第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注)1.当社は、国際財務報告基準(以下、「IFRS」といいます。)に基づいて連結財務諸表を作成しております。
2.当社は、2022年10月1日付けで、普通株式1株につき普通株式2株の割合で株式分割を行っております。各事業年度の1株当たり親会社所有者帰属持分、基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益について、当該株式分割調整後の数値を記載しております。
3.第32期より国際会計基準第12号「法人所得税」(2021年5月改訂、以下「IAS第12号「法人所得税」」といいます。)を適用しております。これに伴い、第31期については、遡及適用後の数値を記載しております。
(2) 提出会社の経営指標等
(注)1.2026年3月期の1株当たり配当額39円00銭のうち、期末配当額の19円50銭については、2026年6月26日開催予定の定時株主総会の決議事項となっております。
2.自己資本利益率は、期中平均純資産額に基づき計算しております。
3.当社は、2022年10月1日付けで、普通株式1株につき普通株式2株の割合で株式分割を行っております。各事業年度の1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益について、当該株式分割調整後の数値を記載しております。
4.2023年3月期の1株当たり配当額及び1株当たりの中間配当額については、2022年10月1日付けの普通株式1株につき2株の割合での株式分割が、期首に行われたと仮定して算出した数値を記載しております。
5.最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものであります。なお、2023年3月期の株価については株式分割後の最高株価及び最低株価を記載しており、株式分割前の最高株価及び最低株価を括弧内に記載しております。
2 【沿革】
本書(上表を含む)において(*)を付した用語については、巻末に記載の用語集をご参照ください。
3 【事業の内容】
(1) 当社グループの事業の概要
当社は、国内におけるインターネットサービスプロバイダー(ISP)(*)の先駆けとして1992年12月に設立され、以来、国内インターネット関連市場の拡大にあわせ、インターネットに関わる事業展開を進めてまいりました。
当社及び当社の連結子会社(以下、あわせて「当社グループ」といいます。)は、インターネットに関連する技術力の集積を事業基盤とし、主として法人及び官公庁等の事業用にネットワークを利用する顧客に対して、信頼性及び付加価値の高いネットワークサービス(インターネット接続サービス、アウトソーシングサービス及びWANサービス)の提供、システムインテグレーションの受託及び機器販売等の多様なネットワーク関連役務を、複合的に組み合わせ提供しております。また、当社の連結子会社である㈱トラストネットワークスにて、銀行ATM及びそのネットワークシステムを構築し運営することによりATM利用に係る手数料収入を得るATM運営事業を営んでおります。当社は、電気通信事業法に基づく電気通信事業者であります。
当社は、本書提出日現在、連結子会社18社及び持分法適用関連会社6社を有しており、これらの関係会社と連携して事業を推進しております。
当社グループの事業セグメント、役務の概要、当社及び当社関係会社各社の事業の概要は、以下のとおりであります。
①事業セグメント及び役務の内容
当社グループは、主力事業としてインターネット接続サービス、アウトソーシングサービス、WANサービス、システムインテグレーション及びネットワークに関連する機器の販売等のネットワーク関連役務を提供する「ネットワークサービス及びシステムインテグレーション事業(以下、「ネットワークサービス及びSI事業」といいます。)」と、当社の連結子会社である㈱トラストネットワークスが展開する「ATM運営事業」との2つの事業セグメントを有しております。
②当社グループの役務の概要
③当社及び主要なグループ会社の事業の概要
当社グループの前連結会計年度及び当連結会計年度の役務別の売上高、売上高構成比及び売上総利益は、以下のとおりであります。
(注) システムインテグレーションには機器販売を含んでおります。
当社グループは、主として国内にて、ネットワークサービス及びSI事業に関連する前記の各役務を複合し、例えば、顧客の複数拠点間を接続するインターネット接続サービスまたはVPNサービス他のWANサービスを提供し、データセンターにて顧客のサーバ等を預かり、顧客のルータ(*)等ネットワーク機器を運用管理し、顧客の電子メールシステム等の運営のアウトソーシングを受け、セキュリティ等に関するアウトソーシングサービスを提供し、それらのネットワークシステムを設計、構築及び運用するシステムインテグレーションを受託するというように、信頼性及び付加価値の高いネットワーク関連サービスを継続的に開発及び機能拡充し、ソリューション及びシステムインテグレーションという切り口で、複合的に顧客へ提供することを推進しております。
当社グループは、ネットワークサービス及びSI事業の一部として、クラウドコンピューティングサービスの提供に注力しております。当社グループは、2009年度より、クラウドコンピューティングサービスの提供を開始しており、継続的にサービスラインアップの拡充、サーバ及びネットワーク設備等の増強、データセンターの拡充、マーケティング及びプロモーションの強化等に努めております。
当社グループは、ネットワークサービスの一部として、法人及び個人向けモバイルデータ通信サービスの提供に注力しております。法人向けモバイルサービスにおきましては、MVNOへモバイルネットワークのインフラストラクチャー及び周辺システムを提供するMVNE(*)案件等の推進並びにフルMVNO推進による様々な端末やデバイス等の接続、組み込み型チップSIM(*)の提供等によりIoT(*)等の新たな法人需要の開拓を推進しております。個人向けモバイルサービスにおきましては、安価なデータ通信サービスが普及するなか、販売代理店網の拡大、サービススペックの見直し及びサービスラインアップの充実等を推進しております。
当社グループは、主として国内企業の海外進出ニーズに対応していくために、本書提出日現在、米国、欧州及びアジアに現地法人12社を有し、海外でネットワークサービス及びシステムインテグレーションを提供するための事業基盤を強化しております。米国と英国等でのインターネット接続サービスの提供、セキュリティ関連等のアウトソーシングサービスの提供、海外拠点を接続するWANサービスの提供、海外でのシステムインテグレーション、米国、欧州、中国、シンガポール、インドネシア、タイ及びベトナムにおけるクラウドコンピューティングサービスの提供等を行っております。
また、当社の連結子会社㈱トラストネットワークスが、銀行ATM及びそのネットワークシステムを構築し運営することにより、ATM利用に係る手数料収入を得るATM運営事業を推進しております。
(2) 当社グループの事業の特徴
①当社グループの事業の変遷
当社は、インターネットがまだ普及していなかった1992年12月に、インターネットに関わる技術者を中心に日本にインターネットという新しい通信手段を普及するとの構想により、日本のISPの先駆けとして設立されました。設立当時、日本におけるインターネットに関わる技術者の層は薄く、産学共同にて研究開発活動をしていた「WIDEプロジェクト」(*)がインターネットに関する諸技術の蓄積として有力なものでありました。当社は、このような研究開発活動に携わっていた技術者を中心として設立され、インターネットに関連する技術力の集積を事業基盤として、設立以来信頼性の高いインターネット関連サービスの提供を追求し、今日のインターネットの普及に貢献し、マーケットをリードしてきたものと認識しております。
当社の事業開始当初は、ISPは個人向けのものも含め数えるほどであり、強い競合はなく、当社は順調に顧客基盤を広げていきました。顧客のニーズは、当初はインターネット接続サービスの利用が中心でしたが、インターネットが普及するにつれ、インターネットに関わるネットワークシステムの構築、運用保守の提供等へと複合化、多様化してまいりました。インターネットの普及及び顧客ニーズの多様化は急速に広がり、そのような市場を捉えていくために、当社は関係会社を設立することによって、当社企業集団として事業範囲を拡大してまいりました。
当社は、「IIJ」という呼称にてインターネットに関連する市場に浸透しております。当社は、上述の事業変遷より「技術のIIJ」との市場認知がなされているものと認識しており、今後もより広く定着させていきたいと考えております。
当社は、連結子会社他と協働して、当社グループとして顧客に対し総合的なネットワークソリューションを提供しております。また、中長期的な事業拡大を展望し、新規事業開発及びM&A等による事業領域の拡大並びに事業パートナーとの事業連携を推進しております。(詳細は、「第一部 企業情報 第1 企業の概況 2 沿革」及び「第一部 企業情報 第1 企業の概況 4 関係会社の状況」をご参照下さい。)
②技術力の蓄積
当社グループの強みは、インターネット分野における幅広い技術力の蓄積であると認識しております。インターネットに関連する技術力とは、ネットワーク及びサーバの設計、構築及び運用、ルータ等ネットワーク機器の運用、セキュリティの実施、新たな技術への適応、新ネットワークサービス及びソリューションの開発或いはコンサルテーション等の知識、経験、ノウハウ及び遂行能力であると認識しております。
当社グループは、インターネットに関わる諸技術を組み合わせ、広帯域及び広範囲のネットワークシステムを設計、構築及び安定的に運用し、大量のトラフィック(*)を安定的に処理し、セキュリティ及び障害対策等を施した信頼性の高いサービスを開発し提供する、また顧客ニーズにあったサービス及びソリューションを開発し提供するといった技術力を基盤とし、役務提供を行っております。
③顧客基盤
当社グループは、設立以来、技術力をセールスポイントとして、主としてネットワークシステムの信頼性を重んじる法人及び官公庁を中心に営業活動を行ってまいりました。当連結会計年度末現在における当社グループの官公庁を含む法人顧客数は、約16,000社でありました。
(3) 当社グループの役務の内容
①ネットワークサービス
<インターネット接続サービス>
当社グループは、インターネット接続サービスを提供し、対価として継続的な通信料金の収入を得ております。インターネット接続サービスは、顧客のLANやコンピュータ端末と、当社グループのネットワークを、通信キャリアが提供するアクセス回線(*)又は網により接続することにより提供されます。当社グループは、次項の「(4) 当社グループのネットワーク」に記載のとおり、大容量のネットワークを構築し、設立時から蓄積された運用技術力をもってこれを運用することにより、安定した高速のインターネット接続サービスを提供しております。当社は、日本のISPで初めてインターネット接続サービスにサービス品質保証制度(SLA)(*)を導入いたしました。また、日本で初めて、インターネットの次世代のプロトコル(*)であるIPv6によるインターネット接続サービスの商用提供を開始いたしました。当社グループは、インターネット接続サービスにおいて、帯域、アクセス回線、IPアドレス(*)の割当数、DNSサーバ(*)運用の有無、ルータ運用の有無及び価格等により仕様を分け、サービスラインアップを揃えております。
a)法人向けインターネット接続サービス
法人向けインターネット接続サービスは、当社グループが提供するインターネット接続サービスのうち、「IPサービス(*)」、「IIJデータセンター接続サービス」、「IIJモバイルサービス」、「IIJモバイルMVNOプラットフォームサービス」等の法人向けの各種インターネット接続サービスであります。
IPサービス及びIIJデータセンター接続サービスは、広範囲な帯域の選択が可能であり、Gbps(*)超の広帯域のサービス提供も可能なIPアドレスの割当数等にも制約がない単価の高いフルスペックのサービスで、主として大規模な法人及び官公庁等に提供しております。IIJデータセンター接続サービスは、顧客設備のデータセンターへの収容にあたりデータセンターにおいてインターネット接続サービスを提供するものであります。IIJモバイルサービスは、㈱NTTドコモ(以下、「NTTドコモ」といいます。)及びKDDI㈱(以下、「KDDI」といいます。)から卸電気通信役務の提供を受け、MVNO形態にて、法人向けにモバイルデータ通信サービスを提供するものであります。IIJモバイルMVNOプラットフォームサービスは、MVNOへモバイルネットワークのインフラストラクチャー及び周辺システムを提供するものであります。
b)個人向けインターネット接続サービス
個人向けインターネット接続サービスは、当社が自社ブランドで提供する「IIJmioサービス」及び「OEM」(*)等の個人向けの各種インターネット接続サービスであります。
IIJmioサービスは、様々な機能を組み合わせることができるカスタマイズ型のサービスであります。当社グループは、利用者に対して、LTE(*)通信等を可能とするSIMカード(*)やeSIM(*)を用いた音声機能付きモバイルデータ通信サービス及び光回線等による固定データ通信サービス等を提供しております。
OEMは、通信事業者等が個人向けインターネット接続サービス等を提供する際に、当社グループがネットワーク及びサービスの運営等の提供を行うものであります。
当社グループのインターネット接続サービスの契約数及び契約総帯域の年次推移は、以下のとおりであります。
(注)1.法人向けインターネット接続サービス及び個人向けインターネット接続サービスの内訳において、「IIJモバイルサービス(法人向け)」及び「IIJmioモバイルサービス」は回線数を表示しており、それ以外は契約数を表示しております。
2.IPサービスの契約数には、データセンター接続サービスの契約数を含めております。
3.法人向けインターネット接続サービスのうち、IPサービス、インターネットデータセンター接続サービス及びブロードバンド(*)対応型サービス各々の契約数と契約帯域を乗じることにより算出しております。
<アウトソーシングサービス>
当社グループは、インターネット接続サービス及びWANサービスと合わせ、アウトソーシングサービスを提供しております。アウトソーシングサービスは、顧客のネットワークシステムを運用管理する等、より有効にネットワークシステムを活用することを企図したものであります。当社グループのアウトソーシングサービスは、主としてセキュリティ関連、ネットワークアウトソーシング関連、サーバアウトソーシング関連、データセンター関連、パッケージ型クラウドコンピューティングサービス及びその他に大別でき、その概要は下表のとおりであります。
当社グループは、法人及び官公庁等の業務運営におけるインターネット利活用の重要度及びネットワークシステムの信頼性に対するニーズは増加していると認識しております。当社グループは、このようなニーズの増加に応じ、保有する技術力を基に優位性を発揮することができ、また、より発揮していきたいと考えております。
<WANサービス>
当社グループは、主として当社の完全子会社である㈱IIJグローバルソリューションズ及び当社にて、WANサービスを提供しております。WANサービスは、主として通信キャリアが提供する専用線、広域イーサネット、IP-VPN及びインターネットVPN等の法人向け通信サービスを調達して顧客の複数拠点間を接続する広域ネットワークを構築し提供するものであり、顧客の要望がある場合には、当該広域ネットワークの運用監視等を併せて提供するものであります。当社グループは、特定の通信キャリアや通信機器メーカーに依存することなく、顧客のニーズに応じて各社のサービス及び機器を効果的に組み合わせることにより、顧客ニーズに合致するWANサービスを提供しております。
②システムインテグレーション
当社グループは、システムインテグレーションとして、法人及び官公庁等のインターネット、イントラネット(*)及びWAN等のネットワークシステムについて、コンサルテーション、設計、システム開発、システム構築及びシステム運用等のアウトソーシング受託等を行っております。対象となるシステムは、企業内部及び拠点間のネットワークシステムの設計及び構築、グループウェア導入及び仮想デスクトップ環境構築等のオフィスIT環境整備、オンライン証券(*)等電子商取引システム、アプリケーションサービスプロバイダ(ASP)(*)向けシステムの開発・運用及び当社が構築した顧客システム及びプライベートクラウドサービスとして顧客が利用する当社サーバ設備等の運用等、多岐にわたります。
また、当社グループは、各役務の提供に付随し、顧客に対してネットワーク機器等の提供が必要となる場合には、機器販売を行っており、機器の仕入販売のほか当社が自社開発したSEIL等の顧客用サービスアダプタの販売、モバイルデータ通信サービスの顧客へのスマートフォン、タブレット等の端末の販売を行っております。
③ATM運営事業
当社の連結子会社である㈱トラストネットワークスがATM運営事業を行っております。ATM運営事業は、銀行ATM及びそのネットワークを構築し運営することにより、ATM利用に係る手数料収入を得る事業モデルであります。
(4) 当社グループのネットワーク
①ネットワーク
当社グループはバックボーン回線を通信キャリアより賃借のうえ、ネットワーク機器等を設置したデータセンター間を接続すること等により、インターネットバックボーン網を運用しております。当社のインターネットバックボーン網は、当社グループが信頼性及び付加価値の高い多様なネットワーク関連サービスを安定的に提供し続けるための基盤となるものであります。そのため、性能と耐障害性を重視した設計とし運用をしております。
原則として、国内の各接続拠点(NOC(*)及びデータセンター)は、他の二接続拠点と複数の高速デジタル通信回線を経由し異なるバックボーンルータ(*)にて接続しております。各バックボーン回線の容量は、複数の通信キャリアの回線を利用することで大容量化し、通過するトラフィックのピーク時点においても余裕のある帯域を確保しております。また、各接続拠点は無停電電源装置、空調、消火設備、厳重な入退室管理システムが整った場所に設置されております。当社グループのインターネットバックボーン網は、これらにより、単一の通信回線、バックボーンルータ、通信キャリアの通信設備、或いは当社グループの接続拠点における何らかの障害が発生した場合でも、可能な限り品質を劣化させることなく動作し続けられる設計としております。
このような設計に基づき、主要拠点である東京及び大阪を含む国内拠点を結ぶ大容量のインターネットバックボーン網を運用しております。相互接続に関しては、持分法適用関連会社であるインターネットマルチフィード㈱が運営する相互接続ポイントであるJPNAP(*)に、当社の東京の複数の拠点及び大阪の拠点より大容量回線にて接続しており、また、WIDEプロジェクトが主催するdix-ie(Distributed IX in EDO)(*)という相互接続ポイント運用プロジェクトに、プロジェクト発足当時から参加し相互接続を行っております。加えて、国内主要ISPとピアリング(*)(相互接続)を実施しております。
日米間のインターネットバックボーン網は、複数の異なる国際通信キャリアから調達した国際バックボーン回線を、日本と米国にて複数の拠点で接続しており、日米間においても耐障害性の高いネットワークの運用を行っております。米国内のインターネットバックボーン網は、国内と同様な考えに基づき設計され、構築及び運用しております。米国の複数の主要相互接続ポイントに接続をしており、米国及び他国の主要なISPとピアリングを実施しております。
欧州へのインターネットバックボーン網は、日英間を直接接続することにより伝送遅延を低減するとともに、米国と欧州を接続することで2つの経路を利用可能とし、一方の経路で何らかの障害が発生した場合でも可能な限り品質を劣化させることなく動作し続けられる設計で構築されております。
アジアにおけるインターネットバックボーン網は、日本、香港及びシンガポールの3カ国を各々接続することにより2つの経路を利用可能とし、一方の経路で何らかの障害が発生した場合でも可能な限り品質を劣化させることなく動作し続けられる設計で構築しております。これらの海外インターネットバックボーン網は、英国、シンガポール、香港において各々主要な相互接続ポイントに接続をしております。
また当社は、当社のインターネットバックボーンと同様に、複数キャリアの利用及び地理的に複数の異なる経路の利用等により堅牢なネットワークを構築し、IIJ及び他社のクラウドサービス等に接続可能なプライベートネットワークとして、顧客に提供しております。
当社グループは、MVNO形態にて、法人及び個人向けモバイルデータ通信サービスを提供しております。モバイルデータ通信サービスの提供に必要なモバイル通信網については、NTTドコモ及びKDDI等のモバイル通信キャリアより卸電気通信役務の提供を受けており、契約回線数やトラフィックの状況等を踏まえて必要な帯域をNTTドコモ及びKDDI等より借り受け、運営しております。
②データセンター
当社グループは、2026年3月末現在、国内は東京、大阪、横浜、札幌、白井、松江、福岡にて、海外は米国、英国及びシンガポールにてデータセンターを運営しております。
自社所有のデータセンターとしては、島根県松江市において、外気冷却コンテナ型データセンターを運営しております。また、千葉県白井市において、システムモジュール型データセンターである白井データセンターキャンパスを運営しております。その他のデータセンターについては、他事業者のデータセンター施設設備を利用する態様で運営しております。
当社グループは、原則として、各データセンター間を大容量のバックボーン回線で接続することにより障害時のバックアップや各々のデータセンターにおける負荷分散を可能とし、耐障害性を高めております。また、データセンター内における回線の二重化や大規模なシステムを収容可能な電源、耐震または免震構造、セキュリティ管理等の環境を備えております。当社グループは、データセンターにて、インターネット接続サービスの提供、ネットワーク機器及びサーバ等の運用監視、システムインテグレーションの提供等、顧客のシステムを預かり運用管理を行う体制を整えております。
(5) 事業系統図
当社グループの事業の概要を系統図で示すと、下記のとおりであります。
4 【関係会社の状況】
(注)1.議決権の所有割合又は被所有割合は間接所有を含んだ割合であり、括弧内は間接所有の議決権の割合であります。
2.㈱IIJグローバルソリューションズは、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
3.その他の連結子会社8社は、㈱センシフィア、IIJ Deutschland GmbH、IIJ Global Solutions(Thailand) Co.,Ltd.、IIJ (Thailand) Co., Ltd.、IIJ Global Solutions Hong Kong Ltd.、IIJ Global Solutions Vietnam Company Limited、PT.IIJ Global Solutions Indonesia及びPTC SYSTEMS SDN. BHD.であります。
4.その他の持分法適用会社4社は、㈱トリニティ、静止気象衛星システムサービス㈱、PT.BIZNET GIO NUSANTARA及びLeap Solutions Asia Co., Ltd.であります。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループの経営理念(存在意義・パーパス)は、以下の通りであります。
「インターネットイニシアティブ」との社名の通り、100年に一度の技術革新であろうインターネットの世界において、その技術革新をリードし、新たな利用形態を提案する画期的なサービス、プラットフォームの提供を通じて、ネットワーク社会の発展に貢献してまいります。
・技術革新によりネットワークインフラストラクチャ―を発展させてまいります
インターネット技術のイニシアティブを取り続け、より高速化するネットワークとコンピューティングによって新たに創出する価値を通じて、デジタル社会の未来を切り拓いてまいります。
・ネットワーク社会を支える仕組み(ITサービス)を提供してまいります
世の中の変化を捉え、その変化を先取りした高品質・高付加価値なITサービスを提供し続けることで、社会・個人によるネットワーク利用を支えてまいります。
・自己実現する職場の提供(多様な才能・価値観を有する人材が活躍できる場)
技術革新や社会貢献に積極果敢に挑戦する人材が集まり、誇りとやりがいをもって自律的に能力を発揮できる場を提供していきます。社員個々人が現状に満足せず常に先の世界を考えることで社会発展に貢献し、世間からも評価されることで成長を実感できるような会社であることを目指してまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、売上高の構成、収益性、財務の健全性等に注視しつつ事業活動の推進を図っております。増収率、売上総利益率、営業利益率、ROE等の指標を参考とし、売上高の増加、売上原価、販売管理費及び設備投資水準の管理、事業及びサービス分野毎の採算管理等による収益性の向上に努めております。
(3) 中期計画等
●業績目標
●中長期ビジョン及び中期計画の位置付け
当社グループの経営理念を有効に全うしていくためには、当社グループの強みを生かしつつ、事業規模を継続拡大していくことが大変重要であると認識をしております。日本企業及び官公庁等のIT利活用は、コロナ禍を契機にようやく急進し、中長期での継続した市場拡大が見込まれます。そのような状況認識のもと、当社グループは、中長期で目指すべき通過点の姿として、以下のとおり、連結売上高5,000億円規模への伸長を含む中長期ビジョンを定めました。中期計画は、この中長期ビジョンに至る重要な道筋・プロセスとして、実現していくべき3ヵ年の成長プランと位置付けております。
<中長期ビジョン>

●中期計画(FY2024-FY2026)
中期計画において、事業の根幹の絵姿は従前から不変であります。多様な人材が集い自律的に能力を発揮してインターネットとの通信インフラストラクチャー・環境を日本に創り上げたとの自負のもと、高いインターネット関連技術を源泉に、付加価値の高いネットワークサービスを開発し、インターネット関連のネットワーク及びシステムを安定的に運用し、システムインテグレーションの機能も併せて、日本企業等のIT需要に応え支えていくことで、役割を発揮し事業拡大を目指してまいります。特に、2024年3月期におけるサービスインテグレーション(*)での複数年大型ネットワーク構築案件の増加等の事業状況を鑑み、既存のコアビジネス領域の徹底的な強化により、売上伸長の加速とそれによる利益水準の向上を図ります。また、次の成長に向けた新規領域への取り組みにも注力いたします。それらを実現するための事業基盤の強化にも継続して取り組んでまいります。具体的な内容及び目標は、以下のとおりです。

<キャピタルアロケーション>

(4) 対処すべき課題
近年の当社グループの業績は、日本における企業や官公庁等のICT(*)利活用の進展に沿い、増収に併せた利益の向上が進展しております。経済活動におけるICT利活用の流れは今後もますます進展していくと想定しており、経営理念の継続した充足のためにも、信頼性及び付加価値の高いネットワークやシステムとのサービスを、需要に合致する態様で創出し提供していくことが、重要であると考えております。そのためには、優秀な人材の一層の獲得と育成が非常に重要であり、事業の成長に沿いながら、人的資本の一層の拡充を進める必要があります。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) ガバナンス及びリスク管理
当社は、経営理念を実践し、また企業価値を継続的に向上させるために、コーポレート・ガバナンスの充実と実践が重要であると考えております。当社はこれらの充足に向けて、「第一部 企業情報 第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおり、コーポレート・ガバナンス体制を構築し、運営しております。そのコーポレート・ガバナンス体制の下、昨今の気候変動や人的資本等のサステナビリティ関連リスク及び機会への対応の重要性の高まりに対処するため、社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置し、全社横断的な取り組みを推進しております。気候変動関連については、当社及び主要子会社の気候変動関連リスク及び機会とそれらへの対策状況を把握し、パリ協定の目標に基づき作成された2℃以下シナリオを活用したシナリオ分析を実施することにて、これらリスク及び機会が事業に及ぼす影響を認識し、対応策の検討等を行っております。また、当社及び全連結子会社を対象とした温室効果ガス排出量を算出し、温室効果ガス削減に向けた取り組みを推進しております。これらの取り組みについて、TCFD提言に基づき情報開示を行っております。人的資本関連については、当社グループの人的資本についての考え方や各種方針に基づき重要な指標群を識別し、それら指標の目標設定及び実績管理等を推進しております。このようなサステナビリティ委員会の取り組みの状況について、定期的に取締役会へ付議及び報告されており、また、サステナビリティ委員会にて認識されたリスクのうち、事業に重要な影響が生じうるリスクは全社リスクに統合し管理され、取締役会にて継続的に認識、評価及び管理を実践しております。
(2) 戦略
① 気候変動関連に関する方針
当社グループの「環境への取り組み方針」とその方針に基づく当社の「自社データセンターにおける温室効果ガス削減の取り組み方針」は以下の通りです。
[環境への取り組み方針]
当社グループは、経営理念を継続して実現し、長期かつ持続可能な成長を遂げるために、環境関連法規を遵守し、地球環境に配慮した事業活動を通じて、社会全体の環境負荷低減に取り組むことが重要と認識しております。
当社は、国内初の本格的インターネットサービスプロバイダーとして、日本のインターネットのインフラストラクチャーを創り上げ、インターネット接続サービス等の提供を続けてまいりました。インターネットを基盤とする各種サービスやアプリケーションの利用で、30年程前と比較して社会や経済活動は明らかに効率化されていると認識されます。当社グループは、インターネットやクラウドコンピューティング等のネットワーク社会を支える信頼性の高いサービスを安定的に提供し続けることで、社会活動の更なる効率化と社会全体の環境負荷低減へ貢献をしてまいります。
一方、これらのサービス提供にあたり、電力の利用は不可欠であり、当社グループは、多くの電力が消費されるデータセンターにおいて、エネルギー効率向上や再生可能エネルギーの利用により、温室効果ガスの削減とカーボンニュートラルの実現に取り組むことが重要と認識しております。また、サービス提供に必要となる機器・サービスの外部調達についても、サプライチェーン全体での温室効果ガス低減に配慮した調達活動を推進するように努めます。
[自社データセンターにおける温室効果ガス削減の取り組み方針]
当社は、上記「環境への取り組み方針」に基づき、全電力使用量の約9割を占めるデータセンターにおいて、「再生可能エネルギーの利用」と「エネルギー効率の向上」により、温室効果ガスの削減に取り組むことが重要と認識しており、各々について取り組み目標を設定しています。
(注) 1. PUE(Power Usage Effectiveness):データセンター施設全体のエネルギー使用量÷IT機器のエネルギー使用量
2. 業界最高水準のPUE値:PUE1.4 以下(2026年3月末時点において、資源エネルギー庁はデータセンター業におけるベンチマーク指標及び目指すべき水準をPUE1.4以下と設定し、達成事業者は省エネ優良事業者とみなされる)
②人的資本に関する方針
当社の「人材育成の方針」及び「社内環境整備に関する方針」は以下の通りです。
[人材育成の方針]
人材育成は業務を通じたOJT(On-the-Job Training)を根幹とし、従業員の年次や役割に応じた階層別研修、専門知識やスキル習得を目的とした部門別研修等にて補完しています。当社グループは、国内最大規模のインターネットバックボーン構築及び運用、斬新なサービスの自社開発及び運用等の業務機会を提供することが、技術者層のモチベーション向上に繋がるものと考えております。営業職は営業活動を通じたOJTに加え、技術基礎研修、当社サービス理解研修等によるネットワーク及びシステム等の知識の習得やトップパフォーマーの成功提案事例等を共有する勉強会の開催等を実践しております。当社の新卒従業員はこれら業務における上司からの指導に加え、OJTトレーナー研修を受講した上司以外の従業員と個々の特性及び志向を勘案した能力開発目標を設定し、一年を通して早期に自律的な業務遂行ができるためのサポートを受けます。2018年度以降、毎年約100名がOJTトレーナー研修を新たに受講し、トレーナー経験者は年々増加しております。これら人材の増加は全社的なOJTレベルの向上に繋がるものと考えております。当社は、若手従業員の育成が非常に重要と認識しており、OJTが有効に機能しているかを測る指標として、年次の従業員意識調査(注1)における若手従業員の「チャレンジ」、「成長」、「上司サポート」(注2)に関する評価結果を重要視しております。2025年度におけるこれら指標の評価結果は、「チャレンジ」3.9、「成長」4.1、及び、「上司サポート」4.3となりました。当社はこれらの指標の総合が3点台後半以上となるように評価結果の要因分析、改善対応に努めており、今後もそれを継続してまいります。
(注) 1. 従業員意識調査は年1回実施されるエンゲージメント調査(約50設問)であり、各項目は1(そう思わない)、2(どちらかというとそう思わない)、3(どちらともいえない)、4(どちらかというとそう思う)、5(そう思う)の5段階で評価がなされます。
2. OJT評価指標「チャレンジ」、「成長」、「上司サポート」は、以下の要素を包含する設問に係る評価結果となります。
「チャレンジ」:チャレンジ支援、新しい発想・提案の受容、再チャレンジできる風土 等
「成長」:現在の仕事での成長実感、成長支援の仕組み・制度 等
「上司サポート」:上司・先輩からのアドバイス、上司満足度 等
[社内環境整備の方針]
当社グループは従業員が心身ともに健康で安心・安全に働き続けられる環境及びワークライフバランス実現を支援するための環境の整備に積極的に取り組んでおります。
<人権尊重>
当社グループは、国際人権章典及び国際労働機関(ILO)の「労働における基本的原則及び権利に関する宣言」等の国際的な人権規範に則り「IIJグループ人権方針」を策定するとともに、人権デューデリジェンスへの着手を含む各種取り組みを推進しております。また、ハラスメント防止に関する取り組みとして、定期的な階層別研修や相談窓口の設置等の実施に加え、「カスタマーハラスメントに対するIIJの基本方針」を策定し、従業員が安心して働くことができる職場環境の整備に取り組んでおります。
<健康の維持・メンタルヘルスケア>
当社は、健康診断又は人間ドック(年1回)並びにインフルエンザ予防接種の無料実施や産業医・保健師に定期的に健康相談ができる環境を整備しております。また、労働安全衛生法に基づくストレスチェックを年1回実施し、高ストレスにより面接指導が必要と考えられる従業員は、希望に応じ産業医との面談を実施しております。ストレスチェックの結果は、部長職以上の役職者に共有することで、職場環境の改善を役職者が主導して行う仕組みとしています。また、メンタルヘルス対策の一環として、ハラスメント研修やコミュニケーション研修(アンガーマネジメント、アサーティブコミュニケーション研修等)を実施しております。
<過重労働の防止・有給休暇の取得推進>
当社は、労働時間管理方針を策定し、労働基準法の遵守及び労働時間適正化に向けた取り組みを推進しております。残業の事前申請や各部門の残業状況レポート作成等により従業員の就業時間を随時把握しており、残業時間が一定水準を超過する場合には、各部門への注意喚起やヒアリング、超過者への産業医面談等を実施しております。また、年次有給休暇に加えて、アニバーサリー休暇等の特別休暇を従業員に付与しており、特別休暇を含まない年次休暇5日以上の取得を徹底しております。
<多様な働き方・ワークライフバランス等の推進>
当社では、コロナ禍以前より、場所に依存しない働き方を大きなコンセプトとして、リモートワーク(育児・介護対象者から導入)、サテライトオフィス(移動時間の有効活用による顧客対応の高速化)、フリーアドレス(コミュニケーションの活性化)等を導入しております。当社では各従業員のライフステージや価値観などを尊重しつつ、仕事と家庭生活の両立を支援するための環境整備に積極的に取り組んでおります。社内環境整備として、育児・介護休業制度、私傷病復職休暇制度等により、病気、育児、介護等においても仕事との両立が図れる諸制度を運営しております。当社は、次世代育成支援対策推進法に基づく「子育てサポート企業」としての厚生労働大臣認定(くるみん認定)を受けております。男性及び女性の育児休業制度利用率について、各々10%以上及び90%以上の維持を目標としておりましたが、2025年度における実績は、各々61.8%及び100%であったことを踏まえ、2026年度以降の男性の当該目標を50%以上に引き上げております。また、従業員の業務特性や個別環境に合わせて、フレックスタイム制度、ずらし勤務制度、短時間勤務制度等を運営しております。その他の施策として、IIJグループ持株会、財形貯蓄、マネーセミナーの定期開催等の資産形成支援、従業員が家族に対し職場理解を得る機会創出のためファミリーデー開催等の取り組みを推進しております。
[中核人材の登用等における多様性の確保]
2025年度の採用者における女性比率は26.2%と近年安定して2割超で推移しており、女性管理職数は徐々に増加しております。2026年3月現在の当社の管理職総員数に占める女性比率は8.0%となり、2026年度目標である8%以上を前倒しで達成いたしました。家庭生活や育児を両立させる制度や職場環境を継続的に充実させていくことにより、今後も時間経過とともに女性管理職比率は上昇していくと想定しております。
(3) 指標及び目標
当社グループは、上記「(2)戦略」に記載の通り、気候変動及び人的資本関連について以下の指標を用いており、当該指標に関する目標及び実績は以下の通りです。
① 気候変動
[自社データセンターにおける温室効果ガス削減の取り組み方針]
② 人的資本
[人材育成の方針]
[社内環境整備の方針]
[中核人材の登用等における多様性の確保]
※当社グループにおける重要性を鑑み、当社の指標及び目標を記載しております。
3 【事業等のリスク】
以下において、当社グループの事業の状況等に関する事項のうち、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項及びその他投資家の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載のない限り、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内包しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
1.当社グループの事業展開について
(1) 事業展開について
当社グループの売上高の大半は国内の顧客からのものであり、2026年3月期の売上高に占める国内売上高は87%であります。国内景気の低迷、経済情勢の変化等により、企業のネットワークサービスの需要、システム投資及び支出意欲の動向、個別案件の進捗状況や採算等が影響を受ける可能性があり、特に、システムインテグレーションは国内景気及び設備投資の状況に強く影響を受ける傾向があります。景気動向、投資意欲の減退等の様々な要因により、顧客の需要が当社グループの想定通りに伸張しない或いは減退する場合、また、変化の速い市場へ適切に対応できない等で品質面の差別化が困難となり価格低下や契約解除が進む場合は、当社グループの想定通りに売上及び利益を拡大或いは維持することが困難となり、当社グループの経営成績及び財政状況に重大な影響が及ぶ可能性があり、そのような場合は見通し通りの配当を実施しない可能性があります。
当社グループは、インターネットに関わる技術力と法人顧客基盤を基に、主として法人及び官公庁等の事業用にネットワークを利用する顧客に対し、信頼性及び付加価値の高い法人向けネットワークサービス及びシステムインテグレーションを複合的に提供することを基本方針としております。当社グループが、技術優位性を維持できず、競合他社に対し差別化要素があるネットワークサービスの開発及び提供やシステムインテグレーションの提供を継続して行えない場合は、当社グループの想定通りに事業を展開することが困難となる可能性があります。
法人向けネットワークサービスの原価は、回線費用、減価償却費、保守費、人件費、外注費、地代家賃等の売上増減とは直接的に連動しないものが多く、新たなサービスの開発や設備投資、人員の増加や報酬及び物価水準の上昇等により順次増加する傾向にあります。法人向けネットワークサービスにおける継続的取引について、特に大口顧客によるサービス提供契約の全部又は一部の解約や大幅な価格の見直しが生じる場合等で、売上が想定通りに伸長しない或いは減少する場合は、現状の或いは増加する費用を賄うことが困難となり利益が低減する可能性があります。
主としてシステム運用保守売上に区分されるクラウドコンピューティングサービスの原価は、減価償却費、保守費、ライセンス費用、人件費、外注費、地代家賃等の売上増加に先行して生じるものが多く、設備の継続追加や新たなサービスの開発、人員の増加や報酬及び評価水準の上昇等により継続増加する傾向にあります。企業のクラウドコンピューティングサービスの利用の低調や普及の遅れ等を含み、クラウドコンピューティングサービスの売上が想定通りに伸長しない場合、既存顧客の全部又は一部の解約や大幅な価格の見直しが生じる場合等は、現状の或いは増加する費用を賄うことが困難となり利益が低減する可能性があります。
個人向けネットワークサービスでは、法人向けネットワークサービスに比べ相対的に市場変化が速く、売上及び利益の変動が大きくなる可能性があります。当社グループの個人からの認知度は高くなく、個人向けモバイルサービスでは、直接販売に加えて、代理店による販売やMVNEとの他社へのサービス提供による間接販売を推進しております。個人向けモバイルサービスについて、競合により顧客獲得が想定通りに伸張しない或いは販売価格が下落する場合、モバイル通信キャリアによるデータ通信の接続料(*)単価または音声通話の仕入価格がさほど低下せず想定より乖離する場合、代理店及びMVNE提供先とその販売規模が増加しない或いは減少する場合、マーケティング費用が想定より増加する或いは効果的なマーケティングができず顧客獲得が進展しない場合、安定したサービス提供ができず当社の信頼性が失墜する場合、サービス品質維持等のため接続料、通信料及び減価償却費等が想定以上にかかる場合等は、当社グループの想定通りに売上及び利益を拡大或いは維持することが困難となる可能性があります。個人向けモバイルサービスの販売価格につきましては、競合状況や市況或いは接続料及び音声仕入れ価格の低減等を総合的に勘案し、2021年4月に従来のものより低価格に改定したギガプラン(*)の提供を開始しております。
当社グループの販売管理費は、事業の展開に応じて、人件関連費用、地代家賃、販売手数料、支払手数料、広告宣伝費等が毎年増加しており、これらの費用が、想定以上に増加する可能性があります。また、ネットワークサービス、システムインテグレーション、ATM運営事業の粗利が増加しない或いは減少する場合は、増加する販売管理費を賄うことが困難となり利益が低減する可能性があります。
(2) 事業投資等について
当社グループは、中長期を見据えた継続的な成長のために、新たなサービス及び事業の開発等の事業投資を積極的に行っており、人材獲得や機器等の取得、ソフトウェア開発及びデータセンターの建設を含む設備投資を強化しております。2025年3月期末及び2026年3月期末における従業員数は各々5,221名及び5,533名であり、2025年3月期及び2026年3月期における従業員数の増加は各々418名及び312名でありました。2025年3月期及び2026年3月期におけるファイナンス・リースによる資産の取得を含む設備投資額は各々263億円及び322億円であり、設備投資償却額(設備投資に関連する減価償却費及び償却費)は各々173億円及び188億円でありました。
当社グループは、2009年12月よりクラウドコンピューティングサービスの提供を開始し、顧客需要及び機能の継続強化等に対応するため、データセンター、サーバ、記憶装置、通信機器及びソフトウェアの購入並びに開発等に継続的に投資を行っており、減価償却費等の費用が生じております。2025年3月期及び2026年3月期におけるクラウドコンピューティングサービス関連売上高(他社クラウドコンピューティングサービスを利用したマルチクラウド(*)サービスを含む)は各々365億円及び391億円であり、各期における国内のクラウドコンピューティングサービスに係る設備投資額は各々20億円及び34億円でありました。
当社グループが取得するサーバ、記憶装置、通信機器、ソフトウェアやライセンス及びそれらの保守費用等は、米ドル建て取引或いは日本円建て取引ではあってもその原価は米ドルのものが多く含まれ、円安基調との為替相場が継続する場合には、設備投資額、設備投資償却額及び保守費用が、当社グループの想定する以上に増加する可能性があります。
当社は、今後の事業拡大に伴い必要となる設備を収容するため及び東日本地区に分散するサービス設備の一定規模を集約するために、千葉県白井市に、需要に応じ拡張が可能なシステムモジュール型の自社データセンターを建設し、2019年5月より第1期棟、2023年7月より第2期棟の稼動を開始し、2025年6月より第3期棟の建設に着手致しました。2025年3月期及び2026年3月期における白井データセンター設備に係る設備投資額は各々9億円及び96億円でした。2027年3月期は白井データセンター第3期棟建設約180億円(累計約270億円見込)の設備投資を予定しております。近年、建設に係る機材や人件費等は高騰し人材供給は不足しており、データセンターの設備投資が増加する或いは想定する時期に建設できない可能性があります。
当社は、2008年1月より主としてNTTドコモから卸電気通信役務の提供を受け、MVNO形態にて法人及び個人向けにモバイルサービスを提供しております。2025年3月期及び2026年3月期におけるモバイルサービス関連売上高は各々503億円及び555億円であり、2025年3月期末及び2026年3月期末における契約回線数は各々574万回線及び637万回線でありました。モバイルサービス関連売上及び契約回線数等の規模増加に伴い、NTTドコモ及びKDDIから賃借するモバイルデータ通信回線の帯域を増加する必要があります。
当社グループは、主として海外に進出する国内企業のネットワーク及びシステム利用ニーズに対応するため、クラウドコンピューティングサービスを含むネットワークサービス及びシステムインテグレーション提供との国際事業を行っております。本書提出日現在、当社は、海外連結子会社12社及び海外持分法適用関連会社2社を有しており、米国や欧州に加え、IT関連市場の成長が見込まれるアジア地域(シンガポール、タイ、中国、香港、インドネシア、ベトナム及びマレーシア)にて事業を行っております。2025年3月期及び2026年3月期における国際事業の売上高は各々405億円及び457億円で、社内管理上の営業利益は各々29億円及び32億円でありました。当社及びIIJグローバルは、2026年3月期末迄に海外連結子会社及び持分法適用関連会社に総額47億円の資本供与を行い、2026年3月期末において当社は海外連結子会社4社に総額6億円を貸し付けております。当社グループは、他地域でも海外子会社の設立及び現地事業者との合弁等による拠点追加を行う可能性があります。当社は、2021年4月に、ASEANビジネスの中核とすべくシンガポール事業の強化として現地システムインテグレーターであるPTC SYSTEM (S) PTE LTDを44百万シンガポールドル(3,632百万円)で買収し、2023年12月に、マレーシアでシステムインテグレーション事業を営むPTC SYSTEMS SDN.BHD.を買収し、各々を完全子会社と致しました。国際事業は、国内事業よりも相対的に、制度、経済、宗教、文化、地政学及び外交等に係る不確実性を伴うものと想定しています。また、十分に対応しているとの認識ではありますが、不十分な統制により米国のFCPA(連邦海外腐敗行為防止法)等に違反する或いは現地法制等へ適切に対応できない場合は、事業に影響を及ぼす可能性があります。
後記の「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 事業等のリスク 1.当社グループの事業展開について (6) グループ経営について」に記載の通り、当社の連結子会社㈱トラストネットワークスは、銀行ATM及びそのネットワークシステムを構築、運営のうえATM利用に係る手数料収入を得るATM運営事業を推進しており、ATM機器の設置にあたりATM機器を取得及び保有しております。
(3) 通信回線、ネットワーク機器、施設設備等の外部への依存について
当社グループは、インターネット接続サービス等のネットワークサービスの提供に必要となるバックボーン回線網を構成する中長距離の通信回線及びアクセス回線並びにWANサービスの提供に必要となる通信回線等を通信キャリア等から調達しております。バックボーン回線及びWANサービス提供に必要となる通信回線については、NTTドコモビジネス㈱(以下、「NTTドコモビジネス」といいます。)及びKDDI等より、アクセス回線についてはNTT東日本㈱(以下、「NTT東日本」といいます。)、NTT西日本㈱(以下、「NTT西日本」といいます。)及び地域電力系通信キャリア等より調達しており、またMVNO形態にて提供するモバイルデータ通信サービスにおいては通信接続料を対価にNTTドコモ及びKDDIのモバイルインフラストラクチャーを利用しており、これらの通信回線の安定的な提供を通信キャリア等に依存しております。
当社グループは、ネットワークに使用するルータ等の機器及びサービス提供や事業運営に利用するソフトウェアのいくつかの製品を主として米国の特定購入先から調達しており、購入先である第三者に依存しています。第三者から調達している機器及びソフトウェア等について、現状は重要な懸念があるわけではありませんが、セキュリティに関連する疑義が提示される等にて実質的に利用が困難となり代替の調達が必要となる可能性があります。第三者から調達している機器及びソフトウェアについて、物価水準の上昇や為替変動及びその他の要因により調達価格の上昇が生じ、調達先とその負担の調整が取れない或いは顧客への転嫁の対応が取れない若しくは遅れる、或いは機器及びソフトウェアの供給が不安定となり或いは不足し、機器及びソフトウェアの調達に追加的費用が生じる可能性があります。当社はサービス提供基盤にVMware社が提供していた仮想化ソフトウェアを広範囲に使用しておりますが、2025年3月期にBroadcom社によるVMware社買収に伴う当該製品の価格体系等の改定によるライセンス費用の大幅な増加がありました。
当社グループは、データセンター等の施設設備、事務所設備の多くを第三者より賃借しております。エネルギー資源等の供給面での制約等により、電力料金の高騰が生じ、データセンター設備調達先とのその負担の調整或いは顧客への転嫁等の対応が取れない若しくは遅れ、電力供給が不安定となり或いは不足し、電力調達に追加的費用が生じる可能性があります。
当社グループの通信回線、機器及びソフトウェア、施設設備等の外部第三者への依存について、半導体供給の逼迫による要因を含み、当該第三者からの役務が提供されない場合若しくは提供される役務に大きな混乱がある場合等で、代替手段の調達ができない或いは当該第三者が良質の製品を適切な期間内に納入できない場合は、当社グループの提供する役務が長時間にわたり中断する或いは遂行できない等の事象が発生し、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
(4) 当社グループが提供するサービスの信頼性について
①サービス品質の維持及び適正な運用について
当社グループは、提供サービスの品質維持及び改善のために、想定を超えてサーバ、通信機器及びソフトウェア等への投資の増加或いは賃借する通信回線及びインフラストラクチャーの増強が必要となる可能性があります。当社グループはこれまで、このような設備等の管理を適切に行っているものと認識しておりますが、設備等の管理を適切に実行できずにサービスの品質が低下し、当社グループのサービスの差別化が適切に行えない或いは当社グループの想定を超える設備投資が必要となる若しくは過度に設備投資等を行う場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に重大な影響が及ぶ可能性があります。
②サービスの中断の可能性について
当社グループのネットワーク及びシステムは、火災、地震及びその他の自然災害、電力不足、停電、通信障害、並びにテロ等の当社グループがコントロールし難い事由により、停止或いは遅延等の影響を受ける可能性があります。当社グループは、重大なセキュリティ事故を回避できるよう適切な策を講じていると認識しておりますが、コンピュータクラッキング(*)、コンピュータウイルス、人的過失及びインターネット利用者等の偶発的又は故意による行為等に起因するサービスの中断が、当社グループのサービスの提供を妨げる可能性があります。当社は、2025年4月に公表した、法人向けメールセキュリティサービスの一部のオプション機能における第三者製ソフトウェアの未知の脆弱性を悪用した不正アクセスによる情報漏洩により、一部のサービスの提供を一時中断致しました。当社グループのネットワーク及びシステムは、通信回線の二重化等の耐障害性を重視した設計としておりますが、想定を超える事象によりサービスの提供が中断し当社グループの信用失墜又は事業機会の逸失が生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に重大な影響が及ぶ可能性があります。
③個人情報等顧客情報の取り扱いについて
当社グループは、モバイルサービスに係る個人情報を含む国内外の顧客情報を保有及び管理しております。当社グループはこれらの情報資産の適切な管理に注意を払っており、また、個人情報の保護に関する法律やこれに関連する総務省及び経済産業省制定のガイドラインの要求事項遵守等に努めておりますが、外部からの不正アクセス、システム運用における人的過失、顧客情報の漏洩、消失、改竄又は不正利用等が発生し、当社グループがそのような事態に適切に対応できず信用失墜又は損害賠償による損失が生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。また、欧州連合(EU)におけるGDPR(一般データ保護規則 General Data Protection Regulation)など、諸外国で個人情報保護法制が強化されています。GDPRに関して当社の連結子会社IIJ Europe Limitedは、当社グループ内で統一された情報管理ルールを文書化したBCR(拘束的企業準則(*) Binding Corporate Rules)を欧州の監督機関に申請し、承認を取得しております。これまでにそのような事象は発生しておりませんが、意図せず各国の規則に違反し高額な制裁金が課された場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
(5) 人的資源の確保について
当社の代表取締役をはじめとする当社グループ各社の経営陣の事業運営に関する能力は、当社グループの事業推進にとって重要であります。また、当社グループの提供するサービスの安定的な提供は、当社グループの技術部門及びその他のスタッフによる継続した役務に依存しております。当社グループの事業規模拡大に伴い、グループ従業員数は増加し人件関連費用は増加しており、継続して技術、営業及び企画管理面の人的資源を適切な時期に適切に確保していく必要があります。また、昨今の経済環境に沿い、賃金水準を適切適時に上方に見直していく必要があります。当社グループが、必要とする能力のある経営陣及び従業員を確保又は維持できない、必要以上の人員採用等で人件関連費用を適切にコントロールできない、労働市場環境及び法令改定等で想定よりも人件関連費用が増加する場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
(6) グループ経営について
当社は、連結子会社及び持分法適用関連会社各社と協働し相乗効果を発揮した経営を目指しており、密接な事業連携のため、当社グループ各社の役員には当社役員及び従業員が一部兼務をしており、当社から従業員の出向も行っております。本書提出日現在、当社は関係会社として連結子会社18社、持分法適用関連会社6社を有しており、各社の損益状況は、連結子会社は当社グループの連結財務諸表に結合され、持分法適用関連会社は持分法損益として当社グループの連結財務諸表に取り込まれております。各社の事業状況により、当社の保有する関係会社株式の価値は変動する可能性があります。関係会社の損益状況が芳しくなく損失が大きい場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
当社は、持分法適用関連会社であった㈱クロスウェイブ コミュニケーションズ(以下、「クロスウェイブ」といいます。)へ投融資を行いましたが、2003年8月のクロスウェイブの会社更生手続き開始の申立により投融資全額が損失となりました。当社グループは、2003年3月期及び2004年3月期にて、クロスウェイブに関する持分法損失、投資及び預託金(拘束預金)並びに貸付金に対する評価損失及び貸倒損失として、各々12,667百万円及び1,720百万円を計上致しました。
当社は、2010年9月に、主としてWANサービス等を提供するIIJグローバルを、AT&TジャパンLLCより9,170百万円にて取得し、当社の完全子会社と致しました。2025年3月期及び2026年3月期の連結業績におけるIIJグローバルに係る売上高は各々348億円及び408億円であり、営業利益は各々21億円及び25億円でありました。2026年3月期末におけるIIJグローバルに係るのれんの残高は合計で23億円であり、同社が、想定通りに売上或いは利益を達成できず将来に亘り当該のれんに見合う価値がないと判断する場合は、これらについて減損損失を計上する可能性があります。
2007年7月に設立した連結子会社㈱トラストネットワークスは、銀行ATM及びそのネットワークシステムを構築、運営のうえATM利用に係る手数料収入を得るATM運営事業を推進しております。当社は、本書提出日現在において、同社に対し累計26億円を出資(出資比率:79.5%)しております。2025年3月期及び2026年3月期におけるATM運営事業セグメントの売上高は各々29億円及び30億円であり、営業利益は各々12億円及び12億円でありました。ATM運営事業において、ATM台数や利用者数が減少する、消費意欲減退や店舗休業等によりATM利用回数が減少する、関係各所との良好な関係を維持できない等の場合は、同社事業の継続が困難となる可能性があります。
当社は、2016年12月に、CDN(*)サービスを提供するJOCDN㈱を合弁会社として新規設立致しました。JOCDN㈱は、2020年3月期に第三者割当増資により日本放送協会及び㈱WOWOWを新たな株主としました。当社は、本書提出日現在において、同社に対し累計1億円を出資(出資比率:16.8%)しております。
当社は、2018年1月に、デジタル通貨の取引と決済を行う㈱ディーカレットを合弁会社として新規設立致しました。㈱ディーカレットは、2019年4月より暗号資産の取引サービスを提供しておりましたが、2022年2月に暗号資産事業会社を売却し、当社の現持分法適用関連会社㈱ディーカレットホールディングス及びその子会社㈱ディーカレットDCPはデジタル通貨事業に専念することとしました。当社は、㈱ディーカレットに対して累計90億円を出資(出資比率:34.8%)しており、2026年3月末現在の持分法損失累計額は72億円でありました。また、当社は2023年3月に㈱ディーカレットDCPが発行した普通社債20億円(償還期限10年・無担保)を引き受けております。㈱ディーカレットホールディングスのデジタル通貨事業は立ち上げ途上の段階であり、同社の事業が想定通りに伸長しない場合は、㈱ディーカレットホールディングスの企業価値の棄損、当社の想定以上の持分法投資損失或いは減損の計上、追加の資金拠出が必要となる等の可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
当社は、2021年4月に、ASEANビジネスの中核とすべくシンガポール事業の強化として現地システムインテグレーターであるPTC SYSTEM (S) PTE LTDを44百万シンガポールドル(3,632百万円)で買収し完全子会社と致しました。2026年3月期の連結業績におけるPTC SYSTEM (S) PTE LTDに係る売上高は191億円であり、営業利益は11億円でありました。2026年3月期末におけるPTC SYSTEM (S) PTE LTDに係るのれん及び償却対象の無形資産の残高は合計で47億円であり、同社が、想定通りに売上或いは利益を達成できず将来に亘り当該のれん及び無形資産に見合う価値がないと判断する場合は、これらについて減損損失を計上する可能性があります。
当社は、当社グループ各社との協働効果を継続し或いは更に発揮するために、各社に対する出資比率の引き上げ、金融支援の提供、保証の供与、グループ編成の変更を行う可能性があります。当社は新規事業の立ち上げにあたり、関係会社の新設或いは資本参加をする可能性があります。当社グループは、事業規模、顧客基盤及びサービス提供領域の拡大等のためM&A等の資本取引を行う可能性があります。当社グループの資本戦略の遂行にあたり、間接或いは直接金融による資金調達が必要となる可能性があります。また、子会社及び関連会社に関連する特定の法令等により当社グループ各社の事業が制約をうける場合には、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
当社が支配的持分を有していない持分法適用関連会社について、当社及び連結子会社と当該関連会社との戦略に乖離が生じる場合は、当社の利害はこれら関連会社又はこれら関連会社の当社以外の株主の利害から乖離し、グループとして連携した事業運営ができず相乗効果を発揮できない可能性があります。
(7) 技術革新について
インターネットを含む通信サービス業界においては、技術、業界標準、顧客ニーズ及び競合環境の変化が速く、頻繁に新商品及び新サービス等の導入がなされております。新技術を使用したサービスの導入又は新たな業界標準の確立等により、当社グループの提供する既存のサービスの市場性が低下する可能性があります。当社グループは、技術優位性を維持していくために技術研究開発に注力しておりますが、重要な新技術の利用権の取得、変化する技術及び業界標準の導入或いは顧客ニーズに合った新サービスの開発、導入及び品質確保等ができない或いは研究開発に当社グループが想定する以上の時間と費用が必要となる場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に重大な影響が及ぶ可能性があります。
2.外部環境について
(1) 価格競争について
ネットワークサービスにおける価格競争は厳しく、また、システムインテグレーションにおける競合も激しく、競合他社はサービスの開発及びマーケティングを強化しております。低価格競争が進展する場合は、ネットワークサービス及びシステムインテグレーションの売上が想定通りに増加しない或いは利益水準が悪化する若しくは販売促進のために多額の費用を投じる必要が生じる可能性は常にあり、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
(2) ネットワーク関連コスト等について
バックボーン等の通信回線費用、通信機器に係わる費用、ネットワークオペレーションセンター等のネットワーク運営費用、ネットワーク運営に係わる人件関連費用等のネットワーク関連コストは固定的な費用が主ですが、これらの変動が当社グループの損益状況及びその変動に影響を及ぼす可能性があります。インターネットトラフィックの急激な増加等が生じた場合、バックボーン回線の調達単価の上昇により回線調達費用が増加する場合、当社グループが想定するよりも大容量の通信回線が必要となった場合、必要とする通信回線が調達できない、或いは過度に通信回線を契約した場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。当社グループは、国際回線及び通信機器等の一部費用を外貨建てで支払っており、円建てで支払っているものについてもその価格は外貨建てで算定されるものもあり、為替相場の変動により調達費用が増加する可能性があります。
当社グループは、モバイルデータ通信接続サービスの提供にあたり、NTTドコモ及びKDDI等のモバイル通信キャリアより卸電気通信役務の提供を受け、当該役務に対して「電気通信事業法」及び総務省が策定する「第二種指定電気通信設備接続料規則」に基づき算定された帯域当たり単価と契約帯域を掛け合わせた通信接続料を支払っております。通信接続料の単価は、モバイル通信キャリアより将来原価方式として3ヵ年の予測値が毎年提示されております。2026年3月期に利用した接続料単価は、将来原価方式としてモバイル通信キャリアより提示を受けた予測値にて2026年3月期において費用処理を行い、2026年12月頃に確定単価が通知された時点で予測値と確定値の差異が生じればその差分を補正する予定です。2025年3月期に利用した将来原価方式に基づき費用処理していた接続料単価と2025年12月に確定した接続料単価に差異はありませんでした。当社グループは、モバイルサービスの提供にあたり、契約回線数及び通信トラフィックの増加に伴い、モバイル通信キャリアとの契約帯域を増加する必要があり、通信接続料は継続増加する傾向にあります。通信接続料の帯域当たり単価又は音声の仕入れ価格が上昇或いは想定より低下しない或いは通信トラフィックの増加等により想定よりも多くの契約帯域が必要となる場合は、当社グループの損益状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 外注について
当社グループは、外注人員を活用しており、労働人口不足を背景として外注単価が上昇する、適切な外注工程管理ができない、外注費用に見合う売上を計上できない或いは必要となる外注人員を確保できない場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
(4) 競合について
当社グループの法人向けネットワークサービスの主な競争相手は、NTTドコモビジネス及びKDDI等を含む通信キャリア及びそれらの関係会社等であり、また、システムインテグレーションにおける主な競争相手は、日本電気㈱、富士通㈱、㈱NTTデータ及びそれらの関係会社等を含むシステムインテグレーター(*)等であり、これら競合他社の中には、当社グループに比べ大きな資本力、技術力、販売力等の経営資源、幅広い顧客基盤及び高い知名度等を有している企業があり、また、M&A遂行等にて競争力をより強化する可能性があります。これら競合他社の中には、当社グループよりも低価格でサービスを提供するものや当社グループでは提供していないサービスを提供するもの等があります。競合先の営業方針及び価格設定は、当社グループの属する市場に影響を与える可能性があり、これらの競合先に対し効果的に差別化を図れず当社グループが想定している通りの事業進展が図れない場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
当社グループのクラウドコンピューティングサービスにおける競争相手は、上記の競合先の他にAmazon Web Services, Inc.やMICROSOFT CORPORATIONを含む外資系等があり、それらの競合先は多大な経営資源をクラウドコンピューティング及びアウトソース関連事業に投入する可能性があります。クラウドコンピューティングサービスについて、当社グループが競合他社との差別化を有効に図ることができない、想定する売上や利益を確保できない或いはクラウドコンピューティングサービスへの投資が効果的なものとならなかった場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
当社グループのMVNEを含む個人向けモバイルサービスの主な競争相手は、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク㈱を含むモバイル通信キャリア及びそれらの関係会社並びにMVNO事業者であり、競合他社の多くは、当社グループに比べ高い知名度或いは大きな資本力等を有しており、積極的な広告宣伝活動、低価格でのサービス提供及びその他のサービスとの組み合わせ販売による顧客囲い込み等を行っております。今後も競合他社の新規参入や競争による低価格化等を含め競合が強まる可能性もあり、当社グループがこれらの競合先に対し効果的に差別化を図れず想定通りの事業進展が図れない場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
(5) AI(*)について
当社グループは、主としてネットワークサービス及びシステムインテグレーションを提供しており、システムインテグレーションはネットワーク構築及び運用が中心で、競合他社と比較してハードウェア売上の割合が高いことから、一般にシステムインテグレーション領域で懸念されているAIでの人的工数の代替による事業毀損リスクは相対的に低いと認識しております。日本における企業及び官公庁におけるAI利活用の進展により、中長期でデータ通信量の増加及びAI活用を前提としたネットワーク及びシステム更改需要の増加等が期待されます。当社グループでのネットワークサービス提供や運用保守業務へのAI利活用による付加価値及び生産性の向上が期待され、これらは当社グループの事業成長及び競争力の強化に資するものと認識しております。一方、AI技術は急速に進展しており、当社グループが当該技術への対応や人材育成等が遅れ、技術的な優位性を確保できず、業務の生産性向上が実現しない、或いは顧客ニーズの変化に的確に対応できない等の場合は、当社グループの競争力が低下し、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 気候変動について
2016年に発効された「パリ協定」を受け、温室効果ガス排出量の削減を目的とした取り組みが世界的に加速しています。当社グループは、気候変動リスクへの対応及び低炭素社会への移行の取り組みが重要であると認識しております。気候変動に係るリスクとしては、自然災害や異常気象等の増加に起因する物理的な被害の可能性及び低炭素社会への移行に伴い、政策、法規制、経済、市場或いは生活等に変化が生じることに起因する影響の可能性が想定されます。具体的には、主として、自然災害により事業用設備が損壊する、或いはサプライチェーンが機能せず事業用設備や役務等の調達が困難になるリスク、事業拡大と共に増加するサーバやネットワーク機器及びデータセンター並びに事務所等の消費電力について、排出権や再生可能エネルギーを含め、調達コストが増加する、或いは調達できないリスク、脱炭素の取り組みが十分に実現できない場合のレピュテーションリスク等が想定されます。
当社グループがこれらのリスクに適切に対応できない場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 不可抗力について
自然災害、停電、テロ、武力行為、地域紛争、感染症を始めとする不可抗力が発生する場合は、安定したサービス役務の提供が困難となる、当社グループの想定を超えた費用及び投資が必要となる、当社グループが想定する通りに事業展開することが出来なくなる等の可能性があり、その場合には、当社グループの経営成績及び財政状況に重大な影響が及ぶ可能性があります。
3.業績等について
(1) 業績の変動について
当社グループの年間、半期及び四半期における売上及び営業損益の規模並びに計上時期は、国内景気の動向、企業のシステム投資及び支出の動向、ネットワークサービスにおける継続的な売上の積み上げ、システムインテグレーションにおける案件数及び規模と利益率、クラウドコンピューティング及びモバイルサービスの収支、ネットワーク関連コストの推移、モバイルサービスにおける通信接続料単価の低減率の想定及び実績の状況、減価償却費と保守費の推移、人件費の推移、ライセンス費用の推移、有形固定資産、のれん及び無形資産の減損損失等の有無と規模、販売管理費の推移状況、為替相場の変動、M&Aを含む資本取引の影響等により変動し、税引前利益及び親会社の所有者に帰属する当期利益の規模並びに計上時期は、営業利益の変動に加え、金融収益及び費用の規模、持分法適用関連会社に関する持分法投資損益の変動、税効果を含む法人所得税費用の認識額、非支配持分損益等により変動し、当社グループの年間、半期及び四半期の業績は当社グループの今後の業績予想の目安とはならない可能性があります。
当社グループの業績結果は、事業等のリスクに記載する事象或いはその他の事象等により、開示する業績見通しから乖離する可能性があります。当社グループは、2014年3月期、2015年3月期、2017年3月期、2020年3月期、2021年3月期及び2022年3月期において連結業績予想修正との適時開示を行っております。新たなサービス及び事業に係わる投資及び費用の増加に対する当該売上の規模及び計上時期は、概して変動しやすい傾向があります。
(2) システムインテグレーションについて
システムインテグレーションの売上は、一時売上であるシステム構築(機器売上を含む)と継続売上であるシステム運用保守により構成されております。一般に、システム構築の取引は、多数の国内企業の決算月である3月末に偏重する傾向があります。当社グループの四半期毎の売上及び損益の変動は、システムインテグレーションにおいて大きく、売上及び利益の金額は第4四半期に増加する傾向があります。当社グループがシステムインテグレーションにより売上及び利益を計上する能力並びにかかる売上及び利益を実現する時期、特に大口案件における売上実現の時期及び利益の変動は、当社グループの売上、損益状況及びその変動に影響を及ぼす可能性があります。
システムインテグレーションにおいては、運用保守案件では継続的な売上計上が期待されますが、新規構築案件の案件数の状況や運用保守契約内容の見直し等により、売上及び損益が変動する可能性があります。クラウドコンピューティングサービス関連の案件が増加した場合、構築におけるハードウェアの売上部分が減少し、売上規模が変動する可能性があります。近年、案件の大型化及び複雑化の傾向が見られ、特に大規模な構築案件では、一般的に検収までの期間が長くなることがありより多くの人員稼働が必要であり、より緻密なプロジェクトの進捗管理が求められ、また、案件獲得のため、顧客に価格競争力のある提案をすることで収益性が低下する等の競合による利益率低下の可能性があります。システムの不具合、仕様の変更、想定外の人員稼動等の要因により当社グループが適切にプロジェクトの進捗管理を行うことができない場合は、適正な利益水準を確保できず、また案件単位にて赤字となる可能性があります。システムインテグレーションにおいては自社及び外注人員を多く活用しておりますが、人件費及びその単価は上昇しており、適切な工数管理ができず、若しくは人件費に見合う規模の売上を計上できない場合等には、適正な利益水準を確保できず、また案件単位にて赤字となる可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。当社グループが、システムインテグレーションの案件の完遂に必要な技術者、外注先を含むソフトウェア開発要員を適切に確保できない場合は、売上計上が遅延し、或いは契約が解消される可能性があります。また、顧客のデータを適切に取り扱うことができなかった場合は、訴訟の提起等の可能性があります。
(3) 有形固定資産、のれん及び無形資産の減損損失の計上について
当社グループは、主としてネットワークサービス及びシステムインテグレーション事業に係る、通信機器、サーバ機器、データセンター等の構築物、事業用ソフトウェア等の資産、また、バックオフィスシステム、事務所附帯設備等の資産を保有しております。事業の状況に重要な変化が生じている場合は、減損テストの実施により、これら有形固定資産或いは無形資産が毀損していると判断され減損損失を計上する可能性があります。
当社グループは、M&A等の資本取引を行った場合に、連結財政状態計算書にのれん及び顧客関係等の無形資産を計上する場合があります。2026年3月期末現在の当社グループの連結財政状態計算書におけるのれんの残高は108億円であり、減損判定の単位となる資金生成単位別の主な残高は、主として国内のネットワークサービス・SIに係るものが58億円、海外子会社PTCに係るものが47億円でありました。また、償却対象の無形資産である顧客関係の残高は4億円でありました。これらののれん及び顧客関係はこれまでに減損をしたことはありませんが、事業の状況に重要な変化が生じている場合は、減損テストの実施により、のれん及び無形資産が毀損していると判断され減損損失を計上する可能性があります。
(4) M&Aについて
当社グループは、今後も事業規模拡大のために、人材、顧客基盤、アプリケーション関連技術、海外事業基盤等の経営資源の拡充及び当社グループとのシナジー効果の発揮等を目的として、M&A取引を実行する可能性があります。これまでにそのような事象は発生しておりませんが、M&A取引実行にあたって過大な経営資源を投入した場合、取引条件が良好ではない場合、想定する業績やシナジー効果が達成されない場合、適切なM&A取引を実行できず事業拡大のための経営資源を十分に確保できない可能性があります。当社は、2021年4月に、ASEANビジネスの中核とすべくシンガポール事業の強化として現地システムインテグレーターであるPTC SYSTEM (S) PTE LTDを、2023年12月には、マレーシアでシステムインテグレーション事業を営むPTC SYSTEMS SDN.BHD.を買収し、各々を完全子会社としております。
(5) 保有投資有価証券の価値の変動について
当社グループは、当社の関係会社以外にも、事業関係の強化を目的とした事業会社に対する出資、主として非上場企業へ投資を行う投資事業有限責任組合(ファンド)等へ投資をしております。2026年3月期末現在の当社グループの連結財政状態計算書における投資有価証券(株式)は保有上場株式の時価評価等で残高は121億円でした。その他の投資の主な内訳は、ファンド出資金105億円及び㈱ディーカレットDCP社債20億円(償還期限10年・無担保)でありました。当社グループは、今後も新たに投資有価証券を取得する可能性があります。当社グループが保有する投資有価証券の価値は、各々の時価、経営状況等により変動し、それらの公正価値の変動はその他の包括利益または純損益として認識されます。保有株式については、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品として会計処理され、保有株式の公正価値の変動に伴う含み損益或いは売却に伴う実現損益(税効果後)は連結損益計算書において純損益として認識されません。投資有価証券を処分するにあたり経済的に有利な条件で処分できるかどうかは定かではなく、処分金額の規模及びタイミングの変動により当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
4.法的規制等について
(1) 電気通信事業法について
当社及び当社グループの一部は、電気通信事業者として総務省に届出を行っており、電気通信事業法の規制を受けております。当社らの業務に関し通信の秘密の確保に支障があるとされた場合、その他当社らの業務の方法が適切でないとされた場合は、総務大臣より業務方法の改善命令その他の措置がとられる可能性があります。
また、当社は総務省への届出を行っている電気通信事業者(届出電気通信事業者)であり、総務省への登録を必要とする電気通信事業者(登録電気通信事業者)と比べて行政の監督は相対的に緩やかなものですが、当社においては、提供回線数が増大した結果、電気通信事業法第41条に基づき、利用者の利益に及ぼす影響が大きいことから電気通信設備を適正に管理すべき電気通信事業者として総務大臣に指定され、電気通信設備を所定の技術基準に適合するように維持すること等が義務付けられております。当社は、一般的な届出電気通信事業者と比べ、より強い監督を規制当局から受ける立場にあり、当社の業務遂行が適切でない場合は、前記の業務方法の改善命令等の措置がとられる可能性があります。
このほか、電気通信事業法においては、利用者保護を目的として、電気通信事業者及び取次代理店(媒介等業務受託者)を対象とした、重要事項説明義務、初期契約解除制度、取次代理店の監督義務などが定められています。当社又は取次代理店において業務の方法が適当でないとされた場合は、前記の業務方法の改善命令、社名の公表を伴う行政指導等の措置がとられる可能性があります。
業務改善命令等を受けたことにより、当該命令に基づく改善対応に係るコスト増や企業イメージの悪化等が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財務状況に影響が及ぶ可能性があります。
(2) インターネット等に関する法的規制について
インターネットの利用態様に関する法的規制については既に多くの制度が存在しますが、インターネット上の違法及び有害情報や誹謗中傷への対処の強化、サービス利用者の本人確認厳格化、青少年保護対策、個人データの利用適正化等の観点を中心に、規制強化の必要性が継続的に議論されており、これらの点について、更なる具体的な対処義務を電気通信事業者に課する制度が検討、実施される可能性、或いは法制に至らずとも業界の自主規制として導入される可能性があります。制度の内容次第では、対応するための多くの処理コストや設備投資が発生する可能性があります。最近の具体的な動きとしては、インターネット上の違法・有害情報対策については、情報流通プラットフォーム対処法等の改正により、削除対応の迅速化や運用の透明性確保等に関する義務が強化されていること、また、犯罪対策の観点から、通信サービスの契約時等における本人確認の厳格化や匿名性への規制強化が進められていることが挙げられ、いずれも当社の業務運用に影響を及ぼす可能性があります。
一方で、インターネットの利用態様の一つであるIoTに関しては、電気通信事業法、電波法、サイバーセキュリティ関連法制、PL法など複数の法体系が関与するため、適用される規制が多岐にわたります。今後も関連ガイドラインの改訂や新たな制度整備が進む可能性があり、当社グループのサービス仕様や運用方法に追加的な対応が求められる場合があります。
また、事業の一定範囲を占める個人向けサービスの領域について、前記の電気通信事業法の他、消費者契約法、特定商取引法、不当景品類及び不当表示防止法等の消費者保護関連法令が適用されます。個人情報の取扱いについては、改正個人情報保護法の施行に伴い、越境移転、漏洩時の報告義務、安全管理措置等に関する規律が強化されております。これらの法令に当社グループ又は当社グループの取次代理店等が違反した場合、総務省以外の行政当局による不利益処分、法的責任の追及及び企業イメージの悪化等を招く可能性があります。
このほか、当社グループの事業に関わる法規制或いは施策等が新設又は強化された場合等には、当社グループの事業運営の自由度や迅速性が損なわれ、又は、当社グループの顧客による当社のサービスの利用が制約され、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
(3) 経済安保法制について
経済安全保障推進法、重要経済安保情報保護活用法(セキュリティ・クリアランスの法制化)が施行され、輸出入管理制度が改定され、サイバー対処能力強化推進法が成立するなど、国際情勢や社会経済構造の変化等に伴い、安全保障の確保に関する経済施策の推進が重要視されてきております。経済安全保障推進法には、基幹インフラ役務の安定的な提供の確保に関する制度として、重要設備が国外からの妨害を受けることを防止するため、重要設備の導入・維持管理等の委託の事前審査、勧告・命令等が行われる内容が定められています。当社自身は、現状、同法の主たる規律対象である特定社会基盤事業者には該当しておりませんが、制度の運用状況によっては、データセンター施設の構築計画や特定社会基盤事業者向けの当社サービス運用などに影響があり、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。また、このような安全保障確保に関する経済施策は、米国を含む国外でも導入されており、当社が提供する役務に一定範囲での制約が生ずることにより、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
(4) 外国法について
当社は、日本国外に関係会社を有しており、かかる関係会社において当該国の法令を遵守するよう努めておりますが、国によっては、法令の解釈運用が企業にとって予測しにくい場合があり、当社グループが適切に対応できなかった場合には、行政上の指摘や紛争が生じる可能性があります。このような場合には、当該国における事業展開に支障が生じ、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
また、国外法令の中には、当該国の当該関係会社の行為に限定されず、企業集団全体に適用される法制度を設けている場合があります。例えば、米国のFCPAや安全保障に関わる法令、EUのGDPR等が挙げられますが、当社グループとしてそれらの法制度への対応を誤った場合、事業への制約や多額の罰金が課せられる等の可能性があります。
このほか、各国においてデータの越境移転規制やデータローカライゼーションの要請が強化されており、当社グループのサービス提供形態の見直しや追加コストが発生することで当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
(5) 知的財産権等について
当社グループは、第三者の特許権その他の知的財産権を侵害することのないよう万全を期しておりますが、万が一、第三者の知的財産権を侵害した場合は、損害賠償の負担が生じる可能性があります。また、当社の役務に関わる基盤技術の重要な一部について第三者の特許取得が認められた場合或いは将来特許取得が認められた第三者の技術が基盤技術の重要な一部を構成することとなった場合は、当社グループは、事業遂行の必要上これらの特許権者に対してライセンス料を負担する必要が生じる可能性があります。
当社グループは、サービスの開発及び運用にあたりオープンソース(*)ソフトウェアを積極的に活用しておりますが、オープンソースソフトウェアについてはライセンス条件の法的位置付けが不明確である等の問題があり、予期しない利用上の制約が発生する可能性があります。AI技術の活用に関しては、関連ガイドラインや法制度の整備が進んでおり、今後も運用基準が変更される可能性があります。また、AIには意図しないデータの被学習、誤情報の生成、学習データの逆推定による漏えいなど固有の技術的リスクが存在します。当社グループにおいて、これら制度面及び技術面のリスク管理が不十分であった場合、利用者保護や知的財産、個人情報保護に関する指摘や紛争が生じ、損害賠償等の負担が発生する等で、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
また、当社グループは自社が保有する知的財産権について適切な保護管理策を講じており、今後も講じていく考えでありますが、第三者が当社グループの知的財産権を侵害する可能性を完全に排除することは困難でもあり、当社グループの重要な知的財産権が第三者に不当に侵害された場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
(6) 訴訟等について
本書提出日現在、当社グループの財政状況に大きな影響が及ぶ当社グループに対する訴訟は提起されておりませんが、将来に亘り、サービスの不具合、当社グループ責によるサイバー攻撃の招来、システムインテグレーションの納期遅延や契約上の不適合(外注先に起因する場合を含みます。)、知的財産等第三者の権利の侵害、通信の秘密や個人情報を含む顧客情報の漏洩若しくは毀損、不適切な消費者対応、不適切な人事労務管理又は当社の株式等に関連して、損害賠償請求の訴訟を起こされる可能性があります。2025年4月に公表した、法人向けメールセキュリティサービスの一部のオプション機能における第三者製ソフトウェアの未知の脆弱性を悪用した不正アクセスによる情報漏洩に起因する損害賠償訴訟も提起されておりません。また、仕入先との契約更新や改定にあたり、価格その他の契約条件に関して相手方との合意形成が不調となった場合、法的紛争による解決を選択せざるを得ない可能性があります。
これらの訴訟が発生し、当社グループの責に帰すものと認められた場合若しくは当社の主張が認められなかった場合や、また訴訟を起こされることにより当社グループの事業に対する信頼感が損なわれた場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
5.大株主との関係について
(1) NTTグループ及びKDDIの出資経緯等について
本書提出日現在、NTT及びNTTドコモビジネスが所有する当社株式数及び議決権比率は20,387,000株及び11.5%で、KDDIが所有する当社株式数及び議決権比率は20,387,000株及び11.5%であり、両社グループは当社の認識する限り同率にて当社の第一位の株主にあたります。当社グループは、NTTグループ及びKDDIから通信回線等の調達を行っており、また、主としてネットワークサービスにおいて事業競合する立場にあります。
NTT及びNTTドコモビジネスとの間では、1996年1月の当社の資本強化のための第三者割当増資におけるNTTの資本参加、1997年9月のインターネットマルチフィード㈱のNTTグループとの合弁設立、2003年9月のクロスウェイブの会社更生手続開始による財務損失を補うためのNTT及びNTTドコモビジネスを主要引受先とする第三者割当増資との資本取引がありました。2023年3月31日時点のNTTグループによる当社株式の株式所有割合は25.9%であり、NTTは当社のその他の関係会社に該当しておりました。
KDDIとの間では、1994年6月の当社の資本強化のための第三者割当増資におけるKDDIの資本参加等の資本取引があり、2023年3月31日時点のKDDIによる当社株式の株式所有割合は0.9%でありました。
NTTの当社株式の一部処分との方針を受け、2023年5月18日付けで、当社はKDDIと資本業務提携契約を締結のうえ、KDDIがNTTから当社株式18,707,000株を譲受けしました。2023年5月19日付けで、当社は東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)にて自己株式の買付けを行い、NTTは3,928,500株を売却致しました。また、この他にNTTは当社株式の一括の売却を行い、これらの結果、両社グループの所有する当社株式数及び株式所有割合は上記の通りとなり、NTTは当社のその他の関係会社に該当しなくなりました。
(2) NTTグループ及びKDDIとの商業的な関係について
当社は、インターネット接続サービス等の提供にあたり、アクセス回線、国内及び国際バックボーン回線、WAN回線、モバイル通信回線及び設備、データセンター施設設備等について、NTTグループ及びKDDIの提供するサービスを多く利用しております。NTTグループ及びKDDIとのこれらの商取引の経済条件は、出資関係にあることによる特別の取り決めは存在せず、通常の商慣習の範囲にあります。
NTTグループ及びKDDIは、当社が提供するモバイルサービスを含むインターネット接続サービス、WANサービス、セキュリティ関連等のアウトソーシングサービス及びシステムインテグレーション等の事業領域で、当社と競合するサービスを提供しております。当社グループとの間で一部の案件で一定の競合が生じることはありますが、出資関係にあることによる特段の取り決めは存在せず、当社グループとして自主性をもった経営を行っております。
2026年3月期における当社のNTT及びNTTドコモビジネスからの売上高は6億円、KDDIからの売上高は3億円でありました。
(3) NTTとの株式引受契約及びKDDIとの資本業務提携契約について
当社は、2003年9月の当社の第三者割当増資のNTTによる引受けにあたり、NTTと株式引受契約を締結しております。当該契約において、事業遂行上の特段の重要な義務及び権利は定められておりません。
当社は、2023年5月のKDDIによる当社株式のNTTからの取得にあたり、KDDIと資本業務提携契約を締結しております。当該契約において、業務提携として、相互の企業価値の向上の実現のためにその目的に資する範囲で、当社によるKDDIの通信サービス等の最適な調達、当社とKDDIのそれぞれの子会社を含む事業領域での各種協業の検討、当社とKDDIの法人分野及びモバイルサービス領域での商材の相互活用及び共同開発等の検討及び人材の交流に関して、実行推進にあたり相互に協力する旨をKDDIと合意しています。
(4) 今後について
当社は、両社グループと安定的な株主としても良好な関係を継続していくことと想定しておりますが、両社グループに限らずとも、当社の大株主等に大きな変動が生じる場合には、当社の株価に一時的な影響が及ぶ可能性があります。
6.今後の資金需要について
当社グループの2026年3月期末における現金及び現金同等物の残高は384億円と、前年同期末比59億円の増加となりました。また、当社グループの2026年3月期末における銀行借入残高は356億円と、前年同期末比20億円増加し、ファイナンス・リース負債(1年内返済予定を含む)残高は199億円と前年同期末比7億円増加致しました。当連結会計年度末においてIFRS第16号の適用により認識したオペレーティング・リースに関する負債は231億円でありました。
当社グループは、今後もネットワーク設備、クラウドコンピューティングサービス関連設備、バックオフィス関連設備等の維持、更新及び拡張に関わる投資及び費用、サービス開発及び運営並びに事業開発に関わる投資及び費用、自社データセンター建設に関わる投資及び費用、人員拡大に伴うオフィススペース拡張等に関わる投資及び費用、事業拡大に伴う運転資金の増加、グループ事業拡大のための投融資及びM&A取引等に資金を投下していくと想定しております。当社グループは、運転資金の調達は、銀行借入を主体に、通信機器等の購入は、リース取引による調達を主体としております。金利水準の変化により当社の想定する以上の金利コストが発生する可能性があります。事業環境の変化に起因して、当社グループの事業において想定を上回る資金需要が生じる可能性があり、今後の銀行借入及びリース取引を含む資金調達について、当社グループにとって好ましい条件で実行できる保証はなく、それが当社グループの事業進展の制約要因となる可能性があります。
7.株式の希薄化について
当社は、2013年7月に公募増資にて18,800千株(株式分割を考慮後)、2013年8月に公募増資に関連したオーバーアロットメントによる売出しにかかる第三者割当増資にて2,800千株(株式分割を考慮後)の新株を発行致しました。今後も、将来の戦略的M&Aや大規模事業投資等を目的とした資金需要に応じて、新株、新株予約権付社債又は新株予約権等を発行する可能性があり、これらの発行及び行使により当社の1株当たりの株式価値に希薄化が生じる可能性があります。
当社は、2011年6月より2024年6月までの間、取締役(非常勤取締役及び社外取締役を除く)及び執行役員に対して、各々の退職慰労金及び退職金の代替として、新株予約権方式による株式報酬型ストックオプション制度を導入しておりました。当該新株予約権の概要は、後記の「第一部 企業情報 第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載の通りであります。なお、当該株式報酬型ストックオプション制度は、2024年6月より在籍条件型報酬として、後述の譲渡制限付株式報酬による制度へと集約いたしました。
当社は、当社及び子会社IIJグローバルの業務執行取締役及び執行役員に対し、賞与等の現金支給の一部の代替として、譲渡制限付株式報酬を導入しております。当該報酬の概要は、後記の「第一部 企業情報 第4 提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等(4)役員の報酬等 ④業績連動報酬及び非金銭報酬等に関する事項」に記載の通りであります。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(経営成績等の状況の概要)
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)の連結業績の概要
当期における国内景気は緩やかに回復しているものの、中東情勢の影響を注視することが必要です。先行きにつきましては、雇用及び所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されるものの、中東情勢の影響の注視が必要で、金融資本市場の変動の影響や米国の通商政策をめぐる動向などにも注意する必要があります。
そのような景気動向の中、当社グループが主にかかわる法人ICT関連市場では、クラウドコンピューティング関連サービスやAI等の活用の企業活動への浸透、それらも含む要因によるインターネットトラフィックの継続増加、事業継続に必要なサイバーセキュリティ対策の重要性の一層の高まり等が想定されます。企業のネットワーク及びシステムの構成は、DX(*)の進展等を背景に、旧来の社内閉域ネットワークからインターネット技術も融合した複合的なものへと変化してきており、今後も堅牢かつ柔軟なネットワーク及びシステムとその安定運用の重要性が増していくと期待されます。
当連結会計年度の事業概況につきましては、引き続き企業内ネットワーク更改等の需要が旺盛で、期間総額10億円以上の複数年契約での大型案件の獲得が恒常化し(注1)、直近では約120億円の海外でのGPU(*)構築案件も獲得しました。総売上高は、これらの大型サービスインテグレーション案件からの寄与も進み、ネットワークサービス及びシステム運用保守に係る月額ストック売上(*)が前年同期比12.0%増と順調に積み上がり、見通しを上回りました。ネットワークサービス(除くモバイル関連サービス)では、既存サービスの機能強化やサイバーセキュリティ対策支援等の新サービスにてラインアップの拡充を図り、IPサービスやセキュリティ関連サービス等が堅調に増加し、売上高は前年同期比9.8%増となりました。モバイル関連サービスは、法人向けではネットワークカメラ等のIoT関連や端末需要が活況で、個人向けでは自社ブランドのモバイルサービス販売に加え「JALモバイル」他の他社提携も好調で、売上高は前年同期比10.3%増となりました。システムインテグレーションは、多様な業種でネットワークやシステム基盤の構築及び運用保守との需要が強く、売上高は前年同期比8.2%増となりました。システム構築売上は前年度にあった個別の大口一時売上の反動で若干減収したものの、システム運用保守売上の伸長が牽引しました。システム構築及び運用保守との受注額は各々前年同期比38.1%増及び26.9%増、システム構築及び運用保守の受注残高は各々前年同期比102.1%増及び27.4%増と大きく伸長しました。国際事業では、日本企業のグローバルネットワーク構築需要等による海外分売上の増加や海外データセンター構築案件の遂行、シンガポール子会社PTC SYSTEM (S) PTE LTDの伸長等で、売上高は前年同期比12.9%増の457億円となりました。設備面では、インターネットトラフィックの増加等に応じたネットワーク設備の継続拡張に加え、中長期的な設備収容能力の安定確保に向け、松江データセンター新棟の運用開始や白井データセンター3期棟の建設に着手しました。人的資本につきましては、新規学卒者の獲得と育成を中心に強化を進め、当年度末の連結従業員数は前年度末比312名増加の5,533名となりました。2026年3月期における離職率(注2)は4.5%でありました。新規事業分野では、IoT事業の遂行から派生して、土壌水分等を精緻に計測する特異の技術でセンサー事業を展開する子会社㈱センシフィアをソニーセミコンダクタソリューションズ㈱と合弁で設立しました。関連会社㈱ディーカレットDCPでは、来年度予定の㈱ゆうちょ銀行のトークン化預金発行とのプロジェクトや他の複数金融機関及び事業会社と協業等を推進しました。また、トークン化預金を用い銀行間決済を高度化する取り組みが金融庁のFinTech(*)分野における実証実験の支援案件に採択されました。
(注)1.2026年3月期における期間総額10億円以上の獲得案件数は19件(前年同期 15件)、獲得総額は約620億円(前年同期 約450億円)と伸長。
2.IIJ単体正社員で、期初に在籍した正社員のうち当年度中に離職した員数割合。
当連結会計年度の業績につきましては、総売上高は、前年同期比9.0%増の345,395百万円(前年同期 316,831百万円)となりました。売上原価は前年同期比8.4%増の269,228百万円(前年同期 248,429百万円)となり、売上総利益は前年同期比11.4%増の76,167百万円(前年同期 68,402百万円)となりました。内訳といたしまして、ネットワークサービスの売上高は前年同期比9.9%増の178,738百万円(前年同期 162,577百万円)、売上総利益は前年同期比7.0%増の48,430百万円(前年同期 45,273百万円)となりました。システムインテグレーション(含む機器販売)の売上高は前年同期比8.2%増の163,639百万円(前年同期 151,306百万円)、売上総利益は前年同期比20.9%増の26,298百万円(前年同期 21,753百万円)となりました。そのうち、システム構築売上は前年同期比1.3%減の67,871百万円(前年同期 68,773百万円)、システム運用保守売上は前年同期比16.0%増の95,768百万円(前年同期 82,533百万円)となりました。ATM運営事業の売上高は前年同期比2.4%増の3,018百万円(前年同期 2,948百万円)、売上総利益は前年同期比4.6%増の1,439百万円(前年同期 1,376百万円)となりました。販売管理費等(販売費及び一般管理費、その他の収益及びその他の費用の合計)は第2四半期に退職金制度改定に伴う一時的な利益1,169百万円等があり、前年同期比7.9%増の41,332百万円(前年同期 38,298百万円)となりました。営業利益は、前年同期比15.7%増の34,835百万円(前年同期 30,104百万円)となりました。税引前利益は、ファンドに係る金融資産評価益1,760百万円(前年同期 201百万円の評価益)、受取配当金213百万円(前年同期 145百万円)、為替差益45百万円(前年同期 47百万円の利益)及び銀行借入及びリース取引に係る支払利息1,366百万円(前年同期 1,062百万円)等により前年同期比20.8%増の35,242百万円(前年同期 29,184百万円)となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は、前年同期比21.3%増の24,188百万円(前年同期 19,933百万円)となり、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)は16.2%(前年同期 15.0%)となりました。
(2) 財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末比34,498百万円増加し、346,933百万円(前連結会計年度末 312,435百万円)となりました。
当連結会計年度末における流動資産は、前払費用等の増加により、前連結会計年度末比21,972百万円増加し、152,167百万円(前連結会計年度末 130,195百万円)となりました。
当連結会計年度末における非流動資産は、有形固定資産、使用権資産及び前払費用等の増加により、前連結会計年度末比12,526百万円増加し、194,766百万円(前連結会計年度末 182,240百万円)となりました。
当連結会計年度末における流動負債は、契約負債、営業債務及びその他の債務等の増加により、前連結会計年度末比16,226百万円増加し、129,541百万円(前連結会計年度末 113,315百万円)となりました。
当連結会計年度末における非流動負債は、契約負債等の増加により、前連結会計年度末比887百万円増加し、57,921百万円(前連結会計年度末 57,034百万円)となりました。
当連結会計年度末における親会社の所有者に帰属する持分の額は、前連結会計年度末比17,324百万円増加の158,007百万円(前連結会計年度末 140,683百万円)、親会社の所有者に帰属する持分比率は45.5%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、38,395百万円(前年同期末 32,534百万円)となりました。
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益35,242百万円、減価償却費及び償却費32,674百万円、法人所得税の支払い10,045百万円に対して、営業資産及び負債の増減は7,879百万円の支出となり、50,460百万円の収入となりました。
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、データセンター関連他の有形固定資産の取得による20,379百万円の支出、ソフトウェア等の無形資産の取得による8,111百万円の支出等があり、26,329百万円の支出となりました。
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、本社オフィス等のオペレーティング・リース及びネットワーク機器等のファイナンス・リースの支払等によるその他の金融負債の支払24,804百万円、その他の金融負債による収入10,456百万円、配当金の支払6,553百万円、短期借入金による調達2,000百万円等があり、19,110百万円の支出となりました。
(生産、受注及び販売の実績)
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績は、以下のとおりであります。
(注)1.前年同期比の欄の%表示は、対前期比での増減率を記載しております。
2.当社グループは、ネットワークサービス並びにATM運営事業において生産を行っておりませんので、これらに係る生産実績の記載事項はありません。なお、各役務と事業セグメントの関連につきましては、本書の「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3 事業の内容」をご参照下さい。
(2) 受注実績
当連結会計年度における受注実績及び受注残高は、以下のとおりであります。
(注)1.前年同期比の欄の%表示は、対前期比での増減率を記載しております。
2.当社グループは、ネットワークサービス及びATM運営事業において受注生産を行っておりませんので、これらに係る受注実績及び受注残高の記載事項はありません。なお、各役務と事業セグメントの関連につきましては、本書の「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3 事業の内容」をご参照下さい。
(3) 販売実績
当連結会計年度における役務区分別の販売実績は、以下のとおりであります。
(注)1.前年同期比の欄の%表示は、対前期比での増減率を記載しております。
2.各役務と事業セグメントの関連につきましては、本書の「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3 事業の内容」をご参照下さい。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 重要性がある会計方針及び見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号)第312条の規定により、国際会計基準(IFRS)に準拠して作成しております。
当社グループは、IFRSに準拠した連結財務諸表の作成にあたり、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、会計上の見積り及び仮定を用いております。
これらの見積及び仮定は、過去の経験及び利用可能な情報を収集し、報告期間の末日現在において合理的であると考えられる様々な要因等を勘案した経営者の最善の判断に基づいております。
しかし、その性質上、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
詳しくは、後記の連結財務諸表の注記をご参照ください。
(2) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)の経営成績の分析
①連結経営成績サマリー
<主要な連結経営指標>
(注)1.システムインテグレーションには機器販売を含んでおります。
2.販売費及び一般管理費(研究開発費を含む)、その他の収益、その他の費用の合計額を記載しております。
<セグメント情報>
②経営成績の分析
当社グループの売上の大部分がネットワークサービス及びSI事業からのものであるため、役務別の分析により記載しております。
ⅰ)売上収益
当連結会計年度における売上収益は、前年同期比9.0%増の345,395百万円(前年同期 316,831百万円)となりました。
<ネットワークサービス売上高>
法人向けインターネット接続サービスの売上高は、法人IoT等用途向けモバイルサービス及びIPサービス等の売上増加があり、前年同期比10.0%増の53,891百万円(前年同期 48,994百万円)となりました。
個人向けインターネット接続サービスの売上高は、個人向けモバイルサービス等の売上増加があり、前年同期比6.9%増の28,671百万円(前年同期 26,832百万円)となりました。
アウトソーシングサービスの売上高は、セキュリティ関連サービス等の売上増加があり、前年同期比14.3%増の67,622百万円(前年同期 59,145百万円)となりました。
WANサービスの売上高は、前年同期比3.4%増の28,554百万円(前年同期 27,606百万円)となりました。
これらの結果、ネットワークサービス売上高は、前年同期比9.9%増の178,738百万円(前年同期 162,577百万円)となりました。
ネットワークサービス売上高の内訳、法人向け及び個人向けインターネット接続サービス契約数及び回線数の内訳並びに法人向けインターネット接続サービスの契約総帯域は、それぞれ以下のとおりであります。
<ネットワークサービス売上高の内訳>
<インターネット接続サービス契約数及び回線数の内訳並びに法人向けインターネット接続サービスの契約総帯域(注)1>
(注)1.法人向けインターネット接続サービス及び個人向けインターネット接続サービスの内訳において、「IIJモバイルサービス」及び「IIJmioモバイルサービス」は回線数を表示しており、それ以外は契約数を表示しております。
2.IPサービスには、インターネットデータセンター接続サービスが含まれます。
3.法人向けインターネット接続サービスのうち、IPサービス(含むインターネットデータセンター接続サービス)及びブロードバンド対応型サービス各々の契約数と契約帯域を乗じることにより算出しております。
<システムインテグレーション売上高>
システム構築及び機器販売による一時的な売上高は、前年同期比1.3%減(前期1件約50億円の個別大型案件の反動減を内包)の67,871百万円(前年同期 68,773百万円)となりました。システム運用保守による継続的な売上高は、システム運用保守案件の継続積み上げによる増加等があり、前年同期比16.0%増の95,768百万円(前年同期 82,533百万円)となりました。
これらの結果、システムインテグレーション(含む機器販売)の売上高は、前年同期比8.2%増の163,639百万円(前年同期 151,306百万円)となりました。
当連結会計年度のシステムインテグレーション(含む機器販売)の受注は、前年同期比31.2%増の207,106百万円(前年同期 157,856百万円)となりました。このうち、システム構築及び機器販売に関する受注は前年同期比38.1%増の84,004百万円(前年同期 60,817百万円)、システム運用保守に関する受注は前年同期比26.9%増の123,102百万円(前年同期 97,039百万円)でありました。
当連結会計年度末のシステムインテグレーション(含む機器販売)の受注残高は、前年同期末比37.7%増の158,910百万円(前年同期末 115,443百万円)となりました。このうち、システム構築及び機器販売に関する受注残高は前年同期末比102.1%増の31,938百万円(前年同期末 15,805百万円)、システム運用保守に関する受注残高は前年同期末比27.4%増の126,972百万円(前年同期末 99,638百万円)でありました。
<ATM運営事業売上高>
ATM運営事業売上高は、前年同期比2.4%増の3,018百万円(前年同期 2,948百万円)となりました。
ⅱ)売上原価
当連結会計年度における売上原価は、前年同期比8.4%増の269,228百万円(前年同期 248,429百万円)となりました。
<ネットワークサービス売上原価>
ネットワークサービスの売上原価は、ネットワーク設備の継続拡張等に伴う増加、モバイル端末仕入及び人件関連費用の増加等があり、前年同期比11.1%増の130,308百万円(前年同期 117,304百万円)となりました。当年度は、過年度に継続してあったモバイルデータ接続料の2024年度利用分単価確定による費用戻し(注)はありませんでした。ネットワークサービスの売上総利益は、前年同期比7.0%増の48,430百万円(前年同期 45,273百万円)となり、ネットワークサービスの売上総利益率は27.1%(前年同期 27.8%)となりました。
(注)モバイルデータ接続料の単価は、モバイルキャリアより将来原価方式にて当年度に適用される予定単価が提示され、当初はその単価に従い費用計上を行っています。次年度にモバイルキャリアの実績に応じ単価が確定する際に予定単価と差がある場合には費用の差分調整が生じる部分があります。
<システムインテグレーション売上原価>
システムインテグレーション(含む機器販売)の売上原価は、外注関連費用及び人件関連費用の増加等があり、前年同期比6.0%増の137,341百万円(前年同期 129,553百万円)となりました。システムインテグレーションの売上総利益は、増収効果に加えて、前期にあったVMware製品の実質大幅値上げによる利益マイナス影響は価格転嫁で概ね解消し、前年同期比20.9%増の26,298百万円(前年同期 21,753百万円)となり、売上総利益率は16.1%(前年同期 14.4%)となりました。
<ATM運営事業売上原価>
ATM運営事業売上原価は、前年同期比0.4%増の1,579百万円(前年同期 1,572百万円)となりました。売上総利益は、前年同期比4.6%増の1,439百万円(前年同期 1,376百万円)となり、売上総利益率は47.7%(前年同期 46.7%)となりました。
ⅲ)販売管理費等
当連結会計年度における販売費及び一般管理費(含む研究開発費)は、人件関連費用等の増加があり、前年同期比10.8%増の42,445百万円(前年同期 38,312百万円)となりました。
その他の収益は、第2四半期に退職金制度改定に伴う一時的な利益1,169百万円等があり、1,313百万円(前年同期 149百万円)となりました。その他の費用は200百万円(前年同期 135百万円)となりました。
ⅳ)営業利益
当連結会計年度における営業利益は、前年同期比15.7%増の34,835百万円(前年同期 30,104百万円)となりました。
ⅴ)金融収益、金融費用及び持分法による投資損益
当連結会計年度における金融収益は、ファンドに係る金融資産評価益1,760百万円(前年同期 201百万円の評価益)、受取配当金213百万円(前年同期 145百万円)及び為替差益45百万円(前年同期 47百万円の利益)等により、2,287百万円(前年同期 580百万円)となりました。
当連結会計年度における金融費用は、銀行借入及びリース取引に係る支払利息1,366百万円(前年同期 1,062百万円)等により、1,406百万円(前年同期 1,086百万円)となりました。
当連結会計年度における持分法による投資損益は、㈱ディーカレットホールディングスに関する損失816百万円(前年同期 553百万円の損失)等があり、474百万円の損失(前年同期 414百万円の損失)となりました。
ⅵ)税引前利益
当連結会計年度における税引前当期利益は、前年同期比20.8%増の35,242百万円(前年同期 29,184百万円)となりました。
ⅶ)当期利益
当連結会計年度における法人所得税費用は、10,834百万円の費用(前年同期 9,080百万円の費用)となりました。この結果、当連結会計年度における当期利益は、前年同期比21.4%増の24,408百万円(前年同期 20,104百万円)となりました。
非支配持分に帰属する当期利益は、㈱トラストネットワークスに係る利益等により220百万円(前年同期 171百万円)となりました。この結果、当連結会計年度における親会社の所有者に帰属する当期利益は、前年同期比21.3%増の24,188百万円(前年同期 19,933百万円)となりました。
ⅷ) 包括利益
当連結会計年度における包括利益は、保有株式の時価(注)の減少2,255百万円(前年同期 464百万円の増加)及び在外子会社の資産及び負債にかかる為替変動による増加1,283百万円(前年同期 98百万円の減少)等により、前年同期比13.6%増の23,823百万円(前年同期 20,977百万円)となりました。当連結会計年度における親会社の所有者に帰属する包括利益は、前年同期比13.4%増の23,603百万円(前年同期 20,806百万円)となりました。
(注)当社グループはIFRSにおける金融商品に関して、ファンドの公正価値変動は連結損益計算書上の純損益として認識し、株式の公正価値変動はその他の包括損益を通じて自己資本の増減として認識しております。
(3) 当連結会計年度末(2026年3月31日現在)の財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末比34,498百万円増加し、346,933百万円(前連結会計年度末 312,435百万円)となりました。
当連結会計年度末における流動資産は前連結会計年度末比21,972百万円増加し、152,167百万円(前連結会計年度末 130,195百万円)となりました。主な残高及び増減の内訳は、顧客向け案件及びライセンス並びに設備関連等による前払費用の9,697百万円増加の37,819百万円、現金及び現金同等物の5,861百万円増加の38,395百万円、営業債権の5,723百万円増加の62,084百万円、棚卸資産の2,451百万円増加の7,132百万円、契約資産の2,753百万円減少の3,345百万円でありました。
当連結会計年度末における非流動資産は、前連結会計年度末比12,526百万円増加し、194,766百万円(前連結会計年度末 182,240百万円)となりました。主な残高及び増減の内訳は、データセンター関連資産の取得等による有形固定資産の11,343百万円増加の45,114百万円、顧客向け案件及びライセンス等による前払費用の5,231百万円増加の34,039百万円、その他の投資の1,980百万円増加の12,691百万円、無形資産の1,634百万円増加の22,655百万円、使用権資産(オフィス、データセンター等の賃借契約及び通信機器等のリース契約の利用権)の償却等による6,646百万円減少の39,110百万円、投資有価証券(株式)の3,717百万円減少の12,106百万円でありました。
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末比16,226百万円増加し、129,541百万円(前連結会計年度末 113,315百万円)となりました。主な残高及び増減の内訳は、契約負債の7,094百万円増加の22,780百万円、営業債務及びその他の債務の4,240百万円増加の34,478百万円、その他の金融負債の2,996百万円増加の23,875百万円、借入金の1,954百万円増加の35,570百万円でありました。
当連結会計年度末における非流動負債は、前連結会計年度末比887百万円増加し、57,921百万円(前連結会計年度末 57,034百万円)となりました。主な残高及び増減の内訳は、契約負債の6,015百万円増加の16,127百万円、退職給付に係る負債3,836百万円減少の1,013百万円、その他の金融負債の914百万円減少の36,785百万円でありました。
当連結会計年度末における親会社の所有者に帰属する持分の額は、前連結会計年度末比17,324百万円増加の158,007百万円(前連結会計年度末 140,683百万円)、親会社の所有者に帰属する持分比率は45.5%となりました。
(4) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)の流動性及び資金の源泉の分析
①概要
当社グループの資金需要のうち主なものは、ネットワークの構築と拡張、社内システムへの投資、クラウドコンピューティングサービス推進に伴う投資、データセンター等の施設設備に対する賃借料及び投資(土地取得含む)、ネットワークサービス原価及びシステムインテグレーション仕入等に伴う増加運転資金、当社グループ会社等に対する投融資、国際事業推進に伴う投資、販売活動及び運転資金等であります。こうした必要資金は、主として営業活動によるキャッシュ・フロー、銀行からの借入金並びにファイナンス・リース契約等で調達されております。
②キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、38,395百万円(前年同期末 32,534百万円)となりました。
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益35,242百万円(前年同期 29,184百万円)、減価償却費及び償却費32,674百万円(前年同期 31,372百万円)、うちIFRS第16号の適用によるオペレーティング・リースに係る使用権資産の減価償却費11,653百万円(前年同期 12,084百万円)、法人所得税の支払い10,045百万円(前年同期 9,764百万円) があり、営業資産及び負債の増減は、営業債権及び契約負債による収入増等があり7,879百万円の支出(前年同期 25,008百万円の支出)となり、50,460百万円の収入(前年同期 28,528百万円の収入)となりました。
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、データセンター関連他の有形固定資産の取得による20,379百万円の支出(前年同期 11,904百万円の支出)、ソフトウェア等の無形資産の取得による8,111百万円の支出(前年同期 8,211百万円の支出)等があり、26,329百万円の支出(前年同期 21,749百万円の支出)となりました。
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、本社オフィス等のオペレーティング・リース及びネットワーク機器等のファイナンス・リースの支払等によるその他の金融負債の支払24,804百万円(前年同期 25,418百万円)、その他の金融負債による収入10,456百万円(前年同期 8,497百万円)、配当金の支払6,553百万円(前年同期 6,134百万円)、短期借入金による調達2,000百万円(前年同期 7,000百万円)等があり、19,110百万円の支出(前年同期 19,667百万円の支出)となりました。
③借入金
当社グループの主要取引銀行は、㈱三菱UFJ銀行、㈱みずほ銀行、㈱三井住友銀行及び三井住友信託銀行㈱であります。
当社グループの当連結会計年度末現在における短期借入金の残高は35,570百万円でありました。当社グループは、主要取引銀行を含む邦銀各行との間にて当座借越契約を締結しており、当連結会計年度末現在において、その未使用残高合計は43,080百万円でありました。
④ファイナンス・リース
当社グループは、ファイナンス・リース契約により調達したデータ通信及びその他の設備を利用してインターネット接続サービス及びその他のインターネット関連サービスを行っております。当連結会計年度末現在のファイナンス・リース負債の残高は19,895百万円であります。
5 【重要な契約等】
本書提出日現在、記載すべき重要な契約等はありません。
6 【研究開発活動】
当社は、当社グループの基礎技術研究の中核として、インターネットに関する新技術等の調査及び研究を行う技術研究所を社内組織として設置しており、事業部門等と連携を取りながら様々な研究開発に取り組んでおります。
インターネットに関する基礎技術については、当連結会計年度において、インターネットトラフィックの調査、計測及び解析、インターネットの基盤技術及び応用技術、セキュリティに関する研究など幅広い活動を行いました。インターネットトラフィックの調査、計測及び解析においては、2004年から総務省及び他ISPと協力して国内インターネットのトラフィック量を把握するための調査及びその動向報告を継続的に行っております。また、ネットワーク運用を支援する目的で、インターネット上の任意のネットワークについての外部観測データを多角的に解析するツールを開発し、解析結果と共に公開しています。これらの研究は、当社にとってネットワーク設計等を検討していくうえで有用であるだけでなく、国際的にも貴重な研究成果として認知されており、情報通信業界へ広く貢献する研究と認識しております。インターネットの基盤技術及び応用技術については、ますます大規模化、高速化するインターネットをより効率的に運用できるよう調査及び解析を行い、ソフトウェアによる通信高速化技術の研究開発、インターネットで利用されるプロトコルの標準化及びソフトウェア実装、運用管理の自動化(クラウドサービスに要する資源の自動割り当てモデルの設計、ネットワーク情報の収集と抽出による動的情報管理、産業用機器及びIoT機器等の自動設定システムの構築等)等の研究、次世代認証認可技術などの研究開発を行いました。セキュリティについては、プライバシー保護処理関連の技術開発及びデジタル証明書関連の研究等を行いました。その他の取り組みとして、マルウェア等の解析や、セキュリティオペレーションに必要な情報の収集及び可視化を目的としたアプリケーションの開発などを行いました。
当社は、当連結会計年度において、事業活動と並行して、新サービスの開発、モバイルサービスの機能追加、フルMVNOサービスの開発、IoT関連サービス開発等に向けた各種PoC(*)案件推進、セキュリティ技術の評価、検討、サービス開発及び機能追加、クラウドコンピューティングサービスの機能追加、高負荷計算資源の運用に対応したデータセンターの検証、事業に必要な関連ソフトウェアの評価、検討、開発、改良及び実装、通信機器の評価及び検討、次世代システムインフラの開発、ネットワーク運用技術の評価、検討及び開発、ネットワークサービス提供及び運用保守業務におけるAI技術の利活用による付加価値及び生産性の向上に向けた検討等の研究開発活動を行いました。
当社は、インターネット技術の標準化団体といえるISOC(*)及びIETF(*)、アジアと日本のインターネット運用管理組織であるAPNIC(*)及びJPNIC(*)、国際連合の専門機関ITU(*)の電気通信標準化部門であるITU-T(*)、セキュリティに関する国際組織FIRST(*)、日本のインターネット技術者及び利用者への貢献を目的としてインターネットにおける技術的事項及びそれに係るオペレーションに関する事項の議論、検討及び紹介等を行うJANOG(*)、日本の情報通信分野の安全の確保を目的として活動するICT-ISAC(*)、クラウドコンピューティングを重要な社会インフラとして普及・発展させることを目的として活動するASPIC(*)、データセンター向け高速低遅延イーサネットの標準化を行なうUltra Ethernet Consortium(*)等の国内外のインターネット・通信関連技術団体に加盟及び参加しており、ネットワーク関連技術の発展に積極的に取り組んでおります。
インターネットは、通信手順を一般に公開し共通化することにより普及してきたという経緯があります。当社グループは、インターネットを含むデータ通信等に関わる研究開発において、個別に多額の予算を注ぎ込んで独自の技術を新規開発するというよりも、基礎技術の標準化過程への参画、次世代の技術情報の収集、評価及び習得、新技術の既存サービスへの応用及び実装、所与の技術による付加価値の高いサービス及びプロダクトの創出及び開発等が重要であると認識しており、主としてそのような研究開発活動を推進しております。
当社グループの研究開発は上述のような内容であり、その費用の殆どは人件費であります。当社グループは、主として基礎技術研究に従事した人員に関する人件費等を研究開発費として計上し、サービス開発等に関する費用は原価計上しております。当連結会計年度における研究開発費は、ネットワークサービス及びSI事業にかかるものであり、前年同期比0.2%増の644百万円でありました。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当社は、クラウドコンピューティングサービスへの需要増加、トラフィックの増加等に対応するため、データセンター、サーバ及びネットワーク機器等に継続的に投資を行っております。また、提供サービスの拡充をはかるためのサービス用システム開発及び業務の効率化をはかるための業務系システム開発等にも取り組んでおります。
当連結会計年度における設備投資は、主としてネットワークサービス及びSI事業に関連するものであり、その総額は32,208百万円でありました。
このうち、通信設備・サーバ等の機器及びデータセンター等の構築物・設備工事等の有形固定資産への投資額は24,105百万円であり、サービス提供用ソフトウェア、バックオフィス系システム等のソフトウェアへの投資額は8,103百万円でありました。
上記設備投資のうち、現金による資産の取得額は23,430百万円で、取得のための所要資金は自己資金により充当いたしました。また、ファイナンス・リース契約によるリース資産の取得額は8,778百万円でありました。
なお、当連結会計年度において重要な設備の除却、売却等はありません。
(注)設備投資額は、有形固定資産及び無形資産の現金支出による取得額及びファイナンス・リースによる取得額より、セール・アンド・リースバック取引による重複、少額端末等で投資との性質を持たない資産の取得等を除外して算定しております。
2 【主要な設備の状況】
2026年3月31日現在における当社グループ(当社及び連結子会社)の主要な設備の状況は、以下のとおりであります。
(1) 提出会社
(注)1.従業員数は、提出会社の職員及び契約社員の総数を記載しております。
2.当社各事務所及びネットワークオペレーションセンターは、松江データセンター及び白井データセンターを除き、いずれも賃借事務所であり、事業の用に供している重要な自社所有の土地及び建物はありません。当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)の地代家賃の総額は、本社の事務所の賃借にかかる賃借料を含め7,304百万円であります。
3.日本基準に基づく数値を記載しております。
(2) 国内子会社
(注)1.各国内子会社は、本社の建物を賃借しております。
2.従業員数は、職員及び契約社員の総数を記載しております。
3.日本基準に基づく数値を記載しております。
(3) 在外子会社
(注)1.従業員数は、職員及び契約社員の総数を記載しております。
2.IFRSに基づく数値を記載しております。
3 【設備の新設、除却等の計画】
当社グループ(当社及び連結子会社)の設備投資については、業界動向、投資効率等を総合的に勘案して策定しております。
2026年3月31日現在における重要な設備の新設、除却等の計画は、次のとおりであります。
(1) 重要な設備の新設等
(2) 重要な除却等
該当事項はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(注)2026年4月1日から2026年6月25日までの期間における発行済株式総数の増加は新株予約権の行使によるものであります。
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
新株予約権方式による株式報酬型ストックオプション制度
当社は2011年6月より2024年6月までの間、当社の取締役(非常勤取締役及び社外取締役を除きます。)及び執行役員を対象とした株式報酬型ストックオプション制度を導入しておりました。本制度に基づき、付与対象者に各人の役位により基本月額報酬の概ね1から2カ月分の規模の株式報酬型ストックオプションとして新株予約権を会社法に基づき発行し割り当てておりました。当該制度により発行された未行使の新株予約権は以下の通りであります。
第1回新株予約権
第2回新株予約権
第3回新株予約権
第4回新株予約権
第5回新株予約権
第6回新株予約権
第7回新株予約権
第8回新株予約権
第9回新株予約権
第10回新株予約権
第11回新株予約権
第12回新株予約権
第13回新株予約権
※当事業年度の末日(2026年3月31日)における内容を記載しております。当事業年度末から提出日の前月末現在(2026年5月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。
(注)1.新株予約権の目的となる株式の種類及び数
新株予約権の目的である株式の種類は当社普通株式とし、付与時点における各新株予約権の目的である株式の数(以下、「付与株式数」という。)は以下の通り。なお、新株予約権の割当日(以下、「割当日」という。)以降、当社が当社普通株式の株式分割又は株式併合を行う場合には、次の算式により付与株式数の調整を行い、調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切り捨てる。
調整後付与株式数 = 調整前付与株式数 × 株式分割又は株式併合の比率
割当日における付与株式数及び本書提出日現在の調整後付与株式数
第1回及び第2回 :新株予約権1個当たり1株、調整後800株 (注)4、5、6
第3回~第10回 :新株予約権1個当たり200株、調整後800株 (注)5、6
第11回 :新株予約権1個当たり400株、調整後800株 (注)6
第12回 :新株予約権1個あたり1株、調整後2株 (注)6
第13回 :新株予約権1個あたり2株
調整後付与株式数は、株式分割の場合は、当該株式分割の基準日の翌日以降、株式併合の場合は、その効力発生日以降、これを適用する。但し、剰余金の額を減少して資本金又は準備金を増加する議案が株主総会において承認されることを条件として株式分割が行われる場合で、当該株主総会の終結の日以前の日を株式分割のための基準日とする場合は、調整後付与株式数は、当該株主総会の終結の日の翌日以降、当該基準日の翌日に遡及してこれを適用する。
また、新株予約権の割当日以降、当社が合併、会社分割又は株式の無償割当てを行う場合その他これらの場合に準じて付与株式数の調整を必要とする場合には、当社は、合理的な範囲で付与株式数を適切に調整することができる。
2.新株予約権の行使の条件
①新株予約権については、その数の全数につき一括行使することとし、これを分割して行使することはできないものとする。
②新株予約権者は、新株予約権の行使期間内において、当社の取締役及び執行役員のいずれの地位をも喪失した日(以下、「権利行使開始日」という。)の翌日から起算して10日以内に限り、新株予約権を行使できる。但し、後記③の相続により新株予約権を承継する者が新株予約権を行使する場合を除く。
③新株予約権の割当てを受けた新株予約権者が死亡した場合、当該新株予約権者の相続人のうち1名に限り、新株予約権を承継することができる(以下、新株予約権の割当てを受けた新株予約権者から新株予約権を承継した相続人を「権利承継者」という。)。権利承継者は、前記②に関わらず、新株予約権の割当てを受けた新株予約権者について相続が開始された日から6ヶ月間に限り、新株予約権を行使できる。権利承継者が死亡した場合、権利承継者の相続人は新株予約権をさらに承継することはできない。
④新株予約権の第三者への譲渡、質入その他一切の処分は、これを認めないものとする。
⑤その他の条件は、取締役会決議に基づき、当社と新株予約権者との間で締結する新株予約権割当契約の定めるところによる。
3.組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項
当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る)、吸収分割若しくは新設分割又は株式交換若しくは株式移転(以上を総称して、以下、「組織再編行為」という。)をする場合には、組織再編行為の効力発生時(吸収合併につき吸収合併がその効力を生ずる時、新設合併につき新設合併設立株式会社の成立の時、吸収分割につき吸収分割がその効力を生ずる時、新設分割につき新設分割設立株式会社の成立の時、株式交換につき株式交換がその効力を生ずる時及び株式移転につき株式移転設立完全親会社の成立の時をいう。以下、同じ。)の直前時において残存する新株予約権(以下、「残存新株予約権」という。)を保有する新株予約権者に対し、各々の場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下、「再編対象会社」という。)の新株予約権を各々交付することとする。但し、以下の各号に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限るものとする。
①交付する再編対象会社の新株予約権の数
新株予約権者が保有する残存新株予約権の数と同一の数を交付する。
②新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。
③新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件等を勘案の上、前記の(注)1に準じて決定する。
④新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、以下に定める再編後行使価額に前記③に従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。再編後行使価額は、交付される各新株予約権を行使することにより交付を受けることができる再編対象会社の株式1株当たり1円とする。
⑤新株予約権を行使することができる期間
新株予約権を行使することができる期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、新株予約権を行使することができる期間の満了日までとする。
⑥新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項
(a) 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果生じる1円未満の端数は、これを切り上げる。
(b) 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本準備金の額は、前記(a)記載の資本金等増加限度額から前記(a)に定める増加する資本金の額を減じた額とする。
⑦譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の取締役会(再編対象会社が取締役会設置会社でない場合は株主総会)の決議による承認を要する。
⑧新株予約権の取得条項
以下の(a)又は(b)の議案が当社株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要の場合は、当社取締役会の決議がなされた場合)は、当社は、当社取締役会が別途定める日に、無償で新株予約権を取得することができる。
(a) 当社が消滅会社となる合併契約承認の議案
(b) 当社が完全子会社となる株式交換契約又は株式移転計画承認の議案
⑨その他の新株予約権の行使の条件
前記の(注)2に準じて決定する。
4.2012年9月6日開催の取締役会決議により、2012年10月1日に実施された、当社普通株式1株を200株とする株式分割の影響を調整しております。
5.2020年11月9日の取締役会決議により、2021年1月1日に実施された、当社普通株式1株を2株とする株式分割の影響を調整しております。
6.2022年8月5日の取締役会決議により、2022年10月1日に実施された、当社普通株式1株を2株とする株式分割の影響を調整しております。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 1.新株予約権の行使による増加であります。
2.2022年8月5日の取締役会決議により、2022年10月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行いました。上記は、当該株式分割による増加であります。
3.2023年5月18日の取締役会決議により、2023年5月22日付で自己株式3,928,500株の消却を行いました。上記は、当該株式の消却による減少であります。
4.2026年4月1日に新株予約権の権利行使により、発行済株式総数が22,528株、資本金が9百万円、資本準備金が8百万円それぞれ増加しております。
(5) 【所有者別状況】
(注) 自己株式6,186,958株は、「個人その他」に61,869単元、「単元未満株式の状況」に58株含まれております。
(6) 【大株主の状況】
(注)1.発行済株式(自己株式を除く。)総数に対する所有株式数の割合は、小数点以下第3位を四捨五入しております。
2.日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)の所有株式数16,145,200株のうち、7,009,400株は投資信託口、231,600株は年金信託口、8,904,200株はその他信託口となっております。
3.株式会社日本カストディ銀行(信託口)の所有株式数6,884,600株のうち、3,902,800株は投資信託口、174,500株は年金信託口、2,807,300株はその他信託口となっております。
4.株式会社KS Holdingsは、当社代表取締役会長執行役員である鈴木幸一氏がその株式を間接的に100%保有する資産管理会社であり、当社株式に係る同氏の共同保有者であります。
5.Global Alpha Capital Management Ltd.が2025年4月22日付で提出した大量保有報告書の変更報告書において2025年4月18日現在で同社が当社株式7,373,458株(同日現在の持株比率:4.03%)を保有する旨の届け出がありました。その後大量保有報告書の変更報告書が提出されたことは認識しておりませんが、当社として、当事業年度末における同社の保有株式数の確認ができないため、上記の大株主には含めておりません。
6.Oasis Management Company Ltd.が2026年5月7日付で提出した大量保有報告書において2026年4月24日現在で同社が当社株式13,723,994株(同日現在の持株比率:7.48%)を保有する旨の届け出がありました。また、2026年5月13日付で提出した大量保有報告書の変更報告書において2026年5月1日現在で同社が当社株式14,750,594株(同日現在の持株比率:8.04%)を保有する旨の届け出がありました。その後2026年6月19日時点において大量保有報告書の変更報告書が提出されたことは認識しておりません。当該大量保有報告書及び変更報告書の記載から当事業年度末における同社による当社株式の保有を確認しておりますが、当社として、当事業年度末における同社の実質保有株式数の確認ができないため、上記の大株主には含めておりません。
7.上記のほか、当社所有の自己株式6,186,958株があります。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
② 【自己株式等】
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注) 当事業年度における取得自己株式は、執行役員の退任に伴う譲渡制限付株式の無償取得です。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
3 【配当政策】
当社は、財務体質の強化及び中長期的な事業拡大並びに事業投資等のための内部留保に配慮しつつ、継続的かつ安定的な配当による株主還元を行うことを基本方針としております。
当社は、中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。当社の剰余金の配当の回数は、当社定款に基づき、中間配当及び期末配当の年2回を基本としており、配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会であります。
当事業年度の剰余金の配当につきましては、上記の基本方針のもと、中間配当にて1株当たり19.50円、期末配当にて1株当たり19.50円とし、総額で1株当たり39.00円といたしました。
内部留保資金の使途は、財務体質の強化に配慮しつつ、主として継続的な事業拡大に必要となる投資及び支出、更なる中長期的な成長を展望したM&A等に充当していくことを想定しております。
なお、基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下の通りであります。期末配当に関する配当金の総額3,457百万円及び1株当たり配当額19.50円については、2026年6月26日開催予定の定時株主総会の決議事項となっております。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、社会インフラとして必須となったインターネットを支え運営するという使命を全うし、かつ企業価値を継続的に高めていくために、コーポレート・ガバナンスの充実及び実践が重要であると認識しております。
当社は、株主だけではなく、ユーザ、取引先、従業員、インターネットネットワーク全体の利用者など、幅広いステークホルダーへの社会的責任を負っていることから、株主向けの説明責任を果たすだけではなく、当社の社会的な影響力の大きさを鑑み、多様なステークホルダーの理解を得るための活動に努める必要があると考えております。
②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
[経営組織及びコーポレート・ガバナンス体制の概要]
本書提出日現在、当社の取締役会は11名(うち社外取締役5名)で構成されており、代表取締役は、会長執行役員及び社長執行役員の2名であります。監査役会は4名(うち社外監査役2名)で構成されております。内部監査を担当する機関として内部監査室を設置しており、内部監査室は室長以下6名で構成されております。
当社は、経営における意思決定及び監督機能と業務執行機能を分離しコーポレート・ガバナンスの強化を図ると共に、迅速かつ効率的な業務執行を推進する目的で執行役員制度を採用しております。
業務執行につきましては、定時(毎月)及び臨時取締役会の開催、執行役員等による経営会議の開催及び事業・プロジェクト・子会社毎等の事業進捗のフォローと対応指示等により、業務執行状況の監視・監督が行われております。
経営監視及び業務監査につきましては、定時(毎月)及び臨時監査役会の開催、監査役会における財務専門家・法律専門家の設置、国内外グループ会社の継続的な監査役監査・内部監査の実施、内部通報制度の運営等を行っております。
リスク管理につきましては、執行役員が、各々の担当業務についてリスクの識別、評価、対策について責任を持つ他、リスクの種類に応じてリスク評価及び対策を検討するための委員会(内部統制委員会・情報開示委員会等)を設置し運営しております。
サステナビリティ推進につきましては、活動方針の策定、各テーマについての全社横断的な施策の検討及び推進、進捗状況の確認及び検証、当該内容についての取締役会への付議及び報告をするためのサステナビリティ委員会を設置し運営しております。
当社及び当社子会社の取締役、執行役員及び従業員の業務活動は、倫理規程、内部統制基本規程他に基づき統制されております。
※当社は、2026年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役10名選任の件」及び「監査役1名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、当社の取締役は10名(うち社外取締役5名)、監査役は4名(うち社外監査役2名)となります。また、当該定時株主総会直後に開催が予定されている取締役会の議案(決議事項)として「代表取締役選任の件」及び「株主総会の議長及び取締役会の議長等選任の件」が上程される予定です。当該議案が承認可決された場合の取締役及び監査役の構成については、後記の「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (2) 役員の状況 ①役員一覧 2.」に記載のとおりであり、代表取締役は鈴木幸一及び谷脇康彦となります。
[会社の機関の基本説明]
(1)取締役会
取締役会は、毎月1回開催される定時取締役会に加え、必要に応じて臨時取締役会を開催し、法令、定款に定められた事項、経営に関する重要事項等の意思決定を行い、取締役が相互に業務執行状況を監視しております。本書提出日現在、取締役会は11名の取締役(常勤取締役:鈴木幸一、谷脇康彦、村林聡、北村公一、渡井昭久、島上純一 社外取締役:塚本隆史、佃和夫、岩間陽一郎、岡本厚、鵫巣香穂利)で構成されております。議長は代表取締役 会長執行役員 鈴木幸一であります。
※当社は、2026年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役10名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、取締役会は10名の取締役(常勤取締役:鈴木幸一、谷脇康彦、北村公一、渡井昭久、島上純一 社外取締役:塚本隆史、佃和夫、岩間陽一郎、岡本厚、鵫巣香穂利)で構成される予定です。また、当該定時株主総会直後に開催が予定されている取締役会にて、代表取締役 会長執行役員 鈴木幸一が議長に選任される予定です。
(2)監査役会
監査役会は、毎月1回開催される定時監査役会に加え、必要に応じて臨時監査役会を開催し、取締役の業務執行等を監査しております。また、内部監査室及び会計監査人と連携することにより、監査に必要な情報の共有化を図っております。本書提出日現在、監査役会は4名の監査役(常勤監査役:飛田昌良、田中正子 社外監査役:道下崇、麻生久美子)で構成されております。議長は常勤監査役 飛田昌良であります。
※当社は、2026年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「監査役1名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、監査役会は4名の監査役(飛田昌良、田中正子 社外監査役:麻生久美子、原田史緒)で構成される予定です。また、当該定時株主総会直後に開催が予定されている監査役会にて、常勤監査役に飛田昌良、田中正子が選任され、飛田昌良が議長に選任される予定です。
(3)指名報酬委員会
当社は、取締役の人事及び報酬等決定に関する公正性及び透明性の確保及び向上を目的として、任意の機関として指名報酬委員会を設置しております。指名報酬委員会は、取締役の選定・解任及び報酬を決定する過程において、取締役会の諮問機関として協議を行っております。提出日現在、指名報酬委員会は7名の取締役(常勤取締役:鈴木幸一、谷脇康彦 社外取締役:塚本隆史、佃和夫、岩間陽一郎、岡本厚、鵫巣香穂利)で構成されております。委員長は代表取締役 会長執行役員 鈴木幸一であります。
[コーポレート・ガバナンス体制の概要図]
本書提出日現在、当社のコーポレート・ガバナンス体制の概要は、以下の図のとおりであります。

※当社は、2026年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役10名選任の件」及び「監査役1名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、当社の取締役は10名(うち社外取締役5名)、監査役は4名(うち社外監査役2名)となります。
[当該体制を採用している理由]
当社は監査役会設置会社との体制を採用しております。社外取締役5名と社外監査役2名が各自の経験や見識に基づいた経営監視及び監督機能をもつことで、コーポレート・ガバナンスの強化を行っております。当社が現状の体制を採用している理由は、次のとおりであります。
・当社は、弁護士及び公認会計士として、豊富な経験と幅広い見識及び専門性を有する適任の者を監査役として選任しており、今までに当該体制における問題は生じていないため。
・監査の継続性という観点から、株主総会において解任されない限り、4年間の任期がある監査役による監査の方が、任期が1年の監査委員よりも実効的な監査が期待できるため。
③企業統治に関するその他の事項
[内部統制システム及びリスク管理体制並びに子会社の業務の適正を確保するための体制の整備状況等]
当社は、内部統制システム構築のための基本方針を定め、それに基づき内部統制システムの整備をはかり運用することとしております。その概要は以下のとおりです。
取締役、執行役員及び使用人の職務執行が法令及び定款に適合することを確保するため、倫理規程、内部者取引防止規程等の法令遵守に関する規程の制定、弁護士等専門家のアドバイスを受ける体制の確立、法令違反が発見された際の社内報告体制や内部通報制度の運用、内部監査室による内部監査、情報開示委員会の設置・運用等による情報開示手続きの適正化を実施しております。
取締役及び執行役員の職務執行に係る情報の適切な管理のため、情報セキュリティ担当役員を設置し、情報セキュリティ基本規程を定めて適切な運用を行っております。
損失の危険の管理については、職務執行を行う取締役が、各々の管掌業務について、所定の規程に基づき、リスクの識別、識別されたリスクの評価、リスクの評価に応じた対策を講じ、かつ、定期的に見直すこととしているほか、必要に応じリスクの評価、リスクの評価に応じた対策を検討するための委員会を設置し適切な運用を行っております。
取締役及び執行役員の職務執行の効率性の確保については、年度計画に基づいた目標管理、権限と責任の明確化等の措置を講じております。
子会社を含む企業集団の業務の適正性の確保については、子会社管理に関する規程の制定、子会社との間における協定の締結等を行い、子会社から必要な事項について報告や協議がなされる体制を構築し、内部統制に関する重要事項について企業集団全体を規律する規程の策定等の措置を講じております。また、子会社に対する内部監査を実施しております。
監査役の監査が実効的に行われるための措置としては、内部監査室と監査役との連携を密接に行う、内部監査室に配される職員人事について監査役の意見を聴取する、取締役及び使用人は監査役会に対して定期的に必要な報告及び情報提供を行う、内部通報制度の運営内容について監査を行う、監査役会の職務に要する費用について監査役の意見を聴取し合理的な予算を設定する、監査業務の遂行のために必要な外部専門家を確保する等の対応を実施しております。
[役員等賠償責任保険契約の内容の概要]
当社は、当社の取締役、監査役、執行役員及びその他の会社法上の重要な使用人を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社と締結しております。当該保険契約では、被保険者がその地位に基づいて行った行為に起因して、被保険者に対して損害賠償請求がなされた場合に、被保険者が負担することになる損害賠償金及び争訟費用などの損害を当該保険契約により補填することとされています。但し、法令に違反することを被保険者が認識しながら行った行為等に起因して生じた損害は補填されないなど一定の免責事由を定めることや、補填金額の上限額を設けることにより、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じております。また、保険料総額は当社が90%相当額を負担し、残額を各被保険者がその職位に応じて最大1.6%の範囲内で負担しております。
[責任限定契約の内容の概要]
当社は、取締役及び監査役が職務を遂行するにあたり期待される役割を十分に発揮することができるよう、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議によって、取締役及び監査役(取締役及び監査役であった者を含む。)の会社法第423条第1項の損害賠償責任について、法令に定める要件に該当する場合には、賠償の責任を負う額から法令に定める最低責任限度額を控除して得た額を限度として免除することができる旨を定款に定めております。
また、当社は、同じ目的で、会社法第427条第1項の規定により、社外取締役及び社外監査役との間で、会社法第423条第1項の損害賠償責任について法令に定める要件に該当する場合には、その損害賠償責任を限定する契約を締結することができる旨を定款に定めております。当社は、当該定款の規定に基づき、社外取締役及び社外監査役と責任限定契約を締結しており、これらの者が、その職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、金1,000万円又は法令に定める最低責任限度額とのいずれか高い額を限度として損害賠償責任を負うこととしております。
[取締役に関する事項]
a. 取締役の定数
当社の取締役は14名以内とする旨を定款に定めております。
b. 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び選任決議は、累積投票によらない旨を定款で定めております。
[株主総会決議に関する事項]
a. 取締役会で決議できる株主総会決議事項
ⅰ) 自己の株式の取得
当社は、会社法第165条第2項の規定に基づき、当社の業務又は財産の状況、その他の事情に対応して機動的に自己株式が取得できるよう、取締役会の決議により自己株式の取得が行える旨を定款で定めております
ⅱ) 中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を行うことができるよう、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として中間配当をすることができる旨を定款に定めております。
ⅲ) 取締役等の責任免除
本書の「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ③企業統治に関するその他の事項 [責任限定契約の内容の概要]」に記載のとおりであります。
b. 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
④取締役会等の活動状況
[取締役会]
当事業年度において、取締役会は12回開催され、各取締役の出席状況は以下のとおりであります。
(注) 1.当事業年度における各取締役の在任期間内の開催回数を分母として記載しております。
2.勝栄二郎氏は2025年6月26日に取締役を退任しました。
当社の取締役会は、IT業界に精通した常勤取締役と大企業の経営トップ等の豊富な経験及び知見を有する社外取締役により構成されております。取締役会においては、経営理念の実現や持続的な企業成長に向け、事業運営状況の報告、事業方向性に関する議論や重要な意思決定等を通じて、経営運営の監視・監督を実行しています。
当事業年度は、事業運営状況、中期計画の進捗、取締役会の実効性の確認、内部統制及びコーポレートガバナンス・コードへの対応状況、サステナビリティに関連する対応状況、事業リスクの特定等の報告及び議論、年度事業計画の制定、剰余金の配当、執行役員の選任、役員所管及び組織体制の決定、合弁会社の設立等の議論及び意思決定を行いました。
[指名報酬委員会]
当事業年度において、指名報酬委員会は2回開催され、各取締役の出席状況は以下のとおりであります。
当事業年度は、2026年度の取締役選任案とそれに関連するスキル・マトリックスの状況、取締役報酬案と2025年度の実績及び中期計画の業績進捗に基づく取締役賞与案の妥当性等について協議を行いました。
(2) 【役員の状況】
①役員一覧
1. 本書提出日現在の当社の役員の状況は、以下のとおりです。
男性12名 女性3名 (役員のうち女性の比率20.0%)
(注) 1.取締役塚本隆史、佃和夫、岩間陽一郎、岡本厚及び鵫巣香穂利は、社外取締役であります。
2.監査役道下崇及び麻生久美子は、社外監査役であります。
3.該当する取締役の任期は、2025年3月期に係る定時株主総会終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
4.該当する監査役の任期は、2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2028年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
5.該当する監査役の任期は、2025年3月期に係る定時株主総会終結の時から2029年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
6.取締役の当社の子会社及び関連会社を除く他社における社外役員の兼務状況は以下のとおりであります。
・村林 聡 社外取締役:パーソルホールディングス㈱、ネオファースト生命保険㈱
・塚本隆史 社外取締役:朝日生命(相)、イオン㈱、古河電気工業㈱
・鵫巣香穂利 社外取締役:㈱かんぽ生命保険
7.監査役の当社の子会社及び関連会社を除く他社における社外役員の兼務状況は以下のとおりであります。
・麻生久美子 社外監査役:プルデンシャル・ホールディング・オブ・ジャパン㈱、㈱ニッキ
(執行役員の状況)
本書提出日現在、当社の執行役員の状況は、以下のとおりであります。
2. 2026年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)「取締役10名選任の件」及び「監査役1名選任の件」、及び当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の議案(決議事項)「代表取締役選任の件」が各々承認可決された場合の当社の役員の状況は以下のとおりとなる予定です。
男性10名 女性4名 (役員のうち女性の比率28.6%)
(注) 1.取締役塚本隆史、佃和夫、岩間陽一郎、岡本厚及び鵫巣香穂利は、社外取締役であります。
2.監査役麻生久美子及び原田史緒は、社外監査役であります。
3.該当する取締役の任期は、2026年3月期に係る定時株主総会終結の時から2027年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
4.該当する監査役の任期は、2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2028年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
5.該当する監査役の任期は、2025年3月期に係る定時株主総会終結の時から2029年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
6.該当する監査役の任期は、2026年3月期に係る定時株主総会終結の時から2028年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
7.取締役の当社の子会社及び関連会社を除く他社における社外役員の兼務状況は以下のとおりであります。
・塚本隆史 社外取締役:朝日生命(相)、イオン㈱、古河電気工業㈱
・鵫巣香穂利 社外取締役:㈱かんぽ生命保険
8.監査役の当社の子会社及び関連会社を除く他社における社外役員の兼務状況は以下のとおりであります。
・麻生久美子 社外監査役:プルデンシャル・ホールディング・オブ・ジャパン㈱、㈱ニッキ
・原田史緒 社外取締役(監査等委員):わらべや日洋ホールディングス㈱
社外取締役:JRAシステムサービス㈱
②社外役員の状況
[社外取締役及び社外監査役の員数]
当社の社外取締役は5名であります。また、社外監査役は2名であります。
[社外取締役及び社外監査役が企業統治において果たす役割]
社外取締役及び社外監査役が各自の経験や見識に基づいた経営監視及び監督機能をもつことで、取締役の説明責任が果たされ、適切な経営意思決定或いは経営の透明性確保に資すると考えております。
[社外取締役及び社外監査役の独立性に関する基準及び選任状況に関する考え方]
当社は、会社法に定める社外役員の要件及び㈱東京証券取引所が定める基準に加え、社外役員に対する独立性要件を定めた「独立性基準」を制定し、それらに基づき独立社外役員を選定しております。なお、当社の「独立性基準」は下記のとおりです。当社は、独立役員の資格を満たす社外役員を全て独立役員に指定しております。
(独立性基準)
次の各号のいずれにも該当する者ではないこと。
(1)当社の総議決権の10%以上の議決権を保有する大株主またはそれが法人・団体等である場合はその業務執行者
(2)当社もしくはその子会社の主要な取引先または当社もしくはその子会社を主要な取引先とする法人・団体等の業務執行者(※1)
(3)当社が多額の借入れをしている金融機関の業務執行者(※2)
(4)当社もしくはその子会社のコンサルタント、会計専門家または法律専門家等として、役員報酬以外に多額の報酬その他財産上の利益を受け取っている者またはそれが法人・団体等である場合、当該法人・団体等に所属する者(※3)
(5)当社またはその子会社から多額の寄付等を受けている法人・団体等の業務執行者(※4)
(6)上記(1)から(5)のいずれかに該当する法人・団体等において、過去3年間に業務執行者であった者
(7)以下に該当する者の配偶者または二親等内の親族
・上記(1)から(5)のいずれかに該当する者
・当社の子会社の取締役及び業務執行者
(8)その他当社が総合的に勘案して、独立性に欠けると判断し得る者
なお、上記(1)から(8)のいずれかの条件に該当する場合であっても、当該人物が実質的に独立性を有すると判断した場合には、独立役員の指定時にその理由を説明、開示します。
※1「当社もしくはその子会社の主要な取引先」とは、当該取引先に対する当社の売上高が直近3事業年度のいずれかの年度における当社の売上高の2%以上である場合をいう。「当社もしくはその子会社を主要な取引先とする法人・団体等」とは、当社もしくはその子会社に対する当該法人・団体等の売上高が直近3事業年度のいずれかの年度における当該法人・団体等の売上高の2%以上である場合をいう。
※2「多額の借入れ」とは、直近の3事業年度のいずれかの年度における借入額が、当該事業年度における当社の総資産の2%以上である場合をいう。
※3「多額の報酬その他財産上の利益」とは、直近3事業年度において当社役員報酬以外に当社またはその子会社から1,000万円以上の報酬その他財産上の利益を受け取っているか、または当該報酬その他財産上の利益を得ている者が法人・団体等である場合、当該法人・団体等の直近3事業年度の売上高の2%または1,000万円のいずれか高い方の額を超える報酬その他財産上の利益を当社またはその子会社から受け取っている場合をいう。
※4「多額の寄付等」とは、直近3事業年度のいずれかの年度における当社またはその子会社からの寄付等の額が年間1,000万円又は当該事業年度における当該組織の年間総費用の2%のいずれか高い方の額を超える場合をいう。
[社外取締役及び社外監査役と提出会社との人的・資本的・取引関係その他の利害関係]
当社の社外取締役塚本隆史氏は、過去に当社の借入先の一つである㈱みずほ銀行及びその親会社である㈱みずほフィナンシャルグループの業務執行者でありましたが、2014年にその業務執行者との職責を離れ10年以上経過しており、現在は、㈱みずほフィナンシャルグループの特別顧問との立場で業務執行に関与されておりません。当社は、㈱みずほ銀行と借入等の取引がありますが、その取引金額は当社連結売上高の2%未満であり、取引の規模、性質等より、特別な利害関係にあたらないと判断できるものであり、概要の記載を省略しております。
当社は、当社の社外取締役佃和夫氏が過去に業務執行者であった三菱重工業㈱と取引関係にありますが、同社との取引金額は当社連結売上高の1%未満であり、取引の規模、性質等より、特別な利害関係にあたらないと判断できるものであり、概要の記載を省略しております。
当社は、当社の社外取締役岩間陽一郎氏が過去に業務執行者であった東京海上アセットマネジメント㈱と取引関係にありますが、同社との取引金額は当社連結売上高の1%未満であり、取引の規模、性質等より、特別な利害関係にあたらないと判断できるものであり、概要の記載を省略しております。
当社は、当社の社外取締役鵫巣香穂利氏が過去に業務執行者であった有限責任監査法人トーマツと取引関係にありますが、同法人との取引金額は当社連結売上高の1%未満であり、取引の規模、性質等より、特別な利害関係にあたらないと判断できるものであり、概要の記載を省略しております。
当社は、当社の社外監査役道下崇氏が業務執行者である西村あさひ法律事務所・外国法共同事業と取引関係にありますが、同社との取引金額は当社連結売上高の1%未満であり、取引の規模、性質等より、特別な利害関係にあたらないと判断できるものであり、概要の記載を省略しております。
当社は、当社の社外監査役麻生久美子氏が過去に業務執行者であった有限責任監査法人トーマツと取引関係にありますが、同法人との取引金額は当社連結売上高の1%未満であり、取引の規模、性質等より、特別な利害関係にあたらないと判断できるものであり、概要の記載を省略しております。
当社の社外取締役及び社外監査役が所有する当社株式につきましては、本書の「4 コーポレート・ガバナンスの状況等(2) 役員の状況 ①役員一覧」に記載のとおりであります。
上記以外に、記載すべき人的・資本的・取引関係その他の利害関係はありません。
※当社は、2026年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役10名選任の件」及び「監査役1名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決された場合においても、上記以外に、記載に追加すべき人的・資本的・取引関係その他の利害関係はありません。
[社外取締役及び社外監査役と責任限定契約]
本書の「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ③企業統治に関するその他の事項 [責任限定契約の内容の概要]」に記載のとおりであります。
③社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
本書の「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由[経営組織及びコーポレート・ガバナンス体制の概要]及び[当該体制を採用している理由]」、「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (3) 監査の状況」に記載のとおりであります。
(3) 【監査の状況】
①監査役監査の状況
当社は監査役会設置会社であり、監査役会は当社の内部統制システムを構成する重要な要素の一つであります。監査役会は監査役4名から構成されており、常勤監査役2名による日常業務監査結果の共有と審議、並びに監査役全員の取締役会への出席を通じた取締役の職務執行状況の監査を行っております。会計監査においては、監査計画の聴取・質疑を経た上で四半期毎に会計監査人から連結決算の詳細報告を受ける等の連携を通じて、会計監査人の評価・選任・報酬同意等を行い、その相当性を担保しております。また、不正会計等に関する情報を含めた内部通報制度の運用状況を監査する権限の保持を含めて、内部統制全般の構築・運用状況を監視しております。さらに、監査役会がこれらの活動を有効かつ適切に行うため、監査役会のメンバーに財務専門家・法律専門家を配置しております。
a.監査役会の回数と各監査役の出席状況
当事業年度において監査役会は14回開催され、各監査役の出席状況は以下のとおりであります。
(注) 当事業年度における各監査役の在任期間内の開催回数を分母として記載しております。
b.監査役会における検討内容
監査役及び監査役会に関連する規程・監査方針・監査計画・監査の方法・各監査役の職務分担の決定と日常監査業務内容の共有と審議、会計監査人の評価・選任・報酬同意等、取締役会付議事項の事前審議等であります。
c.常勤監査役による監査活動
年度監査計画並びに監査役監査基準に基づき業務監査を実施する他、取締役会等の重要な会議への出席、及び各取締役・執行役員等との定期・不定期の面談、内部監査室との協業を通じて業務執行状況を把握しております。
②内部監査の状況
当社は内部監査を担当する機関として内部監査室を設置しており、内部監査室は室長以下6名で構成されております。内部監査室は、子会社を含む各業務執行部門を対象に内部監査を行い、法令遵守に関する改善点を指摘し、改善状況を監視しております。また、金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制システムの整備・運用状況の監査により、それらの有効性を検証し、強化に取り組んでいます。
内部監査室は、監査計画の立案及び監査手続きの実施にあたり、常勤監査役との定例会及び監査役会への出席等により連携し、効率的に監査を実施し、実効性を高めるよう努めております。また、内部監査室は、内部監査の進捗及び結果を監査役会に定期的に直接報告しております。
内部監査室は、代表取締役への内部監査報告に加えて、取締役会へ内部監査結果を定期的に直接報告しております。
③会計監査の状況
[提出会社の監査公認会計士等]
a.監査法人の名称
有限責任 あずさ監査法人
b.継続監査期間
7年間
c.業務を執行した公認会計士の氏名等(敬称略)
指定有限責任社員 業務執行社員:福田 秀敏
指定有限責任社員 業務執行社員:松本 佑介
d.監査業務に係る補助者の構成
公認会計士 7名、会計士試験合格者等 9名、その他 26名
e.提出会社が監査公認会計士等を選定した理由
当社は、当社の会計監査に求められる専門性及び独立性等を有し会計監査が適正かつ妥当に行われる体制を確保していること等を考慮し監査公認会計士等を選定し継続的に評価しております。
また、当社は「会計監査人の解任または不再任の決定の方針」を制定しており、その内容は以下のとおりであります。
監査役会は、会計監査人の能力、組織及び体制(審査の体制を含む)、監査の遂行状況及びその品質管理、独立性等を総合的に勘案し、これらが不十分であると判断した場合、その他必要と判断される場合には、会計監査人の解任又は不再任に関する議案を株主総会に提出することを検討いたします。また、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める事由に該当すると認められる場合、会社法・公認会計士法等の法令に違反や抵触した場合、公序良俗に反する行為があったと判断した場合には、会計監査人の解任を検討いたします。
f.監査役及び監査役会による監査法人の評価
当社の監査役及び監査役会は、大項目として「監査法人の品質管理」、「監査チーム」、「監査報酬」、「監査役とのコミュニケーション」、「経営者との関係」、「グループ監査」、及び、「不正リスク」の7項目を設定し、項目毎に複数の小項目を設けて毎年監査法人の評価を行っております。
④監査報酬の内容等
a.監査公認会計士等に対する報酬
(注)当連結会計年度の監査証明業務に基づく報酬額には、前連結会計年度に係る追加報酬2百万円を含めております。
b.監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬(a.を除く)
前連結会計年度及び当連結会計年度において監査公認会計士等と同一のネットワーク(KPMG)に対して当社が報酬を支払っている非監査業務の内容は、主に税務アドバイザリーサービスであり、連結子会社が支払っている非監査業務の内容は、主に移転価格税制に関するサービスの提供です。
c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
d.監査報酬の決定方針
当社グループの事業規模・特性、過年度の監査実績等を踏まえ、合理的と考えられる監査報酬額を見積ったうえで、当社が監査公認会計士等と監査報酬額について協議し、監査役会の事前承認を得て決定することとしております。
e.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
会計監査人に対する報酬等に対して、当社の監査役会が会社法第399条第1項の同意をした理由は、会計監査人による役務の提供内容、稼働時間、執行部との折衝内容等を総合的に判断して、その妥当性が確認できたことによります。
(4) 【役員の報酬等】
①役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針等(本報告書提出日現在)
ア.取締役の報酬等の算定方法の決定に関する方針の決定方法
指名報酬委員会に対して取締役の個人別の報酬、業績連動報酬等の算定方法の原案を諮問した上で、2024年5月24日開催の取締役会において取締役の報酬等の算定方法等の決定に関する方針の改訂を決議いたしました。
イ.取締役の報酬等の算定方法等の決定に関する方針の内容
当社の常勤取締役の報酬は、中長期での継続した業績及び企業価値向上への貢献意欲や士気の維持及び向上を企図し、個々の取締役の報酬の決定に際しては各職責に応じた適正な水準とすることを基本方針としております。具体的には、業務執行取締役の報酬は、基本となる固定報酬(金銭報酬)、在籍条件型報酬(譲渡制限付株式報酬)、単年度業績連動報酬(譲渡制限付株式報酬)及び中期業績連動報酬(譲渡制限付株式報酬)により構成しております。また、監督機能を担う非常勤取締役及び社外取締役については、その職責に鑑み、基本となる固定報酬(金銭報酬)のみを支払うこととしております。
ウ.業績連動報酬と業績連動報酬以外の報酬等の支給割合の決定に関する方針の内容
固定報酬及び在籍条件型報酬は連結業績に直接連動しないものとしております。また、業務執行取締役を対象とした単年度業績連動報酬及び中期業績連動報酬は連結業績に連動するものとし、各々の報酬の支給規模は業績度合いにより各人毎の基本月額報酬の概ね0から4カ月分(但し、中期業績連動報酬の最終事業年度にあっては概ね0から5ヶ月分)としております。
エ.監査役の報酬等の額の決定方法
監査役の報酬は株主総会においてその総枠を決議し、各監査役の個別金額については、監査役会における監査役の協議によって固定報酬額を決定しております。
②取締役及び監査役の報酬等についての株主総会の決議に関する事項
・2008年6月27日開催の第16回定時株主総会において、取締役の報酬限度額を年額5億円以内、監査役の報酬限度額を年額1億円以内と決議しております。当該定時株主総会終結時点の取締役及び監査役の員数は各々14名及び4名です。
・2021年6月29日開催の第29回定時株主総会において、取締役の報酬限度額を年額6億円以内(うち社外取締役は年額5,000万円以内)と決議しております。当該定時株主総会終結時点の取締役の員数は12名(うち社外取締役4名)です。
・2024年6月27日開催の第32回定時株主総会において、金銭報酬のみの額として、取締役の報酬等の額を年額6億円以内(うち社外取締役は年額5,000万円以内)と決議しております。また、当社取締役(業務執行取締役に限る。)に以下の内容の譲渡制限付株式の付与のために支給する金銭報酬債権の総額を、年額7億円以内、譲渡制限付株式として発行又は処分される当社の普通株式の総数を年140,000株以内と決議しております。当該定時株主総会終結時点の取締役の員数は12名(うち社外取締役5名、業務執行取締役7名)です。
(イ)一定期間当社の取締役等の地位にあることを条件とした在籍条件型譲渡制限付株式報酬(在籍条件型報酬)
(ロ)一定期間(原則として1事業年度を対象期間とする)の業績目標及び業績成長の達成度に応じた業績連動型譲渡制限付株式報酬(単年度業績連動報酬)
(ハ)中期計画と同一の期間を対象期間とし、対象期間中における各事業年度の業績目標及び業績成長の達成度に応じた業績連動型譲渡制限付株式報酬(中期業績連動報酬)
③指名報酬委員会及び取締役会の活動内容等に関する事項
ア.取締役の報酬等に係る指名報酬委員会の手続きの概要等
当社の指名報酬委員会は、取締役の人事及び報酬等の決定に関する公正性及び透明性の確保及び向上を目的として任意機関として設置されており、報酬等の決定過程において、取締役会の諮問機関として協議を行っております。
イ.提出会社の役員の報酬等の額の決定過程における指名報酬委員会の活動内容
2025年3月27日に開催された指名報酬委員会において、他社企業群との報酬水準比較等を通じて、2025年度の取締役の固定報酬及び2024年度の実績及び中期計画の業績進捗に基づく取締役賞与案の妥当性を確認しました。
2026年3月26日に開催された指名報酬委員会において、他社企業群との報酬水準比較等を通じて、2026年度の取締役の固定報酬及び2025年度の実績及び中期計画の業績進捗に基づく取締役賞与案の妥当性を確認しました。
ウ.取締役の個人別の報酬等の決定に関する事項
個人別の報酬額については、取締役会決議に基づき代表取締役(代表取締役会長執行役員 鈴木幸一及び代表取締役社長執行役員 谷脇康彦)がその具体的内容について委任を受けるものとし、その権限の内容は、各常勤取締役の基本報酬の額、在籍条件型報酬、単年度業績連動報酬及び中期業績連動報酬の配分としております。当該権限が代表取締役によって適切に行使されるよう、報酬案を立案した代表取締役は、指名報酬委員会に対して当該報酬案の原案を諮問した上で、個人別の報酬額を決定していることから、取締役会はその内容が決定方針に沿うものであると判断しております。なお、代表取締役に委任した理由は、当社全体の業績を俯瞰しつつ、各取締役の担当領域や職責の評価を行うには代表取締役が最も適しているからであります。
④業績連動報酬及び非金銭報酬等に関する事項
当社は、譲渡制限付株式報酬として、在籍条件型報酬、単年度業績連動報酬及び中期業績連動報酬を導入しております。
また、当社は、2011年6月より2024年6月までの間、当社の取締役(非常勤取締役及び社外取締役を除く)を対象とした株式報酬型ストックオプション制度を導入しておりました。当該制度において交付された新株予約権の内容は「第4 提出会社状況 1 株式等の状況 (2) 新株予約権等の状況」のとおりです。
[譲渡制限付株式報酬の付与に関する事項]
譲渡制限付株式の発行又は処分は、対象取締役に対して金銭報酬債権を支給し、対象取締役が当該金銭報酬債権の全部を現物出資財産として給付して、当社の普通株式の発行又は処分を受ける方法で行っております。普通株式の発行又は処分に当たっては、当社と対象取締役との間で、以下の内容及び各制度の種別毎に定める個別事項を含む譲渡制限付株式割当契約(以下、「本割当契約」といいます。)を締結しております。
・譲渡制限:譲渡制限付株式割当契約により割当てを受けた普通株式(以下、「本割当株式」といいます。)の払込期日から取締役会が予め定める地位を退任するまでの期間(以下、「譲渡制限期間」といいます。)、本割当株式の譲渡、担保権の設定その他の処分はできない。
・譲渡制限の解除:譲渡制限期間中に継続して取締役会が予め定める地位にあったことを条件に、本割当株式の全部について、譲渡制限期間が満了した時点をもって譲渡制限を解除する。但し、譲渡制限期間中又は譲渡制限期間満了時に当社が正当と認める理由以外の理由により退任した場合等、譲渡制限付株式割当契約で定める一定の事由に該当した場合は、当社は本割当株式を当然に無償で取得する。
・組織再編等における取扱い:上記にかかわらず、譲渡制限期間中に、当社が消滅会社となる合併契約、当社が完全子会社となる株式交換契約又は株式移転計画その他の組織再編等に関する事項が当社の株主総会(但し、当該組織再編等に関して当社の株主総会による承認を要さない場合においては、当社の取締役会)で承認された場合は、取締役会の決議により、当該組織再編等の効力発生日に先立ち譲渡制限を解除する。
・その他の事項:譲渡制限付株式に関するその他の事項は、取締役会で決定する。
なお、対象取締役について、対象期間中に会社の責によらず退任した場合には、指名報酬委員会の答申を踏まえ、金銭報酬債権の付与及び株式の交付を行わない場合があります。
[譲渡制限付株式報酬の内容]
在籍条件型報酬は業績に連動しない報酬であり、一定期間当社の取締役等の地位にあることを条件として譲渡制限を解除する譲渡制限付株式を付与する在籍条件型譲渡制限付株式報酬制度であります。
単年度業績連動報酬は、一定期間(原則として1事業年度を対象期間とする)の業績目標及び業績成長の達成度に応じて当該期間の終了後に譲渡制限付株式を付与する業績連動型譲渡制限付株式報酬制度であります。事業成長と企業価値向上に連関する指標として、連結売上高及び連結営業利益の前年度比率及び目標達成率を採用しており、各係数で掛け合わせて基準報酬に対する支給率を算定し、後述の算定方法にて、評価期間の開始時の株価等に基づき交付株式数を算定します。
中期業績連動報酬は中期計画と同一の期間を対象期間とし、対象期間中における各事業年度(以下「評価対象事業年度」といいます。)の業績目標及び業績成長の達成度に応じて支給率を算定し、中期計画の対象期間の初日の株価に基づいて決定される数の譲渡制限付株式を、評価対象事業年度終了後に付与する業績連動型譲渡制限付株式報酬制度であります。評価対象事業年度毎に基準報酬に対する支給率を算定し、後述の算定方法にて、中期計画の期間の開始時の株価等に基づき交付株式数を算定します。
中期計画の達成度を評価し支給率を算定するために以下の指標等を採用しております。
<最終事業年度を除く評価対象事業年度における指標等及び評価ウェイト>
連結売上高(30%)、連結営業利益(30%)、エンゲージメント指数(15%)及び所管業績貢献(25%)
<最終事業年度における指標等及び評価ウェイト>
連結売上高(30%)、連結営業利益(30%)、エンゲージメント指数(15%)及び所管業績貢献(25%)並びに支給率最大化のための必要条件として、ROE、時価総額及びESG経営指標
・業績連動報酬の交付株式数の算定方法
単年度業績連動報酬及び中期業績連動報酬の交付株式数は各々以下の算式にて算定されます。
交付株式数 = 基準報酬 × 支給率 ÷ 基準株価
基準報酬は、月額固定報酬の4か月分を目処として、指名報酬委員会への諮問を経て定めます。支給率は前述の指標等に基づき、0%~100%(但し、中期業績連動報酬の最終事業年度にあっては0%~125%)の支給率となります。基準株価は、対象期間の初日の前営業日の東京証券取引所における当社の普通株式の終値(同日に取引が成立していない場合は、それに先立つ直近取引日の終値)を使用します。但し、交付時株価が基準株価の二倍を超えた額である場合、交付株式数は上式で計算される交付株式数に、基準株価の二倍を乗じて交付時株価で除した数とします。
・達成状況に応じた無償取得(クローバック)及び追加付与
中期計画最終年度において、1年及び2年目の各種目標の達成状況及びそれに応じた支給率が大幅に低下する場合は、指名報酬委員会の答申を踏まえ、当社は、中期業績連動報酬として既に交付した譲渡制限付株式の一部を無償取得するものとします(クローバック)。また、中期計画最終年度において、1年及び2年目の各種目標の達成状況及びそれに応じた支給率が大幅に向上する場合は、指名報酬委員会の答申を踏まえ、中期業績連動報酬として最終年度において算出される付与株式数について一定の追加付与を行うことができるものとします。
・上限
株主総会の決議に基づく上限は、譲渡制限付株式報酬の総額は年額7億円以内、交付される株式数は年140,000株以内となります。なお、当社の普通株式の株式分割(当社の普通株式の無償割当てを含みます。)又は株式併合が行われた場合には、分割比率又は併合比率に応じて上限数を調整いたします。
・当事業年度における業績連動報酬に関連する業績指標の目標及び実績
・当事業年度に役員に交付した株式の区分別合計
・当事業年度の業績に連動する報酬として本書提出日までに役員に交付した株式の区分別合計
⑤役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
(注)在籍条件型報酬、単年度業績連動報酬及び中期業績連動報酬は、譲渡制限付株式報酬制度に基づく当事業年度における費用計上額を記載しております。
⑥役員ごとの連結報酬等の総額等
連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載しておりません。
(5) 【株式の保有状況】
①投資株式の区分の基準及び考え方
株式の価値変動及び配当によって利益を受けることを目的に保有する投資株式を純投資目的、事業戦略や取引先との事業上の関係を考慮して保有する投資株式を純投資目的以外の目的と区分しております。
②保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式(上場株式)
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
(保有方針)
当社は、事業戦略や取引先との事業上の関係及び当社の資本コスト等を総合的に勘案し、当社の企業価値を高め株主の利益に繋がると考える場合に保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式を保有することがあります。保有の合理性が認められないと総合的に判断した株式につきましては、適宜、保有規模の見直し等をしております。
(保有の合理性を検証する方法)
当社は、各出資先との継続取引から生じる収益及び配当が資本コストを超過しているかを個別銘柄毎に年次で検証しております。
(個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容)
毎年5月開催の取締役会にて、上記の方法で検証しております。2026年5月開催の取締役会において、2026年3月末基準での対象は3銘柄であり、検証のうえ、保有を継続する方針としております。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
(特定投資株式)
(注)1.保有の合理性を検証する方法は、上記「a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容」に記載のとおりですが、個別の取引内容及び規模等に関連する保有効果との定量情報は、守秘義務の観点で記載が困難であります。
2.「―」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。
③保有目的が純投資目的である投資株式
④当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的に変更したもの
該当事項はありません。
⑤当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの
(非上場)
5 【従業員の状況等】
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
①連結会社の人材戦略
当社グループは、経営理念に沿い、インターネットの世界において技術革新をリードし、付加価値の高いサービスを他社に先駆けて創出し、それらの安定運用を継続することで、日本のインターネットの発展を支えてまいりました。近年のDXに向けての潮流等を背景として、企業及び官公庁におけるIT利活用の範囲及び規模は拡大を続けており、ネットワーク及びシステムを提供する当社グループの役割は今後ますます重要になっていくものと展望しております。その役割を果たす基盤は人材であり、当社グループは優秀な技術者の獲得及び育成継続が更なる成長に向け非常に重要と認識しております。当社グループの技術者は、創業以来、大規模なネットワーク、サーバ群及びデータセンターの構築及び運用、インターネット接続、クラウド、MVNO、IoT等の多様なネットワークサービスの創出及び運用、顧客需要に沿い様々な技術要素を組み込んだシステムインテグレーション役務の提供、インターネット関連技術の追求等の業務機会を通じて技術研鑽を継続しており、それらの成果は当社グループの技術力蓄積及び事業成長へと繋がっております。当社グループは、依然として成長途上との自己認識であり、今後の事業及び技術領域の拡がりとともに、新たなチャレンジ機会は増加するものと展望しております。当社グループは、これら機会を通して自己実現を目指す意欲的な人材の採用及び育成を継続し、性別、年齢、国籍、障がいの有無等の属性に依らない能力重視の人材活用や登用と個々が担う役割及び貢献度等を評価及び報酬に反映することにより、従業員とのエンゲージメントをより一層向上させてまいります。
②連結会社の従業員の給与その他の給付額及び内容の決定に関する方針
当社グループは、事業を支える人材の確保及び定着を実現するため、物価動向や市場水準の変化を踏まえた従業員の実質的な給与水準の維持及び向上を重要な経営課題と位置付けております。給与は、従業員の職務内容、職責、能力及び成果、並びに同種業務における市場水準等を総合的に勘案して決定しております。賞与については、会社業績、部門業績及び個人評価を反映し、従業員の貢献が適切に処遇へ反映されるよう運用しております。
(2) 【従業員の状況】
① 連結会社の状況
部門別の従業員数は、次のとおりであります。
(注)1.従業員数として、職員及び契約社員の総数を記載しております。受入出向社員は含んでおりません。なお、括弧内はアルバイト社員数(当連結会計年度における平均臨時雇用人員数)であり、外書きで示しております。
2.当社グループは、「ネットワークサービス及びSI事業」及び「ATM運営事業」との区分にてセグメント情報を開示しております。上記の部門別従業員数のうち「ATM運営事業」に従事する従業員数は以下のとおりであり、その他の従業員は「ネットワークサービス及びSI事業」に従事しております。
<ATM運営事業に従事する従業員の内訳>
② 提出会社の状況
(注)1.従業員数として、職員及び契約社員の総数を記載しております。受入出向社員は含んでおりません。なお、括弧内はアルバイト社員数(当事業年度における平均臨時雇用人員数)であり、外書きで示しております。
2.平均年間給与は、職員及び契約社員を対象に算出しており、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
③ 労働組合の状況
労働組合は結成されておりませんが、労使関係については円満に推移しており、労使関係について特記すべき事項はありません。
④ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
ア 提出会社
2026年3月31日現在
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。労働者の男女の賃金の差異は、男性労働者の賃金を100とした場合の女性労働者の賃金の比率を表示しております。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3. 職位別の男女の賃金差異 管理職 91.5% 一般社員 85.0%
イ 連結子会社
2026年3月31日現在
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。労働者の男女の賃金の差異は、男性労働者の賃金を100とした場合の女性労働者の賃金の比率を表示しております。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3. 職位別の男女の賃金差異
㈱IIJグローバルソリューションズ 管理職 94.9% 一般社員 88.0%
㈱IIJエンジニアリング 管理職 89.8% 一般社員 87.2%
㈱IIJプロテック 管理職 67.7% 一般社員 85.4%
ネットチャート㈱ 管理職 96.5% 一般社員 97.0%
第5 【経理の状況】
1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号。以下「連結財務諸表規則」)第312条の規定により、国際会計基準(IFRS)に準拠して作成しております。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1963年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」)に基づいて作成しております。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しております。
2.監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)の連結財務諸表及び事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)の財務諸表については、有限責任 あずさ監査法人により監査を受けております。
3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備を行っております。具体的には、会計基準等の内容を適切に把握し、会計基準等の変更等について的確に対応できる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、セミナー等へ参加することを含め、社内における専門知識の蓄積に努めております。
IFRSに基づく適正な連結財務諸表を作成するために、IFRSに準拠したグループ会計方針を作成し、これに基づき会計処理を行っております。グループ会計方針は、国際会計基準審議会が公表するプレスリリース及び基準書を随時入手し、最新の基準の把握及び当社への影響の検討を行い、適時に内容を更新しております。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結財政状態計算書】
② 【連結損益計算書】
③ 【連結包括利益計算書】
(注) その他の包括利益の各内訳項目に関連する法人所得税は、「注記29.その他の包括利益」をご参照ください。
④ 【連結持分変動計算書】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
⑤ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【連結財務諸表注記】
1.報告企業
株式会社インターネットイニシアティブ(以下、当社)は日本に所在する株式会社であります。その登記されている本社及び主要な事業所の住所は当社のホームページ(URL https://www.iij.ad.jp/company/about/map/)で開示しております。当社の2026年3月31日を期末日とする連結財務諸表は、当社及びその子会社(以下、当社グループ)、並びに当社の関連会社及び共同支配企業に対する持分により構成されております。
当社グループの事業内容及び主要な活動は、注記「5.セグメント」に記載しております。
2.作成の基礎
(1) IFRSに準拠している旨
当社グループの連結財務諸表は、連結財務諸表規則第1条の2第1号に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第312条の規定により、IFRSに準拠して作成しております。
(2) 測定の基礎
当社グループの連結財務諸表は、注記「3. 重要性がある会計方針」に記載しているとおり、公正価値で測定されている特定の金融商品等を除き、取得原価を基礎として作成しております。
(3) 機能通貨及び表示通貨
当社グループの連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円を表示通貨としており、百万円未満を四捨五入して表示しております。また、当社グループ内の各社は、その企業が事業活動を行う主たる経済環境の通貨である機能通貨を定め、各社の取引はその機能通貨により測定しております。
3.重要性がある会計方針
(1) 連結の基礎
① 子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。支配とは、投資先へのパワー(関連性のある活動を指図する能力)及び投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利を有し、かつ、その投資先に対するパワーを通じてそれらのリターンに影響を及ぼす能力を有している場合をいいます。当社グループは、支配の有無を、議決権または類似の権利の状況や投資先に関する契約内容などに基づき、総合的に判断しております。
連結会社間の全ての重要な債権・債務残高及び取引高は、当社の連結財務諸表作成にあたり消去しております。
子会社の財務諸表は、支配を獲得した日から支配を喪失した日までの間、当社の連結財務諸表に含めております。支配の喪失に至らない子会社に対する当社の所有持分の変動は、資本取引として会計処理しております。また、子会社に対する支配を喪失した場合には、残存する持分の支配を喪失した時点の公正価値で測定したうえで、支配の喪失から生じた利得及び損失を純損益として認識しております。
② 関連会社及び共同支配企業に対する投資
関連会社とは、当社グループがその財務及び経営方針に対して重要な影響力を有しているものの、支配はしていない企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の20パーセントから50パーセントを保有する場合、当社グループは当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定されます。
共同支配企業とは、契約上の取決めにより、当社グループを含む複数の当事者が共同して支配しており、関連性のある活動に関する意思決定に際して、支配を共有する当事者の一致した合意を必要とする企業をいいます。
関連会社及び共同支配企業に対する投資は、持分法を用いて会計処理しております。持分法では、投資を当初認識時に取得原価で認識し、それ以降に投資先が認識した純損益及びその他の包括利益に対する当社及び連結子会社の持分に応じて投資額を変動させております。
損失に対する当社グループの持分が持分法適用会社に対する投資を上回った場合には、当該持分の帳簿価額に長期投資を含めた額をゼロに至るまで減額し、当社グループが被投資企業に代わって債務を負担しまたは支払いを行う場合を除き、それ以上の損失は認識しません。
持分法適用会社との取引から発生した未実現利益は、被投資企業に対する当社グループの持分を上限として投資から控除しております。未実現損失は、減損が生じている証拠がない場合に限り、未実現利益と同様の方法で控除しております。
連結財務諸表には、他の株主との関係等により決算日を当社の決算日と同じ日とすることが実務上不可能であるために決算日が異なる持分法で会計処理されている投資が含まれており、当該持分法適用会社の決算日は主に12月末です。当社の決算日と関連会社及び共同支配企業の決算日との間に生じた重要な取引又は事象の影響については、必要な調整を行っております。
③ 企業結合
企業結合は取得法を用いて会計処理しております。
現在の所有持分であり、清算時に企業の純資産に対する比例的な持分を保有者に与えている非支配持分は、公正価値もしくは被取得企業の識別可能純資産の認識金額に対する非支配持分の比例的な取り分で当初測定しております。
取得関連費用は発生した期間に費用として処理しております。
企業結合が生じた期間の末日までに企業結合の当初の会計処理が完了していない場合には、暫定的な金額で会計処理を行い、取得日から1年以内の測定期間において、暫定的な金額の修正を行います。
(2) 外貨換算
① 外貨建取引
外貨建取引は、取引日の直物為替レートまたはそれに近似するレートにより機能通貨に換算しております。
外貨建ての貨幣性項目は、各報告期間の末日現在の為替レートにより機能通貨に換算しております。取得原価で測定される外貨建非貨幣性項目は、取引日の為替レートにより機能通貨に換算しております。公正価値で測定される外貨建非貨幣性項目は、公正価値が決定された日の為替レートにより機能通貨に換算しております。当該換算及び決済により生じる換算差額は純損益として認識しております。ただし、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される資本性金融商品から生じる換算差額については、その他の包括利益として認識しております。
② 在外営業活動体
在外営業活動体の資産及び負債については各報告期間の末日現在の為替レート、収益及び費用については当該期間中の為替レートが著しく変動していない限り、期中平均為替レートを用いて換算しております。在外営業活動体の財務諸表から生じる換算差額は、その他の包括利益として認識しております。在外営業活動体の累積換算差額は、在外営業活動体が処分された期間に純損益に振り替えられます。
(3) 金融商品
① 金融資産
(a) 当初認識及び測定
当社グループは、営業債権を発生日に当初認識しており、その他の金融資産は当該金融資産の契約当事者となった取引日に当初認識しております。
当初認識時において、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類されない場合は、公正価値に金融資産の取得に直接起因する取引費用を加算した金額で測定しております。純損益を通じて公正価値で測定する金融資産の取引費用は、純損益に認識しております。
また、保有する金融資産は、(ⅰ)償却原価で測定する金融資産、(ⅱ)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品、(ⅲ)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品、(ⅳ)純損益を通じて公正価値で測定する金融資産のいずれかに分類しております。
(ⅰ)償却原価で測定する金融資産
金融資産のうち、以下の要件をともに満たす場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる
(ⅱ)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品
金融資産のうち、次の条件がともに満たされる場合には、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルの中で保有されている
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる
(ⅲ)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品
一部の資本性金融商品については、当初認識時に公正価値の事後の変動をその他の包括利益に表示するという取消不能の選択を行っており、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品に分類しております。この選択は、個々の投資ごとに行っております。
(ⅳ)純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
上記の償却原価で測定する金融資産、又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品以外の金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しております。なお、当社グループは、当初認識時において、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産として、取消不能の指定を行ったものはありません。
(b) 事後測定
金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり行っております。
(ⅰ)償却原価で測定する金融資産
償却原価で測定する金融資産は、当初認識後、実効金利法を用いて算定し、減損損失を控除しております。実効金利法による償却及び認識が中止された場合の利得又は損失は、当期の純損益に認識しております。
(ⅱ)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品は、当初認識後は公正価値で測定し、公正価値の変動をその他の包括利益として認識しております。投資を処分した場合の利得又は損失、為替差損益及び減損損失は、当期の純損益に認識しております。
(ⅲ)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品は、当初認識後は公正価値で測定し、公正価値の変動をその他の包括利益として認識しております。投資を処分した場合、その他の包括利益を通じて認識された利得又は損失の累計額をその他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えております。
なお、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品からの配当金については、投資の回収であることが明らかな場合を除き、金融収益の一部として純損益として認識しております。
(ⅳ)純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産は、当初認識後は公正価値で測定し、公正価値の変動を純損益として認識しております。また、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に係る利得又は損失は、純損益として認識しております。
(c) 金融資産の減損
償却原価で測定する金融資産に係る減損については、当該金融資産に係る予想信用損失に対して貸倒引当金を認識しております。
当社グループは、期末日ごとに、金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大したかどうかを評価しております。金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、当該金融商品に係る貸倒引当金を12ヵ月の予想信用損失に等しい金額で測定しております。一方、金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、当該金融商品に係る貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しております。
契約上の支払期日より30日超の経過があった場合には、原則として信用リスクの著しい増大があったものとしております。信用リスクが著しく増加しているか否かの評価を行う際には、期日経過情報のほか、当社グループが合理的に利用可能かつ裏付け可能な情報を考慮しております。
ただし、営業債権については、信用リスクの当初認識時点からの著しい増加の有無にかかわらず、常に貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しております。延滞債権については、過去の貸倒実績や将来の回収可能価額などをもとに、その金融商品の回収に係る全期間の予想信用損失を個別に見積もって当該金融商品に係る貸倒引当金の額を算定しております。また、非延滞債権については、多数の取引先より構成されているため一括してグルーピングしたうえで、過去の貸倒実績等を考慮して集合的に予想信用損失を測定しています。
金融商品の予想信用損失は、以下のものを反映する方法で見積っております。
・一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される、偏りのない確率加重金額
・貨幣の時間価値
・過去の事象、現在の状況及び将来の経済状況の予測についての、報告日において過大なコストや労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報
金融資産に係る貸倒引当金の繰入額又は戻入額は純損益で認識しております。
(d) 金融資産の認識の中止
金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、または金融資産を譲渡しほとんどすべてのリスクと経済価値が他の企業に移転した場合に、金融資産の認識を中止しております。当社グループが、移転した当該金融資産に対する支配を継続している場合には、継続的関与を有している範囲において、資産及び関連する負債を認識しております。
② 金融負債
(a) 当初認識及び測定
金融負債は、契約の当事者となる時点で認識し、全て償却原価で測定する金融負債に分類しております。
当初認識時において、全ての金融負債は公正価値で測定しておりますが、直接起因する取引コストを控除した金額で測定しております。
(b) 事後測定
償却原価で測定する金融負債は、実効金利法を使用した償却原価で測定し、支払利息は実効金利法で認識しております。
(c) 金融負債の認識の中止
当社グループは、金融負債が消滅した時、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し、または失効となった場合にのみ、金融負債の認識を中止しております。
(4) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、要求払預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヵ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されております。
(5) 棚卸資産
棚卸資産は主として、再販用に購入したネットワーク機器及びモバイル端末、システム構築に係る仕掛品であり、原価と正味実現可能価額のいずれか低い額で測定しております。再販用に購入したネットワーク機器及びモバイル端末の原価は移動平均法によって算定し、システム構築に係る仕掛品の原価は製造間接費を含めた実際製造原価として算定しております。また、正味実現可能価額は、通常の事業の過程における見積売価から、完成までに要する見積原価及び販売に要する見積費用を控除して算定しております。
(6) 有形固定資産
有形固定資産については、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しております。
取得原価には、資産の取得に直接関連する費用、解体・除去費用が含まれております。
土地及び建設仮勘定以外の各資産の減価償却費は、各々の見積耐用年数にわたり、定額法で計上されています。主要な資産項目ごとの見積耐用年数は以下のとおりであります。
・ 建物及び構築物 4-50年
・ 機械装置、工具、器具及び備品 2-20年
なお、見積耐用年数、残存価額及び減価償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
(7) のれん及び無形資産
① のれん
当社はのれんを取得日時点で測定した被取得企業に対する非支配持分の認識額を含む譲渡対価の公正価値から、取得日時点における識別可能な取得資産及び引受負債の純認識額(通常、公正価値)を控除した額として測定しております。
のれんは連結財政状態計算書において、取得原価から減損損失累計額を控除した帳簿価額で計上しております。
② その他の無形資産
個別に取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定しております。耐用年数を確定できる無形資産は、ソフトウェア及び顧客関係からなっております。ソフトウェアについては見積耐用年数にわたって定額法で償却しており、顧客関係については見積耐用年数にわたり級数法又は定額法により償却しております。
主要な無形資産の見積耐用年数は以下のとおりであります。
・ソフトウェア 5-7年
・顧客関係 9-19年
なお、見積耐用年数、残存価額及び償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
また、耐用年数を確定できない無形資産については、償却は行わず、取得原価から減損損失累計額を控除した帳簿価額で計上しております。
③ 研究開発費
新しい科学的又は技術的知識の獲得のために行われる研究活動に対する支出は、発生時に費用計上しております。
開発活動による支出については、信頼性をもって測定可能であり、技術的かつ商業的に実現可能であり、将来的に経済的便益を得られる可能性が高く、当社グループが開発を完成させ、当該資産を使用又は販売する意図及びそのための十分な資質を有している場合にのみ、無形資産として資産計上しております。
(8) リース
当社グループは、IFRS第16号に基づき、契約の締結時に契約がリースであるか又はリースを含んでいるかを判断しております。契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、当該契約はリースであるか又はリースを含んでいると判断しております。
契約がリースであるか又はリースを含んでいると判定した場合、リース開始日に使用権資産とリース負債を認識しております。
リース負債は、リースの計算利子率または計算利子率を容易に算定できない場合には当社グループの追加借入利子率で割り引いた、開始日において支払われていないリース料の現在価値で当初測定しております。通常、当社グループは割引率として追加借入利子率を用いています。リース負債は、リース負債に係る金利を反映するように帳簿価額を増額し、支払われたリース料を反映するように帳簿価額を減額することにより事後測定しており、連結財政状態計算書上、その他の金融負債に含めて表示しております。なお、リース負債の測定に際しては、契約における対価をリース要素と非リース要素に、それらの独立価格の比率に基づいて配分しております。ただし、当社グループが借手となるデータセンターについては、リース要素とこれに関する非リース要素は分離せず、単一のリース構成要素として認識しております。リースの条件変更が行われた場合には、リース負債を再測定しております。
使用権資産は取得原価で当初測定しており、取得原価はリース負債の当初測定額に当初直接コスト、前払リース料、原資産の解体並びに除去及び原状回復コストの当初見積額等を調整して測定しております。当初認識後の測定として、原価モデルを採用しており、原資産の所有権がリース期間の終了時までに借手に移転される場合又は借手の購入オプションの行使が合理的に確実な場合には原資産の見積耐用年数で、それ以外の場合には使用権資産の耐用年数又はリース期間のいずれか短い期間にわたり定額法により償却しております。なお、当社グループは、リース期間が12ヶ月以内のリース及び原資産が少額であるリースについては使用権資産とリース負債を認識せず、リース期間にわたり定額法により費用として認識しております。
(9) 非金融資産の減損
当社グループは、棚卸資産及び繰延税金資産等を除く非金融資産の帳簿価額を報告日ごとに見直し、減損の兆候の有無を判断しております。減損の兆候が存在する場合は、その資産の回収可能価額を見積っています。のれん及び耐用年数が確定できない無形資産は、減損の兆候の有無にかかわらず、毎期及び減損の兆候がある場合はその都度、減損テストを実施しております。
資金生成単位については、継続的に使用することにより、他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローから概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の資産グループとしております。企業結合から生じたのれんは、結合のシナジーが得られると期待される資金生成単位または資金生成単位グループに配分しております。
資産または資金生成単位の回収可能価額は使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうちいずれか大きいほうの金額としております。使用価値は、資金生成単位の税引前加重平均資本コストの割引率を用いて現在価値に割り引いた見積将来キャッシュ・フローに基づいております。
資産または資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超過する場合、減損損失を認識しております。減損損失は純損益として認識しております。認識した減損損失は、まず、その資金生成単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額するように配分し、次に資金生成単位内のその他の資産の帳簿価額を比例的に減額しております。
減損損失の戻入れは、過年度に計上した減損損失を戻入れする可能性を示す兆候が存在し、回収可能価額の見積りを行った結果、回収可能価額が帳簿価額を上回る場合に行っております。戻入れ金額は、減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から必要な減価償却費及び償却額を控除した後の帳簿価額を超えない金額を上限としております。なお、のれんに係る減損損失は戻入れを行っておりません。
(10) 従業員給付
① 退職後給付
当社グループは、従業員の退職後給付制度として確定給付制度(企業年金及び退職一時金等)と確定拠出制度を運営しております。
(a) 確定給付制度
確定給付制度については、確定給付制度債務の現在価値及び関連する当期勤務費用並びに過去勤務費用を、予測単位積増方式を用いて各制度ごとに個別に算定しております。
割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した期末日時点の優良社債の市場利回りに基づき算定しております。
確定給付制度に係る負債又は資産は、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除して算定しております。ただし、確定給付制度が積立超過である場合は、確定給付資産の純額は、制度からの返還又は制度への将来掛金の減額の形で利用可能な経済的便益の現在価値を資産上限額としております。また、確定給付負債(資産)の純額に係る利息純額は金融費用(金融収益)として純損益に認識しております。
確定給付負債(資産)の純額の再測定は、発生した期においてその他の包括利益として一括認識し、直ちに利益剰余金に振り替えております。
過去勤務費用は、発生した期の純損益として認識しております。
(b) 確定拠出制度
確定拠出型の退職給付に係る掛金は、勤務を提供した時点で費用として認識しております。
② その他の従業員給付
短期従業員給付については、割引計算は行わず、従業員が関連するサービスを提供した時点で費用として認識しております。
賞与については、それらの支払いを行う現在の法的債務もしくは推定的債務を有しており、信頼性のある見積りが可能な場合に、支払われると見積られる金額を負債として認識しております。
有給休暇費用は累積型有給休暇制度に係る法的債務又は推定的債務を有し、信頼性のある見積りが可能な場合に、それらの制度に基づいて支払われると見積られる金額を負債として認識しております。
(11) 株式に基づく報酬
当社は、以下の持分決済型の株式報酬制度を採用しております。
① ストックオプション
ストックオプションは付与日における公正価値によって見積り、最終的に権利確定すると予想されるストックオプションの数を考慮した上で、権利確定期間にわたってその額を連結損益計算書において費用として認識し、同額を連結財政状態計算書において資本の増加として認識しております。付与されたオプションの公正価値は、オプションの諸条件を考慮し、ブラック・ショールズモデルを用いて算定しております。また、条件については定期的に見直し、必要に応じて権利確定数の見積りを修正しております。
② 譲渡制限付株式報酬
受領したサービスの対価は、付与日における当社株式の公正価値で測定しており、付与日から権利確定期間及び業績に連動する報酬として連結損益計算書において費用として認識し、同額を連結財政状態計算書において資本の増加として認識しております。
(12) 引当金
当社グループは、過去の事象の結果として、現在の法的債務又は推定的債務が存在し、当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が必要となる可能性が高く、当該債務の金額について信頼性のある見積りができる場合に、引当金を認識しております。
引当金として認識する金額は、決算日における現在の債務を決済するために必要となる支出について、リスク及び不確実性を考慮に入れた最善の見積りであります。貨幣の時間価値の影響に重要性がある場合には、引当金の金額は、債務の決済に必要と見込まれる支出の現在価値で測定しております。
(13) 売上収益
当社グループは、IFRS第15号を適用しており、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:企業が履行義務の充足時に収益を認識する
ネットワークサービスは、主として各種ネットワークへのアクセスを可能な状態にしておくサービスであることから、通常は契約期間にわたって当社グループの履行義務が充足されるものと判断しているため、収益は当該履行義務が充足される契約期間にわたり、月次で均等額を収益に計上しております。システムインテグレーションは、システム構築サービス及びシステム保守運用サービスから構成されています。システム構築サービスは、当社グループの義務の履行により、当社グループが他に転用できる資産が創出されず、当社グループが現在までに完了した履行についての支払いを受ける権利を有することから、一定期間にわたり履行義務が充足されるものであり、報告期間の末日において測定した履行義務の充足に係る進捗度に基づいて収益を認識しています。この進捗度の測定は、システム構築の進捗に伴ってコストが発生していると考えられることから、工事の進捗実態を適切に反映するために発生したコストに基づくインプット法(原価比例法)を採用しています。システム運用保守サービスに関連する収益は、主として各種システムが利用可能な状態にしておくサービスであることから、履行義務が充足される契約期間にわたり、定額で認識されます。ATM運営事業売上高は、主として利用者がATMにて現金の引出しを行う際の手数料収入であります。ATM手数料は、利用者がATMサービスを利用する度に徴収されますが、利用の時に顧客が便益を得られるため、徴収時に収益に計上しております。
(14) 法人所得税
法人所得税費用は、当期税金及び繰延税金から構成されております。これらは、その他の包括利益又は資本に直接認識される項目から生じる場合、及び企業結合から生じる場合を除き、純損益として認識しております。
当期税金は、税務当局に対する納付又は税務当局からの還付が予想される金額で測定しております。税額の算定に使用する税率及び税法は、期末日までに制定又は実質的に制定されているものであります。
繰延税金は、期末日における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との差額である一時差異、繰越欠損金に対して認識しております。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を計上しておりません。
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来減算一時差異に関しては、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合、又は当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が低い場合
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来加算一時差異に関しては、一時差異の解消する時期をコントロールすることができ、予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金負債は原則として全ての将来加算一時差異について認識され、繰延税金資産は将来減算一時差異を使用できるだけの課税所得が稼得される可能性が高い範囲内で、全ての将来減算一時差異について認識しております。
繰延税金資産の帳簿価額は毎期見直され、繰延税金資産の全額又は一部が使用できるだけの十分な課税所得が稼得されない可能性が高い部分については、帳簿価額を減額しております。未認識の繰延税金資産は毎期見直され、将来の課税所得により繰延税金資産が回収される可能性が高くなった範囲内で認識しております。
繰延税金資産及び負債は、期末日において制定されている、又は実質的に制定されている税率及び税法に基づいて、資産が実現する期間又は負債が決済される期間に適用されると予想される税率及び税法によって測定しております。
繰延税金資産及び負債は、当期税金資産と当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合又は別々の納税主体であるものの当期税金負債と当期税金資産とを純額で決済するか、あるいは資産の実現と負債の決済を同時に行うことを意図している場合に相殺しております。
経済協力開発機構(OECD)が公表した第2の柱モデルルールを導入するために制定または実質的に制定された税法から生じる法人所得税に係る繰延税金資産及び繰延税金負債の認識及び開示について、例外規定を適用しております。
(15) 1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期利益を期中の加重平均流通普通株式数で除して算出しております。希薄化後1株当たり当期利益は、希薄化効果を有するすべての潜在的普通株式の影響を調整して算出しております。当社グループの潜在的普通株式はストックオプション制度にかかるものであります。
(16) 資本及びその他の項目
① 普通株式
普通株式は、発行価額を資本金及び資本剰余金に認識しております。また、株式発行費用は発行価額から控除しております。
② 自己株式
自己株式は取得原価で評価され、資本から控除しております。当社の自己株式の購入、売却又は消却において利得又は損失は認識しておりません。なお、帳簿価額と売却時の対価との差額は資本剰余金として認識しております。
(17) 配当金
当社の株主に対する配当のうち、期末配当は当社の株主総会により決議された日、中間配当は取締役会により決議された日の属する期間の負債として認識しております。
(18) 未適用の公表済み基準書及び解釈指針
2024年4月に公表されたIFRS第18号は、2027年1月1日以降に開始する事業年度から適用されます。IFRS第18号は、IAS第1号「財務諸表の表示」と置き換わり、IAS第1号は廃止されます。IFRS第18号においては、主として純損益計算書の財務業績に関する表示及び開示に関する新たな規定が設けられています。また、IFRS第18号の公表と併せてIAS第7号「キャッシュ・フロー計算書」の改訂等が行われています。当社グループはこれらを早期適用しておりません。これらの適用による連結財務諸表への影響については検討中です。
4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断
当社グループは、IFRSに準拠した連結財務諸表の作成にあたり、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、会計上の見積り及び仮定を用いております。
これらの見積り及び仮定は、過去の経験及び利用可能な情報を収集し、報告期間の末日現在において合理的であると考えられる様々な要因等を勘案した経営者の最善の判断に基づいております。
しかし、その性質上、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直されております。これらの見積りの見直しによる影響は、当該見積りを見直した期間及び将来の期間において認識しております。
見積り及び判断を行った項目のうち、以下は当連結会計年度又は将来の連結会計年度の連結財務諸表の金額に重要な影響を与えております。
(のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損)
減損テストにおける回収可能額の算定には、将来キャッシュ・フロー、割引率及び成長率等の見積りに基づく仮定が含まれます。将来の不確実な経済条件の変動などにより、これらの仮定に見直しが行われた場合は、連結財務諸表において将来追加的な減損損失を認識する可能性があります。
関連する内容については、注記「12.のれん及び無形資産」に記載しております。
(確定給付制度債務の測定)
確定給付制度債務は、数理計算上の仮定に基づいて算定されております。数理計算上の仮定には、割引率等様々な変数についての見積り及び判断が求められます。当社グループは、これらの変数を含む数理計算上の仮定の適切性について、外部の年金数理人からの助言を得ております。数理計算上の仮定は、将来の不確実な経済条件の変動の結果や関連法令の改正・公布によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
関連する内容については、注記「17.従業員給付」に記載しております。
(システム構築サービスに関連する履行義務の進捗度の測定)
当社はシステム構築サービスに関連する履行義務について、一定期間にわたり充足する履行義務と判断しており、その進捗度の測定は発生したコストに基づくインプット法(原価比例法)によることが適切であると判断しております。原価比例法の適用に当たっては、履行義務の完了までに見込まれる総コストを見積る必要がありますが、その見積りに当たっては判断が求められます。
これらの期末日において見積った履行義務の完了までに見込まれる総コストは、要件追加に伴う工数増加等、その後のシステム構築サービスの状況の変化により実際の発生総コストと乖離する可能性があり、見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
関連する内容については、注記「23.売上収益」に記載しております。
5.セグメント
(1) 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、当社の事業活動の最高意思決定者である当社グループの代表取締役社長執行役員が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。なお、代表取締役社長執行役員は、売上収益及び営業利益を主要な指標として、各セグメントの業績評価を行っております。
当社グループは「ネットワークサービス及びSI事業」と「ATM運営事業」の2つを報告セグメントとしております。ネットワークサービス及びSI事業は、インターネット接続サービス、WANサービス、アウトソーシングサービス等から構成されるネットワークサービスとシステムインテグレーションサービスを複合して提供しております。また、ATM運営事業は、銀行ATM及びネットワークシステムを構築し運営することにより、ATM利用に係る手数料収入を得ております。
(2) 報告セグメントの収益及び業績
当社グループのセグメント情報は次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) セグメント間取引は、市場に基づく取引価格に依っております。また、セグメント利益は、営業利益を使用しております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注) セグメント間取引は、市場に基づく取引価格に依っております。また、セグメント利益は、営業利益を使用しております。
(3) 地域別情報
当社グループのほぼ全ての収益は、日本において事業を営む顧客からのものであります。地域別情報については、海外事業に帰属する売上収益に重要性がないため、開示しておりません。
また、非流動資産(金融商品、繰延税金資産及び退職給付に係る資産を除く)のほぼ全てが日本に所在しており、海外に所在する非流動資産に重要性がないため、開示しておりません。
(4) 主要な顧客に関する情報
当社グループの営業収益の10%以上を占める単一の外部顧客が存在しないため、記載しておりません。
6.現金及び現金同等物
現金及び現金同等物に、3か月以内の定期預金を含めて表示しております。また、連結財政状態計算書における現金及び現金同等物の残高と、連結キャッシュ・フロー計算書における現金及び現金同等物の残高は、一致しております。担保に供されているもしくは、引出しが制限されている預金はありません。
7.営業債権
「営業債権」の内訳は以下のとおりであります。
売掛金は償却原価で測定する金融資産に分類しております。
8.棚卸資産
「棚卸資産」の内訳は以下のとおりであります。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、費用として認識し売上原価に含めている棚卸資産の金額は、各々160,539百万円及び 174,171百万円であります。
また、売上原価に含めている棚卸資産の評価減の金額は、前連結会計年度において、4百万円であります。
9.投資有価証券(株式)及びその他の投資
10.その他の金融資産
「その他の金融資産」の内訳は以下のとおりであります。
11.有形固定資産
(1) 増減表
有形固定資産の帳簿価額の増減は以下のとおりであります。
取得原価
(注) 建設仮勘定の「売却又は処分」には、セール・アンド・リースバック取引によるリース資産または使用権資産への振替計上額が含まれております。
減価償却累計額及び減損損失累計額
(注) 有形固定資産の減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれております。
帳簿価額
12.のれん及び無形資産
(1) 増減表
のれん及び無形資産の帳簿価額の増減は以下のとおりであります。
取得原価
償却累計額及び減損損失累計額
(注) 無形資産の償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれております。
帳簿価額
ソフトウェアは、主に自己創設無形資産であります。
上記の無形資産のうち、個々に重要性のあるものは、㈱アイアイジェイテクノロジーの企業結合時に認識した顧客との関係(前連結会計年度末307百万円、当連結会計年度末201百万円)、㈱IIJグローバルソリューションズの企業結合時に認識した顧客との関係(前連結会計年度末75百万円)であります。なお、これらの無形資産の当連結会計年度末における残存償却期間は3年であります。
(2) のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損テスト
企業結合から生じたのれん及び耐用年数を確定できない無形資産は、該当する資金生成単位に配分しております。
なお、耐用年数を確定できない無形資産としては、主としてIPアドレスが該当し、時の経過に伴い価値が減少するものではなく、売却等の処分を行わない限り存続するものであるため、耐用年数を確定できない無形資産に該当すると判断しております。
のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の資金生成単位への配分額は、以下のとおりです。
各資金生成単位の回収可能価額は、使用価値に基づき算定しております。当社における主要なのれんは、接続・SICGU及びPTCCGUに係るものであります。
使用価値は、過去の経験と外部からの情報を反映し、マネジメントが承認した今後の3年分の事業計画を基礎としたキャッシュ・フローの見積額を、当該資金生成単位の税引前加重平均資本コストにより現在価値に割引いて算定しています。接続・SICGUの税引前加重平均資本コストは、前連結会計年度及び当連結会計年度において、各々10.0%及び9.8%であります。PTCCGUの税引前加重平均資本コストは、前連結会計年度及び当連結会計年度において、各々11.1%及び12.9%であります。トラストCGUの税引前加重平均資本コストは、前連結会計年度及び当連結会計年度において、各々12.8%及び11.2%であります。なお、キャッシュ・フローの見積りにおいて、前連結会計年度末及び当連結会計年度末における3年超のキャッシュ・フローは、3年目のキャッシュ・フローをそれぞれの成長率を基礎として算定しております。接続・SICGUの成長率は、1.1%であります。PTCCGUの成長率は、1.8%であります。トラストCGUの成長率は、0%であります。
減損テストに使用した主要な仮定が変更された場合には減損が発生するリスクがありますが、使用価値は当該資金生成単位の帳簿価額を十分に上回っております。
13.法人所得税
(1) 繰延税金
① 繰延税金資産及び繰延税金負債の増減
繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳及び増減内容は以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
② 繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異及び繰越欠損金は以下のとおりであります。
上記項目にかかる繰延税金資産は、当社グループがその便益を利用するために必要となる将来の課税所得が発生する可能性が高くないため認識しておりません。将来減算一時差異は、現行の税法上は失効することはありません。当社及び一部の子会社の繰越欠損金の失効予定は、次のとおりであります。
③ 繰延税金負債が認識されていない子会社に対する持分に関する将来加算一時差異
繰延税金負債として認識されていない子会社の留保利益に関連する一時差異の総額は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、各々18,706百万円及び21,937百万円であります。
上記の一時差異は、当社グループが一時差異を解消する時期をコントロールでき、予測可能な期間内に一時差異が解消しない可能性が高いことから、繰延税金負債を認識しておりません。
(2) 法人所得税費用
当社及び一部の国内子会社は、グループ通算制度を採用しております。海外子会社については、その所在国での法人所得税が課されております。
前連結会計年度及び当連結会計年度における法人所得税は、次の各項目に計上しております。
(3) 実効税率の調整
当社及び国内子会社は、その所得に対して法人税、住民税及び事業税が課されております。これらの法定税率を基礎として計算した前連結会計年度及び当連結会計年度の法定実効税率は、各々31.5%となっております。
各連結会計年度の法定実効税率と平均実際負担税率との差異について、原因となった主要な項目の内訳は、以下のとおりであります。
(4)グローバル・ミニマム課税
当社が所在する日本において、第2の柱モデルルールに則したグローバル・ミニマム課税制度を導入する「所得税法等の一部を改正する法律(2023年法律第3号)が2023年3月28日に成立しました。当該法律は、当社に対して2024年4月1日に開始する連結会計年度から適用されています。
当社グループは、グローバル・ミニマム課税制度適用に伴う影響を評価しました。当社グループが営業活動を行っている法域のほとんどで第2の柱の実効税率は15%を上回っており、15%を下回っている法域についても税率及び所得見込額に基づいて判断した結果、当社グループの連結財務諸表に与える重要な影響はありません。
14.営業債務及びその他の債務
「営業債務及びその他の債務」の内訳は、以下のとおりであります。
「営業債務及びその他の債務」は償却原価で測定する金融負債に分類しております。
15.借入金及びその他の金融負債
(1) 「借入金」及び「その他の金融負債」
「借入金」及び「その他の金融負債」の内訳は、以下のとおりであります。
(注1) 平均利率は、当連結会計年度の残高に対する加重平均利率を記載しております。
(注2) 返済期限は、当連結会計年度の残高に対する返済期限を記載しております。
(注3) 当社が定めた基準に基づき、資産の所有に伴うリスクと便益を実質的にすべて移転するリースを「資金調達形態のリース契約」、
それ以外のリースを「資金調達形態以外のリース契約」として区分した場合、それぞれの残高は以下のとおりであります。
(注4) リース負債の支払期日別の内訳は、注記「16.リース取引」をご参照ください。
(2) サプライヤー・ファイナンス契約
当社グループは、第三者金融機関とサプライヤー・ファイナンス契約を締結しており、サプライヤーと結んだ契約に基づいて、第三者金融機関に対して1年から7年にわたり支払いを行っております。
当社グループは、サプライヤー・ファイナンス契約のための担保資産あるいは第三者による保証の提供を行っておりません。
サプライヤー・ファイナンス契約に係る金融負債の帳簿価額は以下のとおりであります。
サプライヤー・ファイナンス契約等に係る支払期日の範囲は以下のとおりであります。
当社グループの流動性リスク管理については、注記「31.金融商品(5)流動性リスク管理」に記載しております。
また、当連結会計年度において、サプライヤー・ファイナンス契約の対象となる金融負債の帳簿価額に、重要な非資金変動はありません。
16.リース取引
当社グループは、通常の事業の過程において、事務所建物、データセンター、ネットワークオペレーションセンター並びにデータ通信及びその他の設備に関する様々なリース契約を締結しております。
借手のリース取引
(1)連結損益計算書及び連結キャッシュ・フロー計算書に計上された金額
連結損益計算書及び連結キャッシュ・フロー計算書に計上された金額は、以下のとおりです。
なお、セール・アンド・リースバック取引から生じた利得又は損失は重要ではありません。
(2)使用権資産
使用権資産の帳簿価額及び増加額は、以下のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、使用権資産の増加額は各々26,915百万円及び14,582百万円です。
(3)リース負債
リース負債の期日別残高については、注記「31.金融商品 (5)流動性リスク管理」に記載しております。
(4)リース活動の性質
当社グループは、主に事務所、データセンター及びネットワークオペレーションセンターの建物について、リース契約を締結しております。リース契約期間は1年~10年であり、借手が契約終了後に1年間または原契約と同期間リース契約期間を延長するオプションが含まれているものもあります。リース契約の多くは、借手が繰り返し同延長オプションを行使可能な契約となっており、早期解約を行うオプションも含まれていますが、当該オプションを行使することが合理的に確実と評価した期間に係るリース料のみをリース負債の測定に含めております。これらのオプションは、リース契約主体が建物を事業に活用する上で、必要に応じて使用されております。
17.従業員給付
(1) 退職後給付
当社及び当社グループの一部の子会社は、退職一時金制度、従業員非拠出型の確定給付型年金制度及び確定拠出型年金制度を有しており、これらの制度は役員を除くほぼ全ての従業員を対象にしています。従業員非拠出型の確定給付型年金制度は、確定給付企業年金法に基づき運営されています。
期間純年金費用及び未払年金費用に係る以下の情報には、退職一時金制度も含まれております。当該退職一時金及び確定給付型年金制度の下、㈱IIJグローバルソリューションズの全従業員は、20年以上勤務後の退職に当たり、退職時の給与水準、勤続年数及びその他一定の要素に基づいた額の60歳から10年間にわたる年金(又は退職一時金)の受給資格を有します。これらの条件を満たさない㈱IIJグローバルソリューションズの従業員は、退職一時金の受給資格を有します。
確定給付制度は、法令に従い、当社グループと法的に分離された年金基金により運営されております。年金基金は、当該基金に加入している事業主が選定する理事と、加入者を代表する理事によって構成される理事会によって運営されております。年金資産の運用は年金基金の理事会が定める運用方針に従って年金運用受託機関が行っております。年金基金の理事会及び年金運用受託機関は、制度加入者の利益を最優先にして行動することが法令により求められており、制度資産の運用を行う責任を負っております。
確定給付制度は、数理計算上のリスク及び制度資産の公正価値変動リスクに晒されております。
数理計算上のリスクは主として金利リスクであります。金利リスクは、確定給付制度債務の現在価値が優良社債の市場利回りに基づいて決定された割引率を使用して算定されるため、割引率が低下した場合に債務が増加することであります。
制度資産の公正価値変動リスクは、制度資産の運用基準で定められた利率を下回った場合に、制度の積立状況が悪化することであります。
当連結会計年度において、当社は退職金制度変更を行っており、確定給付年金制度から確定拠出年金制度へ移行しております。また、当社は複数事業主制度からも脱退しております。なお、当社グループの一部の子会社は、継続して確定給付年金制度及び複数事業主制度を有しております。
① 連結財政状態計算書に認識された確定給付負債
連結財政状態計算書に認識された確定給付負債及び資産の純額と、確定給付制度債務及び制度資産との関係は、以下のとおりであります。
② 確定給付制度債務
確定給付制度債務の現在価値の増減は、以下のとおりであります。
(注1) 当期勤務費用は、純損益として認識しております。当該費用は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含めております。
(注2) 確定給付制度債務の現在価値と制度資産の公正価値との純額に係る利息費用については、純損益として認識しております。これらの費用及び収益は、連結損益計算書の「金融費用」に含めております。
(注3) 当社グループの確定給付制度債務に係る加重平均デュレーションは、前連結会計年度において12年、当連結会計年度において9年であります。
③ 制度資産
制度資産の公正価値の増減は、以下のとおりであります。
(注) 当社グループ及び年金基金は、法令に従って、将来の給付発生に対する充当や積立不足がある場合の年金財政の均衡保持を目的として、定期的に財政検証を行うとともに掛金拠出額の再計算を行っております。
当社グループは、翌連結会計年度において確定給付制度に対し99百万円の掛金を拠出する予定であります。
④ 制度資産の主な内訳
制度資産の公正価値の増減は、以下のとおりであります。
当社グループの主要な制度に係る資産運用方針は、以下のとおりであります。
従業員非拠出型制度に関する当社グループの積立方針は、現行の税法において税務上損金算入できる範囲内で拠出することであります。生命保険会社合同投資ポートフォリオを含む年金資産は、日本国債、その他の債券及び市場性のある株式から構成されております。生命保険会社合同投資ポートフォリオは、生命保険会社により運用、管理され、最低保証利回りが設定されております。
当社グループの年金資産に対する投資戦略は、年金資格者に退職年金を支払うことができるよう資産を運用することであります。これは、年金支給に必要な流動性を考慮しつつ、長期運用収益率を極大化するため、多様な市場リスクへのエクスポージャーを認識・管理する保険会社によって決定された運用ポートフォリオに基づいて様々な資産に分散投資することにより実現されるものであります。
当社グループの年金制度において、デリバティブ取引はヘッジ目的に限定されております。信用取引及び不動産投資は、原則として禁止しております。
当社グループは生命保険会社と投資ガイドラインを定めることで投資の信用リスクを軽減しております。これらのガイドラインは、コンプライアンスを目的として、当社グループにより定期的にモニタリングされております。
生命保険会社により運用される年金資産の投資配分は、年金資産の資産種別の長期運用収益率を考慮して決定されます。当社が指定している年金資産の運用商品は資本性金融商品と負債性金融商品の資産配分を状況に応じて自動配分されるリスク抑制型バランスファンドであるため、当社より資本性金融商品と負債性金融商品の配分の指定は行っておりません。2027年3月31日に終了する連結会計年度においては、拠出額の全額をこのファンドに配分する予定であります。
⑤ 重要な数理計算上の仮定及び仮定に関する感応度分析
重要な数理計算上の仮定は、以下のとおりであります。
(注) 当社及び主な国内子会社における数理計算で使用している割引率を記載しております。
重要な数理計算上の仮定である割引率が変動した場合の、当社及び主な国内子会社の確定給付制度債務の現在価値に与える影響の感応度分析は、以下のとおりであります。
(注) 感応度分析は、各報告期間の末日時点における他の仮定を全て一定とした上で割引率のみを変動させて、確定給付制度債務に与える影響を算定しております。
⑥ 確定拠出制度
確定拠出制度に関して純損益で認識した費用は、前連結会計年度において236百万円、当連結会計年度において777百万円であります。当該費用は連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含めております。
⑦ 複数事業主制度
子会社の1社は、複数事業主が設定した拠出型年金制度(以下、「当該複数事業主制度」といいます。)である全国情報サービス産業企業年金基金に加入しており、ほぼ全従業員がその対象となっております。
わが国の厚生年金保険法で定められているように、当該複数事業主制度は、国の年金の代行部分及び拠出型確定給付型年金制度の複数事業主の部分により構成されております。代行部分に係る給付額は、厚生年金保険法の標準報酬及び加入期間に基づいて決定され、複数事業主の部分に係る給付額は、従業員の勤続年数に基づいて決定されます。
全国情報サービス産業企業年金基金は、以下の点で単一事業主制度とは異なります。
(ⅰ)事業主が複数事業主制度に拠出した資産は、他の加入事業主の従業員の給付に使用される可能性があります。
(ⅱ)一部の事業主が掛金拠出を中断した場合、他の加入事業主に未積立債務の追加負担を求められる可能性があります。
(ⅲ)一部の事業主が複数事業主制度から脱退する場合、その事業主に対して未積立債務を脱退時特別掛金として拠出することが求められる可能性があります。
全国情報サービス産業企業年金基金は上記の規約に基づき運用されている確定給付型の複数事業主制度ではありますが、参加企業において発生した事象の影響が、他の参加企業の制度資産及び費用の分配額に影響を及ぼすために、これらの分配が首尾一貫しておりません。したがって、確定給付の会計処理を行うための十分な情報を入手できないため、確定拠出制度であるかのように会計処理を行っております。なお、当該制度に係る純年金費用は、拠出金の支払期日に認識されます。
各連結会計年度の拠出額は、次のとおりであります。
翌連結会計年度における予想拠出額は0百万円であります。
入手しうる直近の情報に基づく全国情報サービス産業企業年金基金の財政状態は次のとおりであります。
全国情報サービス産業企業年金基金の財政状態は、当社の連結会計期間の1年前の情報であります。
上記の掛金拠出割合は当社及び一部の子会社が拠出した掛金総額を同基金全体の掛金総額で除して算出したものであり、当社及び一部の子会社の実際の負担割合とは一致しておりません。
(2) その他の従業員給付費用
前連結会計年度及び当連結会計年度における連結損益計算書の「売上原価」、「販売費及び一般管理費」に含まれるその他の従業員給付費用の合計額は、各々19百万円及び15百万円であります。
18.引当金
「引当金」の内訳及び増減内容は、次のとおりであります。
資産除去債務
当社グループが使用する有形固定資産やリース資産などの将来の除却に関して、法令又は契約で要求される法的義務及びそれに準じて発生する義務に基づき発生する債務を、過去の実績などに基づいて合理的に見積り計上しております。これらは主に1年以上経過した後に支払いが発生すると見込まれていますが、将来の事業計画などの影響を受けます。
契約損失引当金
契約の履行に伴い発生する損失に備えるため、合理的な見積りに基づく引当金を計上しています。これらは今後1年以内に解消されることが見込まれております。引当額の算出においては見積りが使用されており、為替相場など将来の取引環境の変化の影響を受けます。
19.その他の負債
「その他の流動負債」及び「その他の非流動負債」の内訳は、以下のとおりであります。
20.払込資本及びその他の資本
(1) 資本金及び資本剰余金
授権株式数、発行済株式総数及び資本金等の残高の増減は以下のとおりであります。
(注) 当社は、2006年8月に、資本金2,539百万円及び資本準備金21,980百万円を減少し、会社法による決算報告を目的とした
個別財務諸表における繰越損失へ補填しております。連結財務諸表においては、資本金及び資本準備金の減少額を欠損
金と相殺する処理を行なっておりません。
(2) 自己株式
自己株式数及び残高の増減は以下のとおりであります。
(注) 当社は、譲渡制限付株式報酬制度を採用しており、その株式の付与に自己株式を充当しております。なお、契約条件及び金額等は注記「30. 株式に基づく報酬」に記載しております。
(3) 資本剰余金
日本における会社法(以下、会社法)では、株式の発行に対しての払込み又は給付の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本準備金(資本剰余金の構成要素)に組み入れることが規定されております。また、会社法では、資本準備金は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。
(4) 利益剰余金
会社法では、剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金及び利益準備金(利益剰余金の構成要素)の合計金額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金又は利益準備金として積み立てることが規定されております。積み立てられた利益準備金は、欠損填補に充当できます。また、株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができます。
(5) その他の資本の構成要素の内容及び目的
① その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の公正価値の評価差額であります。
② 確定給付制度の純額の再測定
確定給付制度債務に係る数理計算上の差異及び制度資産に係る収益(利息収益に含まれる金額を除く)の変動額であります。
これらについては、発生時にその他の包括利益で認識し、その他の資本の構成要素から利益剰余金に直ちに振り替えております。
③ 在外営業活動体の換算差額
外貨建で作成された在外営業活動体の財務諸表を連結する際に発生した換算差額であります。
21.その他の資本の構成要素
その他の資本の構成要素の各項目の増減は以下の通りです。
22.配当金
各連結会計年度における配当金の支払額は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
また、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるものは、以下のとおりであります。
なお、2026年6月26日開催の定時株主総会の議案として、次のとおり付議する予定です。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
23.売上収益
(1) 収益の分解
顧客との契約から認識した収益の内訳は以下のとおりです。連結損益計算書に計上している「売上収益」にはリース契約により顧客へ提供されているものが含まれておりますが、その額に重要性がないため、以下に含めて表示しております。
(2) 収益の認識
ネットワークサービスは、通常は契約期間にわたって当社の履行義務が充足されるものであり、収益は当該履行義務が充足される契約期間にわたり、月次で均等額を収益に計上しております。顧客への請求に関する通常の支払期限は、役務提供月の翌月末支払いであり、重大な金融要素は含まれておりません。ネットワークサービスに関連して受け取った初期設定サービス料は繰り延べ、初期設定サービス料が、当初の契約期間を超えてサービスを継続するか否かの判断に関する重要な権利を顧客に与えるか判断し、収益を計上する期間を決定しています。重要な権利を顧客に与える場合は、各々のサービスの見積平均利用期間にわたって収益を計上し、与えない場合は、各々のサービスの最低利用期間にわたって収益を計上しております。
システムインテグレーション及び関連サービス契約には、以下の構成要素を1つ以上含んでいます。
・システム構築サービス - 顧客の要求に応じて以下の全て、またはいくつかの要素を含みます。要素として、コンサルティング、プロジェクト計画、システム設計、ネットワークシステム開発などがあげられます。これらサービスには、ソフトウェアの設定及びインストール、ハードウェアの設置を含みます。
・ソフトウェア - 当社グループはオラクルやウインドウズといった市販のソフトウェアの再販売を行っています。それらは、システム構築の過程で当社グループによりインストールがされます。
・ハードウェア - 当社グループは、サーバー、スイッチ、ルータといった市販のハードウェアを販売しています。当社グループはそれらをシステム構築の過程で設置しています。これらハードウェアは、第三者である製造業者や販売業者によって販売されるような一般的なハードウェアです。
・監視、運用サービス - 当社グループは顧客のネットワークとインターネット接続の状況を監視し、問題の発見、報告を行います。当社グループは、持続的なデータバックアップサービスも行います。
・ハードウェアとソフトウェアの保守サービス - 当社グループはハードウェアの故障部品の修理、取り換えを行います。当社グループは、ソフトウェアの欠陥を調査し、顧客に対し適切な解決方法を提案します。
システム構築サービスは、通常3カ月から9カ月の期間をかけて納入が行われます。全てのハードウェアとソフトウェアは、この期間中に納入され、インストールされます。顧客は、定められた固定額の代金の支払いを要求されますが、システム構築が完了し、顧客によって検収がなされるまでは、通常は支払いは行われません。顧客への請求に関する通常の支払期限は、検収完了月の翌月末支払いであり、重大な金融要素は含まれておりません。
監視、運用、ハードウェア及びソフトウェア保守サービスは、通常、顧客がシステムを検収した時から開始します。これらサービスは、通常1年から5年の契約となります。当社グループの契約には、これらサービスの年間料金が明記されています。顧客への請求に関する通常の支払期限は、役務提供月の翌月末支払いであり、重大な金融要素は含まれておりません。
システム構築サービス、ハードウェア、ソフトウェア、付随するサービス(例えば、監視、運用サービス、ハードウェアとソフトウェアの保守サービス)といった複数の履行義務を含む契約につき、当社グループは全ての履行義務に対して独立販売価格に基づき収益を配分しています。なお、その配分には重要な判断が伴います。独立販売価格は、市場の状況、当社グループ固有の要因及びその他観察可能なインプットを含む合理的に入手可能な全ての情報に基づき、配分の目的に合致するように設定された価格のレンジを用いて見積もられています。
収益の各履行義務を会計処理するために使用される方法及び各履行義務が認識される期間は、以下のとおりです。
・システム構築サービス及びハードウェアとソフトウェアに関連する履行義務に配分された収益は、完成までの一定期間にわたり履行義務が充足されることによって認識しております。この進捗度の測定は、システム構築の進捗に伴ってコストが発生していると考えられることから、発生したコストに基づくインプット法(原価比例法)を採用しています。
当連結会計年度において計上したシステムインテグレーション売上高のうち、原価比例法に基づいて認識したシステム構築サービスに係る売上収益は56,107百万円であります。
・監視、運用、ハードウェアとソフトウェアの保守サービスに配分された収益は、契約期間にわたり、定額で認識されます。これは、当該サービスはネットワークサービスと同様に、契約期間にわたって当社の履行義務が充足されるものであるためです。
システム構築サービス売上高を報告する際には、当社グループが当事者としての、あるいは代理人としての役割を担うかに基づき、収益及び原価を総額で表示すべきか稼得した利益の純額で表示すべきかについて評価を行っております。
ATM運営事業売上高は、主として利用者がATMにて現金の引出しを行う際の手数料収入であります。ATM手数料は、利用者がATMサービスを利用する度に徴収されますが、利用の時に顧客が便益を得られるため、徴収時に収益に計上しております。
報告セグメント別の収益については、注記「5.セグメント」に記載しております。
(3) 契約資産及び負債
契約資産は、主としてハードウェア及びソフトウェアを含むシステム構築サービスにおいて、報告期間の末日時点で履行義務の充足部分と交換に受取る対価に対する権利のうち、債権を除いたものです。システム構築サービスの完了に伴い、時の経過以外の条件は解消し、債権へ振替えられます。
契約負債は、主として監視、運用、ハードウェア及びソフトウェア保守サービスにおいて、顧客から受領した対価のうち既に収益として認識した額を上回る部分であります。これらのサービスの提供に伴って履行義務は充足され、契約負債は収益へと振替えられます。
前連結会計年度に認識した収益のうち、2024年3月31日現在の契約負債残高に含まれていた取引高は11,102百万円であります。
当連結会計年度に認識した収益のうち、2025年3月31日現在の契約負債残高に含まれていた取引高は14,552百万円であります。
(4) 残存履行義務に配分した取引価格
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、下記のサービスにかかる残存履行義務に配分された取引価格は各々58,417百万円及び84,422百万円であります。
・システム構築サービス
・監視、運用、ハードウェア及びソフトウェア保守サービス
・ネットワークサービスにおける、当初の契約期間を超えてサービスを継続するか否かの判断に関する重要な権利を顧客に与える初期設定サービス料
当社グループは、当該残存履行義務にかかる収益について、今後1年以内に56,789百万円が認識され、1年超6年以内に27,633百万円が認識されると考えております。顧客との契約から生じる対価の中に、取引価格に含まれていない重要な金額はありません。その他のサービスにおいては、通常その契約期間が1年を超えないため、実務上の便法を採用し、残存履行義務に関する情報の記載を省略しております。
(5) 顧客との契約の獲得又は履行のためのコストから認識した資産
各連結会計年度における顧客との契約の獲得又は履行のためのコストから認識した資産の残高は、下記のとおりであります。
当社グループは、顧客との契約獲得のための増分コスト及び契約に直接関連する履行コストのうち、回収可能であると見込まれる部分について資産として認識しており、連結財政状態計算書上は流動資産および非流動資産の前払費用に計上しております。契約獲得のための増分コストとは、顧客との契約を獲得するために発生したコストで、当該契約を獲得しなければ発生しなかったであろう費用です。
当社グループにおいて資産計上されている契約獲得のための増分コストは、主に個人向けモバイルサービスにおいて、代理店の契約実績に基づいて支給する販売手数料であります。また、契約履行のための増分コストは、主に契約開始時に必要な事務登録活動や回線手配作業に係る社内労務費や手数料であります。当該資産については、獲得した契約毎の顧客の見積利用期間に応じて、2年間から5年間の均等償却を行っております。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、契約コストから認識した資産から生じた償却費は、各々239百万円及び272百万円であります。
24.売上原価及び販売費及び一般管理費
各連結会計年度における「売上原価」の内訳は、以下のとおりであります。
各連結会計年度における「販売費及び一般管理費」の内訳は、以下のとおりであります。
25.その他の収益
各連結会計年度における「その他の収益」の内訳は、以下のとおりであります。
26.その他の費用
各連結会計年度における「その他の費用」の内訳は、以下のとおりであります。
27.金融収益及び金融費用
各連結会計年度における「金融収益」及び「金融費用」の内訳は、以下のとおりであります。
(1) 金融収益
(2) 金融費用
(3) 金融資産の減損
連結損益計算書において、償却原価で測定する金融資産に係る減損損失は「販売費及び一般管理費」に含まれております。
28.1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益は、下記のとおりであります。
29.その他の包括利益
「その他の包括利益」に含まれる、各包括利益項目別の発生額及び損益への組替調整額、並びに税効果の影響は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
30.株式に基づく報酬
(1) ストックオプション
① ストックオプションの内容
当社は、当社株主と株価変動のメリットとリスクを共有し、中長期的な業績と企業価値の持続的な向上への貢献を高めることを目的として持分決済型株式報酬であるストックオプション制度を採用しており、当社の取締役及び執行役員に対し、退職金の代替として新株予約権を付与するものであります。
当該新株予約権は、付与日より1年間の勤務を経て権利確定となり、同日から29年間を行使期間とし、その期間内において、新株予約権者が当社の取締役及び執行役員のいずれの地位をも喪失した日の翌日から起算して10日以内に限り、新株予約権を行使することができるものであります。また、新株予約権の行使価格は1円であります。
行使期間は割当契約に定められた期間であり、その期間内に行使されない場合は、当該新株予約権は失効するものであります。
なお、2024年6月に従前の取締役及び執行役員に対する報酬制度を刷新したことに伴い、ストックオプションは付与済みのものを除き廃止とし、前連結会計年度以降における新たな発行は行わないこととしております。
当連結会計年度において存在する当社のストックオプションは、以下のとおりであります。
② ストックオプションの数及び加重平均行使価格
(注1) 期中に行使されたストックオプションの行使日における加重平均株価は、前連結会計年度においては、2,820円であります。当連結会計年度においては、2,796円であります。
(注2) 前連結会計年度の未行使のストックオプションの行使価格は1円、加重平均残存契約年数は22.22年であります。当連結会計年度の未行使のストックオプションの行使価格は1円、加重平均残存契約年数は21.11年であります。
(2) 譲渡制限付株式報酬
① 旧制度の内容
当社は、取締役及び執行役員に対して、当社株主と株価変動のメリットとリスクを共有し、中長期的な業績と企業価値の持続的な向上への貢献を高めることを目的として持分決済型の譲渡制限付株式報酬制度(旧制度)を採用しておりました。なお、2024年6月に従前の取締役及び執行役員に対する報酬制度を刷新したことに伴い下記②③④の新制度へ移行しております。
旧制度の内容は、以下のとおりであります。
(旧制度の概要)
・支給時期及び配分:各事業年度末月或いは終了後、各取締役及び執行役員の支給を決定し、割り当てる。
・上限:年160,000株以内(2022年10月1日付の株式分割調整後)
・払込金額:1株当たりの払込金額は取締役会決議の日の前営業日における東京証券取引所における当社普通株式の終値(同日
に取引が成立していない場合は、それに先立つ直近取引日の終値)を基礎として当該普通株式を引き受ける対象取締役に特に
有利な金額とならない範囲で取締役会が決定する。
・譲渡制限:譲渡制限付株式割当契約により割当てを受けた普通株式(以下「本割当株式」という。)の払込期日から取締役
会が予め定める地位を退任するまでの期間(以下「譲渡制限期間」という。)、本割当株式の譲渡、担保権の設定その他の
処分はできない。
・譲渡制限の解除:譲渡制限期間中に継続して取締役会が予め定める地位にあったことを条件に、本割当株式の全部につい
て、譲渡制限期間が満了した時点をもって譲渡制限を解除する。但し、譲渡制限期間中又は譲渡制限期間満了時に当社が正
当と認める理由以外の理由により退任した場合等、譲渡制限付株式割当契約で定める一定の事由に該当した場合は、当社は
本割当株式を当然に無償で取得する。
・組織再編等における取扱い:上記にかかわらず、譲渡制限期間中に、当社が消滅会社となる合併契約、当社が完全子会社と
なる株式交換契約又は株式移転計画その他の組織再編等に関する事項が当社の株主総会(但し、当該組織再編等に関して当
社の株主総会による承認を要さない場合においては、当社の取締役会)で承認された場合は、取締役会の決議により、当該
組織再編等の効力発生日に先立ち譲渡制限を解除する。
・その他の事項:譲渡制限付株式に関するその他の事項は、取締役会で決定する。
② 在籍条件型報酬の内容
取締役の役位により、一定期間当社の取締役等の地位にあることを条件として譲渡制限を解除する譲渡制限付株式を付与する制度で、各人毎の月額固定報酬の約1~2カ月分を目処に、譲渡制限付株式と引換えにする払込みに充てるための金銭報酬債権を割り当てるものです。
在籍条件型報酬の内容は、以下のとおりであります。
(在籍条件型報酬の概要)
・支給時期及び配分:各事業年度開始後、各取締役の支給を決定し、割り当てる。
・上限:年140,000株以内(2024年6月27日開催の定時株主総会決議により導入が確定した単年度業績連動報酬及び中期業績連
動報酬との合計)
・払込金額:1株当たりの払込金額は取締役会決議の日の前営業日における東京証券取引所における当社普通株式の終値(同日
に取引が成立していない場合は、それに先立つ直近取引日の終値)。
・譲渡制限:譲渡制限付株式割当契約により割当てを受けた普通株式(以下「本割当株式」という。)の払込期日から取締役
会が予め定める地位を退任するまでの期間(以下「譲渡制限期間」という。)、本割当株式の譲渡、担保権の設定その他の
処分はできない。
・譲渡制限の解除:譲渡制限期間中に継続して取締役会が予め定める地位にあったことを条件に、本割当株式の全部について、
譲渡制限期間が満了した時点をもって譲渡制限を解除する。
・非違行為等:譲渡制限期間中又は譲渡制限期間満了時に当社が正当と認める理由以外の理由により退任した場合又は一定の
非違行為があった場合等、本割当契約で定める一定の事由に該当した場合には、当社は、本割当株式の全部を無償で取得す
る場合がある。また、対象期間中に同様の事由に該当した場合には、金銭報酬債権の付与及び株式の交付を行わない場合が
ある。
・組織再編等における取扱い:上記にかかわらず、譲渡制限期間中に、当社が消滅会社となる合併契約、当社が完全子会社と
なる株式交換契約又は株式移転計画その他の組織再編等に関する事項が当社の株主総会(但し、当該組織再編等に関して当
社の株主総会による承認を要さない場合においては、当社の取締役会)で承認された場合は、取締役会の決議により、当該
組織再編等の効力発生日に先立ち譲渡制限を解除する。
・その他の事項:譲渡制限付株式に関するその他の事項は、取締役会で決定する。
③ 単年度業績連動報酬の内容
当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、株主の皆様との一層の価値共有を進めるため、一定期間(原則として1事業年度)の業績目標及び業績成長の達成度に応じて当該期間の終了後に譲渡制限付株式を付与する制度で、各人毎の月額固定報酬の4カ月分を目処に、譲渡制限付株式と引換えにする払込みに充てるための金銭報酬債権を割り当てるものです。
単年度業績連動報酬の内容は、以下のとおりであります。
(単年度業績連動報酬の概要)
・支給時期及び配分:各事業年度末月或いは終了後、各取締役の支給を決定し、割り当てる。
・上限:年140,000株以内(在籍条件型報酬、単年度業績連動報酬及び中期業績連動報酬の合計)
・払込金額:1株当たりの払込金額は取締役会決議の日の前営業日における東京証券取引所における当社普通株式の終値(同日
に取引が成立していない場合は、それに先立つ直近取引日の終値)。
・譲渡制限:譲渡制限付株式割当契約により割当てを受けた普通株式(以下「本割当株式」という。)の払込期日から取締役
会が予め定める地位を退任するまでの期間(以下「譲渡制限期間」という。)、本割当株式の譲渡、担保権の設定その他の
処分はできない。
・譲渡制限の解除:譲渡制限期間中に継続して取締役会が予め定める地位にあったことを条件に、本割当株式の全部について、
譲渡制限期間が満了した時点をもって譲渡制限を解除する。
・非違行為等:譲渡制限期間中又は譲渡制限期間満了時に当社が正当と認める理由以外の理由により退任した場合又は一定の
非違行為があった場合等、本割当契約で定める一定の事由に該当した場合には、当社は、本割当株式の全部を無償で取得す
る場合がある。また、対象期間中に同様の事由に該当した場合には、金銭報酬債権の付与及び株式の交付を行わない場合が
ある。
・組織再編等における取扱い:上記にかかわらず、譲渡制限期間中に、当社が消滅会社となる合併契約、当社が完全子会社
となる株式交換契約又は株式移転計画その他の組織再編等に関する事項が当社の株主総会(但し、当該組織再編等に関して
当社の株主総会による承認を要さない場合においては、当社の取締役会)で承認された場合は、取締役会の決議により、
当該組織再編等の効力発生日に先立ち譲渡制限を解除する。
・その他の事項:譲渡制限付株式に関するその他の事項は、取締役会で決定する。
④ 中期業績連動報酬の内容
中期経営計画に掲げる目標の達成による中長期的な企業価値向上に向け最適にインセンティブを働かせると共に、株主の皆様との一層の価値共有を進めるため、中期経営計画と同一の期間を対象期間とし、評価対象事業年度の業績目標及び業績成長の達成度に応じて決定される数の譲渡制限付株式を、各評価対象事業年度終了後に付与する制度で、各人毎の月額固定報酬の4カ月分を目処に、譲渡制限付株式と引換えにする払込みに充てるための金銭報酬債権を割り当てるものです。
中期業績連動報酬の内容は、以下のとおりであります。
(中期業績連動報酬の概要)
・支給時期及び配分:各事業年度末月或いは終了後、各取締役の支給を決定し、割り当てる。
・上限:年140,000株以内(在籍条件型報酬、単年度業績連動報酬及び中期業績連動報酬の合計)
・払込金額:1株当たりの払込金額は取締役会決議の日の前営業日における東京証券取引所における当社普通株式の終値(同日
に取引が成立していない場合は、それに先立つ直近取引日の終値)。
・譲渡制限:譲渡制限付株式割当契約により割当てを受けた普通株式(以下「本割当株式」という。)の払込期日から取締役
会が予め定める地位を退任するまでの期間(以下「譲渡制限期間」という。)、本割当株式の譲渡、担保権の設定その他の
処分はできない。
・譲渡制限の解除:譲渡制限期間中に継続して取締役会が予め定める地位にあったことを条件に、本割当株式の全部について、
譲渡制限期間が満了した時点をもって譲渡制限を解除する。
・非違行為等:譲渡制限期間中又は譲渡制限期間満了時に当社が正当と認める理由以外の理由により退任した場合又は一定の
非違行為があった場合等、本割当契約で定める一定の事由に該当した場合には、当社は、本割当株式の全部を無償で取得す
る場合がある。また、対象期間中に同様の事由に該当した場合には、金銭報酬債権の付与及び株式の交付を行わない場合が
ある。
・達成状況に応じた無償取得(クローバック)及び追加付与:中期経営計画最終年度において、1年及び2年目の各種目標の
達成状況及びそれに応じた支給率が大幅に低下する場合は、指名報酬委員会の答申を踏まえ、当社は、中期業績連動報酬
制度に基づいて既に交付した譲渡制限付株式の一部を無償取得するものとします(クローバック)。
また、中期経営計画最終年度において、1年及び2年目の各種目標の達成状況及びそれに応じた支給率
が大幅に向上する場合は、指名報酬委員会の答申を踏まえ、中期業績連動報酬に基づいて最終年度に
おいて算出される付与株式数について一定の追加付与を行うことができるものとします。
・組織再編等における取扱い:上記にかかわらず、譲渡制限期間中に、当社が消滅会社となる合併契約、当社が完全子会社と
なる株式交換契約又は株式移転計画その他の組織再編等に関する事項が当社の株主総会(但し、当該組織再編等に関して当
社の株主総会による承認を要さない場合においては、当社の取締役会)で承認された場合は、取締役会の決議により、当該
組織再編等の効力発生日に先立ち譲渡制限を解除する。
・その他の事項:譲渡制限付株式に関するその他の事項は、取締役会で決定する。
(3) 株式に基づく報酬費用
連結損益計算書に含まれている株式に基づく報酬費用として認識した額は、前連結会計年度において260百万円、当連結会計年度に
おいて306百万円であります。
31.金融商品
(1) 資本管理
当社グループは、持続的な成長を通じて、企業価値を最大化することを目指して資本管理をしております。
当社グループの純負債と資本の対比は、以下のとおりであります。
(注) リース負債のうち、前連結会計年度におけるリース負債のうち、資金調達形態のリース契約に係る残高は19,172百万円、資金調達形態以外のリース契約に係る残高は29,714百万円です。また、当連結会計年度におけるリース負債のうち、資金調達形態のリース契約に係る残高は19,896百万円、資金調達形態以外のリース契約に係る残高は23,122百万円です。
なお、当社グループには、外部から課される重要な自己資本に対する規制はありません。
(2) 金融商品の分類
① 金融資産及び金融負債の分類
金融商品(現金及び現金同等物を除く)の分類別内訳は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(2025年3月31日)
上記の表には、契約資産及びリース未収入金は含まれておりません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
上記の表には、契約資産及びリース未収入金は含まれておりません。
② その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものとして指定した資本性金融商品に対する投資
(ⅰ)その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものとして指定した資本性金融商品の内訳及び主な銘柄
その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものとして指定した資本性金融商品は、取引関係の強化等を目的として保有しており、短期的な売買により利益を確保するような運用を意図しておりません。そのため、評価損益を純損益として計上するよりも、その他の包括利益として計上する方が適当であると判断したため、当該指定を行っております。
当該指定を行った有価証券の公正価値とその主たる内訳は、以下のとおりであります。
上記のうち、主な銘柄の公正価値は、以下のとおりであります。
(ⅱ)その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものとして指定した資本性金融商品の認識の中止
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品に対する投資について認識の中止を行った場合における、認識中止時点の公正価値、処分に係る累積利得又は損失は次のとおりであります。
これらの資本性金融商品は、主に取引関係の見直し等の理由から処分を行ったもの及び投資先の清算によるものであります。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものと指定した資本性金融商品に計上されていた利得又は損失の累計額(税効果控除後)は、認識中止時に、その他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えております。前連結会計年度において、当該振替額は△21百万円であります。当連結会計年度において、当該振替額は279百万円であります。
前連結会計年度における、その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものに指定した資本性金融商品からの配当のうち、報告期間の末日現在で保有している資本性金融商品からの配当は145百万円であり、報告期間中に認識を中止した資本性金融商品からの配当はありません。
当連結会計年度における、その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものに指定した資本性金融商品からの配当のうち、報告期間の末日現在で保有している資本性金融商品からの配当は213百万円であり、報告期間中に認識を中止した資本性金融商品からの配当はありません。
(3) 財務上のリスク管理
当社グループは、経営活動を行う過程において、財務上のリスク(信用リスク・流動性リスク・為替リスク・金利リスク・市場価格の変動リスク)に晒されており、当該財務上のリスクを軽減するために、リスク管理を行っております。
(4) 信用リスク管理
信用リスクは、顧客が契約上の債務に関して債務不履行になり、当社グループに財務上の損失を発生させるリスクであります。当社グループは、顧客が債務の全額を返済する可能性が低くなった場合に、債務不履行に陥ったと判断しております。
当社グループは、与信管理規程等に基づいて、取引先に対して与信限度額を設定し、管理しております。当社グループの債権は、広範囲の産業や地域に広がる多数の取引先に対するものであります。
なお、当社グループは、単独の相手先又はその相手先が所属するグループについて、過度に集中した信用リスクを有しておりません。
連結財務諸表に表示されている金融資産の減損後の帳簿価額は、獲得した担保の評価額を考慮に入れない、当社グループの金融資産の信用リスクに対するエクスポージャーの最大値であります。
営業債権及びその他の金融資産については、回収可能性や信用リスクの著しい増加等を考慮して、将来の予想信用損失を測定して、貸倒引当金を計上しております。信用リスクが著しく増加しているか否かについては、債務不履行発生リスクの変動により評価しております。そのために、取引相手先の財務状況、過去の貸倒損失計上実績、過去の期日経過情報などを考慮して判断しております。
営業債権に係る貸倒引当金は、常に全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しており、取引内容や取引規模に応じ、全期間の予想信用損失を個別に測定する場合と集合的に測定する場合があります。営業債権の見積将来キャッシュ・フローに不利な影響を与える、以下のような一つ又は複数の事象が発生している場合には、信用減損した営業債権として個別債権ごとに予想信用損失を測定しております。
・債務者の重大な財政的困難
・債務不履行又は期日経過などの契約違反
・債務者が破産又は他の財務上の再編を行う可能性が高くなったこと
その他の金融資産に係る貸倒引当金は、12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定しております。営業債権と同様の判断基準で見積将来キャッシュ・フローに不利な影響を与える、一つ又は複数の事象が発生している場合には、信用減損したその他の金融資産として個別債権ごとに予想信用損失を測定しております。
また、信用減損した金融資産について、信用調査の結果、その全部または一部が回収不能であることが判明し、直接償却することが適切と判断された場合には、直接償却を行っております。
① 営業債権及びその他の金融資産の帳簿価額
(ⅰ)営業債権
(ⅱ)その他の金融資産
② 貸倒引当金の増減
当社グループは金融資産が減損した場合、減損を資産の帳簿価額から直接減額せず、貸倒引当金勘定により処理しております。貸倒引当金の増減は以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(ⅰ)営業債権
(ⅱ)その他の金融資産
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(ⅰ)営業債権
(ⅱ)その他の金融資産
(5) 流動性リスク管理
流動性リスクは、当社グループが期限の到来した金融負債の返済義務を履行するにあたり、支払期日にその支払いを実行できなくなるリスクであります。
当社グループは、適切な返済資金を準備するとともに、金融機関より随時利用可能な信用枠を確保し、継続的にキャッシュ・フローの計画と実績をモニタリングすることで流動性リスクを管理しております。
金融負債の期日別残高は以下のとおりであります。
前連結会計年度(2025年3月31日)
キャピタルコールの未行使枠は要求払い項目であり、投資信託及びその他の有価証券に関するものであります。
当連結会計年度(2026年3月31日)
キャピタルコールの未行使枠は要求払い項目であり、投資信託及びその他の有価証券に関するものであります。
(6) 為替リスク管理
当社グループは、国際的に事業を展開していることから、主として外貨建ての営業債権債務等に係る為替の変動リスクに晒されております。
当社グループは、当該リスクを管理することを目的として、為替相場の継続的なモニタリングを行っています。
当社グループにおける主な為替リスクのエクスポージャーは以下のとおりであります。
主に現金及び現金同等物です。
為替感応度分析
当社グループが各年度末において保有する金融商品において、日本円が10%円高になった場合の、連結損益計算書の税引前利益に与える影響は以下のとおりであります。
機能通貨建ての金融商品、及び在外営業活動体の資産及び負債、収益及び費用を円貨に換算する際の影響は含んでおりません。また、算定に使用した各通貨以外の通貨は相互に変動しないことを前提としております。
(7) 金利リスク管理
借入金は固定金利により調達されており、金利リスクは当社グループにとって重要なものではないと考え、金利感応度分析は行っておりません。
(8) 市場価格の変動リスク管理
当社グループは、資本性金融商品(株式)から生じる株価の変動リスクに晒されております。
当社グループが保有する資本性金融商品は、政策目的で保有するものであり、短期売買目的で保有するものではありません。資本性金融商品には上場株式と非上場株式が含まれており、定期的に時価や発行体の財務状況等を勘案して保有状況を見直しております。
上場株式は、活発な市場で取引される有価証券として分類しており、他の全ての変数が一定であると仮定した上で、市場価格が10%下落した場合の連結包括利益計算書のその他の包括利益(税効果考慮前)に与える影響は、以下のとおりであります。
資本性金融商品の内訳については、(2)②(ⅰ)その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものとして指定した資本性金融商品の内訳及び主な銘柄に記載されているとおりです。
(9) 金融商品の公正価値
① 公正価値ヒエラルキーのレベル別分類
IFRSにおいては、3つからなる公正価値の階層が設けられており、公正価値の測定において用いるインプットには、
観察可能性に応じた優先順位付けがなされています。それぞれのインプットの内容は、次のとおりです。
・レベル1:活発な市場における同一の資産又は負債の市場価格
・レベル2:レベル1に含まれる市場価格以外の観察可能なインプット
・レベル3:観察可能でないインプット
② 公正価値で測定する金融商品
公正価値で測定する主な金融商品の測定方法は、以下のとおりであります。
株式
活発な市場のある金融商品については、市場価格を用いて公正価値を算定しており、レベル1に分類しております。市場価格又は観察可能な市場データが存在しない場合、主に直近の入手可能な情報に基づき、純資産に対する持分に適切な修正を加えた評価方法により公正価値を見積っており、レベル3に分類しております。
投資信託及びその他の有価証券
観察可能なインプットが存在しないため、主に直近の入手可能な情報に基づき、純資産に対する持分に適切な修正を加えた評価方法により公正価値を見積っており、レベル3に分類しております。
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
レベル3に分類されている金融商品は、主に非上場株式及び市場価格が観察可能でない投資信託により構成されています。これらの金融商品の公正価値の測定は、純資産に対する持分に適切な修正を加えた評価方法により公正価値を測定しています。その結果は適切な権限者がレビュー及び承認しております。
レベル3に分類した金融商品について、観察可能でないインプットを合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合に著しい公正価値の増減は見込まれていません。
公正価値ヒエラルキーのレベル間の重要な振替の有無は、振替のあった報告期間の期末日に認識しています。
③ レベル3に分類された金融商品の増減
レベル3に分類された金融商品の各連結会計年度の期首から期末までの変動は、以下のとおりであります。
(注1) その他の包括利益に含まれている利得及び損失は、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品に関するものであり、これらの利得及び損失は、「その他の包括利益を通じて測定するものとして指定した資本性金融商品の公正価値の純変動額」にそれぞれ含まれております。
(注2) 純損益に含まれている利得及び損失は、期末時点の純損益を通じて測定する金融資産に関するものであります。これらの損益は「金融収益」及び「金融費用」に含まれております。また、純損益で認識された利得及び損失は、各報告期間末において保有している金融資産に係る未実現損益の変動によるものです。
④ 公正価値で測定されない金融商品
公正価値で測定されない主な金融商品の測定方法は、以下のとおりであります。
(ⅰ)債券及び長期借入金
債券及び長期借入金の公正価値は、同一の残存期間で同条件の取引を行った場合に想定される利率で割り引いた現在価値により算定しております。
流動項目に区分される金融資産及び金融負債は、短期間で決済されるため、帳簿価額が公正価値の合理的な近似値となっております。また、非流動項目に区分される金融資産及び金融負債においても、上記以外の公正価値で測定されない金融資産及び金融負債の公正価値は、帳簿価額と近似しています。
公正価値で測定されない金融商品の公正価値ヒエラルキーに基づくレベル別分類は、以下のとおりです。
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
32.子会社への関与
(1) 企業集団の構成
主要な子会社の状況は以下のとおりであります。
(2) 重要性のある非支配持分がある子会社
重要な非支配持分を有する子会社はありません。
(3) 子会社に対する支配の喪失に伴う損益
支配の喪失に伴う損益はありません。
33.持分法で会計処理されている投資
(1) 重要性のある関連会社
重要な関連会社はありません。
(2) 重要性のある共同支配企業
重要な共同支配企業はありません。
(3) 個々に重要性のない関連会社及び共同支配企業
個々に重要性のない関連会社及び共同支配企業に対する当社グループの持分の帳簿価額は次のとおりであります。
個々に重要性のない関連会社及び共同支配企業に関する財務情報は次のとおりであります。なお、これらの金額は当社グループの持分比率勘案後のものであります。
(注) 当社グループは、議決権を16.8%保有しているJOCDN㈱を関連会社としています。当社グループは、JOCDN㈱の取締役の占有率が20%を超えていること及び事業運営上の技術的な依存性が高いことにより、重要な影響力を有していると決定しました。
34.関連当事者
(1) 関連当事者との取引
関連当事者との取引及び債権債務残高は、以下のとおりであります。
なお、関連当事者との取引は、独立企業間価格を基礎として行っております。
持分法適用会社との取引
当社は、様々な事業会社を用いてインターネット関連事業を設立、運営しております。持分法適用関連会社が運営している事業には、高速のインターネット・エクスチェンジサービス等の提供(インターネットマルチフィード㈱)、ポイント管理システムの運用(㈱トリニティ)、インドネシアにおけるクラウドコンピューティングサービス提供(PT. BIZNET GIO NUSANTARA)、タイにおけるクラウドコンピューティングサービス提供(Leap Solutions Asia Co., Ltd.)、配信プラットフォームの提供(JOCDN㈱)、デジタル通貨の取引・決済を行う金融サービス提供(㈱ディーカレットホールディングス)及び静止気象衛星ひまわりの運用等(静止気象衛星システムサービス㈱)が含まれております。
当社グループの持分法適用関連会社との間の前連結会計年度末、及び当連結会計年度末現在の勘定残高並びに前連結会計年度及び当連結会計年度の取引高の総額の要約は、下記のとおりであります。
関連会社に対するもの
共同支配企業に対するもの
前連結会計年度及び当連結会計年度における持分法適用関連会社からの受取配当金は、各々59百万円及び62百万円となっております。
(2) 主要な経営幹部に対する報酬
当社グループの主要な経営幹部に対する報酬は、以下のとおりであります。
35.キャッシュ・フロー
(1) 財務活動に係る負債の調整表
財務活動によるキャッシュ・フローに分類される負債の調整表は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(2) 非資金取引
なお、リースによる資産の取得額は「16.リース取引」に記載しております。
36.偶発事象
当社グループは通常の商取引の中で起こる訴訟・苦情等を受ける立場にあります。当社グループは、継続ベースで評価を行い、財政状態計算書における見積り計上額を考慮しております。当社グループは、見積り計上額を超えて発生しうる損失は存在せず、そのような訴訟・苦情等から不利な結果が生じたとしても財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼさないと考えております。2010年9月1日に、㈱IIJグローバルソリューションズは、同社の最大のセールスパートナーである日本アイ・ビー・エム㈱とソリューション提供契約を締結しました。当該契約は、㈱IIJグローバルソリューションズと日本アイ・ビー・エム㈱の購買関係の基礎を確立するものであり、㈱IIJグローバルソリューションズが、従前はAT&Tジャパンにより履行されていたものと同様のサービス、機能、責務等を履行することに対する損害賠償を含んでおります。当該契約は、毎年自動更新されます。㈱IIJグローバルソリューションズは2026年3月31日現在、損害賠償の義務は負っておりません。なお、2021年9月1日に行われた日本アイ・ビー・エム㈱の分社化に伴い、当該契約の一部はキンドリルジャパン㈱に承継されております。
37.後発事象
該当事項はありません。
38.連結財務諸表の承認
当社グループの連結財務諸表は、2026年6月25日に代表取締役 社長執行役員 谷脇 康彦及び取締役 副社長執行役員CFO 渡井 昭久によって承認されております。
(2) 【その他】
当連結会計年度における半期情報等
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
【売上原価明細書】
(注) 原価計算の方法:実際個別原価計算
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1.有価証券の評価基準及び評価方法
(1) 子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法を採用しております。
(2) その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
期末日の市場価格等に基づく時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)を採用しております。
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法を採用しております。
なお、投資事業有限責任組合及びそれに類する組合への出資(金融商品取引法第2条第2項により有価証券とみなされるもの)については、組合契約に規定される決算報告日に応じて入手可能な最近の決算書を基礎とし、持分相当額を純額で取り込む方式によっております。
2.棚卸資産の評価基準及び評価方法
通常の販売目的で保有する棚卸資産
評価基準は、原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)によっております。
(1) 商品及び製品、原材料及び貯蔵品
移動平均法
(2) 仕掛品
個別法
3.固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
なお、取得価額が10万円以上20万円未満の減価償却資産については、3年間で均等償却をしております。
主な耐用年数は以下のとおりであります。
建物 20-50年
建物附属設備 4-20年
構築物 4-45年
工具、器具及び備品 2-20年
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
なお、自社利用のソフトウェアについては、社内における利用可能期間(5-7年)に基づき償却しております。
また、のれんについては、20年間で均等償却しており、顧客関係については、主として見積耐用年数にわたり経済的便益がもたらされるパターンに基づき、12-19年で償却しております。
また、商標権及び特許権については、見積耐用年数に基づき、8-10年で償却しております。
(3) リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法によっております。
4.引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
売上債権、貸付金等の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
(2) 役員退職慰労引当金
役員退職慰労金の支給に備えるため、支給見込額を計上しております。
当社は、2011年5月26日開催の取締役会において、常勤取締役に対する取締役退職慰労金制度を廃止することを決議いたしました。これに伴い、2011年6月28日開催の定時株主総会において、取締役6名に対して同株主総会終結までの在任期間を対象とした取締役退職慰労金を打ち切り支給すること、その支給時期を各取締役の退任時とすること、その具体的な金額及び支給の方法等の決定は取締役会に一任することが株主により決議されました。このため、当該支給見込額については、引き続き役員退職慰労引当金に計上しております。
(3) 契約損失引当金
契約の履行に伴い発生する損失に備えるため、合理的な見積りに基づく引当金を計上しています。
(4) 株式報酬引当金
株式交付規程に基づく取締役、執行役員への当社株式の交付に備えるため、当事業年度末における株式交付債務の見込み額に基づき計上しております。
5.退職給付に係る会計処理の方法
当社は、確定拠出年金制度を採用しております。
確定拠出年金制度の退職給付に係る費用は、拠出時に費用として認識しております。
(追加情報)
当社は、当社の退職給付規定の変更に伴い、2025年9月に退職一時金及び確定給付年金制度を確定拠出年金制度へ移行し、「退職給付制度間の移行等に関する会計処理」(企業会計基準適用指針第1号)を適用しております。
本移行に伴う影響額は、特別利益として2,356百万円計上しております。
6.収益及び費用の計上基準
当社は、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:企業が履行義務の充足時に収益を認識する
ネットワークサービスは、主として各種ネットワークへのアクセスを可能な状態にしておくサービスであることから、通常は契約期間にわたって当社の履行義務が充足されるものと判断しているため、収益は当該履行義務が充足される契約期間にわたり、月次で均等額を収益に計上しております。システムインテグレーションは、システム構築サービス及びシステム保守運用サービスから構成されています。システム構築サービスは、当社の義務の履行により、当社が他に転用できる資産が創出されず、当社が現在までに完了した履行についての支払いを受ける権利を有することから、一定期間にわたり履行義務が充足されるものであり、報告期間の末日において測定した履行義務の充足に係る進捗度に基づいて収益を認識しています。この進捗度の測定は、システム構築の進捗に伴ってコストが発生していると考えられることから、工事の進捗実態を適切に反映するために発生したコストに基づくインプット法(原価比例法)を採用しています。システム運用保守サービスに関連する収益は、主として各種システムが利用可能な状態にしておくサービスであることから、履行義務が充足される契約期間にわたり、定額で認識されます。
7.その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
(1) 記載金額の表示
百万円未満を四捨五入して表示しております。
(重要な会計上の見積り)
1.システム構築サービスに関連する履行義務の進捗度の測定
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社はシステム構築サービスに関連する履行義務について、一定期間にわたり充足する履行義務と判断しており、その進捗度の測定は発生したコストに基づくインプット法(原価比例法)によることが適切であると判断しております。原価比例法の適用に当たっては、履行義務の完了までに見込まれる総コストを見積る必要がありますが、その見積りに当たっては判断が求められます。
これらの期末日において見積った履行義務の完了までに見込まれる総コストは、要件追加に伴う工数増加等、その後のシステム構築サービスの状況の変化により実際の発生総コストと乖離する可能性があり、見直しが必要となった場合、翌事業年度以降の財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
2. 関係会社株式(ディーカレットホールディングス株式)の評価
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
市場価格のない株式の評価にあたり、株式の実質価額が取得原価の50%程度以上低下した場合には、おおむね5年以内に回復することが十分な証拠によって裏付けられている場合を除いて、株式の帳簿価額について相当の減額を行い、評価差額は当期の損失として認識する必要があります。当社は、ディーカレットホールディングス株式の評価にあたり実質価額を算定しておりますが、当該実質価額の算定には、将来キャッシュ・フローや割引率等の見積りに基づく仮定が含まれます。これらの仮定には、デジタル通貨事業のサービス開始及びサービス開始後におけるデジタル通貨利用者拡大に伴う売上増加を将来キャッシュ・フローの前提となる事業計画において見込んでいること、並びに、デジタル通貨事業は国内企業にとっての新領域であることから、サービスの開始及びサービス開始後の利用者の拡大に対する高い不確実性を当社が評価し、将来キャッシュ・フロー及び割引率の見積りへ反映することを含んでおります。
実質価額を算定した結果、当事業年度末におけるディーカレットホールディングス株式の実質価額は、取得原価の50%以上低下していることから、当社は当該株式の帳簿価額について相当の減額を行い、評価差額2,286百万円を関係会社株式評価損として計上しました。
(貸借対照表関係)
※1. 関係会社に対する資産及び負債
関係会社に対する資産及び負債には区分掲記されたもののほか、主なものには次のものがあります。
※2. 当社は、運転資金等の効率的な調達を行うため取引銀行8行と当座貸越契約を締結しております。
事業年度末における当座貸越契約に係る借入未実行残高等は次のとおりであります。
(損益計算書関係)
※1.関係会社との取引に係るものが次のとおり含まれております。
※2.販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は、以下のとおりであります。
※3.固定資産売却益の内訳は、以下のとおりであります。
※4.固定資産除却損の内訳は、以下のとおりであります。
※5.固定資産売却損の内訳は、以下のとおりであります。
(有価証券関係)
前事業年度末(2025年3月31日現在)
子会社株式・出資金(貸借対照表計上額16,772百万円)及び関連会社株式(貸借対照表計上額5,521百万円)は、市場価格がない株式等であるため、記載しておりません。
当事業年度末(2026年3月31日現在)
子会社株式・出資金(貸借対照表計上額16,747百万円)及び関連会社株式(貸借対照表計上額3,435百万円)は、市場価格がない株式等であるため、記載しておりません。
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主要な項目別の内訳
3.法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、グループ通算制度を適用しております。また、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っております。
(収益認識関係)
収益を理解するための基礎となる情報は連結財務諸表注記に注記すべき事項と同一であるため、記載を省略しております。
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
④【附属明細表】(2026年3月31日現在)
【有形固定資産等明細表】
(注)1.当期増加額の主な内訳は、次のとおりであります。
2.当期減少額の主な内訳は、次のとおりであります。
【引当金明細表】
引当金の計上の理由及び算定方法については、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 2 財務諸表等 重要な会計方針 4.引当金の計上基準」に記載しております。
(2) 【主な資産及び負債の内容】(2026年3月31日現在)
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3) 【その他】
特に記載すべき事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注)当社定款の定めにより、当社株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができません。
(1) 会社法第189条第2項各号に掲げる権利
(2) 会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
(3) 株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
(4) 株主の有する単元未満株式の数と併せて単元株式数となる数の株式を売り渡すことを請求する権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当連結会計年度の開始日(2025年4月1日)から当有価証券報告書提出日(2026年6月25日)までの間に、次の書類を提出しております。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。