第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1 国際会計基準(以下「IFRS会計基準」という。)に基づいて連結財務諸表を作成しております。
2 記載金額は、百万円未満を四捨五入して表示しております。
3 当社グループでは、クラウド・コンピューティング契約におけるコンフィギュレーションまたはカスタマイゼーションのコストについて、第74期より2021年4月に公表されたIFRS解釈指針委員会のアジェンダ決定に至る議論を踏まえて、会計方針を変更しました。これに伴い、第73期の関連する主要な経営指標等については、当該会計方針の変更を反映した遡及修正後の金額を記載しています。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1 提出会社の財務諸表は日本基準に基づいて作成しております。
2 記載金額は、百万円未満を四捨五入して表示しております。
3 最高株価および最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものであります。
2 【沿革】
3 【事業の内容】
当社および子会社(以下、当社グループ)、並びに当社グループの関連会社においては、医薬品部門に関係する事業を行っております。2024年3月31日現在において、子会社は14社、持分法適用関連会社は1社で構成されております。
医薬品事業における当社および関係会社の位置づけ等は次のとおりであります。
< 医薬品事業 >
医療用、一般用医薬品等の製造・販売を行っております。このうち医療用医薬品については、従前より研究開発活動に特に注力しており、当企業集団の中で主力分野と位置づけております。
〔関係会社〕
(販売および販売支援等)
韓国小野薬品工業㈱、台灣小野藥品工業股份有限公司
(製造・販売)
小野薬品ヘルスケア㈱、東洋製薬化成㈱、㈱ビーブランド・メディコーデンタル、㈱ナミコス
(医薬品の臨床開発・導出入活動)
オノ・ファーマ・ユーエスエー インク、オノ・ファーマ・ユーケー・リミテッド
(その他)
オノ ベンチャー インベストメント インク
オノ ベンチャー インベストメント ファンド I エルピー
小野デジタルヘルス投資合同会社
小野薬品ユーディ㈱
㈱michiteku
㈱OPhrs
その他1社
なお、当社グループ並びに当社グループの関連会社の事業は医薬品事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。

4 【関係会社の状況】
(注) 1 主要な事業の内容欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2 特定子会社に該当しております。
3 東洋製薬化成㈱の持分は100分の50以下でありますが、実質的に支配しているため子会社としたものであります。
4 議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。
5 有価証券届出書または有価証券報告書を提出している会社はありません。
6 売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く)の連結売上収益に占める割合が10%を超える関係会社はありません。
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 従業員数は就業人員数であります。
(2) 提出会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1 従業員数は就業人員数であります。
2 平均年間給与は、賞与および一部の手当を含んでおります。
(3) 労働組合の状況
当社の城東製品開発センター以外の事業所には単位組合として組織された小野薬品労働組合があり、城東製品開発センターには化学一般小野薬品労働組合があります。また、当社以外では東洋製薬化成㈱に東洋製薬化成株式会社労働組合があります。2024年3月末現在組合員数は、小野薬品労働組合1,830名、化学一般小野薬品労働組合12名、東洋製薬化成株式会社労働組合154名であります。
会社との関係は各組合とも円満であり、特記すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
(注) 1 当社では同一職位において男女間の賃金に差異はありません。男女間賃金差異は、「女性管理職比率が改善してきてはいるものの5.8%にとどまっていること、管理職クラスの中途採用では男性の比率が高いこと、総合職以上の女性の平均年齢が男性に対し7.5歳若いこと」等により生じております。改善に向けて、女性管理職の登用拡大に向けた取り組みなど、複数の対応を積極的に進めております。
2 男女の賃金の差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております。
3 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
4 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
② 連結子会社
(注) 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出した
ものであります。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
(1)企業理念および基本方針
当社グループは、「病気と苦痛に対する人間の闘いのために」という企業理念のもと、いまだ満たされない医療ニーズに応えるため、真に患者さんのためになる革新的な新薬の創製を行う「グローバル スペシャリティ ファーマ」を目指して積極的な努力を続けています。また、事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献するため、財務と非財務の経営課題を統合的に捉えて価値創造につなげるサステナブル経営方針を定め、重点課題への取り組みを推進しています。
そして、すべての事業活動において、人の生命に関わる医薬品を取り扱う製薬企業としての責任を深く自覚し、法令遵守はもとより、高い倫理観に基づき行動すべく、コンプライアンスの一層の強化に努めています。
(2)経営課題
新薬開発型医薬品企業として永続的な発展を実現するため、次のとおり現状の課題を定め、対応に取り組んでいます。
<現状における課題と取り組み>
医薬品業界を取り巻く環境は目まぐるしいスピードで日々変化していますが、オープンイノベーションの活発化やデジタルを核とした異業種連携による新しい価値の創出、セルフメディケーションの重要性の高まりなど、新薬開発やヘルスケア領域において様々な成長機会は存在しています。当社では、あらゆる状況に柔軟かつ迅速に対応して世界で通用する企業となることを目指し、4つの成長戦略「製品価値最大化~患者本位の視点で~」「パイプライン強化とグローバル開発の加速」「欧米自販の実現」「事業ドメインの拡大」を定めて事業活動に取り組んでいます。さらに、これらの成長戦略を支える経営基盤であるデジタル・IT基盤、人的資本、企業ブランド等の無形資産の拡充に努めます。

成長戦略:製品価値最大化~患者本位の視点で~
患者さんとその家族のウェルビーイング(心身的・社会的・生活満足度が満たされている状態)実現に、医療従事者とともに挑み、その結果として新薬が速やかに浸透している状態を目指して、スピーディーかつ効果的な開発、競争力のあるマーケティング、そして精緻な情報提供・収集に取り組みます。
マーケティング、情報提供・収集においては、医療課題に対して医療従事者とともに患者視点で取り組むスペシャリティ人財を育成するとともに、デジタルを活用して効果的かつ効率的な情報提供・収集を実践し、製品のポテンシャルを最大限引き出せるよう取り組んでいます。開発においては現在、重要戦略分野であるオンコロジー領域を中心に、100近くに及ぶ多くの臨床試験を行っています。
オンコロジー領域の主力製品の一つである「オプジーボ」では、パートナー企業である米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社とともに、適応がん腫の拡大・治療ラインの拡大・併用療法の開発を行い、製品価値の最大化を目指します。
プライマリー領域の主力製品の一つである「フォシーガ」では、パートナー企業である英国アストラゼネカ社とともに、糖尿病や慢性心不全、慢性腎臓病の患者さんへ、早く、確実に届けることにより、健康寿命延伸に向けた課題の解決にも挑んでいきます。
成長戦略:パイプライン強化とグローバル開発の加速
世界には現在も治療法のない病に苦しむ人が大勢います。当社は、いまだ満たされない医療ニーズに応えることができる「グローバル スペシャリティ ファーマ」を目指しており、医療ニーズの高いがんや免疫疾患、神経疾患、スペシャリティ領域を重点研究領域に定め、それぞれの領域で疾患ノウハウを蓄積し、医療現場に革新をもたらす新薬を創出していきます。世界をリードする大学や研究機関、バイオベンチャー企業との研究・創薬提携を強化・拡充し、ファーストインクラスが狙える独自性の高いパイプラインの充実を図ります。また、創薬テーマに応じた様々な創薬モダリティを活用し、独自性の高い自社創薬に挑み続けるとともに、ヒト試料を用いた非臨床データや臨床試験で得られたデータを積極的に用いた創薬標的の検証やトランスレーショナル研究の強化により、研究開発の確実性の向上に努めます。加えて、医療ニーズの高い分野での革新的な化合物の導入や新技術の獲得も、積極的に進めていきます。グローバル開発では、今後の欧米での自社販売活動を視野に入れ、体制を強化するとともに、米国でのブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤であるONO-4059(日本製品名:ベレキシブル錠)をはじめとして複数のプロジェクトの開発を加速させていきます。
成長戦略:欧米自販の実現
新薬を世界中に提供できるよう、海外での自社販売を目指して取り組んでいます。すでに、韓国、台湾では、現地法人を設立して自社製品の販売を開始しています。欧米についても、ONO-4059(日本製品名:ベレキシブル錠)をはじめとした複数のプロジェクトの上市を見据え、自社販売体制の整備に努めています。米国においては、オノ・ファーマ・ユーエスエー インクのマサチューセッツ州ケンブリッジへのオフィス移転を機に、医薬品産業における経験が豊富である優秀な人財を獲得することで競争力のある組織体制づくりを進めています。また、欧州についても、実施中の臨床試験の状況を鑑み、メディカルアフェアーズ、マーケティングや営業等の自社販売体制の構築を進めていきます。
成長戦略:事業ドメインの拡大
拡大するヘルスケア分野のニーズを捉え、新たな価値を提供し続けるため、事業ドメインの拡大に取り組んでいます。これまでの医療用医薬品の研究開発で当社が培ってきた資産を最大限に生かした商品やサービスの開発・商品化に取り組んでおり、第1弾となる機能性表示食品 睡眠サプリメント「REMWELL(レムウェル)」については、継続的に顧客の拡大を進めています。脂質研究のパイオニアとしてリピドサプリ事業を通じて、今後さらに様々な健康課題の解決に取り組みます。また、デジタルを活用し、顧客の未解決課題と向き合い、新たな価値創出に挑戦するため、2022年に株式会社michitekuを設立し、2023年5月にがん(大腸がん、胃がん)患者さんの告知直後の心のケアや医師の話を理解するためのヘルスリテラシー向上をサポートするツール「michiteku」β版の提供を開始しました。さらにこれらの活動と並行して、小野デジタルヘルス投資合同会社を設立し、ヘルスケア分野でのベンチャー企業への投資活動を通じて新たな事業の創出/拡大を目指します。
成長戦略を支える経営基盤:無形資産の拡充
4つの成長戦略を支え、飛躍的な成長を果たすため、人的資本、企業ブランド、デジタル・IT基盤等の無形資産の拡充に取り組みます。人的資本の拡充では、事業の成長を推進するための人財の確保・育成を進めるとともに、高い従業員エンゲージメントを実現するための組織風土・カルチャーの醸成を推進していきます。また、特に欧米進出で大きな課題となる企業認知度の向上については、企業ブランドの浸透を進めることで、企業価値の向上に取り組みます。さらに全社で、デジタル・ITによる企業変革に取り組み、グローバル化を見据えたシンプルに構造化されたIT基盤への刷新を図るとともに、創薬バリューチェーンの変革をはじめとしたデジタルトランスフォーメーションを推進します。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナブル経営方針
当社は、1717年(享保2年)の創業以来、「病気と苦痛に対する人間の闘いのために」という企業理念のもと、社会とともに歩んできました。社会の一員として当社の存在意義を改めて認識し、「社会から必要とされる企業であり続けたい」という想いを胸に、2021年には持続可能な社会の実現のためにサステナブル経営方針を策定しました。

② 戦略
サステナブル経営方針のもと、当社のリスクと機会を統合的に分析し、マテリアリティを特定しています。各マテリアリティについて、それぞれ取り組みを推進することで、当社と社会、双方の持続可能性向上を図り、長期的に企業価値を高めていきます。

③ リスク管理
サステナビリティに関する主要なリスクは、全社リスクマネジメントプロセス(ERM)に統合し、管理しています。詳細は「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照下さい。
④ 指標と目標
各マテリアリティは中期経営計画の成長戦略と明確に連動させ、KPIを設定してより推進力のあるマネジメント体制に発展させています。また各マテリアリティの取り組み状況及び進捗は取締役の業績評価に反映させています。
マテリアリティのKPIおよび進捗状況については、当社サステナビリティWebページ内「小野薬品のマテリアリティ」(https://sustainability.ono-pharma.com/ja/themes/100#898)をご参照下さい。
(2)人的資本の拡充に向けた取り組み
当社は中期経営計画の達成に向けて、4つの成長戦略を軸に取り組んでいます。あわせて、企業の永続的な発展を支えるのは「人財」であり、人的資本の拡充に向けた取り組みを推進しております。
① ガバナンス
当社においては、マテリアリティ(経営の重要課題)の1つとして人的資本の拡充を取り上げており、その進捗については取締役会等にて定期的な報告を行っています。
② 戦略
[全ての成長戦略に共通する人財プール]
当社の企業理念、Visionの実現に向けて、全ての成長戦略に対し、部門横断的に活躍する横断人財と、各成長戦略を推進するためのスキルと専門性を持つ専門人財の育成もしくは採用を実施しており、これら多様な人財が連携して組織/プロジェクトのメンバーを牽引することで、持続的な成長を実現するべく取り組んでおります。
部門横断的に活躍する横断人財は、大きく4つの人財カテゴリ:次世代経営人財、グローバル人財、デジタル人財、イノベーション人財に区分し、それぞれ採用・育成を進めております。
・次世代経営人財については、将来の経営幹部となりうる候補人財を4つの階層に分けて、研修や計画的なタフアサインメントなどを通じて育成しています。
・グローバル人財については、グローバルビジネスを遂行するのに必要な国際的な視野、異文化コミュニケーション、語学力といったスキルを修得するための育成研修(Global Skill Improvement Program:GSIP)や計画的な海外派遣などを通じて、育成を行っています。
・デジタル人財については、デジタル・IT部門以外のビジネスサイド(研究、開発、営業部門他)も含め、各事業のDX推進を通じてデジタルリテラシーの高い人財を育成する取り組みやデジタル人財育成研修を行っております。
・イノベーション人財については、当社独自の取り組みである(Ono Innovation Platform:OIP)を2021年度よりスタートさせ、学習・経験・挑戦の場の3つの分野で構成するプログラムを提供し、育成を行っております。
成長戦略に資する専門人財については、戦略ごとに必要な人財要件やスキルを下記の通り定義し、採用・育成を進めております。
・製品価値最大化:患者本位の視点でニーズを顕在化し、解決策を提案、実行できる人財
・パイプライン強化とグローバル開発の加速:グローバルでオープンイノベーション、ライセンス導入、臨床開発を推進しマネジメントできる人財
・欧米自販の実現:グローバルで活躍できる多様な人財を束ねて事業を推進できる人財
・事業ドメインの拡大:ニーズを捉え、経済合理性のある解決策を社会実装できる人財
[人財の能力底上げ]
成長戦略を推進し、実現する横断人財、専門人財を継続して輩出するために全ての社員の能力底上げを目的として、階層別必須研修とあわせ、社員の自律的なキャリア形成を支援するために手上げ方式で主体的に参加できる研修を多数提供しています。
[高い従業員エンゲージメントを実現する組織風土・カルチャーの醸成]
事業の継続的な成長を実現するため、人財の採用・育成・確保(リテンション)にあたっては、「社員が、異なる多様な価値観を尊重しながら安心して働き、活躍している」状態を実現するための取り組みを継続しています。その土台となる組織風土、カルチャーの醸成に向けた取り組みを通じて、従業員エンゲージメントの向上に努めております。上記を達成するために、まず個性を発揮できる仕組みや公平で透明性の高い魅力ある風土、変化に適応できる柔軟な労働環境など、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進に取り組んでいます。当社はDE&I推進のテーマとして、「異なり」×「一体感」を掲げています。異なるバックグラウンドや考え方を持つ人財が一緒に働くことで新たな気づき、アイディアが生まれます。それら多様性を受け入れる風土を醸成することで一体感のある企業となり、外部からも魅力があり、かつ当社で長く活躍したいと思う人財のあふれる組織を目指します。また、人々の健康に貢献する企業として、社員が安心して働くことができる環境を提供するために、健康経営にも積極的に取り組んでいます。
<企業理念・Visionの実現に向けた成長戦略と人財戦略>

③ リスクと機会の管理
人的資本に関するリスクとしては「第2 事業の状況 3 事業等のリスク(7)人財の採用・育成・確保(リテンション)について」に記載の通り、持続的成長のために多様かつ優秀な人財の採用・育成・確保に努めています。
④ 指標と目標
[全ての成長戦略に共通する人財プール]
部門横断的に経営基盤を支える横断人財では、2026年度までに次世代経営人財≧250人、グローバル人財≧300人、デジタル人財≧500人、イノベーション人財≧180人、成長戦略に資する専門人財では、2026年度までに700人規模を採用・育成していきます。
[人財の能力底上げ]
従業員が主体的に学び、キャリア自律を図れる研修体制として、様々な研修コンテンツをそろえています。正社員一人当たりの研修時間は、単体30.7時間(2019年度)→34.1時間(2020年度)→53.8時間(2021年度)→55.9時間(2022年度)と増加しており、現在は対面型とオンライン型の研修を組み合わせ運営しています。今後もスキル向上や自律的なキャリア形成を支援する研修を充実させ、事業へ貢献する人財育成を継続していきます。
研修の質としては、7つある階層別必須研修(*)後の平均行動変容率は84%(上司による評価、2023年度)でした。今後もより質の高い研修を提供し、社員の能力底上げとキャリア自律を図っていきます。
* 昇格者研修、フォローアップ研修、3年次・5年次研修
[高い従業員エンゲージメントを実現する組織風土・カルチャーの醸成]
2022年度より、全社および各部門の状況を“見える化”し、企業理念の体現に向けた課題抽出、仮説設定、施策立案・実行の一助とすることを目的に従業員エンゲージメント調査を実施しております。本調査では、自身が所属する組織が成功するために、自らの力を注ぎ、努力をしたいと考えているかをスコア化しています。このスコア(エンゲージメント指数)をグローバルライフサイエンス企業の平均値をベンチマークとして改善を進めております。
当社の多様性の向上における取り組みとして、「管理職」「個の経験と視点」「働き方」の3つを中心に多様化を推進しています。
管理職の多様化については、当社のこれまでの常識にとらわれず様々な提案が受け入れられることで意思決定の質を向上させる必要があります。特に若手・キャリア入社・女性の3つを柱に管理職の多様化を進めており、具体的には、2022年度に一部の等級で昇格における条件であった滞留年数を撤廃することで、昇格制度において年功序列の要素を緩和し、若手の管理職への早期抜擢を可能としました。またキャリア入社の管理職も徐々に増え、現在では管理職の約17%、100名(2023年度)近くの方がライン長として活躍しています。また女性の管理職においては、これまで女性がライフイベントを経験しても働き続けられる環境を目指し、両立支援等を実施してきています。しかしながら女性管理職比率は5.8%(2023年度)にとどまっており、当社の課題の1つとなっているため、女性管理職候補に向けた成長のきっかけを作ることを目的とし、上司とともにストレッチアサインメントに取り組む研修、また、パイロット的に本部長が女性社員のサポーターとなり、女性管理職候補の視座を上げ、管理職へチャレンジすることを後押しする取り組みを進めています。今後、2026年度までに女性管理職比率10%、2031年度までに20%を目標に取り組みを進めていきます。年齢・社歴・性別に関わらず、公平に人財を採用・育成・活躍できる仕組み・環境を整備していきます。
また女性活躍推進法に基づき、2023年4月から4年間で「女性管理職比率10%以上、男性の育児休業もしくは短時間勤務どちらかの取得率80%以上」の目標を設定し、ジェンダーに関わらず活躍できる仕組みや働き方に取り組んでいます。その結果、2016年には0%であった男性の育児休業取得率は、2023年度には65.4%まで拡大いたしました。
個の経験や視点の多様化に向けては、社内にて公募制度と社内チャレンジジョブ制度(他部署を兼務する制度)を導入しています。公募制度に関しては2023年度には191名の方が応募し、これまで5年間で累積96名の方が公募により他部署に異動しています。また社内チャレンジジョブ制度を2023年度より全社に本導入し、2023年度は108名が応募し、46名の方が他部署と兼務するなど経験と視点の多様化を進めています。
働き方の多様化については、2023年5月にスーパーフレックス制度(コアタイム撤廃)を導入し、部門ごとに在宅勤務の上限回数等を設定する運用を開始しています。「管理職の多様化」および「個の経験と視点の多様化」を進める上で、多様な個性を活かし高いパフォーマンスを発揮できるよう、今後も働き方の多様化をはじめ、継続的に働きやすい労働環境の整備をしていくことが重要と考えています。
成長戦略の実現、人的資本の拡充に向けた取組みの数々を円滑に進めていくには、社員が健康で安心して働ける環境づくりが重要です。ヘルスアップ宣言2018のもと、2022年度は-1.8歳であった社員の健康年齢と実年齢との差を2026年度には-3.0歳にすることを目標に社員自らが健康保持・増進に取り組むことができる仕組みづくりや環境整備を行っており、2023年度は-1.8歳でした。今後も、「健康経営優良法人2025 ~ホワイト 500~」(大規模法人部門)への7年連続での認定および「健康経営銘柄」への2年連続の選定に向け、様々な活動を通じて健康経営を推進していきます。
<人財戦略の実現に向けたKPI>
(3)気候変動への対応(TCFD提言への取組)
当社の事業は健全な地球環境のもとで成り立っています。私たちは事業活動による地球環境や地域への負荷を減らすことは重要な企業責任であると考えています。地球環境の保全をマテリアリティの一つとして位置づけ、気候変動などの環境課題の解決に積極的に取り組んでいます。
2019年には、2050年に向けた中長期環境ビジョン「Environment Challenging Ono Vision(ECO VISION 2050)」を策定しました。このビジョンでは「脱炭素社会の実現」、「水循環社会の実現」および「資源循環社会の実現」という3つの重点項目を設定し、それぞれの目標に向かって取り組んできました。
また2019年には、「気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言への賛同を表明しました。私たちはこの提言を踏まえ、気候変動に関連するリスクと機会の評価や管理を行い、適切な情報開示を進めています。
TCFD提言に基づく情報開示の要旨は以下の通りです。詳細は、当社サステナビリティWebページ内「TCFD提言に基づく情報開示」(https://sustainability.ono-pharma.com/ja/themes/121)をご参照下さい。
① ガバナンス
マテリアリティの進捗、環境ビジョンECO VISION2050の実現と中長期環境目標の達成に向け、代表取締役社長を環境経営の最高責任者とし、環境担当役員として代表取締役 副社長執行役員を任命しています。
気候変動対策を含むサステナビリティ戦略についての重要事項は、環境担当役員が議長を務め、代表取締役社長を含む経営会議メンバーの多くが出席するサステナビリティ戦略会議にて討議しています。環境課題をはじめとした全社のサステナビリティ課題に対する対応は、各本部の業務部署長らが出席するサステナビリティ推進委員会にて検討され、サステナビリティ戦略会議に報告・提案されます。さらに、工場や研究所など各拠点の環境課題は、サステナビリティ推進委員会の下部組織である環境委員会にて管理・推進しています。なお、環境担当役員は、サステナビリティ担当役員を兼務しており、環境委員会およびサステナビリティ推進委員会の委員長を務めています。また、これらのサステナビリティ戦略会議および環境委員会で討議される気候変動を含む環境課題への取り組みの進捗は、四半期に1回以上の頻度で取締役会に報告され、取締役が決定事項の遂行を監督する体制を取っています。
② 戦略
気候変動が当社の事業に及ぼす影響を把握し、そのリスクと機会を具体化した上で、レジリエントな体制を構築するため、シナリオ分析を実施しました。分析の範囲は自社拠点からの温室効果ガス排出(スコープ1、スコープ2)に加え、サプライチェーンからの温室効果ガス排出(スコープ3)を対象としました。事業への影響は、短期(~3年)、中期(3~10年)、長期(10~30年)の3期に分類し、その影響度を金額と発生可能性を考慮して総合的に大中小で評価しました(大:事業活動の継続に影響、中:事業の一部に影響がある、小:ほとんど影響がない)。シナリオ分析では、低炭素社会に向かう1.5℃シナリオ(IEA NZE 2050およびIEA SDS (WEO2021))と温暖化が進む4℃シナリオ(IPCC RCP8.5)を選択し、分析、評価を行いました。情報が不足している場合は、STEPSシナリオなども参考にしました。
<気候変動関連のリスク>
シナリオ分析の結果、大規模な事業転換や投資が必要な気候関連リスクは認識されませんでした。但し、自然災害による製造拠点・調達品への影響、各国・地域の法規制などのリスクを継続して分析していくことが重要だと認識しております。特に、4℃シナリオの物理的リスク「自然災害(豪雨・台風・洪水)」については、高品質な医薬品の安定供給に影響を及ぼすリスクになりうると捉えており、十分な在庫確保や生産・調達の複数拠点対応などBCP対策を徹底いたします。
<気候変動関連の機会>
気候変動により、感染症や呼吸器疾患、熱中症など健康被害の増大が懸念されています。当社は革新的な新薬の創製により社会に貢献すべく取り組んでおり、当該疾患に対する治療薬が見いだされた場合は、その機会を最大限に活かしていきます。革新的な新薬の提供によって患者さんやそのご家族に貢献するだけでなく、人々が健康で健全に暮らせる社会であるよう、炭素循環社会の実現に向けて取り組みます。
③ リスクおよび機会の管理
特定したリスク・機会、およびその対応策、ならびに機会推進のための施策の進捗は、環境担当役員を責任者とし、社内各機能の責任者をメンバーとする部門横断のTCFD-WG、および工場や研究所など各拠点の環境課題を管理・推進する部門横断の環境委員会にて管理しています。その状況は、上記ガバナンスに記載の体制を通して、取締役会が管理・監督する体制をとっています。また、気候変動関連のリスクは、リスクマネジメント委員会に共有され、事業継続に影響を与えるリスクはリスクマネジメントグローバルポリシーに基づき全社的リスクとして管理しています。
また、対応策の進捗やその進捗による影響額の変化については、TCFD-WGおよび環境委員会にて毎年見直しを行い、リスク・機会の分析・評価の見直しは、中期経営計画の策定および環境関連の方針や目標の改定に合わせて数年ごとに実施します。
④ 指標および目標
気候変動に伴うリスクの最小化と機会の最大化を目指し、各種環境指標や目標を設定し、モニタリングを継続して実施しています。2023年、取り組みをさらに加速すべく中長期目標を見直し、2025年に自社排出のカーボンニュートラル達成を目指すとともに、自社の温室効果ガス排出ゼロ達成を2050年から2035年に前倒ししました。また2025年には購入電力の100%を再生可能エネルギーで賄うことを目指して取り組みを進めています。
*実績値は、第三者保証を受けています。保証範囲の詳細については当社サステナビリティデータ2023(https://sustainability.ono-pharma.com/ja/themes/115)をご参照ください。また、2023年度の温室効果ガス排出量関連データについては2024年8月に公表を予定しています。
**Scope3のカテゴリ1と9は、算定時点では当社の主要取引先および医薬品卸の2022年度温室効果ガス排出量が公開されていないため2021年度のデータを用いて算定しています。
3 【事業等のリスク】
当社グループの業績は、今後起こり得る様々な事業展開上のリスクにより大きな影響を受ける可能性があります。
以下には、当社グループの事業展開上のリスクとなる可能性があると考えられる主な事項を記載しておりますが、すべてのリスクを網羅したものではなく、記載したリスク以外のリスクも存在し、それらは投資家の判断に影響を与える可能性があります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
<リスクマネジメント体制>
当社グループは、主要なリスクの発生の可能性を認識したうえで、発生の予防に努め、発生した場合には的確に対処する体制を整備しています。
部分最適でなく全体最適のリスクマネジメント活動を目指し、ERM(Enterprise Risk Management:全社的リスクマネジメント)を2019年度より導入しました。リスクマネジメント最高責任者(代表取締役社長)とリスクマネジメント統括責任者(代表取締役副社長/経営戦略本部長)を選任し、リスク・コンプライアンス管理部を主管部署と定め、「リスクマネジメントグローバルポリシー」に基づきリスクマネジメント委員会を定期開催しERMを推進しています。
<ERM体制図>

ERMを推進するにあたり、経営層にインタビューを行い経営層が重要と考えるリスクを抽出したうえで、各本部から選出されたリスクマネージャーとワークショップ形式でリスクの評価・分類を行っています(発生頻度と影響度から各リスクを特大・大・中・小に分類)。「大」以上のリスクについては「主要リスク」と位置づけ、本部長・統括部長レベルの部門リスクマネジメント統括責任者が、リスクオーナーとして部門横断の対応策に責任を負い、より経営に密着したERMを推進しています。また、各部門のリスクへの対応は、リスク・コンプライアンス管理部がリスクマネージャーと連携してモニタリングします。このような取り組みを通して、リスクマネジメントの精度を継続的に高め、リスクの低減に努めています。「主要なリスク」では、上記で分類したリスクのうち「大」以上のリスクを記載しています。
なお、洗い出したリスクは、「戦略リスク」「外部要因リスク」「オペレーショナルリスク」に3分類し、リスクへの基本的な対応方針や優先順位を決定しています。リスク分類毎の基本的な対応方針は以下の通りです。
・戦略リスク:事業計画の失敗等、ビジネスそのものに伴うリスクで、中期計画等で対応すべきもの。
・外部要因リスク:管理不能な外部要因により発生するリスクで、BCP等を含めERMで対応すべきもの。
・オペレーショナルリスク:想像力を働かせれば避けえた管理の失敗により発生するリスクで、ERMで対応すべきもの。
この3分類に基づく、当社の「主要なリスク」は以下のとおりです。
<主なリスク>
(1)新製品の開発について
当社グループは、「病気と苦痛に対する人間の闘いのために」という企業理念のもと、いまだ満たされない医療ニーズに応えるため、真に患者さんのためになる独創的で革新的な新薬開発に取り組むことを通して、特定分野に特化した「グローバル スペシャリティ ファーマ」の実現を目指しています。そのために、自ら革新的な医薬品の創製に挑むとともに、世界最先端の技術や知見を取り入れるオープンイノベーションを積極的に進めております。
しかしながら、長期でかつ多額の研究開発投資が独創的な新薬の上市に至らず途中で開発を断念しなければならない事態も予想されます。このような事態に陥った場合には、将来に期待していた収益が得られず、当社グループの経営成績および財政状態は大きな影響を受ける可能性があります。
(2)企業買収について
当社グループは、中長期成長戦略である「パイプライン強化とグローバル開発の加速」および「欧米自販の実現」を見据え、医療現場に革新をもたらす新薬の創出に取り組んでいます。企業買収を行うにあたり、対象企業の経営環境や事業環境の変化等、並びに各国の政策変更などの外部環境の変化により、業績に影響を受け、期待されていた買収効果等が実現されない可能性があります。
(3)市場環境変化への対応について
当社グループは、積極的な研究開発活動、全社を横断する迅速な部門間連携の強化により、製品価値最大化を図っております。そのため、常に開発早期から市場環境を見据え、競争優位性を担保しうるよう戦略を見直し、変化に対応しております。また、製品ライフサイクルに影響が及ぶ側面においても絶えず市場動向を捉え、製品のポテンシャルを最大限引き出せるようリソースを準備しております。しかしながら、競合品や後発品の販売状況により、当社グループの経営成績および財政状態は大きな影響を受ける可能性があります。
(4)コンプライアンスについて
当社グループは、事業活動を行う上で、製品の品質、安全、環境関連、化学物質関連の他、取引関連、労務関連、会計基準や税法等の様々な法規制の適用を受けております。また、気候変動の緩和のための各国の政策や法規制強化への対応が必要となります。当社グループは、ONOグループ コード・オブ・コンタクトのもとに、コンプライアンスグローバルポリシー等を制定しているほか、グループコンプライアンス委員会やコンプライアンス違反通報・就労相談窓口を社内外に設置する等、コンプライアンス体制を構築し、事業活動に関連する法規制が遵守されるよう徹底等しておりますが、当社グループおよび委託先等が重大な法令違反を起こした場合は、当社グループへの信用、経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。また、法規制の変更などにより事業活動が制限され、その対応のために投資が必要になる場合には、当社グループの経営成績および財政状態は大きな影響を受ける可能性があります。
(5)製品の品質管理について
当社グループは、医薬品の品質に係る法的要件のみならず、患者さん・介護者・医療従事者の視点に立った品質の高い医薬品を安定的に提供するため、「品質が高度に保証された医薬品を安定的に供給することにより社会に貢献する」という方針のもと、独自の品質マニュアルに基づいた品質システムを確立するとともに、システムの継続的な改善に取り組んでいます。一方、当社製品の品質、有効性、安全性に懸念がある場合は、速やかに評価し、回収が決定された場合はその情報を速やかに医療従事者に提供して当該製品を回収する体制を整えています。
しかしながら、予想を超える重大な品質トラブルまたは新たな科学的知見により製品の安全と安心に対する懸念等が発生した場合には、当該製品ブランドだけではなく、当社グループ全体の信用の低下にもつながり、当社グループの経営成績および財政状態は大きな影響を受ける可能性があります。
(6)情報セキュリティについて
当社グループは、業務の効率化・高度化はもとより、ビジネス環境に合わせてより柔軟に企業の変革を進めていけるようデジタル・ITの活用を進めております。また、これらのシステムにおいて機密性の高い情報や個人情報を取り扱っております。ビジネスのグローバル化の推進やデータ活用範囲の拡大とともに複雑性が増しており、技術的に発生する可能性がある障害、第三者または社内からの不正アクセスや攻撃によるビジネスオペレーションの停止、重要情報流出の可能性があります。
これらのリスクを低減するため、セキュリティ関連ポリシーやガイドラインの整備、社会環境の変化に合わせた適切な技術対策・サービス利用に加え、インシデント対応体制の構築、国内外全社員を対象としたトレーニング、第三者によるセキュリティ評価に基づく継続的な対策強化を行っております。
しかしながら、コンピュータウイルスの感染、サイバー攻撃等によるシステム障害や事故等の原因により情報の改ざん、悪用、漏えい等が発生した場合には、社会的信用を大きく失うこと等により、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(7)人財の採用・育成・確保(リテンション)について
当社グループは、持続的成長のために多様かつ優秀な人財の採用・育成・確保(リテンション)に努めております。多様な人財の一人ひとりがいきいきと働き、その能力を最大限に発揮するために、多様な働き方ができる制度や職場環境の整備を進めております。また、働きがいのある魅力的な企業に向けた取り組みを通じて人財の採用・確保を図っており、個々人の成長や能力開発に向けたチャレンジ機会の創出や研修制度の充実を進めています。
さらに、環境の変化に迅速かつ柔軟に対応し、企業価値を向上させるためには、人財の多様性を高めるとともに、相互に尊重しあう風土の醸成を重要視しています。事業成長をリードするマネジメント層において、年齢・性別・社歴の多様化の観点から、若手、女性、キャリア採用者の登用を進めています。あわせて、エンゲージメント調査を通じて、多様な人財が意欲高く働ける風土醸成を進めています。
しかしながら、中長期的に多様かつ優秀な人財が採用・育成・確保できない場合は、事業活動の停滞等が生じ、当社グループの経営成績および財政状態は、大きな影響を受ける可能性があります。
(8)大規模地震や気候変動等に伴う自然災害および事故について
当社グループは、地震や気候変動に伴う洪水(水リスク)等の自然災害に対して、生産工場および主要な事業拠点を対象とした災害対策、事業継続計画(BCP)を策定しています。また、TCFD提言に基づいて特定した気候変動リスクとその対応策については、ERMと連携を取って管理し、情報開示を行っています。当社グループは、生産拠点をフジヤマ工場(静岡県)、山口工場(山口県)の2か所、物流拠点を国内の複数個所に確保することで、当社製品の安定的な供給のためのリスク軽減を図っています。また、重要拠点である本社、東京ビル、各工場および各研究所には、災害対策として、非常用電源設備や2回線受電等の停電対策の設備を採用しています。加えて本社、東京ビル、水無瀬研究所、山口工場には、免震装置を導入し、地震に対するリスク軽減を図っております。また、大規模災害に備え、大阪と東京の2拠点で対応できる体制の構築、いち早く従業員の安否を確認できる「安否確認システム」の導入を図る等、社内体制の整備を進めるとともに、定期的な災害訓練等の実施により、継続的な有事対応力の強化や意識向上に努めております。さらに、欧米自販を見据えて、海外子会社を含めたグローバルでの危機対応・事業継続計画の策定を進めています。
しかしながら、大規模地震や気候変動に伴う自然災害等により、原材料の確保、生産の継続、流通過程等に問題が生じて製商品の供給や研究開発活動等に支障をきたした場合には、事業活動の停滞等により、当社グループの経営成績および財政状態は大きな影響を受ける可能性があります。
また、大規模感染症の蔓延、生産工場の爆発・火災事故、情報・制御システムの障害、原材料購入先のトラブル、電力や水等の社会インフラの機能不全、有害物質による環境汚染、テロ、政変、暴動等が発生し、製商品の供給や研究開発活動等に支障をきたした場合には、事業活動の停滞等により、当社グループの経営成績および財政状態は大きな影響を受ける可能性があります。
(9)サプライチェーン(安定供給)について
当社グループは「製品および商品の安定供給」をマテリアリティとして特定し、自然災害および事故のリスクや薬機法からの逸脱リスクに対応する体制を構築しています。自然災害および事故への対応策の詳細については、「(6)大規模地震や気候変動等に伴う自然災害および事故について」に記載しております。
薬機法からの逸脱リスクへの対応については、自社に厳格な品質基準を定め、生産に関する記録書類や照査、変更管理、逸脱管理を徹底して行っております。また、自社工場や委託先への品質監査を行い、それらが適切に運用されているかを定期的に確認しています。このように規格に適合しない製品が出荷されないよう一貫した高水準の品質管理を徹底しています。
しかしながら、地震や台風などの自然災害、大規模感染症の蔓延、火災、システム障害やテロなどの事件、薬機法からの逸脱などにより、特定の工場や外部委託先の機能、取引先からの原材料の供給が停止し、生産活動の停滞・遅延が起こった場合には、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(10)医療保険制度改革について
当社グループの医薬品製造販売事業は、各国の薬事行政によりさまざまな規制を受けております。日本国内における公定薬価の引下げ、後発医薬品の使用促進などの医療制度改革の影響や海外における様々な医療費抑制策の影響などにより、販売価格が下落し販売数量の伸長等でカバーできず、売上収益が減少した場合には、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(11)特定の製品への依存について
当社グループの売上収益のうち、「オプジーボ点滴静注」および「抗PD-1/PD-L1抗体関連のロイヤルティ」の売上収益は、売上収益合計の約60%台半ば(2024年3月期)を占めております。薬価改定、他の有力な競合品の出現、特許などの保護期間の満了、その他予期せぬ事情により、売上収益が減少した場合には、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(12)新たな副作用について
当社グループは、医薬品ごとにリスク管理計画を策定し、継続的に安全性(副作用)情報の収集と評価を行っています。収集した情報は重篤性や注意喚起の必要性を評価したうえで、必要に応じて添付文書の改訂や医薬品の適正使用に関するお知らせの提供などの安全性対策を実施しております。
しかしながら、医薬品には、治験段階では経験したことがない新たな副作用が市販後において報告される可能性や、副作用の頻度が高まる可能性があります。新たに重篤な副作用が発生した場合には、損害賠償金の支払いや承認取消等による売上収益の減少等により、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(13)海外展開について
当社グループは、自社で創製した新薬を世界中に提供できる「グローバル スペシャリティ ファーマ」を目指した海外展開に取り組んでおります。すでに、韓国、台湾では、現地法人を設立して自社製品を販売しており、現在は欧米での自社販売も視野に入れて、開発・自販体制などの整備・強化にも努めています。
グローバルな事業活動を行うにあたり、開発リスクに対して、開発パイプライン拡充により複数の上市品候補を揃えると共に、各国の法的規制、経済情勢、政情不安、地域固有の自然災害や事業環境の不確実性等の情報を入手し、必要な対応を検討しておりますが、リスクを完全に回避することができない場合には、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(14)知的財産について
当社グループは、製造または販売する製品が第三者の知的財産権に抵触することのないように十分に注意を払っておりますが、万が一、抵触があった場合には、損害賠償の支払いや製造販売の差し止め等による売上収益の減少等により、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。また、当社グループでは、発明者等を適切に決定、管理し、社内規定や契約等で定めた適切な対価を支払っておりますが、発明者等から訴訟を受けた場合には、損害賠償の支払い等により、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(15)訴訟について
当社グループの事業活動に関連して、医薬品副作用、製造物責任(PL)、労務問題、公正取引に関する問題および環境に関する問題に関して訴訟を提起される可能性があります。訴訟が発生した場合、その結果によっては、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(16)他社との連携について
当社グループは、共同研究、共同開発、開発品の導出入、共同販売等様々な形で他社と提携を行っております。何らかの理由により提携の合意内容が変更・解消になった場合、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(17)金融市況の変動について
・為替変動
当社グループは、国際的に事業展開を行っており、外貨建てでの受取ロイヤルティや経費支払い等があるため、為替相場の変動により、売上収益の減少や仕入原価、研究開発費の増加、為替差損の発生等のリスクに晒されています。当社グループは上記リスクを緩和すべく、市場リスク管理方針に基づき外貨建て取引の一定の割合について先物為替予約による為替リスクヘッジをしております。しかしながら、外貨の為替変動が想定以上となった場合、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
・価格変動
当社グループは、資本性金融商品から生じる株式価格の変動リスクに晒されています。当社グループは、短期トレーディング目的で保有する資本性金融商品はなく、ビジネス戦略を円滑に遂行するために資本性金融商品を保有しておりますが、定期的に公正価値や発行体の財務状況等を把握するとともに、当該企業との関係を勘案し、必要に応じて保有状況を見直しております。しかしながら、資本性金融商品の公正価値が予想を超えて大幅に変動した場合には、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(18)環境問題への対応について
当社グループは、環境関連問題への対応として、環境グローバルポリシーに基づいた環境ビジョン(ECO VISION 2050)を定め、脱炭素社会の実現、水循環社会の実現、資源循環社会の実現に向けて全社的に取り組んでいます。加えて、自然関連財務影響開示タスクフォース(TNFD)提言に基づき、自然関連のリスクの特定とその対応策について検討を開始しました。このように、環境に対する企業の社会的責任を認識し、豊かな地球環境の保全に向けて事業活動の全分野において環境に配慮した活動を推進しています。
医薬品の研究、製造の過程等で使われる化学物質や生物由来試料の中には、人の健康や生態系への負荷が高いものもあり、適切な管理が求められます。当社グループでは事業活動を行う国や地域における有害物質の使用、製造、保管、廃棄等の取り扱いに関して、関連する法規制の遵守はもとより、法規制よりも厳しい自主基準を設け、モニタリングによる適正管理を実施しています。(詳細な取組につきましては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しています。)
しかしながら、今後、環境に関する法規制の改定により、より厳しい要請への対応が課せられた場合には、その対応のためのコストが増加することに加え、当社の研究、開発、製造その他の事業活動が制限される可能性があります。また万が一、環境に関する法規制の不適合や有害物質による予期せぬ環境汚染、それに伴う危害が顕在化した場合には、社会的信頼を損なうとともに、保険の適用からの除外または補償金額を超える費用負担、法的責任を負う可能性があります。
このような場合には、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(19)大規模感染症拡大について
当社グループは、生命関連企業として医薬品の安定供給を図るため、関係会社や取引先とも連携し、安定供給を維持しており、当面の当社医薬品の生産および医療機関への供給体制に問題はありません。
しかしながら、今後、大規模感染症が蔓延し、製品および商品の供給や研究開発活動等に支障をきたした場合には、事業活動の停滞等により、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(20)販売権、仕掛研究開発費およびのれんの減損処理について
当社グループは、予実管理等を通じて業績のモニタリングを行っており、業績悪化の兆候があれば、適時に減損損失の測定等を行う体制を構築しています。今後、「事業等のリスク」に記載している様々なリスクが顕在化すること等により、業績計画との乖離が生じ、将来期待していたキャッシュ・フローが獲得できなくなった場合には、販売権、仕掛研究開発費およびのれんの減損損失が発生する可能性があります。このような場合には、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりとなりました。
① 財政状態及び経営成績の状況
(財政状態)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ312億円増加の9,137億円となりました。
流動資産は、現金及び現金同等物の増加などから685億円増加の4,136億円となりました。
非流動資産は、その他の金融資産や無形資産の減少などから373億円減少の5,001億円となりました。
負債は、未払法人所得税や仕入債務及びその他の債務の減少などから196億円減少の1,151億円となりました。
親会社の所有者に帰属する持分は、自己株式の取得や剰余金の配当があった一方で、当期利益の計上などから511億円増加の7,930億円となりました。
(経営成績)
(単位:百万円)
[売上収益]
売上収益は、前連結会計年度比555億円(12.4%)増加の5,027億円となりました。
・抗悪性腫瘍剤「オプジーボ点滴静注」は、競争環境が激化する一方、胃がん、食道がん、尿路上皮がんなどでの使用が拡大したことにより、前連結会計年度比31億円(2.2%)増加の1,455億円となりました。
・糖尿病、慢性心不全および慢性腎臓病治療剤「フォシーガ錠」は、慢性腎臓病での使用が大幅に拡大したことにより、前連結会計年度比196億円(34.7%)増加の761億円となりました。
・その他の主要新製品では、関節リウマチ治療剤「オレンシア皮下注」は258億円(前連結会計年度比4.3%増)、2型糖尿病治療剤「グラクティブ錠」は212億円(同5.9%減)、抗悪性腫瘍剤「ベレキシブル錠」は102億円(同19.7%増)、多発性骨髄腫治療剤「カイプロリス点滴静注用」は91億円(同5.1%増)、血液透析下の二次性副甲状腺機能亢進症治療剤「パーサビブ静注透析用」は82億円(同2.1%減)、パーキンソン病治療剤「オンジェンティス錠」は63億円(同26.8%増)となりました。
・ロイヤルティ・その他は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社、メルク社などからのロイヤルティ収入の増加に加え、アストラゼネカ社との特許関連訴訟の和解に伴う一時金収入170億円を計上したことなどにより、前連結会計年度比336億円(22.1%)増加の1,857億円となりました。
[営業利益]
営業利益は、前連結会計年度比180億円(12.7%)増加の1,599億円となりました。
・売上原価は、製品商品の売上が増加したことに加え、「ジョイクル関節注」や「パーサビブ静注透析用」等に係る販売権の減損損失を合わせて111億円計上したことなどにより、前連結会計年度比171億円(15.5%)増加の1,271億円となりました。
・研究開発費は、研究に係る費用や臨床試験に係る開発費用が増加したことに加え、開発化合物に係る無形資産の減損損失を計上したことなどにより、前連結会計年度比168億円(17.7%)増加の1,122億円となりました。
・販売費及び一般管理費(研究開発費を除く)は、「フォシーガ錠」の売上拡大に伴うコ・プロモーション費用やIT・デジタル関連の情報基盤強化に伴う費用などが増加したことにより、前連結会計年度比108億円(12.1%)増加の1,003億円となりました。
・その他の費用は、前期にダナファーバーがん研究所との特許関連訴訟の和解に伴う一時金を計上しており、その反動などで前期比67億円(60.8%)減少の43億円となりました。
[親会社の所有者に帰属する当期利益]
親会社の所有者に帰属する当期利益は、税引前当期利益の増加に伴い、前連結会計年度比153億円(13.5%)増加の1,280億円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
当連結会計年度における現金及び現金同等物の増減額は、689億円の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動によるキャッシュ・フローは、法人所得税等の支払額564億円などがあった一方で、税引前当期利益1,637億円などがあった結果、1,107億円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出333億円や無形資産の取得による支出168億円などがあった一方で、定期預金の払戻による収入883億円などがあった結果、481億円の収入となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出500億円や配当金の支払額372億円などがあった結果、898億円の支出となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1 金額は、売価換算額によっております。
2 連結会社間の取引は相殺消去しております。
3 当社グループのセグメントは、「医薬品事業」単一であります。
(2) 受注状況
当社グループでは、主に販売計画に基づいて生産計画を策定し、これに基づき生産を行っております。受注生産は一部の連結子会社で行っておりますが、受注残高の金額に重要性はないため、記載を省略しております。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1 連結会社間の取引は相殺消去しております。
2 当社グループのセグメントは、「医薬品事業」単一であります。
3 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
医薬品業界においては、新薬創製の成功確率は年々低下し、研究開発費負担が増大するとともに、医療制度改革による種々の医療費抑制政策が強化されるなど、新薬開発型企業にとっては厳しい経営環境が続いています。このような経営環境の中、当社グループでは「製品価値最大化~患者本位の視点で~」「パイプライン強化とグローバル開発の加速」「欧米自販の実現」「事業ドメインの拡大」および経営基盤であるデジタル・IT基盤、人的資本、企業ブランド等の無形資産の拡充を経営上の重要課題と捉え、これらの課題を達成していくことにより、持続的な成長に努めています。
当社グループの収益は、医薬品事業の単一セグメントですが、売上収益の内訳としては、「製品商品」「ロイヤルティ・その他」に区分しています。
「製品商品」については、抗悪性腫瘍剤「オプジーボ点滴静注」の売上収益が、経営成績に重要な影響を与えるものと認識しています。「オプジーボ点滴静注」については、これまでの薬価の引き下げに加え、今後も競合他社製品との競争は激化すると予想されるものの、これまで承認取得したがん腫での使用拡大に加え、新たな適応がん腫の拡大と治療ラインの拡大、併用療法の開発等により使用対象患者数の拡大を見込んでおり、持続的に伸長できると考えています。
「ロイヤルティ・その他」については、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社やメルク社、ロシュ社等からの「オプジーボ点滴静注」および「抗PD-1/PD-L1抗体」に関する特許に係るロイヤルティ収入等が、経営成績に重要な影響を与えるものと認識しています。海外における「オプジーボ点滴静注」の発売以来、ロイヤルティ収入等は持続的に伸長してまいりましたが、ロイヤルティ料率の変更や各国における当該特許の満了等に伴い、今後は段階的に減少していくものと考えています。
また、「オプジーボ点滴静注」の価値最大化に加え、「オプジーボ点滴静注」のような革新的新薬を継続的に創出できるような研究開発力の強化に取り組んでおり、研究開発費の増大が、経営成績に重要な影響を与えるものと認識しています。いまだ満たされない医療ニーズの高いがんや免疫疾患、神経疾患、スペシャリティ領域を重点研究領域に据えて、経営資源を集中させ、効率的な経費支出に努めることで、利益の確保も図っていきます。
中期的には、研究開発費は増加するものの、売上収益の拡大により売上収益の20~25%程度を投資しつつ、かつ営業利益率25%以上を目指していきたいと考えています。また、これらの水準を目標としつつ、売上収益の拡大によって利益拡大を図ることがROEの水準を高めていくことにつながるものと考えています。なお、当連結会計年度は、売上収益に対する研究開発費率22.3%(前連結会計年度21.3%)、営業利益率31.8%(前連結会計年度31.7%)、ROE16.7%(前連結会計年度16.1%)でありました。
② 資本の財源及び資金の流動性に関する状況
当社グループは、円滑な事業活動に必要となる流動性の確保と財務の健全性および安全性の確保を資金調達の基本方針としており、市場環境等を考慮した上で、有効かつ機動的な資金調達を実施していきます。資金需要としては、研究開発投資に加え、有形・無形の固定資産への投資が中心となりますが、当社グループでは以前より流動資産が流動負債を大きく上回っており、資金の源泉については、内部資金を充当しています。
当連結会計年度末の流動資産は、4,136億円(内、現金及び現金同等物は1,661億円)、流動負債は1,036億円であり、必要な流動性は十分に満たしていると認識しています。
なお、2024年6月米国Deciphera Pharmaceuticals, Inc.の買収により生じた資金需要の一部については、金融機関からの借入による資金調達を実施しておりますので、十分な資金の流動性を維持しています。
③ 重要性がある会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、収益および費用、資産および負債の測定に関する経営者の見積りおよび仮定を含んでおります。これらの見積りおよび仮定は過去の実績および決算日において合理的であると考えられる様々な要因等を勘案した経営者の最善の判断に基づいております。しかし、その性質上、将来において、これらの見積りおよび仮定とは異なる結果となる可能性があります。
見積りおよびその基礎となる仮定は経営者により継続して見直されております。これらの見積りおよび仮定の見直しによる影響は、その見積りおよび仮定を見直した期間およびそれ以降の期間において認識しております。
当社グループの連結財務諸表で認識する金額に重要な影響を与える見積りおよび仮定は以下のとおりであります。
(1)無形資産(特許権及びライセンス等)の減損
当社グループは、無形資産について、各報告期間末日に減損の兆候の有無を判定し、減損の兆候がある場合には、減損テストを実施しております。また、耐用年数が確定できない無形資産および未だ使用可能でない無形資産については、減損の兆候の有無にかかわらず毎年一定の時期に、減損テストを実施しております。
減損テストは、各資産の回収可能価額を算定し、帳簿価額と比較することにより実施しております。個別資産についての回収可能価額の見積りが不可能な場合には、当該資産が属する資金生成単位の回収可能価額を見積っております。
資産または資金生成単位の回収可能価額は、売却費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方の金額で測定しております。使用価値は、見積り将来キャッシュ・フローを現在価値に割り引くことにより算定しております。使用価値の算定には、販売予測数量および割引率といった経営者による仮定が使用されております。
使用する割引率は、貨幣の時間価値と当該資産に固有のリスクのうち、将来キャッシュ・フローの見積りを調整していないものを反映した税引前の利率を用いております。
将来の事象によって、減損テストに用いられた仮定が変更され、その結果、当社グループの将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)繰延税金資産の回収可能性
資産および負債の会計上の帳簿価額と税務上の金額との間に生じる一時差異に係る税効果については、繰延税金資産を回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において、当該一時差異に適用される法定実効税率を使用して繰延税金資産を計上しております。当社グループは、事業計画等に基づいて将来獲得しうる課税所得の時期およびその金額を合理的に見積り、課税所得が生じる可能性を判断しています。
(3)退職給付会計の基礎率
当社グループは確定給付型を含む複数の退職給付制度を有しております。
確定給付債務の現在価値および関連する勤務費用等は、数理計算上の仮定に基づいて算定しております。数理計算上の仮定には、割引率や利息の純額等の変数についての見積りおよび判断が求められます。
当社グループは、これらの変数を含む数理計算上の仮定の適切性について、外部の年金数理人からの助言を得ております。
数理計算上の仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
5 【経営上の重要な契約等】
(1) 技術導出契約等
(2) 技術導入契約等
(3) 販売契約
(4) その他提携契約等
(5) 米国Deciphera Pharmaceuticals, Inc. 買収契約
当社は、米国のバイオ医薬品企業 Deciphera Pharmaceuticals, Inc.との間で、本買収のために新たに設立した完全子会社を通じて、現金を対価として同社を買収することで合意し、2024年4月に契約を締結しました。この契約に基づき、2024年6月11日(米国東部時間)に同社の買収が完了し、同社を当社の完全子会社としました。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 38 重要な後発事象」に記載のとおりです。
6 【研究開発活動】
当社グループは、「病気と苦痛に対する人間の闘いのために」という企業理念のもと、これまで克服されていない病気や、いまだ患者さんの治療満足度が低く、医療ニーズの高い疾患領域に挑戦し、独創的かつ画期的な医薬品の創製に向けて努力を積み重ねています。
現在、開発パイプラインには、オプジーボに加えて、抗体医薬品を含む抗がん剤の新薬候補化合物をはじめ、自己免疫疾患や神経疾患などの治療薬候補があり、開発を進めています。なかでも、がん領域は医療ニーズが高いことから、重要な戦略分野と位置づけています。
創薬研究においては、医療ニーズの高いがんや免疫、神経、スペシャリティ領域を重点領域に定め、それぞれの領域でヒト疾患バイオロジーを掘り下げ、医療ニーズを満たし得る新薬の創製を目指して、創薬力の強化に努めています。そして、創薬力を強化するために、当社が得意とするオープンイノベーションを積極的に推進するとともに、独創的な創薬シーズを見出し、インフォマティクスやヒト疾患モデル作製、新薬候補化合物作製など、様々な社内外の最新技術を利用して、医療インパクトのある画期的新薬の創製を目指します。
重点領域において、現在、臨床ステージには11品目の新薬候補化合物が移行しています。今後さらに創薬のスピードと成功確率を向上させるために、基礎と臨床の橋渡しを担うトランスレーショナル研究も強化しています。研究早期段階からヒトゲノム情報やヒトiPS細胞などの研究ツールとインフォマティクスを有機的に活用することで、標的分子の疾患との関連性を解析し、新薬候補化合物のヒトにおける有効性をより正確に予測・評価できる生理学的指標(バイオマーカー)を見出せるよう努めています。
臨床開発のスピードと成功確率を向上させるために、より早い段階から研究本部と強固に連携して、最適で最良な開発戦略を立案するよう努めています。また、これまでに蓄積した多くの臨床試験データや実際に治験で得られた臨床サンプルを利用して様々な解析を行い、臨床試験結果の解像度を上げることに役立てています。新薬候補化合物の価値を最大化するために、複数の臨床試験を並行して実施するとともに、グローバル(日本、米国、欧州)で国際共同試験を実施できる体制を構築すべく、欧米の臨床開発機能の充実を加速しています。
また、ライセンス活動による有望な新薬候補化合物の導入にも努め、研究開発活動の一層の強化に取り組んでいます。
当連結会計年度における研究開発活動の主な成果(2024年4月22日時点まで)は、以下のとおりです。
[開発品の主な進捗状況]
<がん領域>
「オプジーボ/ニボルマブ」
悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)
・昨年11月、「オプジーボ」について、国内で「悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)」を効能・効果とした承認を取得しました。
上皮系皮膚悪性腫瘍
・本年2月、「オプジーボ」について、国内で「上皮系皮膚悪性腫瘍」を効能・効果とした承認を取得しました。
尿路上皮がん
・昨年12月、「オプジーボ」について、国内で「根治切除不能な尿路上皮がん」を効能・効果とした申請(一次治療における化学療法併用)を行いました。
前立腺がん
・昨年8月、「オプジーボ」について、日本、韓国および台湾で「前立腺がん」を対象としたフェーズⅢ試験を実施していましたが、有効性が確認できなかったため開発を中止しました。
「ビラフトビカプセル/エンコラフェニブ」および「メクトビ錠/ビニメチニブ」
・昨年5月、「ビラフトビカプセル」および「メクトビ錠」について、国内で「2剤併用療法によるBRAF遺伝子変異を有する根治切除不能な甲状腺がん」を効能・効果とした承認申請を行いました。
「ONO-4578」
・プロスタグランジン受容体拮抗薬「ONO-4578」と「オプジーボ」との併用療法について、「胃がん」を対象としたフェーズⅡ試験を、昨年8月に国内で、昨年10月に韓国および台湾でそれぞれ開始しました。
「ONO-4685」
・昨年9月、PD-1×CD3二重特異性抗体「ONO-4685」について、国内で「T細胞リンパ腫」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-7475」
・昨年8月、Axl/Mer阻害薬「ONO-7475」と「オプジーボ」との併用療法について、国内で「膵がん」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-4482」
・抗LAG-3抗体「ONO-4482」と「オプジーボ」との併用療法について、日本、韓国および台湾で「肝細胞がん」を対象としたフェーズⅡ試験を実施しています。
「ONO-4538HSC」
・本年1月、ONO-4538皮下注製剤「ONO-4538HSC(ニボルマブとボルヒアルロニダーゼアルファとの配合剤)」について、国内で「固形がん」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-8250」
・本年1月、iPS細胞由来HER2 CAR-T細胞療法薬「ONO-8250」について、米国で「HER2陽性固形がん」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-7427」
・本年3月、抗CCR8抗体「ONO-7427」について、国内で「固形がん」を対象としたフェーズⅠ/Ⅱ試験を開始しました。
「ONO-4686」
・昨年10月、抗TIGIT抗体「ONO-4686」と「オプジーボ」との併用療法について、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社主導の「固形がん」を対象としたフェーズⅠ/Ⅱ試験に日本から参加していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
「ONO-7913」
・昨年9月、抗CD47抗体「ONO-7913」について、国内で「骨髄異形成症候群」を対象としたフェーズⅠ試験を実施していましたが、ギリアド社主導で実施していた同一の患者集団を対象とした海外フェーズⅢ試験(ENHANCE試験)が無益性中止となったことに伴い開発を中止しました。
・昨年10月、抗CD47抗体「ONO-7913」について、ギリアド社主導の「TP53変異陽性急性骨髄性白血病」を対象とした国際共同フェーズⅢ試験に日本から参加していましたが、有効性が確認できなかったため開発を中止しました。
・本年2月、抗CD47抗体「ONO-7913」について、ギリアド社主導の「急性骨髄性白血病」を対象とした国際共同フェーズⅢ試験に韓国および台湾から参加していましたが、独立データモニタリング委員会による解析に基づき、無益性中止となりました。
「ONO-7121」
・昨年12月、「オプジーボ」と抗LAG-3抗体との配合剤「ONO-7121」について、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社主導の「結腸・直腸がん」を対象とした国際共同フェーズⅢ試験に日本、韓国および台湾から参加していましたが、独立データモニタリング委員会による解析に基づき、無益性中止となりました。
「ONO-7119」
・本年2月、PARP7阻害薬「ONO-7119」について、「オプジーボ」との併用療法によるフェーズⅠ試験を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
「ONO-7122」
・本年4月、TGF-β阻害薬「ONO-7122」と「オプジーボ」との併用療法について、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社主導の「固形がん」を対象とした国際共同フェーズⅠ試験に日本から参加していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
「ONO-7226」
・本年4月、抗ILT4抗体「ONO-7226」と「オプジーボ」との併用療法について、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社主導の「固形がん」を対象とした国際共同フェーズⅠ試験に日本から参加していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
<がん領域以外>
「ONO-2910」
・昨年6月、シュワン細胞分化促進薬「ONO-2910」について、国内で「化学療法誘発末梢神経障害」を対象としたフェーズⅡ試験を開始しました。
・本年3月、シュワン細胞分化促進薬「ONO-2910」について、米国で健康成人を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-2808」
・S1P5受容体作動薬「ONO-2808」について、「多系統萎縮症」を対象とした国際共同フェーズⅡ試験を、昨年7月に米国で、本年2月に日本で開始しました。
「ONO-7684」
・昨年8月、FXIa阻害薬「ONO-7684」について、日本および欧州で「血栓症」を対象としたフェーズⅠ試験を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
[創薬/研究提携活動の状況]
・昨年8月、米国Twist Bioscience社と、同社独自の抗体ライブラリーを活用して自己免疫疾患に対する抗体医薬品の創製を目指した創薬提携契約を締結しました。
・昨年9月、米国Adimab社と、同社の治療用医薬品抗体の創製・エンジニアリング技術を活用して、がん領域における二重特異性抗体の医薬品候補の創製を目指した創薬提携契約を締結しました。
・昨年10月、英国Turbine社と、同社のAI駆動型細胞シミュレーションプラットフォームを活用して、がん領域における新規治療標的の同定および検証を実施する研究提携契約を締結しました。
・昨年12月、米国EVQLV社と、同社のAIによる抗体の設計技術を活用した複数の標的に対する抗体の創製に関する創薬提携契約を締結しました。
・昨年12月、英国UK Dementia Research Instituteと認知症領域における新規治療標的分子の同定を目的とした共同研究契約を締結しました。
・本年2月、米国Shattuck社と自己免疫疾患・炎症性疾患に関与する標的に対する二価機能性融合タンパク質の創製に関する創薬提携・オプション契約を締結しました。
・本年2月、スイスNumab社と多重特異性マクロファージエンゲージャーに関するオプション・提携契約を締結しました。
・本年2月、米国InveniAI社と同社の人工知能(AI)および機械学習(ML)技術を活用した新規治療標的の探索を目的とした研究契約を締結しました。
・本年2月、株式会社Epsilon Molecular Engineeringと新規VHH抗体医薬品の創製を目的とした創薬提携契約を締結しました。
・本年3月、米国Harvard大学と当社の重点領域における新規創薬標的の検証を目指した包括的研究提携契約を締結しました。
・本年3月、イタリアSibylla Biotech社と神経疾患に対する新規医薬品候補化合物の創製を目的とした提携契約を締結しました。
・本年3月、英国Oxford大学と当社の重点領域における創薬シーズの検証と化合物の取得を目的とする包括的な創薬提携契約を締結しました。
[ライセンス活動の状況]
・本年3月、韓国NEX-I社とがん免疫療法抵抗性因子ONCOKINE-1に対する抗体「NXI-101」に関するライセンス契約を締結しました。
当連結会計年度の研究開発費の総額は、112,377百万円であります。
なお、当社グループの事業は医薬品事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度の設備投資につきましては、研究設備の増強・維持投資3,422百万円、営業設備等の増強・維持投資2,238百万円、生産設備の増強・維持投資833百万円など、合計6,493百万円の投資を実施しました。
当連結会計年度における重要な設備の除却または売却はありません。
また、当社グループの事業は医薬品事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。
2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社
2024年3月31日現在
(注) 1 帳簿価額には、建設仮勘定の金額を含んでおりません。
2 帳簿価額のその他の内容は、工具器具及び備品であります。
3 現在休止中の主要な設備はありません。
4 営業所等は、その所属するそれぞれの事業所に含めております。
(2) 国内子会社
2024年3月31日現在
(注) 1 帳簿価額には、建設仮勘定の金額を含んでおりません。
2 帳簿価額のその他の内容は、工具器具及び備品であります。
3 現在休止中の主要な設備はありません。
(3) 在外子会社
2024年3月31日現在
(注) 1 帳簿価額には、建設仮勘定の金額を含んでおりません。
2 帳簿価額のその他の内容は、工具器具及び備品であります。
3 現在休止中の主要な設備はありません。
3 【設備の新設、除却等の計画】
重要な設備の新設等
該当事項はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注)1 自己株式の消却による減少であります。
2 自己株式の消却による減少であります。
3 自己株式の消却による減少であります。
(5) 【所有者別状況】
2024年3月31日現在
(注) 自己株式28,980,082株は「個人その他」に289,800単元、「単元未満株式の状況」に82株含まれております。
(6) 【大株主の状況】
2024年3月31日現在
(注) 1 上記の所有株式数の他に、当社が保有する自己株式が28,980千株(5.81%)あります。
2 ブラックロック・ジャパン株式会社ならびにその共同保有者であるブラックロック・アドバイザーズ・エルエルシー(BlackRock Advisers, LLC)、ブラックロック・フィナンシャル・マネジメント・インク(BlackRock Financial Management, Inc.)、ブラックロック・インベストメント・マネジメント・エルエルシー(BlackRock Investment Management LLC)、ブラックロック・インベストメント・マネジメント(オーストラリア)リミテッド(BlackRock Investment Management (Australia) Limited)、ブラックロック(ネザーランド)BV(BlackRock (Netherlands) BV)、ブラックロック・ファンド・マネジャーズ・リミテッド(BlackRock Fund Managers Limited)、ブラックロック(ルクセンブルグ)エス・エー(BlackRock (Luxembourg) S.A.)、ブラックロック・アセット・マネジメント・アイルランド・リミテッド(BlackRock Asset Management Ireland Limited)、ブラックロック・ファンド・アドバイザーズ(BlackRock Fund Advisors)、ブラックロック・インスティテューショナル・トラスト・カンパニー、 エヌ.エイ.(BlackRock Institutional Trust Company, N.A.)およびブラックロック・インベストメント・マネジメント(ユーケー)リミテッド(BlackRock Investment Management (UK) Limited)から、2024年4月3日付で大量保有報告書の変更報告書の提出があり(報告義務発生日 2024年3月29日)、次のとおり株式を所有している旨報告を受けておりますが、当社として当事業年度末現在における当該法人名義の実質所有株式数の確認ができないため、上記「大株主の状況」では考慮しておりません。
3 ウエリントン・マネージメント・カンパニー・エルエルピーから、2023年4月19日付で大量保有報告書の変更報告書の提出があり(報告義務発生日 2023年4月14日)、次のとおり株式を所有している旨報告を受けておりますが、当社として当事業年度末現在における当該法人名義の実質所有株式数の確認ができないため、上記「大株主の状況」では考慮しておりません。
4 株式会社三菱UFJ銀行ならびにその共同保有者である三菱UFJ信託銀行株式会社、三菱UFJ国際投信株式会社および三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社から、2022年11月8日付で大量保有報告書の変更報告書の提出があり(報告義務発生日 2022年10月31日)、次のとおり株式を所有している旨報告を受けておりますが、当社として株式会社三菱UFJ銀行以外の三菱UFJ信託銀行株式会社、三菱UFJ国際投信株式会社および三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社について、当事業年度末現在における当該法人名義の実質所有株式数の確認ができないため、上記「大株主の状況」では考慮しておりません。
5 三井住友信託銀行株式会社ならびにその共同保有者である三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社および日興アセットマネジメント株式会社から、2022年11月7日付で大量保有報告書の変更報告書の提出があり(報告義務発生日 2022年10月31日)、次のとおり株式を所有している旨報告を受けておりますが、当社として三井住友信託銀行株式会社以外の三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社および日興アセットマネジメント株式会社について、当事業年度末現在における当該法人名義の実質所有株式数の確認ができないため、上記「大株主の状況」では考慮しておりません。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2024年3月31日現在
② 【自己株式等】
2024年3月31日現在
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注)当期間における取得自己株式には、2024年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注)当期間における保有自己株式数には、2024年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。
3 【配当政策】
利益配分につきましては、株主の皆様への利益還元を経営の重要政策の一つと位置づけ、安定的な配当の継続を重視しつつ、業績に応じた成果の配分を行っていきたいと考えています。
当社の剰余金の配当は、中間配当および期末配当の年2回を基本的な方針としております。配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会であります。なお、定款において会社法第454条第5項に規定する中間配当をすることができる旨を定めております。
当事業年度の剰余金の配当につきましては、中間配当として1株当たり普通配当40円の配当を行い、期末配当として1株当たり普通配当40円の配当を行いました。中間配当と期末配当を合わせて、年間80円の配当を実施しました。
次期以降につきましては、毎年の年間配当金を維持または増額する累進的な方針とし、各期の業績状況、各種指標を考慮したうえで、配当性向40%をめどに配当を行うことを目標としており、次期の年間配当については、1株当たり80円を予想しています。
なお、内部留保金の使途につきましては、国内外における新薬の研究開発やバイオベンチャーとの提携、さらには開発リスク補完のための新薬候補化合物の導入など、将来の事業発展のために積極的に活用していきたいと考えています。
第76期の剰余金の配当につきましては、以下のとおりです。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、企業価値の向上を図るために、法令遵守はもとより、経営における透明性を高め、経営管理機能を強化することが重要な課題であると考えています。
そのために、監査役(会)設置型の経営機構を採用し、取締役会および監査役会の機能強化を中心としたコーポレート・ガバナンスの充実を図っています。
コーポレート・ガバナンス体制図

② 企業統治の体制の概要および当該体制を採用する理由
当社は監査役制度を採用し、取締役会および監査役会の機能強化を中心に企業統治の体制を整備しています。
取締役会については、経営の透明性や監督機能の強化を図りつつ、迅速かつ的確な意思決定が行える適正な規模と構成になるよう努めています。また、経営の健全性、業務執行の的確性の維持・向上および監督機能の強化を目的に企業経営経験者や専門的な知識や豊富な経験を有する社外取締役(3名)を招聘しています。社外取締役は、「役員人事案検討会議」および「役員報酬案検討会議」の議長および主要な構成員として、取締役・監査役候補者等の指名および取締役等の報酬といった企業統治に関する意思決定において重要な役割を果たしています。
業務執行については、執行役員制度を採用し、経営の効率化、意思決定の迅速化に努める一方、業務執行の重要事項に関しては、「経営会議」をはじめ、経営課題の重要性、内容に応じて、代表取締役や担当取締役、担当執行役員等が主宰する会議において審議を行い、執行を決定するなど、相互牽制による監督機能にも配慮した適切な業務運営に努めています。なお、経営会議については、監査役の出席、議事録の閲覧等を通じた監査の対象としています。
監査役会については、構成する各監査役(4名)が取締役会およびその他重要な会議に出席するほか、取締役等から事業の報告を受け、聴取するなど、取締役の職務執行の監査を行っています。
なお、社外監査役には弁護士と公認会計士が各1名就任しており、それぞれ客観的かつ専門的な視点から監査を行っています。
<企業統治に係る主要な意思決定を行う機関>
(Ⅰ)取締役会
目的および権限:代表取締役の選定・解職を決定するほか、会社法が定める重要な業務執行等の意思決定を行っています。また、業務報告等の確認を通じて取締役の職務執行の監督を行っています。
議長および構成:取締役会の決議により選定された取締役社長が議長を務めています。取締役会はすべての取締役(7名、うち社外取締役3名)で組織され、出席義務のある監査役(4名、うち社外監査役2名)の出席のもと運営されています。
当期の活動状況:当期において、取締役会は合計12回開催されています。各取締役および各監査役の出席状況は以下のとおりです。
※1 2024年1月11日開催の取締役会において、辻中 聡浩および滝野 十一の両氏は、新たに代表取締役に選定され、同年4月1日付で就任しています。
※2 2024年1月11日開催の取締役会において、相良 暁氏は取締役会長CEOに、滝野 十一氏は取締役社長COOに、辻中 聡浩氏は取締役副社長執行役員に、それぞれ選定され、同年4月1日付で就任しています。
※3 取締役会の議長は、2024年4月以降も引き続き相良 暁氏(取締役会長CEO)が務めています。
※4 出光清昭氏は、病気療養のため、2023年7月から12月までの間、取締役会に出席することができませんでした。
※5 2024年6月20日開催の第76回定時株主総会終結の時をもって、出光 清昭氏は任期満了により取締役を退任しています。
※6 2024年6月20日開催の第76回定時株主総会終結の時をもって、西村 勝義氏は任期満了により監査役を退任し、出光 清昭氏が同総会で新たに監査役に選任され、就任しています。
当期の取締役会における主な審議内容等は以下のとおりです。
(Ⅱ)監査役会
目的および権限:取締役の職務執行に係る監査の方針、会社の業務および財産の状況の調査の方法その他の監査役の職務の執行に関する事項を決定するとともに、常勤の監査役の選定・解職の決定、会計監査人の職務執行の評価(解任または不再任等の決定を含む)を行っています。
議長および構成:監査役会の決議により選定された常勤監査役が議長を務めています。監査役会はすべての監査役(常勤監査役2名、社外監査役2名)で組織されています。
監査役会の活動状況等は下記「(3) 監査の状況」に記載しています。
(Ⅲ)役員人事案検討会議
目的および権限:取締役・監査役候補者および経営陣幹部指名の透明性、客観性を確保するとともに、経営陣の後継者計画の方針をはじめ、当社の企業統治のあり方について議論しています。なお、取締役会に諮るべき役員人事については、本会議での審議を経てから取締役会に上程され、決定されています。
議長および構成:(議長)社外取締役 野村 雅男、社外取締役 奥野 明子、社外取締役 長榮 周作、代表取締役社長 相良 暁、取締役専務執行役員 辻中 聡浩
当期の活動状況:当期において、役員人事案検討会議は7回開催されています。各メンバーの出席状況は以下のとおりです。
※1 相良 暁氏は当期に開催された役員人事案検討会議のうち1回欠席していますが、これは社長交代を含む代表取締役人事に関する審議において、社外取締役の独立性を確保する観点から欠席したものです。
※2 辻中 聡浩氏は当期に開催された役員人事案検討会議のうち4回欠席していますが、これは会議の趣旨・目的を踏まえて欠席したもので、他の構成員全員の了承が得られています。
当期における主な審議事項は以下のとおりです。
・社長交代を含む代表取締役人事について
・第76回定時株主総会終了後の役員人事(執行役員人事を含む)について
・本検討会議の構成および運営について
提出日現在での議長および構成
本検討会議の2024年4月以降の議長および構成は以下のとおりです。また、社外取締役のみで審議すべき案件と議長が判断した場合は、代表取締役会長CEOは議論に加わらないこととしました。
(議長)社外取締役 野村 雅男、社外取締役 奥野 明子、社外取締役 長榮 周作、代表取締役会長CEO 相良 暁
(Ⅳ)役員報酬案検討会議
目的および権限:個々の取締役の報酬等の額およびその算定方法の決定について、透明性、客観性を確保するとともに、役員報酬制度の妥当性や今後のあり方についても議論しています。なお、取締役の報酬等については、本会議での審議を経てから取締役会に上程され、決定されています。
議長および構成:(議長)社外取締役 野村 雅男、社外取締役 奥野 明子、社外取締役 長榮 周作、代表取締役社長 相良 暁
当期の活動状況:当期において、役員報酬案検討会議は3回開催されています。各メンバーの出席状況は以下のとおりです。
当期における主な審議事項は以下のとおりです。
・2022年度に係る取締役賞与について
・2022年度に係る業績連動型譲渡制限付株式報酬について
・2023年7月以降の取締役の報酬水準、報酬構成等について
・2023年度に係る取締役賞与の基準額等について
・2023年に係る業績連動型譲渡制限付株式報酬(基準となる株式数、評価指標および目標等)について
・2023年7月交付(支給)の勤務継続型譲渡制限付株式報酬(譲渡制限付株式の割当てのために支給する金銭報酬債権の額)について
・代表取締役の異動に伴う取締役の報酬額改定について
・取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針について
・本検討会議の構成および運営について
提出日現在での議長および構成
本検討会議の2024年4月以降の議長および構成は以下のとおりです。
(議長)社外取締役 野村 雅男、社外取締役 奥野 明子、社外取締役 長榮 周作
③ 企業統治に関するその他の事項
<業務の適正を確保するための体制>
当社は、以下に示す内部統制システム構築の基本方針に基づき、業務の適正を確保するための体制を整備し、その適切な運用に努めています。
(Ⅰ)取締役・使用人の職務執行が法令および定款に適合することを確保するための体制
1. グループ全体での企業倫理の確立とコンプライアンス体制の構築・強化を図るために、「ONOグループ コード・オブ・コンダクト」(企業行動規範)およびコンプライアンス関連規程を制定する。
2. コンプライアンスに係る諸施策を推進するために、コンプライアンス担当役員を任命し、コンプライアンス委員会を組織する。
3. 取締役および従業員等がコンプライアンス上の問題を発見した場合は、速やかにコンプライアンス部門に報告される体制を構築する。コンプライアンス上の重要な問題が発見された場合は、取締役会に報告するとともに、適正に対応する。
4. コンプライアンス上の問題の未然防止、早期是正のために、社内および社外(弁護士事務所等)にコンプライアンス通報・相談窓口を設置する。
5. 3.または4.により報告・相談された事項については、コンプライアンス部門が調査した上で、コンプライアンス委員会に報告する。コンプライアンス委員会は、再発防止策を協議・決定するとともに、全社的に再発防止策を実施する。
(Ⅱ)取締役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する事項
取締役の職務の執行に係る情報については、担当取締役が法令および社内規程に基づき文書を作成し、保存および管理を行う。
(Ⅲ)損失の危険の管理に関する規程その他の体制
1. コンプライアンス、製品の品質・安全性、安全衛生、環境、災害および情報セキュリティ等に係るリスク管理については、それぞれ社内規則に基づき関連部署にて手順書の作成・配布、研修等を行うことにより対応する。
2. 経営に著しく影響を与えると判断されるリスクあるいは組織横断的なリスクについて、代表取締役は、担当取締役、各部門の責任者等で構成する会議においてリスク状況の監視および対応を行う。不測の事態が発生した場合には、必要に応じて代表取締役が関係者を招集し、速やかに問題の解決に当たる。
3. 各部門固有のリスク対応については、各部門が必要に応じて対応手順書の整備などを行う。
(Ⅳ)取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
1. 当社は、取締役会を原則毎月1回定例に、また、必要に応じて臨時に開催し、重要事項の決定ならびに取締役の職務執行状況の監督等を行う。
2. 取締役会の効率化を図るため、代表取締役は、各部門を担当する取締役、関連部門の責任者等を構成員とする経営会議等において、経営戦略や喫緊の経営課題、重要な業務執行に係る問題、全社的な業務執行に係る問題、各部門からの重要な報告事項について検討・審議し、必要に応じて取締役会に検討結果を具申・上程する。
(Ⅴ)当会社および子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
1. 当社企業グループの経営を管理する部署を設け、関連部署と協力しながら子会社管理を行う。子会社に対しては、定期的に業務報告を求めるとともに、当社からの役員派遣や日常的な取引等を通じて子会社の取締役の職務執行状況を把握する。
2. 子会社の法令遵守体制・リスク管理体制全般については、必要に応じて当社が助言・指導を行う。子会社の存続に係るようなリスク、当社に著しい損失を及ぼすおそれのある子会社のリスクについては、当社が関与して対策を検討する。
3. 当社の子会社の職務執行体制は、各社の事業内容、事業規模あるいは当社事業との係り等を勘案しながら、機動的な業務執行が行われるよう整備する。
4. 子会社のコンプライアンス推進体制については、子会社管理の一環として、各社の事業内容、事業規模、事業環境等に応じて適切に体制を整備するよう助言・指導するとともに、定期的に運用状況の報告を求める。
(Ⅵ)監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項ならびにその使用人の取締役からの独立性に関する事項
1. 監査業務については内部監査部門が連携・協力するとともに、監査役の職務を補助する監査役会事務担当者を置く。監査役から要請があったときは、監査役を補助する専任かつ取締役から独立した従業員を配置する。
2. 監査役の職務を補助すべき従業員を配置した場合、その者の人事は監査役から事前に意見を聴取し、独立性を確保するなど、監査役の職務の執行に支障をきたすことのないよう配慮する。
(Ⅶ)当社の取締役および使用人ならびに子会社の取締役、監査役および使用人等が監査役に報告するための体制その他の監査役への報告に関する体制
1. 代表取締役は、監査役と協議の上、次に定める事項を監査役に報告する体制を整備する。
(a)経営会議で決議された事項
(b)当社企業グループに著しい損害を及ぼすおそれのある事項
(c)毎月の経営状況として重要な事項
(d)内部監査状況およびリスク管理に関する重要な事項
(e)当社および子会社の重大な法令・定款違反
(f)コンプライアンス通報・相談窓口への通報状況および内容
(g)その他コンプライアンス上重要な事項
2. 従業員は、子会社に役員として派遣されている場合または子会社に出向している場合も含め、前項(b)および(e)に関する重大な事実を発見した場合は、監査役に直接通報することができるものとする。
3. 代表取締役は、監査役による子会社監査に協力する。
4. 当社および子会社の役員・従業員が、コンプライアンス通報・相談窓口を利用したことや監査役に対して直接通報したことを理由に不利な取扱いを行うことを禁止し、その旨を周知徹底する。
(Ⅷ)その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
1. 監査役と代表取締役との間の定期的な意見交換会を設定する。
2. 監査役の職務の執行に必要な費用は、年間予算を確保するとともに、別途必要となった場合は、監査役の請求に基づき適切に処理する。
<責任限定契約の内容の概要>
当社は、各社外取締役および各社外監査役との間で、会社法第423条第1項の損害賠償責任の限度額を法令の定める最低責任限度額とする契約を締結しています。
<補償契約の内容の概要>
当社は、各取締役および各監査役との間で会社法第430条の2第1項に定める補償契約を締結しており、同項第1号の費用および同項第2号の損失を法令の定める範囲内にて当社が補償することとしています。
<役員等賠償責任保険契約の内容の概要>
当社は、当社および当社グループの取締役、監査役および執行役員を被保険者とする会社法第430条の3第1項に定める役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しています。当該保険契約により、被保険者がその職務の執行に関し責任を負うことまたは当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害が填補されます。ただし、法令違反の行為であることを認識して行った場合等の損害は補償対象外となっています。なお、当該保険契約の保険料は、その全額を当社の負担としています。
④ 定款における取締役の定数や資格制限など
1. 取締役の定数
当社の取締役は3名以上とする旨を定款に定めています。
2. 取締役の任期
当社の取締役の任期は、選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする旨および補欠または増員として選任された取締役の任期は、在任取締役の任期の満了する時までとする旨を定款に定めています。
3. 取締役選任の決議要件
当社は、取締役選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨および取締役の選任決議については、累積投票によらないものとする旨を定款に定めています。
⑤ 定款の定めにより取締役会で決議できる株主総会決議事項
1. 当社は、企業環境の変化に対応した機動的な経営を遂行できるようにするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己株式を取得することができる旨を定款で定めています。
2. 当社は、株主への利益配分の機会を充実させるため、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として中間配当をすることができる旨を定款に定めています。
⑥ 株主総会の特別決議の要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行うため、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議の要件について、その定足数を緩和することとし、当該特別決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めています。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
男性8名 女性2名 (役員のうち女性の比率20%)
(注) 1 取締役 野村 雅男、取締役 奥野 明子および取締役 長榮 周作は、社外取締役です。
2 監査役 菱山 泰男および監査役 田辺 彰子は、社外監査役です。
3 取締役の任期は、2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
4 監査役 谷坂 裕信および監査役 田辺 彰子の任期は、2023年3月期に係る定時株主総会終結の時から2027年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
5 監査役 出光 清昭および監査役 菱山 泰男の任期は、2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2028年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
6 当社では、経営の効率化および意思決定の迅速化を図ることを目的として、執行役員制度を採用しており、提出日現在の執行役員(取締役による兼任を除く)は、以下の12名です。なお、2024年6月20日付で新たに北田 浩一、廣田 泰、勝又 清至および伊藤 邦彦の4名が執行役員に就任しています。
② 社外役員の状況
<社外取締役>
当社は、経営の健全性、業務執行の的確性の維持・向上およびコーポレート・ガバナンスの一層の強化を図るため、企業経営に関する幅広い知識と高い見識を有する社外取締役を3名選任しています。
社外取締役 野村 雅男氏は、岩谷産業株式会社の顧問であり、長年にわたる企業経営者としての豊富な経験と高い見識を有しており、2018年に当社社外取締役に就任以来、独立した立場から、経営全般への助言・提言を行い、業務執行を適切に監督するなど、社外取締役として期待される役割を十分に果たしています。また、同氏は京阪神ビルディング株式会社の社外取締役を兼務していますが、同氏および同氏の兼務先と当社との間に特別な利害関係はありません。なお、同氏は当社株式を5千株保有しています。
社外取締役 奥野 明子氏は、甲南大学経営学部教授であり、経営学を専門とする大学教授としての高度な学術知識を有しており、2020年に当社社外取締役に就任以来、独立した立場から、女性の労働や人事評価制度等の専門領域における知見に基づく助言・提言を行い、業務執行を適切に監督するなど、社外取締役として期待される役割を十分に果たしています。また、同氏および同氏の兼務先と当社との間に特別な利害関係はありません。
社外取締役 長榮 周作氏は、パナソニックホールディングス株式会社の特別顧問であり、長年にわたる企業経営者としての豊富な経験と高い見識を有しており、2021年に当社社外取締役に就任以来、独立した立場から、経営全般への助言・提言を行い、業務執行を適切に監督するなど、社外取締役として期待される役割を十分に果たしています。また、同氏は株式会社日本経済新聞社の社外監査役および株式会社ポピンズの社外取締役を兼務していますが、同氏および同氏の兼務先と当社との間に特別な利害関係はありません。
当社は、社外取締役の独立性に関する基準または方針は特に設けておりませんが、選任にあたっては、会社法に定める社外性の要件を満たすというだけでなく、東京証券取引所の独立役員の基準等を参考にしています。
<社外監査役>
当社は、監査役(会)設置会社における監査機能の強化という観点から、法律あるいは企業会計について広範かつ高度な知識を有する弁護士と公認会計士を各1名社外監査役に選任しています。
社外監査役 菱山 泰男氏は、田辺総合法律事務所のパートナー弁護士であり、法律の専門家として専門的かつ客観的な立場で取締役の職務執行の監査を行うとともに、経営上有用な助言・提言を適宜行っています。また、同氏はヨシモトポール株式会社の社外監査役を兼務していますが、同氏および同氏の兼務先と当社との間に特別な利害関係はありません。
社外監査役 田辺 彰子氏は、田辺彰子公認会計士事務所の代表であり、企業会計の専門家(公認会計士)として専門的かつ客観的な立場で取締役の職務執行の監査を行うとともに、経営上有用な助言・提言を適宜行っています。また、同氏は尾家産業株式会社の社外取締役および御堂筋監査法人の社員を兼務していますが、同氏および同氏の兼務先と当社との間に特別な利害関係はありません。
当社は、社外監査役の独立性に関する基準または方針は特に設けておりませんが、選任にあたっては、会社法に定める社外性の要件を満たすというだけでなく、東京証券取引所の独立役員の基準等も参考にしています。
なお、当社は、上記5名の社外役員がいずれも東京証券取引所の定めに基づく独立役員としての要件を満たしていることから、全員を独立役員として同取引所に届け出ています。
③ 社外取締役または社外監査役による監督または監査と内部監査、監査役監査および会計監査との相互連携ならびに内部統制部門との関係
社外取締役は、取締役会における業務報告、内部統制システムの整備・運用状況の報告等の確認を通じて取締役の職務執行の監督を行うほか、「役員人事案検討会議」および「役員報酬案検討会議」の議長および主要な構成員として、経営陣に対するより実効的な監督を行っています。
社外監査役は、各監査役と相互に連携を図りながら、監査役会で定めた監査方針および監査計画、職務分担等にしたがい、取締役会への出席、取締役、内部監査部門(監査部)その他の使用人等からの情報収集、重要な決裁書類等の閲覧等により取締役の職務執行状況の監査を行っています。
監査役監査においては、内部監査部門(監査部)から定期的に内部監査の経過および結果について報告を受けるとともに、相互に情報交換や意見交換を行うなど連携に努めています。また、会計監査人から定期的または必要に応じて臨時に会計監査計画や監査結果などについて説明・報告を受けるとともに、相互に情報交換や意見交換などを行い、監査が有効かつ効率的なものとなるよう連携に努めています。
(3) 【監査の状況】
① 監査役監査の状況
1. 監査役監査の組織、人員および手続
当社は監査役会設置会社であり、監査役会は監査役4名(常勤監査役2名、社外監査役2名)で構成されています。なお、社外監査役には、財務及び会計に関して相当程度の知見を有する公認会計士1名を置いています。さらに、監査役の職務を遂行するために必要な能力・経験を有するスタッフ1名(兼務)を配置し、監査役の職務遂行のサポート、監査役会の事務局等を行っています。
当期における監査役会の構成
※1 西村 勝義氏は2024年6月20日開催の定時株主総会の終結の時をもって任期満了により退任し、同総会で新たに出光 清昭氏が監査役に選任され、就任し、同日開催の監査役会において常勤監査役に選定されています。出光氏は主に研究、開発、事業戦略およびメディカルアフェアーズに携わり、長年にわたる海外勤務(米国・英国)の中で現地法人(英国)の社長を務めた経験があります。また、取締役常務執行役員として当社経営に関与した経験から、業務活動全般に精通しており、グローバルを含めた幅広い視野と高い知見を有しています。
※2 谷坂 裕信氏は2024年6月20日開催の監査役会において監査役会議長に選定されています。
2. 監査役会の活動状況
当期において、監査役会は合計15回開催され、1回あたりの平均所要時間は約2時間30分であります。各監査役の監査役会への出席状況は以下のとおりです。
当期において付議された議題の数および主な議題の内容は以下のとおりです。
3. 監査役の活動状況
監査役の主な活動内容は以下のとおりです。
※1 代表取締役との定期会合について
当社では、年2回、監査役全員と代表取締役との間で会合を実施しています。当会合では、常勤監査役より監査方針・監査計画および監査実施状況・結果について説明し、代表取締役から会社の経営方針、会社の現状および対処すべき課題について説明を受けることとしています。そのうえで、監査役と代表取締役との間で会社が対処すべき課題、会社を取り巻くリスク、監査役監査の整備状況および監査上の重要課題等について意見交換を行うことで、相互認識と信頼関係を深めるよう努めています。また、社外監査役よりそれぞれの経験・専門性に基づく情報提供も行っています。
※2 社外取締役との連携会合について
当社では、年1回、監査役全員と社外取締役全員との間で連携会合を実施しています。当期に実施した当会合では、常勤監査役より監査方針・監査計画および監査実施状況・結果について説明したうえで、経営の重要課題である「人的資本の拡充」に関するテーマ(従業員のモチベーションの維持・向上)で意見交換を実施しました。
※3 社外監査役の往査同行、社外取締役の拠点視察について
当社では、年2拠点、常勤監査役が実施する国内事業所往査(業務および財産の状況の調査、現地幹部への面談)に社外監査役が同行することとしています。当期においてはフジヤマ工場および九州・沖縄エリアの営業拠点(福岡県)の往査に同行しています。なお、フジヤマ工場への往査に合わせて社外取締役の拠点視察も実施しており、多様な視点から意見交換が行われました。
※4 会計監査人との連携について
当期における監査役と会計監査人の連携は以下のとおりです。
●は監査役会で実施したもの、■は常勤監査役のみ参加したものを示しています。
② 内部監査の状況
内部監査については、取締役社長直轄の内部監査部門(監査部、人員数8名)が、内部統制部門をはじめ全社の業務が適正かつ効率的に運営されているか、自己点検を目的とした監査を行っています。内部監査の結果については代表取締役社長、常勤監査役、関係役員等に報告することとしており、定期的に取締役会(年1回)、監査役会(年2回)にも報告するようにしています。また、内部監査部門は財務報告内部統制の整備・運用等に関して、会計監査人と適宜連携し、その継続的改善を図っています。
内部監査、監査役監査および会計監査人の相互連携については、上記(2) ③「社外取締役または社外監査役による監督または監査と内部監査、監査役監査および会計監査との相互連携ならびに内部統制部門との関係」に記載のとおり実施されており、各監査の効率化と品質向上が図られています。
③ 会計監査の状況
1.監査法人の名称
有限責任監査法人トーマツ
2.継続監査期間
2006年以降
3.業務を執行した公認会計士
髙見 勝文 氏
村上 育史 氏
4.監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士14名、その他32名であります。
5.監査役および監査役会による会計監査人の評価ならびに会計監査人の選定方針および選定理由について
監査役および監査役会は、会計監査人との定期的な会合その他の連携を通じ、継続的に会計監査人の評価を行っています。また、監査役会では、会計監査人から期末の会計監査報告を受けた後に会計監査人の評価の総括を実施しており、会計監査人の監査の方法および結果の相当性や監査役会が会計監査人の解任または不再任の検討を行うべき状況(会計監査人が会社法第340条第1項に定められている解任事由に該当する状況にある場合、もしくは監督官庁から監査業務停止処分を受けるなど、当社の監査業務に重大な支障をきたす事態が生じた場合)の有無も踏まえ、会計監査人の再任の適否を判断する方針としています。
評価については、監査役会が策定した「会計監査人の評価基準」に沿って実施しており、「監査法人の品質管理の状況」「監査チームの適切性」「監査報酬および非監査報酬の内容・水準等」「監査役(会)とのコミュニケーションの有効性」「経営者や内部監査部門等との関係」「グループ監査」「不正リスクへの考慮」を評価項目としています。
直近に監査役会で実施した会計監査人の評価の総括では、上記7項目についての評価の最終判断を行っており、その結果、会計監査人の職務執行状況、監査体制、独立性、専門性等の適切性および法令等の遵守状況にいずれも問題なく、監査品質を維持し適切に監査が行われている旨評価しています。また、監査役全員が会計監査人の監査の方法および結果が相当であると認めており、監査役会として会計監査人の解任または不再任の検討を行うべき状況はなく、監査役全員が再任に相応しいと判断しています。
6.その他の事項
有限責任監査法人トーマツおよびその業務執行社員と当社の間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はありません。
④ 監査報酬の内容等
1.監査公認会計士等に対する報酬
(単位:百万円)
当社における非監査業務の内容は、前連結会計年度は財団の設立に関する助言業務、研究開発のプロジェクト管理に関する助言業務等であり、当連結会計年度は研究開発のプロジェクト管理に関する助言業務であります。
2.監査公認会計士等と同一のネットワーク(デロイト トウシュ トーマツ)に対する報酬(1.を除く)
(単位:百万円)
当社における非監査業務の内容は、前連結会計年度はデジタル化の推進に関する助言業務、情報管理システム設計・構築に関する助言業務等であり、当連結会計年度はデジタル化の推進に関する助言業務、情報管理システム設計・構築に関する助言業務等であります。
また、連結子会社における非監査業務の内容は、前連結会計年度は情報収集に関する助言業務、移転価格税制に関する助言業務等であり、当連結会計年度は移転価格税制に関する助言業務等であります。
3.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
4.監査報酬の決定方針
該当事項はありませんが、監査報酬は当社の規模および事業の特性などに基づいた監査日数等を総合的に勘案し、監査役会の同意を得た上で決定しています。
5.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、社内関係部署および会計監査人からの必要な資料の入手や報告をもとに、会計監査人の監査計画の内容、会計監査の職務執行状況および報酬見積りの算出根拠等を検討した結果、会計監査人の報酬等の額につき、会社法第399条第1項の同意を行っています。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針に係る事項
a. 方針の内容の概要
(基本方針)
・当社取締役が、研究開発型医薬品企業として持続的な成長の実現に努め、株主の皆様と利益意識を共有して企業価値の向上を図ることができるよう、取締役(社外取締役を除く)の報酬等は中長期的な展望を持って挑戦を続けることを奨励するとともに、業績目標に対する意識を高め、企業価値向上への貢献を促すことができる内容とする。
・取締役(社外取締役を除く)の報酬等は、固定報酬である「基本報酬」、短期インセンティブとしての「業績連動報酬等(賞与)」および中長期インセンティブとしての「非金銭報酬等(株式報酬)」により構成し、社外取締役および監査役については、客観的かつ独立した立場から経営を監督・監査するという役割を考慮し、固定報酬である「基本報酬」のみとする。
(報酬水準)
・取締役および監査役の報酬等は、優秀な人材を確保するにふさわしい報酬水準であることを前提に、事業規模、職責、経営戦略等を勘案し、外部専門機関の経営者報酬データベースも参考にして適切な水準となるように設定する。
(基本報酬)
・基本報酬は月次の固定報酬とする。
(業績連動報酬等(賞与))
・業績連動報酬等は、事業年度ごとの業績指標の目標数値の達成度を反映させることを基本に、企業価値向上に対する個人別の貢献度、事業環境の変化等を査定・評価した上で額を算定し、賞与として、毎事業年度終了後に一括支給する。
・業績指標は、基本方針を踏まえて、その内容を決定する。
(非金銭報酬等(勤務継続型譲渡制限付株式報酬および業績連動型譲渡制限付株式報酬))
・非金銭報酬等は、株主の皆様と同じ目線で中長期的な企業価値の向上を図る動機づけとして、退任後に一括して譲渡制限を解除する譲渡制限付株式を交付する。
・譲渡制限付株式報酬は、意思決定に対する責任の大きさに応じて交付株式数を算定する「勤務継続型譲渡制限付株式報酬」と、中長期的な経営戦略・経営課題と紐づけて事業年度単位で設定する業績目標(ESG目標を含む)の達成度と事業年度ごとの業績指標の目標数値の達成度を踏まえて交付株式数を算定する「業績連動型譲渡制限付株式報酬」により構成する。
・勤務継続型譲渡制限付株式報酬は定時株主総会終了後に交付し(事前交付)、業績連動型譲渡制限付株式報酬は業績評価期間(1事業年度)終了後の業績評価結果に基づき、定時株主総会終了後に交付する(事後交付)。
・業績連動型譲渡制限付株式報酬の交付対象者が任期満了により取締役を退任する場合など、譲渡制限付株式を交付することが適当でないときは、株式の交付に代えて金銭で支給(精算)する。
(報酬構成の割合)
・取締役(社外取締役を除く)の報酬構成の割合は、当社の事業特性やその時々の経営課題、事業環境を踏まえて妥当性を判断する。
・業績連動報酬等(目標達成時)および非金銭報酬等は、その目的に鑑み、役位が上位の者ほど報酬全体に占める比率を高める構成とする。
(個人別の報酬等の決定方法)
・取締役の個人別の報酬等の額については、株主総会で承認を得た範囲内で、役員報酬案検討会議における審議を経て、取締役会に諮り決定する。
・監査役の報酬等については、株主総会で承認を得た範囲内で、監査役の協議により決定する。
(マルス条項・クローバック条項)
・中長期インセンティブである譲渡制限付株式報酬について、制度運用の適正性を確保するために必要と判断した場合は、重大な不正等により、不当な株式報酬を受けた取締役に対し、公正かつ慎重な手続を経た上で株式報酬の全部または一部の没収(マルス)や譲渡制限解除後の返還(クローバック)を求めることができるようにする。
b. 方針決定の方法
取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針は、取締役会の決議により決定しています。本方針の見直しを行う場合は、構成員の全員を社外取締役とする「役員報酬案検討会議」における審議を経て、取締役会に諮り決定することとしています。
監査役の報酬等は、当社の職務の内容等に照らして適切な水準となるよう、監査役の協議によって決定しています。
② 当事業年度に係る取締役の報酬等の額の決定過程における取締役会と役員報酬案検討会議の活動状況
役員報酬案検討会議は社外取締役3名と取締役社長で構成されており(2024年4月以降は、メンバー全員が社外取締役となるよう構成を変更)、議長は社外取締役が務めています。同検討会議では、個々の取締役の報酬等の額および算定方法の決定について、透明性、客観性を確保するとともに、役員報酬制度の妥当性や今後のあり方等について議論することとなっています。
当期(2023年度)に係る取締役の報酬等の額の決定過程において、以下の事項を2023年6月および2024年4月に開催された役員報酬案検討会議で審議し、取締役会で決議を行いました。
・2023年7月以降の基本報酬
・取締役賞与の基準額、評価指標および目標値について
・勤務継続型譲渡制限付株式報酬(譲渡制限付株式の割当てのために支給する金銭報酬債権の額)について
・業績連動型譲渡制限付株式報酬の運用(基準となる株式数、評価指標および目標等)について
・取締役賞与の支給(評価指標に対する目標達成度の評価)について
・業績連動型譲渡制限付株式報酬(評価指標に対する目標達成度の評価)について
当期に係る取締役の個人別の報酬等の内容は、役員報酬案検討会議において、代表取締役が作成する取締役の個人別の報酬等の原案の妥当性や報酬決定方針との整合性について審議した上で、取締役会で支給を決議しています。取締役会では、役員報酬案検討会議での審議の内容等を相当であると認めていることから、その内容は取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針に沿うものであると判断しています。
③ 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額および対象となる役員の員数
(注)1 取締役の報酬限度額は、2022年6月23日開催の第74回定時株主総会において、年額7億円以内(うち社外取締役分は年額1億円以内)と決議いただいています(当該定時株主総会終結時点の対象取締役の員数は8名(うち社外取締役3名))。
2 2022年6月23日開催の第74回定時株主総会において、上記1とは別枠で、取締役(社外取締役を除く)に対して勤務継続型譲渡制限付株式および業績連動型譲渡制限付株式を報酬等として付与するための報酬等の限度額として、勤務継続型譲渡制限付株式については年額1億円以内(年間6万株以内)、業績連動型譲渡制限付株式については年額3億円以内(年間18万株以内)と決議いただいています(当該定時株主総会終結時点の対象取締役の員数は5名)。
3 賞与の額は、当期に係る役員賞与引当金繰入額を記載しています。
4 勤務継続型譲渡制限付株式報酬および業績連動型譲渡制限付株式報酬の額は、それぞれの譲渡制限付株式報酬として当期に費用計上した額を記載しています。なお、当該譲渡制限付株式の交付状況は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 33 株式報酬 (1)譲渡制限付株式報酬制度 ②期中に付与された株式数と公正価値」に記載のとおりです。
5 取締役(社外取締役を除く)に対する賞与および業績連動型譲渡制限付株式報酬が業績連動報酬等に該当し、勤務継続型譲渡制限付株式報酬および業績連動型譲渡制限付株式報酬が非金銭報酬等に該当いたします。
6 監査役の報酬限度額は、2023年6月22日開催の第75回定時株主総会において、年額1億5千万円以内と決議いただいています(当該定時株主総会終結時点の対象監査役の員数は4名)。
7 当期末時点における取締役(社外取締役を除く)は4名でありますが、上記報酬額には、2023年6月22日付をもって退任した取締役(社外取締役を除く)1名を含んでいます。
④ 役員ごとの連結報酬等の総額等
(注) 連結報酬等の総額が1億円以上である者に限定して記載しています。
⑤ 業績連動報酬等および非金銭報酬等に関する事項
a. 賞与
短期インセンティブとなる賞与は、取締役(社外取締役を除く)の業績目標に対する意識を高めるため、事業年度ごとの業績指標への達成度を反映させることを基本にしています。また、当社の持続的な成長に向けた年度単位の活動実績を評価するため、中期的な経営課題をもとに年度単位で個人別に設定する定性的な評価指標も用いています。
賞与の額は、役職ごとに設定した基準額に対して、会社業績の達成度評価を反映させた上で、個人業績の評価結果を加味して算定しています。主要な評価指標に係る目標および実績は下表のとおりです。
※1 会社業績の指標は、期初に掲げた連結業績予想を目標数値としています。
実績は、期初目標設定時に想定していなかった特殊要因の有無や業績評価への考慮の可否等を踏まえて、役員報酬案検討会議において評価しています。
※2 個人業績の評価は、社長(現会長CEO)以外の取締役の評価は社長(現会長CEO)が行い、役員報酬案検討会議において評価の妥当性を検証いたしました。また、社長(現会長CEO)の評価は役員報酬案検討会議において、社外取締役のみで行いました。
b. 譲渡制限付株式報酬
中長期インセンティブとなる譲渡制限付株式報酬は、取締役(社外取締役を除く)に中長期的な企業価値向上への動機づけを与えるとともに、株主の皆様との一層の価値共有を図ることを目的としており、原則として、取締役退任後に一括して譲渡制限を解除する2種類の譲渡制限付株式を交付しています。
勤務継続型譲渡制限付株式報酬
勤務継続型譲渡制限付株式報酬は、意思決定に対する責任の大きさに応じて交付する株式数を決定いたします。
なお、当報酬には在任期間中の重要な法令または社内規則違反等を理由に、保有する譲渡制限付株式の全部または一部を没収する旨の「マルス条項」を設定しています。
業績連動型譲渡制限付株式報酬
業績連動型譲渡制限付株式報酬は、取締役(社外取締役を除く)の中期的な企業価値向上を目指した取り組みを一層促すとともに、業績目標やESG評価等に対する意識を高めることを目的としており、中期的な経営戦略・経営課題と紐づけて事業年度単位で設定する業績目標(ESG目標を含む)や事業年度ごとの業績目標を評価指標として用いています。
交付する株式数は、基準となる株式数(役位・職責等に応じて設定)に対して、業績評価期間(1事業年度)終了後の業績評価に応じて0~200%の範囲で決定いたします。主要な評価指標に係る目標および実績は下表のとおりです。
なお、当報酬には上記の「マルス条項」に加え、在任期間中の重要な法令または社内規則違反等を理由に、譲渡制限解除後一定期間においても株式報酬(処分金額相当額)の返還を求めることができる旨の「クローバック条項」を設定しています。
※1 財務目標の指標は、期初に掲げた連結業績予想を目標数値としています。
実績は、期初目標設定時に想定していなかった特殊要因の有無や業績評価への考慮の可否等を踏まえて、役員報酬案検討会議において評価しています。
※2 中期的な企業価値向上に向けた取り組みに対する個人別評価は、社長(現会長CEO)以外の取締役の評価は社長(現会長CEO)が行い、役員報酬案検討会議において評価の妥当性を検証いたしました。また、社長(現会長CEO)の評価は役員報酬案検討会議において、社外取締役のみで行いました。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
純投資目的とは、専ら株式の価値の変動または株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする場合に区分しております。
一方、純投資目的以外の目的である投資株式とは、事業上の関係やシナジー創出等を総合的に勘案し、企業価値を向上させるための中長期的な視点に立ち、政策的に必要と判断した株式等で、純投資目的に該当しない投資株式である場合に区分しております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
(保有方針)
真に患者さんのためになる革新的な新薬を創製するには、長期的な協力関係を維持することができるパートナー企業の存在が不可欠であると考えています。このため、当社は当該企業との事業上の関係やシナジー創出等を総合的に勘案し、企業価値を向上させるための中長期的な視点に立ち、政策的に必要と判断した株式については保有しています。
中長期的な視点から当社の企業価値の向上につながるか否かの判断については、年1回、取締役会において個別銘柄ごとに保有目的や保有に伴う便益、リスク等を検証し、当該企業との事業上の関係やシナジー創出等を総合的に勘案した上で判断し、政策保有株式全体の見直しにつなげています。なお、検討の結果、縮減を行うことになった株式については、対話により投資先企業の理解を得つつ、縮減を進めています。

(保有の合理性を検証する方法)
個別銘柄ごとに定量的に捉えられる保有便益と資本コストを比較検証し、リスク等も勘案の上、取引関係(取引金額、取引内容等)や事業上の必要性等の定性情報を加味し、銘柄ごとの具体的な精査を通して、総合的に判断・検証しております。
(個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容)
上記(保有の合理性を検証する方法)に記載したような観点に着目し、取締役会において、保有の適否を検証しています。その結果、保有の合理性が低くなったと判断される一部の銘柄について、対話により投資先企業の理解を得つつ、縮減を進めることとしました。なお、当事業年度において減少した銘柄数および株式数の減少に係る売却価額の合計額は以下に記載のとおりです。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注)1 「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。
2 貸借対照表計上額が資本金額の100分の1以下でありますが、特定投資株式が60銘柄以下のため全銘柄について記載しております。
3 個別銘柄ごとに定量的に捉えられる保有便益と資本コストを比較検証し、リスク等も勘案の上、取引関係(取引金額、取引内容等)や事業上の必要性等の定性情報を加味し、銘柄ごとの具体的な精査を通して、総合的に判断・検証しております。
4 杏林製薬(株)は2023年4月1日付でキョーリン製薬ホールディングス(株)から杏林製薬(株)へ商号変更されております。
5 日清食品ホールディングス(株)、(株)ヤクルト本社、第一実業(株)およびダイト(株)における前事業年度から当事業年度までの株式数の増加は株式分割によるものです。
6 (株)T&Dホールディングスは当社株式を保有しておりませんが、同社子会社である大同生命保険(株)は当社株式を保有しております。
7 アルフレッサホールディングス(株)は当社株式を保有しておりませんが、同社子会社であるアルフレッサ(株)は当社株式を保有しております。
8 (株)三菱UFJフィナンシャル・グループは当社株式を保有しておりませんが、同社子会社である(株)三菱UFJ銀行は当社株式を保有しております。
9 (株)あいちフィナンシャルグループは当社株式を保有しておりませんが、同社子会社である(株)愛知銀行は当社株式を保有しております。
10 (株)三井住友フィナンシャルグループは当社株式を保有しておりませんが、同社子会社である(株)三井住友銀行は当社株式を保有しております。
11 東海東京フィナンシャル・ホールディングス(株)はみなし保有株式として当社株式を保有しております。
12 (株)いよぎんホールディングスは当社株式を保有しておりませんが、同社子会社である(株)伊予銀行は当社株式を保有しております。
13 インフロニア・ホールディングス(株)は当社株式を保有しておりませんが、同社子会社である前田建設工業(株)は当社株式を保有しております。
14 (株)バイタルケーエスケー・ホールディングスは当社株式を保有しておりませんが、同社子会社である(株)バイタルネットおよび(株)ケーエスケーは当社株式を保有しております。
15 MS&ADインシュアランスグループホールディングス(株)は当社株式を保有しておりませんが、同社子会社であるあいおいニッセイ同和損害保険(株)は当社株式を保有しております。
みなし保有株式
該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式
④ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの
該当事項はありません。
⑤ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの
該当事項はありません。
第5 【経理の状況】
1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号、以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定により、国際会計基準(以下「IFRS会計基準」という。)に準拠して作成しております。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下、「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
(3) 本報告書の連結財務諸表および財務諸表等は、百万円未満を四捨五入して記載しております。
2.監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の財務諸表について、有限責任監査法人トーマツによる監査を受けております。
3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みについて
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みを行っております。その内容は以下のとおりであります。
会計基準等の内容を適切に把握し、会計基準等の変更等に適時かつ的確に対応することができる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、研修等へ参加しております。
4.IFRS会計基準に基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について
当社は、IFRS会計基準に基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備を行っております。その内容は以下のとおりであります。
IFRS会計基準の適用については、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の把握を行っております。また、IFRS会計基準に基づく適正な連結財務諸表等を作成するために、IFRS会計基準に準拠したグループ会計方針及び会計指針を作成し、それらに基づいて会計処理を行っております。
1【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結財政状態計算書】
(単位:百万円)
(単位:百万円)
② 【連結損益計算書】
(単位:百万円)
③ 【連結包括利益計算書】
(単位:百万円)
④ 【連結持分変動計算書】
(単位:百万円)
⑤ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
(単位:百万円)
【連結財務諸表注記】
1 報告企業
小野薬品工業株式会社(以下、当社)は日本に所在する企業であります。当社の登記している本社および主要な事業所の住所はホームページ(URL https://www.ono-pharma.com/ja)で開示しております。
当社の連結財務諸表は、当社および子会社(以下、当社グループ)、並びに当社グループの関連会社に対する持分により構成されております。当社グループは、医療用、一般用医薬品等の製造・販売を行っております。当社グループの事業内容および主要な活動は、注記「6 セグメント情報」に記載しております。
2 作成の基礎
(1) IFRS会計基準に準拠している旨
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表規則」第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第93条の規定により、IFRS会計基準に準拠して作成しております。
(2) 測定の基礎
連結財務諸表は、注記「3 重要性がある会計方針」に記載している金融商品などを除き、取得原価を基礎として作成しております。
(3) 機能通貨および表示通貨
当社グループの連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円を表示通貨としており、特に注釈のない限り、百万円未満の端数を四捨五入して表示しております。
(4) 会計方針の変更
当社グループは、当連結会計年度より、以下の基準を適用しております。
なお、上記基準書の適用による当社グループの連結財務諸表に与える重要な影響はありません。
3 重要性がある会計方針
(1) 連結の基礎
① 子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。支配とは、投資先に対するパワーを有し、投資先への関与により生じるリターンの変動にさらされ、かつ投資先に対するパワーを通じてリターンに影響を与える能力を有する場合をいいます。
当社グループは、投資先の議決権の過半数を有していなくても、当該議決権が投資先の関連性のある活動を一方的に指図する実質上の能力を有するのに十分である場合には、投資先に対してパワーを有していると判断しております。
子会社の財務諸表は、当社グループが支配を獲得した日から支配を喪失する日まで、連結財務諸表に含まれております。子会社に対する所有持分の変動で支配の喪失とならないものは、資本取引として会計処理しており、非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、親会社の所有者に帰属する持分として資本の部に直接認識されております。
子会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表の調整を行っております。
連結財務諸表の作成にあたり、当社グループ内の債権債務残高および内部取引高、ならびに内部取引により生じた未実現損益を相殺消去しております。
② 関連会社
関連会社とは、当社グループが、その財務および営業の方針に対して重要な影響力を有している企業をいいます。重要な影響力とは、投資先の財務および営業の方針に対する支配はないが、それらの方針の決定に関与する力をいいます。
関連会社への投資は、連結財政状態計算書上、取得原価で当初認識し、当社グループが重要な影響力を有することとなった日から重要な影響力を喪失する日まで、持分法を用いて会計処理しております。関連会社が適用する会計方針が、当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該関連会社の財務諸表の調整を行っております。
③ 企業結合
企業結合は、取得法を適用して会計処理をしております。
取得対価は、企業結合で移転された対価、被取得企業の非支配持分の金額、および段階的に達成される企業結合の場合には、取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分の公正価値の合計として測定しております。移転された対価は、取得日の公正価値で測定しております。非支配持分は、公正価値または被取得企業の識別可能な資産および負債の公正価値に対する持分割合相当額で測定しております。
この取得対価が、取得日における識別可能な資産および負債の正味価額を上回る場合に、その超過額をのれんとして認識しております。被取得企業の識別可能な資産および負債の正味価額が取得対価を上回る場合には、その超過額を取得日において純損益として認識しております。
取得関連費用は発生時に純損益で認識しております。
(2) 外貨換算
当社グループの連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円で表示しております。また、グループ内の各企業はそれぞれ独自の機能通貨を定めており、各企業の取引はその機能通貨により測定しております。
外貨建取引は、取引日における直物為替相場またはそれに近似するレートにより機能通貨に換算しております。外貨建の貨幣性資産および負債は、決算日の直物為替相場により機能通貨に換算しております。当該換算および決済により生じる換算差額は損益として認識しております。ただし、その他の包括利益を通じて測定する金融資産およびキャッシュ・フロー・ヘッジから生じる換算差額については、その他の包括利益として認識しております。
在外営業活動体の資産および負債は、決算日の直物為替相場により、収益および費用は平均為替相場を用いて、それぞれ表示通貨に換算しており、その換算差額はその他の包括利益として認識しております。在外営業活動体が処分された場合には、当該営業活動体に関連する累積換算差額を処分した期の損益として認識します。
(3) 金融商品
① 金融資産
(ⅰ)当初認識および測定
金融資産のうち売上債権等は、これらの発生日に当初認識しております。その他のすべての金融資産は当該金融商品の契約当事者となった取引日に当初認識しております。金融資産は公正価値で測定する金融資産、償却原価で測定する金融資産に分類しております。金融資産の通常の方法による売買はすべて、決済日基準により認識および認識の中止を行います。通常の方法による売買とは、市場における規則または慣行により一般に認められている期間内での資産の引渡しが要求される金融資産の購入または売却をいいます。
すべての金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する区分に分類される場合を除き、公正価値に当該金融資産に直接帰属する取引費用を加算した金額で測定しております。純損益を通じて測定する金融資産の取引費用は、純損益に認識しております。
(ⅱ)分類および事後測定
(a)償却原価で測定する金融資産
金融資産は、次の条件がともに満たされる場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本および元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
当初認識後、償却原価で測定する金融資産の帳簿価額については実効金利法を用いて算定しております。実効金利法による償却および認識を中止した場合の利得または損失は、連結損益計算書において損益として認識しております。
(b)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品
以下の条件がともに満たされる場合には、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品に分類しております。
・当該金融資産が、契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルの中で保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本および元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
(c)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品
その他の包括利益を通じて公正価値で測定することを指定した資本性金融商品は、当初認識後、公正価値で測定しその変動を、その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動として、その他の資本の構成要素に含めております。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の認識を中止した場合、当該金融資産に係る公正価値の純変動の累積額を直ちに利益剰余金に振り替えております。なお、当該金融資産からの配当金については、支払を受ける株主の権利が確定した時に、連結損益計算書において損益として認識しております。
(d)純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
上記の償却原価で測定する金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品、およびその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品以外の金融資産については、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しております。
当初認識後、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産は、公正価値で測定し、その変動を連結損益計算書において損益として認識しております。
(ⅲ)金融資産の認識の中止
金融資産は、便益を受領する権利が消滅したか、譲渡されたか、または実質的に所有に伴うすべてのリスクと経済価値が移転した場合に認識を中止しております。
(ⅳ)金融資産の減損
期末日ごとに、金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大したかどうかを評価しており、償却原価で測定される金融資産に係る減損については、当該金融資産に係る予想信用損失に対して貸倒引当金を認識しております。具体的には、信用リスクが当初認識時点以降に著しく増大していない場合には、12ヶ月の予想信用損失を貸倒引当金として認識しております。一方、信用リスクが当初認識時点以降に著しく増大している場合には、全期間の予想信用損失を貸倒引当金として認識しております。信用リスクが著しく増加しているか否かの判断は、各期末日ごとに当初認識以降の債務不履行の発生リスクの変化に基づいて判断しており、債務不履行の発生リスクに変化があるか否かの評価を行う際は、期日経過情報のほか、当社グループが合理的に利用可能かつ裏付け可能な情報を考慮しております。なお、金融資産に係る信用リスクが期末日時点で低いと判断される場合には、当該金融資産に係る信用リスクが当初認識時点以降に著しく増大していないと評価しております。また、予想信用損失は、契約上、企業に支払われるべき金額と企業への受取が見込まれる金額との差額の割引現在価値に基づいて測定しております。ただし、売上債権等については、信用リスクの当初認識時点からの著しい増加の有無に関わらず、常に貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しております。金融資産に係る貸倒引当金の繰入額および貸倒引当金を減額する事象が発生した場合の戻入額は、連結損益計算書において損益として認識しております。
② 金融負債
(ⅰ)当初認識および事後測定
当社グループは、償却原価で測定する金融負債を保有しております。償却原価で測定する金融負債は、公正価値に当該金融負債に直接帰属する取引費用を控除した金額で当初測定しております。当初認識後、償却原価で測定する金融負債の帳簿価額については実効金利法を用いて算定し、実効金利法による償却および認識が中止された場合の利得および損失は、連結損益計算書において損益として認識しております。
(ⅱ)金融負債の認識の中止
金融負債は、契約上の義務が履行、免責されたか、または失効した場合に認識を中止しております。
③ 金融商品の相殺
金融資産と金融負債は、認識された金額を相殺する強制可能な法的権利が現時点で存在し、かつ純額ベースで決済するかまたは資産を実現すると同時に負債を決済する意図が存在する場合にのみ相殺し、連結財政状態計算書において純額で表示しております。
④ デリバティブ
当社グループは、為替レートの変動によるリスクに対処するため、デリバティブとしての先物為替予約を契約しております。為替予約は、契約が締結された時点の公正価値で当初測定され、その後も公正価値で再測定しております。為替予約の公正価値変動は連結損益計算書において損益として認識しております。ただし、キャッシュ・フロー・ヘッジの有効部分は連結包括利益計算書においてその他の包括利益として認識しております。
⑤ ヘッジ会計
当社グループは、為替レートの変動によるリスクに対処する観点から、デリバティブとしての先物為替予約をヘッジ手段としてキャッシュ・フロー・ヘッジに指定しております。
ヘッジ関係の開始時に、当社グループはヘッジ取引を行うための戦略に従い、ヘッジ手段とヘッジ対象の関係について文書化しております。さらに、ヘッジの開始時およびヘッジ期間中に、当社グループは、ヘッジ手段がヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象のキャッシュ・フローの変動を相殺するのにきわめて有効であるかどうかを文書化しております。
キャッシュ・フロー・ヘッジの会計処理は以下のとおりであります。
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定され、かつ、適格なデリバティブの公正価値の変動の有効部分はその他の包括利益に認識し、その他の資本の構成要素に累積します。利得または損失のうち非有効部分は直ちに純損益に認識されます。
その他の包括利益で認識し、資本に累積されていた金額は、ヘッジ対象が純損益に影響を与えた期間に、認識されたヘッジ対象と同じ項目において純損益に振り替えます。しかし、ヘッジされた予定取引が非金融資産や非金融負債の認識を生じさせるものである場合には、従前にその他の包括利益で認識し、資本に累積されていた利得または損失は、資本から振り替えられ、非金融資産または非金融負債の取得原価の当初測定に含められます。
ヘッジ手段が失効、売却、終結または行使された場合、またはもはやヘッジ会計として適格でない場合には、ヘッジ会計を中止しています。その他の包括利益に認識し、資本に累積されていた利得または損失は、そのまま資本に残され、予定取引が最終的に純損益に認識された時点において純損益に振り替えられます。予定取引がもはや発生しないと見込まれる場合には、資本で累積された利得または損失は直ちに純損益に認識されます。
⑥ 金融商品の公正価値
各報告日現在で活発な金融市場において取引されている金融商品の公正価値は、市場における公表価格またはディーラー価格を参照しております。活発な市場が存在しない金融商品の公正価値は、適切な評価技法を使用して算定しております。
(4) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金および容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3か月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されます。
(5) 棚卸資産の評価基準および評価方法
棚卸資産の取得原価には、原材料、直接労務費およびその他の直接費用ならびに関連する製造間接費を含んでおります。
棚卸資産は取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い金額で測定し、原価の算定にあたっては、主として総平均法を使用しております。また、正味実現可能価額は、通常の事業過程における予想売価から、完成に要する見積原価および販売に要する見積費用を控除して算定しております。
(6) 有形固定資産(使用権資産を除く)
当社グループは、有形固定資産の測定方法として原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した価額で計上しております。
取得原価には、資産の取得に直接付随する費用、資産除去債務の当初見積額等が含まれます。有形固定資産の減価償却は、使用可能となった時点から開始しております。
各資産はそれぞれの見積耐用年数にわたって定額法で減価償却を行っております。主要な資産項目ごとの見積耐用年数は以下のとおりであります。
・建物及び構築物 15-50年
・機械装置及び運搬具 4-15年
・工具器具及び備品 2-20年
なお、見積耐用年数および減価償却方法等は、各報告期間末日に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
(7) 有形固定資産の減損
有形固定資産については、各報告期間末日に各資産についての減損の兆候の有無を判定しております。減損の兆候がある場合には、その資産またはその資産の属する資金生成単位ごとの回収可能価額を見積っております。
回収可能価額は、資産または資金生成単位の売却費用控除後の公正価値とその使用価値のうち高い方の金額で算定しております。資産または資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超える場合には、回収可能価額まで帳簿価額を減額し、減損損失を認識しております。
なお、使用価値は、見積り将来キャッシュ・フローを、貨幣の時間価値と当該資産に固有のリスク等を反映した税引前の割引率を使用して、現在価値に割り引くことにより算定しております。
売却費用控除後の公正価値の算定にあたっては、利用可能な公正価値指標に裏付けられた適切な評価モデルを使用しております。
過年度に認識した減損損失については、損失の減少または消滅の可能性を示す兆候が存在しているかどうかについて評価を行っております。そのような兆候が存在する場合には、当該資産または資金生成単位の回収可能価額の見積りを行い、その回収可能価額が資産または資金生成単位の帳簿価額を超える場合、算定した回収可能価額と過年度に減損損失が認識されていなかった場合の減価償却累計額控除後の帳簿価額とのいずれか低い方を上限として、減損損失を戻し入れております。
(8) 無形資産
① 個別に取得した無形資産
当社グループは、無形資産の測定方法として原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額および減損損失累計額を控除した価額で計上しております。ただし、個別に取得した耐用年数を確定できない無形資産は、取得原価から減損損失累計額を控除した額で計上しております。
無形資産の償却は、使用可能となった時点から開始しております。耐用年数を確定できない無形資産および未だ使用可能でない無形資産を除き、各資産はそれぞれの見積耐用年数にわたって定額法で償却を行っております。主要な資産項目ごとの見積耐用年数は以下のとおりであります。
・販売権 8-17年
・ソフトウェア 3-8年
販売権の償却費の算定に用いる見積耐用年数は、特許権の有効期間等を考慮して決定しております。
なお、見積耐用年数および償却方法は、各報告期間末日に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
② 自己創設無形資産(内部発生の研究開発費)
開発(または内部プロジェクトの開発局面)における支出は、以下のすべてを立証できる場合に限り、資産として認識することとしております。
(ⅰ) 使用または売却できるように無形資産を完成させることの、技術上の実行可能性
(ⅱ) 無形資産を完成させ、さらにそれを使用または売却するという意図
(ⅲ) 無形資産を使用または売却できる能力
(ⅳ) 無形資産が蓋然性の高い将来の経済的便益を創出する方法
(ⅴ) 無形資産の開発を完成させ、さらにそれを使用または売却するために必要となる、適切な技術上、財務上およびその他の資源の利用可能性
(ⅵ) 開発期間中の無形資産に起因する支出を、信頼性をもって測定できる能力
当社グループは、医療用医薬品の認可および開発活動に関連したリスクと不確実性により、規制当局からの販売承認を得ない限り、無形資産を認識する資産計上規準は満たされないと判断しております。販売承認前に発生した内部発生開発費は、研究開発費として発生時に費用計上しております。
③ 無形資産の減損
無形資産については、各報告期間末日に減損の兆候の有無を判定し、減損の兆候がある場合には、減損テストを実施しております。また、耐用年数が確定できない無形資産および未だ使用可能でない無形資産については、減損の兆候の有無にかかわらず毎年一定の時期に、減損テストを実施しております。
減損テストは、各資産の回収可能価額を算定し、帳簿価額と比較することにより実施しております。個別資産についての回収可能価額の見積りが不可能な場合には、当該資産が属する資金生成単位の回収可能価額を見積っております。
資産または資金生成単位の回収可能価額は、売却費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方の金額で測定しております。使用価値は、見積り将来キャッシュ・フローを現在価値に割り引くことにより算定しております。使用価値の算定には、販売予測数量および割引率といった経営者による仮定が使用されております。
使用する割引率は、貨幣の時間価値と当該資産に固有のリスクのうち、将来キャッシュ・フローの見積りを調整していないものを反映した税引前の利率を用いております。
(9) 使用権資産
当社グループは、借手としてのリース取引について、リース開始日に、使用権資産を取得原価で、リース負債を未払リース料総額の現在価値として測定しております。
使用権資産は、耐用年数とリース期間のいずれか短い年数にわたって、定額法で減価償却を行っております。
リース料は、利息法に基づき金融費用とリース負債の返済額に配分し、金融費用は連結損益計算書において認識しております。
ただし、無形資産に係るリース、原資産が少額であるリースおよびリース期間が12ヵ月以内の短期リースについては、使用権資産およびリース負債を認識しておりません。少額リースおよび短期リースに係るリース料は、リース料総額をリース期間にわたって、定額法または他の規則的な基礎のいずれかにより費用として認識しております。
(10)従業員給付
当社グループの退職給付制度は、主として確定給付制度と確定拠出制度を採用しております。
① 確定給付制度
当社グループは、確定給付制度における給付を支給するための費用を、各報告期間の末日に実施する年金数理計算において、予測単位積増方式により測定しております。再測定は、数理計算上の差異、資産上限額の変動の影響、制度資産に係る収益(利息分除く)を含み、発生期間にその他の包括利益に認識することで直ちに連結財政状態計算書に反映されます。その他の包括利益に認識された再測定は直ちに利益剰余金に振り替えられ、純損益には振り替えられません。過去勤務費用は、制度改訂が行われた期間に純損益に認識しております。利息純額は、確定給付負債または資産の純額に対して、報告期間の期首時点の割引率を使用して計算し、金融費用または金融収益として表示しております。なお、確定給付費用は以下のように分類されます。
・勤務費用(当期勤務費用、過去勤務費用等)
・利息費用純額または利息収益純額
・再測定
連結財政状態計算書上に認識される退職給付に係る負債または資産は、当社グループの確定給付制度における実際の積立不足または積立超過を表しています。この計算による積立超過は、制度からの返還または制度に対する将来掛金の減額という形による利用可能な将来の経済的便益の現在価値を資産上限額としています。
② 確定拠出制度
確定拠出型の退職給付に係る拠出は、従業員が関連するサービスを提供した時点で費用として認識しております。
(11)引当金
当社グループは、過去の事象の結果として現在の債務(法的債務または推定的債務)を有しており、債務の決済を要求される可能性が高く、かつ当該債務の金額について信頼性のある見積りができる場合に引当金を認識しております。
貨幣の時間的価値が重要な場合には、決済のために要すると見積られた支出額の現在価値で測定しております。現在価値の算定には、貨幣の時間的価値とその負債に固有のリスクを反映した税引前の割引率を用いております。
(12)収益
当社グループは、利息および配当収益等を除き、以下の5ステップを適用することにより収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:履行義務の充足時または充足するにつれて収益を認識する
① 製商品の販売
製商品の販売は、顧客へ製商品を引き渡した時点で、顧客に製商品の所有に伴う重大なリスクおよび経済価値が移転し、顧客が当該製商品に対する支配を獲得することにより、当社グループの履行義務が充足されると判断しており、当該製商品の引渡時点で収益を認識しております。
製商品の販売から生じる収益は、販売契約における対価から販売数量または販売金額に基づくリベートや値引き等を控除した金額で算定しており、顧客に返金すると見込んでいる対価および第三者のために回収する金額を返金負債として計上しております。リベート等の見積りにあたっては、契約条件や過去の実績などに基づく最頻値法を用いております。また、売上収益は重大な戻入れが生じない可能性が非常に高い範囲でのみ認識しております。
製商品の販売に係る対価は、顧客へ製商品を引き渡した時点から主として1年以内に受領しております。なお、重大な金融要素は含んでおりません。
② ロイヤルティ収入等
ロイヤルティ収入は、契約相手先の売上収益等を基礎に算定されたライセンス契約等における対価であり、契約相手先の売上発生に応じて、売上収益として認識しております。
ライセンス収入は、当社グループが第三者との間で締結した開発品または製品の開発・販売権等に関するライセンス契約等に基づいて受領した契約一時金・マイルストンによる収入であり、ライセンス契約等において履行義務が一時点で充足される場合には、契約一時金・マイルストンによる収入については開発権・販売権等を付与した時点で契約上の履行義務が充足されたと判断し、当該時点で売上収益として認識しております。一方、履行義務が一定期間にわたり充足される場合には、当該対価を契約負債として計上し、個々の契約ごとに決定した履行義務の充足に関する進捗度の測定方法に従い、契約一時金・マイルストンによる収入を予想される開発期間等の一定期間にわたって売上収益として認識しております。
なお、マイルストンによる収入は、事後に重大な戻入が生じる可能性を考慮し、契約上定められたマイルストンが達成された時点から売上収益として認識しております。
ロイヤルティ収入等の取引が重大な金融要素を含む場合、売上収益は実効金利を用いて現在価値で測定しております。ただし、契約に基づく権利の確定時点から1年以内に受領すると見込まれる場合、重大な金融要素の調整は行っておりません。
(13)法人所得税
法人所得税は、当期税金費用と繰延税金費用の合計として表示しております。
当期税金費用は、税務当局に対する納付または税務当局からの還付が予想される金額で測定しております。税額の算定に使用する税率および税法は、決算日までに制定または実質的に制定されたものであります。当期税金費用は、その他の包括利益または資本において直接認識される項目から生じる税金を除き、費用として認識しております。
繰延税金費用は、決算日における資産および負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との間の一時差異に基づいて算定しております。繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除および繰越欠損金について、それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識しております。繰延税金負債は、原則として、将来加算一時差異について認識しております。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産または繰延税金負債を計上しておりません。
・子会社、関連会社に対する投資に係る将来減算一時差異に関しては、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合、または当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が低い場合
・子会社、関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異に関しては、一時差異の解消の時点をコントロールすることができ、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合
・企業結合取引ではなく、取引時に会計上の利益にも税務上の課税所得にも影響を与えず、かつ、取引時に同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引から発生する資産及び負債の当初認識により生じる一時差異
また、経済協力開発機構(OECD)が公表した第2の柱モデルルールを導入するために制定または実質的に制定された税制から生じる法人所得税に係る繰延税金資産及び繰延税金負債に関して、認識及び情報開示に対する例外を適用しております。
繰延税金資産および繰延税金負債は、決算日までに制定または実質的に制定されている税率に基づいて、当該資産が実現されるまたは当該負債が決済される年度の税率を見積り、算定しております。
当社および一部の国内連結子会社は、グループ通算制度を適用しております。
(14)自己株式
自己株式は取得原価で評価し、資本から控除しております。当初の自己株式の購入、売却または消却において利得または損失は認識しておりません。なお、帳簿価額と売却時の対価との差額は資本剰余金として処理しております。
(15)1株当たり当期利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の所有者に帰属する当期利益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しております。希薄化後1株当たり当期利益は、希薄化効果を有する全ての潜在株式の影響を調整して計算しております。
(16)株式報酬
当社は、当社取締役(社外取締役を除く)および当社執行役員に対するインセンティブ制度として、勤務継続型譲渡制限付株式報酬制度および業績連動型譲渡制限付株式報酬制度を導入しております。
・勤務継続型譲渡制限付株式報酬制度
勤務継続型譲渡制限付株式報酬制度における報酬は、付与する当社普通株式の公正価値を参照して測定しており、その権利確定期間にわたり費用として認識し、同額を資本の増加として認識しております。
・業績連動型譲渡制限付株式報酬制度
業績連動型譲渡制限付株式報酬制度のうち、現金決済型の報酬取引に該当する部分については、その権利確定期間にわたり費用として認識し、同額を負債の増加として認識しております。また本制度のうち、持分決済型の報酬取引に該当する部分については、付与する当社普通株式の公正価値を参照して測定し、その権利確定期間にわたり費用として認識し、同額を資本の増加として認識しております。
4 重要な会計上の見積りおよび見積りを伴う判断
当社グループの連結財務諸表は、収益および費用、資産および負債の測定に関する経営者の見積りおよび仮定を含んでおります。これらの見積りおよび仮定は過去の実績および決算日において合理的であると考えられる様々な要因等を勘案した経営者の最善の判断に基づいております。しかし、その性質上、将来において、これらの見積りおよび仮定とは異なる結果となる可能性があります。
見積りおよびその基礎となる仮定は経営者により継続して見直されております。これらの見積りおよび仮定の見直しによる影響は、その見積りおよび仮定を見直した期間およびそれ以降の期間において認識しております。
会計方針を適用する過程で行われた判断および見積り、ならびに会計上の見積りおよび仮定のうち、連結財務諸表に報告された金額に重大な影響を及ぼすものに関する情報は以下のとおりであります。
(1) 無形資産(特許権及びライセンス等)の減損(注記3(8)③、14)
① 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した額
(単位:百万円)
② 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社グループは、無形資産について、各報告期間末日に減損の兆候の有無を判定し、減損の兆候がある場合には、減損テストを実施しております。また、耐用年数が確定できない無形資産および未だ使用可能でない無形資産については、減損の兆候の有無にかかわらず毎年一定の時期に、減損テストを実施しております。
減損テストは、各資産の回収可能価額を算定し、帳簿価額と比較することにより実施しております。個別資産についての回収可能価額の見積りが不可能な場合には、当該資産が属する資金生成単位の回収可能価額を見積っております。
資産または資金生成単位の回収可能価額は、売却費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方の金額で測定しております。使用価値は、見積り将来キャッシュ・フローを現在価値に割り引くことにより算定しております。使用価値の算定には、販売予測数量および割引率といった経営者による仮定が使用されております。
使用する割引率は、貨幣の時間価値と当該資産に固有のリスクのうち、将来キャッシュ・フローの見積りを調整していないものを反映した税引前の利率を用いております。
将来の事象によって、減損テストに用いられた仮定が変更され、その結果、当社グループの将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 繰延税金資産の回収可能性(注記3(13)、16)
① 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した額
(単位:百万円)
② 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社グループは、資産および負債の会計上の帳簿価額と税務上の金額との間に生じる一時差異に係る税効果については、繰延税金資産を回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において、当該一時差異に適用される法定実効税率を使用して繰延税金資産を計上しております。当社グループは、事業計画等に基づいて将来獲得しうる課税所得の時期およびその金額を合理的に見積り、課税所得が生じる可能性を判断しています。
(3) 退職給付会計の基礎率(注記3(10)、22)
① 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した額
(単位:百万円)
② 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社グループは確定給付型を含む複数の退職給付制度を有しております。
確定給付制度債務の現在価値および関連する勤務費用等は、数理計算上の仮定に基づいて算定しております。数理計算上の仮定には、割引率や利息の純額等の変数についての見積りおよび判断が求められます。
当社グループは、これらの変数を含む数理計算上の仮定の適切性について、外部の年金数理人からの助言を得ております。
数理計算上の仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
5 未適用の公表済み基準書および解釈指針
注記「37 財務諸表の承認」に記載の承認日までに公表された基準書および解釈指針の新設または改訂のうち、2024年3月31日において当社グループで早期適用しているものはありません。連結財務諸表の承認日までに公表されている主な基準書と解釈指針の新設または改訂で当社グループに影響を及ぼす可能性があるものは以下のとおりであります。
なお、IFRS 第18号の適用による当社グループの連結財務諸表に与える影響は検討中であります。
6 セグメント情報
(1) 報告セグメント
当社グループは「病気と苦痛に対する人間の闘いのために」という企業理念のもと、いまだ満たされない医療ニーズに応えるため、真に患者さんのためになる革新的な新薬の創製を目指し、医薬品事業(研究開発、仕入、製造、販売)の単一セグメントに経営資源を集中し事業を行っております。このため報告セグメント別の記載は省略しております。
(2) 売上収益の内訳
売上収益の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(3) 地域別の売上収益に関する情報
地域別の売上収益の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 売上収益は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しております。
(4) 主要な顧客に関する情報
主要顧客に対する売上収益の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
7 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
8 売上債権及びその他の債権
売上債権及びその他の債権の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1 信用リスク管理については、注記「32 金融商品」に記載しております。
2 上記のうち、12か月を超えて回収される売上債権及びその他の債権は、前連結会計年度においては該当ありません。当連結会計年度においては11,003百万円であります。
9 有価証券・投資有価証券
(1) 内訳
有価証券および投資有価証券の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 資本性金融商品に該当する株式は、事業上の関係を強化し、中長期的に企業価値の向上を図ることを目的として保有しているため、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しております。
(2) 主な銘柄および公正価値
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の主な銘柄、および公正価値は次のとおりであります。
前連結会計年度末(2023年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度末(2024年3月31日)
(単位:百万円)
(3) 受取配当金
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に関する受取配当金の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(4) 期中に処分したその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
期中に処分したその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の売却日時点の公正価値および利得または損失の累計額(税引前)は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1 これらは主に取引関係の見直し等により売却したものであります。
2 その他の資本の構成要素から利益剰余金へ振り替えた利得または損失の累計額(税引後)は、前連結会計年度2,535百万円、当連結会計年度8,309百万円であります。
10 その他の金融資産
その他の金融資産の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
11 その他の資産
その他の流動資産およびその他の非流動資産の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
12 棚卸資産
棚卸資産の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 費用として認識された棚卸資産の金額は、前連結会計年度57,015百万円、当連結会計年度62,008百万円であります。また、費用として認識された棚卸資産の評価減の金額は、前連結会計年度588百万円、当連結会計年度856百万円であります。
13 有形固定資産
(1) 増減表
有形固定資産の取得原価、減価償却累計額および減損損失累計額の増減は次のとおりであります。
取得原価
(単位:百万円)
減価償却累計額および減損損失累計額
(単位:百万円)
帳簿価額
(単位:百万円)
(注) 1 有形固定資産の減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」、「販売費及び一般管理費」および「研究開発費」に含めております。
2 有形固定資産の各項目に関する金額は、使用権資産の金額を含めて表示しております。各項目別の使用権資産の帳簿価額残高は、注記「20 リース取引」に記載しております。
3 有形固定資産の購入に関するコミットメントについては、注記「36 支出に関するコミットメント」に記載しております。
(2) 減損損失
有形固定資産は、概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の資金生成単位でグルーピングを行っております。
当社グループは、有形固定資産について前連結会計年度498百万円、当連結会計年度51百万円の減損損失を計上しており、連結損益計算書の「その他の費用」に含めて表示しております。
前連結会計年度および当連結会計年度において認識した減損損失は、除却予定の資産や将来の使用が見込まれない遊休資産について、帳簿価額を回収可能価額まで減額したものであります。なお、回収可能価額は売却費用控除後の公正価値により測定しており、除却予定資産については回収可能価額をゼロとしております。
14 無形資産
(1) 増減表
無形資産の取得原価、償却累計額および減損損失累計額の増減は次のとおりであります。
取得原価
(単位:百万円)
償却累計額および減損損失累計額
(単位:百万円)
帳簿価額
(単位:百万円)
(注) 1 無形資産の償却費は、連結損益計算書の「売上原価」、「販売費及び一般管理費」および「研究開発費」に含めております。
2 上記の無形資産のうち未だ使用可能でない無形資産は、前連結会計年度末および当連結会計年度末において、それぞれ17,191百万円および13,461百万円であります。このうち、主なものは、「特許権及びライセンス等」のうち個別に取得した仕掛研究開発費で、未だ研究・開発段階であるため、当局の認可を取得し最終的に製品化される段階まで、使用可能な状態にないものであります。
3 無形資産の購入に関するコミットメントについては、注記「36 支出に関するコミットメント」に記載しております。
(2) 個別に重要な無形資産
① 内訳および帳簿価額
重要な無形資産の内訳および帳簿価額は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 個別に取得した仕掛研究開発費および販売権は、ライセンサーへの導入一時金およびマイルストンペイメント等であり、主なものは次のとおりであります。
② 残存償却年数
重要な無形資産の平均残存償却年数は次のとおりであります。
(3) 減損損失
無形資産については、各報告期間末日に減損の兆候の有無を判定し、減損の兆候がある場合には、減損テストを実施しております。また耐用年数が確定できない無形資産および未だ使用可能でない無形資産については、減損の兆候の有無にかかわらず毎年一定の時期に、減損テストを実施しております。
減損テストは、各資産の回収可能価額を算定し、帳簿価額と比較することにより実施しております。個別資産についての回収可能価額の見積りが不可能な場合には、当該資産が属する資金生成単位の回収可能価額を見積っております。
資産または資金生成単位の回収可能価額は、売却費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方の金額で測定しております。使用価値は、見積り将来キャッシュ・フローを現在価値に割り引くことにより算定しております。使用価値の算定には、販売予測数量および割引率といった経営者による仮定が使用されております。
使用する割引率は、貨幣の時間価値と当該資産に固有のリスクのうち、将来キャッシュ・フローの見積りを調整していないものを反映した税引前の利率を用いております。
使用価値の測定に用いた当社グループの割引率は、加重平均資本コストを基礎に算定しており、前連結会計年度の割引率(税引前)は7.2%~12.2%、当連結会計年度の割引率(税引前)は5.5%~11.1%であります。
減損テストの結果、前連結会計年度においては販売権について1,000百万円、当連結会計年度においては販売権(主にジョイクル関節注およびパーサビブ静注透析用)について11,134百万円および仕掛研究開発費について3,700百万円の減損損失を認識しております。販売権の減損損失は、収益性の低下により帳簿価額を回収可能価額まで減額したものであり、回収可能価額は使用価値を基礎に算定しております。仕掛研究開発費の減損損失は、新薬の開発中止に伴い認識したものです。販売権の減損損失は連結損益計算書の「売上原価」、仕掛研究開発費の減損損失は「研究開発費」にそれぞれ含めて計上しております。
15 持分法で会計処理されている投資
持分法適用会社の合算した要約財務情報は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 株式の相場が公表されている関連会社はありません。
16 法人所得税
(1) 繰延税金
各連結会計年度末における繰延税金資産および繰延税金負債は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
繰延税金資産および繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳および増減は、次のとおりであります。
(前連結会計年度)
(単位:百万円)
(当連結会計年度)
(単位:百万円)
(注) 1 繰延税金費用と損益で認識された金額との差額は、在外営業活動体の換算差額等であります。
2 日本における前連結会計年度および当連結会計年度の繰延税金資産および繰延税金負債の計算に使用した法定実効税率は、それぞれ30.6%であります。
3 繰延税金負債を認識していない子会社の投資に係る将来加算一時差異の金額は、前連結会計年度末7,580百万円、当連結会計年度末11,099百万円であります。これは、当社グループが一時差異の取り崩しの時期をコントロールすることが可能であり、一時差異が予測可能な期間内に解消しないことが確実であるためです。
4 注記「2 作成の基礎 (4)会計方針の変更」に記載のとおり、当社グループは、IAS第12号「法人所得税」(2021年5月改訂)を当連結会計年度から適用しており、前連結会計年度の関連する数値について会計方針の変更による遡及修正を反映させています。
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異および税務上の繰越欠損金は、次のとおりであります。
なお、将来減算一時差異および税務上の繰越欠損金は税額ベースです。
(単位:百万円)
(注) 繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金の失効予定は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(2) 法人所得税
法人所得税の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1 当社グループにおいては、法人税、住民税および事業税が課されており、これらを基礎として計算した前連結会計年度および当連結会計年度の当期税金費用の適用税率は30.6%であります。ただし、海外子会社についてはその所在地における税率を使用しております。
2 当社グループは、経済開発協力機構(OECD)が公表した第2の柱モデルルールを導入するために制定または実質的に制定された税制から生じる法人所得税に対するエクスポージャーの評価を実施しています。第2の柱モデルルールの法人所得税に対するエクスポージャーに重要性はありません。
(3) 適用税率と平均実際負担税率との調整表
適用税率と平均実際負担税率との差異の内訳は次のとおりであります。
(注) 適用税率と平均実際負担税率の調整に使用した適用税率は当社の法定実効税率であります。
17 仕入債務及びその他の債務
仕入債務及びその他の債務の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
18 その他の金融負債
その他の金融負債の内訳は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
19 担保に供している資産
担保に供している資産は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 関税法・消費税法に基づき、輸入取引に伴う関税・消費税の納期限延長制度を利用する際の担保として供託しております。
20 リース取引
(1)使用権資産
使用権資産は、連結財政状態計算書の「有形固定資産」に含めて表示しております。
当社グループがリース取引を行うのは、主に、オフィス、駐車場および車両であります。一部の契約には更新オプションが含まれており、また、契約には購入選択権、変動リース料およびエスカレーション条項は付されておらず、追加借入および追加リース等のリース契約によって課された制限はありません。
当社グループが借手となるリース情報は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(2)リース負債
当社グループのリース負債の満期分析は、注記「32 金融商品 (4) 流動性リスク管理」に記載しております。
(3)使用権資産に関連する損益
純損益に認識された金額の内訳は次のとおりであります。
(注)リース負債に係る金利費用は、注記「29 金融収益および金融費用」に記載しております。
(4)キャッシュ・フロー計算書で認識された金額
キャッシュ・フロー計算書で認識された金額は次のとおりであります。
21 その他の負債
その他の流動負債およびその他の非流動負債の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
22 退職給付
当社グループは、確定給付型の制度として、確定給付企業年金制度および退職一時金制度を設けております。当社では、2004年10月1日より従来の確定給付企業年金(旧厚生年金基金加算年金)と税制適格退職年金の一本化を行い、新しい確定給付企業年金を導入しており、退職一時金制度の一部については、確定拠出年金制度の選択権も付与しております。また、当社では給付債務の積立不足額を補うため退職給付信託を設定しております。
さらに、海外子会社4社については、確定拠出年金制度を採用しております。国内子会社2社については、退職一時金制度のほか企業年金基金制度(複数事業主制度)に加入しております。
確定給付債務の現在価値および関連する勤務費用等は、数理計算上の仮定に基づいて算定しております。数理計算上の仮定には、割引率や利息の純額等の変数についての見積りおよび判断が求められます。当社グループは、これらの変数を含む数理計算上の仮定の適切性について、外部の年金数理人からの助言を得ながら、経営者の最善の見積りと判断により決定しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動により、当社グループの将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 確定給付制度
① 確定給付制度に係る負債および資産
連結財政状態計算書上の確定給付制度に係る負債および資産の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
② 確定給付制度債務
確定給付制度債務の変動は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)1 確定給付制度債務の加重平均支払年数は前連結会計年度末14.8年、当連結会計年度末14.0年であります。
2 確定給付制度の再測定とは、「退職給付に係る負債」の数理計算に用いた仮定と実際との差異および数理
計算上の仮定の変更による影響額であります。
③ 制度資産
制度資産の公正価値の変動は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 当連結会計年度末における翌連結会計年度の確定給付企業年金制度への拠出見込額は1,710百万円であります。
資産の性質およびリスクで区分した制度資産の公正価値は次のとおりであります。
(単位:百万円)
当社グループの制度資産の運用方針は以下のとおりであります。
当社グループの制度資産運用に関する基本方針は、確定給付企業年金規約に規定した年金給付および一時金等の支払いを将来にわたり確実に行うために、許容されるリスクの範囲内で、必要とされる総合収益を長期的に確保することを目的としています。
目標とする収益率は、将来にわたって健全な確定給付企業年金運営を維持するために必要な収益率、具体的には年金財政上の予定利率を上回ることを目標としています。
その運用目標を達成するための資産構成は、基本方針と適合したものであることを当社および運用受託機関の双方が確認することとしており、また、資産構成割合は、必要に応じて見直しを行うものとしています。
基本方針は当社グループの状況、当社グループを取り巻く制度や環境の変化に応じて変更することができるものとしています。
④ 資産上限額の影響
確定給付制度が積立超過である場合に、連結財政状態計算書に計上する確定給付資産は、確定給付制度からの返還および将来掛金の減額という利用可能な将来の経済的便益の現在価値を資産上限額としております。
資産上限額の影響の変動は次のとおりであります。
(単位:百万円)
⑤ 確定給付制度に係る損益
連結損益計算書で認識された各連結会計年度の確定給付制度に係る損益は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 上記費用のうち、当期勤務費用は「売上原価」、「販売費及び一般管理費」および「研究開発費」に含めており、利息の純額は「金融収益」または「金融費用」に含めて表示しております。
⑥ 重要な数理計算上の仮定
数理計算に用いた重要な仮定は次のとおりであります。
⑦ 感応度分析
感応度分析は、重要な数理計算上の仮定が変動した場合に、確定給付制度債務の現在価値に与える影響を示しております。各指数が変動した場合の確定給付制度債務に与える影響は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 本分析においては、その他の変数は一定であることを前提としております。
(2) 複数事業主制度
国内連結子会社の2社については、企業年金基金制度(複数事業主制度)に加入しております。当該制度は総合設立型の確定給付制度であり、自社の拠出に対応する年金資産の額が合理的に計算できないため、確定拠出制度と同様に拠出額を退職給付費用として費用計上しております。
(3) 確定拠出制度
当社グループにおいて、確定拠出制度に係る費用として認識した金額は、前連結会計年度3,286百万円、当連結会計年度3,457百万円であります。
23 資本およびその他の資本項目
(1) 資本金および資本剰余金
授権株式数および発行済株式総数、資本金および資本剰余金の増減は次のとおりであります。
(注) 1 当社の発行する株式は、すべて無額面の普通株式であり、すべての発行済株式は全額払込済みであります。
2 前連結会計年度および当連結会計年度における発行済株式総数の期中増減は、自己株式の消却によるものであります。
(2) 自己株式
自己株式数および自己株式残高の増減は次のとおりであります。
(注) 1 前連結会計年度の自己株式数および自己株式残高の期中増減は、単元未満株式の買取りによる増加、自己株式の消却や譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分による減少によるものであります。
2 当連結会計年度の自己株式数および自己株式残高の期中増減は、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条の規定に基づく自己株式の取得や単元未満株式の買取りによる増加、自己株式の消却や譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分による減少によるものであります。
3 関連会社が保有する自己株式は、前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ34百万円および34百万円であります。
(3) その他の資本の構成要素
その他の資本の構成要素の増減は次のとおりであります。 (単位:百万円)
(注) 1 在外営業活動体の換算差額は、外貨建で作成された海外子会社の財務諸表を連結する際に発生した換算差額であります。
2 キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の純変動は、キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定され、かつその要件を満たすデリバティブ取引の公正価値の変動額のうち有効と認められる部分であります。
3 その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動は、その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の評価差額であります。
4 確定給付制度の再測定は、発生時に「その他の包括利益」で認識し、直ちに「その他の資本の構成要素」から「利益剰余金」に振り替えております。
24 配当金
(1) 配当金支払額
配当金の支払額は次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(2) 配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるものは次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
25 売上収益
(1) 売上収益の分解
当社グループは、売上収益を財またはサービスの種類別および地域別に分解しております。
① 財またはサービスの種類別
(注)当社、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(米国、以下「BMS社」という。)、アストラゼネカ社(英国)、メディミューン社(英国)およびその関連会社は、当社およびBMS社が権利を有する抗PD-L1抗体/抗CTLA-4抗体関連特許に関する特許訴訟等の紛争について、2023年7月24日付にて全世界で全面的に和解する契約を締結しました。これに伴い、当連結会計年度において、当該和解に伴う一時金収入17,032百万円をロイヤルティ・その他に計上しております。
② 地域別
地域別の売上収益については、注記「6 セグメント情報 (3) 地域別の売上収益に関する情報」に記載しております。
(2) 契約残高
顧客との契約から生じた債権および契約負債の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)1 重要な契約負債はありません。
2 過去の期間に充足した履行義務から認識した収益の金額は、前連結会計年度142,522百万円、当連結会計年度160,714百万円であり、主なものはロイヤルティ収入であります。
(3) 残存履行義務に配分した取引価格
当社グループにおいて、残存履行義務に配分した取引価格はありません。
(4) 顧客との契約の獲得または履行のためのコストから認識した資産
当社グループにおいて、資産として認識しなければならない、顧客との契約の獲得の増分コストまたは履行のためのコストはありません。
26 販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費の主な内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
27 従業員給付費用
当社グループの従業員給付費用の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1 従業員給付費用は、連結損益計算書の「売上原価」、「販売費及び一般管理費」および「研究開発費」に含めております。
2 上記の従業員給付費用には主要な経営幹部への報酬が含まれております。主要な経営幹部への報酬は、注記 「35 関連当事者」に記載しております。
28 その他の収益およびその他の費用
その他の収益およびその他の費用の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)1 前連結会計年度の訴訟費用等には、ダナファーバーがん研究所との特許関連訴訟の和解に伴う一時金などを計上しております。
2 前連結会計年度および当連結会計年度の寄付金には、小野薬品がん・免疫・神経研究財団への拠出金などを計上しております。
29 金融収益および金融費用
金融収益および金融費用の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
30 その他の包括利益
その他の包括利益の各項目別の当期発生額および損益への組替調整額、ならびに税効果額(非支配持分含む)は次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
31 1株当たり利益
(1) 基本的1株当たり当期利益
①基本的1株当たり当期利益
②基本的1株当たり当期利益の算定上の基礎
(2) 希薄化後1株当たり当期利益
①希薄化後1株当たり当期利益
②希薄化後1株当たり当期利益の算定上の基礎
32 金融商品
(1) 資本管理
当社グループは、投資家、債権者および市場の信頼を維持し、将来にわたって持続的成長を続けるための強固な資本基盤を確保し、企業価値を最大化するために必要となる戦略投資を実施する中、安定的な配当を行うとの観点から資本管理を行っております。
当社グループは有利子負債から現金及び現金同等物を控除した純負債および資本(親会社の所有者に帰属する持分および非支配持分)を資本管理の対象としております。当社グループは、事業の業績、将来的な新薬の研究開発やバイオベンチャーとの提携、さらには研究開発リスク補完のための新薬候補化合物の導入等の中期的な戦略計画を評価した上で、株主への資金分配方法を検討しております。このような評価は、支払配当金の水準および当社グループの自己株式の市場買付の意思決定に影響を及ぼします。
(2) 財務上のリスク管理
当社グループは、営業活動を行う過程において、常に信用リスク、流動性リスク、市場リスク(為替リスク、価格変動リスク)等の様々な財務上のリスクに晒されています。これらのリスクを回避または低減するために、一定の方針に基づきリスク管理を行っております。また、当社グループの方針として投機目的のデリバティブおよび株式等の取引は行っておらず、安全性の高い国債等の債券商品を中心に資金運用を行っており、一部、短期的な資金需要にも応えられるように、流動性が確保された金融資産も組み入れております。また、デリバティブ取引は、外貨での資金決済に伴う為替リスクを軽減するために為替予約を利用しており、これらを当社経理部がコントロールしております。
(3) 信用リスク管理
信用リスクは、顧客が契約上の債務に関して債務不履行になり、当社グループに財務上の損失を発生させるリスクであります。当社は売上債権等について、その全部または一部について回収ができない、または回収が極めて困難であると判断された場合には債務不履行とみなしております。
当社グループの売上債権等は、顧客の信用リスクに晒されております。さらには、その他の製薬企業同様、当社グループも少数の卸売企業を通じて製品を販売しており、これらの卸売企業に関して信用リスクの集中に晒されています。これらの卸売企業のいずれかが財務的困難に直面する場合、当社グループの財務成績に重大かつ不利な影響がもたらされる可能性があります。
当社グループの売上収益は、主にロイヤルティ収入および少数の卸売業者を通じての製商品の販売であり、上位5つのグループ会社(親会社ならびに当該グループ会社含む)に対する売上収益の合計は、連結損益計算書上の売上収益の約70%を占めております。また、当該上位5つのグループ会社に対する売掛金は、前連結会計年度および当連結会計年度において、それぞれ86,297百万円および73,319百万円であります。
当社グループはこれらの取引先の債務不履行による金銭的な損害を軽減するために、与信管理規定に基づき、与信限度額および取引条件を定めることを原則としております。
また、回収懸念の軽減を図るべく取引ごとの期日管理および残高管理を行うとともに、主な取引先の信用状況を第三者の格付け機関から入手し、信用評価を継続的に実施しております。
なお、当社グループは、重大な金融要素を含んでいない売上債権等に対し、常に貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しておりますが、過去に重要な貸倒損失を計上した実績はありません。
また、余剰資金の運用のために保有している債券等および政策的な目的のために保有している株式等は、発行体の信用リスクに晒されております。さらに、外貨での資金決済に伴う為替リスクを軽減するために利用しているデリバティブ取引については、取引の相手先である金融機関の信用リスクに晒されております。当社グループは、これらの信用リスクの発生を未然に防止するため、安全性の高い債券商品を中心に資金運用を行うと共に、高い格付けを有する金融機関と取引を行っているため、信用リスクは僅少であります。
連結財政状態計算書に表示されている金融資産の減損後の帳簿金額は、当社グループの金融資産の信用リスクに対するエクスポージャーの最大値であります。
当社グループでは、期末日ごとに、金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大したかどうかを評価しており、償却原価で測定される金融資産に係る減損については、当該金融資産に係る予想信用損失に対して貸倒引当金を認識しております。
貸倒引当金の増減は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
(4) 流動性リスク管理
当社グループは、十分なキャッシュが得られないために現在または将来の支払義務を履行できなくなる流動性リスクに晒されております。
当社グループは、経理部が中心となり、適切に剰余金を維持し、キャッシュ・フローの計画と実績をモニタリングすることにより、流動性リスクを管理しておりますが、十分な現金及び現金同等物および当座資産を有しており、営業活動から堅実にプラスのキャッシュ・フローを確保しているため、このようなリスクは少ないと考えております。
金融負債の期日別残高は、次のとおりであります。
前連結会計年度末(2023年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度末(2024年3月31日)
(単位:百万円)
(5) 市場リスク管理
① 為替リスク
1) 為替リスク管理
当社グループは、国際的に事業展開を行っており、外貨建てでの受取ロイヤルティや経費支払い等があるため、為替相場の変動により、売上収益の減少や仕入原価、研究開発費の増加、為替差損の発生等のリスクに晒されています。このリスクは主に米ドル、ユーロ、英ポンドから生じております。当社グループは上記リスクを緩和すべく、市場リスク管理方針に基づき外貨建て取引の一定の割合について先物為替予約による為替リスクヘッジを行っております。
2) 先物為替予約の通貨別内訳
先物為替予約の通貨別内訳は次のとおりであります。
3) 為替の感応度分析
連結会計年度末において、円が米ドル、ユーロ、英ポンドに対して10%円安になった場合の、資本および損益に与える影響額は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 本分析においては、その他の変動要因は一定であることを前提としております。
② 価格変動リスク
当社グループは、資本性金融商品から生じる株式価格の変動リスクに晒されています。
当社グループは、これらの資本性金融商品を短期トレーディング目的ではなく、基本的に事業戦略上の目的から保有しております。また、定期的に公正価値や発行体の財務状況等を把握するとともに、当該企業との関係を勘案し、必要に応じて保有状況を見直しております。
当社グループが、期末日現在に保有する資本性金融商品の株式価格が10%変動する場合には、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産として指定した資本性金融商品の公正価値が変動するため、累積その他の包括利益(税効果考慮後)は、前連結会計年度末の金額から8,308百万円、当連結会計年度末の金額から7,923百万円増減いたします。
(6) ヘッジ会計
① ヘッジ手段
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されているヘッジ手段の詳細は以下のとおりであります。
ヘッジ手段に係る資産の帳簿価額(公正価値)は、「その他の金融資産」に含まれており、ヘッジ手段に係る負債の帳簿価額(公正価値)は、「その他の金融負債」に含まれております。
前連結会計年度(2023年3月31日)
為替予約における平均レートは、1ドル当たり130.34円であります。
当連結会計年度(2024年3月31日)
為替予約における平均レートは、1ドル当たり142.88円であります。
② ヘッジ対象
前連結会計年度(2023年3月31日) (単位:百万円)
当連結会計年度(2024年3月31日) (単位:百万円)
③ キャッシュ・フロー・ヘッジに係る連結包括利益計算書に影響を与えた金額
前連結会計年度(2023年3月31日) (単位:百万円)
当連結会計年度(2024年3月31日) (単位:百万円)
(注) 税効果調整前の金額であります。
ヘッジ非有効部分に重要性はありません。また、ヘッジ会計を適用しなくなったヘッジ関係から生じたキャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金はありません。
(7) 金融商品の公正価値
① 公正価値の測定方法
金融資産および金融負債の公正価値の測定に利用される方法および仮定は以下のとおりであります。
現金及び現金同等物、仕入債務及びその他の債務
これらは短期間で決済されるため、公正価値は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額によっております。
売上債権及びその他の債権
短期間で回収される債権については、公正価値は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額によっております。また、回収に長期間を要する債権については、公正価値は一定の期間ごとに区分した債権ごとに、満期までの期間および信用リスクを加味した利率を用いて将来キャッシュ・フローを割引く方法により算定しております。
有価証券、投資有価証券
市場性のある有価証券および投資有価証券の公正価値は市場価格を用いて測定しております。非上場株式については、時価純資産方式等の合理的な方法により測定しております。
その他の金融資産およびその他の金融負債
・保険積立金
保険積立金の公正価値は、払戻しに伴う契約上の重要な制約がないため、解約払戻金により測定しております。
・先物為替予約
先物為替予約の公正価値は、決算日現在の同一の条件に基づく先物為替予約の市場相場により測定しております。
・定期預金
定期預金の公正価値は、同様の契約を新規に行った場合に想定される利率を用いて将来キャッシュ・フローを割引く方法により算定しております。
・その他
これらは短期間で決済されるため、公正価値は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額によっております。
② 公正価値および帳簿価額
当社グループが保有する金融資産および金融負債の科目別の帳簿価額および公正価値は次のとおりであります。なお、公正価値が帳簿価額と一致している金融資産及び金融負債は含みません。
(単位:百万円)
③ 公正価値の階層
IFRS第13号「公正価値測定」は金融商品の公正価値の算定に用いたインプットの観察可能性に基づき、金融商品の算定額をレベル1からレベル3までの階層に分類することを要求しております。
公正価値の階層は以下のとおりであります。
レベル1:測定日現在でアクセスできる同一の資産または負債に関する活発な市場における無修正の相場価格
レベル2:資産または負債について直接または間接に観察可能なインプットのうち、レベル1に含まれる相場価格以外のもの
レベル3:資産または負債についての観察可能でないインプット
1) 公正価値で測定する金融資産および金融負債
連結財政状態計算書において、公正価値で測定する階層ごとの金融資産および金融負債の公正価値は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(単位:百万円)
(注) 前連結会計年度および当連結会計年度において、レベル1、レベル2およびレベル3の間の振替は行われておりません。
2) 償却原価で測定する金融資産および金融負債
連結財政状態計算書において、償却原価で測定する階層ごとの金融資産および金融負債の公正価値は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(単位:百万円)
(注) 前連結会計年度および当連結会計年度において、レベル1、レベル2およびレベル3の間の振替は行われておりません。
3) 経常的にレベル3で測定される金融商品の調整表
経常的にレベル3で測定される金融資産の期首から期末までの変動は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1 利得及び損失合計に含まれる純損益は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に関するものであります。これらの損益は「金融収益」および「金融費用」に含まれております。
2 利得及び損失合計に含まれるその他の包括利益は、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に関するものであります。これらの損益は「その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動」および「在外営業活動体の換算差額」に含まれております。
3 経常的にレベル3で測定される金融負債については、該当がありません。
33 株式報酬
当社は、当社取締役(社外取締役を除く)および当社執行役員に対するインセンティブ制度として、譲渡制限付株式報酬制度を導入しております。
(1)譲渡制限付株式報酬制度
① 制度の概要
本制度は、意思決定に対する責任の大きさに応じて交付株式数を算定する「勤務継続型譲渡制限付株式報酬」と、中期的な経営戦略・経営課題と紐づけて事業年度単位で設定する業績目標(ESG目標を含む)の達成度と事業年度ごとの業績指標の目標数値の達成度を踏まえて交付株式数を算定する「業績連動型譲渡制限付株式報酬」により構成されます。
② 期中に付与された株式数と公正価値
(注)1 公正価値は、取締役会決議日の前営業日の東京証券取引所における当社の普通株式の終値を基礎として算定しております。
2 前連結会計年度において、取締役の報酬制度を改定しており、従来の株式報酬型ストックオプション制度を廃止し、本制度を導入しております。その移行措置として、取締役に割当済の新株予約権のうち未行使のものを全て(75,000株相当)放棄することに代えて譲渡制限付株式(75,000株)を交付しております。
(2)株式報酬費用
連結損益計算書の販売費及び一般管理費に計上した株式を基礎とした報酬費用は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 株式報酬取引から生じた負債の帳簿価額は、前連結会計年度においては87百万円で、当連結会計年度においては72百万円であります。
34 非資金取引
非資金取引(現金及び現金同等物の使用を必要としない投資および財務取引)は次のとおりであります。
(単位:百万円)
35 関連当事者
(1) 子会社及び関連会社
子会社及び関連会社については、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載しております。
(2) 関連当事者との取引
当社グループと関連当事者との間の取引および債権債務の残高で重要なものはありません。
(3) 主要な経営幹部に対する報酬
当社グループの主要な経営幹部に対する報酬額は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1 主要な経営幹部に対する報酬は、当社の取締役(社外取締役を含む)に対する報酬であります。
2 主要な経営幹部に対する報酬の基本方針等については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4)役員の報酬等」に記載しております。
36 支出に関するコミットメント
各連結会計年度末以降の支出に関するコミットメントは次のとおりであります。
(単位:百万円)
上記のコミットメントに加えて、開発プロジェクトの成功および特定の販売目標の達成に関連するマイルストンペイメントを有しています。当社グループが将来3年以内に支払う可能性のあるマイルストンペイメントの金額は、前連結会計年度末および当連結会計年度末において、それぞれ13,584百万円および8,349百万円であります。
当該マイルストンペイメントの金額は割引前であり、開発段階のプロジェクトの成功および特定の販売目標を達成可能と見積もった全ての潜在的な支払いを含めております。
37 財務諸表の承認
2024年3月期連結財務諸表は、2024年6月20日に代表取締役社長 滝野十一によって承認されております。
38 重要な後発事象
(企業結合)
当社は、米国のバイオ医薬品企業 Deciphera Pharmaceuticals, Inc. (以下「Deciphera社」)との間で、買収のために新たに設立した完全子会社を通じて、現金を対価として同社を買収(以下「本買収」)することで合意し、2024年4月に契約を締結しました。この契約に基づき、2024年6月11日(米国東部時間)に同社の買収が完了し、同社を当社の完全子会社としました。
(1)被取得企業の概要
(2)取得日
2024年6月11日(米国東部時間)
(3)取得した議決権付資本持分の割合
100%
(4)被取得企業の支配の獲得方法
現金を支払対価とする株式取得 約24億米ドル
(5)企業結合の主な理由
当社はグローバル スペシャリティ ファーマとして、独創的かつ革新的な新薬を世界に届けることを目指しています。中長期成長戦略である「パイプライン強化とグローバル開発の加速」および「欧米自販の実現」を見据え、医療ニーズの高いがんや免疫疾患、中枢神経疾患、スペシャリティ領域を重点研究領域に定め、医療現場に革新をもたらす新薬の創出に取り組んでいます。本買収により、がん領域における優れた研究開発能力と欧米でのコマーシャルケイパビリティを有するDeciphera社をパートナー企業として迎え入れ、当社グループのパイプラインの拡充およびグローバル展開を加速させていきます。
Deciphera社は、がんを対象とした革新的な医薬品の研究・開発・販売に注力しており、自社で創製した経口キナーゼ阻害剤からなる豊富なパイプラインを有しています。KIT阻害剤であるQINLOCK®(Ripretinib)は消化管間質腫瘍(GIST)の4次治療の薬剤として米国、欧州および中国を含む40ヶ国以上で販売されています。加えて、CSF-1R阻害剤であるVimseltinibは腱滑膜巨細胞種(TGCT)を対象とした第Ⅲ相臨床試験(MOTION study)において、主要評価項目およびその他副次的評価項目を統計学的有意に達成しており、欧米での申請を2024年に予定しています。また、Deciphera社は、米国および主要な欧州諸国において自社での販売網を構築しており、この販売網はVimseltinibにおいても活用されます。
本買収により当社は固形がん領域のパイプラインを拡充し、特にQINLOCK®とVimseltinibの獲得によって短中期的なグループの収益増加が期待できます。また、Deciphera社の欧米での開発・販売能力を獲得し、欧米自販体制を強化できます。さらに、Deciphera社の創薬能力を活用することで、当社グループのオンコロジー領域において研究開発のさらなる加速が期待できます。
(6)支払資金の調達方法および支払方法
本買収には、自己資金に加えて、金融機関からの借入を充当しております。
なお、提出日現在における金融機関からの借入は次のとおりです。
(単位:百万円)
本買収が実行された時期に起因し、連結財務諸表の承認日までに企業結合の当初の会計処理が完了していないため、取得した資産及び負債の公正価値等については開示しておりません。
(2)【その他】
当連結会計年度における四半期情報等
2【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
①【貸借対照表】
②【損益計算書】
【製造原価明細書】
(単位:百万円)
(注)※1 原価計算の方法は、組別、工程別、総合原価計算を採用しております。
※2 経費のうち主なものは次のとおりであります。
※3 「期末仕掛品・半製品棚卸高」には、貸借対照表の「商品及び製品」のうち、次の期末半製品棚卸高が含まれております。
※4 試験研究用への払出などであります。
③【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1 有価証券の評価基準および評価方法
(1) 満期保有目的の債券
…償却原価法(定額法)を採用しております。
(2) 子会社株式および関連会社株式
…移動平均法による原価法を採用しております。
(3) その他の関係会社有価証券
…移動平均法による原価法を採用しております。
投資事業有限責任組合等については、組合契約に規定される決算報告日に応じて入手可能な最近の決算書を基礎とし、持分相当額を純額で取り込む方法によっております。
(4) その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
…時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)を採用しております。
市場価格のない株式等
…移動平均法による原価法を採用しております。
2 デリバティブの評価基準および評価方法
デリバティブ
…時価法を採用しております。
3 棚卸資産の評価基準および評価方法
…主として、総平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)を採用しております。
4 固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定率法を採用しております。ただし、1998年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備を除く)ならびに2016年4月1日以降に取得した建物附属設備および構築物については、定額法を採用しております。
なお、主な耐用年数は以下のとおりであります。
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
なお、主な耐用年数は以下のとおりであります。
(3) リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額をゼロとする定額法を採用しております。
5 外貨建の資産および負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。
6 引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
当事業年度末における売上債権等の貸倒れによる損失に備えて、内規(一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上)に定める基準により算定した額を計上しております。
(2) 賞与引当金
従業員賞与の支給に備えて、支給見込額を計上しております。
(3) 役員賞与引当金
役員賞与の支給に備えて、支給見込額を計上しております。
(4) 株式報酬引当金
取締役(社外取締役を除く)および執行役員を対象とした業績連動型株式報酬制度による当社株式の交付に備えて、支給見込額を計上しております。
(5) 販売促進引当金
販売した製品・商品のうち当事業年度末における特約店在庫分について、その販売促進に要する諸費用に備えて、その在庫に実績を基礎にした販売経費率を乗じた額を計上しております。
(6) 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えて、当事業年度末における退職給付債務および年金資産の見込額に基づき計上しております。
①退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定に当たり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
②数理計算上の差異および過去勤務費用の費用処理方法
数理計算上の差異は、各事業年度に発生した額を翌事業年度に一括で費用処理することとしております。過去勤務費用は、発生時から一年間で費用処理することとしております。
7 収益の計上基準
当社は、利息および配当収益等を除き、次の5つのステップを適用することにより認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:履行義務の充足時または充足するにつれて収益を認識する
製商品の販売に係る対価は、顧客へ製商品を引き渡した時点から主として1年以内に受領しており、重要な金融要素は含んでおりません。
ロイヤルティ収入等の取引が重要な金融要素を含む場合、収益は実効金利を用いて現在価値で測定しております。ただし、契約に基づく権利の確定時点から1年以内に受領すると見込まれる場合、重要な金融要素の調整は行っておりません。
主要な事業における顧客との契約に基づく主な履行義務の内容および当該履行義務に係る収益を認識する通常の時点は、連結財務諸表注記「3 重要性がある会計方針 (12)収益」に同一の内容を記載しているため、記載を省略しております。
8 ヘッジ会計の方法
(1) ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理を採用しております。
(2) ヘッジ手段とヘッジ対象
ヘッジ手段
…為替予約取引
ヘッジ対象
…外貨建金銭債権債務等(予定取引を含む)
(3) ヘッジ方針
外貨建取引に係る相場の変動リスクを回避する目的で為替予約取引を行っております。
投機的な取引および短期的な売買差益を得る取引は行っておりません。
(4) ヘッジの有効性
ヘッジの有効性については、それぞれのヘッジ手段とヘッジ対象が対応していることを確認することにより有効であることを評価しております。
9 その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異および未認識過去勤務費用の会計処理の方法は、連結財務諸表におけるこれらの会計処理の方法と異なっております。
(重要な会計上の見積り)
当社の財務諸表は、収益および費用、資産および負債の測定に関する経営者の見積りおよび仮定を含んでおります。これらの見積りおよび仮定は過去の実績および決算日において合理的であると考えられる様々な要因等を勘案した経営者の最善の判断に基づいております。しかし、その性質上、将来において、これらの見積りおよび仮定とは異なる結果となる可能性があります。
見積りおよびその基礎となる仮定は経営者により継続して見直されております。これらの見積りおよび仮定の見直しによる影響は、その見積りおよび仮定を見直した期間およびそれ以降の期間において認識しております。
会計方針を適用する過程で行われた判断および見積り、ならびに会計上の見積りおよび仮定のうち、財務諸表に報告された金額に重大な影響を及ぼすものに関する情報は以下のとおりであります。
1 繰延税金資産の回収可能性
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した額
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社は、資産および負債の会計上の帳簿価額と税務上の金額との間に生じる一時差異に係る税効果については、繰延税金資産を回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において、当該一時差異に適用される法定実効税率を使用して繰延税金資産を計上しております。当社は、事業計画等に基づいて将来獲得しうる課税所得の時期およびその金額を合理的に見積り、課税所得が生じる可能性を判断しています。
2 確定給付債務の測定
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した額
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
確定給付債務の現在価値および関連する勤務費用等は、数理計算上の仮定に基づいて算定しております。数理計算上の仮定には、割引率や利息の純額等の変数についての見積りおよび判断が求められます。当社は、これらの変数を含む数理計算上の仮定の適切性について、外部の年金数理人からの助言を得ながら、経営者の最善の見積りと判断により決定しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動により、当社の将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(貸借対照表関係)
※1 担保に供している資産
関税法・消費税法に基づき、輸入取引に伴う関税・消費税の納期限延長制度を利用する際の担保として供託しております。
※2 保証債務
次の関係会社について、債務保証を行っております。
オノ・ファーマ・ユーエスエー インク
(損益計算書関係)
※1 販売費及び一般管理費の主要な費目及び金額は次のとおりであります。
(1) 販売費
(2) 一般管理費
※2 前事業年度の特別損失の訴訟費用等には、ダナファーバーがん研究所との特許関連訴訟の和解に伴う一時金を計上しております。
(有価証券関係)
前事業年度(2023年3月31日)
子会社株式、関連会社株式およびその他の関係会社有価証券(関係会社株式等の貸借対照表計上額は7,796百万円)は、市場価格のない株式等にあたるため、時価は記載しておりません。
当事業年度(2024年3月31日)
子会社株式、関連会社株式およびその他の関係会社有価証券(関係会社株式等の貸借対照表計上額は11,316百万円)は、市場価格のない株式等にあたるため、時価は記載しておりません。
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産および繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間の重要な差異の原因となった主な項目別の内訳
3 法人税および地方法人税の会計処理またはこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、グループ通算制度を適用しております。また、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税および地方法人税の会計処理またはこれらに関する税効果会計の会計処理ならびに開示を行っております。
(収益認識関係)
収益を理解するための基礎となる情報は、連結財務諸表注記「3 重要性がある会計方針 (12)収益」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。
(重要な後発事象)
当社は、米国のバイオ医薬品企業 Deciphera Pharmaceuticals, Inc.との間で、買収のために新たに設立した完全子会社を通じて、現金を対価として同社を買収することで合意し、2024年4月に契約を締結しました。この契約に基づき、2024年6月11日(米国東部時間)に同社の買収が完了し、同社を当社の完全子会社としました。詳細については、連結財務諸表注記「38 重要な後発事象」をご参照ください。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(単位:百万円)
(注)1 営業権の当期増加額のうち、主なものは、導入品の販売達成マイルストン8,853百万円であります。
2 当期減少額のうち、( )内は内書きで減損損失の計上額であります。
3 土地の当期首残高、当期減少額および当期末残高の[ ]は内書きで、土地の再評価に関する法律(平成10年3月31日公布法律第34号)により行った、事業用土地の再評価実施前の帳簿価額との差額であります。
【引当金明細表】
(単位:百万円)
(2)【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に次の書類を提出しております。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。
