第一部【企業情報】
第1【企業の概況】
1【主要な経営指標等の推移】
(1)当連結会計年度の前4連結会計年度及び当連結会計年度に係る次に掲げる主要な経営指標等の推移
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため、記載しておりません。
2.自己資本比率は、(期末純資産の部合計-期末非支配株主持分)を期末資産の部の合計で除して算出しております。
3.連結株価収益率について、当行株式は非上場であるため、記載しておりません。
4.従業員数は、当行グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当行グループへの出向者を含んでおります。
また、海外の現地採用者を含み、臨時従業員を含んでおりません。
なお、臨時従業員は従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2)当行の当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に係る主要な経営指標等の推移
(注)1.1株当たり配当額及び配当性向について、当行は、株式会社国際協力銀行法(平成23年法律第39号。以下「当行法」という。なお、本有価証券報告書における当行法についての記述は、本有価証券報告書提出日現在有効な規定に従って記載しております。)第31条に基づき、配当の制限を受けており、配当を実施していないため、記載しておりません。
2.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため、記載しておりません。
3.自己資本比率は、期末純資産の部の合計を期末資産の部の合計で除して算出しております。
4.株価収益率、株主総利回り、最高株価及び最低株価について、当行株式は非上場であるため、記載しておりません。
5.従業員数は、当行から社外への出向者を除き、社外から当行への出向者を含んでおります。
また、海外の現地採用者を含み、臨時従業員を含んでおりません。
なお、臨時従業員は従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。
2【沿革】
当行は、当行法に基づき、株式会社日本政策金融公庫の国際協力銀行業務及び駐留軍再編促進金融業務(以下「旧日本公庫JBIC」という。)が同公庫から分離され、日本政府が全株式を保有する政策金融機関として2012年4月1日に設立されました。駐留軍再編促進金融業務については、2012年9月末をもって終了し、残余財産の国庫納付をもって、同年11月末に同勘定を廃止しております。また、民間の資金・ノウハウを活用した海外インフラ事業等について、日本企業の海外展開をより一層後押しするため、当行の機能を強化するものとして、2016年5月に「株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律」が可決・成立しております。同法律における関連規定が施行されたことを受け、同年10月1日に、期待収益は充分だがリスクを伴う海外インフラ事業向けの貸付け等を行う特別業務を開始しております。また、日本の国際競争力の維持・向上に資する日本のサプライチェーンの強靭化やスタートアップ等の日本企業のリスクテイク推進、ウクライナの復興を支援するため、当行の機能を強化するものとして、2023年4月に「株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律」が可決・成立しております。
なお、参考として、旧日本輸出入銀行、旧海外経済協力基金、旧国際協力銀行及び旧日本公庫JBICの沿革についても記載しております。
(参考)
旧日本輸出入銀行、旧海外経済協力基金、旧国際協力銀行、旧日本公庫JBICに係る沿革
3【事業の内容】
当行グループ(当行及び当行の関係会社)は、2025年3月31日現在、当行、子会社8社及び関連会社18社から構成されており、当行は当行法その他の法令により定められた以下の業務を行っております。
(目的)
当行は、日本政府が全株式を保有する政策金融機関であり、一般の金融機関が行う金融を補完することを旨としつつ、以下に示した4つの分野について金融業務を行い、もって、日本及び国際経済社会の健全な発展に寄与することを目的としています。
・日本にとって重要な資源の海外における開発及び取得の促進
・日本の産業の国際競争力の維持及び向上
・地球温暖化の防止等の地球環境の保全を目的とする海外における事業の促進
・国際金融秩序の混乱の防止又はその被害への対処
(企業理念、コーポレート・スローガン、行動原則)
当行は、当行法第1条に規定される目的の下、以下の「企業理念」、「コーポレート・スローガン」、「行動原則」を定め、業務を行っております。
・企業理念
国際ビジネスの最前線で、日本そして世界の未来を展きます。
現場主義:
海外プロジェクトの現場に密着し、早い段階から能動的な関与を行うことで、先駆的な付加価値を創造します。
顧客本位:
お客様の立場になって考え、その声を政策形成につなげることで、独自のソリューションを提供します。
未来志向:
安心で豊かな未来を見据え、高い専門性を発揮して、日本と世界の持続的な発展に貢献します。
・コーポレート・スローガン
・行動原則
一、公益の追求。日本と国際社会への貢献、その使命を全うします。
一、顧客の満足。お客さまの立場で悩み、考え、そして行動します。
一、プロとしての責任。いかなる仕事にも、主体的に取り組みます。
一、果敢なるチャレンジ。失敗を怖れず、新たな価値を創造します。
一、スピードとコスト。効率を意識し、仕事の質を高めていきます。
一、チームワーク。仲間と心をひとつに、大きな成果を追求します。
一、倫理観と遵法精神。JBICの一員としてモラルを持ちつづけます。
(業務の内容)
当行は、その目的を達成するため、当行法その他の法令により定められた業務について、以下を主要な業務として遂行しております。
(1)輸出金融:我が国プラント輸出の振興、我が国輸出者が他の先進諸国と競争する際の金融面での等しい競争条件の確保(注)を目的とし、日本企業が、発電・通信設備・船舶等のプラントや技術を海外に輸出する際に必要な資金の融資・保証。
(注)他の先進諸国においても公的輸出信用を利用しプラント等の輸出を政府が支援しております。
(2)輸入金融:我が国への資源の安定供給確保等を目的に、石油・LNG・鉄鉱石などの重要物資を輸入する際に必要な資金の融資・保証。なお、資源関係以外については我が国への輸入が不可欠である航空機等に関し保証制度を活用。
(3)投資金融:我が国の海外事業活動の促進を目的に、日本企業が海外において、現地生産、資源開発など事業を行う際に必要な長期事業資金の融資・保証。
(4)事業開発等金融:外国政府、外国政府機関等が実施する日本の貿易、投資等、海外経済活動のための事業環境整備に貢献する事業や、高い地球環境保全効果を有する事業等に必要な資金の融資・保証。
(5)ブリッジローン:国際収支上の理由及び緊急の必要がある場合に、国際機関等が経済支援資金を供与するまでの間貸し付ける短期融資。
(6)出資:海外において事業を行う日系合弁企業や日本企業が業務提携のために出資する外国企業等、日本企業・国際機関が参加するファンド等に対する出資。
(7)調査業務:上記の業務に必要な調査。
(経理の特徴)
(1)区分経理
当行は、一般業務及び特別業務ごとに経理を区分し、それぞれ勘定を設けて整理を行うこととされております(当行法第26条の2)。
また、当行が政府出資、借入れ及び社債発行により調達した資金は、かかる経理の区分に従って、業務勘定ごとに整理することとなります(当行法第4条及び第33条)。
(2)剰余金処分及び国庫納付
当行は、当行法第26条の2各号に掲げる業務に係るそれぞれの勘定において、毎事業年度の決算において計上した剰余金の額が、
① 0を上回るときは、当該剰余金のうち政令で定める基準により計算した額を準備金として政令で定める額となるまで積み立て、なお残余があるときは、その残余の額を当該事業年度終了後3カ月以内に国庫に納付しなければならないとされており(当行法第31条第1項)、
② 0を下回るときは、準備金を当該剰余金の額が0となるまで取り崩して整理しなければならないとされております(同条第2項)。
当行の剰余金は上記以外の方法をもって配当その他の処分を行ってはならないとされております(同条第5項)。
(日本国政府との関係)
(1)株式の政府保有
当行の発行済株式については、政府がその総数を常時保有することとされております(当行法第3条)。
(2)日本国政府による監督等
① 監督
財務大臣は、当行を、当行法等の定めるところに従い監督し、当行に対してその業務に関し監督上必要な命令をすることができます(当行法第38条)。また、財務大臣は、必要があると認めるときは、当行(業務等を委託した法人を含む。)に対して報告を求め、又はその職員に、当行を検査させることができます(当行法第39条)。
また、財務大臣は検査権限の一部を内閣総理大臣に委任することができ、内閣総理大臣は当該委任を受けた権限を金融庁長官に委任します(当行法第40条)。
② 役員の選任及び解任等
当行の取締役又は監査役の選任及び解任の決議は、財務大臣の認可を受けなければ、その効力は生じません(当行法第6条第1項)。また、当行の代表取締役の選定及び解職の決議についても、財務大臣の認可を受けなければ、その効力は生じません(同条第2項)。
③ 定款の変更の決議
当行の定款の変更の決議は、財務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じません(当行法第41条第3項)。
④ 合併、会社分割、事業譲渡、解散等
当行を当事者とする合併、会社分割、株式交換、株式交付、事業の全部又は一部の譲渡及び譲受け並びに当行の解散については、当行が独自に決定することはできず、法律によって定められることになっております(当行法第42条)。
(3)財務面の関与
① 予算及び決算
(イ)予算
当行の予算は、政府関係機関予算として、財務大臣に提出され、閣議決定後に国の予算の議決の例によって、国会において議決されます(当行法第16条、第19条)。また、事業計画、資金計画(財政融資資金借入金、外国為替資金借入金、社債、一般会計出資金、貸付金等)についても、予算に添付して国会に提出されます(当行法第17条)。
(ロ)決算
当行は、財産目録を作成し、会社法第435条の規定に基づき作成する貸借対照表、損益計算書及び事業報告書とともに、財務大臣に提出することとされております(当行法第26条)。
また、貸借対照表、損益計算書及び財産目録(以下「貸借対照表等」という。)の提出をした後は、予算の区分に従い決算報告書を作成し、監査役の意見を付して財務大臣に提出することとされており、決算報告書は財務大臣により貸借対照表等を添えて内閣に送付され(当行法第27条)、会計検査院の検査を経て国会に提出されます(当行法第28条、第29条)。
② 政府からの借入れ及び政府保証債の発行
当行は、政府から借入れをすることができます(当行法第32条)。
また、政府は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律(昭和21年法律第24号)第3条の規定にかかわらず、予算をもって定める金額の範囲内において、当行の社債に係る債務又は外国通貨長期借入金の借入れに係る債務について、保証契約をすることができます(当行法第35条第1項)。
③ 借入金及び社債発行等の制限
当行は、各事業年度、社債の発行及び外国通貨長期借入金の借入れに係る基本方針を策定して包括的に財務大臣の認可を受けております(当行法第33条第4項)。
当行の短期借入金、外国通貨長期借入金及び政府からの借入金及び社債の元本額の合計は、当行の資本金及び準備金の合計額の10倍を超えてはならない(社債の借換えに必要な場合は除く。)こととされています(当行法第33条第6項、第7項)。
④ 出資金
政府は、必要があると認めるときは、予算で定める金額の範囲内において、当行に出資することができます(当行法第4条)。
⑤ 検査
(イ)会計検査院の検査
当行に対しては、会計検査院法(昭和22年法律第73号)第20条及び第22条に基づき、会計検査院による検査が行われております。検査結果は、毎年一回会計検査院から内閣を経由して国会に提出されます。
(ロ)財務大臣の検査
当行に対しては、財務大臣による検査が行われます(当行法第39条)。
(ハ)金融庁の検査
当行に対しては、金融庁による検査が行われます。財務大臣は、当行法第39条に規定する検査権限の一部を内閣総理大臣へ委任することができ、内閣総理大臣は当該委任を受けた権限を金融庁長官に委任します(当行法第40条)。
4【関係会社の状況】
(2025年3月31日現在)
(注)1. 関係会社で決算日が12月31日のものについては、2024年12月31日現在の状況を記載しております。
2. 関係会社で組合形態のものについては、「議決権の所有割合」欄には業務執行権の所有割合を記載しております。
3. 「議決権の所有割合」欄の( )内は子会社による間接所有の割合(内書き)、[ ]内は「自己と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係にあることにより自己の意思と同一の内容の議決権を行使すると認められる者」又は「自己の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している者」による所有割合(外書き)であります。
4. 「当行との関係内容」の「役員の兼任等」欄の( )内は、当行の役員(内書き)であります。
5. 業務執行権の所有割合は100分の20未満でありますが、実質的な影響力を持っているため関連会社としております。
6. 当行グループの持分法適用の関連会社であったJB Nordic Fund I SCSp及び持分法非適用の関連会社であった他1社は2024年6月18日付で、他1社は2024年8月2日付で当行グループの連結子会社となりました。また、当行グループの持分法非適用の関連会社であったNordicNinja Fund Ⅱ SCSp及び他1社は2024年8月2日付で、他1社は2024年9月3日付で当行グループの連結子会社となりました。
5【従業員の状況】
(1)連結会社における従業員数
(注) 1.従業員数は、当行グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当行グループへの出向者を含んでおります。
また、海外の現地採用者を含み、臨時従業員を含んでおりません。
なお、臨時従業員は従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。
2.同一の従業員が複数の事業に従事しているため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)当行の従業員数
(注) 1.従業員数は、当行から社外への出向者を除き、社外から当行への出向者を含んでおります。
また、海外の現地採用者を含み、臨時従業員を含んでおりません。
なお、臨時従業員は従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。
2.平均年齢及び平均勤続年数は、社外から当行への出向者及び海外の現地採用者を含んでおりません。
3.当行の従業員組合は、株式会社国際協力銀行組合と称し、組合員数は515人であります。労使間においては、特筆すべき事項はありません。
4.同一の従業員が複数の事業に従事しているため、セグメント別の記載を省略しております。
(3)当行の管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
(注) 1.管理職に占める女性労働者の割合及び労働者の男女の賃金の差異については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.男性労働者の育児休業取得率については、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります(対象期間2024年4月1日から2025年3月31日まで)。なお、2025年3月31日時点において、2024年度に誕生した子に係る育児休業を2025年度に入ってから取得予定の男性労働者を2024年度の育児休業取得者に加味した場合、男性労働者の育児休業取得率は80.9%となります。
3.労働者の男女の賃金の差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております(対象期間2024年4月1日から2025年3月31日まで)。なお、同一労働の賃金に差はなく、賃金差異の主な要因は、職制別の差があることや、2000年代後半までは女性総合職の採用数が少なかったため管理職及び中堅総合職職員に占める女性の割合が低いこと等によるものであります。
第2【事業の状況】
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
<第5期中期経営計画(2024~2026年度)>
国際社会は、ロシアによるウクライナ侵略、先進国とグローバルサウスの関係性の大きな変化、サプライチェーンの再構築やエネルギー・食料問題を含む経済安全保障の確保、インフレと債務コスト増等の国際金融環境の変化といった歴史的・構造的課題や変化に直面し、世界情勢は不確実性を増しています。また、気候変動問題への対処は、引き続き国際社会の喫緊の課題ですが、脱炭素化社会の実現と持続可能な経済成長の両立にあたっては、革新的な技術によるブレークスルーが必要不可欠となっています。
当行はこうした諸課題の解決に向けて、今般、2024~2026年度を対象とする第5期中期経営計画を策定しました。本中期経営計画では、“Navigate toward and Co-create a Valuable Future”を取組のテーマとし、日本と世界、官と民をつなぐ政策金融機関として、特別業務等の独自のリスクテイク機能・国際金融への知見を駆使し、民間資金の動員も行いつつ、世界の課題解決を先導し、未来を共に創っていくことを目指します。本取組のテーマも踏まえ、以下のとおり、4つの重点取組課題、11の具体的な取組目標を定めております。
(参考)<経営諮問・評価委員会の評価>
各目標の達成度合いを総合した重点取組課題ごとの評価は、社外の有識者及び社外取締役より構成される経営諮問・評価委員会において決定されます。2024年度事業運営計画(中期経営計画において設けた個々の指標について、各年度に取り組むべき目標を設定したもの)に対する経営諮問・評価委員会の評価は以下のとおりです。
<ウクライナ侵略に伴う対ロシア制裁について>
当行は、我が国企業による海外事業展開や資源確保等を支援する観点からロシア向けに出融資保証業務を実施してまいりました。こうした中、2022年2月以降のロシアによるウクライナ侵略を受けて、日本政府を含む各国政府等は対ロシア制裁を実施しており、これを受けてロシア政府からは大統領令等の対抗措置が実施されております。また、これによって、市場環境等の変化も生じております。このような状況を踏まえ、当行としても、各国政府等による制裁やこれを受けたロシア政府の対抗措置の動向を注視しつつ対応を進めております。
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。文中の将来に関する事項は、当行が有価証券報告書提出日現在において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果とは様々な要因により大きく異なる可能性があります。
(1)サステナビリティ全般に関する取組
現在、国際経済社会は、気候変動への対処や経済・社会・環境のバランスの取れた持続可能な開発・成長の模索といった共通の課題を抱えています。こうした課題を踏まえ、当行は、2021年にESGポリシーを、2023年には人権方針を策定・公表してきており、2024年6月に公表した第5期中期経営計画の重点取組課題の一番目の柱として、「持続可能な未来の実現」を掲げました。当該重点取組課題のもと、カーボンニュートラルと経済発展の統合的実現やホスト国との協働による社会課題の解決に積極的に貢献していきます。組織面では、第5期中期経営計画に基づき、サステナビリティに関する先駆的取組の推進等を通じた「サステナビリティ経営の責任ある実行」に加え、人的資本経営の実践、エンゲージメントの高い組織づくり等に取り組んでいきます。
また、当行は、日本企業及び国際経済社会の脱炭素化・SDGs推進に向けた取組を積極的に支援し、その取組の成果をステークホルダーに対して適切に開示・公表するなど、当行としてのサステナビリティ推進体制の強化を図っていきます。
当行は、これまで培ってきたステークホルダーとの関係や海外ネットワーク、政策金融機関としてのリスクテイク機能を生かし、第5期中期経営計画等における取組を推進することにより、中長期ビジョンとして掲げる「日本の力で未来を築く羅針盤」としての役割を果たすことを目指し、グローバルなサステナビリティの実現に向け、積極的に貢献していきます。
① ガバナンス
当行では、気候変動を含むサステナビリティに関する重要事項は、取締役会などによる監督の下、経営会議、サステナビリティ委員会、統合リスク管理委員会などで議論されます(下表参照)。
当行は、ESGポリシーに掲げる「サステナビリティ推進体制の強化」の一環として2022年6月に設置した、サステナビリティ・アドバイザリー委員会、サステナビリティ委員会及びサステナビリティ統括部を中心に、気候変動対応を含むサステナビリティの実現に向けた取組推進(サステナビリティ推進)を実施しています。
当行は、こうしたサステナビリティ推進体制のもと、日本企業及び国際経済社会のGX・SDGs推進に向けた取組への積極的な支援や、ステークホルダーに対する取組成果の適切な開示・公表などを通じ、国際経済社会の持続可能な発展や地球規模課題の解決というグローバルなサステナビリティの実現に向け、積極的に貢献していきます。
(イ)取締役会の役割
取締役会は当行のサステナビリティ推進の基本方針や取組状況を監督する役割を担っています。気候変動を含むサステナビリティ推進に関する課題を経営上の重要事項として捉え、取締役会において議論し、経営戦略やリスク管理に反映しています。
また、取締役会には、気候変動関連ファイナンスの取組状況などが定期的に報告され、報告された内容に対し適切に監督する態勢を構築しています。
さらに、2022年6月に取締役会の諮問機関として設置されたサステナビリティ・アドバイザリー委員会は、社外の有識者により構成され、気候変動対応を含めサステナビリティ推進に関して取締役会が諮問する事項について助言を行っています。
(ロ)経営会議の役割
経営会議は取締役会の委任に基づき気候変動対応を含む事業の執行を担っています。
サステナビリティ委員会においては、経営会議からの委任に基づき、サステナビリティ推進に関する方針を含む重要事項を審議し、サステナビリティ推進の状況や国内外の動向について報告が行われています。そのうち、審議事項については随時、経営会議へ報告され、必要に応じ経営会議での審議・決定を経て、取締役会へ付議・報告が行われます。
また、統合リスク管理委員会においては、取締役会や経営会議で決定した基本方針などに基づき、統合リスク管理や信用リスク管理など(気候関連リスクを含む)に関する重要事項が審議・決定され、必要に応じて経営会議・取締役会に報告されます。

② 戦略
当行はESGポリシーにおいて「サステナビリティの実現に向けた取組方針」を掲げ、第5期中期経営計画を含む、経営方針として当行のサステナビリティに係る取組を取り纏め公表しています。第5期中期経営計画ではサステナビリティに関する重点課題として、気候変動を含む「持続可能な未来の実現」や、人的資本の観点を含む「価値創造に向けた組織基盤の強化・改革」を掲げております。
「持続可能な未来の実現」では、カーボンニュートラルと経済発展の統合的実現やホスト国との協働による社会課題の解決に資する事業にかかる資金需要の増大をサステナビリティ推進に伴う機会と認識しており、これらの事業に対する支援を強化していきます。また、当行は、世界の温室効果ガス(GHG)削減及び我が国の脱炭素化に向けた新たなエコシステムの形成に貢献するため、2021年10月に策定した「JBICグリーンボンドフレームワーク」に基づき、グリーンボンドを発行しています。「価値創造に向けた組織基盤の強化・改革」では、多様な職員が能力を最大限発揮できるような組織運営へ向けた取組を進めます。気候変動関連の戦略は下記「(2)気候変動対応への取組」を、人的資本関連の戦略は、下記「(3)人的資本、多様性に関する取組」をご参照ください。
③ リスク管理
当行のリスク管理態勢においては、リスク・アドバイザリー委員会の監督のもと、執行側の統合リスク管理委員会やALM委員会などにおいて、信用リスク、市場リスク、流動性リスク、オペレーショナルリスクといったリスクカテゴリーに基づき総合的に評価しております。気候関連リスクや人的リスクを含むサステナビリティに関するリスクも、かかるリスク管理態勢の一環としてこれらの委員会において認識・評価・管理しています。
④ 指標及び目標
当行は、「戦略」の項目で記載しているとおり、第5期中期経営計画において定めた取組目標である「カーボンニュートラルと経済発展の統合的実現への貢献」「ホスト国との協働による社会課題解決への貢献」のもと、脱炭素化や社会課題解決に向けた取組に関する目標を設定しています。かかる目標の詳細については上記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。案件の承諾件数及び取組件数を指標として、第5期中期経営計画の対象期間である3年間の通期目標とともに、各年度の目標を設定のうえ、経営会議において、達成状況等をモニタリングしています。
第5期中期経営計画における気候変動関連の指標及び目標は下記「(2)気候変動対応への取組④」を、人的資本関連の指標及び目標は下記「(3)人的資本、多様性に関する取組」をそれぞれご参照ください。
(2)気候変動対応への取組
本項は、TCFDのフレームワークを踏まえたものです。
① ガバナンス
ガバナンスに関しては、上記「(1)サステナビリティ全般に関する取組」をご参照ください。
② 戦略
(イ)ESGポリシー(気候変動問題への対応方針)
当行は、2021年10月にESGポリシーを公表し、その中で「気候変動問題への対応方針」を掲げました。本方針の下、日本及び国際経済社会の健全な発展に貢献する公的金融機関として、日本政府の方針などに基づき、気候変動関連ファイナンス等を通じて金融面から積極的に支援しています。また、パリ協定の国際的な実施に向けた貢献として、2030年までの自らのGHG排出量ネットゼロの達成、そして2050年までの投融資ポートフォリオのGHG排出量ネットゼロの達成を追求しています。

(ロ)カーボンニュートラル実現に向けたトランジションに係る考え方
気候変動問題への対応は国際経済社会にとって喫緊の課題であり、パリ協定が掲げる目標の達成には巨額の資金が必要です。民間資金を動員しつつ、資金フローを脱炭素化に向けて適合させていくことが求められるところ、当行は、カーボンニュートラル実現に向けたGXや、脱炭素社会への移行に必要な事業・技術転換、新技術の確立に係るイノベーションなどに伴う資金需要の増大を、気候変動に伴う機会と認識しています。
また、世界全体でのカーボンニュートラルの達成は、持続可能な経済成長の追求と両輪で取り組むべき課題です。当行は、パリ協定の国際的な実施に向け、2050年までの投融資ポートフォリオのGHG排出量ネットゼロの達成を追求しています。このためには、持続可能な脱炭素社会への多様な道筋を支援しながら、実体経済の脱炭素化の着実な実現に貢献することが肝要です。こうした認識の下、当行は今後も日本政府の方針などを踏まえつつ、第5期中期経営計画の下、政策金融機関としての長期的かつ戦略的なリスクテイク機能や、ホスト国政府などとの継続的なエンゲージメント、海外の政府機関・国際機関などとの連携などを活かして、エネルギー移行に資する案件形成を初期段階から支援し、多様なファイナンスで脱炭素化の取組を後押ししていきます。
なお、当行では、国際的な化石燃料エネルギー部門への新規支援については、1.5℃目標やパリ協定の目標への整合性を確認するなど日本政府の方針に則って適切に対応するとともに、排出削減措置のない石炭火力発電案件への支援を停止しています。
③ リスク管理
当行は、気候変動に関するリスク(気候関連リスク)への対応の重要性を認識し、2023年に気候関連リスクに関する管理方針を定めました。同方針に基づき、気候関連リスクの認識・評価・管理の態勢整備を行っています。
(イ)リスク管理態勢
当行では、気候関連リスクは、今後の地球環境変化や社会動向次第で発現する形や影響範囲が異なるフォワードルッキングなリスクであり、長期的・俯瞰的視点をもって対処する必要があるリスクであること、また特徴として、信用リスク、市場リスク、流動性リスク、オペレーショナルリスクなどの各リスクカテゴリーに関連するリスクドライバーであり、広範な波及経路で様々な時間軸で顕在化する可能性があるリスクであると認識しています。
こうした認識の下、当行では気候関連リスクについて、上述(1)③の当行のリスク管理態勢を通じた取組に加えて、統合リスク管理の枠組みにおいてトップリスク(リスクが顕在化した場合に当行にもたらされる影響が大きい、特に注意すべきリスク事象)に指定の上、気候変動に関する社会・規制動向や化石燃料案件などを取り巻く環境変化・案件動向のモニタリングなどにより包括的に管理を行っています。
また、当行の業務特性やポートフォリオの特徴に照らした重要度を定性的に評価した結果、当行では特に信用リスク(与信先の業績悪化などに伴う与信関係費用の増加)の重要性が高いことを認識し、優先的にリスク管理の態勢整備を進めています。
具体的な信用リスク管理の取組として、当行では与信先の移行リスク及び物理的リスクのシナリオ分析に取り組んでいます。また、TCFD提言の銀行向け補足ガイダンスにおいて与信集中度の開示が推奨されている炭素関連資産を含むセクターのうち、当行与信額が相対的に大きいセクターである「電力」「エネルギー」「運輸」「鉄鋼」の4セクターを、重点的に気候関連リスクを把握する「重点管理セクター」に指定しています。

(ロ)シナリオ分析
当行では、気候変動が当行のポートフォリオに将来にわたって与える影響を評価するために、移行リスク・物理的リスクのそれぞれについて、TCFD提言に沿う形で主に気候変動リスク等に係る金融当局ネットワーク(Network of Central Banks and Supervisors for Greening the Financial System、略称:NGFS)の気候シナリオを用いたシナリオ分析を実施しています。
移行リスクにおいては、厳しい規制とイノベーションの進展により、産業革命以前に比べて、世界の平均気温の上昇を1.5℃に抑え、2050年頃には二酸化炭素排出ゼロを達成する世界観を前提に、主にNGFSによるNet Zero 2050シナリオ(1.5℃未満シナリオ)を用いて2050年までの影響に関する分析を行いました。分析対象は、GHG排出量と当行与信額の2つを勘案し選定しました。具体的には、上述(イ)の「重点管理セクター」に属する国内外コーポレート与信先のうち大口与信先、炭素関連のプロジェクトファイナンス案件のうち、特に与信額の大きい与信先、及び政策金融機関としての特徴から外国政府向け与信が多いことを踏まえて、脱炭素社会への移行の影響を受けやすい特徴を持つ大口のソヴリン与信先を分析対象としました。
物理的リスクにおいては、急性リスクである高潮・河川洪水・暴風・干ばつ・熱波・森林火災、及び慢性リスクである気温上昇・海面上昇を分析対象ハザード(気候災害)とし、現在実施されている政策のみが維持され物理的リスクが高まる世界観を前提に、主にNGFSのCurrent Policiesシナリオ(3℃上昇シナリオ)を用いて2050年までの影響に関する分析を行いました。分析対象は、当行与信ポートフォリオの特徴を考慮し、ソヴリン与信先、海外事業法人、及びグローバルのプロジェクトファイナンス全件としました。
移行リスク及び物理的リスクのシナリオ分析の結果、案件ごとの特性も踏まえつつ、適切な債権管理を実施するとともに、各国政府や与信先各社との対話・エンゲージメントを継続することや、脱炭素化に向けた取組が計画どおりに行われるようにGXファイナンスなどを通じた支援を実施することの重要性を確認しています。シナリオ分析は、気候変動が当行のポートフォリオに将来にわたって与える影響を評価し、気候変動に関する様々な将来の状態に対するリスク管理の柔軟性やレジリエンスを高めるために今後も活用していく方針です。より有効な活用を目指し、各セクターの脱炭素化に向けた将来見通しや与信先の脱炭素化に向けた移行計画などを反映させたシナリオに基づく分析が可能となるよう、相手国政府や与信先など様々なステークホルダーとの対話を重ね、今後も分析手法やデータ活用方法の改良に向けた不断の取組を行っていきます。
④ 指標と目標
当行では、気候関連リスク・機会を評価・管理し、ネットゼロ実現を目指すために、ESGポリシーに基づくGHG排出量及び第5期中期経営計画に基づく「カーボンニュートラルと経済発展の統合的実現への貢献」に適う案件の承諾・取組件数を指標として設定しています。中期経営計画の指標に関しては、各年度の目標を設定のうえ、経営会議において、達成状況等をモニタリングしたうえで取締役会へ報告され、戦略の実施状況に対する監督が行われています。
(イ)気候変動関連ファイナンス
当行は、第5期中期経営計画において定めた取組目標「カーボンニュートラルと経済発展の統合的実現への貢献」のもと、当該目標に適う案件の承諾件数及び取組件数を指標として、第5期中期経営計画の対象期間である3年間の通期目標とともに、各年度の目標を設定のうえ、経営会議において、達成状況等をモニタリングしています。
<気候変動関連ファイナンスの目標と実績>
(ロ)石炭火力発電案件への取組
当行では、化石燃料案件については、1.5℃目標やパリ協定の目標への整合性を確認するなど日本政府の方針に則って適切に対応するとともに、ホスト国政府などとの継続的なエンゲージメント、海外の政府機関・国際機関などとの連携などを実施しているほか、排出削減措置のない石炭火力発電への支援を停止しています。
石炭火力発電PF案件の残高(貸出残高及び保証残高を含む)は2025年3月末時点で1兆2,011億円(当行出融資・保証残高の約7%)となっており、これについては2040年代初頭にゼロを見込んでいます。
(ハ)温室効果ガス(GHG)排出量
当行では、気候関連リスク・機会を評価・管理するための指標としてGHG排出量の計測についての分析・検討を進めています。
◆自らのGHG排出量削減に向けた取組
当行は2021年10月に策定したESGポリシーの下、2030年までの自らのGHG排出量ネットゼロの達成を追求しています。
当行の自らのGHG排出量(2023年度)は下表のとおりです。今後も、Scope 1(自社の直接排出)及びScope 2(他社から供給された電気や熱・蒸気の使用に伴う間接排出)におけるGHG排出量の削減策の検討・実施を進めていきます。
(注)集計範囲は本店、大阪支店、経団連オフィス、研修会館、システムバックアップセンターです。
Scope 1はガソリン及び都市ガスを集計しています。
Scope 2は電気(マーケット基準)を集計しています。
GHG排出量の算定には、Scope 1は算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧の排出係数を、Scope 2は電気事業者別排出係数(特定排出者の温室効果ガス排出量算定用)の排出係数を使用しています。
◆投融資ポートフォリオのGHG排出量について
当行は気候変動対策における金融機関の役割の大きさを認識し、ESGポリシーの下、パリ協定の国際的な実施に向け、2050年までの投融資ポートフォリオのGHG排出量ネットゼロの達成を追求しています。
現在、投融資ポートフォリオについては、当行の業務や取組状況の特徴などを踏まえたGHG排出量の試行的算定を進めています。今後も、2050年ネットゼロの達成に向けて、算定・モニタリング範囲の分析・検討を継続していきます。
(3)人的資本、多様性に関する取組
当行は、「国際ビジネスの最前線で、日本そして世界の未来を展きます。」という企業理念の下、今後10年先を見据えたあるべき姿として、「海図なき世界情勢の中で、日本の力で未来を築く『羅針盤』でありたい。~Navigate toward and Co-create a Valuable Future~」という中長期ビジョンを掲げています。このような理念、ビジョンを国際ビジネスの現場で、ファイナンスという手段を通じて実現していくことが当行の役割です。また、第5期中期経営計画における新たな取組のテーマとして「ステークホルダーと『共に』、よりよい未来を創造すべく、世界の課題解決へ向けた『先導役』になることを目指す。」を掲げています。そのためには、金融に関する“専門性”、複雑化する国際関係の中で日本と国際経済社会の発展を見据えられる“公共性”と“国際性”、そのいずれをも高い水準で備えた人材に活躍してもらうことが必要となります。
当行は近年、オフィスワークとテレワークを組み合わせたハイブリッドワークを継続的に推進しつつ、電子化を中心とした情報基盤整備と業務効率化、グループアドレスの導入等のオフィス・テレワーク環境整備、Learning Management System導入等のリモート環境下での人材育成強化、自律的なキャリア形成・能力開発支援、職員の心身の健康増進、男性育休の普及を含む育児・介護等と仕事の両立支援、勤務体制の柔軟化等の諸施策に取り組んできました。
現在は、第5期中期経営計画において「人的資本経営の実践」を掲げ、役職員が能力を最大限発揮できる組織運営を目指し、引き続き制度面の整備に取り組むと共に、職員一人ひとりがやりがいを感じながら前向きに仕事ができるような環境づくり、エンゲージメントの高い組織への進化に取り組んでいます。
<人材育成方針>
<多様な職員の能力と活力を引き出す人材育成方針>
わが国及び国際経済社会の発展に貢献する組織として、グローバル化が進む中でますます多様化・高度化するニーズに応え、付加価値を創造していくため、同質なジェネラリスト育成ではなく、職員個々の強みや適性に着目して、早い段階から意識的にハードスキルとソフトスキルを開発し、その後のキャリアパスも見据えて、継続的に強化していくことを人材開発・育成の方針としています。
総合職に関しては、2019年度に、専門性の高度化や個々の職員のキャリアパスの明確化の観点から「業務分野認定」制度を導入し、2020年度から運用を開始しています。また、2020年度には、キャリアパス選択の幅の拡大や高度な専門性を有する職員の人材の育成を行う観点から、従来の組織マネジメントの職責を担う「マネジメント人材ラダー」に加え、「プロフェッショナル人材ラダー」を新設しました。上記方針を実現するため、職員の中長期的なキャリア開発プランを策定する「人材開発審議会」や毎年上司との間で能力開発方針について協議する「能力開発協議」などの場において職員と十分な対話を図り、また、人事異動がある際には人事室と新旧上長間で「人材育成方針協議」も実施し、その内容を職員本人にフィードバックする等、個々人のキャリア開発を促す仕組みを導入しています。
専門性の高い事務のプロフェッショナルを人材像とする業務職については、専門性の強化とライフステージを考慮した中長期的な人材育成に向けて、キャリア開発プラン(CDP)を導入しています。キャリア開発シートを作成し、それに基づき上長と協議することを年間サイクルで実施するローリングプランです。比較的頻繁な異動を伴わない職系であることから、所属部門・部室における中長期的観点での人材育成を重視し、職員本人と直属の上長との対話を基本とする仕組みの中で、上長による職員本人の意向把握及び育成・指導を行いつつ、人事異動がある際には人事室と新旧上長間で「人材育成方針協議」を実施し中長期キャリアプランについて協議、職員本人にフィードバックしています。
(総合職の場合)

(業務職の場合)

<研修体系~金融に関する専門性と、公共性・国際性の養成に向けて~>
当行では、多様な職員の能力と活力を引き出す人材育成のため、研修体系の整備を進め、2023年4月より新たな研修体系として、下記の「JBIC Academia」を創設しました。これは役職員間の「学び」と「教え」と「コミュニケーション」を育む研修制度であり、そのコンセプトを「Be your own compass」と定めています。「海図なき世界情勢の中で、日本の力で未来を築く『羅針盤』でありたい。~Navigate toward and Co-create a Valuable Future~」という中長期ビジョンの下、JBIC Academiaを通じて、役職員一人ひとりが自ら学びたいものを学び、互いに教え合い、そして日本の力で未来を築く「羅針盤」として、それぞれの当行におけるキャリアを切り拓き、活躍・成長していく、そんな想いをこめたコンセプトです。
JBIC Academiaでは、これまでの研修を3つのFacultyに再編成し、新入行員から役員に至るまで、ヒューマン・コンセプチュアルスキル、テクニカルスキル、グローバルスキルの各Facultyにおいて、海外職務経験、ファイナンスや言語などの知見、ビジネス・マネジメントスキルなどを幅広く習得できるよう、多様な研修を設定しています。加えて、地経学、各国マクロ経済、環境社会関連、個別の出融資事例など、さまざまな分野で社内勉強会を開催する等を通じて、金融に関する専門性と、公共性・国際性の養成に取り組んでいます。また、学習教材のオンデマンド化並びに自律的なキャリア形成及び能力開発支援の実現に向けて、2023年4月よりITツールのLearning Management System(LMS)も導入しています。

<JBIC Academiaについて>
<多様で優れた人材の活躍を後押しするサポート体制>
当行では、上記のJBIC Academiaを活用したOFFJT(Off the Job Training)に加えて、現場で経験を積むことを通じて、目指すべき専門性を意識したキャリアパスを設定するOJT(On the Job Training)を実施しています。業務経験を本格的にスタートさせる新卒入行職員と、後述のとおり継続的に採用を強化しているキャリア採用職員の双方とも組織に早期に定着し自律的に活躍できるよう、OJTにおいて、新卒入行職員にはトレーナー(業務上の育成指導役)、キャリア採用職員にはメンターが一人ひとりつくことでサポートしています。また、職員の育成を目的とした上司との定期的な対話機会である1on1ミーティング等を通じて面での育成サポートを強化しています。
<社内環境整備方針>
<多様な働き方の推進>
職員の持つ多様な価値観に応じた働き方を可能にするため、育児・介護等と仕事を両立する職員向けに、休暇等の人事制度や各種サポート体制を設け、育児・介護ハンドブックの配布、上司や人事室との育児・介護面談、両立支援制度の全職員向け定期発信等を行っています(下表参照)。
このような取組を通じ、当行は、子育てサポート企業として「くるみん」、仕事と介護を両立できる職場環境の整備促進に取り組んでいる企業として「トモニン」という公的な認証を取得しています。
女性活躍推進法及び次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画の下、職員の誰でも育児に参画し、仕事と不安なく両立できる環境の整備として、両立支援セミナー・座談会、管理職向け育児・介護に係る理解促進のための研修等、就学児を子に持つ職員等へのサポート体制の拡充を実施しました。また、男性の育児休業取得率を毎年度80%とする目標を掲げ、男性職員の育児休業等促進に向けた制度の拡充や男性育休取得のための研修等を行っています(2024年度の男性の育児休業等の取得割合は61.9%(※なお、2025年3月31日時点において、2024年度に誕生した子に係る育児休業を2025年度に入ってから取得予定の男性職員を2024年度の育児休業取得者に加味した場合、男性の育児休業等の取得割合は80.9%)、男性の育児休業等と育児目的休暇の取得割合は90.4%)。

<柔軟な働き方を可能にする環境の整備>
柔軟性の高い時差出勤制度やテレワーク制度、有給休暇とは別枠の夏季休暇(5日間)等を整備しています。当行職員の有給休暇取得率80%を目標として掲げ(2024年実績:76.3%)、連続休暇の取得促進をはじめとして、職員に対して有給休暇の着実な取得を呼びかけるとともに、定期的な取得状況の周知を行う等の取得しやすい職場環境づくりを進めています。
職員のテレワーク時のネットワーク改善を図るとともに、オフィス出社時に職員がより快適な環境で高い生産性を発揮できるようオフィス環境の改善を進めているほか、ハイブリッドワーク下において職員間のコミュニケーションを活性化するため、チームビルディング研修や様々なテーマでの座談会イベント等を実施しています。
<多様な人材の活躍>
女性活躍推進法に基づく行動計画にて、当行における管理職に占める女性職員の割合を2027年7月末までに15%以上とする目標を掲げ(2025年3月末現在9.3%)、育児・介護等と仕事との両立支援の拡充や柔軟な働き方を可能にする環境の整備を進めるとともに、社外研修への派遣等を通じて、女性職員のキャリア形成意識醸成に取り組んでいます。また、同計画にて、当行における総合職新卒採用者に占める女性の割合を毎年度50%目途とし積極的な採用を進めている(2024年度実績50%、2025年度48%(予定))ほか、海外の駐在員事務所や出向先で活躍する女性職員も増加しています(2025年3月末時点の総合職職員に占める海外滞在者の割合:男性16%、女性9%)。
加えて、専門人材を含むキャリア採用にも注力しており、2025年3月末時点で、総合職のうち、管理職に占めるキャリア採用者の割合は約2割、非管理職では約3割を占めているほか、2024年度の正規雇用労働者のキャリア採用比率は30%となっています。
<心身の健康を増進するための職場環境の整備>
職員のメンタルヘルスケアのため、ストレスチェックテストの実施に加え、定期的なニュースレターの配信、外部カウンセリング相談窓口の設定、セルフケア・ラインケア研修の実施を行っています。
また、セクシュアル・ハラスメント、パワー・ハラスメント、マタニティ・ハラスメントその他のハラスメント行為は、人権を侵害し職場環境を害する行為として、一切これを禁じています。内部・外部受付窓口のほか、ハラスメント問題に特化した外部相談窓口を設置し、問題発生時には、迅速に調査し、被害者の救済と再発防止に向けた断固たる処置を取っています。ハラスメントを防止する取組として、毎年全役職員を対象とする研修及びe-learningを実施しています。
<エンゲージメントの高い組織づくり>
当行では、時代や環境に即応し、価値創造していくため、経営主導の具体的な組織変革を通じて、役職員の能力を最大限発揮できるエンゲージメントの高い組織づくりに取り組んでおり、第5期中期経営計画においても重点的課題の一つとして掲げています。毎年の職員意識調査を通じて、組織のエンゲージメントの状態を可視化するとともに、より職員が働きがいと成長実感を持てるよう、課題抽出と不断の向上策の検討・実施を進めています。
3【事業等のリスク】
当行グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、当行は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める所存であります。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
(1)日本国政府の政策等について
当行は、当行法により、政府が当行の発行済株式の総数を常時保有する旨が定められているほか、前述(第1 企業の概況 3 事業の内容)のとおり、政府の監督や財務面の関与を受ける旨等が定められております。また、当行の業務運営は国の政策に基づき行われており、民間金融機関では対応が困難な分野を補完し、政策金融を機動的に実施する役割を有しております。今後においても、当行の業務運営、経営成績及び財政状態は、日本国政府の政策に影響を受けることとなります。
なお、以下の点についても留意が必要となります。
① 経済対策等への対応による影響について
当行は、「インフラシステム海外展開戦略2025」の追補(2022年6月3日経協インフラ戦略会議決定)を踏まえて、2022年7月、新たに「グローバル投資強化ファシリティ」を創設し、日本企業による脱炭素化をはじめとする地球環境保全への貢献やサプライチェーンの強靱化、質の高いインフラの海外展開や新たな市場創出の支援に取り組むとともに、2022年6月28日に閣議決定された「株式会社国際協力銀行法施行令の一部を改正する政令」に基づき、先進国向けの輸出金融及び先進国事業に対する投資金融につき対象分野を拡充しております。
なお、出資の分野では、「日本経済再生に向けた緊急経済対策」(2013年1月11日閣議決定)を踏まえ、2013年2月26日に創設した海外展開支援出資ファシリティを実施しております。
当事業年度において、当行は、2023年4月14日に公布、2023年10月1日に施行された「株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律」を踏まえ、スタートアップ投資体制を強化すべく、スタートアップ投資戦略を策定しました。また、これを受けて、2024年10月1日にスタートアップ投資委員会を新設しました。当行は、スタートアップ投資戦略に基づく投資活動や投資先の支援を通じて、日本発スタートアップの海外展開や海外スタートアップと日本企業の協業等を支援し、日本のスタートアップ・エコシステムの育成に資することを目指します。
こうした経済対策等の実施に伴う予算措置等により、日本国政府による出資の受入や政府借入、政府保証債等の発行による多額の資金調達等を行うことがあり、当行の財政状態に影響が及ぶ可能性があります。
② 法的規制等について
当行は、会社法及び当行法に基づく特殊会社であり、その運営においては当該法律及び関連法令等の規制を受けております。また、当行を当事者とする合併、会社分割、株式交換、株式交付、事業の全部又は一部の譲渡及び譲受け並びに当行の解散については、会社法の規定にかかわらず、当行が独自に決定することはできず、別に法律において定めることになっております。したがって、将来において、当該法的規制等に変化が生じた場合には当行の運営その他に影響を及ぼす可能性があります。
③ 独立行政法人国際協力機構及び株式会社日本政策金融公庫との連帯債務について
2012年4月1日以降、株式会社日本政策金融公庫発足前の旧国際協力銀行が発行した債券については、当行及び独立行政法人国際協力機構(以下「JICA」という。)が連帯して債務を負い、当該債券の保有者は、当行及びJICAの財産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有することになります。また、当行の成立時までに株式会社日本政策金融公庫が発行した社債については、分離後の当行及び同公庫が連帯して債務を負い、当該社債の保有者は、当行及び同公庫の財産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有することになります。
(2)各業務におけるリスクについて
当行は、政策金融機関として政策目的実現のための金融を業務としており、業務に伴うリスクの内容や大きさ、あるいは対処の方法は民間金融機関とは異なりますが、金融機関として適切なリスク管理を行うことの重要性を認識し、各業務においては、信用リスク、市場リスク、流動性リスク及びオペレーショナルリスクを含む業務ごとの特性を考慮したリスク管理方針及び手続を策定し、これを円滑に実施する体制を構築しております。
しかしながら、リスク管理においてすべての予期せぬリスクを管理することは困難であり、当行の各業務において何らかの想定外の事象が生じた場合には、当行の業務運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当行では、一般業務勘定及び特別業務勘定ごとにリスク管理を行っており、各業務において主たるリスクと認識している事項は、以下のとおりであります。
① 信用リスク
出融資保証等の業務を行っている当行においては、与信先の信用状態の悪化等により、債権の回収が不可能又は困難になり、損失を被る可能性があります。
当行の信用リスクとしては、ソヴリンリスク、カントリーリスク、コーポレートリスク及びプロジェクトリスクが挙げられます。当行が行っている対外経済取引の支援等のための金融はその性格上、外国政府・政府機関や外国企業向けのものも多く、したがって与信に伴う信用リスクとしてソヴリンリスクあるいはカントリーリスクの占める割合が比較的大きいことが特徴となっております。
したがって、与信先である各国・各地域の政治・経済等の動向や、それらに伴う個別与信先の財務状況等につき大幅に悪化した場合には、当行の不良債権や与信関係費用が増加する可能性があります。
当行では、外国政府等向け融資又は外国企業向け融資に関しては、当行の公的金融機関としての性格を活用して、相手国政府関係当局や国際通貨基金(IMF)・世界銀行等の国際機関あるいは地域開発金融機関並びに先進国の類似機関や民間金融機関との意見交換を通じて、与信先となる外国政府・政府機関や相手国の政治経済に関する情報を幅広く収集し、外国政府等向け与信に伴うソヴリンリスクあるいは外国企業向け与信に伴うカントリーリスクを評価しております。
信用リスク管理においては、与信決定に当たっての与信先信用力等の評価を通じた個別与信管理を行っており、細分化されたリスクカテゴリーごとの行内信用格付制度を整備し、個別与信の判断等に利用しております。また、資産自己査定により、その資産の特徴を適切に査定結果に反映し、適時の与信管理を行い、定期的に「統合リスク管理委員会」を開催し与信管理の状況をマネジメントに対して報告を行う体制としております。さらに、与信管理の状況については、独立した内部監査部門がチェックを行っております。当行では、前述の個別与信管理に加えて、ポートフォリオ全体のリスク量把握のため、長期の貸出や、ソヴリンリスクあるいはカントリーリスクを伴った融資の占める割合が大きいという当行のローン・ポートフォリオの特徴等を考慮した当行独自の信用リスク計量化モデルにより、信用リスクの計量化を行い、与信管理に活用しております。
(注)ソヴリンリスクとは外国政府等向け与信に伴うリスク、カントリーリスクとは外国企業及び外国に所在するプロジェクト向け与信に伴うリスク(コーポレートリスク及びプロジェクトリスクに付加される企業所在国及びプロジェクト所在国に起因するリスク)、コーポレートリスクとは企業向け与信に伴うリスク、プロジェクトリスクとは与信対象プロジェクトが生むキャッシュ・フローを主たる返済原資とするプロジェクトファイナンス等の場合において対象プロジェクトが計画されたキャッシュ・フローを生まないリスクを指しております。
なお、ロシア及びウクライナをめぐる国際情勢による影響については、下記「(3)ロシアによるウクライナ侵略に伴う対ロシア制裁等に関するリスク」に記載しております。
② 市場リスク
当行が負う市場リスクは、主に為替リスクと金利リスクで構成されております。
市場の混乱等、市場が変動した場合には、当該リスクに起因した損失を被る可能性があります。当行は、ALMにより為替リスク及び金利リスクを管理しております。市場リスク管理規則等においてリスク管理方法や手続等の詳細を規定しており、ALM委員会を設置の上、ALMの実施状況の把握・確認、今後の対応等の審議を行っております。また、金融資産及び負債の金利や期間を総合的に把握し、ギャップ分析や金利感応度分析、VaR等によりモニタリングを行い、定期的にALM委員会に報告しております。
具体的には、以下の対応を推進することにより、為替リスク及び金利リスクが顕在化した場合の影響を極小化しております 。
(為替リスク)
当行では、外貨貸付業務に伴う為替変動リスクに関して、外貨貸付・調達に当たり通貨スワップ等を利用し、為替レートの変動により損失を被るリスクを原則としてフルヘッジする方針をとっております。
(金利リスク)
市場金利の変動により損失を被る金利リスクに関して、円貨貸付業務、外貨貸付業務それぞれ以下のとおりとなっております。
(ⅰ)円貨貸付業務においては、主として固定金利での資金管理を行っております。ただし、金利変動リスクの影響が大きいと考えられる部分では、スワップ等により金利リスク・ヘッジを行っており、金利リスクは限定的です。
(ⅱ)外貨貸付業務においては、原則として、貸付・調達ともに金利スワップを利用して変動金利での資金管理を行うことにより金利リスク・ヘッジを行っております。
また、ロシア及びウクライナをめぐる国際情勢による影響については、下記「(3)ロシアによるウクライナ侵略に伴う対ロシア制裁等に関するリスク」に記載しております。
③ 流動性リスク
当行では、預金受入を行っておらず、資金調達は財政融資資金、政府保証外債及び財投機関債などの長期・安定的な手段で実施しており、流動性リスクは限定的と考えます。また、資金繰り状況を把握し、日々の資金繰りに備えて複数の民間金融機関との間で短期借入枠を設定するなど、適切なリスク管理に努めていますが、今後の状況によっては市場の混乱又は不測の事態等において資金調達費用が増加する等の可能性があります。
また、ロシア及びウクライナをめぐる国際情勢による影響については、下記「(3)ロシアによるウクライナ侵略に伴う対ロシア制裁等に関するリスク」に記載しております。
④ オペレーショナルリスク
当行の業務の過程、役職員の活動若しくはシステムが不適切であること、又は外生的な事象により損失を被るリスクとして、当行は、以下に掲げる事務リスク、システムリスク及び情報セキュリティリスクのほか、当行の業務に付随する直接的、間接的なさまざまなリスク(有形資産リスク、法務リスク、風評リスク、人的リスク)を負っております。当行ではこのようなリスクの把握、分析及び管理を行っており、オペレーショナルリスク事象の未然防止や再発防止に努めておりますが、不測の事態等により、それに応じた損失が発生する可能性があります。
(事務リスク)
当行は、役職員が正確な事務を怠る、あるいは事故・不正等を起こすことにより損失を被るリスクを負っております。
当行では、マニュアルの整備、事務手続におけるチェックの徹底、システム化推進などを通じ、適正な事務処理の確保に努めておりますが、不測の事態等においてそれに応じた損失が発生する可能性があります。
(システムリスク)
当行は、コンピュータシステムのダウン又は誤作動等のシステムの不備等に伴い損失を被るリスク及びコンピュータが不正に使用されることにより損失を被るリスクを負っております。
当行では、①システム障害及び顧客情報の漏えい等の未然防止に努めるとともに、②緊急的なシステム停止への対応策としてコンティンジェンシープランを策定の上、訓練を実施するなど、緊急時対応の実効性向上にも努め、システムリスクの極小化を図っておりますが、不測の事態等においてそれに応じた損失が発生する可能性があります。
(情報セキュリティリスク)
当行では、情報管理を含む情報セキュリティに関する内部規程及び体制の整備や役職員への教育の徹底等により、情報セキュリティに万全を期しております。しかしながら、サイバー攻撃、その他の不正アクセス、コンピュータウイルス感染等により、情報の流出、システム機能の停止等が生じ、それに対応するための費用や情報の流出に起因する損害賠償の負担等の損失を被るリスクを負っております。
(3)ロシアによるウクライナ侵略に伴う対ロシア制裁等に関するリスク
当行は、我が国企業による海外事業展開や資源確保等を支援する観点からロシア向けに出融資保証業務を実施して参りました。こうした中、2022年2月以降のロシアによるウクライナ侵略を受けて、日本政府を含む各国政府等はロシアへの経済制裁等の各種措置を講じております。これによって、市場環境等の変化も生じております。
このような状況を踏まえ、当行としても、ロシア関連の与信先について、債務者区分判定の過程で当該措置が与信先の事業や債務履行に与える影響を精査し、個別に信用リスクへの影響を評価することを通じて、ロシア及びウクライナをめぐる国際情勢の影響を貸倒引当金に反映する等、各国政府等による制裁動向を注視しつつ対応を進めております。現時点では未確定な要素もありますが、ロシア関連の与信先に関連して、当行の不良債権や与信関係費用が増加する可能性があります。また、今後の状況によって市場の混乱又は不測の事態等が生じた場合には、市場リスク等に起因する損失を被る可能性や資金調達費用が増加する等の可能性があります。
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当行グループ(当行、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、生産、受注及び販売の状況は、当行グループにおける業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
① 財政状態及び経営成績の状況
国際社会は、ロシアによるウクライナ侵略や中東における紛争拡大、インフレ・債務コスト増等による国際金融環境の不安定化、エネルギー・食料問題を含む経済安全保障に対応したサプライチェーンの再構築、各国の選挙結果を踏まえた政策変更・貿易摩擦リスク拡大といった歴史的・構造的な変化と課題に直面し、国際情勢は不確実性が一層拡大しております。気候変動問題への対処は、引き続き国際社会の喫緊の課題となる中、多国間主義の後退とともに、脱炭素社会の実現と持続可能な経済成長の両立には、革新的技術によるブレークスルーが不可欠な状況です。グローバルサウス諸国は、分断と対立ではなく協調の国際社会を実現するためのパートナーであるとの認識のもと、我が国政府は、2024年6月11日にグローバルサウス諸国との連携強化推進会議において「グローバルサウス諸国との新たな連携強化に向けた方針」を決定しており、今後、官民一体で諸課題に対応していくべき局面にあります。
我が国経済は、企業を中心に高水準の企業収益を記録し、当該利益が賃金・設備投資に回ることで内需主導の緩やかな回復に繋がり、コストカット型の経済から「新しい資本主義」で目指してきた「成長型の新たな経済ステージ」に移行しつつありますが、この好機を捉え、確実に経済を新たなステージに進める必要があります。かかる中、我が国政府は、人口減少が本格化する2030年度までの6年間をラストチャンスとし、「経済・財政新生計画」(2024年6月21日閣議決定、「経済財政運営と改革の基本方針2024」第3章)の策定とともに、「新たなステージの実現に向けたビジョン」として、①社会課題解決をエンジンとした生産性向上と成長機会の拡大、②誰もが活躍できるWell-beingが高い社会の実現、③経済・財政・社会保障の持続可能性の確保、④地域ごとの特性・成長資源をいかした持続可能な地域社会の形成、⑤海外の成長市場との連結性向上とエネルギー構造転換を掲げております。
このように、グローバルな環境変化が起こる中、当行は、当行法に基づき、一般の金融機関が行う金融を補完することを旨としつつ、(1)日本にとって重要な資源の海外における開発及び取得の促進、(2)日本の産業の国際競争力の維持及び向上、(3)地球温暖化の防止等の地球環境の保全を目的とする海外における事業の促進、(4)国際金融秩序の混乱の防止又はその被害への対処、の4つの分野の業務を行い、日本及び国際経済社会の健全な発展に寄与することを目的とし、かかる分野における出融資保証案件への積極的な対応を行っております。
これらの業務を遂行するに当たり、当行は企業理念として、「国際ビジネスの最前線で、日本そして世界の未来を展(ひら)きます。」を掲げています。これは、当行にとってのコア・バリューである、「現場主義」「顧客本位」「未来志向」の3つを表すものです。当行にとって、「現場主義」とは、海外プロジェクトの現場に密着し、早い段階から能動的な関与を行うことで、先駆的な付加価値を創造することであり、「顧客本位」とは、お客様の立場になって考え、その声を政策形成につなげ、独自のソリューションを提供すること、そして、「未来志向」とは、安心で豊かな未来を見据え、高い専門性を発揮し、日本と世界の持続的な発展に貢献することです。
こうした理念を踏まえつつ、当行は2024年6月に、2024~2026年度を対象とする第5期中期経営計画を策定致しました。本中期経営計画では、重点取組課題として、「持続可能な未来の実現」、「我が国産業の強靱化と創造的変革の支援」、「戦略的な国際金融機能の発揮による独自のソリューション提供」、「価値創造に向けた組織基盤の強化・改革」を設定し、取組を進めております。
当行は、2022年6月28日に閣議決定された「株式会社国際協力銀行法施行令の一部を改正する政令」に基づき、先進国向けの輸出金融及び先進国事業に対する投資金融につき対象分野を拡充したほか、2022年7月に創設した「グローバル投資強化ファシリティ」を活用し、日本企業による脱炭素化をはじめとする地球環境保全への貢献やサプライチェーンの強靱化、質の高いインフラの海外展開や新たな市場創出を支援しております。
また、日本経済を取り巻く国際情勢の変化等を踏まえ、当行の機能強化を通じ、日本の産業の国際競争力の維持・向上に資するサプライチェーンの強靱化やスタートアップ等の日本企業のリスクテイク推進等を進めるとともに、ウクライナの復興を支援することを企図した「株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律」が2023年4月14日に公布されました。同法は、当行の業務について、①日本企業のサプライチェーンや海外事業に必要な基盤を支える外国企業を事業開発等金融の対象に追加、②日本企業が物資を海外で引き取る場合も輸入金融の対象に追加、③日本企業のサプライチェーン強靱化のための海外事業資金を国内向け貸付けの対象に追加、④海外事業を行う国内のスタートアップ企業や中堅・中小企業への出資・社債取得等を業務に追加、⑤特別業務の対象分野に資源開発、新技術・ビジネスモデルの事業化、スタートアップ企業への出資等を追加、⑥保証の対象に国際金融機関を追加するといった機能強化を行うもので、⑥は2023年4月15日に、その他は2023年10月1日に施行されました。同法に基づき、スタートアップ投資体制を強化すべく、スタートアップ投資戦略を策定し、2024年10月1日にスタートアップ投資委員会を新設しました。
上記の取組の結果、当連結会計年度の当行の出融資保証等承諾実績は、1兆5,061億円となりました。セグメント区分ごとの当連結会計年度の経営成績並びに当行グループの財政状態及び経営成績の状況の概要につきましては、以下のとおりとなりました。
〔一般業務〕
「持続可能な未来の実現」におけるカーボンニュートラルと経済発展の統合的実現への貢献の取組として、インドネシアにおける地熱発電事業や、アラブ首長国連邦におけるアンモニアの製造・販売事業、ブラジルにおける送電事業やバイオ燃料事業に対する融資を行いました。また、ホスト国との協働による社会課題解決への貢献の取り組みとして、米国やインドにおけるデータセンター事業や、遺伝子治療薬関連事業を行う企業の買収案件、インドネシアにおける農業ドローン事業参入のための事業買収案件に対する融資を行いました。
「我が国産業の強靱化と創造的変革の支援」における我が国のエネルギー安全保障の確保、国益に資するバリューチェーン/サプライチェーン強靱化及び先端的産業基盤への支援の取組として、チリにおける銅鉱山拡張事業や、半導体等の電子部品を搭載するプリント基板の設計ソフトウエアの設計・開発・販売を行う企業の買収案件に対する融資を行いました。革新的技術・事業の展開支援の取組として、ドイツにおける5Gネットワーク基盤構築に対する融資や、北部ヨーロッパ地域や中東欧地域のスタートアップ企業に投資を行うファンドへの追加出資を行いました。また、グローバルに活躍する中堅・中小企業の海外展開支援では、グローバルサウス等の各国において、現地通貨建て融資も活用しつつ、地域金融機関とも連携しながら、積極的な支援を行いました。
「戦略的な国際金融機能の発揮による独自のソリューション提供」における我が国の対外経済政策の構築・実現に貢献する案件への支援の取組として、ウクライナ及びその周辺国におけるウクライナの復興に資する事業に対するクレジットラインの設定や、ケニアにおける地熱発電設備輸出に対する融資を行いました。
経営成績につきましては、当連結会計年度は上記取組等を通じ、貸出金利息等の資金運用収益9,831億円等を計上した結果、経常収益は、前連結会計年度比1,062億円減少し、1兆250億円となりました。一方、借用金利息等の資金調達費用8,665億円等を計上した結果、経常費用は、同1,262億円減少し、9,420億円となりました。結果、経常利益は、同200億円増加し、830億円となり、特別損益等を含めた親会社株主に帰属する当期純利益は、同245億円増加し、866億円となりました。
〔特別業務〕
特別業務の関係では、脱炭素社会の実現にも資する案件として、ドイツにおける新技術を用いた地熱発電及び地域熱供給事業に対する融資を行いました。
経営成績につきましては、当連結会計年度は、貸出金利息等の資金運用収益1,124百万円及び株式等売却益2,601百万円等を計上した結果、経常収益は、前連結会計年度比2,162百万円増加し、3,958百万円となりました。一方、資金調達費用616百万円及び株式等償却2,186百万円等を計上した結果、経常費用は、同2,745百万円増加し、4,338百万円となりました。結果、経常利益は、前連結会計年度比583百万円減少し、379百万円の経常損失となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、同583百万円減少し、379百万円の親会社株主に帰属する当期純損失となりました。
〔当行グループ〕
当行グループは、当連結会計年度末時点において、一般業務及び特別業務のみから構成され、業務規模では一般業務が大宗を占めていることから、当行グループの経営成績等の状況の概要は、一般業務に近いものとなっております。
経営成績につきましては、当連結会計年度は、貸出金利息等の資金運用収益9,842億円等を計上した結果、経常収益は、前連結会計年度比1,041億円減少し、1兆288億円となりました。一方、借用金利息等の資金調達費用8,671億円等を計上した結果、経常費用は、同1,236億円減少し、9,461億円となりました。結果、経常利益は、同194億円増加し、826億円となり、特別損益等を含めた親会社株主に帰属する当期純利益は、同239億円増加し、863億円となりました。
財政状態につきましては、資産の部の当連結会計年度末残高は、貸出金が減少したこと等により、前連結会計年度末比1兆1,923億円減少した結果、20兆4,647億円となりました。主な内訳は、貸出金15兆4,144億円、支払承諾見返1兆3,253億円、現金預け金2兆7,624億円となっております。負債の部の当連結会計年度末残高は、借用金や社債が減少したこと等により、同1兆4,532億円減少した結果、17兆2,188億円となりました。主な内訳は、借用金8兆7,204億円、社債6兆1,196億円、支払承諾1兆3,253億円となっております。純資産の部の当連結会計年度末残高は、資本金が増加したこと等により、同2,608億円増加した結果、3兆2,459億円となりました。主な内訳は、資本金2兆3,328億円、利益剰余金1兆1,634億円となっております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは、貸出金の純減により支出額が減少したこと等により、前連結会計年度比1,742億円支出が減少し、1,325億円の支出となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却による収入が減少したこと及び有価証券の取得による支出が増加したこと等により、同61億円収入が減少し、183億円の収入となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、国庫納付による支出額が減少したこと等により、同679億円収入が増加し、910億円の収入となりました。以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、同231億円減少し、9,235億円となりました。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
〔一般業務〕
経営成績につきましては以下のとおりであります。
当連結会計年度の資金運用収支は、借用金利息の減少等により資金調達費用が減少したものの、貸出金利息の減少等により資金運用収益も減少したため、前連結会計年度比19億円減少し、1,166億円の黒字、役務取引等収支は、同89億円減少し、166億円の黒字、その他業務収支は、同549億円減少し、34億円の赤字となり、連結粗利益は、同658億円減少し、1,298億円の黒字となりました。これから営業経費294億円を控除した結果、連結実質業務純益は、同697億円減少し、1,003億円の黒字となりました。更に、以下の「経営成績等に重要な影響を与える要因」に記載のとおり、与信関係費用が944億円減少した結果、その他経常収支及び特別損益等を含めた親会社株主に帰属する当期純利益は、同245億円増加し、866億円となりました。
財政状態につきましては、資産の部の当連結会計年度末残高は、貸出金が減少したこと等により、前連結会計年度末比1兆1,906億円減少した結果、20兆1,294億円となりました。主な内訳は、貸出金15兆4,005億円、支払承諾見返1兆3,253億円、現金預け金2兆4,510億円となっております。負債の部の当連結会計年度末残高は、借用金及び社債が減少したこと等から、同1兆4,533億円減少した結果、17兆2,121億円となりました。主な内訳は、借用金8兆7,162億円、社債6兆1,196億円、支払承諾1兆3,253億円となっております。純資産の部の当連結会計年度末残高は、資本金が増加したこと等により、同2,626億円増加し、2兆9,172億円となりました。主な内訳は、資本金2兆45億円、利益剰余金1兆1,632億円となっております。
経営成績等に重要な影響を与える要因
3[事業等のリスク](2)① 信用リスクに記載のとおり、与信先である各国・各地域の政治・経済等の動向や、それらに伴う個別与信先の財務状況等につき大幅に悪化した場合には、当行の不良債権や与信関係費用が増加する可能性があり、経営成績等に重要な影響を与える要因となります。
当連結会計年度の与信関係費用は、前連結会計年度比944億円減少し、198億円の繰入れとなりました。主な要因は、前連結会計年度においては、貸倒引当金を1,259億円繰入れましたが、当連結会計年度においては、大型案件の債務者区分下方遷移等により、個別貸倒引当金は556億円の繰入れとなったものの、一般貸倒引当金が360億円の戻入れとなった他、株式等償却119億円及び償却債権取立益126億円を計上したこと等によるものです。なお、当連結会計年度末時点で、総与信残高16兆8,933億円に対して、銀行法及び金融再生法に基づく債権は5,255億円となり、不良債権比率3.11%となりました。
また、個別出資先の財務状況等により、当行の当該出資に係る有価証券関連損益は大幅に変動する可能性があり、経営成績等に重要な影響を与える要因になります。
当連結会計年度の出資に係る有価証券関連損益(上記の株式等償却は除く。)は、主に、株式等売却益22億円を計上したほか、一部の出資先からの有価証券利息配当金及び一部の出資先が計上した利益の取込等に伴う組合出資に係る持分損益を合わせて143億円の利益を計上した一方、連結子会社が保有する有価証券に係る評価損の取込等による株式等売却損43億円等を計上した結果、122億円の利益計上となりました。
〔特別業務〕
経営成績につきましては、以下のとおりであります。
当連結会計年度の資金運用収支は、貸出金利息が減少したこと等により資金運用利益が減少した結果、前連結会計年度比245百万円減少し、508百万円の黒字、役務取引等収支は、同278百万円増加し、0百万円の黒字、その他業務収支は、同186百万円減少し、87百万円の赤字、連結粗利益は、同152百万円減少し、421百万円の黒字となりました。これから営業経費464百万円を控除した結果、連結実質業務純益は、同198百万円減少し、43百万円の赤字となり、その他経常収支及び特別損益等を含めた親会社株主に帰属する当期純利益は、同583百万円減少し、379百万円の親会社株主に帰属する当期純損失となりました。
財政状態につきましては、資産の部の当連結会計年度末残高は、貸出金の減少に伴い、前連結会計年度末比16億円減少し、3,353億円となりました。主な内訳は、現金預け金3,113億円、貸出金138億円、有価証券75億円となっております。負債の部の当連結会計年度末残高は、その他負債が増加したこと等から、同1億円増加し、67億円となりました。主な内訳は、借用金42億円、その他負債24億円となっております。純資産の部の当連結会計年度末残高は、その他の包括利益累計額合計が13億円減少したこと等により、同17億円減少し、3,286億円となりました。主な内訳は、資本金3,283億円となっております。
経営成績等に重要な影響を与える要因
3[事業等のリスク](2)① 信用リスクに記載のとおり、与信先である各国・各地域の政治・経済等の動向や、それらに伴う個別与信先の財務状況等につき大幅に悪化した場合には、当行の不良債権や与信関係費用が増加する可能性があり、経営成績等に重要な影響を与える要因となります。特別業務においては、期待収益は充分であるがリスクを伴う海外インフラ事業向けの貸付け等を行っており、一般業務に比べ相対的に与信関係費用が大きくなる可能性があります。
当連結会計年度の与信関係費用は、前連結会計年度比2,125百万円増加し、2,080百万円の繰入れとなりました。主な要因は、株式等償却2,186百万円を計上したこと等によるものです。なお、当連結会計年度末時点で、総与信残高は13,920百万円となりましたが、銀行法及び金融再生法に基づく債権はありません。
また、個別出資先の財務状況等により、当行の当該出資に係る有価証券関連損益は大幅に変動する可能性があり、経営成績等に重要な影響を与える要因になります。
当連結会計年度の出資に係る有価証券関連損益(上記の株式等償却は除く。)は、主に、株式等売却益2,601百万円を計上しております。
〔当行グループ〕
経営成績につきましては、当連結会計年度の資金運用収支は、前連結会計年度比21億円減少し、1,171億円の黒字、役務取引等収支は、同86億円減少し、166億円の黒字、その他業務収支は、同551億円減少し、34億円の赤字となり、連結粗利益は、同660億円減少し、1,302億円の黒字となりました。これから営業経費298億円を控除した結果、連結実質業務純益は、同699億円減少し、1,003億円の黒字となりました。更に、与信関係費用が923億円減少した結果、その他経常収支及び特別損益等を含めた親会社株主に帰属する当期純利益は、同239億円増加し、863億円となりました。
財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
当行グループは、当連結会計年度末時点において、一般業務及び特別業務のみから構成されていることから、当行グループの経営成績等に重要な影響を与える要因は、上記の一般業務及び特別業務に記載の内容と同一となるため、記載を省略しております。また、当連結会計年度において、当行グループに占める業務規模では、一般業務が大宗を占めていることから、一般業務の経営成績等に重要な影響を与える要因が、当行グループに対してより強い影響があるものとなります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度の当行グループのキャッシュ・フローにつきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
なお、当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性については、一般業務においては、我が国企業の海外展開支援等を実施するための財務基盤強化を目的とした資金として、政府からの出資金を受け入れているほか、長期・安定的な資金調達として財政融資資金、政府保証外債及び財投機関債などによる資金調達を実施しております。
当行グループの重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当行グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(3)経営成績等の状況に係る数値情報
① 経営成績の状況
(イ)一般業務
a. 収支の状況
b. 与信関係費用
c. 資金運用/調達の状況
(注)1.資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高を控除して表示しております。また、平均残高は金融商品等差入担保金を含む数値であります。
2.資金調達勘定の平均残高は、金融商品等受入担保金を含む数値であります。
(ロ)特別業務
a. 収支の状況
b. 与信関係費用
c. 資金運用/調達の状況
(注)1.資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高を控除して表示しております。また、平均残高は金融商品等差入担保金を含む数値であります。
2.資金調達勘定の平均残高は、金融商品等受入担保金を含む数値であります。
② 財政状態の状況
(イ)一般業務
a. 貸出金の状況(末残)
(参考)銀行法及び金融再生法に基づく債権の状況(連結、末残)
当行は銀行法(昭和56年法律第59号)及び金融再生法(金融機能の再生のための緊急措置に関する法律(平成10年法律第132号))の適用はありませんが、以下は民間金融機関の基準に準じて算出したものであります。
(注)正常債権に対する一般貸倒引当金及び特定海外債権引当勘定は含んでおりません。
○業種別貸出の状況(末残・構成比)
(注)「国内店名義現地貸」とは非居住者に対して外貨又は円貨で貸付けを行う場合を指しております。
○国別融資の状況(末残・構成比)
(注)原則としてプロジェクトの所在国(輸出金融の場合は輸入者の所在国、輸入金融の場合は輸出者の所在国、その他の場合はプロジェクトや事業の所在国)により地域別分類を行っております。
b. 有価証券の状況(末残)
(ロ)特別業務
a. 貸出金の状況(末残)
(参考)銀行法及び金融再生法に基づく債権の状況(連結、末残)
当行は銀行法(昭和56年法律第59号)及び金融再生法(金融機能の再生のための緊急措置に関する法律(平成10年法律第132号))の適用はありませんが、以下は民間金融機関の基準に準じて算出したものであります。
(注)正常債権に対する一般貸倒引当金及び特定海外債権引当勘定は含んでおりません。
○業種別貸出の状況(末残・構成比)
(注)「国内店名義現地貸」とは非居住者に対して外貨又は円貨で貸付けを行う場合を指しております。
○国別融資の状況(末残・構成比)
(注)原則としてプロジェクトの所在国(輸出金融の場合は輸入者の所在国、輸入金融の場合は輸出者の所在国、その他の場合はプロジェクトや事業の所在国)により地域別分類を行っております。
b. 有価証券の状況(末残)
(自己資本比率の状況)
当行は、銀行法第14条の2の適用を受けておりませんが、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年金融庁告示第19号。以下「告示」という。)に基づく自己資本比率を算出しております。
なお、本表は、全国銀行協会の雛形に即した表示としております。
(参考)
自己資本比率は、告示に定められた算式に基づき、単体ベースについて算出しております。
なお、当行は、国際統一基準を適用の上、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。
単体自己資本比率(国際統一基準)
5【重要な契約等】
該当事項はありません。
6【研究開発活動】
該当事項はありません。
第3【設備の状況】
1【設備投資等の概要】
当連結会計年度における設備投資等の概要は、以下のとおりです。
(1)設備投資
当行グループは、一般業務において、情報システム関連の設備投資等を実施しました。その結果、設備投資の総額は3,966百万円となりました。
(2)処分(売却及び除却)した設備
当連結会計年度において重要な設備の処分はありません。
2【主要な設備の状況】
当連結会計年度末における当行グループの主要な設備は、以下のとおりです。
(注) 1.動産は、事務機器等のその他の有形固定資産であります。
2.無形固定資産は、ソフトウエア及びその他の無形固定資産であります。
3.その他は、建設仮勘定及びソフトウエア仮勘定であります。
4.当行の従業員数については、セグメント別に区分できないため全体の人数を記載しております。
3【設備の新設、除却等の計画】
当連結会計年度末現在において計画中である主要な設備の新設・除却等は、以下のとおりです。
(1)新設・改修等
(2)売却・除却等
当連結会計年度末現在において計画中である重要な設備の売却・除去等は該当ありません。
第4【提出会社の状況】
1【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(注)当行法第3条の規定に基づき、当行の発行済株式の総数は、政府が保有することとされております。
(2)【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
②【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3)【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4)【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注)1.当行では、当行法第4条第3項の規定に基づき、日本政府の出資により増加する資本金又は準備金を第26条の2に定める経理の区分に従い、同条各号に掲げる業務に係る勘定ごとに整理することとされており、上表については勘定別の表示をしており、取締役会決議を経て各日付にて出資金を受け入れております。
2.日本国政府に対する有償株主割当によるものです。なお、株式発行価格は1円、資本組入額は全額です。
(一般業務勘定) 増加株式数:70,000百万株
(特別業務勘定) 増加株式数:10,000百万株
3.日本国政府に対する有償株主割当によるものです。なお、株式発行価格は1円、資本組入額は全額です。
(一般業務勘定) 増加株式数:50,000百万株
(特別業務勘定) 増加株式数:10,000百万株
4.日本国政府に対する有償株主割当によるものです。なお、株式発行価格は1円、資本組入額は全額です。
(一般業務勘定) 増加株式数:75,000百万株
(特別業務勘定) 増加株式数:10,000百万株
5.日本国政府に対する有償株主割当によるものです。なお、株式発行価格は1円、資本組入額は全額です。
(一般業務勘定) 増加株式数:98,000百万株
(特別業務勘定) 増加株式数:5,000百万株
6.日本国政府に対する有償株主割当によるものです。なお、株式発行価格は1円、資本組入額は全額です。
(一般業務勘定) 増加株式数:121,000百万株
7.本書提出日現在の勘定別の状況は以下のとおりであります。
(5)【所有者別状況】
(注) 定款において1単元の株式数の定めはありません。
(6)【大株主の状況】
(7)【議決権の状況】
① 【発行済株式】
(注)議決権の数については、定款において1単元の株式数の定めがないことから、株式数をもって議決権の数としております。
② 【自己株式等】
該当事項はありません。
2【自己株式の取得等の状況】
【株式の種類等】
該当事項はありません。
(1)【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2)【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
該当事項はありません。
(4)【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
該当事項はありません。
3【配当政策】
当行は、当行法第31条に基づき、配当の制限を受けており、配当を実施しておりません。
当行は、当行法第26条の2各号に掲げる業務に係るそれぞれの勘定において、毎事業年度の決算において計上した剰余金の額が、
(1)0を上回るときは、当該剰余金のうち政令で定める基準により計算した額を準備金として政令で定める額となるまで積み立て、なお残余があるときは、その残余の額を当該事業年度終了後3カ月以内に国庫に納付しなければならないとされており(当行法第31条第1項)、
(2)0を下回るときは、準備金を当該剰余金の額が0となるまで取り崩して整理しなければならないとされております(同条第2項)。
なお、国庫納付につきましては、2024年6月27日に、一般業務勘定において31,365百万円、特別業務勘定において101百万円の国庫納付を実施しております。
また、当事業年度の決算においては、2025年6月27日に、一般業務勘定において42,041百万円の国庫納付を実施する予定です。
4【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスの基本的な考え方
当行は、当行法に規定される当行のミッション遂行や、企業理念の実現のため、業務の適正と効率を意識したコーポレート・ガバナンス態勢の構築に取り組んでおります。

② 国の関与について
当行は、国が全株式を保有する株式会社であり、株主としての国の統制のほか、財務大臣からの監督、国会による予算等の統制、会計検査院検査、財務大臣による検査、財務大臣の委任に基づく金融庁検査等の国の統制に服しております。
③ 監督・評価と業務執行について
当行は、取締役会等による監督・評価の強化と、業務執行の機動性の向上等の観点から、会社法所定の取締役会、監査役会等の機関に加え、経営諮問・評価委員会、リスク・アドバイザリー委員会、サステナビリティ・アドバイザリー委員会、内部監査委員会、経営会議を設置し、さらに経営会議から委任を受ける各種の会議・委員会を設置しております。
(イ)取締役会及び取締役
取締役会は、9名の取締役で構成し、うち3名を非業務執行取締役とし、さらにそのうち2名を会社法に規定する社外取締役としております。非業務執行取締役は当行の代表取締役・業務執行取締役による業務執行の監視、監督を行い、当行のガバナンス態勢向上に貢献しております。
取締役会は、原則として月1回開催されるほか、必要に応じて随時開催されます。当事業年度の取締役会は17回開催され、第5期中期経営計画に関する審議、スタートアップ投資戦略の制定等について議論を行いました。各取締役の出席状況は、以下のとおりであります。
(ロ)監査役会及び監査役
監査役会は、3名の監査役で構成し、うち2名を会社法に規定する社外監査役としております。社外監査役は、常勤監査役とも連携の上、社外出身者の視点から取締役の業務執行を監査し、当行のガバナンス態勢向上に貢献しております。また、監査役の職務を補助する組織として、監査役室を設置しております。
(ハ)経営諮問・評価委員会
経営諮問・評価委員会は、社外の有識者及び社外取締役で構成し、当行の業務及び運営の状況や、当行の経営に関して取締役会が諮問する事項等に関して評価・助言を行っております。
(ニ)リスク・アドバイザリー委員会
リスク・アドバイザリー委員会は、社外の有識者及び社外取締役で構成し、当行の大口与信先に関するリスク管理・審査の体制や、大型案件のリスクに関して取締役会が諮問する事項等に関して助言を行っております。
(ホ)サステナビリティ・アドバイザリー委員会
サステナビリティ・アドバイザリー委員会は、社外の有識者で構成し、サステナビリティの実現に向けた当行の取組推進(以下「サステナビリティ推進」という。)に関する方針に関して取締役会が諮問する事項等に対して助言を行っております。
(へ)内部監査委員会
内部監査委員会は、代表取締役、取締役会長及び社外取締役で構成し、取締役会の委任に基づき、内部監査に関する重要事項の決定・審議を行っております。
(ト)経営会議
経営会議は、代表取締役・業務執行取締役及び全常務執行役員で構成し、取締役会の委任に基づき、当行の経営上の重要事項の決定・審議を行うことにより、当行の機動的な業務執行を担います。なお、経営会議から一定の事項の決定権限を委任する機関として以下の会議・委員会に委任しております。
a. 業務決定会議
経営会議の委任に基づき、当行の出融資保証等業務に関する重要事項(スタートアップ投資委員会で決定・審議を行う事項を除く。)の決定・審議を行っております。
b. スタートアップ投資委員会
経営会議の委任に基づき、当行のスタートアップ投資戦略の下で実施する出資等業務に関する重要事項の決定・審議を行っております。
c. 統合リスク管理委員会
経営会議の委任に基づき、当行の統合リスク管理に関する重要事項の決定・審議を行っております。
d. コンプライアンス・顧客保護等管理委員会
経営会議の委任に基づき、当行のコンプライアンス及び顧客保護等管理に関する重要事項の決定・審議を行っております。
e. 人事委員会
経営会議の委任に基づき、当行の人事に関する重要事項の決定・審議を行っております。
f. ALM委員会
経営会議及び統合リスク管理委員会の委任に基づき、当行の資産負債管理(ALM)に関する重要事項の審議を行っております。
g. 情報セキュリティ・ICT推進委員会
経営会議の委任に基づき、当行の情報資産の利用及び管理並びに情報セキュリティに関する重要事項並びに取締役会及び経営会議で決定した情報通信技術(ICT)に係る計画・方針等に基づく各種施策その他ICT関連事項に関する部門横断的な事項の審議を行っております。
h. サステナビリティ委員会
経営会議の委任に基づき、サステナビリティ推進に関する方針その他のサステナビリティ推進に係る重要事項の審議を行っております。
④ 部門制の導入について
当行は、業務における各分野・セクターにおけるノウハウや専門性を集約化することで案件形成能力を高め、当行のミッションのより機動的・戦略的な遂行を図るため、2011年7月より部門制を導入しております。
具体的には、資源ファイナンス部門、インフラ・環境ファイナンス部門、産業ファイナンス部門、エクイティファイナンス部門、企画部門、審査・リスク管理部門、財務・システム部門を設置し、各部門の下に専門性を持った部を設置しております。
各部門については担当取締役を置くとともに、各部門の長には取締役又は常務執行役員が就任します。各部門は部門長の指揮の下で一体的に運営され、業務の機動性・効率性の向上を図っております。
⑤ リスク管理体制
一般に金融機関が業務を行うに当たっては、信用リスク、市場リスク(為替リスク、金利リスク等)、流動性リスク、オペレーショナルリスク等のさまざまなリスクを伴います。当行は政策金融機関として政策目的実現のための金融を業務としており、業務に伴うリスクの内容や大きさ、あるいは対処の方法は民間金融機関とは異なりますが、金融機関として適切なリスク管理を行うことの重要性を認識し、リスクの種類に応じたリスク管理及び統合的リスク管理を行うための組織体制を構築しています。
具体的には、当行が業務の過程でさらされているさまざまなリスクを識別、測定及びモニタリングし、業務の健全性及び適切性の確保並びに透明性の向上を図ることを当行のリスク管理の目的と定め、各種リスクの管理に関する責任者及びリスク管理を統括する部署を置くとともに、リスク管理を有効に機能させるための審議、検討等を行うため、統合リスク管理委員会及びALM委員会を置いています。また、社外の有識者等で構成し、当行の大口与信先に関するリスク管理・審査の体制や、大型案件のリスクに関して取締役会が諮問する事項等に関し助言を行うリスク・アドバイザリー委員会を設置しています。
政策金融機関として当行が業務運営上抱えるさまざまなリスクのうち代表的なリスクに対しては、一般業務勘定及び特別業務勘定ごとに次のようなリスク管理を行っています。
(イ)信用リスク管理
信用リスクは、与信先の財務状況の悪化等により資産の価値が減少ないし消失し、当行が損失を被るリスクのことで、与信を中心とする当行の業務において本質的なものです。当行の与信の信用リスクを分類すれば、外国政府等向け与信に伴うソヴリンリスク、企業向け与信に伴うコーポレートリスク、与信対象プロジェクトが生むキャッシュ・フローを主たる返済原資とするプロジェクトファイナンス等の場合において対象プロジェクトが計画されたキャッシュ・フローを生まないプロジェクトリスク、さらに外国企業及び外国に所在するプロジェクト向け与信に伴うカントリーリスク(コーポレートリスク及びプロジェクトリスクに付加される企業所在国及びプロジェクト所在国に起因するリスク)があります。当行が行っている日本にとって重要な資源の海外における開発及び取得の促進、日本の産業の国際競争力の維持及び向上、並びに地球温暖化の防止等の地球環境の保全を目的とする海外における事業の促進等のための金融という性格上、当行の与信は外国政府・政府機関や外国企業向けのものが多く、したがって与信に伴う信用リスクとしてソヴリンリスクあるいはカントリーリスクの占める割合が大きいことが特徴になっています。
a. 個別与信管理
当行の信用リスク管理の基本は、与信決定に当たっての与信先信用力等の評価を通じた個別与信管理です。新規与信に当たっては、与信担当部門(営業推進部門)及び審査管理部門による与信先に関する情報の収集・分析が行われます。また、外国政府等あるいは外国企業に関する情報収集には海外駐在員事務所も関与しています。これらの部門が収集・分析した情報を基に、与信担当部門と審査管理部門が相互に牽制関係を維持しながら与信の適否に関する検討を行い、最終的にマネジメントによる与信決定の判断がなされる体制をとっています。
外国政府等向け与信又は外国企業向け与信に関しては、当行は公的金融機関としての性格を最大限に活用して、相手国政府関係当局とはもちろんのこと、国際通貨基金(IMF)や世界銀行等の国際機関、先進国の輸出信用機関等の当行類似の公的機関、さらに民間金融機関等との意見交換を通じて、与信先となる外国政府・政府機関や相手国の政治経済に関する情報を幅広く収集し、ソヴリンリスクあるいはカントリーリスクを評価しています。
内外企業向け与信に関しては、与信先企業の信用力や提供される担保・保証の適格性等が評価の対象になりますが、特に海外事業に関連する与信の場合には、与信対象となる取引の確実性、与信対象プロジェクトの実行可能性等の審査や与信先企業の属する各産業分野についても調査した上で評価を行っています。
b. 行内信用格付
当行では、行内信用格付制度を整備し、原則としてすべての与信先に対して行内信用格付を付与しています。行内信用格付は、個別与信の判断に利用するほか、後述する信用リスク計量化にも活用するなど、信用リスク管理の基礎をなすものです。
c. 資産自己査定
当行では、当行の資産の特徴を適切に査定結果に反映させるよう資産自己査定を行っています。資産自己査定に当たっては、与信担当部門による第一次査定、審査管理部門による第二次査定及び内部監査対応部門による内部監査という態勢をとっています。資産自己査定の結果については、当行における与信状況の不断の見直しを行うために内部活用するのみならず、当行の財務内容の透明性向上のための資産内容の開示にも積極的に利用しています。
d. 信用リスク計量化
当行では、前述の個別与信管理に加えて、ポートフォリオ全体のリスク量把握のため、信用リスクの計量化も行っています。信用リスクの計量化に当たっては、長期の貸出や、ソヴリンリスクあるいはカントリーリスクを伴った与信の占める割合が大きいという民間金融機関には例を見ない当行のローン・ポートフォリオの特徴、さらには公的債権者固有のパリクラブ(注)等国際的支援の枠組み等による債権保全メカニズムを織り込むことが適切であり、これらの諸要素を考慮した当行独自の信用リスク計量化モデルにより、信用リスク量を計測し、内部管理に活用しています。
(注)パリクラブとは、債務返済困難に直面した債務国に対し、二国間公的債務の返済負担の軽減措置を取り決める非公式な債権国会合のことをいいます。1956年にアルゼンチンの債務問題について開催されたのを皮切りに、以後フランス経済財政産業省(パリ)が事務局となり、パリで開催されることから、パリクラブと呼ばれるようになりました。
(ロ)市場リスク管理
市場リスクとは、金利・為替等の変動により保有する資産・負債の価値が変動し損失を被るリスク及び資産・負債から生み出される収益が変動し損失を被るリスクであり、当行では市場リスクに対し、以下のような対応をしています。
a. 為替リスク
外貨貸付業務に伴う為替変動リスクに関しては、原則として外貨貸付・調達に当たり通貨スワップ及び先物外国為替予約を利用したフルヘッジ方針をとっています。
b. 金利リスク
将来の資産・負債構造及び損益状況の把握に努めるとともに、外貨貸付業務においては貸付・調達ともに金利スワップを利用して原則として変動金利での資金管理を行うことにより金利リスクをヘッジしています。一方、円貨貸付業務においては、主に固定金利での資金管理を行っていますが、金利変動リスクの影響が大きいと考えられる部分ではスワップ等により金利リスク・ヘッジを行っており、金利リスクは限定的となっています。
(ハ)金融派生商品(デリバティブ)取引等
金融派生商品取引等に対する基本的取組方針
当行が行う金融派生商品取引等は、為替リスク・金利リスクをヘッジする目的のみに限定しています。
a. 金融派生商品取引等に関連するリスク
金融派生商品取引等には以下のリスクが存在します。
▶ 市場性信用リスク
金融派生商品取引等の相手方の経営悪化や倒産等により、契約どおりに取引を履行できなくなったときに損失を被るリスクです。
▶ 市場リスク
金融派生商品取引等の金融商品の価値(取引の時価)が金利・為替等の変動により増減することによって損失を被るリスクです。
b. 前記のリスクに対する当行の対応
▶ 市場性信用リスク
取引相手先ごとの金融派生商品取引等の時価及び信用リスク相当額、取引相手先の信用状態を常時把握・管理の上、取引相手先としての適格性判断に活用しています。
▶ 市場リスク
当行は金融派生商品取引等をヘッジ目的のみに限定しており、金融派生商品取引等の市場リスクは基本的にヘッジ対象取引(資金調達取引や貸付取引)の市場リスクと相殺されています。
(ニ)流動性リスク管理
流動性リスクとは、運用と調達の期間のミスマッチや予期せぬ資金の流出により、必要な資金確保が困難になる、又は通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスク、及び市場の混乱等により市場において取引ができなくなる、あるいは通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることにより損失を被るリスクを意味します。
当行は、財政融資資金借入、政府保証外債、財投機関債等の多様な資金調達手段を確保することに加え、資金繰りの管理を十分に行うことによって流動性リスク回避に万全を期しています。
(ホ)オペレーショナルリスク管理
オペレーショナルリスクとは、業務の過程、役職員の活動若しくはシステムが不適切であること、又は外生的な事象により損失を被るリスクであり、事務リスク、システムリスク及び情報セキュリティリスクのほか、当行の業務に付随する直接的、間接的なさまざまなリスク(有形資産リスク、法務リスク、風評リスク、人的リスク)が存在します。当行ではこのようなリスクの把握、分析及び管理を積極的に進めていく方針です。
a. 事務リスク
事務リスクとは、役職員が正確な事務を怠る、あるいは事故・不正等を起こすことにより損失を被るリスクです。当行では、事務リスクの軽減のために、事務手続きにおけるプロセスチェックの徹底、マニュアル等の整備、研修制度の充実、機械化・システム化の促進等を通じ、事務処理の正確性確保に努めています。
b. システムリスク
システムリスクとは、コンピュータシステムのダウン又は誤作動等のシステムの不備等に伴い損失を被るリスク及びコンピュータが不正に使用されることにより損失を被るリスクです。当行においては、①システム障害及び顧客情報の漏えい等の未然防止に努めるとともに、②緊急的なシステム停止への対応策としてコンティンジェンシープランを策定の上訓練を実施するなど、緊急時対応の実効性向上にも努め、システムリスクの極小化を図っています。
c. 情報セキュリティリスク
情報セキュリティリスクとは、情報資産に関する機密性等が脅かされることにより損失を被るリスクです。当行では、情報管理を含む情報セキュリティ規程及び体制の整備や役職員への教育の徹底等により、情報セキュリティに万全を期しております。
(へ)災害その他危機管理
当行は、災害その他の危機事象の発生に備え、あらかじめ危機管理に関する内部規程を定め、危機管理の態勢整備に努めております。その上で、危機事象が発生し正常な業務遂行に支障が生じる場合又はそのおそれがある場合には、危機管理に関する内部規程に従い、必要に応じて対策本部を設置して、業務の迅速かつ効率的な回復に向けた対応を行います。また、首都直下地震等の大規模地震発生時に際して、必要な継続業務の遂行等を行うために業務継続計画を策定しております。
なお、当行では、統合リスク管理規程その他リスク管理に関する内部規程を定めるとともに、子会社に対してはその業務の規模や特性に応じてリスク管理に関して適切な措置を取り、各種リスクに関し、管理を行うこととしております。
⑥ 内部統制基本方針について
当行は、会社法及び会社法施行規則に基づき、役職員の職務執行についての法令等遵守や業務の適正を確保するための体制の整備等について、内部統制基本方針を定めております。
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内部統制基本方針
(取締役及び職員の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制)
第1条 本行及びその子会社(以下「本行グループ」と総称する。)の取締役及び職員(派遣労働者を含む。以下同じ。)の職務の執行が法令及び定款(以下「法令等」という。)に適合することを確保するため、本行は、企業理念、行動原則、法令等の遵守に関する規程その他のコンプライアンスに関する内部規程を定め、本行の取締役及び職員に周知する。また、子会社に対しては、本行の企業理念及び行動原則を周知するとともに、その業務の規模や特性に応じて、法令等の遵守その他のコンプライアンスに関して適切な措置を取る。
2 本行の取締役及び職員は、コンプライアンスに関する内部規程を遵守する。
3 本行は、コンプライアンスに関する責任者及びコンプライアンスを統括する部署を置き、本行グループの法令等遵守態勢の整備及び強化を図る。
4 本行は、本行グループのコンプライアンスに関する重要事項を審議し、法令等遵守状況のモニタリングを行うため、委員会を置く。
5 本行は、本行グループのコンプライアンスに関する重要な事実を早期に発見し必要な是正措置を講ずることが可能となるよう、有効な内部通報制度を整備し、これを適切に運営する。
6 本行は、本行グループとして反社会的勢力と一切の関係を持たず、反社会的勢力に対しては、組織全体として対応し、毅然とした態度で臨むとともに、反社会的勢力からの不当な要求を断固として拒絶する。
(取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制)
第2条 本行は、取締役の職務の執行に係る情報、顧客の情報その他の本行が取扱う情報の保存及び管理を適切に行うため、情報資産管理規程その他の情報の保存及び管理に関する内部規程を定める。
2 本行は、法令又は情報の保存及び管理に関する内部規程に従い、取締役会の議事録のほか、取締役の職務の執行に係る文書を適切に保存し、管理する。
3 取締役及び職員は、情報の保存及び管理に関する内部規程に基づき、情報を適切に保存し、管理する。
(損失の危険の管理に関する規程その他の体制)
第3条 本行は、本行グループのリスク管理を行うことの重要性を認識し、本行グループの業務遂行上認識すべきリスクの種類に応じたリスク管理及び統合的リスク管理を行うための組織体制等について、統合リスク管理規程その他のリスク管理に関する内部規程を定めるとともに、子会社に対してはその業務の規模や特性に応じてリスク管理に関して適切な措置を取り、各種リスクに関して適切なリスク管理を行う。
2 本行は、本行グループの各種リスクの管理に関する責任者及びリスク管理を統括する部署を置くとともに、リスク管理を有効に機能させるための審議、検討等を行うため、委員会を置く。
3 本行は、災害その他の危機事象の発生に備え、あらかじめ危機管理規程その他の危機管理に関する内部規程を定めるとともに、子会社に対してはその業務の規模や特性に応じて適切な措置を取り、本行グループの危機管理の態勢整備に努める。
4 本行は、危機事象が発生し本行グループの正常な業務遂行に支障が生じる場合又はそのおそれがある場合には、危機管理に関する内部規程に従い、必要に応じて対策本部を設置して、業務の迅速かつ効率的な回復に向けた対応を行う。
(取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制)
第4条 取締役会は、経営計画を策定し、適切に本行グループとしての経営管理を行う。
2 本行は、経営会議を設置し、取締役会より一定の事項の決定等を委任する。経営会議は、受任事項の決定の他、取締役会の意思決定に資するため取締役会決議事項を事前に審議する。また、経営会議の諮問機関又は一定の事項の決定を委任する機関として各種委員会等を設置する。
3 本行は、取締役会の決議に基づく職務の執行を効率的に行うため、組織体制等にかかる内部規程の整備を行い、職務執行を適切に分担する。
4 本行は、意思決定の迅速化を図るため部門制及び執行役員制度を導入し、組織規程、決定権限規程その他の内部規程に基づき権限委譲を行う。
(本行グループにおける業務の適正を確保するための体制)
第4条の2 本行は、本行グループの業務の適正を確保するため、本行の子会社の業務運営の管理に関して適切な措置を取る。
2 本行は、本行の子会社の取締役の職務の執行に係る重要事項について、本行に対する適切な報告体制を確立する。
(業務の適正を確保するための内部監査体制)
第5条 本行は、業務の適正性及び健全性を確保するため、内部監査規程その他の内部監査に関する内部規程を定める。
2 本行は、本行グループに対する内部監査に関する重要な事項を決定又は審議するため、内部監査委員会を置く。
3 本行は、被監査部門から独立し、内部監査に関する事務をつかさどる監査部を置く。
4 監査部は、内部監査に関する内部規程に基づき本行及び必要に応じて本行の子会社の内部監査を行い、その結果を内部監査を担当する取締役に報告する。
5 監査部は、定期的に若しくは必要に応じて、又は取締役若しくは監査役の求めに応じて、取締役会その他の機関又は会議体に対し、内部監査の結果を報告する。
6 監査部は、監査役及び会計監査人と必要な情報交換及び連携を行い、内部監査の効率的な実施に努める。
(監査役がその職務を補助すべき職員を置くことを求めた場合における当該職員に関する事項)
第6条 本行は、監査役の職務を補助する組織として、監査役室を設置し、職員を置く。
2 前項の職員は、監査役の指示に従いその職務を行う。
3 監査役は、必要と認めるときは、事前に総裁の承諾を得て、第1項の職員以外の職員を臨時に監査の補助に従事させることができる。
(監査役の職務を補助する職員に対する指示の実効性確保及び取締役からの独立性に関する事項)
第7条 本行は、監査役の職務を補助する職員(以下「監査役室職員」という。)の人事考課、異動その他の人事に関する事項の決定について、事前に常勤監査役の同意を得る。
2 本行は、監査役による監査役室職員への指示の実効性を確保するため、監査役室職員に対し監査役の指示にのみ従い職務に従事させる。ただし、監査役室職員が監査役室以外の機構の職員を兼務する場合には、本行は次の各号の点を明らかにした書面により、兼務について事前に常勤監査役の同意を得る。
(1)常勤監査役に対し当該監査役室職員が他の機構の職員を兼務しなければならない合理的な理由を明らかにすること
(2)当該監査役室職員は、監査役の職務を補助する業務に関しては、監査役の指揮命令に服し、兼務先の機構の指揮命令を受けないこと
(3)当該監査役室職員が兼務先で従事し、兼務先の機構の指揮命令を受ける業務の範囲を明示的に限定すること
(4)当該監査役室職員は、監査役の職務に関する情報を他の機構と共有しないこと
(5)当該監査役室職員は、監査役による監査の実効性確保を妨げないよう、兼務先の機構の業務よりも監査役の職務を補助する業務を常に優先すること
(6)常勤監査役は必要と認める場合には兼務の同意を撤回することが可能であること
(取締役及び職員が監査役に報告するための体制及び当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制)
第8条 本行グループの取締役及び職員並びに本行の子会社の監査役は、直接又は間接の方法により、随時、その職務の執行状況等を的確に本行の監査役に報告する。
2 本行グループの取締役及び職員並びに本行の子会社の監査役は、本行グループに著しい損害を及ぼすおそれのある事実、不正の行為又は法令等に違反する重大な事実を発見したときは、当該事実について直接又は間接の方法により、本行の監査役に速やかに報告する。
3 本行グループは、前項に基づき報告を行った者に対し、報告を行ったことを理由に、不利な取扱いを一切行わない。
(監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制)
第9条 監査役は、監査を実効的に行うために必要と判断したときは、本行グループの取締役及び職員並びに本行の子会社の監査役に職務の執行状況についていつでも報告を求めることができる。報告を求められた本行グループの取締役及び職員並びに本行の子会社の監査役はその求めに応じて速やかに報告しなければならない。
2 監査役は、取締役会のほか、経営会議その他の重要な会議に出席し、必要な意見を述べることができるとともに、議事録その他の関係書類を閲覧することができる。
3 総裁は、監査役と定期的な会合を実施し、意見交換を行う。
4 監査役は、コンプライアンスを統括する部署及び監査部に協力を求めることができる。
5 監査役は、実効的な監査の実施のため必要と認める場合は、弁護士、公認会計士等から監査業務に関する助言を求めることができる。
(監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項)
第10条 監査役が、前条の規定に基づき、弁護士、公認会計士等から監査業務に関する助言を求めた場合等、監査役の職務の執行について生ずる費用又は債務は本行が負担する。
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⑦ 情報資産の保存及び管理について
当行は、高い水準の情報セキュリティを確保し、適正かつ効率的な業務運営を行うため、情報資産の利用及び管理に関する基本方針である「セキュリティポリシー」を定め、これに基づき情報資産の適切な取扱・管理・保護・維持を行っております。
⑧ コンプライアンス(法令等遵守)について
当行は、行動原則の一つに「倫理観と遵法精神。JBICの一員としてモラルを持ちつづけます。」を掲げております。
こうした行動原則に基づき、当行グループの取締役及び職員の職務の執行が法令等に適合することを確保するため、当行は、内部統制基本方針の下、コンプライアンスに関する内部規程を定め、当行の取締役及び職員に周知しています。また、子会社に対しては、当行の企業理念及び行動原則を周知するとともに、その業務の規模や特性に応じて、法令等の遵守その他のコンプライアンスに関して適切な措置を取っています。こうした考え方に基づき、当行は以下のとおり、法令等の遵守に関する基本方針を定めています。
(イ)法令等の遵守に関する基本方針
a. 役職員等は、国際的業務を行う政策金融機関である当行が社会的・国際的に求められる公共的使命及び社会的責任を自覚し、かつ、役職員等による法令等の違反行為の発生が、当行全体の信用の失墜を招き、当行の業務運営に多大な支障を来すことを十分認識した上で、常に法令等を遵守し、公正な業務遂行に努めなければならない。
b. 役職員等は、当行が業務内容について国民に対する説明責任を有することを認識し、適切な情報開示を行うこと等により国民からの信頼確保に努めなければならない。
c. 当行は、反社会的勢力と一切の関係を持たず、反社会的勢力に対しては、組織全体として対応し、毅然とした態度で臨むとともに、反社会的勢力からの不当な要求を断固として拒絶することが、当行に対する公共の信頼を維持し、当行の業務の適切性及び健全性の確保のために不可欠であることを認識し、警察等関係機関とも連携して適切な対応を行う。
d. 当行は、基本方針を踏まえ、当行グループのコンプライアンスのために、子会社に対し必要な措置を講ずる。
(ロ)法令等遵守態勢
コンプライアンス・顧客保護等管理委員会を中心に、コンプライアンスへの取組を推進し、コンプライアンスの統括部署として法務・コンプライアンス統括室を設置しております。
各部門及び地域統括の海外駐在員事務所にはコンプライアンス統括オフィサー、各部室及び海外駐在員事務所にはコンプライアンスオフィサーを置き、職員のコンプライアンスに対する意識の醸成等、各部門等におけるコンプライアンスへの取組を推進しております。
当行では、コンプライアンスを実現させるための具体的な実践計画として年度ごとに「コンプライアンス・プログラム」を策定しています。これに基づいて、コンプライアンスに係る課題への取り組みやモニタリングを実施し、定期的に進捗状況のフォローアップを行っております。また、役職員等がコンプライアンスを実践するための手引きとして「コンプライアンス・マニュアル」を策定するとともに、役職員等に対するコンプライアンス研修等の実施によりコンプライアンス意識の醸成・強化に取り組んでいます。
また、コンプライアンスに関する重要な事実を早期に発見し必要な是正措置を講ずることが可能となるよう、通常の業務ラインによる報告ルートに加え、内部通報制度を整備し、これを適切に運営しております。
⑨ 顧客保護等管理方針について
当行は、お客さまの利益を保護し利便性の向上を図るため、「顧客保護等管理方針」を策定・公表し、本方針に基づきお客さまの視点に立った取組に努めております。
⑩ 個人情報の保護について
当行は、「個人情報の保護に関する法律」等の個人情報保護法制の下、保有する個人情報の適切な管理について必要な事項を定めた「プライバシーポリシー」を策定し、公表しております。
⑪ 利益相反管理方針について
当行は、金融商品取引法に従い、「利益相反管理方針」を策定し、その概要を公表しております。
⑫ 取締役及び監査役との間の会社法第427条第1項に規定する契約(責任限定契約)の概要
当行は、会社法第427条第1項及び定款の規定により、同法第423条第1項の責任について、取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)及び監査役がその職務を行うにつき善意でありかつ重大な過失がなかったときは、同法第425条第1項に定める最低責任限度額とする旨の契約を取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)及び監査役と締結しております。
⑬ 役員等賠償責任保険契約の概要
当行は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しています。当該保険契約の内容の概要等は以下のとおりです。
(イ)被保険者の範囲
当行の取締役、監査役、執行役員(常務執行役員及び取締役会決議によらない執行役員を含む。)、専任審議役、地域統括、首席駐在員及び管理職従業員、当行が指示又は依頼して株式会社JBIC IG Partnersの役員に就任した者並びに当行から出向先(日本の会社法上の会社であって、その株式がいかなる取引市場においても公開取引されていないもの、又は当行が出資する外国法人のうち保険契約上で特に指定された会社に限る。)に役員として出向した者(当行が指示又は 依頼して職務執行者に就任した者を含む。)。
(ロ)保険契約の内容の概要
被保険者がイの地位にある者として業務につき行った行為に起因して、被保険者に対して損害賠償請求(株主代表訴訟及び当行からの請求に係るものを含む。)がされ、被保険者が法律上の損害賠償金又は争訟費用を負担することによって生ずる損害等を当該保険契約により塡補することとしています。保険料は取締役会の決議を経て全額当行が負担しています。当該保険契約によって被保険者である当行の役員等の職務の執行の適正性が損なわれないようにするため、被保険者が私的な利益若しくは便宜の供与を違法に得たこと、被保険者の犯罪行為又は法令に違反することを被保険者が認識しながら行った行為に起因する損害等については塡補対象外としています。
⑭ 取締役の定数
当行の取締役は、9名以内とする旨、定款に定めております。
⑮ 取締役、代表取締役及び監査役の選解任の決議要件
当行法第6条の規定により、当行の取締役及び監査役の選任及び解任並びに代表取締役の選定及び解職の決議は、財務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じないこととなっております。
⑯ 役員報酬の内容
2024年4月1日から2025年3月31日における当行の取締役及び監査役に対する報酬等は、以下のとおりであります。
(注)1.上記の報酬等の額には、役員賞与引当金繰入額10百万円(取締役9百万円、監査役1百万円)が含まれております。
2.上記の報酬等の額以外に、社外監査役は、当事業年度において、子会社からの役員報酬等として、4百万円を受領しています。
3.上記の報酬等の額以外に、役員退職慰労引当金繰入額として、10百万円(取締役8百万円、監査役1百万円)を計上しております。
4.取締役及び監査役の報酬等に、業績連動報酬等及び非金銭報酬等は含まれていないことから、報酬等の総額には業績連動報酬等でない金銭報酬の総額を記載しています。
5.上記の報酬等の額以外に、2024年6月18日開催の第12回定時株主総会の決議に基づき、2名の退任取締役に対し役員退職慰労金を以下のとおり支給しております。
退任取締役 2名 12百万円
(当該金額には、過年度に計上した役員退職慰労引当金の繰入額11百万円が含まれています。)
取締役会は、上記退任取締役に対する退職慰労金の具体的な支給額の算定については、常務執行役員 企画部門長 根岸 靖明に委任しております。当該権限を委任した理由は、後述のとおり、退職慰労金の算定方法を規程で定めるなど、具体的な支給額の決定にあたり裁量の余地がないようにする措置を講じている中において、退任時点での本俸や在職期間を含め、具体額の算定に必要な情報を把握する常務執行役員・企画部門長が算定を行うことが合理的かつ適切と判断しているためです。取締役会は、当該権限が当該常務執行役員によって適切に行使されるよう、退職慰労金の支給額について、その算定方法を規程として取締役会において定め、当該規程に従い決定する方針を取締役会で決定しており、かつ、その際に考慮される業績評価については経営諮問・評価委員会において決定することとしており、当該常務執行役員が具体的な支給額を決定することについて裁量の余地が認められないようにする措置を講じております。
6.上記の記載金額は、単位未満を切り捨てて表示しております。
(2)【役員の状況】
① 役員一覧
男性9名 女性3名 (役員のうち女性の比率25%)
(注)1.任期は、2024年6月18日から2025年度に関する定時株主総会終結の時までであります。
2.任期は、2025年6月20日から2025年度に関する定時株主総会終結の時までであります。
3.任期は、2024年6月18日から2027年度に関する定時株主総会終結の時までであります。
4.取締役 川村 嘉則及び佐々木 摩美は、会社法第2条第15号に定める社外取締役であります。
5.監査役 土屋 光章及び本村 彩は、会社法第2条第16号に定める社外監査役であります。
② 社外役員の状況
取締役 川村 嘉則氏は、阪神電気鉄道株式会社取締役、DMG森精機株式会社監査役を兼職しています。DMG森精機株式会社と当行の間には、通常の営業取引があります。阪神電気鉄道株式会社と当行の間には、不動産賃貸借に関する取引があります。
取締役 佐々木 摩美氏は、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 社外取締役を兼職しています。兼職先と当行の間には、開示すべき関係はありません。
監査役 土屋 光章氏は、合同製鐵株式会社取締役を兼職しています。兼職先と当行の間には、開示すべき関係はありません。
監査役 本村 彩氏は、稲葉総合法律事務所パートナー弁護士、イオン・リートマネジメント株式会社コンプライアンス委員会外部委員、平和不動産リート投資法人執行役員、株式会社JBIC IG Partners監査役(非常勤)を兼職しています。株式会社JBIC IG Partnersは当行の連結子会社です。他の兼職先と当行の間には、開示すべき関係はありません。
(3)【監査の状況】
① 監査役監査の状況
(イ)監査役監査の組織、人員及び手続
当行の監査役は3名であり、常勤監査役1名と社外監査役2名から構成されています。那須規子常勤監査役は、1990年に日本輸出入銀行に入行して以降、営業部門、財務・システム部門、海外拠点等を幅広く経験し、2017年にIT統括・与信事務部長、2019年監査部長に就任、2022年に現職に就任しています。土屋光章監査役は、金融機関における長年の経験を有しており、財務及び会計に関する相当程度の知見を有する者で、2017年に現職に就任しています。本村彩監査役は、弁護士の資格を有しており、企業法務に関する相当程度の知見を有する者で、2022年に現職に就任しています。現在、監査役会議長は、那須規子常勤監査役が務めています。
また、監査役の職務を補助する組織として、監査役室を設置しています。
監査役は、監査計画に基づき、代表取締役との意見交換、社外取締役との意見交換、内部監査部門との意見交換、会計監査人からの監査実施状況報告等の聴取、支店・海外駐在員事務所の職務執行状況についての報告聴取等を行っています。
(ロ)監査役会の活動状況
監査役会は、原則として月1回開催されるほか、必要に応じて随時開催されます。監査役会では、監査役監査計画、会社法に基づく監査報告書、国際協力銀行法に基づく決算報告書に関する監査役の意見、株主総会議案等の調査、会計監査人の評価及び再任・不再任、会計監査人の報酬等の同意等について審議・決定を行ったほか、常勤監査役が月次で監査活動報告を行い、社外監査役との情報共有を図っています。当事業年度の監査役会は16回開催され、各監査役の出席状況は、以下のとおりであります。
監査役会における主な決議・報告事項は以下のとおりです。
決議16件:監査役監査計画、監査役会監査報告書、決算報告書に関する監査役の意見、会計監査人の評価、会計監
査人の再任又は不再任、会計監査人の報酬等の同意、株主総会議案等調査など
報告24件:常勤監査役監査活動報告(月次)、昨年度の振り返り、監査役監査報告など
(ハ)監査役の活動状況
監査役は、以下を重点監査項目として監査を実施しました。
a. 健全で効率的な経営が安定的かつ持続的に行われるための、当行グループとしてのコーポレート・ガバナンス体制の更なる充実に向けた取組を確認する。
b. 「内部統制基本方針」に基づく、内部統制システムの構築及び運用の状況を確認する。
c. 会計監査人の職務執行状況や監査品質等に留意しつつ、第13期事業年度の決算が適正かつ安定的に実施されるための取組を確認する。
監査役は、取締役会に出席し、取締役の職務執行状況を監査するとともに、議案・審議等につき必要な発言を行っています。当事業年度の取締役会は17回開催され、各監査役の出席状況は、以下のとおりであります。
常勤監査役は、上記のほか、経営会議、業務決定会議、統合リスク管理委員会、スタートアップ投資委員会等の重要な会議や委員会に出席し、議案・審議等につき必要な発言を行うとともに、審議内容等を監査役会で社外監査役に報告しています。
会計監査人からは、監査計画及び監査結果について報告を受け、意見・情報交換を行うとともに、監査上の主要な検討事項である貸出金等に対する貸倒引当金算定の基礎となる債務者区分の判定及びキャッシュ・フロー見積法の適用等について、説明を受け質疑を行いました。
② 内部監査の状況等
(イ)内部監査の組織、人員及び手続
当行は、業務執行部門から独立した総裁直属の部署として監査部を設置し、当行及び子会社の業務全般に係る法令等遵守、リスク管理を含む内部管理態勢の適切性・有効性について検証を行い、その評価及び必要に応じてその改善のための提言を実施しております。
監査対象をリスクベースで選定した年度監査計画を事業年度毎に策定しており、年度監査計画等の内部監査に関する重要事項については、業務執行を担う経営会議から独立した意思決定機関として、社外取締役を含む内部監査委員会による審議・決定を経て、取締役会に報告される仕組みとなっております。また、監査計画の実施結果については、半期及び年度毎に内部監査委員会にて報告が行われ、取締役会に報告される仕組みになっております。
これとは別に、事業年度中の監査結果については、総裁とともに内部監査委員会の構成員である取締役及び監査役に個別に報告することで、対応が必要な事項について速やかに措置しうる態勢をとっております。
2025年5月31日現在、当行の監査部において内部監査業務に常時携わっている人員は6名となっております。
(ロ)内部監査、監査役監査及び会計監査の相互連携
監査部は、内部監査の効率的な実施のため、監査役及び会計監査人と定期的ないし必要に応じて情報交換及び連携を実施しております。
(ハ)内部監査の実効性を確保するための取組
監査部は、内部監査の実効性を確保するため、原則として四半期毎に開催される内部監査委員会に対して、監査結果及びそのフォローアップ状況等を報告することに加えて、総裁とともに内部監査委員会の構成員である取締役及び監査役等に対して、内部監査の計画策定時及び終了の都度、個別に報告・意見交換を行っております。
③ 会計監査の状況
(イ)監査法人の名称
EY新日本有限責任監査法人
(ロ)継続監査期間
当行設立後の2013年3月期以降
(注)なお、当行設立前の2009年3月期以降、株式会社日本政策金融公庫の国際協力銀行勘定について、EY新日本有限責任監査法人(当時は新日本有限責任監査法人)の会計監査を受けています。
また、2007年3月期以降の旧国際協力銀行の民間会計基準準拠財務諸表の自主開示について、EY新日本有限責任監査法人(当時は新日本監査法人)の任意監査を受けています。
(ハ)業務を執行した公認会計士
当行の当連結会計年度の会計監査業務を執行した公認会計士は、西田裕志氏、桒田俊郎氏、橋本宜幸氏の3名です。
(ニ)監査業務に係る補助者の構成
当行の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士7名、その他12名の計19名となっております。
(ホ)監査法人の選定方針と理由
監査役会は、監査計画、監査体制、業務実績、監査報酬の水準等を総合的に検討し、株主総会に提出する会計監査人の選任議案の内容を決定することとしております。
また、会計監査人の解任につきましては、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定めるいずれかの事由に該当した場合に、監査役会において検討いたします。会計監査人が職務を適切に遂行することが困難と認められる場合、その他必要と認められる場合は、株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任を目的とする議案の内容を監査役会において検討いたします。
(ヘ)監査役会による監査法人の評価
監査役会は、会計監査人の評価基準に基づき会計監査人の評価を行い、その職務遂行の状況、監査の品質等が適切であることを確認しております。
④ 監査報酬の内容等
(イ)監査公認会計士等に対する報酬
(注) 1.「監査公認会計士等」とは、企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の4に規定する監査公認会計士等であります。なお、上記報酬の内容は、当行の監査公認会計士等であるEY新日本有限責任監査法人に対する報酬であります。
2.IFRS財務諸表に関する監査業務として、前連結会計年度は52百万円、当連結会計年度は55百万円の対価を含みます。
3.前連結会計年度に、当行が監査公認会計士等に対して報酬を支払った非監査業務の内容は、米国証券取引委員会への2023年度年次更新書類同意書発出業務等であります。
4.当連結会計年度に、当行が監査公認会計士等に対して報酬を支払った非監査業務の内容は、米国証券取引委員会への2024年度年次更新書類同意書発出業務等であります。
(ロ)監査公認会計士等と同一のネットワーク(Ernst&Young)に属する組織に対する報酬(a. を除く)
(注) 1.前連結会計年度に、当行及び連結子会社が監査公認会計士等と同一のネットワークに属する組織に対して報酬を支払った非監査業務の内容は、海外における税務サービスであります。
2.当連結会計年度に、当行及び連結子会社が監査公認会計士等と同一のネットワークに属する組織に対して報酬を支払った非監査業務の内容は、海外における地方公共団体等の調査業務委託等であります。
(ハ)その他重要な報酬の内容
該当事項はありません。
(ニ)監査報酬の決定方針
当行の監査公認会計士等に対する報酬は、監査日数・業務の内容等を勘案し、監査役会の同意のもと適切に決定しております。
(ホ)監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、会計監査人の監査計画の内容、会計監査の職務遂行状況及び報酬見積りの算出根拠等が適切であるかどうかについて必要な検証を行った上で、監査証明業務のうち会社法上の監査に係る会計監査人の報酬等について同意しております。
(4)【役員の報酬等】
当行は非上場会社でありますので、記載すべき事項はありません。
(5)【株式の保有状況】
当行は非上場会社でありますので、記載すべき事項はありません。
第5【経理の状況】
1. 当行の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づいて作成しておりますが、資産及び負債の分類並びに収益及び費用の分類は、「株式会社国際協力銀行の会計に関する省令」(平成24年財務省令第15号)に準拠しております。
2. 当行の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づいて作成しておりますが、資産及び負債の分類並びに収益及び費用の分類は、「株式会社国際協力銀行の会計に関する省令」(平成24年財務省令第15号)に準拠しております。
3. 当行は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(自2024年4月1日 至2025年3月31日)の連結財務諸表及び事業年度(自2024年4月1日 至2025年3月31日)の財務諸表について、EY新日本有限責任監査法人の監査証明を受けております。
1【連結財務諸表等】
(1)【連結財務諸表】
①【連結貸借対照表】
②【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
④【連結キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1.連結の範囲に関する事項
(1)連結子会社 8社
主要な会社名
株式会社JBIC IG Partners
Russia-Japan Investment Fund, L.P.
JB Nordic Fund I SCSp
NordicNinja Fund Ⅱ SCSp
(連結の範囲の変更)
持分法適用の関連会社でありましたJB Nordic Fund I SCSp及び持分法非適用の関連会社でありましたNordicNinja Fund Ⅱ SCSp他4社は、関連会社からの異動により、当連結会計年度から連結の範囲に含めております。
(2)非連結子会社
該当ありません。
(3)他の会社等の議決権の過半数を自己の計算において所有しているにもかかわらず子会社としなかった当該他の会社等の名称等
会社名
RJIF GP2 Limited
(子会社としなかった理由)
RJIF GP2 Limitedは、当行が当行連結子会社である株式会社JBIC IG Partnersを通じて議決権の過半数を所有しておりますが、重要な財務及び営業の方針の決定について、合弁先企業の同意が必要であることから、子会社としておりません。
2.持分法の適用に関する事項
(1)持分法適用の非連結子会社
該当ありません。
(2)持分法適用の関連会社 2社
会社名
IFC Capitalization (Equity) Fund,L.P.
IFC Capitalization (Subordinated Debt) Fund,L.P.
(持分法適用の範囲の変更)
JB Nordic Fund I SCSpは、子会社への異動により関連会社でなくなったため、当連結会計年度から持分法適用の範囲から除いております。
(3)持分法非適用の非連結子会社
該当ありません。
(4)持分法非適用の関連会社
主要な会社名
Credit Guarantee and Investment Facility
RJIF GP2 Limited
持分法非適用の関連会社は、当期純損益(持分に見合う額)、利益剰余金(持分に見合う額)及びその他の包括利益累計額(持分に見合う額)等からみて、持分法の対象から除いても連結財務諸表に重要な影響を与えないこと等のため、持分法の対象から除いております。
3.連結子会社の事業年度等に関する事項
連結財務諸表の作成にあたっては、連結子会社の決算日現在の財務諸表を使用しております。
連結子会社の決算日は次のとおりであります。
12月末日 6社
3月末日 1社
9月末日 1社
連結決算日と上記の決算日との間に生じた重要な取引については、必要な調整を行っております。
4.会計方針に関する事項
(1)有価証券の評価基準及び評価方法
有価証券の評価は、満期保有目的の債券については移動平均法による償却原価法、持分法非適用の関連会社株式については移動平均法による原価法、その他有価証券については時価法、ただし市場価格のない株式等については移動平均法による原価法により行っております。また、その他有価証券の評価差額については、全部純資産直入法により処理しております。一部の在外連結子会社が保有する有価証券(関連会社株式を含む。)は、国際財務報告基準に基づき、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類されています。当行の連結財務諸表上、当該有価証券は売買目的有価証券に分類し、時価法により評価しております。なお、投資事業組合及びそれに類する組合への出資(金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第2項の規定により有価証券とみなされるもの)については、組合契約に規定される決算報告日に応じて入手可能な最新の決算書を基礎とし、持分相当額を純額で取り込む方法によっております。
(2)デリバティブ取引の評価基準及び評価方法
デリバティブ取引の評価は、時価法により行っております。
なお、特定の信用リスクに関して金融資産及び金融負債を相殺した後の正味の資産又は負債を基礎として、当該金融資産及び金融負債のグループを単位とした時価を算定しております。
また、同一相手先とのデリバティブ取引の時価評価による金融資産及び金融負債については、法的に有効なISDAマスターネッティング契約を有する場合には、取引先毎に金融資産及び金融負債を相殺した金額を連結貸借対照表に計上しております。
(3)固定資産の減価償却の方法
① 有形固定資産
当行の有形固定資産は、定率法(ただし、建物(建物附属設備を除く。)並びに2016年4月1日以後に取得した建物附属設備及び構築物については定額法)を採用しております。
なお、耐用年数は次のとおりであります。
建 物 3年~50年
その他 2年~75年
連結子会社の有形固定資産については、資産の見積耐用年数に基づき、主として定額法により償却しております。
② 無形固定資産
無形固定資産は、定額法により償却しております。なお、自社利用のソフトウエアについては、当行及び連結子会社で定める利用可能期間(5年以内)に基づいて償却しております。
(4)貸倒引当金の計上基準
当行の貸倒引当金は、予め定めている償却・引当基準に則り、次のとおり計上しております。
破産、特別清算等法的に経営破綻の事実が発生している債務者(以下「破綻先」という。)に係る債権及びそれと同等の状況にある債務者(以下「実質破綻先」という。)に係る債権については、以下のなお書きに記載されている直接減額後の帳簿価額から、担保の処分可能見込額及び保証による回収可能見込額を控除し、その残額を計上しております。また、現在は経営破綻の状況にないが、今後経営破綻に陥る可能性が大きいと認められる債務者(以下「破綻懸念先」という。)に係る債権については、債権額から、担保の処分可能見込額及び保証による回収可能見込額を控除し、その残額のうち、債務者の支払能力を総合的に判断し必要と認める額を計上しております。
破綻懸念先及び貸出条件緩和債権等を有する債務者(外国政府等を除く。)で与信額が一定額以上の大口債務者のうち、債権の元本の回収及び利息の受取りに係るキャッシュ・フローを合理的に見積もることができる債権については、当該キャッシュ・フローを当初の約定利子率で割り引いた金額と債権の帳簿価額との差額を貸倒引当金とする方法(以下「キャッシュ・フロー見積法」という。)により計上しております。
上記以外の債権については、貸出金等の平均残存期間等の予想損失額を見込んで計上しており、予想損失額は、過去の一定期間における倒産実績を基礎とした倒産確率等に基づき算定しております。特定海外債権については、対象国の政治経済情勢等に起因して生ずる損失見込額を特定海外債権引当勘定として計上しております。
すべての債権は、資産の自己査定基準に基づき、営業関連部署が資産査定を実施し、当該部署から独立した資産監査部署が査定結果を監査しており、その査定結果に基づいて上記の引当を行っております。
なお、破綻先及び実質破綻先に対する担保・保証付債権等については、債権額から担保の評価額及び保証による回収が可能と認められる額を控除した残額を取立不能見込額として債権額から直接減額しておりますが、当連結会計年度末は、その金額はありません(前連結会計年度末も、その金額はありません。)。
(5)賞与引当金の計上基準
賞与引当金は、従業員への賞与の支払に備えるため、従業員に対する賞与の支給見込額のうち、当連結会計年度に帰属する額を計上しております。
(6)役員賞与引当金の計上基準
役員賞与引当金は、役員への賞与の支払に備えるため、役員に対する賞与の支給見込額のうち、当連結会計年度に帰属する額を計上しております。
(7)役員退職慰労引当金の計上基準
役員退職慰労引当金は、役員への退職慰労金の支払に備えるため、役員に対する退職慰労金の支給見積額のうち、当連結会計年度末までに発生していると認められる額を計上しております。
(8)退職給付に係る会計処理の方法
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
② 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
数理計算上の差異及び過去勤務費用は、発生年度に一括費用処理しております。
(9)外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準
当行の外貨建資産・負債は、主として連結決算日の為替相場による円換算額を付しております。
連結子会社の外貨建資産・負債については、それぞれの決算日等の為替相場により換算しております。
(10)重要なヘッジ会計の方法
(イ)金利リスク・ヘッジ
金融資産・負債から生じる金利リスクに対するヘッジ会計の方法は、繰延ヘッジによっております。ヘッジ有効性評価の方法については、相場変動又はキャッシュ・フロー変動を相殺するヘッジについて、ヘッジ対象となる貸出金及び社債とヘッジ手段である金利スワップ取引等を特定し、ヘッジ開始時から有効性判定時までの期間において、ヘッジ対象の相場変動又はキャッシュ・フロー変動の累計とヘッジ手段の相場変動又はキャッシュ・フロー変動の累計等を比較し、両者の変動額等を基礎として評価しております。
(ロ)為替変動リスク・ヘッジ
外貨建金融資産・負債から生じる為替変動リスクに対するヘッジ会計の方法は、主に「銀行業における外貨建取引等の会計処理に関する会計上及び監査上の取扱い」(日本公認会計士協会業種別委員会実務指針第25号 2020年10月8日(以下「業種別委員会実務指針第25号」という。))に規定する繰延ヘッジによっております。ヘッジ有効性評価の方法については、外貨建の貸出金及び社債等の為替変動リスクを減殺する目的で行う通貨スワップ取引及び先物外国為替予約をヘッジ手段とし、ヘッジ対象である外貨建の貸出金及び社債等に見合うヘッジ手段の外貨ポジション相当額が存在することを確認することによりヘッジの有効性を評価しております。
(11)連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲は、連結貸借対照表上の「現金預け金」のうち現金及び日本銀行への預け金であります。
(重要な会計上の見積り)
会計上の見積りにより当連結会計年度に係る連結財務諸表にその額を計上した項目であって、翌連結会計年度に係る連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があるものは、次のとおりです。
・貸倒引当金
(1)当連結会計年度の連結財務諸表に計上した額
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
① 算出方法
貸倒引当金の算出方法は、連結財務諸表「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(4)貸倒引当金の計上基準」に記載しております。
当行は政策金融機関として政策目的実現のための金融を業務としており、与信先の信用状態の悪化等により、債権の回収が不可能又は困難になり、損失を被る可能性があります。このため、与信先の財務状況の悪化等により資産の価値が減少ないし消失し、当行が損失を被るリスクとして、将来の貸倒による予想損失額を算出し、貸倒引当金として計上しております。当行が行っている対外経済取引の支援等のための金融はその性格上、外国政府・政府機関や外国企業向けのものも多く、したがって与信に伴う信用リスクとしてソヴリンリスクあるいはカントリーリスクの占める割合が比較的大きいことが特徴となっております。
貸倒引当金は、当行があらかじめ定めている自己査定基準及び償却・引当基準にしたがって算定されますが、その算定過程には、債務者の返済状況、財務内容、業績及びこれらの将来見通し等に基づき、債務者の返済能力を評価して決定される債務者区分の判定や、キャッシュ・フロー見積法における将来キャッシュ・フローの見積り等が含まれております。
(注)当行の与信に伴う信用リスクの詳細については、連結財務諸表「注記事項(金融商品関係)1. 金融商品の状況に関する事項(2)金融商品の内容及びそのリスク イ 信用リスク」の記載をご参照ください。
② 主要な仮定
主要な仮定は、債務者区分の判定における債務者等に関する将来見通し及びキャッシュ・フロー見積法における個別債権の将来キャッシュ・フローであります。
上記の仮定は、債務者を取り巻く経営環境の変化や債務者の事業戦略の成否等によって影響を受けるため、当行の見積り及び判断は、経済環境の変化や新しい情報が利用可能となることにより随時評価し、変更しております。
そのため、主要な仮定に関する見積り及び判断は、貸倒引当金の金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
③ 翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響
ロシア・ウクライナをめぐる国際情勢に関し、各国政府等はロシアへの経済制裁等の各種措置を講じておりますが、当連結会計年度においては、ロシア関連の与信先について、債務者区分判定の過程で当該措置が与信先の事業や債務履行に与える影響を精査し、個別に信用リスクへの影響を評価することを通じて、ロシア・ウクライナをめぐる国際情勢の影響を貸倒引当金に反映しております。今後、経済制裁等の措置の対象拡大や長期化等によって与信先の債務者区分に直接・間接的に影響が生じる可能性があります。
上記事象の今後の見通しには不確実性があるため、ロシア・ウクライナをめぐる国際情勢の趨勢により、翌連結会計年度末の貸倒引当金は増減する可能性があります。
また、当連結会計年度末の貸倒引当金は現時点における最善の見積りでありますが、ロシア・ウクライナをめぐる国際情勢以外にも見積りの不確実性が高く、見積り時点の想定以上に債務者の業績や財務内容等が変化した場合には、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがあります。
(未適用の会計基準等)
・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号 2024年9月13日)
・「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日)
ほか、関連する企業会計基準、企業会計基準適用指針、実務対応報告及び移管指針の改正
(1)概要
国際的な会計基準の定めとの比較可能性を向上させるため、「リースに関する会計基準」及び「リースに関する会計基準の適用指針」が開発され、借手のすべてのリースについて資産・負債を計上する等の取扱いが定められました。
(2)適用予定日
2028年3月期の期首より適用予定であります。
(3)当該会計基準等の適用による影響
影響額は、当連結財務諸表の作成時において評価中であります。
・「金融商品会計に関する実務指針」(移管指針第9号 2025年3月11日)
(1)概要
上場企業等が保有するベンチャーキャピタルファンドの出資持分に係る会計上の取扱いの見直しを目的として、「金融商品会計に関する実務指針」が改訂され、ベンチャーキャピタルファンドに相当する組合等の構成資産である市場価格のない株式について時価をもって評価し、組合等への出資者の会計処理の基礎とすることができる等の取扱いが定められました。
(2)適用予定日
2027年3月期の期首より適用予定であります。
(3)当該会計基準等の適用による影響
影響額は、当連結財務諸表の作成時において評価中であります。
(連結貸借対照表関係)
※1.非連結子会社及び関連会社の株式等又は出資金の総額
※2.株式会社国際協力銀行法に基づく債権は次のとおりであります。なお、債権は、連結貸借対照表の貸出金、「その他資産」中の未収利息及び仮払金並びに支払承諾見返の各勘定に計上されるものであります。
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権であります。
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権で破産更生債権及びこれらに準ずる債権に該当しないものであります。
3月以上延滞債権とは、元本又は利息の支払が約定支払日の翌日から3月以上遅延している貸出金で破産更生債権及びこれらに準ずる債権並びに危険債権に該当しないものであります。
貸出条件緩和債権とは、債務者の経営再建又は支援を図ることを目的として、金利の減免、利息の支払猶予、元本の返済猶予、債権放棄その他の債務者に有利となる取決めを行った貸出金で破産更生債権及びこれらに準ずる債権、危険債権並びに3月以上延滞債権に該当しないものであります。
なお、上記債権額は、貸倒引当金控除前の金額であります。
※3.当行には、貸付契約締結をもって貸付金の全額又は一部を借入者に貸付実行することはせず、対象事業等の進捗状況等に応じて、貸付けを実行する取扱いがあります。連結貸借対照表に計上している貸出金には、この貸付資金の未実行額は含まれておりません。なお、未実行残高は次のとおりであります。
※4. 株式会社国際協力銀行法第34条の規定により当行の総財産を当行の発行するすべての社債の一般担保に供しております。なお、社債の残高は次のとおりであります。
※5.有形固定資産の減価償却累計額
6.偶発債務
当行は、2012年4月1日に株式会社日本政策金融公庫が承継した株式会社日本政策金融公庫既発債券について、以下のとおり連帯して債務を負っております。なお、株式会社国際協力銀行法附則第17条第2項の規定により当行の総財産を下記連帯債務の一般担保に供しております。
(連結損益計算書関係)
※1.その他の経常収益には、次のものを含んでおります。
※2.その他の経常費用には、次のものを含んでおります。
(連結包括利益計算書関係)
※1.その他の包括利益に係る組替調整額並びに法人税等及び税効果額
(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注) 変動事由の概要
増加数の内訳は、次のとおりであります。
新株の発行による増加 103,000,000千株
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注) 変動事由の概要
増加数の内訳は、次のとおりであります。
新株の発行による増加 121,000,000千株
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
※1.現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係
※2.株式の取得により新たに連結子会社となった会社の資産及び負債の主な内訳
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
株式の取得により新たに持分法非適用の関連会社でありましたJB Nordic General Partner S.à r.l.(以下
「JB Nordic GP」という。)他1社を連結子会社としました。加えて、JB Nordic GPが全業務執行権限を有する
持分法適用の関連会社でありましたJB NordicFund I SCSpが連結子会社となりました。
また、株式の取得により新たに持分法非適用の関連会社でありましたNordicNinja Fund Ⅱ General Partner
S.à r.l.(以下「NordicNinja Fund Ⅱ GP」という。)他1社を連結子会社としました。加えて、NordicNinja
Fund Ⅱ GPが全業務執行権限を有する持分法非適用の関連会社でありましたNordicNinja Fund Ⅱ SCSpが連結子
会社となりました。
これらを連結したことに伴う連結開始時の資産及び負債の主な内訳並びに株式の取得価額と取得のための支出
との関係は次のとおりであります。
資産合計 31,005百万円
うち有価証券 27,619百万円
負債合計 △13百万円
うちその他負債 △13百万円
非支配株主持分 △18,442百万円
負ののれん発生益 △1百万円
株式の取得価額 12,547百万円
支配獲得時までの取得価額 △11,221百万円
支配獲得時までの持分法評価額 1,379百万円
段階取得に係る差益 △2,558百万円
新規連結子会社の現金及び現金同等物 -百万円
差引:連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出 146百万円
(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1)金融商品に対する取組方針
当行は、株式会社国際協力銀行法に基づき、一般の金融機関が行う金融を補完することを旨としつつ、我が国にとって重要な資源の海外における開発及び取得を促進し、我が国の産業の国際競争力の維持及び向上を図り、並びに地球温暖化の防止等の地球環境の保全を目的とする海外における事業を促進するための金融の機能を担うとともに、国際金融秩序の混乱の防止又はその被害への対処に必要な金融を行い、もって我が国及び国際経済社会の健全な発展に寄与することを目的として設立された政策金融機関であります。
上記目的のもと、当行は、「輸出金融」、「輸入金融」、「投資金融」、「事業開発等金融」(各々保証含む。)及び「出資」等を主要な業務として行っており、これらの業務を行うため、財政融資資金及び外国為替資金特別会計借入金の借入並びに社債の発行等により資金調達を行っております。金利変動及び為替変動を伴う金融資産及び金融負債を有しているため、金利変動及び為替変動による不利な影響が生じないように、当行では、資産及び負債の総合的管理(ALM)を行っております。また、外貨建取引等から生じるリスクを回避する目的から、デリバティブ取引を行っております。加えて、余裕金の運用として保有する金融商品は、株式会社国際協力銀行法に基づき、国債等の安全性が高いものに限定されております。
なお、政策金融業務にあたって必要となる予算は国会において議決され、事業計画及び資金計画(財政融資資金借入金、社債、一般会計出資金及び貸出金等)についても予算に添付し国会に提出しております。
また、一部の在外連結子会社では、投資等を主要な業務として行っております。
(2)金融商品の内容及びそのリスク
当行が保有する金融資産は、主に国内外の与信先に対する貸出金及び有価証券であり、金融負債は、主に借用金及び社債であります。また、一部の在外連結子会社では、価格変動を伴う有価証券を保有しております。
当行が保有する金融資産及び金融負債について、以下のリスクがあります。
イ 信用リスク
信用リスクとは、与信先の財務状況の悪化等により、資産(オフ・バランスを含む。)の価値が減少ないし消滅し、当行が損失を被るリスクであります。
当行の信用リスクとしては、ソヴリンリスク、カントリーリスク、コーポレートリスク及びプロジェクトリスクが挙げられます。当行が行っている対外経済取引支援等のための金融は、その性格上、外国政府・政府機関や外国企業向けのものも多く、したがって、与信に伴う信用リスクとしてソヴリンリスクあるいはカントリーリスクの占める割合が比較的大きいことが特徴となっております。
したがって、与信先である各国・各地域の政治・経済等の動向やそれらに伴う個別与信先の財務状況等が大幅に悪化した場合には、これらに起因して当行の業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(注)ソヴリンリスクとは外国政府等向け与信に伴うリスク、カントリーリスクとは外国企業及び外国に所在するプロジェクト向け与信に伴うリスク(コーポレートリスク及びプロジェクトリスクに付加される企業所在国及びプロジェクト所在国に起因するリスク)、コーポレートリスクとは企業向け与信に伴うリスク、プロジェクトリスクとは与信対象プロジェクトが生むキャッシュ・フローを主たる返済原資とするプロジェクトファイナンス等の場合において対象プロジェクトが計画されたキャッシュ・フローを生まないリスクを指しております。
ロ 市場リスク
市場リスクとは、金利、為替等様々な市場のリスクファクターの変動により、資産・負債(オフ・バランスを含む。)の価値が変動し損失を被るリスク及び資産・負債(オフ・バランスを含む。)から生み出される収益が変動し損失を被るリスクであります。
当行が負う市場リスクは、主に為替リスクと金利リスクで構成されており、市場の混乱等、市場が変動した場合には、当該リスクに起因した損失を被る可能性がありますが、原則として金利スワップ取引、通貨スワップ取引及び先物外国為替予約を行うことにより当該リスクを回避しております。
なお、当行では、金利スワップ取引をヘッジ手段として、ヘッジ対象である貸出金、借用金及び社債に係る金利の変動リスクに対してヘッジ会計を適用しております。これらに係るヘッジ有効性評価の方法については、相場変動を相殺するヘッジについて、ヘッジ対象となる貸出金、借用金及び社債とヘッジ手段である金利スワップ取引を特定し、ヘッジ開始時から有効性判定時までの期間において、ヘッジ対象の相場変動又はキャッシュ・フロー変動の累計とヘッジ手段の相場変動又はキャッシュ・フロー変動の累計等を比較し、両者の変動額等を基礎として判断しております。
また、通貨スワップ取引及び先物外国為替予約をヘッジ手段として、ヘッジ対象である外貨建の貸出金及び社債等に係る金利及び為替の変動リスクに対してヘッジ会計を適用しております。これらに係るヘッジ有効性評価の方法については、外貨建の貸出金及び社債等の為替変動リスクを減殺する目的で行う通貨スワップ取引及び先物外国為替予約をヘッジ手段とし、ヘッジ対象である外貨建の貸出金及び社債等に見合うヘッジ手段の外貨ポジション相当額が存在することを確認することによりヘッジの有効性を評価しております。
ハ 流動性リスク
流動性リスクとは、運用と調達の期間のミスマッチや予期せぬ資金の流出により、必要な資金確保が困難になる又は通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスク(資金繰りリスク)及び市場の混乱等により市場において取引ができなくなる又は通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることにより損失を被るリスク(市場流動性リスク)であります。
当行では、預金受入を行っておらず、財政融資資金、政府保証債及び財投機関債などの長期・安定的な資金調達を実施していることから、流動性リスクは限定的と考えられますが、市場の混乱又は不測の事態等において資金調達費用が増加する等の可能性があります。
(3)金融商品に係るリスク管理体制
当行のリスク管理体制は次のとおりです。
イ 信用リスクの管理
当行は、与信決定にあたっての与信先信用力等の評価を通じた個別与信管理を信用リスク管理の基本としております。
新規与信においては、与信担当部門(営業推進部門)及び審査管理部門による与信先に関する情報の収集・分析に加えて、特に外国政府等あるいは外国企業に関する情報収集には海外駐在員事務所も関与しております。これらの部門が収集・分析した情報を基に、与信担当部門と審査管理部門が相互に牽制関係を維持しながら与信の適否に関する検討を行い、最終的にはマネジメントによる与信決定の判断がなされる体制をとっております。
なお、外国政府等向け融資又は外国企業向け融資に関しては、当行は公的金融機関としての性格を活用して、相手国政府関係当局や国際通貨基金(IMF)・世界銀行等の国際機関あるいは地域開発金融機関並びに先進国の類似機関や民間金融機関との意見交換を通じて、与信先となる外国政府・政府機関や相手国の政治経済に関する情報を幅広く収集し、外国政府等向け与信に伴うソヴリンリスクあるいは外国企業向け与信に伴うカントリーリスク(コーポレートリスク及びプロジェクトリスクに付加される企業所在国に起因するリスク)を評価しております。
与信管理においては、細分化されたリスクカテゴリーごとの行内信用格付制度及び資産自己査定制度を設けており、与信担当部門及び審査管理部門が当該制度に基づき適時の与信管理を行うとともに、定期的に「統合リスク管理委員会」を開催し与信管理の状況をマネジメントに対して報告を行う体制としております。さらに、与信管理の状況については、独立した内部監査部門がチェックを行っております。
また、当行の有する外国政府等向けの公的債権については、民間金融機関にはない公的債権者固有の国際的な枠組みによる債権保全メカニズムが存在します。これは、債務国の経済状況等により返済が一時的に困難となった場合において、持続的な債務返済を可能とするために、債権国会議(パリクラブ)の場における国際的合意により、債務繰延等の国際収支支援が実施されるものであります。この国際収支支援の中で、債務国は、IMFとの間で合意された経済改革プログラムを実施し、持続可能な債務返済能力を確保していくことになります。当行は、公的金融機関としての立場から、外国政府等向けの公的債権については、本パリクラブの枠組みに基づき債権保全を行っております。
当行では、以上の個別与信管理に加えて、ポートフォリオ全体のリスク量把握のため、信用リスクの計量化も行っております。信用リスクの計量化にあたっては、長期の貸出や、ソヴリンリスクあるいはカントリーリスクを伴った融資の占める割合が大きいという民間金融機関には例を見ない当行のローン・ポートフォリオの特徴、さらには公的債権者固有のパリクラブ等国際的支援の枠組み等による債権保全メカニズムを織り込むことが適切であり、これらの諸要素を考慮した当行独自の信用リスク計量化モデルにより、信用リスク量を計測し、与信管理に活用しております。
ロ 市場リスクの管理
当行は、ALMによって為替リスク及び金利リスクを管理しております。市場リスク管理規則等において、リスク管理方法や手続等の詳細を規定しており、ALM委員会を設置の上、ALMの実施状況の把握・確認、今後の対応等の審議を行っております。また、金融資産及び負債の金利や期間を総合的に把握し、ギャップ分析や金利感応度分析、VaRによる市場リスク量計測等によりモニタリングを行い、定期的にALM委員会に報告しております。
なお、当行における為替リスク及び金利リスクにおけるリスク管理の基本的な方針は、以下のとおりとなっております。
(ⅰ)為替リスク
当行で行っている外貨貸付業務に伴う為替変動リスクに関して、当行では原則として外貨貸付・調達にあたり通貨スワップ及び先物外国為替予約を利用したフルヘッジ方針をとっております。
(ⅱ)金利リスク
市場金利の変動により損失を被る金利リスクに関して、円貨貸付業務、外貨貸付業務それぞれ以下のとおりとなっております。
a 円貨貸付業務
円貨貸付業務においては、主に固定金利での資金管理を行っております。ただし、金利変動リスクの影響が大きいと考えられる部分では、スワップ等により金利リスク・ヘッジを行っており、金利リスクは限定的です。
b 外貨貸付業務
外貨貸付業務においては、原則として、貸付・調達ともに金利スワップを利用して変動金利での資金管理を行うことにより金利リスク・ヘッジを行っております。
(ⅲ)市場リスクの状況
当行は、金融商品のトレーディング勘定は有しておらず、バンキング勘定のみとなっており、更に前述のとおり、ヘッジ対応を原則としておりますが、潜在的リスクの把握等を目的として、金利リスクと為替リスクの相関を考慮した市場リスク量(VaR)等を計測しており、当連結会計年度の市場リスク量(VaR)の状況は、以下のとおりとなっております。
a 市場リスク量(VaR)の状況(当連結会計年度末)
1,957億円
b 市場リスク量(VaR)の計測手法
ヒストリカル法(信頼区間99%、保有期間1年、観測期間5年)
c 市場リスク量(VaR)によるリスク管理
VaRとは、①過去の特定期間(「観測期間」)の金利・為替等の市場動向実績を捕捉した上で、②統計学における確率分布の考え方を援用した一定確率(「信頼区間」)の下で、③一定期間(「保有期間」)経過後に発生し得る時価損益変動金額の最大値を評価した市場リスク管理指標です。
その計測にあたっては、市場動向実績や確率分布のセオリー等を前提としていますが、将来に向けた市場推移がこれらの前提を逸脱する可能性を踏まえ、VaRによる市場リスク計測の有効性を確認するため、VaR計測結果とその後の実績推移を突合するバックテストを行うとともに、市場変動実績に捉われないストレステストを実施し、多面的にリスク量を捕捉しております。
なお、VaR計測に伴う一般的な留意点は、以下のとおりです。
・VaR値は、信頼区間・保有期間・観測期間の設定方法等によって異なります。
・VaR値は、計測時点での時価損益変動金額の最大値ではありますが、保有期間経過中において市場動向等の前提条件が変化していくことから、計測値が必ずしも将来時点で実現するものではありません。
・VaR値は、特定の前提条件に基づく最大値であり、リスク管理指標として実践的に活用していく上では、当該最大値を超過する可能性を念頭に置くことが肝要です。
ハ 資金調達に係る流動性リスクの管理
当行では、預金受入を行っておらず、資金調達は財政融資資金、政府保証債及び財投機関債などの長期・安定的な資金調達を実施しております。
また、資金繰り状況を把握し、日々の資金繰りに備えて複数の民間金融機関との間で短期借入枠を設定するなど、適切なリスク管理に努めております。
ニ デリバティブ取引
デリバティブ取引に関しては、取引の執行、ヘッジ有効性評価、事務管理に関する部署をそれぞれ分離し内部牽制を確立するとともに、デリバティブ関連規定に基づき実施しております。
(4)金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては一定の前提条件等を採用しているため、異なる前提条件等によった場合、当該価額が異なることもあります。
2.金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額は、次のとおりであります。なお、市場価格のない株式等及び組合出資金(一部の在外連結子会社が保有するものを除く。)は、次表には含めておりません((注1)参照)。また、現金預け金、金融商品等差入担保金及び金融商品等受入担保金は、短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似することから、注記を省略しております。
前連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)その他有価証券には、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日)第24-3項の基準価額を時価とみなす取扱いを適用した投資信託が含まれております。
(*2)貸出金に対応する一般貸倒引当金、個別貸倒引当金及び特定海外債権引当勘定を控除しております。
(*3)その他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
(*4)ヘッジ対象である貸出金等の相場変動を相殺するためにヘッジ手段として指定した金利スワップ等であり、主に繰延ヘッジを適用しております。なお、これらのヘッジ関係に、「LIBOR を参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」(実務対応報告第40号 2022年3月17日)を適用しております。
当連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)その他有価証券には、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日)第24-3項の基準価額を時価とみなす取扱いを適用した投資信託が含まれております。
(*2)貸出金に対応する一般貸倒引当金、個別貸倒引当金及び特定海外債権引当勘定を控除しております。
(*3)その他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
(注1)市場価格のない株式等及び組合出資金(一部の在外連結子会社が保有するものを除く。)の連結貸借対照表計上額は次のとおりであり、金融商品の時価情報の「資産(1)有価証券」には含まれておりません。
(*1)非上場株式等については、「金融商品の時価等の開示に関する適用指針」(企業会計基準適用指針 第19号 2020年3月31日)第5項に基づき、時価開示の対象とはしておりません。
(*2)前連結会計年度において、非上場株式等(非連結子会社・関連会社以外)について減損処理は行っておりません。
当連結会計年度において、非上場株式等(非連結子会社・関連会社以外)について14,098百万円減損処理を行っております。
(*3)組合出資金については、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日)第24-16項に基づき、時価開示の対象とはしておりません。
(注2)金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない330,476百万円は含めておりません。
当連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない334,189百万円は含めておりません。
(注3)借用金及び社債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に用いたインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
前連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)その他有価証券には、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日)第24-3項の基準価額を時価とみなす取扱いを適用した投資信託は含まれておりません。第24-3項の取扱いを適用した投資信託の連結貸借対照表計上額は2,404百万円であります。
(*2)その他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
①第24-3項の取扱いを適用した投資信託の期首残高から期末残高への調整表
(単位:百万円)
(*1) 連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
②連結決算日における解約又は買戻請求に関する制限の内容ごとの内訳
(単位:百万円)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)その他有価証券には、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日)第24-3項の基準価額を時価とみなす取扱いを適用した投資信託は含まれておりません。第24-3項の取扱いを適用した投資信託の連結貸借対照表計上額は9,275百万円であります。
(*2)その他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
①第24-3項の取扱いを適用した投資信託の期首残高から期末残高への調整表
(単位:百万円)
(*1) 連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。
②連結決算日における解約又は買戻請求に関する制限の内容ごとの内訳
(単位:百万円)
(2)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注1)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
資 産
有価証券
公表された相場価格を用いていたとしても市場が活発でない場合や、公表された相場価格は存在しないが公社債売買参考統計値が入手できる場合にはレベル2の時価に分類しております。主に円建外債、上場株式がこれに含まれます。なお、円建外債の一部については情報ベンダー等から入手した価格を時価としており、観察できないインプットを用いていない時価の評価モデルによる検証結果を踏まえ、当該時価もレベル2の時価に分類しております。
公表された相場価格が入手できない場合には、将来キャッシュ・フローの現在価値技法等の評価技法を用いて時価を算定しております。評価にあたっては観察可能なインプットを最大限利用しており、インプットには、割引率である加重平均資本コスト等が含まれます。算定にあたり重要な観察できないインプットを用いている場合には、レベル3の時価に分類しております。主に株式等がこれに含まれます。なお、株式等の一部については過去の取引価格を基礎として、金融商品の価値に影響を与える事象を考慮して、直近の時価を算定しており、当該時価もレベル3の時価に分類しております。
貸出金
貸出金については、貸出金の種類及び内部格付、期間に基づく区分ごとに、信用リスク等を反映させた元利金の合計額をリスクフリー・レートで割り引いて時価を算定しております。このうち、変動金利によるものは、短期間で市場金利を反映するため、貸出先の信用状態が実行後大きく異なっていない場合は時価と帳簿価額が近似していることから、帳簿価額を時価としております。
また、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等については、見積将来キャッシュ・フローの割引現在価値、又は、担保及び保証による回収見込額等に基づいて貸倒見積高を算定しているため、時価は連結決算日における連結貸借対照表上の債権等計上額から貸倒引当金計上額を控除した金額に近似しており、当該価額を時価としております。時価に対して観察できないインプットによる影響額が重要であると考えられることから、当該時価はレベル3の時価に分類しております。
負 債
借用金
借用金については、一定の期間ごとに区分した当該借用金の元利金の合計額を、当該借用金の残存期間及び信用リスクを加味した利率で割り引いて現在価値を算定しております。このうち、変動金利によるものは、短期間で市場金利を反映し、また、当行及び連結子会社の信用状態は実行後大きく異なっていないことから、時価は帳簿価額と近似していると考えられるため、当該帳簿価額を時価としております。観察できないインプットを用いていないことから、当該時価はレベル2の時価に分類しております。
社債
当行の発行する社債のうち、財投機関債については公社債売買参考統計値の価格を時価としており、当該時価はレベル2の時価に分類しております。また、政府保証外債については情報ベンダー等から入手した価格を時価としており、観察できないインプットを用いていない時価の評価モデルによる検証結果を踏まえ、当該時価はレベル2の時価に分類しております。
デリバティブ取引
当行の保有するデリバティブ取引は店頭取引であり、公表された相場価格が存在しないため、取引の種類や満期までの期間に応じて現在価値技法等を利用して時価を算定しております。また、取引相手の信用リスク及び当行自身の信用リスクに基づく価格調整を行っております。それらの評価技法で用いている主なインプットは、金利や為替レート、クレジットスプレッド等であります。観察できないインプットを用いていないことからレベル2の時価に分類しており、プレイン・バニラ型の金利スワップ取引、通貨スワップ取引及び為替予約取引等が含まれます。
(注2)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品のうちレベル3の時価に関する情報
(1)重要な観察できないインプットに関する定量的情報
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(2)期首残高から期末残高への調整表、当期の損益に認識した評価損益
前連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)連結損益計算書の「その他の経常費用」に含まれております。
(*2)連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「為替換算調整勘定」に含まれております。
(*3)レベル2の時価からレベル3の時価への振替であり、当連結会計年度は発生しておりません。
(*4)レベル3の時価からレベル2の時価への振替であり、当連結会計年度は発生しておりません。
当連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)連結損益計算書の「その他の経常費用」に含まれております。
(*2)連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「為替換算調整勘定」に含まれております。
(*3)当連結会計年度から連結の範囲に含めているJB Nordic Fund I SCSp及びNordicNinja FundⅡSCSp
が保有する株式等による変動額を含めて記載しております。
(*4)レベル2の時価からレベル3の時価への振替であり、当連結会計年度は発生しておりません。
(*5)レベル3の時価からレベル2の時価への振替であり、当連結会計年度は発生しておりません。
(3)時価の評価プロセスの説明
当行グループは時価の算定に関する方針及び手続を定めており、これに沿って各取引部門が時価を算定しております。算定された時価については、独立した部門等において、時価の算定に用いられた評価技法の適切性及びインプットの妥当性並びに時価のレベルの分類の適切性を検証しております。検証結果は毎期経営者に報告され、時価の算定の方針及び手続に関する適切性が確保されております。
時価の算定にあたっては、個々の資産の性質、特性及びリスクを最も適切に反映できる評価モデルを用いております。また、第三者から入手した相場価格を利用する場合においても、利用されている評価技法及びインプットの確認等の適切な方法により価格の妥当性を検証しております。
(4)重要な観察できないインプットを変化させた場合の時価に対する影響に関する説明
株式等の時価の算定で用いている重要な観察できないインプットは割引率であり、割引率は主に加重平均資本コストを採用しております。一般的に、割引率の著しい増加(減少)は、時価の著しい下落(上昇)を生じさせることとなります。
(有価証券関係)
※1.連結貸借対照表の「有価証券」のほか、「現金預け金」中の譲渡性預け金を含めて記載しております。
※2.「子会社株式及び関連会社株式等」については、財務諸表における注記事項として記載しております。
1.売買目的有価証券
2.満期保有目的の債券
前連結会計年度(2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(2025年3月31日)
該当事項はありません。
3.その他有価証券
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
4.当連結会計年度中に売却した満期保有目的の債券
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
5.当連結会計年度中に売却したその他有価証券
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
6.保有目的を変更した有価証券
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
7.減損処理を行った有価証券
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
(金銭の信託関係)
1.運用目的の金銭の信託
前連結会計年度(2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(2025年3月31日)
該当事項はありません。
2.満期保有目的の金銭の信託
前連結会計年度(2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(2025年3月31日)
該当事項はありません。
3.その他の金銭の信託(運用目的及び満期保有目的以外)
前連結会計年度(2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(2025年3月31日)
該当事項はありません。
(その他有価証券評価差額金)
連結貸借対照表に計上されているその他有価証券評価差額金の内訳は、次のとおりであります。
前連結会計年度(2024年3月31日)
(*)外貨建の市場価格のない株式等及び組合出資金に係る為替換算差額等については、「評価差額」
の内訳「その他有価証券」に含めて記載しております。
当連結会計年度(2025年3月31日)
(*)外貨建の市場価格のない株式等及び組合出資金に係る為替換算差額等については、「評価差額」
の内訳「その他有価証券」に含めて記載しております。
(デリバティブ取引関係)
1.ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引について、取引の対象物の種類ごとの連結決算日における契約額又は契約において定められた元本相当額、時価及び評価損益並びに当該時価の算定方法は、次のとおりであります。なお、契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
(1)金利関連取引
前連結会計年度(2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(2025年3月31日)
該当事項はありません。
(2)通貨関連取引
前連結会計年度(2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(2025年3月31日)
該当事項はありません。
(3)株式関連取引
前連結会計年度(2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(2025年3月31日)
該当事項はありません。
(4)債券関連取引
前連結会計年度(2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(2025年3月31日)
該当事項はありません。
(5)商品関連取引
前連結会計年度(2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(2025年3月31日)
該当事項はありません。
(6)クレジット・デリバティブ取引
前連結会計年度(2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(2025年3月31日)
該当事項はありません。
2.ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引について、取引の対象物の種類ごと、ヘッジ会計の方法別の連結決算日における契約額又は契約において定められた元本相当額及び時価並びに当該時価の算定方法は、次のとおりであります。なお、契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
(1)金利関連取引
前連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度(2025年3月31日)
(2)通貨関連取引
前連結会計年度(2024年3月31日)
(注)主として業種別委員会実務指針第25号に基づき、繰延ヘッジによっております。
当連結会計年度(2025年3月31日)
(注)主として業種別委員会実務指針第25号に基づき、繰延ヘッジによっております。
(3)株式関連取引
前連結会計年度(2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(2025年3月31日)
該当事項はありません。
(4)債券関連取引
前連結会計年度(2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(2025年3月31日)
該当事項はありません。
(退職給付関係)
1.採用している退職給付制度の概要
当行は、2014年10月1日から厚生年金基金制度を廃止し、確定給付企業年金制度及び確定拠出年金制度へ移行しております。
当行は、確定給付型の制度として、企業年金制度(2014年10月1日に厚生年金基金制度から移行)及び退職一時金制度を設けております。当行の企業年金制度は複数事業主制度でありますが、自社の拠出に対応する年金資産の額を、退職給付債務の比率に応じて合理的に算定できるため、関連する注記は、以下の確定給付制度の注記に含めて記載しております。
企業年金制度(積立型制度であります。)では、給与と勤務期間に基づいた年金又は一時金を支給しております。退職一時金制度(非積立型制度であります。)では、退職給付として、給与と勤務期間に基づいた一時金を支給しております。また、当行は、2014年10月1日より確定拠出型の退職給付制度を設けております。
2.確定給付制度
(1)退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表
(2)年金資産の期首残高と期末残高の調整表
(3)退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表
(4)退職給付費用及びその内訳項目の金額
(5)年金資産に関する事項
① 年金資産の主な内訳
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりであります。
② 長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率を決定するため、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮しております。
(6)数理計算上の計算基礎に関する事項
主要な数理計算上の計算基礎
3.確定拠出制度
当行の確定拠出制度への要拠出額は、前連結会計年度28百万円、当連結会計年度30百万円であります。
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
なお、繰延税金資産は連結貸借対照表上、「その他資産」に、法人税等調整額は連結損益計算書上、「法人税、住民税及び事業税」に含めて表示しております。
2.連結財務諸表提出会社の法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主な項目別の内訳
当行は、法人税法(昭和40年法律第34号)第2条第5号の公共法人であり、法人税を納める義務がなく、連結財務諸表提出会社の法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異は無いことから、記載を省略しております。
(企業結合等関係)
(取得による企業結合)
当行連結子会社である株式会社JBIC IG Partners(以下「JBIC IG Partners」という。)が当行グループの関連会社であったJB Nordic General Partner S.à r.l.(以下「JB Nordic GP」という。)の普通株式を2024年6月18日に追加取得しました。この結果、JB Nordic GPに対する議決権比率は99.99%に達したことから、同日付けでJB Nordic GPを連結子会社としました。加えて、JB Nordic GPが全業務執行権限を有する当行グループの関連会社であったJB NordicFund I SCSpが同日付けで連結子会社となりました。
また、当行連結子会社であるJBIC IG Partnersが当行グループの関連会社であったNordicNinja Fund Ⅱ General Partner S.à r.l.(以下「NordicNinja Fund Ⅱ GP」という。)の普通株式を2024年8月2日に追加取得しました。この結果、NordicNinja Fund Ⅱ GPに対する議決権比率は100%に達したことから、同日付けでNordicNinja Fund Ⅱ GPを連結子会社としました。加えて、NordicNinja Fund Ⅱ GPが全業務執行権限を有する当行グループの関連会社であったNordicNinja Fund Ⅱ SCSpが同日付けで連結子会社となりました。
1 企業結合の概要
(1)被取得企業の名称及びその事業の内容
被取得企業の名称
JB Nordic GP 及びJB Nordic Fund I SCSp
NordicNinja Fund Ⅱ GP 及びNordicNinja Fund Ⅱ SCSp
事業の内容 投資業
(2)企業結合を行った主な理由
当行連結子会社である株式会社JBIC IG Partnersは、北欧・バルト地域のスタートアップ向け投資を実行するベンチャーキャピタルファンド「JB Nordic Fund I SCSp」、及び北部ヨーロッパ地域の「サステナビリティxデジタル」分野のスタートアップ投資に特化したベンチャーキャピタルファンド「NordicNinja Fund Ⅱ SCSp」を設立しています。両ベンチャーキャピタルファンドのGeneral Partner(無限責任組合員)であるJB Nordic GP及びNordicNinja Fund Ⅱ GPの株式を追加取得することにより、当該投資業の更なる強化を図ってまいります。
(3)企業結合日
JB Nordic GP 及びJB Nordic Fund I SCSp 2024年6月18日(みなし取得日 2024年4月1日)
NordicNinja Fund Ⅱ GP 及びNordicNinja Fund Ⅱ SCSp 2024年8月2日(みなし取得日 2024年9月30日)
(4)企業結合の法的形式
現金を対価とするJB Nordic GP 及びNordicNinja Fund Ⅱ GPの株式取得
(5)結合後企業の名称
変更ありません。
(6)取得した議決権比率
JB Nordic GP
直前に所有していた議決権比率 50%
企業結合日に追加取得した議決権比率 49.99%
取得後の議決権比率 99.99%
NordicNinja Fund Ⅱ GP
直前に所有していた議決権比率 50%
企業結合日に追加取得した議決権比率 50%
取得後の議決権比率 100%
(7)取得企業を決定するに至った主な根拠
JBIC IG Partnersが現金を対価として株式を取得したことによります。
2 当連結会計年度に係る連結損益計算書に含まれる被取得企業の業績の期間
JB Nordic GP 及びJB Nordic Fund I SCSp
2024年1月1日から2024年12月31日まで
NordicNinja Fund Ⅱ GP 及びNordicNinja Fund Ⅱ SCSp
2024年7月1日から2024年12月31日まで
3 被取得企業の取得原価及び対価の種類ごとの内訳
JB Nordic GP
企業結合前に保有していた普通株式の企業結合日における時価 959百万円
追加取得した普通株式の対価 現金 110百万円
取得原価 1,069百万円
JB Nordic Fund I SCSp
企業結合前に保有していた出資金の企業結合日における時価 8,959百万円
取得原価 8,959百万円
NordicNinja Fund Ⅱ GP
企業結合前に保有していた普通株式の企業結合日における時価 25百万円
追加取得した普通株式の対価 現金 0百万円
取得原価 26百万円
NordicNinja Fund Ⅱ SCSp
企業結合前に保有していた出資金の企業結合日における時価 2,887百万円
取得原価 2,887百万円
4 被取得企業の取得原価と取得するに至った取引ごとの取得原価の合計額との差額
JB Nordic GP 及びJB Nordic Fund I SCSp
段階取得に係る差益 2,368百万円
NordicNinja Fund Ⅱ GP 及びNordicNinja Fund Ⅱ SCSp
段階取得に係る差益 190百万円
5 企業結合日に受け入れた主要な資産及び引き受けた主要な負債の額並びにその内訳
JB Nordic Fund I SCSp
(1)資産の額
資産合計 24,328百万円
うち有価証券 23,506百万円
(2)負債の額
負債合計 7百万円
うちその他負債 7百万円
NordicNinja Fund Ⅱ SCSp
(1)資産の額
資産合計 6,607百万円
うち有価証券 4,113百万円
(2)負債の額
負債合計 5百万円
うちその他負債 5百万円
6 負ののれん発生益の金額及び発生原因
(1)負ののれん発生益の金額
JB Nordic GP 及びJB Nordic Fund I SCSp 1百万円
NordicNinja Fund Ⅱ GP 及びNordicNinja Fund Ⅱ SCSp 該当ありません。
(2)発生原因
企業結合時の時価純資産が取得原価を上回ったため、その差額を負ののれん発生益として認識しています。
(共通支配下の取引等)
当行連結子会社である株式会社JBIC IG Partners(以下「JBIC IG Partners」という。)が当行グループの連結子会社であるJB Nordic General Partner S.à r.l.(以下「JB Nordic GP」という。)の普通株式を2024年12月16日に一部売却しました。
また、当行連結子会社であるJBIC IG Partnersが当行グループの連結子会社であるNordicNinja Fund Ⅱ General Partner S.à r.l.(以下「NordicNinja Fund Ⅱ GP」という。)の普通株式を2024年12月16日に一部売却しました。
1 取引の概要
(1)結合当事企業の名称及びその事業の内容
結合当事企業の名称
JB Nordic GP
NordicNinja Fund Ⅱ GP
事業の内容 投資業
(2)企業結合日
2024年12月16日(みなし売却日 2024年10月1日)
(3)企業結合の法的形式
現金を対価とするJB Nordic GP及びNordicNinja Fund Ⅱ GPの株式の一部売却
(4)結合後企業の名称
変更ありません。
(5)その他取引の概要に関する事項
一部売却したJB Nordic GPの株式の議決権比率は24.99%であり、売却後の議決権比率は75%であります。また、一部売却したNordicNinja Fund Ⅱ GPの株式の議決権比率は25%であり、売却後の議決権比率は75%であります。
2 実施した会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 2019年1月16日)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 2019年1月16日)に基づき、共通支配下の取引等として処理しております。
3 非支配株主との取引に係る当行グループの持分変動に関する事項
(1) 資本剰余金の主な変動要因
連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の一部売却
(2) 非支配株主との取引によって減少した資本剰余金の金額
1百万円
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を分解した情報
(単位:百万円)
(注)1.上表の収益は、「一般業務」及び「特別業務」から発生しております。
2.上表には、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に基づく収益も含んでおります。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当行グループの報告セグメントは、当行グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会等が、業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当行グループは、一般の金融機関が行う金融を補完することを旨としつつ、「日本にとって重要な資源の海外における開発及び取得の促進」、「日本の産業の国際競争力の維持及び向上」、「地球温暖化の防止等の地球環境の保全を目的とする海外における事業の促進」及び「国際金融秩序の混乱の防止又はその被害への対処」の4つの分野について金融業務を行い、もって日本及び国際経済社会の健全な発展に寄与することを目的とした業務を行っており、その目的を達成するため、株式会社国際協力銀行法その他法令により定められた業務について、業務ごとに経理を区分し運営しており、特別業務以外の業務(「一般業務」)及び「特別業務」の2つを報告セグメントとしております。
「一般業務」は、連結財務諸表提出会社の特別業務以外の業務を行っております。また、一般業務における出資に係る連結子会社の業務を含めております。
「特別業務」は、期待収益は充分だがリスクを伴う海外インフラ事業向けの貸付け等を行っております。
2.報告セグメントごとの経常収益、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と同一であります。報告セグメントの利益(又は損失)は、親会社株主に帰属する当期純利益(又は親会社株主に帰属する当期純損失)ベースの数値であります。
3.報告セグメントごとの経常収益、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)1.一般企業の売上高に代えて、経常収益を記載しております。また、差異調整につきましては、経常収益と連結損益計算書の経常収益との差異について記載しております。
2.調整額は、次のとおりであります。
(1)外部顧客に対する経常収益の調整額△45百万円は、勘定科目の組替による調整であります。
(2)その他の調整額は、セグメント間取引消去であります。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)1.一般企業の売上高に代えて、経常収益を記載しております。また、差異調整につきましては、経常収益と連結損益計算書の経常収益との差異について記載しております。
2.調整額は、次のとおりであります。
(1)外部顧客に対する経常収益の調整額△106百万円は、勘定科目の組替による調整であります。
(2)その他の調整額は、セグメント間取引消去であります。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.サービスごとの情報
当行グループは、融資等業務の区分の外部顧客に対する経常収益が連結損益計算書の経常収益の90%を超えるため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)経常収益
(注)1.一般企業の売上高に代えて、経常収益を記載しております。
2.経常収益は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2)有形固定資産
当行グループは、本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
特定の顧客に対する経常収益で連結損益計算書の経常収益の10%以上を占めるものがないため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.サービスごとの情報
当行グループは、融資等業務の区分の外部顧客に対する経常収益が連結損益計算書の経常収益の90%を超えるため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)経常収益
(注)1.一般企業の売上高に代えて、経常収益を記載しております。
2.経常収益は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2)有形固定資産
当行グループは、本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
特定の顧客に対する経常収益で連結損益計算書の経常収益の10%以上を占めるものがないため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
固定資産の減損損失額に重要性が乏しいため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
負ののれん発生益に重要性が乏しいため、記載を省略しております。
【関連当事者情報】
1.関連当事者との取引
(1)連結財務諸表提出会社と関連当事者との取引
(ア)連結財務諸表提出会社の親会社及び主要株主(会社等の場合に限る。)等
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1.増資の引受は、当行が行った株主割当増資を1株につき1円で引き受けたものであります。
2.資金の受入は、財政投融資特別会計及び外国為替資金特別会計からの借入であり、財政融資資金借入は財政融資資金貸付金利が適用されており、外国為替資金借入は外国為替資金特別会計との間で取り決めた金利が適用されています。
3.社債への被保証については、保証料の支払はありません。
4.取引金額及び期末残高には消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1.増資の引受は、当行が行った株主割当増資を1株につき1円で引き受けたものであります。
2.資金の受入は、財政投融資特別会計及び外国為替資金特別会計からの借入であり、財政融資資金借入は財政融資資金貸付金利が適用されており、外国為替資金借入は外国為替資金特別会計との間で取り決めた金利が適用されています。
3.社債への被保証については、保証料の支払はありません。
4.取引金額及び期末残高には消費税等は含まれておりません。
(イ)連結財務諸表提出会社と同一の親会社をもつ会社等及び連結財務諸表提出会社のその他の関係会社の子会社等
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1.株式会社国際協力銀行法附則第12条第1項の規定により当行が承継した国際協力銀行既発債券に対し、独立行政法人国際協力機構法(平成14年法律第136号)附則第4条第1項の規定により独立行政法人国際協力機構が負っている連帯債務であります。なお、同法附則第4条第2項の規定により独立行政法人国際協力機構の総財産が当該連帯債務の一般担保に供されております。
2.株式会社国際協力銀行法附則第17条第1項第2号の規定により、株式会社日本政策金融公庫既発債券に対し、当行が負っている連帯債務であります。なお、同法附則第17条第2項の規定により当行の総財産を当該連帯債務の一般担保に供しております。
3.連帯債務に関して収益及び費用として計上している取引はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1.株式会社国際協力銀行法附則第12条第1項の規定により当行が承継した国際協力銀行既発債券に対し、独立行政法人国際協力機構法(平成14年法律第136号)附則第4条第1項の規定により独立行政法人国際協力機構が負っている連帯債務であります。なお、同法附則第4条第2項の規定により独立行政法人国際協力機構の総財産が当該連帯債務の一般担保に供されております。
2.株式会社国際協力銀行法附則第17条第1項第2号の規定により、株式会社日本政策金融公庫既発債券に対し、当行が負っている連帯債務であります。なお、同法附則第17条第2項の規定により当行の総財産を当該連帯債務の一般担保に供しております。
3.連帯債務に関して収益及び費用として計上している取引はありません。
(2)連結財務諸表提出会社の連結子会社と関連当事者との取引
該当事項はありません。
2.親会社又は重要な関連会社に関する注記
(1)親会社情報
該当事項はありません。
(2)重要な関連会社の要約財務情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度において、重要な関連会社はIFC Capitalization (Subordinated Debt) Fund,L.P.及びIFC Capitalization (Equity) Fund,L.P.であり、その合算要約財務情報は以下のとおりであります。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度において、重要な関連会社はIFC Capitalization (Subordinated Debt) Fund,L.P.及びIFC Capitalization (Equity) Fund,L.P.であり、その合算要約財務情報は以下のとおりであります。
(1株当たり情報)
(注)1.1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、次のとおりであります。
なお、潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式がないので記載しておりません。
2.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、次のとおりであります。
⑤ 【連結附属明細表】
(注)1.「当期首残高」及び「当期末残高」欄の( )書きは外貨建債券の金額であります。
2.「当期末残高」欄の[ ]書きは、当期末残高のうち1年以内に償還が予定されている金額であります。
3.当行は、株式会社日本政策金融公庫設立以前に国際協力銀行が発行した国際協力銀行債券(前記※1)に係る債務を承継しており、当該債務については株式会社国際協力銀行法に基づき、当行及び独立行政法人国際協力機構が連帯して弁済の責めに任ずることとされております。
4.連結決算日後5年以内における償還予定額は以下のとおりであります。
【借入金等明細表】
(注)1.借用金及びその他有利子負債の「平均利率」は、期末日現在の「利率」及び「当期末残高」により算出(加重平均)しております。
2.リース債務については、簡便法を採用しているため、平均利率は記載しておりません。
3.金融商品等受入担保金は、返済期限を定めておりません。
4.借入金及びリース債務の連結決算日後5年以内における返済額は次のとおりであります。
【資産除去債務明細表】
当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における資産除去債務の金額が当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における負債及び純資産の合計額の100分の1以下であるため、記載を省略しております。
(2)【その他】
該当事項はありません。
2 【財務諸表等】
(1)【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1.有価証券の評価基準及び評価方法
有価証券の評価は、満期保有目的の債券については移動平均法による償却原価法、子会社株式及び関連会社株式については移動平均法による原価法、その他有価証券については時価法、ただし市場価格のない株式等については移動平均法による原価法により行っております。また、その他有価証券の評価差額については、全部純資産直入法により処理しております。なお、投資事業組合及びそれに類する組合への出資(金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第2項の規定により有価証券とみなされるもの)については、組合契約に規定される決算報告日に応じて入手可能な最新の決算書等を基礎とし、持分相当額を純額で取り込む方法によっております。
2.デリバティブ取引の評価基準及び評価方法
デリバティブ取引の評価は、時価法により行っております。
なお、特定の信用リスクに関して金融資産及び金融負債を相殺した後の正味の資産又は負債を基礎として、当該金融資産及び金融負債のグループを単位とした時価を算定しております。
また、同一相手先とのデリバティブ取引の時価評価による金融資産及び金融負債については、法的に有効なISDAマスターネッティング契約を有する場合には、取引先毎に金融資産及び金融負債を相殺した金額を貸借対照表に計上しております。
3.固定資産の減価償却の方法
(1)有形固定資産
有形固定資産は、定率法(ただし、建物(建物附属設備を除く。)並びに2016年4月1日以後に取得した建物附属設備及び構築物については定額法)を採用しております。
なお、耐用年数は次のとおりであります。
建 物 3年~50年
その他 2年~75年
(2)無形固定資産
無形固定資産は、定額法により償却しております。なお、自社利用のソフトウエアについては、行内における利用可能期間(5年以内)に基づいて償却しております。
4.繰延資産の処理方法
社債発行費は、支出時に全額費用として処理しております。
5.外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準
外貨建資産・負債は、主として決算日の為替相場による円換算額を付しております。
6.引当金の計上基準
(1)貸倒引当金
貸倒引当金は、予め定めている償却・引当基準に則り、次のとおり計上しております。
破産、特別清算等法的に経営破綻の事実が発生している債務者(以下「破綻先」という。)に係る債権及びそれと同等の状況にある債務者(以下「実質破綻先」という。)に係る債権については、以下のなお書きに記載されている直接減額後の帳簿価額から、担保の処分可能見込額及び保証による回収可能見込額を控除し、その残額を計上しております。また、現在は経営破綻の状況にないが、今後経営破綻に陥る可能性が大きいと認められる債務者(以下「破綻懸念先」という。)に係る債権については、債権額から、担保の処分可能見込額及び保証による回収可能見込額を控除し、その残額のうち、債務者の支払能力を総合的に判断し必要と認める額を計上しております。
破綻懸念先及び貸出条件緩和債権等を有する債務者(外国政府等を除く。)で与信額が一定額以上の大口債務者のうち、債権の元本の回収及び利息の受取りに係るキャッシュ・フローを合理的に見積もることができる債権については、当該キャッシュ・フローを当初の約定利子率で割り引いた金額と債権の帳簿価額との差額を貸倒引当金とする方法(以下「キャッシュ・フロー見積法」という。)により計上しております。
上記以外の債権については、貸出金等の平均残存期間等の予想損失額を見込んで計上しており、予想損失額は、過去の一定期間における倒産実績を基礎とした倒産確率等に基づき算定しております。特定海外債権については、対象国の政治経済情勢等に起因して生ずる損失見込額を特定海外債権引当勘定として計上しております。
すべての債権は、資産の自己査定基準に基づき、営業関連部署が資産査定を実施し、当該部署から独立した資産監査部署が査定結果を監査しており、その査定結果に基づいて上記の引当を行っております。
なお、破綻先及び実質破綻先に対する担保・保証付債権等については、債権額から担保の評価額及び保証による回収が可能と認められる額を控除した残額を取立不能見込額として債権額から直接減額しており、当事業年度末は、その金額はありません(前事業年度末も、その金額はありません。)。
(2)賞与引当金
賞与引当金は、従業員への賞与の支払に備えるため、従業員に対する賞与の支給見込額のうち、当事業年度に帰属する額を計上しております。
(3)役員賞与引当金
役員賞与引当金は、役員への賞与の支払に備えるため、役員に対する賞与の支給見込額のうち、当事業年度に帰属する額を計上しております。
(4)退職給付引当金
退職給付引当金(前払年金費用を含む)は、従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき必要額を計上しております。
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
② 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
数理計算上の差異及び過去勤務費用は、発生年度に一括費用処理しております。
(5)役員退職慰労引当金
役員退職慰労引当金は、役員への退職慰労金の支払に備えるため、役員に対する退職慰労金の支給見積額のうち、当事業年度末までに発生していると認められる額を計上しております。
7.ヘッジ会計の方法
(1)金利リスク・ヘッジ
金融資産・負債から生じる金利リスクに対するヘッジ会計の方法は、繰延ヘッジによっております。ヘッジ有効性評価の方法については、相場変動又はキャッシュ・フロー変動を相殺するヘッジについて、ヘッジ対象となる貸出金及び社債とヘッジ手段である金利スワップ取引等を特定し、ヘッジ開始時から有効性判定時までの期間において、ヘッジ対象の相場変動又はキャッシュ・フロー変動の累計とヘッジ手段の相場変動又はキャッシュ・フロー変動の累計等を比較し、両者の変動額等を基礎として評価しております。
(2)為替変動リスク・ヘッジ
外貨建金融資産・負債から生じる為替変動リスクに対するヘッジ会計の方法は、主に「銀行業における外貨建取引等の会計処理に関する会計上及び監査上の取扱い」(日本公認会計士協会業種別委員会実務指針第25号 2020年10月8日)に規定する繰延ヘッジによっております。ヘッジ有効性評価の方法については、外貨建の貸出金及び社債等の為替変動リスクを減殺する目的で行う通貨スワップ取引及び先物外国為替予約をヘッジ手段とし、ヘッジ対象である外貨建の貸出金及び社債等に見合うヘッジ手段の外貨ポジション相当額が存在することを確認することによりヘッジの有効性を評価しております。
(重要な会計上の見積り)
会計上の見積りにより当事業年度に係る財務諸表にその額を計上した項目であって、翌事業年度に係る財務諸表に重要な影響を与える可能性があるものは、次のとおりです。
・貸倒引当金
(1)当事業年度の財務諸表に計上した額
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
連結財務諸表「注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(貸借対照表関係)
※1.関係会社の株式等又は出資金の総額
一般業務勘定
特別業務勘定
※2.株式会社国際協力銀行法に基づく債権は次のとおりであります。なお、債権は、貸借対照表の貸出金、「その他資産」中の未収利息及び仮払金並びに支払承諾見返の各勘定に計上されるものであります。
一般業務勘定
特別業務勘定
特別業務勘定には該当する債権はありません。
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権であります。
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権で破産更生債権及びこれらに準ずる債権に該当しないものであります。
3月以上延滞債権とは、元本又は利息の支払が約定支払日の翌日から3月以上遅延している貸出金で破産更生債権及びこれらに準ずる債権並びに危険債権に該当しないものであります。
貸出条件緩和債権とは、債務者の経営再建又は支援を図ることを目的として、金利の減免、利息の支払猶予、元本の返済猶予、債権放棄その他の債務者に有利となる取決めを行った貸出金で破産更生債権及びこれらに準ずる債権、危険債権並びに3月以上延滞債権に該当しないものであります。
なお、上記債権額は、貸倒引当金控除前の金額であります。
※3.当行には、貸付契約締結をもって貸付金の全額又は一部を借入者に貸付実行することはせず、対象事業等の進捗状況等に応じて、貸付けを実行する取扱いがあります。貸借対照表に計上している証書貸付には、この貸付資金の未実行額は含まれておりません。なお、未実行残高は次のとおりであります。
※4. 株式会社国際協力銀行法第34条の規定により当行の総財産を当行の発行するすべての社債の一般担保に供しております。なお、社債の残高は次のとおりであります。
5.偶発債務
当行は、2012年4月1日に株式会社日本政策金融公庫が承継した株式会社日本政策金融公庫既発債券について、以下のとおり連帯して債務を負っております。なお、株式会社国際協力銀行法附則第17条第2項の規定により当行の総財産を下記連帯債務の一般担保に供しております。
6.株式会社国際協力銀行法第31条の規定により剰余金の処分に制限を受けております。
同法第26条の2各号に掲げる業務に係るそれぞれの勘定において、毎事業年度の決算において計上した剰余金の額が0を上回るときは、当該剰余金のうち政令で定める基準により計算した額を準備金として政令で定める額となるまで積み立て、なお残余があるときは、その残余の額を当該事業年度終了後3月以内に国庫に納付しなければならないものとされております。
なお、同法第26条の2各号に掲げる業務に係るそれぞれの勘定において、毎事業年度の決算において計上した剰余金の額が0を下回るときは、準備金を当該剰余金の額が0となるまで取り崩して整理しなければならないものとされております。
(損益計算書関係)
※1.関係会社との取引による収益は次のとおりであります。
関係会社との取引による費用は次のとおりであります。
(有価証券関係)
子会社株式及び関連会社株式等
前事業年度(2024年3月31日)
市場価格のある子会社株式及び関連会社株式等はありません。
当事業年度(2025年3月31日)
市場価格のある子会社株式及び関連会社株式等はありません。
(注)上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
(税効果会計関係)
当行は、法人税法(昭和40年法律第34号)第2条第5号の公共法人であり、法人税を納める義務がないため、税効果会計は適用しておりません。
④【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
【引当金明細表】
(注)当期減少額(その他)欄に記載の減少額は、それぞれ次の理由によるものであります。
一般貸倒引当金・・・・・・・・・・・・・洗替による取崩額
個別貸倒引当金・・・・・・・・・・・・・回収等による取崩額
特定海外債権引当勘定・・・・・・・・・・洗替による取崩額
(2)【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため記載を省略しております。
(3)【その他】
該当事項はありません。
第6【提出会社の株式事務の概要】
第7【提出会社の参考情報】
1【提出会社の親会社等の情報】
当行には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2【その他の参考情報】
当行は、当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、以下の書類を提出しております。
(1)有価証券報告書及びその添付書類
(2)発行登録書(社債)及びその添付書類
(3)有価証券報告書の訂正報告書
(4)半期報告書
(5)臨時報告書及びその添付書類
(6)訂正発行登録書(社債)
(7)訂正発行登録書(社債)
第二部【提出会社の保証会社等の情報】
第1【保証会社情報】
該当事項はありません。
第2【保証会社以外の会社の情報】
該当事項はありません。
第3【指数等の情報】
該当事項はありません。