第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第163期の期首から適用しており、第163期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものであります。
3.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第163期の期首から適用しており、第163期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
2 【沿革】
3 【事業の内容】
当社グループ(当社および当社の関係会社)は、当社(デンカ株式会社)、子会社64社および関連会社28社より構成されており、「電子・先端プロダクツ」、「ライフイノベーション」、「エラストマー・インフラソリューション」、「ポリマーソリューション」の製造・販売を主たる業務としているほか、これらに附帯するサービス業務等を営んでおります。
当社グループの事業内容および当社と関係会社の当該事業における位置付けは、次のとおりであります。
なお、次の4部門は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
(1) 電子・先端プロダクツ
主要な製品は、溶融シリカ、球状アルミナ、電子回路基板、ファインセラミックス、電子包装材料、アセチレンブラック、電設資材、接着剤、粘着テープ、半導体工程用材料等であります。
当社が製造・販売をおこなうほか、子会社のYKアクロス㈱が当社製品の販売をおこなっております。国内では子会社のデナールシラン㈱がモノシランガス等の製造・販売をおこなっております。海外では、シンガポールで子会社のデンカアドバンテックP.L.が溶融シリカおよび球状アルミナの製造・販売、デンカシンガポールP.L.がアセチレンブラックの製造・販売をおこなっております。また、中国では電化精細材料(蘇州)有限公司が電子部品包装材料の製造・販売、電化電子材料(大連)有限公司がアルシンクの製造・販売をおこない、ベトナムではデンカアドバンストマテリアルズベトナムC.L.が電子部品包装材料およびビニテープの製造・販売をおこなっております。
(2) ライフイノベーション
主要な製品は、ワクチン、抗原迅速診断キット、臨床試薬、 がん治療ウイルス製剤等であります。
国内では、当社が当部門主要製品の製造・販売をおこなっております。
海外では、子会社のIcon Genetics GmbH(ドイツ)がバイオ医薬品の研究開発、研究受託、サービスの提供をおこなっております。またデンカライフイノベーションリサーチP.L.(シンガポール)にて熱帯感染症に対する遺伝子法による簡易診断システム等の研究開発をおこなっております。
(3) エラストマー・インフラソリューション
主要な製品は、クロロプレンゴム、肥料、カーバイド、耐火物、特殊混和材、ポリエチレン製コルゲート管等であります。
当社が製造・販売をおこなうほか、子会社のYKアクロス㈱が当社製品の販売をおこなっております。子会社の日之出化学工業㈱が熔成燐肥の製造を、デンカアヅミン㈱が腐植酸苦土肥料および腐植酸液肥の製造をおこない、西日本高圧瓦斯㈱他がアセチレンガス等の製造・販売をおこなっております。海外では、米国において子会社のデンカパフォーマンスエラストマーLLCがクロロプレンゴムの製造を、中国において子会社の電化無機材料(天津)有限公司が特殊混和材の製造・販売を行っているほか、東南アジアでは、デンカインフラストラクチャーマレーシアSdn.Bhd.(マレーシア)が特殊混和材および建設化学品の製造・販売を行っております。
(4) ポリマーソリューション
主要な製品は、スチレンモノマー、ABS樹脂、SBC樹脂、耐熱樹脂、N-フェニルマレイミド樹脂、透明樹脂、ポバール、ウィッグ・ヘアピース用合成繊維、食品包装用シート等であります。
当社が製造・販売をおこなうほか、子会社のYKアクロス㈱が当社製品の販売をおこなっております。国内では子会社のデンカポリマー㈱が食品包装用シート等の製造・販売を、デンカアステック㈱が住設資材の製造・販売をおこなっております。関連会社の東洋スチレン㈱がポリスチレン樹脂を、デナック㈱がモノクロル酢酸等の製造・販売をおこなっております。海外ではシンガポールにおいて、子会社のデンカシンガポールP.L.がSBC樹脂、MS樹脂といったスチレン系樹脂と、N-フェニルマレイミド樹脂を、デンカアドバンテックP.L.がウィッグ・ヘアピース用合成繊維の製造・販売をおこなっております。
(5) その他
プラントエンジニアリング事業、卸売業等を含んでおります。
子会社のデンカエンジニアリング㈱がプラントエンジニアリング事業を、YKアクロス㈱が当社製品等の卸売を、関連会社の黒部川電力㈱が電力供給事業をおこなっております。
[事業系統図]
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

4 【関係会社の状況】
(注) 1.「主要な事業の内容」のセグメント欄には、セグメントの名称を記載しております。
2.特定子会社に該当しております。
3.議決権の所有割合の( )内は、他の連結子会社による間接保有割合であり、内数表示をしております。
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含みます。)であり、臨時雇用者数(嘱託、日雇い、パートタイマー等を含みます。)は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。
(2) 提出会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者212人を除き、社外から当社への出向者1人を含みます。)であります。臨時雇用者数(嘱託、日雇い、パートタイマー等を含みます。)は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2.平均年間給与は、時間外手当等の基準外賃金および賞与手当を含んでおります。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
(3) 労働組合の状況
当社には、デンカ労働組合があります。2024年3月末現在の総組合員数は3,697名です。
現在、会社と組合との間には、2024年3月締結の労働協約があり、円満な労使関係を維持しております。
なお、デンカ労働組合は、上部団体として化学総連に加盟しております。
また、当社を除く連結子会社のうち7社には合わせて7の労働組合があり、2024年3月末現在の組合員数の合計は279名です。労使関係について特に記載すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
② 連結子会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.労働者の人員数について労働時間を基に換算し算出しております。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
(経営方針、経営環境及び対処すべき課題)
当社グループは、2023年度からスタートいたしました経営計画「Mission 2030」を推進してまいりました。この経営計画は、当社が大切にするコアバリュー、羅針盤であるパーパス、そして2030年に成し遂げたい務めとしてのミッションから構成される「ビジョン」のもと、「事業価値創造」、「人財価値創造」、「経営価値創造」の3つを成長戦略として、財務・非財務の双方に重点を置いた取り組みを実行し、企業価値の向上につなげていくものです。経営計画の中核をなす成長戦略「事業価値創造」について、初年度である2023年度の具体的な取り組みの一例をご紹介いたします。
注力分野である「ICT & Energy」では、xEVのリチウムイオンバッテリーや洋上風力発電の高圧送電線ケーブル用途で使用されるアセチレンブラックについて、SCG Chemicals Public CompanyLimited(本社:タイ・バンコク)との共同出資により合弁会社を設立いたしました。併せて、タイへのアセチレンブラック生産プラントの建設も決定しており、今後の需要の伸長を見据え、生産・販売体制の強化と供給体制の安定化に取り組んでまいります。
そして、「Healthcare」分野では、当社は、VLP Therapeutics Japan株式会社、一般財団法人阪大微生物病研究会と次世代 mRNA技術を用いたインフルエンザワクチン開発に関する共同研究契約を締結しました。次世代 mRNA技術は、改変が容易で迅速に製造ができる従来のmRNA技術の利点を有するとともに、安全で、より少ない接種量で十分な効果を示し、免疫が長く持続するワクチンの創出に資することが期待されています。当社は、インフルエンザの流行に備え、既にインフルエンザワクチンの生産能力を増強し多くの方にワクチンをお届けできる体制を構築しておりますが、人々のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)向上に貢献し続けるため、次世代のワクチン技術の開発にも着手しております。
さらに、「Sustainable Living」分野では、当社と持分法適用会社である東洋スチレンは、使用済みポリスチレンの国内最大のケミカルリサイクルプラントを千葉工場に竣工させました。当社グループのケミカルリサイクルは、ポリスチレンを化学的に分解し、化学原料に戻してリサイクルするもので、新品同等の品質と物性で用途制限なく使用可能なリサイクル手法であるとともに、サーマルリサイクルに比べてCO2排出量が少なく、脱炭素・循環型社会の構築に資するものです。「事業価値創造」では、スペシャリティやメガトレンドに加え、サステナビリティも追求してまいります。
経営計画「Mission 2030」の初年度は、半導体需要低迷の長期化、中国経済の減速や世界的なインフレ等の経済環境の変化に加え、クロロプレンゴムの需要減等の理由により、前経営計画「Denka Value-Up」で計画された先行投資等のコストの増加に見合った販売数量の増加を十分に受けることができず、政策保有株式の売却による特別利益はあったものの、能登半島地震の影響やノロウイルスワクチン開発中止に伴う減損損失も重なり厳しい業績を余儀なくされました。
今後、先行投資した設備が続々と稼働する予定であり、その需要を確実に取り込みながら、経営計画「Mission 2030」における3つの成長戦略を推し進める長期的な戦略に変更はありません。しかしながら、経営計画の前提条件が変動したことへの対応が喫緊の課題であり、財務面のコントロールも行いながら、業績を成長軌道に回帰させてまいります。
具体的な対応策として、まずは、売却・撤退も含めたポートフォリオ変革を加速いたします。クロロプレンゴム事業の収支改善を最優先事項として位置付け、需要動向と最適生産能力等の精査を行い、抜本的な対策を決定いたします。また、スペシャリティ、メガトレンド、サステナビリティの3要素を備えることが困難な事業については、最終施策の見極め期限を設けるなど、ポートフォリオ変革を加速させ経営資源を成長分野に集中することで、業績面や財務面の改善を図ります。
次に、投資計画の見直しを行います。投資案件の優先順位を明確にし、より厳選することに加えて、環境の変化に伴う不急な案件は先送りするなど、厳選化と実施時期等を見直します。
さらには、経営トップの全面的なコミットメントのもと、全社をあげたコストダウンプロジェクトを強力に推進いたします。今回のコストダウンプロジェクトは単にコスト削減のみを目的とするのではなく、今まで当社が行っていなかったベストプラクティスを導入することによって、コストダウンや業務効率化のほか従業員の成長にもつなげ、「事業価値創造」のみならず、「人財価値創造」と「経営価値創造」に貢献するよう、全社一丸体制で取り組み、利益水準を再び成長軌道に戻してまいります。
2023年度は、製造会社として存続の基盤ともいえる「製造現場での安全確保」と「製品の品質保証」を脅かす重大な事象が発生いたしました。2023年6月14日に青海工場(新潟県糸魚川市)内にて製造設備のメンテナンス工事作業中に配管が破裂する事故が発生しました。本事故により、工事に携わっていた協力会社の1名の方が亡くなられ、2名の方が負傷されました。当社は事故発生以降、関係当局による事故原因の調査に全面的に協力するとともに、当社においても専門的な調査により徹底した事故原因の究明および再発防止策の策定を行うため、2023年7月11日に社外の有識者および専門家を中心に構成される事故調査委員会を設置しました。そして、2024年1月11日に、同委員会から最終報告書※1を受領しました。同委員会からの提言を重く受け止め、再発防止対策の確実な実行と安全文化の醸成に、鋭意取り組んでおります。
また、当社は、当社および持分法適用関連会社である東洋スチレン株式会社が製造・販売する樹脂製品の一部において、米国の第三者安全科学機関であるUnderwriters Laboratories Limited Liability Company等の認証に関する不適切な行為が判明し、2023年5月29日に公表するとともに、当社グループと利害関係を有しない社外有識者による外部調査委員会を設置し、本件不適切行為に関する徹底的な調査と原因究明、再発防止策の提言を委嘱いたしました。そして、2023年12月11日に同委員会から、調査報告書※2を受領しました。調査報告書では、不適切事案の申告に対する心理的安全性確保のための体制不足など、少なくない組織課題をご指摘いただきました。調査報告書の指摘を真摯に受け止め、コンプライアンス最優先の経営姿勢を当社グループ全体に浸透させるべく、抜本的な対応策を全力で進めております。
両事案に起因する業績影響は特段ありませんでしたが、「製造現場での安全確保」と「製品の品質保証」は製造会社としての必須条件であり、当社は、この2つの事案を非常に重く受け止め、関係役員の報酬の一部を返上いたしました。再発防止策として、ガバナンス、マネジメント、プロセス、人財育成まで幅広く対応することで、再びこのような事態を引き起こすことがないよう、確実に対処していく所存です。
2024年4月9日(現地時間)、米国環境保護庁(以下「EPA」という)は、当社米国子会社のデンカパフォーマンスエラストマーLLC(以下「DPE」という)を含むクロロプレンゴム製造施設に適用される新たな化学物質の大気排出規制を発表しました。新たに発表された化学物質の大気排出規制(以下「新規制」という)の内容は、米国におけるクロロプレンゴム製造施設に対して、各種の排出対策を取ることにより、クロロプレンモノマー※3排出量の大幅な削減を求めるものとなっております。新規制は、EPAが行ったRTR(Riskand Technology Review)の結果を受けたものであり、そのベースはEPAが2010年に統合リスク情報システム(IRIS / Integrated RiskInformation System)で行ったクロロプレンモノマーの発がん性評価が用いられています。これに対し、DPEは、IRISにおいてクロロプレンモノマーの発がん性が過剰に評価されているとして、かねてからEPAに対して最新の科学に基づき発がん性評価を正当に見直しするよう求めておりました。なお、DPEは、2015年11月に同事業を取得以降、一貫してルイジアナ州の排出基準を遵守して操業しており、また、自発的な環境投資を行い、2019年時点で2014年比85%のクロロプレンモノマーの排出量削減を達成しております。
今回の新規制等においては、最新の科学に基づいた正当な発がん性評価の見直しが行われたとは考えられず、また、DPEの操業継続に重大な影響を与える可能性のある内容となっていることから、DPEでは、排出量削減対策の実施に関する猶予期間の定めの停止や、新規制の内容自体の見直しを求め、米国連邦控訴裁判所への提訴を行いました。DPEでは、新規制等の見直しに向け、引き続きあらゆる措置を講じていくこととしております。
当社グループ全体を挙げて、今一度、当社が大切にする「挑戦」「誠実」「共感」というコアバリューを見つめ、「化学の力で世界をよりよくするスペシャリストになる。」というパーパスの実現を目指して、「スペシャリティ」「メガトレンド」「サステナビリティ」を備えた3つ星事業へ集中するべく、新規事業の開発、既存事業の改革を行う「事業価値創造」、そして「人財価値創造」と「経営価値創造」にグループ一丸となって邁進してまいります。
※1 「青海工場クロロプレンモノマー製造設備事故調査最終報告書」
https://www.denka.co.jp/storage/news/pdf/1193/20240111_denka_omi_finalreport.pdf
※2 「当社および持分法適用関連会社の樹脂製品における第三者認証等の不適切行為に関する外部調査委員会による
調査報告書ならびに当社グループの対応策の公表について」
https://www.denka.co.jp/storage/news/pdf/1185/20231211_denka_report_measures.pdf
※3 クロロプレンモノマー:クロロプレンゴムの原料となる化学物質
◇新たなビジョンと新経営計画「Mission 2030」 ~OUR "NEW" VISION & Mission 2030~
2023年4月、デンカグループは新たな挑戦をはじめました。これまで指針としてきた「The Denka Value」(企業理念)、Denkaの使命、Denkaの行動指針は、従業員の声をふまえ、より未来のデンカを見据えた新たな「ビジョン」へと進化。同時に、2023~2030年度の8ヵ年を対象とする新経営計画「Mission 2030」が始動しました。
デンカの新たなビジョン
新たなビジョンは、デンカのDNAであるコアバリューを土台とし、デンカを導く北極星となるパーパス、2030年に成し遂げたい務めとしてのミッションを重ねた構成とすることで、文字の域を超え、全従業員が自分ごと化できる新しいデンカの未来像を表しました。

コアバリュー
「コアバリュー」とは、デンカのDNA。さまざまな判断をする上での拠り所にもなります。「挑戦」「誠実」「共感」は、デンカが脈々と受け継いできた姿勢を改めて言語化したものです。これからも一層大切にしていくべき信条です。
パーパス
「パーパス」とは、デンカを導く北極星。デンカが存在する根本的理由です。デンカは世界でどのような存在でありたいのか、デンカだからこそできることは何かを突き詰めて考え、「化学の力」「世界をよりよくする」「スペシャリスト」といった言葉一つひとつを選び出しました。
ミッション
「ミッション」は、デンカの務め。大胆で説得力のある野心的目標です。「コアバリュー」や「パーパス」が普遍性を持つものであるのに対して「ミッション」は明確なゴールと期限があり、例えるならば“登るべき山”です。2030年に、その頂上にたどり着くことを目指し、具体的な戦略を経営計画「Mission 2030」に落とし込んでいます。
コーポレートメッセージ
このデンカのビジョンを社内外に分かりやすく伝達する言葉としてコーポレートメッセージ「世界に誇れる、化学を。」を創りました。世界に誇れる唯一無二の存在(=スペシャリスト)として、化学の力で世界をよりよくすることを目指すという想いを込めました。
(ご参考)
経営計画「Mission 2030」
新たなビジョンの実現に向けて、2030年をゴールに取り組む経営計画が「Mission 2030」です。
事業価値創造、人財価値創造、経営価値創造の3つを成長戦略として、企業価値向上に取り組みます。事業価値創造では、デンカの全ての事業を、スペシャリティ・メガトレンド・サステナビリティの3要素をそなえた「3つ星事業」とすることを目指します。

2030年の主なKPI目標
3つの成長戦略
<事業価値創造>
事業価値創造では、想定される未来世界とメガトレンドから導き出された「3つの注力分野」である、ICT & Energy(アイシーティー・アンド・エナジー)、Healthcare(ヘルスケア)、Sustainable Living(サステナブル・リビング)に重点を置きます。そして、2030年までにスペシャリティ・メガトレンド・サステナビリティの3要素をそなえた「3つ星事業」を100%にしていきます。また、「3つ星事業」への転換が困難な事業については、売却・撤退を含め、ポートフォリオ変革を進めていきます。そのために、8年間合計で戦略投資3,600億円、研究開発費1,800億円をかけて、2030年に営業利益1,000億円以上を目指します。
並行して、地球への貢献と、企業のさらなる社会的価値向上を目指し、8年間合計で850億円の環境投資を行い、サステナビリティを追求します。
3つの注力分野
サステナビリティの追求

<人財価値創造>
社員一人ひとりが自己実現と成長を実感できる企業を目指し、人財投資と制度改革を実現します。
<経営価値創造>
ESG経営の観点から、企業存続の前提となる経営基盤の強化に取り組みます。
財務戦略
ROEとROICの改善
下記施策を通じて、ROE(株主資本利益率)とROIC(投下資本利益率)を改善させ、企業価値向上を図ります。
キャッシュアロケーション~総還元性向50%水準を維持~
営業キャッシュフローと負債を有効に活用して、8年間合計で7,400億円のキャッシュを生み出し、それを投資に5,700億円(注)、株主還元に1,700億円(総還元性向50%水準)配分します。
(注)2024年5月10日に公表した「2024年3月期 決算説明会資料」に記載のとおり、投資案件の優先順位明確化や、投資計画の更なる厳選、不急案件のスケジュール見直しなどにより、1,000億円削減し、4,700億円とすることを目指します。
※文中の将来に関する事項は、計画発表時において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) デンカグループESG基本方針と経営重要課題(マテリアリティ)
当社は、すべての事業活動におけるESG(環境・社会・ガバナンス)課題に対する基本的な方針となる「デンカグループESG基本方針」を、取締役会の決議に基づき、2021年11月に制定しました。当社は、サステナビリティ(中長期的な持続性)を巡る課題への対応が、企業存続を左右する重要な経営課題(マテリアリティ)であると認識し、本基本方針の遵守に努め、高い倫理観に基づく実効性のあるコーポレートガバナンスを構築することで、企業価値の向上を目指します。

(2) ガバナンス
当社は、2023年度より開始した経営計画「Mission 2030」に基づき、サステナビリティ(中長期的な持続性)に向けた取り組みを推進し、活動内容に対する審議と提言を行う「サステナビリティ委員会(委員長:社長)」を設置しました。
「サステナビリティ委員会」は、執行部門内の組織として、経営計画「Mission 2030」のサステナビリティに係る活動と非財務目標・KPIの進捗及びリスク・収益機会への対応について、対象部門より定期的に報告を受け、審議・提言を行い、その結果を取締役会へ報告するとともに、経営計画の進捗状況として、ステークホルダーの皆様へご報告いたします。
(a)ESG経営推進体制

(b)主要なサステナビリティ推進主体の活動状況
(3) 戦略
当社は、企業としての社会的責任を果たし、長期にわたり事業を継続するためには、サステナビリティ関連のリスクと機会に適切に対処する取り組みが大前提であるという考えから、経営計画「Mission 2030」における「3つの成長戦略」において、サステナビリティを巡る重要経営課題(マテリアリティ)を考慮した基本的な方針を定め、施策を推進しています。
「事業価値創造」としては、デンカグループの「2050年までのカーボンニュートラルの実現」「サステナブルな都市と暮らしの充実」「環境の保全・環境負荷の最小化」を方針として、CO2を代表とする温室効果ガスの削減となる、低炭素アセチレンチェーンの確立を含むポートフォリオ変革の実施、再生可能エネルギーの拡大、SDGsに貢献する製品開発、循環型社会の実現となるスチレン系包装材料のサーキュラーエコノミー推進等の施策を進めます。
また、「人財価値創造」としては、社員一人ひとりが自己実現と成長を実感できる企業を目指し、「人財育成体制の強化」「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンの推進」「健康経営と働き方改革」を方針として、将来の経営層育成と全社一貫の教育体系の構築および自ら学ぶ文化の醸成、多様な考え方を持った人間が活躍できる職場環境・制度・文化の醸成、「明日も来たくなる職場」のための制度改革を推進します。
そして「経営価値創造」では、ESG経営の観点から、企業存続の前提となる経営基盤の強化を図るため、プロセス革新、人権の尊重、安全最優先、サプライチェーンマネジメント、製品安全、コーポレートガバナンスの高度化を基本方針として掲げています。
(a)事業価値創造~サステナビリティの追求~

(b)人財価値創造

(4) リスク管理
サステナビリティ委員会は、経営計画「Mission 2030」のサステナビリティに係る活動指標と目標を、担当する担当部門から報告を受けて審議と提言を行い、取締役会への報告を行います。重要なテーマである気候変動問題と人権尊重の取り組みに関わるリスク管理および統合リスクマネジメントについては、以下の通り実施しており、さらにこれらの取り組みを推進いたします。
(a) 気候変動(TCFD)
中長期の気候変動問題への対応については、取締役会による監督の下、サステナビリティー推進担当執行役員が統括しています。デンカグループは、2050年までに地球温暖化を1.5℃未満に抑えることを目指す「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)」の提言に、2020年9月に賛同を表明しました。
事業を通じた「リスク・機会」をシナリオ分析により特定すると共に、基本方針や重要施策、管理指標の設定及び評価などの重要事項を、サステナビリティ委員会で議論した後、取締役会が意思決定を行います。
気候変動に伴うシナリオ分析に基づく、デンカとしてのリスクと機会の抽出
(b) 人権尊重の取り組み
デンカグループESG基本方針では、人権の尊重の条項として、「デンカグループは、強制労働の撤廃、児童労働の実効的廃止、雇用と職場に関する差別の排除、労働者の結社の自由と団体交渉権の承認を含め、グループの事業に関わるすべての人々の人権を尊重するとともに、人権意識の啓発と向上に努め、企業責任を果たすために行動します。」を掲げています。
2023年度は、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」並びに「グローバルコンパクト」に則した「デンカグループ人権方針」を2023年9月に取締役会承認を経て制定しました。更に、デンカグループが取り組むべき重要人権リスク特定のためのヒアリングを実施し、優先的に取り組むべきリスク項目の特定を進めています。
今後はリスク特定とその軽減を進めるとともに、人権デュー・ディリジェンスプロセスの確立に向けた取り組みを行っていきます。
(c)統合リスクマネジメント
当社は、気候変動(TCFD)に関連した社会のレジリエンスの要請の高度化、人権尊重の高度化を含む急速な社会変化、めまぐるしい事業環境の変化や本格化する事業ポートフォリオ変革など、事業をめぐる不確実性が増大する中でも、これらの不確実性を自社の成長の機会と捉え、サステナビリティへの取り組みと事業活動とを統合していきます。これらの取り組みに際し、デンカグループを取り巻くさまざまなリスクを適切にコントロールし、資本コストを最小化していくため、当社は、社長を委員長とするデンカグループ・リスクマネジメント委員会を組織しております。同委員会は、統合リスクマネジメント(ERM)の仕組みと年間を通じた諸活動を通じて、デンカグループのリスク管理体制の強化を図っています。
デンカグループ・統合リスクマネジメント体制図

デンカグループ・リスクマネジメント委員会は、具体的な、リスクの識別・評価、リスクの管理、サステナビリティ推進活動への統合を、以下の手順で実施しています。
① リスクの識別・評価: 化学業界にある当社にとって脅威と考えられる56の主要なリスク項目を抽出し、それぞれのリスクを、❶発生頻度 ❷影響度 ❸対策度合い の評価軸を用いて5段階で評点化し、更にリスクオーナーとのディスカッションを経て最終的にデンカグループにとっての重大リスクを選定します。2023年度に、下表の10大重要リスクを抽出しています。
②リスクの管理: 重大リスクに対しては、課題の把握とリスク対策の進捗を継続的にモニタリングすることにより、リスク顕在時における業績への影響低減に努めています。とりわけ事業継続の脅威となる「大震災の発生リスク」に対しては、社長を含む経営陣に対し、リアルタイム、机上型の訓練を実施し、震災発生時の迅速な対応への感応度を高めています。
③ 全体への統合: また、デンカグループ・リスクマネジメント委員会は、リスク低減への取り組み状況を、気候変動(TCFD)や人権尊重への取り組みと併せて、定期的に取締役会へ報告しており、それぞれがサステナビリティ推進における機軸として認識されています。同委員会は、年間を通じてこれらのリスク低減活動を実施し、その結果を分析して翌年度のERM実施計画に反映しております。これらの一連の活動により、デンカグループのリスク管理が統合される仕組み・プロセスとなっています。
デンカグループ10大重要リスク一覧
統合リスクマネジメント(ERM)の全体図

(5) 指標及び目標
サステナビリティ関連のリスク及び機会に関する連結会社の実績を長期的に評価し、管理し、及び監視するために用いる情報として、当社は、経営計画「Mission 2030」の事業価値創造、人財価値創造、経営価値創造という3つの成長戦略の中で、非財務KPIによる指標を設けるとともに、経営計画最終年度である2030年度目標を設定しています。経営計画「Mission 2030」における主要なKPI目標は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
※提出会社単体の状況を記載しています。
3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。ただし、ここに記載した事項は、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見出来ないまたは重要と見なされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)外部事業環境等
当社グループの経営成績は、自動車や電子部品などの需要動向により影響を受けるほか、原油や基礎石油化学製品などの原燃料市況ならびに為替相場の変動の影響を受ける可能性があります。当社グループは、経営計画「Mission 2030」において、全ての事業をスペシャリティ・メガトレンド・サステナビリティの3要素をそなえた「3つ星事業」とすることを目指し、外部環境の変化に左右されにくい、企業体質の強化を進めてまいります。
(2)品質、製造物責任
当社グループは、社会および顧客の信頼を第一に考え、安心して使用できる製品の提供のため、各事業セグメントに品質保証部門をそれぞれ設置し、当社および主要子会社における全事業所の対象製品において継続的な品質改善に努め、ISO品質マネジメントシステム規格の認証を取得するなど、万全の対策を講じております。しかしながら、製品やサービスの提供は高度かつ複雑な技術の集積であり、また原材料の外部調達もあることなどから品質保証の管理は複雑化しております。当社グループの製品やサービスに予期せぬ品質問題が発生した場合は当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(第三者認証等における不適切行為について)
当社および持分法適用関連会社である東洋スチレン株式会社が製造・販売する樹脂製品の一部において、米国の第三者安全科学機関であるUnderwriters Laboratories Limited Liability Company等の認証に関する不適切な行為が判明し、2023年5月29日に公表するとともに、当社グループと利害関係を有しない社外有識者による外部調査委員会を設置し、本件不適切行為に関する徹底的な調査と原因究明、再発防止策の提言を委嘱いたしました。
そして、2023年12月11日に同委員会から、調査報告書を受領しました。調査報告書では、不適切事案の申告に対する心理的安全性確保のための体制不足など、少なくない組織課題をご指摘いただきました。調査報告書の指摘を真摯に受け止め、コンプライアンス最優先の経営姿勢を当社グループ全体に浸透させるべく、抜本的な対応策を全力で進めております。
外部調査委員会の調査報告書および当社グループにおける対応策の詳細につきましては、当社HP「当社および持分法適用関連会社の樹脂製品における第三者認証等の不適切行為に関する外部調査委員会による調査報告書ならびに当社グループの対応策の公表について」
(https://www.denka.co.jp/storage/news/pdf/1185/20231211_denka_report_measures.pdf)にて公表しております。
(3)事故・自然災害
当社グループは、安全最優先をすべての事業活動の基盤と位置付けております。2023年の配管破裂事故を教訓に、その再発防止対策であるリスクアセスメントの質的向上、工事安全管理、安全保安教育、安全監査など、すべての現場で災害を起こさないための総合的な対策を進めております。しかしながら、重大な産業事故や、地震、気候変動による急性の豪雨および大型台風などの自然災害が発生した場合、従業員や第三者への人的、物的な損害、生産設備の損壊や生産停止等が生じるリスクがあり、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(当社青海工場 配管破裂事故について)
2023年6月14日に当社青海工場(新潟県糸魚川市)内にて製造設備のメンテナンス工事作業中に配管が破裂する事故が発生しました。本事故により、工事に携わっていた協力会社の1名の方が亡くなられ、2名の方が負傷されました。
当社は事故発生以降、関係当局による事故原因の調査に全面的に協力するとともに、当社においても専門的な調査により徹底した事故原因の究明および再発防止策の策定を行うため、2023年7月11日に社外の有識者および専門家を中心に構成される事故調査委員会を設置しました。
そして、2024年1月11日に、同委員会から最終報告書を受領しました。同委員会からの提言を重く受け止め、再発防止対策の確実な実行と安全文化の醸成に、鋭意取り組んでおります。
事故調査委員会の最終報告書および再発防止策等の詳細につきましては、当社HP「青海工場クロロプレンモノマー製造設備事故調査最終報告書」
(https://www.denka.co.jp/storage/news/pdf/1193/20240111_denka_omi_finalreport.pdf)にて公表しております。
(4)環境
当社グループは、環境に関する各種法律、規制を遵守するとともに、パリ協定および日本政府が掲げる目標を念頭に、2050年のカーボンニュートラル達成に向けた温室効果ガスの排出量削減に関する中長期目標を定め、自家水力発電所建設などを通じたクリーンエネルギーの利用拡大、温室効果ガスを回収・固定化・有効利用する革新技術の開発、製品のライフサイクルを通じた地球温暖化ガスの排出削減、グループ各工場の環境負荷物質排出削減など、環境負荷の低減に取り組んでおります。しかしながら、環境に関する規制の強化やカーボンプライシング(炭素税・排出権取引)が発動された場合、事業活動の制限や対応費用の負担等が発生し、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)海外事業展開
当社グループは、アジア、米国、欧州等の国および地域に進出し、現地生産や販売をおこなうなど、海外展開を推進しております。海外での事業活動には予期できない法律や制度の変更、労使や人材確保の問題、テロや戦争などによる社会的混乱等のリスクが内在しており、これらのリスクが発生した場合、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6)財務
当社グループは、将来の安定的な成長を持続するため、良好な財務バランスを維持することが重要と考えており、資金需要に見合った資金調達をおこなうことを基本的な方針としております。資金の流動性については、適正な水準の現預金を保持した上で、不測の事態に対応するため、取引金融機関と貸出コミットメント契約を締結することで流動性を確保しております。また、長期借入金の金利を固定化する等、金利変動リスクの低減を図っております。しかしながら、金融環境が急激に悪化した場合、資金調達リスクや金利の上昇等が発生し、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7)固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しております。当社グループが保有する固定資産について、事業環境の著しい悪化による収益性の低下等があった場合には、減損損失が発生し、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8)訴訟等
当社グループは、倫理規定をはじめ各種社内規定に基づき、国内外の法令遵守はもちろんのこと、当社グループの社会における信頼を維持・確保することに努めておりますが、広範な事業活動を行う中で訴訟やその他の法律的手続きの対象となり、重要な訴訟等の提起を受けた場合には、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、訴訟等については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (2) その他 ② 訴訟」をご参照下さい。
(9)新型コロナウイルス等の感染症
当社グループは、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、顧客、従業員、関係先等の安全・安心を第一に考え、国内外の事業所において各国の状況にあわせた感染防止対策をおこなっております。
今後、新型コロナウイルスやその他の感染症の流行が発生した場合には、ロックダウンなどによる活動の制限、サプライチェーンの停滞、世界経済の悪化などにより、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)ロシア・ウクライナ情勢
当社グループはESG基本方針に則り、人権の尊重やサステナビリティの観点から、ロシア・ウクライナ情勢に対する国際社会の動きや日本政府の方針を尊重するとともに、日本政府を含むステークホルダーと建設的な対話に努め、適切に対応してまいります。
今後、現下の情勢が長期化した場合には、一部原料の調達難に伴う操業への影響、およびナフサ・天然ガス・石炭など原燃料価格の継続的な高騰などにより、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
その他、国内外の経済・政治情勢、技術革新、株式相場の変動、繰延税金資産の取崩し等が、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当期のわが国経済は、物価上昇の影響を受け個人消費が伸び悩んだほか、設備投資も力強さを欠くなど、景気は緩やかな回復にとどまりました。世界経済は、中国で景気の減速感が強まったほか、欧米でも物価高や金融引き締めが進み、これらを背景に先行きに対する不透明感が高まりました。
このような状況下、当社グループは、本年度より新経営計画「Mission 2030」をスタートいたしました。新たに制定したビジョンを拠り所に「事業価値創造」、「人財価値創造」、「経営価値創造」の3つを成長戦略として、2030年度をゴールに財務・非財務の双方に重点をおいた取り組みを実行して企業価値向上につなげていくものです。成長戦略の中核をなす「事業価値創造」では、当社の持つ卓越した技術に裏付けられた「スペシャリティ」に、社会の要請である「メガトレンド」、そして事業運営の必須要件である「サステナビリティ」を加えた3要素を併せ持つ事業を「3つ星事業」と定義し、当社グループのポートフォリオを集中いたします。また、社員一人ひとりが共感力を発揮し、自己実現と成長を実感できる企業を目指すとともに、ESG経営の観点からコーポレートガバナンスの高度化などを通じた経営基盤の更なる強化に取り組むことで、人財価値と経営価値を高めてまいります。
当期の業績は、売上高は、前年度に実施した価格改定の効果や円安による手取り増がありましたが、電子・先端製品やクロロプレンゴムなど主力製品の販売数量が減少し、3,892億63百万円と前年同期に比べ182億95百万円(4.5%)の減収となりました。収益面では、営業利益は、主力製品の販売数量減少やスペシャリティ化進展のためのコストの増加があり、133億76百万円(前年同期比189億47百万円減、58.6%減益)となり、経常利益は54億74百万円(前年同期比225億50百万円減、80.5%減益)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、事業整理損を特別損失として計上する一方、政策保有株式の縮減を進め投資有価証券売却益を特別利益に計上し、119億47百万円(前年同期比8億21百万円減、6.4%減益)となりました。
<電子・先端プロダクツ部門>
高純度導電性カーボンブラックは、xEV向けは当期の前半は好調に推移しましたが、後半に入り需要鈍化の影響を受け、高圧ケーブル向けは欧州での敷設工事遅延による一時的な減少があり減収となりました。球状アルミナは、xEV向けは需要が回復傾向にあるものの、民生向けは需要低調が続き減収となりました。このほか、電子部品・半導体関連分野向け高機能フィルムや球状溶融シリカフィラーはパソコン、スマートフォンなど民生向けの需要減により減収となり、自動車産業用向けの金属アルミ基板“ヒットプレート”の販売も前年を下回りました。
この結果、当部門の売上高は878億39百万円(前年同期比57億1百万円(6.1%)減収)となり、営業利益は90億22百万円と前年同期に比べ89億53百万円(49.8%)の減益となりました。
<ライフイノベーション部門>
POCT検査試薬は、新型コロナウイルス抗原迅速診断キットは前年を下回りましたが、インフルエンザの流行により新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスの同時診断キットが増加し、増収となりました。このほか、その他の検査試薬の販売は前年並みとなり、インフルエンザワクチンの出荷は前年並みにとどまりました。
この結果、当部門の売上高は470億78百万円(前年同期比4億47百万円(0.9%)減収)となり、営業利益は117億33百万円と前年同期に比べ26億45百万円(18.4%)の減益となりました。
<エラストマー・インフラソリューション部門>
クロロプレンゴムは、価格面では昨年度に実施した段階的な価格改定の寄与や円安による手取り増がありましたが、販売数量は、全般的な需要減や能登半島地震による一時的な操業停止の影響を受けて減少し、減収となりました。このほか、特殊混和材などの販売は概ね前年並みとなりましたが、肥料の販売は前年を下回りました。
この結果、当部門の売上高は1,113億54百万円(前年同期比124億72百万円(10.1%)減収)となり、92億95百万円の営業損失(前年同期は営業損失11億円)となりました。
<ポリマーソリューション部門>
デンカシンガポール社のMS樹脂は、販売数量が前年を上回り増収となりました。一方、スチレンモノマーは原材料価格の下落に応じた販売価格の見直しを行ったことから減収となり、透明樹脂は中国経済減速の影響を受け販売数量が減少しました。このほか、食品包材用シートおよびその加工品や、合繊かつら用原糸“トヨカロン”の販売も低調に推移しました。
この結果、当部門の売上高は1,242億40百万円(前年同期比33億29百万円(2.6%)減収)となり、1億2百万円の営業損失(前年同期は営業損失12億28百万円)となりました。
<その他部門>
YKアクロス株式会社等の商社は、取扱高が概ね前年並みとなりました。
この結果、当部門の売上高は187億50百万円(前年同期比36億56百万円(24.2%)増収)となり、営業利益は18億96百万円と前年同期に比べ6億15百万円(24.5%)の減益となりました。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ240億85百万円増加の6,162億44百万円となりました。
流動資産は、現金及び預金の増加などにより前連結会計年度末に比べ136億54百万円増加の2,654億47百万円となりました。固定資産は有形固定資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ104億30百万円増加の3,507億96百万円となりました。
負債は、仕入債務の増加などにより、前連結会計年度末に比べ75億22百万円増加の2,993億29百万円となりまし
た。
非支配株主持分を含めた純資産は前連結会計年度末に比べ165億63百万円増加の3,169億15百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の50.1%から49.9%となり、1株当たり純資産は3,438円28銭から3,568円69銭となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、353億86百万円となり、前連結会計年度末と比べ151億86百万円の増加となりました。なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、運転資金の減少などにより、362億60百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資の支払いなどが増加した一方で、政策保有株式の売却を進めたことにより、225億72百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、連結子会社設立に伴う非支配株主からの払込みによる収入などにより、7億12百万円の収入となりました。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりです。
自己資本比率………………………………自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率………………株式時価総額/総資産
債務償還年数………………………………有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ……営業キャッシュ・フロー/利息支払額
(注) 1.いずれの指標も連結ベースの財務数値により算出しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品がほとんどであるため、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことは行っておりません。
このため「生産、受注及び販売の実績」については、「①財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントの経営成績に関連付けて記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当期のわが国経済は、物価上昇の影響を受け個人消費が伸び悩んだほか、設備投資も力強さを欠くなど、景気は緩やかな回復にとどまりました。世界経済は、中国で景気の減速感が強まったほか、欧米でも物価高や金融引き締めが進み、これらを背景に先行きに対する不透明感が高まりました。
このような状況下、当社グループは、本年度より新経営計画「Mission 2030」をスタートいたしました。新たに制定したビジョンを拠り所に「事業価値創造」、「人財価値創造」、「経営価値創造」の3つを成長戦略として、2030年度をゴールに財務・非財務の双方に重点をおいた取り組みを実行して企業価値向上につなげていくものです。成長戦略の中核をなす「事業価値創造」では、当社の持つ卓越した技術に裏付けられた「スペシャリティ」に、社会の要請である「メガトレンド」、そして事業運営の必須要件である「サステナビリティ」を加えた3要素を併せ持つ事業を「3つ星事業」と定義し、当社グループのポートフォリオを集中いたします。また、社員一人ひとりが共感力を発揮し、自己実現と成長を実感できる企業を目指すとともに、ESG経営の観点からコーポレートガバナンスの高度化などを通じた経営基盤の更なる強化に取り組むことで、人財価値と経営価値を高めてまいります。
この結果、当期の業績は、売上高は、前年度に実施した価格改定の効果や円安による手取り増がありましたが、電子・先端製品やクロロプレンゴムなど主力製品の販売数量が減少し、売上高は減収となりました。収益面では、主力製品の販売数量減少やスペシャリティ化進展のためのコストの増加などにより、営業利益および経常利益は、それぞれ大きく減益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、事業整理損を特別損失として計上する一方、政策保有株式の縮減を進め投資有価証券売却益を特別利益に計上したため、前年度から若干の減益となりました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容は、以下のとおりであります。
電子・先端プロダクツ部門は、高純度導電性カーボンブラックでは高圧ケーブル向けが欧州での敷設工事遅延による一時的な減少があり、球状アルミナや電子部品・半導体関連分野向け高機能フィルム、球状溶融シリカフィラーは民生向けの需要が減少しました。コスト面では増産体制構築や販売体制強化による費用が増加したことなどから、前年から大きく減益となりました。
ライフイノベーション部門は、POCT検査試薬は、新型コロナウイルス抗原迅速診断キットは前年を下回りましたが、インフルエンザの流行により新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスの同時診断キットが増加しました。また、インフルエンザワクチンの出荷は前年並みにとどまりました。コスト面ではインフルエンザワクチンの原料価格高騰や研究費の増加等により、前年から減益となりました。
エラストマー・インフラソリューション部門は、クロロプレンゴムは、全般的な需要減や能登半島地震による一時的な操業停止の影響を受けて減少し、減収となりました。加えて米国子会社における修繕費や労務費等の増加などにより、前年から営業損失が拡大しました。
ポリマーソリューション部門は、デンカシンガポール社のMS樹脂は、販売数量が前年を上回ったものの、透明樹脂は中国経済減速の影響を受け販売数量が減少しました。一方、スチレンモノマーが非定修年であったことによりコストが減少し、前年から営業損失が縮小しました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、経営計画「Mission2030」にもとづき設備投資の支払いが増加した一方で、営業活動によるキャッシュ・フローが362億60百万円の収入となり、また政策保有株式の売却を進めた結果、当連結会計年度末のネット有利子負債残高は前連結会計年度末比で105億48百万円減少し、1,389億82百万円となりました。なお、自己資本比率は49.9%、ネットD/Eレシオは0.45倍となり、引き続き良好な財政状態を維持しているものと判断しております。
資本の財源及び資金の流動性については、当社グループでは将来の安定的な成長を持続するため、良好な財務バランスを維持することが重要と考えており、資金需要に見合った資金調達を行うことを基本的な方針としております。
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金、設備投資資金等であり、必要資金の調達については、自己資金を主とし、運転資金の一部を短期借入金やコマーシャル・ペーパーによって、設備資金等の長期資金の一部を長期借入金や社債によって外部調達しております。
資金の流動性については、適正な水準の現預金を保持した上で、不測の事態に対応するため、取引金融機関と貸出コミットメント契約を締結することで流動性を確保しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、重要な会計方針と合理的と考えられる見積りに基づき、収益、費用、資産、負債の計上について判断しております。
当社グループの連結財務諸表の作成においては、例えば一般債権に対する貸倒引当金の引当については主として過去の貸倒実績率を、繰延税金資産の計上については将来の税務計画を、退職給付債務については、昇給率、割引率などを使用して見積っておりますが、見積りにつきましては不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、主なものは以下のとおりであります。
(a) 固定資産(のれんを含む)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産または資産グループについて、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローを見積り、その総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失として計上しております。また、年次の減損テストが必要な場合、のれんを含む資産グループの公正価値を算定し、その帳簿価額が公正価値を超過する場合には、公正価値まで減額を行います。将来キャッシュ・フローの見積りにあたっては、事業計画をもとに最新の事業環境に関する情報等を反映しているほか、必要に応じて外部専門家による評価を活用しております。
減損損失の認識及び測定に当たっては、慎重に検討をおこなっておりますが、将来の予測不能な事業環境の著しい悪化等により見直しが必要となった場合、減損損失が発生する可能性があります。
(b) 繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の回収可能性は、収益力もしくはタックス・プランニングに基づく将来の課税所得の十分性により判断しており、課税所得の算定にあたっては、各納税主体の事業計画をもとに最新の事業環境に関する情報等を反映し見積っております。
当該見積り及び当該仮定について、将来の予測不能な経営環境の著しい悪化等により見直しが必要となった場合、評価性引当額が変動し損益に影響を及ぼす可能性があります。
(c) 退職給付債務の算定
当社グループでは、簡便法を採用している連結子会社を除き、確定給付制度の退職給付債務および関連する勤務費用について、数理計算上の仮定を用いて算定しております。数理計算上の仮定には、割引率、昇給率、期待運用収益率等の計算基礎があり、これらの計算基礎については、例えば期待運用収益率であれば前提となる企業年金の運用方針などを、定期的かつ合理的な見直しをおこなっております。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、退職給付債務および関連する勤務費用が変動する可能性があります。
5 【経営上の重要な契約等】
技術援助契約の概要
6 【研究開発活動】
当社グループは、「一番上手にできる技術」の幅を広げ、持続可能な社会に貢献できるデンカならではの製品開発を推進し、新たな価値を生み出す魅力的な新規事業・製品の創出を加速していきます。そのために、複数の異種技術を融合し、組織の境界、領域を超えたデンカグループ全体のシナジー効果を発揮すべく、グループの総合力を活かす研究開発を推進しております。
デンカイノベーションセンターを中核拠点として、多くの国内外産学官とのオープンイノベーションを推進しております。物質材料研究機構(NIMS)とのNIMS-Denka次世代材料研究センター、山形大学および新潟大学との包括共同研究を展開する等、引き続き積極的な外部連携強化を推進致します。
これらの研究開発、製品化をさらに加速するため、新事業開発部門を再編、コーポレート研究部門・デンカイノベーションセンター・既存事業部門の研究開発体制を強化して、新事業創出の強化と既存事業の更なる発展、研究の責任・運営体制を明確化して、市場の動向を直視し、次世代の市場ニーズに確実かつ迅速に対応することで、早期の実需化につなげたいと考えております。
また、ESG(環境・社会・統治)の視点を常に意識し、国連が提唱する持続可能な開発目標(SDGs)を羅針盤として研究開発に注力致します。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は15,162百万円、研究要員は864名であり、当連結会計年度に国内で出願公開された特許は196件、国際出願で公開された特許は215件、国内で登録された特許(実用新案を含む)は291件となりました。当連結会計年度における各事業部門別の研究の目的、主要課題、研究成果および研究開発費は次のとおりであります。
(1)電子・先端プロダクツ
電子部材分野では、市場が拡大するパワーモジュール、車両電動化向けなど電子回路基板や放熱材料の多様なニーズに対応したソリューションを提案すべく、当社固有のセラミックスの開発技術や有機・無機材料の複合化技術の進化による高機能材料や新規部材の研究開発を、産学官との連携も行いながら推進しております。
高機能粘接着分野では、ハードロックSGA(高機能構造用接着剤)の新グレード、新規用途開発を推進するとともに、ハードロックOP/UVでは紫外線硬化技術を応用した特殊高機能接着剤の新製品開発の他、有機EL製造プロセス、半導体製造プロセスへの適用などの新規市場開拓にも取り組んでおります。
高機能フィルム分野では、当社保有の樹脂素材技術、有機・無機複合材料設計技術に加え、シートやフィルムの先端加工技術を活かし、電子部品半導体搬送テープ、半導体ウェハやパッケージの保護・仮固定用粘着テープや5Gの伝送損失低減フィルムなど、最先端ニーズを先取りした新規製品を供給すべく開発を進めております。
先端機能材料分野では、半導体封止材向け球状シリカ、放熱材料向け球状アルミナ等、フィラーの高性能化を進めるとともに、5Gに対応する低誘電正接材料(シリカ等)など、先進的な各種機能材料の開発を積極的に推進しております。新規開発品として、回路基板などに用いられる低誘電有機絶縁材料(LDM、商品名スネクトン)の量産設備の投資を行う予定です。
機能性セラミックス分野では液晶ディスプレイ・照明に用いるLED向けサイアロン蛍光体や放熱材料として用いられる各種窒化物等の特性向上にも取り組んでおります。
特殊導電材料分野では、車両電動化に必要不可欠なリチウムイオン二次電池市場での事業を更に拡大すべく超高純度かつ高機能なカーボンブラックの新製品開発と事業化に取り組んでおります。
当セグメントに係わる研究開発費は5,274百万円でした。
(2)ライフイノベーション
ヘルスケア分野では、デンカイノベーションセンター(東京都町田市)、五泉事業所(新潟県五泉市)、Denka Life Innovation Research (シンガポール)、Icon Genetics(ドイツ)の4拠点体制で、(ポテンシャル)ニーズ優先の研究開発に取り組んでおります。グローバルな視点で最先端の技術を積極的に導入しつつ、スペシャリティー事業の成長加速化を進めるため、予防・早期診断の取り組みに加え、がん領域・遺伝子領域など新規事業展開のための研究開発を推進しております。
当社最重点事業であるがん治療用ウイルスG47Δ事業については、生産技術の深耕ならびに更なる品質の向上に継続的に取り組むとともに、東大医科研内に設置された寄付研究部門との連携により、先端的大規模製造法等の研究開発も推進しております。G47Δを用いたがんウイルス療法は、従来のがん治療法とは全く異なる新規治療法であり、がん治療の体系を根本から変革する可能性のあるものです。当社は、G47Δ製剤の製造を通じ、この治療法の普及に取り組んで行きます。遺伝子領域においては、戦略的パートナーであるPlexBio社(台湾)の保有する迅速かつ簡便に同時多項目の細菌同定を可能とする測定技術IntelliPlex™を活用し、感染症領域での遺伝子検査システムの開発を推進しており、敗血症の検査薬は早期上市を目標に取り組んでおります。
また、22年度からの新たな取り組みとして、国立大学法人東北大学との共同研究成果をもとに国内外の医療技術発展への貢献を目指す「Medical Rising STAR」プロジェクトを始動しており、プロジェクト第1弾として内視鏡的止血術のシミュレータモデルの試験販売を23年8月に開始しました。続いて、プロジェクトの第2弾として胆膵内視鏡シミュレータモデルの開発を行い、24年2月にプレスリリースを実施、24年夏には試験販売を始める予定です。
既存技術周辺においても、当社グループの開発リソースを集結させ、高品質ワクチンの開発、および感染症検査試薬や健康管理に欠かせない臨床生化学検査試薬や免疫検査試薬の新技術・新製品開発を推進しております。感染症分野では、すでに上市している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、ならびにCOVID-19・インフルエンザ同時診断用抗原定性キットをはじめ、その他の項目も含めての弊社製品ユーザーの利便性を追求した自動読み取りリーダーの上市を致しました。また、新たな感染症に挑むべく産学連携の元での開発活動も引き続き推進しており、Mission2030に向けた製品開発活動を活発化させています。
当セグメントに係わる研究開発費は4,457百万円でした。
(3) エラストマー・インフラソリューション
クロロプレンゴム、ERゴムなどのエラストマー分野においては、海外市場を含めた事業拡大のために、スペシャリティー製品の開発および生産技術の強化を進めております。クロロプレンゴムは世界トップシェア維持を確実なものとすべく、独自の技術で差別化した新規グレードを開発してラテックス事業の拡大を推進するとともに、米国デンカパフォーマンスエラストマー(DPE)社との、研究開発、生産技術を含む総合的なシナジー効果による一体運営の強化を図っています。また、エラストマー加工技術を保有するデンカエラストリューション社との連携も強化しております。
特殊混和材分野では、従来からの鉄道や道路などのトンネル建設向けコンクリート混和材に加え、コンクリート製品の製造時に二酸化炭素を吸収・固定化できる環境対応技術、3Dプリンティングやコンクリート二次製品の生産性向上、工事現場施工時の仕上げ時間短縮といった省力化に繋がる技術、老朽箇所修繕、構造物の長寿命化に貢献する技術といった、次世代型技術・製品の開発と事業化に注力しております。また社会資本の維持補修に関する調査・診断ソリューションの研究開発として、3Dデジタル計測技術を活用した文化財等を含む建築構造物の設計・維持管理への応用展開に取り組んでおります。
無機製品分野では、無機材料設計の基盤技術を応用し、結晶質アルミナ短繊維と多孔質セラミック材料を複合した耐火炉用高断熱ボードを開発し、事業化を進めております。
アグリプロダクツ分野では国内のみならず海外市場に向けた次世代農業資材として、従来の肥料開発で蓄積した製品技術と遺伝子発現解析技術を基盤とした高機能性バイオスティミュラント製品の開発を推進しております。
当セグメントに係わる研究開発費は2,755百万円でした。
(4)ポリマーソリューション
透明樹脂、耐熱樹脂、シュリンクラベル用樹脂など、特長あるスチレン系機能性樹脂の分野では、市場トレンドにマッチした新規用途展開並びに新規な高機能性樹脂の開発、そして更なる品質向上や生産技術の深耕をシンガポール子会社と一体となり推進しております。
さらに、新しい重合技術やポリマーアロイ技術を駆使した新規高分子材料の開発にチャレンジし、新規機能性樹脂の開発に取り組んでおります。
機能樹脂分野においては、ABS樹脂の耐熱性付与剤であるデンカIP®に関して、当社が長年にわたって高分子樹脂設計で培ってきたスチレン系の精密・重合技術をより深化させ、塗装性等の特性に優れるグレード デンカIPXシリーズの市場開発を進めております。光学用途では、液晶テレビの高輝度化・高精細化に対応した導光板用透明樹脂の市場展開を推進中です。更に今後の市場トレンドにマッチした開発、および環境対応にフォーカスした各種開発も進めております。
化成品分野においては、PVA樹脂の水溶性、生分解性などの特長を活かした開発を推進しております。
樹脂加工製品分野においては、市場のトレンドにマッチしたウィッグ・ヘアピース用合成繊維、食品包装用の耐熱耐油性透明シート、電子レンジ対応容器等に用いる耐熱性透明シート、産業用高機能フィルムなどの製品群の開発を引き続き推進しております。
食品包装材料分野においては、バイオマス材料の活用等による各種環境対応新規製品、フードロス低減に対応した製品を開発し市場展開を進めております。産業用高機能フィルム分野に関しても環境負荷低減ニーズに対応した製品の開発を進めております。ウィッグ・ヘアピース用合成繊維分野に関しては、市場ニーズにマッチした製品を開発し市場展開を進めております。
当セグメントに係わる研究開発費は2,223百万円でした。
(5) その他事業
産業設備の設計・施工等を行なっているデンカエンジニアリング㈱では効率的な粉体の空気輸送設備の技術開発や廃水設備等の研究開発をおこなっている他、各事業所に設置している生産技術部を中心に、デジタル技術を活用した生産性向上について検討する等、研究段階から事業化を見据えたプロセス設計、開発の充実を図っております。
その他事業に係わる研究開発費は451百万円でした。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当社グループは、経営計画「Mission 2030」の8カ年累計で戦略投資360,000百万円を含む合計540,000百万円の設備投資を計画しており、当期は全体で43,686百万円の設備投資を実施いたしました。
電子・先端プロダクツ部門では、「ICT &Energy」の半導体、xEV、再生可能エネルギーなどのメガトレンドに対応する投資として、当社大牟田工場での次世代高機能球状フィラーや窒化ケイ素の生産能力増強工事、シンガポールの連結子会社デンカアドバンテック社での球状シリカの生産能力増強工事のほか、タイに新たに設立した連結子会社デンカSCGCアドバンストマテリアルズ社ではアセチレンブラック生産プラント建設工事を開始するなど、23,157百万円の設備投資を実施いたしました。
ライフイノベーション部門では、「Healthcare」分野の投資として、当社五泉事業所での抗原迅速診断キットおよび検査試薬の生産能力増強工事などで、3,886百万円の設備投資を実施いたしました。
エラストマー・インフラソリューション部門では、当社青海工場などで、11,792百万円の設備投資を実施いたしました。
ポリマーソリューション部門では、当社千葉工場などで、4,673百万円の設備投資を実施いたしました。
このほか、環境に関わる取り組みを強化しており、「Sustainable Living」分野では、カーボンニュートラルの実現加速のため、米国のベンチャー企業であるTransform Materials社と低炭素アセチレンチェーン確立に向けた共同研究および実証設備導入契約を締結しました。また、持分法適用関連会社である東洋スチレン株式会社では、当社と協力し、サーキュラーエコノミーの実現へ向けて使用済みポリスチレンのケミカルリサイクルプラントが竣工しました。
2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社
2024年3月31日現在
(注) 1.「その他帳簿価額」は、工具、器具及び備品、建設仮勘定およびリース資産の合計であります。
2.上記中の( )内は、賃借中のものであります。
3.年間賃借料は190百万円であります。
4.土地の再評価に関する法律(1998年3月31日公布法律第34号)に基づき、事業用の土地の再評価をおこなっております。なお、土地の再評価の概要等については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係)」に記載のとおりであります。
(2) 国内子会社
2024年3月31日現在
(注) 1.「その他帳簿価額」は、工具、器具及び備品および建設仮勘定の合計であります。
2.上記中の( )内は、提出会社より賃借中のものであります。
(3) 在外子会社
2024年3月31日現在
(注) 1.「その他帳簿価額」は、工具、器具及び備品、建設仮勘定およびリース資産の合計であります。
2.上記中の( )内は、賃借中のものであります。
3.年間賃借料は132百万円であります。
4.年間賃借料は54百万円であります。
5.年間賃借料は1百万円であります。
6.年間賃借料は38百万円であります。
7.年間賃借料は25百万円であります。
8.年間賃借料は9百万円であります。
3 【設備の新設、除却等の計画】
当社グループの設備投資については、経営資源の重点的かつ効率的な投入を念頭に策定しております。設備計画は原則的に連結会社が個別に策定しておりますが、重要な計画に関しては当社を中心に調整を図っております。
なお、当社グループは、多種多様な事業を国内外でおこなっており、内容が多岐に渡るため、セグメントごとの数値を開示する方法によっております。
当連結会計年度後1年間の設備投資計画(新設・拡充)は700億円であり、セグメントごとの内訳は次のとおりです。
(注) 経常的な設備の更新のための売却・除却を除き、重要な設備の売却・除却の計画はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 2017年6月22日開催の第158回定時株主総会において、同年10月1日をもって普通株式について5株を
1株に併合する旨の議案が承認可決されたことにより、同日付けで発行済株式総数は354,223,362株減
少し、88,555,840株となっております。
(5) 【所有者別状況】
2024年3月31日現在
(注) 1.上記「その他の法人」および「単元未満株式の状況」の欄には、証券保管振替機構名義の株式がそれぞれ
26単元および17株含まれております。
2.自己株式2,282,919株は、「個人その他」に22,829単元、「単元未満株式の状況」に19株含まれております。
(6) 【大株主の状況】
2024年3月31日現在
(注)1.上記のほか、自己株式が22,829百株あります。
2.2023年12月7日(報告義務発生日:2023年11月30日)に、株式会社みずほ銀行から、以下のとおり2
社を共同保有者とする大量保有に関する変更報告書が関東財務局長に提出されておりますが、当社と
して当事業年度末現在の実質所有状況を確認することができませんので、上記「大株主の状況」には
含めておりません。
3.2024年2月6日(報告義務発生日:2024年1月31日)に、三井住友トラスト・アセットマネジメント
株式会社から、以下のとおり2社を共同保有者とする大量保有に関する変更報告書が関東財務局長に
提出されておりますが、当社として当事業年度末現在の実質所有状況を確認することができませんの
で、上記「大株主の状況」には含めておりません。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2024年3月31日現在
(注)1.「完全議決権株式(その他)」の欄には、証券保管振替機構名義の株式が2,600株含まれております。
また、「議決権の数」の欄に、同機構名義の完全議決権株式に係る議決権の数26個が含まれております。
2.「完全議決権株式(その他)」の欄には、株式給付信託が所有する当社株式が96,400株含まれておりま
す。また、「議決権の数」の欄に、同信託名義の完全議決権株式に係る議決権の数964個含まれており
ます。
② 【自己株式等】
2024年3月31日現在
(8) 【役員・従業員株式所有制度の内容】
当社は、取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く。以下同じ。)に対する株式報酬制度(以下、「本制度」という。)を導入しております。
本制度は、取締役の報酬と当社の株式価値との連動性をより明確にし、取締役が株価上昇によるメリットを享受するのみならず、株価下落リスクをも負担し、株価の変動による利益・リスクを株主の皆様と共有することで、中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的としております。
なお、2023年4月より、執行役員(取締役を兼務する者を除く。以下同じ。)に対しても同様の株式報酬制度を導入しております。
1.本制度の概要
本制度は、当社が設定する信託に金銭を信託し、本信託において当社普通株式の取得を行ない、取締役及び執行役員に対して、当社が定める株式交付規定に従って付与されるポイント数に応じ、当社株式が本信託を通じて交付される株式報酬制度です。なお、取締役及び執行役員が当社株式の交付を受ける時期は、原則として退任時です。
2.本制度により取得する予定の株式の総数
当連結会計年度末の当該自己株式の株式数は96,400株です。
3.本制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
当社の取締役及び執行役員のうち受益者要件を満たす者
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
会社法第155条第7号に該当する普通株式の取得
(注) 当期間における取得自己株式には、2024年5月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含まれておりません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注) 当期間における処分した取得自己株式数および保有自己株式数には、2024年5月1日からこの有価証券報告書提出日までの消却の処分を行った株式、単元未満株式の買取りおよび売渡しによる株式は含まれておりません。
3 【配当政策】
当社は、2023年4月に、2030年度までの8カ年を対象とする経営計画「Mission 2030」をスタートさせ、「事業価値創造」、「人財価値創造」、「経営価値創造」の3つを成長戦略として、財務・非財務の双方に重点を置き企業価値向上に取り組んでおります。「事業価値創造」では、デンカの全ての事業を、スペシャリティ・メガトレンド・サステナビリティの3要素をそなえた「3つ星事業」とすることを目指し、想定される未来世界とメガトレンドから導き出された「3つの注力分野」である「ICT & Energy」、「Healthcare」、「Sustainable Living」に重点を置いております。
これらの実現へ向けて、戦略投資や研究開発を行っていく一方、株主さまへの配分については、経営計画8年間累計で総還元性向50%を目安にいたします。そのうえで将来キャッシュフローなども加味し、1株当たり配当額の維持・増額を目指した、積極的な株主還元を実施いたします。
経営計画「Mission 2030」における株主還元
総還元性向50%(経営計画8年間累計)を目安にしたうえで、1株当たり配当額の維持・増額を目指す。
※総還元性向=(配当+自己株式取得)÷連結当期純利益
(注)基準日が当該当年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社および当社グループは、株主、顧客、地域社会、従業員など多くの関係者各位のご期待・ご信頼に応えるべく、収益力や業容の拡大による事業基盤の強化を図る一方、社会の信頼と共感を得られる企業であり続けようとする姿勢を徹底することで企業価値の向上に努力しております。企業統治はそのための土台と考え、取締役会の活性化、監査体制の強化、経営機構の効率化、コンプライアンス体制の整備強化を図っております。
② 企業統治の体制
・企業統治の体制の概要
当社は機関設計として監査等委員会設置会社を採用しております。また、企業統治の体制は、取締役会、監査等委員会、内部統制部や法務部等の内部監査部門・内部統制部門が連携を図る形となっております。(下記図表参照)

・企業統治の体制を採用する理由
当該体制において監督、業務執行および監査の各機能の役割は下記の各項目のとおりであり、当社は、当該体制が当該役割を果たすために最適なものであり、株主・投資者等からの信認を確保していくうえでふさわしいものであると考えております。
ア)監督機能(取締役、社外取締役、取締役会等)
提出日現在において、取締役は9名(うち、社外取締役4名)を選任しております。
コーポレートガバナンスの強化のため、取締役における役位(専務・常務等)はこれを原則として廃止し、対等な立場で業務執行を監視・監督することに注力しております。
社外取締役4名は、いずれも東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定しており、その専門的見地および外部視点から経営全般に対して提言をおこない、取締役会における監督機能をいっそう充実させることをその役割として期待し、選任しております。
当社は社外取締役4名との間で、会社法第427条第1項に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任について、500万円以上で予め定めた金額又は法令が規定する額のいずれか高い額を限度額とする、責任限定契約を締結しております。
また当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。当該保険契約の被保険者の範囲は当社取締役(監査等委員である取締役を含む)と執行役員、当社の一部グループ会社の取締役、監査役、執行役員であり原則被保険者は保険料を負担しておりません。当該保険により、被保険者が会社の役員としての業務につきおこなった行為に起因して損害賠償責任請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や争訟費用等が塡補されることとなります。ただし、当社が当該役員に対して損害賠償責任を追及する場合は補償対象外とすること、また免責金額を設定するなど、役員等の職務の執行の適正性が損なわれないように措置を講じております。
取締役会は、法令、定款および取締役会規定に基づき、業務執行に関する重要な意思決定をおこなうとともに、取締役および執行役員の業務執行を監督しております。
取締役会の構成員は、取締役の山本学、今井俊夫、高橋和男、石田郁雄、中田るみ子、監査等委員である取締役の内田瑞宏、木下俊男、山本明夫、的場美友紀の9名であり、議長は取締役会長である山本学です。
中田るみ子、木下俊男、山本明夫、的場美友紀の4名は社外取締役です。
当事業年度における取締役会は14回開催しており、個々の取締役の出席状況は下記のとおりです。
(注)福田良之氏は2024年6月20日開催の第165回定時株主総会をもって取締役を退任いたしました。
当事業年度における取締役会では、タイでのアセチレンブラック第4生産拠点建設および共同企業体の設立、海外連結子会社でのノロウイルスワクチン開発の中止による他分野への経営資源集中等について、検討を行いました。
指名・報酬を含むガバナンス関連等、経営の重要課題について、取締役会が社外取締役の多様な意見や助言を受けることで、透明性と客観性のある経営判断につなげるため、取締役会の諮問機関として社外取締役を委員の過半数とする指名・報酬等諮問委員会を設置しております。
指名・報酬等諮問委員会の委員は、取締役の山本学、今井俊夫、中田るみ子、木下俊男、山本明夫、的場美友紀の6名であり、議長は取締役の中田るみ子です。
中田るみ子、木下俊男、山本明夫、的場美友紀の4名は社外取締役です。
当事業年度における指名・報酬等諮問委員会は4回開催しており、個々の委員の出席状況は下記のとおりです。
当事業年度における指名・報酬等諮問委員会では、役員体制やスキル・マトリックス策定、後継者計画、役員報酬に関する事項について、取締役会より諮問を受け、本委員会で議論を行い、その結果を答申・提言いたしました。
イ)業務執行機能(執行役員制度、委員会・審議会等)
コーポレートガバナンスの強化のため、従来、取締役が担っていた業務執行のための権限と役位を執行役員側に移し、業務執行とその監視・監督機能を明確に切り分けることを目的として、執行役員制度を導入しております。
提出日現在において、執行役員は19名(うち、取締役兼務3名)を選任しており、取締役会において、その業務執行の状況を報告し、取締役による監視・監督を受けております。
取締役(監査等委員である取締役を含む。)および執行役員の一部を構成メンバーとする経営委員会を設置し、案件ごとに担当の執行役員等も参加し討議をおこなうことで、経営の重要事項における討議の効率化と迅速化を図っております。また、予算編成、設備投資等の重要個別案件については、機能別の委員会、審議会等を設置し、専門的かつ効率的な審議をおこなっております。
ウ)監査機能(監査等委員会、内部統制部、会計監査)
提出日現在において、監査等委員会を構成する監査等委員である取締役は4名(うち、社外取締役3名)を選任しております。
監査等委員である社外取締役3名は、いずれも東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定しており、その専門的見地および外部視点を監査体制に活かすことをその役割として期待し、選任しております。
監査等委員会は、取締役(監査等委員である取締役を除く。)の業務執行を監査します。また、業務執行の状況を聴取すべく、部門報告会を随時開催します。
監査等委員会の構成員は、常勤監査等委員である取締役の内田瑞宏、監査等委員である取締役の木下俊男、山本明夫、的場美友紀の4名であり、委員長は常勤監査等委員である取締役の内田瑞宏です。
木下俊男、山本明夫、的場美友紀の3名は社外取締役です。
監査等委員である社外取締役の木下俊男氏は、公認会計士の資格を有しており、財務および会計に関する相当程度の知見を有する者です。
監査等委員会の職務補佐機関として、監査等委員会室を設置しており、専任のスタッフ1名以上を配置しております。
当事業年度における監査等委員会は14回開催しており、個々の取締役の出席状況は下記のとおりです。
監査等委員会は、内部統制システムの整備と実施状況を含め、会社その他の重要会議への出席、関係者からの報告聴取、重要書類の閲覧等により業務執行状況の調査をおこない、独立した立場から取締役の職務執行の監査をおこなっております。
当事業年度における監査等委員会は、当社ならびにグループ会社の主要な組織に対して、取締役等の業務執行の適法性および妥当性の観点より、Mission2030 に基づく事業ポートフォリオ改革とKPI目標達成に向けた推進状況、重大リスク[自然災害、保安・安全・環境、品質保証、情報セキュリティ]を想定したリスクマネジメントの実効性、「デンカグループESG 基本方針」の遵守状況と企業風土の変革に向けた取組み、会社財産の保全・損失発生の未然防止と効率的運用の状況の監査を実施いたしました。
監査等委員会は、内部統制部の業務執行について監査を実施するほか、必要に応じて相互に情報交換や意見交換をおこない、監査機能の実効性と効率性の向上に努めております。
監査等委員会は、会計監査の内容について定期的に会計監査人から説明・報告を受けるほか、必要に応じて相互に情報交換や意見交換をおこない、監査機能の実効性と効率性の向上に努めております。
常勤を含む監査等委員は、当事業年度において、内部統制部等との緊密な連携を通じた、各部署・事業所・子会社に対する効率的、実効的監査、定期的に開催した部門報告会での業務執行状況等の聴取等の活動をおこない、それらの結果について、監査等委員会において、他の監査等委員である取締役と必要な討議をおこないました。
内部監査について、専任部署として内部統制部を設置し、スタッフ11名を配置し、包括的な内部監査を実施しております。
内部統制部は、金融商品取引法に基づく財務報告にかかる内部統制の評価について会計監査人による監査の実施を受けるほか、必要に応じて相互に情報交換や意見交換をおこない、監査機能の実効性と効率性の向上に努めております。
内部統制部は、代表取締役に加え、取締役会および監査委員会に対し内部統制に関する報告を行うほか、監査等委員会と定期的に情報交換を行っております。
③企業統治に関するその他の事項
・内部統制システムおよびリスク管理体制の整備の状況
ア)取締役・使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制
当社取締役会は、法令、定款および取締役会規定に基づき業務執行に関する重要な意思決定をおこなうとともに、取締役および執行役員の業務執行を監督する。
業務執行取締役および執行役員は、社長の統括の下、各担当業務を執行するとともに、所管する担当業務部門における従業員の業務執行を監督する。
監査等委員会は、内部統制システムの整備と実施状況を含め、会社その他の重要会議への出席、関係者からの報告聴取等により業務執行状況の調査をおこない、独立した立場から取締役の職務執行の監査をおこなう。
当社は、当社および子会社のすべての役員・従業員の法令遵守に関する行動指針として「デンカグループ倫理規定」を定め、社規社則により具体的な法令・定款への適合を確保する。
反社会的勢力に対しては、「デンカグループ倫理規定」の定めに則り、毅然と対応し、利益供与をおこなってはならないことを基本方針として、社内体制を整備する。
内部監査については、専任部署として内部統制部を設置し、包括的な内部監査を実施するとともに、専門的、個別的領域については、機能別に所管各部門および各種委員会が規定類遵守の教育ならびに遵守状況の監査をおこない、必要に応じ担当役員に報告をおこなう。
また、内部統制部は、金融商品取引法に定める「財務報告に係る内部統制報告書」の作成を目的とした、内部統制の整備・運用状況の検討・評価をおこない、その結果を担当役員に報告する。
上記各部門による内部監査を補完し、違反行為を早期に発見、是正するために内部通報制度を設ける。
イ)取締役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制
当社は、取締役の職務の執行に係る情報を取締役会規定、職務基準書等の社内規定に基づき作成し、文書保存規定に基づき保存、管理する。
ウ)損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社は、企業活動に対し重大な影響をおよぼすと思われる危険の発生に対しては、「危機管理基本要綱」を定め対応方針を規定する。
環境、安全衛生、品質管理といった項目については、組織横断的な委員会を組織し包括的に危険の管理をおこない、部門に固有の項目については該当部門の責任において管理をおこなう。
エ)取締役の職務の執行が効率的におこなわれることを確保するための体制
当社は、取締役会における経営の意思決定機能の最適化を図り、また、業務執行とその監督の分離を進め、それぞれの機能を強化するため、執行役員制度を採用する。
意思決定機関としての取締役会とは別に、取締役(監査等委員である取締役を含む)および執行役員の一部を構成メンバーとする経営委員会を設置し、案件ごとに担当の執行役員等も参加し討議をおこなうことで経営の重要事項における討議の効率化と迅速化を図る。
予算編成、設備投資等の重要個別案件については、機能別の審議会、委員会等を設置し、専門的かつ効率的な審議をおこなう。
職務基準書において、取締役、執行役員および従業員の基本任務、決裁権限を規定し、職務の執行の効率化を図る。
オ)企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社は、子会社の管理については、各子会社を所管する部門を定め、当該部門が責任をもって総括的管理をおこなうとともに、各子会社の実情に応じた指導・管理・監督をおこなう。
各子会社の定常業務については、各社の自主性、独立性を尊重し自律的な活動を前提とするが、法令、社会規範の遵守については「デンカグループ倫理規定」等必要な規則を適用し、教育と監督をおこなう。
ⅰ)子会社の取締役等の職務の執行に係る事項の親会社への報告に関する体制
当社は、子会社に対して、その子会社を所管する部門から取締役等を派遣し、当社取締役会等においてその子会社における重要な事項について情報交換・協議する。
子会社は、その業務執行のうち、当社グループ全体に及ぼす影響の度合い等を勘案し重要性の高いものについては「関係会社管理職務基準書」に基づき、所管する部門を通じて親会社である当社に事前に報告する。
ⅱ)子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社は、子会社の企業活動に対し重大な影響を及ぼすと思われる危険の発生に対しては、「危機管理基本要綱」に準じ、対応する。
子会社の環境、安全衛生、品質管理といった項目については、その子会社を所管する部門から派遣された取締役等が、専門の所管各部門とも協議し助言・指導をおこなう。
ⅲ)子会社の取締役等の職務の執行が効率的におこなわれることを確保するための体制
当社は、子会社に対して、その子会社を所管する部門から取締役等を派遣することにより、当社と子会社との情報共有をはかり、当社グループ全体で組織的・効率的に事業を遂行する。
子会社に対してはその重要性の度合いにより、必要に応じて共通の会計システムの導入や管理部門のリソースの提供等をおこない、子会社業務の効率化を図る。
ⅳ)子会社の取締役等および使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制
当社は、子会社を含む当社グループを適用対象とした「デンカグループ倫理規定」を定め、子会社のすべての役員・従業員に対し法令遵守を促すとともに、「関係会社管理職務基準書」に基づき、子会社の管理を実施する。
子会社に対する内部監査については、当社の内部統制部を主管として、必要に応じて当社の法務部の支援を得て、適時、実施する。
また、子会社における違反行為を早期に発見、是正するために内部通報制度を設ける。
カ)監査等委員会がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する体制および当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項、ならびに当該使用人の取締役(監査等委員である取締役を除く。)からの独立性に関する事項
当社は、監査等委員会の職務補佐機関として、監査等委員会室を設置し、監査等委員会と事前協議のうえ、1名以上の専任従業員を配置する。
監査等委員会室は、監査等委員会の事務局となり監査等委員会から直接指揮命令を受ける。
監査等委員会室に所属する従業員の人事考課およびその他の人事に関する事項の決定については、監査等委員会と事前協議のうえ、実施する。
キ)当社および子会社の取締役(当社の監査等委員である取締役を除く。)および使用人等が監査等委員会に報告するための体制その他の監査等委員会への報告に関する体制、監査等委員会に報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
当社および子会社の取締役(当社の監査等委員である取締役を除く。)、執行役員および従業員は、部門ごとまたは子会社ごとに監査等委員会の指示・求めに従い、定期的または必要に応じて担当業務の報告をおこなうとともに、当社グループに著しい損害を及ぼした事実又は及ぼすおそれのある事実を発見した場合は、直接または指揮命令系統もしくは内部通報制度により、間接的に当社の監査等委員会に直ちに報告する。
内部統制部は、当社および子会社に対して実施した内部監査の結果を定期的に監査等委員会に報告する。
当社および子会社のすべての役員・従業員から違反行為を通報するための制度として内部通報制度を設け、監査等委員会室をその通報窓口の一つとして定め、監査等委員会室等に通報があった場合はその内容を監査等委員会に報告する。
内部通報制度等により違反行為を通報した者に対してその通報により不利な処遇を受けることはない旨、「デンカグループ倫理規定」に定める。
ク)監査等委員の職務の執行について生ずる費用等の処理に関する方針その他監査等委員会が実効的におこなわれることを確保するための体制
取締役は、監査等委員の職務の執行に支障がないよう、必要な予算を確保するとともに、監査等委員から会社法第399条の2第4項に基づく請求があったときは、当該請求にかかる費用または債務が当該監査等委員の職務に必要でないと認められた場合を除き、これを速やかに支払う。
内部統制部等の内部監査部門は、監査等委員会による監査と連携し、相互の業務が効率的におこなわれるよう協力する。
④ 財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、2023年度より、新しいビジョンと2030年度までの8ヵ年の経営計画「Mission 2030」のもと、人財・経営価値を高め、スペシャリティ、メガトレンド、サステナビリティの3要素をそなえた事業価値創造に集中するとともに、2030年度の具体的な財務・非財務目標を設定し、その達成に注力することで、中長期的な観点から当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるよう努めております。
当社は、いわゆる買収防衛策は定めておりませんが、当社の企業価値を毀損するおそれのある大量買付けや、これに応じるか否かを判断するために株主の皆様に十分な情報と時間が提供されない大量買付けなどについては、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損ねることのないよう、法令等、金融商品取引所の規則などが認める範囲内において適切に対応してまいります。
⑤ 取締役の定数
当社は、取締役(監査等委員である取締役を除く。)9名以内、監査等委員である取締役6名以内とする旨を定款に定めております。
⑥ 取締役の選任および解任の決議の要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもっておこなう旨を定款に定めております。
また、取締役の選任決議は、累積投票によらないものとする旨を定款に定めております。
⑦ 剰余金の配当等の決定機関
当社は、株主への機動的な利益還元をおこなうため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当をおこなうことができる旨を定款に定めております。
⑧ 自己株式取得の決定機関
当社は、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能とするため、会社法第165条第2項に基づき、取締役会決議による自己株式の取得を可能とする旨を定款で定めております。
⑨ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもっておこなう旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、特別決議事項の審議をより確実におこなうことを目的とするものであります。
(2) 【役員の状況】
①役員一覧
男性7名 女性2名 (役員のうち女性の比率22.2%)
(注) 1.中田るみ子、木下俊男、山本明夫および的場美友紀は、社外取締役であります。
2.2024年6月20日開催の定時株主総会の終結の時から1年間
3.2023年6月22日開催の定時株主総会の終結の時から2年間
4.当社は執行役員制度を導入しております。
② 社外取締役
当社の社外取締役は4名(うち監査等委員である社外取締役3名)であります。
監査等委員である社外取締役木下俊男氏、山本明夫氏、的場美友紀氏は、いずれも当社との間に人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係はありません。
監査等委員である社外取締役山本明夫氏は、当社の主要な取引先である会社出身者に該当いたしますが、当該会社の現在または最近においての業務執行者ではないこと、当社の同社に対する売上高は当社売上高全体の5.3%であるものの、実質的な同社との取引は、当社が同社の有する商社機能としてのサービスを口銭支払という形で受けているものであり、その金額は僅少(同社の売上高の2%未満)であること、および当社の「社外取締役の独立性基準」を満たしていることから、当該会社から当社の取締役会等における意思決定に対して特段の影響を及ぼすことはないと考えられること、その他一般株主との利益相反の生じるおそれがないと判断したことから、社外取締役としての独立性に問題はないと考えております。
当社は、現在の社外取締役4名の選任状況について、当社が期待する役割を果たすために適切な陣容であると考えております。
当社は、社外取締役について、独立役員として当社の企業価値向上への貢献が期待できるか否かなど、実質面に主眼を置いた判断のもと、候補者を選定しております。具体的には、会社法が規定する社外性の要件のほか、東京証券取引所が定める独立性基準等を踏まえ、以下の通り定めております。
〔社外取締役の独立性基準〕
当社の社外取締役の独立性基準は以下の(1)から(5)までに定める要件のいずれにも該当しない者とする。
(1)当社の主要取引先である、主要販売先(*1)、主要仕入先(*2)、主要借入先(*3)の業務執行者
(*4)
(2)直近1年間の会計年度において、当社から役員報酬以外に年間1千万円を超える金銭その他の財産を得
ているコンサルタント、会計士、弁護士等
(3)上記(2)の財産を得ている者が団体である場合は、直近1年間の会計年度において、当該団体に対す
る当社からの支払額が当該団体の売上高もしくは総収入の2%以上を占める団体に所属する者
(4)過去1年以内の期間において上記(1)から(3)までに該当していた者
(5)次に掲げる者(重要でない者を除く)の配偶者または二親等以内の親族
①上記(1)から(4)までに該当する者
②現在または過去1年以内の期間において当社または当社の子会社の業務執行者であった者
*1主要販売先:直近1年間の会計年度において、当社に対する当該販売先からの支払額が当社の売上
高の2%以上を占める販売先
*2主要仕入先:直近1年間の会計年度において、当該仕入先に対する当社からの支払額が当該仕入先
の売上高の2%以上を占める仕入先
*3主要借入先:直近の会計年度末において、当社の資金調達において必要不可欠であり、代替性がな
い程度に依存している借入先
*4業務執行者:業務執行取締役、執行役、執行役員その他の使用人等
また、社外取締役と内部統制部および会計監査人との間において、必要に応じて相互に情報交換や意見交換をおこない、監督機能または監査機能の実効性と効率性の向上に努めております。
(3) 【監査の状況】
① 監査等委員会による監査の状況
提出日現在において、監査等委員会を構成する監査等委員である取締役は4名(うち、社外取締役3名)を選任しております。
監査等委員である社外取締役3名は、いずれも東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定しており、その専門的見地および外部視点を監査体制に活かすことをその役割として期待し、選任しております。
監査等委員会は、取締役(監査等委員である取締役を除く。)の業務執行を監査します。また、業務執行の状況を聴取すべく、部門報告会を随時開催します。
監査等委員会の構成員は、常勤監査等委員である取締役の内田瑞宏、監査等委員である取締役の木下俊男、山本明夫、的場美友紀の4名であり、委員長は常勤監査等委員である取締役の内田瑞宏です。
木下俊男、山本明夫、的場美友紀の3名は社外取締役です。
監査等委員である社外取締役木下俊男は、公認会計士の資格を有しており、財務および会計に関する相当程度の知見を有する者です。
監査等委員会の職務補佐機関として、監査等委員会室を設置しており、専任のスタッフ1名以上を配置しております。
当事業年度における監査等委員会は14回開催しており、個々の取締役の出席状況は下記のとおりです。
監査等委員会は、内部統制システムの整備と実施状況を含め、会社その他の重要会議への出席、関係者からの報告聴取、重要書類の閲覧等により業務執行状況の調査をおこない、独立した立場から取締役の職務執行の監査をおこなっております。
当事業年度における監査等委員会は、当社ならびにグループ会社の主要な組織に対して、取締役等の業務執行の適法性および妥当性の観点より、Mission2030 に基づく事業ポートフォリオ改革とKPI目標達成に向けた推進状況、重大リスク[自然災害、保安・安全・環境、品質保証、情報セキュリティ]を想定したリスクマネジメントの実効性、「デンカグループESG 基本方針」の遵守状況と企業風土の変革に向けた取組み、会社財産の保全・損失発生の未然防止と効率的運用の状況の監査を実施いたしました。
監査等委員会は、内部統制部の業務執行について監査を実施するほか、必要に応じて相互に情報交換や意見交換をおこない、監査機能の実効性と効率性の向上に努めております。
監査等委員会は、会計監査の内容について定期的に会計監査人から説明・報告を受けるほか、必要に応じて相互に情報交換や意見交換をおこない、監査機能の実効性と効率性の向上に努めております。
常勤を含む監査等委員は、当事業年度において、内部統制部等との緊密な連携を通じた、各部署・事業所・子会社に対する効率的、実効的監査、定期的に開催した部門報告会での業務執行状況等の聴取等の活動をおこない、それらの結果について、監査等委員会において、他の監査等委員である取締役と必要な討議をおこないました。
② 内部監査の状況
内部監査について、専任部署として内部統制部を設置し、スタッフ11名を配置し、包括的な内部監査を実施しております。
内部統制部は、金融商品取引法に基づく財務報告にかかる内部統制の評価について会計監査人による監査が実施を受けるほか、必要に応じて相互に情報交換や意見交換をおこない、監査機能の実効性と効率性の向上に努めております。
内部統制部は、代表取締役に加え、取締役会および監査委員会に対し内部統制に関する報告を行うほか、監査等委員会と定期的に情報交換を行っております。
③ 会計監査の状況
a.監査法人の名称
EY新日本有限責任監査法人
b.継続監査期間
45年間(調査が著しく困難であったため、継続期間がその期間を超える可能性があります。)
c.業務を執行した公認会計士
指定有限責任社員:公認会計士 丸山 高雄
指定有限責任社員:公認会計士 北村 康行
指定有限責任社員:公認会計士 中野 裕基
d.監査業務に係る補助者の構成
公認会計士5名、その他21名で構成されております。
e.監査法人の選定方針と理由
当該監査法人を選定した理由は、当社を長年監査しており当社内容を熟知していると同時に化学産業に関する知識も豊富であることや当社および主要関係会社の業務執行責任者の会計監査人に対する意見を確認した結果、現監査チームの取り組み、手法に重大な問題がないこと等からです。
監査等委員会は、会計監査人の職務の執行に支障がある場合、その必要があると判断した場合は、会計監査人の解任または不再任に関する議案を決定し、取締役会は、当該決定に基づき、当該議案を株主総会に提出いたします。
監査等委員会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目に該当すると認められる場合は、監査等委員全員の同意に基づき会計監査人を解任いたします。
f.監査等委員会による監査法人の評価
監査等委員会は、監査法人に対して評価をおこなっており、当社の「会計監査人の評価及び選定基準」に基づき評価した結果、監査業務は妥当であると判断しております。
(監査報酬の内容等)
a.監査公認会計士等に対する報酬の内容
当社および子会社における非監査業務の内容は、主として再生可能エネルギー発電促進賦課金減免申請に係る業務であります。
日本公認会計士協会の倫理規則の改正に伴い、当連結会計年度より報酬等の集計範囲等は当該倫理規則と同一のものに変更しております。
b.監査公認会計士等と同一のネットワークに属するアーンスト・アンド・ヤング(EY)に対する報酬(a.を除く)
当社における非監査業務の内容は、主として移転価格文書に係る業務であります。また子会社における非監査業務の内容は、主として税務申告業務であります。
日本公認会計士協会の倫理規則の改正に伴い、当連結会計年度より報酬等の集計範囲等は当該倫理規則と同一のものに変更しております。
c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
d.監査報酬の決定方針
当社の監査公認会計士等に対する監査報酬の決定方針としましては、当社の規模や業績等の特性を勘案し、監査に要する作業量を見積もったうえで、監査公認会計士等の独立性が保持されるように監査報酬を決定しております。
e.監査等委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
当社の監査等委員会が会社法第399条第1項の同意をした理由は、会計監査人と当社で合意した監査計画の内容と監査時間数を検討し、更に前年との増減を勘案した結果、妥当だと判断したためであります。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
当社は、取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針(以下、決定方針という。)として、指名・報酬等諮問委員会による答申・提言を受けた上で、以下の事項を取締役会にて決定しております。
(基本方針)
当社の取締役(監査等委員である取締役を除く。以下同じ。)の個人別の報酬は、各取締役の役割・責任と成果に応じたものとし、客観性や透明性を高めるため、指名・報酬等諮問委員会による答申・提言を受けた上で、取締役会で決定し、社内規定として定める。
取締役報酬の体系は月額固定の基本報酬のほか、持続的な成長に向けた健全なインセンティブとして機能するよう、事業年度毎の全社・個人業績向上に対する意識を高めることを目的とする金銭による業績連動報酬および中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的とする株式報酬にて構成する。ただし、社外取締役および非業務執行取締役は、その職務に鑑み、基本報酬のみとする。
(取締役の個人別の報酬等の内容の決定方針)
1)金銭による基本報酬の額又はその算定方法の決定に関する方針
基本報酬は各取締役の役割と責任に応じて、従業員給与の水準等も考慮して決定し、毎月固定額を支給する。
2)金銭による業績連動報酬の業績指標の内容、額又はその算定方法の決定に関する方針
業績連動報酬は、全社業績連動報酬と個人業績連動報酬にて構成する。ただし、会長、社長は全社業績連動報酬のみとするが、代表権のない会長(非業務執行取締役)には支給しない。(注)
全社業績連動報酬は、当社の経営計画における主要目標数値である連結営業利益に連動して総支給額を決定し、各取締役の役割と責任に応じて配分の上、決算確定後速やかに支給する。
ただし、連結営業利益が一定額に満たない場合や巨額の特別損失が発生した場合、または重大なコンプライアンス違反が発生した場合などには、支給しないか、支給額を減額する。
個人業績連動報酬は、各取締役の財務・非財務目標の達成状況等に対する個人別評価に連動して、あらかじめ当社が定める社内規定に従い決算確定後速やかに支給する。
3)株式報酬の内容、額又はその算定方法の決定に関する方針
株式報酬は、信託の仕組みを利用した制度とし、取締役に対して、当社が定める株式交付規定に従い役位に応じて毎月付与されるポイント数に基づき、退任時に信託を通じて当社株式を交付する。
当社株式を取締役に交付するのに必要な資金として信託に拠出する金額は1年につき40百万円を上限とする。
4)報酬総額における基本報酬、業績連動報酬、株式報酬の割合の決定に関する方針
取締役報酬における、基本報酬、業績連動報酬、株式報酬の割合そのものを方針として定めるものではないが、経営計画に基づいた営業利益を達成し、また、個人業績連動報酬の評価が標準の場合には、割合は概ね6割、3割、1割となる。
5)取締役の個人別の報酬等の内容についての決定方法
取締役の個人別の報酬等の内容は、指名・報酬等諮問委員会による答申・提言を受けた上で、取締役会で決定し、社内規定として定める。
なお、取締役報酬のうち個人業績連動報酬は、取締役会で決定した社内規定に従い、委任を受けた社長が個人別に評価の上、決定する。取締役会は、当該権限が社長によって適切に行使されるよう、個人別評価に連動した報酬額を社内規定にてあらかじめ定めるとともに、その内容の報告を受けることとする。
(注)下線部は2024年3月11日開催の取締役会によって変更決議され、2024年4月より適用しております。
全社業績連動報酬については各期の連結営業利益に連動して支給額を決定しておりますが、連結営業利益が一定額に満たない場合や巨額の特別損失が発生した場合、または重大なコンプライアンス違反などが発生した場合には、支給しないか、支給額を減額することとしております。連結営業利益を指標として採用している理由は、当社の経営計画における主要目標数値であるためであり、当事業年度における連結営業利益の実績は13,376百万円でした。
株式報酬は、株価の変動による利益・リスクを株主のみなさまと共有することで、中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的としております。
指名・報酬を含むガバナンス関連等、経営の重要課題について、取締役会が社外取締役の多様な意見や助言を受けることで、透明性と客観性のある経営判断につなげるため、全社外取締役、会長、社長を委員とする「指名・報酬等諮問委員会」を設置しております。
昨年度は、役員体制やスキル・マトリックス策定、後継者計画、役員報酬に関する事項について取締役会より諮問を受け、本委員会で議論をおこない、その結果を答申・提言いたしました。
なお、2023年度より本委員会の委員長には社外取締役が就任しております。
取締役会は、指名・報酬等諮問委員会による答申・提言を受けた上で、決定方針に沿った報酬の内容を社内規定で定めており、その規定に基づき取締役個人別の報酬額が決定されていることから、取締役会はその内容が決定方針に沿うものであると判断しております。
なお、取締役報酬のうち個人業績連動報酬は、社内規定に従い、委任を受けた社長が個人別に評価のうえ決定していますが、取締役会はその内容の報告を受けており、決定方針に沿うものであることを確認しております。
当社の役員の報酬等に関する株主総会の決議年月日は、2019年6月20日であり、決議の内容は以下の通りであります。
・取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬額は、年額490百万円以内(うち社外取締役分40百万円以内)とする。なお、本決議に係る取締役の員数は7名(うち社外取締役2名)である。
・監査等委員である取締役の報酬額は、年額166百万円以内とする。なお、本決議に係る監査等委員である取締役の員数は5名である。
・取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く。以下同じ。)に対して株式報酬制度(以下、「本制度」という。)に基づく報酬枠を設定する。
本制度は、当社が設定する信託(以下、「本信託」という。)に金銭を信託し、本信託において当社普通株式(以下、「当社株式」という。)の取得を行ない、取締役に対して、当社が定める株式交付規定に従って付与されるポイント数に応じ、当社株式が本信託を通じて交付される株式報酬制度である。なお、取締役が当社株式の交付を受ける時期は、原則として取締役の退任時とする。
信託期間は、2017年8月から2020年8月迄の3年間とし、本制度により当社株式を取締役に交付するのに必要な当社株式の取得資金として、信託期間(3年間)中に、金120百万円(1年につき金40百万円に相当)を上限とする金銭を拠出し、一定の要件を満たす取締役を受益者として本信託を設定する(既に設定済み)。
なお、2020年8月および2023年8月に、取締役会の決定により、信託期間を延長して、本制度を継続しており、当社は、本制度により取締役に交付するのに必要な当社株式の追加取得資金として、延長した信託期間中に、延長した信託期間の年数に金40百万円を乗じた金額を上限とする金銭を本信託に追加拠出しております。
② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
(注)1.取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬の金銭報酬限度額は、2019年6月20日開催の第160回定時株主総会において、年額490百万円以内(うち社外取締役分40百万円以内。ただし、使用人分給与は含まない。)と決議いただいております。当該定時株主総会終結時点の取締役(監査等委員である取締役を除く。)の員数は7名(うち社外取締役2名)です。
2.監査等委員である取締役の金銭報酬限度額は、2019年6月20日開催の第160回定時株主総会において、年額166百万円以内と決議いただいております。当該定時株主総会終結時点の監査等委員である取締役の員数は5名です。
3.取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く。)の株式報酬は、2019年6月20日開催の第160回定時株主総会において、株式報酬制度に拠出する金額を、年額40百万円以内、取締役に付与するポイント総数を年間110,000ポイント以内と決議いただいております。当該定時株主総会終結時点の取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く。)の員数は5名です。
4.当事業年度末現在の取締役は9名であります。上表には2023年6月22日開催の第164回定時株主総会終結の時をもって退任した取締役2名が含まれているため現在の取締役の員数と相違しております。
5.株式報酬の総額は、当社株式の交付を行う株式報酬制度(当社が拠出した金銭を原資として当社が設定した信託が取得し、当該信託を通じて取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く。)に当社株式および当社株式の換価処分相当額の金銭の交付および給付をおこなう株式報酬制度)に係る当事業年度中の費用計上額であります。
6.業績連動報酬のうち、全社業績連動報酬については各期の連結営業利益に連動して支給額を決定しておりますが、連結営業利益が一定額に満たない場合や巨額の特別損失が発生した場合、または重大なコンプライアンス違反が発生した場合などには、支給しないか、支給額を減額することとしております。連結営業利益を指標として採用している理由は、当社の経営計画における主要目標数値であるためです。
個人業績連動報酬については社内規定に従い、委任を受けた代表取締役社長今井俊夫が個人別に評価のうえ決定しています。委任の理由は、各取締役の財務・非財務目標の達成状況等を判断するには、会社業務の執行全般を総括する代表取締役社長が適任であると判断したためであります。また、取締役会はその内容の報告を受けており、決定方針に沿うものであることを確認しております。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
保有目的が「純投資目的である投資株式」と「純投資目的以外の目的である投資株式」の区分について、当社は、売買や株式の価値の変動によって利益を受けることを目的とするものを「純投資目的である投資株式」と考え、安定的な取引関係の構築や成長戦略に則った業務提携関係の維持・強化に繋がり、当社の中長期的な企業価値の向上に資することを目的とするものを「純投資目的以外の目的である投資株式」と考えております。なお、「純投資目的である投資株式」は現在保有しておりません。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
(政策保有株式に関する方針)
当社は、資本効率の向上を踏まえ、政策保有株式を原則保有しません。但し、当該株式が安定的な取引関係の構築や成長戦略に則った業務提携関係の維持・強化に繋がり、当社の中長期的な企業価値の向上に資すると判断した場合には保有いたします。
(政策保有株式に関する取締役会での検証)
当社は、この保有方針に則り、取締役会にて、当該株式の発行体の財務状況や当社との取引高とその経済合理性、当社の資本コストとの比較等様々な観点から、当該株式の総合的な検証を毎年継続して実施しております。
この継続的な検証の結果、2024年3月末の政策保有株式の銘柄数は前年度末と比べ、16銘柄減の54銘柄となり、連結純資産に占める割合は前年度末と比べ、2.76ポイント減の7.21%となりました。
<政策保有株式推移>
(政策保有株式に対する議決権行使基準)
また、当該株式に関する議決権の行使については、原則的には発行会社の経営方針や戦略を尊重した上で、その株式を管理する各担当部門が発行会社の経営状況等を勘案し、最終的には株主価値の向上に資するものかどうかの観点から個別に議案を精査して賛否の判断を行います。
特に以下の場合には、必要に応じて発行会社との対話を行い、議案に賛成するかどうか、慎重に判断いたします。
(1) 著しい業績の悪化が一定期間継続している場合
(2) 重大な不祥事が発生した場合
(3) その他株主価値を毀損するおそれがある議案の場合
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
該当事項はありません。
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注)1.㈱みずほフィナンシャルグループのグループ会社である、みずほ信託銀行㈱と㈱みずほ銀行が当社の株式を
保有しております。
2.MS&ADインシュアランスグループホールディングス㈱のグループ会社である、三井住友海上火災保険㈱
が当社の株式を保有しております。
3.㈱ベルテクスコーポレーションのグループ会社である、ベルテクス㈱が当社の株式を保有しております。
4.「―」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。
みなし保有株式
該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
第5 【経理の状況】
連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号。以下、「連結財務諸表規則」という。)に基づいて作成しております。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1963年大蔵省令第59号。以下、「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しております。
監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の連結財務諸表および事業年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の財務諸表について、EY新日本有限責任監査法人により監査を受けております。
連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みについて
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みを行っております。具体的には会計基準等の内容を適切に把握し、又は会計基準等の変更について的確に対応できるよう、公益財団法人財務会計基準機構に加入しております。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結貸借対照表】
② 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③ 【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
④ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1.連結の範囲に関する事項
(1) 連結子会社の数 41社
主要な連結子会社名は、「第1 企業の概況 4.関係会社の状況」に記載のとおりです。
当連結会計年度より、新たに設立したDenka SCGC Advanced Materials Co., Ltd.を連結子会社として連結の範囲に含めております。また、連結子会社であったデンカテクノアドバンス㈱、デンカ・キュー・ジェノミクス合同会社、POSCO CHEMIE Sdn.Bhd.、ESCEM Sdn.Bhd.の4社は、清算結了のため連結の範囲から除外しております。
(2) 主要な非連結子会社の名称等
主要な非連結子会社
九州プラスチック工業㈱
デンカイーマテリアル㈱
(連結の範囲から除いた理由)
非連結子会社は、いずれも小規模であり、合計の総資産、売上高、当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)等は、いずれも連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないためであります。
2.持分法の適用に関する事項
(1) 持分法適用の非連結子会社数 1社
主要な持分法適用の非連結子会社
須沢生コン㈱
(2) 持分法適用の関連会社数 10社
主要な持分法適用の関連会社名は、「第1 企業の概況 4.関係会社の状況」に記載のとおりです。
(3) 持分法を適用していない非連結子会社および関連会社(主な非連結子会社、九州プラスチック工業㈱、主な関連会社、庄川生コンクリート工業㈱)は、それぞれ連結損益および利益剰余金等に及ぼす影響が軽微であり、かつ、全体としても連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないため、持分法の適用から除外しております。
(4) 持分法適用会社のうち、決算日が連結決算日と異なる会社については、各社の事業年度に係る財務諸表を使用しております。
3.連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社のうちデンカシンガポールP.L.、デンカアドバンテックP.L.、電化精細材料(蘇州)有限公司、他28社の決算日は12月31日であり、連結財務諸表の作成にあたっては12月31日現在の決算財務諸表を使用しております。
ただし、連結決算日との間に生じた重要な取引については、連結上必要な調整を行っております。
4.会計方針に関する事項
(1) 重要な資産の評価基準および評価方法
(a) 有価証券
その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は主として移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
主として移動平均法による原価法
なお、有限責任事業組合等への出資(金融商品取引法第2条第2項により有価証券とみなされるもの)については、組合契約に規定される決算報告日に応じて入手可能な最近の決算書を基礎とし、持分相当額を純 額で取り込む方法によっております。
(b) デリバティブ
時価法
(c) 棚卸資産
商品及び製品・仕掛品・原材料及び貯蔵品
主として総平均法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
(2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
(a) 有形固定資産(リース資産を除く)
主として定額法
なお、主な耐用年数は以下のとおりであります。
建物及び構築物 8~50年
機械装置及び運搬具 4~15年
(b) 無形固定資産(リース資産を除く)
主として定額法
(自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(主として5年)に基づいております。)
(c) リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引にかかるリース資産については、リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
なお、国際財務報告基準もしくは米国会計基準に基づいて財務諸表を作成する在外連結子会社については、国際財務報告基準第16 号「リース」(以下「IFRS 第16 号」)もしくは米国会計基準ASU 第2020-05「リース」を適用しております。IFRS 第16 号およびASU 第2020-05「リース」により、リースの借手については、原則としてすべてのリースを貸借対照表に資産及び負債として計上しており、資産計上された使用権資産の減価償却方法は定額法によっております。
(3) 重要な引当金の計上基準
(a) 貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については、貸倒実績率による計算額を、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を検討し回収不能見込額を計上しております。
(b) 賞与引当金
従業員に対して支給する賞与の支出に充てるため、主として支給見込額に基づき計上しております。
(c) 株式給付引当金
役員株式交付規定および執行役員向け株式交付規定に基づく、取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く。)及び執行役員への当社株式の給付に備えるため、当連結会計年度末における株式給付見込額を計上しております。
(4) 退職給付に係る会計処理の方法
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
② 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定年数(主として10年)による定額法により費用処理しております。
数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定年数(主として10年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理しております。
(5) 重要な収益及び費用の計上基準
当社グループの顧客との契約から生じる収益に関する主要な事業における主な履行義務の内容および当該履行義務を充足する通常の時点(収益を認識する通常の時点)は以下のとおりです。
① 製品販売に係る収益認識
当社グループは、「電子・先端プロダクツ」、「ライフイノベーション」、「エラストマー・インフラソリューション」、「ポリマーソリューション」の製造・販売を主たる事業としています。これら事業における製品の販売については、顧客との販売契約に基づいて製品を引き渡す履行義務を負っており、顧客へ製品に対する支配が移転し、履行義務が充足される納品や検収又は船積等の時点で収益を認識しております。
② 変動対価が含まれる取引に係る収益認識
製品販売における一部の売上リベート等の顧客に支払われる対価について、取引価格から減額する方法で認識しております。
③ 代理人取引に係る収益認識
主に商社事業における財又はサービスの仕入販売取引に関して、顧客への財又はサービスの提供における役割(本人又は代理人)を判断した結果、代理人に該当する取引については、純額で収益を認識しております。
④ 工事契約に係る収益認識
工事契約に関して、履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しております。履行義務の充足に係る進捗度の測定は、各報告期間の期末日までに発生した工事原価が、予想される工事原価の合計に占める割合に基づいて行っております。なお、契約における取引開始日から完全に履行義務を充足すると見込まれる時点までの期間がごく短い工事契約や少額の工事契約については、一定の期間にわたり収益を認識せず、完全に履行義務を充足した時点で収益を認識しております。
(6) 重要なヘッジ会計の方法
(a) ヘッジ会計の方法
原則として繰延ヘッジ処理を採用しております。なお、金利スワップについては、特例処理の要件を満たしている場合は特例処理を行っております。また、振当処理の要件を満たしている為替予約については振当処理を行っております。
(b) ヘッジ手段とヘッジ対象
ヘッジ手段 ヘッジ対象
為替予約 外貨建売掛金、外貨建買掛金
金利スワップ 借入金
(c) ヘッジ方針
当社グループは、為替変動リスクおよび金利変動リスクをヘッジする目的でデリバティブ取引を利用しております。なお、デリバティブ取引は内部管理規定に従い、実需の範囲で行うこととしております。また、デリバティブ取引の取引相手先を信用度の高い金融機関に限定しております。
(d) ヘッジ有効性評価の方法
為替予約取引については、実需の範囲で行っているため、また、金利スワップ取引については、特例処理であるため、有効性の評価を省略しております。
(7) のれんの償却方法及び償却期間
のれんは20年以内の合理的な償却期間を設定し、定額法により償却しております。
(8) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
連結キャッシュ・フロー計算書における資金(現金及び現金同等物)は、手許現金、随時引き出し可能な預金および容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資等からなっております。
(重要な会計上の見積り)
固定資産の評価
(1) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(2) その他見積りの内容に関する理解に資する情報
① 算出方法
当社グループは、資産または資産グループに減損の兆候がある場合、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローを見積もり、その帳簿価額が割引前将来キャッシュ・フローの総額を超過する場合には減損を認識し、回収可能価額まで減額を行います。
当連結会計年度においては、事業ポートフォリオ変革を進めるなかで、ノロウイルスワクチン開発を中止し、当初想定されていた収益が見込めなくなったことに伴うライフイノベーション事業ののれん等の減損損失や、事業撤退を決定している固定資産に係る減損損失を、事業整理損として7,573百万円(このうち、のれんの減損損失6,217百万円)計上しております。
② 主要な仮定
固定資産のうち減損の兆候がある資産または資産グループについて、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローは、過去の経験や外部情報および内部情報を反映して作成し、取締役会等によって承認された事業計画を基礎に算出しており、主要な仮定は、資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローに含まれる販売数量及び販売価格の予測であります。
③ 翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響
事業計画に含まれる主要な仮定は、いずれも、当社グループが期末日時点で入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいておりますが、急激な事業環境の変化等が生じた場合には、翌連結会計年度において減損損失が発生する可能性があります。
(追加情報)
(取締役及び執行役員に対する株式報酬制度について)
当社は、取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く。以下同じ。)に対する株式報酬制度(以下、「本制度」という。)を導入しております。
本制度は、取締役の報酬と当社の株式価値との連動性をより明確にし、取締役が株価上昇によるメリットを享受するのみならず、株価下落リスクをも負担し、株価の変動による利益・リスクを株主の皆様と共有することで、中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的としております。
なお、2023年4月より、執行役員(取締役を兼務する者を除く。以下同じ。)に対しても同様の株式報酬制度を導入しております。
(1) 取引の概要
本制度は、当社が設定する信託(以下、「本信託」といいます。)に金銭を信託し、本信託において当社普通株式(以下、「当社株式」といいます。)の取得を行ない、取締役及び執行役員に対して、当社が定める株式交付規定に従って付与されるポイント数に応じ、当社株式が本信託を通じて交付される株式報酬制度です。なお、取締役及び執行役員が当社株式の交付を受ける時期は、原則として退任時です。
(2) 信託に残存する自社の株式
信託に残存する自社株式を、信託における帳簿価額により純資産の部に自己株式として計上しています。前連結会計年度末の当該自己株式の帳簿価額は146百万円、株式数は46,400株であり、当連結会計年度末の当該自己株式の帳簿価額は256百万円、株式数は96,400株です。
(3) 総額法の適用により計上された借入金の帳簿価額
該当事項はありません。
(連結貸借対照表関係)
※1 受取手形、売掛金及び契約資産のうち、顧客との契約から生じた債権および契約資産の金額は、それぞれ次のとおりであります。
※2 有形固定資産の減価償却累計額は次のとおりであります。
※3 担保資産及び担保付債務
担保に供している資産は、次のとおりであります。
担保付債務は、次のとおりであります。
※4 非連結子会社及び関連会社に対するものは、次のとおりであります。
※5 その他のうち、契約負債の金額は、次のとおりであります。
※6 当社は、土地の再評価に関する法律(1998年3月31日公布法律第34号)に基づき、事業用の土地の再評価をおこない、土地再評価差額金を純資産の部に計上しております。
・再評価の方法…土地の再評価に関する法律施行令(1998年3月31日公布政令第119号)第2条第3号に定める固定資産税評価額および第2条第4号に定める路線価に基づき、これに合理的な調整をおこなって算出する方法によっております。
・再評価を行った年月日…2002年3月31日
・前連結会計年度及び当連結会計年度末において、再評価を行った土地の時価が再評価後の帳簿価額を上回っているため、差額を記載しておりません。
※7 期末日満期手形等の会計処理については、満期日に決済が行われたものとして処理しております。
なお、当連結会計年度末日が金融機関の休日であったため、次の期末日満期手形を満期日に決済が行われたものとして処理しております。
8 保証債務
次の関係会社等について、金融機関からの借入などに対し債務保証を行っております。
9 当社は、運転資金の効率的な調達をおこなうため、取引銀行4行と貸出コミットメント契約を締結しております。この契約に基づく当連結会計年度の末日の借入未実行残高は次のとおりであります。
(連結損益計算書関係)
※1 顧客との契約から生じる収益
売上高については、顧客との契約から生じる収益およびそれ以外の収益を区分して記載しておりません。顧客との契約から生じる収益の金額は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係)1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載しております。
※2 期末棚卸高は収益性の低下による簿価切下後の金額であり、次の棚卸資産評価損が売上原価に含まれておりま
す。
※3 販売費及び一般管理費の主要な費目
(1) 販売費
(2) 一般管理費
※4 一般管理費および当期製造費用に含まれる研究開発費
※5 事業整理損
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
事業整理損の主な内容は、当連結会計年度に撤退を決定した事業に係る事業整理損であります。
なお、事業整理損の内訳は、次のとおりであります。
当連結会計年度において、当社グループは以下の資産又は資産グループにおいて減損損失を計上しており、「事業整理損」に含めて計上しております。
当社グループは、事業に供している資産については、会社、事業部もしくはそれに準じた単位で資産のグルーピングを行い、そのうち事業撤退等による処分の意思決定を行っている資産や、遊休及び休止資産については、個々の単位で判断しております。減損損失の測定における回収可能価額は、主として使用価値を用いております。
当連結会計年度に減損損失を計上した資産又は資産グループは、撤退を決定した事業に係るものであり、将来キャッシュ・フローが見込めないため、使用価値をゼロとして算出しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
事業整理損の主な内容は、ノロウイルスワクチン開発の中止を決定したことに伴うライフイノベーション事業ののれん等の減損損失や、事業撤退等を決定している固定資産に対する減損損失であります。
なお、事業整理損の内訳は、次のとおりであります。
当連結会計年度において、当社グループは以下の資産又は資産グループにおいて減損損失を計上しており、「事業整理損」に含めて計上しております。
当社グループは、事業に供している資産については、会社、事業部もしくはそれに準じた単位で資産のグルーピングを行い、そのうち事業撤退等による処分の意思決定を行っている資産や、遊休及び休止資産については、個々の単位で判断しております。減損損失の測定における回収可能価額は、主として使用価値を用いております。
当連結会計年度に減損損失を計上した資産又は資産グループは、撤退等を決定した事業に係るものであることから、使用価値をゼロとして算出又は正味売却価額まで減額しております。
なお、正味売却価額は第三者による評価額等により評価しております。
(連結包括利益計算書関係)
※ その他の包括利益に係る組替調整額及び税効果額
(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注)1 普通株式の自己株式数の増加1千株は、単元未満株式の買い取りによるものです。
2 普通株式の自己株式数の減少0千株は、単元未満株式の売り渡しによるものです。
2.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(注)1 2022年6月22日定時株主総会決議に基づく配当金の総額には、株式給付信託が所有する当社株式に対する配当金3百万円が含まれています。
2 2022年11月8日取締役会決議に基づく配当金の総額には、株式給付信託が所有する当社株式に対する配当金3百万円が含まれています。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(注) 2023年6月22日定時株主総会決議に基づく配当金の総額には、株式給付信託が所有する当社株式に対する配当金1百万円が含まれています。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注)1 普通株式の自己株式数の増加57,810株は、単元未満株式の買い取りによる増加3,010株、株式給付信託による当社株式の取得54,800株によるものです。
2 普通株式の自己株式数の減少4,986株は、単元未満株式の売り渡しによる減少186株、株式給付信託による株式の交付4,800株によるものです。
2.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(注)1 2023年6月22日定時株主総会決議に基づく配当金の総額には、株式給付信託が所有する当社株式に対する配当金1百万円が含まれています。
2 2023年11月8日取締役会決議による配当金の総額には、株式給付信託が所有する当社株式に対する配当金5百万円が含まれております。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(注) 2024年6月20日定時株主総会決議に基づく配当金の総額には、株式給付信託が所有する当社株式に対する配当金3百万円が含まれています。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
※ 現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係
(リース取引関係)
1.所有権移転外ファイナンス・リース取引
① リース資産の内容
有形固定資産
主として機能・加工製品事業における機械及び装置であります。
② リース資産の減価償却の方法
連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項「4.会計方針に関する事項 (2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法」に記載のとおりであります。
(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社グループでは、必要な資金を銀行借入や社債、コマーシャル・ペーパーを適宜組み合わせて調達しております。デリバティブは、後述するリスクを回避するために利用しており、投機的な取引は行わない方針であります。
(2) 金融商品の内容及びリスク
営業債権である受取手形及び売掛金は、顧客の信用リスクに晒されております。また外貨建ての営業債権は、同じ外貨建ての買掛金の残高の範囲内にあるものを除き、為替の変動リスクに晒されております。
投資有価証券は、主に業務上の関係を有する企業の株式であり、市場価格の変動リスクに晒されております。
営業債務である支払手形及び買掛金は、概ね3ヶ月以内の支払期日であります。一部外貨建てのものについては、同じ外貨建ての売掛金の残高の範囲内にあるものを除き、為替の変動リスクに晒されております。
借入金、社債、コマーシャル・ペーパーの使途は運転資金(主として短期)および設備投資資金(主として長期)であり、一部の長期借入金の金利変動リスクに対して金利スワップ取引を実施して支払利息の固定化を実施しております。また、一部の外貨建ての営業取引などに係る為替変動リスクをヘッジする目的で、先物為替予約取引を行っております。なお、デリバティブは内部管理規定に従い、実需の範囲でおこなうこととしております。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
① 信用リスクの管理
当社グループでは、内部管理規定に従い、各事業部門における営業部が主要な取引先の状況を定期的にモニタリングし、財務状況等の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っております。
デリバティブ取引については、取引相手先を信用度の高い金融機関に限定しているため、相手先の契約不履行によるリスクはほとんどないと認識しております。
② 市場リスクの管理
当社グループでは、借入金及び社債に係る支払金利の変動リスクを抑制するために、金利スワップ取引を利用しております。投資有価証券については、市況や取引先企業との関係を勘案して保有状況を継続的に見直しております。また一部の外貨建ての営業取引などに係る為替の変動リスクに対して先物為替予約取引を利用してヘッジしております。
③ 資金調達に係る流動性リスク
当社グループでは、各部署からの報告に基づき担当部長が適時に資金繰計画を作成・更新するとともに、手元流動性の維持などにより流動性リスクを管理しております。
(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
注記事項「デリバティブ取引関係」におけるデリバティブ取引に関する契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
2.金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりであります。
前連結会計年度(2023年3月31日)
(*1) 「現金及び預金」については、現金であること、および預金が短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しております。
(*2) 市場価格のない株式等は、「(2)投資有価証券 その他有価証券」には含まれておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は次のとおりであります。
(*3) 長期借入金には、一年内に返済予定のものを含めております。
(*4) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については( )で示しております。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(*1) 「現金及び預金」については、現金であること、および預金が短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しております。
(*2) 市場価格のない株式等及び連結貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合その他これに準ずる事業体への出資は、「(2)投資有価証券 その他有価証券」には含まれておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は次のとおりであります。
(*3) 長期借入金には、一年内に返済予定のものを含めております。
(*4) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については( )で示しております。
(注1)金銭債権の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注2)社債、長期借入金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
(1) 時価をもって連結貸借対照表計上額とする金融資産および金融負債
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(2) 時価をもって連結貸借対照表計上額としない金融資産および金融負債
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注)時価の算定に用いた評価技法及びインプットの説明
投資有価証券
上場株式は相場価格を用いて評価しております。上場株式は活発な市場で取引されているため、その時価をレベル1の時価に分類しております。
デリバティブ取引
デリバティブ取引の時価については、金融機関から提示された価格等に基づき算定しております。ただし、金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、当該長期借入金の時価に含めて記載しております(下記「長期借入金」参照)。また、為替予約の振当処理によるものは、予定取引に係るものを除き、ヘッジ対象とされている売掛金及び買掛金と一体として処理されているため、その時価は、売掛金及び買掛金の時価に含めて記載しております(下記「売掛金」「買掛金」)参照)。
受取手形、売掛金及び契約資産
これらの時価は、一定の期間ごとに区分した債権ごとに、債権額と満期までの期間及び信用リスクを加味した利率を基に割引現在価値法により算定しており、レベル2の時価に分類しております。
支払手形及び買掛金、短期借入金、コマーシャル・ペーパー
これらの時価は、一定の期間ごとに区分した債務ごとに、その将来キャッシュ・フローと、返済期日までの期間および信用リスクを加味した利率を基に割引現在価値法により算定しており、レベル2の時価に分類しております。
長期借入金
これらの時価は、元利金の合計額と、当該債務の残存期間および信用リスクを加味した利率を基に、割引現在価値法により算定しており、レベル2の時価に分類しております。
社債
これらの時価は、市場価格に基づき算定しております。社債は、市場価格があるものの活発な市場で取引されているわけではないため、レベル2の時価に分類しております。
(有価証券関係)
1.売買目的有価証券
前連結会計年度(2023年3月31日)
該当ありません。
当連結会計年度(2024年3月31日)
該当ありません。
2.満期保有目的の債券
前連結会計年度(2023年3月31日)
該当ありません。
当連結会計年度(2024年3月31日)
該当ありません。
3.その他有価証券
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
4.売却したその他有価証券
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
5.減損処理を行った有価証券
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
金額的重要性が乏しいため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
金額的重要性が乏しいため、記載を省略しております。
なお、減損処理にあたっては、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には全て減損処理を行い、30~50%程度下落した場合には、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行うこととしております。
(デリバティブ取引関係)
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1.ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
該当事項はありません。
2.ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
金利関連
(注) 金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、当該長期借入金の時価に含めて記載しております。
通貨関連
(注) 為替予約等の振当処理については、ヘッジ対象とされている売掛金および買掛金と一体として処理されているため、当該売掛金および買掛金の時価に含めて記載しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
該当事項はありません。
2.ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
金利関連
(注) 金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、当該長期借入金の時価に含めて記載しております。
通貨関連
(注) 為替予約等の振当処理については、ヘッジ対象とされている売掛金および買掛金と一体として処理されているため、当該売掛金および買掛金の時価に含めて記載しております。
(退職給付関係)
1.採用している退職給付制度の概要
当社および国内連結子会社は、確定給付企業年金制度および退職一時金制度を設けております。また、一部の国内連結子会社では、中小企業退職金共済制度を採用しております。また、一部の海外連結子会社は、確定拠出型制度を設けております。
2.確定給付制度
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
(2) 年金資産の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
(3) 簡便法を適用した制度の退職給付に係る負債の期首残高と期末残高の調整表
(4) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表
(注) 簡便法を適用した制度を含みます。
(5) 退職給付費用及びその内訳項目の金額
(6) 退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(7) 退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(8) 年金資産に関する事項
① 年金資産の主な内訳
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりであります。
② 長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率を決定するため、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮しております。
(9) 数理計算上の計算基礎に関する事項
主要な数理計算上の計算基礎
3.確定拠出制度
連結子会社の確定拠出制度への要拠出額は、前連結会計年度346百万円、当連結会計年度378百万円であります。
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
(資産除去債務関係)
資産除去債務のうち連結貸借対照表に計上しているもの
(1)該当資産除去債務の概要
鉱山閉山に伴う緑化費用及び抗口の閉塞費用等の公害防止・保安確保等の対策を講じる義務等や建物の解体時におけるアスベスト撤去費用等であります。
(2)当該資産除去債務の金額の算定方法
使用見込期間を、鉱山の自社採掘終了までの期間及び建物の耐用年数と見積り、割引率は当該期間に対応する国債の利回りを使用して資産除去債務の金額を算出しております。
(3) 当該資産除去債務の総額の増減
(賃貸等不動産関係)
当社グループの賃貸等不動産の総額に重要性が乏しいため、開示を省略しております。
(収益認識関係)
1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1.「その他の事業」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、プラントエンジニアリング事業、商社事業を含んでおります。
2.当社グループの収益は、顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1.「その他の事業」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、プラントエンジニアリング事業、商社事業を含んでおります。
2.当社グループの収益は、顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
2.顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
収益を理解するための基礎となる情報は、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項 (5)重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおりであります。
3.顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当連結会計年度末において存在する顧客との契約から翌連結会計年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報
① 契約資産および契約負債の残高等
連結会計年度における当社および連結子会社における顧客との契約から生じた債権、契約資産および契約負債の残高は次のとおりです。なお、連結貸借対照表上、顧客との契約から生じた債権および契約資産は「受取手形、売掛金及び契約資産」に、契約負債は流動負債「その他」に含まれております。
(単位:百万円)
契約資産は、工事契約等において、履行義務の充足に係る進捗度の測定に基づいて認識した収益にかかる未請求の権利であり、顧客の検収時に顧客との契約から生じた債権に振り替えます。契約負債は、工事契約等において、履行義務の充足の前に受領した前受金であり、履行義務の充足による収益計上に伴い、取り崩されます。個々の契約により条件は異なるため通常の支払期限はありません。
② 残存履行義務に配分した取引価格
残存履行義務に配分した取引価格の総額および収益の認識が見込まれる期間は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループでは、市場に密着した製品展開を図るべく、分野別に4つの部門をおき、国内および海外の事業戦略等を立案し事業展開を行っており、経済的特徴や製品の性質・サービスの内容等が概ね類似しているものを集約した「電子・先端プロダクツ」、「ライフイノベーション」、「エラストマー・インフラソリューション」、「ポリマーソリューション」を報告セグメントとしております。
各報告セグメントの主要製品は、次のとおりであります。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1.「その他事業」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、プラントエンジニアリング事業、商社事業等を含んでおります。
2.調整額の内容は以下のとおりです。
セグメント利益又は損失(△)
前連結会計年度および当連結会計年度の調整額は、主としてセグメント間取引消去によるものです。
※全社資産の主なものは親会社の金融資産(現金及び預金、投資有価証券)および管理部門に係わる資産の額であります。
3.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
製品及びサービスの区分が報告セグメント区分と同一であるため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
(単位:百万円)
(注)1.売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
2.アジア地域への売上高には、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める中国の売上高 50,342百万円が含まれております。
(2) 有形固定資産
(単位:百万円)
3.主要な顧客ごとの情報
連結損益計算書の売上高の10%を超える特定の外部顧客がないため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
製品及びサービスの区分が報告セグメント区分と同一であるため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
(単位:百万円)
(注)1.売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
2.アジア地域への売上高には、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める中国の売上高 50,443百万円が含まれております。
(2) 有形固定資産
(単位:百万円)
(注)アジア地域の有形固定資産には、連結貸借対照表の有形固定資産の10%以上を占めるシンガポールの有形固定資
産 30,371百万円が含まれております。
3.主要な顧客ごとの情報
連結損益計算書の売上高の10%を超える特定の外部顧客がないため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
(注)減損損失18,066百万円は、連結損益計算書上、「事業整理損」に含まれております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
(注)減損損失7,573百万円は、連結損益計算書上、「事業整理損」に含まれております。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
【関連当事者情報】
関連当事者との取引
連結財務諸表提出会社と関連当事者との取引
連結財務諸表提出会社の非連結子会社及び関連会社等
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) 上記会社への当社製品の販売については、一般の取引条件と同様に決定しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 上記会社への当社製品の販売については、一般の取引条件と同様に決定しております。
(1株当たり情報)
(注)1.1株当たり純資産額の算定上、株式給付信託が所有する当社株式を、期末発行済株式総数から控除する自己株式に含めております。
また、1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております。
2.1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(重要な後発事象)
米国におけるクロロプレンゴム製造施設に対する米国環境保護庁による新規制適用の発表について2024 年4月9日(現地時間)、米国環境保護庁(EPA)は、当社米国子会社のデンカパフォーマンスエラストマーLLC(以下「DPE」)を含むクロロプレンゴム製造施設に適用される新たな化学物質の大気排出規制を発表しました。
新たに発表された化学物質の大気排出規制(以下「新規制」)の内容は、米国におけるクロロプレンゴム製造施設に対して、各種の排出対策を取ることにより、中間原料となるクロロプレンモノマー排出量の大幅な削減を求めるものとなっております。
新規制は、EPAが行ったRTR(Risk and Technology Review)の結果を受けたものであり、そのベースはEPAが2010 年に統合リスク情報システム(IRIS / Integrated Risk Information System)で行ったクロロプレンモノマーの発がん性評価が用いられています。これに対し、DPEは、IRISにおいてクロロプレンモノマーの発がん性が過剰に評価されているとして、かねてからEPAに対して最新の科学に基づき発がん性評価を正当に見直しするよう求めておりました。なお、DPEは、2015 年11 月に同事業を取得以降、一貫してルイジアナ州の排出基準を遵守して操業しており、また、自発的な環境投資を行い、2019 年時点で2014 年比85%のクロロプレンモノマーの排出量削減を達成しております。
今回の新規制等においては、最新の科学に基づいた正当な発がん性評価の見直しが行われたとは考えられず、また、DPEの操業継続に重大な影響を与える可能性のある内容となっていることから、DPEでは、排出量削減対策の実施に関する猶予期間の定めの停止や新規制の内容自体の見直しを求め、米国連邦控訴裁判所への提訴を行いました。DPEでは、新規制等の見直しに向け、引き続きあらゆる措置を講じていくこととしております。
新規制によるDPEのクロロプレンゴム製造設備の操業への影響および当社グループの業績への影響等については、精査中です。
⑤ 【連結附属明細表】
【社債明細表】
(注)1.「当期末残高」欄の(内書)は、1年以内償還予定の金額であります。
2.連結決算日後5年以内における1年ごとの償還予定額の総額
【借入金等明細表】
(注) 1.長期借入金およびリース債務(1年以内に返済予定のものを除く。)の連結決算日後5年間の返済予定額は以下のとおりであります。
2.平均利率は期末の利率および残高により算定しております。
3.リース債務の平均利率については、リース料総額に含まれる利息相当額を控除する前の金額でリース債務を連結貸借対照表に計上しているため、記載しておりません。
【資産除去債務明細表】
当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における資産除去債務の金額が、当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における負債及び純資産の合計額の100分の1以下であるため、連結財務諸表規則第92条の2の規定により記載を省略しております。
(2) 【その他】
① 当連結会計年度における四半期情報等
② 訴訟
(当社米国子会社に対する訴訟の件)
当社米国子会社であるデンカパフォーマンスエラストマーLLC(当社出資比率70%。以下「DPE」)は、2018年以降、米国DuPont社およびその関係会社(以下総称して「DuPont」)とともに、米国ルイジアナ州第40地区地方裁判所において複数(20件。2024年3月末日現在)の訴訟の提起を受け、現在係属中です。
これらの訴訟において、原告ら(累計7,308名。2024年3月末日現在)は、米国ルイジアナ州所在のクロロプレンゴム製造工場(1969年にDuPontが操業を開始し、2015年11月にDPEがDuPontから取得)から排出されたクロロプレンモノマーによって身体的、財産的、精神的損害を被っているとして、DPEおよびDuPontに対して、原告一人当たり5万ドルを超えない範囲での損害賠償を請求しております。
DPEは、引き続き原告らの主張内容を精査して、適切に対応することとしております。
また、DPEは、2023年2月28日付で、米国ルイジアナ州東部地区連邦地方裁判所において、米国環境保護庁を代理する米国司法省より訴訟の提起を受け、現在係属中です。
この訴訟において、米国司法省は、DPEに対してクロロプレンモノマーの排出に起因する危険を排除するための措置を取ることを求めており、2023年3月20日付で、DPEに対し同内容の措置を講じることを求める仮処分申立も提起しております。
DPE は、これらにおける主張内容を精査して、適切に対応することとしております。
なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおり、2024年4月9日付で、米国環境保護庁は、DPEを含むクロロプレンゴム製造施設に適用される新たな化学物質の大気排出規制を発表しました。詳細につきましては、重要な後発事象に記載のとおりですが、新たに発表された化学物質の大気排出規制の内容は、米国におけるクロロプレンゴム製造施設に対して、各種の排出対策を取ることにより、中間原料となるクロロプレンモノマー排出量の大幅な削減を求めるものとなっております。
今回の新規制においては、最新の科学に基づいた正当な毒性評価の見直しが行われたとは考えられず、また、DPEの操業継続に重大な影響を与える可能性のある内容となっていることから、DPEでは、排出量削減対策の実施に関する猶予期間の定めの停止や新規制の内容自体の見直しを求め、米国連邦控訴裁判所への提訴を行いました。DPEでは、新規制の見直しに向け、引き続きあらゆる措置を講じていくこととしております。
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
(1) 資産の評価基準および評価方法
① 有価証券の評価基準および評価方法
(2) 固定資産の減価償却方法
(3) 引当金の計上基準
① 貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については、貸倒実績率による計算額を、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を検討し回収不能見込額を計上しております。
② 賞与引当金
従業員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額に基づき計上しております。
③ 退職退職給付引当金
従業員の退職金支給に備えるため、当事業年度末における退職給付債務および年金資産の見込額に基づき計上しております。なお、当事業年度末において認識すべき年金資産が、退職給付債務から未認識数理計算上の差異等を控除した額を超過する場合には、前払年金費用として投資その他の資産に計上しております。
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額の期間帰属方法は、給付算定式基準を採用しております。
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(10年)による定額法により費用処理しております。
数理計算上の差異は、各事業年度の発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(主として10年)による定額法により按分した額を、それぞれ発生の翌事業年度から費用処理することとしております。
④ 株式給付引当金
役員株式交付規定および執行役員向け株式交付規定に基づく、取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く。)及び執行役員への当社株式の給付に備えるため、当事業年度末における株式給付見込額を計上しております。
(4) 収益及び費用の計上基準
顧客との契約から生じる収益に関する主要な事業における主な履行義務の内容および当該履行義務を充足する通常の時点(収益を認識する通常の時点)は以下のとおりです。
① 製品販売に係る収益認識
当社は、「電子・先端プロダクツ」、「ライフイノベーション」、「エラストマー・インフラソリューション」、「ポリマーソリューション」の製造・販売を主たる事業としています。
これらの事業における製品の販売については、顧客との販売契約に基づいて製品を引き渡す履行義務を負っており、顧客へ製品に対する支配が移転し、履行義務が充足される納品や検収又は船積等の時点で収益を認識しております。
② 変動対価が含まれる取引に係る収益認識
製品販売における一部の売上リベート等の顧客に支払われる対価について、取引価格から減額する方法で認識しております。
(重要な会計上の見積り)
関係会社株式の評価
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(2) その他見積りの内容に関する理解に資する情報
① 算出方法
関係会社株式は取得原価を以って貸借対照表価額としており、実質価額が著しく低下した場合には、相当の減額を行い、評価差額は当事業年度の損失として処理しています。
当事業年度においては、子会社であるアイコンジェネティクスGmbHの株式についてノロウイルスワクチン開発を中止したことに伴い、当初想定されていた超過収益力等が見込めなくなったことから、実質価額まで減額を行い、9,177百万円の関係会社株式評価損を計上しております。
② 主要な仮定
関係会社株式のうち、超過収益力等を見込んで取得した一部の株式の評価は、過去の経験や外部情報および内部情報を反映して作成し、取締役会によって承認された事業計画に基づいており、主要な仮定は、事業計画に含まれる販売数量及び販売価格の予測であります。
③ 翌事業年度の財務諸表に与える影響
事業計画に含まれる主要な仮定は、いずれも、当社が期末日時点で入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいておりますが、急激な事業環境の変化等が生じた場合には、翌事業年度において減損処理が必要となる可能性があります。
固定資産の評価
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(2)その他見積りの内容に関する理解に資する情報
① 算出方法
当社は、資産または資産グループに減損の兆候がある場合、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローを見積もり、その帳簿価額が割引前将来キャッシュ・フローの総額を超過する場合には減損を認識し、回収可能価額まで減額を行います。
当事業年度においては、事業ポートフォリオ変革に伴い事業撤退を決定している固定資産に係る減損損失を事業整理損として788百万円計上しております。
② 主要な仮定
固定資産のうち減損の兆候がある資産または資産グループについて、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローは、過去の経験や外部情報および内部情報を反映して作成し、取締役会等によって承認された事業計画を基礎に算出しており、主要な仮定は、資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローに含まれる販売数量及び販売価格の予測であります。
③ 翌事業年度の財務諸表に与える影響
事業計画に含まれる主要な仮定は、いずれも、当社が期末日時点で入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいておりますが、急激な事業環境の変化等が生じた場合には、翌事業年度において減損損失が発生する可能性があります。
(貸借対照表関係)
1 保証債務
※2 関係会社に対する金銭債権・債務
各科目に含まれている関係会社に対するものは次のとおりであります。
※3 期末日満期手形の会計処理については、満期日に決済が行われたものとして処理しております。
なお、当期末日が金融機関の休日であったため、次の期末日満期手形を満期日に決済が行われたものとして処理しております。
4 当社は、運転資金の効率的な調達をおこなうため、取引銀行4行と貸出コミットメント契約を締結しております。この契約に基づく当事業年度の末日の借入未実行残高は次のとおりであります。
(損益計算書関係)
※1 関係会社との取引高
※2 販売費に属する費用のおおよその割合は前事業年度38%、当事業年度29%、一般管理費に属する費用のおおよその割合は前事業年度62%、当事業年度71%であります。
販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は次のとおりであります。
※3 関係会社株式評価損
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社の所有する連結子会社であるアイコンジェネティクスGmbHの株式についてノロウイルスワクチン開発を中止したことに伴い、当初想定されていた超過収益力等が見込めなくなったことから、実質価額まで減額を行い、9,177百万円の関係会社株式評価損を計上しております。
※4 事業整理損
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
事業整理損の主な内容は、当事業年度に撤退を決定した事業に係る事業整理損であります。
なお、事業整理損の内訳は、次のとおりであります。
当事業年度において、当社は以下の資産又は資産グループにおいて減損損失を計上しており、「事業整理損」に含めて計上しております。
当社は、事業に供している資産については、事業部もしくはそれに準じた単位で資産のグルーピングを行い、そのうち事業撤退等による処分の意思決定を行っている資産や、遊休及び休止資産については、個々の単位で判断しております。減損損失の測定における回収可能価額は、主として使用価値を用いております。
当事業年度に減損損失を計上した資産又は資産グループは、撤退を決定した事業に係るものであり、将来キャッシュ・フローが見込めないため、使用価値をゼロとして算出しております。
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
事業整理損の主な内容は、事業撤退等を決定している固定資産に対する減損損失であります。
なお、事業整理損の内訳は、次のとおりであります。
当事業年度において、当社は以下の資産又は資産グループにおいて減損損失を計上しており、「事業整理損」に含めて計上しております。
当社は、事業に供している資産については、事業部もしくはそれに準じた単位で資産のグルーピングを行い、そのうち事業撤退等による処分の意思決定を行っている資産や、遊休及び休止資産については、個々の単位で判断しております。減損損失の測定における回収可能価額は、主として使用価値を用いております。
当事業年度に減損損失を計上した資産又は資産グループは、撤退を決定した事業に係るものであり、将来キャッシュ・フローが見込めないため、使用価値をゼロとして算出しております。
(有価証券関係)
子会社株式および関連会社株式
前事業年度(2023年3月31日)
(注) 上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
当事業年度(2024年3月31日)
(注) 上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産および繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
(収益認識関係)
収益を理解するための基礎となる情報は、「(重要な会計方針) (4) 収益及び費用の計上基準」に記載のとおりであります。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(注) 1.当期増加額の主要内訳は次のとおりであります。
2.土地の「当期首残高」「当期減少額」「当期末残高」欄の〈 〉 内の金額は内数で「土地の再評価に関する法律」(1998年3月31日法律第34号)及び「土地の再評価に関する法律の一部を改正する法律」(2001年3月31日法律第19号)に基づく事業用土地の再評価に係る評価差額であります。
3.「当期減少額」欄の( )内は内書きで、減損損失の計上額であります。
【引当金明細表】
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3) 【その他】
① 決算日後の状況
該当事項はありません。
② 訴訟
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当社定款の定めにより、単元未満株主は、会社法第189条第2項各号に掲げる権利、会社法第166条第1項の規定による請求をする権利、株主の有する株式数に応じて募集株式の割当ておよび募集新株予約権の割当てを受ける権利ならびに単元未満株式の売渡請求をする権利以外の権利を有しておりません。
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に次の書類を提出しております。
(1) 有価証券報告書およびその添付書類並びに確認書
事業年度(第164期)(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)2023年6月22日関東財務局長に提出。
(2) 内部統制報告書およびその添付書類
2023年6月22日関東財務局長に提出。
(3) 四半期報告書および確認書
(第165期第1四半期)(自 2023年4月1日 至 2023年6月30日)2023年8月8日関東財務局長に提出。
(第165期第2四半期)(自 2023年7月1日 至 2023年9月30日)2023年11月9日関東財務局長に提出。
(第165期第3四半期)(自 2023年10月1日 至 2023年12月31日)2024年2月8日関東財務局長に提出。
(4) 臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会における議決権行使の結果)に基づく臨時報告書
2023年6月26日関東財務局長に提出。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第3号(親会社又は特定子会社の異動)に基づく臨時報告書
2023年11月15日関東財務局長に提出。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12号(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に著しい影響を与える事象)、同第19号(連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に著しい影響を与える事象)に基づく臨時報告書
2024年3月26日関東財務局長に提出。
(5) 発行登録書(普通社債)及びその添付書類
2024年3月29日関東財務局長に提出。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。