原価モデルを採用しております。
無形資産は、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
個別に取得した無形資産は、当初認識に際し取得原価で測定し、企業結合において取得した無形資産の取得原価は、取得日現在における公正価値で測定しております。なお、内部創出の無形資産については、資産化の要件を満たす開発費用を除き、その支出額はすべて発生した期の費用として認識しております。
耐用年数を確定できる無形資産は、それぞれの見積耐用年数にわたって定額法で償却しております。
主な無形資産の見積耐用年数は、以下のとおりです。
耐用年数を確定できない無形資産及び未だ使用可能でない無形資産については、償却を行っておりません。
(12) 資産の減損
① 非金融資産の減損
当社グループは、期末日時点で資産に減損の可能性を示す兆候の有無を判定しております。減損の兆候がある場合、及び資産に年次の減損テストが必要な場合、当社グループはその資産の回収可能価額を見積もっております。資産の回収可能価額は処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方の金額としており、個々の資産について回収可能価額を見積もることができない場合には、その資産の属する資金生成単位又は資金生成単位グループごとに回収可能価額を見積もっております。資金生成単位又は資金生成単位グループの帳簿価額が回収可能価額を超過する場合、その資産について減損を認識し、回収可能価額まで評価減を行っております。使用価値の評価にあたっては、貨幣の時間価値及びその資産に特有のリスクについて現在の市場の評価を反映した税引前の割引率を用いて、見積将来キャッシュ・フローの割引現在価値を計算しております。
処分コスト控除後の公正価値の算定にあたっては、利用可能な公正価値指標に裏付けられた適切な評価モデルを使用しております。
のれんは、取得日以降企業結合のシナジーによる便益が生じると期待される個々の資金生成単位又は資金生成単位グループに配分しております。
のれん又は耐用年数を確定できない無形資産、及び未だ使用可能でない無形資産は、毎年かつ減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しております。
② 減損の戻入れ
過去に認識した減損は、減損の戻入の兆候があり、回収可能価額の決定に使用した見積りが変化した場合に回収可能価額まで戻し入れ、減損損失の戻入額を純損益として認識しております。ただし、のれんに関連する減損は戻し入れておりません。なお、減損損失の戻入額は、過去の期間において減損損失を認識しなかった場合の減損損失戻入時点における帳簿価額を上限としております。
(13) リース
契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合に、リース取引を認識し、リース取引における使用権資産及びリース負債をリースの開始日に認識しております。
リース負債は、リース開始日におけるリース料総額の未決済分の割引現在価値として測定を行っております。使用権資産については、リース負債の当初測定額に当初直接コスト、前払リース料等を調整し、リース契約に基づき要求される原状回復義務等のコストを加えた額で当初の測定を行っております。
リース料は、リース負債残高に対して一定の利子率となるように、金融費用とリース負債残高の返済部分とに配分しており、当該金融費用は純損益として認識しております。
使用権資産は、原資産の所有権がリース期間の終了時までに借手に移転する場合又は、使用権資産の取得原価が購入オプションを行使することを反映している場合には耐用年数で、それ以外の場合は耐用年数とリース期間のいずれか短い期間で、規則的に減価償却を行っております。
なお、リース期間が12ヵ月以内に終了するリース及び原資産が少額であるリースについて、当該リースに関連したリース料を、リース期間にわたり規則的に費用として認識しております。
(14) 引当金
引当金は、当社グループが過去の事象の結果として現在の債務(法的又は推定的)を有しており、当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が必要となる可能性が高く、当該債務の金額について信頼性のある見積りができる場合に認識しております。
引当金は、当該債務を決済するために必要と見込まれる支出額により測定し、貨幣の時間価値の影響に重要性がある場合には現在価値に割引いております。
(15) 退職給付
当社グループは、従業員の退職給付制度として確定給付制度と確定拠出制度を運営しております。
・確定給付制度
当社グループは、確定給付制度債務の現在価値及び関連する当期勤務費用並びに過去勤務費用を、予測単位積増方式を使用して制度ごとに個別に算定しております。
割引率は、期末日時点の優良社債の利回りに基づき算定しております。
確定給付制度に係る負債又は資産は、確定給付制度債務の現在価値と制度資産の公正価値の純額で表示しております。確定給付制度が積立超過である場合は、制度資産の公正価値について、制度からの返還または将来掛金の減額という利用可能な将来の経済的便益の現在価値を上限額としております。
確定給付制度に係る負債又は資産の再測定額は、発生した期においてその他の包括利益として一括認識した後、直ちに利益剰余金に反映しております。また、過去勤務費用は、発生した期の費用として認識しております。
・確定拠出制度
確定拠出制度に係る費用は、従業員が関連する勤務を提供した期に認識しております。
(16) 資本
① 普通株式
普通株式は、発行価額を資本金及び資本剰余金に計上しております。
② 自己株式
自己株式を取得した場合には、その支払対価を資本の控除項目として認識しております。
自己株式を処分した場合には、帳簿価額と処分時の対価の差額を資本剰余金として認識しております。
(17) 株式報酬
当社グループでは、持分決済型の株式報酬制度を採用しております。
持分決済型の株式報酬制度では、従業員から受け取るサービスを、付与した資本性金融商品の付与日における公正価値で測定し、付与日から権利確定期間にわたり費用として認識し、同額を資本の増加として認識しております。
(18) 金融商品
① 金融資産(デリバティブを除く)
(ⅰ)当初認識及び測定
当社グループは、営業債権をIFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」に基づき、履行義務を充足し対価に対する無条件の権利を取得した時点で当初認識しております。その他のすべての金融資産は、当社グループが当該金融資産の契約当事者となった取引日に当初認識しております。
金融資産は、純損益又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、償却原価で測定する金融資産に分類しております。当社グループは、当初認識においてその分類を決定しております。
金融資産は、次の条件がともに満たされる場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために保有されている。
・契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
また、次の条件がともに満たされる金融資産は、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しております。それ以外の金融資産は純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローの回収及び金融資産の売却のために保有されている。
・契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
ただし、資本性金融資産については、個々に純損益を通じて公正価値で測定するか、その他の包括利益を通じて公正価値で測定するかを指定し、当該指定を継続的に適用しております。
金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産を除き、公正価値に、当該金融資産に直接帰属する取引コストを加算した金額で測定しております。
(ⅱ)事後測定
金融資産の当初認識後は、その分類に応じて以下のとおり測定しております。
・償却原価で測定する金融資産
償却原価で測定する金融資産については、実効金利法による償却原価で測定しております。
・その他の金融資産
償却原価で測定する金融資産以外の金融資産は、公正価値で測定しております。
公正価値で測定する金融資産の公正価値の変動額は、純損益若しくはその他の包括利益として認識しております。
なお、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産について認識を中止した場合、あるいは公正価値が著しく下落した場合には、公正価値変動の累計額を利益剰余金に振り替えております。
また、資本性金融資産からの配当金については純損益として認識しております。
(ⅲ)認識の中止
金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、又は金融資産を譲渡し、ほとんどすべてのリスクと経済価値が移転した場合に、当該金融資産の認識を中止しております。
(ⅳ)減損
金融資産の減損の認識にあたっては、当初認識時点からの信用リスクの著しい増加があるかどうかに基づいております。
償却原価で測定する金融資産については、期末日ごとに予想信用損失を見積り、貸倒引当金を認識しております。
貸倒引当金は、当初認識時点から当該金融資産等の信用リスクが著しく増加していない場合には12ヵ月の予想信用損失により測定し、信用リスクの著しい増加があった場合には残存期間にわたる予想信用損失により測定しております。なお、営業債権については、当初から全期間にわたる予想信用損失により測定しております。
信用リスクが著しく増加しているか否かは、デフォルトリスクの変化に基づいて判断しており、デフォルトリスクに変化があるかどうかの判断にあたっては、主に延滞(期日超過情報)を考慮しております。
また、予想信用損失は、契約上受け取ることのできる金額と、過去の信用損失等に基づいて受取りが見込まれる金額との差額の割引現在価値に基づいて測定しております。
② 金融負債(デリバティブを除く)
(ⅰ)認識及び測定
金融負債(デリバティブを除く)は、主に償却原価で測定する金融負債に分類しております。
償却原価で測定する金融負債は、契約当事者となった場合に、公正価値から当該金融負債に直接帰属する取引コストを控除した金額で当初認識しております。当初認識後は実効金利法による償却原価で測定しております。実効金利法による償却額及び認識が中止された場合の利得又は損失は、純損益として認識しております。
(ⅱ)認識の中止
金融負債は、義務の履行、免除又は失効並びに大幅に異なる条件による交換、又は大幅に異なる条件に変更した場合に認識を中止しております。
③ デリバティブ及びヘッジ会計
当社グループは、為替リスクや金利リスクをヘッジするために、それぞれ為替予約、金利スワップ契約等のデリバティブを利用しております。これらのデリバティブは、契約が締結された時点の公正価値で当初測定し、その後も公正価値で再測定しております。
デリバティブの公正価値変動額は、純損益として認識しております。ただし、キャッシュ・フロー・ヘッジ及び在外営業活動体に対する純投資のヘッジの有効部分は、その他の包括利益として認識しております。
当社グループは、ヘッジ関係の開始時に、ヘッジ会計を適用しようとするヘッジ関係並びにヘッジを実施するにあたってのリスク管理目的及び戦略について、公式に指定及び文書化を行っております。また、ヘッジ関係の指定時に及び継続的に、ヘッジ取引に利用したデリバティブがヘッジ対象の公正価値又はキャッシュ・フローの変動を相殺するために有効であるか評価しております。具体的には、ヘッジ対象とヘッジ手段との間の経済的関係が相殺をもたらす場合においてヘッジが有効であると判断しております。
ヘッジ会計に関する要件を満たすヘッジは、IFRS第9号「金融商品」に基づき以下のとおり分類し、会計処理を行っております。
(a) 公正価値ヘッジ
デリバティブの公正価値変動は、純損益として認識しております。ヘッジされるリスクに起因するヘッジ対象の公正価値変動については、ヘッジ対象の帳簿価額を修正し純損益として認識しております。
(b) キャッシュ・フロー・ヘッジ
ヘッジ手段に係る利得又は損失のうち有効部分はその他の包括利益として認識し、非有効部分は直ちに純損益として認識しております。
その他の包括利益に計上したヘッジ手段に係る金額は、ヘッジ対象である取引が純損益に影響を与える時点で純損益に振り替えております。ヘッジ対象が非金融資産又は非金融負債の認識を生じさせるものである場合には、その他の包括利益として認識している金額は、非金融資産又は非金融負債の当初の帳簿価額の修正として処理しております。
(c) 在外営業活動体に対する純投資のヘッジ
在外営業活動体に対する純投資のヘッジについては、キャッシュ・フロー・ヘッジと同様の方法で会計処理しております。ヘッジ手段に係る利得又は損失のうち、有効部分はその他の包括利益で認識し、非有効部分は純損益として認識しております。在外営業活動体の処分時には、従来その他の包括利益を通じて資本として認識していた累積損益を純損益に振り替えております。
④ 金融商品の公正価値
期末日現在で活発な金融市場において取引されている金融商品の公正価値は、市場における公表価格又はディーラー価格を参照しております。
活発な市場が存在しない金融商品の公正価値は、適切な評価技法又は取引先金融機関から提示された価格を参照して算定しております。
4.事業セグメント
(1) 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、最高経営意思決定者が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。なお、報告にあたって事業セグメントの集約は行っておりません。
当社グループは、事業間の連携を更に強化し成長を加速させるための組織改正を2024年4月1日付けで行いました。この組織再編と整合する形で、当連結会計年度の期首より報告セグメント内の事業を組み替え、従来の「スペシャリティマテリアルズ」、「産業ガス」、「ヘルスケア」、「MMA」及び「ベーシックマテリアルズ」の5区分から、「スペシャリティマテリアルズ」、「産業ガス」、「ファーマ」、「MMA&デリバティブズ」及び「ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ」の5区分に変更しました。
また、2024年11月に公表した「新中期経営計画 2029」と整合させ、報告セグメントの記載順序を第3四半期より変更しております。
なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分方法及び記載順序により作成しております。
各報告セグメントの事業内容は、以下のとおりです。
報告セグメントの会計方針は、注記「3.重要性のある会計方針」で記載している当社グループの会計方針と同一です。なお、セグメント間の取引は、主に市場実勢価格に基づいております。
(2) セグメント収益及び業績
当社グループの報告セグメントによる収益及び業績は、以下のとおりです。当社グループは、セグメント損益に基づき、セグメントの業績を評価しております。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、その主なものはエンジニアリング、運送及び倉庫業です。
2 セグメント損益の調整額には、各報告セグメントに配分していない全社費用△12,392百万円及びセグメント間消去取引△13百万円が含まれております。全社費用は、報告セグメントに帰属しない基礎的試験研究費等です。
また、セグメント資産の調整額には、各報告セグメントに配分していない全社資産102,138百万円及びセグメント間消去取引等△500,850百万円が含まれております。全社資産は、報告セグメントに帰属しない金融資産等です。
3 セグメント損益は、営業利益(又は損失)から非経常的な要因により発生した損益(事業撤退や縮小から生じる損失等)を除いて算出したコア営業利益で表示しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、その主なものはエンジニアリング、運送及び倉庫業です。
2 セグメント損益の調整額には、各報告セグメントに配分していない全社費用△11,552百万円及びセグメント間消去取引195百万円が含まれております。全社費用は、報告セグメントに帰属しない基礎的試験研究費等です。
また、セグメント資産の調整額には、各報告セグメントに配分していない全社資産149,448百万円及びセグメント間消去取引等△508,095百万円が含まれております。全社資産は、報告セグメントに帰属しない金融資産等です。
3 セグメント損益は、営業利益(又は損失)から非経常的な要因により発生した損益(事業撤退や縮小から生じる損失等)を除いて算出したコア営業利益で表示しております。
4 第3四半期より、一部の事業の所管セグメントを見直しております。なお、前連結会計年度のセグメント情報についても、変更後の区分方法により作成しております。
セグメント損益から、税引前利益への調整は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(注)1 当連結会計年度の関係会社株式売却益の詳細については、注記「10.その他の営業収益及びその他の営業費用」に記載しております。
2 前連結会計年度において、クオリカプス㈱の株式の譲渡に関連して、関係会社株式売却益20,173百万円及びその他の関連損失△1,966百万円を計上しております。
3 工場閉鎖関連損失引当金戻入額の詳細については、注記「29.引当金」に記載しております。
4 段階取得に係る差益の詳細については、注記「5.企業結合」に記載しております。
5 減損損失の詳細については、注記「16.減損損失」に記載しております。
6 当連結会計年度の特別退職金及び前連結会計年度のその他に含まれる内容の詳細については、注記「10.その他の営業収益及びその他の営業費用」に記載しております。
(3) 地域別に関する情報
外部顧客からの売上収益及び非流動資産の地域別内訳は、以下のとおりです。
外部顧客からの売上収益
(注) 売上収益は、販売仕向先の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
非流動資産
(注) 非流動資産は、資産の所在地によっており、金融商品、繰延税金資産及び退職給付に係る資産を含んでおりません。
(4) 主要な顧客に関する情報
売上収益の10%以上を占める単一の外部顧客が存在しないため、記載を省略しております。
5.企業結合
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(シーピーシー社の買収)
当社グループは、2024年1月10日付で子会社の三菱ケミカルヨーロッパ社を通じて、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製の自動車部材製造販売会社であるシーピーシー社の株式を追加取得いたしました。
(1) 企業結合の概要
①被取得企業の名称及びその事業の内容
名称 C.P.C. S.r.l.
事業の内容 自動車用CFRP成形品の製造販売
②企業結合を行った主な理由
当社グループは2017年に同社に44%出資し持分法適用会社としておりましたが、このたびの追加取得により、同社を完全子会社化し、垂直統合したサプライチェーンの強化・拡大を図り、炭素繊維事業の長期的な成長を加速していきます。
③取得日
2024年1月10日
④被取得企業の支配の獲得方法
現金を対価とする株式取得
⑤取得した議決権付資本持分の割合
56%
(2) 取得対価の公正価値
(注) 当連結会計年度において、株式譲渡契約において規定された一定の条件に基づく業績連動型のアーンアウト方式による追加代金428百万円の支払が完了しております。
(3) 取得資産、引受負債の純額及びのれん
前連結会計年度においては、取得資産及び引受負債の公正価値は暫定的な金額となっておりましたが、第1四半期に企業結合当初の会計処理が完了し、上記のとおり確定しております。当該確定に伴う修正額に重要性はありません。
(注) 1 有形固定資産の内訳
有形固定資産の主な内容は、建物及び構築物13,376百万円です。
2 無形資産の内訳
無形資産の主な内容は、顧客に係る無形資産19,554百万円です。
3 のれん
のれんの主な内容は、個別に認識要件を満たさない、取得から生じることが期待される既存事業とのシナジー効果と超過収益力です。また、のれんは、全額税務上損金算入不能なものです。
(4) 企業結合前に保有していた被取得企業の資本持分を公正価値に再測定した結果として認識した利得
当社が保有していた同社に対する資本持分44%を取得日の公正価値で再測定した結果、当該企業結合から27,000百万円の段階取得に係る差益を認識しております。この利得は、前連結会計年度の連結損益計算書上、「その他の営業収益」に含めております。
(5) 取得関連費用
取得関連費用は98百万円であり、前連結会計年度の連結損益計算書上、「販売費及び一般管理費」に含めております。
(6) 当社グループの業績に与える影響
取得日以降の損益情報及び企業結合が前連結会計年度の期首である2023年4月1日に行われたと仮定した場合のプロフォーマ情報は、連結財務諸表に対する影響額に重要性がないため開示しておりません。
6.子会社の売却
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(クオリカプス㈱の株式譲渡)
当社グループは、2023年7月にポートフォリオ改革の一環として、当社グループが保有するクオリカプス㈱の全株式をRoquette Frères SAへ譲渡する株式譲渡契約を締結し、2023年10月に本譲渡を完了しております。
本譲渡による受取対価と売却による収支の関係及びその子会社の支配喪失時の資産及び負債の主な内訳は以下のとおりです。
(1) 子会社の売却による収入
(注) クオリカプス㈱及びその子会社の支配を喪失したことに伴うクオリカプス㈱からの貸付回収による収入27,950百万円は、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、投資活動によるキャッシュ・フロー「支配喪失会社からの貸付金の回収による収入」に含めて表示しております。
(2) 子会社の資産及び負債
(3) 売却損益
本譲渡に伴う利得は20,173百万円であり、前連結会計年度の連結損益計算書上、「その他の営業収益」に含めております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(関西熱化学株式会社の株式譲渡)
当社グループは、事業ポートフォリオ改革の一環として、コークス及び副産物の製造並びに販売を行う関西熱化学株式会社の当社グループが保有する全株式を、株式会社神戸製鋼所に譲渡することを2024年9月に決定し、同年10月に譲渡を完了しました。
本譲渡による受取対価と売却による収支の関係、その子会社の支配喪失時の資産及び負債の主な内訳、及び本譲渡に関連する損益は以下のとおりです。
(1) 子会社の売却による収入
(2) 子会社の資産及び負債
(3) 本譲渡に関連する損益
本譲渡の決定に伴い、売却費用控除後の公正価値と帳簿価額の差額について減損損失(その他の営業費用)1,891百万円を計上しております。また、本譲渡と一連の取引である土地に係る取引の完了により関係会社株式売却損(その他の営業費用)1,822百万円を計上しております。
7.売上収益
(1) 収益の分解
当社グループは、5つの事業領域(「スペシャリティマテリアルズ」、「MMA&デリバティブズ」、「ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ」、「ファーマ」及び「産業ガス」)において幅広く海外に事業展開しており、販売仕向先の所在地により区分した売上収益を経営者に定期的に報告しております。販売仕向先の所在地により区分した売上収益と注記「4.事業セグメント」で記載しているセグメント売上収益との関連は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1 金額は外部顧客からの売上収益で表示しております。
2 売上収益は、そのほとんどが顧客との契約から認識した収益であり、その他の源泉から認識した収益に重 要性はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1 金額は外部顧客からの売上収益で表示しております。
2 売上収益は、そのほとんどが顧客との契約から認識した収益であり、その他の源泉から認識した収益に重 要性はありません。
・スペシャリティマテリアルズセグメント
スペシャリティマテリアルズセグメントにおいては、アドバンストフィルムズ&ポリマーズ事業、アドバンストソリューションズ事業及びアドバンストコンポジット&シェイプス事業を行っており、国内外の顧客に販売しております。主要な事業内容については、注記「4.事業セグメント」に記載しております。
製品販売については、製品の支配が顧客に移転したとき、すなわち、製品を顧客の指定した場所へ配送し引き渡した時点で、顧客に製品の法的所有権、物理的占有、製品の所有に伴う重大なリスク及び経済価値が移転するため、その時点で履行義務を充足したと判断し、収益を認識しております。これらの製品の販売による収益は、顧客との契約に係る取引価格で測定しております。
また、収益は顧客との契約において約束された対価から、値引き、リベート及び返品などを控除した金額で測定しております。リベートなどの見積りは過去の実績などに基づく最頻値法を用いており、収益は重大な戻入れが発生しない可能性が非常に高い範囲でのみ認識しております。なお、製品の販売契約における対価は、履行義務の充足時点である製品の引き渡し後、概ね1年以内に受領しており、重要な金融要素は含んでおりません。
・MMA&デリバティブズセグメント
MMA&デリバティブズセグメントにおいては、MMA事業及びコーティング&アディティブス事業を行っており、国内外の顧客に販売しております。主要な事業内容については、注記「4.事業セグメント」に記載しております。
これらの事業の製品販売における履行義務を充足する時点、取引価格の算定及び支払条件等については、スペシャリティマテリアルズセグメントと同様です。
・ベーシックマテリアルズ&ポリマーズセグメント
ベーシックマテリアルズ&ポリマーズセグメントにおいては、マテリアルズ&ポリマーズ事業及び炭素事業を行っており、国内外の顧客に販売しております。主要な事業内容については、注記「4.事業セグメント」に記載しております。
これらの事業の製品販売における履行義務を充足する時点、取引価格の算定及び支払条件等については、スペシャリティマテリアルズセグメントと同様です。
・ファーマセグメント
ファーマセグメントにおいては、医薬品事業(医療用医薬品の研究開発・製造)を行っており、国内外の顧客に販売しております。
これらの事業の製品販売における履行義務を充足する時点、取引価格の算定及び支払条件等については、スペシャリティマテリアルズセグメントと同様です。
また、医薬品事業におけるロイヤリティ等収入は、当社グループが第三者に製品の製造や販売、技術の使用等を認めた契約による収入です。契約一時金は、履行義務が一時点で充足される場合には、使用等を許諾した時点で収益を認識し、履行義務が一時点で充足されない場合には、繰延収益として計上し、履行義務の充足に従い一定期間にわたって収益を認識しております。マイルストンペイメントは、契約上のマイルストンが達成された時点で、重大な戻入れが発生しない可能性が非常に高い範囲でのみ収益を認識しております。ランニング・ロイヤリティは契約先の売上等を算定基礎として測定し、その発生時点を考慮して収益を認識しております。なお、ロイヤリティ等収入は、契約に基づく権利の確定時点から概ね1年以内に受領しており、重要な金融要素は含んでおりません。
・産業ガスセグメント
産業ガスセグメントにおいては、鉄鋼、化学、エレクトロニクス産業向けなどのガス事業及びステンレス魔法瓶など家庭用品の製造等の事業を行っており、国内外の顧客に販売しております。
これらの事業の製品販売における履行義務を充足する時点、取引価格の算定及び支払条件等については、スペシャリティマテリアルズセグメントと同様です。
(2) 契約残高
顧客との契約から生じた債権、契約資産及び負債は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
当社グループでは、主に進行中の工事に対する対価に対して契約資産を計上し、顧客からの前受金、繰延収益及び導出取引に伴う繰延収益に対して契約負債を計上しております。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、認識した収益のうち期首現在の契約負債残高に含まれていた金額は15,843百万円及び23,661百万円です。また、前連結会計年度及び当連結会計年度において、過去の期間に充足した履行義務から認識した収益の金額は15,149百万円及び13,801百万円です。
前連結会計年度の契約資産及び契約負債、当連結会計年度の契約資産及び契約負債の残高に重大な変動はありません。
(3) 残存履行義務に配分した取引価格
残存履行義務に配分した取引価格の総額及び収益の認識が見込まれる期間は以下のとおりです。なお、個別の予想契約期間が1年以内の取引は含みません。また、顧客との契約から生じる対価の中に、取引価格に含まれていない重要な金額はありません。
(単位:百万円)
(4) 顧客との契約の獲得又は履行のためのコストから認識した資産
前連結会計年度及び当連結会計年度において、顧客との契約の獲得又は履行のためのコストから認識した資産はありません。なお、認識すべき資産の償却期間が1年以内である場合には、実務上の便法を使用し、発生時に費用として認識しております。
8.従業員給付費用
前連結会計年度及び当連結会計年度における連結損益計算書上に含まれる従業員給付費用の合計額は、それぞれ679,716百万円及び734,164百万円であり、従業員給付費用には、給与、賞与、法定福利費及び退職給付に係る費用等を含めており、「売上原価」、「販売費及び一般管理費」及び「その他の営業収益及びその他の営業費用」に計上しております。
なお、特別退職金については「10.その他の営業収益及びその他の営業費用」、退職給付に係る費用については「28.退職給付」に記載のとおりです。
9.研究開発費
前連結会計年度及び当連結会計年度において、費用として認識した研究開発費は、それぞれ121,624百万円及び123,870百万円です。
10.その他の営業収益及びその他の営業費用
その他の営業収益の内訳は、以下のとおりです。
(注) 1 前連結会計年度において、クオリカプス㈱の株式譲渡益及び、当社グループの連結子会社であった大陽日酸エネルギー㈱とアストモスエネルギー㈱の子会社であるアストモスリテイリング㈱の吸収合併に伴い大陽日酸エネルギー㈱に対する支配を喪失したことにより生じた利得が含まれております。なお、クオリカプス㈱の株式譲渡の詳細については、注記「6.子会社の売却」に記載しております。
当連結会計年度において、三菱ケミカルインドネシア社の株式譲渡に関連して、売却完了時に実現した為替換算調整勘定等による関係会社株式売却益5,578百万円を計上しております。また、当連結会計年度において、天津田辺製薬有限公司の持分の売却益が含まれております。
2 三菱ケミカル英国社のキャッセル工場におけるMMA関連製品の生産終了を決定したことに関連して前々連結会計年度に計上した工場閉鎖関連損失引当金の一部を取り崩し、前連結会計年度に引当金戻入額10,169百万円を計上しております。なお、引当金戻入額の詳細については、注記「29.引当金」に記載しております。
3 前連結会計年度において、シーピーシー社の株式の追加取得に関連して、段階取得に係る差益27,000百万円を計上しております。なお、追加取得の詳細については、注記「5.企業結合」に記載しております。
4 ヘルスケアセグメント(現ファーマセグメント)のコロナワクチン供給契約に関連して受領した前受金15,530百万円について、前々連結会計年度末において契約負債として認識するための要件を満たさなくなり前受金から他の負債科目に振り替えておりましたが、相手先との間で当該契約について解約することを前連結会計年度において合意し、その合意の中でその他の負債に計上していた負債については返金不要となったため、当該負債について認識を中止しその他の営業収益を計上しております。
その他の営業費用の内訳は、以下のとおりです。
(注) 1 減損損失の詳細については、注記「16.減損損失」に記載しております。
2 当連結会計年度において、三菱ケミカルアメリカ社におけるMMA モノマープラント新設計画の検討中止を決定したことに伴い、減損損失12,612百万円、解約違約金3,323百万円、特別退職金209百万円及びその他の関連損失367百万円を計上しております。
3 前連結会計年度において、三菱ケミカルインドネシア社の株式譲渡決定に関連して、減損損失10,652百万円、事業整理損失引当金繰入額1,330百万円、特別退職金323百万円及びその他の関連損失28百万円を計上しております。
4 当連結会計年度において、田辺三菱製薬株式会社の希望退職制度の実施決定に関連して、特別退職金16,632百万円及びその他の関連損失304百万円を計上しております。
5 三菱ケミカル株式会社広島事業所におけるACH法MMAモノマー、アクリロニトリル及びアクリロニトリル誘導品の生産終了の決定に関連して、前連結会計年度に減損損失3,993百万円を計上しております。また、当連結会計年度に固定資産除売却損7,053百万円を計上しております。
11.金融収益及び金融費用
金融収益の内訳は、以下のとおりです。
金融費用の内訳は、以下のとおりです。
12.法人所得税
(1) 繰延税金資産及び繰延税金負債
繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別内訳及び増減は、以下のとおりです。
なお、当社グループは、IAS第12号「法人所得税」の「国際的な税制改革-第2の柱モデルルール」(2023年5月改訂)の一時的な例外措置を適用しており、グローバル・ミニマム課税から生じる法人所得税に関する繰延税金資産及び負債は認識及び開示しておりません。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) その他には在外営業活動体の換算差額のほか、企業結合等に伴う増減が含まれております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1 その他には在外営業活動体の換算差額のほか、企業結合等に伴う増減が含まれております。
2 当連結会計年度の期首及び期末の残高には、前々連結会計年度において計上されたメディカゴ社の清算の決定に伴い同社への投資に関連する将来減算一時差異について認識した繰延税金資産が含まれております。
3 当連結会計年度末において、田辺三菱製薬株式会社に対する投資に係る一時差異について、繰延税金資産16,626百万円を認識しております。なお、繰延税金資産のその他に24,225百万円、繰延税金負債の在外連結子会社等の未分配利益に7,599百万円が含まれております。
繰延税金資産の認識にあたり、将来減算一時差異及び繰越欠損金の一部又は全部が将来課税所得に対して利用できる可能性を考慮しております。繰延税金資産の回収可能性の評価においては、予定される繰延税金負債の取崩、予測される将来課税所得及びタックス・プランニングを考慮しております。また、将来の課税所得の見積りは、将来の事業計画を基礎としており、そこでの主要な仮定は、主に売上収益の予測です。認識された繰延税金資産については、過去の課税所得水準及び将来減算一時差異と繰越欠損金の解消が予測される期間における将来課税所得の予測に基づき、回収される可能性が高いと考えております。なお、将来課税所得の予測及び主要な仮定について、経営者は妥当と判断しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があり、前提とした状況が変化すれば繰延税金資産の回収可能性の評価の算定結果が異なる可能性があります。
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除の金額(所得ベース)は、以下のとおりです。
なお、上記に対応する未認識の繰延税金資産は、以下のとおりです。
繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除(所得ベース)の失効期限別の内訳は、以下のとおりです。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、繰延税金負債を認識していない子会社等の未分配利益に関連する一時差異の合計額は、それぞれ1,409,192百万円及び1,024,814百万円です。
当社グループが一時差異の解消時期をコントロールでき、かつ予見可能な期間内で一時差異が解消しない可能性が高い場合には、当該一時差異に関連する繰延税金負債を認識しておりません。
(2) 法人所得税
法人所得税の内訳は、以下のとおりです。
「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立し、2026年4月1日以後開始する連結会計年度より「防衛特別法人税」の課税が行われることになりました。これに伴い、2026年4月1日以後開始する連結会計年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債については、改正後の税率を基礎とした法定実効税率により計算しております。この変更による当連結会計年度の連結財務諸表に与える影響は軽微です。
(3) 実効税率の調整表
当社は、主に法人税、住民税及び事業税を課されており、これらを基礎とした法定実効税率は前連結会計年度及び当連結会計年度において、ともに30.6%です。なお、海外子会社についてはその所在地における法人税等が課されております。
法定実効税率と実際負担税率との差異について、原因となった主要な項目の内訳は、以下のとおりです。
(注) 当連結会計年度の未分配利益に係る税効果には(1)に記載の田辺三菱製薬株式会社に対する投資に係る一時差異が含まれております。
(4) グローバル・ミニマム課税制度
日本においては令和5年度税制改正において、第2の柱モデルルールに即したグローバル・ミニマム課税に対応する法人税が創設され、それに係る規定(以下「グローバル・ミニマム課税制度」といいます。)を含めた税制改正法(「所得税法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第3号))(以下「改正法人税法」といいます。)が2023年3月28日に成立しました。改正法人税法では、BEPSのグローバル・ミニマム課税ルールのうち、所得合算ルール(IIR)が導入されており、2024年4月1日開始事業年度より、日本に所在する親会社の子会社等の税負担が最低税率(15%)に至るまで、日本に所在する親会社に対して追加で(トップアップ)課税されております。当連結会計年度の当期法人所得税に含まれるグローバル・ミニマム課税から生じる法人所得税は軽微です。
なお、グローバル・ミニマム課税から生じる法人所得税に関する繰延税金資産及び負債の認識及び開示については「(1) 繰延税金資産及び繰延税金負債」に記載しております。
13.1株当り当期利益
基本的及び希薄化後1株当り当期利益の算定上の基礎は、以下のとおりです。
(注) 基本的及び希薄化後1株当り当期利益の算定上、役員報酬BIP信託が保有する当社株式を、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております。
14.のれん及び無形資産
(1) 増減表
無形資産の取得原価、償却累計額及び減損損失累計額の増減並びに帳簿価額は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
取得原価
償却累計額及び減損損失累計額
帳簿価額
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
取得原価
償却累計額及び減損損失累計額
帳簿価額
前連結会計年度及び当連結会計年度において、重要な自己創設資産はありません。
無形資産の償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれております。
(2) 重要な無形資産
連結財政状態計算書に計上されている重要な無形資産は、以下のとおりです。
・2010年3月の当社による三菱レイヨン㈱(現 三菱ケミカル㈱)の株式取得により取得した「技術に係る無形資産」
帳簿価額は前連結会計年度6,571百万円、当連結会計年度3,871百万円であり、残存償却年数は4年です。
・2014年11月の当社による大陽日酸㈱(現 日本酸素ホールディングス㈱)の株式取得により取得した「顧客に係る無形資産」
帳簿価額は前連結会計年度17,242百万円、当連結会計年度15,138百万円であり、残存償却年数は3~8年です。
・2017年10月の田辺三菱製薬㈱によるニューロダーム社の買収により取得した「技術に係る無形資産」
帳簿価額は前連結会計年度61,927百万円、当連結会計年度61,154百万円であり、耐用年数を確定できない無形資産に分類しております。
・2018年12月の大陽日酸㈱(現 日本酸素ホールディングス㈱)による欧州事業の取得等により計上したニッポン・ガシズ・ユーロ・ホールディング社が保有する「顧客に係る無形資産」
帳簿価額は前連結会計年度199,260百万円、当連結会計年度189,333百万円であり、残存償却年数は主に23年です。
・2020年10月の三菱ケミカルアメリカ社によるジェレスト社の買収により取得した「技術に係る無形資産」
帳簿価額は前連結会計年度30,977百万円、当連結会計年度21,015百万円であり、残存償却年数は主に10年です。
なお、当連結会計年度において当該無形資産の帳簿価額の一部を減損しており、注記「16.減損損失」に記載のとおりです。
・2022年9月の田辺三菱製薬㈱において、Eli Lilly and Companyに対して日本国内における医薬品の販売権許諾の対価を支払ったことにより計上した「技術に係る無形資産」
帳簿価額は前連結会計年度10,641百万円、当連結会計年度9,459百万円であり、残存償却年数は8年です。
・2024年1月の三菱ケミカルヨーロッパ社によるシーピーシー社の買収により取得した「顧客に係る無形資産」
帳簿価額は前連結会計年度19,225百万円、当連結会計年度15,218百万円であり、残存償却年数は3年です。
(3) 耐用年数を確定できない無形資産
耐用年数を確定できない無形資産の帳簿価額は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、それぞれ68,793百万円及び67,831百万円です。主なものはファーマセグメントの田辺三菱製薬㈱が2017年にニューロダーム社を買収した際に認識された仕掛研究開発費であり、「技術に係る無形資産」に含まれております。当該資産は研究開発の段階にあり、未だ規制当局の販売承認が得られていないもので使用可能な状態にないため、将来の経済的便益が流入する期間が予見可能でないと判断し、耐用年数を確定できない無形資産及び未だ使用可能でない無形資産に分類しております。
当該資産については、減損の兆候の有無にかかわらず毎年一定の時期に減損テストを実施しております。減損テストに際し、無形資産の回収可能価額は、使用価値により測定しております。
使用価値の算定にあたっては、経営者によって承認された事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積額を使用しております。事業計画は、過去の経験及び外部からの情報に基づいたものであり、原則として、合理的な理由がある場合を除き、5年を限度としており、主要な仮定は、規制当局の販売承認の取得の可能性、上市後の売上収益の予測及び割引率です。割引率については、加重平均資本コストを基礎とした税引前の割引率を使用しており、前連結会計年度は8.8%~13.4%、当連結会計年度は8.0%~14.0%です。また、ニューロダーム社に係る仕掛研究開発費の年次の減損テストにおける割引率は、前連結会計年度は13.4%、当連結会計年度は14.0%です。なお、前連結会計年度は割引率が0.7%上昇した場合に回収可能価額と帳簿価額が等しくなる可能性がありました。当連結会計年度は減損判定に用いた主要な仮定が合理的に予測可能な範囲で変動した場合においても、重要な減損が発生する可能性は低いと判断しております。
主要な仮定について、経営者は妥当と判断しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があり、前提とした状況が変化すれば回収可能価額の算定結果が異なる可能性があります。
また、耐用年数を確定できない無形資産について認識した減損損失は、注記「16. 減損損失」に記載のとおりです。
(4) のれん
資金生成単位(資金生成単位グループ)に配分されたのれんの帳簿価額は、以下のとおりです。
(注)当連結会計年度の期首より報告セグメント内の事業を組み替えたことに伴い、前連結会計年度及び当連結会計年度の各資金生成単位(資金生成単位グループ)に配分されたのれんの帳簿価額は、変更後の区分方法により作成しております。
資金生成単位グループののれんの回収可能価額は、使用価値により測定しております。
使用価値は、過去の経験と外部からの情報を反映させて作成され、経営者によって承認された5年を限度とする事業計画を基礎とし、事業計画の予測の期間を超えた後(5年を超える期間)は、将来の不確実性を考慮し、成長率を0%と仮定して事業計画の最終年度のキャッシュ・フロー金額と同額で推移すると仮定しております。将来キャッシュ・フローの見積額は主として、売上収益の予測及び市場の成長率に影響を受けます。なお、主要な仮定について、経営者は妥当と判断しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があり、前提とした状況が変化すれば回収可能価額の算定結果が異なる可能性があります。
回収可能価額の算定に利用している割引率は、以下のとおりです。
なお、減損判定に用いた主要な仮定が合理的に予測可能な範囲で変動した場合においても、重要な減損が発生する可能性は低いと判断しております。
15.有形固定資産
(1) 増減表
有形固定資産の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減並びに帳簿価額は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
取得原価
減価償却累計額及び減損損失累計額
(注) 1 建設仮勘定の個別取得には新規取得による増加額のほか、各有形固定資産科目への振替額(△)を含めた純額で表示しております。
2 振替には売却目的で保有する資産との振替が含まれております。
帳簿価額
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
取得原価
減価償却累計額及び減損損失累計額
(注) 1 建設仮勘定の個別取得には新規取得による増加額のほか、各有形固定資産科目への振替額(△)を含めた純額で表示しております。
2 振替には売却目的で保有する資産との振替が含まれております。
帳簿価額
前連結会計年度と当連結会計年度において、使用権資産の増加額は、それぞれ21,406百万円と30,894百万円です。
有形固定資産の減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれております。
建設中の有形固定資産に関する支出額は、建設仮勘定として記載しております。
(2) 使用権資産(リース資産)
有形固定資産に含まれる使用権資産の帳簿価額は、以下のとおりです。
16.減損損失
当社グループは、原則として、ビジネスユニットを基本として事業、製造工程、地域等の関連性に基づき資産のグルーピングを実施しております。なお、遊休資産については、個別資産別に減損損失の認識の判定を行っております。
前連結会計年度及び当連結会計年度における減損損失は、以下のとおりです。減損損失は、連結損益計算書の「その他の営業費用」に含めております。
(減損損失)
(注) 前連結会計年度及び当連結会計年度において、耐用年数を確定できない無形資産にかかる減損損失がそれぞれ1,232百万円及び520百万円含まれております。
減損損失を認識した主な資産は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至2024年3月31日)
(有形固定資産及び無形資産)
1.三菱ケミカルインドネシア社の高純度テレフタル酸の製造設備
ポートフォリオ改革の一環として、当社グループの連結子会社である三菱ケミカルインドネシア社の全株式を段階的に譲渡することを決定しました。当該決定に基づく売却目的保有資産への振替に伴い、処分コスト控除後の公正価値と帳簿価額の差額について損失を計上しております。同社の設備等非流動資産の帳簿価額については全額を減額し減損損失10,652百万円(内、機械装置8,981百万円、建設仮勘定924百万円、その他747百万円)を計上しており、非流動資産の帳簿価額を上回る損失見積額1,330百万円については事業整理損失引当金繰入額として計上しております。
なお、公正価値は同社株式の売却予定価額に基づいており、公正価値ヒエラルキーはレベル3です。
2.三菱ケミカル㈱のフェノール・ビスフェノールA製造設備等
フェノール・ビスフェノールA事業等は、事業環境の変化に伴い収益性が悪化しており、今後も収益改善の可能性が低いとの結論に達し、当事業に係る固定資産について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失4,242百万円(内、機械装置2,658百万円、構築物802百万円、その他782百万円)を計上しました。
なお、回収可能価額は使用価値により測定し、将来キャッシュ・フローを割引率6.1%で割り引いて算定しております。
3.三菱ケミカル㈱広島事業所のACH法MMAモノマー及びアクリロニトリル関連製造設備
MMA及びアクリロニトリル事業の競争力の強化と供給体制の最適化を図るため、三菱ケミカル㈱広島事業所におけるACH法MMAモノマー、アクリロニトリル及びアクリロニトリル誘導品の生産終了を決定したことに伴い、当該製品に係る固定資産について帳簿価額を備忘価額まで減額し、減損損失3,993百万円(内、機械装置2,844百万円、構築物702百万円、その他447百万円)を計上しました。
なお、回収可能価額は使用価値に基づいており、その価値を零としております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至2025年3月31日)
(有形固定資産及び無形資産)
(のれん)
1.マチソン・トライガス社の水素生産設備
マチソン・トライガス社が建設を進めていた水素生産設備について、建設計画の中止を決定したことに伴い、帳簿価額を回収可能価額まで減額し減損損失25,843百万円(内、建設仮勘定25,843百万円)を計上しました。
なお、回収可能価額は処分コスト控除後の公正価値により測定しております。当該資産は売却が困難であるため、処分コスト控除後の公正価値を零としており、公正価値のヒエラルキーはレベル3です。
2.ジェレスト社の生産設備・無形資産
ジェレスト社の事業について、新事業の立ち上げが当初想定に比べて遅れることが明らかになり、現状の損益の状況も踏まえて同社の事業計画を見直しました。その結果、投資の回収が見込めなくなったため、生産設備・無形資産の帳簿価額を回収可能価額40,901百万円まで減額し、減損損失12,853百万円(内、技術に係る無形資産7,215百万円、建設仮勘定2,615百万円、その他3,023百万円)を計上しました。
回収可能価額は、使用価値により測定しております。使用価値の算定にあたって用いられた主な仮定は割引率です。割引率については、当該資金生成単位の特有のリスクを反映し、現在立ち上げ段階にある事業については税引前の割引率32.6%(前連結会計年度は32.6%)、それ以外の事業については加重平均資本コストを基礎とした税引前の割引率13.9%(前連結会計年度は14.3%)を使用しております。
3.三菱ケミカルアメリカ社のMMA生産設備
当社グループは、当社グループの独自技術である「新エチレン法(アルファ法)」によるMMAモノマープラントの新設を検討しておりましたが、米国テネシー州やその他地域における既存のMMAモノマー製造設備により当面の需要に対応できる見通しであることや、インフレ等により増大した設備投資額に基づく取引先との交渉の結果、本投資計画実行後の長期的な取引に対するコミットメントが得られなかったことなどから、当該投資計画の検討の中止を決定しました。
その結果、投資の回収が見込めなくなったため、当該工場設備について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失12,612百万円(内、建設仮勘定12,612百万円)を計上しております。
なお、回収可能価額は処分コスト控除後の公正価値により測定しております。処分コスト控除後の公正価値は売却可能価額、または売却が困難であるものについては零としており、公正価値ヒエラルキーはレベル3です。
4.香川事業所(三菱ケミカル株式会社)のコークス製造設備
当社グループは、国内鉄鋼業界の需要動向を踏まえ、香川事業所におけるコークス炉設備縮小や輸出出荷設備増強を進め、海外輸出展開型のビジネスモデルへと変革してきましたが、足元は中国を中心とした鋼材需要の不振に伴い海外コークス市況が低迷しており厳しい事業環境となっております。
このような環境下、当社グループは、コークスの生産体制を見直し、香川事業所の現有のコークス炉250門について150門に生産規模を縮小することを決定し、対象となる100門での生産を終了しました。加えて、国内外の販売ポートフォリオの見直しや追加の合理化策等を実施し、市況変動に左右されない事業構造へ転換します。
本決定に伴い、生産を終了した100門の製造設備について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失7,046百万円(内、機械装置6,843百万円、その他203百万円)を計上しました。
なお、回収可能価額は使用価値に基づいており、その価値を零としております。
5.三菱ケミカルアドバンスドマテリアルズ(ドイツ)社の炭素繊維プリプレグ生産設備、無形資産及び同社の事業に関連するのれん
炭素繊維プリプレグ事業は、事業環境の変化に伴い収益性が悪化しており、今後も収益改善の可能性が低いとの結論に達し、構造改革を実施することを決定しました。その結果、将来において投資の回収が見込まれない当該事業に関連する資産について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失5,443百万円(内、のれん4,138百万円、技術に係る無形資産430百万円、その他875百万円)を計上しました。
なお、回収可能価額は使用価値に基づいており、その価値を零としております。
6.クリーンパートユーエスエー社の一部拠点に係る半導体製造装置パーツ洗浄事業等の設備、無形資産及びのれん
当社グループは、半導体製造装置のパーツ洗浄事業等の収益性の改善、存続拠点への経営資源の集中を図るため、クリーンパートユーエスエー社の一部事業拠点を閉鎖することを決定しました。その結果、投資の回収が見込めなくなったため、当該事業拠点の設備、関連するのれん及び顧客に係る無形資産等の無形資産について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失3,598百万円(内、のれん358百万円、顧客に係る無形資産2,117百万円、その他1,123百万円)を計上しました。
なお、回収可能価額は使用価値に基づいており、その価値を零としております。
7.三菱ケミカルカーボンファイバーアンドコンポジッツ(アメリカ)社の炭素繊維製造設備
当社グループは、炭素繊維事業の収益性の改善を図るため、三菱ケミカルカーボンファイバーアンドコンポジッツ(アメリカ)社の生産体制を縮小することを決定しました。その結果、投資の回収が見込めなくなったため、関連する設備について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失3,415百万円(内、建物1,977百万円、機械装置1,438百万円)を計上しました。
なお、回収可能価額は使用価値に基づいており、その価値を零としております。
17.持分法で会計処理されている投資
投資の帳簿価額及び当期包括利益に対する持分取込額
個別に重要でない持分法で会計処理されているジョイント・ベンチャーに対する投資の帳簿価額は、以下のとおりです。
持分法で会計処理されているジョイント・ベンチャーの当期包括利益に対する持分取込額は、以下のとおりです。
個別に重要でない持分法で会計処理されている関連会社に対する投資の帳簿価額は、以下のとおりです。
持分法で会計処理されている関連会社の当期包括利益に対する持分取込額は、以下のとおりです。
18.その他の金融資産
その他の金融資産の内訳は、以下のとおりです。
株式及び出資金は主にその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性の金融資産、未収入金、リース債権及び定期預金は主に償却原価で測定する金融資産、デリバティブ資産は純損益を通じて公正価値で測定する金融資産(ヘッジ会計を適用しているものを除きます。)にそれぞれ分類しております。
また、その他には条件付対価契約に関する金融資産が含まれており、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しております。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性の金融資産の主な銘柄、及び公正価値は、以下のとおりです。
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
上記に加え、活発な市場における公表価格が入手できないその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性の金融資産を保有しており、主に化学工業関連銘柄、ヘルスケア関連銘柄及び産業ガス関連銘柄により構成されております。
化学工業関連銘柄における投資は、前連結会計年度末73,096百万円、当連結会計年度末73,057百万円です。ヘルスケア関連銘柄における投資は、前連結会計年度末10,396百万円、当連結会計年度末11,266百万円です。産業ガス関連銘柄における投資は、前連結会計年度末9,741百万円、当連結会計年度末9,879百万円です。
株式は主に取引・協業関係、金融取引関係の維持・強化等を目的として保有しているため、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性の金融資産に指定しております。
保有資産の効率化及び有効活用を図るため、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性の金融資産の売却(認識の中止)を行っております。売却時の公正価値及び売却に係る累積利得又は損失(税引前)は、以下のとおりです。その他の資本の構成要素として認識していた累積利得又は損失(税引後)は、売却時に利益剰余金に振り替えております。
(単位:百万円)
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性の金融資産について、認識された受取配当金は以下のとおりです。
(単位:百万円)
19.その他の資産
その他の資産の内訳は、以下のとおりです。
(注) 詳細は、注記「7.売上収益」に記載のとおりです。
20.棚卸資産
棚卸資産の内訳は、以下のとおりです。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、棚卸資産のうち、正味実現可能価額で評価した金額は、それぞれ81,067百万円及び69,883百万円です。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、費用として認識した棚卸資産の評価減の金額は、それぞれ8,878百万円及び9,721百万円です。
21.営業債権
営業債権の内訳は、以下のとおりです。
営業債権は、償却原価で測定する金融資産に分類しております。
22.現金及び現金同等物
現金及び現金同等物の内訳は、以下のとおりです。
23.売却目的で保有する資産
売却目的で保有する資産及びそれに直接関連する負債の内訳は、以下のとおりです。
前連結会計年度(2024年3月31日)
前連結会計年度末において売却目的で保有する資産とそれに直接関連する負債のうち、主なものは以下のとおりです。
①ベーシックマテリアルズセグメント(現ベーシックマテリアルズ&ポリマーズセグメント)における連結子会社である三菱ケミカルインドネシア社に係るもの
2023年12月に、ポートフォリオ改革の一環として、当社グループが保有する三菱ケミカルインドネシア社の全株式を段階的に譲渡する契約を締結したことにより、同社が保有する資産及び負債を売却目的保有に分類したものです。
これに伴い、売却費用控除後の公正価値で測定しております。当該公正価値は同社株式の売却予定価額に基づいており、その公正価値ヒエラルキーは、レベル3です。また、売却目的保有資産への振替に伴い、売却費用控除後の公正価値と帳簿価額の差額について損失を計上しており、その金額はその他の営業費用に含めております。
本譲渡契約に基づき、持分100%のうち80%を2024年8月に売却完了し、これに伴い当社は同社に対する支配を喪失し、当社グループの同社の株式保有比率は20%となりました。なお、残りの20%についても今後売却する予定です。
②ヘルスケアセグメント(現ファーマセグメント)における連結子会社である天津田辺製薬有限公司に係るもの
2023年12月に、昨今の中国における事業環境の変化を踏まえ中国市場に深い知見を有する企業に事業運営を委ねることが同社のさらなる成長と競争力強化につながると判断し、当社グループが保有する天津田辺製薬有限公司の全持分を譲渡する持分譲渡契約を締結したことにより、同社が保有する資産及び負債を売却目的保有に分類したものです。
なお、売却費用控除後の公正価値(売却予定価額)が帳簿価額を上回っているため、当該資産及び負債は帳簿価額により測定しております。
本譲渡は2024年7月に完了しております。
③当社グループが保有している政策保有株式
当社グループでは政策保有株式について継続的に保有意義の検証を行っており、検証の結果、保有意義が乏しいため売却を決定した株式のうち、前連結会計年度末において1年以内に売却予定の株式を売却目的保有に分類しております。当該株式は主に上場株式であり、公正価値ヒエラルキーはレベル1です。
なお、前連結会計年度末において売却目的保有に分類した政策保有株式は、当連結会計年度末時点において概ね売却を完了しております。
前連結会計年度末において、売却目的で保有する資産に関連するその他の資本の構成要素は11,008百万円です。
当連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度末において売却目的で保有する資産とそれに直接関連する負債のうち、主なものは以下のとおりです。
①その他セグメントにおける連結子会社であるダイヤリックス株式会社の不動産賃貸・管理事業の一部及び当該事業に関連する当社グループの保有不動産
2024年12月に、保有不動産に係る修繕費用の増加傾向を受け、保有資産の適正化を図る観点から、賃貸・管理事業の一部とそれに関連する当社グループの保有不動産を、日本全国で不動産開発事業を展開する会社に譲渡することが適切だと判断し、ダイヤリックス株式会社の不動産賃貸・管理事業の一部及び当該事業に関連する当社グループの保有不動産を譲渡する契約を締結したことにより、関連する資産及び負債を売却目的保有に分類したものです。
なお、売却費用控除後の公正価値(売却予定価額)が帳簿価額を上回っているため、当該資産及び負債は帳簿価額により測定しております。
本譲渡は2025年4月に完了しております。
当連結会計年度末において、売却目的で保有する資産に関連するその他の資本の構成要素は1,421百万円です。
24.資本
(1) 資本金及び自己株式
授権株式数及び発行済株式数は、以下のとおりです。
(単位:千株)
株式は、すべて無額面の普通株式です。発行済株式は全額払込済みです。
自己株式の株式数の期中における増減は、以下のとおりです。
(単位:千株)
(注) 1 自己株式の株式数の増加は、単元未満株式の買取りによるものです。
2 前連結会計年度における自己株式の株式数の減少は、役員報酬BIP信託からの株式交付423千株(譲渡制限付株式報酬を含む)、ストックオプション権利行使による払出99千株、単元未満株式の売却1千株によるものです。
当連結会計年度における自己株式の株式数の減少は、役員報酬BIP信託からの株式交付319千株(譲渡制限付株式報酬を含む)、業績連動型株式報酬制度に基づく自己株式の処分158千株、ストックオプション権利行使による払出155千株、単元未満株式の売却1千株によるものです。
3 役員報酬BIP信託が保有する当社株式を含めて表示しております。
前連結会計年度末 1,989千株 当連結会計年度末 1,670千株
(2) 資本剰余金及び利益剰余金
資本剰余金は、資本取引から生じた金額のうち資本金に含まれない金額であり、資本準備金とその他の資本剰余金により構成されております。利益剰余金は、利益準備金とその他の利益剰余金により構成されております。
日本の会社法では、株式の発行に対しての払込み又は給付の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本準備金に組み入れることが規定されております。資本準備金は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。
複合金融商品の資本要素として転換社債型新株予約権付社債の発行時に資本要素として分類された金額がその他の資本剰余金に計上されておりましたが、前連結会計年度において権利が行使されずに権利行使期間が満了したことにより税引後の金額を利益剰余金へ振替えております。
また、剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金と利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで、資本準備金又は利益準備金として積み立てることが規定されております。積み立てられた利益準備金は、欠損填補に充当することができ、また株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができます。
(3) その他の資本の構成要素
その他の資本の構成要素は、以下のとおりです。
(その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産)
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の評価差額です。
(確定給付制度の再測定)
確定給付制度の再測定は、期首時点の数理計算上の仮定と実際の結果との差異による影響額及び数理計算上の仮定の変更による影響額です。これについては、発生時にその他の包括利益で認識し、その他の資本の構成要素から利益剰余金に直ちに振り替えております。
(在外営業活動体の換算差額)
外貨建てで作成された在外営業活動体の財務諸表を連結する際に発生した換算差額及び純投資ヘッジとして指定されたヘッジ手段に係る利得又は損失のうち、ヘッジ有効部分の累計額です。
(キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の純変動の有効部分)
キャッシュ・フロー・ヘッジに係るヘッジ手段の公正価値の変動から生じた利得又は損失のうち、ヘッジ有効部分の累計額です。
25.配当
配当金の支払額は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 2023年5月19日及び2023年11月1日の取締役会決議による配当金の総額には、役員報酬BIP信託が保有する当社株式(付与済の累積ポイント数に相当する株式を除きます。)に対する配当金がそれぞれ35百万円及び31百万円含まれております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 2024年5月20日及び2024年11月1日の取締役会決議による配当金の総額には、役員報酬BIP信託が保有する当社株式(付与済の累積ポイント数に相当する株式を除きます。)に対する配当金がそれぞれ31百万円及び26百万円含まれております。
基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が当連結会計年度末後となるものは、以下のとおりです。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 配当金の総額には、役員報酬BIP信託が保有する当社株式(付与済の累積ポイント数に相当する株式を除きます。)に対する配当金26百万円が含まれております。
26.その他の包括利益
その他の包括利益の各項目の期中の変動額は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
27.株式に基づく報酬
当社は、株主価値の共有及びサステナブルな企業価値・株主価値の向上を意識づけること等を目的として、以下の株式報酬制度を導入しております。
1 ストック・オプション制度
(1) 株式報酬制度の内容
当社は、執行役(2015年3月期までは、社外取締役を除く取締役。以下同じ。)及び執行役員に対し、各事業年度の会社業績及び執行役又は執行役員(いずれも退任者を含みます。)の業務執行の状況、貢献度等を勘案し、報酬委員会の決議等に基づき、業績報酬として、株式報酬型ストック・オプションを付与しております。
当社が発行するストック・オプションは、すべて持分決済型株式報酬です。権利確定条件はありません。行使期間は主に付与日から20年であり、原則として、当社並びに当社の子会社の取締役、執行役、執行役員及び監査役のいずれの地位をも喪失した日の1年後の応当日の翌日から5年間に限り行使することができます。
なお、2020年3月期以降、新規に株式報酬型ストック・オプションの付与は行わないこととしております。
(2) ストック・オプション数
(注) 前連結会計年度及び当連結会計年度において、付与及び失効はありません。
ストック・オプションの権利行使価格は、すべて1株当り1円です。
期中に権利行使されたストック・オプションの行使日における加重平均株価は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ870.3円及び832.4円です。
期末時点で未行使のストック・オプションの加重平均残存契約年数は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、それぞれ4.6年及び4.7年です。
2 役員報酬BIP信託を用いた株式報酬制度
当社及び一部の子会社は、2019年3月期より、当社の執行役(2021年3月期まで)及び執行役員(国内非居住者を除きます。以下同じ。)並びに一部の子会社の代表取締役社長、執行役員を兼務する取締役及び執行役員(国内非居住者を除きます。当社の執行役及び執行役員と併せて、以下「業務執行役員」といいます。)を対象に、業績連動型株式報酬制度を導入しております。
本制度は、当社の中期経営計画の対象となる期間に対応した連続する5事業年度(当初は2019年3月期から2021年3月期の3事業年度。)を対象として、各事業年度の会社業績目標等の達成度の評価に基づき、各業務執行役員の役位に応じた数のポイントを毎期付与し、業務執行役員の退任後算定される当該累積ポイント数に相当する当社株式(1ポイントは当社株式1株とします。)等を役員報酬として交付等するインセンティブプランです。
本制度では、役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託を用いています。当社及び一部の子会社が拠出する金員を原資として当社株式が本信託を通じて取得され、本信託を通じて業務執行役員に当社普通株式等が交付等されます。
本制度は、持分決済型の株式報酬として会計処理しております。
なお、株式報酬制度の見直しに伴い、2024年3月期以降、新規に本制度に係るポイント付与は行わないこととしております。
3 譲渡制限付株式報酬制度
(1) 株式報酬制度の内容
当社は、2021年3月期より、当社の執行役等を対象とする譲渡制限付株式報酬制度を導入しております。
本制度では、本制度の目的、当社の業績、各対象者の職責の範囲その他諸般の事情を勘案した基準額をもとに決定した数の普通株式を交付します。当該普通株式は、交付日から翌年3月31日の間、継続して当社又は当社子会社の取締役、執行役又は執行役員(以下「当社役員等」といいます。)の地位にあることを条件として、当社役員等を退任した時に譲渡制限が解除されます。
また、上記の他に前執行役社長の就任時(2022年3月期)にサインオン・ボーナスとして、譲渡制限付株式を交付しました。当該譲渡制限付株式は、就任後3年間の各事業年度終了時において3分の1ずつ譲渡制限が解除されるものです。
本制度は、持分決済型の株式報酬として会計処理しております。
(2) 期中に付与された株式数及び株式の加重平均公正価値
期中に付与された株式数及び株式の加重平均公正価値は、以下のとおりです。なお、株式の付与日における公正価値は、付与日の株価に近似していることから、付与日の株価を使用しております。
(3) 株式に基づく報酬費用
本制度に係る費用計上額は、前連結会計年度及び当連結会計年度において345百万円及び275百万円であり、連結損益計算書上、「販売費及び一般管理費」に計上しております。
4 パフォーマンス・シェア・ユニット(PSU)
(1) 株式報酬制度の内容
当社は、2022年3月期より、当社の執行役等を対象にPSUを導入しています。当社PSUは、3年間の当社の株主総利回り(TSR)の評価に基づき、当社株式を交付するか否か、及び交付する場合の株式数が決定される制度です。TSRの評価においては、インデックス(JPX日経インデックス400(配当込))成長率との比較及びピアグループ(当社と売上高や時価総額等が同規模の国内外の化学、ヘルスケア企業)における順位に基づき、評価係数(0%~200%)を決定します。交付する場合、当該評価係数を役位別の基準株式数に乗じて各対象者への交付株式数を決定することとなります。なお、対象期間中(3年間)継続して当社の執行役又は執行役員いずれかの地位にあることを株式交付の条件としており、対象期間中に正当な理由により当社の執行役又は執行役員のいずれの地位も退任した場合は、退任日の前月の株価及び在任期間に応じて算出される金額の金銭を支給します。
2025年2月17日開催の当社の報酬委員会において、一部の子会社の代表取締役及び執行役員を対象に2026年3月期より本制度を導入することを決議いたしました。
本制度は、持分決済型及び現金決済型の株式報酬として会計処理しております。
(2) 期中に付与された株式数及び株式の加重平均公正価値
期中に付与された基準株式数及び株式の加重平均公正価値は、以下のとおりです。なお、実際の交付株式数は、基準株式数の0%から200%の間で変動します。また、付与日における公正価値は、モンテカルロ・シミュレーションを用いて算定しております。
(注) 基準株式数には退任者分(前連結会計年度198千株、当連結会計年度97千株)が含まれております。
モンテカルロ・シミュレーションに使用した主な基礎数値(当社株式に係るもの)は、以下のとおりです。
(注) 付与日から対象期間終了日までの期間に対応する直前期間の株価実績に基づき算定しております。
(3) 株式に基づく報酬費用
本制度に係る費用計上額は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ185百万円及び62百万円であり、連結損益計算書上、「販売費及び一般管理費」に計上しております。
28.退職給付
当社の連結子会社は、退職一時金制度と退職年金制度を設けております。退職年金制度は、確定給付型の制度と、確定拠出型の制度を採用又は併用しており、加えて一部の連結子会社は厚生年金基金制度に加入しております。確定給付型の年金制度には規約型年金制度と基金型年金制度があります。
(1) 確定給付制度
当社の連結子会社の確定給付制度のうち、主なものはキャッシュバランス型年金制度です。
キャッシュバランス型年金制度における給付額は、勤続年数、在職中の成果・貢献を踏まえたポイント等の諸条件に基づき設定しております。運用利回りは10年国債利回り等を考慮して決定しております。
キャッシュバランス型年金制度は、確定給付企業年金法等の法令に従い、当社の連結子会社、又は当社の連結子会社と法的に分離された企業年金基金により運営されております。当社の連結子会社、又は年金基金の理事会及び年金運用受託機関は、制度加入者の利益を最優先にして行動することが法令により求められており、所定の方針に基づき制度資産の運用を行う責任を負っております。
キャッシュバランス型年金制度のうち、規約型年金制度は厚生局の認可を得ている年金規約に基づき実施しております。積立金の管理及び運用に関しては、信託銀行等の運用受託機関との契約において、受託者の注意義務や損害賠償等につき定めております。
キャッシュバランス型年金制度のうち、基金型年金制度は企業年金基金によって実施されております。当該基金の理事は、基金のために忠実にその職務を遂行し、積立金の管理及び運用に関する基金の業務についてその任務を怠ったときは、基金に対して連帯して損害賠償責任を負います。
退職給付制度のうち、退職年金制度を確定給付企業年金から確定拠出年金へ移行すること、及び定年延長についての規約改正を行うことを決定した場合には、これらの決定に伴う退職給付制度改定損益及び過去勤務費用は、制度改定を決定した連結会計年度に認識しており、また、確定拠出年金への移行に伴う確定給付制度債務及び制度資産の減少は、制度移行した連結会計年度に認識しております。
確定給付制度の連結財政状態計算書上の金額は、以下のとおりです。
確定給付制度に関して、連結損益計算書上、費用として認識した金額は、以下のとおりです。
確定給付制度債務の現在価値に係る変動は、以下のとおりです。
制度資産の公正価値に係る変動は、以下のとおりです。
資産上限額の影響の変動は、以下のとおりです。
(注) 最低積立要件を考慮し、制度への将来掛金の減額の形で利用可能な経済的便益の現在価値に基づき資産上限額を算定しております。
確定給付制度債務の現在価値の算定に用いた主要な数理計算上の仮定は、以下のとおりです。
主要な数理計算上の仮定である割引率が変動した場合、確定給付制度債務の現在価値は前連結会計年度末及び当連結会計年度末において以下のとおり変動します。この感応度分析は、分析の対象となる数理計算上の仮定以外のすべての数理計算上の仮定が一定であることを前提としております。
(注) 割引率は、給付が見込まれる期間に近似した満期を有する優良社債の利回りを参照して決定しているため、合理的に考えうる割引率の下限を0%として、感応度を分析しております。
制度資産の公正価値は、以下のとおりです。
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
当社の連結子会社は、年金給付金及び一時金等の支払いを将来にわたり確実に行うに十分な資産を確保するため、許容されるリスクの範囲内で、必要とされる総合収益を確保し、中長期的な拠出負担の軽減と給付のための財源の積立を図っております。
目標とする収益率を達成するために、中長期的な観点に基づいた政策的資産構成割合を定め、定期的に見直し、想定したリスクのもとでリターンを極大化するよう努めております。
確定給付制度への拠出は、給付に関する必要な費用にあてるため、標準掛金及び特別掛金を拠出しております。
掛金については、法令の定め等に従い、将来にわたり年金財政の均衡を保つことができるよう定期的に財政再計算を実施して定めております。財政再計算では、掛金の設定に係る各種基礎率(予定死亡率、予定脱退率、予定利率等)を見直し、掛金の妥当性を検証しております。
翌連結会計年度において、4,285百万円を掛金として制度資産へ拠出する予定です。
当社の連結子会社は、従業員の退職等に際して、割増退職金を支払う場合があります。
当社の一部の国内連結子会社は、退職給付信託を設定しております。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における確定給付債務の加重平均デュレーションは、それぞれ10.2年及び9.9年です。
(2) 確定拠出制度及び公的制度
確定拠出制度及び公的制度において費用として認識した金額は、以下のとおりです。
29.引当金
引当金の内訳及び増減は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 三菱ケミカル英国社のキャッセル工場におけるMMA関連製品の生産終了を決定したことに関連して前々連結会計年度に計上した工場閉鎖関連損失引当金の一部を取り崩し、引当金戻入額として△10,169百万円を計上しております。契約上のコミットメントにかかる損失並びに工場の撤去にかかる費用等を、相手先との協議が進展し新たな合意書を締結したことや、工事会社から入手した最新の撤去費用の見積もり等を踏まえて見直しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
資産除去債務
当社グループが使用する賃借不動産に対する原状回復義務等に備えて、過去の実績に基づき将来支払うと見込まれる金額を計上しております。これらの費用は主に1年以上経過した後に支払われることが見込まれておりますが、将来の事業計画等により影響を受けます。
訴訟損失等引当金
訴訟における今後の和解金等の支払いや将来発生する可能性のある支出に備えるため、当該支出見積額を計上しております。主な訴訟損失等引当金は、以下のとおりです。
(1) HIV訴訟健康管理手当等引当金
HIV感染被害損害賠償請求訴訟における今後の発症者健康管理手当の支払いに備えて、将来支出すべき見積額を計上しております。
1996年3月締結の和解に関する確認書に基づき、和解に至ったエイズ発症患者を対象に現在までの支給実績を基準として算出した将来支出すべき見積額の現在価値相当額を計上しております。
(2) スモン訴訟健康管理手当等引当金
スモン訴訟における和解成立原告に対する健康管理手当及び介護費用の生涯支払見込額を計上しております。
(3) HCV訴訟損失引当金
HCV(C型肝炎ウイルス)感染被害による損害賠償請求訴訟の解決に向け公布・施行された「特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第Ⅸ因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法」に基づき、将来発生する損失に備えて、給付金支給対象者及び給付金額等の見積りを基準として、当社の負担に帰する見積額を計上しております。
工場閉鎖関連損失引当金
工場の閉鎖を決定したことに伴い、関連する損失に備えるため、当該損失見積額を計上しております。これらの費用の支払時期は工場閉鎖に向けた計画の進捗状況により影響を受けます。
医薬品に係る売上割戻引当金
ファーマセグメントの子会社において計上した、米国での医療制度に関するリベート等に係るものであり、契約の条件及び過去の実績等に基づいて算出した見積額を計上しております。
これらの費用は1年以内に支払われることが見込まれております。
30.社債及び借入金
社債及び借入金の内訳は、以下のとおりです。
社債及び借入金は、償却原価で測定する金融負債に分類しております。
前連結会計年度末における短期借入金及び長期借入金の平均利率は、それぞれ3.065%及び2.462%です。
当連結会計年度末における短期借入金及び長期借入金の平均利率は、それぞれ2.751%及び2.199%です。
長期借入金の返済期限は、2025年から2059年です。
営業債権の譲渡により生じた借入金は、金融資産の認識の中止の要件を満たさない営業債権の譲渡に関連する負債です。
連結子会社営業債権の譲渡により生じた借入金は、連結子会社に対する営業債権の譲渡に関連する負債です。
社債の内訳は、以下のとおりです。
(注) *1:当社の発行しているものです。
*2:当社の連結子会社である日本酸素ホールディングス㈱の発行しているものです。
*3:当社の連結子会社である日本酸素ホールディングス㈱の発行しているものです。なお、2019年1月29日の翌日から2029年1月29日までは固定利率、2029年1月29日の翌日以降は変動利率(2029年1月30日に金利のステップアップが発生)です。
担保に供している資産及び担保付債務は、以下のとおりです。
担保に供している資産
担保付債務
31.財務活動に係る負債の調整表
財務活動に係る負債の増減は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1年内返済及び償還予定の残高を含んでおります。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1年内返済及び償還予定の残高を含んでおります。
32.その他の金融負債
その他の金融負債の内訳は、以下のとおりです。
その他の金融負債は、主に償却原価で測定する金融負債に分類しております。
33.リース取引
(1) リース取引に関連する損益及びキャッシュ・アウトフロー
リース取引に関連する損益及びキャッシュ・アウトフローは、以下のとおりです。
(2) リース取引に関連する追加の情報
当社グループのリース活動の多くは不動産リースであり、主にオフィス及び工場用地として土地と建物をリースしております。これらのリースには、事業上の柔軟性を確保するため、延長オプション及び解約オプションが付されているものがあり、当社グループは、当該延長オプションを行使する(若しくは解約オプションを行使しない)ことが合理的に確実であるかどうかを判断した上で、リース期間を決定しております。
なお、当社グループのリース活動において、リースにより課されている制限又は特約や、セール・アンド・リースバック取引に重要なものはありません。
34.その他の負債
その他の負債の内訳は、以下のとおりです。
(注) 売上収益以外に係るものです。
35.営業債務
営業債務は、以下のとおりです。
営業債務は、償却原価で測定する金融負債に分類しております。
36.金融商品
(1) 資本管理
当社グループは、経営方針「KAITEKI Vision 35」のもと、社会課題に最適なソリューションを提供し続け、素材の力で顧客を感動させる「グリーン・スペシャリティ企業」をめざし、ポートフォリオ変革と収益改善を実現してまいります。財務目標のうち資本管理に関連する指標は以下のとおりです。
(注)1 親会社の所有者に帰属する当期利益/親会社の所有者に帰属する持分(期首・期末平均)
2 ネット有利子負債(*1)/親会社の所有者に帰属する持分(期末)
(*1)ネット有利子負債=有利子負債-(現金及び現金同等物+手元資金運用額(*2))
(*2)手元資金運用額は、当社グループが余剰資金の運用目的で保有する現金同等物以外の譲渡性預金・有価証券等です。
(2) リスク管理に関する事項
当社グループは、幅広い分野にわたり、様々な国や地域で事業活動を行う過程で財務上のリスクに晒されております。当該リスクを低減又は回避するために、一定の方針等に基づきリスク管理を行っております。また、デリバティブ取引については限度額を実需の範囲とする方針であり、投機目的の取引は行わないこととしております。なお、デリバティブ取引については、取引権限や限度額等を定めた社内規程に基づき、定期的に所管の役員に契約残高、公正価値等を報告しております。
(3) 信用リスク
当社グループの事業活動から生ずる債権である営業債権等は、顧客の信用リスクに晒されております。また、当社グループの保有する有価証券に関しては発行体の信用リスクに晒されております。さらに、当社グループが財務上のリスクをヘッジする目的で行っているデリバティブ取引については、取引相手である金融機関の信用リスクに晒されております。
当社グループは、債権管理規定に従い、営業債権及び長期貸付金について、主要な取引先の状況を定期的にモニタリングし、取引相手ごとに期日及び残高を管理するとともに、財務状況の悪化による回収懸念の早期把握や軽減を図っております。債券は、主に格付の高い債券のみを対象にしているため、信用リスクは僅少です。デリバティブ取引の利用にあたっては、相手方の契約不履行に係る信用リスクを極小化するために、信用度の高い金融機関等に限っております。なお、特段の管理を有する信用リスクの過度の集中はありません。
当社グループは、各連結会計年度末において個別に重要な金融資産は回収不能な金額、個別に重要でない金融資産は、過去の実績率等に基づく金額により減損損失を計上するために、貸倒引当金を使用しております。当該金融資産に係る貸倒引当金は、連結財政状態計算書上、「営業債権」及び「その他の金融資産」に含まれております。
全期間の予想損失に等しい金額で測定した貸倒引当金の増減は、以下のとおりです。
なお、貸付金等にかかる12か月予想信用損失と全期間の予想信用損失に重要な相違はありません。
(単位:百万円)
金融資産の信用リスクに係る最大エクスポージャーは、連結財政状態計算書に表示されている減損後の帳簿価額です。
当社グループは、一部の顧客に対する債権の担保として、不動産や有価証券等を保有しております。
金融保証契約の信用リスクに係る最大エクスポージャーは、注記「40.偶発負債」に記載の保証債務等の金額です。
(4) 流動性リスク
①流動性リスク管理
当社グループの営業債務や借入金等については、流動性リスクに晒されております。当社グループでは、資金繰計画を作成するなどの方法により管理し、複数の金融機関とのコミットメント・ラインの設定により、流動性を確保しております。
②金融負債(デリバティブ金融商品を含む)の期日別残高
金融負債(デリバティブ金融商品を含む)の期日別残高は、以下のとおりです。
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
なお、金融保証契約については、上記に含まれておりません。金融保証契約は、その履行請求に基づき支払義務が発生します。履行請求に基づく最大金額は、注記「40.偶発負債」に記載の保証債務等の金額です。
コミットメント・ライン総額及び借入実行残高は、以下のとおりです。
上記に加え、複数の金融機関との間のアンコミットメントベースの当座借越契約、コマーシャル・ペーパー発行枠及び国内社債発行登録枠等の確保により資金調達手段の多様化を図り、十分な流動性の確保を行っております。
③サプライヤー・ファイナンス契約
当社グループの産業ガスセグメントにおける一部の子会社は、第三者金融機関とサプライヤー・ファイナンス契約を締結しており、各仕入先と締結した契約に基づいて、第三者金融機関に支払いを行っております。仕入先は、第三者金融機関より割引による早期支払いを自らの裁量で受けることができます。
当社グループにおいては、上記を除き、重要なサプライヤー・ファイナンス契約はありません。
また、当社グループは、サプライヤー・ファイナンス契約のための担保資産あるいは第三者による保証の提供を行っておりません。
当該契約に係る金融負債の帳簿価額は以下のとおりであります。
サプライヤー・ファイナンス契約等に係る支払期日の範囲は以下のとおりであります。
(注)当社グループは、「サプライヤー・ファイナンス契約」(IAS第7号及びIFRS第7号の改訂)に基づく経過措置を適用しており、適用初年度の期首現在の情報を開示しておりません。
当該サプライヤー・ファイナンス契約は、当該契約に参加していない他の仕入先と合意した通常の支払条件と比較して支払期日の集中や大幅な延長をもたらすものではなく、サプライヤー・ファイナンス契約による重大な流動性リスクを抱えておりません。なお、当連結会計年度において、サプライヤー・ファイナンス契約の対象となる金融負債の帳簿価額に、重要な非資金変動はありません。
(5) 為替リスク
当社グループのグローバルな事業展開から生じる外貨建ての債権債務は、為替の変動リスクに晒されております。当社グループは、外貨建ての営業債権債務や借入金及び貸付金について、必要に応じ為替予約や通貨スワップを利用してヘッジしております。
また、当社グループの在外営業活動体に対する純投資は、為替の変動リスクに晒されており、当社グループは、必要に応じて外貨建借入金等を利用してヘッジしております。
為替感応度分析
当社グループが連結会計年度末において保有する外貨建金融商品において、連結会計年度末日の為替レートが、米ドル、ユーロに対してそれぞれ1%円高となった場合に、連結損益計算書の税引前利益に与える影響は、以下のとおりです。
この分析は、為替リスクの各エクスポージャーに1%を乗じて算定し、各為替レートの変動が他の変数(他の通貨の為替レート、金利等)に与える影響はないものと仮定しております。
(単位:百万円)
(6) 金利リスク
当社グループの金利リスクは、現金同等物等とのネット後の有利子負債から生じます。当社グループが発行する借入金及び社債は、営業取引や設備投資に必要な資金の調達を目的としたものであり、このうち一部は、変動金利であるため金利の変動リスクに晒されております。当社グループは、当該リスクをデリバティブ取引(金利スワップ取引等)を利用してヘッジしております。
金利感応度分析
当社グループが連結会計年度末において保有する金融商品において、金利が100ベーシス・ポイント上昇した場合の、連結損益計算書の税引前利益に与える影響は、以下のとおりです。
金利変動の影響を受ける金融商品を対象としており、為替変動の影響等その他の要因は一定であることを前提としております。
(単位:百万円)
(7) 市場価格の変動リスク
当社グループの保有する有価証券等は、市場価格の変動リスクに晒されております。
当社グループは、有価証券等について、定期的に公正価値や発行体(取引先企業)の財務状況等を把握し、取引先企業との関係を勘案して保有状況を継続的に見直しております。
(8) 金融商品の公正価値
金融商品の公正価値ヒエラルキーは、レベル1からレベル3までを以下のように分類しております。
レベル1:同一の資産又は負債の活発な市場における無調整の公表価格により測定された公正価値
レベル2:レベル1以外の、観察可能な価格を直接又は間接的に使用して算出された公正価値
レベル3:重要な観察可能な市場データに基づかないインプットを含む、評価技法から算出された公正価値
金融商品の公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、各四半期の末日に判断しております。
前連結会計年度の第3四半期末において、一部の投資先がNASDAQへ上場したことにより、保有している株式についてレベル3からレベル1へ振替を行っております。
上記以外にレベル間の重要な振替はありません。
① 経常的に公正価値で測定する金融商品
公正価値で測定している金融資産及び金融負債は、以下のとおりです。
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
株式及び出資金
レベル1に分類される市場性のある株式の公正価値は、同一の資産又は負債の活発な市場における無調整の公表価格によっております。
レベル2に分類される株式の公正価値は、活発ではない市場における同一又は類似の資産又は負債に関する相場価格を用いて算定しております。
レベル3に分類される活発な市場における公表価格が入手できない非上場株式及び出資金の公正価値は、合理的に入手可能なインプットにより、類似企業比較法又はその他の適切な評価技法を用いて算定しております。なお、必要に応じて一定の非流動性ディスカウント等を加味しております。
条件付対価契約に関する金融資産
レベル3に分類される条件付対価契約に関する金融資産の公正価値は、主に結晶質アルミナ繊維事業の譲渡に伴い認識した金融資産であり、その公正価値は、当該事業の将来の業績等を考慮し、ブラックショールズモデルを使用した計算モデルを基礎として算定しております。
デリバティブ資産及びデリバティブ負債
レベル2に分類されるデリバティブ資産及びデリバティブ負債の公正価値は、取引先金融機関から提示された価格又は為替レート及び金利等の観察可能なインプットに基づき算定しております。
レベル3に分類される金融商品は、適切な権限者に承認された公正価値測定に係る評価方法を含む評価方針及び手続に従い、評価者が各対象金融商品の評価方法を決定し、公正価値を算定しております。その結果は適切な権限者がレビュー及び承認しております。
レベル3に分類された金融商品の増減は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(注) 1.連結損益計算書の「金融収益」又は「金融費用」に含まれております。
2.連結包括利益計算書の「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産」に含まれております。
3.一部の投資先が取引所に上場したことによるものです。
② 償却原価で測定する金融商品
償却原価で測定している金融資産及び金融負債の帳簿価額と公正価値は、以下のとおりです。
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
償却原価で測定する金融資産及び金融負債については、長期借入金及び社債を除いて、公正価値は帳簿価額と合理的に近似しております。
長期借入金
レベル2に分類される長期借入金の公正価値は、元利金の合計額を、新規に同様の借入を行った場合に想定される利率で割り引いた現在価値に基づき算定しております。
社債
レベル2に分類される社債の公正価値は、市場価格に基づき算定しております。
(9) 金融資産の譲渡
当社グループは営業債権の一部について、第三者である金融機関によって組成された事業体に譲渡しております。当該事業体はそれらの金融機関が事業の一環として運営しており、当社グループ以外の顧客からも多額の資産を買い取るため、当該事業体の総資産に占める当社グループが譲渡した営業債権の割合は小さく、当該事業体が抱えるリスクへのエクスポージャーの評価に対する当社グループの関連性は低くなっております。
① 全体が認識の中止となるわけではない金融資産の譲渡
金融資産の認識の中止の要件を満たさずに譲渡した営業債権は引き続き「営業債権」に含めて、また、当該譲渡対価は借入金として「社債及び借入金」に含めて連結財政状態計算書に表示しております。前連結会計年度及び当連結会計年度における残高は、営業債権が1,729百万円及び1,286百万円、借入金が2,508百万円及び2,870百万円です。これらの差額は、営業債権譲渡に係る留保部分及び営業債権の回収と借入金返済の期間差により発生しております。
当該営業債権は、手形の振出人又は債務者が支払不履行となった場合に、当社グループに支払義務の全部又は一部が遡求されることから、当社グループが譲渡資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを保持していると判定されたものです。
② 全体が認識の中止となる金融資産の譲渡
前連結会計年度及び当連結会計年度において、全体が認識の中止となる営業債権の譲渡から生じた費用は、それぞれ364百万円及び643百万円です。
(10) デリバティブ取引とヘッジ会計
① ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
ヘッジ手段の契約額等の期日別分析は、以下のとおりです。
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
為替予約取引等の主な予約レート及び金利スワップ取引等の主な支払利率は、以下のとおりです。
ヘッジ手段に指定された項目に関する金額は、以下のとおりです。
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
ヘッジ対象に指定された項目に関する金額は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
キャッシュ・フロー・ヘッジ及び在外営業活動体に対する純投資ヘッジの詳細は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
② ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
ヘッジ手段に指定されなかった項目に関する金額は、以下のとおりです。
37.子会社
当連結会計年度末における主要な子会社の状況は、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度において重要な非支配持分のある子会社は、以下のとおりです。
当該子会社の非支配持分に配分された当期利益及び非支配持分に支払った配当は、以下のとおりです。
当該子会社の非支配持分の累積額は、以下のとおりです。
日本酸素ホールディングス㈱の要約財務情報は、以下のとおりです。なお、要約財務情報は連結会社間の消去前の金額に、企業結合時に認識されたのれん等の金額を調整したものです。
要約連結財政状態計算書
要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書
要約連結キャッシュ・フロー計算書
38.関連当事者
(1) 関連当事者との取引
主要な関連当事者との取引は、以下のとおりです。物品及びサービスの販売のうち、主な取引は製品の販売であり、物品及びサービスの購入のうち、主な取引は原材料の購入です。関連当事者との取引は、主に独立第三者間取引と同様の条件で行われております。
上記の取引から生じた主要な関連当事者に対する債権及び債務は、以下のとおりです。
(2) 主要な経営幹部に対する報酬
当社グループの主要な経営幹部に対する報酬は、以下のとおりです。
39.コミットメント
(1) 資産の取得に係るコミットメント
有形固定資産及び無形資産の取得に係るコミットメントは、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(2) その他
上記の他、当連結会計年度末における重要なコミットメントは以下のとおりです。
(オーストラリア子会社による産業ガス事業の取得(子会社化))
当社グループは、オーストラリア子会社であるNSC (Australia) Pty Ltd を通じて、Wesfarmers Limited (以下、「Wesfarmers」)の傘下であり、オーストラリア及びニュージーランドにて産業ガス事業を展開する、Coregas Pty Ltd 、Blacksmith Jacks Pty Ltd 及びCoregas NZ Limited (以下、総称して「Coregas Group」)を買収することにつきWesfarmersと合意に至り、Coregas Groupの全株式の取得に関する契約書を2024年12月に締結いたしました。
① 株式取得の時期
外国投資審査委員会(Foreign Investment Review Board (FIRB))及びオーストラリア競争・消費者委員会(Australian Competition and Consumer Commission(ACCC))による承認を取得し次第、株式取得を完了する予定です。
② 取得予定の議決権付資本持分の割合
100.0%
③ 取得対価
取得対価として、770百万豪ドル(約724億円)を支払う予定です。
(注) 日本円への換算は、1豪ドル=93円97銭(2025年3月31日付)を使用しております。
(欧州子会社による在宅医療サービス事業の取得(子会社化))
当社グループは、欧州子会社であるOximesa S.L.U. を通じて、スペインのCorporación Químico-Farmacéutica Esteve(以下「CQFE」)及びTeijin Holdings Europe BV (以下「Teijin」)の合弁会社であり、同国で在宅医療サービス事業を展開する、Esteve Teijin Healthcare, S.L. (以下「ETH」)を買収することにつきCQFE及びTeijinと合意に至り、ETHの全株式の取得に関する契約書を2024年12月に締結いたしました。
① 株式取得の時期
スペインの国家市場競争委員会(Comisión Nacional de los Mercados y de la Competencia)による承認を取得し次第、株式取得を完了する予定です。
② 取得予定の議決権付資本持分の割合
100.0%
③ 取得対価
取得対価として、124百万ユーロ(約201億円)を支払う予定です。
(注) 日本円への換算は、1ユーロ=162円8銭(2025年3月31日付)を使用しております。
40.偶発負債
保証債務等
ジョイント・ベンチャー、関連会社及び一般取引先等の金融機関からの借入金について行っている保証及び保証類似行為は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
41.後発事象
(自己株式の取得及び消却)
当社は、2025年5月13日開催の取締役会において、会社法第459条第1項及び当社定款第40条の規定に基づき自己株式を取得することを決議するとともに、同日開催の執行役会議において、会社法第178条の規定に基づき、自己株式を消却することを決議しました。
(1) 自己株式の取得及び消却を行う理由
当社は、2025年2月7日付適時開示「田辺三菱製薬株式会社及びその子会社の異動に関するお知らせ」にて、当社の連結子会社である田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役:辻村 明広、上野 裕明)を、Bain Capital Private Equity, LP(そのグループを含み、以下「ベインキャピタル」)が投資助言を行う投資ファンドが間接的に株式を保有する特別目的会社である株式会社BCJ-94の傘下に異動すること(以下「本異動」)を公表しました。本異動に際して、当社はベインキャピタルから約5,100億円相当の金銭を対価として受け取る予定です。今般、本異動により得られる資金を活用し、株主還元の強化及び資本効率の向上を図るため、自己株式取得に係る事項を決議いたしました。また、中長期的な株主価値の向上を図るため、取得した自己株式はその全株の消却を実施いたします。
(2) 自己株式の取得
①取得する自己株式の種類及び総数
当社普通株式 100,000千株(上限)
②取得する自己株式の総額
総額:50,000百万円(上限)
③取得期間
2025年5月14日~2026年5月13日
④取得の方法
立会内取引市場における市場買付により取得
(3) 自己株式の消却
①消却する自己株式の種類及び総数
当社普通株式 上記「(2) 自己株式の取得」により取得した自己株式の全数
②消却予定日
2026年6月30日
(2) 【その他】
当連結会計年度における半期情報等
(注) 第1四半期連結累計期間及び第3四半期連結累計期間に係る財務諸表に対するレビュー:有
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1 有価証券の評価基準及び評価方法
子会社株式及び関連会社株式については、移動平均法による原価法によっております。
その他有価証券で市場価格のない株式等以外のものについては、時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)、その他有価証券で市場価格のない株式等については、移動平均法による原価法によっております。
2 固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産
定額法を採用しております。
(2) 無形固定資産
定額法を採用しております。
3 引当金の計上基準
(1) 賞与引当金
従業員賞与の支給に備えるため、賞与支給見込額及び当該支給見込額に対応する社会保険料会社負担見込額のうち、当事業年度に負担すべき費用の見積額を計上しております。
(2) 役員賞与引当金
執行役及び執行役員への賞与の支給に備えるため、当事業年度に係る賞与支給見込額及び当該支給見込額に対応する社会保険料会社負担見込額を計上しております。
(3) 株式給付引当金
株式交付等に係る規則又は契約に基づく執行役及び執行役員への当社株式の給付等に備えるため、当事業年度末の株式給付債務の見込額を計上しております。
4 収益及び費用の計上基準
受取配当金及び受取利息等を除き、約束した財又はサービスが顧客へ移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる対価の額で収益を計上しております。
当社は、主に、当社グループの経営方針、経営戦略、経営資源配分方針を策定し、子会社に対しそれらの実施のために必要な指導等を行うとともに、当社グループの総合的なブランド価値及び総合力を高めるための諸施策を実施しています。経営指導及び当社グループのブランド価値や総合力に依拠した便益を子会社に提供すること等を履行義務として識別しております。
当該履行義務は時の経過につれて充足されると判断しており、主として契約期間にわたり期間均等額で収益を認識しております。なお、当社と子会社は事業年度ごとに、対価の取り決めを行っております。
また、当該対価は1年以内に回収しており、重要な金融要素は含んでおりません。
(追加情報)
(役員報酬BIP信託を用いた株式報酬制度)
当社は、当社執行役及び執行役員並びに一部の子会社の業務執行役員を対象とする役員報酬BIP信託を用いた業績連動型株式報酬制度を導入しております。また、2023年3月期より、譲渡制限付株式報酬制度に係る株式交付は当該信託を利用しております。加えて、2026年3月期より、パフォーマンス・シェア・ユニット(PSU)に係る株式交付についても当該信託を利用しております。これらの制度の概要は、「1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 27.株式に基づく報酬」に記載のとおりです。
本制度に係る会計処理は、「従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する実務上の取扱い」(実務対応報告第30号 平成27年3月26日)を適用し、信託に残存する当社株式を、信託における帳簿価額により、純資産の部に自己株式として計上しております。当該自己株式の帳簿価額及び株式数は、前事業年度2,000百万円、1,989千株、当事業年度1,680百万円、1,670千株です。
(貸借対照表関係)
※1 関係会社に対する資産及び負債
区分表示されたもの以外で当該関係会社に対する金銭債権又は金銭債務の金額は、以下のとおりです。
※2 偶発債務
関係会社の借入金等について、以下のとおり保証及び保証類似行為を行っております。
(注) 欧州におけるグループ会社間のキャッシュ・プーリングに係るものです。
※3 貸付極度額の総額及び貸付実行残高
当社は、グループ内の資金の効率的な活用と調達コスト削減のため、子会社及び関連会社との間でキャッシュ・マネジメントシステム等によるグループファイナンスを運営しております。子会社及び関連会社に対する貸付極度額の総額及び貸付実行残高は以下のとおりです。
(損益計算書関係)
※1 関係会社との営業取引及び営業取引以外の取引の取引高の総額
※2 一般管理費の主要な費目及び金額は、次のとおりです。
(注)給与及び副費並びに役員報酬には、以下が含まれています。
※3 新株予約権戻入益
前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
2024年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債に係る新株予約権について、権利が行使されずに権利行使期間が満了したことによるものです。
※4 抱合せ株式消滅差益
前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
前事業年度の抱合せ株式消滅差益は、2023年4月1日付で、当社の子会社であった㈱地球快適化インスティテュートを吸収合併したことによるものです。
(有価証券関係)
子会社株式及び関連会社株式
前事業年度(2024年3月31日)
(注) 上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
当事業年度(2025年3月31日)
(注) 上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別内訳
(注) 当事業年度末において、田辺三菱製薬株式会社に対する投資に係る将来減算一時差異について、繰延税金資産84,520百万円を認識しております。
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間の差異の主な項目別内訳
(注) 1の末尾に記載の田辺三菱製薬株式会社に対する投資に係る修正額です。
3.法人税率の変更等による影響
「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立し、2026年4月1日以後開始する事業年度より「防衛特別法人税」の課税が行われることになりました。これに伴い、2026年4月1日以後開始する事業年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債については、改正後の税率を基礎とした法定実効税率により計算しております。この変更による当事業年度の財務諸表に与える影響は軽微です。
4.法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、グループ通算制度を適用しており、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っております。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、「注記事項(重要な会計方針) 4 収益及び費用の計上基準」に記載のとおりです。
(重要な後発事象)
自己株式の取得及び消却
連結財務諸表の「連結財務諸表注記 41.後発事象」に同一の内容を記載しているため、記載を省略しております。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
【引当金明細表】
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 1 当社の単元未満株式を有する株主は、定款の定めにより、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができないこととなっております。
(1) 会社法第189条第2項各号に掲げる権利
(2) 会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
(3) 株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
(4) 株主の有する単元未満株式の数と併せて単元株式数となる数の株式を売り渡すことを請求する権利
2 「株式等の取引に係る決済の合理化を図るための社債等の振替に関する法律等の一部を改正する法律」(平成16年法律第88号)の施行に伴い、単元未満株式の買取・買増の取次は、口座管理機関である証券会社等(特別口座に株式を保有する株主の場合は、特別口座管理機関である三菱UFJ信託銀行株式会社)にて行うこととなっております。
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当する事項はありません。


