第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1.第95期、第96期、第97期、第98期及び第99期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第97期の期首から適用しており、第97期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
3.第97期より、当社の連結子会社である三井金属アクト株式会社において、研究開発費等の計上方法の変更を行い、第96期の関連する主要な経営指標等について遡及処理の内容を反映させた数値を記載しております。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1.第97期、第98期及び第99期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.第95期及び第96期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、1株当たり当期純損失であり、また潜在株式が存在しないため記載しておりません。
3.第95期及び第96期の株価収益率及び配当性向については、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。
4.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第97期の期首から適用しており、第97期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
5.最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものであります。
2 【沿革】
3 【事業の内容】
当社及び当社の関係会社(当社、子会社75社及び関連会社13社(2024年3月31日現在)により構成)においては、機能材料、金属、モビリティ、その他の事業の4部門に関係する事業を主として行っており、その製品は多岐にわたっております。
各事業における当社及び関係会社の位置付け等は次のとおりであります。
以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。
(機能材料)
当部門においては、銅箔(キャリア付極薄銅箔、プリント配線板用電解銅箔等)、機能粉(電子材料用金属粉、酸化タンタル等)、電池材料(水素吸蔵合金等)、スパッタリングターゲット(ITO等)、セラミックス製品の製造・販売等を行っております。
[主な関係会社]
日本イットリウム㈱、台湾銅箔股份有限公司、Mitsui Copper Foil(Malaysia)Sdn.Bhd.、三井銅箔(香港)有限公司、三井銅箔(蘇州)有限公司、台湾特格股份有限公司、三井金属特種陶瓷(蘇州)有限公司
(金属)
当部門においては、亜鉛、鉛、銅、金、銀の製造・販売、資源リサイクル事業等を行っております。
[主な関係会社]
神岡鉱業㈱、彦島製錬㈱、三池製錬㈱、八戸製錬㈱、㈱産業公害・医学研究所、三井串木野鉱山㈱、日比製煉㈱、日比共同製錬㈱、三井金属リサイクル㈱、Compania Minera Santa Luisa S.A.、奥会津地熱㈱、三井金属資源開発㈱、上海三井鑫云貴稀金属循環利用有限公司、エム・エスジンク㈱、パンパシフィック・カッパー㈱、Compania Minera Quechua S.A.
(モビリティ)
当部門においては、排ガス浄化触媒、自動車用ドアロック、ダイカスト製品、粉末冶金製品の製造・販売等を行っております。
[主な関係会社]
Mitsui Kinzoku Components India Private Limited、三井金属(珠海)環境技術有限公司、
PT. Mitsui Kinzoku Catalysts Jakarta、Mitsui Kinzoku Catalysts Vietnam Co.,Ltd.、
Mitsui Kinzoku Catalysts(Thailand)Co.,Ltd.、Mitsui Kinzoku Catalysts America,Inc.、三井金属アクト㈱、GECOM Corp.、MITSUI KINZOKU ACT MEXICANA, S.A. de C.V.、Mitsui Siam Components Co.,Ltd.、
Mitsui Components Europe Ltd.、広東三井汽車配件有限公司、無錫大昌機械工業有限公司、三井金属愛科特(上海)管理有限公司、Automotive Components Technology India Private Limited、PT. Mitsui Kinzoku ACT Indonesia,、三井金属ダイカスト㈱、九州精密機器㈱
(その他の事業)
当部門においては、伸銅品、パーライト製品の製造・販売、各種産業プラントエンジニアリング等を行っております。
[主な関係会社]
三井金属(上海)企業管理有限公司、三井金属貿易(上海)有限公司、三井金属パーライト㈱、三井金属商事㈱、日本メサライト工業㈱、三井金属計測機工㈱、三谷伸銅㈱、日本結晶光学㈱、三井研削砥石㈱、Mitsui Grinding Technology (Thailand)Co.,Ltd.、三井金属ユアソフト㈱、三井金属スタッフサービス㈱、三井金属エンジニアリング㈱、三井住友金属鉱山伸銅㈱、㈱ナカボーテック、吉野川電線㈱、パウダーテック㈱
<事業系統図>
以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。

4 【関係会社の状況】
(連結子会社)
(持分法適用の関連会社)
(注) 1.主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しております。
2.Mitsui Copper Foil(Malaysia)Sdn.Bhd.、神岡鉱業㈱、八戸製錬㈱、MITSUI KINZOKU ACT MEXICANA, S.A.de C.V.は、特定子会社に該当いたします。
3.上記の連結子会社で、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えている会社はありません。
4.持分法適用の関連会社に含まれているパウダーテック㈱、㈱ナカボーテックは、有価証券報告書を提出しております。
5.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。
6.役員の兼任等の「兼任」及び「出向」の( )内は、当社役員の兼任数及び出向数で内数であります。
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は( )内に外数で記載しております。
2.臨時従業員には、臨時工、パートタイマー及び嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いております。
(2) 提出会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は( )内に外数で記載しております。
2.臨時従業員には、臨時工、パートタイマー及び嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いております。
3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
(3) 労働組合の状況
当社グループには、主要な労働組合として三井金属鉱業労働組合連合会(略称:三井金属労連)が結成されており、組合員数は2024年3月末現在3,764名であります。
また、日本基幹産業労働組合連合会(略称:基幹労連)に加盟しております。
なお、労使関係について特に記載すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき「課長級」以上を対象として算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
② 連結子会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき「課長級」以上を対象として算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
なお、女性の賃金が男性より低い理由は女性の管理職の割合が少ないこと、及び平均勤続年数が男性より短いことが主な理由であります。
多様な考えや価値観を活かしていくためには意思決定層に多様な人材を登用することが大切であるとの認識のもと、ライフイベント等により一時的に業務に制限がかかる社員についても昇進・登用にあたりその要因で不利にならないよう、実力に応じて適切に選抜してまいります。また、提出会社においては、23年度から役員報酬制度の見直しを行い、ESGの指標達成の程度に応じて付与される「ESG指標要件型譲渡制限付株式報酬」を導入し、ダイバーシティの取り組みが、経営層レベルで後押しされる仕組みとしております。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
当社グループは、「創造と前進を旨とし、価値ある商品によって社会に貢献し、社業の永続的発展成長を期す」を経営理念とし、「マテリアルの知恵を活かす」というコーポレートスローガンの下、「社会の持続的な成長」と「中長期的な企業価値の向上」に努めることを経営の基本方針としております。
(2) 対処すべき課題
当社グループでは、パーパスを基軸とした全社ビジョン(2030年のありたい姿)である「マテリアルの知恵で“未来”に貢献する、事業創発カンパニー。」を実現するため、2022年度を初年度とする3ヵ年の中期経営計画「22中計」に取り組んでおります。
この「22中計」の2年目となる2023年度は厳しい経営環境の中、損益・財務指標が原計画値を下回ることとなりましたが、2030年のありたい姿である全社ビジョン実現に向けた戦略は変更せず、各部門において「社会的価値の向上」と「経済的価値の向上」を両立した統合思考経営を実践することで、持続的な企業価値向上の仕組みを構築し、重点施策に取り組んでまいりました。
「社会的価値の向上」については、環境影響、社会関係資本、人的資本、ビジネスモデル・イノベーション、リーダーシップ・ガバナンスの5つの観点で各事業の機会・リスクを評価し、事業の持続可能性を経営判断に活かしました。
「経済的価値の向上」については、両利きの経営(注)1を加速しております。「知の深化」では既存事業におけるポートフォリオの動的管理を進め、2023年度の見直しではセラミックス事業と日本イットリウム株式会社を「価値の強化」から「価値の拡大」へ、ダイカスト事業を「価値の強化」から「価値の再構築」へと変更しました。「価値の拡大」・「価値の強化」においては、社内外シナジーの追求、成長戦略を加速するためのM&Aの活用などを行うと共に、「価値の再構築」では社外ベストオーナーの探索も進めております。「知の探索」では、研究開発と市場共創の機能を持つ事業創造本部への積極的な経営資源投入を行い、全固体電池向け固体電解質「A-SOLiD®」や次世代半導体パッケージデバイス用「HRDP®」などへの増強投資を実施しました。
また、資本効率を意識した経営として、全社のROIC(投下資本利益率)の向上を図るべく、事業別WACC(加重平均資本コスト)の算出及びそれを上回る適切な事業別ROIC目標(ROICスプレッド)の設定について検討を進めました。
2024年度は、「22中計」の最終年度として、また、次期中期経営計画へ繋ぐ準備期間として、引き続き以下の重点施策を実行してまいります。
機能材料部門では、価値ある高機能製品の提供により、お客様のニーズを満たし、社会の課題解決に貢献するため、コア技術の深化やマーケティング力の向上、環境貢献製品の創出に注力し、既存の事業分野の深掘りと新たな事業機会の探索を進めてまいります。
金属部門では、循環型社会の形成により高まっているリサイクルニーズに応えるべく、当社グループが保有する多様なプロセスを活かした高度なリサイクル製錬ネットワークの追求、さらに脱炭素社会の実現に向けてCO2排出量を削減すべく、一部実施している排出係数が小さい電力会社・電力契約への切替に加え、CO2低減製品・SDGsに貢献する製品の提供等による新たな価格政策、再生可能エネルギー・CO2フリー電力購入等を両輪として新たに検討し、対応してまいります。
モビリティ部門では、CASE(注2)、MaaS(注3)、カーボンニュートラルといった自動車産業の大きな変化・進化を新たなニーズとして常に正面から捉え、お客様に必要とされる価値を提供し、モビリティ社会の実現に貢献してまいります。売上高に占める新製品の比率を高め、技製販の全てにおける深化(商権維持)と新規開拓(新しい製品・事業創出)の推進、短期・中期・長期それぞれのサイクルに合わせた事業シナジーの追求に取り組んでまいります。
事業創造本部では、新たな事業を「持続的」に創造できるようになるために、「事業機会の探索力強化」、「研究開発力の強化」、「基盤の強化」という3つの戦略を掲げ、研究開発と市場共創を軸にした価値創造を図り、事業化推進テーマについては環境の変化に応じてタイムリーに投資と人員の投入を行ってまいります。
本社部門では、監督機能及び業務執行機能の強化並びに経営の透明性の向上等、コーポレートガバナンスの強化に取り組んでおりますが、2024年6月27日開催の第99期定時株主総会の決議により、「監査役会設置会社」から「監査等委員会設置会社」に移行しております。今後、経営に関する意思決定のさらなる迅速化を図るとともに、取締役会における審議事項を重点化して経営方針・経営戦略の策定などの議論をより充実させ、取締役会の経営に対する監督機能の強化を図ってまいります。
「社会的価値の向上」をさらに加速させるための取り組みといたしましては、2030年度CO2排出量をグローバルで38%削減(2013年度比)、2050年度カーボンニュートラル(Net排出ゼロ)を目標として、カーボンニュートラルロードマップ、LCA(ライフサイクルアセスメント)(注4)、インターナルカーボンプライシング(注5)制度を導入・活用しCO2排出量削減の取り組みを進めております。さらに昨年、経済産業省が推進するGX(注6)リーグ(注7)へ参画、トランジション戦略(注8)を策定し、公表しました。4つのアプローチ(省エネルギー/省資源、エネルギー・燃料転換、電力低炭素化、オフセット/イノベーション)によりカーボンニュートラル社会実現に貢献してまいります。
また、さらなる資本効率を意識した経営を実践するために、事業別WACC(加重平均資本コスト)と事業別ROIC目標(ROICスプレッド)を設定したうえで、企業価値向上への意識付けやROICの社内浸透を進め、各所社でROIC向上に必要な指標の設定と対応(ROICツリー等)を進めるとともに、業務執行取締役・常務執行役員の業績指標への効率性の指標(ROIC等)の導入を行なってまいります。
厳しい経営環境ではありますが、以上の取り組みを実行することにより、統合思考経営への変革を遂げ、ステークホルダーの皆様と共に地球を笑顔にすることを目指してまいります。
(注)1 両利きの経営:「既存事業の効率化と絶え間ない改善(知の深化)」と「新規事業に向けた実験と行動(知の探索)」を両立させていく考え方。
2 CASE:Connected(コネクティッド)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)の略で、自動車の次世代技術やサービスの新たな潮流を表す造語。
3 MaaS:ICTを活用して交通をクラウド化し、マイカー以外の全ての交通手段によるモビリティ(移動)を1つのサービスとして捉え、シームレスに繋ぐ「移動」の概念。
4 LCA(ライフサイクルアセスメント):製品やサービスのライフサイクル(原料の採取、社内製造・加工過程、さらにその製品の使用、消費、廃棄プロセス)を通じた環境への影響を定量的に評価する手法。
5 インターナルカーボンプライシング:自社基準で二酸化炭素(CO2)に価格を設定してその排出量を費用換算し設備、開発投資判断の参考とするもの。
6 GX(グリーントランスフォーメーション):気候変動の主な要因となっている温室効果ガスの排出量を削減しようという世界の流れを経済成長の機会ととらえ、排出削減と産業競争力向上の両立を目指す取り組みのこと。
7 GXリーグ:カーボンニュートラルへの移行に向けた挑戦を果敢に行い、国際ビジネスで勝てる企業群が、GXを牽引する枠組み。
8 トランジション戦略:CO2排出量削減を着実に進めるための取り組みやガバナンス等に関する長期的な戦略。
〔目標とする経営指標〕
このような状況の下、創業150年を迎える22中計最終年度である2024年度(2025年3月期)の業績予想は、入手可能な外部の情報等を踏まえ、次のとおりであります。
Net D/Eレシオ:有利子負債から現金及び預金を差し引いて、それを自己資本で割ったもの。
主な前提諸元
上記の業績予想につきましては、2024年5月21日現在において入手可能な情報に基づき算出したものであり、今後様々な要因により実際の業績が記載の予想数値と異なる場合があります。
中期経営計画「22中計」の進捗状況につきましては、当社ホームページのIR・投資家情報に、2024年5月21日付で掲載されております「22中計進捗説明会資料」をご参照下さい。
https://www.mitsui-kinzoku.com/LinkClick.aspx?fileticket=7ZpslJ12dQ0%3d&tabid=100&mid=826&TabModule819=0
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループが目指している、社会的価値と経済的価値の両立による統合思考経営の実現に向け、2023年4月1日付にて、技術基盤の強化を担う「技術本部」の新設とともに、「サステナビリティ推進部」を経営企画本部から本社部門の社長直下に移管し、事業部門を含めた関係部門との連携促進を図り、社会的価値向上の取り組みを更に加速させることとしております。
(1) 気候変動
気候変動は地球全体に長期にわたり大きな影響を及ぼすことから、当社事業にとって特に重要な外部環境変化の一つであると認識しております。とりわけ当社グループは非鉄製錬、電解銅箔などエネルギー多消費型事業を有していることから、そのエネルギー消費に伴う温室効果ガス排出の適正な管理の一環として「エネルギー管理」と「温室効果ガスの排出削減」も経営上の重要なマテリアリティであると位置付け、気候変動対応関連の活動を推進しております。
また、気候変動とそれを巡る社会や経済の変化は、事業上のリスクをもたらす一方で、適切に対応することにより競争力の強化や新たな事業機会の獲得にもつながると認識しております。そこで、2020年度より、当社グループはTCFD提言のフレームワークに則って、気候変動がもたらす中長期的なリスクと機会の分析、及びそれを事業戦略に落とし込む活動に着手し、2022年3月にはTCFD提言への賛同を表明し、気候変動対応関連活動の更なる加速に取り組んでおります。さらに2023年度からはGXリーグへの参画を通じて官民学一体となった活動により、気候変動対応のさらなる加速に取組んでおります。
①ガバナンス
当社グループにおける気候変動基本方針や重要事項は、取締役会の監督の下、社長が委員長を務めるCSR委員会において討議し、執行最高会議において審議・決定しております。執行最高会議は、代表取締役と業務執行取締役が参画しており、経営の観点から審議を行なっております。(体制図参照)

②戦略
当社グループはグローバルに多数の事業を展開しており、気候変動に関わるリスク・機会が事業ごとに異なるという背景を考慮し、気候変動の影響を受ける可能性が相対的に高い事業から事業別にシナリオ分析を行なっております。
シナリオの定義
これまでに、グループ全体のCO2排出量の約70%を占める金属事業、次いでCO2排出量が多い銅箔事業、気候変動による事業環境の変化が大きい触媒事業、機能材料事業についてシナリオ分析を完了しておりますが、引き続き、その他の事業分野の分析と定期的なシナリオ分析のアップデートに取り組んでおります。
シナリオ分析では、それぞれのリスクによる収益低下を最小化するとともに、新たな製品や新規事業の創出による機会の獲得を実現するための対応案を検討しております。それらの多くは長期的な視点で取り組むべき内容ですが、2022年度からの中期経営計画である「22中計」に続き、2025年度からの次期中期経営計画にも反映させて、戦略のレジリエンスの確保に努めてまいります。
特に金属事業においては、2020年度に実施したシナリオ分析を踏まえ、CO2排出削減を最優先課題とし、カーボンニュートラル対応準備プロジェクトを立ち上げ、CO2削減施策を検討し、効果と確度に順位付けの上、22中計に織り込み、活動しております。
さらに、CO2削減施策の実行を促進するため、2023年4月1日よりICP(社内炭素価格)を設定(注)1し、設備投資・開発投資の判断に活用しております。設定金額については、当社グループにおける削減策実行のハードルがScope1とScope2の特性によって大きく異なる部分もあることから、Scope別の設定としております。
具体的には、Scope1では当社主力事業の一つである亜鉛精錬のようにプロセスの原理上CO2削減対策のハードルが高く、試験等も含めた開発投資が不可欠であるものも想定されることから、電力の再生可能エネルギーへの移行による削減が可能なScope2よりも高い金額といたしました。
また、2030年度までのCO2排出量の削減と2050年度までのカーボンニュートラルの実現に向け、2023年12月にトランジション戦略の策定を公表いたしました。(詳細は以下URLをご参照ください。)
https://www.mitsui-kinzoku.com/LinkClick.aspx?fileticket=AnTMXs7RlQ0%3d
(注)1 Scope1:30,000円/t-CO2,Scope2:20,000円/t-CO2
③リスク管理
シナリオ分析の過程では、リスク及び機会の特定をしております。とりわけエネルギーコストの増大リスクに加えて、低炭素・脱炭素経済への移行を見据えた顧客ニーズの変化、サプライチェーン取引先への温室効果ガス削減貢献におけるリスクと機会が重要であると認識しております。シナリオ分析で検討した対応策には、これらの動向を監視して必要な早期対応を経営計画に反映させることも含めており、随時経営層に報告を行い、リスク管理をしております。
④指標及び目標
当社グループでは、エネルギー起源のCO2の削減目標を設定しております。
・2030年度:CO2排出量をグローバルで38%削減する(2013年度比)
・2050年度:カーボンニュートラル(Net 排出ゼロ) を目指す
なお、上記の指標と目標に対する、2022年度の三井金属グループのScope1及びScope2のCO2合計排出量は1,720千t-CO2であり、2013年度比で7%の削減(注)2となりました。
今後は、Scope3について、更に開示対象を拡充できるよう取り組みを進めてまいります。
(注)2 基準年である2013年度の排出量を電力の調整後排出係数を使用して算出することに変更したため、98期の2013年度比削減率よりも見かけ上、小さくなっております。
(注)3 エネルギー起源のCO2を対象としております。
(注)4 当社(三井金属単体)が荷主である輸送に伴うCO2排出量を対象としております。
(注)5 三井金属グループ(グローバル)で発生した廃棄物の処理によるCO2排出量を対象としております。
なお、最新のCO2排出量については、当社ホームページをご参照ください。
環境データ:https://www.mitsui-kinzoku.com/csr/data/esg_data/
また、当社グループの気候変動及び環境に対する取組みについては、ESG説明会資料(7~22頁)、統合報告書(71~79頁)もご参照ください。
2023年度ESG説明会資料:
https://www.mitsui-kinzoku.com/LinkClick.aspx? fileticket=%2bfOSFKUPXAI%3d&tabid=159&mid=1060&TabModule1202=0
2023年度統合報告書:
https://www.mitsui-kinzoku.com/Portals/0/CSR/integrated_report/2023/JP2/12_integrated_report2023.pdf
(2) 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略
当社グループの持続可能性、そして世の中の持続可能性を高めるために、事業を通じて環境・社会課題を解決していく必要があり、そのためにはイノベーションを創出し、新たな価値を生み出し続けていかなければなりません。こうした当社の取り組みは、多様な個性と様々な価値観、経験とスキルを持った人材がいてこそできるものであります。ゆえに人は最も重要な経営資源であります。当社グループで働く全ての人が、それぞれの役割を担いながら、新たな価値を生みだし、当社グループで働くことに誇りや幸せを感じることができるよう、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン、働きがい改革、健康経営、実力主義の人事制度、HRBP(注)6という5つの施策を推進しております。これにより、個人を尊重することと、組織として人材を活用することを両立し、「パーパス」を基軸にした「全社ビジョン」の実現と、統合思考経営への変革を、人事の側面から推進しております。
(注)6 HRBP:Human Resource Business Partnerの略。経営者や事業部門のパートナーとして事業成長と戦略の実行を人材・組織の面から支える機能。
①人材育成方針
当社グループは、「ひとづくり基本方針」に基づき、事業を通じて社会課題を解決し、価値創造を実行する人材の育成に取り組んでおります。
イ.ひとづくり基本方針
一人ひとりの可能性と原動力を引き出し、「ものづくり」に強い当社を実現するために、「ありたい人材像」を掲げ、継続的・計画的に「ひとづくり」を推進いたします。
‐「明るくのびのびとした職場づくり」に取り組み、良好なコミュニケーションと切磋琢磨により、ともに成長しあう文化を築き上げます。
‐社員をはじめ一人ひとりが、「ありたい人材像」を目指し、意欲的に自らの能力向上に取り組みます。
‐育成のためのOJTとローテーションを行い、「プロ人材(注)7」への成長を促進するとともに、適材適所により能力発揮の場を提供いたします。
‐発揮された能力・成果に対して「公正な評価」を行います。
‐教育プログラムは、時代のニーズを反映させ、より高い質を目指し、定期的に効果を検証し、改善につなげます。
(注)7 プロ人材:専門的な知識・スキルを備え、発揮することにより、ある一定の職種や領域において、自らPDCAを回して課題解決を目指せる人材
②社内環境整備方針
2050年の世界では、人の働き方は今とは大きく異なり、人材流動性が非常に高くなると予想されております。このような社会においても、働く人に選ばれる会社、そこで働くことに誇りを持てる会社、成長し続けられる会社であるために、今から何をすべきかが問われております。
個人の視点としては、チャレンジして自己成長を実感できる、キャリアを自律的につかみとれる、多様性に価値があることの実感、これらを実現していく必要があります。もちろん健康に働き続けられることは大前提です。
組織側の視点では、育成・拡大・再構築・強化の事業評価に対して、どのような人を配置するかという人材のアロケーション、そのための人材育成に加え、経営者をはじめとした重要なポジションの後継者育成をしっかりと計画的に考えることが重要となります。これら、個人視点と組織視点の人材戦略の礎となるのが実力主義の人事制度です。

イ.ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンと働きがい改革の推進
一人ひとりが優秀で知識が豊富でも、似通った視点や価値観の集団では、新しい価値の創造性や、組織としての強靭性に欠けます。異なる視点や経験、価値観を持ち多角的に物事を捉えられ、その多様性が十分に活きる組織を目指します。
そのためには、多様な視点は属性を多様化することで確保しやすいことから、第一歩として女性活躍推進に取り組んでおります。その先には、どのような考え方・経験・価値観の人であっても、あらゆる職場で十分に力を発揮し、企業価値向上に貢献している、そのような未来を描いております。
さらに、安心して働ける職場、自律的に働き、仕事の成功や失敗を通じて成長を実感できる職場を実現する働きがい改革を推進、加速いたします。これにより、組織と個人の関係性、つまりエンゲージメントが向上し、多様性を認め合い活かす土台を固めます。
・ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン推進体制
2021年にダイバーシティ推進室、2022年に社長を委員長とするダイバーシティ推進委員会を設置し、ありたい姿に基づくロードマップとKPIを策定し取り組みを推進してきました。各本部からの代表者と協議し、委員長のダイバーシティ推進方針の意思決定を補佐しております。
2023年度からは武川社外取締役がアドバイザーとして参画し、更に幅広い視点で議論できる体制といたしました。
・働きがい改革推進の加速
2024年4月から、働きがい改革を加速するべく専任組織を設置いたしました。働きやすさ、働きがいが実感できることを早期に実現し、さらには「この会社だからこそ働きたい」と思えるような会社を目指しております。まずはエンゲージメントが向上しやすい組織の特徴を分析し、データに基づいた各種の施策を立案・実行することで、ありたい姿を実現していきます。
・マネジメント体制
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンと働きがい改革は、密接に関係していることから、一つの委員会で議論しております。委員会ではロードマップに対する進捗と課題、今後の取組みを協議し、その結果は最高執行会議と取締役会でも報告・議論して取組みに反映させております。

[定期的な情報発信]
- 経営連絡会等における社長のメッセージ発信
- 社外取締役・ダイバーシティ推進室長メッセージ(採用ホームページ)
- 人事戦略・ダイバーシティ推進の取組み進捗発信(ESG説明会)
- 社内報の連載
[研修]
- アンコンシャスバイアス研修 (非管理職向け)
- ダイバーシティマネジメント研修 (管理職向け)
- D&I推進ワークショップ(男性育休編)
- 女性交流会
[女性活躍推進の取組み]
- 業務効率化推進プロジェクト
- 男性育休取得事例の社内共有、製造現場へのポスター掲示
- 職域拡大の検討
- 女性管理職育成計画
ロ.健康経営の推進
当社グループに働く全ての従業員及びその家族が心身ともに健康であることは重要な経営課題です。従業員とその家族が健康であることは、従業員の生活を充実させ、その個性・能力を最大限に発揮できる基盤となり、会社にとっても生産性を高め、業績向上に繋がっていきます。従業員及びその家族の健康維持・増進活動に取り組むことを通じて、さらに活力のある会社づくりを推し進めることをもって社会に貢献し続けることを、健康経営宣言として社内外に公表しております。
当社は、2019年以降継続して健康経営優良法人に認定されております。2022年度以降は、健康関連の研修・イベント、全拠点でのメンタルヘルス研修を継続して実施してきました。2023年度には全社産業保健・健康経営施策の推進役として新たに統括産業医を選任し、事務局として人事部労政室内に健康経営担当を設置いたしました。また、フィジカル・メンタルの両面からの健康経営重点項目の設定、二次健診等への費用補助制度の導入、治療と仕事の両立に資する制度改定として半日年次有給休暇制度利用上限の撤廃、全社での健康診断結果のデータ分析、各職場へのストレスチェック結果のフィードバック及び重点職場の状況確認や改善サポート等を行なっております。
ハ.実力重視の人事制度とHRBPによる戦略人事
・実力重視の人事制度
2022年4月より、これまでのヒト基準の人事制度から職務・役割基準のジョブ型人事制度へと改定いたしました。これにより、当社グループが掲げる“パーパス”、“全社ビジョン”、そしてそこに向けた経営戦略と、人材マネジメントの整合性が強化されるようになります。すなわち、人に仕事を付けるという従来の発想・仕組みから、経営戦略遂行上必要な仕事を設定し、それに対して人を就けるという考え方への転換により、これまで以上に効率的な戦略遂行を実現していくことを意味します。
2024年度からは、これまで社内にあった、社員を属人的な要素によって区分する仕組み、いわゆる総合職、一般職の区分を廃止いたしました。
今後は、年次・年功・学歴などの制約条件は関係なく、“実力”のある優秀な人材に対して活躍する機会を提供することで、組織の活性化と挑戦する風土の醸成につながるものと期待しております。
・キャリア開発支援
“実力重視の適材適所”の人材マネジメント・人事制度への転換にともない、人材のキャリア形成のあり方に、大きく2点の変化が生じます。一点は一人ひとりが自分らしいキャリアビジョンを描き、定めた目標に向けて実力を身に着けていく、すなわち自律的なキャリア形成を志向することが求められるということです。そしてもう一点は、会社は社員のキャリア選択権を認め、一人ひとりと対話しながらキャリアビジョンの実現をサポートしていくというあり方です。当社はこのようなキャリアに関する会社と社員の新しい関係性を実現するための”キャリア開発支援“の取組みとして、キャリア面談の実施、自己申告書の拡充などに取り組んでおります。
自己申告からは、個人のキャリア希望の方向性や個別事情を読み取ることができ、その情報を個人別配置育成計画に落とし込むことで、適性や本人の意思、発揮能力を踏まえたキャリア形成、能力開発が可能となります。一律にジェネラリストの育成だけでない、スペシャリストを含めたキャリアビジョンの複線化も意識できるような仕組みとなっております。具体的には、経営系、事業創造系、研究開発系または人事、経理、法務などの機能系のマネジメントなのか、あるいはスペシャリストとして活躍したいのか、というキャリアビジョンを本人も上司も考えるようにしております。
・自律を後押しする人材育成
一人ひとりのキャリアビジョンを実現するための仕組みとして、教育体制を充実させております。従業員がスキルを向上し自らの強みを発揮できるよう、また生涯キャリアの形成に向けた各従業員の継続的な努力をサポートすべく、自律的な学びを支援できるカリキュラムと学習環境の提供に努めております。
2022年度より「個」のキャリア自律を実現すべく教育体系制度の刷新並びに、それをサポートするDXツールとして、MLP(Mitsui₋kinzoku Learning Platform) を導入いたしました。ここでは選択型能力開発プログラムを更に強化し、各階層で必要な能力を開発する必須研修に加え、従業員が自由に受講できる学習コンテンツを大幅に拡充しカフェテリア型の研修体系といたしました。リーダーシップやアンガーマネジメント、ダイバーシティマネジメントなど管理職のマネジメントスキルを高めるコンテンツ、 DXやAIなどのテクノロジー、心理的安全性など働き方改革に関する学習、サステナビリティに関する学習など世の中のトレンドに対応したコンテンツも用意しております。加えて、全従業員のITリテラシーのさらなる向上を目標とし、三井金属総デジタル人材化と銘打ったICT教育を実施しております。本取組みの継続的な実施を通じて、DXによる新たなビジネスモデル創出が出来るような人材の輩出を目指しております。
新入社員に対するきめ細やかな教育も特徴です。選出されたOJT指導員への教育を行いつつ、指導員-新入社員のコミュニケーション方法など育成上の課題を集約してフィードバックするとともに、得られた知見をフォローアップ研修に反映させるなどタイムリーに内容をブラッシュアップしております。また、統合思考経営の実践に向け、環境・社会課題を起点としたビジネスを創出できる人材の育成にも力を入れており、外部環境の変化を考慮しSDGs、ESG、CSRに対応する研修の拡大・強化に取り組んでおります。
これらの個別の研修のつみかさねにより、事業を通じて環境・社会課題を解決していく人材、当社の掲げる「人づくり基本方針」にもとづいた人材育成が実現されております。
・HRBPによる戦略人事の実施
2022年4月に設置された人事ビジネスパートナー室は、経営戦略、事業戦略に人事の面から迅速に対応することをミッションとしております。従業員は個人として尊重されつつ、組織としてはこれを活用していく必要があります。各本部にあるHRBPは人事部と連携しつつ、全社視点における事業ポートフォリオの動的管理に紐づく人材アロケーションを実行し、必要なところに必要な人材を投入するようにしております。重要ポジションのサクセッションプランや中長期的な必要人材の特定、各部門でのタレントマネジメントなどについても、先見性をもって迅速な課題解決に努めております。
③指標及び目標
ダイバーシティの推進と働きがい改革をモニタリングするために、以下のような指標を設定しております。
イ.取締役会におけるダイバーシティ
取締役の女性比率10%以上
ロ.女性管理職比率(係長級以上の比率)
2024年度末までに5.0%以上(2023年度末は3.6%)
ハ.女性活躍の実現に向けた指標
‐正社員採用女性比率の向上
‐リーダー層女性比率の向上
‐男性育休取得率の向上
‐政府機関等の認定取得
‐「多様性の尊重」(従業員へのアンケート結果)の数値向上
ニ.働きがい改革の推進指標
‐いきいき度(エンゲージメント測定指標)の向上
当社では2023年度から役員報酬にESGの指標達成の程度に応じて付与される「ESG指標要件型譲渡制限付株式報酬」を導入しており、人に対する取り組みが、経営レベルで後押しされる仕組みとなっております。
3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等)は、様々な要因によって、重要な影響を受ける可能性があります。当社グループでは、経営成績等やビジネスモデル、長期的価値創造に直接影響を与え、事業の継続や企業の存続を脅かす可能性のあるリスクを特定しております。また、リスクへの対応力を向上させるため、リスクマネジメントの推進体制や仕組みの整備・改善に取り組み、対応策を検討し実施しております。
(注)1.当社グループの持続可能性を実現するために、サステナビリティに関するマテリアリティを特定し取組みを進めております。マテリアリティの内、特に当社グループの経営成績等に影響を与えうる項目を、ESGリスクと区分しております。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(経営成績等の状況の概要)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度の国内経済は、新型コロナウイルス感染症に係る行動制限の解除により経済活動の正常化が進み、個人消費やインバウンド需要の回復の動きが見られるなど、全体としては緩やかな回復基調で推移しました。
一方、米国経済は個人消費の回復や雇用環境の改善を背景に堅調に推移しているものの、中国経済は不動産市場や個人消費の低迷により成長鈍化の動きが見られる中、ウクライナ情勢の長期化や米中関係及び中東における地政学的リスクの高まり、インフレ抑制のための世界的な金融引き締めや急激な為替相場の変動等、国内外の景気の下振れが懸念されております。
当社グループを取り巻く環境としては、亜鉛及びロジウムの相場は下落基調で推移し、前連結会計年度に比べ平均価格は下落しました。また、為替相場は前連結会計年度に比べ円安が進行しました。
機能材料部門では、半導体市場におけるサプライチェーンの在庫調整が一巡したことから、銅箔及び電子材料用金属粉の販売量は増加しました。モビリティ部門では、半導体不足の緩和により自動車市場が回復していることから、排ガス浄化触媒や自動車用サイドドアラッチの販売量は増加しました。
当社グループは、パーパスを基軸とした全社ビジョン(2030年のありたい姿)である「マテリアルの知恵で“未来”に貢献する、事業創発カンパニー。」を実現するため、2022年度を初年度とする3ヵ年の中期経営計画「22中計」に取り組んでおります。
「22中計」の2年目となる2023年度も全社ビジョン実現に向けた戦略を実行するとともに、引き続き各部門において「経済的価値の向上」と「社会的価値の向上」を両立した統合思考経営を実践することで、持続的な企業価値向上の仕組みを構築し、成長し続けるための重点施策に取り組んでおります。
機能材料部門では、事業機会拡大による成長加速とその仕組みづくりの一環として、先端材料分野でのシナジー創出を目的とし、当社の連結子会社でありレアアースの総合メーカーである日本イットリウム株式会社を完全子会社としました。
また、スマートフォン並びにデータセンター及び車載向けメモリー基板用途等の採用拡大により、需要の伸長が見込まれる半導体パッケージ基板用キャリア付極薄銅箔の生産体制を増強しております。
金属部門では、リサイクルネットワークの確立に向け、有価金属の回収やリサイクル原料の処理の強化に取り組んでおります。
モビリティ部門では、ICTを活用した生産性向上、開発力の強化及び新規製品拡販に取り組むと同時に各事業のシナジー効果創出・最大化に向けて取り組んでおります。
事業創造本部では、次世代の蓄電池として期待されている全固体電池向け固体電解質の量産試験用設備の生産能力を増強しました。
この結果、売上高は前連結会計年度に比べ、52億円(0.8%)減少の6,466億円となりました。
営業利益は前連結会計年度に比べ、機能材料部門やモビリティ部門の主要製品の販売量の増加、円安の進行や非鉄金属相場の変動に伴う在庫要因の好転に加え、退職給付債務の算定に用いる割引率を変更した影響等により退職給付費用が減少したこと等から、191億円(153.0%)増加の316億円となりました。
経常利益は前連結会計年度に比べ、営業利益が191億円増加したこと、及び持分法による投資利益が24億円減少したものの、受取配当金が61億円増加したこと等により、246億円(123.8%)増加の445億円となりました。
特別損益においては、投資有価証券売却益12億円、貸倒引当金繰入額25億円、固定資産除却損22億円等を計上しました。加えて、税金費用及び非支配株主に帰属する当期純利益を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ、174億円(205.3%)増加の259億円となりました。
当連結会計年度のセグメント別の概況
機能材料セグメント
〔銅箔〕
キャリア付極薄銅箔は、在庫調整が一巡したことにより、半導体パッケージ基板向けの需要が回復したことから販売量は増加しました。プリント配線板用電解銅箔は、AIサーバー用途を中心とした通信インフラ向け多層基板の需要が堅調であったことから販売量は増加しました。この結果、売上高は前連結会計年度に比べて増加しました。
〔機能粉〕
高純度酸化タンタルは、スマートフォン向けの需要が低調であったことから販売量は減少しました。一方で、電子材料用金属粉は、在庫調整が一巡したことにより、積層セラミックコンデンサ向けの需要が回復し、中国向けの需要が堅調であったことから販売量は増加しました。この結果、売上高は前連結会計年度に比べて増加しました。
〔電池材料〕
リチウムイオン電池用のマンガン酸リチウムは、海外向けの需要が低調であったことから販売量は減少したものの、水素吸蔵合金は、半導体等の部材不足の緩和に伴い自動車メーカーの生産が回復したことから販売量は増加しました。この結果、売上高は前連結会計年度に比べて増加しました。
〔スパッタリングターゲット〕
主力のディスプレイ用スパッタリングターゲットは、フラットパネルディスプレイ市場の低迷により、パネルメーカーの稼働率が低調であったことから販売量は減少しました。この結果、売上高は前連結会計年度に比べて減少しました。
以上の結果、当部門の売上高は前連結会計年度に比べ、銅箔の販売量が増加したこと等から、115億円(10.3%)増加の1,240億円となりました。
経常利益は前連結会計年度に比べ、銅箔の販売量が増加したことや円安が進行したことに加え、インジウム価格の変動に伴う在庫要因が好転したこと等により、57億円(53.4%)増加の164億円となりました。
金属セグメント
〔亜鉛〕
国内の亜鉛メッキ鋼板向け需要は、自動車メーカーの生産が回復したものの、国内需要全体としては伸び悩んだことから販売量は減少しました。加えて、亜鉛のLME(ロンドン金属取引所)価格は下落基調で推移し国内平均価格は下落したことから、売上高は前連結会計年度に比べて減少しました。
〔鉛〕
国内の鉛蓄電池向け需要は、自動車メーカーの生産が回復したことから販売量は増加しました。加えて、鉛のLME(ロンドン金属取引所)価格は前連結会計年度並みで推移したものの、国内平均価格は円安の影響により上昇したことから、売上高は前連結会計年度に比べて増加しました。
〔金・銀〕
金・銀ともに国内価格は上昇したことから、売上高は前連結会計年度に比べて増加しました。
以上の結果、当部門の売上高は前連結会計年度に比べ、円安が進行したものの、亜鉛のLME(ロンドン金属取引所)平均価格が下落したこと等から、95億円(3.7%)減少の2,468億円となりました。
経常利益は前連結会計年度に比べ、エネルギーコストの上昇や持分法による投資利益の減少等による減益要因があったものの、円安の進行や非鉄金属相場の変動に伴う在庫要因の好転に加え、日韓共同製錬株式会社からの受取配当金が増加したこと等により、69億円(76.9%)増加の160億円となりました。
モビリティセグメント
〔排ガス浄化触媒〕
二輪車向け排ガス浄化触媒は、インド向け需要が堅調であったことから販売量は増加しました。四輪車向け排ガス浄化触媒は、自動車メーカーの生産が回復したことに加え、新規受注車種の量産が本格化したことから販売量は増加しました。一方、主要原料であるロジウム等の価格が下落したことから、売上高は前連結会計年度に比べて減少しました。
〔自動車用ドアロック〕
主要製品であるサイドドアラッチは、自動車メーカー各社の生産回復により国内の販売量は増加となりました。中国では日系自動車メーカーが減産したことから販売量が減少したものの、欧米における需要が堅調であったことから海外の販売量も増加しました。この結果、売上高は前連結会計年度に比べて増加しました。
以上の結果、当部門の売上高は前連結会計年度に比べ、主要製品の販売量が増加したことから、18億円(0.9%)増加の2,183億円となりました。
経常利益は前連結会計年度に比べ、主要製品の販売量が増加したことに加え、為替差損益が好転したこと等により、80億円(252.6%)増加の112億円となりました。
その他の事業セグメント
〔各種産業プラントエンジニアリング〕
国内の金属加工関連分野及び海底送水管分野で大型工事案件を受注したことから、売上高は前連結会計年度に比べて増加しました。
一方、国内の子会社による非鉄金属製品の輸出額が減少したこと等から、当部門の売上高は前連結会計年度に比べ、147億円(11.5%)減少の1,133億円となりました。
経常利益は前連結会計年度に比べ、各種産業プラントエンジニアリングの受注が堅調であったことに加え、エネルギーコスト等の上昇を販売価格に転嫁したこと等により、24億円(331.0%)増加の31億円となりました。
主要な品目等の生産実績の当連結会計年度の推移は、次のとおりであります。
* 亜鉛:共同製錬については当社シェア分
(2) 財政状態の状況
資産合計は、前連結会計年度末に比べ87億円増加の6,406億円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ158億円減少の3,546億円となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ246億円増加の2,860億円となりました。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ3.4ポイント上昇の43.5%となりました。
なお、財政状態の詳細については、「(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)(3) 財政状態及びキャッシュ・フローの分析 ①財政状態の状況」に記載しております。
(3) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ323億円収入増加の753億円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ32億円支出増加の349億円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ218億円支出増加の365億円の支出となりました。
以上の結果、為替換算差額等を含めた現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べ56億円増加の324億円となりました。
なお、キャッシュ・フローの詳細については、「(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)(3) 財政状態及びキャッシュ・フローの分析 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績及び受注状況
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、また連結会社間の取引が複雑で、セグメントごとの生産実績及び受注状況を正確に把握することは困難なため、主要な品目等についてのみ「(経営成績等の状況の概要)(1) 経営成績の状況」において、各セグメントに関連付けて記載しております。
(2) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間の取引については、各セグメントに含めて表示しております。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。その作成にあたっての重要な会計方針・見積りは、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項に記載のとおりであります。
(2) 経営成績の分析
① 売上高
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べて52億円(0.8%)減少の6,466億円となりました。なお、各セグメント及び主要製品別の分析については、「(経営成績等の状況の概要)(1)経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② 営業利益
機能材料セグメントの営業利益は、銅箔の販売量が増加したことや円安が進行したことに加え、インジウム価格の変動に伴う在庫要因が好転したこと等により、前連結会計年度に比べて55億円(55.8%)増加の154億円となりました。
金属セグメントの営業利益は、エネルギーコストの上昇等による減益要因があったものの、円安の進行や非鉄金属相場の変動に伴う在庫要因の好転等により、前連結会計年度に比べて22億円(53.4%)増加の63億円となりました。
モビリティセグメントの営業利益は、主要製品の販売量が増加したこと等により、前連結会計年度に比べて67億円(199.4%)増加の102億円となりました。
その他の事業セグメントの営業損益は、各種産業プラントエンジニアリングの受注が堅調であったことに加え、エネルギーコスト等の上昇を販売価格に転嫁したこと等により、前連結会計年度に比べて24億円増加の14億円の利益となりました。
この結果、セグメントの調整額を加味した営業利益は、前連結会計年度に比べて191億円(153.0%)増加の316億円となりました。
③ 経常利益
営業利益が191億円増加したこと、及び持分法による投資利益が24億円減少したものの、受取配当金が61億円増加したこと等により、前連結会計年度に比べて246億円(123.8%)増加の445億円となりました。
なお、各セグメント別の分析については、「(経営成績等の状況の概要)(1) 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(3) 財政状態及びキャッシュ・フローの分析
① 財政状態の状況
資産合計は、棚卸資産110億円等の減少があったものの、受取手形、売掛金及び契約資産69億円、現金及び預金56億円、投資有価証券45億円等の増加により、前連結会計年度末に比べ87億円増加の6,406億円となりました。
負債合計は、繰延税金負債49億円、未払法人税等22億円等の増加があったものの、長・短借入金及びコマーシャル・ペーパー残高185億円、支払手形及び買掛金58億円等の減少があったことから、前連結会計年度末に比べ158億円減少の3,546億円となりました。
純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益259億円、為替換算調整勘定92億円、その他有価証券評価差額金28億円等の増加に加え、剰余金の配当120億円等の減少があり、前連結会計年度末に比べ246億円増加の2,860億円となりました。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ3.4ポイント上昇の43.5%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益385億円、減価償却費343億円、棚卸資産の減少159億円等の収入に対し、仕入債務の減少112億円、法人税等の支払額98億円等の支出を差し引いた結果、前連結会計年度に比べ323億円収入増加の753億円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出290億円等により、前連結会計年度に比べ32億円支出増加の349億円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長・短借入金及びコマーシャル・ペーパーの減少206億円及び配当金の支払額120億円等から、前連結会計年度に比べ218億円支出増加の365億円の支出となりました。
以上の結果、為替換算差額等を含めた現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べ56億円増加の324億円となりました。
③ 財政状態及びキャッシュ・フロー指標のトレンド
(注)自己資本比率 :(純資産-非支配株主持分)/総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :営業キャッシュ・フロー/支払利息
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている長・短期借入金、社債及びコマーシャル・ペーパーを対象としております。
支払利息は、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社は、安定した経営を行う上で急激な市況変動や為替・非鉄金属相場の変動等に備えるため、一定の手元流動性を確保しております。一方、事業創造、機能材料を中心とした積極的な投資に加え、経済的価値とともに社会的価値の向上を目指す投資を計画しており、これらの投資等のための所要資金は、主に自己資金を充当することとしておりますが、金融情勢や金利水準などを考慮しながら、資金需要に応じた調達に努めております。
手元流動性確保の手段としましては、短期社債(電子コマーシャル・ペーパー)発行枠500億円を設定しているほか、250億円を限度とした長期コミットメントライン契約を取引金融機関とシンジケーション形式により締結しております。
なお、キャッシュ・マネジメント・システム等によりグループ全体の資金効率の向上に努めております。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
「3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
5 【経営上の重要な契約等】
銅製錬事業に関する包括的業務提携について
当社とJX金属株式会社は、銅製錬事業において、両社の共同出資によるパンパシフィック・カッパー株式会社を通じた包括的な業務提携を行っております。
6 【研究開発活動】
当社グループは、永年育成し蓄積してきた資源開発、非鉄金属製錬・加工技術を基礎として、グループ企業の「利益の最大化」に貢献することを基本理念に、新技術の創出や新製品の開発を積極的に行っております。
研究開発体制は、新規商品の開発及び事業化については、事業創造本部及び各事業本部内の開発部等で行い、基礎評価研究所においては、分析技術の向上に努め、各事業の研究開発を支援する体制としております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、13,354百万円であり、このほか海外鉱山開発に向けた探鉱活動に取り組んでおり、507百万円の探鉱費を支出いたしました。
また、セグメント別の研究目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。
(1) 機能材料部門
当部門においては、銅箔事業部は、グローバルでのマーケティング体制やデジタルマーケティングの導入により、半導体パッケージ基板用などの回路材料分野のみならず、環境分野等を含め、幅広い分野でテーマを探索しております。また、開発試験用処理機の導入が完了し、機能箔の開発を加速してまいります。機能性粉体事業部は、新機能性材料としてタンタルなどレアメタルの新溶液材料シリーズ「iconos™(イコノス)」を独自の溶解技術により開発し、省エネ・プロセス短縮による環境負荷低減に貢献してまいります。
この結果、当部門に係る研究開発費は2,149百万円であります。
(2) 金属部門
当部門においては、持続可能な社会の実現に向けたソリューションとして、循環型社会の形成により高まっているリサイクル・ニーズに応えるべく、多様な元素回収を可能とする亜鉛・鉛・銅・貴金属製錬プロセスを用いた当社独自の製錬ネットワークを活かしながら、難処理鉱石及びリサイクル原料からの有価金属回収や、産業廃棄物処理、また脱炭素社会の実現に向けたCO2排出量削減に関する技術開発を行っております。
また、南米ペルーを中心に探鉱を実施しており、加えて鉱山開発に係る鉱物、地質に関する研究を行っております。
この結果、当部門に係る研究開発費は探鉱費を含めて660百万円であります。
(3) モビリティ部門
当部門においては、次期排気ガス規制や省貴金属ニーズに対応した自動車用触媒の開発や触媒技術を活かした将来の環境貢献製品の開発、「CASE」に呼応した次世代ドアラッチやパワースライドドア、パワーテールゲート等システム製品の開発を行っております。
この結果、当部門に係る研究開発費は3,490百万円であります。
(4) その他の事業部門
当部門においては、銅電解工場装置向けの新規技術の開発、新しいポリエチレン材料や継手の評価及び導入、パイプ及び継手等の新製品の開発、素材製品の品質向上等の研究を行っております。
この結果、当部門に係る研究開発費は55百万円であります。
(5) 共通部門
当部門においては、「触媒」、「電気化学」、「粉体制御」、「材料複合化」等の当社のコアとなる技術を活用しながら、環境・エネルギー、次世代エレクトロニクス、ライフサイエンス分野にソリューションを提供し、持続可能な社会への貢献と新たな事業価値の創出を推進しております。具体的には、全固体電池向け固体電解質及び電極材料、次世代半導体チップ実装用キャリア、パワー半導体接合用材料、次世代ディスプレイ用蛍光体、燃料電池用電極材料、カーボンニュートラルに資する二酸化炭素吸着分離材料や脱炭素燃料合成用触媒等の次世代材料開発や製品ライフサイクルを意識したリサイクル技術開発に取り組んでおります。
この結果、当部門に係る研究開発費は7,505百万円であります。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当社グループ(当社及び連結子会社)においては、「成長分野への経営資源の集中」を基本方針とし、合わせて合理化及び省力化のための投資を行っております。
当連結会計年度は320億円の設備投資を実施しており、セグメントごとの内訳は以下のとおりであります。
(1) 機能材料部門においては、銅箔製造設備の維持更新・生産性向上等を中心に75億円の投資を行っております。
(2) 金属部門においては、設備の維持・更新、効率化・省力化等を中心に118億円の投資を行っております。
(3) モビリティ部門においては、設備の維持・更新、生産性向上・省力化等を中心に46億円の投資を行っております。
(4) その他の事業部門においては、設備の維持・更新、効率化・省力化等を中心に17億円の投資を行っております。
(5) 全社(共通)部門においては、試験研究設備及び基幹システムの維持・更新等を中心に62億円の投資を行っております。
2 【主要な設備の状況】
当社グループ(当社及び連結子会社)における主要な設備は、以下のとおりであります。
(1) 提出会社
2024年3月31日現在
(2) 国内子会社
2024年3月31日現在
(3) 在外子会社
2024年3月31日現在
(注) 1.帳簿価額は各社の個別財務諸表の数値を記載しております。
2.帳簿価額のうち「その他」は、「工具、器具及び備品」及び「建設仮勘定」であります。
なお、金額には消費税等は含まれておりません。
3.提出会社の本店の土地には、本店が管理している工場用地や鉱業採石地を含んでおり、主要な土地の所在地及び面積は次のとおりであります。
一般用地:東京都 2千㎡ 他 工場用地:埼玉県 250千㎡、山梨県 215千㎡ 他
鉱業採石地:ペルー 40,604千㎡ 他
4.連結会社以外の者から賃借している土地の面積を[ ]で外書きしております。
また、連結会社以外の者へ賃貸している土地の面積を< >で内書きしております。
5.提出会社の本店の建物の一部を賃借しております。年間賃借料は360百万円であります。
6.従業員数の( )は、臨時従業員数を外書きしております。
(4) 所有鉱区
金属部門において、下記のとおり鉱区を所有しております。
2024年3月31日現在
3 【設備の新設、除却等の計画】
当社グループ(当社及び連結子会社)の設備投資計画については、原則的に当社及び連結子会社各社が個別に策定しておりますが、経営資源の効率化を図るため、当社においてグループ全体の調整を図っております。
また、当連結会計年度末時点では必ずしも個別案件として決定されていないこともありますので、セグメントごとの数値を開示する方法によっております。
なお、当連結会計年度後1年間の設備投資計画は、38,000百万円であり、セグメントごとの内訳は次のとおりであります。
(注) 1.記載金額には消費税等は含まれておりません。
2.所要資金は主に自己資金を充当する予定であります。
3.経常的な設備の更新等のための除売却等を除き、重要な設備の除売却の計画はありません。
4.「その他の事業」の主要製品は、伸銅品、パーライト製品、各種プラントエンジニアリングであります。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(注)発行済株式のうち60,240株は、譲渡制限付株式報酬として、金銭報酬債権(187百万円)を出資の目的とする現物出資により発行したものです。
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注)1 譲渡制限付株式報酬としての新株式の発行による増加であります。
発行価格 3,045円 資本組入額 1,522.5円
割当先 取締役(社外取締役を除く)5名
取締役を兼務しない執行役員(フェロー、理事を含む)14名
(注)2 譲渡制限付株式報酬としての新株式の発行による増加であります。
発行価格 3,015円 資本組入額 1,507.5円
割当先 取締役(社外取締役を除く)5名
取締役を兼務しない執行役員(フェロー、理事を含む)15名
(注)3 譲渡制限付株式報酬としての新株式の発行による増加であります。
発行価格 3,210円 資本組入額 1,605円
割当先 取締役(社外取締役を除く)6名
取締役を兼務しない執行役員(フェロー、理事を含む)15名
(5) 【所有者別状況】
2024年3月31日現在
(注) 1.自己株式192,337株は、「個人その他」に1,923単元、「単元未満株式の状況」に37株含まれております。
2.「その他の法人」及び「単元未満株式の状況」の欄には、証券保管振替機構名義の株式が、それぞれ10単元及び70株含まれております。
(6) 【大株主の状況】
2024年3月31日現在
(注)1.2024年2月6日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社及びその共同保有者が2024年1月31日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2024年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。
なお、その大量保有報告書(変更報告書)の内容は次のとおりであります。
2.2024年2月27日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、野村證券株式会社及びその共同保有者が2024年2月19日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2024年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。
なお、その大量保有報告書(変更報告書)の内容は次のとおりであります。
3.2024年3月7日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、三井住友DSアセットマネジメント株式会社及びその共同保有者が2024年2月29日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2024年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。
なお、その大量保有報告書(変更報告書)の内容は次のとおりであります。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2024年3月31日現在
(注) 「完全議決権株式(その他)」の欄には、証券保管振替機構名義の株式が1,000株(議決権の数10個)含まれております。
② 【自己株式等】
2024年3月31日現在
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注) 当期間における取得自己株式には、2024年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含まれておりません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注) 当期間における保有自己株式数には、2024年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含まれておりません。
3 【配当政策】
当社は、将来の事業展開と経営体質強化のために必要な内部留保を確保しつつ、適正な利益配分を行うことを基本方針とし、具体的には、継続的かつ安定的な配当を行うことを重視し、DOE(連結株主資本配当率)3.0%を目途に配当を行うことを目標としております。
また、当社は「取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として、中間配当をすることができる。」旨を定款に定めており、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことが可能であります。
これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。
当事業年度の剰余金の配当につきましては、当社基本方針に基づき、財政状況や当事業年度の業績等を勘案いたしまして、前事業年度配当額と同額の1株当たり140円(うち中間配当金70円、期末配当金70円)とさせていただきました。
内部留保資金につきましては、経営環境が激変する中で、これまで以上にコスト競争力を高めるとともに、市場ニーズに応える研究開発・生産体制を強化し、グローバル戦略の展開を図るために有効な投資を実行するとともに、財務体質の改善を図り、有利子負債の圧縮に努めてまいります。
当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社では、コーポレート・ガバナンスとは、株主、お客様、従業員、地域社会等のステークホルダーの立場を踏まえた上で、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組みであると認識しており、当社の経営理念である「創造と前進を旨とし 価値ある商品によって社会に貢献し 社業の永続的発展成長を期す」の下、パーパス「探索精神と多様な技術の融合で、地球を笑顔にする。」を機軸として、全社ビジョン「マテリアルの知恵で“未来”に貢献する、事業創発カンパニー。」を達成するために、経営上の組織体制や仕組みを整備し、必要な施策を講じていくことであり、経営上の最も重要な課題のひとつとみなしております。
具体的には、「全てのステークホルダーへの貢献」を目的とし、次の事項に留意した施策を当社グループ全体として実施しております。
・株主各位に対しては、業績に応じた適正な配当、適切な情報開示
・お客様に対しては、価値ある商品の供給
・地域社会との関係では、共生・共栄
・従業員に対しては、働きがいのある労働環境と労働条件の実現
また、公正かつ価値ある企業活動を可能とするための制度上の裏付けとして、次の施策等を実施しております。
・倫理規定を含む各種内部規則の制定
・社外取締役の選任
・各種内部監査制度や内部通報制度の導入
② 企業統治の体制
イ.企業統治の体制の概要
当社は、2024年6月27日開催の第99期定時株主総会の決議により、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行しております。移行後の取締役(監査等委員である取締役を除く)は6名(うち、社外取締役2名)、監査等委員である取締役は4名(うち、社外取締役3名)、執行役員18名(うち、取締役兼務者4名)、フェロー2名、理事1名であります。
当社のコーポレート・ガバナンス体制及び内部統制体制の模式図は次のとおりです。

(注)1.指名検討委員会及び報酬委員会は、いずれも社外取締役を委員長としております。
2.当社の監査等委員会と関係会社各社の監査役とは随時連携をとっております。
(1)取締役会
取締役会は、取締役10名により構成され、経営上の重要な事項を審議するとともに、職務の執行を監督しております。取締役会の経営監督機能の強化及びその構成の多様化を図るべく、取締役10名のうち半数の5名を社外取締役(うち、監査等委員である取締役が3名、女性が2名)とするとともに、その選任にあたっては独立性及び多様なステークホルダーの視点の確保を留意しております。
(構成員の氏名等)
議 長:社外取締役 戸井田和彦
構成員:代表取締役社長 納武士、代表取締役専務取締役 岡部正人
常務取締役 池信省爾、取締役 山下雅司、社外取締役 武川恵子
取締役 監査等委員 志岐和也、社外取締役 監査等委員 石田徹
社外取締役 監査等委員 井上宏、社外取締役 監査等委員 川西幸子
(取締役会の開催状況及び出席状況)
本項目においては、監査等委員会設置会社移行前の2023年度の状況を記載しております。
当事業年度においては取締役会を13回開催いたしました。
取締役・監査役各位の出席状況は以下の表のとおりです。
(注)1.取締役池信省爾は、2023年6月29日株主総会の就任以降の出欠状況となっております。
2.当期の役員の移動(2024年6月27日付)
①取締役木部久和、取締役角田賢、取締役宮地誠、社外取締役松永守央は、任期満了により退任いたしました。
②常勤監査役沓内哲、常勤監査役福本浩敏、社外監査役石田徹、社外監査役井上宏は任期満了により退任いたしました。
③山下雅司は、新たに取締役に就任いたしました。
④志岐和也は、新たに取締役監査等委員に就任いたしました。
⑤石田徹、井上宏、川西幸子は、新たに社外取締役監査等委員に就任いたしました。
(取締役会審議事項)
当事業年度において、取締役会は法令及び社内規則(取締役会規則「経営に関する担当区分」等)により会社の重要な業務執行を決定するほか、以下の事項を審議いたしました。
(2)監査等委員会
監査等委員会は、監査等委員である取締役4名(うち3名は社外取締役)により構成され、監査等委員会で決定した監査計画に従い、取締役の職務の執行等を監査いたします。
(構成員の氏名等)
委員長:取締役 監査等委員 志岐和也
構成員:社外取締役 監査等委員 石田徹、社外取締役 監査等委員 井上宏
社外取締役 監査等委員 川西幸子
(3)指名検討委員会
指名検討委員会は、社外取締役、社長、人事部担当取締役又は常務執行役員により構成され、取締役会が取締役候補者の指名を行うに当たり、能力、識見、人格を総合的に勘案し、十分に責務が果たせる者を候補者として検討しております。
(構成員の氏名等)
委員長:社外取締役 監査等委員 石田徹
構成員:社外取締役 戸井田和彦、社外取締役 武川恵子
社外取締役 監査等委員 井上宏、社外取締役 監査等委員 川西幸子
代表取締役社長 納武士、取締役 山下雅司
(指名検討委員会の開催状況及び出席状況)
本項目においては、監査等委員会設置会社移行前の2023年度の状況を記載しております。
当事業年度においては指名検討委員会を9回開催いたしました。
構成員各位の出席状況は以下の表のとおりです。
(指名検討委員会審議事項)
当事業年度において、指名検討委員会は以下の事項を審議いたしました。
(4)報酬委員会
報酬委員会は、社外取締役、社長、人事部担当取締役又は常務執行役員により構成され、株主総会で決議された範囲内において、取締役会決議により一任を得た、取締役の基礎報酬額、業績報酬額決定基準の制定・改廃及び各取締役の基礎報酬額、業績報酬額の決定を行っております。重大な会計上の誤りや不正に起因し、取締役会において決算の事後修正が決議された場合、報酬委員会は業績に連動する報酬の修正につき審議し、必要な場合は報酬の支給を制限する、又は報酬の返還を求めることとしております。
(構成員の氏名等)
委員長:社外取締役 監査等委員 井上宏
構成員:社外取締役 戸井田和彦、社外取締役 武川恵子
社外取締役 監査等委員 石田徹、社外取締役 監査等委員 川西幸子
代表取締役社長 納武士、取締役 山下雅司
(報酬委員会の開催状況及び出席状況)
本項目においては、監査等委員会設置会社移行前の2023年度の状況を記載しております。
当事業年度においては報酬委員会を10回開催いたしました。
構成員各位の出席状況は以下の表のとおりです。
(報酬委員会審議事項)
当事業年度において、報酬委員会は以下の事項を審議いたしました。
(5)執行最高会議
執行最高会議は、上級の執行役員により構成され、業務執行に関する重要な事項を審議しております。当事業年度においては執行最高会議を28回開催いたしました。なお、下記の構成員のほか、常勤の監査等委員である取締役がオブザーバーとして出席いたします。
(構成員の氏名等)
議 長:代表取締役社長 納武士
構成員:代表取締役専務取締役 岡部正人、常務取締役 池信省爾、取締役 山下雅司
常務執行役員 井形博史、常務執行役員 安田清隆
常務執行役員 齋藤修、常務執行役員 川原誠
(6)内部監査委員会
内部監査委員会は、監査部担当取締役を委員長とし、監査部長、事業本部管理部長、本社関連部門長、三井金属(上海)企業管理有限公司内部監査室長が構成員となり、監査部が実施する内部監査の方針・計画の承認及び監査結果の評価を行っております。
なお、上記の構成員のほか、監査等委員である取締役及び監査等委員ではない社外取締役がオブザーバーとして出席いたします。
(7)会計監査人
「4コーポレート・ガバナンスの状況等」「(3)監査の状況 ③会計監査の状況」に記載しております。
機関ごとの構成員は、次のとおりであります。 ◎:議長又は委員長 ○:構成員 △:オブザーバー
ロ.当該体制を採用する理由
当社は、これまで業務執行取締役を中心に取締役会を運営してまいりましたが、経営に関する意思決定の迅速化を図ること、取締役会における審議事項を重点化して経営方針・経営戦略の策定などの議論をより充実させること、及び取締役会の経営に対する監督機能の強化を図ることを目的として、2024年6月27日開催の第99期定時株主総会の決議により、監査等委員会設置会社に移行いたしました。同時に、取締役の半数を社外取締役とし、社外取締役には当社における社外役員の独立性基準に基づき、独立性のある者を選任し、取締役会等で有益なアドバイスや意見を受けております。
取締役会の経営監督機能と業務執行機能の分離を実現するために、取締役会の議長は互選により選出することとしており、2022年6月29日開催の取締役会以降、社外取締役戸井田和彦が議長を務めております。
指名検討委員会及び報酬委員会は社外取締役が委員の過半数を占め、いずれも社外取締役である委員長の下、指名検討委員会では、取締役の資格要件(スキルマトリクス)、候補者指名、後継者ノミネート、取締役会の構成等を審議し、報酬委員会では各取締役の報酬額等を決定することで、取締役会の監督機能を向上させ、取締役の指名・評価においても独立性と客観性をより強化しております。
なお、社外取締役がその役割を果たすためのサポート体制も確立しており、取締役会の意思決定に当たり、適切かつ的確に監督・監視がなされておりますので、現在の体制でコーポレートガバナンスは有効に機能していると判断しております。
ハ.その他の企業統治に関する事項
・内部統制システムの整備の状況
当社は、法令や規則を遵守し企業倫理に則った公正な企業活動を行うことが、企業として将来にわたり発展・成長を遂げるために不可欠であると考えております。
このような認識の下、当社グループの業務の適正を確保するための体制の整備について、取締役会における決定内容の概要は次のとおりであります。
(1)当社及び当社子会社の取締役、使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
ア)当社及び当社子会社の取締役、使用人の職務の執行が法令及び定款に適合するために、取締役及び使用人に適用される行動規範である「行動規準」及び社内規則によりコンプライアンス体制を明確にし、その推進を図る。
イ)「取締役会規則」等の社内規則により各取締役の権限を明確にし、更に独立性の高い社外取締役の導入により、各取締役の職務執行の透明性を向上させ、適正な職務の執行が行われる体制とする。
ウ)会計、税務、法務、安全、品質、設備、環境、衛生、ICT等、内部統制全般の健全性維持等を目的として内部監査を定期的に実施する。
(2)取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役の職務の執行に係る情報については、法令並びに「取締役会規則」、「情報管理規則」、「文書規則」及びICTガバナンスに関する規則等の社内規則に基づいて、作成、保存及び管理する。
(3)当社及び当社子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社及び当社子会社の業務執行に係るリスクの発生の未然防止、発生したリスクへの対処等を目的として、「リスクマネジメント規則」に基づいて、リスク毎に所管部署を定めて、当社及び当社子会社の業務執行におけるリスクの把握及び評価、リスクマネジメントに係る方針の決定並びにリスク発生時の対策を実施する。
また、「緊急事態発生時の対応に関する規則」を定め、大規模災害等の発生時に人命と資産を守り、事業の早期復旧及び継続を図る。
(4)当社及び当社子会社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制の基礎として、取締役会を月1回開催するほか、必要に応じて適宜臨時に開催する。また、「取締役会規則」の中で経営に関する担当区分を定め、当社子会社を含む決裁権限と執行部門への権限委譲を明確にし、意思決定の効率化を図る。更に執行役員制度により業務執行の迅速化を図る。
(5)当社子会社の取締役の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
「取締役会規則」の中で経営に関する担当区分及び「関係会社管理規則」を定め、営業成績、財務状況その他の一定の経営上の重要事項について、定期的に当社所管事業部、事業本部に報告することを義務付けることとし、一定の基準を満たすものは当社の取締役会決議事項とする。
当社子会社は、自律的内部統制を基本とした内部統制システムを構築・整備するとともに、当社との情報の共有化等を行い、内部統制に関する施策の充実を図る。当社所管事業部、事業本部は、各グループ会社の内部統制の状況を確認するとともに、必要に応じ改善のための支援を行う。
(6)当社の監査等委員会の職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項並びに当該使用人の取締役からの独立性及び当該使用人に対する監査等委員である取締役の指示の実効性の確保に関する事項
ア)「会社職制規則」により監査等委員会の職務を補助する使用人として、監査等委員会担当を設置する。監査等委員会担当は、複数の専属の使用人によって構成され、当該使用人の人事異動・人事評価及び表彰・懲戒等については、監査等委員会の意見を参考として決定する。
イ)監査等委員会の職務を補助する使用人は、「会社職制規則」により監査等委員会を補佐し、監査等委員会等において、監査等委員である取締役からの指示を受けるとともに指示事項の進捗等の報告、情報提供等を行う。
(7)監査等委員会への報告に関する体制
ア)取締役及び使用人並びに当社子会社の取締役、監査役及び使用人は、会社に著しい損失を及ぼすおそれのある事実があることを発見したとき、その他監査等委員会が報告すべきものと定めた事項が生じたときは、監査等委員会に報告する。
イ)当社子会社の取締役、監査役及び使用人は、監査等委員である取締役による子会社の監査に際しては、経営状況のほか、監査等委員である取締役が求める事項について報告する。
ウ)内部通報制度によってなされた通報の内容については、監査等委員会と迅速に情報共有する体制を確保する。
(8)監査等委員会に報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
監査等委員会へ報告を行った取締役及び使用人並びに当社子会社の取締役、監査役及び使用人については、当該報告を理由として不利な取扱いを行わない。
(9)監査等委員である取締役の職務の執行について生ずる費用の前払い又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
監査等委員である取締役がその職務の執行について、当社に対し費用の前払い等の請求をしたときは、担当部門において審議の上、当該請求に係る費用又は債務が当該監査等委員である取締役の職務の執行に必要でないと認められた場合を除き、速やかに当該費用又は債務を処理する。
(10)その他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
代表取締役と監査等委員会との定期的な意見交換会を開催するほか、監査等委員である取締役は重要な会議等に出席し、取締役(監査等委員である者を除く)及び使用人との密接な情報交換を行うこと、及び監査において内部監査部門と密接に連携できる体制を確保する。
なお、当社は、2024年6月27日開催の第99期定時株主総会の決議により、監査等委員会設置会社に移行しております。移行前の体制及び運用状況の概要につきましては、当社ホームページに記載の事業報告(第99期定時株主総会招集ご通知に際してのインターネット開示事項)をご参照ください。
https://www.mitsui-kinzoku.com/LinkClick.aspx?fileticket=9nhwXz12s%2fw%3d&tabid=100&mid=1060&TabModule819=0
・取締役会実効性評価
(1)実施方法・プロセス
2022年度の実効性評価は、アンケート形式で取締役会メンバー全員が個別に自己評価したものを第三者機関が集約、取締役会議長である社外取締役が、その集約結果につき社外取締役・監査役全員と意見交換を行う形で実施いたしました。
2023年度の実効性評価は、アンケート形式で取締役会メンバー全員が個別に自己評価したものを第三者機関が集約し、その結果に基づき第三者機関が取締役会メンバーに個々にヒアリングしたものを集約及び分析いたしました。これを受け、2024年3月開催の取締役会で審議し、その評価と今後の対応を確認いたしました。
(2)結果
アンケート及びヒアリングからは、社外取締役が議長を務める取締役会の運営(自由闊達な議論ができる場の醸成)、決議した内容の取締役会へのフォローアップ等、総じて大きな問題がないとの意見が大半を占め、過去からの実効性評価結果を踏まえ、取締役会の実効性は改善しているものと評価しておりますが、更なる持続的な成長と中長期的な企業価値向上のためには、モニタリングモデル(監査等委員会設置会社への移行)を志向すべきという取締役会メンバーでの共通認識を得ました。
ア)前回からの改善状況
昨年度の取締役会実効性評価では、「人的資本・知的財産への投資等の経営資源配分」「事業ポートフォリオに関する戦略実行」の各々に関しての取締役会での議論をより深めていくという課題があがりましたが、今回は、執行側からの定期報告が実施されていて改善傾向にあるものの、更に取締役会での議論をより充実していく必要があると判断しております。指名検討委員会及び報酬委員会の内容の取締役会へのフィードバックが不十分であるという課題については、取締役会への共有が進んだとの認識であり、また、最高経営責任者等のサクセッションプランに関する議論が不十分であるという課題については、審議が進展してきたとの認識であり、総じて、昨年度の課題については対応が進んでいると評価しております。
イ)課題認識
今年度の取締役会実効性評価では、取締役会での審議項目数が多い、取締役会から下位の会議体等の執行側への権限委譲を進めるべきという課題が出され、共有しております。
(3)今後の取り組み
当社は、第99期定時株主総会にて、監査等委員会設置会社へ機関設計を変更いたしましたので、その枠組みを有効活用して、取締役会の機能を高める取り組みを継続的に進めてまいります。
・リスク管理体制の整備の状況
当社及び当社子会社の資産及び収益に対し脅威を与える事象から、リスクの管理を通じて当社及び当社子会社が被る影響・損害を極小化することを目的として、総務部にリスク・危機管理担当の専門部署を設置し、当社及び当社子会社に係るリスクを管理しております。当事業年度においては、22中計におけるリスク低減活動として、22中計策定時に実施した、当社及び当社子会社の事業活動に係るリスク調査の結果に対する分析活動及びこれに基づくリスクマップによる状況把握・管理を踏まえ、また社会状況の変化も考慮し、リスクマップの変化点を見直し、それに対するリスク低減活動とその効果の確認を実施いたしました。
また、リスクマネジメント方針の決定や、大規模な自然災害・事故等を想定した緊急事態発生時の初動対応訓練、各種マニュアルの整備など、リスク発生時における対策を実施するとともに、リスクマネジメントの推進に取り組んでおります。
ニ.責任限定契約の内容の概要
当社と各社外取締役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項に定める責任について、同法第425条第1項各号に定める額の合計額を限度とする契約を締結しております。
ホ.補償契約の内容の概要
当社は、いずれの取締役とも会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を締結しておりません。
ヘ.役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、取締役を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、被保険者がその職務の執行に関し責任を負うこと又は当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害を当該保険契約により填補することとしております。なお、保険料は当社が全額負担をしております。
③ 取締役と業務執行
当社では、業務執行の機動性と柔軟性を高め、経営の活力を増大させるため、執行役員制度を導入するとともに、定款及び社内規則(取締役会規則「経営に関する担当区分」等)の定めにより、会社の重要な業務執行にかかる意思決定の相当部分を執行役員に委任し、執行役員がその執行を決定しております。
なお、当社では、全社経営戦略を業務執行の現場に迅速に徹底させる、また、経営判断にあたっては業務の実情を熟知しておく必要があるとの考えから、代表取締役及び業務執行取締役は、全社あるいは各事業部門・機能部門を担当する執行役員を兼務しております。
取締役は、取締役会(毎月1回定時開催のほか随時開催)において法令に定められた事項及び社内規則に定める経営上の特に重要な事項を審議するとともに、執行役員による業務執行を監督しております。適切かつ効率的に監督機能を果たすために、取締役会は事業に精通した取締役に社外取締役を加えた構成としております。また、取締役会の経営監督機能と業務執行機能の分離を実現するために、取締役会の議長は互選により選出することとしており、2022年6月29日開催の取締役会より、社外取締役戸井田和彦を議長として選出しております。
業務執行については、常務執行役員以上の上級の執行役員(取締役を兼務する者を含む)をメンバーとする執行最高会議(毎月2回定時開催のほか随時開催)において業務執行に関する重要な事項を審議し、その結果に基づいて執行役員の指揮の下に業務を遂行しております。
取締役を兼務する執行役員の中で、代表取締役社長が三井金属グループの経営計画の立案、決定及び推進における最高経営責任を担うとともに、三井金属グループの業務執行における最高業務執行責任を担っております。
④ 当社定款における定めの概要
イ.取締役の定数及び選任
当社の取締役(監査等委員である者を除く)は11名以内とする旨、及びその任期は選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする旨を、定款に定めております。
また、監査等委員である取締役は5名以内とする旨、及びその任期は選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする旨を、定款に定めております。
なお、取締役の選任決議は、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役とを区別して、株主総会で選任するとともに、いずれも議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、及び累積投票によらないものとする旨を定款に定めております。
ロ.自己の株式の取得
当社は、機動的な資本政策を遂行することを目的として、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨を定款に定めております。
ハ.中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を可能とすることを目的として、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として、中間配当をすることができる旨を定款に定めております。
ニ.株主総会の特別決議要件
当社は、より多くの株主の方に議決権を行使していただけるように、招集通知の早期発送、議決権行使の電子化等に取り組んでおりますが、特別決議の定足数確保をより確実なものとすることを目的として、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。
ホ.取締役の責任免除
当社は、取締役が、期待される役割を十分に発揮できるようにするため、取締役(取締役であった者を含む。)及び2024年6月27日開催の第99期定時株主総会終結前の監査役(監査役であった者を含む。)の会社法第423条第1項の責任につき、善意でかつ重大な過失がない場合は、取締役会の決議によって、法令の定める限度額の範囲内で、その責任を免除することができる旨を定款に定めております。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
男性8名 女性2名 (役員のうち女性の比率20%)
(注)1.取締役戸井田和彦、武川恵子、石田徹、井上宏及び川西幸子は、社外取締役であります。
2.2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
3.2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
4.2024年6月27日開催の定時株主総会において定款の変更が決議されたことにより、当社は同日付をもって監査等委員会設置会社へ移行いたしました。
(執行役員等の状況)
2024年6月27日現在の執行役員等は次のとおりであります。
(注) ※印は取締役兼務者であります。
② 社外役員の状況
イ.員数並びに提出会社との関係
2024年6月27日現在、当社取締役10名のうち社外取締役を5名(うち3名は監査等委員である取締役)選任しております。
また、当社の社外取締役は、いずれも経営陣をはじめとする特定の者と利害関係がなく、一般株主と利益相反が生じるおそれがないと判断されることから、当社は、社外取締役戸井田和彦、社外取締役武川恵子、社外取締役監査等委員石田徹、社外取締役監査等委員井上宏及び社外取締役監査等委員川西幸子の5名全員を、独立役員として東京証券取引所に届け出ております。
ロ.企業統治において果たす機能及び役割並びに選任するための独立性に関する基準又は方針の内容及び選任状況に関する考え方
社外取締役の役割は、中長期的な企業価値向上の観点から、社内の常識にとらわれない経営陣から独立した立場で積極的に意見を述べることで、当社グループ経営全般の監視、監督機能の強化、取締役会の透明性向上に寄与することにあります。取締役会に出席し客観的な立場から意見を述べ、取締役会の決定に影響を与えております。また、取締役会の経営監督機能と業務執行機能の分離を実現するために、取締役会の議長は互選により選出することとしており、2022年6月29日以降、社外取締役戸井田和彦が議長として選出されております。
また、全ての社外取締役は、指名検討委員会及び報酬委員会の委員であり、これら委員会の委員長は社外取締役が任命されております。
・社外取締役 戸井田 和彦
日産自動車株式会社での営業部門を中心とした商品企画、販売促進、販売会社の立ち上げ等の幅広い業務経験と、株式会社ファルテックでの代表取締役社長としての業務経験が、社外取締役としての業務執行に有意義であるため選任しており、取締役会の議長であります。
当事業年度は、業務経験を有する社外取締役として、取締役会において、その自動車産業における経営者としての豊富な業務執行や経営の経験や知見を活かし、中長期的な企業価値向上の観点から、中期経営計画の進捗管理、組織再編、事業の運営等社内の常識にとらわれない経営陣から独立した立場で議案及び審議等において積極的な発言を行いました。2022年6月29日開催の取締役会以降は、議長として取締役会の審議事項や運用の在り方等に関与、取締役会の実効性評価でも各社外取締役、監査役及び代表取締役と意見交換の上、中心的な役割を果たす等取締役会の実効性向上に貢献しております。
また、当事業年度は、指名検討委員会委員長として、その豊富な業務執行や経営の経験や知見に基づき意見を述べるとともに、同委員会における議論を主導し、当社の経営者候補者の面談やサクセッションプランニングを行うとともに、報酬委員会及び内部監査委員会の委員としても、業務執行から独立した立場から積極的に意見を述べました。
また、同氏は、ペネトレイト・オブ・リミット株式会社顧問及び立教大学応用人工知能イノベーションセンターアドバイザーを兼任しておりますが、同学院と当社との間に人的関係、資本的関係又は重要な取引関係その他の利害関係がないものと判断しております。
なお、「役員の状況」に記載のとおり、当社株式を1,604株保有しておりますが、重要性はないものと判断しております。
・社外取締役 武川 恵子
内閣府大臣官房政府広報室長や男女共同参画局長を歴任し、女性活躍推進等政策の立案・実行に携わった豊富な知識・行政経験が、社外取締役としての業務執行に有意義であるため選任しており、内部監査委員会の委員長であります。
当事業年度は、取締役会において、中長期的な企業価値向上の観点から、ダイバーシティ、人材確保・育成、内部通報制度の運用方法等社内の常識にとらわれない経営陣から独立した立場で議案及び審議等において積極的な発言を行いました。
また、当事業年度は、内部監査委員会委員長として、経営全般の監視・監督機能の強化の面から、同氏の経験や知見に基づき意見を述べるとともに、同委員会における議論を主導し、内部監査の方針・計画及び監査結果の評価を取りまとめました。
また、同氏は、学校法人昭和女子大学女性文化研究所長、学校法人昭和女子大学特命教授及び積水ハウス株式会社社外取締役を兼任しておりますが、同法人等と当社との間に人的関係、資本的関係又は重要な取引関係その他の利害関係がないものと判断しております。
なお、「役員の状況」に記載のとおり、当社株式を1,959株保有しておりますが、重要性はないものと判断しております。
・社外取締役 監査等委員 石田 徹
通商産業政策の立案、実行に携わった豊富な行政経験と商工業の振興に寄与する要職を務めた経験・専門知識が社外取締役監査等委員としての職務遂行に有意義であるため選任しており、指名検討委員会の委員長であります。
当事業年度は、社外監査役として、取締役会において、中長期的な企業価値向上の観点から、長年の商工業の振興に寄与する要職者としての経験と立場から、カーボンニュートラル対応、エネルギー価格上昇、リスクマネジメント等幅広い視点で議案及び審議等について適宜必要な発言を行いました。
また、同氏は、日本商工会議所専務理事、東京商工会議所専務理事及び山九株式会社社外取締役を兼任しておりますが、同法人等と当社との間に人的関係、資本的関係又は重要な取引関係その他の利害関係がないものと判断しております。
なお、「役員の状況」に記載のとおり、当社株式を573株保有しておりますが、重要性はないものと判断しております。
・社外取締役 監査等委員 井上 宏
検事及び弁護士としての法曹界における豊富な知識・経験が社外取締役監査等委員としての職務遂行に有意義であるため選任しており、報酬委員会の委員長であります。
当事業年度は、社外監査役として、取締役会において、中長期的な企業価値向上の観点から、検事及び弁護士としての法曹界における経験と専門的見地から、法的手続き、内部通報制度の運用、ICTセキュリティ対応等幅広い視点で議案及び審議等について適宜必要な発言を行いました。
また、同氏は、マツダ株式会社社外取締役監査等委員、弁護士を兼任しておりますが、同氏と当社との間に人的関係、資本的関係又は重要な取引関係その他の利害関係がないものと判断しております。
なお、「役員の状況」に記載のとおり、当社株式を2,002株保有しておりますが、重要性はないものと判断しております。
・社外取締役 監査等委員 川西 幸子
公認会計士としての長年にわたる企業の監査の経験や専門知識が社外取締役監査等委員としての職務遂行に有意義であるため選任しております。
また、同氏は、株式会社インターネットディスクロージャー専務取締役を兼任しておりますが、同氏と当社との間に人的関係、資本的関係又は重要な取引関係その他の利害関係がないものと判断しております。
当社は、社外取締役を選任するための独立性の基準又は方針を定め、それに従い、選任にあたっては、証券取引所の独立役員の独立性に関する判断基準等を参考にしております。
ハ.社外役員による監督又は監査と内部監査、監査等委員会監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
社外取締役は、取締役会、指名検討委員会及び報酬委員会への出席や内部監査委員会等へのオブザーバーとしての参加を通じて、また監査等委員である社外取締役は、監査等委員会への出席や、会計監査人との面談を通じて、内部監査・監査等委員会監査・会計監査及び内部統制についての報告を受け、必要な意見を述べております。
(3) 【監査の状況】
① 監査等委員会監査の状況
当社は、2024年6月27日開催の第99期定時株主総会の決議により、監査等委員会設置会社に移行しております。そのため、当事業年度の活動状況については、移行前の監査役会設置会社における内容を記載しております。
イ.監査等委員会の構成
当社は監査等委員会設置会社であり、2024年6月27日現在の監査等委員である取締役は4名であります。
監査等委員である取締役は、当社での業務執行経験をもつ常勤の監査等委員である取締役1名と、非常勤の監査等委員である社外取締役が3名であります。
なお、常勤の監査等委員である取締役1名は、当社の法務を中心とした経験と、法務、リスク管理等に関する相当程度の知見を有する者であります。
また、監査等委員である社外取締役の経歴につきましては、(2)役員の状況 ②社外役員の状況に記載のとおりであります。
監査等委員会は、監査等委員である取締役全員で構成され、事業の特性を理解した上で取締役の職務執行を監視することにより経営の健全性を確保しております。
ロ.監査役会の活動
当事業年度においては、①22中計実施状況の把握②ICT投資進捗とその有効利用の状況③ESG,SDGsへの対応状況④三様監査・グループ監査の連携強化の4項目を重点監査項目に指定し、監査を行ってまいりました。
(Ⅰ)監査役会
当事業年度においては監査役会を13回開催いたしました。
監査役各位の出席状況は以下の表のとおりです。監査役会では、毎月取締役会の事前に開催し、また必要に応じて臨時監査役会を開催いたしました。なお、監査役は取締役会にも出席いたしました。
(Ⅱ)監査役会審議事項
当事業年度において、監査役会は以下の事項を審議いたしました。
(Ⅲ)監査役監査の環境整備
当事業年度において、監査役会とは別に、以下のとおり代表取締役を含む業務執行取締役や各部門長と懇談を実施し、タイムリーな経営方針の把握や社外役員間の情報共有を図りました。各懇談の出席者及び実施回数は以下の表のとおりです。
その他、会計監査人とは期初に監査計画、年度末に監査実績報告を受け、合わせて監査法人の品質管理体制や監査体制の把握を実施いたしました。内部監査委員会にオブザーバーとして出席し、内部統制監査や法務監査等の実態を把握し、グループ内部統制監査に役立てました。常勤監査役は、これ以外に四半期毎のレビュー等、必要に応じて会計監査人との情報共有や、監査部・内部統制室との情報共有を実施し、会計監査人・内部監査部門と密に連携いたしました。なお、監査上の主要な検討事項について、会計監査人とも協議の上、2021年3月末に係る財務諸表の監査より導入しております。
また、監査役監査業務を支援する体制として7名の兼任者で構成する監査役室を設置し、毎月連絡会を開催するほか監査役会の運営、関係会社監査役連絡会や社外監査役往査の運営等を支援いたしました。
(Ⅳ)監査役往査の実施状況
当事業年度は国内外の当社各拠点、子会社を対象とし、往査を実施するとともに、Web会議システムなどを活用したリモート監査を並行して実施いたしました。今後も、現地を訪問する形での監査とWeb会議システムを利用したリモート監査を併用し、より効率的かつ実効性のある監査の実施に努めてまいります。
また、会計監査人による監査業務については、適正な監査を担保するために会計監査人が適切な手段及び方法により対応したことにつき、会計監査人とのWeb会議システムを活用したコミュニケーションを通して確認いたしました。
ハ.監査役会の実効性評価
(1)実施方法・プロセス
監査活動の評価、次年度の監査計画への反映、及び監査役監査品質の向上を目的として、毎年、監査役会の実効性に関する自己評価を実施しております。
2023年度の実効性評価は、以下8項目に対する有効性につき、監査役全員に対するアンケートを実施し、その結果を基に全監査役間で各質問項目について議論し、課題を抽出する形で実施いたしました。
①コーポレートガバナンス・コードへの対応
②取締役・取締役会対応
③三様監査連携体制
④財務報告・情報開示の監視・検証
⑤重要な法令違反や不適切な会計処理等の不祥事対応
⑥ICT ガバナンス及び情報システム体制
⑦ESG・SDGsへの対応
⑧監査役会の運営
これを受け、2024年3月開催の監査役会で審議し、その評価と2024年度の監査計画を決定いたしました。また、その内容は取締役会にも報告いたしました。
(2)結果
アンケート及び全監査役間の議論では、各項目につき総じて大きな問題はなく、監査役会の運営としては内容的に充実しており、議論もしやすい環境で多様な意見が開陳されていると評価しております。
他方、三様監査・グループ監査の連携を強化すべきである、ICT投資とDXの推進状況に加え営業秘密管理についても監査を強化すべきである、監査役会はより重要な議題の議論に時間を割くべきである、という課題も抽出され、全監査役間で共有しております。
(3)今後の取り組み
当社は、第99期定時株主総会にて、監査等委員会設置会社へ機関設計を変更いたしましたので、その枠組みを有効活用するとともに、監査役会実効性評価を通じて確認された項目を踏まえて2024年度の重点監査項目を指定し、監査等委員会において監査を行ってまいります。
② 内部監査の状況
監査部は監査部担当取締役に直属し、他の業務執行部門から独立した組織として、会社業務全般にわたる内部監査を独立した視点から実施しております。
監査部の実施する内部監査については、内部監査委員会において監査方針・計画の承認と監査結果の評価を行います。内部監査委員会の委員は、監査部担当の代表取締役、監査部長、本社部門長、各事業本部の管理部門長等から構成いたします。
なお、監査等委員は原則として全員が内部監査委員会に陪席し、監査等委員会として内部監査委員会の活動に対するモニタリングを行います。また、必要に応じて監査等委員会が監査部へ直接指示を行うことができる体制も確保いたします。さらに、独立した立場にある監査部が内部監査委員会を通さずに実施する内部監査も行われます。
内部監査は、監査部員に加え、内部監査委員会が選任した監査担当者が、当社の各事業部・事業所並びに国内・外の各関係会社を訪問し、法令等の遵守の状況、内部統制の整備状況、会計処理の適正性等について監査を実施しております。
監査部の実施する内部監査の結果については、取締役会及び監査等委員会に対して遅滞なく報告するとともに、会計監査人に対しても適宜報告いたします。
③ 会計監査の状況
イ.監査法人の名称
有限責任 あずさ監査法人
ロ.継続監査期間
50年間
ハ.業務を執行した公認会計士
指定有限責任社員 業務執行社員 杉浦 宏明
指定有限責任社員 業務執行社員 永峯 輝一
指定有限責任社員 業務執行社員 濵田 睦將
ニ.監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士11名、その他18名であります。
ホ.監査法人の選定方針と理由
有限責任あずさ監査法人は、グローバルネットワークを有するKPMGインターナショナルのメンバーファームであることから、国際的な会計や監査の知見を有し、当社における海外を含めた広範な事業展開に対応し、効率的な監査業務を実施する体制を備えており、監査計画に基づく監査実績等を総合的に勘案し選定しております。
監査等委員会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める事由に該当すると判断したときは、監査等委員会の決議により会計監査人を解任いたします。また、監査等委員会は、当社の都合により、株主総会に提出する会計監査人の不再任に関する議案の内容を決定するほか、会計監査人の責に帰すべき事由等により監査契約を継続することができないと判断した場合には、株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任に関する議案の内容を決定いたします。
なお、いずれの場合も監査等委員会は、株主総会に提出する新たな会計監査人の選任に関する議案の内容を決定いたします。
以上の方針は、監査等委員会に移行する前の監査役会においても同様であります。
ヘ.監査役会による監査法人の評価
監査役及び監査役会は、当社監査役会にて決議している会計監査人の評価基準に基づき、会計監査人に対して評価を行い、会計監査人が独立の立場を保持し、かつ、適正な監査を実施しているかを監視及び検証いたしました。また、会計監査人からその職務の執行状況について報告を受けるとともに、「職務の遂行が適正に行われていることを確保するための体制」(会社計算規則第131条各号に掲げる事項)を整備している旨の通知を受け、必要に応じて説明を求めました。その結果、会計監査人の職務遂行、監査体制及び独立性並びに専門性等について適切・妥当であると判断し、有限責任あずさ監査法人の再任を決議いたしました。
④ 監査報酬の内容等
イ.監査公認会計士等に対する報酬
当社における非監査業務の内容は、公認会計士法第2条第1項の業務以外の業務(非監査業務)である「社債発行に係るコンフォートレター作成業務」及び「経営管理指標の導入に関する支援業務」であります。
また、連結子会社における非監査業務の内容は、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」に基づく減免申請書に対する合意された手続に係る業務であります。
ロ.監査公認会計士等と同一のネットワーク(KPMG)に対する報酬(イ.を除く)
当社及び連結子会社における非監査業務の内容は、「移転価格税制に関するアドバイザリー業務等」であります。
ハ.監査報酬の決定方針
会計監査人は、当社の事業規模、事業内容の複雑性等を考慮しつつ、必要とする監査日数、往査場所、作業内容等が記載された監査計画を作成し、それに基づいて監査報酬の見積りを行っております。
当社は、当該監査計画に基づく監査報酬の見積りの妥当性を検討し、会計監査人と協議の上、監査報酬を決定しております。
監査役会は、会社法第399条の規定に基づき、会計監査人から監査計画の内容及び日数について説明を受けた上で、会計監査人の適切な業務遂行に必要な監査時間の確保という観点から、監査計画及び監査報酬について同意しております。
また、監査役会は、監査報酬について、成功報酬や著しく低廉な報酬ではなく、会計監査人としての独立性が損なわれるような内容ではないことを確認しております。
ニ.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、会計監査人の当事業年度の監査計画、従前の事業年度における職務執行状況、報酬見積りの算出根拠等を、会計監査人及び社内関係部署から必要な資料の入手や報告の聴取を通じて確認し検討した結果、会計監査人の報酬等につき、会社法第399条第1項の同意を行っております。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
当社は、社外取締役、社外監査役、社長、人事担当取締役(又は常務執行役員)からなる報酬委員会を設置しております。取締役の基礎報酬額、業績報酬額、株式報酬額は株主総会で決議された範囲内で、取締役会から一任を受けた報酬委員会において報酬額決定基準に基づき公正かつ透明性をもって審議の上決定しております。(報酬委員会の概要については後記をご参照ください。)
なお、監査役の報酬等は、株主総会で決議された範囲内において、監査役の協議において決定しております。
報酬委員会について
報酬委員会では、取締役(社外取締役を除く)の報酬等を経営の監督機能を高いパフォーマンスで発揮できるものとするために、基礎報酬、短期インセンティブである業績報酬及び中長期インセンティブである株式報酬で構成することとしております。また、取締役(社外取締役を除く)の報酬等の額の水準については、市場競争力を担保するため、国内の大手企業が参加する報酬調査結果の売上高及び時価総額が同規模の他企業と毎年比較し、妥当性を検証しております。
・報酬委員会の構成(当事業年度にかかる報酬額の決定時点)
・取締役会決議により委任された権限の内容
取締役の基礎報酬、業績報酬、株式報酬決定基準の制定及び改廃
各取締役の基礎報酬額、業績報酬額、株式報酬額の決定
取締役の報酬枠改定の株主総会議案を審議し、取締役会に付議
・権限を委任した理由
取締役の報酬について、公平かつ公正で、決定に関して透明性を高めるため
・当事業年度の活動内容
2023年度取締役報酬の決定
ESG指標要件型株式報酬のKPI決定
2024年度報酬割合の改定
業績報酬のKPIの見直し審議、2024年度業績報酬算定式の見直し
監査等委員会設置会社移行に伴う取締役報酬枠の変更審議
・報酬委員会の権限が適切に行使されるようにするための措置
報酬委員会は、社外取締役、社外監査役、社長、人事担当取締役(又は常務執行役員)で構成し、委員長は社外取締役から1名選任しております。また、重大な会計上の誤りや不正による決算の事後修正が取締役会において決議された場合、非金銭報酬算定の基礎となった指標に影響を及ぼす重大な誤りや不正が確認された場合、及びその他重大なコンプライアンス違反が確認された場合、報酬の修正について審議し、必要な場合は報酬の支給を制限する、又は報酬の返還を求めることとしております。
(1)2023年度の報酬設計
取締役の報酬額は、株主総会で決議された範囲内で、取締役会から一任を受けた報酬委員会にて報酬額決定基準に基づき審議の上決定されます。業務執行から独立した立場にある社外取締役の報酬は基礎報酬のみであり、業績報酬及び株式報酬はありません。
イ.基礎報酬に関する方針
基礎報酬については、会社業績、企業価値等を総合的に勘案した上で社長の基礎報酬額を決定し、各役位の取締役の基礎報酬は、社長の基礎報酬を基準として職責に応じた役位毎の比率により決定しております。
ロ.業績報酬に関する方針
業績報酬については、取締役(社外取締役を除く)を対象に、経営成績を評価する上で重要な指標としている連結経常利益を業績指標として報酬額を算出し、加えて、事業部門担当取締役については担当部門の業績に応じた評価を行い、加減算を実施しております。
具体的には、2021年度に見直しを実施し、カセロネス銅鉱山の減損の影響を除く過去10年間の連結経常利益の平均である300億円、その130%水準である400億円を基準値(制度設計上の報酬割合)となるようにしております。
また、過去最高益の水準である600億円を目標値として定め、目標値を超える場合には800億円を上限として適切なインセンティブが働く報酬となるように設計しております。
2023年度における業績報酬にかかる指標の実績は2022年度連結経常利益198億円であります。
なお、業務執行から独立した立場にある社外取締役及び監査役には、業績報酬はありません。

ハ.株式報酬に関する方針
株式報酬については、取締役(社外取締役を除く)を対象に、当社の企業価値の持続的な向上のためのインセンティブを与えるとともに、株主との一層の価値共有を図ることを目的として、2021年度より譲渡制限付株式報酬制度(勤務継続型譲渡制限付株式報酬)を導入いたしました。2023年度にはそれに加え、新たに、ESGの指標の達成を要件として付加した「ESG指標要件型譲渡制限付株式報酬」を導入いたしました。いずれも継続した勤務が譲渡制限解除の条件となります。ESG指標としては、温室効果ガス削減、働きがい・ダイバーシティの推進及びコンプライアンスに関するものです。
対象取締役に対して譲渡制限付株式の付与のために支給する報酬は、勤務継続型株式報酬及びESG要件型株式報酬としてそれぞれ年額50百万円以内、合わせて年額100百万円以内となり、また、これによって発行又は処分を受ける当社の普通株式の総数は、勤務継続型株式報酬及びESG指標要件型株式報酬としてそれぞれ年16,650株以内、合わせて年33,300株以内としております。なお、各対象取締役への具体的な支給時期及び配分については、報酬委員会において定めた基準を踏まえ、取締役会において決定いたします。
基準値(連結経常利益400億円)の場合の株式報酬の割合
ニ.報酬等の割合に関する方針
取締役の個人別の報酬等の支給割合は当社の経営戦略、事業環境、インセンティブ報酬における目標達成の難易度を踏まえ、外部専門機関の客観的な報酬調査データ等を活用してベンチマーク企業群の動向等を参考に設定しております。なお、ESGのKPIを全て達成したときの取締役の報酬の支給割合は以下のとおりです。
(注)会社業績に応じ業績報酬が変動するため基礎報酬、業績報酬、株式報酬の割合が変動いたします。
ホ.報酬等の付与時期や条件に関する方針
基礎報酬及び業績報酬は、金銭にて毎月付与いたします。
株式報酬については、付与される株式の譲渡制限期間は退任日までとし、インサイダー取引を防止するために、退任後も1年間は株式を売却できなくするとともに、正当でない理由による退任は、期間の経過によらず当社が全株式を無償取得する設計にしております。
なお、取締役会は当事業年度に係る個人別の報酬等の内容について、報酬委員会が報酬額決定基準に基づいて公正かつ透明性をもって審議の上決定したことから、以上イ.からホ.の方針に沿うものであると判断しております。
(2)2024年度役員報酬制度の改定内容
報酬委員会では取締役(社外取締役を除く)の報酬等につき、当社が将来にわたって社会に貢献し、必要とされる存在であり続けるため、2023年度にESG指標の達成状況に応じて譲渡制限が解除される「ESG指標要件型」の株式報酬を導入し、制度設計上の株式報酬の総報酬に占める割合は、従来の勤務継続型とESG指標要件型の合計で、15%としておりました。
また、取締役をはじめとする経営層が株主の皆様との価値共有及び当社の持続的な成長と中長期的な企業価値向上を一層強く意識するよう、執行役員以上に株式保有ガイドラインを設けました。
このような取り組みをさらに進めるため、2024年度からは更に報酬に占める株式報酬の割合を増加させ、連結経常利益400億、ESGのKPIを全て達成した場合の、報酬の割合は基礎報酬50%、業績報酬30%、株式報酬20%といたします。
また、業績報酬の指標は連結経常利益を用いており、事業部門担当取締役については担当部門の業績に応じて評価を行い、加減算を実施しておりますが、新たに2024年度中にROIC等を指標とする業績指標導入方法を検討し、2025年度から導入することを決定いたしました。
報酬の割合
(注)会社業績に応じ業績報酬が変動するため基礎報酬、業績報酬、株式報酬の割合が変動いたします。
② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
(注)1.取締役の報酬限度額は、2021年6月29日開催の第96期定時株主総会において年額720百万円以内(ただし、使用人分給与は含まない)と決議いただいております。(当該株主総会終結時点の取締役の員数は8名(うち社外取締役は3名)であります。)
2.株式報酬については、2023年6月29日開催の第98期定時株主総会において、取締役の報酬限度額の内枠で年額1億円以内、割り当てられる普通株式の総数は33,300株以内と決議いただいております。(社外取締役を除く取締役を対象としております。)また、当該株式の割り当てにあたっては、当社と対象取締役との間で譲渡制限付株式割当契約を締結することと決議いただいております。(当該株主総会終結時点の取締役(社外取締役を除く)の員数は6名であります。)
3.監査役の報酬限度額は、2021年6月29日開催の第96期定時株主総会において年額180百万円以内と決議いただいております。(当該株主総会終結時点の監査役の員数は4名であります。)
③ 役員ごとの連結報酬等の総額等
連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載しておりません。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式、それ以外の株式を純投資目的以外の目的である投資株式に区分しております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社は取引先との中長期的な取引関係の維持等を目的として保有する上場株式(以下「政策保有株式」という。)については、その保有の適否を検証し、保有に合理的な理由が無いと判断されるものについては売却等を行ってきております。
保有の適否については、取締役会において、毎年、個別の株式について、保有目的、保有に伴う便益・リスク、資本コストとの関係性などを総合的に検証しております。
2024年3月基準における政策保有株式については、上記のとおり取締役会にて検証し、その保有の適否について確認しております。
上場株式にかかる議決権の行使については、以下に掲げる具体的な事項を踏まえ、かつ、当該上場会社の経営戦略等を勘案した上で、効率的かつ健全な経営に役立ち、中長期的な企業価値の向上や株主・投資家の利益に資するかとの観点で総合的に判断いたします。
(1)剰余金処分
(2)定款変更
(3)取締役・監査役選任
(4)役員報酬及び退職慰労金贈呈 等
当社の株式を保有する政策保有株主から当社株式について売却等の意向が示された場合、取引の縮減を示唆することなどにより、当該売却等を妨げることはしません。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
該当事項はありません。
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注)1.「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。
2.定量的な保有効果を記載することは困難でありますが、保有の適否については、取締役会において、毎年、個別の株式について、保有目的、保有に伴う便益・リスク、資本コストとの関係性などを総合的に検証しております。2024年3月基準における政策保有株式については、上記のとおり取締役会にて検証し、その保有の適否について確認しております。
3.昭和電線ホールディングス㈱は2023年4月1日付で「SWCC㈱」に商号変更しております。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
第5 【経理の状況】
1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下「連結財務諸表規則」という。)に基づいて作成しております。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
2.監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の財務諸表について有限責任 あずさ監査法人により監査を受けております。
3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みについて
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みを行っております。具体的には、会計基準等の内容を適切に把握し、会計基準等の変更等について的確に対応できる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、情報の収集を行っております。
また、会計基準等の変更等があった場合は、公益財団法人財務会計基準機構主催の研修等へ参加し、内容の理解と適切な会計処理への対応を実施しております。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結貸借対照表】
② 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③ 【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
④ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1.連結の範囲に関する事項
(イ)連結子会社の数 51社
主要な連結子会社名
神岡鉱業㈱、八戸製錬㈱、彦島製錬㈱、日比共同製錬㈱、奥会津地熱㈱、台湾銅箔股份有限公司、Mitsui Copper Foil(Malaysia)Sdn.Bhd.、台湾特格股份有限公司、三井金属商事㈱、三井金属エンジニアリング㈱、三井金属アクト㈱、GECOM Corp.、Mitsui Siam Components Co.,Ltd.、広東三井汽車配件有限公司、三井金属愛科特(上海)管理有限公司、Mitsui Kinzoku Components India Private Limited
前連結会計年度において連結子会社であった神岡部品工業株式会社は、連結子会社である三井金属ダイカスト株式会社を存続会社とする吸収合併により消滅したため、当連結会計年度より連結の範囲から除外しております。
(ロ)主要な非連結子会社の名称等
主要な非連結子会社名
河南大井星光汽車零部件製造有限公司
(連結の範囲から除いた理由)
非連結子会社は、いずれも小規模であり、合計の総資産、売上高、当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)等は、いずれも連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないためであります。
2.持分法の適用に関する事項
(イ)持分法適用の非連結子会社数 0社
(ロ)持分法適用の関連会社数 7社
関連会社の名称
パンパシフィック・カッパー㈱、エム・エスジンク㈱、パウダーテック㈱、吉野川電線㈱、㈱ナカボーテック、三井住友金属鉱山伸銅㈱、Compania Minera Quechua S.A.
(ハ)持分法を適用していない非連結子会社及び関連会社のうち主要な会社等の名称等
主要な会社等の名称
河南大井星光汽車零部件製造有限公司
(持分法を適用しない理由)
持分法を適用していない非連結子会社及び関連会社は、当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)等からみて、持分法の対象から除いても連結財務諸表に及ぼす影響が軽微であり、かつ、全体としても重要性がないため、持分法の適用範囲から除外しております。
(ニ)持分法適用会社のうち、決算日が連結決算日と異なる会社については、各社の事業年度に係る財務諸表を使用しております。
3.連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社のうち、決算日が12月31日の会社は、以下のとおりであります。
Compania Minera Santa Luisa S.A.、三井銅箔(蘇州)有限公司、無錫大昌機械工業有限公司、広東三井汽車配件有限公司、三井金属貿易(上海)有限公司、三井金属(珠海)環境技術有限公司、上海三井鑫云貴稀金属循環利用有限公司、三井金属愛科特(上海)管理有限公司、MITSUI KINZOKU ACT MEXICANA, S.A. de C.V.、三井金属(上海)企業管理有限公司、三井金属特種陶瓷(蘇州)有限公司
連結財務諸表の作成にあたっては連結決算日現在で実施した仮決算に基づく財務諸表を使用しております。なお、その他の連結子会社の事業年度の末日は、連結決算日と一致しております。
4.会計方針に関する事項
(イ)重要な資産の評価基準及び評価方法
(1) 有価証券
子会社株式及び関連会社株式:
主として総平均法による原価法
満期保有目的の債券:
償却原価法(定額法)
その他有価証券:
・市場価格のない株式等以外のもの
決算期末日の市場価格等に基づく時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は総平均法又は移動平均法により算定)
・市場価格のない株式等
主として総平均法による原価法
(2) デリバティブ
時価法
(3) 棚卸資産
当社:金属事業本部、モビリティ事業本部
連結子会社:神岡鉱業㈱(金属粉工場を除く)、八戸製錬㈱ 他
…先入先出法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
当社:銅箔事業部
連結子会社:三井金属アクト㈱
…移動平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
当社:機能材料事業本部(銅箔事業部を除く)
連結子会社:神岡鉱業㈱の金属粉工場、日本イットリウム㈱、三谷伸銅㈱ 他
…総平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
在外子会社の棚卸資産
…総平均法又は先入先出法による低価法
(ロ)重要な減価償却資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
建物及び構築物、機械装置及び運搬具並びにその他の有形固定資産については主として定率法を、鉱業用地については生産高比例法を採用しております。
ただし、当社の韮崎・上尾地区の一部(福利厚生施設)及び連結子会社の神岡鉱業㈱(金属粉製造設備を除く)、三谷伸銅㈱、奥会津地熱㈱、三井金属アクト㈱、三井金属ダイカスト㈱、日比製煉㈱、日比共同製錬㈱、Mitsui Copper Foil(Malaysia)Sdn.Bhd.、GECOM Corp.、台湾銅箔股份有限公司、Mitsui Siam Components Co.,Ltd.、無錫大昌機械工業有限公司、広東三井汽車配件有限公司、三井金属(珠海)環境技術有限公司等の有形固定資産については定額法を採用しております。
なお、当社及び国内連結子会社の1998年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備を除く)並びに2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物については、定額法を採用しております。
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
鉱業権については生産高比例法を、その他の無形固定資産については定額法を採用しております。
なお、自社利用のソフトウェアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法を採用しております。
(3) リース資産
所有権移転ファイナンス・リース取引に係るリース資産
自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の方法を採用しております。
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
(ハ)重要な引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
(2) 賞与引当金
従業員に対する賞与支給見込額のうち、当期負担額を当期の費用に計上するため設定したものであり、算定方法は支給見込額基準によっております。
(3) 製品保証引当金
製品の無償修理費用の支出に備えるため、個別に見積可能なクレームについてはその見積額を、その他については、売上高に対する過去の支出割合に基づき必要額を計上しております。
(4) 工事損失引当金
受注工事に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末手持工事のうち損失の発生が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積ることができる工事について、損失見込額を計上しております。
(5) 事業構造改善引当金
事業構造改善に伴い発生する損失に備えるため、見積額を計上しております。
(6) 棚卸資産処分損失引当金
棚卸資産の処分に伴う損失に備えるため、見積額を計上しております。
(7) 役員退職慰労引当金
役員の退任時に支給される慰労金の支払に備えるため、社内規程に基づく期末基準額を計上しております。
(8) 環境対策引当金
PCB(ポリ塩化ビフェニル)の処理が法定化されたことに伴い、PCB廃棄物の処理費用に充てるため、見積額を計上しております。
また、土地改良・公害防止事業等に係る費用の支出に充てるため、見積額を計上しております。
(9) 金属鉱業等鉱害防止引当金
金属鉱業施設使用後の鉱害防止に要する費用の支出に充てるため、所要額を計上しております。
(ニ)退職給付に係る会計処理の方法
(1) 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、期間定額基準によっております。
(2) 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(1~5年)による定額法により費用処理しております。
数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(1~12年)による定額法により按分した額をそれぞれ主に発生した連結会計年度から費用処理しております。
(ホ)重要な収益及び費用の計上基準
(顧客との契約から生じる収益)
当社グループは、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:契約における履行義務に取引価格を配分する。
ステップ5:履行義務を充足した時に又は充足するにつれて収益を認識する。
当社グループは、機能材料、金属、モビリティ、その他の事業の4部門に関係する事業を主として行っており、その製品は多岐にわたっております。
これらの製品の販売については、通常は製品の引渡時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断していることから、主として当該製品の引渡時点で収益を認識しております。
なお、国内の販売において、製品の出荷時から当該製品の支配が顧客に移転される時までの期間が通常の期間である場合には、当該製品の引渡時点又は出荷時点で収益を認識しております。
また、輸出販売については、インコタームズ等で定められた貿易条件に基づき危険負担が顧客に移転した時点等で収益を認識しております。
製品の販売において、当該製品が他の当事者により顧客に提供されるように手配する代理人として行う取引については、他の当事者により提供されるように手配することと交換に権利を得ると見込む報酬又は手数料の金額(あるいは他の当事者が提供する製品と交換に受け取る額から当該他の当事者に支払う額を控除した純額)を収益として認識しております。
エンジニアリング事業等における工事契約は、資産に対する支配を顧客に一定の期間にわたり移転することにより履行義務が充足されると判断していることから、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき一定の期間にわたり収益を認識しております。
履行義務の充足に係る進捗度の見積りは、決算日までに発生した工事原価が予想される工事原価の合計に占める割合に基づいて行っております。
なお、契約における取引開始日から完全に履行義務を充足すると見込まれる時点までの期間がごく短い場合には、一定の期間にわたり収益を認識せず、完全に履行義務を充足した時点で収益を認識しております。
収益は、顧客との契約において約束された対価から、値引き、リベート及び返品などを控除した金額で測定しております。
対価に値引き、仮単価等の変動対価が含まれる場合、最頻値による方法を用いて変動対価の額を見積り、変動対価の額に関する不確実性が事後的に解消される際に、解消される時点までに計上された収益の著しい減額が発生しない可能性が高い部分に限り、取引価格に含めております。
対価は履行義務を充足してから主として1年以内に受領しており、重要な金融要素は含んでおりません。
(ヘ)重要な外貨建の資産又は負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。
なお、在外子会社等の資産及び負債は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算し、収益及び費用は期中平均相場により円貨に換算し、換算差額は純資産の部における為替換算調整勘定及び非支配株主持分に含めております。
(ト)重要なヘッジ会計の方法
(1) ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理、振当処理及び特例処理を採用しております。
(2) ヘッジ手段とヘッジ対象
将来の外貨建による製品(主として地金)の販売及び棚卸資産(主として原材料)の購入に係る為替相場の変動によるリスクを回避する目的で、為替予約取引及び通貨スワップ取引を利用しております。
また、金融負債に係る将来の金利変動によるリスクを回避する目的で、借入金を対象とした金利スワップ取引を利用しております。
更に国際相場の影響を受ける原材料・製品等の価格変動によるリスクを回避する目的で、金属先渡取引及び燃料先渡取引を利用しております。
(3) ヘッジ方針
ヘッジの手段であるデリバティブ取引は通貨関連、金利関連、商品関連とも実需の範囲内で行う方針としております。
(4) ヘッジ有効性評価の方法
通貨スワップ取引、金利スワップ取引、金属先渡取引及び燃料先渡取引については、ヘッジ開始時から有効性判定時点までの期間において、ヘッジ対象の相場変動の累計とヘッジ手段の相場変動の累計とを比較すること等によって、ヘッジの有効性を確認しております。
また、為替予約取引については、ヘッジ対象の予定取引と重要な条件がほぼ同じであり、ヘッジに高い有効性があるとみなされるため、ヘッジの有効性の判定を省略しております。
(チ)のれんの償却方法及び償却期間
のれんの償却については、その金額が僅少の場合を除き、5年間の定額法により償却を行っております。
(リ)連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資からなっております。
(ヌ)その他連結財務諸表作成のための重要な事項
該当事項はありません。
(重要な会計上の見積り)
1.棚卸資産の評価
(1) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
棚卸資産は、取得原価で測定しておりますが、期末における正味売却価額又は再調達原価が取得原価よりも下落している場合には、当該正味売却価額又は再調達原価で測定し、取得原価との差額は当期の費用として処理しております。また、営業循環過程から外れた滞留又は処分見込等の棚卸資産については、帳簿価額を処分見込価額まで切り下げる方法によっております。
これらの棚卸資産の評価に用いられる正味売却価額等は、直近の販売実績単価及び販売費用の実績に基づいて算定しており、当該販売実績単価には非鉄金属価格の相場変動影響が反映されております。非鉄金属の価格はロンドン金属取引所(LME:London Metal Exchange)、その他の国際市場で決定されます(以下「LME相場等」という。)。LME相場等は国際的な需給バランス、世界の政治経済の状況及び投機的取引等の影響を受けて変動します。そのため、棚卸資産の評価に用いるLME相場等を反映した正味売却価額等が正確に算定されない場合、棚卸資産の評価に重要な影響を与える可能性があります。
2.繰延税金資産の回収可能性
(1) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
繰延税金資産は、将来減算一時差異等を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しております。
繰延税金資産の認識は、将来の事業計画に基づく課税所得の発生時期及び金額によって見積っております。当該見積りは、将来の不確実な経済条件の変動などによって影響を受ける可能性があり、実際に発生した課税所得の時期及び金額が見積りと異なった場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において、繰延税金資産の金額に重要な影響を与える可能性があります。
(未適用の会計基準等)
・「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日)
・「包括利益の表示に関する会計基準」(企業会計基準第25号 2022年10月28日)
・「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日)
(1) 概要
その他の包括利益に対して課税される場合の法人税等の計上区分及びグループ法人税制が適用される場合の子会社株式等の売却に係る税効果の取扱いを定めるもの。
(2) 適用予定日
2025年3月期の期首より適用予定であります。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用による連結財務諸表に与える影響額については、現時点で評価中であります。
(表示方法の変更)
(連結損益計算書関係)
前連結会計年度において、独立掲記しておりました「特別利益」の「貸倒引当金戻入額」及び「受取保険金」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「特別利益」の「その他」に含めて表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
前連結会計年度において、「特別損失」の「その他」に含めておりました「貸倒引当金繰入額」は、特別損失の総額の100分の10を超えたため、当連結会計年度より独立掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
前連結会計年度において、独立掲記しておりました「特別損失」の「環境対策費用」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「特別損失」の「その他」に含めて表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において、「特別利益」に表示していた「貸倒引当金戻入額」52百万円、「受取保険金」84百万円及び「その他」120百万円は、「その他」256百万円として組み替えております。
また、前連結会計年度の連結損益計算書において、「特別損失」に表示していた「環境対策費用」745百万円及び「その他」746百万円は、「貸倒引当金繰入額」0百万円及び「その他」1,491百万円として組み替えております。
(連結貸借対照表関係)
※1 受取手形、売掛金及び契約資産のうち、顧客との契約から生じた債権及び契約資産の金額は、それぞれ以下のとおりであります。
※2 非連結子会社及び関連会社に対するものは、次のとおりであります。
※3 担保資産及び担保付債務
担保に供している資産は、次のとおりであります。
担保付債務は、次のとおりであります。
上記のうち、( )内書は工場財団抵当並びに当該債務を示しております。
※4 その他のうち、契約負債の金額は、以下のとおりであります。
5 保証債務
次の関係会社等について、金融機関からの借入等に対し債務保証を行っております。
6 債権流動化に伴う偶発債務は、次のとおりであります。
7 受取手形割引高
※8 連結会計年度末日満期手形
連結会計年度末日満期手形の会計処理については、手形交換日をもって決済処理しております。なお、当連結会計年度末日が金融機関の休日であったため、次の連結会計年度末日満期手形が、連結会計年度末残高に含まれております。
※9 国庫補助金により、固定資産の取得価額から控除している圧縮記帳額は、次のとおりであります。
(連結損益計算書関係)
※1 顧客との契約から生じる収益
売上高については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載しておりません。
顧客との契約から生じる収益の金額は、「注記事項(収益認識関係)1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載しております。
※2 期末棚卸高は収益性の低下に伴う簿価切下後の金額であり、前連結会計年度末の簿価切下げ額の戻入額と当連結会計年度の棚卸資産評価損を相殺した次の金額が、売上原価に含まれております。
※3 売上原価に含まれている工事損失引当金繰入額(△は工事損失引当金戻入額)は、次のとおりであります。
※4 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は、次のとおりであります。
※5 一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費の総額
※6 固定資産売却益の内容は、次のとおりであります。
※7 固定資産売却損の内容は、次のとおりであります。
※8 固定資産除却損の内容は、次のとおりであります。
※9 関係会社株式評価損及び貸倒引当金繰入額
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社の非連結子会社であるMitsui Kinzoku Die-Casting Technology America Inc.において、主要製品の受注動向の変化に伴い、事業計画の見直しを実施した結果、同社において固定資産の減損損失を計上することとなりました。
Mitsui Kinzoku Die-Casting Technology America Inc.の財政状態の悪化に伴い、同社株式の実質価額が著しく低下したため関係会社株式評価損を計上し、加えて、同社への金銭債権に対する貸倒引当金繰入額を計上しております。
※10 減損損失
当社グループは、以下の資産グループについて減損損失を計上いたしました。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当社グループは、事業用の資産については管理会計の区分に基づき、工場別・製品別等の単位によりグルーピングしております。
また、減損の兆候のある貸与資産、遊休資産については、個別資産別に減損損失認識の判定を行っております。
遊休資産については、売却や転用が困難なことから備忘価額まで減額し、当該減少額を減損損失として特別損失に計上いたしました。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社グループは、事業用の資産については管理会計の区分に基づき、工場別・製品別等の単位によりグルーピングしております。
また、減損の兆候のある貸与資産、遊休資産については、個別資産別に減損損失認識の判定を行っております。
遊休資産については、売却や転用が困難なことから備忘価額まで減額し、当該減少額を減損損失として特別損失に計上いたしました。
※11 その他特別損失に含まれている引当金繰入額
(連結包括利益計算書関係)
※ その他の包括利益に係る組替調整額及び税効果額
(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注1) 普通株式の株式数の増加19千株は、譲渡制限付株式報酬としての新株式の発行による増加であります。
発行価格 3,015円
資本組入額 1,507.5円
割当先 取締役(社外取締役を除く)5名
取締役を兼務しない執行役員(フェロー、理事を含む)15名
(注2) 普通株式の自己株式の株式数の増加0千株は、単元未満株式の買取りによる増加であります。
2.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注1) 普通株式の発行済株式の株式数の増加27千株は、譲渡制限付株式報酬としての新株式の発行による増加であります。
発行価格 3,210円
資本組入額 1,605円
割当先 取締役(社外取締役を除く)6名
取締役を兼務しない執行役員(フェロー、理事を含む)15名
(注2) 普通株式の自己株式の株式数の増加0千株は、単元未満株式の買取りによる増加であります。
2.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
※1 現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係
(リース取引関係)
(借主側)
オペレーティング・リース取引
オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料
(単位:百万円)
(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社グループは、必要な資金を主に銀行借入やコマーシャル・ペーパー及び社債発行により調達しております。一時的な余資は安全性の高い金融資産で運用しております。デリバティブは、後述するリスクを回避するために利用しており、投機的な取引は行っておりません。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク
営業債権である受取手形及び売掛金は、顧客の信用リスクに晒されております。また、グローバルに事業を展開していることから生じている外貨建ての営業債権は、為替の変動リスクに晒されておりますが、原則として外貨建ての営業債務をネットしたポジションについて、その一部につき先物為替予約を利用してヘッジしております。投資有価証券は、主に業務上の関係を有する企業の株式であり、市場価格の変動リスクに晒されております。
営業債務である支払手形及び買掛金は、そのほとんどが1年以内の支払期日であります。また、その一部には、原料等の輸入に伴う外貨建てのものがあり、為替の変動リスクに晒されておりますが、原則として外貨建ての営業債権をネットしたポジションについて、その一部につき先物為替予約を利用してヘッジしております。借入金のうち、短期借入金及びコマーシャル・ペーパーは主に営業取引に係る資金調達であり、長期借入金(原則として5年以内)と社債については、主に設備投資に必要な資金の調達を目的としたものであります。変動金利の借入金は、金利の変動リスクに晒されておりますが、このうち長期のものについては、支払金利の変動リスクを回避し支払利息の固定化を図るために、個別契約ごとにデリバティブ取引(金利スワップ取引)をヘッジ手段として利用しております。
デリバティブ取引は、将来の外貨建による製品(主として地金)の販売及び棚卸資産(主として輸入原材料)の購入、並びに外貨建金銭債権債務残高に係る為替相場の変動によるリスクを回避する目的で、為替予約取引及び通貨スワップ取引を利用しております。但し、通貨スワップ取引は為替相場によっては契約が消滅する可能性のある取引を含んでおります。これらのデリバティブ取引については、一部の在外子会社によるもの、外貨建金銭債権債務残高に係る為替相場の変動によるリスクを回避する目的で行われるものを除き、繰延ヘッジ処理、または振当処理によるヘッジ会計を適用しております。
また、金融負債に係る将来の金利変動によるリスクを回避する目的で、借入金を対象とした金利スワップ取引を利用しております。これらのデリバティブ取引については、一部の在外子会社によるものを除き、繰延ヘッジ処理によるヘッジ会計を適用しております。
さらに、国際相場の影響を受ける原材料・製品等の価格変動によるリスクを回避する目的で、金属先渡取引及び燃料先渡取引を利用しております。金属先渡取引及び燃料先渡取引については、一部の在外子会社によるものを除き繰延ヘッジ処理によるヘッジ会計を適用しております。なお、ヘッジ会計に関するヘッジ手段とヘッジ対象、ヘッジ方針、ヘッジの有効性の評価方法等については、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」に記載されている「(ト)重要なヘッジ会計の方法」をご参照下さい。
デリバティブ取引は、取扱取引の対象物の市場価格の変動に係るリスク(市場リスク)及び取引先の倒産等による契約不履行に係るリスク(信用リスク)を有しております。当社企業集団が利用している為替予約取引、通貨スワップ取引、金利スワップ取引、金属先渡取引及び燃料先渡取引については、将来の為替相場、市場金利、金属相場等の変動によるリスクがあります。なお、当社グループは、取引の対象物の価格に対するデリバティブ取引の時価の変動率が大きい特殊な取引は利用しておりません。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
① 信用リスク(取引先の契約不履行等に係るリスク)の管理
営業債権である受取手形及び売掛金については、取引先ごとの期日管理及び残高管理を行うとともに、主な取引先の信用状況を半期ごとに把握する体制としております。
デリバティブ取引の利用にあたっては、信用リスクを軽減するために、格付の高い金融機関、商社等とのみ取引を行っております。
② 市場リスク(為替や金利等の変動リスク)の管理
外貨建ての営業債権については、為替の変動リスクに対して、原則として外貨建ての営業債務をネットしたポジションについて、その一部につき先物為替予約を利用してヘッジしております。外貨建ての営業債務は、原則として外貨建ての営業債権をネットしたポジションについて、その一部につき先物為替予約を利用してヘッジしております。また、借入金に係る支払金利の変動リスクを抑制するために、金利スワップ取引を利用しております。
投資有価証券については、定期的に時価や発行体(取引先企業)の財務状況等を把握するとともに、取引先企業との関係を勘案して保有状況を継続的に見直しております。
デリバティブ取引の執行・管理については、取引権限を定めた社内規程に従って行っております。通常の営業取引に係る為替予約取引、金属先渡取引及び燃料先渡取引等は各事業部門ごとに行い、財務取引に係る為替予約取引及びスワップ取引等は経理部資金担当が行っております。これらの取引は、まず各部門のデリバティブ管理責任者がポジション及び決済の管理を行い、毎月営業取引に係るものは各事業部門長、財務取引に係るものは経理部長に取引の運用状況を報告しております。経理部会計担当は、上記報告について6ヶ月に1回、当該期間におけるデリバティブ取引の状況を社長に報告し、社長より指示あるいは方針がある場合は、各事業部門長及び経理部長を通じて各部門のデリバティブ管理責任者に伝達することとしております。関係会社については、親会社の関係会社管理規則により、新規のデリバティブ取引開始に際しては親会社の主管事業部等と協議をさせるとともに、6ヶ月に1回、全ての関係会社から当該期間におけるデリバティブ取引の状況を親会社に報告させ、投機行為、実需に基づかないデリバティブ取引は行われていないことを確認しております。
③ 資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払いを実行できなくなるリスク)の管理
当社グループではグループ金融を導入し、経理部で資金計画を作成するなどの方法により管理しております。
(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価には、市場価格に基づく価額のほか、市場価格がない場合には合理的に算定された価額が含まれております。当該価額の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することもあります。
また、注記事項「デリバティブ取引関係」におけるデリバティブ取引に関する契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
2.金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりであります。
前連結会計年度(2023年3月31日)
(※1) 以下の注記は省略しております。
現金並びに短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似する預金、受取手形及び売掛金、支払手形及び買掛金、短期借入金 (1年内返済予定の長期借入金を除く)及びコマーシャル・ペーパー。
(※2) 市場価格のない株式等及び連結貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合その他これに準ずる事業体への出資は、「(1)投資有価証券」には含まれておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
(※3) 1年内返済予定の長期借入金は、連結貸借対照表では「短期借入金」に含めております。
(※4) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については( )で示しております。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(※1) 以下の注記は省略しております。
現金並びに短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似する預金、受取手形及び売掛金、支払手形及び買掛金、短期借入金 (1年内返済予定の長期借入金を除く)及びコマーシャル・ペーパー。
(※2) 市場価格のない株式等及び連結貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合その他これに準ずる事業体への出資は、「(1)投資有価証券」には含まれておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
(※3) 1年内返済予定の長期借入金は、連結貸借対照表では「短期借入金」に含めております。
(※4) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については( )で示しております。
(注1)金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注2) 社債、長期借入金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2023年3月31日)
(注) 社債には、1年内償還予定の社債を含めております。また、長期借入金には、1年内返済予定の長期借入金を含めております。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注) 社債には、1年内償還予定の社債を含めております。また、長期借入金には、1年内返済予定の長期借入金を含めております。
3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観測可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(2)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注1)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
投資有価証券
株式の時価については、取引所の価格によっており、レベル1の時価に分類しております。債券の時価については発行する地方自治体の債券償還実績を考慮し、類似した債券の利率で割り引いて算定する方法によっており、レベル3に分類しております。
デリバティブ取引
商品価格及び為替予約の時価については、市場価格等や為替レート等の観察可能なインプットに基づき算定しており、レベル2の時価に分類しております。
社債
これらの時価は、セカンダリー(気配値)の流通利回りで割り引いて算定する方法によっており、レベル2の時価に分類しております。
長期借入金
これらの時価は、元利金の合計額を同様の新規借入を行った場合に想定される利率で割り引いて算定する方法によっており、レベル2の時価に分類しております。
(有価証券関係)
1.その他有価証券
前連結会計年度(2023年3月31日)
(注)市場価格がない株式等(連結貸借対照表計上額2,853百万円)については、上表には含めておりません。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注)市場価格がない株式等(連結貸借対照表計上額2,788百万円)については、上表には含めておりません。
2.連結会計年度中に売却したその他有価証券
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
3.減損処理を行った有価証券
前連結会計年度において、有価証券について1,096百万円(関係会社株式1,096百万円)減損処理を行っております。当連結会計年度において、有価証券について987百万円(関係会社株式987百万円)減損処理を行っております。
なお、減損処理にあたっては、市場価格のない株式等については、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合には、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。
(デリバティブ取引関係)
1. ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
(1) 通貨関連
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
2. ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
(1) 通貨関連
前連結会計年度(2023年3月31日)
(注)為替予約等の振当処理によるものは、ヘッジ対象とされている売掛金と一体として処理されているため、その時価は、当該売掛金の時価に含めています。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注)為替予約等の振当処理によるものは、ヘッジ対象とされている売掛金と一体として処理されているため、その時価は、当該売掛金の時価に含めています。
(2) 商品関連
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(退職給付関係)
1.採用している退職給付制度の概要
当社及び国内連結子会社は、確定給付型の制度として、退職一時金制度及び確定給付企業年金法に基づく規約型企業年金制度を設けております。また、従業員の退職等に際して、退職給付会計に準拠した数理計算による退職給付債務の対象とされない割増退職金を支払う場合があります。
なお、当社及び一部の連結子会社は、確定給付型制度の他、確定拠出型制度を設けております。
2.確定給付制度
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表
(注) 一部の子会社は、退職給付債務の算定にあたり、簡便法を採用しております。
(2) 年金資産の期首残高と期末残高の調整表
(3) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表
(4) 退職給付費用及びその内訳項目の金額
(注) 簡便法を採用している連結子会社の退職給付費用は、「勤務費用」に計上しております。
(5) 退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(6) 退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(注) 上記は当社及び連結子会社に関するものであり、退職給付に係る調整累計額には、上記のほか、持分法適用
会社の未認識項目(持分相当額)が計上されております。
(7) 年金資産に関する事項
①年金資産の主な内訳
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりであります。
②長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率を決定するため、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮しております。
(8) 数理計算上の計算基礎に関する事項
主要な数理計算上の計算基礎
3.確定拠出制度
当社及び連結子会社の確定拠出制度への要拠出額は、前連結会計年度1,060百万円、当連結会計年度1,158百万円であります。
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(*1)評価性引当額が1,573百万円減少しております。この減少の主な内容は、当社において、繰越欠損金に関する評価性引当額1,333百万円が減少したことによるものであります。
(*2)税務上の繰越欠損金及びその繰延税金資産の繰越期限別の金額
前連結会計年度(2023年3月31日)
(a) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額である。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(a) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額である。
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
(注) 当連結会計年度は、法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間の差異が法定実効税率の100分の5以下であるため注記を省略しております。
3.法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社及び一部の国内連結子会社は、グループ通算制度を適用しており、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っております。
(資産除去債務関係)
資産除去債務のうち連結貸借対照表に計上しているもの
イ.当該資産除去債務の概要
当社グループは、主に以下の資産除去債務を有しております。
・海外鉱山において現地法令が規定する閉山時の原状回復に係る債務
・事業用資産において石綿法による建物の解体時の石綿の除去に係る債務
・不動産賃借契約に基づく事務所等の退去時における原状回復に係る債務
ロ.当該資産除去債務の金額の算定方法
(鉱山)
Compania Minera Santa Luisa S.A.は、国際財務報告基準に則り、ペルー国の閉山法が規定する鉱山の閉山計画に基づき、閉山費用を合理的に見積り、資産除去債務を計上しております。資産除去債務の見積りにあたり、支出までの見込み期間は来期から1~19年と見積り、割引率は4.20~4.73%を採用しております。
なお、閉山費用について当連結会計年度に割引率の見直しを行っており、これに伴う減少額△181百万円を資産除去債務の残高から減算しております。
(石綿)
解体時の撤去費用の支出見込期間を資産に応じて取得から1~31年間と見積り、割引率は△0.13~2.30%を使用して資産除去債務の金額を計算しております。
当連結会計年度において、将来のアスベスト建材の除去費用について新たな情報を入手したことにより、その合理的な見積りが可能となったことから、新たに除去費用の見積りを行い、資産除去債務を計上しております。これに伴う増加額13百万円を資産除去債務の残高から加算しております。
(不動産賃借契約)
資産除去債務の負債計上に代えて、不動産賃借契約に関する敷金の回収が最終的に見込めないと認められる金額を合理的に見積り、そのうち当連結会計年度の負担に属する金額を費用に計上する方法によっております。この見積りにあたり、入居から4~15年間を採用しております。
当連結会計年度において、敷金の回収が最終的に見込めないと認められる金額として算定した金額は、291百万円であります。
ハ.当連結会計年度における当該資産除去債務の総額の増減
(収益認識関係)
1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注)その他の収益は、「金融商品に関する会計基準」に基づくデリバティブ取引により生じる収益等が含まれております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)その他の収益は、「金融商品に関する会計基準」に基づくデリバティブ取引により生じる収益等が含まれております。
2.顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(ホ)重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおりであります。
3.顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当連結会計年度末において存在する顧客との契約から翌連結会計年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報
(1) 契約資産及び契約負債の残高等
契約資産及び契約負債については、残高に重要性が乏しいため記載を省略しております。
(2) 残存履行義務に配分した取引価格
当初に予想される契約期間が1年を超える重要な取引がないため、実務上の便法を適用し、残存履行義務に関する情報の記載を省略しております。
また、顧客との契約から受け取る対価の額に、取引価格に含まれていない重要な金額はありません。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
(1)報告セグメントの決定方針
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社は、本社に製品・サービス別の事業本部を置き、各事業本部は、取り扱う製品・サービスについて国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
従って、当社は、事業本部を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、事業活動の内容及び経営環境に関して適切な情報を提供するため、経済的特徴及び商品・サービス等の要素が概ね類似する複数の事業セグメントを集約した「機能材料事業」、「金属事業」、「モビリティ事業」及び「その他の事業」の4つを報告セグメントとしております。
(2)各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類
各セグメントの主要製品は以下のとおりであります。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、在外子会社等の収益、費用及び資産の本邦通貨への換算処理の取扱いを除き、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。
在外子会社等の収益、費用及び資産の本邦通貨への換算処理の取扱いについては、主に予算作成時において想定した為替相場に基づいた数値であります。
事業セグメントの利益は経常利益をベースとした数値であります。
セグメント間の内部収益及び振替高は、市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) 1.調整額は以下のとおりであります。
(1) 外部顧客への売上高の調整額は、主に在外子会社の売上高の本邦通貨への換算処理における差額(予算作成時において想定した為替相場と期中平均為替相場との差)であります。セグメント利益の調整額△3,838百万円には、各報告セグメントに配分していない全社費用△8,075百万円、棚卸資産の調整額1,615百万円、在外子会社等の収益及び費用の本邦通貨への換算処理における差額1,492百万円が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費及び試験研究費であります。
(2) セグメント資産の調整額29,083百万円には、本社管理部門に対する債権の相殺消去△13,801百万円、セグメント間債権の相殺消去△19,841百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産67,869百万円及びその他の調整額△5,142百万円が含まれております。全社資産は、主に報告セグメントに帰属していない本社資産であります。
2.セグメント利益は、連結財務諸表の経常利益と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1.調整額は以下のとおりであります。
(1) 外部顧客への売上高の調整額は、主に在外子会社の売上高の本邦通貨への換算処理における差額(予算作成時において想定した為替相場と期中平均為替相場との差)であります。セグメント利益の調整額△2,432百万円には、各報告セグメントに配分していない全社費用△3,871百万円が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費及び試験研究費であります。
(2) セグメント資産の調整額36,230百万円には、本社管理部門に対する債権の相殺消去△15,647百万円、セグメント間債権の相殺消去△16,659百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産75,004百万円及びその他の調整額△6,467百万円が含まれております。全社資産は、主に報告セグメントに帰属していない本社資産であります。
2.セグメント利益は、連結財務諸表の経常利益と調整を行っております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
報告セグメントと同一区分のため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、特定の顧客への売上高であって、連結損益計算書の売上高の10%以上を占めるものがないため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
報告セグメントと同一区分のため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、特定の顧客への売上高であって、連結損益計算書の売上高の10%以上を占めるものがないため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
(関連当事者情報)
1.関連当事者との取引
(1) 連結財務諸表提出会社と関連当事者との取引
(ア)連結財務諸表提出会社の非連結子会社及び関連会社等
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
取引条件及び取引条件の決定方針等
(注)1.製品等の販売及び購入については、市場価格を勘案して一般的取引条件と同様に決定しております。
(注)2.債務保証については、銀行借入等につき債務保証を行ったものであり、一般的な保証料を勘案した債務保証料を受領しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
取引条件及び取引条件の決定方針等
(注)1.製品等の販売及び購入については、市場価格を勘案して一般的取引条件と同様に決定しております。
(注)2.債務保証については、銀行借入等につき債務保証を行ったものであり、一般的な保証料を勘案した債務保証料を受領しております。
2.重要な関連会社に関する注記
(1) 重要な関連会社の要約財務情報
当連結会計年度において、重要な関連会社はパンパシフィック・カッパー㈱であり、その要約財務情報は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
(1株当たり情報)
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.1株当たり当期純利益金額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
3.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
⑤ 【連結附属明細表】
【社債明細表】
(注) 1.当期末残高の( )内の金額は、1年内償還予定の金額であります。
2.連結決算日後5年内における償還予定額は以下のとおりであります。
【借入金等明細表】
(注) 1.平均利率については、借入金等の期末残高に対する加重平均利率を記載しております。
2.リース債務の平均利率については、リース料総額に含まれる利息相当額を控除する前の金額でリース債務を連結貸借対照表に計上しているため、記載しておりません。
3.長期借入金及びリース債務(1年以内に返済予定のものを除く。)の連結決算日後5年内における返済予定額は以下のとおりであります。
【資産除去債務明細表】
当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における資産除去債務の金額が、当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における負債及び純資産の合計額の100分の1以下であるため、連結財務諸表規則第92条の2の規定により記載を省略しております。
(2) 【その他】
当連結会計年度における四半期情報等
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1.有価証券の評価基準及び評価方法
(1) 子会社株式及び関連会社株式
総平均法による原価法
(2) その他有価証券
・市場価格のない株式等以外のもの
決算期末日の市場価格等に基づく時価法
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は総平均法により算定)
・市場価格のない株式等
総平均法による原価法
2.デリバティブ等の評価基準及び評価方法
・デリバティブ
時価法
3.棚卸資産の評価基準及び評価方法
金属事業本部、モビリティ事業本部:
先入先出法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
銅箔事業部:
移動平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
機能材料事業本部(銅箔事業部を除く):
総平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
4.固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
建物及び構築物、機械装置及び運搬具並びにその他の有形固定資産については主として定率法を、鉱業用地については生産高比例法を採用しております。
ただし、韮崎・上尾地区の一部(福利厚生施設)の有形固定資産及び1998年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備を除く)並びに2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物については、定額法を採用しております。
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
鉱業権については生産高比例法を、その他の諸権利については定額法を採用しております。
なお、自社利用のソフトウェアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法を採用しております。
(3) リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
(4) 長期前払費用
定額法を採用しております。
5.繰延資産の処理方法
社債発行費は支出時に全額費用として処理しております。
6.外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務については、期末日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。
7.引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
(2) 賞与引当金
従業員に対する賞与支給見込額のうち、当事業年度負担額を当事業年度の費用に計上するため設定したものであり、算定方法は支給見込額基準によっております。
(3) 製品保証引当金
製品の無償修理費用の支出に備えるため、個別に見積可能なクレームについてはその見積額を、その他について
は、売上高に対する過去の支出割合に基づき必要額を計上しております。
(4) 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しております。
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、期間定額基準によっております。
② 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
過去勤務費用は、その発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(2年)による定額法により費用処理しております。
数理計算上の差異は、その発生年度において一括費用処理しております。
(5) 環境対策引当金
PCB(ポリ塩化ビフェニル)の処理が法定化されたことに伴い、PCB廃棄物の処理費用に充てるため、見積額を計上しております。
また、土地改良・公害防止事業等に係る費用の支出に充てるため、見積額を計上しております。
(6) 金属鉱業等鉱害防止引当金
金属鉱業施設使用後の鉱害防止に要する費用の支出に充てるため、所要額を計上しております。
(7) 関係会社事業損失引当金
関係会社の事業活動に伴う損失に備えるため、当該会社の財政状態を勘案して、所要額を計上しております。
8.収益及び費用の計上基準
(顧客との契約から生じる収益)
当社は、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:契約における履行義務に取引価格を配分する。
ステップ5:履行義務を充足した時に又は充足するにつれて収益を認識する。
当社は、機能材料、金属、モビリティの3部門に関係する事業を主として行っており、その製品は多岐にわたっております。
これらの製品の販売については、通常は製品の引渡時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断していることから、主として当該製品の引渡時点で収益を認識しております。
なお、国内の販売において、製品の出荷時から当該製品の支配が顧客に移転される時までの期間が通常の期間である場合には、当該製品の引渡時点又は出荷時点で収益を認識しております。
また、輸出販売については、インコタームズ等で定められた貿易条件に基づき危険負担が顧客に移転した時点等で収益を認識しております。
製品の販売において、当該製品が他の当事者により顧客に提供されるように手配する代理人として行う取引については、他の当事者により提供されるように手配することと交換に権利を得ると見込む報酬又は手数料の金額(あるいは他の当事者が提供する製品と交換に受け取る額から当該他の当事者に支払う額を控除した純額)を収益として認識しております。
セラミックス事業等における工事契約は、資産に対する支配を顧客に一定の期間にわたり移転することにより履行義務が充足されると判断していることから、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき一定の期間にわたり収益を認識しております。
履行義務の充足に係る進捗度の見積りは、決算日までに発生した工事原価が予想される工事原価の合計に占める割合に基づいて行っております。
なお、契約における取引開始日から完全に履行義務を充足すると見込まれる時点までの期間がごく短い場合には、一定の期間にわたり収益を認識せず、完全に履行義務を充足した時点で収益を認識しております。
収益は、顧客との契約において約束された対価から、値引き、リベート及び返品などを控除した金額で測定しております。
対価に値引き、仮単価等の変動対価が含まれる場合、最頻値による方法を用いて変動対価の額を見積り、変動対価の額に関する不確実性が事後的に解消される際に、解消される時点までに計上された収益の著しい減額が発生しない可能性が高い部分に限り、取引価格に含めております。
対価は履行義務を充足してから主として1年以内に受領しており、重要な金融要素は含んでおりません。
9.ヘッジ会計の方法
(1) ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理及び特例処理を採用しております。
(2) ヘッジ手段とヘッジ対象
将来の外貨建による製品(主として地金)の販売及び棚卸資産(主として原材料)の購入に係る為替相場の変動によるリスクを回避する目的で、為替予約取引を利用しております。
また、金融負債に係る将来の金利変動によるリスクを回避する目的で、借入金を対象とした金利スワップ取引を利用しております。
更に国際相場の影響を受ける原材料・製品等の価格変動によるリスクを回避する目的で、金属先渡取引を利用しております。
(3) ヘッジ方針
ヘッジの手段であるデリバティブ取引は通貨関連、金利関連、商品関連とも実需の範囲内で行う方針としております。
(4) ヘッジ有効性評価の方法
金利スワップ取引及び金属先渡取引については、ヘッジ開始時から有効性判定時点までの期間において、ヘッジ対象の相場変動の累計とヘッジ手段の相場変動の累計とを比較すること等によって、ヘッジの有効性を確認しております。
また、為替予約取引については、ヘッジ対象の予定取引と重要な条件がほぼ同じであり、ヘッジに高い有効性があるとみなされるため、ヘッジの有効性の判定を省略しております。
10.その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
(1) 退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識過去勤務費用の会計処理の方法は、連結財務諸表における会計処理の方法と異なっております。
(重要な会計上の見積り)
1.棚卸資産の評価
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
連結財務諸表「注記事項(重要な会計上の見積り)1.棚卸資産の評価」に記載した内容と同一であります。
2.繰延税金資産の回収可能性
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
連結財務諸表「注記事項(重要な会計上の見積り)2.繰延税金資産の回収可能性」に記載した内容と同一であります。
(表示方法の変更)
(損益計算書関係)
前事業年度において、独立掲記しておりました「特別利益」の「関係会社株式売却益」及び「関係会社清算益」
は、特別利益の総額の100分の10以下となったため、当事業年度より「その他」に含めて表示しております。この
表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前事業年度の損益計算書において、「特別利益」に表示していた「関係会社株式売却益」34百万円、
「関係会社清算益」79百万円及び「その他」8百万円は、「その他」121百万円として組み替えております。
(貸借対照表関係)
※1 担保資産及び担保付債務
担保に供している資産は、次のとおりであります。
担保付債務は、次のとおりであります。
上記のうち、( )内書は工場財団抵当並びに当該債務を示しております。
※2 関係会社項目
関係会社に対する資産及び負債には独立掲記されたもののほか次のものがあります。
上記のほか、当事業年度において、関係会社に対する負債として、買掛金、未払金、未払費用、預り金に含まれるものの合計額は負債及び純資産の合計額の100分の5を超えており、その金額は41,425百万円であります。
3 保証債務
次の関係会社等について、金融機関からの借入等に対し債務保証を行っております。
4 債権流動化に伴う偶発債務は、次のとおりであります。
※5 事業年度末日満期手形
事業年度末日満期手形の会計処理については、手形交換日をもって決済処理しております。なお、当事業年度末日が金融機関の休日であったため、次の事業年度末日満期手形が、事業年度末残高に含まれております。
※6 国庫補助金により、固定資産の取得価額から控除している圧縮記帳額は、次のとおりであります。
(損益計算書関係)
※1 関係会社との取引に係るものが、次のとおり含まれております。
※2 販売費に属する費用のおおよその割合は前事業年度29%、当事業年度35%、一般管理費に属する費用のおおよその割合は前事業年度71%、当事業年度65%であります。
販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は、次のとおりであります。
※3 固定資産売却益の内容は、次のとおりであります。
※4 固定資産売却損の内容は、次のとおりであります。
※5 固定資産除却損の内容は、次のとおりであります。
※6 貸倒引当金繰入額及び関係会社事業損失引当金繰入額
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社の非連結子会社であるMitsui Kinzoku Die-Casting Technology America Inc.において、主要製品の受注動向
の変化に伴い、事業計画の見直しを実施した結果、同社において固定資産の減損損失を計上することとなりました。
Mitsui Kinzoku Die-Casting Technology America Inc.の財政状態の悪化に伴い、同社への貸付金に対する貸倒引
当金繰入額2,269百万円を計上するとともに、同社に対する将来の損失見積り額につき、関係会社事業損失引当金繰入
額325百万円を計上しております。
(有価証券関係)
子会社株式及び関連会社株式
前事業年度(2023年3月31日)
(注)上記に含まれない市場価格のない株式等及び持分相当額を純額で計上する組合等への出資の貸借対照表計上額
当事業年度(2024年3月31日)
(注)上記に含まれない市場価格のない株式等及び持分相当額を純額で計上する組合等への出資の貸借対照表計上額
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異がある場合の、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
3.法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、グループ通算制度を適用しており、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っております。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、「注記事項(重要な会計方針)8.収益及び費用の計上基準」に記載のとおりであります。
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(注) 1.当期増加額のうち主なものは、次のとおりであります。
(単位:百万円)
【引当金明細表】
(注) 1.貸倒引当金の「当期減少額(その他)」は、子会社の財政状態を勘案し、引当額を見直したことによる取崩額 772百万円、一般債権の貸倒実績率による貸倒引当金の洗い替えによる取崩額0百万円、ゴルフ会員権の戻入による取崩額3百万円であります。
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当社定款の定めにより、当会社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができません。
(1) 会社法第189条第2項各号に掲げる権利
(2) 会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
(3) 株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社は、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。