第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.当社は、取締役等への株式報酬制度のために株式給付信託(BBT)を設定しております。このBBTにかかる信託口が保有する当社株式は、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益の算定上、期末株式数及び期中平均株式数の計算において控除する自己株式数に含めております。
3.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第200期の期首から適用しており、第200期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
4.第202期より、当社の持分法適用関連会社である(株)UACJの連結財務諸表において、従来の日本基準に替えて国際財務報告基準(IFRS)を適用しており、第201期に係る主要な経営指標等については、当該会計方針の変更を反映した遡及適用後の数値を記載しております。
なお、第200期以前に係る累積的影響額については、第201期の期首の純資産額に反映させております。
(2) 提出会社の経営指標等
(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益、株価収益率及び配当性向を記載していない事業年度は、当期純損失であったため、又は潜在株式が存在しないためであります。
2.当社は、取締役等への株式報酬制度のために株式給付信託(BBT)を設定しております。このBBTにかかる信託口が保有する当社株式は、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益又は当期純損失(△)の算定上、期末株式数及び期中平均株式数の計算において控除する自己株式数に含めております。
3.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第200期の期首から適用しており、第200期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
4.最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものであります。
2 【沿革】
(注)2024年4月30日付で当社の完全子会社が保有するEssex Furukawa Magnet Wire LLCの株式を譲渡したことにより、同社は当社の連結範囲から除外されております。
3 【事業の内容】
当企業集団は、インフラ、電装エレクトロニクス、機能製品の各事業において培われた技術を発展、応用した製品の製造販売を主な内容とし、さらに各事業に関連する研究及びその他のサービス等の事業活動を展開しております。
当連結会計年度末における当企業集団の事業内容、各関係会社の当該事業に係わる位置づけ及び報告セグメントとの関連は、次のとおりであります。
なお、販売会社については、主に取り扱う製品の種類により、各セグメントに区分しております。
以上の項目を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。

4 【関係会社の状況】
2024年3月31日現在
(注)1.主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しております。
2.議決権の所有又は被所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。
3.古河AS㈱、OFS Fitel, LLC、Furukawa Electric LatAm S.A.、American Furukawa,Inc.、瀋陽古河電纜有限公司、PT.Furukawa Indomobil Battery Manufacturingは特定子会社に該当します。
4.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社は、古河電池㈱、富士古河E&C㈱、㈱UACJ、山崎金属産業㈱であります。
5.持分は100分の50以下でありますが、実質的に支配しているため子会社とした会社は、岡野電線㈱、PT Tembaga Mulia Semanan Tbkであります。
6.持分は100分の20未満でありますが、実質的な影響力を持っているため関連会社としたものであります。
7.当社と一部の関係会社は、効率的な資金活用のために、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しております。
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2024年3月31日現在
(注)1.従業員数には、臨時従業員及び企業集団外への出向者を含めておりません。
2.サービス・開発等の従業員数には、当社の本部部門等、全社共通の業務に従事する人員数が含まれております。
(2) 提出会社の状況
2024年3月31日現在
(注)1.従業員数には、臨時従業員及び出向者を含めておりません。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.サービス・開発等の従業員数には、当社の本部部門等、全社共通の業務に従事する人員数が含まれております。
(3) 労働組合の状況
当社グループには、古河電気工業労働組合をはじめとする労働組合が組織されており、全日本電線関連産業労働組合連合会(日本労働組合総連合会加盟)等に所属しております。なお、労使関係について特に記載すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
② 連結子会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
③ 提出会社・国内連結子会社グループ
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
[古河電工グループの理念体系]
当社グループは、経営の判断の軸となり、従業員一人ひとりが理解・共感し、当社グループで誇りを持って働くことにつながるパーパス(存在意義)を制定し、これまでのグループ理念体系を見直しました。
「古河電工グループ パーパス」(以下、パーパス)は、多様なステークホルダーから真に豊かで持続可能な社会の実現に貢献する企業グループとして認知され、従業員が誇りを持って挑戦し続けるために定めた当社グループの存在意義を明文化したものです。また、持続的に成長していく上で、特に大事にし、より強化していきたい価値観を、「Core Values」としております。
「古河電工グループ ビジョン2030」は、将来社会像やパーパスを踏まえ、時間軸を2030年と定めて描いた当社グループの将来の在りたい姿を定めたものです。ビジョン2030のありたい姿からのバックキャストで中間地点としての2025年の目指す姿を定義したものが25中期経営計画です。
「古河電工グループCSR行動規範」は、パーパスおよびCore Valuesに基づき企業活動を展開するにあたり、企業の社会的責任の観点から、当社グループの役員・従業員のとるべき基本的行動の規範を定めたものです。

■古河電工グループ パーパス*

*「古河電工グループ パーパス」は、2024年3月に制定され、2024年4月19日から施行されています。
■Core Values(コア・バリュー)
当社グループが持続的に成長していく上で、特に大事にし、より強化していきたい価値観として<正々堂々><革新><本質追究><主体・迅速><共創>の5つを定め、「Core Values」としております。

■古河電工グループ ビジョン2030
当社グループは、「古河電工グループ パーパス」に基づき、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs*)」が示す社会課題の解決を念頭に置いて2030年におけるありたい姿を描き、そこへ向けて目指す時間軸と領域を明確にした「古河電工グループ ビジョン2030」(以下、「ビジョン2030」という)を策定しております。
ビジョン2030のもと、情報/エネルギー/モビリティの各領域及びこれらの融合領域において、当社グループは社会課題の解決を目指してまいります。さらに、新領域においても、これまでにない新たな事業の創出を通じた社会課題の解決を目指してまいります。

さらに、当社グループでは、ビジョン2030を達成するために当社グループが対処すべき経営上の重要課題を「マテリアリティ」と定義し、収益機会とリスクの両面で次のとおりマテリアリティを特定しております。これらのマテリアリティに取り組むことにより、ビジョン2030を達成するとともに、SDGsの達成にも寄与してまいります。

*SDGs…国連で採択されたSustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称であり、17のゴール・169のターゲットで構成される国際目標
(2) 経営環境、中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
当社は、ビジョン2030のありたい姿からのバックキャストで中間地点としての2025年の目指す姿を定義し、その達成に向け2025年度を最終年度とする4か年の新中期経営計画「Road to Vision2030-変革と挑戦-」(以下、「25中計」という)を2022年度に策定し、各施策に取り組んでまいりました。

<経営環境>
25中計の前提となる当社を取り巻く経営環境は、今後非連続かつ不可逆的に変化していくものと考えております。例えば、ESG/SDGsが企業の存続に欠かせない経営課題となる、人生100年時代等を踏まえた新たなライフスタイルが広がる、人口減少・高齢化の進展により国内市場が縮小する、DX(Digital Transformation)が急速に進展する、等の変化が想定されます。
このような環境においては、Beyond5G*の実現やカーボンニュートラルの実現、安全・安心・快適に人とモノが移動の自由を享受するための次世代インフラの実現、健康寿命延伸の実現、サーキュラー・エコノミーの実現等の社会課題解決の期待がより高まるものと想定されます。
*Beyond5G…5Gの特徴(高速・大容量、低遅延、多数端末との接続)のさらなる高度化に加えて、空・海・宇宙への利用領域の拡張、超低消費電力、超高信頼等の特徴を備えることが想定されている。6G(第6世代移動通信システム)とも呼ばれる。

<各事業領域における市場環境の見通し>
世界経済は、成長が持続する中、インフレ率が着実に低下して、「ソフトランディング」に向かう姿となりました。もっとも景気拡大のペースは緩やかで、インフレの動向や地政学的ショックには不確実さが残る等、先行き不透明な状況が続くと予想されますが、当社グループが重点領域と位置づけているインフラ(情報通信、エネルギー)/自動車分野、また、注力事業と位置づけている半導体に関連する機能製品分野は、中長期では継続的な市場成長が見込まれます。
情報通信分野は、5GやIoT等、クラウドをベースとしたサービスが様々な分野で成長しており、中でも生成AIの分野は急成長を果たしています。それらを支えるデータセンタ関連の光ネットワークの建設は今後も続くと考えられます。足元では世界的な光ファイバ等の需給バランスが復調傾向であり、中長期での継続的な市場成長が見込まれます。
エネルギー分野は、国内に関しては国のエネルギー政策に伴う洋上風力を中心とする再生可能エネルギーや電力会社のリプレース需要が見込まれ、海外に関しては欧米、新興国での旺盛な需要が継続する見通しであります。
自動車分野は、経済が拡大基調をたどる下で自動車需要は堅調に推移すると見られ、今後も当該分野は継続的に成長する見通しであります。
機能製品分野は、生成AI関連市場は好調、スマートフォン・パソコン・HDDの需要は緩やかに復調すると見込んでおり、中長期的には継続的な市場拡大・成長する見通しであります。
<25中計達成に向けた取組み(対処すべき課題)>
25中計のもと、情報/エネルギー/モビリティの各領域及びこれらの融合領域における社会課題解決型事業の強化・創出を掲げ、収益の拡大に向けた取組みとして、「資本効率重視による既存事業の収益最大化」及び「開発力・提案力の強化による新事業創出に向けた基盤整備」を推進してまいります。また、これらを下支えする「ESG経営の基盤強化」に取り組んでまいります。
①資本効率重視による既存事業の収益最大化
本中期経営計画の目標達成のため、各事業の収益の拡大に向け、引き続き収益性・成長性等の観点から投資配分の最適化を進め、事業ポートフォリオの見直しを含む、資本コストをより意識した経営管理と意思決定を一層加速してまいります。
光ファイバ・光関連部品等については、高付加価値製品の拡販や新規顧客の獲得に注力し、また、製造能力の整備や生産性の改善に取り組むとともに、ネットワーキングシステムについてグローバル展開の推進により、収益の確保を図ってまいります。電力ケーブルシステムについては、設備投資・更新等による生産性改善、工事施工能力の増強を進めるとともに、国内の超高圧地中線、再生可能エネルギー向けの海底線や地中線の受注活動に取り組むことにより、収益の拡大を目指してまいります。自動車用ワイヤハーネスについては、車両を軽量化することでCO2削減に貢献するアルミワイヤハーネスの拡販に引き続き努めるとともに、車の電動化が加速する中で注目されている高電圧対応製品の開発と受注活動を進めてまいります。半導体製造用テープについては、将来的に半導体の需要拡大が見込まれることから、生産能力の増強や、より高性能かつ高品質な製品の提供等を目的とする新工場建設及び試作を引き続き進めてまいります。さらに、生成AIの需要拡大を受け、顧客の様々なニーズに対応した放熱製品の拡販に努めてまいります。
②開発力・提案力の強化による新事業創出に向けた基盤整備
当社グループは、素材力を核として長年培ってきた「メタル」「ポリマー」「フォトニクス」「高周波」の4つのコア技術を活用するとともに、外部パートナーとの共創を進めるほか、デジタル技術やデータの利活用を推進し、課題解決を起点とした製品・サービスの開発・提供を通じて、新たな社会課題解決型事業創出に向けた基盤整備を図ってまいります。
Beyond5G社会に対応するため、フォトニクス技術及び高周波技術を活かし、次世代の情報通信環境において必要となる光電融合の実現に向けた光半導体デバイス等の開発を進め、オール光ネットワークと高効率エネルギー社会の実現に貢献してまいります。また、安全でサステナブルなエネルギーの供給に貢献する核融合発電関連製品の共同研究開発等を進めてまいります。さらに、カーボンニュートラルの実現に貢献するために、化石資源を使用しないグリーンLPガス*について引き続き研究開発に取り組んでまいります。加えて、社会インフラ維持管理向けデジタルソリューションについて、顧客への提案活動を進めるとともに、更なる高度化を目指してまいります。
*グリーンLPガス…バイオガス(家畜の排泄物や生ゴミ等を発酵させた際に発生するメタンガスと二酸化炭素)を原料に生成したLPガスのこと。
③ESG経営の基盤強化
25中計では、特定したマテリアリティごとに2025年度の目指す姿を定め、それらを実現する施策を策定するとともに、進捗を測定するサステナビリティ指標・目標値を設定しており、それらの達成を図ることで、ESG経営の基盤を強化してまいります。持続可能な企業へ変革する上で必須となっている「気候変動に配慮したビジネス活動の展開」に対しては、低炭素経済への移行を支援する一連の目標と行動である気候移行計画を策定し、それに基づいたカーボンニュートラル実現への取組みを加速してまいります。また、人的資本の強化を図るため、人材に対するグループ・グローバル共通の考え方である「古河電工グループPeople Vision」に基づき、「人材・組織実行力」の強化に取り組んでまいります。具体的には、従業員エンゲージメントの要素を含む人材・組織実行力調査を実施し、これをモニタリングツールとして、人材マネジメントに関わる取組みを強化してまいります。「リスク管理強化に向けたガバナンス体制の構築」は、当社グループ全体のリスクマネジメントのみならず、サプライチェーンマネジメントと人権マネジメントに関わる取り組みを強化しています。それぞれ具体的には、「古河電工グループCSR調達ガイドライン」に基づく自己評価調査(SAQ)について当社から国内外グループ会社の主要な取引先へ段階的に拡大しております。「人権デューディリジェンスの実施」については、従業員と取引先を優先して対応すべきステークホルダーとして、それぞれについて想定される人権上の課題を特定し、課題への改善策や予防策を講じております。
(3) 目標とする経営指標
25中計において、資本効率を意識した事業の強化と創出を行うため、ROICやROE等を経営指標として重視し、最終年度である2026年3月期の到達目標水準は、ROIC(税引後)6%以上、ROE11%以上、連結売上高1.1兆円以上、連結営業利益580億円以上、親会社株主に帰属する当期純利益370億円以上としております。また、25中計では、これらの財務目標に加え、各マテリアリティにおける2025年度の目指す姿を実現するためのサステナビリティ指標(温室効果ガス排出量削減率、従業員エンゲージメントスコア、管理職に対する人権リスクに関する教育実施率等)及びそれらの目標を設定しております。
ビジョン2030の実現に向けて、本中期経営計画を着実に推進してまいります。
2025年度の財務目標値
2025年度のサステナビリティ目標値
(*1) 2022年度に設定したテーマに関して全件実施を意味する。
(*2) 2023年度に対象範囲を国内外グループ会社に拡大し、単体目標からグループ目標に変更。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ共通
当社グループは、2030年におけるありたい姿「古河電工グループ ビジョン2030」(以下、ビジョン2030)を定めております。ビジョン2030の達成に向け、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指すESG経営を推進しています。
2023年度は、従業員一人ひとりが誇りを持って働き挑戦し続けるために、当社グループの理念体系を見直し、当社グループの存在意義を示した「古河電工グループ パーパス」を制定し、2024年4月19日から施行しています。2022年度に若手従業員を中心に「パーパス制定プロジェクトチーム」を立ち上げ、これまでに日本国内はもとより海外グループ会社(米国、欧州、南米、中国、東南アジア)を対象に、合計30回、100人以上の従業員との対話を実施しました。また取締役会でも複数回の議論を重ねてきました。今後は、パーパスの浸透活動を通じて、従業員一人ひとりがその内容や意義を理解し、グループ全体にパーパスへの共感を醸成する取組みを進め、従業員エンゲージメント向上や組織実行力を高めることを目指していきます。
パーパスの本文については、「1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](1)会社の経営の基本方針」を参照してください。
① ガバナンス
当社グループのサステナビリティに関する議論を集約し、実行の質・スピードをさらに高めることを目的として、「サステナビリティ委員会」を設置しています。サステナビリティ委員会は、委員長を社長、副委員長を戦略本部長、委員を経営層で構成され、サステナビリティに関する基本方針、収益機会・リスクのマテリアリティに関する基本的事項、サステナビリティに関する基本的な情報開示等の当社グループのサステナビリティに関する課題についての審議及び当該事項に関する進捗状況の確認をし、取締役会に提案・報告を行っています。事務局はサステナビリティ推進室が担当し、原則、年に2回開催します。リスクのマテリアリティに関する事項は、当社グループの経営上のリスクとも密接に関わることから、リスクマネジメント委員会と連携して対処しています。
また、取締役会には、気候変動や人的資本、知的財産を含めたサステナビリティに関する業務の執行状況を四半期ごとに報告・共有しています。なお、サステナビリティ委員会や経営会議の議題は、取締役会の実効性評価の実施結果や株主・機関投資家からのフィードバック等も踏まえて、設定しています。

<当社グループのサステナビリティに関する主な議論>
<ESG連動報酬>
当社では、取締役の選解任や評価、経営陣の報酬に関する審議等を行う任意の委員会として、委員の過半数及び委員長を社外取締役とする指名・報酬委員会を設置しており、2023年度は同委員会を6回開催しました。社外取締役及び監査役以外の役員等への報酬については、ESGへの取組み結果をより直接的に反映すること等を目的に役員報酬制度を一部改定し、2023年7月から運用を開始しています。改定後の報酬項目は、基本報酬、短期業績連動報酬(個別)、短期業績連動報酬(全社)、ESG連動報酬及び中長期業績連動報酬で構成され、ESG連動報酬は、当社グループが対処すべき経営上の重要課題(マテリアリティ)におけるサステナビリティ目標の達成状況を評価項目としています。報酬総額に占めるESG連動報酬の割合は、報酬項目毎に定めた標準報酬水準の合計額を100%とした場合、役位毎に2~3%で設定されています。
初年度である2023年度は、「温室効果ガス排出量削減率(スコープ1、2)」に関する目標(2017年度比21.2%削減)の達成有無を評価項目としています。なお、ESG連動報酬として採用する評価指標については、指名・報酬委員会で定期的に確認・見直しを実施しております。
詳細については、「4[コーポレートガバナンスの状況等](4)役員の報酬等」を参照してください。
② 戦略
<古河電工グループのESG経営とマテリアリティ>
※ 当社グループのESG経営において、「マテリアリティ」は、ビジョン2030を達成するために当社グループが対処すべき経営上の重要課題と定義しており、財務・会計上における重要課題(業績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のある項目)とは、異なる意味で使用しています。
<マテリアリティの特定>
収益機会の観点から、当社グループが事業活動を通じて様々な社会課題を解決していくためには、プロダクト・アウト重視の姿勢から脱し、マーケット・イン、更にアウトサイド・インのアプローチへの転換が必要不可欠と考え、「社会課題解決型事業の創出」をマテリアリティとして特定しました。その具体例として、ビジョン2030で描く社会の基盤となる「次世代インフラを支える事業の創出」、カーボンニュートラルやサーキュラー・エコノミーの実現に貢献する「環境配慮事業の創出」をサブ・マテリアリティとしています。また、自ら積極的に変革する企業を目指すという思いと知的資産の活用等を通じた絶え間ないイノベーションの創出を表した「Open, Agile, Innovative」と、外部との共創に注力する「多様なステークホルダーとのパートナーシップの形成」を社会課題解決型事業の創出に向けた経営上の重要課題として、マテリアリティに特定しています。
一方、リスクの観点からは、企業が持続的な成長をしていく上で「気候変動に配慮したビジネス活動の展開」は必須であるため、環境(E)のマテリアリティとしています。また、自ら積極的に変革する企業になるための「人材・組織実行力の強化」を社会(S)のマテリアリティ、コーポレートガバナンス、グループガバナンス、サプライチェーンマネジメント及び人権・労働慣行をサブ・マテリアリティとする「リスク管理強化に向けたガバナンス体制の構築」をガバナンスのマテリアリティとしています。

<マテリアリティの特定プロセス>
マテリアリティの特定及び見直しは、Step1~Step3 のプロセスで行います。まず、Step1では「外部要因」と「内部要因」を参考に社会課題を洗い出し、重複項目を整理した上で項目リストを作成します(現在、29項目に整理されています)。Step2では「株主・投資家にとっての重要度」と「ビジョン2030達成にとっての重要度」の2軸に対して重要度評価(高・中・低)をし、優先順位付けを行います。Step3で、優先度の高い項目をマテリアリティ項目として特定します。特定したマテリアリティ項目は、ビジョン2030達成に向けた重要課題として収益機会及びリスク側面で類型化・再整理し、収益機会のマテリアリティ及びE・S・G各々のリスクのマテリアリティとして表現します。
2023年度は、生物多様性及び自然資本に対する昨今の社会的要請の高まりを受け、「生物多様性(陸域/海洋・河川)」を「ビジョン2030達成にとっての重要度」の低領域から中領域に評価し直しました。


<2030年に向けた価値創造プロセス>
当社グループは「古河電工グループ パーパス」、「Core Values」及び「古河電工グループCSR行動規範」に基づき、企業活動を展開しています。2030年のありたい姿を描いた「古河電工グループ ビジョン2030」(以下、ビジョン2030)から遡るバックキャスティングによって示された2025年の姿に向かって、現在からのフォワード・ルッキングの考え方で策定された「中期経営計画2022-2025」(以下、25中計)を確実に実行していきます。25中計では、特定したマテリアリティごとに2025年度の目指す姿を定め、それらを実現する施策を策定するとともに、進捗を測定・管理するサステナビリティ指標と目標を設定しています。
当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するために、資本効率を意識した事業の強化と創出、資本コスト低減に向けた経営基盤の強化を行います。
当社グループは、現在「メタル」「ポリマー」「フォトニクス」「高周波」の4つのコア技術を強みに、特定市場に限定されない開発力と提案力によって、お客様の信頼を培ってきました。知的資産の活用を含めた当社グループの強みの強化と外部パートナーとの共創による新しいビジネスモデルの構築をOpen, Agile, Innovativeに推進していきます。
まず、2025年に向けて、情報・エネルギー・モビリティ分野での収益を安定化させ、社会課題解決型事業の強化を通じて成長し、情報/エネルギー/モビリティの融合社会へ貢献していきます。具体的には、25中計の目標達成のため、特に情報通信ソリューション事業に注力するとともに、各事業の収益拡大に向け、引き続き収益性・成長性等の観点から投資配分の最適化を進め、事業ポートフォリオの見直しを含む、資本コストをより意識した経営管理と意思決定を一層加速していきます。
さらに、2030年に向かって、ビジョン2030で描く融合社会の基盤となる「次世代インフラを支える事業」、カーボンニュートラルやサーキュラー・エコノミーの実現に貢献する「環境配慮事業」等の社会課題解決型事業の創出によって飛躍をしていきます。具体的な例として、Beyond5G社会に対応するため、フォトニクス技術及び高周波技術を活かし、次世代の情報通信環境において必要となる光電融合の実現に向けた光半導体デバイス等の開発を進め、オール光ネットワークと高効率エネルギー社会の実現に貢献します。また、安全でサステナブルなエネルギーの供給に貢献する核融合発電関連製品の共同研究開発等を進めます。さらに、カーボンニュートラルの実現に貢献するために、化石資源を使用しないグリーンLPガス(※)について引き続き研究開発に取り組みます。加えて、社会インフラ維持管理向けデジタルソリューションについて、顧客への提案活動を進めるとともに、更なる高度化を目指します。
※ グリーンLPガス:バイオガス(家畜の排泄物や生ゴミ等を発酵させた際に発生するメタンガスと二酸化炭素)を原料に生成したLPガスのこと。
一方、「気候変動に配慮したビジネス活動の展開」は、低炭素経済への移行を支援する一連の目標と行動である気候移行計画を策定し、それに基づいたカーボンニュートラル実現への取組みを実行していきます。また、「人材・組織実行力の強化」は、人材に対するグループ・グローバル共通の考え方である「古河電工グループPeople Vision」に基づき、従業員エンゲージメントの要素を含む人材・組織実行力調査を実施し、これをモニタリングツールとして、人材マネジメントに関わる取組みを強化していきます。「リスク管理強化に向けたガバナンス体制の構築」は、当社グループ全体のリスクマネジメントのみならず、サプライチェーンマネジメントと人権マネジメントに関わる取組みも強化していきます。

※1 4つのコア技術:メタル、ポリマー、フォトニクス、高周波
※2 知的資産の活用強化を含む。
※3 B5G:Beyond5G
③ リスク管理
<サステナビリティ関連機会及びリスクの管理>
25中計において、各々のマテリアリティにおける2025年度の目指す姿を実現するためのサステナビリティ指標(KPI)と2025年度サステナビリティ目標を設定しております。
収益機会・リスクのマテリアリティの対応状況やサステナビリティ指標の進捗状況は、サステナビリティ委員会と取締役会に半期ごとに報告・共有されています。また、サステナビリティ推進室長は、マテリアリティやサステナビリティ指標の進捗状況、サステナビリティ指標や目標の妥当性等について各担当部門と定期的(原則、年に2回)に対話をし、目標に達しない見込みの指標を担当している部門に対しては、対応策や改善策の作成と実行を促しています。
収益機会のマテリアリティ:
「Open, Agile, Innovative」及び「多様なステークホルダーとのパートナーシップの形成」の進捗を測定するサステナビリティ指標として、「新事業研究開発費増加率」と「事業強化・新事業創出テーマに対するIPランドスケープ実施率」を設定し、新事業創出に向けた基盤整備を推進しています。「事業強化・新事業創出テーマに対するIPランドスケープ実施率」の詳細については、「(4)知的財産」を参照してください。
また、「社会課題解決型事業の創出/環境配慮事業の創出」の詳細については、「(2)気候変動」を参照してください。
リスク(ガバナンス)のマテリアリティ:
「リスク管理強化に向けたガバナンス体制の構築」の進捗を測定するサステナビリティ指標として、事業等のリスク項目を含む「全リスク領域に対するリスク管理活動フォロー率」を設定し、統制活動による改善を推進しています。さらに、特に強化すべきリスク管理としてガバナンスのサブ・マテリアリティに掲げているサプライチェーンマネジメントと人権マネジメントは、それぞれに対応したサステナビリティ指標を「主要取引先に対するCSR調達ガイドラインに基づくSAQ(※)実施率」及び「管理職に対する人権リスクに関する教育実施率」と設定し、進捗状況や対応策をフォローしています。
サプライチェーンマネジメントに関しては、2021年度から当社の主要取引先56社を対象にCSR調達ガイドラインに基づくSAQを開始し、2022年度以降、国内外グループ会社の取引先へ対象範囲を拡大させています。当社が高リスクと設定した調査項目に該当する取引先に対しては、ヒアリング等の対話を通じて状況を再確認し、必要に応じて是正していただくように働きかけを行っています。
人権マネジメントに関しては、2021年度に当社グループの人権課題として優先すべき対象ステークホルダーを「従業員」と「取引先」として、人権デューディリジェンスを実施しています。従業員については職場でのハラスメントを課題とし、内部通報やコンプライアンス意識調査の結果を分析し、必要な改善策を実施しています。また、改善策の一つとして2022年度から当社及び国内外グループ会社の管理職層を対象とした「差別・ハラスメント教育」を実施しており、サステナビリティ指標「管理職に対する人権リスクに関する教育実施率」として設定しています。2023年度に実施したコンプライアンス意識調査の結果を分析し、2024年度は改善策の効果を検証する予定です。一方、取引先については主要取引先に対するCSR調達ガイドラインに基づくSAQの実施によって、当社がサプライチェーン上の人権リスクと設定した調査項目に該当する取引先の把握を行っています。現時点では、本調査の結果で人権に負の影響を与える重大な問題は発見されていません。
※ SAQ(Self-Assessment Questionnaire) : 自己評価調査。
リスク(環境)のマテリアリティ:
「気候変動に配慮したビジネス活動の展開」の詳細については、「(2)気候変動」を参照してください。
リスク(社会)のマテリアリティ:
「人材・組織実行力の強化」の詳細については、「(3)人的資本(多様性を含む。)」を参照してください。
<全社経営戦略(25中計)・全社リスクマネジメントへの統合>
資本効率を意識した事業の強化と創出に向け、資本効率を重視した事業ポートフォリオの変革を推進することを目的とした「事業ポートフォリオ検討委員会」を2022年度から設置しています。事業ポートフォリオ検討委員会は、戦略本部長(委員長)、財務本部長(副委員長)及び営業統括本部長で構成され、中期経営計画における各事業の位置づけ等、事業ポートフォリオの変革に関する重要事項を審議し、経営会議に提案・報告を行っています。事務局幹事は経営企画部長が担当し、原則、年に3回開催しています。2023年度は、ビジョン2030の達成に向けたありたい事業ポートフォリオについての検討を開始し、ビジョン2030の具体化を進めています。
資本効率重視の経営を推進するために、各事業を評価する管理指標として、投下資本利益率(ROIC)や投下資本利益額(FVA)(※1)を導入しています。事業ポートフォリオ最適化に向け、成長性(売上高平均成長率)と収益性(ROICスプレッド)の視点で明確にした各事業の現状の位置づけと合わせ、将来の成長性、当社の競争力及び炭素効率性(GHG(※2)排出量売上高原単位)を加味した上で、M&Aを含む成長を模索、撤退有無の判断等、必要なアクションを迅速に進めています。また、事業別FVAの資本コストの算出には、財務要素に加えて「気候変動」(※3)や「人権・労働慣行」等のESG要素も組み込まれています。事業別FVAは毎年振り返りや見直しを行い経営会議に報告され、事業ポートフォリオ最適化や経営資源配分等に活用しています。
※1 FVA(Furukawa Value Added) : EVAを当社向けにアレンジし、社内管理指標として2022年度より導入。
※2 GHG(greenhouse gas):温室効果ガス
※3 具体的には、事業別の「GHG排出量」及び「GHG排出量売上高原単位」を考慮。
当社グループ全体のリスク管理は、委員長を社長、副委員長をリスクマネジメント本部長、委員を経営層で構成した「リスクマネジメント委員会」を設置し、当社グループのリスク管理、内部統制、コンプライアンスについての課題を審議し、監督・推進する体制をとっています。同委員会では、経営視点及びオペレーショナル視点のリスク評価等によりリスクを俯瞰し、全社的に対応すべき重要リスクを定めています。リスクのマテリアリティに関連する「気候変動」、「人材・組織」及び「人権・労働慣行」は、経営視点の重要リスクとして認識し、対応しています。
詳細については、「3 [事業等のリスク]」を参照してください。
④ 指標と目標
<サステナビリティ指標と目標>
2023年度のサステナビリティ指標は、環境調和製品売上高比率、新事業研究開発費増加率及び従業員エンゲージメントスコア(単体)を除き、2023年度目標を達成あるいは達成の見込みです。
環境調和製品売上高比率の2023年度実績は65.9%でした。自動車部品関連製品を中心に環境調和製品売上高全体は前年度実績に比べ増加しましたが、情報通信関連製品の主に北米市場での需要減による売上の低下により、当年度目標66%に対しては僅かに未達となりました。2024年度以降も環境負荷の低減に寄与する・良い影響を与える本環境調和製品の売上拡大を進めます。
新事業研究開発費増加率(2021年度基準)の2023年度実績は121%で、前年度実績116%より増加したものの、当年度目標125%には達しませんでした。これは、新事業の実証・検証プロセスや共創による案件立上げが集中したため、これらを優先したことに起因するものです。2024年度以降も、新事業創出に向けた基盤整備に必要な研究開発活動を推進していきます。
従業員エンゲージメントスコア(単体)の2023年度実績は63で、当年度目標65に対して未達成でした。従業員エンゲージメントスコアについては2023年度からグループ全体で把握ができるようになったため、単体のみで設定していた2024年度以降の目標をすべて単体からグループへ拡大しました。2025年度の到達目標はグループで80と設定し、単体だけではなくグループ全体で従業員エンゲージメントが高い状態を目指していきます。
※1 2022年時点で設定した事業強化・新事業創出テーマに関して、全件実施を意味します。
※2 2025年目標を前倒しました。
※3 2024年度から基準年度が2021年度に変更になりますが、従来の2017年度基準に当てはめた場合の削減目標も参考値として示しています。
※4 2023年度に対象範囲を国内外グループ会社へ拡大し、単体目標からグループ目標に変更しました。
※5 新規採用者は新卒採用者及びキャリア採用者を示し、その対象は管理職層、総合職、一般職です。
※6 各年度30%程度維持することを意味します。
※7 各年度100%を継続することを意味します。
(2)気候変動
① ガバナンス
リスクのマテリアリティである「気候変動に関するビジネス活動の展開」に関する事項は、当社グループの経営上のリスクとも密接に関わることから、サステナビリティ委員会、リスクマネジメント委員会及びその特別委員会である古河電工グループ環境委員会(以下、環境委員会)や中央防災・BCM推進委員会が連携して対処しています。
気候変動や自然災害等の気候関連リスクは、環境リスクの最重要課題として位置づけ、気候関連リスクへの事前対策については主に環境委員会、リスク発生後の事業継続対策については主に中央防災・BCM推進委員会で定期的に議論されています。
環境委員会は、委員長をリスクマネジメント本部長とし、事業経営を担当する統括部門長や事業部門長、本部長等の経営層によって、3ヶ月に1回定期的に開催され、気候変動に関連する課題等を審議し、経営会議や取締役会に提案・報告します。
中央防災・BCM推進委員会は、委員長をリスクマネジメント本部長とし、事業部門長や事業所長等の委員によって、3ヶ月に1回定期的に開催され、事業継続マネジメント(BCM)の構築、自然災害等を含む事業継続リスクの特定をし、その特定プロセスを推進・管理しています。
また、気候変動に関する業務の執行状況については、取締役会に四半期ごとに報告・共有されています。

<当社グループの気候変動に関する主な議論>
② 戦略
<気候関連リスク及び機会の分析対象事業>
当社グループは、TCFD提言が推奨する「2℃以下のシナリオを含む異なる気候関連のシナリオを考慮した組織戦略のレジリエンス」を示すために、2019年度から気候関連リスク(移行リスク、物理リスク)及び機会を特定し、中期経営計画をベースラインとして、2℃以下のシナリオを含む異なる気候関連のシナリオ分析を実施しています。2019年度は環境省が実施する「TCFDに沿った気候リスク・機会のシナリオ分析支援事業」に参加し、インフラ事業(情報通信ソリューション事業の光ファイバ・ケーブルとエネルギーインフラ事業の電力ケーブル)からシナリオ分析を開始しました。以降、2020年度は自動車部品事業、2021年度はAT・機能樹脂事業と銅条・高機能材事業、2022年度はファイバ・ケーブル事業と電力事業、2023年度は、銅箔事業と電池事業、ファイテル製品事業のシナリオ分析を完了しました。引き続き事業分野別に段階的に対象事業の拡大を進めています。
<気候関連リスク及び機会の項目の特定プロセス>
気候関連リスクと機会の特定は、Step1~Step3のプロセスで行います。まず、Step1では「外部情報」と「内部情報」を参考に、当社グループのみならずサプライチェーンの上流及び下流も含めて気候関連リスクと機会の項目リストを作成します。Step2では洗い出した項目に対して、「当社グループに与える影響度」を点数化し優先順位を付けます。Step3で、優先度の高い項目を気候関連リスク・機会の項目として特定します。特定した気候関連リスク・機会の項目は1.5℃シナリオや4℃シナリオにおける影響パラメーターを用いて、2030年度における事業への影響度評価を行います。
<シナリオ群の選択>
TCFD提言が推奨する「2℃以下のシナリオを含む異なる気候関連のシナリオ」を検討するに当たり、国際エネルギー機関(IEA)や気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表する複数の既存シナリオを参照し、2021年度までは「2℃以下シナリオ」と「4℃シナリオ」の検討を進めてきました。2022年度からは、2050年カーボンニュートラルへの取組みを加速するため、環境目標2030を改定し、SBT1.5℃認定にも申請したことに伴い、選択するシナリオを「1.5℃シナリオ」と「4℃シナリオ」に見直しました。
<気候関連リスク及び機会の期間の定義>
<シナリオ分析の概要>
<当社グループのカーボンニュートラル実現に向けた取組みと気候移行計画の策定>
気候関連の機会及びリスクを特定し、収益機会の獲得とリスクの低減の両面からカーボンニュートラル実現に向けた取組みを進めています。2021年10月にTCFDより公表された「指標、目標、移行計画に関するガイダンス」を踏まえ、2023年度から低炭素経済への移行を支援する一連の目標と行動である気候移行計画の策定を開始しました。
リスクの対応策については、長期目標として環境ビジョン2050を策定し、事業活動における温室効果ガス排出量(スコープ1、2)を2050年ゼロにするチャレンジ目標とバリューチェーン全体で温室効果ガス排出量を削減することを目標に掲げています。そこからのバックキャスティングによる環境目標2030、25中計のサステナビリティ目標において温室効果ガス排出量削減の目標を設定しています。事業活動における温室効果ガス排出量(スコープ1、2)削減に対する取組みでは、工場の省エネや燃料転換を進めるとともに、サステナビリティ指標として「全電力使用量に占める再生可能エネルギー比率」を設定し、再生可能エネルギーの利用比率向上に向けた取組み(水力発電の活用、太陽光発電設備の設置、再生可能エネルギー由来電力の導入)を進めています。2023年度は、環境ビジョン2050と環境目標2030の達成に向けた気候移行計画策定の一環として、エネルギーロードマップの作成に着手しました。
収益機会の対応策については、25中計期間において既存事業の収益安定化と新事業創出に向けた基盤整備を進め、2030年にはそれぞれの分野における社会課題を解決するとともに、カーボンニュートラル実現に貢献していきます。例えば、通信トラフィック急増に伴う5G/B5G整備加速に対しては、情報通信分野の開発力と提案力を強みとしたフォトニクス新製品を創出し、大容量情報通信と高効率エネルギー社会の同時実現に貢献します。洋上風力発電等の再生可能エネルギー普及拡大に不可欠な海底ケーブルや地中ケーブルの供給・布設によるカーボンニュートラル実現への貢献、次世代エネルギー導入拡大に向けた技術開発に対しては、グリーンLPガス創出技術によるカーボンニュートラルの実現と地産地承(※)できる社会基盤の構築への貢献や、高温超電導線材の開発によって化石燃料に代わる新エネルギー源として期待されている核融合エネルギーの推進等に取り組んでいます。
※ 地産地承:地産地消に加えて地域の資源や文化を次世代に承継すること。
③ リスク管理
<気候関連リスク及び機会の管理>
リスク及び収益機会のマテリアリティである「気候変動に配慮したビジネス活動の展開」及び「環境配慮事業の創出」の進捗を測定するサステナビリティ指標として、「温室効果ガス排出量削減率(スコープ1、2)」、「電力消費量に占める再生可能エネルギー比率」及び「環境調和製品売上高比率」を設定し、半期ごとにサステナビリティ委員会にて、これらの指標の進捗状況と対応策をフォローしています。
2020年度から事業部門ごとに環境目標2030に沿ったGHG排出量の目標を、2022年度からは事業部門ごとのGHG排出量売上高原単位の目標も定め、四半期ごとに経営会議で「GHG排出量」と「GHG排出量売上高原単位」の進捗状況をフォローしています。
インターナルカーボンプライシング(Shadow price)は、2019年度から事業部門ごとのGHG排出量を炭素価格(2023年度は2万円/トンCO2eを適用)によって試算し、四半期ごとの環境委員会での評価・掲示効果により、脱炭素化に向けた気候変動リスク回避への準備を促しています。また、2023年度より、各事業部門がGHG排出量目標に対して未達成となった場合、再生可能エネルギー調達コスト増加分を各事業部門で負担するルールを定め、目標に達しない見込みの事業部門に対して再生可能エネルギーの導入計画の策定を促進しています。
<全社経営戦略(25中計)・全社リスクマネジメントへの統合>
当社は、事業ポートフォリオ最適化のプロセスや事業別FVAの資本コストの算出において、財務要素に加えてESG要素である「GHG排出量」及び「GHG排出量売上高原単位(炭素効率性)」を活用しています。
詳細については、「(1)サステナビリティ共通③リスク管理」を参照してください。
当社グループ全体のリスク管理において、「気候変動(カーボンニュートラル)」は経営視点でのリスク項目として掲げております。
詳細については、「3 [事業等のリスク]」を参照してください。
④ 指標と目標
<古河電工グループ環境ビジョン2050>(2021年3月策定)
環境ビジョン2050では、環境に配慮した製品・サービスの提供及び循環型生産活動を通じ、バリューチェーン全体で持続可能な社会の実現に貢献することを掲げています。脱炭素社会への貢献としては、バリューチェーン全体で温室効果ガス排出削減を目指し、2050年の事業活動における温室効果ガス排出量(スコープ1、2)ゼロを、チャレンジ目標としています。
<環境目標2030>(2022年11月改定)
環境ビジョン2050の実現に向け、マイルストンとなる環境目標2030を設定しています。脱炭素社会への貢献として、以下の2030年目標を掲げています。
(1)事業活動における温室効果ガス排出量(スコープ1、2) :2021年度比42%以上削減
(2)バリューチェーンにおける温室効果ガス排出量(スコープ3):2021年度比25%以上削減
スコープ1:自社工場・オフィスからの直接排出
スコープ2:自社が購入した電力、熱等の使用による間接排出
スコープ3:スコープ1、2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)
<実績と目標> ★はサステナビリティ指標
2023年度は、2022年度から積極的に進めている再生可能エネルギーの導入をさらに進めました。当社光ファイバ・ケーブル三重工場に導入した実質再生可能エネルギー由来電力の利用に伴う年間の温室効果ガス排出削減量(スコープ2)は20,000トンCO2e以上を見込んでいます。その他の当社事業所及び国内外の生産拠点においても太陽光発電設備の設置や購入電力の再生可能エネルギーへの転換を進め、「温室効果ガス排出量削減率(スコープ1、2)」及び「電力消費量に占める再生可能エネルギー比率」の2023年度目標は達成の見込みです。
※1 当社グループが排出する温室効果ガスは、主にエネルギー起源による二酸化炭素(CO2)と六フッ化硫黄(SF6)です。
※2 2024年度から基準年度が2021年度に変更になりますが、従来の2017年度基準に当てはめた場合の削減目標も参考値として示しています。
(3) 人的資本(人材の多様性を含む。)
<人と組織に関する基本的な考え方(古河電工グループPeople Vision)>
当社グループでは、従業員一人ひとりが誇りを持って挑戦し続けるために、グループの理念体系を見直し、当社グループの存在意義を示した「古河電工グループ パーパス」を2024年3月に制定しました。このパーパスの実現に向けた人と組織のありたい姿として「古河電工グループPeople Vision」を位置づけ、多様な人材一人ひとりの成長が当社グループの成功の原動力であり、チームで成果を生み出すことを通じて個人と組織がともに成長する事を目指しています。
パーパスの本文については、「1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](1)会社の経営の基本方針」を参照してください。

① ガバナンス
リスクのマテリアリティである「人材・組織実行力の強化」に関する事項は、当社グループの経営上のリスクのみならず,経営戦略に直結する最も重要な経営上の重要課題であることから、戦略本部長(CSO)をトップとした人事戦略の遂行体制を確立し、経営会議での執行と討議、決議を行っています。2023年度は、エンゲージメント、リスキリング施策、自律的なキャリア形成の観点での社内公募の導入、組織設置基準の見直しといった組織のあり方等、人事政策に関する14件の議題につき、経営会議にて報告・討議を実施しました。
また、経営課題に直結する個別のテーマについては、社長あるいはCSOを委員長とした委員会を設置し、戦略の策定と活動計画の決定、施策の実行を推進しています。高度な専門性を持つ人材を認定する「プロフェッショナル任用委員会」、働き方改革やダイバーシティ&インクルージョンを促進する「HK(※)・D&I委員会」、労働安全衛生に関する「古河電工グループ安全衛生委員会」を設置しています。
こうした業務の執行状況については、取締役会に定期的に報告・共有されています。
※ HK:働き方改革
<当社グループの人的資本に関する主な議論>
② 戦略
<25中計における人材マネジメント戦略>
経営戦略・事業戦略の実行にあたり、対話を通じた成長ベクトルのすり合わせを行うことで、個人と組織がともに実行力を向上させ成長するとともに、社会課題を解決しビジョン2030を達成します。(図1)
(図1)古河電工グループの人材マネジメント戦略

個人と組織がともに成長していくためには、「魅力的な個人」と「魅力的な組織」であることが必要不可欠であると考えています。組織は個人が活躍する場をつくり、伝え、そこで活躍していくための成長を支援します。そして、個人がその場(組織や職場環境)に魅力を感じてもらい、さらに活躍し続けてもらうと同時に、組織の持続的な成長・成功につなげていくことを目指します。そのために、人と組織について6つの視点・要素から働きかけを行い、活動の全体像を把握するとともに、日常の事業活動の中で、意識的に改善に向けた取組みを推進していきます。(図2)
(図2)人と組織の成長に向けた具体的活動の枠組み

<具体的な活動>
■組織構造・人員構成、採用・配置■
経営戦略・事業戦略に必要な組織体制及び人材の獲得・定着を目指し、後継者育成、要員管理の取組みを展開しています。
(1)サクセッションプランと育成計画の立案
経営人材及び各組織の部長候補の育成を目的として、サクセッションプランと育成計画を策定し、実行しています。経営人材については、外部アセスメントを活用した人材プールの形成や外部研修への派遣を進めるとともに、育成計画に基づくタフアサインメントを含む計画的な異動を進めています。また、社外取締役が過半を占める指名・報酬委員会において、経営人材育成の仕組みの適正性及び運用状態をモニタリングするとともに、執行役員の登用やCEOサクセッションプランに関して複数年かけて計画的に取り組んでいます。部長層のサクセッションプランについては、2023年度に全組織にてサクセッションプランと育成計画の策定まで完了しました。2024年度は、さらに部長候補へのパイプラインを意識した課長層のサクセッションプラン策定と育成について、各組織と人事部門との議論を進めます。
(2)採用力の向上
① キャリア採用
経営戦略、事業戦略の実行に向けた多様な人材の確保という観点で、キャリア採用活動に継続的に注力して取り組んでいきます。
② 新卒採用
採用環境の変化に加え、就職に対する学生の意識変化もあり、人材獲得競争は激しさを増しています。学生に対する訴求力向上の一環として、初任配属時の職種をある程度限定した「コース別採用」を導入しました。配属する職種を限定することで、キャリアパスの解像度を高め、個々人の成長イメージを描きやすくし、多様な考えを持った優秀な人材の獲得を推進していきます。
■情報の流れ・調整・意思決定の仕組み■
■業務スキル・職務遂行能力■
経営戦略・事業戦略の実現と、多様な人材の挑戦と成長を支援する両面の観点から、各種施策を展開しています。
(1)人材育成
① リスキリング施策
2023年度には、事業戦略を実現するために組織と個人、双方の成長の観点から必要とされる能力・スキルと現状とのギャップの可視化、及び能力・スキル獲得に向けた仕組みづくりについて、経営層や各組織と議論し、当社グループのリスキリングの定義を「新規・既存問わず、業務遂行に置いて必要な知識・スキルを自律的に学ぶこと」としました。
具体的には、個人のスキル習得・成長のプロセス(図3)を支援するために、「一部の個人が、決まったタイミングと回数と場所で、全員で一律のスキルを学ぶ環境」から、「個人が、いつでも、どこでも、何度でも、多種多様なスキルを学ぶことができる環境」へ変更し、その機会提供を可能にする新たなEラーニング・システムを2024年度に全社導入することを決定しました。これにより、個人がいつでも多種多様なスキルを学習できるコンテンツを提供し、さらに各種研修カリキュラムとの連携や、職場や組織の垣根を超えた学び合いの機会を創出すること等、個人の自律的な学びの支援を進めていきます。
(図3)個人のスキル習得・成長のプロセス

② グローバル人材育成体系
「グローバルビジネスリーダー(GBL)研修」を2006年度から開始し、2013年度からは、グローバル人材の育成の観点を強化した「グローバルマインドセットプログラム(GMP)」に衣替えして継続実施しています。また、海外の現地従業員を対象に「グローバルデベロップメントプログラム(GDP)」を2010年度から実施しており、グループの結びつきの強化を狙って、一部のカリキュラムをGMPと合同で実施しています。
さらに、2014年度からは一定期間にわたり若手従業員を海外に派遣する「グローバル・チャレンジ・プログラム(GCP)」を開始し、多様な人材の確保と成長の場を提供しています。
(2)キャリア形成支援
① キャリアサポート室
2021年度にキャリアサポート室を立ち上げ、年代・階層別のキャリアデザイン研修やキャリア形成に役立つセミナーの開催、個別のキャリア面談実施等、既存の人事制度と連携しながら従業員の自律的キャリア形成を支援する取組みを行っています。
② 個人がキャリアを選択する仕組み
2021年度より社内副業制度(Fキャリアチャレンジ)を運用開始しており、業務の20%を上限に、自ら手をあげて、興味あるプロジェクトに参加することで、自身の成長・やりがい・キャリア形成に結び付けてもらう仕組みとしています。制度はじまって以来48プロジェクト、112名が参加しており、受け入れ部門によい刺激を与え、本人のモチベーションが向上し、送り出し部門にも良い影響を与えています。
2023年度は、より従業員の自律的なキャリア実現を加速させるため、従業員が自ら手をあげ異動をすることが可能な社内公募制度を試行導入し、社内求人数57件に対して応募者数34名、マッチング数10名となりました。結果を踏まえて2024年度に本導入を決定しています。
■コミュニケーション・組織風土■
(1)ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の推進
D&Iを「人材・組織実行力の強化」における重要な要素と位置づけ、社長直下のHK・D&I委員会を設置し、全社を挙げて積極的な取組みを展開しています。
① 女性活躍推進
企業成長の基盤として特に意思決定層の多様性確保が重要と考え、管理職層の女性比率を25中計におけるサステナビリティ指標に設定し、取組みを進めています。女性従業員の絶対数が少ないことを最大の課題と捉え、採用から中核人材の育成・登用まで、すべての局面でパイプラインを維持・強化する取組みを粘り強く進めるとともに、女性自身やその上司がキャリアアップを前向きに捉えられるよう、上司のリーダーシップ変革、フィードバック強化、柔軟な働き方の整備、自律的なキャリア形成支援といった全社的な組織風土・環境整備も並行して実施しています。
② 働き方改革
生産性と働きがいの向上をねらいとする「ワークスタイル変革」と、当社グループのCore Valuesの体現を促進することを狙いとした「組織風土改革」の両面から、さまざまな施策を推進しています。
2023年5月には、新型コロナの5類感染症移行に伴い、コロナ禍以降の働き方に関する方針を策定しました。今後も従業員の働きがいと生産性向上を目指し、リモートワークと対面の双方のメリットを最大限活用するハイブリッドなワークスタイルを推進していきます。
③ 障がい者雇用推進
社会的責務を果たすだけでなく、企業成長の基盤として多様な人材や組織の可能性を追求するD&Iの観点から、障がい者の方に働いていただける環境の拡大を目指し、積極的な取組みを進めています。
グループ各社及び特例子会社古河ニューリーフ㈱での雇用拡大と、リモートワークやバリアフリー等の職場環境や働き方の更なる改善を進め、より働きやすい環境を整備していきます。
グループ全体での取組みとしてグループ適用拡大を進めています。2023年度は、障がいを持つ方が従事している職務が限定的であるということを重点課題として、職域拡大を目的に古河ビジネス&ライフサポート㈱をグループ適用会社として追加しました。
(2)安全衛生と健康経営の推進
① 従業員の安全・衛生
主に労働災害 、交通事故、疾病等による、従業員の死亡、就業不可、障がいの残存、長期休業、体調不良といったリスクを認識し、事業継続の大前提として「安全と健康を全てに優先する」との考えから様々な施策を展開しています。安全については災害ゼロに向けた3つのアプローチ(①安全人間化教育による安全知識の付与と実践、②本質安全化活動による設備の安全化推進、③安全管理レベルの向上による安全組織の構築)により安全推進活動を進めています。
② 「健康経営の推進」
健康経営を、従業員一人ひとりが身体的・精神的・社会的に良好な状態(well-being)を目指すことと定義し、従業員の活力やパフォーマンスが上がることが組織や企業の成長にもつながるとの考えのもと、全社一丸となって健康経営の諸施策を推進しています。当社グループでは、経営的な視点から、戦略的に従業員の健康管理・健康づくりに取り組む「健康経営」を推進していくため、2017年に「古河電工グループ健康経営宣言」を制定し、従業員が健康意識を高め、自らの健康づくりに積極的に取り組んでいくための支援を行っています。具体的には、以下のようなユニークな取組みを行っています。
・2025年に向けた「産業保健の中期5ヵ年計画」を策定し、ヘルスリテラシー向上・喫煙対策・メタボリック対策・メンタルヘルス対策・身体機能向上施策、熱中症対策、化学物質管理体制構築施策等の様々な施策を各拠点で展開し従業員の健康づくり活動を推進
・従業員一人一人の健康意識を相互に高めるため、社内の挨拶には製造業として愛着のある「ご安全に!」とともに「ご健康に!」を使用
・2015年に「喫煙対策5か年計画」を策定、2020年に全社で敷地内全面禁煙を達成
これらの活動が評価され、2017年から8年連続で「健康経営優良法人」に認定されています。
(3) 理念浸透
当社グループが持続的に成長していく上で、特に大事にし、より強化していきたい価値観をCore Valuesとして定めています。Core Valuesの浸透に向けたワークショップを定期的に開催するとともに、日常的な会議の場での振り返り等を行い、浸透に向けた取組みを継続して実施しています。
なお、当社グループでは、従業員一人ひとりが誇りを持って挑戦し続けるために、グループの理念体系を見直し、当社グループの存在意義を示した「古河電工グループ パーパス」を2024年3月に制定しました。今後はパーパスの浸透活動を通じて、グループ全体にパーパスへの共感を醸成する取組みを進めます。
■リーダーシップ・チームマインド■
「チームで成果を上げる」組織を目指し、2020年に「良いチームをつくる」リーダーとなるための大事な1つの心構えと6つの行動原則「古河電工流上司心得七則(フルカワセブン)」を定めました。役員及び課長以上の管理職が周囲に「行動宣言」し日々実践するとともに、360度フィードバックによる振り返りを実施し、さらなる行動変容に繋げています。取組みを開始して4年が経過し、リーダーの意識・行動に良い変化が見られ、チームにおけるメンバーの関係性が改善してきました。今後は、チーム活動と成果との結びつきによりフォーカスし、チーム力のさらなる強化に向けた取組みを加速していきます。
■エンゲージメント■
(1)従業員エンゲージメント測定と活用
2022年度より従業員エンゲージメントスコア調査として、「フルカワEサーベイ」を開始しました。「フルカワEサーベイ」における「持続可能なエンゲージメント」のスコアを25中計におけるサステナビリティ指標として目標を設定し、各種施策を着実に実行していきます。
(2)報酬制度の見直しと評価への納得度の向上
2021年12月に「チャレンジの促進」「シンプル&オープン」「人材育成」をコンセプトとした人事処遇制度の改定を実施し、報酬制度を見直し、個人のやりがいを高められるよう、制度運用の強化に取り組んでいます。
① 個々人の挑戦意欲と健全な社内競争を喚起することを目指し、給与制度を年功による積み上げ型から、現在発揮している能力や意識姿勢を評価し昇降給があるゾーン型の給与体系に見直しました。
② 人事考課に関連するコミュニケーションプロセスを改めて規定し、上司は一人ひとりの成長に繋がるよう、評価と改善点について責任あるフィードバックを通して評価納得度を高めています。
(3)フィードバックの強化
2021年度の人事制度改定では、目標管理制度の運用見直しを行いました。具体的には、期首には従業員一人一人にチャレンジングな目標を掲げるよう促し、期中には上司の支援やフィードバックの頻度をあげるよう意識づけしました。PDCAサイクルを短くし、頻繁なフィードバックを行うことで、人材育成と業績向上の両面に良い影響を与える運用に変更しました。期末には日常の業務遂行状況をもとに上司部下の面談の場で一人一人に良い点と改善点のフィードバックを行い、翌年度の動機づけに繋げています。
2022年度結果より人事考課点を全従業員に通知しています。2023年度に実施したモニタリング結果(回収率76%)では、2022年度期末面談実施率は98%、「事実に基づいたフィードバック」の実感度、「期末評価」への納得度は共に、「納得できる」「ある程度納得できる」の回答割合が90%を超え、フィードバックがなされていることを確認しました。今後も目標管理の実施状況をモニタリングし、運用を継続改善します。また、現場の運用上の悩みへの人事のアドバイスや好事例の共有等のフォローを充実させ、個々人が主体的に高い目標に挑戦し、自身の成長と組織への貢献を感じられるよう、活動を進めていきます。
③ リスク管理
<人材・組織関連リスク及び機会の管理>
当社グループは、2022年度より人材・組織実行力調査 「フルカワEサーベイ」を実施して人材・組織の状態を可視化し、その結果は毎年経営会議にて報告・討議されています。結果を踏まえた改善施策を事業活動に反映するというPDSサイクル(※)を回すことで、リスクの低減及び収益機会の獲得を推進しています。
また、「フルカワEサーベイ」における「持続可能なエンゲージメント」のスコアは、サステナビリティ指標「従業員エンゲージメントスコア」として設定されており、「管理職層に占める女性比率」及び「新規採用者に占めるキャリア採用比率」も含めて、サステナビリティ委員会で進捗状況と対応策がフォローされています。
このような定期的なリスクアセスメントを適切に実行し、その結果を踏まえてリスク認識を都度改めながら各施策の取組みに反映しています。現状のリスク認識については「人材・組織」「人権・労働慣行」は経営視点の重要リスクとして認識しています。さらに、「従業員の安全・衛生」はオペレーショナル視点の重要リスクと認識しています。そして、それらへの施策は前述「②戦略<具体的な活動>」の中に織り込み取り組んでいます。
※ PDSサイクル:Plan Do Seeサイクル
④ 指標と目標
<実績と目標>
■組織構造・人員構成、採用・配置■
新規採用者に占めるキャリア採用比率(管理職層、総合職、一般職)は、経営戦略、事業戦略の実行のための多様な人材の確保と成長事業の強化という観点で、各組織の採用要請をすり合わせながら継続的に注力して取り組んでいます。2023年度実績は48.8%と目標30%を超える水準となっています。
■エンゲージメント■
2023年度の従業員エンゲージメントスコアはグループ全体で76、単体で63でした。2023年度から直接作業者及び海外関係会社の対象範囲を拡大した影響に加えて、ビジネス環境の影響や改善活動進捗に応じて組織によりスコアが上がった部門と下がった部門があり全体としては大きな変化が見られませんでした。
2024年度は単体及び国内グループ会社を改善活動の優先対象とし、サーベイ結果の分析を踏まえて、単体では部門長や上司が戦略や目標をしっかり伝え、従業員一人一人が自分事化して仕事に向き合える状態をつくることを重点課題として取組みを加速します。
なお、エンゲージメントスコアについては調査対象を拡大し、グループ全体の状況が把握できるようになったことから、単体のみで設定していた2024年度以降の目標を単体からグループへ拡大しました。2025年度の到達目標はグループで80と設定し、グループ全体でエンゲージメントが高い状態を目指していきます。
■組織風土・コミュニケーション■
管理職層に占める女性比率の2023年の実績は5.4%と目標の5.0%を達成しました。採用から育成・登用までのパイプラインの維持・強化に向けて、2023年度には各部門と対話を重ね、候補人材をリストアップし、個別育成計画の作成に着手しました。
<参考指標>
■業務スキル・職務遂行能力■
■エンゲージメント■
■組織風土・コミュニケーション■
※1 国内グループは単体を含む。一部、関係会社で他社からの出向者の数字を含まない。
※2 2023年度より算出基準を「取得率=当年度内に育休を開始した人数÷出産者の人数」として提示。
2022年度までは「取得率=育休取得中の人数÷出産者の人数」として提示していたため、表記の2022年度実績も2023年度の算出基準に合わせて変更済み。また、産前産後休暇取得者は育休取得者には含まない。
※3 2023年度より「当年度復職者の平均取得日数」を提示。2022年度までは「当年度育休取得者の平均取得日数」を提示していたため、表記の2022年度実績も2023年度の算出基準に合わせて変更済み。
(4)知的財産
当社グループでは、特許やノウハウ等の知的財産、さらに人的資産、組織力、顧客ネットワーク等を含む、当社の強みとなる知的資産を重要な経営資源と位置付け、その活用を図ることを目的に、以下の3つの柱からなる基本方針を定めています。事業・研究開発・知的財産を三位一体として、グループ・グローバルな知財活動を推進しています。
<古河電工グループの知財戦略>
3つの基本方針
(1) IPランドスケープによる経営・事業戦略策定力の強化:
知財情報を戦略策定プロセスに取り込んで解析・活用するIPランドスケープにより、経営・事業戦略策定力を強化します。
(2) オープン&クローズ戦略による知的資産活用:
オープン&クローズ戦略による知的資産活用を起点に、知的資産を創出・蓄積し、事業・コア技術を保護する活動サイクルを、IPランドスケープによる環境分析で変化を捉えながら回すことで、事業競争力を強化します。
(3) 知財リスク低減による事業遂行の安定化:
権利侵害リスク、技術流出リスク、契約リスク、技術模倣リスクの4つを、影響度及び頻度の高い知財リスクとして認識し、継続的なリスク低減に努め、事業遂行を安定化します。
① ガバナンス
当社グループは、研究開発本部長を委員長とする「全社知財推進委員会」を設置し(原則、年に1回開催)、全社の知財活動方針を決定するとともに、事業部門及び研究部門に置かれた知財総括責任者を中心に知財活動を推進しています。
社長をはじめとする業務執行を指揮する役員に対しては、研究開発本部長が主催する「知財戦略会議」(原則、年に2回以上開催)にて、全社の知財戦略に関わる提案・報告を実施するとともに、知的財産部長が主催する「知財総括責任者会議」(原則、年に1回開催)にて、全社の知財戦略に沿った活動の決定をしています。また、各事業部門長に対しては、知的財産部長が主催する「知財戦略対話」(原則、年に2回開催)にて、各事業部門の知財戦略に関わる情報共有・共創を実施しています。
こうした業務の執行状況については、取締役会に四半期ごとに報告・共有されています。

<当社グループの知的財産に関する主な議論>
② 戦略
当社グループは、知財戦略である3つの基本方針を踏まえ、「古河電工グループ ビジョン2030」の達成に向けて、チャンスマキシマム(事業機会拡大)とリスクミニマム(事業安定化)の2つの観点から、知財活動を推進しています。
<チャンスマキシマム:IPランドスケープ(※)>
当社グループは、「IPランドスケープによる経営・事業戦略策定力の強化」を知財戦略の第1の柱に掲げています。自他社の知財情報等を用いて競争環境・市場環境を分析することで、新しい事業分野・ビジネスモデルを探索する活動を推進しています。
下図に示すように、既存市場・既存製品の領域(A領域)は、資本効率重視による既存事業の収益最大化を目指し、IPランドスケープで戦略の確からしさを判断しています。一方、新規市場や新規製品に関わる領域(B・C・D領域)は、開発力・提案力の強化による新事業創出に向けた基盤整備を目指し、IPランドスケープで戦略の策定力を強化しています。このように、リスクミニマムの観点に加えて、チャンスマキシマムの観点で、IPランドスケープを活用しています。
※ IPランドスケープ:経営戦略又は事業戦略の立案に際し、(1)経営・事業情報に知財情報を取り込んだ分析を実施し、(2)その結果(現状の俯瞰・将来展望等)を経営者・事業責任者と共有すること(引用:特許庁「経営戦略に資する知財情報分析・活用に関する調査研究報告書」)

<リスクミニマム:知的財産ポートフォリオ>
当社グループ固有の差別化技術を知的財産権・技術ノウハウで保護し、ビジネスリスクを最小化します。
社会課題解決型事業の強化による成長を実現するため、情報・エネルギー・モビリティでは、詳細な競合分析に基づく知的財産ポートフォリオの構築とその活用を徹底し、2025年に向けた資本効率重視による既存事業の収益最大化を支えます。
当社の保有する知的財産権(特許権・実用新案権・意匠権・商標権)の約半数が、光ファイバ・ケーブル(ファイバ・ケーブル事業部門)、電力ケーブルシステム(電力事業部門)、ワイヤハーネス(自動車部品事業部門)、半導体製造用テープ(AT・機能樹脂事業部門)に関係するポートフォリオになります。これらの事業でオープン&クローズ戦略による知的資産活用と、知財リスク低減による事業遂行の安定化を遂行します。
③ リスク管理
<知財リスクマネジメントシステム>
当社グループのCSR行動規範には、①知的財産権の保護、②秘密情報の管理、の2つが含まれます。
CSR行動規範に則り、詳細な競合分析に基づく知的財産ポートフォリオの構築(前述)とその活用を徹底するとともに、技術情報流出防止等グローバルな知財リスク低減活動を推進しています。このようなリスクミニマムの仕組みとして、次の3つのステップによる知財リスクマネジメントシステムを導入しています。
知財リスク評価は、各事業部門の重点知財活動製品を、①事業を妨害されないための知財網があるか、②他社の権利を使っていないか、③技術ノウハウ漏洩対策ができているか、等の観点で、原則、年に1回見直すとともに、リスク管理活動計画のひとつとしてリスクマネジメント委員会に報告しています。

なお知財リスクは下記の4つに分類し、継続的にリスク対応を喚起することで、事業遂行を安定化しています。
④ 指標と目標
<チャンスマキシマム:IPランドスケープ>
知的資産を活用するチャンスマキシマムの観点が経営レベルで実行されていることを確認するため、収益機会のマテリアリティのサステナビリティ指標として、「事業強化・新事業創出テーマに対するIPランドスケープ実施率」を設定し、全件実施(100%)を目指しています。
IPランドスケープ実施率は、2023年度末時点で77%を達成しています。具体的には「2025年に向けた資本効率重視による既存事業の収益最大化」(光ファイバ・ケーブル、電力ケーブルシステム等)及び「2030年までに実現する新事業創出に向けた基盤整備」(グリーンLPガス等)に関するテーマ等、事業戦略の確認や事業化構想の立案、顧客アクセスの足掛かり等優先度が高いと判断されたテーマについて実施しました。
※1 2022年時点で設定した事業強化・新事業創出テーマに関して、全件実施を意味します。
※2 2025年度目標を前倒ししました。
<リスクミニマム:知的財産ポートフォリオ>
※3 光ファイバ・ケーブル、電力ケーブルシステム、ワイヤハーネス、半導体製造用テープを含むファイバ・ケーブル事業部門、電力事業部門、自動車部品事業部門、AT・機能樹脂事業部門の合計
<参考指標>
3 【事業等のリスク】
当社グループの業績、財務状況等は、当社グループが製品販売・サービス提供をしている様々な市場における経済状況の影響を受けます。
当社グループの業績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のある重要なリスクには以下のようなものがあります。発生可能性と影響度の双方が中以上のものをリスク項目とし、主にどの視点でリスク認識したかにより、リスク項目は大きく「経営視点のリスク」と「オペレーショナル視点のリスク」に分類しております。各リスクに対する取り組みを進めるにあたり、特に経営視点のリスクについてはそれぞれ単独のリスクではなく、相互に連関したリスクであると認識しております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(注)当社は、自動車用部品カルテルに関し、ブラジル競争法当局の調査を受けております。また、米国での一連の自動車用部品カルテルによる損害の賠償を求める集団訴訟等において、当社や当社連結子会社がその被告となっております。このほか、自動車メーカー等の顧客に対して、当社又は当社関係会社が民事賠償金を支払う可能性があります。なお、これまで複数の原告・顧客等との間で和解が成立し、上記継続案件の当社決算への潜在的な金額的インパクトは大きくないものと認識しております。今後も、これまでと同様、顧問弁護士とも連携しながら、早期解決、損失の最小化に向けて対応してまいります。また、上記継続案件はいずれも自動車用部品カルテルを含む過去の競争法違反行為に関するものであり、現時点においてはこれらの行為は行われておりません。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度の期首より、会計方針の変更を行っており、前連結会計年度との比較分析にあたっては、遡及適用後の数値を用いております。詳細については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。
(業績等の概要)
(1) 業績
当期の世界経済は、米国においては、金融引締めによる需要抑制効果が顕在化したものの、良好な雇用情勢や実質所得の増加が個人消費を下支えし、政府の産業支援策等により企業の設備投資にも力強さがみられ、景気は堅調に推移しました。欧州においては、実質所得の改善が個人消費を下支えしたものの、インフレや金融引締めの継続に伴う景気の下押し圧力が依然として強く、エネルギー価格高騰・供給制約による物価上昇の影響が残存したこともあり、景気は低迷しました。中国においても、経済成長重視の政策としてのインフラ投資が景気を下支えしたものの、不動産市場の停滞に加え個人消費も回復の兆しが見えず、景気は低迷しました。さらに、ロシア・ウクライナ情勢や中東での軍事衝突等不安定な状況が継続しており、世界的に先行きが不透明な経済環境が続きました。
わが国の経済は、雇用や所得環境の改善を背景に個人消費に持ち直しの兆しが見られるものの、物価高による消費下押しと、人手不足等による設備投資の遅延により、景気の回復ペースは緩やかなものとなりました。
このような環境の下、当社グループでは、2030年におけるありたい姿を描き、そこへ向けての時間軸と領域を明確にした「古河電工グループ ビジョン2030」(以下、「ビジョン2030」という)からバックキャストして2025年に目指す姿の達成を見据えて策定した中期経営計画「Road to Vision2030-変革と挑戦-」(以下、「25中計」という)に基づき、「資本効率重視による既存事業の収益最大化」及び「開発力・提案力の強化による新事業創出に向けた基盤整備」を推進してまいりました。また、これらを下支えする「ESG経営の基盤強化」に取り組んでまいりました。
「資本効率重視による既存事業の収益最大化」については、成長性と収益性の観点から可視化された事業の位置付けに基づき、資本効率性を意識した経営管理の推進に取り組んでまいりました。また、情報通信ソリューション事業においては、高付加価値製品の販売比率を高めることで製品ミックスの改善による利益率向上を図ってまいりました。自動車部品事業においては、顧客の生産計画の変更にも柔軟に対応できる体制の整備に引き続き努めるとともに、販売価格の適正化に取り組んでまいりました。
「開発力・提案力の強化による新事業創出に向けた基盤整備」については、次世代のエネルギー源として期待される核融合*発電の開発を進める英国の顧客に対し当社グループは超電導線材を供給しておりますが、新たに同社に出資する等、同社とのパートナーシップの強化を推進してまいりました。また、国内においては、核融合発電を含むクリーンエネルギーに関する事業の創出を目的とする協議会に参画いたしました。さらに、日本国内において道路や鉄道等の社会インフラの老朽化と労働人口の減少が進行する中、社会インフラ維持管理向けデジタルソリューションの受注活動に注力してまいりました。
*核融合…強力な超電導マグネットで高温プラズマ(数億度)を閉じ込め、核融合反応でエネルギーを発生させる。核融合の燃料の元は海水(重水素(²H))であり、二酸化炭素(CO₂)を排出せずに発電可能で環境負荷も低いことから、核融合による発電は次世代のエネルギー源として期待されている。
「ESG経営の基盤強化」については、脱炭素社会及び水・資源循環型社会への貢献等を掲げた「環境目標2030」の達成に取り組んでおり、一部の工場の全電力について実質再生可能エネルギー由来電力化を実現する等、CO₂排出量削減を進めてまいりました。また、従業員個々人と組織がともに実行力を向上させ成長するため現状をモニタリングする調査を実施し、その結果を踏まえた改善施策を事業活動に反映していく「人材・組織実行力の強化」の取組みを実施してまいりました。加えて、経営層がESGの取組みを一層推進するための仕組みとして、新たにESG連動報酬を加えた役員報酬制度の運用を開始いたしました。
当期の業績につきましては、情報通信ソリューション事業において顧客の投資抑制等による需要低迷により光ファイバ等が減収となり、電装エレクトロニクス事業においてワイヤハーネス等の自動車部品が増収となったものの、グループ全体の売上は減少しました。損益面では、販売価格の適正化等に取り組んだものの、売上の減少や原燃料価格の上昇等により減益となりました。
これらの結果、連結売上高は1兆565億円(前期比0.9%減)、連結営業利益は112億円(前期比27.7%減)、連結経常利益は103億円(前期比40.5%減)となりました。投資有価証券売却益120億円等を特別利益に、固定資産処分損15億円等を特別損失として計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は65億円(前期比59.1%減)となりました。なお、海外売上高は5,452億円(前期比0.7%減)で、海外売上高比率は51.6%(前期比0.1ポイント増)となりました。
単独の業績につきましては、売上高は2,968億円(前期比3.0%減)、営業損失は91億円(前期比73億円悪化)、経常利益は3億円(前期比96.2%減)、当期純利益は19億円(前期比92.4%減)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
〔インフラ〕
情報通信ソリューション事業では、光ファイバ・光関連部品等について顧客の投資抑制や在庫調整の長期化等による需要低迷、中南米におけるネットワーキング市場の減速により売上が減少する中、製品ミックスの改善による利益率の向上や原燃料価格の高騰に対する販売価格の適正化に取り組んでまいりましたが、売上が減少した影響により、減収減益となりました。
エネルギーインフラ事業では、産業電線・機器事業は、軽量かつ柔軟性に優れ建設工事現場での省力化・効率化に貢献するアルミCVケーブル等の機能線の拡販を進めたことにより好調に推移いたしました。電力事業においては、国内の超高圧地中線の需要が堅調に推移し、また再生可能エネルギー向けの海底線及び地中線も好調に推移いたしましたが、中国市場の低迷等の影響が大きく、エネルギーインフラ事業全体としては増収減益となりました。
これらの結果、当セグメントの連結売上高は2,782億円(前期比14.1%減)、連結営業損失は113億円(前期比199億円悪化)となりました。また、単独売上高は774億円(前期比13.8%減)となりました。
情報通信ソリューション事業では、引き続き高付加価値製品の販売比率の更なる向上に取り組むとともに、北米市場を中心にFTTxやデータセンタ関連製品の拡販推進に加え、光ファイバ等の製品販売やネットワークの設計・運用支援、アフターサービス等をトータルで提供するネットワーキングシステムについてグローバル展開の強化に取り組み、収益の拡大を図ってまいります。また、光ファイバ・光関連部品等の需要回復を見据えた製造体制の整備も引き続き進めてまいります。エネルギーインフラ事業では、引き続き国内の超高圧地中線、再生可能エネルギー向けの海底線及び地中線等市場拡大が見込まれる分野に注力し、ケーブルの製造能力や工事施工能力の増強に取り組んでまいります。さらに、利益確保重視の受注と販売価格の適正化を推進するとともに、送配電部品及びアルミCVケーブル等の機能線の更なる拡販に向けたマーケティング活動により、収益の確保に努めてまいります。
〔電装エレクトロニクス〕
自動車部品事業では、軽量でカーボンニュートラル推進に貢献するアルミワイヤハーネス、及び電動車市場の拡大により需要の増大が見込まれる高電圧に対応したワイヤハーネスの拡販に取り組んでまいりました。また、自動車生産計画の急激な変更にも柔軟に対応できる体制の整備に注力するとともに、生産性の改善を図ってまいりました。さらに、原燃料価格の高騰等を受け販売価格の適正化に取り組んだこともあり、増収増益となりました。
電装エレクトロニクス材料事業では、車載関連製品は回復傾向にあるもののエレクトロニクス関連製品の需要は依然として低迷しており、高付加価値製品の拡販による製品ミックスの改善や原燃料価格の高騰等を受けた販売価格の適正化に注力いたしましたが、増収減益となりました。
これらの結果、当セグメントの連結売上高は6,537億円(前期比7.1%増)、連結営業利益は187億円(前期比140億円増)となりました。また、単独売上高は1,415億円(前期比7.3%減)となりました。
自動車部品事業では、引き続きアルミワイヤハーネス及び高電圧に対応したワイヤハーネスの拡販に取り組み、さらに業務プロセスの改善や生産平準化と在庫水準の適正化等による生産性の改善を進め原価低減を図るとともに、今後の電動車市場の拡大に向けた製品開発等を推進し、収益の確保を目指してまいります。電装エレクトロニクス材料事業では、車載市場等に向けた抵抗材の製品構成拡充やパワー半導体用及び放熱部品用耐熱無酸素銅条の拡販による製品ミックスの改善に引き続き取り組むとともに、販売価格の適正化に努めてまいります。
〔機能製品〕
機能製品事業では、2022年度下期以降のスマートフォンやパソコン、ハードディスクドライブ関連製品の世界的な需要の低迷及びこれに伴うサプライチェーン上の在庫調整の長期化等の影響から幅広い製品で売上が減少しましたが、生成AI関連の需要急拡大を受け高付加価値製品が好調に推移したこと等により、減収増益となりました。
これらの結果、当セグメントの連結売上高は1,154億円(前期比8.7%減)、連結営業利益は55億円(前期比31.8%増)となりました。また、単独売上高は734億円(前期比22.2%増)となりました。
機能製品事業では、急拡大した生成AI関連市場等の需要に対し、今後の更なる需要増大を見据えた生産体制の整備を進めるとともに、高付加価値製品の更なる拡販推進等により新たな顧客を取り込み、事業の成長を目指してまいります。
〔サービス・開発等〕
水力発電、新製品の研究開発、不動産の賃貸、各種業務受託等による当社グループ各事業のサポート等を行っております。なお、当社日光事業所においては、必要な電力のほとんどを再生可能エネルギー(水力発電)で賄っており、本水力発電は25中計におけるサステナビリティ目標「電力消費量に占める再生可能エネルギー比率30%」の達成に向け、その一端を担っております。
当セグメントの連結売上高は316億円(前期比0.5%減)、連結営業損失は19億円(前期比2億円改善)となりました。また、単独売上高は43億円(前期比32.8%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、531億円(前連結会計年度比+11億円)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益+201億円、減価償却費+390億円、有価証券及び投資有価証券売却損益(△は益)△113億円、法人税等の支払額又は還付額(△は支払)△111億円等により+319億円(前連結会計年度比△46億円)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出△364億円、投資有価証券の売却及び償還による収入+130億円等により△248億円(前連結会計年度比△31億円)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入+296億円、長期借入金の返済による支出△254億円、短期借入金の純増減額(△は減少)△120億円、コマーシャル・ペーパーの純増減額(△は減少)+75億円等により△93億円(前連結会計年度比+252億円)となりました。
(生産、受注及び販売の状況)
当社グループの生産・販売品目は、広範かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額又は、数量で示すことはしておりません。
(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)
(1) 財政状態の分析
当連結会計年度末の資産の部では、合計が前連結会計年度末に比べ515億円増加して9,850億円となりました。受取手形、売掛金及び契約資産が162億円、棚卸資産が114億円、有形固定資産が94億円、投資有価証券が121億円増加しました。
流動資産から流動負債を差し引いた運転資本は、前連結会計年度末に比べ111億円増加して1,169億円となりました。
有形・無形固定資産は、資本的支出で390億円の増加、減価償却で390億円の減少のほか、除売却による減少等により変動しております。
負債の部では、合計が前連結会計年度末に比べ226億円増加して6,270億円となりました。借入金、社債、コマーシャル・ペーパーを含む有利子負債が3,330億円と前連結会計年度末比で92億円増加しました。
純資産の部では、合計が前連結会計年度末に比べ289億円増加して3,580億円となりました。その他の包括利益累計額が252億円増加しました。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末比1.0ポイント上昇し33.3%となりました。
キャッシュ・フローの概況については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(業績等の概要)(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(2) 経営成績の分析
当連結会計年度の連結売上高は、前連結会計年度比0.9%減の1兆565億円、連結営業利益は、前連結会計年度比27.7%減の112億円となりました。情報通信ソリューション事業において顧客の投資抑制等による需要低迷により光ファイバ等が減収となり、電装エレクトロニクス事業においてワイヤハーネス等の自動車部品が増収となったものの、グループ全体の売上は減少しました。損益面では、販売価格の適正化等に取り組んだものの、売上の減少や原燃料価格の上昇等により減益となりました。
営業外損益では、前連結会計年度に比べ支払利息が29億円悪化、持分法による投資利益が27億円改善しました。この結果、連結経常利益は前連結会計年度比40.5%減の103億円となりました。
特別損益は、98億円の利益(純額)となりました。投資有価証券売却益120億円等を特別利益に、固定資産処分損15億円等を特別損失として計上いたしました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比59.1%減の65億円となりました。
なお、セグメント別の概況は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(業績等の概要)(1)業績」に記載しております。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループでは、事業活動の継続及び発展のための成長投資や運転資金需要に対して、営業活動を通じて獲得したキャッシュ・フローの他、金融機関からの借入、社債やコマーシャル・ペーパーの発行等の負債性調達や、資産の流動化等により、資金調達を実施しております。具体的な調達手段については、市場環境や当社のバランスシート状況を踏まえ、経済合理性や財務構造の安定化の観点から判断しております。
また、日本、中国及びタイにおいては、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入し、効率的な資金活用に努めております。
手元流動性については、手元現預金とコミットメントラインにより、短期的な支払リスクをカバー出来うる水準を確保しております。
(重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定)
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
5 【経営上の重要な契約等】
該当事項はありません。
6 【研究開発活動】
当社グループは、古河電工グループ ビジョン2030を達成するために、情報/エネルギー/モビリティ融合領域での社会課題解決に向け、積極的に研究開発へ取り組んでおります。当事業年度における当社グループの研究体制は、国内の当社研究所等(サステナブルテクノロジー研究所、エレクトロニクス研究所、フォトニクス研究所、マテリアル研究所、デジタルトランスフォーメーション&イノベーションセンター)及び海外の OFS Laboratories, LLC (米国)、 Furukawa Electric Institute of Technology Ltd.(ハンガリー)、SuperPower Inc.(米国)、 Silicon Valley Innovation Laboratories, Furukawa Electric (米国)を中心に構成されております。
当連結会計年度における研究開発費は、前連結会計年度比5.2%増の24,539百万円とし、各セグメントの主な成果等は以下のとおりであります。
(1)インフラ
① 大容量かつ消費電力が少ない次世代ネットワークスイッチの実現に向けて、エネルギー効率に優れたCo-packaged Optics用外部光源を開発し、2024年1月より量産を開始いたしました。本製品には、伝送速度の高速化及び消費電力低減を両立させた、高出力で電力変換効率が高いDFBレーザダイオードチップが内蔵されております。
また、データセンタや陸上の光通信におけるマルチコアファイバの適用への期待に伴い、当社は従来のシングルモードファイバから外径を変えずにコア数のみを増やした19コアのマルチコアファイバを作製いたしました。この成果を、光通信及びネットワークに関する展示会であるOFC2024にて報告いたしました。
さらに、光ファイバによる通信容量の拡大が期待されているO(オー)バンドについても研究を進めております。従来の直接変調方式ではさらなる高速化、大容量化が難しいとされておりましたが、株式会社KDDI総合研究所との研究により、Oバンドに超広帯域なビスマス添加光ファイバ増幅器を適用することで、大容量なコヒーレント高密度波長多重信号の伝送実験に世界で初めて成功いたしました。このビスマス添加光ファイバ増幅器は当社独自の技術を用いた製品であり、この製品の活用によりOバンドの欠点であるファイバの伝送損失の高さを補いました。
このほか、当社は、2024年2月に国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先端半導体製造技術の開発」プロジェクトに採択されて以降、光と電子の融合を実現するための光半導体デバイスの実現に向けた研究開発を加速させております。また、総務省から委託を受けている「グリーン社会に資する先端光伝送技術の研究開発」プロジェクトにおいて、低遅延・大容量情報伝送などが期待される空孔コアファイバケーブルを慶應義塾大学キャンパス内に敷設し、実用化に向けた実験を進めております。
② モビリティの電動化に向けた取組みとしては、加工用高出力レーザの製品群として、高輝度青色レーザダイオードモジュールを搭載するBlue-IRハイブリッドレーザ「BRACE®シリーズ」を販売しております。当社と日亜化学工業株式会社は、この「BRACE®シリーズ」の新たなラインナップとして、出力が従来比で2倍の500W以上となる青色レーザダイオードモジュールを共同開発いたしました。本製品は、電動モビリティ向け主要部品であるリチウムイオン電池、モータ、インバータ等の導体となる銅の溶接工程の生産性向上(品質・加工速度の向上)や製造工程の省人化に貢献することができます。
③ カーボンニュートラルに向けた取組みとしては、再生可能エネルギーにより発電した電力の安定供給に貢献するため、古河電池株式会社とバイポーラ型蓄電池の共同開発を推進しております。本製品は、シンプルな構造のため電池の大容量化が可能であるほか、従来の鉛蓄電池と同様に稼働時の空調コストを抑制できる高い経済性を持ち合わせた電力貯蔵用蓄電池です。2023年4月からは株式会社関電工及び古河電池株式会社と共同での性能確認試験を開始しており、本試験を通じてバイポーラ型鉛蓄電池の社会実装に向けた共創に取り組んでおります。
以上、当該事業に係る研究開発費は12,876百万円であります。
(2)電装エレクトロニクス
① カーボンニュートラルに向けた電動車市場の拡大に対する取組みとして、引き続き、高圧ハーネス・高圧部品の開発に注力しております。その成果として、EV車向けに新たに開発した変換ボックスを顧客向けに量産納入しており、本製品が内蔵されたEV車は2023年7月から市場投入されております。
このほか、引き続き、電動車用コネクタ・電線については、次世代製品の開発や表面処理を含む端子材料の開発も進めているとともに、自動車用ワイヤハーネスについては、車両軽量化へのニーズに応えるため、当社独自のα端子を活用し、アルミ電線のさらなる適用部位拡大を進めております。
また、当社が開発したBSS®(鉛バッテリ状態検知センサ)が、過充電抑制による燃費向上及び過放電によるバッテリ上がり防止等に貢献しており、今後予想される車載電子機器の増加や頻繁なソフトウェアアップデートに向けて、拡販及び受注活動を進めております。
加えて当社は、軽量かつ金属異物を加熱し難い特徴を有する電界共振結合方式を用いて、世界トップクラスとなる9.1kWの電力伝送に成功しております。本方式を採用した電動キックボードのワイヤレス充電ポートシステムを株式会社大林組とともに開発し、引き続き実証実験を行っております。
さらに素材開発としては、高強度・高導電・高機能な銅合金及び貴金属めっきの開発を引き続き行っております。本開発により、電子機器における接続部品(コネクタ、端子等)の多極化・高密度化、発熱の制御、電流を検出・制御する抵抗器(チップ抵抗器、シャント抵抗器等)の高性能化、電装品(ワイヤハーネス等)の高電圧化・大電流化への対応を進めております。
また、加工用高出力レーザの対象材料については、これまで、光反射率が極めて高く難加工素材とされてきた純銅の加工において、高水準の品質・深度・加工速度を実現いたしました。
② 自動運転に向けた取組みとしては、雨・雪等の環境下でも安定して物体検知可能な車載用の24GHz帯周辺監視レーダのほか、先進安全運転支援システム高度化に適応するため、後方監視だけでなく前方監視まで機能を拡張し、体積と重量をそれぞれ約30%削減した周辺監視レーダの量産を行っております。また汚れやホコリに強い特長を活かして建機・農機等向け周辺監視レーダの量産を開始しております。
③ シミュレーション技術及び分析技術に関する取組みとしては、大学や公的機関の先端分析装置を有効活用して研究開発の効率化を推進しており、ワイヤハーネスなどの自動車用部品においては変形・応力シミュレーション、電子機器開発においては振動・熱流体・電磁界シミュレーションを実施いたしました。また、Furukawa Electric Institute of Technology Ltd. (ハンガリー)では、先進的なシミュレーション技術開発に取り組んでおり、触媒構造解析のための分子動力学シミュレーションを実施いたしました。
以上、当該事業に係る研究開発費は5,219百万円であります。
(3)機能製品
① 当社グループは、「古河電工グループ 環境ビジョン2050」に基づき、脱炭素社会、水・資源循環型社会及び自然共生社会への貢献を目指しております。このため、CO2の排出量削減に向けたバリューチェーン全体における再生材の利用を促進すべく、再生ポリプロピレンの使用比率を従来の約50%から100%に高めた無架橋低発泡ポリプロピレンシート「エフセル®」のRCグレードや、排出された木粉を再生プラスチックに配合した木粉複合景観色グリーントラフ®を開発いたしました。
また、カーボンニュートラルに向けた取組みとして、セルロース繊維強化樹脂「CELRe®」の開発を進めております。本製品は、セルロース繊維の高分散化技術により、強度と耐衝撃性を両立させつつ、低コストでの製造が可能となっております。さらに、自動車分野などでの利用が期待されるセルロース繊維強化樹脂の量産に向けた技術開発や、プラスチック再生技術におけるセルロース繊維利用の検証も行っております。このほか社外での取組みとして、当社は、環境省が実施する「プラスチック・スマート」に参加しております。
さらに、製品の高発熱化、薄型化、軽量化へ対応するヒートパイプ式ヒートシンクのほか、データセンタの高発熱密度に対応した製品、エレクトロニクス機器の高発熱化、軽量化に対応した製品や、次世代モビリティに向けた熱技術を応用した製品の開発にも注力しております。
② 情報分野においては、通信基地局用のルーター、スイッチ、アンテナや、生成系AI用やデータセンタ用のサーバー等に使用されるプリント基板の高周波化が進展しており、高周波プリント基板を構成する銅箔の需要も高まっていることから、当社は、さらなる高周波化にも対応できる次世代高周波プリント基板用銅箔であるF0X-WSを開発し、量産化を進めております。
以上、当該事業に係る研究開発費は1,869百万円であります。
(4)サービス・開発等
① 超電導分野では、低温超電導線材及び高温超電導線材の開発・製造リソースを持つ強みを生かし、顧客への新製品提案・開発を進めております。
超電導製品部では、低温超電導線材の開発・量産化を進めており、顧客のコイル製造プロセスを効率化する自己融着機能を有する新製品を販売しております。
SuperPower Inc.(米国)においては、イットリウム高温超電導線材の研究開発及び製造をしております。高温超電導線材は、当社製低温超電導線材と併せて用いることにより、新素材や先端医薬の開発に欠かせない高磁場マグネットなどに利用されております。さらに、先進核融合原型炉の分野では、高温超電導線材の供給を通じて海外有力顧客との関係強化を進めており、そのうちトカマクエナジー社(英国)へは約1,000万ポンドの出資契約を締結し、商用核融合エネルギーの推進に向けて同社とのパートナーシップを強化しております。
また、内閣府が2024年3月に設立した「一般社団法人フュージョンエネルギー産業協議会」において、当社は理事を務めており、活動を通じてフュージョンインダストリーの育成に貢献しております。さらに、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の未来社会創造事業において、京都大学との共同研究により、キロアンペア級の交流電流を低損失で流せる高温超電導集合導体ケーブルを開発いたしました。
② Silicon Valley Innovation Laboratories, Furukawa Electric(米国)では、社会課題解決型の新技術や新事業の創出を目的に、スタートアップを中心としたイノベーションエコシステムのステークホルダーとのオープンイノベーションを積極的に推進しております。現地アクセラレータと提携し、当社グループのコア技術とシリコンバレーに集まる技術やビジネスモデルを結合させ新たな顧客体験や価値創出を目指す共創に加え、米国内の大学と提携し当社の技術課題のみならず社会課題を解決する新技術の探索を開始しております。さらに、現地ネットワークを活用したVOC(Voice Of Customer)の収集や北米のエコシステム調査分析などのマーケティングを行い、当社技術のインキュベーション北米拠点として活動しております。
③ 技術開発及び事業開発の両方の機能を担うソーシャルデザイン統括部では、社会インフラ維持管理・ライフサイエンス・宇宙等の各領域において、当社の技術を活かした新事業開発を進めております。社会インフラ維持管理の領域では、「みちてん®」「てつてん®」に代表されるインフラDXや、当社のレーザ技術を活用したインフラレーザについて、市場展開を加速させ着実に社会実装を進めております。ライフサイエンス領域では、2022年12月に設立したMFオプテックス株式会社との共創を継続しており、光技術を活用した医療機器向け部品等の開発及び市場展開を行っております。宇宙領域では、2023年度からの東京大学大学院工学系研究科との社会連携講座を活用し、事業創出を加速させております。
④ 2050年のカーボンニュートラル実現と持続可能なエネルギーの安定供給のために、化石燃料によらないグリーンLPガスの社会実装に向けて取り組んでおります。グリーンLPガスを世界で年間数百万トン規模で製造することを目標に、2023年11月には、商業化のノウハウと国際的なLPガスの供給網を保有するアストモスエネルギー株式会社及びFuturia Fuels社(オランダ)との間でグリーンLPガス共同検討に関する基本合意書を締結いたしました。
このほか、北海道鹿追町での実証実験用プラントの開発や、北海道大学との共創を通じて、様々な地域資源を最大限利活用した脱炭素社会・循環型社会の実現に向けて技術開発を進めるとともに、専門人材の育成に取り組んでおります。
⑤ 近年の激甚化する自然災害への対策として、風水害発生時の自主避難を支援する自治体向けサービス「みんなんサポート®」を開発いたしました。本サービスは、これまでに鹿児島県薩摩川内市・島根県美郷町・長野県長野市など全7地区で実証実験を実施しており、これらの実績が高く評価された結果、次世代に向けたレジリエンス社会構築のため先進的な取組みを行っている企業等を評価・表彰する「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)2023」において優良賞を受賞いたしました。また、2023年6月からは島根県美郷町の地区防災計画作成支援業務において本サービスの社会実装を開始し、災害を想定した自助・共助・公助の連携強化に貢献しております。
以上、当該事業に係る研究開発費は4,574百万円であります。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当社グループ(当社及び連結子会社)では、前連結会計年度比11.0%減の38,953百万円の設備投資を行いました。
各セグメントへの主な設備投資の概要は以下のとおりであります。
インフラセグメントにおいては、主に光通信デバイスの生産能力増強投資、電力ケーブルの試験装置更新を目的とした設備投資を行った結果、当連結会計年度の設備投資は9,757百万円となりました。電装エレクトロニクスセグメントにおいては、主に自動車用電装部品の生産能力増強、電装エレクトロニクス材料では主にエナメル線の生産能力増強を目的とした設備投資を行った結果、当連結会計年度の設備投資は15,523百万円となりました。機能製品セグメントにおいては、主に半導体製造用テープ及びデータセンター向けヒートシンクの生産能力増強を目的とした設備投資を行った結果、当連結会計年度の設備投資は9,117百万円となりました。また、サービス・開発等セグメントにおいては、主に建屋耐震補強やグループ基幹業務システム等の共通インフラの更新を目的とした設備投資を行った結果、1,898百万円となり、共通又は調整額は2,655百万円となりました。
当連結会計年度に完成した主要設備投資として、自動車部品事業における基幹業務システム更新と自動車用電装部品の生産能力増強等があります。
2 【主要な設備の状況】
当社グループ(当社及び連結子会社)における主要な設備は、以下のとおりであります。
(1) 提出会社
2024年3月31日現在
(2) 国内子会社
2024年3月31日現在
(3) 在外子会社
2024年3月31日現在
(注) 子会社については、主要な事業所のみ記載しております。
3 【設備の新設、除却等の計画】
当連結会計年度後1年間の設備投資計画は、48,000百万円であり、セグメント毎の内訳は次のとおりであります。
(注)経常的な設備の更新のための除売却を除き、重要な設備の除売却の計画はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
①【株式の総数】
②【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注)2016年10月1日付で、普通株式10株につき1株の割合で株式併合を実施しており、発行済株式総数が636,002,262株減少し、70,666,917株となっております。
(5) 【所有者別状況】
2024年3月31日現在
(注)1.自己株式50,535株は、「個人その他」の欄に505単元、「単元未満株式の状況」の欄に35株それぞれ含まれております。なお、当該自己株式には、株式給付信託(BBT)にかかる信託口が保有する当社株式139,300株は含まれておりません。
2.「その他の法人」の欄には、株式会社証券保管振替機構名義の株式が5単元含まれております。
(6) 【大株主の状況】
2024年3月31日現在
(注)1.株式会社みずほ銀行については、同社が退職給付信託として信託設定した上記株式2,413,500株とは別に、同社が保有する株式が173株あります。
2.2020年12月22日付で公衆の縦覧に供されている変更報告書において、2020年12月15日現在で以下のとおり株式を所有している旨の記載がありますが、当社として2024年3月31日現在における実質保有状況の確認ができておりません。なお、変更報告書の内容は次のとおりであります。
3.2023年11月7日付で公衆の縦覧に供されている変更報告書において、2023年10月31日現在で以下のとおり株式を所有している旨の記載がありますが、当社として2024年3月31日現在における実質保有状況の確認ができておりません。なお、変更報告書の内容は次のとおりであります。
4.2023年12月6日付で公衆の縦覧に供されている変更報告書において、2023年11月30日現在で以下のとおり株式を所有している旨の記載がありますが、当社として2024年3月31日現在における実質保有状況の確認ができておりません。なお、変更報告書の内容は次のとおりであります。
5.2024年2月6日付で公衆の縦覧に供されている変更報告書において、2024年1月31日現在で以下のとおり株式を所有している旨の記載がありますが、当社として2024年3月31日現在における実質保有状況の確認ができておりません。なお、変更報告書の内容は次のとおりであります。
(7) 【議決権の状況】
①【発行済株式】
2024年3月31日現在
(注)1.「完全議決権株式(その他)」の欄には、株式会社証券保管振替機構名義の株式が500株含まれております。また、「議決権の数」の欄に、同機構名義の完全議決権株式に係る議決権の数が5個含まれております。
2.「完全議決権株式(その他)」の欄には、取締役等への株式報酬制度のために設定した株式給付信託(BBT)にかかる信託口が保有する当社株式139,300株が含まれております。また、「議決権の数」の欄には、同信託名義の完全議決権株式に係る議決権の数が1,393個含まれております。
3.「単元未満株式」の欄には、自己保有株式が35株含まれております。
4.相互保有により議決権を有しない山崎金属産業株式会社が当社の取引先持株会(古河電工共栄持株会)経由で保有する122株のうち、100株は相互保有株式の欄に含まれているとともに、1単元未満の22株については、これに対応して議決権が生じないこととなった同持株会保有の78株とあわせて「単元未満株式」の欄に含まれております。よって、「単元未満株式」の欄に記載の株式数は、上記(5)[所有者別状況]表中の「単元未満株式の状況(株)」に記載の株式数より100株多い株式数となっております。
②【自己株式等】
2024年3月31日現在
(注)山崎金属産業株式会社は当社の取引先持株会(名称:古河電工共栄持株会、住所:東京都千代田区大手町2丁目6番4号)名義で122株を所有しておりますが、そのうち22株は上記①[発行済株式]の「単元未満株式」に含まれております。
(8) 【役員・従業員株式所有制度の内容】
当社は、2016年6月27日開催の第194回定時株主総会の決議に基づき、役員報酬として業績連動型株式報酬制度を導入し、2019年6月27日開催の第197回定時株主総会の決議に基づき、当該業績連動型株式報酬制度の一部改定を行いました(以下、一部改定後の役員報酬としての業績連動型株式報酬制度を「本制度」という)。また、本制度を運用するため株式給付信託(以下、「本信託」という)を設定しております。
1)本制度の概要
本制度は、当社が拠出する金員を原資として当社の普通株式(以下、「当社株式」という)が本信託を通じて取得され、社外取締役を除く取締役並びに取締役以外の執行役員及びシニア・フェロー(以下、総称して「取締役等」という)に対して、取締役会決議により定める「役員株式給付規程」に従い、本信託を通じて当社株式等が支給される制度です。
取締役等は、当社株式等の支給を受ける権利の基礎として、その在任中に役位に応じて予め定められた数のポイントを毎年付与されるとともに、付与されたポイントは予め定められた3事業年度毎の期間を1対象期間とする業績評価基準に従い、一定の場合にはポイント数の調整がなされたうえで、当社株式等の支給を受けるポイントとして確定します。なお、取締役等に付与される総ポイント数は、3事業年度当たり180,000ポイント(当社株式180,000株に相当)を上限とします。取締役等は、原則としてその退任時に、在任中に確定したポイント数に応じた数の当社株式等の支給を本信託より受けます。
(注)本制度を含む当社の役員報酬制度の内容は「4[コーポレートガバナンスの状況等](4)[役員の報酬等]」のとおりであります。
2)本信託の概要
<本制度導入時(対象期間:2016年4月1日から2019年3月31日までの3事業年度)>
<本制度一部改定後(対象期間:2019年4月1日から2022年3月31日までの3事業年度。当該3事業年度の経過後は、以降3事業年度毎の期間)>
3)本制度により取得した当社株式の数
2024年3月31日現在、本信託は139,300株を保有しております。
4)本制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
取締役等を退任した者のうち「役員株式給付規程」に定める受益者要件を満たす者
2 【自己株式の取得等の状況】
(1)【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2)【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
会社法第155条第7号の規定に基づく普通株式の取得
(注)1. 当期間は、当事業年度の末日の翌日からこの有価証券報告書提出日までの期間であります。
2. 当期間における取得自己株式には、2024年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含まれておりません。
(4)【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注)1. 当期間は、当事業年度の末日の翌日からこの有価証券報告書提出日までの期間であります。
2. 当期間における保有自己株式数には、2024年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取り及び売渡による株式は含まれておりません。
3 【配当政策】
当社では、資本効率を重視した経営を目指し、成長戦略投資や次世代新事業育成、財務体質の改善並びに株主還元のバランスをとることを、資本政策の基本方針としております。
この基本方針のもと、2025年度を最終年度として策定した中期経営計画「Road to Vision2030-変革と挑戦-」においては、利益成長を通じて企業価値向上を図るべく、成長分野に重点的に投資するとともに、安定的かつ継続的に株主還元していくこととし、親会社株主に帰属する当期純利益の30%を目途として業績に連動した配当を行うことを株主還元方針としております。
上記方針に基づき、当期の期末配当につきましては、2024年6月26日開催予定の第202回定時株主総会の議案(決議事項)である「剰余金の配当の件」が原案どおり承認可決された場合、1株当たり60円となります。
なお、中間配当については、毎年9月30日を基準日として取締役会決議で行うことができる旨を定款で定めております。また、期末配当についての決定機関は株主総会です。
当期に係る剰余金の配当は、以下のとおりであります。
4 【コーポレートガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
1)基本的な考え方
当社及び当社グループは、「古河電工グループ パーパス」及び「Core Values」に基づき、透明性・公平性を確保のうえ意思決定の迅速化等経営の効率化を進め、事業環境や市場の変化に機動的に対応して業績の向上に努めるとともに、内部統制体制の構築・強化及びその実効的な運用を通じて経営の健全性を維持し、もって永続的な業容の拡大・発展、企業価値の増大を図ることを基本とし、次の考え方に沿って、コーポレートガバナンスの充実に取り組んでまいります。
(ⅰ)株主の権利を尊重し、平等性を確保する。
(ⅱ)株主を含むステークホルダーの利益を考慮し、それらステークホルダーと適切に協働する。
(ⅲ)会社情報を適切に開示し、透明性を確保する。
(ⅳ)取締役会は、株主に対する受託者責任・説明責任を踏まえ、独立社外取締役の役割を重視しつつ、客観的な立場からの業務執行監督機能の実効化を図る。
(ⅴ)中長期的な株主の利益と合致する投資方針を有する株主との間で建設的な対話を行う。
2)企業統治の体制
①企業統治の体制の概要及び当該企業統治の体制を採用する理由
a.企業統治の体制の概要
2024年6月24日(有価証券報告書提出日)現在、当社の取締役会は11名で構成されており、うち5名が社外取締役(5名全員が東京証券取引所に届け出ている独立役員)となっております。なお、取締役会議長は、代表権のない非業務執行の立場である取締役会長が務めております。
(注)当社は、2024年6月26日開催予定の第202回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役11名選任の件」を上程いたします。当該議案が原案どおり承認可決された場合においても、取締役会は11名(うち5名が社外取締役であり、5名全員が東京証券取引所に届け出ている独立役員)で構成されることとなります。なお、当該議案が原案どおり承認可決され、さらに第202回定時株主総会の直後に開催予定の取締役会で承認された場合においても、取締役会議長は引き続き取締役会長が務めることとなります。
当社の取締役会は、株主に対する受託者責任・説明責任を踏まえ、当社の持続的成長と中長期的な企業価値の向上を促し、収益力・資本効率等の改善を図る責務を担うものとし、以下の事項を行うこととしております。
(ⅰ)コーポレートガバナンスに関する事項の決定
(ⅱ)経営戦略や経営計画等の策定及び変更並びにその遂行の監督
(ⅲ)資本政策に関する事項の決定
(ⅳ)経営陣(代表取締役を含む業務執行取締役及び執行役員をいう。以下同じ。)の選解任(取締役会が備えるべきスキル等の特定を含む。)及びこれらに対する報酬の決定(指名・報酬委員会へ委任する場合を含む。)(注)
(ⅴ)コンプライアンスや財務報告に係る内部統制及びリスク管理体制の整備に関する事項の決定及びその運用状況の監督
(ⅵ)経営戦略等を踏まえた重要な業務執行の決定
(ⅶ)その他法令等で定められた事項
(注)指名・報酬委員会は、取締役会の諮問又は委任に基づき、経営陣の選解任に関する審議、取締役会への答申並びにこれらの者に対する報酬の決定等を行っております。詳細は、後記〔指名・報酬委員会の審議事項〕のとおりであります。
当社の社外役員は、金融機関・商社・事業会社における豊富な経営経験又は法律・財務・会計・産業政策等の分野における専門性の高い知識・経験を有しており、取締役会では、それらの経験に基づく多様な観点からの意見・指摘を尊重して意思決定等を行っております。
当社では、迅速かつ果断な業務執行事項の決定を促すべく、取締役会による業務執行の監督を含むコーポレートガバナンスが十分に機能していることを前提として、法令の範囲内において一定の業務執行事項の決定が経営陣に委ねられており、その委任の範囲については、重要性の度合いに応じ取締役会、経営会議等に関する付議基準において具体的に定めております。
当社グループの事業は、12の事業部門から構成されており、特に関連性の強い複数の事業部門を統括し指揮・監督する組織として統括部門を設置しております。当社の業務執行は、最高責任者である社長の下、情報通信ソリューション統括部門長、エネルギーインフラ統括部門長、電装エレクトロニクス材料統括部門長、機能製品統括部門長及び自動車部品事業部門長が指揮しております。このほか、グループ全体の経営戦略・経営計画の策定・実施、コーポレートガバナンス及びリスク管理その他の経営体制の確立・維持並びにマーケティング・セールス活動等を担う本部部門を設置しており、それぞれ本部長が指揮しております。これらの者を業務執行責任者として、執行部内の意思決定機関である経営会議を構成しております。経営会議では、業務執行上の重要事項の審議・決定をしているほか、四半期毎に業務執行状況報告が行われ、業務執行責任者間の意思疎通を図り、統制のとれた業務執行がなされるようにしております。また、業務執行の状況は、3ヶ月に1度取締役会に報告されております。
取締役会による業務執行の監督と業務執行における内部統制体制整備にかかる取組みとを機能的に連携させるべく、社長を委員長とするリスクマネジメント委員会及びサステナビリティ委員会を設置しております。リスクマネジメント委員会は、当社グループの事業戦略遂行上のリスク管理のほかコンプライアンス及び内部統制体制の構築・強化に努めており、内部統制の状況は、定期的に取締役会へ報告されております。サステナビリティ委員会は、当社グループのサステナビリティに関する基本方針、収益機会・リスクのマテリアリティに関する基本的事項、サステナビリティに関する基本的な情報開示及び地域・社会貢献活動等についての審議並びに当該事項に関する進捗状況の確認を行っております。なお、当社グループの経営上のリスクと密接に関わるリスクのマテリアリティについては、リスクマネジメント委員会とサステナビリティ委員会が連携して審議を行っております。
監査部は、当社グループの内部監査を担っており、監査部が監査役と密に連携することにより、グループ全体の内部統制体制全般が適切かつ客観的に監査できる体制を構築しております。
当社は「指名・報酬委員会」を設置しております。同委員会は、取締役等の指名や報酬等に関する審議・決定手続きの客観性及び透明性を確保することを目的とし、取締役会決議により取締役中より選任された5名以上の委員(過半数は社外取締役)で構成されるものとしております。2024年6月24日(有価証券報告書提出日)現在における同委員会の委員は、塚本修社外取締役、塚本隆史社外取締役、御代川善朗社外取締役、籔ゆき子社外取締役、斎藤保社外取締役、小林敬一取締役会長及び森平英也代表取締役社長の7名であります。
なお、当社は、2024年6月26日開催予定の第202回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役11名選任の件」を上程いたします。当該議案が原案どおり承認可決され、さらに第202回定時株主総会の直後に開催予定の取締役会で承認された場合、同委員会の委員は塚本隆史社外取締役、御代川善朗社外取締役、籔ゆき子社外取締役、斎藤保社外取締役、星野岳穂社外取締役、小林敬一取締役会長及び森平英也代表取締役社長の7名となります。また、上記取締役会の直後に開催予定の指名・報酬委員会で承認された場合、同委員会の委員長は引き続き塚本隆史社外取締役が務めることとなります。
同委員会における審議事項は以下のとおりであります。
〔指名・報酬委員会の審議事項〕
(ⅰ)取締役会の諮問に基づき審議・答申する事項
①株主総会に提出する取締役、監査役の選任・解任に関する議案の内容
②代表取締役、取締役会長、取締役社長の選定・解職
③執行役員の選任・解任
④役付執行役員(執行役員副社長、執行役員専務、執行役員常務)の選定・解職
⑤取締役、執行役員の報酬等に関する方針
(ⅱ)取締役会の委任に基づき審議・決定する事項
①取締役、執行役員の評価
②(ⅰ)⑤の答申を得て取締役会が決定した方針に基づく取締役、執行役員の報酬等に関する制度
③(ⅰ)⑤の答申を得て取締役会が決定した方針に基づく取締役、執行役員の個人別の報酬等の内容
④株主総会に提出する取締役、監査役の報酬等に関する議案の内容
⑤関係会社代表者の報酬等に関するガイドライン
⑥取締役、執行役員の任期上限及び退任後の取扱いに関する方針
⑦特別顧問・名誉顧問の選任・解任、報酬に関する案の内容
⑧経営陣のサクセッションプランの内容
(ⅲ)取締役、監査役、執行役員のトレーニングの内容及び方針についての審議・決定
2024年6月24日(有価証券報告書提出日)現在、当社の監査役会は6名で構成されており、うち3名が社外監査役(3名全員が東京証券取引所に届け出ている独立役員)となっております。なお、当社は、2024年6月26日開催予定の第202回定時株主総会の議案(決議事項)として、「監査役1名選任の件」を上程いたします。当該議案が原案どおり承認可決された場合においても、監査役会は6名(うち3名が社外監査役であり、3名全員が東京証券取引所に届け出ている独立役員)で構成されることとなります。
監査役の監査につきましては、監査役会において決定した監査方針・監査計画に基づきこれを実施するとともに、監査結果については、定期的に取締役会及び社長に報告されております。定例監査役会は、原則として2ヶ月に1回以上開催されております。監査役は、当社及び子会社の取締役・使用人に対し業務執行に関する事項について適宜報告を求めており、また、業務執行側も、監査役に対し、子会社も含めた内部統制の構築・運用状況、コンプライアンスの状況、リスク管理の状況等について適宜報告しております。各監査役は、取締役会に出席するとともに、代表取締役社長をはじめとする主要な取締役及び執行役員との面談並びに社内各部門、事業所・支社及び研究所の往査(web会議システムを利用したリモート監査を含む)を行う等、監査役会が定めた監査方針及び監査計画に基づき監査を行い、その内容及び結果を監査役会に報告しております。常勤監査役は、上記に加えて、経営会議、リスクマネジメント委員会、サステナビリティ委員会その他の重要な会議に出席するほか、稟議書をはじめとする重要な決裁書類の閲覧、国内外のグループ各社の往査(web会議システムを利用したリモート監査を含む)を行い、その内容及び結果を監査役会に報告しております。また、内部監査部門である監査部が、経営諸活動の全般にわたる管理・運営制度及び業務の執行状況を適法性と効率性の観点から監視・検証し、その結果に基づいて社内及びグループ各社に対し情報の提供及び改善・合理化への助言・勧告等を行っております。加えて監査機能の充実を図るため、監査役、会計監査人、監査部が相互に連携し情報や意見を交換しているほか、監査役からの要請に基づき、経営陣からの独立性を保障された監査役補助使用人2名を置いております。
<企業統治の体制の概要図(2024年6月24日(有価証券報告書提出日)現在)>

(注)当社は、2024年6月26日開催予定の第202回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役11名選任の件」及び「監査役1名選任の件」を上程いたします。当該議案が原案どおり承認可決され、さらに第202回定時株主総会の直後に開催予定の取締役会で承認された場合においても、上記概要図に記載の取締役及び監査役、並びに指名・報酬委員会の委員の各員数に変更はありません。
b.当該企業統治の体制を採用する理由
当社は、監査役及び監査役会が取締役会からの制度的な独立性を維持しつつ会計監査人及び内部監査部門と連携を図ることにより、取締役の職務執行に対する監査の実効性が確保されるものと考え、現行のコーポレートガバナンス体制(監査役設置会社)を選択しております。また、取締役会の監督機能を補完するために、指名・報酬委員会を設置しております。なお、同委員会は、取締役会決議により取締役中より選任された5名以上の委員(過半数は社外取締役)で構成されるものとし、委員の互選により、原則として社外取締役の中から委員長を選定することとしております。
②内部統制システムの整備の状況
当社では、職務執行の効率性の維持・向上、法令遵守(コンプライアンス)、リスク管理、情報管理及びグループ会社管理を内部統制の目的と考え、以下のとおり内部統制システムを整備・構築し運用しております。
a.職務執行の効率性
予算において達成すべき経営目標を具体的に定め、各業務執行責任者は、その達成に向けて職務を遂行し、達成状況を定期的に取締役会に報告しております。これらの達成状況は、報酬等において適正に反映されるものとしております。また、取締役会、経営会議、稟議等で意思決定すべき事項については詳細かつ具体的な付議基準を定めるとともに、業務執行責任者及び社内部門長の職務権限、職務分掌等についても、社内規程により明確化しており、組織変更等に応じて、常に見直しがなされる仕組みを構築しております。
b.コンプライアンス体制
「古河電工グループ パーパス」「Core Values」「古河電工グループCSR行動規範」を倫理法令遵守の基本とし、「コンプライアンスに関する規程」に基づき、社長を委員長とするリスクマネジメント委員会及びリスクマネジメント本部を中心として、社内教育や法令違反の点検等のコンプライアンス活動を推進しております。さらに、各部門においては、部門リスク管理推進者を設置し、コンプライアンスを含めたリスク管理活動の効果的推進を図っております。特に、カルテル行為等の再発防止については、同業他社との接触や価格決定プロセスに関する統制を強化するとともに、随時外部専門家の助言を受ける等、監視を強化しております。また、内部通報制度を設けコンプライアンス違反の早期発見と是正を図るほか、内部監査部門である監査部が各部門の職務執行状況をモニタリングすることにより、コンプライアンス体制を含む内部統制システムが有効に機能しているかを検証し、これらの結果が経営層に報告される体制を築いております。
c.リスク管理体制
「リスク管理・内部統制基本規程」においてリスク管理体制と管理方法について定めるとともに、リスクマネジメント委員会において、当社グループの事業運営上のリスク全般を把握し、その評価と管理方法の妥当性について検証する体制を整えております。同委員会は、各関係会社・社内部門におけるコンプライアンス、大規模災害、情報セキュリティ等主要なリスクを中心に対応を推進するとともに、各種リスクのうち、防災・事業継続マネジメント、品質管理、安全衛生、環境保全等重要性が高いと認識されるものについては、特別委員会を設置して、重点的に管理する体制を敷いております。これらの体制に加え、取締役会、経営会議、稟議等により重要な意思決定を行う際には、当該事案から予測されるリスク等を資料等に明示し、これらを認識したうえで判断することとしております。
d.情報管理体制
取締役会、経営会議、稟議等の重要な意思決定に係る記録及び書類は、法令及び「文書保管規程」に基づき適切に管理・保存されております。また、上記以外の職務の執行にかかる各種情報についても、情報資産としての重要性と保護の必要性の観点から、統一的な基準を制定し情報管理体制を運用しております。
e.グループ会社管理
「グループ経営管理規程」に基づき、グループ会社毎にこれを所管する責任者を定め、経営状況を把握するために必要な情報の定期報告を求め、経営指導を行うとともに、一定の事項については当社の承認を要するものとしております。また、予算はグループベースで作成し、子会社の達成すべき経営目標を具体的に定めております。子会社のリスク管理等については、リスクマネジメント本部が中心となり、リスク管理、内部統制、コンプライアンスに関する教育の実施や助言、指導を行う体制としております。また、子会社に対しコンプライアンス責任者の設置を義務づけるとともに、主要なグループ会社への非常勤役員の派遣のほか、当社監査役及び監査部による監査等により、コンプライアンスやリスク管理等を含む経営全般のモニタリングを行っております。
f.財務報告の適正性確保
「リスク管理・内部統制基本規程」に基づき、「古河電工グループ『財務報告に係る内部統制の整備、評価』に関する基本方針」(J-SOX基本方針)を定めるとともに、内部統制システムの構築・整備・運営・モニタリングの体制と責任を明確にしております。また、金融商品取引法に定められた内部統制報告書の作成・提出については、J-SOX会議を設置して、重要事項を審議し、当社グループの財務報告にかかる信頼性の維持・向上に努めております。
③リスク管理体制の整備の状況
上記「②内部統制システムの整備の状況 c.リスク管理体制」に記載のとおりであります。
④反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方及びその整備状況
a.基本的な考え方
「古河電工グループCSR行動規範」において、「反社会的勢力には毅然とした態度で臨み、一切の関係を遮断します」という基本的な考え方を示しております。
b.整備状況
上記のとおり「古河電工グループCSR行動規範」に基本的な考え方を謳い、全役職員に徹底していることに加え、対応統括部署をリスクマネジメント本部総務部と定め、東京都公安委員会による講習を修了した不当要求防止責任者を設置しております。また、当社は、社団法人警視庁管内特殊暴力防止対策連合会(特暴連)に加盟し、特暴連会報や特暴連ニュースによって情報収集を行っているほか、不当要求防止責任者が特暴連全体研修会、ブロック別研修会、ブロック別定例会にも参加し、最新情報の収集を行うとともに特暴連や近隣企業との連携を深めております。
⑤責任限定契約の内容の概要
当社は、社外取締役及び社外監査役全員との間で、会社法第423条第1項の賠償責任を限定する契約を締結しております。なお、当該契約に基づく賠償責任限度額は、法令の定める最低限度額です。
⑥補償契約の内容の概要
当社は、取締役及び監査役全員との間で、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を締結しております。
当該補償契約では、同条同項第1号の費用及び第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしております。なお、当該補償契約では、役員の職務執行に関して悪意・重過失があったことが判明した場合には補償を受けた費用の返還請求ができること等、役員の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じております。
⑦役員等賠償責任保険契約の内容の概要等
当社は、取締役、監査役及び執行役員等(1994年3月31日以降に退任した者を含む)並びにこれらの相続人を被保険者として、役員等賠償責任保険(D&O保険)契約を締結しております。
当該保険契約では、被保険者である役員等がその職務執行に関し行った行為(不作為を含む)に起因する法律上の損害賠償責任に基づく賠償金、及び役員等が当該責任追及に係る請求を受けることによって生じる争訟費用等について塡補することとされております。ただし、法令に違反することを被保険者が認識しながら行った行為に起因する場合等、一定の免責事由があります。なお、保険料は当社が全額負担しております。
3)取締役の定数及び取締役の選任の決議要件
当社の取締役は20名以内とする旨定款に定めております。また、当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席しその議決権の過半数をもって行う旨及び累積投票によらない旨定款に定めております。
4)株主総会決議事項を取締役会で決議することができることとした事項及びその理由並びに株主総会の特別決議要件を変更した内容及びその理由
①自己株式の取得
当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって同条第1項に定める市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。これは、機動的な資本政策の遂行を可能とすることを目的とするものであります。
②中間配当
当社は、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって、毎年9月30日最終の株主名簿に記載又は記録された株主又は登録株式質権者に対し、中間配当を行うことができる旨定款に定めております。これは、株主への利益還元を柔軟に行うことを目的とするものであります。
③取締役及び監査役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役(取締役であったものを含む)及び監査役(監査役であったものを含む)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨定款に定めております。これは、取締役及び監査役がその職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにすることを目的とするものであります。
④株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
5)取締役会及び指名・報酬委員会の活動状況(2024年3月期)
①取締役会の活動状況
当社は、2024年3月期において取締役会を計16回開催しており、重要な業務執行の決定や年度予算等の経営目標の達成状況を確認するとともに、コーポレートガバナンスをはじめとする経営に関する基本事項について審議を行いました。各取締役の役職名、氏名及び出席状況は以下のとおりであります。
(注)柳登志夫氏は2023年6月23日開催の第201回定時株主総会において新たに選任されたため、出席対象となる取締役会の回数が他の取締役と異なります。
②指名・報酬委員会の活動状況
当社は、2024年3月期において指名・報酬委員会を計5回開催しており、指名に関しては2024年4月からの経営執行体制について、報酬に関しては役員報酬制度について、審議等いたしました。各委員の役職名、氏名及び出席状況等は以下のとおりであります。
(2) 【役員の状況】
1)役員一覧
①2024年6月24日(有価証券報告書提出日)現在の役員の状況は以下のとおりであります。
男性15名 女性2名 (役員のうち女性の比率11.8%)
(注) 1.取締役塚本修、塚本隆史、御代川善朗、籔ゆき子、斎藤保の各氏は、会社法第2条第15号に定める社外取締役であります。
2.監査役酒井邦彦、住田清芽、塩見崇夫の各氏は、会社法第2条第16号に定める社外監査役であります。
3.2023年3月期に係る定時株主総会終結の時から2024年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
4.2022年3月期に係る定時株主総会終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
5.2023年3月期に係る定時株主総会終結の時から2027年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
6.2020年3月期に係る定時株主総会終結の時から2024年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
7.2021年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
8.当社では、執行役員制度を導入しており、その員数は27名(執行役員専務1名、執行役員常務7名、執行役員19名)で、女性執行役員が2名、外国人執行役員が2名であります。また、執行役員のうち、3名は取締役を兼務しております。
9.当社は、法令に定める社外監査役の員数を欠くことになる場合に備え、補欠の社外監査役1名を選出しております。補欠社外監査役の略歴等は以下のとおりであります。
②当社は、2024年6月26日開催予定の第202回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役11名選任の件」及び「監査役1名選任の件」を上程いたします。当該議案が原案どおり承認可決された場合、当社の役員の状況は、以下のとおりとなります。なお、役職名及び略歴については、第202回定時株主総会の直後に開催予定の取締役会及び監査役会の決議事項の内容を含めて記載しております。
男性15名 女性2名 (役員のうち女性の比率11.8%)
(注) 1.取締役塚本隆史、御代川善朗、籔ゆき子、斎藤保、星野岳穂の各氏は、会社法第2条第15号に定める社外取締役となります。
2.監査役酒井邦彦、住田清芽、塩見崇夫の各氏は、会社法第2条第16号に定める社外監査役となります。
3.2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までとなります。
4.2022年3月期に係る定時株主総会終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
5.2023年3月期に係る定時株主総会終結の時から2027年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
6.2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2028年3月期に係る定時株主総会終結の時までとなります。
7.2021年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
8.当社では、執行役員制度を導入しており、その員数は27名(執行役員専務1名、執行役員常務7名、執行役員19名)で、女性執行役員が2名、外国人執行役員が2名であります。また、執行役員のうち、4名は取締役を兼務いたします。
9.当社は、法令に定める社外監査役の員数を欠くことになる場合に備え、2024年6月26日開催予定の第202回定時株主総会の議案(決議事項)として、「補欠監査役1名選任の件」を上程いたします。当該議案が原案どおり承認可決された場合、補欠社外監査役の略歴等は以下のとおりとなります。
2)社外役員の状況
①社外役員の員数
2024年6月24日(有価証券報告書提出日)現在の当社の社外取締役は5名、社外監査役は3名であります。なお、当社は、2024年6月26日開催予定の第202回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役11名選任の件」及び「監査役1名選任の件」を上程いたしますが、当該議案が原案どおり承認可決された場合においても上記の各員数に変更はありません。
②社外役員が企業統治において果たす機能・役割、独立性に関する基準・方針及びその選任状況に関する当社の考え方
社外取締役及び社外監査役は、取締役会や監査役会等において高い見識に基づく意見表明や提言を積極的に行うことで、取締役会による経営の監督及び監査役による監査をより一層強化する機能及び役割を果たしております。
なお、当社は、社外役員の選任にあたり、独立性に関する基準を以下のとおり定めております。
<社外役員の独立性基準>
次に掲げる属性のいずれにも該当しない場合、当該社外取締役及び社外監査役(候補者を含む)は、当社からの独立性を有し、一般株主と利益相反が生じる恐れがないものと判断する。
a.当社を主要な取引先とする者(当社に対して製品若しくはサービスを提供している者であって、その取引額が当該取引先の直近事業年度における年間総売上高の2%超に相当する金額となる取引先)又はその業務執行者
b.当社の主要な取引先(当社が製品若しくはサービスを提供している者であって、その取引額が当社の直近事業年度における年間総売上高の2%超に相当する金額となる取引先)又はその業務執行者
c.当社の主要な借入先(その借入額が当社の直近事業年度における総資産の2%超に相当する金額である借入先)である金融機関の業務執行者
d.当社から役員報酬以外にコンサルタント、会計士、弁護士等の専門家として年間1,000万円以上の金銭その他の財産上の利益を得ている個人、又は年間1億円以上を得ている法人等に所属する者
e.上記aからdのいずれかに過去3年以内に該当していた者
f.上記aからeのいずれかに該当する者の二親等内の親族
g.その他株式会社東京証券取引所の定める独立性基準に抵触する者
※aからgのいずれにも該当しない場合であっても、当社子会社又は取引先の子会社における取引高等を勘案して、独立性なしと判断する場合がある。
③各社外役員の状況及び当社との関係
2024年6月24日(有価証券報告書提出日)現在の各社外役員の状況及び当社との関係は、以下のとおりであります。
(注)当社は、2024年6月26日開催予定の第202回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役11名選任の件」及び「監査役1名選任の件」を上程いたします。当該議案が原案どおり承認可決された場合、各社外役員の状況及び当社との関係は、以下のとおりとなります。
④社外役員による監督・監査と内部監査等との相互連携及び内部統制部門との関係
当社は、常勤監査役・社外監査役と監査部が往査(web会議システムを利用したリモート監査を含む)により監査を行っております。社外監査役は、常勤監査役から社外監査役が出席していない重要な会議等の概要について報告を受けているほか、会計監査人から年間監査計画、四半期レビュー結果や監査報告等を受けており、活発な意見交換を行っております。
さらに、社外取締役又は社外監査役の監督又は監査に資するよう、監査役監査と監査部による監査の結果については定期的に取締役会へ報告されるほか、内部統制システムに不備が発見された場合の状況など、リスク管理部と監査部によるモニタリングの結果についても、取締役会へ報告されることとなっております。取締役会において社外役員から出された意見については、内部統制体制の改善及び以降の監査の実施において、十分に考慮するよう努めております。
(3) 【監査の状況】
1)監査役監査の状況
①監査役監査の組織・人員・手続
<監査役監査の組織・人員>
2024年6月24日(有価証券報告書提出日)現在、当社の監査役は6名、うち社外監査役が3名であります。なお、監査役6名のうち4名は、当社において税務及び会計業務に従事した経験を有する者、当社グループにおいて財務部門担当役員の経験を有する者、財務及び会計分野の専門家である公認会計士としての経験を有する者並びに財務及び会計を含めた企業経営に携わった経験を有する者等、財務及び会計に関する相当程度の知見を有する者であります。また、監査役の職務を補助する監査役補助使用人2名を置いております。
各監査役の氏名及び経歴等は以下のとおりであります。
(注)当社は、2024年6月26日開催予定の第202回定時株主総会の議案(決議事項)として、「監査役1名選任の件」を上程いたしますが、当該議案が原案どおり承認可決された場合においても監査役監査の組織・人員に変更はありません。
<監査役監査の手続>
監査役監査は、監査役会が定めた監査方針及び監査計画に基づき行われ、各監査役によりその内容及び結果が監査役会に報告されております。なお、監査役会の監査方針及び監査計画は、取締役会で説明され、監査の結果や状況についても定期的に取締役会及び社長に報告されております。
②監査役及び監査役会の活動状況(2024年3月期)
<監査役の活動状況> (常勤監査役:◆、社外監査役:◇)
(注)常勤監査役のみの分担事項については、監査役会において常勤監査役が実施結果等を報告し、社外監査役と情報を共有しております。
<各監査役の監査役会及び取締役会への出席状況(2024年3月期)>
当社は、2024年3月期において監査役会を計9回、取締役会を計16回開催しております。
(注)荻原弘之氏は、2023年6月23日開催の第201回定時株主総会において新たに選任されたため、出席対象となる監査役会及び取締役会の回数が他の監査役と異なります。
<監査役会の具体的な検討内容等>
2)内部監査の状況
<内部監査の組織・人員・手続>
内部監査については、社長直轄の監査部(専任5名、兼任7名)が実施しており、各部門の業務執行状況を定期的に、また環境の変化に応じ適宜モニタリングし、当該部門及び経営層への報告を行っております。モニタリングにあたっては、内部統制制度とリスク管理の視点から、社内各部門の業務の有効性と効率性、意思決定に係る文書・情報等の管理・保管状況、社内規程類の整備状況及び有効性、遵守状況のほか、コンプライアンスの状況や各部門のリスクの管理状況及び全社的なリスクマネジメントの状況等を重視した活動を展開しております。
<内部監査・監査役監査・会計監査の連携状況と内部統制部門との関係>
監査役、監査部及び会計監査人は、年間監査計画や監査報告の定期的な情報交換及び協議を行う等密接に連携を取り、三様監査の充実を図るよう努めております。監査役は、主要なグループ会社の監査役とも連絡会を開催し、相互の情報交換によりグループ全体の監査機能向上を図っております。
財務報告に係る内部統制(J-SOX対応)活動の管理・推進を担当するリスクマネジメント本部リスク管理部は、会計監査人と内部監査等の状況について密に連絡を取り、また、監査役及び監査部に対し、内部統制システム構築・整備の進捗状況及び問題点について適宜報告を行っております。
<内部監査の実効性を確保するための取組み>
内部監査の実効性を確保するため、上記のとおり監査部を社長直轄としているほか、監査部が監査結果を定期的に取締役会及び監査役に報告する仕組みを構築しております。なお、当該監査の結果、経営陣(代表取締役を含む業務執行取締役及び執行役員)による不正・不備・問題点等への関与が疑われるような場合には、監査役への報告を優先するものとしております。
3)会計監査の状況
a.監査法人の名称
有限責任監査法人トーマツ
b.継続監査期間
2019年3月期以降の6年間
c.業務を執行した公認会計士
広瀬 勉、池田 太洋、古谷 大二郎
d.監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は、上記c.記載の業務を執行した公認会計士を除き、公認会計士18名、その他48名であります。
e.監査法人の選定方針と理由
監査役会は、監査法人の継続監査期間、並びに監査法人の独立性、専門性、適切性及び品質管理体制等について監査役会が定める基準に基づき総合的に検討を行った結果、適任と判断したため、会計監査人として有限責任監査法人トーマツを再任することといたしました。
なお、会計監査人の解任又は不再任の決定の方針について、監査役会は、以下のとおり定めております。
監査役会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目に該当すると認められる場合は、監査役会で協議のうえ、監査役全員の同意に基づき、会計監査人を解任する。この場合、解任後最初に招集される株主総会において、監査役会が選定した監査役は会計監査人を解任した旨と解任理由を報告する。
また、監査役会は、会計監査人の独立性、監査体制、品質管理体制が整備されていない等会計監査人の職務の執行に支障があると認められる場合、又は監査の信頼性・適正性をより高めるために妥当であると判断した場合は、会計監査人の解任又は不再任の検討を行い、その必要があると判断したときには、株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任に関する議案の内容を決定する。
f.監査役及び監査役会による監査法人の評価
当社の監査役及び監査役会は、監査役会の決議により定めた評価基準に従い、会計監査人の独立性、専門性及び適切性に加え、会計監査人たる監査法人における監査業務に対する品質管理、当社グループ会社の会計監査人との連携、不正リスクへの対応等の観点から会計監査人を評価しております。
評価の結果、2024年3月期の会計監査人たる監査法人の会計監査は適切に行われており、その監査体制も有効に機能していると認められたことから、当社監査役会は、会計監査人の選解任等に関する議案を提出しないことを決議しております。
4)監査報酬の内容等
a. 監査公認会計士等に対する報酬の内容
b. 監査公認会計士等と同一のネットワークに属するDeloitte Touche Tohmatsu Limited及びそのグループに対する報酬の内容(a.を除く)
(注) 1.当社における非監査業務の内容は、前連結会計年度はデータベース利用料、当連結会計年度は貿易業務の支援であります。
2.連結子会社における非監査業務の内容は、前連結会計年度・当連結会計年度ともに税務に関するアドバイザリー業務等であります。
c. その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
(前連結会計年度)
該当事項はありません。
(当連結会計年度)
該当事項はありません。
d. 監査報酬の決定方針
監査公認会計士等に対する報酬の額の決定に関する方針について、当社及び当社グループ企業の業態や事業規模、特性等を考慮して合理的に計算され、業務執行部門と充分に協議検証した監査工数見積もりを元に、過去の実績や統計指標等も勘案したうえで報酬金額を検討し、取締役会の承認、会社法第399条に基づく監査役会の同意を得て決定しております。
e. 監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、会計監査人による監査計画の概要説明の中で、見積監査時間及び監査報酬額についても説明を受け、見積監査時間や見積監査報酬単価の妥当性や適切性などを確認した結果、高品質な監査を可能とする十分な監査時間が確保できており、監査報酬額もその単価水準、前期の報酬額との比較等から合理的かつ適切であると判断し、会社法第399条第1項の同意を行っております。
(4) 【役員の報酬等】
1)役員報酬等の決定に関する方針
①役員報酬の決定に関する方針
役員報酬は、当社グループが企業価値を増大させ、事業活動を通じて社会に貢献しながら持続的に発展していくために、個々の役員がその持てる能力を遺憾なく発揮し、意欲的に職責を果たしていくことを可能ならしめる内容のものとする。
②報酬項目毎の個人別の報酬等の決定に関する方針
上記方針に則り、取締役等の個人別の報酬等に係る決定方針(以下、「決定方針」という)を、取締役会において決議しております。なお、指名・報酬委員会では、社外の専門機関が行う調査を用い当社と同等規模の製造業約30社と比較することで、役員報酬の制度設計や水準等の妥当性、有効性並びに適切性を毎年確認しております。
当社の役員報酬は、基本報酬、短期業績連動報酬(個別)、短期業績連動報酬(全社)、ESG連動報酬及び中長期業績連動報酬で構成され、報酬項目毎の報酬の決定方針は以下のとおりであります。
(注)1.短期業績連動報酬(全社)では、当社の当該年度の業績を適切かつ明確に反映するために連結営業利益を指標として採用しております。評価基準である連結営業利益と役位毎の支給額との対応表は、過去数年間の連結営業利益を勘案したうえ、適正な水準となるよう指名・報酬委員会で定期的に確認・見直しを実施しております。
〔短期業績連動報酬(全社)における連結営業利益と役位毎の支給額との対応表〕
(単位:千円/年)
2.ESG連動報酬では、サステナビリティ目標達成に向けた適切なインセンティブとして機能する仕組みとするため、サステナビリティ指標の達成有無を指標として採用しております。当事業年度においては、温室効果ガス排出量削減率を採用したうえ、2017年度の同排出量を基準として21.2%削減を目標値としております。なお、ESG連動報酬として採用する評価指標については、指名・報酬委員会で定期的に確認・見直しを実施しております。
3.中長期業績連動報酬では、企業価値向上を報酬額に適切に反映するとともに、企業価値向上へのインセンティブを株主と共有するために、当社株価を指標として採用しております。本報酬においては、3事業年度毎の期間を1単位対象期間とし、当社は、取締役等への報酬として、対象期間毎に450百万円を上限とする金員を信託へ拠出します。取締役等は、当社株式等の支給を受ける権利の基礎として、役位に応じてあらかじめ定められた数のポイントを毎年付与されます。各対象期間の終了後に、対象期間中の当社株価変動率とTOPIX(東証株価指数)変動率の比較基準に従い、一定の場合にはポイント数の調整がなされたうえで、当社株式等の支給を受けることができるポイントとして確定します(具体的な付与ポイントは、評価期間中の当社株価の変動率とTOPIXの変動率との乖離度により決定した支給率を、各評価期間中に付与されたポイントの累計に乗じて算出しております)。取締役等は、原則としてその退任時に、在任中に確定したポイント数に応じた当社株式等の支給を信託から受けます。
〔中長期業績連動報酬における役位毎の付与ポイント表(2022年4月1日~2025年3月31日)〕
対象期間毎に取締役等に付与される総ポイント数は180,000ポイントを上限とし、1ポイント当たり当社普通株式1株に対応します。
〔中長期業績連動報酬における乖離度の算定式〕
乖離度=当社株価変動率/TOPIX変動率
当社株価変動率=評価期間最終年度中の当社株価平均値
/評価期間開始直前年度中の当社株価平均値
TOPIX変動率=評価期間最終年度中のTOPIX平均値/評価期間開始直前年度中のTOPIX平均値
〔中長期業績連動報酬における乖離度ごとの支給率対応表〕
〔中長期業績連動報酬における評価期間の各自のポイント確定の算定式〕
確定ポイント=(各自が評価期間中に付与されたポイントの累計)×(評価期間の支給率)
なお、「支給率」は、中長期業績連動報酬における標準報酬水準額を100%とした場合に、業績連動評価により実際の報酬額が変動する割合を示します。
取締役等は退任時に、中長期業績連動報酬として、下記算定式に基づいた当社株式及び金銭の支給を信託から受けます。
●給付する当社株式の数
=(権利確定日時点の累積ポイント数×支給率-単元未満ポイント数)×0.7
・上記算定式により算出された給付する当社株式の数に、単元未満株式が生じる場合、これを切り捨てるものとします。
●給付する金銭の額
=(単元ポイント数×0.3+単元未満ポイント数)×権利確定日における当社株式の時価
・「単元ポイント数」は、(権利確定日時点の累積ポイント数×支給率-単元未満ポイント数)とします。
・「単元ポイント数×0.3」に単元未満ポイントが生じる場合、単元数にこれを切り上げて算出するものとします。
・権利確定日は、取締役等が退任した後、かつポイント付与の対象となる最後の事業年度の終了後、最初に到来する6月の末日とします。
③報酬項目毎の個人別の報酬等に対する割合の決定に関する方針
各報酬の支給割合については、上位の役位の者ほど報酬総額に占める業績を反映した報酬の割合が高くなるよう設計しております。報酬項目毎に定めた標準報酬水準の合計額を100%とした場合、報酬総額に占める各報酬の割合は以下のとおりであります。
2)取締役会決議による報酬の決定の委任に関する事項等
当社では、取締役会で個人別の役員報酬の内容に係る決定方針を定めております。
取締役会は、客観性・公平性・透明性を担保する観点から、個人別の役員報酬等の内容の決定を含む審議事項のうち一部の権限を、委員の過半数を社外取締役とする指名・報酬委員会に委任しております。
同委員会に委任している権限の内容は「(1)[コーポレート・ガバナンスの概要] 2)企業統治の体制 ①企業統治の体制の概要及び当該企業統治の体制を採用する理由 a.企業統治の体制の概要」記載の〔指名・報酬委員会の審議事項〕(ⅱ)のとおりであります。
同委員会は7人の委員で構成され、うち委員長を含む5名の委員が社外取締役となっております。
当事業年度の取締役及び執行役員の個人別の報酬等の内容を決定した日(2023年6月23日)における同委員会の構成は、以下のとおりであります。
当事業年度における役員の報酬等の額の決定過程における取締役会及び指名・報酬委員会の活動状況は、以下のとおりであります。
なお、取締役会は指名・報酬委員会から、同委員会で決定した取締役の個人別の報酬等の内容及び決定方法が決定方針に沿う旨の報告を受けており、当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等の内容は決定方針に沿うものであると判断しております。
3)当事業年度に係る取締役及び監査役の報酬等の額
当事業年度に係る取締役及び監査役の報酬等の総額は以下のとおりであります。
(注)1.上表の員数及び金額には、2023年6月23日開催の第201回定時株主総会終結の時をもって任期満了により退任した取締役1名及び監査役1名、並びにこれらの者に対する報酬等の額を含んでおります。
2.短期業績連動報酬(全社)には、2023年6月に金額が確定した2022年度分の業務執行に対する対価としての支給額を記載しております。なお、当事業年度分については、本有価証券報告書提出日時点において金額が未定であるため、上表の金額には含まれておりません。
3.中長期業績連動報酬額には、株式報酬制度のもと当事業年度分として付与されたポイントに相当する株式数を、当事業年度の報酬とみなして計上した額を記載しております。
4.短期業績連動報酬(全社)は、業績連動報酬等に該当いたします。本報酬では、当社の当該年度の業績を適切かつ明確に反映するために、連結営業利益を指標として採用しております。なお、2022年度における当社連結営業利益は15,441百万円です。
5.中長期業績連動報酬は、業績連動報酬等及び非金銭報酬等に該当いたします。本報酬では、企業価値向上を報酬額に適切に反映するとともに、企業価値向上へのインセンティブを株主と共有するために、当社株価を指標として採用しております。なお、乖離度の実績(2023年度の数値で計算した参考値)は0.82です。
6.ESG連動報酬(2023年7月から運用開始)については、本有価証券報告書提出日時点において当事業年度分の金額が未定であるため、上表には記載しておりません。
4)取締役及び監査役の報酬等についての株主総会の決議に関する事項
役員の報酬等に関する株主総会決議は以下のとおりであります。
〔取締役等〕
(注)1.各取締役の報酬額の決定は、取締役会から指名・報酬委員会に委任されております。
2.上表の決議に係る役員の員数は、当該定時株主総会終結時の員数を記載しております。なお、当社は、2024年6月26日開催予定の第202回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役11名選任の件」を上程いたします。当該議案が原案どおり承認可決された場合、当該定時株主総会終結時の対象となる役員の員数は、以下のとおりとなります。
〔監査役〕
(注)上表の決議に係る役員の員数は、当該定時株主総会終結時の員数を記載しております。なお、当社は、2024年6月26日開催予定の第202回定時株主総会の議案(決議事項)として、「監査役1名選任の件」を上程いたします。当該議案が原案どおり承認可決された場合、当該定時株主総会終結時の対象となる役員の員数は6名となります。
5)役員毎の連結報酬等の総額等
連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載しておりません。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする投資株式を「純投資目的投資株式」、株式の価値の変動又は株式に係る配当によって得られる利益を投資目的とせず、その他の定量的又は定性的理由により、政策的に保有する株式を「純投資目的以外の目的である投資株式」と区分しております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の保有方針、保有合理性検証の内容
a.保有方針及び保有合理性の検証方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証内容
当社は、資本効率の向上や当社の事業活動における必要性等の観点から保有意義があると判断した株式を保有し、保有に適さないと判断した株式については縮減を図るものとしております。
また、当社は毎年取締役会において、「純投資目的以外の目的である投資株式」のうち全ての上場株式について、保有の適否について検証を実施しております。検証においては、株式の保有に基づき得られる定量的な便益と当該株式の時価及び資本コストにより算出される保有コストとの比較のほか、事業機会の創出、取引関係及び事業における協力関係の維持・強化等も含めた総合的な観点により、保有の適否を判断しております。個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容につきましては、後述の「c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄毎の株式数、貸借対照表計上額等に関する情報」の「保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由」欄に記載しております。
なお、保有する株式に関する議決権の行使については、議案の内容を検討し、その発行会社の株主価値の向上に資するものか否かを判断したうえで、すべての議案に対して議決権を行使しております。発行会社の株主価値を毀損するおそれのある議案については、反対票を投じることも検討いたします。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)

c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄毎の株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注)1.PT SUPREME CABLE MANUFACTURING & COMMERCE Tbkは、当事業年度において普通株式1株につき4株の割合で株式分割を行っております。そのため、株式数が前事業年度と比べて増加しておりますが、実質的な保有株式数に変化はありません。
2.「-」は、当該銘柄を保有していない、又は、特定投資株式以外に分類されていることを示しております。
みなし保有株式
(注)1.貸借対照表計上額の上位銘柄を選定する段階で、特定投資株式とみなし保有株式を合算しておりません。
2.東海旅客鉄道㈱は、当事業年度において普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行っております。そのため、株式数が前事業年度と比べて増加しておりますが、実質的な保有株式数に変化はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式
当社は、保有目的が純投資目的である投資株式を保有しておりません。
第5 【経理の状況】
1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づいて作成しております。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しております。
2.監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の財務諸表について、有限責任監査法人トーマツにより監査を受けております。
3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みについて
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みを行っております。具体的には、会計基準等の内容を適切に把握し、又は会計基準等の変更等について的確に対応することができる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、また、外部講習や研修へ参加しております。
1 【連結財務諸表等】
(1)【連結財務諸表】
①【連結貸借対照表】
②【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
④【連結キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1.連結の範囲に関する事項
(1) 連結子会社の数 109社
主要な連結子会社名は、「第1 企業の概況 4.関係会社の状況」に記載しているため、省略しております。
㈱茨城岡野機電は重要性が増したため、連結の範囲に含めております。THAI FIBER OPTICS CO.,LTD.、OFS UTD2 ApSは保有持分の全部を譲渡したため、古河C&B㈱は清算のため、それぞれ連結の範囲から除外しております。
(2) 主要な非連結子会社の名称等
古河ニューリーフ㈱等。
(連結の範囲から除いた理由)
非連結子会社はその総資産・売上高・損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)の額のいずれにおいても小規模であり全体としても連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないためであります。
2.持分法の適用に関する事項
(1) 持分法適用の関連会社数 14社
主要な持分法適用の関連会社名は、「第1 企業の概況 4.関係会社の状況」に記載しているため、省略しております。
西安西古光通信有限公司は保有持分の全部を譲渡したため、持分法適用の範囲から除外しております。
(2) 持分法を適用していない非連結子会社及び関連会社
NTTデバイスオプテック㈱等。
(持分法の範囲から除いた理由)
持分法を適用していない非連結子会社及び関連会社は、その損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)の額のいずれにおいても小規模であり、全体としても連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないためであります。
3.連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社のうち、古河国際股份有限公司、Furukawa FITEL(Thailand)Co.,Ltd.、天津津河電工有限公司、Polifoam Plastic Processing,Co.Ltd.、古河奇鋐電子(蘇州)有限公司、瀋陽古河電纜有限公司、FURUKAWA(THAILAND)CO.,LTD.、Furukawa Thai Holdings Co.,Ltd.、Furukawa Electric Singapore Pte. Ltd.、American Furukawa Inc.、Furukawa Precision(Thailand) Co.,Ltd.、恵州古河汽配有限公司、他37社の決算日は12月31日であるので12月31日の決算書を使用して連結しております。連結決算日との間に生じた重要な取引については、連結上必要な調整を行っております。
持分法を適用している会社のうち、4社は当社と決算日が異なっておりますが、当該会社の決算日現在の財務諸表を使用しております。なお、連結決算日との間に生じた重要な取引については、連結上必要な調整を行っております。
4.在外子会社及び在外関連会社における会計処理基準に関する事項
「連結財務諸表作成における在外子会社の会計処理に関する当面の取扱い」(実務対応報告第18号 2019年6月28日)及び「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」(実務対応報告第24号 2018年9月14日)を適用し、在外子会社及び在外関連会社に対して、連結決算上必要な調整を行っております。
5.会計方針に関する事項
(1) 重要な資産の評価基準及び評価方法
① 棚卸資産
主として総平均法に基づく原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
② 有価証券
満期保有目的債券
主に償却原価法
その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は主として全部純資産直入法により処理し、売却原価は主として移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
主として移動平均法による原価法
③ デリバティブ
時価法
(2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
① 有形固定資産(リース資産及び使用権資産を除く)
定額法を採用しております。
② 無形固定資産(リース資産及び使用権資産を除く)
定額法を採用しております。
なお、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5~10年)に基づく定額法を採用しております。
③ リース資産
所有権移転ファイナンス・リース取引に係るリース資産
自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の方法を採用しております。
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
④ 使用権資産
リース期間又は当該資産の耐用年数のうち、いずれか短い方の期間を耐用年数とした定額法を採用しております。
(3) 重要な繰延資産の処理方法
① 株式交付費
支出時に全額費用として処理しております。
② 社債発行費
支出時に全額費用として処理しております。
(4) 重要な引当金の計上基準
① 貸倒引当金
金銭債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については主に貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
② 製品補償引当金
製品の品質に関する補償費用の支出に備えるため、今後必要と見込まれる金額を計上しております。
③ 環境対策引当金
ポリ塩化ビフェニル(PCB)の撤去や土壌改良工事等の環境関連費用の支出に備えるため、今後発生すると見込まれる金額を計上しております。
(5) 退職給付に係る会計処理の方法
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
② 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(1~10年)による定額法により費用処理しております。
数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(1~10年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理することとしております。
未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用については、税効果を調整の上、純資産の部におけるその他の包括利益累計額の退職給付に係る調整累計額に計上しております。
(6) 重要な収益及び費用の計上基準
当社及び連結子会社の顧客との契約から生じる収益に関する主要な事業における主な履行義務の内容及び当該履行義務を充足する通常の時点(収益を認識する通常の時点)は以下のとおりであります。
① 製品の製造販売
当社及び連結子会社の主な事業は、情報通信ネットワーク構成品や電力ケーブル等のインフラ製品、自動車部品や電子機器材料用銅製品等の電装エレクトロニクス製品、樹脂・非鉄金属を加工した機能製品の製造・販売であります。
製品の製造・販売については、主に完成した製品を顧客に引き渡すことが履行義務であると判断しております。そのため法的所有権、製品の所有に伴う重大なリスクと経済価値、物理的占有の移転及び対価の支払いを受ける権利が製品の引き渡し時点で生じると総合的に判断し、国内取引は主として顧客への製品の引き渡し時点で製品に対する支配が顧客に移転し、履行義務が充足されたと判断しておりますが、製品の出荷日から引き渡し日までが通常の期間であるため重要性等に関する代替的な取り扱いを選択し、出荷された時点で収益を認識しております。また貿易取引は主としてインコタームズ等で定められた貿易条件に基づき、リスク負担が顧客に移転した時に収益を認識しております。
その他に顧客から原材料等を仕入れ、加工を行ったうえで当該顧客に販売する有償受給取引において、当社及び連結子会社が原材料等の支配を獲得していないことから棚卸資産として認識せず、加工料相当額のみを純額で売上計上しております。また、ボリュームディスカウントや販売インセンティブ(販売奨励金)等顧客に支払われる対価は、それらが顧客から受け取る別個の財又はサービスの対価であるものを除き、取引価格から控除しております。
② 保守サービス
当社及び連結子会社では、主にインフラ事業において製品販売後に有償の保守サポートサービスを提供しております。保守サービスについては、履行期間を通じて顧客が望むときに保守サービスを利用できるように、当社及び連結子会社は常に役務が提供できる状態で待機しておくことが履行義務であると判断しております。当社及び連結子会社の保守サービスは、独立した履行義務として識別され、待機状態も含めた一定の期間にわたって行われているため、提供される期間に対する経過期間の割合で進捗度を測定する方法に基づいて収益を認識しております。
③ 工事契約
当社及び連結子会社では、インフラ事業において顧客との契約に基づき設計・施工・敷設等の工事を行っております。その基礎となる財又はサービスの支配は一定期間にわたり顧客に移転しているため、履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しております。履行義務の充足に係る進捗度の測定は、各報告期間の期末日までに発生した原価が、予想される原価の総額に占める割合(インプット法)に基づいて行っております。また、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができないが、発生する費用を回収することが見込まれる場合には、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができる時まで、原価回収基準により収益を認識しております。なお、期間がごく短い工事契約については完全に履行義務を充足した時点で収益を認識しております。
④ 代理人取引
当社及び連結子会社では、当社及び連結子会社が製品の製造を行わず、顧客に代わって調達の手配を行う取引を行っております。当該取引について、顧客に移転する前に製品を支配していない場合、顧客から受け取る額から仕入先に支払う額を控除した純額で収益を認識しております。当社及び連結子会社が製品を顧客に提供する前に支配しているか否かの判断にあたっては、(a)当該財又はサービスを提供するという約束の履行に対する主たる責任を有している、(b)当該財又はサービスが顧客に提供される前、又は支配が顧客へ移転した後に在庫リスクを有している、(c)当該財又はサービスの価格の設定において裁量権があるか否かを考慮しております。
なお、当社及び連結子会社の履行義務充足後の支払は、充足時点から概ね1年以内に行われるため、重要な金融要素は含んでおりません。
(7) 重要な外貨建の資産又は負債の本邦通貨への換算の基準
外貨建金銭債権債務は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。なお、在外子会社等の資産及び負債は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算し、収益及び費用は期中平均相場により円貨に換算し、換算差額は純資産の部における為替換算調整勘定及び非支配株主持分に含めて計上しております。
(8) ヘッジ会計の方法
① ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理を採用しております。なお、為替予約及び通貨スワップについて振当処理の要件を満たしているものは振当処理を、金利スワップについて特例処理の要件を満たしているものは特例処理を採用しております。
② ヘッジ手段とヘッジ対象
金利スワップ:借入金
通貨スワップ:借入金
為替予約:外貨建売掛債権、外貨建買掛債務等
地金先物取引:原材料、仕掛品
③ ヘッジ方針
借入債務、確定的な売買契約等に対し、金利変動、為替変動及び原材料価格変動等のリスクを回避することを目的としてヘッジを行っております。
④ ヘッジ有効性評価の方法
ヘッジ対象の相場変動又はキャッシュ・フロー変動の累計とヘッジ手段の相場変動又はキャッシュ・フロー変動の累計を比較し、その基礎数値の価格に起因する部分以外の部分を除外した変動額の比率によって有効性を評価しております。
(9) のれんの償却方法及び償却期間
のれんはその効果が発現すると見積もられる期間(計上後20年以内)で均等償却することとしております。ただし金額が僅少の場合は、発生した年度に一括償却しております。
(10) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資からなります。
(11) グループ通算制度の適用
グループ通算制度を適用しております。
(重要な会計上の見積り)
1.繰延税金資産の回収可能性
① 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
② 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
将来の事業計画により見積られた将来の課税所得に基づき、繰延税金資産を計上しております。当該見積りにおける主要な仮定は、事業計画の基礎となる販売数量・販売単価並びに市場予測等であり、市場動向や直近の業績等を参考とし、予測しております。
課税所得が生じる時期及び金額は、将来の不確実な経済状況の変動によって影響を受ける可能性があり、実際に生じた時期及び金額が見積りと異なった場合、翌連結会計年度において繰延税金資産を認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
2.固定資産の減損
① 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
② 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
固定資産の帳簿価額について、報告期間の末日ごとに営業活動から生ずる損益等により減損の兆候があると判断した場合には、減損損失の計上要否を確認しております。
当社グループは、主に事業部門をもとに資産をグルーピングし、当該資産又は資産グループから得られる経済的残存使用年数に基づいた事業計画を基礎として見積る将来キャッシュ・フローと将来時点における正味売却価額の合計である割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し当該減少額を減損損失として計上します。なお、正味売却価額は、外部専門家から取得した不動産鑑定評価書の不動産評価額等に基づいて算定しております。
当連結会計年度における顧客の投資抑制や在庫調整の長期化の影響等による業績悪化を踏まえ、減損の兆候有無を検討しました。その結果、情報通信ソリューション事業の一部の資産グループ(有形固定資産及び無形固定資産9,242百万円)について減損の兆候を識別しているものの、今後の需要動向や生産計画等の仮定を踏まえ、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が当該資産グループの帳簿価額を上回るため、減損損失を認識しておりません。
割引前将来キャッシュ・フローの見積りにおける主要な仮定は、事業計画の基礎となる販売数量・販売単価、市場予測並びに将来時点における固定資産の処分価値等であり、市場動向や直近の業績等を参考とし、予測しております。将来の不確実な経済状況の変動により需要予測が外れ、事業計画や固定資産の処分価値の見直しが必要になった場合、翌連結会計年度において、減損損失を認識する可能性があります。
3.製品補償引当金
① 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
② 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
製品の品質に関する補償費用の支出に備えるため、今後必要と見込まれる金額を計上しております。特に、自動車の市場回収措置(リコール)に関する引当金は、過去に当社連結子会社が製造した部品を組み込んだ自動車の不具合に対して客先が修理対応を行った場合に、当社グループが負担することが合理的に見込まれる金額に基づき計上しております。
この金額は、以下の要素をそれぞれ乗じることにより算定されます。
ⅰ 対象となる車両台数
ⅱ 1台あたりの修理単価
ⅲ 市場回収措置(リコール)の予想措置率
ⅳ 修理費用についての客先との負担率
ⅱ及びⅲについては過去の市場回収措置(リコール)実施実績等から、ⅳについては客先との交渉状況からそれぞれ見積りを行っておりますが、それらの見積りには不確実性が含まれており、状況変化に伴い結果として引当金の追加計上もしくは戻入が必要となる可能性があります。
(会計方針の変更)
(持分法適用関連会社における国際財務報告基準に基づく会計処理の適用)
当社の持分法適用関連会社である㈱UACJは同社の連結財務諸表を、従来は日本基準を適用し作成しておりましたが、当連結会計年度の期首より国際財務報告基準(IFRS)を適用し作成しております。これに伴い、当社は当連結会計年度の期首より国際財務報告基準(IFRS)に準拠して作成された同社の連結財務諸表を基礎として持分法を適用しております。当該会計方針の変更は遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表となっております。なおこの変更は、㈱UACJが資本市場における財務諸表の国際的な比較可能性の向上や開示の充実、グループ内の会計基準統一によるグローバル経営のさらなる推進等を目的として行うものです。
この結果、遡及適用を行う前と比べて、前連結会計年度の連結貸借対照表は、投資有価証券が1,367百万円減少しております。前連結会計年度の連結損益計算書は、持分法による投資利益が2,381百万円、法人税等調整額が364百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が2,016百万円それぞれ減少しております。
前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書は、税金等調整前当期純利益が2,381百万円減少し、持分法による投資損益(△は益)が同額増加しております。
また、前連結会計年度の期首の純資産に累積的影響額が反映されたことにより、前期首残高の利益剰余金が4,933百万円増加、その他有価証券評価差額金が109百万円増加、繰延ヘッジ損益が24百万円増加、為替換算調整勘定が3,941百万円減少、退職給付に係る調整累計額が231百万円減少しております。
なお、1株当たり情報に与える影響は当該箇所に記載しております。
(未適用の会計基準等)
・「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日)
・「包括利益の表示に関する会計基準」(企業会計基準第25号 2022年10月28日)
・「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日)
(1) 概要
その他の包括利益に対して課税される場合の法人税等の計上区分及びグループ法人税制が適用される場合の子会社株式等の売却に係る税効果の取扱いを定めるもの。
(2) 適用予定日
2025年3月期の期首より適用予定であります。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
影響額は、当連結財務諸表の作成時において評価中であります。
(表示方法の変更)
(連結貸借対照表関係)
前連結会計年度において「固定負債」の「その他」に含めていた「リース債務」は金額的重要性が高まったため、当連結会計年度より独立掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結貸借対照表の組替えを行っております。この結果、前連結会計年度の連結貸借対照表において「固定負債」に表示していた「その他」19,689百万円は、「リース債務」12,548百万円、「その他」7,140百万円として組み替えております。
(連結損益計算書関係)
前連結会計年度において独立掲記していた「特別損失」の「減損損失」、「関係会社事業損失」、「事業構造改革費用」は金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示しております。また、前連結会計年度において「特別損失」の「その他」に含めていた「投資有価証券売却損」、「投資有価証券評価損」は金額的重要性が高まったため、 当連結会計年度より独立掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結損益計算書の組替えを行っております。この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において「特別損失」に表示していた「減損損失」402百万円、「関係会社事業損失」2,322百万円、「事業構造改革費用」1,307百万円、「その他」1,758百万円は、「投資有価証券売却損」0百万円、「投資有価証券評価損」356百万円、「その他」5,434百万円として組み替えております。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
1.前連結会計年度において独立掲記していた「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「減損損失」、「関係会社事業損失」、「事業構造改革費用」、「事業構造改革費用の支払額」は金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示しております。また、前連結会計年度において「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めていた「持分変動損益(△は益)」、「投資有価証券評価損益(△は益)」は金額的重要性が高まったため、当連結会計年度より独立掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書の組替えを行っております。この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において「営業活動によるキャッシュ・フロー」に表示していた「減損損失」402百万円、「関係会社事業損失」2,322百万円、「事業構造改革費用」1,307百万円、「事業構造改革費用の支払額」△359百万円、「その他」717百万円は、「持分変動損益(△は益)」112百万円、「投資有価証券評価損益(△は益)」356百万円、「その他」3,921百万円として組み替えております。
2.前連結会計年度において独立掲記していた「財務活動によるキャッシュ・フロー」の「自己株式の取得による支出」は金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示しております。また、前連結会計年度において「財務活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めていた「リース債務の返済による支出」は金額的重要性が高まったため、当連結会計年度より独立掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書の組替えを行っております。この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において「財務活動によるキャッシュ・フロー」に表示していた「自己株式の取得による支出」△1百万円、「その他」△2,461百万円は、「リース債務の返済による支出」△2,464百万円、「その他」1百万円として組み替えております。
(追加情報)
株式給付信託(BBT)について
当社は、2016年6月27日開催の第194回定時株主総会決議に基づき、社外取締役を除く取締役並びに取締役以外の執行役員及びシニア・フェロー(以下、総称して「取締役等」という)への報酬の一部について、業績への連動性をより高めるとともに中長期的な企業価値の向上に資することを目的に、業績連動型株式報酬制度「株式給付信託(BBT(=Board Benefit Trust))」を導入しております。
(1) 取引の概要
本制度は、予め当社が定めた役員株式給付規程に基づき、取締役等に対して在任期間中にポイントを付与し、業績に連動させた保有ポイントの減点調整を行ったうえで、その退任時に保有するポイント累計数に相当する数の当社株式を給付するものであります。なお、給付を受ける取締役等が役員株式給付規程に定める要件を満たす場合には、ポイント累計数の一定割合について、当社株式に代えて株式時価相当の金銭を給付いたします。
取締役等に対し給付する株式については、予め当社から信託拠出した金銭を原資として将来給付分も含めて取得しており、信託財産として分別管理しております。
(2) 会計処理
「従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する実務上の取扱い」(実務対応報告第30号 2015年3月26日)に準じて、総額法を適用しております。
(3) 信託に残存する自社の株式
信託が保有する当社株式については、信託における帳簿価額(付随費用の金額を除く)により、純資産の部に自己株式として計上しております。当該自己株式の帳簿価額及び株式数は、前連結会計年度末においては571百万円及び203,700株、当連結会計年度末において391百万円及び139,300株であります。
(連結貸借対照表関係)
*1.受取手形、売掛金及び契約資産のうち、顧客との契約から生じた債権及び契約資産の金額は、それぞれ以下のとおりであります。
*2.非連結子会社及び関連会社に対する主な資産
*3.流動負債のその他のうち、契約負債の金額は、以下のとおりであります。
4.偶発債務
(1) 保証債務
連結子会社以外の会社の金融機関からの借入金等に対し、債務保証を行っております。
(注)1.Essex Furukawa Magnet Wire LLCに係る債務保証につきましては、全額が、同社の金融機関に対する借入債務のために、当社の依頼により金融機関が発行したスタンドバイL/Cによる保証債務であります。
2.エセックス古河マグネットワイヤジャパン㈱に係る債務保証につきましては、前連結会計年度は全額が、当連結会計年度は一部が、同社の金融機関に対する借入債務のために、当社の依頼により金融機関が発行したスタンドバイL/Cによる保証債務であります。
3.㈱ビスキャスに係る債務保証につきましては、前連結会計年度は1,026百万円が、当連結会計年度は1,150百万円が工事に関するボンド等に対する保証債務であります。
(2) 債権流動化に伴う買戻し義務
(3) その他
① 自動車用ワイヤハーネスカルテルによる競争法違反に関連して、当社及び当社関係会社が、一部の自動車メーカーと損害賠償の交渉を行っております。
② 当社が過去に納品した電力大型プロジェクトについて製品の一部に不具合が発生し、現時点で合理的な見積りが可能な補修費用を引当計上しております。不具合の原因・影響範囲については現在調査中で、調査結果によっては追加の補修費用が発生する可能性がありますが、現時点でその影響額を合理的に見積ることは困難であります。
*5.連結会計年度末日満期手形の会計処理について
当連結会計年度の末日は金融機関の休日であったため、満期日に決済が行われたものとして処理しております。当連結会計年度末日満期手形は次のとおりであります。
(連結損益計算書関係)
*1.顧客との契約から生じる収益
売上高については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載しておりません。顧客との契約から生じる収益の金額は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係) 1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載しております。
*2.通常の販売目的で保有する棚卸資産の収益性の低下による簿価切下額は次のとおりであります。
*3.販売費及び一般管理費のうち、主要な費目及び金額は次のとおりであります。
*4.研究開発費の総額
一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費は次のとおりであります。
*5.持分変動利益
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
主に当社の持分法適用関連会社の増資によるものであります。
*6.固定資産処分益
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
主に当社における土地の売却によるものであります。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
主に当社における土地の売却によるものであります。
*7.投資有価証券売却益
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
主に連結子会社である東京特殊電線㈱の全株式をTTCホールディングス㈱へ譲渡したことによるものであります。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
主に海外上場有価証券及び政策保有株式の一部を売却したことによるものであります。
*8.固定資産処分損
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
主に当社における建物及び構築物183百万円、機械装置及び運搬具143百万円であります。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
主に当社における建物及び構築物274百万円、機械装置及び運搬具143百万円であります。
*9.特別退職金
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
情通ソリューション事業における北米ファイバの需要動向に鑑み生産体制の最適化を図るために、在外連結子会社にて実施した人員整理に伴う特別退職金であります。
(連結包括利益計算書関係)
*1.その他の包括利益に係る組替調整額
(単位:百万円)
*2.その他の包括利益に係る税効果額
(単位:百万円)
(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1.発行済株式に関する事項
2.自己株式に関する事項
(注)1.普通株式の自己株式の株式数の増加1千株は、単元未満株式の買取請求による取得0千株、山崎金属産業㈱の保有する自己株式(当社株式)の当社帰属分の増加0千株によるものであります。
2.普通株式の自己株式の株式数の減少11千株は、株式給付信託(BBT)から対象者への株式給付によるものであります。
3.当連結会計年度末の自己株式数には、株式給付信託(BBT)にかかる信託口が保有する当社株式203千株が含まれております。
3.新株予約権等に関する事項
該当事項はありません。
4.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(注)2022年6月23日定時株主総会の決議による配当金の総額には、株式給付信託(BBT)にかかる信託口が所有する自社の株式に対する配当金12百万円が含まれております。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(注)2023年6月23日定時株主総会の決議による配当金の総額には、株式給付信託(BBT)にかかる信託口が所有する自社の株式に対する配当金16百万円が含まれております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.発行済株式に関する事項
2.自己株式に関する事項
(注)1.普通株式の自己株式の株式数の増加0千株は、単元未満株式の買取請求による取得0千株、山崎金属産業㈱の保有する自己株式(当社株式)の当社帰属分の増加0千株によるものであります。
2.普通株式の自己株式の株式数の減少64千株は、株式給付信託(BBT)から対象者への株式給付によるものであります。
3.当連結会計年度末の自己株式数には、株式給付信託(BBT)にかかる信託口が保有する当社株式139千株が含まれております。
3.新株予約権等に関する事項
該当事項はありません。
4.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(注)2023年6月23日定時株主総会の決議による配当金の総額には、株式給付信託(BBT)にかかる信託口が所有する自社の株式に対する配当金16百万円が含まれております。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(注)2024年6月26日定時株主総会の決議による配当金の総額には、株式給付信託(BBT)にかかる信託口が所有する自社の株式に対する配当金8百万円が含まれております。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
*1.現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係は、次のとおりであります。
*2.株式の売却により連結子会社でなくなった会社の資産及び負債の主な内訳
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(1) 株式の売却により、東京特殊電線㈱及び同社の子会社である東特(浙江)有限公司及び㈱トクデンプロセルが連結子会社でなくなったことに伴う売却時の資産及び負債の内訳並びに株式の売却価額と売却による収入は次のとおりであります。
(2) 株式の売却により、JIANGSU OFS HENGTONG OPTICAL TECHNOLOGY CO., LTDが連結子会社でなくなったことに伴う売却時の資産及び負債の内訳並びに株式の売却価額と売却による収入は次のとおりであります。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(1) 株式の売却により、THAI FIBER OPTICS CO.,LTD.が連結子会社でなくなったことに伴う売却時の資産及び負債の内訳並びに株式の売却価額と売却による収入は次のとおりであります。
(2) 株式の売却により、OFS UTD2 ApSが連結子会社でなくなったことに伴う売却時の資産及び負債の内訳並びに株式の売却価額と売却による収入は次のとおりであります。
(リース取引関係)
1.ファイナンス・リース取引
所有権移転外ファイナンス・リース取引
① リース資産の内容
有形固定資産
主として機械装置及び車両運搬具等であります。
② リース資産の償却方法
リース期間を耐用年数とし残存価額を零とする定額法を採用しております。
2.オペレーティング・リース取引
オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料
(単位:百万円)
(注)1.国際財務報告基準(IFRS)を適用している在外子会社において、IFRS第16号(リース)を適用しているため、連結貸借対照表において「固定資産」の「使用権資産」に表示しております。
2.米国会計基準を適用している在外子会社において、米国会計基準ASU2016-02「リース」を適用しているため、連結貸借対照表において「固定資産」の「使用権資産」に表示しております。
3.上記未経過リース料には、規定損害金に相当する額を含めております。
(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社グループは、資金運用については元本割れのない安全な運用を行うことを基本とし、銀行等金融機関からの借入やコマーシャル・ペーパー及び社債発行により必要な資金を調達しております。デリバティブ取引については投機目的では行わないものとしております。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク並びにリスク管理体制
営業債権である受取手形及び売掛金は、顧客の信用リスクに晒されております。当該リスクに関しては、与信管理規程に沿って取引先ごとの期日管理及び残高管理を行うとともに、主要な取引先の信用状況を定期的に把握することでリスク低減を図っております。
有価証券及び投資有価証券は主として株式であり、市場価格の変動リスクに晒されておりますが、主に業務上の関係を有する企業の株式であり、定期的に時価の把握を行っております。
営業債務である支払手形及び買掛金は、ほとんど1年以内の支払期日であります。
借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債の使途は運転資金及び設備投資資金であり、このうち長期借入金の一部は、金利変動リスクに対して金利スワップ取引をヘッジ手段として利用しております。
デリバティブ取引は、外貨建ての営業債権債務に係る為替の変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした先物為替予約取引、借入金に係る支払金利の変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした金利スワップ取引、原材料、仕掛品に係る原材料価格の変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした地金先物取引であります。なお、ヘッジ会計に関するヘッジ手段とヘッジ対象、ヘッジの方針、ヘッジの有効性の評価方法等については、前述の「会計方針に関する事項」の「ヘッジ会計の方法」を参照ください。デリバティブ取引の実行・管理については、社内関連規程に従って行っております。
また、営業債務や借入金は、流動性リスクに晒されておりますが、適時に資金繰計画を作成する等の方法により管理しております。
(3) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することがあります。また、「デリバティブ取引関係」注記におけるデリバティブ取引に関する契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
2.金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりであります。
前連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)「現金」については、現金であること、「預金」、「受取手形及び売掛金」、「支払手形及び買掛金」、「短期借入金」、「コマーシャル・ペーパー」については、短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しております。
(*2)市場価格のない株式等は、「(1)有価証券及び投資有価証券」には含まれておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
(*3)負債に計上されているものについては、( )で示しております。
(*4)デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で示しております。
(*5) 連結貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合その他これに準ずる事業体への出資については、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日)第24-16項に定める取扱いに基づき、「(1)有価証券及び投資有価証券」に含めておりません。当該出資の連結貸借対照表計上額は745百万円であります。
(*6) 「注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおり、当社の持分法適用関連会社である㈱UACJは、当連結会計年度の期首より国際財務報告基準(IFRS)を適用しております。当該適用による会計方針の変更は遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の数値となっております。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)「現金」については、現金であること、「預金」、「受取手形及び売掛金」、「支払手形及び買掛金」、「短期借入金」、「コマーシャル・ペーパー」については、短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しております。
(*2)市場価格のない株式等は、「(1)有価証券及び投資有価証券」には含まれておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
(*3)負債に計上されているものについては、( )で示しております。
(*4)デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で示しております。
(*5) 連結貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合その他これに準ずる事業体への出資については、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日)第24-16項に定める取扱いに基づき、「(1)有価証券及び投資有価証券」に含めておりません。当該出資の連結貸借対照表計上額は930百万円であります。
(注1) 金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
(注2) コマーシャル・ペーパー、社債及び長期借入金の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1) 時価をもって連結貸借対照表計上額とする金融資産及び金融負債
前連結会計年度(2023年3月31日)
(*)負債に計上されているものについては、( )で示しております。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(*)負債に計上されているものについては、( )で示しております。
(2) 時価をもって連結貸借対照表計上額としない金融資産及び金融負債
前連結会計年度(2023年3月31日)
(*)負債に計上されているものについては、( )で示しております。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(*)負債に計上されているものについては、( )で示しております。
(注) 時価の算定に用いた評価技法及びインプットの説明
有価証券及び投資有価証券
上場株式は相場価格を用いて評価しております。上場株式は活発な市場で取引されているため、その時価をレベル1の時価に分類しております。一方、当社が保有している公社債は、市場での取引頻度が低く、活発な市場における相場価格とは認められないため、当該債権の利率を基に、割引現在価値法により算定しており、その時価をレベル2の時価に分類しております。
デリバティブ取引
金利スワップ、為替予約、通貨スワップ及び商品先物の時価は、取引先金融機関やブローカーから提示された価格等に基づき算定しており、レベル2の時価に分類しております。
社債
当社の発行する社債の時価は、元利金の合計額と、当該社債の残存期間及び信用リスクを加味した利率を基に割引現在価値法により算定しており、レベル2の時価に分類しております。
長期借入金
長期借入金の時価は、元利金の合計額と、当該債務の残存期間及び信用リスクを加味した利率を基に、割引現在価値法により算定しており、レベル2の時価に分類しております。
(有価証券関係)
1.満期保有目的の債券
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
2.その他有価証券
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
3.連結会計年度中に売却したその他有価証券
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
4.減損処理を行った有価証券
前連結会計年度において、有価証券について356百万円(投資有価証券の株式356百万円)減損処理を行っております。
当連結会計年度において、有価証券について771百万円(投資有価証券の株式771百万円)減損処理を行っております。
(デリバティブ取引関係)
1.ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
(1) 通貨関連
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注)1.前連結会計年度において「売建」の「その他」に含めていた「タイバーツ」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記しております。この結果、前連結会計年度における「売建」の「その他」は、「タイバーツ」「その他」に組み替えて表示しております。
(注)2.前連結会計年度において「買建」の「その他」に含めていた「ユーロ」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記しております。この結果、前連結会計年度における「買建」の「その他」は、「ユーロ」「その他」に組み替えて表示しております。
(2) 商品関連
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
2.ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
(1) 通貨関連
前連結会計年度(2023年3月31日)
(注)為替予約等の振当処理によるものは、ヘッジ対象とされている売掛金及び買掛金等と一体として処理されるため、その時価は、当該売掛金及び当該買掛金等の時価に含めて記載しております。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注)1.為替予約等の振当処理によるものは、ヘッジ対象とされている売掛金及び買掛金等と一体として処理されるため、その時価は、当該売掛金及び当該買掛金等の時価に含めて記載しております。
(注)2.前連結会計年度において「売建」の「その他」に含めていた「タイバーツ」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記しております。この結果、前連結会計年度における「売建」の「その他」は、「タイバーツ」「その他」に組み替えて表示しております。
(注)3.前連結会計年度において独立掲記していた「買建」の「台湾ドル」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示しております。この結果、前連結会計年度における「買建」の「台湾ドル」は、「その他」に組み替えて表示しております。
(2) 商品関連
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(退職給付関係)
1.採用している退職給付制度の概要
当社及び連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、積立型、非積立型の確定給付制度及び確定拠出制度を採用しており、確定給付型の制度として、厚生年金基金制度、確定給付企業年金制度及び退職一時金制度を設けております。
また、従業員の退職等に際して割増退職金を支払う場合があるほか、当社において退職給付信託の設定、一部の連結子会社においては総合設立型厚生年金基金への加盟をしており、このうち、自社の拠出に対応する年金資産の額を合理的に計算することができない制度については、確定拠出制度と同様に会計処理しております。
なお、一部の連結子会社が有する確定給付企業年金制度及び退職一時金制度は、簡便法により退職給付に係る負債及び退職給付費用を計算しております。
2.確定給付制度
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
(単位:百万円)
(2) 年金資産の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
(単位:百万円)
(3) 簡便法を適用した制度の、退職給付に係る負債の期首残高と期末残高の調整表
(単位:百万円)
(4) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表
(単位:百万円)
(注)簡便法を適用した制度を含んでおります。
(5) 退職給付に関連する損益
(単位:百万円)
(6) 退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(7) 退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(8) 年金資産に関する事項
①年金資産の主な内訳
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりであります。
(注)年金資産合計には、企業年金制度に対して設定した退職給付信託が前連結会計年度18%、当連結会計年度12%含まれております。
②長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率を決定するため、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮しております。
(9) 数理計算上の計算基礎に関する事項
主要な数理計算上の計算基礎
3.確定拠出制度
確定拠出制度(確定拠出制度と同様に会計処理する、複数事業主制度の厚生年金基金制度を含む。)への要拠出額は、前連結会計年度542百万円、当連結会計年度5,119百万円であります。
4.複数事業主制度
要拠出額を退職給付費用として処理している複数事業主制度に関する事項は次のとおりであります。
(1) 複数事業主制度の直近の積立状況
(単位:百万円)
(2) 複数事業主制度の掛金に占める当社グループの割合
前連結会計年度0.7%(2022年3月31日現在)
当連結会計年度0.7%(2023年3月31日現在)
(3) 補足説明
上記(1)の差引額の主な要因は、年金財政計算上の過去勤務債務及び別途積立金であります。
なお、上記(2)の割合は当社グループの実際の負担割合とは一致しません。
(税効果会計関係)
「注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおり、当社の持分法適用関連会社である㈱UACJは、当連結会計年度の期首より国際財務報告基準(IFRS)を適用しております。当該適用による会計方針の変更は遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の数値及び負担率となっております。
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(注1)評価性引当額に重要な変動はありません。
(注2)税務上の繰越欠損金及びその繰延税金資産の繰越期限別の金額
前連結会計年度(2023年3月31日) (単位:百万円)
(※1) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。
(※2) 税務上の繰越欠損金48,888百万円(法定実効税率を乗じた額)について、繰延税金資産6,373百万円を計上しております。当該税務上の繰越欠損金については、将来の課税所得の見積りにより、回収可能と判断した部分については評価性引当額を認識しておりません。将来課税所得の見積りの前提については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当連結会計年度(2024年3月31日) (単位:百万円)
(※1) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。
(※2) 税務上の繰越欠損金45,968百万円(法定実効税率を乗じた額)について、繰延税金資産6,008百万円を計上しております。当該税務上の繰越欠損金については、将来の課税所得の見積りにより、回収可能と判断した部分については評価性引当額を認識しておりません。将来課税所得の見積りの前提については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
(表示方法の変更)
前連結会計年度において、「その他」に含めておりました「受取配当金の益金不算入の額」は重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することといたしました。また、前連結会計年度において独立掲記していた「繰越欠損金の期限切れ」は重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示することといたしました。これらの表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の注記の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の「その他」に表示していた△0.2%、「繰越欠損金の期限切れ」0.2%は、「受取配当金の益金不算入の額」0.1%、「その他」△0.1%として組み替えております。
3.法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社及び一部の国内連結子会社は、グループ通算制度を適用しており、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っております。
(収益認識関係)
1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)その他の収益は不動産賃貸収入であります。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)その他の収益は不動産賃貸収入であります。
2.収益を理解するための基礎となる情報
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)5.会計方針に関する事項(6)重要な収益及び費用の計上基準」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。
3.顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当連結会計年度末において存在する顧客との契約から翌連結会計年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報
(1) 契約資産及び契約負債の残高等
契約資産は、主として工事請負契約について報告期間の末日時点での進捗度に基づき測定した履行義務の充足部分と交換に受け取る対価に対する権利のうち、債権を除いたものであり、対価に対する当社及び連結子会社の権利が当該対価の支払期限が到来する前に時の経過だけが要求される無条件な状態となった時点で債権に振替えられます。
契約負債は、主として顧客から対価を受け取っているものの履行義務を充足していない部分を認識しています。工事請負契約等の顧客との契約に基づき財又はサービスを顧客に移転する前に顧客から対価を受け取った場合に増加し、履行義務を充足することにより減少します。
前連結会計年度に認識された収益の額のうち期首現在の契約負債残高に含まれていた額は、1,714百万円であります。また、前連結会計年度において、契約資産が減少した主な理由は、工事請負契約の進行及び完成によるものであります。また、前連結会計年度において契約負債の重大な変動はありません。
過去の期間に充足した履行義務から、前連結会計年度に認識した収益の額は759百万円であります。
当連結会計年度に認識された収益の額のうち期首現在の契約負債残高に含まれていた額は、1,268百万円であります。また、当連結会計年度において、契約資産が増加した主な理由は、工事請負契約の履行義務の充足による収益の認識額が、その完成に伴い、顧客との契約から生じた債権へと振り替えた金額を上回ったことによるものであります。また、契約負債が増加した主な理由は、自動車部品事業における製品代金の前受金の増加によるものであります。
過去の期間に充足した履行義務から、当連結会計年度に認識した収益の額は1,618百万円であります。
(2) 残存履行義務に配分した取引金額
当社及び連結子会社では、残存履行義務に配分した取引価格の注記にあたって実務上の便法を適用し、当初に予想される契約期間が1年以内の契約について注記の対象に含めておりません。
前連結会計年度末において期末日時点で充足されていない履行義務に配分した取引価格の総額は、42,508百万円です。当該金額は概ね10年以内に収益認識する予定です。
当連結会計年度末において期末日時点で充足されていない履行義務に配分した取引価格の総額は、77,817百万円です。当該金額は概ね9年以内に収益認識する予定です。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、最高経営意思決定機関が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、製品・サービス別に事業部門を置いており、各事業部門は取り扱う製品・サービスについて国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
各セグメントの主な事業に係る製品及びサービスは、以下のとおりであります。
(1) 「インフラ」は、光ファイバ、光ファイバ・ケーブル、メタル通信ケーブル、光関連部品、光半導体デバイス、光ファイバ融着接続機、産業用レーザ、ネットワーク機器、CATVシステム、無線製品、電力ケーブル及び接続部品、産業用電線、送配電部品等であります。
(2) 「電装エレクトロニクス」は、自動車部品(ワイヤハーネス、ステアリング・ロール・コネクタ、バッテリ状態検知センサ、周辺監視レーダほか)、自動車用・産業用電池、銅線・アルミ線、巻線、伸銅品、めっき製品、電子部品用加工製品、特殊金属材料(形状記憶・超弾性合金ほか)等であります。
(3) 「機能製品」は、ケーブル管路材、発泡製品、半導体製造用テープ、電子部品、放熱製品、ハードディスクドライブ用アルミブランク材、電解銅箔等であります。
(4) 「サービス・開発等」は、主に水力発電、新製品研究開発、不動産賃貸等であります。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告セグメントの利益は、営業利益の数値であります。
セグメント間の内部収益及び振替高は市場価格等に基づいております。
「注記事項 (会計方針の変更)」に記載のとおり、当社の持分法適用関連会社である㈱UACJは、当連結会計年度の期首より国際財務報告基準(IFRS)を適用しております。当該適用による会計方針の変更は遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後のセグメント情報となっております。当該変更により、遡及適用を行う前と比べて前連結会計年度の「サービス・開発等」の持分法適用会社への投資額が1,367百万円減少し、その結果セグメント資産が同額減少しております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
(注)1.セグメント利益又は損失(△)の調整額66百万円には、主に未実現利益の消去等が含まれております。
2.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
3.セグメント資産の調整額55,732百万円には、各セグメントに配分していない全社資産63,176百万円、債権債務相殺消去等△7,443百万円が含まれております。
4.減価償却費の調整額の2,857百万円には、全社資産に係る減価償却費等が含まれております。
5.有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額の2,698百万円には、全社における有形固定資産及び無形固定資産の増加等が含まれております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
(注)1.セグメント利益又は損失(△)の調整額116百万円には、主に未実現利益の消去等が含まれております。
2.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
3.セグメント資産の調整額79,238百万円には、各セグメントに配分していない全社資産80,252百万円、債権債務相殺消去等△1,014百万円が含まれております。
4.減価償却費の調整額の3,069百万円には、全社資産に係る減価償却費等が含まれております。
5.有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額の2,655百万円には、全社における有形固定資産及び無形固定資産の増加等が含まれております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高 (単位:百万円)
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産 (単位:百万円)
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載しておりません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高 (単位:百万円)
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産 (単位:百万円)
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載しておりません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
【関連当事者情報】
1.関連当事者との取引
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(1) 連結財務諸表提出会社と関連当事者との取引
(ア)連結財務諸表提出会社の役員及び主要株主(個人の場合に限る。)等
該当事項はありません。
(イ)連結財務諸表提出会社の非連結子会社及び関連会社等
該当事項はありません。
(2) 連結財務諸表提出会社の連結子会社と関連当事者との取引
連結財務諸表提出会社の役員及び主要株主(個人の場合に限る。)等
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(1) 連結財務諸表提出会社と関連当事者との取引
(ア)連結財務諸表提出会社の役員及び主要株主(個人の場合に限る。)等
該当事項はありません。
(イ)連結財務諸表提出会社の非連結子会社及び関連会社等
該当事項はありません。
(2) 連結財務諸表提出会社の連結子会社と関連当事者との取引
連結財務諸表提出会社の役員及び主要株主(個人の場合に限る。)等
該当事項はありません。
2.親会社又は重要な関連会社に関する注記
(1) 親会社情報
該当事項はありません。
(2) 重要な関連会社の要約財務情報
当連結会計年度において、重要な関連会社は㈱UACJ及びAsia Vital Components Co.,Ltd.であり、その要約財務情報は以下のとおりであります。
(1株当たり情報)
(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.株式給付信託(BBT)にかかる信託口が保有する当社株式は、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益の算定上、期末株式数及び期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております。前連結会計年度における1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益の算定上、控除した当該自己株式の期末株式数は203,700株、期中平均株式数は206,650株、当連結会計年度における1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益の算定上、控除した当該自己株式の期末株式数は139,300株、期中平均株式数は155,400株であります。
3.「注記事項 (会計方針の変更)」に記載のとおり、当社の持分法適用関連会社である㈱UACJは、当連結会計年度の期首より国際財務報告基準(IFRS)を適用しております。当該適用による会計方針の変更は遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の1株当たり情報となっております。当該変更により、遡及適用を行う前と比べて前連結会計年度の1株当たり純資産額は26円92銭、1株当たり当期純利益は28円65銭それぞれ減少しております。
4.1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
5.1株当たり純資産額の算定上の基礎は以下のとおりであります。
(重要な後発事象)
(持分法適用関連会社株式の売却)
当社は、当社の持分法適用関連会社である株式会社UACJについて、当社の保有する同社株式の一部を売却いたしました。当該株式の売却により、同社は翌連結会計年度において当社の持分法適用関連会社から外れる見込みです。
1.目的
当社は、2022年5月に発表した中期経営計画「Road to Vision 2030-変革と挑戦-」において、資本コストを意識した経営資源の効率化を重点テーマとして取り組んでおり、資金及び資産の効率化を推進しております。当社が保有するUACJ株式についても検討を行った結果、本売却が、当社の財務戦略およびグループ戦略に合致するものと判断し、本売却を実行致しました。
2.株式売却の方法
証券会社への売却
3.売却の日程
(1)2024年6月10日 株式売却の約定日
(2)2024年6月12日 株式の受渡日
4.当該関連会社の名称、事業内容及び会社との取引内容
5.売却した株式の数、売却損益及び売却後の持分比率
⑤ 【連結附属明細表】
【社債明細表】
(注)連結決算日後5年以内における償還予定額は、以下のとおりであります。
【借入金等明細表】
(注)1.平均利率の算定は、期末時の利率及び残高に基づいて計算しております。
2.リース債務の平均利率については、リース料総額に含まれる利息相当額を控除する前の金額でリース債務を連結貸借対照表に計上しているため、記載しておりません。
3.長期借入金、リース債務及びリース負債(1年以内に返済予定のものを除く)の連結決算日後5年以内における返済予定額は以下のとおりであります。
【資産除去債務明細表】
当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における資産除去債務の金額が当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における負債及び純資産の合計額の100分の1以下であるため、記載を省略しております。
(2) 【その他】
当連結会計年度における四半期情報等
2 【財務諸表等】
(1)【財務諸表】
①【貸借対照表】
②【損益計算書】
③【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1.有価証券の評価基準及び評価方法
(1) 満期保有目的債券
償却原価法
(2) 子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法
(3) その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
2.デリバティブの評価基準及び評価方法
時価法
3.棚卸資産の評価基準及び評価方法
主として総平均法に基づく原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
4.固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
なお、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5~10年)に基づく定額法を採用しております。
(3) リース資産(所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産)
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
5.繰延資産の処理方法
社債発行費
支出時に全額費用として処理しております。
6.引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
金銭債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
(2) 製品補償引当金
製品の品質に関する補償費用の支出に備えるため、今後必要と見込まれる金額を計上しております。
(3) 環境対策引当金
ポリ塩化ビフェニル(PCB)の撤去や土壌改良工事等の環境関連費用の支出に備えるため、今後発生すると見込まれる金額を計上しております。
(4) 工事損失引当金
受注工事の損失に備えるため、当事業年度末の未引渡工事のうち、損失が発生すると見込まれ、かつ、当事業年度末時点で当該損失額を合理的に見積ることが可能な工事について、翌事業年度以降の損失見積額を計上しております。
(5) 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき、当事業年度末において発生していると認められる額を計上しております。
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
② 数理計算上の差異の費用処理方法
数理計算上の差異は、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(10年)による定額法により按分した額を、それぞれ発生の翌事業年度から費用処理しております。
(6) 関係会社事業損失引当金
関係会社の事業に伴う損失に備えるため、関係会社の財政状態等を勘案し、債務超過額のうち、当該関係会社に対して計上している貸倒引当金を超過する金額について計上しております。
(7) 役員株式給付引当金
役員株式給付規程に基づく当社の取締役等への当社株式の給付に備えるため、当事業年度末における株式給付債務の見込額を計上しております。
7.収益及び費用の計上基準
当社の顧客との契約から生じる収益に関する主要な事業における主な履行義務の内容及び当該履行義務を充足する通常の時点(収益を認識する通常の時点)は以下のとおりであります。
(1) 製品の製造販売
当社の主な事業は、情報通信ネットワーク構成品や電力ケーブル等のインフラ製品、自動車部品や電子機器材料用銅製品等の電装エレクトロニクス製品、樹脂・非鉄金属を加工した機能製品の製造・販売であります。
製品の製造・販売については、主に完成した製品を顧客に引き渡すことが履行義務であると判断しております。そのため法的所有権、製品の所有に伴う重大なリスクと経済価値、物理的占有の移転及び対価の支払いを受ける権利が製品の引き渡し時点で生じると総合的に判断し、国内取引は主として顧客への製品の引き渡し時点で製品に対する支配が顧客に移転し、履行義務が充足されたと判断しておりますが、製品の出荷日から引き渡し日までが通常の期間であるため重要性等に関する代替的な取り扱いを選択し、出荷された時点で収益を認識しております。また貿易取引は主としてインコタームズ等で定められた貿易条件に基づき、リスク負担が顧客に移転した時に収益を認識しております。
その他に顧客から原材料等を仕入れ、加工を行ったうえで当該顧客に販売する有償受給取引において、当社が原材料等の支配を獲得していないことから棚卸資産として認識せず、加工料相当額のみを純額で売上計上しております。また、ボリュームディスカウントや販売インセンティブ(販売奨励金)等顧客に支払われる対価は、それらが顧客から受け取る別個の財又はサービスの対価であるものを除き、取引価格から控除しております。
(2) 保守サービス
当社では、主にインフラ事業において製品販売後に有償の保守サポートサービスを提供しております。保守サービスについては、履行期間を通じて顧客が望むときに保守サービスを利用できるように、当社は常に役務が提供できる状態で待機しておくことが履行義務であると判断しております。当社の保守サービスは、独立した履行義務として識別され、待機状態も含めた一定の期間にわたって行われているため、提供される期間に対する経過期間の割合で進捗度を測定する方法に基づいて収益を認識しております。
(3) 工事契約
当社では、インフラ事業において顧客との契約に基づき設計・施工・敷設等の工事を行っております。その基礎となる財又はサービスの支配は一定期間にわたり顧客に移転しているため、履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しております。履行義務の充足に係る進捗度の測定は、各報告期間の期末日までに発生した原価が、予想される原価の総額に占める割合(インプット法)に基づいて行っております。また、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができないが、発生する費用を回収することが見込まれる場合には、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができる時まで、原価回収基準により収益を認識しております。なお、期間がごく短い工事契約については完全に履行義務を充足した時点で収益を認識しております。
(4) 代理人取引
当社では、当社が製品の製造を行わず、顧客に代わって調達の手配を行う取引を行っております。当該取引について、顧客に移転する前に製品を支配していない場合、顧客から受け取る額から仕入先に支払う額を控除した純額で収益を認識しております。当社が製品を顧客に提供する前に支配しているか否かの判断にあたっては、(a)当該財又はサービスを提供するという約束の履行に対する主たる責任を有している、(b)当該財又はサービスが顧客に提供される前、又は支配が顧客へ移転した後に在庫リスクを有している、(c)当該財又はサービスの価格の設定において裁量権があるか否かを考慮しております。
なお、当社の履行義務充足後の支払は、充足時点から概ね1年以内に行われるため、重要な金融要素は含んでおりません。
8.外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。
9.ヘッジ会計の方法
(1) ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理を採用しております。なお、為替予約及び通貨スワップについて振当処理の要件を満たしているものは振当処理を、金利スワップについて特例処理の要件を満たしているものは特例処理を採用しております。
(2) ヘッジ手段とヘッジ対象
金利スワップ…借入金
通貨スワップ…借入金
為替予約………外貨建売掛債権、外貨建買掛債務等
地金先物取引…原材料、仕掛品
(3) ヘッジ方針
借入債務、確定的な売買契約等に対し、金利変動、為替変動及び原材料価格変動等のリスクを回避することを目的としてヘッジを行っております。
(4) ヘッジ有効性評価の方法
ヘッジ対象の相場変動又はキャッシュ・フロー変動の累計とヘッジ手段の相場変動又はキャッシュ・フロー変動の累計を比較し、その基礎数値の価格に起因する部分以外の部分を除外した変動額の比率によって有効性を評価しております。
10.退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異の会計処理の方法は、連結財務諸表における会計処理の方法と異なっております。
11.グループ通算制度の適用
グループ通算制度を適用しております。
(重要な会計上の見積り)
1.繰延税金資産の回収可能性
① 当事業年度の財務諸表に計上した金額
② 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
連結財務諸表「注記事項(重要な会計上の見積り)1.繰延税金資産の回収可能性」に同一の内容を記載しているため記載を省略しております。
2.固定資産の減損
① 当事業年度の財務諸表に計上した金額
② 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
連結財務諸表「注記事項(重要な会計上の見積り)2.固定資産の減損」に同一の内容を記載しているため記載を省略しております。
(追加情報)
(株式給付信託(BBT)について)
連結財務諸表「注記事項(追加情報)」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。
(貸借対照表関係)
*1.関係会社に対する資産・負債
区分掲記した以外で各科目に含まれているものは次のとおりであります。
2.偶発債務
(1) 保証債務
(2) 債権流動化に伴う買戻し義務
(3) その他
① 自動車用ワイヤハーネスカルテルによる競争法違反に関連して、一部の自動車メーカーと損害賠償の交渉を行っております。
② 当社が過去に納品した電力大型プロジェクトについて製品の一部に不具合が発生し、現時点で合理的な見積りが可能な補修費用を引当計上しております。不具合の原因・影響範囲については現在調査中で、調査結果によっては追加の補修費用が発生する可能性がありますが、現時点でその影響額を合理的に見積ることは困難であります。
*3.期末日満期手形の会計処理について
当事業年度の末日は金融機関の休日であったため、満期日に決済が行われたものとして処理しております。当事業年度末日満期手形は次のとおりであります。
(損益計算書関係)
*1.販売費に属する費用のおおよその割合は前事業年度22.3%、当事業年度19.6%、一般管理費に属する費用のおおよその割合は前事業年度77.7%、当事業年度80.4%であります。
販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は、次のとおりであります。
*2.関係会社との取引内容は次のとおりであります。
(有価証券関係)
前事業年度(2023年3月31日)
子会社株式及び関連会社株式
当事業年度(2024年3月31日)
子会社株式及び関連会社株式
(注)上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
(単位:百万円)
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
3.法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、グループ通算制度を適用しており、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っております。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係)」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。
(重要な後発事象)
(持分法適用関連会社株式の売却)
詳細につきましては連結財務諸表「注記事項(重要な後発事象)(持分法適用関連会社株式の売却)」をご参照ください。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(単位:百万円)
【引当金明細表】
(単位:百万円)
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日からこの有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。



