第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1 国際会計基準(以下、「IFRS」という。)により連結財務諸表を作成しています。
2 希薄化後1株当たり当期利益は、潜在株式が存在しないため記載していません。
3 従業員数は就業人員を記載しています。
4 当社は、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託を導入しており、当該信託が保有する当社株式については、連結財務諸表において自己株式として計上しています。また、1株当たり親会社の所有者に帰属する持分及び基本的1株当たり当期利益の算定上、当該株式数を期末自己株式数及び期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めています。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、潜在株式が存在しないため記載していません。
2 従業員数は就業人員を記載しています。
3 当社は、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託を導入しており、当該信託が保有する当社株式については、財務諸表において自己株式として計上しています。また、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益の算定上、当該株式数を期末自己株式数及び期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めています。
4 最高株価及び最低株価は2022年4月4日より東京証券取引所(プライム市場)におけるものであり、それ以前は東京証券取引所(市場第一部)におけるものです。
2 【沿革】
3 【事業の内容】
当企業集団は日本特殊陶業㈱(以下「当社」)、子会社62社、関連会社14社で構成され、自動車関連事業並びにコンポーネント・ソリューション事業に関する製品の製造販売等を主な事業内容としています。当社グループの事業に係る位置付けの概要は次のとおりです。
なお、当連結会計年度より、報告セグメント区分を変更しています。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.セグメント情報」をご覧ください。
<自動車関連>
当事業は、スパークプラグ、グロープラグ、自動車用各種センサをはじめとした自動車部品の製造販売を行っています。
国内では当社が製造販売を行っています。また、当社から㈱日特スパークテックWKS・セラミックセンサ㈱をはじめとした国内子会社へ原材料・部品を支給して製造委託を行うなどして、完成品及び半製品・組立部品として購入した上で販売しています。
海外ではNiterraブラジル㈲でスパークプラグの一貫生産と販売を行っている他、Niterra North America㈱をはじめとする北米、中国・韓国及び東南アジア、欧州の海外製造販売子会社・関連会社において当社から部品及び原材料を購入して完成品を組立、各地域で販売を行っています。また、Wells Vehicle Electronics, L.P.では自動車関連品の一貫生産と販売を行っています。更には、各海外工場で製造した半製品・部品の一部を、当社をはじめ各製造拠点で組立部品としても活用しています。
一方、上記の海外製造販売子会社及びNiterra EMEA㈲をはじめとした海外販売子会社は、当社及び上記海外製造子会社から完成品を仕入れ、各地域において顧客への販売を行っています。
<コンポーネント・ソリューション>
当事業は、工作機械用の切削工具、産業用セラミック製品、半導体製造装置用部品、ICパッケージをはじめとした半導体部品、燃料電池、窒化ケイ素関連製品及び医療用酸素濃縮装置等の製造販売を行っています。
国内では当社、㈱NTKセラテック、㈱Niterra Materialsをはじめとした子会社が製造販売を行っています。また、当社からNTKセラミック㈱をはじめとした国内子会社・関連会社へ原材料・部品を支給して製造委託を行うなどして、完成品及び半製品・部品として購入した上で販売しています。
海外ではCAIRE Inc.が一貫生産と販売を行っている一方、Niterra North America㈱をはじめとした海外販売子会社は、当社及び上記製造子会社から完成品を仕入れ、各地域において顧客へ販売を行っています。
<その他>
日特アルファサービス㈱にて福利厚生サービスを行っています。
上記事項の概略は、次のとおりです。

4 【関係会社の状況】
(注) 1 「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しています。
2 2026年4月1日付で、㈱南勢セラミックは㈱Niterraアドバンスドセラミックへ社名を変更しました。
3 特定子会社に該当する子会社は次のとおりです。
Niterra米国ホールディング㈱、Niterra North America㈱、Wells Vehicle Electronics Holdings Corp.、CAIRE Inc.、Niterra EMEA㈲、Niterraアジア㈱、㈱日特スパークテックWKS
4 議決権に対する所有割合の( )内は間接所有割合であり、内数です。なお、Niterra North America㈱の議決権に対する所有割合100%は、Niterra米国ホールディング㈱を通じて間接所有しているものであり、Wells Vehicle Electronics, L.P.の議決権に対する所有割合100%は、Wells Vehicle Electronics Holdings Corp.を通じて間接所有しているものであり、㈱Niterraアドバンスドセラミックの議決権に対する所有割合100%は、㈱NTKセラテックを通じて間接所有しているものです。また、Niterraフィリピン㈱及びNiterraベトナム㈲の議決権に対する所有割合100%は、Niterraタイ㈱を通じて間接所有しているものです。また、Niterraインドネシア㈱の議決権に対する所有割合0%は、Niterra IBC アジア㈱を通じて間接所有しているものです。
5 Niterra North America㈱、Niterra EMEA㈲については、売上収益(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上収益に占める割合が10%を超えており、主要な損益情報等は次のとおりです。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 会社の経営基本方針
当社は、技術立脚の提案型企業として、時代が要請する新たな価値と優れた品質の提供により、顧客や社会から高い信頼を得られるリーディングカンパニーを目指すとともに、社員の個性と能力を十分発揮できる環境を整え、絶えず前進する積極的な姿勢とスピーディな行動で企業価値を高めることを基本としています。
(2) 中長期的な経営方針
①「2040 ありたい姿」と「長期経営計画 2030」
当社グループは、「“ceramics and Beyond, eXceeding imagination”『セラミックスとその先へ、想像のその先へ』」をスローガンに掲げ、「『これまで培ってきたセラミックスを中心としたコア・アセット』と『新たなコア・アセット』を取り込み、異なる資源を繋ぎ、最小限の資源を徹底的に使い抜き、再生・循環ソリューションを社会に提供する」ことを使命としています。これらを踏まえた2040年時点でのありたい姿を「“特殊な”技術と発想で社会的課題を解決し、『地球を輝かせる企業』となる」と定義し、グループ一丸となり社会的課題を解決していくことを目指します。

「長期経営計画 2030」は、「2040 ありたい姿」を見据え、中間地点である2030年までの戦略と具体的取組みを示したものです。

「長期経営計画 2030」では、引き続き、事業ポートフォリオの最適化を図ってまいりますが、自動車関連事業で得た収益を源泉として、当社グループのコア・アセットやセラミックス素材技術と親和性のある隣接領域へリソースを集中し、新たな事業領域の拡大を目指します。具体的な注力ドメインは、「モビリティ」「半導体」「環境・エネルギー」とし、いずれもセラミックス技術を活用していく方針です。この「長期経営計画 2030」の実現に向け、2025年度から2029年度を対象期間とする「中期経営計画 2030」を策定し、具体的な施策や経営目標を定めています。
②「中期経営計画 2030」
1)基本方針
「中期経営計画 2030」は、「長期経営計画 2030」の最終段階として、持続的成長に向けてやりきる中期経営計画と位置付けています。「モビリティ」「半導体」「環境・エネルギー」領域へ絞り、これまで培ってきたセラミックスや無機材料などのコア・アセットを軸とした新しい事業の創出に加え、強みである内燃機関事業の更なる強化に取り組んでまいります。また、これらを通じた事業ポートフォリオの最適化を支えるべく、経営基盤の更なる改革を強力に推進してまいります。

2)経営目標
セラミックスを基盤としたドメインに注力し、持続的な成長に向けトップラインを伸ばすこと及び自動車関連事業・SPE事業等への成長投資により、稼ぐ力を向上させることによって、以下の目標値を目指してまいります。

※1 EBITDA:営業利益+減価償却費+減損損失
※2 営業利益及びその関連項目は、M&A案件の取得原価の資産及び負債への配分(PPA)並びにその償却費を一定の前提で想定した値
なお、この目標値には、2025年9月に株式会社デンソーとの間で事業譲渡契約を締結したスパークプラグ事業・排気センサ事業についても、一定の仮定のもと、含めています。
3)重点課題
■自動車関連事業
xEV含むパワートレインの多様化により、内燃機関製品の貢献領域としては、新車組付け用・補修用製品市場ともに堅調な需要が継続する見通しです。このような状況のもと、グローバルでのシェア拡大、補修用製品市場での貴金属プラグ需要増加への対応、補修用製品の商材拡大に取り組んでまいります。
加えて、2025年9月1日付けで公表した「株式会社デンソーのスパークプラグ事業および排気センサ事業の譲受に関するお知らせ」にも記載の通り、当社は内燃機関製品の供給責任を果たすべく、株式会社デンソーとの間で事業譲渡契約を締結しました。現在は、国内外の競争法当局によるクリアランスその他の法令上必要となる関係当局の許認可等の取得等に向けて対応しています。
■コンポーネント・ソリューション事業
・SPE事業
生成AI活用などに伴う半導体需要の拡大による半導体製造装置市場の成長が見込まれる中、メモリ市場・ロジック市場ともにエッチング装置の需要が高まる見通しです。このような状況のもと、当社グループのコア・アセットであるセラミック技術の活用による製品の差別化や生産能力の拡大、在庫の適正化や設備稼働率向上など、市場変動に強い生産体制の構築に取り組んでまいります。
・窒化ケイ素事業
世界的なBEV化の遅れにより、短期的な需要は低迷しているものの、中長期的には窒化ケイ素を利用した電気自動車(EV)等のモーター用軸受けに使用される「窒化ケイ素セラミックボール」やパワー半導体に用いる「窒化ケイ素放熱基板」の需要が高まる見通しです。このような状況のもと、当社は2025年6月に窒化ケイ素関連の製品群を有する東芝マテリアル株式会社(現:株式会社Niterra Materials)の株式を取得しました。両社のシナジーにより材料や製造手法で更なる差別化を図るとともに、当社グループの強みである内燃機関事業で構築した新車組付け用製品の販売チャネルの有効的な活用に取り組んでまいります。
■経営基盤の強化
・人材ポートフォリオの最適化
セラミックスを中心とした成長、新規事業へのリソース集中と内燃機関事業の更なる強化を通じた事業ポートフォリオの最適化に向け、その実現をグローバルで支えるべく、「適時適切・適所適材」な人材ポートフォリオの構築に取り組んでまいります。そのために、「多様で主体的な人材がNiterraウェイを体現する」ことを優先課題とし、「Niterraタレントマネジメント」をグローバルで展開してまいります。具体的には、「Niterraウェイ」の浸透や、グループ内のコアポジションについて共通指標に基づきグレーディングを設定する「グローバルグレーディング」、従業員自らの意思によるグループ内のコアポジションへの異動を可能とする「グローバルジョブポスティング」の整備を進めています。
4)キャッシュ・アロケーションと株主還元
注力ドメインである「モビリティ」「半導体」「環境・エネルギー」へ集中的にキャッシュを充当することで持続的な成長を支えることを基軸とすると同時に、株主還元の充実も図ってまいります。株主還元については、DOE指標の導入による安定的な配当をベースとしつつ、利益成長も考慮した配当方針に加え、事業投資や人的資本への投資、研究開発費等も含め資本配分を総合的に考慮した上で、適正資本水準を超過する部分については、自己株式の取得も検討してまいります。

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) サステナビリティ共通
当社グループは、2040年のありたい姿「地球を輝かせる企業」の実現に向け、社会的課題の解決と新たな価値提供を経営の原点に据えています。持続可能な社会への寄与と中長期的な企業価値向上を両立させるため、以下の理念体系及び推進体制に基づき、サステナビリティ経営を推進しています。
理念体系(Niterraウェイ):
・森村グループの創立時からの精神を継承し、企業理念やCSR・サステナビリティ憲章、企業行動規範等から成る「Niterraウェイ」を制定
・社会的課題解決に資する製品・サービスの提供を自らの使命と認識
戦略の方向性:
・国連グローバル・コンパクト、SDGs(持続可能な開発目標)、TCFD等の国際規範や目標、ガイドラインを支持し、「優先的に取り組む経営課題(Niterraマテリアリティ)」を策定
・事業を通じた価値創造を軸に各種取り組みを展開
価値向上のストーリー:
Niterraウェイを指針として「社会的課題の解決」と「経済合理性」を同時に追求し、強固な経営基盤を構築することで、ステークホルダーからの信頼獲得とレジリエンスの強化を図ります。

① ガバナンス
サステナビリティ経営の実効性を担保し、中長期的な企業価値向上を監督するため、以下のガバナンス体制を構築しています。
サステナビリティ委員会(取締役会諮問機関)
・委員長:社外取締役(外部視点を重視した監督体制)
・活動内容:長期視点でのサステナビリティ経営方針に関する事項を審議し、取締役会へ答申
業務執行と推進体制:専門委員会(執行側に6つ)
・活動内容:ESGの各分野の具体活動。経営会議を通じた報告ラインにより、気候変動対応やリスクマネジメント等の重要情報を適時・適切に取締役会へ共有。
・重要度の高いテーマである人権について、「人権分科会」をコンプライアンス委員会に設置し、人権デュー・ディリジェンスの有効性を確認。
外部知見の活用:
・必要に応じて外部有識者を招聘
・長期的な視座に基づいた議論を行うことで、サステナビリティ経営の質的向上を図る。

② 戦略
2040年のありたい姿の実現に向け、以下の3つの重点領域を「優先的に取り組む経営課題(Niterraマテリアリティ)」として定め、資源投入を加速しています。
2040年のありたい姿目指す姿:
「技術と発想で地球を輝かせる」を実現し、社会的課題の解決と経済合理性の両立を図る
社会的課題解決:技術と発想で地球を輝かせる
・多様な技術を融合させ社会課題解決に貢献
・再生・循環可能なソリューションの提供
人的資本:多様で主体的な人材がNiterraウェイを体現する
・Niterraで働く一人ひとりが仕事を通じて成長し、社会で輝き続ける
その成長がNiterraグループの永続的発展の原動力へ
(※詳細については「(3) 人的資本に関する考え方」をご参照ください)
経営基盤:変革を促す、新たなグローバル経営基盤を作る
・外部環境の変化に適応し、より強い企業体質への変革
・迅速な決定と戦略的リスク管理を可能にする


③ リスク管理
サステナビリティに関する課題を事業の存続や目標達成を阻害する重大なリスクと捉え、リスクマネジメント委員会を中心とした強固な管理体制を構築しています。
リスク特定と評価のプロセス:
・全社的見地から「影響度」「発生可能性」「対策状況」を多角的に分析
・事業継続に重大な影響を及ぼすものを「優先リスク」と定義
・主管部門による低減活動をリスクマネジメント委員会がモニタリング
・気候変動や人権等のESG課題も全社リスク管理(ERM)に統合
④ 指標と目標
2030年長期経営計画の実現に向け、優先的に取り組む経営課題に紐づいた主な取り組み内容においてそれぞれ具体的な指標・目標を設定しています。

(2) 気候変動:TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に基づく情報開示
脱炭素社会への移行は「地球を輝かせる企業」としての社会的責任であり、かつ新事業創出の重要な機会と捉えています。
目指す姿:2050年 カーボンニュートラル実現
温室効果ガス(GHG)排出量削減目標:
スコープ1・2: 2030年度 46%削減(2018年度比)
2035年度 71.4%削減
スコープ3: 2030年度 30%削減(2018年度比)
① ガバナンス
全社的なサステナビリティ推進体制に統合し、取締役会による監督。
(※詳細については「(1) サステナビリティ共通 ① ガバナンス」をご参照ください)
② 戦略(リスクと機会)
サプライチェーン全体を見渡し、複数の気候シナリオ(2℃・4℃等)に基づき、短期・中期・長期のリスク・機会を特定。事業へのインパクトを評価し、戦略の強靭性を高めています。
移行リスク(2℃シナリオ等):
・炭素税の導入や規制強化、市場ニーズの変化を想定
・これらを新領域(環境・エネルギー等)への事業転換を加速させる機会と捉え、投資を重点化
物理的リスク(4℃シナリオ等):
・激甚化する気象災害による拠点の浸水や操業停止リスクを想定
・拠点の立地評価やBCP(事業継続計画)の高度化により、供給責任を果たす体制を整備
<検討に用いた主なシナリオや予測>
2℃シナリオ:IPCC RCP2.6、IEA ETP 2DS等
4℃シナリオ:IPCC RCP8.5、S&P Globalの“Mobility and Energy Future”サービスデータ等
なお、ここでいう評価(影響度)、リスク/機会が現れる時期は、次の通りです。
評価(影響度)※いずれも営業利益
小:数億円程度の影響
中:50億円程度の影響
大:100億円以上の影響
リスク/機会が現れる時期
短期:2027年頃まで
中期:長期経営計画の目標年度に合わせた2030年頃まで
長期:長期経営計画の目指す姿に合わせた2040年頃まで
<気候関連のリスク>
(ⅰ) 物理的リスクへの対応
気候変動に伴う自然災害の激甚化に備え、グローバルサプライチェーンの強靭化を図る目的で主要拠点を対象としたリスク評価を実施しています。
1)現状評価(洪水・渇水・高潮等のリスクポテンシャル調査)
主要拠点:事業継続に深刻な被害を及ぼす可能性は低い
全拠点の分析:物理的リスクによる事業継続への致命的な影響は確認されず
2)将来予測と対策:
・将来的な降水量の増加が予測される地域を特定
・各拠点の立地(地盤、標高、治水状況等)に応じた詳細な脆弱性評価を継続
・必要に応じてBCP(事業継続計画)の補強や設備対策を行う
<気候関連の機会>
(ⅱ) 移行リスクと機会への戦略的対応
現状の認識:
売上収益の約8割を占める内燃機関関連事業において、脱炭素化に伴う事業環境の激変を最重要の移行リスクと認識
戦略的シフト:
・「長期経営計画2030」にて「環境・エネルギー」を重点分野に設定
・水素関連等の新市場創出に向けた研究開発と資源投入を加速
価値向上のストーリー:
2040年に向けた事業ポートフォリオの最適化を完遂することで、既存事業の収益維持と新領域での成長を両立し、持続可能な企業価値の向上を実現します。
(ⅲ) 事業ポートフォリオ転換の必然性とレジリエンスの確保
気候シナリオ分析に基づき、内燃機関事業の変革の必要性と、その他の事業領域におけるレジリエンスを以下の通り評価しています。
■内燃機関事業における移行リスクの定量化
見通し:
・各国の規制強化に伴い、新車市場における内燃機関車は2030年代半ばから減少に転じる見込み
・当社の主力であるスパークプラグは保有車両向けの「補修用需要」が下支えとなり、売上高のピークは
2040年頃と予測
財務影響の試算:この減衰を織り込んだ上で、早期の事業転換を推進しています。
<仮定>2040年度以降に2024年度比で売上が5%減少
<売上収益>約270億円
<営業利益>約70億円
■非内燃機関事業の強靭性
2℃および4℃いずれのシナリオ下においても、市場変化を先取りした戦略的な事業展開により、中長期的に極めて高いレジリエンスを有していることを確認
■価値向上のストーリー
内燃機関事業から創出されるキャッシュを「環境・エネルギー」等の成長領域へ再投資する「事業ポートフォリオ最適化」を完遂し、リスクを成長機会へと転換します。
③ リスク管理
気候変動に関する主なリスクは、サステナビリティ戦略に含めて管理しています。詳細については「(1)サステナビリティ共通 ③リスク管理」をご参照ください。
④ 指標と目標
持続可能な社会の実現と企業価値向上の両立を測る重要指標として、2050年のカーボンニュートラル実現に向けたGHG排出量削減目標を掲げています。また、施策の実効性を高める独自の内部仕組みを導入し、目標達成へのコミットメントを強化しています。
GHG排出量削減目標(スコープ1・2)
目標:2030年度までに46.0%削減(2018年度比)
2035年度までに71.4%削減(2018年度比)
脱炭素を加速させる独自の仕組み:ICP(インターナル・カーボン・プライシング)
内容:CO2排出量1トンあたり10,000円を排出部門から徴収
効果:徴収金を「社内環境ファンド」として脱炭素投資やインフラ整備に再投資する循環モデルを構築し、グループ全体の行動変容を促す
エコビジョン2030:「気候変動」「環境配慮製品」「水資源」「廃棄物」を相互に関連する重要4課題として取り組む
具体的成果:SOFC(固体酸化物形燃料電池)やカーボンニュートラル・アズ・ア・サービス等の提供を通じ、社会全体のCO2削減(削減貢献量)に寄与する
サプライチェーン(スコープ3)の削減目標
目標:2030年度までに30%削減(2018年度比/カテゴリ1、4の一部、11が対象)。
パートナーシップ:主要サプライヤーに対して削減目標の設定を要請し、技術・ノウハウの共有を通じた支援を行うことで、バリューチェーン全体の競争力を高めます。
(3) 人的資本に関する考え方
当社グループは、2040年のありたい姿「地球を輝かせる企業」の実現に向け、人的資本を最大の経営資源と認識し、従業員と会社がともに成長し続ける関係性の構築を目指しています。
目的:中期経営計画2030に掲げる「事業ポートフォリオの最適化」の完遂に向け、Niterraウェイを体現し「強い意志と行動力」を兼備した人材の育成・獲得を加速させる。
変革の方向性:
・グローバル共通基盤である「Niterraタレントマネジメント」を推進
・多様な「知」の融合と「Niterraウェイ」の体現を通じ、既存事業の強化と新事業の創出を両立
・人材会議を通じて、最適な配置を検討し、経営人材のプールを形成
価値向上のストーリー:多様な従業員一人ひとりがNiterraウェイを基軸に主体的に最適解を考え実践する組織へと変革することで、高いエンゲージメントを維持し、変化に強い強靭な経営基盤を構築する。

① 戦略
Niterraで働く一人ひとりが仕事を通じて成長し、社会で輝き続ける。そして、その成長がNiterraグループの永続的発展の原動力になることで、企業価値の向上を目指してまいります。

事業ポートフォリオ転換を完遂するため、従業員が自律的にスキルや役割を獲得し価値を発揮する「プロフェッショナルな働き方」への転換を支援します。実現に向け、以下の4つのキー要素を軸にNiterraタレントマネジメントを展開します。
●志:一人ひとりの自律的な行動の源泉である「なりたい姿(Will)」を尊重し、自ら未来を創る挑戦を後押しする。
●プロフェッショナル:自ら専門性を獲得し市場価値を高めることを期待し、健全な厳しさの中で適正に評価される仕組みを構築する。
●多様性:急速な環境変化に対応できるよう、多様なバックグラウンドを組織の強みとして最大限活かす風土を醸成する。
●インセンティブ:役割と成果に応じた処遇体系、公平な機会提供により、個の成長意欲と業績貢献への動機づけを最大化する。
これらの要素を「Niterraウェイ」の浸透と掛け合わせることで、挑戦を後押しする環境を構築し、エンゲージメント向上と付加価値生産性の最大化を追求します。
<風土改革>
施策の目的:安定志向の風土から脱却し、多様な個が掛け合わさることで新たな価値を創造する組織への転換を図る。
具体的施策:
1)判断基準の統一:採用・育成・評価・表彰などの各人事施策において、Niterraウェイの共有価値観(※)を一つの判断基準として運用。
(※)Niterraウェイの共有価値観
独立自営:安易に人に頼らず、自分の力を信じて仕事に取り組む
素志貫徹:譲れない志を持ち、最後までやり抜く
至誠信実:この上なく誠実であり、真面目で偽りがなく、正直であること
四海兄弟:世界の平和・共同幸福につながる事業となる
2)Niterraウェイ対話会の実施:共有価値観を自律的な行動へ繋げるため、経営層から順次、全職場へと対話の場を拡大していく。
価値向上のストーリー:従業員一人ひとりがNiterraウェイに基づき主体的に行動することで、挑戦を称える文化を醸成し、エンゲージメントの向上と組織の機動力を高めます。
<ガバナンス>
監督と意思決定:取締役会
経営会議にて決定された人材戦略の進捗報告を定期的に受け、監督を担う
戦略策定とモニタリング:グローバル戦略本部 人事戦略室
経営戦略と連動した戦略策定およびグループ全体のモニタリング(整合性・リスク把握)を担う
戦略の実行:ビジネスオペレーション本部人事部
採用・育成・評価・データアナリティクス等の専門機能を提供し、各拠点で実行
自律と整合性の両立:グローバル戦略本部人事戦略室+各人事機能
各事業部門による自律的な執行を尊重しつつ、人事戦略室主導の会議体を通じて、経営層の意向伝達とKPIのモニタリングを定常的に実施
② 具体的な施策
Niterraタレントマネジメントの推進
事業戦略と連動した「個の最大活用」と「組織力の強化」を実現するため、以下の施策を最重点事項として展開していきます。
(i) グローバルでの適所適材を支える制度インフラの構築
1)グローバルグレーディングの導入
目的:ジョブの価値を明確化し、グローバルでの最適人材配置を図る
内容:
・国内管理職層、一部海外のコアポジションに共通の職位基準を設定
・上記ポジションに対してジョブディスクリプション(役割・スキル)を設定
2)グローバルジョブポスティング(社内公募)の拡充に向けた取り組み
目的:プロフェッショナルなキャリアを従業員が自律的に形成
内容:
・国内管理職層の職務内容(JD)を整備
・自律的な異動希望を募る仕組みを拡大していく
(ii) 求める人材の育成と輩出
1)Niterraウェイを軸とした人材像の定義
目的:理念の具現化を通じた、持続的な付加価値創造の最大化
内容:求める人材像を『目的の達成のために、本質を考え、あきらめずにやり抜く人』と定義
2)行動変容を促す評価制度への刷新
目的:中長期的な企業価値の向上を支える人材への変革
内容:
・全従業員を対象に「Niterraウェイ」を根幹に据えた評価制度を導入
・管理職層の職能資格制度を廃止し職務等級へ一本化し、「行動プロセス」と「成果」の2軸による総合評価を導入
3)自律的な成長を支援する人材育成
目的:スキル向上と自律的なキャリア形成を通じて人材の質を向上させる
内容:スキルマップの整備、DX人材育成や階層別・専門教育を体系化
4)次世代経営人材の育成プログラム
① HAGI (Human Assets Global Initiative)
目的:次世代の経営人材の育成と人材プールの拡充
内容:
・国籍を問わず部長層から次期経営候補を選抜
・経営者としての「軸」の探求と経営スキルの習得を支援
② NBS(日特ビジネススクール:Nittoku Business School)
目的:早期教育による次々世代の経営人材の育成と次々世代人材プールの拡充
内容:
・国内リーダー層を対象として選抜
・論理的思考力に加えリーダーとしての「心技体」の育成を実施
5)戦略的採用の推進
目的:多様な専門性が融合し新たな価値を創造できる組織づくり
内容:新規事業、IT、本社部門を中心に、即戦力となる管理職・専門人材を積極的に採用
(iii) 多様性の受容とエンゲージメントの強化
誰もが自分らしく活躍し、ポテンシャルを最大限に発揮できる環境を整えることで、組織のレジリエンスとエンゲージメントを強化しています
1)DE&I(多様性・受容・公平性)の推進
目的:多様な人材の活躍を支え、多様な個が掛け合わさることでイノベーション創出を促し強靭な組織を作り、付加価値生産性を維持・向上
内容:
・「Inclusive Niterra」を掲げる
・意識改革(DE&I WEEK)施策の実施やコミュニティ(アライ)の形成
・同性パートナーシップ制度の拡充等を実施
・シニア層の活躍推進
2)ライフイベントとキャリアの両立支援
目的:多様な人材の活躍を支え、中長期的な人材の定着を図る
内容:
・男性の育児休業取得促進
・年齢別のキャリア研修
・キャリア相談窓口の設置
3)働き方改革
「価値を創造し続けられる自律した人材」の育成と、パフォーマンスの最大化を目的に、時間と場所にとらわれない柔軟な環境整備を推進しています。
①時間の柔軟性向上
目的:従業員の柔軟な働き方を通じたパフォーマンスの最大化
内容:
・フレックスタイム制度の対象拡大
・短時間勤務の選択肢拡充(1時間・2時間短縮の選択制)
②場所の柔軟性向上
目的:従業員の柔軟な働き方を通じたパフォーマンスの最大化
内容:
・遠隔地勤務制度の導入
・国外リモートワーク制度の導入
4)健康経営の取り組み
持続的な成長に向け、従業員の健康を重要な経営資源と捉え、従業員の健康増進による長期的な活躍を目的とし、「健康経営宣言」に基づき一人ひとりの健康増進を推進しています。
①予防医療への投資強化
内容:
・健康診断受診率100%の維持
・人間ドック費用の無償化(2026年度~)
②生活習慣および環境の整備
内容:
・健康維持に関する情報展開やセミナーの実施
・敷地内全面禁煙および社内禁煙外来の運営
5)エンゲージメントの向上
自律した人材の育成と組織活性化を目的に、エンゲージメント向上を重要経営課題と位置づけ、以下のサイクルを回しています。
①現状の可視化と改善活動
内容:
・従業員意識調査の実施(毎年)(回答率97%以上を維持)
・役員へのフィードバックや部門別ワークショップを通じた組織改善
②経営層のコミットメント
内容:
・調査結果を役員賞与の算定指標に採用
③ リスク管理
事業ポートフォリオ転換に伴う「人材の質・量のギャップ」を事業継続上の重大なリスクと認識しています。以下の対策を通じてリスクの低減と企業価値の最大化を図っています。
1)人材の質の確保:
・グローバルでのタレントマネジメント基盤の構築
・高度な専門性を有する外部人材の獲得
・次世代リーダーの戦略的育成
2)人材の量の確保:
・グループ全域での要員計画を策定
・DXの活用による生産性の向上
④ 指標及び目標
人的資本戦略の実効性を測定する最重要指標を「従業員エンゲージメント」と定め、これを役員報酬の算定指標に採用し、経営層のコミットメントを明確にしています。人材ポートフォリオ転換の取り組み状況を測るため、「付加価値生産性」の向上を確認していきます。
1)最重要指標:エンゲージメント(仕事のやりがいスコア)の向上 *役員報酬連動指標
目標:2029年度 3.56点
現状:2025年度 3.42点
2024年度 3.37点
意義:
・プロフェッショナルな働き方への転換と挑戦を称える風土醸成
・中長期的な企業価値向上
2)確認指標:付加価値生産性の向上
目標: 2029年度 1.4倍(対2024年度)
比較対象: 製造・間接両部門
意義:
・事業ポートフォリオ転換の促進
・財務的な企業価値への転換
3)基盤指標:知の融合と組織の強靭性に向けた多様性の確保
取締役の多様性: 2029年度 30%以上 現状: 2025年度 36.4%
管理職の多様性: 2029年度 30%以上 現状: 2025年度 27.0%
女性管理職比率(単体): 2029年度 10%以上 現状: 2025年度 5.5%
3 【事業等のリスク】
当社グループの経営成績は、今後起こり得る様々な要因に影響を受ける可能性があり、事業展開上のリスク要因と考えられる主な事項は以下のとおりですが、これらを認識した上で、発生の予防及び発生した場合の対応に努める方針です。
なお、文中における将来に関する記載は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 世界情勢・為替変動に関するリスク
当社グループは、売上の約80%が海外市場であり、海外生産の展開も合わせて国際的な事業運営を行っているため、経営成績は世界的な政治・経済情勢の変化の影響を大きく受けます。米中対立の激化、ロシア・ウクライナ情勢及び中東情勢の長期化等の地政学リスクの高まりに加え、中国等の諸外国の景気減速懸念、物流の混乱や燃料価格の高止まり、法令・規制の変更等、関税影響等、事業環境変化が当社グループ又はその顧客の需給に影響を与える可能性があります。当社グループでは、国際情勢や重要な法規制の改正等の動向をモニタリングし、当社グループへの影響を把握しています。
さらに、米ドル、ユーロ等主要通貨に対する日本円の変動は、当社グループの製品の価格面での競争力に影響を及ぼす他、連結海外子会社の財務諸表の円貨換算額にも影響を及ぼします。当社グループでは、短期的な為替変動に対して機動的な為替予約等によりリスクヘッジを図る一方、主要通貨の変動及び事業への影響についてはモニタリングを行い、必要に応じて事業への影響を軽減する対策を検討しています。
(2) 事業環境に関するリスク
自動車関連事業の新車組付用製品の販売量は、自動車メーカーの生産計画による影響を受けます。また、補修用スパークプラグの販売に関しては、潜在的成長性を有する発展途上の国々における需要が期待できる反面、先進国では長寿命プラグの採用を指向する傾向にあり、販売量の拡大が継続しない可能性があります。また、世界各国のエネルギー政策や環境規制の進展は、自動車産業の電動化を加速させる可能性があり、内燃機関車の減少につながる変化が当社グループの想定を超えて進捗した場合には、経営成績に影響を与えることがあります。
コンポーネント・ソリューション事業における半導体部品や半導体製造装置用製品は、移動体通信機器や半導体製造装置をはじめとする情報通信産業・機械等設備産業の事業環境により影響を受けます。また、半導体市場の需要の変動、景気減速等は、コンポーネント・ソリューション事業の成長を抑制する可能性があります。
当社グループは、事業活動の進捗状況を執行役員・カンパニープレジデント会でモニタリングし、必要に応じて事業への影響を軽減する対策を検討しています。
(3) 製品品質に関するリスク
当社グループは調達先を含めて各生産拠点において世界的に認められた品質管理基準に従って製品を製造していますが、全ての製品について欠陥が無く、将来においてリコールが発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償については保険に加入していますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。特定の製品に直接的・間接的に起因する市場クレームが発生した場合、当該製品を回収し、顧客とともに当該製品に変更を施し、または対策費用の支出による場合も含め、財政的な負担を負わなければならないだけでなく、社会的評価等に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、品質保証体制の強化に常に取り組むとともに、品質問題の予防に向け、製品品質のみならず、すべての業務において品質の向上を意識した取り組みを進めてまいります。
(4) 技術開発に関するリスク
当社グループが提供する製品市場は、技術の急速な進展及びニーズの変化や新興勢力との差別化をその特徴とし、新技術及び新製品の開発においては、短期間での開発、安定した量産に対応する製法の構築のために、市場への導入に先立って設備投資を行うことが必要とされます。このような新製品は、開発資源の増大や競合他社による新技術の開発の結果、想定していた新規性やコスト面での優位性を有しなくなったり、既存の製品の市場性を低下させたりすることで、経営成績に影響を与えることがあります。当社グループでは、開発速度を上げるようオープンイノベーションを推進し、外部技術との連携を図る仕組みも整備しています。
(5) 知的財産に関するリスク
当社グループは、事業戦略と連動した知的財産への投資を行うことによって、既存事業の競争力の強化に加えて、新規事業の創出や将来の競争優勢性の獲得につながる知的財産活動を推進し、企業価値の向上に努めています。一方、当社グループは、事業活動を進めていくに際して、第三者の知的財産権の侵害により係争となることやライセンス費用又は和解費用を負担することが生じると、経営成績に影響を与える可能性があります。それらのリスクを抑えるため、開発段階から量産段階における第三者の知的財産権調査と、各種契約の知財条項の適否確認に注力しています。
また、当社製品の模倣品が新興国を中心に出回っています。こうした模倣品は購入された方の安全を脅かす可能性もありますので、世界各国の税関・行政機関等とも連携して摘発・排除活動を実施しています。
(6) 調達に関するリスク
当社グループは、適時・適量の原材料・部品の確保を前提とした生産体制をとっていますが、主要原材料・重要な工程委託の中には代替品あるいは代替ルートの確保が困難なものが存在しており、仕入先における事故、廃業、あるいは海外調達品の場合は当事国間の規制変更や各国の輸出規制の強化等により、安定調達に支障をきたすリスクがあります。当社グループでは、複数購買を推進し、サプライヤーとの連携を密にしながら、リスク低減に努めています。
また、主要製品に使用する貴金属等が世界的な需給逼迫により価格高騰が続く場合、経営成績に影響を与えることがあります。当社グループでは、原価低減や価格転嫁等の施策を行い、その影響を軽減する対策を都度検討しています。さらに、昨今のサプライチェーンに関する社会的課題に鑑み、各種法令の遵守徹底とともに、人権や環境などに配慮した責任ある調達活動を推進するのに加え、 デジタルツールを活用し、調達リスクの管理や仕入先との適正な取引管理に取り組んでいます。
(7) 自然災害・感染症に関するリスク
当社グループは生産及び研究開発拠点を東海地方に集中配置しており、同地域での大地震や風水害等の自然災害による直接的な被災リスクを抱えています。加えて、これら自然災害や感染症の大流行によってサプライチェーンの寸断や主要顧客の生産調整が発生した場合、操業の低下を招き、経営成績等に大きな影響を及ぼす可能性があります。これらに備え、当社グループは事業継続計画(BCP)を策定し、自然災害を想定した設備対応と訓練、感染予防策等の準備、取引先との連携による安定調達・供給網の維持に努めています。有事には社長を本部長とする緊急対策本部を立ち上げ、初動・復旧対応を実行する体制を整備しています。
(8) 環境に関するリスク
当社グループは、環境リスクの中でも特に気候変動への対応に世界的な関心が高まる中、気候変動リスクへの対応を重要な経営課題であると認識しています。気候変動リスクには、自然災害の深刻化や慢性化等の物理的リスクのほか、炭素税導入や環境規制強化等の移行リスクがあり、いずれも当社グループの経営成績や財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、こうしたリスク認識を踏まえて、2030年を見据えた「エコビジョン2030」を策定しました。その中で「気候変動への対応」を重要課題とし、2050年に向けてカーボンニュートラルを目指すことを表明するとともに、社内炭素税と社内環境ファンドの導入等によりCO2削減の取り組みを強化しています。
(9) 情報セキュリティに関するリスク
当社グループは、事業の円滑かつ効率的な遂行のため、ITシステムを利用していますが、システムの高度化・複雑化によって利便性が向上する一方で、ITインフラのシステムダウン、不正アクセス、コンピュータウイルス感染等により、生産や販売等の基幹システムの不具合、故障・停止が発生した場合、または経営及び事業に関する重要情報及び個人データ等の機密情報が漏えいした場合には、経済被害だけでなく、企業価値の失墜につながり、企業経営に大きな損害を与える可能性があります。
当社グループでは、こうしたリスクに対し、組織面では「ITセキュリティ委員会」およびITセキュリティに関する事故対応チーム「CSIRT」を中心にグループ横断的な管理体制を整備し、技術面ではセキュリティ水準の継続的な向上と監視体制の強化をグローバルに推進しています。また、機密管理を含めた情報セキュリティの社員教育も推進しています。
(10) 人材確保に関するリスク
当社グループは、持続的な成長を担う人材の確保・育成に努めていますが、各分野で必要とする専門性を持つ人材や組織を先導する人材を適切に配置できない場合や人材の獲得競争の激化や従業員の退職等によって十分な人材の確保ができなかった場合は事業活動が停滞し、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、キャリア採用により専門性を持つ人材の確保を進めるとともに、スキルマップを活用した従業員の保有スキルの可視化や社内公募による社内人材の流動性確保、またリーダー育成・配置にあたっては、経営層をメンバーとする経営会議で育成プログラムやコアポジションの人材配置を計画的に進めています。
(11) コンプライアンスに関するリスク
当社グループは、事業を遂行する上で各種の法令・規制等の適用を受けていますが、これらが変更された場合や見解の相違があった場合、また予見できない新たな法令・規制等が設けられた場合には当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、当社グループは継続的なコンプライアンスの実践に努めていますが、独占禁止法違反、その他に関する諸外国を含めた法令・規制違反の可能性に関連して、訴訟、規制当局による措置その他の法的手続の当事者となる可能性があります。
当社グループでは、役員、従業員に対して教育プログラムを設定し、コンプライアンス意識の醸成に努めるとともに、コンプライアンス違反行為またはそのおそれのある行為の通報や相談の窓口として社内外に内部通報窓口を設置し、早期対応、未然防止に向けた活動を推進しています。
また、当社グループは、税務コンプライアンスを遵守するため、各国・地域の税務に関する法令・規則に従い、適時かつ適切な税務申告と納税を行っています。
(12) 事業投資に関するリスク
当社グループは、事業戦略の一環として、既存事業の拡大や新たな事業への進出等を目的として他社との事業提携・資本提携及び企業買収等を行うことがあります。これらの意思決定に際しては、事前に収益性や投資回収可能性に関する十分な調査及び検討を行っていますが、期待した収益や成果を充分に得られず、非金融資産の減損等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループでは、重要な投資に対してはモニタリングを行い、必要に応じて投資計画改善の対策を検討しています。
(13) 人権侵害に関するリスク
当社グループ又はサプライチェーン上の人権侵害又はその兆候・課題に対して、適切な対応が取られていない場合、顧客との取引停止や行政罰等のペナルティ、またブランドに対する社会的信頼の喪失につながる可能性があります。
当社グループは、強制労働・児童労働、差別・ハラスメント等、あらゆる形態の非人道的・搾取的労働慣行や行為を当社の事業及びサプライチェーンから排除するため、人権方針を従業員に周知し、人権尊重の取り組みを推進しています。また、当社グループ及び取引先に対する人権デュー・デリジェンスの実施、役員・従業員に対する人権教育、取引先への人権啓発などの取り組みを進めています。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営成績等の状況
① 経営成績
当連結会計年度における世界経済は、地政学的リスクの緊迫化やインフレ圧力の継続により、総じて足踏み状態となりました。米国においては、雇用情勢の悪化に加え、関税コストの価格転嫁の進行に伴うインフレ圧力から、消費財を中心に個人消費が鈍化しました。
欧州においては、ユーロ圏では良好な雇用・所得環境が継続したことによる底堅い消費活動を受けて、景気に持ち直しの動きが見られたものの、英国では輸出の減少や雇用の不振により景気の停滞感が見られました。
中国においては、外需がアジア向けを中心に増勢を維持した一方、買い替え補助金などの政策効果の低減や雇用環境の悪化により、景気が停滞しました。
わが国経済においては、米国の通商政策による影響が一巡するなか、製造業を中心に底打ちの兆しがあり、景気は緩やかに回復しました。
当社グループの主要な事業基盤である自動車業界における内燃機関搭載車の生産は、前年比では若干の減少となりました。中国において電気自動車生産の増加が継続する一方で、内燃機関搭載車の生産は引き続き軟調に推移しています。
半導体製造装置業界では、旺盛な生成AI需要を背景とした最先端ロジック及びメモリ市場での生産能力の拡大が継続しています。
その結果、当社グループの当連結会計年度における売上収益は7,312億7百万円(前連結会計年度比12.0%増)、営業利益は1,381億58百万円(前連結会計年度比6.6%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,128億92百万円(前連結会計年度比21.9%増)となりました。
売上収益営業利益率(営業利益/売上収益)は前連結会計年度19.9%に対して1.0ポイント低下し18.9%となりました。親会社所有者帰属持分利益率(親会社の所有者に帰属する当期利益/親会社の所有者に帰属する持分)は前連結会計年度末の14.1%から15.7%と1.5ポイント上昇し、基本的1株当たり当期利益は、前連結会計年度の466円34銭から570円43銭と104円09銭増加しました。
セグメント別の業績は次のとおりです。
当連結会計年度より報告セグメント区分を変更しており、前年同期比較については、前連結会計年度の数値を変更後の報告セグメント区分に組み替えた数値で比較分析しています。
<自動車関連>
当事業における販売は、新車組付け用製品において米国・欧州・中国・日本を始めとしたグローバル全体で伸長したほか、補修用製品においても堅調に推移しました。
この結果、当事業の売上収益は5,875億5百万円(前連結会計年度比8.2%増)、営業利益は1,353億2百万円(前連結会計年度比0.8%増)となりました。
<コンポーネント・ソリューション>
SPE事業において生成AI関連用途や先端ロジック半導体向けの販売が引き続き堅調に推移したことに加え、当連結会計年度から連結子会社としたNiterra Materialsの寄与により、増収となりました。一方で、Niterra Materialsの株式取得に伴う取得原価の資産及び負債への配分(PPA)により識別された償却費の影響に加え、CAIRE社の酸素濃縮器事業における事業環境の変化等による収益見込みの低下に伴う減損損失を計上しました。
この結果、当事業の売上収益は1,307億42百万円(前連結会計年度比26.8%増)、営業損失は45億80百万円(前連結会計年度は62億90百万円の営業損失)となりました。
<その他>
その他の事業については、売上収益は137億66百万円(前連結会計年度比74.2%増)、固定資産の売却等により営業利益は74億36百万円(前連結会計年度比324.5%増)となりました。
② 財政状態
資産合計は、1兆2,211億1百万円であり、前連結会計年度末比2,301億34百万円(23.2%)増加しました。これは、主に棚卸資産の増加、子会社の取得によりのれん及び無形資産並びに有形固定資産が増加したことによるものです。
負債合計は、4,498億46百万円であり、前連結会計年度末比1,336億2百万円(42.2%)増加しました。これは、主に社債及び借入金が増加したことによるものです。
資本合計は、7,712億55百万円であり、前連結会計年度末比965億32百万円(14.3%)増加しました。これは、主に自己株式の取得により減少した一方、当期利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものです。
これらにより1株当たり親会社の所有者に帰属する持分は、前連結会計年度末の3,399円43銭から3,910円20銭となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に対して為替相場の変動による換算差額66億54百万円と売却目的で保有する資産への振替に伴う現金及び現金同等物の増減額4億30百万円を加算した純額で204億44百万円減少し、1,877億47百万円となりました。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>
営業活動によるキャッシュ・フローにおける収入は、前連結会計年度から235億36百万円減少の1,093億84百万円となりました。これは、主に棚卸資産が増加したことによるものです。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>
投資活動によるキャッシュ・フローにより支出した資金は、前連結会計年度から1,312億85百万円増加の1,655億31百万円となりました。これは、主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が増加したことによるものです。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度は709億95百万円の支出に対し、286億16百万円の収入となりました。これは、主に借入れにより収入が増加したことによるものです。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりです。
④ 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 1 金額は売価換算により計算されています。
2 生産高には委託生産高を含んでいます。
⑤ 受注実績
自動車関連の製品のうち、新車組付用は自動車メーカーの生産計画を基準とし、また、補修用は自動車の稼動台数、その他市場の動向、過去の販売実績、代理店の意向等を勘案してそれぞれほぼ確実な見込み生産を行っています。コンポーネント・ソリューションの製品の大部分は注文生産品であり、その受注状況は次のとおりです。
⑥ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 金額は外部顧客への売上収益を示しています。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 重要性がある会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第312条の規定により、IFRSに準拠して作成しています。
この連結財務諸表の作成に当たり、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行っています。当社グループは、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断していますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。当社グループが採用した重要な会計方針及びその適用方法並びに見積りの評価については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (7) 見積り及び判断の利用」に記載しています。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析、検討内容
経営成績等の状況に関する分析、検討内容については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況」に記載しています。
③ 資本の財源及び資金の流動性について
当社グループは円滑な事業運営を支えるための運転資金の確保、及び持続的な成長の実現を目的とした他社との連携やM&A、設備投資等、将来の機動的な投資活動を可能にするための中長期的資金への計画的準備を図ることにより、安定的経営と変化への対応に備えることを財務方針としています。そのため、資金計画に基づく当座資金の維持管理をはじめ、債権債務・棚卸資産の効率性を上げるための継続的取り組みを行うとともに、投資リスク軽減のための決裁規程等の整備、経営会議等の各種組織運営に注力しています。
資金調達の方法としては、内部留保資金の他、短期資金需要に対しては銀行借入、コマーシャルペーパー発行等による調達を行っています。また中長期的資金需要に対しては銀行借入やシンジケート・ローン等を通じた間接金融及び社債発行等の直接金融による調達に加え、必要に応じてエクイティファイナンスも検討します。
5 【重要な契約等】
(注)本事業譲受では、㈱デンソー及びその子会社の役員及び従業員、土地及び建物は譲受対象外となります。また、本事業譲受の実行は、国内外の競争法当局によるクリアランスその他の法令上必要となる関係当局の許認可等の取得等、取引実行のための前提条件が満たされることを条件としています。
6 【研究開発活動】
当社グループにおける研究開発活動は、企業理念に立脚し、最善の技術と蓄積した経験を活かした新たな価値の創造に向けて行われています。その活動の主体は、本社機構である科学研究所及び各事業の技術部門で行っており、国内外の学会・協会への積極的な参画、大学・公的研究機関との共同研究等により最新技術を入手・導入することでレベルアップを図っています。
なお、当連結会計年度における研究開発に係る費用は総額26,782百万円であり、セグメントごとの研究開発活動は次のとおりです。
<自動車関連>
自動車エンジンの開発は、環境への配慮とそれに伴う低燃費・低エミッションの規制に対応すべく加速的に進化しており、自動車メーカー各社は、エンジンの小排気量化・直噴化・過給化・希薄燃焼化・バイオエタノールやe-fuel等の多種燃料対応化等燃費向上に向けた技術開発を積極的に進めています。当社はそれに応えるべく、スパークプラグの分野では耐熱性・耐電圧性・着火性を高めるとともに、より一層の小径・長尺化を推し進め、材料開発から製品設計、製造方法まで一貫して開発を行っています。当連結会計年度においては、エンジンの燃焼速度を高速化し燃費向上に貢献することを目的としたプレチャンバープラグについて、様々な運転条件での有効性検証を進めています。また、カーボンニュートラル社会に貢献するために、内燃機関から排出される温室効果ガスを実質ゼロにする水素エンジンやe-fuel用のスパークプラグの開発を進めており、自社のCO2排出削減に向けては、排熱利用や加熱方法の変更など、効率的にエネルギーを利用する工程開発を進めています。
センサの分野では、環境保全の見地から益々厳しくなる排気ガス規制に対応すべく、検知精度の向上、及び、高温、熱衝撃、振動、被水等の環境耐久性を向上するとともに、環境に配慮した省資源タイプのセンサ開発を行っています。当連結会計年度においては、今後も成長が見込まれる中国・インド市場におけるシェア拡大のため、現地のニーズに最適化した4輪および2輪向け酸素センサの新型開発に着手しました。また、欧州の次期排出ガス規制(EURO7)にて導入されるOBM(車載監視システム)規制に対応可能なNOxセンサの開発を概ね完了しました。一方で、新規センサの分野では、自動車業界で培ったコア技術を応用し、非自動車への事業領域の拡大を進めています。
なお、当セグメントの研究開発に係る費用の金額は、8,678百万円です。
<コンポーネント・ソリューション>
産業用セラミックの分野では、超音波振動子等の開発・製品化を行っています。当連結会計年度においては、環境に配慮した無鉛圧電セラミック製品の超音波振動子やアクチュエーターの開発と製品化を進めており、一部量産対応中です。さらに、EVパワートレインの高い動力性能・効率と熱ロスの課題を両立するアイテムとして、次世代ベアリングボール、次世代窒化珪素セラミック基板の「株式会社Niterra Materials」への事業移管を進めると共に、酸化物系固体電解質材料 LLZO(ランタンジルコン酸リチウム)の開発を継続しています。
半導体分野では、半導体製造装置用部品の開発・製品化を行っています。当連結会計年度においては、半導体製造装置用部品の要求仕様の高度化に対し、製品の性能向上や新規製品の開発に取り組みました。また、半導体パッケージの分野では、産業用デバイス向けや通信関連、LED,LD用セラミックパッケージ、半導体検査装置に使用される大型プローブカード用基板等、幅広い製品の開発を行っています。当連結会計年度においては、セラミックの特徴を生かした放熱性、高剛性に加え、低抵抗化など要求仕様にあった材料及び製品開発、量産化を進めています。
医療分野では、酸素濃縮装置や心肺機能診断装置を製造し複数のプロバイダーや病院に販売しています。当連結会計年度においては、CAIRE社では、小型化や軽量化と言った次世代の携帯型の酸素濃縮装置やテレメトリーによるサポートの拡充などユーザー視点でのニーズに合わせた酸素濃縮装置の開発を進めています。MGC社では、より医療従事者のニーズに寄り添った次世代の心肺機能診断装置やソフトウエアの開発を進めています。
新規事業関連では、エネルギークリーン化への対応として期待の大きなテーマである燃料電池、水素製造、及びCO2回収関連の開発に取り組んでいます。森村グループ各社による合弁会社「森村SOFCテクノロジー株式会社」にて、従来他社より小型・軽量・高効率のスタックを展開し、高効率分散電源への適用や脱炭素社会に向けた新規用途への採用に向け活動を進めています。また、業務・産業用のSOFCセルスタックの今後の量産拡大や家庭用の採用を視野にいれ、生産体制の整備ならびに最適化を進めています。円筒形セルスタックは三菱重工業株式会社との合弁会社「CECYLLS株式会社」にて製造を行っています。2025年より、SOFCセルスタックの製造から固体酸化物形電解セル(SOEC)セルスタックへの製造に切り替え、水素製造で脱炭素社会に貢献していきます。また、多用途にわたる水素製造技術とその事業化を目指して、主に海外展開を視野に平板形固体酸化物形電解セル(SOEC)の事業化も推進しています。こうした持続可能な社会への価値提供については、水素のみならず、セラミックスのガス吸着機能を応用したCO2回収装置と、回収したCO2の利活用事業についても社会実証を進めており、事業化に向けた技術開発、実証試験を推進しております。そして、環境対策として普及が期待される水素エンジン、アンモニアエンジン向けのセンサの開発も進めています。更に気象の高温多湿化により需要の増加が期待される店舗向け省エネ除湿器:デシカント空調の拡販を進めています。また、バナメイエビ陸上養殖システム事業開発を加速させるべく「株式会社Niterra AQUA」を設立しました。閉鎖循環型陸上養殖での生産性向上に欠かせない水質管理を、センサ技術を応用し実現したものであり、Niterraが目指す持続可能な社会の実現に貢献します。その他にも環境・エネルギー・モビリティ・メディカル分野を中心に様々な新規事業の開発に国内外で取り組んでいます。
なお、当セグメントの研究開発に係る費用の金額は、18,104百万円です。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度の設備投資金額は48,997百万円です。主な内訳は自動車関連23,501百万円、コンポーネント・ソリューション25,495百万円です。
2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社
(注) 1 帳簿価額のうち、「その他」は工具、器具及び備品です。
2 貸与中のものは、主としてセラミックセンサ㈱(愛知県小牧市)、㈱日特スパークテックWKS(愛知県小牧市)に貸与中です。
(2) 国内子会社
(注) 帳簿価額のうち、「その他」は工具、器具及び備品です。
(3) 在外子会社
(注) 帳簿価額のうち、「その他」は主に工具、器具及び備品です。
3 【設備の新設、除却等の計画】
翌連結会計年度(自 2026年4月1日 至 2027年3月31日)における設備投資は473億円を計画しており、その資金は自己資金等で充当する予定です。内訳は以下のとおりです。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 発行済株式総数の減少は、自己株式の消却によるものです。
(5) 【所有者別状況】
2026年3月31日現在
(注)1 自己株式2,525,800株(25,258単元)は「個人その他」の欄に、37株は「単元未満株式の状況」の欄に含まれています。
2 「金融機関」の欄には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が保有する当社株式460,900株(4,609単元)が含まれています。
(6) 【大株主の状況】
2026年3月31日現在
(注) 1 野村證券株式会社及びその共同保有者2社から、2023年1月10日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、2022年12月30日現在当社株式を8,144千株(3.99%)保有している旨が記載されているものの、そのうち野村アセットマネジメント株式会社が保有している旨の報告を受けている7,549千株(3.70%)については、当社として2026年3月31日現在における実質所有状況の確認ができないため上記大株主の状況には含めていません。
2 株式会社三菱UFJ銀行及びその共同保有者3社から、2023年6月5日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、2023年5月29日現在当社株式を8,856千株(4.34%)保有している旨が記載されているものの、そのうち三菱UFJ信託銀行株式会社が保有している旨の報告を受けている5,304千株(2.60%)については、当社として2026年3月31日現在における実質所有状況の確認ができないため上記大株主の状況には含めていません。
3 当社は2024年8月23日付で4,927千株の自己株式の消却を実施し、発行済株式総数は199,247千株となっていますが、同日以前に公衆の縦覧に供された大量保有報告書(変更報告書)の株券等保有割合は、消却前の割合で記載しています。
4 バリューアクト・キャピタル・マネジメント・エルピー及びその共同保有者3社から、2026年2月12日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書及び2026年2月13日付で公衆の縦覧に供されている訂正報告書において、2026年2月9日現在当社株式を10,494千株(5.27%)保有している旨が記載されているものの、そのうちバリューアクト・ジャパン・マスター・ファンド・エルピーが保有している旨の報告を受けている6,981千株(3.50%)については、当社として2026年3月31日現在における実質所有状況の確認ができないため上記大株主の状況には含めていません。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2026年3月31日現在
(注) 1 単元未満株式には、自己株式37株と相互保有株式早川精機工業株式会社保有分64株が含まれています。
2 完全議決権株式(その他)には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託保有の当社株式460,900株(議決権4,609個)が含まれています。
② 【自己株式等】
2026年3月31日現在
(注) 1 他人名義で所有している株式数は、日特協力会持株会(当社取引先を会員とする持株会、名古屋市東区
東桜一丁目1番1号)名義で保有している株式です。
2 役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が保有する当社株式は、上記自己株式等に含めていません。
3 2025年10月31日開催の取締役会決議に基づき、当事業年度において自己株式を2,196,300株取得しています。
(8) 【役員・従業員株式所有制度の内容】
(役員報酬BIP信託)
当社は、2017年6月29日開催の第117回定時株主総会決議に基づき、当社の取締役及び執行役員(社外取締役及び当社との雇用契約を継続する執行役員を除く。また、第122回定時株主総会決議に基づき監査等委員会設置会社へ移行した後は、監査等委員である取締役を除く。以下、「取締役等」という。)を対象に、当社の中長期的な業績の向上と企業価値増大への貢献意識を一層高めることを目的として、会社の業績との連動性が高く、かつ透明性・客観性の高い役員報酬制度として、業績連動型株式報酬制度(以下、「本制度」という。)を導入しています。なお、本制度の導入当初の信託の期間は2017年8月3日から2021年8月31日まででしたが、2021年6月25日開催の第121回定時株主総会決議及び、2025年6月25日開催の第125回定時株主総会決議に基づき、本制度は一部改定の上継続施行されています。
①本制度の概要
本制度では、役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託と称される仕組みを採用しており、役位や中期経営計画等の目標達成度等に応じて、当社株式及び当社株式の換価処分金相当額の金銭を取締役等に交付又は給付します。
②本制度の内容
③改定施行後の取締役等に取得させる予定の株式の総数
800,000株(上限)
④本制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
取締役等のうち受益者要件を満たす者
(株式付与ESOP信託)
当社は、当社との雇用契約を継続する執行役員(以下、「対象者」という。)を対象に、対象者への帰属意識の醸成と経営参画意識を持たせ、対象者への長期的な業績向上や株価上昇に対する意欲や士気の高揚を図ることを目的として、インセンティブ・プラン(以下、「本制度」という。)を導入しています。導入当初、本制度は2021年8月31日に終了予定でしたが、対象者に対し継続的に株式を交付するため、信託期間を9年間延長するとともに、株式取得資金を追加拠出することが決議されています。
①本制度の概要
本制度では、株式付与ESOP(Employee Stock Ownership Plan)信託と称される仕組みを採用しています。株式付与ESOP信託とは、米国のESOP制度を参考にした従業員向けインセンティブ・プランであり、一定の要件を充足する対象者に、当社株式及び当社株式の換価処分金相当額の金銭を交付又は給付します。
②本制度の内容
③本制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
対象者のうち受益者要件を満たす者
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注) 1 当期間における取得自己株式には、2026年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含めていません。
2 当事業年度及び当期間における取得自己株式には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が取得した当社株式は含めていません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注) 1 当期間における会社法第194条による単元未満株式の売渡には、2026年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の売渡株式数を、保有自己株式数には同期間の単元未満株式の買取株式数及び売渡株式数を含んでいません。
2 役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が保有する当社株式は、上記保有自己株式数に含めていません。
3 【配当政策】
当社は、株主の皆様に対する利益還元を経営における最重要政策の一つと位置付けています。
配当政策は、親会社所有者帰属持分配当率(DOE)4%程度を下限とする安定配当部分と配当性向10%程度を目標とする業績連動部分を組み合わせて、安定的な配当を目指す方針とします。
上記方針のもと、2026年3月期の1株当たり配当金については、中間配当93円、期末配当112円の年間205円としました。
なお、当社の課題である事業ポートフォリオの改革、人的資本への投資、将来の成長に必要な研究開発、事業拡大・合理化のための設備投資及び出資への資本配分についても総合的に考慮した上、適正資本水準を超える部分については自己株式の取得を含む株主還元の対象とします。株主還元方針及び適正資本水準については、有利子負債の有効的な活用を行うための格付の維持も考慮しつつ、持続的な企業価値向上に向け、中長期の経営戦略を踏まえて継続的に見直しを図ります。
こうした利益還元をより機動的に行うために、剰余金の配当等に関しては定款の定めるところにより、取締役会の決議事項としています。
(注) 基準日が当事業年度に属する取締役会決議による剰余金の配当は、以下のとおりです。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、「相互信頼を深め、未来を見つめた新たな価値を提供し、世界の人々に貢献します」をスローガンとする企業理念のもと、中長期的な企業価値の向上を目指す経営を推進するため、コーポレート・ガバナンス体制を構築し、その充実に取り組んでいます。そして、株主、顧客、取引先、従業員、地域社会等の各ステークホルダーに対して、公正で透明性の高い経営を行いながら信頼関係を築くとともに、効率的で健全な経営により持続的な成長を果たすため、経営体制及び内部統制システムを整備・運用していくことを、当社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方としています。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由(2026年6月25日現在)
(ⅰ)当社は、取締役会における経営方針・経営戦略に関する議論の一層の充実と監督機能の強化、経営の意思決定及び執行の更なる迅速化を目的として、2022年6月24日開催の第122回定時株主総会の決議により監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行し、取締役会、監査等委員会及び会計監査人を設置しています。
(ⅱ)取締役会は、11名(うち7名が社外取締役)の取締役で構成し、原則として月1回の定例の他必要に応じて随時開催されます。取締役会では、法令・定款に定める事項及び取締役会規程に定める重要事項の審議・決定を行うとともに、一定の事項については代表取締役社長に委任し、代表取締役社長その他の業務執行取締役からの報告を受けて業務執行状況の監督を行います。
また、取締役会の監督機能を強化し、経営の透明性を確保するため、取締役会の過半数を独立社外取締役とすることとしています。
(ⅲ)当社は、取締役会の諮問機関として、取締役会が選定する取締役(監査等委員である取締役を除く。)で構成し、その過半数を独立社外取締役とする指名委員会及び報酬委員会を設置し、取締役及び執行役員の指名及び報酬決定についての合理性並びに透明性の確保を図っています。指名委員会は株主総会へ付議する取締役選任議案、代表取締役及び役付取締役の選定及び解職、執行役員の選解任等に関して、報酬委員会は取締役(監査等委員である取締役を除く。)及び執行役員(雇用型執行役員を除く。)の報酬に関する方針、手続き及び制度内容の妥当性並びに各取締役(監査等委員である取締役を除く。)及び各執行役員(雇用型執行役員を除く。)の報酬案の妥当性等に関して、各々審議を行い、取締役会に答申します。なお、監査等委員である取締役も両委員会に陪席します。
(ⅳ)監査等委員会は、4名(うち3名が社外監査等委員)の監査等委員で構成し、株主から負託を受けた独立の機関として取締役の職務執行を監査・監督しています。なお、監査等の環境の整備、社内からの情報収集、及び内部統制システムの構築・運用状況の日常的な監視・検証の観点より常勤監査等委員を選定し、他の監査等委員にそれらの情報を共有し、組織監査の実効性確保に努めます。
また、取締役(監査等委員である取締役を除く。)の指名及び報酬等について、監査等委員による指名委員会及び報酬委員会への陪席並びに代表取締役からの説明等を通じてその妥当性・適切性を確認し、意見形成を行います。
(ⅴ)当社は会計監査人には有限責任 あずさ監査法人を選任しています。
有限責任 あずさ監査法人及びその業務執行社員と当社との間には特別な利害関係が無く、また有限責任 あずさ監査法人は自主的に業務執行社員について一定期間を超えて関与することがないよう措置をとっています。
監査等委員会・会計監査人・内部監査部門の連携においても、三者による定期あるいは随時の会合によって、監査方針・監査計画・監査実施状況及び会計制度の改正等の情報交換を相互に行い、緊密な連携を図ることで、監査の実効性向上に努めます。
(ⅵ)当社は、取締役会が決定する諸方針に基づく業務執行を迅速に行い、その成果責任を明確にすることを目的として、執行役員制度を採用しています。執行役員28名(うち取締役兼務は1名)は取締役会により選任され、月1回開催する執行役員・カンパニープレジデント会において、業務執行に係る状況報告を行い、横断的に情報共有や意見交換を行っています。なお、執行役員・カンパニープレジデント会には、執行役員でない取締役も随時出席し、業務執行に対する監督・助言を行います。
また、当社は代表取締役、副社長執行役員及び一部の上席執行役員で構成する経営会議を設置し、取締役会で決定された経営の基本方針に基づく業務執行に関する重要事項について決定・監督を行うとともに、対処すべき経営課題や当社グループを取り巻くリスクに対して議論や事前把握を行い、経営環境の変化に迅速に対応します。経営会議は、経営戦略やその他経営全般に関する重要事項に加え、人材配置・育成に関する重要な人材戦略及び施策、並びに設備投資や出資・買収・資本提携を含む重要な投資についても重点的に審議を行います。
(ⅶ)各業務執行部門は、取締役会で策定された中期経営計画に従って執行役員による指揮のもと、年度予算を立案し、行動計画に落とし込んで目標達成に向けた組織運営を行っています。
また、事業運営を担う社内カンパニー並びに研究開発、事業開発及びコーポレート機能等の各機能を担う本部を設置し、カンパニープレジデント・本部長に業務執行に関する一定の権限を委譲することで、権限と責任を明確にし、機動的な意思決定と収益性の可視化を図っています。
(ⅷ)当社は、企業理念のもとに、持続可能な社会の実現に寄与することを謳う「CSR・サステナビリティ憲章」を制定して社内浸透を図るとともに、取締役会の諮問機関としてCSR・サステナビリティ委員会を設置するほか、業務執行側にはリスクマネジメント委員会、コンプライアンス委員会等、内部統制に関する機能を持つ専門委員会を設けて、部門横断的な全社体制を整えています。
(ⅸ)当社は、経営の透明性・健全性・効率性を確保するため、監査等委員会設置会社の枠組みの中で各機関を設置し、監督・監査機能の強化、意思決定機能の強化、迅速な業務執行を図る体制として、本体制を採用しています。
コーポレート・ガバナンス体制(2026年6月25日現在)

各会議体の議長又は委員長、及び出席メンバーは以下のとおりです。
※当社は、2026年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員である取締役を除く。)7名選任の件」及び「監査等委員である取締役4名選任の件」を上程しており、当該議案が承認可決された場合、コーポレート・ガバナンス体制、各会議体の議長又は委員長、及び出席メンバーは以下のとおりとなる予定です。なお、当該定時株主総会終了後に予定されているCSR・サステナビリティ委員会の体制変更及び改称、並びに当該定時株主総会の直後に開催が予定される取締役会の決議事項までの内容(役職及び各諮問委員会の構成)を含めて記載しています。
コーポレート・ガバナンス体制

③ 企業統治に関するその他の事項
(ⅰ)当社は、取締役会において、業務の適正を確保するための体制に関する基本方針を決議しており、その内容は 以下のとおりです。
イ 取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
1. 当社は、「企業行動規範」及びコンプライアンス方針をはじめとする「CSR基本方針」を制定し、取締役がそれらを遵守し、自らが模範を示すことで、コーポレート・ガバナンスを確立します。
2. 当社は、法令・定款に定める事項の決定及び監督を行うために、取締役会を定例の他必要に応じて随時開催すると共に、経営会議及びその他組織を横断した各種会議体・委員会を設けます。
3. 当社は、取締役会の業務執行監督機能を強化すると共に意思決定の透明性確保のため、取締役会の過半数を社外取締役で構成します。
ロ 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
1. 当社は、その職務の執行に係る情報については、取締役会等の重要な会議の議事録及び社内決裁の記録を社内諸規程に従い適切に保存・管理を行い、全ての取締役はこれらの情報を常時閲覧できるものとします。
ハ 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
1. 当社は、当社グループ全体における自然災害リスク、地政学リスク、情報セキュリティリスクその他様々なリスクに対処するため、リスクマネジメント規程を制定すると共に、代表取締役社長をリスクマネジメントの最高責任者とし、リスクマネジメントを推進します。また、リスクマネジメント委員会を設置し、定期的にリスクマネジメント体制の整備及び運用の監視を行います。
2. 当社は、定期的に平常時のリスク評価の実施及びその対応計画の実施状況をモニタリングすることで損失発生の未然防止に努めます。また、損失の危険性が現実化した場合には、直ちに全社横断的な対応をとり、損害を最小限にとどめ、事態の早期収拾を図り、解決した危機については再発防止に努めます。
ニ 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
1. 当社は、取締役会の決議によって選任された執行役員に会社の業務執行の責任者として職務に当たらせます。また、執行役員及び使用人の権限及び担当業務を、執行役員職務権限規程、業務分掌規程、組織管理規程、決裁規程等の規程により明確にすると共に、中期経営計画の策定や予算制度の運営により、目標を明確化して経営効率の向上を図ります。
2. 当社は、取締役会を原則として月1回定例的に開催するほか、随時開催します。このほか、当社グループに影響を及ぼす重要事項について審議・報告するため、経営会議及びその他組織を横断した各種会議体・委員会を開催し、速やかな意思決定と情報共有に努めます。
ホ 使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
1. 当社は、当社グループの全使用人の法令・国際ルール・社会規範及び社内諸規程等の遵守及び倫理意識の高揚を促すため、推進体制及び規程を整備し、手引書の配布、社内研修等を通じて「企業行動規範」及びコンプライアンス方針をはじめとする「CSR基本方針」の浸透を図ります。
2. 当社は、コンプライアンス規程を制定し、代表取締役を委員長とするコンプライアンス委員会を設置します。コンプライアンス委員会は、コンプライアンス違反の未然防止活動や違反行為があった場合の対応等について指導、監視します。また、当社は、コンプライアンス違反行為が発見された場合には、是正・再発防止策を講ずると共に社内諸規程により懲戒を行います。
3. 当社は、社内及び社外を受付窓口とする内部通報制度としての企業倫理ヘルプラインを設置し、コンプライアンス違反行為又はその恐れのある事項、並びに従業者自身に及ぶ危険・脅威や心配事等の情報を受け付けて、これらを早期に発見、あるいは不祥事を未然に防ぎ、企業活動の透明性を確保します。また、企業倫理ヘルプラインの利用者に対して、通報・相談したことを理由に不利益な取扱いはしません。
ヘ 当社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
1. 当社は、当社グループの方針並びに諸法令に基づきグループ会社全般の適切で円滑な運営が実施されるよう、グループ会社に関する管理方針と管理組織について社内規程で定め指導、管理すると共に、関連制度の一体的な整備・運用に努めます。また、グループ会社の重要な事項については当社に報告させることとし、一定の基準を満たす事項は当社の承認を必要とすることとします。
2. 当社は、当社グループを横断する各種会議体・委員会を開催するなど、グループ会社との報告・情報交換の機会を設けることで、グループ会社との効率的な連携体制の確立を図ります。また、グループ会社への監査役の派遣並びに当社の内部監査部門による内部監査の実施等により、グループ会社の適正な業務執行を監視し、必要に応じて助言・勧告を行います。なお、企業倫理ヘルプラインについてはグループ会社の役員及び使用人も利用できるものとします。
ト 監査等委員会の職務を補助すべき使用人に関する事項並びに当該使用人の取締役(監査等委員である取締役を除く。)からの独立性及び当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
1. 当社は、監査等委員会の要求に基づき、その職務を補助すべき専任の使用人(以下、「補助使用人」とい う。)を置きます。
2. 当社は、補助使用人に対する指揮命令に関して取締役(監査等委員である取締役を除く。)、執行役員及び使用人からの独立性を確保し、その異動、評価等を行う場合には事前に監査等委員会の同意を要することとします。
チ 当社及び子会社の取締役及び使用人等が監査等委員会に報告をするための体制
1. 当社の取締役、執行役員及び使用人は、監査等委員会に対して重要な決裁書類を閲覧に供し、業務及び財産の状況並びに監査等委員会の要求事項について適切に報告すると共に、当社グループに著しい損害を及ぼす恐れのある事実については直ちに監査等委員会に報告します。子会社の取締役、監査役、執行役員及び使用人又はこれらの者から報告を受けた者も、同様に監査等委員会に対して適切に報告するものとします。また、監査等委員は、取締役会や重要な会議体・委員会への出席及びその他会議体・委員会に出席した補助使用人からの報告を通じて、重要な意思決定及びその過程並びに執行状況を把握し、その他必要に応じて各種会議体・委員会の運営状況の説明を受けます。
2. 当社は、企業倫理ヘルプラインの運用状況について、定期的に監査等委員会に対して報告します。
3. 当社は、監査等委員会に対して報告したことを理由に、その者に不利益な取扱いはしません。
リ その他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
1. 当社は、監査等委員会が内部監査部門による監査結果等の報告を定期的に受ける機会を確保すると共に、必要に応じて監査等委員会が内部監査部門に対して指示等を行うことができることとします。
2. 当社は、監査等委員会が取締役(監査等委員である取締役を除く。)、内部監査部門及び会計監査人と情報交換を図る機会を確保します。
3. 当社は、監査等委員からその職務の執行について必要となる費用の請求があるときは、請求に応じてその費用を負担します。
(ⅱ)リスクマネジメント体制に関しては、リスクマネジメント最高責任者である代表取締役社長のもと、リスクマネジメント担当部門を推進部署、同部門の担当執行役員を推進責任者として整備と運用を図っています。また、リスクマネジメント委員会を定期的に開催し、社内外の環境の変化を踏まえ重点的な対応が必要と評価されたリスクについて主管部門を定めてリスク低減活動を立案・実施させ、その活動状況を確認しているほか、リスクマネジメント体制の有効性のレビューを行っています。
(ⅲ)コンプライアンス推進体制に関しては、代表取締役社長を委員長とするコンプライアンス委員会が、コンプライアンス推進活動の進捗確認、内部通報等の受付及び対応の状況の確認を実施しています。また、従業員のコンプライアンス意識・知識を高めるため、階層別研修のほか、会社や社会におけるルールをまとめたコンプライアンスガイドブックや身近に起こり得る事例を集めたコンプライアンス通信の配布などを通じて、教育・啓発活動を継続的に実施しています。また、内部通報制度については、コンプライアンス委員会事務局による社内窓口のほか、社外の民間専門業者による社外窓口も設置し、従業者及び取引先に対して制度の周知を図っています。
④ 取締役会、指名委員会及び報酬委員会の活動状況
(ⅰ)取締役会の活動状況
当事業年度において、取締役会は計12回開催され、各取締役の出席状況は下記のとおりです。
(注)1 代表取締役副社長松井徹氏は、2025年6月25日開催の定時株主総会の終結をもって取締役を退任したため、出席状況は退任以前に開催された取締役会2回を対象としています。
2 取締役上席執行役員鈴木啓司氏は、2025年6月25日開催の定時株主総会において選任され、取締役に就任したため、出席状況は就任以降に開催された取締役会10回を対象としています。
また、当事業年度においては、法令・定款に定める決議事項等の定例的な事項のほか、次期社長の選任、新中期経営計画の策定及びその進捗状況、取締役(監査等委員である取締役を除く。)及び執行役員の報酬制度の改定、重要なM&A案件、買収子会社のPMI状況、個別事業の事業戦略・成長戦略、人事制度の改定、リスクマネジメント委員会及びコンプライアンス委員会の活動状況、自己株式取得、株主・投資家との対話状況並びに取締役会の実効性等について、審議を行いました。
(ⅱ)指名委員会の活動状況
イ 当事業年度において、指名委員会は計6回開催され、各委員の出席状況は下記のとおりです。
(注)1 代表取締役副社長松井徹氏は、2025年6月25日開催の定時株主総会の終結をもって取締役を退任したため、出席状況は退任以前に開催された指名委員会1回を対象としています。
2 取締役上席執行役員鈴木啓司氏は、2025年6月25日開催の定時株主総会において選任され、取締役に就任したため、出席状況は就任以降に開催された指名委員会5回を対象としています。なお、サクセッションプラン及び次期社長の選任に関する議案が付議された2回については、議案の内容を鑑み欠席しています。
また、当事業年度においては取締役会からの諮問に基づき、主に、取締役会の構成、株主総会に提出する取締役の選任に関する議案の内容、代表取締役及び役付取締役の選定、サクセッションプラン及び次期社長の選任並びに執行役員の選任について、審議・答申を行いました。
なお、2026年6月26日開催予定の定時株主総会終了後、指名委員会の体制変更を予定しています。引き続き委員の過半数を独立社外取締役とする構成を維持しつつ、より効率的かつ深度ある検討を行うべく従来の体制から委員数を絞り込んだ体制とします。変更後の指名委員会の構成は「4(1)②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由」に記載のとおりです。
ロ サクセッションプラン
1.サクセッションプランの策定・運用
当社は、当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値向上を図るため、将来の当社グループの経営を担う資質を持った最適な人材を社長として登用できるよう、十分な時間と資源をかけてサクセッションプランの策定と運用に取り組んでいます。
当社のサクセッションプランは取締役会長及び取締役社長が主導して策定及び運用を行っていますが、その客観性・透明性を確保するため、独立社外取締役が過半数を占める指名委員会に定期的に策定・運用状況を報告するとともに独立社外取締役からの助言を受けています。
2.後継者候補者の選定・育成
当社は、後継者の選定基準に基づき、後継者候補者を複数名選定し、タフアサインメントの設定を含む育成プログラムを実行しています。指名委員会は後継者の選定基準、後継者候補者の選定状況、育成計画の内容及び運用状況について報告を受けて協議・助言を行うほか、育成プログラムの一部について指名委員会の委員である社外取締役が陪席することで運用状況を直接確認する機会を設けています。
また、後継者候補者の継続・交代は、毎年、育成プログラムの状況を踏まえて指名委員会にて検討し、決定されます。
3.候補者の最終選定と次期社長の選任
当社は、当事業年度において、サクセッションプランに基づく次期社長の選任プロセスを実施いたしました。指名委員会において、これまで選定・育成してきた後継者候補者に対し、今後の経営環境の変化に対応するための経営能力、リーダーシップ、人格等について、多角的な評価及び審議を行いました。候補者の評価にあたっては、指名委員会の委員である社外取締役との個別面談や社外取締役のみでの協議を実施し、その結果を踏まえた指名委員会全体での協議を経て検討しました。
その結果、候補者の中から鈴木啓司氏を最終候補者として選定し、指名委員会の答申を経て、2026年2月24日開催の取締役会において次期社長として選任することを決議いたしました。選任にあたっては、同氏が経営者として必要な実績や資質を備えているとともに、技術職出身でありながら豊かな顧客対応経験を併せ持ち、グローバルに渡り合える高いコミュニケーション能力と実行力を備えている点を高く評価しています。
(ⅲ)報酬委員会の活動状況
当事業年度において、報酬委員会は4回開催され、各委員の出席状況は下記のとおりです。
(注)1 代表取締役副社長松井徹氏は、2025年6月25日開催の定時株主総会の終結をもって取締役を退任したため、出席状況は退任以前に開催された報酬委員会2回を対象としています。
2 取締役上席執行役員鈴木啓司氏は、2025年6月25日開催の定時株主総会において取締役に選任され、就任したため、出席状況は就任以降に開催された報酬委員会2回を対象としています。
また、当事業年度においては取締役会からの諮問に基づき、主に、会社業績・個人業績の評価及びそれらに基づく取締役(監査等委員である取締役を除く。)・執行役員(雇用型執行役員を除く。)の個人別の報酬内容並びに取締役(監査等委員である取締役を除く。)及び執行役員の報酬制度の改定について、審議・答申を行いました。
なお、2026年6月26日開催予定の定時株主総会終了後、報酬委員会の体制変更を予定しています。引き続き委員の過半数を独立社外取締役とする構成を維持しつつ、より効率的かつ深度ある検討を行うべく従来の体制から委員数を絞り込んだ体制とします。変更後の報酬委員会の構成は「4(1)②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由」に記載のとおりです。
(ⅳ)取締役会の実効性評価
当社は当事業年度における取締役会の構成と運営、経営戦略等の審議、業務執行の監督状況等を評価項目とするアンケート及び個別インタビューを取締役に対し実施し、それらの結果等を基に取締役会の実効性評価を実施しました。なお、実効性評価の内容は社外取締役の助言を受けて設計しているほか、アンケートの配布・回答の回収・集計及び個別インタビューは外部機関に委託しています。実効性評価の結果、当社の取締役会の実効性は十分に確保されていることが確認され、特に以下の項目について効果的な取組みが実行されていることを確認しました。
・取締役会は、その役割・機能を果たす上で必要な知識、能力、経験及び多様性が確保されたメンバー構成で相互の尊重およびオープンなコミュニケーションの文化醸成の下、闊達な議論を行っている。また中長期的な経営戦略等の重要な議案の審議に注力するため、個別の業務執行の決定に関する議案などについて執行側に適切かつ十分に決定権限を委譲している。
・取締役会は、経営陣が価値創造ストーリーの実現に向けた適切なリスクテイクを行う(不確実性があるなかで、新たな収益機会や稼ぐ力を強化するために合理的にリスクを取りつつあえて行動する)よう、後押ししている。
・取締役会は、社長等の選解任に関して客観性・適時性・透明性ある手続きや評価基準が適切に構築できていることを確認すると共に、経営陣のインセンティブ報酬が、経営戦略又は経営計画に合致し、適切なインセンティブを生じさせるものとなるよう、議論を行っていることを確認している。
・取締役会は、取締役会の実効性評価で把握された重要な課題について適宜改善の施策を打ち、実効性の向上に努めている。
前事業年度の実効性評価で課題として挙げられていた項目の内、「更なる議論促進のための会議運営の効率化」については、取締役会の年間審議スケジュールの共有を通じて、重要事項やモニタリング事項を明確化すると共に、社外取締役に対しては事前報告会による取締役会前の十分な情報提供及び論点の整理を図るなど、より取締役会での議論が促進する仕組みの整備を行いました。「事業環境の変化に対応するための取締役会によるモニタリング強化と事業戦略に関するより深い議論の実施」については、従来の業務執行取締役による四半期ごとの執行報告に加え、重要案件や注視すべき事業に関する報告を取締役会議題の年間計画に組み込み、適切なタイミングで各事業の進捗を詳細に把握し、機動的かつ深度ある議論を行える仕組みを導入しました。
今回の実効性評価で取締役会の実効性を更に高めていくために望ましい事項として、当事業年度に整備・導入した上記の施策を確実に実施すると共に、取締役会における審議時間を確保し、個別の執行案件に留まらず、長期的な経営戦略や資本政策、及び人的資本への投資について、より大局的な視点からの議論を拡充することを課題として共有しました。今後はそれらに取り組むことで引き続き取締役会の実効性の維持・向上に取り組んでまいります。
⑤ 取締役に関する事項
当社は、取締役(監査等委員である取締役を除く。)を13名以内、監査等委員である取締役を5名以内とする旨を定款に定めています。また、取締役の選任方法について、議決権を行使することができる株主の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び累積投票によらない旨を定款に定めています。
⑥ 責任限定契約の内容の概要
当社は、会社法第427条第1項及び定款に基づき、社外取締役との間において、会社法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づく損害賠償責任限度額は、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額を限度としています。なお、当該責任限定が認められるのは、当該社外取締役が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がない時に限られます。
⑦ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、当社及び当社の国内子会社の取締役及び執行役員その他会社法上の重要な使用人を被保険者として、役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、被保険者がその職務の執行に関し責任を負うこと、又は当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害賠償金・争訟費用等の損害を当該保険契約により填補することとしています。なお、当該保険契約の保険料は全額会社が負担しています。
⑧ 剰余金の配当等の決定機関
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めのある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議によって定める旨を定款に定めています。
⑨ 株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行うため、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めています。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
イ 2026年6月25日(有価証券報告書提出日)現在の当社の役員の状況は以下のとおりです。
男性7名 女性4名 (役員のうち女性の比率36.4%)
(注) 1 取締役(監査等委員である取締役を除く。)の任期は、2025年3月期に係る定時株主総会終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
2 監査等委員である取締役の任期は、2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
3 取締役(監査等委員である取締役を除く。)土井美和子氏、髙倉千春氏、三村孝仁氏及び真茅久則氏並びに監査等委員である取締役永冨史子氏、Christina L. Ahmadjian氏及び内山英世氏は、社外取締役です。
ロ 2026年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員である取締役を除く。)7名選任の件」及び「監査等委員である取締役4名選任の件」を上程しており、当該議案が承認可決された場合、当社の役員の状況及びその任期は、以下のとおりとなる予定です。
なお、当該定時株主総会の直後に開催が予定される取締役会の決議事項までの内容(役職等)を含めて記載しています。
男性8名 女性3名 (役員のうち女性の比率27.3%)
(注) 1 取締役(監査等委員である取締役を除く。)の任期は、2026年3月期に係る定時株主総会終結の時から2027年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
2 監査等委員である取締役の任期は、2026年3月期に係る定時株主総会終結の時から2028年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
3 取締役(監査等委員である取締役を除く。)髙倉千春氏、三村孝仁氏、真茅久則氏及び華房実保氏並びに監査等委員である取締役永冨史子氏、内山英世氏及び児玉康平氏は、社外取締役です。
4 当社は執行役員制度を導入しています。取締役を兼務しない執行役員は以下の26名となる予定です。
ハ 取締役のスキル・マトリックス
当社は、持続的成長と中長期的な企業価値の向上を図るために、専門知識や経験等のバックグラウンドが異なる多様な人材で取締役会を構成することが重要であると考えており、また、取締役会の過半数を社外取締役で構成することで、取締役会の監督機能を強化するとともに意思決定の透明性を確保することを重視しています。
当社は、2026年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として上程している「取締役(監査等委員である取締役を除く。)7名選任の件」及び「監査等委員である取締役4名選任の件」が承認可決された場合の取締役のスキル・マトリックスは以下のとおりとなる予定です。
スキルの選定理由
② 社外役員の状況
当社の社外取締役は7名、うち監査等委員である社外取締役は3名です。社外取締役土井美和子氏、髙倉千春氏、三村孝仁氏、真茅久則氏、監査等委員である社外取締役永冨史子氏、Christina L. Ahmadjian氏、内山英世氏と当社との間には特に記載すべき利害関係はありません。社外取締役の土井美和子氏には情報通信分野における研究者としての豊富な経験及び卓越した実績を、髙倉千春氏には幾多のグローバル企業において人事部門での要職を歴任した豊富な経験及び組織開発・人材開発における知識を、三村孝仁氏には長年にわたり執行と監督の両面から事業会社の経営に携わり培われた企業経営やコーポレート・ガバナンスに関する高い見識並びに医療機器分野やグローバル事業に関する豊富な経験を、真茅久則氏にはグループ経営やグローバルな事業運営に関する豊富な経験と高い知見を、監査等委員である社外取締役の永冨史子氏には長年にわたり弁護士として培われた専門的な知識及び経験を、Christina L. Ahmadjian氏には企業経営、コーポレート・ガバナンス及び組織文化の研究者としての豊富な経験と高い見識並びに数多くの企業において社外取締役として経営に関与した経験を、内山英世氏には長年にわたり公認会計士として培われた専門的な知識並びに監査法人及びグローバルコンサルティングファームの経営者としての豊富な経験を当社経営陣による業務執行の監督及び経営陣への助言に活かしていただけることを期待し選任しました。監査等委員である社外取締役は取締役会に出席し、法令・定款に定める事項その他経営上の重要事項の審議・決定において各取締役からの報告を受けて職務執行状況の監査を行っています。
当社は、会社法で定められた社外役員の要件及び金融商品取引所が定める独立役員の独立性基準に加えて、当社独自の「独立役員選任基準」を策定し、これらすべての基準を満たす者として、上記社外取締役4名、監査等委員である社外取締役3名を独立役員に指定しています。
なお、当社は、2026年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員である取締役を除く。)7名選任の件」及び「監査等委員である取締役4名選任の件」を上程しており、当該議案が承認可決された場合、社外取締役髙倉千春氏、三村孝仁氏、真茅久則氏、監査等委員である社外取締役永冨史子氏、内山英世氏が再任され、社外取締役華房実保氏、監査等委員である社外取締役児玉康平氏が新たに選任される予定です。また、当該議案が承認可決された場合には、選任された社外取締役4名、監査等委員である社外取締役3名全員を独立役員に指定する予定です。
③ 社外取締役による監督又は監査と内部監査、監査等委員会監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
監査等委員会・会計監査人・内部監査部門による定期あるいは随時の会合によって、監査方針・監査計画・監査実施状況及び会計制度の改正等の情報交換を行う他、社外役員の情報交換・認識共有の場として、監査等委員会と社外取締役が定期的に面談を行う機会を設けています。
(3) 【監査の状況】
① 監査等委員会監査の状況
イ 組織、人員
有価証券報告書提出日現在、監査等委員会は、4名の監査等委員(うち3名は独立役員届出済の監査等委員である社外取締役)で構成され、その候補者選定基準として適切な経験・能力及び必要な財務・会計・法務に関する知識を有すること、特に財務・会計に関して十分な知見を有する者が1名以上選任されるよう考慮することを定めています。
2026年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として上程している「監査等委員である取締役4名選任の件」が承認可決された場合の構成は以下のとおりとなる予定です。
また当社では、監査等委員会の職務遂行を補助するため、監査等委員会室を設置し、専任スタッフを配置しています。
ロ 監査等委員会の運営状況
監査等委員会は、法令・定款及び監査等委員会規程の定めるところにより、監査に関する重要な事項について決議、協議、審議、報告を行っています。当事業年度は次のとおり運営しました。
ハ 監査等委員会の活動状況
監査等委員会は、事業年度開始時に定めた監査方針・監査計画・職務分担等に従い、会議出席、書類閲覧、面談聴取等の方法を用いて監査活動を行っています。当事業年度は次のとおり活動しました。
重点監査項目の概要
ニ 監査等委員会の実効性評価
監査等委員会では、事業年度末における監査活動の振り返りに加え、監査の実効性をより向上させていくため、組織の整備や運用も含めた全体の評価を自己評価の形式で前事業年度より始め、今年度は項目を拡充して実施しました。当事業年度における実効性評価の概要は次のとおりです。
実効性評価の概要
② 内部監査の状況
イ.内部監査の活動
内部監査部門であるグループ内部監査本部は、経営目標の達成に貢献すべく、「内部監査規程」に基づき、全社優先リスク及びグループガバナンスプロセスに着目したリスクベースでの「経営監査」を実施するとともに、金融商品取引法の内部統制報告制度に基づく「財務報告に係る内部統制評価」を実施しています。グループ内部監査本部には23名所属しており、業務執行部門から独立した専任組織として、当社及び関係会社を含めた内部監査を実施しています。また、内部監査部門を設置する海外グループ会社3社に対して監査業務を委託することにより、グループ全体で内部監査リソースの効率的活用に努めています。
これらの経営監査結果及び内部統制評価結果については、代表取締役社長及び監査等委員会に対して、それぞれ年4回の定期報告を行っています。また、取締役会に対しては、年1回の年度報告を行っています。更に、代表取締役社長及び監査等委員を含む全ての取締役に対して月次の活動報告書を提出し、遅滞なき情報提供に努めています。なお、監査及び評価における検出事項については、必要に応じて代表取締役社長や執行役員に対して、改善・是正を提言し、リスクが確実に低減されるよう、その対応状況をフォローアップしています。
ロ.監査等委員会、会計監査人との連携
会計監査人及び監査等委員会とは、定期的あるいは随時の会合を開催し、監査方針・監査計画・監査実施状況等の情報交換を行い、緊密な連携を図っています。とりわけ常勤監査等委員及び監査等委員会室とは月次の会合を開催し、相互の連携を強化しています。必要な場合には、グループ内部監査本部による監査に監査等委員あるいは監査等委員会室スタッフが立会うことや、監査等委員会の求めに応じてグループ内部監査本部が調査・報告等を行う等、お互いの監査の有効性と効率性の向上に努めています。
③ 会計監査の状況
イ 監査法人の名称
有限責任 あずさ監査法人
ロ 継続監査期間
19年間
ハ 業務を執行した公認会計士及び監査業務に係る補助者の構成
当期における有限責任 あずさ監査法人の業務執行社員等の構成は以下のとおりです。
指定有限責任社員 業務執行社員 公認会計士 松木豊、樋口幹根
補助者 公認会計士 13名、その他 47名
ニ 監査法人の選定方針と理由
当社は、監査法人の選定方針として、会社法の欠格事由及び解任事由が存しないことはもとより、以下の基準と報酬の妥当性により総合的に判断しています。
・ガバナンス体制、品質管理体制、独立性、情報セキュリティ、グローバル監査体制の適格性
・リスクアプローチに基づく監査計画、実証手続の網羅性・効率性、グループ監査対応の妥当性
・経営者及び監査等委員、内部監査組織とのコミュニケーションの有効性
・先進的技術に基づく高度なデータ分析、国際的監査基準への対応力
当連結会計年度において、上記基準をもとに会計監査人の監査活動の適切性、妥当性について協議、確認した結果、監査の方法及び結果が相当であると認められること、監査法人としての品質管理体制についての外部機関による検査においても限定事項の無い結果報告を得ていることから、当該監査法人を引き続き会計監査人として選任しています。
ホ 監査等委員会による監査法人の評価
監査等委員会は、日本監査役協会が公表する「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」を踏まえ、監査計画及び監査報告内容が適切であることの確認に加え、監査法人としてのガバナンス・品質管理体制、監査活動におけるリスクアプローチ、独立性、効率性、関係各部門との連携、情報提供等に関して検証した結果、会計監査人として適格であると評価しています。
④ 監査報酬の内容等
イ 監査公認会計士等に対する報酬の内容
(注)上記以外に、前連結会計年度において、前々連結会計年度の監査に係る追加報酬として3百万円、当連結会計年度において、前連結会計年度の監査に係る追加報酬として1百万円を支払っています。
(監査公認会計士等の提出会社に対する非監査業務の内容)
前連結会計年度
該当事項はありません。
当連結会計年度
該当事項はありません。
ロ 監査公認会計士等と同一のネットワークに属する組織に対する報酬(イを除く。)
(監査公認会計士等と同一のネットワークに属する組織に対する非監査業務の内容)
前連結会計年度
連結子会社が監査公認会計士等と同一のネットワークに属する組織に対して報酬を支払っている非監査業務の内容は、主に財務税務顧問業務です。
当連結会計年度
提出会社及び連結子会社が監査公認会計士等と同一のネットワークに属する組織に対して報酬を支払っている非監査業務の内容は、主に市場調査業務及び財務税務顧問業務です。
ハ 監査報酬の決定方針
監査報酬については、当社の規模、業務の特性、監査日数等を勘案し、監査人と協議の上、決定することとしており、監査契約の締結に際し報酬等の額につき監査等委員会の同意を得ています。
ニ 監査等委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査等委員会は、公益社団法人日本監査役協会が公表する「会計監査人との連携に関する実務指針」を踏まえ、会計監査人の監査計画における監査項目と体制、監査の実施状況及び報酬見積の算出根拠等を確認し、妥当性を検討した結果、適切であると判断し、会社法第399条第1項の同意を行っています。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員報酬等
イ 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
(注) 1 2025年6月25日開催の第125回定時株主総会の決議により次のとおり取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬の限度額が定められています。当該定時株主総会終結時点の取締役(監査等委員である取締役を除く。)の員数は7名(うち社外取締役は4名)です。
また別枠で、2025年6月25日開催の第125回定時株主総会の決議により当社取締役(監査等委員である取締役及び社外取締役を除く。)及び執行役員(雇用型執行役員を除く。)を対象として2026年3月31日に終了する事業年度から2030年3月31日に終了する事業年度までの5事業年度に対して限度額34億円の業績連動型株式報酬を設定しています。当該定時株主総会終結時点の取締役(監査等委員である取締役及び社外取締役を除く。)の員数は3名、執行役員(取締役及び雇用型執行役員を除く。)の員数は21名です。
2 2022年6月24日開催の第122回定時株主総会の決議により次のとおり監査等委員である取締役の報酬の限度額が定められています。当該定時株主総会終結時点の監査等委員である取締役の員数は4名(うち社外取締役は3名)です。
3 「賞与」は「業績連動報酬等」に、「業績連動型株式報酬」は「業績連動報酬等」及び「非金銭報酬等」に、それぞれ該当します。
4 上記には第125回定時株主総会終結の時をもって退任した取締役(監査等委員である取締役を除く。)1名に対する報酬を含んでいます。
ロ 報酬等の総額が1億円以上である者の報酬等の総額等
ハ 使用人兼務役員の使用人分給与のうち重要なもの
該当事項はありません。
② 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
当社は取締役(監査等委員である取締役を除く。)の個人別の報酬等の内容に係る決定方針を、取締役会の決議により定めています。なお、当社は取締役会の諮問機関として「報酬委員会」を設置しており、取締役の報酬等に関する方針や手続、制度内容及び各取締役への報酬案の妥当性を審議し、取締役会へ答申することで、取締役の報酬等の決定に対する合理性及び透明性を確保しています。当事業年度においては、「報酬委員会」を4回開催しています。
当事業年度に係る取締役(監査等委員である取締役を除く。)の個人別の報酬等の内容の決定にあたっては、当社の業績目標の達成度や施策の実施状況等について当社の事業全体を俯瞰して評価を行うためには代表取締役会長及び代表取締役社長によることが最も適していると考えていることから、その具体的内容の決定を株主総会で決議された報酬限度額の範囲内で代表取締役会長川合尊及び代表取締役社長鈴木啓司に委任していますが、委任された権限が適切に行使されるよう、報酬委員会において、取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬等に関する方針や手続、制度内容及び取締役個人別の報酬案の妥当性を審議の上、その答申を尊重して決定しています。また、業績連動型株式報酬については、あらかじめ取締役会で決定した株式交付規程に定める算定方法に従って取締役個人別の付与ポイント数を決定しています。取締役会は、報酬等の内容が、報酬委員会によって本方針との整合性含め多角的に検討された上で、その答申を尊重して決定されていることを確認しており、当該内容が本方針に沿うものと判断しています。
なお、監査等委員である取締役の報酬は監査等委員である取締役の協議により決定しています。
当事業年度の取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬等の決定に適用した「取締役(監査等委員である取締役を除く。)の個人別の報酬等の内容に係る決定方針」は以下のとおりです。
イ 基本方針
取締役(監査等委員である取締役を除く。)に対する報酬等は、中長期的な業績の向上と企業価値増大への貢献意識を高め、株式保有を通じた株主との利害を共有することを基本方針とし、金銭で支給される「固定報酬」及び単年度の会社業績達成度等に連動する「賞与」並びに役位及び中期経営計画等で掲げる業績目標の達成度等に応じて当社株式を交付する「業績連動型株式報酬」から構成されます。但し、社外取締役(監査等委員である取締役を除く。)に対する報酬等は「固定報酬」のみとします。
ロ 固定報酬の決定方針
固定報酬は、役位、職責に応じて他社水準、当社の業績、従業員給与の水準も考慮しながら、総合的に勘案した上で決定し、毎月、現金で支給します。
ハ 賞与の決定方針
賞与は、役職別の基準額に、営業活動の成果を反映する単年度の連結業績指標の目標達成度や、持続的な成長及び企業価値向上に向けた取組の成果を反映する非財務指標の目標達成度に応じた係数を乗じて決定し、毎年、一定の時期に現金で支給します。
役職別の基準額、業績目標の達成度等の評価に用いる各指標とその目標値は、中期経営計画と整合するよう計画策定時に報酬委員会の答申を尊重して取締役会において決定し、適宜、環境の変化に応じて見直しを行います。
ニ 業績連動型株式報酬の決定方針
非金銭報酬は、中長期的な業績の向上と企業価値増大への貢献意識を一層高めることを目的として、会社の業績との連動性が高く、かつ透明性・客観性の高い役員報酬制度である、業績連動型株式報酬制度とします。
本制度では、役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託を採用し、役位や中期経営計画等で掲げる業績目標の達成度等に応じて、あらかじめ報酬委員会の審議を経て取締役会で決定する株式交付規程に定める算定方法に従ってポイントを付与し、本制度の対象期間終了後に、付与された合計ポイント数に応じて当社株式及び当社株式の換価処分金相当額の金銭を取締役に交付又は給付します。
業績目標の達成度等は、中期業績指標、株主価値指標及び非財務指標に基づき評価します。中期業績指標については、中期経営計画の目標として掲げている連結売上収益及び親会社の所有者に帰属する当期利益を指標とします。株主価値指標については、株主価値の向上への意識づけを強化するため、中期経営計画期間における当社TSR(株主総利回り)と同期間におけるピアグループ企業のTSRとの比較結果に基づき算出する相対TSRを指標とします。非財務指標目標については、当社グループの持続的成長に向けた人的資本経営の取組の成果を評価するため、従業員エンゲージメントを指標とします。業績目標の達成度等の評価に用いる各指標は中期経営計画と整合するよう報酬委員会の答申を尊重して取締役会において決定し、株主総会において業績連動型株式報酬等の内容として決議するものとします。
ホ 個人別の報酬等の額に対する割合の決定方針
取締役(監査等委員である取締役及び社外取締役を除く。)の報酬割合は、役位及び職責を踏まえて、報酬委員会において他社の報酬構成等を参考にしながら、妥当性を検証した上で設定します。報酬等の種類ごとの比率の目安は、固定報酬:賞与:業績連動型株式報酬=50:30:20とします(各評価指標において目標値を100%達成した場合)。
ヘ マルス・クローバック制度
賞与及び業績連動型株式報酬について、重大な不正・法令等違反行為、会計上の重大な誤りや不正、自己都合による辞任等の一定の事由に該当した場合には、報酬の支給・交付を受ける権利を没収し、又は報酬の減額や返還を求めるマルス・クローバック制度を設けることとします。
ト 個人別の報酬等の内容についての決定手続・方法
取締役(監査等委員である取締役を除く。)の個人別の報酬等の内容については、取締役会決議に基づき代表取締役会長及び代表取締役社長に対して具体的内容の決定について委任するものとし、代表取締役会長及び代表取締役社長は経営環境や会社の業績の下、個々の取締役の職責及び実績等を勘案し株主総会で決議された報酬限度額の範囲内で決定する権限を有します。取締役会は、当該権限が代表取締役会長及び代表取締役社長によって適切に行使されるよう、報酬委員会に原案を諮問し答申を得るものとし、上記の委任を受けた代表取締役会長及び代表取締役社長は,取締役の個人別の報酬等の具体的内容を当該答申の内容を尊重して決定しなければならないこととします。なお、業績連動型株式報酬については、あらかじめ取締役会で決定する株式交付規程に定める算定方法に従って取締役個人別の付与ポイント数を決定します。
③ 賞与に関する事項
当社は、取締役(監査等委員である取締役及び社外取締役を除く。)に対する業績連動報酬等として、賞与を支給しています。
・賞与の額の算定に用いる会社業績に関する指標
事業活動の最終成果であるとともに株主価値の創出を反映する利益指標である「親会社の所有者に帰属する当期利益」としています。
・賞与の額の算定方法
役職別に基準額を設定し、親会社の所有者に帰属する当期利益の期初に公表する業績予想値に対する達成度と、毎年従業員に対して実施する従業員エンゲージメントサーベイの結果の前事業年度に対する改善度に応じた係数を乗じて、0~200%の範囲で算出しています。なお、当事業年度における親会社の所有者に帰属する当期利益の目標値は900億円であり、実績値は1,128億円です。また、当事業年度の従業員エンゲージメントサーベイの結果は前事業年度と同水準の結果となりました。
④ 業績連動型株式報酬に関する事項
(業績連動型株式報酬の内容)
当社は、業績連動型株式報酬制度として、取締役等を対象に、役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託を採用しており、2026年3月31日に終了する事業年度から2030年3月31日に終了する事業年度までの5事業年度を対象期間として、役位や中期経営計画等で掲げる業績目標の達成度等に応じて、あらかじめ報酬委員会の審議を経て取締役会で決定する株式交付規程に定める算定方法に従ってポイントを付与し、対象期間終了後に、付与された合計ポイント数に応じて当社株式及び当社株式の換価処分金相当額の金銭を交付又は給付することとしています。
業績目標の達成度等は、中期業績指標、株主価値指標及び非財務指標に基づき評価することとし、評価に用いる具体的な指標は以下のとおりです。
・中期業績指標
中期経営計画の目標として掲げている連結売上収益及び親会社の所有者に帰属する当期利益を指標としており、中期経営計画の最終年度である2030年3月期における目標値は、それぞれ連結売上収益1兆円、親会社の所有者に帰属する当期利益1,450億円です。ただし、取締役を兼務しない執行役員については担当部門毎に設定される業績目標等とします。
・株主価値指標
株主価値の向上への意識づけを強化するため、中期経営計画期間における当社TSR(株主総利回り)と同期間におけるピアグループ企業のTSRとの比較結果に基づき算出する相対TSRを指標とします。
・非財務指標目標
当社グループの持続的成長に向けた人的資本経営の取組の成果を評価するため、従業員エンゲージメントを指標とします。
なお、各指標の実績値は対象期間終了後に確定します。
イ ポイント算定方法
当社は、毎年3月末日時点で制度対象者として在任する者(同日付で退任する者を含む。)について、同日で終了する事業年度の直後に到来する6月1日(初回は2026年6月1日)に本制度によるポイント計算を行います。なお、当該ポイント計算は、取締役については、ポイント付与日の属する事業年度の前事業年度の7月1日から翌年6月末日まで(以下「取締役のポイント計算対象期間」という。)、取締役を兼務しない執行役員についてはポイント付与日の属する事業年度の前事業年度の4月1日から翌年3月末日まで(以下「執行役員のポイント計算対象期間」という。以下、取締役のポイント計算対象期間とあわせて「取締役等のポイント計算対象期間」という。)の職務執行の対価として行います。
ポイントの計算は、以下に定める暫定ポイント、中計業績指標ポイント、株式価値指標ポイント及び非財務指標ポイントを累積加算(以下「累積ポイント」という。)することによって行います。中計業績指標ポイント、株式価値指標ポイント及び非財務指標ポイントの計算は対象期間の最終事業年度終了後の2030年6月1日、又は取締役等の退任時に行います。
制度対象者が退任する場合には、ポイント計算対象期間の職務執行の対価として、退任日の属する月の1日時点における役位に応じて、下式により計算される月割ポイントを付与します。なお、毎月第1営業日時点において制度対象者である場合は、当該月の月割ポイントを付与するものとします。
月割りポイントの算定式
=役位ポイント(※1)×退任日の属する事業年度の直前の事業年度における[(業績連動係数(※2)×50%)+(株主価値指標係数(※3)×30%)+(非財務指標係数(※4)×20%)]×在任月数
(注) 在任月数について、取締役は退任日の属する事業年度の7月1日から退任日までの在任月数に応じて決定するものとし、執行役員は退任日の属する事業年度の4月1日から退任日までの在任月数に応じて決定するものとします。
(※1)一月当たりの役位ポイント
(注) 1 複数の役位を兼任する場合は、ポイント数の高い役位を適用します。
2 役位ポイントの付与対象で、役付取締役(執行役員を兼務しない者に限る。)または執行役員を兼務する取締役である制度対象者が、取締役のポイント計算対象期間中に、役付取締役でない取締役に就任または執行役員を退任して役付取締役でない取締役となった場合、その退任日の属する事業年度に適用される役位ポイントは、当該事業年度の直前の事業年度の3月1日時点の役位ポイントを適用します。
(※2)業績連動係数
対象期間を対象とする中期経営計画の目標値に対する達成度に応じ、下式の通りに決定します。
・取締役:
業績連動係数=(連結売上収益の目標達成率(%)+親会社の所有者に帰属する当期利益の目標達成率(%))÷2
・取締役を兼務しない執行役員:
業績連動係数=担当部門毎に設定される業績目標等の目標達成率(%)
(注) 1 各目標達成率の下限値は0%、上限値は200%とします。
2 業績連動係数の0.1%未満の端数は四捨五入します。
3 取締役等が退任する場合については、その退任日の属する事業年度の直前の事業年度における中期経営計画の目標値及び実績値に基づいて計算を行います。なお、ポイント計算時において、当該事業年度の業績が未確定の場合は、業績が確定している事業年度まで遡って計算します。
4 対象期間中に取締役が取締役を兼務しない執行役員となった場合、取締役を兼務しない執行役員が取締役に就任した場合又は取締役を兼務しない執行役員の担当部門の変更があった場合、その在任期間に応じて業績連動係数を按分します。
(※3)株主価値指標係数
対象期間における当社TSR(株主総利回り)と同期間におけるピアグループ企業のTSRとの比較結果である相対TSRに応じ、以下の通りに決定します。
・相対TSRが200%以上の場合:200%
・相対TSRが200%未満の場合:相対TSRと同率
(注) 1 ピアグループ企業とは、当社があらかじめ選定し株式交付規程で定める類似業種の企業7社を指します。
2 TSRは下式の通りに算出します。(0.1%未満の端数は四捨五入)
TSR(%)=(対象期間最終営業日の株価終値+対象期間中の日を基準日とする配当金に係る1株あたりの配当金の合計額)÷対象期間が開始となった営業日の株価終値
3 相対TSRは下式の通りに算出します。(0.1%未満の端数は四捨五入)
相対TSR(%)=当社TSR÷ピアグループ企業のTSRの平均値
4 取締役等が退任する場合については、(注)3において、「対象期間最終営業日の株価終値」を「退任日の属する事業年度の直前の事業年度の最終営業日の株価終値」に、「対象期間中の日を基準日とする配当金に係る1株あたりの配当金の合計額」を「対象期間の開始日から退任日の属する事業年度の直前の事業年度の最終日までの日を基準日とする配当金に係る1株あたりの配当金の合計額」にそれぞれ読み替えて算出されるTSRに基づいて相対TSRを算出し、株主価値指標係数を決定します。なお、ポイント計算時において、相対TSRが確定できない場合は、確定できる事業年度まで遡って計算します。
(※4)非財務指標係数
対象期間を対象とする中期経営計画期間における従業員エンゲージメントの目標値に対する達成度に応じ、下表の通りに決定します。
(注) 1 従業員エンゲージメントは、当社が従業員に対して実施する従業員エンゲージメントサーベイによって測定します。
2 取締役等が退任する場合については、その退任日の属する事業年度の直前の事業年度における目標値及び実績値に基づいて計算を行います。なお、ポイント計算時において、当該事業年度の実績値が未確定の場合は、実績値が確定している事業年度まで遡って計算します。
ロ 交付株式数・現金支給株式数の計算方法
前述の方法に基づき算定した累積ポイントを1株あたりのポイントで除して、得られる株式の数(以下「算定基礎株式数」という。)を算定します。また、算定した算定基礎株式数のうち、1に満たない部分は切り捨てるものとします。
本制度においては、各制度対象者について算定した算定基礎株式数に納税資金確保の観点から合理的な割合として0.5を乗じた数(当社の単元株式数に満たない部分は切り上げるものとする。)(以下「交付株式数」という。)の会社株式を当該制度対象者に交付し、算定基礎株式数から交付株式数を減じた数(「現金支給株式数」という。)の会社株式を株式市場において売却の上、納税資金の支払いを目的として、その売却代金を当該制度対象者に給付するものとします。ただし、制度対象者が死亡した場合の相続人に対しては、算定基礎株式数の会社株式全てを株式市場において売却の上、その売却代金を給付するものとします。なお、当社は対象期間である5事業年度に対して3,400百万円を上限に信託金を拠出し、この上限額を踏まえて取締役等に交付する株式数の上限を、対象期間である5事業年度で800千株としています。
(注) 1 1株あたり1ポイントで計算しています。
2 本制度の規定に従いポイントの付与を受けている制度対象者は、以下のいずれかの条件を充足している場合、所定の手続きを経ることを条件として、会社株式等の交付等を受ける権利が確定したものとします。
(1)対象期間満了日において当社の取締役等として在任
(2)任期満了により退任すること
(3)上記(2)以外の事由により退任すること
(4)死亡すること
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、投資株式について、専ら株式の価値の変動又は配当の受領によって利益を得ることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式、それ以外の株式を純投資目的以外の目的である投資株式(政策保有株式)に区分しています。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
イ 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社は、取引先等との継続的かつ安定的な取引関係の維持・強化を基本にしつつ、中長期的な経済合理性を検証の上、当社の企業価値向上に繋がると判断する株式を保有することとしています。
個別銘柄の保有の適否に関する検証については、毎年、取締役会において個別銘柄について資本コストと中長期的なリスク・リターンとの比較等を踏まえた保有の合理性及び企業価値向上の観点から効果の検証を行い、継続保有に該当しないとの判断に至る場合は、適宜市場動向を見ながら売却します。
ロ 銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(注)銘柄数に株式分割で増加した銘柄は含めていません。
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
ハ 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注) 1 特定投資株式における定量的な保有効果については記載が困難です。個別銘柄毎に資本コストと中長期的なリスク・リターンとの比較を踏まえた保有の合理性及び企業価値向上の観点から効果の検証を行っています。
2 日本碍子㈱は、2026年4月1日にNGK㈱に社名変更しています。
みなし保有株式
該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
④ 当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの
該当事項はありません。
⑤ 当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変
更したもの
該当事項はありません。
5 【従業員の状況等】
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
当社グループは、最大の経営資源である人的資本を重要な投資対象と位置づけ、中期経営計画に記載した“事業ポートフォリオの最適化の完遂”に向けて人的資本の最大化を図ります。
■中期経営計画に掲げる人的資本方針
Niterraで働く一人ひとりが仕事を通じて成長し、社会で輝き続ける。その成長がNiterraグループの永続的発展の原動力へ
■目指す姿
・従来の「安定的な人材マネジメント」から、自律的に価値を発揮する「プロフェッショナルな働き方」への転換
・変革の基盤となる仕組みと報酬・インセンティブを設計し、従業員のエンゲージメント向上と付加価値生産性の最大化
■施策
①人的資本戦略と人材ポートフォリオの構築
変化する事業環境に即応できる人材層を厚くし、「適所適材」をグローバルで実現
1)人材流動性の向上:フェアな機会提供と自律的なキャリア形成を支援
・グローバル基準でのジョブの明確化および社内公募制度の拡充
2)人材プールの強化:多様な視点の確保と将来の経営人材候補の育成を通じた組織の強靭化
・「人材会議」を通じた最適な配置
・DE&I推進による多様な視点の確保
・計画的な経営人材候補育成
②プロフェッショナルな成果に報いる報酬の実現:
価値を高め、高い成果を上げた者に対して公正に報い、組織全体の付加価値向上とエンゲージメント強化を図る
・個々の「役割(ジョブ)」の大きさと「成果・貢献」に基づく処遇のメリハリを重視(管理職層)
・健全な厳しさの中で成長を促す報酬制度へ刷新
1)成果配分の適正化:
・連結営業利益を原資とする「変動賞与」とし、「組織KPIの達成度と個人の成果」を反映(全従業員)
・管理職にはその反映度合いを高め、より成果へのコミットメントを高める仕組み
2)年功要素の廃止:
・管理職層から属人的要素を排除し、高い目標への挑戦を動機づける仕組みを導入
③経営参画意識を高める株式付与制度:
中長期的な企業価値向上への参加意識(オーナーシップ、自分ごと化)の醸成と従業員の資産形成支援
1)特別奨励金スキーム:
・期間:現中期経営計画期間(2026年度から4年間)
・方法:従業員持株会を通じて、年1回25株相当の株式を取得するための特別奨励金を付与
・効果:4年間で合計100株相当の付与により、株主視点の醸成による経営参画意識を促進
なお、人的資本に関する詳細なガバナンス、戦略、リスク管理、指標及び目標については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3) 人的資本に関する考え方」に記載しています。
(2) 【従業員の状況】
① 連結会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 従業員数は就業人員を記載しています。
② 提出会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1 従業員数は就業人員を記載しています。
2 平均年間給与の対象者は、正社員のうち、休職者を除き、賞与及び基準外賃金を含んでいます。
③ 労働組合の状況
当社従業員が加入する労働組合は、日本特殊陶業労働組合と称し、1946年1月結成以来労使一体となって生産性向上に協力し、争議の経験はなく、現在全日本自動車産業労働組合総連合会(自動車総連)及び日本自動車部品産業労働組合連合会(部品労連)に加盟しています。
同労働組合には、現在当社従業員の他、国内連結子会社である㈱日特スパークテックWKS、セラミックセンサ㈱、㈱NTKセラテック、NTKセラミック㈱、㈱Niterraアドバンスドセラミック等の従業員が加入しています。
④ 多様性に関する指標
イ 提出会社
(注) 1 非正規雇用労働者は、定年後再雇用者、パートタイマー、契約従業員、嘱託を含み、派遣社員を除いています。
2 賃金は、労働の対償として支払う全てのものを含み、退職手当、通勤手当は除いています。男女の賃金の差異は、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しています。なお、同一労働の賃金に差はなく、等級別人員構成の差によるものです。
ロ 主要な連結子会社
(注) 1 対象会社は、常時雇用する労働者が101名以上の国内連結子会社としています。
2 非正規雇用労働者は、定年後再雇用者、パートタイマー、契約従業員、嘱託を含み、派遣社員を除いています。
3 賃金は、労働の対償として支払う全てのものを含み、退職手当、通勤手当は除いています。男女の賃金の差異は、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しています。なお、同一労働の賃金に差はなく、等級別人員構成の差によるものです。
詳細については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3) 人的資本に関する考え方」をご参照ください。
第5 【経理の状況】
1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下、「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定により、国際会計基準(以下、「IFRS」という。)に準拠して作成しています。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下、「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しています。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しています。
2.監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の財務諸表について、有限責任 あずさ監査法人による監査を受けています。
3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について
当社は、次のとおり、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備を行っています。
(1) 会計基準等の内容を適切に把握できる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、セミナー
へ参加しています。
(2) IFRSの適用については、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の把
握及び当社への影響分析を行っています。また、IFRSに基づく適正な連結財務諸表を作成するために、IFRSに準拠
したグループ会計方針書を作成し、これに基づいて会計処理を行っています。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結財政状態計算書】
② 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③ 【連結持分変動計算書】
④ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【連結財務諸表注記】
1.報告企業
日本特殊陶業株式会社は、日本に所在する企業です。登記されている本店及び主要な事業所の住所は、ホームページ(https://www.niterragroup.com)で開示しています。
当社の連結財務諸表は、2026年3月31日を期末日とし、当社及びその子会社(以下、「当社グループ」という。)並びに関連会社に対する持分により構成されています。
当社グループの主な事業は、「注記4.セグメント情報 (1) 報告セグメントの概要」に記載されています。
2.作成の基礎
(1) 連結財務諸表がIFRSに準拠している旨の記載
当社は、連結財務諸表規則第1条の2第1号に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件をすべて満たしているため、連結財務諸表を同第312条の規定により、IFRSに準拠して作成しています。
当社グループの2026年3月31日に終了する年度の連結財務諸表は、2026年6月25日に代表取締役社長 鈴木 啓司によって承認されています。
(2) 測定の基礎
当社グループの連結財務諸表は、「注記3. 重要性がある会計方針」に記載している公正価値で測定する金融商品等を除き、取得原価を基礎として作成しています。
(3) 機能通貨及び表示通貨
当社グループの連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円で表示しています。日本円で表示しているすべての財務情報は、百万円未満を切り捨てて記載しています。
(4) 新基準書の早期適用
該当事項はありません。
(5) 新IFRSの適用の影響
当社グループが連結財務諸表において適用する重要な会計方針は、2025年3月31日に終了した連結会計年度に係る連結財務諸表において適用した会計方針と同一であります。
(6) 未適用の公表済み基準書及び解釈指針
IFRS第18号「財務諸表における表示及び開示」
2024年4月に公表されたIFRS第18号は、2027年1月1日以降に開始する事業年度から適用されます。IFRS第18号は、IAS第1号「財務諸表の表示」と置き換わり、IAS第1号は廃止されます。IFRS第18号においては、主として純損益計算書の財務業績に関する表示及び開示に関する新たな規定が設けられています。また、IFRS第18号の公表と併せてIAS第7号「キャッシュ・フロー計算書」の改訂等が行われています。これらの適用による連結財務諸表への影響については検討中です。
(7) 見積り及び判断の利用
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成では、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行っています。ただし、実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直しています。会計上の見積りの改定は、見積りが改定された会計期間及び影響を受ける将来の会計期間において認識されます。
翌連結会計年度において資産や負債の帳簿価額に重要な修正をもたらす要因となるリスクを伴う将来に関して行った仮定及び見積りの不確実性に関する事項は以下の注記に含まれています。
・非金融資産の減損-「注記3. 重要性がある会計方針(10)非金融資産の減損」及び「注記12. 非金融資産の減損」
3.重要性がある会計方針
当社グループの重要性がある会計方針は次のとおりであり、他の記載がない限り、連結財務諸表が表示されているすべての期間について継続的に適用しています。
(1) 連結の基礎
当社グループの連結財務諸表は、当社及び子会社の財務諸表並びに関連会社の持分相当額を含めています。
① 子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業です。支配とは、投資先に対するパワーを有し、投資先への関与により生じるリターンの変動に晒され、かつ投資先に対するパワーを通じてリターンに影響を与える能力を有する場合をいいます。
子会社の財務諸表は、当社グループが支配を獲得した日から支配を喪失する日まで、連結財務諸表に含まれています。子会社に対する当社グループ持分の一部を処分した後も支配が継続する場合には、当社グループの持分の変動を資本取引として会計処理しており、非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、親会社の所有者に帰属する持分として資本に直接認識されています。支配を喪失した場合には、支配の喪失から生じた利得又は損失は純損益で認識しています。
連結財務諸表には、子会社の所在する現地法制度上、親会社と異なる決算日が要請されていることにより決算日を当社の決算日と同じ日とすることが実務上不可能であるために決算日が異なる子会社に対する投資が含まれています。当該子会社については連結決算日における仮決算に基づく財務諸表を使用しています。
子会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表に調整を加えています。当社グループ内の債権債務残高及び取引並びに当社グループ内取引によって発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しています。
② 関連会社
関連会社とは、当社グループがその財務及び経営方針に対して重要な影響力を有しているものの、支配又は共同支配をしていない企業です。関連会社に対する投資は持分法によって会計処理しています。
関連会社に対する投資は当初取得原価で認識されています。当社の投資には、取得時に認識したのれんが含まれています。また、重要な影響力を有することとなった日から重要な影響力を喪失する日までの関連会社の純損益及びその他の包括利益に対する当社グループの持分は、関連会社に対する投資額の変動として認識しています。
連結財務諸表には、他の株主との関係等により決算日を当社の決算日と同じ日とすることが実務上不可能であるために決算日が異なる関連会社に対する投資が含まれています。当該関連会社については連結決算日における仮決算に基づく財務諸表を使用しています。
損失に対する当社グループの持分が関連会社に対する投資を上回った場合には、その投資の帳簿価額をゼロまで減額し、当社グループが被投資企業に代わって債務を負担し又は支払いを行う場合を除き、それ以上の損失は認識していません。
関連会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該関連会社の財務諸表に調整を加えています。
(2) 企業結合
当社グループは、取得法に基づき企業結合の会計処理をしています。非支配持分は、被取得企業の識別可能資産及び負債の公正価値に対する持分割合相当額で測定しています。
支払対価の公正価値、被取得企業の非支配持分の金額及び段階取得の場合には取得企業が以前から保有していた被取得企業の資本持分の支配獲得日の公正価値の合計が、取得日における識別可能資産及び引受負債の正味価額を上回る場合に、その超過額をのれんとして認識しています。一方、この対価の総額が、識別可能資産及び引受負債の正味価額を下回る場合、その差額を利得として純損益に認識しています。
企業結合に関連して発生した取得費用は、負債性証券及び持分証券の発行費用を除き、発生時に費用として処理しています。
企業結合の当初の会計処理が、企業結合が発生した連結会計年度末までに完了していない場合には、完了していない項目を暫定的な金額で計上しています。取得日時点で存在し、なおかつそれを知っていたならば取得日で認識した金額の測定に影響したであろう事実及び状況に関する情報を、認識される金額の測定に影響を与えていたと判断される期間(以下、「測定期間」という。)に入手した場合、その情報を反映して、取得日に認識した暫定的な金額を遡及的に修正しています。この新たに得た情報により資産と負債の追加での認識が発生する場合があります。測定期間は最長で1年間です。
なお、共通支配下における企業結合、すなわち、企業結合当事企業又は事業のすべてが、企業結合の前後で同一の企業により最終的に支配され、かつ、その支配が一時的でない場合の企業結合については、継続的に帳簿価額に基づき会計処理しています。
(3) 外貨換算
① 外貨建取引
外貨建取引、すなわち各企業の機能通貨以外の通貨での取引は、取引日における為替レートにより機能通貨に換算しています。外貨建貨幣性資産及び負債は、期末日の為替レートにより機能通貨に換算し、また、公正価値で測定される外貨建非貨幣性資産及び負債は、当該公正価値の算定日における為替レートで機能通貨に換算し、換算差額は、純損益に認識しています。
また、取得原価により測定されている外貨建非貨幣性項目は、取引日の為替レートを使用して換算しています。
② 在外営業活動体
在外営業活動体(子会社、支店)の資産及び負債は、期末日時点の為替レートで、損益及びキャッシュ・フローは、取引日の為替レート又はそれに近似する期中平均為替レートで表示通貨に換算しています。この結果生じる換算差額はその他の包括利益で認識しています。
なお、在外営業活動体の持分全体の処分や支配の喪失を伴う持分の一部の処分といった事実が発生した場合、処分した期に当該累積換算差額をその他の包括利益から純損益に振り替えています。
(4) 金融商品
① 金融資産(デリバティブを除く。)
(ⅰ)当初認識及び測定
金融資産のうち、株式及び債券は約定日に当初認識し、その他のすべての金融資産は当社グループが契約の当事者となった時点で当初認識しています。
金融資産は、当初認識時に、以下のように償却原価で測定する金融資産と公正価値で測定する金融資産に分類しています。
(a) 償却原価で測定する金融資産
以下の条件がともに満たされる場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しています。
・当該金融資産が、契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有することを目的とする事業モデルの中で保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
(b) 公正価値で測定する金融資産
上記の償却原価で測定する金融資産以外の金融資産は、純損益又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
負債性金融商品については、以下の要件を満たす場合にその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産に分類しています。
・当該金融資産が、契約上のキャッシュ・フローを回収又は売却するために金融資産を保有することを目的とする事業モデルの中で保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
売買目的ではない資本性金融商品への投資については、当初認識時に、その公正価値の事後的な変動をその他の包括利益に表示するという取消不能な選択を行うことが認められており、当社グループでは金融商品ごとに当該指定を行っています。
金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する区分に分類される場合を除き、個々の金融商品ごとに、公正価値に、当該金融資産に直接帰属する取引費用を加算した金額で測定しています。ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権は取引価格で測定しています。
また、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産については、その取引費用は発生時に純損益に認識しています。
(ⅱ)事後測定
(a) 償却原価で測定する金融資産
実効金利法による償却原価で測定し、利息は「金融収益」として純損益に認識しています。
(b) 公正価値で測定する金融資産
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産については、公正価値の変動額は純損益に認識しています。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産については、公正価値の変動額は減損利得又は減損損失及び為替差損益を除き、当該金融資産の認識の中止又は分類変更が行われるまで、その他の包括利益として認識しています。当該金融資産の認識の中止を行う際には、過去に認識したその他の包括利益を純損益に振り替えています。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定することを選択した資本性金融商品については、公正価値の変動額はその他の包括利益に認識し、累積利得又は損失は、認識を中止した場合又は公正価値が著しく下落した場合に利益剰余金に振り替えています。ただし、配当金は純損益として「金融収益」に認識しています。
(ⅲ)金融資産の減損
当社グループは、償却原価で測定する金融資産及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産について、金融資産の信用リスクが当初認識以後に著しく増大している場合には、当該金融資産に係る貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しています。金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、当該金融資産に係る貸倒引当金を12か月の予想信用損失に等しい金額で測定しています。金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大しているか否かに関する評価は「注記21. 金融商品 (2)財務上のリスク管理 ④信用リスク」に記載しています。
ただし、営業債権については、常に、貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しています。
金融商品の予想信用損失は、次のものを反映する方法で見積っています。
(a) 一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される、偏りのない確率加重金額
(b) 貨幣の時間価値
(c) 過去の事象、現在の状況及び将来の経済状況の予測についての、報告日において過大なコストや労力をかけずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報
当該測定に係る金額は、純損益に認識しています。
(ⅳ)金融資産の認識の中止
当社グループは、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅するか、又は金融資産を譲渡し、かつ、当社グループが金融資産の所有のリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合において、金融資産の認識を中止しています。
② 金融負債(デリバティブを除く。)
(ⅰ)当初認識及び測定
金融負債は償却原価で測定する金融負債に分類しています。当社グループでは、償却原価で測定する金融負債について、当社グループが契約の当事者となった時点で当初認識しています。
償却原価で測定する金融負債は、当初認識時に公正価値からその発行に直接起因する取引コストを減算して測定しています。
(ⅱ)事後測定
実効金利法による償却原価で測定し、利息は「金融費用」として純損益に認識しています。
(ⅲ)金融負債の認識の中止
金融負債は、金融負債が消滅した時、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し又は失効となった時に認識を中止しています。
③ デリバティブ
当社グループでは、為替変動リスク及び金利変動リスクをヘッジするために、先物為替予約取引、金利通貨スワップ取引、通貨オプション取引等のデリバティブ取引を行うこととしています。
デリバティブは公正価値で当初認識しています。また、当初認識後は公正価値で測定し、その事後的な変動は純損益に認識しています。
④ 金融資産と金融負債の相殺
金融資産と金融負債は、認識した金額を相殺する法的に強制力のある権利を有しており、かつ、純額で決済する又は資産の実現と負債の決済を同時に実行する意図を有している場合に、相殺して純額で表示しています。
(5) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、要求払預金及び取得日から3か月以内に満期日の到来する流動性の高い、容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない短期的な投資からなっています。
(6) 棚卸資産
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額とのいずれか低い金額で測定しています。取得原価には、購入原価、加工費並びに棚卸資産が現在の場所及び状態に至るまでに発生したその他のコストのすべてを含んでおり、原価の算定に当たっては、主として移動平均法によっています。正味実現可能価額は、通常の営業過程における見積売価から、完成までの見積原価及び販売に要する見積費用を控除した額です。
(7) 有形固定資産
有形固定資産については、原価モデルを適用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で表示しています。
取得原価には資産の取得に直接関連する費用、資産の解体及び除去費用、原状回復費用の当初見積額並びに資産計上の要件を満たす借入コストが含まれています。有形固定資産の構成要素の耐用年数が構成要素ごとに異なる場合は、それぞれ別個の有形固定資産項目として計上しています。
土地、建設仮勘定以外の有形固定資産は、使用が可能となった時点から、それぞれの見積耐用年数にわたって定額法で減価償却しています。主要な有形固定資産の見積耐用年数は次のとおりです。
建物及び構築物 :8~50年
機械装置及び運搬具 :4~10年
なお、減価償却方法、残存価額及び耐用年数は毎年見直し、必要に応じて調整しています。
有形固定資産は、処分時又は継続的な使用若しくは処分から将来の経済的便益が期待されなくなった時に認識を中止しています。有形固定資産の認識の中止から生じる利得又は損失は、当該資産の認識の中止時に純損益に認識しています。
(8) のれん及び無形資産
① のれん
のれんは償却を行わず、事業を行う地域及び事業の種類に基づいて識別された資産、資金生成単位又は資金生成単位グループに配分し、毎年同時期及び減損の兆候を識別した時はその都度、減損テストを実施しています。のれんの減損損失は純損益に認識されますが、戻入れは行っていません。
当初認識後、のれんは取得原価から減損損失累計額を控除した額で表示しています。
② 開発費の資産化
新しい科学的又は技術的知識の獲得のために行われる研究活動に対する支出は、発生時に費用計上しています。開発活動による支出については、以下のすべての条件を満たしたことを立証できる場合にのみ、資産計上しています。
(a) 使用又は売却できるように無形資産を完成させることの技術上の実行可能性
(b) 無形資産を完成させ、さらにそれを使用又は売却するという企業の意図
(c) 無形資産を使用又は売却できる能力
(d) 無形資産が蓋然性の高い将来の経済的便益を創設する方法
(e) 無形資産の開発を完成させ、さらにそれを使用又は売却するために必要となる、適切な技術上、財務上、その他の資源の利用可能性
(f) 開発期間中の無形資産に起因する支出を信頼性をもって測定できる能力
自己創設無形資産の当初認識額は、無形資産が上記の認識条件のすべてを満たした日から開発完了までに発生したコストの合計額です。償却は、それぞれの見積耐用年数にわたり定額法により行い、当該償却累計額及び減損損失累計額を当初認識額より控除した額で連結財政状態計算書に計上しています。
なお、上記の資産計上の要件を満たさない開発コストは、発生時に費用処理しています。
③ その他の無形資産
無形資産については、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で計上しています。
個別に取得した無形資産は当初認識時に取得原価で測定しており、企業結合により取得した無形資産は企業結合日の公正価値で測定しています。
内部利用を目的としたソフトウエアの取得及び開発費用は、将来の経済的便益の流入が期待される場合には無形資産に計上しています。
耐用年数を確定できる無形資産はそれぞれの見積耐用年数にわたり、定額法で償却しています。主要な無形資産の見積耐用年数は次のとおりです。
ソフトウエア :5年
開発資産 :5~10年
顧客関係資産 :5~29年
なお、償却方法、残存価額及び残余耐用年数は毎年見直し、必要に応じて調整しています。
無形資産は、処分時又は継続的な使用若しくは処分から将来の経済的便益が期待されなくなった時に認識を中止しています。無形資産の認識の中止から生じる利得又は損失は、当該資産の認識の中止時に純損益に認識しています。
耐用年数を確定できない無形資産は以下のとおりです。
・商標権
商標権は、事業が継続する限りは法的に継続的に使用可能であり、かつ、予見可能な将来にわたってサービスを提供することを経営陣が計画しているため、耐用年数を確定できないと判断しています。
また、耐用年数を確定できない無形資産は、取得原価から減損損失累計額を控除した額で測定しています。
耐用年数を確定できない無形資産については、償却を行わず、毎期及び減損の兆候が存在する場合にはその都度、個別に又は資金生成単位又は資金生成単位グループで減損テストを実施しています。
(9) リース
① 借手
リース契約開始時、当社グループは、その契約がリースであるか否か、又はその契約にリースが含まれているか否かを判断しています。
リース取引におけるリース負債は、リース開始日におけるリース料総額の未決済分の割引現在価値として測定を行っています。使用権資産については、リース負債の当初測定額に当初直接コスト、前払リース料等を調整し、リース契約に基づき要求される原状回復義務等のコストを加えた額で当初の測定を行っています。使用権資産は、リース期間にわたり規則的に、減価償却を行っています。リース期間には、対象資産を使用してきた期間に関しての過去の慣行及びその経済的理由から、行使することが合理的に確実な延長オプション及び行使しないことが合理的に確実な解約オプションの対象期間を含めています。
リース料は、リース負債残高に対して一定の利子率となるように、金融費用とリース負債残高の返済部分とに配分しています。金融費用は連結損益計算書上、使用権資産に係る減価償却費と区分して表示しています。
なお、リース期間が12か月以内に終了するリース及び原資産が少額であるリースについて、当該リースに関連したリース料を、リース期間にわたり定額法又は他の規則的な基礎のいずれかにより費用として認識しています。
② 貸手
当社グループは、資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてを借手に移転するリース契約をファイナンス・リースに分類し、それ以外のリース契約をオペレーティング・リースとして分類しています。
オペレーティング・リース取引では、受取リース料は、リース期間にわたって定額法により収益として認識しています。
(10) 非金融資産の減損
棚卸資産及び繰延税金資産を除く非金融資産については、期末日ごとに各資産又は資産が属する資金生成単位に対して、減損の兆候の有無を判定しています。減損の兆候が存在する場合は、減損テストを実施しています。
減損テストの実施単位である個別の資産又は資金生成単位については、管理会計上の区分を基礎に独立したキャッシュ・フローを生成する最小単位(又はそのグループ)としています。全社資産につきましては、合理的で一貫性のある配分方法が識別できる場合、個々の資金生成単位に配分されています。なお、遊休資産につきましては、個別資産ごとにグループ化を行っています。
個別の資産又は資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうちいずれか高い方の金額としています。使用価値の算定では、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値及び当該資産に固有のリスクを反映した税引前割引率を用いて現在価値に割り引いています。処分コスト控除後の公正価値の算定については、利用可能な公正価値指標に裏付けられた適切な評価モデルを使用しています。
個別の資産又は資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を上回る場合には純損益に減損損失を認識し、当該資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額しています。資金生成単位に関連して認識した減損損失は、まずその単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額するように配分し、次に資金生成単位内のその他の資産の帳簿価額を比例的に減額しています。
回収可能額の算定においては、見積将来キャッシュ・フロー、割引率等について一定の仮定を設定していますが、これらの仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
のれんに係る減損損失は、戻入れを行っていません。のれん以外の非金融資産に係る減損損失は、減損損失がもはや存在しないか又は減少している可能性を示す兆候が存在する場合に当該資産の回収可能価額を見積もっており、回収可能価額が減損処理後の帳簿価額を上回った場合には減損損失の戻入れを行っています。なお、減損損失の戻入れは過去の期間において当該資産に認識した減損損失がなかった場合の帳簿価額を超えない範囲内で純損益に認識しています。
(11) 売却目的で保有する非流動資産
継続的な使用ではなく、売却により帳簿価額の回収が見込まれる資産(又は資産グループ)のうち、1年以内に売却する可能性が非常に高く、かつ現在の状態で即時に売却可能で、当社グループの経営者が売却を確約している場合には、売却目的保有に分類しています。売却目的保有に分類された非流動資産は減価償却を行わず、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のうち、いずれか低い金額で測定しています。
(12) 従業員給付
① 退職後給付
当社及び一部の連結子会社では、確定給付型の企業年金制度及び退職一時金制度を設けている他、一部の海外連結子会社では確定拠出型制度を設けています。
1) 確定給付制度
確定給付制度債務の現在価値並びに関連する当期勤務費用及び過去勤務費用は、予測単位積増方式を用いて算定しています。
割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した期末日時点の優良社債の市場利回りに基づき算定しています。
退職後給付制度に係る資産又は退職後給付制度に係る負債は、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除した額を認識しています。勤務費用及び確定給付負債の純額に係る利息純額は、純損益に認識しています。
確定給付制度の再測定により発生した増減額は、発生した期においてその他の包括利益に一括認識し、直ちに利益剰余金に振り替えています。また過去勤務費用は発生時に全額純損益に認識しています。
2) 確定拠出制度
確定拠出制度については、確定拠出制度に支払うべき拠出額を、従業員が関連する勤務を提供した時に費用として認識しています。
② 短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算を行わず、関連するサービスが提供された時点で費用として認識しています。
賞与及び有給休暇費用については、それらを支払う法的又は推定的な債務を有し、信頼性のある見積りが可能な場合に、それらの制度に基づいて支払われると見積もられる額を負債として認識しています。
③ その他の長期従業員給付
退職後給付以外の長期従業員給付に対する債務は、従業員が過年度及び当年度において提供した労働の対価として獲得した将来給付の見積額を現在価値に割り引くことによって算定しています。
(13) 株式に基づく報酬
当社は、当社の取締役(監査等委員である取締役及び社外取締役を除く。)及び執行役員に対する持分決済型の株式報酬制度として、役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託制度及び株式付与ESOP(Employee Stock Ownership Plan)信託制度を採用し、同信託が有する当社株式は自己株式として認識しています。受領したサービスの対価は、付与日における当社株式の公正価値で測定し、付与日から権利が確定するまでの期間にわたり費用として認識し、同額を資本の増加として認識しています。
(14) 引当金
引当金は、過去の事象の結果として、当社グループが現在の法的債務又は推定的債務を有し、その債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出の可能性が高く、かつその資源の流出の金額について信頼できる見積りができる場合に認識しています。
貨幣の時間的価値の影響が重要な場合には、当該引当金は負債の決済に必要と予想される支出額の現在価値で測定しています。現在価値は、貨幣の時間的価値とその負債に特有なリスクを反映した税引前割引率を用いて計算しています。時間の経過による影響を反映した引当金の増加額は、金融費用として認識しています。
(15) 株主資本
① 普通株式
当社が発行した資本性金融商品は、発行価額を資本金及び資本剰余金に計上し、直接発行費用(税効果考慮後)は資本剰余金から控除しています。
② 自己株式
自己株式は取得原価で測定し、資本から控除しています。自己株式の購入、売却又は消却において利得又は損失は認識していません。帳簿価額と処分時の対価との差額は資本剰余金として認識しています。
(16) 売上収益
当社グループは、次の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:企業が履行義務の充足時に収益を認識する
当社グループは、主にスパークプラグ、グロープラグ、自動車用各種センサをはじめとした自動車部品や、産業用セラミック製品、半導体製造装置用製品、酸素濃縮装置をはじめとした医療用製品、ICパッケージ等の半導体部品の販売を行っています。このような物品の販売からの収益は、製品に対する支配が顧客に移転し、履行義務を充足した時点で認識しています。また、収益は、顧客との契約において約束された対価から、返品、値引き、リベート等を控除した額で測定しています。
(17) 政府補助金
政府補助金は、補助金交付のための付帯条件を満たし、かつ補助金を受領することに合理的な保証が得られた場合に公正価値で認識しています。
収益に関する政府補助金は、補助金で補償することを意図している関連コストを費用として認識する期間にわたって、規則的に純損益に認識しています。
また、資産に関する政府補助金は、資産の取得原価から補助金の額を控除して、資産の帳簿価額を算定しています。
(18) 金融収益及び金融費用
金融収益は、受取利息、受取配当金、為替差益等から構成されています。受取利息は、実効金利法を用いて発生時に認識しています。受取配当金は、当社グループの受領権が確定した時点で認識しています。
金融費用は、支払利息、為替差損等から構成されています。支払利息は、実効金利法を用いて発生時に認識しています。
(19) 法人所得税
法人所得税費用は、当期税金と繰延税金の合計として表示しています。
当期税金は、期末日において制定され又は実質的に制定されている税率を用いて、税務当局に対する納付又は税務当局からの還付が予想される金額で算定しています。これらは、企業結合に関連するもの及びその他の包括利益に又は資本に直接に認識される項目を除き、当期の純損益に認識しています。
繰延税金資産及び繰延税金負債は、期末日までに制定又は実質的に制定されている税率に基づいて、資産が実現する期又は負債が決済される期に適用されると予想される税率で算定しています。繰延税金資産及び繰延税金負債は、資産及び負債の会計上の帳簿価額と税務基準額の差額である一時差異並びに税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除に基づいて算定しています。繰延税金資産は、将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除に対して、それらを利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲で認識しています。
なお、将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があり、翌期以降における課税所得の稼得状況に重要な影響を与える要因が発生した場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、企業結合ではなく、取引時に会計上の利益にも課税所得にも影響しない取引における当初認識から生じる一時差異については、繰延税金資産及び繰延税金負債を認識していません。さらにのれんの当初認識において生じる将来加算一時差異についても、繰延税金負債を認識していません。
子会社及び関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異については、繰延税金負債を認識しています。ただし、一時差異を解消する時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に一時差異が解消しない可能性が高い場合には認識していません。また、子会社及び関連会社に対する投資に係る将来減算一時差異については、一時差異が予測し得る期間内に解消し、かつ課税所得を稼得する可能性が高い範囲でのみ繰延税金資産を認識しています。
繰延税金資産及び繰延税金負債は、当期税金資産と当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に対して課される法人所得税に関するものである場合に相殺しています。
当社グループは、経済協力開発機構が公表した第2の柱モデルルールを導入するために制定又は実質的に制定された税法から生じる法人所得税に係る繰延税金資産及び繰延税金負債に関して、認識及び情報開示に対する例外を適用しています。
(20) 1株当たり当期利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の所有者に帰属する当期利益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して算定しています。
4.セグメント情報
(1) 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務諸表が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっている事業セグメントを基礎に決定しています。
当社グループは、社内カンパニー制を導入しており、各事業カンパニーは、取り扱う製品について国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しています。
したがって、当社グループは、社内カンパニーを基礎とした製品別のセグメントから構成されています。
その上で、セグメント情報では製品の内容、市場等の類似性を勘案して、複数の事業セグメントを集約し、「自動車関連」及び「コンポーネント・ソリューション」を報告セグメントとしています。
「自動車関連」は、スパークプラグや排気ガスセンサ等、主として自動車に組み付けられる部品の製造販売を行っています。「コンポーネント・ソリューション」では、切削工具、産業機器部品、半導体製造装置用部品、半導体パッケージ、燃料電池、窒化ケイ素関連製品及び医療用酸素濃縮器等の製造販売を行っています。
なお、2025年4月1日付の組織変更に伴い、報告セグメント区分を従来の「自動車関連」、「セラミック」、「新規事業」から、「自動車関連」及び「コンポーネント・ソリューション」の2区分に変更しました。従来の「セラミック」並びに「新規事業」に含まれていた燃料電池事業、窒化ケイ素関連製品等の今後成長が見込まれる事業については「コンポーネント・ソリューション」に移管するとともに、その他の全社共通の開発費用については各事業セグメントに配賦する形で含めています。
以上のセグメント区分の変更に伴い、前連結会計年度のセグメント情報は、当連結会計年度の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しています。
(2) セグメント収益及び業績
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、材料売上及び福利厚生サービス業等を含んでいます。
2 セグメント利益又は損失(△)は、連結財務諸表の営業利益と調整しています。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、材料売上及び福利厚生サービス業等を含んでいます。
2 セグメント利益又は損失(△)は、連結財務諸表の営業利益と調整しています。
(3) 製品及びサービスに関する情報
「(2) セグメント収益及び業績」に同様の情報を開示しているため、記載を省略しています。
(4) 地域別に関する情報
① 外部顧客への売上収益
(単位:百万円)
(注) 売上収益は当社及び連結子会社の所在地を基礎に分類しています。
② 非流動資産
(単位:百万円)
(5) 主要な顧客に関する情報
外部顧客への売上収益のうち、連結損益計算書の売上収益の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しています。
5.企業結合
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(取得による企業結合)
当社は、2024年11月25日開催の取締役会において、東芝マテリアル株式会社(以下、「東芝マテリアル」という。)の全株式を株式会社東芝から取得し、完全子会社化することについて決議し、2025年6月2日付で東芝マテリアルの全株式を取得しました。なお、同日付で社名を東芝マテリアル株式会社から株式会社Niterra Materialsへ変更しています。
(1) 企業結合の概要
① 被取得企業の名称及び事業の内容
② 企業結合を行った主な理由
東芝マテリアルは、ファインセラミックス、蛍光材料応用製品、磁性材料部品、タングステン・モリブデンなど の部品・材料の開発、製造、販売を行っています。特に、EV等向けベアリングに使用される「窒化ケイ素ボール」やインバーター向けパワー半導体に用いられる「窒化ケイ素放熱基板」においては、優れた技術・品質と安定した生産能力から同業界のリーディングカンパニーとして今後更なる成長が期待されています。
当社においては、東芝マテリアルが車載・半導体・医療・環境エネルギー分野などで長年培ってきた材料設計技 術、プロセス技術及び製品応用技術などを活用することができ、東芝マテリアルにおいては、当社の持つセラミック技術との融合ならびにグローバルネットワークの活用を通じた顧客基盤の拡充・サポート体制強化が期待できるなど、さまざまな面においてシナジーを実現できると判断し、本件株式取得を決定しました。
③ 取得日
2025年6月2日
④ 取得した議決権付資本持分の割合
100%
⑤ 被取得企業の支配を獲得した方法
現金を対価とした株式取得
(2) 取得日における取得資産、引受負債及び移転対価の公正価値の内訳
(注) 1 企業結合に係る取得関連費用1,299百万円は「販売費及び一般管理費」に計上しています。
2 当該企業結合により生じたのれんは、今後の事業展開によって期待される将来の超過収益力に関連して発 生したものであり、税務上損金算入可能な金額はありません。
3 取得対価の配分について、第126期中間連結会計年度においては暫定的な会計処理を行っていましたが、当連結会計年度に確定しています。上表の各項目は当該取得対価の配分の確定を反映した金額です。
(3) 取得に伴うキャッシュ・フロー
(注) 株式取得にあたり、当社は株式取得対価としての現金支払に加え、東芝マテリアルの借入金の返済原資として同社に対する現金貸付を行いました。
(4) 業績に与える影響
取得日以降に被取得企業に生じた売上収益及び当期利益は影響が軽微のため記載を省略しています。また、企業結合が期首に実施されたと仮定した場合の結合後企業の当報告期間における売上収益及び当期利益については、連結損益計算書に与える影響が軽微であるため記載を省略しています。
6.現金及び現金同等物
現金及び現金同等物の内訳は、次のとおりです。なお、前連結会計年度及び当連結会計年度の連結財政状態計算書上における「現金及び現金同等物」の残高と連結キャッシュ・フロー計算書上における「現金及び現金同等物」の残高は一致しています。
(注) 現金及び現金同等物は、償却原価で測定する金融資産に分類しています。
7.営業債権及びその他の債権
営業債権及びその他の債権の内訳は次のとおりです。
(注) 営業債権及びその他の債権は、償却原価で測定する金融資産に分類しています。
8.棚卸資産
棚卸資産の内訳は次のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度において費用として認識され、売上原価に含まれている棚卸資産は、連結損益計算書の「売上原価」とほぼ同額です。
また、期中に売上原価に含めて費用として認識された棚卸資産の評価減の金額は、次のとおりです。
9.売却目的で保有する資産及び直接関連する負債
売却目的で保有する資産及び直接関連する負債の内訳は、次のとおりです。
(注) 前連結会計年度において、売却目的で保有する資産及び直接関連する負債に分類したものは、当社の連結子会社における事務所移転のために売却を予定している自動車関連セグメントに係る資産、並びに当社の一部製品に関連する資産を売却する意思決定を行ったことから分類した自動車関連セグメントに係る資産、並びに当社の連結子会社において一部の製品に関連する資産及び負債を売却する意思決定を行ったことから分類した自動車関連セグメント及びコンポーネント・ソリューションセグメントに係る資産及び負債です。当社の連結子会社における自動車関連セグメントに係る資産については、2026年3月に有形固定資産へ振り替えを行っています。当社における自動車関連セグメントに係る資産については、2026年1月に売却が完了しています。自動車関連セグメント及びコンポーネント・ソリューションセグメントに係る資産及び負債については、2025年4月に売却が完了しています。また、減損損失を154百万円計上しており、連結損益計算書の「売上原価」に含まれています。
当連結会計年度末において、売却目的で保有する資産及び直接関連する負債の残高はありません。
10.有形固定資産
(1) 増減表
有形固定資産の帳簿価額の増減は次のとおりです。
(注) 1 有形固定資産の減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれています。
2 建設仮勘定から各科目への振替は、「その他」に含まれています。
3 有形固定資産の減損損失は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれています。
4 有形固定資産の帳簿価額を算定する際に控除した政府補助金の額は、前連結会計年度において484百万円、当連結会計年度において54百万円です。
(2) 期首及び期末の取得価額及び減価償却累計額(減損損失累計額と合算)
(3) コミットメント
有形固定資産の取得に関する契約上のコミットメントは次のとおりです。
11.のれん及び無形資産
(1) 増減表
のれん及び無形資産の帳簿価額の増減は次のとおりです。
(注) 1 無形資産の償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれています。
2 のれん及び無形資産の減損損失は、連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に含まれています。
3 その他には、顧客関係資産等が含まれています。
4 当社グループの前連結会計年度及び当連結会計年度における期中に費用として認識された研究開発活動による支出は28,144百万円及び26,782百万円であり、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれています。
(2) 期首及び期末の取得価額及び償却累計額(減損損失累計額と合算)
12.非金融資産の減損
(1) 資金生成単位
当社グループは、事業用資産については管理会計上の区分を基礎に資産のグループ化を行っており、遊休資産については個別資産ごとにグループ化を行っています。
(2) 減損損失
減損損失を認識した資産の種類別内訳は、次のとおりです。
減損損失は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に計上しています。
前連結会計年度において、コンポーネント・ソリューションセグメントの一部ののれんを含む資金生成単位について減損テストを実施した結果、回収可能価額が帳簿価額を下回ったため、4,562百万円の減損損失を計上しました。なお、当該資金生成単位の回収可能価額は使用価値により測定しており、使用価値の見積りに使用した成長率は2.5%及び2.1%、割引率は税引前加重平均資本コスト13.3%及び18.1%です。
また、自動車関連セグメントの一部ののれんを含む資金生成単位について減損テストを実施した結果、回収可能価額が帳簿価額を下回ったため、634百万円の減損損失を計上しました。なお、当該資金生成単位の回収可能価額は使用価値により測定しており、使用価値の見積りに使用した成長率は1.0%、割引率は税引前加重平均資本コスト13.2%です。
また、自動車関連セグメントの一部の資金生成単位について収益見込みの低下等に伴い、割引後将来キャッシュ・フローの見積額が、資産グループの帳簿価額を下回ったため、219百万円の減損損失を計上しました。なお、当該資産グループの回収可能価額は主として売却価額を基礎とした売却コスト控除後の公正価値により測定しており、公正価値ヒエラルキーはレベル3です。
また、自動車関連セグメントの一部製品に関連する資産及び負債を売却目的で保有する資産及び直接関連する負債へ分類するにあたり、処分グループを売却コスト控除後の公正価値により測定したことにより154百万円の減損損失を計上しました。なお、公正価値は売却価額を基礎としており、公正価値ヒエラルキーはレベル3です。
当連結会計年度において、コンポーネント・ソリューションセグメントの一部ののれんを含む資金生成単位について減損テストを実施した結果、回収可能価額が帳簿価額を下回ったため、3,671百万円の減損損失を計上しました。なお、当該資金生成単位の回収可能価額は使用価値により測定しており、使用価値の見積りに使用した成長率は2.1%、割引率は税引前加重平均資本コスト16.8%です。
また、コンポーネント・ソリューションセグメントの一部の資金生成単位について収益見込みの低下等に伴い、割引後将来キャッシュ・フローの見積額が、資産グループの帳簿価額を下回ったため、364百万円の減損損失を計上しました。なお、当該資産グループの回収可能価額は売却価額を基礎とした売却コスト控除後の公正価値により測定しており、公正価値ヒエラルキーはレベル3です。
(3) のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損テスト
当社グループは、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産について、毎期及び減損の兆候がある場合には随時、減損テストを実施しています。
企業結合で生じたのれん及び耐用年数を確定できない無形資産は、取得日に、企業結合から利益がもたらされる資金生成単位又は資金生成単位グループに配分しています。
のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の帳簿価額の資金生成単位別内訳は次のとおりです。
①のれんの帳簿価額
②耐用年数を確定できない無形資産の帳簿価額
のれん及び耐用年数を確定できない無形資産のうち、重要なものは、当社がCAIRE Inc.、CAIRE Medical Limited及びCAIRE Medical Technology(Chengdu) Co., Ltd.(以下、「CAIRE社」という。)の全株式を取得し、CAIRE社及びその子会社5社を子会社化した際に発生したのれん、当社の連結子会社がAMSR, LLC(以下、「AMSR社」という。)及びMGC Diagnostics Holdings, Inc.(以下、「MGC社」という。)の全株式を取得し、子会社化した際に発生したのれん及び耐用年数を確定できない無形資産、当社の連結子会社がWhocanfixmycar.Com Ltdの全株式を取得し、子会社化した際に発生したのれん、㈱Niterra Materials(以下、「NMAT社」という。)の全株式を取得し、子会社化した際に発生したのれんです。
減損テストの回収可能価額は、使用価値及び処分コスト控除後の公正価値に基づき算定しています。使用価値及び処分コスト控除後の公正価値は、過去の経験や外部からの情報(市場参加者の観点を含む)を反映し、取締役会において承認された4~15年間の事業計画等と成長率を基礎とした見積将来キャッシュ・フローを現在価値に割り引いて算定しています。承認された事業計画を超える期間の見積りに用いた成長率は、資金生成単位が属する市場の長期平均成長率を基礎として決定しています。使用価値及び処分コスト控除後の公正価値の見積りに使用した成長率は前連結会計年度において1.0%~2.5%、当連結会計年度において2.0%~4.0%であり、税引前割引率は前連結会計年度において12.6%~18.1%、当連結会計年度において9.9%~18.3%です。なお、公正価値ヒエラルキーはレベル3に分類しています。減損テストを実施した結果、CAIRE社の酸素濃縮器事業における事業環境の変化等による収益見込みの低下に伴い、前連結会計年度において851百万円、当連結会計年度において2,278百万円の減損損失を計上しました。また、MGC社の心肺機能診断装置事業における事業環境の変化等による収益見込みの低下に伴い、前連結会計年度において3,711百万円の減損損失を計上しました。また、Whocanfixmycar.Com Ltdの自動車関連事業における事業環境の変化等による収益見込みの低下に伴い、前連結会計年度において634百万円の減損損失を計上し、当連結会計年度において全株式を売却したことに伴い、のれんの帳簿価額が全額減少しています。
減損テストに用いた主要な仮定が合理的に予測可能な範囲で変化したとしても、NMAT社、AMSR社及びMGC社において、重要な減損が発生する可能性は低いと判断しています。
13.リース
借手側
当社グループでは、特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転するものについては、リースである又はリースを含んだものであると判断し、リースの開始日において使用権資産及びリース負債を認識しています。主なリース取引は、オフィスビル、倉庫、車両、金型等のリース取引です。
上記の取引には、当社グループの事業拠点の柔軟性を確保すること等を目的として、借手がリースを延長するオプション又は解約するオプションが付されている契約が含まれています。
リースを延長するオプションは、契約対象資産の事業遂行上の必要性、代替資産の取得の難易度やオプションの行使条件等を総合的に勘案し、行使する必要があると判断した場合にはこれを行使することとしていますが、リース開始日において、将来これを行使するか否かを判断することは極めて困難であるため、行使されることが合理的に確実であるとはいえないと判断しています。したがって、その対象期間はリース期間に含めておらず、当該期間におけるリース料はリース負債の測定に含めていません。なお、リースを延長するオプションを行使して延長可能な期間及び当該延長可能期間におけるリース料は、通常、当初の契約期間及びリース料と同一又は近似しています。
リースを解約するオプションは、主に、リース期間終了日より一定期間前までに相手方に通知すれば、早期解約が認められるものです。
当社グループは、延長オプションを行使すること又は解約オプションを行使しないことが合理的に確実であるかどうかを、必要に応じて見直しています。この見直しによる財務上の影響は、当連結会計年度において軽微です。
なお、当社グループでは、変動リース料、残価保証を含む契約及び契約しているにもかかわらず、まだ開始していないリースに重要性はありません。
使用権資産の帳簿価額の内訳は、次のとおりです。
使用権資産の増加額並びにリースに関連する費用及びキャッシュ・アウトフローは、次のとおりです。
(注) 1 リース負債の満期分析は「注記21. 金融商品」に記載のとおりです。
2 使用権資産に係る減損損失は「注記12. 非金融資産の減損」に記載のとおりです。
14.持分法で会計処理されている投資
持分法で会計処理されている投資はすべて、個々には重要性のない関連会社に対するものです。
15.その他の金融資産
その他の金融資産の内訳は、次のとおりです。
16.営業債務及びその他の債務
営業債務及びその他の債務の内訳は次のとおりです。
(注) 営業債務及びその他の債務は、償却原価で測定する金融負債に分類しています。
17.社債及び借入金
社債及び借入金の内訳は次のとおりです。
(注) 1 社債及び借入金は、償却原価で測定する金融負債に分類しています。
2 平均利率については、借入金の期末残高に対する加重平均利率を記載しています。
3 社債の発行条件の要約は次のとおりです。
18.その他の金融負債
その他の金融負債の内訳は、次のとおりです。
19.その他の負債
その他の流動負債及びその他の非流動負債の内訳は、次のとおりです。
(注) 前連結会計年度及び当連結会計年度における「その他」には、競争法関連費用の引当金が含まれています。詳細は「注記35. 偶発事象 訴訟等」をご参照ください。
20.従業員給付
当社及び一部の連結子会社では、確定給付型の企業年金制度及び退職一時金制度を設けている他、一部の海外連結子会社では確定拠出型制度を設けています。確定給付型制度における給付額は、勤続した各年に稼得したポイント、勤務年数、その他の条件に基づき設定されています。
当社及び一部の連結子会社は、年金規約に基づく規約型年金制度を設けています。当社及び一部の連結子会社は、従業員の同意を得て、受給資格、給付内容・方法、掛金負担等年金制度の内容を規定した企業年金規約を定め、年金規約について厚生労働大臣の承認を受けています。掛金の払込み、積立金の管理等に関して保険会社や信託銀行等と契約を締結し制度を運営しています。契約を締結した保険会社等は、年金資産の管理・運用を行うとともに、年金数理計算や年金・一時金の支給業務を行います。
当社及び一部の連結子会社は、法令、法令に基づく厚生労働大臣の処分及び規約を遵守し、加入者等のため忠実にその業務を遂行しなければならず、自己又は加入者等以外の第三者の利益を図る目的をもって資産管理運用契約を締結すること及び積立金の運用に関し特定の方法を指図することは禁止されています。
(1) 確定給付制度
① 確定給付制度債務及び制度資産の調整表
確定給付制度債務及び制度資産と連結財政状態計算書に計上された確定給付負債及び資産の純額との関係は次のとおりです。
② 確定給付制度債務の現在価値の調整表
確定給付制度債務の現在価値の増減は次のとおりです。
(注) 1 確定給付制度債務の加重平均デュレーションは、前連結会計年度において12.4年、当連結会計年度において12.0年です。
2 「その他」には海外連結子会社の確定給付制度債務の換算差額が含まれています。
③ 制度資産の公正価値の調整表
制度資産の公正価値の増減は次のとおりです。
(注) 「その他」には海外連結子会社の制度資産の換算差額が含まれています。
当社グループは、翌連結会計年度(2027年3月期)に1,871百万円の掛金を拠出する予定です。
④ 資産上限額の影響
資産上限額の影響の増減は次のとおりです。
⑤ 制度資産の項目ごとの内訳
制度資産の主な項目ごとの公正価値は次のとおりです。
(注) オルタナティブは、主にプライベートデット及びインフラファンドへの投資です。
制度資産の運用は、年金給付、一時金等の支払いを将来にわたり確実に行うため、許容されるリスクのもとで必要とされる総合収益を長期的に確保することを目的としています。
この目的を踏まえ、投資対象資産の期待収益率、リスク等を考慮した上で、将来にわたる最適な資産の組み合わせである資産構成割合を維持するよう努めています。
⑥ 重要な数理計算上の仮定
数理計算に用いた主な仮定は次のとおりです。
数理計算上の仮定には、上記以外に、予想昇給率、死亡率、予想退職率等が含まれます。
⑦ 感応度分析
数理計算に用いた割引率が0.5%変動した場合に、確定給付制度債務の現在価値に与える影響は次のとおりです。感応度分析はその他の仮定に変更がないことを前提としていますが、実際には他の仮定の変化が感応度分析に影響する可能性があります。
(2) 確定拠出制度
確定拠出制度に関して費用として認識された金額は、前連結会計年度が684百万円、当連結会計年度が701百万円です。
(3) 従業員給付費用
連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれる従業員給付費用の合計額は、前連結会計年度が133,794百万円、当連結会計年度が145,668百万円です。
21.金融商品
(1) 資本リスク管理方針
当社グループの資本管理は、財務の安全性及び資本の効率性のバランスを取りながら、持続的な成長及び企業価値の増大を達成することを目的としています。
財務の安全性については、強い財務体質を維持し、高い信用格付けを得ることにより、低コストでの有利子調達が可能になるよう努めています。
資本の効率性については、財務の安全性とバランスを取りながらも、有利子調達した資金を有効活用し、全体の資本コストの低減を図っています。
当社グループが受ける重要な資本規制はありません。
(2) 財務上のリスク管理
当社グループは、事業活動を行う過程において、財務上のリスクに晒されていますが、当該リスクを軽減するために、リスク管理を行っています。
リスクには、主に為替変動リスク、金利変動リスク、市場価格変動リスク、信用リスク、流動性リスクが含まれます。
① 為替変動リスク
当社グループは、グローバルに事業展開をしていることから、機能通貨以外で実施する取引から発生する為替変動リスクに晒されています。当社グループでは為替変動のリスクを回避するために、外貨建の営業債権については為替予約及び通貨オプション取引を、外貨建借入金については金利通貨スワップ取引を内部管理規程に従い実需の範囲で行うこととしています。
為替感応度分析
以下の表は、関連する外国為替に対して日本円が1%増減した場合に純損益及び資本に与える影響を示す当社グループの感応度分析です。なお、機能通貨建の金融商品並びに在外営業活動体の資産及び負債、収益及び費用を円貨に換算する際の影響は含んでいません。また、その他の変動要因(残高、金利等)は一定であることを前提としています。
② 金利変動リスク
当社グループは、外貨建借入金を変動金利により借入れることがあるため、金利変動リスクに晒されています。当社グループでは金利変動のリスクを回避するために、変動金利性借入金については金利通貨スワップを内部管理規程に従い実需の範囲で行うこととしています。
これにより、当社グループにおける金利変動リスクに対するエクスポージャーは限定的であり、金利変動に対する影響は軽微であると判断しています。
③ 市場価格変動リスク
当社グループは、資本性金融商品(株式)から生じる株価の変動リスクに晒されています。当社グループは、トレーディング目的で保有する資本性金融商品はなく、取引先等との継続的かつ安定的な取引関係の維持・強化のために保有しています。資本性金融商品については、定期的に公正価値や発行体の財務状況を把握しています。
価格感応度分析
以下の表は、期末日現在において保有する資本性金融商品の市場価格が1%変動した場合に、資本に与える影響を示す当社グループの感応度分析です。本分析は、その他の変動要因は一定であることを前提としています。
④ 信用リスク
信用リスクは、顧客や取引先(金融機関等を含む。)が契約上の債務に関して信用悪化や経営破綻等により債務不履行になり、当社グループに財務上の損失を発生させるリスクです。当社グループでは、与信管理規程等に従い、取引先に対して与信限度額を設定し、与信管理しています。
また、デリバティブ取引では、カウンターパーティリスクを軽減するため、信用度の高い金融機関等とのみ取引を行っており、信用リスクに及ぼす影響は限定的です。
なお、特定の取引先について、重要な信用リスクのエクスポージャーはなく、特段の管理を有する信用リスクの過度の集中はありません。
連結財務諸表に表示されている金融資産の減損後の帳簿価額は、獲得した担保の評価額を考慮に入れない、当社グループの金融資産の信用リスクに対するエクスポージャーの最大値です。
(ⅰ)信用リスク管理実務
信用リスクの著しい増大の有無は、内部格付、外部格付等の情報を考慮して判定しています。信用リスクの著しい増加を示す客観的証拠としては、債務者による支払不履行又は滞納、債務者が破産する兆候等が挙げられます。
当社グループでは、債務の弁済に重大な問題が生じているか又は生じる可能性が高いと判断された場合には債務不履行とみなしており、債務不履行と判断される場合や債務者の破産等による法的整理手続の開始があった場合には、当該金融資産は信用減損したものと判断しています。
営業債権については、常に全期間の予想信用損失と同額で貸倒引当金を測定しています。予想信用損失の金額は、過去の信用損失の実績率を基礎とした引当率を乗じて算定しています。営業債権以外の債権等については、原則として12か月の予想信用損失と同額で貸倒引当金を測定していますが、信用リスクが当初認識時点より著しく増加した場合には、全期間の予想信用損失と同額で貸倒引当金を測定しています。予想信用損失の金額は、信用リスクが著しく増加していると判断されていない債権等については、過去の信用損失の実績率を基礎とした引当率を乗じて算定しています。信用リスクが著しく増加していると判定された資産及び信用減損金融資産に該当する債権等については、債務者の財政状態、担保の処分見積額、預り保証金による補填額、返済計画等を考慮し算定しています。
金融資産の全部又は一部を回収する合理的な見込みがない場合には、金融資産の帳簿価額を直接償却しています。
(ⅱ)貸倒引当金及び対象金融資産の増減
貸倒引当金の増減は次のとおりです。
保有する金融資産の総額での帳簿価額は次のとおりです。
(ⅲ)リスク・プロファイル
回収期日を基礎とした信用リスク・プロファイルの内訳は、次のとおりです。
営業債権
その他の債権、その他の金融資産
(注) 償却原価で測定する金融資産及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産のうち、大手金融機関に預入れている定期預金等、明らかに信用リスクが低く予想信用損失を計上していない金融商品は、上記の表に含めていません。
⑤ 流動性リスク
流動性リスクとは、当社グループが期限の到来した金融負債の返済義務を履行するに当たり、支払期日にその支払を実行できなくなるリスクです。
営業債務及びその他の債務、借入金及びその他の金融負債は流動性リスクに晒されていますが、当社グループでは、適時資金計画を作成・更新するとともに、金融機関との間にコミットメント・ライン契約を締結すること等により、当該リスクを管理しています。
満期分析
主な金融負債(デリバティブを含む。)の期日別残高は次のとおりです。
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(3) 公正価値
(ⅰ)公正価値測定方法
金融商品の公正価値は、次のとおり算定しています。
(現金及び現金同等物、営業債権及びその他の債権、その他の金融資産、営業債務及びその他の債務、その他の金融負債)
短期間で決済されるものについては、公正価値は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額によっています。その他については、将来キャッシュ・フローを期日までの期間及び信用リスクを加味した利率で割り引いた現在価値等により算定しています。公正価値の測定ではレベル2に分類しています。
(その他の金融資産、その他の金融負債)
上場株式の公正価値については、期末日の市場価格によって算定し、公正価値の測定ではレベル1に分類しています。公社債等の公正価値については、取引金融機関から提示された価格等により、利用可能な情報に基づく合理的な評価方法により算定し、公正価値の測定ではレベル2又はレベル3に分類しています。非上場株式等の公正価値については、主として時価純資産法により算定し、公正価値の測定ではレベル3に分類しています。出資金の公正価値については、配当割引モデルに基づき算定し、公正価値の測定ではレベル3に分類しています。レベル3の金融商品に係る公正価値の測定は、関連する社内規程に従い実施しています。公正価値の測定に際しては、公社債等及び非上場株式等については、対象となる金融商品の性質、特徴及びリスクを最も適切に反映できる評価技法及びインプットを用いており、出資金については、割引率(前連結会計年度は9.5%、当連結会計年度は10.4%)をインプットとして用いています。また、公正価値の測定結果については、上位役職者のレビューを受けています。
レベル3に分類される金融商品について、観察可能でないインプットを合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合の公正価値の増減は重要ではありません。なお、合理的に考え得る代替的な仮定には、将来の市場変数等の変化に伴う影響は含めていません。
デリバティブ等は、取引先金融機関等から提示された金利、為替等の観察可能な市場データに基づいて算定しています。観察可能な市場データを利用して公正価値を算出しているため、公正価値の測定ではレベル2に分類しています。
(社債及び借入金)
社債は、取引先金融機関から提示された価格によっています。
短期借入金は、短期間で決済されるものであり、公正価値が帳簿価額と近似しているため、公正価値は帳簿価額と同額とみなしています。
長期借入金は、元利金の合計額を同様の新規借入れを行った場合に想定される利率で割り引いて算定する方法によっています。なお、いずれも観察可能な市場データを利用して公正価値を算出しているため、公正価値の測定ではレベル2に分類しています。
(ⅱ)公正価値のヒエラルキー
金融商品の公正価値のヒエラルキーは、次のとおり分類しています。
レベル1:活発な市場において相場価格により測定された公正価値
レベル2:レベル1に含まれる相場価格以外で、直接又は間接的に観察可能な価格により測定された公正価値
レベル3:観察可能でないインプットを含む、評価技法を用いて測定された公正価値
償却原価で測定する主な金融商品
前連結会計年度(2025年3月31日)
(注) 1 社債、借入金については、1年以内に償還又は返済予定の残高を含んでいます。
2 短期の金融資産及び短期の金融負債は、帳簿価額と公正価値が近似しているため、上表には含めていません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注) 1 社債、借入金については、1年以内に償還又は返済予定の残高を含んでいます。
2 短期の金融資産及び短期の金融負債は、帳簿価額と公正価値が近似しているため、上表には含めていません。
経常的に公正価値で測定する金融商品
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
レベル3に分類された金融商品の期首残高から期末残高への増減は次のとおりです。
(注) 1 純損益に含まれている利得及び損失は、決算日時点の純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に関するものです。これらの利得及び損失は、連結損益計算書の「金融収益」及び「金融費用」に含まれています。また、報告期間末に保有している資産について純損益に計上された当期の未実現損益の変動は、連結損益計算書の「金融収益」及び「金融費用」に含まれています。
2 その他の包括利益に含まれている利得及び損失は、決算日時点のその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に関するものです。これらの利得及び損失は、連結包括利益計算書の「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産」に含まれています。
(4) 資本性金融商品
当社グループでは、取引関係の維持・強化を目的として保有する資本性金融商品に対する投資について、その保有目的を鑑み、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しています。
活発な市場のある金融資産の主な銘柄ごとの公正価値は、次のとおりです。
(注) 1 活発な市場のない金融資産は、主に環境・エネルギー、医療、次世代自動車等の新規事業への投資であり、前連結会計年度及び当連結会計年度における新規事業への投資の公正価値は、それぞれ9,893百万円及び12,382百万円です。
2 日本碍子㈱は、2026年4月1日にNGK㈱に社名変更しています。
資本性金融商品は、資本コストと中長期的なリスク・リターンとの比較等を踏まえた保有の合理性及び企業価値向上の観点から効果の検証を行い、継続保有に該当しないとの判断に至る場合は、適宜市場動向を見ながら売却します。期中に売却した銘柄の売却日時点の公正価値、その他の資本の構成要素で認識していた累積利得又は損失(税効果考慮前)は、次のとおりです。
(5) 金融資産と金融負債の相殺
当社グループでは、一部の金融資産及び金融負債について、認識された金額を相殺する法的強制力のある権利を有し、純額で決済するか、又は資産の実現と負債の決済を同時に実行する意図を有していることから、金融資産と金融負債を相殺し連結財政状態計算書に純額で表示しています。
同一の取引先に対して認識した金融資産及び金融負債のうち、連結財政状態計算書で相殺した金額及び連結財政状態計算書に計上した金額の内訳は次のとおりです。
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(6) ヘッジ会計
当社グループは、外貨建営業債権並びに外貨建借入金の返済及び金利支払に伴う為替変動リスクに晒されています。当該為替変動リスクをヘッジするために、為替予約、通貨オプション取引及び金利通貨スワップ取引を行うこととしていますが、ヘッジ会計は適用していません。
22.資本及びその他の資本項目
(1) 資本金及び資本剰余金
日本の会社法(以下、「会社法」という。)では、株式の発行に対しての払込又は給付の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本剰余金に含まれている資本準備金に組み入れることができると規定されています。また、会社法では、資本準備金は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。
授権株式数、発行済株式数及び資本金等の残高の増減は次のとおりです。
(注) 1 当社の発行する株式は、すべて権利内容に何ら限定のない無額面の普通株式であり、発行済株式は全額払込済みとなっています。
2 発行済株式数の減少は、自己株式の消却によるものです。
(2) 利益剰余金
会社法では、剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金及び利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金又は利益準備金として積み立てることが規定されています。積み立てられた利益準備金は、欠損補填に充当できます。また、株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができることとされています。
(3) 自己株式
会社法では、株主総会の決議により分配可能額の範囲内で、取得する株式数、取得価格の総額等を決定し、自己株式を取得することができると規定されています。また、市場取引又は公開買付による場合には、定款の定めにより、会社法上定められた要件の範囲内で、取締役会の決議により自己株式を取得することができます。
自己株式数及び残高の増減は次のとおりです。
(注) 1 自己株式の株式数には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が保有する当社株式が前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、それぞれ、481,894株、460,953株含まれています。
2 主に2023年7月31日開催の取締役会の決議により取得したものです。
3 主に自己株式の消却によるものです。
4 主に2025年10月31日開催の取締役会の決議により取得したものです。
(4) その他の資本の構成要素
在外営業活動体の換算差額
外貨建で作成された在外営業活動体の財務諸表を連結する際に発生した換算差額です。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品の公正価値の評価差額です。これについては、認識を中止し、又は公正価値が著しく下落した期において、その他の包括利益で認識されていた累積利益又は損失を利益剰余金に振り替えています。
確定給付制度の再測定
確定給付制度の再測定は、数理計算上の差異及び確定給付負債の純額に係る利息純額を除いた制度資産に係る収益で構成されています。これについては、発生した期においてその他の包括利益に一括認識し、直ちに利益剰余金に振り替えています。
23.配当金
当社は、剰余金の配当について、会社法の規定に基づいて算定される分配可能額の範囲内で行っています。分配可能額は、日本基準に準拠して作成された当社の会計帳簿において利益剰余金の金額に基づいて算定されています。
配当金の支払額は次のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1 2024年4月30日取締役会決議に基づく配当金の総額には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が保有する当社株式に対する配当金44百万円が含まれています。
2 2024年10月31日取締役会決議に基づく配当金の総額には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が保有する当社株式に対する配当金42百万円が含まれています。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注) 1 2025年4月30日取締役会決議に基づく配当金の総額には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が保有する当社株式に対する配当金43百万円が含まれています。
2 2025年10月31日取締役会決議に基づく配当金の総額には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が保有する当社株式に対する配当金18百万円が含まれています。
配当の効力発生日が翌連結会計年度となるものは次のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 配当金の総額には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が保有する当社株式に対する配当金43百万円が含まれています。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注) 配当金の総額には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が保有する当社株式に対する配当金51百万円が含まれています。
24.株式報酬
当社は、当社の取締役(監査等委員である取締役及び社外取締役を除く。)及び執行役員(以下、「取締役等」という。)を対象に持分決済型の株式報酬制度を採用しています。株式報酬制度に関して計上された費用は、前連結会計年度において223百万円、当連結会計年度において192百万円です。
(1) 役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託制度
当社は取締役等を対象に、当社の中長期的な業績の向上と企業価値増大への貢献意識を一層高めることを目的として、役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託(以下、「BIP信託」という。)と称される仕組みを採用しています。
BIP信託は、当社が拠出する金銭を原資として当社株式が信託を通じて取得され、当社の株式交付規程に従って付与されるポイント(1ポイント=1株)に基づき、当社株式及び当社株式の換価処分金相当額の金銭を取締役等に交付又は給付する業績連動型の株式報酬制度です。
権利確定条件は、付与日以降、原則として権利確定日まで取締役等として勤続していることとなっています。
なお、本制度では当社株式及び当社株式の換価処分金相当額の金銭が信託を通じて交付又は給付されるため、権利行使価格はありません。
期中において付与されたポイントの付与日における加重平均公正価値は、前連結会計年度4,671円、当連結会計年度3,633円です。当該公正価値は、ブラック・ショールズ・モデルで算定した公正価値を参照して測定されています。
同モデルで使用された仮定は次のとおりです。
(注) 予想ボラティリティは、予想残存期間に対応する期間の過去の株価実績を基にして算定しています。
(2) 株式付与ESOP(Employee Stock Ownership Plan)信託制度
当社は雇用契約を継続する執行役員(以下、「対象者」という。)を対象に、対象者への帰属意識の醸成と経営参画意識を持たせ、対象者への長期的な業績向上や株価上昇に対する意欲や士気の高揚を図ることを目的として、株式付与ESOP(Employee Stock Ownership Plan)信託(以下、「ESOP信託」という。)と称される仕組みを採用しています。
ESOP信託は、当社が拠出する金銭を原資として当社株式が信託を通じて取得され、当社の株式交付規程に従って付与されるポイント(1ポイント=1株)に基づき、当社株式及び当社株式の換価処分金相当額の金銭を対象者に交付又は給付する業績連動型の株式報酬制度です。
権利確定条件は、付与日以降、原則として権利確定日まで対象者として勤続していることとなっています。
なお、本制度では当社株式及び当社株式の換価処分金相当額の金銭が信託を通じて交付又は給付されるため、権利行使価格はありません。
期中において付与されたポイントの付与日における加重平均公正価値は、前連結会計年度4,671円、当連結会計年度3,633円です。当該公正価値は、ブラック・ショールズ・モデルで算定した公正価値を参照して測定されています。
同モデルで使用された仮定は次のとおりです。
(注) 予想ボラティリティは、予想残存期間に対応する期間の過去の株価実績を基にして算定しています。
25.売上収益
(1) 顧客との契約から認識した収益
連結損益計算書の「売上収益」の内訳は次のとおりです。
(注) その他の源泉から認識した収益には、IFRS第16号に基づくリース収入等が含まれています。
(2) 売上収益の分解
顧客との契約から生じる収益を顧客との契約に基づき、セグメント別に分解しています。当社グループのセグメントは、社内カンパニーを基礎とした製品別のセグメントから構成されており、当社の構成単位のうち分離された財務諸表が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。分解した収益とセグメント売上収益との関連は、次のとおりです。
なお、「注記4.セグメント情報」に記載のとおり、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度については、変更後の区分に基づき作成したものを開示しています。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
「自動車関連」は、主として自動車に組み付けられる部品の製造販売を行っており、「プラグ」では主にスパークプラグを、「センサ」では自動車用各種センサ(排気ガスセンサ等)の製造販売を行っています。「コンポーネント・ソリューション」では、切削工具、産業機器部品、半導体製造装置用部品、半導体パッケージ、燃料電池、窒化ケイ素関連製品及び医療用酸素濃縮器等の製造販売を行っています。
これらの販売については、製品の支配が顧客に移転したとき、すなわち、製品を顧客の指定した場所へ配送し、引渡し、検収を受けた時点で、顧客に製品の法的所有権、物理的占有、製品の所有に伴う重大なリスク及び経済価値が移転するため、その時点で収益を認識しています。収益の認識後、1年以内に支払いを受けているため、約束した対価の金額に重要な金融要素は含まれていません。
「自動車関連」における製品は、販売数量や販売金額等の一定の目標の達成を条件としたリベート(以下、「達成リベート」という。)等を付けて販売される場合があります。その場合の取引価格は、顧客との契約において約束された対価から達成リベート等の見積りを控除した額で算定しています。達成リベート等の見積りは過去の実績等に基づく、最頻値法を用いており、収益は重大な戻入れが生じない可能性が非常に高い範囲でのみ認識しています。
(3) 契約負債
契約負債は、主として顧客からの前受金に関連するものです。契約負債の残高は次のとおりです。
前連結会計年度の期首現在の契約負債残高はすべて、前連結会計年度の収益として認識しています。また、当連結会計年度の期首現在の契約負債残高はすべて、当連結会計年度の収益として認識しています。
26.販売費及び一般管理費
連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」の内訳は次のとおりです。
27.その他収益及び費用
その他収益の内訳は次のとおりです。
その他費用の内訳は次のとおりです。
28.金融収益及び金融費用
(1) 金融収益
金融収益の内訳は次のとおりです。
(注) 受取配当金には、各報告期間において、認識の中止を行ったその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産からの収益が含まれていますが、当該金額には重要性がないため区分していません。
(2) 金融費用
金融費用の内訳は次のとおりです。
(注) リース負債に係る支払利息は「注記13. リース」に記載のとおりです。
29.法人所得税
(1) 繰延税金資産及び繰延税金負債
繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳は次のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 為替換算差額及び企業結合による影響は「その他」に含めて表示しています。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注) 為替換算差額及び企業結合による影響は「その他」に含めて表示しています。
連結財政状態計算書上の繰延税金資産及び繰延税金負債は次のとおりです。
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除の金額は次のとおりです。
繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除の失効予定は次のとおりです。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、繰延税金負債を認識していない子会社及び関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異に重要性はありません。
(2) 法人所得税費用
法人所得税費用の内訳は、次のとおりです。
(注) 1 当期税金費用に含まれている第2の柱の法人所得税に係る税金費用は、前連結会計年度105百万円、当連結会計年度156百万円です。
(3) 法定実効税率の調整
法定実効税率と平均実際負担税率との差異要因は次のとおりです。
(注) 1 当社は日本における法人税、住民税及び事業税に基づき、前連結会計年度の実効税率30.6%、当連結会計年度の実効税率30.6%として算出しています。ただし、海外連結子会社については、その所在地における法人税等が課されています。
2 2024年3月30日に「地方税法等の一部を改正する法律」(令和6年法律第4号)が公布され、外形標準課税の適用対象法人の見直しが行われることになりました。これに伴い、新たに外形標準課税の適用対象となる連結子会社について、2026年4月1日以降に開始する連結会計年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債の計算においては、法定実効税率を変更しています。
3 「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立し、2026年4月1日以降に開始する連結会計年度より「防衛特別法人税」の課税が行われることになりました。
これに伴い、2026年4月1日に開始する連結会計年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債については、法定実効税率は30.60%から31.49%に変更して計算しています。
30.1株当たり当期利益
(1) 1株当たり情報
(注) 希薄化後1株当たり当期利益については、潜在株式が存在しないため記載していません。
(2) 基本的1株当たり当期利益の算定上の基礎は、次のとおりです。
(注) 基本的1株当たり当期利益の算定において、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が保有する当社株式を期中平均株式数から控除しています。
31.その他の包括利益
各連結会計年度におけるその他の包括利益の内訳と対応する税効果額(非支配持分を含む。)は次のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
32.財務活動に係る負債の変動
財務活動に係る負債の変動は次のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
33.主要な子会社
(1) 主要な子会社
当社の主要な子会社は、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載のとおりです。
(2) 子会社に対する支配の喪失に伴う損益
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
①支配の喪失の概要
当社は2024年4月に当社が保有する日特電子株式会社の全株式を譲渡しました。これにより当社は日特電子株式会社に対する支配を喪失しています。
②支配の喪失に伴うキャッシュ・フロー及び損益
当該支配喪失に伴うキャッシュ・フロー及び支配喪失時の資産及び負債の主な内訳は、以下のとおりです。なお、関係会社株式売却損155百万円は連結損益計算書の「その他費用」に含まれています。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
①支配の喪失の概要
当社は当連結会計年度において、Whocanfixmycar.Com Ltd及びその他5社の全株式を譲渡しました。これにより当社はWhocanfixmycar.Com Ltd及びその他5社に対する支配を喪失しています。
②支配の喪失に伴うキャッシュ・フロー及び損益
当該支配喪失に伴うキャッシュ・フロー及び支配喪失時の資産及び負債の主な内訳は、以下のとおりです。なお、関係会社株式売却損4,515百万円は連結損益計算書の「その他費用」に含まれています。
34.関連当事者
(1) 関連当事者との取引
関連当事者との取引及び債権債務の残高について、重要性がないため記載を省略しています。
(2) 主要な経営幹部に対する報酬
主要な経営幹部に対する報酬は次のとおりです。
(注) 1 主要な経営幹部は、各連結会計年度における当社の取締役及び執行役員です。
2 賞与及び株式報酬は、前連結会計年度及び当連結会計年度に費用計上した金額を記載しています。
35.偶発事象
訴訟等
当社グループは、自動車関連事業における過去の一部の取引において競争法違反の疑いがあるとして海外の当局による調査を受けています。これに関連し、顧客からの損害賠償の交渉、民事訴訟も提起されています。当社はこれらについて国及び競争法当局の調査の状況、和解交渉の進展状況及び担当弁護士からの意見聴取等を踏まえて個別にリスクを検討し、将来発生する可能性がある損失見込額を費用計上しています。競争法関連費用引当金の残高は、前連結会計年度末において148百万円、当連結会計年度末において625百万円です。損失見込額は現時点において入手可能な情報に基づいていますが、見積り特有の不確実性があるため、今後新たな事実が判明した場合等には追加の損失が発生する可能性があります。なお、IAS第37号「引当金、偶発負債及び偶発資産」に従い、当社の立場が不利になる可能性があるため、訴訟等に係る詳細な内容を開示していません。
36.後発事象
該当事項はありません。
(2) 【その他】
当連結会計年度における半期情報等
(注) 1 基本的1株当たり中間(当期)利益の算定上、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が保有する当社株式を期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めています。
2 2025年6月2日に行われた東芝マテリアル株式会社(現:株式会社Niterra Materials)との企業結合について中間連結会計期間において暫定的な会計処理を行っておりましたが、中間連結会計期間以後の期間において確定しており、中間連結会計期間の関連する数値について暫定的な会計処理の確定の内容を反映させています。
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1 有価証券の評価基準及び評価方法
①子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法
②満期保有目的の債券
償却原価法(利息法)
③その他有価証券
・市場価格のない株式等以外のもの
時価法
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法によっています。)
・市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
2 棚卸資産の評価基準及び評価方法
製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品
移動平均法による原価法 (収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定しています。)
3 デリバティブの評価基準及び評価方法
時価法
4 固定資産の減価償却の方法
①有形固定資産(リース資産を除く。)
定額法を採用しています。
なお、主な耐用年数は次のとおりです。
建物 8年~50年
機械及び装置 4年~10年
②無形固定資産(リース資産を除く。)
定額法を採用しています。
なお、自社利用のソフトウエアについては社内における利用可能期間(5年以内)に基づく定額法を採用しています。
③リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しています。
5 引当金の計上基準
①貸倒引当金
債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。
②退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しています。
(1) 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定に当たり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっています。
(2) 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(10年)による定額法により費用処理しています。また、数理計算上の差異については、各期の発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(10年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌事業年度より費用処理しています。
③株式給付引当金
株式交付規程に基づく取締役及び執行役員への当社株式等の交付等に備えるため、当事業年度末における株式給付債務の見込額に基づき計上しています。
④競争法関連費用引当金
自動車関連事業において競争法違反の疑いがあるとされた過去の一部の取引に関する和解金等の支出に備えるため、将来発生する可能性がある損失見込額を計上しています。
⑤ 債務保証損失引当金
関係会社の借入金に対する債務保証に係る損失に備えるため、関係会社の財政状態等を勘案し、損失負担見込額を計上しています。
6 ヘッジ会計の方法
一体処理(特例処理、振当処理)の要件を満たす金利通貨スワップについては、一体処理を採用しています。
7 収益及び費用の計上基準
当社は、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号 2021年3月26日)を適用しており、約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識しています。
主要な事業における主な履行義務の内容及び収益を認識する通常の時点については、「連結財務諸表注記 25.売上収益」に記載のとおりです。
8 その他財務諸表作成のための重要な事項
①退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異、未認識過去勤務費用の会計処理の方法は、連結財務諸表におけるこれらの会計処理の方法と異なっています。
②グループ通算制度の適用
グループ通算制度を適用しています。
(重要な会計上の見積り)
会計上の見積りにより当事業年度に係る財務諸表にその額を計上した項目であって、翌事業年度に係る財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があるものは、次のとおりです。
関係会社株式の評価
「重要な会計方針 1.有価証券の評価基準及び評価方法」に記載のとおり、関係会社株式のうち、非上場の子会社に対する投資等、市場価格のない株式等については取得原価をもって貸借対照表価額としていますが、当該株式の発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した時には、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除いて、その株式について評価損を認識しています。
当事業年度において株式会社Niterra Materialsに係る関係会社株式124,364百万円を貸借対照表に計上しており、同社に係る関係会社株式の超過収益力を反映した実質価額と取得原価を比較し、超過収益力が維持されていると判断しています。また、他の子会社について関係会社株式評価損8,494百万円を計上しており、同社に対する関係会社株式評価損計上後の期末帳簿価額は6,814百万円です。
実質価額の見積りは、子会社の事業計画を基礎として一定の仮定を設定していますが、これらの仮定は将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、翌事業年度に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(貸借対照表関係)
※1 関係会社に対する金銭債権及び金銭債務
2 偶発債務
当社グループは、自動車関連事業における過去の一部の取引において競争法違反の疑いがあるとして海外の当局による調査を受けています。これに関連し、顧客からの損害賠償の交渉、民事訴訟も提起されています。当社はこれらについて国及び競争法当局の調査の状況、和解交渉の進展状況及び担当弁護士からの意見聴取等を踏まえて個別にリスクを検討し、将来発生する可能性がある和解金等の損失見込額を費用計上しています。損失見込額は現時点において入手可能な情報に基づいていますが、見積り特有の不確実性があるため、今後新たな事実が判明した場合等には追加の損失が発生する可能性があります。
(損益計算書関係)
※1 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額並びにおおよその割合は次のとおりです。
※2 関係会社との取引高
(有価証券関係)
子会社株式及び関連会社株式
子会社株式及び関連会社株式は、市場価格のない株式等のため、子会社株式及び関連会社株式の時価を記載していません。
なお、市場価格のない株式等の子会社株式及び関連会社株式の貸借対照表計上額は次のとおりです。
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主な項目別の内訳
3 法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、グループ通算制度を適用しており、法人税及び地方法人税並びに税効果会計の会計処理及び開示については、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従っています。
(企業結合等関係)
取得による企業結合
連結財務諸表の「連結財務諸表注記 5.企業結合」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しています。
(収益認識関係)
連結財務諸表注記に同一の内容を記載しているため、注記を省略しています。詳細は「連結財務諸表注記 25.売上収益」をご参照ください。
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(単位:百万円)
(注)1 当期減少額の()内は内書きで、減損損失の計上額です。
2 当期増加額のうち、主なものは次のとおりです。
※ 機械及び装置の増加額
(生産設備) プラグ生産設備 4,070百万円
センサ生産設備 1,624百万円
【引当金明細表】
(単位:百万円)
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しています。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 1 上記に記載した基準日のほか、別途基準日を定めて剰余金の配当をすることができる旨定款に定めています。
2 当社定款の定めにより単元未満株主は、次に掲げる権利以外の権利は行使することができません。
(1) 会社法第189条第2項各号に掲げる権利
(2) 会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
(3) 株主の有する株式数に応じて募集株式の割り当て及び募集新株予約権の割り当てを受ける権利
(4) その有する単元未満株式の数と併せて単元株式数となる数の株式を売り渡すことを請求する権利
3 電子公告を行うホームページアドレスは https://www.niterragroup.com/ir/public_notice/ です。
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しています。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。