第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(注)1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。
2.mRNA低分子創薬プラットフォーム事業を立ち上げ、さらに事業収益を拡大させるため、当社プラットフォーム事業の強化を目的とした研究開発費の増加、及び事業拡大に伴う人件費等の販売費及び一般管理費の増加により、第5期から第7期及び第9期は経常損失及び当期純損失を計上しました。
3.持分法を適用した場合の投資利益については、関連会社がないため記載しておりません。
4.当社は、B種優先株式について、2019年3月29日付で444,444株、2019年4月15日付で55,556株、合計して500,000株を有償第三者割当により増加しております。また、C種優先株式について、2021年12月24日付で560,000株を有償第三者割当により増加しております。
5.第5期から第8期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため、また、第5期から第7期及び第9期は1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。
6.自己資本利益率については、第5期から第7期及び第9期は当期純損失であるため記載しておりません。
7.第5期から第8期の株価収益率は当社株式が非上場であったため、また、第9期は当期純損失のため記載しておりません。
8.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため記載しておりません。
9.第5期についてはキャッシュ・フロー計算書を作成していないため、キャッシュ・フローに係る各項目については記載しておりません。
10.mRNA低分子創薬プラットフォーム事業による事業収益を拡大させるため、当社プラットフォーム事業の強化を目的とした研究開発費の増加、及び事業拡大に伴う人件費等の販売費及び一般管理費の増加により、第6期から第7期及び第9期は営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスになりました。
11.当社プラットフォーム事業の強化のため、BLI装置を購入したため、第7期は投資活動によるキャッシュ・フローがマイナスになりました。第8期は研究用機器を購入したため、投資活動によるキャッシュ・フローがマイナスになりました。第9期は定期預金への預け入れをしたため、投資活動によるキャッシュ・フローがマイナスになりました。
12.第8期は上場関連費用の支払いにより財務活動によるキャッシュ・フローがマイナスになりました。
13.臨時従業員の総数が従業員の100分の10未満である事業年度については、平均臨時雇用者数の記載を省略しております。
14.主要な経営指標等の推移のうち、第5期については会社計算規則(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定による監査を受けておりません。
15.第6期、第7期、第8期及び第9期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、東陽監査法人により監査を受けております。
16.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第7期の期首から適用しており、第7期以降に係る主要な経営指標等については、当該基準等を適用した後の指標等となっております。
17.2023年7月31日開催の臨時株主総会の決議により、定款の一部変更を行い、A種優先株式、B種優先株式及びC種優先株式に関する定款の定めを廃止し、同日付でA種優先株式590,657株、B種優先株式500,000株及びC種優先株式560,000株をすべて普通株式に変更しております。これにより発行済株式総数のうち普通株式が1,650,657株増加しております。また、2023年7月31日開催の取締役会決議により、2023年8月17日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っておりますが、第6期の期首に当該A種優先株式、B種優先株式及びC種優先株式から普通株式への変更並びに株式分割が行われたと仮定して1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失を算定しております。
18.第5期から第9期の株主総利回り及び比較指標については、2024年2月8日に東京証券取引所グロース市場に上場したため、記載しておりません。
19. 最高株価及び最低株価は東京証券取引所グロース市場におけるものであります。
なお、2024年2月8日付をもって同取引所に株式を上場いたしましたので、それ以前の株価については記載しておりません。
2 【沿革】
当社は2016年11月、「mRNA※1を標的とする創薬」を広く製薬会社へ提供することを目的として設立されました。当社の主事業は、設立当初においては核酸医薬品※2の創薬研究でしたが、2018年4月に核酸医薬品の創薬研究からmRNAを標的とする低分子医薬品※3の創薬プラットフォーム事業に転換しておりました。2025年より核酸医薬品及び低分子医薬品のパイプライン※4を自社で創出するパイプライン事業を開始したことにともない、本書提出日現在においては、プラットフォーム事業とパイプライン事業をあわせて主事業としております。
当社設立以降の主な沿革は、以下のとおりです。
3 【事業の内容】
当社は、どんな疾患の患者さまも治療法がないと諦めたり、最適な治療が受けられないと嘆いたりすることのない、そんな希望に満ちたあたたかい社会の実現に貢献するため、メッセンジャーRNA(mRNA)を標的とする低分子医薬品(以下「mRNA標的低分子医薬品」という)の創出に取り組んでいます。mRNAを標的とする低分子創薬(以下「mRNA標的低分子創薬」という)は、従来のタンパク質を標的とする創薬技術では狙えなかった様々な疾患にも対応可能な新しい創薬アプローチであり、アンメット・メディカル・ニーズ(有効な治療薬や治療法がなく未だ満たされない医療ニーズ)の充足につながることが期待されます。当社は、mRNA標的低分子創薬でより多くの医薬品を患者さまにお届けするため、自社でパイプラインを保有する「パイプライン型」のビジネスではなく、当社独自の創薬プラットフォームibVISⓇ(以下「ibVISⓇプラットフォーム」という)を活用し、複数の製薬会社と共同で創薬研究を実施する「プラットフォーム型」のビジネスを展開しています。
なお、当社のセグメントは創薬プラットフォーム事業のみの単一セグメントであります。
(1) 事業の背景
現在の医薬品市場は、主に疾患の原因となるタンパク質(以下「疾患関連タンパク質」という)に直接結合し、その機能を制御することで異常な働きを止める医薬品(低分子医薬品、抗体医薬品※6など)が主流です(図1)。しかし、これらの医薬品が創薬標的として狙うことのできる疾患関連タンパク質の数はもともと限られているため、長年にわたる医薬品の研究開発※7の結果、新薬開発が求められている医療ニーズの高い疾患に対して新たに医薬品を創出することが難しくなっています。このように、創薬標的となる疾患関連タンパク質が限られてきている現状、すなわち「創薬標的の枯渇」が、製薬業界共通の課題となっています。
mRNAは、DNA※8から特定のタンパク質に関する遺伝情報を書き写した設計図です。疾患関連タンパク質の設計図であるmRNAを制御することができれば、疾患関連タンパク質の機能を医薬品で直接制御する場合と同様に、その疾患を治療することが可能になり、「創薬標的の枯渇」の解決につながることが期待されます(図1)。
mRNAを標的とする医薬品は、核酸医薬品によって実現されています。核酸医薬品は研究開発期間を短くできる可能性があり、患者数が少ない希少疾患の治療に適しています。しかし、経口投与が難しく、製造コストが高いため、多くの患者さまに広く治療を提供するには適していないと考えられます。当社は、低分子医薬品のように経口投与が可能で患者さまの負担が少なく、開発・製造技術が確立している安価で供給に問題がない医薬品でmRNA標的創薬を実現することが製薬業界の真のニーズであり、そのためmRNA標的低分子医薬品は今後の成長市場になる可能性があると考えております。それにもかかわらず、mRNA標的低分子医薬品はこれまでほとんど創出されておりませんでした。低分子創薬では、創薬標的全体の構造を精密に解析し、創薬標的上に低分子医薬品が結合して薬効を示すことが期待できる構造を最初に特定すること(このプロセスを、以下「ターゲット探索」という)が重要です。しかしながら、mRNAは1つの決まった構造をとらず、創薬研究を始める際に精密な構造の解析を行うことが困難であるため、mRNAを創薬標的にして低分子創薬を実施することは難しいという業界の常識がありました。このような状況において、当社の創業者である中村が2000年代前半より技術開発してきたインシリコ※9RNA構造解析技術により、mRNAを創薬標的としたターゲット探索が可能になり(詳細は「(2) 当社の事業領域 ② ibVISⓇプラットフォーム c mRNA標的低分子創薬を可能にするインシリコRNA構造解析技術」を参照)、ターゲット探索の結果を活用した実用的な低分子化合物のスクリーニング※10法と合わせて、当社の創薬プラットフォームの基礎となっています。
図1. 現在の主な医薬品市場(タンパク質標的医薬品)と当社が取り組む今後の成長市場(mRNA標的医薬品)

(注) mRNA標的低分子医薬品の研究開発は世界的に見てもほとんどが研究段階であり、
本創薬で上市された低分子医薬品はありません(2024年12月末現在)。
mRNAを標的とした創薬(低分子医薬品及び核酸医薬品)は、タンパク質を標的とした従来創薬では医薬品の研究開発が不可能もしくは困難であった様々な疾患に適用できる潜在性を秘めています。そして疾患関連タンパク質において大きな割合を占めるブルーオーシャン(競争相手のいない又は競争相手の少ない未開拓な市場)を開拓できる創薬アプローチであると考えております(図2)。特に、mRNA標的低分子創薬は、患者さま、製薬業界及び医療経済的な観点からも社会に望まれる低分子医薬品の創出に取り組めることから、次世代創薬の本命の一つとして期待されています(詳細は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 経営環境」を参照)。
図2. mRNA標的創薬によるブルーオーシャン開拓の可能性

出典:The Human Protein Atlas, DrugBank, KS analysis, 2018 をもとに当社にて作成
現在の医薬品市場の中心の一つであるタンパク質標的低分子医薬品とその創薬標的であるタンパク質の関係は、ちょうど「鍵」と「鍵穴」の関係に例えられ、低分子創薬とは、創薬標的上に「鍵穴」を探索し、様々な工程(「鍵候補」を見つけるスクリーニングなど)を経て「鍵穴」にピタリとはまる「鍵」を創出する一連のプロセスであると言えます(図3)。
当社は、独自のインシリコRNA構造解析により、多くのmRNA上には局所的に低分子医薬品(「鍵」)が結合できる構造(「鍵穴」)があること(当社では、mRNA上に局所的に存在する構造を「部分構造」、そのうち標的として定める構造を「ターゲット構造」と呼んでおり、「鍵穴」は「ターゲット構造」に該当します)、しかも多くの場合、複数の「鍵穴」が存在することを見いだしました。また、これらの「鍵穴」に対して「鍵候補」を見つけるための独自改良したスクリーニング法の確立等により、従来のタンパク質標的低分子創薬と同様に、新しい創薬アプローチであるmRNA標的低分子創薬の実施が可能になっています(図3)。
図3. 低分子創薬のターゲット探索(鍵穴の探索)とスクリーニング(鍵候補を見つけるプロセス)

(注1) 様々な化合物の中から一定の基準を満たす化合物を選択するためのプロセス(鍵穴に対して鍵候補を見つけるプロセス)
(注2) スクリーニングで一定の基準を満たした化合物(鍵候補)
(2) 当社の事業領域
当社は、インシリコRNA構造解析技術をはじめとしたデジタル技術(informatics)と創薬技術(biology)を統合したibVISⓇプラットフォームを活用したmRNA標的低分子創薬を主事業としており、製薬会社との共同創薬研究を通じて、mRNA標的低分子医薬品の創出に取り組んでいます(図4)。また、核酸医薬品の自社創出を本格的に事業化するための準備も進めています。その他、将来の事業の多角化のため、インシリコRNA構造解析技術を応用した各種RNA関連創薬の取り組みも進めています(図4)。
図4. Veritas In Silicoの事業領域

① mRNA標的低分子創薬
a mRNA標的低分子医薬品の作用メカニズム
私たちの体は、各部位の機能に応じて、その機能を発揮するために必要なタンパク質で構成されています。各部位の細胞内では、細胞の核の中にあるDNAがもつ全ての遺伝情報から、各部位に必要なタンパク質の遺伝情報のみがmRNAに書き写されます(転写)。mRNAは核内から外に運び出された後、リボソーム※11というタンパク質合成機構によってタンパク質の合成の設計図として用いられます(翻訳)。タンパク質の翻訳の際、まずリボソームがmRNAの一方の端(5'末端)に取り付き、このリボソームがもう一方の端(3'末端)に向かって進行しながらmRNAの遺伝情報を読み取り、20種類のアミノ酸(タンパク質の構成要素)の中から遺伝情報に対応するアミノ酸をつなげていくことでタンパク質が合成されます(図5)。この時、mRNA上にある程度安定な構造があっても、通常ならリボソームが構造をほどいて翻訳していきますが(図5左)、より強固でほどけにくい構造がmRNA上にある場合には、リボソームによる翻訳反応の進行が妨げられます(図5右)。
当社のmRNA標的低分子創薬では、mRNA上にある程度安定で低分子医薬品が結合しうる部分構造を見いだしてターゲットとし、そのターゲット構造に結合し安定化する低分子医薬品を見出します。そしてその低分子医薬品がより強固でほどけにくい構造体をmRNA上に構築することで、リボソームによるタンパク質の翻訳を阻害もしくは制御することを狙っています。これにより、疾患の原因となる疾患関連タンパク質の生成を抑えられれば、従来の低分子医薬品や抗体医薬品等で直接疾患原因タンパク質の機能を阻害もしくは制御する場合と同等の効果が得られると考えています。
図5. mRNA標的低分子医薬品の作用メカニズム

(注) 通常、ある程度安定なmRNA構造があっても、リボソームは構造をほどいてタンパク質を合成する。ある程度安定なmRNA構造が低分子医薬品によってより安定で強固になると、リボソームは構造をほどけずタンパク質の合成がストップする。
b mRNA標的低分子創薬の特徴 ― 研究開発 ―
一般的に医薬品の研究開発は、創薬標的を決定した後、医薬品候補化合物※12を創出するまでの創薬研究(研究段階)、非臨床試験、臨床試験、承認取得(開発段階)と、完了までに長い年月を要します(表1)。当社が製薬会社と実施しているmRNA標的低分子創薬では、従来のタンパク質標的低分子創薬と標的は異なりますが、最終目的物は同じ化学的特性をもつ低分子化合物であることから、表1に示す創薬研究以外の非臨床試験、臨床試験、承認審査、さらには承認後の製造・販売で必要となる技術及びインフラは従来の低分子創薬と共通しています。mRNA標的低分子創薬で臨床試験以降の開発に進んでいる例は世界的にみてもまだ限られておりますが、化学的特性が従来の低分子創薬の医薬品候補化合物と同等であることを鑑みると、開発以降のリスクや成功確率は概ね従来の低分子創薬の医薬品候補化合物と同程度であると考えられます。また、低分子医薬品の場合には開発ガイドラインも確立されているため、開発段階以降の障壁は他の新規創薬技術と比較して小さいと考えられます。
以上のことから、mRNA標的低分子創薬で重要なのは、医薬品として十分な効果・安全性等を示す医薬品候補化合物を創出するまでの創薬研究であると言えます。
表1. 一般的な医薬品の研究開発プロセス
(注1) 研究は、医薬品として十分な効果・安全性等を示す医薬品候補化合物を創出するまでの段階
(注2) 開発は、創薬研究で取得した医薬品候補化合物の効果・安全性等を規制当局に証明していく段階
c mRNA標的低分子創薬の特徴 ― 薬物動態・安全性 ―
医薬品の創薬研究では、疾患関連タンパク質の機能を抑制する効果など、医薬品の主作用(薬効)だけではなく、医薬品が投与されてから血中へ吸収されるか、血中から目的とする組織・細胞へ移行するかといった点や、医薬品が体内で代謝や排泄される過程、さらには安全性を確保するための毒性の低減、といった様々な課題について検討し、最適化する必要があります(医薬品を投与してから「吸収」「分布」「代謝」「排泄」される過程を「薬物動態」という)。
mRNA標的低分子創薬の創薬研究においても同様に薬物動態や安全性等の検討・最適化が必要ですが、従来のタンパク質標的低分子医薬品と比べてmRNA標的低分子創薬の研究過程に特有の検討課題は、細胞内で標的とするmRNAに作用して疾患関連タンパク質を減少させられるかという「細胞内での効果」の工程のみであり、それ以外は従来の低分子創薬と共通しています(図6)。つまり、創薬研究段階におけるmRNA標的低分子創薬の新規創薬技術として特有のリスクは、概ね「細胞内での効果」が得られるか、という点になります。もちろん他の工程にもリスクはありますが、そのリスクは従来の低分子創薬と同様であると考えられ、この点については、長年の創薬研究を通じて各製薬会社には技術やノウハウが豊富に蓄積されています。逆に言うと、「細胞内での効果」は十分にあっても、従来の低分子創薬と同じ薬物動態や安全性の課題により、創薬研究が中断するリスクがあります。そのため、mRNA標的低分子創薬により患者さまに医薬品を届けるためには、従来の低分子創薬を通じて蓄積された各製薬会社の技術やノウハウが重要であると考えられます。当社ではこのリスクを鑑み、mRNA標的低分子創薬により患者さまに医薬品を届けるためには、より多くの製薬会社と共同創薬研究を実施することが重要であると考え、「プラットフォーム型」のビジネスに注力しています(詳細は「(3) ビジネスモデルの特徴」を参照)。
当社と製薬会社とのibVISⓇプラットフォームを活用した共同創薬研究において、当社が担当するのは表1の創薬研究の中でも標的とする「細胞内での効果」に関するものであり、「ターゲットの探索」「スクリーニング」「ヒット化合物検証」「リード化合物最適化」で構成されます。それ以外の薬物動態や安全性研究、動物を用いた化合物の効果を検証するための実験、非臨床試験以降の開発段階については、従来の低分子創薬での経験や知見が豊富な提携先の製薬会社にて実施されます(製薬会社との役割分担の詳細は、「② ibVISⓇプラットフォーム b ワンストップで医薬品候補化合物まで取得」を参照)。
図6.低分子医薬品の創薬研究で検討が必要な課題

② ibVISⓇプラットフォーム
a 多種多様な疾患に適応可能
当社は、これまで国内外の多くの製薬会社に、当社のibVISⓇプラットフォームの創薬技術及びデジタル技術を紹介してきました。これらの製薬会社より、ibVISⓇプラットフォームでmRNA標的低分子創薬を実施したいと開示をうけた創薬対象遺伝子(Gene of Interest;GOI)の数は既に100を超え、そこから推定される疾患領域は、がん領域、中枢神経、各種希少疾患の順に多く、その他は循環器疾患、免疫疾患、感染症など多種多様です(図7)。これは、製薬会社という創薬の専門家から見て、ibVISⓇプラットフォームが様々な疾患に適応可能と考えられていることを示唆していると当社では考えております。中でも市場の大きいがん領域の割合が突出しており、医薬品が血液脳関門(神経細胞に影響のある物質をブロックする保護システム。Blood Brain Barrier;BBB)を通過する必要のある中枢神経疾患の割合ががん領域に続いております。これらは、製造コストが低く巨大な市場にも供給可能であり、BBBを通過できる低分子医薬品の強みを活かせる疾患領域であると考えられます。
図7. 創薬対象遺伝子(GOI)からわかるmRNA標的低分子創薬の適用疾患領域

(注) 2024年12月末現在において製薬会社から開示されたGOIに基づき当社にて作成
b ワンストップで医薬品候補化合物まで取得
当社のibVISⓇプラットフォームは、mRNA上に存在する低分子医薬品の「鍵穴」の候補となる部分構造を網羅的に解析し、その中から標的に適した「鍵穴」すなわちターゲット構造を定める「ターゲット探索」から、数多くの低分子化合物の中からターゲット構造に対して結合が認められる化合物を実験的に選択する「スクリーニング」、スクリーニングで取得したヒット化合物※13とターゲット構造の結合の強度や結合の特徴を詳細に検証する「ヒット化合物検証」、ヒット化合物検証により取得したリード化合物※14を医薬品レベルにまで効果を高める「リード化合物最適化」により、最終的に非臨床試験以降に進める医薬品候補化合物を取得するまで、mRNA標的低分子創薬に必要な全ての創薬技術とデジタル技術を備えていると当社は考えております(図8、表2)。さらに、それらの創薬技術とデジタル技術が単に個々の技術としてではなく、一つの創薬システムとして統合されており、各製薬会社はibVISⓇプラットフォームを活用することで、mRNA標的低分子創薬で直面する多くの課題をワンストップで解決することが可能になると当社は考えております。
特に当社の「ターゲット探索」は、独自のデジタル技術を活用したインシリコRNA構造解析により、製薬会社が任意に選択したmRNAから高速かつ正確に複数のターゲット構造を探索することが可能であり、当社の競争優位性の一つとなっています。
図8. 創薬技術とデジタル技術を備えたワンストップ創薬プラットフォーム

(注)共同創薬研究において製薬会社は、当社が技術供与したスクリーニング法を使ったスクリーニングの実施及び細胞実験を主に担当します。加えて製薬会社側では、化合物の合成展開※15、薬物動態及び安全性研究、化合物の効果を検証する動物実験などが実施されます。
表2. ibVISⓇプラットフォームの創薬技術とデジタル技術
c mRNA標的低分子創薬を可能にするインシリコRNA構造解析技術
mRNAは分子内で相互作用して立体構造をとる巨大分子であり、細胞内の環境下では1つの決まった立体構造をとらず、様々なパターンの構造をとってそれらが混在するという性質があります。よって、一般的に一定の構造をとるタンパク質を標的とする従来の創薬と同様の理論では、mRNA標的低分子創薬を実現することはできませんでした。
当社の中村は、約20年にわたる創薬研究の経験に基づき、1つの決まった状態をとらない事象を取り扱う統計力学※26理論及び熱力学※27理論がmRNAの性質を解析する上で有用な方法であることを見出しました。具体的には、統計力学理論によりmRNA上に局所的に存在する部分構造の存在確率を計算し、熱力学理論により各部分構造のエネルギー状態の計算から安定性・不安定性を評価します。このように、既存創薬の研究領域(化学~生物学)に統計力学理論及び熱力学理論を適切に応用することにより、mRNA上の各部分構造を存在確率や安定性・不安定などの各指標にもとづき定量的に評価する方法論を確立し、その結果、mRNA上にはいつも同じ構造を取ろうとする安定な部分構造が存在することを明らかにしました(図9)。
図9. mRNA標的低分子創薬実現への突破口

当社は、これらの方法論を実装した当社独自のRNA構造解析ソフトウェア「MobyDickⓇ」により、任意のmRNAから高速で網羅的に部分構造を発見し、低分子医薬品の標的に適したターゲット構造(一般的に、存在確率が高く安定であり、低分子化合物の結合が期待される部分構造)を定量的な評価にもとづき特定できるという強みを持っています。このターゲット探索の強みを活かして、製薬会社の幅広い創薬ニーズに応えるmRNA標的低分子創薬を可能にしています。
d 高い達成率を誇るターゲット探索とスクリーニング
当社のibVISⓇプラットフォームは、ターゲット探索とスクリーニングにおいて高い達成率を誇っています。製薬会社との共同創薬プロジェクトでは、これまでに製薬会社が選定したがん、中枢神経疾患、感染症等に関連するmRNAに対してターゲット探索を実施し、ターゲット探索で得られたターゲット構造に対して数万から数十万の化合物ライブラリーを使用した高速・高感度スクリーニング(qFRET)を実施しました。その結果、ターゲット探索の達成率は約98%(42個中41個のmRNAでターゲット構造を複数同定)、スクリーニングの達成率は約96%(54個のターゲット構造に対してスクリーニングを実施し、52スクリーニングで当社が定義するヒット化合物を複数取得)であり(図10)、結果的に創薬対象とするmRNAの選定から約94%の成功率でヒット化合物を取得しています(2024年12月末現在)。
図10. 高い達成率を誇るibVISⓇプラットフォームのターゲット探索とスクリーニング

(注1) ターゲット探索の図中のターゲット構造はイメージであり、実際の創薬研究で用いているターゲット構造ではありません。
(注2) ターゲット探索とスクリーニングの達成率は2024年12月末現在のものです。
e ヒット化合物検証(細胞実験)
ヒット化合物を得た後は、化合物の「細胞内での効果」を確認するため、細胞実験にてヒット化合物が対象となる疾患関連タンパク質の発現量に与える影響を確かめます。これまでの製薬会社との共同研究では、様々なヒット化合物が細胞実験により対象となる疾患関連タンパク質を減少させている、すなわち「細胞内での効果」を示す結果が得られています(図11)。この効果を示す化合物の濃度は、この後の医薬品候補化合物の取得を目指した合成展開を開始するのに十分であると当社は考えております。また、こうしたヒット化合物の特性は、ibVISⓇプラットフォームの創薬技術に含まれるBLI/ITCによる結合の強度測定やNMRによる結合の特徴測定によっても確認されます。
図11.スクリーニングにより取得したヒット化合物の細胞内での効果検証(細胞実験結果)

左図:疾患関連タンパク質(c-Myc)のmRNA上に発見したターゲット構造に対してスクリーニングで取得した化合物(VSC0075)を細胞に添加することで、細胞内のc-Mycタンパク質量が下がっています(一般的なタンパク質の代表であるHSP90 betaにはほとんど影響がない)。
右図:これまでに共同創薬研究を実施した製薬会社のうち6社について、スクリーニングで取得した化合物(Compound A-H)の細胞実験結果をそれぞれ一例ずつ示しています。
③ 核酸医薬品創薬
当社のインシリコRNA構造解析は、mRNAの構造を詳細に解析できるという一般性から、核酸医薬品の創出への応用が可能です。当社は今後、社内でもパイプラインを保有するハイブリッド型ビジネスにビジネスモデルを転換する方針であり、主事業のmRNA標的低分子創薬に続く事業として、当社単独で実行が可能な核酸医薬品の創出に向けた取り組みを進めています。核酸医薬品の創出は、当社がビジネスモデルをハイブリッド型ビジネスへ転換する際の大きな武器になります(ビジネスモデル転換の詳細は「(3) ビジネスモデルの特徴 ④ ビジネスモデルの転換」を参照)。
当社では、これまで理論的な配列設計が困難とされてきた核酸医薬品の一種であるアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)※28の配列設計にインシリコRNA構造解析を応用します。当社のインシリコRNA構造解析により、短期間で医薬品候補化合物となるASOを取得でき(当社では最短8カ月で取得)、その結果研究開発費を抑えることが可能になると考えております。当社はこれまでに、ASOの創薬研究で医薬品候補化合物を獲得し、物質特許を取得した実績があります(詳細は「(4) プロジェクトの進捗状況 ③ 核酸医薬品及びその他プロジェクト(自社研究)」を参照)。そのため、低分子化合物だけでなく、ASOを有力な自社パイプライン候補とすることを想定しています。自社パイプラインの対象疾患については、当社の株主価値の向上につながるかどうかを基準に、具体的な検討を開始しています(詳細は「c パイプライン創出の方針」参照)。
a 核酸医薬品の特徴
核酸医薬品は、製造コスト(変動費)が高い一方、医薬品候補化合物を獲得するまでの研究期間と費用(固定費)は低減される傾向があります。また、希少疾患の臨床試験は小規模で短期間に行える可能性があるため、開発費(固定費)の低減にもつながります。この高変動費・低固定費の構造は、低分子医薬品の低変動費・高固定費(製造コストは低いが、研究開発の期間が長く費用が高い)の構造と対照的です。すなわち、低分子医薬品が患者数の多い慢性疾患や一般疾患に治療を提供するのに適しているのに対して、核酸医薬品は患者数が少ない希少疾患に治療を提供するのに適しています。
当社は、核酸医薬品の高い製造コストを今後改善する必要があると考えています。製造しやすい核酸医薬品を創出すること、製造パートナーを確保すること、そして患者さまの用法及び用量を考慮した製造方法を創薬研究の初期段階から検討することが重要です。
b 核酸医薬品の最大の課題
核酸医薬品が臨床試験を終え、承認申請を経て実際に販売に至った例はこれまでのところ限定的です。「 第II相試験終了後、 第III相試験を開始・終了し、申請等を終えて市場に出る」までの確率は、低分子医薬品がおおむね40-50%程度であるのに対し、核酸医薬品は8-10%程度にすぎません。つまり、核酸医薬品における最大の課題の一つは、第III相試験で初めて明らかになる毒性です。具体的には、タンパク質への予測不可能な結合による毒性や、ヒトにおいては重篤になってしまう核酸医薬品に施された各種化学修飾による化学毒性が挙げられます。核酸医薬品を市場に出すためには、臨床後期に判明するこれら毒性を回避することが最も重要であるというのが当社の考えです。
こうした背景の中、世界の新規核酸医薬品の研究開発においては、新規の製剤方法やリガンド等の工夫によって対象細胞・臓器や細胞内へのデリバリーを可能にしたり、新規の修飾核酸の使用等で対象細胞内での活性を大幅に上げることを期待して、新たな技術が採用されています。結果として薬の効果を高めることで、副作用を引き起こさない低い濃度でも十分な薬効を担保できるというのが一般的な作業仮説であり、この方向性で核酸医薬品の第III相試験の課題は解決されつつあるようにも見受けられます。しかし、ヒトでの毒性が未知な新しい技術を用いることで、第III相試験に新たなリスクを持ち越すことになるので、核酸医薬品の最大の課題を正面から解決するために最良の手法であるかは議論が分かれると考えております。
c パイプライン創出の方針
当社では、製造コストを可能な限り低減し、第III相試験に未知の毒性リスクを持ち越さないため、すでに臨床応用されたことのある技術のみで十分な活性を持つ、短い核酸医薬品の創出を目指しています。これが実現できれば、核酸医薬品の最大の課題を抜本的に解決できます。当社はこれまでに、急性腎不全と筋萎縮性側索硬化症(ALS)に対する核酸医薬品の創出を社内的に取り組んでおり、社内技術を高めるとともに、それぞれ物質特許を出願するに至っています。
自社パイプラインの対象疾患の選定については、社外の専門家を交えて具体的な検討を開始しています。その検討にあたっては、特に市場性を重視することで、現在の株主価値に資する現在価値の高いものを選定する方針です。すなわち、(i)将来価値の総額が大きく、(ii)販売開始までの期間が短く、そして(iii)直近のコストを低減させる施策をとれるものです。これら三つの観点は、将来の医薬品の価値を販売開始までの期間や成功確率からディスカウントキャッシュフロー(DCF)法により現在の価値に換算する際、高い現在価値を形成するために重要です。今後は、当社が創出するパイプラインの現在価値が当社の株主価値に織り込まれるように、パイプラインの情報については適時適切な開示等に努めてまいります。
市場性を基準に自社パイプラインを選定することは、製薬会社にとって事業性の高いパイプラインを創出することにもなります。これにより、将来的に行うパイプライン導出の成功確率も高まることが期待できます。実は、先に述べた核酸医薬品の第III相試験における成功率の低さには(詳細は「b 核酸医薬品の最大の課題」参照)、バイオテク企業が導出先の製薬会社を見つけることができずに開発がストップしてしまうことも含まれており、当社の手法はこの成功率低下要因に対しても解決策となると考えております。
以上の方針にもとづき、製造コストを低減しつつ、毒性リスクを第III相試験に持ち越さず、さらに隠された市場性の問題にも対応することで、患者さまにまで医薬品として届く可能性の高いパイプラインの創出に取り組みます。
④ その他のmRNA関連創薬の取組み
当社のインシリコRNA構造解析は、mRNAの構造を詳細に解析できるという一般性から、様々な創薬モダリティ(医薬品の作られ方の基盤技術の方法・手段、もしくはそれに基づく医薬品の分類)への応用が可能であると考えております。当社は、主事業のmRNA標的低分子創薬とこれに引き続く核酸医薬創薬にとどまらない、mRNA関連創薬への多角化についても視野に入れています。
主事業及びASOの創薬研究を通じてmRNAについて深く理解し、インシリコRNA構造解析技術を向上させたことで、新型コロナウイルス感染症のmRNAワクチンに代表されるmRNA医薬品の体内での不安定性や凝集などの各種課題を解決する配列設計や、mRNA以外のRNA(以下「ncRNA」という)を標的とした創薬にもインシリコRNA構造解析技術の適用が可能になりました。これらmRNA医薬品とncRNA標的医薬品のプロジェクトも、初期的ではあるものの進行中であり(プロジェクトの進捗は「(4) プロジェクトの進捗状況 ③ その他プロジェクト(自社研究)」を参照)、製薬会社等から共同研究や事業協力の申し出があれば将来的に当社事業として組み込むことを想定しています。
(3) ビジネスモデルの特徴
当社は、これまでのプラットフォーム型ビジネスから、自社パイプラインも創出しつつプラットフォーム事業も営むハイブリッド型ビジネスに転換します。自社パイプラインについては、今後具体化する際にパイプラインごとに個別具体的なビジネスモデルをご説明しますので、ここではプラットフォーム型のビジネスモデルについてご説明します。
① ビジネスモデルの概要
当社は、より多くのmRNA標的低分子医薬品を迅速に社会に届けるため、製薬会社の幅広いニーズに応える汎用性の高いibVISⓇプラットフォームを武器として、複数の製薬会社と多数の共同創薬プロジェクトを同時に進行させる「プラットフォーム型」のビジネスを展開しています(図12)。製薬会社との契約では、契約一時金、研究支援金にとどまらず、マイルストーン、ロイヤリティ等の対価を規定することにより、契約締結直後から長期的かつ継続した事業収益の確保を目指します。当社のようなバイオテク企業にとって、複数の共同創薬プロジェクトを同時進行するプラットフォーム型ビジネスは、安定した事業収益を確保する観点や、製薬会社との提携によってmRNA標的低分子医薬品の潜在的な市場のシェアを確保して数多くの医薬品を患者さまにお届けする観点から、合理的なビジネスモデルであると考えております。
当社は2024年度末時点において、プラットフォーム型ビジネスのもと、主な事業収益の源泉となる製薬会社との共同創薬プロジェクトを効率的に進めるため、アカデミアとの共同研究をはじめ、各種機関・企業と提携関係にあります(図13)。
図12. 創薬系バイオテク企業のビジネスモデル

図13. Veritas In Silicoの事業系統図

(注) 製薬会社から当社への対価の詳細は下記「②契約形式」をご参照ください。
② 契約形式
プラットフォーム事業では、製薬会社と医薬品候補化合物を取得するまでの創薬研究を共同で実施する共同創薬研究契約を締結することを基本としています(図14)。共同創薬研究契約では、製薬会社から創薬対象とするmRNA(標的遺伝子)の情報を受領後、その標的遺伝子ごとにプロジェクトを設定し、各プロジェクトの進捗状況に応じて一連の継続的な事業収益が得られるように規定しています(図14、表3)。
当社と製薬会社の共同創薬研究契約に基づくパートナーシップ(以下、当社と共同創薬研究契約等に基づき、共同で創薬研究を実施する製薬会社を「パートナー」という)は、当社技術を用いて当社とパートナーが共同で医薬品候補化合物を創出する創薬研究段階と、医薬品候補化合物の創製における当社貢献部分をパートナーに譲渡し、パートナーが医薬品候補化合物の開発・販売を行うことで当社に事業収益が発生する開発・販売段階で構成されます(図14)。各段階において当社が計上する主な事業収益は以下の通りです。
図14. Veritas In Silicoの収益構造

(注1) 現時点(2024年12月末現在)、当社と製薬会社との協業から製薬会社による開発・販売段階にまで進んだ実績はありません。
(注2) 上市までの期間については、実際の研究開発状況により大きく異なる可能性があります。
(注3) ibVISⓇプラットフォームを使用した当社と製薬会社の協業は、創薬研究期間中に限られます。
(注4) 開発・製造・販売ライセンスに関する取り決めについては、共同創薬研究契約に盛り込まれる場合もあります。
表3. 主な事業収益の内容
a 創薬研究
当社の共同創薬研究契約では、通常締結時にibVISⓇプラットフォームの使用に対する技術アクセスフィー等として「契約一時金」をパートナーより受領します。研究開始後、研究実施に対する費用支援・対価等として標的遺伝子ごとに設定された「研究支援金」を研究期間中毎年受領します。また、創薬研究中に追加的な研究が必要となる場合には、追加の「研究支援金」を標的遺伝子ごとに受領します。さらに、パートナーと事前にいくつかの研究達成目標、すなわちマイルストーンを設定し、当該マイルストーンを達成した場合には、パートナーより「研究マイルストーン」を受領します。
b 開発・販売
当社の共同創薬研究契約では、基本的に、創薬研究における成果の当社貢献度に基づき、当社が開発・販売において受領する「開発マイルストーン」、「ロイヤリティ」、「売上マイルストーン」等の経済条件についても以下のとおり規定しています。
創薬研究で医薬品候補化合物を取得し、パートナーにより非臨床試験に進む判断がされた場合には、当社はこの段階で、最初の「開発マイルストーン」を受領します。その後、医薬品候補化合物の開発はパートナーに委ねられますが、パートナーによる開発が進み、臨床試験に移行した場合には、臨床試験の段階ごとに追加的に「開発マイルストーン」を受領します。さらに、最終的に医薬品として上市された場合には、売上金額に一定の料率を乗じて得られる金額を「ロイヤリティ」として受領します。加えて、上市された医薬品の年間の売上高が所定の売上額に達した場合には、「売上マイルストーン」を受領します。
なお、2024年12月末現在において、当社とパートナーとの共同創薬研究は全て創薬研究段階であり、パートナーが単独で実施する開発・製造・販売にまで進んだ実績はありません。
③ 知的財産戦略(特許及びソフトウェア著作権)
当社は、ibVISⓇプラットフォームの「ターゲット探索」と「スクリーニング」の特許による権利化と、各種自社製作ソフトウェアで構成されるデジタル技術の秘匿化により、プラットフォーム全体の独占性を二重に担保しています(図15)。
特許「RNAの機能を制御する化合物のスクリーニング方法」により権利化した技術は、デジタル技術の「MobyDick2D」と創薬技術の「qFRET」です。主に、これらの技術を利用するibVISⓇプラットフォームの「ターゲット探索」と「スクリーニング」では、権利化した特許によって他社の利用を排除しつつ、当社の優位技術として製薬会社に活用いただいています。
創薬研究の各プロセスは、当社が独自開発し継続的にアップデートしている大量のデータ解析や実験のサポートをする自社ソフトウェアを使用することにより、はじめて実施可能となります。また、各プロセスに導入しているこれらデジタル技術により、並列処理による効率化と精度の高い創薬の実現にくわえ、製薬会社のニーズに応じた技術移転を容易とすることで、拡張性のある創薬が可能になっています。
図15. ibVISⓇプラットフォームに係る知的財産権及び自社製作ソフトウェアによる独占性の担保

(注) 特許6781890号 RNAの機能を制御する化合物のスクリーニング方法
④ ビジネスモデルの転換
当社は、2025年度より、mRNA標的低分子創薬のプラットフォーム事業にくわえ、自社でパイプラインの研究開発も進めるハイブリッド型ビジネスへ転換します。プラットフォーム型ビジネスによりパートナー数を増やし、パートナーから中長期的に充分な収益が見込めるようになった段階で(当社では2026年頃と想定)、自社パイプラインの非臨床試験を開始することを目指しますが、当面は、なるべく早い段階で製薬会社にライセンスアウトする方針です。
当社は、核酸医薬品を最初のパイプライン候補とする方針です。核酸医薬品のパイプライン創出の方針については、「(2) 当社の事業領域 ③ 核酸医薬品創薬 c パイプライン創出の方針」をご参照ください。
(4) プロジェクトの進捗状況
① mRNA標的低分子創薬のプロジェクト(共同創薬研究)
mRNA標的低分子創薬のプラットフォーム型ビジネスを展開する当社は、多額の開発費を投入して少数の自社パイプラインを育てる代わりに、共同創薬研究のパートナー数を増やすとともに、各パートナーとのプロジェクトを進捗させることで、相乗的な事業拡大を図っています。当社はこれまでに、プラットフォーム型ビジネスの特徴を活かしたパートナーとの共同研究を通じてibVISⓇプラットフォームの技術力向上を達成し、より高収益の共同創薬研究契約の締結が可能になりました(図16)。現在、共同創薬研究のパートナー4社(東レ株式会社、塩野義製薬株式会社、ラクオリア創薬株式会社、武田薬品工業株式会社)とのプロジェクトが進捗しています。
図16. プラットフォーム型ビジネスを活用した技術力向上と事業拡大

(注) Oncodesign ServicesとはMOUのもと新規顧客獲得で協力関係にありますが、具体的な事業提携はしておりません(2024年12月末現在)。
4社とのプロジェクトで最も進んでいるプロジェクトは、現在「ヒット化合物検証」を実施中です(図17)。
図17. 共同創薬研究中の製薬会社のプロジェクト進捗状況

(注1) 製薬会社との共同創薬プロジェクトは契約上守秘義務があるため、プロジェクトで対象としている疾患及び経済条件については、一部記載を「非開示」としています。
(注2) 東レとの共同創薬研究では、医薬品候補化合物の権利は東レと当社で共有し、、当社は化合物の持分に応じた収益を受領します。
当社は、共同研究及び共同創薬研究の契約にもとづき、これまでに合計8.3億円の事業収益を獲得しています(2024年12月末現在)。今後は、共同創薬研究中のパートナー4社との契約にもとづき、短期的(創薬研究期間中)には17.9億円(このうち8.3億円は取得済)の研究支援金又は研究マイルストーン、中期的(開発期間中)には80.5億円の開発マイルストーンを事業収益として獲得する可能性があります(図18)。さらに、医薬品が上市した場合には、長期的(販売期間中)に、数パーセント程度のロイヤリティ及び販売額に応じたマイルストーン収入(最大1,050億円)が見込まれます(図18)。なお、東レとの共同創薬研究においては、医薬品候補化合物の権利を東レと当社で共有することになっており、当社は化合物の持分に応じた収益を受領することを取り決めております。
研究・開発・売上マイルストーンの金額については、いずれも既存のプロジェクトが全て成功した場合の最大値を示しています。創薬の成功確率は相対的に高いとはいえず、現実的に全てのプロジェクトが成功するわけではなく、一部又は全部のプロジェクトが成功に至らない場合や、成功に至った場合であっても当初想定した売上が達成できない場合等には研究・開発・売上のマイルストーンが減少する可能性がある点に十分ご留意ください。
図18. 既存の共同創薬研究契約から得られる事業収益のポテンシャル(2024年12月末現在)

(注) 取得済総額は、共同研究により取得した収益を含みます。マイルストーンは、いずれも既存のプロジェクトが全て成功した場合の最大値を示しています。創薬の成功確率は相対的に高くはなく、現実的に全てのプロジェクトが成功するわけではない点に十分留意が必要です。
② mRNA標的低分子創薬のプロジェクト(自社研究)
mRNA標的低分子創薬は様々な疾患への応用展開が可能なことから、共同創薬研究開始後、パートナーあたりのプロジェクト数が積み上がる場合がある一方、パートナー側の社内優先順位等の関係で、一部のプロジェクトが中止される場合もあります。当社は、パートナーとの契約締結の際に開発・製造・販売ライセンスに関する取り決めを盛り込む場合を除き、中止されたプロジェクトの成果の当社への譲渡について契約書に規定することにより、自社プロジェクトへ転用することを可能にしています。実際に、中止されたプロジェクトのうち有望なプロジェクトについては自社プロジェクトに転用しており、事業開発や創薬プラットフォームの技術開発のために活用しています。
当社のmRNA標的低分子創薬のプロジェクトは、医療ニーズの高いがん領域が中心であり、当社のビジネスモデルをハイブリッド型に移行するにあたり、これらのプロジェクトが自社パイプラインの有力な候補になると考えております。現時点においては、一部のプロジェクトについて、事業開発や創薬プラットフォームの技術開発を目的とした社内研究を実施するにとどめており、具体的に自社パイプライン候補として進捗しているプロジェクトはありません(2024年12月末現在)。
③ 核酸医薬品及びその他プロジェクト(自社研究)
当社は、希少疾患を中心に、ハイブリッド型ビジネスを見据えた核酸医薬品 (核酸医薬品の一種であるASO) のプロジェクトを保有しています。また、mRNA医薬品及びncRNA標的医薬品のプロジェクトでは、現在基礎研究(ターゲット探索)を実施中です(図19)。
核酸医薬品のプロジェクトは、急性腎不全や脱毛症を対象疾患とした遺伝子p53に対するASO、及び東京慈恵会医科大学の岡野ジェイムス洋尚教授との共同研究により創出された、筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの神経変性疾患を対象疾患としたASOであり、両プロジェクトともに医薬品候補化合物を取得して物質特許を出願し、p53のASOについては日本で特許が権利化されました。当社では核酸医薬品の自社単独での創出が可能であること、医薬品候補化合物を最短8か月で取得できることから、急性腎不全やALSにこだわらず、市場性を考慮したうえで、新規プロジェクトを選定し、自社パイプラインとして進める予定です。
mRNA医薬品(mRNA補充療法)では、タンパク質補充療法の実例があるファブリー病とハンター症候群に着目し、これら疾患の治療で補充すべきタンパク質の設計図となるmRNAをもとに、血中で安定し、自己凝集しないmRNA医薬の配列設計を開始しています。ncRNA標的医薬品のプロジェクトとしては、ncRNAの中でも機能が解明され、多発性骨髄腫への関与がわかっているncRNAに対して、核酸医薬品を創出するプロジェクトを開始しています。
図19. 核酸医薬品、mRNA医薬品及びncRNA標的医薬品の自社プロジェクト進捗状況

<用語解説>
4 【関係会社の状況】
該当事項はありません。
5 【従業員の状況】
(1) 提出会社の状況
2024年12月31日現在
(注)1.従業員数は、他社からの当社への出向者を含み、臨時従業員(パート職員)を除いた就業人員数であります。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.当社は創薬プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の従業員数の記載はしておりません。
4.臨時従業員(パート職員)の総数が従業員数の100分の10未満であるため、平均臨時雇用者数の記載を省略しております。
(2) 労働組合の状況
労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
当社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成27年法律第64号)」及び「育児休業、介護休
業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第76号)」の規定による公表義務の対象で
はないため、記載を省略しております。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
当社は、メッセンジャーRNA(mRNA)を標的とした低分子創薬(以下「mRNA標的低分子創薬」という)のプラットフォーム型ビジネス(独自の基盤技術を、共同創薬研究等を通じて複数の製薬会社へ提供)により、「どんな疾患の患者さまも治療法がないと諦めたり、最適な治療が受けられないと嘆いたりすることのない、そんな希望に満ちたあたたかい社会を実現する」ことを経営理念としています(図20)。当社は、製薬業界で新たな領域を切り拓く先駆者、すなわち「パスファインダー(Pathfinder)」として、より多くのmRNAを標的とする低分子医薬品(以下「mRNA標的低分子医薬品」という)を迅速に社会に届けていく方針です。
図20. Veritas In Silicoの経営理念

(2) 経営戦略
当社は今後の中長期的な目標として、2030年を目途に「スペシャリティファーマとしての地歩を確立すること」を目指します(図21)。
図21. プラットフォーム型ビジネスからスペシャリティファーマに至るまでの成長曲線のイメージ図

(注) あくまで当社が目標とする成長のイメージであり、実際の時価総額の推移を示唆するものではありません。
スペシャリティファーマを目指す道のりの第一段階として、当社はこれまで、創薬プラットフォームibVISⓇを活用したプラットフォーム型ビジネスに注力し、収益基盤を固めました。複数の国内製薬会社とmRNA標的低分子創薬の共同創薬研究を実施し、その過程で得られた知見と実績が、プラットフォーム技術の向上と競合他社との差別化、ひいては収益の確保につながりました。
スペシャリティファーマへの道のりの第二段階として、mRNA標的低分子医薬品のプラットフォーム型ビジネスを拡大させつつ、2025年より核酸医薬品を中心として自社独自のパイプラインも創出するパイプライン型ビジネスを本格化させ、収益源を複数有する「ハイブリッド型ビジネス」に移行していきます。当社はできるだけ早い時期に自社パイプラインを創出できるよう、その準備作業を2024年より開始しています。プラットフォーム型ビジネスにより、製薬会社との共同創薬研究からの収益を確保するとともに、自社独自のパイプラインを保有することにより、その現在価値が織り込まれるように開示を進め、株主価値の向上を目指します(図22)。
図22. ハイブリッド型ビジネスによる成長コンセプト

スペシャリティファーマへの道のりの最終段階として、プラットフォーム事業及びパイプライン創出とあわせて、製薬会社として必要な組織、機能、人材等を確保し、持続的な成長が期待できるスペシャリティファーマとしての態勢を整えます。
スペシャリティファーマは、日本だけでなくアメリカにおいても非常によく見られる事業形態で、ニューヨーク証券取引所やNASDAQに上場しているヘルスケア関連企業の中で、上場後10年以上にわたり成長を維持している中堅企業の大半が、この事業形態を採っています。
これらスペシャリティファーマを目指すプロセスを通じて、当社が中長期的に安定的かつ持続的な成長を実現することにより、株主価値を高めていきます。合わせて、当社の技術で創出された医薬品を社会に責任をもって届ける態勢を確保することにより、当社が掲げる理念の実現につながるものと考えております。
2030年度にスペシャリティファーマへとしての地歩を確立するため、当社は2025年度から2027年度にかけての中期経営計画期間中、当社の株主価値に寄与する以下の施策を実施し(図23)、ハイブリッド型ビジネスのバイオテク企業として収益基盤の確立を図ります。
図23. 2030年のVISのビジョンに向けた中期経営計画期間中の各年度目標

(注)2025年度には、2024年度に契約締結予定であった2件に加え、新規の契約2件、合計4件の契約締結を目標とします。ただし、2025年度の新規2件のうち1件は、2024年12月に英国 Liverpool ChiroChem(現:LCC Therapeutics)と前倒しで契約を締結しました。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社は、当社のibVISⓇプラットフォームから創出された低分子医薬品の実用化により社会に貢献するとともに、製薬会社から医薬品候補化合物の開発の進捗に応じて受領する開発マイルストーン、上市後の製品販売に伴う売上マイルストーン及びロイヤリティ収入によって事業収益を拡大することを経営目標としています。
しかしながら、製薬会社とのプロジェクトは全て研究段階であり、当社が開発・売上マイルストーン及びロイヤリティ収入を獲得可能となるのは早くても数年後となるため、現時点においては、ROAやROEといった経営指標ではなく、製薬会社との新規共同創薬研究契約の締結数年間2社、並びに契約一時金、研究支援金及び製薬会社とのプロジェクト進捗に応じて得られる研究マイルストーンに基づく事業収益全体を、目標達成の判断基準(KPI)として掲げています。さらに2025年以降、ハイブリッド型ビジネスに転換するにあたり、年間1本の自社パイプライン創出もKPIとして設定しました。これらKPIは取締役会等に報告されており、目標達成に向けた組織のパフォーマンスの動向を把握できるようにしております。
新規共同創薬研究契約数の目標を達成するための施策として、当社はこれまでに、製薬会社と秘密保持契約書(CDA)の締結からはじまる事業開発活動の実績を統計的に解析しています(図24)。その結果、全CDA締結数のうち本契約まで至った確率はおおよそ42%、CDA締結から本契約に至るまでの期間(中央値)は約14か月となっています(2024年12月末現在)。現時点において製薬会社7社とCDA下で契約交渉を進めているため、これらの解析にもとづき、2025年度にはそのうちの3社と契約締結することを目標達成の指標としています。また、2026年以降も毎年2社と契約を締結するという目標のもと、その数に見合うCDA締結数を獲得するべく事業開発活動を実施しています。
図24. 契約締結の実績にもとづく事業開発の展開

(注) 契約締結数と契約交渉中のCDA数は2025年2月13日現在の実績
(4) 経営環境
内閣官房の健康・医療戦略室委託事業が2021年3月に発表した『令和二年度 医薬品・再生医療・細胞治療・遺伝子治療関連の産業化に向けた課題及び課題解決に必要な取組みに関する調査報告書』によると、世界の医療用医薬品市場は、2020年の約75兆円から、2030年には約103兆円に成長すると予測されています(図25)。
近年、抗体医薬品やペプチド医薬品などの中分子・高分子医薬品が一定規模の市場を形成しており、今後も成長期市場として存在感を示すと考えられます。低分子医薬品は、既に成熟期に差し掛かっている市場であり、市場成長率は微増であるものの、2030年においても医薬品市場の約半分を占めると予測されています。低分子医薬品は、グローバル市場において、日本企業が占有率を高く保っている領域です。今後日本では、占有率の維持に向けて、低分子医薬品の創薬標的やターゲット構造の拡大、適応疾患の拡大、及び研究開発の効率化による低コスト化が重要視されると考えられます。
図25. 世界の医療用医薬品の市場予測

出典:内閣官房 健康・医療戦略室委託事業「令和二年度 医薬品・再生医療・細胞治療・遺伝子治療関連の産業化に
向けた課題及び課題解決に必要な取組みに関する調査報告書」をもとに当社にて作成
当社の属するmRNA標的低分子創薬の領域は、現在世界的に見ても研究段階であるため、2030年時点で市場が大きく形成されている可能性は低いと考えられます。しかしながら、従来のタンパク質標的低分子医薬品と競合することなく、全く新規の創薬標的に対して低分子医薬品の創出に取り組めるうえに、低分子医薬品は経口投与が可能で、製造コストが低く、規制体制及び商材としてのバリューチェーンも確立されているため、将来的には、mRNA標的低分子医薬品単独で新たな市場が形成されると考えられます。その市場規模は、将来のある時点において、既存のタンパク質標的低分子医薬品の市場と同等規模になると、当社は推定しています(図26)。
図26. mRNA標的低分子医薬品の将来市場の見通し(当社推定)

(注1) 初期採用者とも呼ばれ、イノベーター(革新者)の次に商品やサービスを購入する人々
(注2) 前期追随者とも呼ばれ、アーリーアダプターからの影響を受ける人々
2010年代後半、米国を中心としてmRNAを標的とした低分子医薬品の創出を目指すバイオテク企業が相次いで立ち上がり、2017年11月には、科学系学術団体としては世界最大のアメリカ化学会の学会誌であるChemical & Engineering Newsに「The RNA hunters」として取り上げられました。さらに、近年の科学技術の発展に伴って低分子医薬品でアプロ―チ可能な創薬標的が拡大したことにより、2023年10月の同学会誌には「Is this a golden age of small-molecule drug discovery?」と特集されるなど、再度低分子医薬品の創出に対する注目が高まっています。その中で、RNA標的低分子創薬についても同学会誌に取り上げられており、創薬の専門家のコメントとして「個人的な見解ではあるものの次の大本命はRNA標的であり創薬の主流になりつつある」という記載がされております。このような流れを受けて、低分子医薬品の研究開発能力を持つ製薬会社はmRNA標的低分子創薬を検討しはじめ、mRNA標的低分子創薬に取り組むバイオテク企業間の競争は今後より一層激しくなると予想されます。その一方で、各社独自のビジネス展開により棲み分けが進んでいくものと考えられます。
当社の知る限り、国内外の大手製薬会社20社以上がmRNA標的低分子創薬関連のバイオテク企業と提携済みであり(2024年12月末現在)、本創薬への流れは既に始まっていると考えております。当社では、mRNA標的低分子創薬関連に取り組むバイオテク企業の中で、以下に示す当社基準にもとづき、Arrakis Therapeutics、Ribometrix、及びAnima Biotechの3社を当社の主要な競合他社と考えております(図27)。
[競合他社の選定基準]
・当社同様の作用機序に基づくmRNA標的低分子創薬を目指している企業
・全てのmRNA標的低分子創薬に関する技術を保有していると考えられる企業
・大型提携の実績をもつ企業
そのうえで、当社がもっとも注目している点は、公開情報等から競合他社が主に既知のターゲット構造を創薬対象としていると考えられるのに対して、当社は多種多様なターゲット構造を同定し、創薬対象とできることです(当社のターゲット構造を同定する技術の詳細は、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (2) 当社の事業領域 ② ibVISⓇプラットフォーム c mRNA標的低分子創薬を可能にするインシリコRNA構造解析技術」を参照)。当社の「ターゲット探索」は、各製薬会社の新薬開発ニーズに対して、多種多様なターゲット構造を創薬対象とすることで応えられるため、創薬標的の枯渇という製薬業界の課題に対する抜本的な解決につながると考えております。したがって、当社のプラットフォーム技術は、競合他社に比べて「ターゲット探索」において優位性があると考えます。
以上の点に加えて、当社は「ターゲット探索」の段階から多くの製薬会社と共同創薬プロジェクトを実施し、mRNA標的低分子創薬に関するノウハウを豊富に蓄積できている点でも、競合他社と比べて優位性があると考えます。
mRNA標的低分子創薬の適用範囲は非常に広いため、少なくとも今後数年間は、当社とこれら競合他社は互いに競合する一方で、本分野のビジネスを相乗的に拡大させていくものと当社は考えております。
図27. Veritas In Silicoと競合他社のビジネスモデル等の比較(2024年12月末現在)

(注) 1USD= 140円として換算
出典:Crunchbase及び各社ウェブサイト情報をもとに当社で作成
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
経営方針及び経営戦略を実行していくうえで、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりです。
● プラットフォーム事業の拡大と収益の獲得
当社のmRNA標的低分子創薬事業(プラットフォーム事業)は、共同創薬研究契約の相手方である製薬会社が抱えるニーズや課題を的確に把握し、適切に対応を進め、創薬研究を着実に前進させることにより、研究支援金や研究成果に応じたマイルストーン収入等の収益を獲得します。また新たな共同創薬研究契約の締結のため、欧州での事業開発活動に注力するなど戦略的かつ計画的に取り組みます。当社はこれまでに引き続き、現在進行中の共同創薬研究をそれぞれ進捗させること、また新規契約を着実に締結してゆくことを通じて、持続的・安定的な事業の拡大と収益の獲得を目指します。
● 自社パイプラインの創出
当社は、これまでのプラットフォーム事業にとどまらず、自社パイプライン事業を開始します。具体的には、当社単独で創出が可能な核酸医薬品に加えて、低分子医薬品も候補とします。その際、創出する医薬品の将来価値総額の大きさ、製品として市場に出るまでの期間の短縮、直近のコストの低減に特に留意します。これにより、当社の株主価値の持続的な拡大につなげてまいります。
● 技術競争力の強化と独占性の確保
当社は、これまでに実施した製薬会社との共同創薬研究や、自社独自の研究を通じて蓄積した経験と知見を、当社のプラットフォーム技術に反映させるとともに、大学等との共同研究を通じて新たな技術を積極的に吸収し、技術競争力の強化を図ります。引き続き、専門分野の弁理士等と連携しながら、積極的な特許出願・国際展開、当社独自のソフトウェアとデータベースの構築及び秘匿化などにより、当社の技術について独占性の確保・維持と将来の事業展開への素地を作ります。
● 株主価値の向上を目指す経営の実践
当社は、株主価値を高めることにより株主に報いる経営に取り組みます。具体的には、将来の株主価値を高める事業に経営資源を振り向け、事業を計画的に実行してまいります。また健全性と透明性の高い経営を実践しつつ、適時的確で積極的な情報開示や株主との対話等を通じて、適正な株主価値の構築とその向上に努めます。
● 優秀な人材の確保・育成
当社の事業を持続的かつ安定的に発展させるために、RNA研究に関する高い専門性や豊富な創薬研究経験を有する人材、事業の拡大に資する人材の確保を進めます。当社は、従業員が働きやすく、業務を通じて成長できる環境を整備することにより、当社への帰属意識や従業員満足度を高めます。こうしたサステナビリティ経営を通じて、当社の事業基盤を盤石にいたします。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社は、「どんな疾患の患者さまも治療法がないと諦めたり、最適な治療が受けられないと嘆いたりすることのない、そんな希望に満ちたあたたかい社会を実現する」という経営理念のもと、事業活動を通じた持続可能な社会の実現や、当社の株主価値の向上を目指すために当社が取り組むべき課題として、「mRNAを標的とする医薬品の創出を通じたあたたかい社会の実現」、「人的資本経営の実践を通じた有機的な事業基盤の構築」を掲げ、サステナビリティ企業への成長を目指します。
(1) ガバナンス
サステナビリティに関する重要な事項は、サステナビリティ担当の取締役が起案してサステナビリティ委員会で協議検討し、決定します。サステナビリティに関する事項は随時、取締役会に報告されるとともに、特に重要な事項については、取締役会として決議します。
(2) 戦略
当社が取り組むべき課題の各項目における戦略は以下の通りです。
● mRNAを標的とする医薬品の創出を通じたあたたかい社会の実現
当社の事業は、mRNA を標的とする新たな医薬品を創り出し、世の中に送り出すことを目的として行っております。この事業を推進し、mRNAを標的とする医薬品が国内外で供給されることを通じて、これまで有効な治療法がないとされてきた疾病に苦しむ患者さまのQOL(ここでは患者さまにとっての「人間らしい生活」」や「自分らしい生活」を送れるようにすることを目指した医療の考え方を指します)向上に寄与することができ、「希望に満ちたあたたかい社会」の実現に資すると考えております。
● 人的資本経営の実践を通じた有機的な事業基盤の構築
当社の事業活動の原動力は、当社で働く全ての社員であり、事業基盤を構築する上で優秀な人材を確保し育てていくことが肝要です。このため、社員の人権を最大限に尊重するとともに、人材の多様化を図りつつ社員同士の相互理解を深め、社員一人ひとりを活かす組織づくりへの取り組み等により働きがいのある職場環境の醸成に取り組みます。さらに社員の健康管理・健康増進を経営上の課題として取り組むこと等も含め、総合的な人的資本経営を実践します。その実践を通じて、社員の意欲向上や組織の活性化を図り、有機的な事業基盤の構築に努めます。
● 気候変動への取り組み
気候変動への取り組みは、サステナビリティが事業活動の前提であるという認識のもと、重要課題であるとの考え方に基づき、サステナビリティ委員会の活動の一環として、当社に影響を与えると考えられるリスク要因を抽出し、所要の対応方針も含めた検討に着手しております。
(3) リスク管理
会社のサステナビリティに関するリスクと機会の把握は、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会の活動の一環として定期的に審議・検討しております。
(4) 指標及び目標
当社では、社内環境整備としての社員の健康管理・健康増進を測る指標として「年次有給休暇取得率」を設定しております。
「年次有給休暇取得率」の当事業年度(2024年度)の実績は、有給取得奨励日の設定などの施策により平均80.8%を達成できました。翌事業年度(2025年度)も引き続き、70%以上の実現を目指します。
3 【事業等のリスク】
当社の事業内容、経営成績及び財政状態等に関するリスク要因について、投資者の判断に重要な影響を与える可能性のある事項を以下に記載しております。
なお、本項目の記載はすべてのリスク要因を網羅したものではなく、業績等に影響を与えうるリスク要因は下記の項目に限定されるものではありません。また、本項における将来に関する記載は、本書提出日現在において入手可能な情報に基づき、当社において合理的であると判断したものです。
(医薬品の研究開発事業一般に関するもの)
(1) 研究開発の不確実性について
医薬品の研究は、初期の創薬研究から開発に至るまで期間を要するとともに、創薬研究投資が必要となります。また、有用な化合物を見いだせない場合や副作用など安全性への懸念が生じた場合には、研究の延長や中止を余儀なくされるなど、創薬研究には不確実性が存在します。一般に医薬品の創薬研究の成功の可能性は、きわめて低水準であるとされています。
このような一般的な状況に加えて、当社のプラットフォーム型事業においては、創薬研究の進行が自社の裁量のみではコントロールできず、提携先の方針や判断等によって左右される点や、これまでにリード化合物最適化までの創薬研究プロセスを達成した実績が見られない点が不確定要因と見られる可能性があります。
当社では、複数の製薬会社と複数の創薬研究プロジェクトを進めることにより、これらリスク要因の分散や軽減に努めております。しかしながら、かかるリスクが顕在化した場合には、研究活動の長期化や中止等につながる可能性があり、結果として将来の時点における当社の事業、財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2) 研究活動における情報セキュリティについて
当社においては、社内の秘密情報、顧客の秘密情報、自社及び顧客との共同研究を行うことで発生する実験データなど、さまざまな秘匿すべき情報があります。これら情報の取り扱いにおいては、一般的に意図的な漏洩、意図的でない漏洩、外部からの侵入等による漏出などと言った情報セキュリティリスクがあります。
当社においては、情報に触れる社員を限定するとともに、役員及び社員の全員を対象とする情報セキュリティ教育を随時実施し、情報漏洩リスクに対する意識を高めるとともに、意図的でない情報漏洩を防ぐソフトウェアの活用や外部からの侵入を防ぐ各種の情報セキュリティ対策を講じることにより、かかるリスクの低減に努めております。これらの施策にもかかわらず、万一、情報漏洩等の事象が発生した場合には、さらなる対策に要する労力や時間、費用の発生等により、将来の時点における当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(3) 研究用資材の調達について
調達先における供給の停滞、生産地における災害発生等による被害、テロや戦争、感染症拡大などによる社会不安等の要因により、研究用資材の調達に支障が生じた場合あるいは、研究用資材の価格高騰により予定数量の調達が困難となる事態が生じた場合には、研究活動の停滞ないし、研究活動費の増加等の要因により、結果として将来の時点における当社の事業、財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。しかしながら、当社は、研究用資材の購入にあたっては、調達先の多様化を進めており、現時点において特定の調達先への依存はないものと判断しております。
(事業活動に由来するもの)
(4) 自社パイプライン創出の事業性について
当社が今後進めるパイプライン創出においては、計画通り導出ができないリスクがあります。当社では、導出先候補となる企業との間で、あらかじめ希望遺伝子に関するリサーチを行うことによって、当該リスクの低減を図っております。また現時点で策定している中期経営計画(2025~2027年度分の計画)にはパイプライン導出による収益は織り込んでおらず、当該リスクが顕在化した場合においても、直ちに当社の財政状態や経営成績に影響が生じる事態には至らないものと想定しておりますが、導出先候補会社の希望遺伝子が変更された場合あるいは、何らかの要因により導出が大幅に遅延する事態が生じた場合には、将来の時点における当社の事業、財政状態及び経営成績に重要な影響が生じる可能性があります。
(5) 当社技術の優位性について
当社の創薬プラットフォームは、mRNA標的低分子創薬に必要な技術群をワンストップで提供します。特に、製薬会社のニーズの高い任意の遺伝子に対してmRNA上に創薬に適した部分構造を発見し、ターゲット構造を定めることが可能である点に特徴があり、この点が当社の競争優位性の源泉であり、同時に他社との有力な差別化要因でもあります。当社は引き続き、新たな技術の開発等を通じて創薬プラットフォームの技術力を強化すると共に、核酸医薬品の創出など応用範囲の可能性を広げ、優位性の維持を図ります。またアカデミア等との連携による新規技術の確立にも注力する方針です。しかしながら、同業他社による新たな技術の実用化により当社技術の相対的な優位性が失われる場合や、他社が運営する創薬プラットフォームとの競争が激化する等の状況が生じた場合には、将来の時点における当社の事業、財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(6) 法的な紛争について
当社の事業展開において、契約の締結を進める際には弁護士に相談や照会を実施する等の方法により、他者が保有する権利や利益を侵害しないよう留意しております。しかしながら当社が第三者の権利や利益を侵害してしまった場合あるいは、権利保有者が自らの権利や利益が侵害されたと認識した場合には、法的な紛争が生じる可能性があります。かかるリスクが顕在化した場合には、当該紛争を解決するための労力、時間及び費用を要するほか、風評の発生等により、将来の時点における当社の事業、財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(7) mRNA標的医薬品市場の成長可能性について
当社は、主にmRNA標的低分子医薬品の創薬研究を行っております。mRNA標的低分子医薬は、標的分子の枯渇という業界の課題を解決できると考えられ、また、創出される低分子医薬品は製造法なども確立していることから、次世代創薬の本命ととらえる企業もあり近年は多くの企業の参入があります。当社は、当該市場が引き続き成長すると期待しており、今後も継続的に業界動向の情報収集に努め、経営環境の変化に応じた事業運営を行う方針です。しかし、標的がmRNAであることによる毒性リスクなどが顕在化した場合や、mRNA標的低分子医薬以外の新たな創薬手法の開発等により医薬品市場におけるやmRNA標的低分子医薬の位置づけが変化したりすることにより、想定どおりにmRNA標的低分子医薬品市場が拡大しなかった場合や、共同創薬研究に係る提携先が想定どおりに見つからなかった場合等には、将来の時点における当社の事業、財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(知的財産権に関するもの)
(8) 知的財産権の出願・取得について
当社は、今後創出する自社パイプラインの物質特許を含め、事業運営上必要となる特許権等の知的財産権の出願・取得を進めております。しかしながら、第三者に先願される可能性があるだけでなく、現在出願中の全ての知的財産が登録査定を受けられるとは限りません。また、登録後も異議申立てや無効審判請求により、権利の一部又は全てが無効化されるなどの可能性があります。当社は当該分野の知財状況をモニターし、専門分野の弁理士・弁護士と連携するなどの方法による当該リスクの軽減に努めておりますが、当社の事業運営上重要な特許権等が取得できない場合や権利の一部又は全てが無効化された場合には、将来の時点における当社の事業、財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(業績、財務及び資本政策等に関するもの)
(9) 収益の安定性について
当社の収益には、提携先より定期的に受け取る研究支援金のほか、新規契約締結時に受け取る契約一時金、研究活動の目標達成時に受け取るマイルストーン収入の臨時的収入があります。当社が締結する共同創薬研究契約等は、相手先ごとに契約内容を個別に取り決めているため、当社が契約にもとづき受領する収益の金額も相手先ごとに異なるため、これら収益の合計額は、必ずしも契約締結数に比例するものではありません。また新規契約の交渉においては、相手方における経営環境の変化や経営方針の変更など、当社の裁量が及ばない要因によって契約締結時期が計画より遅延する可能性もあります。
当社では定期的に受け取る収入の割合を高め、収益の安定化、平準化に努めるとともに、提携候補先の数を増やし、また提携候補先の所在する地域を多様性することにより、収益変動リスクの分散や軽減を図っております。さらには、自社の裁量によるコントロールが可能である自社パイプラインを創出してその事業化を進めることを通じて当該リスクの抜本的な回避を図ってゆく方針ですが、新規契約を計画通りに締結できない可能性や、計画通りに契約締結できた場合であっても提携先との研究方針の不一致等の要因により予定していた収益が予定していた時期に得られない可能性があります。
その様な事態が生じた場合には、当社の事業戦略や事業計画の変更が余儀なくされ、将来の時点における当社の事業、財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(10) 為替変動による影響について
当社は、海外の製薬会社との共同創薬研究の締結を目指しております。また海外の関係先との間で、外貨建ての取引が発生しております。当社では海外企業と契約等を締結する際には、為替変動を低減させることを目的とした条項を盛り込む等の方法により、為替変動リスクの低減を図っております。
また決算時においては、当社の外貨建て資産、負債、収益ならびに費用は、為替換算ルールに基づき各々円貨換算されますが、その円貨換算額は、為替換算レートに応じて増減するため、為替相場の状況によっては、将来の時点における、当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(人材及び組織に関するもの)
(11) 小規模組織であることについて
当社は、医薬品等の研究を行う企業としては小規模な組織であるため、役員及び社員が各々担当する業務及び責任範囲は相対的に広範となります。当社では今後、事業拡大に伴い必要な人員補強を図ってゆく方針であり、計画的に人材の採用を進めていく予定です。しかしながら、計画通りに人材の採用ができなかった場合や、多くの人材流出等があった場合には、今後の事業運営が滞る等の影響が生じ、将来の時点における当社の事業、財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(12) 特定人物への依存について
当社では、過度に特定の人物に依存しない組織的な経営体制の強化を進めております。しかしながら、何らかの理由により、当社代表取締役社長中村慎吾をはじめとする特定の人物が、当社の業務を継続することが困難になった場合には、将来の時点における当社の事業、財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(13) 法令遵守について
当社は、法令等諸規則を遵守するため、役員及び社員の全員が参加するコンプライアンス教育や啓発活動を随時実施しております。しかしながら万一、当社の役員ないし社員の故意または過失により法令違反や事故、不正等の事象が発生した場合には、損失の回復さらには、行政処分や社会的信用の失墜等の要因により、将来の時点における当社の事業、財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(サステナビリティに関するもの)
(14) 自然災害等への対応について
当社では、自然災害等の発生に備えて「防災マニュアル」を拠点ごとに整備し、役員及び社員の安全を最優先に行動することに努めております。また、事業継続が危ぶまれる事態を想定して「事業継続計画(BCP)」を策定し、定期的な訓練を実施しております。しかしながら、当社の役員ないし社員への人的被害や、建物や施設に対する物理的被害が発生した場合には、その回復にかかる費用や時間等の負担が生じるほか、事業の再開継続に支障が生ずる等の要因により、将来の時点における当社の事業、財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(15) 各種感染症への対応について
当社は、新型コロナウイルス感染症に対応し、大きな支障なく事業活動を継続できた経験を社内に蓄積しております。しかしながら、新たな感染症の流行等の発生により、当社の事業活動に何らかの支障が生じる場合には、将来の時点における当社の事業、財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況
当事業年度(2024年1月1日~2024年12月31日)におけるわが国の経済は“コロナ明け”後の経済活動が本格化するなか、名目賃金の伸びが続き実質賃金がプラスに転じたことを裏付けに、個人消費に持ち直しの兆しが現れるなど、景況感にやや明るさが見られました。その一方では、エネルギー価格の高止まりや円安基調の長期化などの懸念材料も依然として払拭されておらず、今後の見通しには不透明感が残りました。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は以下の通りです。
① 経営成績
当社のmRNA標的低分子創薬事業においては、創薬プラットフォーム ibVISⓇを活用し、東レ株式会社、塩野義製薬株式会社、ラクオリア創薬株式会社、並びに武田薬品工業株式会社との共同創薬研究を進めております。また、さらなる提携先の獲得に向け、mRNA標的低分子創薬に関心を持つ国内外の製薬会社を対象に、当社のプラットフォーム技術紹介等のアプローチを進めました。また当社が保有している特許のうち、創薬プラットフォームibVISⓇをカバーするものについて、欧州域内にて2025年1月1日付で特許権が付与されました。
mRNA標的低分子創薬事業の取り組みと並行して、当社で実行可能な核酸医薬品をはじめ、mRNA標的医薬品の自社パイプラインを創出する取り組みも進めました。
核酸医薬品の開発においては、当社は既にp53遺伝子のmRNAの量を低下させ、疾患の原因となるタンパク質の発現を抑制する核酸医薬品の一種、アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)を発見し、日本国内で特許を取得するとともに、さらに効率よく活性の高いASOを取得するための独自研究を進めております。また、三菱瓦斯化学株式会社との間では、ASOの研究・開発・製造を目的とした協業の可能性について2023年12月より継続的に検討を進めております。
低分子医薬品の開発においては、2024年10月に英国 Liverpool ChiroChem 社とのmRNAを標的とした低分子創薬に関するパートナーシップ合意、さらに同社とは同年12月に共同開発及び商業化契約を締結いたしました。
また当社は2024年2月8日、東京証券取引所グロース市場へ株式上場いたしました。
これらの結果、当事業年度における経営目標の主要な指標であるKPI達成状況は、新規契約締結数については年間目標2社に対し1社(英国 Liverpool ChiroChem 社)、事業収益は黒字確保の目標に対し、当事業年度内の契約締結を見込んでいた案件の成約が翌事業年度内となったことを主な要因として赤字となりました。
当事業年度における事業収益等の経営指標は、共同創薬研究契約に基づき定期的に受け取る研究支援金や、スポット的に発生するマイルストーン収入等により事業収益は194,643千円(前事業年度比46.0%減)を計上しました。事業費用には研究開発費172,475千円を含む407,494千円を計上し、営業損失は212,851千円(前事業年度は37,623千円の営業利益)となりました。営業外損益においては、当社株式の東京証券取引所グロース市場上場に伴う費用12,820千円、公募増資の実施に伴う新株発行費用9,351千円を営業外費用に計上したこと等により、経常損失は233,562千円(前事業年度は35,898千円の経常利益)、当期純損失は236,442千円(前事業年度は33,048千円の当期純利益)となりました。
② 財政状態
(資産)
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べて593,426千円(35.9%)増加し、2,248,958千円となりました。流動資産は主に現金及び預金の増加624,247千円により602,865千円(37.0%)増加し、2,232,073千円となりました。固定資産は、主に減価償却による有形固定資産の減少9,530千円により9,438千円(35.9%)減少し、16,885千円となりました。
(負債)
当事業年度末の負債は、前事業年度末に比べて40,482千円(50.7%)減少し、39,410千円となりました。これは主に流動負債にて前受金の減少26,143千円、その他に含まれる未払消費税の減少23,753千円等があったことによるものです。
(純資産)
当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べて633,909千円(40.2%)増加し、2,209,548千円となりました。これは2024年2月から3月にかけて実施した公募増資等による資本金及び資本準備金の増加870,351千円及び、同4月に実施した減資による資本金の減少448,000千円、その他資本剰余金の増加448,000千円並びに、利益剰余金の減少236,442千円があったことによるものです。
これらの結果、自己資本比率は、前事業年度末の95.2%から3.0ポイント上昇し、98.2%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」と表記)の残高は、前事業年度末より1,375,752千円減少し173,358千円となりました。当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況は、以下の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度の営業活動により支出した資金は217,944千円となりました。これは主に税引前当期純損失233,562千円、売上債権の減少38,050千円、前受金の減少26,143千円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度の投資活動により支出した資金は2,005,988千円となりました。これは定期預金の預け入れによる支出2,000,000千円、有形固定資産の取得による支出5,702千円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度の財務活動により獲得した資金は848,179千円となりました。これは株式の発行による収入860,999千円、上場関連費用の支出12,820千円によるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社の行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載はしておりません。
b.受注実績
当社の行う事業は、提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載はしておりません。
c.販売実績
当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。
(注)1.当社は創薬プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、事業セグメント別の記載を省略しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、下表のとおりです。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものです。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度の事業収益は194,643千円(前事業年度は360,356千円:前期比46.0%の減少)となりました。事業収益が減少した要因は、当事業年度内の契約締結を予定していた新規案件の成約が翌事業年度内となったことによるものです。当事業年度の事業費用は407,494千円(前事業年度は322,733千円:前期比26.3%の増加)となりました。これは主として研究活動の進捗に応じた研究開発費の増加35,923千円、各費目の支出増加による販売費及び一般管理費の増加48,837千円によるものです。これらの結果、当事業年度の当期純損失は236,442千円(前事業年度は当期純利益33,048千円)となりました。
なお、財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況 ② 財政状態」に含めて記載しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社における主な資金需要は、人件費にかかる支出及び研究開発にかかる支出です。この資金需要に対しては、原則として自己資金を充当することを基本としております。
なお、当事業年度末において、金融機関等からの借入金はありません。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、当事業年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要とされております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。しかしながら実績の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表を作成するに当たって採用した重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載のとおりであります。
また、財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しておりますが、重要な会計上の見積りを要する項目はないと判断しております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。
⑤ 経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標」に記載しております。
5 【経営上の重要な契約等】
(1) 製薬会社との共同創薬研究契約
(2) アカデミアとの共同研究契約
(3) その他の重要な契約
6 【研究開発活動】
当社は、mRNA標的創薬の技術力を基盤として、研究開発活動を行っております。当社は、研究活動の拠点として新川崎研究所(神奈川県川崎市幸区)及び、新潟研究所(新潟県新潟市秋葉区)を有しております。基礎研究の拠点である新川崎研究所では、主として製薬会社とのmRNAを標的とする低分子創薬事業のプロジェクト推進や、計算化学研究をはじめとしたibVISⓇプラットフォームの基盤技術強化に取り組んでいます。応用研究の拠点である新潟研究所では、医薬品候補化合物を取得するための細胞を用いた評価実験や、mRNA標的低分子医薬品の作用機序解析等に取り組んでいます。
当事業年度における当社が支出した研究開発費の総額は172,475千円となりました。
(1) プラットフォーム事業の拡大・強化
プラットフォーム事業については主に新川崎研究所で実施しております。当社では、実施中である製薬企業4社との共同創薬研究の各プロジェクトを着実に遂行するため、独自の創薬プラットフォームであるibVISⓇを活用して各プロジェクトの進行段階に応じた研究を実行しました。そしてその結果、6月には武田薬品と、9月には塩野義製薬との共同創薬研究におけるマイルストーンを達成しました。更には6月にラクオリア創薬との共同創薬研究において目標とするプロファイルを示す複数の低分子化合物の取得に成功しました。以降も次のマイルストーン達成に向けて精力的に研究活動に取り組んでおります。
研究開発体制については、今年度以降の海外企業を含む新たな共同創薬研究に備えた体制強化を進めており、2024年度中には新川崎研究所の増員を行うと共に、必要な機器を購入しました。更には研究能力の向上を目的とした新研究所への移転の準備を開始し、プラットフォーム事業の拡大・強化だけでなく今後開始するパイプライン事業にも備えた対応を進めています。これらの必要なインフラ整備に加え、これまで以上に高度な研究を実施するため、研究員の能力向上についても精力的に取り組み、医薬品の研究開発に必要な知識を習得するための社内勉強会の開催等の施策を継続的に実施しています。その結果、2月にはRNA標的低分子創薬における当社デジタル技術の使用実績を踏まえた人工知能(AI)に関する総説が科学雑誌Expert Opinion on Drug Discoveryに掲載され、さらに11月には、京都市内で開催されたメディシナルケミストリーシンポジウムで当社研究員による発表を行いました。
円滑な研究開発活動のために必要な施策として社内連携も重視しており、製薬企業との交渉時点から事業開発部と連携し、契約締結後の速やかで円滑な共同創薬研究の実施に備えています。
(2) パイプライン事業の開始準備
当社では、長期的に持続的な成長を遂げるため、スペシャリティファーマへの移行を計画しています。そのため、次の一歩としてパイプライン事業を開始し、現在のプラットフォーム事業に加えたハイブリッド型ビジネスへの転換を図っています。パイプライン事業では、2025年度以降に毎年1本ずつのパイプライン創出を計画しておりますので、これを実行するための準備を進めています。パイプラインについては、将来価値が大きく、上市までの期間が短い候補を優先的に創出する事を目指すと共に、将来的に起こりえる製造での課題を計画段階から予め見据え、当社独自の創薬を実施する計画としています。当社では既にパイプライン候補として、東京慈恵医科大学との共同研究で創出した筋委縮性側索硬化症などの神経変性疾患を対象疾患としたASOや、急性腎不全や脱毛症を対象疾患とした遺伝子p53に対するASOなどの研究を進めております。当社は、最短8カ月でパイプライン候補を創出可能であることから、新規のパイプライン候補についても併せて検討を進めております。パイプライン事業のための体制整備についても並行して開始しており、パイプライン事業の運営に必要な人材を獲得いたしました。更に、毎年のパイプライン創出に備えた人員計画や機器購入などのインフラ整備を2025~2027年度にかかる中期計画に盛り込み、既に対応を開始しております。加えて、パイプライン事業では疾患のみならず患者さまの想いを理解する事がより一層重要となる事から、患者会との交流も実施いたしました。その結果、研究員のモチベーション向上にもつながっております。また、パイプライン事業においては、新川崎研究所と新潟研究所との連携が特に重要になると想定しています。そのため、両研究所間での協議や人的交流の場を増加するなど、交流の一層の活性化を図っております。
(3) 基盤技術の強化
当社では、独自の創薬プラットフォームであるibVISⓇを有しており、創薬研究の全プロセスに相当するターゲット探索、スクリーニング、ヒット化合物検証、リード化合物最適化について、ワンストップでカバーしております。
しかし当社では現状に満足する事なく、各プロセスを担う創薬技術及びデジタル技術を念入りに見直し、自社研究による基盤技術の向上を目指しております。加えて、大阪大学や千葉工業大学など国内外の9大学との共同研究等を実施しております。そして、現在の基盤技術の強化だけにとどまらず、革新的な将来基盤技術の構築についても積極的に取り組んでおります。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当事業年度において実施した設備投資等の総額は5,702千円であり、その主な内容は、工具、器具及び備品の購入に係るものであります。なお、当事業年度において、重要な設備の除却、売却等はありません。
なお、当社は単一セグメントであるためセグメント別の記載はしておりません。
2 【主要な設備の状況】
(注)1.現在休止中の主要な設備はありません。
2.各事業所の建物は賃借しており、年間賃借料は、本社機能を有する東京都品川区の建物が6,141千円、研究施設である川崎市幸区の建物が4,084千円です。
3.当社は単一セグメントであるためセグメント別の記載はしておりません。
4.新川崎研究所の従業員数には、他社からの当社への出向者を含んでおります。
3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等
(注) 1.完成後の増加能力については、研究設備であり、合理的な算出が困難なため、記載しておりません。
2.当社は単一セグメントであるためセグメント別の記載はしておりません。
(2) 重要な設備の除却等
経常的な設備の更新のための除却等を除き、重要な設備の除却等の計画はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(注) 提出日現在の発行数には、2025年3月1日からこの有価証券報告書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は、含まれておりません。
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
第1回新株予約権
※当事業年度の末日(2024年12月31日)における内容を記載しております。なお、提出日の前月末現在(2025年2月28日)において、これらの事項に変更はありません。
(注)1.新株予約権1個につき目的となる株式数は2株であります。
ただし、新株予約権の割当日後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整し、調整の結果生じる1株の100分の1未満の端数は、これを切り捨てる。
調整後株式数=調整前株式数×分割・併合の比率
2.新株予約権の割当日後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。
また、当社が行使価額を下回る払込金額で募集株式の発行又は自己株式の処分を行う場合は、次の算式により行使金額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。
3.① 新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の1株当たりの発行価格は、行使価額と同額とします。
② 資本組入額
ア)新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとします。
イ)本新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本準備金の額は、上記①記載の資本金等増加限度額から上記①に定める増加する資本金の額を減じた額とします。
4.新株予約権の割当を受けた者(以下「新株予約権者」という。)は、権利行使時においても、当社又は当社の子会社及び関連会社の取締役、監査役、及び使用人、並びに顧問、アドバイザー、コンサルタントその他名目の如何を問わず当社又は当社の子会社及び関連会社との間で委任、請負等の継続的な契約関係があることを必要とします。ただし、当社が特に行使を認めた場合は、この限りではありません。
その他の条件は、当社と新株予約権の割当てを受けた者との間で締結した「第1回新株予約権割当契約書」で定めるところによります。
5.当社が合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して以下「組織再編行為」という。)をする場合において、組織再編行為の効力発生日において残存する新株予約権(以下「残存新株予約権」という。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権を当社と新株予約権の割当を受けたものとの間で締結した「第1回新株予約権割当契約書」で定めるところによるものとします。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を新たに発行するものとします。
その他の事項については、当社と新株予約権の割当てを受けた者との間で締結した「第1回新株予約権割当契約書」で定めるところによります。
6.2023年7月31日開催の取締役会決議により、2023年8月17日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っております。これにより、「新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数」、「新株予約権の行使時の払込金額」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」が調整されております。
第2回新株予約権
※当事業年度の末日(2024年12月31日)における内容を記載しております。なお、提出日の前月末現在(2025年2月28日)において、これらの事項に変更はありません。
(注)1.新株予約権1個につき目的となる株式数は2株であります。
ただし、新株予約権の割当日後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整し、調整の結果生じる1株の100分の1未満の端数は、これを切り捨てる。
調整後株式数=調整前株式数×分割・併合の比率
2.新株予約権の割当日後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。
また、当社が行使価額を下回る払込金額で募集株式の発行又は自己株式の処分を行う場合は、次の算式により行使金額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。
3.① 新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の1株当たりの発行価格は、行使価額と同額とします。
② 資本組入額
ア)新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとします。
イ)本新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本準備金の額は、上記①記載の資本金等増加限度額から上記①に定める増加する資本金の額を減じた額とします。
4.新株予約権の割当を受けた者(以下「新株予約権者」という。)は、権利行使時においても、当社又は当社の子会社及び関連会社の取締役、監査役、及び使用人、並びに顧問、アドバイザー、コンサルタントその他名目の如何を問わず当社又は当社の子会社及び関連会社との間で委任、請負等の継続的な契約関係があることを必要とします。ただし、当社が特に行使を認めた場合は、この限りではありません。
その他の条件は、当社と新株予約権の割当てを受けた者との間で締結した「第2回新株予約権割当契約書」で定めるところによります。
5.当社が合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して以下「組織再編行為」という。)をする場合において、組織再編行為の効力発生日において残存する新株予約権(以下「残存新株予約権」という。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権をそれぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権を当社と新株予約権の割当を受けたものとの間で締結した「第2回新株予約権割当契約書」で定めるところによるものとします。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を新たに発行するものとします。
その他の事項については、当社と新株予約権の割当てを受けた者との間で締結した「第2回新株予約権割当契約書」で定めるところによります。
6.2023年7月31日開催の取締役会決議により、2023年8月17日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っております。これにより、「新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数」、「新株予約権の行使時の払込金額」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」が調整されております。
第3回新株予約権
※当事業年度の末日(2024年12月31日)における内容を記載しております。なお、提出日の前月末現在(2025年2月28日)において、これらの事項に変更はありません。
(注)1.新株予約権1個につき目的となる株式数は2株であります。
ただし、新株予約権の割当日後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整し、調整の結果生じる1株の100分の1未満の端数は、これを切り捨てる。
調整後株式数=調整前株式数×分割・併合の比率
2.新株予約権の割当日後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。
また、当社が行使価額を下回る払込金額で募集株式の発行又は自己株式の処分を行う場合は、次の算式により行使金額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。
3.① 新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の1株当たりの発行価格は、行使価額と同額とします。
② 資本組入額
ア)新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとします。
イ)本新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本準備金の額は、上記①記載の資本金等増加限度額から上記①に定める増加する資本金の額を減じた額とします。
4.新株予約権の割当を受けた者(以下「新株予約権者」という。)は、権利行使時においても、当社又は当社の子会社及び関連会社の取締役、監査役、及び使用人、並びに顧問、アドバイザー、コンサルタントその他名目の如何を問わず当社又は当社の子会社及び関連会社との間で委任、請負等の継続的な契約関係があることを必要とします。ただし、当社が特に行使を認めた場合は、この限りではありません。
その他の条件は、当社と新株予約権の割当てを受けた者との間で締結した「第3回新株予約権割当契約書」で定めるところによります。
5.当社が合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して以下「組織再編行為」という。)をする場合において、組織再編行為の効力発生日において残存する新株予約権(以下「残存新株予約権」という。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権をそれぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権を当社と新株予約権の割当を受けたものとの間で締結した「第3回新株予約権割当契約書」で定めるところによるものとします。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を新たに発行するものとします。
その他の事項については、当社と新株予約権の割当てを受けた者との間で締結した「第3回新株予約権割当契約書」で定めるところによります。
6.2023年7月31日開催の取締役会決議により、2023年8月17日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っております。これにより、「新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数」、「新株予約権の行使時の払込金額」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」が調整されております。
第4回新株予約権
※当事業年度の末日(2024年12月31日)における内容を記載しております。なお、提出日の前月末現在(2025年2月28日)において、これらの事項に変更はありません。
(注)1. 新株予約権1個につき目的となる株式数は2株であります。
ただし、新株予約権の割当日後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整し、調整の結果生じる1株の100分の1未満の端数は、これを切り捨てる。
調整後株式数=調整前株式数×分割・併合の比率
2.新株予約権の割当日後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。
また、当社が行使価額を下回る払込金額で募集株式の発行又は自己株式の処分を行う場合は、次の算式により行使金額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。
3.① 新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の1株当たりの発行価格は、行使価額と同額とします。
② 資本組入額
ア)新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとします。
イ)本新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本準備金の額は、上記①記載の資本金等増加限度額から上記①に定める増加する資本金の額を減じた額とします。
4.新株予約権の割当を受けた者(以下「新株予約権者」という。)は、権利行使時においても、当社又は当社の子会社及び関連会社の取締役、監査役、及び使用人、並びに顧問、アドバイザー、コンサルタントその他名目の如何を問わず当社又は当社の子会社及び関連会社との間で委任、請負等の継続的な契約関係があることを必要とします。ただし、当社が特に行使を認めた場合は、この限りではありません。
その他の条件は、当社と新株予約権の割当てを受けた者との間で締結した「第4回新株予約権割当契約書」で定めるところによります。
5.当社が合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して以下「組織再編行為」という。)をする場合において、組織再編行為の効力発生日において残存する新株予約権(以下「残存新株予約権」という。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権をそれぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権を当社と新株予約権の割当を受けたものとの間で締結した「第4回新株予約権割当契約書」で定めるところによるものとします。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を新たに発行するものとします。
その他の事項については、当社と新株予約権の割当てを受けた者との間で締結した「第4回新株予約権割当契約書」で定めるところによります。
6.2023年7月31日開催の取締役会決議により、2023年8月17日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っております。これにより、「新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数」、「新株予約権の行使時の払込金額」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」が調整されております。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注)1.有償第三者割当増資 560,000株
発行価格:2,500円
資本組入額:1,250円
割当先:IEファスト&エクセレント投資事業有限責任組合、イノベーション・エンジンPOC第2号投資事業有限責任組合、エムスリー株式会社、三菱UFJキャピタル株式会社、New Life Science 1号投資事業有限責任組合、みずほキャピタル株式会社、SMBCベンチャーキャピタル株式会社、グローバル・ブレイン7号投資事業有限責任組合、KDDI新規事業育成3号投資事業有限責任組合
2.2022年11月14日開催の臨時株主総会に基づき、2021年12月期決算における欠損金の補填を行い、将来の自己株式の取得や分配可能額の充実など、今後の機動的かつ効率的な経営を推進するために行った減資であります(減資割合88.6%)。
3.2023年7月31日開催の臨時株主総会の決議により、定款の一部変更を行い、A種優先株式、B種優先株式及びC種優先株式に関する定款の定めを廃止し、同日付でA種優先株式590,657株、B種優先株式500,000株及びC種優先株式560,000株は普通株式1,650,657株に変更しております。
4.株式分割(1:2)によるものであります。
5.2024年2月7日を払込期日とする有償一般募集増資による新株式800,000株(発行価格1,000円、引受価額920円、資本組入額460円)発行により、資本金及び資本準備金はそれぞれ368,000千円増加しております。
6.2024年1月1日から2024年12月31日までの間に新株予約権の行使により、発行済株式総数が65,800株、資本金及び資本準備金はそれぞれ11,975千円増加しております。
7.2024年3月12日を払込期日とする有償第三者割当増資(オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資)による新株式120,000株(発行価格1,000円、引受価格920円、資本組入額460円)発行により、資本金及び資本準備金はそれぞれ55,200千円増加しております。
8.2024年3月14日開催の定時株主総会において、会社法第447条1項の規定に基づき、効力発生日を2024年4月19日として、資本金を448,000千円減少し、その他資本剰余金へ振り替えることを決議しております。(減資割合 85.3%)
(5) 【所有者別状況】
(6) 【大株主の状況】
2024年12月31日現在
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
② 【自己株式等】
該当事項はありません。
2 【自己株式の取得等の状況】
該当事項はありません。
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
該当事項はありません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
該当事項はありません。
3 【配当政策】
当社は、株主に対する利益還元を経営上の重要課題と認識しております。利益還元策については、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況や今後の事業計画等を勘案しつつ決定していく方針です。現時点において当社は成長過程にあり、将来の株主価値を高める事業に経営資源を振り向け、事業を計画的に実行することにより株主価値を高め、株主に報いるとの考え方に基づき、金銭による配当は実施しておりません。また、本書提出日時点において、配当実施の可能性及びその実施時期については未定です。
当社の剰余金配当は、毎年12月31日を基準日とする期末配当及び、毎年6月30日を基準日とする中間配当を基本としております。また、会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議によって定める旨を定款に定めております。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、「どんな疾患の患者さまも治療法がないと諦めたり、最適な治療が受けられないと嘆いたりすることのない、そんな希望に満ちたあたたかい社会を実現する」ことを経営理念として掲げております。この経営理念に沿って、コーポレート・ガバナンス体制を充実させ、透明・公正かつ迅速・的確な意思決定を行い、株主をはじめとする顧客、取引先、従業員、地域社会といった全てのステークホルダーとともに持続可能な成長を目指し、中長期にわたり株主価値の向上を実現することが不可欠であると認識しております。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、監査役制度を採用しており、業務執行については、2025年4月より執行役員制を導入し、経営の意思決定・監督機能と業務執行機能の分離を図っております。取締役会は経営の基本方針や経営に関する重要事項を決定するとともに、取締役の職務執行を監督する機関として位置づけ、業務執行機能は執行役員が担うこととしております。一方、監査役及び監査役会が独立した立場から取締役の職務の執行を監査することで、コーポレート・ガバナンスの実効性を確保することが可能となると判断し、当該体制を採用しております。
a.取締役及び取締役会
取締役会は、社外取締役1名を含む4名で構成されております。月1回の定例取締役会のほか、必要に応じて臨時取締役会を開催し、法令・定款で定められた事項及び経営に関する重要事項を決定するとともに、取締役の職務執行の状況を監督しております。
<取締役会の構成(2025年3月28日現在)>
取締役社長 中村 慎吾(議長)(代表取締役)
取締役 萩原 宏昭
取締役 甲田伊佐男
取締役 小南欽一郎(社外取締役)
b.監査役及び監査役会
監査役会は、全員社外監査役の3名で構成されております。原則として定例の取締役会開催に先立ち月次で開催されるほか、必要に応じて臨時に開催され、当期の監査方針、監査計画、業務及び財産の状況の調査の方法その他の監査役の職務の執行に関する事項の決定が行われるとともに、各監査役から監査の実施状況及び結果について報告が行われるほか、取締役等及び会計監査人からその職務の執行状況について報告がなされ、必要に応じて説明が求められております。また、監査役会は、会計監査人(監査法人)、内部監査所管部署及び社外取締役と随時会合を開催する等して、情報共有及び連携の強化を図っております。
<監査役会の構成(2025年3月28日現在)>
常勤監査役 鈴木 貞雄(議長)(社外監査役)
監査役 廣岡 穣 (社外監査役)
監査役 若林美奈子(社外監査役)
当社の企業統治の体制は、次の図のとおりであります。
【企業統治の体制図】

③ 企業統治に関するその他の事項
a.内部統制システムの整備の状況
当社は、2020年12月18日開催の取締役会において会社法第362条及び会社法施行規則第100条に基づき、業務の適正を確保する体制整備に向けた基本方針を決定し、2021年12月14日、2024年1月15日及び2025年1月17日開催の取締役会において一部改定しております。
その内容は以下のとおりであります。
(a) 取締役及び従業員の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
イ) 「取締役会規程」、「職務権限規程」等の職務の執行に関する社内規程を整備し、取締役及び従業員は定められた社内規程に従い職務を執行する。
ロ) 取締役及び従業員の職務の適法性を確保するため、コンプライアンスがあらゆる企業活動の前提条件であるとの認識のもと、「リスクマネジメント・コンプライアンス規程」を定め、コンプライアンスを確保するための体制として、代表取締役社長を委員長とするリスクマネジメント・コンプライアンス委員会を設置し、取締役及び従業員に対するコンプライアンス教育・研修の継続的実施を通じ、全社的なコンプライアンス意識の醸成に努める。
ハ) 内部監査所管部署は、当社における各部署及び各研究所を対象に、当社の取締役及び従業員の職務執行の適正性・適切性を確保するため、「内部監査規程」に基づき内部監査を実施する。また、同部署は必要に応じて監査役会及び監査法人と情報連携を図り、効率的な内部監査の実施に努める。
ニ) 法令違反その他法令上の疑義のある行為等の早期発見・予防等を目的として、社外の通報窓口も設けた内部通報制度を整備するとともに、通報者の保護を徹底する。
ホ) 反社会的勢力排除に向けて「反社会的勢力対応規程」を定め、反社会的勢力を断固として排除、遮断することを全社に周知徹底し、反社会的勢力との一切の関係を排除するための体制の整備強化を図る。
ヘ) コンプライアンス違反者に対しては、「リスクマネジメント・コンプライアンス規程」及び「就業規則」等に基づき厳正に処分を行う。
(b) 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
イ) 取締役の職務の執行に関わる議事録、決裁書、契約書その他の重要な書類については、法令及び「取締役会規程」、「文書管理規程」、「情報資産及び機密情報管理規程」等の社内規程に従い、文書又は電磁的記録媒体に記録し、適切に保存及び管理する。また、取締役及び監査役が、取締役会議事録及び付議資料等を必要に応じて随時閲覧できる体制とする。
ロ) 会社の重要な情報の適時開示その他の開示を所管する部署を設けるとともに、取締役は、開示すべき情報を迅速かつ網羅的に収集した上で、法令等に従い適切に開示する。
(c) 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
イ) 適切なリスク管理を行うため、「リスクマネジメント・コンプライアンス規程」を制定し、リスク管理に関する全般の方針を定める。
ロ) 「リスクマネジメント・コンプライアンス規程」に基づき、代表取締役社長を委員長とするリスク管理・コンプライアンス委員会において、事業経営に重大な影響を及ぼすリスクを評価・選定し、対応策を検討・実施するとともに、リスク管理に関する審議結果は、必要に応じて取締役会に付議又は報告する。
ハ) 有事に備え「事業継続計画(BCP)」を定め、緊急事態における損害の拡大防止、早期復旧、事業継続を図る。
(d) 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
イ) 執行役員制度を導入し、代表取締役以下の業務執行取締役の業務執行機能を補佐し、取締役会の意思決定機能及び監督機能の強化を図る。
ロ) 取締役の職務の執行を迅速かつ効率的に行うため、「組織規程」、「業務分掌規程」、「職務権限規程」等の社内規程に基づき、取締役及び従業員の職務権限を定め、必要に応じ下位者に職務権限を委譲し、適正な職務権限に従った効率的な業務の遂行を行う。
ハ) 事業活動における意思統一を図るため、取締役会は中期経営計画を策定し、年度ごとの予算を設定する。取締役はその結果を定期的に検証し、評価、改善を行うことで全社的な業務の効率化を実現する。
(e) 財務報告の信頼性を確保するための体制
財務報告の信頼性を確保するため、財務報告に係る内供統制に関する基本方針を制定し、適切な財務情報を作成するために必要な体制・制度の整備・運用を組織的に推進するとともに、統制活動の有効性について継続的に評価し、必要に応じて統制活動の見直しを図る。財務報告の信頼性を確保するため、財務報告に係る内供統制に関する基本方針を制定し、適切な財務情報を作成するために必要な体制・制度の整備・運用を組織的に推進するとともに、統制活動の有効性について継続的に評価し、必要に応じて統制活動の見直しを図る。
(f) 監査役がその職務を補助すべき従業員を置くことを求めた場合における当該従業員に関する事項及び当該従業員の取締役からの独立性に関する事項
イ) 監査役がその職務を補助すべき従業員たる補助者を置くことを求めた場合は、取締役会は監査役と協議のうえ、必要に応じて、専任又は兼任の補助者を置くものとする。
ロ) 監査役の補助者に関する人事異動、人事評価、懲戒処分については、監査役会の了解を得て行うものとする。
ハ) 監査役の補助者がその職務を遂行するに当たっては、監査役の指揮、命令にのみ服するものとする。
(g) 取締役及び従業員が監査役に報告するための体制その他の監査役への報告に関する体制及び報告した者が不利な扱いを受けないことを確保するための体制
イ) 取締役及び従業員は、監査役から業務の遂行状況について報告を求められた場合や、会社に著しい損害を及ぼす事実又はそのおそれのある事実を発見した場合は、直ちに監査役又は監査役会に報告するものとする。
ロ) 法令、定款又は社内規程に違反する重大な事実、コンプライアンス上の重大な問題に関わる内部通報、内部監査の状況や結果を、適時適切に監査役に報告するものとする。
ハ) 取締役及び従業員に対し、内部通報制度に基づく通報又は監査役に対する報告を行ったことを理由として不利な取扱いを行わないものとする。
(h) その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
イ) 監査役は、取締役会、経営会議、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会等の重要会議に出席するほか、取締役との意見交換、社内各部署からの聴取及び意見交換、資料閲覧、監査法人の監査時の立会い及び監査内容についての説明を受け、意見交換を行うものとする。
ロ) 監査役は、法務、会計等の専門性の高い分野について、適宜、独立して、直接弁護士、監査法人等の専門家の意見を聞き、相談することができるものとする。
ハ) 監査役がその職務の執行について生ずる費用の前払い又は償還等の請求をしたときは、速やかに当該費用又は債務の処理をするものとする。
b.反社会的勢力排除に向けた基本的な方針
当社は、反社会的勢力(暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団又は個人)との関係を一切持たず、全社を挙げて毅然とした態度で臨むことをコンプライアンス行動指針(反社会的勢力に対する基本方針)に定め、反社会的勢力による被害を防止するために、断固として反社会的勢力との関係を遮断し、排除することを目的とした「反社会的勢力対応規程」を定め、平素より情報収集に努め、取締役管理部長を不当要求防止責任者に任命し、反社会的勢力に対しては弁護士や警察等の外部機関と連携を図り、組織的に速やかに対処できる体制を構築しております。
c.リスク管理体制の整備の状況
当社は、リスクマネジメントに関する基本的事項を定め、事業を取り巻く様々なリスクを識別し、評価し、管理し、コントロールするため「リスクマネジメント・コンプライアンス規程」を制定し、当該規程のもと、取締役社長を委員長とするリスクマネジメント・コンプライアンス委員会を、原則として3ヶ月に1回、必要に応じて随時開催しております。なお、委員長、副委員長及び委員は、取締役会が選任します。当該委員会では、リスクマネジメント全般の方針等の審議、コンプライアンスに関する潜在リスクの予知・分析及び対策案の審議、リスク管理体制に関し内部監査により指摘された事項の是正措置策、再発防止策の審議、危機管理に関する審議、その他リスクマネジメントに関する重要な事項の審議を行っております。また、リスクマネジメントに関する審議結果は、必要に応じて取締役会に付議又は報告しております。
d.責任限定契約の内容と概要
当社は、会社法第427条第1項に基づき、業務執行取締役等でない取締役、監査役及び会計監査人との間において、会社法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任限度額は、法令が定める額としております。なお、当該責任限定が認められるのは、当該業務執行取締役等でない取締役、監査役、又は会計監査人が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がないときに限られます。
e.役員等賠償責任保険契約の内容と概要
当社は会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、被保険者が会社の役員としての業務につき行った行為(不作為を含む。)に起因して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や争訟費用等を当該保険契約により補填することとしております。保険料は全額当社が負担しております。なお、贈収賄などの犯罪行為や意図的に違法行為を行った役員自身の損害等は補償対象外とすることにより、役員等の職務の執行の適正性が損なわれないように措置を講じております。
f.取締役及び監査役の定数
当社の取締役は7名以内とする旨を、監査役は4名以内とする旨を定款で定めております。
g.取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び選任決議は、累積投票によらない旨を定款で定めております。
h.株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項
(a) 剰余金の配当等の決定
当社は、機動的な資本政策を図るため、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議によって定めることができる旨を定款で定めております。
(b) 取締役等の責任免除
当社は、職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにするため、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨を定款で定めております。
i.株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とし、会社法第309条第2項に定める特別決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。
④ 取締役会の活動状況
当事業年度における取締役会の活動状況は次のとおりです。
(注)1.取締役 上村 孝氏及び松岡 弘之氏は、2024年3月14日開催の定時株主総会終結の時をもって、任期満了により取締役を退任しておりますので、退任までの期間に開催された取締役会の出席状況を記載しております。
2.取締役 萩原 宏昭氏及び甲田 伊佐男氏は、2024年3月14日開催の定時株主総会において取締役に選任されておりますので、就任後に開催された取締役会の出席状況を記載しております。
取締役会は、法令、定款、取締役会規程などに基づき、経営に関する重要事項を決定するとともに、業務を執行する取締役から職務執行状況、経営成績などの報告を受け、取締役の職務の執行を監督しています。当事業年度における取締役会における主な検討事項は、経営方針、経営計画、予算、内部統制整備に係る基本方針、重要な契約の締結、重要な社内規程の改定等であります。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
男性6名 女性1名 (役員のうち女性の比率14.3%)
(注)1.取締役小南欽一郎は、社外取締役であります。
2.監査役若林美奈子の戸籍上の氏名は鶴見美奈子であります。
3.監査役鈴木貞雄、廣岡穣及び若林美奈子は、社外監査役であります。
4.取締役の任期は、2024年12月期に係る定時株主総会終結の時から2025年12月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
5.監査役の任期は、2023年8月18日開催の臨時株主総会終結の時から2026年12月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
6.当社では、取締役会の一層の活性化を促し、取締役会の意思決定・業務執行の監督強化と各部の業務執行機能を明確に区分し、経営効率の向上を図るために執行役員制度を2025年4月より導入しております。
執行役員は4名で、取締役管理部長、取締役事業開発部長のほか、経営企画部長 郷田恒雄、研究戦略部長 笹川達也で構成されております。
7.当社は法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠監査役1名を選任しております。補欠監査役の略歴は次のとおりであります。
② 社外役員の状況
当社の社外取締役は1名、社外監査役は3名であります。
社外取締役の小南欽一郎は、バイオテク分野のビジネスに関する豊富な知識と経験を有していることに加え、当社及び当社経営陣から独立した地位を有していることから、客観的・中立的立場から経営に有用な助言や指導、適切な監督をしていただくことを期待して、社外取締役に選任しております。なお、同氏は、当社の株式を1,610株及び当社のストック・オプションを29,878個所有しております。当社と同氏の間には、それ以外に人的関係又は取引関係その他特別の利害関係はありません。
社外監査役の鈴木貞雄と当社との間には、人的関係、資本的関係又は取引関係その他特別の利害関係はありません。同氏は、大手生命保険会社に長年在籍して財務及び会計に関する相当程度の知見を有し、同社と東証一部上場の自動車部品会社等において常勤監査役を務め、豊富な経験と幅広い見識を有していることに加え、当社及び当社経営陣から独立した地位を有していることから、客観的・中立的立場にて監査役監査を遂行していただくことを期待して、社外監査役に選任しております。
社外監査役の廣岡穣は、公認会計士として財務及び会計に関する専門知識と豊富な経験を有していることに加え、当社及び当社経営陣から独立した地位を有していることから、客観的・中立的立場にて、その知識と経験を当社の監査体制の強化に活かしていただけることを期待して、社外監査役に選任しております。なお、同氏は、当社のストック・オプションを2,000個所有しております。当社と同氏の間には、それ以外に人的関係、資本的関係又は取引関係その他特別の利害関係はありません。
社外監査役の若林美奈子と当社との間には、人的関係、資本的関係又は取引関係その他特別の利害関係はありません。同氏は、弁護士として法務に関する専門知識と豊富な経験を有していることに加え、当社及び当社経営陣から独立した地位を有していることから、客観的・中立的立場にて、その知識と経験を当社の監査体制の強化に活かしていただけることを期待して、社外監査役に選任しております。
当社は、社外取締役又は社外監査役を選任するための独立性に関する基準及び方針は定めておりませんが、その選任に際しましては、経歴や当社との関係を踏まえるとともに、一般株主との利益相反が生じることのないよう証券取引所の独立性に関する判断基準等を参考にしております。社外取締役及び社外監査役ともに、独立した立場から、取締役会の牽制及び監視を行っております。また、社外監査役で構成される監査役会は、内部監査所管部署や会計監査人との意見交換等により相互の連携を図りながら、適正かつ効果的な監査実施のための環境整備を行っております。
③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
各社外監査役及び社外取締役は取締役会に出席し、内部統制システムの構築・運用状況、内部統制整備に係る基本方針及び計画、内部監査の実施状況等について定期的に報告を受けております。また、社外監査役と社外取締役は、年に4回、定例取締役会の開催後に社外役員連絡会を開催し、相互の情報連携を図っております。
監査役会及び社外取締役は、社外役員連絡会において年に2回内部監査部署の出席を要請して意見交換を実施しており、その内の1回には会計監査人にも出席を要請しております。それぞれの監査等に関する情報交換・意見交換を実施して監査の実効性の向上に努めるとともに、社外取締役の監督にとっても有用な情報連携を図っております。
(3) 【監査の状況】
① 監査役監査の状況
当社における監査役監査は、監査役会の定める監査役監査の基準に準拠し、当期の監査方針、監査計画に従い、監査役会において各監査役から監査の実施状況及び結果について報告を受けるほか、取締役等及び会計監査人からその職務の執行状況について報告を受け、必要に応じて説明を求め、取締役の職務の執行に関し監査を実施しております。また監査役会は、会計監査人から期初に監査計画の説明を受け、期中に適宜監査状況を聴取し、期末に監査結果の報告を受けるなど、会計監査を行っております。
監査役会は2022年3月11日に設置され、常勤監査役1名及び非常勤監査役2名の合計3名(いずれも社外監査役)で構成されております。当事業年度において監査役会は定期的に毎月1回開催され、臨時に2回開催されており、個々の監査役の出席状況は次のとおりであります。
監査役会における具体的な検討内容として、当期の監査方針・監査計画の策定、内部統制システムの構築・運用状況、会計監査人の報酬等に関する同意、会計監査人の監査の方法及び結果の相当性、事業報告・計算書類等、株主総会付議議案、監査報告の作成等について審議・協議いたしております。なお、常勤監査役 鈴木貞雄は金融機関における長年の経験があり、監査役 廣岡穣は公認会計士資格を有しております。両氏ともに財務及び会計に関する相当程度の知見を有するものであります。
また、常勤監査役1名は、取締役会のほか重要な会議への出席、本社各部門の監査、各研究所の往査、重要な書類等の閲覧、内部統制システムの構築・運用状況の調査、会計に関する調査等を行い、重要な意思決定の過程及び業務の執行状況の把握に努めております。
また、取締役と適宜意見を交換するほか、取締役及び従業員から業務執行状況等の報告を受け、必要に応じて説明を求め、意見を表明しております。
監査役2名は、取締役会への出席、監査役会で定めた当期の監査方針、監査計画に従い監査に関する重要事項の審議・協議、意見交換を行っております。
全監査役は、監査役会において代表取締役等と年に2回定期的に会合を持ち、業務の執行状況や内部統制の状況を聴取するとともに、監査役監査の環境整備等について意見を交換しています。
また、全監査役は年に4回、定例取締役会の開催後に社外役員連絡会を開催して出席し、社外取締役と意見交換を行って相互の情報連携に努めております。更に、全監査役は、社外役員連絡会において年に2回内部監査部署の出席を要請して意見交換を実施しており、その内の1回には会計監査人にも出席を要請しており、それぞれの監査等に関する情報交換・意見交換を実施して監査の実効性の向上に努めるとともに、社外取締役の監督にとっても有用な情報連携を図っております。
なお、当社は社外監査役を選任するための独立性に関する基準又は方針は特段定めておりませんが、その選任に際しましては、経歴や当社との関係を踏まえるとともに、株式会社東京証券取引所の独立性に関する判断基準等を参考にしております。
② 内部監査の状況
当社は内部監査計画書に基づき、内部監査責任者(1名)、内部監査責任者の職務を一部代行する者(1名)及び内部監査担当者(2名)が、会社財産の保全ならびに経営効率の向上を図るため、内部監査を実施しており、常勤監査役が毎回内部監査の立会いを行っています。内部監査責任者は内部監査終了後、内部監査報告書を取締役社長に提出し、取締役社長は内部監査報告書に基づき改善指示を行います。また、内部監査責任者は指摘・助言・改善提案事項等の措置・実行状況の確認を行い、確認結果は取締役社長及び常勤監査役へ報告されます。そして、内部監査の終了後、内部監査結果を取締役会へ報告することで内部監査の実効性を確保しております。
当社の内部監査責任者及び内部監査担当者は、社外監査役と社外取締役を構成員とする社外役員連絡会に年2回出席し、その内の1回には会計監査人も出席しており、監査役会、会計監査人とそれぞれの監査等について情報交換・意見交換を行い、社外取締役を含め相互に連携を図っております。
③ 会計監査の状況
a.監査法人の名称
東陽監査法人
b.継続監査期間
4年間
c.業務を執行した公認会計士
業務執行社員 川久保 孝之
業務執行社員 曽田 竜司
d.監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士4名、会計士試験合格者2名、その他3名であります。
e.監査法人の選定方針と理由
・監査法人の選定方針
監査役会は、会計監査人の評価基準及び選定基準を定め、事業年度ごとに監査役会で再任の適否を審議の上、会計監査人の再任が不適当と判断した場合は速やかに新たな会計監査人候補者を検討することとしております。
具体的な選定基準としては、監査実績を含む監査法人の概要、品質管理体制、会社法上の欠格事由に該当しないか、監査法人の独立性に問題はないか、監査計画・監査チームの編成は妥当か、監査報酬の見積額は適切かを総合的に勘案して判断しております。
・解任又は不再任の決定の方針
監査役会は、会計監査人の職務の遂行に支障がある場合等その他必要があると判断した場合は、会計監査人の解任又は不再任に関する議案を決定し、取締役会は、当該決定に基づき、当該議案を株主総会に提出いたします。
また、監査役会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目に該当すると認められる場合は、監査役全員の同意に基づき監査役会が、会計監査人を解任いたします。この場合、監査役会が選定した監査役は、解任後最初に招集される株主総会におきまして、会計監査人を解任した旨と解任の理由を報告いたします。
f.監査役及び監査役会による監査法人の評価
監査役会は、監査役会で定めた会計監査人の評価基準に基づき、①監査法人の品質管理に問題はないか、②日本公認会計士協会による品質管理レビュー結果及び公認会計士・監査審査会による検査結果に問題はないか、③監査チームは適切か、④監査報酬の水準は適切か、⑧監査役・監査役会及び経営者とのコミュニケーションが適時・適切に行われているか等を、期末に評価しております。
監査役会は、期末評価の結果、東陽監査法人の職務遂行状況、監査体制、独立性及び専門性等は適切であり、東陽監査法人を会計監査人とすることは妥当であると評価しています。
④ 監査報酬の内容等
a.監査公認会計士等に対する報酬
前事業年度における当社の非監査業務の内容は、主幹事証券会社の引受審査のためのコンフォートレターの作成に係る業務です。
また、当事業年度に係る会計監査人としての報酬以外に、前事業年度に係る追加報酬として当事業年度中に支出した額が5百万円あります。
b.監査公認会計士等と同一のネットワークに属する組織に対する報酬(a.を除く)
該当事項はありません。
c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
d.監査報酬の決定方針
当社は、監査日数や当社の事業内容や規模等を勘案し、監査法人との協議を踏まえ、監査役会の同意を得て監査報酬を決定する方針としております。
e.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、会計監査人から説明を受けた当該事業年度の監査計画の内容、前年度の監査実績と監査報酬、会計監査人の監査の遂行状況、報酬の前提となる報酬見積もりの算出根拠を精査した結果、会計監査人の報酬等について同意いたしました。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
当社は2023年3月17日開催の取締役会において、取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針を決議しております。また、取締役の個人別の報酬等は、当社全体の業績を俯瞰している代表取締役社長が各取締役の担当業務の評価を行い、取締役会が決定した方針に従って、社外取締役の関与・助言を得て決定されていることから、取締役会としても、当期に係る取締役の個人別の報酬等の内容が当該決定方針に沿うものであると判断しております。
取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針の内容の概要は次のとおりであります。
当社の取締役に対する報酬は、業務執行取締役に対しては、固定報酬としての基本報酬、業績連動報酬等により構成し、監督機能を担う社外取締役については、基本報酬のみを支払うこととしております。
当社の取締役の基本報酬は月例の固定金銭報酬とし、地位、職責等に応じるとともに、他社水準、当社の業績、従業員給与の水準をも考慮しながら、総合的に勘案し、定時株主総会後に開催される取締役会にて決定するものとしております。
業績連動報酬等は、業績指標を反映した現金報酬とし、賞与として毎年一定の時期に支給することとしておりますが、目標となる業績指標とその値は、年度予算及び中期経営計画と整合するように設定し、環境の変化に応じて、適宜取締役会で見直しを行うものとしております。なお、業績連動報酬等の支給については、原則として当社業績が黒字化することを前提とし、黒字化した場合、改めて、取締役会において検討を行うものとしております。
業務執行取締役の種類別の報酬割合については、当社と同程度の事業規模や関連する業種・業態に属する企業の報酬水準を踏まえ、取締役会において検討を行うこととしております。
取締役の個人別の報酬等の決定は、取締役会にて決議した当該決定方針に基づき、代表取締役社長がその具体的内容について委任を受けるものとし、代表取締役社長がこれを決定することとしております。
監査役の報酬は、株主総会で決議された報酬枠の範囲内において、監査役の協議により決定しており、固定報酬(基本報酬)のみとしております。
当社の役員の報酬等に関する株主総会の決議年月日は2023年8月18日であり、決議の内容は、取締役の金銭報酬の額は年額5億円以内(うち、社外取締役は年額5千万円以内)(使用人兼務取締役の使用人分給与は含まない)とすること、監査役の金銭報酬の額は年額5千万円以内とすることを決議しております。
なお、当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等の内容は、取締役会が各取締役の職責や業績への貢献度等を公平公正に評価するには代表取締役社長が最も適していると判断しており、取締役の個人別報酬等のうち、固定報酬の各取締役に対する付与額の決定については、取締役会から委任を受けた代表取締役社長中村慎吾が決定しております。委任にあたっては、当該権限が代表取締役社長によって適切に行使されるよう社外取締役の関与・助言を得て客観性・公平性を担保する等の措置を講じております。
② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
③ 役員ごとの報酬等の総額等
役員報酬等の総額が1億円以上であるものが存在しないため、記載しておりません。
④ 使用人兼務役員の使用人分給与のうち重要なもの
該当事項はありません。
(5) 【株式の保有状況】
該当事項はありません。
第5 【経理の状況】
1 財務諸表の作成方法について
当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づいて作成しております。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、事業年度(2024年1月1日から2024年12月31日まで)の財務諸表について、東陽監査法人の監査を受けております。
3 連結財務諸表について
当社は子会社がありませんので、連結財務諸表を作成しておりません。
4 財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みについて
当社は、財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みを行っております。具体的には、専門的な情報を有する団体等からの印刷物やメールなどによる情報提供、各種セミナーへの参加、会計専門誌の定期購読を通じて、積極的に情報収集に努めることにより、会計基準等の内容を適切に把握し、変更への的確な対応を行っております。
1 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
当事業年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
④ 【キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(重要な会計方針)
1.棚卸資産の評価基準及び評価方法
貯蔵品…先入先出法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
2.固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産
定率法によっております。
なお、主な耐用年数は次の通りであります。
工具、器具及び備品 4年~15年
(2) 無形固定資産
定額法によっております。
特許権 8年
なお、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づいております。
(3) 少額減価償却資産
取得価額が10万円以上20万円未満の少額減価償却資産については、法人税法の規定に基づき、3年間で均等償却を行っております。
3.収益及び費用の計上基準
(収益の計上基準)
当社は、医薬品の研究開発を行っており、共同創薬研究等に基づく契約一時金収入、マイルストーン収入、研究支援金収入及び受託研究収入を得ております。
当社の顧客との契約から生じる収益に関する主な履行義務の内容及び当該履行義務を充足する通常の時点(収益を認識する通常の時点)は以下のとおりであります。
① 契約一時金収入
契約一時金収入は、履行義務が充足される一時点であるライセンスを付与した時点で収益を認識しております。
② マイルストーン収入
マイルストーン収入は、契約上定められた履行義務であるマイルストーンが達成された時点で収益を認識しております。
③ ロイヤリティ収入
ロイヤリティ収入は、契約相手先の売上収益等を基礎に算定された契約対価であり、契約相手先の売上収益等の発生時点で収益を認識することとしておりますが、現時点において当該収益は発生しておりません。
④ 研究支援金収入
研究支援金収入は、契約上定められた収入であるため対象期間にわたり収益を認識しております。
⑤ 受託研究収入
受託研究収入は、受託業務の完了時に収益を認識しております。
4.キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資からなっております。
5.繰延資産の処理方法
株式交付費
支出時に全額費用として処理しております。
(重要な会計上の見積り)
該当事項はありません。
(会計方針の変更)
該当事項はありません。
(未適用の会計基準等)
(リースに関する会計基準等)
・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号 2024年9月13日 企業会計基準委員会)
・「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日 企業会計基準委員会)等
(1)概要
企業会計基準委員会において、日本基準を国際的に整合性のあるものとする取り組みの一環として、借手の全てのリースについて資産及び負債を認識するリースに関する会計基準の開発に向けて、国際的な会計基準を踏まえた検討が行われ、基本的な方針として、IFRS第16号の単一の会計処理モデルを基礎とするものの、IFRS第16号の全ての定めを採り入れるのではなく、主要な定めのみを採り入れることにより、簡素で利便性が高く、かつ、IFRS第16号の定めを個別財務諸表に用いても、基本的に修正が不要となることを目指したリース会計基準等が公表されました。
借手の会計処理として、借手のリースの費用配分の方法については、IFRS第16号と同様に、リースがファイナンス・リースであるかオペレーティング・リースであるかにかかわらず、全てのリースについて使用権資産に係る減価償却費及びリース負債に係る利息相当額を計上する単一の会計処理モデルが適用されます。
(2)適用予定日
2028年12月期の期首から適用します。
(3)当該会計基準等の適用による影響
「リースに関する会計基準」等の適用による財務諸表に与える影響額については、現時点で評価中であります。
(貸借対照表関係)
※1 売掛金のうち、顧客との契約から生じた債権及び契約資産の金額は、財務諸表「注記事項(収益認識関係)3.(1)契約資産及び契約負債の残高等」に記載しております。
※2 有形固定資産の減価償却累計額
※3 契約負債については、流動負債の「前受金」に計上しております。契約負債の金額は、財務諸表「注記事項(収益認識関係)3.(1)契約資産及び契約負債の残高等」に記載しております。
(損益計算書関係)
※1 事業収益については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載しておりません。顧客との契約から生じる収益の金額は、財務諸表「注記事項(収益認識関係)1.顧客との契約から生じる収益を分析した情報」に記載しております。
※2 研究開発費のうち、主要な費目及び金額は、次のとおりであります。
※3 販売費及び一般管理費のうち一般管理費に属する費用の割合は前事業年度100%、当事業年度100%であります。主要な費目及び金額は、次のとおりであります。
(株主資本等変動計算書関係)
前事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
1.発行済株式に関する事項
(変動事由の概要)
普通株式の増加数の内訳、A種優先株式の減少数の内容、B種優先株式の減少数の内容、C種優先株式の減少数の内容は次のとおりであります。
2023年7月31日開催の臨時株主総会の決議により、定款の一部変更を行い、A種優先株式、B種優先株式及びC種優先株式に関する定款の定めを廃止し、同日付でA種優先株式590,657株、B種優先株式500,000株及びC種優先株式560,000株をすべて普通株式に変更しております。これにより発行済株式総数のうち普通株式が1,650,657株増加しております。また、2023年7月31日開催の取締役会決議により、2023年8月17日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っております。
2.自己株式に関する事項
該当事項はありません。
3.新株予約権等に関する事項
該当事項はありません。
4.配当に関する事項
該当事項はありません。
当事業年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
1.発行済株式に関する事項
(変動事由の概要)
普通株式の増加数の内訳は次のとおりであります。
有償一般募集(ブックビルディング方式による募集)による増加 800,000株
ストックオプションの権利行使による増加 65,800株
有償第三者割当(オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資)による増加 120,000株
2.自己株式に関する事項
該当事項はありません。
3.新株予約権等に関する事項
該当事項はありません。
4.配当に関する事項
該当事項はありません。
(キャッシュ・フロー計算書関係)
※現金及び現金同等物の期末残高と貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係は、次のとおりであります。
(リース取引関係)
該当事項はありません。
(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社は、資金運用については短期的な預金等に限定し、必要な資金については、増資により調達しております。当社は、資金繰計画を作成するなどの方法により流動性リスクを管理しています。デリバティブ取引は実施しておりません。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク
営業債権である売掛金は、顧客の信用リスクに晒されております。
営業債務である未払金は、概ね1年以内の支払期日であります。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
① 信用リスク(取引先の契約不履行等に係るリスク)の管理
当社は、営業債権については、管理部が取引先毎に期日及び残高を管理するとともに、財務状況等の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っております。
② 資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払いを実行できなくなるリスク)の管理
当社は、利益計画に基づき管理部が月次で資金繰計画を作成・更新するとともに、手許流動性の維持等により流動性リスクを管理しております。
(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価には、合理的に算定された価額が含まれております。当該価額の算定においては変動要因を織込んでいる為、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することもあります。
2.金融商品の時価等に関する事項
現金及び預金、売掛金、未払金、未払法人税等については、短期間で決済されるものであるため、時価が帳簿価額に近似していることから記載を省略しております。
(注)金銭債権の決算日後の償還予定額
前事業年度(2023年12月31日)
当事業年度(2024年12月31日)
(ストック・オプション等関係)
1.ストック・オプションにかかる費用計上額及び科目名
該当事項はありません。
2.ストック・オプションの内容、規模及びその変動状況
当事業年度(2024年12月期)において存在したストック・オプションを対象とし、ストック・オプションの数については、株式数に換算して記載しております。
なお、2023年8月17日に1株を2株とする株式分割を行っておりますが、以下は、当該株式分割を反映した数値を記載しております。
(1) ストック・オプションの内容
(注)株式数に換算して記載しております。
(2) ストック・オプションの規模及びその変動状況
① ストック・オプションの数
② 単価情報
3.ストック・オプションの公正な評価単価の見積方法
ストック・オプション付与日時点において、当社株式は未公開株式であるため、ストック・オプションの単位当たりの本源的価値を見積る方法により算定しております。
また、単位当たりの本源的価値を算定する基礎となる当社株式の評価方法は、DCF法によっております。
4.ストック・オプションの権利確定数の見積方法
基本的には、将来の失効数の合理的な見積りは困難であるため、実績の失効数のみ反映させる方法を採用しております。
5.ストック・オプションの単位当たりの本源的価値により算定を行う場合の当事業年度末における本源的価値の合計額及び当事業年度において権利行使されたストック・オプションの権利行使日における本源的価値の合計額
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(注)税務上の繰越欠損金及び繰延税金資産の繰越期限別の金額
前事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(※)税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた金額であります。
当事業年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
(※)税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた金額であります。
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
当事業年度は、税引前当期純損失を計上しているため、記載を省略しております。
(収益認識関係)
1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報
前事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(単位:千円)
当事業年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
(単位:千円)
2.顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
収益を理解するための基礎となる情報は「注記事項(重要な会計方針)3.収益及び費用の計上基準」に記載の通りです。
3.顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当事業年度末において存在する顧客との契約から翌事業年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報
(1) 契約資産及び契約負債の残高等
前事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(単位:千円)
当事業年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
(単位:千円)
(2) 残存履行義務に配分した取引価格
契約期間が1年を超える重要な契約がないため、実務上の便法を適用し、記載を省略しております。
なお、顧客との契約から受け取る対価の額に、取引価格に含まれていない重要な変動対価の額等はありません。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
当社の事業セグメントは創薬プラットフォーム事業のみの単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
【関連情報】
前事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
単一の製品及びサービスの区分の外部顧客への事業収益が損益計算書の事業収益の90%を超えるため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 事業収益
本邦以外の外部顧客への事業収益がないため、該当事項はありません。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
当事業年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
単一の製品及びサービスの区分の外部顧客への事業収益が損益計算書の事業収益の90%を超えるため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 事業収益
本邦以外の外部顧客への事業収益がないため、該当事項はありません。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。
【関連当事者情報】
1.関連当事者との取引
財務諸表提出会社と関連当事者との取引
該当事項はありません。
2.親会社又は重要な関連会社に関する注記
該当事項はありません。
(1株当たり情報)
(注) 1.前事業年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は前事業年度末において非上場であり、期中平均株価が把握できないため、記載しておりません。また、当事業年度の潜在株式1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。
2.2023年7月31日付で定款の一部変更を行い、優先株式に関する定款の定めを廃止し全ての優先株式を普通株式に変更しており、前事業年度の期首に普通株式への変更が行われたと仮定して、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失を算定しております。
3.2023年7月31日開催の取締役会決議により、2023年8月17日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っております。前事業年度の期首に株式分割が行われたと仮定して、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失を算定しております。
4. 1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(重要な後発事象)
(資本金の額の減少について)
当社は、2025年2月20日開催の取締役会において、2025年3月27日開催の第9期定時株主総会に資本金の額の減少 について付議することを決議し、上記定時株主総会に付議され承認可決されました。
(1)資本金の額の減少の目的
今回の資本金の額の減少は、今後の資本政策の柔軟性・機動性を確保するため、会社法第447条第1項の規定に基づき、資本金の額を減少させ、減少する資本金の額の全額をその他資本剰余金に振り替えるものであります。
(2)資本金の額の減少の要領
① 減少する資本金の額
資本金の額77,175千円のうち67,175千円を減少し、資本金の額を10,000千円といたします。
なお、減資の効力発生日までに当社が発行しているストック・オプション(新株予約権)が行使された場合には、資本金の額及び減少後の資本金の額が変動することがあります。
② 資本金の額の減少の方法
払い戻しを行わない無償減資とし、発行済株式総数は変更いたしません。また、減少する資本金の額67,175千円の全額をその他資本剰余金へ振り替えます。
(3)資本金の額の減少の日程
取締役会決議日 2025年2月20日
定時株主総会開催日 2025年3月27日
債権者異議申述最終期日 2025年4月30日(予定)
減資の効力発生日 2025年5月1日(予定)
⑤ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(注)当期の増加額のうち主なものは次のとおりであります。
【社債明細表】
該当事項はありません。
【借入金等明細表】
該当事項はありません。
【引当金明細表】
該当事項はありません。
【資産除去債務明細表】
該当事項はありません。
(2) 【主な資産及び負債の内容】
① 現金及び預金
② 売掛金
相手先別内訳
売掛金の発生及び回収並びに滞留状況
③ 貯蔵品
④ 未払金
(3) 【その他】
当事業年度における半期情報等
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注)当社の株主はその有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができない旨、定款に定めております。
(1) 会社法第189条第2項各号に掲げる権利
(2) 会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
(3) 株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社は、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
(1) 有価証券届出書及びその添付書類
有償一般募集増資(ブックビルディング方式による募集)及び株式売出し(ブックビルディング方式による売出し) 2024年1月5日 関東財務局長に提出。
(2) 有価証券届出書の訂正届出書
上記(1)に係る訂正届出書を2024年1月23日及び2024年1月31日 関東財務局長に提出。
(3) 有価証券報告書及びその添付書類
事業年度 第8期(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)2024年3月15日 関東財務局長に提出。
(4) 四半期報告書及び確認書
事業年度 第9期第1四半期(自 2024年1月1日 至 2024年3月31日)2024年5月15日 関東財務局長に提出。
(5) 半期報告書及び確認書
事業年度 第9期中(自 2024年1月1日 至 2024年6月30日)2024年8月14日 関東財務局長に提出。
(6) 臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会における議決権行使の結果)の規定に基づく臨時報告書を2024年3月15日 関東財務局長に提出。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。