第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1.第18期における親会社株主に帰属する当期純損失の主な要因は、事業構造改善費用の計上によるものです。
2.第19期における親会社株主に帰属する当期純損失の主な要因は、減損損失の計上によるものです。
3.第18期、第19期、第20期、第21期及び第22期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。
4.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、季節工を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。
5.第19期より、固定資産売却益の表示方法を営業外収益から特別利益へ変更し、第18期の関連する主要な経営指標等について、表示方法の変更の内容を反映させた組替え後の数値を記載しております。
6.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第20期の期首から適用しており、第20期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1.第18期における当期純損失の主な要因は、事業構造改善費用の計上によるものです。
2.第19期における当期純損失の主な要因は、事業構造改善費用及び減損損失の計上によるものです。
3.第18期、第19期、第20期、第21期及び第22期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。
4.第18期における自己資本利益率については、期首及び期末の自己資本の合計がマイナスのため記載しておりません。
5.配当性向については、配当を行っていないため記載しておりません。
6.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、季節工を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。
7.最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものであります。
8.第19期より、固定資産売却益の表示方法を営業外収益から特別利益へ変更し、第18期の関連する主要な経営指標等について、表示方法の変更の内容を反映させた組替え後の数値を記載しております。
9.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第20期の期首から適用しており、第20期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
2 【沿革】
(注)旧東浦工場の建物は2024年4月1日に売却を完了しております。なお、東浦エンジニアリングセンターは本建物を一部借り受け、設計や試作・解析等の事業活動を継続しております。
以下は、2013年4月に合併するまでの当社の沿革図であります。

※株式会社ジャパンディスプレイウェストは2010年4月にエプソンイメージンデバイス株式会社から、中小型TFT液晶ディスプレイ事業資産の一部を譲り受けました。
3 【事業の内容】
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、海外製造子会社1社、海外販売子会社7社及び国内子会社1社で構成されており、主な事業内容は、ディスプレイ及びその関連製品の開発、設計、製造及び販売事業です。
ディスプレイは、電子機器の出力装置として文字、写真、動画等の画像を表示する電子部品です。当社グループが手掛けるディスプレイは、主として車載機器、スマートウォッチ、スマートフォンに搭載されています。
なお、当社グループの事業は、ディスプレイ事業の単一セグメントであるため、事業別セグメント情報の記載を省略しています。
[事業系統図]
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
(2024年3月31日時点)

4 【関係会社の状況】
(注) 1.特定子会社に該当しております。
2.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
3.JDI Hong Kong Limited、JDI Europe GmbH及びJDI Display America, Inc.については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報等
4.いちごトラストの状況については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (関連当事者情報)」において記載しているため、記載を省略しております。
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、季節工を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。
2.当社グループはディスプレイ事業の単一セグメントであるため、セグメント別従業員数の記載を省略しております。
(2) 提出会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
2.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、季節工を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。
3.当社はディスプレイ事業の単一セグメントであるため、セグメント別従業員数の記載を省略しております。
(3) 労働組合の状況
当社において労働組合(ジャパンディスプレイ労働組合)が結成されており、労使関係は円満に推移しております。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児取得率及び労働者の男女の賃金の差異
①提出会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「今までにない発想と、限りない技術の追求をもって、人々が躍動する世界を創造し続ける。」を企業理念として、人と世界を結び、瞬時に多くの情報を伝えるインターフェイスであるディスプレイや、ディスプレイ技術を応用した新たなソリューションを世界のお客様にお届けしています。
製品の開発・提供においては、当社グループの価値創造の源泉である「世界初、世界一」の独自技術とそれを支える人財を強力な経営基盤として活用するとともに、製品を通じて社会と人の課題解決を目指すサステナビリティ経営を経営戦略の中心に据え、全てのステークホルダーの皆様のための価値創造を目指してまいります。
この実現に向けてグループ一丸となって取り組む成長戦略として、2022年5月に「METAGROWTH 2026」を策定いたしました。「META」は「広範囲で、高度な、普遍的な」を意味し、「METAGROWTH」は当社グループの今後の飛躍的な成長を表しております。
以下は、「METAGROWTH 2026」の2026年に向けた基本方針であります。
(2) 中長期的な会社の経営戦略
① 全体戦略
当社グループは、私たちの存在で、社会が、世界が、コミュニティが今より良くなる社会の実現に向けて、現代社会の基盤技術であるディスプレイの探索と深化を進め、他の追随を許さない競争優位性を確立し、社会の発展にとって不可欠な企業として顧客価値・社会価値を創造いたします。
以下は、「METAGROWTH 2026」における3つの重点施策です。
(ⅰ) 「世界初、世界一」テクノロジーリーダーシップ
・ eLEAP、HMO、メタバース向けの超高精細ディスプレイ、透明ディスプレイ等、既に「世界初、世界一」独自技術で実証しているように、当社は、グローバルディスプレイ業界においてテクノロジーリーダーシップを取り戻しました。この盤石な技術基盤をさらに強化し、飛躍的な顧客価値創出と株主価値向上を実現してまいります。
(ⅱ) 革新的な技術、飛躍的な成長
・ グローバルディスプレイ業界はテクノロジー産業であり、テクノロジーカンパニーである顧客のニーズは、高いコストパフォーマンスを持つ優れたテクノロジーです。当社は、圧倒的なコストパフォーマンスを有するeLEAP等、「世界初、世界一」独自技術を通じて顧客ニーズに対応し、顧客の価値創造と競争優位性をサポートいたします。
・ コモディティ競争に参加せず、唯一無二の革新的な技術で抜本的な収益力向上と飛躍的な成長を実現いたします。
(ⅲ) GreenTech・サステナビリティ経営
・ 環境性能に優れたeLEAP、HMO等のGreenTechにより環境問題に取組むとともに、ESG意識の高い顧客の付加価値創出に寄与します。
・ 企業の存在意義は社会貢献にあり、サステナブル社会に資する経営を堅持してまいります。
・ 「世界初、世界一」への挑戦ができる会社として、社員一人ひとりの成長を支え、風通しの良い企業文化を促進いたします。
② 6つの成長ドライバー
当社グループの「世界初、世界一」の独自技術を「6つの成長ドライバー」として位置付けました。技術基盤を価値創造の源泉とし、脱過当競争・脱コモディティ化により収益性の抜本的な改善を図ります。
(3) 目標とする財務指標
当社グループは、成長戦略「METAGROWTH 2026」策定時に、2027年3月期を最終年度とする5か年の財務目標(KPI)を設定いたしました。しかしながら、その後の世界的インフレに伴うエネルギー費・部材費・加工費の高騰等により、事業環境が大幅に変化したことに加え、同戦略にて成長ドライバーと位置付けるeLEAP事業の中国での立ち上げに向けて中国・蕪湖経済技術開発区と2023年9月29日付で覚書を締結し、現在、2024年10月の最終契約締結を目指している状況にあるなど、事業環境が大きく変動をしており、戦略的施策も展開中であることから、これらの影響を見定め、精査した上で新たな財務指標を設定する予定です。
(4) 経営環境及び対処すべき課題
競争環境の厳しさやエネルギー費・部材費・加工費の高止まりから液晶事業は依然として大幅な赤字となっております。また、営業キャッシュ・フローの赤字も続いており、こうした状況を早期に解消し、業績改善を図ることが、当社の最重要課題であると認識しております。同時に、将来の成長に向けた体制構築も不可欠であり、特に次世代OLED「eLEAP」の事業拡大は喫緊の課題として対応を進めております。また、当社は、2024年3月末時点で東京証券取引所プライム市場の上場維持基準(流通株式比率)を充たしておらず、2028年3月末までの適合猶予期間内の基準適合は重要課題となっております。さらに、持続的成長への取組みも企業価値向上のために不可避な課題であると認識しており、当社は、これら全ての課題の解決に向けた取組みに注力してまいります。
① 収益力の改善
競争力強化と収益力向上策の一環として、当社は旧東浦工場(現東浦エンジニアリングセンター)の建物売却を2024年4月1日に完了し、鳥取工場のパネル生産も2025年3月までに終了することを決定しております。引き続きコスト削減に全力を注ぎつつ、エネルギー費、部材費・加工費の高止まりに対応するための戦略を検討し、これらのコスト増を可能な限り販売価格に反映させることに引き続き努めてまいります。また、車載分野における不採算製品からの撤退、及び液晶スマートフォン事業の戦略的縮小の方針を継続しながらも、主力工場である茂原工場における規模の経済性確保を考慮した受注活動も継続してまいります。設備投資や研究開発については、将来の収益力向上に寄与する案件を厳選し、キャッシュ・フロー重視の経営に引き続き努めてまいります。
さらに、成長戦略「METAGROWTH 2026」に基づき、「世界初、世界一」の独自技術であるeLEAPや高移動度酸化物半導体バックプレーン技術HMO等の成長ドライバーに経営リソースを集中し、事業ポートフォリオの変革を加速化します。これにより、顧客価値を創出し、過当競争及びコモディティ化からの脱却による収益力の抜本的な改善を目指します。また、知的財産権の更なる活用によるロイヤリティ収入獲得にも取り組んでまいります。
② eLEAP事業の拡大
当社が開発したeLEAPは、ファインメタルマスク(FMM)を利用した生産方式による既存のOLEDと比較して2倍の輝度、3倍の寿命、自由成型、高い環境性等の優位性を有しており、これらの特性により顧客からの関心は非常に高まっています。さらに、コスト面での優位性も有しているため、当社はeLEAPを今後の成長を支える重要な柱と位置付けており、その事業拡大が持続的な成長に寄与すると考えています。
eLEAPの量産は、2025年3月期下期から茂原工場で開始する予定です。しかし、強い顧客需要に対応するためには、大規模な生産能力の確保が必要となります。そのため、中国安徽省蕪湖市の蕪湖経済技術開発区と2023年9月にeLEAPの事業立ち上げに関する覚書を締結し、現在は2024年10月末までの関係当局からの許認可取得と蕪湖経済技術開発区との最終契約締結に向けて協力して取り組んでおります。eLEAPの生産能力確保とその先の事業拡大に向けて引き続き注力してまいります。
③ 上場維持基準への適合
当社の流通株式比率は、東京証券取引所プライム市場の「流通株式比率」の上場維持基準(35%以上)に適合しておりません。当社は、事業再生支援目的でいちごトラストとの資本提携契約を締結し出資を受けていることから、2028年3月末までを適合に向けた計画期間とする特例適用が認められており、同計画期間内での基準適合に向けて取り組んでおります。
適合のためには、2024年3月31日時点で78.2%の当社普通株式を保有するいちごトラストの持株比率低下が必要となります。また、いちごトラストが保有する当社のE種優先株式の普通株式を対価とする取得請求権の行使や第13回新株予約権の行使がなされた場合、一時的に流通株式比率が一層低下する可能性があります。
このため、当社は、いちごトラストと適合に向けた協議を継続するとともに、早期の業績改善を図り、広く投資家への訴求も続けてまいります。
④ 持続的成長と企業価値向上の実現
当社グループは、企業の存在意義は社会貢献にあるという信念のもと、「GreenTech・サステナビリティ経営」を成長戦略「METAGROWTH 2026」の柱の一つと位置付け、社会・環境問題の解決による持続可能な社会の実現と当社グループの持続的成長の両立を目指しております。また、この取組みをとおして、企業価値向上に努めてまいります。
技術・製品の開発においては、環境や社会への貢献を重要な基準とし、ESG意識の高い顧客の付加価値創出にも寄与します。例えば、eLEAPは、生産過程での有機材料の廃棄ロスやCO2排出量を大幅に低減する、環境に配慮した製品であり、バックプレーン技術HMOは、ディスプレイの消費電力の大幅低減によるエネルギー効率の向上に貢献します。他にも、聴覚障がい者、高齢者、外国人の情報アクセシビリティを向上する透明インターフェイスRælclearや、照明の配光特性(光の広がり方)を制御可能にした自由照明LumiFree、スマートリングを用いたセルフケア健康見守りサービスVirgo等、社会・環境の課題解決に貢献する製品やサービスの事業拡大に取り組んでおります。
加えて、温室効果ガスの排出量削減にも取り組み、数年内のパリ協定が求める水準と整合した温室効果ガス排出削減中長期目標の「SBT」の認定、及び事業を再生可能エネルギー100%で賄うことを目標とする「RE100」への加盟を目指してまいります。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) サステナビリティに関する考え方
当社グループの企業理念「今までにない発想と、限りない技術の追求をもって、人々が躍動する世界を創造し続ける。」を実現するための前提となる、人、社会、地球の健全性確保に向けて「サステナビリティ基本方針」の3つの柱を掲げています。
① 企業倫理の遵守
当社は、人、社会、地球が健全であるために、企業倫理を遵守した経営を実施していくことを目的として、全ての役員及び従業員が遵守すべき具体的指針となる「JDI倫理規範(JDI Ethics)」を制定し、活動の基盤としています。JDI倫理規範は、人権の尊重や職場環境整備、地球環境保全への取組み、地域社会との良好な関係維持や社会通念に反する不適切な行為を行わないこと、誠実に社会的良識に従い行動すること等を謳っています。
② ステークホルダーとの共生と共創
当社は、「社会」「お客様及び取引先」「競合会社」「株主・投資家の皆様」「従業員」等のステークホルダーとの関係を良好に保つとともに、社会的価値の共創に努めます。
③ 持続可能な成長
当社では、上記の施策を基に、豊かなグローバル社会の実現への貢献、サプライチェーン全体の環境負荷低減、地域社会をはじめとする社会への幅広い貢献等に取り組むとともに、ガバナンス経営による効率化と健全性を実現し、企業として持続可能な成長を目指してまいります。
(2) サステナビリティへの取組
① ガバナンス
当社は、環境マネジメントシステムやコンプライアンス委員会等、環境・社会・ガバナンスに関する委員会やマネジメントシステムを設置し、サステナビリティ関連課題に取り組んでおります。グループ全体のサステナビリティ活動は、これを推進する主管部署としてCFO管掌下に設置したサステナビリティ推進部にて、各委員会やマネジメントシステムにおけるESG課題への取組みを俯瞰したうえで取組みを推進しています。また、サステナビリティ推進部は、各委員会・マネジメントシステムと連携し、サステナビリティ活動に関する基本計画の策定、教育・啓発の実施、リスクと機会の評価等を行い、その内容を取締役会へ報告しています。
取締役会は、サステナビリティ推進部、各委員会・マネジメントシステムの運営組織からの報告を受け、重要な課題や対応策についての議論と監督、及び重要な決定事項について承認を行います。また、監査委員会及び内部監査部は、サステナビリティ推進部が行うリスクマネジメントの有効性・妥当性についての監査を実施し、サステナビリティ関連の非財務情報開示活動における支援を行い、必要に応じて改善の提案をしています。
上記体制に加え、各事業部・機能部門では、事業活動を通じて社会課題を解決するための独自技術の開発、新規事業の創出に取り組んでいるほか、生産技術統括部内に設置されたサステナビリティ技術部では、各生産拠点の省エネルギー推進や再生可能エネルギーの利用拡大に向けた検討を行っています。
ガバナンスの詳細については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」を参照下さい。
② 戦略
「企業の存在意義は社会貢献にある」との信念を基に、社会と人の課題解決を目指すサステナビリティ経営を経営戦略の中心に据えています。事業を通じた取組みを進めることで、持続的な成長と企業価値向上を実現します。また、当社グループが取り組むべきマテリアリティ(重要課題)を特定し、それぞれに対する取組みを通じて顧客価値と社会価値を創造し、社会の発展に貢献する企業としての地位を確立します。
当社グループのマテリアリティは、以下のとおりです。
③ リスク管理
当社グループでは、全社的なリスク管理は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり「リスク管理規則」で定めるリスク管理フローに沿って実施しています。気候変動への対応を含むサステナビリティに係るリスクについては全社的なリスク管理において重要リスクとして特定し、サステナビリティ推進部が主担当部門としてこれを管理するとともに、マテリアリティとも関連付けた対応を行っています。サステナビリティに係るリスクは、前述の推進体制の下でモニタリングされ、その内容は取締役会へ報告されます。
④ 指標及び目標
当社グループでは、各マテリアリティに設定した取組方針や行動計画、指標・目標を定期的にモニタリングし、取組みの強化を図っています。以下は、各マテリアリティに対する2023年度の実績・成果及び今後の行動計画・目標です。
気候変動に関する指標及び目標は、「(3) 気候変動への対応」を参照下さい。
価値創造/事業を通じた社会課題の解決
経営基盤の強化
人的資本
(注)株式会社JOLEDから当社子会社JDI Design and Development合同会社への転籍を経て、当社に入社した社員を含みます。
(注)実績及び目標は、国内生産拠点が対象です。
(3) 気候変動への対応
当社は、気候変動への対応をマテリアリティの一つとして位置付け、2022年度からTCFD提言に基づいたシナリオ分析を開始し、気候変動に関する重要リスク・機会の特定、それらが及ぼす財務的影響の評価をいたしました。この分析結果に基づき、気候変動対応策の経営戦略への組み込みを図るとともに、ステークホルダーに対する情報開示にも積極的に取り組んでまいります。
以下は、TCFD提言に沿った取組み事項です。
① ガバナンス
当社グループは、気候変動問題を経営重要課題の一つと認識し、環境・社会・ガバナンスに関する委員会やマネジメントシステムを複数設置し、ESG課題に取り組む中で、気候変動問題についても対応しております。気候変動問題に対する最高責任者はCEOです。
取締役会は、年に一度の気候変動問題を含むサステナビリティ関連報告及び適時適切なマネジメントシステムからの報告を受け、必要に応じた議論と課題についての監督、及び重要な決定事項についての承認を行います。
② 戦略
当社グループは、温室効果ガス排出量削減に向け、脱炭素社会を実現するための省エネの推進、再生可能エネルギー活用の検討等を行っています。気候変動による気温上昇が社会に及ぼす影響は甚大と認識し、2022年度から1.5℃、4℃シナリオを用いて、2050年までのシナリオ分析を実施しました。このシナリオ分析に基づいて特定された重要なリスクと機会を踏まえて、戦略的な気候変動対策の策定を目指してまいります。下表は当社のリスク・機会要因と事業へのインパクトに対する対応策の一例です。
当社のリスク・機会、事業インパクト及び対応策の一例
(シナリオ分析の結果)
2050年の1.5℃世界では、eLEAP、HMO等の低炭素社会への移行に有効な独自技術の活用により、大きな機会獲得が期待できることが分かり、これら技術を成長ドライバーとする成長戦略「METAGROWTH 2026」の推進が、長期的な機会をもたらすことを確認いたしました。
また、対応策の実行によるリスク低減を図り、当社の強みである独自技術によって、2050年1.5℃世界の実現を目指してまいります。
③ リスク管理
サステナビリティ推進部が主管部署となり、気候関連を含む全社リスクの識別・評価、管理プロセスについて、リスク管理規則に基づき適切な管理を実施しています。
各リスクの担当各部門では、事業活動に係わるリスク管理フローに沿って、想定される新たな規制、製品・サービス、市場に関する気候関連リスク及び機会の特定を行っています。
④ 指標と目標
環境負荷の指標であるScope1、Scope2に加え、Scope3排出量についても、該当カテゴリ全ての排出量を算定し開示しています。これらの温室効果ガス排出量データについては、2024年度に第三者保証の取得を目指しています。温室効果ガス排出量削減に向けては、2025年度の再生可能エネルギー比率の目標達成に取り組むとともに、バリューチェーン全体の中長期的な削減目標の設定に向けても検討を進めており、数年内のSBT認定取得を目指してまいります。
気候変動への対応
(注)実績及び目標は、国内生産拠点が対象です。
気候変動の詳細については、当社ホームページの「TCFD提言に基づく情報開示」にて開示しています。
3 【事業等のリスク】
当社グループでは、「内部統制システム構築の基本方針」に規定する「損失の危機の管理」に基づき、リスクの未然防止及び発生時の影響の最小化に向けて「リスク管理規則」等の必要な規則及び体制を整備しています。リスク管理規則では、「リスクを特定・分析し、対策を講じる」プロセスを毎年実行し、持続的、かつ円滑な事業運営を図ることを目的としたリスク管理の運用ルールを定め、サステナビリティ推進部が主管部門となって運用を行っています。
具体的には、リスク管理フローに基づき、担当各部門が、想定されるリスクの発生可能性(頻度)と起こった場合の影響度(売上・利益への影響等)を評価し、重要度の高いリスクを優先に回避策・軽減(低減)策・移転策を検討・立案・実行しています。これらの対策については、サステナビリティ推進部が、担当各部門に対してヒアリング等を通じた実施状況の確認及び有効性の評価を行っています。年度毎のリスク評価結果は、マネジメントレビューを経て、取締役会に報告されるとともに、全社員に展開されます。また、事業計画や中期事業計画等の策定においては、その策定プロセスの中でリスクを分析し、対策も併せて計画に織り込んでいます。
当社グループでは、事業のリスクを以下のとおり「事業活動リスク」「財務リスク」「経済リスク」「自然・事故災害リスク」「法務・コンプライアンスリスク」「労務リスク」「社会リスク」「政治リスク」の8つに分類しています。
なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 事業活動リスク
① 市場動向・競争環境の変動
当社グループが製造・販売するディスプレイ製品は、それを搭載する完成品市場の変動、及び競争環境の変動の影響を受けます。景気の変動、消費者嗜好の変化、季節性等により完成品市場が大きく変動した場合、売上高の減少、過剰在庫に伴うコスト増や評価損の発生、又は工場稼働率低下による機会損失が生じる可能性があります。また、競合他社との競争激化により、売上高の減少や販売価格の低下が生じる可能性があります。このため、当社グループは、顧客の需要動向を注視し、適切な在庫管理や生産管理に努めるとともに、製品ポートフォリオの変革を通じた売上高の維持・拡大、及び販売価格の維持・向上を目指しておりますが、これらの取組みが十分に成果を上げない場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 技術・研究開発
当社グループは、高度な技術を必要とするディスプレイの製造・販売を行っているため、技術の優位性の確保は、当社グループの競争力にとって極めて重要です。当社グループは、長いディスプレイ事業で培った技術力を基礎に、次世代OLED「eLEAP」等の新たな「世界初、世界一」の独自技術を開発するなど、高い技術優位性を有していると認識しており、この維持・向上のために弛まぬ研究開発活動を継続しております。かかる研究開発において、当社グループでは、他社競合の開発・製品化状況の把握や顧客動向を鑑みた明確な開発方針のもと、研究開発対象の厳選、開発段階での進捗レビュー及び継続是非の判断を実施しています。しかしながら、当社グループの技術が顧客に採用されない場合や、他社の技術開発により当社グループの技術優位性が相対的に低下した場合は、売上高の減少により当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 生産活動
ディスプレイ事業は、大規模な生産設備及び多くの従業員の雇用を要する、固定費比率が比較的高い事業です。当社グループは、生産性が低い国内外工場の生産停止や売却を行い、固定費率低減に取り組んでおりますが、新技術への対応等により設備投資負担が増加することがあります。設備投資を行う際には、将来のキャッシュ・フローの見積りに基づく残存価額の回収可能性を評価して投資決定を行っていますが、需要減や競合状況等の変化による事業収益性の低下により、投資回収に遅延が生じる可能性があるほか、当該資産が十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合には、減損の認識が必要となり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、生産性の低い工場の閉鎖や研究開発の中止により、設備の減損や従業員への割増退職金の支払が生じた場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループが生産する製品は、精緻な生産技術と成熟したスキルを要するカスタム品が大半であり、製品ごとに部材や製造装置の設定が変更となることが多く、特にノウハウの蓄積が少ない新技術を採用した製品の生産においては、製品の歩留り向上に時間を要することや、品質トラブルが生じることがあります。加えて、顧客との契約に基づく供給義務の履行のため、歩留りが低い状況においても製品の製造を継続する必要が生じる場合もあります。そのような問題の極小化のため、開発、設計、プロセス、製造、品質保証の各分野の綿密な摺合せ、問題発生時の早期解決に向けた体制構築、生産ライン従事者向け教育プログラム完備等を図っておりますが、そうした対策をもってしても、歩留りの悪化や品質トラブルが生じた場合には、当社グループの製品の評価に影響を及ぼす可能性、又は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 調達活動
当社グループは、原材料・部品等を複数のサプライヤーから購入しており、それら原材料・部品等の供給遅延、供給不足又は価格高騰等が生じた場合は、当社グループにおける生産の遅延、代替調達による費用増、調達コストの上昇が生じる可能性があります。加えて、調達した原材料・部品等に欠陥・瑕疵、仕様の不備が存在した場合には、顧客への製品供給の遅延、顧客からの返品や評価減の発生、当社グループ製品の品質及び評価への影響が生じる可能性、又は当社グループやその顧客に対するクレームや訴訟に発展する可能性があります。当社グループは、仕入品の品質管理やサプライヤーの多様化によるこれらリスクの低減に努めておりますが、原材料・部品等の一部については、その特殊性からサプライヤーが限定されているものやサプライヤーの切替えが困難なものもあり、これら調達品に係るリスクが顕在化した場合は、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 他社との協業・提携
当社グループは、競争力強化や収益性向上、長期的な供給体制の維持、及び新技術・新製品の開発のため、部材サプライヤー、装置メーカー、顧客を含む外部企業との協業を行っており、今後も更なる競争力強化のため、外部企業との新たな協業を推進するほか、戦略的提携や出資・買収等を実施する可能性があります。これらの協業、戦略的提携及び出資・買収等が、資金の制約、戦略上の目標変更、技術管理又は製品開発等における問題の発生、若しくは関係当局からの許認可等の規制、市場の変動等により、維持又は実施できなくなった場合、又は実施後に十分な成果が得られない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 特定のアプリケーション及び顧客への依存
当社グループの売上高は、特定のアプリケーション又は製品、及び特定の顧客への販売に相当程度依存しています。当社グループは、新技術・新商品・新事業の立ち上げにより、アプリケーションや製品、顧客の分散化に取り組んでおりますが、依存度の高い市場における製品需要の減退や顧客のブランド力の低下、又はそれら市場における当社グループ製品の顧客要求への不適応や競争力低下等が生じた場合には、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。
⑦ 気候変動リスク
当社グループは、2022年度からTCFDの枠組みに基づくシナリオ分析を実施し、気候変動に伴うリスクと機会を明確化しております。今後脱炭素化(カーボンニュートラル)への取組みを強化してまいりますが、かかる取組みに伴う費用負担の増加、取組みが顧客からの要求水準に満たないことによる顧客との取引の減少、将来的なカーボンプライシングの導入、更に、慢性的な気温上昇に伴う自然災害の頻発化・甚大化によるサプライチェーンの混乱や生産性の低下、BCP対応コストの増加が、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 特定人物への依存
当社代表執行役会長CEO兼取締役であるスコット キャロンは、経営方針や事業戦略の決定において重要な役割を果たしております。また、同氏は、当社の筆頭株主であるいちごトラストとの間の投資一任契約に基づき、いちごトラストから投資運用に関する権限を受託しているいちごアセットマネジメント・インターナショナル・ピーティーイー・リミテッドへの投資助言を行う、いちごアセットマネジメント株式会社の代表取締役社長を兼任しております。当社グループは、同氏に過度に依存しない体制を構築するために、取締役会等における役員相互の情報共有や経営組織の強化を図っておりますが、現状において、何らかの理由により、同氏が当社グループの業務を継続することが困難になった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 財務リスク
① 資金調達・資金繰り
当社は、当連結会計年度において、運転資金の調達を目的として、いちごトラストとの間で(1)2023年5月30日、(2)同年6月28日、(3)同年7月28日、(4)同年8月17日、(5)同年10月30日、(6)2024年1月30日及び(7)同年2月28日にShort-Term Loan Agreementを締結し、これらに基づきそれぞれ(1)40億円、(2)80億円、(3)40億円、(4)40億円、(5)40億円、(6)50億円及び(7)45億円の元本総額335億円を調達しました。世界的なインフレ高進やサプライチェーンにおけるリスクの継続に備えた手許資金確保の重要性に鑑み、今後も資金需要に応じた機動的な借入実施、いちごトラストによる第13回新株予約権の行使要請(調達総額最大約1,734億円)のほか、低効率資産の売却及び営業債権等の流動化も含め、引き続き適時適切な資金調達策を講じてまいります。
しかしながら、いちごトラストにより当該新株予約権の行使がなされない場合、若しくは行使が一部に留まり十分な資金が確保できない場合、かつ、いちごトラストや金融機関等からの調達、その他の手段による調達が十分に実行できない場合には、手許資金が当社の事業遂行上必要な水準を下回る可能性があります。なお、第13回新株予約権の半数の行使期間は2023年6月1日から2028年5月31日、残り半数の行使期間は2023年12月1日から2028年11月30日となっております。
② 筆頭株主との関係
いちごトラストは、2024年3月31日現在、当社の議決権数の78.2%を保有する支配株主であり、当社の株主総会の特別決議を要する事項(他社との合併等の組織再編、重要な資産や事業等の売却、定款の変更等)及び普通決議を要する事項(取締役の選解任、剰余金の処分や配当の決定等)について、拒否権を含む重大な影響力を有しております。また、いちごトラストとの間の投資一任契約に基づき、いちごトラストから投資運用に関する権限を受託しているいちごアセットマネジメント・インターナショナル・ピーティーイー・リミテッドへの投資助言を行う、いちごアセットマネジメント株式会社の代表取締役社長であるスコット キャロンは、当社の代表執行役会長CEO兼取締役です。
この状況に対し、当社は、2021年3月期に指名委員会等設置会社に移行しており、社外取締役が過半数を占める監査委員会、指名委員会及び報酬委員会を設けることで独立性の担保を図っています。また、当社によるいちごトラスト及びその関係会社との取引において利益相反の懸念を回避する観点から、スコット キャロンは、かかる取引に関する取締役会の審議及び決議には参加いたしません。
また、いちごトラストは、当社の企業価値向上を支援するスポンサーとして、長期的視点から株式を保有する意向を当社に対して示しておりますが、一方で、当社は「(2)財務リスク ④上場維持基準への不適合」に記載のとおり、東京証券取引所プライム市場における上場維持基準の適合に向けて、いちごトラストの持株比率低下を図る必要があります。今後、当該上場維持基準への適合のため、又はその他の理由により、いちごトラストが当社株式の一部又は全てを売却した場合、その売却の方式、タイミング、規模等によっては、当社株式の需給関係及び市場価格に影響を与える可能性があります。
なお、当社第2位の株主である株式会社INCJは、2024年3月31日現在、当社の議決権数の2.8%を保有しております。同社は、産業競争力強化法等の一部を改正する法律(平成30年法律第26号)による改正前の産業競争力強化法に基づく経済産業大臣の認可を得た上で行われた、旧株式会社産業革新機構(現株式会社産業革新投資機構)からの新設分割により設立された会社であるところ、当該認可に係る告示(20180913経第4号)における「認可条件」として、産業競争力強化法(設立時の名称は「産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法(産活法)」)に基づき設立されておりますが、同法により2025年3月までに保有する全ての株式等を処分する必要があります。
③ 株式の希薄化
当社の2024年3月31日現在の発行済株式数は、普通株式3,880,388,022株、及びいちごトラストが保有する普通株式の取得請求権を有し議決権のないE種優先株式5,540株です。また、いちごトラストに対し、普通株式を目的とする第13回新株予約権を発行しております。E種優先株式の全てが普通株式に転換された場合に交付される株式数2,308,329,640株(議決権数23,083,296個)に、第13回新株予約権が全て行使された場合に交付される株式数3,852,444,400株(議決権数38,524,444個)を合算した総数は6,160,774,040株(議決権数61,607,740個)であり、2024年3月31日現在の普通株式の発行済株式総数3,880,388,022(議決権数38,803,443個)を分母とする希薄化率は158.77%(議決権ベースの希薄化率は158.77%)に相当します。
上記のE種優先株式の普通株式への転換請求権、又は第13回新株予約権が行使された場合、株式の希薄化を生じ、株価に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は、今後も新株式、新株予約権又は新株予約権付社債等を発行する可能性があり、これらの発行及び行使により、株式の希薄化、株価への影響を生じる可能性があります。
④ 上場維持基準への不適合
2024年3月31日現在、当社の「流通株式比率」は17.3%であり、東京証券取引所プライム市場の上場維持基準である35%以上を満たしておりません。当社は、事業再生支援目的でいちごトラストと資本提携定契約を締結し出資を受けていることから、2028年3月末までを適合に向けた計画期間とする特例適用が認められており、同計画期間内の基準充足に向けて取り組んでおります。
適合のためには、2024年3月31日現在で78.2%の当社普通株式を保有するいちごトラストの持株比率低下が必要となります。また、いちごトラストが保有する当社のE種優先株式の普通株式を対価とする取得請求権の行使や第13回新株予約権の行使がなされた場合、一時的に流通株式比率が一層低下する可能性があります。このため、当社は、いちごトラストと適合に向けた協議を継続するとともに、成長戦略「METAGROWTH 2026」に沿って、早期の業績等改善を図り、広く投資家への訴求も続けてまいります。
しかしながら、こうした取組みをもってしても、2028年3月末までの計画期間内に上場維持基準に適合しない場合は上場廃止となります。
⑤ 継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループは、当連結会計年度において7期連続で営業損失及び重要な減損損失を、10期連続で親会社株主に帰属する当期純損失を計上したことにより、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
当該状況を解消するため、当社グループは、全社的な事業構造改革として、設備利用効率の改善、資産規模の適正化による生産性向上、及びサプライチェーンの見直し等によるコストの更なる削減に取り組んでおります。この戦略的取組みの一環として、2023年3月に生産を終了した東浦工場の建物の譲渡契約を、同月末にソニーセミコンダクタマニュファクチャリング株式会社との間で締結し、2024年4月1日付で譲渡を完了いたしました。また、2023年8月2日開催の取締役会において、LTPS技術と比較してディスプレイの高性能化への対応が限定的であるa-Si技術を採用する鳥取工場について、2025年3月までに生産終了することを決議いたしました。
上記施策に加え、技術基盤を価値創造の源泉とし、脱過当競争・脱コモディティ化により収益性の抜本的な改善を図るための成長戦略「METAGROWTH 2026」を2022年5月13日付で発表し、引き続き事業モデルの変革を推進しております。本成長戦略における主な事業戦略として、同年3月30日に発表した高移動度酸化物半導体バックプレーン技術「HMO」、同年5月13日に発表した次世代OLED「eLEAP」のほか、車載及びVR製品、並びにそれらに関連する知的財産権の積極活用等を中心に製品・事業ポートフォリオを再編し、早期の黒字体質の安定化と事業成長を図っていく方針であります。
上記「METAGROWTH 2026」の拡大と加速化への寄与を目的とし、2023年5月31日、株式会社JOLEDの事業の一部であるOLEDディスプレイに関する技術開発ビジネス関連事業を当社子会社JDI Design and Development合同会社が承継する事業譲渡契約を、当社を含む3社間で締結し、同年7月18日付で実施を完了いたしました。
さらに、中国安徽省蕪湖市の蕪湖経済技術開発区と2023年9月にeLEAPの事業立ち上げに関する覚書を締結し、現在は2024年10月末までの関係当局からの許認可取得と蕪湖経済技術開発区との最終契約締結に向けて協力して取り組んでおります。
以上のように、今後も事業モデルの改革を進め、収益性の更なる向上に向けた経営資源の最適化に引き続き取り組んでまいります。
財務面では、世界的なインフレ高進やサプライチェーンにおけるリスクの継続に備えた手許資金確保の重要性に鑑み、当社はいちごトラストより、当連結会計年度において新規借入(2023年5月から2024年2月まで計7回、元本総額335億円)を実施したほか、本有価証券報告書提出日までに、当該新規借入に係る弁済期日を延長(2023年7月28日付元本総額40億円及び同年10月30日付元本総額40億円並びに2024年1月30日付元本総額50億円につき2024年7月31日まで、2023年5月31日付元本総額40億円及び同年8月17日付元本総額40億円並びに2024年2月28日付元本総額45億円につき2024年8月30日まで、2023年6月29日付元本総額80億円につき2024年9月30日まで)することについて、いちごトラストとの間で合意いたしました。今後も資金需要に応じた機動的な借入実施、いちごトラストによる第13回新株予約権の行使要請(調達総額最大約1,734億円)のほか、低効率資産の売却及び営業債権等の流動化も含め、引き続き適時適切な資金調達策を講じてまいります。
一方で、昨今の世界的な原材料費の高騰、エネルギー費高止まりによる動力費や輸送費の負担増加、及び世界的高金利の影響等により早期の業績回復による黒字転換が遅延し、当社グループ資金繰りに重要な影響を及ぼす可能性を勘案すると、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
(3) 経済リスク
① 為替相場の変動
当社グループの顧客や取引先には、欧米や中国等の海外企業が多く含まれ、為替相場の変動により外貨建で取引されている製品・サービス等の売価や費用が影響を受け、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、海外子会社の現地通貨建の資産・負債は、連結財務諸表作成の際には円換算されるため、当社グループの財政状態は為替相場の変動による影響を受けます。
(4) 自然・事故災害リスク
① 災害・その他の要因による影響
当社グループは、製造拠点を日本及びフィリピンに、販売拠点を日本、米国、ドイツ、中国、韓国、台湾に展開しています。また、中国及び台湾のEMS(電子機器受託製造)企業と提携し、後工程生産を委託しています。これらの各拠点が、地震、津波、豪雨、洪水、落雷等による自然災害、コンピュータウィルスの感染、部品調達先等の罹災によるサプライチェーン上の混乱、疫病の発生や蔓延、戦争、テロ行為、暴動あるいは労働争議等により被災した場合には、生産・出荷や販売活動が停止する恐れがあります。また、災害により電力供給量の低下や物流ルートの遮断等、社会インフラが不安定化した場合には、生産能力の低下、原材料の調達難、製品供給の遅延等、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
かかる災害による損害の発生に備え、当社グループは、建物、構築物、装置、在庫及び運搬中の貨物の代替コスト及び、事業の中断、製造物責任等に対して適切と判断するレベルの補償範囲をカバーする各種保険に加入しておりますが、当該保険には免責金額が設定されているものがあるなど、全ての損害額がカバーされるものではありません。
② 環境に係わる法規制への対応
当社グループの事業は、国内外の様々な法令、規則等による制約を受けています。また、世界各地域において、大気汚染、土壌汚染、水質汚濁、有害物質、廃棄物処理、製品リサイクル、地球温暖化防止、エネルギー等に関する様々な環境関連法令の適用を受けています。当社グループは、これらの規制に細心の注意を払いつつ事業を行っておりますが、製品の製造販売活動や設備投資が制約を受けるなど、事業展開に支障が生じる可能性があるほか、各種の法規制が制定又は変更された場合には、その遵守対応のための費用が増加する可能性があります。また、当社グループにおいてこうした法規制の違反が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性や社会的評価に影響を与える可能性があります。
(5) 法務・コンプライアンスリスク
① 重要な訴訟の発生
当社の過年度決算における不適切な会計処理により損害を被ったとして、2020年7月16日付で、当社の株主1名及び当該株主が代表取締役を務めていた国内法人株主2名から、当社並びに当社の元取締役10名に対し、連帯して約3,858百万円の損害賠償を請求する訴訟が提起されております。当社は、原告の主張を踏まえて適切に対応してまいります。
② 知的財産権
当社グループは、当社技術の保護に向け、適切な国・地域での知的財産権の取得に努めていますが、一部の国・地域によっては固有の事由により知的財産権による保護が十分にされていない可能性があります。また、当社グループは、第三者からの使用許諾を受けて第三者の知的財産権を使用する場合がありますが、今後、必要な使用許諾を第三者から受けられなくなる可能性や、当社グループにとって不利な条件での使用許諾しか受けられなくなる可能性、競合他社が当社グループより有利な条件で第三者から使用許諾を受け当社グループの競争力が相対的に低くなる可能性があります。
③ 訴訟その他法的手続
当社グループが製造・販売する製品のうち、特に先端技術を用いた製品は、欠陥や瑕疵が出荷時までに発見されにくいことがあり、製品の出荷後に品質問題が認識された場合には、製品の回収及び修理、デザインの変更等に多大な費用や人的資源を要する可能性、顧客との関係及び当社グループへの信用に影響を及ぼす可能性、欠陥や瑕疵を理由に当社グループ又はその顧客に対する訴訟が提起される可能性があります。
また、当社グループは、競争法に抵触する恐れのある行為を行わないよう教育を実施しておりますが、国内外において、競争法違反に関する調査の開始又は訴訟の提起がされる可能性があります。これらの調査や訴訟の結果、当社グループに対して、複数の国・法域において課徴金や損害賠償の支払が命じられる可能性があります。かかる規制当局による処分や訴訟について、その結果を予測することは困難ですが、その解決には相当の時間及び費用を要する可能性があるとともに、その結果によっては、当社グループの事業、業績、財政状態、及び社会的評価に影響を及ぼす可能性があります。
④ 内部統制
当社グループは、コンプライアンス遵守、財務報告の適正性確保を達成するために内部統制システムを整備し、運用してまいりましたが、2020年3月期に、過年度決算において架空在庫計上や費用先送り等による不適切な会計処理を継続的に行っていたことが判明し、財務報告に係る内部統制に重要な不備があったことが判明しております。当社は、財務報告に係る内部統制の重要性を十分認識しており、不備を是正するため、2020年4月にガバナンス向上委員会を設置の上、同委員会が検討・策定した内部統制機能の強化を含む再発防止策について、具体的な詳細を定め、全社一丸となって実行いたしました。
その結果、2021年3月期末日においては、開示すべき重要な不備が解消しており、2021年以降、内部統制は有効である旨を記載した内部統制報告書を提出しております。当社は、再発防止に向けて、財務報告に係る内部統制の整備及び運用を重要な経営課題の一つとして位置付け、グループを挙げて関係会社の管理体制等の点検・改善等に取り組んでおりますが、将来にわたって常に有効な内部統制システムを整備及び運用できる保証はなく、また、内部統制に本質的に内在する固有の限界があるため、今後、上記の対応が有効に機能しなかった場合や、財務報告に係る内部統制の不備又は開示すべき重要な不備が発生した場合には、当社グループの財務報告の信頼性に影響が及ぶ可能性があります。
(6) 労務リスク
① 人材確保
当社グループは、優秀な人材の採用と育成を重要課題と認識しておりますが、優秀な人材の確保激化により、そのような人材を確保できない場合や、人材の育成が計画通りに進捗しない場合などには、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、専門性の高い優秀な人材が競合他社に移籍した場合には、その者が有する知識やノウハウの流出により、当社グループの競争力が相対的に低くなるおそれがあり、その結果、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 社会リスク
① 情報セキュリティ
当社グループは、当社グループ・顧客・取引先の技術、研究開発、製造、販売及び営業活動に関する機密情報、並びにステークホルダーの個人情報を様々な形態で保持しており、これらの機密情報を保護するために適切な管理を行っていますが、かかる管理が将来にわたって常に有効である保証はありません。サイバー攻撃等により当社グループが保持・管理する情報が流出し、第三者がこれを不正に取得又は使用するような事態が生じた場合には、当社グループに対する損害賠償訴訟の提起などにより、当社グループの事業、業績、財政状態、及び社会的評価に影響を及ぼす可能性があります。
② 感染症の拡大
当社グループは、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大時に、従業員に対する在宅勤務や時差出勤の推奨、作業スペースの隔離、不要不急な出張の禁止やウェブ会議システムの活用推進等の対策を実施し、社員やその家族の安全を優先しつつ、生産体制の維持を図りました。また、サプライヤーとの連携により、最大限の部材確保に努め、生産への影響の最小化を図りました。
新型コロナウイルスは感染症法上5類に位置付けられましたが、今後感染が再拡大した場合又は他の感染症が流行した場合は、当社グループ又は調達、生産、物流等の取引先における原材料・部材等の調達、生産の遅れ、又は販売先からの受注減少等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ サプライチェーンにおける人権に関わるリスク
2020年にオーストラリアのシンクタンクが、当社を含む複数の企業がウイグル人の強制労働によって製造されたとされる部品を調達しているとの報告書を出しました。これについて、当社は、強制労働を行っていたとされた、サプライヤーの下請企業2社について事実関係の調査を行いましたが、強制労働があったことを示す事実は確認されませんでした。強制労働があったことを示す事実は確認されなかったものの、その後、上記サプライヤーからは、当該下請企業2社との取引を停止し、それぞれ他のサプライヤーへの切り替えを完了したと報告を受けており、当社も当該事実を確認しております。
当社グループは、全てのサプライヤーに対して「JDIサプライチェーンサステナビリティ推進ガイドブック」を配布し、強制労働や児童労働をはじめとするいかなる人権侵害にも加担しないことを要請するとともに、「サプイヤーサステナビリティ自己監査票」による調査の実施、及び定期的なモニタリングを実行しておりますが、常にこれら施策が有効である保証はなく、サプライヤーにおいて人権侵害が起きた場合、当社グループの事業活動に必要な部材の調達が困難となることや、顧客、その他の取引先との取引が停止されることにより、当社グループの業績、財務状況、社会的評価に影響を及ぼす可能性があります。
また、米国で2022年6月に「ウイグル強制労働防止法(UFLPA)」に基づく輸入禁止措置が施行され、中国の新疆ウイグル自治区が関与する製品は、強制労働により生産されたとみなされ輸入が原則禁止されています。UFLPAに基づく輸出管理規制により、サプライヤーとの取引関係悪化や、国レベルでの制裁措置による貿易制限が生じた場合、当社グループの業績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 政治リスク
① 地政学的リスク
当社グループは、日本とフィリピンに製造拠点を有し、中国と台湾に後工程の製造委託をしています。また、グローバルに販売拠点を有し、海外顧客への売上高が当社グループ全体の売上高の大きな割合を占めております。海外事業の展開にあたっては、地政学的リスク要因として、外国における経済情勢や政治情勢の不安定化、新興国でのインフレ等による賃金の上昇、現地従業員との関係悪化、外国為替管理の強化、予期しない法規制の新設又は変更、税制、法制度及び事業環境の差異及びその変更による不利益、課税等の行政上の措置、戦争及びテロ等の軍事的影響、反日感情による非買運動等があり、これらの要因が当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度(以下「当期」といいます。)における当社グループの経営環境は、半導体等の部材不足の緩和や円安によるプラス効果があったものの、従前よりの厳しい競争状況に加え、世界的なインフレによるエネルギー費・部材費・加工費の高止まりが続く、厳しい状況となりました。
こうした状況のもと、当社グループは、事業ポートフォリオの抜本的な変革を推進するとともに、固定費削減、アセットライト化による基礎的収益力の向上に取り組みました。この取組みの一環として、2023年8月には、ディスプレイの高性能化への対応が限定的であるa-Si技術を採用する鳥取工場について、2025年3月までに生産終了することを決定いたしました。なお、2023年3月に生産を終了した旧東浦工場につきましては、2024年4月1日に同工場の建物の譲渡を完了しております。
これらの施策に加え、技術基盤を価値創造の源泉とする成長戦略「METAGROWTH 2026」に基づき、収益性の抜本的改善を目指した事業ポートフォリオの変革を推進しました。本成長戦略においては、「世界初、世界一」の独自技術をベースとした「6つの成長ドライバー」を定め、これら成長分野の強化に取り組みました。また、これら成長ドライバーに関連する知的財産権の積極活用にも取り組みました。
成長ドライバーの中でも、当社が2022年5月に世界で初めてマスクレス蒸着及びフォトリソ方式による量産技術を確立した次世代OLED「eLEAP」は、その性能と環境性の高さから顧客から強い引き合いをいただいており、2025年3月期下期から茂原工場にて量産を開始する予定です。
また、eLEAP事業拡大のため、株式会社JOLEDからOLEDディスプレイに関する従業員及び知的財産権を含む技術開発ビジネスを承継するための事業譲渡契約を2023年5月に締結し、同年7月に事業譲受を完了しました。さらに、中国安徽省蕪湖市の蕪湖経済技術開発区と2023年9月にeLEAPの事業立ち上げに関する覚書を締結し、現在は2024年10月末までの関係当局からの許認可取得と蕪湖経済技術開発区との最終契約締結に向けて協力して取り組んでおります。これら取り組みを通じて「METAGROWTH 2026」の拡大と加速化を目指してまいります。
上記の結果、当期の売上高は、前期比31,593百万円減少(11.7%減)の239,153百万円となりました。
旧東浦工場での2023年3月を以ての生産停止や茂原工場における液晶パネル生産能力の縮減により製造固定費を削減いたしましたが、売上高の減少、研究開発費の増加、及びエネルギー費・部材費・加工費の価格転嫁の遅れ等により、営業損失は34,145百万円(前期は44,386百万円の損失)となりました。
営業外損益では、旧東浦工場の建物の譲渡予定先との間で締結した2023年4月1日から2024年3月31日を対象期間とする業務委託契約に基づき業務受託料3,514百万円を営業外収益に計上したほか、同工場の維持費用として資産保全費用2,574百万円を営業外費用に計上いたしました。また、為替相場の変動により為替差益1,723百万円を営業外収益に計上いたしました。これらの結果、経常損失は33,188百万円(前期は42,924百万円の損失)となりました。
また、特別損失として減損損失11,115百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失は44,313百万円(前期は25,818百万円の損失)となりました。
なお、キャッシュ収益指標であるEBITDAは、マイナス28,221百万円(前期はマイナス36,198百万円)となりました。
アプリケーション分野別の売上高の状況は次のとおりです。
分野別売上高
(車載)
計器クラスターやヘッドアップディスプレイ等の自動車用ディスプレイからなる当分野の当期売上高は、133,216百万円(前期比1.0%減)となり、全売上高に占める割合は、前期の49.7%から55.7%に上昇いたしました。
円安による増収効果が、不採算製品からの戦略的撤退に伴う売上の減少を補い、前期とほぼ同水準の売上高となりました。
(スマートウォッチ・VR等)
スマートウォッチやVR機器等の民生機器用ディスプレイ、医療用モニター等の産業用ディスプレイのほか、特許収入等を含む当分野の当期売上高は、73,522百万円(前期比21.5%増)となり、全売上高に占める割合は、前期の22.3%から30.7%に上昇いたしました。
スマートウォッチ用OLEDディスプレイは、旺盛な顧客需要を背景に前期比74%の大幅増収となりました。VR機器用高精細液晶ディスプレイは、顧客需要の急減により下期の販売が失速いたしましたが、通期では増収となり、当分野全体でも前期比増収となりました。
(液晶スマートフォン)
当分野はノンコア事業と位置付けてあり、当期売上高は、32,414百万円(前期比57.2%減)となり、全売上高に占める割合は、前期の28.0%から13.6%に低下いたしました。
エンジニアリングリソース等の経営資源をコア事業の次世代製品へ集中させるため、戦略的に当分野の縮小を進めてきたことから前期比減収となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当社グループの生産品目は、広範囲かつ多種多様であり、その性能、構造、形式、販売条件等は一様ではないこと、受注生産形態をとらない製品も多いこと等から、販売価格による生産額の集計は行っておりません。また、当社グループの生産体制は、主として国内の生産拠点で担っている前工程、海外の製造子会社による後工程に区分して管理されております。
そのため、前工程及び後工程の生産量の単純合計がそのまま連結ベースの生産量ともならないことから、生産実績を金額又は数量で示すことはしておりません。
② 受注実績
当社グループは顧客から提示された生産計画に基づく見込生産を行っているため、記載を省略しております。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。なお、当社のグループは単一セグメントであるため、アプリケーション分野別に記載を行っております。
(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末比1,292百万円増加の223,989百万円となりました。これは、茂原工場のeLEAP量産用設備を中心とする設備投資に伴う建設仮勘定16,017百万円の増加、原材料及び貯蔵品3,815百万円の増加、並びに現金及び預金3,118百万円の増加の一方で、売掛金11,634百万円減少、液晶ディスプレイ資産の一部に係る減損損失11,115百万円の計上があったこと等によるものです。
負債合計は、前連結会計年度末比40,062百万円増加の138,327百万円となりました。これは主に、いちごトラストからの短期借入33,500百万円と、上記eLEAP量産用設備投資等に伴う未払金8,819百万円の増加によるものです。
純資産は、前連結会計年度末比38,769百万円減少し、85,661百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失の計上による利益剰余金44,313百万円の減少によるものです。
上記の結果、自己資本比率は38.1%となり、前期末比で17.6ポイント低下いたしました。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の減少による収入増加や減損損失の計上(加算項目)等の一方で、税金等調整前当期純損失43,793百万円の計上により、17,576百万円の支出(前期は65,665百万円の支出)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に上記eLEAP量産用設備投資を含む固定資産の取得による支出と、株式会社JOLEDからの事業譲受に伴う1,000百万円の支出により13,433百万円の支出(前期は9,777百万円の収入)となりました。この結果、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと固定資産の取得による支出の合計)は、29,669百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主にいちごトラストからの短期借入金33,500百万円により、32,901百万円の収入(前期は27,685百万円の収入)となりました。
これらの結果及び為替の影響により、当期末における現金及び現金同等物の残高は28,725百万円となり、前期末に比べ2,971百万円増加いたしました。
② 資金需要及び資金調達の状況
当社グループの主な資金需要は、生産、販売活動に必要な運転資金、先端技術の開発や生産性及び品質の向上を目的とした研究開発費及び設備投資です。他方、当社グループでは、過年度に実施した大規模な設備投資や事業環境の急速な変化等の結果、当期純損失の計上が継続していることから、これらの資金需要が自社グループのキャッシュ・フローで賄えておらず、当連結会計年度まで数年にわたりフリー・キャッシュ・フローの赤字が継続しております。そのため、当社グループは、後述の財務戦略の基本的な考え方に沿って、適宜資金調達を検討してまいります。
③ 財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、将来の成長のための設備投資等の資金需要に対応しつつ、流動性リスクを軽減し、経営の安定化を図るため一定の手許流動性を維持することが肝要だと考えており、手許流動性の水準を考慮するにあたっては、連結売上高1.0か月分を目安に、手許現預金及び追加ファイナンスによって賄う方針です。
また、事業活動を支える資金調達及び資金管理に関しては、安定的に資金確保し、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)改善によるキャッシュ・フロー創出、グループ内CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)等による資金効率化によって財務体質を強化することを目標として取り組んでいます。また、世界的なインフレ高進やサプライチェーンにおけるリスクの継続に備えた手許資金確保の重要性に鑑み、今後も資金需要に応じた機動的な借入実施、いちごトラストによる第13回新株予約権の行使要請(調達総額最大約1,734億円)のほか、低効率資産の売却及び営業債権等の流動化も含め、引き続き適時適切な資金調達策を講じてまいります。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
5 【経営上の重要な契約等】
(いちごトラストとのShort-term Loan Agreementの締結)
当社は2023年11月10日開催の取締役会の決議に基づき、2024年1月30日付でいちごトラストとの間でShort-term Loan Agreementを締結いたしました。借入の概要は下記のとおりであります。
2024年1月30日付Short-term Loan Agreement
※いちごトラストと2024年4月26日付でAMENDMENT TO SHORT-TERM LOAN AGREEMENTを締結し、返済期限は2024年7月31日に変更しております。
(いちごトラストとのAMENDMENT TO SHORT-TERM LOAN AGREEMENTの締結)
当社はいちごトラストとの間で、2023年5月30日及び2023年11月10日開催の取締役会の決議に基づき、2023年5月30日付及び2023年6月28日付で締結したShort-term Loan Agreementに関し、返済期限及び借入金利の変更につき、それぞれ2024年2月22日及び2024年3月17日にいちごトラストとAMENDMENT TO SHORT-TERM LOAN AGREEMENTを締結いたしました。AMENDMENT TO SHORT-TERM LOAN AGREEMENT締結後の各借入の概要は下記のとおりであります。
①2023年5月30日付Short-term Loan Agreement
(2024年2月22日付AMENDMENT TO SHORT-TERM LOAN AGREEMENT)
※いちごトラストと2024年5月24日付でAMENDMENT TO SHORT-TERM LOAN AGREEMENTを締結し、返済期限は2024年8月30日に変更しております。
②2023年6月28日付Short-term Loan Agreement
(2024年3月17日付AMENDMENT TO SHORT-TERM LOAN AGREEMENT)
※いちごトラストと2024年6月21日付でAMENDMENT TO SHORT-TERM LOAN AGREEMENTを締結し、返済期限は2024年9月30日に変更しております。
(株式会社JOLEDとの事業譲渡契約の締結)
当社は2023年5月30日開催の取締役会の決議に基づき、株式会社JOLEDの営むOLEDディスプレイに関する技術開発ビジネス及びそれに付随する一切の事業(当該事業に係る知的財産権及び従業員等を含む)の事業譲渡(以下「本件事業譲渡」という。)について、2023年5月31日付で株式会社JOLED及びJDI Design and Development合同会社との間で事業譲渡契約を締結いたしました。なお、当社は2023年6月28日開催の取締役会の決議に基づき、本件事業譲渡の完了日及び従業員の承継に関する修正覚書を株式会社JOLED及びJDI Design and Development合同会社と締結しております。
6 【研究開発活動】
当社は、先進の発想を具体化し、人々の生活と文化発展に貢献することを目標にし、商品開発から基礎的な要素技術開発まで幅広い研究開発活動を行っています。
顧客からの要求に即した商品開発及びそのための技術開発は事業部が担当しています。生産プロセス及び生産技術開発は生産・品質本部、近い将来から次世代までの技術開発はR&D本部が担当しています。また、大学、公的研究機関、関連メーカー、技術ベンチャーとの研究開発活動も積極的に行っています。
当連結会計年度には、株式会社JOLEDよりOLEDディスプレイに関する人材、知的財産権およびノウハウを継承し、当社の成長戦略の加速を図っています。
当連結会計年度の研究開発費は11,474百万円となりました。
当連結会計年度の主な研究開発の成果は、下記のとおりです。
・有機EL(OLED)ディスプレイ「eLEAP」のノートPC向け製品を開発
「eLEAP」は当社が世界で初めて開発した(当社調べ)マスクレス蒸着とフォトリソを組み合わせた方式で画素を形成するOLEDディスプレイです。eLEAPの量産開始準備と並行して、eLEAPの新たな用途開発にも取り組んでおり、顧客からの中型サイズへの要望に応え、14インチ型ノートPC用製品を開発し、サンプルの提供を開始しています。さらには、OLED層の生産プロセスが複雑なタンデム構造を使用せずにシングル構造で従来の同サイズのOLED製品の約3倍の輝度となる1600cd/m2品の開発を進めています。
当社は、OLEDに関連する登録特許をグローバルで8,000件以上保有し、500件以上のeLEAP固有特許を出願しております。さらに、生産設備やプロセスに関するノウハウを蓄積しており、強力な知的財産ポートフォリオを構築しております。
※ eLEAPはOLEDディスプレイの量産に使用されているファインメタルマスク(FMM)を用いた有機材料の蒸着方式と比較して、製品性能(発光領域の拡大による長寿命・省電力・高輝度、高精細化、フリーシェイプ)の優位性および生産性(製造時の基板の大型化、OLED材料効率など)の優位性があり、ディスプレイデバイスに革新的な飛躍をもたらすものと考えております。
・可視光を通過する透明な5Gミリ波対応液晶メタサーフェス反射板を開発
5G通信で利用するミリ波は、超高速・大容量・低遅延な通信サービスを提供可能である一方、電波の強い直進性により、ビルや樹木の影などに電波の届きにくい場所(カバレッジホール)を発生させやすい特徴を有します。このような場所へ5Gサービスを提供する方法として、基地局からの電波を特定方向に反射させるメタサーフェス反射板が注目を集めております。
開発したメタサーフェス反射板の試作品は、ミリ波を反射する一方で可視光を通過する特徴が確認されています。今回の成果により、窓ガラスや広告媒体上に透明な方向可変型液晶メタサーフェス反射板を設置することができ、様々なシーンにおいて、カバレッジホール対策ができるようになるものと期待されます。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度の設備投資については、生産設備の増強等を目的とした設備投資を継続的に実施しております。当連結会計年度中において実施いたしました当社グループの設備投資の総額は21,765百万円(連結投資額)で、その主なものは茂原工場における生産設備投資額18,493百万円、石川工場における生産設備投資額898百万円であります。
2 【主要な設備の状況】
当社グループにおける主要な設備は、次のとおりであります。
(1) 提出会社
(注)1.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品及び無形固定資産の合計であります。
2.従業員数の( )は、臨時雇用者数を外書しております。
3.東浦工場は2023年3月に液晶ディスプレイの生産を終了後、同年4月以降は旧東浦工場の一部建物内に東浦エンジニアリングセンターを設置し、設計や試作・解析等の事業活動を継続しております。
4.東浦エンジニアリングセンターは上記のほか、土地を賃借しております。年間賃借料は175百万円であります。
(2) 在外子会社
主要な設備に該当するものはありません。
3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等
当社の設備投資計画については、投資効率、事業の将来予測、利益計画の進捗状況等を総合的に勘案して策定しておりますが、グローバルサプライチェーンリスク等、当社グループの事業活動及び経営成績に与える未確定要素が多く、随時投資計画の見直しを行っております。
そのため、当連結会計年度末現在における重要な設備の新設・改修等の計画は未定であります。
(2) 重要な設備の除却等
当社は以下のとおり、固定資産の売却を予定しております。
(注)旧東浦工場の設備であり、当連結会計年度末において引渡未了であります。したがって、上記期末帳簿価額は、連結財務諸表残高及び2 主要な設備の状況 (1) 提出会社における2024年3月31日時点の東浦エンジニアリングセンターに係る帳簿価額に含まれております。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
(注) 当社の各種類株式の発行可能種類株式総数の合計は17,364,006,040株であり、当社定款に定める発行可能株式総数15,000,000,000株を超過しますが、発行可能種類株式総数の合計が発行可能株式総数以下であることは、会社法上要求されておりません。
② 【発行済株式】
(注) 1.提出日現在発行数には、2024年6月1日から有価証券報告書提出日までの新株予約権の行使又は各優先株式の転換請求権(普通株式対価の取得請求権)の行使により発行された株式数は含まれていません。
(注) 2.E種優先株式の内容は以下のとおりです。
(1) 剰余金の配当
ア 剰余金の配当
当社は、E種優先株主又はE種優先登録株式質権者に対し、E種優先株式1株につき、普通株式1株当たりの配当金に、配当支払日におけるE種転換比率(以下に定義される。)を乗じた額の配当を、普通株主及び普通登録株式質権者、A種優先株主及びA種優先登録株式質権者、B種優先株主及びB種優先登録株式質権者、C種優先株主及びC種優先登録株式質権者、並びにD種優先株主及びD種優先登録株式質権者と同順位にて支払う。なお、E種優先株式1株当たりの配当金に、E種優先株主及びE種優先登録株式質権者が権利を有するE種優先株式の数を乗じた金額に1円未満の端数が生じるときは、当該端数は切り捨てる。
「E種転換比率」とは、その時点でのE種投資金額(下記イに定義される。以下同じ。)を、E種転換価額(下記(7)ウに定義される。以下同じ。)で除した数(小数点以下第3位まで算出し、その小数点以下第3位を切り捨てる。)をいう。
イ E種投資金額
E種投資金額は以下のとおりとする。
① 当初は10,000,000円とする。
② 当社がE種優先株式につき株式分割、株式併合又は株式無償割当て(総称して、以下「株式分割等」という。)を行う場合、以下の算式によりE種投資金額を調整する。なお、調整の結果1円未満の端数が生じた場合、小数点以下第3位まで算出し、小数点以下第3位を切り捨てる。また、株式無償割当ての場合には、以下の算式における「株式分割等前のE種優先株式の発行済株式数」は「無償割当て前のE種優先株式の発行済株式数(但し、その時点で当社が保有するE種優先株式を除く。)」、「株式分割等後のE種優先株式の発行済株式数」は「無償割当て後のE種優先株式の発行済株式数(但し、その時点で当社が保有するE種優先株式を除く。)」とそれぞれ読み替える。
調整後のE種投資金額は、株式分割を行う場合は当該株式分割に係る基準日の翌日以降、株式併合又は株式無償割当てを行う場合は当該株式併合又は株式無償割当ての効力発生日(当該株式併合又は株式無償割当てに係る基準日を定めた場合は当該基準日)の翌日以降これを適用する。
③ その他上記②に類する事由が発生した場合は、E種投資金額は、取締役会の決定により適切に調整される。
(2) 残余財産の分配
ア 残余財産の分配
当社は、当社の解散に際して残余財産を分配するときは、E種優先株主又はE種優先登録株式質権者に対して、普通株主及び普通登録株式質権者に先立ち、A種優先株主及びA種優先登録株式質権者、B種優先株主及びB種優先登録株式質権者、C種優先株主及びC種優先登録株式質権者、並びにD種優先株主及びD種優先登録株式質権者と同順位にて、E種優先株式1株当たり、E種投資金額に相当する額を支払う。なお、E種優先株式1株当たりの残余財産の分配額に、E種優先株主及びE種優先登録株式質権者が権利を有するE種優先株式の数を乗じた金額に1円未満の端数が生じるときは、当該端数は切り捨てる。また、当社は、残余財産の分配額が、ある順位の残余財産の分配を行うために必要な総額に満たない場合は、当該順位の残余財産の分配を行うために必要な金額に応じた比例按分の方法により残余財産の分配を行う。
イ 参加条項
E種優先株主又はE種優先登録株式質権者に対して上記アに従って残余財産の分配を行った後になお残余財産がある場合、E種優先株主又はE種優先登録株式質権者に対して、普通株主及び普通登録株式質権者、A種優先株主及びA種優先登録株式質権者、B種優先株主及びB種優先登録株式質権者、C種優先株主及びC種優先登録株式質権者、並びにD種優先株主及びD種優先登録株式質権者と同順位にて、E種優先株式1株につき、普通株式1株当たりの残余財産分配額に残余財産分配時におけるE種転換比率を乗じた額の残余財産の分配を行う。
(3) 譲渡制限
譲渡によるE種優先株式の取得については当社の取締役会の承認を要する。
(4) 議決権
E種優先株主は、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会において議決権を有しない。
(5) 種類株主総会の議決権
当社が、会社法第322条第1項各号に掲げる行為をする場合においては、法令に別段の定めがある場合を除き、E種優先株主を構成員とする種類株主総会の決議を要しない。
(6) 金銭対価の取得条項(強制償還)
当社は、いつでも、当社の取締役会が別に定める日(以下「強制償還日」という。)の到来をもって、E種優先株主又はE種優先登録株式質権者の意思に拘わらず、当該強制償還日における会社法第461条第2項に定める分配可能額を限度として、法令上可能な範囲で、E種優先株主又はE種優先登録株式質権者に対して、E種投資金額を交付するのと引換えに、E種優先株式の全部又は一部を取得することができる。なお、E種優先株式の一部取得を行うにあたり、E種優先株主が複数存在する場合には、取得するE種優先株式は、比例按分により当社の取締役会が決定する。
(7) 普通株式対価の取得請求権(転換請求権)
ア 転換請求権の内容
E種優先株主又はE種優先登録株式質権者は、払込期日(E種優先株式が最初に発行された日をいう。以下同じ。)の1年後の応当日以降、法令上可能な範囲で、当社がE種優先株式を取得するのと引換えに、E種優先株式1株につき下記イに定める算定方法により算出される数の当社の普通株式を交付することを請求(以下「転換請求」という。)することができる。
イ 転換請求により交付する普通株式数の算定方法
E種優先株式1株の取得と引換えに交付する当社の普通株式数は、以下の算式に従って算出される数とする。
(算式)
E種優先株式1株の取得と引換えに交付する普通株式数 = E種投資金額 ÷ E種転換価額
なお、E種優先株主又はE種優先登録株式質権者に交付される普通株式数の算出に際し、1株未満の端数が生じたときはこれを切り捨てるものとし、会社法第167条第3項の規定に従いこれを取り扱う。
ウ E種転換価額
E種転換価額は、以下に定める金額とする。
① 当初は24円とする。
② 上記①の規定に拘わらず、当社において以下の(i)乃至(v)に掲げる事由が発生した場合には、それぞれに定めるとおり、E種転換価額を調整する。なお、調整の結果1円未満の端数が生じた場合、小数点以下第3位まで算出し、小数点以下第3位を切り捨てる。
(i) 当社が普通株式につき株式分割等を行う場合、以下の算式によりE種転換価額を調整する。なお、株式無償割当ての場合には、以下の算式における「株式分割等前の普通株式の発行済株式数」は「無償割当て前の普通株式の発行済株式数(但し、その時点で当社が保有する普通株式を除く。)」、「株式分割等後の普通株式の発行済株式数」は「無償割当て後の普通株式の発行済株式数(但し、その時点で当社が保有する普通株式を除く。)」とそれぞれ読み替える。
調整後のE種転換価額は、株式分割を行う場合は当該株式分割に係る基準日の翌日以降、株式併合又は株式無償割当てを行う場合は当該株式併合又は株式無償割当ての効力発生日(当該株式併合又は株式無償割当てに係る基準日を定めた場合は当該基準日の翌日)以降これを適用する。
(ii) 調整前のE種転換価額を下回る価額をもって当社の普通株式を発行(自己株式の処分を含む。本(ii)において以下同じ。)する場合(但し、①株式無償割当てを行う場合、②潜在株式等(取得請求権付株式、取得条項付株式、新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを含む。本項において以下同じ。)、その他その保有者若しくは当社の請求に基づき若しくは一定の事由の発生を条件として普通株式に転換し得る地位を伴う証券若しくは権利をいう。以下同じ。)の行使若しくは転換による場合、③合併、株式交換若しくは会社分割により普通株式を交付する場合、又は④会社法第194条の規定に基づく自己株式の売渡しによる場合を除く。)、以下の算式によりE種転換価額を調整する。なお、本項において「株式総数」とは、調整後のE種転換価額を適用する日の前日時点での普通株式の発行済株式数(当社が保有するものを除く。)に、同日時点での発行済みの潜在株式等(当社が保有するものを除く。)の目的となる普通株式の数を加えたものをいう。
また、本(ii)の算式において、自己株式の処分を行う場合には、「発行価額」を「処分価額」に、「新規発行株式数」を「処分する自己株式数」に、それぞれ読み替える。
調整後のE種転換価額は、払込期日(払込期間が設定される場合はその期間の末日)の翌日以降、株主への割当てに係る基準日を定めた場合は当該基準日の翌日以降これを適用する。
(iii) 当社の普通株式に転換し得る株式を発行する場合(株式無償割当てを行う場合を含む。)で、当該株式の転換により交付される当社の普通株式の1株当たりの対価の額として当社の取締役会が決定した額が調整前のE種転換価額を下回る場合、以下の算式によりE種転換価額を調整する。
但し、本(iii)の算式における「新規発行株式数」は、本(iii)による調整の適用の日にかかる発行株式の全てにつき普通株式への転換がなされた場合に交付される普通株式の数とする。
調整後のE種転換価額は、払込期日(払込期間が設定される場合はその期間の末日)の翌日以降、株式無償割当てを行う場合には当該株式無償割当ての効力発生日(当該株式無償割当てに係る基準日を定めた場合は当該基準日の翌日)以降、また、株主割当日がある場合には、当該株主割当日の翌日以降これを適用する。
(iv) 当社の普通株式を目的とする新株予約権を発行する場合(新株予約権無償割当てを行う場合を含む。)で、普通株式1株当たりの新株予約権の払込価額と新株予約権の行使に際して出資される財産の普通株式1株当たりの価額の合計額(以下本(iv)において「1株当たりの対価の額」という。)が調整前のE種転換価額を下回る場合、以下の算式によりE種転換価額を調整する。
但し、本(iv)の算式における「新規発行株式数」は、本(iv)による調整の適用の日にかかる新株予約権の全てにつき行使又は普通株式への転換がなされた場合に交付される普通株式の数とする。
調整後のE種転換価額は、割当日の翌日以降、新株予約権無償割当てを行う場合には当該新株予約権無償割当ての効力発生日(当該新株予約権無償割当てに係る基準日を定めた場合は当該基準日の翌日)以降、また、株主割当日がある場合には、当該株主割当日の翌日以降これを適用する。
(v) (a)当社が存続会社若しくは存続会社の親会社となる合併、(b)当社が完全親会社若しくは完全親会社の親会社となる株式交換、又は(c)当社が分割承継会社若しくは分割承継会社の親会社となる会社分割が行われる場合で、合併により消滅会社の株主に割り当てられる当社の株式、株式交換により完全子会社の株主に割り当てられる当社の株式又は会社分割により分割会社若しくは分割会社の株主に割り当てられる当社の株式(以下「割当株式」という。)1株当たりの価値(当社の取締役会の決定により合理的に定められる額とし、かかる割当株式が当社の普通株式に転換し得る株式である場合、普通株式1株当たりに換算した額とする。以下同じ。)が調整前のE種転換価額を下回る場合、以下の算式によりE種転換価額を調整する。
但し、かかる割当株式が当社の普通株式に転換し得る株式である場合、本(v)の算式における「割当株式数」は、かかる株式の目的となる普通株式の数とする。
調整後のE種転換価額は、当該合併、株式交換又は会社分割の効力発生日以降これを適用する。
(8) 議決権を有しないこととしている理由
資本増強にあたり、既存の株主への影響を考慮したためであります。
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストック・オプション制度の内容】
ストック・オプション制度の内容は「第5経理の状況、1連結財務諸表等、(1)連結財務諸表 注記事項」の(ストック・オプション等関係)に記載しております。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
2023年3月22日付で、いちごトラストを割当先とする第三者割当により第13回新株予約権を発行しております。当事業年度末日における第13回新株予約権の内容は以下のとおりであります。
※ 当事業年度末における内容を記載しております。なお、当事業年度の末日から提出日現在の前月末現在(2024年5月31日)において、これらの事項に変更はありません。
(注)割当日後に次の各事由が生じたときは、それぞれの定めにより行使価額を調整するものとし、調整により生じる1円未満の端数については、これを切り上げることとする。
① 当社が当社普通株式につき株式分割等を行う場合、以下の算式により行使価額を調整する。
調整後の行使価額は、株式分割を行う場合は当該株式分割に係る基準日の翌日以降、株式併合又は株式無償割当てを行う場合は当該株式併合又は株式無償割当ての効力発生日(当該株式併合又は株式無償割当てに係る基準日を定めた場合は当該基準日の翌日)以降これを適用する。
② 調整前の行使価額を下回る価額をもって当社普通株式を発行(自己株式の処分を含む。)する場合(但し、(i)株式無償割当てを行う場合、(ii)潜在株式等(取得請求権付株式、取得条項付株式、新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを含む。本項において以下同じ。)、その他その保有者若しくは当社の請求に基づき若しくは一定の事由の発生を条件として当社普通株式に転換し得る地位を伴う証券若しくは権利をいう。以下同じ。)の行使若しくは転換等による場合、(iii)合併、株式交換、株式交付若しくは会社分割により当社普通株式を交付する場合、又は(iv)会社法第194条の規定に基づく自己株式の売渡しによる場合を除く。)、以下の算式により行使価額を調整する。なお、本要項において「株式総数」とは、調整後の行使価額を適用する日の前日時点での当社普通株式の発行済株式数(当社が保有するものを除く。)に、同日時点での発行済みの潜在株式等(当社が保有するものを除く。)の目的となる当社普通株式の数を加えたものをいう。また、本②の算式において、自己株式の処分を行う場合には、「発行価額」を「処分価額」に、「新規発行株式数」を「処分する自己株式数」に、それぞれ読み替える。
調整後の行使価額は、払込期日(払込期間が設定される場合はその期間の末日)の翌日以降、株主への割当てに係る基準日を定めた場合は当該基準日の翌日以降これを適用する。
③ 当社普通株式に転換し得る株式を発行する場合(株式無償割当てを行う場合を含む。)で、当該株式の転換により交付される当社普通株式の1株当たりの対価の額として当社の取締役会が決定した額が調整前の本新株予約権の行使価額を下回る場合、以下の算式により行使価額を調整する。但し、本③の算式における「新規発行株式数」は、本③による調整の適用の日にかかる発行株式の全てにつき当社普通株式への転換がなされた場合に交付される当社普通株式の数とする。
調整後の行使価額は、払込期日(払込期間が設定される場合はその期間の末日)の翌日以降、株式無償割当てを行う場合には当該株式無償割当ての効力発生日(当該株式無償割当てに係る基準日を定めた場合は当該基準日の翌日)以降、また、株主割当日がある場合には、当該株主割当日の翌日以降これを適用する。
④ 当社普通株式を目的とする新株予約権を発行する場合(新株予約権無償割当てを行う場合を含む。)で、当社普通株式1株当たりの新株予約権の払込価額と新株予約権の行使に際して出資される財産の当社普通株式1株当たりの価額の合計額(以下本④において「1株当たりの対価の額」という。)が調整前の本新株予約権の行使価額を下回る場合、以下の算式により行使価額を調整する。但し、本④の算式における「新規発行株式数」は、本④による調整の適用の日にかかる新株予約権の全てにつき行使又は当社普通株式への転換がなされた場合に交付される当社普通株式の数とする。
調整後の行使価額は、割当日の翌日以降、新株予約権無償割当てを行う場合には当該新株予約権無償割当ての効力発生日(当該新株予約権無償割当てに係る基準日を定めた場合は当該基準日の翌日)以降、また、株主割当日がある場合には、当該株主割当日の翌日以降これを適用する。
⑤ (a)当社が存続会社若しくは存続会社の親会社となる合併、(b)当社が完全親会社若しくは完全親会社の親会社となる株式交換、(c)当社が株式交付親会社若しくは株式交付親会社の親会社となる株式交付、又は(d)当社が分割承継会社若しくは分割承継会社の親会社となる会社分割が行われる場合で、合併により消滅会社の株主に割り当てられる当社の株式、株式交換により完全子会社の株主に割り当てられる当社の株式、株式交付により株式交付子会社の株主に割り当てられる当社の株式、又は会社分割により分割会社若しくは分割会社の株主に割り当てられる当社の株式(以下「割当株式」という。)1株当たりの価値(当社の取締役会の決定により合理的に定められる額とし、かかる割当株式が当社普通株式に転換し得る株式である場合、当社普通株式1株当たりに換算した額とする。以下同じ。)が調整前の本新株予約権の行使価額を下回る場合、以下の算式により行使価額を調整する。
但し、かかる割当株式が当社普通株式に転換し得る株式である場合、本⑤の算式における「割当株式数」は、かかる株式の目的となる当社普通株式の数とする。
調整後の行使価額は、当該合併、株式交換、株式交付又は会社分割の効力発生日以降これを適用する。
⑥ 当社が資本の減少を行う場合等、行使価額の調整を必要とするやむを得ない事由が生じたときは、当社は、資本の減少の条件等を勘案の上、合理的な範囲で行使価額を調整することができることとする。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 1.有償第三者割当 A種優先株式 1,020,000,000株
払込金額 1株につき100円
資本組入額 1株につき50円
割当先 株式会社INCJ
2.有償第三者割当 B種優先株式 672,000,000株
払込金額 1株につき75円
資本組入額 1株につき37.5円
割当先 いちごトラスト
3.2020年8月26日を効力発生日として、会社法第448条第1項の規定に基づき、資本準備金全額(217,547百万円)をその他資本剰余金に振り替えるとともに、会社法第452条の規定に基づき、増加後のその他資本剰余金の一部を繰越利益剰余金に振り替えております。
4.有償第三者割当 D種優先株式 500株
払込金額 1株につき10,000,000円
資本組入額 1株につき5,000,000円
割当先 いちごトラスト
5.新株予約権の行使によるE種優先株式の発行に伴う増加であります。
6.いちごトラストによりB種優先株式300,000,000株の普通株式を対価とする取得請求権(転換請求権)が行使されたことに伴う普通株式の増加であります。
7.上記6.の転換請求権行使に伴い自己株式となったB種優先株式300,000,000株を消却したことによる減少であります。
8.2022年3月31日を効力発生日として、会社法第447条第1項及び第448条第1項の規定に基づき、資本金の一部(220,662百万円)及び資本準備金全額(30,200百万円)をその他資本剰余金にそれぞれ振り替えるとともに、会社法第452条の規定に基づき、増加後のその他資本剰余金の一部を繰越利益剰余金に振り替えております。なお、資本金の減資割合は99.95%で、資本準備金の減資割合は100%であります。
9.いちごトラストによりB種優先株式372,000,000株及びD種優先株式500株の普通株式を対価とする取得請求権(転換請求権)が行使されたことに伴う普通株式の増加であります。
10.上記9.の転換請求権行使に伴い自己株式となったB種優先株式372,000,000株及びD種優先株式500株を消却したことによる減少であります。
11.株式会社INCJからの無償取得に伴い自己株式となったA種優先株式1,020,000,000株を消却したことによる減少であります。
12.有償第三者割当 普通株式 1,926,222,222株
払込金額 1株につき45.00円(小数第三位四捨五入)
資本組入額 1株につき22.50円(小数第三位四捨五入)
割当先 いちごトラスト
13.2023年3月22日を効力発生日として、会社法第447条第1項の規定に基づき、資本金の一部(43,340百万円)をその他資本剰余金に振り替えております。なお、資本金の減資割合は99.77%であります。
(5) 【所有者別状況】
(注) 自己株式67株は、「単元未満株式の状況」に含まれております。
(6) 【大株主の状況】
2024年3月31日現在
(注)上記の所有株式数のうち、信託業務に係る株式数は、次のとおりであります。
なお、所有株式に係る議決権の個数の多い順上位10名は、以下のとおりです。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
(注)「単元未満株式」の普通株式には、自己株式67株が含まれています。
② 【自己株式等】
2 【自己株式の取得等の状況】
【株式の種類等】
該当事項はありません。
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
該当事項はありません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
①普通株式
(注)当期間における保有自己株式には、2024年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含めておりません。
3 【配当政策】
当社グループは、株主への利益還元を重要な経営課題の一つとして認識しております。しかしながら、当期(2024年3月期)は配当原資となる剰余金はプラスを維持しているものの、親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、未だ収益力回復及び各段階損益の黒字安定化の途上にあることから、誠に遺憾ながら既に開示のとおり無配とさせていただきます。また、E種優先株式につきましても、無配といたします。
2025年3月期につきましては、業績及び財務状況の改善に向けた取組みを継続してまいりますが、今後の成長に向けた設備投資資金の確保も必要であることから、引き続き無配とさせていただきます。
当社は「毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる。」旨を定款に定めておりますが、年間の配当回数は決定しておりません。剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
・当社は、当社グループが企業理念の実践を通して持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方とその枠組み並びに取組方針をまとめた「コーポレートガバナンス基本方針」(※)を制定しています。
・当社は、株主をはじめ顧客・従業員・地域社会等の立場を踏まえた上で、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うため、以下の基本的な考え方に沿ってコーポレート・ガバナンスの充実に向けて継続的な取組みを行なっています。
①株主の権利・平等性を確保する
②株主以外のさまざまなステークホルダーと適切に協働する
③法令に基づく開示情報やそれ以外の企業情報の提供について適切に行い、透明性を確保する
④指名委員会等設置会社として、経営の監督と業務執行を分離し、株主に対する受託者責任・説明責任を踏まえ、事業を迅速に運営できる執行体制を確立するとともに、執行側から独立した社外取締役が過半数を占める取締役会による経営監督機能の実効性を確保する
⑤当社グループの持続的な成長と中長期な企業価値の向上に資するよう、株主との間で建設的な対話を行う
(※)当社ホームページにて公開しています。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、会社法に規定する指名委員会等設置会社として、経営の監督と業務執行を分離することにより、事業を迅速に運営できる執行体制の確立と経営監督機能の実効性の確保に努めています。社外取締役が過半数を占める取締役会において、指名委員会、報酬委員会及び監査委員会の各委員会を活用しながら、経営に対する実効性の高い監督を行い、健全かつ透明性のある経営の仕組みを構築・維持します。取締役会において、経営の基本方針その他重要事項を決定するとともに、執行役に対してその責任範囲を明確にした上で、法令、定款及び当社取締役会規則で定められた事項を除き、業務執行に関する決定権限を委譲します。

イ.取締役会
当事業年度において当社は取締役会を20回開催しており、個々の取締役の出席状況については、次のとおりであります。
(注)東伸之氏は2023年6月24日開催の定時株主総会の終結の時をもって取締役を退任しておりますので、退任までの期間に開催された取締役会の出席状況を記載しています。
取締役会は株主からの委託を受け、効率的かつ実効的なコーポレート・ガバナンスの実現を通して、当社が持続的に成長し中長期的な企業価値の最大化を図ることについて責任を負っており、本有価証券報告書提出日現在、取締役会は6名の取締役(任期1年間)で構成されています。
取締役の過半数(4名)が社外取締役(内、4名が独立社外取締役)となっており、グローバルな企業経営に関する豊富な経験及び見識を有する取締役の意見を当社の経営に適切に反映させる体制を整えています。
取締役会は原則毎月1回開催され、重要事項の提案に対し多面的かつ十分な検討を行い、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するような建設的な議論を尽すとともに、取締役、執行役の職務の執行状況を監督しています。
ロ.委員会
(a)監査委員会
当事業年度において当社は監査委員会を14回開催しており、委員である各取締役の出席状況については、次のとおりであります。
社外取締役が過半数を占める監査委員会において、独立した客観的な立場から、取締役及び執行役の職務の執行の監査、会計監査人の選解任や監査報酬に係る権限の行使等の役割・責務を負っています。
監査委員会の選定した常勤の監査委員会委員は、全社の重要課題を議論する重要会議等に出席し、また執行役や事業部門、本社機能部門他からの定期的なヒアリング等を通じて必要な情報を収集するなどにより、コーポレート・ガバナンスの実現状況を把握しています。また、監査委員会は、内部監査部を監査委員会の直轄組織かつ監査委員会事務局とすることにより、内部監査部と緊密に連携して監査を実施し、また、原則毎月1回開催される監査委員会にて情報を共有することを通じて、実効性の高い監査委員会を維持しています。
(b)指名委員会
当事業年度において当社は指名委員会を5回開催しており、委員である各取締役の出席状況については、次のとおりであります。
(注)東伸之氏は2023年6月24日開催の定時株主総会の終結の時をもって取締役を退任しておりますので、退任までの期間に開催された指名委員会の出席状況を記載しています。
社外取締役が過半数を占める指名委員会において、株主総会に提出する取締役の選任及び解任に関する議案の内容を決定します。また、代表執行役、執行役及び執行役員の選任・解任の基準、代表執行役、執行役等の選任・解任案、代表執行役、執行役等の後継者計画等に関する審議を行っています。
(c)報酬委員会
当事業年度において当社は報酬委員会を5回開催しており、委員である各取締役の出席状況については、次のとおりであります。
(注)東伸之氏は2023年6月24日開催の定時株主総会の終結の時をもって取締役を退任しておりますので、退任までの期間に開催された報酬委員会の出席状況を記載しています。
社外取締役が過半数を占める報酬委員会において、取締役及び執行役の報酬等の決定に関する方針、並びに個人別の報酬等の内容等について審議・決定を行っています。
(d)構成
ハ.執行役
当社は、指名委員会等設置会社として、取締役会の決議により、本有価証券報告書提出日現在、執行役1名(代表執行役)を選任しています。執行役は、取締役会から業務執行決定権限を委譲された代表執行役会長CEOを執行部門の長として、法令、定款及び当社取締役会規則で定められた事項を除き、業務に関する事項の決定を行うとともに、業務を執行しています。
ニ.執行役員
当社は、業務執行に係る迅速な意思決定を図るため、執行役員制度を採用しています。取締役会又は代表執行役、執行役の委任により、各執行役員は代表執行役、執行役の監督下で、担当する領域において、当社の業務を執行しています。
ホ.コンプライアンス委員会
子会社を含めた当社グループのコンプライアンスの徹底を図るため、コンプライアンス関連規則を整備するとともに、コンプライアンス委員会を設置し、当社グループにおけるコンプライアンス違反の防止及び早期発見、自浄プロセスの機動性の向上を図っています。
コンプライアンス委員会の委員長は、取締役会で選任されたコンプライアンス管掌執行役又は執行役員がこれに当たり、コンプライアンス体制の整備を図っています。
コンプライアンス管掌執行役又は執行役員は、通報先として社内通報窓口、社外通報窓口及び監査委員会窓口から構成される内部通報制度、海外子会社の従業員が違法・不正に関して当社の内部通報窓口(社内窓口又は監査委員会窓口)に対して直接通報できるグローバル内部通報制度及び当社グループ取引先の従業員が当社グループに関する違法・不正に関して社外通報窓口に対して直接通報できる取引先通報窓口を設け、法令違反その他コンプライアンス違反の予防、発見に努めています。
ヘ.内部監査部
内部監査部は本有価証券報告書提出日現在において、専任者5名であります。内部監査部は、監査委員会の直轄組織となっており、これにより執行と監督を分離し、内部監査部が定期的に実施する当社グループにおけるコンプライアンス遵守状況の監査等が実効的に行われる体制を構築しております。また実務面からも、常勤の監査委員との定期的な情報共有や社外取締役である監査委員を含めたミーティング等により監査の実効性を確保しています。内部監査部は、内部監査の基本方針、年度計画、予算等について監査委員会の指示に従うとともに、監査委員会に対して継続的に職務の執行状況及び発見事項等を報告しております。加えて内部監査部は、内部監査結果を監査委員会に定期的に報告するとともに、監査委員会の指示がある場合、代表執行役に内部監査の結果を報告しています。
③ 企業統治に関するその他の事項
イ.内部統制システムの整備の状況
当社では、監査委員会の職務の執行のため必要な事項並びに執行役の職務の遂行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他会社の業務の適正を確保するための体制の方針を「内部統制システムの基本方針」として取締役会で決議しており、その内容は以下のとおりであります。
1.監査委員会の職務の執行のために必要な事項
(1)当社の監査委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人に関する事項
当社の監査委員会の職務を補助するため、内部監査部を監査委員会事務局とし、スタッフを必要数配置する。
(2)監査委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人の執行役からの独立性及び当該取締役及び使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
監査委員会は、内部監査部を監査委員会の直轄組織とする。監査委員会は、内部監査部長及び内部監査部に所属する使用人の人事承認権及び解任請求権・解任拒否権を有し、内部監査部長は監査委員会の指揮に服する。内部監査部に所属する使用人は、監査委員会及び内部監査部長の指揮に服する。
(3)当社の取締役(監査委員である取締役を除く。)、執行役及び会計参与並びに使用人が当社の監査委員会に報告をするための体制並びに当社子会社の取締役、会計参与、監査役、執行役、その他これらの者に相当する者及び使用人又はこれらの者から報告を受けた者が当社の監査委員会に報告をするための体制
①当社グループの取締役、監査役、執行役、執行役員及び使用人(以下、総称して「役職員」という。)は、あらかじめ監査委員会と協議した決定事項に基づき、職務執行等の状況を定期又は不定期に監査委員又は監査委員会に報告する。その他、法令及び定款に違反する重大な事実、不正行為の事実又は当社グループに著しい損害を及ぼすおそれのある事実を発見したときは、速やかに、当該事実を監査委員又は監査委員会に報告する。また、法令及び監査委員会規則等に基づき、監査委員会が役職員に対して報告を求めたときは、当該役職員は速やかに監査委員会に報告する。
②コンプライアンス管掌執行役もしくは執行役員は、内部通報制度に寄せられた情報のうち、違法・不正に関するものを取締役会及び監査委員会に報告する。また、監査委員会の選定した監査委員は、子会社を含めて、執行側の内部通報窓口に通報された全ての内部通報にアクセスできる。
(4)監査委員会に報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
当社は、内部通報規則等の会社規則を定め、監査委員会へ報告をした者が当該報告をしたことを理由として、当社グループにおいて不利益な扱い(解雇、降格、減給等の懲戒処分や不利益な配置転換等の人事上の対抗措置のほか、業務に従事させない、専ら雑務に従事させる等の事実上の措置を含む。)を受けないことを確保するための体制を整備する。
(5)監査委員の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
当社は、監査委員による職務の遂行について生じる費用の前払又は償還の請求があった場合には、当該監査委員の職務の遂行に必要でないと明らかに認められる場合を除き、速やかにこれに応じる。
(6)その他監査委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
①当社グループの役職員は、監査委員会によるヒアリングや往査等の調査に応じることで、監査の実効性を確保する。
②当社は、監査委員会が取締役、執行役及び会計監査人、その他必要な者との十分な意見交換を行う機会を確保する。
③当社は、監査委員会が選定した監査委員が重要会議等に出席して意見を述べる機会を確保するほか、監査委員会が選定した監査委員が決裁書、その他の重要書類の閲覧や役職員の説明又は報告を求める場合にはこれに応じる。
④監査委員会は、内部監査部を監査委員会の直轄組織とする。内部監査部は、内部監査の基本方針、年度計画、予算等について監査委員会の指示に従うとともに、監査委員会に対して継続的に職務の執行状況及び発見事項等を報告する。
⑤監査委員会は、内部監査部長及び内部監査部に所属する使用人の人事承認権及び解任請求権・解任拒否権を有し、内部監査部長は監査委員会の指揮に服する。内部監査部に所属する使用人は、監査委員会及び内部監査部長の指揮に服する。
⑥監査委員会は、必要に応じ、指名委員会及び報酬委員会との間で、相互に情報・意見交換等を行う等、随時連携を行う。
2.執行役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他当社の業務及び当社グループの業務の適正を確保するために必要な体制
(1)当社の執行役、執行役員及び使用人並びに当社子会社の取締役等(取締役、執行役、執行役員、業務を執行する社員その他これらの者に相当する者を総称した意味を有する。以下同じ。)及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
①当社の執行役、執行役員及び使用人並びに当社子会社の取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するため、JDI倫理規範(JDI Ethics)及びコンプライアンスの取組みの基本事項を定めた規則を策定し、執行役及び執行役員自らが率先して遵守するとともに、当社グループの役職員に対して必要なコンプライアンスの教育・研修等を継続的に実施してその内容の浸透を図り、当社グループにおけるコンプライアンス意識の向上を推進する。
②当社は、当社グループのコンプライアンスの推進を図るための委員会を設置するとともに、委員長となるコンプライアンス管掌執行役もしくは執行役員を選任し、当社グループにおけるコンプライアンス体制を整備する。
③コンプライアンス管掌執行役もしくは執行役員は、通報先として社内通報窓口と社外通報窓口(法律事務所)から構成される内部通報制度を設け、法令違反その他コンプライアンス違反の予防、発見に努めるとともに、執行役等(当社並びに子会社の取締役、執行役及び執行役員をいう。以下同じ。)のマネジメントの関与の疑義がある案件については、通報先を監査委員会として、関係する執行役等が通報者及び通報内容を知りえない体制とする。
④監査委員会の選定した監査委員は、当社の重要な会議に出席して情報を集めるとともに必要な場合に意見を申し述べ、定期的に執行役等をヒアリングするなど、当社グループにおける執行役等の職務状況を把握する。
⑤当社は、当社の執行役等を当社子会社の役員として選任し、選任された執行役等は各当社子会社の業務執行の状況を把握するとともに、当社は、会議や個別の報告等を通じて各当社子会社における業務概況の報告を受け、当社グループ全体の経営の健全化を維持・向上するため、当社子会社に対し適正な助言や指導を行う。
⑥当社グループにおける経営上の重要事項は、当社にて制定した当社子会社を含む決裁権限等を定めた社内規則及び取締役会規則に基づき、当社の承認のもとに実施することにより、当社子会社における業務の適正性を確保する。
⑦内部監査部を監査委員会の直轄組織とすることで、執行と監督を分離し、内部監査部が定期的に実施する当社グループにおけるコンプライアンスの遵守状況の監査等が実効的に行われる体制を構築する。内部監査部は、内部監査結果を監査委員会に定期的に報告するとともに、監査委員会の指示がある場合、代表執行役に報告する。
(2)執行役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
株主総会議事録、取締役会議事録、各委員会議事録、その他重要な意思決定に関する重要書類(電磁的情報を含む。)は、法令及び社内規則に従い、適切に保存管理を行うとともに、取締役及び執行役が必要に応じて随時閲覧できる環境を整備する。
(3)当社グループの損失の危険の管理に関する規程その他の体制
①当社は、当社グループの企業活動に潜在するリスクへの対策を講ずるための当社の取組み方針等を定めた規則を策定するとともに、事業計画の策定にあたっては当社グループにおける事業活動に影響を及ぼすリスクを低減させるための活動を定める。
②当社各部署は、当社グループにおけるそれぞれの担当業務の領域に関し、リスク評価を行い、リスク評価の結果、その重要度に合わせ、関連規則の制定、教育の実施等、リスク低減の施策に取り組む。
(4)当社の執行役及び当社子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
①取締役会は、法令、定款、取締役会規則等に従い、当社グループの経営目標を定めた中長期の経営基本計画及びその実行計画である年度事業計画その他の経営に係わる重要な方針を決定し、取締役会で決定すべき事項以外の業務執行事項は、意思決定の迅速化及び効率化を図るため、執行役に委任する。取締役会は、年度事業計画の進捗評価のため、業績等について少なくとも四半期に1回報告を受け、執行役の職務の執行を監督する。
②取締役会は、執行役の権限、責任の分配を適正に決定する。また、その業務執行状況等について、執行役から少なくとも四半期に1回報告を受ける。
③社内意思決定の迅速化を図り、意思決定プロセスを明確にするため、明確で透明性の高い、各執行役、執行役員及び使用人の権限と責任を定める決定権限基準を整備する。各執行役、執行役員及び使用人は、取締役会決議及び社内規則等により設置された機関や手続に従い、当社グループの業務執行に関する重要事項について、迅速に審議・決定する。
④執行役の職務分掌及び当社子会社運営に関する社内規則に基づき、当社各部署の責任分担に従って各当社子会社の運営全般に関する責任を有する主管責任者及び主管部署を定め、主管責任者又は主管部署は、関連部署との連携のもと、当社子会社に対する助言や指導を行う。
(5)当社子会社の取締役等の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
①当社は、当社子会社の運営に関する社内規則等を整備し、当社子会社の管理対象事項、管理方法及び当社管理部署を定め、管理対象部署は、当社子会社の取締役等から管理対象事項に関する必要な連絡等を受ける。
②当社は、当社子会社の財務状況及び業績について、当社社内規則等により当社子会社から定期的に報告を受けるとともに、当社子会社の経営上の重要事項は、当社にて制定した当社子会社を含む決裁権限等を定めた社内規則等に基づき、当社の承認のもとに実施する。
ロ.取締役の定数
当社の取締役は3名以上10名以内とする旨を定款に定めております。
ハ.取締役の選任の決議要件
当社の取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数による決議をもって行う旨、また、累積投票によらない旨を定款に定めております。
ニ.株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を可能にするため、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めています。
ホ.自己株式の取得
当社は、機動的な資本政策の遂行を目的として、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款に定めています。
ヘ.中間配当
当社は機動的な配当を行うことを目的として、定款に取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定めております。
ト.取締役及び執行役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む。)及び執行役(執行役であった者を含む。)の損害賠償責任を、取締役会の決議によって法令の限度において免除することができる旨を定款に定めております。これは、取締役及び執行役が、期待される役割を十分に発揮することを目的とするものであります。
チ.責任限定契約の内容の概要
当社の取締役(業務執行取締役等であるものを除く)との間で会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しており、当該契約に基づく賠償限度額は法令に定める最低責任限度額としています。当該契約により、取締役(業務執行取締役等であるものを除く)がその任務を怠ったことにより当社に損害を与えた場合でかつ、その職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額をもって当社に対する損害賠償責任を負うものとしております。
リ.補償契約の内容の概要
当社は、各取締役との間で、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を締結しており、同項第1号の費用及び同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしております。
ヌ.役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、全ての取締役及び執行役を被保険者とする役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しています。
当該保険契約は、会社訴訟、第三者訴訟、株主代表訴訟等により、被保険者が負担することとなった争訟費用及び損害賠償金等を填補の対象としております。但し、不適切な会計処理に起因した損害等については填補の対象外となっております。なお、保険料は全額当社が負担しております。
ル.種類株式の議決権の有無の差異及び内容の差異並びにその理由
普通株式は、株主としての権利内容に制限のない株式であります。
E種優先株主は、法令に別段の定めのある場合を除き、株主総会において議決権を有しません。これは、資本増強にあたり、既存の株主への影響を考慮したためであります。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
男性4名 女性2名 (役員のうち女性の比率33.3%)
イ.取締役の状況
(注) 1.取締役桒田良輔、小関珠音、伊藤志保及び辻村隆俊は、社外取締役であります。
2.2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までであります。
3.取締役伊藤志保の戸籍上の氏名は、佐々木志保であります。
ロ.執行役の状況
(注) 選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結後最初に招集される取締役会終結の時までであります。
② 社外役員の状況
イ.社外取締役に関する当社の考え方
当社は、取締役の候補者の指名にあたって、社外取締役が過半数を占める指名委員会にて当社の取締役に求められる基本的資質及び知識・実績・スキル等の人材要件に基づいて候補者としての適切性を審議し、特に社外取締役候補者については独立性、多様性の観点からも評価し、選定しています。
社外取締役の独立性については、当社が定めた基準のもと、会社法に定める社外取締役の要件を満たして社外取締役として選任された者の中から、一般株主と利益相反が生ずるおそれがない者を独立社外取締役(具体的には次の要件に該当しない者)として選定しており、本有価証券報告書提出日現在の社外取締役5名のうち4名を東京証券取引所の定めに基づく独立役員として届け出ています。
a.当社を主要な取引先とする者又はその業務執行者
b.当社の主要な取引先又はその業務執行者
c.当社から役員報酬以外に多額の金銭その他財産を得ているコンサルタント、会計専門家又は法律専門家
d.最近において上記のa、b又はcのいずれかに該当していた者
e.次の(ⅰ)から(ⅳ)までのいずれかに掲げる者の二親等内の親族
(ⅰ)上記aからdまでに掲げる者
(ⅱ)当社の子会社の業務執行者
(ⅲ)当社の子会社の業務執行者でない取締役
(ⅳ)最近において(ⅱ)~(ⅲ)又は当社の業務執行者に該当していた者
社外取締役は、その高度な経営的見識、豊富な経験又は専門的な知識等に基づき、取締役会並びに監査委員会、指名委員会及び報酬委員会において積極的に意見を述べ、経営を監督するとともに、経営全般について客観的かつ広い視野に立った助言・提言を行っており、当社グループの持続的成長と企業価値向上、グローバル事業の観点での成長戦略の策定、リスク管理をはじめとした経営監督機能の強化のため尽力しています。
ロ.社外取締役と当社との人的関係、資本的関係又は取引関係その他利害関係
・社外取締役桒田良輔氏は、(株)Project Far Eastの代表取締役社長及び(株)Visbanの取締役を兼務しています。当社と(株)Project Far Eastとの間には特別の関係はありません。当社は、(株)Visbanの発行済株式に係る議決権数の9.09%に相当するA種優先株式1,234株を保有するとともに、同社との間で技術提携に関する契約を締結しております。
・社外取締役小関珠音氏は、大阪公立大学大学院都市経営研究科の教授、(株)幹細胞&デバイス研究所の顧問及び(株)脱炭素化支援機構の社外取締役を兼務しています。当社と兼職先との間に特別の関係はありません。
・社外取締役伊藤志保氏は、伊藤志保公認会計士事務所の公認会計士及び野村不動産プライベート投資法人の監督役員を兼務しております。当社と兼職先には特別の関係はありません。
③ 社外取締役による監督又は監査と内部監査、監査委員会監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
内部監査部を監査委員会の直轄組織かつ監査委員会事務局とすることにより、内部監査部が委員会の職務を補助し、内部監査部は、内部監査の基本方針、年度計画、予算等について監査委員会へ事前に報告し、監査委員会からの意見を求めるとともに、監査委員会に対して継続的に職務の執行状況及び発見事項等を報告するなど、監査委員会と情報交換及び緊密な連携を図ります。また、監査委員会は、必要に応じ、指名委員会及び報酬委員会との間で、相互に情報・意見交換等を行うなど、随時連携を図ります。
また、会計監査人は内部統制部門と連携して、子会社を含む内部統制監査を行い、その監査結果を監査委員会に対して報告します。内部監査部は、会計に関しては子会社を含む内部統制システムの中で会計監査人と連携して監査を行い、会計以外の事項に関しては、内部統制システムの中で独自に監査を行い、その結果を監査委員会に報告します。
(3) 【監査の状況】
① 監査委員会監査の状況
当社の監査委員会は社外取締役2名を含む3名の取締役から構成されており、監査委員長の植木俊博が常勤の委員を務めております。なお、監査委員 伊藤志保氏は、公認会計士の資格を有し、財務及び会計に関する相当程度の知見を有しております。
当事業年度において当社は監査委員会を14回開催しており、個々の監査委員の出席状況については以下のとおりであります。
当事業年度の監査委員会の主要な活動内容は、監査方針、監査計画に基づき以下のとおりです。
・執行役等の業務執行状況のモニタリング
「"METAGROWTH 2026"の達成に向けた経営戦略に関するリスク管理」
「執行役、執行役員の意思決定プロセスの妥当性、合理性評価」
・財務情報および非財務情報の信頼性確保
「財務情報に大きな影響を与える事象への対応状況確認・分析と提言、業績における月次の実績/見込の分析と評価および提言など」
「サステナビリティ関連リスク管理と非財務情報開示活動のモニタリング・支援」
・内部統制システムの監査
「法令違反を防ぐために構築した 3 lines of defense体制の機能確保状況」
「内部通報を含む不適切行為の再発防止策の実施・運用状況」
監査委員会は、事業計画および"METAGROWTH 2026"の着実な達成に向けた経営戦略の妥当性・合理性と不正会計再発防止の徹底や企業倫理・法令遵守の状況を重点において、取締役会等の社内の重要な会議への出席、業績実績/見込の分析、重要書類の閲覧、CEOをはじめとする執行役との定期的な会合・意見交換、執行役等に対するヒアリングを通じた執行側の業務執行状況を監査しました。内部監査部とは月次および随時に打合せを行い、監査結果の報告を定期的に受け意見交換を行うことなどで内部統制システムの運用状況を検証しました。会計監査人からは、当事業年度における監査計画および四半期レビューに当り事前に課題についての意見交換の実施、四半期レビュー結果・監査結果報告および説明を受け定期的な意見交換を実施し連携するとともに、会計監査人の監査品質の相当性を検証しました。なお、アフターコロナの社会を取り巻く環境変化や働き方改革に合わせ、リモートでの監査を基本としながらも現場監査を状況に応じて使い分けていくハイブリッド監査を進めております。
② 内部監査の状況
監査委員会直轄の組織として執行側からの独立性を確保した内部監査部(専任5名体制)が、当社グループを対象に内部監査を実施しています。内部監査部は、監査の効果的、効率的な実施に努め、当社グループ会社に対し内部統制システムの整備、コンプライアンス、リスク管理体制の遵守、整備状況を監査し、その結果に対し必要な改善事項を指摘し、改善状況のフォローアップを行います。内部監査に関する計画については、監査委員会の監査方針に沿って計画され承認を得るとともに、監査の結果を監査委員会に対して報告します。また、毎月開催されるCEO/CFOとの意見交換会でも必要に応じて報告を実施しています。監査委員会とは月次および随時に打合せを行い、監査結果の報告及び意見交換を行い、密接な連携を保っています。また、会計監査人とは、内部監査で把握した内部統制に関する重要な事象について、監査委員会と会計監査人との打合せに参加し情報を提供し意見交換をおこなっております。
③ 会計監査の状況
a.監査法人の名称
有限責任 あずさ監査法人
b.継続監査期間
13年間
c.業務を執行した公認会計士
塚原 克哲
田中 敦
切替 丈晴
d.監査業務に係る補助者の構成
有限責任あずさ監査法人に所属する公認会計士10名及びその他32名の職員等が、会計監査業務の執行を補助しております。
e.監査法人の選定方針と理由
当社は、会計監査人の選定及び評価に際しては、当社の広範な業務内容に対応して効率的な監査業務を実施することができる一定の規模と世界的なネットワークを持つこと、審査体制が整備されていること、監査日数、監査期間及び具体的な監査実施要領並びに監査費用が合理的かつ妥当であること、さらに監査実績等により総合的に判断いたします。また、日本公認会計士協会の定める「独立性に関する指針」に基づき独立性を有することを確認するとともに、必要な専門性を有することについて検証し、確認いたします。
f.監査委員及び監査委員会による監査法人の評価
当社の監査委員会は、監査法人に対して、その独立性及び専門性、監査品質、監査活動の状況、監査報告の相当性等について評価を行っており、同法人による会計監査は適正に行われていることを確認しております。
また、監査委員会は会計監査人の再任に関する確認決議をしており、その際には日本監査役協会が公表する「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」に基づき、総合的に評価しております。
④ 監査報酬の内容等
a.監査公認会計士等に対する報酬
(注)1.前連結会計年度において上記報酬額とは別に、前々連結会計年度にかかる監査証明業務に基づく追加報酬9百万円を支払っております。
2.当連結会計年度において上記報酬額とは別に、前連結会計年度にかかる監査証明業務に基づく追加報酬10百万円を支払っております。
b.監査公認会計士等と同一ネットワークに属するKPMGに対する報酬(aを除く)
(提出会社における非監査業務の内容)
前連結会計年度・・・IT関連支援業務に基づくものであります。
当連結会計年度・・・該当事項はありません。
(連結子会社における非監査業務の内容)
前連結会計年度・・・税務業務等に基づくものであります。
当連結会計年度・・・税務業務等に基づくものであります。
c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
d.監査報酬の決定方針
当社は、事業規模や業務の特性等を勘案して監査日数等を検討し、監査報酬を決定しております。
監査報酬の決定にあたり、監査委員会の同意を得ております。
e.監査委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査委員会は、会計監査人の監査計画の内容、会計監査の職務遂行状況及び報酬見積り等が当社の事業規模や事業内容に適切であるかどうかについて必要な検証を行ったうえで、会計監査人の報酬等の額について同意の判断を行っております。
(4) 【役員の報酬等】
① 報酬等の額の決定に関する方針
<方針の決定の方法>
当社は、会社法の規定により、報酬委員会が取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針を定めています。
<基本方針>
中長期的な業績向上と企業価値向上に対する意欲を高めるため、執行役の報酬には業績連動報酬分を設け、会社業績・個人業績の結果が反映される体系とします。また、必要と認められる場合、ストック・オプションを付与します。社外取締役を除く取締役についてはその役位や担う役割・責務等、社外取締役についてはその役割と独立性の観点から、固定報酬にて決定します。
<報酬体系>
(ⅰ)取締役
(a)社外取締役
月例の固定報酬のみとし、人材獲得の困難さ、時間的拘束、委員会等の参加状況等に基づき、報酬委員会において審議し、決定します。
(b)社外取締役を除く取締役
月例の固定報酬のみとし、その役位や担う役割・責務等に基づき、報酬委員会において審議し、決定します。尚、執行役を兼務する取締役に対しては、取締役としての報酬は支給しません。
<報酬体系>
(ⅰ)取締役
(a)社外取締役
月例の固定報酬のみとし、その役位や担う役割・責務等に基づき、報酬委員会において審議し、決定します。尚、執行役を兼務する取締役に対しては、取締役としての報酬は支給しません。
(b)社外取締役を除く取締役
月例の固定報酬のみとし、その役位や担う役割・責務等に基づき、報酬委員会において審議し、決定します。尚、執行役を兼務する取締役に対しては、取締役としての報酬は支給しません。
(ⅱ)執行役
(a)基本報酬
月例の固定報酬とし、その役位や担う役割・責務等に基づき、報酬委員会において審議し、決定します。
(b)業績連動報酬
連結会計年度ごとの業績向上に対する意識を高めるため業績指標を反映した現金報酬とし、各連結会計年度において目標となる業績指標に対する達成度合いに応じて算出された額を賞与として毎年、一定の時期に支給します。目標となる業績指標及びその値は、当該連結会計年度における事業計画と整合するよう計画策定時に設定するものとし、報酬委員会において、審議し、決定します。
(c)報酬割合
報酬等種類ごとの比率目安は、基本報酬:業績連動報酬=7:3を目安としています。
(d)ストック・オプション(非金銭報酬)
中長期的な業績向上及び企業価値向上並びに株価上昇に対するインセンティブ付与の観点から、必要と認められる場合、対象者、付与数、付与時期等について、報酬委員会において審議し、決定します。
② 当連結会計年度にかかる取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容が決定方針に沿うものであると報酬委員会が判断した理由
取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容の決定にあたっては、報酬委員会において決定方針との整合性を含めて総合的に検討しており、その内容が決定方針に沿うものであると判断しております。
③ 報酬委員会の権限・役割と活動内容
当社は指名委員会等設置会社として、社外取締役が過半数を占め透明性・客観性が確保された報酬委員会が取締役及び執行役の報酬決定に関する法定権限を有しております。具体的には、取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容に関わる決定に関する方針を定め、当該方針に基づいて取締役及び執行役の個人別の報酬内容を決定する権限を有しています。
当連結会計年度は合計5回開催し、取締役及び執行役の個別報酬の内容等について審議しました。
④ 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
(注)1.上記執行役の員数は、当事業年度中に在任した執行役のうち執行役としての報酬等を受けた員数であり、2023年4月30日付で辞任により退任した1名を含んでおります。
2.上記社外役員の員数は、当事業年度中に在任した取締役のうち社外取締役としての報酬等を受けた員数であります。
⑤ 役員ごとの連結報酬等の総額等
連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載しておりません。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、投資株式について、もっぱら株式の価値の変動又は配当の受領によって利益を得ることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式、それ以外の株式を純投資目的以外の目的である投資株式(政策保有株式)に区分しております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社は、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式について、当該株式が安定的な取引関係の構築や成長戦略に則った業務提携関係の維持・強化に繋がり、当社の中長期的な企業価値の向上に資すると判断した場合について、保有していく方針です。
この方針に則り、当社は所管の部門にて当該株式の重要性についての確認を継続的に行っており、保有の必要性が低くなった株式については、売却等の施策を採ることとしております。当連結会計年度末に保有している株式については、安定的な取引関係の構築等に向けた保有の必要性が高いものと認識しております。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
該当事項はありません。
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
該当事項はありません。
第5 【経理の状況】
1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づいて作成しております。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しております。
2.監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の財務諸表について、有限責任 あずさ監査法人による監査を受けております。
3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みについて
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みを行っております。具体的には、会計基準等の内容を適切に把握し、会計基準等の変更等について適切に対応できる体制を整備するため、監査法人等の行うセミナー等にも参加し、情報収集に努めるとともに、決算業務体制の強化を図っております。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結貸借対照表】
② 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③ 【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
④ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(継続企業の前提に関する事項)
当社グループは、当連結会計年度において7期連続で営業損失及び重要な減損損失を、10期連続で親会社株主に帰属する当期純損失を計上したことにより、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
当該状況を解消するため、当社グループは、全社的な事業構造改革として、設備利用効率の改善、資産規模の適正化による生産性向上、及びサプライチェーンの見直し等によるコストの更なる削減に取り組んでおります。この戦略的取組みの一環として、2023年3月に生産を終了した東浦工場の建物の譲渡契約を、同月末にソニーセミコンダクタマニュファクチャリング株式会社との間で締結し、2024年4月1日付で譲渡を完了いたしました。また、2023年8月2日開催の取締役会において、LTPS技術と比較してディスプレイの高性能化への対応が限定的であるa-Si技術を採用する鳥取工場について、2025年3月までに生産終了することを決議いたしました。
上記施策に加え、技術基盤を価値創造の源泉とし、脱過当競争・脱コモディティ化により収益性の抜本的な改善を図るための成長戦略「METAGROWTH 2026」を2022年5月13日付で発表し、引き続き事業モデルの変革を推進しております。本成長戦略における主な事業戦略として、同年3月30日に発表した高移動度酸化物半導体バックプレーン技術「HMO」、同年5月13日に発表した次世代OLED「eLEAP」のほか、車載及びVR製品、並びにそれらに関連する知的財産権の積極活用等を中心に製品・事業ポートフォリオを再編し、早期の黒字体質の安定化と事業成長を図っていく方針であります。
上記「METAGROWTH 2026」の拡大と加速化への寄与を目的とし、2023年5月31日、株式会社JOLEDの事業の一部であるOLEDディスプレイに関する技術開発ビジネス関連事業を当社子会社JDI Design and Development合同会社が承継する事業譲渡契約を、当社を含む3社間で締結し、同年7月18日付で実施を完了いたしました。
また、当社は、中国の蕪湖経済技術開発区と2023年9月29日付で次世代OLED「eLEAP」の事業立ち上げに関する覚書を締結後2度の延期を経て、本有価証券報告書提出日現在、関係当局からの許認可取得及び同年10月までの最終契約締結に向けて協力して取り組んでおります。
以上のように、今後も事業モデルの改革を進め、収益性の更なる向上に向けた経営資源の最適化に引き続き取り組んでまいります。
財務面では、世界的なインフレ高進やサプライチェーンにおけるリスクの継続に備えた手許資金確保の重要性に鑑み、当社はいちごトラスト(以下「いちご」といいます。)より、当連結会計年度において新規借入(2023年5月から2024年2月まで計7回、元本総額335億円)を実施したほか、本有価証券報告書提出日までに、当該新規借入に係る弁済期日を延長(2023年7月28日付元本総額40億円及び同年10月30日付元本総額40億円並びに2024年1月30日付元本総額50億円につき2024年7月31日まで、2023年5月31日付元本総額40億円及び同年8月17日付元本総額40億円並びに2024年2月28日付元本総額45億円につき2024年8月30日まで、2023年6月29日付元本総額80億円につき2024年9月30日まで)することについて、いちごとの間で合意いたしました。今後も資金需要に応じた機動的な借入実施、いちごによる第13回新株予約権の行使要請(調達総額最大約1,734億円)のほか、低効率資産の売却及び営業債権等の流動化も含め、引き続き適時適切な資金調達策を講じてまいります。
一方で、昨今の世界的な原材料費の高騰、エネルギー費高止まりによる動力費や輸送費の負担増加、及び世界的高金利の影響等により早期の業績回復による黒字転換が遅延し、当社グループ資金繰りに重要な影響を及ぼす可能性を勘案すると、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
なお、連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、このような継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表に反映しておりません。
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1.連結の範囲に関する事項
全ての子会社を連結しております。
(1) 連結子会社の数 9社
主要な連結子会社名は、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載しているため省略しております。
当連結会計年度において、新たに設立したJDI Design and Development合同会社を連結の範囲に含めております。
(2) 主要な非連結子会社の名称等
主要な非連結子会社
該当事項はありません。
2.持分法の適用に関する事項
(1) 持分法を適用した関連会社数 0社
(2) 持分法を適用していない非連結子会社及び関連会社の状況
該当事項はありません。
3.連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社のうち、JDI China Inc.、JDIT Asia Pacific Pte. Ltd.の決算日は12月31日であります。連結財務諸表の作成にあたっては連結決算日現在で実施した仮決算に基づく財務諸表を使用しております。なお、その他の連結子会社の事業年度の末日は、連結決算日と一致しております。
4.会計方針に関する事項
(1) 重要な資産の評価基準及び評価方法
① その他有価証券
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
② 棚卸資産
商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品
移動平均法による原価法(収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)
(2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
① 有形固定資産(リース資産を除く)
定額法によっております。
なお、主な耐用年数は次のとおりであります。
建物及び構築物 3年~50年
機械装置及び運搬具 4年~7年
② 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法によっております。
なお、自社利用のソフトウェアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法によっております。
③ リース資産
所有権移転ファイナンス・リース取引に係るリース資産
自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の方法を採用しております。
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零(残価保証がある場合には残価保証額)とする定額法によっております。
なお、一部の国際財務報告基準を適用している連結子会社については、国際財務報告基準第16号「リース」(以下、「IFRS第16号」という。)を適用しております。IFRS第16号により、リースの借手については、原則として全てのリースを貸借対照表に資産及び負債として計上しており、資産計上された使用権資産の減価償却方法は定額法によっております。
(3) 重要な引当金の計上基準
① 貸倒引当金
債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
② 賞与引当金
従業員に対して支給する賞与に充てるため、支給見込額に基づき当連結会計年度に見合う分を計上しております。
③ 事業構造改善引当金
事業構造改善に伴い今後発生が見込まれる費用及び損失について、合理的な見積額を計上しております。
④ 契約損失引当金
外部取引先との購買等の契約に関して将来発生する可能性のある損失に備えるため、損失負担の見込額を計上しております。
(4) 退職給付に係る会計処理の方法
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
② 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
過去勤務費用については、従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(8年)による定額法により費用処理しております。
数理計算上の差異については、従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(8年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理しております。
未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用については、税効果を調整の上、純資産の部におけるその他の包括利益累計額の退職給付に係る調整累計額に計上しております。
(5) 重要な収益及び費用の計上基準
当社グループは、ディスプレイ及び関連製品の開発、設計、製造及び販売事業を主な事業内容としております。これらの製品の販売については、製品の引渡時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断していることから、顧客への製品の引渡時点、又は出荷時点と引渡時点に重要な相違がない場合には製品の出荷時点で収益を認識しております。
なお、取引の対価は履行義務を充足してから主として1年以内に受領しており、重要な金融要素は含まれておりません。
(6) 重要な外貨建の資産又は負債の本邦通貨への換算の基準
外貨建金銭債権債務は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。なお、在外子会社等の資産及び負債は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算し、収益及び費用は期中平均相場により円貨に換算し、換算差額は純資産の部における為替換算調整勘定に含めて計上しております。
(7) のれんの償却方法及び償却期間
のれんの償却については、20年以内の一定の期間にわたり定額法により償却を行っております。
(8) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資からなっております。
(9) 繰延資産の処理方法
株式交付費
支出時に全額費用として処理しております。
(10)その他連結財務諸表作成のための重要な事項
資産に係る控除対象外消費税等の会計処理
資産に係る控除対象外消費税及び地方消費税は当連結会計年度の費用として処理しております。
(重要な会計上の見積り)
1.棚卸資産の評価損
(1) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(※1) 前連結会計年度末における商品及び製品18,635百万円、仕掛品11,802百万円並びに原材料及び貯蔵品29,881百万円の合計であり、個別財務諸表上の棚卸資産43,311百万円(連結総資産額の19%)を含んでおります。
(※2) 当連結会計年度末における商品及び製品16,955百万円、仕掛品13,298百万円並びに原材料及び貯蔵品33,697百万円の合計であり、個別財務諸表上の棚卸資産47,578百万円(連結総資産額の21%)を含んでおります。
(2) その他の情報
連結財務諸表「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項 (1)重要な資産の評価基準及び評価方法 ②棚卸資産」に記載のとおり、棚卸資産の連結貸借対照表価額は、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定し、棚卸資産の評価損を計上しております。
棚卸資産に対して、一次的には機械的な評価損の計算を実施しております。機械的な評価損の計算においては評価の前提となる基礎情報を正確に適用する必要があると考えており、手作業が介在する余地を限定することが重要であるため、一定の回転期間を超える場合に規則的に帳簿価額を引き下げる方法(過剰評価損計算)について、基幹業務システムと財務報告に係るシステムとの連携体制を構築しております。
一方で、二次的に行われる個別的な評価損の計算として、販売計画又は需要見込に変動が生じた品目及び品質懸念品の評価については、転用、修復又は廃棄の可能性等を勘案して、個別に収益性の低下を適切に反映する価額を見積もっております。
今後の競争条件の改善又は悪化に伴い、一部の製品における販売量の増減や販売価格の変動が生じた場合、棚卸資産評価損の計上額及び連結貸借対照表における棚卸資産残高に重要な影響を及ぼす可能性があります。
2.固定資産の減損
(1) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(※1) 前連結会計年度末における有形固定資産57,371百万円、無形固定資産1,117百万円及び一部の投資その他の資産6,020百万円の合計であります。
(※2) 当連結会計年度末における有形固定資産69,324百万円、無形固定資産1,408百万円及び一部の投資その他の資産382百万円の合計であります。
(2) その他の情報
連結財務諸表「注記事項(連結損益計算書関係)※8 減損損失」に記載のとおり、収益性が低下した資産グループにつき、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を計上しております。
その際、回収可能価額は、主に不動産鑑定評価額に基づく正味売却価額と使用価値のいずれか高い方で算定しております。使用価値の算定は、過去の経験と外部からの情報を反映した将来の事業計画を基礎としたキャッシュ・フローの見積額を、割引率10.0%(前連結会計年度は9.1%)により現在価値に割引いて算定しております。
また、最小キャッシュ・フロー生成単位として、各工場ライン(製造子会社含む)を設定しており、各工場ラインに対する製品区分毎の予測営業損益の配分及び工場別の投資予算額も勘案したうえで、将来キャッシュ・フローを見積もっております。その他、予測収益及び営業損益については各工場ラインにおける主要な資産の残存耐用年数を対象期間として見積り、業界の技術革新の程度又は製品ライフサイクル等に応じて一定の補正計算を勘案したうえで算定しております。
これらの仮定は、経営者の最善の見積りによって決定されますが、将来の不確実な経済条件の変動により影響を受ける可能性があり、仮定の見直しが必要となった場合には、減損損失の計上額及び連結貸借対照表における固定資産残高に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(表示方法の変更)
(連結損益計算書関係)
前連結会計年度において、独立掲記しておりました「営業外費用」の「業務委託費」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において、「営業外費用」に表示していた「業務委託費」726百万円、「その他」1,733百万円は、「その他」2,460百万円として組み替えております。
(連結貸借対照表関係)
※1 担保資産及び担保付債務
担保に供している資産は、次のとおりであります。
(注)当連結会計年度より、当社が単独出願した登録済特許権の一部について、担保設定を約する契約を当事者間で締結しております。
担保付債務は、次のとおりであります。
2 偶発債務
前連結会計年度(2023年3月31日)
(1)債務保証
当社は、従前グループ外事業者との間で、白山工場における生産に不可欠なユーティリティの設備管理を目的とする長期業務委託契約(以下「委託契約」という。)を締結しておりましたが、2020年10月1日付で同工場の資産を第三者に譲渡したことにより、当該譲渡先が委託契約を承継した結果、同年10月1日を効力発生日として、グループ外事業者において発生する損害を、当社が当該譲渡先と連帯して保証する旨の合意をいたしました。これに伴う当連結会計年度末における債務保証見込額は954百万円であります。なお、今後新たな事象の発生等により、当該見込額に変更が生じる可能性があります。
(2)重要な訴訟
2020年7月16日付で、過年度決算における不適切な会計処理により損害を被ったとして、当社の株主1名及び当該株主が代表取締役を務める国内法人株主2名から、当社並びに当社の元取締役及び現取締役合計10名に対し、連帯して約3,858百万円の損害賠償を請求する訴訟が提起されました。現在係争中ですが、当社といたしましては、訴訟における原告の主張を踏まえて適切に対応してまいります。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(1)債務保証
当社は、従前グループ外事業者との間で、白山工場における生産に不可欠なユーティリティの設備管理を目的とする長期業務委託契約(以下「委託契約」という。)を締結しておりましたが、2020年10月1日付で同工場の資産を第三者に譲渡したことにより、当該譲渡先が委託契約を承継した結果、同年10月1日を効力発生日として、グループ外事業者において発生する損害を、当社が当該譲渡先と連帯して保証する旨の合意をいたしました。これに伴う当連結会計年度末における債務保証見込額は245百万円であります。なお、今後新たな事象の発生等により、当該見込額に変更が生じる可能性があります。
(2)重要な訴訟
2020年7月16日付で、過年度決算における不適切な会計処理により損害を被ったとして、当社の株主1名及び当該株主が代表取締役を務めていた国内法人株主2名から、当社並びに当社の元取締役合計10名に対し、連帯して約3,858百万円の損害賠償を請求する訴訟が提起されました。現在係争中ですが、当社といたしましては、訴訟における原告の主張を踏まえて適切に対応してまいります。
※3 国庫補助金等により固定資産の取得価額から控除した圧縮記帳累計額は次のとおりであります。
(連結損益計算書関係)
※1 通常の販売目的で保有する棚卸資産の収益性の低下による簿価切下額(△は戻入益)は、次のとおりであります。
※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は、次のとおりであります。
※3 一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費の総額は、次のとおりであります。
※4 固定資産売却益の内容は、次のとおりであります。
※5 関係会社株式売却益
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
連結子会社であるSuzhou JDI Electronics Inc.の全株式を売却したことにより発生したものであります。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
※6 事業構造改善費用戻入益
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
構造改革の一環で評価切下げを行った債権につき、譲渡先からの入金完了により回収可能性が回復したことに伴うものであります。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
主に東浦工場の生産終了に伴う見込費用の節減によるものであります。
※7 債務免除益
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
2023年2月10日付で締結した追加資本提携契約に基づき、当社借入金のうち15,000百万円をいちごトラストが債権放棄したことに伴い発生したものであります。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
※8 減損損失
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当社グループでは、以下の資産グループについて減損損失を計上いたしました。
原則として事業用資産については管理会計上の区分を基礎とし、製造工程等の関連性を加味してグルーピングしておりますが、遊休状態の資産については他の資産グループから独立したキャッシュ・フローを生み出す単位として個別にグルーピングしています。
事業用資産については、ディスプレイ業界において、海外ディスプレイメーカーの生産能力拡大や顧客のOLEDディスプレイ採用拡大などを背景に厳しい競争環境が継続し、収益性が低下したことにより当連結会計年度において帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額1,397百万円(主として建設仮勘定1,153百万円及び機械装置及び運搬具225百万円)を特別損失に計上いたしました。また、当連結会計年度において計上した減損損失は主に茂原工場で発生しております。茂原工場では事業用資産を液晶ディスプレイ(LCD)製造ラインとOLED製造ラインの2つにグルーピングしており、いずれのラインも減損の兆候が認められたため、減損損失の認識の要否を判定しています。OLED製造ラインについては固定資産の帳簿価額を回収可能価額(正味売却価額)が下回ったことから、当連結会計年度において帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額1,397百万円を減損損失として認識しました。一方、LCD製造ラインについては固定資産の帳簿価額を回収可能価額(正味売却価額)が上回っていることから、減損損失の計上は行っておりません。なお、当連結会計年度末における茂原工場の2ラインに関する事業用資産の帳簿価額は40,139百万円となり、連結総資産額の18%を占めています。
事業用資産の回収可能価額は、正味売却価額により測定しており、正味売却価額は当社グループが評価を委託した外部の評価会社から入手した鑑定評価書(不動産及び動産)を利用し算出した鑑定評価額により評価しております。遊休資産については、将来の使用が見込まれなくなったことから、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少1,406百万円(主として機械装置及び運搬具934百万円)を特別損失に計上いたしました。
なお、遊休資産の回収可能価額は零としております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社グループでは、以下の資産グループについて減損損失を計上いたしました。
原則として事業用資産については管理会計上の区分を基礎とし、製造工程等の関連性を加味してグルーピングしておりますが、遊休状態の資産については他の資産グループから独立したキャッシュ・フローを生み出す単位として個別にグルーピングしています。
事業用資産、のれん及び共用資産については、ディスプレイ業界において、海外ディスプレイメーカーの生産能力拡大や顧客のOLEDディスプレイ採用拡大などを背景に厳しい競争環境が継続し、主に液晶事業の収益性が低下したことにより当連結会計年度において帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額9,227百万円(主としてその他投資その他の資産7,161百万円及び機械装置及び運搬具652百万円)を特別損失に計上いたしました。
また、当連結会計年度において計上した減損損失は主に本社及び茂原工場で発生しております。茂原工場では事業用資産を液晶ディスプレイ(LCD)製造ライン及びOLED製造ライン、並びにeLEAP製造ラインの3つにグルーピングしております。当連結会計年度においてLCD製造ライン及びOLED製造ラインで減損の兆候が認められ、減損損失の認識の要否を判定した結果、固定資産の帳簿価額を回収可能価額(正味売却価額)が下回ったことから、当連結会計年度において帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額1,114百万円を減損損失として認識しました。なお、当連結会計年度末における当該2ラインに関する事業用資産の帳簿価額は36,372百万円となり、連結総資産額の16%を占めています。
事業用資産の回収可能価額は、正味売却価額により測定しており、正味売却価額は当社グループが評価を委託した外部の評価会社から入手した鑑定評価書(不動産及び動産)を利用し算出した鑑定評価額により評価しております。また、のれん及び共用資産を含むより大きな単位の回収可能価額は、主に割引後の将来キャッシュ・フローに基づく使用価値(割引率10.0%)により測定しております。
遊休資産については、将来の使用が見込まれなくなったことから、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少1,888百万円(主として建設仮勘定1,303百万円)を特別損失に計上いたしました。
なお、遊休資産の回収可能価額は零としております。
※9 事業構造改善費用
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
主に東浦工場の生産終了に伴う見込費用及び子会社売却に係る経済補償金であります。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
(連結包括利益計算書関係)
※ その他の包括利益に係る組替調整額及び税効果額
(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注)1.2023年1月26日付のいちごトラストによる取得請求権の行使に伴い普通株式は658,000,000株増加した一方、同行使により当社が取得したB種及びD種優先株式を同年2月10日付で自己株式として消却したことにより、各372,000,000株、500株減少しております。また、2023年3月22日付で現物出資の方法によりいちごトラストに対して1,926,222,222株の第三者割当増資を実施したことにより、当連結会計年度の普通株式は合計で2,584,222,222株増加しました。一方で、当社は2023年2月27日付で株式会社INCJからA種優先株式の全てを取得し、自己株式となった同優先株式の全てを同年3月10日付で消却したことにより、A種優先株式は1,020,000,000株減少しております。
2.B種及びD種優先株式に係る自己株式の増加372,000,000株及び500株は、(注)1記載の取得請求権の行使により当社が各優先株式を取得したことに伴う増加であります。また、各優先株式の減少株式数は、2023年2月10日付でB種及びD種優先株式を、同年3月10日付でA種優先株式をそれぞれ自己株式として消却したことによるものであります。
2.新株予約権に関する事項
(注)1. 目的となる株式の数は、新株予約権が権利行使されたものと仮定した場合における株式数を記載しております。
2. 目的となる株式の数の変動事由の概要
第13回新株予約権の増加は、いちごトラストに対する新規発行によるものであります。
3. 第13回新株予約権の発行要項に基づく権利行使期間は2023年6月1日から2028年11月30日までであり、当連結会計年度末時点ではその初日が到来しておりません。
3.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
該当事項はありません。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
2.新株予約権に関する事項
(注) 目的となる株式の数は、新株予約権が権利行使されたものと仮定した場合における株式数を記載しております。
3.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
該当事項はありません。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
該当事項はありません。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
※1 現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係
※2 株式の売却により連結子会社でなくなった会社の資産及び負債の主な内訳
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
株式の売却によりSuzhou JDI Electronics Inc.が連結子会社でなくなったことに伴う売却時の資産及び負債の内訳並びに株式の売却価額と売却による収入は次のとおりであります。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
※3 現金及び現金同等物を対価とする事業の譲受にかかる資産及び負債の主な内訳
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
連結子会社であるJDI Design and Development合同会社による事業譲受に伴い増加した資産及び負債の主な内訳並びに事業の譲受価額と事業譲受による支出との関係は次のとおりであります。
4 重要な非資金取引の内容
債務の株式化(デット・エクイティ・スワップ)
(リース取引関係)
(借主側)
(1) 所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産並びにIFRS第16号(リース)を適用している連結子会社における使用権資産
① リース資産の内容
有形固定資産
当社グループの国際財務報告基準を適用している子会社は、IFRS第16号(リース)を適用しております。本会計基準の適用により、当該子会社のオフィス賃貸料等を使用権資産として計上しております。
② リース資産の減価償却の方法
連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項「4.会計方針に関する事項 (2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法」に記載のとおりであります。
(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社グループは、資金運用については短期的な預金等に限定し、資金調達については新株発行及び金融機関等との契約に基づく借入により調達しております。
(2) 金融商品の内容及び当該金融商品に係るリスク
営業債権である売掛金及び未収入金は、顧客の信用リスクに晒されております。また、グローバルに事業を展開していることから生じる外貨建の営業債権は、為替の変動リスクに晒されております。
営業債務である買掛金、電子記録債務及び未払金は、6ヶ月以内の支払期日であります。一部外貨建のものについては、為替の変動リスクに晒されております。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
① 信用リスク(取引先の契約不履行等に係るリスク)の管理
当社グループは、与信管理規則に従い、取引先ごとの期日管理及び残高管理を行うとともに取引先ごとの信用状況を定期的に把握する体制をとっております。
② 市場リスク(金利等の変動リスク)の管理
当社グループは、外部借入を実施した場合における金利変動のリスクに対して、適切な資金計画の作成により対処しております。
③ 資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払を実行できなくなるリスク)の管理
当社グループは、各部署からの報告に基づき担当部署が適時に資金繰計画を作成・更新するとともに、手許流動性の維持等により流動性リスクを管理しております。
(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価には、市場価格に基づく価格のほか、市場価格がない場合には合理的に算定された価額が含まれております。当該価額の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することがあります。
2.金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりであります。
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度における連結貸借対照表価額、時価及びこれらの差額について、記載すべき事項はありません。
なお、「現金及び預金」「売掛金」「未収入金」「買掛金」「電子記録債務」「未払金」については、現金であること、及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しております。
また、市場価格のない株式等の連結貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
当連結会計年度(2024年3月31日)
当連結会計年度における連結貸借対照表価額、時価及びこれらの差額について、記載すべき事項はありません。
なお、「現金及び預金」「売掛金」「未収入金」「買掛金」「電子記録債務」「短期借入金」「未払金」については、現金であること、及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しております。
また、市場価格のない株式等の連結貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
(注)1.金銭債権の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
2.金銭債務の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2023年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(2024年3月31日)
3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前連結会計年度(2023年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(2024年3月31日)
該当事項はありません。
(退職給付関係)
1.採用している退職給付制度の概要
当社は、確定給付型の制度として、規約型確定給付企業年金制度、確定拠出型の制度として、企業型確定拠出年金制度と退職金前払い制度の選択制を備えたジャパンディスプレイ退職金・年金制度を設けております。また、従業員の退職等に際して割増退職金を支払う場合があります。
連結子会社は、確定給付型及び確定拠出型の制度を設けております。
2.確定給付制度
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表
(2) 年金資産の期首残高と期末残高の調整表
(3) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表
(4) 退職給付費用及びその内訳項目の金額
(5) 退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(6) 退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(7) 年金資産に関する事項
① 年金資産の主な内訳
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりであります。
② 長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率を決定するため、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮しております。
(8) 数理計算上の計算基礎に関する事項
主要な数理計算上の計算基礎
3.確定拠出制度
当社グループの確定拠出制度への要拠出額は、前連結会計年度532百万円、当連結会計年度524百万円であります。
(ストック・オプション等関係)
1.ストック・オプションに係る費用計上額及び科目名
該当事項はありません。
2.ストック・オプションの内容、規模及びその変動状況
(1) ストック・オプションの内容
(注)1. 株式数に換算して記載している。
2. 当連結会計年度末における内容を記載している。なお、有価証券報告書提出日の属する月の前月末(2024年5月31日)現在において、これらの事項に変更はない。
3. 本新株予約権1個の行使により新たに発行又はこれに代えて当社の保有する自己株式を移転する株式は、100株とする。
各取締役会決議日以降、当社普通株式の分割(株式無償割当てを含む。以下同じ。)又は併合を行う場合には、次の算式によって調整され、本新株予約権の目的たる株式の総数は、調整後割当株式数に本新株予約権(当該時点までに行使され、消却され又は消滅した本新株予約権を除く。)の総数を乗じた数とする。
なお、本新株予約権を行使した新株予約権者に交付する株式の数に1株に満たない端数がある場合は、これを切り捨てる。
さらに、上記のほか、各取締役会決議日以降、当社が資本の減少、合併、会社分割又は株式交換を行う場合等、割当株式数の調整を必要とするやむを得ない事由が生じたときは、当社は、資本の減少、合併、会社分割又は株式交換の条件等を勘案の上、合理的な範囲内で割当株式数の調整を行うものとする。
4. 本新株予約権の割当日以降に、当社普通株式の分割又は併合を行う場合には、行使価額を次の算式により調整する。調整後行使価額は、株式の分割に係る基準日(基準日を定めないときは、その効力発生日)の翌日以降又は株式の併合の効力が生ずる日以降、これを適用する。
上記に定める以外にも、次に掲げる場合には、取締役会の決議により、必要な行使価額の調整を行うものとする。
① 当社が当社普通株式につき時価を下回る価額で募集株式を発行(自己株式を処分する場合を含み、新株予約権(新株予約権付社債も含む。)の行使による場合、公正な価額による新株式の発行の場合及び当社の普通株式に転換できる証券の転換による場合を除く。)する場合。
② 当社が資本の減少、合併、株式分割又は株式交換を行う場合等、行使価額の調整を必要とするやむを得ない事由が生じた場合。
5. 新株予約権行使の条件
(1) ベスティング
新株予約権者に発行する新株予約権は、上記記載の割合で5回ベスティングされることとする。ただし、新株予約権の全部又は一部がベスティングされた場合であっても、本新株予約権の行使の条件を充足し、かつ、本新株予約権を行使することができる期間内でない限り、当該ベスティングされた新株予約権を行使することはできない。
(注1) ベスティングされる新株予約権の数については、本割当日に新株予約権者に発行された新株予約権の数にベスティング割合を乗じて算出するものとし、1個未満の端数は、これを切り捨てる。ただし、ベスティングされる各日において切り捨てられた1個未満の新株予約権の端数が合計して1個以上となる場合は、当該1個についてはベスティングされるものとする。
(注2) 上記のベスティング規定にかかわらず、本新株予約権者が、いかなる理由による場合であるかを問わず、当社又は当社の子会社を退職等(当社又は当社の子会社の取締役、執行役員又は従業員のいずれでもなくなることを意味し、本新株予約権者が死亡したことによりこれらの地位を失った場合を含む。以下同じ。)した場合、当該時点以降のベスティング割合は0%とする。
(注3) ベスティングとは、定められた期限が到来し、又は条件が成就して、本新株予約権を行使することができる権利が本新株予約権者に付与されることをいう。
(2) 新株予約権者が、当社又は当社の子会社を退職等した場合における新株予約権の行使の条件は、以下の区分に従う。
① 当社又は当社の子会社を懲戒解雇され、又は諭旨退職の処分を受け、若しくはそれらに準じた懲戒処分を受けた場合、その保有する全ての新株予約権を行使することができない。ただし、新株予約権者は、当社の取締役会の決議により特に行使が認められた場合は、この限りではない。
② 自己都合により退職等した場合には、その時点でベスティングされている部分の半数を行使することができない。ただし、新株予約権者は、当社の取締役会の決議により特に行使が認められた場合は、この限りではない。
(3) 新株予約権者が、当社と実質的に競業する会社の役職員に就いた場合には、当社の書面による承諾を事前に得た場合を除き、新株予約権を行使することはできない。
(4) 取締役会の承認により、新株予約権者の死亡後も新株予約権を相続した者による新株予約権の行使を認めることができる。
(5) 新株予約権者は、権利行使価額の1暦年間の合計額が1,200万円を超えることとなる新株予約権の行使をしてはならない。
(6) 新株予約権者は、新株予約権の全部又は一部並びに契約上の地位及び権利義務について、譲渡、担保権の設定その他の一切の処分を行うことができない。
6. 当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割若しくは新設分割(それぞれ当社が分割会社となる場合に限る。)、又は株式交換若しくは株式移転(それぞれ当社が完全子会社となる場合に限る。)(以上を総称して、以下「組織再編行為」という。)をする場合において、組織再編行為の効力発生の直前時点において残存する本新株予約権の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号イからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の次の各号に定める内容の新株予約権(以下「承継新株予約権」という。)を交付する。ただし、以下の条件に合致する再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限るものとする。
(1) 承継新株予約権の数
本新株予約権に代えて交付する承継新株予約権の数は、本新株予約権1個につき1個とする。
(2) 承継新株予約権の目的たる株式の種類及び数
① 承継新株予約権の目的たる株式の種類は、再編対象会社の普通株式とする。
② 承継新株予約権の目的たる株式の数は、組織再編行為の条件等を勘案の上、(注)3に定める株式数(調整がなされた場合には調整後の株式の数)につき合理的な調整がなされた数とする。ただし、調整により生じる1株未満の端数は切り捨てる。
(3) 承継新株予約権の行使に際して出資する財産の価額
承継新株予約権の行使に際して出資する財産の価額は、組織再編行為の条件等を勘案の上、(注)4に定める行使価格(調整がなされた場合には調整後行使価額)につき合理的な調整がなされた価額に、上記(2)②に従って決定される承継新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。
(4) 承継新株予約権を行使することができる期間(行使期間)
上記に定める本新株予約権を行使することができる期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、上記に定める本新株予約権を行使することができる期間の満了日までとする。
(5) 承継新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項
本新株予約権の行使により当社株式を発行する場合における増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項の規定に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額(ただし、計算の結果1円未満の端数を生じる場合はその端数を切り上げた額)とし、残部を資本準備金の額とする。
(6) 譲渡による承継新株予約権の取得の制限
譲渡による承継新株予約権の取得については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要するものとする。
(7) 承継新株予約権の行使の条件及び取得条項
① 承継新株予約権の行使の条件については、(注)5の定めるところに準じて決定する。
② 再編対象会社は、再編対象会社取締役会が別途定める日に、承継新株予約権の全部又は一部を無償にて取得することができる。なお、承継新株予約権の一部を取得する場合には、再編対象会社取締役会の決議により、その取得する承継新株予約権を定めるものとする。
(追加情報)
「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況 ①ストック・オプション制度の内容」に記載すべき事項をストック・オプション等関係注記に集約して記載しております。
(2) ストック・オプションの規模及びその変動状況
当連結会計年度(2024年3月期)において存在したストック・オプションを対象とし、ストック・オプションの数については、株式数に換算して記載しております。
① ストック・オプションの数
(注) 2014年1月28日付株式分割(1株につき100株の割合)による分割後の株式数に換算して記載しております。
② 単価情報
(注) 2014年1月28日付株式分割(1株につき100株の割合)による分割後の株式数に換算して記載しております。
3.ストック・オプションの公正な評価単価の見積方法
第5回から第7回新株予約権の公正な評価単価については、ストック・オプションを付与した日時点において、当社は未公開企業であったため、公正な評価単価の見積り方法を、単位当たりの本源的価値の見積りによって算定しております。また、単位当たりの本源的価値を算定するために簿価純資産法を用いております。
4.ストック・オプションの権利確定数の見積方法
将来の失効数の合理的な見積りは困難であるため、実績の失効数のみ反映させる方法を採用しております。
5.ストック・オプションの単位当たりの本源的価値により算定を行う場合の当連結会計年度末における本源的価値の合計額及び当連結会計年度において権利行使されたストック・オプションの権利行使日における本源的価値の合計額
(1) 当連結会計年度末における本源的価値の合計額 -百万円
(2) 当連結会計年度において権利行使されたストック・オプションの権利行使日における本源的価値の合計額
-百万円
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(注)1.評価性引当額が13,462百万円増加しております。この増加の主な内容は、税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額を15,234百万円追加的に認識した一方で、減損損失に係る評価性引当額の減少1,693百万円をはじめ、将来減算一時差異等の合計に係る評価性引当額が1,772百万円減少したことに伴うものであります。
2.税務上の繰越欠損金及びその繰延税金資産の繰越期限別の金額
前連結会計年度(2023年3月31日)
*1 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額です。
当連結会計年度(2024年3月31日)
*1 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額です。
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
前連結会計年度及び当連結会計年度は、税金等調整前当期純損失を計上しているため、記載を省略しております。
(企業結合等関係)
(連結子会社による事業譲受)
当社の連結子会社であるJDI Design and Development合同会社は、2023年5月30日開催の当社取締役会決議に基づき、同年5月31日付で当社及び株式会社JOLEDとの間で事業譲渡契約を締結し、同年7月18日付で事業譲受を実施完了いたしました。
(1)事業譲受の概要
① 譲受先企業の名称及び事業の内容
譲受先企業の名称 株式会社JOLED
譲受事業の内容 OLEDディスプレイに関する技術開発ビジネス及びそれに付随する一切の事業
② 事業譲受を行った主な理由
民事再生手続中の株式会社JOLEDの技術開発ビジネス事業における優秀な人材、知的財産権及びノウハウ等の承継が、当社顧客価値及び株主価値創造に資するとの判断によるものです。
③ 事業譲受日
2023年7月18日
④ 事業譲受の法的形式
現金を対価とする事業譲受
(2)連結財務諸表に含まれている取得した事業の業績の期間
2023年7月18日から2024年3月31日まで
(3)譲受事業の取得原価及び対価の種類ごとの内訳
(4)事業譲受日に受け入れた資産及び引き受けた負債の額並びにその主な内訳
(5)のれん以外の無形固定資産に配分された金額、償却方法及び償却期間
① 無形固定資産の内訳、配分された金額
特許権 977百万円
② 償却方法及び償却期間
8年間にわたる均等償却
(6)事業譲受が連結会計年度の開始の日に完了したと仮定した場合の当連結会計年度の連結損益計算書に及ぼす影響の概算額及びその算定方法
当該影響の概算額に重要性が乏しいため、記載を省略しております。
(収益認識関係)
(1)顧客との契約から生じる収益を分解した情報
(注)当連結会計年度より、従来の「ノンモバイル」を「スマートウォッチ・VR等」、「モバイル」を「液晶スマートフォン」に名称変更しております。当該変更は名称変更のみであり、その内容に与える影響はありません。
(2)顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
収益を理解するための基礎となる情報は、(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)「4.会計方針に関する事項 (5) 重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおりであります。
(3)当期及び翌期以降の収益の金額を理解するための情報
① 契約負債の残高等
契約負債は、契約に基づく履行に先立って受領した対価に関連する前受金であり、当社グループが契約に基づき履行義務を充足した時点で収益に振り替えられます。また、契約負債の増減は、主として前受金の受取りによる増加、収益認識による減少であります。
(※)当連結会計年度に認識された収益の額のうち期首現在の契約負債残高に含まれていた額は1,752百万円(前連結会計年度における当該金額は2,530百万円)であり、過去の期間に充足した履行義務又は部分的に充足した履行義務から前連結会計年度及び当連結会計年度に認識した収益の額に重要性はありません。
② 残存履行義務に配分した取引価格
未充足の履行義務に配分した取引価格の総額及び当該履行義務の充足が見込まれる時期は、以下のとおりであります。なお、実務上の便法を適用し、当初予想される契約期間が1年以内の契約について、下表に含めておりません。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
当社グループは、ディスプレイ事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
当社グループは、ディスプレイ事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
当社グループは、ディスプレイ事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。
【関連当事者情報】
1.関連当事者との取引
(1) 連結財務諸表提出会社と関連当事者の取引
連結財務諸表提出会社の親会社及び主要株主(会社等に限る。)等
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注)1.同社と締結した本追加資本提携契約に基づき、2023年3月22日付の第三者割当増資(発行価額の総額を金銭以外の財産の現物出資とするデット・エクイティ・スワップ)により、当社普通株式を計1,926,222,222株発行し、1株につき45.00円(小数第三位四捨五入)で引き受けたものであります。発行価額はいずれも、外部の第三者による価値算定書を勘案して合理的に決定しております。
2.資金の借入については、市場金利を勘案して利率を決定しております。
3.同社に対する借入金のうち15,000百万円について、当連結会計年度末において債権放棄を受けております。これに伴い、同額の債務免除益を特別利益として計上しております。
4.前連結会計年度末において主要株主であった(株)INCJは、2023年3月22日付でいちごトラストに対して第三者割当増資を実行したことに伴い、当連結会計年度末現在では主要株主ではなくなりました。なお、取引金額については、主要株主であった期間の取引金額を記載しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)1.資金の借入については、市場金利を勘案して利率を決定しております。
(1株当たり情報)
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。
2.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、次のとおりであります。
(注)E種優先株式は、残余財産分配について普通株式より優先される株式であるため、1株当たり純資産額の算定にあたって、E種優先株式に優先して配分される残余財産額を純資産の部の合計額から控除しております。また、E種優先株式は、残余財産を優先して配分された後の残余財産の分配について普通株式と同順位であるため、1株当たり純資産額の算定上、その普通株式相当数を期末の普通株式の数に含めて計算しております。
3.1株当たり当期純損失の算定上の基礎は、次のとおりであります。
(注)A種優先株式、B種優先株式、D種優先株式及びE種優先株式は剰余金の配当請求権について、普通株式と同順位であるため、1株当たり当期純損失金額の算定上、その普通株式相当数を期中平均株式数に含めて計算しております。
(重要な後発事象)
(重要な資産の譲渡)
当社は、2023年3月10日付で当社旧東浦工場の資産をソニーセミコンダクタマニュファクチャリング株式会社に譲渡することを取締役会で決議し、同日付で同社と譲渡契約を締結いたしました。
当該契約に基づき、2024年4月1日付で同社への物件の引渡しを行い、譲渡手続を完了しております。
1.固定資産譲渡の理由
競争力強化、収益力向上及び投資資金の回収を図るためであります。
2.譲渡資産の種類、内容及び譲渡価額
(注)帳簿価額は、2024年3月末現在のものです。
3.譲渡の時期
2024年4月1日
4.譲渡先の名称等
5.当該事象の連結損益に与える影響
本資産譲渡により、2025年3月期第1四半期連結会計期間において、物件引渡時の帳簿価額と譲渡価額との差額につき、固定資産売却益1,736百万円(概算)を特別利益として計上する見込みであります。
⑤ 【連結附属明細表】
【社債明細表】
該当事項はありません。
【借入金等明細表】
(注)平均利率については、期末借入金に対する加重平均利率を記載しております。
【資産除去債務明細表】
該当事項はありません。
(2) 【その他】
1.当連結会計年度における四半期情報等
2.重要な訴訟について
重要な訴訟につきましては「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (5)法務・コンプライアンスリスク」に記載のとおりであります。
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
【製造原価明細書】
(原価計算の方法)
原価計算の方法は、標準原価による総合原価計算であり、原価差額は期末において棚卸資産及び売上原価に配賦しております。
(注)※1 主な内訳は次のとおりであります。
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【注記事項】
(継続企業の前提に関する事項)
当社は、当事業年度において7期連続で営業損失及び重要な減損損失を、10期連続で当期純損失を計上したことにより、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
当該状況を解消するため、当社は、全社的な事業構造改革として、設備利用効率の改善、資産規模の適正化による生産性向上、及びサプライチェーンの見直し等によるコストの更なる削減に取り組んでおります。この戦略的取組みの一環として、2023年3月に生産を終了した東浦工場の建物の譲渡契約を、同月末にソニーセミコンダクタマニュファクチャリング株式会社との間で締結し、2024年4月1日付で譲渡を完了いたしました。また、2023年8月2日開催の取締役会において、LTPS技術と比較してディスプレイの高性能化への対応が限定的であるa-Si技術を採用する鳥取工場について、2025年3月までに生産終了することを決議いたしました。
上記施策に加え、技術基盤を価値創造の源泉とし、脱過当競争・脱コモディティ化により収益性の抜本的な改善を図るための成長戦略「METAGROWTH 2026」を2022年5月13日付で発表し、引き続き事業モデルの変革を推進しております。本成長戦略における主な事業戦略として、同年3月30日に発表した高移動度酸化物半導体バックプレーン技術「HMO」、同年5月13日に発表した次世代OLED「eLEAP」のほか、車載及びVR製品、並びにそれらに関連する知的財産権の積極活用等を中心に製品・事業ポートフォリオを再編し、早期の黒字体質の安定化と事業成長を図っていく方針であります。
上記「METAGROWTH 2026」の拡大と加速化への寄与を目的とし、2023年5月31日、株式会社JOLEDの事業の一部であるOLEDディスプレイに関する技術開発ビジネス関連事業を当社子会社JDI Design and Development合同会社が承継する事業譲渡契約を、当社を含む3社間で締結し、同年7月18日付で実施を完了いたしました。
また、当社は、中国の蕪湖経済技術開発区と2023年9月29日付で次世代OLED「eLEAP」の事業立ち上げに関する覚書を締結後2度の延期を経て、本有価証券報告書提出日現在、関係当局からの許認可取得及び同年10月までの最終契約締結に向けて協力して取り組んでおります。
以上のように、今後も事業モデルの改革を進め、収益性の更なる向上に向けた経営資源の最適化に引き続き取り組んでまいります。
財務面では、世界的なインフレ高進やサプライチェーンにおけるリスクの継続に備えた手許資金確保の重要性に鑑み、当社はいちごトラスト(以下「いちご」といいます。)より、当事業年度において新規借入(2023年5月から2024年2月まで計7回、元本総額335億円)を実施したほか、本有価証券報告書提出日までに、当該新規借入に係る弁済期日を延長(2023年7月28日付元本総額40億円及び同年10月30日付元本総額40億円並びに2024年1月30日付元本総額50億円につき2024年7月31日まで、2023年5月31日付元本総額40億円及び同年8月17日付元本総額40億円並びに2024年2月28日付元本総額45億円につき2024年8月30日まで、2023年6月29日付元本総額80億円につき2024年9月30日まで)することについて、いちごとの間で合意いたしました。今後も資金需要に応じた機動的な借入実施、いちごによる第13回新株予約権の行使要請(調達総額最大約1,734億円)のほか、低効率資産の売却及び営業債権等の流動化も含め、引き続き適時適切な資金調達策を講じてまいります。
一方で、昨今の世界的な原材料費の高騰、エネルギー費高止まりによる動力費や輸送費の負担増加、及び世界的高金利の影響等により早期の業績回復による黒字転換が遅延し、当社資金繰りに重要な影響を及ぼす可能性を勘案すると、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
なお、財務諸表は継続企業を前提として作成しており、このような継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を財務諸表に反映しておりません。
(重要な会計方針)
1.資産の評価基準及び評価方法
(1) 有価証券の評価基準及び評価方法
① 子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法
② その他有価証券
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
(2) 棚卸資産の評価基準及び評価方法
製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品
移動平均法による原価法(収益性の低下に基づく簿価切り下げの方法)
2.固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定額法によっております。
なお、主な耐用年数は次のとおりであります。
建物 3~50年
構築物 7~50年
機械及び装置 4~7年
車両運搬具 4~7年
工具、器具及び備品 2~15年
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法によっております。
なお、自社利用のソフトウェアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法によっております。
(3) リース資産
所有権移転ファイナンス・リース取引に係るリース資産
自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の方法を採用しております。
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零(残価保証がある場合には残価保証額)とする定額法によっております。
3.引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
(2) 賞与引当金
従業員に対する賞与の支払に充てるため、支給見込額に基づき当事業年度に見合う分を計上しております。
(3) 事業構造改善引当金
事業構造改善に伴い発生する費用及び損失に備えるため、その発生見込額を計上しております。
(4) 契約損失引当金
外部取引先との購買等の契約に関して将来発生する可能性のある損失に備えるため、損失負担の見込額を計上しております。
(5) 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき、当事業年度末において発生していると認められる額を計上しております。
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
② 数理計算上の差異及び過去勤務費用の処理方法
過去勤務費用については、従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(8年)による定額法により費用処理しております。
数理計算上の差異については、従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(8年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌事業年度から費用処理しております。
(6) 訴訟損失引当金
係争中の訴訟に対する損失に備えるため、将来発生する可能性のある損失を見積り、必要と認められる金額を計上しております。
4.収益及び費用の計上基準
連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項「4.会計方針に関する事項 (5) 重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおりであります。
5.外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。
6.のれんの償却方法及び償却期間
のれんの償却については、20年以内の一定の期間にわたり定額法により償却を行っております。
7.繰延資産の処理方法
株式交付費
支出時に全額費用として処理しております。
8.その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
(1) 退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用の未処理額の会計処理の方法は、連結財務諸表におけるこれらの会計処理の方法と異なっております。
(2) 消費税等の会計処理
資産に係る控除対象外消費税は、発生年度の費用として処理しております。
(重要な会計上の見積り)
1.棚卸資産の評価損
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(単位:百万円)
(※1) 前事業年度末における製品4,448百万円、仕掛品11,786百万円並びに原材料及び貯蔵品27,077百万円の合計であります。
(※2) 当事業年度末における製品3,608百万円、仕掛品13,653百万円並びに原材料及び貯蔵品30,316百万円の合計であります。
(2) その他の情報
連結財務諸表「注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載した内容と同一であります。
2.固定資産の減損
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(単位:百万円)
(※1) 前事業年度末における有形固定資産51,518百万円、無形固定資産784百万円及び一部の投資その他の資産6,020百万円の合計であります。
(※2) 当事業年度末における有形固定資産63,683百万円、無形固定資産631百万円及び一部の投資その他の資産2,008百万円の合計であります。
(2) その他の情報
連結財務諸表「注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載した内容と同一であります。
(貸借対照表関係)
※1 担保資産及び担保付債務
(1) 担保に供している資産は次のとおりであります。
(注)当事業年度より、当社が単独出願した登録済特許権の一部について、担保設定を約する契約を当事者間で締結しております。
(2) 担保付債務は次のとおりであります。
2 偶発債務
前事業年度(2023年3月31日)
(1) 債務保証
当社は、従前グループ外事業者との間で、白山工場における生産に不可欠なユーティリティの設備管理を目的とする長期業務委託契約(以下「委託契約」という。)を締結しておりましたが、2020年10月1日付で同工場の資産を第三者に譲渡したことにより、当該譲渡先が委託契約を承継した結果、同年10月1日を効力発生日として、グループ外事業者において発生する損害を、当社が当該譲渡先と連帯して保証する旨の合意をいたしました。これに伴う当事業年度末における債務保証見込額は954百万円であります。なお、今後新たな事象の発生等により、当該見込額に変更が生じる可能性があります。
(2) 重要な訴訟
2020年7月16日付で、過年度決算における不適切な会計処理により損害を被ったとして、当社の株主1名及び当該株主が代表取締役を務める国内法人株主2名から、当社並びに当社の元取締役及び現取締役合計10名に対し、連帯して約3,858百万円の損害賠償を請求する訴訟が提起されました。現在係争中ですが、当社といたしましては、今後、訴訟における原告の主張を踏まえて適切に対応してまいります。
当事業年度(2024年3月31日)
(1) 債務保証
当社は、従前グループ外事業者との間で、白山工場における生産に不可欠なユーティリティの設備管理を目的とする長期業務委託契約(以下「委託契約」という。)を締結しておりましたが、2020年10月1日付で同工場の資産を第三者に譲渡したことにより、当該譲渡先が委託契約を承継した結果、同年10月1日を効力発生日として、グループ外事業者において発生する損害を、当社が当該譲渡先と連帯して保証する旨の合意をいたしました。これに伴う当事業年度末における債務保証見込額は245百万円であります。なお、今後新たな事象の発生等により、当該見込額に変更が生じる可能性があります。
(2) 重要な訴訟
2020年7月16日付で、過年度決算における不適切な会計処理により損害を被ったとして、当社の株主1名及び当該株主が代表取締役を務めていた国内法人株主2名から、当社並びに当社の元取締役合計10名に対し、連帯して約3,858百万円の損害賠償を請求する訴訟が提起されました。現在係争中ですが、当社といたしましては、今後、訴訟における原告の主張を踏まえて適切に対応してまいります。
※3 関係会社に対する金銭債権及び金銭債務(区分表示したものを除く)
※4 国庫補助金等により固定資産の取得価額から控除した圧縮記帳累計額は次のとおりであります。
(損益計算書関係)
※1 関係会社との取引に係るものが次のとおり含まれております。
※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額並びにおおよその割合は、次のとおりであります。
おおよその割合
※3 減価償却費
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
非稼働資産に係る減価償却費を営業外費用として計上したものであります。
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
非稼働資産に係る減価償却費を営業外費用として計上したものであります。
※4 固定資産売却益の内容は、次のとおりであります。
※5 関係会社株式売却益
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
連結子会社であるSuzhou JDI Electronics Inc.の全株式を売却したことにより発生したものであります。
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
※6 事業構造改善費用戻入益
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
構造改革の一環で評価切下げを行った債権につき、譲渡先からの入金完了により回収可能性が回復したことに伴うものであります。
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
主に東浦工場の生産終了に伴う見込費用の節減によるものであります。
※7 債務免除益
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
2023年2月10日付で締結した追加資本提携契約に基づき、当社借入金のうち15,000百万円をいちごトラストが債権放棄したことに伴い発生したものであります。
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
※8 減損損失
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当社では、以下の資産グループについて減損損失を計上いたしました。
原則として事業用資産については管理会計上の区分を基礎とし、製造工程等の関連性を加味してグルーピングしておりますが、遊休状態の資産については他の資産グループから独立したキャッシュ・フローを生み出す単位として個別にグルーピングしております。
事業用資産については、ディスプレイ業界において、海外ディスプレイメーカーの生産能力拡大や顧客のOLEDディスプレイ採用拡大などを背景に厳しい競争環境が継続し、収益性が低下したことにより、当事業年度において帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額1,397百万円(主として建設仮勘定1,153百万円並びに機械装置及び運搬具225百万円)を特別損失に計上いたしました。また、当事業年度において計上した減損損失は主に茂原工場で発生しております。茂原工場では事業用資産を液晶ディスプレイ(LCD)製造ラインとOLED製造ラインの2つにグルーピングしており、いずれのラインも減損の兆候が認められたため、減損損失の認識の要否を判定しています。OLED製造ラインについては固定資産の帳簿価額を回収可能価額(正味売却価額)が下回ったことから、当事業年度において帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額1,397百万円を減損損失として認識しました。一方、LCD製造ラインについては固定資産の帳簿価額を回収可能価額(正味売却価額)が上回っていることから、減損損失の計上は行っておりません。なお、当事業年度末における茂原工場の2ラインに関する事業用資産の帳簿価額は34,555百万円となり、総資産額の18%を占めています。
なお、事業用資産の回収可能価額は、正味売却価額により測定しており、正味売却価額は主に鑑定評価額により評価しております。
遊休資産については、将来の使用が見込まれなくなったことから、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額1,406百万円(主として機械装置及び運搬具934百万円並びに建設仮勘定443百万円)を特別損失に計上しております。
なお、遊休資産の回収可能価額は零としております。
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社では、以下の資産グループについて減損損失を計上いたしました。
原則として事業用資産については管理会計上の区分を基礎とし、製造工程等の関連性を加味してグルーピングしておりますが、遊休状態の資産については他の資産グループから独立したキャッシュ・フローを生み出す単位として個別にグルーピングしております。
事業用資産及び共用資産については、ディスプレイ業界において、海外ディスプレイメーカーの生産能力拡大や顧客のOLEDディスプレイ採用拡大などを背景に厳しい競争環境が継続し、主に液晶事業の収益性が低下したことにより、当事業年度において帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額7,074百万円(主として長期前払費用5,998百万円並びに機械及び装置497百万円)を特別損失に計上いたしました。
また、当事業年度において計上した減損損失は主に本社及び茂原工場で発生しております。茂原工場では事業用資産を液晶ディスプレイ(LCD)製造ライン及びOLED製造ライン、並びにeLEAP製造ラインの3つにグルーピングしております。当事業年度においてLCD製造ライン及びOLED製造ラインで減損の兆候が認められ、減損損失の認識の要否を判定した結果、固定資産の帳簿価額を回収可能価額(正味売却価額)が下回ったことから、当事業年度において帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額682百万円を減損損失として認識しました。なお、当事業年度末における当該2ラインに関する事業用資産の帳簿価額は31,405百万円となり、総資産額の17%を占めています。
事業用資産の回収可能価額は、正味売却価額により測定しており、正味売却価額は当社が評価を委託した外部の評価会社から入手した鑑定評価書(不動産及び動産)を利用し算出した鑑定評価額により評価しております。また、共用資産を含むより大きな単位の回収可能価額は、主に割引後の将来キャッシュ・フローに基づく使用価値(割引率10.0%)により測定しております。
遊休資産については、将来の使用が見込まれなくなったことから、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少1,674百万円(主として建設仮勘定1,303百万円)を特別損失に計上いたしました。
なお、遊休資産の回収可能価額は零としております。
※9 事業構造改善費用
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
主に東浦工場の生産終了に伴う見込費用であります。
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
(有価証券関係)
前事業年度(2023年3月31日)
関係会社株式及び関係会社出資金は、市場価格のない株式等のため、関係会社株式及び関係会社出資金の時価を記載しておりません。
なお、市場価格のない株式等の関係会社株式及び関係会社出資金の貸借対照表計上額は次のとおりです。
当事業年度(2024年3月31日)
関係会社株式及び関係会社出資金は、市場価格のない株式等のため、関係会社株式及び関係会社出資金の時価を記載しておりません。
なお、市場価格のない株式等の関係会社株式及び関係会社出資金の貸借対照表計上額は次のとおりです。
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
前事業年度及び当事業年度は、税引前当期純損失を計上しているため、記載を省略しております。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係)」に同一の内容を記載しているので、注記を省略しております。
(重要な後発事象)
(重要な資産の譲渡)
当社は、2023年3月10日付で当社旧東浦工場の資産をソニーセミコンダクタマニュファクチャリング株式会社に譲渡することを取締役会で決議し、同日付で同社と譲渡契約を締結いたしました。
当該契約に基づき、2024年4月1日付で同社への物件の引渡しを行い、譲渡手続を完了しております。
当該契約の概要は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」をご参照ください。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(単位:百万円)
(注)1.当期増加額の主なものは、次のとおりであります。
機械及び装置
茂原工場の液晶ディスプレイ生産設備 796 百万円
石川工場の液晶ディスプレイ生産設備 389 百万円
鳥取工場の液晶ディスプレイ生産設備 269 百万円
建設仮勘定
茂原工場の有機ELディスプレイ生産設備 17,035 百万円
茂原工場の液晶ディスプレイ生産設備 1,458 百万円
石川工場の液晶ディスプレイ生産設備 898 百万円
2.当期減少額の欄の( )内は内書きで、減損損失の計上額であります。
【引当金明細表】
(単位:百万円)
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3) 【その他】
重要な訴訟について
重要な訴訟につきましては「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (5)法務・コンプライアンスリスク」に記載のとおりであります。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 定款の規定により、単元未満株式を有する株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができません。
(1) 会社法第189条第2項各号に掲げる権利
(2) 会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
(3) 株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
(4) 株主の有する単元未満株式の数と併せて単元株式数となる数の株式を売り渡すことを請求する権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
(1) 有価証券報告書及びその添付書類並びに確認書
事業年度 第21期(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) 2023年6月26日関東財務局長に提出。
(2) 内部統制報告書及びその添付書類
2023年6月26日関東財務局長に提出。
(3) 四半期報告書及び確認書
第22期第1四半期(自 2023年4月1日 至 2023年6月30日) 2023年8月10日関東財務局長に提出。
第22期第2四半期(自 2023年7月1日 至 2023年9月30日) 2023年11月13日関東財務局長に提出。
第22期第3四半期(自 2023年10月1日 至 2023年12月31日) 2024年2月13日関東財務局長に提出。
(4) 臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定(株主総会における議決権行使の結果)に基づく臨時報告書 2023年6月26日関東財務局長に提出。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12号及び第19号の規定(提出会社及び提出会社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの事象に著しい影響を与える事象)に基づく臨時報告書 2023年8月2日関東財務局長に提出。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12号及び第19号の規定(提出会社及び提出会社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの事象に著しい影響を与える事象)に基づく臨時報告書 2023年9月29日関東財務局長に提出。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12号及び第19号の規定(提出会社及び提出会社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの事象に著しい影響を与える事象)に基づく臨時報告書 2023年11月13日関東財務局長に提出。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12号及び第19号の規定(提出会社及び提出会社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの事象に著しい影響を与える事象)に基づく臨時報告書 2023年12月28日関東財務局長に提出。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。