第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を,第98期の期首から適用している。また,当該会計基準等の適用を踏まえ,「電気事業会計規則」(1965年6月15日 通商産業省令第57号)が改正されたため,「再エネ特措法賦課金」及び「再エネ特措法交付金」の取引金額は,営業収益より除くこととなり,対応する費用を計上しないこととなった。これらに伴い,第98期以降に係る主要な経営指標等については,当該会計基準等を適用した後の指標等となっている。
2 当社及び当社の子会社である中部電力ミライズ㈱は,業績連動型株式報酬制度「株式給付信託(BBT)」を導入しており,1株当たり純資産の算定上,「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する当社株式を期末発行済株式総数の計算において控除する自己株式に含めている。また,1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△)及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上,「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する当社株式を期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めている。当該制度の概要については,「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載している。
3 第98期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については,新株予約権を所有する㈱日本エスコンを連結子会社化したことにより,潜在株式は存在するものの,1株当たり当期純損失(△)であるため,記載していない。また,第97期以前の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については,潜在株式が存在しないため記載していない。
4 第98期の株価収益率については,親会社株主に帰属する当期純損失(△)であるため,記載していない。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1 当社は,業績連動型株式報酬制度「株式給付信託(BBT)」を導入しており,1株当たり純資産の算定上,「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する当社株式を期末発行済株式総数の計算において控除する自己株式に含めている。また,1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△)の算定上,「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する当社株式を期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めている。
2 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については,潜在株式が存在しないため記載していない。
3 第100期の株価収益率及び配当性向については,当期純損失(△)のため記載していない。
4 最高及び最低株価は,2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり,2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものである。
5 2020年4月1日付で,当社の一般送配電事業等を中部電力パワーグリッド㈱に,小売電気事業等を中部電力ミライズ㈱に承継させたため,第97期以降に係る経営指標等については,第96期と比較し変動している。
2 【沿革】
3 【事業の内容】
当社グループは,当社,子会社73社及び関連会社79社(2024年3月31日現在)で構成され,電気やガスなどを供給するエネルギー事業をコア領域として,海外エネルギー事業,エネルギー事業に関連する建設業・製造業,不動産事業など,さまざまな事業を展開している。
当社は,2019年4月1日付で,燃料受入・貯蔵・送ガス事業及び既存火力発電事業等を吸収分割により㈱JERAに承継させ,2020年4月1日付で,当社が営む小売電気事業等を中部電力ミライズ㈱に,一般送配電事業等を中部電力パワーグリッド㈱に,権利義務を承継させた。
この体制の下,「ミライズ」,「パワーグリッド」,「JERA」の3つを報告セグメントとしている。
[ミライズ]
電力・ガスの販売と各種サービスの提供
[パワーグリッド]
電力ネットワークサービスの提供
[JERA]
燃料上流・調達から発電,電力・ガスの販売
当社及び関係会社の事業を「事業系統図」として示すと以下のとおりである。

※1 中尾地熱発電㈱は,株式の追加取得により,持分法の適用範囲から除外し,新たに連結の範囲に含めている。
※2 中部電力グランドワークス㈱は,出資により,新たに連結の範囲に含めている。
※3 ㈱ジェネックス,㈱ジェネックスパートナーズ及び㈱日本エネルギーネクストは,出資により,新たに連結の範囲に含めている。これにより,㈱ジェネックスの子会社を新たに連結の範囲に含めている。
※4 Chubu Global Investment Americas Inc.は,出資により,新たに連結の範囲に含めている。
※5 ㈱四条大宮ビルは,出資により,新たに連結の範囲に含めている。
※6 ㈱エスコンスポーツ&エンターテイメントは,出資により,新たに連結の範囲に含めている。
※7 Daigas大分みらいソーラー㈱は,出資により,新たに持分法の適用範囲に含めている。
※8 古里FICエネルギー合同会社は,出資により,新たに持分法の適用範囲に含めている。
※9 裾野バイオマス発電合同会社は,出資により,新たに持分法の適用範囲に含めている。
※10 渋川バイオマス発電合同会社は,出資により,新たに持分法の適用範囲に含めている。
※11 長野バイオマス発電合同会社は,出資により,新たに持分法の適用範囲に含めている。
※12 バイオマスエナジー田原白浜合同会社は,出資により,新たに持分法の適用範囲に含めている。
※13 Eavor Erdwärme Geretsried GmbHは,出資により,新たに持分法の適用範囲に含めている。
※14 IJホールディングス㈱は,テラレムホールディングス㈱に商号変更している。
※15 FUHBIC TOENEC Corporationは,出資により,新たに持分法の適用範囲に含めている。
※16 ㈱エスコングローバルワークスは,清算結了により,連結の範囲から除外している。
4 【関係会社の状況】
(連結子会社)
(持分法適用関連会社)
(注) 1 議決権の所有割合の( )内は,間接所有割合で内数を記載している。
2 特定子会社に該当している。
3 中部電力ミライズ株式会社及び中部電力パワーグリッド株式会社については,売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が100分の10を超えているが,セグメント情報の売上高に占める当該連結子会社の売上高の割合(セグメント間の内部売上高又は振替高を含む)が100分の90を超えるため,主要な損益情報等の記載を省略している。
4 有価証券報告書を提出している。
5 株式会社JERAの状況については,「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 関連当事者情報」において記載しているため,記載を省略している。
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 従業員数は就業人員数(当社グループから当社グループ外への出向者,休職者等を除き,当社グループ外から当社グループへの出向者等を含む)を記載している。
(2) 提出会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1 当社に報告セグメントを構成する事業セグメントが存在しないため,セグメント別の記載を省略している。
2 従業員数は就業人員数(当社から他社への出向者,休職者等を除き,他社から当社への出向者等を含む)を記載している。
3 シニア社員等(定年後再雇用者),一般嘱託員等は従業員数に含め,執行役員及び執行役員待遇は従業員数に含めていない。
4 平均年齢及び平均勤続年数には,他社から当社への出向者等を含めていない。
5 平均年間給与には,賞与及び基準外賃金を含めている。
(3) 提出会社及び連結子会社における管理職に占める女性労働者の割合等
(注) 1 男性労働者の育児休業取得率は,「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」における「育児休業等と育児目的休暇の取得割合」を算出したものであり,※は,同施行規則における「育児休業等の取得割合」を算出している。なお,過年度に配偶者が出産した男性労働者がその年度に育児休業等と育児目的休暇を取得せず,当連結会計年度に初めて取得した場合,男性労働者の育児休業取得率が100%を超える場合がある。
2 労働者の男女の賃金格差の対象期間は,2023年度(2023年4月から2024年3月まで)であり,賃金は,賞与及び基準外賃金を含み,退職金,通勤手当等は除いている。なお,男女の賃金の差異を比較する指標「平均年間賃金」(総賃金/人員数)を算出するための「人員数」は,育児短縮勤務者などのフルタイム勤務者以外も労働時間に応じた換算を行わず1名としてカウントしている。
3 中部電力株式会社,中部電力ミライズ株式会社,中部電力パワーグリッド株式会社の3社における管理職に占める女性労働者の割合は5.0%,男性労働者の育児休業取得率は104.1%である。
4 区分「正規雇用労働者」及び「パート・有期労働者」の状況は,以下のとおりである。
5 雇用管理区分別の男性労働者の育児休業取得率は次のとおりである。
正規雇用労働者:100%,パート・有期労働者:対象者なし
(4) 労働組合の状況
労働組合との間には,特記するような事項はない。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針,経営環境及び対処すべき課題等】
文中における将来に関する事項は,有価証券報告書提出日(2024年6月27日)現在において判断したものである。
(1) 会社の経営の基本方針
「くらしに欠かせないエネルギーをお届けし,社会の発展に貢献する」という当社グループの企業理念を実践していくために,「中部電力グループ 経営ビジョン2.0」を掲げております。
2021年頃には燃料価格が過去に例を見ない水準まで高騰し,一時的にLNGなどの供給不足が危ぶまれる事態となりました。足元では低位に推移しておりますが,引き続き,地政学リスクなどにより,ボラティリティ(変動性)・不確実性が高い状態が継続しております。長期的には,生成AIなどを活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展などにより,電力需要の増加が見込まれております。脱炭素化に向けては,「脱炭素成長型経済構造移行推進戦略」(GX(グリーントランスフォーメーション)推進戦略)が閣議決定されるなど,2050年カーボンニュートラル実現への取り組みが進められております。これらの環境変化を受け,社会構造そのものが大きく変容していくことが見込まれます。
このような状況下においても,経営ビジョンに掲げた,「一歩先を行く総合エネルギー企業グループ」を目指す当社グループの行動姿勢は,変わるものではありませんが,事業環境の激変を新たなビジネスチャンスと捉え,2050年の社会像を見据えて果敢にチャレンジしてまいります。経営ビジョン2.0の実現に向けては,グループ一体となって,電力の安定供給の確保と脱炭素化された安心で安全な分散・循環型社会の実現,事業構造の変革を通じた新たな収益源の獲得・拡大に取り組むことで,「2030年には連結経常利益2,500億円以上」及び「国内エネルギー事業と新しい成長分野や海外事業などの事業ポートフォリオの比率1:1」を目指すこととしております。
当社グループは,この経営ビジョンのもと,お客さまや地域・社会などのステークホルダーが求める価値を起点に新たなサービスを創出し,エネルギーとともにお届けするビジネスモデルへの変革に,当社グループの人財一人ひとりが取り組み,2050年に向けて持続的に成長してまいります。
また,脱炭素社会への貢献,社会課題の解決,大規模災害時における事業継続,コンプライアンス経営の徹底など,ESG(環境・社会・ガバナンス)の観点を踏まえた事業経営を深化させることで,SDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献し,持続的な成長と企業価値の向上に努めてまいります。
今後とも,お客さまや株主・投資家のみなさまに信頼,選択されるよう努め,地域社会の発展にも貢献してまいる所存です。
(2) 目標とする経営指標
2024年4月,中期経営目標を「2025年度の連結経常利益2,000億円以上,ROIC3.2%以上」に引き上げました。当社グループは,この目標の達成に向け,グループ一丸となって様々な取り組みを進めてまいります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略・会社の対処すべき課題
当社は,2020年4月から,送配電部門を中部電力パワーグリッド,販売部門を中部電力ミライズにそれぞれ分社し,これらにJERAを加えた3つの事業会社を核とする体制といたしました。パワーグリッドにおいては,一層の中立性・公平性を図るとともに,ミライズ・JERAにおいては,それぞれの市場,お客さまと向き合い,より強靭な企業グループへの成長を目指してまいります。
このような事業体制のもと,以下の課題への対応をはじめ,グループを挙げてエネルギーの安定供給に努めるとともに,お客さまの期待を超えるサービスを実現・提供することにより,中部電力グループ全体の持続的成長と企業価値の向上を果たしてまいります。
(安全・安価で安定的なエネルギーのお届け)
事業環境が大きく変動する中においても,中部電力グループは,「S(安全性)+3E(安定・安価・環境への適合)」の実現を目指してまいります。
このため,国際情勢,社会・お客さまのニーズの変化や,国の政策・制度の見直しなどを捉えながら,環境負荷・経済性などの電源ごとの特徴などを考慮した最適な電源ポートフォリオや調達ポートフォリオの構築を目指してまいります。また,デマンドレスポンスのさらなる活用を進めるとともに,電力先物取引や燃料先物取引などのヘッジ手法を適切に組み合わせることで,安全・安価で安定的なエネルギーの確保に努めてまいります。
電力品質の維持に向けては,分散型電源の遠隔制御による需給調整などの技術も組み合わせながら,系統の次世代化を進めてまいります。また,太陽光発電をはじめとした自然変動電源の予測精度向上,他の一般送配電事業者と連携した広域的な需給運用の拡大などにより,中部エリアを中心に全国の安定供給の維持に寄与してまいります。
なお,燃料価格のボラティリティが高い中においても,お客さまに安定して電気をお届けするため,2022年11月に低圧の一部料金メニューの燃料費調整制度の変更,2023年4月に特別高圧・高圧の標準料金メニューの見直しを行いました。不透明な環境が継続する状況ではありますが,足元の資源価格が低位に推移していることや,当社グループ全体で取り組んでいるコストダウンなどの経営努力を踏まえ,2023年6月から2025年3月にかけて電気料金の負担軽減をはじめとした施策を実施しております。
(浜岡原子力発電所の再稼働に向けた取り組み)
浜岡原子力発電所については,「福島第一原子力発電所のような事故を二度と起こさない」という固い決意のもと,安全性向上対策を進めております。3・4号機については,原子力規制委員会による新規制基準への適合性確認審査の審査会合において基準地震動が概ね妥当と評価されました。基準津波の審査も着実に進捗しており,審査において了承が得られた後は,プラント関係の審査などに対応していくとともに,安全性向上対策の有効性をはじめ浜岡原子力発電所の安全性に係る理解活動を実施してまいります。
エネルギー資源の乏しいわが国において,化石燃料価格の変動や地球温暖化という課題に対処しつつ,将来にわたり安定的にエネルギーを確保していくためには,原子力を引き続き重要な電源として活用することが不可欠であると考えております。
今後も,新規制基準への適合性確認を早期にいただけるよう最大限努力するとともに,地域のみなさまのご理解をいただけるようコミュニケーションを図り,安全確保を大前提に浜岡原子力発電所の再稼働に向けて取り組んでまいります。
(脱炭素社会実現に向けた取り組み)
中部電力グループは,経営ビジョン2.0,ゼロエミチャレンジ2050及びJERAゼロエミッション2050にもとづき,再生可能エネルギーの拡大や,水素・アンモニアサプライチェーンの構築を含むゼロエミッション電源の追求などに取り組むとともに,社会・お客さまと一体となって進めるエネルギー利用の電化・脱炭素化を通じて,脱炭素社会の実現を目指しております。また,国の「GXリーグ基本構想」にもとづいて設立された「GXリーグ」に参画し,CO2排出量削減に向けた取り組みを着実に進めてまいります。
経営ビジョン2.0で掲げた「2030年頃に,保有・施工・保守を通じた再生可能エネルギーの320万kW(80億kWh)以上の拡大に貢献」という目標の達成に向け,短期的には太陽光発電,中期的には水力・バイオマス・陸上風力発電,長期的には洋上風力・地熱発電の開発・保有拡大を全国で積極的に推進してまいります。同時に,小規模分散が主体となる太陽光発電については,グループ会社による設備の保守・施工などに加えて,お客さまのお役立ちにつながる付加価値サービスを提供してまいります。これらの事業の推進にあたっては,安全の確保を大前提に,地域のみなさまに丁寧にご説明を行い,ご理解をいただけるよう努めてまいります。
また,欧州・アジアなどの地域を中心にグローバルな事業展開を行うことで,各国における脱炭素化にも貢献し,グループ全体でカーボンニュートラルの実現を目指してまいります。
(新しいコミュニティの形の創造に向けた取り組み)
中部電力グループは,エネルギー事業とさまざまなサービスを掛け合わせた新たなサービスをお届けすることで,新たな価値の創出を目指してまいります。
不動産事業については,日本エスコン,中電不動産を中心に,地域の特色を生かしたまちづくりを進めてまいります。
また,資源循環・上下水道・地域交通・森林経営などの地域インフラ事業については,さまざまなパートナーのみなさまと連携して,分散・循環型社会の実現を通じ,地域課題の解決と脱炭素化に貢献してまいります。
今後も,地域のみなさまやパートナーとの連携を大切にしながら,「新しいコミュニティの形」の創造に挑戦してまいります。
当社及び中部電力ミライズは,2023年3月30日,中部地区等における特別高圧電力及び高圧電力の供給について,公正取引委員会から独占禁止法にもとづく課徴金納付命令等を受けました。本命令の内容については,当社と同委員会との間で,事実認定及び法解釈に見解の相違があるため,司法の公正な判断を求めることとし,同年9月25日に取消訴訟を提起しております。
また,2024年3月4日,中部地区における大口需要家向け都市ガスに係る供給について,当社及び中部電力ミライズは,同委員会から独占禁止法に基づく課徴金納付命令等を受けました。
当社及び中部電力ミライズは,2023年4月7日に公表した「コンプライアンス徹底策」に加え,2024年3月4日に公表した「コンプライアンス徹底策の強化策」に取り組んでいくことで,二度と独占禁止法違反事案を起こさず,またそのような疑いを持たれることがないよう努めてまいります。
中部電力グループは,従前より,企業の社会的責任を果たすため,CSR宣言にもとづき事業活動を進めており,そのことがESG経営の深化や,SDGsの課題解決に貢献するものと考えております。今後とも,お客さまや社会からの信頼が事業運営の基盤であることを肝に銘じて,コンプライアンスを徹底することで,CSRを完遂してまいります。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社はお客さま,そして社会とともに成長し続ける企業グループとして,エネルギーを基軸とした事業の総合力を発揮し,持続可能な社会の発展への貢献を目指している。このような事業活動のなかで,安全・安価で安定的なエネルギーをお届けするという変わらぬ使命を果たすとともに,気候変動をはじめとした地球環境への対応,自然災害等の危機管理,人的資本への投資などの戦略を実施している。加えて,これらを両立するガバナンス・リスク管理を実現していく。
なお,文中における将来に関する事項は,有価証券報告書提出日(2024年6月27日)現在において判断したものである。
(1) サステナビリティ全般に関する考え方及び取り組み
①ガバナンス
サステナビリティに関する方針,方向性等の審議,グループ全体の取り組みの定期的な報告のために,社長,副社長,カンパニー社長,本部長,統括等で構成するCSR推進会議を設置し,重要事項については,取締役会へ付議している。
加えて,気候変動については,社長直属の機関であるゼロエミッション推進会議において,中部電力・事業会社及びJERAをはじめとしたグループ会社における超長期及び中長期的な気候変動に関する目標設定を行い,その目標達成に向けた行動計画を策定・評価したうえで社内計画に反映している。
また,人財戦略については,経営執行会議において取り組み方針や目標の設定を行い,今後モニタリングを行っていく。
なお,当社のコーポレート・ガバナンスの体制の詳細については,「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ②コーポレート・ガバナンス体制の状況」に記載している。
②リスク管理
サステナビリティに関連する課題のうち経営に重大な影響を与えるリスクについては,経営戦略本部内のリスク管理部署がリスクオーナー(カンパニー社長,本店の部門の長)の報告を把握・評価のうえ,リスクマネジメント会議に報告し,対応方針の審議を受けるとともに,経営計画及びリスクオーナーが実施するリスク対策にこれを反映する。
なお,当社のリスク管理体制の詳細については,「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況 イ リスク管理に関する体制」に記載している。
また,その体制の中で把握した当社の経営に重大な影響を与える主要なリスク及びその対策については,「第2 事業等の状況 3 事業等のリスク」に記載している。
③戦略・指標及び目標
当社グループは,持続可能な社会の発展に貢献するため,当社グループの行動規範であるCSR宣言に基づき事業活動を展開し,企業理念に定めた社会的使命を果たすことで,社会とともに成長していく。
そのため,SDGsの掲げる目標やESGに関する国際ガイドライン等を参考に抽出した経営課題に対し,投資家をはじめとしたステークホルダーにとっての重要度と,利益・コストや社会的評価,事業戦略との整合性といった当社グループにとっての重要度の大きく2つの視点から重要性評価・分類を行い,重要課題として整理し,重要課題をCSR推進会議,取締役会を経てマテリアリティ(重要課題)として特定のうえ,対応する指標・目標を定め,課題解決に優先的に取り組んでいる。


※1 再生可能エネルギーの促進,脱炭素技術をはじめとした新技術の開発・社会実装,環境経営の実践含む。
※2 新しいコミュニティづくり,循環型社会の実現含む。
※3 多様な人財の確保・育成,安全・健康含む。
※4 腐敗防止,人権の尊重含む。
※5 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」における「育児休業等と育児目的休暇の取得割合」を示す。
※6 CO2排出量のみ2022年度値を記載。2023年度実績は,2024年8月発行予定の中部電力グループレポート2024にて公表を予定。
(2) 脱炭素社会実現に向けた取り組み
気候変動に伴う様々な変化を「機会」と捉え,企業価値向上に向けて積極的に取り組んでいる。こうした取り組みをステークホルダーの皆さまにお知らせするために,2019年5月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に賛同を表明し,TCFD提言に沿った開示を進めている。
なお,気候変動対応におけるガバナンス,リスク管理については,「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) サステナビリティ全般に関する考え方及び取り組み」に記載している。
①戦略
当社グループでは,カーボンニュートラル実現に向けた取り組みを「ゼロエミチャレンジ2050」としてとりまとめた。社会やお客さまとともに,エネルギーインフラの革新を通じて「脱炭素」と「安全・安定・効率性」の同時達成を目指していく。カーボンニュートラル実現に向けて,以下の取り組みを推進していく。
・再生可能エネルギー拡大目標 (保有・施工・保守含む) 2030年頃320万kW以上に向けた再エネ開発・保有
・安全性の向上と地域の皆さまの信頼を最優先にした浜岡原子力発電所の早期再稼働
・水素・アンモニアサプライチェーンの構築,アンモニア混焼技術の確立
・非効率石炭火力発電のフェードアウト,火力発電のさらなる高効率化
・再生可能エネルギー接続可能量の拡大に向けた電力系統設備・運用の高度化,需給運用の広域化
・「ミライズGreenでんき」をはじめとするCO2フリーメニューの多様化
・イノベーションによる革新的技術実用化・採用
また,国際エネルギー機関(IEA)などの公表データを参照し,「脱炭素社会への移行に関するリスク・機会」の評価にあたっては「1.5℃シナリオ」などを,異常気象など「物理的変化に関するリスク」の評価にあたっては「4℃シナリオ」を選定している。さらに,気候変動リスク・機会を事業戦略上の重要な要素と認識し,主要な項目について影響評価をし,取締役会等に報告したうえで事業戦略に反映している。

※1 短期 (1年) 中期 (5年) 長期 (6年~)
※2 「大」年間500億円以上 「中」年間100億円~500億円 「小」年間100億円未満
※3 炭素価格は複数の選定シナリオを考慮しつつ,短中期は非FIT非化石証書上限価格 (1.3円/kWh) ,中長期はIEAシナリオ (APS,NZEシナリオ 2030年$135~140/t-CO2など) を参考に試算すると,CO21,000万tにつき1,600億円程度の収支影響がある。
※4 火力発電資産のシナリオ分析の詳細については,JERAコーポレートコミュニケーションブックを参照。
②指標及び目標
当社グループは,「2050年までに事業全体のCO2排出量ネット・ゼロに挑戦」し,脱炭素社会の実現に貢献していく。具体的には,「2030年までに,お客さまへ販売する電気由来のCO2排出量を2013年度比で50%以上削減」していく。また,当社※1が保有する「社有車を100%電動化※2・3」していく。※4
なお,2022年度時点で,お客さまへ販売する電気由来のCO2排出量を2013年度比で約30%削減している。

※1 中部電力,中部電力ミライズ,中部電力パワーグリッド
※2 電気自動車 (EV) ,プラグインハイブリッド車 (PHV) ,燃料電池車 (FCV) 等
※3 電動化に適さない緊急・工事用の特殊車両等を除く。2023年度末時点で282台の電動車導入が完了。
※4 当社はGXリーグの方針に賛同し,参画を通じてさらなる削減目標の設定・達成を実施していく。
(注) 1 2024年6月末時点の目標であり,今後の制度設計などが変更された場合,目標値等を変更する場合がある。
2 カーボンニュートラル実現に向けた取り組みの詳細については,「ゼロエミチャレンジ2050」を参照。

(注) 1 温室効果ガスとは,CO2,N2O,SF6をCO2換算して表したもの。
2 中部電力,中部電力ミライズ,中部電力パワーグリッド3社合計の値を記載。
3 2024年3月期のGHG排出量関連データについては,2024年8月発行予定の中部電力グループレポート2024にて公表を予定。
(3) 人的資本・多様性に関する取り組み
戦略・指標及び目標
当社グループは現在,お客さま・社会とともに歩んできた中部電力グループ70年の歴史の中でも,社会・暮らしそしてエネルギー業界を取り巻く環境は「激変」ともいえる大きな転換期に直面している。
この変化の中で,私たちは,エネルギーのお届けという変わらぬ使命の完遂と,事業環境の変化に対応した新たな価値の創出の同時達成を目指すこと,また,その実現に向けた,「人財一人ひとりの成長・活躍が企業価値そのもの」との基本的な考え方を経営ビジョン2.0に掲げた。
これを踏まえて当社が策定した人財戦略においては,多種多様な力を持つ人財を確保・育成し,そして人財一人ひとりが,その能力を思う存分発揮するための取り組みを2本の柱として具体化し,社員に約束している。
1本目の柱は,「多様な人財が活躍できる環境づくり」。「安全」や「健康」への取り組みは,企業経営の最優先事項であるにとどまらず,「DE&I」や「働き方」も含め,さらなる企業成長や社員の就労意欲向上のための投資そのものであるとの考えのもと,各種活動に取り組んでいる。
2本目の柱は,「自己変革に挑戦する社員への機会と支援の提供」。多様な社員が自らのキャリアを考え,自律的にチャレンジし,先輩の軌跡を超えた成長・活躍を実現できる環境を整えるため,「Chance(チャンスを創出する)」「Challenge(果敢に挑戦する)」「Change(変革を実現する)」の3つのキーワードを軸に,「自己変革に挑戦する社員に機会と支援を提供」することを,社員に対する当社のコミットメントとして具体的な施策に取り組んでいる。
上記の人財戦略を推進することにより,人財一人ひとりが,そのライフイベントやキャリアステージに応じて能力を思う存分発揮することで,私たち中部電力グループは地域・社会の持続的な発展に貢献していく。
なお,人的資本に関するガバナンス・リスク管理については,「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) サステナビリティ全般に関する考え方及び取り組み」に記載している。

※1 目標及び実績は中部電力,中部電力ミライズ,中部電力パワーグリッド3社合計の値を記載。ただし,死亡災害発生件数には,執行役員,直接雇用の従業員及び派遣社員に加え,請負・委託による災害件数を含む。なお,連結ベースでの指標及び目標の開示については,各社毎に事業内容及び事業環境が多岐に亘るため,当社グループに属する全ての会社を統合した指標は設定していない。
※2 プレゼンティーイズムとは,心身ともに万全な状態で働けている度合。測定プログラム「WLQ-J」にて測定。アブセンティーイズムとは,病気やけがで休務している度合。傷病による休務日数をもとに算出。
※3 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」における「育児休業等と育児目的休暇の取得割合」を示す。
※4 1日のフレックス精算時間をマイナスとする働き方。これにより捻出した時間を趣味等に活用。
※5 ㈱リンクアンドモチベーションが提供するエンゲージメントサーベイを導入。
3 【事業等のリスク】
当社グループの財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する変動要因のうち,投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には,主に以下のようなものがある。
なお,文中における将来に関する事項は,有価証券報告書提出日(2024年6月27日)現在において判断したものであり,今後のエネルギー政策や電気事業制度の見直しなどの影響を受ける可能性がある。
(1)事業環境の変化
2023年度の燃料価格は,世界的な暖冬の影響や欧州の天然ガス高在庫傾向等の需給緩和により,ピーク時に比べ低位に推移した。また,卸電力取引市場価格も低位に推移した。これにより,2023年度の期ずれを除いた連結経常利益は,3,710億円程度の利益を確保することができた。しかしながら,先行きを不透明にする事象として,世界の気候や景気等の動向に起因する燃料需要の大幅な増加,欧州における紛争や中東・アジア情勢などの地政学リスク,為替変動リスクも含めた燃料価格のボラティリティが高いことや,物価高騰,小売事業の競争激化,電気事業の制度変更などがある。
また,出力が不安定な自然変動電源が大量導入される中,異常気象等による想定外の需要の増加や悪天候による太陽光発電量などの低下が重なり,さらに設備のトラブルが発生した場合や資源国において不測の事態が生じた場合などには,日本国内における需給状況が悪化することが懸念される。
このような事業環境の変化に対して当社グループは,再生可能エネルギー発電出力の予測精度向上,他の一般送配電事業者との連携も含めた日々の系統運用・需給調整や水力発電所の安定的な運用,JERAによる最新鋭の火力発電設備へのリプレース,休止火力発電所の再稼働やJERAの燃料トレーディング子会社であるJERA Global Marketsを通じた機動的な調達による安定的な燃料確保,お客さまに電気を効率的にご利用いただくデマンドレスポンスの活用などにより,グループ一丸となってエネルギーの安定供給を継続する。
収支安定化に向けては,国内エネルギー事業において電源調達ポートフォリオの最適化や市場リスク管理の高度化などに引き続き取り組んでいく。加えて,新成長領域やグローバル事業のさらなる拡大などを通じて,持続的な成長を実現し,中期経営目標の達成を目指していく。
長期的には,生成AIなどを活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展などにより,産業構造の変化及び電力需要の増加が見込まれる。脱炭素化に向けては,「脱炭素成長型経済構造移行推進戦略」(GX(グリーントランスフォーメーション)推進戦略)が閣議決定されるなど,2050年カーボンニュートラル実現への取り組みが進められており,社会構造そのものが大きく変容していくことが見込まれる。
これらを背景に,第7次エネルギー基本計画の策定が行われているとともに,あらためて「S(安全性)+3E(安定・安価・環境への適合)」を実現する安定供給メカニズムの再構築に向け,電力システム改革全体の検証が進められている。
このような中,当社は,経営ビジョン2.0の達成に向けグループ一体となって,電力の安定供給の確保と脱炭素化された安心で安全な分散・循環型社会の実現,事業構造の変革を通じた新たな収益源の獲得・拡大に取り組んでいく。
また,当社を取り巻く環境が大きく変化する中,機動的な意思決定と,より高度なガバナンスの両立をこれまで以上に進めるため,2024年6月開催の定時株主総会において監査等委員会設置会社への移行を決定した。
ただし,産業構造の変化などに的確に対応できない場合や,欧州における紛争や中東・アジア情勢などの地政学リスクに起因する影響の拡大,各種市場における想定と異なる制度見直しの実施など,当社グループを取り巻く事業環境が変化した場合,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。
①燃料・電力価格の変動等
当社グループの電源調達費用は,LNG,石炭,原油,卸電力などの市場価格及び為替相場の変動により影響を受ける可能性がある。これに対して中部電力ミライズでは,これら価格のボラティリティが高い中においても,お客さまに安定して電気をお届けするため,燃料価格に加え卸電力取引市場価格の変動を反映させる燃料費調整の仕組みの導入など一部料金メニューの見直しとともに,電力先物取引や通貨オプションなどを始めとしたヘッジ取引により,調達価格の安定化を実施している。これらにより財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローへの影響は緩和される。
なお,足元の燃料価格が低位に推移していることや,当社グループ全体で取り組んでいる経営努力を踏まえ,2024年度においても2023年度と同程度となる電気料金等の負担を軽減する施策などを実施している。
JERAなどによる燃料調達や中部電力ミライズなどによる市場などを通じた電力調達において,調達先の分散化,契約の長期化・柔軟性の確保など,燃料・電力等の市場変動に影響されにくい事業構造への移行を行っている。加えて,市場変動性の高まりを踏まえリスク管理の高度化や市場価格変動に柔軟に対応した販売施策に取り組んでいく。
ただし,欧州における紛争や中東・アジア情勢などの地政学リスクに起因する影響の拡大,長期化などの政治・経済・社会情勢の悪化や天候の変動,調達先の設備・操業トラブルなどにより,需給状況や市場価格が大きく変動することがある。これらのリスクの顕在化に伴う,調達費用の増減,調達価格と販売価格の差異,電力の市場価格・卸価格の変動などにより,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。
②競争等への対応
DX(デジタルトランスフォーメーション)やGX(グリーントランスフォーメーション)の進展などにより,産業構造が変化するとともに電力需要が一部地域を中心に増加が見込まれている。中部地域および中部電力グループを選んでいただくべく,グループ全体で的確に対応していく。
また,足元での卸電力取引市場価格の低位推移による調達環境の改善などにより,厳しい競争環境が継続している。
中部電力ミライズでは,これまでの電気・ガスなどのお届けを通じて築いてきたお客さまとの「つながり」をもとに,脱炭素などのビジネス上の課題解決を実現するサービスや,お客さまのくらしを豊かにするサービスの提供を進めている。
JERAは,最新鋭の火力発電設備へのリプレース,休止火力発電所の再稼働などを通じた追加供給力の確保などによる安定供給確保に取り組むとともに,燃料上流・調達から発電,電力・ガス販売にいたるバリューチェーンの最適運用,効率的運営に努めていく。
ただし,産業構造の変化などに的確に対応できない場合や,欧州における紛争や中東・アジア情勢などの地政学リスクのさらなる高まりによる調達環境の悪化,競争激化や景気動向・気温変動などにより,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。
③新成長分野の事業化
当社グループは,さまざまな領域で「つながることで広がる価値」を創出し,生活の質を向上させるサービスを充足させることで,地域社会やお客さまが求める新たな価値の提供を目指していく。不動産事業においては,日本エスコン,中電不動産を中心にまちづくりに一層貢献するとともに,資源循環・上下水道・地域交通・森林経営などの地域インフラ事業については,さまざまなパートナーのみなさまと連携して脱炭素・循環型社会の構築を進めていく。また,医療・健康といった生活関連事業の拡大により,地域の健康寿命の延伸などに寄与していく。今後も,地域のみなさまやパートナーとの連携を大切にしながら,「新しいコミュニティの形」の創造に挑戦していく。
また,当社は,株式会社東芝及びそのグループ会社の企業価値向上を目的とするTB投資事業有限責任組合に,有限責任組合員として1,000億円を出資することを2023年9月21日付で決定した。本出資は,東芝が安定した経営基盤を構築し,同社の企業価値を大きく向上させることに貢献するものであり有意義な投資機会であると考えている。
グローバル事業においては,再生可能エネルギーなどの「グリーン領域」,水素・アンモニアなどの「ブルー領域」,マイクログリッド・アジア配電事業などの「小売・送配電・新サービス領域」及び地熱発電などの「フロンティア領域」の4領域を組み合わせて最適なポートフォリオを形成し,各国・地域の社会課題解決への貢献と,収益の拡大を目指している。
なお,当社は,2016年7月1日付で会社分割により海外発電・エネルギーインフラ事業をJERAへ承継した取引について,2022年12月17日に,メキシコ税務当局から約759億円(2022年12月時点の為替レートに基づく)の納付を命じる更正決定通知を受領した。本通知の内容は,日墨租税条約及びメキシコ税法に反する不合理なものであることから,2023年2月10日に,当局に対し行政不服審査を申し立てた。加えて,日墨租税条約に基づく両国税務当局間の相互協議も実施中である。
また,足元では資機材価格高騰などにより,投資環境が悪化していることから,グローバル事業をはじめとする新成長分野における事業への投資を厳選するとともに,適切なリスク評価と定期的なモニタリングを実施している。
ただし,これらの事業が,他事業者との競合の進展やカントリーリスクの顕在化などにより,当社グループの期待するような結果をもたらさない場合には,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。
④地球環境保全
国の2050年カーボンニュートラル宣言のもと,脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律(GX推進法)が成立するなど,地球環境保全に向けた取り組みは喫緊の課題となっている。
当社グループでは,「中部電力グループ環境基本方針」に基づき,カーボンニュートラル実現に向けた取り組みを「ゼロエミチャレンジ2050」としてとりまとめた。社会やお客さまとともに,エネルギーインフラの革新を通じて「脱炭素」と「安全・安定・効率性」の同時達成を目指していく。
具体的には,2030年頃に向けた再生可能エネルギーの拡大目標(保有・施工・保守含む)に関し,320万kW以上を目指すとともに,安全性の向上と地域の皆さまの信頼を最優先にした浜岡原子力発電所の活用,水素・アンモニアサプライチェーンの構築,アンモニア転換技術の確立に向けた碧南火力発電所4号機における実証実験の着手,非効率石炭火力発電のフェードアウト,火力発電のさらなる高効率化,再生可能エネルギー接続可能量の拡大に向けた電力系統設備・運用の高度化,需給運用の広域化,「ミライズGreenでんき」をはじめとするCO2フリーメニューの多様化などのあらゆる施策を総動員し,「2030年までに,お客さまへ販売する電気由来のCO2排出量を2013年度比で50%以上削減」を達成する。さらに,イノベーションによる革新的技術実用化・採用を通じ,「2050年までに,事業全体のCO2排出量ネット・ゼロに挑戦」していく。
また,気候変動に伴う重要なリスクについては,社長が議長を務めるリスクマネジメント会議で審議,経営計画に反映し,取締役会で決議したうえで,適切に施策を実施している。
ただし,化石燃料賦課金や排出量取引制度などのカーボンプライシング制度をはじめとした今後の規制措置への対応に加え,非化石価値の動向や技術革新などを踏まえたビジネスモデルの変革を当社グループが的確に実施できない場合,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。
⑤金利及び物価・賃金の上昇等
金利の上昇については,当社グループの有利子負債残高のうち89.2%は,社債,長期借入金の長期資金であり,その大部分を固定金利で調達しているため財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローへの影響は短期的には限定的である。
物価・賃金の上昇については,効率化努力等で吸収することに努めていく。また,取引先の置かれた状況の把握に努め,適切な価格により取引先の皆さまと対等な立場で公平・公正な取引を実施している。
ただし,金利・物価・賃金の上昇が継続する場合,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。
(2)原子力発電設備の非稼働
原子力政策については,2023年2月には「GX実現に向けた基本方針」の閣議決定がなされ,同年5月には「脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律(GX脱炭素電源法)」が成立した。
当社では,浜岡原子力発電所全号機の運転停止から10年以上が経過しており,現在,3・4号機について,原子力規制委員会による新規制基準への適合性確認審査を受けているところである。2023年9月の審査会合において,基準地震動について「概ね妥当」と評価された。基準津波の審査についても着実に進捗しており,「概ね妥当」の評価が得られた後は,プラント関係の審査などに対応していく。
福島第一原子力発電所の事故以降に計画した地震・津波対策や重大事故対策などの4号機の主な工事は概ね完了している。今後も,審査対応などにより必要となった追加の設備対策については,可能な限り早期に実施していく。3号機については,4号機に引き続き,新規制基準を踏まえた対策に努めていく。5号機については,海水流入事象に対する具体的な復旧方法の検討と並行して,新規制基準を踏まえた対策を検討し,審査の申請に向けた準備を進める。
また,現場対応力の強化に向けた教育・訓練の充実や防災体制の整備を図るなど,発電所内を中心としたオンサイト対応を継続するとともに,住民避難を含む緊急時対応の実効性向上に向けて,国・自治体との連携強化を通じ,発電所周辺地域における原子力災害に備えたオフサイト対応の充実に努めていく。加えて,更なる原子力安全性の向上にむけて,社外有識者の知見を活用している。
当社グループは,浜岡原子力発電所全号機の運転停止状況下において,火力電源での代替を行っており,これによる電源調達費用の大幅な増加などにより,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける見込みである。
また,新規制基準への対応などに伴う浜岡原子力発電所の運転停止状況の継続や当社グループが受電している他社の原子力発電設備の運転停止状況などによっては,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。
(3)原子力バックエンド費用等
原子力のバックエンド事業は,使用済燃料の再処理,放射性廃棄物の処分,原子力発電施設等の廃止措置など,超長期の事業で不確実性を有する。この不確実性は,使用済燃料再処理・廃炉推進機構が,再処理や廃止措置等に係る資金を確保・管理する仕組みをはじめとした国による制度措置などに基づき,必要な費用を引当て・拠出していることにより低減されている。しかしながら,原子力バックエンド費用及び原子燃料サイクルに関する費用は,制度の見直し,制度内外の将来費用の見積り額の増減,再処理施設の稼働状況などにより増減するため,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。
(4)大規模自然災害等
当社グループの事業活動においては,南海トラフ地震・巨大台風・異常気象などの大規模自然災害,武力攻撃,テロ行為,疫病の流行,事故などのリスクが存在する。
当社グループでは,これらの事象が発生した場合に備えて,BCP(事業継続計画)などを策定のうえ,設備の形成,維持,運用などの事前対策に取り組むとともに,発生後における体制の整備や訓練などを実施している。
また,台風災害で得られた教訓などを踏まえ,アクションプランに基づき,各種復旧支援システムの整備による設備復旧体制の強化,ホームページやスマートフォンアプリによるお客さまへの情報発信の強化,自治体・他電力会社などとの連携強化に取り組んでいる。さらに,レジリエンス(強靭化・回復力)の強化に向けて,自治体などと連携しながら,予防保全のための樹木の事前伐採や無電柱化の一層の加速,水力発電用ダムの洪水発生が予想される場合における治水協力などに取り組んでいく。
ただし,大規模自然災害,武力攻撃,テロ行為,疫病の流行,事故などにより,供給支障や設備の損壊などが発生した場合には,その被害状況などによっては,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。
(5)セキュリティ(経済安全保障・情報管理等)
当社グループでは,重要インフラであるエネルギーの安定供給を確保するため,サイバー攻撃などによる電力の供給支障や機微情報漏えいのリスクに対応すべく,ガバナンス体制の強化,電力ISACなどを通じた他事業者・関係機関などとの情報共有・分析,各種セキュリティ対策や訓練などを継続的に実施している。
特に,経済安全保障推進法の基幹インフラ役務の安定的な提供の確保に関する制度の対象となる重要設備については,インフラサービスが安定的に提供されることを確保するため,関係法令に基づき,妨害行為を防止するために必要な措置を講じていく。
今後も,国際情勢などの変化を常に注視し,サイバー攻撃に対する最新の対策を実施していく。
また,個人情報(特定個人情報を含む)をはじめとした各種情報の管理の徹底に向け,専任部署を設置し,個人情報保護法などの,関係法令に基づき,規程類を整備することに加え,教育や意識啓発活動の実施などの取り組みをこれまで以上に強化していく。
加えて,リスクアセスメントの実施・分析を通じて,より高度なガバナンス体制の構築やITシステムの脆弱性の発見・解消,運用ルールの強化などに努め,さらなるセキュリティ確保に万全を期す。
ただし,サイバー攻撃やITシステムの不備,情報の漏えいなどにより,対応に要する直接的な費用のほか,社会的信用の低下などが発生した場合には,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。
(6)人的資本・人権
今後,社会構造の変容が見込まれる中,変化に適切に対応していくためにも,将来を見据えた人財の確保・高度スキルの獲得等が重要な課題となっている。
当社グループでは,この課題に対し,「一人ひとりの成長・活躍が企業価値そのもの」との考えに基づき人財戦略を公表するとともに,経営層においても多様な専門性を確保している。
また,企業の人権に関する影響力が拡大する中,人権尊重の取り組みに対する要請は一層高まっている。
当社グループでは,「中部電力グループ人権基本方針」に基づき,人権デュー・ディリジェンスをはじめとする人権尊重の実践に取り組んでいる。
ただし,今後の人的資本の十分な質と量の確保ができない場合や,人権リスクが顕在化し社会的な信用の低下等が発生した場合には,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。
(7)コンプライアンス
当社グループでは,法令及び社会規範の遵守に関する基本方針及び行動原則を示した「中部電力グループコンプライアンス基本方針」のもと,「中部電力グループ贈収賄・腐敗防止方針」及び「金品授受に関するガイドライン」を制定するなど,コンプライアンスの徹底,企業倫理の向上に努めている。
2023年3月30日,中部地区等における特別高圧電力及び高圧電力の供給について,当社は,独占禁止法に基づく課徴金納付命令を,中部電力ミライズは,同法に基づく排除措置命令及び課徴金納付命令を,公正取引委員会からそれぞれ受領し,課徴金については,前連結会計年度において独占禁止法関連損失を特別損失に計上した。各命令について,当社及び中部電力ミライズは,同委員会との間で,事実認定と法解釈について見解の相違があることから,司法の公正な判断を求めることとし,同年9月25日に取消訴訟を提起した。
2024年3月4日,中部地区における大口需要家向け都市ガスに係る供給について,当社は,独占禁止法に基づく課徴金納付命令を,中部電力ミライズは,同法に基づく排除措置命令及び課徴金納付命令を,同委員会からそれぞれ受領し,課徴金については,当連結会計年度において,独占禁止法関連損失を特別損失に計上した。また,中部電力ミライズは,中部地区における家庭用の都市ガス供給等に関する警告を,中部電力ミライズ及びその子会社である株式会社シーエナジー(以下「シーエナジー」)は,愛知県,岐阜県及び三重県内における液化天然ガスの供給に関する警告を,同委員会からそれぞれ受領した。
加えて,2024年6月24日,電力・ガス取引監視等委員会は,中部地区における大口需要家向け都市ガスに係る供給について,経済産業大臣に対して中部電力ミライズへ業務改善命令を行うよう勧告を行うとともに,上記警告を受領した2事案については,中部電力ミライズに業務改善指導及び注意喚起を,シーエナジーに注意喚起をそれぞれ行う予定としている。今後命令等がなされた場合には,適切に対応していく。
公正取引委員会からの一連の命令等を受けて,当社及び中部電力ミライズは,経済産業省などから補助金交付等の停止及び契約に係る指名停止等の措置を受けている。
当社及び中部電力ミライズは,2023年4月7日に公表した「コンプライアンス徹底策」に加え,2024年3月4日に公表した「コンプライアンス徹底策の強化策」に取り組んでいくことで,二度と独占禁止法違反事案を起こさず,またそのような疑いを持たれることがないよう努めていく。
当社グループは,今後も,常にコンプライアンスに関する取り組み状況を確認し,その結果に基づいて説明責任を果たすとともに,コンプライアンス徹底に向けた不断の取り組みを進めていく。
ただし,コンプライアンスに反する事象により,社会的信用の低下などが発生した場合には,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。
4 【経営者による財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(経営成績等の状況の概要)
(1) 業績等の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は,新型コロナウイルスの5類感染症への移行に伴う社会経済活動の正常化の進展などにより,景気は緩やかな回復が継続した。一方で,世界的な金融引き締めなどにより,景気の下振れが懸念されている。
燃料価格については,2021年から2022年頃には過去に例を見ない水準まで高騰し,一時的にLNGなどの供給不足が危ぶまれる事態となった。それ以降,落ち着きを見せ,足元では低位に推移しているが,引き続き,地政学リスクなどにより,ボラティリティ(変動性)・不確実性が高い状態が継続している。また,再生可能エネルギーの大量導入による電気の流れの複雑化や,需給調整に関わる市場構造の複雑化により,適切な電力品質の維持が難しくなってきている。
このような中,当連結会計年度の収支状況について,連結売上高は,3兆6,104億円となり,前連結会計年度と比べ3,762億円の減収となった。
連結経常損益は,5,092億円の利益となり,前連結会計年度と比べ4,441億円の増益となった。
(2) 生産,受注及び販売の状況
当社グループは,電力・ガスの販売と各種サービスの提供を行う「ミライズ」,電力ネットワークサービスの提供を行う「パワーグリッド」,燃料上流・調達から発電,電力・ガスの販売を行う「JERA」等が,バリューチェーンを通じて,電気事業を運営している。
当社グループにおける生産,受注及び販売の状況については,その大半を占める電気事業のうち主要な実績を記載している。
① 発電実績
(注) 1 発電電力量及び出水率は,中部電力㈱の実績を記載している。
2 出水率は,1992年度から2021年度までの30カ年平均に対する比である。
3 四捨五入の関係で,合計が一致しない場合がある。
② 販売実績
ア 販売電力量及び料金収入
(注) 1 販売電力量及び料金収入は,中部電力ミライズ㈱の実績を記載している。
2 四捨五入の関係で,合計が一致しない場合がある。
3 料金収入には「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」及び「デフレ完全脱却のための総合経済対策」に基づいて受領した電気・ガス価格激変緩和対策補助金収入230,652百万円を含む。
〔参考1〕
(注) 中部電力ミライズ㈱及びその子会社,関連会社の実績を記載している。なお,グループ内の販売電力量は除いている。
〔参考2〕
(注) 中部電力ミライズ㈱の実績を記載している。なお,中部電力ミライズ㈱の子会社及び関連会社への販売電力量は除いている。
イ 中部エリアの需要電力量及び料金収入
(注) 1 中部エリアの需要電力量及び料金収入は,中部電力パワーグリッド㈱の実績を記載している。
2 料金収入は,接続供給託送収益(インバランスの供給に係る収益を除く)を記載している。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
当社グループに関する財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析については,連結財務諸表に基づいて分析した内容である。
(1) 財政状態の分析
① 資産
固定資産については,㈱JERA などの関係会社長期投資の増加により投資その他の資産が増加したことなどから,前連結会計年度末と比べ5,303億円増加し,5兆8,187億円となった。
流動資産については,棚卸資産が増加したことなどから,前連結会計年度末と比べ1,232億円増加し,1兆2,898億円となった。
② 負債
有利子負債が増加したことなどから,負債合計は,前連結会計年度末と比べ1,206億円増加し,4兆4,135億円となった。
③ 純資産
配当金の支払いはあったが,親会社株主に帰属する当期純利益の計上やその他の包括利益累計額の増加などから,純資産合計は,前連結会計年度末と比べ5,328億円増加し,2兆6,950億円となった。
この結果,自己資本比率は,36.4%となった。
〔資産・負債・純資産比較表(要旨)〕
(注) 億円未満切り捨て
(2) 経営成績の分析
中部電力ミライズ㈱の販売電力量は,産業用電力の需要減などはあるものの,中部エリア内での標準メニューの受付再開による契約増加などから,前連結会計年度と比べ1.3%増加し1,038億kWhとなった。
なお,中部電力ミライズ㈱及びその子会社,関連会社の合計の販売電力量は,他事業者への切り替え影響などから,前連結会計年度と比べ1.6%減少し1,111億kWhとなった。
〔販売電力量〕
(注) 1 販売電力量は,中部電力ミライズ㈱の実績を記載している。
2 四捨五入の関係で,合計が一致しない場合がある。
〔参考1〕
(注) 中部電力ミライズ㈱及びその子会社,関連会社の実績を記載している。なお,グループ内の販売電力量は除いている。
〔参考2〕
(注) 中部電力ミライズ㈱の実績を記載している。なお,中部電力ミライズ㈱の子会社及び関連会社への販売電力量は除いている。
中部エリアの需要電力量は,産業用電力の需要減や省エネ・節電影響などから,前連結会計年度と比べ1.3%減少し1,227億kWhとなった。
〔中部エリアの需要電力量〕
(注) 中部エリアの需要電力量は,中部電力パワーグリッド㈱の実績を記載している。
収支の状況については,連結売上高は,燃料費調整額(燃調収入)等の減少などから,前連結会計年度と比べ9.4%減少し3兆6,104億円となった。
連結経常損益は,燃料価格等の変動が電力販売価格に反映されるまでの期ずれについて差損から差益に転じたことや,中部電力ミライズにおける電源調達価格の低下,中部電力パワーグリッドにおける需給バランス調整などを適切に実施するための調整力確保費用の減少などから,前連結会計年度と比べ7.8倍増の5,092億円の利益となった。
なお,期ずれを除いた連結経常損益は,3,710億円程度の利益と,前連結会計年度と比べ2,150億円程度の増益となった。
また,政策保有株式の一部を売却したことなどにより有価証券売却益92億円を特別利益に計上した一方,子会社における固定資産の減損損失126億円や独占禁止法関連損失26百万円を特別損失に計上した。
この結果,親会社株主に帰属する当期純損益は,前連結会計年度と比べ10.5倍増の4,031億円の利益となった。
当連結会計年度におけるセグメント別の業績(内部取引消去前)及び取り組みは以下のとおりである。
なお,㈱JERAは持分法適用関連会社のため,売上高は計上されない。
[ミライズ]
〔業績〕
電力・ガスの販売と各種サービスの提供に伴う売上高については,燃調収入の減少などから,前連結会計年度と比べ6.5%減少し2兆8,892億円となった。
経常損益は,電源調達価格の低下などから,前連結会計年度と比べ3.1倍増の2,038億円の利益となった。
〔当連結会計年度の取り組み〕
電気・ガスなどのお届けを通じて築いてきたお客さまとのつながりをもとに,お客さまのくらしを豊かにするサービスや,ビジネス上の課題解決を実現するサービスを提供し,新たな価値をお届けしている。
お客さまの日常のくらしやライフイベントにおける多様なニーズにお応えするため,子会社の中部電力ミライズコネクトが家族の絆やつながりを育む「くらしサービス」などを提供している。
脱炭素社会の実現に向けては,CO2フリー電気をお届けする「ミライズGreenでんき」,初期費用やメンテナンス費用をお支払いいただくことなく太陽光発電をご利用いただけるサービス「カテエネリース」,電気を効率的にご利用いただくためのデマンドレスポンスサービス「NACHARGE」などを提供している。加えて,2024年2月には,来店者・従業員用の駐車場を所有する法人のお客さまを対象としたEV充電サービス「treev」の提供を開始した。今後もお客さまと一体となって,脱炭素社会の実現に向けて取り組んでいく。
また,燃料価格のボラティリティが高い中においても,お客さまに安定して電気をお届けするため,2022年11月に低圧の一部料金メニューの燃料費調整制度の変更,2023年4月に特別高圧・高圧の標準料金メニューの見直しを行ったが,その後の経営環境の改善を踏まえ,負担軽減策を実施した。具体的には,特別高圧・高圧と一部の低圧のお客さまの電気料金の割引に加え,低圧のお客さまには高い省エネ性能を有する機器への買い替えの支援などを行った。2024年度においても,同程度の負担軽減策を実施するとともに,お客さまのニーズに応じた魅力的なサービスの開発・提供に努めていく。
[パワーグリッド]
〔業績〕
電力ネットワークサービスの提供に伴う売上高については,再生可能エネルギー特別措置法にもとづく購入電力の卸電力取引市場への販売単価の低下などから,前連結会計年度と比べ18.8%減少し9,065億円となった。
経常損益は,需要電力量の減少に伴う託送収益の減少はあったものの,レベニューキャップ制度導入に伴う託送料金の見直しや,需給バランス調整などを適切に実施するための調整力確保費用の減少などから,前連結会計年度と比べ13.6倍増の956億円の利益となった。
〔当連結会計年度の取り組み〕
再生可能エネルギーの大量導入に伴う電源ポートフォリオの変化や,需給調整に関わる市場構造の複雑化などの影響により,需給バランスが厳しい状況があったが,お客さまや他の一般送配電事業者との連携も含めた系統運用・需給調整により周波数や電圧を適切に維持するとともに,日々の設備保守を確実に行うことで,中部エリアの安定供給に加え,全国の安定供給にも寄与してきた。
また,電力系統設備・運用の高度化や各種研究・実証に取り組むとともに,全国規模での最適な経済運用・レジリエンス確保を目的とする次期中央給電指令所システムの開発や,他エリアとの電力融通の拡大に向けた設備増強を着実に進めるなど,電力の安定供給と脱炭素社会の両立に向けた取り組みに努めている。
さらに,地域ごとの電力需給の多様化や,自治体をはじめとするお客さまのニーズに迅速かつ適切に対応するため,支社の再編などの組織見直しを行った。各支社では,地域ごとのデータ分析にもとづくさらなる設備投資の効率化やレジリエンスの向上,自治体の脱炭素化活動の支援,電力系統への早期接続など,サービスの拡大に取り組んでいる。
今後も,中部電力パワーグリッドビジョンの実現に向け,地域の未来像実現に貢献していく。
[JERA]
〔業績〕
燃料上流・調達から発電,電力・ガスの販売に伴う経常損益は,燃料価格の変動が電力販売価格に反映されるまでの期ずれについて差損から差益に転じたことなどから,前連結会計年度と比べ2,031億円改善し1,788億円の利益となった。なお,期ずれを除いたJERAによる連結経常損益への影響は540億円程度の利益となった。
〔当連結会計年度の取り組み〕
燃料上流・調達から発電,電力・ガス販売にいたるバリューチェーンの最適運用,効率的運営に努めつつ,安定的な燃料調達などエネルギーの安定供給確保における重要な役割も担っている。
燃料制約や需給ひっ迫の回避に向けては,最新鋭の火力発電設備へのリプレース,休止火力発電所の再稼働を通じ,安定的な供給力の確保に取り組むとともに,需給変化を迅速に捉え,JERAの子会社であるJERA Global Marketsを通じた機動的な調達により,安定的な燃料確保に努めてきた。
また,エネルギーの安定供給を確保しながら,2050年時点で国内外の事業から排出されるCO2を実質ゼロとするJERAゼロエミッション2050に向けた取り組みを進めている。
まずは発電時にCO2を排出しない燃料であるアンモニア転換の技術確立を目指し,碧南火力発電所4号機において,アンモニア20%転換の実証試験に着手している。さらに,燃料アンモニアの製造や調達,輸送に向けた協業の検討を進めるなどサプライチェーン構築にも取り組んでいる。
2024年1月31日に発生した武豊火力発電所の火災事故については,事故調査委員会の徹底的な調査・分析により判明した事故原因を踏まえ,再発防止策を講じたうえで,早期の復旧を目指していく。
(注) JERAゼロエミッション2050は,脱炭素技術の着実な進展と経済合理性,政策との整合性を前提としている。JERAは,引き続き,自ら脱炭素技術の開発を進め,経済合理性の確保に向けて主体的に取り組んでいく。
(目標とする経営指標の達成状況等)
当社は,2024年4月,中期経営目標を「2025年度の連結経常利益2,000億円以上,ROIC3.2%以上」に引き上げている。なお,当連結会計年度における期ずれ影響を除いた連結経常利益は3,710億円程度,ROIC(期ずれ除き)は5.5%となった。
〔連結収支比較表〕
(注) 1 特別利益:有価証券売却益(前連結会計年度,当連結会計年度)
2 特別損失:減損損失,独占禁止法関連損失(前連結会計年度,当連結会計年度)
3 内部取引相殺消去後(億円未満切り捨て)
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
営業活動によるキャッシュ・フローは,独占禁止法に基づく課徴金の納付はあったものの,税金等調整前当期純利益が増加したことなどから,前連結会計年度と比べ482億円増加し3,440億円の収入となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは,投融資による支出の増加などにより,前連結会計年度と比べ1,914億円支出が増加し3,883億円の支出となった。
この結果,フリー・キャッシュ・フローは,前連結会計年度と比べ1,431億円悪化し442億円の支出となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは,コマーシャル・ペーパーの償還による支出が減少したことなどから,前連結会計年度と比べ138億円増加し870億円の収入となった。
これらにより,当連結会計年度末の現金及び現金同等物は,前連結会計年度末と比べ450億円増加した。
資本の財源及び資金の流動性について,当社グループは,主に電気事業の運営上必要な設備資金を,社債発行や銀行借入等により調達し,短期的な運転資金は,主に短期社債により調達することを基本としている。
〔連結キャッシュ・フロー比較表(要旨)〕
(注) 億円未満切り捨て
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は,わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については,「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりである。
当社グループは,固定資産の評価,繰延税金資産,貸倒引当金,退職給付に係る負債及び資産,企業結合などに関して,過去の実績や当該取引の状況に照らして,合理的と考えられる見積り及び判断を行い,その結果を資産・負債の帳簿価額及び収益・費用の金額に反映して連結財務諸表を作成しているが,実際の結果は見積り特有の不確実性があるため,これらの見積りと異なる場合がある。
また,連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち,重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載している。
5 【経営上の重要な契約等】
該当事項なし
6 【研究開発活動】
当社グループの研究開発活動は,当社を中心に行っている。
当社は,安定供給につながる技術研究開発とともに,経営環境の変化に対応した柔軟かつ戦略的な技術研究開発を推進するため,長期的かつ総合的な視点から,次の各分野の技術研究開発に精力的に取り組んでいる。
その成果を業務全般に活用するとともに,さまざまな機会を通じて広く社会に発信してきた。
また,研究開発活動とともに,当社グループの事業活動により得られる成果は重要な知的財産であり,持続的な成長を図っていくため積極的に知的財産の出願を行うとともに,標準化を進めることで社会実装を目指している。
(1) 脱炭素など地球環境に配慮した良質なエネルギーを安全・安価で安定的にお届けするという「変わらぬ使命の完遂」に向けた技術研究開発
・再生可能エネルギーの導入拡大に向けた,洋上風力発電導入等に関する技術研究開発
・水素・アンモニアなど,脱炭素に資する技術研究開発
・原子力発電所の一層の安全性向上等に資する技術研究開発
・次世代ネットワーク構築など,分散型電源の大量導入下での電力品質維持に資する技術研究開発
(2) 地域課題の解決と活性化への貢献などによる「新たな価値の創出」に向けた技術研究開発
・お客さまの脱炭素化や省エネ・電化の推進に資する技術研究開発
・ものづくりに貢献する開発一体型ソリューションサービスに資する技術研究開発
・コミュニティサポートインフラの創造に向けたエネルギーマネジメントシステム等の技術研究開発
・地域資源循環型社会実現に資する技術研究開発
なお,当連結会計年度における当社グループ全体としての研究開発費の総額は,9,527百万円(ミライズ784百万円,パワーグリッド6,886百万円,その他1,856百万円)である。
(注)上記金額には,内部取引を考慮していない。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
設備投資については,水力や原子力,風力などの非化石電源投資に取り組むとともに,グループ全体で,電力の安定供給や公衆保安を確保したうえで,設備のスリム化などの経営効率化に最大限取り組んだ結果,当連結会計年度の設備投資額は,243,686百万円となった。
なお,セグメントごとの設備投資額の内訳は,以下のとおりである。
2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社
電気事業固定資産
(注) 1 従業員数(就業人員数)は,建設工事従事者12人,附帯事業従事者53人,合計65人を除いたものである。
2 帳簿価額には,貸付設備6百万円(土地6百万円)を含まない。
3 土地の( )内数字は面積(単位㎡)を示し,借地2,108,763㎡を除いたものである。
主要発電設備
主要水力発電設備
原子力発電設備
主要業務設備
(2) 国内子会社
① 中部電力パワーグリッド㈱
電気事業固定資産
(注) 1 従業員数(就業人員数)は,建設工事従事者208人を除いたものである。
2 帳簿価額には,貸付設備434百万円(土地434百万円)を含まない。
3 土地の( )内数字は面積(単位㎡)を示し,借地1,533,028㎡を除いたものである。
4 変電所出力の上段300,000kWは,周波数変換設備の出力である。
主要送電設備
主要変電設備
主要業務設備
② その他の国内子会社
(注) 1 従業員数は就業人員数を記載している。
2 土地の( )内数字は面積(単位㎡)を示し,借地を除いたものである。
3 【設備の新設,除却等の計画】
お客さまに地球環境に配慮した良質なエネルギーを安全,安価で安定的にお届けするため,2024年度の設備計画は,多様な電源をバランスよく組み合わせた電源構成を確立するとともに,電力ネットワークの信頼性の向上と効率的な設備形成を実現することを目指して策定した。
設備投資額
原子力発電の今後の見通しが不透明な状況であるため,2024年度の連結ベースの設備投資額の詳細は未定であるが,3,100億円程度を見込んでおり,セグメントごとの設備投資額(セグメント間取引消去前)の内訳は,ミライズが300億円程度,パワーグリッドが1,700億円程度,その他が1,100億円程度である。なお,所要資金については,自己資金,社債及び借入金で充当する予定である。
主な新設
パワーグリッド
(変電)
(注) 運転開始時期が未定の設備については記載していない。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項なし
② 【ライツプランの内容】
該当事項なし
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項なし
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項なし
(4) 【発行済株式総数,資本金等の推移】
(注) 自己株式の消却(2011年3月15日)による減少である。
(5) 【所有者別状況】
2024年3月31日現在
(注) 1 「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する株式386,800株は,「金融機関」に3,868単元含めて記載している。
2 証券保管振替機構名義の株式2,886株は,「その他の法人」に28単元及び「単元未満株式の状況」に86株含めて記載している。
3 自己株式1,420,472株は,「個人その他」に14,204単元及び「単元未満株式の状況」に72株含めて記載している。
なお,自己株式1,420,472株は株主名簿上の株式数であり,事業年度末現在の実質的な所有株式数は,1,420,372株である。
(6) 【大株主の状況】
2024年3月31日現在
(注) 1 「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する株式386千株については,発行済株式数から控除する自己株式に含まれていない。
2 日本マスタートラスト信託銀行株式会社及び株式会社日本カストディ銀行の所有株式数(106,811千株及び40,070千株)は,信託業務に係るものである。
3 2024年4月1日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において,株式会社三菱UFJ銀行をはじめとする共同保有者(計4名)が2024年3月25日現在で以下の株式を保有している旨が記載されているものの,当社として2024年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができないので,上記大株主の状況には含めていない。
なお,その大量保有報告書の内容は次のとおりである。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2024年3月31日現在
(注) 「完全議決権株式(その他)」の「株式数」欄には,「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する株式386,800株,証券保管振替機構名義の株式2,800株及び株主名簿上は当社名義となっているが実質的に所有していない株式100株を含めて記載している。また,「議決権の数」欄には,「株式給付信託(BBT)」に係る議決権の数3,868個及び証券保管振替機構名義の株式に係る議決権の数28個を含めて記載している。ただし,株主名簿上は当社名義となっているが実質的に所有していない株式に係る議決権の数1個は含まれていない。
② 【自己株式等】
2024年3月31日現在
(注) 「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する株式386,800株については,上記の自己株式等に含まれていない。
(8) 【役員・従業員株式所有制度の内容】
当社は,2019年6月26日開催の第95期定時株主総会において,株式報酬制度「株式給付信託(BBT(=Board Benefit Trust))」(以下,「本制度」という。)の導入についてご承認いただき,2020年5月8日開催の取締役会において本制度の対象者の追加について決議した。また,2021年6月25日開催の第97期定時株主総会において本制度における給付株式数の上限等決定について,2022年6月28日開催の第98期定時株主総会において,信託金額及び給付株式数の上限を改定することについて,2024年6月26日開催の第100期定時株主総会において本制度の対象者の追加並びに信託金額及び給付株式数の上限の設定についてご承認いただいた。
1 本制度の概要
本制度は,当社が拠出する金銭を原資として当社株式が信託(以下,本制度に基づき設定される信託を「本信託」という。)を通じて取得され,当社の取締役,取締役を兼務しない執行役員及び執行役員待遇並びに中部電力ミライズ株式会社(以下,「中部電力ミライズ」という。)の取締役,取締役を兼務しない執行役員及び執行役員待遇(以下,「取締役等」という。)に対して,当社及び中部電力ミライズが定める役員株式給付規程に従って,当社株式及び当社株式を時価で換算した金額相当の金銭(以下,「当社株式等」という。)が本信託を通じて給付される株式報酬制度である。
なお,取締役等が当社株式等の給付を受ける時期は,取締役等の退任後となる。
<本制度の仕組み>

①当社及び中部電力ミライズは,本制度に関して,役員株式給付規程を制定する。
②2023年3月期から2026年3月期までの4事業年度(以下,「現対象期間」という。)及びその後の4事業年度ごとの期間(以下,「対象期間」という。)において,本信託による当社株式の取得の原資として,金銭を本信託に拠出する。
③本信託は,②で信託された金銭を原資として当社株式を,取引所市場を通じてまたは当社が処分する自己株式を引き受ける方法により取得する。
④当社及び中部電力ミライズは,役員株式給付規程に基づき,取締役等に対し,役位に応じて定まるポイント(以下,「役位固定ポイント」という。)及び業績に応じて変動するポイント(以下,「業績連動ポイント」という。)を付与する。ただし,当社の社外取締役(監査等委員である取締役を除く。)及び監査等委員である取締役並びに中部電力ミライズの社外取締役には,役位固定ポイントのみ付与する。業績連動ポイントは,現対象期間終了時及び対象期間終了時の業績を踏まえ確定する(以下,役位固定ポイントと確定後の業績連動ポイントの累計を「累計ポイント」という。)。
なお,ポイントの付与を受けた取締役等であっても,株主総会または取締役会において解任の決議をされた場合,一定の非違行為があったことに起因して退任した場合または当社に損害が及ぶような不適切行為等があった場合は,取締役等(監査等委員である取締役を除く。)については取締役会の決議に基づき,監査等委員である取締役については監査等委員である取締役の協議に基づき,付与済みのポイントの一部または全部を没収することができることとする。
⑤本信託は,当社から独立した信託管理人の指図に従い,本信託勘定内の当社株式に係る議決権を行使しないこととする。
⑥本信託は,取締役等を退任した者のうち役員株式給付規程に定める受益者要件を満たした者(以下,「受益者」という。)に対して,当該受益者の累計ポイントに応じた当社株式等(1ポイント当たり当社普通株式1株に換算される。)を給付する。
⑦中部電力ミライズは,同社の取締役等が当社株式等の給付を受けた後,当社に対して,所定の精算金を支払うものとする。
2 取締役等に給付等が行われる予定の株式の総数又は総額
現対象期間及び対象期間に拠出する際の,信託財産内に残存する当社株式相当額(直前までの対象期間に係るポイントに相当する当社株式を除いた当社株式について帳簿価格をもって換算した額をいう)及び金銭と追加拠出される金銭の合計額は,以下を上限とする。
なお,現対象期間の上限においては,期中での上限改定を行ったことから,対象期間の上限と異なる。
3 本制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
取締役等を退任した者のうち役員株式給付規程に定める受益者要件を満たす者
4 配当の取扱い
本信託勘定内の当社株式に係る配当は,本信託が受領し,当社株式の取得代金や本信託に係る受託者の信託報酬等に充てられる。
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項なし
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項なし
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注) 「当期間における取得自己株式」には,2024年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含まれていない。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注) 1 当期間における「その他(単元未満株式の買増請求による譲渡)」には,2024年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買増請求による譲渡株式数は含まれていない。
2 当事業年度及び当期間における「保有自己株式数」には,株主名簿上は当社名義となっているが実質的に所有していない株式100株及び「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する株式386,800株は含まれていない。
3 当期間における「保有自己株式数」には,2024年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取り及び買増しによる株式数は含まれていない。
3 【配当政策】
電力の安全・安定的な供給のための設備投資を継続的に進めつつ,成長分野への投資を推進することで,持続的な成長を目指し,企業価値の向上に努めてまいります。
株主還元については,重要な使命と認識し,安定的な配当の継続を基本としながら,利益の成長を踏まえた還元に努め,連結配当性向30%以上を目指してまいります。
期末配当金については,株主還元方針,中期的な財務状況,資本市場の期待等を踏まえ,1株につき30円といたしました。
なお,当社は会社法第454条第5項に規定する中間配当をすることができる旨を定款に定めており,毎事業年度における配当の回数については,中間,期末の年2回を基本的な方針とし,配当の決定機関は,中間配当金は取締役会,期末配当金は定時株主総会としております。
第100期の剰余金の配当は,以下のとおりです。
(注) 1 2023年10月27日取締役会決議による配当金の総額には,「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する当社株式に対する配当金9百万円が含まれている。
2 2024年6月26日定時株主総会決議による配当金の総額には,「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する当社株式に対する配当金11百万円が含まれている。
〔参考〕 第100期 連結配当性向 (%)
(注) 連結配当性向の計算において,親会社株主に帰属する当期純利益から燃料価格等の変動が電力販売価格に反映されるまでの期ずれ影響を除いている。(期ずれ差益 1,380億円)
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は,「中部電力グループコーポレート・ガバナンス基本方針」において,コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及び基本方針を定めている。
「中部電力グループコーポレート・ガバナンス基本方針」
当社グループは,「くらしに欠かせないエネルギーをお届けし,社会の発展に貢献する」という「中部電力グループ企業理念」を実践するとともに,「お客さま,そして社会とともに成長し続ける企業グループ」という目指す姿を実現するためには,株主・投資家をはじめとするステークホルダーのみなさまから信頼され選択され続けることが必要と考えている。
このため,「中部電力グループCSR宣言」に基づき,公正・透明性を経営の中心に据え,経営及び業務執行に対する適切な監督を行うとともに,迅速な意思決定を行うための仕組みを整備するなど,コーポレート・ガバナンスの一層の充実に努める。
ア 株主の権利・平等性の確保
・すべての株主のみなさまに対し,株主総会における議決権をはじめとした株主のみなさまの権利が適切に行使いただけるよう環境を整備する
イ ステークホルダーとの適切な協働
・当社グループの事業を遂行するにあたっては,お客さまや地域社会,株主・投資家をはじめとするステークホルダーのみなさまのご理解とご協力が不可欠であるため,ステークホルダーのみなさまとの相互コミュニケーションを重視し,透明性の高い開かれた企業活動を推進する
ウ 適切な情報開示と透明性の確保
・財務情報はもとより非財務情報を含めた経営状況及び事業活動全般について,幅広くかつ適時適切に情報を開示する
エ 取締役会等の責務
・当社取締役会は,会社の持続的成長と中長期的な企業価値の向上を図るべく経営上の重要事項の意思決定や,独立社外取締役の関与などを通じた実効性ある経営及び業務執行の監督を行う
・執行役員制により,経営の意思決定・監督と執行の分離,業務執行の迅速化などを図る
・当社監査等委員会は,独立した客観的な立場から取締役の職務執行の監査を行う
オ 株主との対話
・「株主との建設的な対話に関する方針」に基づき,当社グループの経営状況及び事業活動について,株主のみなさまに丁寧に説明する
② コーポレート・ガバナンス体制の状況
経営機構等の概要及びコーポレート・ガバナンス関連施策は次のとおりである。
執行と監督の分離の一層の深化を図り,機動的な意思決定とより高度なガバナンスの両立を実現するため,2024年6月開催の定時株主総会を以て,監査等委員会設置会社に移行している。
「取締役会」,「監査等委員会」などの会社法で定められている機関に加え,「経営戦略会議」及び「経営執行会議」を設置している。
「取締役会」は,原則として毎月1回開催し,法令・定款所定の事項及び経営上重要な事項を審議・決定するとともに,取締役から職務執行状況の報告を受けるなどして,取締役の職務執行を監督している。また,監査等委員である取締役が取締役会における議決権を有することにより,監査・監督機能の実効性が更に強化されている。加えて,取締役(監査等委員である取締役を含む。)13名のうち7名(過半数)が社外取締役となっている。なお,男性10名・女性3名で構成されており,取締役監査等委員は5名である。
社長,副社長,カンパニー社長,本部長,統括などで構成する「経営執行会議」は,原則として毎週1回開催し,取締役会付議事項の事前審議を行うとともに,それに該当しない業務執行上の重要事項について審議している。また,中長期的な経営に関する方向性については,代表取締役などで構成する「経営戦略会議」において協議し,必要なものについては経営執行会議及び取締役会に付議している。
業務執行体制については,経営の意思決定・監督と執行の分離,業務執行の迅速化などを図るため,執行役員制を採用している。カンパニー社長・本部長・統括を務める執行役員には社長の権限を大幅に委譲し,特定分野の業務執行はカンパニー社長・本部長・統括以下で完結させる一方,その執行状況について,適宜,経営執行会議及び取締役会に報告させている。また,カンパニー制を採る再生可能エネルギーの事業分野においては,カンパニー社長の諮問機関としてカンパニーボードを設置している。さらに,経営責任・執行責任を明確にし,かつ経営環境の変化に即応できる経営体制を構築するため,取締役(監査等委員である取締役を除く。)及び執行役員の任期を1年としている。
「監査等委員会」は,原則として毎月1回開催し,監査等委員である取締役間の役割分担,情報共有により,組織的・効率的な監査を実現するとともに,法令・定款所定の事項について決議・同意などを行う。監査等委員である取締役5名のうち3名が社外取締役,また男性4名・女性1名で構成されている。
なお,各機関の構成員は下記のとおりである。
(注) 1 ◎は各機関の長である。
2 取締役 橋本孝之,嶋尾正,栗原美津枝,工藤陽子は,社外取締役である。
3 取締役監査等委員 中川清明,村瀬桃子,山形光正は,社外取締役監査等委員である。
当社のコーポレート・ガバナンス体制を図で示すと次のとおりである。

③ 内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況
当社は,内部統制システムの整備に関する基本的な考え方として「会社の業務の適正を確保するための体制」を定め,この体制に掲げる内部統制システムを整備し,運用している。
<会社の業務の適正を確保するための体制>
当社は,公正・透明性を経営の中心に据え,業務の適正を確保するため,次の体制を整備するとともに,これを有効に機能させ,株主,お客さまをはじめとするステークホルダーから信頼される企業となるように努める。
ア 経営管理に関する体制
(ア) 業務執行に関する体制
・取締役会は,原則として毎月1回開催し,法令・定款所定の決議事項及び経営上重要な事項を決定するとともに,取締役から職務執行状況の報告を受けるなどして,取締役の職務執行を監督する。また,社外取締役により社外の視点からの監督を行う。
・監査等委員会は,職務執行状況の聴取などを通じて,取締役の職務執行を監査する。
・業務執行における重要な事項について多面的に検討するため,経営執行会議及び経営戦略会議(以下,合わせて「経営会議」という。)を設置する。経営執行会議は,原則として毎週1回開催し,取締役会に付議する事項及び社長が意思決定すべきその他重要事項の審議を行うとともに,業務執行状況等に関する報告を受ける。また,会長,社長,副社長及び経営企画部門の長で構成する経営戦略会議は,必要に応じて開催し,経営に関する方針・方向性について審議する。
・経営の意思決定・監督と執行の分離及び迅速な業務執行を実現するため,執行役員制を採り,カンパニー社長・本部長・統括を務める執行役員に社長の権限を大幅に委譲し,特定分野の業務執行をカンパニー社長・本部長・統括以下で完結させる一方,その執行状況について,適宜,経営執行会議及び取締役会に報告させる。
・カンパニー制を採る再生可能エネルギーの事業分野においては,カンパニー社長の諮問機関としてカンパニーボードを設置する。
・取締役ではないカンパニー社長・本部長・統括についても,経営執行会議の構成員として取締役会決議案件の審議に参加させ,また取締役会において適宜議案の説明をさせること等により,経営の意思決定と特定分野の業務執行との乖離の防止を図る。
・取締役(監査等委員である取締役を除く。)並びに執行役員及びその他の職員(以下,「取締役等」という。)の職務執行の適正及び効率性を確保するため,社内規程において,各部門(カンパニー,本部,本店の部・室・センター,支店・支社をいう。以下同じ。)及び各部署並びにそれらの長の業務分掌,権限等を定める。また,取締役等は,業務執行状況について,適時に,取締役会,経営執行会議,カンパニーボードまたは上位者に報告する。
・取締役等の意思決定の適正を確保するため,決裁手続において,起案箇所,関係部門及び審査部門による審査を行う。
(イ) 取締役等の職務執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
・取締役等の職務執行に係る情報の保存及び管理を適切に行うため,社内規程において,取締役会議事録,経営会議資料,カンパニーボード資料,決裁文書等の作成,保存及び管理に関する事項を定める。
(ウ) 内部監査に関する体制
・取締役等の職務執行の適正及び効率性を確保するため,業務執行ラインから独立した組織として社長直属の内部監査部門を設置する。内部監査部門は,各部門の業務執行状況等を定期的に監査し,その結果を社長及び取締役会に報告するとともに,必要に応じ各部門に改善を勧告する。
イ リスク管理に関する体制
・全社及び各部門のリスク管理が適切に行われるよう,組織,権限及び社内規程を整備するとともに,その責任者として,CRO(チーフ・リスクマネジメント・オフィサー)を置く。
・個々の事業または業務運営上のリスクを管理するために,カンパニー社長,本店の部門の長を責任者(以下,「リスクオーナー」という。)とするとともに,経営に重大な影響を与えるリスクを統合的に管理するためにリスクマネジメント会議を設置する。また,リスクマネジメント会議の審議結果については,必要に応じて,取締役会へ付議する。
・個々の事業または業務運営上のリスクについては,リスクオーナーが,これを管理する体制を整備する。また,リスクオーナーは,計画の策定・実行にあたり,リスクを把握・評価のうえ,その結果に基づいてこれを管理する。
・経営に重大な影響を与えるリスクについては,経営戦略本部内のリスク管理部署がリスクオーナーの報告を把握・評価のうえ,リスクマネジメント会議に報告し,対応方針の審議を受けるとともに,経営計画及びリスクオーナーが実施するリスク対策にこれを反映する。
・非常災害その他当社の財産,社会的信頼等に重大な影響を与える事象が発生したときの情報伝達及び対応について社内規程に定めるとともに,これら事象が発生したときに備え定期的に訓練等を実施する。
・原子力の自主的・継続的な安全性向上に向けた取り組みとして,当社の原子力安全の取り組み姿勢・理念を反映した中部電力グループ原子力安全憲章を制定する。また,原子力部門へのガバナンスを強化するため,原子力安全向上会議を設置し,同会議において,リスクを分析・評価するとともに原子力の安全性向上に必要な対応策について審議する。さらに,社外の各分野の有識者のガバナンス等に関する知見を安全性向上に向けた取り組みに活用するため,原子力安全向上会議アドバイザリーボードを設置する。
・社内外の原子力の専門家の安全に関する知見を現場における安全性向上の取り組みに活用するため,浜岡原子力安全アドバイザリーボードを設置する。
・法令等に従って財務報告を適正に行うために,組織及び社内規程類を整備し,適切に運用する。
ウ コンプライアンスに関する体制
・コンプライアンス経営を推進するため,その責任者としてCCO(チーフ・コンプライアンス・オフィサー)を置くとともに,取締役会の監督のもと,社長を議長,CCOを副議長,社外委員及び監査等委員を加えたコンプライアンス推進会議を設置し,役員・管理職員等の役割・責務を明確化して,各々自律的にコンプライアンスを推進する体制を整備する。
・法務・コンプライアンス機能を強化するため,コンプライアンス本部を設置する。
・法令及び社会規範の遵守に関する理念並びに取締役等・監査等委員が遵守すべき基本的事項を定めた中部電力グループコンプライアンス基本方針,中部電力グループ贈収賄・腐敗防止方針及び中部電力グループ税務方針を制定・周知する。
・コンプライアンスの定着を図るため,取締役及び管理職員を対象とした啓発活動を実施し,管下職員への適切な指導・監督に当たらせるとともに,職員に対し各種研修を行う。
・独占禁止法において禁止される行為を未然に防止し,公正かつ自由な競争に基づく事業活動を確保するため,競合他社との接触について,社内規程を定める。
・コンプライアンス違反事象の未然防止・早期改善のため,通常の業務報告経路とは別に,内部通報の窓口「ヘルプライン」を社内及び社外に設置する。なお,ヘルプラインの利用者の保護について,社内規程を定める。
・反社会的勢力との関係遮断については,対応部署を定め,社内規程類を整備するとともに,関連する外部専門機関と連携して対応する。
エ 監査に関する体制
(ア) 監査等委員会の職務を補助すべき職員に関する事項
・監査等委員会の職務を補助するため,監査特命役員を置くとともに,執行部門から独立した組織として監査等委員会直属の監査等委員会室を設置する。
・監査等委員会室には,監査等委員会の意向を踏まえた員数の職員を置く。
(イ) 監査等委員会の職務を補助すべき職員の独立性及び当該職員に対する監査等委員会の指示の実効性の確保に関する事項
・監査特命役員及び監査等委員会室に所属する職員は,執行部門の業務に係る役職を兼務せず,取締役(監査等委員である取締役を除く。)の指揮・命令を受けない。
・取締役等は,監査等委員会の指示に基づき職務を遂行したことを理由として,監査特命役員及び監査等委員会室に所属する職員に不利益を及ぼさない。
・監査特命役員の選任及び解任並びに監査等委員会室に所属する職員の異動及び評定にあたっては,監査等委員会の意向を尊重する。
(ウ) 監査等委員会への報告に関する体制
・取締役等は,次のとおり,職務執行状況等について監査等委員会に報告する。
・取締役会及び経営会議並びにカンパニーボードの付議事項について,監査等委員会からの求めに応じ報告する。
・当社に著しい損失を与えるおそれのある事実を知ったときは,ただちに監査等委員会に報告する。
・部門ごとに原則として年1回,当該部門に係る職務執行状況を監査等委員会に報告する。
・重要な決裁文書については決裁後すみやかに,また業務執行に係るその他の文書類についても求めに応じて,監査等委員会の閲覧に供する。
(エ) 監査等委員会に報告した者が当該報告をしたことを理由として不利益を受けないことを確保するための体制
・取締役等は,監査等委員会もしくは監査特命役員または監査等委員会室に所属する職員に報告をしたことを理由として,報告した者に不利益を及ぼさない。
・監査等委員及び取締役等は,監査等委員会に報告した者が望まない場合,正当な理由なく,その者の氏名等個人を特定できる情報を社内または社外に開示しない。
(オ) 監査費用等に関する事項
・監査等委員会が職務上必要と認める費用等を請求したときは,すみやかに当該費用等を支払う。
(カ) その他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保する体制
・監査等委員は,経営会議及びその他重要な会議体並びにカンパニーボードに出席のうえ,意見を述べることができる。
・社長は,定期的に監査等委員会と代表取締役が経営全般に関し意見交換する機会を設ける。
・内部監査部門及び会計監査人は,監査計画の策定・実施にあたって監査等委員会と調整するとともに,実施結果を監査等委員会に報告する。
オ 中部電力グループの業務の適正を確保するための体制
・中部電力グループの業務の適正及び効率性を確保するため,グループ会社を統括する部門を設置し,グループ会社全般に関する経営戦略・方針の立案を行うとともに,社内規程類を整備し,経営上の特に重要な事項について協議または報告を求めるなど,グループ会社の経営管理を行う。また,グループ会社を統括する部門は,グループ各社の事業の概況を当社監査等委員会に報告する。
・グループ各社のリスクについては,各社が把握・評価・管理する。
・中部電力パワーグリッド㈱及び中部電力ミライズ㈱(以下,「事業会社」という。)の社長は,自社に加え自社のグループ会社について,当社のリスクオーナーとしての役割を果たす。
・当該会社の経営施策及び経営に重大な影響を与えるリスクの検証,審議及び確認は,個別会社ごとに当該会社の社長と当社の社長等で構成する会議体で行う。
なお,その会議体は,事業会社に対しては四半期ごとに開催する目標設定・モニタリング委員会,その他のグループ各社に対しては,原則として年1回開催するグループ経営戦略会議とする。
当社監査等委員は,これらに出席のうえ,意見を述べることができる。
・当社の取締役等並びにグループ会社の取締役等及び監査役・監査等委員は,グループ会社においてグループ経営に重大な影響を与える事象が発生した場合,すみやかに状況把握を行うとともに,当社監査等委員会及び経営執行会議に報告する。
・中部電力グループにおけるコンプライアンス推進のため,中部電力グループ・コンプライアンス推進協議会を設置するとともに,中部電力グループコンプライアンス基本方針,中部電力グループ贈収賄・腐敗防止方針及び中部電力グループ税務方針を制定する。また,グループ各社のコンプライアンス経営を推進するため,各社において,コンプライアンス委員会またはコンプライアンス担当の取締役等・部署の設置,その他推進体制を整備するとともに,基本方針の制定をはじめとする自律的な取り組みを行う。
・コンプライアンス違反事象の未然防止・早期改善のため,グループ各社が必要に応じ自ら内部通報の窓口を設けるほか,グループ各社共同のコンプライアンスに関する内部通報の窓口「中電グループ・共同ヘルプライン」を設置する。
・当社の取締役等または監査等委員に,必要に応じグループ会社の取締役または監査役・監査等委員を兼務させる。
・当社監査等委員会は,グループ会社監査役・監査等委員間の定期的な意見交換を行う。
・当社の内部監査部門は,必要に応じてグループ会社に対して内部監査を行い,その結果を社長,取締役会及び監査等委員会に報告する。
④ 責任限定契約の内容の概要
当社は,会社法第427条第1項及び定款の規定により,社外取締役(監査等委員である取締役を含む。)との間で,任務を怠ったことによる損害賠償責任を会社法第425条第1項に定める最低責任限度額に限定する契約(責任限定契約)を締結している。
⑤ 取締役会等の活動状況
ア 取締役会等の開催状況
当事業年度において当社は取締役会を合計29回,指名・報酬等検討会議を合計12回開催しており,個々の取締役・監査役の出席状況については次のとおりである。
(注) 1 監査役(常勤)澤栁友之,監査役 中川清明の取締役会への出席状況については,当事業年度中,2023年6月28日就任後に開催した取締役会を対象に記載している。
2 当社は2024年6月26日定時株主総会を以て監査等委員会設置会社へ移行している。
イ 具体的な検討内容
(ア) 取締役会
取締役会は,原則として毎月1回開催し,法令・定款所定の事項及び経営上重要な事項を審議・決定するとともに,取締役から職務執行状況の報告を受けるなどして取締役の職務執行を監督している。
主な審議事項(2023年度)
・決算・財務諸表等の承認
・株主総会の目的事項等
・役員人事
・監査等委員会設置会社への移行
(イ) 指名・報酬等検討会議
指名・報酬等検討会議は,社長と独立社外取締役で構成しており,取締役,監査役及び役付執行役員の人事案並びに取締役,役付執行役員の報酬の決定にあたり,社外取締役から助言を得ることで,その公正・透明性を確保している。
主な審議事項(2023年度)
1 役員報酬
・取締役の個人別の報酬の内容についての決定に関する方針の一部変更
・月例報酬支給額
・2022年度業績連動賞与支給額
・2023年度の業績連動報酬
・2024年度以降の役員報酬体系
・2024年度以降の役員報酬へのクローバック条項の導入検討
2 役員人事
・取締役候補者(監査等委員である取締役を含む。)及び役付執行役員の人事案
・社長の後継候補者の育成状況の確認
⑥ 取締役の定数
当社の取締役の員数を15人以内,そのうち監査等委員である取締役は6人以内とする旨定款に定めている。
⑦ 取締役の選任の決議要件
当社は,取締役の選任決議について,議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し,その議決権の過半数をもって行い,累積投票によらない旨を定款に定めている。
⑧ 株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項
ア 自己の株式の取得の決定機関
当社は,機動的な経営の遂行を可能とするため,会社法第165条第2項の規定により,取締役会の決議をもって自己の株式を取得することができる旨定款に定めている。
イ 中間配当の決定機関
当社は,株主への機動的な利益還元を行うため,取締役会の決議により,中間配当を行うことができる旨定款に定めている。
ウ 取締役(監査等委員である取締役を含む。)の責任免除
当社は,取締役が期待される役割を十分に発揮できるようにするため,会社法第426条第1項の規定により,任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む。)の損害賠償責任を,法令の限度において,取締役会の決議をもって免除することができる旨定款に定めている。
⑨ 株主総会の特別決議要件
当社は,会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議について,株主総会を円滑に運営するため,議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し,その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めている。
(2) 【役員の状況】
①役員一覧
男性10名 女性3名 (役員のうち女性の比率23.1%)
(注) 1 CFO:Chief Financial Officer
2 統括CKO:統括 Chief Kaizen Officer
3 CCO:Chief Compliance Officer
4 CTO:Chief Technology Officer
5 CSO:Chief Standardization Officer
6 CIO:Chief Information Officer
7 取締役 橋本孝之,嶋尾正,栗原美津枝,工藤陽子は,社外取締役である。
8 取締役監査等委員 中川清明,村瀬桃子,山形光正は,社外取締役監査等委員である。
9 2024年6月26日開催の定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までである。
10 2024年6月26日開催の定時株主総会終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までである。
11 当社は執行役員制を導入している。
12 社外取締役(監査等委員である取締役を含む。)は全員,当社が上場する各金融商品取引所が定める独立役員の要件及び当社が定める社外役員の独立性判断基準を充たしており,当社は社外取締役(監査等委員である取締役を含む。)全員を独立役員として指定し,届け出ている。
13 当社は2024年6月26日定時株主総会を以て監査等委員会設置会社へ移行している。
14 当社は,法令に定める監査等委員である社外取締役の員数を欠くことになる場合に備え,会社法第329条第3項に定める補欠の監査等委員である取締役1名を選任している。補欠の監査等委員である取締役の略歴は次のとおりである。
② 社外役員の状況等
監査等委員会設置会社移行後において,社外取締役(監査等委員である取締役を含む。)は,内部統制システムの整備・運用状況について報告を受けるとともに,定期的に,取締役(監査等委員である取締役を含む。)の間で意見交換を実施する。
社外取締役(監査等委員である取締役を含む。)は,全員が当社の定める基準(※)に照らして独立性を有しており,経営陣から独立した立場で,それぞれの経歴を通じて培った識見・経験を踏まえ,経営の監督機能及び監査機能を担える体制としている。
なお,当社は,社外取締役(監査等委員である取締役を含む。)全員を,当社が上場する各金融商品取引所の定める独立役員として指定し,届け出ている。
(※) 社外役員の独立性判断基準
当社は,社外役員の独立性判断基準として,株式会社東京証券取引所など国内の金融商品取引所が定める独立役員の要件を踏まえ,本人の現在及び過去3事業年度における以下に定める要件の該当の有無を確認のうえ,独立性を判断している。
1 当社の主要な取引先(※1)またはその業務執行者(※2)でないこと
2 当社の主要な借入先(※3)またはその業務執行者でないこと
3 当社より,役員報酬以外に多額(※4)の金銭その他の財産を得ているコンサルタント,会計専門家または法律専門家でないこと(ただし,当該財産を得ている者が法人,組合などの団体である場合は,当該団体に所属する者をいう)
4 当社の大株主(※5)またはその業務執行者でないこと
5 当社より,多額(※4)の寄付を受けていないこと(ただし,当該寄付を受けた者が法人,組合などの団体である場合は,当該団体に所属する者をいう)
6 本人の配偶者,二親等以内の親族が以下に掲げる者に該当しないこと
①上記1~5に掲げる者
②当社及び当社子会社の業務執行者または業務執行者でない取締役,監査役
③当社の会計監査人の代表社員または社員
※1 「主要な取引先」とは,年間取引額が,当社から支払いを受ける場合は,その者の直近事業年度における連結売上高の2%を,当社に支払いを行う場合は,当社の直近事業年度における連結売上高の2%をそれぞれ超える取引先をいう。
※2 「業務執行者」とは,会社法施行規則第2条第3項第6号に規定する業務執行者をいう。
※3 「主要な借入先」とは,借入額が当社連結総資産の2%を超える借入先をいう。
※4 「多額」とは,個人である場合は年間1,000万円を超える額,法人,組合などの団体に所属する者である場合は,当該団体の直近事業年度における年間総収入の2%を超える額をいう。
※5 「大株主」とは,直接・間接に10%以上の議決権を保有する者をいう。
取締役(監査等委員である取締役を含む。)及び役付執行役員の選任の公正・透明性を確保するため,各候補者については,会長,社長,その他の代表取締役,常任監査等委員などで構成する人事会議並びに社長及び社長が指名する独立社外取締役(監査等委員である取締役を含む。)を構成員とする指名・報酬等検討会議の協議を経て,取締役会にて決定することとしている。指名・報酬等検討会議では,独立社外取締役から,候補者の選定にあたり多様性やスキルの観点を含めて助言いただいているほか,社長の後継者計画の策定及び後継候補者の育成状況について定期的に確認いただいている。また,監査等委員である取締役候補者については,監査等委員会の同意を得ることとしている。
取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬については,取締役会から授権された社長が,人事会議及び指名・報酬等検討会議の協議を経て決定している。監査等委員である取締役の報酬については,監査等委員会における監査等委員である取締役全員の協議により決定している。役付執行役員の報酬については,人事会議及び指名・報酬等検討会議の協議を経て社長が決定している。
③ 会社と会社の社外取締役(監査等委員である取締役を含む。)の人的関係,資本的関係又は取引関係その他の利害関係の概要(提出日現在における社外取締役(監査等委員である取締役を含む。)との関係)
社外取締役(監査等委員である取締役を含む。)7名と当社との間には特別の利害関係はない。
(3) 【監査の状況】
① 監査等委員会監査の状況
当社は,2024年6月26日をもって監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行した。監査等委員会は,取締役(監査等委員である取締役を除く。以下,本項において同じ。)並びに内部監査部門及び業務執行部門と意思疎通を図り,監査等委員である取締役による,取締役会などの重要な会議への出席,取締役からの職務執行状況の聴取,業務及び財産の状況の調査,並びに会社の業務の適正を確保するための体制の整備に関する取締役会決議の内容及び当該決議に基づき整備されている体制(内部統制システム)の状況の監視・検証などを通じて,取締役の職務執行全般について監査する。子会社については,子会社の取締役及び監査役等と意思疎通及び情報の交換を図り,必要に応じて子会社から事業の報告を受ける。なお,監査等委員である取締役には,財務及び会計に関する十分な知見を有する者が含まれるとともに,監査特命役員及び監査等委員会室に所属する職員11名が監査等委員会の職務を補助している。
当事業年度において当社は監査役会設置会社として監査役会を合計24回開催しており,個々の監査役の出席状況については次のとおりである。
(注)全回数が異なるのは,就任時期の違いによるものである。
監査役会の主な活動内容は,監査の方針及び監査実施計画の策定,内部統制システム整備・運用状況の確認,会計監査人の監査の方法及び結果の相当性判断,監査役監査の総括等である。このうち,内部統制システムの整備・運用状況の確認の一環として重点監査項目と位置付けた「独占禁止法および行為規制の遵守をはじめとするコンプライアンスの取組み」について,公正取引委員会から独占禁止法にもとづく課徴金納付命令等を受けたことに関して,「コンプライアンス徹底策」及びその強化策に基づき,各種対策を着実に実施していることを確認した。
監査上の主要な検討事項(Key Audit Matters : KAM)に関しては,監査等委員会設置会社への移行前である当事業年度において,監査役会が,監査人と複数回にわたって協議した。
また,監査役会の実効性について,全監査役にアンケートを実施し社外取締役との意見交換を経て,期中発生のリスク事象への対応も含めて実効性は確保されていると評価し,取締役会に報告した。評価プロセスで示された課題については,更に改善に努め,監査活動に反映していく。
② 内部監査の状況等
内部監査機能については,業務執行部門から独立した社長直属の経営考査室(25名)が担っている。同室は,原子力安全のための品質保証活動など業務執行部門の活動を,内部統制システム(財務報告に係る内部統制を含む)の有効性やCSR推進の観点からモニタリングし,それらの結果を社長,監査等委員会及び取締役会に報告するとともに,関係部門に助言・勧告を行い,継続的に改善を促している。
内部監査の実施プロセスについては,内部評価を実施するとともに,定期的に第三者機関による外部評価を受け,品質の維持・向上に努めている。
監査等委員会,内部監査部門及び会計監査人は,相互に監査計画や監査結果について情報を提供するなど緊密な連携を保つとともに,内部統制機能を有する部門からの報告をそれぞれの監査に活かしている。
③ 会計監査の状況
ア 監査法人の名称
有限責任 あずさ監査法人
イ 継続監査期間
18年間
ウ 業務を執行した公認会計士
岩田 国良
村井 達久
福田 真也
継続監査年数はいずれも7年以内である。
エ 監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は,公認会計士12名,日本公認会計士協会準会員7名,その他22名である。
オ 監査法人の選定方針と理由
会計監査人の規模,体制,独立性及び業務執行状況等を総合的に勘案し選定している。会計監査人が会社法第340条第1項各号に該当すると判断した場合には,監査等委員会が監査等委員である取締役全員の同意にもとづき会計監査人を解任する方針である。また,会計監査人の職務遂行状況などを勘案し,会計監査人が継続してその職責を全うするうえで重要な疑義を抱く事象があったと判断した場合には,会計監査人の解任または不再任を株主総会の議案とする方針である。
カ 監査役及び監査役会による監査法人の評価
監査等委員会設置会社への移行前である当事業年度において,当社の監査役及び監査役会は,会計監査人の評価を行っている。この評価については,規模,体制,独立性及び業務執行状況等を総合的に勘案している。
④ 監査報酬の内容等
ア 監査公認会計士等に対する報酬
(注) 当社の重要な子会社のうち,㈱日本エスコンは,当社の会計監査人以外の監査法人の監査を受けている。
前連結会計年度
連結子会社における非監査業務の内容は,原価管理の高度化に関する支援業務等である。
当連結会計年度
連結子会社における非監査業務の内容は,再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法施行規則に基づく合意された手続業務である。
イ 監査公認会計士等と同一のネットワーク(KPMGメンバーファーム)に対する報酬(アを除く)
前連結会計年度
当社における非監査業務の内容は,税務に関するアドバイザリー業務等である。
当連結会計年度
当社における非監査業務の内容は,温室効果ガス排出量に対する第三者保証業務,税務に関するアドバイザリー業務等である。
ウ その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
前連結会計年度
該当事項なし
当連結会計年度
該当事項なし
エ 監査報酬の決定方針
当社は,監査報酬の決定に関する方針を定めていないが,監査時間数等を勘案したうえで決定している。
オ 監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査等委員会設置会社への移行前である当事業年度において,監査役会は,会計監査人の監査計画の内容,報酬の算定根拠などを確認し,検討した結果,会計監査人の報酬等に同意している。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針等
ア 取締役(監査等委員である取締役を除く。)
「取締役(監査等委員である取締役を除く。)の個人別の報酬の内容についての決定に関する方針」に関する事項
当社は,2024年6月26日開催の第1018回取締役会において,「取締役(監査等委員である取締役を除く。)の個人別の報酬の内容についての決定に関する方針」(以下,(4)において「決定方針」という。)を以下のとおり決議している。なお,決定方針を取締役会へ付議するにあたり,会長,社長,その他の代表取締役,常任監査等委員などで構成する人事会議並びに社長及び社長が指名する独立社外取締役(監査等委員である取締役を含む。)を構成員とする指名・報酬等検討会議の協議を経ている。
(取締役(監査等委員である取締役を除く。)の個人別の報酬の内容についての決定に関する方針)
本方針は,取締役(監査等委員である取締役を除く。以下,本方針において同じ。)の個人別の報酬の内容についての決定に関する方針を定めるものである。
(ア) 基本方針(報酬の構成内容・水準,全般的な手続き)
取締役(社外取締役を除く。)の報酬は,当該各取締役の,当社グループの業績と企業価値の向上に貢献する意識を高めるため,月例報酬,業績連動賞与(短期インセンティブ報酬)及び株式報酬(中長期インセンティブ報酬)で構成する。
社外取締役は,独立した立場からの経営の監督機能を期待されていること及び当社グループの中長期的な企業価値の向上に貢献する意識を高める必要性を踏まえ,その報酬は月例報酬及び株式報酬(中長期インセンティブ報酬)で構成する。
各役位の報酬総額は,当社グループの事業特性を踏まえ,経営目標達成時において,上場他企業役員の総報酬の中位水準となるよう設定する。
取締役の報酬に関する事項は,会長,社長,その他の代表取締役,常任監査等委員などで構成する人事会議並びに社長及び社長が指名する独立社外取締役(監査等委員である取締役を含む。)を構成員とする指名・報酬等検討会議で協議する。
(イ) 月例報酬に関する方針
月例報酬は固定報酬とし,職責などを勘案のうえ決定する。
なお,会社業績に著しい変化が生ずる場合は,これも勘案する。
(ウ) 業績連動賞与(短期インセンティブ報酬)に関する方針
業績連動賞与は,当社グループの業績向上への適切なインセンティブとして機能するよう,経営目標である連結経常利益(燃料価格の変動が電力販売価格に反映されるまでの期ずれ影響を除いた額をいう。以下,本方針において同じ。)を指標とする。
なお,上記指標に加え,重点施策の取り組み状況及び成果(※1)とともに,会長及び社長の業績連動賞与においては,連結当期純利益を,その他取締役の業績連動賞与においては,各担当部門及び各取締役個人の業績などを勘案する。
各取締役の賞与は,事業年度ごとに,これらの結果を踏まえて,その額を決定し,支給する。
(エ) 株式報酬(中長期インセンティブ報酬)に関する方針
取締役(社外取締役を除く。)の株式報酬は,当社グループの中長期的な業績と企業価値の向上に向けたインセンティブとして機能する仕組みとし,役位に応じて定まる固定ポイント及び業績に連動するポイントで構成する。
社外取締役の株式報酬は,その職責に鑑み,役位に応じて定まる固定ポイントのみで構成する。
これらのポイントは,事業年度ごとに付与する。ただし,業績に連動するポイントは,4事業年度ごとに,経営目標である連結経常利益の達成度合い,及び中長期的な重点施策の成果(※2)を踏まえ確定する。
取締役に重大な不正・違反行為等が生じた場合,取締役会の決議に基づき,付与済みのポイントの一部または全部を没収できることとする。
本株式報酬は,取締役に対し,株価上昇のインセンティブとしてより効果的に機能するよう,取締役退任後に1ポイント当たり当社普通株式1株に換算して支給する。
(オ) 報酬の構成割合に関する方針
a 取締役(社外取締役を除く。)
上場他企業の平均的な水準を踏まえ,経営目標達成時において,以下のとおりとする。
b 社外取締役
その職責に鑑み,以下のとおりとする。
(カ) 取締役の個人別の報酬の決定方法
取締役の個人別の報酬(月例報酬,業績連動賞与,株式報酬)に関する事項の決定権限は取締役会にあるが,取締役会から授権された社長が,人事会議及び指名・報酬等検討会議の協議を経て決定する。
(キ) クローバック
取締役に重大な不正・違反行為等が生じた場合,取締役会の決議に基づき,支給済みの業績連動賞与及び株式報酬の一部または全部の返還(クローバック)を当該取締役に請求できることとする。
(※1)(※2)上記決定方針に基づき,その内容を以下のとおりとする。
(※1)「戦略的投資領域」の取組の評価
(※2)CO2排出量「GXリーグに登録した2025年度目標」に対する達成度合い
イ 監査等委員である取締役
中立的・客観的な立場からの監査・監督機能を期待されていること及び当社グループの中長期的な企業価値の向上に貢献する意識を高める必要性を踏まえ,その報酬は月例報酬及び株式報酬(中長期インセンティブ報酬)とする。
(ア) 月例報酬に関する方針
月例報酬は,固定報酬とし,職責などを勘案のうえ決定する。
(イ) 株式報酬に関する方針
株式報酬は,その職責に鑑み,役位に応じて定まる固定ポイントのみとする。なお,この固定ポイントは,事業年度ごとに付与する。
監査等委員である取締役に重大な不正・違反行為等が生じた場合,監査等委員である取締役の協議に基づき,付与済みのポイントの一部または全部を没収できることとする。
本株式報酬は,当該取締役に対し,株価上昇のインセンティブとしてより効果的に機能するよう,取締役退任後に1ポイント当たり当社普通株式1株に換算して支給する。
(ウ) 報酬の構成割合に関する方針
その職責に鑑み,以下のとおりとする。
(エ) 監査等委員である取締役の個人別の報酬の決定方法
報酬に関する事項の決定については,監査等委員である取締役の協議により決定する。
(オ) クローバック
監査等委員である取締役に重大な不正・違反行為等が生じた場合,監査等委員である取締役の協議に基づき,支給済みの株式報酬の一部または全部の返還(クローバック)を当該監査等委員である取締役に請求できることとする。
ウ 取締役及び監査等委員である取締役の報酬等についての株主総会の決議に関する事項
② 2023年度の役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する事項
ア 役員区分ごとの報酬等の総額,報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
(注) 1 上記の報酬の額には,第99期定時株主総会の終結の時をもって退任した監査役1名及び社外監査役1名に対する報酬の額が含まれている。
2 上記の業績連動賞与及び業績連動型株式報酬の対象となる員数は,5名である。
3 業績連動賞与は,当社グループの業績向上への適切なインセンティブとして機能するよう,経営目標である連結経常利益(燃料価格の変動が電力販売価格に反映されるまでの期ずれ影響を除いた額をいう。以下,「④」において同じ。)を指標としている。その目標は2,000億円(2023年4月の業績見通し値)であり,2023年度の実績は3,710億円程度であった。上記指標に加えて,当社の重点施策である戦略的投資領域の取り組み状況及び成果とともに,会長及び社長においては,連結当期純利益を,その他の取締役においては,各担当部門及び各取締役個人の業績などを勘案し,決定している。
4 業績連動型株式報酬は,中長期的な業績と企業価値の向上に向けたインセンティブとして機能する仕組みとし,役位に応じて定まる固定ポイント及び業績に連動するポイントで構成している。これらのポイントは,事業年度ごとに付与する。ただし,業績に連動するポイントは,4事業年度ごとに確定することとしており,経営目標である2025年度終了時の連結経常利益及び当社の中長期的な重点施策であるCO2排出量(GXリーグに登録した2025年度目標)の達成度合いを踏まえ確定する。
取締役に重大な不正・違反行為などが生じた場合,取締役会の決議にもとづき,付与済みのポイントの一部または全部を没収できることとしている。
本株式報酬は,取締役に対し,株価上昇のインセンティブとしてより効果的に機能するよう,取締役退任後に1ポイント当たり当社普通株式1株に換算して支給する。
上記の業績連動型株式報酬の総額は,2023年度に取締役に付与するポイントに対する費用計上額である。
イ 取締役の個人別の報酬等の内容の決定に係る委任に関する事項
当社においては,取締役会の委任決議にもとづき,当社の業務執行を統括し,全体を俯瞰して判断できる代表取締役社長社長執行役員である林欣吾氏が,取締役の個人別の報酬額(月例報酬,業績連動賞与及び業績連動型株式報酬)の具体的内容を決定している。
取締役会は,同氏に委任するにあたっては,人事・報酬に関し協議する会議体として設置した,会長,社長,その他の代表取締役などで構成する人事会議及び社長と独立社外取締役を構成員とする指名・報酬等検討会議において,取締役の個人別の報酬の内容についての決定に関する方針の内容を踏まえて十分に協議したうえで決定することを条件にしており,また,同氏が取締役の個人別の報酬額を決定した際には,同氏に取締役会に対し上記手続きを経たうえで決定した旨を報告させていることから,取締役会はその内容が取締役の個人別の報酬の内容についての決定に関する方針に沿うものであると判断している。
当該事業年度における取締役の報酬については,上記プロセスに従い決定した。
〔報酬に関する上記会議の当事業年度開催回数〕
ウ 監査役
監査役の報酬は,月例報酬のみを支給することとし,会社業績による影響を限定する。
また,監査役の報酬に関する事項は,監査役全員の協議により決定している。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は,専ら株式価値の変動または株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする投資株式を純投資目的である投資株式,それ以外の投資株式を純投資目的以外の目的である投資株式としている。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社は,当社の事業運営や地域の発展に寄与する企業など,中長期的な観点から当社グループの企業価値向上に資すると判断されるものに限って,上場株式を保有している。
上場している政策保有株式については,毎年,取締役会で経済合理性や保有の意義などを勘案したうえで保有の適否を検証している。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
(注) 当事業年度において株式数が増加または減少した銘柄には,株式の併合,株式の分割,株式移転,株式交換,合併等で変動した銘柄は対象外としている。
c.保有区分,銘柄別の株式数,貸借対照表計上額等の情報等
特定投資株式
(注) 1 定量的な保有効果については,記載が困難である。保有の合理性については,2024年5月開催の取締役会において,(5)②aに記載の方法に基づき検証している。
2 東海旅客鉄道株式会社は,2023年10月1日付で,普通株式1株につき5株の割合で株式分割を実施している。
3 大同特殊鋼株式会社は,2024年1月1日付で,普通株式1株につき5株の割合で株式分割を実施している。
4 当該会社は,当社株式を保有していないが,子会社において,当社株式を保有している。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項なし
第5 【経理の状況】
1 連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は,「連結財務諸表の用語,様式及び作成方法に関する規則」(1976年10月30日 大蔵省令第28号)に準拠し「電気事業会計規則」(1965年6月15日 通商産業省令第57号)に準じて作成している。
(2) 当社の財務諸表は,「財務諸表等の用語,様式及び作成方法に関する規則」(1963年11月27日 大蔵省令第59号,以下「財務諸表等規則」という。)第2条に基づき「電気事業会計規則」(1965年6月15日 通商産業省令第57号)によっているが,一部については「財務諸表等規則」に準拠して作成している。
2 監査証明について
当社は,金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき,連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)の連結財務諸表並びに事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)の財務諸表について,有限責任 あずさ監査法人の監査を受けている。
3 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みについて
当社は,連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みを行っている。具体的には,会計基準等の内容を適切に把握できる体制を整備するため,公益財団法人財務会計基準機構へ加入し,また,当該機構の行う研修に参加している。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結貸借対照表】
② 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③ 【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
④ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1 連結の範囲に関する事項
(1) 連結子会社数 73社
すべての子会社を連結の範囲に含めている。
(異動の状況)
新規 12社
中尾地熱発電㈱,中部電力グランドワークス㈱,㈱ジェネックス,㈱ジェネックスパートナーズ,㈱日本エネルギーネクスト,日東電気㈱,㈱ジェネックスキャピタル,㈱ジェネックスソリューションズ,㈱ジェネスト,Chubu Global Investment Americas Inc.,㈱四条大宮ビル,㈱エスコンスポーツ&エンターテイメントは,出資により,連結の範囲に含めている。
除外 1社
㈱エスコングローバルワークスは,清算結了により,連結の範囲から除外している。
(2) 主要な連結子会社名
中部電力ミライズ㈱,㈱シーエナジー,ダイヤモンドパワー㈱,CEPO半田バイオマス発電㈱,中部電力パワーグリッド㈱,中電配電サポート㈱,㈱ジェネックス,㈱トーエネック,中電クラビス㈱,中部精機㈱,中電不動産㈱,㈱中電オートリース,㈱中部プラントサービス,㈱シーテック,㈱テクノ中部,㈱中電シーティーアイ,㈱トーエネックサービス,旭シンクロテック㈱,㈱日本エスコン,㈱ピカソ,㈱四条大宮ビル
2 持分法の適用に関する事項
(1) 持分法適用の関連会社数 79社
すべての関連会社を持分法の適用範囲に含めている。
(異動の状況)
新規 8社
Daigas大分みらいソーラー㈱,古里FICエネルギー合同会社,裾野バイオマス発電合同会社,渋川バイオマス発電合同会社,長野バイオマス発電合同会社,バイオマスエナジー田原白浜合同会社,Eavor Erdwärme Geretsried GmbH,FUHBIC TOENEC Corporationは,出資により,持分法の適用範囲に含めている。
除外 1社
中尾地熱発電㈱は,株式の追加取得により,持分法の適用範囲から除外している。
(2) 主要な持分法適用の関連会社名
㈱CDエナジーダイレクト,新日本ヘリコプター㈱,㈱JERA,Artemis Ⅱ-CMGT 1 GmbH,Artemis Ⅱ-CMGT 2 GmbH,Diamond Chubu Europe B.V.,Bitexco Power Corporation,愛知電機㈱,東海コンクリート工業㈱,中部テレコミュニケーション㈱
3 連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社の決算日が連結決算日と異なる会社は,Chubu Electric Power Company Netherlands B.V.他12社であり,ESCON JAPAN (THAILAND) CO.,LTD.の決算日は2月末日,その他の会社の決算日は12月末日である。
連結財務諸表の作成にあたっては,当該連結子会社の決算日現在の財務諸表を使用し,連結決算日との間に生じた重要な取引について連結上必要な調整を行っている。
なお,当連結会計年度より,㈱日本エスコン他9社は決算日を12月末日から連結決算日に,ESCON JAPAN (THAILAND) CO.,LTD.は11月末日から2月末日に,それぞれ変更している。決算日を変更した連結子会社については,従来から連結決算日現在で実施した仮決算に基づく財務諸表を使用していたため,この変更による影響はない。
4 会計方針に関する事項
(1) 重要な資産の評価基準及び評価方法
① 有価証券
その他有価証券のうち市場価格のない株式等以外のものは時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し,売却原価は移動平均法により算定),市場価格のない株式等は移動平均法による原価法によっている。
② デリバティブ
時価法によっている。
③ 棚卸資産
棚卸資産のうち販売用不動産は個別法による原価法(連結貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)によっている。
(2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
有形固定資産は主として定額法,無形固定資産は定額法によっている。耐用年数については主として法人税法の定めによっている。
(3) 重要な引当金の計上基準
① 貸倒引当金
売掛債権等の貸倒れによる損失に備えるため,一般債権については貸倒実績率により,破産更生債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し,回収不能見込額を計上している。
② 原子力発電所運転終了関連損失引当金
浜岡原子力発電所1,2号機の運転終了に伴い,今後発生する費用または損失に備えるため,当連結会計年度末における合理的な見積額を計上している。
③ 渇水準備引当金
渇水による損失に備えるため,電気事業法等の一部を改正する法律(2014年法律第72号)附則第16条第3項の規定によりなおその効力を有するものとして読み替えて適用される同法第1条の規定による改正前の電気事業法(1964年法律第170号)第36条の規定による引当限度額を計上している。
(4) 退職給付に係る会計処理の方法
従業員の退職給付に充てるため,当連結会計年度末における退職給付債務から年金資産の額を控除した額を退職給付に係る負債(年金資産の額が退職給付債務を超える場合には退職給付に係る資産)に計上している。
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり,退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については,給付算定式基準によっている。
② 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
過去勤務費用は,その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(連結子会社5~15年)による定額法により費用処理している。
数理計算上の差異は,各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(当社3年,連結子会社3~15年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌連結会計年度(一部の連結子会社は発生の当連結会計年度)から費用処理することとしている。
(5) 重要な収益及び費用の計上基準
当社グループの主要な事業は小売電気事業及び一般送配電事業であり,小売電気事業においては,顧客との販売契約に基づいて電気を引き渡す履行義務を負い,一般送配電事業においては,託送供給約款に基づいて託送供給を行う履行義務を負っている。これら履行義務を充足する収益は,検針により決定した電力量に基づき計上している。
(6) 重要なヘッジ会計の方法
① ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ,金利スワップの特例処理及び振当処理によっている。
② ヘッジ手段とヘッジ対象
オプション取引等のデリバティブ取引をヘッジ手段とし,電力調達から発生する債務等をヘッジ対象としている。
③ ヘッジ方針
当社グループ業務の範囲内における,実需取引に基づくキャッシュ・フローを対象とし,電力調達コストの変動リスクによる損失回避を図る目的等で,デリバティブ取引を実施している。
④ ヘッジ有効性評価の方法
事前テストとして回帰分析または変動の累積による比率分析,事後テストとして変動の累積を比率分析する方法によっている。なお,ヘッジに高い有効性があると認められるものについては,有効性の評価を省略している。
(7) のれんの償却方法及び償却期間
のれんの償却については,発生原因に応じ20年以内で均等償却を行っている。
(8) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
連結キャッシュ・フロー計算書における資金(現金及び現金同等物)は,手許現金,要求払預金及び容易に換金可能であり,かつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資としている。
(9) その他連結財務諸表作成のための重要な事項
特定原子力発電施設の廃止措置に係る資産除去債務相当資産の費用計上方法
有形固定資産のうち特定原子力発電施設の廃止措置に係る資産除去債務相当資産の費用計上方法は,「原子力発電施設解体引当金に関する省令」(1989年5月25日 通商産業省令第30号。以下,「解体省令」という。)の定めに従い,原子力発電施設解体費の総見積額を運転期間にわたり,定額法により費用計上する方法によっている。
(追加情報)
2024年4月1日に「脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律」(2023年6月7日 法律第44号。以下,「改正法」という。)及び「脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係省令の整備等に関する省令」(2024年3月29日 経済産業省令第21号。以下,「改正省令」という。)が施行されたことにより,解体省令が廃止され,電気事業会計規則が改正された。
従来,実用発電用原子炉に係る廃炉の実施に必要な費用は資産除去債務に計上し,特定原子力発電施設の廃止措置に係る資産除去債務相当資産については,解体省令の定めに従い,原子力発電施設解体費の総見積額を運転期間にわたり,定額法により費用計上していたが,改正省令の施行日以降は,改正法第3条の規定による改正後の「原子力発電における使用済燃料の再処理等の実施及び廃炉の推進に関する法律」第11条第2項に規定する廃炉拠出金を,電気事業営業費用として計上することになる。
原子力事業者は,従来,その各々が保有する実用発電用原子炉に係る廃炉の実施に要する資金を確保する責任を負っていたが,改正法に基づき,毎年度,使用済燃料再処理・廃炉推進機構(以下,「機構」という。)に対して廃炉拠出金を納付することで費用負担の責任を果たすこととなり,機構は廃炉の実施に要する資金の確保・管理・支弁を行う経済的な責任を負うこととなる。
これにより,2024年度第1四半期において,資産除去債務相当資産44,058百万円及び資産除去債務44,058百万円を取り崩す予定である。改正法附則第10条第1項の規定により,廃炉推進業務に必要な費用に充てるため,機構に支払わなければならない金銭の総額240,770百万円は,改正省令附則第7条の規定により,未払廃炉拠出金に計上し,その額を費用として計上するが,同規定により,資産除去債務を取り崩した額を当該費用から控除する予定である。また,未払廃炉拠出金のうち8,025百万円を1年以内に期限到来の固定負債に振り替える予定である。なお,これによる損益への影響はない。
(重要な会計上の見積り)
1 原子力発電事業の固定資産の評価
(1) 当連結会計年度末の連結財務諸表に計上した金額
(注) 前連結会計年度及び当連結会計年度において,将来キャッシュ・フローの総額が固定資産簿価を上回ったことから,減損損失を認識していない。
(2) 重要な会計上の見積りの内容に関する情報
原子力発電事業については,運転停止状況が長期間継続していることなどから,将来キャッシュ・フローと原子力発電事業の固定資産簿価を比較し,減損損失の認識の要否を検討する必要がある。
将来キャッシュ・フローの見積りは,経営者が作成した経営計画を基礎として行われる。見積りの基礎とした経営計画には,再稼働後の発電による販売収益,安全性向上対策工事費用の見込みなど経営者の判断を伴う主要な仮定が用いられており,将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。
2 繰延税金資産の回収可能性
(1) 当連結会計年度末の連結財務諸表に計上した金額
グループ通算制度を適用している当社及び一部の国内連結子会社(以下,「通算グループ」という。)において回収可能性を判断し,下表のとおり繰延税金資産を計上している。
(2) 重要な会計上の見積りの内容に関する情報
繰延税金資産は,将来減算一時差異のうち,将来にわたり税金負担額を軽減することが認められる範囲内において計上しており,通算グループにおける会社分類の妥当性や将来の一時差異等加減算前課税所得の見積り等に基づいて,回収可能性を判断している。
将来の一時差異等加減算前課税所得の見積りは,経営者が作成した経営計画を基礎として行われる。見積りの基礎とした経営計画には,販売電力量の見通し,卸電力市場からの調達を含む電源調達計画の想定など経営者の判断を伴う主要な仮定が用いられており,繰延税金資産の回収可能性に重要な影響を及ぼす。
(未適用の会計基準等)
・「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日)
・「包括利益の表示に関する会計基準」(企業会計基準第25号 2022年10月28日)
・「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日)
1 概要
その他の包括利益に対して課税される場合の法人税等の計上区分及びグループ法人税制が適用される場合の子会社株式等の売却に係る税効果の取り扱いを定めたものである。
2 適用予定日
2025年3月期の期首より適用予定である。
3 当該会計基準等の適用による影響
影響額は,当連結財務諸表の作成時において評価中である。
(追加情報)
(業績連動型株式報酬制度)
当社は,2019年6月26日開催の第95期定時株主総会決議に基づき,当社の取締役(社外取締役を除く。)及び取締役を兼務しない役付執行役員に対する業績連動型株式報酬制度「株式給付信託(BBT(=Board Benefit Trust))」(以下,「本制度」という。)を導入している。
また,2020年5月8日開催の取締役会において,当社の取締役を兼務しない執行役員並びに当社の子会社である中部電力ミライズ株式会社(以下,「中部電力ミライズ」という。)の取締役(社外取締役を除く。),取締役を兼務しない役付執行役員及び執行役員を本制度の対象に追加する改定を決議している(以下,本制度の対象者を「取締役等」という。)。
(1) 取引の概要
本制度は,当社が拠出する金銭を原資として当社株式が信託(以下,本制度に基づき設定される信託を「本信託」という。)を通じて取得され,取締役等に対して,当社及び中部電力ミライズが定める役員株式給付規程に従って,当社株式及び当社株式を時価で換算した金額相当の金銭(以下,「当社株式等」という。)が本信託を通じて給付される業績連動型株式報酬制度である。
なお,取締役等が当社株式等の給付を受ける時期は,原則として取締役等の退任後となる。
(2) 信託口に残存する自社の株式
信託口に残存する当社株式を,信託口における帳簿価額(付随費用の金額を除く。)により純資産の部に自己株式として計上している。当連結会計年度末における当該自己株式の帳簿価額は571百万円,株式数は386千株である。
(連結貸借対照表関係)
※1 固定資産の工事費負担金等の受入れによる圧縮記帳額(累計)
※2 有形固定資産の減価償却累計額
※3 関連会社に対する株式及び出資金(うち,共同支配企業に対する投資の金額)
※4 受取手形、売掛金及び契約資産の金額
受取手形、売掛金及び契約資産のうち,顧客との契約から生じた債権及び契約資産の金額は,それぞれ以下のとおりである。
※5 棚卸資産の内訳
※6 担保資産及び担保付債務
(1) 当社
(2) 連結子会社
(3) 一部の連結子会社の出資会社における金融機関からの借入金等に対して担保に供している資産
※7 契約負債の金額
その他の流動負債のうち,契約負債の金額は,以下のとおりである。
8 偶発債務
(1) 社債及び借入金に対する保証債務
(2) その他契約の履行に対する保証債務
(注) 上記(2)の保証債務残高のうち前連結会計年度605百万円,当連結会計年度680百万円については,㈱JERAとの間で,当社に債務保証履行による損失が生じた場合,同社が当該損失を補填する契約を締結している。
(連結損益計算書関係)
※1 顧客との契約から生じる収益
営業収益については,顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載していない。顧客との契約から生じる収益の金額は,連結財務諸表の「注記事項 (セグメント情報等) 3 報告セグメントごとの売上高,利益又は損失,資産その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報」に記載のとおりである。
※2 営業費用の内訳
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
※3 営業費用に含まれる引当金繰入額
※4 営業費用に含まれる研究開発費の総額
※5 減損損失
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(1) 資産のグルーピングの方法
その他事業に使用している固定資産
原則として事業ごと,地点ごとにグルーピングしている。
(2) 減損損失を認識した主な資産グループ
前連結会計年度に認識された減損損失は14,236百万円であり,このうち重要な減損損失は以下のとおりである。
(3) 減損損失の認識に至った経緯
セグメント上「その他」に区分する子会社が計画している太陽光発電事業に係る固定資産(建設仮勘定等)について,事業の見通しが不透明となり,当初想定していた収益が見込めなくなったため,帳簿価額を回収可能価額まで減額し,当該減少額を減損損失として特別損失に計上した。
(4) 回収可能額の算定方法
回収可能価額については,将来キャッシュ・フローが見込めないことから使用価値を零円としている。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(1) 資産のグルーピングの方法
その他事業に使用している固定資産
原則として事業ごと,地点ごとにグルーピングしている。
(2) 減損損失を認識した主な資産グループ
当連結会計年度に認識された減損損失は12,622百万円であり,このうち重要な減損損失は以下のとおりである。
(3) 減損損失の認識に至った経緯
セグメント上「ミライズ」及び「その他」に区分する子会社が保有しているバイオマス発電事業に係る固定資産(機械装置等)について,それぞれの事業の見通しが不透明となり,当初想定していた収益が見込めなくなったため,帳簿価額を回収可能価額まで減額し,当該減少額を減損損失として特別損失に計上した。
(4) 回収可能額の算定方法
回収可能価額は,使用価値を使用している。
使用価値の算定にあたっては,将来キャッシュ・フローを2.9~3.1%で割り引いて算定している。
※6 独占禁止法関連損失
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当社及び当社の子会社である中部電力ミライズ㈱は,2021年4月13日に中部地区等における特別高圧電力及び高圧電力の供給に関して,独占禁止法(以下,「独禁法」という。)違反(不当な取引制限)の疑いがあるとして,公正取引委員会(以下,「公取委」という。)の立入検査を受け,以降,公取委による調査に全面的に協力してきた。
2023年3月30日,当社は独禁法に基づく課徴金納付命令を,中部電力ミライズ㈱は独禁法に基づく排除措置命令及び課徴金納付命令を,公取委からそれぞれ受けた。
課徴金納付命令を受けたことにより,前連結会計年度において,独占禁止法関連損失として27,555百万円を特別損失として計上している。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社及び当社の子会社である中部電力ミライズ㈱は,2021年4月13日及び同年10月5日に独占禁止法(以下,「独禁法」という。)違反(不当な取引制限)の疑いがあるとして,公正取引委員会(以下,「公取委」という。)の立入検査を受け,以降,公取委の調査に対し,全面的に協力してきた。
2024年3月4日,中部地区における大口需要家向け都市ガス供給に関して,当社は独禁法に基づく課徴金納付命令を,中部電力ミライズ㈱は独禁法に基づく排除措置命令及び課徴金納付命令を,公取委からそれぞれ受けた。
課徴金納付命令を受けたことにより,当連結会計年度において,独占禁止法関連損失として26百万円を特別損失として計上している。
(連結包括利益計算書関係)
※1 その他の包括利益に係る組替調整額及び税効果額
(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1 発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注) 当連結会計年度期首及び当連結会計年度末の自己株式数には,「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する当社株式がそれぞれ,412,100株,386,800株含まれている。
(変動事由の概要)
自己株式の増加株式数の内訳は,次のとおりである。
単元未満株式の買取請求による増加 28,254株
自己株式の減少株式数の内訳は,次のとおりである。
単元未満株式の買増請求による減少 778株
「株式給付信託(BBT)」に係る信託口における当社株式の給付による減少 25,300株
2 新株予約権に関する事項
連結子会社における当連結会計年度末残高 0百万円
3 配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(注) 1 2022年6月28日定時株主総会決議による配当金の総額には,「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する当社株式に対する配当金10百万円が含まれている。
2 2022年10月28日取締役会決議による配当金の総額には,「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する当社株式に対する配当金9百万円が含まれている。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち,配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(注) 2023年6月28日定時株主総会決議による配当金の総額には,「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する当社株式に対する配当金9百万円が含まれている。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注) 当連結会計年度期首及び当連結会計年度末の自己株式数には,「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する当社株式がそれぞれ,386,800株含まれている。
(変動事由の概要)
自己株式の増加株式数の内訳は,次のとおりである。
単元未満株式の買取請求による増加 32,241株
自己株式の減少株式数の内訳は,次のとおりである。
単元未満株式の買増請求による減少 777株
2 新株予約権に関する事項
連結子会社における当連結会計年度末残高 0百万円
3 配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(注) 1 2023年6月28日定時株主総会決議による配当金の総額には,「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する当社株式に対する配当金9百万円が含まれている。
2 2023年10月27日取締役会決議による配当金の総額には,「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する当社株式に対する配当金9百万円が含まれている。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち,配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(注) 2024年6月26日定時株主総会決議による配当金の総額には,「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する当社株式に対する配当金11百万円が含まれている。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
※1 現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係
(単位:百万円)
(リース取引関係)
オペレーティング・リース取引
(1) 借手側
未経過リース料
(2) 貸手側
未経過リース料
(金融商品関係)
1 金融商品の状況に関する事項
(1)金融商品に対する取組方針
当社グループは,主に電気事業の運営上必要な設備資金を,社債発行や銀行借入等により調達し,短期的な運転資金は,主に短期社債により調達することを基本としている。また,資金運用については譲渡性預金等の安全性の高い金融資産に限定している。
デリバティブ取引については,当社グループ業務の範囲内で,リスク回避を目的として利用しており,投機目的のために利用することはない。
(2)金融商品の内容及びそのリスク
有価証券は,譲渡性預金,事業運営や地域の発展に寄与する企業など中長期的な観点から当社グループの企業価値向上に資する株式,事業成長・発展を目的とする戦略的投資により取得した株式並びに一部の子会社が保有する債券等であり,株式及び債券等は市場価格の変動リスクに晒されている。
営業債権である売掛金は,顧客の信用リスクに晒されている。
当社グループの有利子負債残高の大半は,社債,長期借入金の長期資金であるものの,その大部分を固定金利で調達していることから,業績への影響は限定的と考えられる。
営業債務である買掛金は,そのほとんどが1年以内の支払期日である。
デリバティブ取引については,電力調達に伴い発生する債務等を対象としたオプション取引等を実施している。なお,ヘッジ会計に関するヘッジ手段とヘッジ対象,ヘッジ方針,ヘッジ有効性評価の方法等については,前述の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」の「重要なヘッジ会計の方法」に記載している。
(3)金融商品に係るリスク管理体制
①信用リスクの管理
売掛金は,大半が電気料金に係るものであり,顧客ごとに期日管理及び残高管理を行っている。
デリバティブ取引の利用にあたっては,取引相手として信用度の高い金融機関等を選定し,取引契約後も相手先の信用状況を把握する等の対策を講じている。
②市場リスクの管理
有価証券については,定期的に時価や発行体の財務・事業状況等を確認している。
デリバティブ取引については,取引の実施権限,管理・報告方法等を定めた社内規程に基づき実施・管理している。取引管理部署は,取引実施部署から独立しており,取引実施毎に取引種別,契約額(想定元本)等を管理している。
③資金調達に係る流動性リスクの管理
資金繰計画の作成及び日々の入出金予定の確認等の方法により管理している。
(4)金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては,変動要因を織り込んでいるため,異なる前提条件等を採用することにより,当該価額が変動することがある。「2 金融商品の時価等に関する事項」におけるデリバティブ取引に関する契約額等は,その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではない。また,時価及び評価損益は,評価時点の市場指標等により合理的に見積もられる評価額であり,実際に将来受払いされる金額ではない。
2 金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額,時価及びこれらの差額については,次のとおりである。なお,現金は注記を省略しており,預金,受取手形,売掛金,短期借入金,支払手形及び買掛金については,短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似することから,注記を省略している。
前連結会計年度(2023年3月31日)
(※1)市場価格のない株式等は,「(1)有価証券」には含めていない。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりである。
(百万円)
(※2)組合等への出資(連結貸借対照表計上額27,205百万円)は,「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日)第24-16項に基づき,時価開示の対象としていない。
(※3)(2)社債及び(3)長期借入金には1年以内に返済予定のものを含めている。
(※4)デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務を純額で表示している。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(※1)市場価格のない株式等は,「(1)有価証券」には含めていない。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりである。
(百万円)
(※2)組合等への出資(連結貸借対照表計上額134,922百万円)は,「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日)第24-16項に基づき,時価開示の対象としていない。
(※3)(2)社債及び(3)長期借入金には1年以内に返済予定のものを含めている。
(※4)デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務を純額で表示している。
(注1)金銭債権及び満期がある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注2)社債,長期借入金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
3 金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を,時価の算定に用いたインプットの観察可能性及び重要性に応じて,以下の3つのレベルに分類している。
レベル1の時価:同一の資産または負債の活発な市場における(無調整の)相場価格により算定した時価
レベル2の時価:レベル1のインプット以外の直接または間接的に観察可能なインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:重要な観察ができないインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には,それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち,時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類している。
(1) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
(2) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
(注) 時価の算定に用いた評価技法及びインプットの説明
有価証券
株式は取引所の価格のため,レベル1の時価に分類している。また,債券は取引所の価格または取引先金融機関から提示された価格によっているため,レベル2の時価に分類している。
社債
市場価格のあるものは市場価格に基づき,市場価格のないものは,新規に同様の社債を発行した場合に想定される条件により算定しており,レベル2の時価に分類している。
長期借入金
新規に同様の借入を行った場合に想定される条件により算定しており,レベル2の時価に分類している。なお,一部の借入は金利スワップの特例処理の対象とされており,当該デリバティブ取引と一体として処理された場合の条件により算定している。
デリバティブ取引
金融機関との取引は,取引先金融機関から提示された価格により算定しており,レベル2の時価に分類している。なお,金利スワップの特例処理によるものは,ヘッジ対象と一体として処理されている。
(有価証券関係)
1 満期保有目的の債券
2 その他有価証券
3 連結会計年度中に売却したその他有価証券
(デリバティブ取引関係)
1 ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
(1) 通貨関連
該当なし。
(2) 金利関連
(注) 一部のデリバティブ取引において,ヘッジ会計の適用要件を充足しなくなったため,ヘッジ会計の中止として処理している。
(3) 商品関連
2 ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
(*) 金利スワップの特例処理によるものは,ヘッジ対象と一体として処理されているため,その時価は当該ヘッジ対象の時価に含めて評価している。
(退職給付関係)
1 採用している退職給付制度の概要
当社及び中部電力ミライズ㈱,中部電力パワーグリッド㈱は,複数事業主制度である確定給付企業年金制度,退職一時金制度及び確定拠出年金制度を設けている。その他の連結子会社は,確定給付企業年金制度,退職一時金制度及び確定拠出年金制度を設けている。
また,従業員の退職に際して割増退職金を支払う場合がある。
2 確定給付制度(複数事業主制度を含む)
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
(2) 年金資産の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
(3) 簡便法を適用した制度の,退職給付に係る負債の期首残高と期末残高の調整表
(4) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表
(注) 簡便法を適用した制度を含む。
(5) 退職給付費用及びその内訳項目の金額
(6) 退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりである。
(7) 退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりである。
(8) 年金資産に関する事項
① 年金資産の主な内訳
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は,次のとおりである。
② 長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率を決定するため,保有している年金資産の配分,過去の運用実績,運用方針及び市場の動向等を考慮している。
(9) 数理計算上の計算基礎に関する事項
主要な数理計算上の計算基礎
① 割引率
② 長期期待運用収益率
3 確定拠出制度
当社及び連結子会社の確定拠出制度への要拠出額は,前連結会計年度3,955百万円,当連結会計年度4,007百万円であった。
(ストック・オプション等関係)
(追加情報)
(従業員等に対して権利確定条件付き有償新株予約権を付与する取引に関する取扱い等の適用)
「従業員等に対して権利確定条件付き有償新株予約権を付与する取引に関する取扱い」(実務対応報告第36号 2018年1月12日)(以下,「実務対応報告第36号」という。)の適用日より前に従業員等に対して権利確定条件付き有償新株予約権を付与した取引については,実務対応報告第36号第10項(3)に基づいて,従来採用していた会計処理を継続している。
1 権利確定条件付き有償新株予約権の概要
(1) 権利確定条件付き有償新株予約権の内容
(注) 1 株式数に換算して記載している。
2 新株予約権の行使の条件については,以下のとおりである。
① 新株予約権者は,2018年12月期から2020年12月期の全ての事業年度の同社営業利益が下記の各号に掲げるそれぞれの金額を超過した場合,2020年12月期の有価証券報告書の提出日の翌月1日から,割り当てられた本新株予約権を行使することができる。行使可能な本新株予約権の数に1個未満の端数が生じる場合には,これを切り捨てた数とする。
ア 2018年12月期の営業利益が8,500百万円を超過した場合
イ 2019年12月期の営業利益が9,500百万円を超過した場合
ウ 2020年12月期の営業利益が10,000百万円を超過した場合
なお,上記営業利益の判定においては,同社の有価証券報告書に記載される連結損益計算書(連結損益計算書を作成していない場合,損益計算書)における営業利益を参照するものとする。また,国際財務報告基準の適用等により参照すべき項目の概念に重要な変更があった場合には,別途参照すべき指標を取締役会で定めるものとする(以下,同様とする。)。
② 新株予約権者は,本新株予約権の権利行使時においても,同社または同社関係会社の取締役,監査役または従業員であることを要する。ただし,任期満了による退任,定年退職,その他正当な理由があると取締役会が認めた場合は,この限りではない。
③ 新株予約権者の相続人による本新株予約権の行使は認めない。ただし,新株予約権者の死亡の原因が業務中の事故であった場合その他当該相続人による当該新株予約権の行使を認める正当な理由があると取締役会が認めた場合は,この限りではない。
④ 本新株予約権の行使によって,同社の発行済株式総数が当該時点における発行可能株式総数を超過することとなるときは,当該本新株予約権の行使を行うことはできない。
⑤ 各本新株予約権1個未満の行使を行うことはできない。
(2) 権利確定条件付き有償新株予約権の規模及びその変動状況
当連結会計年度において存在したストック・オプションを対象とし,ストック・オプションの数については,株式数に換算して記載している。
①ストック・オプションの数
②単価情報
2 採用している会計処理の概要
新株予約権を発行したときは,その発行に伴う払込金額を,純資産の部に新株予約権として計上している。新株予約権が行使され,新株を発行するときは,当該新株予約権の発行に伴う払込金額と新株予約権の行使に伴う払込金額を,資本金及び資本剰余金に振り替える。
なお,新株予約権が失効するときは,当該失効に対応する額を失効が確定した会計期間の利益として処理する。
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの,当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
3 法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社及び一部の国内連結子会社は,グループ通算制度を適用している。
これに伴い,法人税及び地方法人税並びに税効果会計の会計処理及び開示については「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従っている。
(資産除去債務関係)
資産除去債務のうち連結貸借対照表に計上しているもの
1 当該資産除去債務の概要
主として「核原料物質,核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」(1957年6月10日 法律第166号)に規定された特定原子力発電施設の廃止措置について資産除去債務を計上している。
なお,有形固定資産のうち特定原子力発電施設の廃止措置に係る資産除去債務相当資産の費用計上方法は,「原子力発電施設解体引当金に関する省令」(1989年5月25日 通商産業省令第30号)の定めに従い,原子力発電施設解体費の総見積額を運転期間にわたり,定額法により費用計上する方法によっている。
2 当該資産除去債務の金額の算定方法
特定原子力発電施設の廃止措置については,「原子力発電施設解体引当金に関する省令」(1989年5月25日 通商産業省令第30号)に定める積立期間(運転期間)を支出までの見込み期間とし,割引率は2.3%を使用して資産除去債務の金額を計算している。
ただし,「原子力発電施設解体引当金に関する省令」(1989年5月25日 通商産業省令第30号)に基づき原子力発電施設解体引当金として計算した金額が,上記算定による金額を上回る場合には,同省令に基づく金額を計上している。
3 当該資産除去債務の総額の増減
(単位:百万円)
(追加情報)
2024年4月1日に「脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律」(2023年6月7日 法律第44号。以下,「改正法」という。)及び「脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係省令の整備等に関する省令」(2024年3月29日 経済産業省令第21号。以下,「改正省令」という。)が施行されたことにより,解体省令が廃止され,電気事業会計規則が改正された。
従来,実用発電用原子炉に係る廃炉の実施に必要な費用は資産除去債務に計上し,特定原子力発電施設の廃止措置に係る資産除去債務相当資産については,解体省令の定めに従い,原子力発電施設解体費の総見積額を運転期間にわたり,定額法により費用計上していたが,改正省令の施行日以降は,改正法第3条の規定による改正後の「原子力発電における使用済燃料の再処理等の実施及び廃炉の推進に関する法律」第11条第2項に規定する廃炉拠出金を,電気事業営業費用として計上することになる。
原子力事業者は,従来,その各々が保有する実用発電用原子炉に係る廃炉の実施に要する資金を確保する責任を負っていたが,改正法に基づき,毎年度,使用済燃料再処理・廃炉推進機構(以下,「機構」という。)に対して廃炉拠出金を納付することで費用負担の責任を果たすこととなり,機構は廃炉の実施に要する資金の確保・管理・支弁を行う経済的な責任を負うこととなる。
これにより,2024年度第1四半期において,資産除去債務相当資産44,058百万円及び資産除去債務44,058百万円を取り崩す予定である。改正法附則第10条第1項の規定により,廃炉推進業務に必要な費用に充てるため,機構に支払わなければならない金銭の総額240,770百万円は,改正省令附則第7条の規定により,未払廃炉拠出金に計上し,その額を費用として計上するが,同規定により,資産除去債務を取り崩した額を当該費用から控除する予定である。また,未払廃炉拠出金のうち8,025百万円を1年以内に期限到来の固定負債に振り替える予定である。なお,これによる損益への影響はない。
(収益認識関係)
1 顧客との契約から生じる収益を分解した情報
顧客との契約から生じる収益を分解した情報は,連結財務諸表の「注記事項 (セグメント情報等) 3 報告セグメントごとの売上高,利益又は損失,資産その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報」に記載のとおりである。
2 顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
主な履行義務である電気の引き渡し及び託送供給については,顧客との販売契約や託送供給約款に基づき通常1か月程度で債権が回収される。なお,その他の顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は,連結財務諸表の「注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項 (5)重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおりである。
3 当連結会計年度及び翌連結会計年度以降の収益の金額を理解するための情報
(1) 顧客との契約から生じた債権,契約資産及び契約負債の残高等
顧客との契約から生じた債権,契約資産及び契約負債の残高は,連結財務諸表の「注記事項 (連結貸借対照表関係)」の「※4 受取手形、売掛金及び契約資産の金額」及び「※7 契約負債の金額」に記載のとおりである。
(2) 残存履行義務に配分した取引価格
主要な事業である電気事業における残存履行義務に配分した取引価格は次のとおりである。
なお,実務上の便法を適用し,当初に予想される契約期間が1年以内の契約については注記の対象に含めていない。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは,当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり,取締役会が,業績を評価するために,定期的に検討を行う対象となっているものである。
当社グループは,電気やガスなどを供給するエネルギー事業をコア領域として,海外エネルギー事業,エネルギー事業に関連する建設業・製造業,不動産事業など,さまざまな事業を展開している。
当社は,2019年4月1日付で,燃料受入・貯蔵・送ガス事業及び既存火力発電事業等を吸収分割により㈱JERAに承継させ,2020年4月1日付で,当社が営む小売電気事業等を中部電力ミライズ㈱に,一般送配電事業等を中部電力パワーグリッド㈱に,権利義務を承継させた。
この体制の下,「ミライズ」,「パワーグリッド」,「JERA」の3つを報告セグメントとしている。
[ミライズ]
電力・ガスの販売と各種サービスの提供
[パワーグリッド]
電力ネットワークサービスの提供
[JERA]
燃料上流・調達から発電,電力・ガスの販売
2 報告セグメントごとの売上高,利益又は損失,資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は,連結財務諸表作成において採用している会計処理の方法と同一である。また,報告セグメントの利益は,経常利益ベースの数値である。なお,セグメント間の内部売上高又は振替高は,市場価格及び原価を基準に決定した価格に基づき算定している。
3 報告セグメントごとの売上高,利益又は損失,資産その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) 1 「JERA」の売上高は,㈱JERAが持分法適用関連会社のため,計上されない。
2 「その他」の区分は,報告セグメントに含まれない事業セグメント等であり,当社の再生可能エネルギーカンパニー,事業創造部門,グローバル事業部門,原子力部門,管理間接部門,その他の関係会社等を含んでいる。
3 「調整額」は,以下のとおりである。
(1)セグメント利益又はセグメント損失(△)の調整額△35,390百万円は,セグメント間取引消去である。
(2)セグメント資産の調整額△1,998,242百万円は,セグメント間取引消去である。
(3)減価償却費の調整額△3,884百万円は,セグメント間取引消去である。
(4)受取利息の調整額△10,180百万円は,セグメント間取引消去である。
(5)支払利息の調整額△10,527百万円は,セグメント間取引消去である。
(6)持分法投資利益又は持分法投資損失(△)の調整額11百万円は,セグメント間取引消去である。
(7)持分法適用会社への投資額の調整額606百万円は,セグメント間取引消去である。
(8)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額△14,773百万円は,セグメント間取引消去である。
4 セグメント利益又はセグメント損失(△)は,連結財務諸表の経常利益と調整を行っている。
5 「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」(2022年10月28日閣議決定)に基づく「電気・ガス価格激変緩和対策事業」に参画し,電気料金の燃料費調整単価及び都市ガス料金の原料費調整額について,激変緩和措置を実施している。
これにより,電気料金及び都市ガス料金の値引きを行っており,その原資として受領する補助金60,248百万円を「その他の収益」に区分表示している。セグメントごとの内訳は,「ミライズ」が59,170百万円,「パワーグリッド」が1,033百万円,「その他」が44百万円である。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1 「JERA」の売上高は,㈱JERAが持分法適用関連会社のため,計上されない。
2 「その他」の区分は,報告セグメントに含まれない事業セグメント等であり,当社の再生可能エネルギーカンパニー,事業創造部門,グローバル事業部門,原子力部門,管理間接部門,その他の関係会社等を含んでいる。
3 「調整額」は,以下のとおりである。
(1)セグメント利益の調整額△12,498百万円は,セグメント間取引消去である。
(2)セグメント資産の調整額△2,174,679百万円は,セグメント間取引消去である。
(3)減価償却費の調整額△3,234百万円は,セグメント間取引消去である。
(4)受取利息の調整額△10,823百万円は,セグメント間取引消去である。
(5)支払利息の調整額△11,637百万円は,セグメント間取引消去である。
(6)持分法投資利益の調整額27百万円は,セグメント間取引消去である。
(7)持分法適用会社への投資額の調整額439百万円は,セグメント間取引消去である。
(8)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額△8,115百万円は,セグメント間取引消去である。
4 セグメント利益は,連結財務諸表の経常利益と調整を行っている。
5 「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」(2022年10月28日閣議決定)及び「デフレ完全脱却のための総合経済対策」(2023年11月2日閣議決定)に基づく「電気・ガス価格激変緩和対策事業」に参画し,電気料金の燃料費調整単価及び都市ガス料金の原料費調整額について,激変緩和措置を実施している。
これにより,電気料金及び都市ガス料金の値引きを行っており,その原資として受領する補助金240,252百万円を「その他の収益」に区分表示している。セグメントごとの内訳は,「ミライズ」が239,067百万円,「パワーグリッド」が985百万円,「その他」が199百万円である。
【関連情報】
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため,記載を省略している。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため,記載を省略している。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため,記載を省略している。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち,連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため,記載はない。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 減損損失の内容は,連結財務諸表の「注記事項 (連結損益計算書関係) ※5 減損損失」に記載のとおりである。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 減損損失の内容は,連結財務諸表の「注記事項 (連結損益計算書関係) ※5 減損損失」に記載のとおりである。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
重要性が乏しいため,記載を省略している。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項なし
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項なし
【関連当事者情報】
1 関連当事者との取引
(1) 連結財務諸表提出会社と関連当事者との取引
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項なし
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項なし
(2) 連結財務諸表提出会社の連結子会社と関連当事者との取引
連結財務諸表提出会社の非連結子会社及び関連会社等
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
取引条件及び取引条件の決定方針等
(注) 市場実勢を勘案し,交渉の上決定している。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
取引条件及び取引条件の決定方針等
(注) 市場実勢を勘案し,交渉の上決定している。
2 親会社又は重要な関連会社に関する注記
重要な関連会社の要約財務情報
当連結会計年度において,重要な関連会社は㈱JERAであり,その要約連結財務情報は以下のとおりである。
(単位:百万円)
(1株当たり情報)
(注) 1 1株当たり純資産の算定上の基礎は,以下のとおりである。
2 1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上の基礎は,以下のとおりである。
3 当社及び当社の子会社である中部電力ミライズ㈱は,業績連動型株式報酬制度「株式給付信託(BBT)」を導入しており,1株当たり純資産の算定上,「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する当社株式(前連結会計年度386千株,当連結会計年度386千株)を「1株当たり純資産の算定に用いられた期末の普通株式の数」の計算において控除する自己株式に含めている。
また,1株当たり当期純利益の算定上,「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する当社株式(前連結会計年度393千株,当連結会計年度386千株)を「普通株式の期中平均株式数」の計算において控除する自己株式に含めている。
⑤ 【連結附属明細表】
【社債明細表】
(注)1 当期末残高の下段( )内の数値は,1年以内の償還予定額を内書したものである。
2 連結決算日後5年内における償還予定額は以下のとおりである。
3 当期末残高は,償却原価法に基づいて算定された価額を記載している。
4 中部電力パワーグリッド㈱が2020年4月1日に発行し,当社がその全額を保有する一般担保付社債(当連結会計年度末残高640,371百万円)は,相殺消去している。
【借入金等明細表】
(注) 1 平均利率の算定は期末時点の利率及び残高によっている。
なお,リース債務については,リース料総額に含まれる利息相当額を控除する前の金額で連結貸借対照表に計上しているため,平均利率を記載していない。
2 長期借入金,リース債務(1年以内に返済予定のものを除く。)及びその他有利子負債の連結決算日後5年内における返済予定額は以下のとおりである。
【資産除去債務明細表】
(注) 「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」(2011年法律第108号)第15条の12第1項に規定する積立対象区分等に該当する再生可能エネルギー発電設備について,「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法施行規則」(2012年6月18日 経済産業省令第46号)第6条の2第3号ロに該当する太陽光発電設備別の資産除去債務は,以下のとおりである。
(連結子会社)
(2) 【その他】
当連結会計年度における四半期情報等
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
【電気事業営業費用明細表(その1)】
(注) ※1 役員給与には,株式給付引当金繰入額46百万円が含まれている。
※2 給料手当には,株式給付引当金繰入額111百万円が含まれている。
※3 退職給与金には,社員に対する退職給付引当金繰入額1,527百万円が含まれている。
【電気事業営業費用明細表(その2)】
(注) ※1 役員給与には,株式給付引当金繰入額46百万円が含まれている。
※2 給料手当には,株式給付引当金繰入額123百万円が含まれている。
※3 退職給与金には,社員に対する退職給付引当金繰入額1,508百万円が含まれている。
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1 有価証券の評価基準及び評価方法
子会社株式及び関連会社株式は移動平均法による原価法によっている。
満期保有目的債券は原価法によっている。
その他有価証券のうち市場価格のない株式等以外のものは時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し,売却原価は移動平均法により算定),市場価格のない株式等は移動平均法による原価法によっている。
2 デリバティブの評価基準及び評価方法
時価法によっている。
3 棚卸資産の評価基準及び評価方法
主として,総平均法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)によっている。
4 固定資産の減価償却の方法
有形固定資産及び無形固定資産は定額法によっており,耐用年数については主として法人税法の定めによっている。
5 引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
貸倒れによる損失に備えるため,破産更生債権等特定の債権について個別に回収可能性を検討し,回収不能見込額を計上している。
(2) 退職給付引当金
従業員の退職給付に充てるため,当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上している。
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり,退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については,給付算定式基準によっている。
② 数理計算上の差異の費用処理方法
数理計算上の差異は,各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(3年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌事業年度から費用処理することとしている。
(3) 原子力発電所運転終了関連損失引当金
浜岡原子力発電所1,2号機の運転終了に伴い,今後発生する費用または損失に備えるため,当事業年度末における合理的な見積額を計上している。
(4) 株式給付引当金
役員株式給付規程に基づく取締役(社外取締役を除く),取締役を兼務しない役付執行役員及び執行役員への当社株式等の給付に充てるため,当事業年度末における株式給付債務の見込額に基づき計上している。なお,給付額が確定した場合は未払費用として計上している。
6 収益及び費用の計上基準
当社の主要な事業は発電事業であり,顧客との販売契約に基づいて電気を引き渡す履行義務を負っている。当該履行義務を充足する収益は,引き渡し時点で計上している。
7 ヘッジ会計の方法
(1) ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ及び振当処理によっている。
(2) ヘッジ手段とヘッジ対象
為替予約等のデリバティブ取引をヘッジ手段とし,燃料調達から発生する債務等をヘッジ対象としている。
(3) ヘッジ方針
当社業務の範囲内における,実需取引に基づくキャッシュ・フローを対象とし,市場変動等による損失回避またはコストの低減を図る目的で,デリバティブ取引を実施している。
(4) ヘッジ有効性評価の方法
ヘッジに高い有効性があると認められるため,有効性の評価を省略している。
8 その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
(1) 退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異の会計処理の方法は,連結財務諸表における会計処理の方法と異なっている。
(2) 特定原子力発電施設の廃止措置に係る資産除去債務相当資産の費用計上方法
有形固定資産のうち特定原子力発電施設の廃止措置に係る資産除去債務相当資産の費用計上方法は,「原子力発電施設解体引当金に関する省令」(1989年5月25日 通商産業省令第30号。以下,「解体省令」という。)の定めに従い,原子力発電施設解体費の総見積額を運転期間にわたり,定額法により費用計上する方法によっている。
(追加情報)
2024年4月1日に「脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律」(2023年6月7日 法律第44号。以下,「改正法」という。)及び「脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係省令の整備等に関する省令」(2024年3月29日 経済産業省令第21号。以下,「改正省令」という。)が施行されたことにより,解体省令が廃止され,電気事業会計規則が改正された。
従来,実用発電用原子炉に係る廃炉の実施に必要な費用は資産除去債務に計上し,特定原子力発電施設の廃止措置に係る資産除去債務相当資産については,解体省令の定めに従い,原子力発電施設解体費の総見積額を運転期間にわたり,定額法により費用計上していたが,改正省令の施行日以降は,改正法第3条の規定による改正後の「原子力発電における使用済燃料の再処理等の実施及び廃炉の推進に関する法律」第11条第2項に規定する廃炉拠出金を,電気事業営業費用として計上することになる。
原子力事業者は,従来,その各々が保有する実用発電用原子炉に係る廃炉の実施に要する資金を確保する責任を負っていたが,改正法に基づき,毎年度,使用済燃料再処理・廃炉推進機構(以下,「機構」という。)に対して廃炉拠出金を納付することで費用負担の責任を果たすこととなり,機構は廃炉の実施に要する資金の確保・管理・支弁を行う経済的な責任を負うこととなる。
これにより,2024年度第1四半期において,資産除去債務相当資産44,058百万円及び資産除去債務44,058百万円を取り崩す予定である。改正法附則第10条第1項の規定により,廃炉推進業務に必要な費用に充てるため,機構に支払わなければならない金銭の総額240,770百万円は,改正省令附則第7条の規定により,未払廃炉拠出金に計上し,その額を費用として計上するが,同規定により,資産除去債務を取り崩した額を当該費用から控除する予定である。また,未払廃炉拠出金のうち8,025百万円を1年以内に期限到来の固定負債に振り替える予定である。なお,これによる損益への影響はない。
(重要な会計上の見積り)
1 原子力発電事業の固定資産の評価
(1) 当事業年度末の財務諸表に計上した金額
(注) 前事業年度及び当事業年度において,将来キャッシュ・フローの総額が固定資産簿価を上回ったことから,減損損失を認識していない。
(2) 重要な会計上の見積りの内容に関する情報
連結財務諸表の「注記事項(重要な会計上の見積り)1 原子力発電事業の固定資産の評価」に同一の内容を記載しているため,注記を省略している。
2 繰延税金資産の回収可能性
(1) 当事業年度末の財務諸表に計上した金額
貸借対照表において,回収可能性を判断し,下表のとおり繰延税金資産を計上している。
(2) 重要な会計上の見積りの内容に関する情報
連結財務諸表の「注記事項(重要な会計上の見積り)2 繰延税金資産の回収可能性」に同一の内容を記載しているため,注記を省略している。
(追加情報)
(業績連動型株式報酬制度)
連結財務諸表の「注記事項(追加情報)」に同一の内容を記載しているため,注記を省略している。
(貸借対照表関係)
※1 固定資産の国庫補助金等の受入れによる圧縮記帳額(累計)
※2 当社の全資産は,社債及び2020年3月31日以前に借り入れた株式会社日本政策投資銀行からの借入金の一般担保に供している。
※3 1年以内に期限到来の固定負債
※4 未払税金
5 偶発債務
(1) 社債及び借入金に対する保証債務
(2) その他契約の履行に対する保証債務
(注) 上記(2)の保証債務残高のうち前事業年度605百万円,当事業年度680百万円については,㈱JERAとの間で,当社に債務保証履行による損失が生じた場合,同社が当該損失を補填する契約を締結している。
※6 損益計算書に記載されている附帯事業に係る固定資産の金額
※7 株式会社日本政策投資銀行借入金
(損益計算書関係)
※1 関係会社に対する事項
※2 有価証券評価損
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
関係会社株式等の減損処理による損失3,301百万円を特別損失として計上している。
※3 独占禁止法関連損失
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当社は,2021年4月13日に中部地区等における特別高圧電力及び高圧電力の供給に関して,独占禁止法(以下,「独禁法」という。)違反(不当な取引制限)の疑いがあるとして,公正取引委員会(以下,「公取委」という。)の立入検査を受け,以降,公取委による調査に全面的に協力してきた。
2023年3月30日,当社は独禁法に基づく課徴金納付命令を,公取委から受けた。
課徴金納付命令を受けたことにより,独占禁止法関連損失として20,183百万円を特別損失として計上している。
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社は,2021年4月13日及び同年10月5日に独占禁止法(以下,「独禁法」という。)違反(不当な取引制限)の疑いがあるとして,公正取引委員会(以下,「公取委」という。)の立入検査を受け,以降,公取委の調査に対し,全面的に協力してきた。
2024年3月4日,中部地区における大口需要家向け都市ガス供給に関して,当社は独禁法に基づく課徴金納付命令を,公取委から受けた。
課徴金納付命令を受けたことにより,独占禁止法関連損失として19百万円を特別損失として計上している。
(有価証券関係)
子会社株式及び関連会社株式
前事業年度(2023年3月31日)
(注) 上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
当事業年度(2024年3月31日)
(注) 上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの,当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
(注) 当事業年度は,税引前当期純損失であるため,注記を省略している。
3 法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社はグループ通算制度を適用している。
これに伴い,法人税及び地方法人税並びに税効果会計の会計処理及び開示については「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従っている。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
主な履行義務である電力の販売については,顧客との販売契約に基づき通常1か月程度で債権が回収される。なお,その他の顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は,財務諸表の「注記事項(重要な会計方針)6 収益及び費用の計上基準」に記載のとおりである。
④ 【附属明細表】
固定資産期中増減明細表
2023年4月1日から
2024年3月31日まで
(注)1 工事費負担金等増加額には,収用等による圧縮記帳額13百万円が含まれている。
2 「期末残高」の「帳簿原価」欄には,資産除去債務相当資産の帳簿価額44,058百万円が含まれている。
3 「期中増減額」の「帳簿原価減少額」欄の( )内は減損損失の計上額の再掲である。
固定資産期中増減明細表(無形固定資産再掲)
2023年4月1日から
2024年3月31日まで
(注) 「期末残高」欄の( )内は,償却対象となる地役権の再掲である。
減価償却費等明細表
2023年4月1日から
2024年3月31日まで
長期投資及び短期投資明細表
2024年3月31日現在
(注) 1 東海旅客鉄道株式会社は,2023年10月1日付で,普通株式1株につき5株の割合で株式分割を実施している。
2 大同特殊鋼株式会社は,2024年1月1日付で,普通株式1株につき5株の割合で株式分割を実施している。
引当金明細表
2023年4月1日から
2024年3月31日まで
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため,記載を省略している。
(3) 【その他】
該当事項なし
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 1 当社の株主は,その有する単元未満株式について,次に掲げる権利以外の権利を行使することができない。
会社法第189条第2項各号に掲げる権利
会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
株主の有する単元未満株式の数と併せて単元株式数となる数の株式を売り渡すことを請求する権利
2 「株式等の取引に係る決済の合理化を図るための社債等の振替に関する法律等の一部を改正する法律」(2004年6月9日 法律第88号)の施行に伴い,単元未満株式の買取り・買増しを含む株式の取扱いは,原則として,証券会社等の口座管理機関を経由して行うこととなっている。ただし,特別口座に記録されている株式については,特別口座の口座管理機関である三菱UFJ信託銀行株式会社が直接取り扱う。
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社は,法第24条の7第1項に規定する親会社等はない。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に,次の書類を提出している。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項なし