第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(注)1.持分法を適用した場合の投資利益については、当社は関連会社を有していないため記載しておりません。
2.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため、記載しておりません。
3.第20期、第21期、第22期、第23期及び第24期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
4.第20期、第21期、第22期及び第23期の株価収益率は、当社株式が非上場であるため記載しておりません。
5.第20期及び第21期についてはキャッシュ・フロー計算書を作成しておりませんので、キャッシュ・フローに係る各項目については記載しておりません。
6.第22期の営業活動によるキャッシュ・フロー(資金の支出)は、主に売上債権、契約資産の増加等によるものであります。
7.第23期及び第24期の投資活動によるキャッシュ・フロー(資金の支出)は、主に無形固定資産の取得、有形固定資産の取得によるものであります。
8.主要な経営指標等の推移のうち、第22期、第23期及び第24期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1963年大蔵省令第59号)に基づいて作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任 あずさ監査法人により監査を受けております。なお、第20期及び第21期の財務諸表については、会社計算規則(2006年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、当該監査を受けておりません。
9.収益認識に関する会計基準(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を2023年2月期期首から適用しており、2023年2月期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標となっております。
10.2024年8月31日付で普通株式1株につき100株の株式分割を行っておりますが、第22期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。
11.第20期から第24期の株主総利回りおよび比較指標については、2024年12月26日に東京証券取引所グロース市場に上場したため、記載しておりません。
12.最高株価及び最低株価は、東京証券取引所グロース市場におけるものであります。なお、2024年12月26日付をもって同取引所に株式を上場いたしましたので、それ以前の株価については記載しておりません。
2 【沿革】
当社は、インターネットの普及にともない、膨大・複雑なデータの中からユーザーが必要とする情報を取り出し、最適な形式で表示する技術に対する需要が拡大したことを受け、人々が情報やモノを見つける際、求めるものへ到達するための時間を短縮し、その精度を向上させることを通じてテクノロジーの力で世界を少しでも早く進歩させたい、また人々の意思決定を支え、フェアな世界の創出に力を注ぐことを通じて日本の信頼をベースにした文化を世界へ広げて行きたい、との思いを現実のものとするべく創業されました。
設立以後の当社に係る経緯は、次のとおりであります。
3 【事業の内容】
当社はデジタルビジネスプラットフォーム事業を展開し、膨大・複雑なデータから必要な情報を的確に抽出する検索テクノロジーを基盤としたシステム開発やサービス提供、コンサルティングを行っています。創業以来、情報検索の分野で高度な課題解決に取り組み、データ処理技術の研究を重ねてきました。その成果として膨大で複雑なデータを迅速かつ効率的に検索できる当社独自の技術基盤「Spook(スプーク)」を産み出しました。この技術を活用し、当社は複雑なデータを扱う大手旅行会社の予約サイトや、多数の商品を管理する専門商社のECサイトなど、高度なデータ処理が求められる業界でのデジタルビジネス強化に貢献しています。近年、当社のビジネス領域は「検索」からデジタルトランスフォーメーション(DX)分野へと拡大し、これまでに培った業界知見をもとに、顧客のビジネス変革を支援する事業展開を推進しています。特に、旅行・観光業界に向けては、旅行・観光業界向け商品販売プラットフォーム「webコネクト」を展開し、複数チャネルへのデータ連携やダイナミックプライシング対応など、事業者の多様な課題に応えています。
(1) 事業の重点領域
DX分野における当社の重点領域は、創業当初から長く事業展開を進めてきた旅行・観光業界向けのサービス提供です。日時や場所、部屋タイプや食事条件、交通手段や経路などが組み合わされ、それらの在庫状況も刻一刻と変化する旅行業のデータは複雑で、取り扱いには深い業界知識が求められます。当社はオフラインからオンラインへと変わりゆく旅行業界のビジネス変革をいち早く察知し、料金・在庫がダイナミックに変動する旅行商品の高速検索、販売実績を基にした商品レコメンド、外部販売チャネルへのデータフィード、オンライン広告の運用サポート等を行ってまいりました。旅行・観光業界へのサービス提供を通じて蓄積した技術・ノウハウの集大成として開発したプロダクトが、旅行・観光業界向け商品販売プラットフォーム「webコネクト」です。商品のオンライン販売に求められる素材登録(宿泊施設や交通手段、アクティビティなど、旅行商品の販売を構成する情報・在庫・料金等の登録)、検索、予約管理、電子クーポン発行、外部接続ゲートウェイといった機能群をモジュール化し、必要な機能全般をインフラも含めてサービス提供するSaaS型のビジネスモデルを採用することによって、顧客との強固なパートナーシップの構築並びに、安定した収益確保の両立を実現しています。
(2) 収益構造
当社は、デジタルビジネスプラットフォーム事業の単一セグメントです。膨大・複雑なデータから必要な情報を的確に探し出す技術基盤「Spook」を基に顧客の課題解決を行う「ソリューション型サービス」と、顧客課題に向き合う中で得た技術・知見をノウハウとして蓄積し複数顧客が共通で抱える課題の解決策を当社が提供する共通基盤上で提供する「SaaS型サービス」という2つの軸で事業推進しています。ここでの「サービス」は、特定の契約形態を必ずしも意味するものではなく、顧客に対する価値提供を表現したものです。
① ソリューション型サービス
当社のソリューション型サービスは、技術基盤「Spook」を活用し、膨大かつ複雑なデータを高速かつ正確に処理することで、顧客が直面する特有の問題に対する効果的な解決策を提供しています。例えば、大手旅行会社の予約サイトや、膨大な商品を扱う専門商社のECサイトなど、複雑なデータを扱う企業に対して、デジタルビジネスを強化する検索ソリューションを提供し、ユーザーの利便性向上に貢献しています。また、Spookの高い拡張性により、ビジネス拡大に伴う安定したシステム運用を実現し、顧客の長期的な競争力維持をサポートします。
ソリューション型サービスは、システム開発にかかる開発費とリリース後の運用・保守費、さらには当社が保有する技術・ノウハウを継続使用することについての対価(使用許諾費)によって構成されています。Spookは顧客の自社サーバーやデータセンターに設置される「オンプレミス型」の形態で提供され、企業ごとのカスタマイズ要件に柔軟に対応できる仕組みを採用しています。
② SaaS型サービス
当社のSaaS型サービスは、蓄積された技術と知見を活かし、複数の顧客に共通する課題に対して汎用的な解決策を提供しています。
旅行・観光業界向けに開発したwebコネクトは、素材登録、検索、予約管理、電子クーポン発行、外部接続ゲートウェイなど、総合的なEコマース機能を備え、日本国内の多くの旅行会社に導入されています。SaaS型の提供形態により、顧客は自社でサーバーを設置・管理する必要がなく、インターネット経由でサービスを利用できます。また、複数の販売チャネルへのデータ連携やダイナミックプライシングに対応し、在庫管理や販売業務を含むビジネスオペレーション全体の効率化を実現します。
当社のSaaS型サービスの強みは、一般的なSaaSビジネスに見られる画一的な便益提供ではなく、顧客要望に応じた柔軟かつ機動的なカスタマイズ対応を含めた総合的な便益提供にあります。提供する機能ごとに設定された初期設定費、月額サービス利用料に加え、顧客ニーズに応じた個別カスタマイズ部分の開発費・運用保守費も収受する「SaaS型とカスタマイズ型を融合させたハイブリッド型」のビジネスモデルです。
(3) 基盤技術及びサービスの特徴
① ソリューション型サービス
a 技術基盤「Spook」
当社のSpookは、膨大かつ複雑なデータを迅速かつ効率的に検索する独自の技術であり、特に多様な検索条件が組み合わさる場面でその真価を発揮します。この技術は、大量のデータであっても効率的に処理し、必要な情報を即座に抽出する優れた検索能力を備えています。また、日時や場所、規格など複数の条件が同時に含まれる場合でも、柔軟かつ正確に対応できる高度な検索が可能です。さらに、業界ごとに異なる複雑なデータ構造にも適応できる点が特長です。
Spookの技術基盤の最大の強みは、「データの圧縮・軽量化」と「データベース(DB)高速処理技術」にあります。データが軽量化されることで検索負荷が軽減され、複雑なデータも高速で処理することが可能です。また、独自のフレームワークにより、処理された検索結果をエンドユーザーにストレスなく届けることができます。この軽量化と高速処理の実現こそが、Spookの最大の価値です。
Spookは、主に大手開発会社が構築する大規模システムの一部として導入されるケースが多く、特に膨大で複雑なデータを迅速に検索・処理する高機能な検索基盤として活用されています。
② SaaS型サービス
a 旅行・観光業界向け商品販売プラットフォーム「webコネクト」
webコネクトは、在庫と料金が動的に変動するダイナミックプライス型商品におけるリアルタイムな料金計算と高速な一覧表示を実現する旅行・観光業界向けのSaaS型サービスです。
基本的に他のシステムに依存せず独立して機能するよう設計されており、クラウド上で提供されるため、企業が迅速にシステムを利用開始できます。ただし、既存のシステムとのデータ連携やチャネル統合が必要な場合には、他の大手開発会社が提供するシステムと接続して活用することも可能です。webコネクトを活用することで旅行会社、鉄道会社をはじめとする旅行・観光商品を販売する事業者や素材提供会社は、例えば目的地までの交通手段(航空・鉄道)と、宿泊、アクティビティ、現地交通(レンタカー等)の手配が一括で済むような仕組みをスムーズかつローコストで導入することができます。
当社では、原則として60カ月の継続利用を前提に初期開発費及び月額費(提供する機能に応じて算定された固定のサービス利用料)を収受し、顧客の要望に応じたカスタマイズ対応を行うことで、顧客ごとに最適化したサービスを提供しています。これにより、顧客との強固なパートナーシップの構築と安定した収益確保を実現しています。
b データクレンジングツール「Masstery」
MassteryはECサイト等の運用の前提となる、商品データ等の整備・統合作業を自動的に行うデータクレンジングツールです。商品の仕様が複雑であり、仕入先が多岐にわたるECサイト運営事業者に対して、商品データ整備の仕組みを提供しています。データ整備作業の非効率性、属人化、商品フォーマット整備における手作業の発生といったECサイトの運営にあたって担当者が課題と感じる点を解消し、さらにカテゴリ付与の自動化等の効率化を促進する機能も搭載しています。Massteryがターゲットとするのは、Spook導入顧客である専門商社の取引先となる企業群(メーカー・流通・小売業等)です。かかる企業においては、コロナ禍による業務プロセス変革の意識の高まりを受け、積極投資への気運が高まっております。
c Googleホテル広告導入支援サービス
Googleホテル広告はGoogle検索、Googleマップにホテルの空き状況と料金を表示するものです。ホテルの自社公式サイトで部屋のタイムリーかつ正確な空き状況や料金を表示することで、自社公式サイトに顧客を誘導し、予約の獲得につなげる広告サービスです。当社は旅行商品情報の検索技術力とその豊富な実績により、「Google ホテル広告」サービスを日本で展開していく上でのパートナーとして、2015年11月にGoogleホテル広告に関する「インテグレーションパートナー」に認定されました。公式パートナーとして、本プログラムで必要となるデータフィードや広告運用・入札管理の支援サービスを提供しています。
(4) 事業系統図
当社の事業系統図は以下の通りであります。

4 【関係会社の状況】
該当事項はありません。
5 【従業員の状況】
(1) 提出会社の状況
(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(アルバイト、パートタイマーを含む。)は、その総数が従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.当社はデジタルビジネスプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の従業員の記載を省略しております。
(2) 労働組合の状況
当社において労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満であり、特記すべき事項はありません。
(3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表項目として選択していないため、記載を省略しております。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、フェアネスを追求する企業として、インターネット上に存在する有益な情報を円滑に流通させることを使命としています。これにより、商品やビジネスの本質的な価値を正確に伝え、ユーザーが自信を持って意思決定できる「フェアな世界」の実現を目指しています。この理念のもと、当社はデジタルビジネスプラットフォーム事業を展開し、膨大・複雑なデータから必要な情報を的確に抽出する検索テクノロジーを基盤としたシステム開発やサービス提供、コンサルティングを通じて、より多くの顧客の課題解決に貢献することを経営方針としております。
当社の強みは、「検索技術」と「旅行業界」に特化した独自のポジショニングにあり、これを基盤に柔軟かつ迅速なサービス提供を可能にするハイブリッド型のビジネスモデルを確立しています。優秀な技術者の確保と育成を重視し、スピードと品質を両立する開発スタイルを追求することで、変化の激しい市場環境にも適応できる体制を構築しています。
また当社は、開発のたびに蓄積した技術資産を再活用し、各プロジェクトで得た知見や新機能をサービスに順次反映するリカーリング・ビジネスモデルを採用し、継続的な成長基盤を強化しています。この戦略により、当社は顧客に対して持続的な付加価値を提供しながら、さらにデータ活用が進む分野をターゲットとした新規市場の開拓と事業者間の取引効率の改善およびサービス拡充を通じて、持続的な競争優位の確立と企業価値の向上を実現しています。
当社のビジョンは、あらゆる情報をなめらかにつなぎ、顧客や世界中のユーザーとの間に「フェア」で持続可能な関係を築くことです。DX化が進むこれからの時代、データはますます膨大かつ複雑になり、企業や社会が直面する課題は不確実性が増し、ビジネスは高度化していきます。私たちはこれをチャンスと捉え、当社の強みであるデータ処理技術とノウハウを活かし、データ流通の摩擦を解消し、企業の成長を支援するとともに、ユーザーに付加価値の高いサービスを展開してまいります。これにより、当社は市場における競争力を維持し、持続的な成長を目指します。
(2) 経営環境
当社は、独自のデータ処理技術を基盤に、特にBtoC-EC(消費者向け電子商取引)およびBtoB-EC(企業間電子商取引)市場におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)推進をサポートしています。「検索技術」と「旅行業界」に注力し、専門性と競争優位性を高めながら、業界全体でのデジタル化支援に取り組んでいます。
当社の技術基盤「Spook」は、膨大かつ複雑なデータを高速・効率的に処理する能力に優れ、旅行業界において高い支持と信頼を得ています。一般的な検索エンジンでは対応が難しい、多様な条件やリアルタイムの在庫変動を瞬時に処理し、スムーズな検索体験を実現するSpookは、スムーズな検索体験を提供し、予約サイトのユーザー満足度を大幅に向上させています。これにより、Spookは旅行業界において不可欠な検索ソリューションとして広く活用され、業界に深く浸透しています。
近年、国内旅行市場はコロナ禍による低迷期から脱却し、2023年以降、急速な回復を遂げています。観光庁が発表した「旅行・観光消費動向調査 2024年年間値(確報)」によれば、2024年の日本人国内旅行消費額は25兆1,536億円となり、2019年比で14.7%増、前年比でも14.8%増と大きく伸長しました。
また、日本人国内延べ旅行者数は5億3,995万人に達し、前年と比べて8.5%増加しています(ただし2019年比では8.0%減)。これらのデータは、日本の国内旅行市場がコロナ禍から順調に回復し、さらなる成長余地が大きいことを示しており、今後も政府の観光振興策やデジタル化の進展を背景に、観光需要が引き続き拡大すると予測されています。
このような市場環境のもと、当社のSaaS型サービス「webコネクト」は、旅行・観光業界向けに複数チャネルでのデータ連携やダイナミックプライシング、会員制サービス対応といった機能を提供し、顧客企業の業務効率化とサービス拡充を支援しています。また、MaaS(Mobility as a Service)市場も拡大しており、異なる交通手段をシームレスに連携させるMaaSは、当社のwebコネクトが実現しようとする世界観にも重なります。これにより、旅行・観光業界全体での利便性向上に寄与する中核的な役割を果たしています。
●出典:観光庁 旅行・観光消費動向調査「旅行・観光消費動向調査2024年年間値(確報)」(2025年4月30日発表)https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001864689.pdf
当社の競争優位性は、迅速なサービス提供と柔軟なカスタマイズ対応が両立するハイブリッドモデルにあります。一般的なSaaSモデルでは対応が難しい業界特有の要望にも応え、さらに独自の技術基盤「Spook」を活用することで、膨大かつ複雑なデータ検索を高速かつ効率的に行うことが可能です。この技術は旅行・観光業界をはじめ、専門商社やEC業界における高度なデータ処理が求められる環境でも高い評価を受けています。また、当社は急速に変化する市場での技術革新と成長を支えるため、優秀な技術者の確保と育成に注力しています。高度な技術力をもつ人材を活かし、スピードと品質を両立する開発スタイルを追求することで、複雑な顧客ニーズに即応する体制を構築しています。こうした技術者の確保と育成は、当社が提供する検索技術やサービスの高度化を支え、さらなる成長を促す重要な要素となっています。
(3) 経営戦略
当社の経営戦略は、「柔軟かつ高度なカスタマイズと迅速なサービス提供を両立させるハイブリッド性」を核に、従来のシステム開発とSaaSの中間領域に位置する独自のポジションを確立することにあります。とりわけ、当社の検索技術は旅行・観光業界でその強みを発揮しており、創業当初から「検索」を軸に、業界固有の課題や個別顧客のニーズに対応してまいりました。事業拡大の過程では、固定価格から変動価格への業界構造の転換や、基幹システム刷新ニーズに対応したサービス基盤整備を経て、現在はサービス拡大フェーズに差し掛かっています。
当社の中長期成長シナリオは、「既存顧客へのサービス拡充→新規参入企業へのサービス提供→業界のステークホルダーをつなぐマーケットプレイスの構築」 という一貫したストーリーに基づいており、次の3つのポイントを軸に構成されています。まず、大手旅行会社の基幹システム刷新ニーズに対応し、既存顧客へのサービス拡充を進めます。そこで得たノウハウを活用し、次に国内外の旅行関連事業者をターゲットとしてサービス提供を拡大し、新たな顧客層を獲得します。そして最終的には、旅行・観光素材提供者など業界のステークホルダーをつなぐマーケットプレイスを構築し、新たなビジネスモデルを確立することを目指します。
① 既存顧客へのサービス拡充「主要旅行業者の連携強化と新たな分野への拡大」
当社は現在、大手旅行会社10社中8社に対して、Spookの検索技術を活用したソリューション型サービスやSaaS型サービス「webコネクト」を提供しています。その実績に基づき、検索機能にとどまらず、基幹システム全体の刷新ニーズに応える形でサービス拡充を進めてまいります。当社のwebコネクトは、旅行・観光業界の多様な販売チャネルに対応した総合的なEコマース機能を備え、効率化と柔軟な対応を可能にするプラットフォームです。今後は、検索機能に加え、複数チャネル間での在庫管理や予約管理といった基幹システム全体の機能強化に対応することで、さらなる成長機会を取り込んでいきます。これにより、収益基盤の安定化と新たな技術・知見の獲得を目指し、既存顧客との関係強化を図ってまいります。
なお、大手旅行会社とは、2024年5月31日に観光庁が発表した「2023年度(令和5年度)主要旅行業者の旅行取扱状況年度総計」における旅行取扱額(売上高)の上位10社を指しています。
② 新規参入企業へのサービス提供「観光DXを活用した新規参入企業支援と事業機会の拡大」
このようにして強化された既存顧客基盤から得たノウハウを活かし、次の段階として新規参入企業へのサポートを拡充し、さらなる市場成長を目指します。観光DXの推進や観光MaaS市場の拡大にともない、国内旅行・観光市場への新規参入企業が増加すると予想されます。ここでの新規参入企業とは、既存の旅行業界外から新たに市場に参入し、デジタル技術やサービスを活用して旅行商品を提供しようとする企業、または新たなビジネスモデルを採用する企業を指します。当社は、webコネクトを通じて旅行商品をオンラインで販売するために必要な複雑なオペレーションを一貫してサポートするシステムを提供しています。このシステムを新規参入企業向けに加速度的に展開することで、新規参入企業が迅速に国内旅行市場や観光市場に進出できるよう支援します。
当社がターゲットとする新規参入企業は、強い顧客基盤と高い集客力を持つ国内外の旅行関連事業者です。具体的には、公共交通(鉄道・バス)や地方自治体、DMO(Destination Management Organizationの略、観光・自然・食といった地域資源を活用して観光戦略を推進する団体)といったMaaS事業者が含まれます。これらの企業は、地域の交通網や観光資源を効率的に活用し、観光市場における競争力を高めることを目指しています。また、福利厚生サービスを提供する企業や共済組合、クレジットカード会社などの会員制サービス事業者も対象としており、これらの企業は既存の顧客基盤を活用して、旅行や観光サービスを提供するビジネスモデルを展開する可能性を持っています。さらに、訪日客を対象とする欧米やアジア(特に台湾)の海外旅行会社への展開も視野に入れております。これらの企業はインバウンド需要の増加に対応し、日本国内の旅行・観光市場との接点を持つためのデジタルソリューションを必要としています。
これらの企業を支援することで、彼らがデジタル技術を活用し、新たな市場で成功を収めるためのサポートを行う計画です。また、国内旅行市場の景気回復やインバウンド需要の増加にも対応し、さらにはグローバルな市場機会を的確に捉えることで、当社の成長を一層加速させていきます。
③ データ流通のビジネスハブ「旅行・観光業界を支えるマーケットプレイスの構築」
膨大かつ複雑なデータから必要な情報を的確に抽出する検索テクノロジーを基盤に、当社はDX化が進む旅行・観光業界におけるデータ管理と流通の受け皿となるべく事業を展開しています。本書提出日現在、当社のwebコネクトは中堅旅行会社を中心に20社超に導入されており、これらの旅行会社を通じて接続されている旅行・観光施設の数は延べ1万2,000施設を超えています。まさに、旅行・観光業界を「コネクト」している状態と言えます。ここでの中堅旅行会社とは、旅行取扱額(売上高)が主要旅行会社(上位10社)に次ぐ規模の企業で、国内市場や特定の旅行分野において強みを持つ企業を指します。
これまで当社は、webコネクト導入企業(旅行会社=セラー)からの依頼に応じ、その企業が必要とする素材提供会社(サプライヤー)とのシステム接続を実現し、導入企業のオンラインサイトで取り扱う素材数の拡大に貢献してきました。この「1対n」の接続モデルにより、導入企業ごとに個別にサプライヤーとの連携を構築してきましたが、次のステップとして、当社は有力なセラー(旅行会社、OTA(Online Travel Agentの頭文字の略:インターネット上だけで取引を行う旅行会社)等)・サプライヤー(宿泊事業者、交通事業者、観光事業者等)・商社等と協業しながら、旅行・観光業界のステークホルダーを結びつけ、「n対n」のマーケットプレイス構築を目指していきます。これにより、セラーとサプライヤーの双方が、特定の取引関係に縛られず自由に連携できるプラットフォームを実現し、取引の多様化と拡大を促進します。さらに、当社を通じた旅行・観光素材やデータの事業者間連携・共有を推進し、業界にとって不可欠な「データ流通のビジネスハブ」としてのポジション確立を目指します。
中長期的な成長ステップを着実に進めることで、顧客の成長を支援し、当社自身も安定した収益基盤の確立と技術革新を重ねてまいります。また、商品やサービスの供給側と販売側の双方から収益を得るモデルを構築し、収益構造の強化を図っていきます。
当社のビジョンは、観光DXを通じて正確で有益な情報を提供し、企業とユーザーの間に公平で信頼できる関係を築くことです。「つなげれば、見える。」を旗印に、次の3つの目標に挑戦していきます。
● 業界をつなぐ
宿泊施設・交通機関・現地アクティビティといった「旅行・観光」を構成する要素をシームレスにつなぎ、ユーザーにとって利便性の高いシステムを提供します。
● 業界を支える
新規参入企業が直面するオペレーション面の課題をシステムでサポートし、旅行・観光業界の活性化を支援します。
● 業界をひろげる
複数顧客の共通課題に対応する汎用サービスや接続による利便性向上は、旅行・観光業界にとどまらず、他業界のDX推進にも展開していきます。
これらの目標を通じ、デジタル化が進む旅行・観光業界で中核的な存在としての地位を確立し、顧客および業界全体に持続的な価値を提供していきます。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は売上高、売上高営業利益率であり、これらの目標達成実現のための重要なKPIとして当社の成長ドライバーであるwebコネクトの顧客数を設定しております。
webコネクトの顧客数は各期に売上が計上された顧客を累計したものとなります。webコネクトの顧客数をKPIとして設定した背景としましては、当社における売上高をプロダクト別に比較した際、webコネクトが最も業績に与えるインパクトが大きいためとなります。
また、webコネクトは一般的な受託開発とは異なり、既存顧客の取引拡大(既存機能の継続的な改修・改善、新規機能の追加及び新規ビジネスへの展開等)による売上の増加が見込まれるため、新規取引社数ではなく「累計」を重要視しています。また、SaaS型サービスであるため顧客数の拡大が月額費の積み上げにつながることから、「金額」ではなく「顧客数」に重点を置いております。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
前述の通り、当社では、商材の供給事業者(サプライヤー)と販売事業者(セラー)の間に位置し、ビジネスに必要なデータを包括的に取り扱うマーケットプレイスのシステム基盤を提供する「データ流通のビジネスハブ」となることを経営戦略としております。かかる戦略の完遂に向け、以下の課題に取り組んでまいります。
① 商材の供給事業者及び販売事業者の取り込み拡大
データ流通のビジネスハブとして事業拡大を図るためには、サプライヤーとセラーの双方をバランスよく取り込むことが重要な課題であると認識しております。第24期においては、旅行・観光業界における多様な事業者ニーズに対応すべく、webコネクトを通じて利用できる決済手段の拡充、スキー場向け電子クーポン機能の提供、DMO(Destination Management Organizationの略、観光・自然・食といった地域資源を活用して観光戦略を推進する団体)が運営する地域発サービスへの機能提供など、実装機能の大幅な強化を図りました。これにより、供給側・販売側双方にとっての接続価値を高め、新規事業者の参入促進と既存事業者の取引活性化を同時に実現しています。
今後は、より多くの事業者が参加しやすい料金体系やサービス内容の整備を進めるとともに、流通量の拡大が収益拡大に直結するビジネスモデルの導入を段階的に進めてまいります。
② 「検索」を越えた事業領域の拡大
当社は、これまでの検索領域における技術的な強みを基盤としつつ、すでに展開を進めている新たな事業領域において、プロダクト・サービスの拡充と統合型プラットフォームへの進化を推進することが重要な課題であると認識しております。特に、旅行・観光業界においては、商品検索に加え、予約・決済・外部連携・クーポン発行といった周辺機能の一体提供に対するニーズが高まっており、当社の提供価値の広がりが顧客基盤の強化につながっています。第24期においては、予約・販売管理や電子クーポン、外部決済サービスとの連携など、検索以外の周辺機能を順次開発・提供し、顧客の業務全体を支えるサービスラインアップの強化を図りました。これにより、webコネクトを中心とした当社のサービス群は、より包括的な業務支援基盤として進化を遂げています。
引き続き、検索技術にとどまらない機能のフルラインナップ化を進めるとともに、業界全体の業務効率と利用者の利便性向上を両立する統合的なプラットフォームの構築を目指してまいります。
③ 人材の確保と育成、競争原理が働く組織の組成
持続的な事業成長に向けて、優秀な人材の確保と育成は極めて重要な課題であると認識しております。第24期においては、webコネクトの進化を支えるべく、専門性の高いエンジニアや大規模な開発案件を主導できるプロジェクトマネジメント人材の採用を強化いたしました。また、エンジニアによる技術発信や社内主導のプログラミングイベントの開催を通じ、技術力の向上と採用ブランディングの強化を図っております。さらに当社では、社員同士が互いの貢献を評価し合う独自の制度「3C制度(Contribution/Commitment/Consistency)」を導入し、個人の努力が正当に評価される環境を整備することで、自律的な成長と健全な競争が両立する環境を組織内に醸成しています。
今後も、技術・ビジネス両面の専門性を備えた人材の採用・育成を進めるとともに、社員一人ひとりが能力を最大限に発揮できる環境の整備に取り組んでまいります。
④ 外部リソース・パートナーとの協業体制構築
当社が提供するサービス領域が拡大する中で、統合的かつ高度なシステム開発体制を持続的に進化させていくことが重要な課題であると認識しております。特に旅行・観光業界においては、検索領域にとどまらず、素材登録・予約・決済等の業務工程を包括する統合型ソリューションへのニーズが高まっており、対応領域の拡大に応じた開発体制の強化が求められています。このような背景のもと、当社では外部パートナー企業との協業を通じて、プロジェクト推進部門を軸とした柔軟な開発体制の構築とその高度化に取り組んでおります。第24期においては、webコネクトを基盤とした大規模開発プロジェクトにおいて、共同開発体制の拡充を実現しました。
今後も、開発規模の拡大や機能の多様化に柔軟に対応できる協業体制を整備し、質の高いサービスの提供と機動的な開発リソースの確保の両立を図ってまいります。
⑤ 内部管理体制及びコーポレート・ガバナンスの強化
事業の成長にともない、経営の健全性と透明性を一層高めるため、内部管理体制及びコーポレート・ガバナンスを強化することが重要な課題であると認識しております。特に上場企業としての責任を果たすには、業務の適正な執行体制と意思決定プロセスの整備が不可欠です。第24期においては、内部監査・経理部門等への専門人材の配置に向けた取り組みを開始するとともに、経営層と監査役・会計監査人との連携強化や、社内規程類の整備を進めました。
今後も、内部統制の運用状況を継続的に検証・改善し、持続可能な事業運営を支える経営管理基盤の強化に取り組んでまいります。
⑥ 財務体質の強化
将来的な事業成長に備え、健全で柔軟な財務基盤を確保することが重要な課題であると認識しております。当社は現在、金融機関からの借入はなく、十分な手許資金を維持しており、安定的な財務運営を継続しております。第24期においては、株式上場による資本増強を実現するとともに、営業キャッシュ・フローの改善を通じて、成長投資に備えた財務基盤の強化を進めました。
今後も、財務の健全性を維持しつつ、大型案件の受注及び新規案件の開発に向けて、機動的な成長戦略の遂行を支える人材及びシステムの体制を構築してまいります。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社は、フェアネスを追求する企業であり、インターネット上にある有益な情報の円滑な流通を通じ、商品やビジネスの本質的な価値を正確に伝え、ユーザーが自信を持って意思決定できる「フェアな世界」の実現を目指しています。
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) ガバナンス
当社は、持続的な成長による企業価値向上を実現するためには、企業経営の健全性及び透明性を図り、株主をはじめとした全てのステークホルダーからの信頼を得ることが不可欠であることから、コーポレート・ガバナンス体制の強化に取り組んでおります。
サステナビリティ関連のリスク及び機会に関する評価、管理及び監視に伴う統制及び手続等の体制は、コーポレート・ガバナンスの体制に準拠しております。
詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレートガバナンスの状況等 (1) コーポレートガバナンスの概要」をご参照ください。
(2) 戦略
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略
当社の持続的な成長や企業価値向上のためには、人材は最も重要な経営資源であり、高度な専門的知識、技能及び経験を有する、多様な人材の確保及び育成が不可欠だと考えております。
そのため、社員の能力開発・研鑽のため、社内研修の充実化や、資格取得支援制度を導入し、教育体制を整備する取り組みを行っております。また、新卒社員の採用を継続的かつ積極的に実施しており、社員による大学のイベントへの参加やインターンの受入れ等、優秀な学生の確保に向け全社一丸となって取り組んでおります。
(3) リスク管理
当社は、リスク管理に関する課題や対応策を審議・承認するとともに、必要情報の共有化を図ることを目的としてコンプライアンス・リスク管理委員会を設置しておりますが、サステナビリティに関するリスクにつきましても当該委員会において、リスクの選別・影響度の評価をし、管理すべきリスクについてはその対応や対策について協議を行っております。
(4) 指標及び目標
当社では、上記「(2) 戦略」において記載した、多様な人材確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。
当事業年度は、社員がキャリアの新たな挑戦を社外に求めるケースが相次ぎ、目標達成には至りませんでした。社員の成長意欲の高まりと捉えつつも、今後は社内でのキャリアパスやスキルアップの機会をさらに充実させることで、離職率の抑制とエンゲージメントの向上に取り組んでまいります。
(注) 離職率の分母は、出向者を除いた前事業年度末在籍者数とし、分子はそのうちの当事業年度退職者数としております。
3 【事業等のリスク】
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅することを保証するものではありません。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努めてまいります。
当社は、後記「第4 提出会社の状況 4 コーポレートガバナンスの状況等 (1) コーポレートガバナンスの概要」に記載の通り、「内部統制システムの構築に関する基本方針」及び「リスク管理規程」において、当社の事業活動において想定される各種のリスクの管理について定めております。同規程に基づき、代表取締役社長を委員長、常務取締役を副委員長とするコンプライアンス・リスク管理委員会を設置し、会社の業務遂行に関わる様々なリスクについて年度ごとに見直しを行い、各組織に適切に対応させることにより、全社的なリスク管理を実施しております。
1. 事業に関するリスク
(1) 経済動向及び市場環境に関するリスク(顕在化の可能性:中、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社のビジネスは、企業を主要顧客としております。これまで、顧客企業のIT投資意欲の上昇を背景として、事業を拡大してまいりました。また、月額費(使用許諾費、運用保守費、サービス利用料等)を顧客から受領することで経営の安定化を目指してまいりました。しかし、今後国内外の経済情勢や景気動向等の理由により、顧客企業のIT投資意欲が減退するような場合には、新規顧客の開拓の低迷や既存顧客からの受注の減少等から、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
マクロ経済環境の悪化がIT投資意欲に与える影響は顧客企業の属する業界により異なると考えられるため、当社の重点領域である旅行・観光業界における顧客基盤の多様化(旅行会社に加え、鉄道事業者や旅行業への新規参入事業者への拡販など)、旅行・観光業界以外の事業領域における卸売業、製造業などに対する拡販により、マクロ経済環境が悪化する際の影響を緩和するよう努めております。
(2) 自社開発プロダクトの展開に関するリスク(顕在化の可能性:中、顕在化する可能性のある時期:短~中期、影響度:中)
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社は現在までの事業活動を通して培ったノウハウを活かし、自社開発したSaaSプロダクト「webコネクト」を始め、顧客のデジタルトランスフォーメーションへ(DX)の取り組みを支援するべく、プロダクトの積極展開を推進していく予定です。プロダクトの展開にあたっては慎重な検討を重ねたうえで取り組んでまいりますが、事業を取り巻く環境の変化等により、当初の計画通りの成果が得られない場合、売上数値の下振れ、ソフトウェア資産の減損等を通じ、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
当社規程上、新規プロダクトに対する投資を行うに先立ち、経営会議にて議論を行うこととしており、新規プロダクトに対してリスク・リターンの観点から不適切な投資が行われることのないよう、コントロールを行うこととしております。またソフトウェアの開発費をソフトウェア資産に計上する場合には、資産計上開始に先立ち取締役会で決議することが求められており、開発の内容が取締役会で精査されることとなります。資産計上されるソフトウェアにつきましては、定期的に減損判定を行い適切に処理することとしております。新規プロダクトの進捗については、月次で予実比較を行うことで、予算・事業計画上の想定と事業展開の状況に乖離がないか、検証することとしております。
(3) 大口顧客依存に関わるリスク(顕在化の可能性:中、顕在化する可能性のある時期:短~中期、影響度:中)
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社の2025年2月期の売上高に占める大口顧客の割合は、上位3社で41.8%となっております(クラブツーリズム株式会社 20.4%、株式会社JTB 11.4%、株式会社日本旅行 10.0%)。主要3社に対する売上シェアは前述のとおりでありますが、これらの企業とは、良好な人的ネットワークが形成できており、品質・コスト・納期等に対する顧客満足度の向上を通して信頼関係の維持に努めると共に、SaaSプロダクトの拡充を進めることにより顧客基盤の拡大に努める方針であります。しかし、これらの大口顧客からの受注が同じ時期に集中した場合は、十分な技術力及び技術者数が確保できない場合が考えられます。当社は採用活動及び社内での研修体制の充実等により人材の育成に努めておりますが、当社の想定以上の開発ボリュームが発生した場合、または大口顧客の事業方針及びソフトウェア開発投資計画の変更など、何らかの理由により、大口顧客との取引が終了又は大幅に縮小する場合、サービスの円滑な提供及び積極的な受注活動が阻害され、又は売上の減少により、当社の経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
[リスクへの対応策]
大口顧客からの受注が集中する場合に備えて、外部パートナー企業と有効に協業できる体制を構築しております。パートナー企業と一体的に開発を行うべく、プロジェクト管理人材の採用強化を行い、またプロジェクト管理ノウハウの社内での蓄積、プロジェクト管理手法の継続的改善を行っております。また大口顧客とは定期的な打ち合わせの設定や顧客側のキーマンとのリレーションシップの構築・維持、コンスタントな提案等を通じ、取引の維持に努めております。
(4) 検索技術基盤「Spook」を用いた個別開発に関するリスク(顕在化の可能性:小、顕在化する可能性のある時期:中期、影響度:中)
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社が属するソフトウェア開発市場における価格競争は、競合企業の新規参入等により今後激しくなる可能性があります。長年にわたって培ってきた技術力、ノウハウ、顧客の業界の業務知識、コンサルティング力を活かしたシステムの提供を継続することで競合との差別化を図ってきましたが、低価格競争が進展し、競合他社との差別化が有効に図れず、当社が提供するサービスの売上高が想定どおりに増加しない、または利益水準が悪化する場合等には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
当社の重点領域である旅行・観光業界に対しては検索のみならず、外部接続ゲートウェイ、素材登録(造成)、予約・販売管理、電子クーポン発行等の機能群も併せて提供できるwebコネクトに移行を促すことで競合との更なる差別化を図っております。MRO(Maintenance Repair and Operations、間接材)商社 、製造を始めとする他の業界に対しては、検索速度の更なる改善、バッチ処理時間短縮、キーワード検索の高速化等、検索機能の強化を図ることで競合との差別化に努めております。
(注)「Spook」に係る特許「情報検索システム」(特許第4707476号)の存続期間満了日は2025年6月20日となっておりますが、特許権の消滅により事業に影響が出るリスクはないものと考えております。現状でも他社が当該特許の実施を回避して、類似の機能・サービスを開発することは可能ですが、当社の事業においては経験に基づいた業界理解と技術力が他社による参入の障壁となっていると考えております。
(5) 旅行業界における競争環境の変化に関するリスク(顕在化の可能性:中、顕在化する可能性のある時期:長期、影響度:中)
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社が提供するプロダクトやサービスは、特定の顧客に対する販売に依存しており、特に旅行業界へのサービスの提供が2025年2月期の全売上高に占める売上割合が77%(注)となっております。この分野においては競合企業が多数存在しており、また、成長市場であること及び参入障壁が必ずしも高いとは言えないことから、海外のOTA(Online Travel Agent)が参入しシェアが上昇しております。
当社では、引き続き顧客のニーズを汲んだプロダクト・サービスの提供、および顧客ベースの多様化を進める方針でありますが、競合である海外のOTAの営業方針、価格設定および提供される製品・サービス等は、当社の顧客の売上・利益に影響を与える可能性があり、これらの競合企業に対して効果的な差別化を行うことができず、顧客が想定している事業展開が図れない場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(注)専業旅行会社以外の会社が手掛ける、旅行に関わる事業に対するサービス提供を含みます。
[リスクへの対応策]
旅行会社は当社の重要顧客であり続けるものと想定しております。旅行会社各社は旅行者に提供する情報の多様さや特色のある旅行素材の提供等により差別化を図ろうとしており、当社も各社をシステム面において支援していく方針です。同時に、webコネクトの顧客ベースを鉄道会社や非旅行会社にも拡大しており、継続的に顧客ベースを広げていくことを通じ、旅行業界における競争環境の変化に伴う影響を緩和するべく努めております。
(6) 売上計上の期ずれに関するリスク(顕在化の可能性:大、顕在化する可能性のある時期:短~中期、影響度:小)
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
主に当社が展開している検索技術基盤「Spook」を用いた開発やwebコネクトの初期開発においては、取引先の事情による開発時期の変動や、受注後の仕様変更等により納入時期が変更となり、売上及び利益の計上について翌四半期あるいは翌会計年度への期ずれが発生する場合があります。期ずれの金額の大きさによっては、各四半期あるいは会計年度における当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
[リスクへの対応策]
受注時期の変動につきましては、顧客側の要因によるものが殆どであるため解消することはできませんが、案件の状況を当社の基幹システムに適時に反映させることで、必要に応じて予算修正を迅速に行いうる体制を構築しております。
(7) 技術革新に関するリスク(顕在化の可能性:小、顕在化する可能性のある時期:中~長期、影響度:中)
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社が事業展開しているソフトウェア開発市場では、技術革新や顧客ニーズの変化のスピードが非常に早く、ソフトウェア開発事業の運営者はその変化に柔軟に対応する必要があります。当社においても、最新の技術動向や環境変化を常に把握できる体制を構築するだけでなく、優秀な人材の確保及び教育等により技術革新や顧客ニーズの変化に迅速に対応できるよう努めております。しかしながら、当社が技術革新や顧客ニーズの変化に適時に対応できない場合、または、変化への対応のためにシステム投資や人件費等多くの費用を要する場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
当社技術部門において、技術動向の把握を日常的に進めており、新規技術の検証、社員の資格取得の奨励、社外イベントへの協賛および参加の奨励、当社主催の技術イベントの開催、ブログによる情報の発信などを行っております。また、教育・研修を通じ技術の習得・拡充を行い、新技術へ対応をしております。
(8) 大規模災害・サイバー攻撃等による通信障害のリスク(顕在化の可能性:小、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社は、社内のコンピュータシステムに関して、主にクラウドサービスの利用による災害対策を講じておりますが、地震や火災などの災害、コンピュータ・ウィルスを含むサイバー攻撃、電力供給の停止、通信障害、通信事業者に起因するサービスの中断や停止など、現段階では予測不可能な事由によりシステムトラブルが生じた場合、当社の事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。
[リスクへの対応策]
事業継続に影響のある主要サーバーやソフトウェア資産のバックアップ体制を確立しており、拠点に依存せずに事業を継続できるよう備えております。またセキュリティ対策を目的としたソフトウェア及びハードウェアの導入を行っております。
(9) 品質が顧客の期待を下回るリスク(顕在化の可能性:小、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
ソフトウェアによるシステム開発においては、開発規模の大型化、顧客の要求の高度化等により、開発の難易度がますます高くなっております。当社はプロジェクト開発に関するリスク管理を目的として、商談発生時からプロジェクト管理者を配置し、品質・進行管理をしております。併せて、原則として顧客との契約に損害賠償の上限額を盛り込んでいます。しかしながら、顧客の要求するシステムに係る開発は、社会的にも重要性が高く、納期厳守と高い品質の確保が要求されるため、これらのシステム開発における品質や納期遅延の問題は、顧客の信頼を失うと共に相当規模の赤字を計上するだけでなく、顧客との間でトラブル・クレームとなり訴訟や商流の損失・風評被害につながる可能性があり、当社の経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
[リスクへの対応策]
開発に際しては、営業・技術担当者が顧客と密接なコミュニケーションを取りつつ行います。プロジェクトの進捗状況や品質を管理するためのツールを導入し、定期的なレビューや進捗報告を通じて、問題点を早期に検出し、適切な対処を行う体制を構築しております。またパートナー企業への外注も発生する大型の案件についてはプロジェクトマネジメント担当を任命することで顧客及びパートナー企業間のコミュニケーションの円滑化を図っております。開発には成熟した技術やフレームワークを使用し、開発したソフトウェアのテスト手法も標準化することで品質にかかるリスクの低減に努めております。中期的にはパートナー企業への依存度を減らすことで、開発するシステムの品質にかかるリスクを削減する方針です。
(10) 外注先への業務委託に係るリスク(顕在化の可能性:小、顕在化する可能性のある時期:短期、影響度:小)
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社は必要に応じて、システムの設計・構築、保守・運用等について外部パートナー企業に外注を行っております。現状では、有力な協力会社と長期的かつ安定的な取引関係を保っておりますが、外部パートナー企業において技術力及び技術者数が確保できない場合、外注コストが高騰した場合及び品質や納期遅延の問題が発生した場合には、サービスの円滑な提供及び積極的な受注活動が阻害され、当社の財務状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
主要なパートナー企業とは定期的にコミュニケーションを取ることで、パートナー企業への外注が必要となる場合には技術者を十分に確保できるよう努めております。また品質や納期遅延の問題を回避するべく、大型案件についてはプロジェクトマネジメント担当がパートナー企業と開発にあたり密にコミュニケーションを取ることとしています。中期的には当社の技術社員数を増やすことで、パートナー企業への依存度を減らす方針としております。
(11) 知的財産権に関するリスク(顕在化の可能性:小、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社はこれまで、第三者の知的財産権を侵害したとして損害賠償や使用差し止めの請求を受けたことはなく、知的財産権の侵害を行っていないものと認識しております。当社は、第三者の特許権その他の知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払っておりますが、万が一、第三者の知的財産権を侵害した場合には、損害賠償の負担が生じる可能性があります。当社が属するソフトウェア開発市場において知的財産権の状況を完全に把握することは困難であり、当社の事業に関連する知的財産権について第三者の特許取得が認められた場合、あるいは将来特許取得が認められた場合、当社の事業遂行の必要上これらの特許権者に対してライセンス料を負担する等の対応を余儀無くされる可能性があります。このような損害賠償又はライセンス料の多額の負担が生じた場合、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、オープンソースのモジュール等を利用することにより自社開発資産の開示が必要となる可能性があり、当社の事業展開、ひいては当社の経営成績に影響が生じる可能性があります。
[リスクへの対応策]
オープンソースソフトウェアについて、主要なオープンソースソフトウェアライセンスの概要及び利用にあたって注意するべき事項について、専門家による社員向けの研修を実施しております。また当社が利用する外部ソフトウェアについては利用にあたりルールを設け、ライセンスを確認したうえで一覧として管理し、権利の侵害が発生しないように努めております。
2. 会社組織に関するリスク
(1) 人材確保に関するリスク(顕在化の可能性:中、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社事業の継続、拡大、及び付加価値向上において、一定水準以上のスキルを有する優秀な技術者の確保は不可欠であります。当社では、新卒・中途採用を問わず計画的かつ継続的に人材の採用と育成を行い技術者の要員確保及び技術レベルの向上に努めております。しかし、こうした技術者の獲得競争は年々厳しさを増し、収益の要となるスキルを有する技術者の育成にも時間がかかるのが現状であります。こうした中で、景気変動をはじめ諸般の事情により採用人員が計画数を大きく下回った場合及びプロジェクトを支える技術の要となる従業員が離職した場合には、ソフトウェア開発力の低下を招き、当社の経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
[リスクへの対応策]
技術者の採用につきまして、当社は従前より新卒社員の採用を継続的かつ積極的に実施しており、社員による大学のイベントへの参加やインターンの受入れ、ブログによる情報発信等、優秀な学生の確保に向け全社一丸となって取り組むことで、技術者の確保に努めております。またプログラミングイベントの開催や書籍の執筆、当社で働くことの魅力を発信するブログ等、社員の創意を活かした活動を通じて専門性の高いエンジニアの中途採用に努めております。更に、即戦力人員の確保を行うため、退職社員へのアプローチなどのアルムナイ採用や、採用後のミスマッチを減らすために自社の社員から知人の紹介を受けるリファラル採用の取り組みも開始しております。優秀な社員の離職を防ぐため、マイクロマネジメントを極力排除し、社員の自由度を高め、創意工夫を引き出す開発管理手法や、社員が相互に評価することを通じ、納得感のある形でパフォーマンスの高い社員に賞与を多く支給する制度を始め、働きがいのある企業風土や職場環境の整備に努めております。
(2) 代表取締役への依存にかかるリスク(顕在化の可能性:小、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社の代表取締役屋代浩子および屋代哲郎は、当社の創業者であり、経営方針・経営戦略の策定やその実行において重要な役割を果たしております。当社は、両氏に過度な依存をしない経営体制を構築すべく、幹部社員への情報共有や取締役・幹部社員への権限委譲等によって両氏への過度な依存の脱却に努めておりますが、今後何らかの理由で両氏が当社の業務を遂行することが困難になった場合には、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
現状ほとんどの顧客・外注先との取引に関しての最終決裁者は代表取締役以外の取締役とする等、通常業務については大幅に権限委譲を行っております。また、代表取締役の決裁が必要とされる事項については、原則として経営会議に諮った上、代表取締役及び業務執行取締役の合議によって判断・決定することとする等、代表取締役への依存を軽減する体制としております。さらに、後継人材の育成及び強化に努めます。
(3) 個人情報を含む顧客情報の紛失や漏洩等の情報管理に関するリスク(顕在化の可能性:小、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社では業務遂行上、顧客が有する様々な秘密情報を取り扱う機会があります。当社はこれら顧客との間において守秘義務契約を締結し、秘密情報の取り扱いに際しては情報管理規程に則り厳格に運用し、当社内部からの情報漏洩を未然に防ぐ措置を講じております。また、顧客情報の紛失や漏洩等の情報管理に係るリスクを限定するために、原則として、取り扱う個人情報は当社が提供するシステムが必要とする最低限のものとしており、不正に利用されることにより財産的被害が生じる情報や要配慮個人情報などは取り扱っておりません。しかしながら、万一、当社による情報の紛失、破壊、漏洩等の発生、又は外部からの不正手段による当社が提供するシステムへの侵入等が生じた場合には、当社への損害賠償請求又は信用低下等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、システムの開発・運用保守において外部へ委託することがあり、委託先において情報の紛失、破壊、漏洩等が生じた場合には、当社への損害賠償請求又は信用低下等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
当社においては、個人情報の管理に当たり、全ての役職員が個人情報保護規程を厳格に遵守し、徹底した個人情報流出の防止に取り組んでおります。当社はプライバシーマーク(JIS Q 15001)を2009年8月に取得し、以後2年ごとに登録を更新しております。また、個人情報を含めた様々な情報保護の仕組みを社内に構築するため、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム「Information Security Management System」)に関する国際規格「ISO/IEC27001:2013」の認証を取得しており、当該リスクが顕在化する可能性を最小限に抑えるよう努めております。具体的な安全管理措置として、管理体制の構築・社内規程の整備・管理台帳の作成などの組織的措置、守秘義務契約の締結・入社時と年1回以上の定期的な講習・運用状況のチェックなどの人的措置、フロアの入退室管理・災害による棄損を防ぐ対策・移送や保管時の施錠などの物理的措置、認証や権限管理のアクセス管理・不正ソフトウェアやウィルスへの対策・データや通信の暗号化・システムの監視などの技術的措置を実施しております。また、委託先については当社と同等の管理水準があることを確かめたうえで選定し、定期的な監督を行っております。
(4) 小規模組織であることに関するリスク(顕在化の可能性:小、顕在化する可能性のある時期:中~長期、影響度:中)
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社の人員は、2025年2月28日時点において131名にとどまっており、小規模な組織であると認識しております。現状はこれに応じた内部管理体制となっておりますが、今後の成長に伴う事業規模の拡大によっては、内部管理体制とのアンバランスが生じ、適切な業務運営が困難となり当社の事業運営及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
企業価値の持続的内増大を図るにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、内部統制の整備・構築により業務プロセスの見直しを推進するとともに、業務の定型化などの業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、更に健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要と認識しており、今後の事業規模の拡大に応じて内部管理体制の一層の充実を図っていく方針であります。
3. その他のリスク
(1) 感染症に関するリスク(顕在化の可能性:小、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を受け、当社では社員及び顧客・取引先をはじめとするステークホルダーの感染拡大防止を最優先事項とし、迅速な状況把握及びワクチンの職域接種を始めとする感染防止に向けた対応策を実施し、リモートワークへの移行等、事業継続に必要な措置を速やかに導入いたしました。COVID-19は概ね収束傾向にありますが、今後の感染再拡大や別の感染症の流行発生により、旅行需要の減少を含め、顧客の事業活動等が影響を受けた場合または当社社員や顧客・取引先に感染が拡大し、事業活動を縮小する事態が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
当社は、社員の安全確保を最優先とし、在宅勤務を可能とする社内管理体制及び業務システム運用を行っており、それにより外出の自粛が強く求められる環境下においても、従来通りの事業継続が可能な体制を構築しております。また、旅行需要の減少リスクについては、旅行・観光業界における顧客基盤の多様化によりリスク分散を図りつつ、卸売業、製造業を始めとする他の業界にも拡販を行うことで感染症拡大の事業に対する影響を緩和するよう努めております。
(2) 当社株式の流動性に関するリスク(顕在化の可能性:小、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社は、代表取締役社長である屋代浩子及び代表取締役COOである屋代哲郎が議決権の過半数を所有している会社となっており、新規上場時の公募及び売出しによって当社株式の流動性の確保に努めることとしておりますが、東京証券取引所グロース市場の定める流通株式比率が2025年2月28日時点において29.4%に留まり、また流通株式時価総額が同市場の定める上場維持基準に近接しております。何らかの事情により上場時よりも流動性が低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
当社代表取締役社長屋代浩子、代表取締役COO屋代哲郎を含む主要株主への一部売出しの要請を通じ、流動性の向上を図っていく方針です。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当事業年度(2024年3月1日~2025年2月28日)における我が国経済は、緩やかな景気回復の動きが見られたものの、依然として不安定な国際情勢やエネルギー価格の高止まり、急速な円安の進行、そして日銀による金融政策の転換などにより、企業活動や消費者マインドには慎重さが残る状況が続きました。加えて、生成AIなど新技術の社会実装が進む一方で、労働力不足や地方経済の停滞といった構造的課題も浮き彫りとなり、企業には一層の業務効率化やデジタル活用が求められています。
当社は、膨大かつ複雑なデータから必要な情報を的確に抽出する検索テクノロジーを基盤に、システム開発やサービス提供、コンサルティングを展開するデジタルビジネスプラットフォーム事業を手がけています。主に顧客企業のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)及びBtoB-EC(企業間電子商取引)の拡大をサポートし、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しています。近年、業種・業態を問わず、業務のデジタル化・効率化を図る動きが一層加速しており、IT投資の中でもDX分野への関心が特に高まっています。こうした背景から、当社が対象とする市場は、IT市場の中でもDX分野の成長を取り込む形で、今後さらなる拡大が見込まれます。当社の主要顧客である旅行・観光業界においても、コロナ禍からの回復が進み、訪日観光(インバウンド)需要の再拡大や、地方創生を目的とした観光資源の利活用、観光DXへの国や自治体の支援が追い風となり、業界全体の成長機運が高まっています。さらに、航空・鉄道料金を中心とした動的価格(ダイナミックプライシング)への対応や、スマートフォンを起点とした旅行商品販売の拡大を背景に、システム投資やデータ利活用に対するニーズも高まりを見せています。
当社は、創業当初から検索テクノロジーの研究を重ね、データを迅速かつ効率的に検索するための技術基盤「Spook」を産み出しました。この「Spook」を中核に、顧客が直面する特有の課題を解決する「ソリューション型サービス」と、複数顧客に共通する課題を汎用的に解決する「SaaS型サービス」という2つの軸で事業推進しています。ソリューション型サービスでは、大手旅行会社の予約サイトや専門商社のECサイトなど、複雑な商品データを扱う顧客に対して、高速・高精度な検索機能を提供し、ユーザー利便性の向上とシステムの拡張性確保を両立しています。SaaS型サービスでは、蓄積された知見を基に、共通課題に対する汎用的な解決策を提供しています。中でも、旅行・観光業界向けの商品販売プラットフォーム「webコネクト」は、当社事業の中核を担うサービスであり、事業成長を支える原動力となっています。本サービスは、素材登録、検索、予約管理、外部接続ゲートウェイなどを備えた統合的なEコマース基盤であり、旅行・観光業界を中心に導入が進んでいます。また、従来は紙で提供されていた旅行商品のバウチャーや特典引換券をスマートフォンで利用できる「電子クーポン」にも対応し、利用者の利便性向上に加え、発券・管理業務の効率化にも貢献しています。webコネクトの導入企業は大手・中堅旅行会社のみならず、鉄道事業者や会員制サービス事業者などにも広がっており、当事業年度においては、新規の会員制サービス事業者の獲得や既存大手旅行会社でのシェア拡大といった成果にもつながっています。
当事業年度の業績は、主にwebコネクトの顧客増に伴う月額収入の増加に加え、新規開発案件への対応による初期開発収入の増加により、売上高は2,310,220千円(前期比18.7%増)となりました。また、外注費の抑制や、販売費及び一般管理費の支出が想定を下回ったことなどから、営業利益は215,336千円(同54.7%増)となりました。一方、経常利益は上場関連費用等の発生により、198,305千円(同41.3%増)にとどまりました。資本金の増加に伴う税負担の増加により、当期純利益は131,697千円(同32.9%増)となりました。
当社はデジタルビジネスプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
② 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における総資産の残高は、前事業年度末に比べて565,197千円増加し、2,191,637千円となりました。これは主に、現金及び預金が271,500千円、売掛金が139,725千円、契約資産が86,318千円、ソフトウェアが27,990千円及びソフトウェア仮勘定が43,177千円増加したためであります。
(負債)
当事業年度末における総負債の残高は、前事業年度末に比べて60,140千円増加し、252,476千円となりました。これは主に、買掛金が8,331千円、未払金が21,829千円及び未払法人税等が25,144千円増加したためであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末に比べて505,056千円増加し、1,939,161千円となりました。これは、資本金が186,679千円、資本準備金が186,679千円及び利益剰余金が131,697千円増加したためであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前事業年度に比べ271,500千円増加し、当事業年度には1,230,480千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は、27,578千円(前期は519,512千円の資金の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上198,189千円(前期は140,334千円)、減価償却費の計上53,873千円(前期は44,406千円)、売上債権の増加額139,725千円(前期は売上債権の減少額314,460千円)及び契約資産の増加額86,318千円(前期は契約資産の減少額36,522千円)によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、111,318千円(前期は80,967千円の使用)となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出105,236千円(前期は71,115千円の支出)によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果獲得した資金は、355,240千円(前期は該当事項なし)となりました。これは主に株式の発行による収入366,381千円によるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当社の事業は提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
b 受注実績
当社では、概ね受注から役務提供の開始までの期間が短いため、受注実績に関する記載を省略しております。
c 販売実績
当社は、デジタルビジネスプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の販売実績の記載はしておりませんが、第24期事業年度の販売実績をサービス区分別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1.SaaS型サービス webコネクトにおける前期比増(36.4%)は初期設定費・月額費の売上増によるものとなります。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 経営成績の分析
a. 売上高
当事業年度の売上高は2,310,220千円(前期比18.7%増)となりました。webコネクトの顧客増に伴う月額収入の伸長に加え、新規開発案件の受注拡大による初期開発収入の増加が寄与し、増収を達成しました。
b. 売上原価、売上総利益
当事業年度の売上原価は1,075,259千円(前期比20.2%増)、売上総利益は1,234,960千円(前期比17.3%増)となりました。開発案件の増加及び利益増による社員向け賞与増加にともない売上原価が増加したものの、開発リソースの最適化と業務効率化により外注費を抑制した結果、売上総利益率は53.5%(前期54.1%)となり、率は0.6ポイント低下したものの、金額ベースでは大幅に拡大しました。
c. 販売費及び一般管理費、営業損益
当事業年度の販売費及び一般管理費は1,019,624千円(前期比11.6%増)、営業利益は215,336千円(前期比54.7%増)となりました。販促活動などのコスト管理の徹底によって利益構造が大幅改善し、営業利益率は9.3%(前期7.1%)となりました。
d. 営業外収益、営業外費用、経常利益
当事業年度の営業外収益は1,178千円(前期比±0%)となりました。一方、前期は発生しなかった営業外費用は上場関連費用等により18,208千円となり、経常利益は198,305千円(前期比41.3%増)となりました。
e. 特別利益、特別損失及び当期純利益
当事業年度は特別利益は発生せず、固定資産除却損115千円の特別損失が発生したため、税引前当期純利益は198,189千円となり、法人税、住民税及び事業税として64,999千円、法人税等調整額1,493千円を計上した結果、当期純利益は131,697千円(前期比32.9%増)となりました。
② 財政状態の分析
当社の財政状態の分析は「(1) 経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社のキャッシュ・フローの状況分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、当社は、事業上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、営業活動によるキャッシュ・フローにより調達しております。手許現預金の水準については、過去1年程度の最大月間支出額の2か月分程度の6億円以上が適正であるとの考えのもとに管理しております。なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は1,230,480千円となっており、当面事業を継続していく上で十分な流動性を確保しております。
当社の資金需要のうち主なものは、人件費、外注費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、継続的なソフトウェア開発であります。
④ 経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しについては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
⑤ 経営戦略、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載の通り、当社は売上高、売上高営業利益率を重要な経営指標として設定するとともに、これらの目標達成実現のための重要なKPIとして当社の成長ドライバーであるwebコネクトの顧客数を設定しております。
各指標の推移は以下のとおりであります。

(注) 1.「webコネクト顧客数」は各期に売上が計上された顧客を累計したものとなります。なお、件数が減少している四半期については、開発終了のタイミングとサービス利用料請求開始のタイミングがずれたことによるものです。
2.旅行会社とは第1種ないしは第2種旅行業免許を持っている会社を指しております。
3.「大手旅行会社」とは令和6年5月31日に観光庁が発表した「2023年度(令和5年度)主要旅行業者の旅行取扱状況年度総計」における旅行取扱額(売上高)の上位10社を指しております。
4.「鉄道系旅行会社」とは鉄道を主業務とする会社の関係会社である旅行会社を指しております。
5.「中堅・中小旅行会社」とは大手旅行会社、鉄道系旅行会社以外の旅行会社を指しております。
6.「会員制サービス」とは福利厚生サービス等で宿泊施設等の予約サービスを会員に対して提供する会社を指しております。
第23期事業年度は、売上高は期初予算対比で上振れとなり、営業利益、売上高営業利益率は外注費を中心としたコストコントロールの強化が功を奏し、同じく予算対比で改善しております。第24期事業年度については、主にwebコネクトの売上増加により売上高及び営業利益共に予算比上振れとなっております。webコネクト顧客数については第23期から第24期にかけて予算線または予算を上回る実績となっており、継続的に伸長しております。
当社は前掲の経営方針・経営戦略に基づき、引き続き各経営指標の改善に努めてまいります。
⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑦ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用とともに、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える見積りを用いております。これらの見積りについては、過去の実績や取引の状況等を勘案し合理的と考えられる見積り及び判断を行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
なお、財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a.受注制作のソフトウェア開発に係る見積総原価
一定の期間にわたり充足される履行義務に係る売上高及び受注損失引当金の算定に係る重要な見積りは見積総原価であり、その見積総原価における主要な仮定は、ソフトウェア開発の作業内容にともない発生が見込まれるソフトウェア開発人員の工数及び外注費等が挙げられます。
総原価の見積りはソフトウェア開発の進行に応じて適時、適切に見直しを行いますが、契約ごとに個別性が高く、顧客からの要請の高度化・複雑化や開発段階でのシステム要件の変更、納期の変更等により、見積総原価が変動することがあります。翌事業年度以降、当該見積総原価の見直しが必要となった場合、翌事業年度以降の財務諸表において認識する金額に影響を与える可能性があります。
5 【経営上の重要な契約等】
該当事項はありません。
6 【研究開発活動】
当社では事業の重点領域である旅行・観光業界に向けて、MaaS(Mobility as a Service)時代においてより柔軟かつ機動的な対応を可能とするため、旅行商品造成・販売プラットフォームサービス「webコネクト」を開発、強化しております。また、技術基盤「Spook」の継続的な進化と改善を図り、大量データの高速検索および分析の実現に向け、効率的なコンピュータリソースの活用を目的とした分散データベースの調査・検証を進めておりますが、当事業年度において研究開発費の計上はありません。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当事業年度において実施した設備投資(無形固定資産を含む。)の総額は111,318千円であり、有形固定資産は主に情報機器の購入、無形固定資産は主にwebコネクトにかかるソフトウェアの開発であります。
なお、当社はデジタルビジネスプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
また、重要な設備の除却、売却等はありません。
2 【主要な設備の状況】
(注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。
2.本社建物は賃借しております。年間賃借料は159,022千円であります。
3.当社は、デジタルビジネスプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
3 【設備の新設、除却等の計画】
該当事項はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 1.発行済株式総数の増加は、株式分割(1:100)によるものであります。
2.有償一般募集(ブックビルディング方式による募集)
発行価格 1,750円
引受価額 1,610円
資本組入額 805円
払込金総額 322,000千円
3.有償第三者割当(オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資)
割当価額 1,610円
資本組入額 805円
割当先 野村證券株式会社
(5) 【所有者別状況】
(6) 【大株主の状況】
2025年2月28日現在
(注)2024年12月26日付の臨時報告書(主要株主の異動)にてお知らせしましたとおり、主要株主であったフォルシア社員持株会は当事業年度末においては主要株主に該当しないこととなりました。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
② 【自己株式等】
該当事項はありません。
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
該当事項はありません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
該当事項はありません。
3 【配当政策】
当社は、株主への利益還元を経営上の重要な課題として認識しており、事業基盤の整備状況や事業展開の状況、業績や財政状況等を総合的に勘案しながら、継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針としております。
ただし、当社は現在成長過程にあり、内部留保の充実を図り、さらなる成長に向けた事業の拡充や組織体制への投資等の財源として有効活用することが株主に対する最大の利益還元に繋がると考え、現状は配当を実施しておりません。
将来的には、財政状態及び経営成績を勘案しながら配当を実施していく方針ではありますが、現時点において配当の実施時期等については未定であります。
当事業年度は、事業の拡大に向け、投資を継続するべきと判断したことから剰余金の配当は実施しておりません。内部留保資金につきましては、今後の事業拡大を図るため、有効に活用していく方針であります。
当社は、定款の定めにより、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項につきまして、法令に別段に定めのある場合を除き、株主総会の決議によらず、取締役会の決議により定めることができることとしております。
また、剰余金の配当の基準日として期末配当の基準日(2月末日)及び中間配当の基準日(8月31日)の年2回のほか、基準日を定めて剰余金の配当を行うことができる旨を定款に定めております。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、経営の効率化、健全性、透明性を高め、長期的、安定的かつ継続的に株主価値を向上させる企業経営の推進がコーポレート・ガバナンスの基本であると考え、経営上の重要課題であると認識しております。
このため、企業倫理と法令順守の徹底、経営環境の変化に迅速・適正・合理的に対応できる意思決定体制及び業務執行の効率化を可能とする社内体制を構築することを通じて、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでまいります。また、全てのステークホルダーから信頼を得ることが不可欠であると考え、経営情報の適時開示(タイムリーディスクロージャー)を通じて透明性のある経営を行ってまいります。
当社の主要株主である屋代浩子、屋代哲郎の持株数を合計すると発行済株式総数の過半数となることから、両者は支配株主に該当いたします。
当社は支配株主及び支配株主の二親等以内の親族との間で取引を行っておらず、今後も取引を行うことを予定しておりませんが、取引を検討する場合、社内規程である関連当事者取引管理規程に則り、少数株主の利益を損なうことのないよう、取引理由及びその必要性、取引条件及びその決定方法の妥当性等について、取締役会において十分に審議した上で意思決定を行うこととしております。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は2020年3月より監査役の監査対象にかかる会計限定を外し、取締役会設置会社に移行、第20期定時株主総会にて監査役会設置会社に移行しております。取締役会、監査役会、会計監査人の各機関の相互連携により、コーポレート・ガバナンスが有効に機能すると判断し、当該企業統治体制を採用しております。コーポレート・ガバナンス強化の観点から、他の機関設計の採用可否についての検討は継続して行っていきます。
当社の業務の意思決定・執行及び監査についての体制は、下図のとおりであります。

a 取締役および取締役会
当社の取締役会は代表取締役社長の屋代浩子を議長とし、代表取締役COO屋代哲郎、常務取締役山田尚紀、取締役三坂紀、大西孝明、夏目伸彦、社外取締役 稲岡研士の計7名で構成され、取締役の職務の執行を監督しております。経営の意思決定を合理的かつ迅速に行う事を目的に毎月1回の定例取締役会を開催するほか、必要に応じて臨時取締役会を開催しております。
b 監査役会
当社の監査役は、常勤監査役の谷本真一を議長とし、社外監査役の吉村龍吾、西村健の3名により構成されております。監査役監査規程に則り、ガバナンスのあり方とその運営状況を監視し、取締役会へ出席するとともに、取締役の職務の執行を含む日常的活動の監査を行っております。また監査役監査規程、監査役会規則に則り、原則として月次で監査役会を開催します。
また、会計監査人の会計監査の把握や内部監査の状況を把握し、定例会合での情報共有により監査の実効性の確保に努めております。
c 経営会議
当社の経営会議は、代表取締役社長の屋代浩子を議長とし、代表取締役COO屋代哲郎、常務取締役山田尚紀、取締役三坂紀、大西孝明、夏目伸彦の計6名で構成され、原則として月1回以上、必要がある場合は随時開催しております。本会議は取締役会の決定に基づいて経営執行の基本方針、基本計画その他経営に関する重要事項の審議および調整を図ること、取締役会へ上程すべき業務に関する重要事項を審議・検討することを目的としております。また、代表取締役社長または取締役会の諮問に対して答申するため、重要事項の立案・調査・検討・決定または実施の把握等を行っております。
d 内部監査
当社は独立した内部監査室は設置しておりませんが、代表取締役社長の命を受けた内部監査人3名が、自己の属する部門を除く当社全体をカバーするよう業務監査を実施し、代表取締役社長に対して監査結果を報告しております。代表取締役社長は、監査結果の報告に基づき、被監査部門に対して改善を指示し、その結果を報告させることで内部統制の維持改善を図っております。また、内部監査人と監査役、会計監査人が監査を有効かつ効率的に進めるため、適宜情報交換を行っており、効率的な監査に努めております。
e コンプライアンス・リスク管理委員会
当社のコンプライアンス・リスク管理委員会は、代表取締役社長の屋代浩子を委員長、常務取締役の山田尚紀を副委員長とし、代表取締役COO屋代哲郎、取締役三坂紀、大西孝明、夏目伸彦の4名の委員で構成されており、会社の事業遂行に関わる様々なリスクについて年度ごとに見直しを行い、各組織に適切に対応させることにより、リスクの顕在化防止と被害の最小化を図り、全社的なリスク管理を実施しております。また、コンプライアンスに関する推進体制の構築、基本指針の策定、研修計画および実施担当部署、指導監督、問題発生時の対応等のリスク管理に関する事項について決定または実施しております。
f 会計監査人
当社は、有限責任 あずさ監査法人と監査契約を締結し、会社法及び金融商品取引法に基づく監査を受けております。会計監査人の監査報告会には、監査役及び内部監査人が出席して直接報告を受けるとともに、意見を述べるなどの連携を図っております。
③ 取締役会等の活動状況
a 取締役会
当事業年度における取締役会の開催状況および個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
(注)毎月1回の定例取締役会を開催するほか、必要に応じて臨時取締役会を開催しております。
取締役会における具体的な検討内容として、法令及び定款に定められた事項のほか、取締役会規則の定めに従い、組織及び人事に関する事項、経営計画に関する事項、決算に関する事項、規程の制定改廃、コンプライアンス及びリスク管理に関する事項、重要な業務執行に関する事項等につき、審議・決議しております。
④ 企業統治に関するその他の事項
a 内部統制システムの整備の状況
会社法及び会社法施行規則に定める業務の適正を確保するための体制は、「内部統制に関する基本方針」を2021年5月の取締役会にて決議しており、整備されている体制の概要は以下の通りです。
1.取締役及び社員の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(ア)コンプライアンス基本規程を制定するとともに、コンプライアンス・リスク管理委員会を設置し、当社のコンプライアンス体制の構築・維持にあたる。
(イ)当社の法務及びその他管理関係部署の担当者は、当社の役員、社員に対し、コンプライアンスに関する教育・研修を適宜実施し、コンプライアンス意識の維持・向上を図る。
(ウ)内部通報制度を設けることで、当社の社員が、問題の早期発見・未然防止を図り、適切かつ迅速に対応することを確保する。
(エ)反社会的勢力対策規程を制定するとともに、反社会的勢力に対し、毅然とした態度で対応し、いかなる名目の利益供与も行わず、反社会的勢力との係わりを一切持たないものとする。
2.取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
当社は、取締役の業務執行に係る情報について、法令及び取締役会規則、文書管理規程、情報管理規程、その他の社内規程に則り、適切に保存および管理を行う。
3.損失の危険の管理に関する規程その他の体制
(ア)リスク管理規程を制定し、会社の事業活動において想定される各種のリスクに対応する部署又は組織、責任者を定め、適切に評価・管理体制を構築する。
(イ)コンプライアンス・リスク管理委員会を設置し、当社の事業活動における各種リスクに対する予防・軽減体制の強化を図る。
(ウ)危機発生時には、緊急事態対応体制を取り、社内外への適切な情報伝達を含め、当該危機に対して適切かつ迅速に対処する。
4.取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社は、以下の経営管理システムを用いて、取締役の職務の執行の効率化を図る。
(ア)取締役会の意思決定機能及び業務監督機能と、各取締役の業務執行機能を分離する。
(イ)取締役会規則、業務分掌規程及び職務権限規程を定め、取締役の職務及び権限、責任の明確化を図る。
(ウ)取締役会を毎月1回定期的に開催するほか、必要に応じて適宜臨時に開催する。
5.当社及び子会社からなる企業集団における業務の適正を確保するための体制について
(ア)取締役会は、年度計画を決議し、経理部はその進捗状況を毎月取締役会に報告する。
(イ)内部監査人は、内部監査を実施し、その結果を代表取締役社長に報告する。
(ウ)財務企画室を関係会社担当部署とし、関係会社管理規程に基づき関係会社の管理を行う。関係会社管理規程に記載する関係会社における重要な決定に関しては、関係会社は当社の承認を得る。
(エ)子会社において損失の危険が発生する場合は、当社に対して速やかに報告を行う。
6.監査役がその職務を補助すべき社員を置くことを求めた場合における当該社員に関する事項
(ア)当社の監査役が企業規模、業務、経営上のリスクその他の会社固有の事情を考慮し、監査の実効性の確保の観点から、補助社員の確保を求めた場合、監査役の職務を補助するための社員として、少なくとも兼任者を1名以上設置する
(イ)補助社員は取締役又は取締役会が決定する。
7.補助社員の取締役からの独立性に関する事項及び監査役の補助社員に対する指示の実効性の確保に関する事項
(ア)監査役は、前項の体制の整備のため、補助社員の業務の遂行、仕事量、人事評価等を含め、働きやすい環境が確保されるように努める。
(イ)補助社員の人選、人事異動、人事評価、懲戒処分等に対する監査役の同意権、補助社員に対する監査役の指揮命令権等について、監査役は取締役と協議し、取締役は補助社員の独立性についても十分留意するものとする。
8.当社及び子会社における当社監査役への報告に関する体制
(ア)監査役は、当社の取締役に対し、当社及び子会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実があることを発見したときは、これを直ちに監査役に報告することが自らの義務であることを強く認識するよう求める。
(イ)内部通報制度を通じて、当社及び子会社の社員からの問題に関する報告を受ける体制を確保する。
9.前号の報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
内部通報制度について、監査役は、重要な情報が監査役にも提供されているか及び通報を行った者が通報を行ったことを理由として不利な取扱いを受けないことが確保されているかを確認し、内部通報制度が企業集団を含め有効に機能しているかを監視し検証しなければならない。また、監査役は、内部通報制度から提供される情報を監査職務に活用するよう努める。
10.監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
(ア)監査役は、職務の執行について生ずる費用について、会社から前払又は償還を受けることができる。
(イ)監査役は、職務の執行について生ずる費用について、代表取締役と協議のうえ、あらかじめ予算を計上する。緊急又は臨時に支出した費用についても、その理由と内容を説明し、償還を受けることができる。
(ウ)監査役は、必要に応じて外部の専門家の助言を受けた場合、当該費用を会社に請求することができる。ただし、予め、発生する費用の概算について、代表取締役及び予算管理者に通知する。
(エ)監査役は、その役割・責務に対する理解を深め、必要な知識の習得や更新のために、監査役協会等が主催する研修等を受ける場合、当該費用を会社に請求することができる。
11.その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
(ア)監査役は、代表取締役社長と定期的に意見交換を行い、相互の意思疎通を図る。
(イ)監査役は、会計監査人及び内部監査人と定期的に情報交換を行い、相互の連携を図る。
b リスク管理体制の整備の状況
取締役会では、リスク管理の全社的推進とリスク管理に必要な情報の共有化を図り、コンプライアンスの徹底と社会的信用の向上を図っております。コンプライアンス・リスク管理委員会は年度毎にリスク管理実施計画を策定し、四半期毎に同計画の実施状況をモニタリングしております。また、内部通報制度も整備されており、コンプライアンス・リスク管理委員会が社員からの通報を受け、対応を行う体制としております。なお、社外弁護士窓口も設けることで独立性の確保を図っています。
c 提出会社の子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況
現在、当社に子会社はありませんが、「関係会社管理規程」を制定し、同規程に基づき子会社の管理を行う体制を整備しております。
d 取締役及び監査役の員数
当社の取締役は10名以内、監査役は5名以内とする旨を定款に定めております。
e 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び選任決議は、累積投票によらない旨を定款に定めております。
f 取締役会で決議できる株主総会決議事項
(a) 取締役及び監査役の責任免除
当社は、取締役会の決議によって、取締役(取締役であった者を含む)及び監査役(監査役であった者を含む)の会社法第423条第1項の責任について、法令に定める要件に該当する場合には、賠償の責任を負う額から法令に定める最低責任限度額を控除して得た額を限度として免除することができる旨を定款に定めております。これは、取締役及び監査役がその職務の遂行にあたって期待される役割を十分に発揮できるようにするためであります。
(b) 剰余金の配当等
当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項等については、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず、取締役会の決議により定めることができる旨を定款に定めております。これは、株主への機動的な利益還元を可能にするためであります。
また、当社は、剰余金の配当の基準日について、期末配当は毎年2月末日、中間配当は毎年8月31日、その他は基準日を定めて剰余金の配当をすることができる旨定款に定めております。
g 株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行うことを目的として、会社法第309条第2項に定める特別決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行う旨定款に定めております。
h 責任限定契約の概要
当社は、取締役(業務執行取締役等である者を除く)及び監査役との間で、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、会社法第425条第1項に定める額としております。なお、当該責任限定契約が認められるのは、当該社外取締役及び監査役が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失が無い場合に限られます。
i 補償契約について
当社は、取締役及び監査役との間において、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を締結しており、同項第1号の費用及び同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしております。
j 役員等賠償責任保険契約について
当社は、取締役及び監査役を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、被保険者が会社の役員としての業務につき行った行為(不作為を含む。)に起因して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や争訟費用等を当該保険契約により填補することとしております。
保険料は全額当社が負担しておりますが、贈収賄などの犯罪行為や意図的に違法行為を行った役員自身の損害等は填補対象外とすることにより、役員等の職務の執行の適正性が損なわれないように措置を講じております。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
男性9名 女性1名(役員のうち女性の比率10%)
(注) 1.上記所有株式数には、フォルシア役員持株会名義の実質所有株式数(単元未満株を含む。)を記載しております。なお、提出日現在のフォルシア役員持株会による取得株式数は、確認ができないため、当事業年度末現在の実質所有株式数を記載しております。
2.取締役稲岡研士は、社外取締役であります。
3.監査役吉村龍吾及び西村健は、社外監査役であります。
4.取締役の任期は、2024年8月30日開催の臨時株主総会終結の時から、選任後2年以内に終了する事業年度のうち、最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。
5.監査役の任期は、2024年8月30日開催の臨時株主総会終結の時から、選任後4年以内に終了する事業年度のうち、最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。
6.代表取締役COO屋代哲郎は、代表取締役社長屋代浩子の配偶者であります。
② 社外役員の状況
本書提出日現在、当社の社外取締役は1名、社外監査役は2名であります。
社外取締役稲岡研士は、ANAホールディングス株式会社グループにて長年にわたって航空・旅行業に携わり、企業経営に対する卓越した経験と高い識見を有しており、当社の経営判断・意思決定の過程で、その知識と経験に基づいた客観的・中立的立場から経営に有用な助言をしていただくことを期待し社外取締役に選任しております。
社外監査役吉村龍吾は、長年にわたる弁護士としての経験を有することから専門知識と企業法務に関する豊富な知見を有しており、社外監査役として当社取締役の職務の執行の適法性監査並びに内部統制システムの構築・改善に重要な役割を果たすことが期待できるため、監査役として適任であると判断しております。
社外監査役西村健は、グローバルに事業を展開する複数の企業においての豊富な業務経験に加えて、金融庁での勤務経験があります。長年にわたる企業人としての豊富な知識・経験等を活かし、経営陣から独立した客観的立場から取締役会の業務執行を監査できる知見・能力を有しており、監査役として適任であると判断しております。
なお、社外取締役稲岡研士は当社株式を38株、社外監査役吉村龍吾は10,000株、社外監査役西村健は38株をそれぞれ所有しておりますが、それ以外の当社との人的関係、資本的関係又は取引関係、その他の利害関係はありません。
当社は、社外取締役及び社外監査役を選任するための独立性に関する基準又は方針として明確に定めてはおりませんが、選任にあたっては、東京証券取引所の独立性基準を参考に、経歴や当社との関係を踏まえて、当社経営陣から独立した立場で社外役員としての職務を遂行できる十分な独立性が確保できることを前提に判断しております。
③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査人との相互連携並びに内部統制部門との関係
社外取締役は、取締役会に出席し、決議事項に関する審議や決定に参加するほか、客観的・専門的な視点から当社の業務執行に対する適切な監視・監督や助言を行っております。
社外監査役は、取締役会に出席し助言を行うとともに、取締役の職務執行を監督しております。
社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査人との間においては、監督及び監査結果について相互に情報共有する等、適切な監督及び監査を行うため連携強化に努めております。また、社外監査役による監督又は監査と当社内部監査人との間においては、必要に応じて情報交換を行う等、適正な業務執行の確保のため連携をとっております。
(3) 【監査の状況】
① 監査役監査の状況
当社は監査役会設置会社であり、監査役会は常勤監査役1名と非常勤監査役2名の計3名であります。
常勤監査役である谷本真一は税理士及び公認会計士として財務・会計に関する専門的な知見を有しており、2名の非常勤監査役は、弁護士及び企業経営の経験者として、豊富な実務経験と専門知識、会社経営に深い知見を有しており、当社の監査業務に活かしております。
監査役は、監査役会で定めた監査の方針や業務の分担等に従い取締役会に出席し、取締役等からの営業の報告の聴取や重要な決議書類等の閲覧、さらに業務及び財産の状況の調査等により厳正な監査を実施しております。
各監査役が取締役会に出席することにより、取締役の職務執行を十分に監視できる体制を整えております。また、適宜監査業務の結果報告やコンプライアンス上の問題点等につき意見交換を行い、必要に応じて取締役会に報告を行っております。
当事業年度において監査役会を毎月1回開催しており、個々の監査役の出席状況においては次のとおりであります。
監査役会における具体的な検討内容として、取締役会及び代表取締役に対し、監査計画並びに監査の実施状況結果について適宜報告し、また代表取締役とは定期的な会合をもつことで、会社が対処すべき課題、監査上の重要課題等について意見交換をし、相互認識を深めるよう努めております。
また、常勤監査役の活動として、常勤者としての特性を踏まえ、監査の環境の整備及び社内情報の収集に努め、かつ、内部統制システムの構築・運用の状況を監視検証しております。監視及び検証の結果から知り得た情報は、他の非常勤監査役と共有するよう努めております。
② 内部監査の状況
当社における内部監査は、代表取締役社長直轄の内部監査人(3名)により重要リスク及び内部統制に関する内部監査を実施しております。内部監査人は、期初に立案した年度監査計画に従い、今年度は主に社内諸規程及び社内マニュアルと実務の照合、会計財務情報算出の元となる社内基幹システムの運用の適正性を監査しております。監査により明らかになった指摘事項につきましては、改善の指示ならびにその後の改善結果のチェックを行い、業務改善に努めております。
内部監査の実効性を確保するための取り組みとして、代表取締役社長への報告の他、取締役会に対し、定期的に内部監査の実施状況を報告しております。
なお、内部監査人は、毎月1回常勤監査役と情報共有及び意見交換会を行うと共に、定期的に内部監査人及び監査役会並びに会計監査人による三様監査にて、情報共有及び意見交換を行っております。
③ 会計監査の状況
a 監査法人の名称
有限責任 あずさ監査法人
b 継続監査期間
3年間
c 業務を執行した公認会計士
永井 公人
前田 啓
d 監査業務に係る補助者の構成
当社の監査業務に係る補助者は、公認会計士7名、その他7名であります。
e 監査法人の選定方針と理由
当社は、会計監査人の選定に関しては、監査法人の独立性、専門性及び品質管理体制等を総合的に勘案し、職務の遂行が適正に行われることを確認する方針とし、当該基準を満たし、高品質な監査を維持しつつ効率的な監査業務の運営が期待できることから、有限責任 あずさ監査法人を会計監査人として選定しております。なお、監査役会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目に該当すると認められる場合は、会計監査人の解任を検討いたします。また、監査役会は、会計監査人の職務遂行状況を考慮し、株主総会への会計監査人の解任、不再任に関する議案の提出の要否の検討を毎期行ってまいります。
f 監査役及び監査役会による監査法人の評価
監査役会は、監査法人の監査活動の適正性及び妥当性について、独立性及び専門性、業務執行・品質管理体制、監査活動の状況、監査報酬水準等の観点から評価を実施しています。
評価の実施にあたり、監査役会は、監査法人から、独立性等法令順守状況、監査業務体制・審査体制及び品質管理体制、当社に対するリスク評価に基づく詳細な監査計画、監査結果並びに業務改善や監査活動の効率性の向上に向けた計画の内容及びその進捗について報告を受けています。
これらの結果に基づき、監査役会は、監査法人の監査活動は適正かつ妥当であると評価しています。
④ 監査報酬の内容等
a 監査公認会計士等に対する報酬の内容
(注)当事業年度における非監査業務の内容は、新規上場に係るコンフォートレター作成業務であります。
b 監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬(aを除く)
該当事項はありません。
c その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
d 監査報酬の決定方針
当社は監査報酬の決定方針は定めておりませんが、監査法人からの見積提案をもとに監査計画、監査の日数等を勘案し、監査報酬を決定しております。
e 監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由としましては、監査計画及び監査内容と、それに係る監査意見見積時間、前事業年度の報酬等を勘案して、妥当であると判断したためです。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
当社は、2024年1月17日及び同年5月30日開催の取締役会において、取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針を以下のとおり決議しております。取締役会は、当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等について、独立社外取締役による諮問を受けた上で、代表取締役間において議論のうえ当社の業績等必要な事項を勘案して決定されており、報酬等の内容の決定方法及び決定された報酬等の内容が当該決定方針に沿うものと判断しております。
1.基本方針
取締役の報酬等は、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして機能するよう株主利益との連動を踏まえた報酬体系とし、個々の取締役の報酬等の決定に際しては各職責を踏まえた適正な水準とすることを基本方針とする。当面は固定報酬としての基本報酬を支払うものとする。
2.取締役の個人別の報酬等(業績連動報酬等又は非金銭報酬等のいずれでもない報酬等に限り、以下「基本報
酬」という。)の額又はその算定方法の決定に関する方針
取締役の基本報酬は、月例の固定報酬と賞与から構成されるものとする。固定報酬は役位、職責、当社の業績(売上高・利益等)、従業員の給与水準等を勘案して決定するものとし、賞与は当社の業績及び各取締役の貢献度等を勘案して決定するものとする。
3.業績連動報酬等に係る業績指標の内容及び当該業績連動報酬等の額又は数の算定方法の決定に関する方針
業績連動報酬等は、現時点においては設けないものとする。なお、業績連動報酬等を設ける場合には、当該業績連動報酬等に係る業績指標の内容及び当該業績連動報酬等の額又は数の算定方法の決定に関する方針を取締役会において別途決議する。
4.非金銭報酬等の内容及び当該非金銭報酬等の額もしくは数又はその算定方法の決定に関する方針
非金銭報酬等は、現時点においては設けないものとする。なお、非金銭報酬等を設ける場合には、当該非金銭報酬等の内容及び当該非金銭報酬等の額もしくは数又はその算定方法の決定に関する方針を取締役会において別途決議する。
5.基本報酬の額、業績連動報酬等の額又は非金銭報酬等の額の取締役の個人別の報酬等の額に対する割合の決
定に関する方針
業績連動報酬等及び非金銭報酬等が存在しないため、報酬等の種類別の割合については具体的な割合を予め定めないものとする。
6.取締役に対し報酬等を与える時期又は条件の決定に関する方針
上記2~4に記載のとおりとする。なお、業績連動報酬等又は非金銭報酬等を新たに設ける場合には、当該業績連動報酬等又は非金銭報酬等を与える時期又は条件の決定に関する方針を取締役会において別途決議する。
7.取締役の個人別の報酬の内容についての決定に関する方針
取締役の個人別の報酬額については、独立社外取締役による諮問を受けた上で、上記方針に基づき、代表取締役間の合議にて、個別の支給額を決定することとする。
取締役会は上述の取締役の個人別の報酬等の内容にかかる決定方針の範囲内で、取締役の個人別の報酬の内容の決定を代表取締役社長屋代浩子・代表取締役COO屋代哲郎に委任しております。委任する権限の内容は、月例の固定報酬と賞与について、独立社外取締役の助言等を踏まえ、取締役会で承認した総額の範囲内で、具体的な個人別の報酬等の額を決定するものであります。権限を委任した理由は、当社の中長期的な企業価値成長に対する各取締役の貢献度について的確に評価を行うには代表取締役2名の合議にて行うことが適切であると判断したためであります。委任した権限が適切に行使されることを確保するため、独立社外取締役の諮問を受けることとしております。
当事業年度の取締役の報酬等の額の決定過程における取締役会の活動状況としては、2024年5月30日及び2025年1月17日開催の取締役会において、月例の固定報酬と賞与の総額を決定しております。また独立社外取締役による諮問は同日の取締役会後に実施されております。
取締役の報酬限度額は2018年5月28日開催の定時株主総会において年額200百万円以内(決議時点の取締役の員数は6名)と決議されております。
監査役の報酬限度額は2020年3月3日開催の臨時株主総会において年額20百万円以内(決議時点の監査役の員数は2名)、と決議されております。監査役の報酬額は、株主総会において決議された報酬総額の限度内で、監査役会の協議にて決定しております。
② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
③ 役員ごとの報酬等の総額等
報酬等の総額が1億円以上であるものが存在しないため、記載しておりません。
④ 使用人兼務役員の使用人給与のうち、重要なもの
該当事項はありません。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は保有目的が純投資目的の株式及び純投資目的以外の目的の株式のいずれも保有しておりません。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
第5 【経理の状況】
1 財務諸表の作成方法について
当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づいて作成しております。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、事業年度(2024年3月1日から2025年2月28日まで)の財務諸表について、有限責任 あずさ監査法人により監査を受けております。
3 連結財務諸表について
当社は子会社がありませんので、連結財務諸表を作成しておりません。
4 財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みについて
当社は、財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みを行っております。具体的には、会計基準等の内容を適切に把握し、会計基準等の変更等について的確に対応することができる体制を整備するため、外部機関が開催する会計基準等の変更等に関する研修に参加するとともに、必要に応じて監査法人との協議を実施しています。
1 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
【売上原価明細書】
(注)※1 主な内訳は、次のとおりであります。
※2 他勘定振替高の内訳は次のとおりであります。
(原価計算の方法)
当社の原価計算は、個別原価計算による実際原価計算であります。
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
当事業年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
④ 【キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(重要な会計方針)
1.固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産
建物については定額法、その他については定率法を採用しております。
なお、主な耐用年数は次のとおりであります。
建物 6~15年
工具、器具及び備品 4~15年
(2) 無形固定資産
定額法を採用しております。
なお、主な償却年数は次のとおりであります。
ソフトウェア 3~5年
2.引当金の計上基準
受注損失引当金
受注契約に係る将来の損失に備えるため、損失発生の可能性が高く、その損失額を合理的に見積もることができる受注契約に係る当該将来損失見込額を計上しております。
3.収益及び費用の計上基準
当社は、デジタルビジネスプラットフォーム事業を行っており、履行義務はソフトウェア開発及び保守運用サービスを納品、提供することであります。
ソフトウェア開発については、開発の進捗にともなって顧客に成果が移転することから、一定の期間にわたり履行義務を充足すると判断し、履行義務の充足に係る進捗度に基づき収益を認識しております。履行義務の充足に係る進捗度の見積りの方法は、見積総原価に対する発生原価の割合(インプット法)で算出しております。なお、進捗度を合理的に見積もることができないが、発生する費用を回収することが見込まれる場合は、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができる時まで、原価回収基準により収益を一定の期間にわたり計上しております。
保守サービス等の契約期間にわたり役務提供を行う契約においては、期間の経過にともない一定の期間にわたり履行義務が充足されると判断し、契約期間にわたり均等に収益を認識しております。
なお、概ね検収完了月もしくは役務提供月の翌月末支払いであり、重要な金融要素は含まれておりません。
4.キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期的な投資からなっております。
(重要な会計上の見積り)
受注制作のソフトウェア開発に係る見積総原価
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
① 見積りの算出方法
当社では、ソフトウェア開発については、開発の進捗にともなって顧客に成果が移転することから、一定の期間にわたり履行義務を充足すると判断し、履行義務の充足に係る進捗度に基づき収益を認識しております。履行義務の充足に係る進捗度の見積りの方法は、見積総原価に対する発生原価の割合(インプット法)で算出しており、ソフトウェア収益総額にソフトウェア開発案件の進捗率(発生原価÷見積総原価)を乗じて売上高を計上しております。また、当事業年度末における受注制作のソフトウェア開発のうち、原価総額が収益総額を超過する可能性が高く、かつ、当該損失額を合理的に見積ることができる場合、損失額を受注損失引当金として計上しております。
② 見積りの算出に用いた主要な仮定
一定の期間にわたり充足される履行義務に係る売上高及び受注損失引当金の算定に係る重要な見積りは見積総原価であり、その見積総原価における主要な仮定は、ソフトウェア開発の作業内容にともない発生が見込まれるソフトウェア開発人員の工数及び外注費等が挙げられます。
③ 重要な会計上の見積りが翌事業年度の財務諸表に与える影響
総原価の見積りはソフトウェア開発の進行に応じて適時、適切に見直しを行いますが、契約ごとに個別性が高く、顧客からの要請の高度化・複雑化や開発段階でのシステム要件の変更、納期の変更等により、見積総原価が変動することがあります。翌事業年度以降、当該見積総原価の見直しが必要となった場合、翌事業年度以降の財務諸表において認識する金額に影響を与える可能性があります。
(未適用の会計基準等)
リースに関する会計基準等
・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号 2024年9月13日 企業会計基準委員会)
・「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日 企業会計基準委員会)等
(1)概要
企業会計基準委員会において、日本基準を国際的に整合性のあるものとする取組みの一環として、借手の全てのリースについて資産及び負債を認識するリースに関する会計基準の開発に向けて、国際的な会計基準を踏まえた検討が行われ、基本的な方針として、IFRS第16号の単一の会計処理モデルを基礎とするものの、IFRS第16号の全ての定めを採り入れるのではなく、主要な定めのみを採り入れることにより、簡素で利便性が高く、かつ、IFRS16号の定めを個別財務諸表に用いても、基本的に修正が不要となることを目指したリース会計基準が公表されました。
借手の会計処理として、借手のリースの費用配分の方法については、IFRS第16号と同様に、リースがファイナンス・リースであるかオペレーティング・リースであるかにかかわらず、全てのリースについて使用権資産に係る減価償却費及びリース負債に係る利息相当額を計上する単一の会計処理モデルが適用されます。
(2) 適用予定日
2029年2月期の期首より適用予定であります。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
「リースに関する会計基準」等の適用による財務諸表に与える影響額については、現時点で評価中であります。
(貸借対照表関係)
※1 売掛金及び契約資産のうち、顧客との契約から生じた債権及び契約資産の金額は、財務諸表「注記事項(収益認識関係)3. (1) 契約資産及び契約負債の残高等」に記載しております。
※2 有形固定資産の減価償却累計額
(損益計算書関係)
※1 顧客との契約から生じる収益
顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載しておりません。顧客との契約から生じる収益の金額は、財務諸表「注記事項(収益認識関係)1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載しております。
※2 売上原価に含まれている受注損失引当金繰入額は、次のとおりであります。
※3 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額並びにおおよその割合は、次のとおりであります。
※4 一般管理費に含まれる研究開発費の総額は、次のとおりであります。
※5 固定資産除却損の内容は、次のとおりであります。
(株主資本等変動計算書関係)
前事業年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
1.発行済株式に関する事項
2.自己株式に関する事項
該当事項はありません。
3.新株予約権等に関する事項
該当事項はありません。
4.配当に関する事項
該当事項はありません。
当事業年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
1.発行済株式に関する事項
(変動事由の概要)
株式分割による増加 990,000株
公募増資に伴う新株発行による増加 200,000株
第三者割当増資に伴う新株発行による増加 31,900株
2.自己株式に関する事項
該当事項はありません。
3.新株予約権等に関する事項
該当事項はありません。
4.配当に関する事項
該当事項はありません。
(キャッシュ・フロー計算書関係)
※1 現金及び現金同等物の期末残高と貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係は、次のとおりであります。
(リース取引関係)
1.オペレーティング・リース取引
(借主側)
オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料
(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社は、資金運用については短期的な預金及び安全性の高い金融資産に限定し、資金調達については自己資本の充実を図り借入に依存しない経営を行う方針であります。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク
営業債権である売掛金は、顧客の信用リスクに晒されております。敷金は、本社オフィスの賃貸借契約によるものであり、差入先の信用リスクに晒されております。営業債務である買掛金、未払金及び未払法人税等は、1年以内の支払期日であります。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
当社は、与信管理規程に従い、営業債権について、各事業部門及び経理部が主要な取引先の状況を定期的にモニタリングし、取引相手ごとに期日及び残高を管理するとともに、財務状況等の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っております。
敷金については、その差入先に対する信用リスクについては、賃貸借契約締結前に信用状況を調査・把握する体制としております。
当期の決算日現在における最大信用リスク額は、信用リスクにさらされる金融資産の貸借対照表価額により表わされています。
(4) 信用リスクの集中
当事業年度の決算日現在における営業債権のうち31.7%が特定の大口顧客に対するものであります。
2.金融商品の時価等に関する事項
貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりであります。なお、現金は注記を省略しており、預金、売掛金、買掛金、未払金及び未払法人税等は、短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似することから、記載を省略しております。
前事業年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
※「貸借対照表計上額」については、最終的に回収が見込めない金額(資産除去債務の未償却残高)3,704千円を控除しております。
(注)金銭債権の決算日後の償還予定額
当事業年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
※「貸借対照表計上額」については、最終的に回収が見込めない金額(資産除去債務の未償却残高)2,171千円を控除しております。
(注) 金銭債権の決算日後の償還予定額
3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該 時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1)時価をもって貸借対照表計上額としない金融資産
前事業年度(2024年2月29日)
(注) 時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
敷金
敷金の時価については、将来キャッシュ・フローを残存期間に対応する国債の利回り等適切な指標による利率で割り引いた現在価値により算定しており、レベル2に分類しております。
当事業年度(2025年2月28日)
(注) 時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
敷金
敷金の時価については、将来キャッシュ・フローを残存期間に対応する国債の利回り等適切な指標による利率で割り引いた現在価値により算定しており、レベル2に分類しております。
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
3.法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正
2024年度12月26日の株式上場に際して行われた公募増資の結果、資本金が増加したことにともない、外形標準課税が適用されることとなりました。これにともない、翌事業年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債については、法定実効税率を34.6%から30.6%に変更し計算しております。
この変更により、当事業年度の繰延税金資産が3,662千円減少し、法人税等調整額が3,662千円増加しております。
また、「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立し、2026年4月1日以後開始する事業年度より「防衛特別法人税」の課税が行われることになりました。これにともない、2027年3月1日以後開始する事業年度に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債を計算する法定実効税率は、従来の30.6%から31.5%に変更されます。この税率変更による影響は軽微であります。
(資産除去債務関係)
当社は、本社事務所の不動産賃貸借契約に基づく退去時における原状回復義務を資産除去債務として認識しておりますが、当該債務の総額に重要性が乏しいため、記載を省略しております。
なお、当事業年度末における資産除去債務は、負債計上に代えて、不動産賃貸借契約に関連する敷金の回収が最終的に見込めないと認められる金額を合理的に見積り、当事業年度の負担に属する金額を費用に計上する方法によっております。
(収益認識関係)
1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報
(単位:千円)
2.顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、「(重要な会計方針) 3.収益及び費用の計上基準」に記載のとおりであります。
3.顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当事業年度末において存在する顧客との契約から翌事業年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報
(1) 契約資産及び契約負債の残高等
契約資産は、ソフトウェア開発に係る請負契約において、期末日時点で一部の履行義務を果たしておりますが、まだ請求していない財又はサービスに係る対価に対する権利に関連するものです。契約資産は、対価に対する権利が無条件になった時点で顧客との契約から生じた債権に振り替えられます。
契約負債は、請負契約に基づく履行や継続して提供するサービスに先立ち受領した前受金であり、収益の認識にともない取り崩されます。
前事業年度及び当事業年度に認識した収益のうち、期首時点の契約負債に含まれていた金額はそれぞれ2,200千円及び1,760千円であります。また、過去の期間に充足した履行義務から、前事業年度及び当事業年度に認識した収益の額に重要性はありません。
(2) 残存履行義務に配分した取引価格
前事業年度及び当事業年度において残存履行義務に配分した取引価格の総額は、それぞれ458千円及び13,465千円であり、今後1年以内に収益を認識すると見込んでおります。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)第80-22項(1)及び(2)の定めを適用し、当初に予想される契約期間が1年以内の契約及び履行義務の充足から生じる収益を「収益認識に関する会計基準の適用指針」第19項に従って認識しているサービス利用契約等については、注記の対象に含めておりません。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
当社はデジタルビジネスプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
【関連情報】
前事業年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
1.製品及びサービスごとの情報
(単位:千円)
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦以外の外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。
(2) 有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3.主要な顧客ごとの情報
(注) 当社はデジタルビジネスプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、関連するセグメント名の記載を省略しております。
当事業年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
1.製品及びサービスごとの情報
(単位:千円)
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦以外の外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。
(2) 有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3.主要な顧客ごとの情報
(注) 当社はデジタルビジネスプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、関連するセグメント名の記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前事業年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
該当事項はありません。
当事業年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前事業年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
該当事項はありません。
当事業年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前事業年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
該当事項はありません。
当事業年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
該当事項はありません。
【関連当事者情報】
前事業年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
該当事項はありません。
当事業年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
該当事項はありません。
(1株当たり情報)
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.当社は、2024年8月31日付で普通株式1株につき100株の割合で株式分割を行っております。前事業年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。
3.1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
4.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
⑤ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(注) 当期増加額のうち主なものは次の通りです。
ソフトウェア webコネクト 67,245千円
ソフトウェア仮勘定 webコネクト 110,423千円
【社債明細表】
該当事項はありません。
【借入金等明細表】
該当事項はありません。
【引当金明細表】
【資産除去債務明細表】
該当事項はありません。
(2) 【主な資産及び負債の内容】
① 現金及び預金
② 売掛金
相手先別内訳
売掛金の発生及び回収並びに滞留状況
③ 契約資産
相手先別内訳
④ 敷金
相手先別内訳
⑤ 買掛金
相手先別内訳
(3) 【その他】
当事業年度における半期情報等
(注)当社は、2024年12月26日付で東京証券取引所グロース市場に上場いたしましたので、当事業年度の半期報告書及び四半期報告書は提出しておりませんが、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、中間会計期間に係る各数値について、有限責任 あずさ監査法人により期中レビューを受けております。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができない旨を定款に定めています。
(1) 会社法第189条第2項各号に掲げる権利
(2) 会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
(3) 募集株式又は募集新株予約権の割当てを受ける権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社は、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
(1) 有価証券届出書及びその添付書類
有償一般募集増資(ブックビルディング方式による募集)及び株式売出し(ブックビルディング方式による売出し)
2024年11月22日 関東財務局長に提出。
(2) 有価証券届出書の訂正届出書
上記(1)に係る訂正届出書を2024年12月9日及び2024年12月17日 関東財務局長に提出。
(3)臨時報告書
金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第4号(主要株主の異動)の規定に基づく臨時報告書
2024年12月26日 関東財務局長に提出。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。