第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 第123期より国際会計基準(以下「IFRS」という。)に基づいて連結財務諸表を作成しています。
(注) 1 第123期の期首より、米国子会社である資生堂アメリカズCorp.およびその子会社は従来適用していた米国で一般に公正妥当と認められた会計処理基準に替えてIFRSを適用しており、第122期に係る連結経営指標等については、当該会計方針の変更を反映した遡及適用後の数値を記載しています。
2 第122期の日本基準による遡及適用後の諸数値および第123期の日本基準による諸数値については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けていません。
3 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第123期の期首から適用しており、第123期以降に係る連結経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっています。
4 第121期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、1株当たり当期純損失を計上しているため、記載していません。
5 第121期の株価収益率は、親会社株主に帰属する当期純損失を計上しているため、記載していません。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第123期の期首から適用しており、第123期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっています。
2 最高株価および最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものです。
3 第123期の1株当たり配当額には、創業150周年記念配当50円が含まれています。
2 【沿革】
3 【事業の内容】
当社グループは、当社、子会社69社および関連会社17社で構成され、化粧品、化粧用具、美容食品および医薬品の販売を主な事業内容とし、更に各事業に関連する研究およびその他のサービス等の事業活動を展開しています。
当社グループ各社の事業に係る位置づけおよびセグメントとの関連は、以下のとおりです。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しています。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「6. 事業セグメント」をご参照ください。
(注) 各事業の会社数は、複数事業を営んでいる会社をそれぞれに含めて記載しています。
事業の系統図は以下のとおりです。

4 【関係会社の状況】
(1) 親会社
該当事項はありません。
(2) 子会社
(注) 1 主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しています。
2 特定子会社です。
3 持分は100分の50以下ですが、実質的に支配しているため連結子会社としたものです。
4 議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数、[ ]内は、緊密な者または同意している者の所有割合で外数です。
5 上記の会社はいずれも有価証券届出書または有価証券報告書を提出していません。
6 資生堂ジャパン㈱、資生堂(中国)投資有限公司、資生堂トラベルリテールアジアパシフィックPte. Ltd.は、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えています。
各社の主要な損益情報等は、次のとおりです。
(3) 関連会社
(注) 主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しています。
(4) その他の関係会社
該当事項はありません。
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2023年12月31日現在
(注) 1 従業員数は就業人員数であり、臨時従業員数は[ ]内に当連結会計年度の平均人員を外数で記載しています。
2 臨時従業員には、契約社員、パートタイマーを含み、派遣社員を除いています。
(2) 提出会社の状況
2023年12月31日現在
(注) 1 従業員数は就業人員数であり、臨時従業員数は[ ]内に当事業年度の平均人員を外数で記載しています。
2 臨時従業員には、契約社員、パートタイマーを含み、派遣社員を除いています。
3 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでいます。
なお、当連結会計年度より、「(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異」の労働者の男女の賃金差異の算定方法と統一するため、平均年間給与の範囲を給与、賞与および基準外賃金(福利厚生関連の手当を除く)から課税対象となる給与、賞与および基準外賃金に変更しています。
(3) 労働組合の状況
資生堂労働組合は、1946年2月に資生堂従業員組合として発足し、現在当社および国内主要連結子会社で組織され、組合員数は12,052名です。
なお、労使関係について特に記載すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出しています。労働者の男女の賃金の差異は、男女の平均年間賃金について、男性を100とした場合の女性の割合です。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等の取得割合(育児休業等+育児目的休暇を取得した男性社員・契約社員の数/配偶者が出産した男性社員・契約社員の数×100)を算出しています。
② 連結子会社
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出しています。労働者の男女の賃金の差異は、男女の平均年間賃金について、男性を100とした場合の女性の割合です。
2 女性管理職比率は国内資生堂グループ全体で管理しており、国内資生堂グループ全体の女性管理職比率は40.0%です。グループ内で雇用管理が一体的になされているため、国内資生堂グループ全体として公表しています。
対象範囲:国内資生堂グループ(21社)
① 本社 株式会社資生堂、
② 連結子会社 資生堂ジャパン㈱、資生堂アステック㈱、花椿ファクトリー㈱、㈱エテュセ、㈱エフェクティム、㈱ジャパンリテールイノベーション、㈱ザ・ギンザ、資生堂美容室㈱、㈱資生堂パーラー、㈱エトバス、KODOMOLOGY㈱、㈱イプサ、資生堂インタラクティブビューティー㈱、資生堂クリエイティブ㈱
③ 連結子会社以外 ㈱ピエールファーブルジャポン、学校法人資生堂学園資生堂美容技術専門学校、資生堂健康保険組合、資生堂企業年金基金、公益財団法人資生堂子ども財団、資生堂労働組合
3 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等の取得割合を算出しています。
4 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)および「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではない連結子会社については、記載を省略しています。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の記載内容のうち、歴史的事実でないものは、有価証券報告書提出日(2024年3月26日)現在における当社グループの将来に関する見通しおよび計画に基づいた将来予測です。これらの将来予測には、リスクや不確定な要素などの要因が含まれており、実際の成果や業績などは、記載の見通しとは異なる可能性があります。
①企業理念 THE SHISEIDO PHILOSOPHY
当社は、1872年に創業し、2022年に150周年を迎えました。その創業当時から「『美と健康』を通じてお客さまのお役に立ち、社会へ貢献する」ことを目指して活動してきました。そして、2019年には、100年先も輝きつづけ、世界中の多様な人たちから信頼される企業になるべく、企業理念THE SHISEIDO PHILOSOPHYを定義しました。国・地域・組織・ブランドを問わず、この企業理念を常によりどころとして、“世界で勝てる日本発のグローバルビューティーカンパニー”を目指しています。
THE SHISEIDO PHILOSOPHYは、以下で構成されています。
1. 私たちが果たすべき企業使命を定めた OUR MISSION
2. これまでの150年を超える歴史の中で受け継いできた OUR DNA
3. 資生堂全社員がともに仕事を進めるうえで持つべき心構え OUR PRINCIPLES
〔THE SHISEIDO PHILOSOPHY〕

〔OUR MISSION〕
BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD
私たちは、美には人の心を豊かにし、生きる喜びやしあわせをもたらす力が
あると信じています。
資生堂は創業以来、人のしあわせを願い、美の可能性を広げ、新たな価値の
発見と創造を行ってきました。
これまでもこれからも、美しく健やかな社会と地球が持続していくことに貢献します。
美の力でよりよい世界を。
それが、私たちの企業使命です。
THE SHISEIDO PHILOSOPHYの詳細については、当社企業情報サイトの「会社案内/THE SHISEIDO PHILOSOPHY」(https://corp.shiseido.com/jp/company/philosophy/)をご覧ください。
②中期経営戦略 「SHIFT 2025 and Beyond」アップデート
当社は、昨年、2023年から2025年までの3カ年を中心に取り組む中期経営戦略「SHIFT 2025 and Beyond」を策定しました。中長期的な成長を目指すために、本戦略において、「ブランド」、「イノベーション」、「人財」の3つの重点領域への投資を強化しています。しかし、昨今の急激な外部環境の変化を受け、持続的な収益性向上と中長期的な企業価値向上の実現をより強力に推進すべく、本戦略をさらに強化する必要が出てきています。そのため、戦略の骨子は維持しながらも、取り組み内容をアップデートして、以下のウェブサイトに記載の施策を進めていきます。
コア営業利益率については、構造改革を断行し、市場環境変化に対応した目標として、2024年に6%、2025年に9%と再設定しました。2030年に向けては、グローバルカンパニーとしてあるべき収益性の確保に向けて、①既存事業の成長を最大限加速させ、②2025年までのコスト構造改革のプロセスを通じて、恒常的に生産性を高める施策を経営管理の中に織り込み、③M&Aや他社との協業を活用し、新領域での収益拡大を図ること等により、2028年あるいは2029年におけるコア営業利益率15%達成に向け全社で取り組んでいきます。

「SHIFT 2025 and Beyond」および2024年の当社事業計画の詳細については、当社企業情報サイトの「投資家情報/IRライブラリー/決算短信・決算説明資料」(https://corp.shiseido.com/jp/ir/library/tanshin/)に掲載の「2023年度第4四半期決算説明資料」をご覧ください。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) サステナビリティ全般
当社は、1872年の創業時から、人、社会、自然を敬い、社会価値の創造を行ってきました。企業使命「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD (美の力でよりよい世界を)」のもと、ビューティーカンパニーならではのアプローチで社会課題を解決し、2030年に向けて「美の力を通じて“人々が幸福を実感できる”サステナブルな社会の実現」を目指しています。サステナビリティを経営戦略の中心に据え、本業を通じた社会価値創出と社会・環境課題の解決を促進します。
① ガバナンス
当社では、ブランド・地域事業を通じて全社横断でサステナビリティの推進に取り組んでいます。サステナビリティ関連業務においては、迅速な意思決定と全社的実行を確実に遂行するため、専門的に審議する「Sustainability Committee」を設定し、2023年も定期的に開催しました。グループ全体のサステナビリティに関する戦略アクションや方針、TCFD/TNFD開示や人権対応アクションなど具体的活動計画に関する意思決定、中長期目標の進捗状況についてモニタリングを行っています。出席者は代表執行役を含むR&D・サプライネットワーク・広報、およびブランドホルダーなど各領域のエグゼクティブオフィサーで構成され、それぞれの専門領域の視点から活発に議論をしています。その他、特に業務執行における重要案件に関する決裁が必要な場合は「Global Strategy Committee」や取締役会に提案もしくは報告しています。
確実な業務執行・推進を行うため、「Sustainability Committee」の下部に、主要関連部門の責任者から構成されるSustainability TASKFORCEを設定し、長期的な目標達成に向けての推進方法やサステナビリティに関連した課題解決について議論し、その他関連部門や地域本社・現地法人と連携した活動を行っています。

※指名委員会等設置会社への移行(2024年3月26日)に伴い、「代表取締役」から「代表執行役」に変更となりました。詳細は「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」の「① コーポレート・ガバナンス体制」をご参照ください。
② 戦略
当社は、サステナビリティを経営戦略の中心に据え、本業を通じた社会価値創造と社会・環境課題の解決を促進しています。サステナブルな社会の実現のため、社会・環境領域でそれぞれ3つの戦略アクションを掲げています。
社会領域では、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)を中心に社会課題の解決に取り組んでいます。ビューティーカンパニーとしての特性をいかした「ジェンダー平等」、自分らしく輝くことに貢献する「美の力によるエンパワーメント」、そして、すべての活動の根底となる「人権尊重の推進」の3つの戦略アクションを実行しています。
環境領域では、社名の由来でもある「万物資生」(注) の考えに基づき、環境負荷を軽減し、使い捨てではなくサーキュラーエコノミーを実現できる技術やビジネスモデルの構築を目指して取り組んでいます。全バリューチェーンを通じて、「地球環境の負荷軽減」、「サステナブルな製品の開発」、環境や人権に配慮した「サステナブルで責任ある調達の推進」の3つの戦略アクションを実行しています。
(注) 中国の古典「易経」の一節、「至哉坤元 万物資生(大地の徳はなんと素晴らしいものであろうか、すべてのものはここから生まれる)」の一部
③ リスク管理
当社は、中長期の事業戦略の実現に影響を及ぼす可能性のあるリスクを総合的・多面的な手法を用いて抽出し、特定しています。その中には、「環境対応(気候変動・生物多様性など)」「自然災害・感染症・テロ」といったサステナビリティ領域のリスクも含まれています。気候や生物多様性に関連するリスクも、事業継続や戦略に影響を及ぼす要因の1つとして科学的または社会経済的なデータに基づいて分析され、気候変動や自然災害に関わるリスクとして全社のリスクマネジメントに統合されます。特定されたリスクは、重要度に応じて、「Global Risk Management & Compliance Committee」や「Global Strategy Committee」にて対応策などが審議されています。また、必要に応じて取締役会に提案もしくは報告される体制となっています。
④ 指標及び目標
当社は、戦略アクションに基づいた中長期目標を設定し、進捗を定期的にトラッキングしています。毎年グローバルのステークホルダーに向けた「サステナビリティレポート」を発行し、当社の本業を通じたサステナビリティアクションの中長期目標とその進捗を開示しています。
〔中長期目標〕
・環境
・社会
(注) 1 2023年実績は2024年6月下旬発行予定のサステナビリティレポート(https://corp.shiseido.com/jp/sustainability/report.html)にて開示予定
2 当社全事業所 (対2019年、オフセット含む)
3 当社全事業所 (対2019年)
4 当社全事業所を除くバリューチェーン全体、経済原単位(対2019年)
5 当社全事業所、売上高原単位(対2014年)
6 プラスチック製容器について
7 RSPOの物理的なサプライチェーンモデルによる認証(アイデンティティ・プリザーブド、セグリゲーションまたはマスバランスに基づくもの)
8 製品における、認証紙または再生紙など
(2) TCFD(気候変動関連財務情報開示タスクフォース)/TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)提言の取り組み
当社は、気候変動や生物多様性損失などによる事業成長や社会の持続性に与える影響の重大性を踏まえ、TCFDおよびTNFDフレームワークに沿った情報開示を行っています。脱炭素社会への移行、および気候変動に伴う自然環境の変化によって引き起こされる長期的なリスク・機会について、1.5/2℃シナリオと4℃シナリオそれぞれの短期・中期・長期の定性的・定量的な分析を試みました。自然に関しても、生物多様性の損失や水資源の動態を考慮した定量的な長期リスクを特定し、「気候/自然関連財務情報開示レポート」として開示しました。
① ガバナンス
当社の気候・自然関連のリスクおよび機会にかかるガバナンスに関しては、サステナビリティ関連業務における推進体制と同様に取り組んでいます。詳細は、前述「(1) サステナビリティ全般」の「① ガバナンス」をご参照ください。
② 戦略
気候関連リスクおよび機会については1.5/2℃から4℃の範囲で気温上昇を想定し、RCP-SSPシナリオに沿って分析を実施しました。移行リスクについては、脱炭素社会への移行に伴う政策、規制、技術、市場、消費者意識の変化による要因を、物理的リスクについては、気温上昇に伴う洪水の発生や気象条件など急性/慢性的な変化要因について、各シナリオ条件における影響を分析しました。2030年時点における移行リスクとして、炭素税によって約0.5~8.7億円規模の財務影響が発生する可能性を予測しています。物理的リスクについては、洪水により約9億円、水不足により約35億円の潜在的なリスクを見込んでいます。機会に関しては、1.5/2℃シナリオにおいて、消費者の環境意識の高まりに伴い、サステナビリティに対応したブランドや製品への支持が高まると予想されます。4℃シナリオにおいては、気温上昇に対応した製品の販売機会が拡大すると予想されます。イノベーションによる新たなソリューションの開発により、サステナブルな製品を提供していくことで、リスクの緩和と新たな機会の創出を目指しています。
●がついている要因は定量分析も実施しています。
自然関連リスクおよび機会に関しては、ライフサイクルアセスメントによって当社のバリューチェーンを通じた生物多様性への影響側面の定量分析を行い、特に原材料調達における影響が大きいことを明らかとしました。TNFDが推奨するLEAPアプローチに沿って、生物多様性への依存度の高い化粧品原料について原産地を推定し、依存側面における物理リスク分析としてミツバチなどの花粉媒介者による生態系サービスの金額化を行いました。同時に、移行リスクとして、サステナビリティ関連規制に関わるリスク分析を、気候問題とあわせて実施しています。
分析条件など詳細な情報を含めた「気候/自然関連財務情報開示レポート」は、当社企業情報サイトで公開しています。
https://corp.shiseido.com/jp/sustainability/env/pdf/risks_report.pdf
③ リスク管理
当社の気候・自然関連のリスクおよび機会にかかるリスクマネジメントに関しては、サステナビリティ関連業務における推進体制と同様に取り組んでいます。詳細は、前述「(1) サステナビリティ全般」の「③ リスク管理」をご参照ください。
④ 指標及び目標
当社は、CO2排出量削減を目標として設定し、また定期的に気候変動に伴う状況をモニタリングし対応策を講じることで、リスクの緩和に貢献しています。特にScope 1およびScope 2のCO2排出量については2026年までにカーボンニュートラルを達成することを目標として設定しました。また、バリューチェーン全体におけるCO2排出量削減目標に関しては、1.5℃経路に整合した2030年目標に対して、SBTイニシアティブ(SBTi)(注) の認証を取得し、CO2排出量削減に取り組んでいます。
生物多様性に関しては、影響面での寄与の大きな紙やパーム由来原料について、認証原材料への切り替えを進めています。
気候・自然関連リスクと機会の評価の詳細については、「気候/自然関連財務情報開示レポート」、「サステナビリティレポート」をご参照ください。
(注) パリ協定目標達成に向け、企業に対して科学的根拠に基づいた温室効果ガスの排出量削減目標を設定することを推進している国際的
なイニシアティブ
<気候変動・生物多様性への対応の推進>
・気候変動
気候変動に関わる対応としては、2026年カーボンニュートラル達成(注)1 を掲げ、CO2排出量削減に積極的に取り組んでいます。2022年には、バリューチェーン全体におけるCO2排出量削減目標(注)2 に対してSBTイニシアティブ(SBTi)(注)3 認定を取得し、RE100(注)4 に加盟しました。
全世界の工場や事業所において再生可能エネルギーの導入を積極的に行っており、2023年には、全13工場(注)5 ・自社ディストリビューションセンターにおける再生可能電力への切り替えを100%完了し、中国地域では全事業所で100%切り替えを完了しました。2050年にネットゼロの達成を目指し、引き続きCO2排出量の削減とイノベーションを伴う機会創出に努めています。
・生物多様性
生物多様性への対応としては、ステークホルダーと連携した水資源管理(Water Stewardship)の重要性を鑑み、流域における水資源と環境への理解に努め、水消費量の削減や有効利用、徹底した水質管理を図ることにより、持続可能な水資源の利用を進めています。加えて、RSPO認証パーム原料への切り替えなど、生物多様性に関連する適切な指標を選定し推進しています。
また2023年には、戦略サプライヤーに向けて、サステナビリティ方針説明会を開催し、気候変動対応やトレーサビリティを含むサステナブルで責任ある調達に共に取り組むための連携を強化しました。
なお、当社は環境調査・情報開示を行う国際的な非営利団体であるCDPの「気候変動」「フォレスト」に関する2023年度調査において、最高評価にあたる「Aリスト企業」に選定されました。ダブルAに選定されたのは当社として初めてです。(注)6
(注) 1 当社全事業所、Scope 1・Scope 2
2 Scope 1・Scope 2、およびScope 3
3 パリ協定目標達成に向け、企業に対して科学的根拠に基づいた温室効果ガスの排出量削減目標を設定することを推進している国際的なイニシアティブ
4 100%Renewable Electricityの略で、事業で使用する電力の再生可能エネルギー100%化にコミットする企業で構成される国際的なイニシアティブ
5 2023年末は11工場
6 CDPの「Aリスト企業」選定に関する詳細はこちら
https://www.cdp.net/en/companies/companies-scores
<サステナブルパッケージ開発とステークホルダーとの協働強化>
当社は、サステナブルな容器包装の開発やステークホルダーとの協働を通じて、グローバルでの環境課題である気候変動や海洋プラスチックゴミ問題などへの対応を進めています。
当社独自の容器包装開発ポリシー「5Rs: Respect(リスペクト)・Reduce(リデュース)・Reuse(リユース)・Recycle(リサイクル)・Replace(リプレース)」を前提としたイノベーションを通じて、2025年までに100%サステナブルな容器(注)1 を実現するという目標を掲げています。
2023年には、「SHISEIDO」から、ボトル製造と中味液充填をワンステップで実現する技術「LiquiForm®(リキフォーム)(注)2」を世界で初めて化粧品に採用し、日本を皮切りに中国へのグローバル展開も開始しました。「LiquiForm®」の採用により、当社の標準的な従来の容器単体のプラスチック使用量を約70%削減(注)3 できます。さらに、バリューチェーン全体では「つけかえ」容器(同容量)に対して、約70%のCO2排出量削減(注)3 が可能となるイノベーティブな容器設計です。
2023年4月には、使用済みプラスチック製容器を収集し、新たな容器へ再生する循環型プロジェクト「BeauRing(ビューリング)」を立ち上げました。実証試験として横浜市内の一部の資生堂化粧品販売店舗、資生堂グローバルイノベーションセンターなどに回収ボックスを設置し、そして株式会社ポーラ・オルビスホールディングスと連携し、使用済みプラスチック容器収集を開始しています。
2023年7月には、有限な化石資源に依存せず新たな資源として注目される藻類基点の新産業を構築するプロジェクト「MATSURI(注)4」を主導する、ちとせグループと戦略協業契約を締結し、藻類を利用した化粧品原料および化粧品容器にかかる素材の開発、さらには将来的な食品産業に活用できる原料開発などを視野に協業を開始しました。
関連する業界や企業などの外部ステークホルダーとの協働を強化し、サーキュラーエコノミー実現に向けて加速するとともに、お客さまがより前向きに化粧品を使うことができるサステナブルな社会に貢献していくことを目指しています。
(注) 1 プラスチック製容器について
2 AMCOR(アムコア)社が中心となって開発した新規容器技術であり、この技術を実用化した株式会社吉野工業所と当社が共同で化粧品容器を開発
3 従来型の「つけかえ」容器とリキフォームによる新規「つけかえ」容器を同じ容量で比較した結果
4 藻類の大規模生産と事業化に強みを持つ、ちとせグループが主体となりサステナブルな新産業を構築するプロジェクト
(3) 人的資本
① 人的資本
当社は、価値創造の源泉である人財を当社の最大の資産であると考え、人財への投資こそが企業価値を高めると強く信じ、「PEOPLE FIRST」の経営理念を掲げ人事制度や施策を進化させ続けてきました。世界中で価値を創出するためには、人財が最も重要な経営資源となります。
企業理念である「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD」を実現し続けていくために、性別や年齢、国籍に関係なく、個々人の違いを認め尊重しあい、新しい価値創造に向けて議論する風土醸成を推進しています。
・「個の力を強くする」
<パフォーマンスマネジメント>
ビジネスと社員の持続的成長のために、パフォーマンスマネジメントを強化しています。2021年よりグローバルで共通のスキームを導入し、これにより中長期的な業績の向上と社員の成長を図っています。一人ひとりの社員がストレッチした業務アサインメントに挑戦し、それぞれの専門性を高めていきます。
<自律的キャリア開発支援>
主体的なキャリア開発と専門性を強化するために、2020年から国内資生堂グループ全社員に対しキャリアワークショップやe-learningの実施を行っています。また、社員自身が作成した中長期的なキャリアゴールを描くキャリア・ディベロップメントプラン(CDP)はパフォーマンスマネジメントの一環として扱われ、社員はみずからのキャリア開発にいかす基礎的なビジネススキルや、必要な専門性を高めるさまざまな研修プログラムを自発的に利用できます。
<トレーニングプログラム>
当社は多様な人財をいかすためにリーダーシップ教育に重点を置いています。
当社の人財育成は「70:20:10の法則」(注)を重視していますが、とりわけトレーニングプログラムは、集中して新しい知見を学ぶ機会であり、優秀な社員と交流しさらに成長意欲を高める機会となります。目的と対象者に応じ、選抜型プログラム・選択型プログラム・必須プログラム、の3種類の研修プログラムを提供しています。
(注)人が成長する際には、業務経験から70%、他者との関わりから20%、トレーニングや自己学習から10%の割合で学ぶという法則。
当社におけるトレーニングプログラム体系
社員が専門性を高めるために、自律的な学習を推奨するラーニングプラットフォームとしてLinkedIn Learningを導入し、グローバルに働く社員が同じプラットフォームで受講できるよう展開しています。
<選抜型プログラム>
戦略的タレント育成を目的に、資生堂グループ各領域の幹部候補社員に対しては、グローバル共通の教育体系Shiseido Leadership Academyにおいて能力開発と国と地域を越えたネットワークの構築を促しています。Shiseido Leadership Academyでは選抜された次世代リーダーに外部ビジネススクールと提携したプログラムを提供し、リーダーシップや経営スキルを学びます。また女性リーダー育成にも力を入れており、優秀な女性社員が自身や周囲のアンコンシャスバイアス(無意識の思い込みや偏見)から自由になるための「NEXT LEADERSHIP SESSION for WOMEN」を2017年から毎年実施しています。
次世代を担う経営リーダーを育成する施設「Shiseido Future University」を、創業の地である銀座に2023年11月にオープンしました。「Shiseido Future University」は、資生堂ならではの価値創造とイノベーションを創出するために、ビューティーカンパニーにふさわしい美への感性や心の豊かさ、最先端のグローバルレベルのビジネス知見を合わせもったリーダーの育成を目指しています。国内外グループ会社から選抜された次世代の経営リーダーとなる人財を中心に、みずからビジョンを描き、長期的な視点で企業価値を高め、変革を実現する突き抜けた経営リーダーへの人材開発を行います。

<選択型プログラム>
社員が高いパフォーマンスを発揮し自律的なキャリアを形成するよう、みずから手を挙げて受講することができる選択型プログラムを実施しています。日本国内では、職種を問わない基礎的なビジネススキル研修や、高い向上心を持つ若手社員を対象としたMBA派遣のほか、それぞれの専門領域でさらに専門性を高めるためのセールスアカデミーやマーケティングアカデミーなどを実施しています。
<必須プログラム>
新入社員研修や3年目研修、新任職制マネージャー研修など、キャリア形成の節目となるタイミングで、必須プログラムを提供しています。リーダー(職制マネージャー)に対してはマネージャートレーニングやマネージャーワークショップでマネジメントスキルの研修を強化し、公正な評価と各部門での人財育成に努めています。
また、社員が専門性を高めるために、自律的な学習を推奨するラーニングプラットフォームとしてLinkedIn Learningを導入し、グローバルに働く社員が同じプラットフォームで受講できるよう展開しています。
・「強い個」を育む組織・仕組み
「強い個」をつくるために力を入れているのが、ジョブ型人事制度に基づく、戦略的タレントマネジメント、パフォーマンスマネジメント、自律的キャリア開発支援です。さまざまな専門性を持った社員それぞれの強みをいかせるよう、当社は社員のみずから成長する姿勢を奨励し、一人ひとりの自律的なキャリア開発を支援しています。
<ジョブ型人事制度>
社員の専門性を強化し「グローバルで勝てる組織」となるよう、日本国内の管理職に対しては2015年より、一般社員(総合職)に対しては2021年よりジョブ型人事制度を導入しました。社員のレベルを判定する基準を個人の「能力」から「職務(ジョブ)」に移行することで、グローバルスタンダードに沿った客観的な評価や処遇を可能にします。各部署における職務内容と必要な専門能力を明確化することで、社員一人ひとりのキャリアの自律性を高めることを狙っています。
<戦略的タレントマネジメント>
グローバルにおける資生堂グループ全体での適材適所な人材配置と、戦略的タレントを育成するためのマネジメントを行っています。毎年、グローバル/リージョナル/ファンクショナルレベルでそれぞれタレントレビューを実施し、重要なキーポジションに対する後継者の指名・育成計画を作成しています。後継者の育成計画では、能力開発を主目的とした難易度の高い業務へのアサイン(ストレッチアサインメント)やグローバルでの異動機会、リーダーシップ開発プログラムなど、それぞれの強みや開発課題に基づく一人別育成計画が策定され、CEOの承認・支援のもと、実行されます。
<多様な人財の育成と活用>
当社では、約100カ国の国・地域からの社員が集まり、性別・年齢・国籍に関係なく、個々人の違いを認め尊重しあい、新しい価値創造に向けて議論する風土醸成を推進しています。
LGBTQ+に関する取り組みとしては、性自認や性的指向による差別やハラスメントをなくし、社員がありのままの姿で職務にあたれるよう環境の整備や啓発に取り組んでいます。
日本国内では、2017年から社員の同性パートナーを異性の配偶者と同じように福利厚生などの処遇を受けられるように就業規則で定めています。人事部による社員向けのLGBTQ+の理解促進も行っています。
また、誰もがいきいきと働くことができる職場づくりとして、私たちは障がいのある方の雇用に積極的に取り組んでいます。日本国内の資生堂グループでは、営業やマーケティングといったさまざまな職務への配属を推進し、障がいの状況に応じて、支援機器やオフィス設備の整備に取り組んでいます。例えば、特例子会社の花椿ファクトリー株式会社は東京・大阪・掛川など9か所に拠点を持ち、主に知的障がいのある約60名の社員が働いています。当社の障がい者雇用率は2.82%、日本国内の資生堂グループの障がい者雇用率は4.52%です。
<多様な働き方をサポートする社内環境整備>
社員の健康や安心・安全、働きがいと、さらなる生産性の向上を通じた事業成長を目指し、「コアタイムのないフレックスタイム制度」への改定や「テレワーク制度の国内グループ全社への展開」、業務の目的に合わせてリモートワークとオフィスワークを柔軟に組み合わせる「資生堂ハイブリッドワークスタイル」を導入するなど、さまざまな属性の社員が働きやすい職場環境の整備を推進しています。
② DE&I推進
当社は、1872年の創業以来、常に新しい時代を象徴する多様な美の価値観を創造してきました。そして現在、人は本来、多様であるとの認識のもと、固定的な価値観や偏見、同調圧力を払しょくし、一人ひとりが自分らしい人生を実現できるインクルーシブな(包摂性豊かな)社会の実現に向け、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)を重要な経営戦略と位置づけています。
<女性活躍の支援>
とりわけ女性の活躍の支援は、企業成長を促すうえで極めて重要なテーマです。当社グループは80%以上が女性社員で、女性のエンパワーメントがイノベーションを創出し、当社のさらなる成長と社員の自己実現につながると考え、2030年までに日本国内のあらゆる階層における男女比率を機会均等の象徴である50:50にすることを目指しています。
日本国内では女性リーダーを育成するために、管理職候補となる社員に対し「一人別人財育成」として、高いレベルの業務課題を与えてスキルを高め、マネジメントの経験を積ませています。また、将来を担う優秀な女性社員を支援する女性リーダー育成塾「NEXT LEADERSHIP SESSION for WOMEN」を2017年から開催しています。この育成塾は、幹部候補の女性社員がマネジメントや経営のスキルを学びながら、自分らしいリーダーシップスタイルを見つけるプログラムです。リーダーシップを発揮する際に陥りやすい壁に対処する方法を学び、女性リーダーによる講演や社員同士のネットワーキング、コーチング等などを組み合わせています。こうした包括的なリーダーシップ育成により、受講者は経営にとって女性の活躍が欠かせないことを学び、自信を深め、さらなるリーダーシップを発揮する支援となっています。
2024年1月時点での国内資生堂グループ全体の女性管理職比率は、40%に達しました。
・子育て支援の取り組み
日本国内では1990年代初めから育児・介護休業法に先駆け、育児休業制度、育児による短時間勤務制度を導入するなど、長きにわたり、社員のライフイベントを支援するさまざまな制度や支援策を推進してきました。
具体的には、2008年には育児による短時間勤務を取得する美容職社員の代替要員体制として「カンガルースタッフ制」の導入を行い、店頭の美容職における仕事と育児の両立支援を行ってきました。また、事業所内保育所「カンガルーム汐留(2003年)」「カンガルーム掛川(2017年)」を開設し、いずれも近隣企業にも開放してきました。さらに「多様な働き方に合わせた柔軟な保育」を実現するため、2023年4月にシッターサービスを中心とした総合的な保育サービス「KANGAROOM+(カンガルームプラス)」を開始しました。集団保育ではなく1対1の保育サービスにすることで、時間と場所の自由度を上げるとともに、「小1の壁」に代表される社員の保育ニーズに合わせて、対象を未就学児から小学生までに広げました。すべての社員が自分らしく、それぞれの人生とキャリアを自らがデザインすることのできる職場環境の実現を目指しており、国内資生堂グループにおいては、ほぼすべての社員が育児休業から復職しています。また、男性の育児休業取得率においても、国内資生堂グループにおいて113%まで進捗しました。
<イノベーション創出を企図した「DE&Iセッション」の実施>
2023年より日本地域のブランドマーケティング活動に従事する社員を対象に、DE&Iリテラシーの向上と新たな価値やライフスタイルを提案・創造していくことを目的とした「DE&Iセッション」を実施し、昨年は570名が参加しました。グローバル動向や人々の価値観変化をDE&Iの文脈から捉えることで、広告・マーケティングにおける表現や対応方法を修得すると同時に、インスピレーションを得た社員がイノベーション創出に向け創造力を高める機会となっています。2024年からは対象を拡大し、より多くの社員の参加を促進します。
<資生堂DE&Iラボ>
当社は、多様な人財の活躍と企業成長との関係を研究する社内研究機関「資生堂DE&Iラボ」を2023年2月に発足しました。資生堂の職場を実験場として、実際に高いパフォーマンスをあげている組織のDE&I因子を数値化・可視化し、多様性が組織パフォーマンスにどのように影響するのかについて、経済学的なアプローチからの実証研究に加え、イノベーションにつながった実際の事例収集や要因分析などを進めています。さらには、研究を通じて、多様性の力を最大限に活かす上で有効な要素の可視化、ノウハウの抽出を目指しています。
<外部評価・受賞>
2023年11月には「Forbes JAPAN」がジェンダー・ギャップ解消と女性をエンパワーメントすることを目的に主催する日本最大規模の女性アワード「Forbes JAPAN WOMEN AWARD 2023」において、当社は約1,900社から「企業ランキング1位」に選ばれました。サプライヤー企業から商品・消費者に展開するサービスに至るまでDE&Iを浸透させる事業構造、各キャリアステージのなかでもとりわけトップクラスの女性比率実績、働き方の柔軟性・多様性を認める職場環境の整備などが高く評価されました。
資生堂DE&Iラボ ロゴマーク

「Forbes JAPAN WOMEN AWARD 2023」ロゴマーク
(4) 企業文化
<企業文化誌『花椿』2023年号特別版の刊行>
創業から150年以上にわたり積み上げてきた資生堂のヘリテージは当社の強みです。蓄積の過程で培ったナレッジや受け継がれる思いは、社員教育に活用するだけでなく、その他のステークホルダーのみなさまとも共有してきました。
『花椿』2023年号のテーマは「OUR ENERGY」。今の時代に私たちがウェルネスに向かうために必要なものとして、このテーマにしました。2023年は、全国の化粧品専門店をビジネスパートナーとして共に歩んできた当社チェインストア制度の100周年にあたります。通常版のほか同制度100周年を記念した特別版も刊行し、全国の化粧品専門店(一部)でも配布しました。特別版には同制度の歴史や今後の取り組みについても掲載し、これまでの歩みを共有することができました。
当社は、今後もヘリテージを幅広く活用し、さらなる事業成長を確実なものにしていきます。

『花椿』2023年号特別版(カバー、バックカバー)
3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには次のようなものがあり、投資家の判断に影響を及ぼす可能性のある事項と考えています。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2024年3月26日)現在において当社グループが判断したものですが、ここに掲げられている項目に限定されるものではありません。
当社では、「あらゆるステークホルダーとの信頼関係を築き、経営戦略の実現を一層確実なものとすること」を主眼に置いてリスクマネジメントを推進しています。そのため、リスクを戦略実現に影響を与える「不確実性」と捉え、脅威だけでなく、機会も含めた概念として定義し、必要な体制を構築するとともに、積極的かつ迅速に対応策を推進しています。
定期的に当社グループのリスクを特定し対応策等を審議する体制として、当社CEOを委員長とし各地域CEOおよび当社エグゼクティブオフィサー等をメンバーとする「Global Risk Management & Compliance Committee」や「Global Strategy Committee」を設置しています。また、リスクに関連する情報は、グループCLO(チーフリーガルオフィサー)直轄のリスクマネジメント部門に集約されます。
毎年特定・評価された重要リスクは、当社グループの経営戦略を策定するうえで考慮される要素となります。加えて、当社はそれぞれの重要リスクによる影響を軽減するため、リスクごとに設定されたリスクオーナーを中心に対応策を推進し、その進捗状況をモニタリングするとともに定期的に上記のCommitteeのメンバーや取締役と共に議論する仕組みを構築・運用しています。
2023年度は、総合的・多面的な手法(ホリスティックアプローチ)を用いて全社的に重要なリスクを抽出しました。具体的には、当社エグゼクティブオフィサー、各地域CEOおよび取締役のリスク認識を把握するインタビューやディスカッション、ならびに各地域で実施した地域ごとのリスク評価、当社関連機能部門との情報交換等を元に、リスクマネジメント部門による分析や外部有識者の知見を加えて、中期経営戦略である「SHIFT 2025 and Beyond」の達成に影響を及ぼす可能性のあるリスクを特定しました。
そして、それらのリスクについて、以下表1のとおり、「ビジネスへの影響度」、「顕在化の可能性」、「脆弱性」の3つの評価軸を設定し、上記Committeeや個別会議などを通じて、リスクの優先付けおよび対応策の検討・確認を行いました。
表1 <リスクの評価軸>
アセスメントの結果抽出された計20の重要リスクは、以下表2のように、「生活者・社会に関わるリスク」、「事業基盤に関わるリスク」、そして「その他のリスク」の3つのリスクカテゴリーに分類し対応しています。
表2 <資生堂グループ重要リスクの抽出結果> ★:特に優先して対応すべきリスク
当連結会計年度のリスクアセスメント結果で特筆すべき点として、各リスクの結びつきがますます強固となり、それに伴い各リスクの対応策の相互関係は強まりつつあることが挙げられます。加えて、当社では「生活者の価値観変化」「新たなテクノロジーへの対応・デジタル化の加速」「最先端のイノベーション」「企業・ブランドレピュテーション」「地政学的問題」「優秀な人財の獲得・維持と組織風土」「ビジネス構造改革」「業務上のインフラ」「情報セキュリティ」のリスクについて、昨年度と比較しリスクレベルが上昇しているリスクとして特定し、対応を強化しています。
次項より重要リスクごとに、戦略実現に向けた主要な取り組み、想定される不確実性(脅威・機会)、対応策の概要およびリスクレベルの変化を記述します。なお、記述内容は、2024年3月26日時点におけるものです。
<生活者・社会に関わるリスク>
<事業基盤に関わるリスク>
<その他のリスク>
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) 経営成績
(注) 1 コア営業利益は、営業利益から構造改革に伴う費用・減損損失等、非経常的な要因により発生した損益(非経常項目)を除いて算出しています。
2 EBITDAは、コア営業利益に、減価償却費(使用権資産の減価償却費を除く)および償却費を加算しています。
3 売上高における実質増減率は、為替影響、当連結会計年度・前連結会計年度におけるすべての事業譲渡影響および譲渡に係る移行期間中のサービス提供に関わる影響(以下「事業譲渡影響」という。)を除いて計算しています。
当連結会計年度は、地政学リスクの高まりや物価上昇等に伴う先行き不透明感が継続した一方で、個人消費は緩やかな回復基調が続きました。
国内化粧品市場は、物価の高騰に伴う節約志向が高まる一方で、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類へ移行したことを受けた経済の回復や外出機会の増加に加え、訪日外国人旅行者数の回復に伴うインバウンド消費の増加により、堅調に回復しました。海外化粧品市場の動向は地域ごとにばらつきが見られました。中国では、前年の上海を中心としたロックダウンの反動影響もあり上期は堅調に成長しましたが、下期には景況感の悪化により厳しい市場環境となりました。また、韓国・中国海南島の免税市場では、規制強化に伴う流通在庫調整等により厳しい環境が継続しました。一方、欧米化粧品市場は全カテゴリーで力強く成長しました。
当社グループは、企業使命「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD(美の力でよりよい世界を)」のもと、環境問題やダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの実現といった社会課題の解決に向けたイノベーションに積極的に取り組み、2030年のビジョン「美の力を通じて“人々が幸福を実感できる”サステナブルな社会の実現」を目指しています。
2023年から2025年までの3カ年を中心に取り組む中期経営戦略「SHIFT 2025 and Beyond」において、中長期的な成長を目指すために、「ブランド」、「イノベーション」、「人財」の3つの重点領域への投資を強化しています。そして、昨今の急激な外部環境の変化を受け、持続的な収益性向上と中長期的な企業価値向上の実現をより強力に推進すべく、「グロスプロフィットの拡大」、「抜本的なコスト削減と人的生産性の向上」を目指した経営改革を推進しています。中長期的な市場環境見通しを踏まえたコスト構造の適正化に向け、グローバルでコスト削減を完遂するとともに、適正な地域ポートフォリオへ転換し、不透明で変化の激しい市場環境にも柔軟に対応できる経営基盤の構築を進めています。同時に、経済環境の変化を適切に捉えたマーケティング投資を実施することで、グローバルブランドを軸とした成長性の拡大につなげていきます。
初年度である当連結会計年度は、中国を中心とした急激な市場環境の変化への対応を進める一方、多くのブランドで革新的な新商品を展開したほか、戦略的マーケティング投資によるブランド価値の強化に取り組みました。
① 売上高
売上高は、日本における好調継続の中・高価格帯のけん引やインバウンドの回復、また、米州・欧州・アジアパシフィックにおける好調維持であった一方、中国・トラベルリテールの低調により、前年比8.8%減の9,730億円、現地通貨ベースでは前年比12.2%減、為替影響および事業譲渡影響を除く実質ベースでは1.8%増となりました。

ブランド別には、事業譲渡の影響を除いた「実質外貨前年比」の比較において、中国・トラベルリテール減速の影響が多くのブランドにおよぶ中、「NARS」、「Drunk Elephant」およびフレグランスは、米州・欧州における成長、市場拡大、Eコマース売上の伸長などにより、それぞれ前年比14%増、77%増、21%増となりました。
② 売上原価
売上原価は、前年比20.6%減の2,597億円となりました。売上高に対する比率は、偏在在庫償却引当金の増加や減損損失、構造改革費用等による原価率上昇はあったものの、生産性向上や物流費高騰の緩和、事業譲渡に伴う製品供給影響の減少などにより前年比4.0ポイント減の26.7%となりました。なお、事業譲渡影響および減損損失影響等を除いた実質の原価率は前年比0.9ポイント減の23.1%となりました。
③ 販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、前年比3.0%減の6,966億円となりました。コア営業利益ベースの内訳は次のとおりです。
(イ) マーケティングコスト(注) 1
マーケティングコストの売上高に対する比率は、事業譲渡や機動的なコストマネジメントにより減少したものの、それ以上にブランドエクイティ向上のための投資費用が増加し、前年比1.8ポイント増の26.7%となりました。
(ロ) ブランド開発費・研究開発費
ブランド開発費・研究開発費の売上高に対する比率は、前年比1.0ポイント減の4.0%となりました。
(ハ) 人件費(注) 2
人件費の売上高に対する比率は、インフレに伴い費用が増加したものの、構造改革等による人件費の適正化を進めた結果、前年比2.0ポイント増の23.4%となりました。
(ニ) 経費
経費(その他費用)の売上高に対する比率は、DX関連の投資費用が増加したことに伴い前年比1.6ポイント増の17.1%となりました。
販売費及び一般管理費に含まれる研究開発費は276億円となり、売上高に対する比率は2.8%となりました。なお、研究開発活動についての詳細は、「6 研究開発活動」に記載しています。
(注) 1 マーケティングコストは、PBP(パーソナルビューティーパートナー)関連諸費用を含めた場合は、売上高に対する比率は36.5%となりました。
2 人件費は、PBP(パーソナルビューティーパートナー)関連諸費用を除いた場合は、売上高に対する比率は13.8%となりました。
④ コア営業利益
コア営業利益は、前年に対し115億円減益の398億円となりました。日本事業では売上増に伴う差益増などにより黒字に転換し、中国事業では機動的なコストマネジメントにより減収の中でも増益および黒字化を実現した一方、トラベルリテール事業における流通在庫調整等による減益の影響を受けました。また、「その他」は中国事業およびトラベルリテール事業向けの内部売上高減少に伴う差益減等により減益となった一方、「調整額」は在庫縮減に伴う未実現利益消去額の減少により増益となりました。
⑤ 営業利益
営業利益は、前年にプロフェッショナル事業譲渡に伴う譲渡益を計上していた一方、当連結会計年度においてはパーソナルケア製品の生産事業譲渡に伴う減損損失、構造改革費用、事業譲渡損および大阪府内自社2工場の統合に係る減損損失等を計上したことなどから、前年に対し184億円減益の281億円となりました。
⑥ 税引前利益
税引前利益は、持分法投資損益が前年に対し21億円の増益の37億円となった一方、営業利益が前年に対し184億円減益の281億円となったことや金融費用が前年に対し39億円増加の76億円となったことにより、前年に対し194億円減益の310億円となりました。
⑦ 親会社の所有者に帰属する当期利益
親会社の所有者に帰属する当期利益は、前年に対し125億円減益の217億円となりました。コア営業利益の減益に加え、非経常項目においてパーソナルケア製品の生産事業譲渡に係る減損損失、構造改革費用、事業譲渡損および大阪府内自社2工場の統合に係る減損損失等を計上したことなどが影響しました。
⑧ EBITDA
EBITDAは、前年に対し106億円減益の918億円となり、マージンは9.4%となりました。
当連結会計年度における連結財務諸表項目(収益および費用)の主な為替換算レートは、1ドル=140.5円、1ユーロ=152.0円、1中国元=19.8円です。
(報告セグメントの業績)
各報告セグメントの業績は次のとおりです。なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分方法を変更しており、前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分方法に基づいています。
売上高(外部顧客への売上高)
コア営業利益又は損失 (参考)
(注)1 当連結会計年度より、当社グループ内の業績管理区分の一部見直しに伴い、従来「プロフェッショナル事業」に計上していた業績を「その他」に計上しています。なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分方法により作成したものを記載しています。
2 当連結会計年度より、グループ内部取引をより適切に管理するため、米州事業の「セグメント間の内部売上高又は振替高」の一部を純額表示から総額表示に変更して集計しています。なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の集計方法により作成したものを記載しています。
3 売上高における実質増減率は、為替影響および事業譲渡影響を除いて計算しています。
4 「その他」は、本社機能部門、㈱イプサ、生産事業および飲食業等を含んでいます。また、「その他」に計上しているパーソナルケア製品生産事業に係る売上高は、資生堂久喜工場の譲渡に伴い、2023年4月1日以降、一部を除き発生していません。
5 コア営業利益又は損失における売上比は、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めた売上高に対する比率です。
6 コア営業利益又は損失の調整額は、主にセグメント間の取引消去の金額です。
① 日本事業
日本事業では、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類へ移行したことなどを受けた外出機会の増加や市場の回復に合わせ、多くのブランドで革新的な新商品の展開やマーケティング活動を実施しました。「クレ・ド・ポー ボーテ」や「SHISEIDO」では、愛用者数の着実な増加とともに力強い成長を実現したほか、「エリクシール」では、リンクルクリームのリニューアルや、先進の皮膚科学研究に基づいた独自技術を搭載した肌の複数のゆるみ原因にアプローチするクリームの新発売が成長をけん引し、好調に推移しました。また、訪日外国人旅行者数の増加を受けてインバウンド消費も緩やかに回復しました。
以上のことから、売上高は2,599億円となりました。前年比は9.4%増、事業譲渡影響を除く実質ベースでは前年比10.0%増となりました。コア営業利益は18億円、売上増による差益増や費用効率化などにより、前年に対し149億円改善し、黒字に転換しました。
② 中国事業
中国事業では、大型プロモーションを中心とした成長から、より消費者のニーズを捉えたブランド・商品の価値伝達による持続的成長への転換を進めています。上期においては、「SHISEIDO」や「クレ・ド・ポー ボーテ」が全体をけん引し堅調な成長を実現した一方で、下期にはALPS処理水の海洋放出後の日本製品買い控えや景況感悪化の影響を受け前年比マイナス成長に転じました。中国最大のEコマースイベントである「ダブルイレブン」においては、当社売上が市場以上のマイナス成長となるなどEコマース売上は特に大きな影響を受けました。
以上のことから、売上高は2,479億円となりました。前年比は4.0%減、現地通貨ベースでは前年比6.4%減、為替影響および事業譲渡影響を除く実質ベースでは前年比4.6%減となりました。コア営業利益は70億円、上期における売上増による差益増と、市場環境変化を受けて減収となった下期におけるマーケティング活動の一部見直しや機動的なコストマネジメントなどにより、前年に対し109億円改善し、黒字に転換しました。
③ アジアパシフィック事業
アジアパシフィック事業の国・地域では、台湾が成長に転じたほか、韓国や東南アジアでは力強い成長が継続しました。「NARS」や「SHISEIDO」が好調を維持し、全体の成長をけん引しました。
以上のことから、売上高は673億円となりました。前年比は1.1%減、現地通貨ベースでは前年比6.3%減、為替影響および事業譲渡影響を除く実質ベースでは前年比12.5%増となりました。コア営業利益は51億円、売上増に伴う差益増などにより、前年に対し4億円の増益となりました。
④ 米州事業
米州事業では、戦略的マーケティング活動を通じて、市場の継続的な拡大を確実に捉えました。SNSマーケティングが奏功した「Drunk Elephant」が引き続き大きく伸長したほか、「SHISEIDO」や「NARS」も着実に成長しました。
以上のことから、売上高は1,103億円となりました。前年比は20.0%減、現地通貨ベースでは前年比25.0%減、為替影響および事業譲渡影響を除く実質ベースでは前年比15.2%増となりました。コア営業利益は112億円、売上増に伴う差益増などにより、前年に対し35億円の増益となりました。
⑤ 欧州事業
欧州事業では、新商品「all of me」が貢献した「narciso rodriguez」が力強い成長を遂げたほか、デジタルマーケティングの強化や積極的な新商品展開により「NARS」が全体を引き続きけん引しました。また、店舗拡大や積極的なマーケティング活動を進めた「Drunk Elephant」が着実に伸長しました。
以上のことから、売上高は1,169億円となりました。前年比は8.9%減、現地通貨ベースでは前年比17.3%減、為替影響および事業譲渡影響を除く実質ベースでは前年比18.9%増となりました。コア営業利益は33億円、事業譲渡影響などにより、前年に対し36億円の減益となりました。
⑥ トラベルリテール事業
トラベルリテール事業(空港・市中免税店などでの化粧品・フレグランスの販売)では、新型コロナウイルス感染症による影響の緩和に伴う旅行者数の増加により、日本では力強い回復を実現しました。一方、韓国・中国海南島では、規制強化や旅行者を中心としたビジネスモデルへの回帰の流れを受けた流通在庫調整の影響を大きく受け、売上高は前年を下回りました。
以上のことから、売上高は1,325億円となりました。前年比は19.0%減、現地通貨ベースでは前年比24.1%減、為替影響および事業譲渡影響を除く実質ベースでは前年比19.5%減となりました。コア営業利益は171億円、売上減に伴う差益減などにより、前年に対し206億円の減益となりました。
(生産、受注および販売の実績)
生産、受注および販売の実績は次のとおりです。
なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分方法を変更しており、増減率は変更後の区分方法に基づいています。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績を報告セグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しています。
2 金額は製造原価によっています。
② 受注状況
当社グループ製品については受注生産を行っていません。また、OEM(相手先ブランドによる生産)等による受注生産を一部実施しているものの金額は僅少です。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績を報告セグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) セグメント間取引については相殺消去しています。
(2) 財政状態
① 資金調達と流動性マネジメント
当社グループは、事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持、ならびに健全な財政状態を常に目指し、安定的な営業キャッシュ・フローの創出、幅広い資金調達手段の確保に努めています。成長を維持するために将来必要な運転資金および設備投資・投融資資金は、主に手元のキャッシュと営業活動からのキャッシュ・フローに加え、借入や社債発行により調達しています。資金調達に関しては、有利な条件で調達が可能となる格付シングルAレベルを維持すべく、ネットデット・エクイティ・レシオ0.2倍、ネットデット・EBITDA・レシオ0.5倍を目安としながら、市場環境などを勘案して最適な方法でタイムリーに実施します。ただし、今後の収益力およびキャッシュ・フロー創出力を考慮したうえで、上記指標は株主還元方針と併せて、さらなる資本効率の向上に資する最適資本構成になるよう、適宜見直します。
手元流動性については、連結売上高の1.5ヶ月程度を一つの目安としています。当連結会計年度末の現金及び預金の総額は1,244億円となり、手元流動性は連結売上高(2023年1月1日から2023年12月31日までの期間)の1.5ヶ月分となりました。
一方、当連結会計年度末現在の有利子負債残高は2,835億円となっています。金融機関と締結しているコミットメントライン契約の未使用額1,000億円、国内普通社債の発行登録枠の未使用枠2,800億円を有し、資金調達手段は分散化されています。
当連結会計年度末現在において、当社グループの流動性は十分な水準にあり、資金調達手段は分散されていることから、財務の柔軟性は高いと考えています。
② 格付け
当社グループは、流動性および資本政策に対する財務の柔軟性を確保し、資本市場を通じた十分な資金リソースへのアクセスを保持するため、一定水準の格付けの維持が必要であると考えています。当社グループは、社債による資金調達を行うため、ムーディーズ・ジャパン株式会社より格付けを取得しています。
2024年2月29日現在の発行体格付けはA3(見通し:安定的)となっています。
③ 資産および負債・資本
(資産)
総資産は、円安により資産の換算額が増加、また、棚卸資産および無形資産が増加した一方、配当金の支払いなどによる現金及び現金同等物の減少、営業債権及びその他の債権の減少、売却目的で保有する資産の減少、有形固定資産の減少などにより、前連結会計年度末に比べ522億円減の1兆2,555億円となりました。
(負債)
負債は、営業債務及びその他の債務の減少などにより、668億円減の6,151億円となりました。
(資本)
資本は、配当金支払いにより利益剰余金が減少した一方、円安により在外営業活動体の換算差額が増加したことなどから、146億円増の6,404億円となりました。
1株当たり親会社所有者帰属持分は、前連結会計年度末に対し35.84円増の1,548.20円となり、親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末比3.1ポイント増の49.3%となりました。また、親会社の所有者に帰属する持分に対する現金及び預金の総額を除いた有利子負債(リース負債除く)の割合を示すネットデット・エクイティ・レシオは0.06倍となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ144億円減少し、1,047億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益(310億円)に減価償却費及び償却費(755億円)などの非資金費用があった一方、固定資産処分益(114億円)などにより、前連結会計年度末に比べ423億円増加の890億円の収入となりました。在庫回転日数(DSI)は、197日となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入(148億円)および関連会社株式の売却による収入(85億円)があった一方、ITシステムへの投資等の無形資産の取得による支出(290億円)や、工場設備への投資等である有形固定資産の取得による支出(267億円)により、前連結会計年度末に比べ58億円支出は減少し、355億円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加(199億円)があった一方、配当金の支払額(419億円)、リース負債の返済による支出(264億円)、長期借入金の返済による支出(159億円)、社債の償還による支出(100億円)などにより、前連結会計年度末に比べ232億円支出は増加し、756億円の支出となりました。

(4) 重要性がある会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しています。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要としています。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「2.作成の基礎 (4)会計方針の変更」、「3.重要性がある会計方針」および「4.重要な会計上の見積りおよび判断」に記載しています。
5 【経営上の重要な契約等】
(プレステージスキンケアブランド取得の契約の締結)
当社は、2023年12月22日、連結子会社の資生堂アメリカズCorp.(以下「資生堂アメリカ」という。)を通じて、皮膚科学をベースとしたプレステージスキンケアブランド「Dr. Dennis Gross Skincare」を所有するDDG Skincare Holdings LLC(以下「買収対象企業」という。)を買収することにつき、資生堂アメリカ、買収対象企業および同社株主との間で合意し、持分売買契約を締結しました。2024年2月5日、本契約に基づき買収対象企業の株式取得の手続きを完了しました。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「40.後発事象」に記載しています。
6 【研究開発活動】
当社グループは、強みである皮膚科学技術や処方開発技術、感性科学、情報科学に加えて、デジタル技術や機器開発技術などの新しい科学技術を国や業界を超えて融合し、資生堂の企業使命「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD」の実現に取り組みます。
資生堂グローバルイノベーションセンター(呼称「S/PARK エスパーク」)をはじめ、米国、フランス、中国、シンガポールの各海外研究開発拠点においては、現地のマーケティング部門と連携しながら、各地域のお客さまの肌や化粧習慣の研究、その特性にあった製品開発に取り組んでおり、世界中のお客さまに対して安全・安心、高品質な商品・サービスの創出に向け、資生堂グループ全体の成長に貢献するとともに世界の化粧品業界をリードします。
当社グループが生み出した研究開発成果は外部より高い評価を受けています。化粧品技術を競う世界最大の研究発表会である第33回国際化粧品技術者会連盟バルセロナ大会2023において、口頭発表基礎部門と口頭発表応用部門でいずれも「最優秀賞」を受賞し、口頭発表基礎部門では資生堂 ヨーロッパイノベーションセンターが当社海外イノベーションセンターとして初めて受賞しました。そして、中国香料香精化粧品工業協会が主催する第14回中国化粧品学術研討会において、優秀論文として最も優秀な研究に贈られる「1等賞」を受賞しました。さらに、公益社団法人 日本包装技術協会が開催する2023日本パッケージコンテスト(第45回)において、2作品が本コンテストの最高賞であるジャパンスター賞を受賞しました。
社外に向けた研究開発成果の発信にも力を入れています。「知と体験の融合」をコンセプトとしたイノベーションカンファレンスを実施し、当社グループの研究開発戦略とともに、最新の研究開発成果を社会に向けて発信しました。また、戦略実現を加速するアプローチとして、外部企業・研究機関等との連携および海外研究開発拠点でのイノベーション創出を積極的に進めることを示しました。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は276億円(売上高比2.8%)であり、商品カテゴリー別の研究成果は、以下のとおりです。なお、研究開発活動については、特定のセグメントに関連付けられないため、セグメント別の記載は行っていません。
(1) スキンケア
加齢と共に、顔の肌が垂れ下がる現象、即ち「たるみ」が進行し、見た目の年齢を決める大きな要因となります。実際、たるみは美容に関する悩みの上位に挙げられますが、長年たるみ改善は美容医療以外の方法では難しいとされていました。そこで当社は、この研究領域にパイオニアとして取り組み、肌の複数の機能が衰え重力に抗えなくなることで、たるみが引き起こされることを明らかにしてきました。この一連の研究成果をまとめ、肌にハリをもたらす要素に全方位でアプローチする独自技術「トータルVテクノロジー」を開発しました。本研究成果を「エリクシール」および「SHISEIDO」の商品開発に応用しました。
レチノールは、皮ふや粘膜などを正常に保つ上で必須の脂溶性ビタミンです。塗布することによって、高い肌改善効果を発揮することが認められていますが、酸素・熱・光などによって容易に分解されてしまう、取り扱いが難しい成分です。当社は長年の研究で培った処方技術を応用し、また、独自の製造方法を用いて、純粋レチノールを分解させることなく安定的に配合することに成功しました。更に純粋レチノール製剤のために特別に開発した、酸素と光を通さない独自の容器を採用し、処方技術、製造技術、容器技術から成る独自技術「Shiseido Retinol TripleLock Technology」を開発しました。純粋レチノールを守り抜き、その効果を肌に確実に届けることを実現可能としました。本研究成果を「エリクシール」の商品開発に応用しました。
肌を健やかで美しく保つためには、肌本来の力を引き出し、肌の生命力を高める恒常性(ホメオスタシス)を維持することが重要です。この肌の恒常性を維持するための一つとして、肌の免疫を司るランゲルハンス細胞が重要な役割を担っていると考えています。肌への刺激や肌内部に侵入した異物、さらに肌内部で発生した肌トラブルを引き起こす因子から肌を守り、過酷な環境においても健やかな肌を守る「肌の免疫機能」に着目した研究を進めてきました。当社は、抗酸化・抗炎症効果を有するホルモン「メラトニン」の肌での合成が夜間に高まること、そして、「エクトイン」が、肌におけるメラトニン合成酵素遺伝子の発現を促進し、肌の免疫機能強化へと導く可能性があることを発見し、独自技術「イミュ―リズム」を開発しました。本研究成果は「SHISEIDO」の商品開発に応用しました。
(2) メイクアップ
これまで独自のオイルコントロール技術を活用して、つや、透明感のある仕上がりと色持ち、二次付着レス効果を両立する口紅の開発を行ってきました。更なる色持ち、二次付着レス効果を備えた口紅の実現に向けて、従来技術では、色材を保持している油分がマスクなどのこすれによって取れる際に色材まで一緒に取れてしまうという点に着目し、塗膜の流動性を維持しながら、さらに高いレベルでの色持ち、二次付着レス効果の向上を目指し新たなアプローチを探索しました。当社は、色材がループ状にネットワークを構成することで、色材一つ一つが離れにくく、唇に密着して高い色持ち効果を発揮することに加えて、色材を密着性の高い油や被膜剤で維持していたこれまでの口紅とは異なり、塗膜を固化しないため、なめらかで軽い付け心地と高い色持ち効果を両立した口紅製剤を実現することに成功し、唇に塗布すると色材を集め、唇上で蒸発する水を感知して色材がネットワークを形成する独自技術「ウォーターセンシングテクノロジーTM」を開発しました。本研究成果は「マキアージュ」の商品開発に応用しました。
また、当社が強みとするスキンケアの知見をメイクアップ製品に応用することによって新たな価値を作る取り組みも加速しています。スキンケアエッセンスが肌に届き、うるおいを与えながら、つややかなメイク仕上がりを実現する美容液とファンデーションを融合したスキンケアファンデーションの開発に成功しました。国内外で特許出願済みの乳化技術を搭載しており、美しい素肌のようで、決して素肌ではかなわない仕上がりを自由自在に実現することを可能としました。本研究成果は「SHISEIDO」の商品開発に応用しました。
(3) インナービューティー
近年、地球環境や社会課題の変化の中、「心身的豊かさ」を求める人が増えており、身体の内側から美しくなろうとするインナービューティーへの意識の高まりとともに、ビューティーとウェルネスの融合が進んでいます。当社は肌・身体・こころの関係性に早くから着目し、サプリメントや食品をはじめとするインナービューティー領域の研究に積極的に取り組んできました。これまで、和漢成分が心身の不調を整えるために有用であることは知られていますが、それによる肌への影響や作用メカニズムについては詳しくわかっていませんでした。そこで、創業130年の歴史を持ち漢方薬のトップメーカーであるツムラと共同研究を行い、当社の肌・身体・こころの研究知見と融合することで、肌不調を引き起こす心身の根本原因を5つ導き出し、それらを改善することが期待できる和漢成分の組み合わせを見出し、肌改善効果を有することを明らかにしました。さらにコラーゲン産生促進効果が確認されている当社独自配合の果実由来成分(リンゴンベリー果汁とアムラ果実)と組み合わせることで、さらなる肌改善効果が得られることを確認しました。また、当社が保有する肌・身体・こころの関係性をカゴメの野菜・果実と健康に関する知見と融合し、身体が本来持つ体内時計と美しさの関係に着目した共同研究を推進しました。これらの協業成果は、2024年に本格稼働するインナービューティーブランド「SHISEIDO BEAUTY WELLNESS (シセイドウ ビューティー ウエルネス)」の商品開発に応用されました。
一人ひとりの「今」の肌の状態は、紫外線対策などを含むスキンケアや、食事、運動、睡眠、喫煙などの生活習慣の影響と共に「個々が生まれ持つ肌特性」が関わっていると考えられます。これまでも今の肌状態について顔画像を用いた評価技術を多数開発し、自宅でのセルフチェックアプリや店頭機器などに応用してきました。さらに個々が生まれ持つ肌特性を知ることにより、肌悩みに対し事前に対処することができるのではないかと考え、その人本来の特性を高く示している鼻骨格に着目しました。40~59歳のアジア人女性424名から取得した顔画像や人の目による主観評価をもとに数値化し、解析を行い、鼻骨格としわやたるみといった肌状態や、毛細血管など肌の内部組織といった肌内部の特性に関連があることを発見しました。この成果を応用し、顔の画像を分析することで、将来的に表れやすいしわやたるみなどの肌悩みと肌内部の状態を予測できるツールの開発に成功しました。本研究成果も上述のインナービューティーブランド「SHISEIDO BEAUTY WELLNESS (シセイドウ ビューティー ウエルネス)」の測定ツールとして応用しました。
(4) サステナビリティ
社名の由来でもある「万物資生」の考えに基づき、環境負荷を軽減し、使い捨てではなくサーキュラーエコノミーを実現できる技術やビジネスモデルの構築を目指して取り組んでいます。当社は、プラスチック製容器を収集し、プラスチック製容器へ再生する循環型プロジェクト「BeauRing(ビューリング)」の実証試験を開始しました。将来的には収集から再生までの一連のスキームのプラットフォーム化を目指します。このプロジェクトは、当社以外の企業の参画を呼び掛けることで、資源循環の輪が広がり、お客さまがより前向きに化粧品を使うことができるサステナブルな社会に貢献していくことをめざしており、当社同様プレステージビューティー事業に注力している株式会社ポーラ・オルビスホールディングスがPOLAブランドから参画を決定しています。
また、人々の肌とともに、自然環境を美しく維持する、人にも地球にも優しい化粧品開発に取り組んでいます。「人と自然が共生する世界をつくる」をビジョンに掲げ、従来の実海域からのアプローチではなく、任意の海洋環境をモデル化し、ラボレベルでの環境解析を可能にする「環境移送技術(注)1」を有するスタートアップ企業、株式会社イノカ(本社:東京都港区、代表者:高倉葉太)と、連携協定を締結しました。化粧品成分が海洋生態系に対して与える影響を評価するための本連携では、海洋生物に甚大な影響をもたらすことが予測される「海水温の上昇」をはじめ、想定される未来の環境変化のシナリオをラボ内の水槽に再現することにより、日焼け止めで使用している成分など、化粧品の様々な成分が、サンゴ礁さらにはその他生物を含めた海洋環境全体に与える影響を評価します。刻々と変化し続ける未来の海洋環境を見据え、次代においても人にも地球にも優しい商品開発につなげていくとともに、グローバルな環境評価手法の開発にも着手し、多くの企業での活用を目指しています。
以下、その他の活動について記載します。
アカデミックとの連携による新たな価値創造にも引き続き注力をしています。設立された1989年から表皮基底膜に関する共同研究を実施しているマサチューセッツ総合病院皮膚科学研究所(CBRC)との共同研究により、表皮幹細胞の老化を抑制するRNA2結合タンパク質YBX1がリン酸化により機能低下し、細胞老化を引き起こすことを明らかにしました。さらに、YBX1のリン酸化を抑制することで表皮幹細胞が増加することを明らかにし、表皮幹細胞の量を維持するためには、表皮幹細胞の「質」も重要であることを示しました。本研究成果を応用し、表皮幹細胞の老化抑制を介したさまざまな肌のエイジング悩みへのアプローチを目指します。
また、従来の化粧品にとどまらないビューティーイノベーションに挑戦し、一人一人の本来の美しさを引き出すことを目指した研究も加速しています。
老化線維芽細胞は、真皮におけるシミの原因の一つとして知られていますが、これまでは美容医療でのアプローチが主であり、一般的に、肌に負担を与えずに真皮環境を十分に改善することは難しいとされてきました。長年にわたり多くのお客さまが有する肌悩みであるシミの改善に向けて研究に取り組む中で、家庭用美容機器へも応用が可能な物理エネルギー刺激の一つである高周波電気刺激(RF(注)2)が真皮まで作用することに着目してきました。そこで、独自に設定したRFをベースとする特殊複合エネルギー(特殊RF)の照射と、オタネニンジン根抽出液を組み合わせることで、メラニン生成を抑制することに成功しました。シミの原因の一つとして知られる老化線維芽細胞の出現を抑制し、更に、正常な線維芽細胞の増殖を促すことで、これらの細胞のバランスを整え、真皮のシミ肌環境を改善します。美容医療よりも優しい力で作用する物理エネルギー刺激(RF含む)において、真皮線維芽細胞を介したシミ改善のアプローチは、これが初めてです。
さらに、上述のインナービューティーでも活用事例を挙げた肌・身体・心の関係性解明の深化も推進しています。個人の健康度をさまざまな指標から可視化する「健康関数®」開発などの研究実績をもつ国立研究開発法人理化学研究所との共同研究で、肌の状態に関係する身体や心の状態を網羅的かつ定量的に明らかにし、革新的な肌予測モデルを開発することに成功しました。さらに、弘前COI-NEXT参画による広範なデータの取得とDeNAライフサイエンス社との協業によるデータサイエンスをそれぞれ継続的に推進することによって、将来的には2,000以上の肌・身体・心の関係性を含むアルゴリズムへと進化させていきます。これにより、生活者一人ひとりの「なりたい肌」「ありたい姿」を実現するために、化粧品によるケアに加えて、身体や心の状態に着目した生活習慣の提案など、肌・身体・心が調和した状態へ導く新たなアプローチの開発を加速させることを目指します。
(注) 1 環境移送技術:天然海水を使わず、水質(30以上の微量元素の溶存濃度)をはじめ、水温・水流・照明環境・微生物を含んだ様々な生物の関係性など、多岐にわたる要素を考慮しながら、自社で開発したIoTデバイスを用いて、任意の生態系を水槽内に再現するイノカ独自の技術です。
2 RF:radio frequency ラジオ波
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
(1) 設備投資
当社グループでは、当連結会計年度において55,446百万円の設備投資(注)を実施しました。なお、報告セグメントごとの内訳は以下のとおりです。
日本事業では、店舗カウンター・什器の設置・改装などに8,508百万円の設備投資を行いました。
その他では、国内工場の生産能力の維持・合理化、「福岡久留米工場」の機械及び装置の取得、グローバル基幹システムなどに26,487百万円の設備投資を行いました。
(注) 資本的支出、有形固定資産および無形資産(商標権等を除く)への投資です。
(2) 除却等
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「15. 非金融資産の減損」に記載の資生堂久喜工場および資生堂ベトナム工場において営むパーソナルケア製品の生産事業譲渡に伴い、固定資産を譲渡しています。なお、前連結会計年度および当連結会計年度において減損損失を計上しており、金額的重要性はありません。
2 【主要な設備の状況】
当社グループの主要な設備の状況は、以下のとおりです。
(1) 提出会社
2023年12月31日現在
(注) 1 帳簿価額は、日本基準に基づく金額を記載しています。
2 帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品、建設仮勘定および無形固定資産(のれん、商標権およびリース資産を除く。)の合計です。
3 現在休止中の主要な設備はありません。
4 大阪工場の設備の内、工場統合に伴い除却が予定される設備については減損損失を計上しているため、減損損失控除後の金額を記載しています。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「15. 非金融資産の減損」をご参照ください。
(2) 国内子会社
2023年12月31日現在
(注) 1 帳簿価額は、IFRSに基づく金額を記載しています。
2 帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品、建設仮勘定および無形資産の合計です。
3 現在休止中の主要な設備はありません。
(3) 海外子会社
2023年12月31日現在
(注) 1 帳簿価額は、IFRSに基づく金額を記載しています。
2 帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品、建設仮勘定および無形資産の合計です。
3 現在休止中の主要な設備はありません。
3 【設備の新設、除却等の計画】
当社グループ(当社および連結子会社)の重要な設備の新設、除却等の計画は以下のとおりです。
(1) 新設、改修等
当連結会計年度後1年間の重要な設備の新設、改修等に係る設備投資計画(注)は59,000百万円であり、その所要資金については、自己資金および社債・借入金で賄う予定です。
なお、報告セグメントごとの内訳は以下のとおりです。
(注) 資本的支出、有形固定資産および無形資産(商標権等を除く。)への投資です。
(2) 除却等
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「15. 非金融資産の減損」に記載の当社が操業している資生堂大阪工場の生産を資生堂大阪茨木工場に統合することに伴い、将来使用見込みのない固定資産を除却する予定です。なお、当連結会計年度において減損損失を計上しており、金額的重要性はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
当該制度は、会社法第236条および第238条の規定に基づき、当社および関連グループ会社の取締役、執行役員に対して、ストックオプションとして新株予約権を発行するものです。
※当連結会計年度の末日(2023年12月31日)における内容を記載しています。当連結会計年度の末日から提出日の前月末現在(2024年2月29日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項については当連結会計年度の末日における内容から変更はありません。
(注) 1 新株予約権1個につき目的となる株式数は、100株である。
2 当社が株式の分割(当社の株式無償割当てを含む。)または株式の併合を行う場合には、新株予約権の目的である株式の数(以下「対象株式数」という。)を次の算式により調整し、調整の結果生じる1株未満の端数はこれを切り捨てるものとする。
調整後対象株式数=調整前対象株式数×分割・併合の比率
また、上記のほか、対象株式数の調整を必要とするやむを得ない事由が生じたときは、合理的な範囲で対象株式数を調整する。
3 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、新株予約権を行使することにより交付を受けることができる株式1株当たりの払い込む金銭の額を1円とし、これに対象株式数を乗じた金額とする。
4 発行価格は、新株予約権の行使時の払込金額(1株当たり1円)と付与日における新株予約権の公正な評価単価(第28・29回新株予約権は1株当たり1,294円、第30・31回新株予約権は1株当たり1,001円、第32・33回新株予約権は1株当たり1,434円、第34・35回新株予約権は1株当たり1,898.5円、第36・37回新株予約権は1株当たり2,515.5円、第38・39回新株予約権は1株当たり2,990円、第40・41回新株予約権は1株当たり6,615円、第42・43回新株予約権は1株当たり7,864円)を合算している。
5 (1) 新株予約権の割当てを受けた者は、権利行使時においても当社の取締役または執行役員の地位にあることを要す。ただし、任期満了による退任その他正当な理由のある場合にはこの限りでない。
(2) 新株予約権を行使することができる期間の満了前に新株予約権の割当てを受けた者が死亡した場合は、相続人のうち1名に限り新株予約権を承継することができる。ただし、再承継はできない。
(3) その他権利行使の条件については、当社と新株予約権の割当てを受けた者との間で締結する「新株予約権割当契約」で定めるところによる。
6 当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換または株式移転
(以上を総称して以下「組織再編成行為」という。)をする場合において、組織再編成行為の効力発生の時点において残存する新株予約権(以下「残存新株予約権」という。)については、新株予約権の割当てを受けた者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとする。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を新たに発行するものとする。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約または株式移転計画において定めた場合に限るものとする。
(1) 交付する再編対象会社の新株予約権の数
残存新株予約権の割当てを受けた者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。
(2) 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。
(3) 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編成行為の条件等を勘案の上、(注)2に準じて決定する。
(4) 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、以下に定める再編後払込金額に上記(3)に従って決定される当該各新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。再編後払込金額は、交付される各新株予約権を行使することにより交付を受けることができる再編対象会社の株式1株当たり1円とする。
(5) 新株予約権を行使することができる期間
残存新株予約権の行使期間の開始日と組織再編成行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、残存新株予約権の行使期間の満了日までとする。
(6) 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金および資本準備金に関する事項
残存新株予約権について定められた当該事項に準じて決定する。
(7) 譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要するものとする。
(8) 新株予約権の取得条項
残存新株予約権について定められた取得条項に準じて決定する。
(9) その他の新株予約権の行使の条件
残存新株予約権について定められた行使の条件に準じて決定する。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 自己株式の消却による減少です。
(5) 【所有者別状況】
2023年12月31日現在
(注) 1 自己株式344,199株は「個人その他」の欄に3,441単元、「単元未満株式の状況」の欄に99株含まれています。
2 「その他の法人」の欄には、㈱証券保管振替機構名義の株式が1単元含まれています。
3 2023年12月31日現在の当社の株主数は、単元未満株式のみ所有の株主を含め117,378名です。
(6) 【大株主の状況】
2023年12月31日現在
(注) 1 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)および株式会社日本カストディ銀行(信託口)の持株数は、すべて信託業務に係る株式です。
2 Baillie Gifford & Coから、2022年10月21日付で共同保有者合計で28,878千株(持株比率7.22%)を保有しており、そのうち9,477千株(同2.37%)を同社が保有し、19,400千株(同4.85%)をBaillie Gifford Overseas Limitedが保有している旨の大量保有に関する変更報告書が関東財務局長に提出されています。
しかし、当社として当事業年度末における上記2社の実質保有株式数の確認ができないため、上記大株主には含めていません。
3 株式会社みずほ銀行から、2023年7月7日付で共同保有者合計で21,455千株(持株比率5.36%)を保有しており、そのうち12,435千株(同3.11%)をアセットマネジメントOne株式会社が保有している旨の大量保有に関する変更報告書が関東財務局長に提出されています。
しかし、当社として当事業年度末における同社の実質保有株式数の確認ができないため、上記大株主には含めていません。
4 ブラックロック・ジャパン株式会社から、2023年9月5日付で共同保有者合計で28,433千株(持株比率7.11%)を保有しており、そのうち9,787千株(同2.44%)を同社が保有し、6,958千株(同1.74%)をBlackRock Fund Advisorsが保有し、5,632千株(同1.40%)をBlackRock Institutional Trust Company, N.A.が保有している旨の大量保有に関する変更報告書が関東財務局長に提出されています。
しかし、当社として当事業年度末における上記3社の実質保有株式数の確認ができないため、上記大株主には含めていません。
5 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループから、2023年10月30日付で共同保有者合計で23,022千株(持株比率5.76%)を保有しており、そのうち10,182千株(同2.54%)を三菱UFJ信託銀行株式会社が保有し、6,372千株(同1.59%)を三菱UFJアセットマネジメント株式会社が保有している旨の大量保有に関する変更報告書が関東財務局長に提出されています。
しかし、当社として当事業年度末における上記2社の実質保有株式数の確認ができないため、上記大株主には含めていません。
6 野村アセットマネジメント株式会社から、2023年11月7日付で24,438千株(持株比率6.11%)を保有している旨の大量保有に関する変更報告書が関東財務局長に提出されています。しかし、当社として当事業年度末における同社の実質保有株式数の確認ができないため、上記大株主には含めていません。
7 三井住友信託銀行株式会社から、2023年12月21日付で共同保有者合計で26,005千株(持株比率6.50%)を保有しており、そのうち14,803千株(同3.70%)を三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社が保有し、11,202千株(同2.80%)を日興アセットマネジメント株式会社が保有している旨の大量保有に関する変更報告書が関東財務局長に提出されています。
しかし、当社として当事業年度末における上記2社の実質保有株式数の確認ができないため、上記大株主には含めていません。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2023年12月31日現在
(注) 1 「完全議決権株式(その他)」の欄には、㈱証券保管振替機構名義の株式が100株(議決権1個)含まれています。
2 「単元未満株式」の欄には、当社所有の自己株式99株が含まれています。
② 【自己株式等】
2023年12月31日現在
2 【自己株式の取得等の状況】
会社法第155条第7号による普通株式の取得
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3) 【株主総会決議または取締役会決議に基づかないものの内容】
(注) 当期間における取得自己株式には、2024年3月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含まれていません。
(4) 【取得自己株式の処理状況および保有状況】
(注) 当期間における保有自己株式数には、2024年3月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる取得、単元未満株式の買増請求による譲渡、ストックオプションの権利行使による譲渡および長期インセンティブ型報酬としての業績連動型株式報酬による自己株式の処分は含まれていません。
3 【配当政策】
当社は、株主のみなさまへの利益還元について、直接的な利益還元と中長期的な株価上昇による「株式トータルリターンの実現」を目指しています。この考え方に基づき、持続的な成長のための戦略投資を最優先とし、企業価値の最大化を目指す一方で、資本コストを意識しながら投下資本効率を高め、中長期的に配当の増加と株価上昇につなげていくことを基本方針としています。
配当金の決定にあたっては、連結業績、フリー・キャッシュ・フローの状況を重視し、資本政策を反映する指標の一つとして親会社所有者帰属持分配当率(DOE)2.5%以上を目安とした長期安定的かつ継続的な還元拡充を実現します。なお、自己株式取得については、市場環境を踏まえ、機動的に行う方針としています。
(配当)
当社の毎事業年度における配当の回数についての基本的な方針は、中間配当と期末配当の年2回の配当としています。これらの配当の決定機関は、中間配当については取締役会、期末配当については株主総会です。当社は会社法第454条第5項に規定する中間配当をすることができる旨を定款に定めています。
当連結会計年度(第124期)の剰余金の配当については、年間配当を1株あたり60.00円(中間配当30.00円、期末配当30.00円)としました。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
当社を含む資生堂グループは、企業理念 THE SHISEIDO PHILOSOPHY の中で、OUR MISSIONとして「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD」を定め、コーポレートガバナンスを“OUR MISSIONの達成を通じ、持続的な成長を実現するための基盤”と位置づけています。
コーポレートガバナンスの実践・強化により経営の透明性・公正性・迅速性の維持・向上を図り、“社員”“お客さま”“取引先”“株主”“社会・地球”というすべてのステークホルダーとの対話を通じて、中長期的な企業価値および株主価値の最大化に努めます。併せて、社会の公器としての責任を果たし、各ステークホルダーへの価値の分配の最適化を目指します。
① コーポレート・ガバナンス体制
当社は、これまでモニタリングボード型を指向した取締役会運営等、透明性・公正性を確保しながら戦略策定とその迅速な執行を行うため、コーポレートガバナンスの進化に向けた取り組みを行ってきました。そして今般、これを一段進めることで、更なる企業価値向上を目指すため、指名委員会等設置会社に移行しました。
この体制の下で、業務執行と監督の機能を明確に分離しそれぞれ強化を通じて、経営環境の不確実性が増す中でも戦略の実効性を高めます。
取締役会は、経営戦略・事業計画の決定とそれらの執行の監督に集中することで、監督機能を強化し、変化の激しい環境下で、迅速な対応が求められる執行の取り組みを促します。また、指名委員会および報酬委員会は、独立社外取締役のみで構成し、戦略の実現に繋がる役員指名と報酬の決定を、公正に透明性・客観性高く実現します。さらに、内部監査部門の機能を強化し、監査委員会はこれを通じた実効性の高い監査を実施します。これに対し執行は、代表執行役を中心として、よりスピード感をもった意思決定および業務執行を担います。
当社のコーポレートガバナンスの体制は、以下のとおりです。

上記の体制に加えて、3ラインモデルの活用推進がコーポレートガバナンスの強化に寄与すると認識し、第一線の事業部門、第二線となるグローバル本社機能部門や地域本社等とともに第三線の監査部が協働して、健全な成長戦略の推進および持続的な企業価値向上に向けて、リスクシナリオおよび重要リスクへの対策の構築・改善活動を進めています。
(本有価証券報告書の提出日現在における取締役会および各委員会の構成)
(注) 1 〇は構成員を、◎は取締役会議長もしくは委員長を、それぞれ示しています。
2 安野裕美氏の戸籍上の氏名は、原裕美です。
(イ) 監督機能
(ⅰ) 取締役会
当社の取締役会は、社外取締役7名を含む取締役11名で構成されています。取締役会は、概ね1ヶ月に1回程度開催し、経営戦略・事業計画の決定とそれらの執行の監督に集中することで、監督機能を強化し、変化の激しい環境下で、迅速な対応が求められる執行の取り組みを促します。また、法令・定款に定められた事項のほか、取締役会規程で定めた事項を審議し・決定し、それ以外の事項は代表執行役または執行役に委任しています。
(当連結会計年度の取締役会の活動状況)
当連結会計年度に開催した取締役会は14回です。主なものとして、事業戦略、構造改革、機関設計のあるべき姿、取締役会の実効性、リスクマネジメント、内部監査の状況等に関して議論を行いました。
なお、上記の取締役会の開催回数のほか、会社法第370条および当社定款第25条第2項の規定に基づき、取締役会決議があったものとみなすみなし決議が1回ありました。
(注) 藤原憲太郎氏および畑中好彦氏は、取締役就任(2023年3月)以降に開催された取締役会を対象としています。
(ⅱ) 指名委員会
当社の指名委員会は、株主総会に提出する取締役の選任および解任に関する議案の内容、取締役のサクセッションに関する事項等を決議するほか、代表執行役の選定および解職、執行役の選任および解任、執行役の担当領域の決定、CEOの選任および解任、CEOのサクセッションに関する事項等を審議し取締役会へ答申します。
同委員会は、社外取締役のみで構成され、委員長は委員の中から指名委員会の決議によって選定されます。
(ⅲ) 報酬委員会
当社の報酬委員会は、取締役および執行役の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針、執行役および取締役の報酬制度の設計、執行役および取締役の個人別の報酬等の内容等を決議します。
同委員会は、社外取締役のみで構成され、委員長は委員の中から報酬委員会の決議によって選定されます。
(ⅳ) 監査委員会
当社の監査委員会は、取締役および執行役の職務の執行の監査および監査報告の作成、株主総会に提出する会計監査人の選任および解任ならびに会計監査人を再任しないことに関する議案の内容の決定を決議します。
同委員会は、過半数を社外取締役で構成し、委員長は委員の中から監査委員会の決議によって選定された社外取締役が務めています。
(当連結会計年度の指名・報酬諮問委員会の活動状況)
当連結会計年度は、指名・報酬諮問委員会を設置していました。
当社の指名・報酬諮問委員会は、社外取締役5名(うち1名が委員長)およびCEOで構成されていました。
当連結会計年度は、指名・報酬諮問委員会を5回開催し、前連結会計年度の取締役およびエグゼクティブオフィサーの賞与、当連結会計年度の取締役およびエグゼクティブオフィサーへの報酬支払の方針ならびに個人別報酬についての検討、取締役および監査役候補者の選定ならびにエグゼクティブオフィサーの選任等について検討、答申を行いました。
なお、上記の指名・報酬諮問委員会の実開催のほか、書面開催とした回数が3回ありました。
(注) 畑中好彦氏は、委員就任(2023年3月)以降に開催された指名・報酬諮問委員会を対象としています。
(当連結会計年度の監査役会の活動状況)
当連結会計年度は、監査役会を設置していました。
当社の監査役会は、常勤監査役2名および社外監査役3名の5名で構成され、監査役は、「(3)監査の状況 の①監査役監査の状況」に記載のとおり、取締役の業務執行の適法性・妥当性について監査していました。
当連結会計年度は、監査役会を13回開催しました。
(注) 宇野晶子氏は、監査役退任(2023年3月)以前に開催された監査役会を対象としています。
(ロ) 業務執行機能
執行役は、取締役会からの委任を受けて当社の業務執行を担います。取締役会は、執行役に対し大幅な権限委譲を行うことにより、業務執行に関する意思決定と事業戦略遂行の迅速化を図ります。
また、当社は、業務執行に関する重要な事項を審議し決議する会議を設置しています。
主な会議は以下のとおりです。
(ⅰ) Global Strategy Committee
CEO・COOによる意思決定に先立ち、グループポリシー、組織改革、新規事業・ブランド立ち上げ等のほか、資生堂グループにとって特に重要な案件について多面的に審議しています。
(ⅱ) Business Plan Meeting
コアブランド、地域や主要コーポレートファンクションの事業戦略・計画について審議しています。
(ⅲ) Global Transformation Committee
事業構造改革の結果を確実に出すために「実行・モニタリングの強化」をすべく、CEOを委員長とするコミッティを24年から設置。各タスクチームにおいて「グロスプロフィットの拡大」、「抜本的なコスト削減と人的生産性の向上」という2つの軸で、アクションプランの進捗確認を行います。
(ⅳ) Global Risk Management & Compliance Committee
グローバルおよび各地域の社会変化や資生堂グループの現状を的確に捉え、これに基づき経営リスク要因を特定し、重要リスクの優先順位付けとその対策、および倫理・コンプライアンスに関する重要事項を審議します。
② 内部統制システム
(イ)内部統制システムの整備状況
当社は、2024年3月26日開催の取締役会において、「内部統制システムの基本方針」の改定を決議しました。改定後の「内部統制システムの基本方針」は以下のとおりです。
1. 当社およびグループ各社の取締役、執行役および使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制、グループ全体における業務の適正を確保するための体制
取締役会は、当社およびグループ全体の企業理念・戦略を定め、その適正な執行を監督する。
代表執行役は、業務の執行状況および戦略上の重要領域について定期的に取締役会に提案・報告する。監査委員会は、執行役および取締役の職務執行の監査ならびに監査報告の作成および株主総会での報告・説明を行う。
資生堂グループ共通の企業理念「THE SHISEIDO PHILOSOPHY」を定義し、私たちが果たすべき企業使命を定めた「OUR MISSION」、これまでの150年を越える歴史の中で受け継いできた「OUR DNA」、資生堂全社員がともに仕事を進めるうえで持つべき心構え「OUR PRINCIPLES(TRUST8)」を定め、あわせてより高い倫理基準をもって業務に取り組むための「資生堂倫理行動基準」を制定し、適法かつ公正な企業活動の推進に努める。(*)
「資生堂倫理行動基準」に基づきグループ全体で遵守する基本ポリシー・ルールを制定し、「THE SHISEIDO PHILOSOPHY」と併せて、グループ各社・各事業所への浸透を図り、もって、グループ各社・各事業所が、詳細な諸規程を制定するための環境を整備する。
当社にコンプライアンスおよびリスクマネジメントを取扱う委員会を設置し、世界の主要地域に配置した地域本社においてコンプライアンスおよびリスクマネジメント機能を果たす組織と連携しながらグループ全体の適法かつ公正な企業活動の推進やリスク対策など、企業品質向上に向けた活動を統括する。なお、経営上の重大なリスク・インシデント事案やその対応に関する推進状況については、代表執行役を通じ、取締役会に適宜提案・報告する。
グループ全体の適法かつ公正な企業活動の推進およびリスク対策の担当をグループ各社・各事業所に配置し、定期的に企業倫理に関する研修・啓発活動の計画および推進、インシデント対応やリスク管理を行う。リスクマネジメントを担当する部門やコンプライアンスおよびリスクマネジメントを取扱う委員会は、各社・各事業所に配置した担当と定期的に情報共有の場を持つ。
グループ内における法令・定款・諸規程に違反する行為を発見して是正することを目的に、内部通報窓口として、グループ各社にホットラインを設置するとともに、リスクマネジメントを担当する部門の役員に直接通報、相談できるホットラインを設置する。なお、日本地域のホットラインは、社内および社外の担当者やカウンセラーによる窓口を設置する。
内部監査部門は、組織上独立し、監査委員会と代表執行役の双方からの指示のもとで内部監査に係る諸規程に従い、グループ全体の内部監査を実施し、業務の適正性を監査する。なお、監査委員会と代表執行役より相反する指示がなされた場合、監査委員会による指示を優先する。また、内部監査の結果は、定期的に監査委員会に報告を行うとともに、代表執行役へも報告を行う。
*反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方およびその整備状況について
当社では、「社会の秩序や安全に脅威を与えるなどの、違法行為を行う個人および団体とは関係をもたないこと。また、このような個人および団体からの金品や協力の求めには一切応じないこと」を「資生堂倫理行動基準」において宣言している。リスクマネジメントを担当する部門に統括機能を設置し、情報の集約化を図るとともに、イントラネット上での対応マニュアルの整備等を行っている。地域警察署との連携を図り、反社会的勢力排除を推進する団体に加盟するなど、外部情報の収集や外部団体との連携を強化している。
2. 当社およびグループ各社の取締役および執行役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
取締役会は、経営の基本方針・経営戦略の決定とそれらの執行の監督に集中し、執行に関する事項の決定に関しては業務執行の機動性を高めるため、執行役に大幅に権限を委譲する。
迅速で効率性の高い企業経営を実現するため、代表執行役は、目標達成に向けたグループ全体の職務の執行を統括・監督し、執行役およびエグゼクティブオフィサーは、グループ各社を含む担当領域の具体的な目標を決定するとともに効率的な業務遂行体制を構築する。
当社グループの事業計画や重要な案件については、多面的な検討を行うために、代表執行役、執行役およびエグゼクティブオフィサーをメンバーとする業務執行の意思決定会議等において審議する。
業務執行の意思決定会議等において目標に対する進捗状況を確認し、必要な改善策を実施する。
3. 当社の執行役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制、グループ各社の取締役および使用人の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
株主総会議事録、取締役会議事録、各委員会議事録および業務執行の意思決定会議等の議事録など重要な書類については、法令・諸規程に基づき適切に作成、保存、管理を行い、取締役および執行役ならびに監査委員会および内部監査部門からこれら重要な書類の閲覧の要求があった場合には、直ちに提出できるよう検索可能性の高い方法で保存、管理する。
取締役、執行役および使用人の職務に関する各種の文書、帳簿類等これらの者の執行に係る情報については、情報資産の保護や情報開示に関する諸規程を策定し、これに基づき適切に作成、保存、管理する。
グループ各社の取締役および使用人の職務の執行に係る重要事項については、当社への報告等を定める諸規程ならびに執行役およびエグゼクティブオフィサーへのレポートラインに基づき、グループ各社から適時に報告を受ける。
4. 当社およびグループ各社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
世界の主要地域に配置した地域本社にコンプライアンスおよびリスクマネジメント機能を果たす組織をそれぞれ設置し、企業活動に関するリスクをグループ横断で統括する。コンプライアンスおよびリスクマネジメントを取扱う委員会は、経営戦略上のリスクや業務運営上のリスクを把握・評価し、必要な予防策を講じ、また、世界の主要地域に配置した地域本社において想定しうる緊急事態に対する対応策の策定支援を行う。
緊急事態が発生した場合には、その内容や当社グループに与える影響の大きさ等に応じて、当該事態が発生した地域の地域本社もしくは当社、またはその双方に緊急対策本部を設置し、対応を実施する。
5. 監査委員会の職務を補助すべき使用人に関する事項、当該使用人の執行役からの独立性に関する事項および監査委員会の当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
監査委員会の職務を補助する監査委員会事務局を内部監査部門に設置して使用人を配置する。
当該使用人の執行からの独立性と監査委員会の指示の実効性を確保するため、事務局を統括する権限および責任を有する内部監査部門の長の人事(選解任、評価)および内部監査部門の監査資源(予算含む)に関する事項の決定には、監査委員会の事前の承認を必要とする。また、監査委員会事務局の構成員の任命・異動・評価等、人事に関する事項の決定には、監査委員会の同意を必要とする。
6. 当社およびグループ各社の取締役、監査役、執行役および使用人が監査委員会に報告するための体制その他監査委員会への報告に関する体制、監査委員会に報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
取締役、執行役および使用人は、定期的にまたは随時に、その職務の執行状況を監査委員会に報告する。このほか、監査委員会からの求めに応じ、随時、その職務の執行状況および財産の状況を報告する。
グループ各社を含め取締役、監査役、執行役および使用人から監査委員会へ直接通報するルートを構築し、社内へその周知を図る。
当社およびグループ各社は、監査委員会へ報告・通報したことを理由として、当該取締役、監査役、執行役および使用人に対して解任、解雇その他いかなる不利な取扱いも行わないための諸規程を整備、周知する。
7. 監査委員の職務の執行について生ずる費用の前払いまたは償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用または債務の処理に係る方針に関する事項
監査委員会および監査委員の職務の執行上必要と認める費用について、あらかじめ予算を計上する。ただし、緊急または臨時に支出した費用については、事後に償還に応じる。
8. その他監査委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査委員会は、内部監査部門に対して職務上の指示を行う。また、代表執行役と監査委員の間で定期的な意見交換会を開催する。さらに、監査委員会からの求めに応じ、監査委員会および内部監査部門と会計監査人との間で連絡会を開催するほか、各種会議への監査委員または内部監査部門の出席を確保するなど、監査委員会の監査が実効的に行われるための体制を整備する。
(ロ)内部統制システムの運用状況
当社は、当連結会計年度における基本方針に基づき内部統制システムの整備・運用を進めており、当連結会計年度には、以下のとおり運用しました。なお、当社および子会社の内部統制システム全般の整備・運用状況は、監査役(会)による監査の対象となるほか、内部監査担当部門がモニタリングしています。
なお、当連結会計年度における役職名を記載しています。
1. 当社およびグループ各社の取締役および使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制、グループ全体における業務の適正を確保するための体制
・真のグローバルビューティーウエルネスカンパニーに相応しい倫理的基盤の強化を目的に、「資生堂倫理行動基準」に関する研修を、グローバル全社員を対象にeラーニングで実施しました。新入社員およびキャリア採用社員への入社時の研修においても、「資生堂倫理行動基準」に関する研修を実施しました。
・「資生堂倫理行動基準」の細則となる「接待・贈答に関する規程<賄賂防止規程>」および「カルテル防止に関する規程」に関する研修も、日本、米州、中国等の各地域で、主にオフィススタッフを対象にeラーニングや実会場で実施しました。
・Global Risk Management & Compliance Committeeを12月に開催し、資生堂グループの重要リスクやその対策について議論しました。また、重要なインシデントへの対応などを取締役会に報告しました(上期分:8月、下期分:2024年2月)。国内では、HQ・SJコンプライアンス委員会を5月、12月に開催し、日本地域における懲戒事案・資生堂相談ルーム案件等を踏まえた課題・対策について議論しました。
・また、HQ直轄のグローバルホットライン、各リージョン管轄のホットライン体制により内部通報を受け付けました。日本地域ホットラインは、コンプライアンス委員会ホットライン、資生堂相談ルーム、資生堂社外ホットラインの3窓口とビジネスパートナーホットラインを設けて、公益通報窓口機能を整備しています。なお、2023年12月開催のHQ・SJコンプライアンス委員会において、2024年1月より日本地域ホットラインの3窓口(コンプライアンス委員会ホットライン、資生堂相談ルーム、資生堂社外ホットライン)を再編し、「資生堂ホットライン」として集約・運営することに決定しました。
・「監査部業務マニュアル(内部監査規程を含む)」に従い、業務の有効性・効率性、財務報告の信頼性、関連法規・社内規程の遵守、ならびに会社資産の保全の観点から、グループ全体の内部統制の整備・運用状況を検証するとともに、リスクマネジメントの妥当性・有効性を評価し、その改善に向けた助言・提言を行っています。内部監査の結果は、代表取締役会長CEO・取締役最高財務責任者・常勤監査役へ月次で報告し、取締役会へは年2回報告しています。
<反社会的勢力排除に向けた取り組み>
新規取引の仕入先の事前反社審査を2020年導入の新経理システムNAISに紐づける運用に変更し審査を徹底し、2017年から実施している化粧品事業の新規得意先への事前審査制度も継続して推進しています。また、「公益社団法人警視庁管内特殊暴力防止対策連合会」等の反社会的勢力排除推進2団体に加盟しているほか、担当の社員2名がセミナー等で情報収集を実施するとともに、地域警察署との連携に努めています。
2. 当社およびグループ各社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
・経営における責任体制の明確化および権限移譲による意思決定の迅速化を目指して2001年から執行役員制度を導入しましたが、2021年より開始した中期経営計画「WIN2023 and Beyond」において、さらなる収益性向上を目指しグローバル事業の構造転換とその改革を加速するため、全社の業務執行に責任を持つエグゼクティブオフィサー体制を新たに導入し、2022年から執行役員制度を廃止してエグゼクティブオフィサー体制に完全移行しました。
・取締役会規程に定める事項以外の業務執行上の事項については、Global Strategy Committee等の業務執行における重要会議体での審議を経て執行側のトップである代表取締役会長CEOもしくは代表取締役社長COOが決定できるようにするなど、適切な範囲で権限の委譲を進めました。
・各エグゼクティブオフィサーは各々の担当領域内において、自身が意思決定するプロセスを整備するとともに、年度計画やこの計画に対する進捗状況等を定期的に取締役会等の会議体に報告しました。
・2024年3月開催の第124回定時株主総会にて、「監査役会設置会社」から「指名委員会等設置会社」に移行することが決定し、株主総会終了後の取締役会において「内部統制システムの基本方針」の変更を行いました。
3. 当社の取締役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制、グループ各社の取締役および使用人の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
・取締役会議事録はリーガル・ガバナンス部にて作成の上、法定備置の期限である10年を超えた永年保管としています。保管については、株主権の行使の一環である閲覧請求に備えるため、IR部(株主対応担当部門)において行っています。Global Strategy Committee等の執行の重要会議の議事録はCOOオフィス事業戦略推進部で作成し、同部において会議体により10年または永年保管としています。情報資産の保護に関しては「資生堂グループ情報セキュリティポリシー」のもと、「情報システム利用規程」「情報資産取扱い規程」「機密情報管理規程」「プライバシールール」「個人情報保護規程」を策定・運用しています。また、情報開示に関しては「内部情報管理および内部者取引規制に関する内規(役員用・従業員用)」を策定・運用しているほか、「決定事実・決算に関する情報開示までの仕組み」および「発生事実に関する情報開示までの仕組み」を構築し、運用しています。グループ各社からの重要事項の報告については、「取締役会規程」および「エグゼクティブオフィサー規程」等に基づき、当該グループ会社を担当するエグゼクティブオフィサーを通じ、代表取締役会長CEO・代表取締役社長COO、Global Strategy Committeeまたは取締役会に報告させています。
・2023年1月1日付役員体制の変更に伴い、エグゼクティブオフィサーの担当領域ごとに代表取締役会長CEOへのレポート、もしくは代表取締役社長COOへのレポートの体制に変更しています。
4. 当社およびグループ各社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
・全世界のRMO・リスクマネージャーへの情報支援を目的としたニュースレターを継続配信(年間3通発行)しました。3月には、日本地域におけるインシデント発生の際に、収束に向けた対応サポート強化を目的として配置されているリスクマネージャー(57部門)のうち、新任者12名に対する説明会を実施しました。10月には、日本国内におけるインシデントマネジメント体制強化を目的に、HQ・SJの全部門にリスクマネージャーを拡大設置(111部門)し、新任リスクマネージャー46名に対する説明会も実施しました。
・また、南海トラフ地震を想定したHQ緊急対策本部訓練を6月に、首都直下地震を想定した大阪緊急対策本部訓練(HQ緊急対策本部の代替機関の立ち上げを想定した訓練)を10月に実施し、双方合わせて約70名が出席しました。さらに、商品リコールへの対応として、11月にリコール対応マニュアルを改定しました。
5. 監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する体制、当該使用人の取締役からの独立性に関する事項および監査役の当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
・代表取締役会長 CEO直轄の監査部に、監査役会および監査役の職務を補助する監査役会スタッフグループを設置し、兼任の使用人を3名配置し、監査役による監査に必要な情報の収集や資料作成等の補助、監査役会の事務局業務を行っています。また、当該使用人の取締役等からの独立性と監査役の指示の実効性を確保するため、当該使用人の任命・異動・評価等の人事に関する事項の決定には、常勤監査役が同意の上、監査部長が決定しています。
6. 取締役および使用人が監査役に報告するための体制その他監査役への報告に関する体制、監査役に報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
・法定の出席義務がある取締役会に加え、Global Strategy Committee等の業務執行の重要会議体、Global Risk Management & Compliance CommitteeやHQ・SJコンプライアンス委員会にもオブザーバーとして常勤監査役の出席機会が確保されており、これらの会議を通じた監査役への報告・情報提供を行っています。また、監査役からの求めがあった場合には、資料や情報の提供を行っています。
・監査役通報窓口について、国内では、新入社員およびキャリア採用社員の入社時研修、新任管理職研修およびHQ主催のeラーニングによるハラスメント全社員研修の中で、相談窓口やホットラインとともに案内し、周知を図りました。2022年4月に改定した「資生堂倫理行動基準」の中でも、監査役通報窓口を記載し、全地域社員への浸透を図っています。
7. 監査役の職務の執行について生ずる費用の前払いまたは償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用または債務の処理に係る方針に関する事項
・期首に年間の活動計画に基づき、十分な費用予算を計上しています。費用予算を上回る支出が必要となる際は、追加予算申請が行えるルールを整備しています。
8. その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
・代表取締役と監査役との間で意見交換会を随時開催しているほか、社外取締役と監査役との間でも情報共有ミーティングを随時開催しています。また、会計監査人と監査役との間で意見交換会を随時開催しているほか、会計士監査結果報告会を四半期ごとに開催しており、上期末と期末の年2回は社外取締役も出席し、情報共有を行っています。常勤監査役は、内部監査部門である監査部より内部監査結果報告を月次で受けているほか、機能部門である品質保証部、情報セキュリティ部、リスクマネジメント部、資生堂ジャパン㈱事業マネジメント部監査グループより、各領域の監査結果報告を定期的に受けています。また、「三様監査連絡会」を四半期ごとに開催し、常勤監査役、会計監査人、監査部が各監査情報を共有しています。さらに、取締役会・Global Strategy Committee等の業務執行における重要会議体に出席し、審議内容を確認しています。
関連当事者間取引の確認に係る枠組み
当社は、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性のある関連当事者を調査・特定し、当該関連当事者との取引の有無や当該取引の重要性を確認し、開示対象となる取引がある場合は開示を行っています。
関連当事者の有無および関連当事者と当社との取引の有無、ならびに取引の内容等については、開示に先立ち取締役会に報告しており、取締役会では量的重要性および取引の条件や合理性等の質的重要性の観点からレビューを行っています。なお、量的重要性は、一定の基準を定めています。
③ 責任限定契約の内容の概要
当社は、取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)が期待される役割を十分に発揮できるようにするとともに、有能な人材を招聘できるよう、定款に取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)との間で賠償責任を限定する契約の締結を可能とする規定を設けています。
本規定に基づき、当社は、取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)7名と当契約を締結しています。当契約に基づく賠償の限度額は法令で定める最低責任限度額です。
④ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、被保険者が負担することになる損害賠償金・争訟費用等の損害を当該保険契約により塡補することとしています。
当該保険契約の被保険者は当社の取締役、執行役およびエグゼクティブオフィサー、子会社・孫会社の取締役、監査役等の主要な業務執行者です。
⑤ 当社定款の規定
当社の定款では、以下のとおり定めています。
・取締役の定数
当社の取締役は14名以内にする旨定款に定めています。
・取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めています。また、取締役の選任決議は累積投票によらない旨定款に定めています。
・取締役会にて決議することができる株主総会決議事項
(自己株式の取得)
当社は、機動的な資本政策の遂行と株主還元の実施を行うため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己株式を取得することができる旨定款に定めています。
(責任免除)
当社は、取締役(取締役であった者を含む。)および執行役(執行役であった者を含む。)が期待される役割を十分に発揮できるよう、取締役会の決議によって、会社法第423条第1項の賠償責任について、法令に定める要件に該当する場合には、賠償責任額から法令に定める最低賠償責任限度額を控除して得た額を限度として免除することができる旨定款に定めています。
(中間配当金)
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、取締役会の決議により毎年6月30日を基準日として、会社法第454条第5項に定める中間配当を行うことができる旨定款に定めています。
・株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めています。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を目的とするものです。
(2) 【役員の状況】
①役員一覧
男性10名 女性5名(役員合計のうち女性の比率33.3%)
a.取締役の状況
(注) 1 大石佳能子氏、岩原紳作氏、得能摩利子氏、畑中好彦氏、小津博司氏、後藤靖子氏および野々宮律子氏は、社外取締役です。
2 取締役の任期は、2023年12月期に係る定時株主総会終結の時から2024年12月期に係る定時株主総会終結の時までです。
3 当社は2024年3月26日開催の第124回定時株主総会において指名委員会等設置会社への移行を決議しました。当社の委員会体制については次のとおりです。
指名委員会 委員長 岩原紳作 委員 大石佳能子 委員 得能摩利子 委員 畑中好彦
監査委員会 委員長 小津博司 委員 安野裕美 委員 吉田猛 委員 後藤靖子 委員 野々宮律子
報酬委員会 委員長 畑中好彦 委員 大石佳能子 委員 岩原紳作 委員 得能摩利子
b. 執行役の状況
(注) 1 執行役の任期は、2023年12月期に係る定時株主総会終結後最初に開催される取締役会終結の時から2024年12月期に係る定時株主総会終結後最初に開催される取締役会終結の時までです。
2 合計株数に取締役を兼任する執行役の所有株式数を含めていません。
3 取締役を兼務しないエグゼクティブオフィサーに関しては、当社企業情報サイトの「会社案内/グローバルリーダーシップ体制」(https://corp.shiseido.com/jp/company/executiveofficers/)をご覧ください。
②社外取締役の状況
社外取締役の兼職状況ならびに重要な兼職先と当社との関係は、以下のとおりです。
なお、当社は、当社との間の利害関係の有無の観点の他に「主な職業」などの観点も加えて多面的に判断し、社外取締役の兼職先の中から「重要な兼職先」を選定しています。
(注) 1 本表は社外取締役の重要な兼職先と当社との関係の有無と取引等がある場合にその取引等が僅少な規模であること、兼職先と競業取引がある場合、その取引が株主利益に悪影響を与えないことを示すためのものです。
2 表中の「同社グループ」には社外取締役の兼職先の会社、「当社グループ」には当社が含まれるほか、それぞれの直前の連結会計年度に提出された有価証券報告書の「第一部 企業情報」の「第1 企業の概況」の「4.関係会社の状況」に社名が記載されている親会社、連結子会社、持分法適用関連会社等が含まれます。
上記表に記載の関係以外には、当社と各社外取締役との間には、重要な人的関係、資本関係または取引関係その他の利害関係はありません。
また、当社は、社外取締役の独立性について客観的に判断するため、海外の法令や上場ルール等も参考に、独自に「社外役員の独立性に関する判断基準」を定めています。
社外取締役候補の選定にあたっては、コーポレートガバナンスの充実の観点からその独立性の高さも重視しており、同基準を用いて社外取締役候補が高い独立性を有しているかどうかを判断しています。
〔「社外取締役の独立性に関する判断基準」の概要〕
・株式会社資生堂(以下「当社」という。)および当社の関係会社(以下併せて「当社グループ」という。)の
出身者ではない
・当社グループの主要な取引先またはその出身者ではない
・当社グループを主要な取引先とする者またはその出身者ではない
・当社の大株主またはその出身者ではない
・当社グループが大株主となっている者またはその出身者ではない
・当社グループから多額の報酬を受けている弁護士またはコンサルタント等ではない
・当社グループから多額の寄付を受けている者またはその出身者ではない
・当社の会計監査人またはその出身者ではない
・上記に該当する者が近しい親族にいない
・当社との間で「役員の相互就任」の状況にある会社等に所属していない
・その他、独立した社外役員としての職務を果たせないと合理的に判断される事情を有していない
なお、「社外取締役の独立性に関する判断基準」の全文は、以下のURLに掲載しています。
https://corp.shiseido.com/jp/ir/governance/pdf/system01.pdf
③ 社外取締役による監督と内部監査、監査委員会監査および会計監査との相互連携ならびに内部統制部門との関係
当社は経営に外部視点を取り入れ、業務執行に対する一層の監督機能の強化を図ることを目的に、独立性の高い社外取締役7名を起用しています。社外取締役の起用により、取締役会における重要事項の意思決定に関する議論もより活性化しています。異なるバックグラウンドや専門領域をベースにした幅広い視野・見識によって、客観性が発揮され、監督機能の強化につながるものと考えます。
監査委員は、代表執行役との間で意見交換会を随時開催するほか、監査委員以外の社外取締役との間でも情報共有を実施しています。また、外部会計監査人と常勤監査委員との間で意見交換会を随時開催するほか、会計士監査結果報告会を四半期ごとに開催しており、うち上期末および期末の年2回は常勤監査委員以外の社外取締役も出席し、情報共有を図っています。
常勤監査委員は、内部監査部門である監査部より内部監査結果報告を月次で受けるほか、品質保証部、情報セキュリティ部、資生堂ジャパン㈱事業マネジメント部監査グループより、各領域の監査結果報告を半期ごとに受けています。また、常勤監査委員は、Global Strategy Committee等業務執行の重要会議体に出席し、審議内容を確認します。
三様監査連絡会を四半期ごとに開催し、常勤監査委員、会計監査人、監査部が各監査情報を共有しています。
(3) 【監査の状況】
① 監査役監査の状況
a.人員構成・経歴
当社の監査役は5名で、2名が社内出身の常勤監査役、残る3名が当社とは特別の利害関係のない社外監査役です。監査役のうち3名は女性で、監査役会における女性比率は60%です。当連結会計年度の監査役会議長は、吉田猛常勤監査役が務めており、吉田猛常勤監査役、後藤靖子社外監査役、野々宮律子社外監査役を財務・会計に関する相当程度の知見を有する監査役として選任しています。吉田猛常勤監査役は、1992年に当社に入社以降、会計および事業管理業務に携わり、2011年に資生堂アメリカズCorp.上級副社長、2014年に監査部長に就任し、2018年に現職に就任しました。後藤靖子社外監査役は、運輸省(現国土交通省)初の女性キャリアとして様々な重職を経験後、事業会社で常務取締役CFO、取締役監査等委員など要職を歴任しています。野々宮律子社外監査役は、米国および日本の会計事務所等での業務経験後、M&Aおよび事業開発等に携わるなど高い財務・会計知識を有するとともにM&A等を含む経営の知識とビジネス経験を有しています。
各監査役の当連結会計年度における取締役会および監査役会への出席状況は以下のとおりです。
監査役の職務遂行を補佐するために、必要な知識、能力を有する監査役スタッフ3名(2023年12月31日現在)を配置しています。なお、監査役スタッフの人事については、監査役の意見を反映して決定しています。
当社は、社外監査役が期待される役割を十分に発揮できるようにするとともに、有能な人材を招聘できるよう、社外監査役との間で会社法第423条第1項の責任につき、善意でかつ重大な過失がないときは、同法第425条第1項各号の定める額を限度として責任を負担する旨を定めた契約(同法第427条第1項に規定する契約(いわゆる責任限定契約))を締結しています。
なお、当社は、現時点では社外監査役以外の監査役と責任限定契約を締結する必要性がないことから、責任限定契約を締結することができる対象を変更するための定款変更は行っていません。
b.監査役会の活動状況
当社の監査役会は、取締役会開催に先立ち定期的に開催するほかに、必要に応じて開催しています。当連結会計年度は、合計13回開催し、1回あたりの平均所要時間は約1時間30分でした。
監査役会は、法令・定款および監査役会規程の定めるところにより、監査に関する重要な事項について報告を受け、協議を行い、決議を行います。
当連結会計年度における主な「決議事項(含む同意事項)」「協議事項」「報告事項」は以下のとおりです。
また、監査役会以外にも重要案件についての議論や監査役間の意見交換の機会として監査役会メンバーミーティングを随時開催しています。当連結会計年度では、機関設計の考え方・内部統制システムの運用状況に関する意見交換、監査部およびリスクマネジメント部とのディスカッションを行いました。
なお、監査役会実効性評価については、監査役会としての実効性の維持・向上を図ることを目的として、以下の評価項目について年間の監査活動を振り返り、監査役会でのディスカッションを経て、評価を実施しました。評価の結果、当連結会計年度において監査役会は、有効に機能しており実効性は認められると結論づけました。
c.監査役の主な活動
監査役監査基本方針で、監査役は株主の負託を受けた独立の機関として、当社および当社グループの健全で持続的な成長を確保するために、様々なステークホルダーからの信頼に応える良質な企業統治体制を確立する責務を負うと定め、取締役の職務の執行に関して、適法性および妥当性の監査を行っています。
当連結会計年度の重点監査項目および監査の主なポイントは、以下のとおりです。
監査活動の状況は以下のとおりです。
また、監査役は会計監査人より四半期決算ごとに会計監査の状況について報告を受けるとともに、監査上の主要な検討事項(KAM: Key Audit Matters)については、当社の経営者の重要な判断に伴う財務諸表の領域に大きく影響を及ぼすと考えられる項目を中心に会計監査人と情報共有および意見交換を行いました。
そのほか、内部監査部門を加えた三様監査連絡会を四半期ごとに実施し、それぞれの監査状況について意見交換を実施しました。
② 内部監査の状況
a.内部監査の目的と方針
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の①企業理念 THE SHISEIDO PHILOSOPHYをもとにした統制環境を前提としています。その上で、当社グループの内部監査は、適切な統制活動および改善活動の促進により、持続的な成長と企業価値向上に貢献することを目的としており、監査部制定の「内部監査規程」に基づき、全社的な見地から当社グループの内部統制の整備・運用状況を、「業務の有効性・効率性」「財務報告の信頼性」「関連法規・社内規程の遵守」および「資産の保全」の観点から検証するとともに、リスクマネジメントの妥当性・有効性を評価し、その改善に向けた助言・提言を行っています。
また、上記の目的を達成すべく、当社代表執行役 会長 CEOは、高品質な内部監査を実施できるように必要なリソースを提供し、内部監査機能の活用を通じて、高い倫理感と誠実性をもった組織へさらに進化させていき、ステークホルダーの皆さまに信頼される会社を目指していきます。
b. 組織・人員構成
当連結会計年度において監査部は、代表取締役 会長 CEO直轄の組織であり、毎月、代表取締役 会長 CEOおよび取締役最高財務責任者、ならびに常勤監査役に、また、定期的に取締役会・監査役会に報告していくなど複数のレポートラインを確保しています。
また、財務報告に係る内部統制については、金融商品取引法に基づく内部統制報告制度に従って、監査部が独立した部門としてグループ全体の内部統制の評価を取りまとめ、レビューを実施した上で最終評価を行っています。監査の実施状況および評価結果は、上記と同様に報告しています。
なお、2024年3月の株主総会以降は、監査委員会直轄の組織とすることでより独立性・客観性を担保し、定期的に監査委員会に監査の実施状況およびその結果を報告するとともに、毎月、代表執行役 会長 CEOおよび執行役最高財務責任者に、定期的に取締役会に報告していくなど複数のレポートラインを確保します。また、代表執行役と監査委員会との間で相反する指示・判断があった場合には、監査委員会の意見を優先します。
人員は2023年12月末現在、本社監査部員19名、欧州・米州・アジア・中国に本社所属の拠点監査部員6名(主に現地採用)を配置しています。公認内部監査人(CIA)、公認情報システム監査人(CISA)、公認不正監査士(CFE)、日米の公認会計士等の専門資格を保有するものは概ね5割で、未保有者にも資格取得を奨励するなど、専門性が高く信頼される組織を目指しています。また、部員の当社内部監査の従事期間は平均5~6年と内部監査の経験・知見のあるメンバーとともに、監査部内でスキルマトリクスを作成・確認し、監査部に不足している専門性をもったメンバーを他部門から迎え入れバランスを考慮した人員構成となるようにしています。なお、社内の専門性および人員数の観点からリソースが不足した場合には、必要に応じて外部の専門家を活用しています。
上記ほか、リスクベースに応じ、国内外主要子会社に現地経営者へのレポートラインを有する専任監査部員18名が所属しており、現地の実情に即応できる体制を整備しています。
内部監査業務の品質向上のために、当社では内部監査人協会(The Institute of Internal Auditors)の「内部監査の専門職的実施の国際基準」(IIA基準)をもとに、外部品質評価の実施経験がある複数のCIA保持者による監査の品質評価を内部で実施しており、今後の定期的な外部評価も見据えて、部門運営・業務の継続的改善を行っています。品質向上に向けて、グローバルレベルでの基幹システム統一を機とした監査部門におけるデータ分析能力の向上を進めています。
c.内部監査の主な活動
当連結会計年度の主な組織・機能上の報告・情報交換の実績は以下のとおりです。下記に加えて、「監査役監査の状況」に記載のとおり、会計監査人、監査役、および監査部の間で定期的な情報交換を行うなど相互連携を強化しています。
<監査部との報告・情報交換>
監査部では、Global Risk Management & Compliance Committeeにおけるリスク認識やその他の当社内外で識別されたリスク情報、対象組織に対する監査の頻度などを総合的に勘案したリスク評価を実施し、監査部の人員を含めたリソースを考慮の上、優先順位をつけて、監査対象組織・テーマを選定し、内部監査を実施しています。その結果、2023年度は25の組織・テーマを対象とした内部監査を実施しました。内部監査実施後は、改善指摘とその対応状況を定期的にフォローアップし、その進捗をCEOに報告しています。
情報セキュリティ、製品の品質などの専門領域は、それぞれグローバルポリシー等を作成し、第一線および第二線での運用を徹底させるとともに、リスクアセスメントを実施し、テクノロジーを活用したオフサイトモニタリングや現地往査によるモニタリングを実施しています。また、国内外主要子会社の専任監査部門が実施する監査の結果について情報共有しています。加えて、各機能部門・子会社監査部門と監査部とで共同監査を企画・実施しています。
今後は、サステナビリティ戦略推進部、DE&I戦略推進部、および地域本社などと協働して、非財務情報の開示充実に対応できる内部統制の整備・運用について保証の観点から貢献します。
③ 会計監査の状況
a. 監査法人の名称
有限責任 あずさ監査法人
b. 会計監査人の継続監査期間
当社は、有限責任あずさ監査法人を2006年6月29日から会計監査人として選定しており、当連結会計年度で18年となります。
c. 業務を実行した公認会計士
服部 將一 (継続監査年数4年)
林 健太郎 (継続監査年数4年)
康 恩実 (継続監査年数3年)
(注) 業務執行社員のローテーションは、有限責任あずさ監査法人が定める方針に沿って適切に実施されています。
有限責任あずさ監査法人の業務執行社員のローテーションは、法令や独立性に関する諸規定および当監査法人(KPMGインターナショナルの方針を含む)の方針において、監査証明業務に関与する最長関与期間に係る規制が設けられています。有限責任あずさ監査法人は、監査補助者も含め、連続関与期間や独立性の観点からローテーション状況の監視を行っています。
d. 監査業務に係る補助者の構成
監査業務に係る業務執行社員以外の人員の構成は、公認会計士21名、試験合格者等8名、その他(税務関連およびIT監査担当等)34名です。
e. 監査法人の選定方針、理由および評価
当社では、監査役会にて、会計監査人の選解任について、取締役最高財務責任者、財務会計・監査等関連部門責任者による評価のほか、各監査役による評価結果をもとに協議し、監査役全員の合意により実施しています。
当社の会計監査人の解任または不再任の決定の方針は以下のとおりです。
当社では、会計監査人が職務上の義務に違反し、または職務を怠り、もしくは会計監査人としてふさわしくない非行があるなど、当社の会計監査人であることにつき当社にとって重大な支障があると判断した場合には、監査役会が会社法第340条の規定により会計監査人を解任します。また、会計監査人が職務を適切に遂行することが困難であると認める場合、または監査の適正性をより高めるために会計監査人の変更が妥当であると判断する場合には、監査役会は執行機関の見解を考慮のうえ、会計監査人の解任または不再任に関する議案の内容を決定し、取締役会は当該決定に基づき、当該議案を株主総会に提出します。
監査役会は第123期事業年度における会計監査人の会計監査について、会計監査人の適正性、品質管理、監査チームの独立性・職業的専門家としての能力、監査計画の適正性、監査役等とのコミュニケーション、監査報酬の状況およびプロセスで評価を実施し、第124期事業年度における会計監査人の再任決議を行いました。
④ 監査報酬の内容等
a. 監査公認会計士等に対する報酬
前連結会計年度における提出会社の非監査業務の内容は、IFRS導入アドバイザリー業務および社債発行に係る監査人から引受事務幹事会社への書簡作成業務です。
b. 監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬 (a.を除く)
前連結会計年度における連結子会社の非監査業務の内容は、税務申告アドバイザリー業務等です。
当連結会計年度における連結子会社の非監査業務の内容は、税務申告アドバイザリー業務等です。
c.その他重要な報酬の内容
該当事項はありません。
d.監査報酬の決定方針
監査計画の内容について有効性および効率性の観点で会計監査人と協議の上、会計監査人が必要な監査を十分行うことができる報酬額となっているかどうかを検証し、監査役会の同意を得て決定しています。
e.監査役会による監査報酬の同意理由
監査役会は、代表取締役 会長 CEOが提案した会計監査人の報酬等について、会計監査人の当期の監査業務における監査時間等の実績に加え、次期に予想される追加監査論点に要する時間等の根拠について確認し検討した結果、その妥当性について監査役全員が同意したためです。
⑤その他
当連結会計年度において当社は監査役会設置会社でしたが、2024年3月26日をもって指名委員会等設置会社に移行しました。監査委員会は、5名の監査委員からなり、3名の独立社外取締役および2名の非業務執行の社内取締役が、内部監査部門に監査方針・情報提供等を行い、組織的監査を主導することで実効性の高い監査を推進します。委員長には、法令およびコーポレートガバナンスに精通した弁護士である社外取締役が就任しています。
(4) 【役員の報酬等】
役員報酬の内容
(イ) 提出会社の役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別総額および対象となる役員の員数
(注) 1 取締役の基本報酬と賞与の合計額は、第118回定時株主総会(2018年3月27日)決議による報酬限度額である年額20億円以内(うち社外取締役分は年額2億円以内)です。当該株主総会終結時点の取締役の員数は6名(うち社外取締役は3名)でした。また、金銭報酬とは別枠で、第123回定時株主総会(2023年3月24日)において、社外取締役以外の取締役に対する業績連動型株式報酬(パフォーマンス・シェア・ユニット)として136,000株以内を支給する(うち68,000株を上限に、当該報酬制度に基づく報酬等の50%分を当社普通株式交付のための金銭報酬債権で、残りを金銭で支給する)ものと決議しています。当該株主総会終結時点の取締役の員数は10名(うち社外取締役5名)でした。また、監査役の基本報酬は、第105回定時株主総会(2005年6月29日)決議による報酬限度額である月額10百万円以内です。当該株主総会終結時点の監査役の員数は5名でした。
2 上記の当連結会計年度の取締役の賞与は、(注)1に記載の第118回定時株主総会決議に基づき、取締役会の決議により支払う額です。この金額の算定については、以下の「(ハ)社外取締役を除く取締役に支給される年次賞与の業績連動目標、実績および支給率等」をご覧ください。
3 上記の取締役の長期インセンティブ型報酬(株式報酬)は、取締役の職務執行の対価として株主総会の承認を得たうえで交付した業績連動型株式報酬(パフォーマンス・シェア・ユニット)のIFRS第2号「株式に基づく報酬」に則し認識・測定した当期費用計上額の合計額です。当該報酬制度に基づく報酬等の50%分を当社普通株式交付のための金銭報酬債権で、残りを金銭で支給するものと決議しています。この費用計上額には、交付済み長期インセンティブ型報酬(株式報酬)の評価指標の達成率に基づく費用計上額の調整額△22百万円を含んでいます。
4 上記支給額のほか、当社取締役1名に対して、当該取締役が取締役を兼務しないエグゼクティブオフィサーの地位または従業員の地位にあったときに交付した業績連動型株式報酬(パフォーマンス・シェア・ユニット)の過年度の費用計上額の調整額△1百万円があります。
5 取締役全員および監査役全員について上記の役員報酬((注)1~4に記載したものを含む)以外の報酬の支払いはありません。
(ロ) 報酬等の総額が1億円以上である取締役の当連結会計年度に係る報酬等の種類別の額
(注) 1 報酬等の総額が1億円以上である取締役の当連結会計年度に係る報酬等の種類別の額を記載しています。なお、「役職」に関しては当連結会計年度における役職名を記載しています。
2 上記の取締役の賞与は、「(イ) 提出会社の役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別総額および対象となる役員の員数」の(注)1に記載の第118回定時株主総会決議に基づき、取締役会の決議により支払う額です。
3 上記の取締役の長期インセンティブ型報酬(株式報酬)は、取締役の職務執行の対価として株主総会の承認を得たうえで交付した業績連動型株式報酬(パフォーマンス・シェア・ユニット)のIFRS第2号「株式に基づく報酬」に則し認識・測定した当期費用計上額の合計額です。この費用計上額には、交付済み長期インセンティブ型報酬(株式報酬)の評価指標の達成率に基づく費用計上額の調整額△21百万円を含んでいます。
4 上記の取締役について上記の役員報酬((注)2~3に記載したものを含む)以外の報酬の支払いはありません。
(ハ) 社外取締役を除く取締役に支給される年次賞与の業績連動目標、実績および支給率等
(注) 1 担当事業業績では、事業売上、事業利益およびコスト指数等、担当事業ごとに重要な評価指標を設定しています。具体的な数値は開示していません。
2 個人考課では、組織能力の向上等、単年度だけでなく経営哲学や企業理念を反映した長期戦略の実現に寄与する重点目標を個人別に設定しています。
3 合計支給率は、取締役の賞与基準金額に対する実支給額の割合を表しています。
4 親会社の所有者に帰属する当期利益は、予め定めた一定水準を下回った場合、指名・報酬諮問委員会において、支給率引き下げを検討する基準として設定しています。
(ニ) 社外取締役を除く取締役に支給される2020年12月期付与分の長期インセンティブ型報酬の業績連動目標、
実績および支給率等
(注) 1 2020年12月期付与分の業績連動型株式報酬(パフォーマンス・シェア・ユニット)の評価対象期間は、2020年1月1日から2022年12月31日までです。
2 業績評価指標につきましては、経済価値と社会価値の両面からの企業価値の向上を後押しする観点から、企業価値のうち経済価値に関する指標として、連結売上高の年平均成長率(CAGR)および連結営業利益の年平均成長率(CAGR)を、社会価値に関する指標として、環境・社会・企業統治(ESG)に関する社内外の複数の指標を採用しました。
3 固定部分(50%)が設定されているため、固定部分と業績連動部分を合計した支給率全体の変動幅は50%から150%となります。
4 連結ROEは、予め定めた一定水準を下回った場合、指名・報酬諮問委員会において、業績連動部分の支給率引き下げを検討する基準として設定しています。
5 業績評価指標のうち、ESG指標の実績の比率の算出にあたっては、小数点以下を四捨五入しています。
(ホ) 提出会社の役員報酬等に係る指名・報酬諮問委員会および取締役会の活動内容
当連結会計年度は指名・報酬諮問委員会を5回開催し、前連結会計年度の取締役およびエグゼクティブオフィサーの賞与、当連結会計年度の取締役およびエグゼクティブオフィサーへの報酬支払の方針ならびに個人別報酬についての検討、答申を行いました。なお、上記の指名・報酬諮問委員会の実開催のほか、書面開催とした回数が3回ありました。
当連結会計年度に係る取締役の個人別の報酬等については、取締役の個人別の報酬等の決定方針に基づいて設計された具体的な報酬体系・指標に基づき、当社を取り巻く社会情勢・経済状況を勘案しながら指名・報酬諮問委員会が審議し、取締役会に答申しており、取締役会はその答申を尊重して報酬等を決定していることから、当該決定方針に沿うものであると判断しています。
(ヘ) 提出会社の役員報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針
当社は、役員報酬制度をコーポレートガバナンスにおける重要事項と位置づけています。このことから、当社の役員報酬制度は、以下の基本哲学に基づき、社外取締役を委員長とする報酬委員会において、客観的な視点を取り入れて審議し決定しています。
〔役員報酬制度の基本哲学〕
(ト) 当社の役員報酬制度
当社は、上記の基本哲学を踏まえ、報酬委員会において、取締役および執行役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する方針を決議しています。
取締役および執行役の個人別の報酬等の決定方針の内容の概要を含む当社の役員報酬制度を以下に詳しく説明します。
(全体像)
執行役(取締役を兼任する者を含む。)の役員報酬は、固定報酬としての「基本報酬」と業績連動報酬としての「年次賞与」と「長期インセンティブ型報酬(非金銭報酬)」で構成され、報酬額の水準については、国内外の同業または同規模の他企業との比較および当社の財務状況を踏まえて設定しています。取締役および執行役の個人別の報酬等は、報酬委員会で審議し決定しています。なお、執行役を兼務する取締役に対しては、取締役としての報酬は支給していません。
また、業務執行から独立した立場にある社外取締役および監査委員会の委員である取締役は、業績連動報酬等の変動報酬は相応しくないため、基本報酬のみの支給としています。
〔執行役の種類別報酬割合〕
執行役の報酬割合は、各人の職責に応じて設定されたグレードによって設定し、グレードが高くなるほど業績連動報酬割合が高くなる設定としています。
(注) 1 この表は、業績連動報酬の支給額について、当社が定める基準額100%分を支給した場合のモデルであり、当社の業績および株価の変動等に応じて上記割合も変動します。
2 執行役の代表権の有無により種類別報酬割合に差異を設けていません。
3 各執行役のグレードに応じて異なる報酬テーブルが適用されるため、同一役職であっても、個人別に報酬の種類別の割合が異なります。
(基本報酬)
基本報酬については、各執行役の担当領域の規模・責任やグループ経営への影響の大きさに応じてグレードごとの設計としています。また、同一グレード内でも、個別の執行役の前年度の実績(業績数値および個人考課)に応じて一定の範囲で昇給が可能な仕組みとなっており、基本報酬においても執行役の成果に報いることができるようにしています。
各執行役の基本報酬は、報酬委員会で決定し、各月に按分し支給しています。
(業績連動報酬)
業績連動報酬は、単年度の目標達成に対するインセンティブを目的とした「年次賞与」と、株主のみなさまとの利益意識の共有と中長期的な企業価値向上のための目標達成への動機づけを目的とした「長期インセンティブ型報酬としての業績連動型株式報酬(パフォーマンス・シェア・ユニット)」で構成されており、執行役に対し、単年度だけでなく中長期的な視点で業績や株価を意識した経営を動機づける設計となっています。
(年次賞与)
業績連動報酬のうち、年次賞与では、財務指標である連結売上高およびコア営業利益の目標達成率を執行役共通の評価指標とするほか、下記の表のとおり、各執行役の担当領域に応じた評価項目を設定し、支給率の変動幅を0%~200%としています。親会社の所有者に帰属する当期利益については、経営に携わる立場の者すべてが意識する必要がある一方、未来の成長に向けた投資や長期的成長のための課題解決を積極的に行うことに対する過度な足かせにならないようにする必要があることから、下記の表のとおり、報酬委員会の審議を経て予め一定水準(閾値)を定め、当該閾値を下回った場合に、報酬委員会において、年次賞与の評価項目のうち全社業績部分の支給率の引き下げを検討するという設計としています。なお、連結売上高、コア営業利益および親会社の所有者に帰属する当期利益の各目標および閾値の達成率の判定にあたっては、報酬委員会の決議をもって実績を補正して判定することがあります。このような補正を行った場合は、執行役の報酬実績の開示資料に記載して明らかにします。
また、持続的成長を実現するための事業基盤の再構築や変革への取り組みなど、財務的な業績数値だけでは測ることができない戦略目標の達成度を評価基準に加えるために執行役について個人考課部分を設定しています。
なお、年次賞与は、毎年1回支給しています。
〔執行役の年次賞与の評価指標および評価ウエイト〕
(注) 執行役の代表権の有無により評価指標および評価指標の適用割合に差異を設けていません。
〔年次賞与の支給率モデル〕

(長期インセンティブ型報酬)
2019年度より業績連動型株式報酬の一種であるパフォーマンス・シェア・ユニットを導入し、毎年支給することにより中長期的な企業価値の創造を動機づけています。経済的価値の向上を評価する業績評価指標としては、中長期経営戦略と長期視点で目指す定量目標を組み合わせるとともに、社会価値創造の指標としては、環境・社会・企業統治(ESG)に関する社内外の複数の指標を設定することで、経済的および社会的価値の両面から企業価値を創造し、株主のみなさまとの利益意識の共有を目的とする設計としました。
〔長期インセンティブ型報酬の導入目的〕
当社のパフォーマンス・シェア・ユニットでは、1事業年度を支給対象年度として年度ごとに各支給対象者に基準となる株式ユニットを付与し、予め支給対象年度を含む3事業年度を評価対象期間とする複数の評価指標を定めています。評価対象期間終了後に各評価指標の達成率に応じて変動幅50%~150%の範囲で支給率を算出し、この支給率に応じて株式ユニット数を増減させたうえで、当該株式ユニット数に応じた数の当社の普通株式交付のための金銭報酬債権と金銭を支給対象者に支給し、このうち当該金銭報酬債権の全部を現物出資させることで、各支給対象者に当社普通株式を交付します。一方で、株主との持続的な利益意識の共有、企業価値の毀損の牽制および長期にわたる高い企業価値の維持、ならびに有能な人材の獲得・維持といった目的を実現するために、業績連動部分だけでなく、固定的に支給される部分を設けています。
2024年の長期インセンティブ型報酬の評価指標については、企業価値のうち経済価値に関する指標として、2023年度から2026年度までの連結売上高の年平均成長率(CAGR)および2026年度の連結コア営業利益率を設定しました。さらに、社会価値に関する指標として、環境・社会・企業統治(ESG)に関する社内外の複数の指標を採用し、経済価値と社会価値の両面からの企業価値の向上を後押しする構成としています。また、株主のみなさまとの利益意識の共有の観点から、企業価値を測るうえで重要な指標である連結ROEも評価指標に加えています。
長期インセンティブ型報酬は、予め定める一定期間、支給対象者が継続して取締役または執行役のいずれかの地位にあったことを支給の要件とします。
また、当社では、パフォーマンス・シェア・ユニットに関して、マルス・クローバック条項を導入しています。具体的には、支給対象者の重大な不正行為があった場合等の一定の場合には、報酬委員会はその決定に従い、株式ユニットの数を減少させ、または返還を受けることができます。
なお、長期インセンティブ型報酬では、全世界の経営陣の連帯感の醸成や経営参画意識の高揚を通じた“グローバルワンチーム”の実現に向け、国内外の主要業務執行者にも支給をしています。
〔長期インセンティブ型報酬の支給スケジュール〕

〔長期インセンティブ型報酬の業績連動部分の評価指標および評価ウエイト〕
〔長期インセンティブ型報酬の株式ユニット数支給率モデル〕

(チ) 報酬額算定の基礎となる考課の客観性・公正性・透明性を担保する仕組み
当社の役員報酬制度では、基本報酬と年次賞与の報酬額の決定に対し、各執行役の個人考課が影響します。個人考課は、連結売上高等の業績指標に基づく評価と異なり、定量的な評価ではないことから、その客観性・公正性・透明性を担保するための仕組みが必要となります。
このため、報酬委員会のメンバーである社外取締役がCEOの個人考課を含む業績評価全体を行っています。また、CEO以外の執行役の個人考課についても、社外取締役がその評価プロセスや評価の考え方を確認することで、客観性・公正性・透明性を担保しています。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準および考え方
当社は、保有目的が「純投資目的である投資株式」と「純投資目的以外の目的である投資株式」の区分について、専ら株式の価値の変動または株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする株式については「純投資目的である投資株式」に区分し、それ以外の株式については「純投資目的以外の目的である投資株式」に区分しています。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針および保有の合理性を検証する方法ならびに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社は、株式の政策保有を以下の方針で行っており、必要最低限の保有水準としています。
・当社の持続的成長と中長期的な企業価値の向上に資すると判断する場合に限り、必要最低限保有する。
・個別銘柄ごとに保有目的や保有に伴う便益が資本コストに見合っているかを定期的に精査し、保有の適否を取締役会で検証し、縮減の状況を開示する。
・当社の株式を政策保有株式として保有している会社から売却等の申し出があった場合は、売却等を妨げることもなく、また、取引の縮減を示唆する行為など行わない。
b.銘柄数および貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
c.特定投資株式およびみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注) 「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しています。
みなし保有株式
該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
④ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの
該当事項はありません。
⑤ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの
該当事項はありません。
第5 【経理の状況】
1.連結財務諸表および財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定により、国際会計基準(以下「IFRS」という。)に準拠して作成しています。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しています。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しています。
2.監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2023年1月1日から2023年12月31日まで)の連結財務諸表および事業年度(2023年1月1日から2023年12月31日まで)の財務諸表について、有限責任 あずさ監査法人による監査を受けています。
3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取り組みおよびIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取り組みおよびIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備を行っています。その内容は、以下のとおりです。
(1) 会計基準等の内容を適切に把握し、会計基準等の変更等に適時かつ的確に対応できる体制を整備するため、
公益財団法人財務会計基準機構が公表する会計基準等に係る情報を適時に取得するとともに、監査法人等が
主催するセミナーへ参加し情報収集に努めています。
(2) IFRSの適用については、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の
把握を行っています。また、IFRSに基づく適正な連結財務諸表を作成するために、IFRSに準拠したグループ会計
方針および会計指針を作成し、それらに基づいて会計処理を行っています。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結財政状態計算書】
② 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
(注) 詳細は、「連結財務諸表注記」の「2.作成の基礎 (4) 会計方針の変更」をご参照ください。
【連結包括利益計算書】
③ 【連結持分変動計算書】
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
④ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【連結財務諸表注記】
1.報告企業
株式会社資生堂(以下「当社」という。)は日本に所在する株式会社です。当社の連結財務諸表は、2023年12月31日を期末日とし、当社および当社連結子会社(以下「当社グループ」という。)ならびに関連会社に対する持分により構成されています。当社グループの事業内容および主要な活動は、注記「6.事業セグメント」に記載しています。
2.作成の基礎
(1) IFRSに準拠している旨
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しています。
早期適用していないIFRSを除き、当社グループの会計方針は2023年12月31日に有効なIFRSに準拠しています。
本連結財務諸表は、2024年3月26日に代表執行役 会長 CEO 魚谷 雅彦および執行役 CFO(最高財務責任者)横田 貴之によって承認されています。
(2) 測定の基礎
当社グループの連結財務諸表は、注記「3.重要性がある会計方針」に記載のとおり、公正価値で測定されている特定の金融商品等を除き、取得原価を基礎として作成しています。
(3) 機能通貨および表示通貨
当社グループの連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円を表示通貨としており、百万円未満を切り捨てて表示しています。
(4) 会計方針の変更
(棚卸資産にかかる費用集計区分の変更)
当社は、当連結会計年度より製造原価に含める対象範囲を変更しました。
この対象範囲の変更は、2023年8月のGlobal Cost Control Policyの適用および新製造原価システムの導入を契機として、製造間接費の集計方法を見直し、より適切な棚卸資産の評価および期間損益計算を実施できると判断したことによるものです。
これに伴い、従来の方法と比較して、当連結会計年度の売上原価は4,545百万円増加し、販売費及び一般管理費が4,545百万円減少していますが、営業利益および税引前利益に対する影響はありません。
なお、従来の方法と比較して、当連結会計年度の基本的1株当たり当期利益および希薄化後1株当たり当期利益に与える影響はありません。また、棚卸資産に与える影響に重要性はないため、影響額は算定していません。
当該会計方針の変更は遡及適用され、前連結会計年度については、遡及適用後の連結財務諸表となっています。
この結果、遡及適用を行う前と比べて、前連結会計年度の売上原価は3,880百万円増加し、販売費及び一般管理費が3,880百万円減少していますが、営業利益および税引前利益に対する影響はありません。
なお、遡及適用を行う前と比べて、前連結会計年度の基本的1株当たり当期利益および希薄化後1株当たり当期利益に与える影響はありません。また、棚卸資産に与える影響に重要性はないため、影響額は算定していません。
(国際的な税制改革-第2の柱モデルルール-IAS第12号の修正)
当社グループは、2023年5月23日に改訂されたIAS第12号「法人所得税」の一時的な例外規定を適用し、経済開発協力機構(OECD)が公表した第2の柱モデルルールを導入するために制定された税法から生じる法人所得税に係る繰延税金資産および負債に関して、認識および開示を行っていません。
第2の柱モデルルールの適用は、当社グループの連結財務諸表へ重要な影響を与えない見込みです。
(5) 表示方法の変更
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
前連結会計年度において区分掲記していた「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他の金融負債の利息」については金額的重要性が低下したため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書の組み替えを行っています。この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他の金融負債の利息」に表示していた115百万円は、「その他」として組み替えています。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
前連結会計年度において区分掲記していた「財務活動によるキャッシュ・フロー」の「長期未払金の返済による支出」については金額的重要性が低下したため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書の組み替えを行っています。この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「財務活動によるキャッシュ・フロー」の「長期未払金の返済による支出」に表示していた△295百万円は、「その他」として組み替えています。
3.重要性がある会計方針
(1) 連結の基礎
① 子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループがある企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利を有し、かつ、当該企業に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合に、当社グループは当該企業を支配していると判断しています。
子会社の財務諸表は、当社グループが支配を獲得した日から支配を喪失する日まで、連結の対象に含めています。
当社グループ間の債権債務残高および内部取引高、ならびに当社グループ間の取引から発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しています。
子会社持分を一部処分した際、支配が継続する場合には、資本取引として会計処理しています。非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、親会社の所有者に帰属する持分として資本に直接認識されています。
支配を喪失した場合には、支配の喪失から生じた利得または損失は純損益で認識しています。
② 関連会社
関連会社とは、当社グループが当該企業に対し、財務および営業の方針に重要な影響力を有しているものの、支配または共同支配をしていない企業をいいます。通常、当社グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、当社グループは当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定されます。
関連会社については、原則として当社グループが重要な影響力を有することとなった日から重要な影響力を喪失する日まで、持分法によって会計処理しています。関連会社に対する投資には、取得に際して認識されたのれん(減損損失累計額控除後)が含まれています。
関連会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該関連会社の財務諸表に調整を加えています。
(2) 企業結合
企業結合は取得法に基づき会計処理しています。非支配持分は、取得日における公正価値または被取得企業の識別可能純資産に対する比例的持分で当初測定しています。
支払対価の公正価値、被取得企業の非支配持分の金額および段階取得の場合には取得企業が以前より保有していた被取得企業の支配獲得日における資本持分の公正価値の合計が、取得日における識別可能な資産および引き受けた負債の公正価値を超過する場合は、その超過額を連結財政状態計算書においてのれんとして認識しています。一方、この対価の総額が識別可能な資産および引き受けた負債の公正価値を下回る場合には、直ちに連結損益計算書において純損益として認識しています。
企業結合に関連して発生した取得関連コストは、発生時に費用として認識しています。
企業結合の当初の会計処理が、企業結合が発生した連結会計年度末までに完了していない場合は、完了していない項目を暫定的な金額で会計処理を行い、取得日から1年以内の測定期間において、取得日に認識した暫定的な金額を遡及的に修正しています。
(3) 外貨換算
① 外貨建取引
外貨建取引は、取引日の為替レートで当社グループの各社の機能通貨に換算しています。
期末日における外貨建貨幣性資産および負債は、期末日の為替レートで機能通貨に換算しています。
換算または決済により生じる換算差額は、純損益として認識しています。ただし、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産、およびキャッシュ・フロー・ヘッジのヘッジ手段から生じた換算差額のうちヘッジが有効な部分については、その他の包括利益として認識しています。
② 在外営業活動体の財務諸表
在外営業活動体の資産および負債については期末日の為替レート、収益および費用については為替レートが著しく変動していない限り、平均為替レートを用いて日本円に換算しています。在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる換算差額はその他の包括利益として認識し、その累計額はその他の資本の構成要素として認識しています。支配の喪失を伴う子会社の処分時には、当該在外営業活動体に関連した換算差額の累計額の全額を純損益に振り替えています。
(4) 金融商品
① 非デリバティブ金融資産
(ⅰ)当初認識および測定
金融資産のうち償却原価で測定する金融資産はそれらの発生日に当初認識します。その他のすべての金融資産は、金融商品の契約の当事者になった日に認識します。
金融資産は、当初認識時に以下のとおり分類しています。
(a) 償却原価で測定する金融資産
以下の条件がともに満たされる場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しています。
・当該金融資産が、契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有することを目的とする事業モデルの中で保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本および元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
(b) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産
当社グループでは、売買目的で保有していないすべての資本性金融商品への投資について、当初認識時に、その公正価値の事後的な変動をその他の包括利益に表示するという選択を行っています。
(c) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産
以下の条件がともに満たされる場合には、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
・当該金融資産が、契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルの中で保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本および元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
(d) 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
上記以外の金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
金融資産は、原則として、公正価値に、当該金融資産に直接帰属する取引費用を加算した金額で測定しています。ただし、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産については、取引費用は発生時に純損益で認識しています。
また、重大な金融要素を含んでいない営業債権は取引価格で測定しています。
(ⅱ)事後測定
金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しています。
(a) 償却原価で測定する金融資産
償却原価で測定する金融資産については、実効金利法による償却原価で測定し、利息は純損益として認識しています。必要な場合には実効金利法を適用した総額の帳簿価額から貸倒引当金を控除しています。
(b) 公正価値で測定する金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産については、公正価値の変動額および認識の中止に係る利得または損失はその他の包括利益として認識しています。なお、その他の包括利益として認識した額の累計額は、その他の資本の構成要素に認識後、直ちに利益剰余金に振り替えています。また、当該金融資産からの配当金については、当該配当金が明らかに投資の取得原価の回収を示している場合を除いて金融収益の一部として当期の純損益として認識しています。
上記以外の公正価値で測定する金融資産については、公正価値の変動額は純損益に認識しています。
(ⅲ)認識の中止
当社グループは、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅する、または当社グループが金融資産の所有のリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合において、金融資産の認識を中止しています。
(ⅳ)金融資産の減損
償却原価で測定する金融資産等に係る減損については、当該資産に係る予想信用損失に対して貸倒引当金を認識しています。
当社グループは、期末日ごとに各金融資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増加しているかどうかを評価しており、当初認識時点から信用リスクが著しく増加していない場合には、12ヶ月の予想信用損失を貸倒引当金として認識しています。一方で、当初認識時点から信用リスクが著しく増加している場合には、全期間の予想信用損失と等しい金額を貸倒引当金として認識しています。
なお、重大な金融要素を含んでいない営業債権およびリース債権については、信用リスクの当初認識時点からの著しい増加の有無にかかわらず、常に全期間の予想信用損失と等しい金額で貸倒引当金を認識しています。
予想信用損失は、信用リスクの特徴が類似する資産ごとにグルーピングし、過去の貸倒実績に現在の状況および当社グループが合理的に利用可能かつ裏付け可能な情報(内部格付、外部格付等)を考慮し測定しています。
予想信用損失は、契約に従って当社グループに支払われるべきすべての契約上のキャッシュ・フローと、当社グループが受け取ると見込んでいるすべてのキャッシュ・フローとの差額の現在価値として測定しています。
発行者または債務者の重大な財政上の困難や期日経過を含む契約違反など、金融資産の全体または一部の回収が極めて困難であると判断した場合に債務不履行であると判断しています。債務不履行に該当した場合は信用減損の客観的な証拠が存在すると判断し、信用減損金融資産に分類しています。
また、ある金融資産の全体または一部分を回収するという合理的な予想を有していない場合には、金融資産の総額での帳簿価額を直接減額しています。
金融資産に係る貸倒引当金の繰入額は、純損益で認識しています。貸倒引当金を減額する事象が生じた場合は、貸倒引当金戻入額を純損益で認識しています。
② 非デリバティブ金融負債
当社グループでは、金融負債を発生日に当初認識しており、償却原価で測定しています。当初認識時には公正価値からその発行に直接起因する取引コストを減算して測定しています。また、当初認識後は実効金利法に基づく償却原価で測定しています。
金融負債は、金融負債が消滅した時、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消しまたは失効となった時に認識を中止しています。
③ デリバティブおよびヘッジ会計
当社グループは、為替リスクや金利リスクをそれぞれヘッジするために、為替予約、金利スワップ契約等のデリバティブを利用しています。このうち、ヘッジ会計の要件を満たしているデリバティブ商品についてヘッジ手段として指定し、ヘッジ会計を適用しています。
当社グループは、ヘッジ会計を適用するにあたって、リスク管理目的、ヘッジ取引を実行する際のヘッジ手段とヘッジ対象の関係、およびヘッジ関係の有効性の評価方法についてヘッジ開始時に正式に文書化しています。また、ヘッジ手段として指定したデリバティブがヘッジ対象のキャッシュ・フローの変動を相殺するために有効であるかどうかについて、ヘッジ開始時およびその後も継続的に評価を実施しています。
これらのデリバティブは、契約が締結された時点の公正価値で当初認識され、その後も公正価値で再測定し、その事後的な変動は以下のとおり処理しています。
(ⅰ)キャッシュ・フロー・ヘッジ
ヘッジ手段に係る利得または損失のうち有効部分は連結包括利益計算書においてその他の包括利益として認識し、非有効部分は直ちに連結損益計算書において純損益として認識しています。
その他の包括利益として認識されたヘッジ手段に係る金額は、ヘッジ対象取引を実行し純損益に認識するまでその他の資本の構成要素として認識しています。その他の資本の構成要素に認識したヘッジ手段に係る金額は、ヘッジ対象である取引が純損益に影響を与える時点で純損益に振り替えています。ヘッジ対象が非金融資産または非金融負債の認識を生じさせる予定取引である場合には、その他の包括利益として認識されている金額は、非金融資産または非金融負債の当初の帳簿価額の修正として処理しています。
(ⅱ)ヘッジ指定していないデリバティブ
デリバティブの公正価値変動は、連結損益計算書において純損益として認識しています。
(5) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金、および容易に換金可能であり価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されています。
(6) 棚卸資産
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い価額で測定しています。正味実現可能価額は、通常の事業過程における見積売価から、完成までに要する見積原価および見積販売費用を控除した額です。原価は、主として総平均法に基づいて算定しており、購入原価、加工費、現在の場所および状態に至るまでに要したすべての費用を含んでいます。
(7) 有形固定資産
有形固定資産は、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した価額で表示しています。
取得原価には、資産の取得に直接関連する費用、解体・除去および土地の原状回復費用、および資産計上すべき借入コストが含まれています。
土地および建設仮勘定以外の各資産の減価償却費は、それぞれの見積耐用年数にわたり、定額法により認識しています。主要な資産項目ごとの見積耐用年数は以下のとおりです。
・建物及び構築物 2~50年
・機械装置及び運搬具 2~15年
・工具、器具及び備品 2~15年
なお、見積耐用年数、残存価額および減価償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
(8) のれん
のれんは償却を行わず、企業結合のシナジーから便益を得ると見込まれる資金生成単位に配分し、毎期および減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しています。
のれんの減損損失は連結損益計算書において認識され、その後の戻入れは行っていません。
また、のれんは連結財政状態計算書において、取得原価から減損損失累計額を控除した価額で表示しています。
(9) 無形資産
無形資産は、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した価額で表示しています。
個別に取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定しています。企業結合により取得した無形資産は、当初認識時にのれんとは区分して認識し、支配獲得日の公正価値で測定しています。
内部発生の研究関連費用は、発生時に費用認識しています。内部発生の開発費用は、資産として認識するための要件がすべて満たされた場合に限り資産として認識しています。なお、研究関連費用と開発関連費用が明確に区分できない場合には、研究関連費用として発生時に費用認識しています。
内部利用を目的としたソフトウエアの取得および開発費用は、将来の経済的便益の流入が期待される場合には無形資産として認識しています。
耐用年数を確定できる無形資産は、当初認識後それぞれの見積耐用年数にわたって定額法で償却しています。主要な無形資産の見積耐用年数は以下のとおりです。
・ソフトウエア 5~10年
耐用年数を確定できない無形資産、未だ使用可能ではない無形資産は償却を行わず、毎年かつ減損の兆候が存在する場合はその都度、個別にまたは各資金生成単位で減損テストを実施しています。
なお、見積耐用年数、残存価額および償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
(10) リース
契約がリースであるかまたはリースを含むかは、契約の開始時に評価します。契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、当該契約はリースであるかまたはリースを含んでいると判断します。
① 借手
借手としてのリースにおいては、リースの開始日に使用権資産とリース負債を認識します。使用権資産は、リース負債の当初測定額に、開始日またはそれ以前に支払ったリース料を調整した額を当初測定額としています。リース負債は、開始日時点で支払われていないリース料をリースの計算利子率を用いて割り引いた現在価値で当初測定しています。リースの計算利子率が容易に算定できない場合には、当社グループの追加借入利子率を使用しています。
当初認識後、使用権資産は、開始日から使用権資産の耐用年数の終了時またはリース期間の終了時のいずれか早い方の日まで、定額法により減価償却しています。使用権資産の見積耐用年数は、自己所有の有形固定資産と同様に決定しています。リース負債は、実効金利法による償却原価で測定しています。リース料は、利息法に基づき、金利費用とリース負債の返済額とに配分しています。金利費用は、連結損益計算書において、「金融費用」に含めて表示しています。
当社グループは、リース期間が12ヶ月以内または少額資産のリースについて、使用権資産およびリース負債を認識しないことを選択しています。当社グループは、これらのリースに係るリース料をリース期間にわたり定額法または他の規則的な基礎のいずれかにより費用として認識しています。また、実務上の便法として、当社グループは非リース構成部分をリース構成部分と区別せず、リース構成部分および関連する非リース構成部分を単一のリース構成部分として会計処理することを選択しています。
② 貸手
当社グループがリースの貸手である場合、リース契約時にそれぞれのリースをファイナンス・リースまたはオペレーティング・リースに分類します。それぞれのリースを分類するにあたり、当社グループは、原資産の所有に伴うリスクと経済価値が実質的にすべて移転するか否かを総合的に評価しています。移転する場合はファイナンス・リースに、そうでない場合はオペレーティング・リースに分類しています。
当社グループが中間の貸手である場合、ヘッドリースとサブリースを別個に会計処理します。サブリースの分類は、原資産ではなくヘッドリースから生じる使用権資産を参照して判定します。
オペレーティング・リース取引によるリース料については、リース期間にわたって定額法により収益として認識し、連結損益計算書において、「その他の営業収益」に含めて表示しています。
(11) 非金融資産の減損
棚卸資産および繰延税金資産を除く当社グループの非金融資産の帳簿価額は、期末日ごとに減損の兆候の有無を判断しています。減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を見積っています。のれんおよび耐用年数を確定できない、または未だ使用可能ではない無形資産については、減損の兆候の有無にかかわらず回収可能価額を毎年同じ時期に見積っています。
資産または資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうちいずれか大きい方の金額としています。使用価値の算定において、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値および当該資産に固有のリスクを反映した税引前割引率を用いて現在価値に割り引いています。減損テストにおいて個別にテストされない資産は、継続的な使用により他の資産または資産グループのキャッシュ・インフローから、概ね独立したキャッシュ・インフローを生成する最小の資金生成単位に統合しています。のれんの減損テストを行う際には、のれんが配分される資金生成単位を、のれんが関連する最小の単位を反映して減損がテストされるように統合しています。企業結合により取得したのれんは、結合のシナジーが得られると期待される資金生成単位に配分しています。
減損損失は、資産または資金生成単位の帳簿価額が見積回収可能価額を超過する場合に純損益として認識しています。資金生成単位に関連して認識した減損損失は、まずその単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額するように配分し、次に資金生成単位内のその他の資産の帳簿価額を比例的に減額しています。
過去に認識した減損損失は、のれんを除き、毎期末日において損失の減少または消滅を示す兆候の有無を評価し、減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から必要な減価償却費および償却額を控除した後の帳簿価額を上限として戻入れています。
(12) 従業員給付
当社グループは、従業員の退職給付制度として確定給付制度と確定拠出制度を運営しています。
当社グループは、確定給付制度債務の現在価値および関連する当期勤務費用ならびに過去勤務費用を、予測単位積増方式を用いて算定しています。
割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した期末日時点の優良社債の市場利回りに基づき算定しています。
確定給付制度に係る負債または資産は、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除して算定しています。
確定給付制度の再測定額は、発生した期においてその他の包括利益として一括認識しており、その累計額は、直ちにその他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えています。
過去勤務費用は、発生した期の純損益として処理しています。
確定拠出型の退職給付に係る費用は、従業員が役務を提供した期に費用として認識しています。
(13) 株式に基づく報酬
当社グループは、持分決済型の株式に基づく報酬制度としてストックオプション制度、ならびに持分決済型および現金決済型の業績連動型株式報酬制度としてパフォーマンス・シェア・ユニット制度を採用しています。
ストックオプションは、付与日における公正価値によって見積り、最終的に権利確定すると予想されるストックオプションの数を考慮した上で、権利確定期間にわたって費用として連結損益計算書において認識し、同額を連結財政状態計算書において資本の増加として認識しています。付与されたオプションの公正価値は、オプションの諸条件を考慮し、Hull-White型の修正二項モデルを用いて算定しています。また、条件については定期的に見直し、必要に応じて権利確定数の見積りを修正しています。
パフォーマンス・シェア・ユニット制度のうち持分決済型の報酬取引に該当する部分については、付与する当社株式の公正価値を参照して測定しており、その権利確定期間にわたり費用として認識し、同額を資本の増加として認識しています。一方、現金決済型の報酬取引に該当する部分については、受領した役務を発生した負債の公正価値で測定し、権利確定期間にわたり費用として認識し、同額を負債の増加として認識しています。なお、報告日および決済日において当該負債の公正価値を再測定し、公正価値の変動を純損益として認識しています。
(14) 引当金
引当金は、過去の事象の結果として、当社グループが、現在の法的または推定的債務を有しており、当該債務を決済するために経済的資源の流出が生じる可能性が高く、当該債務の金額について信頼性のある見積りができる場合に認識しています。貨幣の時間的価値が重要な場合には、見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間的価値および当該負債に特有のリスクを反映した税引前の利率を用いて現在価値に割り引いています。時の経過に伴う割引額の割戻しは金融費用として認識しています。
(15) 収益
当社グループは、スキンケア、メイクアップ、フレグランス等の化粧品の製造・販売およびレストランや美容室事業を展開しています。製商品販売については、製商品の引渡時点等において顧客が当該製商品に対する支配を獲得することから、当該製商品の引渡時点等で収益を認識しています。また、収益は、顧客との契約において約束された対価から、値引き、リベートおよび返品等を控除した金額で測定しています。これらの顧客に返金すると見込んでいる対価を返金負債として連結財政状態計算書の「営業債務及びその他の債務」に計上しています。変動対価は、当該変動対価に関する不確実性がその後に解消される際に、認識した収益の累計額の重大な戻入れが生じない可能性が非常に高い範囲でのみ取引価格に含めています。なお、これらの顧客との契約における対価には、重大な金融要素を含んでいません。
商品の販売に応じて顧客に将来の製商品購入時の支払い等が可能なポイントプログラムを提供しており、将来顧客が行使することが見込まれるポイント分をポイントプログラムの履行義務として識別しています。取引価格はこれらの履行義務に対して、顧客との契約において約束された対価から、値引き、リベートおよび返品等を控除した独立販売価格の比率に基づいて配分しています。ポイントプログラムの履行義務に配分された額は、契約負債として連結財政状態計算書の「その他の流動負債」として繰延べ、失効率を考慮の上、ポイントの使用に応じて収益を認識しています。
(16) 政府補助金
政府補助金は、補助金交付のための付帯条件を満たし、かつ補助金を受領するという合理的な保証が得られたときに公正価値で認識しています。
政府補助金が費用項目に関連する場合は、補助金で補償することが意図されている関連コストを費用として認識する期間にわたって、規則的に収益として認識しています。資産に関する補助金は、繰延収益として認識し、関連資産の耐用年数にわたり規則的に純損益で認識しています。
(17) 法人所得税
法人所得税費用は、当期税金および繰延税金から構成されています。これらは、その他の包括利益または資本に直接認識される項目から生じる場合、および企業結合から生じる場合を除き、純損益として認識しています。
当期税金は、税務当局に対する納付または税務当局からの還付が予想される金額で測定しています。税額の算定に使用する税率および税法は、期末日までに制定または実質的に制定されているものです。
繰延税金は、期末日における資産および負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との差額である一時差異、繰越欠損金および繰越税額控除に対して認識しています。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産および負債を認識していません。
・のれんの当初認識から生じる将来加算一時差異
・企業結合取引を除く、取引時に、会計上の利益にも税務上の課税所得(欠損金)にも影響を与えず、かつ、同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引によって発生する資産および負債の当初認識により生じる一時差異
・子会社、関連会社に対する投資に係る将来減算一時差異に関しては、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合、または当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が低い場合
・子会社、関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異に関しては、一時差異の解消する時期をコントロールすることができ、予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金負債は原則としてすべての将来加算一時差異について認識され、繰延税金資産は将来減算一時差異、繰越欠損金および繰越税額控除を使用できるだけの課税所得が稼得される可能性が高い範囲内で、すべての将来減算一時差異について認識しています。
繰延税金資産および負債は、期末日において制定されている、または実質的に制定されている税率および税法に基づいて、資産が実現する期間または負債が決済される期間に適用されると予想される税率および税法によって測定しています。
繰延税金資産および負債は、当期税金資産と当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合に相殺しています。
(18) 1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期損益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しています。希薄化後1株当たり当期利益は、希薄化効果を有するすべての潜在株式の影響を調整して計算しています。
(19) 売却目的で保有する非流動資産
非流動資産(または処分グループ)の帳簿価額が、継続的使用ではなく主に売却取引により回収される場合には、当該非流動資産(または処分グループ)を売却目的保有に分類しています。売却目的保有へ分類するためには、売却の可能性が非常に高く、現状で直ちに売却が可能なことを条件としており、当社グループの経営者が当該資産の売却計画の実行を確約し、1年以内で売却が完了する予定である場合に限られています。
売却目的保有に分類された非流動資産(または処分グループ)は、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定しており、売却目的保有に分類された後は減価償却または償却を行っていません。
(20) 資本およびその他の資本項目
① 普通株式
普通株式は、発行価額を資本金および資本剰余金に認識しています。また、株式発行費用は発行価額から控除しています。
② 自己株式
自己株式は取得原価で評価され、資本から控除しています。当社の自己株式の購入、売却または消却において、利得または損失は認識されません。帳簿価額と売却時の対価との差額は、資本として認識しています。
③ 配当金
当社の株主に対する配当のうち、期末配当は当社の株主総会により決議された日、中間配当は取締役会により決議された日の属する期間の負債として認識しています。
(21) その他連結財務諸表の作成のための基本となる重要な事項
グループ通算制度の適用
当社および一部の国内連結子会社は、グループ通算制度を適用しています。
4.重要な会計上の見積りおよび判断
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用ならびに資産、負債、収益および費用の金額に影響を及ぼす判断、見積りおよび仮定を行うことが要求されています。実際の業績は、これらの見積りとは異なる場合があります。
見積りおよびその基礎となる仮定は継続して見直されます。会計上の見積りの見直しによる影響は、見積りを見直した会計期間およびそれ以降の将来の会計期間において認識されます。
なお、会計上の見積りにより、翌連結会計年度に係る連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性のあるものは次のとおりです。
(資生堂アメリカズCorp.(以下「資生堂アメリカ」という。)資金生成単位およびDrunk Elephantに関するのれんの
評価)
当社グループは、資生堂アメリカ資金生成単位およびDrunk Elephantに関するのれんの評価について重要な見積りのリスクを識別しています。
なお、資生堂アメリカ資金生成単位は、資生堂アメリカのブランドの製品展開による資金生成単位として識別しており、各セグメントを資金生成単位として配分されたDrunk Elephantを含んでいます。
のれんの減損テストにおける回収可能価額は処分コスト控除後の公正価値により算定しています。処分コスト控除後の公正価値の見積りは、割引キャッシュ・フロー方式により行いますが、この方式では、将来キャッシュ・フロー、割引率および長期市場成長率など、多くの見積り・前提を使用しており、将来キャッシュ・フローの基礎となる将来計画は過去の実績、現在および見込まれる経済状況、市場データなどを考慮しています。これらの見積り・前提は、減損テストや認識される減損損失計上額に重要な影響を及ぼす可能性があります。なお、当該のれんの処分コスト控除後の公正価値の見積りや減損テストにあたっては、外部専門家などによる評価を活用しています。
当連結会計年度末において、年次の減損テストを実施した結果、資生堂アメリカ資金生成単位およびDrunk Elephantの各資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を超過していたため、のれんの減損損失を認識していません。処分コスト控除後の公正価値の算定に用いられた将来キャッシュ・フローは、各資金生成単位の将来事業計画および長期市場成長率を基礎として見積っており、化粧品市場の長期市場成長率や販売拡大計画に基づく売上や利益率などの各要素の改善を主要な仮定として織り込んでいます。また、割引率は各国リスクフリーレートに会社固有のリスクプレミアムを加味した利率を使用しています。
経営者は、当該テストにおける処分コスト控除後の公正価値の見積りは合理的であると判断していますが、将来の予測不能な事業上の前提条件の変化によって見積りが変更されることにより、回収可能価額が下落し、減損損失が発生する可能性があります。
のれんの各資金生成単位の帳簿価額および回収可能価額の算定方法については、注記「14.のれん及び無形資産」に記載しています。
5.未適用の公表済み基準書および解釈指針
連結財務諸表の公表の承認日までに新設または改訂が行われた新基準書および新解釈指針のうち、連結財務諸表に重要な影響を与えるものはありません。
6.事業セグメント
(1) セグメントの概要
当社グループの事業セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
当社グループは、主に化粧品を製造・販売しており、お客さまの購買接点タイプ別に区分したブランドカテゴリーと、6つの地域(日本、中国、アジアパシフィック、米州、欧州、トラベルリテール)を掛け合わせたマトリクス型の体制のもと、事業活動を展開しています。その上で、各地域の責任者が、地域ごとに幅広い権限と、売上・利益への責任を持ち、機動的な意思決定を行っていることから、当社のセグメントは地域を主として、「日本事業」「中国事業」「アジアパシフィック事業」「米州事業」「欧州事業」および「トラベルリテール事業」の6つを報告セグメントとしています。
「日本事業」は、国内におけるブランドカテゴリー別事業(プレステージ、フレグランス、プレミアム等)、ヘルスケア事業(美容食品、一般用医薬品の販売)を包括しています。
「中国事業」は、中国におけるブランドカテゴリー別事業(プレステージ、フレグランス、コスメティクス等)を包括しています。
「アジアパシフィック事業」は、日本、中国を除くアジア・オセアニア地域におけるブランドカテゴリー別事業(プレステージ、フレグランス、コスメティクス等)を包括しています。
「米州事業」は、アメリカ地域におけるブランドカテゴリー別事業(プレステージ、フレグランス等)を包括しています。
「欧州事業」は、ヨーロッパ、中東およびアフリカ地域におけるブランドカテゴリー別事業(プレステージ、フレグランス等)を包括しています。
「トラベルリテール事業」は、全世界の免税店エリアにおけるブランドカテゴリー別事業(プレステージ、フレグランス、コスメティクス等)を包括しています。
「その他」は、本社機能部門、㈱イプサ、生産事業および飲食業等を包括しています。
(報告セグメントの変更等に関する事項)
当連結会計年度より、当社グループ内の業績管理区分の一部見直しに伴い、従来「プロフェッショナル事業」に計上していた業績を「その他」に計上しています。
なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分方法により作成したものを記載しています。
(2) 報告セグメントごとの売上高、利益または損失その他の項目の金額の算定方法
報告セグメントの会計方針は、注記「3.重要性がある会計方針」で記載している会計方針と同一です。
報告セグメントの利益は営業利益(または損失)から構造改革に伴う費用・減損損失等、非経常的な要因により発生した損益(非経常項目)を除いて算出したコア営業利益で表示しています。
なお、セグメント間の取引価格および振替価格は市場実勢を勘案して決定しています。
(3) セグメント収益および業績
当社グループの報告セグメントによる収益および業績は以下のとおりです。
前連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(注) 1 「欧州事業」は、中東およびアフリカ地域を含みます。
2 「その他」は、本社機能部門、㈱イプサ、生産事業および飲食業等を含んでいます。
3 セグメント利益(△は損失)の調整額は、主にセグメント間取引消去の金額です。
4 当連結会計年度より、グループ内部取引をより適切に管理するため、米州事業の「セグメント間の内部売上高又は振替高」の一部を純額表示から総額表示に変更して集計しています。なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の集計方法により作成したものを記載しています。
5 セグメント資産および負債の金額は、経営資源の配分の決定および業績を評価するための定期的な検討の対象となっていないため記載していません。
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(注) 1 「欧州事業」は、中東およびアフリカ地域を含みます。
2 「その他」は、本社機能部門、㈱イプサ、生産事業および飲食業等を含んでいます。また、「その他」に計上しているパーソナルケア製品生産事業に係る売上高は、資生堂久喜工場の譲渡に伴い、2023年4月1日以降、一部を除き発生していません。
3 セグメント利益(△は損失)の調整額は、主にセグメント間取引消去の金額です。
4 当連結会計年度より、グループ内部取引をより適切に管理するため、米州事業の「セグメント間の内部売上高又は振替高」の一部を純額表示から総額表示に変更して集計しています。
5 セグメント資産および負債の金額は、経営資源の配分の決定および業績を評価するための定期的な検討の対象となっていないため記載していません。
セグメント利益から、営業利益への調整は、以下のとおりです。
前連結会計年度における事業譲渡益は、アジアでパーソナルケア事業を展開する当社子会社7社(台湾資生堂股份有限公司、法徠麗國際股份有限公司、資生堂マレーシアSdn. Bhd.、PT資生堂コスメティクスインドネシア、資生堂フィリピンCorp.、資生堂(タイランド)Co. Ltd.および資生堂コスメティクスベトナムCo. Ltd.)が当該事業の資産を㈱ファイントゥデイの関係会社に譲渡したことによる対象資産の譲渡益、アジアでプロフェッショナル事業を展開する当社および当社子会社4社(資生堂(中国)投資有限公司、資生堂香港有限公司、資生堂シンガポールCo. (Pte) Ltd.および韓国資生堂Co., Ltd.)が当該事業の資産をHenkel AG & Co. KGaAグループ会社に譲渡したことによる対象資産の譲渡益および資生堂プロフェッショナル(タイランド) Co. Ltd.の全株式を Henkel AG & Co. KGaAグループ会社に譲渡したことによる譲渡益です。連結損益計算書上、当該譲渡益は「その他の営業収益」に含まれています。
当連結会計年度における事業譲渡益は、アジアでプロフェッショナル事業を展開する当社子会社3社(台湾資生堂股份有限公司、法徠麗國際股份有限公司および資生堂マレーシアSdn. Bhd.)が当該事業の資産をHenkel AG & Co. KGaAグループ会社に譲渡したことによる対象資産の譲渡益です。連結損益計算書上、当該譲渡益は「その他の営業収益」に含まれています。
当連結会計年度における事業譲渡損は、パーソナルケア製品の生産事業を営む資生堂久喜工場および資生堂ベトナムInc.を㈱ファイントゥデイホールディングスへ譲渡したことによるものです。連結損益計算書上、当該譲渡損は「その他の営業費用」に含まれています。
前連結会計年度における構造改革費用は、主にプレステージメイクアップ3ブランドの譲渡、パーソナルケア事業の譲渡、およびプロフェッショナル事業の譲渡に付随する費用です。連結損益計算書上、当該費用は「売上原価」、「販売費及び一般管理費」および「その他の営業費用」に含まれています。
当連結会計年度における構造改革費用は、主に資生堂久喜工場および資生堂ベトナム工場において営むパーソナルケア製品の生産事業譲渡の契約締結に付随する費用です。連結損益計算書上、当該費用は「売上原価」、「販売費及び一般管理費」および「その他の営業費用」に含まれています。
前連結会計年度における減損損失は主に資生堂久喜工場および資生堂ベトナム工場において営むパーソナルケア製品の生産事業譲渡の契約締結に伴う資産グループの減損損失、資生堂アメリカズCorp.が賃借しているオフィスのサブリースによる収益性低下に伴う減損損失です。連結損益計算書上、当該費用は「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に含まれています。
当連結会計年度における減損損失は、資生堂久喜工場および資生堂ベトナム工場において営むパーソナルケア製品の生産事業譲渡の契約締結に伴う資産グループの減損損失、資生堂アメリカズCorp.が賃借しているオフィスのサブリースによる収益性低下に伴う減損損失、当社が操業している資生堂大阪工場の生産を資生堂大阪茨木工場に統合することに伴う資産グループの減損損失です。連結損益計算書上、当該費用は「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に含まれています。
前連結会計年度における減損損失戻入は資生堂アメリカズCorp.がサブリースしているオフィスの収益性が回復したことに伴う使用権資産の減損損失戻入です。連結損益計算書上、当該収益は「その他の営業収益」に含まれています。
前連結会計年度における固定資産売却益は「日本事業」のオフィス移転に係る土地および建物の売却と「その他事業」の社員寮の売却に伴い発生した収益です。連結損益計算書上、当該収益は「その他の営業収益」に含まれています。
当連結会計年度における固定資産売却益は、当社および当社子会社所有の不動産売却に伴い発生した収益です。連結損益計算書上、当該収益は「その他の営業収益」に含まれています。
(4) 地域別に関する情報
売上高および非流動資産の地域別内訳は以下のとおりです。
売上高
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しています。
非流動資産
(注) 非流動資産は、資産の所在地を基礎とし、国または地域に分類しています。また、金融商品、繰延税金資産および退職給付に係る資産を含んでいません。
(5) 主要な顧客に関する情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める特定の外部顧客への売上高がないため、記載を省略しています。
7.現金及び現金同等物
現金及び現金同等物の内訳は以下のとおりです。
現金及び現金同等物は、償却原価で測定する金融資産に分類しています。
連結財政状態計算書における現金及び現金同等物の残高と、連結キャッシュ・フロー計算書における現金及び現金同等物の残高は一致しています。
8.営業債権及びその他の債権
営業債権及びその他の債権の内訳は以下のとおりであり、貸倒引当金控除後の金額で表示しています。
営業債権及びその他の債権は、償却原価で測定する金融資産に分類しています。
9.その他の金融資産
(1) その他の金融資産の内訳
その他の金融資産の内訳は以下のとおりであり、貸倒引当金控除後の金額で表示しています。
(2) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
当社グループでは、持続的成長と中長期的な企業価値の向上に資すると判断し保有する株式および出資金について、その保有目的に鑑み、株式および出資金を主に政策投資目的で保有しているため、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しています。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の主な銘柄および公正価値等は以下のとおりです。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産から認識された受取配当金の内訳は以下のとおりです。
当社グループは、資産の効率化や取引関係の見直し等を目的として、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産の一部を売却することにより、認識を中止しています。
各連結会計年度における売却時の公正価値および売却に係る利得または損失の累計額は以下のとおりです。
当社グループは、当初認識後の公正価値の変動および認識の中止に係る利得または損失はその他の包括利益として認識し、その累計額はその他の資本の構成要素に認識後、直ちに利益剰余金に振り替えています。その他の資本の構成要素から利益剰余金へ振り替えた金額(税引後)は、前連結会計年度△614百万円、当連結会計年度△706百万円です。
10.棚卸資産
棚卸資産の内訳は以下のとおりです。
費用として認識された棚卸資産の金額は、前連結会計年度および当連結会計年度において、それぞれ305,778百万円および243,932百万円であり、売上原価に含まれています。なお、当連結会計年度より製造原価に含める対象範囲を変更しており、会計方針の変更は遡及適用され、前連結会計年度の金額は、遡及適用後の金額です。
また、費用として認識された棚卸資産の評価減の金額は、前連結会計年度および当連結会計年度において、それぞれ21,140百万円および30,584百万円です。なお、前連結会計年度および当連結会計年度において重要な評価減の戻入はありません。
負債の担保に差し入れた棚卸資産はありません。
11.その他の資産
その他の資産の内訳は以下のとおりです。
12.売却目的で保有する非流動資産および処分グループ
(1) 売却目的で保有する非流動資産および非流動負債
売却目的保有に分類された資産及び負債の内訳は以下のとおりです。
前連結会計年度における売却目的で保有する資産及び負債は、プロフェッショナル事業譲渡の契約締結に伴い2023年度に譲渡した当社子会社が保有する資産、資生堂久喜工場および資生堂ベトナム工場において営むパーソナルケア製品の生産事業譲渡の契約締結に伴い2023年度に譲渡した当社および当社子会社が保有する資産、負債および当社保有の株式、ならびに不動産譲渡契約締結に伴い2023年度に譲渡した当社が保有する資産です。前連結会計年度において売却目的保有への分類に伴い認識した当社保有の㈱Asian Personal Care Holding(現、㈱ファイントゥデイホールディングス。以下「FTH」という。)株式に対する減損損失は、連結損益計算書の「持分法による投資利益」に含まれています。また、前連結会計年度において、売却目的で保有する資産に関連するその他の資本の構成要素として、在外営業活動体の換算差額745百万円を認識しています。
なお、前連結会計年度における売却目的で保有する資産及び負債は当連結会計年度にすべて譲渡が完了しています。当連結会計年度において、当社子会社が保有するプロフェッショナル事業関連資産を譲渡したことによる利益は822百万円であり、連結損益計算書上、「その他の営業収益」に含まれています。また、前連結会計年度において売却目的で保有する資産に分類された当社保有の不動産を譲渡したことによる利益は2,372百万円であり、連結損益計算書上、「その他の営業収益」に含まれています。さらに、前連結会計年度において売却目的で保有する資産に分類した当社保有のFTH株式を当連結会計年度に譲渡し、当該株式譲渡と同日に実施された第三者割当増資により当社持株比率は20.1%になりました。当該株式譲渡および第三者割当増資による当社持分比率の減少により発生した利益は738百万円であり、連結損益計算書上、「持分法による投資利益」に含まれています。そして、当連結会計年度において、資生堂久喜工場および資生堂ベトナム工場において営むパーソナルケア製品の生産事業関連資産を譲渡したことによる損失は7,767百万円であり、連結損益計算書上、「その他の営業費用」に含まれています。
13.有形固定資産
(1) 増減表
有形固定資産の取得原価、減価償却累計額および減損損失累計額の増減ならびに帳簿価額は以下のとおりです。
取得原価
減価償却累計額および減損損失累計額
(注) 1 有形固定資産の減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に含まれています。
2 有形固定資産の減損損失は、連結損益計算書の「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に、減損損失戻入は「その他の営業収益」に含まれています。
3 有形固定資産の取得に関する契約上のコミットメントについては、注記「38.コミットメント」に記載しています。
帳簿価額
前連結会計年度および当連結会計年度において有形固定資産の取得原価に含めた重要な借入費用はありません。
14.のれん及び無形資産
(1) 増減表
のれん及び無形資産の取得原価、償却累計額および減損損失累計額の増減ならびに帳簿価額は以下のとおりです。
取得原価
償却累計額および減損損失累計額
(注) 1 無形資産の償却費は、連結損益計算書の「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に含まれています。
2 無形資産の減損損失は、連結損益計算書の「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に、のれんの減損損失は「その他の営業費用」に、無形資産の減損損失戻入は「その他の営業収益」に含まれています。
3 負債の担保に供されている無形資産はありません。
4 無形資産の取得に関する契約上のコミットメントについては、注記「38.コミットメント」に記載しています。
帳簿価額
前連結会計年度および当連結会計年度において無形資産の取得原価に含めた重要な借入費用はありません。
前連結会計年度および当連結会計年度における期中に費用として認識された研究開発活動による支出は26,678百万円および27,557百万円です。
(2) 重要なのれん及び無形資産
のれん及び無形資産のうち、重要なのれん及び無形資産は企業結合またはライセンス契約により取得した以下のものです。
(注) Drunk Elephantの商標権は資生堂アメリカ資金生成単位に含めて減損テストを実施しています。
(3) のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損テスト
各資金生成単位へ配分した主なのれん及び耐用年数を確定できない無形資産の帳簿価額は、(2)重要なのれん及び無形資産に記載したとおりです。耐用年数を確定できない無形資産の主な内容はブランド等の商標権であり、事業が継続する限り存続することを見込んでいるため、耐用年数を確定できないと判断し償却を行っていません。
なお、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産のうち、個別に重要でないものの帳簿価額は前連結会計年度および当連結会計年度でそれぞれ13,595百万円、14,570百万円です。
資生堂アメリカ資金生成単位およびDrunk Elephantの各資金生成単位の回収可能価額は、主に割引キャッシュ・フローを用いて見積った処分コスト控除後の公正価値で算定しています。処分コスト控除後の公正価値は、経営者によって承認された5年間の事業計画を基礎としたキャッシュ・フローの見積額を、加重平均資本コストをもとに算定した割引率で現在価値に割り引いて算定しています。事業計画は、業界の将来の趨勢に関する経営者の評価と過去のデータを反映し、販売拡大計画に基づく売上や利益率などの各要素を算定の基礎として、外部情報および内部情報に基づき作成しています。事業計画が対象としている期間を超える期間については、資金生成単位または資金生成単位グループの属する国、産業の状況を勘案して決定した保守的な成長率を用いて予測した税引前キャッシュ・フローを現在価値に割り引いて、継続価値を算定しています。
重要なのれん及び耐用年数を確定できない無形資産が配分された各資金生成単位または資金生成単位グループの回収可能価額の算定に利用した主要な仮定は以下のとおりです。なお、公正価値測定において、当該公正価値ヒエラルキーはレベル3に区分しています。
減損テストに使用した主要な仮定が変更された場合には減損が発生するリスクがあります。
前連結会計年度および当連結会計年度において、各資金生成単位または資金生成単位グループの回収可能価額は帳簿価額を十分に上回っており、減損テストに使用した主要な仮定が合理的に予測可能な範囲で変化したとしても、回収可能価額が帳簿価額を下回る可能性は低いと判断しています。
15.非金融資産の減損
当社グループは以下の資産グループについて減損損失を計上しています。
当社グループは、減損損失の算定にあたって概ね独立したキャッシュ・インフローを生成させるものとして識別される資産グループの最小単位を基礎としてグルーピングを行っており、事業用資産のうち店舗資産については店舗単位で資産のグルーピングを行っています。
前連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
資生堂アメリカズCorp.が賃借しているオフィスのサブリースによる収益性低下に伴い、帳簿価額を回収可能価額ま で減額しています。回収可能価額は使用価値を使用しています。認識した当該減損損失は、連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に含まれています。
また、国内子会社において、収益性が低下している店舗の資産グループの帳簿価額を回収可能価額まで減額しています。なお、回収可能価額は割引率を6.9%として算出した使用価値により測定しており、一部店舗では零と評価して います。認識した当該減損損失は、連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に含まれています。
さらに、売却目的で保有する資産のうち、資生堂久喜工場および資生堂ベトナム工場において営むパーソナルケア 製品の生産事業譲渡の契約締結に伴い減損損失を計上しています。売却目的保有に分類した非流動資産については、 帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のうち、いずれか低い方の金額で測定しており、公正価値のヒエラルキーは レベル3です。認識した当該減損損失は、連結損益計算書の「売上原価」と「販売費及び一般管理費」に含まれていま す。
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
資生堂アメリカズCorp.が賃借しているオフィスのサブリースによる収益性低下に伴い、帳簿価額を回収可能価額ま で減額しています。回収可能価額は使用価値を使用しています。認識した当該減損損失は、連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に含まれています。
また、国内子会社において、撤退の意思決定をした店舗の資産グループの帳簿価額を回収可能価額まで減額しています。なお、回収可能価額は割引率を6.1%として算出した使用価値を使用しており、零と評価しています。認識した当該減損損失は、連結損益計算書の「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に含まれています。
また、資生堂久喜工場および資生堂ベトナム工場において営むパーソナルケア製品の生産事業譲渡の契約締結に伴い帳簿価額を回収可能価額まで減額しています。なお、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のうち、いずれか低い方の金額で測定しています。認識した当該減損損失は、連結損益計算書の「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に含まれています。
さらに、当社が操業している資生堂大阪工場の生産を資生堂大阪茨木工場に統合することに伴い、一部の事業用資 産について資金生成単位を変更し、帳簿価額を回収可能価額まで減額しています。なお、回収可能価額は割引率6.1% として算出した使用価値により測定しています。認識した当該減損損失は、連結損益計算書の「売上原価」に含まれています。
16.持分法で会計処理されている投資
(1) 重要性がある関連会社
当社グループにとって重要性がある関連会社は、㈱ファイントゥデイホールディングス(以下「FTH」という。)(所在地:東京都港区)であり、主としてパーソナルケア事業を行っています。
所有持分割合は、前連結会計年度および当連結会計年度においてそれぞれ35.0%および20.1%です。
前連結会計年度においては、資生堂久喜工場および資生堂ベトナム工場において営むパーソナルケア製品の生産事業譲渡の契約締結に伴い、2023年度に譲渡が予定されていた当該株式のうち売却比率相当について持分法適用を中止しています。
FTHの要約連結財務情報および同社に対する当社グループの持分の帳簿価額との調整表は以下のとおりです。
(注) 前連結会計年度においては、資生堂久喜工場および資生堂ベトナム工場において営むパーソナルケア製品の生産事業譲渡の契約締結に伴い2023年度に譲渡が予定されていた当該株式のうち、売却比率相当分について売却目的で保有する資産に分類しています。詳細は注記「12. 売却目的で保有する非流動資産および処分グループ」をご参照ください。
上記の他、前連結会計年度において、FTHに対する持分法で会計処理されている投資に係る減損損失966百万円を認識しており、連結損益計算書上の「持分法による投資利益」に含めて表示しています。 当連結会計年度においては、株式の一部譲渡等により発生した利益738百万円を認識しており、連結損益計算書上の「持分法による投資利益」に含めて表示しています。
前連結会計年度および当連結会計年度において、FTHから受け取った配当金はありません。
(2) 重要性がない関連会社
当社グループにとって、個々には重要性のない関連会社に対する投資の帳簿価額は以下のとおりです。
個々には重要性のない関連会社の当期利益、その他の包括利益および当期包括利益に対する持分は以下のとおりです。
17.法人所得税
(1) 繰延税金資産及び繰延税金負債
繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳および増減は以下のとおりです。
前連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金および繰越税額控除の金額は以下のとおりです。なお、税額ベースで表示しています。
繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金および繰越税額控除の失効予定は以下のとおりです。なお、税額ベースで表示しています。
繰延税金負債を認識していない子会社等に対する投資に係る将来加算一時差異の合計額は、前連結会計年度および当連結会計年度において、それぞれ87,805百万円および98,458百万円です。これらは当社グループが一時差異を解消する時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高いことから、繰延税金負債を認識していません。
(2) 法人所得税費用
法人所得税費用の内訳は以下のとおりです。
法定実効税率と平均実際負担税率との差異要因は以下のとおりです。
当社グループは、主に法人税、住民税及び事業税を課されており、これらを基礎として計算した法定実効税率は前連結会計年度および当連結会計年度ともに31.0%です。ただし、海外子会社についてはその所在地における法人税等が課されています。
18.営業債務及びその他の債務
営業債務及びその他の債務の内訳は以下のとおりです。
営業債務及びその他の債務は、償却原価で測定する金融負債に分類しています。
19.社債及び借入金
(1) 社債及び借入金の内訳
社債及び借入金の内訳は以下のとおりです。
(注) 1 平均利率については、当連結会計年度の期末残高に対する加重平均利率を記載しています。
2 金利スワップを利用してヘッジ会計を適用している借入金については、金利スワップ後の固定金利を適用して記載しています。
3 社債及び借入金は償却原価で測定する金融負債に分類しています。
社債の発行条件の要約は以下のとおりです。
(注) ( )内書は、1年以内の償還予定額です。
(2) 担保に供している資産
担保に供している資産は以下のとおりです。
対応する債務は以下のとおりです。
20.その他の金融負債
その他の金融負債の内訳は以下のとおりです。
21.リース
(1) 借手側
当社グループは、主としてオフィスビルおよび小売店舗等の土地、建物等の不動産や金型等の工具、器具及び備品をリースにより賃借しています。
① 使用権資産の内訳
使用権資産の内訳は、以下のとおりです。
使用権資産の増加は、前連結会計年度12,638百万円、当連結会計年度11,271百万円です。
② リース負債
リース負債の満期分析については、注記「35.金融商品 (2) 財務上のリスク管理 ② 流動性リスク管理」に記載しています。
③ 使用権資産に関連する損益およびキャッシュ・アウトフロー
使用権資産に関連する損益は以下のとおりです。
使用権資産の減価償却費、短期リース費用、少額資産リース費用および変動リース料は連結損益計算書上、「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に、リース負債に係る支払利息は「金融費用」に含まれています。
リースに係るキャッシュ・アウトフローは以下のとおりです。
(2) 貸手側
当社グループは、主として建物、土地等を賃貸しています。
22.従業員給付
当社および国内連結子会社は、確定給付制度として企業年金基金制度を、確定拠出制度として確定拠出年金制度または退職金前払制度を設けています。なお、従業員の退職等に際して、支払時に退職給付費用として処理する割増退職金等を支払う場合があります。また、一部の海外連結子会社は、確定給付企業年金制度、退職一時金制度および確定拠出型制度を設けています。なお、確定給付制度は、一般的な投資リスク、利率リスク、インフレリスク等の数理計算上のリスクに晒されています。
積立型の確定給付制度は、当社グループと法的に分離された年金基金により運用されています。この制度は法律に従って最低積立基準額を満たすことが要求されており、積立不足が存在する場合は、定められた期間内に掛金の追加拠出を行うことが要求されています。
同年金基金は当社の指定した所定の方針に基づき制度資産を運用する責任を有しています。
(1) 確定給付制度
① 確定給付制度債務および制度資産の調整表
確定給付制度債務および制度資産と連結財政状態計算書に計上された確定給付負債および資産の純額との関係は以下のとおりです。
② 確定給付制度債務の現在価値の調整表
確定給付制度債務の現在価値の増減は以下のとおりです。
当社グループの確定給付制度債務の主要な部分を占める当社および主な国内子会社の給付制度について、確定給付制度債務の加重平均デュレーションは、前連結会計年度および当連結会計年度においてそれぞれ14.3年および13.8年です。
③ 制度資産の公正価値の調整表
制度資産の公正価値の増減は以下のとおりです。
当社グループは、翌連結会計年度に6,187百万円の掛金を拠出する予定です。
④ 制度資産の項目ごとの内訳
制度資産の主な項目ごとの内訳は以下のとおりです。
(注) 資本性金融商品の合同運用信託は、前連結会計年度において約10%を国内株式、約90%を外国株式に、当連結会計年度において約10%を国内株式、約90%を外国株式に投資しています。
負債性金融商品の合同運用信託は、前連結会計年度において約10%を国内債券、約90%を外国債券に、当連結会計年度において約10%を国内債券、約90%を外国債券に投資しています。
オルタナティブには、ヘッジファンド等が含まれています。
当社グループの制度資産の運用方針は、社内規定に従い、将来にわたる確定給付制度債務の支払を確実に行うために、中長期的に安定的な収益を確保することを目的としています。具体的には、毎年度定める許容リスクの範囲内で目標収益率および投資資産別の資産構成割合を設定し、その割合を維持することにより運用を行います。また、資産構成割合は必要に応じて見直すものとしています。
⑤ 主な数理計算上の仮定
当社グループの確定給付制度債務の主要な部分を占める当社および主な国内子会社の給付制度について、数理計算に用いた主な仮定は以下のとおりです。
死亡率は、数理計算上の仮定に一般的に使用される、公表された生命表や死亡率等を基礎として決定しています。
⑥ 感応度分析
当社グループの確定給付制度債務の主要な部分を占める当社および主な国内子会社の給付制度について、数理計算に用いた割引率が0.5%変動した場合に、確定給付制度債務の現在価値に与える影響は以下のとおりです。この分析は、他のすべての変数が一定であると仮定していますが、実際には他の仮定の変化が感応度分析に影響する可能性があります。
(2) 確定拠出制度
確定拠出制度に関して費用として認識した金額は、前連結会計年度および当連結会計年度において、それぞれ4,992百万円および4,789百万円です。
23.引当金
引当金の内訳および増減は以下のとおりです。
引当金の連結財政状態計算書における内訳は以下のとおりです。
資産除去債務には、当社グループが使用する賃借事務所・建物等に対する原状回復義務に備え、過去の原状回復実績に基づき将来支払うと見込まれる金額を計上しています。これらの費用は、事務所等に施した内部造作の耐用年数を考慮して決定した使用見込期間経過後に支払われると見込んでいますが、将来の事業計画等により影響を受けます。
構造改革引当金には、事業ポートフォリオの再構築を中心とした構造改革によって生じた将来支払うと見込まれる金額を計上しています。これらの費用の支払時期は、将来の事業計画等により影響を受けます。
その他の引当金は、訴訟リスク、製品保証リスク等に関わる費用の発生による損失に備えるための引当金、ブランドの収束および事業の撤退に係る損失に備えるための引当金が含まれています。これらの費用の支払時期は、将来の事業計画等により影響を受けます。
24.その他の負債
その他の負債(流動)の内訳は以下のとおりです。
25.資本及びその他の資本項目
(1) 授権株式数および発行済株式総数
授権株式数および発行済株式総数の増減は以下のとおりです。
(注) 当社の発行する株式は、すべて権利内容に何ら限定のない無額面の普通株式であり、発行済株式は全額払込済みとなっています。
(2) 自己株式
自己株式数の増減は以下のとおりです。
(注) 期中増減の主な要因は、ストックオプションの権利行使、長期インセンティブ型報酬としての業績連動型株式報酬制度に基づく処分、および単元未満株式の買取または買増請求によるものです。
(3) 資本剰余金
日本における会社法(以下「会社法」という。)では、株式の発行に対しての払込みまたは給付の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本剰余金に含まれている資本準備金に組み入れることが規定されています。また、会社法では、資本準備金は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。
また、当社はストックオプション制度およびパフォーマンス・シェア・ユニット制度を採用しており、持分決済型の株式に基づく報酬として会計処理される部分を資本剰余金として認識しています。契約条件および金額等は、注記「34.株式に基づく報酬」に記載しています。
(4) その他の資本の構成要素
① 在外営業活動体の換算差額
外貨建で作成された在外営業活動体の換算から生じる換算差額です。
② その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の公正価値の評価差額です。
③ キャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジに係るヘッジ手段の公正価値の変動から生じた利得または損失のうち、ヘッジ有効部分の累計額です。
④ 確定給付制度の再測定
期首時点の数理計算上の仮定と実際の結果との差異による影響額、数理計算上の仮定の変更による影響額および制度資産に係る収益の変動額です。
(5) 利益剰余金
会社法では、剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金および利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金または利益準備金として積み立てることが規定されています。積み立てられた利益準備金は、欠損填補に充当できます。また、株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができます。
26.配当金
配当金の支払額は以下のとおりです。
前連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(注) 2023年3月24日 定時株主総会決議による1株当たり配当額には創業150周年記念配当50円が含まれています。
配当の効力発生日が翌連結会計年度となるものは以下のとおりです。
前連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(注) 1株当たり配当額には創業150周年記念配当50円が含まれています。
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
27.売上高
(1) 契約残高
当社グループにおける契約残高の内訳は以下のとおりです。
契約負債は、主に顧客へポイントを付与するカスタマー・ロイヤリティ・プログラムに関連する前受価格を認識したものです。
連結財政状態計算書において、受取手形および売掛金は「営業債権及びその他の債権」、「その他の金融資産(非流動)」に、契約負債は「その他の流動負債」に含まれています。
前連結会計年度および当連結会計年度の期首現在の契約負債残高は、それぞれ概ね前連結会計年度および当連結会計年度の収益として認識しています。
なお、前連結会計年度および当連結会計年度において、過去の期間に充足した履行義務から認識した収益の額に重要性はありません。
(2) 残存履行義務に配分した取引価格
当社グループにおいては、個別の予想契約期間が1年を超える重要な取引がないため、実務上の便法を使用し、残存履行義務に関する情報の記載を省略しています。また、顧客との契約から生じる対価の中に、取引価格に含まれていない重要な金額はありません。
(3) 顧客との契約の獲得または履行のためのコストから認識した資産
前連結会計年度および当連結会計年度において、顧客との契約の獲得または履行のためのコストから認識した資産の額に重要性はありません。なお、認識すべき資産の償却期間が1年以内である場合には、実務上の便法を使用し、契約の獲得の増分コストを発生時に費用として認識しています。
28.費用の性質別内訳
売上原価および販売費及び一般管理費の性質別内訳は、以下のとおりです。
29.その他の営業収益および営業費用
その他の営業収益の内訳は以下のとおりです。
事業譲渡益の詳細は、注記「6. 事業セグメント (3) セグメント収益および業績」および「36. 主要な子会社」に記載しています。また、固定資産売却益は主に不動産売却に係るものです。
その他の営業費用の内訳は以下のとおりです。
事業譲渡損の詳細は、注記「6. 事業セグメント (3) セグメント収益および業績」および「36. 主要な子会社」に記載しています。
30.金融収益及び金融費用
金融収益の内訳は以下のとおりです。
金融費用の内訳は以下のとおりです。
支払利息のうち償却原価で測定する金融負債の金額は、デリバティブから生じるキャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金から純損益に振り替えた金額を含みます(注記「35.金融商品」参照)。
前連結会計年度において区分掲記していた「その他の金融負債の利息」については金額的重要性が低下したため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の金融費用の内訳の組み替えを行っています。この結果、前連結会計年度において、「その他の金融負債の利息」に表示していた115百万円は、「その他」として組み替えています。
31.その他の包括利益
その他の包括利益の各項目別の当期発生額および純損益への組替調整額、ならびに税効果の影響は以下のとおりです。
32.1株当たり利益
(1) 基本的1株当たり当期利益の算定上の基礎
(2) 希薄化後1株当たり当期利益の算定上の基礎
33.キャッシュ・フロー情報
(1) 財務活動に係る負債の変動は以下のとおりです。
前連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(注) リース負債における「その他」の金額は、主に条件変更による対価の見直しに伴う減少額です。
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(注) リース負債における「その他」の金額は、主に条件変更による対価の見直しに伴う減少額です。
(2) 非資金取引
新たに計上したリース取引にかかる資産の額は次のとおりです。
(3) 子会社に対する支配の喪失
子会社に対する支配の喪失の詳細は、注記「36.主要な子会社」に記載しています。
34.株式に基づく報酬
(1) ストックオプション制度
① ストックオプション制度の内容
当社は、ストックオプション制度を採用しています。ストックオプションは、企業価値向上に対する意欲や士気を高めることを目的として、当社または当社の子会社の取締役、執行役員に対して付与されています。当社が発行するストックオプションは、すべて持分決済型株式報酬です。行使期間は割当契約に定められており、その期間内に行使されない場合は、当該オプションは失効いたします。なお、当社は2019年12月期より業績連動型報酬を導入したことにより、ストックオプションの新たな発行は行わないこととしています。
当社が発行しているストックオプションの内容は、以下のとおりです。
・権利確定条件:付与日以降権利確定日(権利行使期間開始日の前日)までの継続勤務(権利行使時においても当社の取締役または執行役員の地位にあることを要す。ただし、任期満了による退任、定年退職その他正当な理由のある場合にはこの限りでない。)
・権利行使期間:付与日から3年経過した日の属する月の1日から12年間(2011年度~2014年度付与分)または、2年6ヶ月経過した日の属する月の1日から12年6ヶ月間(2015年度~2018年度付与分)
(注) ストックオプション制度の詳細な内容は、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況、(2) 新株予約権等の状況、① ストックオプション制度の内容」において記載しています。
② ストックオプションの数および加重平均行使価格
(注) 1 期中に行使されたストックオプションの権利行使時点の加重平均株価は、前連結会計年度および当連結会計年度において、それぞれ6,127円および6,091円です。
2 期末時点で未行使のストックオプションの行使価格は、前連結会計年度および当連結会計年度において、ともに1円です。
3 期末時点で未行使のストックオプションの加重平均残存契約年数は、前連結会計年度および当連結会計年度において、それぞれ8.2年および7.0年です。
③ 株式報酬費用
当社は2019年12月期よりストックオプションの新たな発行は行っておらず、また発行済みのストックオプションについても2021年12月期までに権利確定が終了しているため、前連結会計年度、当連結会計年度ともに費用は発生していません。
(2) 業績連動型株式報酬制度
① 業績連動型株式報酬制度の内容
当社は、予め定めた複数の評価指標の達成率等に応じて当社株式または金銭を支給するパフォーマンス・シェア・ユニット制度を採用しています。当該制度は、長期的な企業価値の創造と維持に対する効果的なインセンティブの設定と、株主との持続的な利益意識の共有を目的としたものです。
当社は、年度ごとに各支給対象者(取締役、エグゼクティブオフィサー、従業員)に基準となる株式ユニット(1ユニット=1株)を付与し、予め支給対象年度を含む3事業年度を評価対象期間とする複数の評価指標を定めています。また、評価対象期間終了後に各評価指標の達成率に応じて変動幅50%~150%の範囲で支給率を算出します。この支給率に応じて株式ユニット数を増減させたうえで、当該株式ユニット数に応じた数の当社の普通株式交付のための金銭報酬債権と金銭を支給対象者に支給し、このうち当該金銭報酬債権の全部を現物出資させることで、各支給対象者に当社普通株式を交付します。
② 業績連動型株式報酬制度に基づき期中に付与された当社株式の公正な評価単価の測定方法
期中に付与された当社株式の公正価値は、付与日の株価を基礎として算定しています。
期中に付与された株式ユニット数および公正価値は次のとおりです。
③ 株式報酬費用
連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に含まれている株式報酬費用計上額は、以下のとおりです。
株式に基づく報酬取引から生じた負債の総額は以下のとおりです。
35.金融商品
(1) 資本管理
当社グループは、持続的な成長と企業価値を最大化することを実現するために、株主資本の水準保持に努めるとともに資本効率を向上させることを資本管理の基本方針としています。
当社グループが資本管理において用いる主な指標はネットデット・EBITDA・レシオ、ネットデット・エクイティ・レシオ、ROE(親会社所有者帰属持分利益率)、ROIC(投下資本利益率)です。
当社グループのネットデット・EBITDA・レシオ、ネットデット・エクイティ・レシオ、ROE(親会社所有者帰属持分利益率)、ROIC(投下資本利益率)は以下のとおりです。
(注) 1 (有利子負債(リース負債を除く)-現金及び現金同等物-3ヶ月超の預金)/EBITDA
EBITDA=コア営業利益+減価償却費(使用権資産の減価償却費を除く)及び償却費
2 (有利子負債(リース負債を除く)-現金及び現金同等物-3ヶ月超の預金)/親会社の所有者に帰属する持分
3 親会社の所有者に帰属する当期利益/親会社の所有者に帰属する持分(期首・期末平均)
4 コア営業利益×(1-税率)/(有利子負債(リース負債を除く期首・期末平均)+親会社の所有者に帰属する持分
(期首・期末平均))
なお、当社グループが適用を受ける重要な自己資本規制(会社法等の一般的な規制を除く)はありません。
(2) 財務上のリスク管理
当社グループは、経営活動を行う過程において、財務上のリスク(信用リスク・流動性リスク・市場リスク)に晒されており、当該財務上のリスクを軽減するために、一定の方針に基づきリスク管理を行っています。資金運用については短期的な預金や有価証券等に限定し、また、資金調達については銀行借入、コマーシャル・ペーパーおよび社債等による方針です。デリバティブは、外貨建債権債務の為替変動リスクや借入金の金利変動リスクを回避するために、債権債務残高および実需の範囲内でのみ利用することとしており、投機的な取引は行わない方針です。デリバティブ取引の執行管理については、取引権限を定めた社内規程に従って行っています。
①信用リスク管理
信用リスクは、保有する金融資産の相手先が契約上の債務に関して債務不履行になり、当社グループに財務上の損失を発生させるリスクです。信用リスクは、主に当社グループの顧客に対する債権、貸付金、およびデリバティブから生じます。
当社グループは、取引先ごとの期日管理および残高管理を行うとともに、主な取引先の信用状況を定期的に把握する体制としています。なお、当社グループは、特定の相手先またはその相手先が所属するグループについて、過度に集中した信用リスクを有していません。
デリバティブ取引の利用にあたっては、カウンター・パーティー・リスクがありますが、当該リスクを軽減するために、信用度の高い金融機関等とのみ取引を行っています。
連結財務諸表に表示されている金融資産の減損後の帳簿価額は、獲得した担保の評価額を考慮に入れない、当社グループの金融資産の信用リスクに係るエクスポージャーの最大値です。
貸倒引当金の増減分析
営業債権にかかる貸倒引当金の増減は以下のとおりです。
当連結会計年度において直接償却した金融資産のうち、回収活動を継続しているものはありません。
営業債権の帳簿価額、これらに対する貸倒引当金の期日別分析は以下のとおりです。なお、営業債権以外の金融資産については、重要な期日経過はなく、重要な信用リスク・エクスポージャーを有するものはありません。
前連結会計年度 (2022年12月31日)
当連結会計年度 (2023年12月31日)
② 流動性リスク管理
流動性リスクは、当社グループが期限の到来した金融負債の返済義務を履行するにあたり、支払期日にその支払を実行できなくなるリスクです。
当社グループは、事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持、ならびに健全な財政状態を常に目指し、安定的な営業キャッシュ・フローの創出、幅広い資金調達手段の確保に努めています。資金運用については、短期的な預金や有価証券等に限定して行っています。
また、当社グループでは、月次に資金繰り計画表を作成・更新することなどにより、流動性リスクを管理しています。
金融負債(デリバティブ金融商品を含む)の期日別残高は以下のとおりです。なお、下記以外の流動負債に含まれる金融負債の支払期日は、すべて1年以内であり、帳簿残高と契約上のキャッシュ・フローが一致しているため下表に含めていません。
前連結会計年度 (2022年12月31日)
(注) 1 デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しています。
2 上記負債金額は、流動負債と非流動負債の合計金額で表示しています。
当連結会計年度 (2023年12月31日)
(注) 1 デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しています。
2 上記負債金額は、流動負債と非流動負債の合計金額で表示しています。
③ 市場リスク管理
当社グループは、事業活動を行う上で為替変動、金利変動等の市場の変動に伴うリスクに晒されており、当該市場リスクを適切に管理する目的で主に為替予約、通貨スワップ、金利スワップ等のデリバティブ取引を利用することがあります。デリバティブ取引の執行・管理については、取引権限を定めた社内規程に従っています。当社グループでは投機目的でのデリバティブ利用は行わない方針です。したがって、当社が保有するデリバティブの公正価値の変動は原則として、対応する取引の公正価値の変動またはキャッシュ・フローの変動を相殺する効果を有しています。
(ⅰ)為替リスク
当社グループは、グローバルに事業展開を行っており、主に外貨建取引より発生する外貨建の債権債務について、為替相場の変動によるリスクに晒されています。外貨建の取引については、デリバティブ取引(為替予約や通貨オプション取引)により為替変動リスクをヘッジすることにしており、経営成績に与える影響を軽減しています。
当社グループが各連結年度末において保有する外貨建債権債務において、主要な外貨である米ドル、ユーロおよび中国元に係る為替変動リスクのエクスポージャー(純額)は、以下のとおりです。なお、デリバティブ取引により為替変動リスクがヘッジされている金額は除いています。
当社グループが各連結会計年度末において保有する外貨建債権債務において、日本円が10%円高になった場合の連結損益計算書の税引前利益に与える影響は、以下のとおりです。
本分析は、機能通貨建の金融商品、および在外営業活動体の資産及び負債、収益及び費用を円貨に換算する際の影響は含んでいません。また、算定に使用した各通貨以外の通貨は変動しないことを前提としています。
(ⅱ)金利リスク管理
当社グループは、事業活動の中で様々な金利変動リスクに晒されています。有利子負債のうち、短期借入金およびコマーシャル・ペーパーは主に営業取引に係る資金調達であり、長期借入金、社債およびリース負債は主に投融資、設備投資および営業取引に係る資金調達です。変動金利の借入金は金利の変動リスクに晒されていますが、必要に応じて個別契約ごとに金利スワップ取引等のデリバティブ取引を用いて金利変動リスクをヘッジしています。そのため、当社グループにおける金利変動リスクに対するエクスポージャーは限定的であり、金利変動に対する影響は軽微であると判断しています。
(3)金融商品の公正価値
公正価値で測定する金融商品について、測定に用いたインプットの観察可能性および重要性に応じた公正価値測定額を、レベル1からレベル3まで分類しています。
レベル1:活発な市場における同一の資産又は負債の市場価格(無調整)
レベル2:レベル1以外の、観察可能な価格を直接又は間接的に使用して算出された公正価値
レベル3:観察不能なインプットを含む評価技法から算出された公正価値
① 公正価値の算定方法
金融商品の公正価値の算定方法は以下のとおりです。
(現金及び現金同等物、営業債権及びその他の債権、営業債務及びその他の債務)
短期間で決済されるため、公正価値は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額に基づいています。
(その他の金融資産、その他の金融負債)
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産および純損益を通じて公正価値で測定する金融資産のうち、上場株式は、期末日の市場価格により算定しています。非上場株式および出資金は、割引将来キャッシュ・フロー法等により算定しています。
償却原価で測定するその他の金融資産は、主に長期貸付金、敷金及び差入保証金です。また、償却原価で測定するその他の金融負債は、主に長期未払金です。長期貸付金、敷金及び差入保証金ならびに長期未払金の公正価値については将来キャッシュ・フローを現在の市場利子等で割り引いた現在価値により算定しています。なお、短期間で決済される償却原価で測定する金融資産、金融負債については、公正価値は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額に基づいています。
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産または金融負債であるデリバティブのうち、為替予約および金利スワップについては、取引先金融機関から提示された先物為替相場または会計期間末日の金利スワップの利率等に基づいて算定しています。持分法で会計処理されている投資に係る売建コール・オプション負債は、対象となる株式の公正価値や満期までの期間、ボラティリティ等に基づき、二項モデルによって算定しています。
(社債及び借入金)
短期借入金は、短期間で決済されるため、公正価値は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額に基づいています。
長期借入金のうち変動金利によるものは、短期間で市場金利が反映されるため、公正価値は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額に基づいています。
長期借入金のうち固定金利によるものは、将来キャッシュ・フローを新規に同様の契約を実行した場合に想定される利率で割り引いた現在価値により算定しています。
社債は、市場価格等に基づいて算定しています。
② 償却原価で測定する金融商品
償却原価で測定する金融商品の帳簿価額と公正価値は以下のとおりです。なお、公正価値と帳簿価額が極めて近似している金融商品については、以下の表に含めていません。
(注) 公正価値ヒエラルキーのレベルは2に区分しています。
③ 公正価値で測定する金融商品
公正価値で測定する金融商品の公正価値ヒエラルキーは以下のとおりです。
前連結会計年度 (2022年12月31日)
当連結会計年度 (2023年12月31日)
公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、振替を生じさせた事象または状況の変化が生じた日に認識しています。前連結会計年度および当連結会計年度において、公正価値レベル1とレベル2およびレベル3の間の振替は行っていません。
④ レベル3に分類された金融商品の公正価値測定に関する情報
レベル3に分類された金融商品は主に非上場株式、出資金および持分法で会計処理されている投資に係る売建コール・オプション負債です。非上場株式と出資金については割引将来キャッシュ・フロー法等を用いて算定しています。持分法で会計処理されている投資に係る売建コール・オプション負債は、対象となる株式の公正価値や満期までの期間、ボラティリティ等のインプットを用いて、二項モデルに基づき算定しています。
レベル3に分類された金融商品については、グループ会計方針および会計指針に従い、対象となる金融商品の性質、特徴およびリスクを適切に反映できる評価技法およびキャッシュ・フロー等のインプットを用いて測定し、担当部門の担当者が評価および評価結果の分析を実施しています。評価結果は担当部門の責任者によりレビューされ承認されています。
レベル3に分類した金融商品について、観察可能でないインプットを合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合に著しい公正価値の増減は見込まれていません。
⑤ レベル3に分類された金融商品の調整表
レベル3に分類された金融商品の期首から期末までの変動は以下のとおりです。
前連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(注) 1 連結損益計算書の「金融収益」および「金融費用」に含まれています。各期末日現在で保有している純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に関連する未実現損益の変動に起因する額は、前連結会計年度120百万円、当連結会計年度408百万円です。各期末日現在で保有している純損益を通じて公正価値で測定する金融負債に関連する未実現損益の変動に起因する額は、当連結会計年度515百万円です。
2 連結包括利益計算書の「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産」に含まれています。
(4) ヘッジ会計
① リスク管理方針
当社グループでは、デリバティブとして外貨建債権債務や確実に発生すると見込まれる予定取引による外貨建債権債務に係る為替の変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした為替予約取引や通貨オプション取引、借入金に係る支払金利の変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした金利スワップ取引、ならびに外貨建借入金に係る為替の変動リスクおよび支払金利の変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした金利通貨スワップ取引を実施しています。このうち、ヘッジ会計の要件を満たしている金利スワップ取引をキャッシュ・フロー・ヘッジに指定してヘッジ会計を適用しています。
ヘッジ会計の適用にあたっては、ヘッジ期間にわたりヘッジ関係の高い有効性を保つため、原則としてヘッジ手段とヘッジ対象の想定元本、期間(満期)および金利基礎数値は一致させています。また、ヘッジ手段とヘッジ対象の関係に基づいて適切なヘッジ比率を設定しており、原則として1対1の関係となるよう設定しています。
② ヘッジ手段として指定した項目に関する情報
ヘッジ手段として指定した項目に関する金額は以下のとおりです。
前連結会計年度 (2022年12月31日)
当連結会計年度 (2023年12月31日)
該当事項はありません。
③ ヘッジ対象として指定した項目に関する情報
ヘッジ対象として指定した項目に関して、継続しているヘッジに係るキャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金の残高は以下のとおりです。
なお、ヘッジ会計を中止したヘッジ関係から生じたキャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金はありません。また、純損益に認識したヘッジの非有効部分の金額に重要性はないため、ヘッジ非有効部分を認識する基礎として用いたヘッジ手段および対象の公正価値の変動の記載は省略しています。
④ ヘッジ会計の適用による連結損益計算書および連結包括利益計算書における影響
ヘッジ会計の適用による連結損益計算書およびその他の包括利益への影響(税効果考慮前)は以下のとおりです。
前連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
36.主要な子会社
(1) 主要な子会社
当連結会計年度末の主要な子会社の状況は、「第1 企業の概況 4.関係会社の状況」において記載のとおりです。
前連結会計年度と比べ、子会社は3社増加、8社減少しています。
(2) 子会社に対する支配の喪失に伴う損益
前連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(プロフェッショナル事業における会社分割および承継会社の株式譲渡、資産譲渡)
① 支配の喪失の概要
当社は、2022年7月1日付けで当社のプロフェッショナル事業(以下「対象事業」という。)を当社から会社分割により資生堂プロフェッショナル㈱(以下「SPI社」という。)に承継させ、SPI社の株式の80%をHenkel AG & Co. KGaA(以下「ヘンケル社」という。)の子会社であるHenkel Nederland B.V.に譲渡するとともに、資生堂プロフェッショナル(タイランド) Co. Ltd.の全株式をヘンケル社グループ会社に譲渡しました。また、当社子会社4社(資生堂(中国)投資有限公司、資生堂香港有限公司、資生堂シンガポールCo. (Pte) Ltd. 、韓国資生堂Co., Ltd.)においては、対象事業の資産をヘンケル社グループ会社に譲渡しました。
上記を除くアジアで対象事業を展開する当社子会社2社(法徠麗國際股份有限公司、資生堂マレーシアSdn. Bhd.)は、譲渡対価は2022年12月に受領し、2023年1月1日付けで対象事業に係る資産を譲渡しました。
上記取引に加え、正味運転資本の減少等を調整した後の、株式および資産の譲渡対価合計は、11,884百万円です。なお、この調整は、2022年度に計上する事業譲渡益に影響はありません。
なお、この会社分割、株式譲渡、資産譲渡は、当社およびヘンケル社間の2022年2月9日付けPurchase Agreementに基づいて行われています。
以下、2022年に実行した対象事業の譲渡の内容となります。
② 支配喪失時の資産および負債の主な内訳
③ 受取対価と売却による収支の関係
④ 支配喪失に伴う損益
事業譲渡益10,901百万円のうち、旧子会社に対して保持している残余投資を支配喪失日現在の公正価値で測定することに起因する部分は2,060百万円です。これらは連結損益計算書の「その他の営業収益」に含まれています。
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(パーソナルケア製品の生産事業譲渡に伴う会社分割および承継会社の株式譲渡、出資持分の譲渡)
① 支配の喪失の概要
当社は、2023年4月1日付けで資生堂久喜工場において営むパーソナルケア製品の生産事業を、当社から会社分割(吸収分割)により㈱ファイントゥデイインダストリーズ(以下「FTI」という。)に承継させ、FTIの全株式をFTHに譲渡しました。
また、2023年12月1日付けで当社の子会社でベトナム工場を運営する資生堂ベトナムInc.(以下「SVI」という。)の出資持分のすべてをFTHに譲渡しました。
これらの会社分割および株式譲渡は、2022年8月1日に当社および㈱Asian Personal Care Holding(現、FTH)との間で締結された譲渡契約書に基づき行われています。
以下、2023年に実行した対象事業の譲渡の内容となります。
② 支配喪失時の資産及び負債の主な内訳
③ 受取対価と売却による収支の関係
(注) 正味運転資本の減少等を調整した後の金額です。未収入金は受取対価のうち当連結会計年度末日時点で未入金の金額です。
④ 支配喪失に伴う損益
当連結会計年度においてFTI株式およびSVI出資持分の支配の喪失に伴い認識した損失は7,767百万円であり、連結損益計算書上、「その他の営業費用」に含まれています。当該譲渡は持分法で会計処理する投資先に対するものですが、支配の喪失であるため事業譲渡損は全額を認識しています。
また、当連結会計年度において計上している持分法による投資利益には、当該事業譲渡から生じた金額1,730百万円が含まれています。これは当連結会計年度末日時点で、当社持分法適用関連会社であるFTHにおいて、取得資産および引受負債の公正価値測定が未了であり、取得原価の配分が完了していないため、上記金額は、現時点における入手可能な合理的な情報に基づき、暫定的に算定しています。
37.関連当事者
(1) 関連当事者との取引
前連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
該当事項はありません。
(2) 主要な経営幹部に対する報酬
主要な経営幹部に対する報酬は、以下のとおりです。
38.コミットメント
決算日以降の支出に関するコミットメントは以下のとおりです。
上記のほか、前連結会計年度末において、まだ使用を開始していない契約済みのリース取引は451百万円です。この契約は賃貸期間が開始していないため、使用権資産及びリース負債を計上していません。当連結会計年度末には、まだ使用を開始していない契約済みのリース取引はありません。
(注) 当社グループでは、各期末日時点において、契約総額が確定しているシステム開発、運用・保守の一括契約のうち一部は、具体的な支出の対価が未確定であるため、契約残高を開示しています。
そのため、当該金額には、将来の期間において費用として認識される金額が含まれています。
39.偶発事象
(業務提携先との契約に関する異議申し立て)
当社の欧州子会社は、2023年2月に業務提携先との契約において記載されている業務の履行に関する異議申し立てを受けました。本件に関して申し立て内容を精査し、調停裁判所に弊社主張を提出しています。現時点で申し立てに基づく支払額を合理的に見積ることはできず、本件に関して計上した債務はありません。
40.後発事象
(取得による企業結合)
当社は、2023年12月22日、連結子会社の資生堂アメリカズCorp.(以下「資生堂アメリカ」という。)を通じて、皮膚科学をベースとしたプレステージスキンケアブランド「Dr. Dennis Gross Skincare」を所有するDDG Skincare Holdings LLC(以下「買収対象企業」という。)を買収することにつき、資生堂アメリカ、買収対象企業および同社株主との間で合意し、持分売買契約を締結しました。2024年2月5日、本契約に基づき買収対象企業の株式取得の手続きを完了しました。
1. 企業結合の概要
(1) 被取得企業の名称および事業の概要
被取得企業の名称 DDG Skincare Holdings LLC
事業の内容 化粧品の販売
(2) 企業結合を行った主な理由
グローバルで大きな成長が期待される「皮膚科医などの専門家などが開発に関わっている、または監修した化粧品」の市場の中でも、さらに大きな需要ポテンシャルが見込まれる米国で同ブランドをポートフォリオに加えることにより、主力であるプレステージスキンケアの強化を加速させていくためです。また、高い収益性を持つ同ブランドが加わることにより、成長性・収益性の拡大が期待され、その結果として適正な地域ポートフォリオへの転換を目指します。当社の研究開発力およびグローバルに展開するプラットフォーム・経営資源を活かし、同ブランドを当社のプレステージスキンケアブランドの主力を担うブランドへと成長させていきます。
(3) 被取得企業の支配獲得方法
現金を対価とする株式取得
(4) 取得日
2024年2月5日
(5) 取得した持分比率
100%
※ 買収対象企業の持分保有者を整理するために、その持分の一部(10%)を一時的に保有することとなるMPGC DDG II Blocker, LLCという法人が存在しますが、資生堂アメリカはその法人も併せて買収し、直接または間接に買収対象企業の持分を100%保有します。
2. 譲渡対価の公正価値
現金 64,613百万円
なお取得日における対価の支払いのため、当社は2024年2月2日に、48,000百万円の短期借入を実施しています。
3. 企業結合とは別個に認識した取引
当企業結合にかかる取得関連費用として当連結会計年度に914百万円を「販売費及び一般管理費」にて費用処理しており、翌連結会計年度に232百万円を見込んでいます。
また、リテンションボーナスの支払合計6百万米ドル(864百万円)およびマイルストーンボーナスの支払合計10百万米ドル(1,440百万円)を企業結合とは別個に認識し、翌連結会計年度以降それぞれ3年間、5年間にわたり「販売費及び一般管理費」にて費用処理していきます。
4. 取得日における取得資産および引受負債の公正価値
現在算定中です。
5. 認識するのれんの金額、発生原因
現在算定中です。
(早期退職支援プランの実施)
当社は、2024年2月29日付の取締役会において、日本事業を統括する資生堂ジャパン㈱(以下「資生堂ジャパン」という。)のビジネストランスフォーメーションとその一環としての早期退職支援プランの実施を決議しました。
1.早期退職支援プランを実施する理由
資生堂ジャパンにおいて、「持続的な成長」、「稼げる基盤構築」、「人財変革」の3つを柱とする新経営改革プラン「ミライシフトNIPPON 2025」を実行していきます。このうち「人財変革」において、自己革新を続ける人財・組織の早期確立のために、社員一人ひとりのキャリアを支援する「ミライキャリアプラン」の一環として、新たなチャレンジを目指し、当社で培われた経験やスキルを、社会や社外でのキャリアで活かしたいと考える社員に対して、早期退職支援プランを提供することを決定しました。
2.早期退職支援プランの概要
(1) 対象者 現資生堂ジャパン所属社員のうち、一定の年齢および勤続年数等の条件を満たす者
(2) 想定人数 約1,500名
(3) 募集期間 2024年4月17日~2024年5月8日
(4) 退職日 2024年9月30日
(5) 支援プラン 退職時年齢に応じた特別加算金を通常の退職金に加算
希望者に対して再就職支援サービスを提供
3.早期退職支援プランの実施による損益への影響
当該事項が2024年12月期の業績へ及ぼす影響としては、退職加算金などの費用の総額は概ね190億円と見込んでいます。
(2) 【その他】
(当連結会計年度における四半期情報等)
(重要な訴訟事件等)
重要な訴訟事件等については、(1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記「39. 偶発事象」に記載しています。
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
【製造原価明細書】
(注) 1 原材料費に含まれる外注加工費は、前事業年度10,913百万円、当事業年度10,551百万円です。
2 主な内訳は次のとおりです。
(原価計算の方法)
標準原価に基づく単純総合原価計算を採用し、原価差額は期末に売上原価、製品および仕掛品に配賦しています。
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
当事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1 有価証券の評価基準及び評価方法
(1) 子会社株式および関連会社株式
移動平均法による原価法
(2) その他有価証券
①市場価格のない株式等以外のもの
決算期末日の市場価格等に基づく時価法
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は主として移動平均法により算定)
なお、預金と同様の性格を有する有価証券については、移動平均法による原価法によっています。
②市場価格のない株式等
移動平均法による原価法。ただし、投資事業有限責任組合等への出資は組合等の財産の持分相当額を有価証券として計上し、組合等の営業により獲得した損益の持分相当額を損益として計上しています。
2 棚卸資産の評価基準及び評価方法
総平均法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)で評価しています。
3 固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しています。なお、主な耐用年数は次のとおりです。
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しています。なお、主な耐用年数は次のとおりです。
ソフトウエア 5~10年
(3) リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しています。
(4) 長期前払費用
定額法を採用しています。
4 引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。
(2) 賞与引当金
従業員に対する賞与支払いに備えるため、将来の支給見込額に基づき、当事業年度の負担見込額を計上しています。なお、取締役を兼務しないエグゼクティブオフィサーに対する賞与引当金を含んでおり、その計上基準は役員賞与引当金と同様です。
(3) 役員賞与引当金
エグゼクティブオフィサーを兼務する取締役に対する賞与支払いに備えるため、将来の支給見込額に基づき、当事業年度の負担見込額を計上しています。
(4) 構造改革引当金
構造改革に係る損失に備え、将来に発生することが見込まれる損失額を計上しています。
(5) 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務および年金資産の見込額に基づいて計上しています。
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっています。
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(10年)による定額法により費用処理しています。
数理計算上の差異は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(10年)による定額法により翌事業年度から費用処理しています。
(6) 債務保証損失引当金
債務保証に係る損失に備えるため、被保証先の財政状態等を勘案し、損失負担見込額を計上しています。
5 ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理によっています。なお、一体処理(特例処理、振当処理)の要件を満たす金利通貨スワップ取引については、一体処理によっています。
6 収益および費用の計上基準
当社は、主に化粧品等の製造・販売を行っています。なお、製商品の販売については、製商品の引渡時点等において、顧客が当該製商品に対する支配を獲得することから、当該製商品の引渡時点等で収益を認識しています。また、収益は顧客との契約において約束された対価から、値引き、リベートおよび返品等を控除した金額で測定しています。
7 その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
(1) グループ通算制度の適用
当社は、グループ通算制度を適用しています。
(2) 退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異および未認識過去勤務費用の会計処理の方法は連結財務諸表におけるこれらの会計処理の方法と異なっています。
(重要な会計上の見積り)
(資生堂アメリカズCorp.(以下「資生堂アメリカ」という。)に係る関係会社株式の評価)
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(2) 会計上の見積りの内容について財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
関係会社に対する投資等、市場価格のない株式は、当該株式の発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下したときには、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除いて、投資について評価損の認識が必要となります。資生堂アメリカに係る関係会社株式については、取得原価をもって貸借対照表価額としていますが、当事業年度末においては実質価額が取得原価に対して著しく低下しておらず、関係会社株式評価損を計上していません。なお、資生堂アメリカの実質価額には資生堂アメリカ資金生成単位に関する超過収益力が含まれています。詳細は、「1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「4. 重要な会計上の見積りおよび判断」に記載しています。
(貸借対照表関係)
(注) 1 関係会社に対する金銭債権および金銭債務
(注) 関係会社に対する金銭債権債務で貸借対照表上、独立掲記されているものを除いています。
(損益計算書関係)
(注) 1 関係会社との取引に係るものが次のとおり含まれています。
(注) 2 販売費及び一般管理費の主要な費目および金額ならびにおおよその割合は次のとおりです。
おおよその割合
(注) 3 固定資産売却益
前事業年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
当社所有の不動産売却に伴い発生した収益を固定資産売却益として特別利益に計上しています。
当事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
当社所有の不動産売却に伴い発生した収益を固定資産売却益として特別利益に計上しています。
(注) 4 事業譲渡益
前事業年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
2022年7月1日にプロフェッショナル事業を譲渡しており、その譲渡に起因して発生した損益を事業譲渡益として特別利益に計上しています。
当事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
該当事項はありません。
(注) 5 減損損失
前事業年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
パーソナルケア製品の生産事業譲渡の契約締結に伴い、2023年度に譲渡された久喜工場の固定資産に係る減損損失を特別損失に計上しています。
当事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
パーソナルケア製品の生産事業譲渡の契約締結に伴い2023年度に譲渡された久喜工場の固定資産に係る減損損失693百万円、大阪工場の生産を大阪茨木工場に統合することに伴う固定資産に係る減損損失6,196百万円を特別損失に計上しています。
(注) 6 構造改革費用
前事業年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
パーソナルケア製品の生産事業譲渡の契約締結に伴う割増退職金2,073百万円、事業譲渡等に係るアドバイザリー費用1,101百万円、および㈱エフティ資生堂に対する関係会社預け金の債権放棄等と前事業年度に計上した貸倒引当金および関係会社投資損失引当金との差額303百万円等を構造改革費用として特別損失に計上しています。
当事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
パーソナルケア製品の生産事業譲渡の契約締結に付随する費用5,025百万円、資生堂薬品㈱の事業を資生堂ジャパン㈱が承継することに伴い発生する費用664百万円等を構造改革費用として特別損失に計上しています。
(注) 7 事業譲渡損
前事業年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
該当事項はありません。
当事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
当社は、2023年4月1日付けで久喜工場において営むパーソナルケア製品の生産事業を当社から会社分割(吸収分割)により子会社の㈱ファイントゥデイインダストリーズ(以下「FTI」という。)に承継させ、FTIの全株式を当社の関連会社である㈱ファイントゥデイホールディングス(以下「FTH」という。)に譲渡しました。また、2023年12月1日付けで当社の子会社でベトナム工場を運営する資生堂ベトナムInc.の出資持分のすべてをFTHに譲渡しました。それらの譲渡に起因して発生した損失を事業譲渡損として特別損失に計上しています。
(有価証券関係)
前事業年度(2022年12月31日)
子会社株式および関連会社株式
子会社株式および関連会社株式は、市場価格のない株式等のため、時価を記載していません。
当事業年度(2023年12月31日)
子会社株式および関連会社株式
子会社株式および関連会社株式は、市場価格のない株式等のため、時価を記載していません。
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産および繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主
要な項目別の内訳
3 法人税および地方法人税の会計処理またはこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、当事業年度から、連結納税制度からグループ通算制度へ移行しています。これに伴い、法人税および地方税ならびに税効果会計の会計処理および開示については、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号2021年8月12日。以下「実務対応報告第42号」という。)に従っています。また、実務対応報告第42号第32項(1)に基づき、実務対応報告第42号の適用に伴う会計方針の変更による影響はないものとみなしています。
(企業結合等関係)
「1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「36.主要な子会社」に記載しているため、注記を省略しています。
(重要な後発事象)
多額な資金の借入
「1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「40.後発事象(取得による企業結合)」に記載しているため、注記を省略しています。
④ 【附属明細表】
【有価証券明細表】
財務諸表等規則第121条第3項により、記載を省略しています。
【有形固定資産等明細表】
(単位:百万円)
(注) 1 当期減少額の(内書)は減損損失による減少です。
2 建設仮勘定の増加は、主に「福岡久留米工場」の機械及び装置の取得によるものです。
3 建設仮勘定の減少は、主に「福岡久留米工場」の機械及び装置の取得に伴う本勘定への振替によるものです。
(単位:百万円)
(注) 1 当期減少額の(内書)は減損損失による減少です。
2 ソフトウエアおよびソフトウエア仮勘定の増加は、主に「グローバル基幹システム」の開発によるものです。
【引当金明細表】
(単位:百万円)
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しています。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 1 当社の単元未満株式を有する株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができません。
(1) 会社法第189条第2項各号に掲げる権利
(2) 会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
(3) 株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
(4) 単元未満株式の買増請求をする権利
2 上記の優待制度は、2018年12月末日時点の株主名簿に記載または記録されている株主さまから適用させていただいています。
第7 【提出会社の参考情報】
1【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2【その他の参考情報】
当連結会計年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しています。
(1) 有価証券報告書およびその添付書類ならびに確認書
事業年度 第123期 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) 2023年3月24日 関東財務局長に提出。
(2) 内部統制報告書およびその添付書類
2023年3月24日 関東財務局長に提出。
(3) 四半期報告書および確認書
第124期 第1四半期(自 2023年1月1日 至 2023年3月31日) 2023年5月12日 関東財務局長に提出。
第124期 第2四半期(自 2023年4月1日 至 2023年6月30日) 2023年8月8日 関東財務局長に提出。
第124期 第3四半期(自 2023年7月1日 至 2023年9月30日) 2023年11月10日 関東財務局長に提出。
(4) 臨時報告書
金融商品取引法第24条の5第4項および企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2に基づく臨時報告書
2023年3月27日 関東財務局長に提出。
(5) 有価証券報告書の訂正報告書および確認書
事業年度 第122期 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) 2023年3月24日 関東財務局長に提出。
(6) 有価証券届出書およびその添付書類
パフォーマンス・シェア・ユニット制度に伴う自己株式の処分に係る有価証券届出書
2023年5月12日 関東財務局長に提出。
(7) 訂正発行登録書(普通社債)
2023年3月24日 関東財務局長に提出。
2023年3月27日 関東財務局長に提出。
2023年4月28日 関東財務局長に提出。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。


