第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在していないため記載していません。
2 従業員数は、就業人員数を表示しています。
3 最高株価及び最低株価は、2022年4月4日以降は東京証券取引所(プライム市場)、2019年3月27日以降は東京証券取引所第一部におけるものです。
4 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第39期の期首から適用しており、第39期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっています。
5 第41期の1株当たり配当額40円には、40周年記念配当10円を含んでいます。
6 当社は「株式給付信託(BBT)」を導入しており、「1株当たり純資産額」及び「1株当たり当期純利益」の算定上、「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する当社株式を、期末自己株式及び期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めています。
2 【沿革】
3 【事業の内容】
当社の企業集団は、当社、当社の親会社、関連会社1社により構成されています。
当社は、主に金融業界向け事業と情報セキュリティ事業があります。金融業界向け事業は、クレジットカード会社や銀行、証券といった金融業界の顧客を対象に、自社製品やサービスを中心にシステム開発や保守を提供しています。情報セキュリティ事業では、特定の業界、業種の顧客に限らず、企業組織の内部情報漏えいを防ぐ自社製品と、サイバーセキュリティ対策のための他社製品の開発・販売を行っています。また近年は、これらで培った技術やノウハウを活かし、放送分野等の新領域のビジネスへの展開を進めています。
(1) 金融業界向け事業
キャッシュレス決済領域では、主にクレジットカード会社のFEP(Front End Processing)システムや不正検知システムの開発・保守を行っています。
FEPシステムは、顧客(クレジットカード会社等)のシステムの一部を構成し、カード決済の発生する都度、ネットワークを通じてシステムに届けられるカード情報や取引情報を、社内外の他のシステムやネットワークとの間で確実に受渡しを行うとともに、カードの使用認証等の機能を提供しています。当社が開発するFEPシステムは、主にクレジットカード会社で利用されており、24時間365日途切れることなく発生する高速大容量のクレジットカード取引を、リアルタイムで確実に処理しています。また、クレジットカード以外の用途として、銀行のATMネットワーク接続等、確実なオンライン取引処理が求められる場面でも活用されています。不正検知システムは、カードの盗難や偽造、ID、パスワードの盗難等による不正なクレジットカードの利用を検知する機能を提供しています。
当社のシステム開発業務は、自社開発のパッケージソフトウェアを中心に顧客の業務システムを開発することが特長です。FEPシステムの開発では、自社製品「NET+1(ネットプラスワン)」がシステムの中核を構成し、不正検知システムでは、自社製品「ACEPlus(エースプラス)」がシステムの中核を構成し、いずれも顧客の機能要件に合わせてカスタマイズして提供しています。両製品とも、多くのクレジットカード会社への納入実績があります。
またこれらの決済システムを、クラウドサービスとしても提供し、顧客の多様なニーズに対応しています。地方銀行やクレジットカード会社のほか、クレジットカード業務を新規に開始する事業会社に対して、クレジットカードの加盟店契約(アクワイアリング)システムや不正検知システム、国内外の各種決済ネットワークの24時間365日接続システムを提供しています。個別にシステムを開発して顧客に納入する従来の形態に代わって、当社が構築したシステムを顧客が共同利用する形態であるこのサービスは、顧客にとっては初期投資を抑制して業務に取組むことができるため、当社にとって新規顧客の獲得と事業規模拡大において重要な事業に成長しています。
証券取引の分野では、大量データ処理に関する豊富な技術と経験を活かし、情報配信基盤システム「will-Trade(ウィルトレード)」を自社で開発し、証券取引所から配信される市況情報(マーケットデータ)の安全で確実な受け渡しと処理を実現しています。銀行、大手証券会社、大手オンライン証券会社ほか、国内取引所や情報ベンダーなど幅広い接続実績とシステム納入実績があります。
このように、高速大容量のオンラインデータ処理に係る豊富な技術、経験と、自社製品を中心にしたシステム開発により、主に金融業界において様々な業務システムを提供しています。
(2) 情報セキュリティ対策事業
あらゆる業界や業種の顧客に向けて、組織内部からの情報漏えい対策及び、組織外部からのサイバー攻撃対策のためのソリューションやサービスを提供しています。自社製品の企業内部情報漏えい対策ソリューション「CWAT(シーワット)」のほか、海外の優れたサイバーセキュリティ対策製品を販売。企業のクラウド化やテレワークの推進など、社会変化に伴う新たな脅威に備え、ゼロトラストセキュリティの考え方に基づく製品やサービスも取り扱っています。
(事業系統図)
以上に述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりです。

4 【関係会社の状況】
(注) 1 「関係内容」の「役員の兼任等」の( )内は、当社の従業員を示しています。
2 親会社の大日本印刷株式会社は、有価証券報告書を提出しています。
5 【従業員の状況】
(1) 提出会社の状況
2024年6月30日現在
(注) 1 従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含んでいます)です。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。
3 単一セグメントであるため、セグメント別の記載は行っていません。
(2)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
2024年6月30日現在
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
(男女賃金差異についての補足説明)
全労働者のうち非正規雇用労働者の割合は6.3%となっています。非正規雇用労働者において、男性は正社員からの継続雇用労働者が約8割を占めているのに対して、女性は短時間勤務によるパート勤務者が殆どであり職務、労働時間の違いにより、男女差異指標を押し下げる要因となっております。
(2) 労働組合の状況
労働組合は結成されていませんが、労使関係は円滑に推移しています。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
(注) 文中の将来に関する事項は、2024年6月期末現在において当社が判断したものです。
(1)経営方針
当社は、キャッシュレス決済や証券取引等のオンライン、リアルタイムのネットワーク接続技術を強みとしてシステム開発を行い、顧客企業に提供しています。こうしたシステムは、社会にとって必要不可欠なIT基盤(インフラストラクチャー)であり、システムの安定性を必須の条件として、高速かつ安全に取引を完遂するために、高い水準の品質が求められています。また、情報セキュリティ対策製品の開発販売とサイバーセキュリティ対策製品の販売を行い、顧客企業の安全な事業運営に貢献しています。
当社は、こうした事業において、多くの開発実績と安定的な運用実績を有しており、この実績によって顧客から得られる信頼が、当社の事業を支え、発展させる基盤になるものと考えています。
当社は、今後もより多くの顧客に信頼されるIT基盤の提供を通じて、当社の事業基盤を拡大、発展させていくことで、当社のステークホルダーの期待に応えていくことを目指しています。
(2)中期経営計画
当社は、2025年6月期から始まる、新たな3カ年中期経営計画を策定しました。今中期経営計画では、"Transformation for the Future"を掲げ、2030年代を見据え、事業の多角化と持続的な成長の基盤づくりに取り組んでいきます。従来から強みとする決済・セキュリティ・テクノロジー領域を中心に、様々な分野で積極的に事業を展開することで、人々の生活に価値をもたらし、新たな信頼性を創造していきます。
コアビジネスである決済領域は、当社独自のプロダクトや決済業界におけるポジションを活かし、事業領域をさらに拡大することで、持続的な成長を図ります。また、セキュリティ領域を第二の柱へと成長させ、データ通信・分析基盤事業(新領域ビジネスの分野)では、強みをもつ技術を活用して成長市場へ展開するとともに、SX、GXへの取組みも強化します。
これらの実現に向けて、この3年間は、「事業」「技術」「人財」の3つの“変革”に注力します。また、DNPグループとの連携をこれまで以上に進めることで、それぞれの顧客基盤を活用しながら事業競争力を強化するとともに、この3年間を多角化に向けた収益基盤の強化期間と位置づけ、中長期的な安定成長を達成できるよう、各種施策を推進していきます。
① 事業の“変革”
当社最大の強みである自社プロダクト・サービスを活かした事業領域拡大と、収益構造の見直し、これら保有ソリューションの価値最大化に取り組みます。
・決済領域:自社プロダクトや決済業界における当社ポジションを活かすことで事業領域を拡大します。決済業界のDX化推進に貢献していくとともに、業界横断の不正利用対策スキームの構築を主導します。
・セキュリティ領域:収益性の高い自社プロダクトを中心に販売を強化するとともに、IoTセキュリティにも焦点を あて、セキュリティビジネスを拡大します。また、他社との共創により、SOC (Security Operation Center)のノウハウを蓄積することで構築から運用までの新たなセキュリティエコシステムを提供し、当社独自の強みとしていきます。
・新領域(データ通信・分析基盤):「高速・大容量・分析」などのコア技術を活用し、成長市場への展開を模索することで新規事業を開拓します。自社プロダクトを活かし、オンリーワンのポジション確立を目指します。
② 技術の“変革”
「事業」の “変革” を加速するため、当社のコア技術を中心に据えて、最先端技術やDXとの掛け合わせで優位性を確保し、価値の最大化と新たな価値の創出を図ります。またR&D機能の強化に向けては専任担当者に加え各事業本部に兼務者を選任し、既存事業からニーズをくみ取り、強みの技術を活用した新規事業拡大に取組みます。
③ 人財の“変革”
事業の“変革”と技術の“変革”に直結した、人財の“変革”に取組みます。事業戦略に即した人財の流動化と育成を進めるとともに、事業企画人財の育成やコンサル機能の強化を進めます。同時に各等級(グレード)の期待役割や評価基準を見直し、評価・報酬・等級の連動による公正評価の実現を進めます。
④ 非財務領域
人の可能性を最大限に引き出し、あらゆるステークホルダーと「共創」することで、IWIらしい価値の創出を実現させます。新規事業創出を担う社内人財の育成を進めるとともに、SX、GXなどの社会課題を解決するITソリューションの創造にも積極的に挑戦していきます。また、社員の働きやすさや心身の健康に対する取組みを充実させるなど、Well-Beingの実現にも引き続き取組んでいきます。社外のステークホルダーに対しては、事業拠点がある函館の未来人財の育成や、函館、沖縄における地域社会への貢献にも取組んでいきます。
(3)目標とする経営指標
中期経営計画の最終年度となる2027年6月期には、目標数値に売上高190億円、営業利益28.5億円(営業利益率15.0%)、ROE17.0%以上を掲げています。売上高の詳細については、以下の通りです。
(参考)中期経営計画 単位:百万円
(参考)事業領域別売上高 単位:百万円
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
(注) 文中の将来に関する事項は、2024年6月期末現在において当社が判断したものです。
(1)サステナビリティ全般に関するガバナンス
当社は、サステナビリティ課題への取組みが、当社事業の持続可能性を高め、企業価値を高めるものと考え、2021年4月にサステナビリティ委員会を設置し、年々活動の幅を広げ、進化させています。サステナビリティ委員会は、取締役会の指導・監督のもと、代表取締役社長を委員長とし、常勤取締役および執行役員で構成されています。委員会は、四半期に一回の頻度で開催され、サステナビリティ課題についてのリスクや機会の特定、評価、対応の進捗などについて討議し、その内容は取締役会へ報告されます。サステナビリティ委員会より報告された事項のうち、重要な意思決定事項については、取締役会でさらなる議論を行い、審議・決議を行います。
(2)サステナビリティ全般に関するリスク管理
サステナビリティに関するリスクは、サステナビリティ委員会で特定、評価されます。その中で重要と判断されたリスクは取締役会へ報告され、全社的なリスクと統合、再評価が行われ最終的な対応が審議、決定されます。決定されたサステナビリティへの対応については、進捗状況について定期的なモニタリングを行うなどリスクの管理も行います。なお、リスクの特定や評価、対応についてはリスク管理委員会と情報を共有するなど連携を強化しています。
(3)サステナビリティ全般に関する戦略と目標
当社は、事業の信頼性を高め、持続可能な社会に貢献することを目指しています。そのために取り組むマテリアリティ(重要課題)を、「環境にやさしい持続可能な未来社会を創る」「自分らしく輝ける未来社会を創る」「イノベーションを通じ、安全で豊かな未来社会を創る」「社会からの信頼を高めるリスク管理とガバナンス」の4つに特定し、それぞれの重要テーマと目標及び行動計画を定め、取り組んでいます。マテリアリティに対する目標や行動計画については、今後、企業HPを通じて開示していきます。
(4)重要なサステナビリティ項目
①気候変動への取り組み
・ガバナンス
気候変動に関するガバナンスは、サステナビリティ全般に関するガバナンスに包含されています。上記(1)サステナビリティ全般に関するガバナンスをご参照ください。
・戦略
気候変動に起因するリスク並びに機会を特定・評価するため、脱炭素化が進む世界と地球温暖化が進行する世界の2パターンの前提条件をベースとしたシナリオ分析から、影響の特定とレジリエンス性の確認及び対策の検討を実施しました。シナリオ分析では、脱炭素へ向かう世界観を想定した2℃未満シナリオと、現状の状態が続く4℃シナリオを用い、2030年及び2050年を対象として当社の事業活動への影響を定性・定量の両面から分析し、リスクと機会を特定しています。
主なリスクとしては、炭素税導入による操業コストの増加(移行リスク)や異常気象の激甚化に伴う営業停止による減収(物理リスク)が想定されます。炭素税導入によるリスクを低減するため、当社では、Scope1、2の削減目標や電力使用量の削減目標を設定し、目標の達成に向けオフィスのLED化や省エネ性能の高いパブリッククラウドの採用を進めています。また、データセンターについても省エネ性能を重視し採用を進めています。一方で異常気象の激甚化によるリスクを低減するため、全社員がテレワークできる環境を整備し、異常気象の激甚化に伴う営業停止日数等の抑制に備えています。
主な機会としては、脱炭素や省エネへ寄与する製品やサービスの需要/売上の増加(移行機会)や異常気象の激甚化に伴う拠点の被災やデータ損失に備えたセキュリティサービスの需要/売上の増加(物理機会)が想定されます。また脱炭素へ向けた機会を拡大するため、当社では、キャッシュレス化のさらなる促進に寄与すべく決済サービス関連事業を推進しています。キャッシュレス決済は、貨幣の鋳造や紙幣の発行に伴うGHG排出量の削減ができるなど社会全体のGHG排出量の削減につながると考えています。
・リスク管理
気候変動に関するリスクは、サステナビリティ委員会で特定、評価されます。詳細については、(2)サステナビリティ全般に関するリスク管理をご参照ください。
・指標及び目標
GHG排出量を気候関連リスクおよび機会を管理するための指標とし、2023年度比で2030年度に25%削減、2050年度で実質ゼロにすることを目標としています。2024年の実績はScope1で32.3 (tCO2)、Scope2で680.4 (tCO2)でした。
②人財の育成、及び社内環境整備に関する取り組み
・人財戦略
当社は、2025年6月期から始まる3カ年中期経営計画を策定し、中期経営計画の基本方針に、「事業の変革」「技術の変革」「人財の変革」を掲げています。この中計においては、「事業」と「技術」の変革に直結した、「人財」の変革に取組みます。具体的には、事業戦略に即した人財の流動化と育成により、社員の技術・スキルの多様化を促進します。事業の多角化や領域拡大に向けて、事業企画人財の育成やコンサル機能の強化、R&D機能の強化を進めます。同時に各等級(グレード)の期待役割や評価基準を見直し、評価・報酬・等級の連動による公正評価の実現を進め、社員の働きがいを高め、社員の成長を支えます。
・女性活躍推進
性別、国籍、年齢、障がいの有無など、さまざまな属性の違いを活かし、付加価値を生み出すために、多様な価値観を持つ人財の採用を進めており、こうした多様性を持つ社員に適した職場環境や制度の整備を進めています。特に女性活躍推進には力を入れており、さまざまな施策を強化しています。女性社員同士によるメンター制度「Intelligent Women's Wave」の継続的な活動や、育児休業中の男女社員に向けたオンライン懇親会の実施、また乳幼児一時保育サービス費用補助制度やベビーシッター等を利用した際の費用補助など、仕事と育児の両立を支援しています。
・社員のwell-being
社員一人ひとりの「well-being」と当社の持続的な成長を目指し、健康経営に力を入れていますが、中でも長時間労働削減は、社員の心身の健康や安全、ワークライフバランスに直結すると考えています。これまでも、全社員がテレワークを実施できる環境を整備し、休暇取得の促進活動等の施策を行ってきました。今後は、業務の属人化の排除等による労働時間の平準化など、社員の生産性改善に取り組み、長時間労働の改善を促進します。
<指標及び目標>
(注) 1 「男性労働者の育児休業取得率」は、22年6月期は、集計期間を2021年4月~2022年3月としましたが、2023年6月期以降は、事業年度ベースで集計しています。
2 所定労働時間ベースで算出しています。
3 【事業等のリスク】
当社の事業に係るリスクとして、投資者の判断に影響を与える可能性のある事項は以下のとおりです。
これらは、当社が推定したリスクのうち代表的なものを表示したものであり、実際に起こり得るリスクを網羅したものではありません。また、文中の将来に関する事項は、2024年6月期末現在において当社が判断したものです。
なお、各項目に分類される潜在的なリスク事案については、個別に取締役会及びリスク管理委員会において報告され、検討が加えられており、重大なリスクの具現を未然に防止する体制は確保されています。
1.業界の動向について
電子マネーの普及、ネットショッピングやモバイル端末によるクレジットカード決済の普及と拡大等の社会的な変化に伴って、クレジットカード会社以外の事業会社がカード決済業務に参入する事例もあり、当社にとっては新規の事業機会となりますが、当社の主要な事業領域であるクレジットカード業界は、メガバンクが主導する業界再編を経て、長期的には更なる業界再編等によって当社の市場は収縮する可能性があります。
業界再編によって当社の顧客が統合されることにより、当社の顧客数が減少し、長期的には、顧客からのシステム開発の発注が減少、当社の売上高が減少する可能性があります。反面、顧客の統合によってシステムが大型化することによって、顧客の発注の規模が拡大する可能性もあります。
また、当社の業績は、多くの部分がクレジットカード業界各社からの発注で成立っており、各社の業績の推移や法規制等による動向によっては、一時的に当社への発注が減少する等により、当社の業績が影響を受ける可能性があります。
2.システム開発について
当社はシステム開発業務の受注時点において、特に長期間に及ぶプロジェクトにおいては、工程を複数の期間に分割して段階的に契約を締結するほか、見積金額の精度向上及びリスク管理の徹底並びに開発手法の管理等によるプロジェクト管理体制を整備強化することにより不採算プロジェクトの発生をなくすよう日々研鑽を重ねています。
受注時点では利益が見込まれるプロジェクトであっても、諸要件の変更や当初の見積を超える作業工数の発生、または納期の遅延等の理由から不採算プロジェクトが発生する場合があり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
受注の規模や業務の内容からより重要性の高いプロジェクトについては、当社の品質管理部門が状況の評価を継続的に行っており、その結果をリスク管理委員会に報告しているほか、当初の計画より採算が著しく悪化しているプロジェクトについては、取締役会において状況が報告され、改善の対策が討議検討されています。
一般に、システム開発業務においては、システムの企画、要件定義工程における仕様の曖昧さがその後の工程の混乱を招き、システムの品質の低下や開発作業の遅延等の結果を生じさせることがあり、受注額を超える費用が発生し、開発プロジェクトの採算が悪化する可能性があります。
開発工程の進行に伴って曖昧であった事項が確定したり、想定していなかった事項が発生したりして、後工程の前提条件に影響が生じ、開発費用が増加することがあります。
テスト工程において発見されたプログラムの瑕疵(バグ)等を修正しつつ、顧客と約束した納期を守るために見積を超える工数や人員の投入による経費が増加し、プロジェクトが不採算化する可能性があります。
受注額が相対的に大きいプロジェクトが不採算化した場合は、当社の利益予想に影響が生じる可能性があります。
また、システム開発の過程において、故意にまたは誤って第三者の知的財産権を侵害する等の事案が発生した場合は、第三者から損害賠償請求を受ける可能性がある等、業務の遂行と当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
3.人財確保について
当社の事業を推進するためには、専門的、技術的な能力や知見を有する人財の確保が重要であるため、採用活動や教育を通じて人財の確保に努め、また外部企業への委託も活用しています。しかし、こうした人財の確保が当社の計画どおり進まず、また、外部企業による協力を得られない場合には、当社の事業遂行や業績に影響を及ぼす可能性があります。より具体的には、人財の確保に問題が生じ、開発プロジェクトを推進する体制を構築できない場合は、計画どおりに開発案件を受注できない事態が生じ、結果的に売上高が減少する等の影響が及ぶ可能性があります。
また、固有の技術や知識を豊富に蓄えた技術者が大量に離職、退職する等により、従来どおりの体制で開発業務が行えない事態に至った場合は、当社の事業や業績に影響が及ぶ可能性があります。開発業務の成果物の品質が低下し、当社に対する顧客の長期的な信頼と評価が失われ、企業価値が減少する等の影響が生じる可能性があります。
4.労働環境について
当社の主な事業であるシステム開発業務は、業務の遂行と成果の品質について、社員の能力や専門性及び知見に少なからず依存する特性があり、前述のとおり、人財の確保は事業の継続性にとって、重要な課題のひとつです。
こうした認識に基づいて、当社は、社員の多様性に配慮しつつ、過重な労働を防止する取組みや職場の環境改善を不断に進めていますが、なんらかの事情で労働環境が悪化した場合、労働生産性の低下や人財の流出を通じて、業績が悪化する可能性があります。
人財が流出した結果、開発プロジェクトを推進する体制を構築できない等の問題が生じた場合は、受注高の減少や売上高が減少する等の影響が生じる可能性があります。より長期的には、開発業務の成果物やサービスの品質が低下することにより顧客の信頼が失われ、長期的に当社の企業価値が毀損する等の影響が生じる可能性があります。
当社は、従業員の安全衛生管理や超過勤務の削減等、労働環境の改善整備の状況について定期的にリスク管理委員会に報告し、個別の事案について検討を加えることで、重大なリスクの具現化を防いでいます。
5.クラウドサービス事業について
顧客の業務を担うために個別にシステムを開発して納入するのではなく、当社が用意したシステムやインフラ(ハードウェアやネットワークなど)を複数の顧客が利用することで、顧客が業務を運用することができる共同利用型のクラウドサービス事業は、顧客にサービスを提供するためのシステム開発や、インフラの整備等に係る初期投資が必要な事業であり、相対的に大規模な金額の投資が短期間に行われ、当社の業績や資金繰りが一時的に影響を受ける可能性があります。
また、当社がシステムやインフラを運用するための費用は、顧客が当社に支払う月額のサービス利用料によって賄われ、事業の売上として計上されますが、顧客の数が少ない間は初期投資によって生じる減価償却費の負担等により、事業の単年度の損益は悪化する可能性があります。同様に、初期投資の回収は、サービスの開始後数年間かかることが予見できるため、顧客と複数年間のサービス提供契約を締結する等により、投資回収をより確実なものにするための施策を講じて運用を開始しますが、顧客の事情や不慮の事情等によりサービス提供が中断し、収益が途絶える可能性もあります。そのような場合、事業の損益が悪化するほか資金繰りも悪化する可能性があり、併せてクラウドサービス事業用資産の減損評価によって、業績が悪化する可能性があります。
また、当社が、顧客に代わってクラウドサービスのシステムを運用する場合、運用上の失敗が起きた場合には、顧客の業務に何らかの損害を与える可能性があり、その損害について顧客から賠償を請求される可能性があります。損害賠償の金額が大きい場合には、当社の業績に影響が及ぶほか、顧客の信頼を失うことで中期的に売上高が減少する等、業績に影響が生じる可能性があります。
6.価格競争について
一般的に、システム開発業務においては、顧客のシステム投資に対する慎重な姿勢と、受注獲得のための事業者間の競争によって、また、既存の技術を代替する効率的な新技術の台頭によって、従来どおりのシステム開発業務やサービスの提供価格を上昇させることは難しくなっています。
当社は、特定の機能分野のシステム構築に強みを持っており、当社の専門的な知見と実績によって、多くの顧客から信頼と評価を得ています。取引が開始した顧客とは長期的に安定した関係を構築することができており、この事実は当社の事業基盤の重要な要素になっていますが、顧客にとって望ましい付加価値を提供し続けることができなければ、競合他社との価格競争に敗れ、受注高、売上高の減少につながる可能性があります。
7.技術革新について
当社は、主にクレジットカード業界を中心に、オンラインの取引を完遂するために必要なネットワークへの接続や、データの受渡し等、固有の技術や機能分野に知見を蓄積し、事業上の強みとしています。
将来、いわゆる破壊的な技術革新によって、決済業務を支える社会インフラとしてのネットワークで利用される既存の技術体系が完全に置換えられる等の事態が惹起した場合は、当社の事業体系や業績に大きな影響が及ぶ可能性があります。この結果、当社が強みを持つFEPシステムの市場でシェアを喪失することになれば、長期的に当社の業績が悪化する等の悪影響が生じる可能性があります。
8.製品開発について
当社は、顧客にとって最適なサービスやソリューションを提供するために、新製品や既存の製品の改良や機能強化等の研究開発を行っています。
研究開発の開始に際しては必要経費や販売計画等を総合的に事業計画として検討したうえ決定していますが、こうした無形資産(販売用ソフトウェア)としての先行投資の回収可能性に疑義が生じた場合は、減損評価によって損失を計上する等当社の業績が影響を受ける可能性があります。
9.社会インフラの大規模な損壊等の影響について
当社は、クレジットカード決済に不可欠な機能を提供するシステムの開発や運用を担っており、その社会的な使命を正しく認識し、業務を継続するために必要な設備や体制を整備しつつ業務を推進しています。
当社の事業所は、本社(東京都中央区)と函館事業所(函館市)にあり、全従業員と当社の開発プロジェクト等に従事する外部協力者が勤務しています。一部の従業員は、顧客の運営する事業所で勤務しています。
システム開発業務については、業務遂行において顧客から預かった情報やデータ、作業中または完成したプログラムデータ、テストツール等の情報資産についてバックアップ体制を保持運用することで、業務の継続性を確保しています。また、業務に従事する全員が在宅勤務を行えるよう、従業員と外部協力者を含む約1,000名が在宅勤務できる環境を整備し、各種保険によるリスク移転も図っています。
しかし、甚大な自然災害や新型コロナウイルス等感染症の流行が発生し、予想を超える社会インフラの大規模な損壊、停止、機能低下が発生し長期に及んだ場合は、営業活動と生産活動の停滞、情報資産の毀損によって、当社の業績が一時的に減少する可能性があります。また、各企業の設備投資が減退する等によって、より中長期的に当社の業績が減少する可能性があります。
システムの運用業務については、事業所が被災した場合を想定した代替策の確保や人員の確保と配置についての事業継続計画を策定していますが、大規模な災害等によって社員が事業所に到達できない場合、通信ネットワークの毀損等により、社員がシステムにアクセスできない場合には、一時的に運用業務が停止することで顧客の信頼を失い、中期的に業績に影響が生じる可能性があります。当社では、事業継続計画の定期的見直し及び訓練の実施、被災時の訓練、リモートワーク体制の構築等により、事業継続力を一層強化してまいります。
10.情報セキュリティについて
PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)とは、クレジットカード会員の情報を保護することを目的として定められた、クレジットカード業界の情報セキュリティ基準です。当社は、審査機関の審査を経てPCI DSS認証を取得しており、基準に準拠した業務運用を行っています。また、業務遂行の一環として当社が取り扱う個人情報や機密情報については、プライバシーマークの付与認定を得て、適正な管理と運営を行っていますが、こうした情報について紛失や漏えい等が発生した場合、顧客からの損害賠償請求や信頼失墜により、当社の業績が影響を受ける可能性があります。また、外部からのサイバー攻撃等により情報漏えいが発生した場合等、同様に顧客からの損害賠償や信頼失墜により、当社の事業と業績が影響を受ける可能性があります。
当社は、情報セキュリティの確保に係る業務上の基準や規程の体系を整備し運用しており、情報セキュリティ対策についての定期的な社員研修も実施しています。
セキュリティ委員会を設置して、社内のシステム、ネットワーク全般の情報セキュリティ対策の検討評価を行うほか、関係企業のセキュリティ対策について情報を集約し評価しています。より重要な事案や事象については、リスク管理委員会に報告し検討しています。このような取組みによって、情報セキュリティに係るリスクの未然防止に努めています。
11.法令、規制について
当社の事業遂行上の全ての局面において、国内外の法令や規制に違反する等の事案が発生した場合は、当社の事業と業績が影響を受ける可能性があります。当社の名声は失墜し、顧客の信頼を喪失することで、中長期的に売上高が減少する等の影響が生じる可能性があります。
当社は、社員が各種法制度に係る理解を深めリスクについての認識を高めることで、コンプライアンス違反を未然に防ぐことを目的として、定期的に社内研修を実施しており、全ての社員に受講を義務付けています。受講の実績を管理して徹底しています。業務運用管理委員会において研修内容について評価するほか、法制度の改正等についても業務に正しく反映されるよう管理しています。業務運用管理委員会で潜在的なコンプライアンスリスクの評価を行っており、発見した場合は速やかに対応策を導入し、リスク管理委員会に報告することとしています。
12.投資有価証券等の評価損の計上
当社は、事業戦略上必要と判断された会社には投資を行いつつ、金融商品会計基準、また社内管理規程等に基づき決算期毎に投資に対する適切な評価を行っています。
今後、一定の規模を超える投資を実行した会社の業績が悪化し、その純資産が著しく毀損、減少した場合には、評価損が発生し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
13. 国際情勢の影響について
ウクライナをめぐる国際情勢は、社会情勢の不安定化、世界経済の減速、対ロシア制裁によるサプライチェーンの混乱のほか、予見困難なリスクも潜在しています。急激な円安の進行、原材料費、エネルギー費、輸送費等の高騰の影響、半導体等の部材の需給関係の乱れにより、ハードウェア、ソフトウェアの仕入価格高騰や納期遅延が当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
14. サステナビリティへの対応について
気候変動への取組みは地球レベルでの社会課題となっており、製品・サービスの環境配慮につながる取組みが求められています。気候変動対応や環境政策に関する法規制、それらへの取組みの開示強化等、社会全体から脱炭素への取組みに対する要求が加速しています。エネルギー価格の上昇や省エネ・再エネ対応の追加設備投資、炭素税導入の影響により事業コストが増加する可能性があります。また、顧客からの要求や法規制への対応が十分に取れない場合、事業機会の損失が生じる可能性があります。
そのほか、サプライチェーン等における人権尊重の取組み等、社会的責任の観点から企業に求められる対応が増えています。こうした取組みへの対応が不十分な場合、当社の社会的な信用が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
15.親会社の影響力について
当社は、継続的な業績の向上を目的として、親会社である大日本印刷株式会社と業務上の協力関係を維持しつつ、独立した経営と業務を遂行しています。
大日本印刷株式会社とは、定常的に一定規模の取引が発生しており、当社からみて大日本印刷株式会社は重要な顧客のひとつといえます。大日本印刷株式会社は、クレジットカードやプリペイドカードの印刷業務だけでなく、これらのカードの決済や運営業務を担うクラウドサービス事業を行っており、ネットワーク接続機能等、当社が得意な分野のシステムの一部の開発や運用を当社に委託しています。キャッシュレス社会の進展に伴って、この事業は規模を拡大していくことが予想され、当社と親会社との事業上の関係はより深くなる方向にあるといえます。金融業界向けの業務に限らず、サイバーセキュリティ対策の製品販売の分野においても当社と親会社とは協力関係にあり、この分野においても関係は深くなるものと思われます。
大日本印刷株式会社は、こうした関係と影響力とを背景に、自らの利益にとって最善ながら他の株主にとってはそうはならない行動をとる可能性があります。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
2024年6月期における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。また、文中の将来に関する事項は、2024年6月期末現在において当社が判断したものです。
① 経営成績の状況
当事業年度の国内経済は、緩やかに回復しました。個人消費は持ち直しに足踏みもみられましたが、設備投資は持ち直しの動きがあり、ソフトウェア投資は増加しました。企業業績についても、総じて改善しました。当社の主要な事業領域であるクレジットカード業界においては、クレジットカード会社の取扱高は前年の実績を引き続き上回り推移しています。経済産業省はキャッシュレス決済比率を2025年までに4割程度にするという目標を掲げていますが、2023年の算出結果は、キャッシュレス決済比率39.3%、キャッシュレス決済金額126.7兆円となり、堅調に上昇しています。クレジットカード業界においては、不正利用被害額の増加により不正検知のニーズが急速に高まっており、システム基盤はモダナイゼーションや費用対効果向上のためにクラウド導入の動きが加速化、また業界を問わずセキュリティに対するIT投資意欲も高まっています。
こうした事業環境の中、当社は事業構造の変革や事業領域の拡大による事業基盤の強化、拡大を進めるとともに、自らの持続的成長に向けて、人財基盤と共創基盤の確立に取り組んでいます。
事業基盤の強化、拡大においては、当社が強みをもつ決済業務に係るシステム開発を基礎として、クラウドサービスの成長によるストックビジネスの拡大と、決済データの利活用や顧客のIT戦略支援による決済領域の拡大、セキュリティ事業の構造改革、及び、決済・金融以外の産業の DX に貢献する IT 基盤の提供による事業領域の拡大を進めています。人財基盤については、人的資本経営推進室を新設し、事業戦略に合致した人財戦略を進め、共創基盤については、事業改革を進めるビジネスリライアビリティプロジェクトや共創プロジェクト等の社内プロジェクトを立ち上げ、組織横断型、社員全員参加型の取組み、対話を深めています。
当事業年度の業績は、売上高14,518百万円(前期比8.5%増)、営業利益2,030百万円(同30.5%増)、営業利益率14.0%となりました。当社は、2021年8月に中期事業計画「15ALL」を公表し、2024年6月期に売上高150億円、営業利益率15.0%の達成を目指し取り組んできました。目標数値にはあと一歩のところで届きませんでしたが、この3年間の売上高の年平均成長率(CAGR)は9.1%となり、事業規模を大幅に拡大し、当事業年度は売上、利益ともに過去最高を達成しました。特に決済領域のシステム開発では、新規領域として大手カード会社のアクワイアリングシステム開発を受注したことが売上成長をけん引し、そのほか既存顧客のカード会社においても主力のFEPシステム※、及び不正検知システム以外の領域拡大を進め、売上が増加しました。今中期事業計画で拡大を目指したクラウドサービスについては、この3年間の売上高の年平均成長率(CAGR)は38.5%となりました。新規にカード事業や決済事業を起ち上げる事業会社にとって当社のクラウドサービスが有力な選択肢の一つとなったほか、カード不正検知の分野では、中小カード会社を中心に共同利用型不正検知サービスの導入が増加しました。
当事業年度の売上高の内訳については、大手カード会社のアクワイアリングシステム開発や主力のFEP、及び不正検知システム以外のシステム開発、クラウドサービスのユーザー数増加により大幅増収となりました。セキュリティについても、取扱製品の絞り込みに加え、当事業年度は暗号鍵管理システム(HSM)、ID管理ソリューションなどの販売が貢献し、売上高が増加しました。
売上総利益は、システム開発やクラウドサービスの売上増加や、システム開発の堅調な粗利率推移により増加しました。販売管理費はコストの最適化を進めたことで前期並みとなりました。その結果、営業利益2,030百万円(前期比30.5%増)、経常利益2,072百万円(同29.3%増)、当期純利益1,420百万円(同21.9%増)となりました。受注については、受注高20,128百万円(同36.1%増)、受注残高16,584百万円(同51.1%増)となりました。クラウドサービスやセキュリティを中心に複数年契約の受注もあり、受注高、受注残高ともに大幅に増加しました。
なお、クラウドサービスについては、売上高2,504百万円(前期比34.1%増)、売上総利益350百万円(同1.5倍)となりました。またクラウドサービスは主に複数年契約の受注となっており、6月末時点で受注残高は9,426百万円となりました。
当社は、決済領域では主にクレジットカード会社のFEPシステムや不正検知システムの開発を行っています。システムの中核は「NET+1(ネットプラスワン)」「ACEPlus(エースプラス)」等の自社製品で構成しており、例えば、FEPシステムの開発では、自社製品販売と、顧客の機能要件に合わせてカスタマイズするシステム開発、開発したソフトウェアを搭載するハードウェア販売の売上がそれぞれ計上されます。
また、セキュリティ領域では、企業組織の内部情報漏えいを防ぐ自社製品と、サイバーセキュリティ対策のための他社製品の開発・販売を行っています。
※ FEP(Front End Processing)システム:クレジットカード決済処理に必要なネットワーク接続やカード使用認証等の機能をもつハードウェア、及びソフトウェア
② 財政状態の状況
当事業年度末における資産の残高は、前事業年度末に比べ3,163百万円増加し、16,847百万円となりました。うち流動資産は、前事業年度末に比べ1,416百万円増加し、9,279百万円となりました。これは主に、前渡金561百万円及び受取手形、売掛金及び契約資産470百万円の増加があったためです。固定資産は、前事業年度末に比べ1,747百万円増加し、7,567百万円となりました。これは主に、無形固定資産1,257百万円及び有形固定資産のうち工具、器具及び備品347百万円の増加があったためです。
当事業年度末における負債の残高は、前事業年度末に比べ2,740百万円増加し、7,624百万円となりました。これは主に、前受金2,192百万円の増加があったためです。
当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末に比べ423百万円増加し、9,222百万円となりました。これは主に、株式給付信託(BBT)導入により自己株式99百万円を取得したものの、利益剰余金500百万円の増加があったためです。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は、4,813百万円となり、前事業年度末に比べて、119百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、3,815百万円の収入(前事業年度比22.2%増)となりました。これは主に、税引前当期純利益が2,072百万円あったこと、非資金項目として減価償却費1,142百万円を計上したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは2,681百万円の支出(前事業年度は1,913百万円の支出)となりました。これは主に、販売目的及び自社利用のソフトウェアの構築を主とする無形固定資産の取得による支出2,031百万円があったためです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、1,018百万円の支出(前事業年度は448百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額917百万円があったためです。
キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりです。
(注)1 自己資本比率:自己資本/総資産
2 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
3 債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を払っている全ての負債を対象としています。
4 インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当社の主要な資金需要は、システム開発に係る人件費や商品の仕入、販売管理費などの営業費用、新製品開発を行う研究開発、設備の新設や改修等に係る投資等です。これらの資金需要は、手許の資金と営業活動によるキャッシュ・フローを財源とすることを基本方針としています。なお、必要と判断した場合には金融機関等外部からの資金調達も検討します。また、取引金融機関4行及び生命保険会社1社と当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しており、機動的かつ安定的な資金調達体制を構築し、資金の流動性を確保しています。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
(注) 生産実績は、販売価格により表示しています。
b.仕入実績
(注) 当社の仕入はソフトウェア及びサービスであり、数量表示は困難ですので、金額のみで表示しています。
c.受注実績
d.販売実績
(注)1 当社の製品は多岐にわたっており、数量表示は困難ですので、金額のみで表示しています。
2 主な相手先別の販売実績が当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は、次のとおりです。また、文中の将来に関する事項は、2024年6月期末現在において当社が判断したものです。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
上記については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
上記については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
③経営指標について
当社は、継続的な収益力の向上と事業運営の効率性を示す指標として、営業利益率とROE(株主資本利益率)を主要な経営指標としています。新たに策定した3カ年中期経営計画の最終年度である2027年6月期において、営業利益率15.0%、ROE17.0%以上の達成を計画しています。
また、当社の資本コストは、8.1%*と見積もっており、資本コストを上回るROEを追求することで、当社の株主価値の向上を目指します。
*CAPM(Capital Asset Pricing Model、資本資産評価モデル)による
1)経営指標の推移
(単位:百万円)
(単位:百万円)
2)ROEについて
売上高の増加に合わせて資産も増加していますが、直近3年間の総資産回転率は、0.95から1.01の範囲で推移しました。総資産のうち無形固定資産は、当社製のソフトウェア(販売用のソフトウェアやクラウドサービスに提供されるソフトウェア)が大部分を占めています。この知的資産を有効に活用し、売上高の増加を促進することで、総資産回転率は改善の余地があるものとみています。
営業利益率の向上は、システム開発業務の効率化や成果物の品質を上げることによって実現されるほか、システム開発業務の収益性を超える事業の売上高比率を増やすことによっても実現されます。当社事業の場合、営業利益率の向上は純利益率の向上に直結します。
従業員一人あたり売上高の増加は、売上高の成長の効率性を示す指標と考えられます。より長期的には、一人あたり売上高の増加に伴う効率的な売上高の増加によって、規模的な成長とともに収益性も高めることができ、営業利益率を向上させることと期待します。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しています。財務諸表の作成に際し、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は見積りと異なる場合があります。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。
(a) 市場販売目的のソフトウェアの減価償却の方法
市場販売目的のソフトウェアの減価償却費については、製品ごとに未償却残高を、見込販売収益を基礎として当事業年度の実績販売収益に対して計算した金額と残存有効期間(3年)に基づく定額償却額のいずれか大きい金額で償却を行うものとしています。今後、見込販売収益が減少した場合、減価償却費が増加する可能性があります。
(b) 固定資産の減損判定
固定資産については、当事業年度末に、有形固定資産及び無形固定資産が減損している可能性を示す兆候の有無を判断しています。減損の兆候がある資産又は資産グループについて、サービスの提供に用いるソフトウェアや資産計上したサーバ等の当該資産から得られる割引前キャッシュフローの総額が、事業環境の悪化や開発コストの増加等により帳簿価額を下回る場合には、固定資産の減損処理を実施する可能性があります。
(c) 繰延税金資産の回収可能性の判断
繰延税金資産については、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上していますが、繰延税金資産は将来の課税所得の見積りに依存するため、将来の不確実な経済条件の変動等や税制改正による法定実効税率等の変化があった場合には、繰延税金資産の回収可能性が変動する場合があります。
5 【経営上の重要な契約等】
該当事項はありません。
6 【研究開発活動】
当社は、市場及び技術環境の変化を捉え、付加価値の高い有用な製品を提供するために、常に新技術の研究及び開発に注力しています。
当事業年度における研究開発活動の総額は、19,893千円となりました。
主な内容としては、ハイパフォーマンスコンピューティング・分散処理に関する新たなコア技術開発、NET+1の機能更新、マルチテナント型不正検知サービスの開発等を行いました。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当社では、主にクラウドサービス事業に伴うソフトウエアのために2,043,278千円及びサーバ機器等に604,426千円投資を実施しました。
なお、当事業年度において重要な設備の除却はありません。
2 【主要な設備の状況】
当社における主要な設備は、次のとおりです。
2024年6月30日現在
(注) 1 従業員数には役員は含めていません。
2 東京本社は、建物を賃借しています。年間賃借料は359,632千円です。
3 帳簿価額のうち「その他」は工具、器具及び備品及びソフトウエアの合計額です。
3 【設備の新設、除却等の計画】
当事業年度末現在における重要な設備の新設、除却等の計画はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 株式分割(1:100)によるものです。
(5) 【所有者別状況】
2024年6月30日現在
(注)1 自己株式60,086株は、「個人その他」に600単元、「単元未満株式の状況」に86株含まれています。
2 「金融機関」には、「株式給付信託(BBT)」制度の信託財産として、株式会社日本カストディ銀行(信託E口)
が所有する株式982単元が含まれています。なお、当該株式については財務諸表において自己株式として表示
しています。
3 上記「その他の法人」には、証券保管振替機構名義の株式が7単元含まれています。
(6) 【大株主の状況】
2024年6月30日現在
(注) 自己株式には、「株式給付信託(BBT)」に基づき株式会社日本カストディ銀行(信託E口)が所有する当社株
式(98,200株)を含めていません。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2024年6月30日現在
(注) 1 「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式には、証券保管振替機構名義の株式が700株(議決権7個)含まれています。
2 「完全議決権株式(その他)」欄には、株式給付信託(BBT)が保有する株式が98,200株含まれています。また、「議決権の数」欄には、当該信託が保有する株式に係る議決権の数982個が含まれています。
3 「単元未満株式」欄の普通株式には、当社所有の自己株式86株が含まれています。
② 【自己株式等】
2024年6月30日現在
(注) 1 株式給付信託(BBT)が保有する株式98,200株は、上記自己株式等に含めていません。
2 上記の自己名義所有株式数には、単元未満株式86株を含めていません。
(8) 【役員・従業員株式所有制度の内容】
当社は、2023年9月27日開催の第40期定時株主総会決議に基づき、取締役(社外取締役、非常勤取締役及び国内非居住者を除く。)及び執行役員(国内非居住者を除く。取締役と併せて、以下「取締役等」という。)を対象とした株式報酬制度「株式給付信託(BBT(=Board Benefit Trust)」を導入しております。
① 本制度の概要
本制度は、当社が拠出する金銭を原資として当社株式が信託を通じて取得され、取締役等に対して、当社が定める役員株式給付規程に従って、当社株式及び当社株式を時価で換算した金額相当の金銭が信託を通じて給付される株式報酬制度です。なお、取締役等が当社株式等の給付を受ける時期は、原則として取締役等の退任時とします。
② 取締役等に取得させる予定の株式の総数
取締役等には、各事業年度に関して、役員株式給付規程に基づき役位等を勘案して定まる数のポイントが付与され、1事業年度当たりのポイント数の合計は100,000 ポイント(うち取締役分として 60,000 ポイント)を上限とし、1ポイント当たり当社普通株式1株に換算されます。
③ 当該株式報酬制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
取締役等を退任した者のうち受益者要件を満たす者
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注)1 当期間とは、当事業年度の末日の翌日からこの有価証券報告書提出日までの期間です。
2 当期間における取得自己株式は、2024年9月1日から有価証券報告書提出までの単元未満株式の買取りによ
る株式数は含めていません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注)1 当期間とは、当事業年度の末日の翌日からこの有価証券報告書提出日までの期間です。
2 当期間における取得自己株式には、2024年9月1日から有価証券報告書提出までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めていません。
3 保有自己株式数には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式98,200株は含めていません。
3 【配当政策】
当社は、株主の皆様に対する利益還元を重要な経営課題と位置付け、経営基盤強化のための内部留保に留意しながら、安定的な配当を維持することを基本方針としています。当事業年度から株主還元策を充実させることの一環として、配当性向を4割程度から5割程度へと引き上げ、中間配当を実施しました。
この基本方針のもと、当事業年度の期末配当については、創立40周年の記念配当10円を加え、1株につき25円となります。中間配当1株につき15円を含めた年間配当は1株につき40円となり、前期に比べ20円の増配となります。
当社の剰余金配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会としています。当社定款に、「取締役会の決議によって、毎年12月31日を基準日として中間配当をすることができる」旨を定めています。
当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりです。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
(コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方)
当社は、株主をはじめとする様々なステークホルダーに対し、経営の透明性と公正性の確保と、迅速・果断な意思決定を行う経営体制を整えていくことが、コーポレート・ガバナンスの基本であると認識しております。企業価値の最大化とステークホルダーとの信頼関係の構築に向けて、コーポレート・ガバナンスの充実に努めています。
(コーポレート・ガバナンス体制の概要及び採用理由)
当社は、取締役会及び監査役会によるコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。当社は本報告時点で独立役員として取締役8名中3名、監査役5名中3名を選任しており、取締役会に独立役員が出席することで客観的、中立的な監視のもと経営意思決定が行われています。また独立社外取締役と監査役会が連携する現在の体制は、外部的な視点をもって経営の監視、監督が可能であり適正なガバナンスが確保されることから、当社において現在の体制が有用であると考えて選択しています。加えて、当社では執行役員制度の導入、任意の委員会の設置、運営により取締役会の適正性を確保し、コーポレート・ガバナンスの強化を図っています。
①取締役会
当社は、経営上重要な事項の審議及び決定を行い、また取締役の職務執行の監督を行う機関として、取締役8名(うち独立社外取締役3名)で構成される取締役会を設置しています。当社は、取締役会は以下の責務を適切に果たすものと規定しています。
1.企業戦略等の大きな方向性を示すこと
2.健全な企業家精神に基づき企業価値向上に資する施策を検討、実行すること
3.取締役または執行役員に対する実効性の高い監督を行うこと
2024年6月期の取締役会の活動実績については、以下のとおりです。
当社は、定例の取締役会を毎月開催するほか、随時に臨時取締役会を開催しており、当期は22回開催しました。
22回開催の内、取締役と監査役全員が、全ての取締役会に出席しました。なお、2020年9月25日付で執行役員制度を導入し経営の監視と業務執行責任の明確化を図ったことと、経営会議において議案に係る情報の説明と共有が事前に行われていることにより、取締役会は効率的かつ十分な議論の機会をもつことができました。
2024年6月期の取締役会では、経営上重要な事項として、中期経営計画の検討及び承認、市場選択に関する検討及び承認、従業員の人事・福利厚生制度に関する議案、サステナビリティに関する議案を含む73件の決議を行いました。
研究開発に関する議案については、一定以上の規模または内容から重要性が高いとされた案件について検討し、議決しました。財務に関する議案としては、主に決算及び予算の承認に関する議案について議決しました。
また、業績予想及び事業の進捗状況、委員会からの報告事項、関連当事者取引、稟議決裁の状況について等、73件の報告事項を個別に検討し、議論することで、取締役及び執行役員の職務執行の監督を行いました。
決議事項、報告事項のいずれにおいても、担当取締役に対して詳細な説明が求められ、議事に対して積極的な意見交換が行われました。
当社は、取締役会の開催頻度及び出席率の高さや実際の議論の内容等から、取締役会による経営意思決定及び取締役の職務執行の監督が適切に行われており、コーポレート・ガバナンスの観点から有効に機能していると評価しています。また、当社取締役会は、定期的に外部機関に委託して全役員に取締役会の実効性に関するアンケート調査を行い、結果の報告を受けています。
取締役会は、経営上の重要な意思決定を行い、執行役員の業務執行の状況について監督することで、コーポレート・ガバナンスの強化に取組みます。
②指名・報酬委員会
当社は、2020年4月22日、「指名・報酬委員会規則」を定め、取締役会の諮問機関として、指名・報酬委員会を設置し、運営してきました。指名・報酬委員会は、独立社外取締役を過半数とし外部的な視点を確保したうえで運営しております。本委員会では、取締役から諮問を受けた取締役候補者及び監査役候補者の指名と、報酬に係る議題について審議し、その意見を集約し、取締役会に答申します。このような指名・報酬委員会の設置、運営が、取締役の指名、報酬に係る取締役会の機能の独立性、客観性と説明責任の強化に寄与しています。
指名・報酬委員会は2024年6月期に8回開催され、各開催時間は1時間程度でした。8回の開催の内、開催当時の委員である独立社外取締役2名及び代表取締役社長の委員全員が、全ての指名・報酬委員会に出席しました。主な議題として、取締役・監査役候補者及び執行役員の選任について議論し、社外監査役3名全員がオブザーバとして立ち合い、検討を行いました。
取締役会は、2023年8月23日に開催した定時取締役会において、指名・報酬委員会の答申を受け、退職慰労金制度の廃止、常勤取締役に対する株式給付信託による株式報酬制度の導入を定時株主総会議案とすることを決議し、2023年9月27日開催の定時株主総会にて承認されました。
なお、取締役会は、2024年9月25日に開催した定時取締役会において、独立社外取締役三木健一、独立社外取締役渡部晃、独立社外取締役直田宏、代表取締役会長佐藤邦光、代表取締役社長川上晃司の5名を指名・報酬委員会委員に選任することを決議しました。併せて指名・報酬委員会は、同日開催した指名・報酬委員会において、独立社外取締役三木健一を指名・報酬委員会委員長に選任しました。
③特別委員会
当社は、「特別委員会規程」に基づき、支配株主である大日本印刷株式会社と少数株主との利益が相反する重要な取引、行為が生じる場合、その他必要と認められる事項が生じる場合、審議・検討の上、取締役会に対して答申を行う機関として2021年12月8日に特別委員会を設置しました。特別委員会は、独立社外取締役2名全員及び独立社外監査役1名の社外役員のみで構成され、議案の提出者として代表取締役社長は委員会に出席できますが、議決権を有していません。
特別委員会は2024年6月期に1回開催され、開催時間は15分程度でした。1回の開催の内、独立社外取締役2名全員及び独立社外監査役1名の委員全員が、全ての特別委員会に出席しました。特別委員会は、毎年6月に開催する定めとなっており、2024年6月26日に開催いたしましたが、審議する該当事項はありませんでした。
なお、取締役会は、2024年9月25日に開催した定時取締役会において、独立社外取締役渡部晃、独立社外取締役三木健一、独立社外取締役直田宏、独立社外監査役竹林昇、独立社外監査役堀江正之の5名を特別委員会委員に選任することを決議しました。併せて特別委員会は、同日開催した特別委員会において、独立社外取締役渡部晃を特別委員会委員長に選任しました。
④リスク管理委員会
当社は、信頼性のある財務報告の作成のため、適切な階層の経営者、管理者を関与させる有効なリスク評価の仕組みとして、社内規程に基づき、リスク管理委員会の制度を設置、運営しています。リスク管理委員会は、取締役会の直轄であり、代表取締役社長を委員長とし、執行役員を委員として、四半期に一度、及び必要に応じて随時開催し、社内規程に基づき、各会議体等からリスクの抽出、分析、評価及び改善策の策定状況の報告を受け、その網羅性、妥当性についての確認、評価並びに今後の対応方針に係る必要な指導と監督、対応中のリスクに対するフォローアップを行っています。また、組織変更やシステム開発案件など、信頼性のある財務報告の作成に重要な影響を及ぼす可能性のある変化が発生する都度、リスクを再評価する仕組みを設定し、適切な対応を行っています。
2024年6月期は、全4回開催し、各開催時間は1時間程度でした。リスク管理委員会は、業務運用管理委員会、セキュリティ委員会等の各会議体等が管轄するリスク対応について網羅的に報告を受け、企業の内外の諸要因及び当該要因が信頼性のある財務報告の作成に及ぼす影響を適切に考慮したうえで、各リスクを認識、評価し、必要な指示、指導を行っています。
リスク管理委員会は、当社の経営者をはじめとする経営幹部が積極的に関与して、事業活動に関わるリスクや不測の事態の損害抑制、また信頼性のある財務報告の作成のための各種リスクを評価、管理する仕組みとして有効に機能しているものと評価しています。
⑤経営会議
当社は、「経営会議規則」に基づき、経営会議を設置、運営しています。経営会議は、全ての取締役、執行役員及び監査役の出席のもと、執行役員、各部門長や事業責任者、その他社内の関係者から、主に、取締役会への付議が予定される議案に関する背景等の補足情報や論点の理解に必要となる情報の説明が行われます。また、進行中の研究開発案件、個別の開発案件についての進捗状況や関連リスクの報告、あるいは、当社製品及びサービスに関する技術的な知識又は専門的な情報についての説明も行われ、取締役及び監査役はこれらの理解を深めています。いずれも、取締役会での議論の質的向上及び取締役会の実効性の向上を目的とした情報連携を趣旨としているため、経営会議としては決裁権限を有しておらず意思決定は行いません。
2024年6月期は、全11回開催し、議題は28件でした。クラウドサービス事業の大型事業に関わる開発投資の案件が最も多く、新規事業や当社製品の次世代版開発といった研究開発の案件、BCP及び健康経営への取組み等が議論されました。
経営会議での議題の一部は、その後の取締役会において議案として上程され、充分かつ効率的な議論の結果、決議されています。経営会議の設置、運営が、当社のコーポレート・ガバナンス、特に取締役会での議論を充実させ、適切な意思決定プロセスに寄与できているものと評価しています。
⑥内部統制委員会
当社は、財務報告に係る内部統制の整備、運用及び評価に関して、「内部統制基本規程」に従い、内部統制委員会を設置、運営しています。内部統制委員会は、代表取締役社長を委員長とし、各部門の担当執行役員を委員として、年2回、また必要に応じて随時開催しています。
2024年6月期は全2回開催し、当期の内部統制の整備、運用及び評価に関する全体計画として策定した内部統制基本計画書の承認を行いました。また、財務報告の虚偽記載リスクは何であるかを明確にしたうえで、内部統制基本計画書に従って行われた当社の内部統制の整備状況及び運用状況の報告の受領、並びにこれらを評価担当者が独立的立場から確認した各種評価資料及び報告書を受領し、その説明を受け、内容のレビューを行いました。その結論として、内部統制委員会では当社の内部統制が有効に機能していると判断しました。
内部統制委員会は、当社の財務報告の信頼性を確保するために取り組んでいる内部統制の最終的な確認機関として、財務諸表に重大な影響を及ぼす可能性のある情報の把握と管理を行っており、当社のコーポレート・ガバナンスに寄与できているものと評価しています。
⑦業務運用管理委員会
当社は「業務運用管理委員会規程」に基づき、業務運用管理委員会を設置、運営しています。業務運用管理委員会は、経営管理本部担当執行役員を委員長とし、人事総務本部長のほか、経営管理本部、人事総務本部、監査部の管理職を委員として、次の事項に対して重点的に取り組み、強化に向けた具体的な協議を行い、課題の改善活動を推進しています。
1.規程の見直しと運用状況の確認及び改訂又は廃止のために必要な施策の立案と実施
2.適正なコーポレート・ガバナンスの実現に係る具体的な施策の運用管理に関することや、内部統制システム の運用と改善に係る具体的な施策の検討
3.法令違反行為や不正行為の未然防止、生じた場合の把握と対応、再発防止策の指示、その他不正リスクの低減のために必要となる具体的な施策の検討
2024年6月期は、全23回開催し、各開催時間は1時間程度でした。業務運用管理委員会は、当社の内部統制システムや社内管理体制の具体的な整備と運用の状況を確認し、必要な具体的施策の立案と実施を行っています。また、単に不正に関する表面的な事実だけでなく、不正を犯させるに至る動機、原因、背景等を踏まえ、社内調査したうえで、適切にリスクを評価し、リスク管理委員会に報告しています。
具体例として、他社において近年発生した不正会計事件を題材として、同様の手口での犯行が当社において可能であるか等の不正リスク要因の有無について社内調査を行い、不正行為を可能とする環境要因及びその対策について検討を行いました。
業務運用管理委員会は、当社が整備する内部統制システムの具体的な整備状況及び運用状況を点検し、具体的な対応を検討する常設の会議体であり、当社のコーポレート・ガバナンスの状況を点検し、具体的な対応策を実施しているものと評価しています。
⑧個人情報保護推進事務局
プライバシーマーク制度とは、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備している事業者等を評価して、その旨を示すプライバシーマークを付与し、事業活動に関してプライバシーマークの使用を認める制度です。
当社は、2002年5月にプライバシーマーク制度の初回認定を受けて以来、制度認証を維持してきました。個人情報保護推進事務局は、プライバシーマーク制度の整備、運用の主管部門として設置され、個人情報の適正な取り扱いと運用を推進するための機関として機能しており、2024年6月期は、2年に1度のプライバシーマーク制度の更新審査の年にあたり、今回で12回目の認証を取得することができました。
また、2023年12月にプライバシーマーク制度を運営する日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)プライバシーマーク推進センターが審査基準を改訂し、2024年10月より改訂版の審査基準が適用されることにともない、社内規程類の改訂を事務局が中心となり進めています。個人情報保護推進事務局は、四半期毎の活動実績をリスク管理委員会へ報告しています。
個人情報保護の重要性は一層増しており、より適切な対応が求められます。法令やガイドラインの改正も注視しつつ、個人情報保護に関する高品質な管理運営を進めます。
⑨セキュリティ委員会
当社は、当社の事業を阻害するセキュリティリスクを排除して事業の継続性を確保することを目的として、情報セキュリティ管理のための『情報セキュリティポリシー』を制定し当社のウェブサイトに掲示しています。
情報セキュリティポリシーに定められた理念や施策を実現するために、社内の情報セキュリティ部門及び情報システム部門の従業員で構成されるセキュリティ委員会を設置して、具体的な情報セキュリティ対策を推進しています。
2024年6月期は、定例のセキュリティ委員会を隔週で25回開催しました。
各種の情報セキュリティ対策を検討し、社内規程や運用方法等に具体化して社内へ周知しています。また、定められたルールの運用検査を行い、関係者へ具体策を指示しています。顧客からのセキュリティ対策についての要望や問合せを一元的に委員会で検討し、対策を具体化しつつ遺漏がないように努めています。
当期は、当社セキュリティシステム本部が販売している米国製のEDR製品の自社導入を行い、社内ネットワークにおけるサイバーセキュリティ対策を強化しました。このほか、無線LANの監視強化、お客様環境の保守に対する監査体制の強化などを行いました。
委員会の活動は、当社の情報セキュリティ対策の強化を推進し、セキュリティリスクの低減と当社事業の継続性に貢献しているものと評価しています。
⑩サステナビリティ委員会制度
当社は、サステナビリティ課題への取組みが、当社事業の持続可能性を高め、企業価値を高めるものと考え、2021年4月からサステナビリティ委員会を設置しています。
サステナビリティ委員会は、取締役会の指導・監督のもと、代表取締役社長を委員長とし、常勤取締役および執行役員で構成されています。委員会は、四半期に一回の頻度で開催され、サステナビリティ課題についてのリスクや機会の特定、評価、対応の進捗などについて討議し、その内容は取締役会へ報告されます。サステナビリティ委員会より報告された事項のうち、重要な意思決定事項については、取締役会でさらなる議論を行い、審議・決議を行います。2024年6月期は、定例のサステナビリティ委員会を4回開催しました。
(体制図)

⑪内部通報制度
当社は、公益通報者保護法が規定する社員等からの組織的又は個人的な法令違反行為等に関する相談又は通報の適正な処理の仕組みを定め、不正行為等の早期発見と是正を図ることを目的に、「内部通報者の保護に関する規程」を定めています。
本規程に基づき、当社は人事総務本部担当執行役員を内部通報対応責任者に定めるとともに、人事総務本部内に内部通報対応事務局(以下、事務局とする)を設置しています。内部通報及び相談窓口は、内部通報者保護の観点から外部機関に委託しており、外部機関との連絡窓口を事務局が担っています。外部機関のほか、事務局や当社監査役に直接通報及び相談することもできます。事務局の構成員は「内部通報対応責任者等名簿」に記載され、社内周知しています。当社は、通報対応の実効性を確保することを目的に、事務局の構成員に対して、定期的に社外研修等の教育を受けさせるとともに、「秘密保持誓約書」に署名捺印のうえ、内部通報対応責任者に提出させています。
外部機関に通報された事項に関する事実関係の調査は、内部通報対応責任者の指揮の下、事務局が行います。監査役に対して直接通報があった場合は、監査役又は監査役が適当と認め指名した者が、内部通報対応担当者として本規程に基づいた調査及び是正措置等を行います。調査の結果、不正行為が明らかになった場合には、当該行為に関与した者に対し、当社就業規則に従って処分を課します。
当社は、内部通報者及び調査協力者の保護の観点から、内部通報者に対して解雇やその他いかなる不利益な取り扱いも行いません。本規程上も、内部通報者が内部通報又は相談したことを理由として、職場環境が悪化することのないように適切な措置を講ずることを定めています。これは調査協力者についても同様です。
実際の通報については社内調査のうえ、定められた手続きで対応が完了しています。運用状況について、内部通報責任者は、個人情報に十分留意のうえ、リスク管理委員会に報告しており、処理の適正さについて評価を受けています。
⑫研修、教育制度
当社は、社員一人ひとりのコンプライアンスの意識を高めるために、定期的な社員研修、教育制度を構築し、運用しています。
2024年6月期においては、「内部統制とコンプライアンス、個人情報保護研修」をテーマとして、「コンプライアンス概論」「内部統制」「情報セキュリティ」「下請法」「ダイバーシティ基本講座」「ハラスメント防止」など、当社で研修資料を作成した12のプログラムを、常勤役員のほか全社員及び派遣社員にEラーニング形式で受講させ、全員が受講しました。「インサイダー取引規制研修」「サステナビリティ研修」も実施し、全員が受講しました。
このようなコンプライアンスに関する教育機会を継続的に提供することで、コンプライアンスの徹底を図り、コーポレート・ガバナンスの充実を図っています。
⑬監査役会
当社は、監査役会設置会社であり、本報告書提出日現在において、5名の監査役(うち、常勤監査役1名、社外監査役3名)で監査役会を構成しています。定例の監査役会を毎月開催するほか、随時に臨時監査役会を開催して、監査に関する重要な事項の決議、協議及び報告を行っています。各監査役は、監査役会で策定された監査計画に基づき監査役監査を実施することにより、取締役の職務執行を監視しています。
2024年6月期における監査役会の活動実績については、後出(3)[監査の状況]①監査役監査の状況に記載のとおりです。
なお、本報告書提出日現在における上記の会議体等の各機関の長及び構成員は、下表のとおりです。
※各機関の長に該当する者を「◎」、構成員を「〇」で示しています。
上記の内容を含む当社のコーポレート・ガバナンス体制の模式図は、以下のとおりです。

(内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況)
当社は、会社法及び会社法施行規則に基づき、当社及び当社グループの業務の適正を確保するための体制の基本方針として、取締役会において次のとおり「内部統制システム整備基本方針」を決議しています。
なお、「内部統制システム整備基本方針」においては子会社に係る規定を設けていますが、報告時点において該当する子会社は存在しません。
「内部統制システム整備基本方針」
1.当社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
当社の取締役及び使用人が、法令及び定款を遵守し、社会的責任並びに企業倫理の確立に努めるため、「コンプライアンス基本方針」及び「企業行動基準」を定める。
また、コンプライアンス体制の維持、向上のために、「コンプライアンス・マニュアル」を整備して、社内研修等の教材に活用し、周知徹底を図る。
反社会的勢力対応の基本姿勢として「コンプライアンス基本方針」、「企業行動基準」及び「コンプライアンス・マニュアル」を社内外に明確に宣言し、毅然とした態度で臨み、必要に応じて警察及び顧問弁護士、また外部専門機関(暴力追放運動推進センター)等に通報し、連携することで、これら反社会的勢力との関係を一切遮断する。
監査部は「内部監査規程」に従い、法令、定款及び社内諸規程を遵守して、社内業務が実施されているかを定期的に確認し、社長に報告する。
2.当社の取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
当社の取締役の職務の執行に係る情報及びその他の重要な情報については、法令に準拠した「文書管理規程」を始めとする社内諸規程に基づき、電磁的記録を含む文書の作成、保存、管理及び廃棄等の取扱いを明確にするとともに、必要に応じて取締役、監査役、会計監査人等が閲覧可能な状態を維持する。
3.当社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社は、当社及びグループ会社の事業活動の全般に係わる様々なリスク、又は不測の事態が発生した場合の損害、影響等を最小限にとどめるため、「リスク管理規程」、「リスク管理細則」、「リスク管理委員会規程」を定め、当社の経営及び事業上の重要なリスクを管理する各会議体による統制と、各会議体によるリスク管理状況をモニタリングするリスク管理委員会の体制を整える。
4.当社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社は、定例取締役会を毎月開催し、また必要に応じて臨時取締役会を開催して、経営上の重要事項の意思決定並びに各取締役の業務執行状況を監督するとともに、各取締役間の意思疎通を図り、職務遂行の効率化を確保する。
また、取締役会には、取締役会で業務執行を委任された業務部門責任者を適宜同席させ、担当業務の執行状況の報告を受ける。
取締役会の他では、取締役、執行役員、監査役及び各取締役に指名された幹部社員が出席する会議、本部長による会議、その他業務上必要とする重要な会議を定期又は適宜に開催し、的確で効率的な意思決定による職務執行を行う。
5.当社並びにその親会社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社は、親会社である大日本印刷株式会社(以下、「DNP」という。)が定める「DNPグループ・コンプライアンス管理基本規程」に準拠し、DNPグループにおける一員としての業務の適正を確保する。
また、当社の子会社及び関連会社に対しては、当社にて「関係会社管理規程」をはじめ諸規程を整備し、その方針、規程に従い、グループ各社の自主性を尊重しつつ、当社グループとして透明性のある適切な経営管理を行う。更に、子会社に対しては、業務の適正を確保すべく、次に掲げる①~④の体制を構築する。
①当社の取締役は、子会社社長との定期的な会議や、子会社取締役会その他重要な会議に適宜出席することを通じて、子会社職務の執行に係る事項の報告を受ける。
また、子会社管理業務を管掌する当社経営管理本部は、子会社各部門から職務の執行に係る報告を受ける。
②子会社においても当社の「リスク管理規程」を準用し、子会社が行う事業活動上のリスクを子会社でも独自に管理する体制を整備する。
③当社の役員又は使用人が子会社取締役等を兼任し、当社が間接的に子会社経営に関与することにより、グループの経営方針に基づいた子会社業務を推進するとともに、子会社の職務の執行の効率化も確保する。
④当社グループ全体で遵守すべき「企業行動基準」「コンプライアンス基本方針」を子会社においても順守させ、法令及び定款に適合する体制を確保する。また、当社の監査部は、「内部監査規程」に従い、適正な監査を確保する体制を整備し、子会社業務に対しても実施、点検、評価、改善を指導する。
6.当社の監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項、当該使用人の取締役からの独立性に関する事項及び当該使用人への監査役の指示の実効性の確保に関する事項
監査役その職務を補助すべき使用人を求めた場合には、その要請に応じて、適切な人材を配置する。
監査役より必要な命令を受けて業務を行う使用人は、当該業務に関しては、取締役からの独立性を確保し、当該使用人の人事異動、人事考課及び懲戒処分等は、事前に監査役会の同意を得る。
また、監査役の指示の実効性を確保するために、監査役から指示命令があった場合にはこれを最優先に取り扱い、監査役監査に必要な情報を収集し、監査役へ業務執行状況を適切に報告する。
7.当社の取締役及び使用人が監査役に報告をするための体制並びに当社の子会社の取締役、監査役、使用人の当社の監査役への報告に関する体制
当社及び当社子会社の取締役、監査役及び使用人は、会社に著しい損害を及ぼすおそれがある事実を発見した時、又は、職務執行に関して不正行為、法令、定款に違反する重大な事実、その他コンプライアンス上重要な事項について速やかに当社監査役に報告する。
なお、報告した者に対しては、「内部通報者の保護に関する規程」に準じた保護と秘密保持に最大限の配慮をする。
8.当社の監査役の職務の遂行について生ずる費用の前払い又は償還の手続きその他の職務遂行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
当社の監査役がその職務の執行について費用の前払等を請求した場合は、監査役の職務の執行に必要でないと認められた場合を除き、会社は速やかにその請求に応じる。
9.その他当社の監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
当社の監査役は、取締役会及びその他重要な会議に出席し、必要な助言又は勧告を行う。
また、稟議書、報告書等を閲覧し、会社経営全般の状況を把握し、必要に応じて、代表取締役社長、会計監査人との意思疎通を図り、定期的に意見交換を行い、監査部とも連携し、監査の実効性を高める。
(取締役の定数)
当社は、定款で取締役の定数を15名以内と定めています。
(取締役の選任の決議事項)
当社は、取締役の選任決議において、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、及び累積投票によらない旨を、定款で定めています。
(株主総会決議事項を取締役会で決議することができることとした事項)
1.自己株式の取得
当社は、資本効率の向上と経営環境に応じた機動的な資本政策の遂行のため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により、自己の株式を取得することができる旨を定款で定めています。
2.責任限定契約の内容の概要
当社は、会社法第427条第1項の規定に基づき、取締役(業務執行取締役等であるものを除く)及び監査役との間において、会社法第423条第1項の賠償責任を限定する契約を締結しています。なお、当該契約に基づく賠償責任限度額は、善意でかつ重大な過失がないときは、法令が規定する額としています。
3.役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、取締役、監査役、執行役員を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しており、保険料は、全額当社が負担しています。
当該保険契約では、被保険者がその地位に基づき行った行為に起因して損害賠償請求がなされた場合に、被保険者が被る損害賠償金や争訟費用を当該保険契約により填補することとしています。
ただし、法令違反を認識して行った行為に起因して生じた損害は填補されないなど、一定の免責事由があります。
4.中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元のため、取締役会決議によって毎年12月31日の最終の株主名簿に記載又は記録された株主又は登録株式質権者に対して、会社法第454条第5項に定める金銭による剰余金の配当をすることができる旨を定款で定めています。
(株主総会の特別決議要件)
当社は、株主総会の円滑な運営のため、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって決議を行う旨を定款で定めています。
(2) 【役員の状況】
男性12名 女性1名 (役員のうち女性の比率7.7%)
(注)1 取締役渡部晃、三木健一及び直田宏は、社外取締役です。
2 監査役竹林昇、堀江正之及び上林靖史は、社外監査役です。
3 取締役渡部晃、三木健一及び直田宏、監査役竹林昇、堀江正之及び上林靖史は、東京証券取引所が指定を義務付ける一般株主と利益相反が生じるおそれのない独立役員です。
4 取締役の任期は、2024年6月期に係る定時株主総会終結の時から2025年6月期に係る定時株主総会終結の時までです。
5 監査役の任期は、2022年6月期に係る定時株主総会終結の時から2026年6月期に係る定時株主総会終結の時までです。
6 監査役の任期は、2024年6月期に係る定時株主総会終結の時から2028年6月期に係る定時株主総会終結の時までです。
7 当社は、取締役会の監督機能強化と経営効率向上のため、執行役員制度を導入しています。
執行役員は下記のとおりです。
・執行役員
岡崎 一真 第一システム本部担当 兼 Strategy & R&D本部担当 兼 情報セキュリティ管理部担当
細川 英章 営業本部担当 兼 事業開発室担当 兼 海外事業推進室担当
丸山 康三 経営管理本部担当
(社外取締役及び社外監査役)
①社外取締役及び社外監査役の員数
当社の社外取締役は、渡部晃、三木健一及び直田宏の3名であり、社外監査役は、竹林昇、堀江正之及び上林靖史の3名です。
②社外取締役及び社外監査役が果たす機能と役割、並びに当社との人的関係、資本的関係又は取引関係その他 の利害関係
当社において社外取締役及び社外監査役が果たす機能及び役割、並びに当社との人的関係、資本的関係又は 取引関係その他利害関係は、次のとおりです。
・社外取締役
渡部晃は、弁護士として法律専門知識を有しており、また東京大学先端科学技術研究センターの特任教授等を歴任し、学識経験も豊富であることから、客観的な立場から経営に参画し、業務執行を行う経営陣から独立した立場での適切な助言と提言が可能であると判断し、また、2021年6月に指名・報酬委員会の委員に就任し、取締役候補者、執行役員の選任、取締役の報酬等の決定につき、客観的・中立的な立場で参画しています。当社のガバナンス体制の更なる強化に貢献すること、及び適切な助言と提言に期待し、社外取締役として選任しています。また、同氏は、当社株式を21,200株所有しています。
過去に当社との間で法律顧問及び法律業務に関する取引関係がありましたが、現在は解消しています。
なお、当社は、渡部晃法律事務所に所属する別の弁護士と個別に顧問契約を締結していますが、これは渡部晃との取引には該当せず、また、契約による取引の規模と性質に照らして株主、投資家の判断に影響を及ぼす恐れがないと判断しています。
三木健一は、大和証券株式会社常務取締役、株式会社大和総研ビジネス・イノベーションの専務取締役、顧問等を歴任し、経営者の経験と業界に精通した豊富な知見を有しています。社外取締役として客観的な立場から経営に参画し、業務執行を行う経営陣から独立した立場での適切な助言と提言が可能であると判断し、また、2021年6月に指名・報酬委員会の委員長に就任し、取締役候補者、執行役員の選任、取締役の報酬等の決定につき、客観的・中立的な立場で参画しています。当社のガバナンス体制の更なる強化に貢献すること、及び適切な助言と提言に期待し、社外取締役として選任しています。
なお、同氏は、当社とソフトウェアの開発及び保守の取引がある大和証券株式会社の常務取締役でありましたが2011年4月に退任、同じく株式会社大和総研ホールディングスの専務取締役でありましたが2015年4月に退任、さらに株式会社大和総研ビジネス・イノベーションの専務取締役及び顧問でありましたが、2017年4月に退任しており、またこれら各社との取引規模、性質に照らして株主、投資家の判断に影響を及ぼす恐れがないと判断されることから概要の記載を省略しています。
また、同氏は、一般財団法人全国山の日協議会常務理事に就任しており、当社は同協議会の賛助会員ですが、当社との特別な利害関係はありません。
直田宏は、伊藤忠商事株式会社において情報通信分野に関する営業、事業開発、M&A、経営企画やそれらの組織を統括するとともに、海外事業の管理統括者としての経験を有しております。また伊藤忠ケーブルシステム株式会社、上場企業(就任当時)であるコネクシオ株式会社において代表取締役社長として企業経営を経験しております。これらの経営者としての経歴と業界に関する知識を有しており、社外取締役として客観的な立場から経営に参画し、取締役会の意思決定を行ううえで、業務執行を行う経営陣から独立した立場で適切な助言と提言を期待し、社外取締役として選任しています。
・社外監査役
竹林昇は、当社と同業者の取締役等、経営者としての経歴を持ち、IT業界に精通した豊富な知識と幅広い見識によって監査機能を強化できると期待され、社外監査役として選任しています。
なお、同氏は、株式会社DXAの代表取締役社長に就任していますが、当社との特別な利害関係はありません。
堀江正之は、大学教授のほか、日本監査研究学会及び日本内部統制研究学会など要職を歴任しており、会計や監査に関する長年の研究を通じて、財務及び会計に関する相当程度の知見を有しています。また、他社での社外監査役としての経験からも、社外監査役として客観的かつ独立的な立場から適切な助言が可能であるものとして選任しています。
上林靖史は、金融業界及びIT業界、更にはスポーツ業界など幅広い分野において豊富な経験と知見等を有しております。また、株式会社ペイジェントでは代表取締役社長として決済分野に関する事業経験も有しており、客観的な立場から経営全般の監視と助言をいただけると期待できるため、社外監査役として選任しています。
③独立役員の指定及び独立性の基準
社外取締役である渡部晃、三木健一及び直田宏、社外監査役の竹林昇、堀江正之及び上林靖史は、東京証券取引所が「上場管理等に関するガイドライン」において定める「独立性基準」及び当社の定める「社外取締役及び社外監査役の独立性基準」に抵触しないため、独立役員として指定しています。なお、当社において定めた判断基準は次のとおりです。
「社外取締役及び社外監査役の独立性基準」
社外取締役又は社外監査役が独立性を有すると判断するためには、以下の各号のいずれにも該当しないこととします。
1.当社を主要な取引先とする者又はその業務執行者(注1)
主要な取引先とは、直近の3事業年度(注2)のいずれかにおける当社との取引において、当該取引先の年間連結売上の5%以上の支払いを当社から受けた取引先とします。
2.当社の主要な取引先又はその業務執行者(注1)
主要な取引先とは、直近の3事業年度(注2)のいずれかにおける当社との取引において、当社の年間連結売上の5%以上の支払いを当社が行った取引先とします。
3.当社から役員報酬以外に多額の金銭その他の財産を得ているコンサルタント、会計専門家又は法律専門家
多額の金銭その他の財産とは、金額に換算して年間1,000万円以上とします。
4.過去3事業年度(注2)のいずれかの時期において上記1.から3.のいずれかに該当していた者
5.就任の前10年以内のいずれかの時において次の①から③までのいずれかに該当していた者
①当社の親会社の業務執行者又は業務執行者でない取締役
②当社の親会社の監査役(社外監査役を独立役員として指定する場合に限る。)
③当社の兄弟会社の業務執行者
6.次の①から④のいずれかの者の二親等以内の親族
①上記1.から5.に掲げる者
②当社の子会社の業務執行者(注1)
③当社の子会社の業務執行者でない取締役(社外監査役を独立役員に指名する場合)
④過去3事業年度(注2)において上記①②又は当社の業務執行者(注1)に該当していた者
7.当社の主要株主又はその業務執行者(注1)
主要な株主とは、直接又は間接に当社の10%以上の議決権を保有するものをいいます。
(注1)業務執行者とは、会社法施行規則第2条第3項第6号に定める者をいいます。
(注2)起算日は、株主総会に提出する選任議案を決定する時点とします。
なお、当社と取締役(業務執行取締役等である者を除く。)及び監査役とは、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限度とする責任限定契約を締結しています。
当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、取締役及び監査役いずれも、法令が規定する額としています。
④社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
社外取締役は、取締役会における各監査役との協議のほか、監査役より監査役監査の実施及び会計監査人との面談を実施の都度、内容及び結果の報告を受けることにより、社外取締役として監督機能を発揮するために有用な情報を入手しています。
また、社外監査役は、監査役監査の一環で実施する内部監査を担当する監査部へのヒアリングに同席し、意見交換や助言を行っています。会計監査人との間でも、四半期及び年度決算に係る監査結果の報告のための面談等において意見交換を行い、相互連携を図っています。
さらに、社外取締役及び社外監査役は、内部統制委員会が実施した財務報告に係る内部統制の有効性の評価結果について取締役会にて報告を受け、また、内部統制システムの整備及び運用の状況については、実務を担当する経営管理本部等より適宜説明を受けています。
(3) 【監査の状況】
①監査役監査の状況
監査役は5名(うち社外監査役3名)で、常勤監査役は1名です。各監査役は、監査役会で策定された監査役監査基準、監査方針、監査計画に基づき、取締役会、経営会議等の重要な会議に出席するとともに、取締役会の意思決定及びその運営手続きについて監査し、代表取締役をはじめとする各取締役や各部門の上席管理者への定期的な聴取や内部監査部門からの監査報告により、各部門の業務執行状況を含め取締役の職務執行状況を監査しています。また、会計監査人からは、期初において監査計画の説明を受け、期中については監査状況を聴取し、期末に監査結果の報告を受けることを通じて、会計監査人の監査の方法と結果を確認するとともに、緊密な連携を図っています。
常勤監査役松田剛は、当社入社以来開発部門に務め、取締役就任後は開発部門の他に事業開発室等を担当し、当社における豊富な経験と経営の知見を有しています。監査役小路朋之は、大日本印刷株式会社において、マーケティング、事業開発、経営企画など幅広い分野において知見を有しています。
社外監査役竹林昇は、株式会社DXA代表取締役社長(現任)や他社の取締役等、経営者としての経験を持ち、IT業界に精通した豊富な知識と経験、また幅広い見識を有しています。社外監査役堀江正之は、日本大学商学部特任教授として主に企業経営におけるIT内部統制やIT監査に関する深い見識を有するとともに、日本監査研究学会会長を歴任するなど豊富な経験を有しています。社外監査役上林靖史は、株式会社ペイジェントでは代表取締役社長として決済分野に関する事業経験を持ち、また、金融業界及びIT業界、更にはスポーツ業界など幅広い分野において豊富な経験と知見等を有しています。
なお、監査役の職務を円滑に行うために、監査役室員(兼務者1名)が監査役の職務遂行を補佐しています。
(注)監査役小路朋之及び社外監査役上林靖史は、2024年9月25日開催の第41期定時株主総会におきまして、新たに選任されました。
2024年6月期、監査役会は毎月1回以上開催しており、個々の監査役の出席状況については以下のとおりです。
(注)別府直之及び佐藤宏は、2024年9月25日開催の第41期定時株主総会終結の時をもって、退任いたしました。
監査役会では、監査方針・監査計画、稟議書の確認、会計監査人の報酬等の同意及び再任の決定、監査報告書の作成等の決議事項に関する審議を行うとともに、経営判断の妥当性、重要な大型開発案件の状況やリスク管理等について意見交換を行いました。また、取締役や各部門の幹部に対して定期的にヒアリングを実施しており、当事業年度においては45回のヒアリングを実施しました。その他、働き方の多様性の一環として、WEB会議の活用についても積極的に取り組んでいます。
常勤監査役の活動としては、重要会議の出席、重要書類の閲覧、内部監査部門との連携、社内の情報収集等を行うとともに、経営状況、リスク管理状況等を日常的に確認しています。
②内部監査の状況
代表取締役社長直轄の専従組織として内部監査を担当する監査部を設置し、本報告書提出時点では業務執行から独立した3名の専任者を配置しています。
監査部では、「内部監査規程」に基づき、毎期初に内部監査計画を策定して、監査方針、重点監査項目を明確にしたうえで内部監査に臨みます。各内部監査では、被監査部門に対して個別に聴取するほか、資料の査閲、数値資料の推移分析等による監査手続を実施します。監査終了の際には、監査結果を代表取締役社長、取締役、監査役及び被監査部門に報告、通知しています。内部監査の過程で改善指摘事項を検出した場合には、是正措置の実行を求め、適宜、是正結果の確認を行うことで、業務の適正性を確保しています。
2024年6月期においても、当期のリスク評価による重点監査項目の設定及びこれに基づいた内部監査計画書を策定し、期初に社長の承認を受けたうえで各監査に着手しました。各部門への業務監査(重要テーマに基づく組織横断のテーマ別監査を含む)、経理部に対する会計監査、また個人情報保護に関する監査を行い、フォローアップを実施しました。被監査部門に対しては、書面による事前調査と関係資料の査閲を経てヒアリングを実施し、監査の品質を維持しつつ被監査対象が有する問題把握に注力しました。監査の結果については監査調書及び監査報告書として取りまとめ、被監査部門への講評会にて監査結果の説明や意見交換、監査部が良好であると評価した点の報告等も行いました。また、監査を通じて検出した不備や課題、対応中の事項については、改善指摘事項、観察事項及び注視事項に区分し、完了予定を明確にしたうえで、月次フォローアップとしてその進捗状況を継続して確認しました。
社長に対しては監査の実施の都度、内部監査報告書として報告しています。取締役、監査役会と被監査部門へも内容を通知しています。また、監査部は、毎月社長に対する定例報告会を開催しており、当期は全12回開催しました。監査の日程や進捗状況の報告、実施した監査結果の説明のほか、月次フォローアップにおいて確認した各部門に対する指摘事項の改善、進捗状況を取り纏め、報告を行っています。さらに、監査部は、2024年1月と7月の定時取締役会において、年間計画に基づく内部監査の実施状況や結果の概要を報告し、また新年度の活動計画を説明しており、デュアルレポーティングラインを確保しています。
なお、監査部は、監査役及び会計監査人との定期的な意見交換を行い、内部監査計画や実施した内部監査の内容、是正事項の改善状況並びに今後の内部監査の方針等についての議論を行い、内部監査の実効性を高めています。
また、監査部長は、財務報告に係る内部統制報告制度における評価者を兼ねており、内部統制の評価を通じて当社内の法令又は社内規程の遵守の状況、リスク管理の状況、財務報告の体制や重要な業務プロセスの整備及び運用状況等を確認しています。内部監査と内部統制評価の双方から業務を監査、監視することで監査の充実と効率化を図っています。
2024年6月期においては、監査役会との意見交換会を3回開催し、常勤監査役及び社外監査役に対して内部監査の実施状況や改善指摘事項等の説明、また内部監査の質的向上に向けた議論等を行いました。また、会計監査人との間では、財務報告に係る内部統制の監査時等において、随時意見交換を行ってきました。このような監査役及び会計監査人との連携により、内部監査の実効性の向上、監査内容の充実化及び効率化に取組みました。
③会計監査の状況
当社の会計監査業務を執行した公認会計士の氏名、所属する監査法人及び監査業務に係る補助者の構成については、以下のとおりです。
a.監査法人の名称
三優監査法人
b.継続監査期間
19年間
c.業務を執行した公認会計士
井上 道明
玉井 信彦
d.監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士7名、公認会計士試験合格者1名、その他3名をもって構成されています。
e.監査法人の選定方針と理由
監査役会は、監査法人の監査実施状況や監査報告等を通じ、職務の実施状況の把握、評価を行い、監査法人の選定を行っています。監査役会は、三優監査法人の独立性及び専門性や監査業務の運用と管理の体制、監査費用等を総合的に勘案し適任と判断しています。
なお、監査役会は、会計監査人の職務遂行状況等を総合的に判断し、監査の適正性及び信頼性が確保できないと認めたときは、株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任に関する議案の内容を決定します。
また、監査役会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目に該当すると認められる場合は、監査役全員の同意に基づき会計監査人を解任します。この場合、監査役会が選定した監査役は、解任後最初に招集される株主総会において、会計監査人を解任した旨及びその理由を報告します。
f.監査役及び監査役会による監査法人の評価
当社の監査役及び監査役会は、監査法人の評価を次のように実施しています。
① 監査法人が独立の立場を保持し、かつ、適正な監査を実施しているかを監視及び検証するとともに、監査法人からその職務の執行状況について報告を受け、必要に応じて説明を受けています。また、当社の関連部署からも監査法人の職務遂行状況などを聴取しています。
② 監査法人から「職務の遂行が適正に行われることを確保するための体制」を「監査に関する品質管理基準」等に従って整備している旨の通知を受け、必要に応じて説明を受けています。
その結果を基に、監査役会において審議した結果、当該監査法人は適任であると判断しています。
④監査報酬の内容等
a.監査公認会計士等に対する報酬
b.監査公認会計士等と同一のネットワークに属する組織に対する報酬(a.を除く)
(前事業年度)
該当事項はありません。
(当事業年度)
該当事項はありません。
c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
(前事業年度)
該当事項はありません。
(当事業年度)
該当事項はありません。
d.監査報酬の決定方針
当社の監査報酬の決定方針は、監査予定日数、会計規模等から算出された金額及びこれまでの報酬額実績等について、総合的に勘案のうえ決定することとしています。
e.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、公益社団法人日本監査役協会が公表する「会計監査人との連携に関する実務指針」を踏まえ、会計監査人が提出した当事業年度に係る監査計画書の内容、方法及び報酬見積りの算出根拠並びに従前の事業年度における会計監査人の職務執行状況等を精査し検討した結果、報酬等の額は相当であると判断しました。
(4) 【役員の報酬等】
(役員の報酬等)
イ. 提出会社の役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
(注) 1 業績連動報酬(賞与)は、当事業年度(2023年7月~2024年6月)における役員賞与引当金繰入額です。
2 退職慰労金は、当事業年度における役員退職慰労引当金繰入額です。
3 当事業年度末現在の取締役6名(うち社外取締役は2名)、監査役は5名(うち社外監査役は3名)で
す。上記の取締役及び監査役の支給人員が相違していますのは、無報酬の取締役1名及び監査役1名が
在任しているためです。
ロ. 提出会社の役員ごとの報酬等の総額等
報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載していません。
ハ. 役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針の内容及び決定方法
1.報酬等についての考え方
(1)取締役及び監査役の報酬等は、株主総会において承認された報酬限度額の範囲内で、取締役の報酬については取締役会の決議により、監査役の報酬については監査役の協議により決定します。取締役の報酬限度額は、2006年9月27日開催の第23期定時株主総会において、年額3億円以内(ただし、使用人給与を含まない。)と決議いただいています。また、株式報酬制度については、2023年9月27日開催の第40期定時株主総会において決議いただいており、取締役等に付与される1事業年度当たりのポイント数の合計は、100,000ポイント(うち取締役分として60,000ポイント)が上限となっており、当該決議に係る取締役の員数は3名となります。
監査役の報酬限度額は、2015年9月29日開催の第32期定時株主総会で、年額5,000万円以内と決議いただいています。当該株主総会決議後の監査役の員数は5名(うち社外監査役3名)です。
(2)常勤取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針等
イ.決定方針の決定方法
常勤取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針については、取締役会の諮問機関であり、独立社外取締役が委員長を務め独立社外取締役が過半数を構成する指名・報酬委員会にて、報酬水準の妥当性を含めて審議のうえ、取締役会に答申し、取締役会にて決定されます。
取締役の個人別の報酬等の内容の決定に当たっては、代表取締役社長が原案を策定し、独立社外取締役の意見を踏まえつつ決定方針との整合性を含めた多角的な検討を行っているため、取締役会も決定方針に沿うものであると判断しております。
ロ.決定方針の内容の概要
常勤取締役の報酬等は、固定の月額報酬、業績連動報酬である賞与、株式報酬制度(株式給付信託(BBT(=Board Benefit Trust)))、により構成することとしています。
2024年6月期は、株式報酬制度(BBT)の導入に伴い固定の月額報酬を増額し、業績連動報酬の係数を減少させることにより、前年と同じ業績とした場合の常勤取締役の金銭報酬の総額は、対前年より減少しております。固定の月額報酬は、役位ごとに定められた基準報酬テーブルを用いて金額を算定のうえ、決定しています。
業績連動報酬としての賞与について、事業年度の業績を明確に反映するため、営業利益を指標とし、役位に基づき定められた係数によって算定する報酬制度を運用しています。2024年6月期の常勤取締役の賞与の総額は、常勤取締役及び執行役員の賞与算定前の営業利益2,078百万円に対し、1,000百万円に、1,000百万円から2,000百万円までの営業利益×50%、2,000百万円超の営業利益×25%をした519百万円を加えた1,519百万円を指標に、役位別係数を乗じた28,870千円となりました。また、賞与の支給に際し、代表取締役社長が、取締役及び執行役員の担当業績及び人財基盤、共創基盤、その他ESGへの貢献等を評価し一定金額の増減をできることになっております。
株式報酬は、2023年9月27日開催の第40期定時株主総会において決議いただいた、当社が拠出する金銭を原資として当社株式が信託(以下、本制度に基づき設定される信託を「本信託」といいます。)を通じて取得され、取締役等に対して、当社が定める役員株式給付規程に従って、当社株式及び当社株式を時価で換算した金額相当の金銭(以下「当社株式等」といいます。)が本信託を通じて給付される株式報酬制度です。なお、取締役等が当社株式等の給付を受ける時期は、原則として取締役等の退任時となります。
対象は、取締役(社外取締役及び非常勤取締役並びに監査役は対象外となります。)及び執行役員に対して、各事業年度に関して、役員株式給付規程に基づき役位を勘案して定まる数のポイントが付与されます。取締役等に付与される1事業年度当たりのポイント数の合計は、100,000ポイント(うち取締役分として60,000ポイント)を上限とします。これは、現行の役員報酬の支給水準、取締役等の員数の動向と今後の見込み等を総合的に考慮して決定したものであり、相当であるものと判断しております。なお、取締役等に付与されるポイントは、当社株式等の給付に際し、1ポイント当たり当社普通株式1株に換算されます。取締役等が退任し、役員株式給付規程に定める受益者要件を満たした場合、当該取締役等は、所定の受益者確定手続を行うことにより、原則として「確定ポイント数」に応じた数の当社株式について、退任後に本信託から給付を受けます。ポイントの付与を受けた取締役等であっても、株主総会又は取締役会において解任の決議をされた場合、在任中に一定の非違行為があったことに起因して退任した場合又は在任中に当社に損害が及ぶような不適切行為等があった場合は、給付を受ける権利を取得できない場合があります。また、給付を受けた取締役等であっても、役員株式給付規程に規定する事項が生じた場合、給付を受けた株式及び金銭に相当する経済価値の返還請求を受ける場合があります。
当社の株式報酬制度は、取締役等の報酬と当社の株式価値との連動性をより明確にし、取締役等が株価上昇によるメリットのみならず、株価下落リスクまでも株主の皆様と共有することで、中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的としており、本制度は、2006年9月27日開催の第23期定時株主総会においてご承認をいただきました取締役の報酬額(年額3億円以内。ただし、使用人分給与は含みません。)とは別枠となります。
(3)社外取締役の報酬等
業務執行から独立した立場である社外取締役の報酬は、固定の月額報酬で構成され、業績連動報酬及び株式報酬はありません。固定の月額報酬は、個人別の金額を支給しています。当事業年度は、社外取締役が特別な利害関係を有することから公平性と透明性を確保するため、取締役会がその具体的内容の決定を代表取締役社長川上晃司に委任する旨の決議をし、受任した同氏が当社の報酬決定方針に沿って決定しています。
(4)監査役の報酬等
監査役の報酬については、監査役の協議により決定します。業務執行から独立した監査役の報酬は、固定の月額報酬で構成され、業績連動に報酬及び株式報酬はありません。
2.月額報酬の算定方法
常勤取締役の固定の月額報酬は、内規に従い役位ごとに定められた基準報酬テーブルを用いて金額を算定のうえ、担当する職務、責任等の要素を勘案して決定しています。監査役の固定の月額報酬は、常勤であるか否かを踏まえたうえ、監査役会で協議して金額を決定します。
3.業績連動報酬である賞与の算定方法
業績連動報酬としての賞与について、事業年度の業績を明確に反映するため、営業利益を指標とし、役位に基づき定められた係数によって算定する報酬制度を運用しています。
4.株式報酬について
株式報酬として、2017年9月27日開催の第34期定時株主総会において、社外取締役及び非常勤取締役を除く取締役を対象に、当社株式の保有を促進させることにより、株主の皆様との一層の価値共有を進めることを目的として、年額10,000千円以内、年20,000株以内、譲渡制限期間3年間の譲渡制限付株式報酬制度を導入しました。
5.指名・報酬委員会の設置と報酬制度の見直し
取締役会は、2020年6月期より、諮問機関として指名・報酬委員会を設置して、取締役の指名、報酬に係る取締役会の機能の独立性、客観性と説明責任のさらなる強化に取組んでいます。指名・報酬委員会は、社外役員が過半数を構成し、取締役から諮問を受けた指名、報酬に係る議題について審議し意見を集約し、取締役会に答申します。
2024年6月期は、指名・報酬委員会は8回開催され、主な議題として、取締役候補者及び執行役員の選任、常勤取締役の報酬制度の見直しについて、検討、議論を行いました。その結果、指名・報酬委員会は、現行の常勤取締役の報酬制度において、業績連動部分の構成比が約45%に高まっているものの、中長期的な企業価値向上への貢献、株主目線での経営意識を高める制度改定が必要と判断し、現行の報酬制度を2023年9月までとし、2023年8月23日開催の定時取締役会にて退職慰労金制度の廃止を決議、また新たに常勤取締役に対する株式給付信託による株式報酬制度の導入を加えた報酬制度を答申し、定時株主総会議案として決議されました。
2023年9月27日開催の定時株主総会にて第3号議案「役員退職慰労金制度廃止に伴う打切り支給の件」、第4号議案「取締役に対する株式報酬制度導入の件」が承認されたことを受け、同日の定時取締役会にて、現行の報酬制度を改定し、固定報酬、短期インセンティブ報酬(業績連動報酬)、長期インセンティブ報酬(株式報酬)で構成する新たな報酬制度が決議されました。退職慰労金制度の廃止は、全ての取締役、監査役、執行役員を対象、新たな報酬制度は常勤取締役及び執行役員(以下「取締役等」)を対象とします。
役員退職慰労金制度は、2023年9月27日開催の定時株主総会終結の時をもって廃止し、取締役及び監査役に対して、同株主総会終結時までの在任期間に応じた役員退職慰労金の打ち切り支給を行うこととし、またその贈呈の時期については各役員の退任時に支払うこととします。
新たに導入する株式報酬制度(株式給付信託)は、当社が拠出する金銭を原資として当社株式が信託を通じて取得され、役員株式給付規程に従って当社株式及び当社株式を時価で換算した金額相当の金銭(以下「当社株式等」)が取締役等に対して、信託を通じて給付される株式報酬制度です。当社株式等の給付を受ける時期は、原則として取締役等退任時となります。取締役等には、各事業年度に関して、役員株式給付規程に基づき役位を勘案して定まる数のポイントが付与されます。取締役等に付与される1事業年度当たりのポイント数の合計は、100,000ポイント(うち取締役分として60,000ポイント)を上限とします。これは、現行の役員報酬の支給水準、取締役等の員数の動向と今後の見込み等を総合的に考慮して決定したものであり、相当であるものと判断しております。取締役等に付与されるポイントは、1ポイント当たり当社普通株式1株に換算されます。
なお、本制度においては、マルス・クローバック条項を導入し、対象取締役に重大な不正行為があった場合等、一定の場合には、取締役会はその決定により、株式ポイントの数を減少させ、または返還を受けることができるものとします。
取締役会は、2023年9月27日に開催した定時取締役会において、独立社外取締役三木健一、独立社外取締役渡部晃、代表取締役社長佐藤邦光の3名を指名・報酬委員会委員に選任することを決議しました。併せて指名・報酬委員会は、同日開催した指名・報酬委員会において、独立社外取締役三木健一を指名・報酬委員会委員長に選任しました。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、当社の事業の拡大や関係強化を目的に保有を開始したものを純投資目的以外の投資株式として区分しています。それ以外の株式を純投資目的である投資株式に区分しています。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
保有する株式については、四半期ごとに発行会社の経営状況を把握し、その将来性や当社事業との関連性を評価し、保有による中長期的な経済合理性について総合的に検証しています。保有によるリスクとリターンは、資本コスト等の指標も用いてなるべく具体的に検証するよう努めており、保有の継続を前提としないこととした株式についても、売却の時期や価額及び方法についても個別に検証することとしています。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
みなし保有株式
該当する株式を保有していません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式
該当する株式を保有していません。
第5 【経理の状況】
1 財務諸表の作成方法について
当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づいて作成しています。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、事業年度(2023年7月1日から2024年6月30日まで)の財務諸表について、三優監査法人により監査を受けています。
3 連結財務諸表について
当社は子会社がありませんので、連結財務諸表を作成していません。
4 財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みについて
当社は、財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みを行っています。具体的には、会計基準等の内容を適切に把握し、適正な財務諸表等の作成を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、情報の入手に努めているほか、社外のセミナー等に参加しています。
1【財務諸表等】
(1)【財務諸表】
①【貸借対照表】
②【損益計算書】
【製造原価明細書】
(注)
(原価計算の方法)
当社の原価計算は個別原価計算によっています。
③【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
当事業年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
④【キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(重要な会計方針)
1 資産の評価基準及び評価方法
(1) 有価証券の評価基準及び評価方法
関連会社株式
移動平均法による原価法
満期保有目的の債券
償却原価法(定額法)
その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
(2) 棚卸資産の評価基準及び評価方法
商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品
個別法に基づく原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切り下げの方法)を採用しています。
2 固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定率法
ただし、1998年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備を除く)並びに2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物については、定額法を採用しています。
なお、主な耐用年数は次のとおりです。
建物 8年~50年
構築物 10年~20年
工具、器具及び備品 4年~15年
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法
なお、自社利用のソフトウェアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法によっています。また、販売目的のソフトウェアについては、見込販売収益に基づく償却額又は当該ソフトウェアの残存有効期間(3年)に基づく定額法償却額のいずれか大きい額を計上する方法によっています。
(3) リース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しています。
3 引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別の回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しています。
(2) 賞与引当金
従業員の賞与金の支払に備えて、当事業年度に負担すべき支給見込額を計上しています。
(3) 役員賞与引当金
役員に対して支給する賞与の支出に備えて、当事業年度における支給見込額に基づき計上しています。
(4) 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務に基づき計上しています。
①退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっています。
②数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定年数(10年)による定額法により費用処理することとしています。
数理計算上の差異は、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定年数(10年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌事業年度から費用処理することとしています。
(5) 株式給付引当金
執行役員への当社株式の給付に備えるため、役員株式給付規程に基づく当事業年度末における株式給付債務の見込額を計上しております。
(6) 役員株式給付引当金
役員への当社株式の給付に備えるため、役員株式給付規程に基づく当事業年度末における株式給付債務の見込額を計上しております。
4 収益及び費用の計上基準
顧客との契約から生じる収益
当社は、以下の5ステップを適用することにより収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する。
ステップ5:履行義務を充足した時点で(又は充足するにつれて)収益を認識する。
当社は、ソフトウェア開発、製品・商品、保守・サービスの販売を行っており、それぞれ以下の通り収益を認識しています。
収益は、顧客との契約に示されている対価に基づいて測定され、第三者のために回収する金額は除きます。当社は、財又はサービスに対する支配を顧客に移転した時点で収益を認識しています。
履行義務の対価は、履行義務を充足してから主として1年以内に受領しており、重要な金融要素を含んでいません。
①ソフトウェア開発
ソフトウェア開発の提供を収益の源泉とする取引には、請負契約又は準委任契約によるシステム開発等があります。請負契約による取引の一部については、一定の期間にわたり履行義務が充足されていくものと判断しており、原価比例法(期末日における見積総原価に対する累積実際発生原価の割合に応じた金額)で収益を認識しています。顧客に請求する日よりも先に認識された収益は、契約資産として認識しています。
準委任契約による取引については、契約期間にわたり概ね一定の役務を提供するため、時間の経過に応じて履行義務が充足されると判断しており、役務を提供する期間にわたり顧客との契約において約束された金額を按分し収益を認識しています。
②製品・商品
製品・商品販売を収益の源泉とする取引には、ハードウェア・ソフトウェア販売等があります。
ハードウェア・ソフトウェア等の顧客への製品・商品引き渡し、検収の受領等、契約上の受渡し条件を充足することで、履行義務が充足されるものと判断しており、当該時点で顧客との契約において約束された金額で収益を認識しています。
ソフトウェア販売のうち、当社製セキュリティ対策製品の販売は、顧客への出荷と引き渡しの時点に重要な相違はなく、出荷時点で顧客が当該製品に対する支配を獲得していることから履行義務が充足されると判断し、出荷時点で収益を認識しています。
商品の販売のうち、当社が代理人に該当すると判断したものについては、他の当事者が提供する商品と交換に受け取る額から当該他の当事者に支払う額を控除した純額を収益として認識しています。
③サービス
サービスを収益の源泉とする取引には、保守・サブスクリプション・クラウドサービス等があります。
このような取引は、日常的又は反復的なサービスであり、契約に基づき顧客にサービスが提供される時間の経過に応じて履行義務が充足されると判断しており、役務を提供する期間にわたり顧客との契約において約束された金額を按分し収益を認識しています。ただし、金額が重要ではない場合、保守・サービス開始月に一時の収益として認識しています。
5 キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
手許現金、随時引出し可能な現金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資を含みます。
(重要な会計上の見積り)
記載すべき重要な事項はありません。
(表示方法の変更)
(損益計算書)
前事業年度において独立掲記しておりました「営業外費用」の「為替差損」は、営業外費用の総額の100分の10以下となったため、当事業年度より「その他」に含めて表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前事業年度の損益計算書において、「営業外費用」に表示していた「為替差損」3,168千円、「その他」1,500千円は、「その他」4,668千円として組替えております。
(追加情報)
(役員退職慰労金制度の廃止及び株式給付信託(BBT)の導入)
当社は、2023年9月27日開催の第40期定時株主総会の決議に基づき、役員退職慰労金制度を廃止し、当事業年度より、当社の取締役(社外取締役及び国内非居住者を除く。)及び執行役員(以下、「取締役等」という。)に対する株式報酬制度「株式給付信託(BBT(=Board Benefit Trust))」(以下、「本制度」という。)を導入しています。
役員退職慰労金については、廃止を決議した株主総会終結時までの在任期間に応じて、打ち切り支給を行うこととし、その贈呈の時期については各役員の退職時に支払うこととします。これにより当事業年度において「役員退職慰労引当金」を全額取り崩し、「役員退職慰労引当金」に計上しておりました13,910千円を「長期未払金」として固定負債の「その他」に含めて表示しております。
(1)取引の概要
本制度は、当社が拠出する金銭を原資として当社株式が信託(以下、本制度に基づき設定される信託を「本信託」という。)を通じて取得され、取締役等に対して、当社が定める役員株式給付規程に従って、当社株式及び当社株式を時価で換算した金額相当の金銭(以下、「当社株式等」という。)が本信託を通じて給付される株式報酬制度です。
なお、取締役等が当社株式等の給付を受ける時期は、原則として取締役等の退任時となります。
(2)信託に残存する自社の株式
信託に残存する当社株式を、信託における帳簿価額(付随費用の金額を除く。)により、純資産の部に自己株式として計上しています。当該自己株式の帳簿価額及び株式数は、当事業年度末において99,825千円、98,200株です。
(3)総額法の適用により計上された借入金の帳簿価額
該当事項はありません。
(貸借対照表関係)
1 当社は運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行4行及び生命保険会社1社と当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結しています。
これらの契約に基づく事業年度末の借入未実行残高は次のとおりです。
※2 受取手形、売掛金及び契約資産のうち、顧客との契約から生じた債権及び契約資産の金額は、それぞれ以下のとおりです。
(損益計算書関係)
※1 顧客との契約から生じる収益
売上高については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載していません。顧客との契約から生じる収益の金額は、財務諸表「注記事項(収益認識関係)1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載しています。
※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額並びにおおよその割合は、次のとおりです。
※3 一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費の総額は、次のとおりです。
(株主資本等変動計算書関係)
前事業年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(変動事由の概要)
譲渡制限付株式報酬制度対象者の退職による増加 3,200株
2.新株予約権及び自己新株予約権に関する事項
該当事項はありません。
3.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(2) 基準日が当事業年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌事業年度となるもの
当事業年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注)1 当事業年度末の普通株式の自己株式数には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式98,200株が含まれています。
2 普通株式の自己株式の増加98,235株は、株式給付信託(BBT)による当社株式の取得98,200株及び単元未満株式の買取35株です。
2.新株予約権及び自己新株予約権に関する事項
該当事項はありません。
3.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(注) 2024年2月7日取締役会決議による普通株式の配当金の総額には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式に係る配当金1,473千円が含まれています。
(2) 基準日が当事業年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌事業年度となるもの
(注)1 1株当たり配当額には創立40周年記念配当10円が含まれています。
2 普通株式の配当金の総額には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式に係る配当金2,455千円が含まれています。
(キャッシュ・フロー計算書関係)
※1 現金及び現金同等物の期末残高と貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係は、次のとおりです。
(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
① 金融商品に対する取組方針
当社は資金運用については、短期的な預金等を中心に一部の余剰資金は長期預金等で運用を行っています。資金調達については銀行借入による方針です。また、デリバティブ取引については、リスクヘッジのために利用し、投機目的の取引については行わない方針です。
② 金融商品の内容及びそのリスク
営業債権である売掛金は、顧客の信用リスクが存在します。
投資有価証券は、主に債券及び業務上の関係を有する企業の株式等であり、市場価格の変動リスク及び発行体の信用リスク等が存在します。
営業債務である買掛金、未払金及び未払法人税等は、1年以内に支払期日が到来するものです。ファイナンス・リース取引に係るリース債務は主に投資設備に係る資金調達であり、償還日は決算日後、最長で2年後です。
③ 金融商品に係るリスク管理体制
(ア)信用リスク(取引先の契約不履行等に係るリスク)の管理
売掛金については、取引先ごとに期日管理及び残高管理を行うとともに、主な取引先の信用状況を定期的に把握することで、信用リスクを軽減しています。投資有価証券のうち、満期保有目的の債券は格付の高い債券のみを対象とし、信用リスクを軽減しています。
(イ)市場リスク(為替や金利等の変動リスク)の管理
投資有価証券については、満期保有目的の債券以外のものは、当社の事業拡大を目的としたもので、主に業務上の関係を有する企業の株式への投資であり定期的に時価や発行体の財務状況等を把握し、取引先企業との関係を勘案して保有状況を継続的に確認しています。
(ウ)資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払いを実行できなくなるリスク)の管理
手許流動性については、財務経理担当部門で月次において将来一定期間の資金収支の見込を作成するとともに、その見込との乖離を随時把握することで流動性リスクを管理しています。
④ 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価には、市場価格に基づく価額のほか、市場価格がない場合には合理的に算定された価額が含まれています。当該価額の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することもあります。
2.金融商品の時価等に関する事項
貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりです。
前事業年度(2023年6月30日)
当事業年度(2024年6月30日)
なお、「現金及び預金」、「受取手形、売掛金及び契約資産」、「買掛金」、「未払金」、「未払法人税等」は、短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似することから、注記を省略しています。
(注1)市場価格のない株式等は、上記表中には含まれていません。
当該金融商品の貸借対照表計上額は以下のとおりです。
(注2)金銭債権及び満期のある有価証券の決算日後の償還予定額
前事業年度(2023年6月30日)
当事業年度(2024年6月30日)
(注3)リース債務の決算日後の返済予定額
前事業年度(2023年6月30日)
当事業年度(2024年6月30日)
3.金融商品の時価の適切な区分ごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に用いたインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しています。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1 のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しています。
① 時価で貸借対照表に計上している金融商品
前事業年度(2023年6月30日)
当事業年度(2024年6月30日)
② 時価で貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前事業年度(2023年6月30日)
当事業年度(2024年6月30日)
(注)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
投資有価証券
上場株式、国債、地方債及び社債等は相場価格を用いて評価しています。上場株式及び国債は活発な市場で取引されているため、その時価をレベル1の時価に分類しています。一方で、当社が保有している社債等は、市場での取引頻度が低く、活発な市場における相場価格とは認められないため、その時価をレベル2の時価に分類しています。
リース債務 (1年内返済予定含む)
元利金の合計額と、当該債務の残存期間及び信用リスクを加味した利率を基に、割引現在価値法により算定しており、レベル2の時価に分類しています。
(有価証券関係)
1.満期保有目的の債券
前事業年度(2023年6月30日)
当事業年度(2024年6月30日)
2.子会社株式及び関連会社株式
市場価格がない株式等のため、子会社株式及び関連会社株式の時価を記載していません。
なお、市場価格がない株式等の子会社株式及び関連会社株式の貸借対照表計上額は次のとおりです。
3.その他有価証券
前事業年度(2023年6月30日)
(注)非上場株式等(貸借対照表計上額 10,185千円)については、市場価格がない株式等であることから、
上表の「その他有価証券」には含めていません。
当事業年度(2024年6月30日)
(注)非上場株式等(貸借対照表計上額 10,224千円)については、市場価格がない株式等であることから、
上表の「その他有価証券」には含めていません。
(退職給付関係)
1.採用している退職給付制度の概要
当社は、従業員の退職給付に充てるため、退職一時金制度及び厚生年金基金制度(総合設立型)を併用しています。
退職一時金制度(非積立型)では、退職給付として、職能資格と勤続年数に対応したポイントの累積により付与される一時金を支給しています。
当社は、総合設立型基金である全国情報サービス産業企業年金基金に加入していますが、当社の拠出に対応する年金資産の額を合理的に算定することができないため、確定拠出制度と同様に会計処理しています。
2.確定給付制度
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表
(2) 退職給付債務の期末残高と貸借対照表に計上された退職給付引当金の調整表
(3) 退職給付費用及びその内訳項目の金額
(4) 数理計算上の計算基礎に関する事項
主要な数理計算上の計算基礎
(注)予想昇給率は、職能資格に対応したポイントの平均増加率に基づき算定しています。
3.複数事業主制度
確定拠出制度と同様に会計処理する、複数事業年度の厚生年金基金制度への要拠出額は、前事業年度は、30,071千円、当事業年度は、31,407千円であり、同額を費用処理しています。
(1) 複数事業主制度の直近の積立状況
(2) 複数事業主制度の掛金に占める当社の割合
前事業年度 0.7% (自2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当事業年度 0.7% (自2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(3) 補足説明
上記(1)の差引額の主な要因は、リスク充足額(前事業年度52,079百万円、当事業年度59,060百万円)から年金財政計算上の過去勤務債務残高(前事業年度102百万円、当事業年度184百万円)を控除した金額です。
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主な項目別の内訳
(注)当事業年度は、法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間の差異が法定実効税率の100分
の5以下であるため注記を省略しています。
(資産除去債務関係)
資産除去債務のうち貸借対照表に計上しているもの
(1) 当該資産除去債務の概要
本社不動産賃貸借契約に伴う原状回復義務等です。
(2) 当該資産除去債務の金額の算定方法
使用見込期間を取得から15年と見積り、割引率は当該期間の国債の流通利回り0.00%~1.52%を使用して資産除去債務の金額を計算しています。
(3) 当該資産除去債務の総額の増減
(収益認識関係)
1. 顧客との契約から生じる収益を分解した情報
(単位:千円)
2. 顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
財務諸表「注記事項(重要な会計方針)4 収益及び費用の計上基準」に記載しています。
3.当事業年度以降の収益の金額を理解するための情報
前事業年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
① 契約資産及び契約負債の残高等
(単位:千円)
契約資産は主に、システム開発における顧客との契約において進捗度に基づいて認識した収益にかかる未請求
の対価に対する権利です。契約資産は、顧客の検収時点で売上債権へ振替えられます。
契約負債は主に、サービスにかかる顧客から受領した通常1年~5年分の前受金に関連するものです。
契約負債は、財務諸表上「前受金」に計上しており、収益の認識に伴い取り崩されます。
当事業年度において認識した収益のうち、期首の契約負債残高に含まれていたものは、1,214,506千円です。
② 残存履行義務に配分した取引価格
残存履行義務に配分した取引価格の総額及び収益の認識が見込まれる期間は、以下のとおりです。
(単位:千円)
当事業年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
① 契約資産及び契約負債の残高等
(単位:千円)
契約資産は主に、システム開発における顧客との契約において進捗度に基づいて認識した収益にかかる未請求
の対価に対する権利です。契約資産は、顧客の検収時点で売上債権へ振替えられます。
契約負債は主に、サービスにかかる顧客から受領した通常1年~5年分の前受金に関連するものです。
契約負債は、財務諸表上「前受金」に計上しており、収益の認識に伴い取り崩されます。
当事業年度において認識した収益のうち、期首の契約負債残高に含まれていたものは、1,232,956千円です。
② 残存履行義務に配分した取引価格
残存履行義務に配分した取引価格の総額及び収益の認識が見込まれる期間は、以下のとおりです。
(単位:千円)
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略しています。
【関連情報】
前事業年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
1.製品及びサービスごとの情報
外部顧客への売上高は次のとおりです。
2.地域ごとの情報
本邦の外部顧客への売上高が損益計算書の売上高の90%を超えるため、地域ごとの情報の記載は省略しています。
また、本邦以外に所在している有形固定資産がないため、有形固定資産の記載も省略しています。
3.主要な顧客ごとの情報
当事業年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
1.製品及びサービスごとの情報
外部顧客への売上高は次のとおりです。
2.地域ごとの情報
本邦の外部顧客への売上高が損益計算書の売上高の90%を超えるため、地域ごとの情報の記載は省略しています。
また、本邦以外に所在している有形固定資産がないため、有形固定資産の記載も省略しています。
3.主要な顧客ごとの情報
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。
(持分法損益等)
1.関連会社に関する事項
2.開示対象特別目的会社に関する事項
当社は、開示対象特別目的会社を有していません。
【関連当事者情報】
1.関連当事者との取引
(1) 財務諸表提出会社の親会社及び主要株主(会社等に限る)等
前事業年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
取引条件及び取引条件の決定方針等
当社との関係を有しない他の当事者と同様の条件によっています。
当事業年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
取引条件及び取引条件の決定方針等
当社との関係を有しない他の当事者と同様の条件によっています。
(2) 財務諸表提出会社の役員及び主要株主(個人の場合に限る。)等
前事業年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
該当事項はありません。
当事業年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
該当事項はありません。
2.親会社又は重要な関連会社に関する注記
(1) 親会社情報
大日本印刷㈱(東京証券取引所市場プライム市場)
(2) 重要な関連会社の要約財務情報
該当事項はありません。
(1株当たり情報)
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在していないため記載していません。
2 1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりです。
(注) 当社は、当事業年度より株式給付信託(BBT)を導入しており、当該信託が保有する当社株式を1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益の算定上、期末発行済株式総数及び期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めています。
当事業年度において控除した当該自己株式の期末発行済株式総数は98,200株、期中平均株式数は60,469株です。
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
⑤ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(注) 1 当期増加額のうち主なものは次のとおりです。
工具、器具及び備品の増加は、主にサーバ・スイッチ等の購入によるものです。
ソフトウエアの増加は、主に自社利用ソフトウエアの完成に伴うソフトウエア仮勘定からの振替によるものです。
ソフトウエア仮勘定の増加は、主に自社利用ソフトウエアの開発によるものです。
2 当期減少額のうち主なものは次のとおりです。
ソフトウエアの減少は、主に販売用ソフトウエアの除却によるものです。
3 長期前払費用については、償却対象資産ではなく、すべて費用の期間配分によるものであるため、減価償却累計額等の記載を省略しています。
【社債明細表】
該当事項はありません。
【借入金等明細表】
(注)1 「平均利率」については、リース債務の期末残高に対する加重平均利率を記載しています。
2 リース債務(1年以内に返済予定のものを除く)の貸借対照表日後5年内における1年ごとの返済予定額の総額
【引当金明細表】
(注) 役員退職慰労引当金の当期減少額(その他)は、2023年9月27日開催の定時株主総会において役員退職慰
労金制度の打ち切り支給を決議したことにより、全額を取崩し、打ち切り支給に伴う未払金額13,910千円
を「長期未払金」として固定負債の「その他」に振替えています。
【資産除去債務明細表】
本明細表に記載すべき事項が財務諸表等規則第8条の28に規定する注記事項として記載されているため、資産除去債務明細表の記載を省略しています。
(2) 【主な資産及び負債の内容】
① 現金及び預金
② 売掛金
相手先別内訳
売掛金の発生及び回収並びに滞留状況
(注) 消費税等の会計処理は、税抜方式を採用していますが、上記金額には消費税等が含まれています。
③ 前受金
④ 商品及び製品
⑤ 仕掛品
⑥ 原材料及び貯蔵品
⑦ 前渡金
⑧ 投資有価証券
⑨ 買掛金
相手先別内訳
(3) 【その他】
当事業年度における四半期情報等
第6 【提出会社の株式事務の概要】
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しています。
(1)有価証券報告書及びその添付書類並びに有価証券報告書の確認書
事業年度 第40期(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)2023年9月27日関東財務局長に提出
(2)内部統制報告書
事業年度 第40期(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)2023年9月27日関東財務局長に提出
(3)四半期報告書、四半期報告書の確認書
第41期第1四半期(自 2023年7月1日 至 2023年9月30日)2023年11月6日関東財務局長に提出
第41期第2四半期(自 2023年10月1日 至 2023年12月31日)2024年2月9日関東財務局長に提出
第41期第3四半期(自 2024年1月1日 至 2024年3月31日)2024年5月10日関東財務局長に提出
(4)臨時報告書
2023年9月28日関東財務局長に提出
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会における議決権行使の結果)の規定に基づく臨時報告書
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。