第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1.「1株当たり純資産額」の算定上、役員等向け株式交付信託が保有する当社株式を期末発行済株式総数から控除する自己株式に含めています。
また、「1株当たり当期純利益」及び「潜在株式調整後1株当たり当期純利益」の算定上、期中平均
株式数の計算において控除する自己株式に含めています。
2.従業員数は就業人員を記載しています。
3.臨時従業員数は総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しています。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1.「1株当たり純資産額」の算定上、役員等向け株式交付信託が保有する当社株式を期末発行済株式総数から控除する自己株式に含めています。
また、「1株当たり当期純利益」及び「潜在株式調整後1株当たり当期純利益」の算定上、期中平均
株式数の計算において控除する自己株式に含めています。
2.従業員数は就業人員を記載しています。
3.臨時従業員数は総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しています。
4.最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022
年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものです。
2 【沿革】
旧王子製紙株式会社は1873年2月抄紙会社として創立され、1933年5月には富士製紙株式会社及び樺太工業株式会社と合併し、わが国洋紙生産の80%以上を占めるに至りましたが、1949年8月過度経済力集中排除法に基づき3社に分割されました。当社はその3社のひとつである苫小牧製紙株式会社として発足し、その後1952年6月王子製紙工業株式会社、1960年12月王子製紙株式会社、1993年10月新王子製紙株式会社、1996年10月王子製紙株式会社と商号を変更しました。
その後、当社は、各事業群の経営責任をより明確にし、グループ全体の企業価値の極大化を目的に、2012年10月1日付で、当社の白板紙・包装用紙事業、新聞用紙事業、洋紙事業、イメージングメディア事業、パルプ事業、資源環境ビジネス・原燃料資材調達に係る事業及び間接部門等を会社分割により、それぞれ当社の100%子会社に承継させ、商号を「王子ホールディングス株式会社」に変更し、持株会社へ移行し、今日に至っています。その概要は次のとおりです。
3 【事業の内容】
当社の企業集団は、当社、子会社312社及び関連会社58社で構成され、その主な事業内容と、主要な会社の当社グループの事業に係る位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりです。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しています。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
事業の系統図は次のとおりです。

4 【関係会社の状況】
(注) 1.特定子会社です。
2.有価証券報告書の提出会社です。
3.議決権の所有割合欄の( )内数字は間接所有割合(内数)です。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものですが、予測しえない経済状況の変化等さまざまな要因があるため、その結果について当社が保証するものではありません。
(1)経営理念
当社グループは、1873年に抄紙会社として創立以降、「森林」を核とした事業を展開し、発展させ、グローバル企業へと成長しました。次の経営理念の下、変わり続ける時代のニーズを充足し、新しい未来を支えるモノづくりを、そして持続可能な社会の発展を目指して、王子グループは進み続けます。
「革新的価値の創造」
当社グループが今後大きく飛躍していくためには、イノベーションが不可欠です。画期的な新製品の開発と、それを導く研究・技術開発、また、組織の仕組みや従業員一人ひとりの行動に変革が求められています。斬新な発想で「チャレンジングなモノづくり」を行い、社会の潜在ニーズを充足していきます。
「未来と世界への貢献」
当社グループは多種多様な事業を抱え、アジア、北米、南米、欧州、オセアニアに事業拠点をもつグローバル企業へと成長しました。今後もグローバル展開を通じ、あらゆる国、地域、社会に「革新的価値」を提供し、新しい未来を創造する企業であり続けます。
「環境・社会との共生」
森林資源を核とする資源循環は、当社グループの基盤です。国内外に保有する広大な社有林の多方面での活用、各製造現場における環境負荷低減策の追求などを通じ、当社グループの事業そのものが持続可能な社会に貢献できるよう、取り組みを発展させていきます。
(2)パーパス(存在意義)
「森林を健全に育て、その森林資源を活かした製品を創造し、社会に届けることで、希望あふれる地球の未来の実現に向け、時代を動かしていく」
健全に育て管理された森林は、二酸化炭素を吸収、固定するだけではなく、洪水緩和、水質浄化等の水源涵養、防災という機能の他に、生物多様性や人間の癒し、健康増進等にも貢献する効果があります。
そして、森林資源を活かした木質由来の製品は、その原料が再生可能であり、化石資源由来のプラスチック、フィルムや燃料等を置き換えていくことができます。
1911年から1938年の間、当社社長を務めた藤原銀次郎は「木を使うものは、木を植える義務がある」と説き、現在では「持続可能な森林経営」や「再生可能な資源の循環的利用」は当社グループの「強み」となっています。森林を健全に育て管理し、その森林資源を活かした製品を創造し、社会に届けることで、地球の温暖化や環境問題に取り組み、希望あふれる地球の未来の実現に向け、時代を動かしていきます。
(3)長期ビジョン・中期経営計画
①長期ビジョン2035
当社グループは、2035年までの長期ビジョン「長期ビジョン2035」において、「資本効率向上」「ポートフォリオ転換」「サステナビリティ促進」を基本方針に掲げ、企業価値の最大化と社会課題解決に向けた取り組みを通じて、「サステナビリティへの貢献」を実現する企業グループを目指します
・資本効率向上
非コア資産の売却や投資基準の厳格化、自己株式の取得などを通じて、資産のスリム化と資本構成の見直しを進め、成長投資と株主還元の両立を図り、ROEの向上を目指します。
・ポートフォリオ転換
成長性のある事業やエリアへの進出を加速させるとともに、低収益性事業の撤退基準を厳格化し、構造改革を断行することを通じて、健全で強靭な事業ポートフォリオへの転換を進めます。当社グループでは、将来の事業ポートフォリオの中核として、「木質バイオマスビジネス」「サステナブルパッケージ」の2つを掲げています。木質バイオマスビジネスでは、木質から医薬・ヘルスケア領域を含む付加価値の高い新たな素材を生み出し、将来的に多くの製品を事業化し、当社グループの新たな柱に育てていきます。サステナブルパッケージでは、木質由来でリサイクル性の高いサステナブルな素材である紙の強みを活かし、社会と顧客の環境負荷低減に貢献する高付加価値製品を拡充してまいります。
これら重点領域における既存事業のさらなる拡大と、新たな事業の早期事業化を加速させるべく、当社グループが創業から紙づくりや森づくりで培ってきたコア技術と、豊富な森林資源を活用し、「(ⅰ) 木質由来新素材の開発」「(ⅱ) 未利用バイオマス資源の有価物化」「(ⅲ) 医薬・ヘルスケア領域への本格参入」「(ⅳ) サステナブルパッケージ(環境配慮型製品)の展開」の4つの軸を中心に研究開発を推進、事業領域の拡大を図り、持続可能な社会への貢献を目指します。
(ⅰ) 木質由来新素材の開発
化石資源に依存した燃料やプラスチック原料を、バイオマス由来原料に転換するため、木質由来の「糖液」「エタノール」「ポリ乳酸」「半導体レジスト」「セルロースナノファイバー(CNF)」の技術開発を推進しています。
製紙工場のインフラを活用したバイオものづくりの実証拠点として、王子製紙米子工場内に国内最大級の木質由来糖液・エタノール実証プラントを立ち上げ、事業性評価を進めています。また、木質由来ポリ乳酸についても商業化に向けた生産技術確立に取り組んでいます。今後は、製造条件の最適化やユーザーワーク拡大を通じ、事業化に向けた検討をより一層加速させてまいります。
そして、半導体レジスト(最先端半導体向けの木質由来バイオマスレジスト)は、今後さらなる成長が見込まれる半導体市場において、高性能化に伴い微細加工技術の進化が求められているなか、独自技術によりPFAS不使用(有機フッ素化合物を含まない)かつ次世代EUV(極端紫外線)露光装置にも対応可能な性能を実現しました。さらに、常温保存を可能とすることで、従来の課題であった輸送・保管時のコスト削減や環境負荷低減にも寄与します。環境配慮と高性能を両立したレジストで顧客ニーズに沿った開発に取り組み、事業化を目指します。
セルロースナノファイバー(CNF)は、透明で軽くて丈夫、変形にも強く、高い増粘効果を有する優れた材料として多種多様な分野での活躍が期待されています。中でも高機能化が期待できるCNFゴム複合材の開発を強化しています。具体的には軽量化や耐久性など機能面での要求水準の高いタイヤ用途への本格採用を見据え、実用化が先行する他用途での実績を通じて品質及び生産技術のさらなる向上を図ります。また、燃料電池用高分子電解質膜の開発やポリカーボネート樹脂との複合材のロボット部材等への展開にも取り組んでおり、今後も様々な用途で社会実装を進めます。
(ⅱ) 未利用バイオマス資源の有価物化
バイオ炭によるCO2削減と土壌改良に取り組んでいます。木質バイオマスを炭化してバイオ炭にすることで、炭素を長期間固定し、大気中のCO2を削減することにより地球温暖化の緩和に寄与します。また、土壌改良剤として、土壌の保水性や通気性を向上させ、植物の生育を促進する効果も期待されています。2025年度より、植林木の未利用樹皮を原料としたバイオ炭をベトナム社有林にて施用する実証試験を開始しました。
(ⅲ) 医薬・ヘルスケア領域への本格参入
パルプ製造時の副産物であるヘミセルロースから得られる「硫酸化ヘミセルロース」を原薬とした医薬品の事業化を推進しています。木質由来の原料を使用することで、人畜共通感染症のリスク低減、環境負荷の低減、トレーサビリティ向上といった優位性を有します。現在、動物用とヒト用の両面で研究開発を並行しており、2025年9月には豪州で動物用医薬品原薬の製造・輸出に関する承認を取得しました。ヒト用医薬品においても、2026年2月に希少疾患であるホモシスチン尿症治療薬の後発医療用医薬品の国内における製造販売承認を取得しました。同年3月には血液透析の体外循環装置使用時の血液凝固防止を対象疾患として開発中のOJI-220について、第Ⅰ相臨床試験を開始するため、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)へ治験計画届出書を提出いたしました。また同年2月には医療用医薬品の製造・販売事業会社であるLTLファーマ株式会社に出資し、同社が有する専門的な知見や医薬品事業運営ノウハウとの連携を通じ、事業化のさらなる加速を図ります。
さらに、薬用植物「甘草(カンゾウ)」の大規模栽培技術を確立しました。輸入品に依存せずに国産化することで、高いトレーサビリティと安全・安心を確保した持続可能なビジネスを進めていきます。2025年度には甘草成分が国内化粧品ブランドに採用されるなど、具体的な成果を得ました。あわせて国産甘草を配合した漢方薬の商品化や、王子ネピアのスキンケアラインへの甘草エキスの活用など、グループシナジーを活かした取り組みも進めています。今後も医薬・化粧品、食品分野へのさらなる展開を推進していきます。
(ⅳ) サステナブルパッケージ(環境配慮型製品)の展開
ポリ乳酸のラミネート紙やポリ乳酸フィルムなどのサステナブル素材、モノマテリアルに適したフィルムの商品化を進めています。ポリ乳酸フィルムは2024年度に続き、2025年度も株式会社伊藤園のティーバッグフィルターに採用されました。その他、具体的な開発・事業展開については、後述の事業別の取り組みに記載します。
・サステナビリティ促進
カーボンニュートラル、サーキュラーエコノミーに向けた取り組みを発展させ、持続可能な社会の実現に向けて環境負荷低減の取り組みを強化しています。また、自然資本会計の時代へ向け、ネイチャーポジティブ経営を進化させます。
2025年9月には、従来の紙のリサイクルから、さらに一歩踏み込んだ資源循環の取り組みとして、紙コップやアルミ付き紙パックといった難処理古紙のマテリアルリサイクルなど、当社グループが推進する様々なリサイクルの取り組みを象徴するブランドとして「Renewa(リニューワ)」を新たに策定しました。今後は本ブランドのもと、様々な企業・団体と連携し、これまでリサイクルが難しかった素材のマテリアルリサイクルを推進することで、サーキュラーエコノミーの実現により一層貢献していきます。
②中期経営計画2027
2025年度から2027年度を対象とする「中期経営計画2027」は、「長期ビジョン2035」 実現に向けた基盤を固める「準備期」と位置づけ、資本効率の改善に重点を置いた取り組みを進めます。
・資本効率向上への取り組み
長期ビジョンの資本効率向上の取り組みは、中期経営計画期間中に集中的に実施します。資本効率向上のための「資産のスリム化」の施策として、2024年度から2030年度までに保有株式を総額1,200億円(政策保有株式 850億円、退職給付信託株式 350億円)縮減することを計画しており、2025年度までに990億円を縮減しました。「株主還元」につきましては、1株当たりの年間配当24円を下限として配当性向を50%に引き上げました。2025年度の配当実績は1株当たり年間36円です。長期的な企業価値向上に向けた成長投資に備えるための内部留保を勘案しつつ、収益力に応じた安定的な配当を継続していきます。また、自己株式についても2024年度から2027年度までに1,500億円の取得を計画しており、2025年度までに770億円取得しました。自己資本と有利子負債のバランスを見直し、成長投資と株主還元の充実を図ります。
・事業戦略
外部環境の変化によるコスト高の着実な価格転嫁、製造拠点の安定操業及び競争力強化、グループ営業体制の強化、高付加価値品へのシフトなどを通じて、既存事業の収益力を強化します。また、低収益事業については撤退を含めた構造改革を断行し、サステナブルパッケージなどの戦略事業や、高い経済成長が見込まれるインド・東南アジアなどの戦略エリアに成長投資を集中させることで、事業ポートフォリオの転換を推進します。将来の進化に向けた研究開発投資も継続して実行していきます。
これらの取り組みを通じて資本効率向上を実現し、2027年度に、連結営業利益1,200億円、親会社株主に帰属する当期純利益800億円を達成することでROE8%を目指します。将来的には、木質バイオマスビジネスなど新事業の拡大により、さらなる利益の拡大及びROE10%を目指します。
中期経営計画 数値目標

(事業別の取り組み)
(a) 生活産業資材
・産業資材(段ボール原紙・段ボール加工事業、白板紙・紙器事業、包装用紙・製袋事業、サステナブルパッケージング事業、液体紙容器事業)
国内市場では、グループ横断的な営業体制を強化しており、当社グループが持つ多様なパッケージング製品の品揃えから、お客様のニーズに応える製品を提供することで、販売拡大に努めます。生産体制の効率化や原紙加工一貫生産化を進めるとともに、M&Aや生産拠点再編により、需要に見合った最適生産体制の構築を進めます。
海外市場のうち東南アジアでは、当社グループの多様な生産拠点が連携し、お客様に最適化したソリューションを提供することでさらなる販売拡大を目指します。段ボール需要の伸びが期待されるインドでは、さらなる事業拡大を目指すとともに、他の包装資材への展開も進めます。ベトナムにおいては液体紙容器事業での新工場の建設を進める一方、ニュージーランドのOji Fibre Solutionsでは、事業環境の変化を受け、段ボール原紙事業及び豪州パッケージング事業から撤退するなど、ポートフォリオの転換を進めています。また欧州では、脱プラスチック包装の分野で最先端の原料加工技術を保有するフィンランドのWalki社、液体紙容器用加工紙や充填機を製造販売するイタリアのIPI社を中心に、サステナブルパッケージをグローバルに拡大していきます。
・生活消費財(ホームケア事業、ウェルネスケア事業、ヘルスケア事業)
王子ネピアは、主力である「ネピア ティシュ」「ネピア トイレットロール」シリーズにおいて、イメージキャラクターとして目黒蓮さん、桜田ひよりさんを起用し、ブランド価値の向上に向けたマーケティング施策を展開しています。2026年4月からは、TVCM第三弾「ネピア営業目黒くん 森を育てる篇」の放映を開始し、ネピア製品が「王子の森」で育成された木材を原料としていることなど、当社の森林資源への取り組みを発信しています。「人と地球に、ここちいい。」というブランドメッセージのもと、環境とくらしの両立を目指した製品づくりを推進しています。
一方、生産体制の最適化を目的として、2025年8月に江戸川工場、2026年1月に富士宮工場、同年3月に苫小牧工場を閉鎖し、収益力および競争力の強化に取り組んでいます。
ホームケア事業では、2026年3月に大容量かつコンパクトな「ネピネピ ソフトパックティシュ」を発売し、主力商品群とあわせて製品ラインアップの充実を図りました。ウェルネスケア事業では、2026年1月に「ネピアテンダー」パッドシリーズを刷新し、「共創介護」の理念のもと、介護・看護の現場に配慮した製品の提供に努めています。さらにヘルスケア事業では、2026年3月に「鼻セレブ SKINLISM 美容液マスク」を発売し、スキンケア分野を新たな事業領域として展開しています。
今後も、お客様のニーズに的確に対応するとともに、製品の差別化等を通じて、既存市場における競争力の維持・強化および成長市場での事業拡大に取り組んでいきます。
(b) 機能材(特殊紙事業、感熱事業、粘着事業、フィルム事業)
サステナブル素材及び製品の開発を進めるとともに、市場ニーズを先取りし、お客様の期待に応える製品やサービスを迅速に提供します。また、今後も市場拡大が期待されるような新たな事業領域で高付加価値製品を展開することにも積極的に取り組んでいます。
国内では、高機能なサステナブル製品の積極的な開発に継続的に取り組んでいます。王子エフテックスから販売している、非フッ素タイプの耐油紙「O-hajiki(オハジキ)」や、農業用紙製マルチシート「OJIサステナマルチ」は、高い評価をいただいており、2025年4月にはFDA(米国食品医薬品局)の規格に適合した新製品の「O-hajiki(W)FDA CoC」を発売しました。今後も販売拡大に努めてまいります。また、王子エフテックス滋賀工場で、電動車のモーター駆動制御装置のコンデンサに用いられるポリプロピレンフィルムの生産設備増設を進め、2025年1月に4台目の製造設備が稼働しました。同社中津工場では、変圧器用セルロース系プレスボードの需要拡大に対応し、生産能力を約3倍に増強する増設工事を実施します。今後も需要の動向を見極め、生産体制の増強や高品質化への取り組みを進めていきます。
海外では、感熱製品の世界市場での拡販と印刷・加工を含めた競争力強化を進めています。より高品質で付加価値の高い感熱紙やラベル製品を開発し、製品の差別化を通じて、既存市場での競争力強化、成長市場での販売拡大を目指していきます。
(c) 資源環境ビジネス(植林・木材加工事業、パルプ事業、エネルギー事業)
当社グループの経営基盤である持続可能な森林経営を推進し、植林事業の拡大を図るとともにその資源を活用したパルプ事業、木材加工事業、再生可能エネルギー事業など、総合的なビジネスを展開しています。既存事業の競争力強化を図りつつ、新規事業投資によるポートフォリオ転換も押し進め、豊富な森林資源から様々な価値を生み出し、収益力向上を進めていきます。
植林事業では、持続可能な森林資源の拡大を推進しています。2025年3月にはNew Forests社との提携により、森林投資ファンド「Future Forest Innovations ファンド」を設立し、本ファンドを通じた約7万haの植林地取得を目指しています。また、2025年5月にはブラジルの植林会社を買収しました。植林地では、森林の成長性改善や森林施業の効率化を図り事業の価値向上を進めるとともに、新規製材工場、林地残材を活用した前述のバイオ炭生産など、新たな事業の検討も進めています。
パルプ事業では、事業基盤強化のため、海外主要拠点での戦略的な収益対策を継続して実施するとともに、高付加価値品の開発や新規事業展開によるポートフォリオ転換を進めます。2026年1月には、ブラジルのVALE社との合弁により、バイオカーボン事業を行うBionow社への49.9%出資を行いました。国内では、成長性のある溶解パルプ事業で、高付加価値品の生産拡大による収益力向上を図っています。後述する、2026年1月に王子グループ傘下となったオーストリアのAustroCel社の、溶解パルプ事業でのシナジー発現にも取り組んでいきます。
エネルギー事業では、既存のバイオマス発電事業に加えた新たな再生可能エネルギー事業として、社有林地を活用した風力発電事業の検討を進めています。
(d) 印刷情報メディア(新聞用紙事業、印刷・出版・情報用紙事業)
需要動向を見極め、引き続きコストダウンを徹底すると同時に、当社グループ全体としての最適生産体制再構築等を通じて、収益力・競争力の強化に取り組んでいます。構造的な環境変化から、2025年3月には塗工紙・微塗工紙生産設備1台、2026年3月には新聞用紙生産設備1台を停止しました。今後も需要に見合った生産体制の最適化を進め、キャッシュ・フロー経営を徹底していきます。
さらに、保有するパルプ生産設備・バイオマス発電設備等の資産を最大限有効活用し、森林資源や既存事業のリソースを有効活用した事業ポートフォリオへの転換を進め、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していきます。その一環として、王子製紙米子工場では、既存のパルプ生産設備の改造等により、高品質な溶解パルプの生産を行っています。
(e) その他(商事、物流、エンジニアリング、不動産事業、コーポレート関連業務、他)
当社グループは持続可能な社会の構築に貢献すべく、サステナブルな素材である木質資源の有効活用や新規事業の開発を推進し、新しいビジネスモデルの創出に取り組んでいます。
2026年1月に、欧州の先進的なバイオリファイナリー企業であるオーストリアのAustroCel社の全株式を取得しました。同社は様々なバイオ化学品に使用される特殊溶解パルプを製造するほか、バイオ燃料(次世代バイオエタノール)や土壌保水材も製造しています。また、2026年1月に革新的なセルロース加工技術を有するNordic Bioproducts社に出資を行いました。これにより、パルプ事業の下流工程を強化し、一貫生産体制を確立するとともに、グループ内の技術融合を加速しています。このように、幅広くバイオマス技術を取り入れ、イノベーションと事業ポートフォリオ転換を加速させ、木質バイオマスビジネスの中核化を図っていきます。
また、資産スリム化の取り組みとして、賃貸不動産の売却を進めており、コア事業への経営資源の集中を図っています。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)ガバナンス(共通)
①ガバナンス機関
当社は、「コーポレートガバナンスに関する基本方針」として、コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方、枠組み及び運営方針を定めており、取締役会がサステナビリティに関するリスク管理体制を整備して運用状況を監督するとともに、独立した客観的な立場から業務執行取締役及び執行役員を監督する責任を負っています。取締役会は、当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値向上を図るため当社グループが営む事業に関する多様な知見と専門性のバランスに留意して構成しており、サステナビリティ及びESGに関するスキルを備えたメンバーが含まれます。取締役は個々の役割及び責務を果たすために必要な知識の習得に努め、就任時に加えて就任後も、サステナビリティに関する規制動向などの研修を受けます。さらに、社外役員(社外取締役及び社外監査役)による監督機能の強化を目的として、原則として月2回、当社グループの重要な業務執行内容を社外役員に報告しています。
加えて、当社グループのサステナビリティに関するリスク及び機会、並びにその対応について協議し、グループ全体での取組を推進するため、取締役会による監督の下、グループ規程に基づき、サステナビリティ推進委員会を年2回開催しています。当委員会は、当社代表取締役 社長執行役員CEOを委員長とし、王子マネジメントオフィス㈱ サステナビリティ推進本部(以下、サステナビリティ推進本部)管掌/分掌役員、カンパニープレジデント、CEOの指名する当社取締役(社外取締役を含む)、監査役、執行役員で構成されています。
サステナビリティ推進委員会の協議事項
・気候関連のリスク及び機会、並びにその対応に関する事項
・当社グループの自然関連の依存、影響、リスク及び機会とその対応、並びに自然資本の回復・拡大に関する事項
・上流・下流バリューチェーンの自然関連の依存、影響、リスク及び機会とその対応、並びに自然資本の回復・拡大に関する事項
・サーキュラーエコノミー推進に関する事項
・持続可能な森林経営に関する事項
・当社グループ及びサプライチェーンにおけるプラスチック汚染、使用量削減に関する事項
・水関連のリスク及び機会、並びにその対応に関する事項
・サプライチェーンリスク、及びその対応に関する事項
・環境リスク、及びその対応に関する事項
・人権リスク、及びその対応に関する事項
・腐敗防止に関する事項
・インクルージョン&ダイバーシティ推進に関する事項
・その他、サステナビリティに関する重要課題、及びその対応に関する事項
取締役(社外取締役を除く)の報酬は、固定報酬である基本報酬、短期的な業績に応じた報酬である賞与、並びに中長期的な企業価値向上を反映する株式報酬によって構成され、サステナビリティに関するパフォーマンスを評価指標に含めています。基準となる支給割合は基本報酬45%、賞与27.5%、株式報酬27.5%です。このうち、賞与の10%は労働災害度数率を評価指標とし、株式報酬の10%はネイチャーポジティブ経営の推進、同10%は従業員エンゲージメントを評価指標としています。
なお、ネイチャーポジティブ経営の推進は結果として気候関連のパフォーマンスにも影響を及ぼし得ますが、取締役報酬の決定においては、気候関連のパフォーマンスを独立した評価指標としていません。
以上より、当連結会計年度に認識された役員報酬のうち、ESG関連の評価項目と結びついている部分の割合は8.25%となります。
②経営者の役割
当社グループでは、執行役員であるChief Strategy Officer(CSO)の所管の下、サステナビリティ推進本部がグループ横断的なサステナビリティに関するリスク及び機会を識別しています。識別されたリスク及び機会は、その対応とともに、CEOを委員長とするサステナビリティ推進委員会で協議のうえ承認されます。識別された重要なリスク及び機会は当社グループ経営会議で審議するとともに、グループ各社に対してグループ戦略及び重要情報として共有しています。なお、グループ経営会議で審議された事項のうち、サステナビリティに関する基本方針等のグループ経営戦略に関わる重要な事項は、取締役会が監視・監督を行います。
決定事項の執行については、CSOの所管の下、サステナビリティ推進本部が統括管理を担い、各カンパニープレジデントの所管の下、グループ各社が施策を実行します。施策の実行に際しては、当社、王子マネジメントオフィス㈱、王子グリーンリソース㈱及び王子ビジネスセンター㈱の各グループ管理部門が計画策定や実行支援を行います。サステナビリティ推進本部は、毎月、グループ各社の取組進捗をCSOに報告し、重要性に応じてグループ経営会議に付議・報告します。重要なリスク及び機会はCSOの判断のもと、取締役会に随時報告します。
サステナビリティ体制図

(2)リスク管理(共通)
当社グループは従来、事業活動に伴い生じ得るサステナビリティに関するリスク及び機会を識別・評価し、優先的に取り組むべき重要課題を決定してきました。2025年度には、リスク及び機会と経営計画、ビジネスモデル、バリューチェーン、ステークホルダーとのつながりを明確にし、検証可能性の向上を図るため、重要課題の決定プロセスを見直しました。以下のプロセスに基づき、リスク及び機会の識別、評価及び優先順位付けを行い、重要課題を決定します。重要課題はグループ経営会議で妥当性を確認し、承認されます。
重要課題の特定プロセス

サステナビリティに関する重要課題
重要課題のうち「気候変動の緩和・適応」に関しては、2020年度に実施したシナリオ分析の結果を、リスク及び機会の識別、評価において考慮しています。当該シナリオ分析は、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)提言に沿って行い、気候変動に関する政府間パネル(IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change)及び国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency)のシナリオを参照しました。
また、「持続可能な森林経営と生物多様性の保全」に関しては、2024年度に実施したシナリオ分析の結果を、インパクト、リスク及び機会の識別、評価において考慮しています。当該シナリオ分析は、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD:Taskforce on Nature-related Financial Disclosures)提言における※LEAPアプローチに沿って行い、優先評価対象としたCelulose Nipo-Brasileira S.A.(以下、CENIBRA社)の植林事業について、世界的に政策・規制が強化され自然が回復するシナリオ及び政策・規制が強化されず自然が劣化するシナリオを想定しました。
重要性が高いリスク及び機会については指標及び目標を設定し、サステナビリティ推進委員会で対応を協議します。指標及び目標の進捗は同委員会に報告し、重要性に応じてグループ経営会議に報告するとともに、当社ウェブサイトで開示しています。
※LEAPアプローチとは、TNFDにより開発された統合アプローチです。自然関連課題を発見(Locate)、診断(Evaluate)、評価(Assess)、準備(Prepare)の4つのフェーズで評価し、管理します。
(3)各サステナビリティに関する重要課題に向けた戦略、指標及び目標
当社グループは、経営理念の一つに「環境・社会との共生」を掲げ、事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献することを基本方針としています。森林を健全に育て、その森林資源を活かした製品を創造し、社会に届けることで、希望あふれる地球の未来の実現に向け、時代を動かしていくことが、当社グループのパーパス(存在意義)です。2025年5月に発表した「長期ビジョン2035」では、スローガンを「サステナビリティへの貢献」と定め、カーボンニュートラルの推進、ネイチャーポジティブの拡大、サーキュラーエコノミーの実現に取り組む方針を示しています。これに沿った事業戦略として、同月に発表した「中期経営計画2027」では、サステナブルパッケージング事業を拡大するため経営資本を集中投下するとともに、木質バイオマスビジネスを中核化するための研究開発投資を積極的に実施します。
当社グループにおけるサステナビリティに関する各重要課題に向けた戦略、指標及び目標は次のとおりです。なお、リスク及び機会の影響が生じると合理的に見込み得る時間軸について、短期を1年以内、中期を5年以内、長期を5年超と定義しており、これらは当社グループが戦略的意思決定に用いる計画期間と整合しています。
「気候変動の緩和・適応」課題に向けた取組
①戦略
当社グループは、重要なサステナビリティ関連のリスク及び機会として、中期の移行リスクである排出量取引等の規制強化によるエネルギー関連費用の増加、中長期の物理的リスクである極端な気象事象の激甚化による操業停止や資産への損害、中期の機会である低炭素製品・サービスの需要増加による売上の拡大を識別しています。
移行リスクへの対応として、当社グループは2040年度の正味ゼロ・カーボン化を目標に掲げ、エネルギー消費効率の改善及び化石燃料から非化石燃料への転換に取り組み、GHG排出量の削減を進めています。2021年度及び2023年度に各1基の石炭ボイラを廃止したことに加え、2027年度には2基の石炭ボイラを廃止する予定であり、脱炭素に向けた移行段階として石炭からガスへの燃料転換を推進しています。さらに、将来的な水素、アンモニア、e-methane(合成メタン)の利用可能性や、購入電力の非化石化についても検討しています。
物理的リスクへの対応としては、浸水対策等の設備の耐災害性の強化や緊急時対応体制の整備、事業継続計画(BCP)の策定及び見直しを通じて、操業・設備への影響の最小化と事業継続性の確保に取り組んでいます。
機会への対応としては、化石資源由来素材の代替となる紙素材を中心としたサステナブルパッケージング事業を強化するため、「中期経営計画2027」において経営資本を集中投下することとしています。その取り組みとして、2023年度に買収したIPI社を中心に、液体紙容器用加工紙及び充填機の製造販売をグローバルに展開しています。また、2024年度に買収したWalki社は脱プラスチック包装分野で先進技術を有しており、同社の加工技術と当社グループのパルプ・抄紙技術のシナジーを活かし、研究開発・製品開発を推進しています。さらに、王子マネジメントオフィス㈱ グループマーケティング本部を中心としたグループ横断的な営業体制によりマーケティングを強化し、環境規制で先行する欧州市場における競争優位性の確立と、グローバル展開の推進を図っています。
②指標及び目標
当課題の取組に関連する主な指標及び目標は、以下のとおりです。
・2030年度までにGHG排出量を2018年度対比で70%以上削減※(Scope 1、Scope 2)
※森林によるCO2吸収・固定を含める
・石炭使用量の低減等により、2030年度までに再生可能エネルギー利用率60%以上に向上
・2030年度までに海外植林地を40万haへ拡大
さらに、2025年5月には環境行動目標2040を策定し、以下の指標及び目標を設定しました。
・2040年度のGHG排出量を森林によるCO2吸収・固定で相殺し正味ゼロ・カーボン化(Scope 1、Scope 2)
・2040年度までに石炭使用量ゼロ
また、当社グループは、新規プロジェクトに対する投資判断を行うに当たり、当該プロジェクトから生じるGHG排出を評価項目の一つとしています。評価の基準となる内部炭素価格は、国際エネルギー機関(IEA)のネット・ゼロ・エミッションシナリオを参照し、先進国における2030年の炭素価格:140 USD/t-CO2を用いています。
「持続可能な森林経営と生物多様性の保全」課題に向けた取組
①戦略
当社グループは森林を事業の核としており、特に林業においては生態系サービスへの依存度が高く、土地利用による生態系の健全性や希少生物へのインパクトが大きいと認識しています。このため、重要なサステナビリティ関連のリスク及び機会として、短期の移行リスクである欧州森林破壊防止規則(EUDR:EU Regulation on Deforestation-free Products)に基づく森林デューディリジェンス等の規制強化による対応費用の増加、中期の移行リスクである企業の取組姿勢に対するレピュテーションへの影響、長期の機会である木質由来製品の需要増加による売上の拡大及び自然資本会計による森林の経済価値化を識別しています。
当社グループは「木を使うものは木を植える義務がある」という考えの下、長年にわたり持続可能な森林経営を実践し、生態系の保全や希少生物の保護に取り組んできました。CENIBRA社では第三者機関の審査を受け、生物多様性保全活動等による生物多様性へのポジティブな影響が、企業活動による生物多様性への圧力を大幅に上回っていることを示すLIFE認証を取得しました。
移行リスクへの対応としては、「生物多様性コミットメント」「森林破壊・転換ゼロコミットメント」及び「持続可能な森林管理方針」の下、持続可能な森林経営を継続し、森林認証の取得・維持、トレーサビリティシステムの高度化を進めるとともに、これらの取組についてTNFDレポートや当社ウェブサイトで公表し、ステークホルダーからの信頼向上を図ることで、リスクの低減に取り組んでいます。
機会のうち木質由来製品の需要増加については、「中期経営計画2027」において、木質バイオマスビジネスの中核化に向けた研究開発投資を積極的に行うこととしています。当社グループの豊富な森林資源と製紙工場のインフラを活用し、木質由来の糖液、持続可能な航空燃料(SAF:Sustainable Aviation Fuel)の原料になるバイオエタノール、バイオマスプラスチックであるポリ乳酸等の社会実装を目指しています。これに向け、2025年5月に竣工した木質由来糖液・バイオエタノールのパイロットプラントにおいて実証試験を進めています。また、パルプを原料として製薬業界向け微結晶セルロースを製造するChemfield社や、溶解パルプ及びバイオエタノールを製造するAustroCel社の買収を通じてバイオマス技術を取り込み、バイオものづくりの基盤強化を図っています。
機会のうち自然資本会計については、制度化に向けた国内外の活動に積極的に参画し、王子の森の価値最大化を目指しています。王子の森においてスタートアップやアカデミア、国際連携プラットフォームであるNPI(Nature Positive Initiative)と協働し、森林の多様な機能や生物多様性の価値評価に取り組んでいるほか、当社が設立メンバーとなっているISFC(International Sustainable Forestry Coalition)における自然資本会計プロジェクト等にも参加しています。
②指標及び目標
当課題の取組に関連する主な指標及び目標は、以下のとおりです。
・海外の森林認証取得率を向上(国内は100%維持)
・2024年度から2033年度までの期間に3,000 ha以上の天然林を所有地内で再生
・2024年度から2033年度までの期間に50万本以上の郷土樹種を所有地内で植栽
・2024年度から2033年度までの期間に3,500 ha以上の緑の回廊を所有地外で設置
さらに、2025年5月には環境行動目標2040を策定し、以下の指標及び目標を設定しました。
・森林破壊ゼロを継続
・2018年度から2040年度までの期間に5,000 ha以上の天然林を所有地内で再生
・2018年度から2040年度までの期間に90万本以上の郷土樹種を所有地内で植栽
・2018年度から2040年度までの期間に6,000 ha以上の緑の回廊を所有地外で設置
「資源の循環的利用」「環境負荷の低減」課題に向けた取組
①戦略
当社グループは、紙・パルプの生産工程で利用する水や、紙の原料である古紙の循環的利用の取組を行っており、社会のサーキュラーエコノミーへの移行に貢献してきました。また、環境配慮型紙製品の拡販により、社会のプラスチック使用量削減に貢献します。さらに、廃棄物の燃料利用を含む有効利用の推進により、環境負荷を低減するとともに、循環型社会の形成に貢献します。
<水に対する戦略> 当社グループが国内外に所有する森林資源は水源涵養機能を有し、特に国内の「王子の森」の水源涵養量は当社グループ事業場全体の取水量の約2.6倍に相当すると解析されています。地域の水資源を支える森林に関する機会は、「持続可能な森林経営と生物多様性の保全」課題の戦略に記載の通りです。一方で事業において使用している水資源は、過剰使用により地域の水資源枯渇を引き起こしたり、汚染物質排出により地域の生態系を脅かしたりすることで、ステークホルダーからの信頼を損なうリスクがあります。当社グループはステークホルダーと協働しながら、事業を展開する地域の状況に合わせた水資源の利用を行っています。継続して取水量、水質汚濁物質の削減を進め、地域の生態系を保護しながら水資源を地域に戻していきます。
当社グループの一部事業場は水ストレスの高い地域で事業を行っています。当社グループ全体に占める水ストレスの高い地域の売上高及び資産の割合は5%程度と見積もられ、短期での財務的影響は小さいと見積もっています。一方で水ストレスの高い地域での水使用による地域への負の影響を特定しており、年1回以上のステークホルダーエンゲージメントを通じて地域への負の影響の防止・軽減を行っています。2025年度には水ストレスの高い地域にある22事業場でのエンゲージメント実施状況を確認しました。
さらに水処理の知見に基づいて得られた処理技術を拡大することは、社会において地域の生態系を保護しながら水資源を利用することにつながるため、当社グループにとって機会と考え、事業を展開しています。
<古紙に対する戦略> 再生されず処分されていた紙製品の再生技術開発による利用拡大を機会と考え、サーキュラーエコノミーの実現に向けたマテリアルリサイクルに取り組んでいます。紙コップ・アルミ付き紙パック等の飲料用紙容器や紙製ハンドタオルなど、一般的な設備ではリサイクルが困難な難処理古紙について、紙繊維(パルプ)を回収・再資源化するシステムを構築し、パートナー企業との連携による回収・再生の仕組みを整備・展開してきました。2025年にはこれらの取組を象徴するブランド「Renewa(リニューワ)」を策定し、技術開発と企業連携を通じてマテリアルリサイクルの対象素材・パートナーシップの範囲を拡大しています。
<プラスチックに対する戦略> 欧州における包装・包装廃棄物規則(PPWR:Regulation on Packaging and Packaging Waste)などの規制強化、消費者意識変化によるプラスチック代替製品の需要増加を機会ととらえ、プラスチック製品からサステナブルパッケージへの置換を通じて、当社グループの顧客で使用される、さらには社会全体で使用されるプラスチックの量を削減します。サステナブルパッケージング事業は、「気候変動の緩和・適応」課題の戦略に記載のとおり、「中期経営計画2027」において経営資本を集中投下し、研究開発・製品開発を進めるとともにマーケティングを強化し、グローバル展開を推進します。
<廃棄物に対する戦略> 当社グループの工場における廃棄物の燃料利用を、化石燃料の使用量削減を通じたコスト削減の機会と考えています。また、当社グループの工場から排出される廃棄物の有効利用にも取り組み、環境汚染によりステークホルダーからの信頼を損なうリスクの低減を図っています。
②指標及び目標
当課題の取組に関連する主な指標及び目標は、以下のとおりです。
・2030年度の取水原単位を2018年度対比で6%以上削減
・紙のリサイクル(古紙利用率)を国内70%以上に向上
・2030年度までに環境配慮型紙製品を5,000 t以上拡販
・廃棄物の有効利用率を国内99%以上、海外95%以上に向上
さらに、2025年5月には環境行動目標2040を策定し、以下の指標及び目標を設定しました。
・2040年度の取水総量を2018年度対比で10%以上削減
・水ストレスの高い地域におけるステークホルダーエンゲージメントを年1回以上実施
・段原紙古紙利用率を国内90%以上に維持
・廃棄物の有効利用率を国内99%以上、海外95%以上に維持、向上
「責任ある原材料調達」課題に向けた取組
①戦略
企業価値の向上には、当社グループだけではなくサプライチェーン全体での法令遵守と社会的責任の遂行が不可欠です。サプライチェーン上での環境・社会への配慮に欠けた事例の発生はステークホルダーからの信頼喪失につながる他、持続可能な管理がなされた森林資源等の原材料の調達が困難となり、売上の減少や調達コストの増加となるリスクがあり、リスク低減に向けた対応が必要です。また、当社グループで森林破壊や天然林からの転換がない、持続可能な森林管理及び木材原料調達を行ってきたことはサプライヤーとの信頼関係強化に加え、欧州の規制強化により森林破壊に対する関心が高まる中で持続可能な原材料の使用による売上増加の機会につながると考えます。
当社グループは、サプライヤーとの継続的な対話を通じて、責任ある原材料調達を推進し、持続可能な社会への貢献を目指しています。サプライチェーンリスク低減のため「王子グループ・サプライチェーン・サステナビリティ行動指針」と「木材原料の調達指針」を定めており、新規サプライヤーに取引前に両指針への理解を求めるとともに、指針改訂時には全サプライヤーに周知徹底を図っています。また、「森林破壊・転換ゼロコミットメント」の下、サプライチェーン全体で森林破壊や天然林からの転換がない調達を継続します。
当社グループはサプライチェーンの実態把握とリスク管理を目的に、2020年度より取引額及び品目を基に選定した主要サプライヤーに対しサステナビリティ調査を行っています。また、調査対象サプライヤー向けの研修、「王子グループ・サプライチェーン・サステナビリティ行動指針」に記載された項目の遵守と実行を促すための指導を行い、サプライチェーンリスクを低減しています。2025年度は60社が研修に参加したほか、17社に対して指導を行いました。
木材原料については、「木材原料の調達指針」に基づき、木材の原産地、森林管理方法、違法伐採材や保護価値の高い木材の混入の有無、人権の尊重などの確認項目を定め、適正に管理された森林より生産された原料のみを調達しています。木材原料の全サプライヤーからトレーサビリティレポートを毎年取得し、「木材原料の調達指針」で定めた確認項目について、内容を第三者機関の監査で確認・検証し、監査結果を開示しています。加えて、木材原料サプライヤーの工場や林地へ毎年訪問し、現地視察やインタビューなどを通して「木材原料の調達指針」の遵守状況のモニタリングを行っています。
当社グループは国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき、人権・環境におけるリスクの高いサプライヤーへのデューディリジェンスを実施しています。サプライチェーンにおいて顕在化した若しくは潜在的な負の影響の緩和・是正により、サプライチェーンのリスク低減を行います。
②指標及び目標
当課題の取組に関連する主な指標及び目標は、以下のとおりです。
・主要サプライヤーに対するサステナビリティ調査の100%実施
・「木材原料の調達指針」に基づくトレーサビリティ調査の100%実施
さらに、2025年5月には環境行動目標2040を策定し、以下の指標及び目標を設定しました。
・サプライヤー人権・環境デューディリジェンス 1回/年 実施
「人権の尊重」課題に向けた取組
①戦略
人権の尊重はサステナビリティ重要課題が成立するための不可避の条件です。当社グループは、人権への配慮欠如によるステークホルダーからの信頼低下のリスク、エンゲージメント向上の機会を重要なサステナビリティ関連のリスク及び機会と識別しています。
当社グループは、人権尊重の取組が当社グループの競争力強化の大前提と捉え、2020年に「王子グループ人権方針」を制定しました。本方針は、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき、「国際人権章典」等の国際規範を支持・尊重しており、当社グループの全ての役員及び従業員に適用し、全ての事業活動に反映し、全てのステークホルダーに対して方針の理解と遵守を期待するものです。
国連指導原則においては、人権尊重の責任を履行するものとして「人権方針の策定」「人権デューディリジェンスの実施」「苦情処理メカニズムの整備」が定義づけられています。当社グループは企業活動に関連する人権の負の影響を特定・防止・軽減するための「人権デューディリジェンス」を2022年度から実施しています。前年度にマレーシアで実施したインタビュー結果を受け、2025年度から第三者機関と複数年にわたるパートナーシップ契約を締結し、初年度は「移住労働者に内在する脆弱性の理解」「脆弱性軽減のための共通ビジョンの確立」を目的としたワークプランを実施しました。2025年2月に国連指導原則に準拠した苦情処理プラットフォーム(JaCER)に加入し、従業員・サプライチェーン・地域住民・先住民を含む全てのステークホルダーが利用できる救済窓口を設置した結果、2025年度は7件の相談が寄せられました。今後もステークホルダーとのエンゲージメント向上に努めていきます。
②指標及び目標
当課題の取組に関連する主な指標及び目標は、以下のとおりです。
・人権デューディリジェンス 1回/年 実施
・対象者への人権教育・研修の100%実施
(4)人的資本の強化
①戦略
人的資本の強化において、優秀な人財の獲得と個々の人財の能力最大化は、生産性向上やイノベーション創出を通じて収益力強化や新規事業の拡大といった機会の実現に直結します。一方で、採用競争力の低下や人財流出、コンプライアンス違反の発生は、人材基盤の毀損や企業価値の低下を招くリスクとなります。
当社グループは、サステナビリティに関する重要課題を解決し、世の中に求められる企業として存続していくためには「人」が重要であると考え、「企業の力の源泉は人財(人的資本)にあり」という大原則のもと、人財育成方針である「王子グループ人財理念」を掲げ、この理念を体現する人財の「確保」「成長」「活躍」の三本柱を人財戦略として、重点的に取り組むことで経営戦略の実現を目指しています。
王子グループ人財理念
高い倫理観
経営理念・パーパス(存在意義)・経営戦略の理解と実践
変革意識と挑戦
自己研鑽と組織の成長・進化への貢献
世界を意識した行動
この人財戦略に取り組むための前提となるものは、「コンプライアンス・安全・環境の徹底」、「人権の尊重、インクルージョン&ダイバーシティ」、「人財活用(実力主義に基づく公正な処遇とエンゲージメント向上)」であり、この3つの基盤が、社内環境整備方針となります。
3つの基盤をしっかりと整えた上で、「王子グループ人財理念」を体現する人財の「確保」「成長」「活躍」を人財戦略の三本柱として取り組み、持続的な企業価値の向上を目指していきます。
具体的な取組は以下のとおりです。
「コンプライアンス・安全・環境の徹底」
当社グループは、「国連グローバル・コンパクト」の人権、労働、環境、腐敗防止の原則を織り込み、2004年に「王子グループ企業行動憲章」及びこの憲章の行動指針である「王子グループ行動規範」を制定し2020年度にSDGs等の社会環境及び、経営理念を反映させて改訂し、より時代の要求に即した内容としました。
企業行動憲章・行動規範の改廃は取締役会の決議事項であり、取締役会の関与の下、活動の規範として、グループ拠点のある各国の言語に翻訳され、グループに属するすべての役員及び従業員に周知しています。すべての役員及び従業員は、この企業行動憲章と行動規範を正しく理解し、実践することに努め、もし、反する行為を行っている場合、もしくは違反が疑われる場合は、速やかに上司あるいは会社・職場のコンプライアンス担当窓口、またはコンプライアンスホットライン(グループ内部通報)窓口に通報、相談することとしています。
当社グループ全体にわたるコンプライアンス意識の醸成のために、国内外のグループ各社では、コンプライアンス責任者、コンプライアンス推進リーダーが推進活動の中心となり、半期ごとのコンプライアンス会議を実施するなど、コンプライアンス活動を推進しています。
「人権の尊重、インクルージョン&ダイバーシティ」
当社グループでは、すべての役員及び従業員に対して、経営理念、パーパス(存在意義)、人財理念など、核となるものについては、共通の価値観を求めています。さらに、当社グループは、人種、国籍、民族、出身地、思想信条、価値観、宗教、年齢、性別、性的指向、性自認、障がい、社会的身分、社内的地位等に関わらず、従業員一人ひとりの多様な価値観、発想、能力を最大限に活用し互いに成長することで企業の競争力強化に結びつく個人・組織の活性化向け「インクルージョン&ダイバーシティ」を推進しています。なお、「人権の尊重」に関する戦略、指標及び目標については「(3)各サステナビリティに関する重要課題に向けた戦略、指標及び目標」において記載しています。
「人財活用(実力主義に基づく公正な処遇とエンゲージメント向上)」
・公正な処遇
価値創造の源泉となる人財を活用し、経営理念・パーパス(存在意義)を実践し、経営戦略(長期ビジョンを含む)に沿った課題を確実に遂行するため、「役割期待」及び「成果」を基準とする実力主義に基づく人事制度として、「役割等級制度」を適正に運用し、従業員一人ひとりが、その保有する能力を通じて発揮した役割の大きさに応じて処遇しています。
・ワークライフマネジメント
高年齢者にも会社生活で培った知識、技術、技能を存分に発揮し意欲をもって働けるよう、国内主要グループ会社にて、「65歳定年制」を導入しています。また、一定の条件を満たす従業員を対象に、原則67歳までの再雇用制度を導入しています。
・エンゲージメントの向上
「人財育成、グループ内公募制度」
人財育成を進めるため、グローバル人財育成やDXリテラシー教育、管理職育成等の研修プログラムを実施しています。また、従業員の意思にもとづく自律的なキャリア形成を促進し、意欲の高い人財の適正配置、有効活用により、事業の強化、組織の活性化、従業員のエンゲージメント向上を図ることを目的として、2022年度から国内グループ会社正規従業員を対象として公募制度を実施しています。
「エンゲージメントサーベイの実施」
実態を把握・分析し改善を図るため2024年度よりエンゲージメントサーベイを拡充し、各職場にフィードバックしています。特にやりがい(仕事)と長期就労意欲(組織)に対する回答結果に着目し、スコアの低い職場への改善策の立案・実施や、労働環境の改善など、スコアの向上に向けて継続的に取組を進めています。
「タウンホールミーティングの実施」
経営理念をはじめとした経営方針、事業戦略を浸透させ、さらに現場の生の声を聞く(取り入れる)ことにより双方のコミュニケーションを深め、事業運営の意思統一、組織の一体感や風通しの良い職場の醸成、従業員のエンゲージメント向上を図ることを目的にタウンホールミーティング(経営陣と従業員の直接対話)を2024年度から実施しています。2024年度、2025年度ともに、約1,200名の従業員と対話を図りました。
「組織知への転換」
従業員の保有するスキルとレベルを正確に把握し、それに基づいた最適な人財配置と育成を実現するため、2025年度より「スキルマップ」の整備を開始しました。職種とスキル・レベルの組み合わせにより、約3,000種類に分類しています。
一過性もしくは暗黙知となっている社内の情報・ノウハウ、社外の有用なコンテンツを集めた社内プラットフォームを構築し、「Oji Library」として情報共有やリスキリングなどに活用し、組織知への転換を図っています。また、グループ全体で価値創造型営業への意識改革を促進し、グループ全体で営業力を強化するために国内外のグループ会社で大きな成果を上げた営業事案を表彰(営業表彰)することを通じて、広くグループ内でナレッジ(「営業の型」)を共有しています。
②ガバナンス及びリスク管理に関する補足説明
サステナビリティ推進委員会において、当社グループを横断した安全・環境・人権・インクルージョン&ダイバーシティ等の推進方針・目標の共有を行っています。
また、2020年10月に「王子グループ健康宣言」を制定し、当社代表取締役 社長執行役員CEOを最高健康責任者とし、健康の確保に取り組んでいます。
③指標及び目標
人的資本の強化の取組に関する指標及び目標、実績は下表のとおりです。
なお、連結会社の事業内容や事業規模が異なり、統一した開示が困難であるため一部の指標及び目標については、共通の取組を実施している範囲の会社で開示しています。
a コンプライアンス・安全・環境の徹底
b 人権の尊重、インクルージョン&ダイバーシティ
c 人財活用(実力主義に基づく公正な処遇とエンゲージメント向上)
※1 2025年10月1日から2026年3月31日までの対象期間
集計範囲:国内グループ会社153社
※2 重篤災害は被災者の身体障害等級が1-3級に該当した災害です。
2025年1月1日から2025年12月31日までの対象期間
※3 労働災害度数率は、当社及び連結子会社の従業員と臨時・正規外従業員の延べ総労働時間と労働災害発生件数を用いて算出しています。
2025年1月1日から2025年12月31日までの対象期間
※4 2026年3月30日から2026年5月22日までの対象期間 総受講者2,547名(対象25社)を対象に実施
※5 集計範囲:2025年4月集計開始時従業員数301名以上の国内グループ会社14社と従業員数301名未満で王子マネジメントオフィス㈱一括採用(新卒総合職)対象の国内グループ6社
2025年度(2025年4月1日から2026年3月31日までの対象期間)
※6 目標:法定雇用率達成 2025年6月1日時点
実績:2025年6月1日時点
グループ適用6社:王子ホールディングス㈱、王子ネピア㈱、王子イメージングメディア㈱、王子製紙㈱、王子マネジメントオフィス㈱、王子クリーンメイト㈱を対象に集計
グループ68社:2025年度の法定雇用率2.5%において1名以上の障がい者の雇用義務のある従業員40名以上の会社(国内グループ適用6社を含む)
※7 2025年度(2025年4月1日から2026年3月31日までの対象期間)
※8 実績:2026年4月1日入社
当社グループ主要会社の新卒採用総合職は、優秀人財の確保や業務効率化の観点より、王子マネジメントオフィス㈱にて一括採用しています。
3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクには、以下のようなものがあります。
なお、これらはすべてのリスクを網羅的に記載したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在し、それらのリスクが投資家の判断に影響を与える可能性があります。また、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
リスク管理
王子グループは、取締役会による整備・監督のもと「グループリスク管理基本規程」を定め、次の流れでリスク管理に取り組んでいます。
王子ホールディングス取締役及び執行役員は、管掌する事業・部門におけるリスクに関するグループ経営会議への報告責任を持ちます。重要なリスクについては、取締役会に報告されます。
また、王子ホールディングス取締役会は、リスク管理の有効性について、毎年評価を実施しています。
リスク管理の流れ

王子グループのリスク管理体制は下図のように構成され、監査部門とは独立して運営されています。
監査役会及び内部監査部は、リスク管理状況についても監査を実施しています。
リスク管理体制

(1) 長期的な課題に対するリスク
(2) グループ経営戦略に関するリスク
(3) 事業遂行の過程で発生するリスク
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況及び経営者の視点による分析・検討内容
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況及び経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものですが、予測しえない経済状況の変化等さまざまな要因があるため、その結果について当社が保証するものではありません。
① 経営成績に関する説明
当社グループは、2035年までの長期ビジョン「長期ビジョン2035」において、「資本効率向上」「ポートフォリオ転換」「サステナビリティ促進」を基本方針に、企業価値の最大化と社会課題解決に向けた取り組みを通じてスローガンである「サステナビリティへの貢献」を実現する企業グループを目指します。
2025年度から2027年度を対象とする「中期経営計画2027」は「長期ビジョン2035」の実現に向けた基盤を固める準備期と位置づけ、資本効率の改善に重点を置いた取り組みを進めます。事業戦略としては、外部環境の変化によるコスト高の着実な価格転嫁、製造拠点の安定操業及び競争力強化、グループ営業体制の強化、高付加価値品へのシフトを通じて既存事業の収益力を強化します。また、低収益性事業については撤退を含めた構造改革を断行していきます。王子ネピアでは、2025年8月に同社江戸川工場を閉鎖し、2026年3月には同社苫小牧工場を停止・閉鎖しました。また、王子製紙においても新聞用紙生産設備1台を2026年3月に停止しました。さらに海外事業では、2025年6月にOji Fibre Solutionsが段ボール原紙事業から撤退したことに加え、11月には同社豪州パッケージング事業、12月には同社古紙事業を売却したほか、同社板紙加工工場を2026年6月に閉鎖することを決定しました。こうした最適生産体制の構築等を通じて、既存事業の収益力強化を図っていきます。
一方で、高い経済成長が見込まれるインド・東南アジアなどのエリアや、サステナブルパッケージ、木質バイオマスビジネスなどの戦略事業には成長投資を集中させていきます。成長投資として、ベトナムにおける液体紙容器新工場の建設を決定し、建設に向けて新会社を設立したほか、王子エフテックス中津工場では変圧器用セルロース系プレスボードの需要拡大に対応し、生産能力を約3倍に増強する増設工事を実施します。木質バイオマス関連では、2026年1月に欧州で最も先進的なバイオリファイナリー企業であり、溶解パルプ及びバイオエタノール製造販売事業を展開するオーストリアのAustroCel社の買収が完了したほか、2025年11月にはセルロースの高度活用技術を有するNordic Bioproducts Group Oyへの出資契約を締結し、段階的に出資を実行しています。医薬・ヘルスケア領域においては、2025年9月に豪州で動物用医薬品原薬の製造・輸出に関する承認を取得したほか、2026年2月には医療用医薬品の製造・販売事業会社であるLTLファーマ株式会社に出資するなど、事業化に向けた取り組みを着実に進めています。幅広くバイオマス技術を取り入れ、イノベーションと事業ポートフォリオ転換を加速させ、木質バイオマスビジネスの中核化を図っていきます。
これらの取り組みを通じ、2027年度に連結営業利益1,200億円、親会社株主に帰属する当期純利益800億円、ROE8%を達成します。
当連結会計年度の売上高は、海外でのパルプ市況の悪化等もありましたが、Walki社の買収・連結子会社化等もあり、前期を124億円(0.7%)上回る18,617億円となりました。
営業利益は、国内で販売数量が減少した影響や、海外でのパルプ市況悪化等により、前期を331億円(△48.9%)下回る346億円となりました。
経常利益は、外貨建債権債務の評価替えによる為替差益の増加があったものの、営業利益の減益に加え、金利上昇による支払利息の増加等により、前期を280億円(△40.9%)下回る405億円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の減益に加え、特別損失にOji Fibre Solutions及び王子ネピアで事業構造改善費用を計上したものの、特別利益に賃貸不動産の売却に伴う固定資産売却益を計上したこと等により、前期を94億円(20.4%)上回る556億円となりました。
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち、経済的特徴、製品の製造方法又は製造過程、製品を販売する市場又は顧客の種類等において類似性が認められるものについて集約を実施し、「生活産業資材」「機能材」「資源環境ビジネス」「印刷情報メディア」の4つとしています。報告セグメントに含まれない事業セグメント等は、「その他」としています。
なお、報告セグメントの業績をより適切に評価するため、当連結会計年度より、従来「その他」に区分していたサステナブルパッケージング事業、液体紙容器事業につきましては、「生活産業資材」に区分を変更しています。また、従来各報告セグメントに配賦していたグループ本社費用は、コーポレート関連業務として各セグメントには配賦せず、「その他」に含めて表示する方法に変更しています。前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しています。
各セグメントの主要な事業内容は以下のとおりです。
生活産業資材・・・・・段ボール原紙・段ボール加工事業、白板紙・紙器事業、包装用紙・製袋事業、
サステナブルパッケージング事業、液体紙容器事業、
ホームケア事業、ウェルネスケア事業
機能材・・・・・・・・特殊紙事業、感熱事業、粘着事業、フィルム事業
資源環境ビジネス・・・植林・木材加工事業、パルプ事業、エネルギー事業
印刷情報メディア・・・新聞用紙事業、印刷・出版・情報用紙事業
その他・・・・・・・・商事、物流、エンジニアリング、不動産事業、コーポレート関連業務 他
○生活産業資材
当連結会計年度の売上高は前期比2.8%増収の9,433億円、営業利益は同7.5%増益の197億円となりました。
国内事業では、段ボール・大人用おむつ・家庭紙等での価格修正効果はあるものの、物価上昇に伴う消費抑制による減販のほか、子供用おむつが2024年9月に国内事業から撤退したことにより、売上高は前年に対し減収となりました。王子ネピアでの生産体制再構築により、営業利益は増益となりました。
海外事業では、サステナブルパッケージング事業におけるWalki社の買収・連結子会社化により、売上高は前年に対し増収となりました。Oji Fibre Solutionsの段ボール原紙事業撤退等により、営業利益も増益となりました。
○機能材
当連結会計年度の売上高は前期比0.2%減収の2,360億円、営業利益は同12.6%減益の108億円となりました。
国内事業では、特殊紙は戦略商品である通販向けヒートシール紙・非フッ素耐油紙等の拡販や価格修正により増収となりましたが、2024年8月にチューエツを売却した影響のほか、感熱フィルムにおける一部需要の減少により売上高は前年に対し減収となりました。営業利益は物流費や人件費の上昇等があったものの、価格修正やコストダウンへの取り組み等により増益となりました。
海外事業では、感熱事業で円貨換算差により、売上高は前年に対し増収となりましたが、南米での価格競争の激化や米国の関税政策による減販等があり、営業利益は減益となりました。
○資源環境ビジネス
当連結会計年度の売上高は前期比0.7%減収の3,897億円、営業利益は同78.5%減益の67億円となりました。
国内事業では、エネルギー事業での販売電力増加などにより売上高は前年に対し増収、営業利益も増益となりました。
海外事業では、PanPac社でサイクロンによる被災からの復旧による増収はありましたが、パルプ市況の悪化などにより、売上高は前年に対し減収、営業利益も減益となりました。
○印刷情報メディア
当連結会計年度の売上高は前期比7.2%減収の2,721億円、営業利益は同43.5%減益の75億円となりました。
国内事業では、価格修正を進めてまいりましたが、新聞用紙及び印刷・情報用紙は需要の減少傾向が継続していることにより、売上高は前年に対し減収となりました。古紙等の原材料価格の上昇により、営業利益も減益となりました。
海外事業では、江蘇王子製紙において市況悪化に伴う価格の下落により、売上高は前年に対し減収となりましたが、営業利益はコストダウンへの取り組み及び石炭等の原燃料価格の下落により増益となりました。
○その他
当連結会計年度の売上高は前期比0.2%減収の3,371億円、営業利益は29億円減益の117億円の損失となりました。
売上高は前年並みとなりました。コーポレート関連業務に係る費用の増加により、営業利益は減益となりました。
② 生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメント毎に示すと、次のとおりです。
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去前の数値によっています。
2.金額は、販売価格によっており、自家使用分を含んでいます。
3.当連結会計年度より、従来「その他」に区分していたサステナブルパッケージング事業、液体紙容器事業について「生活産業資材」に区分を変更しています。前期比については前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えた数値で比較しています。
(b) 受注実績
当社グループは、エンジニアリング等一部の事業で受注生産を行っていますが、その割合が僅少であるため、記載を省略しています。
(c) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりです。
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しています。
2. 当連結会計年度より、従来「その他」に区分していたサステナブルパッケージング事業、液体紙容器事業について「生活産業資材」に区分を変更しています。前期比については前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えた数値で比較しています。
③ 財政状態
「中期経営計画2027」における財務戦略としては、非コア資産の売却によるコア事業への経営資源の集中や資本コストを意識したハードルレートの適用による投資の厳選により、資産管理を厳格化します。2026年3月には王子不動産が所有する賃貸不動産を売却しました。また、配当性向の50%への引き上げ、自己株式取得の機動的な実施により自己資本をコントロールし、借入も活用することで資本構成の見直しを進めます。2024年12月から2025年12月までに第一弾として約500億円の自己株式取得が終了し、第二弾としてさらに500億円を取得することを決定し、2026年5月に終了いたしました。また、2026年5月には取得済み自己株式の消却を実施しました。これらの取り組みを通じて、継続的な資金確保と株主還元強化を両立しつつ、強固な財務基盤を構築します。
なお、「中期経営計画2027」の3年間では次の数値を計画しています。
・政策保有株式の売却 450億円
・退職給付信託拠出株式の見直しによる縮減 210億円
・自己株式取得 1,200億円(2024年度から2027年度では1,500億円)
・ネットD/Eレシオ 1.0倍以内
当連結会計年度末の総資産は、保有株式の売却を進めた一方、AustroCel社の買収や円安の影響による円貨換算差等により、前連結会計年度末に対し519億円増加し、26,869億円となりました。負債は、有利子負債の増加等により、前連結会計年度末に対し478億円増加し、15,501億円となりました。純有利子負債残高(有利子負債-現金及び現金同等物等)は前連結会計年度末に対し434億円増加し、8,809億円となりネットD/Eレシオ(純有利子負債残高/純資産残高)は0.8倍となりました。経営目標である1.0倍以内を維持しています。純資産は、自己株式の取得(2025年度自己株式取得額477億円)の一方、利益剰余金や円安の影響による為替換算調整勘定の増加等により、前連結会計年度末に対し41億円増加し、11,369億円となりました。
④ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、742億円(前連結会計年度末は655億円)となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に対して190億円収入が増加し、1,134億円(前連結会計年度は944億円の収入)となりました。主なキャッシュの内訳は、税金等調整前当期純利益に減価償却費を加えた金額1,844億円(前連結会計年度は1,735億円)、固定資産売却益399億円(前連結会計年度は9億円)、法人税等の支払額313億円(前連結会計年度は374億円の支払い)です。
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却や有形及び無形固定資産の売却による収入等がある一方で、有形及び無形固定資産の取得による支出等により、125億円の支出(前連結会計年度は1,549億円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出や配当金の支払等により、936億円の支出(前連結会計年度は610億円の収入)となりました。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの営業活動に関する資金需要は、生産・販売活動のために必要な運転資金や研究開発費等です。投資活動に関する資金需要は、経営戦略の遂行に必要な投資、品質改善・省力化・生産性向上・安全・環境のために必要な設備投資等です。今後も海外事業や有望な事業等の成長分野に対しては、M&Aや設備投資等を積極的に行っていく予定であり、また、「環境行動目標2040」の達成に向けた取り組みも進めていきます。
資本効率性の改善と株主還元に関しては、配当性向を2025年度より50%に引き上げるとともに、長期的な企業価値向上に向けた成長投資に備えるための資金需要を勘案しつつ、財務の健全性が維持できる範囲において自己株式の取得を実施することとしています。
資金の外部調達は、営業活動によるキャッシュ・フローと資金需要の見通し、金利動向等の調達環境、既存の借入金や社債償還時期等を総合的に勘案の上、調達規模、調達手段等を適宜判断し実施しています。
財務の健全性は、主にネットD/Eレシオを用いて管理しています。
総資産効率向上と財務ガバナンス強化を目的として、国内主要子会社においてはキャッシュ・マネジメント・システムを導入することで資金の一元管理を行っています。また海外子会社においては中国とマレーシアでキャッシュ・マネジメント・システムを導入し、その他の地域においても資金管理体制の整備を進めており、各国・地域の制度および事業特性等を踏まえつつ、同一地域内のグループ各社間で資金融通を行った上で、余剰となった資金は随時当社に集約し、現金及び現金同等物の保有は必要最小限に留めています。
不測の事態への備えとしては、主要取引行とコミットメントライン契約等を締結しています。
⑥ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
5 【重要な契約等】
当社は、財務上の特約が付された金銭消費貸借契約を締結しています。
契約に関する内容等は、以下のとおりです。
(財務上の特約が付された金銭消費貸借契約)
(注) 1. 上記の債務に付された担保はありません。
2. シンジケート方式による借入です。
3. バイラテラル方式による借入です。
6 【研究開発活動】
当社は、イノベーション推進本部を中心に、創業当時より森づくりや紙づくりで培ってきた多様な技術と国内外に保有する豊富な森林資源を余すことなく活用し、資源の循環的利用、環境負荷の低減といった社会課題解決へ資する新しい価値創造に取組んでいます。また、既存事業の競争力強化として、国内外のグループ会社や各工場の研究開発部門は当社のグループ技術本部と連携し、新製品開発及び既存製品の品質向上、先端技術の導入等による操業の安定化やコストダウンの推進を図っています。
当連結会計年度の研究開発費の総額は13,202百万円となっています。なお、セグメント毎の研究開発費は、イノベーション推進本部が属するその他セグメントが8,982百万円、生活産業資材セグメントが1,365百万円、機能材セグメントが2,383百万円、資源環境ビジネスセグメントが338百万円、印刷情報メディアセグメントが132百万円です。
当連結会計年度の各セグメントの主な研究開発活動は次のとおりです。
(1)その他セグメント
イノベーション推進本部では、「①木質由来新素材の開発」、「②未利用バイオマス資源の有価物化」、「③医薬・ヘルスケア分野への本格参入」、「④サステナブルパッケージの展開」の4つの軸で研究開発を進め、持続可能な社会への貢献を目指します。
①木質由来新素材の開発
化石資源に依存した燃料やプラスチック原料を、バイオマス由来原料に転換するため、木質由来の「糖液」「エタノール」「ポリ乳酸」「セルロースナノファイバー(CNF)」「半導体レジスト」の技術開発を推進しています。
「糖液」は、燃料・化学品・樹脂から、食品・化粧品・医薬品に至るまで、幅広い「バイオものづくり」を支える基幹素材です。「エタノール」は、バイオ燃料(SAF、バイオ混合ガソリン)や次世代の化学製品に欠かせない原料です。「ポリ乳酸」は、容器・包装資材から繊維、農業資材に至るまで幅広く利用されるバイオマスプラスチックであり、環境配慮型素材としての需要の拡大が見込まれています。
木質由来糖液・エタノールについては、王子製紙㈱米子工場内に製紙工場のインフラを活用した国内最大級の実証プラントを立ち上げ、事業性評価を進めています。また、木質由来ポリ乳酸についても商業化に向けた生産技術確立に取組んでいます。今後は、製造条件の最適化やユーザーワーク拡大を通じ、バイオものづくり製品の社会実装に向けた検討を進めていきます。
木質由来素材のセルロースナノファイバー(CNF)は、当社グループが長年培ってきたパルプ製造技術と森林資源を基盤とする、透明で軽くて丈夫、変形にも強く、高い増粘効果を有する優れた材料です。当社では、独自のリン酸化法を用いてこれらの特徴を高いレベルで発現するCNFの製造技術を確立しており、さらに原料調達から製造までを一貫して展開できる点にも強みがあります。
こうした独自技術と事業基盤を活かすことで、量産化・用途展開における競争優位性を確立し、多種多様な分野での実用化を目指しています。中でも、環境性能と高機能化を両立するCNFゴム複合材の開発を強化しています。要求水準の高いタイヤ用途への本格採用を見据え、実用化が先行する他用途での実績を通じて品質および生産技術のさらなる向上を図ります。また、燃料電池用高分子電解質膜の開発やポリカーボネート樹脂との複合材のロボット部材等への展開にも取組んでおり、今後も様々な用途で社会実装を進めます。
最先端半導体向けの木質由来バイオマスレジストの開発を進めています。今後さらなる成長が見込まれる半導体市場では高性能化に伴い微細加工技術の進化が求められているなか、独自技術によりPFAS不使用(有機フッ素化合物を含まない)かつ次世代EUV(極端紫外線)露光に対応したレジストを実現し、2025年からはimecとの共同研究を開始しました。環境配慮と高性能を両立したレジストで顧客ニーズに沿った開発に取組み、事業化を目指します。
製紙用パルプよりもセルロース純度の高い溶解パルプを製造しており、当社グループのコア技術を医薬品や食品添加剤などの高付加価値製品の原料への展開を目指した研究開発にも取組んでいます。
②未利用バイオマス資源の有価物化
当社グループは豊富な森林資源、紙、エネルギー、水をうまく循環させ、資源を有効活用してきたノウハウを活かし、未利用バイオマス資源の有価物化に取組んでいます。その一つがバイオ炭による二酸化炭素削減と土壌改良です。樹木や工場汚泥などのバイオマス資源を炭化したバイオ炭は、炭素を長期間固定し、大気中の二酸化炭素を削減することにより地球温暖化の緩和に寄与します。また土壌改良剤として、土壌の保水性や通気性を向上させ、植物の生育を促進する効果も期待されています。2025年度より、植林木の未利用樹皮を原料としたバイオ炭をベトナム社有林で施用する実証試験を開始しました。また、水環境分野においては、水処理に関する新規プロセスの検討や、排水処理で発生する廃棄物や副産物の有効利用の検討に取組み、環境に配慮した事業展開を推進していきます。環境負荷ゼロへの挑戦とともに、副産物や未利用バイオマス資源から新たな価値を創出し、新規事業へと繋げていきます。
③医薬・ヘルスケア分野への本格参入
医薬・ヘルスケア分野への本格参入のため、大きく3つのテーマを推進しています。そのうち2つのテーマは事業化を加速するため、イノベーション推進本部から立ち上げた2社において研究開発を行っています。
王子ファーマ㈱は、木質中のヘミセルロースから得られる「硫酸化ヘミセルロース」を原薬とした医薬品の事業化を推進しています。木質由来原料を用いた医薬品開発は、人畜共通感染症リスクの低減や、環境負荷の低減、原料調達の安定性やトレーサビリティ向上といった観点で優位性を有しており、医薬・ヘルスケア分野における差別化要素の一つになると考えています。現在、動物用とヒト用の両面で研究開発を並行しており、2025年9月には豪州で動物用医薬品原薬の製造・輸出に関する承認を取得しました。ヒト用医薬品においても、2026年2月に希少疾患であるホモシスチン尿症治療薬の後発医療用医薬品の国内における製造販売承認を取得しました。さらに同年3月には血液透析の体外循環装置使用時の血液凝固防止を対象疾患として開発中のOJI-220について、第Ⅰ相臨床試験を開始するため、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)へ治験計画届出書を提出しました。また2026年2月には医療用医薬品の製造・販売事業会社であるLTLファーマ㈱に出資しました。同社が有する専門的な知見や医薬品事業運営ノウハウとの連携を通じ、事業化のさらなる加速を図ります。
王子薬用植物研究所㈱は、植林事業で培った林木育種の知見を活かし薬用植物「甘草(カンゾウ)」の国内大規模栽培を行っています。2025年度には甘草エキスが国内化粧品ブランドに採用され、また、王子ファーマ㈱での国産甘草を配合した漢方薬の商品化や、王子ネピア㈱でのスキンケアラインへの甘草エキスの活用など、グループシナジーを活かした取組みも進めています。
また、微細加工等の独自技術を用いた、細胞培養製品の開発にも取組んでいます。生体内に近い環境を再現することで、培養細胞の性質が生体内細胞へ近づくことを確認しており、再生医療研究や創薬研究への活用が期待されます。技術改良を進め、製品価値の向上を目指します。
④サステナブルパッケージの展開
当社グループは、抄紙・塗工技術とフィルム製膜技術を基盤に、環境課題に対応するパッケージソリューションを提供しています。独自の製膜技術で開発した100%植物由来のポリ乳酸フィルムは、日本バイオプラスチック協会から生分解性バイオマスプラスチックとして認定されており、高い透明性と厚みの均一性、強度を有することが特徴です。
こうしたサステナブルな素材・製品の提供に加え、当社グループは、企業・業界の枠を超えた連携を通じて、資源循環型社会の実現に向けた取組みを推進しています。2025年9月には、紙コップやアルミ付き紙パックといった難処理古紙のマテリアルリサイクルなど、当社グループが推進する様々なリサイクルの取組みを象徴するブランドとして「Renewa(リニューワ)」を策定しました。外食産業、食品メーカー、素材メーカー、建設・不動産業、サービス業、宿泊業、リサイクル業、古紙問屋など、多様な業種と連携し、現時点で約30社の企業・団体と協働体制を構築しています。回収から再資源化、再生品の利用に至る循環モデルの展開を進めています。
イノベーション推進本部は、オープンイノベーションおよびDXの活用を通じて、当社グループの強みを活かした新たな事業機会の創出と競争力の強化を進めています。中長期の成長ドライバーとなる技術・事業の育成を通じ、持続的な企業価値創造に貢献していきます。
(2)生活産業資材セグメント
サステナブルパッケージング事業では、Walki社は、コーティング、貼り合わせ、印刷などの高度なコンバーティング技術を活用し、欧州が掲げる「2030年までにEU域内で流通する包装材を100%リサイクル可能にする」という規制目標に向け、開発を進めています。具体的には、リサイクル性に優れた各種バリア紙包材、モノマテリアルプラスチックフィルム包材、環境負荷を抑えたラミネート材料などの開発・製品化を推進しています。直近では、スパイスやお茶など様々な食品の包装用に、酸素、水蒸気、油などに対するバリア性を備え、高いリサイクル性及びヒートシール性を有する紙包材「Walki Evo Seal High Barrier」の市場への提案を開始しています。これらの取組みにより、環境に配慮しつつ競争力のある包装ソリューションを提供し、循環型社会の実現に貢献します。
液体紙容器事業(アセプティック事業)では、加工紙及び充填機を取り揃え、主に牛乳やジュースをお取り扱いのお客様にソリューションを提供しています。さらに加工紙に関しては、現行品よりも高機能な製品や環境に配慮した製品の、充填機に関しては販売国のニーズに合わせた新機能の開発に取組んでいます。
(3)機能材セグメント
環境規制対応および市場ニーズの高度化を背景に、環境配慮型素材並びに高機能製品の開発を推進しています。
特殊紙事業では、非フッ素耐油紙「O-hajiki」を核に包装紙や耐油板紙へ展開し、用途拡大を進めることで、環境性と機能性を両立した製品の拡充を図っています。セルロース由来のOJIサステナマルチは、環境・作業負荷低減や高温障害対策に寄与するとともに、農業分野における課題解決に貢献する素材として展開を進めています。
不織布事業においては、パルプ由来不織布を開発し、衛材やコスメ用途に加え、多様な用途への展開を進めています。吸収部材として新規採用されるほか、顧客ニーズやブランドに応じた製品バリエーションの拡充を図っています。
感熱事業では、環境対応製品を軸に開発を推進し、BPS規制対応感熱紙の需要拡大を背景にレシートやATM、ラベル用途などでラインナップを拡充しています。ライナーレス感熱紙や市中回収古紙100%製品の開発に加え、規制動向や用途ニーズに対応した製品展開を進めています。
粘着事業では、高機能粘着フィルム技術を基盤に用途展開を進め、自動車向けウィンドフィルムの開発を推進し、量産・販売拡大に向けた基盤整備を進めています。
フィルム事業では、二軸延伸による薄膜化・高均一化などの製膜技術を基盤に、電動車向け薄物コンデンサ用ポリプロピレンフィルムの開発を進めています。また、パッケージのモノマテリアル化ニーズに対応する製品の開発に加え、環境配慮型材料としてポリ乳酸フィルムの開発にも取組んでいます。
(4) 資源環境ビジネスセグメント
持続可能な森林経営と競争力向上のため、各林地の生育条件に最適なクローン開発などの品種改良や、最新技術を活用した肥料散布や林地データ取得など森林の生産性向上のための研究開発を実施しています。近年進歩が目覚ましいリモートセンシング技術やAI解析の活用により、広大な植林地においても、生存本数や成長量などを推定する「植林地の見える化」を進めています。
当社グループは、知的財産を重要な経営資源として位置付け、事業競争力及び持続可能な価値創造の源泉として戦略的に活用しています。また、当社グループの知的財産権は当社が集中的に保有・管理し、グループ方針に基づき権利の取得及び行使を行うとともに、当社グループ内での有効活用を図るため、グループ各社に対してライセンスを供与しています。今後も、将来の事業基盤となる知的財産権をグローバルに強化していきます。
当連結会計年度末における当社グループの保有特許権・実用新案権・意匠権の総数は国内2,917件、海外1,009件です。また、保有商標権の総数は国内1,044件、海外1,167件です。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当社グループは、経営戦略の遂行に必要な投資、品質改善、省力化、生産性向上、安全及び環境のための工事を継続的に行っています。
当連結会計年度の設備投資額(林地・植林立木、無形固定資産及び長期前払費用への投資を含む)のセグメント別の内訳は以下のとおりです。なお、当連結会計年度より、従来「その他」に区分していたサステナブルパッケージング事業、液体紙容器事業につきましては、「生活産業資材」に区分を変更しています。前年同期比については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しています。
(注) 設備投資等の主な内容は次のとおりです。
生活産業資材 :国内の石炭ボイラガス転換工事、国内・海外の既存設備の維持更新工事など
機能材 :国内・海外の既存設備の維持更新工事など
資源環境ビジネス:海外の林地・植林立木の取得、海外のパルプ製造設備の増強・更新、
Pan Pac Forest Products Ltd.のサイクロン被災に伴う災害復旧工事など
印刷情報メディア:国内・海外の既存設備の維持更新工事など
その他 :国内の研究開発関連の設備設置など
なお、当連結会計年度において、重要な設備の除却・売却はありません。
2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社
(注) 1.主要な設備には、林地・植林立木は含みません。
2.上記中のリース資産には、賃貸借処理を行っているリース資産は含みません。
3.従業員数は就業人員を記載しています。
(2) 国内子会社
(注) 1.主要な設備には、林地・植林立木は含みません。
2.上記中のリース資産には、賃貸借処理を行っているリース資産は含みません。
3.従業員数は就業人員を記載しています。
(3) 在外子会社
(注) 1.主要な設備には、林地・植林立木は含みません。
2.従業員数は就業人員を記載しています。
3.リース資産のうち、土地については面積を外書きしています。
4.Celulose Nipo-Brasileira S.A.、GSPP Holdings Sdn.Bhd.、Oji Oceania Management (NZ) Ltd.、Walki Holding Oy、HPI Resources Bhd.には、同社の連結子会社が含まれています。
3 【設備の新設、除却等の計画】
当連結会計年度末現在における重要な設備の新設、除却等の計画は次のとおりです。
(1) 重要な設備の新設等
(2) 重要な設備の除却等
重要な設備の除却等の計画はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(注) 2026年5月13日開催の取締役会における会社法第178条の規定に基づく自己株式の消却の決議により、2026年5月29日付で100,000,000株の自己株式の消却を実施しました。
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
(注1) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
(注2) 新株予約権の行使の条件
1.新株予約権者は、当社の取締役の地位を喪失した日の翌日(以下、「権利行使開始日」といいます。)から5年を経過する日までの間に限り、新株予約権を行使できます。
2.上記1に関わらず、新株予約権者は、以下の①又は②に定める場合には、それぞれに定める期間内に限り新株予約権を行使できます。
① 新株予約権者が2028年6月30日に至るまでに権利行使開始日を迎えなかった場合
2028年7月1日から2029年6月30日
② 当社が消滅会社となる合併で契約承認の議案、又は当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案につき当社株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要な場合は、当社の取締役会決議の決定がなされた場合)
当該承認日の翌日から15日間
3.新株予約権者が新株予約権を放棄した場合には、かかる新株予約権を行使することができません。
(注3) 2015年6月26日の取締役会決議の記載と同様です。
(注1) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
(注2) 新株予約権の行使の条件
1.新株予約権者は、当社の取締役の地位を喪失した日の翌日(以下、「権利行使開始日」といいます。)から5年を経過する日までの間に限り、新株予約権を行使できます。
2.上記1に関わらず、新株予約権者は、以下の①又は②に定める場合には、それぞれに定める期間内に限り新株予約権を行使できます。
① 新株予約権者が2029年6月30日に至るまでに権利行使開始日を迎えなかった場合
2029年7月1日から2030年6月30日
② 当社が消滅会社となる合併で契約承認の議案、又は当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案につき当社株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要な場合は、当社の取締役会決議の決定がなされた場合)
当該承認日の翌日から15日間
3.新株予約権者が新株予約権を放棄した場合には、かかる新株予約権を行使することができません。
(注3) 2015年6月26日の取締役会決議の記載と同様です。
(注1) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
(注2) 新株予約権の行使の条件
1.新株予約権者は、当社の取締役の地位を喪失した日の翌日(以下、「権利行使開始日」といいます。)から5年を経過する日までの間に限り、新株予約権を行使できます。
2.上記1に関わらず、新株予約権者は、以下の①又は②に定める場合には、それぞれに定める期間内に限り新株予約権を行使できます。
① 新株予約権者が2030年6月30日に至るまでに権利行使開始日を迎えなかった場合
2030年7月1日から2031年6月30日
② 当社が消滅会社となる合併で契約承認の議案、又は当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案につき当社株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要な場合は、当社の取締役会決議の決定がなされた場合)
当該承認日の翌日から15日間
3.新株予約権者が新株予約権を放棄した場合には、かかる新株予約権を行使することができません。
(注3) 2015年6月26日の取締役会決議の記載と同様です。
(注1) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
(注2) 新株予約権の行使の条件
1.新株予約権者は、当社の取締役の地位を喪失した日の翌日(以下、「権利行使開始日」といいます。)から5年を経過する日までの間に限り、新株予約権を行使できます。
2.上記1に関わらず、新株予約権者は、以下の①又は②に定める場合には、それぞれに定める期間内に限り新株予約権を行使できます。
① 新株予約権者が2032年6月30日に至るまでに権利行使開始日を迎えなかった場合
2032年7月1日から2033年6月30日
② 当社が消滅会社となる合併で契約承認の議案、又は当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案につき当社株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要な場合は、当社の取締役会決議の決定がなされた場合)
当該承認日の翌日から15日間
3.新株予約権者が新株予約権を放棄した場合には、かかる新株予約権を行使することができません。
(注3) 2015年6月26日の取締役会決議の記載と同様です。
(注1) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
(注2) 新株予約権の行使の条件
1.新株予約権者は、当社の取締役の地位を喪失した日の翌日(以下、「権利行使開始日」といいます。)から5年を経過する日までの間に限り、新株予約権を行使できます。
2.上記1に関わらず、新株予約権者は、以下の①又は②に定める場合には、それぞれに定める期間内に限り新株予約権を行使できます。
① 新株予約権者が2033年6月30日に至るまでに権利行使開始日を迎えなかった場合
2033年7月1日から2034年6月30日
② 当社が消滅会社となる合併で契約承認の議案、又は当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案につき当社株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要な場合は、当社の取締役会決議の決定がなされた場合)
当該承認日の翌日から15日間
3.新株予約権者が新株予約権を放棄した場合には、かかる新株予約権を行使することができません。
(注3) 2015年6月26日の取締役会決議の記載と同様です。
(注1) 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,000株です。
(注2) 新株予約権の行使の条件
1.新株予約権者は、当社の取締役の地位を喪失した日の翌日(以下、「権利行使開始日」といいます。)から5年を経過する日までの間に限り、新株予約権を行使できます。
2.上記1に関わらず、新株予約権者は、以下の①又は②に定める場合には、それぞれに定める期間内に限り新株予約権を行使できます。
① 新株予約権者が2034年6月30日に至るまでに権利行使開始日を迎えなかった場合
2034年7月1日から2035年6月30日
② 当社が消滅会社となる合併で契約承認の議案、又は当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案につき当社株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要な場合は、当社の取締役会決議の決定がなされた場合)
当該承認日の翌日から15日間
3.新株予約権者が新株予約権を放棄した場合には、かかる新株予約権を行使することができません。
(注3) 組織再編における新株予約権の消滅及び再編対象会社の新株予約権公布の内容に関する決定方針
当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して以下、「組織再編行為」といいます。)をする場合において、組織再編行為の効力発生の直前において残存する新株予約権(以下、「残存新株予約権」といいます。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下、「再編対象会社」といいます。)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとします。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を新たに発行するものとします。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限るものとします。
1.交付する再編対象会社の新株予約権の数
残存新株予約権の新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとします。
2.新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とします。
3.新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件等を勘案の上、(注1)に準じて決定します。
4.新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、以下に定める再編後払込金額に上記3に従って決定される当該各新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とします。再編後払込金額は、交付される各新株予約権を行使することにより交付を受けることができる再編対象会社の株式1株当たり1円とします。
5.新株予約権を行使することができる期間
上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の満了日までとします。
6.新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項
① 新株予約権の行使により株式を発行する場合、増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果生じる1円未満の端数は、これを切り上げるものとします。
② 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本準備金の額は、上記①記載の資本金等増加限度額から上記①に定める増加する資本金の額を減じた額とします。
7.譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要するものとします。
8.新株予約権の取得条項
以下の①、②及び③の議案につき当社株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要の場合は、当社の取締役会決議の決定がなされた場合)は、取締役会が別途定める日に、当社は無償で新株予約権を取得することができます。
① 当社が消滅会社となる合併契約承認の議案
② 当社が分割会社となる分割契約若しくは分割計画承認の議案
③ 当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案
9.その他の新株予約権の行使の条件
上記(注2)に準じて決定します。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 1.自己株式の消却による減少です。
2.2026年5月13日開催の取締役会において、会社法第178条の規定に基づき、自己株式を消却することを決議し、2026年5月29日に自己株式100,000,000株の消却を実施しています。これにより、発行済株式数は914,381,817株となっています。
(5) 【所有者別状況】
(注) 1.「個人その他」及び「単元未満株式の状況」の欄には、自己株式がそれぞれ1,362,137単元及び97株含まれています。
なお、自己株式136,213,797株は株主名簿記載上の株式数であり、2026年3月31日現在の実保有残高は136,207,574株です。
2.「その他の法人」及び「単元未満株式の状況」の欄には、証券保管振替機構名義の株式がそれぞれ292単元及び62株含まれています。
(6) 【大株主の状況】
2026年3月31日現在
(注) 1.千株未満は切り捨てて表示しています。
2.日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)及び株式会社日本カストディ銀行(信託口)並びに野村信託銀行株式会社(投信口)の所有株式は、信託業務に係る株式です。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
(注) 1.「完全議決権株式(その他)」及び「単元未満株式」の欄には、自己名義株式がそれぞれ6,200株(議決権62個)及び97株(自己保有株式74株含む)含まれています。
2.「完全議決権株式(その他)」及び「単元未満株式」の欄には、証券保管振替機構名義の株式がそれぞれ29,200株(議決権292個)及び62株含まれています。
3.「完全議決権株式(その他)」及び「単元未満株式」の欄には、役員等向け株式交付信託の信託財産として保有する当社株式がそれぞれ1,325,700株(議決権13,257個)及び66株含まれています。
② 【自己株式等】
(注) このほか、株主名簿上は当社名義となっていますが、実質的に所有していない株式が6,200株(議決権62個)あります。
なお、当該株式数は上記「①発行済株式」の「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式に含めています。
また、役員等向け株式交付信託が所有する当社株式は、上記自己保有株式に含めていません。
(8) 【役員・従業員株式所有制度の内容】
当社は、2016年5月13日開催の取締役会及び2016年6月29日開催の第92回定時株主総会の決議により、取締役に対して業績連動型株式報酬制度を導入しています。また、2025年度より執行役員に対しても、同様の株式報酬制度を導入しています。
業績連動型株式報酬制度は、取締役及び執行役員の報酬と当社の業績及び株式価値との連動性をより明確にし、社外取締役を除く取締役及び執行役員(以下、総称して「取締役等」といいます。)が株価上昇によるメリットのみならず株価下落によるリスクまでも株主の皆様と共有することで、中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的としています。
① 役員等向け株式交付信託制度の概要
役員等向けの株式報酬制度は、当社が金銭を拠出することにより設定する信託(以下、「本信託」といいます。)が当社株式を取得し、業績・財務指標等の一定の基準に応じて当社が取締役等に付与するポイントの数に相当する数の当社株式が本信託を通じて各取締役等に対して交付されるという、業績連動型の株式報酬制度です。当社は2025年に、役員向け業績連動型株式報酬制度を株式交付信託から、RS信託(以下、「本制度」といいます。)へ切り替えを行っています。従来の株式交付信託は株式報酬として毎年度ポイントを付与及び累計管理し、退任時に実株式を交付する制度(以下、「旧制度」といいます。)でしたが、本制度は、旧制度の仕組みを活用し、毎年度において、譲渡制限付株式(RS/Restricted Stock)を交付し、退任時に譲渡制限を解除する制度です。本制度を利用して、中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的としています。
また、本信託の信託期間は3年であり、満了時に取締役会の決議により3年毎に延長・継続することがあります。
当社は、業績連動型株式報酬制度の導入から3年が経過した2019年8月に当初契約の信託期間を満了したことから、2019年6月21日に開催された取締役会で、旧制度の継続及び信託期間を3年間延長することを決議し、延長した期間中に付与する見込みのポイントに相当する株式を取得させるため、2019年11月21日に本信託に金銭を追加拠出しました。また、2022年8月に3年間延長した信託期間を満了したことから、2022年6月21日に開催された取締役会で、旧制度の継続及び信託期間を再度3年間延長することを決議し、延長した期間中に付与する見込みのポイントに相当する株式を取得させるため、2022年11月24日に本信託に金銭を追加拠出しました。さらに、2025年8月に3年延長した信託期間を満了したことから、2025年6月20日に開催された取締役会で、本制度への改訂を決議し、2025年6月27日の株主総会でご承認をいただき、本信託の信託期間を3年延長しました。
(参考)本信託の概要
(参考)本制度の仕組みの概要

② 役員等に取得させる予定の株式の総数
本制度により交付する当社株式の数は、取締役等に付与したポイント数に1(ただし、当社株式について、株式分割、株式併合、株式無償割当て等、1ポイント当たりの交付株式数の調整を行うことが公正であると認められる事象が生じた場合には、かかる分割比率・併合比率等に応じた合理的な調整を行った比率とします)を乗じた数とします。
本制度により当社が取締役等に付与するポイント総数は、1事業年度当たり580,000ポイントを上限とします。
なお、2026年3月31日現在において本信託が所有する当社株式は、1,325,766株です。
③ 役員等向け株式交付信託制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
当社取締役等のうち受益者要件を満たした者。
なお、取締役等を解任された者、もしくは、不祥事等により取締役会がそれまでに付与されていたポイントを失効させることが適当と認めた者は、該当した時点においてそれまでに付与されていたポイントは失効し、株式受給権を取得しないものとします。
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
(注)1.東京証券取引所における取引一任契約に基づく市場買付けの方法により取得したものです。
2.取得期間及び取得自己株式は、約定日基準で記載しています。
3.当該決議による自己株式の取得は、2025年12月12日(約定日基準)をもって終了しています。
(注)1.東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)及び東京証券取引所における取引一任契約に基づく市場買付けの方法により取得したものです。
2.取得期間及び取得自己株式は、約定日基準で記載しています。
3.当該決議による自己株式の取得は、2026年5月19日(約定日基準)をもって終了しています。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注)当期間における取得自己株式には、2026年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取による株式は含まれていません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注1) 1.当期間における処理自己株式には、2026年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の売渡による株式は含まれていません。
2.当期間における保有自己株式数には、2026年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取、及び売渡による株式は含まれていません。
(注2) 当事業年度の内訳は、新株予約権の権利行使(株式数44,000株、処分価額の総額27,539,002円)、及び単元未満株式の売渡請求による売渡(株式数164株、処分価額の総額100,989円)です。
(注3) 保有自己株式数は、受渡日基準で記載しています。
3 【配当政策】
当社は、長期的な企業価値向上に向けた成長投資に備えるための内部留保を勘案しつつ、1株当たりの年間配当は24円を下限として当面は減配せずに収益力に応じた安定的な配当を継続することを基本としています。さらに株主還元を一層強化するため、2025年度からは配当性向を従来の30%から50%に引き上げることとしました。
この配当方針に基づき、当期の剰余金の配当については、1株当たり18円(前期末12円)の期末配当とし、中間期末の配当18円(前中間期末12円)と合わせた年間配当は、前期から12円増配した1株当たり36円の普通配当とさせていただきました。
また、次期の年間配当については、上記基本方針に基づき、1株当たり36円の普通配当を予定しています。
なお、当社は「剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議により定めることができる。」旨を定款に定めています。
内部留保資金については、新興国等の成長市場における事業展開や研究開発を含む新規事業の創出をはじめとする将来の企業価値向上に向けた諸施策の資金需要に充て、一層の経営基盤強化、業績向上を図っていきます。
当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりです。
4 【コーポレートガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレートガバナンスの概要】
① コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方
当社グループは、創業以来受け継いできた企業としての基本的な価値観及び行動理念をもとに、「王子グループ企業行動憲章」を制定し、当社グループ全体で企業市民としての自覚と高い倫理観をもって企業活動を推進しています。今後も、多様なステークホルダーとの信頼関係を構築しながら、経営の効率性、健全性及び透明性を確保し、企業価値の向上と社会から信頼される会社を実現するため、コーポレートガバナンスの充実を経営上の最重要課題の一つと位置付け、継続的に強化に努めます。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社がグループ経営戦略の策定やグループガバナンスの総括を担い、関連の深い事業で構成される各カンパニーが事業運営の中心となるカンパニー制を採用しています。これにより、事業単位の意思決定の迅速化を図ると同時に経営責任を明確化しています。
当社グループの経営に係る重要事項については、グループ経営会議の審議を経て、取締役会において業務執行の決定を行っています。取締役会等での決定に基づく業務執行は、執行役員や各カンパニープレジデントらが迅速に遂行しており、併せて組織規程・グループ経営規程・職務権限規程においてそれぞれの組織権限や責任を明確に定め、内部牽制機能の確立を図っています。
また、CEO決定規程・カンパニープレジデント承認規程等稟議に関する規程を定め、これらに基づく業務手続の適正な運用を実施しています。
さらに、内部統制強化の観点から、当社グループの内部統制に関する監査を実施する「内部監査部」を設置しています。財務面についても、各部門長は社内会計規程等に則り、自律的かつ厳正な管理を実施することに加え、統制機能の有効性、財務報告の信頼性を確認するため、内部監査部が定期的に各部門の取引についてモニタリングを実施しています。内部監査部は、内部監査計画及び監査結果について取締役会に報告しており、取締役との連携を確保しています。
また、当社は監査役会設置会社として、監査役及び監査役会による取締役の職務執行の監査を通じて、グループ全体のガバナンス強化を図っています。有価証券報告書提出日現在、監査役会は5名の監査役(うち3名は社外監査役)を選任しており、常勤監査役は2名です。監査役5名のうち2名は財務及び会計に関する相当程度の知見を有しています。監査役は監査役会にて定めた監査計画に基づき、取締役会はもとより、その他の重要な会議に出席し、取締役の職務執行について監査を行っています。
当社は、1999年に意思決定の迅速化、業務執行体制の強化及び執行責任の明確化を図るため、執行役員(2012年10月1日付持株会社制への移行に伴い、「執行役員」を「グループ経営委員」へ名称変更)制度を導入しました。2007年には、より透明で効率性の高い企業経営を図り、経営の監視強化のため、社外取締役制度を導入しました。2015年には、取締役会の諮問機関として、指名委員会及び報酬委員会を設置しました。それぞれの決定について客観性や透明性の向上を図るとともに、報酬委員会では取締役会の実効性の分析と評価の審議も実施しています。2025年には、取締役の監督機能と執行役員としての役割を明確にするため執行役員制度の見直しを行いました。これに伴い「グループ経営委員」を「執行役員」に名称変更するとともに、CxO制を採用することで、より一層グループシナジーの最大化及び全体最適化、情報連携等を図っています。あわせて、指名委員会及び報酬委員会の委員長を社外取締役とすることにより、ガバナンスの強化を実施しています。以上の体制により、実効性のある経営の監視強化が図られているものと判断しています。
コーポレートガバナンスの体制の概要図は次のとおりです(2026年4月1日現在)。

各機関の目的・権限、構成は次のとおりです。
(注1) 取締役の定数は原則として15名以内とし、うち2名以上を独立社外取締役とします。また、意思決定の迅速化、業務執行体制の強化及び執行責任の明確化を図るため、執行役員を23名(有価証券報告書提出日現在)選出し、うち4名は取締役が兼務しています。
(注2) 監査役の数は5名程度とし、半数以上を社外監査役とします。
(注3) 指名委員会は社外取締役全員によって構成し、委員長は社外取締役が務めます。
(注4) 報酬委員会は社外取締役全員によって構成し、委員長は社外取締役が務めます。
③ 企業統治に関するその他の事項
(1) 内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況
会社法及び会社法施行規則の定める「株式会社の業務の適正を確保するための体制の整備に関する事項(いわゆる内部統制システム構築の基本方針)」は以下のとおりです。
(a) 当社及び当社子会社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(ⅰ)王子グループ企業行動憲章及び王子グループ行動規範を制定し、当社及び当社子会社の取締役及び使用人が企業市民の一員としての自覚と社会の信頼に応える高い倫理観をもって企業活動を推進することを改めて確認し、継続を約束します。
(ⅱ)法令遵守の徹底を図るための部門を設け、法令遵守教育や内部通報制度を含むグループ横断的なコンプライアンス体制の整備を行い、問題点の把握、改善に努めます。
(ⅲ)反社会的勢力との関係を一切遮断することを目的として社内窓口部署を設置して社内体制を整備しており、反社会的勢力には毅然と対応します。
(ⅳ)内部監査部門は、コンプライアンスの状況を監査し、その結果をグループ規程に定める会議体に報告します。
(b) 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
法令及び文書の取扱いに関する当社の規程に基づいて文書(電磁的方法によるものを含む)の保存、管理を行います。文書は、取締役または監査役の要請があった場合は常時閲覧できるものとします。
(c) 当社及び当社子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
(ⅰ)グループ規程に定める会議体において、グループ全体のリスク管理及び内部統制システムに関する重要事項の審議及び報告、内部統制システム構築の基本方針改訂案の審議を行います。
(ⅱ)グループリスク管理の基本となる規程を制定することによってリスク管理体制を明確化するとともに、グループ全体のリスクを網羅的、総括的に管理し、リスクの類型に対応した体制の整備を行います。
(ⅲ)内部監査部門は、リスク管理の状況を監査し、その結果をグループ規程に定める会議体に報告します。
(d) 当社及び当社子会社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(ⅰ)グループ全体の経営理念、経営基本方針、中期経営計画、年次綜合計画を定めることにより、当社及び当社子会社の取締役及び使用人が共有すべき目標、課題を明確化します。
(ⅱ)当社及び当社子会社の各取締役は、これらの理念、基本方針、計画に基づき担当業務に関する具体的な施策を実行し、情報技術を駆使したシステム等を活用することにより進捗状況を的確かつ迅速に把握し、当社及び当社子会社の取締役会に報告します。効率化を阻害する要因が見つかればこれを排除、低減するなどの改善を促すことにより、目標、課題の達成度を高める体制を整備します。
(ⅲ)当社及び重要な当社子会社の使用人の権限と責任を明確にし、職務の組織的かつ効率的な運営を図ります。
(e) 当社及びその子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制並びに当社子会社の取締役の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
(ⅰ)グループ規程において、当社及び当社子会社の役割並びにグループガバナンス体制を明確に定めます。
(ⅱ)グループ規程において、グループ内承認・報告手続きを統一的に定め、グループ内での牽制を図ります。
(f) 監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項及び当該使用人の取締役からの独立性に関する事項並びに当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
(ⅰ)監査役の職務を補助する部門を設置し、会社の業務を十分検証できる専任の使用人数名を置きます。
(ⅱ)監査役の職務を補助する部門は監査役会に直属するものとし、所属する使用人の人事異動、人事評価、懲戒処分については監査役の同意を得るものとします。
(ⅲ)監査役の職務を補助する部門の使用人は監査役の指揮命令に従います。
(g) 当社及び当社子会社の取締役、使用人及び当社子会社の監査役またはこれらの者から報告を受けた者が監査役に報告をするための体制並びに報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
(ⅰ)重要な業務執行に関する事項及び著しい損害を及ぼすおそれのある事項は、グループ規程に定める会議体で審議または報告されることが規程で定められており、当該会議への出席や資料の閲覧等を通じて監査役に重要事項が報告される体制を確保します。
(ⅱ)当社及び当社子会社の取締役、使用人及び当社子会社の監査役は、監査役会に対して、法定の事項に加え、監査役が必要と認めて特に報告を求めた事項等については随時報告します。
(ⅲ)内部監査、リスク管理、内部通報等のコンプライアンスの状況について、定期的に監査役に対して報告します。
(ⅳ)内部通報制度において、当該報告したこと自体を理由に不利益を被らない体制を確保します。
(h) 監査役の職務の執行について生ずる費用の処理に係る方針に関する事項
(ⅰ)監査役がその職務の執行に必要な費用の請求をしたときは、速やかに当該費用を処理します。
(ⅱ)監査計画に基づいて監査役が必要とする費用の支出に対応するため、毎年、予算を設けます。
(i) その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査役が代表取締役や会計監査人と定期的に意見交換する場を設けます。
なお、当社は、上記の業務の適正を確保するための体制の整備についての方針及び金融商品取引法に定める内部統制報告制度に対応するため、「財務報告に係る内部統制の構築及び評価に関する基本方針」を取締役会において決議しています。
本基本方針のもと、財務報告に係る内部統制を構築し、併せて当該内部統制の有効性につき評価を行い、内部統制報告書を取締役会決議を経て作成することとしています。
(2) リスク管理体制の整備の状況
上記「(1) (c) 当社及び当社子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制」に記載したとおりです。
(3) 子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況
上記「(1) (e) 当社及びその子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制並びに当社子会社の取締役の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制」に記載したとおりです。
④ 責任限定契約の内容の概要
当社は、定款の規定に基づき、社外取締役及び監査役全員との間で、会社法第427条第1項の規定により、同法第423条第1項の賠償責任を限定する責任限定契約を締結しています。当該契約に基づく賠償責任限度額は、法令が規定する額としています。
⑤ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、取締役、監査役及び執行役員を被保険者として会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険(D&O保険)契約を保険会社との間で締結しており、被保険者がその職務の執行に関して保険期間中に損害賠償請求を受けた場合に法律上負担すべき損害賠償金及び訴訟費用等を当該保険契約により塡補することとしています。ただし、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするため、犯罪行為その他法令違反行為や故意行為に起因する損害は塡補しないこととなっています。なお、保険料は全額当社負担としています。
⑥ 取締役の選任及び解任の決議要件
当社は「取締役を選任する株主総会には、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主の出席を要する。」旨、「取締役の選任決議は、累積投票によらない。」旨、及び「株主総会の決議は、法令又は本定款に別段の定めがある場合を除き、出席した議決権を行使することができる株主の議決権の過半数をもって行う。」旨を定款に定めています。
⑦ 取締役会で決議できる株主総会決議事項
当社は「剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議により定めることができる。」旨を定款に定めています。これは剰余金の配当等を取締役会の権限とすることにより、資本政策及び配当政策の機動性を確保することを目的とするものです。
⑧ 株主総会の特別決議要件
当社は「会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う。」旨を定款に定めています。これは株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものです。
⑨ 取締役会等の状況
(1)取締役会
取締役会は、原則毎月1回定時取締役会を開催するとともに、必要あるごとに臨時取締役会を開催します。2025年度は取締役会規程に定められた法令による事項に加え、グループ全体の方向性を示す長期ビジョンや中期経営計画、環境行動目標、企業価値向上に向けた取り組み、経営戦略の遂行等に係るM&A・投資案件、政策保有株式売却可否の検証、取締役会の実効性評価、指名・報酬委員会からの答申内容など重要な業務執行の決定等をしました。
2025年度は15回開催しており、出席者と出席回数は下表のとおりです。
(注)2025年6月27日の就任以降に開催された取締役会を対象としています。また、同日開催の定時株主総会終結をもって退任した取締役は除外しています。
(2)指名委員会
取締役及び監査役候補者の指名、並びに執行役員の選任等を審議し取締役会に答申しました。2025年度は8回開催しています。2025年6月27日開催の定時株主総会終結後、指名委員会の構成の見直しを行い、見直し前後の出席者と出席回数は下表のとおりです。
・2025年6月27日開催の定時株主総会前
・2025年6月27日開催の定時株主総会後
(3)報酬委員会
取締役及び執行役員の報酬、並びに取締役会の実効性の分析・評価等を審議し取締役会に答申しました。2025年度は4回開催しています。2025年6月27日開催の定時株主総会終結後、報酬委員会の構成の見直しを行い、見直し前後の出席者と出席回数は下表のとおりです。
・2025年6月27日開催の定時株主総会前
・2025年6月27日開催の定時株主総会後
(会社の支配に関する基本方針)
(1)基本方針の内容
上場会社である当社の株式は株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、大規模買付行為であっても、当社の企業価値・株主共同の利益に資する買付提案等に基づくものであれば、当社はこれを一概に否定するものではありません。かかる提案等については、買付けに応募するかどうかを通じ、最終的には株主の皆様にご判断いただくべきものと考えています。
他方、当社グループは、150年以上にわたり「森林」を核とした事業を展開し、経営理念である「革新的価値の創造」「未来と世界への貢献」「環境・社会との共生」のもと、当社グループのあるべき姿として、「森林を健全に育て、その森林資源を活かした製品を創造し、社会に届けることで、希望あふれる地球の未来の実現に向け、時代を動かしていく」という当社グループのパーパス(存在意義)を掲げ、中長期的な企業価値向上に取り組むとともに、サステナビリティへの貢献を果たしていく責務があると考えております。
近年では、地球温暖化をはじめとする気候変動、生物多様性の喪失、環境汚染といった社会課題の解決が、ますます重要性を増しており、森とともに持続可能な地球環境と循環社会を築いていくことが求められています。
そのような中、当社グループは、森林資源に根付いた事業運営を通じて、サーキュラーエコノミーの実現、ネイチャーポジティブの拡大、カーボンニュートラルの促進を図るとともに、森林を健全に育成・保全することで、再生可能な森林資源の生産にとどまらず、森林がもつ多面的な機能の強化に取り組み、中長期的な森林の公益的価値の維持向上を図る責務があると考えております。
これらの社会的責務は、一朝一夕には果たせるものではなく、安定的な経営基盤の構築により果たせるものであり、その社会的責務の重要性は変わるものではありません。近時においても、当社グループの企業価値を毀損するおそれのある大量買付行為が行われるリスクは依然として存在しており、当社取締役会としては、この責務に対するリスクには十分な備えは必要であり、そのような大量買付行為が行われる際には、株主の皆様が必要とする適切な情報を提供する責任があると考えています。
当社グループの企業価値及び株主共同の利益を毀損するおそれのある買収提案や大量買付行為が行われる場合には、当該行動を行う者に対し、株主の皆様が検討するために必要とされる時間と情報を十分に確保できるよう要請するとともに、当社の企業価値・株主共同の利益が毀損されることがないよう、独立性を有する社外役員の意見を尊重した上で、会社法、金融商品取引法、その他関連法令の許容する範囲内において適切と考えられるあらゆる措置(いわゆる買収防衛策を含む)を講じていきます。
(2)基本方針の実現に資する取り組み
当社では、多数の投資家の皆様に長期的に継続して当社に投資していただけるよう、当社の企業価値・株主共同の利益を向上させるための取り組みとして、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 長期ビジョン・中期経営計画」に記載の施策を実施していきます。
これらの取り組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を向上させるためのものであることから、上記(1)の基本方針の内容に沿うとともに、当社の株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えています。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
男性9名 女性5名 (役員のうち女性の比率35.7%)
(注)1.取締役 長井聖子、同小川広通、同福田佐知子及び同村木厚子は、「社外取締役」です。
(注)2.監査役 千森秀郎、同野々上尚及び同福地啓子は、「社外監査役」です。
(注)3.2025年6月27日の定時株主総会の終結の時から1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで。
(注)4.2023年6月29日の定時株主総会の終結の時から4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで。
(注)5.2025年6月27日の定時株主総会の終結の時から4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで。
(注)6.2022年6月29日の定時株主総会の終結の時から4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで。
② 社外役員の状況
提出日現在において、当社の社外取締役は4名、社外監査役は3名です。
社外取締役及び社外監査役は、豊富な経験と高度な専門性、幅広い見識に基づく経営の監視強化と、より透明で効率性の高い企業経営のための役割を担っています。
各社外役員の選任理由は次のとおりです。
長井聖子氏:大手航空会社で主に顧客サービスに従事し、現在、大学教授として研究と学生の教育に携わっており、豊富な経験と高度な専門性、幅広い見識を有しています。当社の経営に対して、上記を含む多角的な観点から、経営と独立した立場でご意見を表明していただくことができると判断したため、社外取締役に選任しています。
小川広通氏:総合商社における豊富な経験と高度な専門性、幅広い見識に加え、小売業や食料品メーカーにおいて長く経営に携わり、ガバナンス体制の強化に実績を有し、経営全般に関する豊富な経験と高い見識を有しています。当社の経営に対して、上記を含む多角的な観点から、経営と独立した立場でご意見を表明していただくことができると判断したため、社外取締役に選任しています。
福田佐知子氏:公認会計士及び弁護士として、財務・会計・法務に関して豊富な経験と高度な専門性、幅広い見識を有し、主に企業再生に注力するとともに、長く人権擁護委員を務める等、サステナビリティに関する豊富な経験も有しています。当社の経営に対して、上記を含む多角的な観点から、経営と独立した立場でご意見を表明していただくことができると判断したため、社外取締役に選任しています。
村木厚子氏:行政官として、特に厚生労働省において社会福祉・社会保障等の向上・増進や働く環境の整備・人材の育成を総合的・一体的に推進する等、豊富な経験と高度な専門性、幅広い見識を有しています。当社の経営に対して、上記を含む多角的な観点から、経営と独立した立場でご意見を表明していただくことができると判断したため、社外取締役に選任しています。
千森秀郎氏:弁護士として、特に企業法務・コーポレートガバナンスの分野において豊富な経験と高度な専門性、幅広い見識を有しています。社外監査役としての職務を適切に遂行していただけるものと判断したため、社外監査役に選任しています。
野々上尚氏:検察官として、豊富な経験と高度な専門性、幅広い見識を有しており、現在は弁護士として幅広く活動されています。社外監査役としての職務を適切に遂行していただくことができるものと判断したため、社外監査役に選任しています。
福地啓子氏:行政官として、国税当局において、長年、税務に関する業務に従事し、現在は、税理士として、税務・財務・会計に関する豊富な経験と高度な専門性、幅広い見識を有しています。社外監査役としての職務を適切に遂行していただくことができるものと判断したため、社外監査役に選任しています。
また、いずれの社外役員とも当社及び当社の重要な子会社との間に特別な利害関係は無く、取引所が独立性を欠くおそれがあるとして規定する独立役員の独立性基準のいずれにも抵触しないことから、一般株主と利益相反の生じるおそれがないと判断し、独立役員に指定しています。
なお、社外役員の独立性基準については、社外役員と当社及び当社の重要な子会社との資本関係、人的関係、取引関係等の利害関係を総合的に検討し、金融商品取引所が定める基準を踏まえ、取締役会にて判断します。
③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
社外取締役及び社外監査役は取締役会に出席するとともに、グループ経営会議の内容を原則月2回報告を受けており、これらの機会を通じて意見交換を行うことで連携をとっています。
監査役は会計監査人と定期的に会合を持ち、監査計画、監査実施状況及び計算書類監査結果等について説明を受け、意見交換を行っています。
監査役、内部監査部は月1回程度会合を持ち、監査計画及び監査結果について情報を交換するなど連携を図っています。
(3) 【監査の状況】
① 監査役監査の状況
(a) 組織・人員
有価証券報告書提出日現在、当社監査役会は、監査役5名(うち、社外監査役3名)で構成され、常勤監査役1名が議長を務めています。常勤監査役 山﨑昭雄は、当社及びグループ会社で、財務経理及び内部監査部門を経験しています。社外監査役 福地啓子は、行政官として、国税当局において、長年税務に関する業務に従事し、現在は、税理士として税務・財務・会計に関する豊富な経験と高度な専門性、幅広い見識があります。両氏とも財務及び会計に関する相当程度の知見を有しています。また、専任スタッフ(4名)を監査役室に配置し、監査役が監査職務を円滑に実施するためのサポート体制を敷いています。
(b) 監査役、監査役会の活動状況
監査役は、監査役会が定めた監査役会規程に則り、監査方針・監査計画と職務分担を定め、経営に対する監視・検証を行います。
各監査役は、取締役会への出席、社長、取締役や経営執行部門との対話、内部監査部門との定期的な会合、及び国内外の拠点への往査により、グループの状況を把握し、必要に応じて意見表明を行っています。また、会計監査人からの監査実施状況及び監査結果に係る定期的報告を通じて、会計監査の独立性及び相当性を監視・検証しています。
常勤監査役は、主要会議に出席するほか、重要な決裁書類等の閲覧を行い、業務及び財産の状況を調査し、内部統制システムの構築及び運用状況の監視・検証を行っています。
監査役会は、2025年度は14回開催され、1回あたりの平均所要時間は57分でした。監査役会では協議・決議のほか、各監査役の監査活動状況を報告・共有し、適正な監査意見の形成に努めています。なお、個々の監査役の監査役会及び取締役会への出席状況については、下表に記載のとおりです。
(注1)常勤監査役 山下富弘及び社外監査役 関口典子の出席状況については、2025年6月27日に退任するまでに開催された監査役会及び取締役会を対象としています。
(注2)常勤監査役 相馬治子及び社外監査役 福地啓子の出席状況については、2025年6月27日の就任以降に開催された監査役会及び取締役会を対象としています。
2025年度における監査役会の主な協議事項及び決議事項は下表に記載のとおりです。
2025年度における監査役の監査活動の概要は下表に記載のとおりです。
② 内部監査の状況
当社の内部監査は、内部監査規程に基づいて、当社グループが遂行する業務全般を対象として、内部監査部が当社グループにおけるコンプライアンス、リスク管理に関する業務監査を実施しています。また、内部監査部は、内部統制の有効性、財務報告の信頼性を確保するため、金融商品取引法に基づく内部統制の整備状況及び運用状況の評価を実施しています。
内部監査部は、グループCEO及び取締役会に対して、内部監査及び内部統制評価計画に関する年1回の定期報告を実施、また、内部監査結果並びに内部統制の評価結果に関する年2回の定期報告を実施しています。これらは、グループ経営会議等を通じてカンパニープレジデント、執行役員、各部門長に対して適宜報告がなされています。
なお、提出日現在において、内部監査部は19名で構成しています。
③ 会計監査の状況
(a) 監査法人の名称
有限責任監査法人トーマツ
(b) 継続監査期間
6年間
(c) 業務を執行した公認会計士
山野辺 純一
濵口 豊
小野 洋平
(d) 監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士27名、会計士試験合格者等4名、その他45名です。
(e) 監査法人の選定方針と理由
監査品質の維持・向上を実現するための体制を構築していること、独立性及び必要な専門性を有すること、当社の業務内容に対応して効率的な監査業務を実施できる相応の規模と海外ネットワークを持つこと等を勘案し、会計監査人の選定を判断します。
また、監査役会は、会計監査人が適切に職務を遂行することが困難と判断される等の場合には、株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任に関する議案の内容を決定します。
このほか、会計監査人が会社法第340条第1項各号のいずれかに該当すると認められる場合は、監査役全員の同意に基づき、会計監査人を解任します。
(f) 監査役及び監査役会による監査法人の評価
有限責任監査法人トーマツの監査遂行能力を①監査法人の品質管理、②監査チーム、③監査報酬等、④監査役とのコミュニケーション、⑤経営者等との関係、⑥グループ監査、⑦不正リスクの7項目について、監査役会が評価し、会計監査が適正に行われることを確保する体制を備えていると判断しました。
その結果、現会計監査人は当社の会計監査人の選任及び再任の基準を満たしていることから、2026年度における会計監査人は有限責任監査法人トーマツを再任することに監査役会で同意しました。
④ 監査報酬の内容等
(a) 監査公認会計士等に対する報酬
(注) 提出会社における前連結会計年度の非監査業務の内容は、非財務情報開示に関するアドバイザリー業務です。連結子会社における当連結会計年度の非監査業務の内容は、非財務情報開示に関するアドバイザリー業務です。
(b) 監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬((a)を除く)
(注) 連結子会社における前連結会計年度および当連結会計年度の非監査業務の内容は、税務に関するアドバイザリー業務等です。
(c) その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
(前連結会計年度)
重要性が乏しいため、記載を省略しています。
(当連結会計年度)
重要性が乏しいため、記載を省略しています。
(d) 監査報酬の決定方針
該当事項はありませんが、監査報酬は会社法の定めに従い監査役会の同意を得たうえで決定しています。
(e) 監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
当社監査役会は、会計監査人の監査計画の内容、前事業年度の監査計画と実績の比較、監査時間及び報酬額の推移等を確認し、検討した結果、会計監査人の報酬等の額について会社法第399条第1項及び同条第2項に基づき同意しています。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
(a) 役員の報酬等の概要
当社は、取締役会が会社の持続的成長と中長期的な企業価値の向上を促し、収益力・資本効率等の改善を図っていくうえで、役員報酬制度が果たす役割を重視し制度設計を行っています。
具体的な取締役の報酬体系及び決定方針については、コーポレートガバナンスに関する基本方針に定めており、社外取締役を除く取締役の報酬は、固定報酬である基本報酬、及び業績連動報酬として短期的な業績に応じた報酬である賞与、並びに中長期的な企業価値向上を反映する株式報酬によって構成されており、社外取締役の報酬は基本報酬のみによって構成されています。個人別の報酬額、報酬の種類毎の支給割合、業績連動報酬の支給率、その他役員報酬に係る事項は、報酬委員会の答申を受けて取締役会において決定しています。
取締役の報酬の総額は株主総会決議の限度額内とし、基本報酬及び賞与の総額については、2021年6月29日開催の第97回定時株主総会の決議により年額8億円以内(うち、社外取締役年額1億円以内)、株式報酬については、2025年6月27日開催の第101回定時株主総会の決議により基本報酬及び賞与の限度額とは別枠で1事業年度当たり580,000ポイント(通常1ポイント=当社株式1株)を上限としています。なお、株式報酬制度の導入により、ストック・オプションの新規付与を取りやめています。
取締役の個人別の報酬額の水準は原則として各取締役の役位に応じて規定され、社会水準の動向及び当社を取り巻く長期的な事業環境の変化等を考慮して決定されます。
監査役の報酬の総額は、株主総会決議の限度額内で監査役の協議により決定することとしており、2025年6月27日開催の第101回定時株主総会の決議により報酬等の総額を年額120百万円以内としており、基本報酬のみによって構成されています。
(b) 報酬の決定方針を決定する機関及び活動の状況
当社の取締役の報酬の額またはその算定方法の決定に関する決定権限は報酬委員会の答申を受けた取締役会が有しています。
報酬委員会は、社外取締役全員によって構成され、取締役の考課、報酬体系及び水準、取締役会の実効性の分析・評価、顧問の報酬体系及び水準について審議し、取締役会に答申する役割を担っています。報酬委員会は、当事業年度においては4回開催し、取締役の報酬体系及び水準、考課等について審議、取締役会への答申を行い、取締役会では、報酬委員会からの答申に基づき、報酬に関する事項を決定しました。当事業年度中に支給された取締役の個人別の報酬は、こうした決定を経て支給されており、取締役会は当該方針に沿うものであると判断しています。
(c) 業績連動報酬と業績連動報酬以外の支給割合
社外取締役を除く取締役の報酬は、固定報酬である基本報酬と業績連動報酬である賞与及び株式報酬により構成されています。基準となる役位毎の支給割合は以下のとおりです。
(注)1. 業績連動報酬である賞与及び株式報酬の変動により、支給割合は変動します。
2. 2025年度より取締役の報酬制度の一部改定を行い、社外取締役を除く取締役について、より一層の業績及び企業価値向上の動機付けを目的に固定報酬である基本報酬の割合を報酬全体の半分未満に引き下げ、業績連動報酬である賞与及び株式報酬の割合を拡大しました。
(d) 業績連動報酬の算定方法
(賞与の算定方法)
賞与は、当該事業年度の目標達成への動機づけを目的としており、賞与支給基準額の評価ウェイトについては、財務指標である営業利益に50%、ROEに40%、非財務指標である労働災害度数率に10%を評価指標の基準とした上で総合的に勘案し、業績連動係数のレンジはそれぞれ基準額の0~200%の範囲内で変動します。賞与は、原則として年1回支給され、個別の支給時期は取締役会で決定します。
なお、2025年度の連結営業利益の額は346億円、ROEは5.0%で、労働災害度数率は、当社及び連結子会社の従業員と臨時・正規外従業員の延べ総労働時間と労働災害発生件数を用いて算出します。
(株式報酬の算定方法)
株式報酬は、中長期的な企業価値向上のための目標達成への動機づけと株主の皆様との利益意識の共有を目的としています。事業年度末日時点において取締役(社外取締役を除く)の地位にあった者に対して、当社の定時株主総会の日に、役位に応じた(表1)の役位別基礎ポイントに業績連動指標(KPI)の実績値に応じて変動する業績連動係数を乗じた数のポイントを付与し、当該ポイント数に応じた当社の普通株式を交付します。
業績連動係数は(表2)の通り各KPI毎に評価ウェイトが定められています。業績連動係数に乗じる評価ウェイトについては、財務指標である親会社株主に帰属する当期純利益に30%、ROICに30%、非財務指標等関連である事業拡大分野売上高に10%、配当性向に10%、ネイチャーポジティブ(自然資本)経営の推進に10%、従業員エンゲージメントに10%です。また、業績連動係数のレンジはそれぞれ基準額の0~150%の範囲内で変動します。
なお、2025年度の親会社株主に帰属する当期純利益の額は556億円、ROICは1.2%、配当性向は58.9%で、事業拡大分野については将来の事業ポートフォリオの中核に掲げるサステナブルビジネス及び木質バイオマスビジネス等を対象とします。ネイチャーポジティブ(自然資本)経営の推進は、気候変動対策(GX:グリーントランスフォーメーション、CN:カーボンニュートラル)及び、サーキュラーエコノミー等の取り組みを反映させます。従業員エンゲージメントについては、従業員一人ひとりの成長と能力発揮を通じた会社や仕事に対しての愛着や意欲等を、エンゲージメントサーベイを実施した結果に基づき評価します。
役位別基礎ポイントは、当該月の1日時点における役位に応じて(表1)に定める。
(表1)
(表2)
(注1)
親会社株主に帰属する当期純利益の業績連動係数は、当該評価対象期間における親会社株主に帰属する当期純利益の実績値に応じて、下表のとおり算出される数値とする。
(注2)
連結ROICの業績連動係数は、当該評価対象期間における連結ROICの実績値に応じて、下表のとおり算出される数値とする。
② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
(注)業績連動報酬である「賞与」及び「株式報酬」の報酬額は、当事業年度において計上した引当費用の額であり、実際の支給総額とは異なります。
③ 報酬等の総額が1億円以上である者の連結報酬等の総額等
(注)業績連動報酬である「賞与」及び「株式報酬」の報酬額は、当事業年度において計上した引当費用の額であり、実際の支給総額とは異なります。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社では、専ら株価の変動又は配当金の受領を目的として保有する株式を純投資目的とし、それらの目的に加え当社の中長期的な企業価値の向上に資すると判断し保有する株式を純投資目的以外として区分しています。
② 提出会社における株式の保有状況
当社及び連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最も大きい会社(最大保有会社)である当社については以下のとおりです。
(a) 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
(ⅰ)保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社グループは、取引先との業務提携、長期的かつ安定的な関係強化・維持等の観点から、経営戦略の一環として、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資すると判断される株式について、政策的に保有しています。政策保有株式については、毎年、取締役会において、保有目的が適切か、保有にともなう便益やリスクが資本コストに見合っているか等を具体的に精査し、保有の適否等について検証しており、保有の合理性が希薄化した株式については、適宜・適切に売却し、政策保有株式の縮減を進めています。また、当社グループは、政策保有株式として保有している会社から当社株式の売却の申出があった場合、売却を妨げる行為は行いません。
また、政策保有株式に係る発行会社の経営方針を尊重したうえで、各議案が発行会社の中長期的な企業価値の向上に資すること、株主価値の毀損につながるものでないこと等、当社グループへの影響を総合的に判断して議決権を行使するとともに、必要に応じて、議案の内容について発行会社等と対話することとしています。
なお、2025年12月23日の当社取締役会においてグループ会社が保有する政策保有株式について、個別銘柄ごとに前述の観点にて保有の合理性を検証しました。
2025年5月30日公表の中期経営計画2027では、2025年度から2027年度までの3年間に、当社が保有する政策保有株式を450億円、当社グループ会社の退職給付債務に対し積立超過となっている退職給付信託拠出株式を210億円の合計660億円の縮減を計画しています。中長期的には政策保有株式は2024年度から2030年度までで総額850億円の縮減を見込んでいます。今後も保有の合理性検証を厳格化することで、着実に縮減を進めていきます。株式の縮減で得た資金により、成長投資や研究開発の継続的な資金の確保と株主還元強化の両方を実現していきます。
(ⅱ)銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(注) 「非上場株式以外の株式」には、株式分割による増加は含めていません。
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
(ⅲ)特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注) 1.「当社の株式の保有の有無」は株主名簿をもとに保有の有無を記載しています。なお、当社が保有する株式の発行会社の関係会社による保有は含めていません。
2.ザ・パック㈱は、当期に1株につき、3株の割合で株式分割を行っているため株式数が増加しています。
3.特種東海製紙㈱は、当期に1株につき、3株の割合で株式分割を行っているため株式数が増加しています。
4.サッポロホールディングス㈱は、当期に1株につき、5株の割合で株式分割を行っているため株式数が増加しています。
5.コクヨ㈱は、当期に1株につき、4株の割合で株式分割を行っているため株式数が増加しています。
6.㈱ゴールドウインは、当期に1株につき、3株の割合で株式分割を行っているため株式数が増加しています。
7.当該銘柄の貸借対照表計上額が当社の資本金額の100分の1以下であり、かつ貸借対照表計上額の大きい順の60銘柄に該当しないために記載を省略しています。
8.「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しています。
みなし保有株式
該当事項はありません。
(b) 保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
5 【従業員の状況等】
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
当社グループは、「経営基盤の強化」をベースとして「資本効率向上」「ポートフォリオ転換」「サステナビリティ促進」といった中長期の経営戦略を確実に実行するため、人財の「確保」「成長」「活躍」を人財戦略の三本柱と位置づけ、重点的に取り組んでいます。
以下の通り、この三本柱を強化、改善する取組を実施しています。経営戦略の実現に必要となる専門性・経験・多様性を備えた人財を計画的に確保・育成し、社内外から機動的に配置するとともに、自律的に学び、挑戦・成長し続けられる環境を整備することで、一人ひとりの人財が活躍し、人的資本と企業価値の向上が好循環する組織の実現を目指しています。
1.人財の確保
処遇の改善などにより、当社の事業の経営基盤を支えるプラントエンジニア職・製造現場の担い手について、安定的な確保を優先課題として取り組むとともに、「資本効率向上」「ポートフォリオ転換」「サステナビリティ促進」に不可欠な専門人財(グローバル、研究開発、新規事業等)の獲得を強化しています。
2.人財の成長
従業員一人ひとりの自律的な学びを支援するための多様な学習機会や教育環境を整備し、「従業員スキルマップ」の整備・可視化(職種とスキル・レベルの組み合わせで約3,000種類に分類)を進め、個々の成長と最適配置を両立させる仕組みを構築しています。さらに、情報共有プラットフォーム「Oji Library」、「グループ営業表彰制度」を新設し、グループ内に蓄積された知見や成功事例を共有し、属人的なノウハウを組織知へ転換することで、組織全体の学習力と価値創造力の向上を図っています。
3.人財の活躍
退職一時金の給与化などの報酬、処遇の見直しや、勤務地限定性などの働き方の柔軟性向上、エンゲージメントサーベイの実施と結果のフィードバック、経営層によるタウンホールミーティングの実施を通じて、従業員エンゲージメントの向上に取り組んでいます。「働きがい」と「働きやすさ」の両立を推進し、多様な人財が能力を最大限発揮できる環境整備を進めています。
また、当社グループにおける従業員の給与その他の給付の額及び内容については、従業員の生活基盤を支える重要な要素であるとの認識のもと、物価動向や社会情勢、賃金の世間水準等の外部環境に加え、当社グループ各社の経営状況や将来見通しを総合的に勘案し、人財の確保及び定着につながるよう、適切に決定しています。
そのうえで、個々の処遇については、在籍等級における役割期待に基づく公平性・納得性の高い処遇を実現するため、役割等級制度を基盤とし、一人ひとりの役割発揮及び成果を適切に評価し、給与等へ反映することで、人財の成長、活躍につなげています。
(2) 【従業員の状況】
① 連結会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1.従業員数は、就業人員を元に集計しており、出向者を除き、出向受入者を含めています。
2.臨時従業員数は総数が100分の10未満であるため記載を省略しています。
② 提出会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1.従業員数は就業人員を元に集計しており、出向者を除き、出向受入者を含めています。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。
3.臨時従業員数は総数が100分の10未満であるため記載を省略しています。
③ 最大人員会社の状況
ア 当事業年度における従業員数が最も多い会社
王子製紙㈱
2026年3月31日現在
(注) 1.従業員数は、就業人員を元に集計しており、出向者を除き、出向受入者を含めています。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。
3.臨時従業員数は総数が100分の10未満であるため記載を省略しています。
イ 上記アの会社の次に従業員数が多い会社
王子コンテナー㈱
2026年3月31日現在
(注) 1.従業員数は、就業人員を元に集計しており、出向者を除き、出向受入者を含めています。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。
3.臨時従業員数は総数が100分の10未満であるため記載を省略しています。
④ 労働組合の状況
労使関係について特に記載すべき事項はありません。
⑤ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
当社グループでは、王子グループ人財理念に従って、人財確保、人財育成に取り組んでおり、その前提として、「コンプライアンス・安全・環境の徹底」、「人権の尊重、インクルージョン&ダイバーシティ」、「人財活用(実力主義に基づく公正な処遇とエンゲージメント向上)」を社内環境整備方針の基盤としています。
労働者の男女の賃金の差異について、当社グループでは性別により賃金の取り扱いに差を設けていません。男女の賃金の差異が生じる主な理由は、勤続年数の差、構成差(管理職比率・総合職比率の男女差)によるものです。なお、人的資本に関する取組は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組(4)人的資本の強化」において記載しています。
ア 提出会社
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものです。
イ 連結子会社
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものです。
第5 【経理の状況】
1 連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号)に基づいて作成しています。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1963年大蔵省令第59号。以下、「財務諸表等規則」といいます。)に基づいて作成しています。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しています。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の財務諸表について、有限責任監査法人トーマツによる監査を受けています。
3 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組について
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組を行っています。具体的には、会計基準等の内容を適切に把握し、会計基準等の変更等について的確に対応することができる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入しています。
また、公益財団法人財務会計基準機構の行うセミナーに参加しています。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結貸借対照表】
② 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③ 【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
④ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1.連結の範囲に関する事項
(1) 連結子会社の数
前連結会計年度217社 当連結会計年度215社
主要な連結子会社の社名は、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載しているため、記載を省略しています。
なお、当連結会計年度より7社を新たに連結の範囲に加えています。その要因は取得5社、新規設立2社です。また、9社を連結の範囲から除外しています。その要因は株式売却7社、合併1社、重要性の低下1社です。
(2) 主要な非連結子会社
㈱苫小牧エネルギー公社、㈱DHC銀座
(3) 非連結子会社について連結の範囲から除外した理由
非連結子会社は、いずれも小規模であり、全体の総資産、売上高、当期純損益(持分相当額)及び利益剰余金(持分相当額)等が、連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないため、連結の範囲から除いています。
2.持分法の適用に関する事項
(1) 持分法適用の関連会社の数
前連結会計年度20社 当連結会計年度19社
主要な持分法適用の関連会社の社名は、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載しているため、記載を省略しています。
なお、当連結会計年度より2社を新たに持分法適用の範囲に加えています。その要因は取得1社、新規設立1社です。また、3社を持分法適用の範囲から除外しています。その要因は株式売却2社、清算1社です。
(2) 持分法を適用していない主要な非連結子会社及び関連会社
㈱苫小牧エネルギー公社、㈱DHC銀座
(3) 持分法を適用していない非連結子会社及び関連会社に持分法を適用しない理由
持分法を適用していない非連結子会社及び関連会社は、全体の当期純損益(持分相当額)及び利益剰余金(持分相当額)等が、連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないため、持分法の適用範囲から除いています。
3.連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社のうち、Oji Papéis Especiais Ltda.、Celulose Nipo-Brasileira S.A.、江蘇王子製紙有限公司、Oji Fibre Solutions (NZ) Ltd.、Walki Oy、AustroCel Hallein GmbH他105社の決算日は12月31日であり、連結財務諸表の作成にあたっては、各社の決算日現在の財務諸表を使用しています。ただし、連結決算日との間に生じた重要な取引については、連結上必要な調整を行っています。一部の連結子会社は、連結決算日現在で本決算に準じた仮決算を行った財務諸表を基礎としています。
なお、当連結会計年度より、Quy Nhon Plantation Forest Co. of Vietnam Ltd.は決算日を3月31日から12月31日に変更しています。この決算期変更により、当連結会計年度は2025年4月1日から2025年12月31日までの9ヶ月間を連結しています。
4.会計方針に関する事項
(1) 重要な資産の評価基準及び評価方法
① 有価証券
満期保有目的の債券 ……………………… 償却原価法
その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの …… 時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、
売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等 ………………… 移動平均法による原価法
② デリバティブ
時価法
③ 棚卸資産
主として総平均法による原価法
(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
(2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
① 有形固定資産(リース資産を除く)
定率法(ただし、1998年4月1日以降に取得した建物(附属設備を除く)、2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物、並びに一部の連結子会社については定額法)
② リース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法
(3) 重要な引当金の計上基準
貸倒引当金
当連結会計年度末現在に有する債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率による計算額を、貸倒懸念債権等の特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。
(4) 退職給付に係る会計処理の方法
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっています。
② 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
数理計算上の差異は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間(10~15年)等による定額法により翌連結会計年度から費用処理しています。
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間(11~19年)による定額法により費用処理しています。
③ 小規模企業等における簡便法の採用
一部の連結子会社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用しています。
(5) 重要な収益及び費用の計上基準
当社グループは、下記の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:企業が履行義務の充足時に(又は充足するにつれて)収益を認識する
① 製品・商品の販売
当社グループは、主にパルプ・紙製品等の製造販売及び商品の仕入販売を行っています。このような製品・商品の販売については、製品・商品が顧客に引渡された時点において顧客が当該製品・商品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断していることから、当該製品・商品の引渡時点で収益を認識しています。ただし、日本国内における販売において出荷から顧客への引渡しまでの期間が通常の期間である場合には、出荷時点で収益を認識しています。また、当社グループが代理人として商品の販売に関与している場合には、純額で収益を認識しています。本人又は代理人のいずれで取引を行っているかは、顧客に商品を移転する前に特定された商品を支配しているかに基づき判断しています。なお、顧客への製品・商品の出荷及び配送活動は、製品・商品を移転する約束を履行するための活動として処理し、履行義務として認識していません。
② 役務の提供(工事契約含む)
当社グループは、主にエンジニアリング事業や物流事業において役務提供を行っています。役務提供については、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき一定の期間にわたり収益を認識しています。進捗度は、見積原価総額に対する実際原価の割合で算出しています(インプット法)。ただし、契約における取引開始日から完全に履行義務を充足すると見込まれる時点までの期間がごく短い場合には、一定の期間にわたり収益を認識せず、完全に履行義務を充足した時点で収益を認識しています。
収益認識に関する判断事項
取引価格は、顧客との契約において約束された対価から、値引き及びリベートなどの変動対価を控除した金額で算定しています。これらの変動対価には見積りの要素が含まれています。見積りは、見積りが行われた時点での当社グループの過去の経験及び顧客との交渉による合理的な予想に基づいており、重要な戻入が生じない可能性が非常に高い範囲で取引価格に含めています。
契約の大部分は単一の履行義務を有しており、その取引価格は契約に記載されています。複数の履行義務を有する契約については、当社グループは独立販売価格に基づいて取引価格を各履行義務に配分します。独立販売価格は、当社グループが約束した財又はサービスを個別に顧客に販売するであろう価格です。
契約における対価は、顧客へ製品・商品引渡し、役務提供を行った時点から主として1年以内に受領しています。なお、重要な金融要素は含んでいません。
(6) 重要な外貨建の資産又は負債の本邦通貨への換算の基準
外貨建金銭債権債務は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しています。なお、在外子会社等の資産及び負債並びに収益及び費用は、各社の決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は純資産の部における為替換算調整勘定及び非支配株主持分に含めて計上しています。
(7) 重要なヘッジ会計の方法
① ヘッジ会計の方法
主として繰延ヘッジ処理を採用しています。
なお、為替予約等が付されている外貨建金銭債権債務等については、振当処理の要件を満たしている場合は振当処理を、金利スワップについては、特例処理の要件を満たしている場合は特例処理を、金利通貨スワップについては、一体処理(特例処理、振当処理)の要件を満たす場合は一体処理を採用しています。
② ヘッジ手段とヘッジ対象
ヘッジ手段 ヘッジ対象
先物為替予約 外貨建金銭債権債務及び外貨建予定取引
通貨スワップ 外貨建金銭債権債務
金利通貨スワップ 外貨建借入金
金利スワップ 借入金
商品スワップ 原材料及び電力
③ ヘッジ方針
当社グループのリスク管理方針に基づき、通常業務を遂行する上で発生する為替変動リスク、金利変動リスク、原材料及び電力の価格変動リスクをヘッジすることとしています。
④ ヘッジの有効性評価の方法
ヘッジ手段及びヘッジ対象について、毎連結会計年度末に、個別取引ごとのヘッジ効果を検証していますが、ヘッジ手段とヘッジ対象の資産・負債について、元本・利率・期間等の重要な条件が同一の場合は、本検証を省略することとしています。
(8) のれんの償却方法及び償却期間
個別案件ごとに判断し、20年以内の合理的な年数で均等償却を行っています。金額が僅少なものについては発生年度に全額償却しています。
(9) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
連結キャッシュ・フロー計算書における資金(現金及び現金同等物)は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3か月以内に償還期限の到来する短期投資からなります。
(重要な会計上の見積り)
1.固定資産の減損
当社グループは、有形固定資産、のれんを含む無形固定資産等について、資産又は資産グループの減損の兆候の有無を判定しています。資産又は資産グループが減損している可能性を示す兆候が存在し認識の必要が生じた場合には、当該資産又は資産グループの回収可能価額の見積りを行っています。資産又は資産グループの回収可能価額は正味売却価額と使用価値のいずれか高い方の金額としており、資産又は資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回るものについて、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該損失を減損損失として計上しています。使用価値の算定にあたっては、資産又は資産グループの経済的残存使用年数や将来キャッシュ・フロー、割引率等について、一定の仮定に基づいています。
当連結会計年度に識別した固定資産の減損に関する重要な会計上の見積りは次のとおりです。
(ホームケア事業における固定資産の減損損失の認識判定及び測定)
生活産業資材セグメントにおいて日本のホームケア事業は、国内市場向けに家庭紙の製造・販売を行っていますが、厳しい収益環境に晒されており、当連結会計年度においては、コストアップに伴う製品価格の見直しや販売数量の拡大等の収益対策に努めたものの、営業損益の悪化が継続しており、同事業に係る固定資産(6,290百万円)について減損の兆候が認められることから、減損損失の認識についての判定を行いました。
認識の判定においては、同事業に係る資産グループの使用見込み期間における事業計画を基礎とする将来キャッシュ・フローの見積りを行いました。当該事業計画には、当連結会計年度において実施した生産体制再構築によるコスト改善に加え、主要原料であるパルプの購入価格についてパルプ市況の予測に基づく価格の動向、一定の値上げ予定を織り込んだ販売価格の見込み、製品の今後の需要予測、コストダウン計画等、一定の仮定が含まれます。
判定の結果、同事業に係る資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回ることから当社グループは連結損益計算書において減損損失5,138百万円を計上し、連結貸借対照表において同事業に係る固定資産1,152百万円を計上しています。なお、回収可能価額は使用価値を用いて算定していますが、使用価値の算定に用いた割引率についても一定の仮定が含まれます。
上記の重要な仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定しており、適切であると考えていますが、パルプ価格の動向や製品の販売価格の動向、製品需要等の変化によって将来の事業計画に影響を与える可能性があり、見直しが必要となった場合、将来の連結財務諸表において認識する金額に影響を与える可能性があります。
(家庭紙原紙事業における固定資産の減損テスト)
生活産業資材セグメントにおいて中国の家庭紙原紙事業は、主に中国及び日本市場向けに家庭紙原紙の製造・販売を行っていますが、中国市場の競争激化等により、営業損益の悪化が継続していることから、当連結会計年度においても事業計画の進捗を注視する状況が続いており、同事業に係る固定資産(8,984百万円)について減損の兆候が認められることから、国際会計基準第36号「資産の減損」に従い、減損テストを実施しました。
減損テストを実施するにあたり、同事業に係る資産グループの回収可能価額を処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方により測定しています。このうち使用価値は、将来キャッシュ・フローの見積りの割引現在価値として算定しており、将来キャッシュ・フローは、将来の事業計画を基礎としています。将来の事業計画にはパルプ市況の予測に基づくパルプの購入価格等の原燃料価格とそれを踏まえた販売価格の見込み、市場成長率の予測を見込んだ今後の製品需要等に基づく販売数量、及び設備稼働状況に基づく生産数量の見込み、コストダウン等について一定の仮定が含まれます。また、割引率についても一定の仮定が含まれます。
判定の結果、同事業に係る資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回ることから当社グループは連結損益計算書において減損損失4,615百万円を計上し、連結貸借対照表において同事業に係る固定資産4,368百万円を計上しています。
上記の重要な仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定しており適切であると考えていますが、販売価格や製品需要、原燃料価格等の変化によって将来の事業計画に影響を与える可能性があり、見直しが必要となった場合、将来の連結財務諸表において認識する金額に影響を与える可能性があります。
2.繰延税金資産の回収可能性
(1)当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
当連結会計年度の連結財務諸表に計上した繰延税金資産の金額については、「注記事項(税効果会計関係)」に記載しています。
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社グループは、将来減算一時差異、繰越欠損金及び未使用の繰越税額控除について、それらに係る税金の額から将来の会計期間において回収が見込まれない税金の額を控除して繰延税金資産を計上しています。将来の会計期間における回収可能性の判断は当社グループが策定した事業計画に基づく将来事業年度の課税所得の見積りを前提としています。
当社グループは、課税所得の見積りについて、経営者の最善の見積りと判断により決定しており適切であると考えていますが、将来の事業計画や経済条件等の変化、関連法令の改正・公布によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、将来の連結財務諸表において認識する金額に影響を与える可能性があります。
3.退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産
(1)当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
当連結会計年度の連結財務諸表に計上した退職給付会計に関する金額については、「注記事項(退職給付関係)」に記載しています。
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社グループは、従業員の退職給付に備えるため、連結会計年度末における見込額に基づき、退職給付債務から年金資産の額を控除して退職給付に係る負債又は退職給付に係る資産を計上しています。退職給付債務は、数理計算上の仮定に基づいて算出しています。この仮定には割引率、年金資産の長期期待運用収益率、退職率、死亡率等が含まれています。
当社グループは、これらの仮定は経営者の最善の見積りと判断により決定しており適切であると考えていますが、経済状況の変化による割引率や死亡率等の変化によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、将来の連結財務諸表において認識する金額に影響を与える可能性があります。
(未適用の会計基準等)
・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号 2024年9月13日)
・「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日)
ほか、関連する企業会計基準、企業会計基準適用指針、実務対応報告及び移管指針の改正
(1) 概要
国際的な会計基準と同様に、借手のすべてのリースについて資産・負債を計上する等の取扱いを定めるもの。
(2) 適用予定日
2028年3月期の期首より適用予定です。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
当該会計基準等の適用による影響額は、評価中です。
(表示方法の変更)
(連結貸借対照表)
前連結会計年度において、独立掲記していた「固定負債」の「長期預り金」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度においては「その他」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。
この結果、前連結会計年度の連結貸借対照表において、「固定負債」の「長期預り金」6,058百万円及び「その他」37,037百万円は、「その他」43,095百万円として組み替えています。
(連結損益計算書)
前連結会計年度において、独立掲記していた「販売費及び一般管理費」の「退職給付費用」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度においては「その他」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において、「販売費及び一般管理費」の「退職給付費用」△620百万円及び「その他」69,461百万円は、「その他」68,840百万円として組み替えています。
前連結会計年度において、独立掲記していた「営業外収益」の「受取保険金」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度においては「その他」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において、「営業外収益」の「受取保険金」3,130百万円及び「その他」5,886百万円は、「その他」9,016百万円として組み替えています。
前連結会計年度において、「特別利益」の「その他」に含めて表示していた「固定資産売却益」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において、「特別利益」の「その他」2,217百万円は、「固定資産売却益」951百万円、「その他」1,266百万円として組み替えています。
前連結会計年度において、独立掲記していた「特別損失」の「災害による損失」及び「固定資産除却損」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度においては「その他」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において、「特別損失」の「災害による損失」3,881百万円、「固定資産除却損」2,827百万円及び「その他」530百万円は、「その他」7,239百万円として組み替えています。
(連結キャッシュ・フロー計算書)
前連結会計年度において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めて表示していた「固定資産売却損益(△は益)」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することとしました。また、前連結会計年度において、独立掲記していた「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「固定資産除却損」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度においては「その他」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「固定資産除却損」2,827百万円及び「その他」△13,516百万円は、「固定資産売却損益(△は益)」△945百万円、「その他」△9,742百万円として組み替えています。
(連結貸借対照表関係)
※1 非連結子会社及び関連会社に対するものは次のとおりです。
※2 担保に供している資産
① 担保に供している資産は次のとおりです。
(注)1.上記のうち、()内書は工場財団抵当権又は工場財団根抵当権を設定しています。
2.売掛金のうち連結子会社に対する売掛金519百万円(前連結会計年度546百万円)、短期貸付金のうち連結子会社に対する短期貸付金451百万円(前連結会計年度791百万円)並びに投資有価証券のうち連結子会社株式388百万円(前連結会計年度361百万円)は、連結貸借対照表上、相殺消去しています。
② 担保付債務は、次のとおりです。
(注) 上記のうち、()内書は工場財団抵当権又は工場財団根抵当権を設定している債務です。
3 偶発債務
保証債務
連結子会社以外の関係会社及び従業員等の金融機関からの借入金等に対して次のとおり保証を行っています。
4 受取手形割引高等
※5 「土地の再評価に関する法律」(1998年3月31日公布法律第34号)及び「土地の再評価に関する法律の一部を改正する法律」(2001年3月31日公布法律第19号)に基づき、一部の連結子会社において2002年3月31日に事業用の土地の再評価を行っています。
なお、再評価差額については、「土地の再評価に関する法律の一部を改正する法律」(1999年3月31日公布法律第24号)に基づき、当該再評価差額に係る税金相当額を「再評価に係る繰延税金負債」として負債の部に計上し、これを控除した金額を「土地再評価差額金」として純資産の部に計上しています。
① 再評価の方法 「土地の再評価に関する法律施行令」(1998年3月31日公布政令第119号)第2条第3号に定める固定資産税評価額及び同条第4号に定める地価税の課税価格の基礎となる土地の価額に基づいて算出
② 再評価を行った年月日 2002年3月31日
6 貸出コミットメント(借手側)
当社は、不測の事態が発生した際に、機動的かつ安定的に資金調達できるように、取引銀行と貸出コミットメント契約を締結しています。
連結会計年度末における貸出コミットメントに係る借入未実行残高は次のとおりです。
※7 減価償却累計額には、減損損失累計額を含めて表示しています。
※8 直接減額方式による圧縮記帳の実施額は次のとおりです。
(連結損益計算書関係)
※1 一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費は、次のとおりです。
※2 期末棚卸高は収益性の低下に伴う簿価切下後の金額であり、次の棚卸資産評価損が売上原価に含まれています。
※3 固定資産売却益の内訳は、次のとおりです。
※4 退職給付信託返還益
連結子会社において、退職給付信託資産が退職給付債務に対して大幅な積立超過の状況であり、今後もその状態が継続すると見込まれることから、退職給付信託資産の一部返還を受けました。これに伴い、返還された退職給付信託資産に対応する未認識数理計算上の差異を一括処理したものです。
※5 事業構造改善費用
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
事業構造改善費用は、主にOji Fibre Solutions (NZ) Ltd.の、段ボール原紙を製造するペンローズ工場の閉鎖に伴う関連費用及び減損処理額と、キンレース工場の段ボール原紙事業見直しに伴い排水処理設備等の更新を中止したことに伴う当該資産の減損処理額です。
なお、事業構造改善費用に含まれる固定資産の減損損失のうち、Oji Fibre Solutions (NZ) Ltd.に関連して発生した金額は6,994百万円です。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
事業構造改善費用には、主に以下の内容が含まれます。
※6 減損損失
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
主として以下の資産グループについて減損損失を計上しています。
当社グループは、事業用資産においては事業区分をもとに概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位ごとに、賃貸不動産及び遊休資産においては個別物件単位で、資産のグルーピングを行っています。
当連結会計年度において、営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなっている資産グループ等を対象とし、回収可能価額が帳簿価額を下回るものについて帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として特別損失に11,871百万円計上しています。このうち2,986百万円は減損損失として表示しており、8,884百万円は事業構造改善費用に含めて計上しています。
減損損失計上額の内訳は、建物及び構築物2,258百万円、機械装置及び運搬具3,094百万円、工具、器具及び備品88百万円、土地427百万円、植林立木261百万円、リース資産328百万円、建設仮勘定5,398百万円、その他14百万円です。
回収可能価額が正味売却価額の場合には、不動産鑑定評価基準等に基づき評価しています。回収可能価額が使用価値の場合には、将来キャッシュ・フローを5.1~17.0%で割り引いて算出しています。なお、将来キャッシュ・フローに基づく使用価値がマイナスの場合は、回収可能価額を零としています。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
主として以下の資産グループについて減損損失を計上しています。
当社グループは、事業用資産においては事業区分をもとに概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位ごとに、賃貸不動産及び遊休資産においては個別物件単位で、資産のグルーピングを行っています。
当連結会計年度において、営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなっている資産グループ等を対象とし、回収可能価額が帳簿価額を下回るものについて帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として特別損失に18,959百万円計上しています。このうち10,195百万円は減損損失として表示しており、8,764百万円は事業構造改善費用に含めて計上しています。
減損損失計上額の内訳は、建物及び構築物4,341百万円、機械装置及び運搬具11,189百万円、工具、器具及び備品83百万円、土地103百万円、植林立木1,715百万円、リース資産402百万円、建設仮勘定664百万円、のれん349百万円、その他110百万円です。
回収可能価額が正味売却価額の場合には、不動産鑑定評価基準等に基づき評価しています。回収可能価額が使用価値の場合には、将来キャッシュ・フローを6.2~9.7%で割り引いて算出しています。なお、将来キャッシュ・フローに基づく使用価値がマイナスの場合は、回収可能価額を零としています。
(連結包括利益計算書関係)
※1 その他の包括利益に係る組替調整額並びに法人税等及び税効果額
(単位:百万円)
(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注) 1.普通株式の自己株式の株式数の増加49,397,950株は、2024年12月12日開催の取締役会に基づく取得49,388,600株、単元未満株式の買取による増加5,927株、持分法適用の関連会社に対する持分変動に伴う当社株式の当社帰属分の増加3,423株です。
2.普通株式の自己株式の株式数の減少83,288株は、株式報酬型ストック・オプション行使への充当83,000株、単元未満株式の売渡による減少288株です。
3.普通株式の自己株式の当連結会計年度末株式数には、役員向け株式交付信託が保有する当社株式が
1,546,851株含まれています。
2.新株予約権及び自己新株予約権に関する事項
3.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(注) 1.2024年5月14日取締役会決議に基づく配当金の総額には、役員向け株式交付信託が保有する当社株式に対する配当金12百万円が含まれています。
2.2024年11月7日取締役会決議に基づく配当金の総額には、役員向け株式交付信託が保有する当社株式に対する配当金18百万円が含まれています。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(注) 配当金の総額には、役員向け株式交付信託が保有する当社株式に対する配当金18百万円が含まれています。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注) 1.普通株式の自己株式の株式数の増加58,912,025株は、2024年12月12日開催の取締役会に基づく取得による増加29,110,100株、2025年12月16日開催の取締役会に基づく取得による増加29,795,800株、単元未満株式の買取による増加6,125株です。
2.普通株式の自己株式の株式数の減少265,390株は、役員等向け株式交付信託が保有する当社株式の処分による減少221,085株、株式報酬型ストック・オプション行使への充当による減少44,000株、単元未満株式の売渡による減少164株、持分法適用の関連会社に対する持分変動に伴う当社株式の当社帰属分の減少141株です。
3.普通株式の自己株式の当連結会計年度末株式数には、役員等向け株式交付信託が保有する当社株式が1,325,766株含まれています。
2.新株予約権及び自己新株予約権に関する事項
3.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(注) 1.2025年5月13日取締役会決議に基づく配当金の総額には、役員等向け株式交付信託が保有する当社株式に対する配当金18百万円が含まれています。
2.2025年11月7日取締役会決議に基づく配当金の総額には、役員等向け株式交付信託が保有する当社株式に対する配当金23百万円が含まれています。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(注) 配当金の総額には、役員等向け株式交付信託が保有する当社株式に対する配当金23百万円が含まれています。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
※1 現金及び現金同等物の連結会計年度末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係は、次のとおりです。
※2 株式の取得により新たに連結子会社となった会社の資産及び負債の主な内訳
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
株式の取得により新たにWalki Holding Oy他20社を連結したことに伴う連結開始時の資産及び負債の内訳並びに株式の取得価額と取得による支出(純額)の関係は次のとおりです。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
株式の取得により新たにAustroCel Hallein GmbH他4社を連結したことに伴う連結開始時の資産及び負債の内訳並びに株式の取得価額と取得による支出(純額)の関係は次のとおりです。
3 重要な非資金取引の内容
退職給付信託資産の一部返還
(リース取引関係)
オペレーティング・リース取引
(借手側)
オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料
(単位:百万円)
(貸手側)
オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料
(単位:百万円)
(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社は、主要連結子会社との間でグループファイナンスを行っており、当社グループで必要な資金については、概ね当社が銀行借入やコマーシャル・ペーパー、並びに社債の発行等により一括して調達・管理しています。資金運用については、一時的な余資を預金等安全性の高い金融商品で運用することに限定しており、投機的な運用は行わない方針です。また、デリバティブは、後述するリスクを回避するために利用しており、投機を目的とした取引は行わない方針です。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク
営業債権である受取手形及び売掛金は、顧客の信用リスクに晒されています。また、グローバルに事業を展開していることから生じる外貨建ての営業債権は、為替の変動リスクに晒されていますが、外国為替市場の動向を勘案しながら、必要に応じて営業債務とネットしたポジションについて、先物為替予約取引を利用してリスクヘッジを行っています。
投資有価証券である株式は、主に業務上の関係を有する企業の株式であり、市場価格の変動リスクに晒されています。
営業債務である支払手形及び買掛金は、すべて1年以内の支払期日です。また、その一部には原材料等の輸入に伴う外貨建てのものがあり、為替の変動リスクに晒されていますが、必要に応じて先物為替予約取引を利用したリスクヘッジを行っています。
借入金のうち、短期借入金は、主に運転資金に係る資金調達であり、長期借入金は、主に成長投資等に係る資金調達です。借入金は金利の変動リスクに晒されていますが、一部については、金利スワップ取引及び金利通貨スワップ取引を利用してリスクヘッジを図っています。外貨建借入金は為替の変動リスクに晒されていますが、一部については、金利通貨スワップ取引を利用してリスクヘッジを図っています。
デリバティブ取引は、外貨建ての営業債権債務等に係る為替の変動リスクに対するヘッジを目的とした先物為替予約取引、通貨オプション取引及び通貨スワップ取引、借入金に係る支払金利の変動リスクに対するヘッジ等を目的とした金利スワップ取引、外貨建ての借入金に係る支払金利及び為替の変動リスクに対するヘッジを目的とした金利通貨スワップ取引並びに原材料及び購入エネルギー価格の変動リスクに対するヘッジを目的とした商品スワップ取引です。なお、ヘッジ会計に関するヘッジ手段とヘッジ対象、ヘッジ方針、ヘッジの有効性評価の方法等については、前述の「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されている「4.会計方針に関する事項(7)重要なヘッジ会計の方法」に記載しています。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
① 信用リスク(取引先の契約不履行等に係るリスク)の管理
グループ主要各社は、営業債権について取引先ごとの期日管理及び残高管理を行うとともに、各営業部門が主要取引先の状況を、適宜、モニタリングし、状況に応じて信用調査等を行うことにより、信用リスクの軽減を図っています。
デリバティブ取引の利用にあたっては、カウンターパーティーリスクを軽減するために、格付けの高い金融機関とのみ取引を行っています。
② 市場リスク(為替、金利等の変動リスク)の管理
当社及び一部の連結子会社は、通常業務を遂行する上で発生することが見込まれる外貨建ての営業債権債務や借入金等について、為替の変動リスクをヘッジするために、先物為替予約取引、通貨オプション取引及び通貨スワップ取引を利用しています。また、借入金に係る変動支払金利の変動リスクをヘッジするために、または、固定支払金利が将来の市中金利水準と乖離するリスクをヘッジするために、金利スワップ取引を利用しています。さらに一部の連結子会社は、原材料及び購入しているエネルギーの価格変動リスクをヘッジするために、商品スワップ取引を利用しています。
投資有価証券である株式については、定期的に時価や発行体(取引先企業)の財務状況等を把握し、取引先企業との関係を勘案して、適宜、保有状況を見直しています。
なお、デリバティブ取引については、リスク管理方法や管理体制等を定めたデリバティブ管理基準に従っています。連結子会社についても、当社のデリバティブ管理基準に準じた管理を行っています。
③ 資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払いを実行できなくなるリスク)の管理
当社は、当社との間でグループファイナンスを行っている連結子会社をはじめとする各部署から報告される入出金に関する情報等に基づき、適時に資金計画を作成・更新して、予め想定した手許流動性を維持することにより、流動性リスクを管理しています。また、取引銀行と貸出コミットメント契約を締結することにより、緊急の支払いにも対応可能な管理体制を整えています。
(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価には、市場価格に基づく価額のほか、市場価格がない場合には合理的に算定された価額が含まれています。金融商品の時価の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することもあります。また、「注記事項(デリバティブ取引関係)」におけるデリバティブ取引に関する契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
2.金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりです。
前連結会計年度(2025年3月31日)
1現金及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものは記載を省略しています。
※2市場価格のない株式等は、「資産(1) 投資有価証券」には含めていません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりです。
※3社債には、1年内償還予定の社債(連結貸借対照表計上額30,000百万円)を含めています。
※4長期借入金には、1年内返済予定の長期借入金(連結貸借対照表計上額69,929百万円)を含めています。
※5デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については( )で示しています。
当連結会計年度(2026年3月31日)
1現金及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものは記載を省略しています。
※2市場価格のない株式等は、「資産(1) 投資有価証券」には含めていません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりです。
※3長期借入金には、1年内返済予定の長期借入金(連結貸借対照表計上額37,792百万円)を含めています。
※4デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については( )で示しています。
(注1)金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注2)社債、長期借入金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しています。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:重要な観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しています。
(1)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(2)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注1)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
投資有価証券
上場株式等は取引所の価格によっており、活発な市場で取引されているため、その時価をレベル1の時価に分類しています。
デリバティブ
為替予約、通貨オプション、通貨スワップ、金利スワップ、金利通貨スワップは、取引先金融機関等から提示された価格等によっており、その時価をレベル2の時価に分類しています。金利スワップの特例処理及び金利通貨スワップの一体処理(特例処理、振当処理)によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、当該長期借入金の時価に含めて記載しています。商品デリバティブの内、活発な市場での取引がある場合には、その取引所等の価格を使用しているため、その時価をレベル1の時価に分類しています。取引先等から提示された価格等観察可能なインプットを使用して割り引いて算定する方法によっている場合には、その時価をレベル2の時価に分類しています。重要な観察できないインプットも使用して算定した場合には、レベル3の時価に分類しています。
社債
当社が発行する社債は、市場価格(公社債店頭売買参考統計値)に基づき算定しており、その時価をレベル2の時価に分類しています。
長期借入金
長期借入金は、元利金の合計額を、新規に同様の借入を行った場合に想定される利率で割り引いて算定しており、その時価をレベル2の時価に分類しています。変動金利による長期借入金の一部は金利スワップの特例処理、又は金利通貨スワップの一体処理(特例処理、振当処理)の対象とされており、当該金利スワップ及び金利通貨スワップと一体として処理された元利金の合計額を、同様の借入を行った場合に適用される合理的に見積もられる利率で割り引いて算定する方法によっています。
(注2)時価をもって連結貸借対照表計上額とする金融商品のうちレベル3の時価に関する情報
時価をもって連結貸借対照表計上額とする金融商品のうちレベル3の時価に関する情報は、当該時価の重要性が乏しいため、記載を省略しています。
(有価証券関係)
1.満期保有目的の債券
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
2.その他有価証券
前連結会計年度(2025年3月31日)
(注) 非上場株式及び出資金等(連結貸借対照表計上額 5,275 百万円)は、市場価格がない株式等のため、上表の「その他有価証券」には含めていません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注) 非上場株式及び出資金等(連結貸借対照表計上額 6,192 百万円)は、市場価格がない株式等のため、上表の「その他有価証券」には含めていません。
3.売却したその他有価証券
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
4.減損処理を行った有価証券
前連結会計年度及び当連結会計年度において、該当事項はありません。
なお、減損処理にあたっては、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には全て減損処理を行い、30~50%程度下落した場合には、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っています。
(デリバティブ取引関係)
1. ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
重要性が乏しいため記載を省略しています。
2. ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
(1) 通貨関連
前連結会計年度(2025年3月31日)
(注) 為替予約等の振当処理(ただし、予定取引をヘッジ対象としている場合を除く。)によるものは、ヘッジ対象とされている外貨建金銭債権債務と一体として処理されているため、その時価は、当該ヘッジ対象の時価に含めて記載しています。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注) 為替予約等の振当処理(ただし、予定取引をヘッジ対象としている場合を除く。)によるものは、ヘッジ対象とされている外貨建金銭債権債務と一体として処理されているため、その時価は、当該ヘッジ対象の時価に含めて記載しています。
(2) 金利関連
前連結会計年度(2025年3月31日)
(注) 金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、当該ヘッジ対象の時価に含めて記載しています。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注) 金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、当該ヘッジ対象の時価に含めて記載しています。
(3) 商品関連
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
該当事項はありません。
(退職給付関係)
1.採用している退職給付制度の概要
当社グループは、確定拠出型の制度として確定拠出型年金制度を、確定給付型の制度として確定給付型企業年金制度及び退職一時金制度を設けているほか、一部の連結子会社は複数事業主制度に係る企業年金制度に加入しています。なお、一部の連結子会社は確定給付型企業年金制度及び退職一時金制度において退職給付信託を設定しています。
また、従業員の退職等に際して、退職給付会計に準拠した数理計算による退職給付債務の対象とされない割増退職金を支払う場合があります。
2.確定給付制度(複数事業主制度を含む)
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く)
(2) 年金資産の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く)
(3) 簡便法を適用した制度の退職給付に係る負債の期首残高と期末残高の調整表
(4) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表
(注) 簡便法を適用した制度を含みます。
(5) 退職給付費用及びその内訳項目の金額
(注) 1.特別利益に計上しています。
2.事業構造改善に伴う割増退職金等であり、特別損失に計上しています。
3.移籍退職者に伴う割増退職金等であり、営業外費用に計上しています。
(6) 退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりです。
(7) 退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりです。
(8) 年金資産に関する事項
① 年金資産の主な内訳
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりです。
(注) 1.オルタナティブ投資は、主にヘッジファンド等への投資です。
2.年金資産の合計には、企業年金制度に対して設定した退職給付信託が前連結会計年度60%、当連結会計年度57%含まれています。
② 長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率を決定するため、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮しています。
(9) 数理計算上の計算基礎に関する事項
3.確定拠出制度
連結子会社の確定拠出制度(確定拠出制度と同様に処理する複数事業主制度を含む)への要拠出額は、前連結会計年度4,125百万円、当連結会計年度4,436百万円です。
4.その他の退職給付に関する事項
退職金制度として確定給付型企業年金制度を採用している連結子会社のうち、前連結会計年度の一部の連結子会社において、退職金制度の改定を行い、給付水準の見直しとともに、現役従業員の年金制度を確定給付型企業年金制度から確定拠出型年金制度へ全額移行しました。移行に伴う影響額は次のとおりです。
(ストック・オプション等関係)
1.ストック・オプションに係る連結会計年度における費用計上額及び科目名
該当事項はありません。
2.ストック・オプションの内容、規模及びその変動状況
(1) ストック・オプションの内容
(2) ストック・オプションの規模及びその変動状況
当連結会計年度において存在したストック・オプションを対象とし、ストック・オプションの数については、株式数に換算して記載しています。
① ストック・オプションの数
② 単価情報
3.ストック・オプションの権利確定数の見積方法
基本的には、将来の失効数の合理的な見積りは困難であるため、実績の失効数のみ反映させる方式を採用しています。
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(注) 税務上の繰越欠損金及びその繰延税金資産の繰越期限別の金額
前連結会計年度(2025年3月31日)
(※) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額です。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(※) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額です。
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異の原因があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
3.法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社及び一部の国内連結子会社は、グループ通算制度を適用しています。また、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っています。
(企業結合等関係)
取得による企業結合
当社は、連結子会社である Oji Europe Investment GmbH を通じて、AustroCel Hallein GmbH及び Gamma(Fiber)Holdings Four GmbHを傘下に有する Gamma(Fiber)Holdings Three GmbH の発行済株式の全てを取得し、同社を子会社化しました。
なお、Gamma(Fiber)Holdings Four GmbH及びGamma(Fiber)Holdings Three GmbHは、AustroCel Hallein GmbH社の株式を保有する純粋持株会社です。
1.企業結合の概要
(1)被取得企業の名称及びその事業の内容
①対象企業の名称 AustroCel Hallein GmbH(以下、AustroCel社)
事業の内容 溶解パルプ及びバイオエタノール製造・販売
②対象企業の名称 Gamma(Fiber)Holdings Four GmbH
事業の内容 純粋持株会社
③対象企業の名称 Gamma(Fiber)Holdings Three GmbH
事業の内容 純粋持株会社
(2)企業結合を行った主な理由
AustroCel社は、木質原料から溶解パルプやバイオ燃料(次世代バイオエタノール)等を製造する欧州で最も先進的なバイオリファイナリー企業の一つです。同社は、森林資源の価値を最大限まで活用した循環型廃棄物ゼロモデルを構築し、グローバルな顧客基盤にそのバイオ製品を提供しています。
当社グループは、「中期経営計画2027」において事業ポートフォリオの転換を加速させ、木質バイオマスビジネスの中核化を図るとしており、本買収は、当該戦略に基づくものです。
(3)企業結合日
2026年1月14日
(4)企業結合の法的形式
現金を対価とする株式取得
(5)結合後企業の名称
変更はありません。
(6)取得した議決権比率
100%
(7)取得企業を決定するに至った主な根拠
当社の連結子会社であるOji Europe Investment GmbHによる現金を対価とする株式取得であるため。
2.連結財務諸表に含まれている被取得企業の業績の期間
2025年12月31日をみなし取得日としており、被取得企業の決算日である12月31日現在の連結貸借対照表のみを連結しているため、当連結会計年度に係る連結損益計算書に被取得企業の連結業績は含まれていません。
なお、被取得企業の決算日は12月31日であり、連結決算日との差異は3ヶ月を超えないため、同社の会計年度に係る連結財務諸表を基礎として連結財務諸表を作成しています。
3.被取得企業の取得原価及び対価の種類ごとの内訳
取得の対価 現金及び預金 19,579百万円
取得原価 19,579百万円
4.主要な取得関連費用の内容及び金額
アドバイザリー費用等 1,184百万円
5.発生したのれんの金額、発生原因、償却方法及び償却期間
(1)発生したのれんの金額
38,925百万円
なお、のれんの金額は、当連結会計年度末において取得原価の配分が完了していないため、暫定的に算定された金額であります。
(2)発生原因
取得原価が取得した資産及び引き受けた負債に配分された純額を上回ったため、その超過額をのれんとして計上しています。
(3)償却方法及び償却期間
効果の発現する期間にわたって均等償却する予定であります。なお、償却期間については算定中であります。
6.企業結合日に受け入れた資産及び引き受けた負債の額並びにその主な内訳
流動資産 13,588百万円
固定資産 32,344百万円
資産合計 45,933百万円
流動負債 61,074百万円
固定負債 4,204百万円
負債合計 65,279百万円
7.企業結合が当連結会計年度の開始の日に完了したと仮定した場合の当連結会計年度の連結損益計算書に及ぼす影響の概算額及びその算定方法
売上高 28,389百万円
(概算額の算定方法)
企業結合が当連結会計年度開始の日に完了したと仮定して算定された売上高と、当連結損益計算書における売上高との差額を、影響の概算額としています。営業利益は、当連結会計年度における概算額の算定が困難であるため、記載していません。なお、当該注記は、監査証明を受けていません。
(収益認識関係)
1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注)「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメント等であり、商事、物流、エンジニアリング、不動産事業、コーポレート関連業務他を含んでいます。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
(注)1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメント等であり、商事、物流、エンジニアリング、不動産事業、コーポレート関連業務他を含んでいます。
2.「注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおり、当連結会計年度より、従来「その他」に区分していたサステナブルパッケージング事業、液体紙容器事業について「生活産業資材」に区分を変更しています。なお、前連結会計年度の顧客との契約から生じる収益を分解した情報については、変更後の区分により作成したものを記載しています。
2.契約資産及び契約負債の残高等
当社グループにおける顧客との契約から生じた契約資産及び契約負債の残高は、重要性が乏しいため、記載を省略しています。
3.残存履行義務に配分した取引価格
当社グループにおいては、個別の予想契約期間が1年を超える重要な取引がないため、実務上の便法を適用し、記載を省略しています。また、顧客との契約から生じる対価の中に、取引価格に含まれていない重要な金額はありません。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち、経済的特徴、製品の製造方法又は製造過程、製品を販売する市場又は顧客の種類等において類似性が認められるものについて集約し、「生活産業資材」、「機能材」、「資源環境ビジネス」、「印刷情報メディア」の4つとしています。報告セグメントに含まれない事業セグメント等は、「その他」としています。
なお、報告セグメントの業績をより適切に評価するために、当連結会計年度より、従来「その他」に区分していたサステナブルパッケージング事業、液体紙容器事業について「生活産業資材」に区分を変更しています。また、従来各報告セグメントに配賦していたグループ本社費用は、コーポレート関連業務として各セグメントには配賦せず「その他」に含めて表示する方法に変更しています。
なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分により作成したものを記載しています。
各セグメントの主要な事業内容は以下のとおりです。
生活産業資材・・・・・段ボール原紙・段ボール加工事業、白板紙・紙器事業、包装用紙・製袋事業、
サステナブルパッケージング事業、液体紙容器事業、
ホームケア事業、ウェルネスケア事業
機能材・・・・・・・・特殊紙事業、感熱事業、粘着事業、フィルム事業
資源環境ビジネス・・・植林・木材加工事業、パルプ事業、エネルギー事業
印刷情報メディア・・・新聞用紙事業、印刷・出版・情報用紙事業
その他・・・・・・・・商事、物流、エンジニアリング、不動産事業、コーポレート関連業務 他
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」における会計処理の方法と概ね同一です。
報告セグメントの利益は、営業利益の数値です。セグメント間の内部売上高又は振替高は、市場価格等に基づいています。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメント等であり、商事、物流、エンジニアリング、不動産事業、コーポレート関連業務他を含んでいます。
2.調整額は以下のとおりです。
(1) セグメント利益又は損失(△)の調整額1,289百万円は、主として内部取引に係る調整額です。
(2) セグメント資産の調整額△143,258百万円には、セグメント間債権債務消去等△171,382百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産28,123百万円が含まれています。
全社資産は、報告セグメントに配分していない投資有価証券です。
3.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っています。
4.減価償却費並びに有形固定資産及び無形固定資産の増加額には、長期前払費用とその償却額が含まれています。
5.有形固定資産及び無形固定資産の増加額には、企業結合による資産の増加は含めていません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注) 1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメント等であり、商事、物流、エンジニアリング、不動産事業、コーポレート関連業務他を含んでいます。
2.調整額は以下のとおりです。
(1) セグメント利益又は損失(△)の調整額1,571百万円は、主として内部取引に係る調整額です。
(2) セグメント資産の調整額△149,383百万円には、セグメント間債権債務消去等△155,929百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産6,545百万円が含まれています。
全社資産は、報告セグメントに配分していない投資有価証券です。
3.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っています。
4.減価償却費並びに有形固定資産及び無形固定資産の増加額には、長期前払費用とその償却額が含まれています。
5.有形固定資産及び無形固定資産の増加額には、企業結合による資産の増加は含めていません。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
報告セグメントと同一区分のため、記載を省略しています。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
(注) 売上高は最終顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しています。
(2) 有形固定資産
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手がないため、記載を省略しています。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
報告セグメントと同一区分のため、記載を省略しています。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
(注) 売上高は最終顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しています。
(2) 有形固定資産
(表示方法の変更)
前連結会計年度において独立掲記していた「中国」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度においては「アジア」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の「2.地域ごとの情報 (2)有形固定資産」の組替えを行っています。
この結果、前連結会計年度の「中国」137,817百万円、「アジア」165,611百万円は、「アジア」303,428百万円として組み替えています。
前連結会計年度において独立掲記していた「ニュージーランド」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度においては「オセアニア」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の「2.地域ごとの情報 (2)有形固定資産」の組替えを行っています。
この結果、前連結会計年度の「ニュージーランド」141,218百万円、「オセアニア」5,132百万円は、「オセアニア」146,350百万円として組み替えています。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手がないため、記載を省略しています。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1.「その他」の金額は、報告セグメントに含まれない事業セグメント等に係る金額です。
2.減損損失11,871百万円のうち、8,884百万円については特別損失の事業構造改善費用に計上しています。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注) 1.「その他」の金額は、報告セグメントに含まれない事業セグメント等に係る金額です。
2.減損損失18,959百万円のうち、8,764百万円については特別損失の事業構造改善費用に計上しています。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)「その他」の金額は、報告セグメントに含まれない事業セグメント等に係る金額です。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注)「その他」の金額は、報告セグメントに含まれない事業セグメント等に係る金額です。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
【関連当事者情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.関連当事者との取引
連結財務諸表提出会社及びその連結子会社と関連当事者との取引
従業員のための企業年金等
2.重要な関連会社に関する注記
重要な関連会社の要約財務情報
重要な関連会社に該当する会社はありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
1.関連当事者との取引
連結財務諸表提出会社及びその連結子会社と関連当事者との取引
従業員のための企業年金等
2.重要な関連会社に関する注記
重要な関連会社の要約財務情報
重要な関連会社に該当する会社はありません。
(1株当たり情報)
(注)1.株主資本において自己株式として計上されている役員等向け株式交付信託が保有する当社株式を、「1株当たり純資産額」の算定上、期末発行済株式総数から控除する自己株式に含めています(前連結会計年度1,546千株、当連結会計年度1,325千株)。また、「1株当たり当期純利益」及び「潜在株式調整後1株当たり当期純利益」の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めています(前連結会計年度1,546千株、当連結会計年度1,422千株)。
2.1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりです。
(重要な後発事象)
(自己株式の消却)
当社は、2026年5月13日開催の取締役会において、会社法第178条の規定に基づき、自己株式を消却することを決議し、2026年5月29日に実施しました。
(1) 消却した株式の種類:当社普通株式
(2) 消却した株式の総数:100,000,000株(消却前の発行済株式総数に対する割合9.9%)
(3) 消却日 :2026年5月29日
⑤ 【連結附属明細表】
【社債明細表】
(注) 1.「当期首残高」欄及び「当期末残高」欄の( )は、1年内償還予定の金額で内数です。
2.連結決算日後5年内における1年ごとの償還予定額は次のとおりです。
【借入金等明細表】
(注) 1.上記「平均利率」は、借入金等の期末残高に対する加重平均利率です。
2.リース債務の平均利率については、IFRS適用子会社はリース料総額に含まれる利息相当額を控除した金額でリース債務を計上していますが、日本基準を適用している当社及び子会社はリース料総額に含まれる利息相当額を控除する前の金額でリース債務を連結貸借対照表に計上しているため、記載していません。
3.長期借入金及びリース債務(1年以内に返済予定のものを除く)の連結決算日後5年内における1年ごとの返済予定額は以下のとおりです。
【資産除去債務明細表】
当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における資産除去債務の金額が、当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における負債及び純資産の合計額の100分の1以下であるため、記載を省略しています。
(2) 【その他】
当連結会計年度における半期情報等
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1.資産の評価基準及び評価方法
有価証券の評価基準及び評価方法
(1) 満期保有目的の債券 ……償却原価法
(2) 子会社株式及び関連会社株式 ……移動平均法による原価法
(3) その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの ……時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動
平均法により算定)
市場価格のない株式等 ……移動平均法による原価法
2.固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く) ……定率法
ただし、1998年4月1日以降に取得した建物(附属設備を除く)、2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物については定額法を採用しています。
(2) 無形固定資産 ……定額法
(3) リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産については、リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しています。
3.引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
当事業年度末現在に有する債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率による計算額を、貸倒懸念債権等の特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。
(2) 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務の見込額に基づき計上しています。
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっています。
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間による定額法により費用処理しています。
数理計算上の差異は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間による定額法により翌期から費用処理しています。
4.収益及び費用の計上基準
当社は連結子会社を対象とした経営管理を主に行っています。このような役務提供については、契約期間にわたって経過期間を基礎とした進捗度を測定して収益を認識しています。なお、収益を理解するための基礎となる情報は、連結財務諸表「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4. 会計方針に関する事項(5)重要な収益及び費用の計上基準)」に記載しています。
5.その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
(1) ヘッジ会計の処理
原則として繰延ヘッジ処理によっています。なお、特例処理の要件を満たす金利スワップについては、特例処理によっています。一体処理(特例処理、振当処理)の要件を満たす金利通貨スワップについては、一体処理を採用しています。
(2) 退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用の未処理額の会計処理の方法は、連結財務諸表におけるこれらの会計処理の方法と異なっています。
(重要な会計上の見積り)
(市場価格のない関係会社株式及び関係会社出資金の評価)
(1)当事業年度の財務諸表に計上した金額
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社の市場価格のない関係会社株式及び関係会社出資金は、取得原価をもって貸借対照表価額としていますが、実質価額が著しく下落したときは、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除き、その実質価額をもって貸借対照表価額とし、取得原価との差額を当期の損失としています。
実質価額が著しく下落したときとは、発行会社の財政状態の悪化により、実質価額が取得原価の50%超下落した場合と定めています。なお、企業買収において超過収益力等を反映して財務諸表から得られる1株当たり純資産額に比べて相当高い価額で取得した株式については、発行会社の財政状態の悪化がなくとも超過収益力が見込めなくなり、かつ実質価額が取得原価の50%超下落している場合も実質価額が著しく下落したときに該当します。
また、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合とは、実質価額が取得原価にほぼ近い水準まで回復する見込みがあることを合理的な根拠をもって予測できる場合と定めています。この回復可能性の検討にあたっては、将来キャッシュ・フロー等の一定の仮定に基づいています。
当社は、これらの仮定は経営者の最善の見積りと判断により決定しており適切であると考えていますが、将来の事業計画や経済条件等の変化によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、将来の財務諸表において認識する金額に影響を与える可能性があります。
(貸借対照表関係)
※1 関係会社に対する債権債務
2 保証債務等
(表示方法の変更)
前事業年度において独立掲記していた「PT. Korntiga Hutani」は、金額的重要性が乏しくなったため、当事業年度においては「その他」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の注記の組替えを行っています。
この結果、前事業年度の注記において、「PT. Korntiga Hutani」8,672百万円及び「その他」2,446百万円は、「その他」11,118百万円として組み替えています。
※3 直接減額方式による圧縮記帳の実施額は次のとおりです。
4 貸出コミットメント(借手側)
当社は、不測の事態が発生した際に、機動的かつ安定的に資金調達できるように、取引銀行と貸出コミットメント契約を締結しています。
事業年度末における貸出コミットメントに係る借入未実行残高は次のとおりです。
(損益計算書関係)
※1 関係会社との取引高
※2 営業費用の主要な費目及び金額は次のとおりです。
(有価証券関係)
子会社株式及び関連会社株式
前事業年度(2025年3月31日)
(注) 上表に含まれない市場価格のない株式の貸借対照表計上額
当事業年度(2026年3月31日)
(注) 上表に含まれない市場価格のない株式の貸借対照表計上額
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主な項目別の内訳
3.法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、グループ通算制度を適用しています。また、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っています。
(重要な後発事象)
連結財務諸表「注記事項(重要な後発事象)」に記載の内容と同一です。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(注)「減価償却累計額」には、減損損失累計額が含まれています。
【引当金明細表】
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しています。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当社定款の定めにより、単元未満株主は、会社法第189条第2項各号に掲げる権利、会社法第166条第1項の規定による請求をする権利、株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利並びに単元未満株式の売渡請求をする権利以外の権利を有していません。
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に次の書類を提出しています。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。