第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1.「1株当たり純資産額」の算定上、役員向け株式交付信託が保有する当社株式を期末発行済株式総数から控除する自己株式に含めています。
また、「1株当たり当期純利益」及び「潜在株式調整後1株当たり当期純利益」の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めています。
2.従業員数は就業人員を記載しています。
3.臨時従業員数は総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しています。
4.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第98期の期首から適用しており、第98期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっています。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1.「1株当たり純資産額」の算定上、役員向け株式交付信託が保有する当社株式を期末発行済株式総数から控除する自己株式に含めています。
また、「1株当たり当期純利益」及び「潜在株式調整後1株当たり当期純利益」の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めています。
2.従業員数は就業人員を記載しています。
3.臨時従業員数は総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しています。
4.最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものです。
5.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第98期の期首から適用しており、第98期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっています。
2 【沿革】
旧王子製紙株式会社は1873年2月抄紙会社として創立され、1933年5月には富士製紙株式会社及び樺太工業株式会社と合併し、わが国洋紙生産の80%以上を占めるに至りましたが、1949年8月過度経済力集中排除法に基づき3社に分割されました。当社はその3社のひとつである苫小牧製紙株式会社として発足し、その後1952年6月王子製紙工業株式会社、1960年12月王子製紙株式会社、1993年10月新王子製紙株式会社、1996年10月王子製紙株式会社と商号を変更しました。
その後、当社は、各事業群の経営責任をより明確にし、グループ全体の企業価値の極大化を目的に、2012年10月1日付で、当社の白板紙・包装用紙事業、新聞用紙事業、洋紙事業、イメージングメディア事業、パルプ事業、資源環境ビジネス・原燃料資材調達に係る事業及び間接部門等を会社分割により、それぞれ当社の100%子会社に承継させ、商号を「王子ホールディングス株式会社」に変更し、持株会社へ移行し、今日に至っています。その概要は次のとおりです。
3 【事業の内容】
当社の企業集団は、当社、子会社299社及び関連会社58社で構成され、その主な事業内容と、主要な会社の当社グループの事業に係る位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりです。
なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
事業の系統図は次のとおりです。

4 【関係会社の状況】
(注) 1.特定子会社です。
2.有価証券報告書の提出会社です。
3.議決権の所有割合欄の( )内数字は間接所有割合(内数)です。
4.王子製紙㈱については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えています。
主要な損益情報等 (1) 売上高 298,336百万円
(2) 経常利益 25,346百万円
(3) 当期純利益 18,261百万円
(4) 純資産額 178,454百万円
(5) 総資産額 339,961百万円
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1.従業員数は就業人員です。
2.臨時従業員数は総数が100分の10未満であるため記載を省略しています。
(2) 提出会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1.従業員数は就業人員です。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。
3.臨時従業員数は総数が100分の10未満であるため記載を省略しています。
(3) 労働組合の状況
労使関係について特に記載すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
当社グループでは、王子グループ人財理念に従って、人財確保、人財育成に取り組んでおり、その前提として、「コンプライアンス・安全・環境の徹底」、「人権の尊重、インクルージョン&ダイバーシティ」、「人財活用(実力主義に基づく公正な処遇とエンゲージメント向上)」を社内環境整備方針の基盤としています。
労働者の男女の賃金の差異について、当社グループでは性別により賃金の取り扱いに差を設けていません。男女の賃金の差異が生じる主な理由は、勤続年数の差、構成差(管理職比率・総合職比率の男女差)によるものです。なお、人的資本に関する取組は、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(2)人的資本に関する戦略(人財育成方針、社内環境整備方針)及び具体的な取組」を参照ください。
① 提出会社
(注) 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
② 連結子会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものです。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものですが、予測しえない経済状況の変化等さまざまな要因があるため、その結果について当社が保証するものではありません。
(1) 企業集団の経営戦略
当社グループは、「革新的価値の創造」、「未来と世界への貢献」、「環境・社会との共生」を経営理念とし、「領域をこえ 未来へ」向かって、新たな未来を支えるモノづくり、持続可能な社会への貢献に取り組んでいます。
また、企業存続の根幹である「コンプライアンス・安全・環境」を経営の最優先・最重要課題と位置付け、企業としての社会的責任を果たすための法令遵守、労働災害リスク撲滅、環境事故防止等を全役員・全従業員へ確実に浸透させる取り組みを続けています。
経営理念を踏まえ、当社グループのあるべき姿として、「森林を健全に育て、その森林資源を活かした製品を創造し、社会に届けることで、希望あふれる地球の未来の実現に向け、時代を動かしていく」という当社グループの存在意義(パーパス)を策定しています。
当社グループの事業の核は、大切な財産である「森林」です。森林を適切に育て、管理することは、二酸化炭素の吸収固定や生物多様性保全、水源涵養、土壌保全等、森林が持つ様々な公益的機能を高めることにつながり、森林資源を活用した製品群は、化石資源由来の素材・製品を置き換えていくことが可能です。今後も森林資源に根付いた事業活動を通じて環境問題・社会課題への対応に尽力していきます。
また、当社グループのあるべき姿の実現に向け、「成長から進化へ」を基本方針とする2030年までの長期ビジョンを策定し、「環境問題への取り組み」、「収益向上への取り組み」、「製品開発への取り組み」の3つの柱を掲げ、企業価値の向上に取り組んでいます。
・環境問題への取り組み
石炭使用量ゼロに向けた燃料転換、再生可能エネルギーの利用拡大による温室効果ガス排出量削減や、植林地を取得・拡大し、有効活用することにより森林による二酸化炭素純吸収量の拡大を図り、環境問題に対する取り組みを進めていきます。
・収益向上への取り組み
コスト削減や操業改善等により既存事業を掘り下げ深化させていくことに留まらず、戦略投資やM&A等を通じて、既存の有望事業や環境配慮型製品等により事業を伸ばしていきます。
・製品開発への取り組み
環境配慮型素材・製品の開発、プラスチック代替品の商品化等、木質由来の製品を新しく世に出していきます。
これらの取り組みを通じて、2030年度までに売上高2.5兆円以上を目指し、また、2030年度に2018年度対比で温室効果ガス排出量70%以上の削減を目標とする「環境行動目標2030」を達成し、企業価値の向上と社会への貢献をしていきます。この2030年度までの長期ビジョンのマイルストーンとして策定した2022年度から2024年度を対象とする中期経営計画(2024年度目標 連結営業利益1,500億円以上、連結純利益1,000億円以上<安定的に1,000億円以上を継続> 等)につきましては、取り巻く環境が厳しい中、各施策を継続して遂行していきます。
なお、2023年12月、当社は、ROE(自己資本利益率)とPER(株価収益率)の向上によるPBR(株価純資産倍率)の向上にむけて、「事業ポートフォリオ転換・生産体制効率化」、「不要資産の処分・資産のスリム化」、「収益力に応じた適切かつ安定的な株主還元(配当性向30%目安)」等を取り組みの柱とする、「企業価値向上に向けた取り組みについて」を公表しました。長期的企業価値向上とパーパスに基づいた社会的使命の遂行に向けて、資本効率性の改善と持続的成長につながる取り組みを推進するとともに情報発信を強化していきます。
具体的には以下の取り組みを行っています。
(a) 生活産業資材
・産業資材(段ボール原紙・段ボール加工事業、白板紙・紙器事業、包装用紙・製袋事業)
需要が底堅く推移する段ボール事業について、生産体制再構築や原紙加工一貫生産化を進めると同時に、新工場建設・M&Aを通じ一層の事業拡大に努めています。
海外では、東南アジア・インド・オセアニアでのパッケージング事業のさらなる強化を図ります。2023年10月にはベトナムで新たに段ボール工場が稼働しました。さらに2024年度下期にはインドでも工場の稼働を予定しており、東南アジア・インド・オセアニア地域における37カ所目の段ボール工場となります。国内では、段ボール需要の伸びが特に大きいと期待される首都圏を中心とした段ボール事業の拡大・強化を図っています。
加えて、環境意識の高まりに伴い、紙製品への期待が一層集まる中、国内外で脱プラスチック製品の開発・拡販を一段と進めていきます。
・生活消費財(家庭紙事業、紙おむつ事業)
王子ネピアでは、2024年4月から新TVCM「森のnepia篇」を全国で放映開始するなど、マーケティング戦略を通じた「nepia」ブランドのより一層の醸成を図るとともに、「人と地球に、ここちいい。」、人々のくらしと環境に寄り添う製品づくりを行っています。
家庭紙事業では、2023年10月に「ネピア プレミアムソフト」をはじめとした主力製品のパッケージを、製品の特長や品質面が瞬時に判断できるようにリニューアルしたほか、保湿ティシュ「鼻セレブ」が2024年9月に20周年を迎えるのに先立ち、FSC®認証紙の採用及びパッケージデザインの一新を行いました。また、当社グループではこれまで、森を守るためにバイオマスインキの使用や環境配慮型製品の展開などの取り組みを実施してきましたが、この度新たに、独自の環境マーク「地球にいいこと。森といいこと。」を制定しました。製品購入時に環境に配慮していると判断ができることで、当社グループの地球温暖化に対する取り組みの理解促進を図っていきます。
紙おむつ事業の子供用分野では、2024年9月をもって国内事業から撤退することを決定しています。なお、市場の成長が続く海外(マレーシア、インドネシア)については事業の継続・拡大を図っていきます。大人用分野では、今後も高齢化が進むわが国の介護現場が抱える課題を解決する製品の開発を進め、紙おむつ事業を強化していきます。
(b) 機能材(特殊紙事業、感熱紙事業、粘着事業、フィルム事業)
環境配慮型素材及び製品の開発を進めるとともに、市場ニーズを先取りし、お客様の期待を超える製品やサービスを迅速に提供できるよう、新たな事業領域の拡大にも積極的に取り組んでいます。
海外では、感熱製品の世界市場での拡販と印刷・加工を含めた競争力強化を進めています。南米での旺盛な感熱紙需要に対応するため、ブラジルで生産能力を倍増させたほか、ドイツにおいても2024年1月に感熱紙の生産設備の増強を行いました。タイで展開する感熱紙・粘着紙事業、マレーシアの高機能ラベル印刷・断裁加工事業に、2022年9月に買収したAdampakグループが加わり、原紙から加工までの一貫生産が可能となりました。東南アジア・南米・中東・アフリカ等の経済発展に伴い事業の拡大を進めるとともに、既存拠点での競争力強化を図っていきます。
国内では、高機能・環境対応製品の積極的な開発に継続的に取り組んでいます。2023年9月には一般社団法人ラベル循環協会(J-ECOL)へ加盟し、シール・ラベルにおける、さらなる資源の循環を推進しています。また、生産体制の継続的な見直しを行い、競争力・収益力を高めることで既存事業の基盤を強化しています。脱炭素社会への転換がグローバルに進行し電動車が急速に普及していることを受け、王子エフテックス滋賀工場で、電動車のモーター駆動制御装置のコンデンサに用いられるポリプロピレンフィルムの生産設備増設を進めており、2023年7月に1台が稼働し、2024年度下期にも1台の稼働を予定しています。
(c) 資源環境ビジネス(パルプ事業、エネルギー事業、植林・木材加工事業)
「総合パルプメーカー」として世界的なパルプ事業の拡大・強化に加え、再生可能エネルギー事業や森林資源を活用した木材加工事業等の拡大に注力しています。
パルプ事業では、事業基盤強化のため、海外主要拠点での戦略的収益対策を継続して実施しています。また、国内では、成長性のある溶解パルプ事業で増産・拡販を進めるとともに、高付加価値品の生産拡大による収益力向上を図っています。
エネルギー事業では、再生可能エネルギーの事業強化を目指し、様々な事業の検討を継続的に進めています。また、国内外の拠点を活かし、エネルギー事業の拡大に合わせたバイオマス燃料の調達・販売強化を進めています。
植林事業では、国内外に保有する社有林において、森林を適切に管理し持続可能な資源活用を図るとともに、森林の成長性向上にも取り組んでいます。また、「環境行動目標2030」に掲げる「海外植林地面積250千ヘクタールから400千ヘクタールへの拡大」という目標に向けて持続可能な森林資源の取得を推進しています。
木材加工事業では、国内外で製材・木材加工製品の生産能力増強、販売強化に取り組んでいます。また、国内では建築資材分野での拡販等を通じ、収益力の強化を図っています。
(d) 印刷情報メディア(新聞用紙事業、印刷・出版・情報用紙事業)
需要動向を見極め、引き続きコストダウンを徹底すると同時に、保有するパルプ生産設備・バイオマス発電設備等の資産を最大限有効活用し、当社グループ全体としての最適生産体制再構築等を通じて、収益力・競争力の強化に取り組んでいます。王子製紙苫小牧工場においては、新聞用紙生産設備1台を段ボール原紙生産設備へ品種転換するとともに、王子マテリア名寄工場から特殊ライナー・特殊板紙生産設備の移設を行い、2024年2月には構造的な環境変化から新聞・印刷用紙生産設備1台の停止を決定しました。また、王子製紙米子工場では、既存のパルプ生産設備に連続工業プロセスを導入し、高品質な溶解パルプの生産を行っています。加えて、三菱製紙株式会社との業務提携を継続し、提携メリットの最大化に努めています。
中国では、紙パルプ一貫生産体制の強みを最大限に活かしたコストダウンを徹底して行い、さらなる競争力強化に取り組んでいます。
(e) その他(商事、物流、エンジニアリング、不動産事業、液体紙容器事業他)
当社は持続可能な社会の構築に貢献すべく、液体紙容器事業や国内社有林の有効活用、脱プラスチックに貢献する環境配慮型製品などの新規事業の開発を推進し、新しいビジネスモデルの創出に取り組んでいます。
液体紙容器事業では、既にチルド市場においては原紙製造から加工、販売に至る一貫体制を実現していますが、2023年5月にイタリアの液体紙容器事業会社であるIPI社を買収し、アセプティック(無菌状態のなかで充填・密封する包装技術)市場においても、原紙製造から加工、販売及び充填機の製造、販売までを行う総合一貫体制を確立し、国内外での事業拡大を目指しています。
また、2024年4月には、包装・包装廃棄物規制に関連するリサイクル及び脱プラスチックの分野で最先端の原料加工技術を保有する、フィンランドのWalki社を買収しました。同社の加工技術を活用した新たな「環境対応包装ソリューション」を当社グループの提案ラインナップに加え、拡販を目指します。
(f) グリーンイノベーションによる新たな価値創造
創業当時から紙づくりや森づくりで培ってきた多様なコア技術と、国内外に保有する豊富な森林資源を活用することにより、当社ならではの新たな価値を創造し、社会的課題を解決するためにイノベーションを推進しています。現在は、三つのテーマを中心に研究開発を進めています。
まず、「木質由来の新素材開発」として、セルロースナノファイバー(CNF)は、化粧品や塗料用途などで実用化されたほか、新たな用途を探索し、天然ゴムとの複合化において、事業化に向けて実証設備を導入しました。2024年3月には、CNFを用いた燃料電池用「高分子電解質膜」を開発し、実用化に向けた研究開発を進めています。セルロース素材を効果的に活用するため、セルロース樹脂ペレットなどの商品化も進めています。また、脱炭素化を目的として、木質由来の「エタノール」や「糖液」の製造に取り組んでいます。木質由来のエタノールは、持続可能な航空燃料(SAF)や基礎化学品製造の原料として期待され、木質由来の糖液は、バイオマスプラスチックや合成繊維等の様々なバイオものづくりの基幹原料として、ニーズの拡大が見込まれています。なお、2024年度下期には王子製紙米子工場に製紙工場のインフラを活用した国内初の木質由来のエタノール及び糖液のパイロット製造設備が稼働予定です。さらに、今般、原料に木質バイオマスを採用することにより、有機フッ素化合物群を使用せず、かつ、微細化につながる最先端半導体向けレジストの開発にも成功し、製品化を目指しています。
次に「メディカル&ヘルスケア領域への挑戦」として、木材の主要成分を利用することで、動物由来に依存する課題を回避できる医薬品の開発に取り組んでいます。また、創薬における動物実験の回避や再生医療の促進を目指し、細胞培養基材の開発にも力を入れています。さらに、医薬品や化粧品、甘味料など幅広く使用されている薬用植物「甘草(カンゾウ)」についても確立された大規模栽培の技術を駆使し、海外の野生品に依存せずに国産化することで、供給の安定性を確保できるよう努めています。
そして、「環境配慮型製品の開発」として、植物由来のポリ乳酸を含有したバイオマスプラスチックフィルムの営業生産を開始するとともに、ポリ乳酸のラミネート紙の商品化を進めています。なお、2024年1月、ポリ乳酸合成のベンチプラントが運転を開始し、今般、世界に先駆けて木質(非可食原料)由来のポリ乳酸の合成に成功しました。また、現行の紙リサイクルシステムでも再生可能な紙コップ原紙やフッ素系の耐油剤を使用せず、紙素材で耐油性能を実現した非フッ素タイプの耐油紙を開発し販売しています。
なお、当社グループでは、主に焼却処分(サーマルリサイクル)されていた、プラスチックラミネート加工が施された使用済の紙コップやアルミ付きの紙容器を回収し、効率的に繊維(パルプ)分を回収するシステムを開発しました。段ボール原紙へのマテリアルリサイクルに取り組み、循環型経済(サーキュラーエコノミー)の実現に貢献していきます。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループは、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD※)に2020年12月に賛同し、本タスクフォースが推奨する気候関連情報開示に取り組んでいます。
また、2024年1月、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD※)におけるアーリーアダプターとして登録し、2024年度におけるTNFDレポートの開示を宣言しました。国内外で展開する森林経営をはじめとする事業活動の自然への依存・影響を認識するとともに、長年に渡り培ってきた豊かな森づくりを通して生物多様性保全を図る事でネイチャーポジティブの達成に貢献してまいります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
※TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures
G20財務大臣・中央銀行総裁会合の要請を受け、金融安定理事会(FSB)によって設立されたタスクフォースです。2017年6月、投資家の適切な投資判断のために、気候関連のリスクと機会がもたらす財務的影響について情報開示を促す提言を公表しています。
※TNFD:Taskforce on Nature-related Financial Disclosures
政府、企業、金融機関の支持のもと、企業に自然関連財務情報の開示を促すことを目的として、2021年6月に設立された国際組織です。開示のためのフレームワーク、ガイダンスを開発し、公表しています。
(1)サステナビリティ
①ガバナンス
当社グループは、気候関連を含むサステナビリティへの取り組みを経営に係る重要課題の一つとして認識しています。気候関連を含むサステナビリティ全般の取り組みを強化するため、代表取締役社長グループCEOを委員長とする「サステナビリティ推進委員会」を設置するとともに、「サステナビリティ推進本部」が当社グループのサステナビリティに関する取り組みを統括管理することとしています。
サステナビリティ推進委員会(年2回開催)では、気候関連リスク・機会への対応や持続可能な森林経営に関する事項、サプライチェーンリスクへの対応、環境リスク・人権リスクへの対応、インクルージョン&ダイバーシティの推進等、サステナビリティに関するコミットメントを果たす上で重要な事項について協議し、重要性に応じてグループ経営会議の審議を経て、執行を決定します。
執行を決定した事項は、グループ統括管理部門のサステナビリティ推進本部が推進します。サステナビリティ推進本部は、管掌取締役に進捗を毎月報告し、グループ経営会議に年2回付議・報告をします。重要な事項については管掌取締役の判断のもと、取締役会に報告します。さらに、取締役会は、報告を通じて気候関連を含むサステナビリティに関するリスク管理について整備運用を監視・監督します。
サステナビリティ推進委員会の構成は次のとおりです。
②戦略
気候関連のリスクと機会については、2030年に向けた中期の炭素税等の政策・規制による移行リスク、2050年に向けた長期の降水・気象パターンの変化等の物理的リスクおよび中・長期の低炭素製品の需要増加機会について、その重要性を認識しています。脱炭素社会への移行に対応すべく、GHG排出削減目標を定め、石炭使用量削減や森林による二酸化炭素純吸収量の拡大、プラスチックを代替する木質由来製品の開発などに取り組んでいます。これまでの取り組みを継続することにより、脱炭素社会への移行が事業に及ぼす影響は限定的と認識していますが、今後もリスク分析を継続し、レジリエンスを強化していきます。
また、森林を適切に育て、管理することにより、再生可能な森林資源を作るだけでなく、生物多様性保全、水源涵養、土壌保全など、森林がもつ多面的機能を高めるとともに、ネイチャーポジティブの達成に貢献していきます。地球温暖化への対応や生物多様性保全といった環境への配慮という命題に対し、当社グループの大切な財産である森林の機能を存分に活用し、事業活動を通じて「森を育て、森を活かす」ことを継続していきます。
③リスク管理
リスク分析は、サステナビリティ推進本部が社外の専門家の協力を得てグループ横断的にリスクを整理し、サステナビリティ推進委員会にて重要性と優先順位を協議し、実施しています。リスクへの対応は、サステナビリティ推進本部が統括管理し、サステナビリティ推進委員会が進捗を管理します。また、重要性に応じてグループ経営会議に付議・報告し、全社的なリスク管理と併せ、取締役会が監視・監督を行います。
なお、気候関連リスクが事業・戦略・財務に及ぼす影響は、1.5℃(2℃)と4℃のシナリオを活用して中期(2030年度)的な影響と長期(2050年度)的な影響に整理し、定量的または定性的に評価します。特にGHG排出量の削減については、プロジェクトチームを編成し、石炭使用量の削減や森林による二酸化炭素吸収量の拡大に取り組んでいます。
気候関連のリスク・機会と戦略・対応
※ 影響額 小:100億円未満、中:100億円以上500億円未満、大:500億円以上 ※以外は定性評価
④指標及び目標
当社が特定した物理的リスクの低減、気候変動の緩和に資するため、パリ協定における1.5℃目標及び環境ビジョン2050、環境行動目標2030を踏まえ、以下の目標を設定し、取り組んでいます。また、国際エネルギー機関(IEA)のネット・ゼロ・エミッション(NZE)シナリオを参照し、ICP(内部炭素価格)を設定しています。目標の達成確度を上げるため、石炭使用量削減等によるGHG排出量の削減、森林による二酸化炭素固定量の増加についてサステナビリティ推進本部を中心に積極的に取り組んでいます。
また、当社では環境行動目標2030において「海外植林面積40万ha」・「森林認証取得率100%」を目標としており、環境との調和に配慮した持続可能な森林経営の実践と拡大を通し、二酸化炭素吸収による気候変動問題への貢献と生物多様性の維持に努めていきます。

※2018年度対比で70%以上削減する目標を設定しています。
(2)人的資本に関する戦略(人財育成方針、社内環境整備方針)及び具体的な取組
①戦略
当社グループは、グローバル企業として「領域をこえ 未来へ」歩むとともに、「成長から進化へ」を目指し、経営理念・存在意義(パーパス)・経営戦略(長期ビジョンを含む)を実践しています。
これらを実践していく上で、また、世の中に求められる企業として存続していくために、最も重要な要素は、「人」であると考え、「企業の力の源泉は人財(人的資本)にあり」という大原則のもと、王子グループ人財理念に従って、人財確保、人財育成に取り組んでいます。
王子グループ人財理念として、まず、従業員一人ひとりに、高い倫理観を持つことを求めています。その上で、経営理念・存在意義(パーパス)・経営戦略(長期ビジョンを含む)を理解し、実践すること、変革意識を持ち挑戦すること、自己を研鑽し、組織の成長・進化に貢献すること、そして、世界を意識して行動することを求めています。
人的資本強化における目指す姿は、この王子グループ人財理念を体現する人財の確保、育成になりますが、その大前提となるものが、「コンプライアンス・安全・環境の徹底」、「人権の尊重、インクルージョン&ダイバーシティ」、「人財活用(実力主義に基づく公正な処遇とエンゲージメント向上)」であり、この3つこそが、人財育成、社内環境整備方針の基盤となります。
この3つの基盤をしっかりと整えた上で、従業員一人ひとりの意識(行動)の改革や、管理職による部下の成長・進化を促すマネジメントを通じ、多様な人財の能力開発・キャリア形成及びワークライフマネジメント向上を促していきます。
これらにより、価値創造の源泉となる従業員一人ひとりが活躍し、能力を最大限に発揮することや、従業員の多様な価値観・発想からクリエイティブな成果を通じてイノベーションを実現させることで、王子グループ人財理念を体現する人財の確保、育成に繋がり、この一人ひとりの人財が、経営理念・存在意義(パーパス)・経営戦略(長期ビジョンを含む)を実践することで、持続的な企業価値の向上を目指していきます。

(ⅰ)コンプライアンス・安全・環境の徹底
コンプライアンス・安全・環境の徹底は、企業活動の根幹をなすものであり、経営の最優先・最重要課題と認識しています。
職場における良好なコミュニケーションや働きやすさ、仕事へのモチベーションを通じ、すべての従業員が「健全な常識」「おかしいと思う感性」「行動する勇気」を持ち、法令遵守は当然ながら、社会一般のルールを守り、誠実な態度を持って日々の職務に努めています。
(a)コンプライアンス
当社グループは、「国連グローバル・コンパクト」の人権、労働、環境、腐敗防止の原則を織り込み、2004年に「王子グループ企業行動憲章」及びこの憲章の行動指針である「王子グループ行動規範」を制定し2020年度にSDGs等の社会環境及び、経営理念を反映させて改訂し、より時代の要求に即した内容としました。
企業行動憲章・行動規範の改廃は取締役会の決議事項であり、取締役会の関与の下、活動の規範として、グループ拠点のある各国の言語に翻訳され、グループに属するすべての役員及び従業員に周知しています。すべての役員及び従業員は、この企業行動憲章と行動規範を正しく理解し、実践することに努め、もし、反する行為を行っている場合、もしくは違反が疑われる場合は、速やかに上司あるいは会社・職場のコンプライアンス担当窓口、または企業ヘルプライン(グループ内部通報)窓口に通報、相談することとしています。
グループ全体にわたるコンプライアンス意識の醸成のために、国内外グループ会社では、コンプライアンス責任者、コンプライアンス推進リーダーが推進活動の中心となり、半期ごとのコンプライアンス会議を実施するなど、コンプライアンス活動を推進しています。
(b)安全
当社グループでは「安全絶対優先の基本原則」の方針の下、従業員一人ひとりが基本原則を実践・遵守し、働く仲間の安全と健康の確保、快適な職場環境の形成の促進、より良い職場安全風土の構築等、安全な環境で安心して働くことができる企業を目指し、取り組んでいます。
当社グループは死亡・重篤災害ゼロ、労働災害度数率削減を目標としていますが、2023年は、残念ながら2件の死亡災害(海外2件)が発生、また休業災害件数が18件増加したことでグループ全体の労働災害度数率は昨年比で0.08 上昇し1.20となりました。
グループを挙げて設備の安全化を推進し、全ての従業員に安全ルールを確実に守り・守らせることで、労働災害防止を図り、重点目標である「死亡・重篤災害ゼロ」を達成する取り組みを展開しています。

(c)環境
当社グループは、気候変動問題を経営上の重要課題と認識しており、この問題に積極的に取り組み、持続可能な社会の構築に貢献しています。
この方向性を明確に示すため、当社グループが目指す姿「ネット・ゼロ・カーボン」を中核とする、2050年に向けた「環境ビジョン2050」と、そのマイルストーンとして「環境行動目標2030」を2020年9月に制定しました。
毎月、すべての役員及び従業員に対して、当社グループの気候変動問題への対応、豊かな森づくりと資源循環、生態系への配慮、ステークホルダーとの信頼関係の醸成について、分かりやすく社内発信する等、従業員の王子グループ環境経営への理解の促進と、環境意識の向上を図っています。
(ⅱ)人権の尊重、インクルージョン&ダイバーシティ
当社グループは、人権の尊重に一層努めるとともに、個々人の多様な価値観を尊重し、能力を最大限に発揮できる社会の実現に貢献します。
(a)人権の尊重
当社グループは、人権を尊重する責任は、重要なグローバル行動基準と考え、人権尊重の取り組みをより一層推進・実践するため、2020年8月「王子グループ人権方針」を制定し、2024年2月に一部改訂を行いました。
「王子グループ人権方針」は、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき、「国際人権章典」等の国際規範を支持、尊重しており、当社グループのすべての役員及び従業員に適用し、すべての事業活動に反映されるとともに、すべての当社グループのステークホルダーに対し、本方針の理解と遵守を期待するものです。また、企業活動に関連する人権への負の影響を特定・防止・軽減・救済するための「人権デュー・ディリジェンス」の仕組みを構築し、人権尊重の責任を果たしていきます。
2023年度は産品別、地域別で潜在的人権リスクが高いと思われるサプライヤーを対象に、人権や労働慣行を確認する人権アセスメントを実施しました。アセスメント結果から顕在化した重大な人権リスクは認められなかったものの、方針の周知、人権推進体制の明確化、また人権重要課題である児童労働・強制労働の禁止、適正な賃金、結社の自由、職場の安全衛生について低ポイントのサプライヤー3社を対象に改善依頼を行いました。
また、人権方針の理解や人権意識の向上を図るため、各種研修内での人権教育実施のほか、ビジネスと人権に関するリスクマネジメントの基礎をテーマとしたWeb研修を国内主要グループ会社の管理職が受講(受講者数2,503名)しました。
(b)インクルージョン&ダイバーシティ
当社グループでは、全ての従業員に対して、経営理念、存在意義(パーパス)、人財理念など、核となるものについては、共通の価値観を求めています。さらに、当社グループは、人種、国籍、民族、出身地、思想信条、価値観、宗教、年齢、性別、性的指向、性自認、障がい、社会的身分、社内的地位等に関わらず、従業員一人ひとりの多様な価値観、発想、能力を最大限に活用し互いに成長することで企業の競争力強化に結びつく「個人・組織の活性化」に向け「インクルージョン&ダイバーシティ」を推進しています。
「サステナビリティ推進委員会」において、半期ごとに、グループを横断したダイバーシティ推進方針・目標の共有を行うとともに、グループCEOを最高健康責任者とし、健康経営に取り組んでいます。
(c)女性管理職、新卒採用女性総合職
女性活躍推進については、国内の従業員数301人以上の国内連結グループ会社16社を対象に、女性管理職比率5.5%(2025年3月末)を目標に取り組んでいます。
また、当社グループ主要会社の新卒採用総合職は、優秀人財の確保や業務効率化の観点より、2018年度入社者から、王子マネジメントオフィス㈱にて一括で採用しており、新卒採用女性総合職比率30%を目標とし、将来の女性管理職候補の人財確保に努めています。併せて、性差の無い育成を目指し、管理職手前の男女総合職を対象とした「キャリアアップ総合職研修」などを実施し、育成を図るとともに、保育園「ネピア ソダテラス」の開設(東京都江戸川区)や、早期育児休職復帰者への保育所補助制度などにより、従業員の仕事と育児の両立を支援しています。
保育園「ネピア ソダテラス」は、上述の従業員の仕事と育児との両立支援の他、企業の社会的責任から待機児童対策に寄与することも目的としており、当社グループ従業員だけでなく、地域住民の方々にもご利用いただいています(2024年3月末現在 従業員子女6名、地域住民子女14名)。

(d)男性の育児休業等取得
当社グループでは、従業員数301人以上の国内グループ会社16社を対象に、男性の育児休業等取得率100%を目標に掲げ、男性の家事・育児への参加を積極的に推進しています。2023年度では、3交替の製造現場も合わせて、92.5%となっています。
(e)障がい者雇用比率
障がい者雇用については、2007年7月に知的障がい者を主体とした障害者雇用推進法の特例子会社「王子クリーンメイト(本社ビル清掃業務)」を設立する等、積極的に取り組んできました。「グループ適用制度(関係会社特例)が適用される6社(王子ホールディングス㈱を含む)での障がい者雇用率は法定雇用率(2.3%)を達成しています。今後も、さらなる障がい者の雇用拡大を推進していきます。
(f)外国籍従業員
多様性の実現において、グローバル人財の育成を重要なテーマとして、位置付けています。当社グループ国内主要会社の新卒総合職は、優秀人財の確保などの観点より、王子マネジメントオフィス㈱にて一括で採用しており、国内グループ会社の将来の管理職候補として、2024年度は3名の外国籍総合職を採用しています。今後も一定数を継続して採用し、管理職への登用も進めていきます。2024年3月末時点の外国籍総合職は22名で、そのうち9名が管理職として海外グループ会社の現地事業の運営管理等を行っています。
当社グループの従業員約38千名のうち、海外グループ会社従業員比率は58%(2024年3月末)となっており、海外グループ会社の経営者や管理職は現地採用者が中心となっています。2019年には外国籍従業員を当社のグループ経営委員として登用しました。
(g)キャリア採用
経営戦略の迅速な実現に向けた人財の確保を目的に、キャリア採用を継続的に実施しており、2023年度に54名(王子マネジメントオフィス㈱による採用者)を採用し、うち28名が管理職として活躍しています。今後も一定数を継続して採用し、管理職への登用も進めていきます。
また、アルムナイ人財(定年退職者以外の退職者で再入社した者)の活用として、社外で経験を積んだ人財の登用も進めています。
(h)LGBTQ
「王子グループ企業行動憲章」・「王子グループ行動規範」に基づき、当社グループにおいて、性的マイノリティの当事者を含めて、多様な人財が活躍できる職場環境を醸成することを目的として、「王子グループLGBTQハンドブック」を作成しました。
また、 2024年4月1日より性的マイノリティに関する外部相談窓口(当社グループ全従業員対象)を設置しています。
(i)総労働時間
2014年度より、働き方改革の一環として、生産性の向上、労働時間の長さに捉われない働き方の実践を目的に、業務効率化、フレックスタイム制・在宅勤務の活用、年休取得の推進により、総労働時間の削減に取り組んでいます。
現在は、年間総労働時間1,850時間を目標(当社グループ本社地区26社)とし取り組みを進めています。

(j)健康経営
2020年10月に「王子グループ健康宣言」を制定し、最高健康責任者(グループCEO)のもと、従業員の健康の確保に取り組んでいます。会社とグループの各健康保険組合・労働組合、各事業所の産業医が連携して健康増進活動を推進し、従業員が健康で活き活きと活躍できる職場づくりを目指した取り組みを行っています。
2024年3月に、2021年度より引き続き4回目となる健康経営優良法人2024(大規模法人部門)の認定を受けています。
健康経営の取り組み事例
・健康診断、ストレスチェックの実施
・健康相談窓口の設置
・インフルエンザワクチン(職域接種、費用補助)
・通院のための保存休暇の時間単位利用
・長時間労働の削減
(ⅲ)人財活用(実力主義に基づく公正な処遇とエンゲージメント向上)
価値創造の源泉となる人財を活用し、経営理念・存在意義(パーパス)を実践し、経営戦略(長期ビジョンを含む)に沿った課題を確実に遂行するため、実力主義に基づく公正な処遇と、エンゲージメント向上を目指しています。
(a)人事・賃金制度(役割等級制度、定年延長、研究員の裁量労働制)
「実質的年次」から「役割期待」及び「成果」を基準とする実力主義の人事制度として、「役割等級制度」を適正に運用し、従業員一人ひとりが、その保有する能力を通じて発揮した役割の大きさに応じて、処遇しています。
また、高年齢者にも、活き活きと活躍してもらうことを目的に、2017年度より、会社生活で培った知識、技術、技能を存分に発揮し、意欲をもって働けるよう、国内主要グループ会社にて、「65歳定年制」を導入し、また、2023年度より、一定の条件を満たす従業員を対象に、最長67歳までの再雇用制度を導入しました。
特に高度な専門知識を有する研究員には、「認定研究員制度」や「クリエイティブ人財育成制度」により、働き方の裁量を与え、研究に集中できる環境を提供することで、多様な価値観・発想からクリエイティブな成果を通じたイノベーションの実現を推進しており、2022度より、それ以前と比較し、「クリエイティブ人財育成制度」の対象者を、約2倍に拡大しています。
(b)研修
王子グループ人財理念に沿って人財育成を進めるため、2023年2月に、静岡県富士宮市に新設した王子グループ富士研修センター等を活用し、キャリアのステージや求めるスキルに応じた当社グループ内研修を積極的に実施しています。
2023年度より、コロナ禍で中断していたグローバルインテンシブプログラムを再開しており、海外駐在員候補の拡充に繋げています。また、海外事業会社ローカル人財の育成を目的に、東南アジアエリアの幹部候補27名が来日し、アセスメント研修を受講しました。
さらに、ビジネス(戦略~作業)とデジタル(システム、情報、データ)を一体化することにより、経営課題を効果的に解決し、また、新たな価値を創造し、企業として生存、成長、進化させるデジタル・リテラシー(基本知識・スキル・マインド)を身につけるため、国内40社の間接部門従業員及び海外駐在員を対象(約7千名)にDXリテラシー教育(eラーニング)を実施しました。
2023年度研修実施一覧
(王子グループ富士研修センター外観)

(c)グループ内公募制度
従業員の意思にもとづく自律的なキャリア形成を促進し、意欲の高い人財の適正配置、有効活用により、事業の強化、組織の活性化、従業員のエンゲージメント向上を図ることを目的として、2022年度から国内グループ会社正規従業員及び海外駐在員を対象として公募制度を実施しています。
2023年度は、パーパス及び長期ビジョンの実現に向け、森を育て、森を活かすことや、グローバル化の推進に直結する当社グループ3社4部門を対象に実施し、17名の従業員が異動することとなりました。
②指標と目標
上記方針及び具体的な取組の指標による目標と当期の実績は以下の通りです。
※1 2023年10月1日から2024年3月31日までの対象期間
※2 2023年1月1日から2023年12月31日までの対象期間
※3 連結子会社 2023年1月1日から2023年12月31日までの対象期間
(参考)2023年労働災害度数比率 製造業1.29、パルプ・紙・紙加工品製造業1.38
(厚生労働省 労働災害動向調査、事業所規模100名以上)
※4 2024年3月29日から2024年5月10日までの対象期間
※5 集計範囲:2015年9月集計開始時従業員数301名以上の国内グループ会社16社
目標:2025年3月末
実績:2024年3月末
その他実績:当社グループ全体女性管理職比率(2024年3月末)
国内グループ会社 4.2%(内、王子ホールディングス㈱(単体)10.0%)
海外グループ会社 32.9%
当社グループ計 14.4%
※6 2024年4月1日入社
※7 集計範囲:2015年9月集計開始時従業員数301名以上の国内グループ会社16社
2023年度(2023年4月1日から2024年3月31日までの対象期間)
※8 目標:法定雇用率達成 2023年6月1日時点
実績:2023年6月1日時点
※9 2023年度(2023年4月1日から2024年3月31日までの対象期間)
3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクには、以下のようなものがあります。
なお、これらはすべてのリスクを網羅的に記載したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在し、それらのリスクが投資家の判断に影響を与える可能性があります。また、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
また、リスク管理の体制については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレートガバナンスの状況等」に記載しています。
(1) 長期的な課題に対するリスク
(2) グループ経営戦略に関するリスク
(3) 事業遂行の過程で発生するリスク
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況及び経営者の視点による分析・検討内容
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況及び経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものですが、予測しえない経済状況の変化等さまざまな要因があるため、その結果について当社が保証するものではありません。
① 経営成績に関する説明
当連結会計年度の売上高は、国内では価格修正の実施等を行ったものの、主にニュージーランドのPan Pac Forest Products Ltd. の被災影響やパルプ市況悪化により、前期を104億円(△0.6%)下回る16,963億円となりました。
営業利益は、国内では物価上昇に伴う消費抑制を受けた減販等の影響を価格修正やコストダウン等で補いましたが、主に海外でのパルプ市況の悪化により、前期を122億円(△14.4%)下回る726億円となりました。経常利益は、外貨建債権債務の評価替えによる為替差益の発生等がありましたが、前期を90億円(△9.5%)下回る860億円となりました。税金等調整前当期純利益は、前期を70億円(△8.3%)下回る776億円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期を57億円(△10.0%)下回る508億円となりました。
当社グループの海外売上高比率については前期を2.7ポイント下回る34.9%となりました。
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち、経済的特徴、製品の製造方法又は製造過程、製品を販売する市場又は顧客の種類等において類似性が認められるものについて集約を実施し、「生活産業資材」、「機能材」、「資源環境ビジネス」、「印刷情報メディア」の4つとしています。報告セグメントに含まれない事業セグメントは、「その他」としています。
各セグメントの主要な事業内容は以下のとおりです。
生活産業資材・・・・・段ボール原紙・段ボール加工事業、白板紙・紙器事業、包装用紙・製袋事業、家庭紙事業、紙おむつ事業
機能材・・・・・・・・特殊紙事業、感熱紙事業、粘着事業、フィルム事業
資源環境ビジネス・・・パルプ事業、エネルギー事業、植林・木材加工事業
印刷情報メディア・・・新聞用紙事業、印刷・出版・情報用紙事業
その他・・・・・・・・商事、物流、エンジニアリング、不動産事業、液体紙容器事業 他
○生活産業資材
当連結会計年度の売上高は前期比2.3%増収の7,987億円、営業利益は同225億円増益の212億円となりました。
国内事業では、段ボール、白板紙、家庭紙等、多くの品種において物価上昇に伴う消費抑制により販売数量は減少しましたが、価格修正の実施により、売上高は前年に対し増収となりました。また、紙おむつの売上高は、子供用おむつは前年並み、大人用おむつは前年に対し増収となりました。
海外事業では、東南アジア・オセアニアで更なる事業の拡大に注力しており、段ボール原紙は、2021年10月に稼働した新マシンの稼働率向上により、東南アジアで販売数量は増加しましたが、市況の悪化により、売上高は前年に対し減収となりました。段ボールは、オセアニアで価格修正を実施したものの、東南アジアにおける需要低迷により、売上高は前年に対し減収となりました。紙おむつは、マレーシアでの拡販により、売上高は前年に対し増収となりました。
○機能材
当連結会計年度の売上高は前期比3.5%増収の2,275億円、営業利益は同41.4%減益の91億円となりました。
国内事業では、特殊紙は電子部品の需要低迷を受けて剥離原紙・剥離紙の販売数量は落ち込みましたが、戦略商品である通販向けヒートシール紙や非フッ素耐油紙等の拡販や価格修正の実施により、売上高は前年に対し増収となりました。感熱紙は2022年下期から継続している顧客在庫調整により販売数量は減少しましたが、価格修正の実施により、売上高は前年に対し増収となりました。
海外事業では、感熱紙は需要低迷、金利上昇等による在庫削減の動きが顕在化し、販売数量は前年に対し減少しましたが、価格修正の実施等により、売上高は前年に対し増収となりました。
○資源環境ビジネス
当連結会計年度の売上高は前期比15.2%減収の3,596億円、営業利益は同71.4%減益の196億円となりました。
国内事業では、溶解パルプの堅調な販売や、徳島での2022年12月のバイオマス発電所稼働開始による増収もありましたが、木材事業で建設・梱包用の木材需要が低調に推移したことなどもあり、売上高は前年並みとなりました。
海外事業では、パルプ事業及び木材事業は、パルプ市況の悪化に加え、ニュージーランドのPan Pac Forest Products Ltd.が2023年2月にサイクロン被害を受け、製造設備等が復旧途上であることにより、売上高は前年に対し減収となりました。
○印刷情報メディア
当連結会計年度の売上高は前期比6.5%増収の2,994億円、営業利益は同216億円増益の168億円となりました。
国内事業では、新聞用紙、印刷・情報用紙は需要の減少傾向が継続しているものの、価格修正の実施により、売上高は前年に対し増収となりました。
海外事業では、江蘇王子製紙有限公司において、ゼロコロナ政策終了後の経済回復が鈍く、売上高は前年並みとなりました。
○その他
当連結会計年度の売上高は前期比0.6%減収の3,161億円、営業利益は同31.5%減益の58億円となりました。
2023年5月にイタリアのIPI社を子会社にしたことにより、液体紙容器事業は増収となりましたが、物流事業等の減収により、売上高は前年に対し減収となりました。
② 生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメント毎に示すと、次のとおりです。
(注) 生産高は自家使用分を含めて記載しています。
(b) 受注実績
当社グループは、エンジニアリング等一部の事業で受注生産を行っていますが、その割合が僅少であるため、記載を省略しています。
(c) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりです。
(注) セグメント間取引については相殺消去しています。
③ 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、円安の進行による為替換算差に加え、有形固定資産の増加、保有する株式の株価上昇に伴う投資有価証券及び退職給付に係る資産が増加したこと等により、前連結会計年度末に対し1,465億円増加し、24,425億円となりました。負債は、有利子負債等が減少しましたが、保有する株式の株価上昇に伴う繰延税金負債の増加に加え、円安の進行による為替換算差もあり、前連結会計年度末に対し155億円増加し、13,470億円となりました。純有利子負債残高(有利子負債-現金及び現金同等物等)は、前連結会計年度末に対し574億円減少し、6,739億円となりました。純資産は、為替換算調整勘定や利益剰余金等の増加により、前連結会計年度末に対し1,310億円増加し、10,955億円となりました。この結果、ネットD/Eレシオ(純有利子負債残高/純資産残高)は0.6倍となりました。
④ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、625億円(前連結会計年度末は568億円)となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に対して1,846億円収入が増加し、2,029億円(前連結会計年度は183億円の収入)となりました。主なキャッシュの内訳は、税金等調整前純利益に減価償却費を加えた金額1,571億円(前連結会計年度は1,577億円)、売上債権の減少175億円(前連結会計年度は439億円の増加)及び仕入債務の増加168億円(前連結会計年度は95億円の増加)、法人税等の支払額136億円(前連結会計年度は469億円の支払い)です。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得による支出等により、1,180億円の支出(前連結会計年度は1,233億円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の返済等により、849億円の支出(前連結会計年度は1,018億円の収入)となりました。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの営業活動に関する資金需要は、生産・販売活動のために必要な運転資金や研究開発費等です。投資活動に関する資金需要は、経営戦略の遂行に必要な投資や品質改善・省力化・生産性向上・安全・環境のために必要な設備投資等です。今後も海外事業や有望な事業等の成長分野に対しては、M&Aや設備投資、研究開発投資等を積極的に行っていく予定であり、また、「環境行動目標2030」の達成に向けて、石炭ボイラの燃料転換や植林地の取得等を進めていきます。株主還元に関しては、配当性向の目安を30%とし、また、長期的な企業価値向上に向けた成長投資に備えるための資金需要を勘案しつつ、財務の健全性が維持出来る範囲において自己株式の取得も検討していきます。
資金の外部調達は、営業活動によるキャッシュ・フローと資金需要の見通し、金利動向等の調達環境、既存の借入金や社債償還時期等を総合的に勘案の上、調達規模、調達手段等を適宜判断し実施しています。
財務の健全性は、主にネットD/Eレシオを用いて管理しています。
総資産効率向上と財務ガバナンス強化を目的として、国内主要子会社とはキャッシュ・マネジメント・システムを導入することで資金の一元管理を行い、海外子会社においても必要に応じて同一地域内のグループ各社間で資金融通を行った上で、余剰となった資金は随時当社に集約するなど、現金および現金同等物の保有は必要最小限に留めています。なお、不測の事態に備え、主要取引銀行とコミットメントライン契約等を締結しています。
⑥ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
5 【経営上の重要な契約等】
該当事項はありません。
6 【研究開発活動】
当社グループの研究開発活動は、各事業会社の研究開発部門や、各工場の研究技術部等とイノベーション推進本部が、品質課題解決などの強化のため、新たに加わったグループ技術本部と連携しながら取り組んでいます。新事業の創出並びに既存事業の競争力強化を念頭に、創業当時から森づくりや紙づくりで培ってきた多様な技術と国内外に保有する豊富な森林資源を活用することにより、当社ならではの新たな価値を創造し、社会的課題を解決するためにイノベーションを推進しています。
グループ全体の既存事業の競争力強化として、植林、パルプ、抄紙、塗工の各分野で蓄積・体系化された技術と、海外拠点との連携、新製品開発及び既存製品の品質改善に取り組んでいます。国内外の工場では、品質向上・操業の安定化、コストダウンの推進を図っています。
当連結会計年度末における当社グループの保有特許権・実用新案権・意匠権の総数は国内2,772件、海外978件です。また、保有商標権の総数は国内970件、海外1,007件です。
当連結会計年度の研究開発費の総額は10,418百万円となっています。なお、当連結会計年度における各セグメントの研究開発活動を示すと、次のとおりです。
(1) 生活産業資材
産業資材事業では、古紙利用拡大、抄紙条件、薬品の最適化によるコストダウン、品質・操業性改善を推進してきました。これらの国内で培った基盤技術を活用して新製品開発を進めるとともに、カンパニーの枠を越え、当社グループ会社の各海外拠点へ水平展開を進めています。
パッケージング関係では、環境配慮型紙製品として、お菓子用包装やボールペンパッケージ、自動車部品パッケージなど、従来はプラスチックが使用されていた用途において、当社グループの紙製品の採用が進んでいます。今後も様々な包装用途についての紙化を進めることで、脱プラスチック社会への移行に貢献していきます。
当事業に係る研究開発費は387百万円です。
(2) 機能材
機能材事業では、温室効果ガスの排出量削減や循環型社会の実現に貢献する環境配慮型素材及び製品を積極的に開発しています。また、当社グループのコア技術であるシートの製造・加工技術を活用した新製品開発も進めています。
特殊紙関連では「SILBIOシリーズ」として、酸素や水蒸気の侵入を防ぎ、内容物の劣化を抑えることができるバリア性紙素材にヒートシール性、透明性、遮光性などの機能を有する製品をラインアップしています。その他、医薬用包材や衛生材料関連素材など、成長市場に向けた製品開発も進めています。
また、世界的に有機フッ素化合物の規制が厳しくなる中、非フッ素耐油紙「O-hajiki」を開発し、王子エフテックスより販売を開始しました。「O-hajiki」には晒タイプと未晒タイプがあり、揚げ物袋などで採用が進んでいます。
粘着関連では、機能進化するタッチパネルに対応した各種粘着シートや高機能粘着フィルムの開発に注力しており、ノートPC、ゲーム機、車載ディスプレイなどへの採用が進んでいます。また、ディスプレイ用途で培った技術を応用して、自動車用ウィンドフィルムを開発し、建材用途への展開も進めています。
フィルム関連では、二軸延伸ポリプロピレンフィルムで培った延伸製膜技術によるコンデンサ用フィルムの開発や、バイオプラスチックフィルムの開発を進めています。脱炭素社会への転換がグローバルに進行し、電動車が急速に普及しています。電動車の電気駆動系に用いられるフィルムコンデンサは、その主力材料である高性能ポリプロピレンフィルムの厚みが薄いほど小型化が可能になります。当社グループは高耐電圧ポリプロピレンフィルムの超薄型化技術の開発を推進し、電動車両向けの電子部品の小型軽量化に貢献しています。また、バイオプラスチックフィルムでは、植物由来原料のポリ乳酸樹脂をポリプロピレン樹脂に配合した二軸延伸フィルムを開発し、バイオマスマーク認定商品「アルファンG(グリーン)」の、営業生産を開始しています。
当事業に係る研究開発費は2,626百万円です。
(3) 資源環境ビジネス
資源環境ビジネス事業では、王子製紙米子工場で生産している溶解パルプに関する技術開発を行っています。溶解パルプは、レーヨン、医薬品や食品の添加剤、セルロース誘導体などの原料として使用され、今後は世界的な人口増加により需要拡大が期待されています。既に繊維原料メーカーや医薬品原料メーカーへの販売を行っており、脱石油依存の動きが加速しポリエステルの成長が鈍化するとともに、コットンの大幅な増産も見込めないため、溶解パルプの需要は高まると予想されています。現在、高価格品の生産性アップやコストダウンによる収益向上を進めています。
当事業に係る研究開発費は493百万円です。
(4) 印刷情報メディア
印刷情報メディア事業では、パルプ製造工程から紙製造工程までの製紙工程全般に関する技術開発に取り組んでいます。需要が減少する中、生産体制の最適化や他の用途開発に取り組んでおり、さらに、使用薬品や操業条件の最適化によるコストダウン、欠点・断紙削減等の操業性改善、代替薬品の利用促進によるBCP(事業継続計画)対応強化を推進し、収益向上に繋げています。
当事業に係る研究開発費は658百万円です。
(5) その他の研究開発活動
イノベーション推進本部は、日々変化する市場ニーズへ対応するため、研究開発体制を見直し、「木質由来の新素材」や「メディカル&ヘルスケア」、「環境配慮型製品」の三つのテーマを中心に研究開発活動を進めています。
まず「木質由来の新素材」では、石油由来の燃料やプラスチックからの脱却に向けて、非可食の木質由来の「エタノール」、「糖液」、「ポリ乳酸」の事業化にむけた技術開発に取り組んでいます。木質由来のエタノールは航空業界向け燃料(SAF)や化学業界における基礎化学品製造の原料として期待され、木質由来の糖液はバイオマスプラスチックや合成繊維等の様々なバイオものづくりの基幹原料として、ニーズ拡大が見込まれており、その一つとしてポリ乳酸の開発にも取り組んでいます。2024年度下期には王子製紙米子工場に製紙工場のインフラを活用した国内初のエタノールおよび糖液のパイロット製造設備が稼働予定です。今後、実用化を見据えたユーザー様に対してエタノール・糖液を提供していくとともに、継続した技術改良を行い、社会実装に向けた取り組みを加速させていきます。さらに、レジストに木質由来の原料を採用することで、PFASフリーでかつ微細化に繋がることを見出し、半導体の2nm世代以降で求められるサイズのパターン形成を確認できました。
木質由来素材のセルロース・ナノ・ファイバー(CNF)は、従来の石油や鉱物由来の機能材からの置き換えにより、環境負荷低減への貢献が期待されています。CNFを天然ゴムと複合させることにより補強効果(硬さ)と伸びの両立に成功し、実用化に向けたサンプルワークを進めております。タイヤ等の自動車用ゴム製品をはじめ様々な用途での採用を見据え、複合素材の量産試作設備を導入し、社会実装に向けた実証試験を加速していきます。また、CNFを用いた燃料電池用「高分子電解質膜」の開発、実用化に向けた研究開発を進めています。さらに、CNFで培ったノウハウを活かし、ガラス繊維強化に匹敵する衝撃強度を持つ、セルロースを補強材とした樹脂ペレットを開発し、「タフセル」の名称で顧客への提供を進めています。
また、生分解性プラスチックと木質由来のセルロース(パルプ)の複合材料「リソイルグリーン」を開発しました。生分解性プラスチックの強度や剛性などの特性を向上させるとともに、構成するすべての原料が土中の微生物によって分解されるため、意図せず環境中に流出した場合でも、通常のプラスチックに比べ、環境への負荷を減らすことが出来ます。現在は、幅広い用途での採用を目指しています。
次に「メディカル&ヘルスケア」として、未来の医療を見据えて、新たな領域へ事業を展開しています。木材の主要成分の一つであるヘミセルロースを用いて、動物由来に依存する課題を回避できる医薬品の開発に取り組んでいます。また、医薬品や化粧品、食品などに使用されている薬用植物「甘草(カンゾウ)」について、国内での大規模栽培技術を確立し、市場の要求に応じた商品化を進めています。さらに、創薬における動物実験回避や再生医療への促進を目指し配向性細胞培養基材(CellArray-Heart)の開発にも力を入れています。
そして、「環境配慮型製品」では、既存のプラスチック製食品トレイなどに紙素材を活用した脱プラスチックソリューションを提供しています。また、植物由来のポリ乳酸を使用したラミネート紙や現行の紙リサイクルシステムでも再生可能な紙コップ原紙などの開発を進めています。
一方で、ポリエチレンでラミネート加工されたチルド向け紙容器および紙コップから段ボールへリサイクルするシステムを構築し、さらに従来ほとんどが焼却処分されているアルミ付き紙容器のマテリアルリサイクルシステムを確立しました。これらは、二酸化炭素排出量削減やプラスチック使用量の低減に繋がる取り組みであり、循環型経済(サーキュラーエコノミー)の実現に貢献していきます。
水処理技術の分野では、当社グループが長年培ってきた技術や操業ノウハウを活かし、国内外の顧客に水処理システムを提供することで、水資源の有効活用に貢献しています。
また、イノベーション推進本部におけるDX推進の一環として、新材料の設計や開発を効率的に行うための手法であるMI(マテリアルズインフォマティクス)を導入し、研究開発活動への適用を進めています。
その他の研究開発活動に係る研究開発費は6,253百万円です。
なお、(1)~(4)の各セグメントに関わる研究開発活動のうち、事業化段階に無い、探索段階及び開発段階の研究開発活動の研究開発費が含まれます。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当社グループは、経営戦略の遂行に必要な投資、品質改善、省力化、生産性向上、安全及び環境のための工事を継続的に行っています。
当連結会計年度の設備投資額(無形固定資産及び長期前払費用への投資を含む)のセグメント別の内訳は以下のとおりです。
(注) 設備投資の主な内容は次のとおりです。
生活産業資材 :海外の段ボール工場新設・拡張、国内・海外の既存設備の維持更新工事など
機能材 :海外の感熱紙製造設備の増産工事、国内のコンデンサ用ポリプロピレンフィルム製造設備設置、国内・海外の既存設備の維持更新工事など
資源環境ビジネス:海外のパルプ製造設備の増強・更新、Pan Pac Forest Products Ltd. のサイクロン被災に伴う災害復旧工事など
印刷情報メディア:国内・海外の既存設備の維持更新工事など
その他 :国内の物流関連設備の増強、国内の研究開発関連の設備設置など
なお、当連結会計年度において、重要な設備の除却・売却はありません。
2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社
(注) 1.上記中のリース資産には、賃貸借処理を行っているリース資産は含みません。
2.従業員数は就業人員を記載しています。
(2) 国内子会社
(注) 1.上記中のリース資産には、賃貸借処理を行っているリース資産は含みません。
2.従業員数は就業人員を記載しています。
(3) 在外子会社
(注) 1.従業員数は就業人員を記載しています。
2.江蘇王子製紙有限公司の土地につきましては、中華人民共和国の法律に基づく土地使用権に係る「リース資産」に含めています。当該土地使用権に係る土地面積は1,631千㎡です。
3.Oji Oceania Management (NZ) Ltd.には、同社の連結子会社が含まれています。また、一部土地につきましては、ニュージーランドの法律に基づく土地使用権に係る「リース資産」に含めています。当該土地使用権に係る土地面積は34,372千㎡です。
4.Celulose Nipo-Brasileira S.A.には、同社の連結子会社が含まれています。
5.GSPP Holdings Sdn.Bhd.には、同社の連結子会社が含まれています。また、一部土地につきましては、マレーシアの法律に基づく土地使用権に係る「リース資産」に含めています。当該土地使用権に係る土地面積は303千㎡です。
6.HPI Resources Bhd.には、同社の連結子会社が含まれています。また、一部土地につきましては、マレーシアの法律に基づく土地使用権に係る「リース資産」に含めています。当該土地使用権に係る土地面積は298千㎡です。
7.Ojitex Haiphong Co., Ltdの一部土地につきましては、ベトナムの法律に基づく土地使用権に係る「リース資産」に含めています。当該土地使用権に係る土地面積は191千㎡です。
3 【設備の新設、除却等の計画】
当連結会計年度末現在における重要な設備の新設、除却等の計画は次のとおりです。
(1) 重要な設備の新設等
(2) 重要な設備の除却等
重要な設備の除却等の計画はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
(注1) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
(注2) 新株予約権の行使の条件
1.新株予約権者は、当社の取締役の地位を喪失した日の翌日(以下、「権利行使開始日」といいます。)から5年を経過する日までの間に限り、新株予約権を行使できます。
2.上記1に関わらず、新株予約権者は、以下の①又は②に定める場合には、それぞれに定める期間内に限り新株予約権を行使できます。
① 新株予約権者が2028年6月30日に至るまでに権利行使開始日を迎えなかった場合
2028年7月1日から2029年6月30日
② 当社が消滅会社となる合併で契約承認の議案、又は当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案につき当社株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要な場合は、当社の取締役会決議の決定がなされた場合)
当該承認日の翌日から15日間
3.新株予約権者が新株予約権を放棄した場合には、かかる新株予約権を行使することができません。
(注3) 2015年6月26日の取締役会決議の記載と同様です。
(注1) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
(注2) 新株予約権の行使の条件
1.新株予約権者は、当社の取締役の地位を喪失した日の翌日(以下、「権利行使開始日」といいます。)から5年を経過する日までの間に限り、新株予約権を行使できます。
2.上記1に関わらず、新株予約権者は、以下の①又は②に定める場合には、それぞれに定める期間内に限り新株予約権を行使できます。
① 新株予約権者が2029年6月30日に至るまでに権利行使開始日を迎えなかった場合
2029年7月1日から2030年6月30日
② 当社が消滅会社となる合併で契約承認の議案、又は当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案につき当社株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要な場合は、当社の取締役会決議の決定がなされた場合)
当該承認日の翌日から15日間
3.新株予約権者が新株予約権を放棄した場合には、かかる新株予約権を行使することができません。
(注3) 2015年6月26日の取締役会決議の記載と同様です。
(注1) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
(注2) 新株予約権の行使の条件
1.新株予約権者は、当社の取締役の地位を喪失した日の翌日(以下、「権利行使開始日」といいます。)から5年を経過する日までの間に限り、新株予約権を行使できます。
2.上記1に関わらず、新株予約権者は、以下の①又は②に定める場合には、それぞれに定める期間内に限り新株予約権を行使できます。
① 新株予約権者が2030年6月30日に至るまでに権利行使開始日を迎えなかった場合
2030年7月1日から2031年6月30日
② 当社が消滅会社となる合併で契約承認の議案、又は当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案につき当社株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要な場合は、当社の取締役会決議の決定がなされた場合)
当該承認日の翌日から15日間
3.新株予約権者が新株予約権を放棄した場合には、かかる新株予約権を行使することができません。
(注3) 2015年6月26日の取締役会決議の記載と同様です。
(注1) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
(注2) 新株予約権の行使の条件
1.新株予約権者は、当社の取締役の地位を喪失した日の翌日(以下、「権利行使開始日」といいます。)から5年を経過する日までの間に限り、新株予約権を行使できます。
2.上記1に関わらず、新株予約権者は、以下の①又は②に定める場合には、それぞれに定める期間内に限り新株予約権を行使できます。
① 新株予約権者が2031年6月30日に至るまでに権利行使開始日を迎えなかった場合
2031年7月1日から2032年6月30日
② 当社が消滅会社となる合併で契約承認の議案、又は当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案につき当社株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要な場合は、当社の取締役会決議の決定がなされた場合)
当該承認日の翌日から15日間
3.新株予約権者が新株予約権を放棄した場合には、かかる新株予約権を行使することができません。
(注3) 2015年6月26日の取締役会決議の記載と同様です。
(注1) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
(注2) 新株予約権の行使の条件
1.新株予約権者は、当社の取締役の地位を喪失した日の翌日(以下、「権利行使開始日」といいます。)から5年を経過する日までの間に限り、新株予約権を行使できます。
2.上記1に関わらず、新株予約権者は、以下の①又は②に定める場合には、それぞれに定める期間内に限り新株予約権を行使できます。
① 新株予約権者が2032年6月30日に至るまでに権利行使開始日を迎えなかった場合
2032年7月1日から2033年6月30日
② 当社が消滅会社となる合併で契約承認の議案、又は当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案につき当社株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要な場合は、当社の取締役会決議の決定がなされた場合)
当該承認日の翌日から15日間
3.新株予約権者が新株予約権を放棄した場合には、かかる新株予約権を行使することができません。
(注3) 2015年6月26日の取締役会決議の記載と同様です。
(注1) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
(注2) 新株予約権の行使の条件
1.新株予約権者は、当社の取締役の地位を喪失した日の翌日(以下、「権利行使開始日」といいます。)から5年を経過する日までの間に限り、新株予約権を行使できます。
2.上記1に関わらず、新株予約権者は、以下の①又は②に定める場合には、それぞれに定める期間内に限り新株予約権を行使できます。
① 新株予約権者が2033年6月30日に至るまでに権利行使開始日を迎えなかった場合
2033年7月1日から2034年6月30日
② 当社が消滅会社となる合併で契約承認の議案、又は当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案につき当社株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要な場合は、当社の取締役会決議の決定がなされた場合)
当該承認日の翌日から15日間
3.新株予約権者が新株予約権を放棄した場合には、かかる新株予約権を行使することができません。
(注3) 2015年6月26日の取締役会決議の記載と同様です。
(注1) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
(注2) 新株予約権の行使の条件
1.新株予約権者は、当社の取締役の地位を喪失した日の翌日(以下、「権利行使開始日」といいます。)から5年を経過する日までの間に限り、新株予約権を行使できます。
2.上記1に関わらず、新株予約権者は、以下の①又は②に定める場合には、それぞれに定める期間内に限り新株予約権を行使できます。
① 新株予約権者が2034年6月30日に至るまでに権利行使開始日を迎えなかった場合
2034年7月1日から2035年6月30日
② 当社が消滅会社となる合併で契約承認の議案、又は当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案につき当社株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要な場合は、当社の取締役会決議の決定がなされた場合)
当該承認日の翌日から15日間
3.新株予約権者が新株予約権を放棄した場合には、かかる新株予約権を行使することができません。
(注3) 組織再編における新株予約権の消滅及び再編対象会社の新株予約権公布の内容に関する決定方針
当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して以下、「組織再編行為」といいます。)をする場合において、組織再編行為の効力発生の直前において残存する新株予約権(以下、「残存新株予約権」といいます。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下、「再編対象会社」といいます。)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとします。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を新たに発行するものとします。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限るものとします。
1.交付する再編対象会社の新株予約権の数
残存新株予約権の新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとします。
2.新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とします。
3.新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件等を勘案の上、(注1)に準じて決定します。
4.新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、以下に定める再編後払込金額に上記3に従って決定される当該各新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とします。再編後払込金額は、交付される各新株予約権を行使することにより交付を受けることができる再編対象会社の株式1株当たり1円とします。
5.新株予約権を行使することができる期間
上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の満了日までとします。
6.新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項
① 新株予約権の行使により株式を発行する場合、増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果生じる1円未満の端数は、これを切り上げるものとします。
② 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本準備金の額は、上記①記載の資本金等増加限度額から上記①に定める増加する資本金の額を減じた額とします。
7.譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要するものとします。
8.新株予約権の取得条項
以下の①、②及び③の議案につき当社株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要の場合は、当社の取締役会決議の決定がなされた場合)は、取締役会が別途定める日に、当社は無償で新株予約権を取得することができます。
① 当社が消滅会社となる合併契約承認の議案
② 当社が分割会社となる分割契約若しくは分割計画承認の議案
③ 当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案
9.その他の新株予約権の行使の条件
上記(注2)に準じて決定します。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 自己株式の消却による減少です。
(5) 【所有者別状況】
(注) 1.「個人その他」及び「単元未満株式の状況」の欄には、自己株式がそれぞれ280,346単元及び97株含まれています。
なお、自己株式28,034,697株は株主名簿記載上の株式数であり、2024年3月31日現在の実保有残高は28,028,474株です。
2.「その他の法人」及び「単元未満株式の状況」の欄には、証券保管振替機構名義の株式がそれぞれ292単元及び62株含まれています。
(6) 【大株主の状況】
2024年3月31日現在
(注) 1.千株未満は切り捨てて表示しています。
2.日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)、株式会社日本カストディ銀行(信託口)及び株式会社日本カストディ銀行(信託口4)の所有株式は、信託業務に係る株式です。
3.2024年3月5日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、ブラックロック・ジャパン株式会社及びその共同保有者である他5社が2024年2月29日現在でそれぞれ以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として当連結会計期間末現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めていません。
なお、その大量保有報告書の内容は以下のとおりです。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
(注) 1.「完全議決権株式(その他)」及び「単元未満株式」の欄には、自己名義株式がそれぞれ6,200株(議決権62個)及び97株(自己保有株式74株含む)含まれています。
2.「完全議決権株式(その他)」及び「単元未満株式」の欄には、証券保管振替機構名義の株式がそれぞれ29,200株(議決権292個)及び62株含まれています。
3.「完全議決権株式(その他)」及び「単元未満株式」の欄には、役員向け株式交付信託に係る信託口が保有する当社株式がそれぞれ1,546,800株(議決権15,468個)及び51株含まれています。
② 【自己株式等】
(注) このほか、株主名簿上は当社名義となっていますが、実質的に所有していない株式が6,200株(議決権62個)あります。
なお、当該株式数は上記「①発行済株式」の「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式に含めています。
また、役員向け株式交付信託が所有する当社株式は、上記自己保有株式に含まれていません。
(8) 【役員・従業員株式所有制度の内容】
当社は、2016年5月13日開催の取締役会及び2016年6月29日開催の第92回定時株主総会の決議により、業績連動型株式報酬制度(以下「本制度」といいます。)を導入しています。
本制度は、取締役の報酬と当社の業績及び株式価値との連動性をより明確にし、取締役が株価上昇によるメリットのみならず株価下落によるリスクまでも株主の皆様と共有することで、当社の中長期的な業績の向上と企業価値の増大への貢献意識をより高めることを目的としています。
① 役員向け株式交付信託制度の概要
本制度は、当社が金員を拠出することにより設定する信託(以下「本信託」といいます。)が当社株式を取得し、業績・財務指標等の一定の基準に応じて当社が各取締役(社外取締役を除く)に付与するポイントの数に相当する数の当社株式が本信託を通じて各取締役に対して交付されるという、業績連動型の株式報酬制度です。なお、取締役が当社株式の交付を受ける時期は、原則として取締役の退任時となります。また、本信託の信託期間は3年とし、満了時に取締役会の決議により3年毎に延長・継続することがあります。
当社は、本制度の導入から3年が経過し、2019年8月に当初契約の信託期間を満了したことから、2019年6月21日に開催された取締役会で、本制度の継続及び信託期間を3年間延長することを決議し、延長した期間中に付与する見込みのポイントに相当する株式を取得させるため、2019年11月21日に本信託に金員を追加拠出しました。さらに、2022年8月に3年間延長した信託期間を満了したことから、2022年6月21日に開催された取締役会で、本制度の継続及び信託期間を再度3年間延長することを決議し、延長した期間中に付与する見込みのポイントに相当する株式を取得させるため、2022年11月24日に本信託に金員を追加拠出しました。
(参考)本信託の概要
(参考)本制度の仕組みの概要

② 役員に取得させる予定の株式の総数
本制度により交付する当社株式の数は、各取締役(社外取締役を除く)に付与したポイント数に1(ただし、当社株式について、株式分割、株式併合、株式無償割当て等、1ポイント当たりの交付株式数の調整を行うことが公正であると認められる事象が生じた場合には、かかる分割比率・併合比率等に応じた合理的な調整を行った比率とします)を乗じた数とします。
本制度により当社が取締役(社外取締役を除く)に付与するポイント総数は、1事業年度当たり57万ポイントを上限とします。
なお、2024年3月31日現在において本信託が所有する当社株式は、1,546,851株です。
③ 役員向け株式交付信託制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
当社取締役を退任した者のうち受益者要件を満たした者。
なお、取締役を解任された者、もしくは、不祥事等により取締役会がそれまでに付与されていたポイントを失効させることが適当と認めた者は、該当した時点においてそれまでに付与されていたポイントは失効し、株式受給権を取得しないものとします。
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
(注)東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)により取得したものです。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注) 当期間における取得自己株式には、2024年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取による株式は含まれていません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注1) 1.当期間における処理自己株式には、2024年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の売渡による株式は含まれていません。
2.当期間における保有自己株式数には、2024年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取、及び売渡による株式は含まれていません。
(注2) 当事業年度の内訳は、新株予約権の権利行使(株式数117,000株、処分価額の総額67,604,091円)、及び単元未満株式の売渡請求による売渡(株式数233株、処分価額の総額134,629円)です。また、当期間の内訳は、新株予約権の権利行使によるものです。
3 【配当政策】
当社は、長期的な企業価値向上に向けた成長投資に備えるための内部留保を勘案しつつ、収益力に応じた安定的な配当を継続することを基本とし、配当性向30%を目安としています。
また、毎事業年度において、中間期末と期末の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としています。
当社は、「剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議により定めることができる。」旨を定款に定めています。
当事業年度においては、前事業年度と同じく、年間16円の普通配当(うち中間期末8円)とすることとしました。
内部留保資金については、新興国等の成長市場における事業展開をはじめとする将来の企業価値向上に向けた諸施策の資金需要に充て、一層の経営基盤強化、業績向上を図っていきます。
なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりです。
4 【コーポレートガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレートガバナンスの概要】
① コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方
当社グループは、創業以来受け継いできた企業としての基本的な価値観及び行動理念をもとに、「王子グループ企業行動憲章」を制定し、当社グループ全体で企業市民としての自覚と高い倫理観をもって企業活動を推進しています。今後も、多様なステークホルダーとの信頼関係を構築しながら、経営の効率性、健全性及び透明性を確保し、企業価値の向上と社会から信頼される会社を実現するため、コーポレートガバナンスの充実を経営上の最重要課題の一つと位置付け、継続的に強化に努めます。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社がグループ経営戦略の策定やグループガバナンスの総括を担い、関連の深い事業で構成される各カンパニーが事業運営の中心となるカンパニー制を採用しています。これにより、事業単位の意思決定の迅速化を図ると同時に経営責任を明確化しています。
当社グループの経営に係る重要事項については、グループ経営会議の審議を経て、取締役会において業務執行の決定を行っています。取締役会等での決定に基づく業務執行は、グループ経営委員や各カンパニープレジデントらが迅速に遂行しており、併せて組織規程・グループ経営規程・職務権限規程においてそれぞれの組織権限や責任を明確に定め、内部牽制機能の確立を図っています。
また、グループCEO決定規程・カンパニープレジデント承認規程等稟議に関する規程を定め、これらに基づく業務手続の適正な運用を実施しています。
さらに、内部統制強化の観点から、当社グループの内部統制に関する監査を実施する「内部監査部」を設置しています。財務面についても、各部門長は社内会計規程等に則り、自律的かつ厳正な管理を実施することに加え、統制機能の有効性、財務報告の信頼性を確認するため、内部監査部が定期的に各部門の取引についてモニタリングを実施しています。内部監査部は、内部監査計画及び監査結果について取締役会に報告しており、取締役との連携を確保しています。
また、当社は監査役会設置会社として、監査役及び監査役会による取締役の職務執行の監査を通じて、グループ全体のガバナンス強化を図っています。監査役会は5名の監査役(うち3名は社外監査役)を選任しており、常勤監査役は2名で、うち1名は財務及び会計に関する相当程度の知見を有しています。監査役は監査役会にて定めた監査計画に基づき、取締役会はもとより、その他の重要な会議に出席し、取締役の職務執行について監査を行っています。
当社は、1999年に意思決定の迅速化、業務執行体制の強化及び執行責任の明確化を図るため、執行役員(2012年10月1日付持株会社制への移行に伴い、「執行役員」を「グループ経営委員」へ名称変更)制度を導入しました。2007年には、より透明で効率性の高い企業経営を図り、経営の監視強化のため、社外取締役制度を導入しました。2015年には、取締役会の諮問機関として、指名委員会及び報酬委員会を設置しました。それぞれの決定について客観性や透明性の向上を図るとともに、報酬委員会では取締役会の実効性の分析と評価の審議も実施しています。
以上の体制により、実効性のある経営の監視強化が図られているものと判断しています。
企業統治の体制の概要図は次のとおりです。

各機関の目的・権限、構成は次のとおりです。
(注1) 取締役の定数は原則として15名以内とし、うち2名以上を独立社外取締役とします。また、意思決定の迅速化、業務執行体制の強化及び執行責任の明確化を図るため、グループ経営委員を19名(有価証券報告書提出日現在)選出し、うち7名は取締役が兼務しています。
(注2) 監査役の数は5名程度とし、半数以上を社外監査役とします。
(注3) 指名委員会は会長及び社長並びに社外取締役全員によって構成し、委員長は社長が務めます。
(注4) 報酬委員会は会長及び社長並びに社外取締役全員によって構成し、委員長は社長が務めます。
③ 企業統治に関するその他の事項
(1) 内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況
会社法及び会社法施行規則の定める「株式会社の業務の適正を確保するための体制の整備に関する事項(いわゆる内部統制システム構築の基本方針)」は以下のとおりです。
(a) 当社及び当社子会社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(ⅰ)王子グループ企業行動憲章及び王子グループ行動規範を制定し、当社及び当社子会社の取締役及び使用人が企業市民の一員としての自覚と社会の信頼に応える高い倫理観をもって企業活動を推進することを改めて確認し、継続を約束します。
(ⅱ)法令遵守の徹底を図るための部門を設け、法令遵守教育や内部通報制度を含むグループ横断的なコンプライアンス体制の整備を行い、問題点の把握、改善に努めます。
(ⅲ)反社会的勢力との関係を一切遮断することを目的として社内窓口部署を設置して社内体制を整備しており、反社会的勢力には毅然と対応します。
(ⅳ)内部監査部門は、コンプライアンスの状況を監査し、その結果をグループ規程に定める会議体に報告します。
(b) 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
法令及び文書の取扱いに関する当社の規程に基づいて文書(電磁的方法によるものを含む)の保存、管理を行います。文書は、取締役または監査役の要請があった場合は常時閲覧できるものとします。
(c) 当社及び当社子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
(ⅰ)グループ規程に定める会議体において、グループ全体のリスク管理及び内部統制システムに関する重要事項の審議及び報告、内部統制システム構築の基本方針改訂案の審議を行います。
(ⅱ)グループリスク管理の基本となる規程を制定することによってリスク管理体制を明確化するとともに、グループ全体のリスクを網羅的、総括的に管理し、リスクの類型に対応した体制の整備を行います。
(ⅲ)内部監査部門は、リスク管理の状況を監査し、その結果をグループ規程に定める会議体に報告します。
(d) 当社及び当社子会社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(ⅰ)グループ全体の経営理念、経営基本方針、中期経営計画、年次綜合計画を定めることにより、当社及び当社子会社の取締役及び使用人が共有すべき目標、課題を明確化します。
(ⅱ)当社及び当社子会社の各取締役は、これらの理念、基本方針、計画に基づき担当業務に関する具体的な施策を実行し、情報技術を駆使したシステム等を活用することにより進捗状況を的確かつ迅速に把握し、当社及び当社子会社の取締役会に報告します。効率化を阻害する要因が見つかればこれを排除、低減するなどの改善を促すことにより、目標、課題の達成度を高める体制を整備します。
(ⅲ)当社及び重要な当社子会社の使用人の権限と責任を明確にし、職務の組織的かつ効率的な運営を図ります。
(e) 当社及びその子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制並びに当社子会社の取締役の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
(ⅰ)グループ規程において、当社及び当社子会社の役割並びにグループガバナンス体制を明確に定めます。
(ⅱ)グループ規程において、グループ内承認・報告手続きを統一的に定め、グループ内での牽制を図ります。
(f) 監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項及び当該使用人の取締役からの独立性に関する事項並びに当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
(ⅰ)監査役の職務を補助する部門を設置し、会社の業務を十分検証できる専任の使用人数名を置きます。
(ⅱ)監査役の職務を補助する部門は監査役会に直属するものとし、所属する使用人の人事異動、人事評価、懲戒処分については監査役の同意を得るものとします。
(ⅲ)監査役の職務を補助する部門の使用人は監査役の指揮命令に従います。
(g) 当社及び当社子会社の取締役、使用人及び当社子会社の監査役またはこれらの者から報告を受けた者が監査役に報告をするための体制並びに報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
(ⅰ)重要な業務執行に関する事項及び著しい損害を及ぼすおそれのある事項は、グループ規程に定める会議体で審議または報告されることが規程で定められており、当該会議への出席や資料の閲覧等を通じて監査役に重要事項が報告される体制を確保します。
(ⅱ)当社及び当社子会社の取締役、使用人及び当社子会社の監査役は、監査役会に対して、法定の事項に加え、監査役が必要と認めて特に報告を求めた事項等については随時報告します。
(ⅲ)内部監査、リスク管理、内部通報等のコンプライアンスの状況について、定期的に監査役に対して報告します。
(ⅳ)内部通報制度において、当該報告したこと自体を理由に不利益を被らない体制を確保します。
(h) 監査役の職務の執行について生ずる費用の処理に係る方針に関する事項
(ⅰ)監査役がその職務の執行に必要な費用の請求をしたときは、速やかに当該費用を処理します。
(ⅱ)監査計画に基づいて監査役が必要とする費用の支出に対応するため、毎年、予算を設けます。
(i) その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査役が代表取締役や会計監査人と定期的に意見交換する場を設けます。
なお、当社は、上記の業務の適正を確保するための体制の整備についての方針及び金融商品取引法に定める内部統制報告制度に対応するため、「財務報告に係る内部統制の構築及び評価に関する基本方針」を取締役会において決議しています。
本基本方針のもと、財務報告に係る内部統制を構築し、併せて当該内部統制の有効性につき評価を行い、内部統制報告書を取締役会決議を経て作成することとしています。
(2) リスク管理体制の整備の状況
上記「(1) (c) 当社及び当社子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制」に記載したとおりです。
(3) 子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況
上記「(1) (e) 当社及びその子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制並びに当社子会社の取締役の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制」に記載したとおりです。
④ 責任限定契約の内容の概要
当社は、定款の規定に基づき、社外取締役及び監査役全員との間で、会社法第427条第1項の規定により、同法第423条第1項の賠償責任を限定する責任限定契約を締結しています。当該契約に基づく賠償責任限度額は、法令が規定する額としています。
⑤ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、取締役、監査役及びグループ経営委員を被保険者として会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険(D&O保険)契約を保険会社との間で締結しており、被保険者がその職務の執行に関して保険期間中に損害賠償請求を受けた場合に法律上負担すべき損害賠償金及び訴訟費用等を当該保険契約により塡補することとしています。ただし、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするため、犯罪行為その他法令違反行為や故意行為に起因する損害は塡補しないこととなっています。なお、保険料は全額当社負担としています。
⑥ 取締役の選任及び解任の決議要件
当社は「取締役を選任する株主総会には、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主の出席を要する。」旨、「取締役の選任決議は、累積投票によらない。」旨、及び「株主総会の決議は、法令又は本定款に別段の定めがある場合を除き、出席した議決権を行使することができる株主の議決権の過半数をもって行う。」旨を定款に定めています。
⑦ 取締役会で決議できる株主総会決議事項
当社は「剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議により定めることができる。」旨を定款に定めています。これは剰余金の配当等を取締役会の権限とすることにより、資本政策及び配当政策の機動性を確保することを目的とするものです。
⑧ 株主総会の特別決議要件
当社は「会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う。」旨を定款に定めています。これは株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものです。
⑨ 取締役会等の状況
(1)取締役会
取締役会は、原則毎月1回定時取締役会を開催するとともに、必要あるごとに臨時取締役会を開催します。2023年度は取締役会規程に定められた法令による事項に加え、企業価値向上に向けた取り組み、経営戦略の遂行等に係るM&A・投資案件、政策保有株式継続保有の検証、取締役会の実効性評価、指名・報酬委員会からの答申内容など重要な業務執行の決定等をしました。
2023年度は16回開催しており、出席者と出席回数は以下の通りです。
(2)指名委員会
取締役及び監査役候補者の指名、並びにグループ経営委員の選任等を審議し取締役会に答申しました。
2023年度は2回開催しており、出席者と出席回数は下表のとおりです。
(3)報酬委員会
取締役及びグループ経営委員の報酬、並びに取締役会の実効性の分析・評価等を審議し取締役会に答申しました。
2023年度は2回開催しており、出席者と出席回数は下表のとおりです。
(会社の支配に関する基本方針)
(1)基本方針の内容
上場会社である当社の株式は株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、大規模買付行為であっても、当社の企業価値・株主共同の利益に資する買付提案等に基づくものであれば、当社はこれを一概に否定するものではありません。かかる提案等については、買付けに応募するかどうかを通じ、最終的には株主の皆様にご判断いただくべきものと考えています。
他方、当社グループは、紙パルプ製造業をはじめ、植林事業や発電事業など幅広く事業を展開し、「革新的価値の創造」、「未来と世界への貢献」、「環境・社会との共生」を経営理念とし、「領域をこえ 未来へ」向かって、中長期的な企業価値向上に取り組むとともに、持続可能な社会への貢献を果たしていく責務があると考えています。
そのような中、民間企業で国内最大の森林保有者として、また数少ない民間の森林管理事業者として、環境経営の推進を掲げて持続可能な森林経営を行っており、森林が持つ洪水緩和等の水源涵養機能の維持および水源地の確保などについて、国土を保全する重要な役割を担い、環境と調和した企業活動を展開し、中長期的な森林の公益的価値の維持向上を図る責務があると考えています。
これらの社会的責務は、一朝一夕には果たせるものではなく、安定的な経営基盤の構築により果たせるものであり、その社会的責務の重要性は変わるものではありません。近時においても、当社グループの企業価値を毀損するおそれのある大量買付行為が行われるリスクは依然として存在しており、当社取締役会としては、この責務に対するリスクには十分な備えは必要であり、そのような大量買付行為が行われる際には、株主の皆様が必要とする適切な情報を提供する責任があると考えています。
当社グループの企業価値および株主共同の利益を毀損するおそれのある買収提案や大量買付行為が行われる場合には、当該行動を行う者に対し、株主の皆様が検討するために必要とされる時間と情報を十分に確保できるよう要請するとともに、当社の企業価値・株主共同の利益が毀損されることがないよう、独立性を有する社外役員の意見を尊重した上で、会社法、金融商品取引法、その他関連法令の許容する範囲内において適切と考えられるあらゆる措置(いわゆる買収防衛策を含む)を講じていきます。
(2)基本方針の実現に資する取り組み
当社では、多数の投資家の皆様に長期的に継続して当社に投資していただけるよう、当社の企業価値・株主共同の利益を向上させるための取り組みとして、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(1)企業集団の経営戦略」に記載の施策を実施していきます。
これらの取り組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を向上させるためのものであることから、上記(1)の基本方針の内容に沿うとともに、当社の株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えています。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
男性14名 女性3名 (役員のうち女性の比率17.6%)
(注)1.取締役 奈良道博、同長井聖子、同小川広通及び同福田佐知子は、「社外取締役」です。
(注)2.監査役 千森秀郎、同関口典子及び同野々上尚は、「社外監査役」です。
(注)3.2024年6月27日の定時株主総会の終結の時から1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで。
(注)4.2021年6月29日の定時株主総会の終結の時から4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで。
(注)5.2023年6月29日の定時株主総会の終結の時から4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで。
(注)6.2022年6月29日の定時株主総会の終結の時から4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで。
② 社外役員の状況
提出日現在において、当社の社外取締役は4名、社外監査役は3名です。
社外取締役及び社外監査役は、豊富な経験と高度な専門性、幅広い見識に基づく経営の監視強化と、より透明で効率性の高い企業経営のための役割を担っています。
各社外役員の選任理由は次の通りです。
奈良道博氏:弁護士として、特に民事・商事の分野において豊富な経験と高度な専門性、幅広い見識を有しています。当社の経営に対して、弁護士としての法律的な視点を含む多角的な観点から、経営と独立した立場でご意見を表明していただくことができると判断したため、社外取締役に選任しています。
長井聖子氏:大手航空会社の管理職を経て、現在、大学教授として研究と学生の教育に携わっており、豊富な経験と高度な専門性、幅広い見識を有しています。当社の経営に対して、顧客サービスや大学での教育活動で培った専門的な視点を含む多角的な観点から、経営と独立した立場でご意見を表明していただくことができると判断したため、社外取締役に選任しています。
小川広通氏:総合商社における豊富な経験と高度な専門性、幅広い見識に加え、小売業や食料品メーカーにおいて長く経営に携わり、ガバナンス体制の強化に実績を有し、経営全般に関する豊富な経験と高い見識を有しています。当社の経営に対して、その豊富な経験等で培った視点を含む多角的な観点から、経営と独立した立場でご意見を表明していただくことができると判断したため、社外取締役に選任しています。
福田佐知子氏:公認会計士及び弁護士として、財務・会計・法務に関して豊富な経験と高度な専門性、幅広い見識を有し、主に企業再生に注力するとともに、長く人権擁護委員を務め、また、地域における公害問題の調停を行うなど、サステナビリティに関する豊富な経験を有しています。当社の経営に対して、上記を含む多角的な視点から、経営と独立した立場でご意見を表明していただくことができると判断したため、社外取締役に選任しています。
千森秀郎氏:弁護士として、特に企業法務・コーポレートガバナンスの分野において豊富な経験と高度な専門性、幅広い見識を有しています。社外監査役としての職務を適切に遂行していただけるものと判断したため、社外監査役に選任しています。
関口典子氏:公認会計士として、企業会計に関して豊富な経験と高度な専門性、幅広い見識に加え、企業での豊富な実務経験を有しています。社外監査役としての職務を適切に遂行していただけるものと判断したため、社外監査役に選任しています。
野々上尚氏:検察官として、豊富な経験と高度な専門性、幅広い見識を有しており、現在は弁護士として幅広く活動されています。社外監査役としての職務を適切に遂行していただくことができると判断したため、社外監査役に選任しています。
また、いずれの社外役員とも当社及び当社の重要な子会社との間に特別な利害関係は無く、また、取引所が独立性を欠くおそれがあるとして規定する独立役員の独立性基準のいずれにも抵触しないことから、一般株主と利益相反の生じるおそれがないと判断し、独立役員に指定しています。
なお、社外役員の独立性基準については、社外役員と当社及び当社の重要な子会社との資本関係、人的関係、取引関係等の利害関係を総合的に検討し、金融商品取引所が定める基準を踏まえ、取締役会にて判断します。
③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
社外取締役及び社外監査役は取締役会に出席するとともに、グループ経営会議の内容を原則月2回報告を受けており、これらの機会を通じて意見交換を行うことで連携をとっています。
監査役は会計監査人と定期的に会合を持ち、監査計画、監査実施状況及び計算書類監査結果等について説明を受け、意見交換を行っています。
監査役、内部監査部は月1回程度会合を持ち、監査計画及び監査結果について情報を交換するなど連携を図っています。
(3) 【監査の状況】
① 監査役監査の状況
(a) 組織・人員
当社監査役会は、監査役5名(うち、社外監査役3名)で構成され、常勤監査役1名が議長を務めています。常勤監査役 山﨑昭雄は、当社及びグループ会社で、財務経理及び内部監査部門を経験しています。社外監査役 関口典子は、公認会計士として、企業会計に関して豊富な経験と高度な専門性、幅広い見識があります。また、企業での豊富な実務を経験しています。両氏とも財務及び会計に関する相当程度の知見を有しています。また、専任スタッフ(4名)を監査役室に配置し、監査役が監査職務を円滑に実施するためのサポート体制を敷いています。
(b) 監査役、監査役会の活動状況
監査役は、監査役会が定めた監査役会規程に則り、監査方針・監査計画と職務分担を定め、経営に対する監視・検証を行います。
各監査役は、取締役会への出席、社長、取締役や経営執行部門との対話、内部監査部門との定期的な会合、及び国内外の拠点への往査により、グループの状況を把握し、必要に応じて意見表明を行っています。また、会計監査人からの監査実施状況及び監査結果に係る定期的報告を通じて、会計監査の独立性及び相当性を監視・検証しています。
常勤監査役は、主要会議に出席するほか、重要な決裁書類等の閲覧を行い、業務及び財産の状況を調査し、内部統制システムの構築及び運用状況の監視・検証を行っています。
監査役会は、2023年度13回開催され、1回あたりの平均所用時間は1時間9分でした。監査役会では協議・決議のほか、各監査役の監査活動状況を報告・共有し、適正な監査意見の形成に努めています。なお、個々の監査役の監査役会及び取締役会への出席状況については、下表に記載のとおりです。
(注1)常勤監査役 大塚伸子の出席状況については、2023年6月29日に退任するまでに開催された監査役会及び取締役会を対象としています。
(注2)常勤監査役 山﨑昭雄の出席状況については、2023年6月29日の就任以降に開催された監査役会及び取締役会を対象としています。
2023年度における監査役会の主な協議事項及び決議事項は下表に記載のとおりです。
2023年度における監査役の監査活動の概要は下表に記載のとおりです。
② 内部監査の状況
当社の内部監査は、内部監査規程に基づいて、当社グループが遂行する業務全般を対象として、内部監査部が当社グループにおけるコンプライアンス、リスク管理に関する業務監査を実施しています。また、内部監査部は、内部統制の有効性、財務報告の信頼性を確保するため、金融商品取引法に基づく内部統制の整備状況及び運用状況の評価を実施しています。
内部監査部は、グループCEO及び取締役会に対して、内部監査及び内部統制評価計画に関する年1回の定期報告を実施、また、内部監査結果並びに内部統制の評価結果に関する年2回の定期報告を実施しています。これらは、グループ経営会議等を通じてカンパニープレジデント、グループ経営委員、各部門長に対して適宜報告がなされています。
なお、提出日現在において、内部監査部は18名で構成しています。
③ 会計監査の状況
(a) 監査法人の名称
有限責任監査法人トーマツ
(b) 継続監査期間
4年間
(c) 業務を執行した公認会計士
石井 哲也
濵口 豊
小野 洋平
(d) 監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士28名、会計士試験合格者等5名、その他48名です。
(e) 監査法人の選定方針と理由
監査品質の維持・向上を実現するための体制を構築していること、独立性及び必要な専門性を有すること、当社の業務内容に対応して効率的な監査業務を実施できる相応の規模と海外ネットワークを持つこと等を勘案し、会計監査人の選定を判断します。
また、監査役会は、会計監査人が適切に職務を遂行することが困難と判断される等の場合には、株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任に関する議案の内容を決定します。
このほか、会計監査人が会社法第340条第1項各号のいずれかに該当すると認められる場合は、監査役全員の同意に基づき、会計監査人を解任します。
(f) 監査役及び監査役会による監査法人の評価
有限責任監査法人トーマツの監査遂行能力を①監査法人の品質管理、②監査チーム、③監査報酬等、④監査役とのコミュニケーション、⑤経営者等との関係、⑥グループ監査、⑦不正リスクの7項目について、監査役会が評価し、会計監査が適正に行われることを確保する体制を備えていると判断しました。
その結果、現会計監査人は当社の会計監査人の選任及び再任の基準を満たしていることから、2024年度における会計監査人は有限責任監査法人トーマツを再任することに監査役会で同意しました。
④ 監査報酬の内容等
(a) 監査公認会計士等に対する報酬
(注) 提出会社における当連結会計年度の非監査業務の内容は、非財務情報開示に関するアドバイザリー業務です。連結子会社における当連結会計年度の非監査業務の内容は、会社法監査受嘱のための予備調査業務です。
(b) 監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬((a)を除く)
(注) 提出会社における当連結会計年度の非監査業務の内容は、海外赴任に関するサポート費用等です。連結子会社における前連結会計年度および当連結会計年度の非監査業務の内容は、税務に関するアドバイザリー業務等です。
(c) その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
(前連結会計年度)
重要性が乏しいため、記載を省略しています。
(当連結会計年度)
重要性が乏しいため、記載を省略しています。
(d) 監査報酬の決定方針
該当事項はありませんが、監査報酬は会社法の定めに従い監査役会の同意を得たうえで決定しています。
(e) 監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
当社監査役会は、会計監査人の監査計画の内容、前事業年度の監査計画と実績の比較、監査時間及び報酬額の推移等を確認し、検討した結果、会計監査人の報酬等の額について会社法第399条第1項及び同条第2項に基づき同意しています。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
(a) 役員の報酬等の概要
当社は、取締役会が会社の持続的成長と中長期的な企業価値の向上を促し、収益力・資本効率等の改善を図っていく上で、役員報酬制度が果たす役割を重視し制度設計を行っています。
具体的な取締役の報酬体系及び決定方針については、コーポレートガバナンスに関する基本方針に定めており、役員報酬は、基本報酬及び短期的な業績に応じた報酬である賞与並びに中長期的な企業価値向上を反映する株式報酬によって構成され、報酬委員会の答申を受けて取締役会において決定しています。
報酬の総額は株主総会決議の限度額内とし、基本報酬及び賞与の総額については、2021年6月29日開催の第97回定時株主総会の決議により年額8億円以内、株式報酬については、2016年6月29日開催の第92回定時株主総会の決議により基本報酬及び賞与の限度額とは別枠で1事業年度当たり570,000ポイント(通常1ポイント=当社株式1株)を上限としています。なお、株式報酬制度の導入により、ストック・オプションの新規付与を取りやめています。また、社外取締役の報酬は基本報酬のみによって構成しています。
取締役の個人別の報酬額の水準は原則として各取締役の役位に応じて規定され、社会水準の動向及び当社を取り巻く長期的な事業環境の変化等を考慮して決定されます。
監査役の報酬の総額は、株主総会決議の限度額内で監査役の協議により決定することとしており、2006年6月29日開催の第82回定時株主総会の決議により報酬等の総額を年額97百万円以内としています。
(b) 報酬の決定方針を決定する機関及び活動の状況
当社の取締役の報酬の額またはその算定方法の決定に関する決定権限は報酬委員会の答申を受けた取締役会が有しています。
報酬委員会は、会長及び社長並びに社外取締役全員によって構成され、取締役及びグループ経営委員の考課、報酬体系及び水準、取締役会の実効性の分析・評価、顧問の報酬体系及び水準について審議し、取締役会に答申する役割を担っています。報酬委員会は、当事業年度においては2回開催し、取締役の報酬体系及び水準、考課等について審議し、取締役会への答申を行い、取締役会では、報酬委員会からの答申に基づき、報酬に関する事項を決定しました。当事業年度中に支給された取締役の個人別の報酬等は、こうした決定を経て支給されており、取締役会は当該方針に沿うものであると判断しています。
(c) 業績連動報酬と業績連動報酬以外の支給割合
取締役の報酬は、固定報酬である基本報酬と業績連動報酬である賞与及び株式報酬により構成されています。基準となる役位毎の支給割合は以下の通りです。
・固定報酬である基本報酬は、規定の報酬総額に基本報酬分の比率を乗じて算定される固定額とし、毎月、現金で支給されます。
・業績連動報酬である賞与及び株式報酬の支給額によって、実際の支給割合は変動します。
(d) 業績連動報酬の算定方法
(賞与の算定方法)
賞与は、短期的な業績に応じた報酬であることから各取締役(社外取締役を除く)の賞与支給基準額の70%については連結営業利益を評価指標とするほか、30%については担当分野の業績を基礎とする考課を組み合わせており、ESG評価項目の達成状況も含めて総合的に勘案し、0~150%の範囲内で変動します。
なお、2022年度から2024年度を対象とする中期経営計画では、経営数値目標として2024年度の連結営業利益を150,000百万円以上としていますが、当事業年度の実績は連結営業利益72,600百万円となりました。
(株式報酬の算定方法)
株式報酬は、取締役の報酬と当社の業績及び株式価値との連動性をより明確にし、取締役が株価上昇によるメリットのみならず株価下落によるリスクまでも株主の皆様と共有することで、当社の中長期的な業績向上と企業価値の増大への貢献意識をより高めることを目的としています。また、中長期的な目標として、当社が質を伴った企業規模の拡大を目指していることから、株式報酬の業績連動支給率は連結売上高及び連結経常利益と連動し、0~150%の範囲内で変動します。
なお、当事業年度においては前連結会計年度の連結売上高1,706,641百万円及び連結経常利益95,008百万円の評価指標に対し、実績は、当連結会計年度の連結売上高1,696,268百万円及び連結経常利益85,987百万円となりました。
株式報酬の算定方法は、事業年度中の暦月毎に各暦月の1日における各取締役(社外取締役を除く)の役位に応じて「表1 役位別基礎ポイント」に定める役位別基礎ポイントを合計した数に「表2 業績連動支給率」に定める業績連動支給率を乗じた数(小数点以下切り捨て)をもって事業年度の付与ポイント数とし、事業年度末時点において取締役の地位にあった者に対して当社の定時株主総会の日にポイントを付与します。
交付する当社株式数は、付与したポイント数に1(ただし、当社株式について、株式分割、株式併合、株式無償割当て等、1ポイント当たりの交付株式数の調整を行うことが公正であると認められる事象が生じた場合には、かかる分割比率・併合比率等に応じた合理的な調整を行った比率とします。)を乗じた数とします。
なお、本制度の内容は、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (8) 役員・従業員株式所有制度の内容」に記載の通りです。
表1 役位別基礎ポイント
表2 業績連動支給率
(注1) 前年比連結売上高比率は、前連結会計年度の売上高に対する当連結会計年度の売上高の割合です。
(注2) 前年比連結経常利益増加額は、当連結会計年度の経常利益から前連結会計年度の経常利益を控除した額です。
3 定時株主総会日から当定時株主総会日が属する事業年度の末日までに退任した(取締役が任期満了により定時株主総会日に退任する場合を含む)場合、退任日の属する事業年度の初日から退任日までの期間(1ヶ月未満切り上げ)をポイント付与期間とし、退任日にポイントを付与します。なお、取締役が任期満了により定時株主総会日に退任する場合、役位別基礎ポイントは前事業年度の末日時点の役位に基づき算定します。
4 事業年度の初日から定時株主総会の前日までに退任する場合、退任日の直前に終了した事業年度の初日から退任日までの期間(1ヶ月未満切り上げ)をポイント付与期間とし、退任日にポイントを付与します。なお、業績連動支給率は前事業年度の業績連動支給率に基づき算定します。
留意事項
・取締役は、法人税法第34条第1項第3号に定める業務執行役員です。
・法人税法第34条第1項第3号イに定める「売上高の状況を示す指標」は連結会計年度の「売上高」、同イに定める「利益の状況を示す指標」は連結会計年度の「経常利益」とします。
・各取締役(社外取締役を除く)に付与するポイントの総数の上限は、1事業年度当たり570,000ポイントとし、上限に抵触する場合は以下の方法で調整します。
調整後の各対象者の付与ポイント数=調整前の各対象者の付与ポイント数×570,000
÷調整前の全対象者に対する付与ポイント合計(小数点以下切り捨て)
② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
③ 報酬等の総額が1億円以上である者の連結報酬等の総額等
連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載していません。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社では、専ら株価の変動又は配当金の受領を目的として保有する株式を純投資目的とし、それらの目的に加え当社の中長期的な企業価値の向上に資すると判断し保有する株式を純投資目的以外として区分しています。
② 提出会社における株式の保有状況
当社及び連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最も大きい会社(最大保有会社)である当社については以下のとおりです。
(a) 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
(ⅰ)保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社グループは、取引先との業務提携、長期的かつ安定的な関係強化・維持等の観点から、経営戦略の一環として、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資すると判断される株式について、政策的に保有しています。政策保有株式については、毎年、取締役会において、保有目的が適切か、保有にともなう便益やリスクが資本コストに見合っているか等を具体的に精査し、保有の適否等について検証しており、保有の合理性が希薄化した株式については、適宜・適切に売却し、政策保有株式の縮減を進めています。
また、政策保有株式に係る発行会社の経営方針を尊重したうえで、各議案が発行会社の中長期的な企業価値の向上に資すること、株主価値の毀損につながるものでないこと等、当社への影響を総合的に判断して議決権を行使するとともに、必要に応じて、議案の内容について発行会社等と対話することとしています。
なお、2023年12月25日の当社取締役会においてグループ会社が保有する政策保有株式について、個別銘柄ごとに前述の観点にて保有の合理性を検証しました。
また、2023年12月25日公表の「企業価値向上に向けた取り組みについて」で、政策保有株式の売却推進を掲げ、2024年4月26日公表の「政策保有株式の縮減に関するお知らせ」で、その具体的な進め方として、2024年度から2027年度までの4年間に、当社が保有する非上場株式以外の株式を2024年3月末時価ベースで300億円縮減する目標を示しました。今後は保有の合理性検証を厳格化することで、着実に縮減を進めていきます。
(ⅱ)銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(注) 「非上場株式以外の株式」には、株式分割による増加は含めていません。
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
(ⅲ)特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注) 1.「当社の株式の保有の有無」は株主名簿をもとに保有の有無を記載しています。なお、当社が保有する株式の発行会社の関係会社による保有は含めていません。
2.三井住友トラスト・ホールディングス㈱は、当期に1株につき、2株の割合で株式分割を行っているため株式数が増加しています。
3.㈱マツキヨココカラ&カンパニーは、当期に1株につき、3株の割合で株式分割を行っているため株式数が増加しています。
4.明治ホールディングス㈱は、当期に1株につき、2株の割合で株式分割を行っているため株式数が増加しています。
5.森永製菓㈱は、当期に1株につき、2株の割合で株式分割を行っているため株式数が増加しています。
6.㈱セブン&アイ・ホールディングスは、当期に1株につき、3株の割合で株式分割を行っているため株式数が増加しています。
7.㈱ヤクルト本社は、当期に1株につき、2株の割合で株式分割を行っているため株式数が増加しています。
8.当該銘柄の貸借対照表計上額が当社の資本金額の100分の1以下であり、かつ貸借対照表計上額の大きい順の60銘柄に該当しないために記載を省略しています。
9.「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しています。
みなし保有株式
該当事項はありません。
(b) 保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
第5 【経理の状況】
1 連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号)に基づいて作成しています。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1963年大蔵省令第59号。以下、「財務諸表等規則」といいます。)に基づいて作成しています。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しています。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の財務諸表について、有限責任監査法人トーマツによる監査を受けています。
3 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取り組みについて
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取り組みを行っています。具体的には、会計基準等の内容を適切に把握し、会計基準等の変更等について的確に対応することができる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入しています。
また、公益財団法人財務会計基準機構の行うセミナーに参加しています。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結貸借対照表】
② 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③ 【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
④ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1.連結の範囲に関する事項
(1) 連結子会社の数
前連結会計年度196社 当連結会計年度200社
主要な連結子会社の社名は、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載しているため、記載を省略しています。
なお、当連結会計年度より7社を連結の範囲に加えています。その要因は新規設立1社、取得3社、非連結子会社の重要性の増加3社です。また、3社を連結の範囲より除外しています。その要因は清算1社、合併1社、重要性の低下1社です。
(2) 主要な非連結子会社
㈱苫小牧エネルギー公社、㈱DHC銀座
(3) 非連結子会社について連結の範囲から除外した理由
非連結子会社は、いずれも小規模であり、全体の総資産、売上高、当期純損益(持分相当額)及び利益剰余金(持分相当額)等が、連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないため、連結の範囲から除いています。
2.持分法の適用に関する事項
(1) 持分法適用の関連会社の数
前連結会計年度21社 当連結会計年度20社
主要な持分法適用の関連会社の社名は、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載しているため、記載を省略しています。
なお、当連結会計年度より1社を持分法適用の範囲から除外しています。その要因は、株式売却です。
(2) 持分法を適用していない主要な非連結子会社及び関連会社
㈱苫小牧エネルギー公社、㈱DHC銀座
(3) 持分法を適用していない非連結子会社及び関連会社に持分法を適用しない理由
持分法を適用していない非連結子会社及び関連会社は、全体の当期純損益(持分相当額)及び利益剰余金(持分相当額)等が、連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないため、持分法の適用範囲から除いています。
3.連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社のうち、Oji Papéis Especiais Ltda.、Celulose Nipo-Brasileira S.A.、江蘇王子製紙有限公司、Oji Fibre Solutions (NZ) Ltd.他89社の決算日は12月31日であり、連結財務諸表の作成にあたっては、各社の決算日現在の財務諸表を使用しています。ただし、連結決算日との間に生じた重要な取引については、連結上必要な調整を行っています。一部の連結子会社は、連結決算日現在で本決算に準じた仮決算を行った財務諸表を基礎としています。
4.会計方針に関する事項
(1) 重要な資産の評価基準及び評価方法
① 有価証券
満期保有目的の債券 ……………………… 償却原価法
その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの …… 時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、
売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等 ………………… 移動平均法による原価法
② デリバティブ
時価法
③ 棚卸資産
主として総平均法による原価法
(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
(2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
① 有形固定資産(リース資産を除く)
定率法(ただし、1998年4月1日以降に取得した建物(附属設備を除く)、2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物、並びに一部の連結子会社については定額法)
② リース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法
(3) 重要な引当金の計上基準
貸倒引当金
当連結会計年度末現在に有する債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率による計算額を、貸倒懸念債権等の特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。
(4) 退職給付に係る会計処理の方法
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっています。
② 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
数理計算上の差異は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間(11~15年)等による定額法により翌連結会計年度から費用処理しています。
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間(11~19年)による定額法により費用処理しています。
③ 小規模企業等における簡便法の採用
一部の連結子会社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用しています。
(5) 重要な収益及び費用の計上基準
当社グループは、下記の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:企業が履行義務の充足時に(または充足するにつれて)収益を認識する
① 製品・商品の販売
当社グループは、主にパルプ・紙製品等の製造販売及び商品の仕入販売を行っています。このような製品・商品の販売については、製品・商品が顧客に引渡された時点において顧客が当該製品・商品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断していることから、当該製品・商品の引渡時点で収益を認識しています。ただし、日本国内における販売において出荷から顧客への引渡しまでの期間が通常の期間である場合には、出荷時点で収益を認識しています。また、当社グループが代理人として商品の販売に関与している場合には、純額で収益を認識しています。本人または代理人のいずれで取引を行っているかは、顧客に商品を移転する前に特定された商品を支配しているかに基づき判断しています。なお、顧客への製品・商品の出荷及び配送活動は、製品・商品を移転する約束を履行するための活動として処理し、履行義務として認識していません。
② 役務の提供(工事契約含む)
当社グループは、主にエンジニアリング事業や物流事業において役務提供を行っています。役務提供については、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき一定の期間にわたり収益を認識しています。進捗度は、見積原価総額に対する実際原価の割合で算出しています(インプット法)。ただし、契約における取引開始日から完全に履行義務を充足すると見込まれる時点までの期間がごく短い場合には、一定の期間にわたり収益を認識せず、完全に履行義務を充足した時点で収益を認識しています。
収益認識に関する判断事項
取引価格は、顧客との契約において約束された対価から、値引き及びリベートなどの変動対価を控除した金額で算定しています。これらの変動対価には見積りの要素が含まれています。見積りは、見積りが行われた時点での当社グループの過去の経験及び顧客との交渉による合理的な予想に基づいており、重要な戻入が生じない可能性が非常に高い範囲で取引価格に含めています。
契約の大部分は単一の履行義務を有しており、その取引価格は契約に記載されています。複数の履行義務を有する契約については、当社グループは独立販売価格に基づいて取引価格を各履行義務に配分します。独立販売価格は、当社グループが約束した財又はサービスを個別に顧客に販売するであろう価格です。
契約における対価は、顧客へ製商品引渡し・役務提供を行った時点から主として1年以内に受領しています。なお、重要な金融要素は含んでいません。
(6) 重要な外貨建の資産又は負債の本邦通貨への換算の基準
外貨建金銭債権債務は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しています。なお、在外子会社等の資産及び負債並びに収益及び費用は、各社の決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は純資産の部における為替換算調整勘定及び非支配株主持分に含めて計上しています。
(7) 重要なヘッジ会計の方法
① ヘッジ会計の方法
主として繰延ヘッジ処理を採用しています。
なお、為替予約等が付されている外貨建金銭債権債務等については、振当処理の要件を満たしている場合は振当処理を、金利スワップについては、特例処理の要件を満たしている場合は特例処理を、金利通貨スワップについては、一体処理(特例処理、振当処理)の要件を満たす場合は一体処理を採用しています。
② ヘッジ手段とヘッジ対象
ヘッジ手段 ヘッジ対象
先物為替予約 外貨建金銭債権債務および外貨建予定取引
通貨スワップ 外貨建金銭債権債務
金利通貨スワップ 外貨建借入金
金利スワップ 借入金
商品スワップ 電力
③ ヘッジ方針
当社グループのリスク管理方針に基づき、通常業務を遂行する上で発生する為替変動リスク、金利変動リスク及び原材料の価格変動リスクをヘッジすることとしています。
④ ヘッジの有効性評価の方法
ヘッジ手段及びヘッジ対象について、毎連結会計年度末に、個別取引ごとのヘッジ効果を検証していますが、ヘッジ手段とヘッジ対象の資産・負債について、元本・利率・期間等の重要な条件が同一の場合は、本検証を省略することとしています。
(8) のれんの償却方法及び償却期間
個別案件ごとに判断し、20年以内の合理的な年数で均等償却を行っています。金額が僅少なものについては発生年度に全額償却しています。
(9) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
連結キャッシュ・フロー計算書における資金(現金及び現金同等物)は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3か月以内に償還期限の到来する短期投資からなります。
(重要な会計上の見積り)
1.固定資産の減損
当社グループは、有形固定資産、のれんを含む無形固定資産等について、資産又は資産グループの減損の兆候の有無を判定しています。資産又は資産グループが減損している可能性を示す兆候が存在し認識の必要が生じた場合には、当該資産又は資産グループの回収可能価額の見積りを行っています。資産又は資産グループの回収可能価額は正味売却価額と使用価値のいずれか高い方の金額としており、資産又は資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回るものについて、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該損失を減損損失として計上しています。使用価値の算定にあたっては、資産又は資産グループの経済的残存使用年数や将来キャッシュ・フロー、割引率等について、一定の仮定に基づいています。
当連結会計年度に識別した固定資産の減損に関する重要な会計上の見積りは次のとおりです。
(家庭紙原紙事業における固定資産の減損)
生活産業資材セグメントにおいて中国の家庭紙原紙事業は、2021年3月期より主に中国及び日本市場向けに家庭紙原紙の製造・販売を行っていますが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に端を発する中国ロックダウンを含む世界的物流の混乱やウクライナをめぐる国際情勢に伴う原燃料価格の高騰および突発的な故障等による設備の停止の発生により当連結会計年度までに事業計画に対して遅れが生じており、同事業に係る固定資産(11,273百万円)について減損の兆候が認められていることから、国際会計基準第36号「資産の減損」に従い、減損テストを実施しました。
減損テストを実施するにあたり、同事業に係る資産グループの回収可能価額を処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方により測定しています。このうち使用価値は、将来キャッシュ・フローの見積りの割引現在価値として算定しており、将来キャッシュ・フローは、将来の事業計画を基礎としています。将来の事業計画にはパルプ市況の予測に基づくパルプの購入価格とそれを踏まえた販売価格の見込み、市場成長率の予測や競合他社の市場参入を見込んだ今後の製品需要等に基づく販売数量、及び設備稼働状況に基づく生産数量の見込み等について一定の仮定が含まれます。また、割引率についても一定の仮定が含まれます。
判定の結果、同事業に係る資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回ることから当社グループは連結損益計算書において減損損失2,662百万円を計上しており、連結貸借対照表に同事業に係る固定資産8,611百万円を計上しています。
上記の重要な仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定しており、適切であると考えていますが、販売価格や製品需要、原燃料価格等の変化によって将来の事業計画に影響を与える可能性があり、見直しが必要となった場合、将来の連結財務諸表において認識する金額に影響を与える可能性があります。
2.繰延税金資産の回収可能性
(1)当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
当連結会計年度の連結財務諸表に計上した繰延税金資産の金額については、注記事項「(税効果会計関係)」に記載しています。
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社グループは、将来減算一時差異、繰越欠損金及び未使用の繰越税額控除について、それらに係る税金の額から将来の会計期間において回収が見込まれない税金の額を控除して繰延税金資産を計上しています。将来の会計期間における回収可能性の判断は当社グループが策定した事業計画に基づく将来事業年度の課税所得の見積りを前提としています。
当社グループは、課税所得の見積りについて、経営者の最善の見積りと判断により決定しており適切であると考えていますが、将来の事業計画や経済条件等の変化、関連法令の改正・公布によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、将来の連結財務諸表において認識する金額に影響を与える可能性があります。
3.退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産
(1)当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
当連結会計年度の連結財務諸表に計上した退職給付会計に関する金額については、注記事項「(退職給付関係)」に記載しています。
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社グループは、従業員の退職給付に備えるため、連結会計年度末における見込額に基づき、退職給付債務から年金資産の額を控除して退職給付に係る負債又は退職給付に係る資産を計上しています。退職給付債務は、数理計算上の仮定に基づいて算出しています。この仮定には割引率、年金資産の長期期待運用収益率、退職率、死亡率等が含まれています。
当社グループは、これらの仮定は経営者の最善の見積りと判断により決定しており適切であると考えていますが、経済状況の変化による割引率や死亡率等の変化によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、将来の連結財務諸表において認識する金額に影響を与える可能性があります。
(未適用の会計基準等)
1.法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準等
・「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日)
・「包括利益の表示に関する会計基準」(企業会計基準第25号 2022年10月28日)
・「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日)
(1) 概要
その他の包括利益に対して課税される場合の法人税等の計上区分及びグループ法人税制が適用される場合の子会社株式等の売却に係る税効果の取扱いを定めるもの。
(2) 適用予定日
2025年3月期の期首より適用予定です。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
当該会計基準等の適用による影響額は、軽微です。
2.グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い
・「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第46号2024年3月22日)
(1) 概要
グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱いを定めるもの。
(2) 適用予定日
2025年3月期の期首より適用予定です。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
当該会計基準等の適用による影響額は、評価中です。
(表示方法の変更)
(連結損益計算書)
前連結会計年度において、「特別利益」の「その他」に含めて表示していた「固定資産売却益」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において、「特別利益」の「その他」270百万円は、「固定資産売却益」11百万円、「その他」258百万円として組み替えています。
前連結会計年度において、「特別損失」の「その他」に含めて表示していた「減損損失」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することとしました。また、前連結会計年度において、独立掲記していた「特別損失」の「固定資産除却損」及び「事業構造改善費用」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度においては「その他」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において、「特別損失」の「固定資産除却損」3,159百万円、「事業構造改善費用」1,909百万円及び「その他」2,175百万円は、「減損損失」31百万円及び「その他」7,213百万円として組み替えています。
(連結キャッシュ・フロー計算書)
前連結会計年度において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めていた「減損損失」及び「固定資産売却損益(△は益)」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することとしました。また、前連結会計年度において、独立掲記していた「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「固定資産除却損」及び「事業構造改善費用」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度においては「その他」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フローにおいて、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「固定資産除却損」3,159百万円、「事業構造改善費用」1,909百万円及び「その他」△18,740百万円は、「減損損失」31百万円、「固定資産売却損益(△は益)」142百万円及び「その他」△13,844百万円として組み替えています。
前連結会計年度において、「財務活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めていた「自己株式の取得による支出」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フローにおいて、「財務活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に表示していた△487百万円は、「自己株式の取得による支出」△295百万円及び「その他」△192百万円として組み替えています。
(連結貸借対照表関係)
※1 非連結子会社及び関連会社に対するものは次のとおりです。
※2 担保に供している資産
① 担保に供している資産は次のとおりです。
(注)1.上記のうち、()内書は工場財団抵当権又は工場財団根抵当権を設定しています。
2.売掛金のうち連結子会社に対する売掛金429百万円(前連結会計年度393百万円)、短期貸付金の
うち連結子会社に対する短期貸付金3,800百万円(前連結会計年度13,683百万円)並びに投資有価証
券のうち連結子会社株式384百万円(前連結会計年度355百万円)は、連結貸借対照表上、相殺消去し
ています。
② 担保付債務は、次のとおりです。
(注) 上記のうち、()内書は工場財団抵当権又は工場財団根抵当権を設定している債務です。
3 偶発債務
保証債務
連結子会社以外の関係会社及び従業員等の金融機関からの借入金等に対して次のとおり保証を行っています。
4 受取手形割引高等
※5 「土地の再評価に関する法律」(1998年3月31日公布法律第34号)及び「土地の再評価に関する法律の一部を改正する法律」(2001年3月31日公布法律第19号)に基づき、一部の連結子会社において2002年3月31日に事業用の土地の再評価を行っています。
なお、再評価差額については、「土地の再評価に関する法律の一部を改正する法律」(1999年3月31日公布法律第24号)に基づき、当該再評価差額に係る税金相当額を「再評価に係る繰延税金負債」として負債の部に計上し、これを控除した金額を「土地再評価差額金」として純資産の部に計上しています。
① 再評価の方法 「土地の再評価に関する法律施行令」(1998年3月31日公布政令第119号)第2条第3号に定める固定資産税評価額及び同条第4号に定める地価税の課税価格の基礎となる土地の価額に基づいて算出
② 再評価を行った年月日 2002年3月31日
6 貸出コミットメント(借手側)
当社は、不測の事態が発生した際に、機動的かつ安定的に資金調達できるように、取引銀行と貸出コミットメント契約を締結しています。
連結会計年度末における貸出コミットメントに係る借入未実行残高は次のとおりです。
※7 減価償却累計額には、減損損失累計額を含めて表示しています。
※8 直接減額方式による圧縮記帳の実施額は次のとおりです。
※9 連結会計年度末日満期手形等の会計処理
連結会計年度末日満期手形等の会計処理については、手形交換日等をもって決済処理しています。なお、当連結会計年度末日は、金融機関の休日のため、次の連結会計年度末日満期手形等が連結会計年度末残高に含まれています。
(連結損益計算書関係)
※1 一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費は、次のとおりです。
※2 期末棚卸高は収益性の低下に伴う簿価切下後の金額であり、次の棚卸資産評価損(△は益)が売上原価に含まれています。
※3 固定資産売却益の内訳は、次のとおりです。
※4 災害による損失及び受取保険金
当社グループの連結子会社は2023年2月にニュージーランドで発生した大型サイクロン「ガブリエル」の被害により操業を停止していました。当連結子会社の設備は当連結会計年度の後半より順次稼働を再開しており、復旧までの間に発生した操業停止期間中の製造固定費や修繕費等を「災害による損失」に計上しています。また、当被害に係る保険収入3,704百万円を当連結会計年度の「受取保険金」に計上しています。
※5 減損損失
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当社グループは、事業用資産においては事業区分をもとに概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位ごとに、賃貸不動産及び遊休資産においては個別物件単位で、資産のグルーピングを行っています。
当連結会計年度において、生産設備の停止を決定したこと等に伴い、当該資産グループについて帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として特別損失に1,918百万円計上しています。
その内訳は、建物及び構築物1,012百万円、機械装置及び運搬具374百万円、工具、器具及び備品3百万円、土地15百万円、リース資産331百万円、建設仮勘定179百万円、その他1百万円です。なお、このうち1,887百万円は特別損失のその他に含めて計上しています。
回収可能価額が正味売却価額の場合には、不動産鑑定評価基準等に基づき評価しています。回収可能価額が使用価値の場合には、将来キャッシュ・フローを4.6%で割り引いて算出しています。なお、将来キャッシュ・フローに基づく使用価値がマイナスの場合は、回収可能価額を零としています。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
主として以下の資産グループについて減損損失を計上しています。
当社グループは、事業用資産においては事業区分をもとに概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位ごとに、賃貸不動産及び遊休資産においては個別物件単位で、資産のグルーピングを行っています。
当連結会計年度において、営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなっている資産グループ等を対象とし、回収可能価額が帳簿価額を下回るものについて帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として特別損失に4,292百万円計上しています。
その内訳は、建物及び構築物587百万円、機械装置及び運搬具2,884百万円、工具、器具及び備品12百万円、土地412百万円、植林立木342百万円、建設仮勘定51百万円、その他1百万円です。なお、このうち312百万円は特別損失のその他に含めて計上しています。
回収可能価額が正味売却価額の場合には、不動産鑑定評価基準等に基づき評価しています。回収可能価額が使用価値の場合には、将来キャッシュ・フローを4.6~9.3%で割り引いて算出しています。なお、将来キャッシュ・フローに基づく使用価値がマイナスの場合は、回収可能価額を零としています。
(連結包括利益計算書関係)
※1 その他の包括利益に係る組替調整額及び税効果額
(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注) 1.普通株式の自己株式の株式数の増加681,818株は、役員向け株式交付信託の取得による増加671,200株、単元未満株式の買取による増加7,404株、持分法適用の関連会社に対する持分変動に伴う当社株式の当社帰属分の増加3,214株です。
2.普通株式の自己株式の株式数の減少1,266,766株は、役員向け株式交付信託への処分による減少671,200株、役員向け株式交付信託が保有する当社株式の処分による減少523,101株、株式報酬型ストック・オプション行使への充当72,000株、単元未満株式の売渡による減少465株です。
3.普通株式の自己株式の当連結会計年度末株式数には、役員向け株式交付信託が保有する当社株式が1,546,851株含まれています。
2.新株予約権及び自己新株予約権に関する事項
3.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(注) 1.2022年5月13日取締役会決議に基づく配当金の総額には、役員向け株式交付信託が保有する当社株式に対する配当金9百万円が含まれています。
2.2022年11月8日取締役会決議に基づく配当金の総額には、役員向け株式交付信託が保有する当社株式に対する配当金7百万円が含まれています。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(注) 配当金の総額には、役員向け株式交付信託が保有する当社株式に対する配当金12百万円が含まれています。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注) 1.普通株式の自己株式の株式数の増加8,705,574株は、2024年2月26日開催の取締役会に基づく取得8,697,800株、単元未満株式の買取による増加7,769株、持分法適用の関連会社に対する持分変動に伴う当社株式の当社帰属分の増加5株です。
2.普通株式の自己株式の株式数の減少2,100,916株は、株式交換に伴う自己株式処分による減少1,983,300株、株式報酬型ストック・オプション行使への充当117,000株、持分法適用の関連会社の減少に伴う当社株式の当社帰属分の減少383株、単元未満株式の売渡による減少233株です。
3.普通株式の自己株式の当連結会計年度末株式数には、役員向け株式交付信託が保有する当社株式が
1,546,851株含まれています。
2.新株予約権及び自己新株予約権に関する事項
3.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(注) 1.2023年5月12日取締役会決議に基づく配当金の総額には、役員向け株式交付信託が保有する当社株式に対する配当金12百万円が含まれています。
2.2023年11月7日取締役会決議に基づく配当金の総額には、役員向け株式交付信託が保有する当社株式に対する配当金12百万円が含まれています。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(注) 配当金の総額には、役員向け株式交付信託が保有する当社株式に対する配当金12百万円が含まれています。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
※1 現金及び現金同等物の連結会計年度末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係は、次のとおりです。
(リース取引関係)
オペレーティング・リース取引
(借手側)
オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料
(単位:百万円)
(貸手側)
オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料
(単位:百万円)
(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社は、主要連結子会社との間でグループファイナンスを行っており、当社グループで必要な資金については、概ね当社が銀行借入やコマーシャル・ペーパー、並びに社債の発行等により一括して調達・管理しています。資金運用については、一時的な余資を預金等安全性の高い金融商品で運用することに限定しており、投機的な運用は行わない方針です。また、デリバティブは、後述するリスクを回避するために利用しており、投機を目的とした取引は行わない方針です。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク
営業債権である受取手形及び売掛金は、顧客の信用リスクに晒されています。また、グローバルに事業を展開していることから生じる外貨建ての営業債権は、為替の変動リスクに晒されていますが、外国為替市場の動向を勘案しながら、必要に応じて営業債務とネットしたポジションについて、先物為替予約取引を利用してヘッジを行っています。
投資有価証券である株式は、主に業務上の関係を有する企業の株式であり、市場価格の変動リスクに晒されています。
営業債務である支払手形及び買掛金は、すべて1年以内の支払期日です。また、その一部には原材料等の輸入に伴う外貨建てのものがあり、為替の変動リスクに晒されていますが、必要に応じて先物為替予約取引を利用したヘッジを行っています。
借入金のうち、短期借入金は、主に運転資金に係る資金調達であり、長期借入金は、主に設備投資に係る資金調達です。借入金は金利の変動リスクに晒されていますが、一部については、金利スワップ取引及び金利通貨スワップ取引を利用してリスクヘッジを図っています。外貨建借入金は為替の変動リスクに晒されていますが、一部については、金利通貨スワップ取引を利用してリスクヘッジを図っています。
デリバティブ取引は、外貨建ての営業債権債務等に係る為替の変動リスクに対するヘッジを目的とした先物為替予約取引、通貨オプション取引及び通貨スワップ取引、借入金に係る支払金利の変動リスクに対するヘッジ等を目的とした金利スワップ取引、外貨建ての借入金に係る支払金利及び為替の変動リスクに対するヘッジを目的とした金利通貨スワップ取引並びに購入エネルギー価格の変動リスクに対するヘッジを目的とした商品スワップ取引です。なお、ヘッジ会計に関するヘッジ手段とヘッジ対象、ヘッジ方針、ヘッジの有効性評価の方法等については、前述の連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項に記載されている「4.会計方針に関する事項(7)重要なヘッジ会計の方法」に記載しています。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
① 信用リスク(取引先の契約不履行等に係るリスク)の管理
グループ主要各社は、営業債権について取引先ごとの期日管理及び残高管理を行うとともに、各営業部門が主要取引先の状況を、適宜、モニタリングし、状況に応じて信用調査等を行うことにより、信用リスクの軽減を図っています。
デリバティブ取引の利用にあたっては、カウンターパーティーリスクを軽減するために、格付けの高い金融機関とのみ取引を行っています。
② 市場リスク(為替、金利等の変動リスク)の管理
当社及び一部の連結子会社は、通常業務を遂行する上で発生することが見込まれる外貨建ての営業債権債務や借入金等について、為替の変動リスクをヘッジするために、先物為替予約取引、通貨オプション取引及び通貨スワップ取引を利用しています。また、借入金に係る変動支払金利の変動リスクをヘッジするために、または、固定支払金利が将来の市中金利水準と乖離するリスクをヘッジするために、金利スワップ取引を利用しています。さらに一部の連結子会社は、購入しているエネルギーの価格変動リスクをヘッジするために、商品スワップ取引を利用しています。
投資有価証券である株式については、定期的に時価や発行体(取引先企業)の財務状況等を把握し、取引先企業との関係を勘案して、適宜、保有状況を見直しています。
なお、デリバティブ取引については、リスク管理方法や管理体制等を定めたデリバティブ管理基準に従っています。連結子会社についても、当社のデリバティブ管理基準に準じた管理を行っています。
③ 資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払いを実行できなくなるリスク)の管理
当社は、当社との間でグループファイナンスを行っている連結子会社をはじめとする各部署から報告される入出金に関する情報等に基づき、適時に資金計画を作成・更新して、予め想定した手許流動性を維持することにより、流動性リスクを管理しています。また、取引銀行と貸出コミットメント契約を締結することにより、緊急の支払いにも対応可能な管理体制を整えています。
(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価には、市場価格に基づく価額のほか、市場価格がない場合には合理的に算定された価額が含まれています。金融商品の時価の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することもあります。また、「(デリバティブ取引関係)」注記におけるデリバティブ取引に関する契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
2.金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりです。
前連結会計年度(2023年3月31日)
1現金及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものは記載を省略しています。
※2市場価格のない株式等は、「資産(1) 投資有価証券」には含めていません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりです。
※3長期借入金には、1年内返済予定の長期借入金(連結貸借対照表計上額72,906百万円)を含めています。
※4デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については( )で示しています。
当連結会計年度(2024年3月31日)
1現金及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものは記載を省略しています。
※2市場価格のない株式等は、「資産(1) 投資有価証券」には含めていません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりです。
※3社債には、1年内償還予定の社債(連結貸借対照表計上額10,000百万円)を含めています。
※4長期借入金には、1年内返済予定の長期借入金(連結貸借対照表計上額72,613百万円)を含めています。
※5デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については( )で示しています。
(注1)金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注2)社債、長期借入金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しています。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:重要な観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しています。
(1)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(2)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注1)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
投資有価証券
上場株式等は取引所の価格によっており、活発な市場で取引されているため、その時価をレベル1の時価に分類しています。
デリバティブ
為替予約、通貨オプション、通貨スワップ、金利スワップ、金利通貨スワップは、取引先金融機関等から提示された価格等によっており、その時価をレベル2の時価に分類しています。金利スワップの特例処理及び金利通貨スワップの一体処理(特例処理、振当処理)によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、当該長期借入金の時価に含めて記載しています。商品デリバティブは、取引先等から提示された価格等観察可能なインプットを使用して割り引いて算定する方法によっており、その時価をレベル2の時価に分類しています。重要な観察できないインプットも使用して算定した場合にはレベル3の時価に分類しています。
社債
当社が発行する社債は、市場価格(公社債店頭売買参考統計値)に基づき算定しており、その時価をレベル2の時価に分類しています。
長期借入金
長期借入金は、元利金の合計額を、新規に同様の借入を行った場合に想定される利率で割り引いて算定しており、その時価をレベル2の時価に分類しています。変動金利による長期借入金の一部は金利スワップの特例処理、又は金利通貨スワップの一体処理(特例処理、振当処理)の対象とされており、当該金利スワップ及び金利通貨スワップと一体として処理された元利金の合計額を、同様の借入を行った場合に適用される合理的に見積もられる利率で割り引いて算定する方法によっています。
(注2)時価をもって連結貸借対照表計上額とする金融商品のうちレベル3の時価に関する情報
時価をもって連結貸借対照表計上額とする金融商品のうちレベル3の時価に関する情報は、当該時価の重要性が乏しいため、記載を省略しています。
(有価証券関係)
1.満期保有目的の債券
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
2.その他有価証券
前連結会計年度(2023年3月31日)
(注) 非上場株式及び出資金等(連結貸借対照表計上額 3,632 百万円)は、市場価格がない株式等のため、上表の「その他有価証券」には含めていません。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注) 非上場株式及び出資金等(連結貸借対照表計上額 4,248 百万円)は、市場価格がない株式等のため、上表の「その他有価証券」には含めていません。
3.売却したその他有価証券
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
4.減損処理を行った有価証券
(注) 減損処理にあたっては、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には全て減損処理を行い、30~50%程度下落した場合には、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っています。
(デリバティブ取引関係)
1. ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
重要性が乏しいため記載を省略しています。
2. ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
(1) 通貨関連
前連結会計年度(2023年3月31日)
(注) 為替予約等の振当処理(ただし、予定取引をヘッジ対象としている場合を除く。)によるものは、ヘッジ対象とされている外貨建金銭債権債務と一体として処理されているため、その時価は、当該ヘッジ対象の時価に含めて記載しています。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注) 為替予約等の振当処理(ただし、予定取引をヘッジ対象としている場合を除く。)によるものは、ヘッジ対象とされている外貨建金銭債権債務と一体として処理されているため、その時価は、当該ヘッジ対象の時価に含めて記載しています。
(2) 金利関連
前連結会計年度(2023年3月31日)
(注) 金利スワップの特例処理及び金利通貨スワップの一体処理(特例処理、振当処理)によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、当該ヘッジ対象の時価に含めて記載しています。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注) 金利スワップの特例処理及び金利通貨スワップの一体処理(特例処理、振当処理)によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、当該ヘッジ対象の時価に含めて記載しています。
(3) 商品関連
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(退職給付関係)
1.採用している退職給付制度の概要
当社グループは、確定拠出型の制度として確定拠出型年金制度を、確定給付型の制度として確定給付型企業年金制度及び退職一時金制度を設けているほか、一部の連結子会社は複数事業主制度に係る企業年金制度に加入しています。なお、一部の連結子会社は確定給付型企業年金制度及び退職一時金制度において退職給付信託を設定しています。
また、従業員の退職等に際して、退職給付会計に準拠した数理計算による退職給付債務の対象とされない割増退職金を支払う場合があります。
2.確定給付制度(複数事業主制度を含む)
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く)
(2) 年金資産の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く)
(3) 簡便法を適用した制度の退職給付に係る負債の期首残高と期末残高の調整表
(4) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表
(注) 簡便法を適用した制度を含みます。
(5) 退職給付費用及びその内訳項目の金額
(注) 1.特別利益の「その他」に計上しています。
2.事業構造改善に伴う割増退職金等であり、特別損失の「その他」に計上しています。
3.移籍退職者に伴う割増退職金等であり、営業外費用の「その他」に計上しています。
(6) 退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりです。
(7) 退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりです。
(8) 年金資産に関する事項
① 年金資産の主な内訳
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりです。
(注) 1.オルタナティブ投資は、主にヘッジファンド等への投資です。
2.年金資産の合計には、企業年金制度に対して設定した退職給付信託が前連結会計年度46%、当連結会計年度60%含まれています。
② 長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率を決定するため、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮しています。
(9) 数理計算上の計算基礎に関する事項
3.確定拠出制度
連結子会社の確定拠出制度(確定拠出制度と同様に処理する複数事業主制度を含む)への要拠出額は、前連結会計年度2,940百万円、当連結会計年度3,018百万円です。
(ストック・オプション等関係)
1.ストック・オプションに係る連結会計年度における費用計上額及び科目名
該当事項はありません。
2.ストック・オプションの内容、規模及びその変動状況
(1) ストック・オプションの内容
(2) ストック・オプションの規模及びその変動状況
当連結会計年度において存在したストック・オプションを対象とし、ストック・オプションの数については、株式数に換算して記載しています。
① ストック・オプションの数
② 単価情報
3.ストック・オプションの権利確定数の見積方法
基本的には、将来の失効数の合理的な見積りは困難であるため、実績の失効数のみ反映させる方式を採用しています。
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(注) 1.評価性引当額の変動の主な内容は、海外子会社における税務上の繰越欠損金及び将来減算一時差異等の合計に係る評価性引当額の増加によるものです。
2.税務上の繰越欠損金及びその繰延税金資産の繰越期限別の金額
前連結会計年度(2023年3月31日)
(※) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額です。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(※) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額です。
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異の原因があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
(注) 前連結会計年度は、法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間の差異が法定実効税率の100分の5以下であるため注記を省略しています。
3.法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社及び一部の国内連結子会社は、グループ通算制度を適用しています。また、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っています。
(収益認識関係)
1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、商事、物流、エンジニアリング、不動産事業他を含んでいます。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、商事、物流、エンジニアリング、不動産事業、液体紙容器事業他を含んでいます。
2.契約資産及び契約負債の残高等
当社グループにおける顧客との契約から生じた契約資産及び契約負債の残高は、重要性が乏しいため、記載を省略しています。
3.残存履行義務に配分した取引価格
当社グループにおいては、個別の予想契約期間が1年を超える重要な取引がないため、実務上の便法を適用し、記載を省略しています。また、顧客との契約から生じる対価の中に、取引価格に含まれていない重要な金額はありません。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち、経済的特徴、製品の製造方法又は製造過程、製品を販売する市場又は顧客の種類等において類似性が認められるものについて集約し、「生活産業資材」、「機能材」、「資源環境ビジネス」、「印刷情報メディア」の4つとしています。報告セグメントに含まれない事業セグメントは、「その他」としています。
各セグメントの主要な事業内容は以下のとおりです。
生活産業資材・・・・・段ボール原紙・段ボール加工事業、白板紙・紙器事業、包装用紙・製袋事業、家庭紙事業、紙おむつ事業
機能材・・・・・・・・特殊紙事業、感熱紙事業、粘着事業、フィルム事業
資源環境ビジネス・・・パルプ事業、エネルギー事業、植林・木材加工事業
印刷情報メディア・・・新聞用紙事業、印刷・出版・情報用紙事業
その他・・・・・・・・商事、物流、エンジニアリング、不動産事業、液体紙容器事業 他
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における会計処理の方法と概ね同一です。
報告セグメントの利益は、営業利益の数値です。セグメント間の内部売上高又は振替高は、市場価格等に基づいています。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) 1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、商事、物流、エンジニアリング、不動産事業他を含んでいます。
2.調整額は以下のとおりです。
(1) セグメント利益又は損失(△)の調整額△1,632百万円は、主として内部取引に係る調整額です。
(2) セグメント資産の調整額△170,485百万円には、セグメント間債権債務消去等△193,572百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産23,087百万円が含まれています。
全社資産は、報告セグメントに配分していない投資有価証券です。
3.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っています。
4.減価償却費並びに有形固定資産及び無形固定資産の増加額には、長期前払費用とその償却額が含まれています。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、商事、物流、エンジニアリング、不動産事業、液体紙容器事業他を含んでいます。
2.調整額は以下のとおりです。
(1) セグメント利益の調整額136百万円は、主として内部取引に係る調整額です。
(2) セグメント資産の調整額△157,675百万円には、セグメント間債権債務消去等△190,460百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産32,784百万円が含まれています。
全社資産は、報告セグメントに配分していない投資有価証券です。
3.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っています。
4.減価償却費並びに有形固定資産及び無形固定資産の増加額には、長期前払費用とその償却額が含まれています。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
報告セグメントと同一区分のため、記載を省略しています。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
(注) 売上高は最終顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しています。
(2) 有形固定資産
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手がないため、記載を省略しています。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
報告セグメントと同一区分のため、記載を省略しています。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
(注) 売上高は最終顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しています。
(2) 有形固定資産
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手がないため、記載を省略しています。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) 1.「その他」の金額は、報告セグメントに含まれない事業セグメント等に係る金額です。
2.減損損失1,918百万円のうち、1,887百万円については特別損失のその他に計上しています。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1.「その他」の金額は、報告セグメントに含まれない事業セグメント等に係る金額です。
2.減損損失4,292百万円のうち、312百万円については特別損失のその他に計上しています。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) 1.「その他」の金額は、報告セグメントに含まれない事業セグメント等に係る金額です。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1.「その他」の金額は、報告セグメントに含まれない事業セグメント等に係る金額です。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
【関連当事者情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1.関連当事者との取引
連結財務諸表提出会社及びその連結子会社と関連当事者との取引
該当する重要な取引はありません。
2.重要な関連会社に関する注記
重要な関連会社の要約財務情報
重要な関連会社に該当する会社はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.関連当事者との取引
連結財務諸表提出会社及びその連結子会社と関連当事者との取引
該当する重要な取引はありません。
2.重要な関連会社に関する注記
重要な関連会社の要約財務情報
重要な関連会社に該当する会社はありません。
(1株当たり情報)
(注) 1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりです。
(注) 株主資本において自己株式として計上されている役員向け株式交付信託が保有する当社株式を、「1株当たり純資産額」の算定上、期末発行済株式総数から控除する自己株式に含めています(前連結会計年度1,546千株、当連結会計年度1,546千株)。また、「1株当たり当期純利益」及び「潜在株式調整後1株当たり当期純利益」の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めています(前連結会計年度1,321千株、当連結会計年度1,546千株)。
(重要な後発事象)
(取得による企業結合)
当社は、2023年10月20日開催の取締役会において、Walki Holding Oy(本社:フィンランド、以下総称して「Walkiグループ」)の全株式を取得し、子会社化することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結しました。当該株式譲渡契約に基づき、2024年4月11日付で全株式を取得しています。
1.企業結合の概要
(1)被取得企業の名称及びその事業の内容
被取得企業の名称:Walki Holding Oy 他20社
事業の内容 :原紙への塗工、ラミネート(プラスチック/アルミ)、印刷、
包装資材の製造・販売事業、他
(2)企業結合を行った主な理由
Walkiグループは、サステナブル包装資材に特化した加工会社です。主力商品は、リサイクル性とバリア性を兼ね備えた紙ベースの環境配慮型包装資材群であり、環境規制が進む欧州市場において、高い収益性を誇っています。
今回の買収により、当社グループは、包装資材のサプライプロセスにおいて、川上(原材料)から川下(包装加工)までを幅広くカバーし、一気通貫で提供する事業構造を確立します。先行するEU規制に適合したWalkiグループの原紙加工技術と製造ノウハウを当社グループのパッケージング事業に組み込み、現在の主たる事業拠点である東南アジア、インド、オセアニア市場においても、環境配慮型包装資材ソリューション提供のための技術開発と製造、総合提案力を強化し、環境配慮型包装資材のグローバルサプライヤーとしてプレゼンスを高めていきます。
(3)企業結合日
2024年4月11日
(4)企業結合の法的形式
現金を対価とする株式取得
(5)結合後企業の名称
変更はありません。
(6)取得した議決権比率
100%
(7)取得企業を決定するに至った主な根拠
当社による現金を対価とする株式取得であるため。
2.被取得企業の取得原価及び対価の種類ごとの内訳
取得の対価 現金 61,297百万円
⑤ 【連結附属明細表】
【社債明細表】
(注) 1.「当期首残高」欄及び「当期末残高」欄の( )は、1年内償還予定の金額で内数です。
2.連結決算日後5年内における1年ごとの償還予定額は次のとおりです。
【借入金等明細表】
(注) 1.上記「平均利率」は、借入金等の期末残高に対する加重平均利率です。
2.リース債務の平均利率については、IFRS適用子会社はリース料総額に含まれる利息相当額を控除した金額でリース債務を計上していますが、日本基準を適用している当社及び子会社はリース料総額に含まれる利息相当額を控除する前の金額でリース債務を連結貸借対照表に計上しているため、記載していません。
3.長期借入金及びリース債務(1年以内に返済予定のものを除く)の連結決算日後5年内における1年ごとの返済予定額は以下のとおりです。
【資産除去債務明細表】
当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における資産除去債務の金額が、当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における負債及び純資産の合計額の100分の1以下であるため、連結財務諸表規則第92条の2の規定により記載を省略しています。
(2) 【その他】
当連結会計年度における四半期情報等
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1.資産の評価基準及び評価方法
有価証券の評価基準及び評価方法
(1) 満期保有目的の債券 ……償却原価法
(2) 子会社株式及び関連会社株式 ……移動平均法による原価法
(3) その他有価証券
市場価格のない株式等以外 ……時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移
のもの 動平均法により算定)
市場価格のない株式等 ……移動平均法による原価法
2.固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く) ……定率法
ただし、1998年4月1日以降に取得した建物(附属設備を除く)、2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物については定額法を採用しています。
(2) 無形固定資産 ……定額法
(3) リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産については、リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しています。また、所有権移転ファイナンス・リース取引に係るリース資産はありません。
3.引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
当事業年度末現在に有する債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率による計算額を、貸倒懸念債権等の特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。
(2) 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務の見込額に基づき計上しています。
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっています。
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間による定額法により費用処理しています。
数理計算上の差異は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間による定額法により翌期から費用処理しています。
4.収益及び費用の計上基準
当社は連結子会社を対象とした経営管理を主に行っています。このような役務提供については、契約期間にわたって経過期間を基礎とした進捗度を測定して収益を認識しています。なお、収益を理解するための基礎となる情報は、連結財務諸表「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4. 会計方針に関する事項(5)重要な収益及び費用の計上基準)」に記載しています。
5.その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
(1) ヘッジ会計の処理
原則として繰延ヘッジ処理によっています。なお、特例処理の要件を満たす金利スワップについては、特例処理によっています。一体処理(特例処理、振当処理)の要件を満たす金利通貨スワップについては、一体処理を採用しています。
(2) 退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用の未処理額の会計処理の方法は、連結財務諸表におけるこれらの会計処理の方法と異なっています。
(重要な会計上の見積り)
(市場価格のない関係会社株式及び関係会社出資金の評価)
(1)当事業年度の財務諸表に計上した金額
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社の市場価格のない関係会社株式及び関係会社出資金は、取得原価をもって貸借対照表価額としていますが、実質価額が著しく下落したときは、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除き、その実質価額をもって貸借対照表価額とし、取得原価との差額を当期の損失としています。
実質価額が著しく下落したときとは、発行会社の財政状態の悪化により、実質価額が取得原価の50%超下落した場合と定めています。なお、企業買収において超過収益力等を反映して財務諸表から得られる1株当たり純資産額に比べて相当高い価額で取得した株式については、発行会社の財政状態の悪化がなくとも超過収益力が見込めなくなり、かつ実質価額が取得原価の50%超下落している場合も実質価額が著しく下落したときに該当します。
また、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合とは、実質価額が取得原価にほぼ近い水準まで回復する見込みがあることを合理的な根拠をもって予測できる場合と定めています。この回復可能性の検討にあたっては、将来キャッシュ・フロー等の一定の仮定に基づいています。
当社は、これらの仮定は経営者の最善の見積りと判断により決定しており適切であると考えていますが、将来の事業計画や経済条件等の変化によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、将来の財務諸表において認識する金額に影響を与える可能性があります。
(表示方法の変更)
(損益計算書)
前事業年度において「特別利益」の「その他」に含めていた「固定資産売却益」(前事業年度3百万円)は、金額的重要性が増したため、当事業年度より独立掲記することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の財務諸表の組替えを行っています。
この結果、前事業年度の損益計算書において、「特別利益」の「その他」3百万円は、「特別利益」の「固定資産売却益」3百万円として組み替えています。
前事業年度において「特別損失」の「その他」に含めていた「固定資産売却損」(前事業年度3百万円)、「投資有価証券売却損」(前事業年度3百万円)は、金額的重要性が増したため、当事業年度より独立掲記することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の財務諸表の組替えを行っています。
この結果、前事業年度の損益計算書において、「特別損失」の「その他」16百万円は、「特別損失」の「固定資産売却損」3百万円、「投資有価証券売却損」3百万円、「その他」10百万円として組み替えています。
(貸借対照表関係)
※1 担保に供している資産及び担保に係る債務
(1) 担保に供している資産
(2) 担保に係る債務
※2 関係会社に対する債権債務
3 保証債務等
※4 直接減額方式による圧縮記帳の実施額は次のとおりです。
5 貸出コミットメント(借手側)
当社は、不測の事態が発生した際に、機動的かつ安定的に資金調達できるように、取引銀行と貸出コミットメント契約を締結しています。
事業年度末における貸出コミットメントに係る借入未実行残高は次のとおりです。
(損益計算書関係)
※1 関係会社との取引高
※2 営業費用の主要な費目及び金額は次のとおりです。
(有価証券関係)
子会社株式及び関連会社株式
前事業年度(2023年3月31日)
(注) 上表に含まれない市場価格のない株式の貸借対照表計上額
当事業年度(2024年3月31日)
(注) 上表に含まれない市場価格のない株式の貸借対照表計上額
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(表示方法の変更)
前事業年度において「その他」に含めて表示していた「貸倒引当金」は、金額的重要性が増したため、当事業年度より独立掲記することとしました。この表示方法を反映させるため、前事業年度の組替えを行っています。
この結果、前事業年度において、「その他」に表示していた4,267百万円は、「貸倒引当金」1,865百万円、「その他」2,401百万円として組み替えています。
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主な項目別の内訳
3.法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、グループ通算制度を適用しています。また、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っています。
(重要な後発事象)
連結財務諸表「注記事項(重要な後発事象)」に記載の内容と同一です。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(注)「減価償却累計額」には、減損損失累計額が含まれています。
【引当金明細表】
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しています。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当社定款の定めにより、単元未満株主は、会社法第189条第2項各号に掲げる権利、会社法第166条第1項の規定による請求をする権利、株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利並びに単元未満株式の売渡請求をする権利以外の権利を有していません。
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に次の書類を提出しています。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。