第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 最近5連結会計年度に係る連結経営指標等の推移
(注) 1.国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)に基づいて連結財務諸表を作成しています。
2.当社グループでは、クラウド・コンピューティング契約におけるコンフィギュレーションまたはカスタマイゼーションのコストについて、IAS第38号「無形資産」を適用し無形資産を認識しておりましたが、2021年4月に公表されたIFRS解釈指針委員会のアジェンダ決定に至る議論を踏まえて、第58期の期首よりコンフィギュレーションまたはカスタマイゼーションのサービスを受領したときにそのコストを費用として認識する方法に変更しました。これに伴い、第57期の関連する主要な経営指標等については、当該会計方針の変更を反映した遡及修正後の金額を記載しています。
3.第60期において、スペシャライズド・パーツ・サービスビジネスセグメントにおけるノンコア事業を非継続事業に分類しています。これにより、売上収益、税引前当期利益は非継続事業を除いた継続事業の金額を表示し、当期利益(親会社株主持分)は、継続事業及び非継続事業の合算を表示しています。また上記指標の第59期の売上収益、税引前利益については、同様の組替を行っております。詳細は「第5経理の状況、1 連結財務諸表等、連結財務諸表注記29.売却目的保有に分類される処分グループ及び非継続事業に関する注記」をご参照ください。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 最高株価及び最低株価は、2022年4月4日より東京証券取引所(プライム市場)におけるものであり、それ以前は東京証券取引所(市場第一部)におけるものです。
2 【沿革】
提出会社は、株式の額面を500円から50円に変更するため、1973年10月、相模工業株式会社(資本金5千万円、設立年月日1951年1月30日)と合併していますが、実質上の設立年月日は1970年10月1日です。
3 【事業の内容】
当連結グループは、提出会社、連結子会社86社及び関連会社18社で構成され、油圧ショベル・超大型油圧ショベル・ホイールローダ等の製造・販売及びこれに関連する部品サービスの販売により建設機械に関連する一連のトータルライフサイクルの提供を主たる目的とした建設機械ビジネスセグメントと、建設機械ビジネスセグメントに含まれないマイニング設備及び機械のアフターセールスにおける部品開発、製造、販売及びサービスソリューションの提供を主たる目的としたスペシャライズド・パーツ・サービスビジネスセグメントの2つを報告セグメントとしています。
なお、当連結会計年度より、「ソリューションビジネス」としていた報告セグメント名称を「スペシャライズド・パーツ・サービスビジネス」に変更しております。この変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。
当連結グループの事業の系統図は次のとおりです。

4 【関係会社の状況】
1.その他の関係会社
2.連結子会社
(※) 主要な事業の内容には、セグメントの名称を記載しています。
(注) 1.有価証券報告書の提出会社です。
2.議決権の所有または被所有割合の( )内は、間接所有で内数です。
3.特定子会社です。
4.以下の関係会社については売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く。)の連結売上収益に占める割合が10%を超えています。
主要な損益情報等 日立建機日本株式会社
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
(注) 1.従業員数は就業人員です。
2.従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。
(2) 提出会社の状況
(注) 1.従業員数は就業人員です。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。
3.従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。
(3) 労働組合の状況
提出会社の労働組合は、日立建機労働組合と称し、日立グループ労働組合連合会に所属しています。
また、当連結グループに属する各社の一部については、それぞれ独自に労働組合の結成及び上部団体への加入等を行っています。
なお、労使関係は安定し、円滑に推移しています。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
② 国内連結子会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) 経営方針
当連結グループは、「豊かな大地、豊かな街を未来へ 安全で持続可能な社会の実現に貢献します」というビジョンを掲げ、全従業員がグループ共通の行動規範であるスピリット「Challenge Customer Communication」の下、「お客さまの課題をともに解決する、身近で頼りになるパートナー」として、お客さまの期待に応え、革新的な製品・サービス・ソリューションを協創し、ともに新たな価値を創造し続けます。
これにより事業競争力とグループ経営力の強化を追求し、収益性の向上とキャッシュの創出力を高め、また、SDGsやESG等を経営課題として、持続可能な社会の構築と事業成長を実現することにより、企業価値の増大と更なる株主価値向上をめざします。
(2) 中期経営計画の進捗
当社は、2023年を初年度とする新中期経営計画(BUILDING THE FUTURE 2025 未来を創れ)を推進しています。2025年度までに着実な成長を実現し、成果へ結びつけることができるよう、事業環境の変化に対応しながら、中期経営計画の目標達成をめざします。
中期経営計画の経営戦略の柱
今中期経営計画では、4つの経営戦略の柱を掲げており、中でも「革新的ソリューション」に最大限注力することで、日立建機グループは真のソリューションプロバイダーになることをめざしています。それこそが、我々のグループアイデンティティの中のミッション「お客さまの期待に応え、革新的な製品・サービス・ソリューションを協創し、ともに新たな価値を創造し続ける」ということになります。

以下の図は、経営戦略の柱にもとづく中期経営計画の主要な重点施策です。2023年度の取り組み成果を5件紹介します。

1.1)顧客に寄り添う革新的ソリューションの提供
~コンストラクション・コンパクト事業でのお客さま・異業種パートナーと協創してエコシステムを構築~
当社グループは電動ショベルの開発・販売を始めていますが、建設土木業界全体としての普及率は高くありません。それは、実際の建設現場には、ハードだけを提供したとしても解決ができない課題が、依然として多く存在しているためです。
こうした課題に対してソリューションを提供するためには、日立建機単独では対応が難しく、異業種のパートナー企業との協業が不可欠です。
具体的な事例として、電動の建設機械に欠かせないインフラである可搬式充電設備での協業について紹介します。
日本市場向けには、九州電力(株)との共同開発を開始しました。また、欧州市場向けには伊藤忠商事(株)からファイナンスの支援や協力を受けて、オランダアルフェン社の可搬式充電設備の販売・レンタルを開始します。次に、パートナー企業との協創を実現する場として、新たな研究拠点「ZERO EMISSION EV-LAB」を千葉県市川市に開設しました。電動の建設機械・機材が稼働する現場を再現したデモエリアや、来場者と意見交換し、新たなアイデアを生み出すコミュニケーションエリアを設け、お客さまや異業種のパートナーと建設現場のゼロ・エミッション実現に向けての課題や可能性について探索できる場にしていきます。

1.1)顧客に寄り添う革新的ソリューションの提供
~マイニング事業での、デジタルプラットフォームによるサイトソリューションを構築~
当社グループの事業領域である、採掘(Pit)から選鉱(Plant)領域の多様なタッチポイントにおいて、日本、カナダ、オーストラリアの3拠点から複数の鉱山現場での稼働状況をモニタリングしています。
鉱山機械・鉱山運営・ソフトウエアなどの専門分野に精通した人財が、先進的デジタル技術を駆使して、複数の鉱山現場からリアルタイムに取得したあらゆるデータを蓄積・分析・解析し、それぞれのお客さまが直面している課題に対して、ソリューションを提供しています。
現時点では、掘削、運搬工程が主なモニタリング範囲ですが、順次範囲を拡大し、鉱山全体の効率化・最適化に貢献する取り組みをめざしています。

2)バリューチェーン事業の拡充
~再生品生産能力を拡張、グローバル最適生産体制を確立~
国内では、現在、土浦工場と常陸那珂工場に分散している再生工場を、2024年度中に兵庫県にある播州工場に集約・統合し、再生のマザー工場として、グローバル連携を強化します。
集約・統合によってスペース制約を改善し、再生部品の取り扱い量を増やすことで、2030年度には再生事業の売上収益を約800億円まで伸ばす計画です。
海外では、米州の再生事業を強化しています。これまでは、各代理店が対応できる範囲で再生事業を行っていましたが、2023年度以降は、日立建機アメリカInc.が米州全域の再生事業を統括し、日立建機トラックLtd.が超大型油圧ショベル、ダンプトラック向け部品の再生を行います。さらに、H-E Parts社は、得意とする鉱山機械のクーリングシステムやエンジンの再生を担います。
このように国内外の生産能力を拡張し、資源循環型ビジネスの実現をめざします。

3)米州事業の拡大
~販売チャネルを多様化およびファイナンス事業を拡充~
2023年8月より、北米市場で高付加価値製品のZAXIS-7シリーズを納入開始しています。
さらに、北米全土から販売サービス員を約100人を集めて、ZAXIS-7シリーズの操作性や特長を説明する講習会を実施し、順調に販売台数を拡大しています。
代理店にとって従来製品のZAXIS-6シリーズだけでなく、高付加価値製品のZAXIS-7シリーズを提供することにより、お客さまのニーズに対応した製品やサービスを提供し、販売チャネルの多様化にもつなげていきます。
また、ファイナンス事業を拡充することも進めています。伊藤忠商事(株)、東京センチュリー(株)、日立建機の各米国法人が出資しているファイナンス合弁会社「ZAXIS Finance」が2023年5月から米国お客さま向け、9月からは米国代理店向けファイナンスを提供開始しました。ZAXIS Financeのオペレーション開始により、日立建機アメリカの売掛債権の増加を抑えながら販売を加速することができます。
引き続き重点市場である米州の体制強化を推進し、さらなる成長をめざします。

4)人・企業力の強化
~人財がグローバルに活躍できる育成の場や機会の提供~
当社グループは、人財戦略を中長期的な成長をめざす上での最重要課題として認識しています。この度、人的資本に関する情報開示の国際的なガイドラインであるISO30414の認証を取得しました。これに合わせ、Human Capital Reportを初めて発行しました。機械メーカーでは初めての認証取得となり、今後はガイドラインに基づいて様々な情報発信を積極的に行います。
情報開示を強化し、ステークホルダーの皆さまとの対話をより深めていくことで、人財戦略の継続的な改善につなげます。
次に、開発リソースの集約と、イノベーション推進に関する取り組みについてです。
2023年5月より、土浦工場にて、新棟「Orange Innovation Plaza」が稼働開始しました。研究・開発部門を中心に、約3,000人が一堂に会して、次世代に向けた開発に取り組んでいます。
若手社員の意見をもとに、さまざまなコミュニケーションスペースを用意し、部門を越えたコラボレーションの活性化につなげます。
さらに、新規事業を継続的に創出できる企業文化をめざす取り組みを開始しています。
2023年から、「KENKI βUSINESSCHALLENGE」、略してKβC と称し、価値創造のノウハウを学び新規事業の事業化をめざしています。
こちらの取り組みは、毎年継続的に開催することで、社員の持続的な挑戦を奨励し、企業文化の変革を促進します。

中期経営計画の定量的目標
2025年度の目標については、財務目標及びESG関連目標とも、当初の中期経営計画で定めた数値に変更はありません。
収益性としては、調整後営業利益率13%以上と定め、売上に対しての稼ぐ力である“キャッシュ創出の能力指標”としてEBITDAマージン率18%以上をめざします。
効率性では、ROIC目標9%以上を安定的に維持し、投下資本の運用効率を意識して事業を展開し、資本収益性の向上を図ります。
また、獲得した収益を株主の皆さまへ還元を行うため、配当性向は“30%〜40%を目安に安定的かつ継続的に実施”とし、株主利益の最大化を図ります。


2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) はじめに
日立建機グループは、私たちのありたい姿、ミッション等を定めた「日立建機グループアイデンティティ」を策定しています。
サステナビリティ経営を推進していく際にも、「日立建機グループアイデンティティ」の視点を導入し、さまざまな取り組みを行っています。

(2) サステナビリティ基本方針
日立建機グループは、マテリアリティ(重要課題)を実践することで、サステナビリティを推進し、持続的な社会の発展に貢献していくことをめざして、サステナビリティ基本方針を策定しています。建設機械を通じて社会の持続的発展に貢献し、企業価値向上に努めてまいります。「サステナビリティ基本方針」は当社ホームページをご覧ください。
https://www.hitachicm.com/global/ja/sustainability/management/
※日立建機グループは2023年4月より国連グローバル・コンパクトに参加しました。
国連グローバル・コンパクトの10原則をグループ、グローバルで推進していきます。
(3) ガバナンス
(4) 戦略
① マテリアリティの特定
4つのマテリアリティに基づき、サステナビリティ課題に対応する「環境戦略」「技術戦略」「人財戦略」について報告します。
② 環境戦略
―TCFD提言への対応―
2020年7月に全社のコーポレート部門と事業部門の部門長およびキーマンによる社内タスクフォースを設立し、同年10月に「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言への賛同を表明しました。2022年には、1.5℃と4℃を想定したシナリオ分析、気候変動リスクの発生可能性や財務的影響について評価を行っています。TCFDフレームワーク*に基づき、気候変動がもたらすリスクと機会および対応する戦略についての開示を行い、持続可能な事業展開をめざして、本提言に沿った推進強化に努めています。

* TCFDフレームワーク …TCFD提言の取り組みの詳細については、「日立建機グループ統合報告書2023」P43-45を参照ください。
―サーキュラーエコノミーへの取り組み―
日立建機グループは、再生・中古車・レンタル・サービスといったバリューチェーン事業を通じて、廃棄量をさまざまな角度から減らす4つのR(Reduce・ Reuse・Recycle・Renewable)の活動を、グループ全体で取り組んでいます。製品の利用過程においては、新車がお客さまの手に渡り、利用されて、その役目を終えるまでの「製品ライフサイクル」を1.5倍にすることをめざして、バリューチェーン事業を拡大し、顧客価値の最大化と資源消費の最小化を両立していきます。具体的には、当社の強みである「ConSite」や部品再生、本体再製造を活用することで、車体稼働年数を10年から15年に長期化することをめざします。このことにより、廃棄物の削減、投入資源の抑制を実現し、最終的にはCO₂排出量の削減にも貢献します。
③ 技術戦略
―Global e-Serviceの進化―
日立建機では、建設機械をご利用いただいているお客さまに、インターネットを通じて機械の稼働状況や保守情報を一括管理するシステム「Global e-Service(以下、GeS)」を提供しています。GeSはメンテナンス情報だけでなく、稼働中の機械のCO₂排出量、アイドリング時間、燃料消費量の管理情報など環境に関する情報もお客さまへフィードバックすることができ、お客さまの環境経営にも役立てることができるソリューションです。2000年から国内向けサービスを提供開始し、機器保守業務、アフターサービス業務を支援する約90のアプリケーションを取り揃え、現在では全世界で多くのお客さまにご利用いただいています。
現在GeSは全世界で約43万台の機械に搭載され、日々膨大な情報のやり取りがあります。GeSで対象とする業務領域のデジタル化が拡大・浸透する中、提供機能の多様化に加え、グローバル生産体制への対応やお客さまからの要望の高度化により、オペレーションの複雑化が課題となっています。
現中期経営計画期間における取り組みとして、バリューチェーン全体での付加価値・利便性を最大化するため、GeSのモダナイゼーション※1を推進するとともに、GeSとDX基盤※2を相互に連携・強化することで、ユーザビリティの向上・DXによる価値向上・オープンイノベーションの創出をめざし、機器保守、アフターサービス業務支援のデジタルプラットフォームとして進化させていきます。
これにより販売代理店がお客さまへ迅速にサービスを提供できる仕組みづくりを加速させ、これまでGeSに点在していた各種機能や情報を集約します。その結果、画面操作数の大幅削減や業務の動線の最適化を可能にし、高効率なデジタルプラットフォームを提供することで、お客さまの満足度向上につなげます。さらに、再生事業や中古車売買など新たな市場との連携や開拓、異業種パートナーとの協創により、新たな価値創出に取り組みます。
※1 モダナイゼーション:古いIT資産(ハードウェアやソフトウェア)や開発手法を最新の製品や設計に置き換えること
※2 DX基盤:日立建機が提供するアプリケーションの開発効率の向上を目的に整備した開発共通基盤

―デジタル人財の育成―
急速な技術革新への対応やこれに対応した経営戦略の実行のため、デジタル人財の育成とリテラシーの向上に取り組んでいます。この取り組みでは、まずデジタル人財の基礎となる目標をやり抜くスキルとマインドを習得するために「自己変革プログラム」を実施し、受講者は全世界のグループ会社で5,400名を超えました。
並行して国内では、2022年度から2023年度末までをデジタル人財育成の強化期間とし、デジタルリテラシーに関する研修を実施するとともに、業務部門とDX部門でチームを組み、実践を通してデジタル推進リーダーを育成するプログラムも実施し、受講者は合計で1,100名を超えました。さらに2024年度からは、これらのプログラムに加え、全部門共通で必要とされるデジタル専門スキルをもった人財の育成を促進するため、プロジェクトマネージャとデータサイエンティストを育成するプログラムを開始しました。
④ 人財戦略
人的資本に関する戦略
「第2の創業期」にある現在、日立建機グループは、既存事業の拡大に加え、デジタルソリューションを中心とした成長事業の深化と、今後の柱となる新規事業の探索をしてまいります。
上記のような事業構造の大きな変革局面においても、日立建機グループにとって人とは財産・資本、すなわち「人財」であり、会社の成長に欠かせない「人的資本」です。それを「Kenkijin」と称しております。そして、変革が必要な今こそ、Kenkijinが個性・強みを最大限に発揮できるよう、育成の強化や変革に臨む組織・風土の醸成等、数々の取組みが不可欠と考えます。こうした取組みにより会社と事業を変革し、顧客に対する新たな価値を創造して企業価値の向上に努めることが、日立建機グループにおける「人的資本経営」です。
そして、人的資本経営を進める上での基本思想として、2つの思いを特に大切にしております。
第一は、「会社と個人は、対等の関係」です。基礎を成す考え方として従業員と会社は双方にとって「選び・選ばれる関係」と捉えた上で、会社は従業員のキャリア形成や成長を支援することを通じて、新たな価値創造や企業価値の向上につなげていくことをめざします。
第二は、「チームで勝つ」です。成長事業の深化や新規事業の探索等の新たな取組みに、チームで挑んでまいります。特にソリューション・サービスにおいて、現場の従業員がお客さまに寄り添って最適なサービスに気付き提供するには、組織や立場に関係なく一体となったチームが不可欠です。そこで、誰もが個性や強みを発揮できる環境を整えることで、多様な個人の組合せにより「チームで勝つ」ことをめざします。

(5) リスク管理
情報通信技術の発展や地政学リスク、経済情勢の変化など、社会を取り巻く事業環境は日々変化しています。日立建機グループでは、このような事業環境を日頃から把握・分析し、社会的課題や当社の競争優位性、経営資源などを踏まえ、備えるべきリスクと、さらなる成長機会の両面からリスクマネジメントを実施し、リスクをコントロールしながら経営戦略へと反映しています。2022年4月には、全社的リスクマネジメントを担うERM(Enterprise Risk Management)委員会を発足しました。
(6) 指標と目標
日立建機グループが特定したマテリアリティに対する目標値(2030年度)は、以下のとおりです。
※2023年度の各種実績につきましては、提出会社ウェブサイト、統合報告書等で開示していく予定です。



3 【事業等のリスク】
当連結グループは、生産、販売、ファイナンス等幅広い事業分野にわたり、世界各地において事業活動を行っています。そのため、当連結グループの事業活動は、市況、為替、ファイナンス等多岐に亘る要因の影響を受けます。
当連結会計年度末現在予見可能な範囲で考えられる主な事業等のリスクは次のとおりです。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
1.経営成績等の状況の概要
(1) 業績
当連結会計年度において、スペシャライズド・パーツ・サービスビジネスセグメントにおけるノンコア事業を非継続事業に分類しています。これにより、売上収益、営業利益、税引前当期利益は非継続事業を除いた継続事業の金額を表示し、前連結会計年度の金額を組替えて比較及び分析を行っています。
① 売上収益
当連結会計年度の連結売上収益は前連結会計年度比11.1%増加の1兆4,059億2千8百万円となりました。
② 売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度比9.4%増加の9,707億5千8百万円となりました。売上原価の売上収益に対する比率は前連結会計年度より1.1ポイント減少し69.0%となりました。
また、販売費及び一般管理費は前連結会計年度比10.7%増加の2,671億4千2百万円となりました。
③ 営業利益
営業利益は、前連結会計年度より19.9%増加し1,626億9千万円となりました。営業利益の売上収益に対する比率は前連結会計年度より0.9ポイント増加し11.6%となりました。
④ 金融収益及び金融費用
金融収益及び金融費用は、前連結会計年度の151億1千5百万円の損失(純額)から当連結会計年度56億5千6百万円の損失(純額)と、損失が94億5千9百万円減少しました。これは主に、為替差損が、前連結会計年度107億5千5百万円から当連結会計年度18億6千4百万円と、88億9千1百万円減少したことによるものです。
⑤ 税引前当期利益
税引前当期利益は、前連結会計年度より39.5%増加し1,604億7千6百万円となりました。
⑥ 法人所得税費用
当連結会計年度における法人所得税費用は、前連結会計年度より17.6%増加し、441億8千6百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は1,435億3千万円となり、当連結会計年度期首より315億3千8百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動に関するキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動に関するキャッシュ・フローは、当期利益1,162億9千万円をベースに、減価償却費596億9千3百万円、法人所得税費用446億8千4百万円等を計上する一方、棚卸資産の増加637億3千8百万円等の計上がありました。
この結果、当連結会計年度は730億3千5百万円の収入となり、前連結会計年度に比べて収入が991億7千万円増加しました。
(投資活動に関するキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動に関するキャッシュ・フローは、主として、有形固定資産の取得457億2千8百万円、無形資産の取得98億7千5百万円があったことで390億3千5百万円となり、前連結会計年度と比べて支出が36億1千2百万円減少しました。
これにより、営業活動に関するキャッシュ・フローと、投資活動に関するキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは340億円の収入となりました。
(財務活動に関するキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動に関するキャッシュ・フローは、主として、短期借入金の増加279億2千6百万円、社債及び長期借入金による調達534億7千6百万円等があったものの、社債及び長期借入金の返済392億6千8百万円、配当金の支払(非支配持分株主への配当金を含む)375億6千3百万円等により89億1千7百万円の支出となり、前連結会計年度と比べて収入が960億6百万円減少しました。
(3) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績は、次のとおりです。
(注) 1.金額は、販売価格によっています。
2.スペシャライズド・パーツ・サービスビジネスセグメントのビジネスは、マイニング設備及び機械のアフターセールスにおける部品開発、製造、販売及びサービスソリューションの提供を主たる目的としており、ビジネスの性質上、生産実績の記載に馴染まないため、記載を省略しています。
3.当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。その内容等については、「第2「事業の状況」4「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」2.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2) 当連結会計年度の経営成績の分析」をご参照願います。
② 受注実績
当連結グループの製品は、そのほとんどが見込生産のため受注実績の記載は省略しています。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりです。
(注) 1.総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。
2.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
(1) 重要な会計方針及び見積り
当連結グループは連結財務諸表の作成に際し、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、財政状態及び経営成績の金額に影響を与える見積りを行っていますが、特に以下の重要な会計方針が、提出会社の連結財務諸表の作成における重要な見積りに大きな影響を及ぼすと考えています。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
当該仮定は当連結会計年度末時点における最善の見積りであると判断していますが、実際の経済活動の推移が今後この仮定から乖離した場合には翌期以降の重要な会計上の見積りの判断に影響を及ぼす可能性があります。
① 棚卸資産
当連結グループは、棚卸資産は取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い方の金額で評価しており、実際の将来需要または市場状況が悪化した場合は、評価減が必要となる可能性があります。
② 有形固定資産及び無形資産
当連結グループは、有形固定資産及び無形資産について減損の兆候の有無の判定を行い、その帳簿価額が回収不可能であるような兆候がある場合、減損テストを実施しています。将来の営業活動から生ずる損益またはキャッシュ・フローの悪化等により回収可能価額が低下した場合には追加の減損損失の計上が必要になる可能性があります。
また、耐用年数を確定できない無形資産及びのれんについては、減損の兆候の有無にかかわらず、毎年、主に第4四半期において、その資産の属する資金生成単位ごとに回収可能価額を見積もり、減損テストを実施しています。のれんが発生している連結子会社の超過収益力が低下した場合には、追加の減損損失の計上が必要になる可能性があります。
③ 営業債権及びその他の金融資産
金融資産については、減損を示す客観的な証拠が金融資産の当初認識後に発生しておりその金融資産の見積将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回る場合、当該金融資産について減損損失が発生する可能性があります。
また、営業債権にかかる減損損失については、事業を行う国あるいは地域の特有な商慣行を含む事業環境に関連した潜在的なリスクを評価した上で算定した将来の回収可能額の見積りに基づいて減損損失を計上しており、将来の市況悪化や取引先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生した場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
④ 繰延税金資産
繰延税金資産は、未使用の税務上の繰越欠損金、税額控除及び将来減算一時差異のうち、将来課税所得に対して利用できる可能性が高いものに限り認識しています。将来において業績及び課税所得が見積額より悪化した場合、繰延税金資産に対し追加の評価減の計上が必要となる可能性があります。
⑤ 退職給付に係る負債
当連結グループは、退職給付制度に基づく確定給付債務及び制度資産の測定に当たっては、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しています。これらの前提条件には、割引率、昇給率、退職率及び死亡率などが含まれます。将来において、実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、退職給付に係る負債、退職給付費用及び退職給付制度の再測定に影響を及ぼす可能性があります。
なお、会計上の見積りを行う上での及びロシア・ウクライナ情勢の影響についての影響の考え方は以下のとおりです。
ロシア・ウクライナ情勢の影響について
当連結会計年度末の連結財政状態計算書には当社の連結子会社である在ロシアの日立建機ユーラシアLLC(以下、HCMR)の財政状態計算書が含まれております。
このHCMRの財政状態計算書のうち、主要な項目としては代理店に対して有する売上債権が8,949百万円、棚卸資産が4,857百万円含まれています。売上債権については全期間の予想信用損失を見積り、貸倒引当金を計上していますが、当該見積りは代理店の財政状態やその顧客の属する産業の状況、直近の回収状況等を考慮し、回収期間にわたり直近の状況が継続するとの仮定に基づいております。棚卸資産についても、受注の状況を踏まえた今後の販売計画を考慮した上で評価しております。
当該仮定は当連結会計年度末時点における最善の見積もりであると判断しておりますが、ロシア・ウクライナ情勢による経済活動への影響には不確実性が存在し、実際の経済活動の推移等が見積りから乖離した場合には、翌期以降の会計上の見積りに影響を及ぼし、貸倒引当金及び棚卸資産の評価に重要な変更をもたらすリスクがあります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
当連結グループは、2024年3月期より2026年3月期を最終年度とする3カ年の中期経営計画「BUILDING THE FUTURE 2025 未来を創れ」を新たに策定し、①顧客に寄り添う革新的ソリューションの提供、②バリューチェーン事業の拡充、③米州事業の拡大、④人・企業力の強化、の4つの経営戦略を掲げて、持続的な成長と企業価値の向上に取り組んでいます。
このような取り組みの中で、第4四半期連結会計期間より、IFRS会計基準に則して、スペシャライズド・パーツ・サービスビジネスセグメントにおけるノンコア事業を非継続事業に分類することとしました。これにより、当連結会計年度および前連結会計年度について、売上収益、調整後営業利益(売上収益から、売上原価並びに販売費及び一般管理費の額を減算して算出した指標)、営業利益、税引前当期利益は非継続事業を除いた継続事業の金額を表示し、当期利益及び親会社株主に帰属する当期利益は、継続事業及び非継続事業の合算を表示しています。
当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)における油圧ショベル需要は、市況が低迷している中国において前年度から大幅に減少しました。加えて、主要国での選挙影響等によって顧客の投資意欲の鈍化が見られたアジアや金利の高止まり等の影響を受けている西欧でも減少しました。一方で、日本と北米では安定した公共投資や民間設備投資が追い風となり、堅調な需要水準を維持しました。
マイニング需要は、資源価格が健全なレベルで推移し顧客の高い投資意欲が継続したこと、さらに高い稼働率に伴うオーバーホール需要及び定期メンテナンス需要に支えられ、全体的に堅調に推移しました。
このような環境下、2022年3月から本格的な独自展開を進めている米州事業が前年度比で大幅に増加したほか、これまで注力してきたマイニング事業及びバリューチェーン事業が大きく伸長しました。
これらの結果に為替影響等も加わって、売上収益は2年連続で過去最高を更新する1兆4,059億2千8百万円(対前年同期増減率11.1%)と大幅な増収となりました。
利益項目についても、資材費や物流費を中心としたコスト増加の影響が続いたものの、原価低減や販売価格の引き上げに取り組み、売上収益の増加に為替影響も加わった結果、調整後営業利益は、売上収益同様、2年連続で過去最高を更新する1,680億2千8百万円(同23.0%)と大幅な増益となりました。
また、親会社株主に帰属する当期利益についても、非継続事業における構造改革費用の計上等があったものの、金融収益・費用や持分法投資損益の改善により、過去最高の932億9千4百万円(同32.9%)となりました。
① 建設機械ビジネス
当連結会計年度における売上収益は1兆2,823億3千2百万円(同11.1%)、調整後営業利益は1,535億3千8百万円(同23.9%)と増収増益になりました。
米州における独自事業が前年度から引き続き堅調に拡大しているほか、コンストラクション・マイニング事業ともに、新車販売だけでなく部品サービスを中心としたバリューチェーン事業も好調に推移し、前年度比で業績は大幅に伸長しました。
② スペシャライズド・パーツ・サービスビジネス
当事業は、主としてマイニング設備及び機械のアフターセールスにおける部品サービス事業を行うBradken Pty Limited及びその子会社と、サービスソリューションを提供するH-E Parts International LLC及びその子会社で構成されています。
当連結会計年度における売上収益は、マイニングの市場環境が堅調に推移した結果、1,298億8千9百万円(同11.4%)と増収になりました。調整後営業利益も、売上収益の増加と為替影響、取り組んできた事業構造改革の結果、高収益事業が伸長したこと等により、144億9千万円(同14.2%)と売上収益を上回る伸びになりました。
なお、上記、①②の売上収益については、セグメント間調整前の数値です。
また、変化に強い企業体質づくりと成長戦略の刈取りを促進すべく策定した2023年度から3か年の中期経営計画の達成・進捗状況は、以下のとおりです。
(注) 2023年度目標の前提となる為替レートは、米ドル141円、ユーロ152円、人民元20.1円、豪ドル95円としています。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因
当連結グループに与える業績変動要因、並びに国内外の政治的・経済的変動及び需要変動による影響については3[事業等のリスク]に記載のとおりです。
(4) 財政状態の分析
[資産]
流動資産は、前連結会計年度末に比べて、18.6%、1,686億4千5百万円増加し、1兆775億5千万円となりました。これは主として棚卸資産が1,015億3千7百万円、営業債権が40億8千3百万円増加したことによります。
非流動資産は、前連結会計年度末に比べて、5.5%、393億5千7百万円増加し、7,574億5千5百万円となりました。これは主として、有形固定資産が542億1千万円増加したことによります。
この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べて、12.8%、2,080億2百万円増加し、1兆8,350億5百万円となりました。
[負債]
流動負債は、前連結会計年度末に比べて、18.4%、1,128億7千8百万円増加し、7,277億4千8百万円となりました。これは主として社債及び借入金が853億5千8百万円、営業債務及びその他の債務が178億9千6百万円増加したこと等によります。
非流動負債は、前連結会計年度末に比べて5.9%、182億4千9百万円減少し、2,928億4千4百万円となりました。これは主として社債及び借入金が172億4千3百万円減少したことによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて10.2%、946億2千9百万円増加し、1兆205億9千2百万円となりました。
[資本]
資本合計は、主に利益剰余金の積上げにより前連結会計年度末に比べて、16.2%、1,133億7千3百万円増加し、8,144億1千3百万円となりました。
(5) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① キャッシュ・フロー
当連結グループのキャッシュ・フローの分析・検討内容は、1.経営成績等の状況の概要(2) キャッシュ・フローの状況に記載のとおりです。
② 資本の財源及び資金の流動性
当連結グループは、成長投資の実行と財務の健全性向上及び株主還元を最適なバランスで行うため、資本効率を高めつつ適切な水準の流動性を維持し、調達手段の多様化を図ることとしています。
資金調達にあたっては、長短、直間のバランスを考慮し金融機関からの借入や社債の発行を実施すると共に、債権の流動化等による調達手段の多様化を図っています。また、コミットメントライン契約を締結し適切な水準の流動性を確保する様にしています。
5 【経営上の重要な契約等】
(1) 業務提携契約
(2) 技術提携契約
(3) その他の契約
6 【研究開発活動】
当連結グループは、新たな付加価値の創造、品質・信頼性の向上を目的に、新技術や新製品の開発を積極的に推進しています。研究・開発本部の先行開発センタを主体に、研究・開発、生産・調達、品質保証の各本部、及びグループ会社の研究開発従事者が、緊密な連携を取りながら研究開発を推進しています。また、広範かつ高度な技術獲得のため、株式会社日立製作所、国内外の大学との依頼研究、共同研究を行っており、これらの研究活動を通して、高度技術人財の育成を同時に図っています。
当連結会計年度の研究開発費の総額は、31,425百万円です。
セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりです。
(1) 建設機械ビジネス
基軸製品である油圧ショベル、超大型ショベルに加え、ミニショベル、ホイールローダ等において、次期排ガス規制に対する技術開発を進めているほか、「低炭素」をキーワードに、クリーン化、省エネルギー化を考慮した製品開発を進め、国内の特定特殊自動車(オフロード法)排出ガス基準に適合した中型油圧ショベル、ホイールローダ、道路機械を開発しています。
2023年8月には、杭打ち工事などに用いられるリーダレス型基礎機械RX3300-7を日本国内向けに受注を開始しました。従来モデルRX3300-3から15年ぶりのモデルチェンジとなるRX3300-7は、当社の独自技術により簡単な操作で精度の高い杭打ち作業が可能であるほか、油圧システム「TRIASⅢ(トライアス スリー)」および周囲環境視認装置「AERIAL ANGLE(エアリアル アングル)」の搭載により、お客様の作業効率と安全性の向上に寄与します。
2023年9月には、2014年の特定特殊自動車(オフロード法)排出ガス基準に適合した、新型ホイールローダZW-6シリーズとして、ZW330-6、ZW550-6の2機種を日本国内向けに受注を開始しました。両機種にてエンジン回転数を最適に制御する「アクティブエンジンコントロール」の改良により燃費性能を改善したほか、ZW330-6はエンジン制御の最適化によるスムーズな積み込み作業およびエネルギーを機体にダイレクトに伝える「ロックアップトルクコンバータ」の標準搭載による登坂走行時(5%勾配)の最高速度の従来機からの向上を実現し、ZW550-6はエンジンレスポンスの改善による作業量の向上を実現しています。また、両機種にて排出ガスの後処理装置にPM除去フィルタレスの「尿素SCRシステム」を採用したことで、定期的なPM除去フィルタの清掃や交換などのメンテナンスが不要となり、長期的なメンテナンスコストやメンテナンス中のダウンタイムの低減と環境性能の向上を実現しています。
2023年11月には、2014年の特定特殊自動車(オフロード法)排出ガス基準に適合した、12tクラスのホイール式油圧ショベルZX125W-7を日本国内向けに発売しました。燃費低減と高い作業性を実現する最新油圧システム「HIOS Ⅴ(ハイオス ファイブ)」を搭載することにより、複合動作や高負荷時の操作性を維持しつつ、燃費性能を向上しました。新機能の「エコガイダンス」は、現場状況に応じて推奨される作業モードなどをメッセージで表示し、燃料消費を抑えた運転操作を支援します。また、新機能として、車体の停止に合わせて作業ブレーキが作動する「オートワーキングブレーキシステム」、走行時に走行モードの変速を自動で行う「オートマティック・トランスミッション」を追加し、新設計の運転室の採用とあわせ、作業時の利便性や快適性を向上し、オペレータの負担も軽減します。
2023年12月には、2014年の特定特殊自動車(オフロード法)排出ガス基準に適合した、新型油圧ショベルZAXIS-7シリーズとして、50tクラスの大型油圧ショベルZX470-7と、同機種の重掘削仕様機をベースとするZX530LCH-7を日本国内向けに受注を開始しました。両機種ともに高出力のエンジンと新型油圧システムを搭載することにより、従来機から作業量および燃費性能を向上し、ランニングコストの低減を実現しています。また、運転室内はシートのデザインやペダルのレイアウトを、人間工学を元に人体への負担を抑えるよう設計したことで、オペレータの疲労軽減に寄与しています。
2024年1月には、2014年の特定特殊自動車(オフロード法)排出ガス基準に適合し、作業性能の向上と燃費低減を両立させた16tクラスの油圧ショベルZX160LC-7と、24tクラスの油圧ショベルZX240-7の2機種を、日本国内向けに受注を開始しました。ZX160LC-7は油圧システム「HIOS Ⅳ(ハイオス フォー)」、ZX240-7は最新油圧システム「TRIAS Ⅲ」を搭載し、作業負荷やオペレータの操作量に応じて最適な油圧制御を行うことで、低燃費と高い作業性を実現しています。両機種ともに「AERIAL ANGLE」を標準搭載し、安全性の向上に寄与します。また、遠隔から機械の状態診断とソフトウエア更新を行うサービスソリューション「ConSite Air(コンサイト エアー)」を適用し、ダウンタイムの抑制に貢献します。さらに、居住空間を拡大した新設計のキャブを採用し、ロックレバーやマルチモニタ、各種スイッチなどのレイアウトを改善することで、オペレータの居住性と操作性を向上しています。
併せて、同2024年1月に、中型ホイールローダZW180-7、ZW220-7の2機種を、日本国内向けに受注を開始しました。中型ホイールローダとしては約8年ぶりのモデルチェンジとなる両機種では、積み込み作業時の走行速度を自動で制限する「アプローチスピードコントロール」を新たに搭載し、操作性の向上と低燃費を実現しました。また、「AERIAL ANGLE」と、バケット内の積載重量を計測できる荷重判定装置「ペイロードチェッカー」をそれぞれ標準搭載することで、安全性と生産性の向上にも寄与します。また、「ConSite Air」を適用し、ダウンタイムの抑制に貢献します。さらに、電気式フロント操作レバーの採用などでオペレータの操作性の向上、フィルタの交換頻度を減らすことでメンテナンス費を削減します。
2024年2月には、東南アジア市場向け油圧ショベルZAXIS-7GシリーズのZX350-7G、ZX490-7G、ZX690-7G、ZX890-7Gの4機種を、タイ向けに受注を開始し、東南アジア各国で順次受注を拡大する予定です。油圧効率の向上や燃費低減の実現、「AERIAL ANGLE」および「ConSite Air」への対応により、お客様の課題に対応します。
提出会社は、さまざまなビジネスパートナーとのオープンイノベーションによる連携を推進します。身近で頼りになるパートナーとして、社会課題を解決するソリューション「Reliable Solutions」を、お客さまと協創し提供していくと共に、環境価値・企業価値の創出に努めていきます。
当連結会計年度の建設機械ビジネスにおける研究開発費は、28,297百万円です。
当連結会計年度の主な成果は、次のとおりです。
リーダレス型基礎機械RX3300-7
大型ホイールローダZW330-6、ZW550-6
ホイール式油圧ショベルZX125W-7
大型油圧ショベルZX470-7、ZX530LCH-7
中型油圧ショベルZX160LC-7、ZX240-7
中型ホイールローダZW180-7、ZW220-7
東南アジア市場向け油圧ショベルZX350-7G、ZX490-7G、ZX690-7G、ZX890-7G
(2) スペシャライズド・パーツ・サービスビジネス
マイニング設備向けの事業では、交換性、摩耗寿命、安全性を考慮した、競争力の高いバケット消耗品の爪やマイニングショベル用の足回り製品の開発を行っています。
また、お客さまの生産性向上に寄与する、油圧ショベルの特性とお客さまの掘削条件を反映した高効率バケットの製品化開発も行っています。
固定プラント及び鉱物加工向けの事業では、電子厚さ測定装置やレーザースキャニング技術とディスクリート素子モデリングソフトウェアを使用して製品の設計を最適化し、ミルライナーや表面摩耗の寿命を延ばし、処理能力を向上させる開発を行っています。また、IoTを活用した製品ソリューションの提供についても研究を進めています。
当連結会計年度のスペシャライズド・パーツ・サービスビジネスにおける研究開発費は、3,128百万円です。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度の設備投資については、主に建設機械ビジネスセグメントにおいて国内外の油圧ショベル製造拠点において合理化投資を行うと共に、当連結グループの販売・サービス設備の整備等を行っています。
その結果、当連結会計年度の設備投資額は総額109,016百万円となっています。
2 【主要な設備の状況】
報告セグメントは建設機械ビジネスセグメントとスペシャライズド・パーツ・サービスビジネスセグメントの2区分です。
なお、以下の数値に建設仮勘定は含まれておりません。
(1) 建設機械ビジネス
① 提出会社
② 国内子会社
③ 在外子会社
(注) 1.土浦工場の土地には、北海道十勝郡浦幌町の製品耐久試験場用地4,277千㎡、522百万円を含めて表示しています。本社の土地には、日立建機日本株式会社に賃貸している土地525千㎡、15,937百万円(本社、関西・四国支社、その他拠点)を含めて表示しています。
(2) スペシャライズド・パーツ・サービスビジネス
当連結会計年度において、記載すべき主たる設備の状況はありません。
3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等
該当事項はありません。
(2) 重要な設備の除却等
該当事項はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 1.公募及び第三者割当による新株式発行により2007年8月15日付で、株式数1,900万株、発行価格4,184円、資本金38,937百万円及び資本準備金38,937百万円の増加並びに新株引受権及び新株予約権の権利行使による増加です。
2.最近5事業年度における発行済株式総数、資本金及び資本準備金の増減がないため、その直近の増減額について記載しています。
(5) 【所有者別状況】
(注) 1.自己株式2,442,175株は、「個人その他」に24,421単元及び「単元未満株式の状況」に75株を含めて記載しています。
2.「その他の法人」の欄には、証券保管振替機構名義の株式が16単元含まれています。
(6) 【大株主の状況】
2024年3月31日現在
(注) 1.提出会社は、自己株式(2,442千株)を所有していますが、上記の大株主より除いています。
2.上記所有株式数のうち、信託業務に係る株式数は次のとおりです。
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 30,516千株
株式会社日本カストディ銀行(信託口) 12,335千株
3.2023年12月6日に以下の株券等の大量保有の状況に関する報告書が公衆の縦覧に供されているものの、提出会社として議決権行使基準日における実質所有状況の確認ができないため、上記大株主の状況には含めていません。
なお、報告書の主な内容は次のとおりです。
4.2024年2月7日に以下の株券等の大量保有の状況に関する報告書が公衆の縦覧に供されているものの、提出会社として議決権行使基準日における実質所有状況の確認ができないため、上記大株主の状況には含めていません。
なお、報告書の主な内容は次のとおりです。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
(注) 1.「完全議決権株式(その他)」の欄には、証券保管振替機構名義の株式が1,600株(議決権の数16個)含まれています。
2.「単元未満株式」の欄には、自己名義の株式が75株含まれています。
② 【自己株式等】
(8) 【役員・従業員株式所有制度の内容】
当社は、2023年3月31日開催の報酬委員会の決議により、当社の執行役(以下「対象役員」といいます。)
に対する当社の企業価値の中長期的かつ持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、株主の皆さ
まとの一層の価値共有を進めることを目的に、対象役員に対し譲渡制限付株式報酬制度(以下本制度といい
ます。)を導入しています。
① 役員・従業員株式所有制度の概要
対象役員は、本制度に基づき当社から支給された金銭債権の全部を現物出資財産として払込み、当社の普通
株式について割当(以下「本割当株式」といいます。)を受けることとなります。その1株当たりの払込金
額は、取締役会決議の日の前営業日における株式会社東京証券取引所プライム市場における当社の普通株式
の終値(同日に取引が成立していない場合は、それに先立つ直近取引日の終値)を基礎として当該普通株式
を引き受ける対象役員に特に有利な金額とならない範囲において、取締役会で決定します。
譲渡制限付株式の割当てを受けた対象役員には、在任中その保有を義務づけます。また、執行役に対して当
社が割り当てる譲渡制限付き株式の総数・配分は、報酬委員会が当該制度の目的、当社の業況、対象役員の
責任の範囲等を勘案し、毎年決定します。
② 対象役員に対して発行又は処分をされる譲渡制限付株式の種類及び総数
第61期事業年度の開始日から当該事業年度の末日までの期間において、本制度に基づき、当社が対象役員に
対して処分する普通株式の総数は、31,688株を予定しています。
なお、第60期事業年度の開始日から当該事業年度の末日までの期間において、本制度に基づき、当社が対象
役員に対して処分した普通株式の総数は、25,072株です。
③ 本制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
執行役(国内非居住者を除く。)
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注) 当期間における取得自己株式には、2024年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めていません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注) 保有自己株式数の当期間には、2024年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取及び売渡による株式数は含まれていません。
3 【配当政策】
提出会社は、財務体質の健全性の維持・強化及び中長期的な事業戦略に基づいた技術開発・設備投資等、先行投資の実施計画をバランス良く勘案しながら内部留保に努めると共に、連結業績に連動した剰余金の配当を原則として、中間と期末の2回に分けて同一年度に2度実施する方針であり、連結配当性向30%~40%を目安に安定的且つ継続的に実施することを基本として株主利益の最大化を図ります。
また、自己株式の取得については、機動的な資本政策の遂行を可能とすること等を目的として、その必要性、財務状況、株価動向等を勘案して適宜実施します。
なお、提出会社は、会社法第459条に基づき取締役会の決議によって、毎年3月末日または9月末日を基準日として剰余金の配当をすることができる旨を定款に定めています。
当事業年度の剰余金の配当については、上記方針に基づき、以下のとおり決定しました。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
提出会社は、サステナビリティを重要な経営課題と認識しており、業績の向上に加え、企業が社会の一員であることを深く認識し公正かつ透明な企業行動に徹することが、コーポレート・ガバナンスの目的とするところであり、延いては企業価値の増大とさらなる株主価値の向上に繋がると考えています。
そのため、当社では、経営戦略を強力かつ迅速に展開できる執行体制を構築するとともに、公正で透明性の高い経営を実現するため、経営の監督機能と業務執行機能の分離によるコーポレート・ガバナンスの強化をめざし、会社法第2条第12号に定める指名委員会等設置会社の組織体制を採用しています。また、当社は、日立建機グループ行動規範をブランド及びサステナビリティ推進活動の基礎として位置付け、企業が果たすべき社会的責任についての理解を共有します。
コーポレート・ガバナンス体制 概要図(提出日現在)

② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
提出会社では、経営戦略を強力かつ迅速に展開できる執行体制を構築すると共に、公正で透明性の高い経営を実現するため、経営の監督機能と業務執行機能の分離によるコーポレート・ガバナンスの強化をめざし、会社法第2条第12号に定める指名委員会等設置会社の組織体制を採用することにより、監督と執行の分離を徹底し、経営上の意思決定の更なる迅速化と経営監督の実効性の向上を図っています。
提出会社における企業統治の体制の概要は次のとおりです。
a 取締役会
取締役会は、経営の基本方針を決定し、執行役の業務執行を監督しています。また、基本方針に伴う業務の決定権限を執行役に大幅に委譲しています。
当社の取締役会は、社外取締役が過半数の構成となっており、毎回活発な議論が行われ、専門的な知見及び十分な経験や国際感覚を有する社外取締役が、執行役の業務執行に関して多角的な視点から質問および助言を行い、闊達な審議が行われております。
なお、提出日現在の取締役会は、執行役を兼務する平野耕太郎を議長とし、社外取締役の伊藤正明、岡俊子、奥原一成、菊地麻緒子、藤澤健、馬上英実、Joseph P.Schmelzeis,Jr.の7名、執行役を兼務する取締役の塩嶋慶一郎、先崎正文の2名の計10名で構成されています。
2023年度における取締役会の活動状況は以下のとおりです。
(注1)2023年4月から2024年3月までに開催された取締役会は12回であり、2023年6月26日開催の当社定時株主総会の終結の時をもって退任した社外取締役外山晴之及び細矢良智並びに取締役桂山哲夫及び田淵道文の退任までの開催回は2回です。
(注2)社外取締役羽山誉敏及びJoseph P.Schmelzeis,Jr.並びに取締役先崎正文の就任以降開催された取締役会は10回です。
(注3)2024年2月9日をもって逝去により退任した社外取締役山本寿宣の退任までの開催回は8回であり、同氏は8回中8回出席しています。
主な審議内容
取締役会は、法定決議事項に加え、取締役会規則に基づき、M&A案件の審議、執行体制の審議等を行い、また各事業部門における活動状況や中長期の計画について報告を受けております。なお、年に一度、取締役会の実効性に関して自己評価を実施しており、2023年度はアンケートの他、第三者機関に委託してインタビューを実施しました。
b 指名委員会
指名委員会は、株主総会に提出する取締役の選任及び解任に関する議案の内容を決定する権限等を有する機関です。
なお、提出日現在の指名委員会は、社外取締役である奥原一成を委員長とし、社外取締役の伊藤正明、岡俊子、菊地麻緒子、馬上英実、Joseph P.Schmelzeis,Jr.の5名と、執行役を兼務する平野耕太郎、先崎正文2名の計8名で構成されています。
2023年度における指名委員会の活動状況は以下のとおりです。
(注) 2023年4月から2024年3月までに開催された指名委員会は4回であり、2024年2月9日をもって逝去により退任した社外取締役山本寿宣の退任までの開催回は3回であり、同氏は3回中3回出席しています。
主な審議内容
提出会社の定めるスキルマトリックスの各スキルに関する詳細や選定理由及び取締役各位の保有スキルについて検討・確認を行いました。これらを元に株主総会に提出する取締役の選任及び解任に関する議案の内容を決定しました。また、CEOから、経営幹部及び執行役候補者の計画(育成と選定)についての報告を受け、監督を行いました。
c 監査委員会
監査委員会は、取締役及び執行役の職務の執行の監査並びに株主総会に提出する会計監査人の選任及び解任等に関する議案の内容を決定する機関です。なお、提出日現在の監査委員会は、社外取締役の岡俊子を委員長とし、社外取締役の伊藤正明、奥原一成、菊地麻緒子、藤澤健、Joseph P.Schmelzeis,Jr.の5名の計6名で構成されています。
2023年度の監査委員会の活動状況等は、(3) 監査の状況に記載しています。
d 報酬委員会
報酬委員会は、取締役及び執行役の個人別の報酬の内容を決定する権限等を有する機関です。
なお、提出日現在の報酬委員会は、社外取締役である奥原一成を委員長とし、社外取締役である伊藤正明、岡俊子、菊地麻緒子、馬上英実、Joseph P.Schmelzeis,Jr.の5名と、執行役を兼務する平野耕太郎、先崎正文2名の計8名で構成されています。
2023年度における報酬委員会の活動状況は以下のとおりです。
(注1)2023年4月から2024年3月までに開催された報酬委員会は5回であり、2023年6月26日開催の当社定時株主総会の終結の時をもって退任した社外取締役外山晴之の退任までの開催回は2回です。
(注2)2024年2月9日をもって逝去により退任した社外取締役山本寿宣の退任までの開催回は2回であり、同氏は2回中2回出席しています。
(注3)社外取締役Joseph P. Schmelzeis Jr.及び取締役先崎正文の就任以降開催された報酬委員会は3回です。
主な審議内容
外部調査機関が実施しているサーベイも活用し、役員報酬における課題や検討項目の洗い出しや、取締役及び執行役の報酬等の内容の決定に関する方針の改定について審議を行いました。
e 執行役及び執行役会
執行役は、取締役会の決議により定められた職務の分掌に従い、業務に関する事項の決定を行うと共に、業務を執行しています。全体的に影響を及ぼす重要事項については、多面的な検討を経て慎重に決定するために、執行役で組織される執行役会で審議しています。また、執行役はその決定内容を取締役会に報告しています。
提出会社は、執行役の員数につき、定款において「30名以内」と定めており、提出日現在の執行役会の構成員は、執行役会長である平野耕太郎を議長とし、執行役社長の先崎正文、執行役副社長の山田尚義、執行役専務の石井壮之介、梶田勇輔、執行役常務の塩嶋慶一郎、豊島聖史、中村和則、成川嘉啓、福西栄治、松井英彦、執行役の一村和弘、兼澤寛、杉山徹、遠西清明、浜辺哲也、廣瀬雅章、細川博史、山野辺聡、Ray Kitic及びSandeep Singhの計21名です。
③ 内部統制システム及びリスク管理体制の整備の状況
提出会社は、法律の定めに基づき、取締役会において会社の内部統制にかかる体制全般について決議し、その決議内容を遵守しています。提出日現在の状況は、以下のとおりです。
a 提出会社の監査委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人に関する事項
監査委員会の職務を補助する組織として監査委員会事務局を設け、執行役の指揮命令には服さない専従の使用人1名及び内部監査部門である監査室と兼務の使用人2名をBCPの観点から置いています。また、監査委員会の職務を補助する補佐役1名を置いています。上記以外に、内部監査部門及び法務・総務部門も監査委員会を補助しています。
なお、監査委員会の職務の補助を特に明示的な職務とする取締役は置いていません。
b 上記aの取締役及び使用人の執行役からの独立性並びに監査委員会の当該取締役及び使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
監査委員会事務局に所属する使用人及び補佐役の執行役からの独立性を確保するために、監査委員会は、監査委員会事務局及び補佐役の人事異動について事前に報告を受け、必要な場合は理由を付して人事管掌執行役に対して変更を申し入れることができます。
c 監査委員会への報告に関する体制及び報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
・執行役会に附議、報告された提出会社及び子会社の案件については、執行役より監査委員に報告します。
・内部監査担当部門が実施した提出会社及び子会社に対する内部監査の結果については、遅滞なく監査委員に報告します。
・執行役は、提出会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実を発見したときは、直ちに監査委員に当該事実を報告しなければなりません。
・提出会社及び子会社の使用人を対象とした「コンプライアンス通報制度」による通報の状況について、同制度の事務局であるコンプライアンス担当部門より監査委員に報告します。また、当該通報制度による通報者について、通報したことを理由として不利益な取扱いをしない旨会社規則に定め、コンプライアンス担当部門はその運用を徹底しています。
・提出会社の執行役及び使用人並びに子会社の取締役、監査役及び使用人から監査委員会への報告は、監査委員会の決議により定めた委員または補佐役への報告をもって行います。
d 提出会社の監査委員の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
監査委員の職務の執行について生ずる費用の支払その他の事務は総務部門が担当し、総務部門は監査委員から費用の前払その他支払に関する請求があったときは、当該請求に係る費用又は債務が当該監査委員の職務の執行に必要でないと明らかに認められる場合を除き、速やかに当該費用又は債務を処理します。
e その他提出会社の監査委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査委員会は、年間の監査方針及び監査計画に基づき、次の事項について実効的に監査しています。
・重要な会議に出席し、執行役及び使用人から職務の執行状況を聴取し、重要な決裁書類等を閲覧します。
・本社及び主要な事業所並びに子会社の業務及び財産の状況を調査すると共に、必要に応じて報告を聴取しています。
・会計監査人による会計監査の有効性を担保するために、監査委員会は会計監査人の監査計画及び監査重点項目を事前に受領し、会計監査結果と共にその結果を受領します。また、会計監査人の独立性を確保するために、会計監査人の報酬及び会計監査人に依頼する非保証業務については、監査委員会で事前了解を要するものとしています。
f 執行役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
次に記載する内容の経営管理システムを用いて、法令遵守体制を継続的に維持します。
・後掲のj「提出会社の使用人並びに子会社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制」に同じです。
・上記に加え、執行役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するために、提出会社の使用人が外部機関を通じて通報できる制度を設置しています。
g 提出会社の執行役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
執行役の決定並びに職務執行に関する記録については、会社規則に則り、保存・管理しています。
h 提出会社及び子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
・安全衛生、コンプライアンス、情報セキュリティ、品質、輸出管理、環境及び災害等にかかるリスクについては、それぞれの対応部門にて、必要に応じ、規則・ガイドラインの制定、研修の実施、マニュアルの作成・配布等を行う体制をとり、子会社に対しても、各社の規模等に応じて提出会社に準じた体制の整備を行わせています。
・執行役より定期的に実施される提出会社及び子会社の業務執行状況の報告等を通じ、新たなリスク発生の可能性の把握に努め、新たに生じたリスクへの対応が必要な場合は、執行役社長から各関連部門に示達すると共に、速やかに対応責任者となる執行役を定めています。
i 提出会社の執行役及び子会社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
次に記載の経営管理システムを用いて、提出会社の執行役及び子会社の取締役の職務執行の効率性を確保しています。
・提出会社或いは当連結グループ全体に影響を及ぼす重要事項については、多面的な検討を経て慎重に決定するために、執行役会規則等を定め、担当執行役による決定の前に、執行役会や政策会議等で、検討する体制としています。
・提出会社及び子会社の業績管理は、財務業績の責任主体別と、管理業績の主体別にマトリックス方式の体制で実施しています。
・提出会社及び子会社の業務運営の状況を把握し、その改善を図るために、内部監査に関する規則を定め、提出会社及び子会社の各部門を定期的に監査する体制を構築しています。
・監査委員会は会計監査人を監督し、また、会計監査人の執行役からの独立性を確保するため、監査委員会の職務として、会計監査人の監査計画の事前報告の受領及び会計監査人の報酬の事前承認を実施しています。
・提出会社及び子会社で、財務報告へ反映されるべき事項全般につき文書化された業務プロセスの着実な実行と検証を社内又は必要に応じて外部監査人により行っています。
・提出会社は子会社に取締役及び監査役を派遣し、法務、経理、総務等のコーポレートに関する業務及び研究開発、特許等の知的財産管理に関する業務等について、子会社からの相談に対応できる窓口を設置の上、日立建機グループとして適正かつ効率的な業務が行える体制を構築しています。
j 提出会社の使用人並びに子会社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
次に記載する内容の経営管理システムを用いて、法令遵守体制を継続的に維持しています。
・法令遵守状況の確認及び法令違反行為等の抑止のため、監査室その他の担当部門及び子会社の担当部門による内部監査を実施し、法令遵守に関して横断的な管理を図るため、規則又は担当部門の決定により各種の委員会等を設置しています。
・提出会社及び子会社の使用人が提出会社担当部署に通報できる「コンプライアンス通報制度」を設置しており、違法行為等に関する内部通報を受けつけています。また、同制度の事務局であるコンプライアンス担当部門は必要な調査等を実施し、通報者に回答すると共に通報者には通報による不利益を生じないこととしています。
・法令遵守教育として、事業活動に関連する各法令について、提出会社及び子会社においてハンドブック等の教材を用いた教育を実施しています。
・内部統制システム全般にわたり、周知を図り実効性を確保するため、執行役の職務として、情報セキュリティ、環境、品質管理、輸出管理、反社会的取引防止等、日立建機グループの事業活動に関連する法令の遵守を基本とする各種方針及び各会社規則を定めています。但し、内部統制に関する事項を定める規則については、制定改廃に取締役会の承認を要するものとします。なお、その他の会社規則については、その重要性に応じて、制定改廃を決裁するべき執行役を定めています。
・日立建機グループにおいて共通に定めるべき方針・規則等を子会社に周知し、当該方針・規則等に準じた規則等の整備を行わせています。
k 子会社の取締役の職務の執行に係る事項の提出会社への報告に関する体制
・子会社に係る業務上の重要事項について、提出会社執行役会での審議の対象としています。
・中期経営計画・予算制度において、子会社を含めた連結事業体で業績目標及び施策等を定め、評価を行うこととし、当該制度を通じて子会社はその状況について提出会社に報告しています。
l その他提出会社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
・日立建機グループ行動規範をブランド及びサステナビリティ推進活動の基礎として位置付け、企業が果たすべき社会的責任についての理解を共有しています。
・提出会社は日立建機グループ行動規範及びそれに準じた方針・規則等を子会社に周知し、整備を図っています。
・提出会社及び子会社は、日立建機グループ内の取引を市価を基準として公正に行うことを方針としています。
④ 責任限定契約
提出会社は、取締役(業務執行取締役等である者を除く)との間で、会社法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しています。本契約の概要は次のとおりです。
a 取締役(業務執行取締役等であるものを除く)が職務を怠ったことによって提出会社に損害賠償を負う場合、会社法第425条第1項各号に掲げる額の合計額を限度とするものです。
b 上記の責任限定が認められるのは、取締役(業務執行取締役等であるものを除く)がその責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がないときに限るものです。
⑤ 役員等賠償責任保険契約
提出会社は、取締役及び執行役が職務の遂行にあたり、期待される役割を十分に発揮できるようにすると共に、有用な人財を迎えることができるよう、取締役及び執行役を被保険者として、会社法第430条の3に規定する役員等賠償責任保険(D&O保険)契約を締結しております。保険料は特約部分も含め会社が全額負担しており、被保険者の実質的な保険料負担はありません。当該保険契約では、被保険者である取締役及び執行役がその職務の執行に関し責任を負うこと、又は、当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害について塡補することとされています。但し、法令違反の行為であることを認識して行った行為に起因して生じた損害は塡補されないなど、一定の免責事由があります。
⑥ 取締役の定数
取締役の定数を「15名以内」とする旨を定款に定めています。
⑦ 取締役の選任の決議要件
「議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が総会に出席することを要する」旨及び「累積投票によらない」旨を定款に定めています。
また、法令又は定款に別段の定めがある場合を除き、「出席した議決権を行使することができる株主の議決権の過半数をもって行う」旨を定款に定めています。
⑧ 定款の定めにより取締役会決議とした株主総会決議事項
a 取締役及び執行役の責任免除
提出会社は、取締役及び執行役が職務の遂行に当たり期待される役割を十分に発揮することができるよう、「取締役会の決議によって、会社法第423条第1項の取締役(取締役であったものを含む)及び執行役(執行役であったものを含む)の責任につき、法令の定める限度内で免除することができる」旨を定款に定めています。
b 剰余金の配当等の決定機関
提出会社は、機動的な資本政策の実行を可能とするため、「会社法第459条第1項各号に掲げる事項について、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議にはよらず、取締役会の決議によって定めることができる」旨を定款に定めています。
⑨ 株主総会の特別決議要件
提出会社は、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とし、「会社法第309条第2項に定める株主総会の決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行う」旨を定款に定めています。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
提出会社は指名委員会等設置会社制度を採用しています。
男性26名 女性2名 (役員のうち女性の比率7.1%)
a 取締役
(注) 1.取締役の任期は2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
2.伊藤正明、岡俊子、奥原一成、菊地麻緒子、藤澤健、馬上英実及びJoseph P. Schmelzeis, Jr.の7名は社外取締役です。
b 執行役
(注) 執行役の任期は、2024年4月1日より2025年3月31日までです。
② 社外取締役の状況
提出会社の社外取締役は7名であり、岡俊子、奥原一成、菊地麻緒子及びJoeph P. Schmelzeis, Jr.は提出会社の株式を保有しています。藤澤健は、株式会社日立製作所の社会ビジネスユニットのCOOを兼務しており、当社と同社との間では、日立ブランドに関する使用許諾契約を締結しています。馬上英実は、HCJIホールディングス株式会社の代表取締役社長を兼務しており、当社と同社との間では、資本提携契約を締結しています。その他の社外取締役との間には、特別な人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。
③ 社外取締役が提出会社の企業統治において果たす機能及び役割
提出会社は、業務執行機能と監督機能を分離し、迅速で責任が明確な経営を可能にすると共に、取締役で構成され、うち過半数が社外取締役である指名・監査・報酬の3委員会の設置により取締役会の監督機能を更に強化し、客観性と透明性の高い経営を実現するため指名委員会等設置会社を採用しています。
④ 社外取締役を選任するための提出会社からの独立性に関する基準又は方針の内容
提出会社は、社外取締役の独立性の判断基準について定めており、以下の事項に該当しない場合、独立性があると判断しています。
・当該社外取締役の2親等以内の近親者が、現在又は過去3年において、提出会社又は子会社の取締役又は執行役として在職していた場合
・当該社外取締役が、現在、業務執行取締役、執行役又は従業員として在職している会社が、製品や役務の提供の対価として提出会社から支払いを受け、又は提出会社に対して支払いを行っている場合に、その取引金額が、過去3事業年度のうちいずれかの1事業年度当たり、いずれかの会社の連結売上高の2%を超える場合
・当該社外取締役が、過去3事業年度のうちいずれかの1事業年度当たり、法律、会計若しくは税務の専門家又はコンサルタントとして、提出会社から直接的に1,000万円を超える報酬(提出会社の取締役としての報酬を除く)を受けている場合
・当該社外取締役が、業務を執行する役員を務めている非営利団体に対する提出会社からの寄付金が、過去3事業年度のうちいずれかの1事業年度当たり、1,000万円を超えかつ当該団体の総収入又は経常収益の2%を超える場合
なお、伊藤正明、岡俊子、奥原一成、菊地麻緒子及びJoseph P. Schmelzeis, Jr.の5名は株式会社東京証券取引所の定めに基づく独立役員として届け出ています。
⑤ 社外取締役の選任状況に関する提出会社の考え方
提出会社は、社外取締役7名は上記④の社外取締役を選任するための提出会社からの独立性に関する基準に基づき選任しており、伊藤正明は国際的モノづくり企業の経営者として豊富な経験に基づく生産・研究開発・経営企画に関する知識・高い見識をもとに、岡俊子はコンサルティング会社の経営者として豊富な経験に基づくM&Aに関する知識・高い見識をもとに、奥原一成は国際的企業の経験者として豊富な経験に基づく人事・労務政策に関する知識・高い見識をもとに、菊地麻緒子は法曹分野における豊富な経験、知識及び経営者・監査役としての経験・高い見識をもとに、藤澤健は日立グループの情報・通信システム分野における業務経験及び経営者としての豊富な経験、高い見識をもとに、馬上英実はファンド運営会社の経営者として豊富な経験、金融やM&A分野に関する知識、高い見識をもとに、Joseph P. Schmelzeis, Jr.は、国際的企業の経営経験に加え、ベンチャー事業の立ち上げ、戦略コンサルタント、駐日米国大使館首席補佐官など幅広い経験、豊富な事業経験をもとに独立した立場から執行役の業務執行を監督することによって、取締役会の一層の機能強化を果たすものと考えています。
⑥ 社外取締役による監督又は監査と内部監査、監査委員会監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
監査委員会は、社外取締役6名で構成しており、内部監査、会計監査との相互連携及び内部統制部門との関係につきましては、(3) 監査の状況に記載のとおりです。
(3) 【監査の状況】
① 監査委員会による監査及び内部監査の状況
a 監査委員会による監査の状況
監査委員会は、取締役会の内部機関として、取締役及び執行役の職務の執行が法令及び定款並びに経営の基本方針に適合し、効率的に行われているかを監査しています。具体的には、財務・会計、内部統制システムの整備・運用状況のモニタリングのほか、業務執行状況や子会社の経営妥当性を監査するため、委員会での審議に加え、2023年度は国内グループ会社及び海外グループ会社に往査を実施するとともに、インターネットツールを活用して報告聴取を行いました。
内部監査部門や財務・経理部門、法務部門、或いは製品品質やサステナビリティ・ESGを管理する部門等各部門から報告聴取を行うほか、代表執行役との意見交換を含めて全執行役およびビジネスユニット長から職務執行状況を聴取し、その業務執行の適切性について審議、検討しました。
会計監査人とは、法令上の検討責務のみならず、四半期毎のレビュー報告、年度会計監査報告や監査指摘事項の聴取をはじめ、緊密な連携をとっています。
2023年度における監査委員会の活動状況は以下のとおりです。
(注1)提出日現在の監査委員会は、取締役会決議により選定された社外取締役5名、うち4名は東京証券取引所の定めに基づく独立社外取締役で構成しています。また2023年4月より、監査委員会の職務を補助する監査委員会補佐役1名を任命するとともに、専従1名と内部監査部門である監査室との兼務2名による監査委員会事務局により監査体制強化に努めています。
なお、監査委員会補佐役及び監査委員会事務局員は何れの執行役の管掌下になく、監査委員会に直属しています。
(注2)2023年4月から2024年3月までに開催された監査委員会は13回であり、2023年6月26日開催の当社定時株主総会の終結の時をもって退任した社外取締役外山晴之及び細矢良智並びに取締役桂山哲夫の退任までの開催回は4回です。
(注3)社外取締役羽山誉敏及びJoseph P. Schmelzeis Jr.の就任以降開催された監査委員会は9回です。
(注4)2024年2月9日をもって逝去により退任した社外取締役山本寿宣の退任までの開催回は8回であり、同氏は8回中8回出席しています。
・グループ会社のモニタリング状況
2023年度は国内グループ会社2社への往査を行いました。また、海外グループ会社についても1社への往査を行い、1社からのインターネットツールによる経営状況に係る聴取と質疑応答を実施しました。尚、海外グループ会社往査時には、同地域の2社に対する視察を実施し、グループ会社の状況を把握し、適宜適切なモニタリングを行うよう努めました。
・監査委員会における具体的な検討事項
監査の方針、監査計画並びに監査実施内容、内部統制システムの整備・運用状況、執行役の職務執行の妥当性、会計監査人の選解任、事業報告及び附属明細の適法性、会計監査人の監査の方法並びに提出会社及び当連結グループの監査結果の相当性等です。2023年度は、コンプライアンス、リスク、安全、衛生及び新中期経営計画施策の実施状況並びにサステナビリティやESG諸施策の遂行状況と目標達成状況等に加え、米州事業展開の進捗、ガバナンス体制及びビジネスユニット制移行後の内部統制運用状況の監視を重点監査項目としました。
・監査委員会の活動状況
提出日現在、監査委員会は、経営の客観性、透明性確保のため、委員全員を社外取締役とする体制としています。
2023年4月より、監査委員会の円滑で実効性のある監査業務を遂行するため、新たに監査委員会の職務執行を補助する常勤の監査委員会補佐役を任命しています。監査委員会が候補者の職務内容などを審査し、その承認に基づいて任命しました。
・監査委員会補佐役の職務内容
監査委員会補佐役は、重要な会議に出席すると共に、重要な決裁書類等の閲覧、内部監査部門や会計監査人、その他社内各部署や当連結グループからの報告の聴取を行い、随時、監査委員会との情報共有を行うことにより、監査委員会活動の実効性向上に努めました。
b 内部監査の状況
提出会社は、内部監査担当部門として社長直属による監査室を設置しており、リスクベース手法に基づき10項目のリスク評価により優先的に監査すべき監査対象を選定し、各ビジネスユニットや部門、及び各グループ会社の業務が、正確、正当かつ合理的に処理されているかどうかを監査しています。
2023年度は国内、海外グループ会社ともに、往査とリモートの併用監査を行い、コロナ禍で培ったノウハウを活かして効率的な監査を遂行しております。また、一部の海外グループ会社については提携する内部監査専門業者に監査委託を行い遂行しました。
・内部監査体制
提出日現在、監査室は内部監査を担当する内部監査部と内部統制を担当する内部統制部で構成しており、15名スタッフが従事しています。
監査室は組織上、社長に直属していますが、監査計画並びに監査結果等は監査委員会へ報告しており、デュアルレポーティングラインを構築しています。
また、事業規模の大きなグループ会社は専従の内部監査部門を置き、当該グループ会社の内部監査や、提出会社の監査室と連携して当該グループ会社が属する地域事業部内の内部監査を担っています。
・内部監査の実施状況
2023年度は、国内5社、海外7社、計12社の内部監査を遂行しました。
内部監査の領域は経理や収益認識、在庫管理をはじめ、調達、輸出管理、会社統制、ガバナンス、コンプライアンス、IT管理等業務全般に亘り、監査室のみならず債権管理、調達、法務やITを管轄する部門にも適時に内部監査業務を委嘱して、内部監査の実効性向上に努めています。
更に内部監査専任部門を有するグループ会社から監査計画及び監査報告書を入手して、グループ全体の内部監査品質の向上に努めると共に、内部監査人協会基準に則した評価の導入等も行っています。
・内部監査結果の活用状況
監査指摘事項はリスク高低や発生頻度に基づき重要性ランクを決めて、受査側に内部監査指摘事項の対応優先度を明示して、業務改善を促進しています。
加えて監査室は監査指摘事項について、当該グループ会社に改善進捗状況を半年毎にフォローし、組織的に改善対応を支援しています。
監査結果は受査側の関係者はもとより、提出会社の最高財務責任者、社長、監査委員会補佐役に個別報告しています。
また、提出会社の執行役会、監査委員会に半年毎に監査指摘事項の改善進捗と共に報告され、指摘事項の改善に取り組んでいます。
c 監査委員会と会計監査人の連携状況
監査委員会は、会計監査人から年度の監査計画と監査重点項目を受領し、十分に検討すると共に、適時に監査実施結果について説明を受け、活発な質疑応答を行っています。また、監査を通して会計監査人が把握した内部統制システムの有効性状況、リスクの評価、及び監査重点項目や監査上の主要な検討事項(KAM: Key Audit Matters)等について報告を受領し、討議・検討を行っています。
会計監査人のグローバルファームとしてのネットワークを活用した海外グループ会社の会計や内部統制監査の状況について、会計監査人から報告を受け、その監査指摘事項を確認するなど、監査委員会と会計監査人が連携して海外グループ会社の状況把握に努めました。
2023年度は、会計監査人は監査委員会に6回の出席を行った他、監査委員及び監査室とそれぞれの監査状況についての協議、グローバルにおけるリスク対応についての意見交換等を行っています。
なお、2023年度より監査法人への非保証業務を委託に際しては、監査委員会の了承のうえでの委託をしています。
d 監査委員会と内部監査部門の連携状況
監査委員会は、内部監査部門である監査室から年度の監査方針及び監査計画を受領し、適時に監査委員会補佐役を通じて内部監査実施結果についての報告を受けています。また、内部監査を通して把握した内部統制システムの有効性状況、リスクの評価及び監査指摘項目と内容について意見交換を行い、監査精度の維持・向上に努めています。
更に、監査委員会は、監査室に対して、必要に応じて監査実施の指示をすることができます。
2023年度は、監査室は監査委員会に4回の報告・説明を行った他、監査委員会補佐役は密接に情報の収集を行いました。
e 内部監査部門と会計監査人の連携状況
内部監査部門である監査室は、会計監査人と四半期に一度以上の頻度で、提出会社の各ビジネスユニットや部門及び各グループ会社における内部監査指摘内容の共有と意見交換を行うと共に、会計監査人からも監査室に、拠点往査における検出事項や会計や内部統制の監査を通じて国内外グループ会社に発行したガバナンスや内部統制等に関する改善提案指摘事項(マネージメントレター)を共有するなど、会計処理や業務運営面におけるリスクの把握と、その改善に監査室と会計監査人が連携して努めています。
2023年度は、監査室は会計監査人と9回の協議機会を持ちました。
f 内部統制部門の状況
提出会社は、内部統制を管轄する監査室において、グループ全体の内部統制システムにおける整備状況と運用状況評価の取り纏めと改善の推進を指導しています。各グループ会社には、内部統制委員会等と内部統制担当を置き、各社の内部統制システムの整備、運用、評価及び改善を推進しています。
また提出会社は、財務報告に係る内部統制を統括する組織として、最高財務責任者を委員長とし、DX(ITシステム情報管理)、法務、経理及び監査の各部門の長で構成されるJ-SOX委員会を設置しています。
J-SOX委員会は提出会社及びグループ会社の財務報告に係る内部統制の運営方針決定と有効性評価の審議機関であり、2023年度は4回開催し、その審議内容と結果は、提出会社の執行役会に4回、監査委員会に2回報告しています。
g 内部統制部門と会計監査人の関係
内部統制部門である監査室は、会計監査人による内部統制監査の窓口となり、内部統制の整備、運用及び評価の各ステップの監査を受け、その監査実施結果について説明を受けています。会計監査人により、内部統制上の不備が報告された場合には、報告対象となった提出会社及びグループ会社の内部統制不備を、監査室及びJ-SOX委員会にて改善支援と是正の確認を行い、内部統制システムの有効性を維持向上しています。
また、内部統制部門である監査室は、会計監査人に各グループ会社での内部統制システムの整備、運用及び評価実施状況や、J-SOX委員会の会議結果等を適宜に提供し、且つ、会計監査人と日常的に協議を行い、密接に情報を交換しています。
h 内部統制部門と監査委員会の関係
監査委員会は、内部統制の有効性及び妥当性を確保するため、J-SOX委員会における内部統制の整備、運用状況について適時に監査委員会補佐役から報告を受け、有効性評価結果について、内部統制部門である監査室と積極的に情報及び意見の交換を行い、内部統制システムの維持向上に努めています。
i 内部統制部門と内部監査部門の関係
提出会社の監査室は、内部統制部門と内部監査部門を有しており、内部統制部門には内部統制管轄機能及びJ-SOX委員会の事務局を置いています。J-SOX委員会は、事務局から内部統制評価の結果について報告を受け、事務局を通じて内部統制システムの改善、フォローを行っています。内部監査部門は、リスクベース手法に基づき選定した各ビジネスユニットや部門、及び各グループ会社の業務監査を周期的に実施しています。内部統制において検出された不備や内部監査による指摘内容を適時に相互に共有し、両部門で密接に連携しながらグループ全体の内部統制システム及び内部監査品質の維持向上に努めています。
② 会計監査の状況
a 監査法人の名称
EY新日本有限責任監査法人
b 継続監査期間
48年間
c 業務執行した公認会計士
石黒 一裕
髙梨 洋一
小沼 香王理
d 監査業務に係る補助者の構成
提出会社の会計監査業務に関わる補助者は、公認会計士8名、その他52名です。
e 監査法人の選定方針と理由
監査法人の選定については、提出会社が採用している国際財務報告基準(IFRS)や当連結グループの高い海外事業比率を考慮し、国内だけでなく海外各国の会計や税務基準に精通しグローバルな会計や内部統制監査の実施能力と高度な監査品質を有することが必要です。選定した監査法人はグローバルな会計監査を行っており、会計監査人としての高度な専門性とグローバルなネットワークを有し、国際的に会計監査が適法かつ適正に行われていることを確保する体制を備えています。そして、独立性にも問題が無いことなどを総合的に勘案した結果、会計監査人として適切な監査法人と判断しました。
f 監査委員会による会計監査人の評価
監査委員会は、会計監査人に対して、監査体制、監査重点項目を含む監査実施要領、監査品質、及び監査委員会や経営幹部等とのコミュニケーション内容、並びに監査報酬等の網羅的な会計監査人評価基準を設定して、毎年度に評価を行っています。
更に、監査委員会は、後掲g(会計監査人の解任又は不再任の決定の方針)の方針に基づき、会計監査人の再任に関する決議を毎年度行っています。
g 会計監査人の解任又は不再任の決定の方針
監査委員会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める事由に該当すると認められ、速やかに解任する必要があると判断した場合、監査委員の全員の同意によって会計監査人を解任します。この場合、監査委員会が選定した監査委員は、解任後最初に招集される株主総会において、会計監査人を解任した旨及びその理由を報告します。
上記の場合のほか、会計監査人が職務を適切に遂行することが困難と認められるなど、会計監査人を変更すべきと判断される場合には、監査委員会は、株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任に関する議案の内容を決定します。
③ 監査報酬の内容等
a 監査公認会計士等に対する報酬の内容
非監査業務の内容
(前連結会計年度)
該当事項はありません。
(当連結会計年度)
提出会社は、会計監査人に対して、公認会計士法第2条第1項の業務以外の業務であるコンフォートレター作成に関する業務等について対価を支払っています。
b 監査公認会計士等と同一のネットワークに属するErnst & Young及びそのグループに対する報酬(aを除く)
(前連結会計年度)
提出会社及び連結子会社は、提出会社の監査公認会計士等であるEY新日本有限責任監査法人のグループ(当該監査法人と同一のネットワークに属しているErnst & Young及びそのグループを含む。)に対して、監査証明業務に基づく報酬が675百万円(うち、連結子会社675百万円)、非監査業務に基づく報酬が265百万円(うち、提出会社29百万円、連結子会社236百万円)あります。
(当連結会計年度)
提出会社及び連結子会社は、提出会社の監査公認会計士等であるEY新日本有限責任監査法人のグループ(当該監査法人と同一のネットワークに属しているErnst & Young及びそのグループを含む。)に対して、監査証明業務に基づく報酬が806百万円(うち、連結子会社806百万円)、非監査業務に基づく報酬が257百万円(うち、提出会社70百万円、連結子会社187百万円)あります。
非監査業務の内容
前連結会計年度及び当連結会計年度において、提出会社及び連結子会社における非監査業務の内容は、主に税務関連サービスです。
c その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
前連結会計年度、当連結会計年度共に、該当事項はありません。
d 監査報酬の決定方針
会計監査人は監査計画策定時点で監査計画時間を経理部門と合議の上で策定し監査委員会に報告し、四半期毎に監査委員会にて四半期レビュー及び会計監査等に要した時間を報告します。
監査委員会は監査の実施内容等について、会計監査人と経理部門の双方から十分に聴取し検討を行います。そして、監査委員会の承認により会計監査人に対する報酬を決定しています。
e 監査委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査委員会は、会計監査人の監査計画の内容、品質管理体制の整備状況、会計監査の職務遂行状況等を確認し、監査報酬の見積等の算出根拠、算定内容につき分析・検討した結果、会計監査人の報酬等につき妥当であると判断し、会社法第399条第1項の同意を行いました。
(4) 【役員の報酬等】
① 方針の決定の方法
提出会社は、指名委員会等設置会社に関する会社法の規定により、報酬委員会が取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容の決定に関する方針を定めています。
② 方針の概要
a 取締役及び執行役に共通する事項
他社の支給水準を勘案のうえ、当社の業容規模・範囲、当社役員に求められる能力及び責任・リスク等を踏まえた報酬の水準を設定します。
b 取締役
取締役の報酬は、月額報酬となります。月額報酬は、職務が監督機能であることに鑑み、固定金額として定めることとし、その支給水準については、常勤・非常勤の別、基本手当、所属する委員会の委員手当及び職務の内容に応じて決定します。
なお、執行役を兼務する取締役には、取締役としての報酬は支給しません。
c 執行役
執行役の報酬は、月額報酬及び業績連動報酬からなります。
・月額報酬は、役位ごとに基準額を設けます。
・執行役の月額報酬及び業績連動報酬の内訳は以下のとおりです。
・業績連動賞与の基準額は、標準業績目標達成度合い及び担当業務における成果に応じて変動させることとし、変動幅は0~200%程度とします。評価方法は、原則として以下のとおりの割合で実施します。
・業績連動賞与の評価指標及び構成比率は以下のとおりです。
※ESG評価はCDPの気候変動/水セキュリティ、DJSI(Dow Jones Sustainability Indices)選定及び生産・製
品CO2削減率の進捗状況を総合的に評価
※組織健康度は、従業員エンゲージメントやダイバーシティ&インクルージョン等の様々な観点から組織の健
康状態を評価する指標
※外国人執行役の報酬水準は、人財確保の観点から各国・地域の報酬水準をベンチマークし、報酬の市場競争
力も勘案して決定
③ 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針を決定する機関と手続きの概要
提出会社の報酬委員会では、上記①②に基づき、審議のうえ、取締役及び執行役の個人別報酬額を決定しています。提出日現在の報酬委員会は、取締役2名、社外取締役6名の計8名で構成されています。執行役及び取締役の報酬の基本方針、個人別の報酬等の内容及び適正な報酬額等について審議、検討しています。
業績連動賞与の算定に用いる業績指標としては、「役員報酬に係る基本方針」に定めた一定の範囲内において、当該事業年度の事業計画及びその事業の成果に基づいて報酬額の算定を行うため、調整後営業利益率等の財務指標及び中期経営計画における各種目標等を設定しました。業績連動賞与の算定方法については、各種業績指標の目標達成度合い及び担当業務における成果に応じて、一定の範囲内で決定しました。2023年度に係る当社執行役に支給する業績連動賞与の評価指標に対する実績は、調整後営業利益率12.0%、連結営業キャッシュ・フロー730億円、連結バリューチェーン売上高5,546億円、ESG評価は、生産及び当社製品の使用によるCO2の削減率が向上しました。
④ 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
(注) 1.単位未満の金額を四捨五入して表示しています。
2.上表には、2023年6月26日開催の提出会社第59回定時株主総会終結の時をもって退任した取締役1名(執行役を兼務する取締役を除く。)及び社外取締役2名並びに2024年2月9月をもって逝去により退任した社外取締役1名の当連結会計年度中の在任期間に係る報酬等を含みます。
3.執行役を兼務する取締役に対しては、執行役としての報酬等を支給し取締役としての報酬等は支給していないため、上表の取締役には含めていません。また、無報酬の社外取締役1名も上表の社外取締役に含めていません。
4. 非金銭報酬として、執行役に対して譲渡制限付株式報酬を交付しています。当該株式報酬の内容は、
P.48に記載しています。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
提出会社は、資材の安定調達や販売先の強化その他中長期的に提出会社の企業価値向上に資すると認められる場合を、純投資目的以外の株式(政策保有株式)、それ以外の株式を純投資目的として区分しています。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
提出会社は、毎年の取締役会において全ての投資株式について、上記①の基準及び考え方に加え、資本コストを踏まえた保有継続の合理性及び必要性について個別銘柄ごとに具体的な検証をしております。なお、2024年1月26日開催の取締役会において売却対象銘柄について売却状況の確認を行うと共に、その他個別銘柄ごとに検証を行い、それぞれ保有の妥当性があることを確認しました。
b 銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
c 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注) 個別取引実績は、景気動向に影響されるため、定量的な保有効果として表記していません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式
該当ありません。
第5 【経理の状況】
1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 提出会社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定により、国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)に準拠して作成しています。
(2) 提出会社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しています。
なお、提出会社は特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しています。
2.監査証明について
提出会社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の財務諸表について、EY新日本有限責任監査法人による監査を受けています。
3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組み及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について
提出会社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みを行っています。具体的には、
(1) 会計基準等の内容を適切に把握し、運用できる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、
会計基準等の適時把握を行なっています。また、公益財団法人財務会計基準機構の行う各種セミナー等に参加して
います。
(2) IFRSに基づく適正な連結財務諸表等を作成するため、国際会計基準審議会が公表するプレス・リリースや基準書
を随時入手し最新の基準の把握を行うと共に、IFRSに準拠したグループ会計方針を作成しています。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結財政状態計算書】
② 【連結損益計算書】
③ 【連結包括利益計算書】
④ 【連結持分変動計算書】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
⑤ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【連結財務諸表注記】
注1.報告企業
日立建機株式会社(以下、提出会社)は日本に拠点を置く株式会社であり、その株式を公開しています。提出会社の連結財務諸表は、提出会社及び連結子会社、並びにその関連会社及び共同支配企業に対する持分により構成されています。提出会社及び連結子会社からなる企業集団は、建設機械の製造・販売・サービス・レンタル事業を展開しており、建設機械ビジネスセグメントとスペシャライズド・パーツ・サービスビジネスセグメントの2つを報告セグメントとしています。
注2.作成の基礎
提出会社の連結財務諸表は、連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を全て満たしていることから、同第93条の規定により、4月1日より翌年3月31日を連結会計年度として、国際会計基準審議会(以下、IASB)によって公表されたIFRSに準拠して作成されています。
提出会社の連結財務諸表は、デリバティブ金融商品、公正価値の変動を純損益を通じて測定する(以下、FVTPL)金融資産及び金融負債、公正価値の変動をその他の包括利益で通じて測定する(以下、FVTOCI)金融資産、非支配株主に係る売建プット・オプション負債、確定給付制度に係る資産または負債を除き、取得原価を基礎として作成されています。また、連結財務諸表は提出会社の機能通貨である日本円により百万円単位で表示されています。また、日本円建てで表示しているすべての財務情報は百万円未満を四捨五入しています。
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、提出会社のマネジメントは会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行うことが義務付けられています。実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直されます。会計上の見積りの変更による影響は、その見積りを変更した会計期間と将来の会計期間において認識されます。
連結財務諸表上で認識する金額に重要な影響を与える会計方針の適用に関する判断に関する情報は、以下の注記に含まれています。
・注3.(1) 連結の基礎
・注3.(4) 金融商品及び注25.金融商品及び関連する開示
また、連結財務諸表で認識する金額に重要な影響を与える見積り及び仮定は、以下のとおりです。
・のれんの評価
のれんの減損損失の算定方法は「注3.(9) 非金融資産の減損」及び「注11.のれん及びその他の無形資産」に記載しています。
当連結会計年度末に連結財政状態計算書に計上されている重要なのれんは、主として2016年のH-E Parts International LLC買収による連結子会社化等に伴うのれん10,173百万円と、2017年の公開買付けによるBradken Pty Limited連結子会社化等に伴うのれん20,157百万円です。
資金生成単位ごとの回収可能価額は処分費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方で算定しています。処分費用控除後の公正価値を算定するために用いる評価技法として、主に類似する公開企業との比較や当該資産等の時価総額等、市場参加者間の秩序ある取引において成立し得る価格を合理的に見積り算定するマーケット・アプローチを用いています。使用価値は、経営者により承認された事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積額を、加重平均資本コストをもとに算定した割引率で現在価値に割り引いて算定しています。事業計画は外部情報に基づき、過去の経験を反映したものであり、原則として5年を限度としています。事業計画後のキャッシュ・フローは、資金生成単位が属する市場の長期平均成長率の範囲内で見積った成長率をもとに算定しています。減損テストにおける回収可能価額の算定の基礎とした主要な仮定は割引率です。当連結会計年度末において資金生成単位ごとの使用価値は帳簿価額を上回っておりますが、仮に割引率が上昇した場合には、翌連結会計年度以降使用価値が帳簿価額を下回る可能性があり、経営成績等に影響を与える可能性があります。
・繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の回収可能性の検討過程は「注12.繰延税金及び法人所得税」に記載しています。
当連結会計年度末の連結財政状態計算書に計上されている繰延税金資産は26,222百万円です。繰延税金資産は、未使用の税務上の繰越欠損金、税額控除及び将来減算一時差異のうち、将来課税所得に対して利用できる可能性が高いものに限り認識しています。繰延税金資産の回収可能性を評価するにあたり、当連結グループは、これらの一時差異等が、将来、それぞれの納税地域における納税額の計算上、課税所得の減額あるいは税額控除が可能となる連結会計年度において課税所得を計上しうるか否かを検討することにより、同資産の一部または全部が実現しない蓋然性の検討を行っています。当連結グループは、当連結会計年度末の認識可能と判断された繰延税金資産が実現する蓋然性は高いと判断していますが、課税所得が生じる時期及び金額は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受け、翌連結会計年度以降実際に課税所得が生じる時期及び金額は見積りと異なった場合、経営成績等に影響を与える可能性があります。
会計上の見積りを行う上での考え方
ロシア・ウクライナ情勢の影響について
当連結会計年度末の連結財政状態計算書には当社の連結子会社である在ロシアの日立建機ユーラシアLLC(以下、HCMR)の財政状態計算書が含まれております。
このHCMRの財政状態計算書のうち、主要な項目としては代理店に対して有する売上債権が8,949百万円、棚卸資産が4,857百万円含まれています。売上債権については全期間の予想信用損失を見積り、貸倒引当金を計上していますが、当該見積りは代理店の財政状態やその顧客の属する産業の状況、直近の回収状況等を考慮し、回収期間にわたり直近の状況が継続するとの仮定に基づいております。棚卸資産についても、受注の状況を踏まえた今後の販売計画を考慮した上で評価しております。
当該仮定は当連結会計年度末時点における最善の見積りであると判断しておりますが、ロシア・ウクライナ情勢による経済活動への影響には不確実性が存在し、実際の経済活動の推移等が見積りから乖離した場合には、翌連結会計年度以降の会計上の見積りに影響を及ぼし、貸倒引当金及び棚卸資産の評価に重要な変更をもたらすリスクがあります。
注3.重要性のある会計方針についての概要
(1) 連結の基礎
① 連結子会社
連結子会社とは、提出会社が支配を有する事業体をいいます。支配とは、その事業体への関与により生じる変動リターンに対するリスクまたは権利を有し、かつ当該事業体に対するパワーを通じてその変動リターンに影響を及ぼす能力をいいます。
連結子会社は全て、取得日すなわち提出会社が支配を獲得した日から、提出会社が支配を喪失する日まで連結されています。
連結会社間の重要な内部取引及び債権債務は相殺消去されています。
連結子会社が適用する会計方針が提出会社の適用する会計方針とは異なる場合には、必要に応じ当該連結子会社の財務諸表の調整を行っています。また、決算日が異なる連結子会社の財務諸表は、連結決算日現在で実施した仮決算に基づく財務諸表を使用しています。
支配の喪失を伴わない連結子会社に対する持分変動があった場合には、資本取引として会計処理しています。一方、支配の喪失を伴う連結子会社の持分の変動があった場合には、連結子会社の資産及び負債、連結子会社に関連する非支配持分及びその他の包括利益累計額の認識を中止しています。
② 関連会社
関連会社とは、提出会社が支配を有していないものの、その企業の経営方針や財務方針に重要な影響力を行使できる事業体をいいます。
提出会社は、関連会社への投資について、持分法を用いて評価しています。(以下持分法適用会社)
連結財務諸表には、重要な影響力または共同支配を獲得した日から喪失するまでの持分法適用会社の純損益及びその他の包括利益の変動に対する提出会社の持分が含まれています。
持分法適用会社が適用する会計方針が提出会社の適用する会計方針とは異なる場合には、必要に応じ持分法適用会社の財務諸表を調整しています。
(2) 現金同等物
現金同等物は流動性が高く、元本の価値変動のリスクが極めて低い、取得日から3ヵ月以内に満期となる短期投資からなっています。
(3) 外貨換算
提出会社の連結財務諸表は、提出会社の機能通貨である日本円で表示しています。
① 外貨建取引
外貨建取引は、取引日における直物為替相場またはそれに近似するレートにより提出会社及び連結子会社の各機能通貨に換算しています。期末日における外貨建貨幣性資産及び負債は、期末日の為替レートで機能通貨に再換算しています。当該換算及び決済により生じる換算差額は損益として認識しています。ただし、発生する損益がその他の包括利益で認識される資産及び負債に関してはそれらから生じる換算差額はその他の包括利益に認識されます。
② 在外営業活動体の財務諸表の換算
在外営業活動体の資産及び負債は決算日の為替相場により円換算しています。収益及び費用は取引日レートで円換算していますが、為替レートに重要な変動がない場合には期中平均為替相場により円換算しています。
この在外営業活動体の財務諸表の換算により発生する換算差額は、その他の包括利益として認識しています。なお、在外営業活動体の処分時には、その他の包括利益として計上した累積的換算差額を純損益に振替えています。
(4) 金融商品
① 非デリバティブ金融資産
当連結グループは、売上債権及びその他の債権を、これらの発生日に当初認識しています。その他の金融資産は、当連結グループが当該金融商品の契約当事者となった取引日に当初認識しています。
当連結グループは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合又は金融資産の所有にかかるリスクと経済的便益を実質的に全て移転する取引において、当該金融資産から生じるキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を移転した時に当該金融資産の認識を中止しています。金融資産の所有に伴う実質的に全てのリスク及び経済価値を留保も移転もしない取引においては、当連結グループは当該金融資産への支配を保持していない場合にその資産の認識を中止するものとしています。
非デリバティブ金融資産の分類及び測定方法の概要は、以下のとおりです。
償却原価で測定する金融資産
以下の要件を満たす金融資産を償却原価で測定する金融資産として分類しています。
・当連結グループのビジネスモデルにおいて、当該金融資産の契約上のキャッシュ・フローを回収することを目的として保有している場合
・契約条件が、特定された日に元本及び元本残高にかかる利息の支払いのみによるキャッシュ・フローを生じさせる場合
償却原価で測定する金融資産は、公正価値(直接帰属する取引費用を含む)で当初認識しています。当初認識後は、実効金利法を用いて帳簿価額を算定しています。また、償却原価で測定する金融資産にかかる利息発生額は連結損益計算書の受取利息に含まれます。
FVTOCI金融資産
当連結グループは、主に投資先との取引関係の維持、強化による収益基盤の拡大を目的として保有している資本性金融資産をFVTOCI金融資産として分類しています。FVTOCI金融資産は公正価値で当初認識し、それ以降も連結決算日の公正価値で測定しています。公正価値の変動は連結会計期間のその他の包括利益として認識し、その累計額はその他の包括利益累計額に認識しています。ただし、FVTOCI金融資産から生じる配当金については、明らかに投資の払い戻しの場合を除き、純損益として認識しています。
FVTPL金融資産
FVTOCI金融資産として分類されない資本性金融資産及び償却原価で測定する金融資産に分類されない負債性金融資産は、全てFVTPL金融資産に分類しています。FVTPL金融資産は、当初認識後、公正価値で測定し、その公正価値の変動は純損益として認識しています。
金融資産の減損
当連結グループは、償却原価で測定する金融資産、売上債権及び契約資産並びにその他の債権に関する予想信用損失に係る貸倒引当金について、信用リスクが当初認識以降に著しく増大しているか否かに応じて、少なくとも四半期毎に継続的評価を実施しています。
信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、金融資産の予想残存期間の全期間の予想信用損失に等しい金額で貸倒引当金を測定しています。信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、期末日後12か月以内に生じる予想信用損失に等しい金額で貸倒引当金を測定しています。ただし、売上債権、契約資産及びリース債権については、常に全期間の予想信用損失に等しい金額で貸倒引当金を測定しています。
信用リスクの著しい増大の有無は、債務不履行発生のリスクの変化に基づいて判断しており、債務不履行とは、債務者による契約上のキャッシュ・フローの支払いに重大な問題が生じ、金融資産の全体又は一部分を回収するという合理的な予想を有していない状態と定義しています。債務不履行発生のリスクに変化があるかどうかの判断においては、主に外部信用格付け、期日経過の情報等を考慮しています。
予想信用損失は、金融資産に関して契約上支払われるキャッシュ・フロー総額と、受取りが見込まれる将来キャッシュ・フロー総額との差額の割引現在価値を発生確率により加重平均して測定します。支払遅延の存在、支払期日の延長、外部信用調査機関による否定的評価、債務超過等悪化した財政状況や経営成績の評価を含む、一つまたは複数の事象が発生している場合には、信用減損が生じた金融資産として個別的評価を行い、主に過去の貸倒実績や将来の回収可能額等に基づき予想信用損失を測定しています。信用減損が生じていない金融資産については、主に過去の貸倒実績に必要に応じて現在及び将来の経済状況等を踏まえて調整した引当率等に基づく集合的評価により予想信用損失を測定しています。
償却原価で測定する金融資産、契約資産及びリース債権に関する予想信用損失については、帳簿価額を直接減額せず、貸倒引当金を計上しています。予想信用損失の変動額は減損損失として純損益に認識しており、連結損益計算書の販売費及び一般管理費に含まれます。なお、金融資産について、全ての回収手段がなくなり、回収可能性がほぼ尽きたと考えられる時点で、金融資産の全体又は一部分を回収するという合理的な予想を有していないと判断し、直接償却しています。
② 非デリバティブ金融負債
当連結グループは、発行した負債性金融商品を、その発行日に当初認識しています。その他の金融負債は全て、提出会社が当該金融商品の契約の当事者になる取引日に認識しています。当連結グループは、金融負債が消滅した場合、つまり契約上の義務が履行されるか、債務が免責、取消又は失効となった場合に、認識を中止しています。当連結グループは、非デリバティブ金融負債として、社債、借入金、買入債務及びその他の金融負債を有しており、それらを公正価値(直接帰属する取引費用を控除後)で当初認識しています。また、社債及び借入金については当初認識後、実効金利法を用いた償却原価により測定しており、利息発生額は連結損益計算書の支払利息に含まれます。
③ デリバティブ及びヘッジ会計
当連結グループは、為替リスク及び金利リスクをヘッジするために、先物為替予約契約、通貨スワップ契約及び金利スワップ契約といったデリバティブ商品を利用しています。これらのデリバティブはその保有目的、保有意思にかかわらず全て公正価値で計上しています。
当連結グループが利用しているヘッジの会計処理は、以下のとおりです。
・「公正価値ヘッジ」は、既に認識された資産又は負債もしくは未認識の確定契約の公正価値の変動に対するヘッジであり、ヘッジの効果が有効である限り、既に認識された資産又は負債もしくは未認識の確定契約とその関連するデリバティブの公正価値の変動は純損益で認識しています。
・「キャッシュ・フロー・ヘッジ」は、将来取引のヘッジ又は既に認識された資産又は負債に関連して発生する将来キャッシュ・フローの変動に対するヘッジであり、ヘッジの効果が高度に有効である限り、キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定したデリバティブの公正価値の変動はその他の包括利益として認識しています。この会計処理は、ヘッジ対象に指定された未認識の確定契約又は将来キャッシュ・フローの変動を純損益に認識するまで継続し、その時点でデリバティブの公正価値の変動も純損益に含まれます。なお、ヘッジ対象に指定された予定取引により、非金融資産もしくは非金融負債が認識される場合、その他の包括利益として認識したデリバティブの公正価値の変動は、当該資産又は負債が認識された時点で、当該資産又は負債の取得原価その他の帳簿価額に直接含まれます。
当連結グループは、IFRS第9号「金融商品」(2014年7月改訂)に定められるデリバティブを利用する目的、その戦略を含むリスク管理方針を文書化しており、それに加えて、そのデリバティブがヘッジ対象の公正価値又は将来キャッシュ・フローの変動の影響を高度に相殺しているかどうかについて、ヘッジの開始時及び開始後も引き続き、一定期間毎に評価を行っています。ヘッジの効果が有効でなくなった場合は、ヘッジ会計を中止しています。
④ 金融資産と金融負債の相殺
金融資産と金融負債は、認識された金額を相殺する強制可能な法的権利が現時点で存在し、かつ、純額ベースで決済するかもしくは資産を実現すると同時に負債を決済する意図が存在する場合にのみ相殺し、連結財政状態計算書において純額で報告しています。
(5) 棚卸資産の評価基準
棚卸資産は取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い方の金額で評価しており、原価は、製品・半製品・仕掛品については個別法または移動平均法により、材料については概ね移動平均法によっています。正味実現可能価額とは、通常の営業過程における見積売価から、完成までの見積原価及び販売に要する見積費用を控除したものをいいます。
(6) 有形固定資産の表示及び減価償却方法
有形固定資産の測定においては原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しています。取得価額には、資産の取得に直接関連する費用、将来の解体、除去及び原状回復費用を含めています。各資産はそれぞれの見積耐用年数にわたって、定額法で減価償却を行っています。主要な資産項目ごとの見積耐用年数は、以下のとおりです。
建物及び構築物 2年から67年
機械装置及び運搬具 2年から30年
工具、器具及び備品 2年から30年
なお、残存価額、見積耐用年数及び減価償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として扱い、将来に向かって変更しています。
(7) のれん及びその他の無形資産の表示及び償却方法
① のれん
当初認識後、のれんは償却を実施せず、取得原価から減損損失累計額を控除した金額で表示しています。
② その他の無形資産
その他の無形資産の測定においては原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額で表示しています。
無形資産については、それぞれの見積耐用年数にわたって、定額法で償却を行っています。主要な資産項目ごとの見積耐用年数は、以下のとおりです。
ソフトウェア 2年から10年
その他 2年から20年
なお、残存価額、見積耐用年数及び償却方法については、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として扱い、将来に向かって変更しています。
(8) リース
① 借手側
当連結グループのリースは、主に不動産の賃借及び建設機械のリースです。原資産を使用する権利である使用権資産と、リース料を支払う義務であるリース負債を認識し、リースに関する費用を使用権資産の減価償却費及びリース負債に係る支払利息として認識しています。リース期間が12か月以内である短期リースのリース料は、リース期間にわたって定額法により純損益として認識しています。
使用権資産
使用権資産の測定においては原価モデルを採用し、連結財政状態計算書上、リース開始日における取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で「使用権資産」として表示しています。取得原価には、リース負債の当初測定の金額、借手に発生した当初直接コスト等を含めています。各使用権資産は、リース開始日から使用権資産の耐用年数の終了時またはリース期間の終了時のいずれか早い方までにわたって、定額法で減価償却を行っています。なお、耐用年数またはリース期間に変更があった場合は、会計上の見積りの変更として扱い、将来に向かって変更しています。また、使用権資産の耐用年数またはリース期間は2年から50年です。
リース負債
リース負債は、連結財政状態計算書上、リース開始日現在で支払われていないリース料をリースの計算利子率または借手の追加借入利子率を用いて割り引いた現在価値で測定しており、「リース負債」として表示しています。リース期間中の各期間におけるリース負債に係る金利費用は、リース負債の残高に対する毎期一定の率をリース期間にわたり純損益として認識し、連結損益計算書の「金融費用」に含めて表示しています。
② 貸手側
当連結グループは、主に建設機械を賃貸しており、有形固定資産のリースで、所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてを借手に移転する場合のリースは、ファイナンス・リースに分類され、原資産の認識の中止を行い、リース料総額の現在価値で正味リース投資未回収額を認識及び測定しています。所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてが貸手に帰属する場合のリースは、オペレーティング・リースに分類され、原資産の認識を継続し、リース収益をリース期間にわたり定額法で認識しています。
(9) 非金融資産の減損
各資産について減損の兆候の有無の判定を行い、その帳簿価額が回収不可能であるような兆候がある場合、減損テストを実施しています。のれんについては、減損の兆候の有無にかかわらず、連結会計年度末において、その資産の属する資金生成単位ごとに回収可能額を見積り、減損テストを実施しています。
回収可能価額は、主に市場価格または当該資産の使用及び最終処分価値から期待される見積将来キャッシュ・フローに基づくインカムアプローチ(現在価値技法)により算定しています。資金生成単位に割り当てられた資産の帳簿価額が回収可能価額を超える場合には、その超過額を減損損失として認識します。
のれん以外の資産に関しては、過年度に認識された減損損失について、その回収可能価額の算定に使用した前提事項に重要な変更が生じ、損失の減少または消滅の可能性を示す兆候が認められる場合において、当該資産または資金生成単位を対象に回収可能価額の見積りを行います。算定した回収可能価額が資金生成単位の帳簿価額を超える場合、過年度に減損損失が認識されていなかった場合の減価償却控除後の帳簿価額を上限として、減損損失の戻し入れを行います。
(10) 退職後給付
提出会社及び一部の連結子会社は、従業員の退職給付を行うため、確定給付型年金制度及び退職一時金制度を採用しており、確定給付債務の現在価値及び退職給付費用を予測単位積増方式により算定しています。
確定給付債務の現在価値及び制度資産の公正価値は、連結会計年度末に再測定し、数理計算上の差異及び制度資産の利息収益を除く公正価値の変動額はその他の包括利益で全額認識し、その後純損益には組み替えません。また、制度改定時に生じる過去勤務費用は発生時に全額純損益として認識しています。
連結財政状態計算書上、確定給付制度債務の現在価値から、制度資産の公正価値を控除した純額にアセットシーリングの影響を加味して資産または負債として認識しています。
なお、提出会社及び一部の連結子会社のリスク分担型企業年金は、追加掛金の拠出義務を実質的に負っていないため、確定拠出年金制度に分類されます。
(11) 売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業
継続的使用ではなく主に売却取引により回収される非流動資産又は処分グループのうち、1年以内に売却する可能性が非常に高く、かつ現在の状態で即時に売却可能で、当社グループの経営者が売却計画の実行を確約している場合には、売却目的で保有する非流動資産又は処分グループに分類しています。
売却目的保有に分類されている間又は売却目的保有に分類されている処分グループの一部である間は、非流動資産は減価償却又は償却を行わず、売却目的保有に分類された非流動資産又は処分グループを、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のうち、いずれか低い金額で測定しています。
当社グループは、経営上の意思決定を行う単位としての事業について、既に売却された場合、あるいは売却目的保有として分類すべき要件を満たした場合に、当該事業を非継続事業として分類することとしています。
(12) 引当金
当連結グループは、過去の事象の結果として現在の債務(法的債務または推定的債務)を負担しているが、当該債務を決済するために経済的資源の流出が生じる可能性が高く、かつ、当該債務の金額の合理的な見積りが可能である場合に引当金を認識しています。
なお、債務の決済までの期間が長期となると想定され、貨幣の時間価値が重要な場合には、決済時に予測される支出額の現在価値により引当金を測定しています。現在価値の算出には、貨幣の時間的価値及び当該債務に関連する固有のリスクを反映した税引前の割引率を利用しています。
(13) 偶発事象
当連結グループは、IAS第37号「引当金、偶発負債及び偶発資産」の規定に従い、(11)引当金に記載している引当金の認識基準を満たさない債務については、当該債務の履行による経済的資源の流出の可能性がほとんどないと判断している場合を除き、偶発債務として注30.コミットメント及び偶発事象に注記をしています。
(14) 収益認識
当連結グループは、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する。
ステップ5:履行義務を充足した時点で(又は充足するにつれて)収益を認識する。
当連結グループは顧客の要望に合わせて多様な取引を行っており、製品、サービス等の複数の要素を組み合わせて顧客に提供する取引が含まれています。製品及びサービス等を提供するにあたり、複数の契約を締結している場合、各契約における対価の相互依存性や各契約の締結時期等を評価し、関連する契約を結合したうえで、取引価格を独立販売価格の比率でそれぞれの履行義務に配分し、所有権が移転されたと判断された時点で収益を認識しています。
取引価格の算定においては、顧客への約束した財又はサービスの移転と交換に企業が権利を得ると見込んでいる対価の金額で測定しています。値引き・リベート等の変動対価は、その発生の不確実性がその後に解消される際に、認識した収益の累計額の重大な戻入れが生じない可能性が非常に高い範囲でのみ取引価格に含めています。なお、通常の取引は1年以内の支払いで完結しているため、約束した対価の金額に重大な金融要素は含まれていません。
独立販売価格は、市場の状況、競合する製品等の市場売価、製品原価や顧客の状況等の様々な要因を考慮して見積っています。
一定の期間にわたり製品及びサービス等の支配の移転が行われる取引については、顧客に提供する当該製品及びサービスの性質を考慮し、アウトプット法及びインプット法にもとづいて履行義務の充足に向けての進捗度を測定し収益を認識しています。なお、当該進捗度を合理的に測定することが出来ない場合は、発生したコストの範囲で収益を認識しています。顧客との契約獲得のための増分コスト及び契約に直接関連する履行コストのうち、回収可能であると見込まれる部分について資産として認識しており、当該資産が関連する製品及びサービスの収益の認識方法に従って償却を行っています。また、当該償却の期間が1年以内である場合に、契約獲得のための増分コストを資産計上せず発生時に費用として認識しています。
(15) 政府補助金
政府補助金は、補助金交付のための付帯条件を満たし、かつ補助金を受領するという合理的な保証が得られた時に、公正価値で認識しています。
費用に関する政府補助金は、補助金で補償することを意図している関連費用を認識する期間にわたって規則的に純損益に認識しています。資産に関する政府補助金は、資産の取得原価から当該補助金の金額を控除して資産の帳簿価額を算定する方法によって認識しています。
(16) 繰延税金及び法人所得税
税金費用は、当期税金と繰延税金から構成されています。これらは、企業結合に関連するもの、及び直接資本の部またはその他の包括利益に認識する項目を除き純損益に認識しています。
一時差異等に起因する繰延税金資産及び負債の認識を資産負債法により行っています。のれんから生じる一時差異、企業結合以外の取引における会計上または税務上のいずれの損益にも影響を与えず、かつ、取引時に同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引における資産又は負債の当初認識から生じる一時差異についても、繰延税金資産及び負債を認識しません。連結子会社または関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異のうち、解消時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に一時差異が解消しない可能性が高い場合においては、繰延税金負債を認識していません。繰延税金資産及び負債は、それらの一時差異等が解消されると見込まれる連結会計年度の課税所得に対して適用される税率を使用して測定しています。税率変更による繰延税金資産及び負債への影響は、その税率変更に関する法律の制定日を含む連結会計年度の損益及びその他の包括利益として認識しています。繰延税金資産は、未使用の税務上の繰越欠損金、税額控除及び将来減算一時差異のうち、将来課税所得に対して利用できる可能性が高いものに限り認識しています。
(会計方針の変更)
当連結グループでは、2021年5月7日に公表された「単一の取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金(IAS第12号の改訂)」を2024年3月期より適用しております。取引時に同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異を生じさせる取引に関する当初認識時の会計処理が明確化され、当該将来加算一時差異と将来減算一時差異について繰延税金負債及び繰延税金資産が連結財政状態計算書にそれぞれ認識されることとなります。なお、当該基準の適用が当連結グループの連結財務諸表に重要な影響を与えるものではありません。当該会計方針の変更は遡及適用され、「注12 繰延税金及び法人所得税」における前年度を修正再表示しております。
(17) 1株当たり利益
1株当たり親会社株主に帰属する当期利益は平均発行済株式数に基づいて計算し、希薄化後1株当たり親会社株主に帰属する当期利益は平均発行済株式数と希薄化効果のある証券の転換または発行可能株式総数の合計に基づいて計算しています。
(18) 企業結合
企業結合の会計処理は取得法によっており、取得の対価は、取得日の公正価値で測定された移転対価及び被取得企業に対する非支配持分の金額の合計額として測定されます。提出会社は、企業結合ごとに、公正価値または被取得企業の識別可能純資産の公正価値に対する持分割合相当額のいずれかにより、被取得企業に対する非支配持分を測定するかを選択しています。また、発生した取得費用は、発生時に費用処理しています。
取得日において、識別可能な資産及び負債は、以下を除き、取得日における公正価値で認識しています。
・繰延税金資産(または繰延税金負債)及び従業員給付に関連する負債(または資産)は、それぞれIAS第12号「法人所得税」及びIAS第19号「従業員給付」に従って認識し測定しています。
・IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って売却目的に分類される資産または処分グループは、当該基準書に従って測定しています。
・被取得企業の株式に基づく報酬取引に係る負債もしくは資本性金融商品、または被取得企業の株式に基づく報酬取引の連結会社の株式に基づく報酬取引への置換えに係る負債もしくは資本性金融商品は、IFRS第2号「株式に基づく報酬」に従って測定しています。
取得対価が識別可能な資産及び負債の公正価値を超過する場合は、連結財政状態計算書においてのれんとして計上しています。反対に下回る場合には、直ちに連結損益計算書において収益として計上しています。
(19) 未適用の新会計基準
連結財務諸表の承認日までに公表されている主な基準及び解釈指針の新設又は改訂のうち、当連結グループが早期適用していない主なものは、以下の通りです。
IFRS第18号「財務諸表における表示及び開示」の適用が当連結グループの連結財務諸表に与える影響は検討中です。
(20) 後発事象
当連結グループは、有価証券報告書の提出日である2024年6月25日までに発生した事象について評価を行っています。
注4.表示方法の変更
当社は、2024年2月29日開催の取締役会において、スペシャライズド・パーツ・サービスビジネスセグメントにおけるノンコア事業の売却方針を決議しました。売却完了は当連結会計年度末日より1年以内を見込んでおり、その可能性が非常に高いことから、第4四半期連結会計期間よりノンコア事業を非継続事業に分類しています。なお、非継続事業に分類したノンコア事業に係る損益は、連結損益計算書において継続事業からの当期利益の後に、法人所得税費用控除後の金額で区分表示しています。
注5.セグメント情報
(1) 報告セグメント情報
① 報告セグメントの概要
事業セグメントは、独立した財務情報が入手可能であり、最高経営意思決定機関が、経営資源の配分の決定及び業績の検討のため、定期的に評価を行う対象とする当連結グループの構成単位です。報告セグメントは事業セグメントを基礎に決定しています。
当連結グループは、製品及びサービスの性質、顧客の類型又は種類等及び経済的特徴の類似性を総合的に勘案し、報告セグメントを、油圧ショベル、超大型油圧ショベル、ホイールローダー等の製造、販売及びこれに関連する部品サービスの販売により建設機械に関連する一連のトータルライフサイクルの提供を主たる目的とした建設機械ビジネスセグメントと、建設機械ビジネスセグメントに含まれないマイニング設備及び機械のアフターセールスにおける部品開発、製造、販売及びサービスソリューションの提供を主たる目的としたスペシャライズド・パーツ・サービスビジネスセグメントの2区分に集約化しています。
なお、当第1四半期連結累計期間より、「ソリューションビジネス」としていた報告セグメント名称を「スペシ ャライズド・パーツ・サービスビジネス」に変更しております。この変更はセグメント名称の変更であり、セグメ ント情報に与える影響はありません。
スペシャライズド・パーツ・サービスビジネスセグメントにおけるノンコア事業を非継続事業に分類したことにより、非継続事業の金額を除いた継続事業の金額のみを表示しております。
② 報告セグメントの収益、損益及びその他の項目
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(※1) セグメント利益は営業利益で表示しています。
(※2) 調整額は、セグメント間取引消去額、及び事業セグメントに帰属しない全社に係る金額です。
(※3) セグメント間取引は独立企業間価格で行っています。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(※1) セグメント利益は営業利益で表示しています。
(※2) 調整額は、セグメント間取引消去額、及び事業セグメントに帰属しない全社に係る金額です。
(※3) セグメント間取引は独立企業間価格で行っています。
(2) 製品及びサービスに関する情報
製品及びサービスごとの外部顧客への売上収益は、以下のとおりです。
(3) 地域別情報
仕向地別の外部顧客向け売上収益は、以下のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、日本及び中国を除き、外部顧客向け売上収益が重要な単一の国は、米州に含まれるアメリカとアジア・大洋州に含まれるオーストラリアであり、アメリカへの売上収益は前連結会計年度211,552百万円、当連結会計年度273,728百万円です。オーストラリアへの売上収益は前連結会計年度202,483百万円、当連結会計年度231,164百万円です。
所在地別の有形固定資産、無形資産、使用権資産及びのれんの残高は、以下のとおりです。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、有形固定資産、無形資産、使用権資産及びのれんの残高が重要な単一の国は、日本のほか米州に含まれるアメリカと大洋州に含まれるオーストラリアであり、米州の残高に含まれるアメリカの残高は前連結会計年度末が21,027百万円、当連結会計年度末が68,521百万円、大洋州の残高に含まれるオーストラリアの残高は前連結会計年度末が88,398百万円、当連結会計年度末が97,682百万円です。
(4) 顧客別情報
前連結会計年度及び当連結会計年度において、単一顧客として重要な顧客に対する売上収益はありません。
注6.企業結合
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
非支配持分の取得
当社は、2022年8月23日の資本異動に伴い、中華人民共和国における子会社についても日立製作所のグループ会社をはじめとした出資会社との資本関係を見直しました。当該取引は資本取引として会計処理をしており、追加取得に関する内訳は、以下のとおりです。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
ACME Business Holdco, LLCの株式の取得による連結子会社化
前連結会計年度において、当連結グループの持分法適用関連会社であったACME Business Holdco, LLC(以下「ACME社」という。)にて金融機関からの借入に債務不履行が発生し、その債務の保証人である提出会社が貸主である金融機関に対して代位弁済を行いました。これに伴って生じた求償債権に対してACME社及びその関連者と係争中でしたが、2024年3月12日付で係争終結の合意に至り、提出会社の連結子会社であるHitachi Construction Machinery Investment U.S.A. CorporationがWeld Holdco,LLCよりACME社の株式を追加取得し100%子会社化しました。
(1) 企業結合の目的
当連結グループは、中期経営計画「BUILDING THE FUTURE 2025 未来を創れ」において経営戦略の柱として掲げる「バリューチェーン事業の拡充」および「米州事業の拡大」をより一層強化するため、米国で卸レンタル事業を展開する持分法適用会社であったACME社の株式を追加取得し、100%子会社化いたしました。これにより、ACME社の卸レンタル事業の運用ノウハウ及び営業基盤を最大限活用し、北米の代理店・レンタル会社が展開するレンタル事業をサポートいたします。卸レンタル事業を通じて良質なレンタル機械をエンドユーザーに提供し、合わせて良質な中古車の創出につなげることで、サーキュラーエコノミーの実現に取り組むとともに、当社のブランド価値を北米市場でさらに高め、米州におけるバリューチェーン事業をさらに強化してまいります。
(2) 被取得企業の名称、事業内容
株式取得の概要
取得日 2024年3月12日
被取得企業の名称 ACME Business Holdco, LLC
被取得企業の事業の内容 卸レンタル事業
取得した議決権比率 66.67%
(3) 取得対価、取得した資産及び引き継いだ負債の公正価値
ACME社の株式取得に係る取得対価、取得した資産及び引き継いだ負債の公正価値は以下のとおりです。なお、これらの金額は、企業結合に係る取得価額の取得資産及び引受負債への配分が一部完了していないため、現時点で入手しうる暫定的な金額になります。
のれんは、主に超過収益力及び既存事業とのシナジー効果を反映したものです。
(4) 取得した債権
(5) 取引関連費用
当該企業結合に係る取得関連費用に重要性はありません。また、求償債権に対するACME社及びその関連者との係争の終結に係る2,019百万円の支払いを当該企業結合とは別個に認識し、連結損益計算書上「その他の費用」に計上しております。
(6) 段階取得に係る差益
当連結グループが、取得日以前に保有していた33.33%の資本持分を取得日時点の公正価値で再測定した結果、企業結合による段階取得に係る差益172百万円を連結損益計算書の「その他の収益」に計上しております。
(7) 被取得企業及び譲受事業の売上収益及び当期利益
当該企業結合の取得日から2024年3月31日までの売上収益及び当期利益は、連結財務諸表に対する影響額に重要性がないため開示していません。
(8) 企業結合が期首に行われたと仮定した場合の当社グループの売上収益及び当期利益
2023年4月1日時点で当該取得が行われたと仮定した場合の当連結会計年度における売上収益及び当期利益は、連結財務諸表に対する影響額に重要性がないため開示していません。
注7.営業債権
営業債権の内訳は、以下のとおりです。
営業債権の連結財政状態計算書における内訳は、以下のとおりです。
注8.リース
(1) 借主側
提出会社及び一部の子会社は借手として、建物、機械装置及び運搬具を中心とした設備を賃借しています。リース契約の一部については、延長オプション及び解約オプションが付与されており、リースによって課されている制限又は特約はありません。
使用権資産の原資産の種類別の帳簿価額は以下のとおりです。
当連結会計年度における使用権資産の増加額は、13,721百万円です。
リースに関連する費用、キャッシュ・アウトフローは、以下のとおりです。
リース負債の満期分析は、「注25.金融商品及び関連する開示」に記載しています。
(2) 貸主側
一部の連結子会社は、建設機械等をファイナンス・リースまたはオペレーティング・リースにより賃貸しています。
リースに係る収益は、以下のとおりです。
なお、当社グループは、ファイナンス・リース及びオペレーティング・リースに係るリース物件の残存価値について、予想を上回る市場環境の変化や技術革新等によって、当初見積価額よりも実際の処分価額が下回る等のリスクを抱えております。上述のリスクを低減するため、リース物件の残存価値評価及びリース満了物件の再販能力の向上に努めております。また、残存価値に関しては主に各国において中古物件の市場価値を注視し定期的なモニタリングにより、常に最新の情報を把握するよう備えております。
ファイナンス・リースに係るリース料債権の満期分析は、以下のとおりです。
オペレーティング・リースに係る割引前受取リース料の満期分析は、以下のとおりです。
注9.棚卸資産
棚卸資産の内訳は、以下のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度において費用として認識され、「売上原価」に含まれている棚卸資産の金額は、それぞれ、881,236百万円、963,716百万円です。正味実現可能価額まで評価減した棚卸資産の評価損計上額はそれぞれ3,971百万円、5,267百万円で、評価減の戻入金額はそれぞれ、1,186百万円、1,983百万円です。
注10.有形固定資産
有形固定資産の帳簿価額の増減及び取得原価並びに減価償却累計額及び減損損失累計額は、以下のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度において認識された減価償却費の金額は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」及び「非継続事業からの当期損失」に含まれています。また、減損損失の金額は、連結損益計算書の「その他の費用」及び「非継続事業からの当期損失」に含まれています。なお、建設中の有形固定資産に関する金額は建設仮勘定として表示しており、その他の有形固定資産は、主として一部の連結子会社で保有している建設機械等の賃貸用営業資産です。
注11.のれん及びその他の無形資産
のれん及びその他の無形資産の帳簿価額の増減及び取得原価並びに償却累計額及び減損損失累計額は、以下のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度において認識された償却費の金額は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」及び「非継続事業からの当期損失」に含まれています。また、減損損失の金額は、連結損益計算書の「その他の費用」及び「非継続事業からの当期損失」に含まれています。
研究開発活動による支出のうち、新規の科学的または技術的な知識及び理解を得る目的で実施される研究活動に対する支出は全て発生時に費用処理しています。また、商業生産または使用の開始以前における、生産計画や設計等の新規または大幅な改良を目的で実施される開発活動による支出については、関連する無形資産に起因する支出が信頼性を持って測定ができる場合において、当連結グループが無形資産の開発を完成させることが実現可能であり、かつ、将来的な経済的便益を得られる可能性が高い場合にのみ自己創設無形資産として資産計上を行い、それ以外の支出は発生時に費用処理をしています。
また、当連結グループの前連結会計年度及び当連結会計年度における期中に費用として認識された研究開発活動による支出は24,443百万円及び31,425百万円であり、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」及び「非継続事業からの当期損失」に含まれています。
当連結グループでは、のれんを除いて耐用年数を確定できない無形資産はありません。
企業結合により取得したのれんは、資金生成単位ごとに帳簿価額と回収可能価額を比較し、減損テストを実施しています。
連結財政状態計算書に計上されている重要なのれんは、主として2017年3月期のH-E Parts International LLC買収による連結子会社化等に伴うのれん(前連結会計年度8,982百万円、当連結会計年度10,173百万円)と、同2017年3月期の公開買付けによるBradken Pty Limited連結子会社化等に伴うのれん(前連結会計年度22,145百万円、当連結会計年度20,157百万円)です。
資金生成単位ごとの回収可能価額は使用価値により算定しており、使用価値は、経営者により承認された事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積額を、加重平均資本コストをもとに算定した割引率(H-E Parts International LLC社で12%程度、Bradken Pty Limited社で10%程度)で、現在価値に割引いて算定しています。事業計画は外部情報に基づき、過去の経験を反映したものであり、原則として5年を限度としています。事業計画後のキャッシュ・フローは、資金生成単位が属する市場の長期平均成長率の範囲内で見積った成長率(H-E Parts International LLC社で最大2.9%程度、Bradken Pty Limited社で最大2.5%程度)をもとに算定しています。
減損テストにおける回収可能価額の算定の基礎とした主要な仮定は割引率です。当連結会計年度末において資金生成単位ごとの使用価値は帳簿価額を上回っておりますが、仮に割引率がH-E Parts International LLC社で3.2%、Bradken Pty Limited社で4.5%程度上昇した場合には、のれんの使用価値が帳簿価額を下回る可能性があります。
注12.繰延税金及び法人所得税
法人所得税費用の内訳は、以下のとおりです。なお、非継続事業に係る法人所得税費用については、「注29.売却目的保有に分類される処分グループ及び非継続事業に関する注記」に記載のとおりです。
(前連結会計年度)
提出会社及び日本国内の子会社は、主に法人税(23.2%)、住民税(10.4%)及び事業税(3.8%)を課されており、これらを基礎とした法定実効税率は、30.6%となっています。ただし在外子会社については、その所在地における法人税等が課されています。
提出会社及び一部の連結子会社は、グループ通算制度を適用しています。
(当連結会計年度)
提出会社及び日本国内の子会社は、主に法人税(23.2%)、住民税(10.4%)及び事業税(3.8%)を課されており、これらを基礎とした法定実効税率は、30.6%となっています。ただし在外子会社については、その所在地における法人税等が課されています。
提出会社及び一部の連結子会社は、グループ通算制度を適用しています。
法定実効税率と税金充当率との差異の原因となった主要な項目別の内訳は、以下のとおりです。
提出会社株主に対する配当金の支払いが法人所得税へ与える影響はありません。
繰延税金資産及び負債の増減内容は、以下のとおりです。なお、注記「3.重要性のある会計方針についての概要 (16)繰延税金及び法人所得税」に記載のとおり、改訂IAS第12号を遡及的に適用し、前連結会計年度を修正再表示しております。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末の繰延税金負債として認識されていない子会社投資及び関連会社投資の税務上の簿価に対する超過額に関連する一時差異の総額は、それぞれ51,114百万円及び87,163百万円です。
これらは、当連結グループが一時差異を解消する時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に一時差異が解消しない可能性が高いため、繰延税金負債を認識していません。
繰延税金資産の実現可能性を評価するにあたり、当連結グループは、同資産の一部または全部が実現しない蓋然性の検討を行っています。同資産が最終的に実現するか否かは、これらの一時差異等が、将来、それぞれの納税地域における納税額の計算上、課税所得の減額または税額控除が可能となる会計期間において、課税所得を計上しうるか否かによります。実現可能性は確定的ではないが、実現可能性の評価において、当連結グループは、繰延税金負債の振り戻しの予定及び予想される将来の課税所得を考慮しています。これらの諸要素に基づき当連結グループは、当連結会計年度末現在の認識可能と判断された繰延税金資産が実現する蓋然性は高いと確信しています。
日本の令和5年度税制改正において、BEPSのグローバル・ミニマム課税ルールに対応する法人税が創設され、それに係る規定(以下「グローバル・ミニマム課税制度」という。)を含めた税制改正法(「所得税法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第3号))(以下「改正法人税法」という。)が2023年3月28日に成立しました。
改正法人税法では、BEPSのグローバル・ミニマム課税ルールのうち、所得合算ルール(IIR)が導入されており、2024年4月1日開始事業年度より、日本に所在する親会社の子会社等の税負担が最低税率(15%)に至るまで、日本に所在する親会社に対して追加で(トップアップ)課税が行われる可能性があるものの、当連結グループの連結財務諸表への影響は重要でないと判断しています。
グローバル・ミニマム課税制度から生じる法人所得税については、IAS第12号で定められる例外措置を適用しており、これに関する繰延税金資産及び負債は認識しておりません。
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除は、以下のとおりです。
上記の繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金は、主に事業税に係る繰越欠損金によるものです。
注13.営業債務及びその他の債務
営業債務及びその他の債務の内訳は、以下のとおりです。
営業債務及びその他の債務の連結財政状態計算書における内訳は、以下のとおりです。
注14.従業員給付
(1) 退職後給付
提出会社及び一部の連結子会社は、従業員の退職給付を行うため、確定給付企業年金制度等の外部積立型の年金制度及び非積立型の退職一時金制度を採用しています。
また、提出会社及び一部の連結子会社は、確定給付企業年金制度の一部にキャッシュバランスプランを導入しています。キャッシュバランスプランでは、加入者毎に積立額及び年金額の原資に相当する仮想個人口座を設けています。仮想個人口座には、主として市場金利の動向に基づく利息クレジットと、給与水準等に基づく拠出クレジットを積み立てます。
これらの制度における給付額は、従業員の給与や勤務期間に基づき算定されます。
また、提出会社及び一部の連結子会社は、確定拠出年金制度を有しています。
確定給付企業年金法等において、提出会社には年金給付を行う日立建機企業年金基金への掛金の拠出等の義務が課されています。基金の理事には、法令、法令に基づいて厚生労働大臣または地方厚生局長の処分、日立建機企業年金基金の規約及び代議員会の議決を遵守し、基金のために忠実にその職務を遂行する義務が課されています。また、理事に対しては、自己または第三者の利益を図る目的をもって、給付に充てるべき積立金(以下「積立金」という。)の管理及び運用の適正を害する行為をしてはならないこと、積立金の管理及び運用に関する基金の業務についてその任務を怠った時は、基金に対して連帯して損害賠償の責めに任ずることが規定されています。
当該制度は提出会社より法的に独立した日立建機企業年金基金によって運営されています。代議員会は、雇用主側において選定された代表者(選定代議員)及び従業員側において選出された代表者(互選代議員)が同一人数にて構成し、代議員会の議事は、法令及び規約に別段の定めがある場合を除き、出席した代議員の過半数で決しますが、可否同数の場合は議長が決します。
積立金の運用については、代議員会の議決を経た運用管理規程により定められている契約内容に基づき、運用受託機関が行っています。代議員による個別の運用銘柄等の指示は、法律により禁止されています。基金は積立金の運用に関する基本方針を作成すると共に、整合する運用指針を作成し運用受託機関に交付すること等により、積立金の運用を安全かつ効率的に行う義務を果たしています。
提出会社には、日立建機企業年金基金に対する掛金の拠出が要求され、掛金は法令が認める範囲で定期的に見直されています。提出会社は、将来にわたり日立建機企業年金基金が定める掛金の拠出義務を負っています。
確定給付型年金制度を導入している会社のうち、提出会社及び一部の連結子会社は、日立建機企業年金基金の年金制度の加入者を対象に、リスク分担型企業年金制度を導入しました。当該制度は、標準掛金相当額の他に、リスク対応掛金相当額が予め規約に定められており、毎連結会計年度におけるリスク分担型企業年金の財政状況に応じて給付額が増減し、年金財政上の均衡が図られることとなります。
なお、提出会社及び一部の連結子会社が導入したリスク分担型企業年金制度は労使でリスクを分担する仕組みであり、雇用主は当該制度への移行時点で労使合意により予め定められたリスクへの対応分(リスク対応掛金)を含む固定の掛金を拠出することにより一定のリスクを負い、加入者も財政バランスが崩れた場合には給付調整が行われることで一定のリスクを負っています。従来型の確定給付型年金制度は、積立不足が生じた時に雇用主に追加の掛金負担が生じますが、リスク分担型企業年金は、予め将来発生するリスクを測定し労使合意によりその範囲内でリスク対応掛金を拠出し平準的な拠出とするものです。移行時に算定された財政悪化リスク相当額の水準を踏まえ定めたリスク対応掛金相当額を制度改訂日以降5年8ヶ月定額で拠出し、これら拠出の完了後、追加的な掛金は発生しません。
退職後給付に係る会計処理において、リスク分担型企業年金のうち、企業の拠出義務が規約に定められた掛金の拠出に限定され、企業が当該掛金相当額の他に、追加掛金の拠出義務を実質的に負っていないものは確定拠出制度に分類されます。提出会社及び一部の連結子会社が導入したリスク分担型企業年金制度は追加掛金の拠出義務を実質的に負っておらず、確定拠出型年金制度に分類されます。
退職一時金制度については、提出会社が直接受給者への支給義務を負っています。積立に関する法的要請はありません。
確定給付制度債務の現在価値及び制度資産の公正価値の変動は、以下のとおりです。
アセット・シーリングの影響の変動は以下のとおりです。
確定給付制度に関する連結財政状態計算書の認識額は、以下のとおりです。
数理計算上の差異発生額の内訳は、以下のとおりです。
提出会社及び連結子会社は、期末日を測定日としています。数理計算に使用した主な仮定は、以下のとおりです。
割引率が0.5%変化した場合に想定される確定給付制度債務に与える影響は、以下のとおりです。
感応度分析は、他の前提条件を一定であることを前提としていますが、実際は、他の前提条件の変化が感応度分析に影響する可能性があります。
確定給付制度債務の加重平均デュレーション(平均支払見込期間)は、以下のとおりです。
制度資産の投資政策は、年金給付及び一時金給付の支払いに必要かつ十分な時価資産の蓄積を図り、また、長期的に安定した利益を確保することを目的として定め、財政健全化に向けた対応をしています。
この目的を達成するため、従業員等の構成、資産の積立水準、提出会社及び一部の連結子会社のリスク負担能力及び資産の運用環境の動向等を勘案して目標収益率を定め、その目標収益率を達成するために資産クラス毎の期待収益率、収益率の標準偏差及び各資産間の相関係数を考慮し、政策的資産構成割合を策定しています。
提出会社及び一部の連結子会社は、一定以上の時価変動があった場合は年金資産の資産構成比を政策的資産構成割合に戻しており、制度資産の実際運用収益、資産の運用環境の動向、リスク負担能力等を定期的に確認し、必要に応じて政策的資産構成割合の見直しを行っています。
制度資産の公正価値は、以下のとおりです。
合同運用投資は、前連結会計年度において、上場株式が約36%、公債が約8%、社債及びその他の負債証券が約24%、その他の資産が約32%、当連結会計年度において、上場株式が約24%、公債が約13%、社債及びその他の負債証券が約23%、その他の資産が40%を占めています。
日立建機企業年金基金における年金積立は、年金制度資産の積立状況、税法上の損金算入限度額、数理計算等の様々な要因を考慮の上行われます。
また、日立建機企業年金基金の規約においては、確定給付企業年金法の規定に従い、将来にわたって財政の均衡を保つことができるように、5年毎に事業年度末日を基準日として財政再計算を行うことが規定されています。
財政再計算では、基金財政上の基礎率(予定利率、死亡率、脱退率等)を見直します。
翌連結会計年度の確定給付年金制度における拠出の見込額は333百万円です。
前連結会計年度及び当連結会計年度の提出会社及び一部の連結子会社における確定拠出年金制度への拠出に係る費用認識額は、それぞれ2,720百万円及び3,787百万円です。また、当連結会計年度の提出会社及び一部の連結子会社におけるリスク分担型企業年金制度への拠出に係る費用認識額は、2,715百万円です。なお、翌連結会計年度以降に拠出するリスク対応掛金の見込み額は2,051百万円です。
(2) その他の従業員給付費用
前連結会計年度及び当連結会計年度における連結損益計算書上に含まれる、退職給付以外の従業員給付費用の合計金額は、それぞれ174,515百万円及び194,173百万円です。
注15.資本
(1) 普通株式
提出会社の発行可能株式総数は、以下のとおりです。
提出会社の発行済株式総数の増減は、以下のとおりです。
提出会社が発行する株式は無額面の普通株式です。また、上記の発行済株式の総数には自己株式が含まれており、全て払込済みです。
前連結会計年度及び当連結会計年度における自己株式の増減は、以下のとおりです。
(注)2023年5月25日付で譲渡制限付株式報酬による自己株式処分を25,072株行っております。
(2) 剰余金
① 資本剰余金
日本における会社法(以下、会社法)では、株式の発行に対して払込または給付の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本剰余金に含まれている資本準備金に組み入れることが規定されています。
② 利益剰余金
会社法では、剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金及び利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金または利益準備金として積み立てることが規定されています。また、株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができます。
③ 非支配持分に係る売建プット・オプション
当連結グループの一部の子会社は、子会社の非支配持分株主に対して非支配持分の売建プット・オプションを付与しています。プット・オプションの対象である非支配持分は、公正価値により金融負債として認識しており、当該プット・オプションに係る非支配持分の認識を中止し、差額を資本剰余金として処理しています。公正価値のヒエラルキー及び評価プロセスについては「注25.金融商品及び関連する開示」に記載しています。
注16.その他の包括利益
その他の包括利益の構成要素は、以下のとおりです。
注17.剰余金の配当
配当金支払額は、以下のとおりです。
基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌期となるものは、以下のとおりです。
注18.株式に基づく報酬
当社は、当連結会計年度より、当社の執行役(以下「対象役員」という。)に対する当社の企業価値の中長期的且つ持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、株主の皆さまとの一層の価値共有を進めることを目的に、対象役員に対し新たな報酬制度として、譲渡制限付株式を割り当てる株式報酬制度を導入しております。
当連結会計年度において計上された株式に基づく報酬費用は、78百万円です。
(1) 譲渡制限付株式報酬
当社の譲渡制限付株式報酬制度は、対象役員に対して、当社報酬委員会の決議に基づき、譲渡制限付株式に関する報酬として金銭債権を支給し、対象役員は、当該金銭債権の全部を現物出資財産として払込み、当社の普通株式(以下「本株式」という。)について発行又は処分を受けるものです。また、本制度による当社の本株式の発行又は処分に当たっては、当社と対象役員との間において譲渡制限付株式割当契約を締結しています。
譲渡制限付株式割当契約の概要
①譲渡制限期間
付与日から当社の執行役及び使用人のいずれの地位からも退任又は退職する日まで
②当社による無償取得
対象役員が、譲渡制限期間中に法令違反行為を行った場合その他本割当契約で定める一定の事由に該当した場合、当該時点において保有する本割当株式の全部を、当社は当然に無償で取得する。また、当社は譲渡制限期間満了時点において、譲渡制限が解除されない本割当株式について、当然に無償で取得する。
当連結会計年度に付与した譲渡制限付株式の内容は以下のとおりです。
(注)当連結会計年度に付与した譲渡制限付株式の発行価額については、2023年4月25日(本譲渡制限付株式発行に係る取締役会決議日の前営業日)の東京証券取引所(プライム市場)の終値としています。
注19.収益認識
(1) 収益の分解
当連結グループの売上収益は、主に顧客との契約から認識された収益であり、提出会社の報告セグメントを地域別に分解した場合の内訳は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
上記には「注8.リース (2) 貸主側」に記載しているリースに係る収益が含まれています。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
上記には「注8.リース (2) 貸主側」に記載しているリースに係る収益が含まれています。
(2) 履行義務の充足に関する情報
各報告セグメントの主な製品・サービスに対する履行義務に関する情報は以下のとおりです。
(建設機械ビジネス)
建設機械ビジネスにおいては、主に油圧ショベル、超大型油圧ショベル、ホイールローダー等の製品、これらに関連する部品サービスを顧客へ提供しています。
製品及び部品の販売については、販売し顧客の検収を受けた時点において履行義務が充足されることから、支配が移転した時点において収益を認識しています。船積み、顧客受領、性能テスト完了等の検収条件は、顧客との契約や協定等によって決定されます。なお、取引の対価は、履行義務の充足時点から概ね4ヶ月以内に回収しています。履行義務を充足してから対価を受領するまでの期間が通常は1年以内であるため、当該債権については、実務上の便法を採用し、重要な金融要素の調整は行っていません。1年を超えて回収をする取引も一部ありますが、重要性はありません。
定期メンテナンス・サービス、及び有償製品保証サービスはサービスの提供が完了した時点で、又はサービスの提供期間にわたって収益を認識しています。完了報告書受領等の提供するサービスの完了条件は、顧客との契約や協定等によって決定されます。
なお、取引の対価は、定期メンテナンス・サービスについては通常は1ヶ月から3ヶ月ごとの定額払いとなり、有償製品保証サービスについては契約期間分を契約時に前払いにて回収しています。履行義務を充足してから対価を受領するまでの期間が通常は1年以内であるため、当該債権については、実務上の便法を採用し、重大な金融要素の調整は行っていません。1年を超えて回収をする取引も一部ありますが、重要性はありません。尚、一部の顧客との契約において、収益は約束された対価から、値引き及び返品等を控除した金額で測定しています。
(スペシャライズド・パーツ・サービスビジネス)
スペシャライズド・パーツ・サービスビジネスにおいては、建設機械ビジネスセグメントに含まれない部品サービス等を顧客へ提供しており、主に製品を販売し顧客の検収を受けた時点において履行義務が充足されることから、支配が移転した時点において収益を認識しています。
履行義務を充足してから対価を受領するまでの期間が通常は1年以内であるため、当該債権については、実務上の便法を採用し、重大な金融要素の調整は行っていません。1年を超えて回収をする取引も一部ありますが、重要性はありません。
(3) 契約残高に関する情報
当連結グループの顧客との契約から計上される営業債権、契約資産、及び契約負債の期首及び期末残高は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
前連結会計年度中に認識された収益のうち、期首時点で契約負債に含まれていた金額は、11,643百万円です。また、過去の期間に充足された履行義務に係る収益及び収益の累積的なキャッチアップ調整はありません。当連結会計年度中に認識された営業債権及び契約資産に関する減損損失は228百万円です。
当連結会計年度中に認識された収益のうち、期首時点で契約負債に含まれていた金額は、13,917百万円です。また、過去の期間に充足された履行義務に係る収益及び収益の累積的なキャッチアップ調整はありません。当連結会計年度中に認識された営業債権及び契約資産に関する減損損失は2,376百万円です。
前年度における対価の受け取りや企業の履行が完了する前に財またはサービスが移転している場合に生じる契約資産については主に契約から納入までが長期間にわたるスペシャライズド・パーツ・サービスビジネスセグメントにおける特定国の大型鋳造物の製造販売取引などが対象であり、完成品を将来納品することを条件としてその対価を受け取る契約上の権利となります。この権利は将来対価を受け取ることを目的として進めている契約上の製品製造の進捗により発生し、製品を納品するという履行義務の充足をもって、契約資産は債権に振り替えられます。なお、建設機械ビジネスセグメントには契約資産に関連する重要な取引はありません。
なお当事業年度においてはノンコア事業を非継続事業に分類したことにより減少しておりますが、当事業年度の契約資産残高に重要な取引はありません。
財またはサービスが移転する前に対価を受け取る場合や支払期日が到来した場合に生じる契約負債については、主に建設機械販売と有償製品保証サービス契約について顧客から商品代金として受け入れた前受金となります。建設機械販売については商品の引き渡し義務を履行した事実、有償製品保証サービス契約については保証を提供した期間の経過を履行義務の充足と捉え、その充足により契約負債が収益に振り替えられます。
(4) 残存する履行義務に配分された取引価格
前連結会計年度及び当連結会計年度末時点における、製品・サービスに対する契約の未履行の履行義務残高は下記のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
前連結会計年度末時点における未履行の履行義務残高の履行時期の見込みは、約8割が3年以内に、約2割が3年超5年以内に履行される見込みです。
また、顧客との契約から生じる対価の中に、取引価格に含まれていない重要な金額はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度末時点における未履行の履行義務残高の履行時期の見込みは、約9割が3年以内に、約1割が3年超5年以内に履行される見込みです。
また、顧客との契約から生じる対価の中に、取引価格に含まれていない重要な金額はありません。
(5) 資産化した、顧客との契約の獲得または履行するために生じたコスト
当連結グループにおいて、当連結会計年度中に顧客との契約を獲得又は履行するために発生したコストはありません。
注20.持分法で会計処理されている投資
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
前連結会計年度において、提出会社の連結子会社の投資先であり、持分法適用関連会社であるアメリカのレンタル会社ACME社にて金融機関からの借入に債務不履行が発生し、その債務の保証人である提出会社が貸主である金融機関に対して代位弁済を行いました。これにより、持分法で会計処理されている投資に減損の兆候が存在していると判断し減損テストを実施しました。
減損テストの実施にあたっては、ACME社にかかる持分法で会計処理されている投資の回収可能価額を処分費用控除後の公正価値に基づいて評価しております。これには主としてACME社が保有するレンタル用固定資産及び子会社株式が含まれますが、それらについてはマーケット・アプローチを用いた外部の評価専門家による評価結果を考慮しております。その結果、持分法で会計処理されている投資の減損損失7,280百万円を、連結損益計算書上、「持分法による投資損益」に含めて表示しております。
また、提出会社が貸主に対して保証債務を履行したことにより生じたACME社への求償債権額51,330百万円は、連結財政状態計算書上、「その他の金融資産(非流動)」に含めて表示しております。当該求償債権にかかる予想信用損失の評価については、前連結会計年度末時点において提出会社がACME社及びその関連者と係争中であることから、その訴訟戦略上の予測に基づく信用リスクに応じて回収可能性を見積っております。当該前提とした状況が変化すれば、求償債権に係る予想信用損失の見積金額が異なる可能性があるため、当連結グループでは、当該見積もりは重要なものであると判断しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
注21.その他の収益、その他の費用
その他の収益の内訳は、以下のとおりです。
(※1)固定資産売却益
前連結会計年度における固定資産売却益は、主に当社が神奈川県相模原市に所有する土地を売却したことによるものです。
その他の費用の内訳は、以下のとおりです。
(※1)事業構造改革関連費用
前連結会計年度における事業構造改革関連費用には、特別退職金等ならびに当社および当社の一部国内子会社におけるリスク分担型企業年金制度への制度移行に係る清算損10,629百万円が含まれています。
当連結会計年度における事業構造改革関連費用には、連結子会社の持分売却に伴う債権放棄損2,481百万円ならびにACME社及びその関連者との係争の終結に係る費用2,019百万円が含まれています。
注22.金融収益及び金融費用
金融収益の内訳は、以下のとおりです。
金融費用の内訳は、以下のとおりです。
注23.1株当たり利益情報
基本的1株当たり親会社株主に帰属する当期利益及び希薄化後1株当たり親会社株主に帰属する当期利益の算定上の基礎は、以下のとおりです。
注24.現金及び現金同等物
前連結会計年度末及び当連結会計年度末の連結財政状態計算書上における「現金及び現金同等物」の残高と連結キャッシュ・フロー計算書上における「現金及び現金同等物」の残高は一致しています。
財務活動から生じた負債の変動は以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
注25.金融商品及び関連する開示
(1) 財務上のリスク
当連結グループは、国際的に営業活動を行っているため、金利リスク、為替リスク、信用リスク等の様々なリスクによる影響を受ける可能性があります。
① 市場リスク
当連結グループの生産及び販売先は世界各地にわたっており、外貨建ての営業債権債務は外国為替相場の変動リスクにさらされています。また、提出会社及び一部の連結子会社が設備投資や運転資金に充当する目的で調達している長期性負債のうち、一部は変動金利であるため金利の変動リスクにさらされています。
(a) 金利リスク
当連結グループは、主に長期性負債に関連する金利変動リスクにさらされており、この変動の影響を最小化するため、金利スワップ契約を締結してキャッシュ・フローの変動を管理しています。金利スワップ契約は受取変動・支払固定の契約であり、長期借入金等の長期性負債の変動金利支払分を受取り、固定金利を支払うことによって、変動金利の長期性負債を固定金利の長期性負債としています。
金利感応度分析
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における金利感応度分析は、前連結会計年度末日及び当連結会計年度末日に提出会社が保有する金融商品(償却原価で測定する変動利息の金融資産及び金融負債、FVTPLで測定する金融資産及び金融負債、デリバティブ)につき、その他全ての変数を一定であることを前提として、金利が1%上昇した場合における当会社の連結損益計算書の税引前当期利益への影響額を示しています。
(b) 為替リスク
当連結グループは、外国為替相場の変動リスクにさらされている資産及び負債を保有しており、外国為替相場の変動リスクをヘッジするために、先物為替予約契約あるいは通貨スワップ契約を利用しています。
為替感応度分析
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における主な通貨の為替感応度分析は、前連結会計年度末日及び当連結会計年度末日に提出会社及び連結子会社が保有する外貨建金融商品につき、その他全ての変数を一定であることを前提として、日本円が1%円安となった場合における当連結グループの連結損益計算書の税引前当期利益への影響額を示しています。
(c) 資本性金融商品の価格変動リスク
当連結グループは、業務上の関係を有する企業の上場株式を保有しており、資本性金融商品の価格変動リスクにさらされており、これに対処するため、定期的に時価や発行体の財務内容を把握し、保有状況を継続的に見直しています。
資本性金融商品の感応度分析
当連結グループの資本性金融商品の価格変動リスクに対する感応度分析は、前連結会計年度末日及び当連結会計年度末日において当連結グループが保有する上場株式につき、その他すべての変数を一定であることを前提として、上場株式の株価が10%下落した場合に連結包括利益計算書のその他の包括利益(税効果考慮後)に与える影響額を示しています。
② 信用リスク
当連結グループは、様々な営業取引を行うことによって取引先に対して信用供与を行っており、取引先の信用悪化や経営破綻等により損失が発生する信用リスクにさらされています。これらのリスクに対処するため、顧客の信用リスクにさらされている営業債権について、債権管理規程に従い、提出会社及び連結子会社の債権管理部門が主要な取引先の状況を定期的にモニタリングし、取引相手ごとに期日及び残高を管理すると共に、財務状況等の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っています。
なお、当連結グループの取引相手及び取引地域は広範囲にわたっており、概ね重要な信用リスクの集中は発生していません。
償却原価により測定している債券は、格付の高い債券のみを対象としているため、信用リスクは僅少です。
また、デリバティブ取引の利用にあたっては、取引相手先を格付の高い金融機関に限定しているため、カウンターパーティーリスクはほとんどないと認識しています。
保証債務を除き、保有する担保を考慮に入れない場合の提出会社及び連結子会社の信用リスクに対する最大エクスポージャーは連結財政状態計算書における金融資産の減損後の帳簿価額です。また、保証債務に係る信用リスクの最大エクスポージャーは、注30.コミットメント及び偶発事象に記載している保証債務残高です。
前連結会計年度および当連結会計年度の貸倒引当金の増減内容及び貸倒引当金に対応する総額での帳簿価額の増減内容は、以下のとおりです。なお、その他の金融資産には、主に短期貸付金、未収入金、及び長期貸付金等の償却原価で測定される金融資産が含まれます。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(a) 信用減損が生じた金融資産に関する貸倒引当金については、個別的評価により貸倒引当金を測定するため、集合的評価から振替えています。
(b) 金融資産の全体又は一部分を回収するという合理的な予想を有していないと判断された場合、直接償却として認識を中止しています。
(c) 主に連結範囲の異動、為替変動の影響等が含まれています。
③ 流動性リスク
当連結グループは、各部署からの報告に基づき財務部が適時に資金繰り計画を作成・更新すると共に、手元流動性を極小化し資金効率を高める一方でコミットメント・ライン及び当座借越枠の確保により流動性リスクを回避する管理をしています。
当連結グループが保有する金融負債の期日別の残高は、以下のとおりです。純額決済するデリバティブについても、取引ごとに収入・支出総額で表示しています。
(※1)当連結会計年度において、短期借入金の加重平均利率は0.67%であり、長期借入金の加重平均利率は2.01%です。
(※2)「注30.コミットメント及び偶発事象」に記載している保証債務は履行可能性が高くないため上記には含めていません。
(※1)当連結会計年度において、短期借入金の加重平均利率は0.47%であり、長期借入金の加重平均利率は1.48%です。
(※2)「注30.コミットメント及び偶発事象」に記載している保証債務は履行可能性が高くないため上記には含めていません。
社債の銘柄別明細は、下記のとおりです。
④ 資本管理
当連結グループは、持続的な成長を実現するために、中長期的な事業戦略に基づいた技術開発・設備投資等、先行投資の実施をしています。そのため健全な財務体質の維持・強化することを資本管理の基本方針とし、有利子負債残高(リース負債を除く)から現金及び現金同等物を控除したNET有利子負債残高を重要なモニタリング対象にしています。
前連結会計年度末、当連結会計年度末におけるNET有利子負債残高は、それぞれ395,475百万円、及び432,052百万円です。
なお、会社法等の一般的な規制を除き、当連結グループが適用を受ける重要な資本規制はありません。
(2) 金融商品の公正価値
① 公正価値の測定方法
金融資産及び金融負債の公正価値は、以下のとおり決定しています。
現金及び現金同等物、営業債権、営業債務及びその他の債務
現金及び現金同等物、営業債権、営業債務及びその他の債務のうち、流動項目は短期間で決済されるため、帳簿価額が公正価値の合理的な近似値となっています。非流動項目は元利金の合計額を新規に同様の取引を行った場合に想定される合理的に見積もられる利率で割り引いて算定する方法によっています。
その他の金融資産、その他の金融負債
その他の金融資産には主に、未収入金、貸付金等が含まれており、その他の金融負債には主に、預り金等が含まれています。その他の金融資産のうち、流動項目は短期間で決済されるため、帳簿価額が公正価値の合理的な近似値となっています。有価証券についてはFVTOCIの金融資産として、上場株式は取引所の市場価格によっています。また、非上場株式は類似企業の市場価格等の観察可能な指標と観察不能な指標を用いた評価技法等により算定しています。デリバティブについては、FVTPLの金融資産または金融負債として、取引先金融機関から提示された価格に基づいて算定しています。非支配株主に係る売建プット・オプション負債の公正価値は、将来キャッシュ・フローを割り引く方法に基づいて算定しています。
社債及び借入金
普通社債、借入金については元利金の合計額を新規に同様の借入・発行を行った場合に想定される利率で割り引いて算定する方法によっています。
② 償却原価で測定する金融商品
償却原価で測定する金融資産及び金融負債の帳簿価額及び公正価値は以下のとおりです。なお、帳簿価額が公正価値の合理的な近似値となっている金融資産及び金融負債は含めていません。また、公正価値の階層(公正価値のヒエラルキー)についての説明は、「③連結財政状態計算書上において公正価値で測定する金融商品」に記載しています。
(※1)営業債権
観察可能な市場データを利用して公正価値を算定しており、レベル2に分類しています。
(※2)営業債務及びその他の債務
観察可能な市場データを利用して公正価値を算定しており、レベル2に分類しています。
(※3)社債及び借入金
観察可能な市場データを利用して公正価値を算定しており、レベル2に分類しています。
③ 連結財政状態計算書上において公正価値で測定する金融商品
以下は、公正価値のヒエラルキーに基づく分類を示しており、使用した指標により測定した公正価値を以下の3つのレベルに分類しています。
レベル1:同一の資産または負債の活発な市場における(無調整の)市場価格により測定した公正価値
レベル2:レベル1以外の直接または間接的に観察可能な指標を用いて測定した公正価値
レベル3:重要な観察可能でない指標を用いて測定した公正価値
なお、公正価値に複数の指標を使用している場合には、その公正価値測定の全体において重要な最も低いレベルの指標に基づいてレベルを決定しています。
レベル間の振替は各四半期の期首時点で発生したものとして認識しています。
経常的に公正価値で測定する金融資産及び金融負債の公正価値は、以下のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、レベル3に分類される経常的に公正価値で測定する金融商品の増減は、以下のとおりです。
その他の包括利益に認識した利得及び損失は、FVTOCI金融資産に関するものであり、連結包括利益計算書上の「その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動額」に含まれています。
当連結会計年度期首及び連結会計年度末におけるレベル3に分類される非支配株主に係る売建プット・オプション負債残高はそれぞれ3,713百万円、3,575百万円であり、当連結会計年度における変動は、主に公正価値・為替の変動等です。
公正価値で測定する金融商品のうち、取引関係の維持、強化を目的として保有する有価証券については、FVTOCI金融資産として分類しています。主な有価証券の株式銘柄及び公正価値は、以下のとおりです。
FVTOCI金融資産に分類している有価証券に係る受取配当金は、注22.金融収益及び金融費用に記載しています。
FVTOCI金融資産に分類している有価証券に係る評価損益の累計額は、連結会計年度中に認識の中止を行ったもの等に係る部分を利益剰余金に振り替えています。税引後の振替額は純額で前連結会計年度が154百万円(利益)、当連結会計年度が675百万円(利益)です。
これは主として、取引関係の見直しにより株式を売却等したことからFVTOCI金融資産に分類している有価証券としての認識を中止したものです。
認識を中止したFVTOCI金融資産に分類している有価証券の内訳は以下のとおりです。
(3) デリバティブとヘッジ活動
① 公正価値ヘッジ
既に認識された資産または負債とそれに対する公正価値ヘッジに指定したデリバティブの公正価値の変動は、発生した会計期間の純損益に計上しています。ヘッジ対象に係る損益は、ヘッジ手段に係る損益とほぼ見合っています。公正価値ヘッジとして指定したデリバティブには、営業活動に関連する先物為替予約契約と、資金調達活動に関連する通貨スワップ契約及び金利スワップ契約があります。
② キャッシュ・フロー・ヘッジ
為替変動リスク
将来の外貨建取引の有効なキャッシュ・フロー・ヘッジとして指定した先物為替予約契約の公正価値の変動は、その他の包括利益の増減として報告しています。ヘッジ対象資産・負債に係る為替差損益が計上された時点で、その他の包括利益に認識した金額は、純損益に計上しています。
金利変動リスク
長期性負債に関連したキャッシュ・フローの変動に対し指定した金利スワップ契約の公正価値の変動は、その他の包括利益の増減として報告しています。その他の包括利益は、その後、負債の利息が純損益に影響を与える期間にわたってその他の金融費用として処理しています。
当連結グループはヘッジ会計を適用する際は、ヘッジ対象とヘッジ手段との間に経済的関係があることを確認するために、ヘッジ対象とヘッジ手段の重要な条件が一致しているか又は密接に合致しており、ヘッジ対象の公正価値又はキャッシュ・フローの変動と、ヘッジ手段の公正価値又はキャッシュ・フローの変動とが相殺し合うかどうかの定性的な評価を通じてヘッジの有効性を評価しています。また、ヘッジ手段とヘッジ対象の経済的関係及びリスク管理方針に基づき適切なヘッジ比率を設定しています。なお、当連結会計年度において、純損益に認識したヘッジ非有効部分は重要ではありません。
当連結会計年度末現在、ヘッジ対象のキャッシュ・フローが発生すると予想される期間及びそれらが純損益に影響を与えると予想される期間は2023年4月から2027年11月までです。
ヘッジ手段の想定元本及び帳簿価額は以下のとおりです。なお、ヘッジ手段の帳簿価額は、連結財政状態計算書において「その他の金融資産」及び「その他の金融負債」に含まれています。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
上記以外にヘッジ会計を適用していないデリバティブ資産と負債の公正価値は、それぞれ3,677百万円、△238百万円です。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
上記以外にヘッジ会計を適用していないデリバティブ資産の公正価値は、6,132百万円です。
公正価値ヘッジを適用しているヘッジ対象の帳簿価額は以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度において公正価値ヘッジを適用しているヘッジ手段及びヘッジ対象の公正価値の変動並びにヘッジ対象の帳簿価額に含められたヘッジ対象に係る公正価値ヘッジ調整の累計額は重要ではありません。
その他の包括利益累計額に計上されたキャッシュ・フロー・ヘッジを適用しているヘッジ手段の公正価値の増減内容は以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
なお、純損益への振替額は、連結損益計算書において、為替リスク及び金利リスクについては主に「金融費用」に含まれています。
注26.担保差入資産
提出会社及び一部の連結子会社は、主に銀行及びファイナンス会社に対して以下のとおり、資産の一部を担保に供しています。担保差入資産の内訳は、以下のとおりです。
注27.主要な連結子会社
提出会社の連結財務諸表には、以下の連結子会社の財務諸表が含まれます。
(注1)主要な事業の内容には報告セグメント名称を記載しています。
注28.関連当事者取引
(1) 提出会社の役員の報酬等の額
(2) 提出会社と親会社及びその他の関連当事者との取引
提出会社と親会社及びその他の関連当事者との取引及び債権債務の残高は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(3) 提出会社の連結子会社とその他の関連当事者との取引
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
注29.売却目的保有に分類される処分グループ及び非継続事業に関する注記
(1) 非継続事業の概要
当社は、2024年2月29日開催の取締役会において、スペシャライズド・パーツ・サービスビジネスセグメントにおけるノンコア事業の売却方針を決議しました。売却完了は当連結会計年度末日より1年以内を見込んでおり、その可能性が非常に高いことから、当連結会計年度よりノンコア事業を非継続事業に分類しています。
(2) 売却目的で保有する資産
売却目的で保有する資産及び直接関連する負債の内訳は、以下のとおりです。
(3) 非継続事業の損益
非継続事業の損益は以下のとおりです。
(注)当連結会計年度において、非継続事業を構成する資産を、売却コスト控除後の公正価値で測定したことにより認識した減損損失11,268百万円が含まれています。
非継続事業に係るキャッシュ・フローは以下のとおりです。
注30.コミットメント及び偶発事象
債務保証契約
当連結グループにおける、金融機関からの借入に対する保証債務及び保証予約は、以下のとおりです。
注31.後発事象
該当事項はありません。
注32.財務諸表の承認
連結財務諸表は、2024年6月25日に執行役社長先崎正文により承認されています。
(2) 【その他】
当連結会計年度における四半期情報等
(注) 当社は、当連結会計年度において、スペシャライズド・パーツ・サービスビジネスセグメントにおけるノンコア事業を非継続事業に分類しています。これにより、売上収益、税引前四半期(当期)利益は非継続事業を除いた継続事業の金額を表示し、四半期(当期)利益(親会社株主持分)は、継続事業及び非継続事業の合算を表示しています。
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1.有価証券の評価基準及び評価方法
(1) 子会社株式及び関連会社株式
移動平均法に基づく原価法
(2) その他有価証券
① 市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
② 市場価格のない株式等
移動平均法に基づく原価法
2.たな卸資産の評価基準及び評価方法
(1) 商品及び製品、原材料及び貯蔵品
移動平均法に基づく原価法
(2) 仕掛品
個別法に基づく原価法
(いずれも貸借対照表価額は、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
3.固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定額法によっています。
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法によっています。
但し、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5年)による定額法によっています。
(3) リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法によっています。
4.引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。
(2) 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しています。
退職給付引当金及び退職給付費用の処理方法は以下のとおりです。
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定に当たり、退職給付見込額を当期までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっています。
② 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
数理計算上の差異については、各期の発生時における従業員の平均残存勤務年数による定額法によって按分した額をそれぞれ発生の翌期から費用処理しています。
過去勤務費用については、その発生時の従業員の平均残存勤務年数による定額法により費用処理しています。
なお、未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用の貸借対照表における取扱いが連結財政状態計算書と異なります。
5.収益及び費用の計上基準
当社は、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する。
ステップ5:履行義務を充足した時点で(又は充足するにつれて)収益を認識する。
当社は顧客の要望に合わせて多様な取引を行っており、製品、サービス等の複数の要素を組み合わせて顧客に提供する取引が含まれています。製品及びサービス等を提供するにあたり、複数の契約を締結している場合、各契約における対価の相互依存性や各契約の締結時期等を評価し、関連する契約を結合したうえで、取引価格を独立販売価格の比率でそれぞれの履行義務に配分し、所有権が移転されたと判断された時点で収益を認識しています。
取引価格の算定においては、顧客への約束した財又はサービスの移転と交換に企業が権利を得ると見込んでいる対価の金額で測定しています。値引き・リベート等の変動対価は、その発生の不確実性がその後に解消される際に、認識した収益の累計額の重大な戻入れが生じない可能性が非常に高い範囲でのみ取引価格に含めています。なお、通常の取引は1年以内の支払いで完結しているため、約束した対価の金額に重大な金融要素は含まれていません。
独立販売価格は、市場の状況、競合する製品等の市場売価、製品原価や顧客の状況等の様々な要因を考慮して見積っています。
一定の期間にわたり製品及びサービス等の支配の移転が行われる取引については、顧客に提供する当該製品及びサービスの性質を考慮し、アウトプット法及びインプット法に基づいて履行義務の充足に向けての進捗度を測定し収益を認識しています。なお、当該進捗度を合理的に測定することが出来ない場合は、発生したコストの範囲で収益を認識しています。
顧客との契約獲得のための増分コスト及び契約に直接関連する履行コストのうち、回収可能であると見込まれる部分について資産として認識しており、当該資産が関連する製品及びサービスの収益の認識方法に従って償却を行っています。また、当該償却の期間が1年以内である場合に、契約獲得コストのための増分コストを資産計上せず発生時に費用として認識しています。
6.繰延資産の処理方法
(1) 株式交付費
支出時に全額費用として処理しています。
(2) 社債発行費
支出時に全額費用として処理しています。
7.ヘッジ会計の方法
(1) ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理によっています。
(2) ヘッジ手段とヘッジ対象
輸出入取引の為替変動リスクを軽減するため、為替予約取引を行っています。また、長期借入金でキャッシュ・フロー変動リスクを固定化させるため、各調達期間に合わせて金利スワップ取引を行っています。
(3) ヘッジ方針
通貨関連におけるデリバティブ取引については主として米ドル建ての売上契約をヘッジするためのものであるため、外貨建売掛金及び成約高の範囲で行うこととしています。
金利関連のデリバティブ取引については、長期借入金の各調達に当たっては長期に安定した金利による調達を第一と考えているため、調達時の市場実勢に合ったレベルでの金利の固定化を図っています。
(4) ヘッジの有効性評価の方法
ヘッジ開始時から有効性判定時点までの期間において、ヘッジ対象の相場変動またはキャッシュ・フロー変動の累計とヘッジ手段の相場変動またはキャッシュ・フロー変動の累計とを比較し、両者の変動額等を基礎にして判断しています。
8.デリバティブの評価基準及び評価方法
時価法により評価しています。
9.外貨建の資産または負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、期末日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しています。
(会計方針の変更)
該当事項はありません。
(重要な会計上の見積り)
(1) 市場価格のない関係会社株式の評価
①当事業年度末の財務諸表に計上した金額
上記のうちM&A等により取得した主要な関係会社株式の貸借対照表価額
②会計上の見積り内容に関する理解に資する情報
関係会社株式は、株式の実質価額と取得価額を比較し、株式の実質価額が著しく低下している場合、当該会社の事業計画に基づく業績を踏まえ回復可能性を評価しています。事業計画については経営環境の変動に係るリスク等により、次事業年度以降の実際の結果が大きく異なることがあります。実績が異なった場合、経営成績等に影響を与える可能性があります。
また、M&A等により取得した一部の関係会社株式は、実質価額に当該会社の買収時の企業価値測定において算出された超過収益力等を踏まえて評価しています。超過収益力等の毀損の有無は、将来の事業計画の達成可能性に影響を受けます。次事業年度以降事業計画が未達となり超過収益力が毀損した場合、経営成績等に影響を与える可能性があります。
(2) 繰延税金資産の回収可能性
①当事業年度末の財務諸表に計上した金額
② 会計上の見積り内容に関する理解に資する情報
連結財務諸表注記「注2.作成の基礎・繰延税金資産の回収可能性」及び「注12.繰延税金及び法人所得税」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しています。
(3) ACME Business Holdco, LLCに対する求償債権の評価
①当事業年度末の財務諸表に計上した金額
②会計上の見積り内容に関する理解に資する情報
前事業年度において、当社の関係会社であったACME Business Holdco, LLC(以下、ACME社)にて金融機関からの借入に債務不履行が発生し、その債務の保証人である当社が貸主である金融機関に対して代位弁済を行いました。当社が貸主に対して保証債務を履行したことにより生じたACME社への求償債権額58,203百万円は、貸借対照表上、「関係会社長期未収入金」として表示しております。当該求償債権の貸倒れによる損失に備えるため、個別に回収可能性を勘案して回収不能見込額を算定し、当該回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。
当該回収不能見込額の見積りにあたっては、ACME社の財政状態等、並びに同社が保有するレンタル用固定資産について、マーケット・アプローチを用いた外部の評価専門家による評価結果も考慮した上で、同社に対する求償債権のうち回収懸念のある12,041百万円を貸倒引当金として計上し、2,769百万円を当期の貸倒引当金繰入額として特別損失に計上しております。
翌事業年度において、ACME社の財政状態及び経営成績並びに資産の評価の見積りにあたっての仮定など前提とした状況に変化が生じた場合には、翌事業年度の財務諸表において、貸倒引当金の金額に重要な影響を与える可能性があるため、当社は、当該見積りは重要なものであると判断しております。
(表示方法の変更)
(貸借対照表)
前事業年度において、固定資産-投資その他の資産の「その他」に含めて表示しておりました「関係会社長期売掛金」は、金額的重要性が増したため、当事業年度より区分掲記しております。なお、前事業年度の「関係会社長期売掛金」は12,482百万円であります。
(追加情報)
該当事項はありません。
(貸借対照表関係)
1. 関係会社に対する金銭債権債務
2. 保証債務
次の関係会社等について、金融機関からの借入に対し債務保証及び保証予約を行っています。
(1) 債務保証
(2) 保証予約
(損益計算書関係)
1. 関係会社との取引高
2. 販売費及び一般管理費の主要な費目及び金額並びにおおよその割合は、次のとおりです。
(有価証券関係)
子会社株式及び関連会社株式
前事業年度(2023年3月31日)
当事業年度(2024年3月31日)
(注) 市場価格のない子会社株式及び関連会社株式の貸借対照表計上額
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2.法定実効税率と税効果会計適用後の負担率との差異の原因となった主な項目別の内訳
3.法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、グループ通算制度を適用しております。また、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っております。
(企業結合等関係)
該当事項はありません。
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(注) 1.「当期減少額」欄の( )内は内書きで、減損損失の計上額です。
2.「当期増加額」のうち、主なものは以下のとおりです。
【引当金明細表】
(注) 「当期減少額」は洗替による戻入額です。
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しています。
(3) 【その他】
特に記載すべき事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 提出会社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができません。
1.会社法第189条第2項各号に掲げる権利
2.株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
3.株主の有する単元未満株式の数と併せて単元株式数となる数の株式を売り渡すことを提出会社に対し請求する権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
提出会社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しています。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。








