第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第98期の期首から適用しており、第98期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
2 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。また、第96期、第97期、第99期及び第100期においては1株当たり当期純損失であり、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
3 株価収益率は、第96期、第97期、第99期及び第100期において1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。
4 従業員数は、就業人員数を表示しております。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第98期の期首から適用しており、第98期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
2 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、1株当たり当期純損失であり、また、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
3 株価収益率は、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。
4 従業員数は、就業人員数を表示しております。
5 当社の株式は株主コミュニティ銘柄に登録されており、最高・最低株価は、日本証券業協会公表のもので
あります。
6 当社は上場会社等に該当しないことから、最近5年間の株主総利回りの推移については記載しておりません。
2 【沿革】
当社は1950年1月、企業再建整備法により日本窒素肥料株式会社の第二会社新日本窒素肥料株式会社として設立されました。
前身である日本窒素肥料株式会社はその発祥を1906年まで遡ります。同社は石灰窒素、化学肥料の製造を行い、昭和に入ってからは酢酸エチル、塩化ビニル樹脂などをわが国で最初に製造し、総合化学企業として発展しました。
当社グループは、現在、情報化時代に必要不可欠な液晶材料をはじめとし、合成樹脂、熱接着性複合繊維及び被覆肥料など多岐にわたる事業を展開しています。
主な沿革は次のとおりです。
3 【事業の内容】
当社グループ(当社及び当社の関係会社で構成される連結企業集団)は、持株会社である当社のもと、中核事業子会社であるJNC㈱を中心に、子会社48社及び関連会社21社から構成されております。
当連結会計年度における、主要な関係会社の異動は、以下のとおりであります。
当社の連結子会社であった市原ソーラー合同会社は、2024年3月29日付で清算結了しており、当連結会計年度より連結の範囲から除外いたしました。また、持分法適用関連会社であったシージーエスター㈱は、当社の連結子会社であるJNC㈱が2024年3月29日付で全株式を取得したことから、連結子会社となりました。
そのほか、当連結会計年度において、主要な関係会社で行った商号変更は以下のとおりです。
主な事業内容と当社及びJNC㈱を中心とした主要な関係会社の当該事業における位置付け等は次のとおりです。以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。
なお、第3四半期連結会計期間より、従来「その他の事業」としていたセグメント名称を「エンジニアリング事業」に変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 注記事項(セグメント情報等) セグメント情報」に記載のとおりです。
機能材料事業
当セグメントでは、液晶関連材料、有機EL材料、シリコン誘導品の製造販売を行っております。
〔主な関係会社〕
JNCマテリアル㈱、韓国JNC㈱、台湾捷恩智股份有限公司、捷恩智液晶材料(蘇州)有限公司、
捷恩智新材料科技(蘇州)有限公司、第三化成㈱、SK JNC Japan㈱、SK materials JNC Co.,Ltd.
加工品事業
当セグメントでは、ポリオレフィン複合繊維、被覆肥料、高度化成肥料等の製造販売を行っております。
〔主な関係会社〕
JNCファイバーズ㈱、九州化学工業㈱、ジェイカムアグリ㈱、JNC開発㈱、オージェイケイ㈱、
JNCフィルター㈱、広州ES繊維有限公司、捷恩智無紡材料(常熟)有限公司、捷恩智繊維貿易(上海)
有限公司、JNC Nonwovens (Thailand) Co., Ltd.、捷恩智(上海)企業管理有限公司、ES Indorama
Ventures㈱、ES Indorama Ventures Inc.、ES Indorama Ventures LP、ES FiberVisions Holdings, ApS、
ES Indorama Ventures Denmark ApS、ES FiberVisions Hong Kong Limited、ES Indorama Ventures Rayong
Co., Ltd. 、芸愛絲維順貿易(上海)有限公司、芸愛絲銀都拉瑪(蘇州)衛生材料有限公司
化学品事業
当セグメントでは、高級アルコール、可塑剤、溶剤、有機酸、ポリプロピレン、ポリエチレン等の製造販売を行っております。
〔主な関係会社〕
JNC石油化学㈱、シージーエスター㈱、JNC America, Inc.、JNC North American Corp.、
日本ポリプロ㈱、京葉ポリエチレン㈱
商事事業
当セグメントにおいては、各種化学工業製品の販売を行っております。
〔主な関係会社〕
日祥㈱、千葉ファインケミカル㈱
電力事業
当セグメントにおいては、水力、太陽光による発電・売電を行っております。
〔主な関係会社〕
㈱白川クリーンエナジー、㈱白川SPC1、㈱白川SPC2
エンジニアリング事業
当セグメントにおいては、各種化学工業設備等の設計・施工等を行っております。
〔主な関係会社〕
JNCエンジニアリング㈱、サンワ工事㈱、㈱アール・ビー・エス、JNCセントラル㈱
事業の系統図
当社の事業を系統図によって示すと、次のとおりです。
(会社名の符号 無印:連結子会社 *:持分法適用会社)

4 【関係会社の状況】
(注)1. 「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2. *1:特定子会社に該当します。
3.「議決権の所有(又は被所有)割合」欄の〔内書〕は間接所有割合であります。
4.*2:持分は、100分の50以下でありますが、実質的に支配しているため子会社としております。
5.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
6.JNC㈱、ジェイカムアグリ㈱については売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報等
JNC㈱
(1)売上高 54,306百万円
(2)経常利益 1,841百万円
(3)当期純利益 1,377百万円
(4)純資産額 61,491百万円
(5)総資産額 133,517百万円
ジェイカムアグリ㈱
(1)売上高 32,898百万円
(2)経常損失(△) △1,760百万円
(3)当期純損失(△) △1,318百万円
(4)純資産額 20,174百万円
(5)総資産額 43,976百万円
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1 従業員数は就業人員数です。
2 全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものです。
3 臨時従業員については、従業員数の100分の10未満なので、記載を省略しております。
(2) 提出会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1 従業員数は就業人員数です。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。
3 臨時従業員については、従業員数の100分の10未満なので、記載を省略しております。
4 全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものです。
(3) 労働組合の状況
当社グループ従業員の組織する労働組合は、JNC労働組合(加入人員 1,472名、うち当社従業員 0名)です。
JNC労働組合は、当社の子会社関係を含め、東京支部、水俣支部、市原支部、守山支部、戸畑支部、富士支部及び千葉支部の7支部と大阪特別区及び四日市特別区の2特別区を置き、全国化学労働組合総連合(略称化学総連)に加盟しています。
労使関係については、特に記載すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
①提出会社
当社の常時雇用する労働者数は100人以下であり、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
②連結子会社
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づく開示は行っておりませんが、任意で算出したものであります。
3.育児休業等取得の対象となる男性従業員がないことを示しております。
4.賃金制度は男女共通でありますが、当社グループにおける、管理職の男女構成比の差や製造部門の休日・深夜労働等が伴う交替勤務手当支給の有無(2024年3月末時点で女性の交替勤務従事者はおりません。)、再雇用嘱託社員とパートとの業務形態の違い・男女比率の差などが、各区分における賃金の差異に影響しております。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2024年3月31日)現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、化学企業のパイオニアとして、創業以来時代をリードする様々な製品を創り出してまいりました。情報化時代に必要不可欠な液晶材料をはじめとし、合成樹脂、熱接着性複合繊維及び被覆肥料など多岐にわたる事業を展開しております。今後も、「優れた技術で社会の進歩に貢献する先端化学企業」を目指してまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題
当社は「2020~2024年度 中期計画 ~業績改善のための計画~」(以下、「前計画」といいます。)を2021年3月に策定し、当社グループの早期の収益回復と持続的な経営を実現させるため、1.構造改革による業績改善、2.FIT化推進による電力事業の収益拡大、3.ガバナンス/モニタリング強化、の3つの骨子に取り組んでまいりました。長期間の渇水や令和4年の熊本県大雨災害の影響を受けたFIT化推進等の一部で効果が実現できていないものの、これら3つの骨子を着実に実行したことで赤字事業は減少し、新型コロナウイルス関連の需要や円安の進行などの外部環境の追い風も受け、業績は改善傾向となりました。一方で、当社グループの責務完遂を果たすために、早期の業績回復が今後の課題と捉えており、新たに「2023~2027年度 中期計画 ~業績改善のための計画~」(以下、「本計画」といいます。)を2024年2月に策定いたしました。本計画では、1.成長事業への投資、2.ガバナンス/モニタリングの更なる強化を骨子に据えており、収益の安定化と拡大に向けた地盤固めの実現に取り組んでまいります。
本計画の概要は以下のとおりです。
1.成長事業への投資
成長性と収益性の観点から、事業を戦略的拡大、重点育成、基幹、再構築の4つに分類し、メリハリの利いた投資を行うことで限られた資金を最大限に有効活用するほか、収益の安定化と拡大を着実に達成し、今後の更なる成長を実現してまいります。特に、戦略的拡大事業においては体力の強化と資本政策の見直しにより事業規模を拡大し、更に市場シェアを広げていくほか、重点育成事業では有望市場の選択と集中を行い、高付加価値品へシフトしていくことで次の収益基盤の構築に取り組んでまいります。本計画では、肥料・シリコン・ライフケミカルを戦略的拡大事業、有機化学品を重点育成事業として位置付けており、これら事業に対してリソースを重点的に配分してまいります。
2.ガバナンス/モニタリングの更なる強化
①不織布事業を中心とした構造改革
不織布事業におきましては、主に海外市況停滞の影響を受けたほか、前計画で目標としていた拡販が未実現であり、生産能力の大幅な余剰が生じ赤字が継続しております。前計画策定から大きな改善が見られない状況であることから、本計画において、販売規模に見合った生産体制への再編成による固定費の削減に取り組み、一刻も早い不織布事業の黒字化に注力してまいります。
この他の構造改革として、前計画において実施していた役員報酬を始めとした各種費用の削減を継続するほか、収益に見合った報酬水準の設定により、成長に向けた人材の確保に取り組んでまいります。
②赤字事業への対策
前計画において、赤字事業の見極めを行うため実施していたガバナンス強化を、本計画においても更に徹底してまいります。赤字事業における黒字化戦略の数値目標及び実現時期を明確化し、プロセス管理を徹底するとともに、戦略見直しのトリガーや撤退を含めた未達時対応策を設定することで、赤字事業の減少に引き続き努めてまいります。
この他、全事業において損益及び資金モニタリングの強化を実施し、成長の土台となる毎期の安定的な経常利益と更なる成長のための資金確保の実現に向け注力してまいります。
本計画の詳細については、当社のホームページ(https://www.chisso.co.jp/minamata/pdf/20240229_plan.pdf)に掲載しております。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2024年3月31日)現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループでは、当社の完全子会社であり、中核事業会社であるJNC株式会社(以下、「JNC」といいます。)における「優れた技術で社会の進歩に貢献する先端化学企業」という経営ビジョンのもと、「持続可能で豊かな暮らしを、思い描くよろこび」、「地球にやさしい環境を、つくるよろこび」、「変化し続ける時代のニーズに技術と創造力で応えるよろこび」といった「よろこびを化学する」ことで豊かな暮らしと産業に貢献し、地球環境と調和したモノづくりと技術の創生を行っていくことをミッションとして企業活動を展開しています。
なお、JNCでは、グループ内に定着した独自のCSR活動を発展し、持続的な企業価値の向上と社会の持続可能性を考慮した経営を実現していくため、サステナビリティマネジメントの推進を強化していくことといたしました。これに伴い、2023年7月よりこれまで「CSR」としていた組織体、規程、取組み等の呼称を「サステナビリティ」へと一部変更しております。
(1) ガバナンス
当社グループでは、「地球環境の保全」、「安全の維持」、「安全な製品の供給」、「企業倫理意識の徹底」、「社会との率直な対話」をサステナビリティ基本理念として位置付け、これらに基づく企業活動が、当社グループの継続的発展と社会に対する貢献、地球環境との共存に資するものと捉えております。
JNCでは、社長以下主要な執行役員、監査役、その他関連部署の部門長をメンバーとしたサステナビリティ委員会を設置し、社長を委員長としてグループ全体のサステナビリティ推進の方針、目標及び中核主題に係る重要事項を審議、決定し、進捗状況の確認と効果の検証を行うことで全体調整を図り、サステナビリティ活動を推進します。また、サステナビリティ委員会はサステナビリティ推進の中核となるレスポンシブル・ケア会議、コンプライアンス委員会、人権労働慣行委員会、CSRコミュニティ委員会を置き、各委員会では事業活動における環境安全や製品安全、コンプライアンス、人権や労働慣行に関わるリスクを未然に防止する観点から、活動方針と目標の決定、進捗状況の確認、重要事項の審議・決定を行い、その内容をサステナビリティ委員会に報告し、レビューを受け、サステナビリティ委員会は必要な助言及び指導を行います。
当社グループのサステナビリティ推進体制の概念図は以下のとおりです。

また、その他の取組みとして、事業を遂行する上で必要な経営資源が被害を受けることで事業継続が脅かされる事態を想定し、重要な事業の継続と早期復旧を目的とした事業継続計画(BCP)を策定しているほか、経営危機管理、事業投資リスク管理、与信管理、購買・輸出管理、情報セキュリティ管理等、個別のリスクについては、それぞれの担当部署にて規程・ガイドラインの整備や、委員会の設置により把握、評価、統制する体制等を構築しております。
この他、JNCではカーボンニュートラルについて、「関連技術の開発及び外部との協調体制の構築を推進し、地球環境の保全と社会経済の健全化に貢献する」ことを責務とするCN推進室を技術本部傘下に設置し、グループ全体のCN戦略の統括を行っています。
(2) 戦略
①人的資本
当社グループでは、我が国における急速な少子化の進行並びに家庭及び地域を取り巻く環境の変化が、人材不足による採用コストの上昇や有能な人材確保の困難化、又は人材の多様性の縮小に伴う競争力の減退等に繋がり得るものと認識し、以下のとおり人材育成方針と社内環境整備方針を定め、これらのリスクに取り組んでいます。
(人材育成方針)
当社グループでは、採用において雇用の多様性の確保を重視し、性別、国籍等を問わず、優秀な人材を積極的に採用することを基本方針としています。女性活躍推進の観点では、女性の採用のみに留まらず、女性が長く継続して働ける環境づくりにも努めているほか、再雇用制度、カムバック制度、障がい者雇用、技術系学生のインターンシップ受入れ等の制度面の整備を行い、雇用の多様性の確保に注力しています。
人材開発支援では、当社グループは「中核事業の収益体質強化」、「競争力の極大化と生産技術革新」、「収益向上に寄与する新規事業の創出」を課題として捉え、国際競争が一段と激化する事業環境の中で、環境変化に対応できる「リーダーシップ」、「組織改革力」、「戦略遂行力」を段階的に醸成できるよう、階層別研修を実施しています。この他、キャリアデザイン研修を実施し、定年退職までの期間、定年退職後の継続勤務について考える機会を設け、これまでのキャリアの棚卸しを行い、今後のキャリアデザインを描くことで、従業員の生活の充実を図っています。
(社内環境整備方針)
当社グループでは、サステナビリティ活動の中核主題である「人権の尊重」、「適切な労働慣行の推進」に対応すべく、中核事業会社であるJNCにおいてサステナビリティ委員会を評価機関とした人権労働慣行委員会を設置し、人権教育、働きやすい職場環境づくりを推進しています。会社からは人権尊重や働きやすい職場環境、キャリア形成支援などの制度運用をサポートし、社員はそれらのサポート、制度の活用により自己実現を達成し、会社・社員が共に成長する好循環を生み出すことで、「働きがい」、「多様な価値観」、「新たなる価値の創造」を実現させ、当社グループの持続的発展を継続して参ります。
また、当社グループでは、女性活躍推進法及び次世代育成支援推進法に該当する子会社において、子育てを行う従業員の職場生活と家庭生活との両立を支援することを目的として、一般事業主行動計画を策定しています。当社グループの中核事業会社であるJNCにおいては、(1)子育てと家庭の両立に関する意識の醸成、(2)妊娠中及び出産後における配慮、(3)育児休業を取得しやすい環境づくり、(4)男性従業員による積極的な制度の活用、を推進し、次世代の社会を担う子供たちを育成する必要性を認識し、相互扶助の視点に立った取り組みを行っております。この他、社員が仕事と家庭を両立し、業務を遂行できるよう、ワーク・ライフ・バランスの充実にも取り組んでおります。育児休、介護休、在宅勤務、時短勤務等の制度を整備する他、時間外労働の削減や年次有給休暇の取得促進など、職場環境の多様化にも取り組んでおります。
②気候変動への対応
気候変動における取り組みについては、当社グループでは2050年のGHG排出量のネットゼロという目標に向け、Scope1およびScope2においては自社GHG排出量の削減もしくは回収利用、Scope3においてはサプライチェーンとの協働の取り組みを遂行するとともに、サステナビリティレポートを中心にステークホルダーへの情報開示を行っています。JNCでは、気候変動に影響を与える温室効果ガス抑制に向けた各施策について、サステナビリティ委員会で討議を行い、CN推進室を中心として以下の取り組みを進めています。
・国内関連法規に則った省エネ活動の推進。
・JNC水俣製造所での再生可能エネルギーによる自家発電の操業と製品生産への100%活用。
・千葉県市原市五井地区、千葉市蘇我地区におけるカーボンニュートラルなコンビナートの実現に向けた共同検討の実施。
・サプライチェーンでのサステナビリティの保持を目的として、「JNCグループサプライチェーンサステナビリティ推進ガイドライン」を公表し、取引先に理解と協力を依頼。
・製造工程から出される副生エネルギーの活用、廃棄物の再資源化。
・温室効果ガス(二酸化炭素)の分離回収、利用技術の開発、適用。
(3) リスク管理
当社グループでは、JNCに設置するサステナビリティ委員会の中核として、サステナビリティを推進する3つの委員会にて、リスク・機会を特定し、対応しています。
①コンプライアンス委員会
当社グループでは、中核事業会社であるJNCの社長を最高責任者とし、製造所長、研究所長、グループ会社社長、その他関連部門長を実施責任者とするコンプライアンス体制を構築しています。また、コンプライアンス最高責任者である社長の諮問機関に、法務部担当役員を委員長、その他関連部署の担当役員、部門長、監査役等を委員としたコンプライアンス委員会を設置し、コンプライアンス委員会は年に2回、独占禁止法、下請法、労働法、環境に関する法令の順守などの全15項目の自己監査を各部門に実施させ、その結果報告を審議し、必要な場合は部門長に是正を指示します。社長はコンプライアンス委員会から当該審査結果及び是正指示の報告を受け、その内容を承認し、取締役会に報告します。
この他、コンプライアンス委員会は、JNCの法務部を事務局として、当社グループ従業員等がコンプライアンス上の問題や疑いを発見した場合に、事務局又は顧問弁護士に対して直接通報できるコンプライアンス・ホットラインを整備しています。
②レスポンシブル・ケア会議
当社グループでは、JNC他、各子会社の社長を各々のレスポンシブル・ケア最高責任者として、グループ全体のレスポンシブル・ケア体制を構築しています。また、中核事業会社であるJNCに社長を議長とし、常務執行役員及び監査役並びに子会社を含め自立したレスポンシブル・ケア活動が可能な事業場の事業場長で構成した、レスポンシブル・ケア会議を設置しております。レスポンシブル・ケア会議は基本的に年に1回開催され、レスポンシブル・ケア推進のための方針や目標、各事業場のレスポンシブル・ケア実施計画の審議、また各事業場におけるレスポンシブル・ケア実施計画の活動や進捗状況、レスポンシブル・ケア監査の結果報告を行います。レスポンシブル・ケア監査はJNCの技術本部環境安全部を事務局とし、環境安全品質管理体制、実施計画、労働安全衛生管理等の実績値などの監査を、原則として年に1回(海外の事業場は2年に1回)実施しております。
③人権労働慣行委員会
当社グループでは、中核事業会社であるJNCに、人事部担当役員を委員長とし、そのほか関連部門長を委員として構成する、人権労働慣行委員会を設置しております。人権労働慣行委員会は年に1回開催され、人権(基本的人権の尊重、ハラスメント撲滅、多様性の尊重等)及び労働慣行(長時間労働の防止、職場環境改善、人材育成、メンタルヘルスケア等)に関する責任を果たすことを主題として、人権の尊重・適切な労働慣行推進の方針・目標、重点実施項目の策定や、それらの進捗状況の報告や評価、各事業場の人権尊重と適切な労働慣行推進について審議します。
(4) 指標及び目標
上記「(2)戦略」で記載した、人材育成方針及び社内環境整備方針の指標及び目標について、当社グループにおきましては、各子会社について会社規模、業容、構成人員など多岐にわたることから、それぞれの状況に応じ目標を定め、各社で対応しております。当社グループの中核事業会社であるJNCにおける指標及び目標は以下のとおりです。
・男性の平均勤続年数に対する女性の平均勤続年数の割合を2025年度終了までに65%以上にする。
・男性の育児休業等の取得者を2025年度終了までに30人以上にする。
・女性育児休業取得率を2025年度終了までに95%以上にする。
なお、2024年3月末時点での各目標の実績値は以下のとおりです。
・男性の平均勤続年数に対する女性の平均勤続年数の割合 69.6%
・男性の育児休業等の取得者 22人
・女性育児休業取得率 100%
気候変動に関する戦略の指標及び目標につきましては、当社中核事業会社のJNCにて、2022年4月に開催されたCSR委員会(現サステナビリティ委員会)において「JNCカーボンニュートラル宣言」を採択しております。その中で、2050年におけるGHG排出量をネットゼロとすることを目標に、当社グループの中間目標として2030年にGHG排出量38%減(Scope1+2、2013年度比。GHGプロトコルに準拠。)を設定し、2022年度までに33.9%の削減を達成しております。当該中間目標達成のため、省エネでの対応他、CO2多排出装置のエネルギーを自社の水力発電を利用したグリーン電力に置き換える等の具体的な対応を検討しています。
またScope3については23年度より算定を開始し、その排出量削減のため、上下流のサプライチェーンと協働して取り組むこととしています。具体的には「JNCグループサプライチェーンCSR推進ガイドライン」を公表し、取引先に理解と協力をお願いしています。
3 【事業等のリスク】
当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性がある主要なリスク及び変動要因は以下に記載しております。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える具体的な影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりませんが、当社グループは事業を取り巻く様々なリスクに対し、中核事業子会社であるJNC株式会社において危機管理規程を定め、グループ会社における経営危機や災害等の危機が発生した場合の影響の極小化に努めております。
(1) 主原料の価格リスクについて
当社グループが生産する化学品の主原料であるナフサの価格が需給バランスや円安等の要因により上昇した場合、製品価格の是正によりこれに対応しておりますが、ナフサの価格上昇に見合った是正ができない場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響が生じる可能性があります。
(2) 為替リスクについて
当社グループは、海外から原材料の一部を輸入するとともに、国内で製造した製品の一部を海外に輸出し、また、海外においても製品の製造及び販売をしています。必要に応じて一部為替予約を実施するなど為替変動リスクの軽減に努めていますが、大きな為替変動がある場合は、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。
(3) 製品の市場や市況について
当社グループは、多様な事業ポートフォリオを有しており、製品もグローバルかつ様々な用途に展開しています。当社グループの主要製品には液晶、不織布、肥料などがありますが、競合他社との競争の激化によりこれら主要製品の価格やマーケット・シェアが下落し、又は当社グループが顧客ニーズに合致した製品を提供することができない場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。
また、当社グループの主要製品には特定の顧客への依存度が高いものがあり、当社グループの製品を用いて製造される製品の需要動向等により、特定の顧客における当社グループの製品の需要が変化した場合等には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。
(4) 事業提携や合弁事業について
当社グループは、他社との戦略的事業提携や合弁事業を進めるにあたり、事前調査に基づき様々な検討を実施し、リスクを最大限低減する方針ですが、提携先や対象事業を取り巻く事業環境や提携先との関係等が悪化し、当初想定していた成果やシナジーを得られない場合、当社グループの業績及び財政状況に影響が生じる可能性があります。また、不採算事業からの撤退や関係会社の整理等の事業再編を行った場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(5) 電力事業の天候リスクについて
当社グループの電力事業(水力発電、太陽光発電)は、その発電量を降雨量や日照時間といった自然条件(天候)に大きく依存しております。当社の水力発電所は13箇所全てが九州に位置しており、当該エリアの降雨量が大きく減少した場合、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。
(6) カントリーリスクについて
当社グループは、中国、台湾、韓国、タイ、米国等で事業活動を行っていますが、現地の政治、経済情勢の変化、予期しえない法規制・税制及び運用の変更、人材の採用・確保の困難等により、現地での事業活動に悪影響が出る場合は、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。
(7) 研究開発について
当社グループは、既存製品の品質向上に加え新製品の創出を目指し、スピード感をもった研究開発活動を行っております。当社グループの中核事業会社であるJNC株式会社の研究開発本部では、研究開発会議及びテーマ審議会をそれぞれ定期的に開催し、研究開発方針及び計画の策定、主要子会社における研究開発テーマの改廃やフォローアップ等を行い、研究開発費の管理・回収、研究開発成果の早期事業化に努めておりますが、研究開発の成果が目標と大きく乖離し、研究開発コストが回収できなかった場合は、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。
(8) 知的財産・製品品質・法規制等について
当社グループは、その事業展開にとって知的財産権の保護は極めて重要なものと認識しており、これを保護するための体制を整備し、対応を実施しておりますが、知的財産に関わる紛争が将来生じ、当社グループに不利な判断がなされたり、当社グループの技術又は情報の漏洩が発生する可能性があります。また、当社グループの製品の品質に関して問題が生じた場合には大規模な製品回収や損害賠償等が必要となる可能性があります。この他、当社グループが事業展開する各国の法規制及びその変更により事業活動の制限や追加的なコストが生じる可能性があります。これらのリスクが顕在化する場合、当社グループの社会的信用の低下を招くおそれがあるほか、当社グループの事業、業績及び財政状況に影響が生じる可能性があります。
(9) 事故・自然災害について
当社グループは、製造設備の定期的な点検実施のほか、各事業場においてレスポンシブル・ケア(RC)監査を実施し、RC活動の推進に注力するなど、設備事故の発生防止に努めています。この他、当社グループでは想定される事故・自然災害に対して、重要な事業の継続または早期の復旧を目的として事業継続計画(BCP)を作成し、緊急時の対応に備えております。しかしながら、万一、製造設備等の事故災害や自然災害などが発生した場合には、それに伴って生ずる社会的信用の失墜や、生産活動の停止による機会損失及び顧客に対する補償などによって、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。また、当社グループのサプライヤー、販売網及び顧客に災害等が発生した場合にも、同様に当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。
(10) 環境問題について
各種化学物質等を取り扱う当社グループは、環境に関する各種法令、規制を遵守するとともに、環境への化学物質・廃棄物等の排出量削減や省エネルギーにも積極的に取り組んでいます。しかしながら、万一、当社グループが関連法令及び規制に違反し、又は当社グループの製造設備に関連して環境被害等が生じた場合には、当社グループの社会的信用の低下を招くおそれがあるほか、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。また、環境に関する規制が予想を超えて厳格になり、大きな設備投資等の必要が生じた場合、当社グループの業績及び財政状況に影響が生じる可能性があります。
(11) 金融市場の動向について
当社グループは金融収支の改善等に努めておりますが、今後、金融市場の動向により金利が上昇した場合には支払利息が増加し、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。
(12) 固定資産等の減損について
当社グループが営む各事業の固定資産について、継続的な地価の下落によって固定資産の売却可能額が低下し又は収益性が低下し、そのため減損損失を認識することとなった場合、あるいは、当社グループの保有する関連会社の株式について減損損失を認識することとなった場合、当社グループの業績及び財政状況に影響が生じる可能性があります。
(13) 退職給付債務について
当社グループの退職給付債務及び勤務費用は、割引率等の年金数理上の前提条件に基づいて算出されています。実際の結果が前提条件と異なった場合や前提条件に変更があった場合、又は退職給付に係る資産の公正価値が減少した場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響が生じる可能性があります。
(14) 繰延税金資産について
当社グループは、税務上繰越欠損金及び将来減算一時差異に対して、将来の課税所得を合理的に見積もり、回収可能性を検討した上で繰延税金資産を計上しておりますが、実際の課税所得が見積もりと異なり回収可能性の見直しが必要となった場合、又は税率変更を含む税制の改正等があった場合には、繰延税金資産の取崩しが必要となり、当社グループの業績及び財政状況に影響が生じる可能性があります。
(15) 水俣病問題について
水俣病問題につきましては、「3 事業等のリスク (19)提出会社が将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況その他提出会社の経営に重要な影響を及ぼす事象」に記載のとおりですので、そちらをご参照下さい。
なお、水俣病患者補償については、当期に1,305百万円の費用が発生しており、今後も継続して補償を行っていきますので、毎年同程度の費用が発生することとなります。
(16) 水俣病被害者への一時金の支払いについて
「水俣病被害者の救済及び水俣病問題の解決に関する特別措置法」(平成21年法律第81号)及びその救済措置の方針に基づく、当社の2023年4月1日から2024年3月31日までの一時金の支払はありませんでした。なお、2014年8月29日に環境省より、救済措置対象者の判定が熊本県及び鹿児島県で終了した旨の公表がなされておりますが、支払い申請の受け付けは継続しております。
(17) 水俣病訴訟について
水俣病に罹患しているとする原告から、当社、国及び熊本県に対して熊本地方裁判所、東京地方裁判所及び大阪地方裁判所に損害賠償請求訴訟が提起されております。各裁判所における訴訟の状況は以下のとおりです。
a.熊本地方裁判所に提起された訴訟について
2013年6月20日以降数次(第1~14陣)にわたり、水俣病不知火患者会に属する原告等の合計1,400名から行われた提訴の損害賠償請求金額は、合計6,300百万円となっております。なお、そのうち2013年6月20日、9月30日(第1、2陣)に提起されておりました損害賠償請求訴訟につきましては、2024年3月22日付で原告(合計144名)の請求をいずれも棄却する旨の判決がありました。
b.東京地方裁判所に提起された訴訟について
2014年8月12日以降数次(第1~7陣)にわたり、水俣病不知火患者会に属する原告等の合計74名から行われた提訴の損害賠償請求金額は、合計333百万円となっております。
c.大阪地方裁判所に提起された訴訟について
2014年9月29日以降数次(第1~12陣)にわたり、水俣病不知火患者会に属する原告等の合計128名から提起された損害賠償請求訴訟(損害賠償請求金額合計576百万円)について、2023年9月27日に原告128名の請求の一部を認容し、原告1名につき275万円(合計金額352百万円)及びこれに対する遅延損害金の支払いを命ずる判決の言い渡しを受けました。本判決には仮執行宣言が付されており、強制執行停止のため、2023年10月17日に352百万円を供託しております。また、本判決においては、当社の主張に理解を得られていないことから、当社は2023年10月4日付で大阪高等裁判所に控訴いたしました。
これらの訴訟の結果によっては、当社の業績に影響が生じる可能性があります。
(18) 中核事業子会社の株式譲渡について
当社が、将来、特措法(平成21年法律第81号)第12条に基づく環境大臣の承認を得た上で中核事業子会社であるJNC株式会社の株式を譲渡した場合、同法の規定に従い、当該株式の譲渡によって得られた収入から、継続補償受給者に対する補償給付の実施に必要な補償賦課金が遅滞なく納付され、その残額については公的支援に係る借入金債務の返済等に充当されます。その結果として、当社株式の流通性が大きく低下する可能性があります。
(19) 提出会社が将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況その他提出会社の経営に重要な影響を及ぼす事象
当社グループは、これまでの水俣病関連累積損失に加え、2010年度より発生しております水俣病被害者救済一時金等による支払いが多額にのぼるため、当連結会計年度末の連結利益剰余金は△155,572百万円となる結果、大幅な債務超過となっており、当該状況が会社の運営継続に支障を来たさないための措置として、平成12年2月8日閣議了解に基づき、国、熊本県及び関係金融機関から種々の支援措置を講じていただいております。
国・熊本県からは、水俣病関連の公的債務返済につきましては、可能な範囲で返済を行い得るよう、各年度、所要の支払猶予等を講じていただいております。また、特措法(平成21年法律第81号)及びその救済措置の方針による水俣病被害者救済一時金の支払い額が75,601百万円と大幅に増加し、既往公的債務の償還に加えて同支払い債務の償還によって、償還合計額が増加する状況となったため、関係省庁による「チッソ株式会社に対する支援措置に関する連絡会議」において、2018年度以降の金融支援措置及び債務償還に関する申し合わせがなされ、2018年3月26日に、金融支援措置の継続並びに解決一時金債務の償還にかかる決定及び救済一時金債務について2019年度以降、当面の間、支払猶予とする決定を受けております。関係金融機関からは、現在当社に対し行われている貸付元本及び求償債権の返済猶予等の継続及びこれに係る利息等の免除並びに今後の当社及び子会社の運営継続に直接必要な資金融資を受けております。
また、当社は「2020~2024年度 中期計画 ~業績改善のための計画~」を2021年3月に策定し、当社グループの早期の収益回復と持続的な経営を実現させるため、1.構造改革による業績改善、2.FIT化推進による電力事業の収益拡大、3.ガバナンス/モニタリング強化、の3つの骨子に取り組んでまいりました。長期間の渇水や令和4年の熊本県大雨災害の影響を受けたFIT化推進等の一部で効果が実現できていないものの、これら3つの骨子を着実に実行したことで赤字事業は減少し、業績は改善傾向となりました。一方で、当社グループの責務完遂を果たすために、早期の業績回復が今後の課題と捉えており、新たに「2023~2027年度 中期計画 ~業績改善のための計画~」を2024年2月に策定いたしました。当該計画では、1.成長事業への投資、2.ガバナンス/モニタリングの更なる強化を骨子に据えており、収益の安定化と拡大に向けた地盤固めの実現に取り組んでおります。
以上により、継続企業の前提に重要な不確実性は認められないと判断しております。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況、分析
①経営成績の状況
当連結会計年度における経済環境は、ウィズコロナ・アフターコロナへの移行により経済活動の正常化が進み、緩やかな回復基調となった一方、大幅な円安進行に起因する資源・エネルギー価格の高止まりのほか、中国・欧州などの海外景気減速への懸念やウクライナ・中東における情勢不安が景気の下振れリスクとして継続し、先行きの不確実性が残る状況となりました。
このような状況のもと当社グループにおきましては、2021年3月に公表した「2020~2024年度 中期計画 ~業績改善のための計画~」に取り組み、事業拠点の集約化や効率的な人員配置によるコスト削減などの全社的な構造改革のほか、生産効率向上や既存製品の拡販による黒字化戦略を遂行しました。また、FIT(再生可能エネルギー固定価格買取制度)活用に向けた水力発電所の改修工事を計画的に進めるなど、持続的な経営基盤の強化に努めました。
当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は131,442百万円(前期比8.9%減)、営業利益は1,227百万円(前期比79.7%減)、経常利益は402百万円(前期比94.7%減)となりました。特別利益に受取補償金297百万円、事業譲渡益90百万円等の合計468百万円を、特別損失に水俣病補償損失2,562百万円、訴訟損失引当金繰入額483百万円等の合計4,087百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純損失は2,895百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失1,810百万円)となりました。
セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、従来「その他の事業」としていたセグメント名称を「エンジニアリング事業」に変更しております。
機能材料事業(液晶材料等)
液晶材料は、液晶パネル市場の過剰在庫が解消され、大型TV用液晶の出荷が堅調となった反面、ノートブックPCやタブレットなどの中小型パネル市場の需要回復の動きが鈍く、IT向け高付加価値品の出荷割合が低下したため、売上は減少しました。
シリコン製品は、中国EV市場減速などの環境変化を受けてプリントサーキットボードや放熱材用途の市況が悪化し、売上は減少しました。
当セグメントの売上高は18,509百万円(前期比8.1%減)となりました。
加工品事業(繊維製品、肥料等)
繊維製品は、アセアン向けの出荷やフェミニンケア製品用途は堅調に推移したものの、中国経済の減速や日本・中国での出生率の低下による子供向け紙おむつ用途の需要低迷の影響が大きく、売上は減少しました。
肥料は、輸出環境の改善により海外向けは回復基調となりましたが、国内では前期までの先取り需要により過剰となっている流通在庫の調整に加え、原材料価格が低下に転じたことによる製品価格の値下げを見越した買い控えが継続したため、出荷が低調となり、売上は減少しました。
当セグメントの売上高は58,852百万円(前期比16.2%減)となりました。
化学品事業(アルコール、樹脂等)
オキソアルコールは、国内外ともに住宅向け需要の低迷が継続しましたが、自動車市場の復調と円安の影響を受けて輸出を中心に出荷が回復したことから、売上は増加しました。塩化ビニル樹脂ライセンスは、中国やインドを始めとする旺盛な建設計画を背景に、引き続き堅調に推移しました。液体クロマトグラフィー用充填剤は、ワクチンや抗体医薬などのバイオ医薬品の製造工程向け需要の高まりから、国内外ともに売上は増加しました。
ポリプロピレンは、自動車関連用途で需要回復の動きも見られましたが、全体的な国内需要の低迷に加えて、軟調な海外市況に伴う安価輸入品の流入が継続したことから、出荷は減少しました。
当セグメントの売上高は33,584百万円(前期比4.6%増)となりました。
商事事業
商事事業は、化学品事業と同様に、主力のポリプロピレンは全体的な国内需要低迷が継続し、オクタノール、可塑剤等のその他化学製品の販売も住宅向け需要の低迷を背景に総じて低調となったことから、売上は減少しました。
当セグメントの売上高は9,525百万円(前期比8.1%減)となりました。
電力事業
電力事業は、FIT活用による安定した収益基盤の強化に向けて実施していた、全13箇所の既存水力発電所の大規模改修工事が完了し、当連結会計年度においては、内谷第一発電所、内谷第二発電所及び頭地発電所で商業運転を開始しました。これにより発電量が増加すると共に、上期の安定した降雨に支えられ、売上は増加しました。
当セグメントの売上高は6,498百万円(前期比8.6%増)となりました。
エンジニアリング事業
エンジニアリング事業は、上期までの新規受注減少の影響から売上は減少しましたが、コスト削減による利益率改善に注力したほか、下期には大型案件を含む新規案件の受注が増加しました。
当セグメントの売上高は4,470百万円(前期比17.8%減)となりました。
②経営成績の分析
当社グループの主要事業である機能材料事業は、技術革新のスピードが速く、特に競争の厳しい分野であります。エレクトロニクス関連分野の環境変化により収益に大きな影響を受ける可能性があります。
事業の種別の売上高は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)財政状態及び経営成績の状況、分析 ①経営成績の状況」 に記載しております。
売上高
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べ12,795百万円減少し、131,442百万円となりました。セグメント別では化学品事業及び電力事業で増収となり、機能材料事業及び加工品事業、商事事業、エンジニアリング事業で減収となりました。
売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ8,087百万円減少し、107,737百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ118百万円増加し、22,477百万円となりました。
営業利益
当連結会計年度の営業利益は、主に加工品事業の減益により前連結会計年度に比べ4,826百万円減少し、1,227百万円となりました。
営業外損益及び経常利益
当連結会計年度の営業外収益は1,809百万円となり、前連結会計年度に比べ1,803百万円減少しました。
当連結会計年度の営業外費用は2,633百万円となり、前連結会計年度に比べ505百万円増加しました。
これらの結果経常利益は、前連結会計年度に比べ7,135百万円減少し、402百万円となりました。
特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の特別利益は前連結会計年度に比べ104百万円増加し、468百万円となりました。
当連結会計年度の特別損失は、水俣病補償損失及び減損損失等4,087百万円を計上しております。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は、2,895百万円となりました。
③財政状態の状況、分析
a.事業全体の状況、分析
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ16,983百万円増加し269,528百万円となりました。これは期末日休日影響等により受取手形及び売掛金が増加したこと、また水力発電所の大規模改修工事の影響により有形固定資産が増加したことによるものです。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べて18,033百万円増加し、387,840百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金、未払金の増加によるものです。
当連結会計年度末の純資産は、利益剰余金が減少したことにより、前連結会計年度末に比べて1,049百万円減少し、△118,312百万円となりました。
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況、分析
機能材料事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ1,608百万円増加し、23,315百万円となりました。主な要因は、売上債権の増加によるものです。
加工品事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ4,380百万円減少し、72,135百万円となりました。主な要因は、棚卸資産の減少によるものです。
化学品事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ11,075百万円増加し、65,740百万円となりました。主な要因は、売上債権の増加によるものです。
商事事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ161百万円減少し、8,594百万円となりました。主な要因は、売上債権の減少によるものです。
電力事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ8,114百万円増加し、45,526百万円となりました。主な要因は、有形固定資産の増加によるものです。
エンジニアリング事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ88百万円減少し、4,285百万円となりました。主な要因は、その他流動資産の減少によるものです。
なお、当連結会計年度より、量的な重要性が増したため、従来「その他事業」としていたセグメント名称を「エンジニアリング事業」に変更しております。
(2) キャッシュ・フロー及び資金調達の状況、分析
①キャッシュ・フロー
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ4,249百万円(12.4%)増加し、当連結会計年度末残高は38,532百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は、13,779百万円(前連結会計年度は2,935百万円の支出)となりました。これは主に棚卸資産の減少及び債権債務の期末日休日影響によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって使用された資金は、前連結会計年度に比べ549百万円(6.8%)増加の 8,683 百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって使用された資金は、519百万円(前連結会計年度は5,356百万円の収入)となりました。
(水俣病補償によるキャッシュ・フロー)
水俣病補償によって使用された資金は、1,307百万円となりました。
②資金調達
当社は大幅な債務超過となっておりますが、当該状況が会社の運営継続に支障をきたさないための措置として、平成12年2月8日閣議了解に基づき、国、熊本県から金融支援措置を受けるほか、関係金融機関からもご支援をいただいております。そのうち、水俣病関連の公的債務返済につきましては、既定の返済ルールに基づき1百万円を熊本県に返済しております。
また、特措法(平成21年法律第81号)及びその救済措置の方針による水俣病被害者救済一時金の支払い額が75,601百万円と大幅に増加し、既往公的債務の償還に加えて同支払い債務の償還によって、償還合計額が増加する状況となったため、関係省庁による「チッソ株式会社に対する支援措置に関する連絡会議」において、2018年度以降の金融支援措置及び債務償還に関する申し合わせがなされ、2018年3月26日に、金融支援措置の継続並びに解決一時金債務の償還にかかる決定及び救済一時金債務について2019年度以降、当面の間、支払猶予とする決定を受けております。
関係金融機関からは、現在当社に対し行われている貸付元本及び求償債権の返済猶予等の継続及びこれに係る利息等の免除といった特別支援措置を受けております。
当社を除くグループ各社では、運転資金及び設備投資資金について、内部資金または借入れにより資金調達することとしております。
(3) 事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対応策
当社グループは、これまでの水俣病関連累積損失に加え、2010年度より発生しております水俣病被害者救済一時金等による支払いが多額にのぼるため、当連結会計年度末の連結利益剰余金は△155,572百万円となる結果、大幅な債務超過となっております。
当該事象及び対応策については、「3 事業等のリスク (19)提出会社が将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況その他提出会社の経営に重要な影響を及ぼす事象」に記載のとおりですので、そちらをご参照ください。
(4)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
②受注状況
当連結会計年度におけるその他の事業の受注状況を示すと、次のとおりであります。
なお、エンジニアリング事業を除く製品について見込み生産を行っております。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものはありません。
5 【経営上の重要な契約等】
(1) 技術援助を受けている契約
該当事項はありません。
(2) 水俣病関連
水俣病に関連して、一時金の支払い原資の助成を受けております。
6 【研究開発活動】
「事業部門の開発支援により早期業績回復に貢献するとともに、未来をかえる新しい価値を発見し、社内外の技術を活用した新規事業を成長領域に創出する。」を研究開発方針に掲げ、①業績回復にレバレッジが効く技術開発支援、②保有技術を活かした、既存事業分野と連続性のある新規テーマへの取り組み、③成長領域における新規テーマの設定と事業化の推進、④シリコン、ライフケミカル事業の拡大に向けた基盤技術開発の推進、に取り組んでいます。当連結会計期間末における研究開発要員はグループ全体で177名、研究開発費は3,429百万円でした。
セグメントごとの研究開発の概要は以下のとおりです。
(1)機能材料事業
機能材料事業では主に以下の研究開発に取り組んでいます。
a)ディスプレイ材料及び周辺材料の研究開発
b)ディスプレイ以外の用途に向けた液晶材料の研究開発
c)プリンテッド・エレクトロニクス材料の研究開発
d) シリコン化合物の研究開発及び生産技術開発
当社グループの液晶材料は、TV用ディスプレイやPCモニター、ノートPC及びタブレット端末などのIT用ディスプレイ、車載用ディスプレイ製品といった様々な製品に採用されています。液晶材料市場において中国メーカーとの競争が一段と激化する中、IT用途や車載用途などの高いコントラスト、透過率、高速応答性、信頼性が求められるハイエンド製品を対象とした研究開発を進めており、今後の市場展開を見据えて、コスト・性能・プロセスの各側面で更なる顧客利便性を実現する製品の開発を進めています。
有機EL材料では、スマートフォン用途のほか、TV用ディスプレイでも発光材料が量産採用されています。韓国SK Materials社との合弁会社であるSK Materials JNC社では、更なる拡販に向け、競争力のある新規化合物の研究開発に注力しており、今後は発光材料に加えて、共通材料の開発及び事業化を推進することで、事業価値の向上に努めてまいります。
光配向膜材料では、新規材料の開発を通じ、高透過率、高コントラスト、高信頼性等の高機能特性を有する材料の供給体制の構築を進めています。
液晶ディスプレイ材料の研究開発活動と並行して、異方性の特性を持つ液晶をディスプレイ以外の用途に展開することを目的とした研究開発を進めています。具体的には、液晶の光の遮断機能を活用したスマート・ウィンドウが車載用途で製品化されているほか、光変調素子、AR/VRデバイスといった用途での実用化が始まっています。また、重合性液晶材料は、重合性モノマーと液晶の性質を併せ持つことから、液晶配向の固定化が可能であり、今後の次世代光学素子デバイスの開発に向けて評価をいただいております。
プリンテッド・エレクトロニクス材料では、既に採用されているフィルムセンサー、コンデンサー用途での採用拡大と、半導体及びフレキシブルプリント基板向け絶縁膜の開発に注力しており、顧客評価が進んでいます。
シリコン化合物では、EV向け放熱材用途として反応性シリコーンの開発を行い、採用が始まっています。環境に配慮したコーティング材料用途では新たな化合物開発を行い顧客評価が進んでおり、安定供給体制の構築も含めて、グローバル市場への展開に向けて、開発体制を強化しています。
(2)加工品事業
加工品事業では主に以下の研究開発に取り組んでいます。
a)高機能複合繊維の開発及び不織布の開発
b)肥効調節型肥料の開発
繊維・不織布関連では、高機能複合繊維の開発と、エアスルー不織布・エレクトロスピニング法を用いたナノ繊維不織布や、これらの不織布を用いた複合製品の開発及び生産技術開発を推進し、衛生材料分野、産業資材分野等において新製品の提案に取り組んでいます。
エアスルー不織布では、孔開け不織布や格子状などの模様を付けた賦形不織布、機能性材料を塗布した不織布などを試作し、肌触りや通気性の良い不織布の開発を行っています。また、環境負荷の低減を目指し、バイオ原料を使用して開発した高機能複合繊維は、一般社団法人日本有機資源協会のバイオマスマーク商品認定を得ています。
肥効調節型肥料は、新機能を付与した新製品の量産化と拡販を進めています。
(3)化学品事業
化学品事業では主に以下の研究開発に取り組んでいます。
a)受託を軸とした高機能有機化学品の研究開発及び生産技術開発
b)最新の触媒技術を駆使した老朽化設備への対応
c)カーボンニュートラルを目指したオキソ反応の開発
d)ライフケミカル製品の開発
これまで、オクタノール、ブタノールを始めとする汎用化学品が化学品事業部の主力製品でしたが、設備の老朽化や安価な海外品により競争力が低下しております。そこで、化学品事業においては新たな柱として、受託合成を軸とした高機能有機化学品の生産技術開発及びそれを基礎とした研究開発を行っております。また、老朽化した設備の更新に当たり、最新の触媒技術を用いたコスト削減の検討を行っています。
カーボンニュートラルへの要請も今後更に高まることが予想されることから、原料ガスからカーボンニュートラルを実現するオキソ反応技術の開発にも取り組んでおります。
ライフケミカル製品では、バイオ医薬品やワクチンを精製するための液体クロマトグラフィー用充填剤(商品名:セルファイン®)を展開しており、精製工程で使用される液体クロマトグラフィー用充填剤の全てを自社製品として販売しております。新型コロナウイルス感染症の拡大に端を発した供給課題解消を目的とした「ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業費補助金」に採択され、生産体制の強化を進めています。また、新たな適用拡大へ向けた開発が進み、新製品を市場に随時投入しています。更には、近年の遺伝子治療の需要の高まりを受け、ウイルスベクター精製用途へのアプリケーション拡充を図っています。
微生物検査用のシート培地では、新たに腸内細菌用グレードを開発し、市場投入を進めています。天然系食品保存料であるポリリジンでは、コロナ禍に伴う公衆衛生、更には天然系素材への市場要望の高まりが継続しており、食品保存料でのノウハウを活かした安全性の高い天然系抗菌剤や天然系ポリマーとしての用途開発を進めています。
(4)コーポレートテーマ
機能材料事業、加工品事業、化学品・ライフケミカル事業、エネルギー・環境事業をターゲットとした新規用途、新商品の開発を推進しています。保有技術を活かした新たな市場開拓テーマとして、人工・合成皮革向けのコート液、セパレータコート液の市場開発を行っています。ポリリジンの非食品分野への用途展開として抗ウイルス剤を開発し、複数ユーザーで採用されました。既存製品に比べ高い性能が期待される次世代液体クロマトグラフィー用微粒子の開発を進めています。また、磁性ナノ粒子を利用した下水中のコロナウイルス分離技術を開発し、各地の下水疫学調査における実証試験で有効性の検証を終え、試薬の販売を開始しました。
成長分野である自動車・二次電池、半導体・情報通信、ライフケミカル関連で自社技術を活用した新商品・事業創出テーマを設定しています。高速通信分野では開発中の高周波基板用低誘電材料、アンテナ用液晶材料で多数ユーザーによる評価が進んでいます。PSQのシロキサン結合部に別セグメントを繋ぎ、柔軟性と熱可塑性を持たせた独自の分子ネックレスポリマーは、半導体やLED周辺材料向けに展開を図っています。また、リチウム電池バッテリーの安全性向上に寄与する材料開発を開始しました。
(5)研究開発支援部門
知的財産部、市原研究所及び水俣製造所品質保証部の分析・基盤部門と共に以下の研究開発支援を推進しています。
a)知的財産支援
b)全社への研究開発支援としての分析・基盤研究
知的財産支援では、2023年度に37件の国内新規特許を出願しました。
研究開発支援では、新規開発テーマ及びライフケミカル関連材料について、高度な分析・解析技術により研究開発の推進に貢献しています。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当社グループの当連結会計年度における設備投資総額は14,615百万円でした。
当社グループでは、新規事業化の加速及び成長分野への構造転換に重点を置き、あわせて省力化、合理化、維持更新のための投資を行っております。
2 【主要な設備の状況】
当社グループ(当社及び連結子会社)における主要な設備は、以下のとおりであります。
(1) 提出会社
2024年3月31日現在
(2) 国内子会社
2024年3月31日現在
(3) 在外子会社
2024年3月31日現在
(注) 1 帳簿価額のうち「その他」は、工具器具備品及び建設仮勘定の合計であります。
2 土地及び建物の一部を賃借しております。賃借している土地の面積については、[ ]で外書しております。
3 現在休止中の主要な設備はありません。
3 【設備の新設、除却等の計画】
(1)重要な設備の新設等
当連結会計年度において、新たに確定した重要な設備の新設の計画はありません。
(2)重要な設備の除却等
当連結会計年度において、新たに確定した重要な設備の除却等の計画はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注)再評価積立金の資本準備金組入
(5) 【所有者別状況】
2024年3月31日現在
(注)1 自己株式681,044株は株主名簿上の株式数であり、2024年3月31日現在の実質的な所有株式数は627,044株であります。
2 上記「個人その他」の欄には、自己株式681単元が含まれております。
3 上記「その他の法人」の欄には、証券保管振替機構名義の株式が4,843単元含まれております。
4 上記「単元未満株式」欄の普通株式には、証券保管振替機構名義の株式が487株、及び自己株式44株が含まれております。
(6) 【大株主の状況】
2024年3月31日現在
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2024年3月31日現在
(注) 1 「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式には、株主名簿上は当社名義となっておりますが、実質的には所有していない株式が54千株、及び株主名簿上は子会社名義となっておりますが、実質的には所有していない株式が16千株、の合計70千株が含まれており、70個を議決権の数から控除しております。
2 「単元未満株式」欄の普通株式には、証券保管振替機構名義の株式487株、及び自己株式44株が含まれております。
② 【自己株式等】
2024年3月31日現在
(注) 上記以外に株主名簿上は当社名義となっておりますが、実質的に所有していない株式が54千株あります。
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注)当期間における取得自己株式には、2024年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買い取りによる株式数は含めておりません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注)当期間における保有自己株式には、2024年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買い取りによる株式数は含めておりません。
なお、当事業年度の自己株式681,044株は株主名簿上の株式数であり、実質的な保有株式数は627,044株であります。同様に当期間の株主名簿上の自己株式数は685,182株ですが、実質的な保有株式数は631,182株であります。
3 【配当政策】
当社は、年1回の期末配当を基本的な方針としており、配当の決定機関は株主総会です。
当社グループは、総力を挙げて業績の向上に取り組んでいますが、当社は、水俣病関係の特別損失及び公的債務が多額に上るため、遺憾ながら無配を継続せざるを得ない状況にあります。
株主への利益還元を重要な課題の一つと認識しておりますが、当面は、水俣病患者補償を最優先に位置づけ、この責務を極力早期に完遂できるよう努力してまいります。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、企業価値の最大化をコーポレート・ガバナンスの基本目標とし、意思決定及び業務執行の迅速化、経営責任の明確化に努めております。
② コーポレート・ガバナンスに関する施策の実施状況
2011年3月31日をもって、機能材料事業、加工品事業、化学品事業等において営む事業を100%子会社であるJNC株式会社へ譲渡し、以後持株会社として事業会社であるJNC株式会社の経営を管理・監督しております。
1)会社の経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレート・ガバナンス体制の状況
原則として月1回定例取締役会を開催するほか、必要に応じて臨時取締役会を開催し、意思決定の迅速化及び業務運営の効率化を図っています。
また、当社は監査役会制度を導入しており、監査役の人員を4名とし、そのうち2名は社外監査役を選任しております。
会計監査については、監査役監査のほか、EY新日本有限責任監査法人に依頼し、定期的な監査のほか、会計上の課題については随時確認を行い、会計処理の適正化に努めております。
a.会社の機関の内容
当社は、次の機関を設置しております。
(a)取締役会
取締役会は、2024年3月31日現在、取締役6名(うち社外取締役1名)で構成され、月1回開催される定例取締役会及び随時開催される臨時取締役会において充分な議論を尽くして経営上の意思決定を行っております。
(b)監査役会
監査役会は、2024年3月31日現在、4名の監査役(うち社外監査役2名)で構成され、3ヶ月に1回以上定例会議を開催し、必要に応じて随時臨時会議を開催しています。各監査役は、取締役会への出席をはじめ、社内の重要な会議に出席し、厳正な監査を行っております。
b.内部統制システムの整備の状況
当社は、内部管理体制強化のため次の機関及び委員会を設けております。
(a)監理室
内部監査及び財務報告に係る内部統制システムの整備を目的として監理室を設置しています。監理室は、年度計画に基づき各部署に対し、定期的及び必要に応じ内部監査を実施しています。また、財務報告に係る内部統制システムの整備、運用に関し、企画・立案・実施を行うとともに独立的立場から内部統制の整備・運用状況並びにその有効性評価を行い、必要に応じてその改善について助言、勧告を行っております。監査内容や結果について取締役会に直接報告を行う仕組みはありませんが、監理室担当取締役に直接報告する他、監査役及び監査役会に対しては毎月1回の定例連絡会により、直接報告を行っております。これらの取組により内部監査の実効性を確保しています。
(b)コンプライアンス委員会
法令遵守を目的としてコンプライアンス規程を制定し、コンプライアンス委員会を設置しています。委員会は法務部担当役員を委員長とし、取締役、監査役、総務部長、法務部長等で構成されています。委員会は原則年2回開催され、コンプライアンス状況について審議し、その結果を代表取締役社長に報告しています。また、法令違反行為に気づいた従業員がコンプライアンス委員会事務局(法務部)及び顧問弁護士に直接相談、通報できるコンプライアンス・ホットラインを設置しております。
当社のコーポレート・ガバナンス体制を図式化すると次のとおりであります。

2)会社のコーポレート・ガバナンスの充実に向けた取組みの1年間における実施状況
a.監査役会は6回開催いたしました。
b.コンプライアンス委員会を3回開催し、企業集団も含めコンプライアンス実施状況について審議し、その内容を代表取締役社長に提言いたしました。
c.監理室において、内部監査並びに財務報告の内部統制システムの維持、同整備・運営状況評価及び有効性評価を行いました。
3)当期の取締役報酬及び監査役報酬
4)取締役の定数
取締役は10名以下とする旨を定款で定めております。
5)取締役選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、累積投票によらないものとする旨を定款に定めております。
6)株主総会の特別決議の要件
当社は、意思決定の迅速化と機動性を確保することを目的として、会社法第309条第2項の規定によるべき決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款で定めております。
③ 取締役会の活動状況
当事業年度において、当社は定例取締役会を月1回開催するほか、臨時取締役会を5回開催しております。個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
(注) 木庭竜一氏及び堀尾俊也氏は、2024年6月27日開催の定時株主総会の終結の時をもって取締役を退任いたしました。
当社は特措法(平成21年法律第81号)に基づき、水俣病関連債務を除く全ての事業を100%子会社であるJNC株式会社に譲渡し、事業持株会社としての立場から、JNC株式会社以下の当社グループ企業を管理、監督しております。
当事業年度の当社取締役会における具体的な検討内容としては、2021年3月に公表した「2020~2024年度 中期計画 ~業績改善のための計画~」に定めた数値目標を達成すべく、四半期決算及び期末決算の審議や、当社グループの中核事業会社であるJNC株式会社を中心とした、各事業セグメントの毎月の業況報告の中で、個々の取締役で情報を共有し議論を行い、適時適切に中期計画の進捗状況を確認すると共に、事業持株会社としての立場から当社グループの経営管理を行いました。またこの他、水俣病訴訟判決への対応や新たな中期計画(「2023~2027年度 中期計画 ~業績改善のための計画~」)の策定など、重要事項の審議を行いました。
④ コーポレート・ガバナンスに関するその他の事項
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、被保険者がその職務の執行に関し責任を負うことまたは当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害賠償金、訴訟費用等を当該保険契約によって補填することとしており、保険料は全額当社が負担しております。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
男性 10名 女性 0名 (役員のうち女性の比率 0%)
(注) 1 取締役 柴嵜幸男は、社外取締役であります。
2 監査役 本橋尚樹及び氏原隆弘は、社外監査役であります。
3 取締役の任期は、2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
4 監査役 大森光治及び大熊一雄の任期は、2021年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
5 監査役 本橋尚樹及び氏原隆弘の任期は、2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2028年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
② 社外役員の状況
当社の社外取締役は1名であり、当社と柴嵜幸男取締役との間には、人的関係、資本関係又は重要な取引関係その他の利害関係はありません。
当社の社外監査役は2名であり、当社と本橋尚樹監査役及び氏原隆弘監査役との間には人的関係、資本関係又は重要な取引関係その他の利害関係はありません。
(3) 【監査の状況】
①監査役監査の状況
当社は監査役会設置会社であり、監査役会は、常勤監査役2名及び社外(非常勤)監査役2名で構成されております。社外監査役につきましては、ともに弁護士としての専門的な知識・経験を有しており、これらの見識を当社の監査体制に活かしていただけるものと判断し選任しております。
監査役会は原則3ヶ月に1回開催するほか、必要に応じて臨時に開催しており、当事業年度における個々の監査役の出席状況については次のとおりです。
(注) 内田篤氏及び瀧澤秀俊氏は、2024年6月27日開催の定時株主総会の終結の時をもって監査役を退任いたしました。
監査役会における具体的な検討内容として、監査方針を含む監査計画及び監査報告に関する事項、会計監査人の選解任又は不再任に関する事項、会計監査人の報酬等に対する同意等について検討を行っています。
常勤監査役は取締役会その他の重要な社内会議へ出席し、必要に応じて意見を述べるほか、当社各部署及びグループ会社への監査並びに調査を実施するとともに、重要な決裁書類等の閲覧等を通じて、内部統制システムの構築・運用状況を監視・検証しております。また、代表取締役・社外取締役と意見交換を行い、監査の実効性を確保しています。
更に、内部監査を主管する監理室からは、内部監査計画とその結果の報告を受けております。また、会計監査人からは、四半期レビュー結果、年度監査結果等について、定期的に情報提供を受け意見を交換しております。
②内部監査の状況
当社における内部監査は、内部統制の専門部署である監理室に3名を置いて実施しております。必要に応じて関係部門の人員と協力して各部署への監査を実施しており、詳細については「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) ② 1) b. (a)」に記載のとおりです。
監査役会及び監理室は、毎月1回の定期連絡会を通じて情報の共有を行うとともに、会計監査人と適時、適切に情報交換を行っております。また、監査役会は会計監査人より監査の実施経過について報告を受けることにより、監査品質と効率の向上を図っております。
③会計監査の状況
a.監査法人の名称
EY新日本有限責任監査法人
b.継続監査期間
1962年以降
c.業務を執行した公認会計士
関口 依里
北村 康行
d.当該監査業務に係る補助者の構成
公認会計士 8名
その他 21名
e.監査法人の選定方針と理由
監査法人の選定方針につきまして、監査役会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目に該当すると認められる場合は、監査役全員の同意に基づき監査役会が、会計監査人を解任いたします。この場合、監査役会が選定した監査役は、解任後最初に招集される株主総会におきまして、会計監査人を解任した旨と解任の理由を報告いたします。この他、会計監査人の監査活動の適切性、妥当性等を総合的に勘案して、監査役会は会計監査人の解任又は不再任に関する議案の内容を決定し、取締役会は当該決定に基づき、当該議案を株主総会に提案いたします。
また監査役会がEY新日本有限責任監査法人を選定した理由につきましては、上記、監査法人の選定方針に照らし合わせ、当社の会計監査人に求められる専門性、独立性及び適切性を有し、当社の会計監査が適正かつ妥当に行われていることを確保する体制を備えているものと判断したためであります。
f.監査役及び監査役会による監査法人の評価
監査役会は、日本監査役協会が公表する「会計監査人の評価及び選定基準に関する監査役等の実務指針」に準拠して、会計監査人の適格性を評価しております。
④監査報酬の内容等
a.監査公認会計士等に対する報酬の内容
前連結会計年度
非監査業務はありません。
当連結会計年度
非監査業務はありません。
b.監査公認会計士等と同一ネットワーク(アーンスト・アンド・ヤング)に対する報酬の内容(a.を除く)
前連結会計年度
当社における非監査業務の内容は、税務関連業務等であります。当社の連結子会社における非監査業務の内容は、当社の連結子会社である捷恩智液晶材料(蘇州)有限公司に対する、現地税務対応の補助業務等であります。
当連結会計年度
当社における非監査業務の内容は、税務関連業務等であります。当社の連結子会社における非監査業務の内容は、当社の連結子会社である捷恩智液晶材料(蘇州)有限公司及び捷恩智新材料科技(蘇州)有限公司に対する、現地税務対応の補助業務等であります。
c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
d.監査報酬の決定方針
該当事項はありません。
e.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
当監査役会は、日本監査役協会が公表する「会計監査人との連携に関する実務指針」を踏まえ、当事業年度の監査計画における監査内容及び監査時間並びに監査報酬を確認し、前事業年度の監査計画及び実績の状況と比較するなど妥当性を検討した結果、会計監査人の報酬等について会社法第399条第1項の同意を行っております。
(4) 【役員の報酬等】
役員の報酬等につきましては、「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) ② 3)当期の取締役報酬及び監査役報酬」に記載のとおりですので、そちらをご参照ください。
(5) 【株式の保有状況】
該当事項はありません。
第5 【経理の状況】
1 連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下、「連結財務諸表規則」という。)に基づいて作成しております。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下、「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しております。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の連結財務諸表並びに事業年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の財務諸表について、EY新日本有限責任監査法人により監査を受けております。
3 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みについて
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みを行っております。具体的には、会計基準等の内容を適切に把握し、または会計基準等の変更等について的確に対応する事ができる体制を整備するため、EY新日本有限責任監査法人や専門的知識を有する団体等が主催するセミナーへ参加し、会計専門誌の定期購読等による情報収集を行い、会計基準等の習得に努めております。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結貸借対照表】
② 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③ 【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
④ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1 連結の範囲に関する事項
(イ)連結子会社の数27社
連結子会社名は「第1企業の概況 4関係会社の状況」に記載しているため、省略しております。
なお、前連結会計年度において持分法適用関連会社であったシージーエスター㈱については全株式を取得したため、当連結会計年度より連結の範囲に含めることといたしました。
また、市原ソーラー(合)は清算結了に伴い連結の範囲から除外しております。
(ロ)主要な非連結子会社の名称等
主要な非連結子会社 サンワ工事㈱、JNCセントラル㈱
(連結の範囲から除いた理由)
非連結子会社は、いずれも小規模であり、合計の総資産、売上高、当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)等は、いずれも連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないためであります。
2 持分法の適用に関する事項
(イ)持分法適用の非連結子会社の数3社
持分法適用非連結子会社名は「第1企業の概況 4関係会社の状況」に記載しているため、省略しております。
(ロ)持分法適用の関連会社の数14社
持分法適用関連会社名は「第1企業の概況 4関係会社の状況」に記載しているため、省略しております。
なお、前連結会計年度において持分法適用関連会社であったシージーエスター㈱については全株式を取得したため、当連結会計年度より持分法の範囲から除外しております。
持分法を適用していない非連結子会社(テクノインテリジェンスサービス㈱他)及び関連会社(新興製機㈱他)は、それぞれ当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)等に及ぼす影響が軽微であり、かつ全体としても重要性がないため、持分法の適用範囲から除外しております。
(ハ)持分法適用会社のうち、ES Indorama Ventures ㈱等の決算日は12月31日でありますが、連結財務諸表の作成に当たっては、ES Indorama Ventures ㈱等の事業年度に係る財務諸表を使用しております。
3 連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社の決算日が連結決算日と異なる会社は次のとおりであります。
*:連結決算日現在で本決算に準じた仮決算を行なった財務諸表を基礎としております。
4 会計方針に関する事項
(イ)重要な資産の評価基準及び評価方法
①有価証券
その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
…時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定しております)
市場価格のない株式等
…移動平均法による原価法
②棚卸資産
主として総平均法による原価法(連結貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)
(ロ)重要な減価償却資産の減価償却の方法
①有形固定資産(リース資産を除く)
主として定額法を採用しております。
主な耐用年数
建物及び構築物 3~60年
機械装置及び運搬具 2~17年
②無形固定資産(リース資産除く)
定額法を採用しております。
なお、自社利用のソフトウェアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法を採用しております。
③リース資産
所有権移転ファイナンス・リース取引に係るリース資産
自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の方法を採用しております。
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
(ハ)重要な引当金の計上基準
①貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
②賞与引当金
従業員に対して支給する賞与の支出に備えるため、支給対象期間に基づく賞与支給見込み額を計上しております。
③製品保証引当金
製品のクレーム費用の支出に備えるため、売上高を基準とした過去の実績率で計算した発生費用見込額を計上しております。
④修繕引当金
製造設備等の定期修繕に要する支出に備えるため、その支出見込額のうち、当連結会計年度に負担すべき費用を計上しております。
⑤環境対策引当金
PCB(ポリ塩化ビフェニル)の処分等に係る支出について、今後発生すると見込まれる額を計上しております。
⑥訴訟損失引当金
訴訟に対する損失に備えるため、係争中の案件に対し、将来発生する可能性のある損失計上見込額を計上しております。
(ニ)退職給付に係る会計処理の方法
①退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
②数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
過去勤務費用は、発生時に一括償却しております。
数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(5年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理することとしております。
未認識数理計算上の差異については、税効果を調整の上、純資産の部におけるその他の包括利益累計額の退職給付に係る調整累計額に計上しております。
③小規模企業等における簡便法の採用
一部の連結子会社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用しております。
(ホ)重要な収益及び費用の計上基準
当社は、機能材料事業、加工品事業、化学品事業、商事事業、電力事業、エンジニアリング事業を営んでおり、各事業の主な財又はサービスの種類は、機能材料事業は液晶関連材料及びシリコン誘導品等、加工品事業はポリオレフィン複合繊維及び被覆肥料、高度化成肥料等、化学品事業は高級アルコール及び可塑剤、溶剤、有機酸、ポリプロピレン、ポリエチレン、商事事業は各種化学工業製品の販売、電力事業は水力、太陽光による発電・売電、エンジニアリング事業は各種化学工業設備等の設計・施工他であります。
(製品及び商品の販売に係る収益の認識)
機能材料事業及び加工品事業、化学品事業、商事事業、電力事業の販売については、納品時に製品及び商品の支配が移転すると判断していますが、出荷時から納品時までの期間が通常の期間内であるため、重要性に関する代替的な取り扱いを適用し、出荷時点により収益を認識しております。また商事事業の販売については代理人として商品の販売に関与している場合には、純額で収益を認識しております。化学品事業の同業他社との非貨幣性項目の交換取引においては純額で収益を認識しております。
(一定の期間にわたり充足される履行義務に係る収益の認識)
エンジニアリング事業については工事契約において、一定の期間にわたり履行義務が充足されると判断し、履行義務の充足に係る進捗度に基づき収益を認識しております。進捗度の測定は、当連結会計年度末までに発生した工事原価が、予想される工事原価の総額に占める割合に基づいて行っております。
また、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができないが、当該履行義務を充足する際に発生する費用を回収することが見込まれる場合には、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができる時まで、一定の期間にわたり充足される履行義務について原価回収基準により収益を認識しております。進捗度の測定は、発生した原価が履行義務の充足における進捗度に比例すると判断していることから、当連結会計年度までに発生した工事原価が、予想される工事原価の総額に占める割合に基づいて行っております。
(ヘ)重要な外貨建の資産又は負債の本邦通貨への換算の基準
外貨建金銭債権債務は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。なお、在外連結子会社等の資産及び負債は、在外連結子会社等の決算日の直物為替相場により円貨に換算し、収益及び費用は期中平均相場により円貨に換算し、換算差額は純資産の部における非支配株主持分及び為替換算調整勘定に含めて計上しております。
(ト)重要なヘッジ会計の方法
①ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理を採用しております。また為替予約について振当処理の要件を満たしている場合には、振当処理を採用し、金利スワップについて特例処理の要件を満たしている場合には、特例処理を採用しております。
②ヘッジ手段とヘッジ対象
ヘッジ手段は為替予約取引・金利スワップ取引、ヘッジ対象は外貨建債権債務・外貨建予定取引及び借入金であります。
③ヘッジ方針
社内規程に従い、主として外貨建債権債務・外貨建予定取引に係る為替相場の変動リスクの軽減、借入金に係る金利変動リスク軽減を目的としています。
なお、投機目的のためのデリバティブ取引は行わない方針であります。
④ヘッジの有効性の判定方法
ヘッジ有効性の評価は、ヘッジ対象の相場変動又はキャッシュ・フロー変動の累計とヘッジ手段の相場変動又はキャッシュ・フロー変動とを比較し、両者の変動額等を基礎として評価しております。なお、ヘッジ手段及びヘッジ対象に関する重要な条件が同一であり相場変動を完全に相殺できる場合には有効性評価を省略しております。また、金利スワップについては特例処理の要件を満たしているため、有効性の判定を省略しています。
(チ) のれんの償却方法及び償却期間
のれんの償却については、15年以内で均等償却を行っております。ただし、金額が僅少な場合は全額発生時の損益に計上することとしております。
(リ) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
手許現金、随時引き出し可能な預金および容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資からなっております。
(未適用の会計基準等)
・「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日)
・「包括利益の表示に関する会計基準」(企業会計基準第25号 2022年10月28日)
・「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日)
(1) 概要
その他の包括利益に対して課税される場合の法人税等の計上区分及びグループ法人税制が適用される場合の子会社株式等の売却に係る税効果の取扱いを定めるもの。
(2) 適用予定日
2025年3月期の期首より適用予定であります。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」及び「包括利益の表示に関する会計基準」、「税効果会計に係る会計基準の適用指針」の適用による連結財務諸表に与える影響額については、現時点で評価中であります。
(追加情報)
令和4年台風第14号の暴風雨等の影響について
2022年9月に発生した台風第14号の影響により、当社が保有する水力発電所の一部が被災したため修繕費用を災害による損失402百万円として特別損失に計上しております。
なお、被災した一部の水力発電所の復旧費用については現在も算定を進めておりますが、その影響を合理的に算定することが困難であることから反映しておりません。
(連結貸借対照表関係)
※1 受取手形割引高及び受取手形裏書譲渡高
※2 非連結子会社及び関連会社に対するものは、次のとおりであります。
※3 担保資産及び担保付債務
担保に供している資産は次のとおりであります。
担保付債務は次のとおりであります。
(注)( )内書は、工場財団抵当並びに当該債務を示しております。
※4 圧縮記帳額
固定資産の受贈に伴い有形固定資産の取得価額から控除している圧縮記帳額及びその内訳は、次のとおりであります。
5 重要な係争事件
2013年6月20日以降数次にわたり、水俣病不知火患者会に属する原告等から、水俣病に罹患しているとして、当社、国及び熊本県に対して損害賠償請求訴訟が提起されております。
① 熊本地方裁判所に提起された訴訟について
2013年6月20日以降数次(第1~14陣)にわたり、水俣病不知火患者会に属する原告等の合計1,400名から行われた提訴の損害賠償請求金額は、合計6,300百万円となっております。なお、そのうち2013年6月20日、9月30日(第1、2陣)に提起されておりました損害賠償請求訴訟につきましては、2024年3月22日付で原告(合計144名)の請求をいずれも棄却する旨の判決がありました。
② 東京地方裁判所に提起された訴訟について
2014年8月12日以降数次(第1~7陣)にわたり、水俣病不知火患者会に属する原告等の合計74名から行われた提訴の損害賠償請求金額は、合計333百万円となっております。
③ 大阪地方裁判所に提起された訴訟について
2014年9月29日以降数次(第1~12陣)にわたり、水俣病不知火患者会に属する原告等の合計128名から大阪地方裁判所に提起された損害賠償請求訴訟(損害賠償請求金額合計576百万円)について、2023年9月27日に原告128名の請求の一部を認容し、原告1名につき275万円(合計金額352百万円)及びこれに対する遅延損害金の支払いを命ずる判決の言い渡しを受けました。本判決に伴い、訴訟損失引当金を483百万円計上しております。なお、当社の主張に理解を得られていないことから、当社は2023年10月4日付で大阪高等裁判所に控訴いたしました。
※6 土地再評価法の適用
連結子会社の一部においては、土地の再評価に関する法律(平成10年3月31日公布法律第34号)に基づき、事業用の土地の再評価を行い、評価差額については、当該評価差額に係る税金相当額を「再評価に係る繰延税金負債」として負債の部に計上し、これを控除した金額を「土地再評価差額金」として純資産の部に計上しております。
・再評価の方法…土地の再評価に関する法律施行令(平成10年3月31日公布政令第119号)第2条第3号に定める土地課税台帳により算出
・再評価を行った年月日…2000年3月31日
※7 棚卸資産の内訳
8 受取手形、売掛金及び契約資産のうち、顧客との契約から生じた債権の金額は、連結財務諸表等「注記事項(収益認識関係) 3.(1) 契約資産及び契約負債の残高等」に記載しております。
※9 期末日満期手形の会計処理
期末日満期手形の会計処理については、手形交換日をもって決済処理しております。
なお、連結会計年度末日が金融機関の休日であったため、次の期末日満期手形が、期末残高に含まれております。
(連結損益計算書関係)
※1 顧客との契約から生じる収益
売上高については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載しておりません。顧客との契約から生じる収益の金額は、連結財務諸表等「注記事項(セグメント情報等) 3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報」に記載しております。
※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は、次のとおりであります。
※3 一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費
※4 訴訟関連収入
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
水俣病被害者互助会に属する8名の原告からの損害賠償請求訴訟の判決の確定に伴う、仮執行金の返金額について49百万円計上しております。
※5 訴訟損失引当金繰入額
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
水俣病不知火患者会に属する原告等から大阪地方裁判所に提起された損害賠償請求訴訟について、判決の言い渡しを受けたことに伴い発生した483百万円を計上しております。
※6 災害による損失
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
JNC株式会社が保有する水力発電所において、2022年9月に発生した令和4年台風第14号の暴風雨等により被害を受けた設備の修繕費用376百万円を計上しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
JNC株式会社が保有する水力発電所において、2022年9月に発生した令和4年台風第14号の暴風雨等により被害を受けた設備の修繕費用402百万円を計上しております。
※7 減損損失
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当社グループは以下の資産グループについて減損損失を計上いたしました。
(資産のグルーピングの方法)
当社グループは、営業拠点については事業所別に、製造拠点については事業別工場別に、遊休資産については当該資産単独で、各々資産グルーピングを行っております。
(減損損失に至った経緯)
液晶材料製造設備等
収益性の低下により今後の簿価の回収が見込めない資産について、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失(合計3,015百万円、建物及び構築物2,404百万円、機械装置564百万円、その他46百万円)として計上しております。
有機EL製造設備等
収益性の低下により今後の簿価の回収が見込めない資産について、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失(合計187百万円、機械装置176百万円、その他10百万円)として計上しております。
マスク・マスク用原料製造設備
収益性の低下により今後の簿価の回収が見込めない資産について、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失(合計83百万円、機械装置及び運搬具67百万円、建物及び構築物9百万円、その他6百万円)として計上しております。
(回収可能価額の算定方法)
回収可能価額は、正味売却価額により算定しておりますが、ほかへの転用や売却が困難であることから、正味売却価額を零円としております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社グループは以下の資産グループについて減損損失を計上いたしました。
(資産のグルーピングの方法)
当社グループは、営業拠点については事業所別に、製造拠点については事業別工場別に、遊休資産については当該資産単独で、各々資産グルーピングを行っております。
(減損損失に至った経緯)
繊維製造設備用建屋
今後その利用が見込まれなくなった除却予定資産について、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失(合計41百万円、建物及び構築物37百万円、機械装置4百万円)として計上しております。
繊維製造設備
今後その利用が見込まれなくなった停止予定資産について、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失(合計137百万円、構築物6百万円、機械装置及び運搬具109百万円、建設仮勘定7百万円、その他14百万円)として計上しております。
(回収可能価額の算定方法)
回収可能価額は、正味売却価額により算定しておりますが、ほかへの転用や売却が困難であることから、正味売却価額を零円としております。
※8 特別損失 その他
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
ジェイカムアグリ株式会社において発生しました出資会社の投資有価証券評価損373百万円を計上しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
JNC石油化学株式会社における出資金について譲渡に伴い発生した評価損121百万円を計上しております。
(連結包括利益計算書関係)
※1 その他の包括利益に係る組替調整額及び税効果額
(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1 発行済株式に関する事項
2 自己株式に関する事項
(変動事由の概要)
増加数の主な内訳は、次のとおりであります。
単元未満株式の買取りによる増加 6,309株
3 新株予約権等に関する事項
該当事項はありません。
4 配当に関する事項
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 発行済株式に関する事項
2 自己株式に関する事項
(変動事由の概要)
増加数の主な内訳は、次のとおりであります。
単元未満株式の買取りによる増加 4,905株
3 新株予約権等に関する事項
該当事項はありません。
4 配当に関する事項
該当事項はありません。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
※1 現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係
※2 水俣病補償によるキャッシュ・フローの内訳は次のとおりであります。
※3 株式の取得により新たに連結子会社となった会社の資産及び負債の主な内訳
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
株式の取得により新たにシージーエスター㈱を連結したことに伴う連結開始時の資産及び負債の内訳並びに取得価額と取得のための収入(純額)との関係は次のとおりであります。
4 重要な非資金取引の内容は次のとおりであります。
(リース取引関係)
1.ファイナンス・リース取引
(借主側)
所有権移転ファイナンス・リース取引
(1)リース資産の内容
・有形固定資産
主として、連結子会社における生産設備等(機械装置及び運搬具)であります。
(2)リース資産の減価償却の方法
自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の方法を採用しております。
所有権移転外ファイナンス・リース取引
(1)リース資産の内容
・有形固定資産
主として、連結子会社における生産設備等(機械装置及び運搬具)であります。
・無形固定資産
主として、加工品事業における基幹システムであります。
(2)リース資産の減価償却の方法
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法によっております。
2.オペレーティング・リース取引
(借主側)
オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料は、当社連結子会社である株式会社白川クリーンエナジーの白川発電所賃借契約に係る従量課金型(売電収入からオペレーションコストを控除した金額に賃料率を乗じた額)のリース料となります。その取引内容については以下の通りです。
(金融商品関係)
1 金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社グループは、資金運用については短期的な預金等に限定し、また、資金調達については銀行等金融機関からの借入による方針としております。デリバティブ取引は、将来の為替・金利の変動によるリスク回避を目的としており、投機的な取引は行わない方針であります。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク並びにリスク管理体制
営業債権である受取手形及び売掛金、並びに未収入金は、顧客の信用リスクに晒されております。当該リスクに関しては、当社グループの与信管理規程に従い、取引先ごとの期日管理及び残高管理を行うとともに、主な取引先の信用状況を把握する体制としております。
投資有価証券である株式は、主に業務上の関係を有する企業の株式であり、市場価格の変動リスクに晒されていますが、定期的に時価の把握を行っております。
営業債務である支払手形及び買掛金は、そのほとんどが1年以内の支払期日です。
借入金のうち、短期借入金は主に営業取引に係る資金調達であり、長期借入金(原則として5年以内)は主に設備投資に係る資金調達であります。
営業債務である支払手形及び買掛金、及び借入金は、流動性リスクに晒されていますが、当社グループでは、各社が月次に資金繰計画を作成するなどの方法により管理しております。
デリバティブ取引は、通貨関連では外貨建金銭債権債務の為替変動リスクを、また金利関連では借入金利等の将来の金利市場における金利上昇による変動リスクを回避する目的に限定して利用しており、相場変動に基づくリスクはほとんどないと認識しております。
また、当社グループのデリバティブ取引の契約先はいずれも信用度の高い国内金融機関であるため、相手方の契約不履行によるリスクはほとんどないと認識しております。
デリバティブ取引の執行・管理については、取引権限及び取引限度額等を定めた社内規程に従い行っております。
2 金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりであります。なお、市場価格がない非上場株式及び関係会社出資金は、「(1)投資有価証券」には含めておりません。
「現金及び預金」「受取手形」「売掛金」「未収入金」「支払手形及び買掛金」「短期借入金」「未払金」については、現金であること、及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しています。
前連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
(注1)長期借入金及び長期未払金には1年以内に期限が到来する長期借入金及び長期未払金が含まれております。
(注2)市場価格のない株式等の金融商品は「(1)投資有価証券」には含めておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
(注1)長期借入金及び長期未払金には1年以内に期限が到来する長期借入金及び長期未払金が含まれております。
(注2)市場価格のない株式等の金融商品は「(1)投資有価証券」には含めておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
(注3)金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
(注4)短期借入金、長期借入金、長期未払金の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
3 金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に用いたインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の 3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:同一の資産又は負債の活発な市場における(無調整の)相場価格により算定した時価
レベル2の時価:レベル1のインプット以外の直接又は間接的に観察可能なインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:重要な観察できないインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1) 時価をもって連結貸借対照表計上額とする金融資産及び金融負債
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(2) 時価をもって連結貸借対照表計上額としない金融資産及び金融負債
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注)時価の算定に用いた評価技法及びインプットの説明
投資有価証券
上場株式は相場価格を用いて評価しております。上場株式は活発な市場で取引されているため、その時価をレベル1の時価に分類しております。
長期借入金及び長期未払金
これらの時価は、元利金の合計額を同様の新規借入を行った場合に想定される利率で割り引いて算定する方法により算定しており、レベル2の時価に分類しております。
(有価証券関係)
1 その他有価証券
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
2 連結会計年度中に売却したその他有価証券
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
3 減損処理を行った有価証券
前連結会計年度において、有価証券について373百万円(その他有価証券の株式373百万円)減損処理を行っております。
当連結会計年度において、有価証券について1百万円(その他有価証券の株式1百万円)減損処理を行っております。
(デリバティブ取引関係)
重要性が乏しいため記載を省略しております。
(退職給付関係)
1.採用している退職給付制度の概要
当社及び連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、積立型、非積立型の確定給付制度を採用しております。
退職一時金制度では、退職給付として、給与と勤務期間に基づいた一時金を支給しております。
なお、一部の連結子会社が有する確定給付企業年金制度及び退職一時金制度は、簡便法により退職給付に係る負債及び退職給付費用を計算しております。
2.確定給付制度
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
(2) 簡便法を適用した制度の、退職給付に係る負債の期首残高と期末残高の調整表
(3) 年金資産の期首残高と期末残高の調整表
(4) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に
係る資産の調整表
(注)簡便法を適用した制度を含みます。
(5) 退職給付費用及びその内訳項目の金額
(6) 退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(7) 退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(8) 数理計算上の計算基礎に関する事項
当連結会計年度末における主要な数理計算上の計算基礎(加重平均で表している。)
3.複数事業主制度
確定給付制度の注記に含めて記載しております。
(ストック・オプション等関係)
該当事項はありません。
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別内訳
(注)1. 評価性引当額が4,929百万円減少しております。この減少の主な内容は、当社グループにおいて税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額が4,561百万円減少したことによるものです。
2.税務上の繰越欠損金及びその繰延税金資産の繰越期限別の金額
前連結会計年度(2023年3月31日)
(a)税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(a)税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の要因となった主な項目別の内訳
3 法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社及び一部の国内連結子会社は、グループ通算制度を適用しております。また、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っております。
(企業結合等関係)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
取得による企業結合
当社の連結子会社でありますJNC㈱は、2024年2月26日開催の取締役会において、当社の持分法適用関連会社であるシージーエスター㈱の全株式を取得して子会社化(当社の孫会社化)することについて決議し、2024年3月29日付で同社を連結子会社化いたしました。
(1)取引の概要
①被取得企業の名称及びその事業の概要
被取得企業の名称:シージーエスター㈱
事業の内容 :可塑剤の製造・販売、及び付帯関連業務
②企業結合を行った主な理由
シージーエスター㈱は、フタル酸系可塑剤事業の営業基盤の拡充とコスト競争力の強化を目的として、2000 年3月1日に当社と三菱瓦斯化学株式会社との合弁により設立され、両親会社の原料アルコール・無水フタル酸を用いた可塑剤メーカーとして事業を続けて参りました。
今般、当社グループの中核事業会社であるJNC㈱が、三菱瓦斯化学株式会社の所有するシージーエスター㈱の全株式を取得し完全子会社とすることで、主導的な立場から合理化施策を進めるなどシージーエスター㈱の可塑剤事業の更なる基盤強化に取り組むほか、JNC㈱の化学品事業とのシナジー効果により、グループ全体の収益向上を目指して参ります。
③企業結合日
2024年3月29日(全株式取得日)
④企業結合の法的形式
現金を対価とする株式取得
⑤結合後企業の名称
名称の変更はありません。
⑥取得した議決権比率
企業結合直前に有していた議決権比率 50.0%
企業結合日に追加した議決権比率 50.0%
取得後の議決権比率 100.0%
⑦取得企業を決定するに至った主な根拠
当社の連結子会社でありますJNC㈱が、現金を対価とする株式取得により、持分法適用関連会社であるシージーエスター㈱の議決権を取得したためであります。
(2)連結財務諸表に含まれていた被取得企業の業績の期間
当連結会計年度末をみなし取得日としたため、貸借対照表のみ連結しております。なお、被取得企業は持分法適用関連会社であったため、2023年4月1日から2024年3月31日までの業績は「持分法による投資利益」として計上しております。
(3)被取得企業の取得原価及び対価の種類ごとの内訳
(4)主要な取得関連費用の内訳及び金額
アドバイザリーに対する報酬・手数料等 -百万円
(5)被取得企業の取得原価と取得するに至った取引原価の合計額との差額
段階取得に係る差益 26百万円
(6)発生したのれんの金額、発生原因、償却方法及び償却期間
①発生したのれんの金額
53百万円
②発生原因
企業結合時の純資産額が取得原価を下回ったため、その差額をのれんとして認識しております。
③償却方法及び償却期間
重要性が乏しいため、全額を発生時に償却処理しております。
(7)企業結合日に受け入れた資産及び引き受けた負債の額並びにその内訳
(8)企業結合が連結会計年度の開始の日に完了したと仮定した場合の当連結会計年度の連結損益計算書に及ぼす影響
の概算額及びその算定方法
売上高 16,391百万円
営業利益 78百万円
(概算額の算定方法)
企業結合が連結会計年度の開始の日に完了したと仮定して算定された売上高及び損益情報と、取得企業の連結損益計算書における売上高及び損益情報との差額を、影響の概算額としております。
なお、当該注記は監査証明を受けておりません。
(資産除去債務関係)
重要性が乏しいため記載を省略しております。
(賃貸等不動産関係)
重要性が乏しいため記載を省略しております。
(収益認識関係)
1 顧客との契約から生じる収益を分解した情報
当社の各事業の主な財又はサービスの種類は、「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項(ホ)重要な収益及び費用の計上基準」に記載の通りであります。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
顧客との契約から生じる収益を分解した情報は、「注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
顧客との契約から生じる収益を分解した情報は、「注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
2 顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項(ホ)重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおりであります。
3 顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当連結会計年度
末において存在する顧客との契約から翌連結会計年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び次期に関する情報
(1)契約資産及び契約負債の残高等
契約資産は、各種化学工業設備等の設計・施工契約における進捗度の測定に基づいて認識した収益にかかる未請求売掛金であります。契約資産は、顧客の検収時に売上債権へ振替えられます。契約負債は、各種化学工業設備等の設計・施工契約における工事進捗に応じて受領した未成工事受入金及び商品代の前受金であります。
(単位:百万円)
当連結会計年度に認識された収益の額のうち期首現在の契約負債残高に含まれていた額は、136百万円であります。また、当連結会計年度において、契約資産が278百万円増加した主な理由は、各種化学工業設備等の設計・施工契約における未請求売掛金の増加であります、契約負債が1,101百万円増加した主な理由は、各種化学工業設備等の設計・施工契約における未成工事受入金の増加であります。
過去の期間に充足(又は部分的に充足)した履行義務から、当連結会計年度に認識した収益(主に、取引価格の変動)の額に重要性はありません。
(2)残存履行義務に配分した取引価格
当連結会計年度末において、未充足(又は部分的に未充足)の履行義務に配分した取引価格の金額及びそのうち将来認識されると見込まれる金額は15,742百万円であり、1年から5年の間で収益を認識することを見込んでおります。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
(1) 報告セグメントの決定方法
当社グループの報告セグメントは、分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、製品・サービス別に区分した「機能材料事業」「加工品事業」「化学品事業」「商事事業」「電力事業」「エンジニアリング事業」ごとに国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
従って、当社グループは「機能材料事業」「加工品事業」「化学品事業」「商事事業」「電力事業」「エンジニアリング事業」の6つを報告セグメントとしております。
(2) 各報告セグメントに属する主要製品等
(3) 報告セグメントの変更等に関する事項
当連結会計年度より、量的な重要性が増したため、従来「その他事業」としていたセグメント名称を「エンジニアリング事業」に変更しております。
なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分方法及び測定方法により作成したものを記載しております。
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は、経常利益ベースの数値であります。セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注)1.セグメント利益の調整額△1,719百万円は、報告セグメントに帰属しない全社費用等△1,687百万円、セグメント間取引消去等△32百万円であります。
2.セグメント利益は、連結損益計算書の経常利益と調整を行っております。
3.セグメント資産の調整額49,115百万円には、セグメント間取引消去等△1,286百万円及び各報告セグメントに配分していない全社資産50,401百万円を含んでおります。なお、全社資産の主なものは、基礎的試験研究・本社管理部門に係わる資産等です。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)1.セグメント利益又は損失の調整額△1,837百万円は、報告セグメントに帰属しない全社費用等△1,909百万円、セグメント間取引消去等72百万円であります。
2.セグメント利益又は損失は、連結損益計算書の経常利益と調整を行っております。
3.セグメント資産の調整額49,930百万円には、セグメント間取引消去等△1,215百万円及び各報告セグメントに配分していない全社資産51,146百万円を含んでおります。なお、全社資産の主なものは、基礎的試験研究・本社管理部門に係わる資産等です。
(追加情報)
翌年度からのセグメント区分の変更
当社グループの報告セグメントの区分は、当年度において「機能材料事業」「加工品事業」「化学品事業」「商事事業」「電力事業」「エンジニアリング事業」としておりましたが、翌年度よりそれぞれ「高機能材料事業」「アグリ・ライフイノベーション事業」「ケミカルマテリアル事業」「商事事業」「グリーンエネルギー事業」「エンジニアリング事業」に変更することとしました。
また従来「化学品事業」に含まれていた液体クロマトグラフィー用充填剤等のライフケミカル部門について、組織体制の見直しの結果「アグリ・ライフイノベーション事業」へ区分変更することとしました。
なお、変更後のセグメント区分によった場合の当年度の報告セグメントごとの売上収益及び利益又は損失の金額に関する情報は以下のとおりであります。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)1.セグメント利益の調整額△1,837百万円は、報告セグメントに帰属しない全社費用等△1,909百万円、
セグメント間取引消去等72百万円であります。
2.セグメント利益は、連結損益計算書の経常利益と調整を行っております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
3 主要な顧客ごとの情報
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
3 主要な顧客ごとの情報
(単位:百万円)
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注)のれん償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)のれん償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
【関連当事者情報】
1 関連当事者との取引
(1) 連結財務諸表提出会社と関連当事者との取引
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
(2) 連結財務諸表提出会社の連結子会社と関連当事者との取引
(ア)連結財務諸表提出会社の非連結子会社及び関連会社等
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注)取引条件及び取引条件の決定方針等
上記各社への購買業務の受託等については、一般的取引条件を参考に決定しております。また当社製品の販売については、市場価格を参考に決定しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)取引条件及び取引条件の決定方針等
上記各社への購買業務の受託等については、一般的取引条件を参考に決定しております。また当社製品の販売については、市場価格を参考に決定しております。
2 親会社又は重要な関連会社に関する注記
(1) 親会社情報
該当事項はありません。
(2) 重要な関連会社の要約財務情報
当連結会計年度において、重要な関連会社は日本ポリプロ㈱であり、その要約財務情報は以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(百万円)
日本ポリプロ㈱
流動資産合計 69,779
固定資産合計 22,516
流動負債合計 71,569
固定負債合計 9,200
純資産合計 11,525
売上高 156,552
税引前当期純利益 1,733
当期純利益 1,282
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(百万円)
日本ポリプロ㈱
流動資産合計 79,765
固定資産合計 19,966
流動負債合計 82,015
固定負債合計 8,180
純資産合計 9,536
売上高 148,413
税引前当期純損失(△)△2,333
当期純損失(△) △1,674
(1株当たり情報)
(注) 1.前連結会計年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、1株当たり当期純損失であり、また、潜在株式が存在しないため記載しておりません。当連結会計年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、1株当たり当期純損失であり、また、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.1株当たり当期純損失の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
3.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(重要な後発事象)
水俣病被害者への一時金の支払について
当社は、「水俣病被害者の救済及び水俣病問題の解決に関する特別措置法」(平成21年法律第81号)及び「水俣病被害者の救済及び水俣病問題の解決に関する特別措置法の救済措置の方針」(平成22年4月16日閣議決定)に基づき、指定支給法人である一般財団法人水俣病被害者救済支援財団へ業務を委託し、2010年10月1日より水俣病被害者の方々への一時金の支払いを行なっております。
今後、引き続き一時金の支払いが見込まれますが、現時点では具体的な金額については不明です。
なお、一時金の支払については「地域再生・振興及び調査研究等に係る施策並びに一時金支払に係るチッソ株式会社に対する支援措置」(平成22年4月16日閣議了解)に基づき当社に対する支援措置を講じていただいております。
⑤ 【連結附属明細表】
【社債明細表】
(注) 1 「当期末残高」欄の(内書)は、1年以内償還予定の金額であります。
2 連結決算日後5年内における償還予定額は以下のとおりであります。
【借入金等明細表】
(注) 1 「平均利率」については、借入金等の期末残高に対する加重平均利率を記載しております。
2 リース債務の平均利率については、リース料総額に含まれる利息相当額を控除する前の金額でリース債務を連結貸借対照表に計上しているため、記載しておりません。
3 長期借入金及びリース債務(1年以内に返済予定のものを除く。)の連結決算日後5年以内における返済予定額は以下のとおりであります。
4 1年以内に返済予定の長期借入金のうち熊本県からの借入金残高749百万円、長期借入金(1年以内に返済予定のものを除く)のうち熊本県からの借入金残高73,137百万円、(財)水俣・芦北地域振興財団からの借入金22,343百万円、及び金融機関による金融支援措置のうち27,067百万円については、その利息が無利息となっています。なお、加重平均利率には無利息の借入金残高は除いております。
【資産除去債務明細表】
当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における資産除去債務の金額が当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における負債及び純資産の合計額の100分の1以下であるため、記載を省略しております。
(2) 【その他】
当連結会計年度における四半期情報等
水俣病患者補償
水俣病認定患者の補償に関してこれまでの認定患者数とその補償金支払いの状況等は、
次のとおりであります。
1 認定患者数
2 補償金支払状況
上記認定患者に対する当連結会計年度中における補償金支払額は1,305百万円であり、また、本年4月以降5月末日までの補償金の支払額は209百万円であります。
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1 有価証券の評価基準及び評価方法
子会社株式
移動平均法による原価法
2 固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
なお、主な耐用年数は次のとおりであります。
建物 10年
工具、器具及び備品 5~15年
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
耐用年数は、法人税法に規定する方法と同一の基準を採用しております。
3 外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、期末日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。
4 引当金の計上基準
(1) 賞与引当金
従業員に対して支給する賞与の支出に備えるため、支給対象期間に基づく賞与支給見込み額を計上しております。
(2) 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務の見込額に基づき、当事業年度末において発生していると認められる額を計上しております。
(イ) 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
(ロ) 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
過去勤務費用は、発生時に一括償却しております。
数理計算上の差異は、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(5年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌事業年度から費用処理しております。
(3) 訴訟損失引当金
訴訟に対する損失に備えるため、係争中の案件に対し、将来発生する可能性のある損失計上見込額を計上しております。
5 その他財務諸表作成のための重要な事項
(1)退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異、未認識過去勤務費用の会計処理の方法は、連結財務諸表におけるこれらの会計処理の方法と異なっております。
(貸借対照表関係)
1 重要な係争事件
2013年6月20日以降数次にわたり、水俣病不知火患者会に属する原告等から、水俣病に罹患しているとして、当社、国及び熊本県に対して損害賠償請求訴訟が提起されております。
① 熊本地方裁判所に提起された訴訟について
2013年6月20日以降数次(第1~14陣)にわたり、水俣病不知火患者会に属する原告等の合計1,400名から行われた提訴の損害賠償請求金額は、合計6,300百万円となっております。なお、そのうち2013年6月20日、9月30日(第1、2陣)に提起されておりました損害賠償請求訴訟につきましては、2024年3月22日付で原告(合計144名)の請求をいずれも棄却する旨の判決がありました。
② 東京地方裁判所に提起された訴訟について
2014年8月12日以降数次(第1~7陣)にわたり、水俣病不知火患者会に属する原告等の合計74名から行われた提訴の損害賠償請求金額は、合計333百万円となっております。
③ 大阪地方裁判所に提起された訴訟について
2014年9月29日以降数次(第1~12陣)にわたり、水俣病不知火患者会に属する原告等の合計128名から大阪地方裁判所に提起された損害賠償請求訴訟(損害賠償請求金額合計576百万円)について、2023年9月27日に原告128名の請求の一部を認容し、原告1名につき275万円(合計金額352百万円)及びこれに対する遅延損害金の支払いを命ずる判決の言い渡しを受けました。本判決に伴い、訴訟損失引当金を483百万円計上しております。なお、当社の主張に理解を得られていないことから、当社は2023年10月4日付で大阪高等裁判所に控訴いたしました。
※2 関係会社に係る注記
区分掲記されたもの以外で、各科目に含まれている関係会社に対するものは次のとおりであります。
(損益計算書関係)
※1 関係会社との取引に係るものが、次のとおり含まれております。
(有価証券関係)
子会社株式は、市場価格のない株式等のため、子会社株式の時価を記載しておりません。
なお、市場価格のない株式等の当該子会社株式の貸借対照表計上額は次のとおりです。
(単位:百万円)
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別内訳
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の要因となった主な項目別の内訳
前事業年度および当事業年度は税引前当期純損失であるため、注記を省略しております。
3 法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、グループ通算制度を適用しております。また、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っております。
(重要な後発事象)
水俣病被害者への一時金の支払について
当社は、「水俣病被害者の救済及び水俣病問題の解決に関する特別措置法」(平成21年法律第81号)及び「水俣病被害者の救済及び水俣病問題の解決に関する特別措置法の救済措置の方針」(平成22年4月16日閣議決定)に基づき、指定支給法人である一般財団法人水俣病被害者救済支援財団へ業務を委託し、2010年10月1日より水俣病被害者の方々への一時金の支払いを行なっております。
今後、引き続き一時金の支払いが見込まれますが、現時点では具体的な金額については不明です。
なお、一時金の支払については「地域再生・振興及び調査研究等に係る施策並びに一時金支払に係るチッソ株式会社に対する支援措置」(平成22年4月16日閣議了解)に基づき当社に対する支援措置を講じていただいております。
④ 【附属明細表】
【有価証券明細表】
有価証券を保有していないため、財務諸表等規則第124条の規定により記載を省略しております。
【有形固定資産等明細表】
(注)「当期首残高」及び「当期末残高」は取得原価により記載しています。
【引当金明細表】
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3) 【その他】
水俣病患者補償
水俣病認定患者の補償に関してこれまでの認定患者数とその補償金支払いの状況等は、
次のとおりであります。
1 認定患者数
2 補償金支払状況
上記認定患者に対する当事業年度中における補償金支払額は1,305百万円であり、また、本年4月以降5月末日までの補償金の支払額は209百万円であります。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当会社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができません。
会社法第189条第2項各号に掲げる権利
会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に次の書類を提出しております。
(1) 有価証券報告書及びその添付書類並びに確認書
事業年度 第99期(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)2023年6月29日近畿財務局長に提出。
(2) 内部統制報告書及びその添付書類
2023年6月29日近畿財務局長に提出。
(3)有価証券報告書の訂正報告書及び確認書
事業年度 第98期(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)2023年6月19日近畿財務局長に提出。
事業年度 第99期(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)2023年9月22日近畿財務局長に提出。
(4)四半期報告書及び確認書
第100期第1四半期(自 2023年4月1日 至 2023年6月30日)2023年8月10日近畿財務局長に提出。
第100期第2四半期(自 2023年7月1日 至 2023年9月30日)2023年11月14日近畿財務局長に提出。
第100期第3四半期(自 2023年10月1日 至 2023年12月31日)2024年2月13日近畿財務局長に提出。
(5)四半期報告書の訂正報告書及び確認書
第98期第2四半期(自 2021年7月1日 至 2021年9月30日)2023年6月19日近畿財務局長に提出。
第99期第2四半期(自 2022年7月1日 至 2022年9月30日)2023年6月19日近畿財務局長に提出。
(6)臨時報告書
・金融商品取引法第24条の5第4項並びに企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12号(財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況に著しい影響を与える事象)の規定に基づく臨時報告書
2023年10月11日近畿財務局長に提出。
・金融商品取引法第24条の5第4項並びに企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第16号の2(連結子会社による子会社取得の決定)の規定に基づく臨時報告書
2024年2月27日近畿財務局長に提出。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。