第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注)1 国際会計基準(以下、IFRSという。)に基づいて連結財務諸表を作成しております。
2 2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っています。「1株当たり親会社所有者帰属持分」、「基本的1株当たり当期利益」および「希薄化後1株当たり当期利益」につきましては、第107期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定しています。
(2) 提出会社の経営指標等
(注)1 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第109期の期首から適用しており、第109期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
2 2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っています。「1株当たり純資産額」、「1株当たり当期純利益」および「潜在株式調整後1株当たり当期純利益」につきましては、第107期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定しています。なお、第111期の1株当たり配当額は、当該株式分割前の1株当たり中間配当額130円と、当該株式分割後の1株当たり期末配当額43.34円を合算した金額となっております。当該株式分割後の1株当たり配当額に換算すると、中間配当額は43.33円に相当しますので、期末配当額と合わせた年間配当額は1株当たり86.67円となります。
3 「株主総利回り」の記載に当たっては、株式分割を考慮した株価および1株当たり配当額を使用して算定しております。
4 「最高株価」および「最低株価」は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものです。なお、第111期の株価については株式分割後の最高株価および最低株価を記載しており、括弧内に株式分割前の最高株価および最低株価を記載しております。
2 【沿革】
当社の前身である昭和人絹株式会社は1934年7月設立され、1939年5月呉羽紡績株式会社に吸収合併されましたが、その後、塩素利用を根幹とする化学工業薬品および化学肥料の製造部門を分離し呉羽化学工業株式会社が設立されました。設立以降の主な推移は次のとおりです。
3 【事業の内容】
当企業集団は、当社および子会社30社(内、連結子会社28社)、関連会社6社(内、持分法適用会社1社)から構成され、機能製品、化学製品、樹脂製品の製造・販売をその主な事業内容とし、更に各事業に関連する設備の建設・補修、物流、環境対策およびその他のサービス等の事業活動を行っております。
当企業集団の事業に係わる位置付けおよびセグメントとの関連は、次のとおりです。
① 機能製品事業
・当社は、機能樹脂、炭素製品の製造・販売を行っております。
・㈱クレハトレーディングは、機能製品の販売を行っており、当社は製品の一部を同社を通じて販売を行うとともに、原料の一部について同社を通じて購入しております。また、レジナス化成㈱に出資を行っております。
・クレハエクストロン㈱は、機能製品の製造・販売を行っており、当社は同社に対し原料を供給する一方、同社製品の一部の購入を行っております。
・クレハGmbH(独)は、欧州において当社の機能製品の販売を行っております。
・クレハ・アメリカInc.(米)は、当社の機能製品の販売を行っております。また、クレハ・ピージーエーLLC(米)、クレハ・エナジー・ソリューションズLLC(米)およびフォートロン・インダストリーズLLC(米)に出資を行っております。
・クレハ・ピージーエーLLC(米)は、米国においてPGA(ポリグリコール酸)樹脂の製造を行っており、当社は同社製品の購入を行っております。
・クレハ・エナジー・ソリューションズLLC(米)は、機能製品の販売および技術サービスを行っており、当社は製品の一部を同社を通じて販売を行っております。
・呉羽(上海)炭繊維材料有限公司(中)は、中国において炭素製品の製造・販売を行っており、当社は同社に対し原料を供給する一方、同社製品の一部の購入を行っております。
・呉羽(中国)投資有限公司(中)は、当社に機能製品の販売を行うとともに、当社は同社を通じて機能製品の一部の販売を行っております。また、呉羽(常熟)フッ素材料有限公司(中)に出資を行っております。
・呉羽(常熟)フッ素材料有限公司(中)は、中国においてフッ化ビニリデン樹脂の製造を行っており、当社は同社製品の購入を行っております。
② 化学製品事業
・当社は、医薬品、農薬、無機薬品、有機薬品の製造・販売を行っております。
・㈱クレハトレーディングは、化学製品の販売を行っており、当社は製品の一部を同社を通じて販売を行うとともに、原料の一部について同社を通じて購入しております。
③ 樹脂製品事業
・当社は、食品包装材、家庭用品の製造・販売を行っております。
・㈱クレハトレーディングは、樹脂製品の販売を行っており、当社は製品の一部を同社を通じて販売を行うとともに、原料の一部について同社を通じて購入しております。
・クレハ合繊㈱は、合成繊維の製造・販売を行っており、当社は同社に対し原料を供給しております。
・クレハ・アメリカInc.(米)は、樹脂製品の販売を行っております。
・クレハ・ヨーロッパB.V.(蘭)は、クレハロンB.V.(蘭)、クレハGmbH(独)および豪州における食品包装材事業の子会社1社に対する出資を行っております。
・クレハロンB.V.(蘭)は、欧州において食品包装材の製造・販売を行っております。
・呉羽(中国)投資有限公司(中)は、樹脂製品の販売を行っております。
・クレハ・ベトナムCo.,Ltd.(越)は、食品包装材の製造・販売を行っており、当社は同社に対し原料を供給する一方、同社製品の一部の購入を行っております。
④ 建設関連事業
・クレハ建設㈱は、土木・建築工事の施工請負を行っており、当社は同社に対して同業務の一部を発注しております。
⑤ その他関連事業
・㈱クレハトレーディングは、その他サービスの販売を行っております。
・クレハ運輸㈱は、運送および倉庫業務を行っており、当社は同社に対して同業務の一部を委託しております。
・クレハサービス㈱は、土地建物の売買・賃貸・管理、損害保険代理業および生命保険募集業、各種受託事業を行っており、当社は同社に対して福利厚生等の業務の一部を委託しております。
・㈱クレハ環境は、産業廃棄物の処理および環境関連処理設備の販売を行っており、当社は同社に対して産業廃棄物の処理業務の一部を委託しております。また、ひめゆり総業㈱に出資を行っております。
・社団医療法人呉羽会は、病院および介護老人保健施設の運営を行っております。
事業の系統図は、次のとおりです。

(注)1 ㈱クレハは、機能・化学・樹脂の各事業セグメントの製品の販売を行っております。
2 ㈱クレハトレーディング、クレハ・アメリカInc.、呉羽(中国)投資有限公司は、複数の事業セグメントにまたがっているため、各セグメントに記載しております。
3 クレハ建設㈱は、2024年4月1日付で㈱クレハエンジニアリングを吸収合併しております。
4 クレハサービス㈱は、2024年4月1日付でクレハスタッフサービス㈱を吸収合併しております。
5 樹脂製品事業のクレハロン B.V.、クレハロン・オーストラリアPty Ltd.は、清算手続きを開始しました。
4 【関係会社の状況】
(注)1 主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しております。
2 特定子会社に該当します。
3 議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数です。
4 上記会社は有価証券届出書または有価証券報告書を提出しておりません。
5 ㈱クレハトレーディングについては売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く)の連結売上収益に占める割合が10%を超えております。
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2024年3月31日現在
(注)1 従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員数です。
2 従業員数欄の〔外書〕は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。
3 臨時従業員には、パートタイマーを含み、派遣社員を除いております。
4 全社として記載している従業員数は、主に管理部門に所属しているものです。
(2) 提出会社の状況
2024年3月31日現在
(注)1 従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数です。
2 従業員数欄の〔外書〕は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。
3 臨時従業員には、パートタイマーを含み、派遣社員を除いております。
4 全社として記載している従業員数は、主に管理部門に所属しているものです。
5 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。
(3) 労働組合の状況
当社の労使は、円滑な関係にあり、特記すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
(注)「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
② 連結子会社
(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2 従業員数が101人以上300人以下であり、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の公表項目として選択した項目のみ記載しております。
3 クレハスタッフサービス㈱は、2024年4月1日付でクレハサービス㈱に吸収合併されております。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものです。
(1) 会社の経営の基本方針
世界は、新型ウイルスによるパンデミックが終息する一方で、金融引き締めやインフレ進行による景気後退への懸念、国家間の緊張と紛争は拡大し地政学的リスクが高まるなど、経済・社会環境の先行き不透明感が継続しています。また気候変動や自然災害が甚大化し、カーボンニュートラルの実現やエネルギーおよび食糧の確保、水資源や生物多様性保全のための環境負荷低減など、持続可能な社会の実現に向けた企業の貢献が求められています。
こうした経営環境の変化を踏まえ、当社グループは、「中長期的な企業価値の向上」と「持続可能な社会への貢献」を両立し、サステナビリティ経営を推進して当社グループを一層発展させるべく、『クレハグループ企業理念』、『クレハビジョン』、2030年度に向けた『経営方針』および「クレハグループ中長期経営計画『未来創造への挑戦』」を策定し、当該経営計画の達成に向けた活動を開始しました。
<クレハグループ企業理念およびクレハビジョンについて>

<経営方針について>
クレハビジョンの実現のため、2030年度に向けた『経営方針』として3つの目標と3つの最重要施策を定めました。
[目標]
継続的な経済価値の向上
・「環境・エネルギー」、「ライフ」、「情報通信」の3分野を重点事業分野とし、クレハグループの経営資源を集中して経済価値の向上を目指す。
・マーケットインの視点で既存商品の性能向上とバリューチェーンの拡大を図り、コスト競争力をもって顧客への提案力を強化し、収益を拡大する。
社会課題解決への貢献
・これまでも、3つの重点事業分野で社会貢献してきたクレハグループの商品を、自社保有技術と外部技術の融合によりさらに進化させ、社会に提供する商品、技術、サービスを拡充する。
環境負荷低減への貢献
・2050年度にカーボンニュートラルを目指す。
・循環型生産にかなう生産技術の高度化を推進し、廃棄物削減やリサイクルの推進により環境負荷を低減する。
[最重要施策]
技術立社の再興(研究・技術開発力の強化)
・新商品の研究開発と環境負荷低減に集中的に資源を投下し、差別化された商品の開発を加速する。
・他社との協創・協業、M&A等を通じ自社保有技術と外部技術の融合を図り、新規事業を創出し拡大する。
・成長事業の生産体制の構築を迅速に進めるとともに、環境負荷低減に向けた生産技術力、エンジニアリング力を強化する。
経営基盤の強化
・サステナビリティ経営を推進する組織の強化と、執行体制の効率化、リスク・マネジメントの強化等を継続的に実施する。
・クレハグループの経営資源を有効活用し、強固な連結事業基盤を構築する。
・顧客・社会の潜在ニーズと研究開発、製造、営業をつなぐバリューチェーンの連携により、経営の高度化を実現するデジタル化戦略を推進する。
会社と社員の共生
・社員の『働きがい』と『ミッション』を調和、融合し、社員と会社がともに成長を目指す。
・会社と社員のコミュニケーションを充実するとともに、挑戦する社員を登用する。
・社員の多様な価値観や立場を尊重し、働きやすい職場環境を整備するとともに、障がい者の就労機会を積極的に提供し自立を支援する。

(2) 2024年度定量計画
2024年度の定量計画は、以下のとおりです。
(前提条件) 為替:145円/米ドル、158円/ユーロ、20円/人民元
(3) 『クレハグループ中長期経営計画ローリングプラン2025』
当社グループは、前述のとおり2023年4月より中長期経営計画をスタートさせ、2030年度のありたい姿の実現に向けて、取り組んでまいりました。しかしながら、成長ドライバーの中心と位置づけておりましたリチウムイオン二次電池用バインダー向けのフッ化ビニリデン樹脂事業が、EV市場の一時的な成長率の鈍化により停滞を余儀なくされるなど、初年度である2023年度から当社グループの業績は想定を大幅に下回る結果となりました。また、これまでの業績重視に加えて資本収益性も重視するバランス経営が必要不可欠です。現在のリチウムイオン二次電池用バインダー向けのフッ化ビニリデン樹脂の事業環境変化および資本収益性も重視するバランス経営の重要性を踏まえて、今後の持続的成長による企業価値向上を確かなものとすべく『クレハグループ中長期経営計画ローリングプラン2025』を策定しました。本ローリングプランでは、既存事業における成長施策および全社でのコスト削減策に基づいて2025年度の業績目標を修正し、併せて重要業績評価指標および資本政策における新たな目標設定を行いました。
なお、2030年度の業績目標および重要業績評価指標は、2026年度から始まる次期中期経営計画発表時に改めて開示します。
[業績目標および重要業績評価指標(KPI)]

[営業利益の成長シナリオ]

[資本政策]

[投資計画の見直し]

[2025年度までの株主還元]
利益の配分については、将来の事業展開に向けた積極投資に資する内部留保を充実させつつ、安定的な配当を基本方針とし、目標配当性向を30%以上とします。但し、2025年度までの年間配当の下限額は、1株当たり86.7円とします。加えて、自己株式の取得による総還元性向50%以上を目標とし、2025年度末までの3年間累計で400億円程度の自己株式の取得を行い、株価の改善に向けた株主の期待に応えます。
(4) その他の経営課題
① コーポレート・ガバナンスの高度化
当社は、コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方・方針を定め、株主・投資家に対して当社の姿勢を示すために、「コーポレートガバナンス・ガイドライン」を制定しており、経営の「監督機能」と「執行機能」の役割を明確にし、それぞれの機能強化を図ることにより、コーポレート・ガバナンスの高度化に取り組んでいます。
(経営における監督責任と執行責任の明確化)
・経営における監督責任と執行責任を明確にするために、社外取締役と執行役員制度を導入しています。
・取締役会は、業務執行を行う経営陣から独立している社外取締役3分の1以上を含む10名以内で構成し、監査役(社外監査役2名以上を含む4名以内で構成)も参加しています。
・事業年度の運営に対する責任を明確にするため、取締役、執行役員の任期は1年としています。
(会社機関の機能)
・取締役会は、重要な経営事項の決定と業務執行の監督を行なっています。
・指名委員会、報酬委員会は、取締役会の任意の諮問機関として、取締役会における意思決定の透明性の確保とステークホルダーへの説明責任の強化を図るため、取締役および執行役員の指名および報酬に関する事項を審議し、取締役会への付議内容を検討しています。
・経営会議は、代表取締役社長が議長を務め、執行役員を構成メンバーとし、当社の経営に関する重要案件等について審議しています。
・連結経営会議を定期的に開催し、経営方針、事業戦略について相互に意見交換を行うことにより、連結経営の強化を図っています。
② サステナビリティ経営の推進
当社は、企業理念に立脚し、「中長期的な企業価値の向上」と「持続可能な社会への貢献」を実現することを目的として、サステナビリティ推進活動を総合的に監督・モニタリングする「サステナビリティ委員会」を取締役会の直下に設置しております。また、「サステナビリティ推進委員会」を設置し、サステナビリティ基本方針に基づき、サステナビリティ活動を総括・推進しております。なお、サステナビリティに関する考え方や取組みは「2.サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しております。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
(サステナビリティ共通)
当社グループは、サステナビリティ基本方針を『クレハグループ企業理念を実践し、独自性のある差別化された商品と技術を産み出すことにより未来を創造し、継続的な経済価値の向上と社会課題解決への貢献を推進する。』とし、中長期経営計画と一体となった経営戦略のもと、サステナビリティ経営を進めています。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1)ガバナンス
サステナビリティの取組みを確実に実行するため、サステナビリティ委員会およびサステナビリティ推進委員会を中心とするガバナンス体制を構築するとともに、取締役会による監督を行っております。各会議体の役割は以下のとおりです。
① 取締役会
取締役会は、当社グループのサステナビリティに関する重要事項の決定を行います。サステナビリティ委員会の提言を基に、「マテリアリティ」を決定します。さらに、「マテリアリティ」への取組みを反映した中長期経営計画を立案、決議し、各部門へ展開します。また、サステナビリティ推進委員会から年1回以上、気候変動を含む「マテリアリティ」に関する活動の報告を受け、監督を行っています。
② サステナビリティ委員会
サステナビリティ委員会は、取締役会の諮問委員会として、原則年2回開催しています。当社グループを取り巻くサステナビリティに関する経営環境の変化を監視し、当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値の向上のために特に注力すべき課題である「マテリアリティ」を特定するなど、サステナビリティに関わる経営の基本方針や戦略に関し、取締役会に対して提言を行っています。また、サステナビリティ推進委員会からの報告などを通じて、「マテリアリティ」のモニタリングを行っています。
委員会は、代表取締役社長が委員長を務め、全ての取締役で構成されています。また、必要に応じて、外部有識者を招聘して議論が行われています。
③ サステナビリティ推進委員会
当社グループのサステナビリティ活動を具体的に推進することを目的として、サステナビリティ推進委員会を設置しています。サステナビリティ推進委員会は、当社グループおよび社会の持続可能性に影響を与えるリスクおよび機会を「サステナビリティ課題」として特定し、ステークホルダーと一体となってリスクの最小化および機会の最大化に取り組みます。課題解決の具体的な計画を傘下の6つの専門部会(レスポンシブル・ケア部会、コンプライアンス部会、情報セキュリティ部会、情報開示部会、人権部会、リスク・マネジメント部会)および主管部門との協働で策定し、その活動の進捗管理を行います。これらの結果は、サステナビリティ委員会に共有されます。また、取締役会に対して年1回以上、活動の報告を行います。
代表取締役社長もしくは、代表取締役社長が指名した社内取締役または執行役員が委員長を務め、委員長が各「サステナビリティ課題」の主管部門等から委員を指名しています。
(2)戦略
当社グループは、独自の技術力や強い組織力を活かして、新たな社会課題の解決に取り組み、社会の発展に貢献するとともに、企業価値の向上を目指しています。当社グループの継続的な経済価値の向上と社会課題解決への貢献のために特に注力すべき「サステナビリティ課題」を「マテリアリティ」として特定し、中長期経営計画「未来創造への挑戦」に落とし込み、経営方針・中長期経営計画と一体としたマネジメントでサステナビリティ経営を進めています。
「マテリアリティ」は以下のとおりです。
・継続的な経済価値の向上
・社会課題解決への貢献
・環境負荷低減への貢献
・研究・技術開発力の強化
・ガバナンスの強化
・デジタル化戦略の推進
・会社と社員の共生
各マテリアリティの方針については、「1. 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
また、「マテリアリティ」の特定のステップは以下のとおりです。
ステップ1 課題の抽出
国際的なガイドラインやステークホルダーからの要請などを参考に課題を網羅的に抽出。
ステップ2 課題を分類、整理
ステップ1で抽出した課題を整理し、それぞれの課題について、当社の事業活動のバリューチェーンとのかかわり、影響するステークホルダーを検討。
ステップ3 2030年時点のありたい姿の検討
経営層を中心に2030年時点の社会像および当社のありたい姿を検討。
ステップ4 マテリアリティの特定、承認
当社のありたい姿からバックキャストして、特に当社グループの継続的な経済価値の向上と社会課題解決への貢献のために注力すべき経営上の重要な「サステナビリティ課題」である「マテリアリティ」をサステナビリティ委員会にて特定し、取締役会にて承認。
(3)リスク管理
サステナビリティ推進委員会では、当社グループおよび社会の持続可能性に影響を与えるリスクおよび機会を「サステナビリティ課題」として捉え、傘下のリスク・マネジメント部会へ共有しています。リスク・マネジメント部会では、「サステナビリティ課題」を含む経営に重要な影響を与える可能性があるリスクを特定しています。特定されたリスクは、リスクの分類に応じて、関連部署がリスクの最小化および機会の最大化に取り組みます。
(4)指標および目標
環境負荷低減への貢献、会社と社員の共生に関する指標および目標は以下のとおりです。その他のマテリアリティの指標および目標は現在検討中です。
(マテリアリティに関する記載)
(1)環境負荷低減への貢献
① 戦略
当社グループは、2050年度までのカーボンニュートラルの実現を目指して、当社グループからのCO2排出量削減と、製品を通じたCO2排出量削減の両面から、気候変動の緩和に取り組んでいます。
当社グループのCO2排出量削減に向けて、いわき事業所の石炭火力発電所におけるCO2フリー燃料の活用、生産技術革新による省エネ化、各事業所やグループ会社におけるCO2フリー電力の活用拡大、大規模設備・機器の更新時の高効率化等を計画に沿って進めていきます。また、製品・技術を通じたCO2排出量削減への貢献として、フッ化ビニリデン樹脂やPPS樹脂等の機能樹脂の環境負荷低減を目指した性能向上及び技術開発、更なる高機能素材の市場投入を目指した研究開発を進めています。
投資計画としては、2030年度までに生産におけるCO2削減対策、廃棄物低減対策等に累計約100億円の設備投資を計画しています。CO2排出削減の投資に当たっては、将来のリスク・機会に基づいて判断していきます。
② 指標および目標
-エネルギー起源のスコープ1、2におけるCO2排出量削減目標
2050年:カーボンニュートラルの達成
2030年:30%以上の削減 (2013年比)
TCFD提言に基づき、気候変動に関するガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標を当社ホームページに開示しています。
https://www.kureha.co.jp/sustainability/environment/climate_change.html
(2)会社と社員の共生
当社グループは、「1. 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、会社と社員の共生を目指して、経営方針を定めて取り組んでいます。
なお、当社グループに属する会社は、業種・業態が多様であるため、グループ経営方針のもと、各社が個々にKPIを設定しています。このため、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社の「多様な人財の確保と育成方針」「働きやすい職場づくりに関する社内環境整備方針」に係る戦略、指標および目標を記載しております。
① 戦略
-多様な人財の確保と育成方針
当社では、経営戦略や事業ニーズに合わせ、年齢、性別、国籍などを問わず能力や実績など人物本位を基本とした異なる知見・経験を有する多様な人財の採用・登用を行います。
多様な人財の確保のため、新卒総合職採用における女性の採用割合の目標として、2025年度までに30%以上としています。なお、管理職における女性割合は7.6%(2023年度末現在、前期末比+0.8%)、管理職における外国人割合は0.4%(同±0%)、管理職における経験者採用の割合は12.2%(同+2.6%)となっており、これらについても、それぞれ現在の割合以上となるよう努めてまいります。また、障がい者の自立と社会参加への協力に取り組んでいきます。
人財育成について、当社では、「多種多様な強みを有し、期待される役割と職務を確実に遂行できる人財」「自律的にキャリア意識を持って継続的に自己成長していく人財」となる将来の経営幹部、グローバル人財、デジタル人財などを育成します。
育成に向けては、高い目標の達成に挑戦し活躍し続けられるよう、従業員一人ひとりの自律的かつ継続的な成長に向けた支援の拡充を図るため、職場内での教育と体系的な各種研修プログラム、自律的キャリア開発支援など、さまざまな施策を積極的に進めています。また、ものづくりの技術立社として当社が成長し続けるために、技術系人財育成委員会のもと、技術系人財の育成を推進しています。
また、女性幹部社員の育成に向けては、将来の幹部候補として期待される女性社員を選抜し、経営やマネジメントに関する知識・スキルの習得とマインド醸成を目的としたプログラムにより育成を図っています。
-働きやすい職場づくりに関する社内環境整備方針
当社は、従業員一人ひとりを尊重し、挑戦・成長を後押しする組織風土を醸成するとともに、やりがいや充実感を得ながら柔軟で生産性の高い働き方や人生の各段階に応じて多様な働き方を選択・実現を図る社内環境整備を行います。
女性を含めた多様な従業員が活躍・成長し続ける環境を整え、仕事と家庭生活、子育て・介護などのライフイベントとの調和を保ちながら活き活きと働けるよう、フレックスタイム制度、在宅勤務制度、半日単位・時間単位の年次有給休暇制度など各種制度の充実に努めています。
当社は、従業員の健康が会社の成長を支える基盤であるという考えのもと、従業員が健康で活き活きと活躍・成長する自律的社員の育成を目指して、「健康基本方針」を定め、健康保持・増進体制を整えて、従業員一人ひとりの自律的な健康管理の実現と従業員の意欲と活力の向上に取り組んでいます。生活の基本になる食事習慣、運動習慣などの生活スタイルの見直しや、メンタルヘルス不調などのストレス関連疾患の発生予防と早期発見により、従業員の健康を脅かす健康リスクを軽減して、心と身体の健康保持・増進を図っていきます。また、2023年度より、当社健康基本方針を国内の関係会社にも適用し、各社の人事総務部門の担当責任者が出席する「グループ健康増進会議」を開催して、グループ全体での健康状態の改善を図っています。
また、クレハグループの持続的な成長には、社員の成長とエンゲージメントの向上が必要不可欠であることから、「エンゲージメント及びストレスチェックの統合サーベイ」を2023年度より開始しました。社員が会社に愛着・誇り・期待を感じ、意欲高く働き、成長し続けていくことが会社の成長につながると考えています。社員の会社への心理的なつながり(エンゲージメント)は、「会社を誇れる、職場の仲間が好き、日々の仕事が楽しい」から「会社のビジョンや方針に共感できる」、「仕事を通じて自分が成長する機会がある」まで、多様な価値観による広がりがあり、それぞれが社員の意欲高く働く原動力になると考えています。多様な価値観を持つ社員一人ひとりが意欲高く働き成長することを支援するため、グループ企業理念・ビジョン・経営方針・部門方針の明示・浸透、働きやすく・働きがいのある職場環境づくり、人財育成の推進・成長支援、多様な人財との対話・価値観の尊重に取り組んでいきます。
② 指標および目標
-当社の新卒総合職採用における女性の採用割合目標
2025年:30%以上(2023年度実績:24.1%)
-当社の年次有給休暇平均取得日数割合目標
2025年:80%以上継続(2023年度実績:88.1%)
当社のサステナビリティ課題ごとの考え方および取組みについては、当社ホームページに開示しています。なお、現在、マテリアリティの見直しを行っており、2024年8月下旬に当社ホームページの内容を更新する予定です。
https://www.kureha.co.jp/sustainability/
3 【事業等のリスク】
当社グループでは、クレハグループの経営に悪影響を及ぼすリスクを把握し、その顕在化を未然に防止し、また、リスクが顕在化した場合の影響を軽減して許容範囲に収めるよう、必要な対応策を予め講じ備えておくことをクレハグループリスク・マネジメント基本方針としております。当社では「リスク・マネジメント規程」を定め、リスク・マネジメントの推進・統括のために、サステナビリティ推進委員会の下部組織としてリスク・マネジメント部会を設置し、その役割を以下としております。また、部会の主管部署がグループ会社のリスクの最小化および機会の最大化を支援する役割も担っています。
1. 当社のリスク・マネジメントに関する年度計画の策定および進捗管理
2. 当社に存在するリスクの特定および分析・評価
3. 2.の分析・評価に基づき、「重要リスク」と評価されたリスクへの対応策の検討・実施、実施状況の
モニタリング
4. 当社のリスク・マネジメント・システム(体制、実施プロセスを含むリスク・マネジメントの仕組み)
の維持、是正・改善の実施
5. 当社グループ各社のリスク・マネジメントの支援
6. 当社事業継続計画(BCP) 策定・具備、運用および改善の取組みの検討
7. その他リスク・マネジメントに関すること
当社グループの経営成績等の状況に重要な影響を与える可能性がある「重要リスク」は、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項および記載したリスクは、提出日現在において判断したものです。
① 各事業セグメントにおける事業環境の変化
当社グループの事業分野は、PGA(ポリグリコール酸)樹脂加工品、フッ化ビニリデン樹脂、PPS樹脂等を中心とする「機能製品事業」、農薬、医薬品、工業薬品等を中心とする「化学製品事業」、家庭用品、食品包装材を中心とする「樹脂製品事業」、建設、エンジニアリングを中心とする「建設関連事業」、環境関連事業等の事業を含む「その他関連事業」と多岐にわたっており、地域的にもグローバルに事業展開しております。当社グループの事業および経営成績等は、市場や顧客の動向、あるいは競合他社との競争激化といった事業環境の変化や各国・地域における政治的・軍事的緊張の高まりによる地政学的リスク等により影響を受ける可能性があります。当社の各事業部、各グループ会社は事業環境の変化およびその兆候の把握に努めるとともに、各事業セグメントにおける事業環境の変化の有無および対応策について経営会議で議論、定期的に取締役会等に報告しております。
機能製品事業
PGA(ポリグリコール酸)樹脂加工品:中東情勢が一因となるオイル・ガスの国際市況変動、米国大統領選挙結果に伴う同国のエネルギー政策方針の転換、物価高騰や景気減退等を要因とした、主要顧客である米国シェールオイル・ガス掘削事業会社の操業度変動や当社の製品開発状況、競合各社の動向等により事業活動への影響が生じる可能性があります。
フッ化ビニリデン樹脂:リチウムイオン二次電池用バインダー用途向けに中長期においては需要の拡大を見込んでおりますが、米国大統領選挙結果に伴う同国のエネルギー政策方針の転換、電気自動車の販売動向や原材料価格の変動、競合他社の生産状況、競合素材の動向等により事業活動への一時的な影響が生じる可能性があります。
炭素製品:高温炉用断熱材向けの炭素繊維を製造・販売しておりますが、シリコンウェハの生産・販売動向等により事業活動への影響が生じる可能性があります。
上記製品を含め機能製品事業は、主に自動車、電気・電子分野での用途へ展開している為、これらの分野での顧客の生産活動動向の影響を受け、事業活動への影響が生じる可能性があります。
化学製品事業
工業薬品:販売先の事業分野の裾野が広く、国内外の経済活動の停滞による需要減退、原燃料価格、製品市況等の影響を受ける可能性があります。
農薬:外部委託生産に依っているため、委託先の操業リスクの影響を受ける可能性があります。また、各国の法規制や登録制度の改変、見直し等により事業活動への影響が生じる可能性があります。
樹脂製品事業
業務用食品包装材:生産拠点を海外に有しており、現地の物価やエネルギーコスト、国際的な物流網に混乱が生じた場合等、事業活動への影響が生じる可能性があります。なお、熱収縮多層フィルムにおいては、戦略の見直しを進めた結果、事業撤退の手続きを開始しております。
建設・その他関連事業
建設事業:国内の経済活動停滞に起因して民間建設工事件数減少による影響を受ける可能性があります。
環境事業:産業廃棄物処理事業において廃棄物の排出量が減少することによる影響を受ける可能性があります。
② コンプライアンスリスク
当社グループは、「クレハグループ企業行動憲章」、「クレハグループ行動規範」および「コンプライアンス規程」を策定し、当社グループ各社における教育・研修等の取組みを通じて、法令および社会的規範の理解と遵守の徹底を図っております。しかしながら、当社グループの事業は多岐にわたっており、国内外の関連法令等が頻繁に改正される等の理由からコンプライアンスリスクを完全には回避できない可能性があります。法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループの社会的信用やブランドイメージの低下、課徴金の支払い等により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
③ 原燃料等の市況・調達
当社グループが使用する原燃料は市況の影響を受けるため、価格変動時に当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。また、希少原料や海外調達原料等については、供給元の状況や物流状況等の影響による調達リスクにより、当該原料を使用する製品生産に影響が出る可能性があります。原燃料価格の変動については顧客の理解を得ながら製品販売価格への転嫁、調達面では、購買先の複数化推進、価格変動のヘッジ等により、影響の低減に努めております。
④ 自然災害・事故等の発生
当社グループは、大規模地震や台風等の自然災害、火災や事故等により生産設備が損害を受けた場合、また、新型コロナウイルス感染症等のパンデミック発生等により事業活動が甚大な影響を受けた場合には、操業停止、人身災害、財産損害に伴う修理費用が発生し、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。当社グループでは、事業継続計画(BCP)の整備、防火・防災訓練の実施や生産設備の保全、更新等安全の確保に継続的に取り組んでおります。
⑤ 製造物責任・製品品質
当社グループの生産品に重大な品質問題が発生した場合等には、製品回収や交換、賠償請求、ブランドイメージの低下などが生じ、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。当社グループでは、品質マネジメントシステムの運用により製造物および製造行為に係るリスクを抽出・認識して継続的な改善を図っており、また、製造物責任(PL)保険の付保によりリスクの軽減を図っております。
⑥ 環境リスク
当社グループは、気候変動問題や循環型経済への関心が高まる中、当社グループ事業活動において環境負荷軽減の対策を実施しておりますが、環境に係る新たな規制等の導入や当社事業活動が環境に対して重大な負荷を発生させた場合、これらへの対応のために当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。当社グループでは、不断に事業活動での環境負荷低減に努めるとともに、レスポンシブル・ケア部会を中心に、環境関連情報を収集し諸規制の状況を監視し、事業部門・生産部門・研究開発部門と対応策を立案しリスク軽減を図っております。
⑦ 訴訟等の発生
当社グループは、国内外事業に関連して、知的財産権侵害、製造物責任、環境違反、労働紛争等に関する訴訟を受けるリスクがあり、重要な訴訟等が提起された場合、訴訟費用、賠償請求、企業イメージの低下などが生じ、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。当社グループでは、法務や知的財産等に関する教育・研修を通じた予防措置を講じるとともに、弁護士等の専門家と連携を適宜図ることでリスクの低減を図っております。
⑧ 情報セキュリティリスク
当社グループは、事業運営に係る営業・技術、顧客を含む個人情報等の重要情報を有しており、事業活動においては基幹システム・プラント制御システム等を活用し、IoT・AI等のデジタル技術の導入に取り組んでおります。これらのデジタル技術の活用にあたり重要情報の漏洩、各種業務システムの大規模障害およびサイバー攻撃・コンピューターウイルスの感染等により事業活動に影響が出た場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。当社は、情報セキュリティ部会を設置しており、情報セキュリティ基本方針および情報セキュリティ管理規程を運用し、当社グループとしての管理体制を整備しております。その下で、外部リソースを適宜活用しつつ、当社グループ従業員に対する情報セキュリティ教育、情報セキュリティ対策の遵守状況のモニタリング、各種セキュリティシステムの更新等によりリスク軽減を図っております。
⑨ 海外事業展開リスク
当社グループは、グローバルに事業活動を展開しており、事業活動を行う各国・地域における政治・経済・社会情勢の悪化、法規制の変更、自然災害等の不測の事態が発生した場合等には、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。また、海外グループ会社の財務諸表の換算、各種外貨取引について、為替相場の変動により、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。当社グループでは、海外動向に係る情報収集に努め、為替変動については、為替予約等によるリスクの低減に努めております。
⑩ 新技術の登場と開発リスク
当社グループは、各事業分野において研究開発を展開しております。特に機能製品事業においては、対象市場での技術革新の進展のスピードが著しく、市場の変化が想定の範囲を超え新製品の開発・市場投入ができない場合や他社での画期的な技術革新により当社製品・技術の一部が陳腐化する等の事象により、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。当社の研究開発部門および新事業推進本部は、事業部門との協働を図り、研究開発方針に基づく研究テーマの改廃・見直し、研究資源の配分の見直し、産学連携活動等を通じて新製品の開発を積極的に進めております。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の経営成績等の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態および経営成績の状況
(経営成績の状況)
当期のわが国を含む世界経済は、コロナ禍から経済社会活動の正常化が加速し、景気の緩やかな回復が続くことが期待される一方、中国および欧州経済の減速や中東およびウクライナ情勢の長期化、世界的な金融引き締めに伴う影響等が懸念され、先行きが不透明な状況が続きました。
このような状況のなか、当社グループは、「中長期的な企業価値の向上」と「持続可能な社会への貢献」を両立し、サステナビリティ経営を推進して当社グループを一層発展させるべく、新たに『クレハグループ企業理念』、『クレハビジョン』、2030年度に向けた『経営方針』と「クレハグループ中長期経営計画『未来創造への挑戦』」を策定し、取組みをしております。
当連結会計年度は、機能製品事業のリチウムイオン二次電池用バインダー向けのフッ化ビニリデン樹脂の売上げが減少したことに加え、「その他の費用」で欧州における熱収縮多層フィルム事業撤退に伴うリストラクチャリング費用の計上、および中国におけるフッ化ビニリデン樹脂製造設備の増強計画中止に伴う固定資産の減損損失を計上したこと等により、前期比で減収減益となりました。
売上収益は前期比7.0%減の1,779億73百万円、営業利益は前期比42.7%減の128億円、税引前利益は前期比39.5%減の139億13百万円、当期利益は前期比42.0%減の98億43百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前期比42.3%減の97億34百万円となりました。

セグメントの業績は次のとおりです。
(単位:百万円)
(注)営業損益の調整額には、報告セグメントに配分していないその他の収支が含まれております。詳細は、連結財務諸表注記「25.その他の収益」および「26.その他の費用」に記載しております。

機能製品事業
機能樹脂分野では、PPS樹脂およびシェールオイル・ガス掘削用途向けのPGA(ポリグリコール酸)樹脂加工品の売上げは増加しましたが、リチウムイオン二次電池用バインダー向けのフッ化ビニリデン樹脂およびその他の樹脂加工品等の売上げが減少したことから、この分野での売上げ、営業利益はともに減少しました。
炭素製品分野では、高温炉用断熱材の売上げが増加し、この分野での売上げ、営業利益はともに増加しました。
この結果、本セグメントの売上収益は前期比22.0%減の645億10百万円となり、営業利益は前期比52.3%減の48億37百万円となりました。

化学製品事業
農薬・医薬分野では、農業・園芸用殺菌剤および慢性腎不全用剤「クレメジン」の売上げが増加したことから、この分野での売上げは増加しましたが、研究開発費等の増加により営業利益は減少しました。
工業薬品分野では、無機薬品類の売上げが増加し、この分野での売上げ、営業利益はともに増加しました。
この結果、本セグメントの売上収益は前期比6.8%増の339億49百万円となり、営業利益は前期比10.5%減の16億55百万円となりました。

樹脂製品事業
コンシューマー・グッズ分野では、家庭用ラップ「NEWクレラップ」およびフッ化ビニリデン釣糸「シーガー」の売上げが増加したことから、この分野での売上げ、営業利益はともに増加しました。
業務用食品包装材分野では、売上げ、営業利益はともに前年同期並みとなりました。
その他の分野では、売上げ、営業利益はともに減少しました。
この結果、本セグメントの売上収益は前期比1.1%増の473億28百万円となり、営業利益は前期比4.8%減の81億94百万円となりました。

建設関連事業
建設事業では、民間工事の増加により、売上げ、営業利益はともに増加しました。
この結果、本セグメントの売上収益は前期比23.3%増の139億48百万円となり、営業利益は前期比68.0%増の14億80百万円となりました。

その他関連事業
環境事業では、売上げは増加しましたが、経費の増加等により営業利益は減少しました。
運送事業では、売上げ、営業利益はともに減少しました。
病院事業では、売上げは増加し、営業損失は減少しました。
この結果、本セグメントの売上収益は前期比2.5%減の182億37百万円となり、営業利益は前期比12.6%減の24億66百万円となりました。

(財政状態の状況)
当期末の資産合計につきましては、前期末比342億25百万円増の3,306億30百万円となりました。流動資産は、営業債権及びその他の債権が増加した一方で、現金及び現金同等物等が減少したこと等により、前期末比10億94百万円減の1,199億円となりました。非流動資産は、有形固定資産ならびにその他の金融資産が増加したこと等により、前期末比353億19百万円増の2,107億29百万円となりました。
負債合計につきましては、前期末比278億51百万円増の1,074億81百万円となりました。これは、営業債務及びその他の債務が減少した一方で、有利子負債が社債および借入金等の増加により前期末比286億28百万円増の549億4百万円となったこと等によるものです。
資本合計につきましては、前期末比63億73百万円増の2,231億48百万円となりました。これは、自己株式の取得を100億4百万円、剰余金の配当を52億68百万円実施した一方で、親会社の所有者に帰属する当期利益を97億34百万円計上するとともに、投資有価証券の評価額の増加や為替市場での円安の影響によりその他の資本の構成要素が増加したこと等によるものです。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは116億1百万円の収入となり、前期に比べ111億43百万円収入が減少しました。これは、税引前利益の減少等によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは342億88百万円の支出となり、前期に比べ231億88百万円支出が増加しました。これは、有形固定資産及び無形資産の取得による支出の増加、および前期に発生した持分法で会計処理されている投資の売却による収入が当期に発生しなかったこと等によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは前期104億84百万円の支出から121億35百万円の収入となりました。これは、自己株式の取得による支出が増加した一方、社債の発行による収入および長期借入れによる収入が発生したこと等によるものです。
以上の結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、前期末に比べ90億73百万円減少し231億31百万円となりました。
③ 生産、受注および販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)金額は平均販売単価によっております。
b. 受注実績
当連結会計年度における土木・建築工事の施工請負等の受注実績は次のとおりです。なお、これ以外の製品については見込生産を行っております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)主な相手先の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
(注)当連結会計年度における伊藤忠商事㈱に対する売上収益は、連結損益計算書の売上収益の10%未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
(経営成績)
当社グループは、当連結会計年度において「中長期的な企業価値の向上」と、「持続可能な社会への貢献」を両立させるサステナビリティ経営を推進し当社グループを一層発展させるべく、新たに『クレハグループ企業理念』、『クレハビジョン』、2030年度に向けた『経営方針』と「クレハグループ中長期経営計画『未来創造への挑戦』」を策定し、事業活動を推進しております。
当連結会計年度は、中国および欧州経済の減速に伴う電気自動車普及の鈍化が見られ、顧客生産活動の低下により、リチウムイオン二次電池用バインダー用途向けフッ化ビニリデン樹脂の販売減少が当社グループ業績に大きく影響し、減収減益となりました。財務面では中国におけるフッ化ビニリデン樹脂に関する製造設備増強計画の中止や、業務用食品包装材分野における熱収縮多層フィルム事業撤退に伴う費用を計上しました。
引き続き、世界的な金融引き締めやそれに伴う急激な円安進行、エネルギー価格を含む物価の高騰、中国および欧州経済の減速や中東およびウクライナ情勢等による影響が懸念され、先行きが不透明な状況ではありますが、各セグメントにおいて事業への影響を注意深くモニタリングし、適時適切な対応を図り、安定した事業運営を図ってまいります。
なお、経営成績の分析については、「4. 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要①財政状態および経営成績の状況」に、分析に基づく検討内容については、「1. 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
(経営成績に重要な影響を与える要因)
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因については、「3. 事業等のリスク」に記載のとおりです。
(セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容)
機能製品事業
フッ化ビニリデン樹脂は、中国および欧州経済の減速により電気自動車の普及に鈍化が見られ、リチウムイオン二次電池用バインダー用途向け販売が減少しました。一方で、中長期的には各国政府の積極的な政策導入等による電気自動車の普及により、本用途での需要は底堅く、競争力のある製品の安定供給が求められるものと判断し、当連結会計年度において、日本における製造設備の増強を決定しました。一方、既に決定しておりました中国における製造設備の増強計画は、同国の環境政策変更によるスケジュール遅延や、米国の法規制の変更により、中止を決定しました。PGA(ポリグリコール酸)樹脂加工品は、数年来推進してきました販売戦略見直しの効果が発現しており、販売量の増加に伴い、過剰在庫が解消されました。また、過剰在庫の解消に伴い在庫評価減の戻入を計上しております。PPS樹脂は、米国持分法適用会社における市況の悪化、ユーティリティ・輸送費等の高騰を受け、利益は減少しました。
化学製品事業
農薬は、ウクライナ情勢による穀物市場価格高騰の影響を見越した在庫確保の動きにより世界的に農薬の需要が旺盛であった状況から、在庫調整局面に入っております。当連結会計年度は、顧客への出荷時期等の要因により、販売量は維持したものの、研究開発費等の増加により営業利益は減少しました。工業薬品は、市況価格の変動に早期に対応し、営業利益は増加しました。
樹脂製品事業
コンシューマー・グッズ分野では、販売数量が減少したものの、原燃料価格の高騰に伴い前連結会計年度下期から価格改定を行った家庭用ラップ「NEWクレラップ」は、前年同期並みの利益を維持しました。フッ化ビニリデン釣糸「シーガー」は、米国向け等の海外販売は堅調に推移しましたが、新型コロナウイルス感染症流行時に旺盛であったアウトドアレジャーの国内需要が同感染症流行前の水準に戻ったこと等により、前年比増収減益となりました。
業務用食品包装材分野では、東南アジアの一部の地域の経済減速による顧客の生産活動の低迷と物価高に伴い、塩化ビニリデンフィルムの販売が減少しました。熱収縮多層フィルムにおいては原材料価格の高騰やプラスチック規制の強化等、市場環境が大きく変化し、また欧州およびオーストラリアで競合他社との競争が激化しており、予てより事業再構築を検討しておりましたが、継続的な収益性の悪化が見込まれ、事業を継続していくことが難しいと判断し、事業撤退の手続きを開始しております。
建設関連事業
建設事業では、土木、建築ともに市場の工事量の減少に伴い、受注競争が激化している中、継続顧客との関係強化やエンジニアリング会社との連携強化等を中心とした積極的な営業展開により、中小案件の受注を獲得し、販売、利益とも前年同期を上回りました。
その他関連事業
環境事業については、処理単価の改定等により売上収益は増加したものの、低濃度PCB廃棄物処理減少による収益性の低下および原燃料価格の高騰等によるコストアップにより、利益は減少しました。社会的にゼロエミッション、リサイクル推進の流れが進む中、確実な顧客獲得と原価低減等による競争力の強化を推進するとともに、新たな事業の開拓を進めております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に関する情報
(キャッシュ・フロー)
「4. 経営者による財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(資本の財源および資金の流動性)
当社グループは、必要な資金を金融機関からの借入、社債およびコマーシャル・ペーパーの発行により調達しております。また、当社グループとしての資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的として、キャッシュ・マネジメント・システムを導入しております。資金の流動性については、現金及び現金同等物に加え、コマーシャル・ペーパーの発行枠の確保、金融機関とのコミットメントライン契約、当座貸越契約等の活用により、流動性を確保できております。
当社グループは、計画利益の確保と資産の効率化による営業キャッシュ・フローの最大化を図り、優先的に新規事業および既存事業拡大のための設備投資、投融資、研究開発投資、および株主への配当等に資金を配分することを基本方針としております。その上で、長期的な資金の確保を第一としながら、長短借入金のバランスについても考慮し、必要な資金調達を実施しております。
重要な資本的支出の予定およびその資金の調達源については、フッ化ビニリデン樹脂生産設備(当社)の増強をはじめとした機能製品事業を中心に設備投資を予定し、その資金調達は自己資金、社債及び借入金を考えております。
③ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定は、「第5.経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積りおよび判断」に記載しております。
5 【経営上の重要な契約等】
(1)販売契約・購入契約・事業提携契約
(2)合弁事業契約
6 【研究開発活動】
クレハグループとしての研究開発は、当社が主体となって取り組んでおります。研究開発本部では、海洋プラスチック問題、CO2排出削減等の地球環境や人々の暮らしに有益なソリューションの提供を目指し、「環境・エネルギー」「ライフ」「情報通信」等、社会的貢献度の高く当社が強みを持つ技術を活用できる分野を重点研究開発分野と位置づけております。
研究開発は、研究開発本部と新事業推進本部で、「既存事業の持続的な収益性の維持・向上」および「新事業・新製品の創出」に向け、関連する事業部、生産・技術本部等の関連部署、生産グループ会社と連携を深めて、研究開発のスピードアップを図っております。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は6,856百万円です。
その概要は次のとおりです。
① 機能製品事業
「KFポリマー」(ポリフッ化ビニリデン樹脂)および「フォートロンKPS」(PPS樹脂)については、生産性向上や安定生産に向けた技術開発とプロセス開発を推進し、革新的なコスト低減に取り組んでいます。また、KFポリマーについては、HEV(ハイブリッド自動車)やEV(電気自動車)に搭載される大型リチウムイオン二次電池用バインダーを中心に、顧客へのソリューション提案を通じてシェアの維持拡大に繋げるべく、高性能グレードの開発を推進しております。増設拠点での生産に対応したグレード開発にも取り掛かっております。
「PGA」(ポリグリコール酸樹脂)と「クレハマイクロスフェアー」(熱膨張性マイクロカプセル)については、市場ニーズを捉えた性能や機能の差別化ならびに新グレード開発を推進しております。特にPGA事業については、PGAを用いたシェールオイル・ガス掘削用ツールのフラックプラグに関して、今後の成長が期待される中高温から超低温井戸向けの市場に向けた開発を加速し、グレードの拡充を進めております。
なお、当事業に係わる研究開発費は3,168百万円です。
② 化学製品事業
農薬では、農業・園芸用殺菌剤「メトコナゾール」、および種子消毒用殺菌剤「イプコナゾール」の販売数量の維持・拡大を図り、製造体制の最適化と原価低減によるコスト競争力を高め、さらなる市場および適用拡大を進めております。次世代の農薬探索では、当社で見出した有望な候補剤の開発体制を整えて開発を加速しており、これに続く候補剤の探索研究も同時に進めております。
医薬品では、慢性腎不全用剤「クレメジン」の速崩錠の展開など、収益維持・拡大のための支援研究を行っております。また既存治療や製品と差別化できる独自の医療材料の創出を目指し、基礎評価研究を進めております。
なお、当事業に係わる研究開発費は2,296百万円です。
③ 樹脂製品事業
「クレハロン」(塩化ビニリデンフィルム) については、常にお客様のニーズに耳を傾け、安定生産・品質向上、ならびに各国衛生法対応のための技術開発を進めております。
なお、当事業に係わる研究開発費は1,391百万円です。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当社グループでは、当連結会計年度において、総額で35,264百万円の設備投資を実施しました。なお、設備投資には有形固定資産のほか、無形資産への投資を含めております。
セグメントごとの設備投資について示すと次のとおりです。
機能製品事業では、フッ化ビニリデン樹脂製造関連設備(当社)およびPPS樹脂製造関連設備(当社)等25,381百万円の設備投資を実施しました。
化学製品事業では、工業薬品製造関連設備(当社)等1,028百万円の設備投資を実施しました。
樹脂製品事業では、塩化ビニリデンフィルム製造関連設備(当社)等1,947百万円の設備投資を実施しました。
建設関連事業では、148百万円の設備投資を実施しました。
その他関連事業では、産業用廃棄物処理設備(㈱クレハ環境)等1,766百万円の設備投資を実施しました。
なお、機能製品事業、化学製品事業、樹脂製品事業共通のものとして、工場共用設備(当社)および物流倉庫関連設備(当社)等4,991百万円の設備投資を実施しました。
これらに要した資金は、自己資金、社債および借入金により調達しております。
2 【主要な設備の状況】
(1)提出会社
2024年3月31日現在
(注)1 現在休止中の主要な設備はありません。
2 その他には、使用権資産を含んでおります。
(2)国内子会社
2024年3月31日現在
(注)1 現在休止中の主要な設備はありません。
2 連結会社以外から賃借している土地の面積は、〔 〕で外書しております。
(3)在外子会社
2024年3月31日現在
(注)1 現在休止中の主要な設備はありません。
2 連結会社以外から賃借している土地の面積は、〔 〕で外書しております。
3 【設備の新設、除却等の計画】
当社グループの設備投資計画は、原則的に連結会社各社が個別に策定しておりますが、グループ全体で重複投資とならないよう、提出会社を中心に調整を図っております。
当連結会計年度末現在における重要な設備の新設、除却等の計画は、以下のとおりです。
(1)新設等
(注)前連結会計年度において記載しました重要な設備の新設等「呉羽(常熟)フッ素材料有限公司のフッ化ビニリデン樹脂製造設備増強工事(中国)」は、計画の見直しにより中止といたしました。
(2)除却等
経常的な設備の更新のための除却等を除き、重要な設備の除却等の計画はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
(注)2023年11月21日開催の取締役会決議により、2024年1月1日付で株式分割に伴う定款の変更が行われ、発行可能株式総数は120,000,000株増加し、180,000,000株となっております。
② 【発行済株式】
(注)当社は2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株とする株式分割を行っております。これにより発行済株式総数は39,050,814株増加し、58,576,221株となっております。
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
(注)1.当事業年度の末日(2024年3月31日)における内容を記載しています。なお、提出日の前月末現在(2024年5月31日)において、それらの事項に変更はありません。
2.新株予約権1個につき目的となる株式数は、30株です。
ただし、新株予約権の割当日後に、当社が普通株式の株式分割または株式併合を行う場合は、次の算式により割当株式数の調整を行い、調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切り捨てます。
調整後割当株式数=調整前割当株式数×株式分割または株式併合の比率
また、決議日後に、当社が合併、会社分割または資本金の額の減少を行う場合その他これらの場合に準じて割当株式数の調整を必要とする場合には、当社は、合理的な範囲で割当株式数を適切に調整することができるものとします。
3.当社は2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株とする株式分割を行っております。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容および数」および「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格および資本組入額」が調整されております。
(注)1.当事業年度の末日(2024年3月31日)における内容を記載しています。なお、提出日の前月末現在(2024年5月31日)において、それらの事項に変更はありません。
2.新株予約権1個につき目的となる株式数は、30株です。
ただし、新株予約権の割当日後に、当社が普通株式の株式分割または株式併合を行う場合は、次の算式により割当株式数の調整を行い、調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切り捨てます。
調整後割当株式数=調整前割当株式数×株式分割または株式併合の比率
また、決議日後に、当社が合併、会社分割または資本金の額の減少を行う場合その他これらの場合に準じて割当株式数の調整を必要とする場合には、当社は、合理的な範囲で割当株式数を適切に調整することができるものとします。
3.当社は2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株とする株式分割を行っております。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容および数」および「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格および資本組入額」が調整されております。
(注)1.当事業年度の末日(2024年3月31日)における内容を記載しています。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2024年5月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項については変更はありません。
2.新株予約権1個につき目的となる株式数は、30株です。
ただし、新株予約権の割当日後に、当社が普通株式の株式分割または株式併合を行う場合は、次の算式により割当株式数の調整を行い、調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切り捨てます。
調整後割当株式数=調整前割当株式数×株式分割または株式併合の比率
また、決議日後に、当社が合併、会社分割または資本金の額の減少を行う場合その他これらの場合に準じて割当株式数の調整を必要とする場合には、当社は、合理的な範囲で割当株式数を適切に調整することができるものとします。
3.当社は2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株とする株式分割を行っております。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容および数」および「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格および資本組入額」が調整されております。
(注)1.当事業年度の末日(2024年3月31日)における内容を記載しています。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2024年5月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項については変更はありません。
2.新株予約権1個につき目的となる株式数は、30株です。
ただし、新株予約権の割当日後に、当社が普通株式の株式分割または株式併合を行う場合は、次の算式により割当株式数の調整を行い、調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切り捨てます。
調整後割当株式数=調整前割当株式数×株式分割または株式併合の比率
また、決議日後に、当社が合併、会社分割または資本金の額の減少を行う場合その他これらの場合に準じて割当株式数の調整を必要とする場合には、当社は、合理的な範囲で割当株式数を適切に調整することができるものとします。
3.当社は2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株とする株式分割を行っております。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容および数」および「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格および資本組入額」が調整されております。
(注)1.当事業年度の末日(2024年3月31日)における内容を記載しています。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2024年5月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項については変更はありません。
2.新株予約権1個につき目的となる株式数は、30株です。
ただし、新株予約権の割当日後に、当社が普通株式の株式分割または株式併合を行う場合は、次の算式により割当株式数の調整を行い、調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切り捨てます。
調整後割当株式数=調整前割当株式数×株式分割または株式併合の比率
また、決議日後に、当社が合併、会社分割または資本金の額の減少を行う場合その他これらの場合に準じて割当株式数の調整を必要とする場合には、当社は、合理的な範囲で割当株式数を適切に調整することができるものとします。
3.当社は2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株とする株式分割を行っております。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容および数」および「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格および資本組入額」が調整されております。
(注)1.当事業年度の末日(2024年3月31日)における内容を記載しています。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2024年5月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項については変更はありません。
2.新株予約権1個につき目的となる株式数は、30株です。
ただし、新株予約権の割当日後に、当社が普通株式の株式分割または株式併合を行う場合は、次の算式により割当株式数の調整を行い、調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切り捨てます。
調整後割当株式数=調整前割当株式数×株式分割または株式併合の比率
また、決議日後に、当社が合併、会社分割または資本金の額の減少を行う場合その他これらの場合に準じて割当株式数の調整を必要とする場合には、当社は、合理的な範囲で割当株式数を適切に調整することができるものとします。
3.当社は2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株とする株式分割を行っております。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容および数」および「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格および資本組入額」が調整されております。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注)1.自己株式の消却による減少です。
2.普通株式1株につき3株とする株式分割による増加です。
(5) 【所有者別状況】
2024年3月31日現在
(注)1.自己株式数3,543,898株のうち、3,543,800株(35,438単元)は「個人その他」欄に、98株は「単元未満株式の状況」欄に含まれております。
2.上記「その他の法人」には、株式会社証券保管振替機構名義の株式が6単元含まれております。
(6) 【大株主の状況】
2024年3月31日現在
(注)1.上記のほか当社所有の自己株式3,543千株があります。
2.2023年9月25日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、レオス・キャピタルワークス株式会社が2023年9月15日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2024年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況は株主名簿の記載内容に基づいて記載しております。
なお、大量保有報告書の内容は以下のとおりです。
当社は2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株とする株式分割を行っておりますが、下記の所有株式数は当該株式分割前の株式数を記載しております。
3.2023年10月19日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、三井住友信託銀行株式会社およびその共同保有者である三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社、日興アセットマネジメント株式会社が2023年10月13日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2024年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況は株主名簿の記載内容に基づいて記載しております。
なお、大量保有報告書の変更報告書の内容は以下のとおりです。
当社は2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株とする株式分割を行っておりますが、下記の所有株式数は当該株式分割前の株式数を記載しております。
4.2023年12月21日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社およびその共同保有者であるシュローダー・インベストメント・マネージメント・ノースアメリカ・リミテッドが2023年12月15日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2024年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況は株主名簿の記載内容に基づいて記載しております。
なお、大量保有報告書の変更報告書の内容は以下のとおりです。
当社は2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株とする株式分割を行っておりますが、下記の所有株式数は当該株式分割前の株式数を記載しております。
5.2024年4月1日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、株式会社エスグラントコーポレーションおよびその共同保有者である野村絢氏、株式会社シティインデックスイレブンスが2024年3月25日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2024年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況は株主名簿の記載内容に基づいて記載しております。
なお、大量保有報告書の変更報告書の内容は以下のとおりです。
6.2024年4月5日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、株式会社みずほ銀行およびその共同保有者であるみずほ信託銀行株式会社、アセットマネジメントOne株式会社が2024年3月29日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2024年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況は株主名簿の記載内容に基づいて記載しております。
なお、大量保有報告書の変更報告書の内容は以下のとおりです。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2024年3月31日現在
(注)1.「単元未満株式」欄の普通株式には、自己株式等が以下のとおり含まれております。
2.「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式には、株式会社証券保管振替機構名義の株式が600株含まれております。また、「議決権の数」欄には、同機構名義の完全議決権株式に係る議決権の数6個が含まれております。
② 【自己株式等】
2024年3月31日現在
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
(注)当社は2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株とする株式分割を行っております。上記は、本株式分割後の株式数に換算しております。
(注)当期間における取得自己株式には、2024年6月1日から有価証券報告書提出日までの取得による株式数は含めておりません。
(3) 【株主総会決議または取締役会決議に基づかないものの内容】
(注)1.2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株とする株式分割を行っております。当事業年度における取得自己株式数の内訳は、当該株式分割前に取得した463株、当該株式分割後に取得した607株です。
2.当期間における取得自己株式には、2024年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注)1.2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株とする株式分割を行っております。当事業年度における自己株式の消却および譲渡制限付株式報酬による処分は、当該株式分割前に実施したため、株式分割前の株式数を記載しています。
2.当期間における保有自己株式数には、2024年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。
3 【配当政策】
当社は、2030年度のありたい姿を見据えた 2023年度~2025年度の定量計画を含む『クレハグループ中長期経営計画ローリングプラン2025』において、剰余金の配当については、将来の事業展開に向けた積極投資に資する内部留保を充実させつつ、安定的な配当を行い、目標配当性向を30%以上とすることを基本方針としております。
本方針を踏まえ、当期末の配当金は1株につき43円34銭(下記に示す株式分割前換算は1株当たり130円2銭)とし、これにより中間配当金130円(株式分割前換算)を加えた年間配当金は1株につき260円2銭(株式分割前換算)となります。なお、2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。また、2025年度までは年間配当額の下限を1株当たり86円70銭(株式分割前換算260円相当)としております。
当社は、剰余金の配当を中間配当と期末配当の年2回行うことを基本的な方針としており、会社法第459条第1項に基づき剰余金の配当等を取締役会が決定する旨を定款に定めております。
内部留保資金については、企業価値向上のために、重点事業分野における新設・増設投資、研究開発投資、社会課題の解決に向けた環境負荷低減等への投資に充当する考えでおります。
なお、当社は中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
(注)基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりです。
※2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っています。括弧内には株式分割を考慮しない場合の1株当たり配当額を記載しています。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、以下のクレハグループ企業理念とクレハビジョンを掲げ、すべての役員と従業員がこれらを共有し、将来のありたい姿の実現に向けて常に挑戦し続けます。
クレハグループ企業理念(何を大切にするのか)
私たち(クレハグループ)は、
・人と自然を大切にします。
・常に変革を行い成長し続けます。
・価値ある商品・技術を創出して、持続可能な社会の発展に貢献します。
クレハビジョン(何を目指すのか)
独自技術でスペシャリティを追求し、未来を拓く社会貢献企業
当社は、コンプライアンスの実践やリスク・マネジメントの強化を含む内部統制機能の充実を図り、公正かつ透明性の高い経営を行うとともに、別途定める「コーポレートガバナンス・ガイドライン」(URL:https://www.kureha.co.jp/ir/policy/governance.html)を指針としてコーポレート・ガバナンスの実効性を高め、クレハグループ(当社およびグループ会社)の持続的成長と中長期的な企業価値の向上を目指します。
② 企業統治の体制の概要および当該体制を採用する理由
・当社は、コーポレート・ガバナンスの強化およびグループ経営における意思決定や業務執行の迅速化を図るため、経営における監督責任と執行責任を明確にしています。
イ 取締役会
取締役会は、独立社外取締役3分の1以上を含む、合計10名以内で構成し、取締役会長(空席の場合は代表取締役社長)が議長を務め、原則月1回開催し、重要な経営事項の決定と業務執行の監督を行っています。
提出日現在の当社取締役会は、「(2)役員の状況」に記載の取締役7名により構成されています。なお、取締役会議長は代表取締役社長小林豊氏です。
ロ 経営会議
経営会議は、代表取締役社長が議長を務め、代表取締役社長以下の執行役員を構成メンバーとして原則月2回開催し、当社の経営に関する重要案件等について審議し、経営上の意思決定が効率的に行われることを確保しています。
提出日現在の当社経営会議は、「(2)役員の状況」に記載の代表取締役社長と執行役員により構成されています。なお、経営会議議長は代表取締役社長小林豊氏です。
ハ 指名委員会・報酬委員会
当社は、取締役会長、取締役社長、代表取締役、取締役、役付執行役員および執行役員の指名および報酬に関する事項について、取締役会における意思決定の透明性の確保とステークホルダーへの説明責任の強化を図るため、取締役会の任意の諮問機関として指名委員会および報酬委員会を2018年6月26日より設置しています。指名委員会および報酬委員会は、いずれも3名以上の取締役で構成し、うち過半数を社外取締役とし、委員長は社外取締役が務めます。
提出日現在の当社指名委員会・報酬委員会は、「(2)役員の状況」に記載の代表取締役社長と社外取締役により構成されています。なお、委員長はいずれも社外取締役戸坂修氏です。
ニ 監査役会
監査役会は、独立社外監査役2名以上を含む、4名以内で構成し、常勤の監査役が議長を務め、原則月1回開催し、監査役が行う取締役の職務執行の監査を有効かつ効率的に進めるために、監査役会に付与された権限事項等の協議決定と監査情報の共有を行っています。
提出日現在の当社監査役会は、「(2)役員の状況」に記載の監査役3名により構成されています。なお、監査役会議長は常勤社外監査役林道彦氏です。
・具体的な業務執行については「組織規程」、「権限基準規程」において、分掌業務およびその業務別・責任者別の権限について詳細を定め、効率的な運営を図っています 。
・当社と当社グループ会社における中長期の経営ビジョンおよびポリシーの統一を図ることを目的に連結経営会議を定期的に開催し、当社の代表取締役社長が議長を務め、経営方針、事業戦略について相互に意見交換を行うことにより連結経営の強化を図っています。
・当社は、「グループ会社管理運営規程」に、当社グループ会社が当社に報告または事前協議する事項を定め、グループ会社の自主性を尊重しつつ、業務執行の適正な管理と監督を行っています。
・事業年度毎の経営に対する責任を明確にするため、取締役および執行役員の任期は1年としています。
以上により、当社のガバナンス体制は、当社経営における意思決定および業務執行ならびに監督にあたり有効に機能しており、最適な体制と認識しています。
当社の内部統制に関する模式図は以下のとおりです。

③ 企業統治に関するその他の事項
イ 内部統制システムの整備状況
・「内部統制システムの基本方針」を制定し、当社およびグループ各社が業務遂行にあたり、法令を遵守し、業務を適正に遂行する体制を確保するよう各種委員会の設置や社内規程の整備および法令への対応を進めています。
ロ コンプライアンス体制
・当社および当社グループ会社は、「クレハグループ企業行動憲章」に則り、各社で「コンプライアンス規程」を定めて、国内外の法律、社会的規範およびその精神の遵守に努めています。
・当社は、代表取締役社長または代表取締役社長が指名した取締役または執行役員を委員長とするサステナビリティ推進委員会を設置し、部門横断的にコンプライアンス体制の整備および維持運営を担うコンプライアンス部会を下部組織として設置しています。「クレハグループ企業行動憲章」に基づく「クレハグループ行動規範」に従い、当社におけるコンプライアンスの徹底を図るとともに、当社グループ会社におけるコンプライアンスの徹底を支援しています。
・当社および当社グループ会社は、コンプライアンスに違反する行為または疑義のある行為を早期に把握し迅速に対処するために、「コンプライアンス相談窓口取扱規程」を定めて、社内および社外(弁護士)にコンプライアンスに関する報告や相談を受け付けるコンプライアンス相談窓口(ホットライン)を設置しています。
・経理部門を統括する取締役または執行役員を委員長とする財務報告に係る内部統制委員会を設置し、「財務報告に係る内部統制基本規程」を円滑に運用することによって、財務報告の信頼性の確保を図っています。
ハ リスク管理体制
・当社は、当社の経営に悪影響を及ぼすリスクを全社的に把握し、その顕在化を未然に防止し、また、リスクが顕在化した場合の影響を軽減して許容範囲に収めるよう、必要な対応策を予め講じ、備えておくことをリスク・マネジメント基本方針としています。この基本方針および「リスク・マネジメント規程」に基づき、サステナビリティ推進委員会の下部組織であるリスク・マネジメント部会による統括の下、個別のリスクに直接関連する実施部署がリスクへの対応策を実施し、当該リスクの管理を統括する主管部署が、その実施状況のモニタリングを行っています。リスク・マネジメント部会は、リスク・マネジメントの遂行状況について、サステナビリティ推進委員会を通じて経営会議および取締役会に報告を行っています。また、リスク・マネジメント部会は、当社グループ会社におけるリスク・マネジメントの支援を行っています。
・当社は、当社および当社グループ会社の経営に重大な影響を与えるおそれのある非常事態が発生したときには、「非常事態対応規程」に基づき対応し、各社は、事業継続計画(BCP)に定めた、企業活動を継続する体制を確保しています。
ニ レスポンシブル・ケア活動
・当社および当社グループ会社は、レスポンシブル・ケア活動(環境保全、保安防災、労働安全衛生、製品安全・品質保証、物流安全、エネルギー管理、地域との共生に関する自主的管理活動)を企業の社会的責任と認識し、「レスポンシブル・ケア方針」を定め、レスポンシブル・ケア部会の総轄の下、各社において実施計画を策定し、実行しています。
ホ 責任限定契約の内容の概要
・当社は会社法第427条第1項の規定により、会社法第423条第1項の責任について、「社外取締役および非常勤社外監査役が職務を行うにつき、善意でかつ重大な過失がないときは法令の定める額を限度として責任を限定する契約」を締結しています。
ヘ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
・当社は、当社および当社グループ会社の取締役、監査役、および執行役員を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。当該保険契約では、被保険者が当社および当社グループ会社の役員等としての業務につき行った行為(不作為を含む。)に起因して被保険者に対して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が損害賠償金および訴訟費用を負担することで被る損害が補填されます。ただし、被保険者が法令違反を認識しながら行った行為等に起因する損害等は対象外とすることにより、職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じております。なお、保険料は、当社が全額負担しております。
ト 株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項
・自己の株式の取得
当社は会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって、同条第1項に定める市場取引等により自己の株式を取得することができる旨、定款に定めています。これは、経営環境の変化に対応して機動的な資本政策を遂行できるようにすることを目的としています。
・剰余金の配当
当社は、剰余金の配当等、会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に特段の定めがある場合を除き、取締役会決議によって定めることとする旨、定款で定めています。これは株主総会決議事項を取締役会の権限とすることにより、株主への機動的な利益還元を行うことを目的としています。
チ 取締役の定数および取締役の選任の決議要件
・当社は取締役の員数を10名以内とし、選任決議について、議決権行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、定款に定めています。また、取締役の選任決議は累積投票によらない旨も定款に定めています。
リ 株主総会の特別決議要件
・当社は会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨、定款に定めています。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的としています。
④ 取締役会の活動状況
・当事業年度において当社は取締役会を15回開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりです。
(注)1 佐藤通浩氏、野田義夫氏および樋口一成氏は2023年6月27日の第110回定時株主総会の終結の時をもって退任したため、退任前に開催された取締役会が出席対象となっています。
2 西畑直光氏、名武克泰氏および岡藤由美子氏は2023年6月27日の第110回定時株主総会の日に就任したため、就任後に開催された取締役会が出席対象となっています。
・取締役会においては、中長期経営計画における重要テーマ進捗検証、フッ化ビニリデン樹脂生産設備増強、技術立社の再興に向けた取り組み、投資単位引下げ要請への対応、クレハグループ行動規範の制定、サステナビリティ課題、自己株式の取得・消却、政策保有株式に関する検証、財務報告に係る内部統制評価結果報告等を主な審議、報告事項としました。
⑤ 指名委員会の活動状況
・当事業年度において当社は指名委員会を8回開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりです。
(注)1 樋口一成氏は2023年6月27日の第110回定時株主総会の終結の時をもって退任したため、退任前に開催された指名委員会が出席対象となっています。
2 岡藤由美子氏は2023年6月27日の第110回定時株主総会の日に就任したため、就任後に開催された指名委員会が出席対象となっています。
・指名委員会においては、取締役会長、取締役社長、代表取締役、取締役の選任・解任に係る事項、代表取締役社長の後継者候補とその育成計画に係る事項、役付執行役員および執行役員の選任・解任に係る事項、社外取締役の多様性等を審議、報告事項としました。
⑥ 報酬委員会の活動状況
・当事業年度において当社は報酬委員会を3回開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりです。
(注)1 樋口一成氏は2023年6月27日の第110回定時株主総会の終結の時をもって退任したため、退任前に開催された報酬委員会が出席対象となっています。
2 岡藤由美子氏は2023年6月27日の第110回定時株主総会の日に就任したため、就任後に開催された報酬委員会が出席対象となっています。
・報酬委員会においては、2023年度以降の取締役および執行役員の報酬の体系・制度の方針に係る事項、取締役の個人別の報酬等の内容等を審議、報告事項としました。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
男性9名 女性1名 (役員のうち女性の比率10.0%)
(注)1 戸坂修氏、飯田修氏、および岡藤由美子氏は、社外取締役です。
2 林道彦氏および奥野克男氏は、社外監査役です。
3 取締役の任期は2024年6月から1年です。
4 監査役の任期は2023年6月から4年です。
5 監査役の任期は2024年6月から4年です。
6 当社は、法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠監査役1名を選任しています。補欠監査役の略歴は次のとおりです。
(注)補欠監査役の選任決議の効力は、選任された2024年6月26日から4年以内に終了する事業年度のうち最終の事業年度に関する定時株主総会の開始時までで、監査役に就任した場合の任期は、就任した時から退任した監査役の任期の満了時までです。
7 当社ではコーポレート・ガバナンスの強化および当社のグループ経営における意思決定や業務執行の迅速化を図るため、執行役員制度を導入し、経営の「監督機能」と「執行機能」の責任を明確にしています。上記以外の執行役員は以下のとおりです。
② 社外役員の状況
イ 社外取締役または社外監査役と提出会社との人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係
・社外取締役3名と社外監査役2名は、いずれも当社との間には特別な利害関係はありません。
ロ 社外取締役または社外監査役が会社の企業統治において果たす機能および役割ならびに社外取締役または社外監査役を選任するための会社からの独立性に関する基準または方針の内容および当該社外取締役または社外監査役の選任状況に関する提出会社の考え方
・社外取締役には、経営への助言・監督機能、利益相反の監督機能およびステークホルダーの意見の取締役会への反映等の役割と責務を果たすことを期待しています。社外監査役には、独立した客観的な立場から、取締役の職務の執行の監査、会計監査人の選解任や監査報酬に係る権限の行使などの役割と責務を果たすことを期待しています。
・社外取締役または社外監査役の選任にあたり、東京証券取引所が定める独立性判断基準を踏まえ、社外取締役または社外監査役となる者の独立性をその実質面において担保することに主眼を置いた「社外役員の独立性判断基準」を以下のとおり定めています。
「社外役員の独立性判断基準」
当社は、当社の社外取締役または社外監査役が以下の項目のいずれにも該当しない場合には独立性を有するものと判断します。
1.当社および当社グループ会社(以下、「当社グループ」という)の業務執行者(*1)である者。
2.当社グループを主要な取引先(*2)とする者もしくはその業務執行者、または当社グループの主要な取引先もしくはその業務執行者。
3.当社グループの主要な借入先(*3)またはその業務執行者。
4.当社の主要な株主(*4)である者またはその業務執行者。
5.当社グループから役員報酬以外に多額の金銭その他の財産(*5)を得ているコンサルタント、会計専門家、法律専門家である者(当該財産を得ている者が法人、組合等の団体である場合は、当該団体に所属する者をいう)。
6.過去10年間において上記の1に該当していた者。
7.過去3年間において上記の2から5のいずれかに該当していた者。
8.近親者(*6)が上記の1から7までのいずれかに該当する者。
9.前各項の他、当社グループと利益相反関係が生じうる特段の事由が存在すると認められる者。
(*1)「業務執行者」とは、業務執行取締役、執行役、執行役員、支配人その他これらに準ずる者および使用人をいう。
(*2)「主要な取引先」とは、過去3事業年度のいずれかにおいて、先方の売上高に占める当社グループの構成比が2%を超える者、当社連結売上収益に占める構成比が2%を超える取引先をいう。
(*3)「主要な借入先」とは、連結借入額が連結総資産の2%を超える借入先をいう。
(*4)「主要な株主」とは、総議決権の10%以上の議決権を直接または間接的に保有する株主をいう。
(*5)「多額の金銭その他の財産」とは、その価額の総額が、1事業年度において1,000万円を超えることをいう(団体の場合は、連結売上収益の2%を超えることをいう)。
(*6)「近親者」とは、配偶者および二親等内の親族をいう。
本項目に関する各社外役員の状況は、以下のとおりです。
社外取締役 戸坂 修氏
・製造会社での国際的な事業経験、研究部門、生産部門の担当経歴から会社経営についての高い見識と豊富な経験を有しており、当社の経営に対し適切な監督と助言を行い、当社取締役会において、独立、公正な立場から積極的に発言、業務執行監督等の役割を適切に果たしています。今後も当社の経営全般、特に研究開発、生産技術に関しての助言や監督、利益相反の監督およびステークホルダー意見の取締役会への反映等の役割と責務を果たすことでコーポレート・ガバナンスの強化が期待できるため、社外取締役としています。また、任意の指名委員会および報酬委員会の各委員として、当社取締役の選任に係る事項、代表取締役社長の後継者候補とその育成計画等、取締役および執行役員の報酬等の決定等に対し、客観的立場で関与しています。
・東京証券取引所が定める独立役員の要件に加え、当社が定める「社外役員の独立性判断基準」をみたしており、一般株主との間で利益相反が生じるおそれはないと判断し、独立役員として届け出ています。
社外取締役 飯田 修氏
・製造会社での国際的な事業経験、生産部門、研究部門の担当経歴から会社経営についての高い見識と豊富な経験を有しており、当社の経営に対し適切な監督と助言を行い、当社取締役会において、独立、公正な立場から積極的に発言、業務執行監督等の役割を適切に果たしています。今後も当社の経営全般、特に生産技術、研究開発に関しての助言や監督、利益相反の監督およびステークホルダー意見の取締役会への反映等の役割と責務を果たすことでコーポレート・ガバナンスの強化が期待できるため、社外取締役としています。また、任意の指名委員会および報酬委員会の各委員として、当社取締役の選任に係る事項、代表取締役社長の後継者候補とその育成計画等、取締役および執行役員の報酬等の決定等に対し、客観的立場で関与しています。
・東京証券取引所が定める独立役員の要件に加え、当社が定める「社外役員の独立性判断基準」をみたしており、一般株主との間で利益相反が生じるおそれはないと判断し、独立役員として届け出ています。
・同氏は、1980年4月から2022年3月まで三菱金属㈱(現三菱マテリアル㈱)の業務執行に携わっておりました。同社と当社および当社グループ会社との間には、製品購入等や製品販売の取引がありますが、過去3事業年度のいずれにおいても、当社および当社グループ会社の同社からの購入等の実績は同社の連結売上高の1%未満で、また、当社の同社に対する売上の実績は当社連結売上収益の1%未満です。
社外取締役 岡藤 由美子氏
・米国など海外企業の財務や会計、IRに関する専門知識、およびサステナビリティ戦略の立案に携わるなど、高い見識と豊富な経験を有しており、当社の経営に対し適切な監督と助言を行い、当社取締役会において、独立、公正な立場から積極的に発言、業務執行監督等の役割を適切に果たしています。今後も当社の経営全般、特に、グローバルな企業経営および社会・環境への責任あるサステナビリティ経営推進に関しての助言や執行の監督、利益相反の監督およびステークホルダー意見の取締役会への反映等の役割と責務を果たすことでコーポレート・ガバナンスの強化が期待できるため、社外取締役としています。また、任意の指名委員会および報酬委員会の各委員として、当社取締役の選任に係る事項、代表取締役社長の後継者候補とその育成計画等、取締役および執行役員の報酬等の決定等に対し、客観的立場で関与しています。
・東京証券取引所が定める独立役員の要件に加え、当社が定める「社外役員の独立性判断基準」をみたしており、一般株主との間で利益相反が生じるおそれはないと判断し、独立役員として届け出ています。
・同氏は、1988年4月から2016年9月まで日立化成工業㈱(現㈱レゾナック)の業務執行に携わっておりました。同社と当社および当社グループ会社との間には、製品購入等や製品販売の取引がありますが、過去3事業年度のいずれにおいても、当社および当社グループ会社の同社からの購入等の実績は同社の連結売上高の1%未満で、また、当社の同社に対する売上の実績は当社連結売上収益の1%未満です。
常勤社外監査役 林 道彦氏
・金融機関において長年培った、事業戦略、コンプライアンス、人財マネジメントに関する豊富な経験と高度な知見を有し、独立した客観的な立場より、取締役の職務の執行の監査等の役割を適切に果たしています。今後も監査役としての役割・責務を果たすことが期待できるため、社外監査役としています。
・東京証券取引所が定める独立役員の要件に加え、当社が定める「社外役員の独立性判断基準」をみたしており、一般株主との間で利益相反が生じるおそれはないと判断し、独立役員として届け出ています。
・同氏は、1985年4月から2022年3月まで安田生命保険相互会社(現明治安田生命保険相互会社)の業務執行に携わっておりました。同社と当社および当社グループ会社との間には、企業年金資産の運用委託等の取引がありますが、過去3事業年度のいずれにおいても、当社および当社グループ会社の同社への運用委託料・保険料等の実績は、同社の保険料等収入の1%未満です。また同氏は、2022年4月から2023年6月まで明治安田収納ビジネスサービス㈱に勤務し、業務執行に携わっておりました。同社と当社および当社グループ会社との間には、集金事務代行の取引がありますが、過去3事業年度のいずれにおいても、当社および当社グループ会社の同社への支払実績は、同社の売上高の1%未満です。
社外監査役 奥野 克男氏
・金融機関において培われた幅広く高度な知見と豊富な経験を有し、また、事業会社での監査役としての知識と経験を有し、独立した客観的な立場より、取締役の職務の執行の監査等の役割を適切に果たしています。今後も監査役としての役割・責務を果たすことが期待できるため、社外監査役としています。
・東京証券取引所が定める独立役員の要件に加え、当社が定める「社外役員の独立性判断基準」をみたしており、一般株主との間で利益相反が生じるおそれはないと判断し、独立役員として届け出ています。
・同氏は、1981年4月から2002年3月まで㈱第一勧業銀行(現㈱みずほ銀行)の業務執行に携わっておりました。現在の同行と当社および当社グループ会社との間には、借入れ等の取引関係がありますが、当社および当社グループ会社は複数の金融機関と取引を行っており、2024年3月期末における同行からの借入れは当社連結総資産の2%未満であり、同氏が同行を退行してから22年以上経過しています。同氏は、2002年4月から2011年3月、2019年4月から2019年6月にかけて、みずほ証券株式会社の業務執行に携わっておりました。同社と当社および当社グループ会社との間には、証券関連業務の取引がありますが、過去3事業年度のいずれにおいても、当社および当社グループ会社の同社への支払実績は、同社の連結売上高の1%未満です。同氏は、2014年4月から2019年3月までみずほ総合研究所㈱(現みずほリサーチ&テクノロジーズ㈱)の業務執行に携わっておりました。同社と当社および当社グループ会社との間には、リサーチサービス等への支払いがありますが、過去3事業年度のいずれにおいても、当社および当社グループ会社の同社への支払実績は、同社の売上高の1%未満です。
③ 社外取締役または社外監査役による監督または監査と内部監査、監査役監査および会計監査との相互連携ならびに内部統制部門との関係
・社外取締役は、会社が対処すべき課題、監査役監査の環境整備の状況、監査上の重要課題等について、監査役会と定期的に意見交換を行っています。また、取締役会で内部監査結果や内部統制関連の報告を受領し意見を述べており、会計監査人ともコミュニケーションを取っています。
・社外監査役による監査は、「(3) 監査の状況 ①監査役監査の状況」に記載しています。
(3) 【監査の状況】
① 監査役監査の状況
・監査役会は、社外監査役2名以上を含む4名以内の監査役で構成することとしており、提出日現在では、常勤社外監査役、常勤監査役、社外監査役それぞれ1名の計3名で構成しています。常勤監査役は当社経理財務部門の責任者を務めた経験があり、また社外監査役は金融機関の幅広い業務に従事した経験があり、各々財務および会計に関する相当程度の知見を有しています。
・当事業年度においては監査役会を14回開催しており、個々の監査役の出席状況は次のとおりです。
(注)1 桐山勝氏および押味由佳子氏は2023年6月27日の第110回定時株主総会の終結の時をもって退任したため、退任前に開催された監査役会が出席対象となっています。
2 林道彦氏および奥野克男氏は2023年6月27日の第110回定時株主総会の日に就任したため、就任後に開催された監査役会が出席対象となっています。
・監査役会においては、年次の監査方針・監査計画・各監査役の業務分担を定め、当社および当社グループの内部統制システムの整備・運用状況、会計監査人の報酬同意、会計監査人の評価による再任・不再任、期末監査報告書などを主な審議事項としました。
・監査役会の実効性評価を期末に実施し、監査役会として当事業年度の監査活動結果を定量・定性的に評価するとともに、さらなる実効性向上のための取組みを明確にして、次年度の監査活動に反映しました。
・監査役全員は、取締役会に出席して監査の計画および結果を報告し、代表取締役および各社外取締役と定期的コミュニケーションを持ち意見交換を行いました。
・常勤監査役および常勤社外監査役は、経営会議、各委員会など重要会議に出席し、執行役員・業務執行者から必要に応じて報告を受けました。また、主要な当社グループ会社の監査役を兼任しました。
・監査役は、会計監査人、内部監査部と相互の監査計画を交換し、監査の重点項目の確認、調整を実施しました。
・監査役は、内部監査の年次計画に基づく業務監査実施状況について内部監査部から定期的に報告を受け、意見交換を行いました。また、日常的に連携して、監査の充実を図りました。
・監査役は、「財務報告に係る内部統制」の評価の実施状況について内部監査部から定期的に報告を受け、意見交換を行いました。
・監査役は、会計監査人と定期的かつ随時コミュニケーションを持ち、監査状況の確認を行うとともに、監査上の諸課題について、意見交換を行いました。
・監査役は、会計監査人が行う実地棚卸立会に同行するとともに、会計監査人から監査結果の報告を受けました。
② 内部監査の状況
イ 組織、人員および手続き
・当社は、内部監査の年次計画を取締役会で決議し、他部門から独立した内部監査部が、コンプライアンスやリスク管理体制を含む当社および当社グループの内部管理体制等の適切性や有効性を評価検証し、改善に関する指摘や提言、経営会議、取締役会および監査役会への監査結果の報告を行うことにより、経営効率および社会的信頼度の向上に寄与する体制を確保しています。
・内部監査部は、当社グループ会社の業務監査を定期的に行い、監査結果を経営会議、取締役会に報告し、改善事項や検討事項の早期実施を図るとともに、他の当社グループ会社への水平展開を行っています。
・提出日現在では、内部監査部の人員は7名です。
ロ 内部監査、監査役監査および会計監査の相互連携
1) 内部監査と監査役監査との連携状況
内部監査部は、毎月監査役会に監査計画や実績を報告するとともに、被監査部門責任者との意見交換会に監査役も出席し、情報を共有しています。
2) 内部監査と会計監査との連携状況
内部監査部は、会計監査人と「財務報告に係る内部統制」の年次計画を共有し、必要に応じて、情報交換や意見交換を行っています。また会計監査人による監査結果の監査役への報告の場に内部監査部も同席し、情報を共有しています。
③ 会計監査の状況
a.監査法人の名称
EY新日本有限責任監査法人
b.継続監査期間
10年間
c.業務を執行した公認会計士
狩野 茂行
川岸 貴浩
d. 監査業務に係る補助者の構成
公認会計士6名、公認会計士試験合格者等4名、その他16名
e.監査法人の選定方針と理由
監査役会は、日本監査役協会による「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」等を参考に、執行部門から提案された会計監査人候補に対し、品質管理体制、適格性、独立性、監査実施体制、報酬見積額等について評価を実施し、その結果、適任と判断して会計監査人の選定・再任を決定しております。
会計監査人が、会社法・公認会計士法等の法令に違反・抵触し業務の停止処分等を受けることとなった場合は、その事実に基づき、監査役会の全員の同意に基づき監査役会が会計監査人を解任する方針です。この場合、解任後最初に招集される株主総会におきまして、監査役会が選定した監査役から、会計監査人を解任した旨と解任の理由を報告する方針です。
また、上記の場合のほか、会計監査人の適格性、独立性を損なう事由の発生等により、適正な監査の遂行が困難である等と認められる場合、または監査の適正性をより高めるために会計監査人の変更が妥当であると判断される場合には、監査役会が、株主総会に提出する当該会計監査人を不再任とし新たな会計監査人を選任する議案の内容を決定し、当該決定に基づき、取締役会が、当該議案を株主総会あてに提出する方針です。
f.監査役および監査役会による監査法人の評価
監査役および監査役会は、会計監査人であるEY新日本有限責任監査法人に対し、日本監査役協会による「会計監査人の評価および選定基準策定に関する監査役等の実務指針」等を参考に、品質管理、独立性、専門性等の評価基準に基づいて、定期的および随時のコミュニケーションを実施するなどにより、監査は適正に実施されていると評価しております。
④ 監査報酬の内容等
a.監査公認会計士等に対する報酬
前連結会計年度における非監査業務の内容は、再生可能エネルギー固定価格買取制度の減免申請に関する確認業務です。当連結会計年度における非監査業務の内容は、再生可能エネルギー固定価格買取制度の減免申請に関する確認業務および社債発行に係る監査人から引受事務幹事会社への書簡作成業務等です。
b.監査公認会計士等と同一ネットワーク(Ernst & Young)に対する報酬(a.を除く)
当社における非監査業務の内容は、税務等に関するアドバイザリー業務等です。
また、連結子会社における非監査業務の内容は、税務等に関するアドバイザリー業務等です。
c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
(前連結会計年度)
当社の連結子会社であるクレハ・アメリカInc.は、EOS Accountants LLPに対して監査証明業務等に基づく報酬として22百万円を支払っております。
当社の連結子会社であるクレハ・ヨーロッパB.V.は、Kreston Groupに対して監査証明業務等に基づく報酬として16百万円を支払っております。
(当連結会計年度)
当社の連結子会社であるクレハ・アメリカInc.は、EOS Accountants LLPに対して監査証明業務等に基づく報酬として28百万円を支払っております。
当社の連結子会社であるクレハ・ヨーロッパB.V.は、Kreston Groupに対して監査証明業務等に基づく報酬として21百万円を支払っております。
d.監査報酬の決定方針
会計監査人に対する報酬の額の決定に関する方針は、監査役会の同意を得て取締役会の決議によって定める旨を定款に定めております。
e.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
当社監査役会は、過年度の監査計画と実績の状況を確認するとともに、監査時間および監査報酬の推移を確認し、当該事業年度の監査計画の内容、監査時間、および報酬の見積額に関し必要な検討を行ったうえで、会計監査人の報酬等が妥当な水準であると認められることから、会社法第399条第1項の同意をいたしました。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針に係る事項
イ 取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針に関する事項
当社は、取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針について、取締役会の任意の諮問機関である報酬委員会の審議を経た上で、2023年5月17日開催の取締役会において決議しました。当該決定方針において、取締役会は、代表取締役社長に対し取締役の個人別の報酬額の具体的内容の決定を委任し、委任された内容の決定にあたっては、取締役会の任意の諮問機関である報酬委員会の審議を経ることとしております。当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等の内容については、当該手続きを経て決定されていることから、取締役会はその内容が決定方針に沿うものであると判断しております。
当社の取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針の概要は次のとおりです。
1) 基本方針
・取締役の報酬等については、企業業績と中長期的な企業価値の向上を反映するとともに、適切な人財の確保と維持を考慮し、求められる役割と責任にふさわしい報酬体系および報酬水準とします。
・取締役の報酬は、金銭報酬である①基本報酬および②業績連動報酬等としての賞与、非金銭報酬である③事前交付型譲渡制限付株式報酬および④業績連動報酬等としての業績連動型譲渡制限付株式報酬により構成します。但し、社外取締役の報酬は、その役割に鑑み、基本報酬のみとします。
2) 基本報酬の個人別の報酬等の額の決定に関する方針(報酬等を与える時期または条件の決定に関する方針を含む。)
・取締役の基本報酬は、月例の現金報酬とし、株主総会において決議された総枠の範囲内で支給するものとし、個人別の額については、役職位別に別途定める基準のとおりとします。常勤・非常勤の取締役とも原則として定額とし、手当等は支給しません。
3) 賞与に係る業績指標の内容および額の算定方法の決定に関する方針(報酬等を与える時期または条件の決定に関する方針を含む。)
・賞与は、事業年度ごとの業績向上に対する意識を高めるため業績指標を反映した現金報酬とします。
・賞与は、株主総会において決議された総枠の範囲内で、各事業年度の親会社の所有者に帰属する当期利益を業績指標として算出された総額を取締役会で決定し、個人別の額については、取締役会決議に基づき代表取締役社長が委任を受け、各取締役の評定に基づき決定し、毎年、一定の時期に支給します。
4) 事前交付型譲渡制限付株式報酬の内容および額の決定に関する方針(報酬等を与える時期または条件の決定に関する方針を含む。)
・事前交付型譲渡制限付株式報酬は、当社の取締役等の地位を退任するまでの間の譲渡制限を付した当社の普通株式を付与し、一定の期間中継続して当社の取締役等の地位にあることを条件として、退任時に譲渡制限を解除する株式報酬とします。
・事前交付型譲渡制限付株式報酬の個人別の額については、役職位別に別途定める基準のとおりとし、株主総会において決議された総枠の範囲内で、毎年、一定の時期に取締役会決議に基づき付与します。
5) 業績連動型譲渡制限付株式報酬に係る業績指標の内容および額の算定方法ならびに非金銭報酬等の内容および額の決定に関する方針(報酬等を与える時期または条件の決定に関する方針を含む。)
・業績連動型譲渡制限付株式報酬は、基準となる株式数、業績評価期間(以下、「評価期間」)および評価期間中の業績目標を取締役会で定め、評価期間終了後に当該業績目標の達成度に応じて算定される数の当社の普通株式を付与するパフォーマンス・シェア・ユニットを用いた株式報酬とし、業績指標には、利益を示す指標、資本効率を示す指標その他の当社の経営方針を踏まえた指標を設定します。また、付与される当社の普通株式には当社の取締役等の地位を退任するまでの間、譲渡制限を付します。
・業績連動型譲渡制限付株式報酬の個人別の額については、役職位別に別途定める基準のとおりとし、株主総会において決議された総枠の範囲内で、一定の時期に取締役会決議に基づき付与します。
6) 基本報酬の額、業績連動報酬等の額または非金銭報酬等の額の取締役の個人別の報酬等の額に対する割合の決定に関する方針
・当社の取締役(社外取締役を除く)の報酬総額における各報酬の割合は、その役割・責任に応じた適切な報酬割合とします。全体の報酬割合における「賞与」および「業績連動型譲渡制限付株式報酬」の割合は、一定の水準には固定せず、業績指標の値が増加するにつれて取締役の報酬総額に占める「賞与」および「業績連動型譲渡制限付株式報酬」の割合が高くなる設計とします。
7) 取締役の個人別の報酬等の内容の決定の委任に関する事項
・「基本報酬」の個人別の報酬額については、取締役会決議に基づき代表取締役社長がその具体的内容について委任を受けるものとし、その権限の内容は、各取締役の役職位別の額の基準の決定とします。
・「賞与」の個人別の報酬額については、取締役会決議に基づき代表取締役社長がその具体的内容について委任を受けるものとし、その権限の内容は、代表取締役社長による評定に基づく各取締役の額の決定とします。
・「事前交付型譲渡制限付株式報酬」および「業績連動型譲渡制限付株式報酬」の個人別の報酬額については、取締役会決議に基づき代表取締役社長がその具体的内容について委任を受けるものとし、その権限の内容は、各取締役の役職位別の額の基準の決定とします。
・種類ごとの報酬について代表取締役社長に委任された権限が適切に行使されるよう、「基本報酬」の役職位別の額の基準の決定、「賞与」に関する各取締役の評定に基づく額の決定ならびに「事前交付型譲渡制限付株式報酬」および「業績連動型譲渡制限付株式報酬」の役職位別の額の基準の決定については、取締役会の任意の諮問機関である報酬委員会の審議を経ることとします。
8) 取締役の個人別の報酬等の内容についての決定の方法(上記7)に掲げる事項を除く。)
・取締役の報酬制度の変更は、他社動向等を総合的に勘案し、取締役会の任意の諮問機関である報酬委員会の審議を経て取締役会で決定します。
・取締役の報酬額の改定は、他社水準および当社の業績等を総合的に考慮して行うものとし、その手続きは上記2)乃至5)に準じます。
9) 上記に掲げる事項のほか、取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する重要な事項
・急激な業績の悪化や企業価値を毀損するような不祥事等が発生した場合には、臨時に報酬を減額または不支給とすることがあります。
ロ イ以外の会社役員の報酬等の額またはその算定方法の決定方針に関する事項
監査役の報酬は、固定報酬としての「月額報酬」のみとし、株主総会においてその総枠を決議し、各監査役の個別金額については、監査役会における監査役の協議によって決定します。原則として手当等は支給しません。
ハ 取締役および監査役の報酬等についての株主総会の決議に関する事項
取締役の基本報酬および業績連動報酬である賞与を支給するための報酬額は、2023年6月27日開催の第110回定時株主総会において年額500百万円以内(うち、社外取締役分は年額100百万円以内)と決議されております(使用人兼務取締役の使用人分給与は含まない)。当該定時株主総会終結時点の取締役の員数は7名(うち、社外取締役は3名)です。ただし、社外取締役については、その役割に鑑み、賞与の支給はありません。
また、当該報酬額とは別枠で、第110回定時株主総会において、社外取締役を除く取締役を対象とする株式報酬制度として、一定期間当社の取締役等の地位にあることを条件として譲渡制限を解除する譲渡制限付株式を付与する事前交付型譲渡制限付株式報酬(年額50百万円以内、株式の総数を年9,000株以内)および一定期間の業績目標の達成度に応じて当該期間の終了後に譲渡制限付株式を付与する業績連動型譲渡制限付株式報酬(年額300百万円以内、株式の総数を年24,000株以内)を導入することが決議されております。当該定時株主総会終結時点の社外取締役以外の取締役の員数は4名です。なお、2007年6月27日開催の第94回定時株主総会の決議を以て導入したストック・オプションとしての新株予約権に関する報酬枠は、上記の株式報酬制度導入に合わせて廃止しました。
監査役の報酬の額は、第94回定時株主総会において年額120百万円以内と決議しております。当該定時株主総会終結時点の監査役の員数は4名です。
ニ 取締役の個人別の報酬等の決定に係る委任に関する事項
取締役会は、代表取締役社長小林豊氏に対し取締役の個人別の報酬額の具体的内容の決定を委任しており、その内容は上記の当社の取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針の概要の「7)取締役の個人別の報酬等の内容の決定の委任に関する事項」のとおりです。また、代表取締役社長に委任した理由は、当社グループをとりまく環境や経営状況等を最も熟知し、業務執行を統括する代表取締役社長が総合的に適していると判断したからです。なお、代表取締役社長の権限が適切に行使されるようにするため、委任された内容の決定にあたっては、事前に、取締役会の任意の諮問機関であり独立社外取締役が過半数を占める報酬委員会の審議を経ることとしており、代表取締役社長は当該審議の結果を尊重して取締役の個人別の報酬額の具体的内容を決定しています。
ホ 業績連動報酬等に関する事項
取締役の事業年度ごとの業績向上に対する意識を高めるため業績指標を反映した現金報酬を賞与として支給しています。賞与の額の算定の基礎として選定した業績指標の内容は、各事業年度の親会社の所有者に帰属する当期利益であり、当該業績指標を選定した理由は、すべての経営成績が反映され、最終的な利益を表す指標であると認識していることからです。賞与の額は、親会社の所有者に帰属する当期利益に一定の係数を乗じて総額を算定し、個人別の額については、各取締役に対する評定に基づき決定しております。
当社の賞与は、親会社の所有者に帰属する当期利益を業績指標とし、その実績値に一定の係数を乗じて総額を算定していますが、当該業績指標の目標の達成如何により支給の有無等が決定されるものではなく、また、当該業績指標は一時的な収益・費用による影響を受けるものであることから、賞与に係る指標の目標値は設定していません。当連結会計年度の業績指標の実績値は、「第1.企業の概況 1. 主要な経営指標等の推移(1)連結経営指標等」に記載のとおりです。
当社の業績と取締役の報酬との連動性を明確にすることを目的として業績連動型譲渡制限付株式報酬を導入しています。この業績連動型譲渡制限付株式報酬は、基準となる株式数、評価期間および評価期間中の業績目標を取締役会で定め、評価期間終了後に当該業績目標の達成度に応じて算定される数の当社の普通株式を付与するもので、個人別の額については、役職位別に別途定める基準のとおりとし、株主総会において決議された総枠の範囲内で、一定の時期に取締役会決議に基づき付与します。業績連動型株式報酬の額または数の算定の基礎として、利益を示す指標、資本効率を示す指標その他の当社の経営方針を踏まえた指標を取締役会において設定するものとし、初回の評価期間(2023年4月1日~2026年3月31日)における指標および各指標のウェイトは、連結営業利益(50%)、ROE(30%)、ESG経営指標(CO2排出削減、廃棄物削減および社員の働きがい等に関する目標の達成度合を任意の報酬委員会にて評価します。)(20%)とします。当該業績指標を選定した理由は、当社の企業価値の持続的な向上を図り、株主の皆様と価値を共有することおよび当社の業績と取締役の報酬との連動性を明確にすることを目的として認識していることからです。
ヘ 非金銭報酬等の内容
取締役に対し、当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、株主の皆様との一層の価値共有を進めること、および当社の業績と取締役の報酬との連動性を明確にすることを目的として、事前交付型譲渡制限付株式報酬および業績連動型譲渡制限付株式報酬を導入しています。
事前交付型譲渡制限付株式報酬は、当社の取締役等の地位を退任するまでの間の譲渡制限を付した当社の普通株式を付与し、一定の期間中継続して当社の取締役等の地位にあることを条件として、退任時に譲渡制限を解除する株式報酬とします。個人別の額については、役職位別に別途定める基準のとおりとし、株主総会において決議された総枠の範囲内で、毎年、一定の時期に取締役会決議に基づき付与します。
業績連動型譲渡制限付株式報酬は、基準となる株式数、評価期間および評価期間中の業績目標を取締役会で定め、評価期間終了後に当該業績目標の達成度に応じて算定される数の当社の普通株式を付与するパフォーマンス・シェア・ユニットを用いた株式報酬とし、付与される当社の普通株式には当社の取締役等の地位を退任するまでの間、譲渡制限を付します。個人別の額については、役職位別に別途定める基準のとおりとし、株主総会において決議された総枠の範囲内で、一定の時期に取締役会決議に基づき付与します。
ト 任意の報酬委員会
当社は2018年6月26日より任意の報酬委員会を設置しております。任意の報酬委員会は、3名以上の取締役で構成し、うち過半数を社外取締役とし、委員長は社外取締役が務めます。任意の報酬委員会は、取締役および執行役員の報酬の体系・制度の方針に係る事項、取締役の個人別の報酬等の内容等を審議し、取締役会への付議内容を検討します。なお、当事業年度において報酬委員会は3回開催され、主に2023年度以降の取締役および執行役員の報酬の新体系・新制度に関する審議等を行いました。
② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額および対象となる役員の員数
(注)上表には、2023年6月27日開催の第110回定時株主総会終結の時をもって退任した取締役3名(うち社外取締役1名)および社外監査役2名を含んでおります。
③ 役員ごとの連結報酬等の総額等
(注)連結報酬等の総額が1億円以上である者に限定して記載しています。
(5) 【株式の保有状況】
①投資株式の区分の基準および考え方
当社は、株式の価値の変動または株式にかかる配当によって利益を受けることを目的として保有する株式を純投資目的の株式、それらの目的に加えて、現在に至る取引状況や当社の持続的、中長期的な企業価値の向上に資すると判断し保有する株式を純投資目的以外の株式と区分しております。なお、当社は純投資目的の株式は保有しておりません。
②保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a. 保有方針および保有の合理性を検証する方法ならびに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社は、現在に至る取引状況や当社の持続的、中長期的な企業価値の向上に資すると判断した場合に、取引先等の株式を保有します。純投資目的以外の株式の保有については、取締役会において、保有目的が適切であり、保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っている銘柄か否かを精査し、保有意義を検証しています。2024年3月末時点では48銘柄(前年同期比2銘柄減少)を保有しております。
2024年5月17日の取締役会において、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の貸借対照表計上額を資本合計の10%未満とすることを基準とし、保有意義の薄れた株式や保有額の過大な株式については、取引先との対話、市場への影響、有効な資金活用の有無等を総合的に考慮した上で、段階的に縮減することとしました。
b. 銘柄数および貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
c. 特定投資株式およびみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
※1:㈱みずほフィナンシャルグループは当社の株式を保有しておりませんが、子会社の㈱みずほ銀行、みずほ信託銀行㈱、みずほ証券㈱は当社の株式を保有しております。
※2:東京海上ホールディングス㈱は当社の株式を保有しておりませんが、子会社の東京海上日動火災保険㈱は当社の株式を保有しております。
※3:SOMPOホールディングス㈱は当社の株式を保有しておりませんが、子会社の損害保険ジャパン㈱は当社の株式を保有しております。
※4:㈱三井住友フィナンシャルグループは当社の株式を保有しておりませんが、子会社の㈱三井住友銀行、SMBC日興証券㈱は当社の株式を保有しております。
※5:㈱めぶきフィナンシャルグループは当社の株式を保有しておりませんが、子会社の㈱常陽銀行は当社の株式を保有しております。
※6:大日精化工業㈱は当社の株式を保有しておりませんが、子会社の浮間合成㈱は当社の株式を保有しております。
※7:三井住友トラスト・ホールディングス㈱は当社の株式を保有しておりませんが、子会社の三井住友信託銀行㈱は当社の株式を保有しております。
みなし保有株式
該当事項はありません。
第5 【経理の状況】
1 連結財務諸表および財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定により、国際会計基準(以下「IFRS」という。)に準拠して作成しております。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しております。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の連結財務諸表および事業年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の財務諸表について、EY新日本有限責任監査法人により監査を受けております。
3 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みおよびIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みおよびIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備を行っております。その内容は以下のとおりです。
① 会計基準等の内容を適切に把握し、または会計基準等の変更等に的確に対応できる体制を整備するため、公益財
団法人財務会計基準機構へ加入し、会計基準設定主体等の行う研修会への参加もしております。
② IFRSの適用については、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の把握を行っております。また、IFRSに準拠したグループ会計方針等を作成し、それらに基づいて会計処理を行っております。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結財政状態計算書】
② 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③ 【連結持分変動計算書】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
④ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【連結財務諸表注記】
1.報告企業
株式会社クレハ(以下、「当社」という。)は日本に所在する株式会社であり、東京証券取引所に株式を上場しております。登記上の本社および主要な事業所の住所はホームページ(URL https://www.kureha.co.jp/)で開示しております。当連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の連結財務諸表は、当社およびその子会社(以下、「当社グループ」という。)ならびに当社グループの関連会社に対する持分により構成されております。当社グループの事業内容は、主に機能製品、化学製品、樹脂製品の製造・販売であり、更に各事業に関する設備の建設・補修、物流、環境対策およびその他のサービス等の事業活動を行っております。
2.作成の基礎
(1)IFRSに準拠している旨に関する事項
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しております。
当社グループは、連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第93条の規定を適用しております。
(2)測定の基礎
当社グループの連結財務諸表は、取得原価を基礎として作成しております。ただし、「3.重要性がある会計方針」に記載のとおり、一部の金融資産、金融負債および従業員給付等については公正価値で測定しております。
(3)機能通貨および表示通貨
連結財務諸表は当社の機能通貨である日本円で表示しております。日本円で表示している財務情報は、原則として百万円未満を切捨てて表示しております。
(4)連結財務諸表の承認
2024年6月26日に、本連結財務諸表は当社代表取締役社長小林豊によって承認されております。
3.重要性がある会計方針
以下の会計方針は、特段の記載がない限り、本連結財務諸表に記載されているすべての期間において継続的に適用されております。
(会計方針の変更)
当社グループは、当連結会計年度より以下の基準を適用しております。
本基準の適用に伴い、重要性がある会計方針の判断につき、改訂基準に基づき見直しを行いました。当該注記を除く当連結会計年度の連結財務諸表への影響はありません。
(1)連結の基礎
①子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループがある企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利を有し、当該企業に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合に、当社グループは当該企業を支配していると判断しております。
子会社の財務諸表は、当社グループが支配を獲得した日から支配を喪失する日まで、連結の対象に含めております。
子会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表に調整を加えております。
子会社の決算日が連結決算日と異なる場合には、仮決算を行った財務諸表を使用しております。
当社グループ間の債権債務残高および内部取引高、ならびに当社グループ間の取引から発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しております。
子会社の包括利益は、非支配持分が負の残高になる場合でも、親会社の所有者と非支配持分に配分しております。
②関連会社
関連会社とは、当社グループが当該企業に対し、財務および営業の方針に重要な影響力を有しているものの、支配または共同支配をしていない企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、当社グループは当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定します。関連会社への投資は、持分法によって会計処理しております。
関連会社の決算日が連結決算日と異なる場合には、仮決算を行った財務諸表を使用しております。
前連結会計年度において、関連会社に該当しておりました南通匯羽豊新材料有限公司(中国)の全持分を譲渡しております。当連結会計年度においては、該当する企業はありません。
③共同支配企業
共同支配企業とは、当社グループを含む複数の当事者が経済活動に対する契約上合意された支配を共有し、その活動に関連する戦略的な財務上および営業上の決定に際して、支配を共有する当事者すべての合意を必要とする企業をいいます。
当社グループが有する共同支配企業については、持分法によって会計処理しております。
前連結会計年度および当連結会計年度における共同支配企業は、フォートロン・インダストリーズLLC(米)です。
(2)企業結合
企業結合は、取得法を用いて会計処理しております。取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、引き受けた負債および当社が発行する資本性金融商品の取得日の公正価値の合計として測定されます。取得対価および被取得企業の非支配持分の金額、ならびに段階取得の場合に取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分の公正価値の合計額が識別可能な資産および負債の公正価値を超過する場合は、連結財政状態計算書においてのれんとして計上しております。反対に下回る場合には、直ちに連結損益計算書において純損益として計上しております。
企業結合に関連して発生する取引費用は、発生時に費用処理しております。
非支配持分の追加取得については、資本取引として会計処理しているため、当該取引からのれんは認識しておりません。
(3)外貨換算
①外貨建取引
当社グループの各社の財務諸表に含まれる項目は、各社の機能通貨により測定しております。外貨建取引は、取引日の直物為替レートで機能通貨に換算しております。期末日の外貨建貨幣性資産および負債は、報告期間の期末日の為替レートで機能通貨に換算しております。換算または決済により生じる換算差額は、純損益として認識しております。ただし、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産およびキャッシュ・フロー・ヘッジから生じる為替差額については、その他の包括利益で認識しております。
②在外営業活動体の財務諸表
在外営業活動体の資産および負債(取得により発生したのれんおよび公正価値の調整を含む)については報告期間の期末日の為替レート、収益および費用については著しい変動がない限り期中平均の為替レートを用いて表示通貨である日本円に換算しております。在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる換算差額は、その他の包括利益として認識しております。在外営業活動体を処分し、支配、重要な影響力(または共同支配)を喪失する場合には、この営業活動体に関連する為替換算差額の累積金額を、処分に係る利得または損失の一部として純損益に振り替えております。
(4)現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金、および容易に換金可能でありかつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されております。
(5)棚卸資産
棚卸資産は取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い方の金額で測定しております。取得原価は、購入原価、加工費のほか棚卸資産が現在の場所および状態に至るまでに要したその他すべての原価を含んでおり、個々の棚卸資産に代替性がある場合は主として総平均法に基づき、代替性が無い場合は個別法に基づいて算定しております。正味実現可能価額は、通常の事業過程における見積売価から完成までに要する見積原価および見積販売費用を控除して算定しております。測定により生じる差額は、純損益で認識しております。
(6)売却目的保有資産
継続的使用ではなく、主に売却取引により回収される非流動資産または処分グループは、現状で直ちに売却することが可能であり、経営者が売却計画の実行を確約し、1年以内で売却が完了する予定である場合に売却目的保有に分類しております。
売却目的保有に分類された非流動資産または処分グループは、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い方の金額で測定しております。
(7)有形固定資産
有形固定資産の測定には原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
取得原価には、資産の取得に直接関連する費用、解体、除去および原状回復費用、ならびに資産計上の要件を満たす借入費用を含めております。
土地等の償却を行わない資産を除き、各資産はそれぞれの見積耐用年数にわたって定額法で減価償却を行っております。主要な有形固定資産項目ごとの見積耐用年数は以下のとおりです。
・建物及び構築物 10~50年
・機械装置 7~20年
・車両運搬具及び工具器具備品 4~10年
なお、見積耐用年数、減価償却方法および残存価額は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
(8)無形資産
①のれん
当初認識時における測定については、「3.重要性がある会計方針(2)企業結合」に記載しております。のれんは取得原価から減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
のれんは償却を行わず、毎年または減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しております。減損損失は連結損益計算書において認識され、その後の戻入れは行っておりません。
②その他の無形資産
個別に取得したのれん以外の無形資産の測定においては原価モデルを採用しております。内部創出の無形資産については、資産化の要件を満たす開発費用を除き、その支出額はすべて発生した期の費用として計上しております。
耐用年数を確定できる無形資産は、取得原価から償却累計額および減損損失累計額を控除した価額で表示しており、それぞれの見積耐用年数にわたって定額法で償却し、減損の兆候が存在する場合はその都度、減損テストを実施しております。主要な無形資産項目ごとの見積耐用年数は以下のとおりです。
・ソフトウエア 5~10年
なお、見積耐用年数、償却方法および残存価額は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
(9)リース
リース取引におけるリース負債は、リース開始日におけるリース料総額の未決済分の割引現在価値として測定を行っており、その他の金融負債に含めて表示しております。使用権資産については、リース負債の当初測定額に当初直接コスト、前払リース料等を調整し、リース契約に基づき要求される原状回復義務等のコストを加えた額で当初測定を行っております。使用権資産は、リース期間にわたり規則的に減価償却を行っており、有形固定資産または無形資産に含めて表示しております。
リース料は、リース負債残高に対して一定の利子率となるように、金融費用とリース負債残高の返済部分とに配分しております。金融費用は連結損益計算書上、使用権資産に係る減価償却費と区分して表示しております。
契約がリースであるか否か、または契約にリースが含まれているか否かについては、法的にはリースの形態をとらないものであっても、契約の実質に基づき判断しております。
なお、リース期間が12ヶ月以内の短期リースおよび原資産が少額であるリースについては、使用権資産およびリース負債を認識せず、リース料をリース期間にわたり定額法または他の規則的な基礎のいずれかにより純損益で認識しております。
(10)非金融資産の減損
棚卸資産および繰延税金資産を除く当社グループの非金融資産は、報告期間の期末日ごとに減損の兆候の有無を判断しております。減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を見積もっております。のれんについては、減損の兆候の有無にかかわらず毎期減損テストを実施しております。
資産または資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうちいずれか高い金額としております。使用価値の算定において、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値および当該資産に固有のリスクを反映した割引率を用いて現在価値に割り引いております。
減損テストにおいて個別にテストされない資産は、継続的な使用により他の資産または資産グループのキャッシュ・インフローから、概ね独立したキャッシュ・インフローを生成する最小の資金生成単位に統合しております。当社グループの全社資産は、独立したキャッシュ・インフローを生成しません。全社資産に減損の兆候がある場合、全社資産が帰属する資金生成単位の回収可能価額を決定しております。
のれんは関連する最小の単位を反映して減損がテストされるように、企業結合により取得したのれんは、結合のシナジーが得られると期待される資金生成単位に配分しております。
減損損失は、資産または資金生成単位の帳簿価額が見積回収可能価額を超過する場合に純損益として認識します。
のれんを除く資産については、過去に認識した減損損失は、報告期間の期末日において損失の減少または消滅を示す兆候の有無を評価しております。回収可能価額の決定に使用した見積りが変化した場合は、減損損失を戻入れます。
(11)金融商品
①デリバティブを除く金融資産
(ⅰ)当初認識および測定
当社グループは、有価証券の売買については決済日に当初認識しており、それ以外の金融資産については契約条項の当事者となった場合に当初認識しております。
当社グループは金融資産の当初認識において、次の条件がともに満たされる場合には償却原価で測定する金融資産に分類し、それ以外の場合には公正価値で測定する金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本および元本残高に対する利息の支払いのみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
公正価値で測定する金融資産については、投資先との取引関係の円滑化を主な目的として保有する株式等の資本性金融資産について、当初認識時に、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しております。それ以外の金融資産については、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しております。
すべての金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する区分に分類される場合を除き、公正価値に当該金融資産に直接帰属する取引費用を加算した金額で測定しております。
(ⅱ)事後測定
金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しております。
(a)償却原価で測定する金融資産
実効金利法による償却原価で測定しております。
(b)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
当初認識後は公正価値で測定し、公正価値の変動はその他の包括利益に含めて認識しております。投資を処分した場合、もしくは公正価値が著しく低下した場合等に、その他の包括利益を通じて認識された利得または損失の累計額をその他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えております。
なお、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産からの配当金については、金融収益として純損益に認識しております。
(c)純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産として指定する場合、または(a)(b)以外の金融資産は、公正価値で測定しており、その変動額は純損益で認識しております。
(ⅲ)認識の中止
金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、または金融資産を譲渡し、ほとんどすべてのリスクと経済価値が移転した場合に認識を中止しております。
(ⅳ)金融資産の減損
償却原価で測定する金融資産については、予想信用損失に対して貸倒引当金を認識しております。報告日ごとに金融資産の信用リスクが当初認識以後に著しく増大しているかを評価し、著しく増大している場合には、当該金融資産に係る貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しております。著しく増大していない場合には、当該金融資産に係る貸倒引当金を12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定しております。ただし、営業債権及びその他の債権については、常に、貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しております。
②デリバティブを除く金融負債
(ⅰ)当初認識および測定
当社グループは、金融負債については契約条項の当事者となった場合に当初認識しております。
当社グループは金融負債の当初認識において、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債と、償却原価で測定する金融負債に分類しております。
すべての金融負債は、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債に分類される場合を除き、公正価値から当該金融負債に直接帰属する取引費用を控除した金額で測定しております。
(ⅱ)事後測定
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債は、公正価値で測定しており、その変動額は純損益で認識しております。
償却原価で測定する金融負債の当初認識後の測定は、実効金利法による償却原価で測定しております。実効金利法による償却および認識が中止された場合の利得および損失は、連結損益計算書において純損益として認識しております。
(ⅲ)認識の中止
金融負債は、義務が履行されたか、免除されたか、または失効した場合に認識を中止しております。
③デリバティブ
当社グループは、為替リスクや金利リスクをそれぞれヘッジするために、為替予約、金利スワップ契約等のデリバティブを利用しております。
デリバティブについては、契約が締結された日の公正価値で当初認識し、当初認識後は公正価値で測定しております。デリバティブの公正価値の変動は、直ちに純損益として認識しております。
(12)従業員給付
①退職後給付
当社グループは、確定給付型と確定拠出型の退職給付制度を採用しております。
確定給付型退職給付制度に関連する確定給付負債(資産)の純額は、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除して算定しております。確定給付制度債務の現在価値および関連する当期勤務費用ならびに過去勤務費用を、独立した年金数理人が予測単位積増方式により毎期算定しております。割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した、給付金が支払われる通貨建ての優良社債の期末日時点の市場利回りに基づき算定しております。
確定給付制度から生じるすべての確定給付負債(資産)の純額の再測定額は、発生した期においてその他の包括利益として一括認識し、直ちにその他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えております。
当期勤務費用は、純損益として認識しております。
過去勤務費用は、純損益として即時に認識しております。
確定拠出型の退職給付制度に係る費用は、拠出した時点で費用として認識しております。
②短期従業員給付
短期従業員給付は、割引計算を行わず、関連するサービスが提供された時点で費用として認識しております。賞与および有給休暇費用については、それらを支払う法的もしくは推定的債務を有しており、信頼性のある見積りが可能な場合に、それらの制度に基づいて支払われると見積もられる額を負債として認識しております。
(13)株式報酬制度
当社グループは、持分決済型の株式報酬制度として、以下の制度を導入しております。
①ストック・オプション制度
ストック・オプションは、付与日における公正価値によって見積もり、最終的に権利確定すると予想されるストック・オプションの数を考慮した上で、権利確定期間にわたって費用で認識し、同額を資本の増加として認識しております。付与されたオプションの公正価値は、オプションの諸条件を考慮しブラック・ショールズ・モデルにて算定しております。なお、譲渡制限付株式報酬制度を導入したことに伴い、ストック・オプション制度は、既に付与されているものを除いて廃止しており、新たな付与は行っておりません。
②譲渡制限付株式報酬制度
当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、株主の皆様との一層の価値共有を進めることを目的として、取締役を対象に事前交付型譲渡制限付株式報酬制度および業績連動型譲渡制限付株式報酬制度を、執行役員を対象に事前交付型譲渡制限付株式報酬制度を導入しております。本制度における報酬は、付与する当社株式の公正価値を参照して測定しており、算定された報酬はその権利確定期間にわたって費用で認識し、同額を資本の増加として認識しております。
(14)引当金
当社グループは、過去の事象の結果として現在の法的または推定的債務を有しており、当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が必要となる可能性が高く、かつ当該債務の金額について信頼できる見積りが可能である場合に引当金を認識しております。
引当金は、貨幣の時間的価値の影響に重要性がある場合、決済のために要すると見積もられた支出額の現在価値で測定しております。現在価値の算定には、貨幣の時間的価値の現在の市場評価およびその負債に固有のリスクを反映した税引前の割引率を用いております。時の経過に伴う割引額の割戻しは金融費用として認識しております。
また、リストラクチャリング引当金は、詳細な公式計画を有し、かつ当該計画の実施を開始または影響を受ける関係者に公表した時点で認識しております。当該引当金は、リストラクチャリングから発生する以下の双方に該当する直接支出のみを計上対象としております。
・リストラクチャリングに必然的に伴うもの
・会社の継続活動に関連しないもの
(15)賦課金
政府が法令に従って企業に求める経済的便益のある資源の流出である賦課金については、法令により規定される賦課金の支払いの契機となる活動により債務発生事象が生じた時点で、支払い見込み額を債務認識しております。
(16)売上収益
当社グループは、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:履行義務の充足時に収益を認識する
履行義務の充足時点について、財またはサービスに対する支配が一定の期間にわたり顧客に移転されるか、一時点で顧客に移転されるかを判定し、収益を認識しております。
(17)政府補助金
政府補助金は、企業が補助金交付のための付帯条件を満たし、かつ補助金を受領するという合理的な保証が得られた時に公正価値で認識しております。
収益に関する政府補助金は、当該補助金で補填することが意図されている関連費用を認識する期間に収益認識しております。資産に関する政府補助金は、当該資産の帳簿価額を算定する際に直接減額しております。補助金は、減価償却費の減少として、当該償却資産の耐用年数にわたって純損益に認識されます。
(18)法人所得税
法人所得税費用は、当期税金と繰延税金から構成されております。これらは、企業結合に関するもの、および直接に資本またはその他の包括利益で認識される項目を除き、純損益で認識しております。
当期税金は、税務当局に対する納付または税務当局からの還付が予想される金額で測定しております。税額の算定に使用する税率および税法は、当社グループが事業活動を行い、課税対象となる純損益を稼得する国において、期末日までに制定または実質的に制定されたものです。
繰延税金は、決算日における資産および負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との間の一時差異に基づいて算定しております。繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除および繰越欠損金について、それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識し、繰延税金負債は、原則として、将来加算一時差異について認識しております。
繰延税金資産および負債は、決算日までに制定または実質的に制定されている税率に基づいて、当該資産が実現されるまたは負債が決済される年度の税率を見積もり、算定しております。
繰延税金資産および負債は、当期税金負債と当期税金資産を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合、相殺しております。
(会計方針の変更)
当社グループは、当連結会計年度より以下の基準を適用しております。以下の基準書の適用が、当社グループの連結財務諸表に与える影響はありません。
(19)自己株式
自己株式は取得原価で評価し、資本から控除しております。当社の自己株式の購入、売却または消却において利得または損失は認識しておりません。なお、帳簿価額と売却時の対価との差額は資本剰余金として認識しております。
4.重要な会計上の見積りおよび判断
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、マネジメントは、会計方針の適用ならびに資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積りおよび仮定の設定を行うことが義務付けられております。実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。
見積りおよびその基礎となる仮定は継続して見直されます。会計上の見積りの見直しによる影響は、その見積りを見直した会計期間と将来の会計期間において認識されます。
当社グループの連結財務諸表の作成に重要な影響を与える見積りおよび仮定は以下のとおりです。
(1)棚卸資産の正味実現可能価額
棚卸資産は取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い方の金額で測定しています。正味実現可能価額は、通常の事業過程における見積売価から完成までに要する見積原価および見積販売費用を控除して算定しています。また、長期滞留と識別した棚卸資産については、その正味実現可能価額を見積もっています。PGA事業に係る棚卸資産の正味実現可能価額の見積りについては、期末日時点の需要や市場の動向から将来の販売見込みを仮定し、正味実現可能価額の算定に反映させています。
当該見積りは、将来の不確実な市場環境の変動等に影響を受ける可能性があり、前提とした状況が変化した場合、正味実現可能価額の算定結果が異なる可能性があります。
当連結会計年度において、PGA事業に係る棚卸資産の評価減の戻入益を売上原価として△6,249百万円計上しております。これは、今後の事業環境や将来の販売見込みを見直した結果、正味実現可能価額が回復したことによるものです。
関連する内容については、「9.棚卸資産」に記載しております。
(2)有形固定資産の耐用年数
有形固定資産の耐用年数は、土地等の償却を行わない資産を除き、各資産でそれぞれの見積耐用年数にわたって定額法で減価償却を行っております。
これらの見積りの仮定については、経営者の最善の見積りと判断により決定していますが、将来の技術革新等による設備の陳腐化や用途変更が発生し、現在の見積耐用年数を見直す必要がある場合、減価償却費の発生額等が異なる可能性があります。
関連する内容については、「10.有形固定資産」に記載しております。
(3)非金融資産の回収可能価額
棚卸資産および繰延税金資産を除く当社グループの非金融資産は、報告期間の期末日ごとに減損の兆候の有無を判断しております。減損テストの回収可能価額の算定において、将来キャッシュ・フロー、割引率等について一定の仮定を設定しています。
前連結会計年度において減損損失を計上しており、当該回収可能価額は、見積り将来キャッシュ・フローを現在価値に割り引いた使用価値に基づき算定しています。将来キャッシュ・フローは、経営者に承認された事業計画を基に見積もっています。事業計画は主に販売数量の予測に重要な影響を受けます。割引率は、選定した複数の類似会社のベータ値を反映した加重平均資本コストとして算定しています。
当連結会計年度において減損損失および減損損失戻入益を計上しており、当該回収可能価額は、処分費用控除後の公正価値により測定しております。公正価値は減損損失については処分見込価額、減損損失戻入益については不動産鑑定評価等に基づいて算定しております。当該公正価値のヒエラルキーはレベル3に分類されております。
当該見積りは、当連結会計年度末での経営者の最善の見積りと判断によるものと考えていますが、将来の不確実な市場環境の変動等により、回収可能価額の算定結果が異なる可能性があります。
関連する内容については、「12.非金融資産の減損」に記載しております。
(4)繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除および繰越欠損金について、それらを利用できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識しています。課税所得は、事業計画に基づき課税所得の発生時期および金額を見積もっています。
当該見積りは、将来の不確実な経済条件の変動等により、実際に発生した課税所得の時期および金額が見積りと異なった場合、繰延税金資産の回収可能性の評価が異なる可能性があります。
関連する内容については、「14.法人所得税」に記載しております。
(5)確定給付制度の債務
確定給付制度に関連する確定給付負債(資産)の純額は、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除して算定しております。確定給付制度債務の現在価値および関連する当期勤務費用ならびに過去勤務費用を、独立した年金数理人が予測単位積増方式により数理計算上の仮定に基づいて毎期算定しております。数理計算上の仮定には、割引率、退職率および死亡率等の様々な変数についての見積りおよび判断が求められます。割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した、給付金が支払われる通貨建ての優良社債の期末日時点の市場利回りに基づき算定しております。
当該年金数理計算の前提条件および見積りは、将来の不確実な経済環境や社会情勢等の変動によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、確定給付制度債務の測定額に修正を生じさせる可能性があります。
関連する内容については、「19.従業員給付」に記載しております。
(6)引当金の認識
当社グループは、過去の事象の結果として現在の法的または推定的債務を有しており、当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が必要となる可能性が高く、かつ当該債務の金額について信頼できる見積りが可能である場合に引当金を認識しております。
当該見積りは、予想しえない事象の発生や状況の変化により影響を受ける可能性があり、実際の支払額が見積りと異なった場合に、翌年度以降の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
関連する内容については、「18.引当金」に記載しております。
(7)非上場株式の公正価値
その他の金融資産に含まれる非上場株式の公正価値は、定期的に発行体の財政状態等を把握し、主に類似会社の市場価格に基づく評価方法またはその他の適切な評価方法により、評価倍率等の観察可能でないインプットを利用して測定しています。
当該見積りは、将来の不確実な経済条件の変動等によって影響を受ける可能性があり、公正価値評価が変動する可能性があります。
関連する内容については、「23.金融商品」に記載しております。
また、マネジメントが会計方針を適用する過程で行った判断は以下のとおりです。
・連結範囲の決定 (3.重要性がある会計方針(1))
・金融商品の区分 (3.重要性がある会計方針(11)、注23.金融商品)
5.未適用の新しい基準または解釈指針
連結財務諸表の承認日までに新設または改訂が行われた新基準書および新解釈指針のうち、当社グループが早期適用していない主なものは、以下のとおりです。適用による当社グループへの影響は検討中です。
6.セグメント情報
(1)報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
当社グループは、製品別の事業部を置き、各事業部は取り扱う製品について、国内および海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
従って、当社グループは事業部を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、「機能製品事業」「化学製品事業」「樹脂製品事業」「建設関連事業」「その他関連事業」の5つを報告セグメントとしております。
各セグメントに属する主要製品・サービスは以下のとおりです。
(2)報告セグメントの情報
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「3.重要性がある会計方針」における記載と同一です。セグメント間の内部売上収益は、主に市場価格に基づいております。
当社グループのセグメント情報は以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注)営業利益又は損失の調整額にはセグメント間取引消去等による損失△167百万円、主に報告セグメントに配分していないその他の収益1,164百万円およびその他の費用△2,954百万円(減損損失△2,141百万円等)が含まれております。
セグメント資産の調整額には、各報告セグメントに配分していない全社資産が含まれており、その主なものは当社の現金及び預金、投資有価証券、全社共有設備等です。
減損損失の調整額は、樹脂製品事業に係る固定資産の減損損失△2,141百万円です。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)営業利益又は損失の調整額にはセグメント間取引消去等による損失△537百万円、主に報告セグメントに配分していないその他の収益1,936百万円(減損損失戻入益946百万円等)およびその他の費用△7,232百万円(リストラクチャリング費用△2,835百万円、固定資産除売却損△1,813百万円、減損損失△1,578百万円等)が含まれております。
セグメント資産の調整額には、各報告セグメントに配分していない全社資産が含まれており、その主なものは当社の現金及び預金、投資有価証券、全社共有設備等です。
減損損失の調整額は、機能製品事業に係る固定資産の減損損失△1,578百万円です。
減損損失戻入益の調整額は、樹脂製品事業に係る固定資産の減損損失戻入益946百万円です。
(3)製品およびサービスに関する情報
「(1)報告セグメントの概要」および「(2)報告セグメントの情報」に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
(4)地域別に関する情報
外部顧客への売上収益
(注)顧客の所在地に基づいております。
非流動資産(有形固定資産および無形資産)
(注)資産の所在地に基づいております。
(5)主要顧客に関する情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
外部顧客への売上収益のうち、連結損益計算書の売上収益の10%以上を占める顧客は、伊藤忠商事株式会社およびそのグループ会社で、32,216百万円です。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
外部顧客への売上収益のうち、連結損益計算書の売上収益の10%以上を占める顧客が存在しないため、記載を省略しております。
7.現金及び現金同等物
現金及び現金同等物の内訳は、現金及び預金です。なお、前連結会計年度および当連結会計年度の連結財政状態計算書上における「現金及び現金同等物」の残高と連結キャッシュ・フロー計算書上における「現金及び現金同等物」の残高は一致しております。
8.営業債権及びその他の債権
営業債権及びその他の債権の内訳は、次のとおりです。
9.棚卸資産
棚卸資産の内訳は、次のとおりです。
(注)前連結会計年度および当連結会計年度において費用として認識した棚卸資産の評価減(△は戻入れ)の金額は、それぞれ44百万円、△4,855百万円です。当該金額は、前連結会計年度においては、連結損益計算書の「売上原価」に含まれており、当連結会計年度においては、「売上原価」に△5,532百万円と「その他の費用」(リストラクチャリング費用)に677百万円が含まれております。
10.有形固定資産
(1)帳簿価額の増減および取得原価ならびに減価償却累計額および減損損失累計額
帳簿価額
(注)1 減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に計上しています。
2 減損損失は、連結損益計算書の「その他の費用」に計上しています。減損損失の内容については、「12.非金融資産の減損」に記載しています。
3 減損損失戻入益は、連結損益計算書の「その他の収益」に計上しています。減損損失戻入益の内容については、「12.非金融資産の減損」に記載しています。
4 取得には建設仮勘定から資産への振替が含まれています。
5 「使用権資産」のその他の増減は、主にリース期間の見積りの変更によるものです。
6 当連結会計年度において資産化した借入コストの金額は46百万円です。
取得原価
減価償却累計額および減損損失累計額
(2)使用権資産の内訳は、次のとおりです。
(3)使用権資産に関連する損益は、次のとおりです。
(4)リースに係るキャッシュ・アウトフローは、次のとおりです。
11.無形資産
(1)帳簿価額の増減および取得原価ならびに償却累計額および減損損失累計額
帳簿価額
(注)1 無形資産の償却費は、連結損益計算書の「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に計上しています。
2 減損損失は、連結損益計算書の「その他の費用」に計上しています。減損損失の内容については、「12.非金融資産の減損」に記載しています。
3 減損損失戻入益は、連結損益計算書の「その他の収益」に計上しています。減損損失戻入益の内容については、「12.非金融資産の減損」に記載しています。
4 取得は、主に外部からの取得です。
取得原価
償却累計額および減損損失累計額
(2)研究開発費
前連結会計年度および当連結会計年度における費用として認識した研究開発支出の合計額は、それぞれ6,494百万円および6,856百万円です。
12.非金融資産の減損
(1)減損損失
当社グループは、資産または資金生成単位の帳簿価額が見積回収可能価額を超過する場合に、減損損失として認識します。
原則として事業用資産については会社別・事業区分別にグルーピングし、賃貸資産および遊休資産については物件ごとにグルーピングしています。
回収可能価額は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうちいずれか高い金額としています。使用価値は、将来キャッシュ・フローを当該資金生成単位の加重平均資本コストを基礎として算定した税引前の割引率で割り引いて算定しています。処分コスト控除後の公正価値は、処分見込価額または不動産鑑定評価等を基準にして合理的に算定した価額により評価しています。
また、過年度に減損損失を認識した資産のうち、回収可能価額の見積りが変化した場合に、減損損失戻入益として認識します。
前連結会計年度および当連結会計年度において、有形固定資産および無形資産について減損損失を認識し、その金額はそれぞれ2,141百万円および1,578百万円です。また、当連結会計年度において、有形固定資産および無形資産について減損損失戻入益を認識し、その金額は946百万円です。
(2)認識した減損損失および減損損失戻入益、認識に至った事象および状況
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
業務用食品包装材分野における熱収縮多層フィルムの製造設備について、欧州およびオーストラリアでの競合他社との競争激化等による市場環境の変化により、収益性が悪化していることから、今後の収益見通しを見直した結果、同分野の早期回復が困難であることが見込まれるため、関連する固定資産を回収可能価額まで減額し、その減少額(2,141百万円)は「その他の費用」に含めて計上しています。回収可能価額は使用価値により測定し、将来キャッシュ・フローを6.9%で割り引いて算定しています。
なお、実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(減損損失)
中国江蘇省常熟市におけるフッ化ビニリデン樹脂製造設備の増強計画中止の判断に伴い、当該増強設備について処分見込価額まで減額し、その減少額(1,578百万円)は「その他の費用」に含めて計上しています。
(減損損失戻入益)
前連結会計年度に減損損失を認識した熱収縮多層フィルムの製造設備のうち、売却が見込まれる設備については回収可能価額の増加が見込まれたため、その増加額は減損損失を計上しなかった場合の帳簿価額を上限に、減損損失戻入益として「その他の収益」に含めて計上しています。
13.持分法で会計処理されている投資
(1)個々に重要性のない関連会社およびジョイント・ベンチャーに対する当社グループの持分の帳簿価額は、次のとおりです。
(2)個々に重要性のない関連会社およびジョイント・ベンチャーの当期利益および包括利益に対する持分比率換算後の合算情報は、次のとおりです。
ジョイント・ベンチャー
関連会社
14.法人所得税
(1)繰延税金資産および繰延税金負債の原因別の内訳および増減内容
繰延税金資産および繰延税金負債の主な原因別の内訳および増減内容は、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注)純損益を通じて認識した額と繰延税金費用との差額は、為替の変動等によるものです。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)純損益を通じて認識した額と繰延税金費用との差額は、為替の変動等によるものです。
(2)繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異等
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異および税務上の繰越欠損金、繰越税額控除は、次のとおりです。なお、将来減算一時差異および税務上の繰越欠損金の金額は所得ベース、繰越税額控除の金額は税額ベースです。
(注)繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金の失効期限別内訳は、次のとおりです。
繰延税金資産を認識していない税務上の繰越税額控除の失効期限別内訳は、次のとおりです。
(3)繰延税金負債を認識していない子会社への投資に関する一時差異
該当事項はありません。
(4)法人所得税費用
法人所得税費用の内訳は、次のとおりです。
(5)法定実効税率と実際負担税率との調整
法定実効税率と実際負担税率との調整は、次のとおりです。
実際負担税率は税引前利益に対する法人所得税費用の負担割合を記載しております。
(注)当社グループは、主に法人税、住民税および事業税を課されており、これらを基礎とした法定実効税率を記載しております。なお、在外営業活動体についてはその所在地における法人税等が課されております。
(6)グローバル・ミニマム課税
日本においては令和5年度税制改正において、グローバル・ミニマム課税に対応する法人税が創設され、それに係る規定を含めた税制改正法(「所得税法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第3号))(以下「改正法人税法」という。)が2023年3月28日に成立しております。改正法人税法では、BEPSのグローバル・ミニマム課税ルールのうち、所得合算ルール(IIR)が導入されており、2024年4月1日以後開始事業年度より、日本に所在する親会社の子会社等の税負担が最低税率(15%)に至るまで、日本に所在する親会社に対して追加で上乗せ課税されることになります。
これらの法制による当社グループの連結財務諸表に与える重要な影響はありません。また、当社グループは、IAS第12号「法人所得税」で定められる一時的な例外措置を適用し、グローバル・ミニマム課税制度から生じる法人所得税に関する繰延税金資産および負債を認識しておらず、また開示金額にも含めておりません。
15.担保に供している資産および担保付債務
担保に供している資産および担保付債務は、次のとおりです。
(1)担保に供している資産
(2)担保資産に対応する債務
上記(1)有形固定資産の一部に根抵当権(極度額 1百万円)を設定しておりますが、対応する債務はありません。
16.営業債務及びその他の債務
営業債務及びその他の債務の内訳は、次のとおりです。
17.社債
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
社債の発行
社債の償還
18.引当金
引当金の内訳および増減内容は、次のとおりです。
(注)1 従業員給付引当金は、主に未消化の有給休暇に対する予想コストおよび賞与の支出に備えるための支給見込額を計上しております。経済的便益の流出が見込まれる時期は主に各連結会計年度末より1年以内の時期を見込んでおります。
2 リストラクチャリング引当金は、主に欧州の熱収縮多層フィルム事業撤退に伴う連結子会社の従業員の雇用契約終了に伴う支給見込額を計上しております。経済的便益の流出が見込まれる時期は当連結会計年度末より1年以内の時期を見込んでおります。
19.従業員給付
当社および一部の連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、積立型および非積立型の確定給付制度および確定拠出制度を採用しております。
(1)確定給付制度
当社グループの主要な確定給付制度には、確定給付企業年金制度および退職一時金制度があります。
確定給付企業年金制度は、規約型企業年金制度であり、キャッシュ・バランス・プランを導入しております。当該制度では、加入者ごとの積立額および年金額の原資に相当する仮想個人口座を設け、仮想個人口座には、主として市場金利の動向に基づく利息クレジットと、給与水準等に基づく拠出クレジットを累積しております。また、一部の連結子会社では、給与と勤務期間に基づいた一時金または年金を支給しております。
規約型企業年金制度は、労使合意の確定給付企業年金規則の下に、運用受託機関に制度資産の管理運用を委託することによって運営されています。また、確定給付企業年金法に従い、将来にわたって財政の均衡を保つことができるように、少なくとも5年毎に掛金の再計算を行うことが規定されています。
退職一時金制度では、退職給付として、給与と勤務期間に基づいた一時金を支給しております。
(2)確定給付制度から生じた連結財務諸表上の金額
①連結財政状態計算書において認識した金額
連結財政状態計算書において認識した金額は、次のとおりです。
(注)退職給付に係る資産は、連結財政状態計算書の「その他の非流動資産」に含まれております。
②連結損益計算書において認識した金額
連結損益計算書において認識した確定給付費用の金額は、次のとおりです。
(注)確定給付費用は、勤務費用および利息純額は、連結損益計算書の「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に計上しております。
③確定給付制度債務の現在価値の増減
確定給付制度債務の現在価値の増減内容は、次のとおりです。
(注)確定給付制度債務の加重平均デュレーションは、前連結会計年度12.2年、当連結会計年度11.0年です。
④制度資産の公正価値
当社グループの制度資産の運用は、年金給付金および一時金等の支払いを将来にわたり確実に行うため、必要とされる総合収益を長期的に確保することを目的とします。
基本となる投資対象資産の期待収益率、同収益率の標準偏差、同収益率間の相関係数を考慮した上で、当社の成熟度および財政状態等を勘案し、中長期的観点から将来にわたる最適な組合わせである政策的資産構成割合を策定します。また、必要に応じて見直しを行い、資産と負債の総合的な管理を実施します。
リスク・リターン特性の異なる複数の資産クラス、運用スタイルへ分散投資を行うことにより特定のリスクへの偏りを防ぎ、適切なリスク管理を実施します。
制度資産の公正価値の増減内容は、次のとおりです。
(注)2025年3月期の予想拠出額は、1,018百万円です。
⑤制度資産の公正価値の種類別内訳
制度資産の公正価値の種類別内訳は、次のとおりです。
⑥主要な数理計算上の仮定
主要な数理計算上の仮定は、次のとおりです。
⑦感応度分析
数理計算上の仮定が変動した場合における確定給付制度債務への影響は、次のとおりです。
感応度分析における算定にあたっては、連結財政状態計算書で認識されている確定給付制度債務の算定方法と同一の方法を適用しております。感応度分析は、期末日において合理的に推測し得る仮定の変動に基づき行われております。また、感応度分析はその他すべての仮定が一定であることを前提としております。
(3)確定拠出制度
費用として認識した確定拠出制度への拠出額は、前連結会計年度2,209百万円、当連結会計年度2,235百万円です。当該金額は、連結損益計算書の「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に計上しております。
(4)従業員給付費用
上記以外の従業員給付費用の合計額は、前連結会計年度33,076百万円、当連結会計年度32,841百万円です。当該金額は、連結損益計算書の「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に計上しております。
20.株式報酬
(1)ストック・オプション制度
①ストック・オプション制度の内容
当社は、取締役(社外取締役を除く)および執行役員(取締役を兼務しない執行役員を意味する。)に対して、当社株式を購入する権利を付与するストック・オプション制度を採用しており、持分決済型株式報酬として会計処理されております。
なお、当社は、当連結会計年度より事前交付型譲渡制限付株式報酬制度および業績連動型譲渡制限付株式報酬制度を導入したことに伴い、既に付与されているものを除いてストック・オプション制度を廃止しました。そのため、当連結会計年度以降におけるストック・オプションの新たな付与はありません。
前連結会計年度および当連結会計年度において存在する当社のストック・オプションの詳細は、次のとおりです。
(注)1 ただし、期間中に退任した場合は、その在任期間に応じて、行使できる新株予約権を減ずるものとします。
2 2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っています。これにより、付与数、付与日の公正価値、および未行使残高は分割後の数値に換算して記載しています。
② 未行使のストック・オプションの数および加重平均行使価格
(注)1 期中に行使されたストック・オプションの行使日における加重平均株価は前連結会計年度3,330円です。
2 期末時点で未行使のストック・オプションの加重平均公正価値は前連結会計年度1,804円、当連結会計年度1,804円であり、加重平均残存契約年数は前連結会計年度24.7年、当連結会計年度23.7年です。
3 2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っています。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、株式数、加重平均株価および加重平均公正価値を算定しています。
③ ストック・オプション制度に関する費用は以下のとおりです。
④ 付与されたストック・オプションの公正価値の算定方法
(注)1 付与対象者の区分に応じて、執行役員と取締役それぞれ、1年間(2021年5月から2022年5月まで)、4年間(2018年7月から2022年7月まで)の株価実績に基づき算定しております。
2 過去の平均在任期間を用いて退任日を想定し、算出しております。
3 2022年3月期の配当実績(年額)によっております。
4 予想残存期間に対応する分離元本国債のスポットレートを線形補間して算出しております。
(2)事前交付型譲渡制限付株式報酬制度
①事前交付型譲渡制限付株式報酬制度の内容
当社の取締役(社外取締役を除く)および執行役員(取締役を兼務しない執行役員を意味する。)に対して、当社の普通株式に一定期間の譲渡制限を付した譲渡制限付株式を付与する制度です。
譲渡制限付株式の付与に当たっては、当社と対象取締役および執行役員(以下、あわせて「対象役員」という。)との間で譲渡制限付株式割当契約を締結するものとし、その概要は以下のとおりです。
a.対象役員は、払込期日から当社の取締役または執行役員のいずれも退任する日までの間、本割当契約に基づき割当てを受けた当社の普通株式(以下「本割当株式」という。)について、譲渡、担保権の設定その他の処分をしてはならない。
b.対象役員が取締役である場合には払込期日の直前の当社定時株主総会の日から翌年に開催される当社定時株主総会の日までの期間、執行役員である場合には払込期日の直前の4月1日から翌年の3月31日までの期間(以下「本役務提供期間」と総称する。)の間、継続して、当社の取締役または執行役員の地位にあったことを条件として、譲渡制限期間の満了時において、本割当株式の全部につき、譲渡制限を解除する。ただし、対象役員が本役務提供期間において、死亡その他当社の取締役会が正当と認める理由により当社の取締役または執行役員のいずれも退任した場合、譲渡制限期間の満了時において、対象役員が取締役である場合には本役務提供期間開始日を含む月の翌月から、執行役員である場合には本役務提供期間開始日を含む月から、いずれも当該退任日を含む月までの月数を12で除した数に、本割当株式の数を乗じた数(ただし、計算の結果、1株未満の端数が生ずる場合には、これを切り捨てる。)の本割当株式につき、譲渡制限を解除する。
c.当社は、譲渡制限期間の満了時において、譲渡制限が解除されていない本割当株式を当然に無償で取得する。
本制度における報酬は、付与する当社株式の公正価値を参照して測定しており、算定された報酬はその権利確定期間にわたって費用で認識し、同額を資本の増加として認識しております。
②期中に付与された株式数と公正価値
(注)1 2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っています。これにより、付与株式数および公正価値は分割後の数値に換算して記載しています。
2 株式付与に係る取締役会決議の日の前営業日における東京証券取引所における当社の普通株式の終値を基礎としています。
③事前交付型譲渡制限付株式報酬制度に関する費用は以下のとおりです。
(単位:百万円)
(3)業績連動型譲渡制限付株式報酬制度
①業績連動型譲渡制限付株式報酬制度の内容
当社の取締役(社外取締役を除く)に対して、取締役会において、基準となる株式数、業績評価期間および評価期間中の業績目標を定めて、評価期間終了後に当該業績目標達成度に応じて算定される数の当社の普通株式を付与するパフォーマンス・シェア・ユニットを用いた業績連動型株式報酬であり、付与される当社の普通株式に一定の譲渡制限を付する制度です。初回の評価期間は、2024年3月31日に終了する事業年度から2026年3月31日に終了する事業年度まで(2023年4月1日~2026年3月31日)とし、その後の評価期間は、取締役会において決定いたします。
業績指標には、利益を示す指標、資本効率を示す指標その他の当社の経営方針を踏まえた指標を取締役会において設定するものとし、初回の評価期間における指標および各指標のウェイトは、連結営業利益(50%)、ROE(30%)、ESG経営指標(CO2排出削減、廃棄物削減および社員の働きがい等に関する目標の達成度合を任意の報酬委員会にて評価します。)(20%)とします。
本制度による譲渡制限付株式の付与に当たっては、当社と対象取締役との間で譲渡制限付株式割当契約を締結するものとし、その概要は以下のとおりです。
a.対象取締役は、譲渡制限付株式の交付日から当該対象取締役が当社の取締役その他当社取締役会で定める地位を退任または退職する日までの期間、譲渡、担保権の設定その他の処分をしてはならない。
b.対象取締役が法令、社内規則または譲渡制限付株式割当契約の違反その他当該株式を無償取得することが相当である事由として当社取締役会で定める事由に該当した場合、当社は、当該株式を当然に無償で取得すること。
なお、評価期間開始後かつ株式の交付前に(ⅰ)対象取締役が当社の取締役等の地位を退任または退職した場合および(ⅱ)組織再編等があった場合、ならびに(ⅲ)その他当社取締役会が正当な理由があると認める場合には、必要に応じて、当社の普通株式に代えて金銭を支給することがあります。
本制度における報酬は、付与する当社株式の公正価値を参照して測定しており、算定された報酬はその権利確定期間にわたって費用で認識し、同額を資本の増加として認識しております。
②期中に付与された株式数と公正価値
本制度における公正価値は株式付与に係る取締役会決議の日の前営業日における東京証券取引所における当社の普通株式の終値を基礎としており、当連結会計年度における加重平均公正価値は2,777円です。なお、2024年1月1日を効力発生日として普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っており、加重平均公正価値は株式分割後の株式数に換算して記載しています。
株式数については、上記に記載のとおり、評価期間終了後に当該業績目標達成度に応じて算定される数の当社普通株式を付与します。
③業績連動型譲渡制限付株式報酬制度に関する費用は以下のとおりです。
(単位:百万円)
21.資本およびその他の資本項目
(1)授権株式数および発行済株式数(全額払込済)に関する事項
授権株式数および発行済株式数の増減は、次のとおりです。
(注)1 当社の発行する株式は、すべて権利内容に何ら限定の無い無額面普通株式です。
2 2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っています。これにより、授権株式数は120,000,000株増加し、発行済株式総数は39,050,814株増加しています。
3 自己株式の消却によるものです。
(2)自己株式に関する事項
自己株式の増減は、次のとおりです。
(注)1 前連結会計年度は、単元未満株式の買取り469株によるものです。当連結会計年度は、取締役会決議に基づく取得1,177,000株、単元未満株式の買取り1,070株、株式分割による増加2,362,194株によるものです。
2 前連結会計年度は、ストック・オプションの行使620株によるものです。当連結会計年度は、自己株式の消却1,280,000株、譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分4,336株によるものです。
(3)資本剰余金および利益剰余金
(a)資本剰余金
日本における会社法では、株式の発行に対しての払込みまたは給付に係る額の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本剰余金に含まれている資本準備金に組み入れることが規定されております。また、会社法では、資本準備金の額は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。
(b)利益剰余金
会社法では、剰余金の配当により減少する剰余金の額の10分の1を、資本準備金および利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金または利益準備金として積み立てることが規定されております。積み立てられた利益準備金は、欠損填補に充当できます。また、株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができることとされております。
(4)その他の資本の構成要素
(a)新株予約権
持分決済型の株式報酬取引で受け取ったまたは取得した、財貨またはサービスに対応する資本の増加です。
(b)在外営業活動体の換算差額
在外営業活動体の財務諸表を表示通貨である日本円に換算したことから生じる換算差額です。
(c)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品の取得原価と期末時点の公正価値との差額です。
22.配当金
(1)配当金支払額
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。1株当たり配当額につきましては、株式分割前の金額を記載しております。
(2)基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。1株当たり配当額につきましては、株式分割後の金額を記載しております。
23.金融商品
(1)資本管理
当社グループは、適切な資本比率を維持し株主価値を最大化するため、適切な配当金の決定、自己株式の取得、新株予約権の付与、他人資本または自己資本による資金調達を実施します。
当社グループが資本管理において用いる主な指標は、次のとおりです。
なお、当社グループが適用を受ける重要な資本規制(会社法等の一般的な規定を除く)はありません。
(注)自己資本額:親会社の所有者に帰属する持分合計
自己資本比率:自己資本額/負債及び資本合計
(2)金融商品に対する取組方針
当社グループは、設備投資計画に照らして、必要な資金を金融機関からの借入および社債発行により調達しております。短期的な運転資金については、銀行借入およびコマーシャル・ペーパーにより調達しており、また、一時的な余資が発生した場合には、短期的な預金等に限定し、運用しております。デリバティブは、後述するリスクを回避するために利用しており、投機的な取引は行わない方針です。
(3)金融商品の内容およびそのリスク
営業債権である受取手形及び売掛金は、顧客の信用リスクに晒されております。また、グローバルに事業を展開していることから生じている外貨建ての営業債権は、為替の変動リスクに晒されておりますが、原則として外貨建ての営業債務をネットしたポジションについて先物為替予約を利用してヘッジしております。その他の金融資産である投資有価証券は、取引先企業との業務に関連する株式であり、市場価格の変動リスクに晒されております。また、従業員等に対し長期貸付を行っております。
営業債務である支払手形及び買掛金は、ほとんど1年以内の支払期日です。また、その一部には、原料等の輸入に伴う外貨建てのものがあり、為替の変動リスクに晒されておりますが、原則として外貨建ての営業債権をネットしたポジションについて先物為替予約を利用してヘッジしております。
借入金、社債およびファイナンス・リース取引に係るリース負債は、主に設備投資に必要な資金の調達を目的としたものであり、その大半は固定金利です。
デリバティブ取引は、外貨建ての営業債権債務に係る為替の変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした先物為替予約取引等です。
(4)金融商品に係るリスク管理体制およびリスクの定量的情報
a.信用リスク
(ⅰ)取引先の契約不履行等に係るリスクの管理
当社は、営業債権について、取引先ごとに与信限度枠を設定し、期日および残高を管理しております。与信限度枠は、取引先の財政状況等を定期的にモニタリングし、必要に応じて変更し、また、場合によっては信用保険やファクタリング等を利用することによって、財政状況等の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っております。
デリバティブ取引の利用に当たっては、カウンターパーティーリスクを軽減するために、格付の高い金融機関とのみ取引を行っております。
連結子会社においても、ほぼ同様の管理を行っております。
(ⅱ)信用リスクの定量的情報
①信用リスクに対する最大エクスポージャー
信用リスクの最大エクスポージャーは、連結財政状態計算書における減損損失控除後の金融資産の控除価額と保証債務残高の合計額です。
②営業債権及びその他の債権等に係る当社グループの信用リスク・エクスポージャー
営業債権及びその他の債権等に係る当社グループの信用リスク・エクスポージャーは、以下のとおりです。
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
③貸倒引当金の増減分析
当社グループは、取引先の信用状態に応じて営業債権等の回収可能性を検討し、貸倒引当金を計上しております。貸倒引当金の増減は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
b.流動性リスク
(ⅰ)資金調達に係る流動性リスクの管理
営業債務や借入金は、流動性リスクに晒されておりますが、当社グループでは、各社が月次に資金繰り計画を作成する等の方法により効率的な資金管理を行うとともに、社債やコマーシャル・ペーパーの発行など、資金調達手段の多様化を進めることにより、当該リスクを管理しております。また、当該リスクに備えるため、複数の金融機関と当座貸越契約およびコミットメントライン契約を締結しております。
(ⅱ)流動性リスクに関する定量的情報
金融負債(デリバティブ金融商品を含む)の期日別残高は、次のとおりです。
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
当座貸越契約およびコミットメントライン契約の総額および借入未実行残高は、次のとおりです。
c.市場リスク
(ⅰ)市場リスクの管理
当社および一部の連結子会社は、外貨建ての営業債権債務について、通貨別月別に把握された為替の変動リスクに対して、先物為替予約等を利用してヘッジしております。
投資有価証券については、定期的に公正価値や発行体(取引先企業)の財政状態等を把握しております。
デリバティブ取引については、取引権限や限度額等を定めた権限規程に基づき、行っております。連結子会社においても、当社の権限規程に準じて、管理を行っております。
(ⅱ)市場リスクの定量的情報
①為替リスクの感応度分析
前連結会計年度末および当連結会計年度末に当社グループが保有する外貨建借入金・貸付金につき、その他全ての変数が一定であることを前提として、日本円が米ドルおよびユーロに対して1%円高となった場合における当社グループの連結損益計算書の税引前利益への影響額(為替感応度)は以下のとおりです。
(単位:百万円)
②金利リスクの感応度分析
前連結会計年度末および当連結会計年度末に当社グループが保有する金融商品につき、その他全ての変数が一定であることを前提として、金利が0.1%上昇した場合における当社グループの連結損益計算書の税引前利益への影響額(金利感応度)は以下のとおりです。
(単位:百万円)
③株価変動リスクの感応度分析
前連結会計年度末および当連結会計年度末に当社グループが保有する上場株式について、その他全ての変数が一定であることを前提として、株価が10%下落した場合における当社グループの連結包括利益計算書のその他の包括利益(税効果考慮前)への影響額(株価感応度)は以下のとおりです。
(単位:百万円)
(5)金融商品の公正価値
(ⅰ)金融資産および金融負債の帳簿価額および公正価値
当社グループが保有する金融資産および金融負債の科目別の帳簿価額および公正価値は以下のとおりです。
(ⅱ)公正価値の測定方法
主な金融資産および金融負債の公正価値は、以下のとおりに決定しております。
①現金及び現金同等物、営業債権及びその他の債権、営業債務及びその他の債務
償却原価で測定する金融資産に分類しております。短期間で決済され、公正価値は帳簿価額とほぼ同額であるため、公正価値の記載を省略しております。
②その他の金融資産
市場性のある株式については、取引所の価格によっております。非上場株式については、合理的な評価技法により算定しております。
長期貸付金については、与信管理上の信用リスク区分ごとに、その将来キャッシュ・フローを国債の利回り等合理的な指標に信用スプレッドを上乗せした利率で割り引いて算定しております。
その他については、短期間で決済されるため、公正価値は帳簿価額とほぼ同額です。
③社債及び借入金
社債については、市場価格に基づき算定しております。
借入金については、元利金の合計額を同様の新規借入を行った場合に想定される利率で割り引いて算定する方法によっております。
④その他の金融負債
リース負債については、同一条件のリース契約を行った場合に想定される現在の利子率で割り引いて算定しております。
その他については、短期間で決済されるため、公正価値は帳簿価額とほぼ同額です。
⑤デリバティブ取引
為替予約については、先物為替相場に基づき算定しております。
(ⅲ)公正価値で測定する金融商品のレベル別分類
公正価値とヒエラルキーは、以下の3つのレベルとなっております。
レベル1 測定日における当社グループがアクセスできる同一の資産または負債に関する活発な市場における無調整の相場価格によるインプット
レベル2 公正価値ヒエラルキーのレベル1に含まれない、資産または負債について直接または間接的に観察可能なインプット
レベル3 資産または負債に関する観察可能でないインプット
インプットが複数ある場合には、公正価値の階層のレベルは重要なインプットのうち最も低いレベルとしております。公正価値ヒエラルキーのレベル間振替は、各報告期間の期末に発生したものと認識しております。
①公正価値で認識している金融資産および金融負債
前連結会計年度(2023年3月31日)
(注)レベル間の振替はありません。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注)レベル間の振替はありません。
②レベル2およびレベル3に区分される公正価値測定に関する情報
レベル2に区分される金融資産または金融負債は、デリバティブ取引によるものであり、これらの公正価値については、市場における先物為替相場または金利等の観察可能なインプットを利用して測定しております。
レベル3に区分される金融資産は、主として非上場の資本性金融商品です。これらの公正価値については、主に類似会社の市場価格に基づく評価方法および純資産価値に基づく評価方法に、評価倍率等の観察可能でないインプットを利用して測定しております。
レベル3に区分される金融資産の経常的および非経常的な公正価値は、グループ会計方針の定めに従い測定しており、金融商品の個々の資産性質、特徴ならびにリスクを最も適切に反映できる評価方法およびインプットを決定しております。また、公正価値の測定結果については、上位役職者によるレビューと承認を行っております。
なお、レベル3に区分される金融商品のインプットについて、それぞれ合理的と考えられる代替的な仮定に変更した場合に、公正価値の金額に重要な変動はないと考えております。
③レベル3に区分した金融商品の調整表
(注)当期の利得または損失は、連結包括利益計算書の「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産」に表示しております。
④その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の情報
当社グループは、主として取引関係等の円滑化のために保持している長期保有の投資について、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しております。
(a)主な銘柄および公正価値
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の主な銘柄ごとの公正価値は次のとおりです。
前連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
(b)受取配当金
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に関する受取配当金の内訳は、次のとおりです。
(単位:百万円)
(c)認識を中止したその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
期中に認識を中止した、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の認識中止時点の公正価値、累積利得または損失(税引前)は、次のとおりです。
(単位:百万円)
(注)1 当社グループは、主として取引関係の見直しを目的に、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産を売却により処分し、認識を中止しております。
2 当社グループでは、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の公正価値の変動による累積利得または損失は、投資を処分した場合、もしくは公正価値が著しく低下した場合等に、利益剰余金に振り替えております。利益剰余金へ振り替えたその他の包括利益の累積利得または損失(税引後)は、前連結会計年度および当連結会計年度において、それぞれ132百万円および90百万円です。
⑤償却原価で測定する金融商品のレベル別内訳
公正価値ヒエラルキーの各レベルごとに分類された、償却原価で測定する金融資産および金融負債の内訳は、次のとおりです。なお、帳簿価額と公正価値が極めて近似している金融商品については、次の表には含めておりません。
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(6) デリバティブ
ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
前連結会計年度(2023年3月31日)
(注)1 公正価値の算定方法 先物為替相場を使用しております。
2 為替予約については、評価損益を公正価値として記載しております。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注)1 公正価値の算定方法 先物為替相場を使用しております。
2 為替予約については、評価損益を公正価値として記載しております。
24.売上収益
(1)収益の分解
当社グループは、製品別の事業部を置き、各事業部は取り扱う製品について、国内および海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
従って、当社グループは事業部を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、「機能製品事業」「化学製品事業」「樹脂製品事業」「建設関連事業」「その他関連事業」の5つを報告セグメントとしております。各報告セグメントの主要製品・サービスは、「6.セグメント情報」に記載しております。
機能製品、化学製品、樹脂製品の販売については、主に製品の引渡時に顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断しており、主に製品の引渡時に収益を認識しております。なお、製品の販売から生じる収益は、顧客との契約において約束された対価から、値引き、リベート等を控除した金額で測定しております。対価については、履行義務の充足時点から概ね3ヶ月以内に支払いを受けております。重要な金融要素が含まれているものはありません。
工事およびその他のサービスの提供については、主に当該サービスに対する支配が一定の期間にわたり顧客に移転し、履行義務が充足されると判断しており、主に当該サービスの進捗度に応じて収益を認識しております。なお、工事の進捗度は、見積総原価に対する発生原価の割合で測定しております。対価については、履行義務の充足時点から概ね3ヶ月以内に支払いを受けております。重要な金融要素が含まれているものはありません。
また、他の当事者が顧客への財またはサービスの提供に関与している場合、当社グループが本人であると判定した場合は収益を総額ベース(権利を得ると見込んでいる対価の金額)で認識し、当社グループが代理人であると判定した場合は収益を純額ベース(権利を得ると見込んでいる報酬または手数料の金額)で認識しております。
各報告セグメントの収益と、種類別に分解した収益との関連は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
(2)契約残高
当社グループは、進行中の工事に対する対価について契約資産を計上し、顧客からの前受金について契約負債を計上し、将来支払いが予想されるリベートを見積もって返金負債を計上しております。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
(注)前連結会計年度および当連結会計年度に認識された収益について、期首時点で契約負債に含まれていた金額は、それぞれ1,351百万円、1,378百万円です。連結財政状態計算書において、契約資産は「その他の流動資産」に含まれており、契約負債および返金負債は「その他の流動負債」に含まれております。
25.その他の収益
その他の収益の内訳は、次のとおりです。
26.その他の費用
その他の費用の内訳は、次のとおりです。
(注)リストラクチャリング費用の主な内容は、欧州の熱収縮多層フィルム事業撤退に伴う連結子会社の従業員の雇用契約終了に伴う費用および棚卸資産の評価減です。
27.金融収益及び費用
金融収益の内訳は、次のとおりです。
金融費用の内訳は、次のとおりです。
28.1株当たり当期利益
(1)基本的1株当たり当期利益の算定上の基礎
(注)2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っています。基本的1株当たり当期利益につきましては、前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定しています。
(2)希薄化後1株当たり当期利益の算定上の基礎
(注)2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っています。希薄化後1株当たり当期利益につきましては、前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定しています。
29.その他の包括利益
その他の包括利益に係る組替調整額および税効果額は、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
30.キャッシュ・フロー情報
財務活動に係る負債の調整表は、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
31.関連当事者取引
(1)関連当事者との取引
記載すべき関連当事者との取引(連結財務諸表において消去されたものを除く)はありません。
(2)主要な経営幹部に対する報酬
当社グループの主要な経営幹部に対する報酬は次のとおりです。
32.主要な子会社
当社グループの主要な子会社は「第一部 企業情報 第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載のとおりです。
33.コミットメント
資産の取得に関する重要なコミットメントは、次のとおりです。
34.後発事象
(自己株式の取得および消却)
当社は、2024年5月13日開催の取締役会において、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条の規定に基づき、自己株式取得に係る事項について決議するとともに、会社法第178条の規定に基づき、自己株式を消却することを決議いたしました。
1. 自己株式の取得および消却を行う理由
株主還元策の強化と資本効率の向上のため。
2. 取得の内容
(1)取得する株式の種類:当社普通株式
(2)取得する株式の総数:5,600,000株(上限)
(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合10.18%)
(3)株式の取得価額の総額:15,000,000,000円(上限)
(4)株式の取得期間:2024年5月14日~2025年3月31日
3. 消却の内容
(1)消却する株式の種類:当社普通株式
(2)消却する株式の総数:3,143,000株
(3)消却後の発行済株式総数:55,433,221株
(4)消却予定日:2024年6月28日
⑤ 【連結附属明細表】
【社債明細表】
(注)1 「当期首残高」欄の(内書)は、1年内償還予定の金額です。
2 連結決算日後5年内における1年ごとの償還予定額は次のとおりです。
【借入金等明細表】
(注)1 「平均利率」については、借入金等の期末残高に対する加重平均利率を記載しております。
2 長期借入金およびリース負債(1年以内に返済予定のものを除く。)の連結決算日後5年内における1年ごとの返済予定額は以下のとおりです。
【資産除去債務明細表】
当連結会計年度期首および当連結会計年度末における資産除去債務の金額が当連結会計年度期首および当連結会計年度末における負債及び資本合計の100分の1以下であるため、記載を省略しております。
(2) 【その他】
当連結会計年度における四半期情報等
(注)2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っています。
基本的1株当たり四半期(当期)利益につきましては、当連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定しています。
(注)2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っています。
基本的1株当たり四半期利益または損失につきましては、当連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定しています。
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1.資産の評価基準および評価方法
(1)有価証券の評価基準および評価方法
①子会社株式および関連会社株式
移動平均法による原価法によっております。
②その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法によっております。
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法によっております。
(2)デリバティブの評価基準および評価方法
時価法によっております。
(3)棚卸資産の評価基準および評価方法
主として総平均法による原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)によっております。
2. 固定資産の減価償却の方法
(1)有形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
なお、主な耐用年数は以下のとおりです。
建物 15~50年
構築物 10~45年
機械及び装置 7~20年
車両運搬具 4~7年
工具、器具及び備品 4~10年
(2)無形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。なお、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5~10年)に基づいております。
(3)リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額をゼロとする定額法によっております。
(4)長期前払費用
均等償却によっております。
3. 引当金の計上基準
(1)貸倒引当金
売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
(2)賞与引当金
従業員賞与の支給に備えるため、支給見込額により計上しております。
(3)役員賞与引当金
役員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額により計上しております。
(4)環境対策引当金
PCB(ポリ塩化ビフェニル)の処分等に係る支出に備えるため、今後発生すると見込まれる金額を計上しております。
(5)退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務および年金資産の見込額に基づいて計上しております。
①退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
②数理計算上の差異および過去勤務費用の費用処理方法
過去勤務費用は、その全額を発生年度に処理することとしております。
数理計算上の差異は、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌事業年度から費用処理しております。
(6)株式報酬引当金
取締役に対する当社株式の交付に備えるため、当事業年度末における株式交付債務の見込額に基づき計上しております。
4. 収益および費用の計上基準
当社は、機能製品、化学製品、樹脂製品の製造・販売を主な事業としており、これらの製品の販売については、主に製品の引渡時に顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断しており、主に製品の引渡時に収益を認識しております。
5. その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
(1)外貨建の資産および負債の本邦通貨への換算の基準
外貨建金銭債権債務は、決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。
(2)繰延資産の処理方法
社債発行費は、支出時に全額費用処理しております。
(重要な会計上の見積り)
当社の財務諸表の作成に重要な影響を与える見積りおよび仮定は以下のとおりです。実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があり、翌年度の財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。
1.棚卸資産の評価
(1)前事業年度計上額
商品及び製品 27,810百万円
(PGA事業の商品及び製品 4,148百万円)
当事業年度計上額
商品及び製品 28,000百万円
(PGA事業の商品及び製品 4,890百万円)
(2)財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
収益性の低下による簿価切り下げの方法での算定において、長期滞留と認識した棚卸資産については、一定の率に基づき規則的に帳簿価額を切り下げた価額を見積もっています。PGA事業の棚卸資産については、期末日時点の需要や市場の動向等から将来の販売見込みを仮定して、簿価切り下げの見積りに反映させています。
当該見積りは、将来の不確実な市場環境の変動等に影響を受ける可能性があり、前提とした状況が変化した場合、実際の収益性と異なる可能性があります。
2.繰延税金資産の回収可能性
(1)前事業年度計上額
繰延税金資産 232百万円
当事業年度計上額
繰延税金資産(総額) 2,699百万円
繰延税金負債(総額)△7,198百万円
繰延税金負債(純額)△4,498百万円
(2)財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
当該見積りの内容は、連結財務諸表注記「4.重要な会計上の見積りおよび判断(4)繰延税金資産の回収可能性」に記載のとおりです。
3.確定給付制度の債務
(1)前事業年度計上額
確定給付制度の債務 13,650百万円
当事業年度計上額
確定給付制度の債務 13,659百万円
(2) 財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
当該見積りの内容は、連結財務諸表注記「4.重要な会計上の見積りおよび判断(5)確定給付制度の債務」に記載のとおりです。
4.貸倒引当金の計上
(1)前事業年度計上額
短期貸付金 4,317百万円 (欧州子会社に対する短期貸付金 2,331百万円)
貸倒引当金 1,758百万円 (欧州子会社に対する貸倒引当金 1,748百万円)
当事業年度計上額
短期貸付金 6,934百万円 (欧州子会社に対する短期貸付金 4,978百万円)
貸倒引当金 989百万円 (欧州子会社に対する貸倒引当金 979百万円)
(2)財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
貸倒引当金の算出方法については、「(重要な会計方針) 3.引当金の計上基準(1)貸倒引当金」に記載のとおりであり、欧州子会社に対する貸付金については、当該欧州子会社の財政状態および経営成績等を考慮して、個別に評価する財務内容評価法によって貸倒見積高を算定しております。
当該欧州子会社の財政状態が悪化したため、支払能力等を総合的に判断し、貸倒見積高を貸倒引当金として計上しておりますが、将来における財政状態等の見積りの変更により、貸倒見積高が変動する可能性があります。
5.関係会社株式の評価
(1)前事業年度計上額
関係会社株式 24,253百万円
関係会社株式評価損 -百万円
当事業年度計上額
関係会社株式 23,407百万円
関係会社株式評価損 877百万円
(2)財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
関係会社株式の評価基準および評価方法については、「(重要な会計方針) 1.資産の評価基準および評価方法(1)有価証券の評価基準および評価方法 ①子会社株式および関連会社株式」に記載のとおりです。
欧州子会社株式については、財政状態および経営成績等を考慮して、実質価額が著しく低下し、かつ回復可能性が認められないため、評価損を計上しております。
(貸借対照表関係)
※1 担保に供している資産および担保付債務
担保に供している資産
上記資産には根抵当権(極度額 1百万円)を設定しておりますが、対応する債務はありません。
※2 関係会社に対する金銭債権および金銭債務(区分表示したものを除く)
3 保証債務
(1)金融機関からの借入金に対する保証
(2)賃貸借契約に基づく支払家賃に対する保証
(3)長期未払金債務に対する保証
※4 圧縮記帳額
国庫補助金等により有形固定資産の取得価額から控除している圧縮記帳額およびその内訳は次のとおりです。
※5 期末日満期手形の会計処理については、手形交換日をもって決済処理しております。
なお、期末日が金融機関の休日であったため、次の期末日満期手形が、期末残高に含まれております。
※6 運転資金の効率的な調達を行うため、複数の金融機関と当座貸越契約およびコミットメントライン契約を締結しております。これら契約に基づく借入未実行残高は、次のとおりです。
(損益計算書関係)
※1 関係会社との取引高
※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費目および金額ならびにおおよその割合は、次のとおりです。
(有価証券関係)
子会社株式および関連会社株式は、市場価格のない株式等のため、時価を記載しておりません。
なお、子会社株式および関連会社株式の貸借対照表計上額は次のとおりです。
(単位:百万円)
(税効果会計関係)
1. 繰延税金資産および繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2. 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
3. 法人税及び地方法人税の会計処理またはこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、グループ通算制度を適用しており、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理またはこれらに関する税効果会計の会計処理ならびに開示を行っております。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、連結財務諸表注記「24.売上収益」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。
(重要な後発事象)
(自己株式の取得および消却)
当社は、2024年5月13日開催の取締役会において、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条の規定に基づき、自己株式取得に係る事項について決議するとともに、会社法第178条の規定に基づき、自己株式を消却することを決議いたしました。
詳細は、連結財務諸表注記「34.後発事象」をご参照ください。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(注)当期増加額のうち、主なものは次のとおりです。
【引当金明細表】
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注)当社定款の定めにより、当会社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができない。
会社法第189条第2項各号に掲げる権利
会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
株主の有する株式数に応じて募集株式の割当ておよび募集新株予約権の割当てを受ける権利
株主の有する単元未満株式の数と併せて単元株式数となる数の株式を売り渡すことを請求する権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
(1)有価証券報告書およびその添付書類ならびに確認書
事業年度(第110期) (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) 2023年6月27日関東財務局長に提出。
(2)内部統制報告書およびその添付書類
2023年6月27日関東財務局長に提出。
(3)四半期報告書および確認書
第111期第1四半期 (自 2023年4月1日 至 2023年6月30日) 2023年8月10日関東財務局長に提出。
第111期第2四半期 (自 2023年7月1日 至 2023年9月30日) 2023年11月13日関東財務局長に提出。
第111期第3四半期 (自 2023年10月1日 至 2023年12月31日) 2024年2月9日関東財務局長に提出。
(4)臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会における議決権行使の結果)の規定に基づく臨時報告書
2023年6月29日関東財務局長に提出。
(5)自己株券買付報告書
報告期間(自 2023年6月1日 至 2023年6月30日) 2023年7月12日関東財務局長に提出
報告期間(自 2023年7月1日 至 2023年7月31日) 2023年8月8日関東財務局長に提出
報告期間(自 2023年8月1日 至 2023年8月31日) 2023年9月13日関東財務局長に提出
報告期間(自 2023年9月1日 至 2023年9月30日) 2023年10月12日関東財務局長に提出
報告期間(自 2023年10月1日 至 2023年10月31日) 2023年11月14日関東財務局長に提出
報告期間(自 2023年11月1日 至 2023年11月30日) 2023年12月14日関東財務局長に提出
報告期間(自 2023年12月1日 至 2023年12月31日) 2024年1月15日関東財務局長に提出
報告期間(自 2024年1月1日 至 2024年1月31日) 2024年2月13日関東財務局長に提出
報告期間(自 2024年2月1日 至 2024年2月29日) 2024年3月13日関東財務局長に提出
報告期間(自 2024年3月1日 至 2024年3月31日) 2024年4月10日関東財務局長に提出
報告期間(自 2024年5月14日 至 2024年5月31日) 2024年6月12日関東財務局長に提出
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。