第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注)1.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第98期の期首から適用しており、第98期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっています。
2.第96期、第97期、第98期及び第100期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載していません。第99期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、1株当たり当期純損失であり、また、潜在株式が存在しないため記載していません。
3.従業員数は、就業人員数を記載しています。
4.当社は、第96期より「株式給付信託(BBT)」を導入しており、当該信託が保有する当社株式を連結財務諸表において自己株式として計上しています。これに伴い、1株当たり純資産額の算定上、当該信託が保有する当社株式を期末発行済株式総数から控除する自己株式に含めています。また、1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失の算定上、当該信託が保有する当社株式を期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めています。
(2) 提出会社の経営指標等
(注)1.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第98期の期首から適用しており、第98期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっています。
2.第96期、第97期及び第100期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載していません。第98期及び第99期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、1株当たり当期純損失であり、また、潜在株式が存在しないため記載していません。
3.第98期及び第99期の株価収益率については、当期純損失のため記載していません。
4.第98期の配当性向については、当期純損失のため記載していません。第99期の配当性向については、当期純損失であり、また、無配のため記載していません。
5.従業員数は、就業人員数を記載しています。
6.最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものです。
7.当社は、第96期より「株式給付信託(BBT)」を導入しており、当該信託が保有する当社株式を財務諸表において自己株式として計上しています。これに伴い、1株当たり純資産額の算定上、当該信託が保有する当社株式を期末発行済株式総数から控除する自己株式に含めています。また、1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失の算定上、当該信託が保有する当社株式を期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めています。
2 【沿革】
当社は1949年8月1日、過度経済力集中排除法にもとづく決定整備計画で解体された旧王子製紙株式会社の第二会社の一つである十條製紙株式会社として、資本金2億8千万円をもって発足しました。
当社及び当社グループの設立後の主要事項は次のとおりです。
3 【事業の内容】
当社グループは、当社、子会社121社及び関連会社33社で構成され、その主な事業内容と、主要な会社の当社グループの事業に係る位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりです。
以下に示す区分は、セグメントと同一の区分です。
[紙・板紙事業]
洋紙、板紙、特殊紙、パルプ等の製造販売を行っています。
・洋紙は、当社が製造販売、当社及び日本紙通商㈱他が仕入販売を行っています。十條サーマル社が欧州市場を中心に感熱紙等の製造販売を行っています。
・板紙は、当社他が製造販売、日本東海インダストリアルペーパーサプライ㈱が販売を行っています。
・特殊紙は、日本製紙パピリア㈱他が製造販売を行っています。
・パルプは、当社他が製造仕入、販売を行っています。
[生活関連事業]
家庭紙、雑種紙、紙加工品、段ボール、化成品等の製造販売を行っています。
・家庭紙は、日本製紙クレシア㈱他が製造販売を行っています。
・紙加工品では、当社他が紙容器等の製造販売を行っています。Opal社が豪州市場を中心に紙器の製造販売を行っています。日本ダイナウェーブパッケージング社が北米市場を中心に液体用紙容器原紙の製造販売を行っています。リンテック㈱が粘着関連製品の製造販売を行っています。
・段ボールは、Opal社及び日本トーカンパッケージ㈱が製造販売を行っています。
・化成品は当社が製造し、㈱フローリック、日本紙通商㈱他が販売しています。
[エネルギー事業]
当社が発電設備の運転・管理、日本製紙石巻エネルギーセンター㈱、勇払エネルギーセンター合同会社他が電力の卸供給販売を行っています。
[木材・建材・土木建設関連事業]
日本製紙木材㈱他が木材の仕入販売、日本製紙木材㈱が建材の仕入販売、エヌ・アンド・イー㈱他が建材の製造販売を行っています。また、日本製紙ユニテック㈱他が土木建設事業を行っています。
[その他]
日本製紙物流㈱他が物流事業、日本製紙総合開発㈱他がレジャーその他の事業を行っています。
事業系統図
2024年3月31日付の事業系統図は、次のとおりです。

4 【関係会社の状況】
(注)1.主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しています。
2.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数です。
3.役員の兼任等には出向者及び転籍者を含んでいます。
4.特定子会社です。
5.有価証券報告書の提出会社です。
6.日本東海インダストリアルペーパーサプライ㈱については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えています。
7.日本紙通商㈱については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えています。
8.Оpal社については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えています。
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 従業員数は就業人員であり、また臨時従業員の総数については従業員数の100分の10未満のため記載を省略しています。
(2) 提出会社の状況
2024年3月31日現在
(注)1.従業員数は就業人員です。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。
(3) 労働組合の状況
当社グループは、当社をはじめ大半の連結子会社において労働組合が結成されています。また、労働組合の有無にかかわらず労使関係は円満で、特記するような事項はありません。
なお、当社の主な労働組合は、「日本製紙労働組合」と称し、日本紙パルプ紙加工産業労働組合連合会に加盟しています。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)による公表を行っている会社のみ記載しています。
2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものです。なお、「-」は対象となる男性労働者がいないため算出できないことを示しています。
4.労働者の男女の賃金の差異は、主に男性労働者が従事する交替勤務に対する手当支給の有無によるものです。
5.非正規労働者で男女の賃金の差異が特に大きいのは、男性労働者はフルタイム勤務の再雇用者の割合が高いのに対し、女性労働者はパートタイマーの割合が高いことによるものです。
6.労働者の男女の賃金の差異は、管理職に占める男女の割合によるものです。
7.労働者の男女の賃金の差異は、女性労働者が少ないこと、管理職に占める男女の割合及び主に男性労働者が従事する営業職勤務に対する手当支給の有無によるものです。
8.管理職に占める女性労働者の割合の向上のため、総合職の女性労働者の採用強化に取り組んでいます。また、労働者の男女の賃金の差異は、管理職及び総合職の非管理職に占める男女の割合によるものです。
9.労働者の男女の賃金の差異は、管理職に占める男女の割合及び主に男性労働者が従事する交替勤務・乗務員に対する手当の有無によるものです。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであり、達成を保証するものではありません。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、2030年に目指す姿・目標として「2030ビジョン」を2021年に策定しました。『木とともに未来を拓く総合バイオマス企業として持続的な成長を遂げる』を目指す姿として“成長事業への経営資源のシフト”“GHG削減、環境課題等の社会情勢激変への対応”を基本方針としています。グラフィック用紙の需要減少に適切に対応しながら、経営資源を成長事業・新規事業にシフトし、同時に様々な社会的要請にも耐えうる、筋肉質の体質に変えていきます。
今後も当社グループは、持てる経営資源をフルに活用し、厳しさを増す国際競争を勝ち抜くとともに、グループの成長を実現し、株主価値の持続的拡大を追求していきます。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、「2030ビジョン」の前半にあたる2021年4月から2026年3月までの5年間を「中期経営計画2025」の期間とし、『事業構造転換の加速』を基本戦略に、“生活関連事業の収益力強化”、“グラフィック用紙事業の競争力強化”、“GHG排出量削減の加速”、“財務体質の改善”の4つを重点課題に取り組んでいきます。
中期経営計画2025の数値目標については、当社を取り巻く事業環境の変化を踏まえ、今後の戦略・課題について議論を進めた結果、2023年に以下のとおり一部を見直しています。
<中期経営計画2025 - 見直し後の目標>
・売上高 1兆2,000億円以上(2025年度)
・営業利益 400億円以上(早期に)
・EBITDA 1,000億円 (安定的に)
・D/Eレシオ 1.7倍台 (2025年度)
・ROE 5.0%以上 (2025年度)
(3) 会社の対処すべき課題
① 中期経営計画2025(2021年度~2025年度)の達成に向けて
2023年度は、2020年から続いたコロナ禍を乗り越え、ようやく社会経済活動が正常化に向かいました。国内景気も全体としては緩やかな回復が見られましたが、その一方でウクライナ侵攻の長期化や中東情勢、円安進行による物価上昇などの影響は今なお続いています。2024年度はこれらに加え、消費マインドの悪化や金利上昇、物流の2024年問題や人手不足による供給制約などが国内経済に与える影響も懸念されます。
このような事業環境の中、当社グループはコスト削減の徹底と価格修正、差別化製品による拡販などに取り組み、国内事業については2023年度中に収益力を回復させ、中期経営計画2025の軌道に戻すことができました。しかし海外事業では、豪州Opal社の収益改善が遅れているほか、北米や欧州の事業でも業績が悪化し、その立て直しが急務となっています。2024年度は海外事業の収益力回復を急ぐとともに、成長分野での事業拡大を進めて事業構造転換を加速します。また、人件費上昇、為替動向、金利上昇などの社会経済情勢が経営に与える影響を見極め、価格修正の検討を含めて適切に対応し、中期経営計画2025に掲げた目標達成に取り組みます。
これらの重点課題に対応する一方で、環境・社会・経済の持続可能性に配慮したサステナビリティ経営を推進し、長期的な事業成長を可能とする経営体制の構築を進めていきます。
② 重点課題への対応
(イ)グラフィック用紙の需要減少加速への対応
グラフィック用紙事業は、2023年度にコスト削減と製品価格修正により収益力を回復させましたが、その一方で国内の需要減少は一層加速しています。これに対処すべく、環境配慮型製品の開発や輸出拡大による販売数量の確保と継続的な原価改善による競争力強化を進めるとともに、GHG排出量削減とあわせ、よりスピード感をもって生産体制再編成を進め、基盤事業としての収益力を維持していきます。
(ロ)生活関連事業の拡大と収益力強化
パッケージや家庭紙、ケミカルなど事業構造転換の中核と位置付ける生活関連事業では、これまでに実施した設備投資の効果を確実に発現させ、差別化戦略による販売拡大と海外展開の加速によって事業成長を図ります。
a.パッケージ
液体用紙容器事業では、環境配慮型の軽量化紙パック「LiterLyte®」や、ストローレス学乳容器「School POP®」などの差別化製品で拡販を進めました。2024年度も販売拡大を見込んでいます。国内工場で開発した原紙の活用によりBCPや環境面でさらなる差別化を進めます。
海外では、Elopak社、四国化工機株式会社と協業して一貫サービス体制構築による事業成長を進めます。また、原紙生産拠点であるアメリカの日本ダイナウェーブパッケージング社では、ロングビュー工場でボイラーの大規模修繕により安定操業を強化し、収益力の向上を図ります。
b.家庭紙・ヘルスケア
石巻工場内に新設した家庭紙製造設備が2024年4月に営業運転を開始しています。パルプからの一貫生産によりコスト競争力を強化しました。また、「取り替え」や「持ち運び」時の利便性を向上させた「長持ち&コンパクト」シリーズは、トイレットロールに加え、ティシューやキッチンタオルにも展開し、販売数量を拡大しています。今後も物流費や人件費の上昇が見込まれることから、自製パルプの最大活用や省エネ推進など、コスト削減による収益力向上に取り組みます。
c.ケミカル・新素材
ケミカル事業では、機能性セルロースや機能性コーティング樹脂などで実施した設備投資の効果を最大化させ、収益拡大を進めます。ハンガリーで建設中のリチウムイオン電池用CMC(カルボキシメチルセルロース)製造工場は、2024年12月の稼働に向けて順調に建設が進められており、早期の安定稼働・収益化を目指します。
また、当社ではこれまでに紙事業を通じて培ってきたパルプ製造技術を基盤として、持続可能な資源である木材由来のセルロースを活用した新素材・新製品の開発を進めています。セルロースナノファイバー(CNF)「セレンピア®」は、食品や化粧品用途での採用事例が順調に増加しており、今後は自動車用途など産業分野でも用途拡大を目指します。また、養牛用の高消化性セルロース「元気森森®」は、東北地域での採用実績を基に、畜産が盛んな北海道や九州へと取り組みを拡大しています。持続可能な航空燃料(SAF)やバイオケミカルの原料向けの国産木材由来のバイオエタノールについても引き続き事業化に向けて検討を進めます。
d.エネルギー・木材
2023年2月に勇払エネルギーセンター合同会社が国内最大級のバイオマス専焼発電設備(75MW)の営業運転を開始しました。また、日本製紙石巻エネルギーセンター株式会社では2023年12月に発電設備(149MW)のバイオマス高混焼化改造工事を実施し、GHG排出量を削減しました。当社グループの持つバイオマス燃料の調達力とバイオマス発電所の運用実績・ノウハウを活用し、再生可能電力のさらなる供給拡大と投資効果の発現を図ります。
また、当社は長年にわたり国内外で木材を調達しており、国内における最大級の木材取扱量を誇るとともに、植林や木材調達・利用に関する実績とノウハウを蓄積させています。バイオマス需要の高まり、政府の木材自給率向上策、少花粉・高成長であるスギ・ヒノキのエリートツリー化推進など社会的・政策的な事業機会が拡大しつつある中、これらを着実に捉えた取り組みを進めていきます。
(ハ)Opal事業の立て直し
豪州Opal事業の立て直しは、喫緊の経営課題と認識し、現在、2025年度の確実な黒字化に向けて同事業の再建に取り組んでいます。
ビクトリア州のメアリーベール工場では、これまでに抄紙機2台を停機してグラフィック用紙事業から撤退しましたが、原紙輸出市況の悪化などにより収益回復が遅れています。競争力あるパッケージ原紙工場への移行を目指し、パルプ生産の最適化を含めた生産体制再構築と人員合理化を中心とする抜本的な固定費削減を進め、同工場の構造改革と収益力強化を早期に実現します。
一方で2020年に買収したパッケージ事業については、2023年8月にビクトリア州で新しい段ボール工場が稼働し生産性が大きく改善したほか、2024年度は老朽化した加工機を順次更新する計画です。また優れた営業人材を確保し顧客サービスの再構築など販売力の強化も進めています。設備投資によって生産能力増強とコスト低減を図るとともに営業戦略を強化し、オセアニア地域を中心にパッケージ製品の販売を拡大していきます。
これらと合わせて、グループの有する知見や技術、研究開発力、調達・販売ネットワークを最大限活用し、グループを挙げてOpal事業の早期立て直しを図ります。
③ サステナビリティ経営の強化
当社グループは、社会や環境の持続可能性と企業の成長をともに追求するサステナビリティ経営を推進しています。
(イ)温室効果ガス(GHG)排出量の削減
GHG排出量の2030年度削減目標は、石炭使用量の削減や燃料転換、省エネなどの取り組みや生産体制再編成の計画も踏まえ、2013年度比45%であった削減目標値を2023年に54%に引き上げました。今後も生産体制再編成と一体での検討を進め、GHG排出量削減のスピードアップに取り組みます。2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、他社との連携や新たな技術の取り込みによって、循環型社会の実現に貢献します。
(ロ)グリーン戦略の展開
森林の持つ価値の最大化と、木質資源を利用した製品の拡大によって、循環型社会構築と事業基盤強化の両立を図ります。海外植林地では、当社が長年培ってきた樹木の育種・増殖技術や植林技術を活用し、森林の生産性を向上させることで2030年度にCO₂固定効率の30%向上を目指します。また、東南アジア地域の植林事業でも技術支援により生産性を高め、資源確保の安定性を向上させます。国内においては、林業用エリートツリー苗1,000万本/年の生産体制を2030年度までに構築し、国内林業の活性化及び花粉症問題解決への貢献と事業成長の同時実現を目指します。また、国のカーボンクレジット認証制度である「J-クレジット制度」のもと、森林がCO₂を吸収・固定する能力に由来する森林クレジットについて、地方自治体や他の森林保有企業と連携し、クレジットの創出を進めるとともに事業機会の獲得を図ります。
(ハ)製品リサイクルの推進
従来は廃棄・焼却されていた難利用古紙のリサイクルチェーン構築や技術・設備対応による再資源化の拡充を進めています。従来の技術では再利用に不向きとされていた剥離紙や、紙コップなどの食品・飲料用製品も操業の最適化や設備導入で再利用可能としました。外食・サービス産業などにおいて紙容器リサイクルを望むユーザーのニーズは高まりつつあります。当社は日本航空株式会社と協働し、機内サービス用紙コップの収集リサイクルを開始するなど、循環型社会への取り組みを通じた顧客企業との関係強化を進めています。今後、収集古紙の対象範囲を広げ、社会的要請に応えるとともに、賛同企業と協働した新たなスタイルのビジネスを構築していきます。
(ニ)人材戦略
当社は人材戦略を、「人材育成」「人材配置」「人材確保・定着」の3つの柱で構成しています。人材の育成、確保・定着に力を入れるとともに、成長事業への人材のシフトをはじめとした人材の活用を進め、社員(従業員)と企業の双方が成長することにより、従業員エンゲージメントを向上させて事業構造転換のスムーズな実現に繋げていきます。
採用活動においては新卒入社だけでなく、成長分野を中心にキャリア採用も強化し、採用チャネルの複線化と拡大により、生活関連事業や海外事業を担う人材の確保を進めています。また、事業構造転換の旗振り役となる部長階層を対象とした選抜型研修の実施や、若年層の当社グループにおけるキャリア形成支援を目的とした階層別研修の新設など、新規事業や成長事業への人材シフトも想定した教育の充実に取り組んでいます。
こうして育成した人材の定着を図るべく、従来の在宅勤務制度や時間単位年休の導入など、多様な働き方の実現に向けた制度や、地域限定総合職制度の導入など、当社グループにおけるキャリア形成の多様化を拡充していきます。
財務面につきましては、不動産や政策保有株式など資産売却を積極的に進めながら、財務規律を十分に考慮した上で、事業構造転換の加速に必要な投資を厳選して実行していきます。2022年度末には7,801億円であった純有利子負債も2023年度末には7,235億円に削減し、2025年度末には中計2025の目標値7,100億円以下を達成する計画です。
また、資本コストを意識した経営を推進すべく、取締役会で継続的に議論を行っています。PBR改善に向けて現状分析と課題整理を行い、各事業部門別に最適なKPIを設定するなど取り組みを進めます。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであり、達成を保証するものではありません。
(1) 当社グループのサステナビリティ経営
当社は、2004年に国連グローバル・コンパクトに署名・参加しました。国連グローバル・コンパクトが定める4分野(人権、労働、環境、腐敗防止)の10原則に基づき、「日本製紙グループは世界の人々の豊かな暮らしと文化の発展に貢献します」との企業グループ理念の実現とともに、社会・環境の持続可能性と企業の将来にわたる成長の両立を追求する、サステナビリティ経営を推進しています。
具体的には、企業グループ理念の実現に向けた経営の重要課題(マテリアリティ)と、2030年に当社グループが目指す姿・目標として策定された「2030ビジョン」の取り組みテーマを対応させ、テーマごとの進捗を定期的に管理することで、サステナビリティ経営のPDCAサイクルを回しています。

(2) 企業グループ理念の実現に向けた経営の重要課題(マテリアリティ)
当社は2021年度に、取り巻く環境の変化に対応しながら企業グループ理念を実現するために、10年後に目指す姿を描き、その達成に向けた経営課題を「2030ビジョン」として策定しました。その策定の過程で、企業グループ理念の「目指す企業像」4要件に対応する経営の課題を議論し、ガイドライン等による検証、外部意見の確認や有識者との対話を経て、当社グループの重要課題(マテリアリティ)をまとめています。
さらに、2022年度には、2030ビジョンで取り組む「事業構造転換の推進」をマテリアリティに加えました。

(3) ガバナンス
当社は、取締役会の監督のもと、代表取締役社長の下にCSR本部を設置し、サステナビリティ経営の推進とリスクマネジメントの統括、企業広報を行う体制を構築しています。
CSR本部は定期的に取締役会にサステナビリティに関する報告を行っており、2023年度は生物多様性保全活動などについて、計4回報告しています。

(注)2024年6月27日付で、推進体制の更なる強化を目的としてCSR本部の機能を再編し、SX推進本部を新設します。
(4) リスク管理
当社は、取締役会の監督のもと、代表取締役社長を責任者とするリスクマネジメント委員会を設置し、年1回以上開催しています。当社グループのリスクの定期的な洗い出しと評価を行い、低減対策及び発現時の対策を検討・審議し、取締役会に報告します。また、当社の主要な事業リスクの中に、「ESG・SDGs等の社会的要求に関するリスク」を認識しています。
当社のリスクマネジメント体制を含む事業等のリスクにつきましては、「3 事業等のリスク」をご参照ください。
(5) 戦略
当社グループは、2030年に目指す姿・目標として2030ビジョンを策定しました。「木とともに未来を拓く総合バイオマス企業として持続的な成長を遂げる」を目指す姿として、「成長事業への経営資源のシフト」「GHG削減、環境課題等の社会情勢激変への対応」を基本方針としています。
木質資源の調達力や多岐にわたる木質資源の活用技術、幅広いパートナーとの協業など、当社グループが有する経営資源の強みを最大限活用し、3つの循環、『持続可能な森林資源の循環』、『技術力で多種多様に利用する木質資源の循環』、『積極的な製品リサイクル』を軸に、2030ビジョンの基本方針に基づいた事業活動を実践することで、当社グループの持続的成長の実現と木質資源を最大活用した循環型社会の構築をともに創出していきます。

当社は、マテリアリティと2030ビジョンの基本方針で取り組むテーマを対応させ、指標・目標(KPI)を設定し、サステナビリティ経営のPDCAサイクルを回しています。

(6) 指標と目標
当社は、マテリアリティと2030ビジョンの基本方針で取り組むテーマを対応させて、指標と目標(KPI)を設定しています。2022年度は主な取り組みと進捗状況をまとめ、「日本製紙グループ統合報告書2023」に開示しました。
2023年度につきましては、2024年9月に発行する「日本製紙グループ統合報告書2024」に開示する予定です。
なお、「日本製紙グループ統合報告書2024」は発行後、当社グループウェブサイトにて公表される予定です。
(7) 気候変動問題への対応
① ガバナンス
当社グループは、気候変動問題への対応を、企業グループ理念を実現するための重要課題と位置付け、温室効果ガス(GHG)排出量削減を中心として緩和と適応に取り組んでいます。
当社の取締役会では、GHG排出削減・環境経営推進担当役員(年2回以上)やリスクマネジメント委員会(年1回)から、GHG排出量削減に関わる各プロジェクトの進捗やシナリオ分析の結果として特定されたリスク・機会などの報告を受けて、その業務執行を監督しています。
② リスク管理
当社グループでは、部門横断的な気候変動戦略ワーキンググループにおいて、複数の気温上昇シナリオを設定し、分析・評価することで、重要なリスクを特定しています。特定したリスクは、GHG排出削減・環境経営推進担当役員及びリスクマネジメント委員会より当社の取締役会に報告されます。取締役会では、リスクにおける優先度を選別・評価し、迅速な意思決定を行っています。
③ 指標と目標
(注)1.エネルギー事業分野を除く製造に関わるScope1及び2
2.2023年度暫定値
3.2022年度実績値
Scope3排出量(注)
(注)対象範囲:日本製紙㈱、日本製紙クレシア㈱、日本製紙パピリア㈱、Opal社、日本ダイナウェーブパッケージング社
対象事業:紙・板紙事業、生活関連事業、エネルギー事業
④ 戦略
当社グループは、気候変動問題への対応を重要な経営課題として位置づけ、GHG排出量の削減を中心とした緩和と適応に取り組んでいます。当社グループでは、気候変動問題に関わるリスクと機会に対応するために、シナリオ分析を行い、経営課題に取り込むことにより、リスクの低減と機会の拡大を図っています。
エネルギー多消費型産業である紙パルプ製造を主要事業とする当社グループは、脱炭素化の動きが急加速する状況において、その対応が遅れた場合、カーボンプライシング政策などの規制リスクや顧客、投資家からのレピュテーションリスクにより財務影響を受ける可能性があります。一方で、今後、急速な拡大が予想される環境配慮型製品の市場において、当社グループは、森林資源を活用し、社会で必要とされる様々な製品・サービスを生み出し、資源循環できる蓄積を強みとして成長する機会があります。
当社グループは、シナリオ分析及びその他の情報を考慮し、2050年カーボンニュートラルに向けた移行計画を策定しています。GHG排出量削減については、2021年度に、2030ビジョンにおいて、2030年度までに2013年度比で45%削減する目標を設定しましたが、政策導入、市場ニーズの変化等、主として移行リスク要因の変化が速くなっていること、またその影響も大きくなる可能性があると評価されたことから、生産体制再編成と連動させた石炭削減の追加対策を検討し、2023年5月に、2030年度の削減目標を45%削減から54%削減に引き上げました。
2013-2023年度の削減実績は35%削減の見込みであり、2024-2030年度計画では残り19%の削減計画となる見込みです。


⑤ 2030年時点における主要なリスク
(移行リスク)
紙パルプ産業は、エネルギー多消費型産業であり、カーボンプライシングやエネルギー政策などの規制リスクにより大きな影響を受けますが、GHG排出量の削減を加速させ、早期に脱炭素化への移行を進めることで、炭素価格上昇に関わるリスクの低減を図っていきます。また、環境配慮型製品市場の拡大等、市場ニーズの変化に対応するための開発・設備投資費用が増加する可能性がありますが、環境に配慮した高付加価値な製品を適切に市場に提供することで、拡大するグリーン製品市場において、リスクを機会に変えて成長していきます。
(注)炭素価格影響額 小:100億円未満、中:100億円以上500億円未満、大:500億円以上
「炭素価格」以外は定性評価
炭素価格:IEAによるNet Zero Emissionシナリオを採用
(物理的リスク)
台風や豪雨などの気象災害の激甚化は、生産拠点や物流網に被害をもたらしますが、事業継続のための綿密な体制の整備を図り、リスクの低減を図っていきます。また、気温の上昇や降水パターンの変化は、植物の生長を悪化させるため、木材チップの調達コストを増加させるリスクがありますが、複数国・地域にサプライヤーを分散することで、安定的な調達を図っていきます。
⑥ 2030年時点における主要な機会
政策導入や市場ニーズの変化により、バイオマス素材や省エネルギーに寄与する素材の需要が拡大すると同時に、資源自律を実現する国産材需要の増加やクレジット市場の拡大による森林吸収クレジット需要の増加などの機会が見込まれます。これらの機会を捉えるために、当社グループは森林管理、育種・増殖技術や木質バイオマス素材開発技術等の強みを活用して成長していきます。
2030年度時点での環境配慮型製品の売上高は約3,000億円を見込んでいます。
(8) 人材の活用
① 基本的な考え方
当社は、企業グループ理念の中で、目指す企業像の要件の一つに「社員が誇りを持って明るく仕事に取り組む」 ことを掲げています。誇りとは、「キャリアを通じた個々人のスキル向上・成長実感」、「職場での働き甲斐や報酬・処遇への充実感」、「事業活動の推進を通じて得る社会貢献の実感」を享受することで培われるものと考えています。また、明るく仕事に取り組むとは、外部環境の激しい変化に対して臆することなく、社員が前向きに働くことであり、そのための企業風土づくりが必要です。この要件を満たすためには社員のエンゲージメント向上が必要であることから、各種の施策に取り組んでいます。
② 社員のエンゲージメント向上のための人材戦略
当社は、あるべき社員とのエンゲージメントを「社員と企業の双方が成長していける関係」であると定義しています。当社グループは、2030ビジョンの実現に向け策定された中期経営計画2025において「事業構造転換の加速」 を基本戦略に掲げていますが、これを実現するため、人材育成、定着に力を入れるとともに、成長事業への人材のシフトをはじめとした人材配置を進め、社員と企業の双方が成長することを促していきます。また、多様な働き方の実現と、多様な人材が能力を最大限に発揮できる組織づくりを推進し、社員のエンゲージメント向上を図り、「社員が誇りを持って明るく仕事に取り組む」ことを実現していきます。そのために、人材育成・社内環境整備の方針も含めた人材戦略として、下図のとおり3つの柱を据えて各種の施策に取り組んでいます。
人材戦略の3つの柱

3つの柱はいずれも重要ですが、特に人材育成における「変化にチャレンジする人材づくり」は、現時点における最重要課題と捉えています。労働力人口の減少・人材の流動化に伴い人材の採用が難しい状況において、既存事業の工場で高い操業スキルを蓄積した優秀な人材の職務領域をさらに拡張させ、新規事業の立ち上げや新製品の量産化に適応する人材として再育成し、多様な働き方の実現に向けた制度を整えることで定着を図り、再配置することを加速していきます。
加えて、事業別に人材戦略の基本方針を明確化し、それぞれの重点課題に対応する施策に取り組んでいます。
重点課題として掲げた「グラフィック用紙事業の競争力強化」に対しては、「人材活用と適正配置の推進」を基本方針として、競争力の維持・強化と省人化の同時実現を図ります。
また、生活関連事業の重点課題として掲げた「収益力強化」に対しては、「新規・成長分野への人材投入」を基本方針として、スムーズな事業構造転換の実行に繋げます。
さらには、従業員のエンゲージメント向上を人材戦略におけるもう一つの基本方針とし、各種の人事施策を通じて当社の事業戦略を支える優秀な人材の確保・維持を図ります。
事業戦略と人材戦略の連動

具体的な取り組みとして、2023年度は生活関連事業における「事業構造転換の担い手の確保、支援」として、人材育成面では、選抜型教育の実施や新たなキャリア形成への支援に取り組み、具体的には、事業構造転換の旗振り役となる部長クラスを対象とした選抜型のビジネススキル研修(イノベーション思考研修)や、若年層に対するキャリアデザインやキャリアアップを目的とした研修を実施しました。
人材定着面では、従来、在宅勤務制度や時間単位年休の導入等、多様な働き方の実現に向けた制度を拡充しています。
人材配置面では、石巻工場内に設置した家庭紙の製造設備の立ち上げにあたり、同工場においてグラフィック事業に携わっていた人材を家庭紙事業に再配置することで、当初計画よりも早期に営業運転を開始する等、新規事業や成長分野への人材シフトに取り組みました。
また、人材戦略の推進に向けて採用活動を強化しており、2023年度は、新卒採用のみならずキャリア採用やアルムナイ採用、リファラル採用等、採用チャネルの複線化・拡大を図るとともに、海外志向が強く語学力の高い学生を海外勤務候補生として採用する取り組みを開始しました。
2024年度は、海外人材の育成強化、労働力人口減少を見据えた操業現場の自動化・省人化、物流分野におけるIoT技術の導入検討等、中期経営計画2025の達成に向けて引き続き「生活関連事業の収益力強化」と「国内外のグラフィック用紙事業の競争力強化」の源泉となる人材の育成、定着、配置に取り組んでいきます。
なお、当社は従業員エンゲージメント調査を2019年度から定期的に実施しています。当社は本調査を「社員と企業の双方が成長していける関係」をより強固にするための重要な調査と位置付けています。調査結果を経営層・役職者に報告するとともに、外部コンサルタントのアドバイスも踏まえながら、職場内コミュニケーションの増進や労働環境の改善に努め、事業構造転換のスムーズな実現に繋げていきます。
③ 人材育成及び人材定着(社内環境整備)に関する指標と目標
当社は、人材育成や人材定着(社内環境整備)の進捗状況をモニタリングするために、下表のとおり指標や目標を設定しています。今後は、進捗状況や外部環境の変化を踏まえながら、各方針の進捗状況をモニタリングするうえでより相応しい指標への見直し・追加等を、必要に応じて検討していきます。
人材育成及び人材定着(社内環境整備)に係る指標と目標
(注)1.指標に関する目標及び実績は、制度の異なる連結会社の状況等を一体的に進捗管理することが困難なため、提出会社のものを記載しています。
2.ダイバーシティを推進する制度(フレックスタイム制度、時間単位年休制度及び在宅勤務制度)を当年度中に利用したことがある本社部門従業員の比率です。
3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。ただし、これらはすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外も存在し、それらのリスクが影響を与える可能性があります。また文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。
(リスク管理体制)
当社は、取締役会の監督のもと、代表取締役社長を責任者とするリスクマネジメント委員会を設置しています。当社グループの経営におけるリスク発生防止と実際にリスクが発生した場合の影響を最小限にとどめることを目的として、リスクマネジメント規程と危機対策規程を定め、平常時と緊急時の両面で対応することとしており、リスクマネジメント委員会では、当社グループのリスクを定期的に洗い出し、評価、防止対策及び発生時の対策を検討・審議し、取締役会に報告します。
<リスクマネジメント体制>

(注) 2024年6月27日付でCSR本部の機能を再編し、SX推進本部を新設します。
(1) 経営戦略に関する重要なリスク
① 人材確保のリスク
当社グループは、人材戦略を事業活動における重要課題の一つとして捉えており、今後の事業展開のために適切な人材の確保と育成に注力しています。適切な人材を十分に確保し、育成することができなければ、事業の持続的な成長と競争力の維持が困難になるため、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、多様な背景を持つ人材の積極的な採用や育成、そして柔軟な働き方を支える職場環境の整備により、多様な人材が最大限能力を発揮できる組織づくりの推進により人材の確保に努めています。育成においては、「変化にチャレンジする人材づくり」に取り組み、社内副業制度の導入や工場・事業所の幹部候補育成を目的とした選抜型教育などにより、成長事業の収益拡大と基盤事業の競争力強化の源泉となる人材育成を進めています。職場環境においては、育児・介護などのライフイベントと仕事との両立支援制度の充実や一般職における定年年齢を60歳から65歳に延長するなど、より多様な働き方を後押しする社内制度の導入を図っています。
加えて、少子高齢化の進展による労働力人口減少といった課題も顕在化していきます。このため、操業現場の自動化や省人化、物流分野におけるIoT技術の導入についても検討をしています。
また当社グループでは、全事業所で安全最優先での操業に努めていますが、労働災害の発生は、労働者の健康や人命が失われる重大なリスクであり、災害内容によっては企業としての管理責任を問われ、設備停止の可能性もあります。労働災害を防ぐため独自の労働安全衛生マネジメントシステムを運用し、事業所ごとに具体的、継続的かつ自主的な活動を安全衛生計画として組み込み、労働災害の防止と労働者の健康増進、快適な職場環境など安全衛生水準の向上に努めています。
これらの取り組みにより、当社グループは適切な人材の確保と育成、労働災害の防止を推進し、持続的な成長と安全な職場環境の確保に努めていきます。
② 自然災害及び感染症等のリスク
当社グループの生産及び販売拠点が位置する地域において、地震や台風、洪水といった大規模な自然災害が発生した場合、事業の継続性に大きな影響を及ぼす可能性があります。生産活動の停止、設備復旧のための費用増加、製品や原材料の損害などが発生し、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
このため当社グループでは、危機対策規程に基づき、緊急時には危機対策本部を迅速に立ち上げ、従業員及び家族の安否確認、被災状況の把握、供給継続のための対策を実施します。また緊急事態への対応のためBCM(事業継続マネジメント)を強化し、複数工場での供給体制の構築や、災害想定に基づく避難訓練や安否確認訓練を定期的に行っています。
新型コロナウイルス感染症の流行によって、感染症が事業活動に与える影響の大きさが改めて認識されました。新型コロナウイルスを含む感染症のリスクは、従業員の健康及び事業の継続性に対する脅威となり得ます。当社グループでは、従業員の感染防止対策、在宅勤務制度の構築、オンライン会議システムの導入拡大など、感染症対策を継続的に強化しています。また、感染者の発生や事業活動への影響が懸念される場合には、迅速な情報共有と対策本部の立ち上げにより、事態の収束と事業の安定を図ります。
これらの取り組みにより、自然災害や感染症といった予期せぬ事態にも柔軟に対応し、事業の継続性と従業員の安全を守る体制を構築・維持しています。今後も、リスク対策の継続的な見直しと強化を通じて、変化する社会情勢に対応していきます。
③ 気候変動に関するリスク
エネルギー多消費型の紙・パルプを主要事業とする当社グループは、気候変動に対する包括的な対応を、企業グループ理念を実現するための重要な課題と捉え、2050年までのカーボンニュートラル達成を目指し、GHG排出量削減に取り組んでいます。脱炭素化への世界的な動きが加速する中、当社グループの対応が遅れた場合、カーボンプライシング政策の強化などの規制リスク、及び顧客や投資家からの信頼低下によるレピュテーションリスクに直面し、財務への影響を受ける可能性があります。
当社グループは、これらのリスクに関わる財務影響を適切に評価し、TCFDの推奨する枠組みに基づき、透明性の高い開示を行っています。リスク低減のため、高効率設備の導入や製造プロセスの最適化による省エネルギー対策や、エネルギー構成の見直しにより再生可能・廃棄物エネルギーの使用比率を高めるなど、GHG排出量の削減に向けた取り組みを加速しています。さらに、物流については、同業他社及び業種を超えた協働により、ラウンド輸送やモーダルシフト化、輸送距離の短縮を通じて、バリューチェーン全体での排出量削減にも努めており、ステークホルダーとの連携を深めています。
加えて、当社グループの排出量削減だけでなく、適切な森林管理による森林吸収やカーボンリサイクルなどの取り組みも積極的に行い、多面的に脱炭素化を推進し、2050年カーボンニュートラル達成への取り組みを強化するとともに、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
気候変動への対応は、単なるリスク管理を超え、新たなビジネスチャンスの創出にもつながります。当社は、サステナビリティを核としたイノベーションを推進し、環境と経済の両方において持続可能な成長を目指しています。
④ 事業構造転換・新規事業創出遅延に関するリスク
当社グループの事業の1つであるグラフィック用紙事業は、デジタル化の進展や、新型コロナウイルス感染症を契機とした働き方や生活様式の変化を受けて市場縮小の傾向が続いています。そのため当社は生活関連事業等の成長分野への経営資源のシフトや、新規事業・新製品の早期戦力化を進めています。しかしながら、これらの取り組みが予定通り進捗しない場合、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、2021年に「2030ビジョン」と「中期経営計画2025」を策定しており、事業構造転換の加速と、成長事業・新規事業の事業領域拡大を目指しています。これらを確実に従業員に浸透させることで、取り組みへの意識も強化しています。具体的な対応として、プラスチック代替となる容器包装を中心とした紙製品の開発、CNFをはじめとする木質バイオマスの利用拡大、成長事業への投資や人材の再配置、さらには海外事業の拡大などが挙げられます。
特に海外事業については、グループとして成長していくため、これまで以上に海外展開を加速させています。当社グループは、北米・南米・北欧・東南アジア・豪州等で、紙・パルプの製造販売、植林等の海外事業展開を行っており、既存事業とのシナジー発現を目指しています。豪州のOpal社では、グラフィック用紙事業から撤退し、成長の望めるパッケージ事業に注力すべく、一貫体制の強化を図っています。既に新しい段ボール工場も稼働させており、パッケージ分野のさらなる伸長を見込んでいます。
海外事業展開には、現地政府による法規制の変更、労働争議、政情不安に伴う経済の停滞など、特有のリスクが存在します。これらのリスクに対処するため、外部法律事務所との情報共有を通じて適切なリスクマネジメントを行い、リスク発生の未然防止に努めています。
さらに、グローバルなサプライチェーンの脆弱性や環境変化への対応、技術革新のスピードが事業展開に新たなチャレンジをもたらす可能性があることを認識しており、これらの外部環境の変化に柔軟に対応するための戦略を検討し続けています。
⑤ 製品需要及び市況の変動リスク
当社グループは、紙・板紙事業をはじめ、生活関連事業、エネルギー事業、木材・建材・土木建設関連事業など多岐に渡る分野で事業を展開しています。これらの製品やサービスは、経済情勢の変化、消費者の行動や嗜好の変化、市場の需給バランスなどによる需要の変動リスクや原燃料価格の変動、競合他社との価格競争などによる製品売価の変動リスクを負っており、これらの変動が当社の経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
対策として、DXの加速や、新型コロナウイルス感染症の流行による新しい生活様式の定着などにより、特に影響を受けているグラフィック用紙事業においては、生産体制の再編成や生産拠点の集約を進めることでコスト効率を向上させています。また、オンラインショッピングの増加やリモートワークの普及など、新たな消費者ニーズに対応する生活関連事業への投資を拡大し、事業ポートフォリオの最適化を図っています。
さらに、グローバルな市場動向や経済指標に基づく分析を強化し、市場の変動に迅速かつ柔軟に対応できる戦略を構築しています。新たな市場のニーズを捉え、イノベーションによる新製品の開発や、サービスの拡充を通じて、市場の変化に対するレジリエンスを高める取り組みも進めています。
⑥ 原燃料調達や国内外輸送に関するリスク
当社グループは、原燃料であるチップ、古紙、重油、石炭、薬品などを調達して、製品の製造・販売を行っています。原燃料の価格は、国内外の市況に大きく影響を受け、その価格変動は当社の経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
港湾労働者・輸送力不足、地政学的緊張の高まりによるグローバルサプライチェーンにおける輸送網での遅延、気候変動対応による脱炭素政策を主要因とした原燃料価格上昇に起因する輸送費の上昇は今後も継続すると予想されます。特に国内の場合、いわゆる「物流2024年問題」が新たな課題として顕在化しており、これらの問題も当社の経営成績及び財政状態等にさらなる影響を与える可能性があります。
主な対策として、原料や燃料の一部について、リスクヘッジのため予約購入のスキームを設定し運用する等の施策を取っています。荷役時間の削減対策として、一部工場ではトラック受入予約システムを導入し、荷役待ち時間の短縮を図っています。また、安定調達のためサプライヤーや物流会社との良好な関係を強化するとともに、複数地域、複数ソースからの調達、グループ横連携強化による融通及び調達網拡大等や在庫水準の見直しなど、適正在庫の管理強化による財務状況の適正化も進めています。
また、「物流2024年問題」に対しては、製品販売及び原燃料調達において社内横断でのプロジェクトチームを発足させ、規制への遵守とコストアップの最小化の両立に取り組んでいます。取引先とも協働し、計画的な納品依頼や輸送体制の変更、消費地近隣に新たな在庫拠点を設置するなどの対策を実行しています。さらに、他社との海上共同輸送を実現し、トラック輸送と比べてGHG排出量の削減にも寄与しています。
⑦ ESG・SDGs等の社会的要求に対するリスク
当社グループは、気候変動問題への対応や持続可能な森林資源の活用、生物多様性の保全といった環境に関する重要な課題への取り組みを進めています。さらに、人権の尊重、多様な人材の活躍、ガバナンスの強化といった社会的及び経営面での課題にも注力しています。これらのESG課題に対応する取り組みは、持続可能な社会の実現に向け、不可欠です。ESG課題への取り組みの遅れや、投資家やESG評価機関から求められる情報を適切に開示できなかった場合、ステークホルダーからの理解と信頼を失い、長期的な成長性や当社グループのブランド価値に影響を与える可能性があります。これに対応するため、当社は、ESG評価機関とのエンゲージメントはもちろん、ステークホルダーとの丁寧なコミュニケーションを継続しています。
主なESG課題のうち、気候変動に関する取り組みは別掲のとおりです。人権の尊重については、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」を指針として2022年に策定した「日本製紙グループ人権方針」に基づき、当社グループのすべての役員と従業員のみならず、サプライヤー等の取引先に対しても、本方針の支持と遵守を働きかけることとしています。さらに、2021年に導入した人権デュー・ディリジェンスの仕組みの中で、紙・板紙事業など3つの事業でのバリューチェーンにおいて、関連する人権リスクをリスト化・評価した後、優先度の高い人権リスクを抽出、対策の実施を進めています。
また、森林資源は当社グループの事業基盤であり、「日本製紙グループ環境目標2030」にて、生物多様性に配慮した持続可能な森林経営に関する目標を掲げています。森林生態系の定点調査の実施や、生物多様性を保全するための保護区・保護林の設定など、経済的に利用する森林と、環境保全の両立を図っています。
「日本製紙グループは世界の人々の豊かな暮らしと文化の発展に貢献します」との企業グループ理念は、「誰も取り残さない」とするSDGsの理念に調和しています。ESG課題への取り組みを通じて、企業グループ理念の実現と同時にSDGs達成への貢献を目指します。
(2) 事業環境及び事業活動に関するリスク
① 生産設備に関するリスク
当社グループは、市場需要と既存設備の能力を考慮した計画生産を基本としています。しかし、設備の故障や火災、自然災害による設備事故などにより生産設備の稼働率が低下すると、製品の供給能力が不足し、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対応するため、定期的な設備点検とメンテナンス、脆弱箇所を計画的に更新する老朽化対策工事等の実施、複数工場での供給体制の構築、在庫の適正化などを行っています。
② コンプライアンスに関するリスク
当社グループが展開する紙・板紙事業、生活関連事業、エネルギー事業、木材・建材・土木建設関連事業など、幅広い分野において、関連する法令や規制は常に変化しており、新たなコンプライアンスの課題が生じています。特に、デジタル化の進展、グローバル化の加速、環境保護や人権尊重への関心の高まりなど、社会情勢の変化に合わせた、コンプライアンス違反のリスクは、さらに複雑化しています。
当社グループは取引先や、自社だけでは遂行が難しい業務を様々な委託協力会社の協力のもと事業活動を展開しているため、取引先や委託協力会社との関係においても、公正かつ健全な業務実施を重視しています。独占禁止法や下請法の遵守はもちろんのこと、社会的な価値観の変化を反映した公正な取引慣行を目指していますが、違反があった場合には、訴訟リスクや社会的信頼の喪失など、経営上の大きなリスクとなることが予想されます。
これらに対応するため、「パートナーシップ構築宣言」に基づき、親事業者と下請事業者との望ましい取引慣行を遵守し、取引先とのパートナーシップ構築の妨げとなる取引慣行や商慣行の是正に積極的に取り組んでいます。また、2023年11月に公表された「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」を踏まえ、グループ全体でのリスク評価と対策の実施を進めています。
さらに、当社グループでは、社会情勢の変化に応じたコンプライアンス研修の実施や、コンプライアンスに関する意識調査を行い、従業員のコンプライアンス意識の向上に努めています。これらの取り組みにより、社会情勢の変化にも柔軟に対応し、コンプライアンス違反のリスクを最小限に抑えることを目指しています。
③ 製造物責任に基づくリスク
当社グループは、製品について製造物責任に基づく損害賠償を請求される対象であり、現在のところ重大な損害賠償請求を受けていませんが、将来的には直面する可能性があります。製造物責任にかかる保険(生産物賠償責任保険)を付保していますが、当社グループが負う可能性がある損害賠償責任を補償するには十分でない場合があります。当社グループではグループ製品リスク委員会を設置し、グループ各社の製品安全リスクの監督、支援を行っています。また、主要製造会社はそれぞれに製品リスク委員会を設置するとともに、製品リスク管理規程の整備を進め、製品安全事故の防止に努めています。
④ 環境法令関連のリスク
当社グループは、事業活動において、環境関連の法規制の適用を受けています。これらの規制の変更や改正により、生産活動が制限されるあるいは新たな対策のための費用が発生する可能性があり、これらは経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
このリスクに対応するため、環境関連の法改正状況について定期的にモニタリングし、また社外から各種情報を収集することで、適切に法令改正に対応する体制を整えています。
⑤ 情報システムに関するリスク
当社グループは、情報システムに関するセキュリティを徹底・強化し、また急速に普及した在宅勤務環境においても十分な情報セキュリティ対策を講じています。しかし、今後コンピュータへの不正アクセスによる情報流出や犯罪行為による情報漏えい、業務遂行妨害等問題が発生した場合には、損害賠償請求や当社グループの社会的信頼喪失、業務停止等により、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。情報セキュリティに関しては時流に合わせた防衛システムの導入や従業員教育を行い、個人情報については「個人情報取扱規則」を定め、全役員、全従業員及び関係取引先への周知を図ったり、セキュリティインシデントが発生した際の連絡ルートを整備するなど、管理体制を強化しています。また、定期的なセキュリティ監査や脆弱性評価を実施することにより、システムの脆弱性を発見・修正することで、セキュリティインシデントの予防に努めています。
⑥ 知的財産紛争等のリスク
当社グループは、製品や技術に関する知的財産権を保有しており、知的財産紛争や訴訟の発生があり得ます。これにより、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響が生じる可能性があります。
具体的には、当社の製品や技術が他社の知的財産権を侵害していると主張される訴訟が提起される可能性があります。また、当社グループの知的財産権が他社によって無効審判請求の対象になる可能性や、第三者による知的財産権の侵害リスクも考えられます。当社グループは知的財産権の保護や従業員に対する教育に努めており、法的対策やリスク管理策を講じています。
⑦ 為替レートの変動リスク
当社グループは、輸出入取引等について為替変動リスクを負っています。輸出入の収支は、チップ、重油、石炭、薬品などの原燃料の輸入が、製品等の輸出を上回っており、主として米ドルに対して円安が生じた場合には経営成績にマイナスの影響を及ぼします。なお当社グループは、為替変動による経営成績への影響を軽減することを目的として、為替予約等を利用したリスクヘッジを実施しています。
(3) 財務・会計リスク
① 株価の変動リスク
当社グループは、取引先や関連会社等を中心に市場性のある株式を保有しており、株価の変動により経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。このため保有株式の定期的な株価のモニタリングを行うことにより、財政状態に重要な影響を及ぼす可能性を察知しています。
② 金利の変動リスク
当社グループは、有利子負債などについて金利の変動リスクを負っており、その変動により経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。当社では、長期借入金の固定金利借入の比率を一定水準以上に保っています。また、返済年限の分散化、調達の多様化に加えて金利スワップなどの金融商品を利用すること等により、金利変動リスクへの対応を行っています。
③ 信用リスク
当社グループは、与信管理規程に従い取引先の財務情報等を継続的に評価し、与信限度を設定するなど信用リスクに備えていますが、経営の悪化や破綻等により債権回収に支障をきたすなどの事象が発生した場合には、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
④ 固定資産の減損リスク
当社グループは、生産設備や土地をはじめとする固定資産を保有しています。事業環境等の変化により当該資産から得られる将来キャッシュ・フローが著しく減少した場合、減損損失が発生し、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
⑤ 退職給付債務に関するリスク
当社グループの退職給付費用及び債務は、年金資産の運用収益率や割引率等の数理計算上の前提に基づいて算出していますが、数理計算上の前提を変更する必要が生じた場合や株式市場の低迷等により年金資産が毀損した場合には、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。このため年金資産の運用については、外部コンサルタントの助言をもとに、リスク・リターン特性の異なる複数の資産クラス・運用スタイルへの分散投資を行っており、年金資産全体のリスク・リターンの分析を定期的に実施することで、分散効果の有効性について評価を実施しています。
⑥ 繰延税金資産の取崩しリスク
当社グループは、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金に対して、将来の課税所得を見積った上で回収可能性を判断し、繰延税金資産を計上しています。しかし、事業環境等の変化による課税所得の減少や税制改正等により回収可能性を見直した結果、繰延税金資産の取崩しが発生し、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) 経営成績
当期におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症へ移行し、社会経済活動の正常化が進むなど、緩やかに回復しています。先行きにつきましては、世界的な物価の上昇が継続する中、ウクライナ情勢の長期化や中東情勢の緊迫化に加え、為替相場は円安基調で推移するなど、依然として不透明な状況が続いています。
このような状況の中、中期経営計画2025の折り返しとなる当期は、営業利益400億円以上の早期実現を掲げた中期経営計画2025の軌道に回帰する重要な1年として、「事業構造転換の加速」を基本戦略に、「生活関連事業の収益力強化」「グラフィック用紙事業の競争力強化」「GHG排出量削減の加速」「財務体質の改善」を重点課題として取り組んできました。その中で、中期経営計画2025の財務目標の1つに掲げたROEにつきましては、当期は5.3%(前期は△12.3%)となり、「2025年度に5.0%以上」としていた目標の水準を上回りました。また、ネットD/Eレシオにつきましては、当期は1.95倍(前期は2.25倍)となり、「2025年度に1.7倍台」としていた目標へ向けて純有利子負債の圧縮を進めました。
連結業績につきましては、各種製品の価格修正が寄与したことなどにより、前期に比べ増収となりました。また、円安の進行による影響はあるものの、価格修正やコストダウンなどの効果により、前期に比べ大幅な増益となり、当期は営業利益に転じました。加えて、Opal社におけるグラフィック用紙事業の撤退に係る特別退職金など10,268百万円を特別損失に計上した一方、主に当社における固定資産の譲渡に伴う売却益26,637百万円を特別利益に計上したことなどにより、当期は親会社株主に帰属する当期純利益に転じました。結果は以下のとおりです。
セグメントの状況は、以下のとおりです。
(紙・板紙事業)
洋紙は、新聞用紙、印刷・情報用紙ともに需要の減少が継続し、国内販売数量は前期を下回りました。板紙は、物価高による個人消費の落ち込みもあり、全般的に需要が低調に推移し、国内販売数量は前期を下回りました。
一方、製品の価格修正が寄与したことにより、紙・板紙事業の売上高は前期を上回りました。
(生活関連事業)
家庭紙は、製品の価格修正が寄与したことにより、売上高は前期を上回りました。液体用紙容器は、食品価格全般の値上がりによる生活防衛意識の高まりで需要が減少し、販売数量は前期を若干下回りました。一方、製品の価格修正が寄与したことや充填機販売台数が増加したことにより、売上高は前期を上回りました。溶解パルプ(DP)は、市況が安定して推移したことや製品の価格修正が寄与したことにより、売上高は前期を上回りました。これらの結果、国内事業の売上高は前期を上回りました。
一方、海外事業は、Opal社におけるグラフィック用紙事業の撤退に伴い販売数量が減少したことなどにより、売上高は前期を大幅に下回りました。
(エネルギー事業)
エネルギー事業は、2023年2月より勇払エネルギーセンター合同会社のバイオマス専焼発電設備が営業運転を開始したことなどにより、売上高は前期を上回りました。
(木材・建材・土木建設関連事業)
木材・建材・土木建設関連事業は、新設住宅着工戸数が減少し、建材品などの販売数量は前期を下回ったものの、国内外向けの燃料チップの需要が増加したことなどにより、売上高は前期を上回りました。
(その他)
(2) 財政状態
総資産は、前期末の1,666,542百万円から64,702百万円増加し、1,731,245百万円となりました。この主な要因は、当連結会計年度末が金融機関の休日であったことや、円安及び株価上昇の影響等によるものです。
負債は、前期末の1,251,341百万円から15,744百万円減少し、1,235,597百万円となりました。この主な要因は、有利子負債の返済によるものです。
純資産は、前期末の415,200百万円から80,447百万円増加し、495,648百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が増加したことや、円安及び株価上昇の影響等によるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、164,858百万円となり、前期末に比べ20,512百万円増加しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得た資金は、前期に比べ24,459百万円増加し、90,283百万円となりました。この主な内訳は、税金等調整前当期純利益31,196百万円、減価償却費64,184百万円、運転資金の増減(売上債権、棚卸資産及び仕入債務の増減合計額)による収入11,250百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前期に比べ45,986百万円減少し、22,031百万円となりました。この主な内訳は、固定資産の取得による支出61,664百万円、固定資産の売却による収入27,481百万円、投資有価証券の売却による収入10,881百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前期に比べ53,543百万円増加し、46,566百万円となりました。この主な内訳は、有利子負債の返済による支出です。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要の主なものは、製品製造のための原材料や燃料購入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用です。また設備投資資金の主なものは、新規事業への投融資及び設備投資、既存事業の収益向上や操業安定化等を目的としたものです。
今後も引き続き成長分野や新規事業へ積極的に投資を行っていく予定であり、その必要資金については、自己資金と外部調達との適切なバランスを検討しながら調達していきます。
なお、長期借入金、社債等の長期の資金調達については、事業計画に基づく資金需要や既存借入の返済時期、金利動向等を考慮し、調達規模や調達手段を適宜判断し、キャッシュ・マネジメント・システム(CMS)により当社グループ内での余剰資金の有効活用を図り、有利子負債の圧縮や金利負担の軽減に努めています。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しています。
(6) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)木材・建材・土木建設関連事業、その他は、生産高が僅少であるため、記載を省略しています。
② 受注実績
当社グループは主として需要と現有設備を勘案した見込生産のため、記載を省略しています。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しています。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しています。
5 【経営上の重要な契約等】
当社は、2023年8月30日開催の取締役会において、固定資産の譲渡を決議しました。その概要は以下のとおりです。
(1) 譲渡の理由
経営資源の有効活用及び財務体質の強化を図るため。
(2) 譲渡契約の概要
譲渡契約日 :2023年9月1日
対象資産の種類 :土地 15,117.23㎡
建物 18,900.36㎡(延床面積)
対象資産の現況 :商業施設
対象資産の所在地:東京都北区王子一丁目4番1号
引渡日 :2024年3月25日
(3) 損益に与える影響
当該固定資産の譲渡に伴い、2024年3月期決算において、固定資産売却益255億円を特別利益として計上しています。
6 【研究開発活動】
当社グループでは、「総合バイオマス企業」への事業構造転換と基盤事業の競争力強化のため、新規事業の早期創出、パッケージ事業、家庭紙・ヘルスケア事業、ケミカル・新素材事業やエネルギー・木材事業等の成長分野の拡大、紙・板紙事業の収益力向上に貢献する研究開発を進めています。今後、グループ内の研究資源を最大限に活用し、社内外との連携を密にすることでオープンイノベーション等を推進し、更なる研究開発を進めていきます。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、5,557百万円(人件費を含む)であり、各事業部門別の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は以下のとおりです。
(1) 紙・板紙事業
国内市場の成熟化と海外市場の成長、深刻化する地球環境問題等の様々な課題への対峙、国内での炭素賦課金の導入を見据えて、基盤技術研究所、富士革新素材研究所及びパッケージング研究所が中心となり、以下のような取り組みを行っています。当事業に係る研究開発費は3,508百万円です。
① 植林事業に関する技術開発
事業活動の基幹となる原材料確保のため、自社植林木の生産性向上を目指し、技術開発を積極的に進めています。特にブラジルにおいては、ユーカリの育種と植林地の管理技術向上により、単位面積当たりの収穫量は年々増加しています。更なる生産性向上を目指し、DNAマーカー選抜を始めとする最新技術の導入も推進しています。また、こうした当社の独自技術を活用し、他社と戦略的パートナーシップ契約を締結し、インドネシアの植林事業会社の植林木の生産性向上に取組んでいます。一方、国内においては、CO₂吸収能力が高く成長に優れ、花粉量が少ない等の特徴を持つエリートツリーの苗木生産事業を全国で展開しています。2016年の熊本県に続き、2022年には静岡県、広島県、鳥取県、大分県、2023年には秋田県において「特定増殖事業者」の認定を受け、エリートツリーの苗生産に必要な種子や穂木を生産するため、採種園・採穂園の造成を行いました。2023年10月には原材料本部内にエリートツリー推進室を新設し、今後各地で苗木の生産、出荷を進めていきます。
② 品質とコストの更なる改善
洋紙及び板紙の競争力強化のため、新製品開発や需要家のニーズに応えた品質改善を継続します。また、生産現場とより密接に連携を図りながら製造工程の操業性改善、品質向上とコストダウンの技術開発を迅速に進めています。収益改善に資する技術開発として、安価材料の利用技術の開発、自製填料の高度利用技術の開発等の独自技術開発も推進しています。
③ 将来に資する技術開発等
「総合バイオマス企業」としての新規事業創出については、木材をベースとした新素材、パッケージ等のプラスチック代替新規紙材料の開発やセルロースナノファイバー(以下、「CNF」といいます。)、バイオリファイナリー等に関する研究開発に取り組んでいます。
新素材としては、無機物の特徴・特性を備えた機能性材料ミネラルハイブリッドファイバー「ミネルパ®」の事業化に向けた本格的なサンプル供給を行い、更なる用途開発を推進し、商品化を進めています。「消臭抗菌」、「難燃」、「X線遮蔽(造影)」等の各機能を持つミネルパ®の採用拡大を目指して、事業分野の探索とサンプルワークを進めており、システムトイレ用猫砂と高機能吸湿剤で「消臭抗菌」の機能を持つミネルパ®が採用となりました。
木材を原料とする養牛用飼料「元気森森®」、「にんじん森森®」(高消化性セルロース)については、民間の牧場で乳牛の乳量増加効果、繁殖成績の向上に加え、和牛の繁殖用母牛でも健康増進効果が確認され始めました。2021年度からは、パルプを牧草と同様に「ロールベール形態」へ加工する装置を岩沼工場に設置し、牧場側で扱いやすい形態でのサンプル提供体制を整え、有償サンプルワークの展開を加速しています。
パッケージ等のプラスチック代替新規紙材料については、当社の塗工技術を活用し、紙にバリア性を付与した紙製バリア素材「シールドプラス®」、プラスチックフィルムを貼合することなく “紙だけでパッケージができる”ヒートシール紙「ラミナ®」の開発を推進しています。シールドプラス®は2020年度に耐屈曲性を向上したリニューアル品を上市、これに伴いスタンドパウチなど新たな形態での採用も増えています。ラミナ®についても2020年の販売開始以降、脱プラスチックを可能とする素材としてバリア性を必要としない食品、化粧品、日用雑貨等の二次包装材として採用が進んでいます。また、更なる環境配慮型素材として、他社と共同開発した生分解性に優れるヒートシール紙が2022年11月に菓子製品の外装に採用されました。当社グループの拠点があるフィンランドにおいても同様の開発、生産を行っており、環境対応が求められる包装市場における新たな環境配慮型包材として、国内外への提案を進めています。最近では産業分野から包材や基材としての引き合いがあるなど、使用の幅を拡げつつあります。また、防水性、防湿性、耐油性を有し、かつリサイクルが可能な多機能段ボール原紙「防水ライナ」を開発しました。防水ライナを用いて製造した段ボールケースは防水性等を活かし、箱の形状を工夫することで、発泡スチロールと同様に氷詰めした水産・青果物の輸送や、耐油性を活かした機械部品などの輸送を可能にしました。現在、各段ボールメーカー、代理店と協力し、魚箱用途をはじめとしたユーザーへの展開を図るとともに、ユーザーでの加工効率向上に向けた生産体制拡充を進めています。
プラスチック使用量削減については、耐熱性・粉砕性・疎水性に優れた木質バイオマス材料を樹脂に高配合した「トレファイドバイオコンポジット」を開発しました。トレファイドバイオコンポジットはプラスチック使用量を5割以上削減できるとともに、GHG削減にも寄与します。また、セルロースパウダーと樹脂を複合化した「セルロースバイオコンポジット」も開発しました。当社が培ってきたセルロースパウダー技術を活用し、従来の製品よりも強度や成形性に優れています。今後は、他社と開発を連携することで日用品、容器、建材、家電製品、自動車部材など、幅広い分野への展開を目指し、製品開発と早期の市場投入を計画しています。
CNF「セレンピア®」については、2017年度に設置した量産設備(石巻、江津)及び実証生産設備(富士)の稼働により、用途に応じた製造技術と本格的な供給体制を確立し、市場創出を推進しています。化粧品や食品用途分野で採用が大幅に増えており、2023年度は化粧品向けに新規に開発した高透明品の採用が決まり、2024年度は量産設備(江津)にて更なる増産を予定しています。また、金属イオンを担持させた変性セルロースを用いた抗ウイルス・消臭・抗菌性を有する衛生薄葉紙、不織布、印刷用紙、段原紙等、様々な製品開発を行っています。さらに、銅イオンをプラスした変性セルロース「Cu-TOP(シーユートップ)」を配合した紙糸を開発し、新たな用途展開を行っています。また、GHG排出削減に有効な蓄電デバイスを、持続可能な資源から製造する取り組みとして、CNFを用いた次世代蓄電デバイスの開発を進め、2025年の大阪・関西万博での試作品展示を目指しています。
熱可塑性樹脂中にCNFを強化剤として均一分散・配合するCNF強化樹脂「セレンピアプラス®」は、実証生産設備(富士)によるサンプルワークを進め、自動車をはじめとするモビリティ部品や住設機器の部材用への採用を目指し、研究開発を進めています。その研究活動を通じて、2023年8月、共同研究先が発売した水上オートバイのエンジン部材として採用されました。本部材の採用はCNF強化樹脂を用いた輸送機器部品の量産化として世界初の事例となります。
現在、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業プロジェクトに参画し、CNF強化樹脂の大量製造技術と本格的な供給体制の確立に向け検討を進めています。2021年9月に、この助成金を活用して富士工場に建設した混練を中心とする拡張された実証生産設備は、年間50トン以上のCNF強化樹脂を製造することができます。また2021年度に採択された環境省補助金事業を通じて3Dプリンターを導入し、成型樹脂材料の開発を進めています。
今後は安定して大量生産する製造技術の確立、品質向上、さらなるコストダウンを目指し、モビリティ部品を始めとする幅広い産業への用途開発の加速、CNF強化樹脂の製造量の拡大を進めていきます。
バイオリファイナリーについては、引き続きセルロース、リグニン等の木材成分の高度利用技術の開発を推進しており、セルロースは土木分野への利用、クラフトリグニンのアスファルト利用は将来的な公道での普及に向けて複数箇所での試験施工を進めています。
(2) 生活関連事業
液体用紙容器については当社が、各種化成品については当社及び株式会社フローリックが中心となって研究開発を行っています。当事業に係る研究開発費は1,972百万円です。
液体用紙容器の分野については2020年末に採用されたストローレス対応学校給食用紙パック「School POP®」の全国展開を推進しており、採用エリアは21都道府県に拡大しています。日本国内の紙容器の学校給食牛乳は年間、約15億本が使用されており、School POP®は既に全体の約30%をカバーし、ストローレス紙容器の代名詞として、他の追随を許さず急速に普及しています。また、2017年に屋根型容器NP-PAK向けに上市した軽量口栓についても確実に採用が増えており、2023年度新たに植物由来の樹脂から出来た口栓が採用されました。固形物入り飲料が充填可能な新アセプティック充填システム「NSATOM®(えぬえすアトム)」はグループ会社内のテクニカルセンターで実際に客先向け実液充填を行い、採用に向けて保存テストを実施中です。非飲料分野向けについては差し替え式紙容器「SPOPS®」及び消毒剤用特別仕様「SPOPS® Hygiene」に対応する高速充填機「UP-MX20」を委託充填メーカーに設置済で、既にブランドオーナー数社の製品を充填、販売開始しており、更なる拡販を推進しています。引き続き環境と衛生性、ユニバーサルデザインに配慮した製品及びシステム(充填機等)の開発を推進していきます。
化成品の分野につきましては、自動車プラスチック部材用プライマー、接着剤等の機能性コーティング樹脂の新製品開発・製品化を進めています。また、合成系水溶性高分子の用途拡大やリグニン製品の農業分野への拡販支援、飼料用酵母の免疫機能向上データ拡充等を行っています。機能性フィルムではスマートフォン、タブレット端末等の中小型ディスプレイ用途や車載ディスプレイ用途のハードコートフィルムを開発し、製品化しました。さらに、クリーン精密塗工及びハードコート技術を応用した新製品開発に取り組んでいます。
(3) エネルギー事業
エネルギー事業に係る技術開発として、木質バイオマスを半炭化(トレファクション)して得られる新規固形燃料について事業化を検討しています。また、紙の製造工程で発生する廃棄物を使用した燃料の利用及び当事業のGHG削減についても検討しています。当事業に係る研究開発費は64百万円です。
(4) 木材・建材・土木建設関連事業
該当事項はありません。
(5) その他
金額が僅少であるため、記載を省略しています。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当社グループの2023年度の設備投資額は60,696百万円で、前連結会計年度の設備投資額に比べ29.4%減少しました。
各セグメントごとの設備投資額は、以下のとおりです。
紙・板紙事業においては、収益改善対策工事の他、操業安定化工事、生産性向上のための省力化工事、省エネルギー工事などを中心に19,603百万円の設備投資を実施しています。
生活関連事業においては、国内における家庭紙の増産対策工事、海外における新段ボール工場建設工事などを中心に36,305百万円の設備投資を実施しています。
エネルギー事業においては、設備改造工事などを中心に2,669百万円の設備投資を実施しています。
木材・建材・土木建設関連事業においては、設備の更新工事などを中心に1,087百万円の設備投資を実施しています。
その他においては、1,031百万円の設備投資を実施しています。
2 【主要な設備の状況】
当社グループにおける主要な設備は、以下のとおりです。
(1) 提出会社
2024年3月31日現在
(注)1.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品及びリース資産です。
2.土地の面積で< >内は、連結会社以外への賃貸資産で内数です。
3.土地の面積で[ ]内は、連結会社以外からの賃借資産で外数です。
4.全ての設備を子会社である日本製紙リキッドパッケージプロダクト㈱に貸与しています。
5.本店事務所他には、各営業支社・営業所・厚生施設等を含みます。
6.土地にはこのほかに山林用地931,829千㎡、簿価14,235百万円を所有しています。
(2) 国内子会社
2024年3月31日現在
(注)1.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品及びリース資産です。
2.土地の面積で< >内は、連結会社以外への賃貸資産で内数です。
3.土地の面積で[ ]内は、連結会社以外からの賃借資産で外数です。
(3) 在外子会社
2024年3月31日現在
(注)1.Opal社に記載されている数値は、オーストラリアン・ペーパー社及びその子会社15社の連結決算数値です。
2.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品及びリース資産です。
3.土地の面積で[ ]内は、連結会社以外からの賃借資産で外数です。
3 【設備の新設、除却等の計画】
当社グループの設備投資については、今後の生産計画、需要予測等を総合的に勘案して計画しており、設備投資は原則的に各社が個別に策定し、重要な投資については当社のグループ経営戦略会議及び取締役会にて最終的に審議の上、決定しています。
重要な設備の新設、除却等の計画は、以下のとおりです。
(1) 重要な設備の新設等
(2) 重要な設備の除却等
該当事項はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注)2013年4月1日付の当社と㈱日本製紙グループ本社との合併によるものです。
(5) 【所有者別状況】
2024年3月31日現在
(注)1.「金融機関」には、「株式給付信託(BBT)」の信託財産として信託が保有する当社株式2,880単元が含まれています。
2.自己株式373,148株は「個人その他」に3,731単元及び「単元未満株式の状況」に48株含めて記載しています。
3.証券保管振替機構名義株式507株は「その他の法人」に5単元及び「単元未満株式の状況」に7株含めて記載しています。
(6) 【大株主の状況】
2024年3月31日現在
(注)1.上記の日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)及び株式会社日本カストディ銀行(信託口)の所有株式数については、信託業務に係る株式数を記載しています。
2.2024年3月22日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、三井住友信託銀行株式会社及びその共同保有者である三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社、日興アセットマネジメント株式会社が2024年3月15日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2024年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができないため、上記大株主の状況には含めていません。
なお、大量保有報告書の変更報告書の内容は次のとおりです。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2024年3月31日現在
(注)1.単元未満株式には、次の自己株式等が含まれています。
日本製紙パピリア㈱ 98株 リンテック㈱ 50株
吉川紙商事㈱ 84株 千代田スバック㈱ 29株
日本製紙㈱ 48株
2.完全議決権株式(その他)及び単元未満株式には、証券保管振替機構名義の株式がそれぞれ500株(議決権5個)及び7株含まれています。
3.完全議決権株式(その他)欄の普通株式には、「株式給付信託(BBT)」の信託財産として信託が保有する当社株式288,000株(議決権2,880個)が含まれています。なお、「株式給付信託(BBT)」の信託財産として信託が保有する当社株式に係る議決権の数2,880個は、議決権不行使となっています。
② 【自己株式等】
2024年3月31日現在
(注)「株式給付信託(BBT)」の信託財産として信託が保有する当社株式288,000株は、上記自己保有株式には含まれていません。
(8) 【役員・従業員株式所有制度の内容】
当社は、2019年5月15日開催の取締役会及び2019年6月27日開催の第95回定時株主総会の決議により、株式報酬制度「株式給付信託(BBT(=Board Benefit Trust))」(以下、「本制度」といいます。)を導入しています。
本制度は、取締役等の報酬と当社の株式価値との連動性をより明確にし、取締役等が株価上昇によるメリットのみならず、株価下落リスクまでも株主の皆様と共有することで、当社の中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的としています。
① 本制度の概要
本制度は、当社が拠出する金銭を原資として当社株式が信託(以下、本制度に基づき設定される信託を「本信託」といいます。)を通じて取得され、取締役等に対して、当社が定める役員株式給付規程に従って、当社株式及び当社株式を時価で換算した金額相当の金銭(以下、「当社株式等」といいます。)が本信託を通じて給付される株式報酬制度です。なお、取締役等が当社株式等の給付を受ける時期は、原則として取締役等の退任時です。
② 対象者に取得させる予定の株式総数
提出日現在における本信託が所有する当社株式は288,000株です。
③ 本制度による受益者その他の権利を受けることができる者の範囲
当社取締役(社外取締役を除きます。)及び取締役を兼務しない執行役員等です。
2 【自己株式の取得等の状況】
【株式の種類等】 会社法第155条第7号に該当する普通株式の取得
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注) 当期間における取得自己株式には、2024年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数・価額は含めていません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注)1. 当期間におけるその他(単元未満株式の売渡し)及び保有自己株式数には、2024年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取り・売渡しによる株式数及び処分価額は含めていません。
2.保有自己株式数には、「株式給付信託(BBT)」が所有する当社株式(当事業年度においては288,000株、当期間においては288,000株)は含まれていません。
3 【配当政策】
配当につきましては、グループの業績状況や内部留保の充実等を総合的に勘案した上で、株主の皆様へ可能な限り安定した配当を継続して実施することを基本方針としています。また、会社法第454条第5項に規定する中間配当をすることができる旨を定款に定めており、配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会です。
これらを踏まえ、当事業年度は、期末配当を1株当たり10円とし、同中間配当が無配であったため、年間配当金を1株当たり10円としています。
内部留保金につきましては、今後の事業展開並びに経営基盤の強化、拡充に役立てることとし、企業価値向上に努めてまいります。
当事業年度に係る剰余金の配当は次のとおりです。
(注)2024年6月27日定時株主総会決議による配当金の総額には、「株式給付信託(BBT)」の信託財産として信託が保有する当社株式に対する配当金2百万円が含まれます。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、株主をはじめとするステークホルダーに対する経営の透明性を一層高め、公正な経営を実現することを経営の最重要課題とします。業務執行と経営の監督の分離を確保するため、執行役員制度を採用するとともに、取締役会の監督機能の強化に努めます。また、当社はグループの経営の司令塔として、成長戦略を推進し、傘下事業をモニタリングし、コンプライアンスを推進します。当社は、以下の方針を定め、より一層コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでいきます。
イ.当社は、株主の権利を尊重し、株主が権利を適切に行使することができる環境の整備と株主の実質的な平等性の確保に取り組んでいきます。
ロ.当社は、社会的責任と公共的使命の重要性を認識し、株主、従業員、顧客、取引先、債権者、地域社会をはじめとしたさまざまなステークホルダーとの適切な協働に努め、厳しい自己規律に基づき健全に業務を運営する企業文化・風土を醸成していきます。
ハ.当社は、ディスクロージャーポリシーを別途定め、非財務情報を含む会社情報の適切な開示を行い、企業経営の透明性の確保に努めていきます。
ニ.当社は、株主に対する受託者責任・説明責任を踏まえ、取締役会の機能強化に取り組んでいきます。独立社外取締役の活用を進め、特に役員の人事・報酬に関する手続きの透明性を確保するため、任意の委員会を設置し、独立社外取締役をその主要な構成員とします。取締役会全体としての実効性に関する分析・評価を行い、取締役会の機能の向上に努めていきます。
ホ.当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するよう、株主との間で建設的な対話を行います。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
(企業統治体制の概要)
当社は監査役会設置会社です。取締役会において、5名の独立性のある社外役員を含め、各取締役及び各監査役が忌憚のない意見を述べて議論することで、相互牽制機能を有効に働かせています。
また、執行役員制度を導入し、取締役会による経営全般の監督機能及び意思決定機能と執行役員による個々の部門の業務執行を切り分けて、責任と権限の所在を明確化し、経営監視機能のさらなる向上を図っています。
(当該体制を採用する理由)
取締役会の相互牽制機能、監督機能及び意思決定機能、並びに監査役会による取締役の業務執行についての厳正な監視及び会社業務全般にわたる厳しい監査により、適正なコーポレート・ガバナンスを確保できるものと判断し、当該体制を採用しています。
③ 企業統治に関するその他の事項
イ.会社の機関の基本説明
a.取締役会は、当社及びグループ経営の基本方針及び法令・定款で定められた事項、その他経営に関する重要事項を決定するとともに、業務執行状況を監督する機関として位置付けています。
また、サステナビリティ(持続可能性)を巡る環境・社会的な課題の重要性に鑑み、当社グループ各社が果たすべき社会的責任に関する各種の理念及び基本方針を定め、役員及び従業員の意識を高めるとともに、ステークホルダーに配慮しながら課題解決に向け積極的な取り組みを推進することを通じ、社会の持続可能な発展と当社グループの企業価値の向上を図っています。
2023年度においては、定例的な付議事項・四半期業務報告に加え、当社グループの重要事項を付議しました。中期経営計画2025の達成に向け、進捗、課題、今後の戦略について議論を深めました。
取締役会で議論したポイントとして、以下の事項が挙げられます。
取締役は9名で、そのうち3名が社外取締役です。社外取締役は、1名が官僚出身の企業経営経験者、1名が会計事務所・税理士法人の実務経験者、もう1名が企業経営経験者であり、それぞれの専門的な知識・経験などや、幅広い見識と国際感覚を活かし、当社及びグループ会社の出身者以外から選任しています。なお、当社の取締役は12名以内とする旨、また取締役の選任決議について、株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、累積投票によらない旨を定款で定めています。
(2024年6月27日の取締役会構成員の氏名等)
議 長:取締役会長 馬城文雄
構成員:代表取締役社長 野沢徹、代表取締役副社長 飯塚匡信、取締役 安永敦美、
取締役 杉野光広、取締役 板倉智康、社外取締役 藤岡誠、社外取締役 八田陽子、
社外取締役 救仁郷豊
取締役会は、2023年度は14回開催され、議長及び各構成員の出席率は次のとおりです。
(注)安永敦美氏及び杉野光広氏は、2023年6月29日開催の定時株主総会において新たに取締役に選任され
就任しましたので、就任後の取締役会出席回数を記載しています。
b.監査役会は4名で構成されており、うち3名は財務会計に関する知見を有する監査役です。監査役は、取締役会、月次経営執行会議、グループ経営戦略会議などの重要な会議に出席し、加えて常勤監査役は月次以外の経営執行会議に出席するなど、取締役の業務執行について厳正な監視を行うほか、会社業務が全般にわたり適法・適正に行われているかを厳しく監査しています。また、「日本製紙グループ監査役連絡会」を主宰し、主要グループ各社の監査役と監査方針・監査方法などを定期的に協議するほか、お互いに情報交換を実施するなど連携強化を図り、グループ監査の充実に努めています。
(2024年6月27日の監査役会構成員の氏名等)
議 長:常任監査役(常勤)樹一成
構成員:監査役(常勤)西本智美、社外監査役 奥田隆文、社外監査役 青野奈々子
監査役会は、2023年度は14回開催され、議長及び各構成員の出席率は100%です。
c.業務執行体制については、執行役員制度を採用することにより、責任と権限の明確化及び執行の迅速化を図っています。また、社長の業務執行を補佐するために週1回、経営執行会議を開催し、重要な業務執行の審議を行っています。このほか、当社グループ全体の発展を期するため、グループ経営戦略会議を必要に応じて開催し、事業分野ごとの経営戦略などグループに関する重要事項について審議を行っています。
d.経営内容の透明性を確保するため、経営企画部にてIR業務を担当し、迅速かつ公正な情報開示を通じて、当社グループの経営・活動に関して、株主はじめステークホルダーへのご理解促進に努めています。
e.当社は、コーポレート・ガバナンスの一層の充実を図るため、取締役会の諮問機関として、人事・報酬諮問委員会を設置しています。人事・報酬諮問委員会は、取締役及び監査役候補者の選任プロセス、資質及び指名理由、独立社外役員にかかる独立性判断基準等並びに役員報酬体系等に関して、取締役会から諮問を受けて、その適切性などについて検討し、会社の業績などの評価も踏まえ、答申を行います。同委員会は、代表取締役社長、総務・人事本部長及び独立社外取締役で構成され、委員長は代表取締役社長が務めています。議長は原則として委員長が務めますが、独立性と客観性の確保が特に必要な審議事項については、独立社外取締役が議長を務めています。
(2024年6月27日以降の人事・報酬諮問委員会構成員の氏名等)
委員長:代表取締役社長 野沢徹
構成員:総務・人事本部長 高橋孝一郎、社外取締役 藤岡誠、社外取締役 八田陽子、
社外取締役 救仁郷豊
人事・報酬諮問委員会は、2023年度は4回開催されており、各委員の出席率は100%です。
ロ.会社の機関・内部統制の関係(2024年6月27日時点)

ハ.内部統制システムの整備の状況
当社は、2006年5月25日開催の取締役会において、内部統制システムの構築に関する基本方針を決議し、適宜これを改定しています。基本方針は次のとおりです。
ニ.自己株式の取得
当社は、機動的な資本政策の遂行を可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨を定款で定めています。
ホ.中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を可能とするため、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として、中間配当をすることができる旨を定款で定めています。
ヘ.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
a.基本方針について
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資する者が望ましいと考えています。
もっとも、当社は、株式を上場して市場での自由な取引に委ねているため、会社を支配する者の在り方は、最終的には株主の皆さま全体の意思に基づき決定されるべきであり、会社の支配権の移転を伴う買付提案に応じるか否かの判断も、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えます。しかしながら、当社株式等に対する大規模買付行為や買付提案の中には、買付目的や買付後の経営方針等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、株主が買付けの条件等について検討したり、当社の取締役会が代替案を提案するための充分な時間や情報を提供しないもの、買付者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買付者との交渉を必要とするもの等、株主共同の利益を毀損するものもあり得ます。
当社は、このような大規模買付行為や買付提案を行う者は、例外的に当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当でないと判断します。
b.基本方針の実現に資する取組みについて
(a) 中期経営計画について
当社グループは再生可能な木材資源の活用を通じて、豊かな暮らしと地球環境の両立を支える企業活動を実践しています。
この持続的成長をさらに確かなものにするため、中期経営計画2025を推進しています。
同時に策定した長期ビジョン「2030ビジョン」の前半5年間を中期経営計画2025と位置付け、成長分野の各事業においてスピード感を最重視した投資を進めるとともに、洋紙事業の各生産拠点に有するリソースをフル活用することで、さらなる事業構造転換を図っていきます。また森林資源を基盤とした循環型の事業を通じて暮らしと文化に貢献し、企業価値・株主共同の利益の確保・向上に努めていきます。
(b) コーポレート・ガバナンスの取組み
当社は、株主をはじめとするステークホルダーに対する経営の透明性を一層高め、公正な経営を実現することを経営の最重要課題とします。業務執行と経営の監督の分離を確保するため、執行役員制度を採用するとともに、取締役会の監督機能の強化に努めます。また、当社はグループの経営の司令塔として、成長戦略を推進し、傘下事業をモニタリングし、コンプライアンスを推進します。
このような取組みにより、当社は、今後もより一層コーポレート・ガバナンスの強化に努めていきます。
株式会社の支配に関する基本方針は以上のとおりですが、当社は、当社の企業価値ひいては株主全体の利益の向上に向けた取り組みに努めるとともに、当社株式に対する大規模買付行為が行われる場合には、大規模買付行為の是非を株主の皆さまが適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて当社取締役会の意見を開示する等、金融商品取引法、会社法その他関係法令に基づき、適切な措置を講じていきます。
ト.責任限定契約の内容の概要
当社は、会社法第427条第1項に基づき、社外取締役及び社外監査役との間で、会社法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づく損害賠償責任限度額は、法令が定める額としています。なお、当該責任限定が認められるのは、当該社外取締役及び社外監査役が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がないときに限られます。
チ.役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、当社の取締役、監査役及び執行役員等並びに日本製紙クレシア㈱、日本製紙パピリア㈱及び日本東海インダストリアルペーパーサプライ㈱の取締役及び監査役を被保険者とした、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しており、2024年8月に当該保険契約を更新する予定です。当該契約の内容の概要は、以下のとおりです。
a.被保険者が自らの業務行為に起因し、株主や取引先などの第三者から損害賠償請求を受けた場合に被保険者が負担することとなった争訟費用や法律上の損害賠償金等を填補の対象としています。
b.被保険者が法令違反を認識して行った行為に起因する損害賠償請求等は填補の対象外としています。
c.当該保険契約の保険料は全額会社が負担しています。
リ.株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行うため、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款で定めています。
④ リスク管理体制の整備の状況
企業活動にあたっての様々なリスクを適切に管理することが、企業の継続的かつ安定的な発展に寄与し、企業価値を向上させるために重要であると考えており、当社グループは、リスク管理の強化に積極的に取り組んでいます。
重要な事業運営・業務執行案件につきましては、グループ各社において経営会議・常務会などで実質的な審議を行い、さらに各社の取締役会においても充分に審議し、決定することで経営リスクに対応しています。また、グループ経営の基本方針に関わる重要な業務執行案件などにつきましても、各社の経営会議などにおいて審議を経た後、当社の経営執行会議などにて最終的に審議の上、決定を下すことで、リスクの確実な管理を行っています。
また、当社グループは、サステナビリティ経営の一環としてSX推進本部により、リスク管理の強化に取り組んでいます。また、法令遵守、企業倫理、安全防災、製品・サービス、環境保全、原材料調達に関し、それぞれ理念と基本方針を定め、グループ各社への周知徹底と実践を図っており、企業活動におけるこれらのリスク管理の強化を推進しています。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
男性11名 女性2名 (役員のうち女性の比率15.4%)
(注)1.取締役のうち、藤岡誠、八田陽子及び救仁郷豊は、社外取締役です。
2.監査役のうち、奥田隆文及び青野奈々子は、社外監査役です。
3.取締役の任期は、2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
4.監査役のうち、樹一成及び青野奈々子の任期は、2023年3月期に係る定時株主総会終結の時から2027年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
5.監査役のうち、西本智美の任期は、2021年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
6.監査役のうち、奥田隆文の任期は、2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2028年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
7.当社は法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠監査役1名を選出しています。補欠監査役の略歴は次のとおりです。
(注)補欠監査役の任期は、就任した時から退任した監査役の任期の満了の時までです。
(参考)2024年6月27日現在の執行役員は次のとおりです。
② 社外役員の状況
当社の社外取締役は3名であり、社外取締役の藤岡誠氏は、2015年6月まで日本軽金属株式会社の取締役を務めており、当社は同社との間に原材料関連の仕入取引がありますが、その取引額は僅少(当社の仕入金額が、同社の売上高に占める割合は、1%未満)です。また、同氏は、2023年6月までイーグル工業株式会社の社外取締役を務めており、当社は同社との間に設備関連の仕入取引がありますが、その取引額は僅少(当社の仕入金額が、同社の売上高に占める割合は、1%未満)です。なお、同氏は、当社の株式1千株を所有しています。当社と同氏の間にはそれ以外に人的関係、資本的関係又は重要な取引関係その他の利害関係はありません。
社外取締役の八田陽子氏は、2020年6月まで株式会社IHIの社外監査役を務めており、当社は同社との間に設備関連の仕入取引がありますが、その取引額は僅少(当社の仕入金額が、同社の売上高に占める割合は、1%未満)です。また、同氏は、現在、味の素株式会社の社外取締役を務めており、当社は同社との間にケミカル事業での販売取引がありますが、その取引額は僅少(販売金額が、当社の売上高に占める割合は、1%未満)です。当社と同氏の間にはそれ以外に人的関係、資本的関係又は重要な取引関係その他の利害関係はありません。
社外取締役の救仁郷豊氏は、2017年3月まで東京ガス株式会社の取締役を務めており、当社は同社との間に燃料等の仕入取引がありますが、その取引額は僅少(当社の仕入金額が、同社の売上高に占める割合は、1%未満)です。当社と同氏の間にはそれ以外に人的関係、資本的関係又は重要な取引関係その他の利害関係はありません。
当社の社外監査役は2名であり、社外監査役の奥田隆文氏と当社との人的関係、資本的関係又は重要な取引関係その他の利害関係はありません。また、社外監査役の青野奈々子氏は、現在、株式会社ミスミグループ本社の社外監査役を務めており、当社は同社との間に設備関連の仕入取引がありますが、その取引額は僅少(当社の仕入金額が、同社の売上高に占める割合は、1%未満)です。当社と同氏の間にはそれ以外に人的関係、資本的関係又は重要な取引関係その他の利害関係はありません。
当社は、社外取締役及び社外監査役の候補者を決定する際に、法令に定める社外性の要件(過去に当社及び当社の子会社の取締役、使用人等となったことがないこと)に加え、東京証券取引所が定める独立性判断基準を満たし、一般株主との間で利益相反が生ずるおそれがないことも加味して、その独立性を判断しています。
当社は、上記の基準を踏まえて、社外取締役及び社外監査役が独立性を有すると判断しています。
③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統 制部門との関係
社外取締役及び社外監査役は、常勤監査役とともに原則毎月社外役員懇談会を開催し、情報交換を行っています。
社外監査役は常勤監査役とともに、会計監査人と年4回の定期会合のほか必要に応じ会合をもち、監査計画や監査報告について協議することにより、連携を図っています。
社外取締役及び社外監査役は、常勤監査役とともに経営監査室から監査結果等の報告を受けています。
社外監査役は常勤監査役とともに半期ごとに経理部から決算の状況を聴取しています。
(3) 【監査の状況】
① 監査役監査の状況
当社は監査役会を常勤監査役2名及び非常勤監査役2名(社外監査役)の4名で構成しており、財務・会計・法務に関する相当程度の知見を有する者が監査役に就任しています。
監査役は監査役会規則及び期初に策定する監査方針と役割分担に基づき、業務の適正を確保するための体制の整備・運用状況及び取締役の職務執行についての適法性・妥当性を監視・検証するため、取締役会その他重要な会議に出席し、取締役及び使用人等からその職務の執行状況について報告を受け、必要に応じて説明を求め、重要な決裁書類等を閲覧し、本社及び主要な事業所において業務及び財産の状況を調査します。また、関係会社の取締役及び監査役等と意思疎通及び情報の交換を図り、必要に応じて関係会社に赴き業務の報告を受けます。監査結果についてはフィードバックのうえ、指摘事項の改善を促し、重要事項については当社取締役に報告します。
当事業年度における監査役会の開催及び監査役の出席状況は次のとおりです。
監査役会においては、監査方針・監査計画及び業務分担、会計監査人の選解任又は不再任に関する事項(会計監査人に関する評価を含む)、会計監査人の報酬等に対する同意等の監査役会決議による事項について検討・確認を行いました。また、会計監査人からは期初に監査計画の説明を受け、期中に適宜監査状況を聴取し、期末に監査結果の報告を受けるなど、監査役会として密接な連携を図りました。このほかに、代表取締役社長との定期的な意見交換を実施するとともに、重要会議(取締役会・経営執行会議・グループ経営戦略会議等)に出席しました。
常勤監査役は、当社及び関係会社に対して情報の収集に努め、内部統制システムの整備・運用状況を日常的に監視検証するとともに、社外監査役と意思の疎通を図りました。
② 内部監査の状況
a.内部監査の組織、人員
社長直属の経営監査室(11名)が当社及びグループ会社の内部監査(業務監査)及び財務報告に係る内部統制の整備・運用状況評価を担当しています。
b.内部監査の手続き
内部監査は「内部監査規則」に基づき、社長の承認を得た年度監査計画に従って当社及びグループ会社を対象として、法令の遵守状況、内部統制システムの整備・運用状況を監査しています。監査結果を監査先にフィードバックするとともに、当社関係部門と連携を図りながら、必要に応じて外部専門家を紹介するなど、改善のための支援を行っています。個々の内部監査結果については、経営監査室長より、当社代表取締役社長以下経営層、社外取締役、常勤監査役及び社外監査役に対して適宜報告しています。
財務報告に係る内部統制の整備・運用状況評価は、「財務報告に係る内部統制に関する規則」に基づき、対象部門のモニタリング結果を取りまとめ、会計監査人と協議の上、評価結果を対象部門へフィードバックしています。内部監査結果及び財務報告に係る内部統制の評価結果の概要については、年1回、定期的に取締役会に報告しています。
監査役と経営監査室は、毎月1回、定期的に情報交換会を実施しています。また、監査役と会計監査人のミーティングに経営監査室長も適宜出席し、監査計画・監査実績について情報を共有して連携を図っています。経営監査室と会計監査人は、財務報告に係る内部統制の整備・運用状況評価に関するミーティングを適宜実施し、情報を共有して連携を図っています。
③ 会計監査の状況
a.監査法人の名称
EY新日本有限責任監査法人
b.継続監査期間
1951年以降
c.業務を執行した公認会計士
鈴木 一宏
櫛田 達也
川岸 貴浩
d.監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士16名、その他32名です。
(注)その他は、公認会計士試験合格者、システム監査担当者等です。
e.監査法人の選定方針とその理由
当社における会計監査人の選定及び評価に際しては、当社の広範な業務内容に対応して効率的な監査業務を実施することができる一定の規模があり、世界的なネットワークを持ち、海外の会計や監査への知見のある人材が豊富であることから選定しました。
監査役会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号のいずれかに該当すると認められる場合には、同条の規定に従い、監査役の全員の同意によって、会計監査人を解任します。
また、監査役会は、関連する法令又は基準等が定める会計監査人の独立性及び適格性を勘案し、解任又は不再任に関する株主総会の議案の内容を決定します。
f.監査役及び監査役会による監査法人の評価
当社の監査役会は監査法人に対して毎期評価を行っています。監査役会は、監査役監査の状況に記載のとおりEY新日本有限責任監査法人との緊密なコミュニケーションをとっており、適時かつ適切に意見交換や監査状況を把握しています。その結果、監査法人が有効に機能し、監査品質に相対的優位性があるものと判断しています。
④ 監査報酬の内容等
a.監査公認会計士等に対する報酬
当社における前連結会計年度の非監査業務の内容は、「収益認識に関する会計基準」の適用に関する支援業務、当連結会計年度の非監査業務の内容は、社債の発行に係るコンフォート・レターの作成業務です。
b.監査公認会計士等と同一のネットワーク(アーンスト・アンド・ヤング)に対する報酬(a.を除く)
当社における当連結会計年度の非監査業務の内容は、税務関係業務等です。
連結子会社における前連結会計年度及び当連結会計年度の非監査業務の内容は、労務人事に関するコンサルティング業務等です。
c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
(前連結会計年度)
当社の一部の連結子会社は、当社の監査公認会計士等と同一のネットワークに属さない組織に対して、法定監査報酬として44百万円を支払っています。
(当連結会計年度)
当社の一部の連結子会社は、当社の監査公認会計士等と同一のネットワークに属さない組織に対して、法定監査報酬として65百万円を支払っています。
d.監査報酬の決定方針
該当事項はありませんが、会計監査人に対する報酬の額は、代表取締役が監査役会の同意を得て決定しています。
e.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、会計監査人から説明を受けた当連結会計年度の会計監査計画の監査日数や人員配置等の内容、前連結会計年度の監査実績の検証と評価、会計監査人の職務監査の遂行状況の相当性、報酬の前提となる見積りの算出根拠等を精査した結果、会計監査人の報酬等の額について同意しました。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
1)2023年度における取締役及び監査役に対する報酬
a.報酬体系
(a) 取締役の月次報酬は、当社における職責に応じて基準額を定め、そのうち70%を固定的に支給し、30%については、原則として前事業年度業績に応じて増減した上で支給します。基準額は、外部の客観的な調査データを活用し、当社の業績、事業規模、経営環境等を考慮して決定します。業績指標は、業績目標達成の動機づけとして有効に機能するように設定し、適宜、環境の変化に応じて見直しを行います。また、月次報酬のうち一定額を、役員持株会への拠出により当社株式の取得に充てます。取得した株式は在任中継続して保有します。なお、賞与、退職慰労金はありません。
(b) 取締役については、取締役の報酬と当社の株式価値との連動性をより明確にし、株価上昇によるメリットのみならず、株価下落リスクまでも株主と共有することで、当社の中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めるため、株式給付信託による株式報酬を支給します。株式報酬は、当社が拠出する金銭を原資として信託を通じて取得する当社株式及び当社株式を時価で換算した金額相当の金銭を、当該信託を通じて取締役に給付するものです。給付する株式数は、職責に応じたポイント数に基づき算出します。株式報酬の支給時期は、原則として取締役の退任時とします。なお取締役の固定報酬、業績連動報酬、株式報酬の構成割合については、各報酬の目的を踏まえて適切に設定します。
(c) 社外取締役及び監査役については、月次報酬を固定的に支給します。なお、その職責に鑑み、役員持株会への拠出は任意とします。
b.月次報酬
(a) 取締役の月次報酬に関する業績連動に係る指標
(イ) 業績評価の基準は、70%が連結業績、30%が当社業績です。
(ロ) 指標は、連結業績・当社業績(※)ともに売上高及び営業利益の対中期経営計画達成度です。
(※)日本東海インダストリアルペーパーサプライ㈱の業績を加味した金額を使用しています。
(b) 当該業績連動に係る指標を選択した理由
(イ) 当社は、事業持株会社として当社及び連結経営に係る重要意思決定を担っていることに鑑みて、連結業績と当社業績(いずれも対中期経営計画達成度)を複合的に評価します。
(ロ) 売上高を選択した理由は、トップラインの拡大を推進するためです。特に成長事業の売上高拡大を後押しすることがねらいです。
(ハ) 営業利益を選択した理由は、当社の中期経営計画2025(2021年4月~2026年3月)において、営業利益を「早期に400億円以上」とすることを掲げているためです。
(c) 当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等の内容が決定方針に沿うものであると取締役会が判断した理由
当社では、人事・報酬諮問委員会において、当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等の内容が決定方針に沿うものであることを確認しています。報酬決定の手続きは以下のとおりです。
(イ) 当社は、コーポレート・ガバナンスの一層の充実を図るため、取締役会の諮問機関として、独立社外取締役を主要な構成員とする人事・報酬諮問委員会を設置します。
(ロ) 人事・報酬諮問委員会は、当社の役員報酬体系等に関して、取締役会から諮問を受けて、その適切性等について検討し、会社の業績等の評価も踏まえ、答申を行います。
(ハ) 人事・報酬諮問委員会は、その委員を代表取締役社長、総務・人事本部長及び独立社外取締役で構成し、事務局は人事部長とします。
(ニ) 人事・報酬諮問委員会は、同委員会の委員である独立社外取締役の適切な関与・助言を得ながら、検討を進めます。
(ホ) 取締役会は、人事・報酬諮問委員会の答申を得て、取締役の報酬等の決定を行います。
(d) 当事業年度における当該業績連動報酬に係る指標の目標、実績
当社の当事業年度における業績連動報酬に係る指標の目標は中期経営計画であり、2022年度の実績は、連結業績は売上1,107,537百万円、営業損失26,950百万円、当社業績は売上高581,982百万円、営業損失32,314百万円です。
(e) 報酬限度額
(イ) 取締役の報酬限度額は、2019年6月27日開催の第95回定時株主総会において、年額700百万円以内(うち社外取締役分として年額60百万円以内)と決議しています。取締役の員数は9名(うち社外取締役は3名)(本報告書提出日現在)です。
(ロ) 監査役の報酬限度額は、2007年6月22日開催の第83回定時株主総会において、年額120百万円以内と決議しています。監査役の員数は4名(本報告書提出日現在)です。
c.株式報酬
(a) 本制度の概要
本制度は、当社が拠出する金銭を原資として当社株式が信託(以下、本制度に基づき設定される信託を「本信託」といいます。)を通じて取得され、取締役等に対して、当社が定める役員株式給付規程に従って、当社株式及び当社株式を時価で換算した金額相当の金銭(以下、「当社株式等」といいます。)が本信託を通じて給付される株式報酬制度です。なお、取締役等が当社株式等の給付を受ける時期は、原則として取締役等の退任時です。
(b) 本制度の対象者
取締役(社外取締役を除きます。)及び取締役を兼務しない執行役員等です。本制度の対象となる取締役の 員数は、社外取締役を除く6名です。なお、海外居住者については、株式報酬分を金銭にて支給します。
(c) 信託期間
2019年11月から本信託が終了するまで(なお、本信託の信託期間について、特定の終了期日は定めず、本制度が継続する限り本信託は継続します。本制度は、当社株式の上場廃止、役員株式給付規程の廃止等により終了します。)
(d) 信託金額
当社は、2020年3月末日で終了する事業年度から2022年3月末日で終了する事業年度までの3事業年度(以下、当該3事業年度の期間を「当初対象期間」といい、当初対象期間及び当初対象期間の経過後に開始する3事業年度ごとの期間を、それぞれ「対象期間」といいます。)及びその後の各対象期間を対象として本制度を導入し、取締役等への当社株式等の給付を行うため、本信託による当社株式の取得の原資として、以下の金銭を本信託に拠出します。
まず、当社は、本信託設定(2019年11月)時に、当初対象期間に対応する必要資金として見込まれる相当額の金銭を拠出し、本信託を設定します。本制度に基づき取締役等に対して付与するポイントの上限数は、下記(f)のとおり、1事業年度当たり80,000ポイント(うち取締役分として25,000ポイント)であり、本信託設定時には、直前の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値を考慮して、合理的に見込まれる必要資金を本信託に拠出します。
また、当初対象期間経過後も、本制度が終了するまでの間、当社は、原則として対象期間ごとに、本制度に基づく取締役等への給付を行うために必要な株式数を合理的に見込み、本信託が先行して取得するために必要と認める資金を、本信託に追加拠出することとします。ただし、かかる追加拠出を行う場合において、信託財産内に残存する当社株式(直前までの各対象期間に関して取締役等に付与されたポイント数に相当する当社株式で、取締役等に対する給付が未了であるものを除きます。)及び金銭(以下、「残存株式等」といいます。)があるときは、残存株式等は次期対象期間における本制度に基づく給付の原資に充当し、残存株式等を勘案した上で、次期対象期間に関する追加拠出額を算出します。なお、当社が追加拠出を決定したときは、適時適切に開示します。
(e) 当社株式の取得方法
本信託による当社株式の取得は、上記(d)により拠出された資金を原資として、取引市場を通じて又は当社の自己株式処分を引き受ける方法によりこれを実施します。
なお、2023年3月末日で終了する事業年度から2025年3月末日で終了する事業年度までの対象期間につきましては、200百万円を追加拠出し、2023年5月29日から2023年6月5日までの間に当社株式の追加取得を実施しています。提出日現在における本信託が所有する当社株式は288,000株です。
(f) 取締役等に給付される当社株式等の数の具体的な算定方法
取締役等には、各事業年度に関して、役員株式給付規程に基づき役位に応じて定まる数のポイントが付与されます。取締役等に付与される1事業年度当たりのポイント数の合計は、80,000ポイント(うち取締役分として25,000ポイント)を上限とします。これは、現行の役員報酬の支給水準、取締役等の員数の動向と今後の見込み等を総合的に考慮して決定したものであり、相当であるものと判断しています。
なお、取締役等に付与されるポイントは、下記(g)の当社株式等の給付に際し、1ポイント当たり当社普通株式1株に換算されます(ただし、本株主総会における株主の皆様による承認決議の後において、当社株式について、株式分割、株式無償割当て又は株式併合等が行われた場合には、その比率等に応じて、ポイント数の上限及び付与済みのポイント数又は換算比率について合理的な調整を行います。)。
下記(g)の当社株式等の給付に当たり基準となる取締役等のポイント数は、原則として、退任時までに当該取締役等に付与されたポイント数とします(以下、このようにして算出されたポイントを、「確定ポイント数」といいます。)。
(g) 当社株式等の給付及び報酬等の額の具体的な算定方法
取締役等が退任し、役員株式給付規程に定める受益者要件を満たした場合、当該取締役等は、所定の受益者確定手続を行うことにより、原則として上記(f)に記載のところに従って定められる「確定ポイント数」に応じた数の当社株式について、退任後に本信託から給付を受けます。ただし、役員株式給付規程に定める要件を満たす場合は、一定割合について、当社株式の給付に代えて、当社株式の時価相当の金銭給付を受けます。なお、金銭給付を行うために、本信託により当社株式を売却する場合があります。
取締役が受ける報酬等の額は、ポイント付与時において取締役に付与されるポイント数の合計に本信託の有する当社株式の1株当たりの帳簿価額を乗じた金額(ただし、当社株式について、株式分割、株式無償割当て又は株式併合等が行われた場合には、その比率等に応じて合理的な調整を行います。)とします。
(h) 議決権行使
本信託勘定内の当社株式に係る議決権は、信託管理人の指図に基づき、一律に行使しないこととします。かかる方法によることで、本信託勘定内の当社株式に係る議決権の行使について、当社経営への中立性を確保することを企図しています。
(i) 配当の取扱い
本信託勘定内の当社株式に係る配当は、本信託が受領し、当社株式の取得代金や本信託に係る受託者の信託報酬等に充てられます。なお、本信託が終了する場合において、本信託内に残存する配当金等は、当社及び当社取締役等と利害関係のない団体へ寄附されることになります。
(j) 信託終了時の取扱い
本信託は、当社株式の上場廃止、役員株式給付規程の廃止等の事由が発生した場合に終了します。
本信託終了時における本信託の残余財産のうち、当社株式については、全て当社が無償で取得した上で、取締役会決議により消却することを予定しています。本信託終了時における本信託の残余財産のうち、金銭については、上記(i)により団体に寄附される金銭を除いた残額が当社に給付されます。
2)2024年度における取締役(社内)に対する報酬
当社は、2024年6月27日開催の取締役会において、取締役(社内)の業績連動報酬の業績評価基準に、2030 ビジョンにおけるGHG排出量削減目標達成度、及び従業員エンゲージメントに関する目標達成度を織り込むことを決定しました。
② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
③ 役員ごとの連結報酬等の総額等
連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載していません。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、純投資目的株式を保有していませんが、純投資目的株式には専ら株式価値の変動又は配当金を目的として保有する株式を区分します。
純投資目的以外の株式には、中長期的な経済合理性や、取引先との総合的な関係の維持・強化の観点から保有の合理性があると判断し保有する株式を区分しています。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社は、個別の政策保有株式について、保有するうえでの中長期的な経済合理性や、取引先との総合的な関係の維持・強化の観点から企業価値の向上に資すると判断した銘柄を保有しています。保有意義については、毎年取締役会において検証しています。
当事業年度においては、2023年4月24日の取締役会において検証しました。
なお、当事業年度に16銘柄を売却しました。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注)1.「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しています。「*」は、当該銘柄の貸借対照表計上額が当社の資本金額の100分の1以下であり、かつ貸借対照表計上額の大きい順の60銘柄に該当しないために記載を省略していることを示しています。
2.当社の株式の保有の有無において、※印の会社については子会社での当社株式保有を確認しています。
みなし保有株式
(注)1.貸借対照表計上額の上位銘柄を選定する段階で、特定投資株式とみなし保有株式を合算していません。
2.当社の株式の保有の有無において、※印の会社については子会社での当社株式保有を確認しています。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式
該当するものはありません。
④ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの
該当するものはありません。
⑤ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの
該当するものはありません。
第5 【経理の状況】
1 連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号)に基づいて作成しています。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1963年大蔵省令第59号。以下、「財務諸表等規則」といいます。)に基づいて作成しています。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しています。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の財務諸表について、EY新日本有限責任監査法人により監査を受けています。
3 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みについて
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みを行っています。具体的には、会計基準等の内容を適切に把握し、適時適切な開示をできる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構等の行うセミナーに参加し、連結財務諸表等の適正性を確保しています。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結貸借対照表】
② 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③ 【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
④ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1 連結の範囲に関する事項
(1) 連結子会社の数 54社
主要な連結子会社名は、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載しているため、省略しています。
当連結会計年度において、ダイナ・ウェーブ・ホールディング・アジア社は清算が結了したため、同社を連結の範囲から除外しています。
(2) 主要な非連結子会社の名称等
主要な非連結子会社
道央興発㈱
(連結の範囲から除いた理由)
非連結子会社は、いずれも小規模であり、合計の総資産、売上高、当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)等は、いずれも連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないためです。
2 持分法の適用に関する事項
(1) 持分法適用の非連結子会社数 0社
(2) 持分法適用の関連会社数 12社
主要な持分法適用の関連会社の名称
デュポン日本製紙パピリア合同会社、新東海製紙㈱、フェニックス・パルプ・アンド・ペーパー社、日本トーカンパッケージ㈱、リンテック㈱
(3) 持分法を適用していない非連結子会社(道央興発㈱他66社)及び関連会社(日本紙運輸倉庫㈱他20社)は、それぞれ当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)等からみて、持分法の対象から除いても連結財務諸表に及ぼす影響が軽微であり、かつ、全体としても重要性がないため、持分法の適用範囲から除外しています。
(4) 持分法適用関連会社のうち、決算日が連結決算日と異なる会社については、各社の事業年度に係る財務諸表を使用しています。
3 連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社のうち、十條サーマル社、サイアム・ニッポン・インダストリアル・ペーパー社、日本製紙USA社、Opal社、日本ダイナウェーブパッケージング社、ティー・エス・プラスティクス社及びその子会社1社、アマパ・フロレスタル・エ・セルロース社及びその子会社2社、ニッポン・ペーパー・リソーシズ・オーストラリア社の決算日は12月31日です。
連結財務諸表の作成にあたっては、同日現在の財務諸表を使用し、連結決算日との間に生じた重要な取引については、連結上必要な調整を行っています。
4 会計方針に関する事項
(1) 重要な資産の評価基準及び評価方法
① 有価証券
その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
…時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
…移動平均法による原価法
② デリバティブ
…時価法
③ 棚卸資産
…主として移動平均法及び総平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法)
(2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
① 有形固定資産(リース資産を除く)
…定率法(当社の一部及び連結子会社の一部は定額法)
ただし、1998年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備を除く)並びに2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物については、定額法
主な耐用年数は以下のとおりです。
建物及び構築物 10~50年
機械装置及び運搬具 7~15年
② 無形固定資産(リース資産を除く)…定額法
ただし、自社利用のソフトウェアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法
③ リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零(残価保証の取決めがある場合は残価保証額)とする定額法
(3) 重要な引当金の計上基準
① 貸倒引当金の計上基準
売上債権等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。
② 環境対策引当金の計上基準
「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」によるPCB廃棄物の処理支出に備えるため、処理見積額を計上しています。
(4) 退職給付に係る会計処理の方法
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっています。
② 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(12~15年)による定額法により費用処理しています。
数理計算上の差異は、主として、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(5~15年)による定額法によりそれぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理しています。
(5) 重要な収益及び費用の計上基準
当社及び連結子会社は紙・板紙事業、生活関連事業、木材・建材・土木建設関連事業における各製品の製造、販売、又は各商品の販売、及びエネルギー事業における電力の卸供給販売を主な事業内容としています。紙・板紙事業、生活関連事業、木材・建材・土木建設関連事業における製品及び商品の販売については、国内の販売においては主に出荷時から製品及び商品の支配が顧客に移転される引き渡し時までの期間が通常の期間であることから出荷時点に、輸出販売においては主にインコタームズ等で定められた貿易条件に基づきリスク負担が顧客に移転した時点にそれぞれ収益を認識しています。
エネルギー事業における電力の卸供給販売については、主に契約期間にわたり電力の供給量に直接対応する対価の額を顧客から受け取るため、電力の供給量に応じて請求する権利を有する金額で収益を認識しています。
取引の対価は履行義務を充足してから1年以内に受領しており、重要な金融要素は含まれていません。
各事業における商品販売のうち代理人として行われる取引については、顧客から受け取る対価の純額で取引価格を算定しています。また、収益は顧客との契約において約束された対価から値引き等を控除した金額で測定しています。なお、重要な変動対価の見積りはありません。
(6) 重要な外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しています。なお、在外子会社等の資産及び負債は在外子会社等の決算日の直物為替相場により円貨に換算し、収益及び費用は期中平均相場により円貨に換算し、換算差額は純資産の部における為替換算調整勘定及び非支配株主持分に含めて計上しています。
(7) 重要なヘッジ会計の方法
① ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理によっています。
ただし、為替予約等が付されている外貨建金銭債権債務等のうち、振当処理の要件を満たすものについては、振当処理を行っています。
また、特例処理の要件を満たす金利スワップについては特例処理を採用し、一体処理(特例処理・振当処理)の要件を満たす金利通貨スワップについては、一体処理を採用しています。
② ヘッジ手段とヘッジ対象
a.ヘッジ手段
…為替予約
ヘッジ対象
…商品等の輸出による外貨建債権、原燃料の輸入等による外貨建債務及び外貨建予定取引
b.ヘッジ手段
…金利スワップ
ヘッジ対象
…借入金
c.ヘッジ手段
…金利通貨スワップ
ヘッジ対象
…外貨建借入金
d.ヘッジ手段
…原油スワップ
ヘッジ対象
…燃料の予定購入取引
e.ヘッジ手段
…商品先物
ヘッジ対象
…電力の予定購入取引
③ ヘッジ方針
デリバティブ取引は、主として為替変動リスク、金利変動リスク及び価格変動リスクをヘッジすることを目的としています。
④ ヘッジ有効性の評価の方法
ヘッジ対象のキャッシュ・フロー変動の累計又は相場変動とヘッジ手段のキャッシュ・フロー変動の累計又は相場変動を半期毎に比較し、両者の変動額等を基礎にして、ヘッジ有効性を評価しています。
なお、特例処理の要件を満たしている金利スワップ及び一体処理(特例処理・振当処理)によっている金利通貨スワップについては、連結決算日における有効性の評価を省略しています。
また、為替予約のうち、予約締結時にリスク管理方針に従って米貨建等による同一金額で同一期日の為替予約をそれぞれ振当てているものについては、その後の為替相場の変動による相関関係は完全に確保されているので連結決算日における有効性の評価を省略しています。
⑤ 「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」を適用しているヘッジ関係
上記のヘッジ関係のうち、「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」(実務対応報告第40号 2022年3月17日)の適用範囲に含まれるヘッジ関係のすべてに、当該実務対応報告に定められる特例的な取扱いを適用しています。当該実務対応報告を適用しているヘッジ関係の内容は、以下のとおりです。
ヘッジ会計の方法…金利スワップの特例処理及び金利通貨スワップの一体処理
ヘッジ手段…金利スワップ及び金利通貨スワップ
ヘッジ対象…借入金及び外貨建借入金
ヘッジ取引の種類…キャッシュ・フローを固定するもの
(8) のれんの償却方法及び償却期間
のれんの償却については、20年以内の子会社の実態に基づいた適切な償却期間において、定額法により償却を行っています。
(9) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
手許現金、要求払預金及び取得日から3か月以内に満期日の到来する流動性の高い、容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない短期的な投資からなります。
(重要な会計上の見積り)
(固定資産の減損)
1 日本製紙
当社グループは、当連結会計年度において、紙・板紙事業セグメントのうち、当社の印刷用紙事業等から構成される洋紙事業の有形固定資産に係る資産グループ122,464百万円(前連結会計年度は129,482百万円)について、事業環境の変化に伴い収益性が低下していることにより減損の兆候があると判断しましたが、減損損失の認識の判定において、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額がその帳簿価額を上回ったことから、減損損失を認識していません。
資産グループの継続的使用によって生じる将来キャッシュ・フローの見積りは、将来の事業計画を基礎としています。当該計画における主要な仮定は、原燃料価格、販売数量及び販売単価です。原燃料価格については、主要原燃料である石炭価格は、ウクライナ情勢や円安基調の長期化はあるものの、外部機関による将来予測をもとに、緩やかに下落すると仮定しています。販売数量については、総じて需要が低調に推移し、当連結会計年度の販売数量は前連結会計年度を下回りました。今後、国内販売数量は逓減していくと仮定しています。また、販売単価については市況動向や過去の趨勢等を加味した価格設定としています。
当該仮定については不確実性を伴うため、今後の事業環境の変化により当該資産グループから得られる将来キャッシュ・フローが著しく減少した場合、減損損失が発生し、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
2 Opal社
連結子会社であるOpal社は、当連結会計年度末において、有形固定資産171,986百万円、無形固定資産14,173百万円を計上しています。
Opal社は国際財務報告基準を適用しており、資金生成単位に減損の兆候があるときには減損テストを実施しています。また、のれんを含む資金生成単位については、減損の兆候があるときに加え年次で減損テストを実施しています。減損テストの結果、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には帳簿価額を回収可能価額まで減額し、日本基準に基づく既償却額を控除した額を減損損失として認識することとしています。
回収可能価額は使用価値により算定しており、検討の結果、回収可能価額が帳簿価額を上回ったことから、減損損失を認識していません。使用価値の算定における主要な仮定は、Opal社の取締役会において承認された事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フロー予測、割引率及び事業計画が対象とする期間後の永久成長率です。
当該仮定については不確実性を伴うため、今後の事業環境の変化により資金生成単位から得られる将来キャッシュ・フローが著しく減少した場合、減損損失が発生し、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
(未適用の会計基準等)
・「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日)
・「包括利益の表示に関する会計基準」(企業会計基準第25号 2022年10月28日)
・「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日)
1 概要
その他の包括利益に対して課税される場合の法人税等の計上区分及びグループ法人税制が適用される場合の子会社株式等の売却に係る税効果の取扱いを定めるものです。
2 適用予定日
2025年3月期の期首より適用予定です。
3 当該会計基準等の適用による影響
影響額は、当連結財務諸表の作成時において評価中です。
(表示方法の変更)
(連結貸借対照表関係)
前連結会計年度において、「固定負債」の「その他」に含めていた「リース債務」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。
この結果、前連結会計年度の連結貸借対照表において、「固定負債」の「その他」に表示していた25,012百万円は、「リース債務」16,959百万円及び「その他」8,052百万円として組み替えています。
(連結損益計算書関係)
前連結会計年度において、独立掲記していました「営業外費用」の「事業準備費用」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において、「営業外費用」の「事業準備費用」に表示していた1,732百万円及び「その他」に表示していた3,274百万円は、「その他」5,007百万円として組み替えています。
前連結会計年度において、独立掲記していました「特別損失」の「減損損失」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において、「特別損失」の「減損損失」に表示していた3,966百万円及び「その他」に表示していた6,554百万円は、「その他」10,521百万円として組み替えています。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
前連結会計年度において、独立掲記していました「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「減損損失」、「災害損失の支払額」及び「事業撤退損の支払額」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「減損損失」に表示していた3,966百万円、「災害損失の支払額」に表示していた△1,516百万円、「事業撤退損の支払額」に表示していた△520百万円及び「その他」10,436百万円は、「その他」12,365百万円として組み替えています。
(連結貸借対照表関係)
※1 受取手形及び売掛金のうち、顧客との契約から生じた債権の金額は、それぞれ次のとおりです。
※2 担保資産及び担保付債務
担保に供している資産及び担保付債務は次のとおりです。
※3 非連結子会社及び関連会社項目
非連結子会社及び関連会社に対する主なものは次のとおりです。
4 保証債務
連結会社以外の会社の金融機関等からの借入等に対し、次のとおり債務保証を行っています。
5 貸出コミットメント(貸手側)
当社は、非連結子会社との間に貸出コミットメント契約を締結しています。当契約に係る貸出未実行残高は次のとおりです。
6 貸出コミットメント(借手側)
当社は、運転資金の効率的な運用を行うため取引銀行と貸出コミットメント契約を締結しています。連結会計年度末における貸出コミットメントに係る借入未実行残高は次のとおりです。
※7 期末日満期手形の会計処理については、手形交換日をもって決済処理しています。
なお、連結会計年度末日が金融機関の休日であったため、次の期末日満期手形が、期末残高に含まれています。
(連結損益計算書関係)
※1 顧客との契約から生じる収益
売上高については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載していません。顧客との契約から生じる収益の金額は、連結財務諸表「注記事項 セグメント情報等 3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報」に記載しています。
※2 期末棚卸高は収益性の低下による簿価切下後の金額であり、次の棚卸資産評価損(△は戻入額)が売上原価に含まれています。
※3 一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費の総額は次のとおりです。
※4 一般管理費に含まれる退職給付費用は次のとおりです。
※5 一般管理費に含まれる減価償却費は次のとおりです。
※6 固定資産売却益
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
土地等2,377百万円その他によるものです。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
土地等24,208百万円その他によるものです。
※7 子会社事業撤退損
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
連結子会社であるOpal社のグラフィック用紙事業撤退に伴う損失です。その主な内容は、固定資産の減損損失等です。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
連結子会社であるOpal社のグラフィック用紙事業撤退に伴う損失です。その主な内容は、人員合理化による特別退職金等です。
※8 減損損失
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当社グループは以下の資産について減損損失(22,048百万円)を計上しています。
(単位:百万円)
当社グループは、減損の兆候を判定するにあたり、事業用資産は主としてキャッシュ・フローの生成単位である事業単位で、遊休資産他及び処分予定資産他は個別物件単位で資産のグルーピングを実施しています。
遊休資産他及び処分予定資産他の回収可能価額は、正味売却価額又は使用価値により測定しています。
処分予定資産他の減損損失額の内訳は、建物及び構築物84百万円、機械装置及び運搬具21,233百万円、その他302百万円となっています。遊休資産他の減損損失額の内訳は、建物及び構築物96百万円、機械装置及び運搬具132百万円、土地198百万円となっています。
なお、正味売却価額は原則として第三者による鑑定評価額又はそれに準ずる方法により算定し、使用価値については算定期間が1年未満であることから将来キャッシュ・フローを割り引いていません。
また、当連結会計年度において当社グループは子会社事業撤退損(19,705百万円)を計上しており、Opal社におけるグラフィック用紙事業撤退に伴う損失です。そのうち18,081百万円については固定資産の減損損失によるものです。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社グループは以下の資産について減損損失(1,293百万円)を計上しています。
(単位:百万円)
当社グループは、減損の兆候を判定するにあたり、事業用資産は主としてキャッシュ・フローの生成単位である事業単位で、遊休資産及び処分予定資産は個別物件単位で資産のグルーピングを実施しています。
遊休資産及び処分予定資産の回収可能価額は、正味売却価額又は使用価値により測定しています。
処分予定資産の減損損失額の内訳は、建物及び構築物0百万円、機械装置及び運搬具1,251百万円となっています。遊休資産他の減損損失額の内訳は、建物及び構築物15百万円、機械装置及び運搬具4百万円、土地21百万円、無形固定資産0百万円となっています。
なお、正味売却価額は原則として第三者による鑑定評価額又はそれに準ずる方法により算定し、使用価値については算定期間が1年未満であることから将来キャッシュ・フローを割り引いていません。
また、当連結会計年度において当社グループは子会社事業撤退損(10,268百万円)を計上しており、Opal社におけるグラフィック用紙事業撤退に伴う損失です。そのうち1,251百万円については固定資産の減損損失によるものです。
※9 固定資産除却損
(連結包括利益計算書関係)
※ その他の包括利益に係る組替調整額及び税効果額
(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1 発行済株式に関する事項
2 自己株式に関する事項
(変動事由の概要)
自己株式の増加6,211.07株は、単元未満株式の買取りによる増加6,011株及び持分法適用の関連会社に対する持分変動に伴う当社株式の当期帰属の増加200.07株です。
自己株式の減少12,005株は、当社の株式給付信託(BBT)による当社株式の交付による減少11,800株及び単元未満株式の売渡しによる減少205株です。
当連結会計年度末株式数には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式156,300株を含んでいます。
3 新株予約権に関する事項
該当事項はありません。
4 配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(注)2022年6月29日定時株主総会の決議による配当金の総額には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式に対する配当金5百万円が含まれています。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 発行済株式に関する事項
2 自己株式に関する事項
(変動事由の概要)
自己株式の増加176,019株は、当社の株式給付信託(BBT)による当社株式の取得による増加170,500株及び単元未満株式の買取りによる増加5,519株です。
自己株式の減少39,565.17株は、当社の株式給付信託(BBT)による当社株式の交付による減少38,800株、持分法適用の関連会社における当社株式の売却による減少402.12株、持分法適用の関連会社に対する持分変動に伴う当社株式の当期帰属の減少347.05株及び単元未満株式の売渡しによる減少16株です。
当連結会計年度末株式数には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式288,000株を含んでいます。
3 新株予約権に関する事項
該当事項はありません。
4 配当に関する事項
(1) 配当金支払額
該当事項はありません。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(注)2024年6月27日定時株主総会の決議による配当金の総額には、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式に対する配当金2百万円が含まれています。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
※ 現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係
(リース取引関係)
オペレーティング・リース取引
(借主側)
オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料
(単位:百万円)
(注)1.一部の在外連結子会社において、国際財務報告基準第16号「リース」を適用しているため、当該子会社に係るオペレーティング・リースについては含めていません。
2.米国会計基準を採用している在外連結子会社において、米国財務会計基準審議会会計基準編纂書(ASC)第842号「リース」を適用しているため、当該子会社に係るオペレーティング・リースについては含めていません。
(貸主側)
オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料
(単位:百万円)
(金融商品関係)
1 金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社グループでは、国内においてキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入し、当社財務部にてグループ内資金を一元的に調達・管理しています。一時的な余資は安全性の高い金融資産で運用しています。
資金調達につきましては、グループ全体の設備投資計画等に基づいた資金予測により、必要資金を金融機関借入、コマーシャル・ペーパーや社債の発行で調達しています。具体的には、長期資金は調達の安定的な確保のため、返済年限の長期化及び平準化を図っています。また短期資金は銀行借入、債権・手形流動化等の調達手段の多様化を図るほか、主要銀行とコミットメントライン契約を締結し資金調達の流動性保持を図っています。
デリバティブ取引は金利・為替・価格変動リスクを回避するために利用し、投機的な取引は行わない方針です。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク
営業債権である受取手形及び売掛金は顧客の信用リスクに晒されていますが、決済期日は1年以内です。また、外貨建金銭債権は為替変動リスクに晒されていますが、恒常的に外貨建金銭債務の範囲内にあり、一部の取引については先物為替予約取引を利用してヘッジしています。
投資有価証券は主として取引先企業の株式、関係会社株式です。上場株式については市場価格の変動リスクに晒されています。
営業債務である支払手形及び買掛金は1年以内の支払期日です。また、外貨建金銭債務は為替変動リスクに晒されていますが、先物為替予約取引を利用してヘッジしています。
短期借入金は運転資金の調達であり、長期借入金、社債は主に設備投資に必要な資金の調達を目的としています。長期借入金の一部は変動金利のものであり、市場金利の変動リスクに晒されていますが、個別契約毎に金利スワップ取引及び金利通貨スワップ取引をヘッジ手段として利用しています。
デリバティブ取引は、外貨建金銭債権債務及び外貨建予定取引に係る為替の変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした先物為替予約取引、借入金に係る支払金利の変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした金利スワップ取引、外貨建借入金に係る為替及び支払金利の変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした金利通貨スワップ取引、一部の燃料購入取引の価格変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした原油スワップ取引、電力購入取引の価格変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした商品先物取引です。
なお、ヘッジ会計に関するヘッジ手段とヘッジ対象、ヘッジ方針、ヘッジの有効性の評価方法等については、前述の「注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4 会計方針に関する事項 (7) 重要なヘッジ会計の方法」をご参照ください。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
① 信用リスク(取引先の契約不履行に係るリスク)の管理
当社グループでは、「グループ共通与信管理指針」に基づき当社及び各連結子会社で作成した与信管理規程に従い、営業部門・管理部門が相互に牽制が効く定期的な取引先与信審査体制を構築しています。また、日常の営業債権回収においても相互に緊密な連絡・報告を行い、取引先の財務状況の悪化等による回収懸念の早期把握や種々の債権保全措置を講じ、リスクの軽減を図っています。
デリバティブ取引の利用にあたっては、カウンターパーティーリスクを軽減するために、格付の高い金融機関とのみ取引を行っています。
② 市場リスク(為替、金利、価格等の変動リスク)の管理
当社グループでは、外貨建金銭債権債務及び外貨建予定取引に伴う為替変動リスクを軽減するために、半期毎に通貨別に輸出入の予定取引に基づき為替の変動リスクを把握して、実需の範囲内で先物為替予約取引を行っています。
借入金に係る支払金利の変動リスクを抑制するために金利スワップ取引を、外貨建借入金に係る為替及び支払金利の変動リスクを抑制するために金利通貨スワップ取引をそれぞれ利用しているとともに、定期的に有利子負債に対する固定・変動金利の比率をチェックし、市場金利の動向に応じて、その比率の見直しを行っています。
一部の燃料購入にかかる価格の変動リスクを抑制するために原油スワップ取引を、電力購入にかかる価格の変動リスクを抑制するために商品先物取引を利用しています。
投資有価証券については、定期的に時価や発行体(取引先企業)の財務状況等を把握し、また取引先企業との関係を勘案して保有の継続について定期的に見直しを行っています。
③ 資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払いを実行できなくなるリスク)の管理
当社グループでは、当社財務部にて半期毎に作成した資金予算を基に月次・日次で更新し資金計画を組んでいます。
資金調達にあたっては、借換リスク低減のため「調達方法の多様化」、「調達年限の長期化」、「返済年限の平準化」の3点を留意して調達しています。また、資金調達の流動性リスクを回避するため、各金融機関との間でコミットメントライン等を設定しています。
(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することもあります。また、「注記事項 デリバティブ取引関係」におけるデリバティブ取引に関する契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
2 金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりです。
前連結会計年度(2023年3月31日)
(*1) 「現金及び預金」については、現金であること、及び預金が短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しています。
(*2) 市場価格のない株式等は、「(2) 投資有価証券」には含まれていません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は次のとおりです。
(*3) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる場合は、( )で示しています。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(*1) 「現金及び預金」については、現金であること、及び預金が短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しています。
(*2) 市場価格のない株式等は、「(2) 投資有価証券」には含まれていません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は次のとおりです。
(*3) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる場合は、( )で示しています。
(注1)金銭債権の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2023年3月31日)
(*)現金は金銭債権ではないため、上記金額には含めていません。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(*)現金は金銭債権ではないため、上記金額には含めていません。
(注2)長期借入金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
3 金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しています。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しています。
(1) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(2) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
投資有価証券
上場株式は相場価格を用いて評価しています。上場株式は活発な市場で取引されているため、その時価をレベル1の時価に分類しています。その他有価証券の注記事項については、「注記事項 有価証券関係」をご参照ください。
デリバティブ取引
通貨及び金利、並びに商品関係の原則的処理によるものは、取引先金融機関から当該取引について提示された価格等に基づき算定しており、レベル2の時価に分類しています。
金利スワップの特例処理及び金利通貨スワップの一体処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は当該長期借入金の時価に含めて記載しています(下記「長期借入金」参照)。
為替予約取引等の振当処理を行っているものは、ヘッジ対象とされている売掛金、支払手形及び買掛金と一体として処理されているため、その時価は売掛金、並びに支払手形及び買掛金の時価に含めて記載しています。
デリバティブ関係の注記事項については、「注記事項 デリバティブ取引関係」をご参照ください。
受取手形及び売掛金
これらの時価は、一定の期間ごとに区分した債権ごとに、債権額と満期までの期間及び信用リスクを加味した利率を基に割引現在価値法により算定しており、レベル2の時価に分類しています。
支払手形及び買掛金、並びに短期借入金
これらの時価は、一定の期間ごとに区分した債務ごとに、その将来キャッシュ・フローと、返済期日までの期間及び信用リスクを加味した利率を基に割引現在価値法により算定しており、レベル2の時価に分類しています。
長期借入金
長期借入金は、元利金の合計額を一定期間に区分し、その将来キャッシュ・フローをリスクフリー・レートに信用スプレッドを加味した利率で割り引いた現在価値により算定しており、レベル2の時価に分類しています。
また、変動金利による長期借入金は金利スワップの特例処理又は金利通貨スワップの一体処理の対象とされており(上記「デリバティブ取引」参照)、当該金利スワップ又は金利通貨スワップと一体として処理された元利金の合計額を、上記同様に割り引いて算定する方法によっています。
ゴルフ会員権
ゴルフ会員権は、ゴルフ会員権取扱店で提示されている相場価格を用いて評価していますが、その時価は活発な市場における相場価格とは認められないため、レベル2の時価に分類しています。
(有価証券関係)
1 その他有価証券
前連結会計年度(2023年3月31日)
(注)非上場株式(連結貸借対照表計上額4,359百万円)については、市場価格のない株式であることから、上表の「その他有価証券」には含めていません。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注)非上場株式(連結貸借対照表計上額3,987百万円)については、市場価格のない株式であることから、上表の「その他有価証券」には含めていません。
2 連結会計年度中に売却したその他有価証券
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
3 減損処理を行った有価証券
前連結会計年度において、有価証券について178百万円(市場価格のない株式178百万円を含みます。)減損処理を行っています。また、当連結会計年度において、有価証券について7百万円(市場価格のない株式7百万円を含みます。)減損処理を行っています。
なお、減損処理にあたっては、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には、全て減損処理を行い、30%~50%程度下落した場合には、当該金額の重要性、回復可能性等を考慮して、必要と認められた額について減損処理を行っています。
(デリバティブ取引関係)
1 ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
(1) 通貨関連
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(2) 金利関連
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
2 ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
(1) 通貨関連
前連結会計年度(2023年3月31日)
(注)為替予約等の振当処理によるものは、ヘッジ対象とされている売掛金、支払手形及び買掛金と一体として処理されているため、その時価は、当該ヘッジ対象の時価に含めて記載しています。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注)為替予約等の振当処理によるものは、ヘッジ対象とされている売掛金、支払手形及び買掛金と一体として処理されているため、その時価は、当該ヘッジ対象の時価に含めて記載しています。
(2) 金利関連
前連結会計年度(2023年3月31日)
(注)金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、当該長期借入金の時価に含めて記載しています。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注)金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、当該長期借入金の時価に含めて記載しています。
(3) 金利通貨関連
前連結会計年度(2023年3月31日)
(注)金利通貨スワップの一体処理(特例処理・振当処理)によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、当該長期借入金の時価に含めて記載しています。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注)金利通貨スワップの一体処理(特例処理・振当処理)によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、当該長期借入金の時価に含めて記載しています。
(4) 商品関連
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(退職給付関係)
1 採用している退職給付制度の概要
当社及び連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、積立型、非積立型の確定給付制度及び確定拠出制度を採用しています。
確定給付企業年金制度では、主として給与と勤務期間に基づいた一時金又は年金を支給しています。
一部の確定給付企業年金制度には退職給付信託が設定されています。退職一時金制度(非積立型制度ですが、退職給付信託を設定した結果、積立型制度になっているものがあります。)では、退職給付として、主として給与と勤務期間に基づいた一時金を支給しています。
一部の連結子会社が有する確定給付企業年金制度及び退職一時金制度は、簡便法により退職給付に係る負債及び退職給付費用を計算しています。
また、当社は2024年4月に導入した一部の従業員における定年延長(60歳から65歳へ引き上げ)に伴い、従来の確定給付企業年金制度を凍結し、確定拠出年金及び退職一時金からなる制度へ見直しを行いました。当該制度変更に伴い、過去勤務費用(退職給付債務の減額)が452百万円発生しています。
2 確定給付制度
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
(2) 年金資産の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
(3) 簡便法を適用した制度の、退職給付に係る負債の期首残高と期末残高の調整表
(4) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表
(注)簡便法を適用した制度を含みます。
(5) 退職給付費用及びその内訳項目の金額
(注)1. 特別退職金は、特別損失の「子会社事業撤退損」及び「その他」に含めて計上しています。
(6) 退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりです。
(7) 退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりです。
(8) 年金資産に関する事項
① 年金資産の主な内訳
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりです。
(注)年金資産合計には、企業年金制度に対して設定した退職給付信託が前連結会計年度27%、当連結会計年度32%含まれています。
② 長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率を決定するため、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮しています。
(9) 数理計算上の計算基礎に関する事項
主要な数理計算上の計算基礎
(注)主として採用している退職給付制度では、数理計算にあたって予想昇給率を使用していないため、予想昇給率の記載を省略しています。
3 確定拠出制度
確定拠出制度への要拠出額は、前連結会計年度1,823百万円、当連結会計年度1,840百万円です。
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(表示方法の変更)
前連結会計年度において、「繰延税金負債」の「その他」に含めていた退職給付に係る資産は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より「退職給付に係る資産」として区分掲記しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の注記の組替えを行っています。この結果、前連結会計年度の繰延税金負債に「その他」として表示していた△10,476百万円は、「退職給付に係る資産」△521百万円及び「その他」△9,955百万円として組み替えています。
(注)1.評価性引当額の変動の主な内容は、海外子会社における税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額の増加及び当社における将来減算一時差異等の合計に係る評価性引当額の減少等によるものです。
2.税務上の繰越欠損金及びその繰延税金資産の繰越期限別の金額
前連結会計年度(2023年3月31日)
(a) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額です。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(b) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額です。
(c) 税務上の繰越欠損金について、将来の課税所得の見積等により回収可能と判断した部分については
評価性引当額を認識していません。
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
(注) 前連結会計年度は、税金等調整前当期純損失であるため注記を省略しています。
3 法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社及び一部の国内連結子会社は、グループ通算制度を適用しており、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っています。
(資産除去債務関係)
当社グループは資産除去債務を計上していますが、重要性が乏しいため記載を省略しています。
(賃貸等不動産関係)
当社グループは賃貸、遊休の土地及び建物を有していますが、重要性が乏しいため記載を省略しています。
(収益認識関係)
1 顧客との契約から生じる収益を分解した情報
顧客との契約から生じる収益を分解した情報は、「注記事項 セグメント情報等」に記載のとおりです。
2 顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
収益を理解するための基礎となる情報は、「注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4 会計方針に関する事項 (5) 重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおりです。
3 顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当連結会計年度末において存在する顧客との契約から翌連結会計年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報
(1) 契約資産及び契約負債の残高等
(単位:百万円)
当社グループの契約資産及び契約負債については、残高に重要性が乏しく、重大な変動も発生していないため、記載を省略しています。また、前連結会計年度及び当連結会計年度において、過去の期間に充足(又は部分的に充足)した履行義務から認識した収益に重要性はありません。
(2) 残存履行義務に配分した取引価格
前連結会計年度及び当連結会計年度において、紙・板紙事業、生活関連事業、木材・建材・土木建設関連事業における製品及び商品の販売について、予想契約期間が1年を超える重要な取引はなく、エネルギー事業における電力の卸供給販売については、「収益認識に関する会計基準の適用指針」第19項に従って収益を認識しているため、記載を省略しています。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
(1) 報告セグメントの決定方法
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、最高経営意思決定機関が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものを一定の基準に従い集約したものとしています。
当社は、業績の評価等を主として連結子会社別に行っているため、これを事業セグメントの識別単位とし、このうち各事業セグメントの経済的特徴、製品及びサービスを販売する市場又は顧客の種類等において類似性が認められるものについて集約を実施し、報告セグメントを決定しています。
(2) 各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類
各セグメントで扱っている主な製品、サービスは以下のとおりです。
紙・板紙事業
洋紙、板紙、パルプ及び製紙原料の製造販売
生活関連事業
家庭紙、紙加工品、化成品の製造販売
エネルギー事業
電力の製造販売
木材・建材・土木建設関連事業
木材の仕入販売、建材の製造仕入販売、土木建設
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における会計処理の方法と同一です。
報告セグメントの利益は、営業利益の数値です。セグメント間の内部売上高又は振替高は、市場価格等に基づいています。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、物流事業、レジャー事業等が含まれています。
2.セグメント利益又は損失の調整額は、セグメント間取引消去等によるものです。
3.セグメント資産の調整額271,723百万円には、セグメント間債権債務消去等△44,666百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産316,389百万円が含まれています。なお、全社資産の主なものは、各セグメントに割り振れない余資運用資金(現金及び預金)、長期投資資金(投資有価証券)及び繰延税金資産です。
4.セグメント利益又は損失は、連結損益計算書の営業損失と調整を行っています。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、物流事業、レジャー事業等が含まれています。
2.セグメント利益又は損失の調整額は、セグメント間取引消去等によるものです。
3.セグメント資産の調整額282,039百万円には、セグメント間債権債務消去等△45,826百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産327,865百万円が含まれています。なお、全社資産の主なものは、各セグメントに割り振れない余資運用資金(現金及び預金)、長期投資資金(投資有価証券)及び繰延税金資産です。
4.セグメント利益又は損失は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っています。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しています。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しています。
(2) 有形固定資産
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しています。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しています。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注)1.売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しています。
2.オセアニアのうち、オーストラリアは117,703百万円です。
(2) 有形固定資産
(注)オセアニアのうち、オーストラリアは154,512百万円です。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しています。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
【関連当事者情報】
1 関連当事者との取引
(1) 連結財務諸表提出会社と関連当事者との取引
連結財務諸表提出会社の非連結子会社及び関連会社等
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
(2) 連結財務諸表提出会社の連結子会社と関連当事者との取引
該当事項はありません。
2 親会社又は重要な関連会社に関する注記
(1) 親会社情報
該当事項はありません。
(2) 重要な関連会社の要約財務情報
(前連結会計年度)
重要な関連会社はリンテック㈱、フェニックス・パルプ・アンド・ペーパー社及びデュポン日本製紙パピリア
合同会社であり、その要約財務情報は次のとおりです。なお、合算して記載しています。
(当連結会計年度)
重要な関連会社はリンテック㈱であり、その要約財務情報は次のとおりです。
(1株当たり情報)
(注)1.前連結会計年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、1株当たり当期純損失であり、また、潜在株式が存在しないため記載していません。当連結会計年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在していないため記載していません。
2.1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失の算定上、株式給付信託(BBT)が保有する当社株式は期末発行済株式総数及び期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めています。なお、期末発行済株式総数の計算において控除した当該自己株式の期末発行済株式数は、前連結会計年度においては156,300株、当連結会計年度においては288,000株です。また、期中平均株式数の計算において控除した当該自己株式の期中平均株式数は、前連結会計年度においては159,759株、当連結会計年度においては277,914株です。
3.1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失の算定上の基礎は、次のとおりです。
⑤ 【連結附属明細表】
【社債明細表】
(注)1.( )内書きは、1年以内の償還予定額です。
2.連結決算日後5年内における償還予定額は次のとおりです。
【借入金等明細表】
(注)1.「平均利率」については、主として借入金等の当期末残高に対する加重平均利率を記載しています。
2.長期借入金及びリース債務(1年以内に返済予定のものを除く。)の連結決算日後5年以内における返済予定額は次のとおりです。
3.リース債務については、一部の連結子会社を除き、リース料総額に含まれる利息相当額を控除する前の金額で連結貸借対照表に計上しています。当該リース債務については、平均利率の算定上含めていません。
4.輸入ユーザンス手形は連結貸借対照表上、支払手形及び買掛金に含めて表示しています。
【資産除去債務明細表】
当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における資産除去債務の金額が当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における負債及び純資産の合計額の100分の1以下であるため、記載を省略しています。
(2) 【その他】
当連結会計年度における四半期情報等
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1 資産の評価基準及び評価方法
(1) 有価証券の評価基準及び評価方法
子会社株式及び関連会社株式
…移動平均法による原価法
その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
…時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
…移動平均法による原価法
(2) デリバティブの評価基準
時価法
(3) 棚卸資産の評価基準及び評価方法
移動平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法)
ただし、商品の一部(充填機等)は個別法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法)
2 固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定率法
ただし、白老工場、石巻工場、岩沼工場、富士工場等の有形固定資産及び1998年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備を除く)並びに2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物については定額法
主な耐用年数は以下のとおりです。
建物及び構築物 10~50年
機械及び装置 7~15年
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法
ただし、自社利用のソフトウェアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法
(3) リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零(残価保証の取決めがある場合は残価保証額)とする定額法
3 引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
売上債権等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。
(2) 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しています。なお、年金資産の額が、退職給付債務から数理計算上の差異等を控除した額を超える場合には、前払年金費用として計上しています。
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっています。
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(15年)による定額法により費用処理しています。
数理計算上の差異は、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(13~15年)による定額法によりそれぞれ発生の翌事業年度から費用処理しています。
(3) 役員株式給付引当金
役員株式給付規程に基づく取締役(社外取締役は除く)及び執行役員等への株式の給付に備えるため、当事業年度末における株式給付見込額を計上しています。
(4) 環境対策引当金
「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」によるPCB廃棄物の処理支出に備えるため、処理見積額を計上しています。
4 収益及び費用の計上基準
当社は紙・板紙事業、生活関連事業における各製品の製造、販売、又は各商品の販売、及びエネルギー事業における電力の卸供給販売を主な事業内容としています。
紙・板紙事業、生活関連事業における製品及び商品の販売については、国内の販売においては主に出荷時から製品及び商品の支配が顧客に移転される引き渡し時までの期間が通常の期間であることから出荷時点に、輸出販売においては主にインコタームズ等で定められた貿易条件に基づきリスク負担が顧客に移転した時点にそれぞれ収益を認識しています。
エネルギー事業における電力の卸供給販売については、主に契約期間にわたり電力の供給量に直接対応する対価の額を顧客から受け取るため、電力の供給量に応じて請求する権利を有する金額で収益を認識しています。
取引の対価は履行義務を充足してから1年以内に受領しており、重要な金融要素は含まれていません。
各事業における商品販売のうち代理人として行われる取引については、顧客から受け取る対価の純額で取引価格を算定しています。また、収益は顧客との契約において約束された対価から値引き等を控除した金額で測定しています。なお、重要な変動対価の見積りはありません。
5 その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
(1) 外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しています。
(2) ヘッジ会計の方法
① ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理によっています。ただし、為替予約等が付されている外貨建金銭債権債務等のうち、振当処理の要件を満たすものについては振当処理を行っています。
また、特例処理の要件を満たす金利スワップについては特例処理を採用し、一体処理(特例処理・振当処理)の要件を満たす金利通貨スワップについては、一体処理を採用しています。
② ヘッジ手段とヘッジ対象
a.ヘッジ手段
…為替予約
ヘッジ対象
…原燃料の輸入等による外貨建債務及び外貨建予定取引
b.ヘッジ手段
…金利スワップ
ヘッジ対象
…借入金
c.ヘッジ手段
…金利通貨スワップ
ヘッジ対象
…外貨建借入金
d.ヘッジ手段
…原油スワップ
ヘッジ対象
…燃料の予定購入取引
③ ヘッジ方針
当社が行うデリバティブ取引は、為替変動リスク、金利変動リスク及び価格変動リスクをヘッジすることを目的としています。
④ ヘッジ有効性の評価の方法
ヘッジ対象のキャッシュ・フロー変動の累計又は相場変動とヘッジ手段のキャッシュ・フロー変動の累計又は相場変動を半期毎に比較し、両者の変動額等を基礎にして、ヘッジ有効性を評価しています。
なお、特例処理の要件を満たしている金利スワップ及び一体処理(特例処理・振当処理)によっている金利通貨スワップについては、決算日における有効性の評価を省略しています。
また、為替予約のうち、予約締結時にリスク管理方針に従って、米貨建等による同一金額で同一期日の為替予約をそれぞれ振当てているものについては、その後の為替相場の変動による相関関係は完全に確保されているので、決算日における有効性の評価を省略しています。
⑤ 「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」を適用しているヘッジ関係
上記のヘッジ関係のうち、「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」(実務対応報告第40号 2022年3月17日)の適用範囲に含まれるヘッジ関係のすべてに、当該実務対応報告に定められる特例的な取扱いを適用しています。当該実務対応報告を適用しているヘッジ関係の内容は、以下のとおりです。
ヘッジ会計の方法…金利スワップの特例処理及び金利通貨スワップの一体処理
ヘッジ手段…金利スワップ及び金利通貨スワップ
ヘッジ対象…借入金及び外貨建借入金
ヘッジ取引の種類…キャッシュ・フローを固定するもの
(3) 退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用の未処理額の会計処理の方法は、連結財務諸表におけるこれらの会計処理の方法と異なっています。
(重要な会計上の見積り)
(固定資産の減損)
当社は、当事業年度において、印刷用紙事業等から構成される洋紙事業の有形固定資産に係る資産グループ124,655百万円(前事業年度は131,673百万円)について、事業環境の変化に伴い収益性が低下していることにより減損の兆候があると判断しましたが、減損損失の認識の判定において、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額がその帳簿価額を上回ったことから、前事業年度と同様、減損損失を認識していません。
なお、会計上の見積りに関する将来の仮定等については、「1 連結財務諸表等 注記事項 重要な会計上の見積り」に同一の内容を記載していますので、注記を省略しています。
(表示方法の変更)
(損益計算書関係)
前事業年度において、独立掲記していました「特別損失」の「減損損失」、「事業構造転換費用」及び「災害損失」は金額的重要性が乏しくなったため、当事業年度より「その他」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の財務諸表の組替えを行っています。
この結果、前事業年度の損益計算書において「特別損失」の「減損損失」に表示していた3,699百万円、「事業構造転換費用」に表示していた1,900百万円、「災害損失」に表示していた1,746百万円及び「その他」に表示していた1,867百万円は、「その他」9,213百万円として組み替えています。
(貸借対照表関係)
1 関係会社に対する金銭債権又は金銭債務の金額
2 保証債務
関係会社等の金融機関等からの借入等に対して、債務保証を行っています。
3 貸出コミットメント(貸手側)
当社は、子会社との間に貸出コミットメント契約を締結しています。当契約に係る貸出未実行残高は次のとおりです。
4 貸出コミットメント(借手側)
当社は、運転資金の効率的な運用を行うため取引銀行と貸出コミットメント契約を締結しています。当事業年度末における貸出コミットメントに係る借入未実行残高は次のとおりです。
※5 期末日満期手形の会計処理については、手形交換日をもって決済処理しています。
なお、期末日が金融機関の休日であったため、次の期末日満期手形が、期末残高に含まれています。
(損益計算書関係)
1 関係会社との取引高
関係会社との取引に係るものが、次のとおり含まれています。
※2 販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額並びにおおよその割合は、次のとおりです。
おおよその割合
※3 事業準備費用
2019年度において、北海道工場勇払事業所は洋紙の全抄紙機を停機しましたが、ケミカル事業の継続とともに、新規事業を展開する拠点として準備を進めています。それらの関連費用等を営業外費用の事業準備費用として計上しています。
※4 減損損失
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当社は以下の資産について減損損失(3,699百万円)を計上しています。
(単位:百万円)
当社は、減損の兆候を判定するにあたり、事業用資産は主としてキャッシュ・フローの生成単位である事業単位で、遊休資産他及び処分予定資産は個別物件単位で資産のグルーピングを実施しています。
遊休資産他及び処分予定資産の回収可能価額は、正味売却価額又は使用価値により測定しています。
処分予定資産の減損損失額の内訳は、構築物84百万円、機械及び装置3,171百万円、車両及び運搬具1百万円、工具、器具及び備品1百万円、ソフトウェア4百万円となっています。遊休資産他の減損損失額の内訳は、建物96百万円、機械及び装置132百万円、土地206百万円となっています。
なお、正味売却価額は原則として第三者による鑑定評価額又はそれに準ずる方法により算定し、使用価値については算定期間が1年未満であることから将来キャッシュ・フローを割り引いていません。
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社は以下の資産について減損損失(21百万円)を計上しています。
(単位:百万円)
当社は、減損の兆候を判定するにあたり、事業用資産は主としてキャッシュ・フローの生成単位である事業単位で、遊休資産他及び処分予定資産は個別物件単位で資産のグルーピングを実施しています。
遊休資産の回収可能価額は、正味売却価額により測定しており、原則として第三者による鑑定評価額又はそれに準ずる方法により算定しています。
(有価証券関係)
子会社株式及び関連会社株式
前事業年度(2023年3月31日)
(注)上記に含まれない市場価格のない株式等の子会社株式及び関連会社株式の貸借対照表計上額
当事業年度(2024年3月31日)
(注)上記に含まれない市場価格のない株式等の子会社株式及び関連会社株式の貸借対照表計上額
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
(注)前事業年度は、税引前当期純損失であるため注記を省略しています。
3 法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、グループ通算制度を適用しており、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っています。
(収益認識関係)
収益を理解するための基礎となる情報は、「注記事項 重要な会計方針 4 収益及び費用の計上基準」に記載のとおりです。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(単位:百万円)
(注)1.「当期減少額」の欄の( )内の金額は、内書きにて示しており、減損損失計上による減少額です。
2.「土地」の「当期首残高」、「当期減少額」及び「当期末残高」の欄の[ ]内の金額は、内書きにて示しており、土地の再評価に関する法律(1998年3月31日公布法律第34号)により行った土地の再評価実施前の帳簿価額との差額です。
3.「当期増加額」の主なものは、次のとおりです。
4.「当期首残高」及び「当期末残高」は、取得価額により記載しています。
【引当金明細表】
(単位:百万円)
(注)当期末において、年金資産が退職給付債務を超過しているため、前払年金費用に計上しています。
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しています。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注)当社は、単元未満株主の権利を制限できる旨を定款で以下のように定めています。
第9条(単元未満株式についての権利)
当会社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができない。
(1)会社法第189条第2項各号に掲げる権利
(2)会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
(3)株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
(4)次条に定める請求をする権利
第10条(単元未満株式の買増)
当会社の株主は、株式取扱規則に定めるところにより、その有する単元未満株式の数と併せて単元株式数となる数の株式を売り渡すことを請求することができる。
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
提出日現在において、当社の親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しています。
(1) 有価証券報告書及びその添付書類並びに確認書
事業年度 第99期(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) 2023年6月29日 関東財務局長に提出
(2) 内部統制報告書及びその添付書類
2023年6月29日 関東財務局長に提出
(3) 四半期報告書及び確認書
第100期第1四半期(自 2023年4月1日 至 2023年6月30日) 2023年8月10日 関東財務局長に提出
第100期第2四半期(自 2023年7月1日 至 2023年9月30日) 2023年11月13日 関東財務局長に提出
第100期第3四半期(自 2023年10月1日 至 2023年12月31日) 2024年2月13日 関東財務局長に提出
(4) 臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2 2023年6月30日 関東財務局長に提出
(株主総会における議決権行使の結果)に基づく臨時報告書
です。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12号及び 2023年8月30日 関東財務局長に提出
第19号(連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フ
ローの状況に著しい影響を与える事象)に基づく臨時報告書
です。
(5) 発行登録書(普通社債)及びその添付書類 2023年7月25日 関東財務局長に提出
(6) 訂正発行登録書(普通社債) 2023年8月30日 関東財務局長に提出
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。