第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(注) 1 株価収益率は、当社株式が非上場であるため記載しておりません。
2 当社は、連結財務諸表を作成していませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載していません。
3 当社は重要な関連会社がないため、持分法を適用した場合の投資利益又は投資損失の金額は記載していません。
4 第30期、第33期、第34期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載していません。第31期、第32期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、1株当たり当期純損失であり、また、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
5 従業員数は、就業人員を表示しています。
6 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第32期の期首から適用しており、第32期以降の主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
(最近5年間の株主総利回りの推移)
当社株式は金融商品取引所非上場ですので、該当事項はありません。
(最近5年間の事業年度別最高・最低株価)
当社株式は金融商品取引所非上場ですので、該当事項はありません。
2 【沿革】
1985年7月の運輸政策審議会において、21世紀における東京圏の姿を展望した「東京圏における高速鉄道を中心とする交通網の整備に関する基本計画」の答申がなされ、その中で東京から筑波研究学園都市までの常磐新線(つくばエクスプレス)の整備は、都市交通対策上喫緊の課題であり、建設・運営段階における関係者の全面的な支援のもとに具体化を図るべきものとされました。
一方で、首都圏における住宅不足解消の方策として、1989年9月に、大量の宅地供給と新たな鉄道の整備を推進する目的で「大都市地域における宅地開発及び鉄道整備の一体的推進に関する特別措置法」が施行されました。
ここに東京都の秋葉原から茨城県のつくば市まで延長58.3kmを結ぶ都市高速鉄道の整備事業が促進されることになり、第三セクターを事業主体として建設・運営すべく、1991年3月15日に沿線の1都3県12市区町村の出資により、「首都圏新都市鉄道株式会社」(本社事務所:東京都港区六本木四丁目2番14号)が設立されました。
その後の経緯は、以下のとおりです。
1991年10月 東京都、埼玉県、千葉県、茨城県の、「大都市地域における宅地開発及び鉄道整備の一体的推進に関
する特別措置法」に基づく基本計画が、運輸大臣、建設大臣及び自治大臣より承認される。
1992年1月 運輸大臣より「第一種鉄道事業」の免許を取得
1993年1月 秋葉原・新浅草間につき、第一次分割工事施行認可を取得(以後、順次取得)
1994年10月 起工式を挙行
1995年1月 東京都台東区浅草橋五丁目20番8号に本社事務所を移転
2000年1月 東京都台東区元浅草二丁目6番6号に本社事務所を移転
2000年7月 秋葉原・つくば間の全線につき、工事施行認可取得(完了)
2001年2月 鉄道路線名称を「つくばエクスプレス」に決定
2004年12月 東京都台東区台東四丁目25番7号に本社事務所を移転
2005年2月 旅客運賃設定認可申請(2005年4月認可)
2005年8月 開業
2010年3月 2009年度決算で初の経常黒字を達成
2017年1月 東京都千代田区神田練塀町85番地に本社事務所を移転
3 【事業の内容】
当社は2005年8月24日に開業したつくばエクスプレスを第一種鉄道事業者として運営する旅客運送業者です。
つくばエクスプレスは秋葉原~つくば間(58.3km)を最速45分で結ぶ都市高速鉄道で、利用者及び沿線地域に以下のような効果を生み出すことを期待されています。
① 東京圏北東地域の交通体系の充実
東京圏北東方面は東京都心からの放射方向の鉄道網の密度が極めて低い地域となっていましたが、開業により、都心までの時間距離が大幅に短縮されました。
② 沿線地域における住宅・宅地の供給
沿線地域は多くの開発計画地を抱えており、沿線開発と鉄道整備を一体的・計画的に整備することにより、良質の住宅・宅地の供給が可能となります。
③ 首都圏の地域構造改編
IT拠点として発展する秋葉原と研究開発拠点のつくばが結びつくことにより、筑波研究学園都市の一層発展を可能とするとともに、沿線の八潮市、三郷市、流山市、柏市等においても生活利便性の向上、人、物、情報等の流れの活発化による業務機能や研究開発機能の移転、整備が図られ、首都圏一極集中の是正に寄与します。
④ 沿線地域の活性化
開業により、沿線の計画開発地の開発及び既成市街地の活性化が促進され、地域産業や商業が活性化し、大きな経済波及効果を生み出します。
なお、つくばエクスプレスの鉄道施設については、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(以下「鉄道・運輸機構」という。)工事として建設を進めてきましたが、開業に当たり、主要な鉄道施設の譲渡(2005年8月23日)を受けました。また、2008年3月31日に復旧工事を含む残工事分について譲渡(二次譲渡)を受けました。これにより、つくばエクスプレス建設工事は完了となりました。

つくばエクスプレス建設事業にかかる資金等の流れ及び調達方法は、国及び関係自治体の合意により、以下のとおりとなっています。
(つくばエクスプレス建設事業にかかる資金等の流れ)

(注) 鉄道施設は、工事完成後において鉄道・運輸機構から譲渡を受け、増資資金により賄われた工事費を除く譲渡代金は長期延払によって支払うこととしています。
(つくばエクスプレス建設事業にかかる資金調達方法)
(注1) 建設事業費は1兆473億円(うち、都市鉄道整備事業資金無利子貸付対象事業費1兆283億円)でしたが、コスト縮減の取り組み等により、8,081億円となりました。
(注2) 各年度毎に建設事業の進捗に応じ、所定の割合(40%)を調達しました。
(注3) 原則として、各年度毎に建設事業の進捗に応じ、所定の割合(14%)を調達しましたが、1997年度以降の建設事業費見合い分については、1997年度から1999年度の3ヶ年度に前倒しし、概ね均等に調達しました。
この資金は、各年度毎に所定の割合(14%)を建設費に充当するほか、1997年度以降2002年度までは当該年度の財政投融資等の6%相当分にも充当し、有利子資金導入の遅延に資することとしました。
(注4) 財政投融資等については、1996年度までは鉄道・運輸機構において調達されてきましたが、1997年度から2002年度までは、(注3)のとおり当社が関係自治体から前倒し増資により調達した資金を毎年度鉄道・運輸機構に支払いをしました。
(注5) 増資及び財政投融資等が所定の割合(各々14%、6%)となるよう、2003年度から2005年度にかけて増資による鉄道・運輸機構への支払いを調整しました。
(注6) 本表には財政投融資資金、鉄道・運輸機構債の利子を含んでいませんが、鉄道・運輸機構の鉄道施設譲渡代金に算入され、当社の負担となります。
4 【関係会社の状況】
(注)総資産、売上高、当期純利益及び利益剰余金等は、いずれも財務諸表に重要な影響を及ぼさないため、連結の範囲から除外しています。
5 【従業員の状況】
(1) 提出会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1 従業員数は就業人員です。なお、従業員のうち13名は、鉄道会社、自治体等からの出向者です。
2 当社は単一セグメントとなっています。なお、記載の従業員数は全て鉄道事業従業者です。
3 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員(派遣等)の年間平均雇用人員(1日8時間換算)です。
4 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。
(2) 労働組合の状況
労働組合はありません。
(3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3 パート・有期労働者の男女間賃金の差は「就業形態の違い」に起因しております。
<パート・有期労働者における男女の賃金の差異>
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当事業年度末(2024年3月31日)現在において、当社が判断したものです。
(1) 経営方針
当社線は開業から間もなく20年を迎えますが、鉄道設備の経年劣化に伴う障害等も発生するなど更新時期を迎えています。このため、鉄道事業者の根幹である「安全・安定・安心な鉄道輸送」を最優先事項とし、鉄道設備の信頼性を向上させる保守や投資は決して手を緩めることなく実施いたします。
また、当社線は、沿線自治体やお客様に支えられてきた鉄道路線であり、沿線活性化のため沿線自治体との連携を深めるとともに、混雑緩和などサービス向上など一体的な成長を基本に今後も推進してまいります。
さらに、沿線全体の成長を視野に入れ、将来にわたり鉄道サービスを提供するため、沿線の価値・魅力向上に資するよう地域との関係性を構築しながら沿線事業を展開してまいります。また、当社が常に成長し、愛される鉄道であり続けるために、DX推進による業務の効率化や安全水準の向上のほか、環境問題等の社会的に要請されている課題や経営基盤の強化に取り組みます。
(2) 経営環境
2020年2月頃から始まった新型コロナウイルス感染症は、2023年度に5類感染症への分類変更がされ、つくばエクスプレス(TX)の輸送需要はコロナ禍前の水準へ回復基調を継続しております。
一方、2022年度から続く世界的な物価高などが当社の経営に影響を与える要因として顕在化しています。
(3) 対処すべき課題
① 安全で安心な鉄道輸送の確立
安全で安心な鉄道輸送の確保こそが当社の経営の根幹であり、当社の安全方針である「安全の確保はすべてに優先する」を常に意識し、引き続き安全性の一層の向上に取り組んでいきます。
② 充実したサービスの提供
コロナ禍で変化したお客様の意識やご利用形態への対応の検討も進めていきます。また、沿線自治体・まちづくり団体等との連携活動や、地球環境に配慮した活動を進め、「つくばエクスプレス」の魅力を一層高めていきます。
③ 経営基盤の強化
コロナ禍を経てリモートワークなど働き方や生活スタイルの変化が定着していますが、TXの輸送実績はコロナ禍以前の水準へ回復基調が継続しています。一方で、2022年度から続く資材費や人件費の高騰などが引き続き当社の経営に影響を与えています。
こうした状況を踏まえ最新のデータなどに基づいた将来のTXの利用動向について調査するほか、TXのブランドの向上や事業運営体制の充実など、経営基盤を強化していきます。
諸課題に対応した事業の詳細については、当社企業情報サイトの「事業計画(中期・単年度)/単年度事業計画」(https://www.mir.co.jp/company/plan.html)をご覧ください。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
文中の将来に関する事項は、当事業年度末(2024年3月31日)現在において、当社が判断したものです。
(1) ガバナンス
持続的な事業運営を行うにあたっては、「安全・安心」、「環境」、「社会」が重要な要素と考えています。
まず、「安全・安心」については、「企業行動指針」(以下、同指針)に「安全で良質なサービスの提供」を掲げ、異常時対応や事故防止対策を行うため社長を委員長とした鉄道安全委員会を開催し、全社一丸となった安全に対する取組を推進しています。
次に、「環境」については、鉄道は、他の交通機関と比較してエネルギー効率が高く、総じて環境負荷の低い交通機関ですが、その優位性に慢心することなく、同指針に「環境問題への積極的な取組み」を掲げるとともに、「環境に関する基本的な指針」を定め、毎年度「TX環境報告書」を作成しています。なお、「TX環境報告書」の公表にあたっては、常勤の取締役により構成される役員会(社長が招集)において審議するほか、審議結果については、取締役会へ報告しています。
さらに、「社会」については、同指針に「コンプライアンスの推進と徹底」、「人権の尊重と働きやすい職場環境の確保」などを掲げ、コンプライアンス推進体制等を構築しています。推進体制は、第4 提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要のコンプライアンス推進体制概要図に記載のとおりです。
当社の環境保全活動については、当社企業情報サイトの「TX環境報告書」において、環境コミュニケーション活動を中心に、新たに実施した取組みをご覧いただけます。(https://www.mir.co.jp/company/env_report.html)
(2) 戦略
① 分析
新型コロナウイルス感染症の拡大により、当社の事業環境に構造変化が生じています。このため、当社は、中期経営計画作成にあたって、外部要因等の分析を行いました。
② 重要なリスクと機会
また、重要な要素である「安全・安心」、「環境」、「社会」について、当社のおかれた外部要因等から、それぞれ課題(リスク)を選別、抽出し、機会の検討を行いました。
主な検討結果については、以下のとおりです。
③人的資本
我が国では、今後加速度的に労働人口の減少が見込まれております。当社の主たる事業である鉄道事業の安定輸送の維持のためには、適切な人材の確保、育成が必要であるため、ハード、ソフト両面の働きやすい職場環境づくりを推進してまいります。
(3) リスク管理
当社では、将来にわたり持続的な事業運営を行うため、今後の複数年間(3~5年間)を対象とした中期経営計画作成し、その中期経営計画のもと単年度を対象とした事業計画を作成しています。
作成した事業計画について、四半期ごとにその進捗を役員会へ報告し、管理する体制を構築しております。
役員会では、事業の進捗に応じ、改善策等、対応を審議しています。
役員会での審議結果にもとづき、担当部で事業を推進し、翌年度の事業計画へ反映しています。
また、このサイクルで得られた課題、対応等については、次期中期経営計画に反映していきます。
(4) 指標と目標
①サステナビリティ
各課題(リスク)に対する指標及び目標及び2023年度の実績については以下のとおりです。
(注) 1 筑波技術大学は、茨城県つくば市にある日本で最初に視覚障がい者と聴覚障がい者であること
を入学条件とした国立大学法人です。
2 「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
3 「shikAI」はリンクス株式会社の登録商標です。
②人的資本
女性が活躍できる雇用環境の整備等については、当社企業情報サイトの「女性活躍推進法・次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画」(https://www.mir.co.jp/company/woman.html)において、当社の目標と取組みをご覧いただけます。
3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社の経営成績、財政状況等に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、将来に関する事項は、当事業年度末(2024年3月31日)現在において、当社が判断したものです。
(1) 新型コロナウイルス感染症の再拡大
新型コロナウイルス感染症の再拡大によって、外出自粛などの措置に至った場合、当社の財政状態及び経営成績が重大な影響を受ける可能性があります。
(2) 経営環境の変化
当社の収益の大半を占める旅客運輸収入は、旅客利用客の確保や運賃改定の動向に依存します。鉄道利用客について、沿線の開発による人口や就労者の増加状況、リモートワーク等の働き方や生活スタイルの変化に伴う旅客輸送動向の変化等によって、また、運賃についても、競合他社及び物価動向の状況によって、旅客運輸収入が計画を下回り、そのことが会社の資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。
なお、2023年度末の現金及び預金、有価証券、投資有価証券の合計は677億円であることから、当面の資金繰りは問題ないものと考えています。
(3) 気候変動及び自然災害
当社は関東地方南部の秋葉原~つくば間を結ぶ鉄道施設を所有していますが、当該エリアに大きな被害をもたらす地震や、集中豪雨、台風等の自然災害により、当社の財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。
(4) 法的規制
鉄道事業者は、鉄道事業法(昭和61年法律第92号)の定めに従い、営業する路線及び鉄道事業の種別ごとに国土交通大臣の許可を得なければならない(第3条)とともに、鉄道事業を休廃止しようとするときは、事前に国土交通大臣に届け出なければならないこととされています(第28条、第28条の2)。また、旅客の運賃及び料金の設定・変更については、原則としてその上限について国土交通大臣の認可を受けなければならないとされています(第16条)。このため、沿線人口減少、物価の高騰等の事業環境の変化に対して、運賃変更等の対応を素早く行うことは困難であります。よってこれらの事象が発生した場合、当社の業績が影響を受ける可能性があります。
(5) 少子高齢化
わが国は少子・高齢化が進展しており、生産年齢人口が将来にわたり減少することが推測されております。当社沿線は全国平均からは遅行するものの、人口の減少や構造の変化等社会情勢及び経済情勢の変化により、当社が提供するサービスの需要が低下した場合、労働力の確保並びに人材の育成が困難となった場合には、収益の減少及び経営コストの増加により、当社の経営成績が影響を受ける可能性があります。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当事業年度末(2024年3月31日)現在において当社が判断したものです。
(1) 経営成績等の概要
①財政状態及び経営成績の状況
2020年2月頃から始まった新型コロナウイルス感染症は、2023年度に5類感染症への分類変更がされたことから、TXの輸送需要は回復基調を継続しました。一方、2022年度から続く資材費や人件費の高騰などが当社の経営に影響を与える要因となりました。
こうした状況下において、当社は「安全で安心な鉄道輸送の確立」・「充実したサービスの提供」・「経営基盤の強化」を基本方針とする「2023年度事業計画」に基づいて、様々な取り組みを進め、鉄道事業者の根幹である安全・安定・安心輸送の維持・継続を果たしてまいりました。
その結果、当期の輸送人員は138,681千人[前期比9.7%増、内訳は、定期86,171千人(前期比7.9%増)、定期外52,510千人(前期比12.8%増)]となりました。一日当たりの輸送人員で見ると約383 千人(前期比約34千人増)、当期の鉄道事業営業収益は45,235百万円(前期比10.7%増)となりました。内訳は、定期運賃20,408百万円(前期比7.8%増)、定期外運賃22,974百万円(前期比13.7%増)、運輸雑収1,852百万円(前期比7.3%増)となりました。
一方、営業費は動力費・水道光熱費や減価償却費の減少がありましたが、人件費や修繕費の増加などがあり、前事業年度並みの36,623百万円(前期比0.1%増)となりました。
この結果、営業利益は、8,611百万円(前期比101.9%増)となりました。また、営業外収益は90百万円(前期比32.3%増)、営業外費用は2,418百万円(前期比1.8%増)、経常利益は6,283百万円(前期比220.8%増)となりました。
以上により、法人税、住民税及び事業税893百万円、法人税等調整額△678百万円を差引後の当期純利益は6,069百万円の利益(前期比183.4%増)となり、2期連続で最終利益を計上することができました。
当事業年度における運輸成績は以下のとおりであります。
(注) 乗車効率の算出方法
当事業年度末における財政状態については、資産合計672,962百万円(前事業年度末比51,808百万円減)、負債合計480,333百万円(前事業年度末比57,877百万円減)、純資産合計192,628百万円(前事業年度末比6,069百万円増)となりました。
資産の減少は、主として、鉄道・運輸機構からの返済により無利子貸付金が減少したこと及び鉄道施設等の減価償却によるものであり、負債の減少は、主として、関係自治体への返済により無利子借入金が減少したこと及び鉄道・運輸機構から譲渡を受けた鉄道施設の未払金が返済により減少したことによるものです。
純資産の増加は当事業年度の純利益の計上によるものです。なお、固定負債の大半を占める長期未払金416,313百万円は、主として、長期割賦により譲り受けた鉄道・運輸機構への長期未払金ですが、その返済条件は、元利均等半年賦支払の方法による期間5年据置、35年償還であり、当面の財政状態は特に問題はないと考えています。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物は15,340百万円となり、前事業年度に比べて415百万円減少しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度の営業活動によるキャッシュ・フローは22,898百万円となり、前事業年度に比べて3,549百万円増加しました。
これは主として、減価償却費の減少や法人税等の支払額の増加がありましたが、税引前当期純利益が6,283百万円と前事業年度に比べて4,324百万円増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度の投資活動によるキャッシュ・フローは35,864百万円となり、前事業年度に比べて3,196百万円増加しました。
これは主として、鉄道・運輸機構との間に締結した「事業費の貸付等に関する協定」に基づく鉄道・運輸機構からの貸付金回収による収入が20,646百万円と前事業年度に比べて3,219百万円減少したこと、及び、有形固定資産の取得による支出が2,805百万円と前事業年度に比べて786百万円増加した一方で、投資有価証券の償還による収入が18,200百万円と前事業年度に比べて7,100百万円増加したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度の財務活動によるキャッシュ・フローは△59,179百万円となり、前事業年度に比べて15,056百万円支出が増加しました。
これは、関係自治体が定めた「常磐新線建設資金貸付要綱」に基づく長期借入金返済による支出が20,427百万円と前事業年度に比べて3,453百万円減少した一方で、鉄道・運輸機構との間に締結した「常磐新線の建設及び譲渡・引渡し基本協定書」に基づく長期未払金の返済による支出が38,751百万円と前事業年度に比べて18,510百万円増加したことによるものです。
③生産、受注及び販売の状況
当社の事業内容は、役務の提供を主たる事業としており、生産、受注及び販売の状況について、金額あるいは数量で示すことはしていません。そのため、「生産、受注及び販売の状況」は「(1)経営成績等の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」の項において記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末(2024年3月31日)現在において判断したものです。
①重要な会計方針および見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されており、財務諸表の作成に当たっては、決算日における資産・負債および会計年度における収益・費用の数値に影響を与える事項について、過去の実績や現在の状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積りを行った上で、継続して評価を行っています。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
財務諸表の作成にあたっての重要な方針・見積りは、「重要な会計方針」及び「重要な会計上の見積り」に記載のとおりですが、そのうち見積りの重要度が高いものは以下の通りであります。
a 退職給付引当金
従業員の退職給付債務および費用は、割引率、昇給率、退職率、死亡率等の数理計算上の前提条件を用いて見積りを行っております。数理計算上の前提条件と実績が異なる場合または前提条件の変更があった場合には、翌事業年度以降の退職給付債務および費用に影響を与える可能性があります。
b 繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の回収可能性を評価するに際しては、将来の課税所得の十分に検討し、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で判断しております。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度の経営成績等は、「 (1)経営成績等の概要①財政状態及び経営成績の状況」の項に記載のとおりですが、当事業年度の輸送人員が輸送需要の回復基調の継続により前事業年度に比べて増加し、営業収益が45,235百万円(前期比10.7%増)となったことから営業利益は8,611百万円となり、営業外費用の増加はありましたが、当期純損益は6,069百万円の利益(前期比220.8%増)となりました。
資本の財源及び資金の流動性については、当社は運送費、一般管理費等の営業費用の支払いや設備投資を実施しながら、主に鉄道・運輸機構への長期未払金の返済に資金を費やしています。
なお、重要な設備投資の計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載のとおりです。
5 【経営上の重要な契約等】
(1) つくばエクスプレスの建設及び譲渡・引渡し基本協定等
つくばエクスプレスの建設及び譲渡・引渡し並びに工事の施行、事業費の負担等について次のように鉄道・運輸機構との間で協定を締結しています(なお、これらの協定は工事施行認可等のつど変更、累積されますので直近の内容を記載しています。)。
(注) 1 建設事業費は1兆473億円(うち、都市鉄道整備事業資金無利子貸付対象事業費は1兆283億円)でしたが、コスト縮減の取り組み等により、8,081億円(いずれの計数も、負担金53億円を除く。)となりました。
2 一部工事工程の関係から、完成予定期日は2003年12月4日付で「2005年3月31日」を「2008年3月31日」に協定変更しています。
(2) つくばエクスプレス(常磐新線)の建設事業費に充当するための借入及び貸付
鉄道・運輸機構との間に締結した「常磐新線の建設及び譲渡・引渡し基本協定書の第5条第2項の規定に基づく事業費の貸付等に関する協定書」に基づき、つくばエクスプレス(常磐新線)の建設事業費に充当するため貸付を実施いたしました。
下表のように、沿線の1都3県2市から同自治体の定めた「常磐新線建設資金貸付要綱」及び同自治体間「覚書」に基づき長期借入を行い、同額を同機構に貸付けました。
(2024年3月31日現在)
(注) 1 借入及び貸付とも、1993年3月以降毎年度6月(1994年度は7月、1997年度は6月及び7月)・12月(2005年度は12月及び1月)・3月の3回ずつ実行しています。なお、2006年度は6月、12月の2回実行し、2007年度は3月の1回実行しています。
2 長期借入金及び長期貸付金には、1年以内返済予定として短期借入金及び短期貸付金に振り替えた金額を含めて表示しています。
3 1994年12月以降借入・貸付した資金の据置期間は12年、それまでに借入・貸付したものは8年となっています。
(3) 常磐新線の建設及び譲渡・引渡し基本協定に基づく譲渡若しくは引渡し条件等協定書
鉄道・運輸機構と当社は、1993年2月23日に締結した「常磐新線の建設及び譲渡・引渡し基本協定書」第6条の規定に基づき、鉄道施設の譲渡若しくは引渡しの条件等に関し、2005年7月6日に協定を締結しています。主な内容は次のとおりです。
(4) 鉄道施設譲渡契約(一次譲渡)
鉄道・運輸機構と当社は、2005年7月6日締結した「常磐新線の建設及び譲渡・引渡し基本協定に基づく譲渡若しくは引渡し条件等協定書」に基づき、同機構の事業費負担とした常磐新線秋葉原起点―0K080M~58K395M間の鉄道施設の譲渡契約を2005年8月19日に締結しています。主な内容は次のとおりです。
(5) 鉄道施設譲渡契約(二次譲渡)
鉄道・運輸機構と当社は、2005年7月6日締結した「常磐新線の建設及び譲渡・引渡し基本協定に基づく譲渡若しくは引渡し条件等協定書」に基づき、常磐新線秋葉原・つくば間の残工事に係る鉄道施設の譲渡に関し、2008年3月31日に締結しています。主な内容は次のとおりです。
6 【研究開発活動】
該当事項はありません。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当事業年度に実施した設備投資は総額2,543百万円で、浅草駅ほか空調設備工事、賃貸商業施設リニューアル工事、レール探傷車搭載探傷機器更新等です。
2 【主要な設備の状況】
当社の2024年3月31日現在における設備の状況は下表のとおりです。
(注) 1 事業所(所在地)は、東京都千代田区、台東区、荒川区、足立区、埼玉県八潮市、三郷市、千葉県流山市、柏市、茨城県守谷市、つくばみらい市、つくば市の4区7市にまたがっています。
2 帳簿価額欄の上段は帳簿価額、下段〔 〕書きは土地の面積(㎡)です。
3 従業員数欄の〔外書〕は、臨時従業員(派遣等)の年間平均雇用人員(1日8時間換算)です。
4 鉄道・運輸機構から譲り受けた鉄道施設で組成する鉄道財団の上に、当社が負担する債務の担保として同機構を第1順位とする抵当権の設定を予定しています。
5 上記の他、主要な賃借設備は次のとおりです。
6 上記のうち、主要な賃貸設備は次のとおりです。
3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等
※8両化に必要な車両は、必要数量を今後決定するため、上記の投資予定額に車両調達費は含まれていません。
(2) 重要な設備の除却等
該当事項はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(注) 1 単元株制度を採用していません。
2 株式の譲渡制限に関する規定は、次の通りです。
本会社の株式を譲渡又は取得するときは、株主又は取得者は取締役会の承認を受けなければならない。
3 後配株式の内容は次のとおりです。
(1) 後配株式に対しては、普通株式に対する利益配当が1株につき年5,000円未満の場合は利益配当をしない。
(2) 普通株式に対して1株につき年5,000円以上の利益配当をする場合は、後配株式1株につき5,000円を限度として利益配当をする。
(3) 後配株式は、その株式に対する利益配当開始後10営業年度を経過したときをもって後配株式1株につき普通株式1株となる。
4 種類株主総会の決議
定款において、会社法第322条第2項に関する定めはしていません。
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当する事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当する事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 1 (普通株式)有償第三者割当 18,000株 発行価格 50,000円 資本組入額 50,000円
2 (後配株式)有償第三者割当 13,408株 発行価格 50,000円 資本組入額 50,000円
3 割当先は、東京都、茨城県、千葉県、埼玉県、及び12市区町村(現在、11市区)です。
4 割当先は、茨城県及びつくば市です。
(5) 【所有者別状況】
普通株式
2024年3月31日現在
後配株式
2024年3月31日現在
(6) 【大株主の状況】
2024年3月31日現在
(注) 1 茨城県の所有株式数は、普通株式653,202株、後配株式14,704株を合計表示しています。
2 つくば市の所有株式数は、普通株式217,733株、後配株式29,382株を合計表示しています。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2024年3月31日現在
② 【自己株式等】
2024年3月31日現在
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当する事項はありません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
該当する事項はありません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
該当する事項はありません。
3 【配当政策】
当社は、毎年3月31日の最終の株主名簿に記載された株主又は登録株式質権者に対し、株主総会の決議により剰余金の配当を行なうこととしています。当社は利益剰余金を計上していますが、鉄道施設に係る鉄道・運輸機構への多額の債務を有し、国や関係自治体からの無利子借入金の償還に伴い、当分の間、有利子債務が増加し、支払利息が増加することが想定されています。このため、当面、配当を実施せず、経営基盤の強化を図り、自己資本の充実に努めてまいります。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的考え方
お客様をはじめとするステークホルダーの皆様から信頼される企業であり続けるため、経営の透明性・健全性を一層高めることや、法令等の遵守、適時適切な情報開示等を通じ、コーポレート・ガバナンスの強化・充実を図ります。
②会社の機関について
イ 取締役会
取締役会(当事業年度6回開催)は経営の基本方針及び業務遂行に関する重要事項を決定し、取締役の職務の執行を監督しています。取締役会では、当社鉄道事業の取り組み状況を確認、監督するとともに、経営計画について議論、審議等を行いました。取締役会の員数については、定款で15名以内とする旨を定めており、期末日(2024年3月31日)現在において、取締役は11名、うち社外取締役4名の体制でした。また、当社では取締役の業務の執行の補助を行うため、執行役員制度を採用しております。
ロ 監査役会
当社は監査役会制度を採用しています。第34期の当社の監査役は3名であり、全員が社外監査役の体制でした。第35期も同様の体制になります。各監査役は、監査役会(当事業年度6回開催)で策定された監査方針及び監査計画に基づき、取締役会等への出席、業務及び財産の状況調査を通して、取締役の職務遂行を監査しています。
③コンプライアンス体制の強化
2006年6月の取締役会において、「取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他当社の業務の適正を確保するために必要な体制の整備」に関する方針が「内部統制システムの基本方針」として決議されました。
この基本方針に基づき、2006年12月には「コンプライアンス基本方針」及び「企業倫理指針」を定めました。また、2015年3月にはこの「企業倫理指針」を「企業行動指針」として改正しました。併せてコンプライアンスの推進に関する規程を整備し、後述の「コンプライアンス推進体制」のとおり、社外相談窓口を設ける等内部統制システムの充実に努めています。
さらに、2016年3月には、会社法及び会社法施行規則の改正内容等を踏まえ、子会社の経営に関する体制整備や監査役の情報収集体制の強化等「内部統制システムの基本方針」の改定を行いました。
内部統制システムの基本方針の概要及び運用状況
イ 当社の取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
当社は、取締役の職務の執行に係る重要な文書(電磁的記録を含む)を法令、定款及び社内規程等に従い適正に保存管理する。
ロ 当社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
1 当社は、経営に影響を及ぼすリスクの把握に努め、当該リスクの発生回避及び低減のための管理体制を整える。
2 不測の事態が発生した場合には、当社は迅速な対応を行い、損害の拡大を防止しこれを最小限に止める体制を整える。
ハ 当社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
1 当社は、取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するため、取締役会を定時に開催するほか、必要に応じて随時開催するものとする。
2 当社の取締役会の決定に基づく業務執行については、組織・職務権限等の社内規程に基づき、適正かつ効率的に行われるよう執行体制を整える。
3 当社の重要事項の決定及び執行については、事前に常勤の取締役等により構成される役員会等において充分検討を行う。
ニ 当社の取締役及び使用人の職務及び業務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
1 当社の取締役及び使用人は職務及び業務を執行するにあたり、法令、定款及び社内規程等を遵守する。
2 当社は、当社の取締役及び使用人の適正な職務執行を確保するための体制を整える。
ホ 運用状況
1 内部統制システム全般、内部監査
当社の内部統制システム全般については、総務部を中心にモニタリングし、定期的に内部監査を実施しています。
2 コンプライアンス
当社は、役員及び使用人に対し、その階層に応じて必要なコンプライアンスについて、社内研修での教育及び会議体での説明を行い、法令及び定款を遵守するための取組みを継続的に行っています。
また、「コンプライアンスの推進等に関する規程」により相談・通報体制を設けておりコンプライアンスの実効性向上に努めています。
へ 子会社の経営に関する体制
1 当社は、子会社の経営に関する重要事項について当社の取締役会等への報告体制を整える。
2 当社は、子会社の経営に影響を及ぼすリスクの把握、発生回避及び低減に関する管理体制並びに不測の事態が発生した場合の損害の拡大防止に関する体制を整える。
3 当社は、子会社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制を整える。
4 当社は、子会社の取締役及び使用人の職務の執行が法令、定款及び社内規程等に適合することを確保するための体制を整える。
ト 当社の監査役の職務を補助すべき使用人に関する体制並びに当該使用人の当社の取締役からの独立性に及び当該使用人に対する当社の監査役の指示の実効性の確保に関する事項
1 当社の監査役の職務を補助すべき使用人については、当社の使用人から監査役補助者を任命することとする。
2 監査役補助者の任命にあたっては当社の監査役会の意見を尊重する。
3 監査役補助者は、当社の監査役の指示に基づき事務を処理する。
チ 当社及び子会社の取締役及び使用人が当社の監査役に報告をするための体制及び当社の監査役監査の実効性の確保に関する事項
1 当社の監査役への報告は、当社の取締役会、役員会その他重要な会議への出席、重要な文書の回覧等により行う。
2 当社及び子会社の取締役及び使用人は、当社の業務に重大な影響を及ぼす重要な事項について当社の監査役に報告するものとする。前記に関らず、当社の監査役は、必要に応じて当社及び子会社の取締役及び使用人に対して報告を求めることができる。また、当社は、当社監査役と子会社監査役との定期的な意見交換の場を設けるものとする。
3 当社は、当社及び子会社の取締役及び使用人が前号の報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制を整える。
4 当社は、当社の監査役の職務の執行に必要な予算を確保する。
「コンプライアンス推進体制」

※上記相談窓口は、公益通報者保護法に定められた内部公益通報窓口も兼ねています。(公益通報対応業務従事者は、総務部
長及び法務監査室所属員です。場合によっては、各相談窓口担当者も任命されます。)
④役員報酬の内容
イ 取締役の年間報酬総額107百万円(非常勤の社外取締役は無報酬)
ロ 監査役の年間報酬総額13百万円(非常勤の社外監査役は無報酬)
⑤取締役の選任
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使する事ができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数をもって選任する旨定款に定めています。取締役の選任決議について累積投票によらないものとしています。
⑥取締役・監査役のトレーニング
当社は、取締役・監査役の知識、経験等の実情に合わせてトレーニングの必要性を確認し、必要な場合はその機会を適宜、提供しています。
イ 新任の社外取締役には、就任に当たり当社の組織、事業及び財務をはじめ、中期経営計画の内容及び進捗状況などの情報提供を行います。
ロ 取締役・監査役には、当社鉄道事業のサービス等の現場への視察を実施し、担当部門から最新の情報提供を行います。
なお、2023年度の実績は以下のとおりです。
ハ 新任取締役・監査役には、外部機関が実施するガバナンスに関する研修の機会を提供しています。
⑦株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行うため、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行なう旨を定款に定めています。
⑧取締役の責任免除
当社は、職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにするため、会社法第426条第1項の規定により、取締役(取締役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨定款に定めています。
⑨監査役の責任免除
当社は、職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにするため、会社法第426条第1項の規定により、監査役(監査役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨定款に定めています。
⑩企業統治に関するその他の事項
当社は会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、被保険者が会社の役員としての業務につき行った行為(不作為を含む。)に起因して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や訴訟費用等を当該保険契約により補填するとしております。保険料は全額当社が負担しております。なお、贈収賄などの犯罪行為や意図的に違法行為を行った役員自身の損害等は補償対象外とすることにより、役員等の責務の適正性が損なわれないように措置を講じております。
⑪ 取締役会の活動状況
(注) 1 渡邊良氏、野崎慎一氏、谷崎馨一氏は2023年6月29日開催の第33回定時株主総会において、取締役に選任された後の取締役会への出席回数を記載しています。
2 境勉氏は2023年7月に取締役に就任した後の取締役会への出席回数を記載しています。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
男性 14名 女性 0名 (役員のうち女性の比率0.0%)
(注) 1 取締役のうち谷崎馨一氏、横山征成氏、穴澤幸男氏及び山本悟司氏の4名は社外取締役です。
2 監査役3名は、社外監査役です。
3 代表取締役社長、代表取締役専務、常務取締役、取締役の任期は2023年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
4 常勤監査役根本浩志氏の任期は2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2028年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
5 監査役矢部英雄氏の任期は2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2028年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
6 監査役岡田健氏の任期は2024年3月期に係る定時株主総会終結から2027年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
② 社外役員の状況
当社の社外取締役及び社外監査役は、当社のその他の取締役、監査役と人的関係を有せず、当社との間に特に利害関係はありません。
社外取締役4名は、各々1都3県(東京都、茨城県、千葉県、埼玉県)の副知事等が、社外監査役のうち2名は、各々茨城県、千葉県の会計管理者が就任することになっていますが、各社外取締役及び各社外監査役は自治体での豊富な識見を有しています。
(3) 【監査の状況】
①監査役監査の状況
当社における監査役監査は監査役会制度を採用しており、常勤監査役1名及び非常勤監査役2名で構成され、3名が社外監査役です。
当事業年度において当社は監査役会を年6回開催しており、個々の監査役の出席状況については次のとおりであります。
(注) 井上高雄氏、佐々木悟氏は、2023年6月29日開催の定時株主総会において監査役に選任された後の監査役会への出席回数を記載しています。
監査役会では、監査報告書の作成、監査方針、監査計画の決定、会計監査人の再任等の決定、監査役の選任同意、会計監査人の報酬額の同意等、監査役会の決議による事項をはじめ、会計監査人が金融商品取引法上の監査報告書に記載する監査上の主要な検討事項等について検討を行っております。
また、各監査役は、監査の方針、監査計画、職務の分担等に従い、取締役会その他重要な会議への出席、決裁書類の閲覧等を通じ、常に事実調査、情報の収集等に努めるとともに、内部統制システムの整備・運用状況を監視、検証するなど、監査全般にわたり職務を遂行しております。
[主要な監査活動の回数]
②内部監査の状況
a.内部監査の組織、人員および手続
当社における内部監査は、法務監査室が実施しており、本報告書提出日現在2名の体制で構成されております。法務監査室は、各部門の業務事務に関するヒアリングを通じて、駅収入金の管理、労務管理、社内通報制度の運用状況についての監査を行い、役員会に報告しています。
b.内部監査、監査役監査および会計監査の相互連携ならびにこれからの監査と内部統制部門との関係
監査役は、有限責任 あずさ監査法人から、監査計画、中間監査結果及び監査結果について、定期的に報告を受けるとともに、監査状況に関して、リスク・アプローチ視点での質疑応答、意見交換を行い、連携を図っております。
監査役は内部監査部門である法務監査室と次の事項等について必要な都度、リスク・アプローチ視点での情報交換を行い、連携を図っております。
③会計監査の状況
a.監査法人の名称
有限責任 あずさ監査法人
b.継続監査期間
2016年度以降
c.業務を執行した公認会計士
指定有限責任社員 業務執行社員 中田 宏高
指定有限責任社員 業務執行社員 加瀬 幸広
d.監査業務に係る補助者の構成
e.監査法人の選定方法と理由
監査役会は、会計監査人の評価結果及び規模、経験等職務随行能力および独立性、内部管理体制等を総合的に勘案した結果、適任と判断したため選定いたしました。
f.監査役及び監査役会による監査法人の評価
当社の監査役及び監査役会は、監査法人に対して評価を行っています。会計監査人の能力、専門性、組織としての体制、職務の遂行状況等から、実効性のある監査が行われていると認識しており、また、その独立性にも問題はないと判断しています。
④監査報酬の内容等
a.監査公認会計士等に対する報酬の内容
b.監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬(a.を除く)
該当事項はありません。
c.その他重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
d.監査公認会計士等の提出会社に対する非監査業務の内容
該当事項はありません。
e.監査報酬の決定方針
当社の会計監査人に対する監査報酬の決定方針としましては、監査計画の内容、監査報酬の見積根拠等を確認し検討した上、決定しております。その金額は監査役会の同意を得ております。
f.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
取締役会が提出した会計監査人に対する報酬等に対して、当社の監査役会が会社法第399条第1項の同意をした理由は、会計監査の計画内容、時間数、配置人員等について、過去の実績等との対比も含め精査した結果妥当であり、報酬についても適切な金額と判断したことによるものです。
(4) 【役員の報酬等】
当社は非上場会社でありますので、記載すべき事項はありません。
なお、役員報酬の内容につきましては「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」に記載しております。
(5) 【株式の保有状況】
当社は非上場会社でありますので、記載すべき事項はありません。
第5 【経理の状況】
1 財務諸表の作成方法について
当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)及び「鉄道事業会計規則」(昭和62年運輸省令第7号)に基づいて作成しています。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、事業年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の財務諸表について、有限責任 あずさ監査法人により監査を受けています。
3 連結財務諸表について
「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第5条第2項により、当社では、子会社の資産、売上高、損益、利益剰余金及びキャッシュ・フローその他の項目からみて、当企業集団の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する合理的な判断を誤らせない程度に重要性が乏しいものとして、連結財務諸表は作成しておりません。
なお、資産基準、売上高基準、利益基準及び利益剰余金基準による割合を示すと次のとおりであります。
①資産基準 0.0%
②売上高基準 0.0%
③利益基準 △0.0%
④利益剰余金基準 0.0%
※会社間項目の消去後の数値により算出しています。
4 財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組について
当社は、財務諸表等の適正性を確保するため、監査法人等主催のセミナー、研修へ参加しています。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
該当事項はありません。
(2) 【その他】
該当事項はありません。
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
【営業費明細表】
(注) 鉄道事業営業費合計の100分の5を超える主な費用及び鉄道事業営業費に含まれている引当金繰入額等は、次のとおりです。
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
④ 【キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(重要な会計方針)
1 有価証券の評価基準及び評価方法
(1) 満期保有目的の債券
償却原価法(定額法)によっています。
(2) 子会社株式
移動平均法による原価法によっています。
2 棚卸資産の評価基準及び評価方法
貯蔵品
総平均法による原価法(収益性の低下による簿価切り下げの方法)によっています。
3 固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産
定額法によっています。
なお、鉄道事業固定資産の構築物のうち取替資産については、取替法を採用しています。また、耐用年数及び残存価額においては法人税法に規定する方法と同一の基準によっています。
(2) 無形固定資産
定額法によっています。
なお、ソフトウェア(自社利用分)については、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法によっています。
4 工事負担金等の圧縮記帳処理
鉄道建設工事を行うにあたり、自治体等より工事費の一部として工事負担金等を受けています。これらの工事負担金等は、工事完成時に当該負担金等相当額を取得した固定資産の取得原価から直接減額して計上しています。
5 引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
債権等の貸倒れによる損失に備えるために、貸倒実績率によるほか、個別の回収不能見込額を計上しています。
(2) 賞与引当金
従業員の賞与の支払に備えるため、賞与支給見込額の当事業年度負担額を計上しています。
(3) 退職給付引当金
退職給付引当金は、従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務の見込み額に基づき計上しています。
・退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については期間定額基準によっています。
・数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
数理計算上の差異は、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(10年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌事業年度から費用処理しています。
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(10年)による定額法により按分した額を費用処理しております。
(4) 役員退職慰労引当金
役員の退職慰労金の支出に備えるため、役員退職慰労金支給内規に基づく期末要支給額を計上しています。
6 収益及び費用の計上基準
当社は主に鉄道による旅客運輸サービスを提供しております。
当社の顧客との契約から生じる収益に関する主要な事業における主な履行義務の内容及び当該履行義務を充足する通常の時点(収益を認識する通常の時点)は以下のとおりであります。
(定期運賃)
定期運賃に関する旅客運輸収入は、定期券の有効期間にわたり履行義務が充足されるものと判断し、定期券の利用開始日からの有効残存期間に応じて期間按分により収益を認識しております。
(定期外運賃)
定期外運賃に関する旅客運輸収入は、顧客の利用時に履行義務を充足したと判断し、自社の利用区間に帰属する収益を認識しております。他社発売分に含まれる自社区間分は、他社より通知を受け、収益を認識しております。
ICカード乗車券は、自動改札機を通過して出場した時点で利用区間に応じた収益を認識しております。
7 キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
手許現金、要求払預金及び取得日から3ヶ月以内に満期日の到来する流動性の高い、容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない短期的な投資からなっています。
8 その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
控除対象外消費税等の会計処理方法
資産に係る控除対象外消費税等は、発生年度の費用として処理しています。
(重要な会計上の見積り)
1 繰延税金資産の回収可能性
(1) 当該事業年度の財務諸表に計上した金額
(2) 会計上の見積りの内容に関する理解に資する情報
繰延税金資産については、将来減算一時差異等に対して、将来の課税所得の見込額に基づいて回収可能性を判断しております。将来の課税所得の見込額については、将来の輸送人員の見通しに基づく旅客運輸収入等、経営者による重要な判断を伴う主要な仮定が含まれています。
なお、これらの仮定が変更された場合には、翌事業年度の財務諸表において、繰延税金資産の金額に重要な影響を与える可能性があります。
(貸借対照表関係)
※1 圧縮記帳額
(1) 工事負担金等の受入により、固定資産の取得価額から控除している圧縮記帳累計額
(2) 当期において、工事負担金等の受入に伴い、有形固定資産の取得価額から控除している圧縮記帳額
※2 未収運賃のうち、顧客との契約から生じた債権の金額
未収運賃のうち、顧客との契約から生じた債権の金額は、財務諸表「注記事項(収益認識関係)3 顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当事業年度末において存在する顧客との契約から翌事業年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報」に記載しております。
※3 前受運賃のうち、契約負債の金額
前受運賃のうち、契約負債の金額は、財務諸表「注記事項(収益認識関係)3 顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当事業年度末において存在する顧客との契約から翌事業年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報」に記載しております。
(損益計算書関係)
※1 顧客との契約から生じる収益
鉄道事業営業収益については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載しておりません。顧客との契約から生じる収益の金額は、財務諸表「注記事項(収益認識関係)1 顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載しております。
(株主資本等変動計算書関係)
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1 発行済株式に関する事項
2 自己株式に関する事項
該当事項はありません。
3 新株予約権等に関する事項
該当事項はありません。
4 配当に関する事項
(1) 配当金支払額
該当事項はありません。
(2) 基準日が当事業年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌事業年度となるもの
該当事項はありません。
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 発行済株式に関する事項
2 自己株式に関する事項
該当事項はありません。
3 新株予約権等に関する事項
該当事項はありません。
4 配当に関する事項
(1) 配当金支払額
該当事項はありません。
(2) 基準日が当事業年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌事業年度となるもの
該当事項はありません。
(キャッシュ・フロー計算書関係)
1 現金及び現金同等物の期末残高と貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係
(リース取引関係)
1 オペレーティング・リース取引のうち、解約不能のものに係る未経過リース料
(貸主側)
(借主側)
(金融商品関係)
1 金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社の資金運用は主に決済性預金、及び安全性の高い金融資産(国債、政府保証債、地方債、鉄道・運輸機構債)での運用としています。
なお、デリバティブで投機的な取引は行いません。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク並びにリスク管理体制
営業債権である未収運賃、未収金は取引先の信用リスクに晒されています。但し、未収運賃は同業他社との連絡運賃のため発生するものであり、2ヶ月程度の短期の回収期日になっています。未収金については、取引先ごとの期日管理及び残高管理を行って信用管理を行っていますが、3ヶ月程度の短期の回収期日になっています。
有価証券及び投資有価証券は、全て満期保有目的の債券(国債、政府保証債、地方債、鉄道・運輸機構債)であり、市場価格の変動リスク、発行体の信用リスクに晒されていますが、定期的に時価や発行体の財務状況等を把握し、信用管理を行っています。
営業債務である未払金、預り連絡運賃、預り金は1年以内の支払期日です。
短期貸付金・短期借入金は、1年以内に回収期限または返済期限となる無利子の長期貸付金・長期借入金です。
長期貸付金のうち無利子貸付金は、一体化法(大都市地域における宅地開発及び鉄道整備の一体的推進に関する特別措置法)第20条、第21条により関係自治体が定めた『常磐新線建設資金貸付要綱』に基づき実施された無利子貸付を鉄道・運輸機構に対し、同条件の無利子貸付として転貸する制度貸付です。
その他の長期貸付金については、取引先の状況を定期的にモニタリングしています。また、不動産(貸ビル)に対し抵当権を設定・登記し、債権保全を図っています。
長期借入金は上述の『常磐新線建設資金貸付要綱』に基づき当社が借入した無利子借入金です。
長期未払金は主に、鉄道施設に係る鉄道・運輸機構に対する長期未払金です。その割賦利率は国土交通大臣が定めることとなっていることから、実質的に変動金利となっています。
また、長期借入金、長期未払金は流動性リスクに晒されていますが、月次に資金繰計画を作成するなどの方法により管理しています。
2 金融商品の時価等に関する事項
2024年3月31日における貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりです。なお、市場価格のない株式等は、次表には含まれていません((注)をご参照ください。)。また、「現金及び預金」、「未収運賃及び未収金」、「預り連絡運賃及び預り金」については、現金であること、及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しております。
(※1)長期貸付金に個別に計上している貸倒引当金を控除しています。
(※2)未払金には長期未払金の1年以内返済額38,690,736千円が含まれています。
(注)市場価格のない株式等
当事業年度において、市場価格のない株式等であり、「有価証券及び投資有価証券」の表中に含めておりません。
(※1)未払金には長期未払金の1年以内返済額19,418,025千円が含まれています。
(注)市場価格のない株式等
当事業年度において、市場価格のない株式等であり、「有価証券及び投資有価証券」の表中に含めておりません。
(注1)金銭債権及び満期がある有価証券の決算日後の償還予定額
長期貸付金の1年以内償還額を含めて表示しています。
長期貸付金の1年以内償還額を含めて表示しています。
(注2) 長期借入金及び長期未払金の決算日後の返済予定額
3 金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価
の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定
に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1)時価で貸借対照表に計上している金融商品
当社では、時価で貸借対照表に計上している金融商品はないため、記載を省略しております。
(2)時価で貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
(※1)未払金には長期未払金の1年以内返済額38,690,736千円が含まれています。
(※1)未払金には長期未払金の1年以内返済額19,418,025千円が含まれています。
(注)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
有価証券及び投資有価証券
当社の保有している政府保証債・地方債及び社債は相場価格を用いて評価しております。市場での取引頻度が低く、活発な市場における相場価格とは認められないため、その時価をレベル2の時価に分類しております。
短期貸付金
短期貸付金は無利子長期貸付金の1年以内返済額であり、時価については、無利子長期貸付金と同様の条件により算定しており、時価に対して観察できないインプットによる影響額が重要でないためレベル2の時価に分類しております。
長期貸付金
長期貸付金のうち無利子長期貸付金は、一体化法(大都市地域における宅地開発及び鉄道整備の一体的推進に関する特別措置法)第20条、第21条により関係自治体が定めた『建設資金貸付要綱』に基づき実施された無利子貸付を鉄道・運輸機構に対し、同条件の無利子貸付として転貸する制度融資ですが、時価算定に当たっては、国債流通利回りに信用スプレッドを加味した利率を見積もり、その利率で将来キャッシュ・フローを割り引いた現在価値により算定しており、時価に対して観察できないインプットによる影響額が重要でないためレベル2の時価に分類しております。その他の長期貸付金については、キャッシュ・フロー見積法で算定した回収見込額等に基づいて貸倒引当金を設定し、当該価額をもって時価としているためレベル2に分類しております。
短期借入金
短期借入金は長期借入金の1年以内返済額であり、時価については、長期借入金と同様の条件により算定しており、レベル2の時価に分類しております。
未払金
機構未払金以外の未払金は短期間で決済されるため、時価は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額によっています。なお、機構未払金については、長期未払金の1年以内返済額であり、時価については、機構長期未払金と同様の条件により算定しており、レベル2に分類しております。
長期借入金
長期借入金については、上述の『建設資金貸付要綱』に基づき当社が借入した無利子借入金で、転貸を前提とした制度融資ですが、時価算定に当たっては、元金について新規借入を行った場合の利率を見積もり、その利率で元金を割り引いた現在価値により算出しており、レベル2の時価に分類しております。
長期未払金
長期未払金は主に機構長期未払金であり、市場原理に従って契約当事者間の自由な合意のみによって成立するものではなく、法令の制約を受ける特殊な金銭債務です。割賦利率は国土交通大臣が定めることとなっており、実質的に鉄道・運輸機構が調達する変動金利を当社が支払うこととなっています。また、変動金利による機構長期未払金の将来キャッシュ・フローについては、鉄道・運輸機構より通知された直近の利率に基づき算定しており、レベル2の時価に分類しております。
(有価証券関係)
前事業年度
1 満期保有目的の債券(2023年3月31日)
(単位:千円)
当事業年度
1 満期保有目的の債券(2024年3月31日)
(単位:千円)
(デリバティブ取引関係)
前事業年度(自2022年4月1日 至2023年3月31日)及び当事業年度(自2023年4月1日 至2024年3月31日)
該当事項はありません。
(退職給付関係)
1 採用している退職給付制度の概要
当社は、従業員の退職に充てるため、非積立型の確定給付制度を採用しています。
退職給付としては、給与と勤務期間に基づいた一時金を支給しています。なお、従業員の退職等に際して割増退職金を支払う場合があります。
2 確定給付制度
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表
(2) 退職給付債務と貸借対照表に計上された退職給付引当金の調整表
(3) 退職給付費用及びその内訳項目の金額
(4) 数理計算上の計算基礎に関する事項
(ストック・オプション等関係)
前事業年度(自2022年4月1日 至2023年3月31日)及び当事業年度(自2023年4月1日 至2024年3月31日)
該当事項はありません。
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(注) 1 評価性引当額が1,471,230千円減少しております。この減少の主な内容は、税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額が減少したことに伴うものであります。
2 税務上の繰越欠損金及びその繰延税金資産の繰越期限別の金額
前事業年度(2023年3月31日) (単位:千円)
(※1) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。
(※2) 税務上の繰越欠損金3,380,912千円(法定実効税率を乗じた額)の一部について、繰延税金資産262,009千円を計上しております。当該繰延税金資産を計上した税務上の繰越欠損金は、2021年3月期に税引前当期純損失7,901,622千円を計上したことにより生じたものであり、将来の課税所得の見込みにより、回収可能と判断し評価性引当額を認識しておりません。
当事業年度(2024年3月31日) (単位:千円)
(※1) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。
(※2) 税務上の繰越欠損金2,473,914千円(法定実効税率を乗じた額)の一部について、繰延税金資産905,739 千円を計上しております。当該繰延税金資産を計上した税務上の繰越欠損金は、2021年3月期に税引前当期純損失7,901,622千円を計上したことにより生じたものであり、将来の課税所得の見込みにより、回収可能と判断し評価性引当額を認識しておりません。
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主な項目別の内訳
(賃貸等不動産関係)
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当社は、鉄道事業資産の有効利用を図るため、一部を賃貸していますが、賃貸等不動産の総額に重要性が乏しいため、注記を省略しています。
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社は、鉄道事業資産の有効利用を図るため、一部を賃貸していますが、賃貸等不動産の総額に重要性が乏しいため、注記を省略しています。
(持分法損益等)
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)及び当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
関連会社がないため、該当事項はありません。
(収益認識関係)
1 顧客との契約から生じる収益を分解した情報
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) 「その他の源泉から生じる収益」には、「リース取引に関する会計基準」(企業会計基準第13号2007年3月30日)に基づく土地物件貸付料が含まれております。
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 「その他の源泉から生じる収益」には、「リース取引に関する会計基準」(企業会計基準第13号2007年3月30日)に基づく土地物件貸付料が含まれております。
2 顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
(重要な会計方針)の「6 収益及び費用の計上基準」に記載のとおりであります。
3 顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当事業年度末において存在する顧客との契約から翌事業年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報
(1)契約負債の残高等
(注) 顧客との契約から生じた債権・・・未収運賃
契約負債・・・前受運賃
前受運賃は利用開始日からの有効残存期間に応じて期間按分により収益を認識する定期券の発売時に顧客から受け取った前受対価であります。前受運賃は収益の認識に伴い取り崩されます。
一部の払戻額を除き、期首現在の前受運賃は当事業年度に認識された収益の額に含まれております。
(2)残存履行義務に配分した取引価格
当事業年度末における残存履行義務に配分された取引価格については、履行義務が、当初に予想される契約期間が1年以内の契約の一部であるため、記載を省略しております。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)及び当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
報告セグメントの概要
当社の事業セグメントは、鉄道事業のみの単一セグメントであり、重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しています。
【関連情報】
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
単一のサービスの区分の外部顧客への売上高が損益計算書の90%を超えるため、記載を省略しています。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高に区分した金額が損益計算書の90%を超えるため、地域ごとの売上高の記載を省略しています。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、地域ごとの有形固定資産の記載を省略しています。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、損益計算書の売上高の10%を占める相手先がないため、記載はありません。
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
単一のサービスの区分の外部顧客への売上高が損益計算書の90%を超えるため、記載を省略しています。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高に区分した金額が損益計算書の90%を超えるため、地域ごとの売上高の記載を省略しています。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、地域ごとの有形固定資産の記載を省略しています。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、損益計算書の売上高の10%を占める相手先がないため、記載はありません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
【関連当事者情報】
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1 関連当事者との取引
財務諸表提出会社の親会社及び主要株主(会社等に限る)等
(注) 1 東京都の都市整備局長及び茨城県の副知事が非常勤取締役に、茨城県の会計管理者が非常勤監査役に就任しています。
2 取引条件ないし取引条件の決定方法等
東京都及び茨城県の無利子借入の概要については、「第2 事業の状況」の「5 経営上の重要な契約等」の(2)に記載しています。
3 長期借入金の1年以内返済額を含めて表示しています。
2 親会社又は重要な関連会社に関する注記
該当事項はありません。
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 関連当事者との取引
財務諸表提出会社の親会社及び主要株主(会社等に限る)等
(注) 1 東京都の都市整備局長及び茨城県の副知事が非常勤取締役に、茨城県の会計管理者が非常勤監査役に就任しています。
2 取引条件ないし取引条件の決定方法等
東京都及び茨城県の無利子借入の概要については、「第2 事業の状況」の「5 経営上の重要な契約等」の(2)に記載しています。
3 長期借入金の1年以内返済額を含めて表示しています。
2 親会社又は重要な関連会社に関する注記
該当事項はありません。
(1株当たり情報)
(注)1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2 1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
3 1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
⑤ 【附属明細表】
【有価証券明細表】
【有形固定資産等明細表】
(注) 1. 当期増加額のうち主なものは、次のとおりです。
建設仮勘定 8両編成化事業 560,755千円
建物 賃貸商業施設リニューアル工事 485,861千円
建物 駅施設ほか空調設備更新工事 229,817千円
車両 レール探傷車搭載探傷機器更新 215,116千円
工具器具備品 早期地震警報設備更新工事 144,650千円
2. 当期減少額のうち主なものは、次のとおりです。
機械装置 電力管理システム更新 378,405千円
ソフトウェア 駅務機器サーバー更新 336,000千円
【社債明細表】
該当事項はありません。
【借入金等明細表】
(注) 1 「平均利率」については、借入金等の期末残高に対する加重平均利率を記載しています。
2 鉄道・運輸機構への貸付に対応する借入金については、「第2 事業の状況 5 経営上の重要な契約等 (2) つくばエクスプレス(常磐新線)の建設事業費に充当するための借入及び貸付」を参照。
3 鉄道・運輸機構長期未払金の利率は、「第2 事業の状況 5 経営上の重要な契約等 (3) 常磐新線の建設及び譲渡・引渡し基本協定に基づく譲渡若しくは引渡し条件等協定書」を参照。
4 長期借入金、鉄道・運輸機構長期未払金 (1年以内に返済予定のものを除く。) の貸借対照表日後5年内における返済予定額は以下のとおりです。
【引当金明細表】
(注)貸倒引当金の「当期減少額(その他)」欄の金額は、回収不能見込額の減少によるものです。
【資産除去債務明細表】
当事業年度期首及び当事業年度末における資産除去債務の金額が当事業年度期首及び当事業年度末における負債及び純資産の合計金額の100分の1以下であるため、記載を省略しています。
(2) 【主な資産及び負債の内容】
① 資産の部
イ 現金及び預金
ロ 未収運賃
ハ 長期貸付金
(注) 鉄道・運輸機構に対する長期貸付金の契約内容等については「第2 事業の状況 5 経営上の重要な契約等」を参照。
② 負債の部
イ 未払金
ロ 長期未払金
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しています。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。