第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
1. 連結経営指標等
(注) 1 国際会計基準(以下、IFRSという。)に基づいて連結財務諸表を作成しています。
2 株価収益率については、期末時価に当該株式の権利の価格に相当する金額を加算した金額に基づいて算出しています。
3 第25期のキャッシュ・フローは表示方法の変更を反映した遡及適用後の数値を記載しています。
4 当社は、2021年3月1日にAホールディングス(株)(旧社名:LINE(株))との間で、LINE(株)(旧社名:LINE分割準備(株))を完全子会社とする株式交換を行いました。そのため、第26期以降の連結経営指標等は第25期以前と比較して大きく変動しています。
5 第27期第2四半期連結会計期間において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行ったことに伴い、第26期の連結財務諸表を遡及修正しています。
2. 提出会社の状況
(注) 1 株価収益率については、期末時価に当該株式の権利の価格に相当する金額を加算した金額に基づいて算出しています。
2 最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものです。
3 当社は、2019年10月1日付で会社分割を実施し、持株会社体制へ移行しました。
4 当社は、2021年3月1日にAホールディングス(株)(旧社名:LINE(株))との間で、LINE(株)(旧社名:LINE分割準備(株))を完全子会社とする株式交換を行いました。そのため、第26期以降の提出会社の状況は第25期以前と比較して大きく変動しています。
5「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第27期の期首から適用しており、第27期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっています。
6 当社は、2023年10月1日付で当社を吸収合併存続会社、ヤフー(株)、Z Entertainment(株)およびZデータ(株)をそれぞれ吸収合併消滅会社とする吸収合併、およびZ中間グローバル(株)(旧社名:LINE(株))を吸収分割会社、当社を吸収分割承継会社とする会社分割を行いました。
2 【沿革】
3 【事業の内容】
当社は、1996年1月にインターネット上の情報検索サービスの提供を日本で行うことを目的として設立されました。
当社の親会社であるソフトバンクグループ(株)は、持株会社として傘下に多数の関係会社を擁し、持株会社投資事業、ソフトバンク・ビジョン・ファンド事業、ソフトバンク事業、アーム事業、その他の事業等、様々な分野・地域で事業活動を行っています。当社グループは、「ソフトバンク事業」に属しています。
1. 当社の関係会社および継続的で緊密な事業上の関係がある関連当事者の主な事業内容と報告セグメントとの関係
(注) 1 当社は、2023年10月1日付で、当社を吸収合併存続会社、ヤフー(株)を吸収合併消滅会社とする吸収合併を行い、ヤフー㈱は同日付で消滅しています。また、2023年10月1日付で、LINE(株)を吸収分割会社、当社を吸収分割承継会社とする吸収分割を行い、LINE(株)はZ中間グローバル(株)へ商号を変更しています。
2 LINE Financial(株)(現紀尾井町1号(株))については、重要性が減少したことにより、当事業年度より重要な子会社から除外しております。
2. セグメントおよび事業内容
(※1) 「Yahoo!ロコ」は、2024年3月27日にサービスを終了しました。
(※2) 「MySmartStore」は、2024年7月31日にサービスを終了予定です。
(※3) 「ヤフオク!」は、2023年11月1日に「Yahoo!オークション」にサービス名称を変更しました。
(※4) 「PayPayフリマ」は、2023年11月1日に「Yahoo!フリマ」にサービス名称を変更しました。
(※5) バリューコマース(株)は2024年5月2日に当社の持分法適用関連会社へ移行したことから、以降、バリューコマース(株)のサービスを含みません。
上記の区分はセグメント情報の区分と同一です。
なお、2024年3月期第1四半期より、サービスの効率的な提供に重点を置き、迅速に市場の変化に対応するため、一部のサービスおよび子会社をセグメント間で移管しています。また、2023年10月1日付のグループ内再編に伴い、2024年3月期第3四半期より一部のサービスおよび費用をセグメント間で移管しています。詳細は、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 6. セグメント情報」をご参照ください。
4 【関係会社の状況】
1. 親会社
(注) 1 有価証券報告書の提出会社です。
2 「議決権の所有または被所有割合」欄の(内書)は間接被所有割合です。
2. 子会社
(注) 1 「主要な事業の内容」欄には、報告セグメントの名称を記載しています。
2 「議決権の所有または被所有割合」欄の(内書)は間接所有割合です。
3 特定子会社です。
4 有価証券報告書の提出会社です。
5 議決権の所有割合は50%以下ですが、実質支配力基準により子会社としています。
6 売上収益(連結会社相互間の内部売上収益除く)の連結売上収益に占める割合が10%を超えていますが、当該子会社は、有価証券報告書の提出会社であるため、主要な損益情報等の記載を省略しています。
3. 関連会社等
全39社
5 【従業員の状況】
1. 連結会社における状況
2024年3月31日現在
(注) 1 その他は、報告セグメントに属していない従業員です。
2 従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出
向者を含む就業人員です。
3 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の平均雇用人員です。
4 臨時従業員には派遣社員、アルバイトを含みます。
2. 提出会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1 その他は、報告セグメントに属していない従業員です。
2 従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員です。
3 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含みます。
4 主に、2023年10月1日付で当社を吸収合併存続会社、ヤフー(株)、Z Entertainment(株)およびZデータ(株)をそれぞれ吸収合併消滅会社とする吸収合併、およびZ中間グローバル(株)(旧社名:LINE(株))を吸収分割会社、当社を吸収分割承継会社とする会社分割を行ったことにより、当社の従業員数は前事業年度と比べ増加しました。
3. 労働組合の状況
当社グループと当社の労働組合との関係について特記すべき事項はありません。
4. 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異の状況
当事業年度の多様性に関する指標は、以下のとおりです。
(注) 1 2023年4月~9月までの期間はZホールディングス㈱、LINE㈱、ヤフー㈱の従業員に関するデータ、
2023年10月~2024年3月までの期間はLINEヤフー㈱の従業員に関するデータを通年で集計し記載しています。
2 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出した実績を
記載しています。
3 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の
規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」
(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出した実績を記載
しています。
4 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の
規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」
(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等と育児目的休暇の取得割合を算出した
実績を記載しています。
5 配偶者の出産時期と、それに伴う育児休業等の取得時期が同一事業年度でない場合を含むため、
非正規雇用社員の育児休業取得率が100%を超えています。
6 労働者の男女の賃金の差異については、男性の平均年間賃金に対する女性の平均年間賃金の割合を
示しています。
7 労働者の男女の賃金の差異については、正規雇用労働者における賃金や評価など、処遇に関する人事
制度上の取り扱いに男女差はありません。
8 各社の対象期間は、管理職に占める女性労働者の割合が2024年3月31日時点、男性労働者の育児休業
取得率・労働者の男女の賃金の差異ともに2023年4月1日~2024年3月31日です。
9 各社の対象期間は、管理職に占める女性労働者の割合が2023年5月20日時点、男性労働者の育児休業
取得率・労働者の男女の賃金の差異ともに2022年5月21日~2023年5月20日です。
10 各社の対象期間は、管理職に占める女性労働者の割合が2023年11月30日時点、男性労働者の育児休業
取得率・労働者の男女の賃金の差異ともに2023年1月1日~2023年12月31日です。
11 各社の対象期間は、管理職に占める女性労働者の割合が2023年12月31日時点、男性労働者の育児休業
取得率・労働者の男女の賃金の差異ともに2023年1月1日~2023年12月31日です。
12 各社の対象期間は、管理職に占める女性労働者の割合が2024年3月1日時点、男性労働者の育児休業
取得率・労働者の男女の賃金の差異ともに2023年4月1日~2024年3月31日です。
13 各社の対象期間は、管理職に占める女性労働者の割合が2024年4月1日時点、男性労働者の育児休業
取得率・労働者の男女の賃金の差異ともに2023年4月1日~2024年3月31日です。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
1. 経営の基本方針
当社グループの中核企業であるLINEヤフー(株)は、LINE(株)およびヤフー(株)を中心とした組織再編を経て、2023年10月に新会社として新たなスタートを切りました。
あわせて当社グループが追求するミッションも刷新し、新たに"「WOW」なライフプラットフォームを創り、日常に「!」を届ける。"をミッションに掲げ、その実現を目指しています。
情報技術の発展により、人々はインターネットを介してあらゆる知識・情報の取得と、世界中に向けた情報発信が可能になりました。今後も人々は情報技術の活用によって様々な制約から解放されるとともに、新たな未来を創っていくと当社グループは考えます。常にユーザーファーストの視点を貫き持続的成長に向けたサービスの向上に努め、人々や社会の課題を解決することに貢献し、当社グループの企業価値向上を目指します。
2. 目標とする経営指標
当社グループは主要財務指標として、全社の売上収益および調整後EBITDA(注)を重視しています。これらの指標を設定した理由は以下のとおりです。
売上収益:全ての収益の源泉となるものであり、成長性および収益性、事業規模を表す指標として採用しました。
調整後EBITDA:減価償却費及び償却費に加え、減損損失や企業結合に伴う再測定損益等の非経常かつ非現金の取引損益を除外することにより、経常的な収益性を把握できる指標として採用しました。
財務以外の主要指標として、ポータルサイトのYahoo! JAPANは月間ログインユーザーID数やログインユーザー利用時間等、コミュニケーションアプリのLINEは月間アクティブユーザー数(MAU)、DAU/MAU比率(MAUに占める日次アクティブユーザー数(DAU)の比率。アクティブ率)等をそれぞれ重視しています。そのほか、事業別の主要指標は以下のとおりです。
メディア事業:広告関連売上収益、「LINE公式アカウント」アカウント数等
コマース事業:eコマース取扱高等
戦略事業:PayPay(株)の「PayPay」取扱高、「PayPay」決済回数、PayPayカード(株)の「PayPayカード」クレジットカード取扱高、PayPay銀行(株)の銀行口座数等
(注)調整後EBITDAは、IFRSにおいて定義された財務指標ではありませんが、当社グループの業績に対する理解を高め、現在の業績を評価する上での重要な指標として用いることを目的として当該指標を採用しています。そのため、他社において当社グループとは異なる計算方法または異なる目的で用いられる可能性があります。
3. 中長期的な会社の経営戦略
(1)経営環境
近年、情報技術が発達し、社会のあらゆる領域でオンラインとオフラインの境目は急速に失われつつあり、インターネットの可能性が飛躍的に広がる中で、ビッグデータの価値が加速度的に高まっています。 日本政府が提唱する「Society5.0」にあるとおり、データを用いて経済発展と社会課題の解決を両立するサービスや事業を創り出す企業が求められています。
さらに世界中でキャッシュレスやIoT、ビッグデータ等、インターネットを介し、革新的で高い利便性を持つサービスが次々と生み出され、生活の新しいスタンダードになりつつあります。加えて、生成AI(人工知能)の進化と普及により、世界中で開発競争が激化し、今後もデジタル・トランスフォーメーション(DX)が一層加速していくことが予想されます。
当社グループの展開する事業はメディア事業、コマース事業、並びに戦略事業に大別されます。
メディア事業では、多様なメディアサービスを提供し、企業等の広告を掲載することで収益を上げています。(株)電通の発表によると、2023年の日本の総広告費は通年で前年比3.0%増の7兆3,167億円で、1947年に同社が推定を開始して以降、過去最高となりました。中でもインターネット広告費は前年比7.8%増の3兆3,330億円と、社会のデジタル化を背景に継続して高い増加率を保っており、日本の総広告費全体の成長をけん引しています。また、インターネット広告費の約8割を占めるインターネット広告媒体費は、検索連動型広告やビデオ(動画)広告の成長により、前年比8.3%増の2兆6,870億円となりました。インターネット広告媒体費は、検索連動型広告とディスプレイ広告の2種が全体の約7割を占め、ビデオ(動画)広告は前年比15.9%増で全体の2割強を占めています。
コマース事業では、eコマースを中心とした多様なサービスを展開しています。経済産業省の調査によると、2022年のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は前年比9.9%増の約22.7兆円、物販系分野におけるEC化率は9.13%となりました。2020年に始まった新型コロナウイルス感染症の拡大による社会的影響が落ち着きを見せ、2022年は買い物の実店舗回帰の動きも見られましたが、物販系ECの市場規模は2023年も引き続き拡大しています。一方で、耐久消費財を中心とした販売価格上昇による需要減退等も伸び率の鈍化に影響し、物販ECの市場成長率は、比較可能な2014年以降でもっとも低くなりました。
戦略事業では、Fintechを中心とした多様なサービスを展開しています。経済産業省の調査によると、2023年の日本のキャッシュレス決済比率は前年比3.3ポイント増の39.3%と着実に上昇している一方で、諸外国との比較では依然として低水準にとどまっています。経済産業省はキャッシュレス決済比率を2025年までに4割程度、将来的には世界最高水準の80%まで上昇させることを目標としているため、日本のキャッシュレス決済市場は今後も拡大が予想されます。
(2)経営戦略
当社グループは、オンラインからオフラインまで一気通貫でサービスを提供する、世界的にもユニークな企業グループです。当社グループの提供する多様なサービスから得られる豊富なデータは、当社グループならではのサービスを創り出すための重要な競争優位性となります。各サービスから得られるデータを横断的に活用することで、利用者一人ひとりに最適化されたサービスを提供し、さらに質の高い利用者体験の提供を目指します。また、豊富なデータ量と多様性あふれるデータ資産を持ち合わせた国内最大級のデータ所有者として、その能力を最大限に引き出し、社会全体の価値を向上させる企業を目指します。
(3)主要セグメントの基本方針
メディア事業
メディア事業では、日常に欠かせない多様なメディアサービスを提供することで多くの利用者を集め、広告により収益を上げています。ユーザーファーストの理念に基づき、必要とされるサービスを適切なタイミングで提供することに日々努めています。メディアとしての信頼性を高めることが、結果として中長期的なユーザー数の拡大、広告売上収益の増加につながると考えています。
また当社は、グループの技術やアセットを活用しながら、認知から興味・関心といった「新規顧客獲得のためのファネル」に加えて、購入からCRMの「優良顧客化のためのファネル」まで一気通貫で支援する、新たなマーケティングソリューションを実現していきます。
2023年11月からクロスユース施策としてLINE・ヤフーの新たな会員サービス「LYPプレミアム」の提供を開始しました。旧Yahoo!プレミアムで提供していた特典に加えて、「LINE」アプリがもっと楽しく便利になる特典を利用できるサービスを通して新規会員を獲得し、LINEヤフーグループのサービス利用の拡大を目指します。
コマース事業
コマース事業では、eコマース関連サービスを提供しています。国内最大級のユーザー基盤を持つ「LINE」、「ヤフー」、「PayPay」の3つの起点をつなげ、グループサービス間のクロスユースを促進し、グループ経済圏を拡大することで、収益の持続的な成長を目指します。グループサービスの特典を組み合わせた「LYPプレミアム」により、eコマース取扱高の増加を図るとともに、「PayPay」や「PayPayカード」等の会員数および取扱高増加にもつなげています。
また、今後の取り組みとして、LINEアプリのリニューアルを予定しています。新たに「ショッピング」タブを追加することで、メッセンジャーアプリを起点とした購入体験を提供します。LINEアプリのリニューアルを通じて、LINEの利便性向上と、さらなるクロスユースの促進強化に取り組みます。
戦略事業
戦略事業では、Fintechを中心とした多様なサービスを展開しています。国内のQRコード決済市場において6割以上のシェアを占める キャッシュレス決済サービス「PayPay」を起点に、クレジットカード、銀行、証券、保険等の様々な金融サービスの拡大を図ります。
4. 優先的に対処すべき課題
当社グループは、3.(2)の経営戦略を実行するにあたり、最優先課題として個人に関する情報(以下、パーソナルデータ)の保護をはじめとするセキュリティの強化に取り組んでいます。横断的なマルチビッグデータの利活用を進める上で、最も大切な基本姿勢は利用者の方のパーソナルデータを尊重することです。当社グループは、プライバシーポリシーを策定し、同ポリシーに基づいて適切にパーソナルデータを保護していくことに努めてまいります。
なお、当社は2023年度において、①2023年11月に公表しました不正アクセスによる情報漏洩等に関して総務省から指導および個人情報保護委員会から勧告等を受け、また②2023年8月に公表したインターネットオークションサービスの不具合に関して個人情報保護委員会から指導を受けました。多数のユーザーを抱えるプラットフォーム事業者としての信頼を損なう重大な事態であると重く受け止め、再発防止を推進してまいります。具体的な再発防止策およびその進捗状況については、総務省および個人情報保護委員会に報告するとともに、当社のコーポレートサイト上の特設ページ(※)にて適時適切に公開してまいります。
※特設ページ:
■URL:https://www.lycorp.co.jp/ja/privacy-security/recurrence-prevention/
■掲載内容:指導・勧告等の内容、再発防止策・その進捗状況等に関する最新の状況(随時更新)
当社グループは突発的な事故や自然災害等に対する施設面・業務面でのリスクマネジメントの徹底にも努めています。現代社会において、インターネットは生活やビジネスに欠かせないインフラであり、その中で当社グループの担う公共的な責任も年々増していると考えるためです。また当社グループは、コーポレートガバナンスを中長期的な企業価値の拡大に必要不可欠な機能と位置付けています。少数株主を含む全株主の利益に適う経営が実現できるよう、ガバナンス体制の強化に努めています。加えて、企業の社会的責任を果たすための取り組みや、企業経営のリスクに対応するための内部統制システムの構築および運用についても、一層の強化を図ります。
あわせて、企業の価値創造の源泉である人材のパフォーマンス最大化も、重要な課題のひとつです。そのため当社グループは、仕事に対する社員の意識や仕事の質のスダンタードを向上させる仕組み・制度の整備を進めています。当社グループでは、働く人の心身のコンディションを最高の状態にすることが最大のパフォーマンスにつながり、働く人自身とその家族の幸せにつながると考えており、代表取締役社長による「健康宣言」を行なっています。これらの取り組みの結果、経済産業省および日本健康会議による「健康経営優良法人2024 (大規模法人部門)」通称「ホワイト500」に選定されました。今後も全ての社員が心身ともに最高の状態で仕事に向き合えるような環境整備に、継続して取り組んでまいります。
※「健康経営」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
1.サステナビリティ全般
(1) ガバナンス
当社は、グループ会社横断でサステナビリティを巡る諸課題への取り組みを推進するべく、最高意思決定機関である取締役会の監督のもと、執行機関としてサステナビリティ委員会を設置し、原則年4回開催しています。
サステナビリティ委員会は、代表取締役社長が委員長を務めるほか、CFOや社外取締役等の委員によって構成され、当社グループの重点課題(マテリアリティ)やサステナビリティ領域の方針・各種施策に関する審議・意思決定、推進状況のモニタリングを行います。2023年度のサステナビリティ委員会では、気候変動や自然資本等における対応方針や、人的資本等のESGにかかる戦略について討議を行いました。サステナビリティ委員会に連なる組織として、「環境分科会」および「人権分科会」を設置しています。これらの分科会では、グループ各社の環境・人権責任者が委員に就任し、当社グループとしての方針・施策検討や、グループ各社における施策の推進等を進めています。
監督体制においては、サステナビリティ委員会は取締役会に重要事項の付議・報告を行い、また独立社外取締役で構成されたガバナンス委員会に対しても適宜報告を行います。取締役会は付議された重要事項の審議・決議を行うことを通じて、サステナビリティ推進状況を監督しています。
また、取締役※のサステナビリティ推進へのコミットメントを図るべく、役員報酬のうち、現金賞与額決定の指標として±5%の範囲でサステナビリティ評価を組み込んでいます。サステナビリティ評価は、ミッションおよび中長期的な企業価値向上の実現に向けてカーボンニュートラルの進捗度、多様性に関する指標、データガバナンスをはじめとした各マテリアリティ指標における前年度の実績に加えてESG評価機関の外部評価によって構成されています。なお、サステナビリティ評価の指標(±5%)は独立社外取締役が過半数を占める指名報酬委員会にて決議されています。報酬ポリシーは下記リンクよりご覧ください。
https://www.lycorp.co.jp/ja/sustainability/esg/governance/corporate-governance/#anc8
※監査等委員である取締役を除く。

リスクマネジメント体制の詳細は、「3 事業等のリスク」をご参照ください。
(2) リスク管理
当社は、取締役会監督のもと、代表取締役社長をリスクマネジメント最高責任者としたERM( Enterprise Risk Management:全社的リスクマネジメント)体制を構築し、包括的に当社およびグループ会社における経営および事業に関わるリスクを的確に把握し対応するための全社横断的なリスク管理体制を整備しています。
サステナビリティ関連のリスク管理はERM体制に統合されており、リスクマネジメント委員会およびリスクマネジメント室と連携のもと、ESG推進室が環境・社会リスクを主管しています。環境・社会リスクについては、リスク主管部門であるESG推進室が事業部門およびグループ会社から収集したリスクアセスメント結果をもとにリスクの識別・評価・優先順位付け・モニタリングを行い、サステナビリティ委員会配下の環境分科会・人権分科会に報告の上、リスクへの対応策を検討・実施しています。なお、リスク管理の詳細は「3 事業等のリスク」、気候変動に関するリスクと機会については、サステナビリティに関する考え方及び取組内の「3. 気候変動に対する取り組み」をご参照ください。
(3) 戦略
当社グループは、“「WOW」なライフプラットフォームを創り、日常に「!」を届ける。”をミッションとしています。私たちは事業を通じて社会にポジティブなインパクトをもたらすと共に、地球環境や人権等を含めた社会課題に向き合い、未来世代に責任を持ったサステナビリティ経営を推進していきます。推進にあたって、以下のサステナビリティ基本方針と6つのマテリアリティ(重要課題)を定めています。
1.サステナビリティを社会、事業の両軸で捉え推進する
2.グループ各社の特性を活かしながら、一丸となってサステナビリティに取り組む
3.前例に捉われずにチャレンジし、イノベーションを継続的に生む努力をする
① マテリアリティ策定プロセス
当社グループはステークホルダーとともに、持続可能な社会およびミッション“「WOW」なライフプラットフォームを創り、日常に「!」を届ける。”を実現するべく、重点課題(マテリアリティ)を策定しています。

② 評価マップ
ステークホルダーの期待と、当社内での分析を踏まえ、GRIスタンダード、主要なESG評価項目等を参考に、社会からの要請に照らして自社の活動を整理し、ステークホルダーと当社の双方にとって重要性の高い項目を抽出しました。

③ 特定マテリアリティ
評価マップを踏まえ、当社グループのミッションを実現する「6つのマテリアリティ」を特定しました。

④ サステナビリティに関するリスクと機会
当社グループは、未来世代に責任を持ったサステナビリティ経営を推進するべく、当社グループをとりまく環境・社会課題をリスクと機会含め網羅的に捉えた上で6つのマテリアリティを策定しています。特に気候変動問題については、世界的に重要な課題として広く認識されていることに加え、当社の事業においてもデータセンター稼働等に電力を大量に使用していることからリスクと機会の両面で企業価値に影響を与える可能性が高いと考えています。また、データセンター稼働時にはサーバーの冷却等のため水資源に大きく依存しており、気候変動による水枯渇リスクへの対応とともに自然資本の持続的な活用も不可欠であると認識しています。そのため、当社は持続可能な成長を遂げる上で「気候変動への対応」および「自然資本の持続可能な活用」を重要な経営課題として認識し、リスクと機会を特定しています。リスクと機会の詳細は、サステナビリティに関する考え方及び取組内の「3. 気候変動に対する取り組み」をご参照ください。
(4) 指標と目標※1
当社グループは、特定したマテリアリティ毎に「実現に向けた取り組み」および「評価指標」※2を設定し、取り組みの進捗を継続的にモニタリングしています。加えて、当社グループの事業環境や社会情勢に鑑みて中長期で優先して取り組むべき課題を順次見直し、サステナビリティ委員会決議の上、特に優先すべき課題として指標および目標を設定し、目標の達成に向けて取り組みを進めています。
※1当社は、2023年11月に公表した不正アクセスによる情報漏えいを最優先で対処すべき経営課題として認識し、安全管理措置および委託先管理の抜本的な見直しおよび対策の強化、親会社等を含むグループ全体でのセキュリティガバナンスの本質的な見直しおよび強化、適切な情報提供等利用者対応の徹底を推進しています。具体的な再発防止策およびその進捗状況は下記特設ページよりご覧ください。
https://www.lycorp.co.jp/ja/privacy-security/recurrence-prevention/
※2「評価指標」は取り組みの進捗をグループ内で把握し、更なる施策を検討する目的で設定しているため非開示情報を含みます。なお、主な開示実績は以下サイトよりご覧ください。
https://www.lycorp.co.jp/ja/sustainability/management/#anc4
① データ/AIを活用した新たな体験(WOW/!)の提供
便利で感動的なユーザー体験は、新たな機能や優れたUI/UXの提供に加え、データ/AIを駆使したアプローチから生まれます。当社の存在意義は、多様なサービスのクロスユースを促進し、データ連携によりデータの質を高めた上でAI解析を行うという手順を効果的に繰り返し、新たな体験を生み出すことにあります。そのために体制構築・技術投資・教育等を推進してまいります。
② 安心・安全なデジタルプラットフォームの運営※
安心・安全なITサービスの提供は、社会のニーズであり、信頼、評価につながります。そのためには、事故ゼロを目指したグループ横断的な教育の実施が不可欠であると考えます。また、デジタルプラットフォーマーとしての責任として健全な運用の仕組みを構築し、その取り組み内容を透明性を持って開示してまいります。
※当該マテリアリティは不正アクセスによる情報漏えいへの再発防止策および進捗状況を踏まえて、速やかに更新してまいります。
③ しなやかで強靭な社会基盤の構築
不確実が増す世界は、社会のレジリエンスを高める必要に迫られています。デジタライゼーションにより新たな顧客体験の提供や新たな事業価値を創造してきた当社グループは、より長期的、より広い視野に立ち、社会基盤の構築に貢献していきたいと考えます。そのために、「防災・減災と復興支援」「3R推進」「DX推進」「情報格差の是正」を重点領域とし、社会と連携して取り組んでまいります。
④ 人材の強化
インターネット事業における競争力の本質は、革新的なサービスやプロダクトの創出力にあり、これは社員の力によって支えられています。社員が活力を持って働き、卓越したサービス・プロダクトを生み出すサイクルを確立することが、LINEヤフーにとっての最優先事項の一つです。
そこで当社は、社員がパフォーマンスを最大限に発揮し、組織全体の成長力向上に寄与するために、「人と事業をつなぎ、人材と組織のパフォーマンスを最大化する」を人材戦略の根幹に掲げました。具体的には、「人材強化」と「カルチャー醸成」を二つの主軸としており、特に、「人材強化」については、重点課題(マテリアリティ)の一つに位置付けています。また、グループ内再編以前は、各社の風土、制度、環境等の違いが強みである一方、グループとしての一体感醸成につながらなかった背景もあり、「カルチャー醸成」を掲げることで、LINEヤフーとしての独自のカルチャー創出につなげ、ミッションの実現に寄与することを目指しています。人材戦略の二つの主軸である「人材強化」と「カルチャー醸成」について、全従業員を対象に毎月実施しているエンゲージメント調査項目や、定期的な実施を予定している DE&I調査項目等を通じて、その進捗を測ることとし、グループ内再編時点よりも維持・向上を図っていくことを目指してまいります。
また、多様性の観点から、女性管理職比率を重要な指標と捉えており、具体的な人材戦略および指標と目標の詳細は、サステナビリティに関する考え方及び取組内の「2. 人的資本・多様性に対する取り組み」をご参照ください。
⑤ 未来世代に向けた地球環境への責任
当社グループは、主要な事業の一つであるインターネットメディア/サービスの性質上、データセンター稼働等に必要となる電力やサーバー冷却等に不可欠な水資源に大きく依存しています。また、自社のみならず連携する企業も多岐にわたることから、サプライチェーン全体での影響は甚大です。これらの活動で排出する「温室効果ガス」や「水資源」への依存を減らしていくことは、「未来世代に向けた地球環境への責任」であるとともに、自社の「原材料調達力」を高め事業リスクを低減させることに繋がると考えています。なお、当社における気候変動対策の詳細は、サステナビリティに関する考え方及び取組内の「3. 気候変動に対する取り組み」をご参照ください。
特に優先すべき課題
・カーボンニュートラル
指標: 温室効果ガス排出量
目標: LINEヤフーグループとして2030年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロ(スコープ1&2)
LINEヤフーとして2025年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロ(スコープ1&2)
実績: 117,759 t-CO2(LINEヤフーグループ、2022年)
99,433 t-CO2 (LINEヤフー、2022年)
・ネットゼロ
指標: 温室効果ガス排出量
目標: LINEヤフーグループとして2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロ(スコープ3)
実績: 3,278,437 t-CO2(2022年)
・水資源の保全
指標: 水使用量(売上収益100万円あたり)
目標: LINEヤフーグループとして2030年までに10%削減(2022年度比)
実績: 0.376㎥(2022年度)
⑥ グループガバナンスの強化
業界・事業のスピード・成長に合わせた当社らしいグループガバナンスの体制を構築・向上させていくことを特に優先すべき課題として掲げています。人権をはじめとした中長期にわたる継続的な取り組みが必要な領域は、サステナビリティ委員会を中心に取り組みを推進していきます。また、コーポレート・ガバナンスの強化を目的として取締役会の実効性をさらに高め、当社グループの企業価値向上を図ることを目指します。
特に優先すべき課題
当社らしさのあるコーポレート・ガバナンス体制の構築・向上
指標: 取締役会の独立性・多様性
目標: ①取締役会における独立社外取締役過半の実現
②取締役会における多様性方針/考え方の開示
実績: ①株主総会「決議通知」における掲載
https://www.lycorp.co.jp/ja/ir/stock/agm.html
②コーポレートガバナンス報告書への掲載
https://www.lycorp.co.jp/ja/sustainability/esg/governance/corporate-governance/
※当該「実現に向けた取り組み」および「評価指標」は、不正アクセスによる情報漏えいへの再発防止策および進捗状況を踏まえて、速やかに更新してまいります。
2.人的資本・多様性に対する取り組み
(1) 戦略
当社はグループ内再編を機に新たに“「WOW」なライフプラットフォームを創り、日常に「!」を届ける。”をミッションと定め、圧倒的なプロダクトドリブンを目指す姿として位置付け、人々に驚きや感動を与える新たな価値創出に挑戦していきます。
インターネット事業における競争力の本質は、革新的なサービスやプロダクトの創出力にあり、これは社員の力によって支えられています。これまで、LINEやヤフーの数々のサービスを創り上げ、事業を牽引してきた多くの社員の存在が当社の強みであり、社員がさらに活力を持って働き、卓越したサービス・プロダクトを生み出すサイクルを確立することが、最優先事項の一つです。
そこで当社は、社員がパフォーマンスを最大限に発揮し、組織全体の成長力向上に寄与するために、「人と事業をつなぎ、人材と組織のパフォーマンスを最大化する」を人材戦略の根幹に掲げました。具体的には、「人材強化」と「カルチャー醸成」を二つの主軸としており、特に、「人材強化」については、重点課題(マテリアリティ)の一つに位置付けています。また、グループ内再編以前は、各社の風土、制度、環境等の違いが強みである一方、グループとしての一体感醸成が課題であった背景もあり、「カルチャー醸成」を掲げることで、LINEヤフー独自のカルチャー創出につなげ、ミッションの実現に寄与することを目指します。
LINEヤフー人材戦略全体像

■人材育成方針(人材強化・成長支援)
DX、AI、データの活用等に優れたスキルや経験を有し、数多くのサービスを創出し、事業を牽引してきた社員をはじめ、他社にはない人材ポートフォリオが当社の強みです。その社員の成長に資する多様な機会を創出することで社員とプロダクト双方の持続的な成長を目指し、社員は変化や挑戦を楽しみながら、プロダクト創りを通じて自らの成長機会を探求し続ける。そのための機会・環境の構築に取り組んでいます。
具体的には、各種研修・企業内大学「LINEヤフーアカデミア」や、リスキリングも含めたスキル・知識向上機会の提供、社員一人ひとりのさらなる成長機会として、社内公募・グループ会社間公募を通年で実施しています。
また、当社では人事評価制度は、社員一人ひとりの成長を促進し、能力を最大限発揮できるように支援するために機能するものと位置づけ、重点領域にも掲げています。目標・評価のシステムは組織やプロダクトと社員双方の成長ドライバーであり、組織や事業の変化に応じて常にシステムの改善も必要になると考えています。システムのたゆまぬアップデートによりさらなる成長につなげていきます。
評価プロセス

■社内環境整備方針(人材強化・環境づくり)
・人権を尊重し、社員の誰もがその属性やライフステージに関わらずパフォーマンスを発揮できる環境づくりに取り組んでいます。新会社の発足に伴い、全社DE&I意識調査を実施してさらに多様性の高まった新たな社内の状況や社員の意識を可視化し、その調査結果に基づいて「LINEヤフー DE&I基本の考え方」を定めました。
DE&Iを推進していくことは、プロダクトドリブンをより加速し、ミッションを実現する上で大切だと考えています。イノベーションを創出し、多くのユーザーを感動させるプロダクトを創るためには、作り手である社員自身が多様であること、そして多様性への理解と尊重が不可欠だと考えているからです。
そのために、以下を当社におけるDE&Iの基本的な考え方として、取り組んでいきます。
―共に働く仲間、それぞれが持つ属性や個性、文化について互いに理解・尊重すること
―同じゴールをめざすために、違いを知り、率直な議論と対話をすること
―誰もがその属性やライフステージに関わらず、能力を最大限に発揮できる環境をみんなで作ること
・当社では、全ての社員が協調し、チームとして最も高いパフォーマンスを発揮するために、社員が個々の多様なライフスタイルやライフステージに応じて最適な労働場所やスケジュールを自律的にマネジメントしています。情報技術を活用して場所や時間の制約を取り払うことで、個人と組織の生産性向上を目指しています。同時に、深夜時間帯や休日勤務を前提とした働き方は従来どおり認められないものとし、社員の健康を守ります。
当社共通の働く環境はオンラインです。社員には自身が最も業務パフォーマンスを発揮できる働く環境を自律的に構築し、オフィスワークとリモートワークそれぞれのメリットをハイブリッドに活かすことを期待しています。
・働くwell-beingの向上を目指し、当社グループでは代表取締役社長による「健康宣言」のもと、全ての働く人が心身ともに最高のコンディションで業務に従事することができる企業を目指し、様々な取り組みを行っています。具体的には、生活習慣病対策やメンタルヘルス対策、過重労働対策、女性のための健康支援等を実施しています。 当社は、2024年3月に日本健康会議による「健康経営優良法人2024(大規模法人部門)」通称 「ホワイト500」に選定されました。今後も、全ての働く人が心身ともに最高のコンディションで仕事に向き合うことのできる企業を目指していきます。
また当社では、異なるカルチャーを持った会社の再編であることをふまえ、まずはお互いを理解しあうことに始まり、ミッションを実現するために定義した働き方である「バリュー」を通じて、一体感の創出と当社ならではのカルチャー醸成につなげてまいります。
(2) 指標と目標
当社では、多様性の観点から、女性管理職比率を指標と位置づけ、現状18.5%を踏まえて、2030年までに、2023年10月1日時点の従業員男女比率と同等(33%)を目指すこととしています。
また、人材戦略の二つの主軸である「人材強化」と「カルチャー醸成」については、全従業員を対象に毎月実施しているエンゲージメント調査項目や、定期的な実施を予定しているDE&I調査項目等を通じて、その進捗を測ることとし、グループ内再編時点よりも維持・向上を図っていくことを目指してまいります。
■多様性(女性管理職)
■人材戦略
なお当社は、2023年10月1日にグループ内再編したことに鑑み、まずはLINEヤフー単体での考え方を記載するとともに、女性管理職比率以外の具体的な指標および目標については現在策定中となります。
3.気候変動に対する取り組み
(1) ガバナンス
当社は、最高意思決定機関である取締役会の監督のもと執行機関として「サステナビリティ委員会」を設置し、原則年4回開催しています。「サステナビリティ委員会」は、代表取締役社長が委員長を務めるほか、CFOや社外取締役等の委員によって構成され、気候変動対応・水資源の保全・生物多様性保全・資源循環社会の構築等を推進しています。「サステナビリティ委員会」に連なる組織として「環境分科会」を2022年に発足し、グループ各社の環境責任者が委員に就任し、当社グループとしての気候変動対応や自然資本の保全等における方針・施策検討や、グループ各社における施策の推進を進めています。
監督体制においては、サステナビリティ委員会は取締役会に重要事項の付議・報告を行い、また独立社外取締役で構成されたガバナンス委員会に対しても適宜報告を行います。取締役会は付議された重要事項の審議・決議を行うことを通じて、サステナビリティ推進状況を監督しています。
また、取締役※のESG推進へのコミットメントを図るべく、役員報酬のうち、現金賞与額決定の指標として±5%の範囲でサステナビリティ評価を組み込んでいます。サステナビリティ評価は、ミッションおよび中長期的な企業価値向上の実現に向けてカーボンニュートラルの進捗度をはじめとした各マテリアリティ指標における前年度の実績に加えてESG評価機関の外部評価によって構成されています。なお、サステナビリティ評価の係数(±5%)は独立社外取締役が過半数を占める指名報酬委員会にて決議されています。なお、報酬ポリシーは下記リンクよりご覧ください。
https://www.lycorp.co.jp/ja/sustainability/esg/governance/corporate-governance/#anc8
※監査等委員である取締役を除く。
当社は、こうした地球環境保全への取り組みを、重要な経営課題と認識しマテリアリティ(未来世代に向けた地球環境への責任)に特定し、取り組みの指針となる「環境基本方針」を制定しています。
<環境基本方針>
私たちLINEヤフーおよびLINEヤフーのグループ会社で構成されるLINEヤフーグループは、情報技術の活用により、未来世代に向けた地球環境保全への取り組みを継続的に実践します。
1. 脱炭素社会の実現
環境負荷低減の中期目標を設定し、その達成に向けサプライチェーンと共に取り組みます
2. 自然資本の保全
・事業による生態系への影響に配慮し、持続可能な調達、廃棄物対策および水資源・生物多様性の
保全に努めます
・地球環境保全の取り組みを支援します
3. 法令遵守と国際的責任の遂行
・環境問題を重要視し、リスク低減に努めます
・環境保全に関わる国内法令を遵守します
・国際環境イニシアチブに賛同し、国際社会と協調して気候変動対策に取り組みます
4. サービスを通じた、社会との連携
・気候変動にともなう自然災害に対して、自治体との連携や防災・減災サービスなどを通じ
社会と連携します
・持続可能な社会の実現に向け、循環型サービスを拡充します
5. 未来を創る、教育・啓発活動
社員の一人ひとりが、環境問題の重要性を理解し、環境に配慮したサービスの改善や
イノベーションの創出ができるよう、教育・啓発活動を行います
(2) 戦略
気候変動は重要な経営課題と認識しており、マテリアリティ(未来世代に向けた地球環境への責任)の実現に向けた取り組みに定めています。その実現に向けてITのチカラを活用し、当社グループおよびサプライチェーンと共に電力の再エネ化等脱炭素社会の実現をめざしていきます。気候変動対応と繋がりのある自然資本についても、水資源や生物多様性の保全等を通じた取り組みを推進していきます。こうした気候変動や自然資本への対応を、社会の幅広いステークホルダーの皆様と連携を深める事業機会としても捉え、チャレンジし続けていきます。
気候変動緩和へ向けた移行計画:
当社グループはグループ全社の事業活動での温室効果ガス排出量を2030年度までに実質ゼロにする「2030カーボンニュートラル宣言」を2022年2月に発表しました。データセンターで利用する電力を再生可能エネルギーに切り替える等、100%再生可能エネルギー化に取り組んでいます。2030年度の達成に向けて、まずは2025年度頃までに、 80%以上を再生可能エネルギー化し、その後の5年間で100%再生可能エネルギー化および電気自動車の導入等を進めます。
短期・中期・長期のリスクと機会:
気候変動に伴うリスクや機会は、事業戦略に大きな影響を及ぼすものと認識し、2020年6月にTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)賛同表明を行いました。TCFD提言を参照し、短期:2022~2025年、中期:2025~2030年、長期:2030~2050年、と期間を区切って特定し、短期・中期・長期のリスクと機会を分類し開示しています。なお、自然資本に関わるリスクと機会も併せて記載しています。
リスクと機会
※短期:2022~2025年、中期:2025~2030年、長期:2030~2050年
戦略のレジリエンス:
メディア事業、コマース事業、Fintech領域を中心に新たな収益の柱を創出する戦略事業等、多様なインターネットサービスを展開する当社グループでは、データセンター、オフィス、物流センター等において事業を運営するための電力を使用しています。特に、データセンターによる消費電力量は当社グループ全体の大部分を占めていることからも、データセンターの効率性向上と再生可能エネルギー化がリスク回避につながると考えます。カーボンニュートラルに向けた取り組みを加速することを目的に、環境問題の解決に貢献する事業に対する資金調達手段として、2021年国内インターネットセクターでは初となるグリーンボンドを発行しました。調達された資金(200億円)は、当社グループで利用するエネルギー効率の高いデータセンターの建設や改修等、データセンターへの投資およびデータセンター運営に必要な再生可能エネルギーの調達資金に充当しています。 早期にカーボンニュートラル化を達成することで移行リスクによる炭素税の負担を回避できるものと考えます。
自然資本への配慮:
当社は、昨今の非財務情報開示基準の標準化の流れや、TNFD(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures)による自然資本等に関する開示枠組み策定の動きに則り、水資源・生物多様性、資源循環等の自然資本に関わるリスクと機会を多面的な視点で捉え対応策を講じることで、ステークホルダーとの対話・協力を進め、持続可能な社会構築を目指しています。具体的な主な取り組みは、次のとおりです。
・水資源の保全を重要課題と認識し、当社グループの水使用量の目標を定めるとともに、水資源枯渇エリアでの使用量把握、水利用に関わる開示内容の拡充のため、財務・非財務報告を行っている連結対象グループ会社の拠点182箇所(重複して入居する拠点は1カウント)の地域について、世界資源研究所(WRI)のWater Risk Atlasツールを活用し水リスクの確認を行いました。
・当社はTNFDの理念に賛同し、2023年2月にTNFDフォーラムに加盟、2023年11月にTNFD Early Adoptersに登録しました。今後も、継続的にTNFD情報開示フレームワークに基づいた積極的な情報開示を進めていきます。
(3) リスク管理
リスク管理の体制とプロセス:
当社は、取締役会監督のもと、代表取締役社長をリスクマネジメント最高責任者としたERM( Enterprise Risk Management:全社的リスクマネジメント)体制を構築し、包括的に当社およびグループ会社における経営および事業に関わるリスクを的確に把握し対応するための全社横断的なリスク管理体制を整備しています。
気候変動や自然資本に関わるリスクはERMに統合されており、リスクマネジメント委員会およびリスクマネジメント室と連携のもと、ESG推進室が当該リスクを主管しています。
リスク主管部門であるESG推進室は、気候変動や自然資本に関わるリスクについて、事業部門およびグループ会社から収集したリスクアセスメント結果をもとに、リスクを識別・評価・優先順位付け・モニタリングを行い、サステナビリティ委員会配下の環境分科会へ報告の上、対応を協議・実施しています。なお、機会についてはマテリアリティを特定していく議論の中で、グループ各社各部門が事業・サービスの特性に応じた検討内容から抽出しています。
シナリオとメソドロジー:
シナリオ分析は、国際的な認知度や信頼性を考慮し、国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency)および気候変動に関する政府間パネル(IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change)が策定したシナリオを参照しています。産業革命以前からの気温上昇を+1.5℃以内に抑えるシナリオとしてNZE(Net Zero Emissions by 2050)とSSP1-1.9を、+2℃相当のシナリオとしてAPS(Announced Pledges Scenario)とSSP1-2.6を、+4℃を上回るシナリオとしてSTEPS(Stated Policies Scenario)とSSP5-8.5を用いました。
(4) 指標と目標
当社グループは、主要な事業の一つであるインターネットメディア/サービスの性質上、データセンター稼働等に必要となる電力やサーバー冷却等に不可欠な水資源に大きく依存しています。また、自社のみならず連携する企業も多岐にわたることから、サプライチェーン全体での影響は甚大です。そのため、サプライチェーンを含めた温室効果ガス排出量や、水使用量は特に優先すべき課題として指標と目標を以下のとおり掲げています。なお、資源循環や環境投資額は評価指標を定めモニタリングを行っています(下表参照)。
特に優先すべき課題
・カーボンニュートラル
指標: 温室効果ガス排出量
目標: LINEヤフーグループとして2030年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロ(スコープ1&2)
LINEヤフーとして2025年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロ(スコープ1&2)
実績: 117,759 t-CO2(LINEヤフーグループ、2022年)
99,433 t-CO2 (LINEヤフー、2022年)
・ネットゼロ
指標: 温室効果ガス排出量
目標: LINEヤフーグループとして2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロ(スコープ3)
実績: 3,278,437 t-CO2(2022年)
・水資源の保全
指標: 水使用量(売上収益100万円あたり)
目標: LINEヤフーグループとして2030年までに10%削減(2022年度比)
実績: 0.376㎥(2022年度)
※2023年度数値は2024年6月末日までに下記ページにて公開予定です。
https://www.lycorp.co.jp/ja/sustainability/esg/data/#anc1
※2022年度のスコープ3のCO2排出量はカバレッジの拡大等により前年度から増加しました。
3 【事業等のリスク】
当社は、子会社・関連会社(以下、グループ会社という。また、当社と併せて、当社グループという。)を統括して管理する一方で、当社グループが、国内外において多岐に渡る事業を展開しています。これらの企業活動の遂行には様々なリスクを伴います。2024年3月31日現在において、投資家の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性がある主なリスクは以下のとおりです。
なお、これらは当社グループで発生し得る全てのリスクを網羅しているものではありません。また、将来に関する事項については別段の記載のない限り、2024年3月31日現在において判断したものです。
当社では、ERM(Enterprise Risk Management:全社的リスクマネジメント)に関する規程に基づき、包括的に当社グループにおける経営および事業に関わるリスク把握・評価を行い、企業価値の創出に繋げるERM活動を推進するとともに、リスクマネジメント委員会を開催し、リスクに係る意思決定を行います。
(1)リスクマネジメント:当社グループ全体にリスクマネジメントを運用することで、事業活動に関わる広域なリスクの分析を通じて的確に特定し、評価、対応を行っています。
(2)クライシスマネジメント:インシデントが発生した際、迅速かつ適切な初期対応を行い、事態の拡大防止と早期収束、再発防止策等の検討を行っています。
(3)基本ルール、計画、体制の整備:ERMプロセスの運用を支えるための方針、規程、規則等を作成しています。
(4)リスクインテリジェンス活動:事業環境および社会情勢変化等の外部情報を収集分析し、当社グループのリスクマネジメント関係者へ連携しています。
(5)リスクカルチャーの醸成、教育:リスクマネジメントの重要性をトップメッセージとして全従業員に向けて発信している他、グループ内の全ての関係者がリスクマネジメントの意識を持って日々の活動に取り組むことができるよう、あらゆるチャネルを使い、その意識の向上に努めています。
(6)外部公表情報対応:当社グループにおける重要なリスクおよびその取組状況を、各チャネルを通じて適時適切に公表しています。

・ERM体制
当社グループは、リスクマネジメント最高責任者を代表取締役社長としたERM体制を構築し、ERMプロセスを円滑に実施することにより、リスクの低減、未然防止等を図っています。なお、外部基準としてISO31000のフレームワークを参照しています。

※リスクマネジメント委員会は、代表取締役社長が委員長を務め、取締役(社外取締役を除く)およびCFO、CTO等リスクマネジメント最高責任者が指名するものを含めた人員とリスクマネジメント統括組織を所管する執行役員で構成され、グループ全体のリスクマネジメントを統括しています。
・リスクカテゴリー
当社グループにおけるリスクを網羅的に捉えるべく、リスクカテゴリーを設定しています。
「戦略系リスク」
「非戦略系リスク」
・グループトップリスク
内部環境や外部環境の分析、経営層や実務責任者による認識を踏まえ、特に重要度が高いリスクを「グループトップリスク」と位置づけています。「グループトップリスク」は、環境変化等による影響を考慮しながら適宜見直し、優先度をつけて対応策を実行し、進捗のモニタリングを行います。
前事業年度の有価証券報告書における「事業等のリスク」の「グループトップリスク」を以下のとおり変更しました。これらのリスクについては、2024年度のグループトップリスクとして、2023年11月のリスクマネジメント委員会にて新たに決定し、現時点での状況を踏まえ判断したものです。
法令規制対応 / 地政学リスク
1 規制や制度変更により事業展開スピードへ影響するリスク
当社は、当社が提供するサービスである「Yahoo!ショッピング」および「Yahoo!広告」について、特定デジタルプラットフォームの透明性および公正性の向上に関する法律に基づき特定デジタルプラットフォーム提供者としての指定を受けています。同法により義務付けられる情報開示や自主的体制の整備に関しては、外部有識者の意見も聴取し、一部は法施行に先行する形で積極的に対応しています。また、各種LINEサービスも含めて、高い透明性や公正性を意識し、継続的な改善を行っていきます。しかしながら、取組が不十分であると政府から認定され同法に基づく行政措置の対象となった場合や、同法に基づき政府に提出する報告書が低い評価を受け、その評価結果が公表された場合、当社に対する取引先および一般ユーザーからの評価や社会的評価が低下する可能性もあります。さらに、デジタルプラットフォームを提供する企業に対して、より一層厳しい規制の対象としていくという諸外国の動向に鑑み、仮に日本国内でも規制が強化され、当社のサービスがその対象となった場合、円滑な事業遂行が困難となる可能性があります。
2 経済安全保障に関わるリスク
当社は、経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律(以下、経済安全保障推進法)に基づき、2023年11月16日に特定社会基盤事業者(基幹インフラ事業者)に指定されました。この制度においては、2024年5月17日から規律が適用されました。経済安全保障推進法が定める国による審査に適切な対応ができなかった場合、当局からの当社に対する是正や中止の勧告、命令等の行政措置、それに伴う事業の一時停止、遅延、追加の設備投資並びに追加の対策やコスト、当社の信用毀損が生じる可能性があります。その場合、当社の事業、業績、社会的信用に影響を与える可能性があります。なお、経済安全保障室にて国内外の社会情勢に関するモニタリングや情報収集、必要に応じた外部の専門家からの助言等を通じ継続して、経済安全保障リスクの抽出・特定・対応を行っています。
情報セキュリティ
1 サイバーセキュリティに関わるリスク
当社および当社グループは、安心して利用できる安全なサービスをユーザーに提供するため、中長期的な視点で全社を挙げて情報セキュリティの向上に取り組んでいます。しかしながら、これらの取り組みが及ばず、業務上の人為的ミスや故意による不法行為、災害等によるシステム障害、マルウェア感染や標的型攻撃等のサイバー攻撃、システムや製品等の脆弱性等により、情報漏洩、データの破壊や改ざん、サービスの停止等の被害等が発生した場合、当社グループの業績に影響を与えるだけでなく、当社グループの信用失墜につながる可能性があります。なお、当社はグループ会社の情報セキュリティを支援しています。具体的には、情報セキュリティ対策の仕組みの共有や導入支援、脆弱性情報等情報セキュリティに関する情報の共有、各社の求めに応じて情報セキュリティ対策の相談対応等を行っています。また、グループ会社に対しては当社と同等の情報セキュリティ対策を行うための規程の提供や第三者認証取得支援等の支援を行っています。さらに、当社グループでは、日々高度化するサイバー攻撃等の脅威に備え、必要かつ前衛的な対策を取るべく必要十分な費用の確保に努めています。しかしながら、想定以上のサイバー攻撃等の脅威が発生した場合には追加費用が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
サイバーセキュリティに関わるリスクに関連して、当社は2023年11月27日に公表した不正アクセスの事案を受け、総務省および個人情報保護委員会への報告を行ったほか、行政指導および勧告を踏まえた対応等を推進していますが、取り組みが不十分と判断された場合、当社グループへの信用毀損や業績等へ影響を及ぼす可能性があります。
2 通信の秘密に関わるリスク
当社は、「LINE」「Yahoo!メール」等のサービスにおいて、通信内容等の通信の秘密に該当する情報を取り扱っています。これらの取扱いの際は電気通信事業法に則り、情報セキュリティに対する取り組みのもと、適切な取扱いを行っています。しかしながら、これらの情報が「LINE」「Yahoo!メール」等のサービスを提供するシステムの不具合や、マルウェア等の影響、通信設備等への物理的な侵入、当社の関係者や業務提携・委託先等の故意または過失等によって侵害された場合、当社のブランドイメージの低下や法的紛争に発展し、ユーザーの減少やサービスの停止や縮退に伴う損害賠償や売上収益減少等による業績に影響を及ぼす可能性があります。
データガバナンスリスク
データガバナンスに関わるリスク
多様かつ多軸な当社グループにおいて、各社へのガバナンスの実効性が及ばず事故や問題が生じる、体制の不備により問題や事故が生じる一方で、ボトルネックが生じサービスのリリースの遅れ等につながる等のリスクが生じる可能性があります。個別には以下のような例があります。LINEおよびYahoo! JAPANをはじめとする多岐にわたる事業の展開に伴い、当社グループが個人情報をはじめとするデータを取り扱う量も飛躍的に増大しています。 データの取り扱いに際して当社は「分かりやすい説明」「国内法に基づく運用」「有識者による助言・評価」「プライバシー&セキュリティファースト」の4点を重視しつつ、その利活用を合理的・効率的にするためにデータガバナンス(データ資産管理の統制)の確立を図っています。当社グループは、データプロテクション基本方針を定め、これにかかる取り組みを当社およびグループ会社に対しても継続的に進めています。また、2023年10月1日に、当社は当社ならびに当社の完全子会社であるLINE(株)およびヤフー(株) を中心としたグループ内再編を行い、新会社としてLINEヤフー株式会社が誕生しました。グループ内再編後の新会社において、事業会社たる当該新会社のデータガバナンスおよび当該新会社のグループ会社全体のデータガバナンスが円滑かつ適切に機能するよう体制を整え、その強化に取り組んでいます。今後も個人情報の適切な取り扱いに関して当社グループ全体のガバナンスの強化に取り組んでいきますが、かかる対策やガバナンス強化の施策が有効に機能しないことによる当局から当社グループへの行政処分、当社グループの信用毀損、当社グループのサービスへの需要の減少、追加の対策の策定・実施、また、データの漏洩やそのおそれとなる事象の発生等により、当社グループの社会的信用や業績等に影響を与える可能性があります。
データガバナンスに関わるリスクに関連して、当社は2023年11月27日に公表した不正アクセスの事案を受け、総務省および個人情報保護委員会への報告を行ったほか、行政指導および勧告を踏まえた対応等を推進していますが、取り組みが不十分と判断された場合、当社グループへの信用毀損や業績等へ影響を及ぼす可能性があります。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
1. 財政状態の状況
(1) 資産
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べて455,246百万円(5.3%増)増加し、9,043,969百万円となりました。
主な増減理由は以下のとおりです。
・現金及び現金同等物の主な増減理由は、「キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
・カード事業の貸付金は、主にクレジットカード事業の取扱高増加により前連結会計年度末と比べて増加しました。
・銀行事業の有価証券は、PayPay銀行(株)の資金運用による有価証券の取得・売却等により前連結会計年度末と比べて増加しました。
(2) 負債
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比べて326,161百万円(6.2%増)増加し、5,596,983百万円となりました。
主な増減理由は以下のとおりです。
・営業債務及びその他の債務は、主にPayPay(株)の加盟店に対する未払金の増加およびユーザーからの預り金の増加により前連結会計年度末と比べて増加しました。
・銀行事業の預金は、顧客からの預金の増加により前連結会計年度末と比べて増加しました。
(3) 資本
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末と比べて129,084百万円(3.9%増)増加し、3,446,985百万円となりました。
主な増減理由は以下のとおりです。
・利益剰余金は、配当の支払いによる減少があったものの、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上による増加により前連結会計年度末と比べて増加しました。
・その他の包括利益累計額は、主に円安の影響に伴う在外営業活動体の換算差額の増加により前連結会計年度末と比べて増加しました。
2. 経営成績の状況
(1) 事業全体およびセグメント情報に記載された区分ごとの状況
当連結会計年度の売上収益は、2022年10月にPayPay(株)を連結子会社化した影響に加えて、PayPay(株)とPayPayカード(株)を含むPayPay連結の成長に伴う戦略事業の増収、アスクルグループおよびZOZOグループの成長に伴うコマース事業の増収、アカウント広告の成長に伴うメディア事業の増収により、過去最高となる1兆8,146億円(前年同期比8.5%増)となりました。
調整後EBITDAは、上記増収やコマース事業を中心としたコスト最適化、戦略事業での事業の選択と集中により、過去最高となる4,149億円(24.7%増)となりました。なお、前年度第3四半期に計上した、PayPay(株)連結子会社化による企業結合に伴う再測定益の影響により、営業利益、親会社の所有者に帰属する当期利益等については前年同期比で減益となったものの、企業結合に伴う再測定益は調整後EBITDAの算出における調整項目であり、調整後EBITDAへの影響はありません。
セグメント別の経営成績は次のとおりです。なお、2024年3月期第1四半期より、サービスの効率的な提供に重点を置き、迅速に市場の変化に対応するため、一部のサービスおよび子会社をセグメント間で移管しています。主な変更内容は、その他に区分されていたヤフー(株)のデータソリューションサービスおよび子会社であるdely(株)のサービスをメディア事業に移管し、また、その他および調整額に配賦していたLINE(株)およびその子会社に関する費用の一部をメディア事業、コマース事業および戦略事業に配賦しています。これに伴い、前年同期のセグメント情報を遡及修正して表示しています。
また、2023年10月1日付のグループ内再編に伴い、2024年3月期第3四半期より一部のサービスおよび費用をセグメント間で移管しています。主な変更内容は、コマース事業に区分されていたプレミアム会員、戦略事業に区分されていた「LINE Search」およびその他に区分されていたメールサービスをメディア事業に移管し、調整額に計上されていたスタッフ部門およびテクノロジー部門の人件費、データセンターおよび社内インフラに関わる費用をメディア事業、コマース事業、戦略事業およびその他に配賦しています。これに伴い、前年同期のセグメント情報を遡及修正して表示しています。
① メディア事業
メディア事業の売上収益は、アカウント広告の増収等により7,076億円(前年同期比1.8%増)となりました。また、調整後EBITDAは2,546億円(前年同期比7.0%増)となりました。なお、メディア事業の売上収益が全売上収益に占める割合は39.0%となりました。
・アカウント広告:「LINE公式アカウント」において2023年6月に料金プランを改定したことも奏功し、有償アカウント数が増加しており、売上収益は前年同期比で22.3%増加しました。
・検索広告:パートナーサイト面では減収となったものの、LINEヤフー面の増収により、売上収益は前年同期比 0.8%増となりました。
・ディスプレイ広告:市況は緩やかな改善傾向にあるものの、前年同期比で減収となりました。
② コマース事業
コマース事業の売上収益は、アスクルグループおよびZOZOグループにおける増収や、サービスEC事業の成長もあり、前年同期比で増加しました。
eコマース取扱高(※1)は、コスト最適化等の影響があったものの、4兆1,954億円(前年同期比2.0%増)となり、うち国内物販系取扱高は、3兆380億円(前年同期比1.7%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるコマース事業の売上収益は、8,215億円(前年同期比3.6%増)となりました。また、調整後EBITDAは上記増収やコスト最適化により、1,432億円(前年同期比25.0%増)となりました。なお、コマース事業の売上収益が全売上収益に占める割合は45.3%となりました。
(※1) eコマース取扱高は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 33. 売上収益 (1) 売上収益の分解 各セグメントの主なサービス・商品」に掲載しているコマース事業の「LINEヤフー」内の「ショッピング事業」、「リユース事業」、「サービスEC事業」および「ZOZO、アスクル」内の「ZOZO」、「アスクル」ならびにメディア事業の「その他」の有料デジタルコンテンツ等における取扱高の合算値です。
③ 戦略事業
戦略事業の売上収益は、2022年10月のPayPay(株)連結子会社化の影響やPayPay連結の成長により、前年同期比で増加しました。
PayPay連結取扱高は、12.5兆円(※2、3)(前年同期比22.2%増(※4))となり、順調に拡大しています。また、PayPay銀行(株)の貸出金残高は7,293億円(前年同期比16.8%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における戦略事業の売上収益は、2,899億円(前年同期比51.0%増)となりました。また、事業の選択と集中を推進したことやPayPay連結の成長により、戦略事業の調整後EBITDAは115億円となり通期で初めて黒字となりました。なお、戦略事業の売上収益が全売上収益に占める割合は16.0%となりました。
(※2) ユーザー間での「PayPay残高」の「送る・受け取る」機能の利用は含まず。2022年3月期第4四半期以降は「Alipay」、「LINE Pay」等経由の決済を含む。2022年2月より提供開始した「クレジット (旧あと払い)」による決済を含む。PayPayカード(株)の取扱高を2022年3月期の期初から連結して表示。PayPay(株)とPayPayカード(株)間の内部取引消去後
(※3) 値は10億円単位で端数切り捨ての上、1,000億円単位で四捨五入
(※4) PayPayカード(株)の取扱高を含む連結取扱高の増減率
(2) 生産、受注及び販売の実績
当社グループはインターネット上での各種サービスの提供を主たる事業としており、また受注生産形態をとらない事業も多いため、セグメント毎に生産の規模および受注の規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。
なお、販売の状況については、「2 経営成績の状況 (1) 事業全体およびセグメント情報に記載された区分ごとの状況」における各セグメントの業績に関連づけて示しています。
(3) 経営指標に関する分析・検討
当社は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の各指標を主要な経営指標としています。当連結会計年度における当該指標の推移のうち、全社の売上収益、調整後EBITDA、広告関連売上収益、eコマース取扱高、「PayPay」取扱高については、「2.経営成績の状況」に記載のとおり堅調に推移しています。
また、その他の経営指標に関しましては、メディア事業では、Yahoo! JAPANポータルサイトの月間ログインユーザーID数、ログインユーザー利用時間。また、コミュニケーションアプリLINEの月間アクティブユーザー数(MAU)、DAU/MAU比率(MAUに占める日次アクティブユーザー数(DAU)の比率。アクティブ率)は前年同期比で引き続き、堅調に推移しました。また、戦略事業ではキャッシュレスの推進等により、「PayPay」の決済回数やPayPay銀行(株)の貸出金残高が順調に増加しました。これらの増加は、当連結会計年度における同事業の堅調な成長に寄与していると判断しています。
3. キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ231,420百万円減少し、1,420,430百万円となりました。このうち銀行事業に関する日銀預け金は231,807百万円です。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、カード事業の貸付金の増加、法人所得税の支払、銀行事業の貸付金の増加があったものの、主に営業債務及びその他の債務の増加、税引前利益の計上、銀行事業の預金の増加の計上により316,477百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、銀行事業の有価証券の売却または償還による収入、貸付金の回収による収入があったものの、主に銀行事業の有価証券の取得による支出、投資の取得による支出、有形固定資産の取得による支出により444,060百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入による収入があったものの、主に社債の償還による支出、長期借入金の返済による支出、配当金の支払、リース負債の返済による支出、コマーシャル・ペーパーの発行・償還により81,490百万円の支出となりました。
流動性および資金の源泉
流動性リスクとその管理方法については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 30. 金融商品」に記載しています。
当連結会計年度における資金の主な増減要因については、上記に記載していますが、恒常的な支出であるサーバー等ネットワーク設備への設備投資等につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローを源泉としています。
4. 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり採用した重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 4.見積り及び判断の利用」に記載しています。
5 【経営上の重要な契約等】
1. サービス提供契約
6 【研究開発活動】
当連結会計年度の研究開発費は42,332百万円であり、主にAIやFintechの研究開発活動に係るものです。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度の設備投資については、総額で182,581百万円(うち有形固定資産は74,387百万円、使用権資産は42,907百万円、無形資産は65,285百万円です。)であり、主なものは、サーバーおよびネットワーク関連設備の購入、物流センターの拡充、ソフトウェアの取得に伴うものです。当該設備投資については、各セグメントにわたり使用しており、各セグメントに厳密に配賦することが困難なため、報告セグメント毎の設備投資については省略しています。
2 【主要な設備の状況】
1. 提出会社
2024年3月31日現在
2. 国内子会社
2024年3月31日現在
3 【設備の新設、除却等の計画】
翌連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)における当社グループの設備の新設等にかかる投資予定金額(総額)は、203,060百万円です。
重要な設備の新設、除却等の計画は、以下のとおりです。
1. 重要な設備の新設等
2024年3月31日現在
2. 重要な設備の除却等
該当事項はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
1. 【株式の総数等】
(1) 【株式の総数】
(2) 【発行済株式】
(注) 提出日現在の発行数には、2024年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は含まれていません。
2. 【新株予約権等の状況】
(1) 【ストックオプション制度の内容】
LINE第22回新株予約権
(注) 1 株式の内容は「1 株式等の状況 (2)発行済株式」の内容と同一です。
2 新株予約権の行使の条件
(1) 新株予約権者が死亡した場合、その相続人は新株予約権を行使することができないものとする。但し、当社が認めた場合はこの限りではない。
(2) 新株予約権者は、権利行使時においても当社又は当社の関係会社(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則に定める関係会社をいう。以下同じ。)の取締役の地位にあることを要する。但し、当社又は当社の関係会社における取締役の地位を任期満了により退任した場合又は当社が正当な理由があると認めた場合はこの限りでない。
(3) 各新株予約権の一部行使はできないものとする。
(4) 当社普通株式の株価が以下の(イ)から(ハ)に定める条件を満たす場合に限り、当該(イ)から(ハ)に掲げる個数の新株予約権を行使することができる。この場合において、当該(イ)から(ハ)に基づき算出される行使可能な新株予約権の個数につき1個未満の端数が生ずる場合には、かかる端数を切り捨てた個数の新株予約権についてのみ行使することができるものとする。また、当社が、合併、募集株式の発行、株式分割又は株式併合等を行うことにより、基準株価((イ)に定義する。)の調整をすることが適切な場合は、当社は基準株価につき合理的な範囲で必要と認める調整を行うものとする。なお、当社普通株式の株価が以下の(イ)から(ハ)に定める条件を満たした場合には、別で定める期間および行使可能個数の上限に従い、新株予約権を行使することができる。
(イ)2022年7月29日から2025年7月29日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間(当社普通株式の普通取引が成立しない日を除く。以下本④(イ)から(ハ)において同じ。)の(株)東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値が、640円(以下、基準株価という。)を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の20%
(ロ)2023年7月29日から2026年7月29日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の(株)東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の30%
(ハ)2024年7月29日から2027年7月29日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の(株)東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の50%
3 組織再編行為の際の新株予約権の取り扱い
当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割若しくは新設分割(それぞれ当社が分割会社となる場合に限る。)、又は株式交換若しくは株式移転(それぞれ当社が完全子会社となる場合に限る。)(以上を総称して以下、組織再編成行為という。)をする場合において、組織再編成行為の効力発生日(吸収合併につき吸収合併がその効力を生ずる日、新設合併につき新設合併設立株式会社の成立の日、吸収分割につき吸収分割がその効力を生ずる日、新設分割につき新設分割設立株式会社の成立の日、株式交換につき株式交換がその効力を生ずる日、および株式移転につき株式移転設立完全親会社の成立の日をいう。以下同じ。)の直前において残存する新株予約権(以下、残存新株予約権という。)を保有する新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下、再編成対象会社という。)の新株予約権をそれぞれ交付することとする。この場合は、残存新株予約権は消滅し、再編成対象会社は新株予約権を新たに発行するものとする。但し、以下の各号に沿って再編成対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めることを条件とする。
① 交付する再編成対象会社の新株予約権の数
新株予約権者が保有する残存新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付する。
② 新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の種類
再編成対象会社の普通株式とする。
③ 新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の数
組織再編成行為の条件等を勘案の上、上記「新株予約権の目的となる株式の数」に準じて決定する。
④ 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、組織再編成行為の条件等を勘案の上、上記「新株予約権の行使時の払込金額」で定められる行使価額を調整して得られる再編成後行使価額に、上記③に従って決定される当該新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の数を乗じた額とする。
⑤ 新株予約権を行使することができる期間
上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の開始日と組織再編成行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の満了日までとする。
⑥ 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金および資本準備金に関する事項
上記「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格および資本組入額」に準じて決定する。
⑦ 譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編成対象会社の取締役会の決議による承認を要する。
⑧ その他新株予約権の行使の条件
上記「新株予約権の行使の条件」に準じて決定する。
⑨ 新株予約権の取得条項
下記「新株予約権の取得条項」に準じて決定する。
4 新株予約権の取得条項
以下の①、②、③、④又は⑤の議案につき当社株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要の場合は、当社の取締役会決議がなされた場合)は、当社の取締役会が別途定める日に、当社は無償で新株予約権を取得することができる。
① 当社が消滅会社となる合併契約承認の議案
② 当社が分割会社となる分割契約若しくは分割計画承認の議案
③ 当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案
④ 当社の発行する全部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について当社の承認を要することについての定めを設ける定款の変更承認の議案
⑤ 新株予約権の目的である種類の株式の内容として譲渡による当該種類の株式の取得について当社の承認を要すること又は当該種類の株式について当社が株主総会の決議によってその全部を取得することについての定めを設ける定款の変更承認の議案
LINE第26回新株予約権
(注) 1 株式の内容は「1 株式等の状況 (2)発行済株式」の内容と同一です。
2 新株予約権の行使の条件
(1) 新株予約権者が死亡した場合、その相続人は新株予約権を行使することができないものとする。但し、当社が認めた場合はこの限りではない。
(2) 新株予約権者は、権利行使時においても当社又は当社の関係会社の取締役の地位にあることを要する。但し、当社又は当社の関係会社における取締役の地位を任期満了により退任した場合又は当社が正当な理由があると認めた場合はこの限りでない。
(3) 各新株予約権の一部行使はできないものとする。
(4) 当社普通株式の株価が以下の(イ)から(ハ)に定める条件を満たす場合に限り、当該(イ)から(ハ)に掲げる個数の新株予約権を行使することができる。この場合において、当該(イ)から(ハ)に基づき算出される行使可能な新株予約権の個数につき1個未満の端数が生ずる場合には、かかる端数を切り捨てた個数の新株予約権についてのみ行使することができるものとする。また、当社が、合併、募集株式の発行、株式分割又は株式併合等を行うことにより、基準株価((イ)に定義する。)の調整をすることが適切な場合は、当社は基準株価につき合理的な範囲で必要と認める調整を行うものとする。なお、当社普通株式の株価が以下の(イ)から(ハ)に定める条件を満たした場合には、別で定める期間および行使可能個数の上限に従い、新株予約権を行使することができる。
(イ) 2023年11月5日から2026年11月5日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間(当社普通株式の普通取引が成立しない日を除く。以下本④(イ)から(ハ)において同じ。)の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値が、640円(以下、基準株価という。)を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の20%
(ロ) 2024年11月5日から2027年11月5日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の30%
(ハ) 2025年11月5日から2028年11月5日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の50%
3 組織再編行為の際の新株予約権の取り扱い
当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割若しくは新設分割(それぞれ当社が分割会社となる場合に限る。)、又は株式交換若しくは株式移転(それぞれ当社が完全子会社となる場合に限る。)(以上を総称して以下、組織再編成行為という。)をする場合において、組織再編成行為の効力発生日(吸収合併につき吸収合併がその効力を生ずる日、新設合併につき新設合併設立株式会社の成立の日、吸収分割につき吸収分割がその効力を生ずる日、新設分割につき新設分割設立株式会社の成立の日、株式交換につき株式交換がその効力を生ずる日、および株式移転につき株式移転設立完全親会社の成立の日をいう。以下同じ。)の直前において残存する新株予約権(以下、残存新株予約権という。)を保有する新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下、再編成対象会社という。)の新株予約権をそれぞれ交付することとする。この場合は、残存新株予約権は消滅し、再編成対象会社は新株予約権を新たに発行するものとする。但し、以下の各号に沿って再編成対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めることを条件とする。
① 交付する再編成対象会社の新株予約権の数
新株予約権者が保有する残存新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付する。
② 新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の種類
再編成対象会社の普通株式とする。
③ 新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の数
組織再編成行為の条件等を勘案の上、上記「新株予約権の目的となる株式の数」に準じて決定する。
④ 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、組織再編成行為の条件等を勘案の上、上記「新株予約権の行使時の払込金額」で定められる行使価額を調整して得られる再編成後行使価額に、上記③に従って決定される当該新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の数を乗じた額とする。
⑤ 新株予約権を行使することができる期間
上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の開始日と組織再編成行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の満了日までとする。
⑥ 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金および資本準備金に関する事項
上記「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格および資本組入額」に準じて決定する。
⑦ 譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編成対象会社の取締役会の決議による承認を要する。
⑧ その他新株予約権の行使の条件
上記「新株予約権の行使の条件」に準じて決定する。
⑨ 新株予約権の取得条項
下記「新株予約権の取得条項」に準じて決定する。
4 新株予約権の取得条項
以下の①、②、③、④又は⑤の議案につき当社株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要の場合は、当社の取締役会決議がなされた場合)は、当社の取締役会が別途定める日に、当社は無償で新株予約権を取得することができる。
① 当社が消滅会社となる合併契約承認の議案
② 当社が分割会社となる分割契約若しくは分割計画承認の議案
③ 当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案
④ 当社の発行する全部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について当社の承認を要することについての定めを設ける定款の変更承認の議案
⑤ 新株予約権の目的である種類の株式の内容として譲渡による当該種類の株式の取得について当社の承認を要すること又は当該種類の株式について当社が株主総会の決議によってその全部を取得することについての定めを設ける定款の変更承認の議案
LINE第24回新株予約権
LINE第25回新株予約権
LINE第28回新株予約権
(注) 1 株式の内容は「1 株式等の状況 (2)発行済株式」の内容と同一です。
2 新株予約権の行使の条件
(1) 新株予約権者が死亡した場合、その相続人は新株予約権を行使することができないものとする。但し、当社が認めた場合はこの限りではない。
(2) 新株予約権者は、権利行使時においても当社又は当社の関係会社の取締役、監査役、執行役、執行役員又は従業員のいずれかの地位にあることを要する。但し、当社又は当社の関係会社における取締役、監査役又は執行役の地位を任期満了により退任した場合又は当社が正当な理由があると認めた場合はこの限りでない。
(3) 各新株予約権の一部行使はできないものとする。
3 組織再編行為の際の新株予約権の取り扱い
当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割若しくは新設分割(それぞれ当社が分割会社となる場合に限る。)、又は株式交換若しくは株式移転(それぞれ当社が完全子会社となる場合に限る。)(以上を総称して以下、組織再編成行為という。)をする場合において、組織再編成行為の効力発生日(吸収合併につき吸収合併がその効力を生ずる日、新設合併につき新設合併設立株式会社の成立の日、吸収分割につき吸収分割がその効力を生ずる日、新設分割につき新設分割設立株式会社の成立の日、株式交換につき株式交換がその効力を生ずる日、および株式移転につき株式移転設立完全親会社の成立の日をいう。以下同じ。)の直前において残存する新株予約権(以下、残存新株予約権という。)を保有する新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下、再編成対象会社という。)の新株予約権をそれぞれ交付することとする。この場合は、残存新株予約権は消滅し、再編成対象会社は新株予約権を新たに発行するものとする。但し、以下の各号に沿って再編成対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めることを条件とする。
① 交付する再編成対象会社の新株予約権の数
新株予約権者が保有する残存新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付する。
② 新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の種類
再編成対象会社の普通株式とする。
③ 新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の数
組織再編成行為の条件等を勘案の上、上記「新株予約権の目的となる株式の数」に準じて決定する。
④ 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、組織再編成行為の条件等を勘案の上、上記「新株予約権の行使時の払込金額」で定められる行使価額を調整して得られる再編成後行使価額に、上記③に従って決定される当該新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の数を乗じた額とする。
⑤ 新株予約権を行使することができる期間
上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の開始日と組織再編成行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の満了日までとする。
⑥ 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金および資本準備金に関する事項
上記「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格および資本組入額」に準じて決定する。
⑦ 譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編成対象会社の取締役会の決議による承認を要する。
⑧ その他新株予約権の行使の条件
上記「新株予約権の行使の条件」に準じて決定する。
⑨ 新株予約権の取得条項
下記「新株予約権の取得条項」に準じて決定する。
4 新株予約権の取得条項
以下の①、②、③、④又は⑤の議案につき当社株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要の場合は、当社の取締役会決議がなされた場合)は、当社の取締役会が別途定める日に、当社は無償で新株予約権を取得することができる。
① 当社が消滅会社となる合併契約承認の議案
② 当社が分割会社となる分割契約若しくは分割計画承認の議案
③ 当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案
④ 当社の発行する全部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について当社の承認を要することについての定めを設ける定款の変更承認の議案
⑤ 新株予約権の目的である種類の株式の内容として譲渡による当該種類の株式の取得について当社の承認を要すること又は当該種類の株式について当社が株主総会の決議によってその全部を取得することについての定めを設ける定款の変更承認の議案
「LINE第29回新株予約権」は、2019年12月23日に決議された経営統合後の当社グループのガバナンス・運営等について定めた資本提携契約書に基づき、Aホールディングス(株)(旧社名:LINE(株))が、同社および同社の関係会社の役職員を対象として発行していたストック・オプションと同等の規模感を持つ代替の報酬制度として、当社および当社の関係会社の取締役および執行役員を対象に当社が新たに発行したストック・オプションです。
LINE第29回新株予約権
(注) 1 株式の内容は「1 株式等の状況 (2)発行済株式」の内容と同一です。
2 新株予約権の行使の条件
(1) 新株予約権者が死亡した場合、その相続人は新株予約権を行使することができないものとする。但し、当社が認めた場合はこの限りではない。
(2) 新株予約権者は、権利行使時においても当社又は当社の関係会社の取締役、監査役、執行役、執行役員又は従業員のいずれかの地位にあることを要する。但し、当社又は当社の関係会社における取締役、監査役、執行役の地位を任期満了により退任した場合又は当社が正当な理由があると認めた場合はこの限りでない。
(3) 各新株予約権の一部行使はできないものとする。
(4) 当社普通株式の株価が以下の(イ)から(ハ)に定める条件を満たす場合に限り、当該(イ)から(ハ)に掲げる個数の新株予約権を行使することができる。この場合において、当該(イ)から(ハ)に基づき算出される行使可能な新株予約権の個数につき1個未満の端数が生ずる場合には、かかる端数を切り捨てた個数の新株予約権についてのみ行使することができるものとする。また、当社が、合併、募集株式の発行、株式分割又は株式併合等を行うことにより、基準株価((イ)に定義する。)の調整をすることが適切な場合は、当社は基準株価につき合理的な範囲で必要と認める調整を行うものとする。なお、当社普通株式の株価が以下の(イ)から(ハ)に定める条件を満たした場合には、別で定める期間および行使可能個数の上限に従い、新株予約権を行使することができる。
(イ) 2024年11月11日から2027年11月11日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間(当社普通株式の普通取引が成立しない日を除く。以下本④(イ)から(ハ)において同じ。)の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値が、640円(以下、基準株価という。)を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の20%
(ロ) 2025年11月11日から2028年11月11日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の30%
(ハ) 2026年11月11日から2029年11月11日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の50%
3 組織再編行為の際の新株予約権の取り扱い
当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割若しくは新設分割(それぞれ当社が分割会社となる場合に限る。)、又は株式交換若しくは株式移転(それぞれ当社が完全子会社となる場合に限る。)(以上を総称して以下、組織再編成行為という。)をする場合において、組織再編成行為の効力発生日(吸収合併につき吸収合併がその効力を生ずる日、新設合併につき新設合併設立株式会社の成立の日、吸収分割につき吸収分割がその効力を生ずる日、新設分割につき新設分割設立株式会社の成立の日、株式交換につき株式交換がその効力を生ずる日、および株式移転につき株式移転設立完全親会社の成立の日をいう。以下同じ。)の直前において残存する新株予約権(以下、残存新株予約権という。)を保有する新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下、再編成対象会社という。)の新株予約権をそれぞれ交付することとする。この場合は、残存新株予約権は消滅し、再編成対象会社は新株予約権を新たに発行するものとする。但し、以下の各号に沿って再編成対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めることを条件とする。
① 交付する再編成対象会社の新株予約権の数
新株予約権者が保有する残存新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付する。
② 新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の種類
再編成対象会社の普通株式とする。
③ 新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の数
組織再編成行為の条件等を勘案の上、上記「新株予約権の目的となる株式の数」に準じて決定する。
④ 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、組織再編成行為の条件等を勘案の上、上記「新株予約権の行使時の払込金額」で定められる行使価額を調整して得られる再編成後行使価額に、上記③に従って決定される当該新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の数を乗じた額とする。
⑤ 新株予約権を行使することができる期間
上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の開始日と組織再編成行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の満了日までとする。
⑥ 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金および資本準備金に関する事項
上記「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格および資本組入額」に準じて決定する。
⑦ 譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編成対象会社の取締役会の決議による承認を要する。
⑧ その他新株予約権の行使の条件
上記「新株予約権の行使の条件」に準じて決定する。
⑨ 新株予約権の取得条項
下記「新株予約権の取得条項」に準じて決定する。
4 新株予約権の取得条項
以下の①、②、③、④又は⑤の議案につき当社株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要の場合は、当社の取締役会決議がなされた場合)は、当社の取締役会が別途定める日に、当社は無償で新株予約権を取得することができる。
① 当社が消滅会社となる合併契約承認の議案
② 当社が分割会社となる分割契約若しくは分割計画承認の議案
③ 当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案
④ 当社の発行する全部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について当社の承認を要することについての定めを設ける定款の変更承認の議案
⑤ 新株予約権の目的である種類の株式の内容として譲渡による当該種類の株式の取得について当社の承認を要すること又は当該種類の株式について当社が株主総会の決議によってその全部を取得することについての定めを設ける定款の変更承認の議案
Zホールディングス株式会社 2022年度第1回新株予約権
(注) 1 新株予約権の行使の条件
新株予約権者は、新株予約権の権利行使時においても、当社又は当社の関係会社の取締役、監査役、執行役、執行役員又は使用人の地位にあることを要します。ただし、任期満了による退任等当社取締役会が正当な理由があると認めた場合はこの限りではありません。その他新株予約権の行使の条件は、当社と新株予約権者との間で締結する「新株予約権割当契約書」に定めるところによる。
2 組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項
当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割若しくは新設分割(それぞれ当社が分割会社となる場合に限る。)、又は株式交換若しくは株式移転(それぞれ当社が完全子会社となる場合に限る。)(以上を総称して以下、組織再編行為という。)をする場合において、組織再編行為の効力発生日(吸収合併につき吸収合併の効力発生日、新設合併につき新設合併設立会社成立の日、吸収分割につき吸収分割の効力発生日、新設分割につき新設分割設立会社の成立の日、株式交換につき株式交換の効力発生日、および株式移転につき株式移転設立完全親会社の成立の日をいう。)の直前において残存する新株予約権(以下、残存新株予約権という。)を保有する新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号イからホまでに掲げる株式会社(以下、再編対象会社という。)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとします。この場合は、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を新たに発行するものとします。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めることを条件とします。
(1) 交付する再編対象会社の新株予約権の数
新株予約権者が保有する残存新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとします。
(2) 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とします。
(3) 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件等を勘案の上、上記「新株予約権の目的となる株式の数」に準じて決定します。
(4) 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、上記「新株予約権の行使時の払込金額」で定められる行使価額を組織再編行為の条件等を勘案の上、調整して得られる再編後払込金額に上記(3)に従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とします。
(5) 新株予約権を行使することができる期間
上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の満了日までとします。
(6) 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金および資本準備金に関する事項
上記「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格および資本組入額」に準じて決定します。
(7) 譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要するものとします。
(8) 新株予約権の取得条項
下記「新株予約権の取得条項」に準じて決定します。
(9) 新株予約権の行使の条件
上記「新株予約権の行使の条件」に準じて決定します。
3 新株予約権の取得条項
以下の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)又は(6)の議案につき当社株主総会で承認された場合(株主総会の決議が不要の場合は、当社取締役会の決議がなされた場合。)は、当社の取締役会が別途定める日に、当社は無償で新株予約権を取得することができます。
(1) 当社が消滅会社となる合併契約承認の議案
(2) 当社が分割会社となる分割契約又は分割計画承認の議案
(3) 当社が完全子会社となる株式交換契約又は株式移転計画承認の議案
(4) 当社が完全子会社となる株式交付計画承認の議案
(5) 当社の発行する全部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について当社の承認を要することについて の定めを設ける定款の変更承認の議案
(6) 新株予約権の目的である種類の株式の内容として譲渡による当該種類の株式の取得について当社の承認を要すること又は当該種類の株式について当社が株主総会の決議によってその全部を取得することについての定めを設ける定款の変更承認の議案
上記のほか、上記「新株予約権の行使の条件」の定めにより新株予約権の行使ができなくなった場合、当社は無償で新株予約権を取得することができます。
(2) 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
(3) 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
3. 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
4. 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 1 ストックオプション(新株予約権等を含む)の権利行使による増加です。
2 自己株式の消却による減少です。
3 第三者割当てによる新株式の発行による増加です。
発行価額 302円
資本組入額 151円
主な割当先 ソフトバンク(株)
4 2019年7月17日付譲渡制限付株式の有償発行による増加です。
発行価額 291円
資本組入額 145.5円
割当先 当社の取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く。)2名、当社の従業員130名
5 2020年7月17日付譲渡制限付株式の有償発行による増加です。
発行価額 435円
資本組入額 217.5円
割当先 当社の取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く。)2名、当社グループの従業員109名
6 当社を株式交換完全親会社、LINE(株)を株式交換完全子会社とする株式交換による増加です。
7 2021年7月16日付譲渡制限付株式の有償発行による増加です。
発行価額 470.9円
資本組入額 235.45円
割当先 当社の取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く。)2名、当社グループの従業員128名
8 2022年8月18日付、株式給付信託(J-ESOP)導入に伴う有償第三者割当募集株式発行による増加です。
発行価額 484.1円
資本組入額 242.05円
割当先 株式会社日本カストディ銀行(信託E口)
9 2022年8月18日付、役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託導入に伴う有償第三者割当募集株式発行による 増加です。
発行価額 484.1円
資本組入額 242.05円
割当先 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(役員報酬BIP信託口・76765口)、
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(株式付与ESOP信託口・76766口)、
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(株式付与ESOP信託口・76782口)、
株式会社日本カストディ銀行(信託E口)
10 2022年9月30日付譲渡制限付株式の有償発行による増加です。
発行価額 484.1円
資本組入額 242.05円
割当先 当社の取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く。)3名、
当社子会社取締役並びに当社および当社子会社の従業員151名
11 2024年4月1日から2024年5月31日までの間に新株予約権の行使により、発行済株式総数が251,450株、資本金が73百万円、資本準備金が73百万円増加しています。
5. 【所有者別状況】
2024年3月31日現在
(注) 1 自己株式(当社保有分)103,150,424株は、1,031,504単元を「個人その他」の欄に、24株を「単元未満株式の状況」の欄にそれぞれ含めています。
2 上記「その他の法人」の欄には、証券保管振替機構名義の株式が15,100株(単元数151個)含まれています。
6. 【大株主の状況】
2024年3月31日現在
(注) 1 上記のうち、日本マスタートラスト信託銀行(株)、(株)日本カストディ銀行の所有する株式数は、全て信託業務に係るものです。
2 上記のほか、当社所有の自己株式103,150,424株があります。なお、自己株式には、株式給付信託(J-ESOP)、 役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託が保有する当社株式(32,948,954株)は含まれません。
7. 【議決権の状況】
(1) 【発行済株式】
(注) 「完全議決権株式(その他)」欄には、証券保管振替機構名義の株式が15,100株含まれています。また「議決権の数」欄には、同機構名義の完全議決権株式に係る議決権の数151個が含まれています。
(2) 【自己株式等】
2024年3月31日現在
(注) 株式給付信託(J-ESOP)、役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託が保有する当社株式(32,948,954株)は、上記自己保有株式数に含めていません。
8. 【役員・従業員株式所有制度の内容】
当社は、2023年10月1日を効力発生日として、当社ならびに中核完全子会社であるLINE(株)およびヤフー
(株)を中心としたグループ内再編を実施し、商号をZホールディングス(株)からLINEヤフー(株)に変更しまし
た。
なお、「役員・従業員株式所有制度の内容」に記載している内容は、当該グループ内組織再編前の旧商号に
基づき記載しております。
(役員報酬BIP信託:信託Ⅰ)
(1) 信託Ⅰの概要
信託Ⅰは、米国の業績連動型株式報酬(Performance Share)制度および譲渡制限付株式報酬(Restricted Stock)制度を参考にした役員に対するインセンティブプランであり、株式交付信託が取得した当社株式および当社株式の換価処分金相当額の金銭を役位等に応じて、交付および給付する制度(以下、本株式報酬制度といいます。)です。本株式報酬制度は、当社の監査等委員でない取締役(社外取締役を除きます。)及び監査等委員である取締役並びに当社の主要子会社であったヤフー株式会社およびLINE株式会社の取締役(社外取締役を除きます。)を対象とします。
(2) 本信託から受益者に交付する予定の株式の総額
585,954,640円
(3) 当該役員・従業員株式所有制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
株式交付規程に基づき、受益者要件を充足する上記「(1) 信託Ⅰの概要 ①制度対象者」に記載の者
(株式付与ESOP信託:信託Ⅱ~Ⅳ)
(1) 信託Ⅱ~Ⅳの概要
信託Ⅱ~Ⅳは、米国のESOP(Employee Stock Ownership Plan)制度を参考にした信託型の従業員インセンティブプランであり、当社株式を活用した従業員の福利厚生制度の拡充を図る目的を有する制度(以下、本福利厚生制度といいます。)です。本福利厚生制度は、当社、当社の主要子会社であったヤフー株式会社の執行役員および従業員並びにLINE株式会社および同社子会社の役職員(取締役、執行役員および従業員を総称しています。以下同じです。)を対象とします。
(2) 本信託から受益者に交付する予定の株式の総額
3,059,899,280円
(3) 当該役員・従業員株式所有制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
株式交付規程および株式給付規程に基づき、受益者要件を充足する上記「(1) 信託Ⅱ~Ⅳの概要 ①制度対象者」に記載の者
(株式給付信託(J-ESOP):信託Ⅴ)
(1) 信託Ⅴの概要
信託Ⅴは、LINE株式会社が定めた株式給付規程に基づき、一定の要件を満たしたLINE株式会社の従業員等(LINE株式会社および同社関係会社の従業員等を含むものとします。以下同じです。)に対し当社株式および当社株式を時価で換算した金額相当の金銭を給付する仕組みです。
(2) 本信託から受益者に交付する予定の株式の総額
12,759,956,210円
(3) 当該役員・従業員株式所有制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
株式給付規程に基づき、受益者要件を充足する上記「(1) 信託Ⅴの概要 ①制度対象者」に記載の者
2 【自己株式の取得等の状況】
1. 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
2. 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
3. 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注) 1 当事業年度における取得自己株式は、単元未満株式の買取請求および譲渡制限付株式の無償取得によるものです。
2 当期間における取得自己株式は、譲渡制限付株式の無償取得によるものです。また、2024年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取および譲渡制限付株式の無償取得による株式数は含めていません。
4. 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注) 1 2024年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取および譲渡制限付株式報酬の無償取得による株式数は含めていません。
2 株式給付信託(J-ESOP)、役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託が保有する当社株式(32,948,954株)は、上記保有自己株式数に含めていません。
3 【配当政策】
当社の剰余金の配当の決定機関は取締役会です。また、当社の剰余金の配当は期末配当による原則年1回の配当を基本としています。
当社は中長期的かつ持続的な企業価値の向上を目指しており、そのためには、将来の成長を見据えたサービスへの先行投資や設備投資、資本業務提携を積極的に行うことが重要だと認識しています。同時に、利益還元を通じて株主の皆さまに報いることが上場会社としての責務と捉えています。
上記方針のもと、当期の期末配当金については、2024年5月15日開催の取締役会決議により、1株当たり5.56円(配当金総額は418億円)としました。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
1. 【コーポレート・ガバナンスの概要】
以下は、有価証券報告書提出日(2024年6月17日)現在の状況を記載したものです。
(1) コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社グループはコーポレート・ガバナンスを中長期的な企業価値の向上を図るために必要不可欠な機能と位置付けています。そのため、「LINEヤフーグループ行動規範」に明記しているとおり、取締役、従業員はそれぞれ求められる役割を十分に理解し、皆さまの信頼と共感を得るために適正なコーポレート・ガバナンスを維持し、効率的な企業活動を行います(なお、従来の「皆さまへのお約束(企業行動憲章)」は「LINEヤフーグループ行動規範」に統合されました。)。
<LINEヤフーグループ行動規範> https://www.lycorp.co.jp/ja/company/codeofconduct/
(2) 企業統治の体制の概要および当該体制を採用する理由
当社はコーポレート・ガバナンスを中長期的な企業価値の向上を図るために必要不可欠な機能と位置付け、適正かつ効率的な企業経営を行っています。また当社ではインターネット業界においてスピード感を持った迅速な経営判断が行える「攻めのガバナンス」と、コーポレートガバナンス・コードが目指している「透明・公正かつ迅速・果断な意思決定」のための体制とを両立させるため、監査等委員会設置会社の体制を採用した上で、任意の委員会として指名報酬委員会およびガバナンス委員会を設置しています。
2021年3月のLINE(株)との経営統合にあたって、客観的かつ多様な観点から監督と意思決定を行うため、取締役10名中4名を独立社外取締役とし、監督機能の強化と意思決定の質の向上を図りました。
また、2023年10月1日付で実施したグループ内再編(当社を存続する会社とし、完全子会社であったLINE(株)、ヤフー(株)、Z Entertainment(株)およびZデータ㈱を当事会社とするもの)を機に、取締役を10名から7名(うち3名が独立社外取締役)へスリム化し、意思決定のスピードアップを図るとともに、社外取締役割合を向上させることを通じて監督機能の強化を図っています。
① 取締役会
取締役会は、会社の経営方針、経営戦略、事業計画、重要な財産の取得および処分、重要な組織および人事に関する意思決定ならびに取締役の職務執行の監督を行っています。
取締役会の構成については下表のとおりであり、代表取締役社長が議長を務めています。
また、客観的かつ多様な観点から監督と意思決定を行うため、取締役7名中3名を独立社外取締役としています。なお、取締役候補者の指名にあたっては、独立社外取締役が過半数を占める指名報酬委員会からの提案を受け、当社または他社での業績、経験、知識、人望等を勘案し、適切な候補者を取締役会で決議し、株主総会へ付議することとしています。
加えて、取締役会は、意思決定の有効性・実効性を担保するために、毎年、会議運営の効率性および決議の有効性・実効性について分析・評価を行い、その結果の概要を開示しています。
(注) 当社は、2024年6月18日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員である取締役を除く。)2名選任の件」および「監査等委員である取締役3名選任の件」を提案します。当該議案が原案どおり承認可決された場合、取締役(監査等委員である取締役を除く。)のうち川邊健太郎および出澤剛、また、監査等委員である取締役のうち蓮見麻衣子および國廣正がそれぞれ再任されることに加え、髙橋祐子が新たに選任されます。当該議案が原案どおり承認可決された場合、当社の取締役は6名中4名が独立社外取締役となります。
② 監査等委員会
監査等委員会は、業務活動の全般にわたり、方針・計画・手続きの妥当性や、業務実施の有効性、法律・法令順守状況等につき、「3. 監査の状況 (1) 監査等委員監査の状況」に記載の監査・監督を行います。また監査等委員会では、会計監査人から監査計画・監査方法とその結果の報告を受けるほか、内部監査部門から内部監査計画・監査方法とその結果についても報告を受けます。これらに基づき、監査等委員会は定期的に監査等委員でない取締役に対し、監査等委員会としての意見を表明しています。
監査等委員会は、委員長を務める臼見好生のほか、蓮見麻衣子、國廣正の計3名で構成されており、いずれも独立社外取締役です。
当社は、社外取締役の選任基準として「LINEヤフーグループ行動規範」に則り社会的責任を果たすことができる者であること等に加え、十分な社会的信用を有することを定めています。また、(株)東京証券取引所が定める独立性基準をもって、当社の独立性基準としています。
監査等委員には、当社グループの状況に鑑み、管理、経営企画、財務等の広い管理経験を持つ者や、ガバナンス等に高い専門性を有する弁護士も含まれます。加えて、会計面については、監査等委員と会計監査人は定期的に、および必要に応じてミーティングを行い、お互いの適正な監査の遂行のために連携を図ることにより対応しています(2024年6月18日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)が承認可決された場合、独立社外取締役として公認会計士である髙橋祐子が新たに選任され、これにより監査等委員会は、いずれも独立社外取締役による4名体制となります)。
③ 指名報酬委員会
当社は、代表取締役および取締役等の指名等に関して、取締役会に提案等を行うこと、ならびに取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬等の決定や取締役会への提案等を目的とし、任意の委員会として指名報酬委員会を設置しています。
指名報酬委員会は4名で構成され、独立社外取締役常勤監査等委員である臼見好生が委員長を務め、独立社外取締役監査等委員である蓮見麻衣子、國廣正、代表取締役社長CEO出澤剛を構成員としており、過半数を独立社外取締役が占めることにより、その独立性を担保しています(2024年6月18日開催予定の定時株主総会終了後の取締役会にて、指名報酬委員会の構成員を5名(そのうち独立社外取締役4名)とする旨の決議を行う予定です)。また、決定に際しては、議決に加わることができる委員の過半数が出席の上、当該出席委員の過半数をもって決する等、その決定プロセスにおいても独立性を確保した形式となっています。
具体的には、取締役会にて定めた指名報酬委員会規程に基づき、代表取締役および取締役の選解任に係る株主総会議案に関する一切の事項について取締役会へ提案等を行っており、今後、代表取締役の後継者計画の策定・運用等も検討を進めてまいります。
また、各期の業績や当該業績への貢献等を踏まえた審議を経て、取締役会にて定めた取締役報酬等規程に基づき、取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬等を決定するとともに、株式報酬に関しては、委員会の決議を踏まえ取締役会への提案等を行っています。
④ ガバナンス委員会
当社は、いずれも独立社外取締役である臼見好生、蓮見麻衣子、國廣正の計3名を構成員とするガバナンス委員会を設置しており、委員長は國廣正が務めています(2024年6月18日開催予定の定時株主総会終了後の取締役会にて、ガバナンス委員会の構成員を独立社外取締役4名とする旨の決議を行う予定です)。
ガバナンス委員会では、親会社等の関連当事者との取引のうち、取締役会付議対象案件については、取締役会への付議前に公正性、経済合理性、適法性といった観点での審議を実施しています。また、取締役会付議対象外の案件についても、社内規程に基づき一定の条件に当てはまる取引は、ガバナンス委員会により同様の視点に基づく事前確認を実施しています。そのほか、コーポレート・ガバナンスに関する重要な事項について討議等を行うことにより、取締役会の監督機能を強化し、コーポレート・ガバナンスの更なる向上と、当社少数株主の保護を図っています。
⑤ 監査法人
当社は有限責任監査法人トーマツと監査契約を締結し、同監査法人が会社法および金融商品取引法に基づく会計監査を実施しています。
会計監査の状況については、「3.監査の状況(3)会計監査の状況」に記載のとおりです。
(3) 企業統治に関するその他の事項
① 内部統制システムの整備状況
当社は、取締役会において、会社法および会社法施行規則に定める「業務の適正を確保するための体制」について決議し、その適切な運用に努めています。
詳細につきましては、当社コーポレートガバナンスサイトをご覧ください。
<内部統制システムの基本方針>
https://www.lycorp.co.jp/ja/sustainability/jp/common/naibutousei2310_JP.pdf
② 反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方およびその整備状況
当社グループは、社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力や団体とのいかなる関係も排除し、不当要求等に対しては毅然と対応する方針です。
この方針に基づき、「LINEヤフーグループ行動規範」において反社会的勢力等との隔絶を明記しているほか、「反社会的勢力に対する基本方針」および「反社会的勢力排除規程」を制定し、反社会的勢力との関係保持、反社会的勢力の活動助長等を明確に禁止することで、反社会的勢力との関係拒絶を徹底しています。また、マニュアルの整備やその周知徹底、教育研修等を行うほか、所管警察署等の諸官庁や弁護士等の外部専門機関との連携を図っています。さらに当社グループは「全国暴力追放運動推進センター」等に加盟し、不当要求等への適切な対応方法や反社会的勢力に関する情報の収集を行っており、万一に備えた体制の強化に努めています。
③ その他コーポレート・ガバナンス体制に関する事項
a. 買収防衛に関する事項
当社は、株主構成上、現時点では敵対的買収の危険性は低いと考え、具体的な買収防衛策を講じていませんが、敵対的買収に対する有効な対策およびその必要性については適宜検討していきます。
b. 親会社からの独立性確保に関する考え方
親会社の取締役を兼務している当社取締役および親会社から招へいし親会社の役職員を兼務している取締役はいません。
また、当社の営業取引における親会社グループ会社への依存度は低く、そのほとんどは一般消費者または当社と資本関係を有しない一般企業との取引となっています。加えて、「当社およびその親会社・子会社・関連会社間における取引および業務の適正に関する規程」を制定し、親会社との取引において、第三者との取引または類似取引に比べて不当に有利または不利であることが明らかな取引の禁止や、利益または損失・リスクの移転を目的とする取引の禁止等を明確に定めています。
当社では、取締役会の決議につき特別の利害関係を有するものは議決権を行使できない旨を取締役会規程において定めています。また、特別の利害関係を有するものに該当するか否かの判断にあたっては、必要に応じて外部の専門家の意見を聞く等、正確な判断ができるよう努めています。
なお、当社の取締役会は、取締役7名のうち3名を独立社外取締役で構成し独立性を確保しているほか、取締役会の諮問機関として、当該独立社外取締役3名で構成されるガバナンス委員会を設置しています(2024年6月18日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)が承認可決された場合、当社の取締役6名中4名が独立社外取締役となります。また、定時株主総会終了後の取締役会にて、ガバナンス委員会の構成員を独立社外取締役4名とする旨の決議を行う予定です)。当該委員会にて、親会社等の関連当事者との取引実施時の意思決定のモニタリング等、取締役会の監督機能を強化するとともに、コーポレート・ガバナンスの更なる向上と、当社少数株主の保護を図るため、当社グループのガバナンス等に関する重要な事項について審議を行っています。
④ 責任限定契約の内容の概要
当社と非業務執行取締役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しています。
当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、各非業務執行取締役いずれも、100万円または法令に規定される最低責任限度額のいずれか高い額としています。
⑤ 取締役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定に基づき、任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む。)の同法第423条第1項の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨定款に定めています。これは、取締役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たし得る環境を整備することを目的とするものです。
⑥ 補償契約の内容の概要
当社は、取締役との間で、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を締結しています。当該契約では、同項第1号の費用および同項第2号の損失を、法令の定める範囲内において当社が補償することとしています。
当該契約は、悪意又は重大な過失があったことによる損害に係る賠償金等を補償の例外とする等、一定の免責事由を定めています。
⑦ 株主その他利害関係者に関する施策の実施状況
a. 株主総会の活性化および議決権行使の円滑化に向けての取組み状況
(a) 当社では、創業以来一貫して、株主総会への株主の皆様の参加を容易にするため、他社の開催が多く重なる集中日を避けて開催しています。
(b) 株主総会招集通知の発送に先立ち、当社ウェブサイト等に招集通知を早期に掲載しています。
(c) 招集通知のカラー化、非財務情報の掲載、株主の事業理解を深めるためのビジュアル化を推進しています。
(d) 狭義の招集通知および株主総会参考書類につきまして、英文でも作成し、当社ウェブサイト等に掲載することで、海外の投資家の皆様に提供しています。
(e) 定時株主総会において直近の経営状況や中長期の成長戦略について、スライド等を使用して詳細に説明し、当社への理解をより深めていただくようにしています。
(f) より多くの株主の皆様が議決権を行使できるように、インターネットによる議決権行使を可能にしています。
(g) 機関投資家の皆様の利便性向上のため、機関投資家向け議決権電子行使プラットフォームへ参加しています。
(h) 株主・投資家の皆様と建設的な対話を行うため、また、株主総会当日にご都合がつかない株主様や、遠方の株主様のために、インターネット上で株主総会を実施しています。また、個人投資家・機関投資家を問わず、当社への投資をご検討の投資家の皆様の為に、株主以外の方でもログイン等不要で株主総会の模様を視聴頂ける様、インターネット上でライブ中継をするとともに、後日、アーカイブ動画を配信しています。
b. IRに関する活動状況
当社のIRに関しては、金融商品取引法および(株)東京証券取引所の定める規則に従って適時、正確かつ公平な情報開示を行っており、株主や投資家との対話は代表取締役社長が統括し、情報開示責任者として最高財務責任者を任命しています。また、IRを専門で担うIR部を設置しています。IR部は、会社の成長戦略や経営情報等についての株主との対話の状況を、代表取締役社長、最高財務責任者、主要事業担当執行役員等に共有し、議論を行っています。
IR部は、開示資料の適切な作成ならびに株主や投資家との建設的な対話の実現のため、財務部門、経理部門、法務・ガバナンス部門のほか、事業部門、リスクマネジメント部門、セキュリティ部門、人事部門、調達部門、ESG部門とも連携し、業務を行っています。また、IR部は、社内の資本市場の視点への理解を深めるため、株主・投資家の意見・提案等を取りまとめ、社内関連部門およびグループ会社等に定期的に共有しているほか、株主・投資家との面談への陪席を推進する等、社内および当社グループ内の連携強化を主導しています。
決算発表内容については、代表取締役社長や最高財務責任者等による説明会を開催しています。その状況は、インターネットによるライブ中継、オンデマンド配信、また電話会議システム等を活用し、積極的な開示を行っています。また、リアルタイムで参加できない国内外の投資家・アナリストが決算発表内容を確認できるよう、説明会のアーカイブを当社ホームページで公開しています。さらに、証券会社のリサーチアナリストや機関投資家との個別面談やグループミーティングを実施し、代表取締役社長をはじめとした経営陣が、積極的に会社の成長戦略や経営情報について説明をしています。
外国人投資家に対するIR活動としては、開示資料の大半を英文で作成しています。さらに、海外在住の投資家を訪問する「海外ロードショー」を北米・欧州・アジアを中心に実施し、海外の投資家と直接対話する機会を設けています。近年はビデオ会議等を活用することで多様な外国人投資家と継続的に対話する機会を設けています。
IR資料に関しては、1997年の当社株式公開直後より、適時開示の観点から詳細な財務・業績の概況を四半期財務情報として、当社のリスクとなり得る情報をまとめて開示しており、過去分も含め当社ウェブサイトに掲載しています。
IR部は、株主・投資家との対話内容や保有状況、アナリストレポート、株式市場や当社および競合他社の株価動向や資本政策等について取りまとめ、独立社外取締役を含む取締役、最高財務責任者、主要事業担当執行役員および社内関係部門等に対して、取締役会、経営会議、監査等委員会等の会議体において、定期的に報告しています。また、内容に応じて、メールおよび社内コミュニケーションツールを活用し、即座に共有・発信する等、資本市場の意見を社内および当社グループ内にフィードバックする活動を強化しています。
インサイダー情報の取扱いについては、当社の「インサイダー取引防止規程」に基づき、未公表の重要事実の管理を徹底し、適切に対応しています。決算情報に関しては、情報漏えいを防ぎ、公平性を確保するために、クワイエットピリオド(沈黙期間)を設け、この期間の決算に関わる問い合わせへの回答やコメントを控えています。
c. ステークホルダーの立場の尊重に係る取組状況
当社は、当社の役職員が順守すべき行動規範として、「LINEヤフーグループ行動規範」を定めています。その上で、ステークホルダーの立場を尊重し、企業の社会的責任を果たすことによって企業価値を高めたいと考えています。具体的な取組み内容については、当社ウェブサイト(https://www.lycorp.co.jp/ja/sustainability/)に公開しています。
また、当社は「ディスクロージャーポリシー」を制定しており、IRを「財務、コミュニケーションおよび適用対象となる各法律・規則へのコンプライアンスを統合して、企業と市場等との間に公平かつ適正な方法で双方向のコミュニケーションを効果的に行わせる戦略的な経営責務」と定義づけ、公平かつ詳細な開示を行うことに努めています。
⑧ 定款で定める取締役の定数および取締役選任の決議要件
当社は、取締役を10名以内とする旨を定款で定めています。
取締役の選任決議については、株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数の決議をもって選任する旨および累積投票によらないものとする旨を定款で定めています。
⑨ 株主総会決議事項の取締役会への委任等
a. 剰余金の配当等の決定機関
当社は、剰余金の配当等を機動的に実施するため、会社法第459条第1項各号に定める剰余金の配当等に関する事項を取締役会決議により定めることができる旨を定款で定めています。
b. 自己株式取得の決定機関
当社は、機動的な資本政策の遂行のため、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会決議により自己株式の取得を可能とする旨を定款で定めています。また、そのほか、会社法第459条第1項各号による取締役会決議ができる旨を定款で定めており、これによる自己株式の取得も可能としています。
⑩ 株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行うため、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって決議を行う旨を定款で定めています。
(4) 取締役会、監査等委員会、指名報酬委員会、ガバナンス委員会の活動状況
① 取締役会の活動状況
当社は、取締役会を原則月1回開催するほか必要に応じて随時開催しています。当事業年度において当社は取締役会を13回開催しており、個々の取締役の出席状況については以下のとおりです。
(注) 小澤隆生、舛田淳および鳩山玲人については、2023年9月30日付で取締役を退任するまでの取締役会への出席回数を記載しています。
取締役会における具体的な検討内容として、以下の内容について審議、報告および討議を行いました。
・法定審議事項
・経営統合後のPMI進捗、当社グループの主要領域の現状と戦略
・当社グループ内での組織再編、当社および子会社の多額の取引
・決算、業績に関する報告
・リスク管理活動、コンプライアンス、労働環境、重要案件およびその定点報告 等
② 監査等委員会の活動状況
監査等委員会の活動状況は「3. 監査の状況 (1) 監査等委員監査の状況」に記載しています。
③ 指名報酬委員会の活動状況
当事業年度において当社は指名報酬委員会を15回開催しており、個々の委員の出席状況については以下のとおりです。
(注) 鳩山玲人は2023年9月30日付で指名報酬委員を退任するまで、代表取締役会長である川邊健太郎は2023年6月16日付で指名報酬委員を退任するまでの出席回数を記載しています。
指名報酬委員会における具体的な検討内容として、以下の内容について審議を行いました。
・役員報酬の水準・構成
・現金賞与および株式報酬に係る業績評価指標ならびに算定方法
・次年度以降の代表取締役体制および取締役の選任 等
④ ガバナンス委員会の活動状況
当事業年度において当社はガバナンス委員会を16回開催しており、個々の委員の出席状況については以下のとおりです。
(注) 鳩山玲人は、2023年9月30日付でガバナンス委員を退任するまでのガバナンス委員会への出席回数を記載しています。
ガバナンス委員会における具体的な検討内容として、以下の内容の審議等を行いました。
・親会社等の関連当事者との取引、当社グループ内での組織再編等について審議
・親会社および子会社等の関連当事者の社外取締役との意見交換
・取締役会の実効性向上を目的としたフィードバックインタビュー(毎回の取締役会後に実施)
2. 【役員の状況】
(1) 役員一覧
① 2024年6月17日 (有価証券報告書提出日)現在の役員の状況は、以下のとおりです。
男性6名 女性1名(役員のうち女性の比率14%)
(注) 1 取締役(監査等委員)の臼見好生、蓮見麻衣子、國廣正は社外取締役です。
2 当社は、取締役(監査等委員)の臼見好生、蓮見麻衣子、國廣正を東京証券取引所の定めに基づく独立役員として届け出ています。
3 任期は、2023年3月期に係る定時株主総会終結の時から2024年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
4 任期は、2023年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
5 任期は、2022年3月期に係る定時株主総会終結の時から2024年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
6 所有株式数は、2024年3月31日時点のものです。なお、所有株式数には、役員報酬BIP信託により将来的に株式交付がなされることが相当に見込まれる株式を含めて記載しており、括弧内には、所有株式数のうち、交付予定株式数を記載しています。ただし、国内非居住者に対する交付予定株式については、市場で売却された上で、その売却代金が給付される可能性があります。
② 当社は、2024年6月18日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員である取締役を除く。)2名選任の件」および「監査等委員である取締役3名選任の件」を提案しており、当該議案が原案通り承認可決されると、当社の役員の状況は、以下のとおりとなる予定です。なお、当該議案が原案通り承認可決された場合の役員の男女別人数と女性比率は、男性4名、女性2名(役員のうち女性の比率33%)となります。
(注) 1 取締役(監査等委員)の臼見好生、蓮見麻衣子、國廣正および髙橋祐子は社外取締役です。
2 当社は、取締役(監査等委員)の臼見好生、蓮見麻衣子、國廣正および髙橋祐子を東京証券取引所の定めに基づく独立役員として届け出ています。
3 任期は、2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
4 任期は、2023年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
5 任期は、2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
6 所有株式数は、2024年3月31日時点のものです。なお、所有株式数には、役員報酬BIP信託により将来的に株式交付がなされることが相当に見込まれる株式を含めて記載しており、括弧内には、所有株式数のうち、交付予定株式数を記載しています。ただし、国内非居住者に対する交付予定株式については、市場で売却された上で、その売却代金が給付される可能性があります。
(2) 社外役員の状況
当社の社外取締役は臼見好生、蓮見麻衣子、國廣正の3名であり、各氏と当社との間には、特別の利害関係はありません。
臼見好生は、企業経営およびコーポレート・ガバナンスに関する豊富な知識、実績やITビジネスへの高い見識を有しており、常勤監査等委員を務めるとともに、監査等委員会の委員長および指名報酬委員会の委員長として、当社の経営全般およびコーポレート機能への適切なアドバイスが期待されているところ、取締役会等出席時における事業内容への質問および事業の進捗に関し必要なタイミングに応じた報告を求める意見等により、社外取締役として期待される役割を適切に行っています。また、一般株主との利益相反の生ずるおそれがある事項に該当しておらず、独立性を備えています。
蓮見麻衣子は、スタンフォード大学経営大学院においてMBAを取得する等会社経営に関する豊富な知識を有しており、またファンドマネージャーとしての職務を通じて培われた金融アナリストとしての高い見識から、当社の経営に対し特に投資家の視点に基づく有益な助言や適切な監督を期待されているところ、取締役会等出席時における事業内容への質問や意見については投資家の視点に基づく形で行われており、社外取締役として期待される役割を適切に行っています。また、一般株主との利益相反の生ずるおそれがある事項に該当しておらず、独立性を備えています。
國廣正は、弁護士として企業の危機管理やコンプライアンス体制に関する幅広い知見を有しており、危機管理プロセスの整備に関する適切かつ有益な助言、提言といった役割が期待されているところ、取締役会等出席時における事業内容への質問や意見および当社コンプライアンス体制に関し、随時有益な助言、提言を行うことで、社外取締役として期待される役割を適切に行っています。また、一般株主との利益相反の生ずるおそれがある事項に該当しておらず、独立性を備えています。
なお、当社では、独立社外取締役の当社からの独立性に関しては東京証券取引所が定める独立役員の判断基準と同一のものを採用しています。
(3) 社外取締役による監督又は監査と内部監査、監査等委員会監査および会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
当社の社外取締役3名は、いずれも監査等委員であり、監査等委員会として監査を行っています。
内部監査部門は、内部監査計画・監査方法とその結果に関して、随時または定期的に監査等委員会において報告をすることとしています。
会計監査人は、監査計画・監査方法とその結果に関して、随時または定期的に監査等委員会に報告を行う機会を設けることとしています。
当社の最高財務責任者(CFO)および法務部門責任者は、定期的に常勤の監査等委員との間で情報共有のための会合を設け、業務上の重要な事項について報告を行うものとしています。
3. 【監査の状況】
(1) 監査等委員監査の状況
① 監査等委員会の組織、人員等
監査等委員会は、いずれも独立社外取締役である、臼見好生、蓮見麻衣子、國廣正の3名で構成され、臼見好生が監査等委員会委員長を務めています。監査等委員会では、監査等委員会の活動の実効性確保のために、監査等委員の互選により常勤の監査等委員を1名選定しています。なお、当社グループの状況に鑑み、管理、経営企画、財務等の広い管理経験を持つ者や、ガバナンス等に高い専門性を有する弁護士を監査等委員である取締役に選任しています。加えて、会計面については、監査等委員と会計監査人は定期的に、および必要に応じてミーティングを行い、お互いの適正な監査の遂行のために連携しています。
なお、当社の費用の負担のもと外部の弁護士を顧問とし、当該弁護士より、監査等委員会の職務の執行について法的な観点から助言等を受けています。また、監査等委員会の職務を補助する専従の使用人を配置し、監査等委員会の円滑な職務遂行を支援しています。
② 監査等委員会の開催回数および出席回数
当事業年度において当社は監査等委員会を13回開催しており、個々の監査等委員の出席状況については以下のとおりです。
(注)鳩山玲人氏につきましては、2023年9月30日の辞任までの状況を記載しております。
③ 監査等委員会の活動状況
監査等委員会は、監査等委員会が定めた監査の方針、職務の分担等に従い、会社の内部統制部門と連携の上、重要な会議に出席し、取締役および使用人等からその職務の執行に関する事項の報告を受け、必要に応じて説明を求め、重要な決裁書類等を閲覧し、本社および主要な事業所において業務および財産の状況を調査いたしました。子会社については、必要に応じて子会社の取締役および監査役等と意思疎通および情報の交換を図り、事業の報告を受けました。
また、会計監査人が独立の立場を保持し、かつ、適正な監査を実施しているかを監視および検証するとともに、会計監査人からその職務の執行状況について報告を受け、必要に応じて説明を求めました。さらに、会計監査人から「職務の遂行が適正に行われることを確保するための体制」(会社計算規則第131条各号に掲げる事項)を「監査に関する品質管理基準」(企業会計審議会)等に従って整備している旨の通知を受け、必要に応じて説明を求めました。
これらに基づき、監査等委員会は定期的に監査等委員でない取締役に対し、監査等委員会としての意見を表明しています。
④ 常勤監査等委員の活動状況
常勤監査等委員は、「③ 監査等委員会の活動状況」に記載の活動に加え、以下のような活動を行っています。
・経営陣幹部および子会社の経営陣幹部から管掌事業の状況やリスク等について説明を受けた他、最高財務責任者および法務管掌責任者と情報共有のための定期的な会合を設け、業務上の重要な事項の報告を受けました。
・当社の重要な意思決定に関わる会議へ出席し、必要に応じて意見を述べました。
・当社グループのリスク管理を統括する会議体および当社グループのコンプライアンス体制を統括する会議体の構成員として、当該会議体に出席し、担当部門から直接報告を受けました。
(2) 内部監査の状況
当社は、代表取締役社長CEO直属の専任組織として内部監査室を設置し、「内部監査規程」に則り、遵法、コンプライアンス、情報セキュリティ業務等の有効性や効率性を監査し提言を行っております。
当社グループは、ガバナンスの基本的考え方として、「横のガバナンス」(3ラインモデルに基づいた各社の事業の実態に即した自律的なガバナンス体制の構築)と、「縦のガバナンス」(グループ全体の一元的かつグローバルな事業運営環境に対応)を組み合わせた複眼的監督体制「横と縦のガバナンスの強化(ベストミックス)」を目指しています。
3ラインモデルの第3ライン機能の担当部署である内部監査室は、「横のガバナンス」の一環として内部監査を実施、又、「縦のガバナンス」として、グループ全体の内部監査体制構築、運用に関する必要な助言・支援・監督を行い、これらの内容を代表取締役社長・監査等委員会に報告しています。
また、重要な監査結果等、取締役会へ報告すべき事項があれば、取締役会付議できる仕組みが整備されております。
3様監査連携としては、監査等委員への定期的報告の他、会計監査人および内部統制部門との情報共有を実施し、内部監査業務の連携を図っています。
なお、2023年10月1日より、内部統制部門は内部監査室から財務経理グループへ移管されております。
(3) 会計監査の状況
① 監査法人の名称
有限責任監査法人 トーマツ
② 継続監査期間
18年間(2007年3月期以降)
③ 業務を執行した公認会計士
指定有限責任社員 業務執行社員 山﨑 健介
指定有限責任社員 業務執行社員 小林 弘幸
指定有限責任社員 業務執行社員 塚本 雄一郎
④ 監査業務に係る補助者の構成
公認会計士 47名 その他 74名
⑤ 監査法人の選定方針と評価基準
(会計監査人の解任または不再任の決定の方針)
当社監査等委員会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目に該当すると認められる場合は、当該会計監査人の解任を検討し、解任が妥当と認められる場合には、会計監査人を解任します。
また、当社監査等委員会は、当社監査等委員会において予め定めた指針に該当する場合には、株主総会に提出する会計監査人の不再任に関する議案の内容を決定します。
(監査等委員会による会計監査人の評価基準)
当社監査等委員会では、会計監査人を適切に評価するための基準を定めています。当該基準に基づき、監査法人の品質管理、監査能力、監査チームの独立性、また、信頼性や実績、事業拡大に対応する体制等を評価します。
⑥ 監査等委員会による監査法人の評価および再任の理由
当社監査等委員会は、上記の評価基準に基づき、当社の会計監査人として有限責任監査法人 トーマツが適任であると判断し、同監査法人を当社の会計監査人として再任しました。
なお、有限責任監査法人 トーマツに、上記指針の解任または不再任事由に該当する事項はありません。
(4) 監査報酬の内容等
① 監査公認会計士等に対する報酬
(単位:百万円)
(前連結会計年度)
当社および連結子会社における非監査業務の内容は、重要性が乏しいため業務内容の記載を省略しています。
(当連結会計年度)
連結子会社における非監査業務の内容は、重要性が乏しいため業務内容の記載を省略しています。
② 監査公認会計士等と同一のネットワーク(Deloitte Touche Tohmatsu Limited)に対する報酬(①を除く)
(単位:百万円)
(前連結会計年度)
連結子会社における非監査業務の内容は、データに関わるコンサルティング業務等であります。
(当連結会計年度)
連結子会社における非監査業務の内容は、金融業に関わる規制対応のコンサルティング業務等であります。
③ その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
(前連結会計年度)
該当事項はありません。
(当連結会計年度)
該当事項はありません。
④ 監査報酬の決定方針
監査報酬の決定方針は定めていません。
⑤ 監査等委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
会計監査人の報酬等について、取締役、社内関係部署および会計監査人から必要な資料を入手し、報告を受けた上で、会計監査人の従前の活動実績および報酬実績を確認し、当連結会計年度における会計監査人の活動計画および報酬見積りの算出根拠の適正性等について必要な検証を行い、審議した結果、これらについて妥当であると判断したため、会計監査人の報酬等の額について、会社法第399条第1項の同意を行っています。
4. 【役員の報酬等】
(1) 役員の報酬等の額又はその算定方法に関する方針に係る事項
① 取締役の報酬決定方針の概要
当社は、以下のとおり「取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針」(報酬ポリシー)を策定し、報酬ポリ
シーに基づいた考え方および手続きに則って取締役報酬の構成および水準を決定しています。
<報酬ポリシー>(2024年3月31日時点)
1.基本理念
取締役の報酬(以下役員報酬という。)を当社のミッションおよび経営戦略の実現に向けた原動力となる内容とすべく、以下を基本理念とする。
①"「WOW」なライフプラットフォームを創り、日常に「!」を届ける。"の実現に向け、経営陣のリーダーシップの発揮を促すものであること
②当社の中長期的な企業価値の向上に資するものであること
③独立性の高い強靭な報酬ガバナンスを確立することで、当社のステークホルダーに説明責任を果たすことができる内容であること
2.報酬水準
●役員報酬の水準は、各取締役が担うミッションの重要度や難易度を勘案し、役員報酬の基本理念および当社のグループ経営における各取締役の役割と責任に基づき設定する。
●報酬水準の検討に際しては、当社の経営環境や外部調査機関のデータベースによる日本を代表するグローバル企業をピアグループとした調査・分析を行った上で、指名報酬委員会においてその妥当性を検証の上設定する。
●外部環境の変化や取締役の役割・責任の変更等に応じて、適宜、報酬水準の見直しを行うものとする。
3.報酬構成
①報酬項目の概要
(取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬構成)
●取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬構成は、当社の持続的な成長の実現に向けて、中長期的な視野で大胆なリスクテイクとリーダーシップの発揮を促すためのインセンティブとして機能するよう、中長期インセンティブとしての株式報酬に比重を置くことをコンセプトとする。


※報酬構成は、毎年の指名報酬委員会において、外部環境や中長期的な戦略に応じて見直すものとする。
※上記にかかわらず、日本以外の現地採用取締役を招聘する場合等には、職務内容や採用国のマーケット水準等を勘案し、個別に報酬水準・報酬構成を設定する場合がある。
※当該事業年度における会社業績および業績目標の達成度合いに加えて、将来に向けた企業価値向上への貢献等を総合的に評価し、指名報酬委員会が特別賞与を決定し、当該事業年度終了後の一定の時期に支給する場合がある。
※2024年3月度の①連結業績評価のKPIの内訳は、以下のとおりとする旨、指名報酬委員会にて決議している。
売上収益(20%)、調整後EBITDA(40%)、調整後EPS(20%)
※現金賞与決定の指標にサステナビリティ評価(±5%)を組み込んでいる。サステナビリティ評価は、当社のミッションおよび中長期的な企業価値向上の実現に向けてカーボンニュートラルの進捗度、女性管理職比率等の多様性に関する指標、データガバナンスをはじめとした各マテリアリティ指標における前年度の実績に加えてESG評価機関の外部評価によって構成される。
(監査等委員である取締役の報酬構成)

(RSUプランを通じて取締役に交付等が行われる当社株式と継続保有期間)

②株式保有ガイドライン

4.報酬ガバナンス
(指名報酬委員会)
●役員報酬の決定にかかるプロセスの独立性・透明性・客観性を高めるために、取締役会の諮問機関として設置。
●独立社外取締役(監査等委員である取締役を含む。)を委員長とし、構成員の過半数を独立社外取締役(監査等委員である取締役を含む)が占める。
(決定プロセス)
●取締役の報酬水準、報酬構成、基本報酬額や現金賞与にかかる評価指標・算定方法・ウェイトおよび支給額、特別賞与の支給額等は指名報酬委員会にて決定。
●株式報酬にかかる付与内容については、指名報酬委員会で定めた内容に基づき、取締役会の決議により決定。
●取締役の個人別報酬支給額の算定に必要な一定事項(現金賞与におけるサステナビリティ評価・定性評価の決定等)については、当社の経営状況や取締役の業務執行状況を最も熟知している代表取締役社長の評価案に基づき、指名報酬委員会が最終評価を行う。
(付随事項)
●役員報酬は、株主総会において決議された報酬等の上限の範囲内で支給するものとする。
●当社を取り巻く外部環境の変化や中長期的な戦略の変更等により、取締役の役割と責任に大幅な変化があった場合には、現金賞与および株式報酬の目標値や算定方法等にかかるインセンティブ設計について、指名報酬委員会において慎重に審議を行った上で、見直しを行うことがある。
●当社がコーポレート・ガバナンスやサステナビリティの観点における改善・改革等を実施したことにより、取締役の役割や責任を臨時的に見直した場合についても、指名報酬委員会において慎重に審議を行った上で、適正な範囲内で臨時的な報酬や各種手当の支給等を行うことがある。
●指名報酬委員会の実効性の強化を目的とし、社外からの客観的視点および役員報酬に関する専門的知見を採り入れるために、必要に応じ外部コンサルタント等を活用し、外部データ、経済環境、業界動向、経営状況等を考慮し、報酬制度の内容について検討する体制としている。
5.報酬の没収・返還
●重大な会計上の誤りや不正による決算の事後修正が取締役会において決議された場合、または取締役(監査等委員である取締役を含む。)の在任期間中に善管注意義務や忠実義務その他の法令ないし契約に反する重大な義務違反があったと取締役会等が判断した場合、指名報酬委員会は、取締役会からの諮問を受けて、現金賞与および株式報酬を受ける権利の全部もしくは一部の没収または支給済みの現金賞与および株式報酬の全部もしくは一部の返還を求めるか否かについて審議し、その結果を取締役会に助言・提言する。
●取締役会は、当該助言・提言内容を最大限に尊重し、現金賞与および株式報酬を受ける権利の全部もしくは一部の没収(マルス)、または支給済みの現金賞与および株式報酬の全部もしくは一部の返還(クローバック)を当該取締役に請求するか否かにつき決議するものとする。
6.株主や投資家とのエンゲージメント
●役員報酬の内容については、各種法令等に従い作成・開示することとなる有価証券報告書、株主総会参考書類、事業報告、コーポレート・ガバナンス報告書、統合報告書およびホームページ等を通じ、迅速かつ積極的に開示する。
●取締役(監査等委員である取締役を含む。)については、連結報酬等の総額が1億円以上である者に限ることなく、有価証券報告書にて連結報酬等の総額の個別開示を行う。
●株主や投資家とのエンゲージメントについては、取締役(独立社外取締役を含む。)を中心に、積極的に実施する。株主や投資家とのエンゲージメントを通じて受けた株主や投資家の意見を指名報酬委員会や取締役会等で共有し、企業価値向上のために活用する。
② 業績連動報酬等に関する事項
金銭報酬としての現金賞与の概要につきましては、「① 取締役の報酬決定方針の概要 報酬ポリシー」3.①
に記載のとおりです。
当該決定基準に基づく2024年3月期の業績指標および実績は下表のとおりです。
当該業績指標を選定した理由は、売上収益、調整後EBITDA、調整後EPSの達成が、連結業績の達成度を測る指標
として当社が経営戦略上重視するKPIであるためです。また、当年度の重要テーマとして合併関連の定性評価を、
非財務の観点からも企業価値の向上に寄与する経営意識の醸成を図るためのサステナビリティ評価(社会的貢献の
達成度等)を選定しました。加えて、各取締役の個人パフォーマンスを明確化するため個人評価(各取締役のミッ
ション達成度等)を選定しました。

③ 非金銭報酬等の内容
非金銭報酬としての株式報酬の概要につきましては、「① 取締役の報酬決定方針の概要 報酬ポリシー」
3.①に記載のとおりです。
加えて、一部の取締役に対して、経過措置として2022年3月期までの報酬決定方針に基づき、譲渡制限付株
式報酬を支給しています。譲渡制限付株式報酬は、2023年3月期をもって、譲渡制限付株式報酬制度に関する
報酬枠を廃止したため、2023年4月1日に開始する事業年度(2024年3月期)以降の支給は実施しません。
④ 報酬等の株主総会決議の内容
ア)取締役(監査等委員である取締役を除く。)の金銭報酬および株式報酬の額
・2022年6月17日開催の株主総会にて、取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬等の金員の上限および株式数の上限を、以下のとおりとすることにつき、ご承認をいただいています。なお、当該決議時点における対象となる役員の員数は、取締役(監査等委員である取締役を除く。)が6名(うち社外取締役は0名)です。
(取締役(監査等委員である取締役を除く。))

イ)監査等委員である取締役の金銭報酬および株式報酬の額
2015年6月18日開催の株主総会にて、監査等委員である取締役の基本報酬額の上限、2022年6月17日開催の株主総会にて、RSUプラン(役員報酬BIP信託)における金員の上限および株式数の上限を、以下のとおりとすることにつき、ご承認をいただいています。なお、当該決議時点における対象となる役員の員数は、監査等委員である取締役は、2015年6月18日株主総会決議時点が3名、2022年6月17日株主総会決議時点が4名です。
(監査等委員である取締役)

⑤ 取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬決定の方法
当社は取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬その他の職務執行の対価として当社から受ける財産上の利益(以下、報酬等という。)の取り扱いについては、指名報酬委員会の決議に基づき具体的に報酬等を決定するため、独立社外取締役の意見を踏まえ、取締役会がその決議に基づき取締役報酬等規程(以下、報酬等規程という。)にてその旨を定めています。また、報酬等規程において指名報酬委員会に関する事項(権限、決議方法、運営等)を規定しており、指名報酬委員会は、報酬等規程に従い、基本報酬(固定報酬)については、取締役の役割と責任に応じて、また、賞与については、当該事業年度における連結業績目標の達成度合いを基礎とし、社会的貢献の達成度および取締役が実施した経営施策に対する評価等を加味して、構成員の審議および決議により取締役の個人別の報酬等の内容を決定するものとしています。他方、株式報酬としてのストック・オプションおよびRSUプラン(役員報酬BIP信託)の付与内容につきましては、当社の中長期的な企業価値の向上に向けたインセンティブとしての機能を基礎として、指名報酬委員会における審議に基づき取締役会の決議により決定するものとしています。
⑥ 報酬等に関する取締役会の委任事項
当事業年度(2024年3月期)においても、報酬等について独立性・客観性・透明性を高める観点から、取締役
の個人別の報酬等に関して、上記報酬決定方針に基づき決定することにつき取締役会の委任を受けた指名報酬
委員会において審議し、決定しています。具体的には、当事業年度は、指名報酬委員会(指名報酬委員会は、独
立社外取締役常勤監査等委員である臼見好生が委員長を務め、独立社外取締役監査等委員である鳩山玲人(2023
年9月30日付で指名報酬委員を退任)、蓮見麻衣子、國廣正、代表取締役会長である川邊健太郎(2023年6月16
日付で指名報酬委員を退任)、代表取締役社長CEOである出澤剛を構成員としています。)を、15回開催してお
り、以下の主要アジェンダについて審議および決議しました。ただし、ストック・オプションおよびRSUプラン
(役員報酬BIP信託)の付与内容につきましては、指名報酬委員会における審議に基づき取締役会の決議により決
定しました。
<指名報酬委員会の報酬関連主要アジェンダ>
・役員報酬の水準・構成
・現金賞与および株式報酬にかかる業績評価指標ならびに算定方法
・2025年3月期の取締役の報酬に係る報酬決定方針ならびに個人別報酬
当社取締役会は、当事業年度の取締役の個人別の報酬等について、報酬等規程に定めた報酬決定方針に従い決定すべきことを定めた上で、指名報酬委員会に対して、その決定を委任し、また、株式報酬については、指名報酬委員会が定めた額に基づき決定していることから、上記報酬決定方針に沿うものであると判断しています。
(2) 提出会社の役員区分毎の報酬等の総額、報酬等の種類別の総額および対象となる役員の員数
(注) 1.譲渡制限付株式報酬、RSUプラン(役員報酬BIP信託)およびストック・オプションの額は、譲渡制限付株式報酬、RSUプラン(役員報酬BIP信託)およびストック・オプションとして当事業年度に費用計上した額です。
2.上記のほか、当事業年度において、社外役員が当社親会社または当該親会社の子会社から受けた役員としての報酬等はありません。
3. ストック・オプション(非業績連動)は、当社取締役としての地位に基づき付与されたものおよび当社子会社であるLINE(株)(現Z中間グローバル(株))の取締役の地位に基づき付与されたものの双方を含みます。
4.上記の表に記載しているストック・オプション(非業績連動)の金額は、原則として、IFRSに基づき当期に費用計上した金額を記載しています。但し、監査等委員でない取締役のうち1名が、2024年3月31日付で自主放棄を行ったストック・オプション(非業績連動)に係る影響額(5,456百万円)は含まれていません。
5.2023年9月30日付で取締役(監査等委員を除く)を退任した2名および取締役(監査等委員)を退任した1名を含む人数を記載しています。
6. 当事業年度の取締役(監査等委員を除く)に対する株式報酬(非金銭報酬)の新たな付与については、2023年度業績目標の達成に資することを目的とし、2023年4月28日付で取締役会決議をもって不支給を決定しております。また、監査等委員である取締役に対する株式報酬(非金銭報酬)についても、監査等委員の協議の上、不支給を決定しております。
(3) 役員毎の報酬等
(注) 1 小澤隆生、舛田淳は、2023年9月30日付で当社の取締役を退任しています。
2 鳩山玲人は、2023年9月30日付で監査等委員である取締役を退任しています。
3 上記の他、小澤隆生に対して、当社の子会社であるZ Venture Capital(株)と過年度に締結した契約によ
り、同社の業績向上に基づき同社から賞与(業績連動)945百万円を支給しています。
4 上記の表に記載している慎ジュンホのストック・オプション(非業績連動)の金額については、自主放棄
されたストック・オプション(非業績連動)に対する株式報酬として当期費用計上された金額(2,010百
万円)および自主放棄されたことに伴い追加で株式報酬として当期費用計上された金額(3,445百万円)
は含まれていません。
5. 【株式の保有状況】
(1) 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、純投資目的である投資株式、純投資目的以外の目的である投資株式の区分を、当該出資を通じた出資先との協業により当社の事業の発展および当社グループの企業価値の向上に資するかどうかの判断に基づき決定しています。
(2) 提出会社における株式の保有状況
① 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a. 保有方針および保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
保有方針および保有の合理性を検証する方法は、経営会議等において、定期的に、保有に伴うリスクやコストおよび保有によるリターン等の観点から採算性を検証した上で、出資先との業務提携等による事業面の効果も評価し、当社の事業の発展および当社グループの企業価値の向上につながるかどうかを総合的に判断するものです。
b. 銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
c. 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄毎の株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注) 1 当社は、みなし保有株式を保有していません。
2 「―」は、当該銘柄を保有していないことを示しています。
3 定量的な保有効果については記載が困難です。保有の合理性は、「(2) 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式 ① 保有方針および保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容」に記載のとおり検証しています。
② 保有目的が純投資目的である投資株式はありません。
第5 【経理の状況】
1 連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
1. 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号。以下、連結財務諸表規則という。)第93条の規定により、国際会計基準(以下、IFRSという。)に基づいて作成しています。
2. 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1963年大蔵省令第59号。以下、財務諸表等規則という。)に基づいて作成しています。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しています。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の連結財務諸表および事業年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の財務諸表について、有限責任監査法人トーマツにより監査を受けています。
3 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組み及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について
1. 当社は、連結財務諸表の適正性を確保するための特段の取組みを行っています。具体的には、会計基準等の内容を適切に把握できる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入しています。また、各種研修に参加しています。
2. 当社は、IFRSに基づいて連結財務諸表を適正に作成することができる体制の整備を行っています。具体的には、IFRSに基づく適正な連結財務諸表を作成するために、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準に関する情報を把握するとともに、IFRSに準拠するための社内規程やマニュアル等を整備し、それらに基づいて会計処理を行っています。
1 【連結財務諸表等】
1. 【連結財務諸表】
(1) 【連結財政状態計算書】
(2) 【連結損益計算書】
(3) 【連結包括利益計算書】
(4) 【連結持分変動計算書】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(5) 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【連結財務諸表注記】
1. 報告企業
LINEヤフー(株)(以下、当社という。)は日本で設立され、同国に本社を置いており、当社および子会社(以下、当社グループという。)の親会社は、Aホールディングス(株)であり、最終的な親会社はソフトバンクグループ(株)です。登記している本店の所在地は、東京都千代田区紀尾井町1番3号です。
当社グループの主な事業内容は「6. セグメント情報」に記載しています。
なお、当社は、2023年10月1日を効力発生日として、当社ならびに中核完全子会社であるLINE(株)およびヤフー(株)を中心としたグループ内再編を実施し、商号をZホールディングス(株)からLINEヤフー(株)に変更しました。
2. 作成の基礎
(1) 準拠する会計基準
当社グループの連結財務諸表は連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、連結財務諸表規則第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しています。
(2) 測定の基礎
連結財務諸表は、「3. 重要性がある会計方針」に記載しているとおり、公正価値で測定している金融商品等を除き、取得原価を基礎として作成しています。
(3) 表示通貨および単位
連結財務諸表は日本円を表示通貨としており、百万円未満を切捨てて表示しています。
(4) 表示方法の変更
(連結損益計算書関係)
前連結会計年度において、「販売費及び一般管理費」に含めていた「減損損失」および「子会社の支配喪失に伴う利益」は重要性が増したため、独立掲記しています。前連結会計年度において独立掲記していた「子会社株式売却益」は、重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「販売費及び一般管理費」に含めて表示しています。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
前連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローの「その他」、「法人所得税の支払額」に含めて表示していた「減損損失」「子会社の支配喪失に伴う利益」および「法人所得税の還付額」は重要性が増したため、当連結会計年度において営業活動によるキャッシュ・フローにて独立掲記しています。また、営業活動によるキャッシュ・フローの「子会社株式売却益」は、重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示しています。
この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度において営業活動によるキャッシュ・フローの「その他」に含めて表示していた1,332百万円は、営業活動によるキャッシュ・フローの「減損損失」3,036百万円、「子会社の支配喪失に伴う利益」△1,703百万円として、「法人所得税の支払額」に含めて表示していた1,636百万円は、「法人所得税の還付額」1,636百万円としてそれぞれ組替えています。また、前連結会計年度において営業活動によるキャッシュ・フローの「子会社株式売却益」△4,392百万円は、「その他」△4,392百万円として組み替えています。
前連結会計年度において、投資活動によるキャッシュ・フローの「その他」に含めて表示していた「貸付金の回収による収入」は重要性が増したため、当連結会計年度において投資活動によるキャッシュ・フローにて独立掲記しています。また、投資活動によるキャッシュ・フローの「無形資産の取得による支出」「子会社の支配獲得による収入」は、重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示しています。
この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度において投資活動によるキャッシュ・フローの「その他」に含めて表示していた7,067百万円は、投資活動によるキャッシュ・フローの「貸付金の回収による収入」7,067百万円として組替えています。また、前連結会計年度において、投資活動によるキャッシュ・フローの「無形資産の取得による支出」△56,144百万円、「子会社の支配獲得による収入」397,291百万円は、「その他」341,147百万円として組み替えています。
前連結会計年度において、財務活動によるキャッシュ・フローの「その他」に含めて表示していた「非支配持分からの払込による収入」「子会社の自己株式の取得による支出」は重要性が増したため、当連結会計年度において財務活動によるキャッシュ・フローにて独立掲記しています。また、財務活動によるキャッシュ・フローの「短期借入金の純増減額(△は減少)」「新株式の発行による収入」「自己株式の取得による支出」「社債の発行による収入」は、重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示しています。
この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度において、財務活動によるキャッシュ・フローの「その他」に含めて表示していた8,198百万円は、財務活動によるキャッシュ・フローの「非支配持分からの払込による収入」9,712百万円、「子会社の自己株式の取得による支出」△1,513百万円として組替えています。また、前連結会計年度において、財務活動によるキャッシュ・フローの「短期借入金の純増減額(△は減少)」90,961百万円、「新株式の発行による収入」16,855百万円、「自己株式の取得による支出」△16,861百万円、「社債の発行による収入」60,000百万円は、「その他」150,955百万円として組替えています。
(5) 未適用の公表済み基準書および解釈指針
連結財務諸表の承認日までに公表されている主な基準書および解釈指針の新設または改訂は以下のとおりです。当連結会計年度において当社グループはこれらを早期適用していません。
IFRS第18号「財務諸表における表示及び開示」の適用による影響は検討中です。
3. 重要性がある会計方針
以下の会計方針は、他の記載がない限り、連結財務諸表に記載されている全ての期間に適用しています。
(1) 連結の基礎
① 連結の基本方針
連結財務諸表は、当社および当社が支配している企業(子会社)の財務諸表に基づき作成しています。支配とは、投資先に対するパワー、投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利、投資者のリターンの額に影響を及ぼすように投資先に対するパワーを用いる能力の全てを有している場合をいいます。当社による支配の有無は、議決権または類似の権利の保有割合や投資先に関する契約内容等の諸要素を勘案し総合的に判断しています。
子会社については、支配獲得日から支配喪失日までの期間を連結しています。子会社の包括利益は、たとえ非支配持分が負の残高になる場合でも、親会社の所有者と非支配持分に配分されます。
子会社が採用する会計方針が当社グループで採用した会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表に調整を加えています。
当社グループ内部での債権債務残高、取引、当社グループ内取引によって発生した未実現損益は、連結財務諸表作成にあたり消去しています。
② 子会社として存続する場合における当社グループの所有持分の変動
子会社に対する当社グループの所有持分の変動で支配の喪失にならない取引は、資本取引として会計処理しています。当社グループの持分および非支配持分の帳簿価額は、子会社に対する相対的な持分の変動を反映して調整しています。非支配持分を調整した額と支払対価または受取対価の公正価値との差額は資本に直接認識し、親会社の所有者に帰属しています。
当社グループが子会社の支配を喪失する場合、処分損益は(i)「受取対価の公正価値および残存持分の公正価値の合計」と(ⅱ)「子会社の資産(のれんを含む)、負債、非支配持分の従前の帳簿価額」との間の差額として算定され、それまで認識していたその他の包括利益累計額は、純損益に振り替えています。
③ 企業結合
事業の取得は「取得法」で会計処理をしています。企業結合時に引き渡した対価は、当社グループが移転した資産、被取得企業の従前の所有者に対する当社グループの負債、被取得企業の支配と交換に当社グループが発行した資本持分の取得日の公正価値の合計として測定されます。取得関連費用は発生時に純損益で認識しています。
取得日において、識別可能な取得した資産および引受けた負債は、以下を除き、取得日における公正価値で認識されます。
・繰延税金資産(または繰延税金負債)および従業員給付契約に関連する資産(または負債)は、それぞれIAS第12号「法人所得税」およびIAS第19号「従業員給付」に従って認識し測定されます。
・「被取得企業の株式に基づく報酬契約」または「被取得企業の株式に基づく報酬制度を当社グループの制度に置換えるために発行された当社グループの株式に基づく報酬契約」に関する負債または資本性金融商品は、取得日にIFRS第2号「株式に基づく報酬」に従って測定されます。
・IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って売却目的保有に分類される資産または処分グループは、当該基準書に従って測定されます。
のれんは、移転された対価、被取得企業の非支配持分の金額、取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分の公正価値の合計金額が、取得日における識別可能な取得した資産と引受けた負債の正味価額を上回る場合にその超過額として測定されます。この差額が負の金額である場合には、直ちに純損益で認識しています。
現在の所有持分であり、清算時に企業の純資産に対する比例的な取り分を保有者に与えている非支配持分は、当初認識時に公正価値、または被取得企業の識別可能純資産の認識金額に対する非支配持分の比例的な取り分相当額によって測定されます。上記以外の非支配持分は、公正価値、または該当する場合には、他の基準書に特定されている測定方法によって測定されます。
段階的に達成される企業結合の場合、当社グループが以前に保有していた被取得企業の資本持分は取得日(すなわち当社グループの支配獲得日)の公正価値で再評価され、発生した利得または損失があれば純損益に認識されます。取得日以前にその他の包括利益に計上されていた被取得企業の持分の金額は、取得企業がその持分を直接処分した場合と同じ方法で会計処理されます。
④ のれん
事業の取得から生じるのれんは、事業の取得日に計上された取得原価から減損損失累計額を控除した金額で計上されます。
のれんが配分される資金生成単位については、のれんが内部報告目的で監視される単位に基づき決定し、集約前の事業セグメントの範囲内となっています。
のれんは償却を行わず、資金生成単位または資金生成単位グループに配分し、配分された資金生成単位については、連結会計年度の一定時期、またはその生成単位に減損の兆候がある場合は、より頻繁に減損テストを行っています。当該資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額未満の場合、まず減損損失を資金生成単位に配分されたのれんに配分し、次に資金生成単位におけるその他の資産の帳簿価額の比例割合で各資産に配分しています。
のれんの減損損失は、純損益に直接認識され、以後の期間に戻入れは行いません。
なお、関連会社の取得により生じたのれんに関する当社グループの会計方針は、「⑤ 関連会社および共同支配企業への投資」に記載しています。
⑤ 関連会社および共同支配企業への投資
関連会社とは、当社グループが議決権の20%以上を所有し、投資先の財務および営業の方針決定に重要な影響力を行使し得ない反証が存在しない会社、もしくは20%未満の保有でも重要な影響力を行使し得る会社をいいます。
共同支配企業とは、当社グループを含む複数の当事者が、事業活動の重要な意思決定に関し全員一致の合意を必要とする契約上の取決めに基づき共同支配を有し、当該取決めの純資産に対する権利を有する投資先をいいます。
関連会社および共同支配企業に対する投資は、投資先が関連会社および共同支配企業になる日から持分法を適用して会計処理されます。関連会社および共同支配企業に対する投資の取得時には、取得原価が、取得日に認識されている投資先の識別可能な資産および負債の正味の公正価値のうち当社グループの持分相当額を超過する額は、のれんとして認識し、投資の帳簿価額に含まれます。再評価後、識別可能な資産および負債の正味の公正価値の当社グループの持分相当額が取得原価を超過する場合は、超過差額を投資が実施された期間に純損益に直ちに認識しています。
持分法では、関連会社および共同支配企業に対する投資額は、連結財政状態計算書において取得原価で当初認識し、その後、関連会社および共同支配企業の純損益およびその他の包括利益の当社グループの持分を認識するために修正しています。関連会社および共同支配企業の損失に対する当社グループの持分相当額が、当社グループの関連会社および共同支配企業に対する持分(実質的に当社グループの関連会社および共同支配企業に対する正味投資持分の一部を構成するいかなる長期持分を含む)を超過する場合、当社グループは追加的な損失について当社グループの持分相当額を認識していません。追加的な損失は、当社グループが関連会社および共同支配企業に代わって法的債務または推定的債務を負う、または関連会社および共同支配企業の代わりに支払いを行う範囲で認識しています。
当該投資が関連会社および共同支配企業でなくなった日もしくは売却目的保有に分類された日から、当社グループは持分法の適用を中止しています。当社グループが以前の関連会社および共同支配企業に対する残存持分を保持しており、残存持分が金融資産である場合には、当社グループは、残存持分をその日時点の公正価値で測定し、当該公正価値はIFRS第9号「金融商品」(以下、IFRS第9号という。)に従って金融資産としての当初認識時の公正価値とみなされます。持分法適用が中止された日における関連会社および共同支配企業の帳簿価額と、残存持分の公正価値および関連会社および共同支配企業に対する一部持分の処分による収入との差額は、関連会社および共同支配企業の処分損益の決定に含まれます。
当社グループの関連会社および共同支配企業投資に関する減損損失を認識するかどうかを決定するため、IFRS第9号の要求が適用されます。減損テストは、(のれんを含む)投資全体の帳簿価額に対し、IAS第36号「資産の減損」に従って行われています。
(2) 外貨換算
① 外貨建取引
当社グループの財務諸表は、各社の機能通貨で作成しています。機能通貨以外の通貨(外貨)での取引は、取引日の為替レートで機能通貨に換算しています。外貨建貨幣性項目は、各四半期末の為替レートで機能通貨に換算しています。公正価値で測定している外貨建非貨幣性項目は、測定日の為替レートで機能通貨に換算しています。
換算によって発生した為替換算差額は、「② 在外営業活動体」を除いて、その期間の純損益で認識しています。
② 在外営業活動体
連結財務諸表を作成するために、在外営業活動体の資産および負債(取得により発生したのれんおよび公正価値の調整を含む)は、各四半期末の為替レートで日本円に換算しています。収益および費用は、その各四半期の平均為替レートで日本円に換算しています。在外営業活動体の財務諸表の換算によって生じた為替差額は、その他の包括利益で認識し、在外営業活動体の換算差額勘定に累積しています。
在外営業活動体の持分全てまたは持分の一部処分を行った場合、当該在外営業活動体の換算差額は、処分損益の一部として純損益に振り替えています。
(3) 金融商品
① 認識
金融資産および金融負債は、当社グループが金融商品の契約上の当事者になった時点で認識しています。
金融資産および金融負債は当初認識時において公正価値で測定しています。純損益を通じて公正価値で測定する金融資産(以下、FVTPLの金融資産という。)および純損益を通じて公正価値で測定する金融負債(以下、FVTPLの金融負債という。)を除き、金融資産の取得および金融負債の発行に直接起因する取引コストは、当初認識時において、金融資産の公正価値に加算または金融負債の公正価値から減算しています。FVTPLの金融資産およびFVTPLの金融負債の取得に直接起因する取引コストは純損益で認識しています。
② 非デリバティブ金融資産
非デリバティブ金融資産は、「償却原価で測定する金融資産」、「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産(以下、FVTOCIの負債性金融資産という。)」、「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産(以下、FVTOCIの資本性金融資産という。)」、「FVTPLの金融資産」に分類しています。この分類は、金融資産の性質と目的に応じて、当初認識時に決定しています。
通常の方法による全ての金融資産の売買は、約定日に認識および認識の中止を行っています。通常の方法による売買とは、市場における規則または慣行により一般に認められている期間内での資産の引渡しを要求する契約による金融資産の購入または売却をいいます。
a. 償却原価で測定する金融資産
以下の要件がともに満たされる場合に「償却原価で測定する金融資産」に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有することを目的とする事業モデルの中で保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本および元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる。
当初認識後、償却原価で測定する金融資産は実効金利法による償却原価から必要な場合には減損損失を控除した金額で測定しています。実効金利法による利息収益は純損益で認識しています。
b. FVTOCIの負債性金融資産
以下の要件がともに満たされる場合に「FVTOCIの負債性金融資産」に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルの中で保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本および元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる。
当初認識後、FVTOCIの負債性金融資産は公正価値で測定し、公正価値の変動から生じる評価損益は、その他の包括利益で認識しています。その他の包括利益として認識した金額は、認識を中止した場合、その累計額を純損益に振り替えています。FVTOCIの負債性金融資産に分類された貨幣性金融資産から生じる為替差損益、FVTOCIの負債性金融資産に係る実効金利法による利息収益は、純損益で認識しています。
c. FVTOCIの資本性金融資産
資本性金融資産については、当初認識時に公正価値の変動を純損益ではなくその他の包括利益で認識するという取消不能な選択を行っている場合に「FVTOCIの資本性金融資産」に分類しています。当初認識後、FVTOCIの資本性金融資産は公正価値で測定し、公正価値の変動から生じる評価損益は、その他の包括利益で認識しています。
FVTOCIの資本性金融資産の公正価値は、「31. 金融商品の公正価値 (1) 公正価値ヒエラルキーのレベル別分類」で記載している方法により測定しています。
認識を中止した場合、もしくは著しくまたは長期に公正価値が取得原価を下回る場合に、その他の包括利益を通じて認識された利得または損失の累計額を直接利益剰余金へ振り替えています。なお、FVTOCIの資本性金融資産に係る受取配当金は、純損益で認識しています。
d. FVTPLの金融資産
以下の要件のいずれかに該当する場合には「FVTPLの金融資産」に分類しています。
・売買目的保有の金融資産
・「償却原価で測定する金融資産」、「FVTOCIの負債性金融資産」、「FVTOCIの資本性金融資産」のいずれにも分類しない場合
売買目的保有には、デリバティブ以外の金融資産で、主として短期間に売却する目的で取得した売却目的保有の金融資産を分類しています。なお、いずれの金融資産も、会計上のミスマッチを取り除くあるいは大幅に削減させるために純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定していません。
当初認識後、FVTPLの金融資産は公正価値で測定し、公正価値の変動から生じる評価損益、配当収益および利息収益は純損益で認識しています。
FVTPLの金融資産の公正価値は、「31. 金融商品の公正価値 (1) 公正価値ヒエラルキーのレベル別分類」で記載している方法により測定しています。
e. 金融資産の減損
償却原価で測定する金融資産、FVTOCIの負債性金融資産に係る予想信用損失について、貸倒引当金を認識しています。期末日毎に、金融資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増加しているかどうかを評価しています。金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、金融資産に係る貸倒引当金を12か月の予想信用損失と同額で測定しています。一方、金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合、または信用減損金融資産については、金融資産に係る貸倒引当金を全期間の予想信用損失と同額で測定しています。ただし、営業債権および契約資産については常に貸倒引当金を全期間の予想信用損失と同額で測定しています。
予想信用損失は、以下のものを反映する方法で見積っています。
・一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される、偏りのない確率加重金額
・貨幣の時間価値
・過去の事象、現在の状況、将来の経済状況の予測についての、報告日において過大なコスト労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報
当該測定に係る貸倒引当金の繰入額、および、その後の期間において、貸倒引当金を減額する事象が発生した場合は、貸倒引当金戻入額を純損益で認識しています。
金融資産の全体または一部分を回収するという合理的な予想を有していない場合には、当該金額を貸倒引当金と相殺して帳簿価額を直接減額しています。
f. 金融資産の認識の中止
金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、または金融資産を譲渡し、その金融資産の所有に係るリスクと経済価値を実質的に全て移転した場合に、当該金融資産の認識を中止しています。
③ 非デリバティブ金融負債
非デリバティブ金融負債は、「FVTPLの金融負債」または「償却原価で測定する金融負債」に分類し、当初認識時に分類を決定しています。
FVTPLの金融負債は当初認識後、公正価値で測定し、公正価値の変動から生じる評価損益および利息費用は純損益で認識しています。
償却原価で測定する金融負債は当初認識後、実効金利法による償却原価で測定しています。
金融負債は義務を履行した場合、もしくは債務が免責、取消しまたは失効となった場合に認識を中止しています。
④ デリバティブ金融資産および金融負債
デリバティブは、デリバティブ取引契約が締結された日の公正価値で当初認識しています。当初認識後は、各四半期末の公正価値で測定しています。デリバティブの公正価値の変動額は、直ちに純損益で認識しています。
デリバティブ金融資産は「FVTPLの金融資産」に、デリバティブ金融負債は「FVTPLの金融負債」にそれぞれ分類しています。
⑤ 金融資産および金融負債の相殺
金融資産および金融負債は、認識された金額を相殺する法的に強制力のある権利を有し、かつ純額で決済するかまたは資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しています。
(4) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、現金、随時引出し可能な預金、および容易に換金可能でかつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から満期日までの期間が3ヶ月以内の短期投資で構成されています。
(5) 棚卸資産
棚卸資産は、原価と正味実現可能価額のいずれか低い金額で測定しています。原価は、主として移動平均法を用いて算定しており、正味実現可能価額は、通常の事業の過程における見積販売価格から、販売に要する見積費用を控除して算定しています。
また、棚卸資産の内訳は、主として商品です。
(6) 有形固定資産
有形固定資産は、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した金額で計上しています。取得原価には、資産の取得に直接関連する費用、資産の解体・除去および土地の原状回復費用が含まれます。
減価償却費は、土地および建設仮勘定を除き、見積耐用年数にわたって定額法で計上しています。
主要な有形固定資産の見積耐用年数は以下のとおりです。
・建物および構築物 2年~50年
・工具、器具および備品 2年~20年
・機械装置および運搬具 2年~15年
減価償却方法、耐用年数および残存価額は、連結会計年度末に見直しを行い、変更がある場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
(7) 無形資産
個別に取得した耐用年数を確定できる無形資産は、原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額および減損損失累計額を控除した金額で計上しています。個別に取得した耐用年数を確定できない無形資産は、取得原価から減損損失累計額を控除した額で計上しています。
企業結合により取得し、のれんとは区別して認識された無形資産は、取得日の公正価値で当初認識されます。当初認識後、企業結合により取得した無形資産は、個別に取得した無形資産と同様に、取得原価から償却累計額および減損損失累計額を控除した金額で計上されます。
研究段階で発生した支出は、発生した期間の費用として計上しています。開発段階で発生した自己創設無形資産は、資産計上の要件を全て満たした日から、開発完了までに発生した支出の合計額で認識しています。当初認識後、自己創設無形資産は、個別に取得した無形資産と同様に、取得原価から償却累計額および減損損失累計額を控除した金額で計上しています。
償却費は、見積耐用年数にわたって主に定額法で計上しています。
耐用年数を確定できる主要な無形資産の見積耐用年数は以下のとおりです。
・ソフトウェア 3年~15年
・顧客基盤 10年~25年
償却方法、耐用年数および残存価額は、連結会計年度末に見直しを行い、変更がある場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
商標権の一部について、事業を継続する限り基本的に存続するため、耐用年数を確定できないと判断し、償却していません。
(8) リース
当社グループでは、契約の開始時に、契約がリース又はリースを含んだものであるのかどうかを判定しています。リースを含む契約の開始日または再評価日に契約における対価を、リース構成部分の独立価格と非リース構成部分の独立価格の総額との比率に基づいてそれぞれに配分することにより、リース構成部分を非リース構成部分から区分して会計処理しています。また、リース期間は、リースの解約不能期間に、行使することが合理的に確実な延長オプションの対象期間および行使しないことが合理的に確実な解約オプションの対象期間を加えたものとしています。
(借手側)
① 無形資産のリース取引
当社グループは無形資産のリース取引に対して、IFRS第16号「リース」(以下、IFRS第16号という。)を適用していません。
② 使用権資産
リースの開始日に使用権資産を認識しています。使用権資産は開始日において、取得原価で測定しており、当該取得原価は、リース負債の当初測定の金額、リース開始日以前に支払ったリース料から受け取ったリース・インセンティブを控除した金額、発生した当初直接コストおよびリースの契約条件で要求されている原資産の解体及び除去、原資産の敷地の原状回復又は原資産の原状回復の際に借手に生じるコストの見積りの合計で構成されています。
開始日後においては、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除して測定しています。使用権資産は、当社グループがリース期間の終了時に原資産の所有権を取得する場合を除き、開始日から使用権資産の耐用年数の終了時又はリース期間の終了時のいずれか早い方まで定額法を用いて減価償却しています。使用権資産の耐用年数は有形固定資産と同様の方法で決定しています。
③ リース負債
リースの開始日にリース負債を認識しています。リース負債はリース開始日現在で支払われていないリース料の現在価値で測定しています。当該リース料は、リースの計算利子率が容易に算定できる場合には、当該利子率を用いて割り引いていますが、そうでない場合には、追加借入利子率を用いて割り引いています。リース負債の測定に含まれているリース料は、主に固定リース料、延長オプションの行使が合理的に確実である場合の延長期間のリース料およびリース期間が借手によるリース解約オプションの行使を反映している場合の解約に対するペナルティの支払額で構成されています。
開始日後においては、リース負債は実効金利法を用いて償却原価で測定しています。その上で、指数またはレートの変更により将来のリース料に変更が生じた場合、残価保証に基づいた支払金額の見積りに変更が生じた場合、または延長オプションや解約オプションの行使可能性の評価に変更が生じた場合、リース負債を再測定しています。
リース負債が再測定された場合には、リース負債の再測定の金額を使用権資産の修正として認識しています。ただし、リース負債の再測定による負債の減少額が使用権資産の帳簿価額より大きい場合、使用権資産をゼロまで減額したあとの金額は純損益で認識します。
(9) のれんを除く有形固定資産、使用権資産および無形資産の減損
当社グループは、各四半期末に、有形固定資産、使用権資産および無形資産が減損損失に晒されている兆候の有無を判定しています。
減損の兆候がある場合には、減損損失の程度を算定するために、回収可能価額の見積りを行っています。個別資産の回収可能価額を見積もることができない場合には、当社グループは、その資産の属する資金生成単位の回収可能価額を見積もっています。
耐用年数が確定できない無形資産および未だ利用可能でない無形資産は、減損の兆候がある場合、および減損の兆候の有無に関わらず連結会計年度の一定時期に、減損テストを実施しています。
回収可能価額は、「処分コスト控除後の公正価値」と「使用価値」のいずれか高い方となります。
使用価値の評価に際しては、貨幣の時間的価値および当該資産に固有のリスクを反映した税引前割引率により見積もった将来キャッシュ・フローを、現在価値に割り引くことにより測定しています。
資産(または資金生成単位)の回収可能価額が帳簿価額を下回った場合、資産(または資金生成単位)の帳簿価額は回収可能価額まで減額されます。
減損損失を事後に戻入れる場合、当該資産(または資金生成単位)の帳簿価額は、過去の期間において当該資産(または資金生成単位)について認識した減損損失がなかったとした場合の資産(または資金生成単位)の帳簿価額を超えない範囲で、改訂後の見積回収可能価額まで増額しています。
(10) 引当金
引当金は、過去の事象から生じた現在の法的または推定的債務で、当該債務を決済するために経済的便益が流出する可能性が高く、当該債務について信頼性のある見積りができる場合に認識しています。
引当金は、貨幣の時間的価値の影響が重要な場合、見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間的価値および当該負債に特有のリスクを反映した税引前の割引率を用いて、現在価値に割り引いています。時の経過に伴う割引額の割戻しは純損益で認識しています。
主な引当金の内容は以下のとおりです。
① 資産除去債務
賃借契約終了時に原状回復義務のある賃借事務所の原状回復費用見込額について、資産除去債務を計上しています。これらの費用の金額や支払時期の見積りは、現在の事業計画等に基づくものであり、将来の事業計画等により今後変更される可能性があります。
② ポイント引当金
販売促進を目的とするポイント制度に基づき、会員へ付与したポイントの利用に備えるため、将来利用されると見込まれる額を計上しています。なお、当該ポイントの会員による利用には不確実性があります。
(11) 売却目的保有に分類された資産および処分グループ
継続的使用よりも主に売却取引により回収が見込まれる資産および処分グループについて、1年以内に売却する可能性が高く、現状で直ちに売却することが可能で、経営者が売却計画の実行を確約している場合には、売却目的保有に分類しています。
当社グループが、子会社に対する支配の喪失を伴う売却計画を確約し上記の条件を満たす場合は、当社グループが売却後にその子会社の非支配持分を保有するか否かにかかわらず、その子会社の資産および負債を売却目的保有に分類しています。
売却目的保有に分類した資産は、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定しています。
また、売却目的保有への分類後は、有形固定資産および無形資産の減価償却または償却は行いません。
(12) 株式に基づく報酬
当社グループは、取締役および従業員等に対するインセンティブ制度として、ストック・オプション制度、役員報酬BIP信託を用いた株式報酬制度、株式交付制度、株式給付信託(J-ESOP)を導入しています。ストック・オプション制度および役員報酬BIP信託を用いた株式報酬制度は持分決済型株式報酬として、株式交付制度および株式給付信託(J-ESOP)は持分決済型株式報酬または現金決済型株式報酬として会計処理しています。持分決済型の株式に基づく報酬は付与日における資本性金融商品の公正価値で測定しています。ストック・オプションの公正価値は、オプションの諸条件を考慮し、ブラック・ショールズモデルや二項モデル、モンテカルロ・シミュレーション等を用いて算定し、役員報酬BIP信託を用いた株式報酬制度、株式交付制度、株式給付信託(J-ESOP) の公正価値は、付与日の株価を用いて算定しています。
持分決済型の株式に基づく報酬の付与日に決定した公正価値は、権利確定期間にわたって定額法により費用計上し、同額を資本の増加として認識しています。また、条件については各四半期末において定期的に見直し、必要に応じて権利確定数の見積りを修正しています。
現金決済型の株式に基づく報酬は、発生した負債の公正価値で測定しています。当該負債の公正価値は、期末日および決済日に再測定し、公正価値の変動を純損益に認識しています。
(13) 売上収益
IFRS第15号における以下の5ステップアプローチに基づき、顧客への財やサービスの移転との交換により、その権利を得ると見込む対価を反映した金額で収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:取引価格を契約における履行義務へ配分する。
ステップ5:履行義務を充足した時点で(又は充足するに応じて)収益を認識する。
顧客に支払われる対価は、それが顧客から受け取る財又はサービスの対価であるものを除き、取引価格から控除しています。
また、顧客との契約の獲得又は履行のためのコスト(以下、契約コスト)のうち、回収が見込まれる部分について、資産として認識しています。契約コストから認識した資産については、顧客との見積契約期間にわたり定額法で償却しています。
当社グループにおける各事業の主要な収益認識基準は以下のとおりです。
① メディア事業
メディア事業は、主に広告商品の企画・販売・掲載をするための各サービスの企画・運営、情報掲載サービス の提供およびその他法人向けのサービスを提供しています。主な売上収益は、検索広告、ディスプレイ広告、アカウント広告等であり、以下のとおり収益を認識しています。
a. 検索広告
検索広告は、広告主や広告代理店向けに販売している広告商品です。「Yahoo! JAPAN」等で検索をした際、その検索キーワードに応じて検索結果ページに表示され、掲載された広告がクリックされた場合に課金されます。 広告主および広告代理店に広告運用ツールを提供し、その設定依頼に従い掲載を行うことが履行義務になります。検索広告は、ウェブサイト閲覧者が検索広告をクリックした時点で、顧客が設定したクリック料金に基づき収益を認識しています。
b. アカウント広告
アカウント広告は、主にLINE公式アカウント、LINEスポンサードスタンプから構成されます。LINE公式アカウントは、企業等の広告主が、当該広告主を「友だち」として追加したLINEユーザーに直接メッセージを送信する ことができるサービスです。LINE公式アカウントを契約期間にわたり維持するとともに、広告主がいつでもLINE ユーザーにメッセージを送信できるようにすることが履行義務となります。そのため、契約期間にわたりLINE公式アカウント登録利用の収益を認識しています。LINEスポンサードスタンプは、LINE公式アカウントの広告主が、無料でダウンロードすることができるLINEスポンサードスタンプをLINEユーザーに提供することができるサービスです。契約期間にわたりユーザーが望むときにいつでもスポンサードスタンプを利用できるようにすることが広告主に対する履行義務となります。そのため、契約期間にわたり収益を認識しています。
c. ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、ディスプレイ広告(予約型)およびディスプレイ広告(運用型)からなります。 ディスプレイ広告(予約型)は、「ブランドパネル」や「プライムディスプレイ」等、「Yahoo! JAPAN」の各種プロパティ内に表示され、画像や映像等を用いた多彩な広告表現が可能な広告商品です。主な顧客は広告代理店です。ビューアブルインプレッション購入型、枠購入型、時間帯ジャック購入型の期間販売で、契約に則して掲載することが履行義務になります。ディスプレイ広告(予約型)は、ウェブサイト上に広告が掲載される期間にわたって収益を認識しています。
ディスプレイ広告(運用型)は、主にYahoo!広告およびLINE VOOM、LINE NEWSから構成されます。Yahoo!広告は、広告主や広告代理店向けに販売している広告商品であり、ターゲット条件を設定し、条件に一致するユーザーが閲覧している「Yahoo! JAPAN」や提携サイトに広告配信を行います。広告主および広告代理店に広告運用ツールを提供し、その設定依頼に従い掲載を行うことが履行義務になります。Yahoo!広告は、ウェブサイト閲覧者がコンテンツページ上の広告をクリックした時点で、顧客が設定したクリック料金に基づき収益を認識しています。LINE VOOM、LINE NEWSに掲載される広告は、インプレッション、ビュー、クリック 等の特定のアクションを基に対価を受領します。随時ユーザーに対して広告を表示することが履行義務となり、契約条件で規定された特定のアクションを充足した時点で、収益を認識しています。
d. その他
その他は、主に「LYPプレミアム」であり、個人ユーザー向けに様々な会員特典を受けられる「LYPプレミアム」を販売しており、会員資格が有効な期間にわたって収益を認識しています。
② コマース事業
コマース事業は、主に中小企業や個人向けにインターネットを介して商品の販売やサービスの企画・提供をしています。
主な売上収益は、アスクルグループの物品販売サービス、「ZOZOTOWN」や「Yahoo!オークション」等のeコマース関連サービスであり、以下のとおり収益を認識しています。
a. アスクルグループの物品販売サービス
アスクルグループは、オフィス関連商品等の販売事業を行っており、主な顧客は中小企業等の法人および個人ユーザーになります。物品販売の収益は、顧客が物品の使用を指図し、当該物品から残りの便益のほとんど全てを獲得する能力を有することとなる、顧客が物品に対する支配を獲得した時点で認識しています。
b. 「ZOZOTOWN」
主に「ZOZOTOWN」内にテナント形式で出店する各ブランドの代理人として、個人ユーザー向けに商品の受託販売を行っており、顧客が物品に対する支配を獲得した時点で、商品取扱高に各手数料率を乗じた受託販売手数料を収益として認識しています。
c. 「Yahoo!オークション」
個人ユーザーや法人向けにネットオークションサービスを提供しており、オークション取引が成立した時点で、落札金額に応じた出品者に対する落札システム利用料を収益として認識しています。
(14) 退職給付
当社グループでは主に確定拠出制度を採用しています。
確定拠出制度は、雇用主が一定額の掛金を他の独立した基金に拠出し、その拠出額以上の支払いについて法的または推定的債務を負わない退職給付制度です。
確定拠出制度への拠出は、従業員がサービスを提供した期間に費用として認識し、未払拠出額を債務として認識しています。
(15) 法人所得税
法人所得税は当期税金および繰延税金から構成され、企業結合から生じる税金、およびその他の包括利益または直接資本に認識する項目から生じる税金を除き、純損益で認識しています。
① 当期税金
当期税金は税務当局に対する納付または税務当局からの還付が予想される金額で測定し、税額の算定は、当連結会計年度末に制定または実質的に制定されている税率および税法を使用しています。
② 繰延税金
繰延税金資産は、将来減算一時差異、繰越欠損金および繰越税額控除について、将来の課税所得により使用できる可能性が高い範囲内で認識しています。また、繰延税金資産は各四半期末に回収可能性の見直しを実施しています。繰延税金負債は、原則として将来加算一時差異について認識しています。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産または負債を認識していません。
・企業結合以外の取引で、かつ会計上の利益にも課税所得にも影響を及ぼさない取引における資産または負債の当初認識から生じる一時差異
・のれんの当初認識から生じる将来加算一時差異
・子会社および関連会社に対する投資に係る将来減算一時差異のうち、予測可能な将来に当該一時差異が解消する可能性が高くない場合または当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が高くない場合
・子会社および関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異のうち、一時差異の解消時期をコントロールすることができ、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金資産および負債は、当連結会計年度末に制定または実質的に制定されている法律に基づいて、当該資産が実現されるまたは負債が決済される時点において適用されると予測される税率を用いて測定しています。
繰延税金資産および負債は、当期税金資産および負債を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ、法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合に相殺しています。
IAS第12号(改訂)の一時的な救済措置に応じて、第2の柱モデルルールの法人所得税に係る繰延税金資産および繰延税金負債に関する認識および情報の開示に対する例外規定を適用しています。
(16) 自己株式
自己株式を取得した場合は、直接取引費用を含む税効果考慮後の支払対価を、資本の控除項目として認識しています。自己株式の購入、売却または消却において損益は認識していません。なお、帳簿価額と売却時の対価との差額は資本剰余金として認識しています。
(17) 1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の所有者に帰属する当期利益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して算定しています。
希薄化後1株当たり当期利益は、全ての希薄化効果のある潜在株式が転換されたと仮定して、親会社の所有者に帰属する当期利益および自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数を調整することにより算定しています。
(18) 政府補助金
政府補助金は、補助交付のための付帯条件を満たし、補助金を受領することについて合理的な保証が得られた時に認識しています。収益に関する政府補助金は、補助金により保証される費用が認識される期間にわたって、純損益として認識しています。純損益として認識された補助金については、関連する費用から控除しています。資産に関する政府補助金は、当該補助金の金額を資産の取得原価から控除しています。
(19) 会計方針の変更
当社グループが当連結会計年度より適用している基準書および解釈指針は以下のとおりです。
IAS第12号(改訂)「法人所得税」の適用が、前連結会計年度および当連結会計年度の連結財務諸表(連結財務諸表
注記を除く)に与える重要な影響はありません。
なお、同基準改正の適用に伴い、単一の取引から生じた資産及び負債に係る同額の繰延税金資産および繰延税
金負債の認識を行った結果、連結財務諸表注記において、前連結会計年度を遡及して修正を行っています。詳細は「15. 法人所得税 (1) 繰延税金」をご参照ください。
4. 見積り及び判断の利用
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は会計方針の適用および資産、負債、収益、費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り、仮定を設定することが義務付けられています。実際の業績はこれらの見積りと異なる場合があります。
見積りおよびその基礎となる仮定は継続して見直しています。会計上の見積りの見直しによる影響は、見積りを見直した会計期間および将来の会計期間において認識しています。
会計方針の適用に際して行う判断のうち、連結財務諸表上で認識する金額に最も重要な影響を与える事項は以下のとおりです。
・子会社および関連会社の範囲の決定(「3. 重要性がある会計方針 (1)」)
当連結会計年度末および翌連結会計年度において重要な修正をもたらすリスクのある将来に係る仮定および当連結会計年度末におけるその他の見積りの不確実性に関する事項は、主に以下のとおりです。
・企業結合により取得した資産および引き受けた負債の公正価値の見積り(「3. 重要性がある会計方針 (1)」、「5.企業結合」)
・有形固定資産、使用権資産、のれんおよび無形資産の減損に関する見積り(「3. 重要性がある会計方針 (1) (9)」、「13. のれん及び無形資産」)
・関連会社株式の減損に関する見積り(「3. 重要性がある会計方針 (1)」)
・金融商品の公正価値の測定方法(「3. 重要性がある会計方針 (3)」、「31. 金融商品の公正価値」)
・償却原価で測定する金融資産、FVTOCIの負債性金融資産および貸出コミットメント等の減損に関する見積り(「3. 重要性がある会計方針 (3)」)
・有形固定資産、使用権資産および無形資産の耐用年数および残存価額の見積り(「3. 重要性がある会
計方針 (6) (7)(8)」)
・引当金の認識・測定における判断および見積り(「3. 重要性がある会計方針 (10)」、「21. 引当
金」)
・ストック・オプションの公正価値(「3. 重要性がある会計方針 (12)」、「29. 株式に基づく報酬」)
・収益の認識・測定における判断および見積り(「3. 重要性がある会計方針 (13)」、「33.売上収
益」)
・繰延税金資産の回収可能性(「3. 重要性がある会計方針 (15)」、「15. 法人所得税」)
5. 企業結合
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
PayPay(株)
(1) 企業結合の概要
2022年10月1日付で、株式交付(以下本株式交付という。)の効力が発生し、Bホールディングス(株)はPayPay(株)の普通株式を譲り受け、PayPay(株)はBホールディングス(株)の連結子会社となり、また当社は、ソフトバンク(株)とのBホールディングス(株)を対象会社とする株主間契約(以下本株主間契約という。)においてBホールディングス(株)の過半数の取締役の指名権を保有することとなるため、PayPay(株)は当社の連結子会社となりました。
当社グループは、2021年3月に実施した当社とLINE(株)との経営統合以来、日常生活に欠かせない「情報と人をつなぐ(Yahoo! JAPAN)」「人と人をつなぐ(LINE)」「人と金融サービスをつなぐ(PayPay)」という3つの起点を中心に、多様なグループ会社とのシナジーを通じて、様々な社会課題の解決に取り組んでまいりました。各グループ企業が連携することで、他のグローバルIT企業とは一線を画した独自の経済圏を確立し、世界をリードするAIテックカンパニーへと成長することを目指しています。3つの起点のうちの1つであるPayPay(株)が提供するキャッシュレス決済サービスのPayPayは、サービス開始から4年6カ月で登録ユーザー数5,664万人、登録箇所数410万ヵ所(注)に利用していただき、社会インフラとして急速な成長を遂げています。PayPay(株)は、これまではソフトバンクグループ(株)を親会社とし、当社グループならびにソフトバンク(株)らの株主が強みを持ち寄り成長を遂げてきました。本取引を通じ、当社とソフトバンク(株)によりBホールディングス(株)を共同経営し、PayPay(株)を連結子会社化することで、更なる社会課題の解決はもとより、当社グループおよびPayPay(株)の企業価値の最大化に資すると考え、この度当社は、本取引の実行判断に至りました。
(注) 2023年3月末時点(PayPayへの登録箇所数の累計)
(2) 被取得企業の概要
(3) 支配獲得日
2022年10月1日
(4) 取得した議決権付資本持分の割合
LINEヤフー株式会社(旧会社名:Zホールディングス株式会社、以下LINEヤフー(株)とする)のPayPay(株)に対する持分割合5.9%(実質保有割合5.9%)
Bホールディングス(株)のPayPay(株)に対する持分割合57.9%(実質保有割合29.0%)
(当社の実質保有割合の合計34.9%)
なお、Bホールディングス(株)が、株式交付計画に基づいて、ソフトバンク(株)およびZホールディングス中間(株)に対して、PayPay(株)の普通株式1株に対してBホールディングス(株)のA種類株式1株を割当て交付していることから、実質的にZホールディングス中間(株)が保有していたPayPay株式を取得対価とした連結子会社化という取引の実態を重視してLINEヤフー(株)およびZホールディングス中間(株)がBホールディングス(株)を通じて保有するPayPay(株)に対する実質的な保有割合に基づき会計処理を行っています。
(5) 支配獲得日における取得対価、取得資産および引受負債の公正価値、非支配持分およびのれん
(注)1 暫定的な金額の修正
取得対価は、支配獲得日における公正価値を基礎として、取得した資産および引き受けた負債に配分しています。前連結会計年度において、取得対価の配分が完了しています。取得した資産および引き受けた負債のそれぞれの合計について、当初の暫定的な金額と最終的な金額の間に重要な変動はありません。
2 無形資産
識別可能な無形資産51,368百万円が含まれています。内容は顧客関係で、見積耐用年数は10年です。また、企業結合により識別した無形資産は、見積将来キャッシュ・フロー、割引率、既存顧客の逓減率から生み出される将来売上収益、ロイヤルティレート等の仮定に基づいて測定しています。
3 非支配持分
非支配持分は、支配獲得日における識別可能な純資産に企業結合後の非支配持分比率を乗じて測定しています。
4 のれん
今後の事業展開や当社グループと被取得企業とのシナジーにより期待される将来の超過収益力を反映したものです。
(6) 企業結合に伴う再測定益
当社はPayPay(株)の連結子会社化に伴い、当社が既に保有していたPayPay(株)に対する資本持分を支配獲得日の公正価値で再測定した結果、前連結会計年度において、147,321百万円の再測定益を認識しています。この利益は連結損益計算書上「企業結合に伴う再測定益」に計上しています。
(7) 企業結合に係る支配獲得日以降の損益情報
前連結会計年度の連結損益計算書に認識している当該支配獲得日以降における被取得企業の売上収益は66,232百万円、当期損失は15,971百万円です。
(8) プロフォーマ情報(非監査情報)
上記の企業結合が前連結会計年度期首に完了したと仮定した場合の当社グループのプロフォーマ情報は売上収益1,720,480百万円、当期利益175,313百万円です。プロフォーマ情報には、実際の支配獲得日に認識した無形資産の償却費の増加および企業結合に伴う再測定益等が反映されています。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度に生じた重要な企業結合はありません。
6. セグメント情報
(1) 報告セグメント
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
当社グループは、「メディア事業」、「コマース事業」および「戦略事業」の3つを報告セグメントとしています。
「メディア事業」は、主に広告商品の企画・販売・掲載をするための各サービスの企画・運営、情報掲載サービスの提供およびその他法人向けサービスの提供をしています。
「コマース事業」は、主に中小企業や個人向けにインターネットを介して商品の販売やサービスの企画・提供をしています。
「戦略事業」は、主に決済金融関連サービスの提供をしています。
「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、クラウド関連サービス等を含みます。
各報告セグメントの会計方針は、「3.重要性がある会計方針」で参照している当社グループの会計方針と同一です。セグメント利益は連結損益計算書の営業利益と調整を行っており、セグメント利益の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社費用です。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費です。セグメント間の売上収益は市場実勢価格に基づいています。
なお、2024年3月期第1四半期より、サービスの効率的な提供に重点を置き、迅速に市場の変化に対応するため、一部のサービスおよび子会社をセグメント間で移管しています。主な変更内容は、その他に区分されていたヤフー(株)のデータソリューションサービスおよび子会社であるdely(株)のサービスをメディア事業に移管し、また、その他および調整額に配賦していたLINE(株)およびその子会社に関する費用の一部をメディア事業、コマース事業および戦略事業に配賦しています。
また、2023年10月1日付のグループ内再編に伴い、2024年3月期第3四半期より一部のサービスおよび費用をセグメント間で移管しています。主な変更内容は、コマース事業に区分されていたプレミアム会員、戦略事業に区分されていた「LINE Search」およびその他に区分されていたメールサービスをメディア事業に移管し、調整額に計上されていたスタッフ部門およびテクノロジー部門の人件費、データセンターおよび社内インフラに関わる費用をメディア事業、コマース事業、戦略事業およびその他に配賦しています。
これらに伴い、前連結会計年度のセグメント情報を修正再表示しています。
当社グループのセグメント情報は以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) 1 使用権資産償却費を含みます。
2 2023年10月1日付のグループ内再編に伴い、科目振替の方針を変更したことにより減価償却費及び償却費を遡及修正しています。
3 「メディア事業」のセグメント利益には、企業結合に伴う再測定益9,180百万円を含みます。(「36. 企業結合に伴う再測定益」参照)
4 「戦略事業」のセグメント利益には、企業結合に伴う再測定益147,321百万円を含みます。(「36. 企業結合に伴う再測定益」参照)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1 使用権資産償却費を含みます。
2 「戦略事業」のセグメント損失には、減損損失12,242百万円を含みます。(「35. 減損損失」参照)
3 「戦略事業」のセグメント損失には、事業分離における移転利益10,458百万円を含みます。(「37. 事業分離における移転利益」参照)
4 「コマース事業」のセグメント利益には、受取損害賠償金9,426百万円を含みます。(「38. 受取損害賠償金」参照)
5 「コマース事業」のセグメント利益には、子会社の支配喪失に伴う利益5,071百万円を含みます。(「39. 子会社の支配喪失に伴う利益」参照)
(2) サービス別情報
サービス別の外部収益については、「33. 売上収益」に記載のとおりです。
7. 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物の内訳は、以下のとおりです。
(注) 当連結会計年度の現金及び現金同等物のうち利用が制限されている資産は256,605百万円(前連結会計年度361,197百万円)です。主な内容は、銀行事業を営む子会社の日銀預け金です。銀行事業を営む子会社は「準備預金制度に関する法律」により、受け入れている預金等の一定比率以上の金額(法定準備預金額)を日本銀行に預け入れる義務があり、法定準備預金額以上の金額を日本銀行に預け入れています。
8. 営業債権及びその他の債権
営業債権及びその他の債権の内訳は、以下のとおりです。
当社グループは、資金決済法の規制を受けます。そのため、当該法律にて定められた一定の金額を、金銭もしくは国債で法務局に供託するか、金融機関と保証契約を締結することが要求されています。追加の供託をした場合には、当該拠出は保証金として計上されることとなり、金融機関との信用保証契約により対応した場合には、当該金額に契約上の保証料率を乗じた額が保証料として発生します。
当社グループは、資金決済法に準拠するため、一部の供託実施と、銀行との間に信用保証契約を締結しています。
9. 銀行事業の有価証券
銀行事業の有価証券の内訳は、以下のとおりです。
(注) 銀行事業を営む子会社において、主に資金調達や為替決済の担保として資産を差し入れています。銀行事業の有価証券のうち、銀行事業を営む子会社が差し入れた資産の帳簿価額は当連結会計年度で186,847百万円(前連結会計年度97,265百万円)です。
10. その他の金融資産
その他の金融資産の内訳は、以下のとおりです。
(注) 銀行事業を営む子会社において、為替決済等の担保として中央清算機関に対して差し入れている現金です。
11. 有形固定資産
有形固定資産の帳簿価額の増減および取得原価、減価償却累計額および減損損失累計額は、以下のとおりです。
帳簿価額
取得原価
減価償却累計額および減損損失累計額
12. 使用権資産
使用権資産の帳簿価額の増減および取得原価、減価償却累計額および減損損失累計額は、以下のとおりです。
使用権資産の帳簿価額
取得原価
減価償却累計額および減損損失累計額
13. のれん及び無形資産
のれん及び無形資産の帳簿価額の増減および取得原価、償却累計額および減損損失累計額は以下のとおりです。
帳簿価額
(注) 「5.企業結合」参照
取得原価
償却累計額および減損損失累計額
商標権の一部について、事業を継続する限り基本的に存続するため、耐用年数を確定できないと判断し、償却していません。
顧客基盤は、被取得企業の企業結合時に存在した顧客から期待される将来の超過収益力を反映したものです。
償却費は、連結損益計算書上、「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に含めて表示しています。
前連結会計年度および当連結会計年度において費用として認識した研究開発費は、それぞれ39,054百万円、42,332百万円です。
当連結会計年度における、ソフトウェアに関連する自己創設無形資産の帳簿価額は91,813百万円(前連結会計年度83,687百万円)です。
のれんおよび耐用年数を確定できない無形資産の資金生成単位グループへの配分額は、以下のとおりです。
のれん
(単位:百万円)
(注) 1 メディア資金生成単位グループは、主にLINEヤフーのマーケティングソリューション資金生成単位および
LINEヤフーグループのメディア資金生成単位により構成されています。
金融資金生成単位グループは、主にPayPay資金生成単位、PayPay銀行資金生成単位およびPayPayカード
資金生成単位により構成されています。
企業結合によるシナジー効果は資金生成単位グループ全体に及んでおり、のれんはこれら資金生成単位に
対し合理的で首尾一貫した基礎により配分できないことから、メディア資金生成単位グループおよび金
融資金生成単位グループにそれぞれ配分しています。
(注) 2 資金生成単位グループを見直し、従来の「ショッピング」から、「ショッピング」、「アスクル」およ
び「ZOZO」に分割しています。
耐用年数を確定できない無形資産
(単位:百万円)
(注) 1 LINEヤフー(株)が主にYahoo!およびYahoo! JAPANに関連する日本での商標権を取得したことによるもの
です。
(注) 2 資金生成単位グループを見直し、従来の「ショッピング」から、「ショッピング」、「アスクル」およ
び「ZOZO」に分割しています。
上記ののれんおよび耐用年数を確定できない無形資産の減損テストにおける回収可能価額は、金融資金生成単位グループ、アスクル資金生成単位グループおよびZOZO資金生成単位グループは処分コスト控除後の公正価値、その他の資金生成単位グループは使用価値に基づき算定しています。
使用価値は、経営者が承認した事業計画と成長率を基礎としたキャッシュ・フローの見積額を現在価値に割り引いて算定しています。事業計画は原則として5年を限度としており、業界の将来の趨勢に関する経営者の評価と過去のデータを反映したものであり、外部情報および内部情報に基づき作成しています。永続成長率は資金生成単位が属する市場もしくは国の長期平均成長率を勘案して決定しています。前連結会計年度において使用した永続成長率は0.9%、当連結会計年度において使用した永続成長率は1.5%です。また、使用価値の測定で使用した税引前割引率は、前連結会計年度は4.8~12.0%、当連結会計年度は8.2~11.7%です。
金融資金生成単位グループにおける処分コスト控除後の公正価値は、主に割引キャッシュ・フロー法によって算定しています。
割引キャッシュ・フロー法における継続価値の算定は、類似企業のEV/EBITDA倍率を参照し算定しており、将来キャッシュ・フローの算定は、経営者が承認した事業計画と成長率を基礎としたキャッシュ・フローの見積額を現在価値に割り引いて算定しています。事業計画は原則として10年を限度としており、業界の将来の趨勢に関する経営者の評価と過去のデータを反映したものであり、外部情報および内部情報に基づき作成しています。前連結会計年度において使用した税引前割引率は26.7%、EV/EBITDA倍率は13.2倍、当連結会計年度において使用した税引前割引率は22.4%、EV/EBITDA倍率は10.0倍です。当該公正価値の公正価値ヒエラルキーは、測定に用いた重要なインプットに基づきレベル3に該当します。
アスクル資金生成単位グループおよびZOZO資金生成単位グループにおける処分コスト控除後の公正価値は、活発な市場における相場価格を用いて測定しています。当該公正価値の公正価値ヒエラルキーはレベル1に該当します。
資金生成単位グループについて、使用価値および処分コスト控除後の公正価値は当該資金生成単位の帳簿価額を十分に上回っており、減損テストに用いた主要な仮定について合理的な範囲で変動があった場合にも、回収可能価額が帳簿価額を下回ることはないと考えています。
また、キャッシュ・フローの見積額の不確実性について、事業計画に含めて測定をしています。
14. 他の企業への関与の開示
(1) 子会社
当社の主要な子会社の状況は、以下のとおりです。
(注) 1 「議決権所有割合」欄の(内書)は間接所有割合です。
2 当社はアスクル(株)の議決権の過半数を保有していませんが、議決権の分散状況および過去の株主総会の投票パターン等を勘案した結果、当社がアスクル(株)を実質的に支配していると判断し、同社を子会社としています。
3 当社はPayPay銀行(株)の議決権の過半数を保有していませんが、同社の取締役会の構成員の過半数を占めているため、実質的に支配していると判断し、同社を子会社としています。
4 当社は、2023年10月1日付で、当社を吸収合併存続会社、ヤフー(株)を吸収合併消滅会社とする吸収合併を行い、ヤフー(株)は同日付で消滅しています。また、2023年10月1日付で、LINE(株)を吸収分割会社、当社を吸収分割承継会社とする吸収分割を行い、LINE(株)はZ中間グローバル(株)へ商号を変更しています。
(2) 当社にとって重要な非支配持分がある子会社の要約連結財務情報等
① アスクルグループ(アスクル(株)およびその傘下の会社)
a. 一般的情報
b. 要約連結財務情報
(注) 当連結会計年度において、アスクルグループから非支配持分に支払われた配当金は1,983百万円(前連結会計年度1,716百万円)です。
② PayPay銀行(株)
a. 一般的情報
b. 要約連結財務情報
(注) 当連結会計年度において、PayPay銀行(株)から非支配持分に支払われた配当金は418百万円(前連結会計年度840百万円)です。
③ ZOZOグループ((株)ZOZOおよびその傘下の会社)
a. 一般的情報
b. 要約連結財務情報
(注) 当連結会計年度において、(株)ZOZOから非支配持分に支払われた配当金は13,226百万円(前連結会計年度8,811百万円)です。
④ PayPayグループ(株)(PayPay(株)およびその傘下の会社)
a. 一般的情報
b. 要約連結財務情報
(注) 前連結会計年度の金額はPayPay(株)の支配獲得日以降の売上収益、当期利益および当期包括利益です。
(注) 前連結会計年度の金額はPayPay(株)の支配獲得日以降のキャッシュ・フローです。
(3) 持分法で会計処理されている投資
個々に重要性のない持分法で会計処理されている投資の帳簿価額は、以下のとおりです。
個々に重要性のない持分法で会計処理されている投資に関する財務情報は、以下のとおりです。
(4) ストラクチャード・エンティティ
当社グループは、国内外での投資活動を行うため、投資事業組合等を通じて投資活動を行っています。投資事業組合は、組合員たる投資家から資金を集め、出資先企業に対し主として出資の形で資金を供給する組合であり、支配しているかを決定する際の決定的要因が議決権でないように組成されています。
また、非連結のストラクチャード・エンティティとして、投資先の選定等の経営方針について支配していない投資事業組合等への投資を行っています。非連結のストラクチャード・エンティティについては、資産および負債に対して財務的支援を提供する取り決め等は行っていません。
当社グループが非連結のストラクチャード・エンティティへの関与により晒されている損失の最大エクスポージャーは以下のとおりです。
当該最大エクスポージャーは、投資の帳簿価額および追加投資に係るコミットメントの合計額に限定されます。
連結財政状態計算書上、投資の帳簿価額は「その他の金融資産」、「持分法で会計処理されている投資」に含めて表示しています。
なお、当該最大エクスポージャーは、生じ得る最大の損失額を示すものであり、その発生可能性を示すものではありません。
15. 法人所得税
(1) 繰延税金
繰延税金資産および繰延税金負債の変動の内訳は以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注1) 従業員給付に係る負債には、賞与および有給休暇にかかる負債を含みます。
(注2) 当社グループは当連結会計年度よりIAS第12号 法人所得税(2021年5月改訂)を適用し、単一の
取引から生じた資産および及び負債に係る同額の繰延税金資産および繰延税金負債をそれぞれ
認識しています。当該会計方針の変更に伴い、前連結会計年度の数値を遡及して修正しています。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 従業員給付に係る負債には、賞与および有給休暇にかかる負債を含みます。
当社グループにおいて、損失が生じている納税主体に帰属している繰延税金資産は前連結会計年度末29,646百万円、当連結会計年度末31,976百万円です。これらの繰延税金資産については、将来の課税所得により使用できる可能性が高い範囲で認識しています。
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異および繰越欠損金(繰越期限別内訳)は以下のとおりです。なお、将来減算一時差異および繰越欠損金は税額ベースです。
繰延税金負債を認識していない子会社等に対する持分に係る将来加算一時差異の総額(所得ベース)は、前連結会計年度末1,666,050百万円、当連結会計年度末353,789百万円です。
(2) 法人所得税
法人所得税の内訳は以下のとおりです。
(注) 1 当期税金費用には、従前は未認識であった税務上の欠損金、税額控除または過去の期間の一時差異か
ら生じた便益の額が含まれています。これに伴う当期税金費用の減少額は、当連結会計年度におい
て5,566百万円です。
(注) 2 繰延税金費用には、繰延税金資産の評価減または以前に計上した評価減の戻入により生じた費用の
額が含まれています。これに伴う繰延税金費用の減少額は、当連結会計年度において23,400百万円
です。
各年度の法定実効税率と実際負担税率との調整は以下のとおりです。実際負担税率は税引前利益に対する法人所得税割合を表示しています。
(注) 1 主に2023年10月1日付で実施したグループ内再編に伴い、繰延税金資産の回収可能性の見直し等を
行った影響により、当連結会計年度はマイナス調整となりました。
(3) グローバル・ミニマム課税による影響
経済協力開発機構(OECD)が公表した第2の柱に係る法制が、当社グループが事業活動を行っている一部の国・
地域で制定、または実質的に制定されています。日本では令和5年度税制改正において、グローバル・ミニマム
課税に対応する法人税が創設され、それに係る規定を含めた税制改正法(「所得税法等の一部を改正する法律」(
令和5年法律第3号))(以下、改正法人税法)が2023年3月28日に成立しています。改正法人税法では、グロー
バル・ミニマム課税ルールのうち、所得合算ルール(IIR)が導入され、2024年4月1日以後開始事業年度より、
日本に所在する親会社の子会社等の税負担が最低税率(15%)に至るまで、日本に所在する親会社に対して追加で
上乗せ課税されることになりますが、これらが当社グループの連結財務諸表へ与える影響は軽微であると判断し
ています。
16. その他の資産
その他の資産の内訳は、以下のとおりです。
(注)1「17. 売却目的保有に分類された処分グループ」参照
(注)2 財又はサービスが顧客へ移転した時点で収益の減額処理を要する、顧客に支払われた対価です。
17. 売却目的保有に分類された処分グループ
(1) バリューコマースグループ(バリューコマース(株)(以下、バリューコマースという。)およびその子会社)
当社の子会社でありバリューコマース株式を保有する Zホールディングス中間(株)(以下、ZHD中間という。)は、バリューコマースとの間で、ZHD中間が保有するバリューコマース普通株式の一部をバリューコマースが実施する自己株式の公開買付けに応募する旨の公開買付応募契約を2024年3月11日付で締結しました。これに伴い、当社の子会社ではなくなる可能性が非常に高まったため、バリューコマースグループの資産および負債を売却目的保有に分類された処分グループに分類しています。当該処分グループは、売却コスト控除後の公正価値(売却予定価額)が帳簿価額を上回っているため、帳簿価額で測定しています。
なお、2025年3月期第1四半期において、当社の子会社から除外となります。
(2) LINE NEXTグループ(LINE NEXT Corp(以下、LINE NEXTという。)およびその子会社)
当社の子会社でありLINE NEXT株式を保有する Z中間グローバル(株)およびLINE NEXTは、CrescendoおよびCrescendoが主導するコンソーシアムとの間で、総額約200億円のLINE NEXTの新株引受契約を締結しました。これに伴い、当社の子会社ではなくなる可能性が非常に高まったため、LINE NEXTグループの資産および負債を売却目的保有に分類された処分グループに分類しています。当該処分グループは、売却コスト控除後の公正価値(売却予定価額)が帳簿価額を上回っているため、帳簿価額で測定しています。
なお、2025年3月期第1四半期において、当社の子会社から除外となります。
売却目的保有に分類された資産および売却目的保有に分類された資産に直接関連する負債に振替えた内訳は、以下のとおりです。
(注) 連結財政状態計算書上、「その他の資産」に含めて表示しています。
(注) 連結財政状態計算書上、「その他の負債」に含めて表示しています。
18. 営業債務及びその他の債務
営業債務及びその他の債務の内訳は、以下のとおりです。
(注) 1 当社グループのキャッシュレス決済サービスにおいてユーザーがチャージした残高および決済サービスの利用等によって付与した外部サービス利用が見込まれるポイント残高を含めています。
(注) 2 金融機関による支払代行にかかる未払金 70,481百万円(前連結会計年度64,704百万円)を含みます。短期かつ正常営業循環の範囲内であるため未払金としています。
19. 銀行事業の預金
銀行事業の預金の内訳は、以下のとおりです。
20. 有利子負債
有利子負債の内訳は、以下のとおりです。
(注) 1 平均利率は、当連結会計年度末の残高に対する加重平均利率を記載しています。
2 返済期限は、当連結会計年度末の残高に対する返済期限を記載しています。
3 社債の発行条件の要約は、以下のとおりです。
(注) (内書)は、1年以内の償還予定額です。
21. 引当金
引当金の内訳は、以下のとおりです。
(注) 1 各引当金の詳細は「3. 重要性がある会計方針」に記載のとおりです。
2 「その他」の引当金は、主にポイント引当金です。
引当金の増減内容は、以下のとおりです。
22. 購入コミットメント
当連結会計年度末における有形固定資産・無形資産の購入に関するコミットメントは、54,344百万円(前連結会計年度末は53,169百万円)です。主としてデータセンターに係る資産の購入に関する未履行の契約によるものです。
23. その他の負債
その他の負債の内訳は、以下のとおりです。
(注) 「17. 売却目的保有に分類された処分グループ」参照
24. 退職給付
当社および一部の子会社は、主に確定拠出年金制度を採用しています。
確定拠出制度に係る退職給付費用は、以下のとおりです。
25. リース取引
(借手側)
(1)使用権資産
使用権資産に係る資産クラス毎の帳簿価額の内訳、使用権資産の減価償却費、使用権資産の増加額は、「12. 使用権資産」をご参照ください。
(2)キャッシュ・アウトフロー
リースに係るキャッシュ・アウトフローの合計額は、「46. 連結キャッシュ・フロー計算書の補足情報」をご参照ください。
(3)リース負債
リース負債に係る最低支払リース料総額の内訳は、「30. 金融商品 (2) 財務リスク管理 ③ 流動性リスク 金融負債の期日別残高」をご参照ください。
リース負債に係る金融費用は、「46. 連結キャッシュ・フロー計算書の補足情報」をご参照ください。
(4)リース活動の性質
当社グループは、主に資金の効率的な運用を目的として、データセンター、事務所、物流倉庫等のリース取引を行っています。
リース契約の一部については、事業上の柔軟性を高めるため、解約オプションおよび延長オプションが付与されています。当該オプションの多くは一定の事前通知期間の後に当社グループのみが行使できるオプションです。リース期間を決定する際に、延長オプションを行使するまたは解約オプションを行使しない経済的インセンティブを創出する全ての事実および状況を検討しており、この評価は当該評価に影響を与えるような事象または状況の重大な変化が発生した場合に見直されます。
リースにより保有する主要な使用権資産の原資産クラス毎の主なリース期間は、以下のとおりです。
・データセンター 3~28年
・事務所 2~15年
・物流倉庫 1~20年
なお、データセンター、事務所および物流倉庫は、主に有形固定資産の「建物および構築物」に該当するものです。
(5)借手が契約しているがまだ開始していないリース
当社グループの一部の契約は、定期建物賃貸借予約契約を締結しているものの、リース期間がまだ開始していないために、現状のリース負債の測定に反映されていません。当該リース契約により保有する使用権資産の原資産クラスは主に物流倉庫であり、翌連結会計年度にリースの開始日を迎え、リース期間は3年~10年です。翌連結会計年度以降の総支払予定額は15,634百万円です。
26. 流動・非流動の区分
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
27. 資本金及びその他の資本項目
(1) 資本金および自己株式
当社の授権株式数および発行済株式数は以下のとおりです。
(注) 1 新株予約権の行使、および譲渡制限付株式の発行、ならびに株式給付信託(J-ESOP)、役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託導入に伴う有償第三者割当募集株式発行による増加です。
2 新株予約権の行使による増加です。
上記の発行済株式数に含まれる自己株式数は、それぞれ前連結会計年度末103,047,215株、当連結会計年度末 103,150,424株です。なお、株式給付信託(J-ESOP)、役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託が保有する当社株式は、それぞれ前連結会計年度末33,773,403株、当連結会計年度末32,948,954株となり、上記自己株式に含めていません。
(2) 剰余金
① 資本剰余金
会社法では、株式の発行に対しての払込み又は給付に係る額の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本剰余金に含まれる資本準備金に組み入れることが規定されています。資本準備金は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。
② 利益剰余金
会社法では、剰余金の配当により減少する剰余金の額の10分の1を、資本準備金および利益剰余金に含まれる利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで、資本準備金または利益準備金として積み立てることが規定されています。積み立てられた利益準備金は、欠損填補に充当できます。また、株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができます。
28. 配当金
配当金の総額は以下のとおりです。
また、配当の効力発生日が翌年度となるものは以下のとおりです。
29. 株式に基づく報酬
当社および一部の子会社は、株式に基づく報酬として、ストック・オプション制度、役員報酬BIP信託を用いた株式報酬制度、株式交付制度、株式給付信託(J-ESOP)および譲渡制限付株式報酬制度を導入しています。譲渡制限付株式報酬制度は重要性が乏しいため制度の内容に関わる記載を省略しています。
株式に基づく報酬は、各社の株主総会・取締役会において承認された内容に基づき、各社の役員および従業員に付与しています。
株式に基づく報酬は、持分決済型株式報酬および現金決済型株式報酬として会計処理しています。
(1) ストック・オプション制度
① 制度の内容
当連結会計年度において存在する当社のストック・オプション制度は、以下のとおりです。なお、一部の子会社の発行するストック・オプションは重要性が乏しいため、開示を省略しています。
当社は当社または当社子会社の役員および従業員に対し、ストック・オプションを付与しています。ストック・オプションの行使により付与される株式は、当社が発行する株式です。
(注) 1 当社関係会社の役職員に対して発行する新株予約権
2019年12月23日に締結された経営統合後の当社グループのガバナンス・運営等について定めた資本提携契約書に基づき、Aホールディングス(株)(旧社名:LINE(株))および同社の関係会社の役職員を対象として発行していたストック・オプションと同等の規模感を持つ代替の報酬制度として、当社および当社の関係会社の役職員を対象に当社が新たに発行したストック・オプションです。
(注) 2 権利確定条件
① 新株予約権者は、権利行使時においても当社又は当社の関係会社(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則に定める関係会社をいう。以下同じ。)の取締役の地位にあることを要する。但し、当社又は当社の関係会社における取締役の地位を任期満了により退任した場合又は当社が正当な理由があると認めた場合はこの限りでない。
② 当社普通株式の株価が以下の(イ)から(ハ)に定める条件を満たす場合に限り、当該(イ)から(ハ)に掲げる個数の新株予約権を行使することができます。
(イ) 2022年7月29日から2025年7月29日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間(当社普通株式の普通取引が成立しない日を除く。以下(イ)から(ハ)において同じ。)の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値が、640円(以下、基準株価という。)を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の20%
(ロ) 2023年7月29日から2026年7月29日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の30%
(ハ) 2024年7月29日から2027年7月29日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の50%
③ 権利行使期間(2022年7月29日から2029年7月8日とする。但し、行使期間の最終日が当社の休日に当たるときは、その前営業日を最終日とする。)にかかわらず、新株予約権者は、新株予約権を、次の各号に掲げる期間(いずれの期間も、初日および末日を含むものとする。)において、すでに行使した新株予約権を含めて当該各号に掲げる限度において行使することができます。この場合において、かかる割合に基づき算出される行使可能な新株予約権の個数につき1個未満の端数が生ずる場合には、かかる端数を切り捨てた個数の新株予約権についてのみ行使することができるものとします。
A.2022年7月29日~2029年7月8日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の20%行使可能
B.2023年7月29日~2029年7月8日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の50%行使可能
C.2024年7月29日~2029年7月8日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の100%行使可能
(注) 3 権利確定条件
① 新株予約権者は、権利行使時においても当社又は当社の関係会社の取締役、監査役、執行役、執行役員又は従業員のいずれかの地位にあることを要する。但し、当社又は当社の関係会社における取締役、監査役又は執行役の地位を任期満了により退任した場合又は当社が正当な理由があると認めた場合はこの限りでない。
② 権利行使期間(2022年7月29日から2029年7月8日とする。但し、行使期間の最終日が当社の休日に当たるときは、その前営業日を最終日とする。)にかかわらず、新株予約権者は、新株予約権を、次の各号に掲げる期間(いずれの期間も、初日および末日を含むものとする。)において、すでに行使した新株予約権を含めて当該各号に掲げる限度を原則とする個数において行使することができます。この場合において、かかる割合に基づき算出される行使可能な新株予約権の個数につき1個未満の端数が生ずる場合には、かかる端数を切り捨てた個数の新株予約権についてのみ行使することができるものとします。
A.2022年7月29日~2029年7月8日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の20%行使可能
B.2023年7月29日~2029年7月8日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の50%行使可能
C.2024年7月29日~2029年7月8日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の100%行使可能
(注) 4 権利確定条件
① 新株予約権者は、権利行使時においても当社又は当社の関係会社の取締役の地位にあることを要する。但し、当社又は当社の関係会社における取締役の地位を任期満了により退任した場合又は当社が正当な理由があると認めた場合はこの限りでない。
② 新株予約権者は、当社普通株式の株価が以下の(イ)から(ハ)に定める条件を満たす場合に限り、当該(イ)から(ハ)に掲げる個数の新株予約権を行使することができます。
(イ) 2023年11月5日から2026年11月5日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間(当社普通株式の普通取引が成立しない日を除く。以下(イ)から(ハ)において同じ。)の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値が、640円(以下、基準株価という。)を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の20%
(ロ) 2024年11月5日から2027年11月5日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の30%
(ハ) 2025年11月5日から2028年11月5日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の50%
③ 権利行使期間(2023年11月5日から2030年11月5日とする。但し、行使期間の最終日が当社の休日に当たるときは、その前営業日を最終日とする。)にかかわらず、新株予約権者は、新株予約権を、次の各号に掲げる期間(いずれの期間も、初日および末日を含むものとする。)において、すでに行使した新株予約権を含めて当該各号に掲げる限度において行使することができます。この場合において、かかる割合に基づき算出される行使可能な新株予約権の個数につき1個未満の端数が生ずる場合には、かかる端数を切り捨てた個数の新株予約権についてのみ行使することができるものとします。
A.2023年11月5日~2030年11月5日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の20%行使可能
B.2024年11月5日~2030年11月5日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の50%行使可能
C.2025年11月5日~2030年11月5日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の100%行使可能
(注) 5 権利確定条件
① 新株予約権者は、権利行使時においても当社又は当社の関係会社の取締役、監査役、執行役、執行役員又は従業員のいずれかの地位にあることを要する。但し、当社又は当社の関係会社における取締役、監査役又は執行役の地位を任期満了により退任した場合又は当社が正当な理由があると認めた場合はこの限りでない。
② 権利行使期間(2023年11月5日から2030年11月5日とする。但し、行使期間の最終日が当社の休日に当たるときは、その前営業日を最終日とする。)にかかわらず、新株予約権者は、新株予約権を、次の各号に掲げる期間(いずれの期間も、初日および末日を含むものとする。)において、すでに行使した新株予約権を含めて当該各号に掲げる限度を原則とする個数において行使することができます。この場合において、かかる割合に基づき算出される行使可能な新株予約権の個数につき1個未満の端数が生ずる場合には、かかる端数を切り捨てた個数の新株予約権についてのみ行使することができるものとします。
A.2023年11月5日~2030年11月5日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の20%行使可能
B.2024年11月5日~2030年11月5日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の50%行使可能
C.2025年11月5日~2030年11月5日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の100%行使可能
(注) 6 権利確定条件
① 新株予約権者は、権利行使時においても当社又は当社の関係会社の取締役、監査役、執行役、執行役員又は従業員のいずれかの地位にあることを要する。但し、当社又は当社の関係会社における取締役、監査役、執行役の地位を任期満了により退任した場合又は当社が正当な理由があると認めた場合はこの限りでない。
② 新株予約権者は、当社普通株式の株価が以下の(イ)から(ハ)に定める条件を満たす場合に限り、当該(イ)から(ハ)に掲げる個数の新株予約権を行使することができます。
(イ) 2024年11月11日から2027年11月11日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間(当社普通株式の普通取引が成立しない日を除く。以下(イ)から(ハ)において同じ。)の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値が、640円(以下、基準株価という。)を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の20%
(ロ) 2025年11月11日から2028年11月11日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の30%
(ハ) 2026年11月11日から2029年11月11日までの間のいずれの日においても、当該日を含む直前営業日10日間の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値が、基準株価を超える場合
割当てを受けた新株予約権の総数の50%
③ 権利行使期間(2024年11月11日から2031年10月24日とする。但し、行使期間の最終日が当社の休日に当 たるときは、その前営業日を最終日とする。)にかかわらず、新株予約権者は、新株予約権を、次の各号に掲げる期間(いずれの期間も、初日および末日を含むものとする。)において、すでに行使した新株予約権を含めて当該各号に掲げる限度において行使することができます。この場合において、かかる割合に基づき算出される行使可能な新株予約権の個数につき1個未満の端数が生ずる場合には、かかる端数を切り捨てた個数の新株予約権についてのみ行使することができるものとします。
A.2024年11月11日~2031年10月24日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の20%行使可能
B.2025年11月11日~2031年10月24日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の50%行使可能
C.2026年11月11日~2031年10月24日:新株予約権者が割当てを受けた新株予約権の総数の100%行使可能
(注) 7 権利確定条件
① 新株予約権者は、新株予約権の権利行使時においても、当社又は当社の関係会社の取締役、監査役、執行役、執行役員又は使用人の地位にあることを要します。ただし、任期満了による退任等当社取締役会が正当な理由があると認めた場合はこの限りではありません。
② 割り当てられた本新株予約権の個数の全部又は一部を行使することができる。但し、1個の本新株予約権を分割して行使することはできないものとする。
③ その他の新株予約権の行使の条件は、当社と新株予約権者との間で締結する「新株予約権割当契約書」に定められます。
② 期中に付与したストック・オプションの公正価値
期中に付与したストック・オプションについて、測定日時点の加重平均公正価値と公正価値の測定方法は、以下のとおりです。
前連結会計年度において、期中に付与したストック・オプションの測定日時点の加重平均公正価値は普通株式1株当たり158円です。
公正価値の測定方法は以下のとおりです。
(注)満期までの期間に応じた直近の期間の株価実績に基づき算定しています。
当連結会計年度の期中に付与されたストック・オプションはありません。
③ 期中におけるストック・オプションの増減および期末におけるストック・オプションの状況
期中におけるストック・オプションの増減および期末におけるストック・オプションの状況は、以下のとおりです。
(注)(1) ストック・オプション制度 「①制度の内容」参照
なお、2024年3月31日における未行使残高の状況は以下のとおりです。
④ 期中に権利が行使されたストック・オプション
期中に権利が行使されたストック・オプションの権利行使時の加重平均株価は、以下のとおりです。
(2) 役員報酬BIP信託を用いた株式報酬制度
当社および一部の子会社において、取締役向け株式報酬制度を導入しています。
① 制度の内容
株式報酬制度は、役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託(以下、BIP信託という。)と称される仕組みを採用します。BIP信託とは、欧米の業績連動型株式報酬(Performance Share)および譲渡制限付株式報酬(Restricted Stock)と同様に、役位等に応じて、当社株式および当社株式の換価処分金相当額の金銭(以下、当社株式等という。)を給付する制度です。対象取締役の役割や職責等に応じてポイントを付与し、一定の条件により受給権の取得をしたときに当該付与ポイントに相当する当社株式等を給付します。
株式に基づく報酬は、持分決済型株式報酬として会計処理しています。
② 期中に付与されたポイント数およびポイントの加重平均公正価値
ポイントの付与日時点の公正価値は、付与日における当社株式の株価に近似していることから、付与日の株価を使用しています。期中に付与されたポイント数およびポイントの付与日時点の加重平均公正価値は、以下のとおりです。
(3) 株式交付制度
当社および一部の子会社(以下、対象会社という。)において、執行役員および従業員向け株式交付制度を導入しています。
① 制度の内容
株式交付制度は、各対象会社が定める株式交付規程に従い、対象会社の役職員(以下、制度対象者という。)に対し 当社株式等を給付する制度です。制度対象者の功績等に応じてポイントを付与し、一定の条件により受給権の取得をしたときに当該付与ポイントに相当する当社株式等を給付します。
株式に基づく報酬は、持分決済型株式報酬または現金決済型株式報酬として会計処理しています。
② 期中に付与されたポイント数およびポイントの加重平均公正価値
ポイントの付与日時点の公正価値は、付与日における当社株式の株価に近似していることから、付与日の株価を使用しています。期中に付与されたポイント数およびポイントの付与日時点の加重平均公正価値は、以下のとおりです。
(4) 株式給付信託(J-ESOP)
導入時に当社の子会社であったLINE株式会社(以下、LINEという。)において、執行役員および従業員ならびにLINEの役職員向け株式給付信託(J-ESOP)を導入しています。
① 制度の内容
LINEが定めた株式給付規程に基づき、一定の要件を満たしたLINEの従業員等(LINEおよびLINE関係会社の従業員等を含むものとする。以下同じ。)に対し当社株式および当社株式を時価で換算した金額相当の金銭(以下、当社株式等という。)を給付する制度です。LINEは、LINEの従業員等に対し個人の貢献度等に応じてポイントを付与し、株式給付規程に定める一定の条件により受給権の取得をしたときに当該付与ポイントに相当する当社株式等を給付します。
株式に基づく報酬は、持分決済型株式報酬または現金決済型株式報酬として会計処理しています。
② 期中に付与されたポイント数およびポイントの加重平均公正価値
ポイントの付与日時点の公正価値は、付与日における当社株式の株価に近似していることから、付与日の株価を使用しています。期中に付与されたポイント数およびポイントの付与日時点の加重平均公正価値は、以下のとおりです。
(5) 株式に基づく報酬に係る費用および負債
株式に基づく報酬に係る費用および負債は、以下のとおりです。
株式に基づく報酬に係る費用
(単位:百万円)
株式に基づく報酬から生じた負債
(単位:百万円)
30. 金融商品
(1) 資本管理
当社グループは、中長期に持続的成長を続け企業価値を最大化するために、最適な資本構成を実現し維持することを資本管理の基本方針としています。
なお、当社グループは各種法令諸規則に基づく資本規制の対象となっており、一定水準以上の自己資本規制比率や純資産の額を維持しています。
当社グループが適用を受ける重要な資本規制は以下のとおりです。
① PayPay(株)
PayPay(株)は資金決済法、割賦販売法および貸金業法その他関連する法令諸規則に基づき、純資産の額(資産の合計額から負債の合計額を控除した額)を一定水準以上に保つことが義務付けられています。具体的には、次の金額が最低限満たすべき純資産の額となります。
a. 100百万円
② PayPayカード(株)
PayPayカード(株)は資金決済法および割賦販売法その他関連する法令諸規則に基づき、純資産の額(資産の合計額から負債の合計額を控除した額)を一定水準以上に保つことが義務付けられています。具体的には、次の2つの金額が最低限満たすべき純資産の額となります。
a. 100百万円
b. 資本金または出資の額の100分の90に相当する額
③ PayPay銀行(株)
PayPay銀行(株)は銀行法および金融庁長官の告示に基づく自己資本比率規制に基づき、海外に支店等の営業拠点を有しない銀行として、同規制に基づいて算出する自己資本比率を4.0%以上に保つことが義務付けられています。
前連結会計年度および当連結会計年度において、資本規制の計算に重要な影響を及ぼすような法令の変更は行われていません。
(2) 財務リスク管理
当社グループは、事業を営む上で様々な財務上のリスク(為替リスク、価格リスク、金利リスク、信用リスクおよび流動性リスク)が発生します。当社グループは、当該財務上のリスクの防止および低減のために、一定の方針に従いリスク管理を行っています。
銀行事業を営む子会社は、インターネット専業銀行として、顧客からの預金受入れ等により調達を行い、貸付金および有価証券の購入等にて運用を行っています。
主として金利変動による時価変動を伴う金融資産および金融負債を有しているため、金利変動による不利な影響が生じないよう、銀行事業を営む子会社では、資産および負債の総合的管理(ALM)を行っています。その一環として、デリバティブ取引を行っています。
① 市場リスク
a. 為替リスク
当社グループは外貨建取引を行っているため、主に米ドルレートの変動により生じる為替リスクに晒されていますが、当該リスクを回避する目的で為替予約取引および通貨先物取引を利用しています。また、外国為替証拠金取引における為替変動リスクに対しては、顧客等との間の取引により生じる為替ポジションをカウンターパーティとの間で行うカバー取引によってリスクを回避しています。
為替感応度分析
当社グループが保有する外貨建金融商品について、他の全ての変数が一定であると仮定した上で、日本円が米ドルに対して1%高くなった場合の連結損益計算書の税引前利益および連結包括利益計算書のその他の包括利益(税効果考慮前)に与える影響は、以下のとおりです。なお、当該分析には在外営業活動体の資産および負債の表示通貨への換算による影響額は含みません。
b. 価格リスク
当社グループは、事業戦略上の目的で上場株式等の資本性金融商品を保有しており、市場価格の変動リスクに晒されています。また、市場価格の変動リスクを管理するため、発行体の財務状況や市場価格の継続的モニタリングを行っています。
価格感応度分析
当社グループが保有する活発な市場で取引される有価証券について、他の全ての変数が一定であると仮定した上で、市場価格が10%下落した場合の連結包括利益計算書のその他の包括利益(税効果考慮前)に与える影響は、以下のとおりです。
c. 金利リスク(銀行事業を営む子会社を除く)
当社グループは、主に投資活動に伴う資金の運用において金利変動リスクに晒されています。また、金利変動リスクの未然防止または低減するため、固定金利と変動金利の有利子負債の適切な組み合わせを維持し、変動金利の有利子負債について、金利変動の継続的モニタリングを行っています。
金利感応度分析
当社グループが保有する金利変動の影響を受ける金融商品について、他の全ての変数が一定であると仮定した上で、金利が1%上昇した場合の連結損益計算書の税引前利益に与える影響は以下のとおりです。
d. 銀行事業を営む子会社における金利リスク管理
銀行事業を営む子会社では、金利変動リスクの管理の対象となる資産・負債を特定した上で、そのポートフォリオから生じる現在価値変動額に対してリスク量上限を設定し、日次でその遵守状況を管理しています。また、定期的にイールドカーブの形状変化(パラレルシフトやスティープニング等)に対する現在価値変化の分析も実施し、資産・負債に与える影響をモニタリングしています。リスクモニタリングにあたっては、フロント・ミドル・バックオフィスの組織的な分離を行った上で、業務部門から独立したリスク管理部において実施する体制としています。モニタリング結果は日次で社内報告を行うとともに、定期的にALM委員会や取締役会にも報告し、相互牽制体制を確保しています。
同子会社では、主要なリスク変数である金利変動リスクの影響を受ける金融資産は、主として銀行事業の有価証券および銀行事業の貸付金であり、金融負債は銀行事業の預金、デリバティブ取引は金利スワップです。
これらの金融商品について、金利変動によるポートフォリオの現在価値の変化額として「BPV(ベーシス・ポイント・バリュー:金利が0.01%変化したときの時価評価変化額)」を算定し、金利変動リスク管理にあたっての定量的分析に利用しています。BPVの算定にあたっては、対象となる金融商品を商品分類毎に、それぞれ金利期日等に応じて適切なキャッシュ・フローに分解し、同子会社が定める期間毎の金利変動による変化額を用いています。
金利以外の全てのリスク変数が一定であることを仮定し、当連結会計年度(2024年3月31日)において、指標となる金利が全て1ベーシス・ポイント(0.01%)上昇したものと想定した場合には、当該金融商品の時価評価額が純額で72百万円(税効果考慮前)減少し、逆に1ベーシス・ポイント(0.01%)下落したものと想定した場合には、純額で72百万円(税効果考慮前)増加するものと認識しています。
なお、当該変化額は、金利を除くリスク変数が一定の場合を前提としており、金利とその他のリスク変数との相関を考慮していません。
② 信用リスク
当社グループは、事業を営む上で、営業債権及びその他の債権、契約資産およびその他の金融資産(株式およびデリバティブ等)において、取引先の信用リスクに晒されています。
カード事業の貸付金には、個人向けローンが含まれており、これらは個人顧客の信用リスクに晒されています。
銀行事業の有価証券には、内国債、外国債等の有価証券および信託受益権が含まれており、債券は主に発行体の信用リスク、信託受益権は原資産の信用リスクに晒されています。
銀行事業の貸付金には、個人向けの非事業性ローン、住宅ローンおよび事業性ローンが含まれており、これらは顧客の信用リスクに晒されています。
当社グループは、保有するこれらの金融資産について主に国内の信用リスクに集中していますが、当該リスクの未然防止または低減のため、当社グループの債権管理規程に従い、取引先毎に与信調査および与信極度額を設定し、取引先の信用状態に応じて必要な担保・保証等の取り付けを行っているほか、取引先毎に期日管理および残高管理を行い、信用状況を定期的にモニタリングしています。
また、銀行事業の貸付金のうち、個人向け非事業性ローンおよび保証付き事業性ローンについては、原則として保証会社による債務保証を受けており、住宅ローンは担保付貸出金です。
外国為替証拠金取引については、顧客との取引を行うほか、顧客との取引により生じるリスクを回避するためにカウンターパーティとの相対によるカバー取引を行っており、顧客が預け入れた証拠金等以上に損失を被ることにより発生する顧客の信用リスクおよびカウンターパーティに対する信用リスクを有しています。顧客の信用リスクに対しては、自動ロスカット制度を採用しているため、信用リスクに対するエクスポージャーは限定的です。カウンターパーティの信用リスクに対しては、信用力の高い金融機関とのみ行っており、契約不履行になる可能性は僅少です。また、カバー取引の実施にあたっては、社内管理規程に基づき為替ポジションや売買損益についてチェックを行う管理体制を整えています。
連結財政状態計算書で表示している金融資産の減損後の帳簿価額および貸出コミットメントは、当社グループの金融資産の信用リスクに対するエクスポージャーの最大値です。なお、保有する担保の評価およびその他の信用補完は考慮していません。貸出コミットメントについては、「48. 偶発事象」を参照ください。
なお、営業債権及びその他の債権については、信用補完として保証金(前連結会計年度18,503百万円、当連結会計年度1,161百万円)を受け入れており、銀行事業の貸付金のうち個人向け非事業性ローンおよび保証付き事業性ローンについては、信用補完として債務保証(前連結会計年度167,477百万円、当連結会計年度213,582百万円)を受けています。
また、外国為替証拠金取引については、顧客から証拠金(前連結会計年度11,714百万円、当連結会計年度10,944百万円)を受け入れています。
営業債権および契約資産については、全期間の予想信用損失を測定しています。営業債権および契約資産以外の債権ならびに貸出コミットメント等については、信用リスクの著しい増加を評価の上、将来の予想信用損失を測定しています。信用リスクが著しく増加しているか否かは、債務不履行発生リスクの変動に基づいて判断しており、その判断にあたって、取引先の期日経過情報や経営成績の悪化、外部信用格付等を考慮しています。営業債権および契約資産以外の債権ならびに貸出コミットメント等は、原則として12ヶ月の予想信用損失と同額で予想信用損失を測定していますが、信用リスクが当初認識時点より著しく増加した場合には、全期間の予想信用損失と同額で測定しています。
当社グループは、信用減損をもって債務不履行としており、金融資産の見積将来キャッシュ・フローへのマイナスの影響を与える以下のような事象等が発生した場合は、信用減損している金融資産として個別債権毎に予想信用損失を測定しています。金融資産が個別に重要でない場合は、信用リスクの特性や発生した取引の性質に基づいて集合的評価により検討しています。
・発行体または債務者の重大な財政的困難
・利息または元本の支払不履行または遅延等の契約違反
・債務者の破産または財務的再編成に陥る可能性が高くなったこと
a.信用リスク・エクスポージャー
カード事業の貸付金に係る当社グループの信用リスク・エクスポージャーは以下のとおりです。
前連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
なお、前連結会計年度末および当連結会計年度末において、上記以外は、信用リスクが著しく増加していると判断したものはなく、その帳簿価額に対する信用リスクに重要性はありません。
b.貸倒引当金の増減分析
カード事業の貸付金に係る当社グループの貸倒引当金の増減は以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
③ 流動性リスク
当社グループは、主に営業取引および投資活動に伴う資金の調達・運用や返済支払において、流動性リスクに晒されています。当該リスクの未然防止または低減のため、資金運用については原則として1年超の運用は行わず、1年以内で資金運用を行う場合は、流動性があり元本欠損リスクが極めて小さいものに限定して行っています。資金調達については、主に銀行借入や社債発行、債権流動化の直接調達を行っており、その返済・償還期間は市場の状況や長期、短期のバランスを調整して決定しています。
なお、銀行事業を営む子会社における資金運用については、市場流動性の高い債券を多く運用する等、緊急時の資金調達力を重視した運営を行っています。資金調達については、短期資金への過度の依存を防ぐために、短期の要資金調達額に対して上限を設定し、日次でその順守状況をモニタリングしています。また大量の預金流出等の緊急時の資金調達に備えるため、資金化が可能な資産の残高状況についてもモニタリングしています。
金融負債の期日別残高
前連結会計年度(2023年3月31日)
(注) 1 要求払いのものについては「1年以内」に含めています。「銀行事業の預金」には、1,371,525百万円の要求払預金を含みます。
2「48. 偶発事象」参照
3 非支配株主に係る売建プット・オプションには、一部買取請求権が付されていますが、行使される時期が不明なため、「その他の金融負債」の5年超の金額に含めています。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注) 1 要求払いのものについては「1年以内」に含めています。「銀行事業の預金」には、1,557,965 百万円の要求払預金を含みます。
2「48. 偶発事象」参照
3 「その他の金融負債」には、非支配株主に係る売建プット・オプションが含まれています。
(3) 金融商品の分類
金融商品(現金及び現金同等物を除く)の分類別内訳は、以下のとおりです。
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(4) FVTOCIの資本性金融資産
① 主な銘柄毎の公正価値
主として出資を通じた協業により当社のサービスを強化し、利益の最大化を目指すことを目的として保有する投資については、FVTOCIの資本性金融資産として指定しています。
主な銘柄は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
② 期中に認識を中止したFVTOCIの資本性金融資産
当社のサービスを強化し、利益の最大化を期待出来ないと判断された金融資産の売却等により、期中に認識を中止したFVTOCIの資本性金融資産の公正価値および累積利得または損失(税引前)は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
③ 利益剰余金への振替額
当社グループでは、FVTOCIの資本性金融資産の公正価値の変動による累積利得または損失は、認識を中止した場合、もしくは著しくまたは長期に公正価値が取得原価を下回る場合に利益剰余金に振り替えることとしています。利益剰余金へ振り替えたその他の包括利益の累積利得または損失(税引後)は、前連結会計年度107,266百万円、当連結会計年度5,637百万円です。
31. 金融商品の公正価値
(1) 公正価値ヒエラルキーのレベル別分類
当初認識後に経常的に公正価値で測定する金融商品は、測定に用いたインプットの観察可能性および重要性に応じて、公正価値ヒエラルキーの3つのレベルに分類しています。
レベル1 - 同一の資産または負債の活発な市場における(無調整の)相場価格により測定した公正価値
レベル2 - レベル1以外の直接または間接的に観察可能なインプットを使用して測定した公正価値
レベル3 - 重要な観察可能でないインプットを使用して測定した公正価値
公正価値測定に複数のインプットを使用している場合には、その公正価値測定の全体において重要な最も低いレベルのインプットに基づいて公正価値のレベルを決定しています。
公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、各四半期の期首時点で発生したものとして認識しています。
なお、前連結会計年度および当連結会計年度において、レベル1とレベル2の間における振替はありません。
連結財政状態計算書上の金融商品の帳簿価額は、公正価値と一致または合理的に近似しているため、金融商品のクラス毎の帳簿価額と公正価値の比較表を省略しています。
連結財政状態計算書上、経常的に公正価値で測定する金融商品の公正価値ヒエラルキーに基づくレベル別分類は、以下のとおりです。
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(2) 公正価値の測定方法
外国為替証拠金取引については、公正価値は類似契約の相場価格に基づき評価しているため、レベル2に分類しています。
株式のうち、上場株式の公正価値については各四半期末の市場の終値、非上場株式の公正価値については割引キャッシュ・フロー法および類似会社の相場価格等を使用して測定しています。測定に使用する相場価格および将来キャッシュ・フローにかかる永久成長率等のインプットのうち、全ての重要なインプットが観察可能である場合はレベル2に分類し、重要な観察可能でないインプットを含む場合はレベル3に分類しています。
債券および信託受益権の公正価値は、売買参考統計値、ブローカーによる提示相場等、利用可能な情報に基づく取引価格を使用して測定しているほか、リスクフリーレートや信用スプレッドを加味した割引率のインプットを用いて、割引キャッシュ・フロー法で測定しており、インプットの観察可能性および重要性に応じてレベル2またはレベル3に分類しています。
上記以外の連結財政状態計算書上の金融商品の公正価値は帳簿価額と一致または合理的に近似していることから、帳簿価額を公正価値とみなしています。
(3) レベル3に分類した金融商品の公正価値測定
① 公正価値の評価技法およびインプット
レベル3に分類した金融商品の公正価値の評価技法およびインプットについて開示すべき重要事項はありません。
② レベル3に分類した金融商品の調整表
レベル3に分類した金融商品の調整表は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) 1 連結損益計算書上、「その他の営業外収益」および「その他の営業外費用」に含めています。
2 連結包括利益計算書上、「FVTOCIの資本性金融資産」、「FVTOCIの負債性金融資産」、「在外営業活動体の換算差額」に含めています。
3 投資先が取引所に上場したことによるものです。
4 PayPay(株)を連結子会社化したことによる振替です。
5 「株式」の「その他」にはPayPay(株)の優先株式に配分した超過損失額2,574百万円が含まれています。
6 金融負債の「その他」の金額は主に非支配株主に係る売建プット・オプションによるものです。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1 連結損益計算書上、「その他の営業外収益」および「その他の営業外費用」に含めています。
2 連結包括利益計算書上、「FVTOCIの資本性金融資産」、「FVTOCIの負債性金融資産」、「在外営業活動体の換算差額」に含めています。
3 投資先が取引所に上場したことによるものです。
4 「株式」の「その他」には会社分割による株式の移転に伴う減少額6,755百万円、および有償減資に伴う減少額10,307百万円が含まれています。
5 金融負債の「その他」の金額は主に非支配株主に係る売建プット・オプションによるものです。
③ 感応度分析
レベル3に分類した金融商品について、観察可能でないインプットを合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合に重要な公正価値の増減は見込まれていません。
④ 評価プロセス
レベル3に分類した金融商品について、当社の投資管理部門担当者は、外部の評価専門家の助言を得ながら公正価値測定の対象となる金融商品の性質、特徴およびリスクを適切に反映できる評価技法およびインプットを用いて公正価値を測定しています。実施した金融商品の公正価値の測定結果は、外部専門家の評価結果を含めて部門管理者によりレビューされ、当社上級執行役員 CFO(最高財務責任者)が承認しています。
32. 金融資産の譲渡
当社グループは、主に「営業債権及びその他の債権」に含まれる営業債権の一部および「カード事業の貸付金」に含まれるマンスリークリア債権の一部について流動化取引を行っています。しかし、債務者が支払いを行わない場合に、当社グループに遡求的に支払義務が発生する等、流動化債権の回収までの信用リスクは当社グループが負担しています。このような流動化債権については、金融資産の認識の中止の要件を満たさないことから、認識の中止を行っていません。また、当該譲渡により生じた入金額は、「有利子負債」「営業債務及びその他の債務」に含めて表示しています。
認識の中止の要件を満たさない方法で譲渡された金融資産のうち、主に「営業債権及びその他の債権」には前連結会計年度末および当連結会計年度末において、それぞれ30,116百万円、26,729百万円、「カード事業の貸付金」には、それぞれ6,169百万円、8,291百万円計上しています。また、当該譲渡された金融資産に関連する負債は、それぞれ174,398百万円、208,208百万円計上しています。当該負債は、譲渡資産に対して原債務者からの支払いが行われた場合に重要な遅滞なしに決済されますが、当該負債の決済または原債務者からの支払いが行われるまでの間、当社グループは当該譲渡資産を利用できません。なお、前連結会計年度および当連結会計年度における譲渡された金融資産と関連する負債の主な差額は、「カード事業の貸付金」の回収額になります。
33. 売上収益
(1) 売上収益の分解
報告セグメント毎の売上収益について「検索広告」、「アカウント広告」、「ディスプレイ広告」、「LINEヤフー」、「ZOZO、アスクル」、「FinTech」に分解しています。これらのビジネスから生じる収益は顧客との契約に基づき計上しており、変動対価等を含む売上収益の額に重要性はありません。また、約束した対価の金額に重要な金融要素は含みません。なお、2024年3月期第1四半期より、サービスの効率的な提供に重点を置き、迅速に市場の変化に対応するため、一部のサービスおよび子会社をセグメント間で移管しています。また、2023年10月1日付のグループ内再編に伴い、2024年3月期第3四半期より一部のサービスをセグメント間で移管しています。詳細につきましては、「6. セグメント情報」をご参照ください。
これに伴い、前連結会計年度の売上収益の情報を修正再表示しています。
売上収益の内訳は以下のとおりです。
その他の源泉から生じる収益には、金融収益90,207百万円(前連結会計年度68,125百万円)を含み、主に償却原価で測定される金融資産から生じる収益で構成されています。
各セグメントの主なサービス・商品
(※1) 「Yahoo!ロコ」は、2024年3月27日にサービスを終了しました。
(※2) 「MySmartStore」は、2024年7月31日にサービスを終了予定です。
(※3) 「ヤフオク!」は、2023年11月1日に「Yahoo!オークション」にサービス名称を変更しました。
(※4) 「PayPayフリマ」は、2023年11月1日に「Yahoo!フリマ」にサービス名称を変更しました。
(※5) バリューコマース(株)は2024年5月2日に当社の持分法適用関連会社へ移行したことから、以降、バリューコマース(株)のサービスを含みません。
(2) 契約残高
契約残高の内訳は以下のとおりです。
当連結会計年度に認識した収益のうち、期首現在の契約負債残高に含まれていたものは44,202百万円(前連結会計年度は40,873百万円)です。また、前連結会計年度および当連結会計年度において、過去の期間に充足(又は部分的に充足)した履行義務から認識した収益の額に重要性はありません。
(3) 残存履行義務に配分した取引価格
当連結会計年度末における未充足(又は部分的に未充足)の履行義務に配分した取引価格の総額は6,614百万円(前連結会計年度末は7,584百万円)です。当該履行義務は、LINE関連サービスから生じており、主に17年以内に認識されると見込まれています。
なお、当社グループは、実務上の便法を適用し、当初の予想期間が1年以内である契約の取引価格およびサービス提供量に直接対応する金額で顧客から対価を受ける契約の取引価格は、上記の未充足の履行義務に配分した取引価格には含めていません。
(4) 契約コストから認識した資産
① 契約コスト
契約コストから認識した資産は、以下のとおりです。
契約獲得のためのコストは、主にカード会員を獲得するために発生した販売手数料です。なお、認識すべき資産の償却期間が1年以内である場合には、契約獲得のためのコストを発生時に費用として認識しています。
契約履行のためのコストは、LINE関連サービスに係るコンテンツ手数料です。
② 償却費および減損損失
契約コストから認識した資産から生じた償却費および減損損失は、以下のとおりです。
34. 売上原価および販売費及び一般管理費
売上原価および販売費及び一般管理費の性質別内訳は、以下のとおりです。
2023年10月1日付のグループ内再編に伴い、科目振替の方針を変更したことにより前期の売上原価および販売費及び一般管理費の性質別内訳を遡及修正しています。
35. 減損損失
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度末において、各資産グループの属する事業環境等を勘案し、減損の兆候の有無を検討しました。主に一部の遊休資産について、転用や売却の可能性が低く、投資額の回収が見込めなくなったため、帳簿価額をIAS第36号「資産の減損」に従い回収可能価額まで減額し、12,242百万円の減損損失を認識しています。回収可能価額は使用価値により測定し、使用価値については備忘価額等で評価しています。
36. 企業結合に伴う再測定益
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
2022年10月1日に行われたPayPay(株)の連結子会社化に伴い、同社に対する資本持分を支配獲得日の公正価値で再測定した結果、147,321百万円の企業結合に伴う再測定益を認識しています。また、2022年9月29日に実施されたLINE MUSIC(株)の連結子会社化に伴い、同様に9,180百万円の企業結合に伴う再測定益を認識しています。
37. 事業分離における移転利益
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
LINE(株)が営むAIカンパニー事業を、ワークスモバイルジャパン(株)(現 LINE WORKS(株))に会社分割により承継し、その対価として同社の株式を取得しました。会社分割の対価と、承継した事業に係る純資産との差額を事業分離における移転利益として認識しています。
38. 受取損害賠償金
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
アスクル(株)が提起していた「ASKUL Logi PARK首都圏」物流センター火災に係る損害賠償請求訴訟の判決確定に伴い、9,426百万円の受取損害賠償金を認識しています。
39. 子会社の支配喪失に伴う利益
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
2023年8月31日にJDW Co.,Ltd.に対して第三者からの出資が実施されたことおよび、2023年12月27日に(株)yutoriの新規上場による公募増資に加え(株)ZOZOが所有する持分の一部を売却した結果、当社の子会社に該当しないこととなり、子会社の支配喪失に伴う利益を認識しています。
40. 持分変動利益
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
主に、当社グループの保有するWebtoon Entertainment Inc.に対する持分比率が変動したことに伴い発生した利益です。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
主に、当社グループの保有するWebtoon Entertainment Inc.に対する持分比率が変動したことに伴い発生した利益です。
41. 持分法による投資の減損損失
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(株)出前館に係る持分法で会計処理されている投資の帳簿価額を回収可能価額まで減額した結果、31,303百万円の持分法による投資の減損損失を認識しています。これは、(株)出前館に係る持分法で会計処理されている投資について減損の兆候があると判断し、減損テストを実施した結果、(株)出前館に係る持分法で会計処理されている投資の帳簿価額を回収可能価額まで減額したことによるものです。当該回収可能価額は使用価値により測定しており、見積将来キャッシュ・フローを税引前割引率12.0%で割り引いて算定しています。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
主に、(株)出前館に係る持分法で会計処理されている投資の帳簿価額を回収可能価額まで減額した結果、22,345百万円の持分法による投資の減損損失を認識しています。これは、(株)出前館に係る持分法で会計処理されている投資について減損の兆候があると判断し、減損テストを実施した結果、(株)出前館に係る持分法で会計処理されている投資の帳簿価額を回収可能価額まで減額したことによるものです。当該回収可能価額は使用価値により測定しており、見積将来キャッシュ・フローを事業の将来予測に対する不確実性を考慮した税引前割引率34.2%で割り引いて算定しています。
42. その他の営業外収益
その他の営業外収益の内訳は、以下のとおりです。
43. その他の営業外費用
その他の営業外費用の内訳は、以下のとおりです。
44. その他の包括利益に係る組替調整額および税効果額
その他の包括利益の項目別の当期発生額および組替調整額、ならびに税効果の影響は、以下のとおりです。
45. 1株当たり利益
親会社の所有者に帰属する基本的1株当たり当期利益および希薄化後1株当たり当期利益の算定基礎は以下のとおりです。
(注) 基本的1株当たり当期利益および希薄化後1株当たり当期利益の算定において、株式給付信託(J-ESOP)、役員報酬BIP信託および株式給与ESOP信託が保有する当社株式を自己株式として処理していることから、期末株式数および加重平均株式数から当該株式数を控除しています。
46. 連結キャッシュ・フロー計算書の補足情報
(1) 重要な非資金取引の内容
重要な非資金取引(現金及び現金同等物を使用しない投資および財務取引)は、以下のとおりです。
リースにより取得した資産の金額は、「(2) 財務活動に係る負債」の新規リースの欄をご参照ください。
前連結会計年度において、PayPay(株)を連結子会社化するために実施した株式交付は、非資金取引に該当します。詳細については、「5. 企業結合」をご参照ください。
当連結会計年度において、LINE(株)が営むAIカンパニー事業を、ワークスモバイルジャパン(株)(現 LINE WORKS(株))に会社分割により承継した取引は非資金取引に該当します。詳細については、「37. 事業分離における移転利益」をご参照ください。
(2) 財務活動に係る負債
財務活動に係る負債の変動は以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) リース負債の増加は、主にリース負債の再測定によるものです。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) リース負債の減少は、主にリース負債の再測定によるものです。
「借入金」のキャッシュ・フローを伴う変動は、連結キャッシュ・フロー計算書の財務活動によるキャッシュ・フローにおける「その他」に含まれる「短期借入金の純増減額」、「長期借入による収入」および「長期借入金の返済による支出」の純額のほか、一部は営業活動によるキャッシュ・フローに含めています。
「コマーシャル・ペーパー」のキャッシュ・フローを伴う変動は、連結キャッシュ・フロー計算書の財務活動によるキャッシュ・フローにおける「コマーシャル・ペーパー発行による収入」および「コマーシャル・ペーパー償還による支出」の純額です。
「社債」のキャッシュ・フローを伴う変動は、連結キャッシュ・フロー計算書の財務活動によるキャッシュ・フローにおける「その他」に含まれる「社債の発行による収入」および「社債の償還による支出」の純額です。
「リース負債」のキャッシュ・フローを伴う変動は、連結キャッシュ・フロー計算書の財務活動によるキャッシュ・フローにおける「リース負債の返済による支出」の金額です。また、リース負債に係る金利費用の支払額は 2,828百万円(前連結会計年度2,268百万円)です。
47. 関連当事者
当社グループの最終的な親会社はソフトバンクグループ(株)(日本企業)です。
当社グループと当社の関連当事者である子会社との間の取引は、連結上消去されており、注記には開示されていません。当社グループとその他の関連当事者との取引高および債権債務残高の総額は以下のとおりです。
(1) 関連当事者間取引および未決済残高
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 取引条件は、市場価格および役務提供内容等を勘案し、交渉の上決定しています。
(2) 主要な経営幹部に対する報酬
役員およびその他の経営幹部の報酬は以下のとおりです。
(注) 主要な経営幹部に対する報酬は、当社の取締役(社外取締役を含む)およびその他の経営幹部に対する報酬です。
48. 偶発事象
(1) 貸出コミットメント
当社グループの貸出コミットメントは、主に当社グループのクレジットカード会員へのショッピングおよびキャッシングの利用限度額であり、貸出コミットメントの総額および貸出未実行残高は以下のとおりです。
なお、当該利用限度額は、クレジットカード会員がその範囲内で随時利用できるため利用されない額もあり、かつ、当社グループが任意に増減させることができるため、貸出未実行残高は必ずしも全額が貸出実行されるものではありません。また、当該貸出コミットメントの未実行残高の期日は、要求払いのため1年以内となります。
(2) 保証債務
49. 重要な後発事象
(1) LINE NEXT Corpにおける新株引受契約の締結
当社の子会社でありLINE NEXT株式を保有するZ中間グローバル(株)およびLINE NEXT Corp(以下、LINE NEXT)は、PE(プライベートエクイティ)ファンドであるCRESCENDO EQUITY PARTNERS LIMITED(以下Crescendo)およびCrescendoが主導するコンソーシアムとの間で、約60億円のLINE NEXTの新株引受契約を2024年4月24日付で締結し、2024年5月で資金調達を完了しました。資金調達の総額は2024年3月で完了した約140億円と合わせて約200億円となります。
なお、本資金調達完了日をもって、Z中間グローバル(株)は、保有するLINE NEXTの議決権が過半数を下回ることから、当社はLINE NEXTグループ(LINE NEXTおよびその子会社)に対する支配を喪失し、LINE NEXTグループ(LINE NEXTおよびその子会社)は新たに当社の持分法適用関連会社となります。
連結除外に係る支配喪失益は算定中であり、2025年3月期第1四半期に計上する見込みです。
(2) IPX Corpにおける株主間契約の変更契約の締結
当社の子会社でありIPX株式を保有するZ中間グローバル(株)およびIPX Corp(以下、IPX)は、他の株主との間で、株主間契約の変更契約を2024年5月24日付で締結しました。
これに伴い、関連性のある活動に関する意思決定には、全ての株主の事前同意が必要となることから、当社はIPXグループ(IPXおよびその子会社)に対する支配を喪失し、IPXグループ(IPXおよびその子会社)は新たに当社の共同支配企業となります。
連結除外に係る支配喪失益は算定中であり、2025年3月期第1四半期に計上する見込みです。
50. 連結財務諸表の承認
本連結財務諸表は、2024年6月14日に当社代表取締役社長CEO 出澤 剛 および当社上級執行役員CFO (最高財務責任者) 坂上 亮介 によって承認されました。
2. 【その他】
当連結会計年度における四半期情報等
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1. 有価証券の評価基準及び評価方法
(1) 満期保有目的の債券
償却原価法
(2) 子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法
(3) その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
なお、投資事業有限責任組合およびそれに類する組合への出資(金融商品取引法第2条第2項により有価証券とみなされるもの)については、組合契約に規定される決算報告日に応じて入手可能な最近の決算書を基礎とし、持分相当額を純額で取り込む方法で計上しています。投資事業組合出資金のうち、関係会社に該当するものについては、「その他の関係会社有価証券」に計上しています。
2. 固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産
定額法
なお、主な耐用年数は次のとおりです。
建物…10~50年
機械及び装置…9~15年
工具、器具及び備品…6~7年
(2) 無形固定資産
なお、主な耐用年数は次のとおりです。
のれん…20年
商標権…10年
自社利用のソフトウェア…5~10年(社内における利用可能期間)
顧客基盤…12~18年
(3) リース資産
所有権移転ファイナンス・リース取引に係るリース資産
自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の方法を採用しています。
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しています。
3. 引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。
(2) リース引当金
オペレーティング・リースとして会計処理している賃借物件に係る将来支払リース料のうち、使用方法の変更により将来の損失となることが見込まれる金額を引当金として計上しています。
4. 外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しています。
5. 収益の計上基準
以下の5ステップアプローチに基づき、顧客への財やサービスの移転との交換により、その権利を得ると見込む対価を反映した金額で収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:取引価格を契約における履行義務へ配分する。
ステップ5:履行義務を充足した時点で(又は充足するに応じて)収益を認識する。
当社における主要な収益の計上基準は、以下のとおりです。
(1) 検索広告
検索広告は、広告主や広告代理店向けに販売している広告商品です。「Yahoo! JAPAN」等で検索をした際、その検索キーワードに応じて検索結果ページに表示され、掲載された広告がクリックされた場合に課金されます。広告主および広告代理店に広告運用ツールを提供し、その設定依頼に従い掲載を行うことが履行義務になります。検索広告は、ウェブサイト閲覧者が検索広告をクリックした時点で、顧客が設定したクリック料金に基づき収益を認識しています。
(2) アカウント広告
アカウント広告は、主にLINE公式アカウント、LINEスポンサードスタンプから構成されます。LINE公式アカウントは、企業等の広告主が、当該広告主を「友だち」として追加したLINEユーザーに直接メッセージを送信することができるサービスです。LINE公式アカウントを契約期間にわたり維持するとともに、広告主がいつでもLINEユーザーにメッセージを送信できるようにすることが履行義務となります。そのため、契約期間にわたりLINE公式アカウント登録利用の収益を認識しています。LINEスポンサードスタンプは、LINE公式アカウントの広告主が、無料でダウンロードすることができるLINEスポンサードスタンプをLINEユーザーに提供することができるサービスです。契約期間にわたりユーザーが望むときにいつでもスポンサードスタンプを利用できるようにすることが広告主に対する履行義務となります。そのため、契約期間にわたり収益を認識しています。
(3) ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、ディスプレイ広告(予約型)およびディスプレイ広告(運用型)からなります。 ディスプレイ広告(予約型)は、「ブランドパネル」や「プライムディスプレイ」等、「Yahoo! JAPAN」の各種プロパティ内に表示され、画像や映像等を用いた多彩な広告表現が可能な広告商品です。主な顧客は広告代理店です。ビューアブルインプレッション購入型、枠購入型、時間帯ジャック購入型の期間販売で、契約に則して掲載することが履行義務になります。ディスプレイ広告(予約型)は、ウェブサイト上に広告が掲載される期間にわたって収益を認識しています。
ディスプレイ広告(運用型)は、主にYahoo!広告およびLINE VOOM、LINE NEWSから構成されます。Yahoo!広告は、広告主や広告代理店向けに販売している広告商品であり、ターゲット条件を設定し、条件に一致するユーザーが閲覧している「Yahoo! JAPAN」や提携サイトに広告配信を行います。広告主および広告代理店に広告運用ツールを提供し、その設定依頼に従い掲載を行うことが履行義務になります。Yahoo!広告は、ウェブサイト閲覧者がコンテンツページ上の広告をクリックした時点で、顧客が設定したクリック料金に基づき収益を認識しています。LINE VOOM、LINE NEWSに掲載される広告は、インプレッション、ビュー、クリック等の特定のアクションを基に対価を受領します。随時ユーザーに対して広告を表示することが履行義務となり、契約条件で規定された特定のアクションを充足した時点で、収益を認識しています。
(4) Yahoo!オークション
個人ユーザーや法人向けにネットオークションサービスを提供しており、オークション取引が成立した時点で、落札金額に応じた出品者に対する落札システム利用料を収益として認識しています。
(5) LYPプレミアム
個人ユーザー向けに様々な会員特典を受けられる「LYPプレミアム」を販売しており、会員資格が有効な期間にわたって収益を認識しています。
(重要な会計上の見積り)
会計上の見積りにより当事業年度に係る貸借対照表に計上した項目であって、翌事業年度に重要な影響を及ぼす可能性があるものは、次のとおりです。
1.関係会社株式の減損に係る見積り
(1) 当事業年度に計上した金額
(2) 当事業年度に計上した金額の算出方法
関係会社株式およびその他の関係会社有価証券(以下、関係会社株式等)は、取得原価をもって貸借対照表に計上しています。ただし、関係会社株式等の時価が著しく下落したときには、回復する見込があると認められる場合を除き時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当事業年度の損失として処理しています。また市場価格のない株式等である関係会社株式等については、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下したときには、相当の減額を行い、評価差額は当事業年度の損失として処理しています。
2. 企業結合により取得した無形固定資産の測定及び減損に係る見積り
「(企業結合等関係)」に記載のとおり、当社は、2023年10月1日を効力発生日として、当社の100%子会社であるLINE(株)(現・Z中間グローバル(株)、以下、LINE)の資産、債務その他の権利義務について、吸収分割契約に定めるものを除く全て(以下、承継資産)を当社が承継しました。
本吸収分割により、2021年3月1日を効力発生日として実施した、当社を株式交換完全親会社、当社の親会社であるAホールディングス(株)の完全子会社であるLINE(旧社名:LINE分割準備(株))を株式交換完全子会社とする株式交換により連結財政状態計算書において認識されたのれんの一部、商標権、ソフトウエアおよび顧客基盤を、当社の個別の貸借対照表においても認識しています。
(1) 当事業年度に計上した金額
(2)当事業年度に計上した金額の算出方法
のれんについては、連結財政状態計算書における取得価額を、LINEの取得時における株式価値と承継資産の時価の比率に基づき各社に按分しています。当社は、承継資産に按分されたのれんの金額を基に、2021年3月1日以降、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき減価償却を行っていたものと仮定して、のれんの貸借対照表価額を算定しています。
商標権、ソフトウエアおよび顧客基盤については、連結財政状態計算書における取得価額を基に、2021年3月1日以降、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき減価償却を行っていたものと仮定して、貸借対照表価額を算定しています。
また、各事業年度末において、これらの資産を含む資産グループの減損の兆候の有無を判断し、その結果に応じて減損損失の認識の判定および測定を行います。前事業年度および当事業年度において、これらの資産に関して認識された減損損失はありません。
(表示方法の変更)
(貸借対照表関係)
前事業年度において無形固定資産の「ソフトウエア」に含めていたソフトウエア仮勘定は、重要性が増したため、当事業年度より無形固定資産の「ソフトウエア仮勘定」として掲記しています。
なお、前事業年度における無形固定資産の「ソフトウエア」に含まれるソフトウエア仮勘定の金額は146百万円です。
(追加情報)
(役員報酬BIP信託:信託Ⅰ)
1. 取引の概要
本制度は、米国の業績連動型株式報酬(Performance Share)制度および譲渡制限付株式報酬(Restricted Stock)制度を参考にした取締役等に対するインセンティブプランであり、株式交付信託が取得した当社株式および当社株式の換価処分金相当額の金銭を役位等に応じて、交付および給付する制度です。
2. 信託に残存する当社株式
信託に残存する当社株式を信託における帳簿価額により、純資産の部に自己株式として計上しています。前事業年度および当事業年度における当該自己株式の帳簿価額および株式数は、それぞれ585百万円、1,210,400株および403百万円、834,454株です。
(株式付与ESOP信託:信託Ⅱ~Ⅳ)
1. 取引の概要
本制度は、米国のESOP(Employee Stock Ownership Plan)制度を参考にした信託型の従業員インセンティブプランであり、当社株式を活用した従業員の福利厚生制度の拡充を図る目的を有する制度です。
2. 信託に残存する当社株式
信託に残存する当社株式を信託における帳簿価額により、純資産の部に自己株式として計上しています。前事業年度および当事業年度における当該自己株式の帳簿価額および株式数は、それぞれ169百万円、351,100株および2,849百万円、5,886,633株です。
(株式給付信託(J-ESOP):信託Ⅴ)
1. 取引の概要
本制度は、株式給付規程に基づき、一定の要件を満たした従業員等に対し当社株式および当社株式を時価で換算
した金額相当の金銭を給付する制度です。
2. 信託に残存する当社株式
信託に残存する当社株式を信託における帳簿価額により、純資産の部に自己株式として計上しています。前事業年度における当該自己株式はありません。当事業年度における当該自己株式の帳簿価額および株式数は、12,696百万円および26,227,867株です。
(貸借対照表関係)
1. 関係会社に対する資産及び負債(区分表示したものを除く)
2. 貸出コミットメント
関係会社に対して貸出コミットメント契約を締結しています。貸出コミットメントに係る貸出未実行残高は以下のとおりです。
3. 担保に供している資産及び担保付債務
(1) 担保に供している資産
該当事項はありません。
(2) 担保付債務
該当事項はありません。
なお、資金決済に関する法律第14条第1項に基づく発行保証金として、現金1,442百万円を供託しています。
また、当該発行保証金については、上記供託資産以外に金融機関との間で資金決済に関する法律第15条第1項に基づく発行保証金保全契約(契約金額10,000百万円)を締結しています。
4. 保証債務
以下の会社の営業債務に対して、下記限度額の債務保証を行っています。
※5.財務制限条項等
当社の長期借入金(1年内返済予定を含む)の一部には、以下の財務制限条項が付されています。
・各決算期における決算期の各末日時点における当社の貸借対照表に表示される純資産の部の金額が、前年同期比75%を下回らないこと。
・各決算期における第2四半期と決算期の各末日時点における当社グループの連結財政状態計算書に表示される純資産の部の金額が、前年同期比75%を下回らないこと。
・各決算期における決算期の各末日時点における当社の貸借対照表において債務超過とならないこと。
・各決算期における第2四半期と決算期の各末日時点における当社グループの連結財政状態計算書において債務超過とならないこと。
・各決算期における決算期末日時点における当社の損益計算書に表示される営業損益又は当期純損益に関して2期連続して損失とならないこと。
・各決算期における決算期末日時点における当社グループの連結損益計算書に表示される営業損益又は当期損益に関して2期連続して損失とならないこと。
・各決算期における第2四半期と決算期の各末日時点におけるネットレバレッジ・レシオ(a)が一定の数値以下であること。(但し金融子会社については計算から除外)
(a)ネットレバレッジ・レシオ=ネットデット(b)÷調整後EBITDA(c)
(b)当社グループの連結財政状態計算書に示される有利子負債から現金及び現金同等物を控除した金額をいう。なお、ここでいう有利子負債には資産流動化(証券化)の手法による資金調達取引から生じた有利子負債を含めない、金融子会社の有利子負債および現金及び現金同等物は、有利子負債および現金及び現金同等物に含めない等の一定の調整あり。
(c)調整後EBITDAは営業利益に減価償却費および営業費用に含まれる除却損等、金融機関との契約で定められた一定の調整を加えたもの。
(損益計算書関係)
※1. 持株会社体制の解消に伴う表示区分の変更
当社は以前より持株会社体制を採用していましたが、「(企業結合等関係)」に記載のとおり、2023年10月1日にグループ内再編を実施し、持株会社体制を解消しました。これに伴い、解消日以降の関係会社受取配当金については「営業外収益」として、営業取引から生じた費用については「販売費及び一般管理費」として、それぞれ表示しています。
2. 関係会社との営業取引及び営業取引以外の取引の取引高の総額
(株主資本等変動計算書関係)
子会社からの配当
当社の100%子会社であるZホールディングス中間(株)が、2024年3月28日に同社の定時株主総会決議に基づき実施した剰余金の配当の一部です。
(有価証券関係)
前事業年度(2023年3月31日)
子会社株式及び関連会社株式
(注) 1 上記に含まれない市場価格のない株式等
2 市場価格のない株式等以外の有価証券の減損処理にあたっては、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には、合理的な反証がない限り回復可能性はないものとして減損処理を行い、30%以上50%未満下落した場合には、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行います。
当事業年度(2024年3月31日)
子会社株式及び関連会社株式
(注) 1 上記に含まれない市場価格のない株式等
2 市場価格のない株式等以外の有価証券の減損処理にあたっては、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には、合理的な反証がない限り回復可能性はないものとして減損処理を行い、30%以上50%未満下落した場合には、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行います。
(税効果会計関係)
1. 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(注)当事業年度においては、評価性引当額が5,158百万円増加しております。主な内訳は、企業結合に伴う繰延税金資産の回収可能性の見直しにより評価性引当額を26,241百万円取り崩したものの、当該企業結合で承継した繰延税金資産に係る評価性引当額が32,936百万円増加したことによるものです。
2. 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主な項目別の内訳
(企業結合等関係)
共通支配下の取引等
1. グループ内再編の実施
当社グループは、変化の激しいインターネット業界において、柔軟かつ機動的な意思決定と経営資源の最適配分を行い、より迅速な事業戦略の推進を可能とするため、2019年10月に持株会社体制へ移行しました。その後、2021年3月のLINE(株)(現・Z中間グローバル(株)、以下、LINE)との経営統合を経て、当社はLINEおよびヤフー(株)(以下、ヤフー)における事業の選択と集中を進め、経営統合によるシナジーの拡大を最優先課題としています。
今後、よりプロダクトファーストの組織体制とし、経営統合によるシナジーの拡大を加速させる為、また2023年度以降の持続的な利益成長、更には未来を創る為の投資原資を得る為に、当社ならびに中核完全子会社であるLINEおよびヤフーの3社を中心に再編を実施する旨を決定し、2023年10月1日に、当社の完全子会社であるZホールディングス中間(株)(以下、Z中間)によるヤフーおよびLINEの全ての株式の当社への現物配当、当社を吸収合併存続会社、ヤフー、Z Entertainment(株)(以下、ZE)およびZデータ(株)(以下、ZD)をそれぞれ吸収合併消滅会社とする吸収合併(以下、本吸収合併)、LINEを吸収分割会社、当社を吸収分割承継会社とする吸収分割(以下、本吸収分割①)ならびに当社を吸収分割会社、Zフィナンシャル(株)(以下、ZF)を吸収分割承継会社とする吸収分割(以下、本吸収分割②)を実施しました。
ストラクチャー図
<再編の概要>

<再編後の当社グループ体制>

2. 子会社(ヤフー、ZE、ZD)の吸収合併(本吸収合併)
当社は、当社の100%子会社であるヤフー、ZE、ZDを吸収合併しました。
(1) 結合当事企業の名称及びその事業の内容
存続会社
消滅会社
(2) 企業結合日
2023年10月1日
(3) 企業結合の法的形式
当社を吸収合併存続会社、ヤフー、ZE、ZDを吸収合併消滅会社とする吸収合併
(4) 結合後企業の名称
LINEヤフー(株)
(5) その他取引の概要に関する事項
「1. グループ内再編の実施」をご参照ください。
3. 子会社(LINE)の吸収分割(本吸収分割①)
当社および当社の100%子会社であるLINEは、LINEを吸収分割会社、当社を吸収分割承継会社とする吸収分割を実施し、LINEが保有・管理する一定の海外株式その他本吸収分割①に係る吸収分割契約に定めるものを除き、LINEの資産、債務その他の権利義務の全てを当社が承継しました。
(1) 結合当事企業の名称及びその事業の内容
吸収分割会社
吸収分割承継会社
(2) 企業結合日
2023年10月1日
(3) 企業結合の法的形式
LINEを吸収分割会社、当社を吸収分割承継会社とする吸収分割
(4) 結合後企業の名称
(5) その他取引の概要に関する事項
「1. グループ内再編の実施」をご参照ください。
4. 当社の吸収分割(本吸収分割②)
当社および当社の100%子会社であるZFは、当社を吸収分割会社、ZFを吸収分割承継会社とする吸収分割を実施し、別途本吸収分割②より前に行われる、LINE Financial(株)を吸収分割会社、LINEを吸収分割承継会社とする吸収分割および本吸収分割①に基づき当社に承継される資産、債務その他の権利義務を、本吸収分割②に係る吸収分割契約の定める範囲においてZFに承継しました。
(1) 結合当事企業の名称およびその事業の内容
吸収分割会社
吸収分割承継会社
(2) 企業結合日
2023年10月1日
(3) 企業結合の法的形式
当社を吸収分割会社、ZFを吸収分割承継会社とする吸収分割
(4) 結合後企業の名称
(5) その他取引の概要に関する事項
「1. グループ内再編の実施」をご参照ください。
5.実施した会計処理の概要
いずれの取引も、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 2019年1月16日)および「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 2019年1月16日)に基づき、共通支配下の取引として処理しています。これらの取引により、抱合せ株式消滅差損72,321百万円を特別損失に計上しています。
(収益認識関係)
収益を理解するための基礎となる情報
顧客との契約から生じた主たる収益については、「重要な会計方針」の「5. 収益の計上基準」に記載のとおりです。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(単位:百万円)
(注) 1 「当期減少額」欄の( )は内数で、当期の減損損失計上額です。
2 「企業結合増加額」欄は、主に2023年10月1日に実施した企業結合によるものです。詳細は、「注記事項 (企業結合等関係)」をご参照ください。
【引当金明細表】
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しています。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当社定款の定めにより、単元未満株主は、会社法第189条第2項各号に掲げる権利、会社法第166条第1項の規定による請求をする権利、株主の有する株式数に応じて募集株式の割当ておよび募集新株予約権の割当てを受ける権利、単元未満株式の買増しに関する権利以外の権利を有していません。
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社の金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等は、Aホールディングス株式会社です。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に次の書類を提出しています。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。