第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1)連結経営指標等
(注)1. 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在していないため記載しておりません。
2. 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第96期の期首から適用しており、第96期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
(2)提出会社の経営指標等
(注) 1. 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在していないため記載しておりません。
2. 最高株価及び最低株価は、第97期より東京証券取引所プライム市場におけるものであり、それ以前については東京証券取引所市場第一部におけるものであります。
3.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第96期の期首から適用しており、第96期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
2 【沿革】
3 【事業の内容】
当社グループは、当社、子会社39社及び関連会社1社で構成され、フレーバー、フレグランス、アロマイングリディエンツ、ファインケミカルの製造・販売を主な事業内容として、さらに各事業に関連する研究及び不動産賃貸、その他の活動を展開しております。各地域、各事業における当社及び関係会社の位置付け等は次のとおりであります。
(注)香料事業における事業内容及び品目は以下のとおりであります。
<フレーバー>
飲料、アイスクリーム等の冷菓、菓子(キャンディー、ガム、焼き菓子等)、調理加工食品(冷凍食品、スープ、調味料等)等に使用されるフレーバー、天然香料、その他加工用食品素材(コーヒーエキス、果汁等)、その他の食品添加物及びその関連商品
<フレグランス>
衣料用洗剤・柔軟剤、香粧品、芳香剤等に使用される香料及びその関連商品
<アロマイングリディエンツ>
メントール、ムスク等の香料素材
<ファインケミカル>
医薬品中間体、触媒と有機電子材料等の精密化学品
事業系統図は、次のとおりであります。

(注)1.会社名は書面の都合上、略称にて記載しております。
Takasago International Corporation (U.S.A.)…………TIC(USA)
Takasago de Mexico S.A. de C.V.…………………………TDM
Takasago Fragrâncias E Aromas Ltda.……………………TBR
Takasago Europe Perfumery Laboratory S.A.R.L.………TEPL
Takasago Europe G.m.b.H. …………………………………TEG
Takasago International Chemicals (Europe), S.A.……TICSA
Takasago International (Singapore) Pte. Ltd. ………TIS
Takasago International(India)Pvt. Ltd. ……………TII
PT.Takasago International Indonesia……………………PTTID
上海高砂・鑑臣香料有限公司 ………………………………STU
上海高砂香料有限公司 ………………………………………STY
高砂香料(広州)有限公司 …………………………………TIG
2.持分法適用の非連結子会社のTakasago de Centroamerica S.A.は休眠会社であり、重要性が乏しいため
記載を省略しております。
4 【関係会社の状況】
(1)連結子会社
(注)1. 地域欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2.「議決権の所有割合」欄の( )内は、間接所有割合であります。
3. 特定子会社であります。
4. 有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
5. Takasago International Corporation (U.S.A.)及びTakasago International (Singapore) Pte. Ltd.については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報等
Takasago International Corporation (U.S.A.)
Takasago International (Singapore) Pte. Ltd.
(2)持分法適用の非連結子会社
(注)1. 地域欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2.「議決権の所有割合」欄の( )内は、間接所有割合であります。
3. 有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
4. 上記のほか、非連結子会社(Takasago de Centroamerica S.A.(休眠会社))がありますが、重要性が乏しいため、記載を省略しております。
(3)持分法適用の関連会社
(注)1. 地域欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2. 有価証券届出書又は有価証券報告書を提出しておりません。
5 【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
2024年3月31日現在
(注)従業員数は就業人員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であります。
(2)提出会社の状況
2024年3月31日現在
(注)1. 従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であります。
2. 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
(3)労働組合の状況
提出会社の従業員が組織する労働組合の状況
1. 名称 高砂香料工業労働組合
2. 組合員数 539人
3. 労使関係 安定しており、特記すべき事項はありません。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
提出会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
当社グループは、企業理念「香りを原点とする革新的な技術を通して、新しい価値を創造し続ける」を基に、全従業員が共感し目指すことのできる、2040年の当社グループの「ありたい姿」として「Vision 2040」を定めております。「Vision 2040」は「人にやさしく、環境にやさしく」をスローガンとしており、企業としての姿勢、社員としての姿勢を示す4つの理想像を挙げております。
「Vision 2040」
人にやさしく、環境にやさしく
1. 多様な価値観を尊重する
2. 自然と共生し、人々の生活に彩りを与える
3. 夢と誇りを持って未知の世界へ挑戦する
4. 常に高い技術を追求する、かけがえのない会社
この「Vision 2040」の下、社会的価値と経済的価値を創出し続ける企業グループとなるため、2024年度より中期経営計画「New Global Plan-2(NGP-2)」において3つの基本方針を定め、それに沿った経営を推進してまいります。
中期経営計画における骨子は次のとおりであります。
NGP-2 3つの基本方針
・ 海外の成長
・ 国内の収益性改善
・ サステナブルな経営
海外での売上高は年々増加傾向にあり、利益面においてもグループ業績全体を支えております。世界の人口や年齢構成など人口動態の変化を鑑みると、先進国では健康・ウェルネス志向の高まりが期待され、発展途上国では引き続き安定的な伸長が見込まれております。事業軸による成長戦略や競争力のある技術を通じて新規顧客やビジネスの拡大へとつなげ、事業成長の基盤として引き続き海外の成長を目指してまいります。
日本国内の売上高は地域別で最も大きな割合を占めておりますが、フレーバー・フレグランス事業の収益性において苦戦が続いております。この問題に対応すべく、製品ポートフォリオの適正化による売上総利益の最適化、新領域の開拓、費用構造改革などを通じ、日本国内の収益性改善を図ります。
当社グループの持続的な成長や中長期的な企業価値の向上を果たすためには、社会・環境への貢献とともに経営の持続性が重要であると考えております。前中期経営計画より推進しているSustainability2030の実行を通じて社会的課題の解決に貢献するとともに、Vision 2040 に沿った人的資本の価値最大化や業務遂行力の向上により経営基盤の更なる強化を図り、サステナブルな経営を推進してまいります。
NGP-2 3つの基本方針におけるKey Success Factors
各基本方針における重要成功要因として、Key Success Factorsを設定しています。基本方針のもとで、当社が取り組んでいる課題や方向性をステークホルダーに示すとともに、業務との関係性を当社グループの全社員で共有しております。各Key Success Factorsに関連する施策とKPIを設定し、進捗管理を着実に実施してまいります。
海外の成長
・ 事業軸の成長戦略
・ 新規顧客の開拓
・ 売上総利益の拡大
・ 海外サプライチェーンの最適化
・ 先端科学による競争力のある技術の創成
国内の収益性改善
・ 売上総利益の最適化
・ 費用の構造改革
・ 新領域の開拓
・ フレーバー・フレグランス製品生産効率性の追求
・ 合成事業生産体制の再構築
・ 国内サプライチェーンの最適化
・ 先端科学による競争力のある技術の創成
サステナブルな経営
・ Sustainability2030の実行
・ コーポレート基盤の強化
・ 人的資本の価値最大化
・ 業務遂行力の向上
・ SDGsへの貢献を意識した製品の開発
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) サステナビリティに関する考え方
当社グループは、Vision 2040「人にやさしく、環境にやさしく」に則り、多様な価値観を尊重し、自然との共生を目指しております。そのためにサステナビリティは重要な要素と考えており、グループ全体で戦略的にサステナビリティへの取組みを推進し、公正かつ透明な企業活動を通じて、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
(2)ガバナンス
取締役会は重要な経営課題や戦略について議論し意思決定を行っており、サステナビリティ課題についても取締役会で議論・承認のプロセスとなっています。コーポレートとして取り組むべき課題の速やかな解決を推進する部署として2018年にコーポレート本部を設置いたしました。サステナビリティ諸課題の対応も当該部署のミッションの一つとなっており、サステナビリティ推進会議を定期的に開催しております。同会議にはEHS、人事、品質保証、研究開発、生産・調達・物流の5つの機能を主としたチーム編成のサステナビリティ推進チームが参加しており、それぞれの機能が拠点横断的なグローバルな協力体制をとっております。同会議で行われた議論のうち重要項目については、取締役会および経営会議に報告することとなっております。
(3)戦略
当社グループは、サステナビリティにおける重要項目であるマテリアリティを取締役会にて定めています。こちらはマテリアリティとそれぞれの戦略になります。
① 気候変動
当社グループは、気候変動に伴うさまざまなリスク・機会を事業戦略上の重要な観点のひとつと認識しており、国際的な枠組みであるパリ協定に沿った事業活動を推進すべく、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に沿った気候変動戦略を策定いたしました。また、気候変動イニシアチブに賛同し、気候変動に取り組む企業ネットワークにも参加しております。
② 人的資本
当社グループは、世界各地に拠点を有し、多様な人材が活躍するグローバルな企業グループであり、人材の多様性は、事業を行う上で最も重要と考える価値の一つであります。人材の多様性の確保を含む人材育成に関する方針として、グループで共通のダイバーシティ・インクルージョンポリシーを策定し、社内への浸透を進めております。各国により事情も異なるため、拠点別での3カ年推進計画を作成し、採用時の取組みや研修実施などといった具体的な施策を進めております。
(4)リスク管理
当社グループは、環境や社会だけでなく、事業の持続可能性も大切にしております。取締役社長を委員長とし、各本部長によって構成されるリスク管理委員会では、事業継続を阻害する潜在的なリスクを特定し、その予防策を策定・検討しております。特定されたリスクは取締役会で報告され、損失/危険につながるリスクを総合的に評価・判断できるよう、マネジメント体系を強化し継続的な審議、影響の回避や軽減を図る対策を立案しております。
(5)指標及び目標
当社グループは、2030年までのサステナビリティの目標・中長期計画として、Sustainability2030を策定しています。こちらはマテリアリティとそれぞれの目標になります。
① 気候変動
当社グループは、気候変動に関する目標として、温室効果ガス(GHG)排出量削減目標を下記のとおり設定し、その削減に取り組んでいます。この目標は2021年5月にScience Based Targets initiative (SBTi)からの承認を得ているものです。GHG排出に関しては、2021年5月に取得したScience Based Targets initiative (SBTi)基準に則った目標を下記のとおり設定しております。
・2030年度までに2019年度比でグループ全体のScope1とScope2の合計を27.5%削減する。
・2030年度までに2019年度比でグループ全体のScope3を13.5%削減する。
Scope1とScope2については、エネルギーの効率的利用、再生可能エネルギーの導入、プロセスイノベーション等を通じて、GHG排出量削減を推進しております。Scope3については、バリューチェーン全体でグリーン化を達成するため、サプライヤーとのエンゲージメントや物流の効率化を推進しております。また、気候変動への適応によるビジネスの機会として、グリーンケミストリー、バイオケミストリーにも注力しつつ、イノベーションによる新製品を開発してまいります。
② 人的資本
当社グループは、グループで共通のダイバーシティ・インクルージョンポリシーに基づき、人材の多様性の確保を含む人材育成に取り組み、中核人材の登用においても、ジェンダー・国際性・職歴・年齢等の多様性が確保できるよう努めております。
当社は、女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を策定し、管理職に占める女性割合を2025年3月末までに16%以上とするという数値目標を設定、現在の女性管理職比率は17.7%であり、引き続き比率増加と活躍を推進してまいります。また、グローバルに活躍できる人材育成の一環として、外国籍人材の採用にも積極的に取り組んでおります。現在の外国人管理職は数名程度となっておりますが、今後増加を推進してまいります。その他にも多様な経験・技能等を有する人材の中途採用に取り組んでおります。過去5年間における中途採用者に占める管理職比率は25%程度となっておりますが、今後も積極的な登用を進めてまいります。
当社グループは、新入社員から経営層までの職位に応じた研修を実施、それぞれの階層に必要な教育制度を充実させることで、人的資源を最大限に活用できる人材の育成に取り組んでおります。また、従業員自らの積極的な自己啓発、能力開発への支援を目的として、英語を中心とした語学をはじめ、マネジメントやビジネススキル、資格取得や個人のライフスタイルに関わる内容など、それぞれの興味や必要に応じた通信教育講座を設けております。仕事と生活の調和を保ちながら充実して働けるように、ワーク・ライフ・バランスの実現に育児支援や介護支援など社内環境の整備についても積極的に取り組んでおります。
(注)管理職に占める女性割合については連結グループでの数値目標は設定していないため、提出会社のものであります。
3 【事業等のリスク】
当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、重要項目ごとに以下のようなものがあります。ただし、全てのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見できない又は重要と見なされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。当社グループではこのような経営及び事業リスクを最小化するための様々な対応及び仕組み作りを行っております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(ウクライナ及び中東情勢の影響)
ウクライナ情勢の長期化に伴う資源価格の更なる上昇や中東情勢の影響による輸送コストの増加など各国経済への影響等が懸念されます。当社グループは日常から調達先より情報収集に努め、原材料の安定確保やリスク回避に努めておりますが、サプライチェーンの分断等により当社取引先の事業環境に変化があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは「人にやさしく、環境にやさしく」をスローガンとする『Vision 2040』のもと、中期経営計画『New Global Plan-1(NGP-1)』(2021-2023年度)を推進してまいりました。
(経営成績の状況)
当連結会計年度の売上高は、前期比4.9%増の195,940百万円となりました。部門別売上高では、フレーバー部門は、当社及びシンガポール子会社において飲料向け等が堅調に推移した他、為替変動の影響を受け、前期比3.4%増の109,162百万円、フレグランス部門は、シンガポール子会社及びインドネシア子会社において香粧品向け等が好調に推移した他、為替変動の影響を受け、前期比11.2%増の62,690百万円、アロマイングリディエンツ部門は、当社のスペシャリティ品関連が好調に推移した他、為替変動の影響等を受け、前期比9.1%増の12,989百万円、ファインケミカル部門は、医薬品中間体が前期を下回り、前期比15.8%減の9,687百万円となりました。その他不動産部門は、前期比1.2%減の1,409百万円となりました。
利益面では、海外売上高が現地通貨ベースで減収となったことや原料高騰の影響等を受け、営業利益は前期比61.1%減の2,316百万円、経常利益は前期比40.9%減の4,707百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比63.5%減の2,698百万円となりました。
セグメントにつきましては、日本は、当社のフレーバー部門及びフレグランス部門等が堅調に推移したことにより、売上高は72,338百万円(前期比1.2%増)となったものの、原料高騰の影響等もあり、営業利益は1,359百万円(前期比40.4%減)となりました。米州は、米国子会社及びメキシコ子会社においてフレグランス部門等が堅調に推移した他、為替変動の影響を受け、売上高は50,329百万円(前期比7.2%増)となったものの、販管費増加の影響等もあり、営業利益は159百万円(前期比76.3%減)となりました。欧州は、為替変動の影響を受け、売上高は33,263百万円(前期比4.3%増)となったものの、原料高騰の影響等もあり、営業損失は1,247百万円(前期は営業利益821百万円)となりました。アジアは、シンガポール子会社等において、フレーバー部門及びフレグランス部門等が堅調に推移した他、為替変動の影響を受け、売上高は40,008百万円(前期比9.8%増)となったものの、販管費増加の影響等もあり、営業利益は2,220百万円(前期比1.9%減)となりました。
(財政状態の状況)
総資産は、前連結会計年度末と比較して16,348百万円増加し、228,427百万円となりました。主なものは、売掛金の増加6,021百万円、建設仮勘定の増加4,019百万円であります。
負債は、前連結会計年度末と比較して7,421百万円増加し、97,547百万円となりました。主なものは、1年内返済予定の長期借入金の増加2,015百万円であります。
純資産は、前連結会計年度末と比較して8,926百万円増加し、130,880百万円となりました。主なものは、為替換算調整勘定の増加5,214百万円、利益剰余金の増加1,141百万円であります。
以上により、自己資本比率は56.7%から56.5%に減少いたしました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より3,364百万円増加し(前期は1,392百万円の増加)、18,333百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、10,011百万円(前期は5,821百万円の増加)となりました。主なものは、売上債権の増加3,931百万円であった一方、税金等調整前当期純利益4,911百万円、減価償却費7,860百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の流出は、6,818百万円(前期は3,276百万円の流出)となりました。主なものは、有形固定資産の取得による支出6,041百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の流出は、453百万円(前期は2,039百万円の流出)となりました。主なものは、長期借入金による収入7,900百万円、短期借入金の純増加額1,567百万円であった一方、長期借入金の返済による支出7,862百万円、配当金の支払額1,556百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b. 受注実績
当社グループは、受注生産の規模は小さいため、受注実績は記載しておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当社グループの当連結会計年度の経営成績等
当社グループは、2021年度より中期経営計画『New Global Plan-1(NGP-1)』(2021-2023年度)(以下『NGP-1』という。)に取り組んでまいりました。『NGP-1』においては、3つの基本方針、5つの柱、7つの重点課題を定め、連結売上高及び連結営業利益の数値目標を設定し、着実かつ確実な達成を目指してまいりました。
『NGP-1』の最終年度である当連結会計年度の売上高は、為替影響を除くと横ばいであったものの、円安効果により、前期比4.9%増(為替の影響を除くと前期比0.0%増)の195,940百万円となりました。フレーバー部門では、日本及びシンガポール子会社において飲料向け等が堅調に推移いたしました。フレグランス部門では、シンガポール子会社及びインドネシア子会社において香粧品向け等が好調に推移いたしました。アロマイングリディエンツ部門では、当社のスペシャリティ品関連が好調に推移いたしました。
利益面では、営業利益は前期比61.1%減(為替の影響を除くと前期比59.8%減)の2,316百万円となりました。価格転嫁は進めているものの、それを上回る原料高騰の影響や人件費を中心とした販管費の上昇により、前期実績を下回りました。親会社株主に帰属する当期純利益は、営業利益の減少に伴い、前期比63.5%減の2,698百万円となりました。
セグメントにつきましては、日本では、フレーバー部門において、飲料関連が堅調に推移したことに加え、フレグランス部門でもランドリーケア関連等が堅調に推移したこと等により、増収となりました。米州では、米国子会社及びメキシコ子会社においてフレグランス部門等が堅調に推移した他、為替変動の影響を受けて、増収となりました。為替影響を除くと、基幹システム本番稼働に伴う一時的な出荷調整等、一過性の要因等により、減収となりました。欧州では、為替変動の影響を受けて、増収となりました。為替影響を除くと、フレグランス部門において、顧客の在庫調整等によってファインフレグランス関連が停滞した他、アロマイングリディエンツ部門でもメントール関連が停滞した影響を受けて、減収となりました。アジアでは、フレーバー部門において、注力カテゴリーである飲料部門が堅調に推移した他、フレグランス部門でも新規製品獲得等により堅調に推移いたしました。なお、当連結会計年度の期中平均為替レートは、1ドルは141円と前期比で10円の円安、1ユーロは152円と前期比で14円の円安で推移したため、海外売上高の押し上げ要因となっております。国内売上高は72,338百万円、海外売上高は123,601百万円、海外売上比率は63%となっております。
b.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況)
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
(資金需要)
当社グループにおける主な資金需要は、設備投資資金、運転資金、借入の返済及び利息の支払、配当金の支払並びに法人税の支払であります。
(資金の源泉)
当社グループは、主として営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入等を資金の源泉としております。なお、当連結会計年度末における長期借入金等の年度別返済予定額は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 ⑤連結附属明細表 借入金等明細表」に記載のとおりであります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
5 【経営上の重要な契約等】
不動産の有効活用のため当社所有の東京都大田区蒲田の土地の再開発に関して、当社所有地を日本生命保険相互会社へ賃貸し、同社と協力して共同ビルを建設する旨の「基本協定書」を1990年12月26日に締結し、その後1993年7月30日に「土地賃貸借契約」を締結しております。
また、当社は、運転資金の効率的な調達を行うため、複数の取引銀行と特定融資枠契約を締結しております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係)※5 特定融資枠契約」に記載しております。
6 【研究開発活動】
当社グループは、中期経営計画『New Global Plan (NGP-1)』(2021-2023年度)に則り、グローバルマーケットを視野において、食品用香料及び香粧品用香料の開発を進めるとともに医薬品中間体や工業薬品関連製品、機能性材料の開発研究を行ってまいりました。また、研究開発及び他部門間の共同作業によるプロジェクト化、集中化を推進し、研究開発活動の効率化と事業化、グローバル化のスピードアップも図ってまいりました。2016年10月の技術創成研究所設立、2017年6月のプロセス開発研究所設立、さらには2022年7月に既存の事業部と連動する研究所から有機合成、バイオの研究機能を分離、集約しそれぞれ分子変換研究所及びバイオデザイン研究所を設立し、8研究所体制の下、コンセプト/プロダクト/プロセスの3つのイノベーションのシナジーにより、ユニークで優位性のある技術や製品の開発を強化しております。また、グリーンサステナブルケミストリー推進に向け、2021年4月に磐田工場内に新たにプロセス開発研究所の研究開発設備を増設し、より安全でエネルギー効率の良い製造プロセスの開発基盤を整えました。
グローバルでは、各国の市場特性に合致したビジネス展開を図るためのGSPC(Global Strategy Planning Committee)やマーケティング・CIMR(Consumer Insights and Market Research)と連携しながら、市場ニーズに応える新商品の開発及び次世代新技術の開発に取り組んでおります。今後のグローバル戦略として、SDGs(持続可能な開発目標)に貢献できる研究開発を念頭に置き、環境に配慮した生分解性を有するアロマイングリディエンツの開発、フローや触媒を最大限利用した省エネルギーで洗練されたプロセス開発、食糧問題解決に向け植物蛋白を原料にしたプラントベース・フードへの取組み、Well-Being貢献を目指した香料の機能性探索等、着実に進めてまいります。また、欧米を中心とした天然嗜好への対応として、ナチュラルアロマイングリディエンツや天然香料素材の開発等にさらに注力してまいります。2016年1月に米国の発酵専門会社Centre Ingredient Technology, Inc.を傘下に収め、グローバルに対応可能なナチュラルアロマイングリディエンツの製造拠点を確保しましたが、これにより、ナチュラルフレーバー素材の開発やバイオによるものづくりを加速させ、バイオエコノミー実現に向けた歩みを確実なものにしてまいります。また、再生可能原料を利用したアロマイングリディエンツの開発強化を視野に、先端のバイオ技術を有するスタートアップベンチャーとのアライアンスも推進してまいりましたが、今後は生分解性を有しバイオベースドカーボン50%以上のアロマイングリディエンツ「Sustainable Scent®」のラインナップ拡充をさらに進めてまいります。
また、2013年5月にTakasago Madagascar S.A.を設立し、バニラのエキストラクトを安定供給できる体制を整え、このマダガスカル産バニラを使用した製品の新ブランド「LA VANILLE T」(ラ・バニーユ・ティ)を立ち上げ、グループ全体のバニラブランドとしてグローバル規模での拡販と市場開拓を着実に行っております。
国内では、技術の振興、発展を通して社会及び産業界への貢献にも努めております。当社社外取締役である野依良治氏が2001年ノーベル化学賞を受賞されたことを記念して、2003年より高砂香料国際賞「野依賞」を設けておりますが、2023年度受賞者は東京理科大学の硤合憲三名誉教授に決定し、2024年2月15日に開催された2023年度高砂香料国際賞「野依賞」表彰式において、有機合成化学協会の生頼一彦会長より賞状や楯、賞金が授与されました。
こうした研究開発活動は、4つの事業部門毎に独自のシナジー効果を発揮すべく、地域の枠組みを越え横断的に取り組んでおります。2020年には創業100年を迎え、改めて技術立脚の創業精神を振り返り、2024年度より開始した中期経営計画(NGP-2)を念頭に、さらなる飛躍に向け、グローバルのニーズやオープンイノベーションも取り入れた基盤研究の強化を着実に行ってまいります。
当社グループにおける事業部門別の研究開発活動は、以下のとおりであります。
① フレーバー部門
当部門は飲料用、製菓用、調理食品用、冷菓デザート用等のフレーバーや食品素材の開発を行っております。特にコーヒー、茶系飲料用のフレーバー及び食品素材開発、製菓用及び冷菓デザート用にマダガスカル産バニラを利用したフレーバー開発に力を入れており、調理食品用には加熱調理された食品の風味を追求した素材開発、粉末/乳化香料においては安定性、リリースコントロール等に注力して研究開発を進めております。一方、新規天然フレーバー素材の開発や食品より分離精製した素材の開発などを通じ、抽出、分離、精製、濃縮における基礎技術の拡充を図り、フレーバーの多様化を推進してまいりました。また、「フードデザインセンター」では、香料や果汁などの食品素材を使用したアプリケーション開発機能を強化し、顧客との共同開発を積極的に行い、食のトータルプランナーとしての提案力向上を目指しております。
海外での研究開発については、顧客の東南アジア、中国への進出にも即応するため、シンガポール、インド、インドネシア、上海の研究体制も継続して強化しております。アジアにおける市場の急速な動きに対応すべく、酵素反応を利用したフレーバーや風味増強素材において国内で培った開発技術の積極的な活用を通して、デイリー素材分野や果汁飲料分野での拡売を目指しております。また、食品への「ナチュラル素材」に対するニーズが高まっている欧州の研究所内にはVanilla Research Center、フロリダの果汁メーカー敷地内にはCitrus Research Centerを設置するなどして天然香料素材の開発を推進しております。顧客や消費者の食品や香料への安全性を求める動きに対応して、2012年1月に取得したISO22000を維持管理し、安全・安心な商品を提供すべく商品設計を行っております。
② フレグランス部門
当部門は商品設計をサポートする、得意先ニーズに合った創香とアイデア提案による販売支援活動の徹底に力を注ぎ、ファブリックケア用(洗剤、柔軟剤)、パーソナルケア用(シャンプー、ボディシャンプー、スキンケア)、室内芳香剤用調合香料の開発を行っております。香料を科学的側面から追求し、基材に対して安定な香料、高い残香性や拡散性を持つ香料や悪臭対策香料、さらには再生可能原料を用いたSustainable Scent®の活用や生分解性に優れた調合香料など、人に優しく環境に配慮した香料開発を積極的に進めております。また、パーソナルケア素材としてヒト型光学活性セラミド、冷温感剤、抗菌活性や消臭効果を持つ素材など、新規機能性素材の開発と拡販を推進しております。「においの生理、心理的効果」に関するエモーショナルな研究分野では、基盤研究部門と連携し、引き続き新商品開発への応用に取り組んでおります。
既に各国で導入されている自社開発の香料開発(依頼管理、処方エディター、ライブラリ管理、安全性と各種規制チェック)システムの刷新と改善を重ね、顧客対応のスピードアップ、データの拡充、共有化と標準化、法規対応及び安全性確保、グローバル対応等を推進してまいりました。グローバル化する得意先への対応としてミッションチームによる集中的アプローチや共同創香、共同評価方法の導入を行うなど、日米欧亜に拠点を持つフレグランス研究部門の協力により、多様化と効率化を図っております。同時に、消費者のニーズを的確に捉えるためのマーケティング・CIMR部門との連携強化を進めております。
③ アロマイングリディエンツ部門
当部門は新規香料素材の開発を中心に研究を行っておりますが、中期経営計画『New Global Plan (NGP-1)』として引き続き「SDGsとグリーンサステナブルケミストリーを考慮した環境に優しい研究開発」ならびに「自然との共生」を掲げ、人にやさしく、環境にやさしいアロマ素材開発を積極的に行ってまいりました。有機合成およびバイオ技術の研究機能をそれぞれ集約することで再生可能原料を用いた香料素材やバイオ生産プロセスなどの研究開発を一層加速し、自社アロマイングリディエンツポートフォリオの更なる拡充、フレグランス及びフレーバー調合香料の差別化の推進に加え、アロマイングリディエンツ販売ラインナップの充実など、トップクラスのグローバル香料会社としての基盤強化をさらに進めております。香料の天然らしさを追求するために、当社のコア技術である触媒的不斉合成技術の応用や、微生物発酵や酵素反応などの生化学的手法を活用し、CHIRAL SWITCHとして光学活性香料を選択的に製造することによって、Chiraroma®のブランドで展開しております。
近年では、従来の化石原料を、植物由来や再生可能原料へと切り替えるBIOSWITCH®を新たに掲げた研究開発を推進してまいりました。また、生分解性に優れ、環境に負担をかけない香料素材や、再生可能原料を用いたSustainable Scent®の香料や新規温感剤、新規冷感剤の開発など新しい機能を持つ化合物の開発を行ってまいりました。さらに、触媒反応を有効に活用したメントールを始めとするテルペン化合物の新規製造法の確立を目指した研究も進めております。
④ ファインケミカル部門
当部門はBINAPに加えて独自に設計したSEGPHOS®やBRIDP®等の配位子を組み込んだ有機金属錯体触媒を駆使し、不斉還元による光学活性医薬品中間体のプロセス開発をはじめ、アリールアミノ化反応による電子写真感光体(OPC)の開発を行ってまいりました。さらに、連続フロー製造技術の導入を行い、光学活性医薬品中間体などの効率的製造法の開発に成功しております。連続反応装置は制御が難しい反応にも有効であり、2018年にはこれまで大量に扱うことが困難であったLithium Aluminum Hydride (LAH)を用いる還元反応を、Continuously Stirred Tank Reactor (CSTR)装置を活用することにより安全かつ効率的に行う技術を確立し、今日まで安定的にトンスケールでのGMP製造を行っております。
最近では、高速な水素化反応用触媒RUCY®、高活性な水素移動型還元反応用触媒DENEB®、エステル化合物の還元触媒Ru-MACHO®を開発し、その適用範囲の拡充を進めております。
Ru-MACHO®類、DENEB®、RUCY®、BINAP類、SEGPHOS®類、BRIDP®類等の有機金属錯体や配位子は自社内で使用するだけでなく顧客への販売も行っております。
研究開発活動は神奈川県平塚市を中心とする当社の研究開発全部門302名のスタッフと、米州、欧州、アジア各地の海外子会社の研究所657名及び国内子会社の研究所3名のスタッフとの連携で行ってまいりました。また、当社グループの研究開発費は、日本5,782百万円、海外9,867百万円の総額15,650百万円であります。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当社グループでは、主として香料事業に係る生産設備の増強、研究開発機能の充実・強化等を目的として設備投資を実施しております。
主なものは、米国子会社のグローバル基幹システム等であります。この結果、当連結会計年度の設備投資総額(無形固定資産を含む)は10,459百万円となりました。
2 【主要な設備の状況】
(1)提出会社
2024年3月31日現在
(2)国内子会社
2024年3月31日現在
(3)在外子会社
2024年3月31日現在
(注)1. 上記中[ ]は連結会社以外からの土地の賃借面積(千㎡)を記載しております。
2. 提出会社配送センターの土地は連結子会社高栄産業㈱からの賃借によるものであります。
3. 提出会社配送センターの建物、機械装置、その他の資産は連結子会社高栄産業㈱に賃貸しております。
4. 高砂フードプロダクツ㈱の建物及び構築物のうちの777百万円、機械装置及び運搬具のうちの281百万円、
土地の全て、工具、器具及び備品のうちの42百万円は提出会社からの賃借によるものであります。
5. TIC(USA)はTakasago International Corporation (U.S.A.)の略称であります。
6. TEPLはTakasago Europe Perfumery Laboratory S.A.R.L.の略称であります。
7. TEGはTakasago Europe G.m.b.H.の略称であります。
8.TICSAはTakasago International Chemicals (Europe), S.A.の略称であります。
9. TISはTakasago International (Singapore) Pte. Ltd.の略称であります。
10. PTTIDはPT.Takasago International Indonesiaの略称であります。
11. TIGは高砂香料(広州)有限公司の略称であります。
12. 現在休止中の主要な設備はありません。
3 【設備の新設、除却等の計画】
(1)重要な設備の新設
(注)完成後の増加能力については、合理的に算出することが困難なため、記載を省略しております。
(2)重要な設備の除却等
該当事項はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(2)【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3)【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4)【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注)2015年6月25日開催の第89回定時株主総会決議により、2015年10月1日付で普通株式5株を1株とする株式併合を実施しております。これにより、発行済株式総数は80,609,591株減少し、20,152,397株となっております。
(5)【所有者別状況】
2024年3月31日現在
(注)1. 自己株式678,736株は、「個人その他」に6,787単元、「単元未満株式の状況」に36株含まれております。なお、2024年3月31日現在の実質的な所有株式数は678,736株であります。
2. 上記「その他の法人」の所有株式数21,619単元の中には、株式会社証券保管振替機構名義の株式が10単元含まれております。
(6)【大株主の状況】
2024年3月31日現在
(注)1.当社は自己株式を678千株保有しておりますが、上記大株主から除外しております。
2.上記の所有持株数のうち、信託業務に係る株式数は次のとおりであります。
(7)【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2024年3月31日現在
(注)1. 「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式19,421,800株(議決権数194,218個)には、株式会社証券保管振替機構名義の株式が1,000株(議決権数10個)含まれております。
2. 「単元未満株式」欄には、当社保有の自己保有株式が36株含まれております。
② 【自己株式等】
2024年3月31日現在
2 【自己株式の取得等の状況】
(1)【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2)【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注)1.当事業年度における取得自己株式7,323株は、譲渡制限付株式の無償取得6,129株、単元未満株式の買取り1,194株であります。
2.当期間における取得自己株式には、2024年6月1日から有価証券報告書提出日までの譲渡制限付株式の無償取得及び単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。
(4)【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注)1.当期間における保有自己株式には、2024年6月1日から有価証券報告書提出日までの譲渡制限付株式の無償取得及び単元未満株式の買取り及び買増しによる株式数は含めておりません。
2.当事業年度における「その他」は2023年8月10日に実施した譲渡制限付株式報酬による自己株式の処分によるものであります。
3 【配当政策】
当社は株主重視の経営を旨として、より高水準の利益を確保できる経営体質を目指し、安定配当の継続、並びに業績水準を勘案した配当を実施することを基本方針としております。
また、毎事業年度における配当の回数については、中間配当及び期末配当の年2回、剰余金の配当を行うとしております。これらの配当の決定機関は、中間配当については取締役会、また期末配当については株主総会の決議によっております。
当事業年度の配当については、配当の基本的な方針を踏まえ、中間配当は1株当たり35円、期末配当は1株当たり35円を実施し、年間70円の配当としております。これにより配当性向は29.2%となりました。
内部留保資金の使途については、コア事業の拡大を目指した生産設備、研究開発、情報関連等の投資に充当するとともに、財務体質の強化に活用してまいります。
また、当社は会社法第454条第5項に規定する中間配当をすることができる旨を定款に定めております。
なお、第98期の剰余金の配当は以下のとおりであります。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、「香りを原点とする革新的な技術を通して、新しい価値を創造し続ける」を企業理念とし、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上をはかるため、次の基本的な考え方に沿って、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでおります。
・株主の権利を尊重し、平等性を確保するとともに、株主のほか従業員、顧客、取引先、債権者、地域社会をはじめとする様々なステークホルダーの利益を考慮し、それらステークホルダーと適切に協働いたします。
・会社情報を適時・適切に開示し、透明性の確保に努めます。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
イ コーポレート・ガバナンスの体制は以下のとおりであります。

ロ 取締役会、経営会議及び委員会等
当社の取締役会(当事業年度15回開催)は議長を取締役社長とし、取締役11名(うち社外取締役4名)で構成され、経営上の意思決定に係る最高機関となっております。取締役の任期を1年として、取締役の責任の明確化を図っております。また、当社は執行役員制度を導入しており、執行役員で構成される経営会議(当事業年度13回開催)は議長を社長執行役員とし、執行役員14名で構成され、取締役会の下部組織として、迅速かつ的確な意思決定に努めるとともに、取締役会は経営監督機能の強化により重点をおいております。取締役会及び経営会議はそれぞれ月1回開催しております。経営会議については、四半期に一度、グローバルでの経営報告及び課題について情報を共有し、議論を行う場として位置づけております。
委員会等として以下を設置しております。
・指名報酬委員会は委員長を取締役社長とし、取締役4名(うち社外取締役3名)で構成され、取締役会の諮問機関として、取締役の指名、報酬等に関する審議を行い、取締役会に対して答申しております。当事業年度においては7回開催し、取締役候補者の選任および取締役・執行役員等の報酬に関する事項等につき審議を行っております。
・危機管理本部は本部長を取締役社長とし、各事業部門長11名で構成され、危機管理に関する全社方針を企画立案しております。
・コンプライアンス委員会は委員長を取締役社長とし、取締役・常勤監査役9名で構成され、コンプライアンス体制の確立と徹底を図るために重要事項を審議し、推進しております。
・リスク管理委員会は委員長を取締役社長とし、取締役・執行役員13名で構成され、総合的なリスク管理体制の確立を図るため重要事項を審議し、推進しております。
・コーポレート・ガバナンス委員会は委員長を取締役社長とし、取締役・執行役員等7名で構成され、持続的な企業価値の向上を目指し、コーポレート・ガバナンスに関わる重要事項につき審議しております。
ハ 現状のガバナンス体制を採用している理由
当社は取締役による経営判断の効率化と業務執行の迅速性を確保するため執行役員制度を導入し、取締役会の企業統治機能と執行役員による業務執行の分化を図っております。一方で取締役の任期を1年とすることで株主総会の信認の機会を十分確保し、経営責任をより明確化し持続的な経営機能の強化を図っております。また、監査役が各々の経験を活かして公正・中立的立場から経営への監査機能を発揮するとともに、内部監査部門及び会計監査人とも十分連携をとることで監査役会を一層有効に機能させ、経営者の恣意的判断の排除、任務懈怠の防止、継続的な会社の説明責任の確保にも努めております。当社では取締役会の企業統治機能と、社外取締役及び社外監査役による経営監視が十分に機能する体制が整っていると考え、監査役会設置会社の形態を採用しております。
③ 企業統治に関するその他の事項
(内部統制システムに関する基本的考え方及びその整備状況)
イ 当社の取締役の職務執行に係わる情報の保存及び管理に関する体制
文書管理規程・決裁権限規程・稟議規程などに従い、取締役の職務執行に係る情報を文書等に記録し、保存しております。保存方法については、文書管理規程に定める方法で行い、重要文書については別途保存期間を定めております。取締役、監査役は常時これらの文書等を閲覧できるものとしております。
ロ 当社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
取締役社長を本部長とする危機管理本部を設置し、重大な損失が発生する場合に備えて緊急時対応を定めた危機管理計画書を策定しております。また、取締役社長を委員長とするリスク管理委員会を設置し、総合的なリスク管理体制の確立を図るため重要事項を審議し、推進しております。
その他必要に応じ取締役会及び経営会議にて対応しております。
ハ 当社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
グループ全体の目標として、3事業年度を単位とした中期経営計画を戦略的に策定し、これに基づき各事業本部の毎期の目標・予算を設定し、事業本部ごとの効率的な資源配分に努めると共に、四半期ごとに結果をレビューし、効率性の確保を図っております。また、執行役員制を導入することにより、取締役会の企業統治機能と執行役員による業務執行機能の分化・効率化を図っております。職務分掌規程、取締役会付議規程、決裁権限規程、稟議規程等が定める権限体系の中で権限委譲による効率的な業務遂行が図れる体制としております。
ニ 当社の取締役及び使用人の職務の執行が法令・定款に適合することを確保するための体制
グループ共通の企業憲章・行動規範を制定し、企業倫理の確立、法令遵守を徹底しております。取締役社長を委員長とするコンプライアンス委員会を設置し、コンプライアンス体制の確立と徹底を図るために重要事項を審議し、推進しております。また、内部通報制度を整備し、役職員に対しその周知徹底を図り、コンプライアンス体制の強化に努めております。監査部及び安全管理部において、業務監査のほか、コンプライアンスの観点も踏まえて環境保全・労働安全衛生・保安防災の監査を実施し、法令遵守体制の徹底を図っております。
ホ 当社及び当社子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
ⅰ 当社子会社の取締役等の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
当社は、国内子会社及び海外子会社に対し当社への報告規程を策定し、その業務執行における一定の事項は当社宛事前協議、事前または事後の報告を義務づけることにより、当社グループ業務の適正性を確保しております。
ⅱ 当社子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
重大な損失が発生する場合、もしくは新たな損失リスクが予見される場合は、当社の管理部門へ速やかに連絡を行う体制としております。主要な国内子会社及び海外子会社については、当社の役職員が子会社取締役として経営に参画し、当社管理部門と共に、当社グループ業務の適正運用に努めております。また当社監査役は国内子会社監査役を兼務しております。
ⅲ 当社子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保する体制
上記ハ項の中期経営計画に基づき各子会社の毎期の目標・予算を設定し、子会社ごとの効率的な資源配分に努めております。経営計画をグループ経営計画として策定し、グループ全体としての業績管理を通して目標設定・フォロー・レビューを行うとともに、子会社については定期的に報告会を開催し、進捗状況を確認することで、効率的な業務遂行を図る体制としております。
ⅳ 当社子会社の取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
上記ニ項の企業憲章・行動規範に基づき、グループ全役職員に対し企業倫理の確立及び法令遵守を徹底するとともに、コンプライアンス委員会を設置し、グループ全体のコンプライアンス体制の確立と徹底を図るために関連事項の審議等を行っております。
へ 監査役の職務を補助すべき使用人に関する事項
監査役の職務を補助するため、監査役室を設置しております。また、監査役の職務を補助すべき使用人の配属、異動、評価等の人事事項については監査役会と事前に協議し実施しております。
ト 当社及び当社子会社の取締役及び使用人が当社の監査役に報告をするための体制その他監査役の報告に関する体制
監査役は、業務の適正な運営を検証するため、全ての重要な会議に出席できます。また、上記ニ項の内部通報制度による通報並びに法令・定款違反、不正行為またはその可能性のある事実の発生があった場合、監査役が出席するコンプライアンス委員会に報告される体制としております。また、当社は、監査役に報告を行った当社グループの全役職員に対し、当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを行わないこととしております。さらに、監査役の職務の執行に必要がある場合には、その費用は会社が負担することとしております。
(情報開示及び説明責任体制)
当社は、「創業精神」「企業理念」「Vision 2040」及び「企業憲章」のもと企業活動を行い、様々なステークホルダーへ透明性・公平性・継続性を鑑みた適時・適切な情報提供を行っております。
重要情報の適時開示については、決裁権限規程及び内部者情報管理規程において体制及び手続を定め、適切な運用に努めております。具体的には、経営戦略本部長を情報取扱責任者として、経理・法務・総務・IR等の関連部門が連携し適時開示を実施しております。また、規程に沿い、取締役会の承認を得て開示する場合があります。任意開示事項については更なる充実を図り、ステークホルダーのご理解を高められるよう努めております。
取締役社長出席のもと決算説明会を定期的に開催するなど、より一層の情報開示を行うことにより経営内容の透明性を高め、かつ充分な説明責任を果たすことに努めております。
(責任限定契約の内容の概要)
当社と全ての社外取締役及び監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。
当該契約における損害賠償責任の限度額は、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額であります。
(役員等賠償責任保険契約の内容の概要)
当社は、役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しており、被保険者がその職務の執行に関し責任を負うこと又は当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害を、当該保険契約により填補することとしております。当該保険契約によって役員等の職務執行の適正性が損なわれないようにするための措置として、被保険者の故意又は重過失に起因して生じた損害については補償の対象外とする等の免責事由があります。なお、当該保険契約の被保険者は当社取締役、当社監査役、当社執行役員及び当社子会社取締役であり、全ての被保険者について、その保険料を全額当社が負担しております。
(取締役の定数)
当社の取締役は12名以内とする旨定款に定めております。
(取締役の選任の決議要件)
当社は取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。また、取締役の選任決議は累積投票によらないものとする旨定款に定めております。
(株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項)
イ 自己株式の取得の決定機関
当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。これは、機動的な資本政策を遂行することを目的とするものであります。
ロ 剰余金の配当等の決定機関
当社は、取締役会の決議によって毎年9月30日現在において株主名簿に記載または記録された最終の株主に対して会社法第454条第5項に定める剰余金の配当(中間配当)を行うことができる旨定款に定めております。これは、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。
(株主総会の特別決議要件)
当社は、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
(株式会社の支配に関する基本方針)
イ 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社グループは、創業精神「技術立脚の精神に則り社会に貢献する」、企業理念「香りを原点とする革新的な技術を通して、新しい価値を創造し続ける」の下、常に香料及びその関連技術の最先端の研究を続け、顧客に嗜好性の高く、高付加価値な香料を提供するとともに、リニューアブルなアロマイングリディエンツの開発等を通じ、持続可能な社会への貢献に努めております。また、医薬品中間体を中心とするファインケミカル事業の分野においても、グローバル市場での厳しい競争環境にもかかわらず世界的に高い評価を得ております。
その結果として、当社グループは、国内香料業界のリーディングカンパニーであると同時に、アジア唯一のグローバル香料会社としてのポジションを築き上げ、世界でも屈指の香料会社に成長してまいりました。
このような当社グループの持続的な成長や中長期的な企業価値の向上を支えているものは、次の諸点と考えております。
① 長年培ってきた技術力とそれを基盤とした事業シナジー
長年培ってきた高品質かつ高付加価値のアロマイングリディエンツの製造及び医薬品中間体の開発をはじめとするファインケミカル事業を支える不斉合成、触媒反応、フロー連続等の技術。また、これらの技術を基盤として、有機的一体として結合している4つの事業の強みを活かしながら事業展開することによる、競合他社には無い独自のシナジー効果の発揮。
② 多様な嗜好性への深い理解とそれを活かす創香の経験やノウハウ
消費者の多様な嗜好性に対応する顧客の商品開発を強力に下支えするための創香に関する経験と技術的な蓄積。さらには、少量多品種かつ変化の激しい香料市場において、顧客の要望に迅速に対応するために確立された生産・供給体制。
③ 厳しい安全性基準を満たす製品への高い信頼と、これを維持するノウハウ
その性格上非常に厳しい安全性を求められる製品について、関連法令はもとより、厳格な社内基準をも満たす当社製品の高い品質・安全性とそれを維持管理するために長年にわたり蓄積された情報により確立されたシステム。
④ グローバルに経営資源を有効活用できる組織体制
各事業で蓄積されたノウハウを海外拠点も含めた当社グループで共有・有効活用し、世界規模で営業展開するグローバルな顧客への対応やグローバル事業展開を図るために確立された業務推進組織体制。
以上の強みを生かし、当社は今後も成長してまいります。
しかし、近時、わが国の資本市場においては、対象となる会社の経営陣の賛同を得ることなく、一方的に大量の株式の買付を強行するといった動きが顕在化しつつあります。もとより、当社は、株式の大量買付等であっても、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。しかしながら、株式の大量買付等の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付等の行為について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資さないもの、株主による合理的判断の前提となる透明性の原則の観点から問題のあるものも、少なくありません。
とりわけ、長年にわたり蓄積してきた膨大なノウハウと高い技術力に裏打ちされた当社独自の事業展開によるシナジー効果の評価、さらにはあらゆる消費財と地域の嗜好に対応した多品種な香料製品を提供する当社の企業価値の適正な評価は容易なものではなく、株式の大量買付等が当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資するものか、買付の条件等が当社の本源的価値に鑑み不十分又は不適当でないかについては、十分な情報・検討時間を前提とした慎重な判断を要します。
また、上述した当社グループの強みに照らせば、当社の4事業の一部が売却されるようなことがあれば、各事業分野の有機的結合により実現される大きなシナジー効果が失われるおそれが高く、長期的視点に立っての研究開発及び品質・安全性に対する継続的な投資が行われませんと、技術的基盤が弱体化するのみならず、当社製品の高い安全性への信頼が損なわれ、当社の企業価値・株主共同の利益が毀損されることになります。株式の大量買付等の当否を検討するにあたっては、これらの点も踏まえて慎重に判断する必要があります。
こうした事情に鑑み、当社取締役会は、当社株式に対する大量買付行為が行われた際には、主として次の類型の買付行為を行う株主は、当社の企業価値・株主共同の利益の観点及び株主による合理的判断の前提となる透明性の原則の観点から、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当でないと判断しました。具体的には、大量買付行為のうち、①当社の企業価値・株主共同の利益を明白に侵害するおそれのある買付、②強圧的二段階買付等、株主の皆様に株式の売却を事実上強要するおそれのある買付、③買付の条件等(対価の価額・種類、買付の時期、買付の方法の適法性、買付の実現可能性、買付後の経営方針又は事業計画、買付後における当社の顧客、取引先、従業員等に対する対応方針等を含みます。)が当社の企業価値に鑑み不十分又は不適当な買付、④株主による合理的判断のために客観的に必要となる情報・検討時間を提供しない買付を行う場合、当該買付行為を行う株主は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当でないと判断しました。
ロ 当社基本方針の実現に資する取組みについて
当社グループはVision 2040で掲げた「人にやさしく、環境にやさしく」の下、社会的価値と経済的価値を創出し続ける企業グループとなるため、2024年度より中期経営計画「New Global Plan-2(NGP-2)」において3つの基本方針を定め、着実かつ確実な達成を目指してまいります。
中期経営計画における骨子は次のとおりであります。
NGP-2 3つの基本方針
・ 海外の成長
・ 国内の収益性改善
・ サステナブルな経営
海外での売上高は年々増加傾向にあり、利益面においてもグループ業績全体を支えております。世界の人口や年齢構成など人口動態の変化を鑑みると、先進国では健康・ウェルネス志向の高まりが期待され、発展途上国では引き続き安定的な伸長が見込まれております。事業軸による成長戦略や競争力のある技術を通じて新規顧客やビジネスの拡大へとつなげ、事業成長の基盤として引き続き海外の成長を目指してまいります。
日本国内の売上高は地域別で最も大きな割合を占めておりますが、フレーバー・フレグランス事業の収益
性において苦戦が続いております。この問題に対応すべく、製品ポートフォリオの適正化による売上総利益
の最適化、新領域の開拓、費用構造改革などを通じ、日本国内の収益性改善を図ります。
当社グループの持続的な成長や中長期的な企業価値の向上を果たすためには、社会・環境への貢献ととも
に経営の持続性が重要であると考えております。前中期経営計画より推進しているSustainability2030の実
行を通じて社会的課題の解決に貢献するとともに、Vision 2040 に沿った人的資本の価値最大化や業務遂行力の向上により経営基盤の更なる強化を図り、サステナブルな経営を推進してまいります。
ハ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、当社の企業価値向上、株主共同の利益の確保に向けた取組みを進めるとともに、当社株式の大量取得行為が行われる場合には、買付者に対して必要かつ十分な情報の提供を求め、併せて当社取締役会の意見表明など適時適切な情報開示を行い、株主の皆様の検討時間の確保に努める等、金融商品取引法、会社法及びその他関連法令に基づき、適切な措置を講じてまいります。
ニ 上記各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社取締役会は、上記ロ及びハの取組みは、経営資源の有効活用及び持続的成長に向けた取組み、あるいは、株主の皆様に対する情報提供・検討時間確保に向けた取組みですので、当社基本方針に沿うものであり、当社の企業価値・株主共同の利益を損なうものではなく、かつ、当社経営陣の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
④ 取締役会の活動状況
当事業年度において当社は取締役会を15回開催しており、個々の取締役、監査役の出席状況については次のとおりであります。
※藤原久也氏は、2023年6月の取締役退任までの出席状況を記載しております。
※塚本恵氏は、2023年6月の取締役就任後の出席状況を記載しております。
取締役会では、取締役会規程に定められた経営上必要な様々な事項の審議等を行いました。今期は特に、新中期経営計画に関し重点的に審議を行いました。加えて経営戦略に関する議論、持続的な成長と企業価値向上へ向けた会社の方向性に関する議論、サステナビリティ課題への対応、資本収益性の改善や市場価値の向上に向けた具体的な取組み内容の審議等を行いました。
(2)【役員の状況】
① 役員一覧
男性12名 女性2名 (役員のうち女性の比率14.3%)
(注)1.取締役野依良治氏、松田浩明氏、塚本恵氏及び辻篤子氏は、社外取締役であります。
2.常勤監査役小林一久氏及び監査役中江康男氏は、社外監査役であります。
3.取締役の任期は、2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
4.当社では、取締役会の活性化と取締役の経営戦略立案機能、経営監督機能を強化するとともに、意思決定の迅速化を図るために、執行役員制度を導入しております。
執行役員は14名であります。上記代表取締役社長執行役員1名及び取締役常務執行役員6名に加えて、管理本部長兼経理部長木林孝之、フレグランス・アロマイングリディエンツ事業本部長兼フレグランス事業部長佐藤文則、フレーバー事業副本部長川野明彦、関連事業部長兼中国室長兼IR/広報室長平田裕康、ファインケミカル事業本部長村山俊幸、調達本部長八木健次、研究開発副本部長兼バイオデザイン研究所長江村誠の執行役員7名で構成されております。
② 社外役員の状況
当社の社外取締役は4名であります。また、社外監査役は2名であります。
当社は、より多様な専門知識、経験を有した社外役員を選任することが取締役会をはじめとした意思決定・監督機能における議論を一層活性化させ、適切な意思決定や監督の実施を担保するものであると考えます。
社外取締役野依良治氏は有機合成化学の専門家として、長年研究に携わり、2001年にノーベル化学賞を受賞したほか、国内有数の研究機関の要職を歴任し、組織運営の経験を有しております。同氏には、研究者及び組織運営者としての経験・見識を基にした客観的見地から、当社の技術力を高める助言や企業価値向上に資する提言・助言を期待しております。同氏の当社普通株式の持株状況については、「① 役員一覧」に記載のとおりであります。その他、特別な利害関係はありません。
社外取締役松田浩明氏は、法律専門家として、企業法務分野における長年の実務経験を通じて、企業活動に係る法律に関する幅広い知見を有しております。同氏には、法律専門家としての経験・見識を基にした客観的見地から、企業法務・コンプライアンスに関する助言や経営監視の向上に資する提言・助言を期待しております。当社は、同氏が所属する虎ノ門第一法律事務所に所属する他の弁護士との間で顧問契約を締結しておりますが、同氏の独立性に影響を及ぼすような利害関係はありません。その他、特別な利害関係はありません。
社外取締役塚本恵氏は、グローバル企業における長年の実務経験を有するほか、執行役員として経営の経験も有しております。同氏には、豊富な経験・見識を基にした客観的見地から経営の合理性やダイバーシティ&インクルージョンに関する助言・提言を期待しております。当社との資本的関係、人的関係、取引関係及びその他の特別な利害関係はありません。
社外取締役辻篤子氏は、科学分野において長年ジャーナリストとして報道に携わり、科学技術をはじめとする幅広い知見と経験を有しております。同氏には、豊富な経験・見識を基にした客観的見地から、公平性を保った第三者目線での当社経営の監督や当社の技術力及び研究成果等に関する発信力の強化に資する助言・提言を期待しております。当社との資本的関係、人的関係、取引関係及びその他の特別な利害関係はありません。
常勤監査役小林一久氏は、財務省(旧大蔵省)をはじめとする行政機関における豊富な経験と財務及び会計に関する相当程度の知見を有しています。当社との資本的関係、人的関係、取引関係及びその他の特別な利害関係はありません。
監査役中江康男氏は、事業法人の経営者として経営全般にわたる豊富な経験と財務及び会計に関する相当程度の知見を有しています。なお、同氏が代表取締役を務める中江産業株式会社は、当社の大株主であります。中江産業株式会社の当社普通株式の持株状況については、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (6) 大株主の状況」、同氏の当社普通株式の持株状況については、「① 役員一覧」に記載のとおりであります。その他、特別な利害関係はありません。
当社の社外監査役は行政機関や民間企業役員などの幅広い経験を持ち、中立的な立場より経営の監視を行っております。また、主要事業所への往査を行い、経営監視機能の客観性・中立性を確保するとともに取締役会においてコンプライアンス、内部統制その他経営上の重要課題について発言しております。
当社は社外取締役及び社外監査役を選任するための独立性に係る基準を、以下のとおり制定しております。
「社外役員の独立性に係る基準」
当社は、社外役員(社外取締役及び社外監査役)の独立性判断基準を以下のとおり定め、社外役員が次に定める要件を満たす場合には、当社からの独立性を有し、一般株主と利益相反が生じる恐れがないと判断します。
1.最近において、以下のいずれにも該当していないこと。
(1)当社グループを主要な取引先とする者(注1.)もしくはその業務執行者(注2.)
(2)当社グループの主要な取引先(注3.)もしくはその業務執行者
(3)当社の総議決権の10%以上の議決権を直接または間接的に保有している大株主またはその業務執行者
(4)当社グループが総議決権の10%以上の議決権を直接または間接的に保有している者の業務執行者
(5)当社グループから役員報酬以外に多額の金銭その他の財産(注4.)を得ているコンサルタント、公認会計士等の会計専門家、弁護士等の法律専門家(当該財産を得ている者が法人、組合等の団体である場合には、当該団体に所属する者をいいます。)
(6)当社グループの業務執行者のうちの重要な者(注5.)の配偶者、二親等内の親族、同居の親族または生計を共にする者
(7)当社グループから多額の金銭その他の財産(注4.)の寄付を受けている者またはその業務執行者
2.その他、独立した社外役員としての職務を果たせないと合理的に判断される事情を有していない場合。
注1.当社グループに対する売上高等が、当該会社の売上高等の相当部分を占めている場合をいいます。
2.「業務執行者」とは、株式会社の業務執行取締役、執行役、執行役員、持分会社の業務を執行する社員(当該社員が法人である場合は、会社法第598条第1項の職務を行うべき者その他これに相当する者)、会社以外の法人・団体の業務を執行する者および会社を含む法人・団体の使用人(従業員等)をいいます。
3.当該会社との取引による当社グループの売上高等が、当社グループの売上高等の相当部分を占めている場合をいいます。
4.「多額の金銭その他の財産」とは、その価額の総額が、個人の場合は1事業年度につき10百万円以上、団体の場合は連結売上高の2%を超えることをいいます。
5.「業務執行者のうちの重要な者」とは、取締役(社外取締役を除く)、執行役、執行役員および部長格以上の上級管理職にある使用人をいいます。
(3)【監査の状況】
① 監査役監査の状況
イ 組織・人員
当社は監査役会を設置しており、監査役会の構成人数は当期末において3名(うち2名が社外監査役)であります。常勤社外監査役小野哲氏は、長年の行政機関等での経歴を通じ、財務及び税務並びに法令面に関する専門知識と豊富な経験を有しており、当期末において監査役会議長を務めております。常勤監査役川上幸宏氏は、研究開発部門における長年の実務経験を有するほか、当該部門及び生産部門の責任者として要職を歴任し、当社の事業及び業務に精通しております。社外監査役中江康男氏は、長年の事業法人経営者としての職歴を通じ、財務及び会計に関する相当程度の知見・経験及び会社経営全般に関する豊富な経験を有しております。
監査役の職務を補助する組織として監査役室を設置しており、室長1名及び補助者1名(共に監査部兼務)で監査役の職務遂行のサポートを行っております。当該室長及び補助者の配属、異動、評価等の人事事項については監査役会と事前に協議し実施しております。
ロ 監査役会の活動状況
当事業年度において、監査役会を17回開催しており、個々の監査役の出席状況については以下の表のとおりです。
監査役会は、監査報告書の作成、常勤監査役の選定、監査計画の策定、監査法人の再任・不再任の方針及び監査法人の報酬同意等の事項について検討を行いました。
当事業年度の監査計画においては、①中期経営計画NGP-1の評価とNGP-2の策定に向けた取組み状況、②内部統制システム及びリスク管理の状況、③継続的な安全・品質管理体制及びサステナビリティに関する取組み状況に重点を置き、監査活動を行うことといたしました。
毎月の監査役会においては、各監査役の監査活動につき情報を共有し意見交換を行い、さらに、日本監査役協会の最近の考え方について情報を共有いたしました。
ハ 監査役の活動状況
各監査役は、監査役監査の基準に準拠し、監査計画、職務の分担等に従い、取締役、主要な使用人等と意思疎通を図り、情報の収集及び監査の環境の整備に努めるとともに、取締役会に加え経営会議、コンプライアンス委員会などの重要な会議に出席いたしました。
監査役会において定めた当事業年度の監査計画に基づき、本社においては、代表取締役社長と複数回の面談・意見交換を実施するとともに、取締役、執行役員等からヒアリングを行い、上記の重点項目に関する取組み等について状況把握に努めました。
また、重要な決裁書類等の閲覧、工場、研究所及び主要な支店等に対する往査等を通じ、安全対策の取組みを含め確認を行いました。
子会社についても子会社の取締役等と意思疎通を図り、必要に応じて事業の報告を受け、また、往査を実施いたしました。
監査法人とは、四半期ごとに職務の執行について報告を聴取し、意見交換を行うとともに「監査上の主要な検討事項」(KAM)について協議を行いました。内部監査部門とは、監査役会において期首の計画説明及び期末の活動報告を、また、月1回の監査役報告会において経過報告を聴取するとともに、意見交換を行いました。
これらの活動を踏まえつつ、取締役会などの重要会議においては、各監査役から、コンプライアンス、内部統制、今後の経営上の重要課題等について適宜質問、意見表明等の発言を行いました。
② 内部監査の状況
当社は監査部10名による内部監査を実施しております。監査部は年間の監査計画に基づき、内部監査を実施し、内部管理体制の妥当性及び有効性並びにコンプライアンスの状況を定期的に検証しております。監査指摘事項については、改善案の提示を行うなど監査後のフォローアップも行っております。また、月1回監査役報告会を開き、監査役及び監査役室とも連携して業務執行において監査機能の強化を図っております。また、内部監査の結果については、当社の取締役会及び経営会議に報告するとともに監査役会及び月1回の監査役報告会においても報告し、業務執行における監査機能の強化を図っております。
③ 内部統制報告制度
当社は監査部を事務局とする、内部統制委員会を設置しております。内部統制委員会は、金融商品取引法に基づく「財務報告の適正性確保に係る内部統制の評価報告制度」への対応業務の推進・実施及び全社的なとりまとめを実施しております。当委員会は評価委員を選任し、事業年度ごとに、一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠し、財務報告の信頼性に重要な影響を及ぼす統制上の要点を識別し、当該統制上の要点について整備及び運用状況を評価することによって、内部統制の有効性に関する評価を行っております。また、内部統制報告書は会計監査人による監査証明を受けております。
④ 会計監査の状況
a. 監査法人の名称
有限責任 あずさ監査法人
b. 継続監査期間
54年間
上記は、調査が著しく困難であったため、現任の監査人である有限責任 あずさ監査法人の前身(の1つ)である監査法人朝日会計社が監査法人組織になって以降の期間について記載したものであります。実際の継続監査期間は、この期間を超える可能性があります。
c. 業務を執行した公認会計士
椎名 弘
宇津木 辰男
d. 会計監査業務に係る補助者の構成
監査業務に係る補助者は、監査法人の選定基準に基づき決定されており、具体的には、公認会計士および公認会計士試験合格者等を主たる構成員とし、システム専門家等その他の補助者も加えて構成されております。
e. 監査法人の選定方針と理由
監査役会において、監査法人の職務の執行に支障がある場合等、その必要があると判断した場合は、監査法人を解任又は不再任とする方針を定めております。
この方針に基づき、監査役会は、監査法人の職務遂行状況、監査体制、独立性及び専門性などが適切であるかについて検討を行い、現在の監査法人を継続して選定しております。
f. 監査役及び監査役会による監査法人の評価
監査役会は、監査法人の再任・不再任を決定するにあたって、監査法人の職務遂行状況、監査体制等について検討を加え、一定の評価を行っております。評価にあたっては、監査計画とその実施状況、海外子会社の監査を担当する現地監査人との適切なコミュニケーション、四半期レビュー、監査役との意見交換等の具体的な職務遂行状況に加え、監査報酬、監査法人の品質管理体制等を踏まえた上で、現在の監査法人を再任することが適切であるとの判断に到っております。
⑤ 監査報酬の内容等
a. 監査公認会計士等に対する報酬の内容
b. 監査公認会計士等と同一のネットワーク(KPMG)に対する報酬
前連結会計年度及び当連結会計年度の当社及び連結子会社における非監査業務の内容は、税務関連業務等であります。
c. 監査報酬の決定方針
該当事項はありません。
d. 監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、会計監査人の報酬等について、取締役及び会計監査人より説明を受け、監査の品質・効率等を総合的に検証した結果、その報酬等につき会社法第399条第1項の同意を行っております。
(4)【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
イ.取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針に関する事項
(1) 方針の決定の方法
当社は、2021年2月10日開催の取締役会において「取締役の報酬等の決定方針」を決議し、2022年3月10日及び2022年6月9日開催の取締役会において一部改定を決議しております。
(2) 方針の内容の概要
当社の「取締役の報酬等の決定方針」は以下のとおりであります。
(基本方針)
① 業務執行取締役の報酬等は、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向けて、当該業務執行取締役の意欲をより高めることのできる、適切、公正かつバランスのとれたものとする。
② 業務執行取締役の報酬等は、前項の方針に従い、株主総会で決議された額の範囲内で、一部業績連動の要素を反映させ、かつ、中長期的な業績と連動させるものとし、指名報酬委員会からの答申内容を尊重し、取締役会で決定するものとする。
③ 社外取締役の報酬等は、社外取締役の職責を反映した定額の固定報酬のみとし、株式関連報酬その他の業績連動型の要素は含まないものとする。
(固定報酬)
固定報酬は、各取締役の職責や役位に応じて毎月支給する報酬であり、個々の支給水準については、業績、過去実績、従業員給与の支給水準及び他社の支給水準等を勘案して支給額を決定する。
(業績連動報酬(賞与))
業績連動報酬(賞与)は、会社業績や各取締役の経営への貢献度に応じて毎年一定の時期に支給する報酬であり、各事業年度の連結売上高、連結営業利益及び親会社株主に帰属する当期純利益等の業績指標に基づき、さらに各取締役が設定した重点施策に対する達成度等を総合的に勘案して支給額を決定する。
(株式報酬等)
株式報酬等は、譲渡制限付株式報酬及び株価連動型金銭報酬等によるものとする。
譲渡制限付株式報酬は、取締役会決議に基づき、対象となる取締役に毎年一定の時期に金銭報酬債権を支給し、取締役が当該金銭報酬債権の全部を現物出資の方法で払い込むことにより、当社普通株式を割り当てる方法により支給する。
支給する金銭報酬債権の報酬額の上限は年額1億円以内(使用人兼務取締役の使用人分給与を含まない)、交付を受ける株式の総数は年4万株以内とし、個人別の株式割当て数を含め、指名報酬委員会からの答申内容を尊重し、取締役会が決定する。
なお、譲渡制限期間は、取締役が株式の割当てを受けた日から、当社の取締役その他当社の取締役会が定める地位を退任又は退職等する日(取締役会決議でそれより遅い日を定めた場合はその日)までの期間とし、譲渡制限期間中、取締役は割当てを受けた株式について、第三者に対して譲渡、担保権の設定その他の処分をしてはならない。
国内非居住の取締役に対しては、上記の譲渡制限付株式報酬に代替する報酬として、取締役の金銭報酬について株主総会で決議された総額の範囲内で、株価連動型金銭報酬(ファントム・ストック)を付与するものとし、株式割当日に当社普通株式を支給したものと仮想して、想定される譲渡制限期間解除時に、その時点における当該株価相当額の金銭を支給する。個人別に付与する株価連動型金銭報酬(ファントム・ストック)は、指名報酬委員会からの答申内容を尊重し、取締役会が決定する。
(業務執行取締役の報酬等の構成及び割合)
業務執行取締役の報酬は、固定報酬、主として短期業績を反映する業績連動報酬としての賞与及び株主との価値共有の一層の促進を通じて中長期的な企業価値向上に資する報酬体系としての株式報酬等で構成される。
各報酬の構成比(賞与が満額支給された場合の構成比)は、原則として、概ね、固定報酬(60%程度)、業績連動報酬(賞与)(20%程度)、株式報酬等(20%程度)となるように設定する。
(取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する事項)
取締役会は、取締役の個人別の報酬の支給額の決定のうち、各取締役の固定報酬及び業績連動報酬(賞与)の額の決定につき、代表取締役に一任する旨の取締役会決議を行い、代表取締役にその具体的内容について委任する。
なお、報酬額の決定に際して、代表取締役は、指名報酬委員会からの答申内容を尊重する。
ロ.業績連動報酬(賞与)に関する事項
業績連動報酬として、取締役及び監査役に対して賞与を支給しております。
業績連動報酬(賞与)は、会社業績や各取締役の経営への貢献度に応じて毎年一定の時期に支給する報酬であり、各事業年度の連結売上高、連結営業利益及び親会社株主に帰属する当期純利益等の業績指標に基づき、さらに各取締役が設定した重点施策に対する達成度等を総合的に勘案して支給額を決定しております。連結売上高等の定量的な評価基準は、当社のグローバルな事業運営の達成状況を判断するための重要な指標であり、業績連動報酬(賞与)に係る指標に適しているものと判断しております。
なお、当事業年度の業績指標に関する実績は、連結売上高195,940百万円、連結営業利益2,316百万円、連結営業利益率1.2%及び親会社株主に帰属する当期純利益2,698百万円となりました。
ハ.株式報酬等に関する事項
取締役と株主の皆様との価値共有をより一層促進し、中長期的な企業価値向上に資する報酬体系を構築することを目的として、譲渡制限付株式報酬制度を導入しており、社外取締役を除く取締役に対して支給しております(ただし、国内非居住の取締役に対しては、譲渡制限付株式報酬に代替する報酬として、金銭による株価連動報酬を支給しております)。取締役会の決議に基づき、対象となる取締役に毎年一定の時期に金銭報酬債権を支給し、取締役が当該金銭報酬債権の全部を現物出資の方法で払い込むことにより、当社普通株式を割り当てる方法により支給することとしております。譲渡制限付株式報酬として割り当てた株式は、譲渡制限期間中、継続して当社の取締役の地位にあったことを条件として、譲渡制限期間が満了した時点をもって譲渡制限を解除するものとしております。なお、譲渡制限期間は、取締役が株式の割当てを受けた日から、当社の取締役その他当社の取締役会が定める地位を退任又は退職等する日(取締役会決議でそれより遅い日を定めた場合はその日)までの期間としております。
ニ.上記報酬等に関する株主総会の決議に関する事項
取締役の金銭報酬の限度額は、2017年6月28日開催の第91回定時株主総会において年額240百万円以内(うち社外取締役分は年額40百万円以内)と決議いただいております(使用人兼務取締役の使用人分給与は含まない)。また、当該金銭報酬とは別枠で、譲渡制限付株式付与のために支給する金銭報酬債権につき、2017年6月28日開催の第91回定時株主総会において年額100百万円以内(使用人兼務取締役の使用人分給与は含まない)、株式数の上限を年4万株以内と決議いただいております(社外取締役は付与対象外)。なお、当該定時株主総会終結時点の取締役の員数は10名(うち、社外取締役は2名)であります。
監査役の報酬限度額は、2017年6月28日開催の第91回定時株主総会において年額60百万円以内と決議いただいております。なお、当該定時株主総会終結時点の監査役の員数は3名(うち、社外監査役は2名)であります。
ホ.取締役の個人別の報酬等の内容の決定の委任に関する事項
(1) 委任を受けた者の氏名、地位及び担当
当社においては、取締役会の委任決議に基づき代表取締役社長(社長執行役員安全統括本部長)の桝村聡が取締役の個人別の報酬額の具体的内容を決定しております。
(2) 委任された権限の内容・理由等
委任された権限の内容は、取締役の個人別の固定報酬及び業績連動報酬(賞与)の額の決定に関するものであります。当社全体の業績を俯瞰しつつ、各取締役が担当する職務領域や職責の評価を行うには、代表取締役社長が最も適していると判断したため、これらの権限を代表取締役社長に委任しております。ただし、報酬の妥当性や評価の透明性を確保するために、指名報酬委員会からの答申内容を尊重することとしております。
ヘ.当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等の内容が方針に沿うものであると取締役会が判断した理由
取締役会は、当該権限が代表取締役によって適切に行使されるよう、取締役の個人別の報酬額の決定に際して、代表取締役が、指名報酬委員会からの答申内容を尊重することを求めており、当社の「取締役の報酬等の決定方針」にもその旨を定めております。当該手続を経て取締役の個人別の報酬額が決定されていることから、取締役会は、その内容が当社の「取締役の報酬等の決定方針」に沿うものであると判断しております。
② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
(注)1. 提出会社の役員ごとの連結報酬等の総額は、連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載しておりません。
2. 上記取締役の報酬等の総額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれておりません。
3.上記取締役の株式報酬等の金額は、当事業年度に係る譲渡制限付株式報酬等の費用計上額を記載しております。
(5)【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、株式の売買及び配当により利益を得ることを目的としたものを純投資目的である投資株式とし、取引関係の維持強化や安定した資金調達など事業の円滑な推進により、中長期的に当社の企業価値を向上させることを目的としたものを純投資目的以外の目的である投資株式と区分しております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社の政策保有株式の保有方針は、営業・販売取引関係の維持強化や安定した資金調達など事業の円滑な推進により、中長期的に当社の企業価値を向上させることを目的とします。
取締役会は、年1回、個別銘柄ごとの中長期的な収益機会や配当等も含めたリターン及びリスクが資本コストに見合っているか等を総合的に勘案し、保有の合理性を確認しております。当事業年度は2023年7月に開催いたしました。
また、政策保有株式として保有することの合理性が確認できない場合は、当該株式保有を縮減することとしております。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注)1. 特定投資株式の定量的な保有効果については、保有先企業との取引から得られる事業シナジーが事業上の秘密情報に該当するとの判断により記載しませんが、上記②a.に記載の方法により保有の合理性を検証しております。
2. 同社のグループ会社が、当社の株式を保有しております。
3. 「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
④ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの
該当事項はありません。
⑤ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの
該当事項はありません。
第5 【経理の状況】
1. 連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1)当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づいて作成しております。
(2)当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しております。
2. 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の財務諸表について、有限責任 あずさ監査法人による監査を受けております。
3. 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みについて
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みを行っております。具体的には、会計基準等の内容を適切に把握できる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、同法人の主催する有価証券報告書及び四半期報告書作成に係る研修に参加しております。
1【連結財務諸表等】
(1)【連結財務諸表】
①【連結貸借対照表】
②【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
④【連結キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1. 連結の範囲に関する事項
(イ)連結子会社の数 21社
連結子会社名は、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載しているため、省略しております。
(ロ)非連結子会社の数 18社
非連結子会社名は、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載しているため、省略しております。
(連結の範囲から除いた理由)
非連結子会社18社は、いずれも小規模であり、合計の総資産、売上高、当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)等は、いずれも連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないためであります。
2. 持分法の適用に関する事項
(イ)持分法適用の非連結子会社の数 18社
持分法適用の非連結子会社名は、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載しているため、省略しております。
(ロ)持分法適用の関連会社の数 1社
持分法適用の関連会社名は、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載しているため、省略しております。
3. 連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社のうち、国内子会社9社の決算日は3月31日、在外子会社12社の決算日は12月31日であります。在外子会社の決算日と連結決算日との間に生じた重要な取引については連結上必要な調整を行っております。
4. 会計方針に関する事項
(イ)重要な資産の評価基準及び評価方法
①有価証券
その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
②デリバティブ
時価法
③棚卸資産
通常の販売目的で保有する棚卸資産
主として先入先出法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
(ロ)重要な減価償却資産の減価償却の方法
①有形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
なお、主な耐用年数は以下のとおりであります。
建物及び構築物 8~50年
機械装置及び運搬具 2~15年
②無形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
なお、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づいております。ただし、金額が僅少なものについては、一括費用処理しております。
③リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
(ハ)重要な引当金の計上基準
①貸倒引当金
売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
②賞与引当金
従業員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額に基づき計上しております。
③役員賞与引当金
役員賞与の支出に備えて、当連結会計年度における支給見込額に基づき計上しております。
④役員退職慰労引当金
一部の国内連結子会社において、役員の退職慰労金の支出に備えるため、規程に基づく期末要支給額を計上しております。
⑤訴訟損失引当金
訴訟の損失に備えるため、将来発生する可能性のある損失見込額を計上しております。
(ニ)退職給付に係る会計処理の方法
①退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
②数理計算上の差異の費用処理方法
数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(10年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理しております。
(ホ)重要な収益及び費用の計上基準
当社及び国内連結子会社は、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号 2021年3月26日)を適用しております。財又はサービスの販売に係る収益は主に卸売又は製造等による販売であり、顧客との販売契約に基づいて商品又は製品を引き渡す履行義務を負っております。
取引価格の算定においては、約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識しております。これらの収益は顧客との契約において約束された対価から、販売手数料等の顧客に支払われる対価の一部について、取引価格から減額する方法で測定しております。
当該履行義務は、財又はサービスを引き渡す一時点において、顧客が当該財又はサービスに対する支配を獲得して充足されると判断し、引き渡し時点で収益を認識しております。なお、財又はサービスの国内の販売において、出荷時から当該財又はサービスの支配が顧客に移転される時までの期間が通常の期間である場合には、重要性等に関する代替的な取扱いを適用し、出荷時に収益を認識しております。
(ヘ)重要な外貨建の資産又は負債の本邦通貨への換算の基準
外貨建金銭債権債務は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。なお、在外子会社等の資産及び負債は、決算日の直物為替相場により円貨に換算し、収益及び費用は期中平均相場により円貨に換算し、換算差額は純資産の部における為替換算調整勘定及び非支配株主持分に含めております。
(ト)重要なヘッジ会計の方法
①ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理によっております。
なお、振当処理の要件を満たしている為替予約、通貨スワップ及び通貨オプションについては振当処理に、特例処理の要件を満たしている金利スワップについては特例処理によっております。
②ヘッジ手段とヘッジ対象
ヘッジ会計を適用したヘッジ手段とヘッジ対象は以下のとおりであります。
a.ヘッジ手段…為替予約
ヘッジ対象…外貨建金銭債権債務
b.ヘッジ手段…金利スワップ
ヘッジ対象…借入金
③ヘッジ方針
ヘッジ取引に係る取引権限及び取引限度額を定めた社内ルールに従って、取引の実行・管理を行っております。
④ヘッジ有効性評価の方法
ヘッジ有効性評価は、原則として年2回、ヘッジ対象とヘッジ手段双方の相場変動またはキャッシュ・フロー変動の累計額を基礎として行っております。
ただし、ヘッジ対象とヘッジ手段の資産・負債に関する重要な条件が同一である場合には、ヘッジ有効性評価を省略しております。
(チ)連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヵ月以内に償還期限の到来する短期投資からなっております。
(重要な会計上の見積り)
1. 固定資産の減損
(1)当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(単位:百万円)
(注)有形固定資産の金額は、賃貸等不動産の連結財務諸表計上額(前連結会計年度:878百万円、当連結会計年度:864百万円)を含めて記載しております。
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社グループは、主に香料事業に係る有形固定資産及び無形固定資産について、減損の兆候の有無及び兆候が存在する場合における減損損失の認識の要否の判定を実施しております。また、一部の連結子会社の有形固定資産及び無形固定資産について、減損テストを実施しております。減損損失を認識すべきと判定した場合は、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しています。
減損損失の認識の要否の判定及び減損テストにおける回収可能価額の算定は、将来のキャッシュ・フロー、割引率等について一定の仮定を設定して見積っております。当該見積りは、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
2. 繰延税金資産の回収可能性
(1)当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(単位:百万円)
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
繰延税金資産の認識は、将来の事業計画に基づく課税所得の発生時期及び金額によって見積っております。当該見積りは、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
3. 棚卸資産の評価
(1)当連結会計年度の連結貸借対照表に計上されている棚卸資産のうち、当社に係るものは以下のとおりであります。
(単位:百万円)
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社グループは、多品種かつ多量の商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品の棚卸資産を保有しております。当社グループの棚卸資産の連結貸借対照表価額は、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定しており、そのうち当社では、保有する長期滞留在庫のうち、営業循環過程から外れたと判断された棚卸資産の評価については、帳簿価額を処分見込価額まで切り下げております。当社は、長期滞留在庫に対して、過去の販売実績、払出実績、保有期間及び将来の状況を検討した上で、販売や払出が見込めないと判断した金額について簿価を切り下げて評価を行っております。当社が取り扱う棚卸資産の販売予定は市場の需要変化などの予測不能な要因によって変動する可能性があり、将来の予測は不確実性を伴います。将来の販売、払出の状況が見積りの前提と異なる結果となった場合、翌連結会計年度の連結財務諸表における棚卸資産に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(未適用の会計基準等)
・「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日)
・「包括利益の表示に関する会計基準」(企業会計基準第25号 2022年10月28日)
・「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日)
(1) 概要
その他の包括利益に対して課税される場合の法人税等の計上区分及びグループ法人税制が適用される場合の子会社株式等の売却に係る税効果の取扱いを定めるもの。
(2) 適用予定日
2025年3月期の期首より適用予定であります。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
影響額は、現在評価中であります。
(表示方法の変更)
(連結貸借対照表関係)
前連結会計年度において、流動資産の「受取手形」に含めていた「電子記録債権」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することとしております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結貸借対照表において、流動資産の「受取手形」に表示していた3,023百万円は、「電子記録債権」2,654百万円、「受取手形」369百万円として組替えております。
また、前連結会計年度において、「有形固定資産」の「その他」に含めていた「使用権資産」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することとしております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結貸借対照表において、「有形固定資産」の「その他」に表示していた2,516百万円、「減価償却累計額」△440百万円、「その他(純額)」2,076百万円は、「有形固定資産」の「使用権資産」2,516百万円、「減価償却累計額」△440百万円、「使用権資産(純額)」2,076百万円として組替えております。
(連結貸借対照表関係)
※1 担保資産及び担保付債務
当社の磐田工場の有形固定資産(建物、構築物、機械装置、土地)は工場財団を設定して次のとおり債務の担保に供しております。
※2 固定資産圧縮記帳額
保険金等で取得した有形固定資産の取得価額から控除している圧縮記帳額及びその内訳は、次のとおりであります。
※3 非連結子会社及び関連会社に対するものは、次のとおりであります。
4 保証債務
連結会社以外の会社等の金融機関等からの借入等に対し、債務保証を行っております。
※5 特定融資枠契約
当社においては、運転資金の効率的な調達を行うため複数の取引銀行と特定融資枠契約を締結しております。当該契約に基づく連結会計年度末の借入未実行残高は次のとおりであります。
※6 流動負債「その他」のうち、契約負債の残高
その他のうち、契約負債の金額は次のとおりであります。
(連結損益計算書関係)
※1 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は、次のとおりであります。
研究開発費については、複合科目として集計しております。なお、製造費用に含まれる研究開発費はありません。
※2 固定資産売却益の内容は、次のとおりであります。
※3 固定資産処分損の内容は、次のとおりであります。
※4 期末棚卸高は収益性の低下に伴う簿価切下後の金額であり、次の棚卸資産評価損が売上原価に含まれております。
※5 顧客との契約から生じる収益
売上高については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載しておりません。顧客との契約から生じる収益の金額は、連結財務諸表「注記事項(セグメント情報等)」に記載しております。
※6 助成金収入
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構からの助成金であります。
※7 減損損失
当社グループは、概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位に基づきグルーピングを行っております。ただし、賃貸資産及び遊休資産については、それぞれの個別物件を基本単位として取り扱っております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度において、当社グループは以下の資産グループについて減損損失を計上しております。
営業活動から生じる損益が継続してマイナスである資産グループについて、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として特別損失に計上しております。
その内訳は、土地226百万円、建物及び構築物186百万円、機械装置及び運搬具85百万円及びその他7百万円であります。なお、回収可能価額は正味売却価額により測定しており、土地、建物の正味売却価額は不動産鑑定会社による評価額を基準としております。
(連結包括利益計算書関係)
※1 その他の包括利益に係る組替調整額及び税効果額
(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注)1.普通株式の自己株式の株式数の増加205,481株は、2023年3月10日の取締役会決議による自己株式の取得200,000株、譲渡制限付株式の無償取得による増加4,998株、単元未満株式の買取りによる増加483株であります。
2.普通株式の自己株式の株式数の減少26,931株は、譲渡制限付株式報酬による自己株式の処分による減少であります。
2.新株予約権及び自己新株予約権に関する事項
該当事項はありません。
3.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注)1.普通株式の自己株式の株式数の増加7,323株は、譲渡制限付株式の無償取得による増加6,129株、単元未満株式の買取りによる増加1,194株であります。
2.普通株式の自己株式の株式数の減少25,170株は、譲渡制限付株式報酬による自己株式の処分による減少であります。
2.新株予約権及び自己新株予約権に関する事項
該当事項はありません。
3.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
※1 現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係
(リース取引関係)
1.ファイナンス・リース取引
(借主側)
重要性が乏しいため、注記を省略しております。
2.オペレーティング・リース取引
(借主側)
重要性が乏しいため、注記を省略しております。
(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社グループは、資金運用については短期的な預金等に限定し、また、資金調達については銀行借入及び社債発行による方針であります。デリバティブ取引は、後述するリスクを回避するため実需に伴う取引に限定して実施することとし、売買益を目的とするような投機的な取引は一切行わない方針であります。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク並びにリスク管理体制
営業債権である受取手形、売掛金及び電子記録債権は、顧客の信用リスクに晒されております。当該リスクに関しては、当社の取引先債権管理規程に従い、取引先ごとの期日管理及び残高管理を行うとともに、主な取引先の信用状況を半期ごとに把握する体制としております。
投資有価証券は、主に業務上の関係を有する企業の株式であり、市場価格の変動リスクに晒されておりますが、時価は定期的に把握されております。
営業債務である支払手形及び買掛金は、そのほとんどが1年以内の支払期日であります。
有利子負債のうち、短期借入金は主に営業取引に係る資金調達であり、長期借入金及び社債は主に設備投資に係る資金調達であります。デリバティブ取引は、外貨建ての営業債権債務に係る為替の変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした先物為替予約取引、借入金に係る支払利息の変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした金利スワップ取引であります。なお、ヘッジ会計に関するヘッジ手段とヘッジ対象、ヘッジ方針、ヘッジの有効性評価の方法等については、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」の「重要なヘッジ会計の方法」に記載しております。
デリバティブの利用にあたっては、信用リスクを軽減するために、格付の高い金融機関とのみ取引を行っております。また、営業債務や借入金は、流動性リスクに晒されておりますが、当社グループでは、各社が月次に資金繰計画を作成するなどの方法により管理しております。
(3) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価には、当該価額の算定において変動要因が織り込まれているため、異なる前提条件を採用することにより、当該価額が変動することもあります。
2.金融商品の時価等に関する事項
前連結会計年度(2023年3月31日)
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりであります。なお、市場価格のない株式等(非上場株式 連結貸借対照表計上額3,742百万円)は、次表には含めておりません。また、現金は注記を省略しており、預金、受取手形、売掛金、電子記録債権、支払手形及び買掛金、短期借入金は短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似することから、注記を省略しております。
(注)長期借入金の連結決算日後の返済予定額
当連結会計年度(2024年3月31日)
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりであります。なお、市場価格のない株式等(非上場株式 連結貸借対照表計上額3,898百万円)は、次表には含めておりません。また、現金は注記を省略しており、預金、受取手形、売掛金、電子記録債権、支払手形及び買掛金、短期借入金は短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似することから、注記を省略しております。
(注)長期借入金の連結決算日後の返済予定額
3. 金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1)時価で連結貸借対照表に計上している金融資産
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(2)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(3)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
投資有価証券
上場株式は相場価格を用いて評価しております。上場株式は活発な市場で取引されているため、その時価をレベル1の時価に分類しております。
長期借入金
長期借入金の時価は、将来の予定返済額及び予定利払額について当社の信用リスクを勘案し、リスクフリーレートである国債の利率で割り引いた現在価値により算定しており、レベル2の時価に分類しております。
(有価証券関係)
1. その他有価証券
前連結会計年度(2023年3月31日)
(注)株式の減損処理にあたっては、時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には全て減損処理を行い、30%~50%程度下落した場合には、当該金額の重要性、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行うこととしております。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注)株式の減損処理にあたっては、時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には全て減損処理を行い、30%~50%程度下落した場合には、当該金額の重要性、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行うこととしております。
2. 連結会計年度中に売却したその他有価証券
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(デリバティブ取引関係)
1.ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
該当事項はありません。
2.ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
金利関連
前連結会計年度 (2023年3月31日)
(※)金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、当該長期借入金の時価に含めて記載しております。
当連結会計年度 (2024年3月31日)
(※)金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、当該長期借入金の時価に含めて記載しております。
(退職給付関係)
1.採用している退職給付制度の概要
当社及び一部の連結子会社は、確定給付企業年金制度及び退職一時金制度を採用しております。なお、一部の連結子会社の確定給付企業年金制度及び退職一時金制度は、簡便法により退職給付に係る負債及び退職給付費用を計算しております。
また、一部の国内連結子会社は中小企業退職金共済制度を、一部の海外連結子会社は確定拠出年金制度を採用しております。
当社及び一部の国内連結子会社は、複数事業主制度の東京薬業企業年金基金に加入しております。自社の拠出に対応する年金資産の額を合理的に計算できないため、確定拠出制度と同様に会計処理しております。
2.確定給付制度
(1)退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
(百万円)
(2)年金資産の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
(百万円)
(3)簡便法を適用した制度の、退職給付に係る負債の期首残高と期末残高の調整表
(百万円)
(4)退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表
(百万円)
(5)退職給付費用及びその内訳項目の金額
(百万円)
(6)退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(百万円)
(7)退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(百万円)
(8)年金資産に関する事項(簡便法を適用した制度を除く。)
① 年金資産の主な内訳
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりであります。
② 長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率を決定するため、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮しております。
(9)数理計算上の計算基礎に関する事項
主要な数理計算上の計算基礎
3.確定拠出制度
連結子会社の確定拠出制度への要拠出額は、前連結会計年度248百万円、当連結会計年度381百万円であります。
4.複数事業主制度
確定拠出制度と同様に会計処理する、複数事業主制度の企業年金基金制度への要拠出額は、前連結会計年度152百万円、当連結会計年度123百万円であります。
(1)複数事業主制度の直近の積立状況
(2)複数事業主制度の掛金に占める当社グループの割合
前連結会計年度 2.14 %
当連結会計年度 2.28 %
(3)補足説明
上記(1)の差引額の要因は、未償却過去勤務債務残高等(前連結会計年度6,169百万円、当連結会計年度6,167百万円)、当年度剰余金(前連結会計年度11,809百万円、当連結会計年度 ― 百万円)、当年度不足金(前連結会計年度 ― 百万円、当連結会計年度6,221百万円)、別途積立金(前連結会計年度25,149百万円、当連結会計年度36,959百万円)であります。本制度における未償却過去勤務債務残高等の償却方法は元利均等償却であり、事業主負担掛金率0.3%、償却残余期間は2023年3月31日現在で5年10ヵ月であります。
なお、上記(2)の割合は当社グループの実際の負担割合とは一致しておりません。
(ストック・オプション等関係)
該当事項はありません。
(税効果会計関係)
1. 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(注)税務上の繰越欠損金及びその繰延税金資産の繰越期限別の金額
前連結会計年度(2023年3月31日)
(※)税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(※)税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。
2. 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
(賃貸等不動産関係)
当社及び一部の連結子会社では、東京都その他の地域において、賃貸用の土地及び建物(オフィスビル)を有しております。2023年3月期における当該賃貸等不動産に関する賃貸収益は1,428百万円、賃貸費用は227百万円(賃貸収益、賃貸費用の主要なものは売上高、売上原価に、それ以外は営業外収益等に計上)であり、2024年3月期における当該賃貸等不動産に関する賃貸収益は1,415百万円、賃貸費用は213百万円(賃貸収益、賃貸費用の主要なものは売上高、売上原価に、それ以外は営業外収益等に計上)であります。
また、当該賃貸等不動産の連結貸借対照表計上額、期中増減額及び時価は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)1. 連結貸借対照表計上額は、取得原価から減価償却累計額を控除した金額であります。
2. 期中増減額のうち、前連結会計年度の主な減少額は減価償却費であります。また、当連結会計年度の主な減少額は減価償却費であります。
3. 期末の時価は、主要な物件については不動産鑑定評価書に基づく金額であります。それ以外については、一定の評価額または市場価格を反映していると考えられる指標に基づく価額であります。
(収益認識関係)
1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報
顧客との契約から生じる収益を分解した情報は、「注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
2.顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
収益を理解するための基礎となる情報は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」の「重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおりであります。
3.顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当連結会計年度末において存在する顧客との契約から翌連結会計年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報
(1)契約負債の残高等
契約負債の残高及び当連結会計年度に認識された収益の額のうち期首現在の契約負債に含まれていた額は、重要性が乏しいため記載を省略しております。
(2)残存履行義務に配分した取引価格
当連結会計年度末時点で未充足の履行義務に配分した取引価格の総額及び収益の認識が見込まれる期間は以下のとおりであります。
なお、実務上の便法を適用し、当初に予想される契約期間が1年以内の契約の一部である残存履行義務に関する情報は記載しておりません。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1. 報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社は、主に香料を製造・販売しており、提出会社、国内子会社、在外子会社はそれぞれ独立した経営単位であり、取り扱う製品について各会社において戦略を立案し、事業活動を展開しております。
各会社を報告セグメントとした場合、非常に多数の報告セグメントが開示されることとなるため、経済的特徴や製品及びサービスの内容等を鑑み、当社は、地域別に「日本」「米州」「欧州」及び「アジア」の4つを報告セグメントとしております。各報告セグメントでは、香料事業の製造・販売を主な事業内容として、さらに各事業に関連する研究及び不動産賃貸、その他の活動を展開しております。
2. 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されているセグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3. 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
(注)1.調整額は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益の調整額△93百万円には、セグメント間取引に係る内部損益取引の調整額352百万円、セグメント間取引に係る棚卸資産の調整額△148百万円、及びその他△296百万円が含まれております。
(2)セグメント資産の調整額△18,990百万円には、セグメント間取引に係る内部取引の調整額△17,749百万円、セグメント間取引に係る棚卸資産の調整額△1,721百万円、及びその他480百万円が含まれております。
2.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
3.香料事業はフレーバー、フレグランス、アロマイングリディエンツ、ファインケミカルの製造・販売を主な事業内容としており、当該事業の売上高は主に一時点で顧客に移転される財から生じる収益で構成されております。
4.その他の収益は、その他不動産事業に係る賃貸収入等で構成されております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
(注)1.調整額は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益又は損失(△)の調整額△176百万円には、セグメント間取引に係る内部損益取引の調整額469百万円、セグメント間取引に係る棚卸資産の調整額△326百万円、及びその他△319百万円が含まれております。
(2)セグメント資産の調整額△24,756百万円には、セグメント間取引に係る内部取引の調整額△23,260百万円、セグメント間取引に係る棚卸資産の調整額△2,040百万円、及びその他544百万円が含まれております。
2.セグメント利益又は損失(△)は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
3.香料事業はフレーバー、フレグランス、アロマイングリディエンツ、ファインケミカルの製造・販売を主な事業内容としており、当該事業の売上高は主に一時点で顧客に移転される財から生じる収益で構成されております。
4.その他の収益は、その他不動産事業に係る賃貸収入等で構成されております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1. 製品及びサービスごとの情報
2. 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
3. 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載しておりません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1. 製品及びサービスごとの情報
2. 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
3. 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載しておりません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。
【関連当事者情報】
重要性が乏しいため、記載を省略しております。
(1株当たり情報)
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため、記載しておりません。
2. 1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
3. 1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
⑤【連結附属明細表】
【社債明細表】
該当事項はありません。
【借入金等明細表】
(注)1.「平均利率」については、借入金等の当期末残高に対する加重平均利率を記載しております。
なお、リース債務については、リース料総額に含まれる利息相当額を控除する前の金額で連結貸借対照表に計上しているため、「平均利率」を記載しておりません。
2.長期借入金及びリース債務(1年以内に返済予定のものを除く。)の連結決算日後5年内における返済予定額は以下のとおりであります。
【資産除去債務明細表】
当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における資産除去債務の金額が当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における負債及び純資産の合計額の100分の1以下であるため、記載を省略しております。
(2)【その他】
当連結会計年度における四半期情報等
2【財務諸表等】
(1)【財務諸表】
①【貸借対照表】
②【損益計算書】
③【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1.資産の評価基準及び評価方法
(1)有価証券の評価基準及び評価方法
① 子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法
② その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
(2)棚卸資産の評価基準及び評価方法
通常の販売目的で保有する棚卸資産
先入先出法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
2. 固定資産の減価償却の方法
(1)有形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
なお、主な耐用年数は以下のとおりであります。
建物 8~50年
機械及び装置 5~8年
(2)無形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
なお、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づいております。ただし、金額が僅少なものについては、一括費用処理しております。
(3)リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
3. 引当金の計上基準
(1)貸倒引当金
売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
(2)賞与引当金
従業員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額に基づき計上しております。
(3)役員賞与引当金
役員賞与の支出に備えて、当事業年度における支給見込額に基づき計上しております。
(4)退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しております。
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
② 数理計算上の差異の費用処理方法
数理計算上の差異は、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(10年)による定額法により按分した額を、それぞれ発生の翌事業年度から費用処理しております。
(5)債務保証損失引当金
関係会社への債務保証に係る損失に備えるため、被保証会社の財政状態等を勘案し、損失負担見込額を計上しております。
4. 収益及び費用の計上基準
当社は、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号 2021年3月26日)を適用しております。財又はサービスの販売に係る収益は主に卸売又は製造等による販売であり、顧客との販売契約に基づいて商品又は製品を引き渡す履行義務を負っております。
取引価格の算定においては、約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識しております。これらの収益は顧客との契約において約束された対価から、販売手数料等の顧客に支払われる対価の一部について、取引価格から減額する方法で測定しております。
当該履行義務は、財又はサービスを引き渡す一時点において、顧客が当該財又はサービスに対する支配を獲得して充足されると判断し、引き渡し時点で収益を認識しております。なお、財又はサービスの国内の販売において、出荷時から当該財又はサービスの支配が顧客に移転される時までの期間が通常の期間である場合には、重要性等に関する代替的な取扱いを適用し、出荷時に収益を認識しております。
5. その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
(1)退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異の会計処理の方法は、連結財務諸表における会計処理の方法と異なっております。
(重要な会計上の見積り)
固定資産の減損
(1)当事業年度の財務諸表に計上した金額
(単位:百万円)
(注)有形固定資産の金額は、賃貸等不動産の財務諸表計上額(前事業年度:808百万円、当事業年度:783百万円)を含めて記載しております。
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社は、有形固定資産及び無形固定資産について、香料事業とその他の事業の資産とにグルーピングし、減損の兆候の有無及び兆候が存在する場合における減損損失の認識の要否の判定を実施しております。
減損損失の認識の要否の判定における割引前将来キャッシュ・フローの算定は、一定の仮定を設定して見積っております。当該見積りは、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌事業年度の財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
棚卸資産の評価
(1)当事業年度の財務諸表に計上した金額
(単位:百万円)
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」をご参照ください。
(表示方法の変更)
(貸借対照表関係)
前事業年度において、流動資産の「受取手形」に含めていた「電子記録債権」は、金額的重要性が増したため、当事業年度より独立掲記することとしております。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前事業年度の貸借対照表において、流動資産の「受取手形」に表示していた2,853百万円は、「電子記録債権」2,547百万円、「受取手形」305百万円として組替えております。
(貸借対照表関係)
※1 担保資産及び担保付債務
磐田工場の有形固定資産(建物、構築物、機械装置、土地)は工場財団を設定して次のとおり債務の担保に供しております。
※2 固定資産圧縮記帳額
保険金等で取得した有形固定資産の取得価額から控除している圧縮記帳額及びその内訳は、次のとおりであります。
※3 関係会社に対する金銭債権債務
区分表示されたもの以外で関係会社に対する金銭債権及び金銭債務の金額は、次のとおりであります。
※4 固定資産圧縮積立金は法人税法及び租税特別措置法の規定に基づくものであります。
5 保証債務
他の会社等の金融機関等からの借入等に対し、債務保証を行っております。
※6 特定融資枠契約
運転資金の効率的な調達を行うため複数の取引銀行と特定融資枠契約を締結しております。当該契約に基づく事業年度末の借入未実行残高は次のとおりであります。
(損益計算書関係)
※1 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は、次のとおりであります。
おおよその割合
※2 関係会社との取引高
(有価証券関係)
子会社株式及び関連会社株式は、市場価格のない株式等の為、子会社株式及び関連会社株式の時価を記載しておりません。
なお、市場価格のない株式等の子会社株式及び関連会社株式の貸借対照表計上額は次のとおりであります。
(百万円)
(税効果会計関係)
1. 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2. 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係)」に同一の内容を記載しているので、注記を省略しております。
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
④【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(単位:百万円)
(注) 1. 有形固定資産の当期増加額の主なものは次のとおりであります。
2.建設仮勘定の当期減少額の主なものは、固定資産本勘定への振替によるものであります。
3.無形固定資産の当期増加額の主なものは次のとおりであります。
【引当金明細表】
(単位:百万円)
(2)【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3)【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を有しておりません。
会社法第189条第2項各号に掲げる権利
会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
株主の有する単元未満株式の数と併せて単元株式数となる数の株式を売り渡すことを請求する権利
第7 【提出会社の参考情報】
1【提出会社の親会社等の情報】
当社は、法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。