第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
(はじめに)
当社は、技術者派遣事業を展開する株式会社ワールドコーポレーションを中心とした企業グループの経営管理を行う持株会社であります。
当社代表取締役である小林良は、主に建設業向けの技術者派遣事業を目的として、株式会社ワールドコーポレーション(現連結子会社)を2008年11月に設立しました。
その後、2019年5月に、株式会社アドバンテッジパートナーズが純投資を目的として設立した株式会社AP64(現当社)は、2019年11月に株式会社ワールドコーポレーションの全株式を取得し、完全子会社化することにより、当社を持株会社とする体制に移行いたしました。
なお、本書提出日現在において、株式会社ワールドコーポレーションの事業年度は既に第16期(2024年10月期)であり、当社グループの実質的な事業活動は株式会社ワールドコーポレーションで行われております。
持株会社である当社と事業子会社である株式会社ワールドコーポレーションの経緯は、下図のとおりであります。

1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1. 上記指標は、国際会計基準(以下「IFRS」という。)により作成しております。
2. 当社は、2023年7月21日付で東京証券取引所グロース市場に上場したため、第5期の希薄化後1株当たり当期利益は、新規上場日から第5期の末日までの平均株価を期中平均株価とみなして算定しております。
3. 第3期及び第4期の希薄化後1株当たり当期利益については、当社株式は非上場であり、ストック・オプションは存在するものの、権利確定条件に上場条件が含まれているため、記載しておりません。
4. 第3期及び第4期の株価収益率は、当社株式が非上場であるため記載しておりません。
5. 第3期以降のIFRSに基づく連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、監査法人A&Aパートナーズの監査を受けております。
6. 従業員数は就業人員数であり、臨時雇用者数は従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1. 当社は2019年5月27日設立のため、第1期は2019年5月27日から2020年4月30日までの11ヶ月と5日間となっております。
2. 第2期は、決算期変更により2020年5月1日から2020年10月31日までの6ヶ月間となっております。
3. 第1期の営業収益は子会社の経営管理体制構築支援業務の提供、第3期以降の営業収益は子会社の経営管理業務の提供に基づいて計上しております。また、第5期以降の営業収益は子会社からの受取配当金を計上しております。なお、第2期は経営管理業務の提供を行っていないため、営業収益を計上しておりません。
4. 第1期から第4期までの1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため記載しておりません。
5. 当社は、2023年7月21日付で東京証券取引所グロース市場に上場したため、第5期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、新規上場日から第5期の末日までの平均株価を期中平均株価とみなして算定しております。
6. 第1期及び第2期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。また、第3期及び第4期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、当社株式は非上場であり、ストック・オプションは存在するものの、権利確定条件に上場条件が含まれているため、記載しておりません。
7. 自己資本利益率については、第1期から第4期まで当期純損失であるため記載しておりません。
8. 第1期から第4期までの株価収益率、最高株価及び最低株価は、当社株式が非上場であるため記載しておりません。
9. 第5期以前の株主総利回り及び比較指標については、当社株式が2023年7月21日に東京証券取引所グロース市場に上場し、それ以前が非上場でありましたので記載しておりません。また、第6期の株主総利回り及び比較指標については、第5期の末日における株価及び株価指数を基準として算定しております。
10. 従業員数は就業人員数であり、平均臨時雇用人員は従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。
11. 第3期以降の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、監査法人A&Aパートナーズの監査を受けておりますが、第1期及び第2期の財務諸表については、会社計算規則(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を受けておりません。
12. 最高株価及び最低株価は、東京証券取引所グロース市場におけるものであります。
なお、2023年7月21日付をもって同取引所に株式を上場いたしましたので、それ以前の株価については該当事項はありません。
(参考情報)
「第1 企業の概況(はじめに)」の記載のとおり、当社は2019年5月に持株会社として設立され、株式会社ワールドコーポレーションを完全子会社とし、現在に至っております。
参考情報として、日本基準に基づいて作成された2019年10月期及び2020年10月期に係る株式会社ワールドコーポレーションの主要な経営指標等の推移は、次のとおりであります。
株式会社ワールドコーポレーションの主要な経営指標等の推移
(注) 1. 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2. 株価収益率については、株式会社ワールドコーポレーションが非上場であるため、記載しておりません。
3. 株式会社ワールドコーポレーションの1株当たり配当及び配当性向については、配当を実施していないため、記載しておりません。
4. 株式会社ワールドコーポレーションは、2019年10月23日付で普通株式1株につき、10,000株の割合で株式分割を行いましたが、第11期の期首に株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。
5. 第11期及び第12期の財務諸表については、会社計算規則(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を受けておりません。
6. 従業員数は就業人員数であり、平均臨時雇用人員は従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。
2 【沿革】
「第1 企業の概況(はじめに)」の記載のとおり、主に建設業向けの技術者派遣事業を目的として、株式会社ワールドコーポレーション(現連結子会社)を2008年11月に設立しました。その後、2019年5月に設立した株式会社AP64(現当社)は、2019年11月に株式会社ワールドコーポレーションの全株式を取得し、完全子会社化することにより、当社を持株会社とする体制に移行いたしました。
そこで、以下では株式会社ワールドコーポレーションの設立から、現在に至るまでの当社グループの沿革を記載しております。
(注) Computer Aided Designの略称であり、建設業等における設計・製図で用いるソフトウエア。
3 【事業の内容】
当社グループは、持株会社である当社及び連結子会社3社(株式会社ワールドコーポレーション、株式会社ATJC、株式会社コントラフト)、非連結子会社1社(一般社団法人全国建設人材協会)により構成されております。当社は純粋持株会社として当社グループの経営管理、経営指導等を行っております。当社グループの事業会社は、建設業向けの技術者派遣、IT業界向けの技術者派遣・システムエンジニアリングサービスの提供を主な事業として取り組んでおります。
当社グループは、『深刻化するプロ人材(注)の枯渇を解決し、日本を「課題解決先進国」にする。』をミッション(存在意義)として掲げております。
日本に限らず、先進国の多くは枯渇とも言えるレベルで「プロ人材の不足」に悩まされており、国・産業・企業の隆盛に影響を与える大きな課題と考えております。今日の日本では、少子化に伴う新規就業者数の減少等によってプロ人材は慢性的に不足しており、既存のプロ人材も高齢化が進んでいるため技術の継承も課題となっております。また、かかるプロ人材の不足を補うことが期待されるIT化・デジタルトランスフォーメーション(DX)による業務効率化についても、建設業をはじめとする多くの産業分野において遅れているのが現状です。当社グループは、このような「プロ人材不足による問題」を解決し、日本を「課題解決の先進国」に押し上げるという強い意志をミッションに込めております。
(注) 当社では、プロ人材を「特定の産業分野で技術をもち、専門業務に従事する人材」と定義しております。
当社グループの事業における当社及び関係会社の位置付け並びにセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記5.事業セグメント」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
2024年10月期におけるセグメント別売上収益及び構成比は、建設ソリューション事業は19,347百万円(89.5%)、ITソリューション事業2,261百万円(10.5%)であります。
(1)建設ソリューション事業
株式会社ワールドコーポレーション、株式会社コントラフト、一般社団法人全国建設人材協会(注1)にて、建設ソリューション事業を展開しております。
2024年10月期における建設ソリューション事業の売上収益及び構成比は、株式会社ワールドコーポレーションが19,120百万円(98.5%)、株式会社コントラフトが299百万円(1.5%)となります。
株式会社ワールドコーポレーションは、建設・プラント業界向けに、施工管理技術者(注2)やCADオペレーター(注3)等の技術者派遣を行うとともに、施工図作成の請負業務も行っております。主に、建築(オフィスビル、高層マンション、商業施設、ショッピングセンター、工場、医療福祉施設、耐震工事等)、土木(道路、河川、下水道、橋、ダム、トンネル、鉄道等)、空調衛生(高層ビル、マンション、工場等)、電気設備(高層マンション、商業施設、ショッピングセンター、工場、医療福祉施設等)を受注領域としております。東京のほか、北海道、東北、中部、関西、九州に事業拠点を有しており、全国的にサービス提供を行っています。営業活動においては、現場への直接営業に注力しており、決定権の大きい現場所長に対して直接受注・価格交渉を行っております。さらに、施工計画時から竣工時まで、現場ニーズに合った提案を各タイミングで行うことも可能となっております。また、採用においては、大手求人メディアを活用した未経験者採用を中心としつつ、自社採用メディア(施工管理に特化した転職・求人情報サイト「セコカンNEXT」)等による経験者採用も行っております。人材育成においては、当社グループが確立した若手人材の育成メソッドを活用して、未経験者には建設業界の基礎知識や専門用語の研修を行うほか、4年から6年程度の実務を経験した技術者には一級建築士や施工管理技士等の資格取得を視野に入れた研修を行うなど、経験年次に応じた育成体制を構築しております。
株式会社コントラフトは、職人(技能労働者)の転職求人情報サイト「ジョブケンワーク」を運営し、建設業務有料職業紹介事業許可を有する一般社団法人全国建設人材協会に求職者情報の提供を行っております。一般社団法人全国建設人材協会では職業紹介を行っております。建設業就業者は、①ゼネコンや技術者派遣会社に雇用される施工管理技術者等の技術者、②専門工事会社等に雇用され、建設工事の直接的な作業を行う、技能を有する職人(技能労働者)、③個人事業主として建設業に従事する一人親方に大別されますが、株式会社コントラフト及び一般社団法人全国建設人材協会は、主に②の建設工事の直接的な作業を行う、技能を有する職人(技能労働者)を対象として事業を展開しております。職人(技能労働者)の有料職業紹介を行うことができる認定団体は全国に3団体のみであります。このため、職人(技能労働者)の有料職業紹介は成長可能性を秘めていると認識しており、今後は求職者・求人企業の獲得による事業基盤構築を進め、先行者としての優位なポジションの確立を目指してまいります。一方で、新市場での事業展開であるため、職人(技能労働者)の有料職業紹介事業が想定どおりに拡大しない可能性もあります。
(注) 1. 株式会社ワールドコーポレーションは、一般社団法人全国建設人材協会の唯一の社員であり、同法人の議決権の100%を有しているものの、金額的重要性が乏しいため非連結子会社としております。
2. 建設現場の工程管理、安全管理、品質管理、原価管理業務を行う。
3. CAD(Computer Aided Design)を用いて設計士や作図者の指示に従い図面の作成・修正・調整業務を行う。

(出所) 国土交通省「最近の建設業をめぐる状況について」(2023年4月18日)及び国土交通省「第一回建設業の一人親方問題に関する検討会」(2020年6月25日)に基づき、当社にて作成しております。
建設業就業者・技術者・技能労働者:総務省「労働力調査」(令和3年平均)を基に国土交通省で算出(国土交通省「最近の建設業をめぐる状況について」2023年4月18日)
一人親方:総務省労働力調査(令和元年平均)をもとに国土交通省においての推計人数(国土交通省「第一回建設業の一人親方問題に関する検討会」2020年6月25日)

(*1) 建設業務有料職業紹介事業とは、「事業主団体が、その構成員を求人者とし、又はその構成員若しくは構成員に常時雇用されている者を求職者とし、求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における建設業務に就く職業に係る履用関係の成立をあっせんすることを有料で業として行うこと」と定義しております。厚生労働大臣の認可を受けた認定団体のみ建設業務有料職業紹介事業を行うことが可能であります。
(*2) 2024年5月時点、当社調べ(一般財団法人みやぎ建設総合センター、一般社団法人沖縄県建設業協会、一般社団法人全国建設人材協会の3団体)
(2)ITソリューション
株式会社ATJCにて、ITソリューション事業を展開しております。
2024年10月期における株式会社ATJCの売上収益は2,294百万円となります。
株式会社ATJCは、SIer等の開発案件・インフラ管理業務に対して、IT技術者等の人材派遣やSES(システムエンジニアリングサービス)契約による受託を行っております。主なエンドユーザーとしては、情報通信事業者や金融機関などが挙げられます。また、採用においては、未経験者採用を中心としております。
事業の系統図は、次のとおりであります。

(*1) 株式会社ワールドコーポレーションは、一般社団法人全国建設人材協会の唯一の社員であり、同法人の議決権の100%を有しているものの、金額的重要性が乏しいため非連結子会社としております。
(*2) 売上収益は2024年10月期の数値であります。
(*3) 各事業、各子会社の売上収益は内部取引消去後の外部売上です。
なお、当社は有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については、連結ベースの数値に基づいて判断することになります。
4 【関係会社の状況】
(注) 1.セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2.特定子会社であります。
3.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
4.株式会社ワールドコーポレーションについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上収益に占める割合が10%を超えておりますが、セグメント情報のうち、建設ソリューション事業の売上高に占める割合が90%を超えているため、主要な損益情報等の記載を省略しております。
5.株式会社ATJCについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上収益に占める割合が10%を超えておりますが、セグメント情報のうち、ITソリューション事業の売上高に占める割合が90%を超えているため、主要な損益情報等の記載を省略しております。
6.株式会社コントラフトは、2024年10月29日付で増資を行ったことにより、資本金が増加しております。
7.当社は非連結子会社1社を有しておりますが、重要性が乏しいため記載を省略しております。
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
(注) 1. 従業員数は、就業人員数であります。
2. 全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
3. 平均臨時雇用人員は従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2) 提出会社の状況
(注) 1. 従業員数は、就業人員数であります。
2. 平均勤続年数は、当社グループ内での勤続年数を通算しております。
3. 平均年間給与は、賞与及び基準外を含んでおります。
4. 全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
5. 平均臨時雇用人員は従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(3) 労働組合の状況
当社グループにおいて労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満であり、特記すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
連結子会社
(注) 1. 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2. 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3. 提出会社及び上記以外の連結子会社、また上記連結子会社の一部項目については「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
4. 当社は、男女間で同一の賃金制度を適用しており、同一職種、同一職位内において男女間の格差を設けておりません。現在生じている男女の賃金の差異は、管理職の男性比率が高いこと等の要因によるものです。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ミッション / ビジョン
ミッション(私たちの存在意義):
深刻化するプロ人材の枯渇を解決し、日本を「課題解決先進国」にする。
当社グループは、建設・IT領域を中心に技術者の派遣事業を展開しております。日本に限らず、先進国の多くは枯渇とも言えるレベルで「プロ人材の不足」に悩まされており、国・産業・企業の隆盛に影響を与える大きな課題と考えております。今日の日本では、少子化に伴う新規就業者数の減少等によってプロ人材は慢性的に不足しており、既存のプロ人材も高齢化が進んでいるため技術の継承も課題となっております。また、かかるプロ人材の不足を補うことが期待されるIT化・デジタルトランスフォーメーション(DX)による業務効率化についても、建設業をはじめとする多くの産業分野において遅れているのが現状です。当社グループは、このような「プロ人材不足による問題」を解決し、日本を「課題解決の先進国」に押し上げるという強い意志をミッションに込めております。
また、「プロ人材」という表現は、専門技術を持つ人材不足の問題解決に事業領域を絞る意図をもっており、この「プロ人材」に焦点を絞っていることが他の人材会社との違いと考えております。
ビジョン(私たちの目指す姿)
ITと人材育成の2つの技術をかけ合わせ、プロ人材の減少を補う「生産性を高める業務変革」と
「プロ人材の育成と安定供給」を提供・実現する。
「人材育成」の技術は、体系的な専門技術のインプットも大切ですが、それぞれの人の成長段階やタイミングに合わせた感情的なフォローも重要になります。当社グループは、血の通った「人材育成」の組織文化と育成技術を基盤に、各業界で求められる専門知識とビジネススタンスを備えた人材を数多く安定供給していく体制を構築しております。
また、当社グループは、顧客企業に対し、「プロ人材が減った少人数体制でも、生産性が高まるような業務変革の支援」もITを用いて提供してまいります。
このような業務効率化支援と、プロ人材の安定供給という2つのサービスの掛け算によって、「プロ人材不足による問題」を解決し、各業界や社会の未来に貢献してまいります。
(2)経営環境
建設業界においては、公共土木施設・民間建築の老朽化に伴う維持・修繕工事の増加に加え、民間設備投資の持ち直しが進んでいることなどから、今後も底堅い需要が見込まれております。他方、2024年9月現在の建設従事者(採掘含む)の有効求人倍率は5.20倍(注1)と採用環境の厳しさは増しており、加えて建設業界への時間外労働の上限規制が2024年4月に適用されたことから、建設業界における人手不足の問題はより深刻化しています。
このような環境下において、技術者派遣に対するニーズは更に高まっていくことが想定されます。また、就業人口不足を補うために、建設現場の生産性向上を目的としたDX導入支援のニーズも高まっております。
(注) 1. 厚生労働省発表「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」(2024年10月29日発表)
(3)経営戦略
①成長性・収益性を支える当社グループの強み
「採用力」
他業種を含めた幅広い求職者層を母集団として採用活動を行うことができるため、当社グループは未経験者を中心とする採用戦略を推進しています。未経験者採用は応募から入社までのハードルが高いという課題はありますが、大手求人メディアの活用により大量採用が可能なうえ、経験者採用と比べ採用単価を低く抑えることができるというメリットがあります。採用プロセスでは、応募から書類選考、面談設定まで24時間対応可能な採用自動化ツールを導入して採用の効率化を図る一方で、面接への移行率向上を目的に応募者へのアプローチを見直すなど、採用プロセスの継続的な改善にも取り組んでおります。また、採用チャネルについても、従来からの求人媒体の活用に加えて、自社採用メディア(セコカンNEXT)、人材紹介事業者の活用や知人紹介等へ多角化することで、技術者人材の確保に努めております。
以上のように、当社グループでは未経験者に特化して採用活動を行っていることから、経験者のみを対象とする場合と比較して高い人材供給力を発揮できるため、顧客企業からの強い需要に応えることが可能になっています。他方、一定の退職者が生じるため、退職率の低減は当社グループの重要な経営課題と認識しております。
在籍人数(人)
(注) 2. ㈱ワールドコーポレーション単体の数値であります。当月1日から月末までに1日以上在籍していた技術者数であります。括弧内は正社員の技術者数であります。
3. ㈱ATJC単体の数値であります。当月1日から月末期間中に1日以上在籍していた技術者数であります。
採用者数(人)
退職者数(人)
退職率(%)
(注) 4. ㈱ワールドコーポレーション単体の数値であります。
5. ㈱ATJC単体の数値であります。
「単価向上余地」
当社グループは、未経験者を中心に採用を進めていることから、2024年10月末時点の技術者の年齢構成は、29歳以下約64%、30歳~39歳以下約26%、40歳以上約10%と、39歳以下が全体の約90%(注6)となっており、高齢化が進む建設業界に対して若年層の派遣が可能となっております。
また当社グループでは、若手人材の育成メソッドを確立し、技術者の経験年次に応じた研修を実施しております。具体的には、未経験者である1年目は基礎技術研修(建設業界の基礎知識や専門用語、社会人スキルの基礎などの研修)、2~3年目には専門技術基本研修(最初のプロジェクト配属で得た経験をベースに、次のプロジェクトに備えた基本技術などの研修)、4~6年目には専門技術実践研修(より専門性の高いプロジェクトを担当しながら一級建築士や施工管理技士等の資格取得を視野に入れた研修)、7年目以降は専門技術研修(建設現場に欠かせない存在としてプロジェクトをけん引するための研修)を行っております。これらにより、技術者はよりレベルの高いプロジェクトにチャレンジすることが可能となり、そこで得られたスキルによって、さらなる成長を実現することができます。
以上のように、当社グループのビジネスモデルは若年層中心の技術者派遣と若手人材の育成メソッドをベースに構築されていることから、契約単価を引き上げやすい構造となっております。
なお、一人あたりの契約単価、稼働人数、稼働率は以下のとおり推移しております。
(注) 6. ㈱ワールドコーポレーション単体の数値であります。派遣契約中の従業員を対象としております。
一人あたり契約単価(千円/月)
(注) 7. ㈱ワールドコーポレーション単体の数値であります。経験者・未経験者を含む全派遣従業員の各契約単価(残業代は除く)の平均値であります。括弧内は1年目の平均値であります。
8. ㈱ATJC単体の数値であります。経験者・未経験者を含む派遣又は準委託契約中の従業員の各契約単価(残業代は除く)の平均値であります。
9. 未経験者採用人数の増加により、契約単価の低い未経験者の割合が増加したことで、一人あたり契約単価が低下しております。
稼働人数(人)
(注) 10. ㈱ワールドコーポレーション単体の数値であります。派遣契約中の従業員を対象とし、期中平均にて算出しております。
11. ㈱ATJC単体の数値であります。派遣又は準委任契約中の従業員数を対象とし、期中平均にて算出しております。
12. 2021年10月期の稼働人数が減少しているのは、コロナ禍により営業活動が低調であったためであります。
稼働率(%)
(注) 13. ㈱ワールドコーポレーション単体の数値であります。在籍人数に対する技術者数(研修中の従業員を含む)の割合を、期中平均にて算出しております。
14. ㈱ワールドコーポレーション単体の数値であります。在籍人数に対する技術者数(研修中の従業員を除く)の割合を、期中平均にて算出しております。
15. ㈱ATJC単体の数値であります。在籍人数に対する稼働人数(研修中の従業員を含む)の割合を、期中平均にて算出しております。
16. ㈱ATJC単体の数値であります。在籍人数に対する稼働人数(研修中の従業員を除く)の割合を、期中平均にて算出しております。
17. 2021年10月期の稼働率が低下しているのは、コロナ禍により営業活動が低調であったためであります。
②当社グループの中期的な成長戦略
「派遣領域の拡大」
当社グループは、未経験者を中心とする採用戦略を構築する一方で、経験者の採用も推進しております。自社採用メディア(セコカンNEXT)では、経験者向けに求人情報を掲載することができ、幅広い年齢層の施工管理経験者が登録されています(2021年10月期197人、2022年10月期319人、2023年10月期435人、2024年10月期352人)。今後は未経験者の採用と並行して経験者の採用も強化し、プラント領域、BIM領域(注18)、IT領域等、新たな領域への技術者派遣を強化することで、事業拡大を目指します。
具体的には、プラント領域では、プラントの設計・調達・建設を担うエンジニアリング会社からの技術者やCADオペレーター等の派遣ニーズに加えて、日常保全業務・定期修繕業務を担うメンテナンス会社からの技術者派遣ニーズにも対応してまいります。なお、当社グループでは、これまで培った採用戦略を踏襲し、プラントのメンテナンス会社と提携してプラント現場の実地研修を実施しております。
BIM領域については、国土交通省のBIM/CIM推進を背景に、BIM人材の需要はさらに高まるものと想定しております。当社グループでは施工図/BIMに関する専門の部門を設置し、BIM技術者の育成と派遣を本格的に開始しております。BIM技術者や施工図技術者の育成については、3か月研修や実務経験豊かな先輩社員によるOJT研修等、教育体制を構築しており、今後は営業活動を強化することで派遣者数の増加に繋げてまいります。
IT領域については、当社グループが確立してきた採用ノウハウや人材育成メソッドを株式会社ATJCへ移植し、低コスト採用と契約単価向上を目指してまいります。加えて、システム開発における上流工程案件の受注獲得やシステム開発の案件の直接受託に向けて営業活動と技術力の強化に努めてまいります。
(注) 18. BIM:コンピューター上で作成する3Dデジタルモデルにより、建設過程における設計から施工、維持管理までを可能にするツール。BIM(Building Information Modeling))は建築分野、CIM(Construction Information Modeling)は土木分野。
「人材紹介サービスへの展開」
当社グループの中核事業領域である技術者(施工管理等)の派遣に加えて、今後は技術者よりも圧倒的に多くの就業者が存在する職人(技能労働者)302万人・一人親方51万人(注19)の人材紹介ビジネスの展開に注力してまいります。なお、労働者派遣法により、土木、建設の現場で行われる作業に直接従事する業務に労働者派遣を行うこと及び受け入れることは禁止されております。また、有料職業紹介事業においても、職業安定法で建設業務に就く職業の求職者を紹介することは禁止されておりますが、当社グループでは建設業務有料職業紹介事業許可(「建設労働者の雇用の改善等に関する法律第18条」)を有する一般社団法人全国建設人材協会を通じて職人(技能労働者)の職業紹介を行っております。建設業務の有料職業紹介事業は認定団体のみ職人の職業紹介が可能であり、一般社団法人全国建設人材協会を含む全国で3団体のみが認定を受けております(注20)。なお、当社グループの㈱コントラフトは職人(技能労働者)の転職求人情報サイト「ジョブケンワーク」を運営し、一般社団法人全国建設人材協会に求職者情報の提供を行っております。㈱コントラフト設立以降、プラットフォームの求職者数、求人情報を掲載する企業の登録会員数は順調に増加しております。
(注) 19. 技能労働者:業者・技術者・技能労働者。総務省「労働力調査」(令和4年平均)を基に国土交通省で算出(国土交通省「最近の建設業をめぐる状況について」2023年4月18日)
一人親方:総務省労働力調査(令和元年平均)を基に国土交通省においての推計人数(国土交通省「第一回建設業の一人親方問題に関する検討会」2020年6月25日)
20. 2023年2月時点、当社調べ(一般財団法人みやぎ建設総合センター、一般社団法人沖縄県建設業協会、一般社団法人全国建設人材協会の3団体)
「建設DXコンサルティングへの展開」
建設テック市場の拡大が期待される中で、建設DX支援を提供する新規人材サービスを確立し、建設業界のIT/DX化をサポートしてまいります。建設業界においては、人手不足や時間外労働削減を背景とした省人化・生産性向上を目的として、ICT技術(例:ドローンによる測量、3次元レーザースキャナによる点群計測、図面管理・情報共有ツールの活用、等)のニーズが高まっております。一方で、建設業界に建設ICT技術に精通した人材はまだ十分ではなく、建設DX推進支援に対する需要は今後高まっていくものと想定しております。当社グループは、建設ICT導入のコンサルティングを実施するコンサルタントや支援員を養成し、複数名により編成したチームより建設DX支援サービスを提供してまいります。
③2025年10月期の経営方針
技術者人材の獲得は当社グループの成長の推進力でありますが、人材獲得競争は激化しており、「顧客需要に応える人材の安定的な確保」、ならびに「技術者の退職率の改善」は喫緊の課題であると認識しております。また、事業成長を支える営業や採用、バックオフィスの体制整備についても、持続的な成長を実現するうえで欠かせない取り組みです。
2025年10月期につきましては、中期的な成長実現に向けて礎を築く期間とし、技術者の育成支援と退職率の低減に向けた取り組みを推進しつつ、持続的な成長を実現するために業務プロセスの効率化と高度化に取り組みます。また、当社グループのありたい姿と外部環境の動向や事業リスク等を踏まえ、中期経営計画の策定を進めてまいります。
これらの取り組みを踏まえ、2025年10月期の連結業績予想につきましては、売上収益25,650百万円(前期比18.7%増)、営業利益3,310百万円(前期比6.4%増)、税引前当期利益は3,220百万円(前期比5.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益2,330百万円(前期比6.5%増)を見込んでおります。
なお、2025年10月期の第2四半期(累計)の連結業績予想につきましては、売上収益11,980百万円(前年同期比17.4%増)、営業利益1,230百万円(前年同期比7.8%減)を見込んでおります。上期については前年同期比で増収を見込む一方で、今後の技術者採用強化に向けて営業や採用部門のスタッフの増強を図ることから営業利益以下の段階利益については減益を見込んでいます。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中期的な成長戦略として「安定的な高成長に向けた事業基盤の構築」を掲げ、売上収益及び営業利益の成長を重視しております。また、売上収益の構成要素である在籍人数、稼働人数、採用人数、退職者数、退職率、稼働率、一人あたり契約単価を主要なKPIとして管理しております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 技術者の確保及び育成
技術者人材の確保は当社グループの成長における重要な経営課題であり、「採用者数の拡大」「退職率の低減」「技術者のスキルアップ」の取り組みを通じて、派遣する技術者の規模拡大を図ります。採用者数の拡大施策としては、SNSやWEBでの積極的な情報発信によるブランディング強化、自社採用メディア(セコカンNEXT)の活用、グループ採用による幅広い職種採用、採用フロー見直しによる遷移率の改善、潜在的見込応募者の発掘等を推進してまいります。
退職率の低減施策としては、研修中及び配属後のフォロー強化、派遣領域の拡大による技術者の成長機会創出、顧客と技術者の関係性構築支援、退職懸念の早期発見と早期解決体制強化等を推進してまいります。
人材育成施策としては、技術者数の増加や派遣領域の拡大に対応するため、各種研修プログラムや資格取得支援制度の拡充等により、広範囲、高品質、高効率な人材育成の仕組みを構築してまいります。
以上の施策により、採用者数の拡大と退職率の低減を図り、技術者の確保・育成に努めてまいります。
② テクノロジーの普及による省人化
テクノロジーの普及により、中期的な工事現場における省人化が進展することで、技術者の人材派遣需要が減少(人数減、業務時間減)する可能性があります。一方では、建設業界へのICT導入による効率化へのニーズが高まっているということでもあり、ICT導入に係る人材供給に取り組んでまいります。
③ 法改正への対応(長時間労働の抑制)
政府による「働き方改革」のもと、労働時間関連法令の改正や法令違反企業へ新たな罰則が設けられるなど、長時間労働に対する指導・監督が強化されております。また、2024年4月より建設業においても時間外労働時間の上限規制が適用されました。派遣元である当社グループは、派遣先に対して当社グループの派遣技術社員が時間外労働時間の上限規制を超えて時間外労働を行うことがないように、勤怠状況を把握する体制を整備しており、派遣先に対する改善要請など、適切な対応を行っております。
④ 財務体質の強化
当社グループは、金融機関を貸付人とする借入契約を締結し多額の借入を行っており、また、多額ののれんを計上しております。当該のれんは、主に2019年11月に株式会社ワールドコーポレーションの株式を取得したことにより生じたものであります。今後は、事業拡大に伴う運転資金及び投資資金の確保、配当政策、有利子負債とのバランス等を勘案しつつ自己資本の拡充を図ってまいります。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
当社グループでは、サステナビリティに対してコミットメントするため、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会にて検討を行うこととしております。
リスクマネジメント・コンプライアンス委員会は、代表取締役が委員長を務め、常勤役員、内部監査室の長、コーポレート本部エグゼクティブマネージャーで構成されており、四半期に1回、開催しております。
また、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会にてサステナビリティ課題に係る重要事項を協議した場合、取締役会に対し、当該事項について報告することとしております。
(2)戦略
当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境に関する方針は、以下のとおりであります。
<人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略>
当社グループは、人材を「資本」と捉え、その価値を最大限に引き出すことが、中長期的な企業価値向上につながると考えております。そのため、人材の多様性やワークライフバランスの重視、スキルの開発とキャリアパスの構築等を推進しております。
(3)リスク管理
当社グループでは、経営に重大な影響を及ぼすリスクを未然に防止し、リスクが発生した場合には、損害・損失を回避・最小化するため、リスクマネジメント・コンプライアンス規程を定め、リスクを統括管理するリスクマネジメント・コンプライアンス委員会を設置しております。
また、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会にて重要な事項を協議した場合、取締役会に対し、当該事項について報告することとしております。
(4)指標及び目標
当社グループでは、上記「(2)戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する実績は、次のとおりであります。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標
(注) 男性のうち最高評価取得した者の割合から女性のうち最高評価を取得した者の割合を控除した数値。
3 【事業等のリスク】
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している重要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性のある全てのリスクを網羅するものではありません。
また、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ②企業統治の体制の概要とその体制を採用する理由」に記載のとおり、当社は、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会を設置し、当社のリスク管理に関する課題の調査・対応の審議等を行っております。
(1)建設業界の景気動向(発生可能性:中、影響度:中、発生時期:中期)
当社グループは、建設業界向けを中心とした人材派遣事業を行っており、建設業界における派遣人材の需要は人材不足等を背景に今後も拡大基調であると考えておりますが、当社グループの業績は国内の建設投資動向に一定程度の影響を受けます。経済情勢の悪化に伴う公共工事や民間工事の落ち込み等により、建設投資動向が著しく変動した場合、就業時間の短縮化、契約条件の悪化、派遣契約期間中の中途解約等が生じる可能性があります。当社グループは多くの正社員を派遣しているため、景気後退局面では無期雇用の待機技術者の人件費負担が重くなり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、建設業界向けの人材派遣を中心とした事業展開を行いつつ、プラント領域、BIM領域、IT領域等への人材派遣など、建設業界において蓄積されたノウハウ・経験を活用し、特定の業界や顧客の業況に大きく影響を受けないようにリスクを分散した事業運営を行っております。
(2)技術者人材の確保(発生可能性:中、影響度:中、発生時期:中長期)
技術者人材の確保は当社グループの成長における重要な経営課題であり、「採用者数の拡大」「退職率の低減」「技術者のスキルアップ」の取り組みを通じて、派遣する技術者の規模拡大を図ります。採用力は当社グループの強みであり、技術者の採用人数、在籍技術者数は順調に増加しております。また、採用チャネルについても、従来からの求人媒体の活用に加えて、自社採用メディア(セコカンNEXT)、人材紹介事業者の活用や知人紹介等へ多角化することで、技術者人材の確保に努めております。
退職率の低減施策としては、研修中及び配属後のフォロー強化、派遣領域の拡大による技術者の成長機会創出、顧客と技術者の関係性構築支援、退職懸念の早期発見と早期解決体制強化等を推進してまいります。人材育成施策としては、技術者数の増加や派遣領域の拡大に対応するため、各種研修プログラムや資格取得支援制度の拡充等により、広範囲、高品質、高効率な人材育成の仕組みを構築してまいります。
一方で、国内の総人口は継続的に減少することが見込まれています。国内における技術者の需給は逼迫しており、今後の技術者採用市場の動向によっては、需要に見合う供給を十分に確保できないおそれや採用コストが増加する可能性もあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)労務管理(発生可能性:中、影響度:中、発生時期:中期)
当社グループでは、約3,000人の派遣技術社員が在籍しており、現在も継続的に派遣技術社員の採用を進めております。時間外労働時間の上限規制が建設業においても2024年4月より適用されるなど、労務管理に関する規制が強化される中、当社グループでは、採用時における人材品質の確保、教育研修体制の強化、コンプライアンスを重視した労務管理を含む派遣技術社員の管理の充実等の取り組みを実践しております。しかしながら、万一、不適切な労務管理による法令違反が発生した場合や、労働安全衛生や雇用関係等に関して派遣技術社員との間で紛争が発生した場合等、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。その結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループが派遣する技術社員は顧客企業の様々な現場で就業を行っております。当社グループは、派遣先の就業環境における労災事故のリスク把握に努めておりますが、当社グループの従業員が不測の事態に遭遇した場合、損害賠償金の負担や社会的信用失墜等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)許認可及び法規制(発生可能性:小、影響度:中、発生時期:中長期)
当社グループは、労働者派遣事業者及び有料職業紹介事業者として、厚生労働大臣の許可等を受け事業を行っております。本書提出日現在における当社グループの主要な事業活動の前提となる許可・届出状況については以下のとおりであります。
(株式会社ワールドコーポレーション)
(一般社団法人全国建設人材協会)
当社グループは、法令違反等の未然防止に取り組んでおり、本書提出日現在、当該許可等の取消又は事業の停止等となる事由は発生しておりません。しかしながら、派遣先の指示により労働者派遣法で禁止されている建設業務(なお、当社グループの派遣技術社員が実施している施工管理、CAD作図、施工図作図等はかかる業務に該当しません。)を行う等、何らかの要因で当該事業許可等の取消又は事業の停止等を命じられた場合、当社グループの事業活動に支障をきたすとともに経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
有料職業紹介事業においても、職業安定法で建設業務に就く職業の求職者を紹介することは禁止されておりますが、当社グループでは建設業務有料職業紹介事業許可(「建設労働者の雇用の改善等に関する法律第18条」)を有する一般社団法人全国建設人材協会を通じて職人(技能労働者)の職業紹介を行っております。なお、建設業務の有料職業紹介事業は認定団体のみ職人の職業紹介が可能であり、一般社団法人全国建設人材協会を含む全国で3団体のみが認定を受けております。
また、当社グループは、準委任契約に基づきSES(システムエンジニアリングサービス)業務などを受託する場合、「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(労働省告示第37号)」等の関係法令に従っておりますが、偽装請負問題等が発生した場合には、社会的信用失墜等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)多額の借入金(発生可能性:中、影響度:小、発生時期:中長期)
当社グループは、金融機関を貸付人とする借入契約を締結し多額の借入を行っており、2024年10月期末における総資産に占める借入金残高は23.6%となっております。なお、シンジケートローン契約に基づいて設定されたコミットメントラインの借入実行額20億円の返済期限は2025年10月31日となっております(注21)。今後は借入金を減少させるべく取り組みんでまいりますが、借入金にかかる金利のうち、変動金利部分については、金利が上昇した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループが締結している借入契約には、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 16.借入金及び担保に供している資産等」に記載のとおり、財務制限条項が付されております。
当社グループは、財務制限条項への抵触リスクに対応するため、財務コベナンツに係る各種数値の定期的なチェック等を行うとともに、安定的な利益及び資金の確保に努めておりますが、当該財務制限条項に抵触した場合には、借入金を一括返済する可能性があり、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(注) 当該シンジケートローン契約の規定により、コミットメント期間の1年間の延長を2回まで申し込むことができ、コミットメント期間が延長された場合、当該延長を承諾した貸付人について延長後のコミットメント期間満了日が返済期限となります。なお、2024年10月31日付でコミットメント期間満了及び返済期限を迎えましたが、コミットメント期間が1年間延長されたため、2024年10月31日付で借入実行金額2,000,000千円の借換えを行いました。
(6)のれんの減損(発生可能性:中、影響度:大、発生時期:中長期)
当社グループは、多額ののれん(2024年10月期末における総資産に対するのれん比率59.6%)を計上しております。当該のれんは、主に2019年11月に株式会社ワールドコーポレーションの株式を取得したことにより生じたものであります。
当社グループはIFRSを採用しているため毎期ののれんの償却負担は発生しませんが、のれんの対象となる事業の収益力が低下した場合には、減損損失を計上する可能性があります。事業の収益力の向上に努めておりますが、減損損失を計上するに至った場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)代表者への依存(発生可能性:低、影響度:中、発生時期:中期)
当社グループの創業者であり代表取締役である小林良は、当社の株式を直接的又は間接的に所有しております。同氏は、建設業界向け人材派遣に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定、遂行において重要な役割を果たしております。
当社グループでは、取締役会等における役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が当社グループの業務を継続することが困難になった場合、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8)情報セキュリティ・個人情報の管理(発生可能性:中、影響度:小、発生時期:特定時期なし)
当社グループは、技術者を含む従業員や採用応募者等、多くの個人情報を保有しております。当社グループでは、個人情報の適正な管理は極めて重要であると認識しており、役職員への継続的な教育研修等を通じて、個人情報の適正な取扱いを浸透させております。また、個人情報保護規程の整備・運用及び情報システムにおける個人情報に関するセキュリティ対策を講じております。
個人情報の外部流出が発生した場合には、損害賠償金の負担や社会的信用失墜等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)世界的な感染症の蔓延拡大(発生可能性:中、影響度:中、発生時期:特定時期なし)
2020年から世界規模で感染が拡大した新型コロナウイルス感染症のように、世界的な感染症の拡大が発生した場合には、対面での営業活動や採用活動に制約を受ける可能性があります。また、人材派遣先である建設業界等顧客企業において、工事の稼働を中断した場合や工事案件が減少した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)システム障害(発生可能性:中、影響度:小、発生時期:特定時期なし)
当社グループでは、情報システムの安定的な運用に努めておりますが、自然災害、事故、コンピューターウイルスや不正アクセス等のサイバー攻撃等により、情報システムに重大な障害が発生した場合、当社グループの事業運営及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)買収・合併、業務提携、新規事業等(発生可能性:中、影響度:小、発生時期:中期)
当社グループは、成長戦略の一環として、買収・合併、業務提携、新会社設立等を推進する可能性があります。これらの実施にあたっては、十分な事前調査及び検討を行ってまいりますが、当該事業が当初想定した計画と大きく乖離した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります
(12)自然災害(発生可能性:低、影響度:小、発生時期:特定時期なし)
当社グループは全国に営業拠点を有しており、当社グループの技術者は全国の顧客先にて勤務しております。地震、津波、台風等の自然災害が発生した場合には迅速かつ的確な対応を行ってまいりますが、想定外の大規模災害の発生により、営業拠点の事業運営が困難になった場合や、顧客先の工事の稼働が中断した場合など、当社グループの事業運営及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(13)大株主の状況(発生可能性:中、影響度:小、発生時期:短期)
当社グループは、㈱アドバンテッジパートナーズがサービスを提供するファンド(以下、「APファンド」という。)から、純投資を目的とした出資を受けており、本書提出日現在、投資事業有限責任組合アドバンテッジパートナーズⅤ号、AP CAYMAN PARTNERS Ⅲ,L.P.、JAPAN FUND Ⅴ, L.P.、アドバンテッジパートナーズ投資組合80号が合計で当社株式1,560,600株(発行済株式総数対比17.9%)を保有しています。また、当社社外取締役かつ監査等委員である西村隆志は、アドバンテッジパートナーズより派遣されています。APファンドは当社株式の上場時において、所有する当社株式の大半を売却しましたが、上場後においても一定の当社株式を保有しています。なお、アドバンテッジパートナーズより派遣されている取締役につきましては、今後のAPファンドの当社株式の持分等を勘案しながら、将来的には退任を想定しております。
当社グループは、㈱アドバンテッジパートナーズより、当該株式の将来的な処分時期や方法については未定であるものの、市場価格への影響を極力抑えた形で対応する旨聴取しておりますが、今後の保有・処分方針によっては、当社株式の流動性及び株価形成等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの経営その他の事項に関する㈱アドバンテッジパートナーズの利益は、他の株主の利益とは異なる可能性があります。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2023年11月1日~2024年10月31日)における日本経済は、円安による物価上昇の影響などから一部景気に足踏みがみられたものの、雇用や所得環境の改善などを背景に緩やかな回復が続きました。当社グループが技術者を派遣する建設業界についても、公共投資の底堅い推移と民間設備投資の持ち直しの動きがみられたことから、需要は堅調に推移しました。他方、2024年9月現在の建設従事者(採掘含む)の有効求人倍率は5.20倍(2024年10月29日厚生労働省発表)と採用環境は厳しさを増しており、加えて建設業界への時間外労働の上限規制が2024年4月に適用されたことから、当業界における人手不足の問題はより深刻化しています。そのため、技術者派遣に対するニーズは今後更に高まっていくと想定されます。
このような環境の下、当社グループの中核事業会社であるワールドコーポレーションでは顧客企業からの強い需要に応えるため、「技術者の採用強化」「営業体制の強化」「技術者のキャリアデザイン支援」の取り組みを推進しました。
■技術者の採用強化
顧客からの技術者需要に対応するため、採用費を積極的に投下するとともに、採用プロセスの改善に取り組んだ結果、新卒・中途未経験者の採用数が伸長しました。採用プロセスの改善を引き続き行いつつ、ダイレクトリクルーティングや自社採用メディアを通じた採用活動を強化することで、技術者の確保と採用効率の改善に努めてまいります。
■営業体制の強化
技術者の契約単価の改善に努めつつ、既存顧客に加えて新規・休眠顧客への積極的な営業活動を推進し、案件の受注を進めました。他方、女性技術者などの派遣先を安定的に確保することができず、稼働率については目標数値を下回る結果となりました。引き続き、幅広い派遣案件の確保に向けて営業活動を強化することで、多様な技術者の活用を推進してまいります。
■技術者のキャリアデザイン支援
技術者が継続的に成長できる体制の構築を目指し、キャリアデザイン支援制度「ゼロプロ成長サイクル」を2024年5月に掲げ、プログラムの一環として資格手当の改定(2024年11月~)と試験対策講座の新設(2024年7月~)を開始しました。引き続き、「ゼロプロ成長サイクル」の取り組みを強化し、未経験技術者の業務上での課題やキャリア相談ができる環境整備を推進することで、技術者の活躍を支援してまいります。
これらの取り組みに加えて、ITエンジニアの派遣事業を展開する株式会社ATJCでは、引き続き、研修内容の充実を図るとともに、システム開発における上流工程案件の受注獲得に向けて営業活動を強化しました。
以上の結果、建設・ITソリューション事業ともに技術者の在籍人数と稼働人数が伸長したことに加え、技術者の契約単価も上昇したことから、当期の連結売上収益は21,608,643千円(前連結会計年度比20.1%増)となりました。営業利益は、営業や採用スタッフの増員による人件費増加などにより販売費及び一般管理費が増加したものの、増収効果が大きく、3,110,968千円(同26.0%増)となりました。税引前当期利益は3,059,596千円(同23.6%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,187,881千円(同25.6%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(建設ソリューション事業)
建設技術者派遣を展開する株式会社ワールドコーポレーションの当連結会計年度末の在籍技術者数は3,239人(前連結会計年度末比543人増加)、当連結会計年度の平均稼働率は94.2%(前連結会計年度比2.0pt減少)となりました。また、技術者のチャージアップの取り組みが奏功し、当連結会計年度の月次平均契約単価は510千円(同23千円増加)となりました。
以上の結果、同事業の売上収益は19,347,007千円(前連結会計年度比20.6%増)、セグメント利益は2,607,379千円(同15.8%増)となりました。
(ITソリューション事業)
ITエンジニアの派遣を展開する株式会社ATJCの当連結会計年度末の在籍技術者数は404人(前連結会計年度末比40人増加)、当連結会計年度の平均稼働率は93.9%(前連結会計年度比1.0pt改善)となりました。また、当連結会計年度の月次平均契約単価は514千円(同15千円増加)となりました。
以上の結果、同事業の売上収益は2,294,169千円(前連結会計年度比17.4%増)、セグメント利益は147,898千円(同30.5%増)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の流動資産合計は、7,926,570千円(前連結会計年度末比865,880千円増加)であります。これは主に、営業債権が437,850千円増加、現金及び現金同等物が433,615千円増加したことによるものであります。非流動資産合計は15,690,901千円(同246,524千円増加)であります。これは主に、使用権資産が239,762千円増加したことによるものであります。
この結果、当連結会計年度末における資産合計は、23,617,471千円(同1,112,404千円増加)となりました。
(負債)
当連結会計年度末の流動負債合計は、6,516,941千円(前連結会計年度末比229,497千円増加)であります。これは主に、その他の流動負債が216,742千円増加したことによるものであります。非流動負債合計は、3,659,880千円(同380,527千円減少)であります。これは主に、リース負債が223,443千円増加した一方で、借入金が714,284千円減少したことによるものであります。
この結果、当連結会計年度末における負債合計は、10,176,821千円(同151,030千円減少)となりました。
(資本)
当連結会計年度末の資本合計は、13,440,650千円(前連結会計年度末比1,263,435千円増加)であります。その主な内訳は、剰余金の配当があった一方で親会社の所有者に帰属する当期利益の計上により、利益剰余金が1,112,174千円増加したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)につきましては、4,516,838千円(前連結会計年度末比433,615千円増加)となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は、2,310,147千円(前連結会計年度は2,314,011千円の収入)となりました。これは主に法人所得税の支払額915,292千円があった一方で、税引前当期利益3,059,596千円が計上されたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は、6,375千円(前連結会計年度は22,053千円の収入)となりました。これは主に、その他の金融資産の取得による支出15,188千円や有形固定資産の取得による支出14,075千円があった一方で、その他の金融資産の回収による収入23,170千円や貸付金の回収による収入10,202千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、1,870,155千円(前連結会計年度は536,633千円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額1,228,863千円や長期借入金の返済による支出714,284千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループが提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間取引については相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような会計上の見積り及び予測を必要としております。当社グループは、過去の実績や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、会計上の見積り及び予測を行っておりますが、前提条件やその後の環境等に変化がある場合には、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。
なお、当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計上の見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載のとおりであります。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
a. 売上収益
売上収益は、21,608,643千円(前連結会計年度比20.1%増)となりました。売上収益の分析・検討内容につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b. 売上原価、売上総利益
売上原価は、主に売上規模拡大に伴う派遣技術者の人件費の増加等により15,668,025千円(前連結会計年度比22.2%増)となりました。
この結果、当連結会計年度の売上総利益は5,940,617千円(前連結会計年度比14.9%増)となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
販売費及び一般管理費につきましては、主に、株式報酬費用が減少した一方で、事業拡大に伴う管理部門の人件費の増加により2,845,984千円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。この結果、当連結会計年度の営業利益は3,110,968千円(前連結会計年度比26.0%増)となりました。
d. 金融収益・金融費用、税引前利益
金融収益につきましては、主に保険積立金解約による収益の計上により910千円となりました。金融費用につきましては、主に支払利息の計上により52,282千円となりました。この結果、当連結会計年度の税引前当期利益は3,059,596千円(前連結会計年度比23.6%増)となりました。
e.親会社の所有者に帰属する当期利益
法人所得税費用871,714千円を計上した結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,187,881千円(前連結会計年度比25.6%増)となりました。
当社グループの財政状態の状況は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資金の流動性については、経理財務部が適時に資金繰り計画を作成・更新するとともに手許流動性の維持等により流動性リスクを管理しております。当社グループの主な運転資金需要は、派遣技術者の人件費等であり、設備投資資金としては、営業拠点投資や情報システム投資等であります。これらの資金需要は手元資金で賄うことを基本としております。今後は、借入金の総額を減少させつつも、資金需要の必要性に応じて柔軟に対応し、流動性リスクを適切にコントロールしてまいります。
④ 経営方針、経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営戦略」に記載のとおり、当社は売上収益及び営業利益を重視するとともに、売上収益の構成要素である在籍人数、稼働人数、採用者数、退職者数、退職率、稼働率、一人あたり契約単価を主要なKPIとして管理しております。
当連結会計年度においては、売上収益21,608,643千円(前連結会計年度比20.1%増)、営業利益3,110,968千円(同26.0%増)となりました。また、当連結会計年度における株式会社ワールドコーポレーションの主要なKPIは、在籍人数3,239人(同20.1%増)、稼働人数2,817人(同19.8%増)、採用者数1,805人(同15.8%増)、退職者数1,284人(同14.1%増)、退職率29.1%(同1.1%減)、稼働率(研修中の従業員を除く)94.2%(同2.0%減)、一人あたり契約単価510千円(同4.8%増)となりました。
前連結会計年度から引き続き、建設業界は人手不足が継続し、技術者人材を派遣する当社グループの役割は大きく、技術者人材の採用・教育の強化に取り組み、在籍人数、稼働人数は順調に拡大し、各種KPIは堅調に推移しており、当連結会計年度における増収増益に寄与しております。
(参考情報)
当社グループは、経営成績の推移を把握するために、以下の算式により算出されたEBITDA、調整後EBITDA、調整後営業利益を重要な経営指標として認識しており、過去3期間の各指標の推移は以下のとおりであります。
(注) 1. 当社は2019年5月27日の設立後、決算期を4月末から10月末に変更したため、当社の2020年10月期は2020年5月1日から2020年10月31日までの6ヶ月間となっております。2020年10月期(LTM)は、2019年11月1日から2020年10月31日までの12ヶ月を一連結会計年度と仮定して計算した数値(未監査)であり、2020年10月期(6ヶ月間)の実績とは異なります。
2. 2020年10月期(LTM)は、当社(旧AP64)によるワールドコーポレーション株式取得に係るFAフィー、DD費用、リーガルコスト、2021年10月期は、当社によるATJC株式取得、職人の職業紹介関連事業譲受、オフィス・アークス株式取得に係るFAフィー、DD費用、リーガルコスト等を、それぞれ一時費用として調整しております。なお、2022年10月期以降、一時費用が不存在のため調整はありません。
3. 2020年10月期(LTM)は日本基準、2021年10月期以降は国際会計基準に基づく数値であるため、これらの有意な比較を可能とする観点から、2020年10月期(LTM)の調整後営業利益については、営業利益に対して一時費用(注2)のほかのれん償却費を足し戻して算出しております。
5 【経営上の重要な契約等】
(株式会社三井住友銀行等と締結しているシンジケートローン契約)
当社は2022年10月26日付で株式会社三井住友銀行をエージェントとするシンジケートローン契約(タームローン及びコミットメント)を締結しており、その概要は、以下のとおりであります。
(1)契約の相手先
株式会社三井住友銀行、株式会社商工組合中央金庫、株式会社福岡銀行、株式会社横浜銀行、株式会社名古屋銀行、株式会社千葉銀行、株式会社三十三銀行、株式会社東日本銀行、株式会社山梨中央銀行、株式会社常陽銀行
(2)借入金額及び借入枠(2024年10月31日現在)
トランシェA タームローン 5,000,000千円
トランシェB 総コミット金額 2,000,000千円(借入実行金額 2,000,000千円)
(3)最終返済期限
トランシェA 2029年10月31日
トランシェB 2025年10月31日(ただし、本契約の規定によりコミット期間が延長された場合は、延長承諾貸付人についてのみ、延長後のコミット期間満了日を新たなコミット期間満了日とする。
なお、コミット期間の1年間の延長を2回まで申し込むことができる。)
トランシェBは、2024年10月31日付でコミット期間満了及び返済期限を迎えましたが、コミット期間が1年間延長されたため、2024年10月31日付で借入実行金額2,000,000千円の借換えを行いました。
(4)適用利率
変動金利
(5)主な借入人の義務
・借入人の業績資料の提出義務
・エージェント及び全貸付人の承諾がない限り、契約上の義務の履行に重大な影響を及ぼす、もしくは及ぼす可能性のある、組織変更、合併、会社分割、株式交換、株式移転、株式交付、事業もしくは資産の譲渡、資本金の額の減少、第三者の事業もしくは資産の譲受のいずれも行わないこと。
・財務制限条項の遵守
財務制限条項の主な内容は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 16.借入金及び担保に供している資産等」をご参照下さい。
6 【研究開発活動】
該当事項はありません。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度の設備投資は、総額で17,714千円となりました。その主な内容は関西支店における事業拡大に伴う増席工事によるものであります。
セグメント別では、建設ソリューション事業9,558千円、ITソリューション事業5,356千円であります。
なお、重要な設備の除却又は売却はありません。
2 【主要な設備の状況】
当社グループにおける主要な設備は、以下のとおりです。
(1) 提出会社
該当事項はありません。
(2) 国内子会社
(注) 1. IFRSに基づく帳簿価額を記載しております。
2. 上記の従業員数は、派遣従業員を除いております。
3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等
該当事項はありません。
(2) 重要な設備の除却等
該当事項はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(注) 提出日現在発行数には、2025年1月1日からこの有価証券報告書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は、含まれておりません。
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
※ 当事業年度の末日(2024年10月31日)における内容を記載しております。当事業年度の末日から提出日の前月末(2024年12月31日)現在にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。
(注) 1. 付与対象者の取締役就任、権利の行使及び退職による権利の喪失等により、本書提出日の前月末現在における付与対象者の区分及び人数は、第1回新株予約権は当社従業員2名、子会社従業員45名、子会社取締役1名、第3回新株予約権は子会社従業員16名、子会社取締役2名、第4回新株予約権は当社従業員3名、子会社従業員6名、子会社取締役1名となっております。
2. 新株予約権1個につき目的となる株式数は1株であります。
ただし、新株予約権の割当日後、当社が株式分割または株式併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整し、調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切捨てる。
3. 新株予約権の割当日後、当社が株式分割または株式併合を行う場合は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切上げる。
また、新株予約権の割当日後に時価を下回る価額で新株式の発行または自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使に基づく自己株式の譲渡及び株式交換による自己株式の移転の場合を除く)は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切上げる。
4. 当社が合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して以下「組織再編行為」という。)を行う場合において、組織再編行為の効力発生日の直前において残存する新株予約権を有する新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権をそれぞれ交付することとする。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約または株式移転計画において定めることを条件とする。
①交付する再編対象会社の新株予約権の数
新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付する。
②新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。
③新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件を勘案の上、新株予約権の目的となる株式の数に準じて決定する。
④新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、組織再編行為の条件等を勘案の上、定められた行使価額を調整して得られる再編後行使価額に、上記③に従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じた額とする。
⑤新株予約権を行使することができる期間
新株予約権を行使することができる期間の初日と組織再編行為の効力発生日のうち、いずれか遅い日から新株予約権を行使することができる期間の末日までとする。
⑥新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項
本新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額に準じて決定する。
⑦譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による取得の制限については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要するものとする。
⑧その他新株予約権の行使の条件
本新株予約権の行使の条件に準じて決定する。
⑨新株予約権の取得事由及び条件
本新株予約権の当社が新株予約権を取得することができる事由及び取得の条件に準じて決定する。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 1.会社設立日であります。
2.有償第三者割当
発行価格1,000円
資本組入額500円
割当先 投資事業有限責任組合アドバンテッジパートナーズV号、アドバンテッジパートナーズ投資組合80号、AP CAYMAN PARTNERS Ⅲ, L.P.、Japan Fund V, L.P.
3.発行済株式総数及び資本準備金の増加は、2019年11月1日付で当社を株式交換完全親会社、株式会社ワールドコーポレーションを株式交換完全子会社とする株式交換の対価として普通株式を株式会社村松屋商店に交付したことによるものであります。
4.資本金の減少は、無償減資によるものであります。減少額の全額をその他資本剰余金に振替えております(減資割合98.0%)。
5.有償第三者割当
発行価格1,000円
資本組入額500円
割当先 株式会社村松屋商店
6.有償第三者割当
発行価格1,000円
資本組入額500円
割当先 沓澤広道
7.資本金の減少は、無償減資によるものであります。減少額の全額をその他資本剰余金に振替えております(減資割合75.6%)。
8.有償一般募集(ブックビルディング方式による募集)
発行価格2,690円
引受価額2,488.25円
資本組入額1,244.125円
9.新株予約権の行使による増加であります。
10.譲渡制限付株式報酬としての普通株式の有償発行による増加です。
発行価格3,580円
資本組入額1,790円
割当先 当社取締役2名
(5) 【所有者別状況】
(6) 【大株主の状況】
2024年10月31日現在
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
② 【自己株式等】
該当事項はありません。
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
該当事項はありません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
該当事項はありません。
3 【配当政策】
当社は、株主への利益還元を第一として、配当原資確保のための収益力を強化し、継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針としております。
当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本的な方針としております。また、当社は剰余金の配当を取締役会の決議によって定めることができる旨を定款に定めております。
当事業年度の剰余金の配当につきましては、継続的な安定配当の基本方針のもと、1株当たり110円(うち中間配当金50円)としております。
内部留保資金の使途につきましては、今後の事業展開の備えにすると同時に、M&A等を通じた当社グループの成長と財務体質の改善に投入していくこととしております。
(注) 基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社グループは、深刻化するプロ人材不足の解消に貢献するという理念に基づき、事業活動を行っております。この理念の実現のためには、意思決定の迅速化による経営の効率化を促進するとともに、経営の透明性・客観性の確保に努めることにより、継続的に企業価値を高めていくことが重要であると認識しております。当社では、コーポレート・ガバナンスをそのための重要な戦略基盤と位置付け、取締役会、監査等委員会監査を通じた経営リスクに関するモニタリングを行うことでコーポレート・ガバナンス体制の構築・強化に努めております。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、取締役会・取締役の監査・監督機能の一層の充実を図るため、2022年8月29日開催の臨時株主総会の承認を経て、監査役設置会社から監査等委員会設置会社へ移行いたしました。
本書提出日現在における当社の企業統治の体制は、以下のとおりです。

a. 取締役会
本書提出日現在、当社の取締役会は、代表取締役である小林良を議長として、取締役7名(うち社外取締役4名、うち監査等委員4名)で構成され、当社の業務執行を決定し、取締役の職務の執行を監督する権限を有しております(各取締役の氏名等は、「(2)役員の状況 ①役員一覧」をご参照ください)。原則として、毎月1回定時取締役会を開催するほか、必要に応じ臨時取締役会を開催しております。
当事業年度において当社は取締役会を計16回開催しており、個々の取締役の出席状況は以下のとおりであります。
(注) 1. 野尻悠太氏、市川雄介氏は、2024年1月30日開催の定時株主総会をもって取締役を退任しておりますので、退任までの期間に開催された取締役会の出席状況を記載しております。
2. 後藤洋平氏、爲近幸恵氏は、2025年1月30日開催の定時株主総会で選任されました。
取締役会における具体的な検討内容として、グループの戦略、予算、年次・四半期決算、配当方針、役員・組織人事、役員報酬、業務執行報告等、幅広い事項について議論・検討を行いました。
b. 監査等委員会
本書提出日現在、当社は、監査等委員会設置会社であり、監査等委員は社外取締役4名(うち常勤取締役1名)で構成されており、常勤社外取締役羽鳥良彰を議長としております。原則として、毎月1回定時監査等委員会を開催するほか、必要に応じ臨時監査等委員会を開催しております。また、内部監査室及び会計監査人と連携し、情報収集、監査環境を整備し、監査・監督機能の強化を図っております。
c. 指名・報酬委員会
本書提出日現在、当社は、取締役の選解任及び報酬制度において、客観性及び合理性を確保することを目的として、2023年2月13日開催の取締役会において、諮問機関として、任意の指名・報酬委員会を設置しております。指名・報酬委員会は、取締役会の決議により、当社取締役3名以上を選出して構成し、委員の過半数は独立社外取締役とし、委員長は独立社外取締役より選定するものとしております。
独立社外取締役島田圭子を委員長として、独立社外取締役羽鳥良彰、社外取締役西村隆志、独立社外取締役爲近幸恵の取締役4名(うち監査等委員4名)で構成されております。
当事業年度において当社は指名・報酬委員会を計14回開催しており、個々の取締役の出席状況は以下のとおりであります。
(注) 爲近幸恵氏は、2025年1月30日開催の指名・報酬委員会で選任されました。
指名・報酬委員会における具体的な検討内容として、取締役の報酬体系、取締役の個別報酬、後継者計画等、幅広い事項について議論・検討を行いました。
d. 内部監査室
当社は、各部門と独立した代表取締役直轄組織として内部監査室を設置し、1名の人員を配置しております。内部監査室は、内部監査規程に基づき、各部門の業務全般の監査を実施しており、代表取締役に監査結果を報告するとともに、各部門に対して業務改善等のための指摘を行い、改善状況についてフォローアップを実施しております。また、内部監査室は、監査等委員会及び会計監査人との情報共有・意見交換を行うことにより、監査の実効性を高めております。
e. 会計監査人
当社は、監査法人A&Aパートナーズと監査契約を締結し、独立の立場から会計監査を受けております。
f. リスクマネジメント・コンプライアンス委員会
当社は、当社グループにおける全リスクの統括管理及びコンプライアンスに関する課題の調査・対応の審議等を行うことを目的として、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会を設置しております。リスクマネジメント・コンプライアンス委員会は、代表取締役が委員長を務め、常勤役員、内部監査室の長、コーポレート本部エグゼクティブマネージャーで構成されており、四半期に1回、開催しております。
③ 企業統治に関するその他の事項
a. 内部統制システムの整備状況
当社グループは、取締役会において、内部統制に関する基本方針について以下のとおり決定しております。
1. 取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(1) コーポレート・ガバナンス
<取締役及び取締役会>
・取締役会は、法令・定款等に則り、経営の重要事項を決定し、取締役の業務執行を監督する。
・取締役は、取締役会が決定する業務担当に基づき、法令、定款、及び社内規程に則り業務を執行し、3ヶ月に一度以上業務執行状況を取締役会に報告する。
・取締役は、重大な法令違反その他法令及び社内規程の違反に関する重要な事実を発見した場合には、直ちに監査等委員又は監査役に報告するとともに、遅滞なく取締役会において報告する。
・コーポレート・ガバナンスの実効性を確保するため、社外取締役を選任する。
<監査等委員会又は監査役>
・監査等委員会又は監査役は、法令の定める権限を行使するとともに、内部監査室及び会計監査人と連携して、「監査等委員会規程」、「監査等委員会監査等基準」、「監査役協議会規程」、「監査役監査基準」に則り、取締役の職務執行を監査する。
(2) コンプライアンス
<コンプライアンス体制>
・役員及び従業員がコンプライアンスに適った企業活動を実践するため、「グループ・コンプライアンス・マニュアル」その他の行動規範を定める。その目的達成のため、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会を設置し、諸施策を協議する。
<内部通報制度>
・コンプライアンスの相談・報告窓口として、内部通報窓口を設置し、法令違反や会社の行動規範違反又はそのおそれのある事実の早期発見に努める。
<反社会的勢力との関係遮断>
・市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的な活動や勢力に対しては毅然とした態度で臨み、一切の関係を遮断する。
(3) 内部監査
・業務執行者の職務執行の妥当性及びコンプライアンスの状況につき調査するため、代表取締役直轄の組織として内部監査室を設置し、内部監査室による内部監査を実施する。内部監査の結果は定期的に取締役会に報告されるものとする。
(4) 懲戒処分
・役員及び従業員の職務の執行により法令違反等が生じた場合、役員については会社法等に照らし、業員については「就業規則」などに則り、厳正な処分を行う。
2. 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
・情報セキュリティについては、「グループ情報セキュリティ規程」に基づき、情報セキュリティに関する責任体制を明確化し、情報セキュリティの維持・向上のための施策を継続的に実施し、情報流出防止するための体制を整備する。
・各種の文書、帳票類等については、適用ある法令及び「文書管理規程」に基づき適切に作成、保存、管理する。
・株主総会議事録、取締役会議事録、事業運営上の重要事項に関する決裁書類など取締役の職務の執行に必要な文書については、取締役及び監査等委員が常時閲覧することができるよう検索可能性の高い方法で保存、管理する。
・個人情報については、法令に基づき厳重に管理する。
3. 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
(1) リスク管理
・リスク管理は、「グループ・リスクマネジメント・コンプライアンス規程」に基づき、一貫した方針のもとに、効果的かつ総合的に実施する。
・当社代表取締役を委員長とした「リスクマネジメント・コンプライアンス委員会」を設置する。当該委員会にて、会社及びグループのリスクの統括管理及びコンプライアンスに関する個別課題についての協議を行い、取締役会への報告を行う。
(2) 危機管理
・自然災害など重大事態が発生した場合に備えて「グループ緊急事態対応マニュアル」を策定している。緊急事態が発生した場合又は発生が予想される場合には、場合によっては当社代表取締役を室長とする緊急事態対策室を設置し、損害・損失等を最小限にとどめるための具体策を迅速に決定・実行する。
4. 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
・取締役会は、原則として月1回定時に開催するほか、必要に応じて臨時に開催し、機動的な意思決定を行う。
・取締役会は、中期経営目標並びに年間予算を決定し、その執行状況を監督する。取締役の職務執行状況については、適宜、取締役会に報告する。
・取締役会において各役員の担当を決定するとともに、諸規程において各役員・従業員の役割分担、権限、責任及び意思決定のルールを明確に定める。
5. 企業集団における業務の適正を確保するための体制
・会社は、グループの遵法体制その他その業務の適正を確保するための体制の整備に関する指導及び支援を行う。
・会社は、グループの経営の健全性及び効率性の向上を図るため、各子会社について、取締役を必要に応じて派遣するとともに、会社内に主管部門を定めることとし、当該主管部門は、子会社の事業運営に関する重要な事項について子会社から報告を受け、協議を行う。
・主管部門は、主管する子会社がその業務の適正又は効率的な遂行を阻害するリスクを洗い出し、適切にリスク管理を行えるよう指導及び支援する。
・内部監査室は、グループの業務の適正性について監査を行う。また、内部監査人を有する子会社については、当該内部監査人と連携して行う。
・監査等委員会は、往査を含め、子会社の監査を行うとともに、グループにおける業務の適正の確保のため、監査に関して子会社の監査役と意見交換等を行い、連携を図る。
・会社の内部通報窓口は、グループの役員・従業員のほか取引先などの社外からの相談も受け付ける。
・会社の各部門及び子会社は、自らの業務の遂行にあたり、職務分離による牽制、日常的モニタリング等を実施し、財務報告の適正性の確保に努める。
・グループは、連結財務諸表等の財務報告について、信頼性を確保するためのシステム及び継続的にモニタリングするために必要な体制及びグループ各社が有する資産の取得・保管・処分が適正になされるために必要な体制を整備する。また、適時適正な情報開示を行うために必要な体制を整備する。
6. 監査等委員会又は監査役の職務を補助すべき使用人、当該使用人の取締役からの独立性及び当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
・監査等委員会又は監査役の職務遂行を補助するため、必要に応じて監査等委員会又は監査役直轄の専任部署を設置し、専任の人員を配置する。
・監査等委員会又は監査役より監査業務の補助の要請を受けた人員は、取締役及び上長の指揮・命令は受けないものとする。
・当該人員の人事考課、異動、懲戒等については、監査等委員会又は監査役との協議により定めるものとする。
7. 取締役及び使用人が監査等委員会又は監査役に報告するための体制その他の監査等委員会への報告に関する体制
・監査等委員会又は監査役は、取締役会に出席し、取締役から、業務執行の状況その他重要事項の報告を受けるほか、その他重要な会議に出席する。
・取締役及び使用人は、監査等委員会又は監査役の求めに応じて、随時その職務の執行状況その他に関する報告を行う。また、会社は、子会社の取締役、監査役及び使用人が、監査等委員会又は監査役の求めに応じて、随時その職務の執行状況その他に関する報告を行うよう指導する。
・各部門長は、その職務の内容に応じ、定期的に監査等委員会又は監査役に対する報告を行う。
・監査等委員会又は監査役は、内部通報窓口の利用状況を確認する。
・重要な決裁書類は、監査等委員又は監査役の閲覧に供する。
8. 監査等委員会又は監査役に報告した者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
・「グループ・リスクマネジメント・コンプライアンス規程」及び「グループ内部通報規程」に基づき、違法行為等に対し通報した者が当該通報を理由として不利益な処分を受けることのないよう適切な措置を講じる。
9. 監査等委員会又は監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
・監査等委員会又は監査役は、内部監査室及び会計監査人より、それぞれ監査計画を事前に受領するとともに、定例会議を開催し、監査方針及び監査結果報告にかかる意見交換を行う。
・監査等委員会又は監査役は、随時会計データ等の社内資料データを閲覧することができる。
・監査等委員会又は監査役は、月1回定時に監査等委員会又は監査役協議会を開催するほか、必要に応じて臨時に開催し、監査実施状況等について情報交換及び協議を行う。
10. 監査等委員会又は監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他監査費用等の処理に係る方針に関する事項
・監査等委員会又は監査役が職務の執行のために合理的な費用の支払いを求めた場合は、これに応じる。
b. リスク管理体制の整備状況
当社は、「グループ・リスクマネジメント・コンプライアンス規程」において、リスク管理とコンプライアンスに関する基本的な事項を定めております。リスクマネジメント及びコンプライアンスの最高責任者である代表取締役を委員長とするリスクマネジメント・コンプライアンス委員会にて、リスクの顕在化の防止及び当社グループの損失の最小化を図るため、全社的なリスク管理体制の強化を図っております。代表取締役をはじめ、全従業員が業務上のリスクを積極的に予見及び評価し、適時に報告を行い、会社として適切かつ迅速な対応ができる体制を整備しております。
c. 責任限定契約の内容の概要
当社と非業務執行取締役は、会社法第427条第1項に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償の限度額は、法令が定める額としております。なお、当該責任限定が認められるのは、当該取締役が責任の原因となった職務の遂行について善意かつ重大な過失がないときに限られます。
d. 取締役の定数
当社の取締役(監査等委員であるものを除く。)は、6名以内とし、監査等委員である取締役は5名以内とする旨を定款で定めております。
e. 取締役の選任の決議要件
当社は、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役とを区別して株主総会において選任する旨、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、累積投票によらないものとする旨を定款で定めております。
f. 定款の定めにより取締役会にて決議できる株主総会決議事項
(ⅰ) 剰余金の配当等の決定機関
当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項に定める事項については、法令に特段の定めがある場合を除き、取締役会決議によって定めることとする旨を定款に定めております。また、会社法第454条第5項の規定により、中間配当を取締役会の決議をもって行うことができる旨を定款に定めております。これは、株主に対する機動的な利益還元を可能にするためであります。
(ⅱ) 取締役の責任免除
当社は、職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにするため、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨を定款に定めております。
(ⅲ) 自己株式の取得
当社は、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己株式を取得することができる旨を定款に定めております。
g. 株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行うことを目的として、会社法第309条第2項に定める特別決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を目的とするものであります。
h. 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。当該保険契約の被保険者の範囲は、当社及び会社法上の子会社の役員であります。被保険者の職務の執行に関し損害賠償請求等に起因して、被保険者が被る損害(防御費用、損害賠償金及び和解金)を当該保険契約により填補することとしております。保険料は全額当社が負担しております。ただし、被保険者の背信行為もしくは犯罪行為又は故意による法令違反など、一定の行為に起因する賠償請求に対しての免責事項があります。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
男性5名 女性2名(役員のうち女性の比率28.6%)
(注) 1. 2022年8月29日開催の臨時株主総会において定款の変更が決議されたことにより、当社は同日付をもって監査等委員会設置会社に移行しております。
2. 羽鳥良彰氏、島田圭子氏、西村隆志氏、爲近幸恵氏は、社外取締役であります。
3. 当社の監査等委員会は次のとおりであります。
委員長 羽鳥良彰氏、委員 島田圭子氏、委員 西村隆志氏、委員 爲近幸恵氏
4. 任期は、2025年1月30日開催の定時株主総会の終結のときから、1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに係る定時株主総会の終結のときまでであります。
5. 任期は、2024年1月30日開催の定時株主総会の終結のときから、2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに係る定時株主総会終結のときまでであります。
6. 任期は、2025年1月30日開催の定時株主総会の終結のときから、2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに係る定時株主総会終結のときまでであります。
7.代表取締役小林良の所有株式数は、同氏の資産管理会社である株式会社村松屋商店が所有する株式数を含んでおります。
② 社外役員の状況
本書提出日現在、当社は社外取締役を4名、うち監査等委員を4名選任しております。
社外取締役(監査等委員)である羽鳥良彰氏は、公認会計士、羽鳥良彰公認会計士事務所の所長及び日本公認会計士協会の修了考査運営委員会運営委員であります。当社と①役員一覧に記載の兼職先との間に、人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。
社外取締役(監査等委員)である島田圭子氏は、ラッセル・レイノルズ・アソシエイツ・ジャパン・インクのマネージングディレクターであります。当社と①役員一覧に記載の兼職先との間に、人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。
社外取締役(監査等委員)である西村隆志氏は、株式会社アドバンテッジパートナーズのパートナー、株式会社キットの取締役、ウォッチニアン株式会社の取締役、ウォッチニアングループ株式会社の取締役、株式会社ネットジャパンの取締役及び株式会社アールの取締役であります。当社は株式会社アドバンテッジパートナーズがサービスを提供するファンドから、純投資を目的とした出資を受けております。同氏が株式会社アドバンテッジパートナーズから派遣されていることを除き、当社と①役員一覧に記載の兼職先との間に、人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。
社外取締役(監査等委員)である爲近幸恵氏は、TXL法律事務所のパートナー弁護士であります。当社と①役員一覧に記載の兼職先との間に、人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。
当社においては、社外取締役を選任するための独立性に関する基準又は方針として明確に定めたものはありませんが、選任にあたっては、経歴や当社との関係を踏まえて、社外役員としての職務を遂行するための独立性が確保できることを前提に判断しております。
③ 社外取締役による監督又は監査と内部監査、監査等委員監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
当社では、監査等委員、内部監査室及び会計監査人は、定期的に会合を開催し、課題及び改善事項等の情報共有を行い、相互の連携を高めることで、会社業務の適法性・妥当性の確保に万全を期した三様監査体制を整備しております。また、社外取締役は、取締役会を通じて、監査等委員監査、内部監査及び会計監査の状況を把握し、取締役会の意思決定の適法性を確保する助言・提言が可能な体制としております。
(3) 【監査の状況】
① 監査等委員会監査の状況
当社は2022年8月29日開催の臨時株主総会の決議により、監査役設置会社から監査等委員会設置会社に移行いたしました。当社の監査等委員会は、常勤監査等委員1名及び非常勤監査等委員3名の計4名により構成されております。
監査等委員は、監査等委員会で策定された監査計画に基づき、取締役会への出席、各部門へのヒアリング、重要書類の閲覧等を通じて、取締役の職務執行の適法性及び妥当性を監査しております。また、会計監査人及び内部監査室と十分な連携を図ること等により、監査の実効性を高めております。
常勤監査等委員は非常勤監査等委員への情報共有を適宜行い、監査等委員会の監査・監督機能を強化しております。
常勤監査等委員羽鳥良彰氏は、公認会計士の資格を有しており、長年にわたり有限責任監査法人トーマツにおいて会計監査を中心に管理業務全般に従事し、財務及び会計に関する相当程度の見識を有しております。
当事業年度において当社は監査等委員会を原則として、毎月1回定時監査等委員会を開催するほか、必要に応じ臨時監査等委員会を開催しており、個々の監査等委員の出席状況については次のとおりであります。監査等委員会においては、主に監査計画の策定、監査報告書の作成、会計監査人の評価、会計監査人の報酬の同意、内部統制システムの構築・運用状況等について検討を行っております。
(注) 爲近幸恵氏は、2025年1月30日開催の定時株主総会で選任されました。
② 内部監査の状況
当社における内部監査は、代表取締役直轄の内部監査室を設置し、1名の人員を配置しております。内部監査人が内部管理体制の適切性、有効性の監査を実施しています。監査は代表取締役の承認を得た年間監査計画に基づき実施され、監査結果については代表取締役及び監査等委員その他関係部門に報告が行われています。
監査結果を代表取締役及び監査等委員等に報告することで、内部監査の実効性を確保しておりますが、今後は取締役会に対して直接報告を行うデュアルレポーティングラインの整備を進めていく予定であります。
③ 会計監査の状況
a 監査法人の名称
監査法人A&Aパートナーズ
b 継続監査期間
2021年10月期以降4年間
c 業務を執行した公認会計士
指定社員 公認会計士 寺田 聡司
指定社員 公認会計士 永利 浩史
d 監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士4名、その他6名です。
e 監査法人の選定方針と理由
監査法人の独立性、専門性及び品質に問題がないこと、監査計画及び監査報酬の妥当性を総合的に勘案し、会計監査人の選任の是非を判断しています。監査法人A&Aパートナーズにおいては、上述の基準に照らし当社の会計監査が適正に行われる体制を整えていると判断いたしました。
f 監査等委員会による監査法人の評価
監査等委員会は、会計監査人の職務遂行状況、監査体制及び独立性等において同法人による職務は適正に遂行されていることを確認しております。
④ 監査報酬の内容等
a 監査公認会計士等に対する報酬の内容
(注) 当社における前連結会計年度の非監査業務の内容は、新規上場に係るコンフォートレター作成業務であります。
b 監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬(aを除く)
該当事項はありません。
c その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
d 監査報酬の決定方針
当社は、監査公認会計士等に対する監査報酬について、当社の規模や業務特性等を勘案して監査工数を検討したうえで、監査等委員及び監査等委員会の同意のもと決定することとしております。
e 監査等委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査等委員会は、会計監査人の監査計画の内容、会計監査の職務遂行状況及び報酬の見積りの算出根拠等を確認し検討した結果、会計監査人の報酬等の額につき同意を行っています。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
当社は取締役(監査等委員である取締役を除く。)の個人別の報酬等の内容に係る決定方針を定めております。また、取締役会は当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等について、決定された報酬等の内容が2024年2月14日に開催された取締役会において決定した報酬等の内容の決定方針と整合していることを確認しており、当該決定方針に沿うものであると判断しております。
取締役(監査等委員である取締役を除く。)の個人別の報酬等の内容に係る決定方針の内容は次のとおりです。
・取締役(監査等委員である取締役を除く。以下本項目において、「取締役」という。)の基本報酬は、固定報酬とし、企業業績、関連業界の他社の報酬等といった定量的な要素に加え、各取締役の経営能力、功績、貢献度等の定性的な要素も考慮したうえで決定する。
・取締役に対しては、企業価値の持続的な向上に向けたインセンティブ付与を目的として、譲渡制限付株式を付与する。各取締役に付与する譲渡制限付株式の株数は、企業業績、関連業界の他社の報酬等といった定量的な要素に加え、各取締役の経営能力、功績、貢献度等の定性的な要素も考慮したうえで決定する。
・各取締役の具体的な基本報酬の額、譲渡制限付株式の株数等は、取締役会が、指名・報酬委員会の答申を踏まえ、決定する。
監査等委員である取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針の内容は次のとおりです。
・監査等委員である取締役の報酬等の額は、株主総会で定められた報酬総額の限度内において、監査等委員会監査における各委員の貢献度等を勘案して、監査等委員である取締役の協議により決定しております。
② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
(注) 1.当事業年度末日時点の取締役(監査等委員を除く。)は2名、取締役(監査等委員)は3名(うち社外取締役は3名)であります。
2.上記には、当事業年度中に退任した取締役(監査等委員及び社外取締役を除く。)1名を含んでおります。
3.上記には、無報酬の社外取締役(監査等委員)1名を含んでおりません。
4.当社の取締役の報酬限度額は、2023年1月30日開催の定時株主総会において、年額150,000千円以内と決議されております。当該株主総会決議時点での取締役(監査等委員である取締役を除く。)の員数は4名であります。また、非金銭報酬等である株式報酬として、2024年1月30日開催の定時株主総会において、譲渡制限付株式取得の出資財産とするため金銭報酬として、当社の取締役(社外取締役及び監査等委員である取締役を除く。)に対し、上記の取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬等の限度額とは別枠で金銭報酬を支給することについて決議しております。その金銭報酬債権の総額は、年額10,000千円以内、普通株式の総数は5千株以内となっています。当該株主総会決議時点での取締役(監査等委員である取締役を除く。)の員数は2名であります。
5.監査等委員である取締役の報酬限度額は、2024年1月30日開催の定時株主総会において、年額15,000千円以内と決議されております。当該株主総会決議時点での監査等委員である取締役の員数は3名であります。
6.非金銭報酬等は、譲渡制限付株式報酬の当事業年度における報酬額の費用計上額であります。
③ 報酬等の総額が1億円以上である者の報酬等の総額等
該当事項はありません。
④ 使用人兼務役員の使用人分給与のうち重要なもの
該当事項はありません。
(5) 【株式の保有状況】
該当事項はありません。
第5 【経理の状況】
1 連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定により、国際会計基準(以下「IFRS」という。)に準拠して作成しております。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しております。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2023年11月1日から2024年10月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2023年11月1日から2024年10月31日まで)の財務諸表について、監査法人A&Aパートナーズにより監査を受けております。
3 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みについて
当社は、会計基準等の内容を適切に把握し、会計基準等の変更等について連結財務諸表等に的確に反映する体制を構築するため、公益財団法人財務会計基準機構が公表する会計基準等に係る情報を適時に取得するとともに、監査法人等が主催するセミナーへ参加し情報収集に努めております。
4 IFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備
当社は、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の把握を行っております。また、IFRSに準拠したグループ会計マニュアルを作成し、IFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備を行っております。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結財政状態計算書】
② 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③ 【連結持分変動計算書】
前連結会計年度(自 2022年11月1日 至 2023年10月31日)
当連結会計年度(自 2023年11月1日 至 2024年10月31日)
④ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【連結財務諸表注記】
1.報告企業
株式会社ナレルグループ(以下「当社」という。)は日本に所在する株式会社です。登記上の本社の住所は東京都千代田区二番町3番地5です。2024年10月31日に終了する連結財務諸表は、当社及びその子会社(以下「当社グループ」という。)に対する持分から構成されております。当社グループは建設業向けの技術者派遣、IT業界向けの技術者派遣・システムエンジニアリングサービスの提供を主な事業としております(「5.事業セグメント」参照)。
2.作成の基礎
(1) IFRSに準拠している旨
当社グループの連結財務諸表は、連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。本連結財務諸表は、2025年1月23日に代表取締役 小林良及び取締役 後藤洋平によって承認されております。
(2) 測定の基礎
連結財務諸表は、公正価値で測定する金融商品等を除き取得原価を基礎として作成されております。
(3) 機能通貨及び表示通貨
連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円(千円単位、単位未満切捨て)で表示しております。
(4) 会計方針の変更に関する注記
当社グループは、当連結会計年度より、以下の基準を適用しております。
なお、当該基準の適用が連結財務諸表に与える重要な影響はございません。
3.重要性がある会計方針
(1) 連結の基礎
子会社
子会社は、当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループが次の各要素を全て有している場合にのみ、投資先を支配していると考えております。
・投資先に対するパワー
・投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利
・投資者のリターンの額に影響を及ぼすように投資先に対するパワーを用いる能力
当社グループによる支配の有無は、議決権又は類似の権利の状況や投資先に関する契約内容などに基づき、総合的に判断しております。
子会社の収益及び費用は、子会社の取得日から連結財務諸表に含めております。
子会社の決算日は当社の決算日と一致しております。当社及び子会社は、類似の状況における同様の取引及び事象に関し、統一した会計方針を用いて作成しております。
当社グループ内の残高、取引高、収益及び費用は、重要性が乏しい場合を除き、全額を相殺消去しております。
(2) 企業結合
企業結合は、取得法を用いて会計処理をしております。
取得対価は、当社グループが移転した資産、引き受けた負債及び発行した資本持分の取得日公正価値の合計額で測定しております。
IFRS第3号「企業結合」に基づく認識の要件を満たす被取得企業の識別可能な資産、負債及び偶発負債は、次を除いて、取得日の公正価値で測定しております。
・繰延税金資産(又は繰延税金負債)及び従業員給付契約に関連する負債又は資産は、それぞれIAS第12号「法人所得税」及びIAS第19号「従業員給付」に従って認識し測定しております。
・被取得企業の株式報酬取引に係る負債もしくは資本性金融商品、又は被取得企業の株式報酬取引の取得企業の株式報酬取引への置換えに係る負債もしくは資本性金融商品に係る部分については、IFRS第2号「株式報酬」の方法に従って取得日現在で測定しております。
のれんは、取得対価、被取得企業の非支配持分の金額、及び取得企業が以前に所有していた被取得企業の資本持分の公正価値の合計金額が、取得日時点における識別可能な資産及び負債の正味価額を上回る場合に、その超過額として測定しております。
企業結合を達成するために発生した取得関連費用は、発生時に純損益として認識しております。
(3) 金融商品
① 金融資産
(a) 当初認識及び測定
当社グループでは、金融資産は、契約条項の当事者となった取引日に当初認識しております。営業債権及びその他の債権については、これらの発生日に当初認識しております。
当社グループは、金融資産について、償却原価で測定する金融資産、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に、当初認識時において分類しております。
(i) 償却原価で測定する金融資産
以下の条件がともに満たされる場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、金融資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる。
(ⅱ) 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
償却原価で測定する金融資産以外の金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しております。
当初認識時において、金融資産をその公正価値で測定し、金融資産が純損益を通じて公正価値で測定するものでない場合には、金融資産の取得に直接起因する取引コストを加算しております。純損益を通じて公正価値で測定する金融資産の取引コストは、純損益に認識しております。
(b) 事後測定
金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて次のとおりに測定しております。
(i) 償却原価で測定する金融資産
償却原価で測定する金融資産については、実効金利法による償却原価で測定しております。また、償却原価で測定する金融資産に係る利息発生額は連結損益計算書の「金融収益」に含まれております。
(ⅱ) 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産については、当初認識後は公正価値で測定し、その変動額は純損益として認識しております。
(c) 金融資産の減損
当社グループは、償却原価で測定する金融資産に係る予想信用損失に対する貸倒引当金を認識しております。
当社グループは、四半期ごとに、金融資産の信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、当該金融資産に係る貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しております。金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、当該金融資産に係る貸倒引当金を12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定しております。金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大しているか否かは、当初認識時における債務不履行発生リスクと各四半期における債務不履行発生リスクを比較して判断しております。
債務不履行に該当した場合は信用減損の客観的な証拠が存在すると判断し、信用減損金融資産に分類しております。
ただし、営業債権については、常に、貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しております。
金融資産に係る貸倒引当金の繰入額は、純損益で認識しております。貸倒が法的に確定した段階で、予想信用損失を帳簿価額から直接償却しております。
(d) 認識の中止
当社グループは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が失効した場合、又は、当該金融資産の所有に係るリスク及び便益を実質的に全て移転する取引において、金融資産から生じるキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を移転する場合に、当該金融資産の認識を中止しております。
② 金融負債
(a) 当初認識及び測定
金融負債は、契約条項の当事者となった取引日に当初認識し、償却原価で測定する金融負債に分類しております。全ての金融負債は公正価値で当初測定しておりますが、償却原価で測定する金融負債については、直接起因する取引コストを控除した金額で測定しております。
(b) 事後測定
償却原価で測定する金融負債
金融負債については、実効金利法を用いて償却原価で測定しております。また、償却原価で測定する金融負債に係る利息発生額は連結損益計算書の「金融費用」に含まれております。
(c) 認識の中止
当社グループは、金融負債が消滅したとき、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消、又は失効となった場合に、金融負債の認識を中止しております。
(4) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動リスクを負わない取得日から3ヶ月以内に満期日又は償還期限の到来する短期投資からなっております。
(5) 有形固定資産
有形固定資産は、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で計上しております。
取得原価には、購入価格、当該資産を意図した方法で稼働可能にするために必要な場所及び状態におくことに直接起因するコスト並びに、当該資産項目の解体及び除去コストが含まれております。
有形固定資産の取得原価から残存価額を控除した償却可能額を耐用年数にわたって、定額法により減価償却しております。主な有形固定資産の耐用年数は、次のとおりです。
有形固定資産の残存価額、耐用年数及び減価償却方法は各連結会計年度の末日には再検討を行い、必要に応じて見積りを変更しております。
(6) のれん及び無形資産
① のれん
当初認識時におけるのれんの測定については、「(2) 企業結合」に記載しております。当初認識後ののれんについては、取得原価から減損損失累計額を控除した価額で計上しております。
減損については、「(8) 非金融資産の減損」に記載しております。
② 無形資産
無形資産は、原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で計上しております。
(a) 個別に取得した無形資産
個別に取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定しております。
(b) 企業結合で取得した無形資産
企業結合で取得した無形資産の取得原価は、取得日現在の公正価値で測定しております。
耐用年数を確定できる無形資産は、当該資産の耐用年数にわたり定額法により償却しております。償却は、当該資産が使用可能となった時点に開始しております。主な無形資産の耐用年数は、次のとおりです。
耐用年数を確定できる無形資産の耐用年数及び償却方法は各連結会計年度の末日には再検討を行い、必要に応じて見積りを変更しております。
(7) リース
当社グループは、契約の開始時に、当該契約がリース又はリースを含んだものであるのかどうかを判定しております。契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、当該契約はリースであるか又はリースを含んでおります。
借手としてのリース
リースの開始日において、使用権資産及びリース負債を認識しております。使用権資産は開始日において取得原価で測定しております。開始日後においては、原価モデルを適用して、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除して測定しております。原資産の所有権がリース期間の終了時までに借手に移転する場合又は、使用権資産の取得原価が購入オプションを行使することを反映している場合には、使用権資産を開始日から原資産の耐用年数の終了時まで、定額法により減価償却しております。それ以外の場合は、開始日から使用権資産の耐用年数又はリース期間の終了時のいずれか早いときまで減価償却しております。リース期間は、リースの解約不能期間に、行使することが合理的に確実な延長オプション又は行使しないことが合理的に確実な解約オプションの期間を加えて決定しております。
リース負債は、開始日において同日現在で支払われていないリース料を割り引いた現在価値で測定しております。通常、追加借入利子率を割引率として用いております。開始日後においては、リース負債に係る金利や、支払われたリース料を反映するようにリース負債の帳簿価額を増減しております。リース負債を見直した場合又はリースの条件変更が行われた場合には、リース負債を再測定し使用権資産を修正しております。
なお、短期リース及び少額資産のリースについてIFRS第16号「リース」第6項を適用し、リース料をリース期間にわたり定額法により費用認識しております。
(8) 非金融資産の減損
当社グループは、各報告期間の末日において、有形固定資産、無形資産、のれん等の非金融資産が減損している可能性を示す兆候の有無を確認しております。減損の兆候が存在する場合には、当該資産の回収可能価額を見積っております。減損の兆候の有無にかかわらず、耐用年数を確定できない無形資産及びのれんについては毎期減損テストを実施しております。
回収可能価額は、資産又は資金生成単位の処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い金額としております。個別資産についての回収可能価額の見積りが不可能な場合には、当該資産が属する資金生成単位の回収可能価額を算定しております。
使用価値は、資産の継続的使用及び最終的な処分から発生する将来キャッシュ・フローの見積額を貨幣の時間価値及び当該資産の固有のリスクの市場評価を反映した税引前の割引率により割り引いて算定した現在価値です。
資産又は資金生成単位の回収可能価額が当該資産又は資金生成単位の帳簿価額を下回る場合には、減損損失を認識しております。減損損失は、直ちに純損益として認識しております。
過去の期間において、のれん以外の資産について認識した減損損失は、減損損失が最後に認識された以後、認識した減損損失がもはや存在しないか、あるいは減少している可能性を示す兆候に基づき、当該資産の回収可能価額の算定に用いられた見積りに変更があった場合にのみ、戻し入れております。
(9) 引当金
当社グループは、過去の事象の結果として、合理的に見積り可能な法的又は推定的債務を現在の負債として負っており、当該債務を決済するために経済的便益の流出が生じる可能性が高い場合に、引当金を認識しております。
当社グループは、連結会計年度の末日における現在の債務を決済するために要する支出(将来キャッシュ・フロー)の最善の見積りを行い測定しております。貨幣の時間的価値の影響に重要性がある場合には、見積られた将来キャッシュ・フローをその負債に固有のリスクを反映させた税引前の割引率で割り引いた現在価値で測定しております。時の経過に伴う割引額の割戻しは、金融費用として認識しております。
なお、当社グループの引当金は次のとおりです。
資産除去債務
資産除去債務は、建物の不動産賃貸借契約に伴う原状回復義務等です。資産除去債務は、資産除去に要するキャッシュ・フローを合理的に見積り、それを将来キャッシュ・フローが発生する時点までの期間に対応した貨幣の時間価値を反映した税引前の利率で割り引いて測定しております。
(10) 従業員給付
① 短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算は行わず、関連するサービスが提供された時点で費用として認識しております。賞与及び有給休暇費用については、当社グループが、従業員から過去に提供された勤務の対価として支払うべき現在の法的又は、推定的債務を負っており、かつ、その金額について信頼性をもって見積ることができる場合、それらの制度に基づいて支払われると見積られる金額を負債として認識しております。
② 退職給付
当社グループは、従業員の退職給付制度として確定給付制度を採用しております。
確定給付負債は、確定給付制度債務の現在価値を退職給付に係る負債として連結財政状態計算書で認識しております。確定給付制度債務は、予測単位積増方式に基づいて算定され、その現在価値は、将来の予想支払額に割引率を適用して算定しております。割引率は、給付が見込まれる期間に近似した満期を有する優良社債の利回りを参照して決定しております。
勤務費用及び確定給付負債の純額に係る利息純額は純損益として認識しております。
数理計算上の差異については、それが生じた期間において確定給付制度に係る再測定としてその他の包括利益に認識し、直ちにその他の資本の構成要素から利益剰余金へ振替えております。
(11) 政府補助金
政府補助金は、補助金交付のための付帯条件を満たし、補助金が受領されることについて合理的な保証が得られたときに認識しております。
収益に関する補助金は、純損益として認識し、その他の収益に計上しています。
(12) 資本
資本金及び資本剰余金
当社が発行する資本性金融商品は、発行価額を資本金及び資本剰余金に認識しております。
(13) 株式報酬
① ストック・オプション制度
当社グループは、取締役及び従業員等に対するインセンティブ制度として、ストック・オプション制度を採用しており、持分決済型として会計処理しております。
ストック・オプションは、付与日における公正価値によって見積り、最終的に権利確定すると予想されるストック・オプションの数を考慮した上で、権利確定期間にわたって費用として認識し、同額を資本の増加として認識しております。付与されたオプションの公正価値は、オプションの諸条件を考慮し、二項モデルなどを用いて算定しております。また、その後の情報により確定すると見込まれるストック・オプションの数が従前の見積りと異なることが示された場合には、必要に応じて権利確定数の見積りを修正しております。
② 譲渡制限付株式報酬制度
当社グループは、社外取締役及び監査等委員である取締役を除いた取締役に対するインセンティブ制度として、譲渡制限付株式報酬制度を採用しており、持分決済型として会計処理しております。
譲渡制限付株式報酬制度に基づく報酬額は、付与日における公正価値に基づいて測定しており、同額を資本の増加として認識し、付与日から権利確定期間にわたって費用として認識しております。
(14) 顧客との契約から生じる収益
当社グループでは、顧客との契約について、以下の5ステップアプローチに基づき、約束した役務を顧客に移転し、顧客が当該役務に対する支配を獲得した時点にて収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する。
ステップ5:履行義務の充足時に(又は充足するにつれて)収益を認識する。
顧客との契約から生じる収益に関する主要な事業における主な履行義務の内容及び当該履行義務を充足する通常の時点等は以下のとおりです。
① 建設ソリューション
建設ソリューションでは、建設会社等へ、当社グループとの間で雇用契約を締結した施工管理技術者を派遣するサービスを主に提供しております。当該サービスは、契約期間にわたりサービスに対する支配が顧客に移転することから、一定の期間にわたり履行義務が充足されると判断しており、派遣期間の稼働実績に応じて収益認識しております。
取引の対価は、労働の対価としての時間請求となっており、請求する権利を有している金額で収益を認識しております。また取引の対価は月次で請求し、請求後、概ね2ヶ月以内に受領しており、契約に重大な金融要素は含まれておりません。
② ITソリューション
ITソリューションでは、IT業界向けの技術者派遣・システムエンジニアリングサービスの提供を主な事業として行っており、当社グループとの間で雇用契約を締結した技術者を派遣するサービスを提供しております。当該サービスは、契約期間にわたりサービスに対する支配が顧客に移転することから、一定の期間にわたり履行義務が充足されると判断しており、派遣期間の稼働実績に応じて収益認識しております。
取引の対価は、労働の対価としての時間請求となっており、請求する権利を有している金額で収益を認識しております。また取引の対価は月次で請求し、請求後、概ね2ヶ月以内に受領しており、契約に重大な金融要素は含まれておりません。
(15) 金融収益及び金融費用
金融収益は、主として受取利息、受取配当金、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産の公正価値の変動等から構成されております。受取利息は、実効金利法により発生時に認識しております。
金融費用は、主として支払利息、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産の公正価値の変動等から構成されております。支払利息は、実効金利法により発生時に認識しております。
(16) 法人所得税
法人所得税は、当期税金と繰延税金から構成されております。
これらは、その他の包括利益で認識される項目を除き純損益で認識しております。
① 当期税金
当期税金は、税務当局に対する納付又は税務当局からの還付が予想される金額で測定しております。税額の算定に使用する税率及び税法は、決算日までに制定又は実質的に制定されたものです。
② 繰延税金
繰延税金は、連結会計年度の末日における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との間の一時差異等に基づいて算定しております。繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越欠損金について、それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識し、繰延税金負債は、原則として、将来加算一時差異について認識しております。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を認識しておりません。
・のれんの当初認識から生じる一時差異
・企業結合取引ではなく、取引時に会計上の利益にも税務上の課税所得にも影響を与えず、かつ、取引時に同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引から発生する資産及び負債の当初認識により生じる一時差異
・子会社に対する投資に係る将来加算一時差異について、解消する時期をコントロールでき、かつ、予測可能な将来にその差異が解消されない可能性が高い場合
・子会社に対する投資に係る将来減算一時差異のうち、予測可能な将来に当該一時差異が解消する可能性が高くない場合又は当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が高くない場合
繰延税金資産及び負債は、決算日までに制定又は実質的に制定されている法定税率に基づいて、資産が実現される又は負債が決済される期に適用されると予想される税率によって測定されます。
繰延税金資産及び繰延税金負債は、当期税金資産及び当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ以下のいずれかの場合に相殺しております。
・法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合
・異なる納税主体に課されているものの、これらの納税主体が当期税金資産及び当期税金負債を純額ベースで決済することを意図している、もしくは当期税金資産を実現させると同時に当期税金負債を決済することを意図している場合
繰延税金資産の帳簿価額は毎期見直され、繰延税金資産の全額又は一部が使用できるだけの十分な課税所得が稼得されない可能性が高い部分については、帳簿価額を減額しております。未認識の繰延税金資産は毎期再評価され、将来の課税所得により繰延税金資産が回収される可能性が高くなった範囲内で認識されます。
(17) 1株当たり当期利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期利益を、各連結会計年度中の自己株式を調整した発行済普通株式の期中平均株式数で除して計算しております。
希薄化後1株当たり当期利益は、希薄化効果を有する全ての潜在株式の影響を調整して計算しております。当社の潜在的普通株式はストック・オプション制度に係るものであります。
(18) 未適用の新たな基準書及び解釈指針
連結財務諸表の承認日までに新設又は改訂が行われた新基準書及び新解釈指針のうち、当社グループが早期適用していない主なものは、以下のとおりです。
なお、下記基準の適用による影響は検討中であり、現時点では見積もることはできません。
4.重要な会計上の見積り及び判断
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の金額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定を行うことが要求されております。ただし、実際の業績は、これらの見積りとは異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直されます。会計上の見積りの見直しによる影響は、見積りを見直した会計期間及びそれ以降の将来の会計期間において認識されます。
経営者が行った連結財務諸表の金額に特に重要な影響を与える判断及び見積りは以下のとおりであります。
(のれんの評価)
当社グループは、のれんの償却は行わず、毎期又は減損の兆候が存在する場合にはその都度、回収可能価額を見積り、減損テストを実施しております。減損テストは、資金生成単位の帳簿価額と回収可能価額を比較することにより実施し、回収可能価額が資金生成単位に割当てられた資産の帳簿価額を下回る場合には、その超過額を減損損失として認識しております。回収可能価額の見積りには経営者が管理不能な不確実性が含まれており、予測不能な前提条件の変化等によりのれんの評価が変動する可能性があり、この場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において減損損失を計上する可能性があります。これらに関する内容及び金額については、「10.のれん及び無形資産」及び「12.非金融資産の減損」に記載しております。
5.事業セグメント
(1) 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、当社の取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっております。
当社グループは、サービス別の事業会社が、取扱うサービスについて包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
従って、当社グループは、上記を基礎としたサービス別セグメントから構成しており、サービスの特性及び販売市場の類似性に基づき、「建設ソリューション」及び「ITソリューション」の2つを報告セグメントとしております。
各報告セグメント区分の主なサービス又は事業内容は、以下のとおりです。
(2) 報告セグメントの情報
報告されている事業セグメントの会計方針は、連結財務諸表作成の会計方針と概ね同一です。
当社グループの報告セグメントごとの情報は次のとおりです。なお、報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値です。セグメント間の取引は市場実勢価格に基づいております。
前連結会計年度(自 2022年11月1日 至 2023年10月31日)
(注) 1.セグメント間の売上収益は、セグメント間取引消去によるものです。
2.セグメント利益の調整額は、セグメント間取引消去及び報告セグメントに帰属しない全社費用です。
3.セグメント資産の調整額は、主に報告セグメントに帰属しない全社資産です。
4.非流動資産の増加額は、有形固定資産、無形資産及び使用権資産の合計額です。
当連結会計年度(自 2023年11月1日 至 2024年10月31日)
(注) 1.セグメント間の売上収益は、セグメント間取引消去によるものです。
2.セグメント利益の調整額は、セグメント間取引消去及び報告セグメントに帰属しない全社費用です。
3.セグメント資産の調整額は、主に報告セグメントに帰属しない全社資産です。
4.非流動資産の増加額は、有形固定資産、無形資産及び使用権資産の合計額です。
(3) 製品及びサービスに関する情報
提供しているサービス並びに収益の額については、「23.売上収益」に記載のとおりであります。
(4) 地域に関する情報
当社グループは、外部顧客からの国内売上収益が、連結損益計算書の売上収益の大部分を占めるため、地域別の売上収益の記載を省略しております。また、国内以外に所在している非流動資産はないため、地域別の非流動資産の記載を省略しております。
(5) 主要顧客に関する情報
連結売上収益の10%以上を占める単一顧客は存在しないため、該当事項はありません。
6.現金及び現金同等物
現金及び現金同等物の内訳は、以下のとおりです。なお、連結財政状態計算書上における「現金及び現金同等物」の残高と連結キャッシュ・フロー計算書上の「現金及び現金同等物」の残高は、一致しております。
7.営業債権
営業債権の内訳は、以下のとおりです。
(注) 「営業債権」は、償却原価で測定する金融資産に分類しております。
8.その他の資産
その他の流動資産及びその他の非流動資産の内訳は、以下のとおりです。
9.有形固定資産
有形固定資産の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減、並びに帳簿価額は、以下のとおりです。
① 取得原価
② 減価償却累計額及び減損損失累計額
③ 帳簿価額
(注) 1.所有権に対する制限がある有形固定資産及び負債の担保として抵当権が設定された有形固定資産はありません。
2.有形固定資産の減価償却費は、連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に含めております。
3.有形固定資産の取得原価に含めた借入コストはありません。
10.のれん及び無形資産
のれん及び無形資産の取得原価、償却累計額及び減損損失累計額の増減、並びに帳簿価額は、以下のとおりです。
① 取得原価
② 償却累計額及び減損損失累計額
③ 帳簿価額
(注) 1.所有権に対する制限がある無形資産及び負債の担保として抵当権が設定された無形資産はありません。
2.無形資産の償却費は、連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に含めております。
11.リース
借手としてのリース
① リースに係る費用、キャッシュ・フロー
リースに係る費用、キャッシュ・フローは、以下のとおりです。
(単位:千円)
(注) 短期リース費用及び少額資産のリース料については重要性に乏しいため、記載を省略しております。
② 使用権資産
使用権資産の内訳は、以下のとおりです。
(単位:千円)
③ リース負債の満期分析
リース負債の満期分析については、「32.金融商品(2)②」に記載しております。
④ 潜在的に晒されている将来キャッシュ・アウトフローのうちリース負債の測定に反映されていないもの
潜在的に晒されている将来キャッシュ・アウトフローのうちリース負債の測定に反映されていないものについて、重要なものはありません。
12.非金融資産の減損
(1) 資金生成単位
当社グループは、概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の資金生成単位でグルーピングを行っており、原則として、経営管理上の事業区分を基準として資金生成単位を識別しております。
(2) 減損損失
当社グループは、資産の回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に減損損失を認識しております。前連結会計年度及び当連結会計年度において、非金融資産の減損損失は認識しておりません。
(3) のれんの減損テスト
のれんが配分されている資金生成単位については毎期、さらに減損の兆候がある場合には都度、減損テストを行っております。資金生成単位に配分されたのれんの帳簿価額は、以下のとおりです。
各資金生成単位ののれんの回収可能価額は使用価値により測定しております。使用価値は、経営者が承認した今後3年間の事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローを現在価値に割り引くことにより算定しております。将来キャッシュ・フローの見積りには、過去の経験と外部環境を考慮して売上収益の増加を主要な仮定としております。当連結会計年度の使用価値の算定に使用した割引率は、税引前加重平均資本コストの10.1~10.7%(前連結会計年度:9.5~10.1%)です。
なお、キャッシュ・フローの見積りにおいて、経営者が承認した3年間の予測を超える期間におけるキャッシュ・フローについては成長率を0.9%として使用価値を算定しております。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、建設ソリューション事業、ITソリューション事業において、当該資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を十分に上回っていることから、減損テストに用いた主要な仮定が合理的な範囲で変更されたとしても、それにより当該資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を下回る可能性は低いと考えております。
(4) 感応度分析
資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を上回っている金額及び、回収可能価額と帳簿価額が等しくなる場合の割引率と将来キャッシュ・フローの変化は以下のとおりです。
(建設ソリューション事業)
当連結会計年度末において、当該資金生成単位の回収可能価額は、のれんの帳簿価額を21,343,877千円上回っていますが、仮に割引率が10.7ポイント上昇した場合、又は、キャッシュ・フローの見積額が53.8%減少した場合には、回収可能価額と帳簿価額が等しくなる可能性があります。
(ITソリューション事業)
当連結会計年度末において、当該資金生成単位の回収可能価額は、のれんの帳簿価額を573,662千円上回っていますが、仮に割引率が2.6ポイント上昇した場合、又は、キャッシュ・フローの見積額が23.7%減少した場合には、回収可能価額と帳簿価額が等しくなる可能性があります。
13.その他の金融資産
その他の金融資産の内訳は、以下のとおりです。
14.法人所得税
(1) 繰延税金資産及び繰延税金負債の原因別の内訳及び増減内容
繰延税金資産及び繰延税金負債の主な原因別の内訳及び増減内容は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年11月1日 至 2023年10月31日)
当連結会計年度(自 2023年11月1日 至 2024年10月31日)
(注) 当社グループは、繰延税金資産の認識にあたり、将来減算一時差異又は繰越欠損金の一部又は全部が将来課税所得に対して利用できる可能性を考慮しております。
(2) 繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異等
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金の金額は、以下のとおりです。
(注) 繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金の繰越期限は、以下のとおりです。
(3) 法人所得税費用
法人所得税費用の内訳は、以下のとおりです。
(注) 従前は未認識であった税務上の欠損金、税額控除又は過去の期間の一時差異から生じた便益のうち、当期税金費用の減額のために使用した額は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ120,305千円及び142,460千円であり、これらは当期税金費用に含めております。また、従前は未認識であった税務上の欠損金又は過去の期間の一時差異から生じた便益のうち、繰延税金費用の減額のために使用した額は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ6,618千円及び2,993千円であり、これらは繰延税金費用に含めております。
(4) 法定実効税率と平均実際負担税率との調整
法定実効税率と平均実際負担税率との調整は、以下のとおりです。
(注) 当社は、主に法人税、住民税及び事業税を課されており、これらを基礎として計算した法定実効税率は前連結会計年度、当連結会計年度ともに30.6%となっています。
(5) 資本で直接認識された法人所得税費用
資本にて直接認識された法人所得税の内容は以下のとおりです。
15.営業債務
営業債務は、以下のとおりです。
(注) 「営業債務」は、償却原価で測定する金融負債に分類しております。
16.借入金及び担保に供している資産等
(1) 内訳
借入金の内訳は、以下のとおりです。
(注) 1.借入金は償却原価で測定する金融負債に分類しております。債務不履行の借入金はありません。
2.借入金の期日別残高については、「32.金融商品(2)②」をご参照ください。
3.平均利率については、当連結会計年度末残高に対する加重平均利率を記載しております。
財務制限条項が付されている借入金は、以下のとおりです。
当社のシンジケートローン契約(タームローン及びコミットメントライン)には、以下の財務制限条項が付されております。
① 純資産
2022年10月期末日及びそれ以降の各事業年度末日における借入人の連結財政状態計算書に記載される資本の部の合計金額を、2021年10月期末日における借入人の連結財政状態計算書に記載される資本の部の合計金額の75%に相当する金額、又は直近の事業年度末日における借入人の連結財政状態計算書に記載される資本の部の合計金額の75%に相当する金額のうち、いずれか高いほうの金額以上に維持すること。
② 利益維持
2022年10月期末日及びそれ以降の各事業年度末日における借入人の連結損益計算書に記載される税引前利益(但し、その他収益を差し引き、その他費用を足し戻した値。)を2期連続して負の値としないこと。
(2) 担保に供している資産及び担保が付されている債務
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、該当事項はありません。
17.その他の金融負債
その他の金融負債の内訳は、以下のとおりです。
(注) 未払金、預り金は、償却原価で測定する金融負債に分類しております。
18.財務活動に係る負債の調整表
財務活動に係る負債の調整表は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年11月1日 至 2023年10月31日)
当連結会計年度(自 2023年11月1日 至 2024年10月31日)
19.引当金
引当金の内訳及び増減内容は、以下のとおりです。
引当金の連結財政状態計算書における内訳は、以下のとおりです。
(注)引当金の詳細は「3.重要性がある会計方針(9)引当金」に記載のとおりであります。
20.その他の負債
その他の流動負債及びその他の非流動負債の内訳は、以下のとおりです。
21.従業員給付
(1) 退職給付
当社グループは、退職給付制度として確定給付制度を採用しております。
a.確定給付制度の特徴及び関連するリスク
確定給付制度の特徴及び関連するリスクは、次のとおりです。
(a) 確定給付制度の特徴
退職一時金制度は、確定給付制度債務に対して外部積立を行わず、内部積立のみをもって一時金を支払う非積立型の制度です。退職一時金は子会社の就業規則等の退職金規程に基づき給与と勤務期間に基づいた金額が支払われます。
(b) 企業が制度によって晒されているリスク
確定給付制度により、当社グループは価格変動リスク、インフレリスク、金利リスク、余命率リスク等の数理計算上のリスクに晒されております。
b.連結財政状態計算書において認識した金額
連結財政状態計算書で認識した金額は、以下のとおりです。
c.確定給付制度債務の現在価値の増減
確定給付制度債務の現在価値の増減内容は、以下のとおりです。
(注) 勤務費用及び利息費用は連結損益計算書の「売上原価」に含めております。
d.主要な数理計算上の仮定
主要な数理計算上の仮定(加重平均)は、以下のとおりです。
e.感応度分析
感応度分析における確定給付制度債務の算定にあたっては、連結財政状態計算書で認識されている確定給付制度債務の算定方法と同一の方法を適用しております。
感応度分析は期末日において合理的に推測し得る仮定の変動に基づき行っております。また、感応度分析は分析の対象となる数理計算上の仮定以外の全ての数理計算上の仮定が一定であることを前提としておりますが、実際には他の数理計算上の仮定の変化が影響する可能性があります。
数理計算上の仮定が0.5%変動した場合における確定給付制度債務への影響は、以下のとおりです。
f.確定給付制度の満期構成に関する情報
確定給付制度債務の加重平均支払期間は、前連結会計年度は4.4年、当連結会計年度は4.3年であります。
(2) 従業員給付費用
前連結会計年度及び当連結会計年度における従業員給付費用の合計金額は、それぞれ13,301,094千円及び15,666,359千円であり、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含めております。
(3) その他の従業員給付
確定給付制度以外の従業員給付として、連結財政状態計算書で認識した金額は、以下のとおりです。
22.資本及びその他の資本項目
(1) 授権株式数及び発行済株式数(全額払込済み)に関する事項
授権株式数及び発行済株式数の増減は、以下のとおりです。
(注) 1. 当社の発行する株式は、全て権利内容に何ら限定のない無額面普通株式です。
2. 前連結会計年度は公募増資による新株の発行及びストック・オプションの行使によるもの、当連結会計年度はストック・オプションの行使及び譲渡制限付株式報酬としての普通株式の有償発行によるものです。
(2) 各種剰余金の内容及び目的
① 資本剰余金
日本における会社法では、株式の発行に対しての払込み又は給付に係る額の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本剰余金に含まれている資本準備金に組み入れることが規定されております。また、会社法では、資本準備金の額は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。
② 利益剰余金
日本における会社法では、剰余金の配当により減少する剰余金の額の10分の1を、資本準備金及び利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金又は利益準備金として積み立てることが規定されております。積み立てられた利益準備金は、欠損填補に充当できます。また、株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができることとされております。
当社における会社法上の分配可能額は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成された当社の会計帳簿上の利益剰余金の金額に基づいて算定されております。
③ その他の資本の構成要素
新株予約権
当社はストック・オプション制度を採用しており、会社法に基づき新株予約権を発行しております。なお、契約条件及び金額等は「31.株式報酬」をご参照ください。
確定給付制度の再測定
確定給付制度の再測定は、数理計算上の差異の変動額です。これについては、発生時にその他の包括利益で認識し、その他の資本の構成要素から利益剰余金に直ちに振り替えております。
(3) 配当金
① 配当金の支払額は以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年11月1日 至 2023年10月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年11月1日 至 2024年10月31日)
② 基準日が当連結会計年度に属する配当金のうち、配当金の効力発生日が当連結会計年度末日後となるもの
前連結会計年度(自 2022年11月1日 至 2023年10月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年11月1日 至 2024年10月31日)
23.売上収益
(1) 収益の分解
売上収益は全て顧客からの契約から生じたものであり、分解した売上収益とセグメントとの関連は、以下のとおりです。なお、顧客との契約における履行義務の充足の時期の決定等については、「3.重要性がある会計方針(14)顧客との契約から生じる収益」に記載のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年11月1日 至 2023年10月31日)
当連結会計年度(自 2023年11月1日 至 2024年10月31日)
(2) 契約残高
顧客との契約から生じた契約残高は、以下のとおりです。
(注) 1. 契約負債は、主に、取引条件に基づきサービス提供前に顧客から受け取った1ヶ月分の前受金に関するものです。契約負債は、収益の認識に伴い取り崩されます。
2. 前連結会計年度及び当連結会計年度における契約負債の期首残高のうち、報告期間中に認識した売上収益の金額はそれぞれ5,291千円、7,205千円です。
(3) 残存履行義務に配分した取引価格
当社グループにおいては、個別の予想契約期間が1年を超える重要な取引がないため、実務上の簡便法を使用して、残存履行義務に関する情報の記載を省略しています。また、顧客との契約から生じる対価の中に、取引価格に含まれていない重要な金額はありません。
(4) 顧客との契約の獲得又は履行のためのコストから認識した資産
当社グループにおいては、顧客との契約の獲得又は履行のためのコストから認識した資産はありません。
24.販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費の内訳は、以下のとおりです。
25.その他の収益
その他の収益の内訳は、以下のとおりです。
(注) 政府補助金の内容は新型コロナウイルス感染症の影響に伴う助成金等です。
26.その他の費用
その他の費用の内訳は、以下のとおりです。
27.金融収益及び金融費用
金融収益及び金融費用の内訳は、以下のとおりです。
(1) 金融収益
(2) 金融費用
28.その他の包括利益
その他の包括利益の内訳項目ごとの税効果額は、以下のとおりです。
29.1株当たり当期利益
(1) 基本的1株当たり当期利益
基本的1株当たり当期利益及びその算定上の基礎は以下のとおりであります。
(2) 希薄化後1株当たり当期利益
希薄化後1株当たり当期利益及びその算定上の基礎は以下のとおりであります。
(注)当社は、2023年7月21日付で東京証券取引所グロース市場に上場したため、前連結会計年度の希薄化後1株当たり当期利益は、新規上場日から2023年10月期連結会計年度の末日までの平均株価を期中平均株価とみなして算定しております。
30.非資金取引
前連結会計年度及び当連結会計年度において実施された重要な非資金取引はリースによる使用権資産の増加であります。リースによる使用権資産の増加は、「11.リース」をご参照ください。
31.株式報酬
当社グループは、ストック・オプション制度及び譲渡制限付株式報酬制度を採用しております。
(1) ストック・オプション制度
① ストック・オプション制度の概要
当社グループは、ストック・オプション制度を採用しており、当社グループの取締役、従業員及び外部協力者に対してストック・オプションを付与しております。
ストック・オプションの行使期間は、割当契約に定められた期間であり、その期間内に行使されない場合は、当該オプションは失効します。また、権利確定日までに対象者が当社を退職する場合も、当該オプションは失効します。ただし、新株予約権割当契約で認められた場合は、この限りではありません。
当社のストック・オプション制度は、持分決済型として会計処理しております。
② ストック・オプション制度に関する株式報酬契約
当連結会計年度に存在する株式報酬契約は、以下のとおりです。
(注) 1.金融商品取引所への上場、又は投資事業有限責任組合アドバンテッジパートナーズV号、AP CAYMAN PARTNERS Ⅲ, L.P.、Japan Fund V, L.P.及びアドバンテッジパートナーズ投資組合80号が保有する当社普通株式の全てを第三者に譲渡する場合という条件が付されております。
2.取締役もしくは従業員たる地位又はこれらに準じる地位をいずれも失ったときは、行使できません。ただし、当社取締役会の決議により正当な事由があると認められた場合を除きます。
3.当社グループの業績が一定の水準を満たすことを条件としています。
③ ストック・オプションの数及び加重平均行使価格
期中に付与されたストック・オプションの数量及び加重平均行使価格は、以下のとおりです。ストック・オプションの数量については株式数に換算して記載しております。
(注) 1.期中に行使されたストック・オプションの権利行使時点の加重平均株価は、当連結会計年度において 2,873円であります。
2.期末時点で未行使のストック・オプションの行使価格は、当連結会計年度において1,000円であります。
3.期末時点で未行使のストック・オプションの加重平均残存契約年数は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ7.6年及び6.9年であります。
④ 期中に付与されたストック・オプションの公正価値及び仮定
該当事項はありません。
(2) 譲渡制限付株式報酬制度
① 譲渡制限付株式報酬制度の概要
社外取締役及び監査等委員である取締役を除いた取締役に対して、譲渡制限付株式報酬制度を導入しております。各取締役に付与する譲渡制限付株式の株数は、企業業績、関連業界の他社の報酬等といった定量的な要素に加え、各取締役の経営能力、功績、貢献度等の定性的な要素も考慮したうえで決定しております。
当社の譲渡制限付株式報酬制度は、持分決済型として会計処理しております。
② 付与した株式数及び公正価値
付与日の公正価値は、取締役会決議の日の前営業日における東京証券取引所における当社の普通株式の終値としております。
(3) 株式報酬取引が純損益に与えた影響額
前連結会計年度及び当連結会計年度における連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に含まれる株式報酬に係る費用の認識額は、以下のとおりです。
32.金融商品
(1) 資本管理
当社グループは、適切な資本比率を維持し株主価値を最大化するため、適切な配当金の決定、自己株式の取得、新株予約権の付与、他人資本又は自己資本による資金調達を実施します。
当社グループが資本管理において用いる主な指標は、以下のとおりです。
なお、当社グループが適用を受ける重要な資本規制(会社法等の一般的な規定を除く)はありません。
自己資本額:親会社の所有者に帰属する持分合計
自己資本比率:自己資本額/負債及び資本合計
また、有利子負債に付されている財務制限条項については、「16.借入金及び担保に供している資産等」をご参照ください。
(2) 財務上のリスク管理
当社グループは、事業活動を遂行する過程において、様々な財務上のリスク(信用リスク、流動性リスク及び市場リスク)に晒されております。そのため、定期的に財務上のリスクのモニタリングを行い、リスクを回避又は低減するための対応を必要に応じて実施しております。
当社グループは、投機目的でのデリバティブ取引は行っておりません。
① 信用リスク
事業活動から生じる営業債権は、顧客の信用リスクに晒されております。
(a) 信用リスク管理
当社は、グループ与信管理規程に従い、営業債権である売掛金について、経理財務部が取引先の状況を定期的にモニタリングし、取引相手ごとに期日及び残高を管理するとともに、財務状況等の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っております。なお、当社グループは、単独の相手先又はその相手先が所属するグループについて、過度に集中した信用リスクを有しておりません。
連結会計年度の末日現在の信用リスクに対する最大エクスポージャーは、金融資産の減損後の帳簿価額となりますが、過年度において重要な貸倒損失を認識した実績はありません。
(b) 期日別分析
営業債権の帳簿価額(貸倒引当金控除後)の期日別分析は、以下のとおりです。
前連結会計年度(2023年10月31日)
当連結会計年度(2024年10月31日)
当社は、営業債権について全期間の予想信用損失に等しい金額で貸倒引当金を測定しておりますが、貸倒引当金の金額は重要性がないため、増減等の記載は省略しております。
② 流動性リスク
(a) 資金調達に係る流動性リスクの管理
当社グループは、支払債務の履行が困難になる流動性リスクに晒されておりますが、当該リスクに関し、当社グループは運転資金の効率的な管理による資本効率の最適化により資金管理の維持に努めております。また、当社グループは各部門からの報告に基づき経理財務部が適時に資金繰計画を作成、更新し、流動性リスクを管理しております。
(b) 流動性リスクに関する定量的情報
金融負債の期日別残高は、次のとおりです。
(注) 借入金のうち一部のタームローンの元本は、契約上の返済日に基づき「1年超5年以内」に含んでおりますが、特約条項により早期に返済する可能性があります。
なお、当社においては、運転資金の効率的な調達を行うため複数の金融機関と当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しております。当該契約に係る総額と借入実行残高の合計は「35.コミットメント及び偶発事象」に記載しております。
③ 市場リスク
(a) 市場リスクの管理
市場環境が変動するリスクにおいて、当社グループが晒されている主要なものは金利リスクになります。
(b) 金利リスク
(ⅰ)金利リスク管理
当社グループは、借入金について変動金利を適用しており、金利変動リスクに晒されております。
当社グループは、借入条件を適時に見直すことにより、金利変動リスクの低減を図っております。
(ⅱ)金利変動リスクのエクスポージャー
当社グループの金利変動に対するエクスポージャーは、以下のとおりです。
(ⅲ)金利リスク感応度分析
当社グループが保有する金融商品について、金利が0.1%上昇した場合における連結損益計算書の税引前当期利益に与える影響は、以下のとおりです。なお、その他の要因は一定であることを前提としております。
(3) 金融商品の公正価値
① 金融商品の公正価値と帳簿価額の比較
金融商品の公正価値と帳簿価額の比較は、以下のとおりです。なお、現金及び現金同等物、営業債権、負債性金融資産、営業債務及び短期借入金は短期で決済され、公正価値と帳簿価額が近似しているため、以下の表中には含めておりません。
② 公正価値の算定方法
金融商品の公正価値の算定方法は、以下のとおりです。
(a) 現金及び現金同等物、営業債権及びその他の短期債権
これらは全て短期で決済されるため、公正価値は帳簿価額と近似しております。
(b) 資本性金融資産及び負債性金融資産
資本性金融資産は、割引将来キャッシュ・フローに基づく評価技法等、適切な評価技法を用いて公正価値を算出しており、レベル3に分類しております。
負債性金融資産は、元利金の受取見込額を新規に同様の貸付を行った場合に想定される利率で割り引いた現在価値により測定しており、レベル2に分類しております。
(c) 営業債務、短期借入金及びその他の短期債務
これらは全て短期で決済されるものであるため、公正価値は帳簿価額と近似しております。
(d) 長期借入金
長期借入金は変動金利によるものであり、短期間で市場金利を反映することから、帳簿価額が公正価値に近似していると考えられるため、当該帳簿価額によっております。
公正価値ヒエラルキーのレベルは2に区分しております。
③ 公正価値で測定する金融商品のレベル別分類
公正価値で測定される金融商品について、測定に用いたインプットの観察可能性及び重要性に応じた公正価値測定額を、レベル1からレベル3まで分類しております。
レベル1:活発な市場における同一の資産又は負債の市場価格(無調整)により測定した公正価値
レベル2:レベル1以外の観察可能な価格を直接又は間接的に使用して測定した公正価値
レベル3:観察不能なインプットを含む評価技法から測定した公正価値
④ 公正価値で測定する金融商品
公正価値で測定する金融商品の公正価値ヒエラルキーは以下のとおりであります。
⑤ レベル3に分類した金融商品の評価プロセス
(a) 評価技法及びインプット
金融商品の性質、特徴及びリスクを最も適切に反映できる評価技法及びインプットを用いて、公正価値を測定しております。観察可能でないインプットを合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合に重要な公正価値の増減は見込まれておりません。
(b) 評価プロセス
公正価値の測定結果については、コーポレート本部責任者により承認された評価方針及び手続に従い、適切な評価担当者が評価及び評価結果の分析を実施しております。評価結果はコーポレート本部責任者によりレビューされ、承認されております。
⑥ レベル3に分類された金融商品の期首残高から期末残高への調整表
レベル3に分類された金融商品の期首から期末までの変動は以下のとおりであります。
33.関連当事者取引
(1) 関連当事者との取引
当社グループと関連当事者との間の取引及び債権債務の残高は、以下のとおりです。なお、当社グループの子会社は、当社の関連当事者ですが、子会社との取引は連結財務諸表上消去されているため、開示の対象に含めていません。子会社については、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載しております。
前連結会計年度(自 2022年11月1日 至 2023年10月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年11月1日 至 2024年10月31日)
(単位:千円)
(注)2020年12月14日開催の取締役会の決議に基づき発行したストック・オプションの当連結会計年度における権利行使を記載しております。なお、「取引金額」欄には、当期におけるストック・オプションの権利行使による払込金額を記載しております。
(2) 主要な経営幹部に対する報酬
当社グループの主要な経営幹部に対する報酬は以下のとおりです。
34.主要な子会社
当連結会計年度末の当社グループの主要な子会社は「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載のとおりです。
なお、重要な非支配株主がある子会社はありません。
35.コミットメント及び偶発事象
(1) 資産の取得に係るコミットメント
該当事項はありません。
(2) 貸出コミットメント
当社グループは、運転資金の効率的な調達を行うため複数の金融機関と当座貸越契約及びコミットメント契約を締結しております。当座貸越契約及びコミットメントラインに係る総額と借入実行残高は、以下のとおりです。
(3) 偶発事象
該当事項はありません。
36.後発事象
該当事項はありません。
(2) 【その他】
当連結会計年度における四半期情報等
(注)第3四半期に係る四半期報告書は提出しておりませんが、第3四半期に係る各数値については金融商品取引所の定める規則により作成した四半期情報を記載しており、期中レビューは受けておりません。
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2022年11月1日 至 2023年10月31日)
当事業年度(自 2023年11月1日 至 2024年10月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1 資産の評価基準及び評価方法
有価証券の評価基準及び評価方法
関係会社株式・・・移動平均法による原価法により評価しております。
2 固定資産の減価償却の方法
無形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
なお、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づいております。
3 引当金の計上基準
賞与引当金
従業員に対して支給する賞与の支出に備えるため、支給見込額のうち、当事業年度に負担する金額を計上しております。
4 収益及び費用の計上基準
当社の収益は、子会社からの経営指導料及び受取配当金であります。経営指導料は、子会社への契約内容に応じた受託業務を提供することが履行義務であり、業務が実施された時点で当社の履行義務が充足されることから、当該時点で収益を認識しております。受取配当金は、配当金の効力発生日をもって収益を認識しております。
(重要な会計上の見積り)
関係会社株式の評価
(1)当事業年度の財務諸表に計上した金額
(単位:千円)
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
関係会社株式については市場価格のない株式であるため、取得原価をもって貸借対照表価額としておりますが、将来の不確実な経済条件の変動等によって影響を受ける可能性があり、当該株式の発行会社の財務状況の悪化により実質価額が著しく低下し、関係会社株式評価損が発生した場合には、影響を受ける可能性があります。
(貸借対照表関係)
※1 関係会社に対する資産及び負債(区分表示されたものを除く)
※2 財務制限条項
当社のシンジケートローン契約(タームローン及びコミットメントライン)には、以下の財務制限条項が付されております。
① 純資産
2022年10月期末日及びそれ以降の各事業年度末日における連結財政状態計算書に記載される資本の部の合計金額を、2021年10月期末日における借入人の連結財政状態計算書に記載される資本の部の合計金額の75%に相当する金額、又は直近の事業年度末日における借入人の連結財政状態計算書に記載される資本の部の合計金額の75%に相当する金額のうち、いずれか高いほうの金額以上に維持すること。
② 利益維持
2022年10月期末日及びそれ以降の各事業年度末日における借入人の連結損益計算書に記載される税引前利益(但し、その他収益を差し引き、その他費用を足し戻した値。)を2期連続して負の値としないこと。
※3 コミットメントライン契約
当社は、運転資金の効率的な調達を行うため複数の金融機関と当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しております。当座貸越契約及びコミットメントラインに係る総額と借入実行残高は、以下のとおりです。
(損益計算書関係)
※1 関係会社との取引高
(単位:千円)
※2 営業費用のうち主要な費目及び金額並びにおおよその割合は、次のとおりであります。
(単位:千円)
(有価証券関係)
関係会社株式等は、市場価格がないため、時価を記載しておりません。
なお、関係会社株式等の貸借対照表計上額は以下のとおりです。
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(単位:千円)
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、「(重要な会計方針)4.収益及び費用の計上基準」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(単位:千円)
(注) ソフトウエアの増加額は、決算開示システム導入によるものであります。
【引当金明細表】
(単位:千円)
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができない旨を定款に定めております。
① 会社法第189条第2項各号に掲げる権利
② 会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
③ 株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社は、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
(1) 有価証券報告書及びその添付書類並びに確認書
事業年度 第5期(自 2022年11月1日 至 2023年10月31日)2024年1月30日関東財務局長に提出。
(2) 内部統制報告書及びその添付書類
2024年1月30日関東財務局長に提出。
(3) 四半期報告書及び確認書
事業年度 第6期第1四半期(自 2023年11月1日 至 2024年1月31日)2024年3月13日関東財務局長に提出。
事業年度 第6期第2四半期(自 2024年2月1日 至 2024年4月30日)2024年6月12日関東財務局長に提出。
(4) 臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会における議決権行使の結果)の規定に基づく臨時報告書
2024年1月31日関東財務局長に提出。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12号(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に著しい影響を与える事象)の規定に基づく臨時報告書
2024年10月15日関東財務局長に提出。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。