第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1 株式付与ESOP信託が所有する当社株式を、1株当たり純資産額の算定上、期末発行済株式総数から控除する自己株式数に含めており、また、1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております。
2 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため、記載しておりません。
3 従業員数は、「就業人員数」で表示しております。
4 第179期において、固定資産の圧縮記帳に係る会計処理について会計方針の変更を行っており、第178期については当該会計方針の変更を反映した遡及適用後の数値を記載しております。
なお、第177期以前に係る累積的影響額については、第178期の期首の純資産額に反映させております。
5 第180期の期首において、在外子会社等の収益及び費用を、決算日の直物為替相場により円貨に換算する方法から、期中平均為替相場により円貨に換算する方法に変更しており、第179期については当該会計方針の変更を反映した遡及適用後の数値を記載しております。
なお、第178期以前に係る累積的影響額については、第179期の期首の純資産額に反映させております。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1 株式付与ESOP信託が所有する当社株式を、1株当たり純資産の算定上、期末発行済株式総数から控除する自己株式数に含めており、また、1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております。
2 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため、記載しておりません。
3 従業員数は、「就業人員数」で表示しております。
4 最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものであります。
5 当社は、2023年10月1日付で持株会社体制に移行しているため、第178期以降の主な経営指標等は、第177期と大きく変動しております。また、これに伴い、従来「売上高」としていた表記を第178期より「営業収益」に変更したため、「売上高及び営業収益」として表示しております。
6 第179期において、固定資産の圧縮記帳に係る会計処理について会計方針の変更を行っており、第178期については当該会計方針の変更を反映した遡及適用後の数値を記載しております。
なお、第177期以前に係る累積的影響額については、第178期の期首の純資産額に反映させております。
2 【沿革】
3 【事業の内容】
当社グループ(当社、連結子会社247社、持分法適用非連結子会社8社及び持分法適用関連会社28社(2026年3月31日現在)により構成)におきましては、情報コミュニケーション事業分野、生活・産業事業分野及びエレクトロニクス事業分野の3事業分野にわたり幅広い事業活動を展開しております。各事業における当社グループの主な事業内容と、各事業に係る位置づけ等及びセグメントとの関連は次のとおりであります。
なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しております。これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。

4 【関係会社の状況】
(2026年3月31日現在)
(2026年3月31日現在)
(注) 1 主要な事業の内容欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2 ※1:特定子会社に該当いたします。なお、その他に含まれる会社のうち特定子会社に該当する会社は、
TOPPANテクノ㈱、TOPPAN警備保障㈱、TOPPAN Treasury Services USA Inc.、
Toppan USA, Inc.、PT. TOPPAN PLASINDO LESTARI、TOPPAN Security Group Limited、
TOPPAN Security Co., Limited、Toppan Merrill USA Inc、Toppan Merrill LLCであります。
3 ※2:有価証券報告書の提出会社であります。
4 ※3:持分は100分の20未満でありますが、実質的な影響力を持っているため、持分法適用関連会社としております。
5 ※4:当連結会計年度において、連結子会社から持分法適用関連会社に変更しております。
6 ※5:持分は100分の50超でありますが、共同支配企業であるため、持分法適用関連会社としております。
7 議決権所有割合の( )内は、間接所有割合を内数で記載しております。
8 TOPPAN㈱は、連結売上高に占める売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の割合が10%を超えております。
9 TOPPANエッジ㈱は、連結売上高に占める売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の割合が10%を超えております。
10 2026年4月1日付で、TOPPAN㈱を吸収合併存続会社とし、TOPPANエッジ㈱及びTOPPANデジタル㈱を吸収合併消滅会社とする吸収合併を行っております。
11 上記の他に持分法適用非連結子会社が8社ありますが、重要性が乏しいため記載を省略しております。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、持株会社体制のもと、グループ全体が方向性を同じくし、これまで以上に社会的価値創造を推進すべく、Purpose(存在意義)とValues(価値観)から構成される「TOPPAN's Purpose & Values」をグループ理念としております。「Breathing life into culture, with technology and heart./人を想う感性と心に響く技術で、多様な文化が息づく世界に。」をPurposeに掲げ、その実現のために「Integrity(誠意を持って行動し、信頼関係を築く)」「Passion(情熱を持ち、積極果敢に挑戦する)」「Proactivity(周囲に先駆けて考え、スピーディーに行動する)」「Creativity(創造力を駆使して、新しい価値を生み出す)」の4つのValuesを共有しております。
グループ理念に基づき、当社グループ各企業が持つ強みや特長を掛け合わせ、ステークホルダーの皆さまと共に、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指してまいります。
(2) 中期的な経営戦略及び対処すべき課題
当社グループは、2025年度までの中期経営計画において「Digital & Sustainable Transformation」をキーコンセプトに、社会やお客さま、TOPPANグループのビジネスを、デジタルを起点として変革させる「DX(Digital Transformation)」と、事業を通じた社会的課題の解決と持続可能性を重視した経営を目指す「SX(Sustainable Transformation)」を柱に、ワールドワイドに事業を展開いたしました。また、中期的な経営課題を、事業ポートフォリオ変革・経営基盤強化・ESGの取り組み深化とし、経営資源の最適配分と有効活用を進めてまいりました。
そして今回、2026年度から新たにスタートする「中期経営計画 2028」を策定し、2031年度までの目指す姿として、「True Value Transformation」をキーコンセプトに定め、その実現に向け、マテリアリティについても再策定し、各セグメントにおいて価値ある製品・サービスを提供していくことで、顧客課題や社会課題を解決し、社会価値と経済価値の向上につなげるサステナビリティ経営を実践してまいります。

※2027年3月期の期首より、成長戦略に沿って名称を「情報コミュニケーション」から「情報ソリューション」に変更
(経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)
当社グループの経営においては、諸利益の中でも特に、営業利益の拡大に注力するとともに、株主価値重視の観点からROEの向上を目指しております。また、2025年度より本業の収益力を表すNon-GAAPベースの指標も導入しております。
当社グループは、当中期経営計画の最終年度である2028年度に、営業利益1,300億円、ROE8%、Non-GAAP営業利益1,450億円、Non-GAAP ROE9%を目標とし、達成に向けた収益力の飛躍的な向上と、資本効率を徹底的に追求する取り組みを進めてまいります。また、その先の持続的な成長の実現につなげ、2031年度には営業利益2,000億円、ROE10%、Non-GAAP営業利益2,100億円、Non-GAAP ROE11.5%の水準を目指してまいります。

※Non-GAAP利益は、会計上の利益から買収に伴うのれん・無形資産の償却費、M&A関連費用、構造改革関連費用、投資有価証券売却損益等の本業との関連が低い費用を調整して算出する利益指標です。
(目標達成のための重点施策)
当中期経営計画における経営課題については、①事業ポートフォリオ変革、②コーポレート改革、③バランスシート改革の3つを設定し、これらを踏まえた次の施策を展開することにより、事業・人財・資本を磨き、世界に真の価値を提供してまいります。
① 事業ポートフォリオ変革
成長事業への集中投資と低収益事業の構造改革を推進し、高収益体質への転換を図ります。全事業を成長性や収益性などに基づいて「重点的成長事業」「戦略的注力事業」「安定的拡大事業」「改善・転換事業」の4つに分類し、安定的拡大事業で創出したキャッシュを重点的成長事業、戦略的注力事業へと最適配分するとともに、改善・転換事業を中心に構造改革を推進いたします。
情報ソリューション事業分野では、AIの進展、国内の人口減少、IDソリューション市場の拡大が進む中、現場理解に基づく業務設計力やセキュリティ・認証技術の保有によるセキュア基盤の提供力を当社の優位性とし、リアルとデジタルにAIを組み合わせ、高付加価値で継続型なソリューションを提供することで、高収益化を図ります。また、既存印刷事業では、収益性・効率性改善を推進いたします。
生活・産業事業分野では、サーキュラーエコノミーの進展、正面市場の成長、地政学リスクの顕在化の中、環境課題解決に貢献する独自のSX製品開発力、競争優位製品の世界展開を可能とするグローバル供給体制、調達リスクを低減するグローバルネットワークが当社の優位性となります。これらの事業環境と優位性を踏まえ、SX戦略の推進による収益力強化、安定需要の取り込みとグローバル連携によるシナジー創出を図ります。
エレクトロニクス事業分野では、半導体市場の長期的な成長、要求技術・品質の高度化、フラットパネルディスプレイの大型化といった事業環境の中、技術優位性を源泉とした最先端のキーデバイスの開発・供給力、顧客・材料メーカーとの強固なパートナーシップを当社の優位性とし、次世代を含めた半導体パッケージ事業を中心に経営資源を集中することで、半導体パッケージ事業での高収益化・高成長を実現いたします。また、低収益事業では、事業見直しなどの構造改革を推進いたします。
② コーポレート改革
事業の高付加価値化と同時に、ホールディングス、事業部門それぞれで「人財マネジメント改革による適正配置の推進」と「全社AI推進による間接部門の業務効率化・高度化」を実施し、販管費率を改善いたします。
人財マネジメント改革では、事業戦略に基づき必要な人財要件と人員規模を明確化し、タレントマネジメントシステム導入によるスキルの可視化を図ることで、適正な人員配置を推進いたします。
全社AI推進では、経営システムの効率化・高度化を加速させます。ホールディングス部門をはじめとする全社業務のデータとプロセスを連携・標準化することで、全社視点での効率化を図るためのAI変革ネットワークの構築を推進いたします。
③ バランスシート改革
ROE目標達成に向け、保有資産の見直しを行い、保有資産の圧縮を図ります。海外の金融子会社の活用による海外子会社の資本集約を通じた手許流動資金の圧縮や、全社ベースでの運転資本の循環適正化によるキャッシュ創出施策を推進いたします。また、生産拠点の集約やノンコア事業の見直しによる保有資産の効率性向上に加え、政策保有株式の売却をさらに加速いたします。
さらに、本施策によって創出された資金と構造改革の推進により、自己資本の追加的な圧縮を進めるとともに、利益計画と投資計画の進捗に応じた有利子負債の絶対額管理を重要指標として、バランスシート全体の最適な管理を推進いたします。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。実際の結果は、社会動向の変化等の影響により異なる可能性があります。
当社グループは1900年の創業以来、「印刷」を原点とするあらゆる技術・ノウハウを活用した製品・サービスの提供を通じてステークホルダーであるお客さま、従業員、取引先、地域社会、株主・投資家、行政・自治体等、広く社会に関わり、社会課題の解決に寄与する事業活動を行ってまいりました。近年、気候変動や人権・地政学リスクの高まりなど将来予測が困難な環境において、当社グループは社会に与えるインパクトを認識し、事業を通じた社会課題解決と企業価値向上を両立するサステナビリティ経営を推進しております。
2019年にはグローバルな社会課題に積極的に対応するため、SDGsへの貢献を見据えた事業活動と全社活動でのマテリアリティ(重要課題)を定義して以降、「TOPPAN Business Action for SDGs」における事業活動マテリアリティ注力分野の設定や、目標値の設定など、段階的に取り組みを深めてまいりました。
さらに、2025年度までの中期経営計画では「Digital & Sustainable Transformation」のキーコンセプトのもと、事業ポートフォリオを変革し、成長分野・重点分野にリソースを集中させ、グループシナジーを発揮して価値創造と社会課題解決に向けてより一体感をもって取り組んでまいりました。
「中期経営計画2028」では、持続可能な成長及び中長期的な価値創造を実現するため、企業として優先的に取り組むべき経営課題としてマテリアリティを再策定しました。具体的には、社会環境・外部環境の変化とTOPPANグループの目指す姿を見据え、「事業を通じた価値提供による社会課題の解決」と「経営基盤の強化」の2つの観点で整理した9つのマテリアリティを設定しております。
今後は、新たなマテリアリティに基づく取り組みを着実に推進し、新たな価値創造により、社会課題の解決と企業価値の向上を両立させるべく、グループ一体となって取り組んでまいります。
(1) サステナビリティ共通
①ガバナンス
当社グループはサステナビリティの課題に関する取り組みの推進を加速させるため、TOPPANホールディングス株式会社の代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ推進委員会(以下「サステナ推進委員会」という。)を設置しております。サステナ推進委員会は、コーポレートガバナンス体制の中に位置づけられ、グループ全体のサステナビリティ推進の役割を担っております。
1) 取締役会及びサステナビリティ推進委員会
当社グループの取締役会は、サステナ推進委員会に当社グループのサステナビリティ課題についての検討・審議を担当させております。サステナ推進委員会で検討・審議された具体的な取り組み施策は、経営会議を通じて取締役会に報告され、取締役会においてサステナビリティ経営についての総合的な意思決定を行っております。また、取締役会では、サステナビリティの取り組み施策、目標設定及び進捗について、継続的に議論・モニタリング・監督を行っております。
2) TOPPANグループESG経営推進会議
サステナ推進委員会内に、当社グループ企業の代表取締役社長及び取締役をメンバーとするTOPPANグループESG経営推進会議を設置しており、当社グループ内のESG、SDGsテーマに関する議論を拡充させ、課題を共有し、解決に向け連携して取り組んでおります。
3) SDGs推進プロジェクト及びコーポレートESGプロジェクト
サステナ推進委員会の下部には、部門横断で編成されたSDGs推進プロジェクトとコーポレートESGプロジェクトを設定し、各プロジェクトが連携しながら、個別テーマの対応・推進を担っております。SDGs推進プロジェクトでは主に事業活動におけるサステナビリティの取り組みを推進し、事業活動マテリアリティの「環境」「まち」「ひと」各テーマの注力分野「TOPPAN Business Action for SDGs」の活動推進と進捗確認を担っております。コーポレートESGプロジェクトでは、主に自社活動におけるサステナビリティ課題を担当し、地球環境ワーキンググループ(以下、ワーキンググループ:「WG」という。)、人的資本WG、SCM(サプライチェーンマネジメント)WGが編成され、各テーマのプロジェクトを推進しております。
4) エグゼクティブ・サステナビリティ推進委員会
中長期的なサステナビリティ課題について外部有識者と当社取締役が意見交換を行う場として、エグゼクティブ・サステナビリティ推進委員会を設置しております。重要な課題についてはサステナ推進委員会と連携し検討しております。
5) コーポレートレポート編集委員会
当社グループのサステナビリティ推進を含めた価値創造の考え方・取り組みをステークホルダーに分かりやすく伝えるため、各種情報開示レポート(有価証券報告書、統合レポート、サステナビリティレポート等)の開示内容を企画・編集するコーポレートレポート編集委員会を設置しております。本委員会は情報開示をもとにしたステークホルダーとの対話と、その内容を社内に共有する役割も担います。
◇TOPPANグループ サステナビリティ推進体制

※2026年3月末時点
②戦略
当社グループは、グループ理念「TOPPAN's Purpose & Values」のもと、当期までの中期経営計画では「Digital & Sustainable Transformation」をキーコンセプトに、社会やお客さま、当社グループのビジネスを、デジタルを起点として変革させる「DX」と、事業を通じた社会課題の解決とともに持続可能性を重視した経営を目指す「SX」により、ワールドワイドで社会課題を解決するリーディングカンパニーとして企業価値向上とサステナブルな社会の実現を目指してまいりました。その一環として、「事業ポートフォリオ変革」をし、「経営基盤強化」と「ESGの取り組み深化」を推進いたしました。ESGの取り組み深化の観点では、2030年までの長期視点で、事業活動マテリアリティ「環境」「まち」「ひと」の3つのテーマ及びその注力分野「TOPPAN Business Action for SDGs」と、全社活動マテリアリティ「環境配慮・持続可能な生産」「従業員の健康・働きがい」を定め、それぞれ中期経営計画の事業ポートフォリオ変革と連動して取り組みを進めてまいりました。
これらの一連の取り組みを、「気候変動・自然資本」「人的資本・多様性」「知的財産」「情報セキュリティ」「人権」「サプライチェーン」というサステナビリティの重要テーマと連携させ、グループ全体で推進しております。
2026年4月には「中期経営計画2028」及びキーコンセプト「True Value Transformation」を新たに定め、キーコンセプト実現に向けマテリアリティについても再策定いたしました。本プロセスにおいては、当社の事業活動が社会及び環境に与える影響(インパクト)と、これらの要素が当社の財務に与えるリスク及び機会の双方を評価する「ダブルマテリアリティ」の視点を取り入れ、重要課題(マテリアリティ)の特定を行っております。
今後は、新たに策定したマテリアリティに基づき、ガバナンス・戦略・KPIとの一体的な運用を図りながら、事業活動を推進し、持続的な企業価値の向上と社会課題の解決の両立を実現するとともに、ステークホルダーに対する透明性の高い情報開示と説明責任の強化に努めてまいります。
◇新たに策定したマテリアリティ

③リスク管理
当社グループのサステナビリティ関連のリスク管理は、サステナ推進委員会とリスクマネジメント推進委員会(2026年4月にリスク管理推進委員会より改称)が密接に連携して推進する総合的なリスク管理に組み込まれております。
当社グループは、グループが関連する主要なリスク項目を示した「事業等のリスク」について、外部環境の変化や新たに高まったリスクについて中長期視点での顕在化の可能性、発生頻度やインパクトの強弱等を踏まえて、毎年見直し、選定しております。選定においては、気候変動に伴う環境問題、デジタル化の進展によるサイバー攻撃の巧妙化、強制労働をはじめとする人権課題等様々なグローバルリスクへの対応も含め、サステナビリティ経営推進の観点からも検討されております。選定プロセスについては、リスクマネジメント統括部門となるGRC本部が各リスクマネジメント責任部門と協議の上見直しを行い、取締役会に報告され、承認を得ております。
当社グループのリスクマネジメント(評価、対応計画の策定及び進捗管理)については、第一線と第二線が連携する体制のもと行われておりますが、サステナビリティ関連リスクについてはサステナ推進委員会及び下部のWG・担当本部がその役割を担い、その対応状況はリスクマネジメント推進委員会にも報告いたします。
リスクマネジメント推進委員会は、サステナビリティリスクを含むグループ全体で取り組むべきリスクに関する課題を明確にした上で、内在するリスクや対策を討議・モニタリングいたします。取締役会メンバー全員で構成されるリスクマネジメント委員会は、リスクマネジメント推進委員会に対するけん制機能を有するほか、独立した位置づけとして取締役会と連携を取り、取締役会は総合的な意思決定を行っております。(リスクマネジメント詳細については「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」参照)
④指標と目標
「Digital & Sustainable Transformation」をキーコンセプトとした事業ポートフォリオ変革による持続可能な社会の実現と企業価値の向上を評価するため、成長事業「DX(Erhoeht-X®)」「国内SX・海外生活系」「新事業」の営業利益構成及びSDGsに対する事業貢献を定めた「TOPPAN Business Action for SDGs」にて「環境」「まち」「ひと」の3つのテーマに区分した各成長事業と連携する目標値を設定し、これらを指標としております。
「環境」における「サステナブルパッケージの売上比率」は生活系事業のエコプロダクツ・ソリューションの拡大の指標として、「まち」における「生活を豊かにするサービス数(メタバースやweb3時代を見据えたプラットフォーム活用)」はDX事業における安全なパーソナルデータ関連ビジネスの指標として、「ひと」における「健康に貢献するサービス数」は新事業における健康寿命延伸関連ビジネスの指標としてそれぞれ位置づけております。
◇成長事業と連携する「TOPPAN Business Action for SDGs」

今後は、「中期経営計画2028」に沿った新たなマテリアリティのKPI項目に取り組んでまいります。
(2) 気候変動・自然資本
当社グループはPurposeを「人を想う感性と心に響く技術で、多様な文化が息づく世界に。」としております。地球とあらゆる生物とが織りなす彩りに満ちた世界、ふれあい豊かな暮らしのために使命を果たすべく、お客さまをはじめ、社会やパートナー企業、従業員、地域コミュニティなど、幅広いステークホルダーと連携し、お客さまのニーズに応える製品やサービスの提供だけでなく、社会課題への取り組みや環境保全活動を通じ、持続可能な未来に貢献しております。
(環境方針の制定・環境課題の特定)
1992年策定の「TOPPANグループ地球環境宣言」に掲げた「持続可能な社会の実現」を具体的に進めるため、2024年に「TOPPANグループ環境方針」を制定いたしました。取り組むべき環境課題として「脱炭素社会への貢献」「生物多様性の保全」「資源循環型社会への貢献」「水の最適利用」の4要素を示しており、本方針に基づき、環境課題の解決を通じて企業価値の向上と持続可能な社会の実現に努めております。
(TCFD/TNFD提言に沿った開示)
当社グループは、気候変動が社会全体及びグループ全体に与える影響の大きさを認識し、サステナビリティ経営における重要課題の1つとしております。TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に対し2019年に賛同を表明し、継続して財務インパクト等の開示を行っております。一方、気候変動と並び自然関連課題についても経営への影響の重大性を認識し、2023年には「TOPPANグループ環境ビジョン2050」に「生物多様性の保全」を追加いたしました。2024年からはTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)が推奨する統合的なアプローチ「LEAPアプローチ」による分析結果を段階的に開示しております。気候変動対策と生物多様性の保全は相互に関連する目標であり、双方の視点を踏まえ、相乗効果とトレードオフに配慮した対応策を検討しております。
(全社活動・事業活動両面のアプローチ)
事業基盤を支える「全社活動マテリアリティ」と、事業を通じて取り組むべき「事業活動マテリアリティ」それぞれで気候関連課題と環境課題を選定しております。事業基盤とビジネスの両面から、気候関連課題と生物多様性を含む自然関連課題への取り組みを進めております。
①ガバナンス
1) 依存・インパクト、リスク及び機会に関する取締役会の監督について
a 組織的な取り組みと取締役会の責任
当社グループは、当期までの中期経営計画において「ESGの取り組み深化」を設定し、ガバナンスを強化してまいりました。取締役会は、気候関連課題及び自然関連課題を経営戦略における重要課題の1つと認識し、気候変動等のリスク・機会は事業成長のための成長投資を柱として考慮しております。気候変動等を含むESG課題についての具体的な取り組み施策については、サステナ推進委員会において検討・審議された活動内容について経営会議を通じて取締役会が報告を受けており、取り組みの目標設定及び進捗を議論・モニタリング・監督しております。
b 取締役会が報告を受けるプロセスと頻度
取締役会は毎年4月に「TOPPANグループ環境ビジョン2050」達成に向けて設定された「TOPPANグループ2030年中長期環境目標」における「温室効果ガス排出量」「生物多様性の保全」「資源循環型社会への貢献」「水の最適利用」の前年度実績及び当該年度の単年度目標について報告を受け、承認を行っております。また、気候関連課題についての重要なリスク・機会と取り組みの進捗についての評価や状況についての報告を受けるとともに、気候関連の課題を考慮し、経営戦略の策定などについて総合的な意思決定を行っております。さらに、気候関連課題に関する新しい規制や制度などが公表された場合は、半期ごとにサステナ推進委員会を通じて報告を受け、対応について議論・決議を行っております。今後は、自然関連課題においても気候関連課題と同様の対応を行ってまいります。
2) 依存・インパクト、リスク及び機会を評価・管理する上での経営者の役割
取締役会は、サステナ推進委員会より経営会議を通じて、気候関連課題の評価や状況、目標管理についての報告を受けるとともに、気候関連の課題を考慮し、経営戦略の策定などについて総合的な意思決定を行っております。
自然関連課題についても、取締役会は、サステナ推進委員会に担当させ、その活動を監督しております。委員会下部の地球環境WGにおいて、2023年10月よりTNFDの取り組みを主導しております。また、将来的なサステナビリティ課題について意見交換を行う場として、エグゼクティブ・サステナビリティ推進委員会を設置しております。気候関連課題、自然関連課題を含むESG課題について、外部有識者と取締役が定期的に議論を行い、重要な課題についてはサステナ推進委員会と連携して検討しております。


※SBT認定を受けた温室効果ガス削減目標
当社は、当社グループのバリューチェーン全体での温室効果ガス排出削減目標について、国際的なイニシアチブ「SBTi(Science Based Targets initiatives)」から「ネットゼロ目標」としての認定を取得しております。
②戦略
◇当社グループの環境価値相関図
当社グループの事業活動における自然資本との依存・インパクトについて、以下のとおり整理しております。
主力事業の1つであるコミュニケーションメディアやパッケージの製造において、紙への依存度が高く、原材料となる森林資源(木材)への依存が高いと想定しております。また、情報コミュニケーション、生活・産業、エレクトロニクスの各事業における地下水の使用が多く、依存・インパクトともに高いと想定しております。さらに、製造過程のみならず、使用後のプラスチック包装資材、販促物等の河川・海洋等自然への流出による生物多様性へのインパクトも想定しております。事業全般において、気候変動対策と企業の持続可能性との両立は重要な課題であり、温室効果ガス(GHG)排出についても重要なインパクトと考えております。

◇リスク・機会一覧
気候変動については、シナリオ分析において重要な気候変動の物理的リスクと移行リスクを認識し、財務インパクトの評価及び対応策の検討を行っております。自然関連課題については、今後シナリオ分析と、外部環境変化の把握や有識者との対話を踏まえたリスク・機会特定の実施を想定しております。

※詳細は、当社ウェブサイト(https://www.holdings.toppan.com/ja/sustainability/environment/tcfdtnfd.html)を参照。
1) 気候変動に関するシナリオ分析、ビジネス・戦略・財務計画に及ぼす影響
a 組織が識別した、短期・中期・長期の気候関連のリスク及び機会
ⅰ) 組織に重要な財務的影響を与えるリスク及び機会を特定するプロセス
シナリオ分析実施はサステナ推進委員会下部の地球環境WGが担当しております。本WGに関連部門及びグループ会社が参画し、気候変動に関する重要なリスクと機会の洗い出し、財務面のインパクト評価、その評価に基づいた対応策の検討を行っております。
シナリオ分析の検討は、各グループ会社の中期計画と連動させ、より具体的なビジネスを想定した財務インパクトの評価と対応策の検討を行っております。シナリオ分析は、日本国内拠点及び海外拠点を対象に、研究開発から調達、生産、製品供給までのバリューチェーンに対して、1.5℃シナリオ、4℃シナリオで、2050年までの長期想定で考察しております。
ⅱ) 財務影響の大きい気候関連課題
1.5℃シナリオでは、炭素税導入や購入エネルギー価格上昇に伴うコスト増のリスクがある一方、消費者選好の変化による低炭素排出製品・サービスの売上増や企業価値向上の機会があることを再確認しております。
4℃シナリオでは、気温上昇による激甚化する風水害による国内主要工場の浸水や操業停止及びグローバルサプライチェーンの断絶をリスクとして確認しておりますが、長期想定の代替生産計画の継続検討、浸水防止技術の定期的な情報収集・施策化などの対応策を進めております。
b 気候関連のリスク及び機会が組織のビジネス・戦略・財務計画に及ぼす影響
ⅰ) 組織のビジネスと戦略に対する影響の検討
「TOPPANグループ環境ビジョン2050」が目指すネットゼロ社会実現へのさらなる貢献に向け、当期までの中期経営計画において「DX」と「SX」を柱とした事業ポートフォリオ変革を進めております。「DX」「SX」関連の成長領域でのM&Aなどの事業投資や導入期・成長事業設備投資を積極的に実施いたしました。
ⅱ) 複数の気候関連シナリオに基づく検討を踏まえた組織の戦略のレジリエンス
2024年度から実施しているシナリオ分析の実施にあたっては、「国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency)World Energy Outlook 2024(以下「IEA WEO2024」という。)のNZE(Net Zero Emissions by 2050)シナリオ」「IEA WEO2024のSTEPS(Stated Policies)」「気候変動に関する政府間パネル(IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change)第6次評価報告書における共有社会経済経路(SSP)シナリオと放射強制力を組み合わせたシナリオのSSP1-1.9、SSP1-2.6及びSSP5-8.5」等の複数シナリオを利用し、定性的・定量的の両方で分析を行っております。対象期間は2030年から2050年としております。
◇シナリオタイプ

c 移行リスク及び物理リスクへの適応計画
シナリオ分析の結果、グループの移行リスクとして、世界全体におけるカーボンニュートラル実現に向けたカーボンプライシング制度の規制拡大を背景に、運用コスト負担の増加などが認識されました。また、グループが認識する物理的リスクでは、生産事業所の洪水などの浸水被害による生産停止や復旧費用の増加等が挙げられます。その対応として、再生可能エネルギーの段階的な導入等によるScope1+2及びScope3での温室効果ガス排出量削減、防災対策の強化などに取り組んでまいります。Scope1+2及びScope3の温室効果ガス排出量削減については、2050年カーボンニュートラルに向けた移行計画を策定しております。将来を見据えた長期的視野での低炭素投資や対策の意思決定にICP(インターナルカーボンプライシング)制度を活用し、さらなる省エネ・再エネ設備の導入を推進してまいります。
当社グループの機会として、このような変化に対し、サーキュラーエコノミーの市場ニーズを先取りし、モノマテ・透明バリア・リサイクル材利用の「ライフサイクル設計」によるSXパッケージのグローバルスタンダードモデルを提供することを進めております 。
また、既存のFC-BGAに加え、次世代FC-BGA(ガラスコア)、インターポーザ―などの最先端技術を磨き続けることで、ハイエンド省力化につながるAI市場における独自の事業立地で半導体パッケージソリューションを提供することで充実化を図っております。
当社グループは今後も、継続的にシナリオ分析を実施することでその精度を高め、経営戦略への統合をさらに推し進め、不確実な将来に向けたレジリエンスを高めてまいります。
◇2050年カーボンニュートラルに向けた移行計画
・Scope1+2

・Scope3

◇ICP制度概要

※ICP(Internal Carbon Pricing):低炭素投資・対策推進に向け企業内部で独自に設定、使用する炭素価格のこと。CO2排出量1トン当たり費用を自社の基準で仮想的に費用換算し、気候変動リスクを定量化。投資判断の基準の1つとすることで、脱炭素社会に向け、低炭素設備・省エネ投資を加速させることが可能。
③リスク管理
1) 組織が気候・自然関連リスクを識別・評価するプロセス
気候関連リスクの識別・評価は、地球環境WGが担当しております。当社グループの事業活動及び提供する製品、サービスに対する現行規制、新規規制、技術、法制、市場、評判、急激または緩慢な物理変化といったリスクタイプから識別しております。それらの識別されたリスクタイプから想定されるリスクと機会を、研究開発から調達・生産・製品供給までの上流・下流を含むバリューチェーン全体において抽出し、短期(1年以内)・中期(2~3年)・長期(4~30年以上)の時間軸で評価しております。
また、自然関連の依存・インパクト、リスク・機会の識別・評価についても地球環境WGが担当し、今後、気候関連リスクと同様に識別・評価、さらに財務インパクトや対策の精査を進めてまいります。
2) 自然関連課題への取り組み(TNFD・LEAPアプローチによる評価)
当社グループは、TNFDが推奨する「LEAPアプローチ」に基づき、自然資本への依存とインパクトの評価を深化させております。
・Locate(接点の発見):グローバルな生産拠点及び主要なサプライヤーの所在地域を特定し、ENCORE等の評価ツールを用いて、水ストレスが高い地域や生物多様性の重要度が高い地域との接点を分析いたしました。その結果、特に日本国内、中国、東南アジアの拠点が、水資源や森林生態系と密接な接点を持つことを特定しております。
・Evaluate(依存とインパクトの診断):事業活動において「水(取水・排水)」及び「木材資源(紙・パルプ)」への依存度が極めて高いことを特定いたしました。インパクトの側面では、製造工程における化学物質の排出や、原材料調達を通じた土地利用の変化が、地域の生態系に負の影響を及ぼすリスクを認識しております。
・Assess(リスクと機会の測定):森林資源の持続可能性に関するリスクに対し、用紙原料の合法性確認(2025年度実績:100%)及びFSC/PEFC等の森林認証材の調達を強化しております。また、水ストレス地域においては、排水のクローズドシステムの導入による取水量削減目標を設定しております。
・Prepare(対応と報告):特定されたリスクを「SX」の事業機会に転換するため、バイオマス素材の活用やリサイクル設計の徹底を進めております。また、地域の生物多様性保全活動への参画を通じて、自然再興(ネイチャーポジティブ)への貢献を目指しております。
3) 総合的リスク管理における気候・自然関連リスクを識別・評価・管理するプロセスの位置づけ
当社グループの気候変動を含むサステナビリティ課題についてのリスク管理は、取締役会の管理のもと、サステナ推進委員会、リスクマネジメント委員会、リスクマネジメント推進委員会が密接に連携して推進する総合的なリスク管理に組み込まれております。
当社グループは、グループが関連する主要なリスク項目を示した「事業等のリスク」について、外部環境の変化や新たに高まったリスクについて中長期視点での顕在化の可能性、発生頻度やインパクトの強弱等を踏まえて、毎年見直し、選定しております。選定においては、気候変動、自然資本に係る環境課題への対応を含むサステナビリティ経営推進の観点からも十分に検討されております。選定プロセスについては、リスクマネジメント統括部門となるGRC本部が各リスクマネジメント責任部門と協議の上見直しを行い、取締役に報告され、承認を得ております。
当社グループのリスク管理(評価、対応計画の策定及び進捗管理)については、第一線と第二線が連携する体制のもと行われておりますが、環境関連リスク、自然関連リスクの管理についてサステナ推進委員会及び下部の地球環境WGがその役割を担い、その対応状況はリスクマネジメント推進委員会にも報告いたします。
リスクマネジメント推進委員会は、サステナビリティリスクを含むグループ全体で取り組むべきリスクに関する課題を明確にした上で、内在するリスクや対策を討議・モニタリングいたします。取締役会メンバー全員で構成されるリスクマネジメント委員会は、リスクマネジメント推進委員会に対するけん制機能を有するほか、独立した位置づけとして取締役会と連携を取り、取締役会は総合的な意思決定を行っております。
④指標と目標
1) 戦略とリスク管理プロセスに即して、気候関連のリスク及び機会を評価する際に用いる指標
気候関連リスクにおいては、「Scope1+2及びScope3排出量」「使用電力における再生可能エネルギーの比率」を指標に設定しております。気候関連機会においては、気候変動を含む社会課題への事業貢献の指標として、中期経営計画における「成長事業(DX/SX領域を含む)の営業利益構成比率」「TOPPAN Business Action for SDGs」における「温室効果ガス削減に貢献するサービス数」を設定しております。
取締役の業績連動型の賞与については、財務指標に加えて温室効果ガス排出量削減目標も評価指標に組み入れられており、気候関連の考慮事項への経営者の役割を明確にしております。
2) 組織が気候関連リスク及び機会を管理する目標、目標に対する実績
「TOPPANグループ環境ビジョン2050」を2023年に拡充し、新たなテーマとして「Scope3での温室効果ガス排出実質ゼロ」を掲げ、環境課題への取り組みをサプライチェーン全体や地域社会との協働で進めていくことを宣言いたしました。また、本ビジョンの更新とともに、SDGs目標年に合わせ設定している「TOPPANグループ2030年度中長期環境目標」について、Scope1+2、Scope3それぞれの温室効果ガス排出削減目標を世界共通目標となる「1.5℃水準」に見直し、2050年に向けたネットゼロ目標、2030年に向けた「1.5℃水準」目標でSBT認定を取得いたしました。
今後は、「中期経営計画2028」に沿った新たなマテリアリティに基づき、気候変動・自然資本への取り組みとして、KPI項目を設定してまいります。
◇TOPPANグループの気候関連課題における指標・目標及び2025年度実績

※1 Scope1+2の再エネ比率2025年度実績値は、集計中のため未開示。
※2 Scope3排出量の2025年度実績値は、集計中のため未開示。
※3 ※1及び※2の2025年度実績値については、2026年9月末発行予定の「サステナビリティデータブック2026」等で公表予定。
サステナビリティデータブック:https://www.holdings.toppan.com/ja/sustainability/sustainability-report.html
(サステナビリティレポートは2026年9月以降、サステナビリティデータブックへ名称変更し、webサイト上での開示中心に変更いたします。)
また、自然関連の指標・目標についても、「サステナビリティデータブック2026」で公表予定。
(3) 人的資本・多様性
当社グループは、「技術ベンチャー企業」として創業して以来、世の中の様々な課題解決を通じ、社会的価値創造に挑戦してまいりました。すなわち、「イノベーション創出」が当社グループの創業以来のDNAであると捉えております。
そうした背景のもと、当社グループでは、「人財」を、会社の価値を生み出す貴重な財産、すなわち「人的資本」と捉え、その価値を最大限に引き出すことで生まれる「人によるイノベーション」が事業成長の源泉と考え、人財を大切にし、活かす経営=「人間尊重の経営」を貫いてまいりました。
この「人間尊重」の理念のもと、従業員と企業が共に成長できる職場環境、組織風土を醸成し、社会的価値創造を実現する「組織・人財」づくりを目指しております。そして、多様な人財が挑戦するカルチャーのもと、心理的安全性を持ちながら社会をWell-beingにする製品・サービスを提供することが、当社グループの社会的価値創造実現のかたちだと考えております。
その社会的価値創造が社会からの評価につながり、その対価として従業員への適切な還元を行っていくことで、従業員の社会への貢献実感とさらなる成長意欲が生まれ、また次の社会的価値創造につながる好循環が、当社グループが考えるWell-being経営であり、この実現に向けて事業戦略と連動した人的資本諸施策を講じております。
また、そのための人的基盤となる「挑戦できる風土・環境」「多様性のある人財/多様な働き方」「安心・安全な職場環境」を構築し、変化に迅速・柔軟に対応し、チャレンジし続けられるカルチャーの醸成を目指しております。
①ガバナンス
人事処遇制度の改革・人財の採用計画の策定・人財開発プログラムの開発等の人的資本・多様性に関わる施策立案は当社人事労政本部が担当、社内外への取り組みの理解浸透については代表取締役社長を委員長とするサステナ推進委員会の下部組織であるコーポレートESGプロジェクトにおける人的資本WG(人事労政本部が主管、担当役員が監督)と連携し取り組みを推進しております。取締役会は、採用計画の審議・承認をはじめ「人的資本・多様性」施策について報告を受け、継続的に、議論・モニタリング・監督を行っております。また、人財開発プログラムについては、テーマごとに担当役員が報告を受け、承認しております。
②戦略
当社グループの人財戦略の考え方は、当社グループで働く全ての人財が自分でしかできない強みを磨き・追求し、自分でしかできないかたちで社会に貢献する事業を担うことによりエンゲージメントの向上を図るとともに、事業に必要な人財を確保(ストックとフロー)することで、グループ全体の競争力向上及び企業のありたい姿を実現することです。
ありたい姿と現状とのギャップを埋める人財戦略を推進することで、社員一人ひとりが自身のキャリアアップを考え、そのためのスキルアップを会社が支援し自律的なキャリアを描ける仕組みを整備してまいります。
◇当期までの中期経営計画における人財戦略

◇当期までの中期経営計画に紐づけたありたい姿・課題と対応

1) 採用・育成・配置転換を通じたDX、SX、グローバル、新事業を中心とする成長事業のスケール化に必要な人財ポートフォリオの実現
a サクセッションプランに基づく経営者人財の計画的育成
事業の中核的人財となる次世代経営者人財を育成するプログラムとして、39歳以下の若手層に対し、直接トップ経営層からの講話や討議セッションを通して、リーダーとしてのマインド・行動力を学ぶ「Maro's Innovation Program」、コーポレートガバナンス知識の習得と意思決定やリーダーシップなどの事業遂行能力育成を目指すコースや、10年後の未来をシナリオプランニングの技術を使って想定し、事業計画を具体的に経営に提言するコースの2つの「次世代経営者育成プログラム」など、各種育成プログラムを実施しております。
その他、上級管理職を中心に外部のビジネススクールや経営者育成プログラムへの派遣を積極的に推進しております。加えて、全社視点・経営視点を有した経営者人財育成に向け、子会社役員への登用や、グループ内や職種を跨いだローテーションなど、次世代経営者候補へのタフアサインメントを計画的に実施しております。
b 採用チャネルのマルチ化による専門人財の確保
ダイレクトリクルーティング、ジョブマッチ採用の拡大、新卒・経験者の採用比率の見直し、カムバックキャリア制度(従業員再雇用制度)、リファラル採用制度、高度プロフェッショナル社員制度活用など、採用チャネルをマルチ化し、外部労働市場から必要な専門性を有した人財を確保し、事業と連動した人財ポートフォリオの実現に取り組んでおります。
c DX人財、SX人財、グローバル人財、新事業開発人財など重点・成長事業の担い手となる人財の計画的育成
ⅰ) 人財開発プログラム体系
人財開発・育成にあたり、当社グループでは体系的な人財開発プログラム「TOPPAN UNIVERSITY」を構築しております。基礎・専門プログラム、リーダープログラム、自己啓発プログラムの3つの枠組みでスキルアップ・キャリアアップを支援するとともに、リーダーの育成を推進しております。また、次世代型人財開発のあるべき姿を調査、研究、検証するR&D拠点である人財開発ラボ®の活動を通して、「自己革新」や一人ひとりが持つ潜在能力の発揮と拡張を目指して、新たな価値創造を実現しております。
人財育成のアプローチは、3階建ての建物に例え、プログラムのPDCAを回し改善を積み重ねる「1階」部分と、HRテックなどの様々なテクノロジーを活用し、1階部分の効果・効率を最大化していく「2階」部分、そして、次世代型人財開発のあるべき姿を調査・研究・検証していく「3階」部分に分けて教育施策を展開しております。
ⅱ) DX人財の育成
DX人財の育成にあたっては下記3つのレベルで育成方針を立て取り組みを進めております。
・全ての従業員のリスキリングを目指す「リテラシーレベル」人財の拡充
・リテラシーレベルまで到達した社員にさらに学習の機会を提供し将来のDX中核人財となる「ベーシックレベル」層の増強
・DXビジネス実践の中での育成と外部リソース確保の組み合わせによるデータサイエンティスト/エンジニア/ビジネスデザイナーなど各領域における「プロフェッショナルレベル」人財の増強
◇DX人財のレベル定義と強化施策

「リテラシーレベル」に関しては、2025年度より生成AI実践教育やプロジェクトマネジメント研修を新設し、生成AI実践教育は合計27,430名が受講し、実務におけるAIリテラシーレベルの向上につなげております。加えて、DX人財予備軍の育成に向け、クラウド/AI/データサイエンス教育を継続して実施し、各種資格の取得人数は累計で4,052名に到達しております。こうした取り組みのもと、当社グループにおけるErhoeht-X®従事人財は6,241名に達し、KPI目標値を達成し、事業に必要な人財確保に寄与しております。
ⅲ) SX人財の育成
当社グループが社会的価値創造企業として、ESGへの取り組みを積極的に推進し、持続可能な社会の実現に貢献していくために、SXに対応できる人財育成プログラムを2013年より実施しております。
具体的には、社会課題の解決と経済的価値を両立させる次世代イノベーション事業の実現をテーマに、ソーシャルイノベーションプログラム、管理職向けのフィールドワークなどを実施しております。その中で、東日本大震災被災地である福島県でのフィールドワークは、10年超で福島への訪問社員数は累計2,059名に上っております。これらのSX人財育成プログラムを継続的に実施し、持続可能な社会の実現につなげております。
また、GX(Green Transformation)全般の包括的な理解と実践を目的とした教育体系を整備し、基礎フェーズとして、SXを取り巻く国際情勢を網羅する全社員講義を開催し、リテラシーの底上げを図りました。さらに、カーボンニュートラル(脱炭素)への対応を強化すべく、経済産業省がリードするGXリーグで策定された「GXスキル標準」のGXリテラシー標準(GXスキルレベル1)に準拠し、環境省認定脱炭素アドバイザー資格である「GX検定ベーシック」の資格取得支援プログラムでは、累計897名がベーシック資格を取得し、お客さまへのソリューション提案も含め、脱炭素社会の実現への貢献を目指しております。
ⅳ) グローバル人財の育成
グローバル人財を、語学力・異文化対応力も含めた「ビジネスコミュニケーションスキル」「ビジネスリテラシー」「海外経験」の全てを兼ね備えた人財と定義し、人員の可視化と育成計画の策定・実施をしております。
具体的には、年に一度の語学力測定アセスメント一斉受検による全社的なグローバル人財の人員数とレベルの顕在化、グローバル要員数及び育成ニーズの見極めなどを行いながら、各種グローバル関連プログラムへの参加、アカウンティングやファイナンスなど海外ビジネスで求められる基礎的なビジネスリテラシーの習得、海外派遣などを掛け合わせた人事システムの中で人財を育成しております。
実践教育として、グローバルな社会課題に対して、国際協力機構(JICA)「海外協力隊連携派遣制度」を活用した社員の海外派遣に加え、海外現地法人へ社員を派遣するトレーニー制度を再開し、グローバルビジネスの現場を体験させるなど、人財育成に努め、2025年度は10名を派遣いたしました(再開した2024年度から累計21名)。自ら行動を起こして社会課題解決に貢献した経験を得ることで、帰国後のビジネスに活かしております。
◇グローバル人財育成体系
ⅴ) 新事業開発人財の育成
新事業開発を創出する知識・スキル・マインドを醸成する各種プログラムを実施しております。
具体的には、当社グループ各社の社員が自事業のコンピタンスを結集して新たなビジネスモデルの創出や新しい提供価値の創発を目指す「TOPPANグループ未来創発プログラム」、新事業の創出に向けたフレームワークを体系的に学び、企業内起業家マインドを強化する「新事業開発人財育成プログラム」、シナリオプランニングによる将来環境の洞察から10年後の当社グループのありたい姿を提言する「次世代リーダープログラム」を実施し、事業ポートフォリオの変革を目指し、新事業の創出を実行、実現できる人財の育成を推進しております。
2) 当社及び事業会社3社における各種制度の統一、人事関連システムの統合による、グループ横断の人財最適配置・活用
a ジョブチャレンジ制度(常設型社内公募制度)の活用
重点・成長事業を中心に社内ポジションをオープンにし、社員が主体的に様々な職務や組織に挑戦できる仕組みを整備いたしました。本人の能力・スキルを活かし、新たな職種にチャレンジする機会とすると同時に、事業ポートフォリオ変革に合致した最適な人財配置の実現を目的として実施しております。2025年度は合計47名が成長事業に異動し、あるべき事業ポートフォリオに沿った人財シフトを推進しております。
b キャリアデザイン制度(自己申告制度)の実施
社員が自主・自律意識を高め、チャレンジ精神の醸成を図る取り組みとして、正社員全員を対象に「キャリアデザイン制度」を毎年1回実施し、自己の将来へのキャリア形成とスキルアップについて考える機会を提供しております。当制度では、社員が自身のキャリアを一から振り返り、自らの職務経歴書を作成することで、 キャリアを棚卸し、自分でしかできない強みを再発見・再認識するとともに、今後の進むべきキャリアを見つめ直す機会としております。この制度を通して、意欲・能力のある社員の挑戦意思を配置に反映し、適所適材の人財配置の実現を図ることで組織の活性化や体質の強化につなげております。加えて、本制度のフローに上司部下での面談も組み込み、社員のキャリア・スキルアップについての定期的な意見交換を行い、必要な能力・スキルの習得に向けた行動を促しております。
c タレントマネジメントシステムの導入
グループ共通基盤となる人事システムを構築し、人事情報管理の整備、経営に資するタレントマネジメントシステムを2025年度より導入しております。人事システムへは、上記のキャリアデザイン制度による社員の職務経歴情報に加え、社内各部門における事業内容・求める人財像・コンピテンシー・スキルなどをまとめた「お仕事図鑑」を掲載することで社内キャリアマップや事業に必要な人財要件を可視化し、個人のキャリアとの連動性を高めることで、グループ内での人財最適配置の実現に向けた基盤を整備しております。2026年度には社員スキル登録をすることで、よりタレントマネジメントの検索性、有機性を向上させ、事業に必要な人財の最適配置につなげてまいります。
3) Well-being・エンゲージメント向上を通じた従業員の能力発揮最大化
当社グループにおいて、事業成長の源泉は人財であり、当社グループが社会的価値のあるソリューションを提供し続けてきたものは「人によるイノベーション」であります。当社グループが社会的価値創造企業として、社会課題を解決していくことの結果として、「人財」の社会への貢献実感とさらなる成長意欲が生まれ、また次の社会的価値創造に繋がる好循環サイクルが当社グループの考えるWell-being経営であり、このサイクルを循環させるためには人財と企業とのエンゲージメント向上が欠かせません。従業員エンゲージメント向上が新たな「人によるイノベーション」に向けた原動力となり、企業の持続的成長に欠かせないと捉えております。
具体的には、TOPPAN's Purpose & Values浸透に向けた研修の実施や、社内におけるキャリア自律感の向上に向け各種制度を導入しております。社会・会社に資する、貢献できているという実感を高めるため、マネジメントの質の向上を目的とした1on1の展開など総合的な施策を展開し、エンゲージメント向上を図っております。加えて、エンゲージメント調査にて自社特有の課題点を抽出し、その改善に向けた取り組みを強化しております。主に当社グループでは「目標設定」「キャリア」「職の魅力」に課題点が抽出されており、その改善に向け、MBO運用強化、ジョブチャレンジ制度、お仕事図鑑の導入などの施策を講じております。
2026年度より「中期経営計画2028」に基づく新たなマテリアリティを起点に、人的資本の強化と多様性の推進に取り組み、組織の持続的成長基盤の構築を進めてまいります。
③リスク管理
人的資本に係るリスクは、当社グループに関連する主要なリスク項目を示した「事業等のリスク」に特定しており、総合的なリスク管理に組み込まれております。
(詳細は「(1)サステナビリティ共通 ③リスク管理」及び、「3 事業等のリスク」を参照)
④指標と目標
事業ポートフォリオ変革を支える人財確保の進捗状況を評価する指標として「Erhoeht-X®従事人財数」、ダイバーシティ&インクルージョンを評価する指標として「管理職に占める女性管理職比率」、従業員のWell-beingを評価する指標として「エンゲージメントスコア」「健康リスク値」「コンディション危険判定」を設定しております。
なお、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取り組みが行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われていないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、次の指標のうち「管理職に占める女性管理職比率」を除く合計4項目の実績及び目標は、連結グループにおける主要な事業を営む当社及び一部の連結子会社のものを記載しております。
◇人的資本・多様性における指標・目標及び実績

今後は、「中期経営計画2028」に沿った新たなマテリアリティに基づき、人的資本・多様性への取り組みとして、KPI項目を設定してまいります。
(4) 知的財産
当社グループでは、「知的財産」を事業競争力の源泉であると考え、知的財産活動を推進して事業における競争優位性の確保に努めております。
当社グループは、知的財産を事業構想及び研究開発活動に連動させるため、市場ニーズや競合状況を見据えた技術戦略活動に知財情報から導き出した知財戦略活動を密着させ、その成果を知財化する活動を推進してまいります。この一連の活動を推進することで事業ポートフォリオの変革を知財力で支え、積極的に経営に貢献できるものと考えております。
(知的財産活動と連動する研究開発については「第2 事業の状況 6 研究開発活動」参照)
◇TOPPANグループ知的財産基本方針
1.TOPPANグループは、知的財産・無形資産を事業競争力の源泉となる重要な経営資産と位置づけ、マーケット志向と研究開発活動を一層密着させた知財戦略をもとにグローバルな視点での積極的な知財活動を展開します。
2.TOPPANグループは、創出した知的財産の戦略的な活用によりグループ経営の実行や社会課題の解決、事業利益の増大を通じて企業価値向上に貢献するとともに、持続的な成長を目指します。
3.TOPPANグループは、他者の知的財産権を尊重し、事業を行う際には侵害回避や予防策など適切な措置を講じます。
4.TOPPANグループは、各国における知的財産権に関する法律や規制を遵守するとともに、第三者による知的財産権への侵害行為には、適切でかつ正当な権利行使を行います。
5.TOPPANグループは、保有する商標を適切かつ正確に使用することによりブランド価値向上に貢献します。
①ガバナンス
当社グループは、2023年10月のホールディングス体制化を機に、主要事業会社の知的財産権を一元管理する基盤を構築し、2025年度にかけてグループ内における知財制度や管理体制の一体化を通じたシナジーの深化を推し進めてまいりました。また、海外現地法人との連携強化による国際的な知財ガバナンス体制の強化についても着実に着手してまいりました。これらの取り組みを土台として、2026年度より導入するビジネスユニット(BU)制に合わせ、意思決定の迅速化とグループシナジー最大化を両立する知財ガバナンス体制を運用しております。具体的には、ホールディングスによる全社的なガバナンス統括と事業現場における機動的な執行を有機的に連携させることで、事業変革を加速させるための最適な機能配置を推進しております。
また、各BUの技術統括者と知財部門が参画する会議体において、技術開発と知的財産を高度に連携させてまいります。これにより、BU間の壁を越えたシナジー創出や共通課題の解決を横断的に図ります。さらに、海外R&D戦略に連動したグローバルな知財体制の構築を進めるなど、事業のグローバル展開を支える知財ガバナンスの強化に取り組んでおります。
あわせて、知財情報を経営の標準インフラと位置づけ、グループ全体の活動状況の可視化や適切な監督を行うことで、健全な知財ガバナンスと資産効率の向上に取り組んでおります。
②戦略
当社グループは、持続的な成長に向けた経営方針に沿って、知的財産を単なる法的保護の対象から「経営を動かし、収益を生む戦略的資源」へと転換し、高収益構造への変革に直接貢献する活動を推進しております。
2025年度までは、各事業部門が事業構想に沿って主体的に知財戦略を策定・実行できる「活動基盤の整備」に注力し、当社独自の「知財戦略シート」等の活用を通じて、技術開発の成果を戦略的に権利化するサイクルを確立してまいりました。2026年度からは、この基盤をさらに深化させ、BU制への移行に合わせた「自律的な知財活動」を確立してまいります。当社は、各BUが事業ライフサイクル(導入・成長・キャッシュ創出・要見直し)に即して自律的に知財活動を管理・改善できる体制をガバナンスの側面から整備・支援することで、事業目標と連動した競争優位性の確保を推進しております。
さらに、経営の意思決定を支える「知財インテリジェンス」を戦略的に活用しております。具体的には、M&Aや新事業創出、アライアンス等の重要局面において、知財情報を活用した多角的な分析(IPランドスケープ)を実行しております。技術開発部門等と密に連携し、対象案件の検討段階から技術の親和性や将来の相乗効果を精緻に把握することで、確度の高い経営判断の支援と事業価値の最大化に寄与しております。
これらの戦略を完遂する基盤として、生成AI・DXの活用による知財実務の変革と、重層的な知財人財の育成体制の整備を推進しております。実務面では、先端技術の導入により抜本的な効率化を断行し、創出したリソースを付加価値の高い提案活動へとシフトさせてまいります。人財の育成に関しては、技術系社員を対象とした知財研修体系を構築し、新入社員から管理職まで職層別の知財研修を実施しております。2025年度までに延べ約5,700人が研修を受講し、知財制度の基礎知識から知財戦略の策定方法まで技術系社員に必要な知識を習得させることで全社的な知財マインドの向上を図っております。また、知財戦略を策定・実行する高度な専門人財の育成のため、各事業部門の選抜メンバーに対する知財戦略研修や社内認定制度の整備も継続して実施しております。
2026年度以降は、「中期経営計画2028」において新たに策定したマテリアリティを軸に、知的財産戦略の高度化を図り、ポートフォリオマネジメントの強化を通じて、持続的な競争優位の確立を加速してまいります。
◇知財人財育成体系(イメージ)

③リスク管理
知的財産に係るリスクは、当社グループに関連する主要なリスク項目を示した「事業等のリスク」に特定しており、総合的なリスク管理に組み込まれております。
(詳細は「(1)サステナビリティ共通 ③リスク管理」及び、「3 事業等のリスク」を参照)
④指標・目標
今後は、「中期経営計画2028」に沿った新たなマテリアリティに基づき、KPI項目を設定してまいります。
(5) 情報セキュリティ
当社グループは、グローバルな社会課題を解決するリーディングカンパニーを目指し、事業に必要な情報やシステムを適切かつ安全に管理することが経営上の重要課題であることを認識し、当社グループ全体で情報セキュリティ管理及びサイバーセキュリティ対策を進めることで、安心・安全な製品・サービスの提供に取り組んでおります。
IoTの高度化やデジタル化の急速な進展を背景に、サイバー攻撃の脅威が高まっており、機密情報や個人情報を含む情報資産の漏洩だけでなく、事業そのものの継続までが脅かされるようになっております。
こうした中で、DXやAIの利活用を通じて企業価値を創造し、お客さまや社会の信頼に応えるため、当社グループは「TOPPANグループ情報セキュリティ基本方針」や「TOPPANグループ プライバシー方針」「個人情報保護方針」を掲げ、技術面・運用面での対応を徹底しております。
①ガバナンス
1) 推進体制
当社グループでは、情報セキュリティ本部を設置し、監理・統制、技術並びに人財面で対応しております。社内外のセキュリティリスクや被害状況・件数のモニタリングを行うとともに、サイバー攻撃や情報漏洩などのインシデントや脆弱性が発見された際のプロセスを整備し、これらの分析・対応を行う組織横断的なサイバー対応の専門チームを設けて、グループ会社を統括し、外部機関とも連携を図りながら情報セキュリティ管理を推進しております。また、情報セキュリティ本部担当役員を最高情報セキュリティ責任者(CISO)として任命しております。
グループ会社には情報セキュリティ管理責任者を置き、情報セキュリティ本部による統制のもとで定期的な情報共有の場などを通じて各組織のセキュリティ管理を推進しております。
セキュリティインシデントが発生した際の事業継続計画(BCP)を踏まえた演習においては、毎回CISOや事業部門幹部も参加し対応力の強化を図っております。ガバナンス推進の一環として、情報セキュリティマネジメントシステムに基づいた内部監査の実施と第三者認証の取得も進めております。
2) マネジメント体制
CISOのもと、情報セキュリティ本部が情報セキュリティに関する全体計画の策定、規程の整備・見直しなどを行い、グループ会社との定期的な会議体を設けて、情報セキュリティに関する方針や施策の共有を図っております。また、グループ会社に対しては、定期的な監査を実施し、マネジメントの状況確認と是正改善を行っております。
さらに、これらの活動については、CISOに定期的な報告を行うとともに、万一、インシデントが発生した場合にも、CISOに適宜報告を行い、迅速にインシデントに対応する体制となっております。
②戦略
当社グループは、DX事業の加速やグローバル事業を拡大するため、自社や顧客の安心・安全を守るだけでなく、サプライチェーン全体でビジネスを加速するための情報セキュリティを目指しております。特に事業停止に直結するサイバー攻撃が深刻な問題になっていることから、予期せぬ事態に陥る脅威に対して、ディフェンスとレジリエンスを意識し「統制」「テクノロジー」「ビジネス」の3つの面から、セキュリティ経営基盤の強化を進めております。
1) 統制の徹底
a セキュリティベースライン評価を用いたグローバル統制
グループ全体として統制のとれた情報セキュリティ強化のため、全グループ会社を対象に当社グループ情報セキュリティ基本規程をもとにしたベースライン評価を実施しております。評価では、組織的・人的・物理的・技術的対策、インシデント対応、個人情報保護の成熟度を採点し、改善計画を策定、その進捗をモニタリングし、グループ全体のセキュリティ水準向上を目指しております。評価結果は、事業会社・部門、グループ全体の施策へ反映させております。
また、特に海外企業買収などの際は、当社規程との整合を確認し、必要に応じ整備・改善を行い、グループ全体での情報セキュリティの統制を図っております。
b サイバーセキュリティインシデント対応体制
当社グループでは、サイバーセキュリティインシデント対応専門チーム「TOPPAN-CERT」を中心とした、インシデントに迅速に対応するグローバル体制を整えております。TOPPAN-CERTは、日本シーサート協議会(NCA)が国家サイバー統括室(NCO)と連携して開催する分野横断的演習に毎年参加し、実際にサイバー攻撃を受けた場面を想定した演習を行っております。CERTメンバーが中心となって対応を行い、演習後には振り返りを実施することで、対応手順や課題を検証し、サイバー攻撃を受けた際の対応手順の改善に役立てております。
これに加えて、経営層、上位管理職層に対してもサイバー攻撃による重大インシデント発生を想定したサイバーセキュリティ演習を毎年実施し、サイバーインシデントに対する危機対応、リスク管理の能力向上を図っております。
c 個人情報・機密情報の厳重な取り扱い
個人情報取り扱い業務及び機密情報取り扱い業務は、入退室管理や監視カメラが設置されたセキュリティエリア内で行うこととし、セキュリティエリアの運用管理ルールを定期的に更新し新たなリスクに対応しております。あわせて、現場での日常的なチェックと、定期的な内部監査によって、セキュリティレベルの維持向上を図っております。
d サプライチェーンセキュリティへの対応
当社グループでは、個人情報や機密情報の取り扱いを含む一部業務の外部委託や、他社クラウドサービスの活用の際に、委託先を当社グループのセキュリティ基準に適合させるため、委託する業務内容や情報の種類に応じた外部委託先を認定する制度の導入やクラウドサービスの安全性確認を行い、サプライチェーンリスクの低減を図っております。
また、当社グループも2026年度末から運用が開始される予定の「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度」に対応するための準備を始め、お客さまからのセキュリティへの要求に対応していくとともに、委託先のセキュリティ評価においても制度を積極的に活用し、当社グループとしてもサプライチェーン全体のサイバーセキュリティ対策強化に貢献してまいります。
e 外部からのモニタリングによるサイバーセキュリティの強化
当社グループに対するサイバー攻撃の兆候や外部から見つけられる可能性のある脆弱性を早期に発見するため、セキュリティレーティングサービスや脅威インテリジェンスを活用した攻撃者視点での外部からのモニタリングと、OSINT(Open Source Intelligence)の活動を継続しております。当社グループだけでなく、個人情報・機密情報を取り扱う委託先にも対象を広げ、サプライチェーン全体でのセキュリティ強化にも努めております。
f 工場のセキュリティ強化
スマートファクトリー化に伴い様々なモノがネットワークとつながることになり、これまで以上にサイバー攻撃の可能性が上がります。そのため当社グループでは、2023年6月に工場セキュリティガイドラインを発行し、工場内のネットワークやサーバの設定、ログやバックアップの取得のような工場で実施すべき具体的なセキュリティ対策を示してアセスメントを実施するとともに、この内容を従業員に周知・教育することでセキュリティ強化を図っております。
g 人財育成
当社グループでは、従業員の情報セキュリティリテラシーの向上を図るため、国内外の当社グループ会社全体に対してセキュリティ意識向上基盤を展開してEラーニングや不審メール対応訓練を実施し、その結果を評価して教育に反映させるというプロセスを繰り返し実施しております。
これに加え、情報セキュリティ戦略の達成に求められる人財像を以下のように設定し、育成・確保に努めております。
・「専門セキュリティ人財」:当社グループのセキュリティを支える人財として、セキュリティを専門とする業務従事者及び情報処理安全確保支援士やCISSPなどの有資格者
・「プラスセキュリティ人財」:各職域・業務のセキュリティを支える人財として、情報セキュリティに係る業務従事者及び情報セキュリティマネジメント試験合格者やベンダーによる研修修了者・有資格者
また、当社グループでは、企業・公共機関を対象にサイバーセキュリティ人財育成プログラム及び組織のセキュリティ向上サービスを提供する株式会社Armorisにより、実戦的な人財育成プログラムを継続して展開しております。個人向けプログラムは、長期間継続的にトレーニングを行える「DOJO」、最新のテーマに沿った事例やケーススタディが学べる「DOJO Lite」、実際に手を動かして学ぶ「DOJO Shot」、プラスセキュリティ人財育成の第一歩として取り組みやすい「ショートハンズオン」に加え、2025年度は経理部門や知的財産部門において、部門特有のセキュリティリスクを学ぶ教育も開始いたしました。団体向けプログラムでは、インシデント対応を実際に体験する実戦的な「DOJO CORE」や啓発を目的とするワークショップを提供しております。当社グループ自らはもちろん、日本における個人と組織のセキュリティ能力向上を目指しております。
2) テクノロジー面の強化
a ゼロトラストセキュリティの推進
当社グループではこれまで社外から社内システムへのアクセスにVPNを使ってセキュリティを担保してきましたが、VPNが破られて不正侵入やランサムウェア感染につながった事例が世界中で報道されていることや、当社グループでもモバイル端末やクラウドサービスの利用が増加していることから、ゼロトラストへの移行によるセキュリティ強化を開始しております。
b AIに対するセキュリティ対策
生成AI技術の普及・進化を受け、生成AIやAIエージェントが組み込まれたシステム・機器の活用を当社グループにおいても積極的に推進しておりますが、これらに対するサイバー攻撃により、情報漏洩やAIモデルの改ざんによる不正な振る舞い、不正な指示を受けることでの遠隔操作やシステム停止などにつながるという脅威も増大していくことを想定しております。またサイバー攻撃自体もAIを活用し、以前よりも洗練されてきております。
これらの脅威に対しても、国内外の関連組織と連携しながら対策の強化を進めてまいります。
3) ビジネスとのバランス
・当社グループのセキュリティ対策
サイバー攻撃による脅威が高まるにつれ、セキュリティ対応力が乏しい企業はサプライチェーンから除外され市場からの撤退を迫られることになります。一方で、ビジネスの機敏性や競争力を維持・強化することも重要となるため、当社グループにおいては、事業会社のセキュリティ担当者との連携を強化し、ビジネス要件や世界各国の地域特性を踏まえ、ビジネスとセキュリティのバランスを取りながらセキュリティ対策の実装を推進してまいります。
2026年度より、「中期経営計画2028」に基づく新たなマテリアリティを起点に、情報セキュリティの強化を推進し、リスク低減と事業継続性の確保に取り組んでまいります。
③リスク管理
情報セキュリティに係るリスクは、当社グループに関連する主要なリスク項目を示した「事業等のリスク」に特定しており、総合的なリスク管理に組み込まれております。
(詳細は「(1)サステナビリティ共通 ③リスク管理」及び、「3 事業等のリスク」を参照)
④指標・目標
今後は、「中期経営計画2028」に沿った新たなマテリアリティに基づき、情報セキュリティへの取り組みとして、KPI項目を設定してまいります。
(6) 人権
当社グループは、「人間尊重」の精神を基本に事業活動を行っており、人権の尊重を事業活動やサステナビリティの取り組みを推進するにあたって最も重要なテーマと捉えております。
この基本精神をもとに、2021年10月に「TOPPANグループ人権方針」を策定いたしました。この「人間尊重」の取り組みを確実に実行していくため、行動の規範である「TOPPANグループ行動指針」で、人格と個性の尊重、差別行為やハラスメント行為の禁止、児童労働・強制労働の禁止、ダイバーシティ&インクルージョンの推進など、基本的人権を尊重することを定めております。
また、「TOPPANグループ地球環境宣言」や「生物多様性に関する基本方針」に基づき環境保全活動を行うなど、事業活動が地域の人々の生活に悪影響を与えることによって人権侵害が発生しないように配慮した取り組みを推進しております。
◇TOPPANグループ人権方針の構成
1.人権に対する基本的な考え方
2.適用範囲
3.適用法令
4.人権尊重の責任
5.人権デューデリジェンス
6.対話・協議
7.救済
8.教育・研修
9.責任者
10.情報開示
(個別課題への取り組み)
●児童労働、強制労働、人身取引 ●差別及びハラスメント ●ダイバーシティ&インクルージョン
●団体交渉権及び結社の自由 ●労働安全衛生 ●プライバシーに対する権利
①ガバナンス
「TOPPANグループ人権方針」において、当社グループの人権尊重の取り組みについては、取締役会が監督し、人事労政本部の担当責任者が実施の責任を担うことを表明しております。
取締役会は、代表取締役社長を委員長とするサステナ推進委員会に人権尊重の取り組みを担当させ、その下部組織であるコーポレートESGプロジェクトにおける人的資本WG(人権テーマも担当、人事労政本部が主管、担当役員が監督)が取り組みを主導し、人事労政本部、法務本部、製造統括本部等の部門が連携して、当社グループ全体で人権尊重の取り組みを推進しております。
取締役会は、年に一度、人権尊重に係る重要案件・課題について、サステナ推進委員会で検討・審議された活動内容について経営会議を通じて報告を受けており、取り組みの目標設定及び進捗を議論・モニタリング・監督しております。人権課題に関する事象(労働災害・火災、ハラスメントの発生等)が発生した場合は、社内関係部門による対応策を含め、取締役会が報告を受け、対応について議論を行っております。
②戦略
「TOPPANグループ人権方針」に基づき、「人権デューデリジェンス」による人権への負の影響の特定、負の影響の是正・軽減活動及び「個別課題への取り組み」を推進するとともに、従業員への教育による意識の醸成・浸透を図っております。
1) 人権デューデリジェンス
当社グループは、「ビジネスと人権に関わる指導原則」を支持するとともに、人権デューデリジェンスの重要性を認識しております。リスク評価に当たっては、「国際人権章典」、国際労働機関(ILO)の「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」、賃金や労働時間等労働者の人権に関する条約等の人権に関わる国際規範を支持し、その観点での人権デューデリジェンス体制を構築しております。
2021年度「TOPPANグループ人権方針」の策定では、業界における人権リスクを抽出・評価し、「強制労働・人身取引」「差別」「非人道的な扱い」「プライバシーに対する権利」「グループ全体の人権ガバナンス」の5つの人権リスクを特定いたしました。
当社グループは、人権リスクの発生が、レピュテーションリスクや法務リスク、財務リスク等の経営に関するリスクにもつながる可能性があることを認識し、上記5つの人権リスクを中心に、国内外のグループ会社やサプライチェーンの人権リスク評価を実施し、軽減・是正に向けた取り組みを行い、人権デューデリジェンスプロセスのPDCAサイクルを回しております。調査・分析結果については、取締役会及びサステナ推進委員会に報告し、今後の取り組みについて議論を行っております。
2025年度には、第3回となる国内外のグループ会社への人権リスク調査を実施いたしました。2021年度から人権方針を策定し、人権尊重への取り組みを推進してきた結果、当社グループにおける人権リスクはより一層軽減傾向にあり、喫緊に対応しなければならない重大な人権リスクは発見されませんでした。
その中でも、人権への負の影響の発生が相対的に懸念される人権リスクは「労働安全衛生」「プライバシー保護」「ハラスメント」「サプライチェーンマネジメント」と捉え、それぞれ以下のような対応を進めております。
・労働安全衛生
「TOPPANグループ安全衛生防火方針」に基づき、全国の事業所に、安全師範や安全担当者などを配置する安全推進体制を構築するとともに、正社員及び契約社員をはじめとする職場で働く全ての人々を対象にリスクアセスメントによる設備の本質安全化や職長教育を中心とした各種教育の徹底などを進めております。また、事業所ごとに労働時間の情報及び対応策について、慢性的・恒常的な長時間労働の点検・改善を実施しております。就業管理システムを通じた本人・上長に対する労働時間アラートの発信や、オフィスの自動消灯、自動PCシャットダウンなどの施策も実施し、時間外労働の低減を図っております。
・プライバシー保護
情報を取り扱う産業として、個人情報保護方針に則り、当社グループで取り扱う個人情報の適切な取り扱い・保護に努めております。
・ハラスメント
ハラスメント防止協定に基づき、グループ内における体制・取り組みの強化を図り、全従業員に対してハラスメント防止教育を実施するとともに、各事業所にハラスメント相談員を設置するなど相談・防止体制を整えております。
・サプライチェーンマネジメント
コーポレートESGプロジェクトにSCM(サプライチェーンマネジメント)WGにて取り組みの強化を図る体制を整え、サステナブル調達ガイドラインのグループ内展開・徹底に向け活動を進めております。
2) 労働者の人権(適切な賃金の支払いの取り組み)
当社グループでは、各国の最低賃金を定めた法令に従い、現地の生活物価を踏まえ、従業員に適正な給与を支払うことを遵守しております。金銭的報酬に加えて、法令で定める福利厚生を提供するほか、働きがいの向上や自己実現・キャリア開発に対する会社の支援・サポート等の非金銭的報酬についても配慮しております。
従業員の賃金は、従業員の能力・役割等に応じた報酬体系となっており、従業員の性別による違いを設けておりません。国内グループでも同様のレギュレーションにて報酬の決定を行っております。一方、労働者の男女賃金の差異については、実在者平均で一定の差異が生じておりますが、これは男女間の年齢構成、等級構成、女性労働者に育児短縮勤務を中心とした短時間勤務者が相対的に多いこと、管理職比率の差異等によるものです。この改善に向け、中期経営計画の取り組みの1つに「D&Iの推進」を挙げ、KPIとして女性管理職比率向上を設定し、経営課題の1つとして重点的に取り組みを推進しております。2023年度は、社内調査結果分析から可視化された課題に対し、役員同士で議論の上、「D&I行動宣言」を行い、各部門の中期計画にてD&I推進施策を策定いたしました。2024年度からは、女性の上位管理職層や女性経営層のさらなる輩出に向けた取り組みを強化するため、女性活躍推進プログラム「Torch Light」を開始するなど、女性の活躍推進に取り組んだ結果、2025年度では女性管理職比率が目標値である14.7%を上回りました。こうした取り組みを通じ、男女の賃金の差異是正につなげてまいります。
3) 人権・ハラスメント防止に関する教育
当社グループは「人間尊重」の基本精神をうたい、従業員に対し、様々な人権教育を行っております。グループにおける人権リスク調査の全体周知やベストプラクティスの共有により、人権尊重の取り組みに対する意識の醸成・浸透を図っております。人権尊重の基本的な考え方の理解に加え、上記調査で特定された個別課題(ハラスメント、ダイバーシティ&インクルージョン、労働安全衛生等)に対する理解を深める全従業員を対象とした研修を毎年実施し、人権尊重の取り組みの具体的対応についても周知徹底をしてまいります。
特に、ハラスメントについては、従来から新任の管理・監督職層に対してハラスメント防止に向けた人権教育を継続的に実施してまいりましたが、2020年4月に凸版印刷労働組合(現 TOPPAN労働組合)と「ハラスメント防止に関する労使協定」を締結したことから、全従業員に対し「職場におけるハラスメントの防止に向けて」の教育を実施しております。また、当社グループの人事労政部門において職場のハラスメント相談窓口を設置し、相談員を育成するなど、ハラスメントの予防にあたるとともに、厳正に対処しております。万一、ハラスメントが発生した場合は、関係者から事情聴取を行うなど適切に調査を実施し、加害者に対して懲戒処分を行うなど迅速に問題の解決を図っております。
また、職場ごとに選任された行動指針推進リーダーにおける行動指針の啓発活動の中でも、人権に関連する事例を取り扱い、人権意識の向上を図っております。
今後も「中期経営計画2028」に基づく新たなマテリアリティを起点に、事業活動全体における人権尊重の取り組みを強化し、その実効性の向上を戦略的に推進してまいります。
③リスク管理
人権に係るリスクは、当社グループに関連する主要なリスク項目を示した「事業等のリスク」に特定しており、総合的なリスク管理に組み込まれております。
(詳細は「(1)サステナビリティ共通 ③リスク管理」及び、「3 事業等のリスク」を参照)
④指標・目標
今後は、「中期経営計画2028」に沿った新たなマテリアリティに基づき、人権の取り組みとして、KPI項目を設定してまいります。
(7) サプライチェーン
当社グループは、グループ理念「TOPPAN's Purpose & Values」を共通の指針とし、サプライチェーンにおける人権尊重を含めた企業の社会的責任を果たし、持続可能な社会の実現に貢献するために、「TOPPANグループ サステナブル調達ガイドライン」を策定し、これに基づきサプライチェーン全体での持続可能な調達(以下「サステナブル調達」という。)活動を推進しております。また、この活動を通じて、当社グループとサプライヤーや協力会社(以下「ビジネスパートナー」という。)の皆さま双方の企業価値を向上させることも目指しております。
このサステナブル調達活動は、単なる法令遵守にとどまらず、サプライチェーンに関わる全てのステークホルダーに対する企業の社会的責任を果たすことを目的としております。具体的には、国際的に重要性が高まっている人権の尊重を重要課題の1つと位置づけ、強制労働や児童労働の排除、安全で健康的な労働環境の提供などを確認しております。また、環境保全への貢献、公正な取引慣行の確立、情報セキュリティの確保といった多岐にわたる側面から、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しております。
◇TOPPANグループ サステナブル調達ガイドライン
「TOPPANグループ サステナブル調達ガイドライン」は、調達を主管とする部署のみならず事業活動として物品・サービスを取りそろえる全ての部署が守るべき「調達基本方針」と、ビジネスパートナーの皆さまに遵守を要求する「サステナブル調達基準」で構成されております。
「サステナブル調達基準」は、「法令遵守と国際規範の尊重」「人権・労働」「安全衛生」「環境」「公正取引・倫理」「品質・安全性」「情報セキュリティ」「事業継続計画」「管理体制の構築」の9項目から構成されております。
2025年度においては、法規制の動向や社会的要請の高まり、並びにステークホルダーからの期待の高度化・多様化を総合的に勘案して、「TOPPANグループ サステナブル調達ガイドライン」の所要を見直し、2026年4月1日付で改訂いたしました。
「TOPPANグループ サステナブル調達ガイドライン」とあわせて、「TOPPANグループ人権方針」「TOPPANグループ環境方針」「パートナーシップ構築宣言」に基づき、サプライチェーンにおける人権尊重・生物多様性の保全・ビジネスパートナーの皆さまとの望ましい取引慣行の遵守・ビジネスパートナーの皆さまへのBCP策定への助言等の支援などにも取り組みます。これらの取り組みを通じてビジネスパートナーの皆さまとの共存共栄を目指してまいります。
①ガバナンス
取締役会は、サステナ推進委員会に「TOPPANグループ サステナブル調達ガイドライン」遵守の取り組みを担当させ、その下部組織であるコーポレートESGプロジェクトにおけるSCM(サプライチェーンマネジメント)WG(経営企画本部が主管、担当役員が監督)がグループ全体で進める体制を構築しております。
取締役会は、サステナブル調達に係る重要案件・課題について、サステナ推進委員会で検討・審議された活動内容について、経営会議を通じて報告を受けており、取り組みの目標設定及び進捗を議論・モニタリング・監督しております。サステナブル調達課題に関する事象が発生した場合は、社内関係部門による対応策を含め、取締役会が報告を受け、対応について議論・決議を行います。
サステナブル調達やサプライチェーンに関する取り組みは当社の生産管理・購買・企画・人事労政他の各管理部門と、事業会社の調達主管部署を含む事業活動として物品・サービスを取りそろえる全ての部門が、各業種のビジネスパートナーと緊密に連携して行っております。
②戦略
当社グループは2025年度は「ESGの取り組み深化」を方針として掲げ活動を推進してまいりました。ワールドワイドで事業規模拡大を進める中、成長とリスク管理の両面から社会、環境などに関するサプライチェーンマネジメントの整備、構築が重要であると認識しております。
サプライチェーン全体のレジリエンス向上と双方の企業価値向上には、ビジネスパートナーとの強固な連携と共通の価値観の共有が不可欠です。そのため、一方的な要請にとどまらず、「TOPPANグループ サステナブル調達ガイドライン」の周知・教育や、SAQ(自己評価アンケート)結果に応じた現地アセスメント・是正のサイクルを実施しております。これらを通じて相互理解と改善活動を促進し、実効性のある持続可能な調達活動をさらに加速させてまいります。
1) 「TOPPANグループ サステナブル調達ガイドライン」遵守の協力同意書・取引基本契約書・売買基本契約書の締結
2022年度より主要なビジネスパートナーに対し、当社のサステナビリティ方針を示した「TOPPANグループ サステナブル調達ガイドライン」の浸透と遵守を要請しております。
ガイドラインの実効性を高めるため、説明を通じて趣旨への理解を促すとともに、賛同いただいたビジネスパートナー各社より「協力同意書」を取得しております。
さらに、新規に取引を開始する際には、取引基本契約または売買基本契約に「サステナブル調達ガイドラインの遵守」に関する条項を組み込み、ご理解とご協力をいただきながら、持続可能な調達体制のさらなる強化に努めております。
2) ビジネスパートナーへの「サステナブル調達基準」に関するSAQ(自己評価アンケート)と評価の実施
持続可能なサプライチェーンの構築を目指し、2022年より主要なビジネスパートナーを対象に「サステナブル調達基準」に基づくSAQ(自己評価アンケート)を実施しております。
本アンケートは「TOPPANグループ サステナブル調達ガイドライン」に準拠し、人権・労働、環境、情報セキュリティ、事業継続計画(BCP)など9つの分野で構成され、ビジネスパートナー自ら遵守状況を自己点検していただくことを目的としております。回収したアンケートは当社グループにて評価・分析を行い、その結果を個別にフィードバックしております。これにより各社の取り組み状況や改善点を共有し、サステナビリティ向上に向けた継続的な対話と協働を促進することで、サプライチェーン全体でのリスク低減と持続可能性の向上を図ってまいります。
3) SAQ(自己評価アンケート)評価の低いビジネスパートナーの是正に向けた現地アセスメントの実施
SAQの結果において評価が一定の基準に達しないビジネスパートナーに対し、従業員による現地ヒアリングを実施しております。これにより、数値だけでは把握できない実態や背景を確認し、各社と課題を共有しながら実効性のある改善策の検討を進めております。さらに、一定期間経過後に再度SAQを実施することで、改善効果を定量的に検証するPDCAサイクルを運用しております。
2026年度からは、「中期経営計画2028」に沿った新たなマテリアリティに基づき、サプライチェーン全体の高度化に取り組み、レジリエンスの強化を戦略的に推進し、企業価値の持続的向上を実現してまいります。
③リスク管理
サプライチェーンに係るリスクは、当社グループに関連する主要なリスク項目を示した「事業等のリスク」に特定しており、総合的なリスク管理に組み込まれております。
(詳細は「(1)サステナビリティ共通 ③リスク管理」及び、「3 事業等のリスク」を参照)
④指標・目標
今後は、「中期経営計画2028」に沿った新たなマテリアリティに基づき、サプライチェーンへの取り組みとして、KPI項目を設定してまいります。
3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項について説明いたします。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) リスクマネジメント体制
当社グループは3線モデルに基づく全社的リスクマネジメント体制を整えております。2024年4月よりChief Risk Officer(CRO)を任命し、グループ全体のリスク管理を統括する部門(GRC本部)を設置いたしました。また、2025年度より新たに設置されたリスクマネジメントに関する委員会は、執行側と監督側の2つのレベルで構成されております。執行側の委員会は「リスクマネジメント推進委員会(2026年4月にリスク管理推進委員会より改称)」としてリスクの検討や対策実施・モニタリングに責任を持ち、さらに監督側に「リスクマネジメント委員会(2026年4月にリスク管理委員会より改称)」を設置し、十分なけん制機能を担保しております。

①リスクマネジメント委員会
取締役会メンバー全員で構成されるリスクマネジメント委員会は、当社グループのリスクに特化して討議する場です。この委員会は、リスクマネジメント推進委員会に対するけん制機能(指導・助言の役割)を果たすほか、当社グループの経営に関連する重大なリスクについて討議する場、さらにリスクやリスクマネジメントに関する最新の動向や情報を共有する場として設置されており、原則として年2回以上開催するほか、必要に応じて臨時に開催いたします。
②リスクマネジメント推進委員会
当社グループの経営に関連する重大なリスクについて討議し、その管理方針を決定する場として、さらにリスク対策の活動状況をモニタリングする目的で、第一線、第二線の役員をメンバーとするリスクマネジメント推進委員会を設置しており、原則として年2回以上開催するほか、必要に応じて臨時に開催いたします。また、リスクマネジメント委員会と同様に、当社グループに関わる重要なリスクの共有や外部環境の最新動向・情報を共有する場でもあります。
③第一線(事業会社)
当社グループの事業会社には、ビジネスユニット制(BU制)を採用している子会社と、していない子会社があります。いずれの場合もコーポレート機能部門が策定したリスク対応計画を踏まえ対策を講じた上で業務を遂行しております。リスクマネジメントの責任は、各子会社の社長、もしくはBU制を採用している子会社においては、それらのBU長が担っております。通常、子会社の管理部署(事業戦略・経理・法務・総務)の業務は第一線業務のサポートを行うこともあり、体制図において1.5線と記載しております。
④第二線(TOPPANホールディングスのコーポレート機能部門)
コーポレート機能部門は、経営企画、財務、法務、人事労政などの管理部門を指します。平時のリスク管理においては、毎年、各事業会社に「リスクアセスメント」の実施を指示し、その進捗状況をモニタリングしております。また、コーポレート機能部門は、当社グループに関連する主要なリスク項目を示した「事業等のリスク」を毎年選定し、対応計画の策定及び進捗管理を行っております。選定されたリスク項目は、取締役会に報告され承認を得ます。危機管理に関しては、事業会社からインシデント報告を受けた場合、第二線の責任部門が対応指示を出すか、直接対応いたします。インシデントの内容が重要であると判断された場合には、危機管理委員会が招集されます。
⑤第三線(経営監査室)
経営監査室は内部監査を行う部署であり、第一線、第二線が適正に機能しているかを独立した立場から分析・評価並びに保証と助言の提供をしております。具体的には、法令・会社諸規則の遵守状況や不正防止の仕組みに問題がないかなどの業務監査と、経営目標との整合性やリスクコントロールが必要十分であるか否かについて、プロセスを重視して検証・評価する経営監査を毎年実施しております。その結果を代表取締役社長、取締役会、監査役会に対して報告しております。
(2) 危機管理体制
当社グループは、リスクが顕在化した場合に備え、対応体制及び手続きを定めております。グループ内での連絡体制を整備するとともに、リスク種類ごとに第二線の責任部門を設定し、当該部門が中心となって対応する体制を確立しております。万一、リスクが顕在化した場合には、影響を最小限に抑えるため、リスクが顕在化した事業会社と第二線の責任部門が連携し、事態の対処及び再発防止策の検討を行います。重大な事案については関連部門を招集、危機管理委員会を開催し、詳細な討議を行った後、その結果は取締役会及びリスクマネジメント委員会・リスクマネジメント推進委員会に報告されます。さらに緊急対応を要する場合には、社長または副社長を責任者とし、監査役、弁護士等の社外有識者を危機管理委員会に加え、速やかな事態の収束を図ります。
また、第一線・第二線の各組織の担当者で構成される会議体を設置しており、情報の共有及び連携の強化を図っております。
(3) 平時のリスク管理手続き
①「事業等のリスク」項目選定プロセス
「事業等のリスク」の選定プロセスについては、外部環境の変化や新たに高まったリスクを踏まえ、毎年、当社グループに影響する主要なリスク項目を各責任部門と協議し選定しております。見直し後の「事業等のリスク」については、取締役会に報告され、承認を得ております。
なお、各責任部門との協議に当たっては、新興リスクや外部環境の影響を評価・分析するとともに、「リスクカテゴリー」(当社グループに関係するリスク項目を網羅的に一覧化したリスクマネジメントを目的とする内部資料)の各項目において、前年度との比較でリスクが大きく高まっている項目がないかを評価・分析いたします。これらのプロセスを経て、前年度の「事業等のリスク」で選定した項目を見直し、今年度の「事業等のリスク」の項目を決定いたします。
なお、リスクの概要及びリスク対応策については、後述の「(4)事業等のリスク」の該当項目をご参照ください。
②第一線と第二線のリスク管理手続き
これまで主に以下の手続きを期中に行い、第一線及び第二線が連携して、当社グループに関連する事業等のリスクに適切に対応してきました。また、活動は取締役会に報告してまいりました。
・第一線を対象としたリスクアセスメントの実施(毎年)
・「事業等のリスク」の項目ごとに、第二線内で責任部門を決定。各責任部門は、それぞれのリスク項目に対する管理方針や体制構築を計画、実行(毎年)
上記に加え、以下の取り組みによって平時のリスク管理をさらに強化しております。
1) 第一線によるリスクアセスメントに対し、第二線による分析、モニタリング、指導・助言のPDCAサイクル手続きをより明確化
2) 第二線による「事業等のリスク」の各項目に対する計画と実績の管理(第二線によるリスクアセスメント)に対し、リスク管理を統括するGRC本部によるけん制機能(PDCA手続き)の導入
3) グループ全体で優先的に取り組むべきリスクに関する課題を明確化した上で、その対応状況の継続的モニタリング(詳細は「③リスクマネジメント推進委員会/リスクマネジメント委員会での討議」参照)
4) 監督側及び執行側の双方のリスクマネジメント委員会に対するリスク動向や(上記1)及び2)を含む)管理状況の報告
③リスクマネジメント推進委員会/リスクマネジメント委員会での討議
2025年度より、グループ全体で優先的に取り組むべきリスクに関する課題(討議テーマ)を明確にし、それらに内在するリスクや対策を、リスクマネジメント推進委員会を中心に討議・モニタリングしております。討議テーマごとに、リスクマネジメント推進委員会メンバーの中からリスクオーナーを指名いたします。リスクオーナーは、当該テーマに内在するリスクの分析や評価、それに基づくリスク低減や解決に向けた対策の検討を主導し、その進捗状況を次回以降の委員会で報告する責任を負います。一方、リスクマネジメント委員会は、リスクマネジメント推進委員会で討議された内容の報告を受け、それに対して適切なけん制機能を果たします。
討議テーマは、以下の2つのアプローチ(トップダウンアプローチとボトムアップアプローチ)を組み合わせた計4つの方法でGRC本部(リスクマネジメント統括部門)が情報を収集・分析を行い、第二線との協議を経て決定いたします。
1) トップダウンアプローチ
・取締役、執行役員へのインタビュー
・各事業会社の重要施策に内在するリスクとリスク対策を分析
2) ボトムアップアプローチ
・第一線を対象としたリスクアセスメントの分析結果
・第二線を対象としたリスクアセスメントの分析結果

④リスクアペタイトの考え方に基づく個別事業案件ごとのリスク許容判断
当社グループは、持続的な成長と企業価値の向上を目指す上で、事業機会を捉えるためのリスクテイクが経営戦略及び施策推進の重要な要素と考えております。そのため、組織的な意思決定の際には、リスクアペタイト(当社グループが許容できるリスクの種類と量)を適切に評価できる体制・手続きを整えております。
具体的には、当社及びグループ会社による重要な事業活動の種類(投資・出資、固定資産取得、契約締結などのうち重要性の高い事項)ごとに、関連する様々なリスク(例:財務リスク、カントリーリスク、新規事業リスクなど)を勘案した「承認を要する閾値」をあらかじめ設定しております。これらの閾値は、設定時に財務状況、市場環境、関連法令などを総合的に勘案した上で、当社が定めた関係会社を管理する社内規程等に明文化されております。
この閾値を超える重要な案件については、経営会議または取締役会において、リスク特性、リターン、そして当社グループ全体のポートフォリオへの影響などを多角的に討議・審議した上で承認の可否を決定いたします。これにより、当社グループ全体として許容できるリスクの範囲内で重要性の高い事業活動が実行され、資本効率の最大化と企業価値の向上に貢献することを確実にしております。
一方、上記閾値を超えない事業活動については、リスクアペタイトの範囲内であるとみなし、グループ会社の自律的な経営判断に委ねております。これにより、迅速な意思決定を可能とし、市場機会への機動的な対応を実現する、効率的かつ実効性のあるリスクマネジメント体制を構築しております。
(4) 事業等のリスク
2026年度の「事業等のリスク」は19項目を網羅的に選定しており、項目としては前年度から大きな変更はありません。
①気候変動及び生物多様性の損失に関するリスク
(リスクの概要)
年々深刻さを増す気候変動の影響は大きく、環境規制の強化・低炭素な事業活動や代替素材利用への要請といった「移行リスク」と、洪水などの激甚災害による事業所罹災・サプライチェーン寸断による調達停滞といった「物理的リスク」があり、それぞれに適切に対応できなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、生物多様性においては、豊かな自然の保全と社会経済活動が両立する自然共生社会を目指すことが事業活動の中で求められております。自然資本の毀損は原材料調達や水資源の確保に直結しております。特に自然再興への要請が高まる中、これらに適切に対応できない場合、社会的信用の低下を招く恐れがあります。
(主なリスク対応策)
気候変動リスク対応について当社グループでは、サステナビリティ推進委員会が対応策の取りまとめを行っております。「移行リスク」については、SBT認証を受けた温室効果ガス削減目標を設定し、ICP制度活用による省エネ活動や再生可能エネルギーの導入でPDCAサイクルを回しております。「物理的リスク」については、BCP対策として罹災に対する備え、被害の軽減策(防風・防水)、製造と調達のバックアップ体制構築による供給体制の維持継続を行っており、長期的な視点でリスクを分析し、対策を進めております。
また、サプライチェーンに対して「TOPPANグループ サステナブル調達ガイドライン」を通じて、エネルギー消費量及び温室効果ガス削減目標を設定し、継続的削減活動に取り組む事を求めております。
また、生物多様性リスク対応については、サプライチェーン全体での自然資本の保全を推進しております。具体的には、用紙原料調達における森林破壊防止のための合法性確認をはじめ、自然共生地域の保全への貢献や事業所での節水活動に取り組み、調達への配慮と環境保全の両立を図っております。
②環境汚染に関するリスク(有害汚染物質の漏洩、廃棄物の不法投棄等)
(リスクの概要)
当社グループの製造や研究開発で使用する有害物質の予期せぬ流出は、近隣住民や従業員への健康被害、行政からの製造設備停止命令など、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
また、廃棄物処理の委託先が不適切な処理を行った場合、法令に基づく社名公表に加え、顧客情報が記された廃棄物の流出がSNS等で拡散されることで、当社及び得意先の社会的信用を著しく毀損するリスクがあります。
(主なリスク対応策)
環境汚染に関するリスク対応として、当社内の設備管理のガイドラインに沿った設備の運用を行い、設備導入・更新時は、事前に環境法令遵守や環境事故防止の施策が行われることを確認しております。有害物質の流出防止に向け、日常での設備点検と貯蔵設備の管理ガイドラインに基づく劣化診断や計画的な更新を行っております。また、当社内の化学物質管理において、高リスク化学物質の使用を禁止、または管理することを義務付けており、事故の未然防止を図っております。加えて、薬液取り扱い時の漏洩を想定した緊急事態対応手順を整備し、定期訓練を通じて実効性を検証しております。
廃棄物リスク対応では、廃棄物処理委託事業者への評価シートでの確認や現地視察などを行っております。有害廃棄物については、海外拠点を含めて排出抑制、適正処理、再資源化に取り組んでおります。
③地震や風水害等の自然災害及びパンデミックに関するリスク
(リスクの概要)
当社グループでは、地震、台風等の自然災害の発生や感染症拡大の影響により、事業所の設備や従業員等が大きな被害を受け、その一部または全部の操業が中断し、生産及び出荷が遅延する可能性があります。また、損害を被った設備等の修復のために多額の費用が発生し、結果として、当社グループの事業活動、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(主なリスク対応策)
当社グループでは災害が発生した際に、従業員の安全を確保し、事業活動への影響を最小限にとどめるために、事業継続計画(BCP)を策定しております。そして、全社体制と対応手順を「災害対策基本計画」にまとめ、毎年見直しを行っております。事業継続マネジメント(BCM)活動を進めるにあたっては、当社法務本部内に設置されたBCP推進チームが中心となり、当社各本部及びTOPPAN株式会社内のビジネスユニットごとに配置したBCP推進担当者と活動を行っております。
また、BCPにおけるサプライチェーンの重要性を鑑み、その強化を目的として、外部講師による取引先向けの勉強会を年1回開催しております。なお、セキュア系事業においては、お客さまからの信頼に応えるために、IS022301の認証を取得しており、継続的に体制の維持・強化に取り組んでおります。
④人権に関するリスク
(リスクの概要)
当社グループでは「人間尊重」の精神を基本に事業活動を行っており、人権を事業活動やサステナビリティの取り組みを推進するにあたり、最も重要なテーマであると捉えております。
しかしながら、セクシュアルハラスメントやパワーハラスメントをはじめとする人権問題が発生した場合には、職場環境の悪化にとどまらず、労災補償やブランド価値の毀損などが発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(主なリスク対応策)
当社グループでは、「人権方針」を2021年10月に制定するとともに、自社の行動規範である「行動指針」で、人格と個性の尊重、差別行為やハラスメント行為の禁止、児童労働・強制労働の禁止など、基本的人権を尊重することを定めております。従業員に対しては定期的にこれらの重要な当社グループ方針等を遵守するように教育プログラムを実行しております。また、「TOPPANグループ サステナブル調達ガイドライン」においても人権を重視する姿勢を明示し、サプライチェーン全体で人権に関する取り組みを推進しております。さらに、国内外グループ会社・サプライヤー等の当社グループを取り巻くステークホルダーへの調査・ヒアリングを通じて人権リスクの軽減・是正に向けた取り組みを行っております。また、取り組み内容については適切に情報開示を行い、一連の人権デューデリジェンスを実行しております。
推進体制としては、代表取締役社長を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」の下部に設置されている「コーポレートESGプロジェクト」における「人的資本ワーキンググループ」が人権尊重の取り組みを主管し、グループ全体への浸透を進め、あらゆる人権リスクに対する対応基盤の構築を目指してまいります。
また、ハラスメントに対しては、TOPPANグループ行動指針にハラスメント行為の禁止を定め、研修などを通じて徹底しております。また、総務部門を通じた各職場への啓発活動、各職場の行動指針推進リーダーを中心とした日常業務レベルでの浸透・徹底、各職場の管理職への教育、アンケートによる実態把握などを行っております。各種ハラスメントに関する相談体制を整備しており、内部通報制度「TOPPANグループ・ヘルプライン」にも通報することができるようにすることで、早期に発見し適切に対処する機能を果たしております。
さらに、労使で「ハラスメント防止協定」を締結しており、労使でハラスメントの問題を認識し、その行為の防止に当たるとともに、各事業所に労務相談の窓口を設け、ハラスメント相談員の資格を持った担当者が対応に当たるなど、労務トラブルの未然防止に努めております。
⑤グループ統制に関するリスク
(リスクの概要)
当社グループは、国内外に多くのグループ会社を持つことから、グループ統制が重要であると認識しております。そのため、財務報告に係る内部統制を含め、「内部統制システム構築の基本方針」に基づき、内部統制システムを整備・運用しておりますが、グループ会社が行った経営上の意思決定に際し、結果的に法令違反や巨額の損失が発生した場合には、当社グループの社会的信用を失墜し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(主なリスク対応策)
当社グループは、グループ会社の事業運営の独立性と自立性を尊重しつつ、グループ会社の取締役の職務執行の適正を確保するため、「関係会社管理規程」において、管理項目ごとに報告等の手続き方法を定め、報告を受けることとしております。
また、当社グループは、コンプライアンス基本規程として「TOPPANグループ行動指針」を定め、この周知徹底を図ることで従業員の職務執行の適法性を確保しております。そのために、当社法務本部コンプライアンス部を中心に、グループ会社の法務部門等と連携し、グループ全体の法令遵守と企業倫理の確立を図るとともに、国内では行動指針推進リーダー制度を導入し、各職場での浸透活動を展開しております。なお、2025年度においては、より効果的な浸透活動を行う観点から、各部門の部門長クラス全員を推進責任者とする新制度への見直しを実施いたしました。
海外においては、ガバナンス上必要な規程類や手続きを明確にした「オペレーティングガイドライン」を発行しております。このガイドラインは毎年見直しを行い、遵守状況の確認も実施しております。
さらに、当社の内部監査部門が、定期的に当社及びグループ会社における業務執行状況を監査し、その結果を代表取締役、取締役会、監査役会及びグループ会社の取締役等に直接報告しております。
⑥不祥事(重大な不正、不適切な行為等)、コンプライアンス違反(談合、贈賄、その他法的規制違反)に関するリスク
(リスクの概要)
当社グループは、国内外で多くの拠点を持ち、多種多様な業界にわたる多くの得意先と取引をしていることから、関連する法令や規制は多岐にわたっております。事業活動を行うにあたり、会社法、金融商品取引法、税法、独占禁止法、取適法、贈賄関連諸法などの法規制に従うほか、免許・届出・許認可等が必要とされるものもあります。万一、従業員による重大な不正や不適切な行為等の不祥事があった場合、あるいはコンプライアンス違反があった場合には、法令による処罰、損害賠償の請求だけでなく、社会的信用の失墜、得意先や取引先の離反などにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(主なリスク対応策)
当社グループは、従業員一人ひとりの遵法精神と企業倫理に基づく行動のあり方を示した「TOPPANグループ行動指針」を制定し、この行動指針の徹底こそがコンプライアンスの実践であると考えております。そこで、国内では行動指針推進リーダー制度を導入し、各職場の行動指針推進リーダーを中心として、日常業務レベルでの行動指針の浸透・徹底を図っております(2026年度より新制度へ移行)。海外においては、「オペレーティングガイドライン」を通じて、不祥事やコンプライアンス違反を防止するための具体的な手続きを海外子会社と共有しております。また、海外従業員のコンプライアンス意識向上を図るため、「ガバナンスニュースレター」を毎月配信し、不祥事やコンプライアンス違反のリスク低減に努めております。
また、談合・カルテル、取適法違反、贈賄などを防止するため、研修や監査を実施するなど、従業員のコンプライアンス意識向上のための施策を実施しております。
当社グループは、法令違反の早期発見と迅速かつ適切な対応を行うため、グループ共通の内部通報窓口を設置しております。なお、2025年度は、2026年12月施行予定の公益通報者保護法の改正に先立ち、内部通報に関する社内規程上で、通報妨害の禁止や通報対象者の拡大を含んだ改定を実施しております。
⑦ビジネス環境や他社との競争等、市場環境の変化に関するリスク
(リスクの概要)
当社を取り巻く市場環境は、為替変動や地政学リスク、社会のグローバル化や近年急激に進むAI等の情報技術の革新、ネットワーク化の進展のほか、地球環境保全などサステナブル意識の高まりなどにより大きく変化しております。これらの市場環境変化に対する施策が不十分である場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(主なリスク対応策)
既存印刷事業の需要が減少する中、グローバルで市場成長が見込める事業への転換や新事業の創出を進めるとともに、低収益事業に対する構造改革を強化していくことにより、事業ポートフォリオの変革を推進しております。具体的には、海外パッケージ事業において、グローバルでの競争優位確立に向けた供給体制の構築を進めております。グローバルセキュア事業においては、政府系ソリューションを中心に事業拡大に必要なプラットフォーム構築を進めております。半導体関連事業においては、需要増に応じた生産体制の構築を進めるとともに、次世代製品の事業化に向けた開発を推進しております。新事業においては、競争優位を持つテクノロジー・ビジネスモデルを核に、ヘルスケア、センサ関連などの領域で、事業化を推進してまいります。
⑧市場性のある有価証券の価格変動に関するリスク
(リスクの概要)
当社グループは、市場性のある有価証券を保有しております。従って、株式市場及び金利相場等の変動によっては、有価証券の時価に影響を与え、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(主なリスク対応策)
当社グループは、政策保有株式について資産効率向上を目的とし縮減する方針をとっており、中期経営計画においてその縮減目標を定めております。保有については、事業運営面と投資資産としての価値の両面から総合的に分析し、その保有の合理性について定期的に検証を行うとともに、保有先の財務状況等を把握することでリスクの低減に努めております。
また、その状況については取締役会に報告するとともに、保有意義の薄れた銘柄については売却の判断を行っております。
⑨外国為替相場の変動に関するリスク
(リスクの概要)
当社グループは、グローバルに事業活動を行っており、為替相場の変動は当社グループが現地で販売する製品の価格、現地生産品の製造・調達コスト、国内における販売価格にも影響を与えることが想定されます。また、海外での売上収益、費用、資産・負債等は、連結財務諸表を作成する際に円に換算されるため、結果として換算する時点での為替相場の変動に影響され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(主なリスク対応策)
当社グループでは、為替相場の変動について、リスク管理のガイドラインを制定し、グループ全体で為替リスクの軽減に努めております。事業の中で発生する為替変動リスクは取引の中で極力吸収することに努めるとともに、為替予約等のヘッジ手段も適宜活用しながら為替変動リスクを最小化することに努めております。
⑩提携や企業買収等、事業戦略やグループ戦略に関するリスク
(リスクの概要)
当社グループは、事業戦略やグループ戦略の実現に向け、他社との戦略的提携、合弁事業、投資を実施しており、将来におきましても、他の企業を買収する可能性があります。このような活動は、新技術の獲得、新製品の発売、新規市場参入のためには重要です。しかし、様々な要因により、提携関係を継続できない場合や、当初期待した効果を得られない場合など、事業戦略やグループ戦略を実現できない場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(主なリスク対応策)
当社グループは、各投資の実行に際しては、少額出資検討会、投資・契約検討会、経営会議等の承認プロセスを経て投資判断を行っており、出資等の実行後も定期的にモニタリングを実施しております。また、特に出資先がスタートアップ企業や海外の企業等の場合は、必要に応じて外部の調査機関も活用し、十分なデューデリジェンスを行った上で投資を実行しております。しかしながら、当初想定どおりの効果(回収)が得られないと判断された投資案件は、改善プランを策定し、改めてリスク等の精査に基づく挽回策を実施しておりますが、その上でなお成果が得られないと判断した場合は、事業戦略やグループ戦略の見直しを検討するとともに、株式売却や清算等もやむなく実施してまいります。こうしたケースは知見やノウハウを蓄積するための重要な機会であり、内容の精査・原因分析を通じて次の投資検討案件へのリスク低減と成功確率を高める活動へつなげてまいります。
⑪研究開発投資の損失等、製品の研究開発上のリスク
(リスクの概要)
当社グループの研究開発活動につきましては、「第2 事業の状況 6 研究開発活動」に記載のとおりであります。当社グループは、各事業分野の新商品開発をはじめ、コストダウン、品質ロスミス削減へ向けての研究開発、さらに産官学との連携を図りながら中長期の収益の柱となる新規事業の創出のための研究開発にも投資をしております。しかしながら、予測を超えた市場の変化、投資先・アライアンス先の業績悪化、事業化や上市のタイミングの遅れ、AI関連技術の急速な進化により研究開発中の製品・サービスの競争優位性が低下することなどにより、研究開発投資が十分な成果をもたらさなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(主なリスク対応策)
当社グループの研究開発活動の管理を担う技術開発本部を設置しております。技術開発本部では、グループの研究開発による新事業創出の確度向上を目的とし、事業化の蓋然性に応じた追加投資の優先性や要否判断による経営リソースの有効活用、グループ保有の情報やアセットの活用強化・促進を実施しております。さらに、追加投資対象の研究開発テーマに対し、定期的な進捗確認により抽出した課題をもとに、開発リソースの最適化を図っております。なお、AIに関する案件については、当社の「全社AI推進室」と連携の上、研究開発テーマにおけるAI活用の可能性及び競争優位性への影響を適宜検証し、必要に応じて開発方針及び経営リソース配分の見直しを行っております。
⑫事業の発展を支える人材確保等に関するリスク
(リスクの概要)
当社グループが将来にわたり事業を発展させていくためには、既存製品における高品質化と、高度な新技術導入による新製品・新サービスの開発が重要であると認識しております。とりわけ、急速に発展するAI技術の進展への適用並びに活用は重要な課題と認識しております。そのためには、高度な技術力・企画提案力・適応力を有した優れた人材が不可欠です。当社グループは計画的な人材の採用と育成に向けた教育に注力しておりますが、優秀な人材を確保または育成できなかった場合には、当社グループが将来にわたって成長し続けていくことができない可能性があります。
(主なリスク対応策)
当社グループでは、効果的な採用広報により、当社グループに関心を持つ人材の母集団形成を図るとともに、就業型インターンシップの導入、ジョブマッチング採用、コース別採用、リファラル採用、カムバック採用など、新卒採用と経験者採用の両面において様々な採用チャネルを構築し、幅広い領域の人材を採用しております。また、社内の人材開発プログラムを常に更新し、基礎的能力から実践的スキルまで一貫して習得する場を提供し、事業を牽引する人材を育成しているほか、人事処遇や働き方の改革により従業員のエンゲージメント向上に努めております。また、全社員に向けたAIリテラシーの向上に向けた実践教育や、AIエージェントの導入・活用による業務変革・改善を推進しております。さらに、タレントマネジメントシステムを導入し、成長事業への円滑な人材シフトやローテーションを実現させる基盤を構築することで、事業の発展を支える人材が、自身の強みを発揮し、活躍できる事業基盤の強化につなげてまいります。
⑬財務に関するリスク
(リスクの概要)
資金調達に関しては、事業活動の資金を営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入や社債の発行等により調達しております。資金需要の一部は、事業計画に基づき外部から調達する場合がありますが、金利情勢の大幅な変化や格付け機関による当社の債券格付けの引下げ等が生じた場合、資金調達コストの増加や必要十分な追加資金を調達することができない可能性があります。
棚卸資産に関しては、環境変化による需要の減少等で市場価格が大きく下落した場合や経年劣化した場合、棚卸資産の評価損が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
売上債権に関しては、多種多様な国・地域及び業界の得意先と取引をしておりますが、得意先の経営不振等により、多額の債権の回収が困難となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(主なリスク対応策)
資金調達に関しては、事業計画に基づく資金調達を円滑に遂行するため、資金調達手段と調達期間を適切に分散しております。金利上昇リスクに対しては、金利スワップ取引等を活用しリスクの低減を図っております。また、有事の際においても事業継続に必要な資金調達を可能とするため、格付けの維持にも資する健全な財務体質の維持・強化に努めております。さらに、金融市場の動向に関する最新の情報と事業環境の分析に基づき、資金計画の見直しを適時に行っております。
棚卸資産に関しては、営業部門、製造部門、管理部門が連携し、販売促進による回転効率の向上及び棚卸資産の品質と管理状況の定期的なチェックによる品質の保持を徹底することで、不良棚卸資産発生と長期在庫化のリスク回避に努めております。
売上債権に関しては、リスクマネジメントや与信管理に関する社内規程等に基づき、各国及び取引先ごとに与信限度額を設定するとともに、定期的な与信の見直しを行っております。加えて、回収遅延や信用不安が発生した場合には、迅速に債権保全策を講じ、貸倒リスクの回避に努めております。
⑭情報セキュリティに関するリスク
(リスクの概要)
当社グループでは、事業の一環として得意先から預託された機密情報や個人情報の収集・保管・運用を行っております。特に、BPO事業につきましては、政府・地方自治体や企業等のアウトソーシング需要の取り込みにより、取り扱う情報量が増加しております。また、当社グループが推進するDXにおきましては、データの収集・分析を通じた製品・サービスの提供をビジネスモデルとして実施しており、個人情報を含む情報の利活用を進めております。
DXを推進し、得意先の重要情報を取り扱う当社グループにとって、サイバー攻撃及び当社グループ社員もしくは業務の委託会社等の不正行為等による情報の不適切な取り扱いや情報漏洩の発生は、特に重大なリスクであると認識しております。ランサムウェア攻撃をはじめとして、最近ではあらゆるものがネットにつながる「IoT」やネットワーク機器の脆弱性をついたサイバー攻撃が急増し、攻撃手法も高度化・巧妙化しております。
また、生成AI技術の普及・進化を受け、生成AIやAIエージェントが組み込まれたシステム・機器の活用を当社グループにおいても積極的に推進しております。しかしながら、これらに対するサイバー攻撃により、情報漏洩や生成AIモデル(LLM)の改ざんによる不正な振る舞い、不正な指示を受けることでの遠隔操作やシステム停止などにつながる脅威が増大しております。
万一、サイバー攻撃や不正行為等により情報漏洩やデータの破壊・改ざん、システム停止、サービス停止などの被害が生じた場合には、当社グループの社会的評価が悪影響を受け、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(主なリスク対応策)
機密情報や個人情報を含む重要な情報については、厳重な情報セキュリティ管理体制により管理しております。具体的には、当社グループにおいては、「TOPPANグループ情報セキュリティ基本方針」のもと、国内外の法規制及び情報セキュリティに関する規格をもとにした規程を定め、法改正等に合わせた規程類の改定整備や、当社グループ各社のセキュリティ対策状況、成熟度の評価・改善指導を適宜行っております。また、従業員等に対しての定期教育による当該規程類の周知や、内部監査及び委託先監査による遵守状況の確認、改善指導も行っております。
外部からのサイバー攻撃等による情報漏洩やシステム停止に対する対策としては、端末の振る舞い検知や不正接続端末の遮断、ネットワーク監視、クラウド基盤統制等の技術的な対策の実施に加え、標的型攻撃メールや各種インシデントへの対応、開発部門や製造部門等の特定部門での対応力強化のための教育など、全従業員対象及び各職種・各階層に合わせた教育を実施し、教育、訓練・演習、診断・評価のサイクルを回しながら定着を図っております。
生成AIやAIエージェントの脅威に対しては、利用者向け・開発者向けガイドラインの策定や従業員教育を行うことでリスクが高い利用を抑制し、シャドーAI(未許可のAI利用)の検知・監視により情報漏洩や不正アクセスを防止いたします。
また、重要情報を取り扱うエリアを限定しかつ業務監視を行うなど漏洩対策を実装し、適宜強化・最適化を行っております。さらに当社グループのサービスの脆弱性の監視やサイバー脅威情報を収集・評価・分析し対策に反映させる運用体制を整備するとともに、インシデント対応のためのCSIRT機能(Computer Security Incident Response Team)である「TOPPAN-CERT」(当社グループ全体を対象)が関係機関等と連携してサイバーリスク低減に取り組んでまいります。
⑮製品、デジタルサービスの品質に関するリスク
(リスクの概要)
当社グループは、全ての製品及びデジタルサービスの提供において品質管理を最重要課題の1つと位置づけ、事故やクレームの未然防止に努めております。しかし、万一、重大な品質問題が発生した場合、事業に多大な影響を及ぼす可能性があります。
製品においては、安全性が損なわれた状態で市場に流出した場合、顧客と連携し自主回収(リコール)が必要となる可能性があります。この場合、多額の回収費用や賠償費用の発生に加え、社会的信用の失墜により、事業活動や業績に影響を及ぼす恐れがあります。
デジタルサービスにおいては、ITシステムの不具合、機器故障、または人的ミスなどによる機能不全が発生した場合、顧客と合意したレベルでサービスが提供できなくなる可能性があります。この場合も同様に、多額の賠償費用が生じるほか、社会的信用の失墜により、事業活動や業績に影響を及ぼす恐れがあります。
また、AI活用においては、製品、デジタルサービスともに、AI特有の不確実性やデータの偏りに起因する予期せぬ動作・事象などにより、安全性や信頼性を損なうリスクがあります。
(主なリスク対応策)
当社グループでは、「TOPPANグループ品質基本方針」に基づき、各事業において国際規格に準拠した品質マネジメントシステムを構築・運用し、品質管理の徹底と継続的改善を推進しております。
製品においては万一、重大な品質事故が発生した際には、製造本部品質保証センターが中心となり、原因究明と再発防止策を指導、全社展開を行う体制を整えております。また、特に高い安全性が求められる食品関連及びヘルスケア関連事業においては、当社が制定する「品質保証ガイドライン」及び「品質監査チェックシート」を用いた事前監査を実施し、独自の製造許可認定制度を採用することで、品質事故の未然防止を徹底しております。
デジタルサービスにおいては、当社グループ内で統一したルールを定め、当社のサービス品質統括室が中心となり、サービスのライフサイクル全体を通じて、品質やリスクの管理を徹底するとともに、継続的な改善を全社的に推進しております。
また、AI活用にあたり、「TOPPANグループAI倫理方針」に従い、データの妥当性検証や人による監視プロセスを組み込むことで、AI特有の誤作動やバイアス等のリスク最小化に努めております。
⑯サプライチェーンに関するリスク(原材料の供給問題、不適正な発注、取引先の不正行為等)
(リスクの概要)
当社グループは事業に必要な原材料・エネルギーの調達や、パートナー企業との協業・業務委託により製品・サービスを提供しております。これらの事業活動を安定的に継続するためには、当社グループのリスク対策を踏まえて、原材料やエネルギーを適正な価格で安定的に確保するとともに、サプライチェーン全体の安全性・信頼性を維持することが重要です。
しかしながら、当社グループのみならず、サプライチェーンにおいても、昨今の中東情勢に見られるように、戦争や紛争及び国家間対立をはじめとした地政学的リスクによる価格高騰や供給制限、エネルギー価格の高騰や物流の混乱、サイバー攻撃等による取引先のシステム障害・情報漏洩、さらには当社またはサプライチェーン上の企業におけるコンプライアンス違反や法令違反の発生等により、取引の停止、供給の遅延、事業活動の一時的な停滞等が生じる可能性があります。
これらの事象が発生した場合、原材料やエネルギーの安定的な調達や製品・サービスの提供に支障が生じるほか、社会的信用の低下や追加的な対応コストの発生等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(主なリスク対応策)
当社グループでは、原材料・エネルギーの安定調達及びサプライチェーンの信頼性確保に向け、サステナブル調達の取り組みを推進しております。具体的には、社会的要請や国際的な規範を踏まえ「TOPPANグループ サステナブル調達ガイドライン」を策定し、サプライヤー及び協力会社と共有するとともに、人権・労働・環境・腐敗防止などに関する取り組み状況の確認や対話を通じて、サプライチェーン全体での持続可能な調達体制の強化に努めております。
また、自然災害や社会情勢の変化等による供給途絶リスクに備え、サプライヤーや協力会社との連携による事業継続体制の確認や、重要な原材料・部材について複数の調達先を確保するなど、調達リスクの分散を図っております。エネルギー調達については、再生可能エネルギーの導入を推進するとともに、複数の供給元の確保等により安定的な調達体制の構築を進めております。
さらに、取引の透明性及び公正性の確保に向けて、サプライヤーや協力会社との継続的な対話を通じた課題把握を行うとともに、相談・通報窓口として「サプライヤーホットライン」を当社コーポレートウェブサイト上に設置しております。また、「パートナーシップ構築宣言」の社内外への周知に加え、取適法をはじめ取引関連法規に関する社内教育及び監査を通じた確認・是正活動を実施するなど、サプライヤーと協力会社との信頼関係の構築と健全な取引関係の維持に努めております。
加えて、サプライチェーンにおけるサイバーセキュリティやコンプライアンスに関するリスクへの対応として、社内規程の整備や教育・啓発活動の実施、サプライヤーや協力会社との協働によるリスク低減活動などを進め、サプライチェーン全体のリスク把握と管理体制の強化に取り組んでおります。これらの取り組みにより、事業環境の変化に適切に対応しつつ、安定的な事業運営の確保に努めております。
⑰労働安全衛生に関するリスク(火災、労災、労働法規違反、労務トラブル等)
(リスクの概要)
当社グループでは、従業員を会社の貴重な財産、すなわち「人財」と捉え、「企業は人なり」という理念のもと、従業員が「やる気」「元気」「本気」の3つの「気」を持つことで、従業員がそれぞれの力を十分に発揮することが大切であると考えております。それを実現するために、従業員の労働については、国の政策や法制度の動向を踏まえ、労働組合と協議しながら、様々な施策を展開しております。
また、「安全は全てに優先する」を第一義とする「安全衛生・防火基本方針」をグループ会社一丸となって、安全衛生・防火活動に取り組むべく、2025年10月に改定しております。
労働安全衛生において、労働法規違反により当局から行政処分などを受けた場合や、労務・安全衛生・防火の管理において不備があった場合は、当社グループの社会的評価に悪影響を与える可能性があります。
また、火災や労働災害が発生した場合、従業員や事業所の設備等が大きな被害を受け、その一部または全部の操業が中断し、生産及び出荷が遅延する可能性があり、損害を被った設備等の修復のために多額の費用が発生し、結果として、当社グループの事業活動、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(主なリスク対応策)
当社及び当社グループでは、従業員が心身ともに健康で、安心して能力を発揮できる職場環境の整備を経営の最優先事項の1つとして掲げ、昨今の多様化する労働リスクへの対応や、グローバルなサプライチェーンにおける社会的責任への期待に応えるべく、国際標準に基づいた客観的な評価・改善プロセス導入を目指し、2025年3月に労働安全衛生マネジメントシステムの国際規格であるIS045001の認証を4製造会社・4工場で取得、2026年3月には国内7製造会社・44工場へとその適用範囲を拡大いたしました。
日本国内の事業所においては、安全師範や安全推進担当者を配置し、安全意識の浸透を図るべく、リスクアセスメントなどの安全勉強会等を開催しております。また、安全に対する意識と危険に対する感受性の向上を目指すため、「挟まれ・巻き込まれ」や「発火・爆発」などを実際に体感することができる「安全道場」を国内外の主要製造拠点に開場しており、RST資格保持者による職長教育を中心とした階層別教育も行っております。
また、従業員の健康増進の観点から、健康保険組合と連携し、ヘルスアップ推進委員を中心に各拠点でヘルスアップ活動を推進しているほか、従業員の働きがいの向上に向け、「フレックス勤務制度」や「リモートワーク制度」による働き方改革を進め、従業員が自律的かつ効率的に業務を行える環境を整備しております。一方で、グループ全体での労働時間や年次休暇の取得状況を把握できる体制・システムを構築し、生産性向上による労働時間の短縮を目指すとともに、法令順守の体制を構築しております。
⑱特許権や著作権等の知的財産権を侵害するリスクまたは侵害されるリスク
(リスクの概要)
当社グループは、知的財産・無形資産を事業競争力の源泉となる重要な経営資産と位置づけ、マーケット志向と研究開発活動を一層密着させた知財戦略をもとにグローバルな視点での積極的な知財活動を展開しております。
しかしながら、当社グループの技術等が、見解の相違等により他者の知的財産権を侵害しているとされる可能性や訴訟に巻き込まれる可能性があります。また、他者が当社グループの知的財産を不正使用することを防止できない可能性や、侵害を防ぐための対応が成功しない可能性があります。さらに、当社グループは、お客さまに印刷物や商品パッケージのデザインを提案する業務において、著作物を日常的に取り扱っております。
また、近年では、当該提案業務において生成AIを用いることがあります。そのため、当社グループが取り扱う著作物の権利について、事前かつ十分に処理状況を確認できなかった等の理由により、他者の著作権を侵害しているとされる可能性や訴訟に巻き込まれる可能性があります。
(主なリスク対応策)
当社グループは、他者の知的財産権を尊重し、事業を行う際には侵害回避や予防策として、最新のAI技術を調査・分析に活用しながら適切な措置を講じます。特に、他者の知的財産権を継続的に調査・経過観察することにより、他者の知的財産権を侵害するリスクを未然に防止しております。当社グループは、各国における知的財産権に関する法律や規制を遵守するとともに、第三者による知的財産権への侵害行為に対しては、AIを用いたモニタリング等を通じて検知精度を高め、適切かつ正当な権利行使を行ってまいります。
また、知的財産に関する階層別の社内教育を定期的に実施して、他者の知的財産権の尊重とその重要性について社内に周知徹底しております。さらに、著作権教育についても、社内をはじめ、委託先である外部デザイナーに向けて定期的に実施し、事前かつ適切な著作権処理を徹底しております。
また、生成AIに関しては、利用ガイドラインを設け、社内に周知徹底することにより、適正な生成AIの利用を行っております。これらにより、他者の著作権を侵害するリスクを未然に防止してまいります。
⑲地政学に関するリスク
(リスクの概要)
当社グループは、グローバルに事業活動を行っており、今後も海外市場への事業拡大を重点戦略の1つとして展開いたします。事業展開する国や地域における政治及び経済面における不安定さは、当社グループの事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。昨今の中東情勢に見られるように、戦争や紛争及び国家間対立をはじめとした地政学リスクは近年特に高まりを見せており、先行き不透明感が増しております。加えて、そのような状況から派生した原材料やエネルギーの調達困難や価格高騰、輸出入規制の強化、資金決済への制限など、当社グループのビジネスにも影響が及んでおります。紛争の長期化や激化、新たな戦闘や抗争による事業停止や撤退など、さらなる影響を受ける可能性があります。
(主なリスク対応策)
情勢の変化を見ながら当社グループへの影響分析、評価を行い、特に重要な海外地域については綿密なBCP策定をするなどの対策を講じております。紛争等がビジネスに広範な影響を及ぼすと判断した場合には、原材料の調達状況や中期経営計画への影響度などの情報を即座に集約し、経営判断に直結させる体制を構築しております。
また平時より、事業を営む国、進出する国のカントリーリスク評価を行い、関連情報を継続的にモニタリングし、リスク変化に対してより柔軟に対処できる組織体制を整えております。このカントリーリスク評価の手続きでは、当社グループのリスクアペタイト基準が定められており、リスクの大きさに沿って、検討・対応すべき内容や事業進退の判断が、客観的なデータや情報をもとにできる仕組みとなっております。
万一、不測の事態が発生した場合には、日本政府(外務省)やアメリカ政府(国務省)などが発表する海外安全情報(渡航情報)や現地からの報告をもとに、全従業員の健康・安全確保の対策を直ちに講じ、場合によっては現地からの退避を速やかに実施してまいります。また同時に、サプライチェーンへの影響を極小化するよう、重要な原材料・部材やエネルギーについては、複数の調達先・供給元の確保等により、グループ全体で最適な事業環境を保てる施策を講じるとともに、内容の改善・見直しを継続してまいります。
(5) 新興リスク
当社グループは、「事業等のリスク」として認識しているリスクに加え、現時点ではその発生可能性や影響度が高くないものの、将来的に当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性のある新興リスク(Emerging Risks)についても、その動向を継続的に注視し、認識に努めております。現在認識している主な新興リスクは以下のとおりであります。
①米国における政策及び経済情勢の変化による影響
米国の自国優先の姿勢及び他国への厳しい姿勢は一段と強まっております。これまでの制裁措置にとどまらず、ベネズエラ、イランで発生した事象に見られるような直接的圧力も生じております。こうした不透明な地政学的リスクの拡大は、世界経済の不安定化を招く懸念があり、当社グループのグローバルな事業環境に深刻な影響を及ぼすリスクとして、重大な関心を持って注視しております。
また、中国に対しては極めて厳しい対応が継続されており、現地の製造業をはじめとする実体経済に多大な影響を与えていると認識しております。当社グループは、中国国内の拠点に大きく依存する事業構造ではありませんが、取引先の多くがサプライチェーンや販売において同国市場と深く関わっていること、さらに、経済安全保障の観点から米国による対中規制のさらなる強化及びそれに各国政府が追随する事態も想定されることから、その動向を注視してまいります。
これら不透明な外部環境に備え、関連情報の収集体制及びサプライチェーンにおけるリスク把握の強化を継続して進め、いかなる事態においても経営のレジリエンスを確保できる体制整備に努めてまいります。
②AI技術の発展と社会実装に伴う影響
当社グループでは、AI技術の急速な発展に伴う倫理的・法的課題やビジネスモデルの変容を早期から新興リスクとして認識し、グループ横断での対策を講じております。これまで「TOPPANグループAI倫理方針」の策定と役職員への教育、各事業部門での事業影響分析などを通じて、適切なガバナンス体制の整備・運用を続けてまいりました。
こうした対応が浸透する一方で、当社グループ内の各組織へもAIによる業務変革が浸透しており、その活用方法次第で、組織のレジリエンスや長期的な競争力に負の影響を及ぼすリスクが内在していると捉えております。AIのメリットを最大化しつつ、以下の新興リスクを適切に認識・コントロールすることで、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
業務の正確性と継続性:AI特有の誤情報(ハルシネーション)に起因する判断ミスや、社内基幹業務への過度な依存によるシステム障害時の事業継続リスク。
人的資本と組織力:AIに対する行き過ぎた依存が社員の思考プロセスや経験蓄積を阻害することで、人財育成が停滞し、不測の事態に臨機応変に対処できる組織の柔軟性が失われるリスク。
社会的責任の遂行:AI活用による必要以上の効率化により、地域雇用や人財開発といった社会的役割を果たす機会が損なわれ、中長期的な社会との共生に影響を及ぼすリスク。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(業績等の概要)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度の期首より、在外子会社等の収益及び費用は、決算日の直物為替相場により円貨に換算する方法から、期中平均為替相場により円貨に換算する方法に変更し、遡及適用後の前連結会計年度の数値との比較を行っております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当期における経営環境につきましては、地政学リスクの顕在化や世界的な物価の高止まり、為替変動の影響など、先行き不透明な状況が続きました。一方で、サステナブル意識の高まりに加え、AIやIoTをはじめとするデジタル技術の進展やそれに伴う半導体市場の成長などにより、市場機会のさらなる拡大が見込まれます。
このような環境の中で当社グループは、「Digital & Sustainable Transformation」をキーコンセプトに、社会やお客さま、TOPPANグループのビジネスを、デジタルを起点として変革させる「DX(Digital Transformation)」と、事業を通じた社会的課題の解決と持続可能性を重視した経営を目指す「SX(Sustainable Transformation)」を柱に、ワールドワイドに事業を展開いたしました。
以上の結果、当期の売上高は前期に比べ5.0%増の1兆8,050億円となりました。また、営業利益は21.1%減の671億円、経常利益は15.5%減の757億円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は28.1%減の648億円となりました。また、ROEは4.9%となりました。
一方で、本業での収益力を示す指標であるNon-GAAP営業利益は3.5%減の941億円、Non-GAAP当期純利益は5.9%増の712億円、Non-GAAP ROEは5.4%となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
a 情報コミュニケーション事業分野
デジタルビジネス関連では、顧客の業界特性に合わせたビジネス変革支援などを推進するマーケティングDXが増加したほか、セキュアビジネスでは、アフリカをはじめとするグローバルサウス諸国を含む政府系ID事業の拡大に加え、昨年1月に買収した政府系IDソリューション大手北欧企業のHID社の市民ID事業部門や、アジア全域でスマートカードソリューションを提供するタイ企業のDZ Card社の買収効果もあり、当事業全体で増収となりました。
BPO関連では、金融・行政分野を中心に案件を獲得したものの、前年度の一過性案件の反動減があり、減収となりました。
セキュアメディア関連では、データ・プリント・サービスなどが増加し、増収となりました。
コミュニケーションメディア関連では、出版・商業印刷が減少し、減収となりましたが、TOPPANクロレ株式会社に出版印刷事業を集約し、当事業の収益性を改善いたしました。また、ビジネスフォームの拠点再編など、当事業のさらなる構造改革を推進しております。
以上の結果、情報コミュニケーション事業分野の売上高は前期に比べ0.2%減の9,232億円、営業利益は1.1%減の450億円となりました。
b 生活・産業事業分野
パッケージ関連では、EUにてPPWR(包装・包装廃棄物規則)が2025年2月に発効されるなど環境対応包材へのシフトが本格化する中、バリアフィルム製造を含めたSXパッケージのグローバル供給体制を強化しております。海外では、食品向けなどのパッケージや、チェコ新工場が本格稼働し、モノマテリアル素材を活用した透明バリアフィルム「GL BARRIER」の販売が拡大したことに加え、SONOCO PRODUCTS COMPANYの軟包装事業や、高い環境性能を有するフィルムの製造販売を行うIrplast S.p.A.の買収効果もあり、増収となりました。国内においても、サステナブルブランド「SMARTS」のもと再生材使用フィルムを活用したSXパッケージなどが拡大し、当事業全体で増収となりました。
建装材関連では、海外は、欧米における化粧シートの拡販や、新興国市場の開拓を進め、国内も、環境配慮型化粧シートや空間演出ブランド「expace(エクスペース)」が拡大し、当事業全体で増収となりました。また、空間演出事業のさらなる拡大のため、2026年1月にオフィス設計・施工に実績を持つ株式会社アロワーズを買収いたしました。
以上の結果、生活・産業事業分野の売上高は前期に比べ31.4%増の7,230億円、営業利益は1.1%減の330億円となりました。
c エレクトロニクス事業分野
半導体関連では、AIをはじめとするデジタル技術の進展やそれに伴う半導体市場の成長を背景に、高密度半導体パッケージ基板のFC-BGAは先端品の認定を複数取得したほか、通信用途の需要が増加いたしました。さらなる競争力強化に向けては、技術開発や量産の新たな拠点である石川工場にて、次世代半導体パッケージのパイロットラインの立上げを進めております。また、先端半導体向けの大型・高多層なハイエンド製品に対応するため、FC-BGA基板の生産拠点である新潟工場に新たな製造ラインを構築し、稼働を開始いたしました。さらに、技術進化への貢献と新たなビジネス機会創出のため、日米混合コンソーシアム「US-JOINT」に参画し、米国における次世代半導体パッケージの評価プラットフォームの創成と最先端技術の開発を進めております。なお、テクセンドフォトマスク株式会社を持分法適用関連会社に移行した影響により、当事業全体で減収となりましたが、当影響を除くと増収となりました。
ディスプレイ関連では、反射防止フィルムの顧客の在庫適正化影響や、Giantplus Technology Co.,Ltd.を持分法適用関連会社に移行した影響もあり、減収となりました。
以上の結果、エレクトロニクス事業分野の売上高は前期に比べ34.2%減の1,863億円、営業利益は36.5%減の336億円となりました。
財政状態の状況は、次のとおりであります。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ430億円増加し2兆5,581億円となりました。これは現金及び預金が3,301億円減少したものの、無形固定資産のその他が1,127億円、のれんが814億円、受取手形、売掛金及び契約資産が387億円、投資有価証券が294億円、機械装置及び運搬具が284億円、商品及び製品が176億円、原材料及び貯蔵品が171億円、建物及び構築物が164億円、それぞれ増加したことなどによるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ516億円増加し1兆1,481億円となりました。これは短期借入金が1,876億円、未払法人税等が576億円、それぞれ減少したものの、長期借入金が1,403億円、社債が800億円、流動負債のその他に含まれる預り金が720億円、それぞれ増加したことなどによるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ85億円減少し1兆4,100億円となりました。これは自己株式が690億円減少し、為替換算調整勘定が354億円増加したものの、利益剰余金が567億円、非支配株主持分が521億円、それぞれ減少したことなどによるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ3,419億円減少し、4,111億円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益1,053億円に減価償却費等の非資金項目、営業活動に係る債権・債務の加減算を行った結果、861億円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却及び償還による収入があった一方、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得や設備投資などを行ったことから、3,821億円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行による収入があった一方、自己株式の取得や長期借入等の返済、配当金の支払などを行ったことから、289億円の支出となりました。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記金額は、販売価額によっており、セグメント間の取引につきましては相殺消去しております。
(2) 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記金額は、販売価額によっており、セグメント間の取引につきましては相殺消去しております。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引につきましては相殺消去しております。
2 相手先別販売実績につきましては、総販売実績に対する割合が10%以上の販売先はないため、記載を省略しております。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ、5.0%増の1兆8,050億円となりました。
売上原価は前期比5.7%増の1兆3,807億円、売上原価率は0.5ポイント増加して76.5%となりました。この結果、売上総利益は前期比2.6%増の4,242億円となりました。売上原価率の低減に向けては、引き続き組織のスリム化や生産の効率化、原材料調達の見直しなどに取り組んでまいります。
当期の販売費及び一般管理費は前期比8.8%増の3,571億円となりました。販管費率は19.8%で、前期の19.1%から0.7ポイント上昇しました。これは、新規連結によるのれん償却の増加などが主な要因となります。当社グループは、事業の高付加価値化と同時に、当社、事業部門それぞれで、人財マネジメント改革による適正配置の推進と、全社AI推進による間接部門の業務効率化・高度化を実施し、販管費率改善に注力いたします。
営業利益は前期比21.1%減の671億円となりました。売上高営業利益率は3.7%で、前期の4.9%から1.2ポイント減少しております。これは、当期の下期よりテクセンドフォトマスク株式会社を持分法適用関連会社に移行した影響が主な要因となります。当社グループは、本業の収益力を測る指標として営業利益を重視しており、その拡大に向けた施策を今後も積極的に講じる方針です。
なお、税金等調整前当期純利益は前期比43.1%減の1,053億円となりました。
以上の結果、非支配株主に帰属する当期純利益を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比28.1%減の648億円となり、1株当たり当期純利益は前期の298円62銭から227円07銭に減少いたしました。
利益率は、総資産当期純利益率(ROA)が前期の3.6%から2.6%へ、自己資本当期純利益率(ROE)が前期の6.7%から4.9%へ、それぞれ減少いたしました。
また、政策保有株式については売却を進めた結果、2026年3月末時点での連結純資産比率は12.3%となり、前中期経営計画の目標である15%未満を達成いたしました。今後も売却を進め、資産効率化に注力いたします。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
情報コミュニケーション事業分野の総資産は2,126億円(22.1%)増加し、1兆1,738億円となりました。生活・産業事業分野の総資産は3,831億円(69.5%)増加し、9,341億円となりました。エレクトロニクス事業分野の総資産は508億円(16.0%)減少し、2,669億円となりました。
なお、セグメント別の経営成績については「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金は主に製品製造に使用する原材料や部品の調達に費やされており、売上原価や販売費及び一般管理費に計上される財・サービスに対しても同様に費消されております。また、設備投資資金は、生産設備取得等生産体制の構築、情報システムの整備等に支出されております。
これらの必要資金は、主に手元のキャッシュと営業活動によるキャッシュ・フローから創出し、必要に応じて柔軟的かつ機動的に借入や社債発行等により調達しており、資産効率の向上と今後の持続的な成長を実現させるため、M&Aなどの事業投資を含む成長投資や構造改革等の投資財源へ充当してまいります。
また、当社グループは手元流動性残高から有利子負債を控除したネットキャッシュの水準を重視した資金管理を実施しており、必要な流動性資金は十分に確保しております。これらの資金をグループ内ファイナンスで有効に活用することにより、効率的な資金運用を図っております。
これらの方針により、持続的成長に向けた投資の強化、構造改革の推進及び安定的な株主還元のバランスをとり、財務健全性との両立を重視した運営を堅持してまいります。
5 【重要な契約等】
(1) 技術導入契約
(2) 技術供与契約
該当事項はありません。
(3) 技術導入契約の終了
該当事項はありません。
(4) 吸収合併契約
当社は、2025年3月13日開催の取締役会において、2026年4月1日を効力発生日として、TOPPAN株式会社を合併存続会社、TOPPANエッジ株式会社及びTOPPANデジタル株式会社を合併消滅会社とする吸収合併を行うことを決議し、2025年9月25日付で、これら当社の完全子会社において、当該吸収合併に係る吸収合併契約を締結いたしました。
詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりです。
6 【研究開発活動】
当社グループ共通の価値観である「TOPPAN's Purpose & Values」で示している「人を想う感性と心に響く技術で、多様な文化が息づく世界に。」を実現するべく、独自の「印刷テクノロジー」をベースに技術開発部門の戦略部門と総合研究所を中心に、事業会社の技術関連部門、知的財産部門及びグループ会社が連携して研究開発を進めております。
当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は26,788百万円であり、セグメントにおける主な研究開発とその成果は次のとおりであります。なお、研究開発費につきましては、当社の本社部門及び総合研究所で行っている基礎研究に係る費用を次の各セグメントに配分することができないため、研究開発費の総額のみを記載しております。
(1) 情報コミュニケーション事業分野
当社グループでは、社会や企業のデジタル革新を支援・推進するため、顧客のデジタル変革によるデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、業界横断で取り組みを進めております。
近年、自動同時通訳技術は、入力音声の適切なコントロールや翻訳精度向上、表示方式の工夫などにより進化し、展示会や国際会議をはじめとした、高い精度や専門性が必要な場面でのニーズが増加しております。その中で、TOPPAN株式会社ではイベントやセミナーなどで同時通訳化を行い、投影用自動同時通訳システム「LiveTra®」(※1)の基盤となる自動同時通訳エンジンを大規模言語モデル(LLM)に進化させた次世代自動同時通訳システムの開発に着手し、実用化に向けて検証を行いました。これにより、文脈を理解した翻訳、表現の自然さ、利用者指示による調整が可能となるなどの効果が期待でき、LLM翻訳の有用性を検証し、ビジネスや日常生活での多言語コミュニケーションのさらなる質向上や効率化を目指しております。
また、「デジタル行財政改革取りまとめ2025」(※2)によると、データ活用による産業・地域の変革、生活の質向上、効率化を目指した社会実装を目指すとされております。現在、行政機関や民間企業などで保有する文書や書類、史資料などの電子化やデータベース化が進んでおり、電子化されたコンテンツの管理が煩雑化しております。TOPPAN株式会社は、Webサイト、SNSなどのメディアとの自動連携や、配信情報の一元的な取り扱いが可能な情報発信ツールとして仮想統合データベース「Con:tegration®」を展開しております。しかしながら、情報発信の際に参照元となるデータベース内の異なる文書資料を横断的に参照・検索することが十分ではなく、担当者が個別に情報の確認・収集業務を行うなど、人手に依存した運用が課題となっておりました。そこで、本課題を解決すべく、AIエージェント機能を活用した電子化データに自動でキャプションを作成し分類する「Con:tegration® EDIT」と、LLMとRAGなどを活用し自律的かつ効率的に資料の検索ができる「Con:tegration® SEARCH」の2つの機能を新たに開発し実装いたしました。これにより、統合されている各種資料データの活用が広がり、情報発信業務で扱っている各種メディアへの配信情報に加えて、文書や史資料などのアーカイブデータも含めた統合的な管理・運用を可能としております。
このほか、世界的にデジタル取引が急増する中、組織の認証と確認をオンラインで自動化するニーズが高まり、取引主体識別子(LEI)に紐づいたデジタル証明書(vLEI)を導入する検討が進んでおります。日本でもアンチマネーロンダリングの観点からLEI関連法令が施行されたほか、デジタル通貨での国際送金の際の実在性確認手段としてvLEIが注目を浴びつつあります。また、産業分野でのvLEI活用に日本の各政府機関も注目しており、経済安全保障の観点からグローバルで厳格なサプライチェーン管理が要求される半導体やネットワーク機器の業界などでの活用検討がされております。この状況下で、TOPPANエッジ株式会社(現 TOPPAN株式会社)は、長年にわたり金融業界からバックオフィス業務を受託しているなどの経験より業務処理ノウハウや高度なセキュリティ運用レベルとID関連のデジタル技術の蓄積を活かし、非営利財団法人Global Legal Entity Identifier Foundation(GLEIF、本部:スイス バーゼル)の求める国際基準を満たすvLEIの発行審査・運用体制を構築し、日本で初めてvLEI発行機関として認定を受けvLEI発行サービス「vLEI-Gateway™」の提供を開始いたします。同時に、「BRPコンソーシアム事業所デジタル証明研究開発ワーキンググループ」(※3)が行う実機検証に採用されました。この検証では、半導体業界の事業所サプライチェーン管理において、事業所に資格証明(VC)を発行する際の法人情報の取得や、その法人の実在性の確認・審査を、vLEIを通じて行うことで、申請情報の簡略化やVC利用者の真正性の証明を目指しております。
また、量子コンピュータが実用化されることで、インターネット上のサービス暗号技術である公開鍵暗号(※4)が容易に解読される可能性が長年指摘されております。このような将来的な脅威に備え、米国政府機関の国立標準技術研究所(NIST)が耐量子計算機暗号(Post-Quantum Cryptography、PQC)の標準化を推進するなどのセキュリティ対策が加速しております。特に、長期間利用されるIoT機器においては、暗号鍵や証明書の盗聴・改ざん、さらに将来的に行われるハーベスト攻撃(※5)といった潜在的な脅威から、長期間のセキュリティを確保することが急務となっております。こうしたセキュリティ環境の変化に対応するため、TOPPANデジタル株式会社(現 TOPPAN株式会社)は、これまでPQCに対応したICカードシステム開発や通信環境の実証などのノウハウ・知見を活かし、自社製品であるセキュアエレメント「Edge Safe®」(※6)とIoT機器とクラウドの安全な通信を実現する「セキュアアクティベートサービス®」(※7)に対し、IoT機器の認証から通信までを保護するPQC対応の実装を行い、量子コンピュータ時代を見据えたIoT機器の長期的なセキュリティの確保と、移行リスクを抑えた早期PQC対応を実現いたします。
(2) 生活・産業事業分野
当社グループでは、脱炭素社会や循環型社会の実現に向け、環境配慮型のSX商材やサービスを積極的に展開しております。中でも、サステナブルブランド「SMARTS™(スマーツ)(※8)」のもと、社会課題に対応したパッケージの開発を推進しております。
近年の世界的な地球環境保全に対する意識の高まりを受け、TOPPAN株式会社は、特に成長を続ける軟包装を主なターゲットにフィルム製造からバリア加工、パッケージ製造におけるグローバル供給体制を構築し、サプライチェーン全体のリソースを一気通貫で保有することで、サステナブルパッケージの技術力やコストパフォーマンスの向上への取り組みを強化しております。近年、環境先進地域である欧州を中心に、リサイクル適性に優れたモノマテリアル(単一素材)によるサステナブルパッケージに対するニーズが高まっております。
その中で、環境と安全性に配慮した製造方法である水性フレキソ印刷(※9)とノンソルベントラミネート(※10)を活用したレトルト殺菌・電子レンジ対応パッケージが、レンジアップ時の耐性を考慮し仕様を工夫することで2026年3月に株式会社ニップンの「オーマイ 2人前 パスタソース」に採用され、国内初の製品化を実現いたしました。これにより、一般的なアルミ仕様パウチ(グラビア印刷、ドライラミネーション)から本パウチに切り替えることで、脱アルミ化と電子レンジ対応を実現するとともに、一般的なアルミ仕様パウチと比較してもパッケージ製造時のCO2排出量を約21%(※11)削減しております。
さらなるサステナブルパッケージの供給拡大に向け、医療医薬業界で課題となっている医薬品包装の脱アルミ化やモノマテリアル化に着目し、当社は、旭化成株式会社が保有するPTP(※12)脆性フタ材の特許技術を譲受いたしました。これにより良好なプッシュスルー性(錠剤やカプセルなどの薬剤の押し出しやすさ)やバリア性などの機能を維持しつつ、環境負荷を低減する次世代のPTP包装への本格参入を実現してまいります。
一方、今まで培った建装材技術とデジタルトランスフォーメーション(DX)により、かつてない「体験」を提供すると同時に、景観への影響を配慮した循環型社会の実現に向けた商材を新市場へも展開しております。
こうした中、木目などの天然素材を表現した化粧シートにおいては、近年、絵柄としてのリアルさだけでなく、その質感の再現が求められておりますが、従来の表面コーティングによるテクスチャー表現(グロスマット)では、繰り返しの摩擦による絵柄意匠の消失を完全に抑えることが難しく、床用途への展開ができませんでした。そこで、独自のエンボス凹凸表現により、天然素材の質感を再現し、床材としても使用可能な耐久性を備える床用化粧シート「Fapex ®(フェイペックス)リアル」を業界で初めて実現いたしました。本商材は、マンション等の室内ドアや収納・内装部材として高い支持を得ている「Fapex ®」のフローリング用の上級グレード品として、天然素材の質感と本物のような深みのある表情を再現した化粧シートとして開発し、建材メーカー・ハウジングメーカー・マンションデベロッパー向けにサンプル提供を開始しております。
また、持続可能な社会の実現に向け期待が寄せられている太陽光パネルは、近年様々な場所への設置が進んでおりますが、無機質なパネル表面による景観への影響や建物などの外観を損なうと同時に、パネル表面が光を反射することによる眩しさが、周囲の生活環境に悪影響を及ぼすとの課題がありました。これを解決すべく、太陽光発電パネルの表面加飾に使用できる太陽光発電向け透過加飾フィルム「ダブルビュー®フィルム」の開発を行い、2026年度中の量産化を目指しております。
(3) エレクトロニクス事業分野
当社グループでは、これまで独自に培ってきた技術力を基盤として、多様化するニーズに対応した独創的なキーデバイスを供給することで事業価値の最大化を図っております。
次世代半導体では、高密度化を実現するために、パッケージ基板の大型化やチップレット(※13)化が進んでおります。チップレット構造の実現には、チップとパッケージ基板を接続するインターポーザー(※14)と呼ばれる中間基板が不可欠ですが、現在主流のシリコンインターポーザーは大型化に課題があるため、シリコンに代わる材料として大型ガラス基板をベースとしたインターポーザー技術の確立が期待されております。そこで、次世代半導体パッケージの研究開発を進めるためのパイロットラインを石川工場に導入し、2026年7月からの稼働開始を目指しております。本パイロットラインで行う研究開発のうち有機RDLインターポーザーの開発について、NEDOが公募した「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先端半導体製造技術の開発(助成)」に採択されました。TOPPAN株式会社は今後、ガラスコア、ガラスインターポーザー、有機RDLインターポーザーの製造技術開発を加速させ、大容量データ伝送と低消費電力化の同時実現を目指しております。
(4) その他(新事業)
当社グループは、事業ポートフォリオ変革を実現するため、技術戦略と総合研究所を有する技術開発部門が事業開発部門、知的財産部門及びグループ会社と緊密に連携し、ヘルスケア分野、環境・エネルギー分野など成長領域における研究開発を推進しております。また、継続的に競争力を生み出すため基盤技術の強化に注力しております。
近年主流となりつつあるがん免疫療法は、難治性固形がんが形成する強固なバリアによって効果が限定的になることが最大の課題でした。当社が開発した3D細胞培養技術「invivoid®」で難治性がんのバリアを体外で再現した3Dモデルを構築し、薬剤探索を行った結果、バリアを破壊し、免疫細胞によるがん細胞への攻撃力を大幅に高める「薬剤候補」の特定に成功いたしました。本結果は2025年10月15日国際科学誌「Acta Biomaterialia」(※15)に掲載され、難治性がんに対する革新的な創薬研究ひいては創薬支援事業への貢献が期待されております。
また、日本において増加傾向である乳がんの化学療法は、高い治療効果を持つ一方で、吐き気や脱毛、白血球の減少などの副作用もあります。そこで、最新の知見を加味した専門的な治療を行っている山形大学と医療情報分析・提供サービス「DATuM IDEA®」を提供している当社は共同研究の中で、医療ビッグデータを用いて薬剤の投与状況や治療内容に基づく治療実態の解析を行いました。その結果、抗がん剤の副作用により好中球(※16)数が減少し、感染症にかかりやすい状態の患者が多いグループがあることが分かり、本結果は2025年10月27日国際科学誌「Japanese Journal of Clinical Oncology」に掲載されました(※17)。今回の解析結果をもとに、これまで有害事象のリスクが中・低と見なされていた一部の化学療法レジメンにおいても、好中球減少の予防薬を適切に投与することの重要性が示唆されました。このことから、リスク評価に基づいた予防的介入が、重篤な副作用の回避につながる可能性があります。
このほか、温室効果ガス削減を目的として、工場などからの排ガスやプロセスガスに含まれるCO2を分離回収する技術が注目され、IEA NZEシナリオ(※18)ではCO2を分離回収する技術は必須の技術と捉えられております。当社と株式会社OOYOOは、世界最先端のCO2分離膜(※19)の技術と表面加工技術・製造ノウハウを融合させた高性能なCO2分離膜の量産化技術を開発いたしました。両社は2025年10月より、この分離膜を搭載したCO2分離回収装置(回収量 100kg/日)による共同実証実験を開始しており、2030年までのCO2分離膜事業の開始を目指しております。
また、量子コンピュータは化学・材料分野において、ミクロな電子の振る舞い(※20)を計算することで、計算の高精度化や、新規材料の開発ができると期待されております。当社は、2023年から大阪大学量子情報・量子生命研究センター(QIQB)と共同で、量子コンピュータを活用した材料開発のための新たな計算手法を研究しております。その成果として、国産量子コンピュータ初号機「叡」を化学分野に応用した初の研究実績として計算手法「QSCI-AFQMC」(※21)に関する論文を公表いたしました。さらに、この研究で開発した最新の計算手法「DOCI-QSCI-AFQMC」(※22)を有機化合物の化学反応計算へ適用した結果、量子ビット数や計算負荷を大きく低減しつつ、従来の古典高精度計算では信頼性が不十分な系に対しても妥当なエネルギーを算出できました。本研究成果を活用し、当社グループの半導体やディスプレイ関連部材、パッケージ、建装材製品などの材料開発・評価プロセスの変革とスピードアップ、材料の研究開発DXを推進いたします。
(※1)LiveTra®
投影用自動同時通訳システム。
(※2)2025年6月13日デジタル行財政改革会議決定より。
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digital_gyozaikaikaku/index.html
(※3)BRPコンソーシアム事業所デジタル証明研究開発ワーキンググループ
半導体製造、ICT機器導入といった実際のサプライチェーンを担うユーザーや団体と連携し、国際的なルール作り、システム基盤構築、運営管理機関整備等の検討を進めているワーキンググループ。
(※4)公開鍵暗号
データの暗号化やデジタル署名に使用される、ペアになる2つの鍵(公開鍵と秘密鍵)を用いた暗号方式。現行のアルゴリズムはRSA方式やECDSA方式などがある。
(※5)ハーベスト攻撃
「今、暗号化された通信データを盗聴・蓄積(収集)しておき、将来的に高性能な量子コンピュータが登場した際に解読を行う」攻撃手法。
(※6)Edge Safe®
IoT機器内に組み込み、暗号鍵を物理的に守るセキュリティチップ(セキュアエレメント)。一般的なメモリと異なり、強固な金庫の役割を果たし、盗難・分解された際でも、内部の重要な鍵情報を守り抜き、不正操作を防止するもの。
(※7)セキュアアクティベートサービス®
IoT機器がクラウドへ接続する際に、機器の正当性を証明する「デジタル身分証(電子証明書)」を発行・管理する基盤。スマート家電や医療機器がメーカーのクラウドサーバーに接続する際、偽物の機器によるなりすましを防ぐための「デジタル身分証」を発行するもの。
(※8)SMARTS™
パッケージを起点とした当社グループのサステナブルブランド。パッケージで培った技術・ノウハウに、マーケティング・DX・BPOなどのリソースを掛け合わせ、バリューチェーンに沿った最適な選択肢を提供し、多彩なソリューションにより持続可能な社会の実現に貢献する。
(※9)水性フレキソ印刷
水性インキを使用し安全性と環境に配慮した印刷方法。水性インキは有機溶剤の使用を抑え、CO2の排出量を削減するとともに、揮発性有機化合物(VOC)排出量も低減する。
(※10)ノンソルベントラミネート
有機溶剤を使わないラミネート方式。有機溶剤を使用しないため、CO2の排出量を削減するとともに、揮発性有機化合物(VOC)排出量も低減する。
(※11)TOPPAN株式会社による、一般的なアルミ仕様パウチと本パウチの比較算出による。CO2排出量の算定範囲はパッケージに関わる①原料の調達・製造、②製造、③輸送、④リサイクル・廃棄。
(※12)PTP
錠剤やカプセルなどをプラスチックシートと、アルミ箔やフィルムで挟む、薬剤を包装する手法。
(※13)チップレット
大規模な回路を複数の小型チップに分割し、1つのパッケージに収める技術。
(※14)インターポーザー
貫通電極によって表裏の回路を電気的に接続する中間基板。
(※15)論文掲載
掲載誌:Acta Biomaterialia
タイトル:Engineering a multilayered 3D stromal barrier model for quantitative analysis of T cell infiltration and cytotoxicity
著者: 森村 吏惟、名田 イサナ、水江 由佳、篠崎 英司、藤田 直也、片山 量平、松﨑 典弥、廣橋 良彦★、北野 史朗★、鳥越 俊彦(★責任著者)
(※16)好中球
白血球の一種で、細菌や真菌感染から体を守る主要な防御機構。
(※17)論文掲載
掲載誌:Japanese Journal of Clinical Oncology
タイトル:Real-world outcomes of anthracycline and taxane-based perioperative breast cancer therapy using theJapaneseelectronicmedicalrecorddatabase
著者:河合 賢朗★、風戸 知子、清﨑 若菜、松浦 繁、元井 冬彦(★責任著者)
(※18)IEA NZEシナリオ
国際エネルギー機関(IEA)が作成した、2050年までのエネルギー転換経路を描くシナリオ分析。
(※19)CO2分離膜
株式会社OOYOOが、独自技術により開発したCO2/N2分離膜。株式会社OOYOOは、革新的なCO2分離膜の開発を続けている。
(※20)振る舞い
「量子重ね合わせ」や「量子もつれ」といった、量子特有の性質や現象を引き起こす、量子力学に従った挙動。
(※21)QSCI-AFQMC
量子コンピュータを分子の重要な電子配置を特定するステップで活用し、量子モンテカルロ法の確率的なサンプリングによってエネルギーや物理量を統計的に推定することでスケーラブルな計算が可能とする手法。
プレプリント論文:"Auxiliary-field quantum Monte Carlo method with quantum selected configuration interaction"
(※22)DOCI-QSCI-AFQMC
DOCI(Doubly Occupied Configuration Interaction)に基づき、量子コンピュータで扱う電子状態を二重占有配置に限定することで、量子ビット数と計算負荷を抑えながらエネルギー評価を可能にした量子古典ハイブリッドアルゴリズム。
プレプリント論文:"Doubling the size of quantum selected configuration interaction based on seniority-zero space and its application to QC-QSCI-AFQMC"
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当社グループ(当社及び連結子会社)は、今後の成長が見込まれる事業分野の生産能力の増強と省力化、合理化及び製品の品質向上に重点を置き、当連結会計年度において1,197億円の設備投資(無形固定資産を含む)を実施いたしました。
当連結会計年度の設備投資等をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
(1) 情報コミュニケーション事業分野
当連結会計年度における設備投資等の金額は256億円であり、主な内容は次のとおりであります。
①セキュアビジネスのグローバル展開に向けた製造拠点拡充や国内の生産設備更新を実施いたしました。
②情報系印刷事業においては、生産体制の再編に伴う投資を行いました。
(2) 生活・産業事業分野
当連結会計年度における設備投資等の金額は463億円であり、主な内容は次のとおりであります。
①国内において需要拡大が見込まれる軟包装フィルムの生産体制強化に向けた新工場の建設や、環境配慮型(SX)パッケージ向けの生産設備の導入を行いました。
②海外においてはパッケージ及び建装材のグローバルな供給体制の拡充を継続して実施いたしました。
(3) エレクトロニクス事業分野
当連結会計年度における設備投資等の金額は337億円であり、主な内容は次のとおりであります。
・AI市場の拡大などで需要が高まる高密度半導体パッケージ基板(FC-BGA)の生産体制増強を進めるとともに、次世代半導体パッケージの研究開発に向けたパイロットラインの導入を行いました。
(4) 全社(共通)
当連結会計年度における設備投資等の金額は140億円であり、主な内容は次のとおりであります。
・グループ経営基盤のさらなる強化に向け、人事や生産などの基幹システムの導入に加え、事業活動を支える拠点の整備を進めました。
当連結会計年度における除売却損の金額は33億円であり、主な内容は次のとおりであります。
・当社グループ(当社及び連結子会社)は、製造拠点の再構築に伴う設備の除却や建物の除却を行いました。
2 【主要な設備の状況】
当社グループ(当社及び連結子会社)における主要な設備は次のとおりであります。
(1) 提出会社
(2026年3月31日現在)
(2) 国内子会社
(2026年3月31日現在)
(3) 在外子会社
(2026年3月31日現在)
(注) 1 帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品、使用権資産及び建設仮勘定の合計です。
2 土地の[ ]内は、賃借中の面積で外数です。
3 従業員数は、就業人員数であり、臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。
4 連結子会社に全部または主要部分を賃貸している物件です。
5 現在休止中の主要な設備はありません。
6 上記の他、連結会社以外へ賃借している設備の内容は、下記のとおりであります。
3 【設備の新設、除却等の計画】
当社グループ(当社及び連結子会社)における重要な設備の新設、除却等の計画は次のとおりであります。
(1) 重要な設備の新設等
(2) 重要な設備の除却等
該当事項はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注)自己株式の消却による減少であります。
(5) 【所有者別状況】
(2026年3月31日現在)
(注) 1 自己株式9,276,869株は、「個人その他」に92,768単元、「単元未満株式の状況」に69株含まれております。
2 「単元未満株式の状況」欄には、株式会社証券保管振替機構名義の株式が、50株含まれております。
3 「金融機関」欄には、株式付与ESOP信託が保有する当社株式18,856単元が含まれております。
(6) 【大株主の状況】
(2026年3月31日現在)
(注) 1 当社が当期末において保有している自己株式9,276千株については、上記の表中から除いております。
2 上記の発行済株式より除く自己株式には、株式付与ESOP信託が保有する当社株式は含まれておりません。
3 日本マスタートラスト信託銀行株式会社信託口及び株式会社日本カストディ銀行信託口の所有株式数は、
全て信託業務に係るものであります。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
(2026年3月31日現在)
(注) 1 「単元未満株式」欄には、株式会社証券保管振替機構名義の株式が50株含まれております。
2 「単元未満株式」欄には、当社所有の自己保有株式が69株含まれております。
3 「完全議決権株式(その他)」欄には、株式付与ESOP信託が保有する当社株式1,885,600株が含まれております。
② 【自己株式等】
(2026年3月31日現在)
(注) 株式付与ESOP信託が保有する当社株式は、上記自己保有株式に含まれておりません。
(8) 【役員・従業員株式所有制度の内容】
(株式付与ESOP信託)
①本制度の概要
当社は、2023年11月13日開催の取締役会の決議に基づき、当社及び当社子会社3社(TOPPAN株式会社、TOPPANデジタル株式会社及びTOPPANエッジ株式会社)の本雇社員(以下「対象従業員」という。)を対象とした従業員インセンティブ・プランである「株式付与ESOP信託」を導入しております。本制度は、株式付与ESOP信託が取得した当社株式及び当社株式の換価処分金相当額の金銭を、あらかじめ定めた株式交付規定に基づき、一定の要件を充足する対象従業員に交付及び給付するものです。
なお、2026年5月21日に当社ホームページでも公表いたしましたとおり、所定の業績条件を達成したことから、対象従業員に対し、ESOP信託が所有する当社株式を交付いたします。
②従業員に取得させる予定の株式の総数
2026年3月31日時点で、株式付与ESOP信託(日本マスタートラスト信託銀行株式会社)が当社株式1,885,600株を取得しております。
③本制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
対象従業員のうち、受益者要件を充足する者
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
会社法第155条第3号による取得
(注) 1 上記取締役会において、取得の方法は投資一任方式による市場買付けとすることを決議しております。
2 上記取締役会決議に基づく自己株式の取得は、2026年3月24日の取得をもって終了しております。
会社法第155条第3号による取得
(注) 1 上記取締役会において、取得の方法は投資一任方式による市場買付けとすることを決議しております。
2 当期間における取得自己株式及び提出日現在の未行使割合には、2026年6月1日からこの有価証券報告書
提出日までの取得株式数は含まれておりません。
(3) 【株主総会決議または取締役会決議に基づかないものの内容】
会社法第155条第7号による取得
(注) 当期間における取得自己株式には、2026年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取請求による株式数は含まれておりません。
会社法第155条第13号による取得
(注) 1 譲渡制限付株式報酬制度における無償取得によるものであります。
2 当期間における取得自己株式には、2026年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの無償取得による株式数は含まれておりません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注) 1 当期間における「その他(単元未満株式の買増請求)」には、2026年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買増請求による株式数は含まれておりません。
2 当期間における「保有自己株式数」には、2026年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取請求及び単元未満株式の買増請求による株式数は含まれておりません。
3 「保有自己株式数」には、株式付与ESOP信託が保有する当社株式を含めておりません。
3 【配当政策】
当社は、株主各位への機動的な利益還元ができるよう、剰余金の配当等の決定を取締役会の決議によって行うこととしております。また、毎年3月31日を基準日として期末配当を、毎年9月30日を基準日として中間配当を、この他基準日を定めて剰余金の配当を行うことができる旨を定款に定めております。
株主還元方針につきましては、各期の連結業績、配当性向、手元資金の状況、内部留保、今後の投資計画等を総合的に勘案した上で、安定的な配当に加え機動的な自己株式の取得により、連結総還元性向30%以上を目安に利益還元を行ってまいります。
この方針のもと、第180期の期末配当につきましては、2026年5月28日の取締役会において1株につき普通配当30円と決議いたしました。これにより中間配当(1株当たり28円)と合わせて、第180期の1株当たり配当金は58円となりました。その結果、自己株式の取得も考慮した当期の連結総還元性向は72.0%となりました。
なお、当社は2026年5月14日に、2026年5月15日から2027年5月14日を取得期間とした最大500億円の自己株式の取得を公表いたしました。
第180期の剰余金の配当は以下のとおりであります。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方は、以下のとおりとしております。
Ⅰ 株主の権利・平等性の確保
当社は、株主の権利を尊重し、株主の平等性を確保するとともに株主の適切な権利行使に係る環境整備に努める。
Ⅱ ステークホルダーとの協働
当社は、株主、株主以外の顧客企業、生活者、取引先、社会・地域社会、従業員をステークホルダーと認識し、ステークホルダーとの適切な協働に努め、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の創出を図る。
Ⅲ 適切な情報開示と透明性の確保
当社は、当社のディスクロージャーポリシーに従い、法令に基づく開示を適切に行うとともに、当開示以外の情報も主体的に発信し、透明性の確保に努める。
Ⅳ 取締役会等の責務
当社は、透明・公正かつ機動的な意思決定を行うため、取締役会の役割・責務の適切な遂行に努める。
V 株主との対話
当社は、持続的な成長の方向性を決算説明会等で示し、株主との建設的な対話に努めるとともに、株主との建設的な対話を促進するための体制整備や株主構造の把握に努める。
② 企業統治の体制の概要
当社は、監査役会設置会社の形態を採用しております。
取締役会は、株主の負託を受けた機関として、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めるとともに、経営の重要な意思決定及び各取締役の職務執行を監督しております。
監査役及びその過半数を独立社外監査役で構成する監査役会は、経営から独立した立場から取締役の職務執行を監査しております。
また、取締役の指名・報酬の決定プロセス及びその内容について、透明性・客観性の一層の向上を図るため、「指名・報酬に関する諮問委員会」を設置しております。
さらに、業務執行の責任者としての権限・責任を明確化する観点から、執行役員制度を採用しております。
加えて、公正なグループ経営を推進するために策定した「関係会社管理規程」及び「海外版関係会社管理規程」に基づき、当社グループ内で互いに連携をとりながら連結経営を実施し、当社グループ全体の価値最大化を目指したガバナンスを展開しております。
(イ) 取締役・取締役会・各種会議(株主総会・経営会議)
当社の取締役は、2026年3月31日現在、15名以内とし、その選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を定款で定めております。
当社の取締役会は、2026年3月31日現在、取締役10名で構成されており、提出日現在においても構成に変更はありません。なお、当社は、2026年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役9名選任の件」を提案しており、当該等議案が承認可決されますと、取締役9名(うち社外取締役4名)となる予定です。
また、2016年4月27日の取締役会の決議によって、経営環境の変化に迅速かつ的確に対応できる機動的な経営体制を構築するとともに、業務執行の責任者としての権限・責任の一層の明確化を図る観点から執行役員制度を導入しております。提出日現在においては、取締役を兼務する執行役員に加え、18名が取締役を兼務しない執行役員に就任しております。
当社は、原則として月に1回の定例取締役会を開催し、取締役会規則に基づいた意思決定を行うとともに、各取締役からの報告を受け、その業務執行について監督しております。なお、案件の緊急性を考慮し、必要に応じて定例取締役会に加え、臨時取締役会を開催しております。当事業年度においては、合計19回の取締役会を開催しました。個々の役員の出席状況については次のとおりであります。
(注)代表取締役専務執行役員大矢諭氏及び社外取締役向井千秋氏が、2025年6月27日に就任した後に開催された取締役会は14回であります。
当事業年度の取締役会は、取締役会規則に基づき、グループの持続的成長に向けたポートフォリオ転換とガバナンスの高度化について活発な議論を行いました。特に、米国や中国、アフリカ等でのグローバル展開や、次世代半導体パッケージ等の成長領域への経営資源の最適配分に関し、事業リスクや投資回収の妥当性を厳格に審議しました。また、2026年4月の3事業会社統合を踏まえ、収益の見える化を目的としたビジネスユニット(BU)制への移行や、実力主義を深化させる人事制度の刷新、不採算事業の撤退・再編方針について、多様な専門性を持つ社外取締役を交え深度ある検証を重ねました。リスク管理面では、海外子会社の不正防止や情報セキュリティ対策の強化、カントリーリスク管理手法の改定を議決し、グループ統治の実効性を高めました。サステナビリティに関しては、環境目標の進捗管理やSX(Sustainable Transformation)設備の導入を積極的に推進し、社会的価値と経済的価値の両立を図っております。このほか、重要な業務執行状況を適時把握し、経営の透明性と監督機能のさらなる強化に努めました。
運営にあたっては、十分な質疑応答時間を確保しており、当事業年度は開催回数19回、平均出席率98.9%、平均開催時間2時間14分/回、平均議案数11.6件/回となっております。また、毎回の取締役会に際して、議題の概要やポイントを事務局より社外取締役へ事前に説明しており、事前にいただいた質問事項や意見を踏まえ、取締役会審議の活性化を図っております。取締役会とは別に、社外取締役、社外監査役と当社代表取締役との「意見交換会」を開催し、独立した客観的な立場から経営諸課題に関する意見交換を行っております。
また、経営上重要な案件については、代表取締役社長が指名した取締役等を構成員とする経営会議で取締役会へ上程する議題の事前審議を実施するとともに、一定の意思決定を行い、経営効率を意識した経営判断を行っております。当事業年度においては、合計19回の経営会議を開催しました。
当社は、株主総会の円滑な運営のため、会社法第309条第2項の定めによる決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款で定めております。
また、取締役及び監査役がその職務の遂行にあたって期待される役割を十分発揮できるよう、会社法第423条第1項に定める取締役及び監査役の損害賠償責任につき、法令の限度において取締役会の決議により免除することができる旨を定款で定めております。
加えて、株主への機動的な利益還元ができるよう、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めのある場合を除き、取締役会決議によって定めることとする旨を定款で定めております。
(ロ) 監査役・監査役会
監査役会は、2026年3月31日現在、常勤監査役2名及び社外監査役3名の計5名で構成されており、常勤監査役久保薗到氏は、当社における長年にわたる経理部長及び資金部長の経験から、社外監査役河戸光彦氏は、会計検査院における長年の経験から、財務及び会計に関する相当程度の知見を有しております。提出日現在においても人数に変更はありません。
詳細については、「(3)監査の状況 ①監査役監査の状況」に記載のとおりです。
(ハ) 取締役の指名・報酬に関する諮問委員会
当社では、2016年5月26日の取締役会の決議によって、取締役の指名・報酬に関する諮問委員会(以下「諮問委員会」という。)を設置しております。これにより、取締役の指名・報酬の決定プロセス及びその内容について、透明性・客観性の一層の向上を図ることとしております。なお、諮問委員会は、当社の独立性判断基準を満たす社外取締役が過半数を占める構成としております。また、これに独立性判断基準を充たした社外監査役を加えることができるものとしております。提出日現在においては、社内取締役2名、社外取締役4名、社外監査役1名にて構成されております。
諮問委員会では、当社側から提示した取締役の指名(代表取締役を含む)・報酬に係る原案について審議し、取締役会または取締役会の一任を受けた者が当該事項を決定する際の参考にすべき助言を行うことをその役割としております。なお、2026年度より報酬決定プロセスを変更したことに伴い、当社側から提示した取締役の指名(代表取締役を含む)・報酬に係る原案について審議し、取締役会が当該事項を決定する際の参考にすべき助言及び答申を行うとともに、個人別の報酬等の内容について、取締役会の委任に基づき決定することをその役割とします。
当事業年度において当社は諮問委員会を8回(うち指名領域4回、報酬領域4回)開催しており、個々の委員の出席状況及び主な討議内容については次のとおりであります。なお、諮問委員会における主な審議事項については、取締役会への報告を実施しております。
(注)向井千秋氏の出席対象回数は、2025年6月27日の委員就任後に開催された計5回となっております。
主な討議内容
(指名領域)
(報酬領域)
(ニ) 会社の機関・内部統制の関係は、以下の図のとおりであります。

※2026年3月末時点
・監査役と会計監査人の連携状況
定期的な情報共有・意見交換を行うほか、会計監査人の往査立会時などに随時意見交換を行うなど緊密な連携を図っております。また、お互いの監査計画は、連携した内容を含んでおります。監査役と会計監査人との主な連携内容は、次のとおりであります。
定例で実施しております会計監査人からの監査計画の説明、監査結果報告等のほか、監査状況に関する情報共有・意見交換を16回実施いたしました。情報共有・意見交換の主な内容は下記のとおりであります。
・海外子会社の会計処理
・不正リスクの対応
・グループ監査連携
・KAM(監査上の主要な検討事項)
・子会社監査における指摘事項等
・監査役と内部監査部門の連携状況
定期的な会合(5回/年)を持つほか、内部監査部門の往査立会時などに随時意見交換するなど緊密な連携を図っております。また、お互いの監査計画は、連携した内容を含んでおります。
・内部監査部門と会計監査人の連携状況
定期的な会合(6回/年)を持つほか、主に内部統制状況の評価につき、随時意見交換するなど緊密な連携を図っております。また、お互いの監査計画は、連携した内容を含んでおります。
③ 現企業統治体制を採用する理由
上記4(1)②に述べるような体制を採ることにより、十分なガバナンスが達成できると認識しているため、現状の体制を採用しております。
④ 企業統治に関するその他の事項
(イ) 内部統制システムの整備の状況
当社グループは、グループ理念「TOPPAN's Purpose & Values」を共通の指針とし、グループ一丸となって、社会からの期待を超え、さらなる革新を目指して、ステークホルダーの皆さまと共に持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指してまいります。その実現に向けては、全ての事業活動を自ら監視・統制する仕組みを構築し、経営環境の変化に対応した取り組みを継続的に実施することが重要です。そこで、当社は、最大限のグループシナジーの発揮や経営基盤の強化を目的として持株会社体制を採用するとともに、当社及び子会社の業務執行に関する体制及び監査に関する体制を当社取締役会において決定し、この体制に基づく活動を通じて「TOPPAN's Purpose & Values」の実現を図ってまいります。
内部統制に関する基本方針、業務執行に関する体制及び監査に関する体制の詳細については、以下の当社ウェブサイトに公表しております。
https://www.holdings.toppan.com/ja/ir/governance/control.html
(ロ) リスク管理体制の整備の状況
(ⅰ) コンプライアンス
当社では、「TOPPANグループ行動指針」に基づき、コンプライアンス部を中心に、法令遵守と企業倫理の確立に向けた取り組みを積極的に展開しております。その一環として、2004年10月より行動指針推進活動を職場の中で率先垂範する旗振り役として「行動指針推進リーダー制度」を導入し、2026年3月31日現在、グループ各社を含め約900名のリーダーが各職場での勉強会等を実施し行動指針の徹底を図っております。また、コンプライアンスをより機能させるために、公益通報者保護の考え方を踏まえた内部通報制度を制定し、運用しております。
(ⅱ) 環境マネジメント
当社では、「TOPPANグループ地球環境宣言」を基本理念に「TOPPANグループ環境方針」を掲げ、全社の環境マネジメントシステムを構築し、事業活動に伴う環境負荷低減を推進しております。統括する製造本部エコロジーセンターの活動は経営層によるレビューが継続的に実施されております。気候変動リスク対応では、移行リスクに関する法規制動向の把握・分析を行い、温室効果ガス排出量の把握及び削減目標の管理を行っております。また、ICP制度活用や再生可能エネルギーの導入も推進しております。さらに、物理リスクにおいてもハザードマップなどをもとに激甚災害への事前準備、サプライチェーンの多重化などにも努めております。加えて、生物多様性リスク対応として、用紙原料調達における合法性確認、社内外の自然共生地域の保全への貢献、事業所の節水活動などを通じ、サプライチェーン全体での自然資本保全に取り組んでおります。
(ハ) 子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況
当社は、子会社の事業運営の独立性と自立性を尊重しつつ、子会社の取締役の職務執行の適正を確保するため、「関係会社管理規程」及び「海外版関係会社管理規程」に基づき、管理項目ごとに報告等の手続き方法を定め、報告を受けることとしております。
また、関係会社社長会を定期的に開催し、情報の共有化を図っております。
(ニ) 責任限定契約
当社は、当社定款第28条第2項及び第39条第2項の規定に基づき、2026年3月31日時点において、社外取締役及び監査役との間に会社法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。また、当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令が定める額であります。
なお、提出日現在においても、社外取締役及び監査役と責任限定契約を締結しております。
また、当社は、2026年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「監査役3名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決された場合、新任の監査役との間においても上記に記載の内容の責任限定契約を締結する予定であり、これにより、全ての社外取締役及び監査役と責任限定契約を締結している状況になる予定です。
(ホ) 役員等賠償責任保険契約
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、被保険者たる役員が役員としての業務に関し行った行為に基づき保険期間中に損害賠償請求を受けた場合に、法律上負担すべき損害賠償金及び防御費用を填補することとしております。
当該保険契約の被保険者は、当社及び重要性の高い当社の子会社の役員であり、その保険料は、当社役員については当社が全額負担し、子会社の役員については、当該子会社が全額負担しております。なお、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれることのないよう、当該保険契約上に保険金額の上限、免責事由を設定するなど、一定の措置を講じております。
⑤ 会社の支配に関する基本方針
当社においては、当社の社会的使命を十分に理解し、専門性の高い業務知識や営業ノウハウを備えた者が取締役に就任し、法令及び定款の定めを遵守しつつ当社の財務及び事業の方針の決定に携わることが、当社及び当社株主共同の利益に資するものと考えております。
当社取締役会は、当社株式の大規模買付けがなされた場合にこれを受け入れるかどうかは、最終的には株主の皆さまの判断に委ねられるべきものであると考えております。
一方で、大規模買付行為の中には、株主の皆さまが適切に判断を行うために必要な情報が十分に提供されない場合や、その目的などからみて、企業価値・株主共同の利益を著しく毀損するおそれがある場合も想定されます。
当社は、当社株式の大規模買付けを行おうとする者に対しては、株主の皆さまが適切な判断を行うために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて、取締役会の意見等を表明・開示し、株主の皆さまの検討のための時間の確保に努めるなど、金融商品取引法、会社法、その他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じることといたします。
なお、取締役会の意見等の表明・開示にあたっては、その内容の客観性・透明性を確保するため、独立性が担保された社外取締役・社外監査役で構成する特別委員会を設置し、取締役会として意見を諮問するとともに、取締役会は本委員会の答申内容を最大限尊重するものといたします。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
a. 2026年6月24日(有価証券報告書提出日)現在の当社の役員の状況は、以下のとおりであります。
男性 10名 女性 5名 (役員のうち女性の比率 33%)
(注) 1 取締役遠山亮子氏、中林美恵子氏、竹内明日香氏、向井千秋氏は、社外取締役であります。
2 監査役笠間治雄氏、河戸光彦氏、宮川由香氏は社外監査役であります。
3 取締役の任期は、選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。
4 監査役の任期は、選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。
b. 2026年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役9名選任の件」及び「監査役3名の選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、当社の役員の状況及びその任期は以下のとおりとなる予定です。なお、役員の役職等については、当該定時株主総会の直後に開催が予定される取締役会の決議事項の内容(役職等)を含めて記載しております。
男性 9名 女性 5名 (役員のうち女性の比率 35%)
(注) 1 取締役遠山亮子氏、中林美恵子氏、竹内明日香氏、向井千秋氏は、社外取締役であります。
2 監査役河戸光彦氏、宮川由香氏、ダグラス・K・フリーマン氏は、社外監査役であります。
3 取締役の任期は、選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。
4 監査役の任期は、選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。
② 社外役員の状況
当社は、当社経営陣からの独立性が高い社外取締役及び社外監査役を選任することが当社のガバナンス上重要であると認識しております。そうした観点から、当社は、当社から役員報酬以外の金銭その他の財産を得ておらず、当社の主要な取引先の業務執行者及び当社の主要株主等に当たらない、当社経営陣からの独立性が十分担保された社外取締役及び社外監査役を選任しております。
当社は、2026年3月31日時点において、取締役会の監督機能の強化を図る観点から、社外取締役を4名選任しており、提出日現在におきましても、当該構成に変更はありません。なお、社外取締役遠山亮子、中林美恵子、竹内明日香及び向井千秋の各氏と当社との間に特別の利害関係はありません。
また、当社は、2026年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役9名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決された場合、上記4名の社外取締役を引き続き選任することを予定しております。なお、社外取締役候補の遠山亮子、中林美恵子、竹内明日香及び向井千秋の各氏と当社との間に特別の利害関係はありません。
当社は、2026年3月31日時点において、社外監査役を3名選任しており、提出日現在におきましても人数に変更はありません。各社外監査役は、経営監視機能の客観性及び中立性の確保のため、各々が自らの職歴、経験、知識を活かして、経営全般に関する助言を行っております。
当社は、社外取締役及び社外監査役の独立性を判断する際の基準を明確にするべく、2015年11月26日の取締役会決議によって、「社外役員の独立性判断基準」を制定しております。社外取締役及び社外監査役の独立性の判断に当たっては、株式会社東京証券取引所の基準に加え、本基準の要件を確認の上、判断することとなります。本基準の内容は、当社ウェブサイトに公表しております。(詳細は「コーポレートガバナンス基本方針」の中の別紙をご参照ください。)
https://www.holdings.toppan.com/ja/ir/governance/governance-policy.html
なお、提出日現在における社外取締役遠山亮子、中林美恵子、竹内明日香及び向井千秋の各氏並びに社外監査役笠間治雄、河戸光彦及び宮川由香の各氏は、株式会社東京証券取引所の定めに基づく独立役員であります。
また、当社は、2026年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「監査役3名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決された場合、同日開催予定の取締役会において、社外監査役候補のダグラス・K・フリーマン氏を新たに株式会社東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定する予定であります。これにより、当社の独立役員は、社外取締役遠山亮子、中林美恵子、竹内明日香及び向井千秋の各氏並びに社外監査役河戸光彦、宮川由香及びダグラス・K・フリーマンの各氏の合計7名となる予定であります。
(3) 【監査の状況】
① 監査役監査の状況
a. 組織・人員構成
当社の監査役会は2026年3月31日現在、5名(社内2名、社外3名)で構成されており、監査役のうち1名は女性で、監査役会の女性比率は20%であります。
監査役の経歴につきましては、「(1)コーポレート・ガバナンスの概要 ②企業統治の体制の概要 (ロ)監査役・監査役会」に記載のとおりであります。
監査役の職務を補佐する専任組織として、監査役室を設置し、取締役からの指揮命令に属さない専任の監査役スタッフ2名(2026年3月31日現在)を常置しております。
なお、監査役スタッフの人事については、監査役の意見を反映して決定しております。
b. 監査役会
監査役会は、常任監査役が議長を務め、原則として毎月1回開催するほか、必要に応じて随時に開催しております。
当事業年度においては、監査役会を15回開催いたしました。各監査役の出席状況は以下のとおりであります。
c. 監査役会の活動状況
監査役会では、年間を通じ、次のような決議、報告、協議がなされました。
なお、監査役会の平均開催時間は1時間22分/回でした。また、当事業年度においては、監査の実効性向上及び社外役員間の連携強化を図るため、社外取締役と合同での事業所視察を実施いたしました。視察を通じて、事業上の課題を認識し、独立した客観的な視点から監督・監査体制の充実を図っております。
d. 実施した監査の内容
各監査役は監査役会が定める監査役監査基準に準拠し、期初に定めた監査計画に沿って取締役、内部監査部門その他の使用人等と意思疎通を図り、情報収集、監査環境の整備に努めました。具体的には取締役会その他重要な会議に出席し、取締役等から職務執行状況について報告を受け、適宜意見陳述を行うほか、常勤監査役は重要な決裁書類等を閲覧し、情報収集を行い、必要に応じて担当部門へのヒアリング、報告を受けております。また、子会社については常勤監査役が主要な子会社の監査役を兼務し、子会社の取締役等と情報交換、報告を受け、事業状況の把握に努めております。
監査役会は、持株会社移行後のグループガバナンス強化の進捗状況や事業会社におけるシナジーの発揮状況を当事業年度の最重点項目として監査を実施いたしました。
その他の主な監査内容は、以下のとおりです。
・リスクマネジメント体制再構築の状況
・サステナビリティ推進委員会への出席によるESG経営の進捗状況
・減損兆候事業に関する確認
・財務報告に係る内部統制に関する報告
・取適法遵守状況の確認
・国内及び海外子会社の往査 等
② 内部監査の状況
経営の健全性を高めるために、業務部門から独立した経営監査室を設置し、経営監査と業務監査を中心に、連結子会社を含む各事業所や工場への監査を実施しております。2026年3月31日現在、監査に従事する者は24名在籍しております。経営監査では、経営目標との整合性やリスクコントロールが必要十分であるか否かについて、プロセスを重視して検証・評価しております。業務監査では、法令・会社諸規則の遵守状況や不正防止の仕組み、効率性・正確性に問題がないかを検証・評価し、必要に応じて改善を勧告しております。また、監査結果につきましては、その結果を代表取締役、取締役会、監査役及びグループ会社の取締役等に直接報告しております。
③ 会計監査の状況
a. 監査法人の名称
有限責任 あずさ監査法人
b. 継続監査期間
1978年以降
上記は、現任の監査人である有限責任 あずさ監査法人の前身の1つである監査法人井上達雄会計事務所が監査法人組織になって以降の期間について記載したものです。
c. 業務を執行した公認会計士
指定有限責任社員 業務執行社員: 小林礼治、関口男也、寺出俊也
d. 監査業務に係る補助者の構成
公認会計士: 35名
その他 : 58名
e. 監査法人の選定方針と理由
当社は、会計監査人の適格性、独立性等を総合的に勘案し、有限責任 あずさ監査法人を選任しております。
また、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目のいずれかに該当すると認められる場合は、会計監査人を解任いたします。
f. 監査役及び監査役会による監査法人の評価
監査役会は、会計監査人の適格性、独立性、監査役等とのコミュニケーション等を自ら定めた評価手続に従い総合的に評価し、会計監査人の職務の執行に支障がある場合等、その必要があると判断した場合は、株主総会に提出する会計監査人の解任または不再任に関する議案の内容を決定いたします。
監査役会は、会計監査人である有限責任 あずさ監査法人の職務の執行について問題ないと判断しております。
④ 監査報酬の内容等
a. 監査公認会計士等に対する報酬
当社及び当社の連結子会社における非監査業務の主な内容は、財務に対する調査・相談等であります。
b. 監査公認会計士等と同一のネットワーク(KPMGグループ)に対する報酬(a.を除く)
当社及び当社の連結子会社における非監査業務の主な内容は、財務に対する調査・相談等であります。
当連結会計年度の期首より、在外子会社等の収益及び費用は、決算日の直物為替相場により円貨に換算する方法から、期中平均為替相場により円貨に換算する方法に変更しております。前連結会計年度については、変更後の方法により算出した数値を表示しております。
c. その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
d. 監査報酬の決定方針
当社の監査公認会計士等に対する監査報酬の決定方針は、以下のとおりであります。
監査法人から提示される監査の方法や日数等の監査計画及び当該計画に基づく監査報酬額につき、その計画及び報酬額の当社の事業規模や業務の内容に対する妥当性の検討を必要な監査時間の確保や効率的な監査業務の実施を勘案し行っております。検討の結果をもとに監査法人との協議を行い、監査役会の同意を得た上、監査報酬を決定しております。
e. 監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
当社監査役会は、社内関係部署及び会計監査人からの必要な資料の入手や報告の聴取を通じて、会計監査人の監査計画における監査時間・配員計画、会計監査人の職務遂行状況及び報酬見積の相当性などを確認し、必要な検証を行った上で、取締役会が提案した会計監査人に対する報酬等に対して、会社法第399条第1項の同意をしております。
(4) 【役員の報酬等】
(役員報酬制度の改定)
当社は2026年度を初年度とする中期経営計画の始動にあたり、当社及び当社グループの企業価値のさらなる向上を目指し、指名・報酬に関する諮問委員会(以下「諮問委員会」という。)で議論を重ね、役員報酬制度の改定を2026年4月28日開催の取締役会で決議しました。2026年6月26日開催の第180期定時株主総会の議案(決議事項)として「当社取締役(社外取締役を除く。)に対する業績連動型譲渡制限付株式報酬の付与のための報酬決定の件」を提案する予定であり、以下<改定後制度>に記載の内容については当該議案が原案どおり承認可決された場合の内容です。なお、本役員報酬制度の適用対象者は当社及び当社の子会社であるTOPPAN株式会社の取締役及び役付執行役員(以下「対象役員」という。)とします。改定後制度に基づく役員報酬支給は2026年度分の報酬より適用するものとし、当該事業年度に係る報酬は改定前制度を適用しております。
(当連結会計年度)
<改定前制度>
① 役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針に係る事項
(全体像)
当社の役員報酬は、金銭による固定報酬及び業績連動型の賞与、非金銭報酬である譲渡制限付株式報酬で構成されており、その決定方針については、取締役会の決議によって決定しております。一方、各取締役の個別の報酬等の内容については、代表取締役社長CEO麿秀晴氏に一任する旨の取締役会決議を行っており、当該決議を踏まえ、代表取締役社長が個別の報酬等の内容について決定しております。代表取締役社長は、当社の経営全般を監督する立場にあり、当社は、同氏が各取締役の実績・能力を評価し、各取締役の個人別の報酬等の額を決定することが最も合理的かつ適切と判断しております。
取締役の報酬総額は2021年6月29日開催の第175回定時株主総会の決議により「年額14億円以内(うち社外取締役1億円以内)」と定められております。なお、当該決議における取締役の報酬総額には、使用人分の給与は含まないものとしており、係る決議の時点においては取締役9名(内、社外取締役3名)であります。また、上記に加え、社外取締役を除く取締役に対して付与する譲渡制限付株式報酬について、2019年6月27日開催の第173回定時株主総会の決議において本制度により支給される金銭報酬債権の総額は「年額3億円以内」(ただし、使用人兼務取締役の使用人分給与を含みません。)と定められており、係る決議の時点においては取締役13名(社外取締役を除きます。)であります。監査役の報酬総額は2010年6月29日開催の第164回定時株主総会の決議により「年額1億8,000万円以内」と定められており、係る決議の時点においては監査役5名であります。
社外取締役を除く取締役の各報酬の割合は、固定報酬、業績連動型の賞与、譲渡制限付株式報酬の割合を、7:2:1を目安として、役割及び責任に応じて他企業の水準等を総合的に勘案して決定しております。監督機能を担う社外取締役の報酬は、その職務に鑑み、固定報酬のみとしております。
また、当社では、取締役の報酬等の決定に関する透明性・客観性を担保するため、2016年5月26日開催の取締役会の決議により、諮問委員会を設置しております。諮問委員会では個別の報酬等の内容について、取締役会で決定された報酬の決定方針との整合性を含めた多角的な審議を行った上で、代表取締役社長に答申する機能を有しており、代表取締役社長は、諮問委員会における答申内容を十分に斟酌した上で、これらの内容を決定しております。このため、当該事業年度に係る取締役の個人別の報酬額の内容は、当該決定方針に沿うものと判断しております。
(固定報酬)
当社は、取締役のグループ経営に対する影響や責任範囲を鑑み職位別に基準報酬額を設定しており、固定報酬は当該基準報酬額を基礎とした年度改定により決定しております。本制度により同一の職位であっても各取締役個人の前連結会計年度における成果や経営に対する貢献度に応じて一定の範囲で改定が可能となっております。
監査役の報酬につきましては、株主総会の決議により定められた報酬総額の範囲内で、監査役の協議によって決定しております。
(業績連動報酬)
業績連動型の賞与につきましては、短期的な業績及び企業価値向上のために一定の指標を用いて年度毎の業績と連動する制度設計としております。主たる評価指標としては連結営業利益の対前年伸び率等を採用しておりますが、取締役個人の業績に対する貢献度を適切に反映するために、その他「TOPPAN SDGs Statement」に掲げる目標値の達成度合いやセグメント別連結営業利益の目標達成率等を総合的に勘案して個人ごとの業績評価を決定しております。
(譲渡制限付株式報酬)
譲渡制限付株式報酬は、当社の社外取締役を除く取締役(以下「対象取締役」という。)を対象に、当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、株主の皆さまとの一層の価値共有を進めることを目的として、譲渡制限付株式を割り当てる制度です。
対象取締役は、本制度に基づき当社から支給された金銭報酬債権(役位ごとの固定額)の全部を現物出資財産として払込み、当社の普通株式について発行または処分を受けることとなります。
本制度により、当社が新たに発行または処分する普通株式の総数は、年30万株以内とし、その1株当たりの払込金額は、その発行または処分に係る各取締役会決議の日の前営業日における東京証券取引所における当社の普通株式の終値(同日に取引が成立していない場合は、それに先立つ直近取引日の終値)を基礎として当該普通株式を引き受ける対象取締役に特に有利な金額とならない範囲において、取締役会において決定いたします。
また、本制度による当社の普通株式の発行または処分に当たっては、当社と譲渡制限付株式報酬の支給を受ける予定の対象取締役との間において、①一定期間、本制度に基づき発行または処分を受けた当社の普通株式(以下「本株式」という。)に係る第三者への譲渡、担保権の設定その他の処分を禁止すること、②一定の事由が生じた場合には当社が本株式を無償取得することなどをその内容に含む譲渡制限付株式割当契約が締結されることを条件といたします。
なお、本制度においては、対象取締役のほか、当社の取締役を兼務しない役付執行役員に対しても、対象取締役に対するものと同様の譲渡制限付株式報酬を取締役会の決議により支給し、当社の普通株式を新たに発行または処分いたします。
② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
③ 役員ごとの連結報酬等の総額等
(注) 連結報酬等の総額が1億円以上である者に限定して記載しております。
(翌連結会計年度)
<改定後制度>
① 役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針に係る事項
改定後の役員報酬制度は、中期経営計画で掲げた目指す姿「True Value Transformation 事業・人財・資本を磨き世界に真の価値を提供する」の実現を牽引できる優秀な人財の獲得・保持が可能となり、役員の担う役割・職責に基づく報酬体系及び報酬水準となるよう、新たに定める基本方針に則り設計しております。役員報酬制度設計にあたっては、外部専門機関の助言をもとに、諮問委員会にて複数回の議論を重ねるなど、その客観性・透明性を担保できるよう努めております。
1) 基本方針
当社グループは、Purpose(存在意義)である「人を想う感性と心に響く技術で、多様な文化が息づく世界に。」の実現を目指しており、その実現を牽引する役員の報酬については、以下を方針とします。
1. 経営戦略の達成に資する優秀かつ多様な経営陣の獲得・維持が可能な報酬制度であること。
2. グループ全体の中長期的な企業価値向上及び社会課題の解決を動機づけることが可能な報酬制度であること。
3. ステークホルダーに対する説明責任を果たし得る、公正性・透明性・納得性の高い報酬制度であること。
2) 報酬構成
社内取締役及び役付執行役員の報酬は、原則として、金銭による固定報酬及び変動報酬である業績連動型賞与並びに業績連動型譲渡制限付株式報酬で構成します。賞与に加え、譲渡制限付株式報酬についても、新たに業績達成条件を付すことにより、中長期の経営方針の達成に向けた動機づけを行うとともに、優秀な人財の維持を図ります。
社外取締役は、客観的かつ独立した立場から当社及び当社グループの経営を監督する役割を担うことから、その報酬は金銭による固定報酬のみの構成としております。
なお、社内取締役及び役付執行役員の報酬の構成割合は、従前の「70:30」の比率を見直し、変動報酬の割合を高めて短期及び中長期のインセンティブを強化するため、標準の業績時において概ね「固定報酬:変動報酬=50:50」となるよう設定しております。
また、当社の代表取締役社長については、当社及び当社グループの業務執行の責任を全面的に負う立場にあることから、変動報酬の比率を相対的に高く設定しております。

3) 報酬水準の考え方
当社の目指す姿を実現できる優秀な人財の獲得・維持を目指すために、外部専門機関の客観的な報酬調査データを活用し、比較対象企業を選定の上、その中で競争力のある中上位以上の報酬水準としております。比較対象企業は、東証プライム市場に上場する国内製造業のうち、時価総額が当社と同規模程度(当社の0.5倍~1.5倍の範囲)の企業群を選定しております。また、定期的かつ継続的に外部の報酬水準を確認し、報酬水準・構成の適切性と競争力を諮問委員会で検証し、審議するものとします。
4) 変動報酬(業績連動型賞与)
業績連動型賞与は、事業年度ごとの目標の達成に向けた動機づけを行うための業績連動報酬として、一定の評価指標を用いて年度ごとの業績と連動する制度設計としております。
賞与の算定に用いる評価指標及び支給額の算定式は以下のとおりであり、中期経営計画の目標達成について意識づけることなどを目的として、中期経営計画における財務指標を採用し、さらに、非財務指標としてESG経営の推進に向けた指標を採用し、各指標の達成度に応じて支給率を定め、これに役位別基準額及び各指標の指標比率を乗じて金額を決定します。
(評価指標)
(支給額の算定式)


(財務指標の目標)
5) 変動報酬(業績連動型譲渡制限付株式報酬)
業績連動型譲渡制限付株式報酬制度(以下「本株式報酬制度」という。)は、当社グループの企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、当社グループにおける優秀な人財を維持し、かつ株主との一層の価値共有を進めることを目的として、一定の指標を用いて評価期間(年度毎)の業績と連動した数の譲渡制限付株式を割り当てる制度です。
なお、本株式報酬制度に基づき当社の取締役に対して支給される金銭報酬債権の総額は年額3億円以内(ただし、使用人兼務取締役の使用人分給与を含みません。)とし、当社が当該取締役に対して発行または処分する普通株式の総数は、年30万株以内であり、従来の譲渡制限付株式報酬制度と同様です。
a. 交付株式数の算出方法
本株式報酬制度は、業績連動型賞与と同様に、一定の評価指標を用いて年度ごとの業績と連動する制度設計としております。算定に用いる評価指標及び支給額の算定式は以下のとおりです。
具体的な交付株式数については、算出された支給額をその発行または処分に係る各取締役会決議の日の前営業日における東京証券取引所における当社の普通株式の終値(同日に取引が成立していない場合は、それに先立つ直近取引日の終値)で除した数となります。
なお、評価期間中に退任した者については、役位別基準額に評価期間の在籍月数の割合を乗じて算定した額を現金で支給することがあります。
(評価指標)
(支給額の算定式)


(財務指標の目標)
b. 株式交付の方法及び譲渡制限等の概要
対象役員は、本制度に基づき当社から支給された金銭報酬債権の全部を現物出資財産として払込み、当社の普通株式について発行または処分を受けることとなり、その1株当たりの払込金額は、その発行または処分に係る各取締役会決議の日の前営業日における東京証券取引所における当社の普通株式の終値(同日に取引が成立していない場合は、それに先立つ直近取引日の終値)を基礎として当該普通株式を引き受ける対象役員に特に有利な金額とならない範囲において、取締役会において決定いたします。
本株式報酬制度による当社の普通株式の発行または処分に当たっては、当社と譲渡制限付株式報酬の支給を受ける予定の対象役員との間において、①一定期間、本制度に基づき発行または処分を受けた当社の普通株式に係る第三者への譲渡、担保権の設定その他の処分を禁止すること、②一定の事由が生じた場合には当社が株式を無償取得することなどをその内容に含む譲渡制限付株式割当契約が締結されることを条件といたします。
6) マルス・クローバック条項
当社は、変動報酬(賞与及び株式報酬)に関して、対象役員に重大な不正・違反行為等が生じた場合、諮問委員会への諮問等を経た上で、取締役会の決議に基づき、支給予定または支給済みの変動報酬の一部または全部の没収(マルス)または返還請求(クローバック)を行うことができるものとしております。
7) 報酬決定プロセス
取締役の報酬総額や報酬制度は、客観性及び透明性を確保する観点から、諮問委員会における原案の審議及び取締役会への答申を踏まえて取締役会で決議し、関係法令に従い必要な場合は株主総会に付議いたします。
また、個人別の報酬額は、客観性及び透明性を担保するため、株主総会で承認された報酬総額の範囲内において、報酬制度に関する取締役会決議及び「取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する方針」に従い、取締役会決議により委任を受けた諮問委員会によって決議することといたします。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、専ら株式の価値の変動または株式に係る配当によって利益を受けることを目的とするために保有する株式を純投資目的である投資株式、その他を純投資目的以外の目的である投資株式と区分しております。
② 当社における株式の保有状況
当社及び連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最も大きい会社(最大保有会社)である当社については以下のとおりであります。
a.保有目的が純投資以外の目的である投資株式
(a) 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社は、中長期的な企業価値の向上に資するため、また取引関係・事業連携の強化など経営戦略の一環として、必要と判断される会社の株式を政策的に保有することを基本的な方針としております。
この方針に則り、個別銘柄ごとに保有目的が適切か、保有に伴う便益やリスクが社内規則に基づく株式保有コストに見合っているかなど、事業運営面と投資資産としての価値の両面から総合的に分析し、毎年定期的に取締役会においてその保有の合理性について検証の上、継続保有についての検討を行うこととしております。
検討の結果、保有目的や意義の薄れた銘柄については売却を進めるなど縮減を図っております。
(b) 銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
(c) 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注) 1 「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。
2 定量的な保有効果については記載が困難であります。保有の合理性は、個別銘柄ごとに事業資産と投資資産としての価値の両面から総合的に分析し、定期的に取締役会で検証しております。
3 当社の株式の保有の有無については、各銘柄株式の発行会社の主なグループ会社による保有も含めて記載しております。
b.保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
③ TOPPAN㈱における株式の保有状況
当社及び連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最大保有会社の次に大きい会社であるTOPPAN㈱については以下のとおりであります。
a.保有目的が純投資以外の目的である投資株式
(a) 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社は、中長期的な企業価値の向上に資するため、また取引関係・事業連携の強化など経営戦略の一環として、必要と判断される会社の株式を政策的に保有することを基本的な方針としております。
この方針に則り、個別銘柄ごとに保有目的が適切か、保有に伴う便益やリスクが社内規則に基づく株式保有コストに見合っているかなど、事業運営面と投資資産としての価値の両面から総合的に分析し、毎年定期的に取締役会においてその保有の合理性について検証の上、継続保有についての検討を行うこととしております。
検討の結果、保有目的や意義の薄れた銘柄については売却を進めるなど縮減を図っております。
(b) 銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
(c) 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注) 1 「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。「*」は、当該銘柄の貸借対照表計上額が当社の資本金額の100分の1以下であり、かつ貸借対照表計上額の大きい順の10銘柄に該当しないために記載を省略していることを示しております。
2 定量的な保有効果については記載が困難であります。保有の合理性は、個別銘柄ごとに事業資産と投資資産としての価値の両面から総合的に分析し、定期的に取締役会で検証しております。
3 当社の株式の保有の有無については、各銘柄株式の発行会社の主なグループ会社による保有も含めて記載しております。
みなし保有株式
(注) 1 貸借対照表計上額の上位銘柄を選定する段階で、特定投資株式とみなし保有株式を合算しておりません。
2 定量的な保有効果については記載が困難であります。保有の合理性は、個別銘柄ごとに事業資産と投資資産としての価値の両面から総合的に分析し、定期的に取締役会で検証しております。
3 「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。
b.保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
5 【従業員の状況等】
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
① 人材戦略(連結ベースの企業戦略と関連付けた人材戦略)
当社グループの人材戦略の考え方は、当社グループで働く全ての人財が自分でしかできない強みを磨き・追求し、自分でしかできないかたちで社会に貢献する事業を担うことによりエンゲージメントの向上を図るとともに、事業に必要な人財を確保(ストックとフロー)することで、グループ全体の競争力向上及び企業のありたい姿を実現することです。ありたい姿と現状とのギャップを埋める人材戦略を推進することで、社員一人ひとりが自身のキャリアアップを考え、そのためのスキルアップを会社が支援し自律的なキャリアを描ける仕組みを整備してまいります。
中期経営計画の重点テーマである、「事業ポートフォリオ変革」「経営基盤の強化」「ESGの取り組み深化」に呼応する人財戦略の重点テーマとして「①事業と人財の連動・キャリア自立(自律)の向上」「②人的側面における経営基盤の強化」「③多様な人財の活躍・生産性の向上」として設定し、人事施策に取り組んでまいりました。
当3テーマは、それぞれ望ましい姿(To-be)を設定し、現状とのギャップを埋める施策を講じてまいりました。
1.採用・育成・配置転換を通じたDX、SX、グローバル、新事業を中心とする成長事業のスケール化に必要な人財ポートフォリオの実現
2.当社及び事業会社3社における各種制度の統一、人事関連システムの統合によるグループ横断の人財最適配置・活用
3.Well-being・エンゲージメント向上を通じた従業員の能力発揮最大化
取り組み内容の詳細については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3) 人的資本・多様性」 にて記述しております。
② 人材戦略を踏まえた従業員給与等の決定方針
当社は、「マルチステークホルダー方針」に掲げるとおり、創業以来掲げてきた「人間尊重」の理念のもと、持続的な成長と生産性の向上に取り組み、付加価値の最大化に注力いたします。その上で、企業の成長により産み出す収益や成果は、社会情勢や自社の状況を踏まえた適切な時期と方法で、従業員一人ひとりの働きがい向上を醸成する処遇改善(賃金の引上げ)をはじめ、賃金の引上げに限らず、働きやすさ・働きがい向上も含めた総合的な労働条件の向上、人財育成(教育訓練等)の拡充など、積極的に人材投資を行うことで、従業員への持続的な還元を目指します。企業成長の対価として従業員への適切な還元を行っていくことで、従業員のさらなる成長意欲が生まれ、また、次の企業成長につながる好循環を生み出すためにも、事業戦略と連動した人事諸施策を講じております。
具体的には、賃金の引上げについて、2014年から毎年実施してきたベースアップ、さらに2022年4月より改定した定年延長、TOPPAN版ジョブ型雇用制度の導入に伴う処遇改善などの労働条件向上策に取り組むとともに、人財育成(教育訓練等)について、AI・DXをはじめとした資格取得の推進や、専門的スキル学習の機会提供等を通じ、社会のデジタル化やグローバル化に対応する人財の育成・活用を図り、従業員の働きがい向上と企業の成長の実現を目指しております。
(2) 【従業員の状況】
① 連結会社の状況
(2026年3月31日現在)
(注) 1 従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員数であり、臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2 臨時従業員には、パートタイマーを含み、派遣社員を除いております。
3 全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない当社及び連結子会社の本社部門及び基礎研究部門等に所属している就業人員数であります。
② 提出会社の状況
(2026年3月31日現在)
(注) 1 従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数であり、臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3 提出会社の従業員数は全てセグメントの「全社(共通)」に含まれるため、合計人数のみを記載しております。
4 前連結会計年度末に比べ従業員数が293名減少しておりますが、主な理由は組織運営を見直したことにより、出向者が減少したことによるものです。
③ 最大人員会社の状況
1) 当事業年度における従業員数が最も多い会社
TOPPAN㈱
(2026年3月31日現在)
(注) 1 従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数であり、臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
2) 上記1)の会社の次に従業員数が多い会社
TOPPANコミュニケーションプロダクツ㈱
(2026年3月31日現在)
(注) 1 従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数であり、臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
④ 労働組合の状況
主要な労働組合として、TOPPAN労働組合があり、2026年3月31日現在における組合員数は13,508名であります。TOPPAN労働組合はTOPPAN株式会社(組合員数7,382名)、TOPPANコミュニケーションプロダクツ株式会社(同1,834名)、TOPPANパッケージプロダクツ株式会社(同1,840名)、TOPPANエレクトロニクスプロダクツ株式会社(同794名)、TOPPANグラフィックコミュニケーションズ株式会社(同1,147名)、TOPPANプラスチック株式会社(同199名)、TOPPAN建装プロダクツ株式会社(同256名)、TOPPANコスモ株式会社(同56名)のそれぞれの組合員をその構成員としております。なお、当社の従業員は出向者のみのため、出向元の組合員数に含んでおります。
現在の労働協約は、2024年10月1日に締結したものであり、その主旨に従って労働条件その他に関する労使の交渉は全て経営協議会を通じて行われ、労使一体となって業績向上に邁進しております。
その他の労働組合として、TOPPANエッジ株式会社にトッパン・フォームズフレンドシップユニオン本社(2026年3月31日現在における同社組合員数1,164名)、TOPPANクロレ株式会社にTOPPANクロレ労働組合(同645名)などがあり、いずれも安定した労使関係を築いております。
TOPPAN労働組合、トッパン・フォームズフレンドシップユニオン及びTOPPANクロレ労働組合は、印刷情報メディア産業労働組合連合会(印刷労連)に、印刷労連は、日本労働組合総連合会に加盟しております。なお、TOPPANエッジ株式会社は2026年4月1日をもってTOPPAN株式会社を存続会社とした吸収合併により消滅しておりますが、吸収合併以降も当面は、TOPPAN株式会社と、TOPPAN労働組合及びトッパン・フォームズフレンドシップユニオンとの労使関係が継続する予定です。その他、労使関係について特に記載すべき事項はありません。
⑤ 役員・従業員株式所有制度の内容
当社は使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度を導入しております。当該役員・従業員株式所有制度の内容について、「1 株式等の状況 (8)役員・従業員株式所有制度の内容」に記載しております。
⑥ 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異
1) 提出会社
(注) 1 ※1:「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出しております。
2 ※2:「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
2) 主要な連結子会社
(注) 1 ※1:「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出しております。海外現地法人に関しては、上記基準に準じた方法にて算出しております。
2 ※2:「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。海外現地法人に関しては、上記基準に準じた方法にて算出しております。対象となる男性従業員がいない場合は「-」を記載しております。
3 ※3:海外現地法人に関しては、海外現地法人にて算出された平均賃金を2026年3月31日時点の為替レートにて日本円に換算した上で算出しております。
4 「労働者の男女の賃金の額の差異」は、各社の事業年度において集計したものであり、当社の事業年度と異なる場合があります。「管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合」及び「男性労働者の育児休業取得率」については、当社の事業年度と合わせて集計をしております。
5 連結子会社のうち主要な連結子会社以外のものについては、「第7 提出会社の参考情報 2 その他の参考情報 (2)管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異」に記載しております。
3) 連結会社
(注) 1 ※1:「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出しております。海外現地法人に関しては、上記基準に照らし、基準に準じた方法にて算出しております。
2 ※2:「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。海外現地法人に関しては、上記基準に照らし、基準に準じた方法にて算出しております。
3 ※3:海外現地法人に関しては、海外現地法人にて算出された平均賃金を2026年3月31日時点の為替レートにて日本円に換算した上で算出しております。
4 「労働者の男女の賃金の額の差異」は、各社の事業年度において集計したものであり、当社の事業年度と異なる場合があります。「管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合」及び「男性労働者の育児休業取得率」については、当社の事業年度と合わせて集計をしております。
5 ※4:当社及び国内連結子会社の集計は、加重平均にて集計を行い、算出しております。
6 ※5:アジア地域、北米地域、欧州地域連結子会社、当社及び連結子会社の集計は、加重平均にて集計を行い、算出しております。「労働者の男女の賃金の額の差異」について、海外現地法人にて算出された平均賃金を2026年3月31日時点の為替レートにて、日本円に換算した上で加重平均を行い、算出しております。
第5 【経理の状況】
1 連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号。以下「連結財務諸表規則」という。)に基づいて作成しております。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1963年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
なお、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しております。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)及び事業年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の連結財務諸表及び財務諸表について、有限責任 あずさ監査法人による監査を受けております。
3 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組について
当社は、以下のとおり連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組を行っております。
(1) 会計基準等の内容を適切に把握できる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入するとと
もに、監査法人等の行う研修への参加や会計専門誌の定期購読等を行っております。
(2) 将来の指定国際会計基準の適用に備え、社内に専門組織を設置し、社内規程やインフラの整備を進めており
ます。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
①【連結貸借対照表】
②【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
④【連結キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1 連結の範囲に関する事項
(1)連結子会社数 247社
主要な連結子会社名は「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載しているため省略しております。
なお、当連結会計年度より、株式の取得等によりTOPPAN Packaging USA Inc.他45社の計46社を連結の範囲に含めております。
また、当連結会計年度において、公募による新株式の発行等によりテクセンドフォトマスク株式会社他22社の計23社が減少しております。
なお、2026年4月1日を効力発生日として、TOPPAN株式会社を合併存続会社、TOPPANエッジ株式会社及びTOPPANデジタル株式会社を合併消滅会社とする吸収合併を実施いたしました。詳細は(重要な後発事象)をご参照ください。
(2)他の会社等の議決権の過半数を自己の計算において所有しているにもかかわらず、子会社としなかった当該他の会社等の名称
ADVANCED SUBSTRATE TECHNOLOGIES PTE. LTD.
(子会社としなかった理由)
重要な財務及び営業または事業の方針の決定に対し、共同支配企業の同意が必要であるため子会社に含めておりません。
(3)非連結子会社の名称
KEYFIELDS PTE. LTD.
KEYfields (Myanmar) CO.,Ltd.
REVOLX PTE. LTD.
PT KEYfields Solutions Indonesia
KEYfields Thailand Co.,Ltd.
Selinko.S.A
TOPPAN Rwanda Limited
TOPPAN Africa Limited
(連結の範囲から除いた理由)
非連結子会社8社は、いずれも小規模会社であり、合計の総資産、売上高、当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)等は、いずれも連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないためであります。
2 持分法の適用に関する事項
(1)全ての非連結子会社及び関連会社に対して持分法を適用しております。
(2)非連結子会社数 8社
「1 連結の範囲に関する事項 (3)非連結子会社の名称」に記載のとおりであります。
(3)関連会社数 28社
主要な関連会社名は「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載しているため省略しております。
なお、当連結会計年度より、公募による新株式の発行等によりテクセンドフォトマスク株式会社他1社の計2社を持分法適用の関連会社の範囲に含めております。
また、当連結会計年度において、株式の売却等により株式会社EnglishCentral JAPAN他7社計8社が減少しております。
(4)他の会社等の議決権の100分の20以上、100分の50以下を自己の計算において所有しているにもかかわらず、関連会社としなかった当該他の会社等の名称
㈱やなせスタジオ
SPRNG GREEN ENERGY SEVEN PRIVATE LIMITED
(関連会社としなかった理由)
出資目的及び取引等の状況の実態から、財務及び営業または事業の方針の決定に対し、重要な影響を与えていないことや、連結財務諸表に重要な影響を与えていないため、関連会社に含めておりません。
3 連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社のうち、TOPPAN Packaging Americas Holdings Inc.他57社の決算日は12月31日、㈱アイオイ・システム 他4社の決算日は2月末日であり、それぞれ連結決算日との差は3か月以内であるため、連結財務諸表の作成にあたっては、同日現在の財務諸表を使用し、連結決算日との間に生じた重要な取引については、連結上必要な調整を行っております。
東京書籍㈱の決算日は8月31日であり、連結決算日現在で本決算に準じた仮決算を行った財務諸表を使用しております。
㈱Lentrance他2社の決算日は9月30日であり、連結決算日現在で本決算に準じた仮決算を行った財務諸表を使用しております。
当連結会計年度においてTOPPAN Next Pte.Ltd.他77社は決算日を12月31日から3月31日に変更し、連結決算日と同日となっております。この決算期変更により、当連結会計年度は、2025年4月1日から2026年3月31日までの12か月間を連結しており、2025年1月1日から2025年3月31日までの損益については、利益剰余金の減少4,878百万円として調整しております。
4 会計方針に関する事項
(1)重要な資産の評価基準及び評価方法
a 有価証券
満期保有目的の債券
… 償却原価法(定額法)
その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
… 時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は主として移動平均法により算定しております。)
市場価格のない株式等
… 主として移動平均法による原価法
投資事業有限責任組合及びそれに類する組合への出資(金融商品取引法第2条第2項により有価証券とみなされるもの)
… 組合契約に規定される決算報告日に応じて入手可能な最近の決算書を基礎とし、持分相当額を純額で取り込む方法によっております。
b デリバティブ
… 時価法
c 棚卸資産
商品、製品及び仕掛品 … 主として個別法による原価法
(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)
原材料 … 主として移動平均法による原価法
(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)
貯蔵品 … 主として最終仕入原価法
(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)
(2)重要な減価償却資産の減価償却の方法
a 有形固定資産(リース資産及び使用権資産を除く)
主として定額法を採用しております。
なお、主な耐用年数は以下のとおりであります。
建物及び構築物 …8~50年
機械装置及び運搬具 …2~15年
b 無形固定資産(リース資産を除く)
主として定額法を採用しております。
なお、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(1~10年)に基づく定額法を採用しております。
c リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
d 使用権資産
リース期間または当該資産の耐用年数のうち、いずれか短い方の期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
(3)重要な引当金の計上基準
a 貸倒引当金
売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
b 賞与引当金
従業員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額に基づき計上しております。
c 役員賞与引当金
役員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額に基づき計上しております。
d 株式給付引当金
株式交付規定に基づく従業員への当社株式の給付に備えるため、当連結会計年度末における株式給付債務の見込額に基づき、計上しております。
e 役員退職慰労引当金
一部の連結子会社は、役員の退職慰労金の支出に備えるため、役員退職慰労金規程に基づく期末要支給額を計上しております。
(4)退職給付に係る会計処理の方法
a 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
b 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(主として13年)による定額法により費用処理しております。
数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(確定給付企業年金制度については主として1年、退職一時金制度については主として12年)による定額法により按分した額を、それぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理しております。
c 小規模企業等における簡便法の採用
一部の連結子会社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用しております。
(5)重要な収益及び費用の計上基準
a 製品及び商品の販売に係る収益認識
国内販売においては主に顧客に製品または商品が到着した時に、輸出販売においては主にインコタームズ等で定められた貿易条件に基づき支配が顧客に移転した時に収益を認識しております。
b 一定期間にわたって支配が移転する取引に係る収益認識
BPOサービス、ソフトウエア・コンテンツの受注制作業務及びスペースデザイン・施工業務等について、財またはサービスに対する支配が顧客に一定の期間にわたり移転する場合には、財またはサービスを顧客に移転する履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しております。履行義務の充足に係る進捗度の測定は、主に各報告期間の期末日までに発生した実際原価が、予想される総原価の合計に占める割合に基づいて行っております。なお、契約の初期段階等、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができないが、発生する費用を回収することが見込まれる場合は、原価回収基準にて収益を認識しております。
c 代理人取引に係る収益認識
顧客への財またはサービスの提供における当社グループの役割が代理人に該当する取引(顧客に移転する財またはサービスの支配を獲得せず、これらの財またはサービスを手配するサービスのみを提供している取引)については、顧客から受け取る額から仕入先に支払う額を控除した純額で収益を認識しております。
d 有償支給取引に係る収益認識
有償支給した支給品を買い戻す義務を負っている場合、有償支給先に残存する支給品について棚卸資産を引き続き認識するとともに、当該支給品の期末棚卸高相当額について有償支給に係る負債を認識しております。なお、当該取引において支給品の譲渡に係る収益は認識しておりません。
e 有償受給取引に係る収益認識
原材料等の仕入価格を控除した純額で収益を認識するとともに、当社グループに残存する当該支給品の期末棚卸高相当額について有償支給に係る資産を認識しております。
f 返品権付きの販売に係る収益認識
返品されると見込まれる製品または商品については、変動対価に関する定めに従って、販売時に収益及び売上原価相当額を認識せず、当該製品または商品について受け取ったまたは受け取る対価の額で返金負債を認識し、返金負債の決済時に顧客から当該製品または商品を回収する権利を返品資産として認識しております。
(6)重要な外貨建の資産または負債の本邦通貨への換算の基準
外貨建金銭債権債務は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。なお、在外子会社等の資産及び負債は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算しております。在外子会社等の収益及び費用は、従来、決算日の直物為替相場により円貨に換算していましたが、在外子会社等の重要性が増していること、また近年の著しい為替相場の変動を勘案した結果、在外子会社等の業績をより適切に連結財務諸表に反映させるため、当連結会計年度の期首より期中平均為替相場により円貨に換算する方法に変更しております。換算差額は純資産の部における為替換算調整勘定及び非支配株主持分に含めております。
(7)重要なヘッジ会計の方法
a ヘッジ会計の方法
主として繰延ヘッジ処理を適用しております。ただし、為替予約の一部については振当処理の要件を満たしている場合は振当処理を、金利スワップについては特例処理の要件を満たしている場合には特例処理を適用しております。
b ヘッジ手段とヘッジ対象
c ヘッジ方針
主として、当社の経理規程附属細則に定めている「金融商品リスク管理」及び「金融商品リスク管理ガイドライン」に基づき、為替変動リスク及び金利変動リスクをヘッジしております。
d ヘッジ有効性評価の方法
ヘッジ開始時から有効性判定時点までの期間において、ヘッジ対象とヘッジ手段の相場変動またはキャッシュ・フロー変動の累計を比較し、両者の変動額等を基礎にして有効性の判定を行っております。ただし、ヘッジ手段とヘッジ対象に関する重要な条件が同一である場合には、ヘッジ有効性の評価を省略しております。また、金利スワップについては、特例処理の要件に該当すると判定される場合には、有効性の判定は省略しております。
(8)のれんの償却方法及び償却期間
のれんは、効果の発現期間(5年~15年)にわたり規則的に償却しております。
(9)連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
連結キャッシュ・フロー計算書における資金(現金及び現金同等物)は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3か月以内に償還期限の到来する短期投資からなっております。
(10)その他連結財務諸表作成のための重要な事項
a 繰延資産の処理方法
社債発行費は支出時に全額費用として処理しております。
b 消費税等の会計処理
資産に係る控除対象外消費税及び地方消費税は当連結会計年度の費用として処理しております。
(重要な会計上の見積り)
(固定資産の減損損失の認識の要否)
(1)当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社グループは、固定資産について、決算日ごとに資産グループ単位で減損の兆候の有無を判定しております。減損の兆候となる主な事象としては、営業活動から生じる損益が継続してマイナス、または資産の用途もしくは経営戦略の著しい変更、経営環境の著しい悪化等が該当いたします。
減損の兆候が存在すると判定された場合は、当該資産グループの割引前の将来キャッシュ・フローを見積り、当該資産グループの帳簿価額が割引前将来キャッシュ・フローを上回る場合には、回収可能価額を見積っております。回収可能価額の算定に当たっては、原則として遊休資産は正味売却価額、その他の資産は使用価値または正味売却価額を適用しております。使用価値は、資産の経済的残存使用年数を見積り期間とした将来キャッシュ・フローを割引率で割り引いた現在価値としており、現時点で合理的であると判断される一定の仮定に基づいております。将来キャッシュ・フローは当社取締役会等で承認された中長期の事業計画に基づいており、翌期以降の売上高成長率、変動費率、固定費、投資計画、割引率等を主要な仮定としております。売上高成長率は、当該品種の直近の経営成績、外部調査機関から入手した市場予測データ、得意先から提示を受けた製品調達に係る計画、販売価格戦略等を前提に経営者が合理的と考える将来の市場動向及び今後の投資計画等に基づき見積っております。変動費率及び固定費は、過去の実績を基礎として、原価削減施策や将来のインフレ率等を勘案して見積もっております。割引率は当社グループの加重平均資本コストを基礎として見積っております。正味売却価額は、処分費用見込額控除後の時価としており、時価の算定には観察可能な市場取引または鑑定評価額等の合理的に算定された額を使用しております。
なお、当社グループは(企業結合等関係)に記載のとおり、SONOCO PRODUCTS COMPANYから軟包装事業及び熱成形容器事業(以下、Thermoformed and Flexible Packaging:「TFP事業」という。)を譲り受けました。
TFP事業の取得価額は、同事業の事業計画を基礎として外部の専門家を利用し算定した事業価値を踏まえ、交渉の上、決定されており、超過収益力等が反映されております。
また、当社グループは、識別可能な資産及び負債の企業結合日時点の公正価値を基礎として、当該資産及び負債に対して取得原価の配分(以下「PPA」という。)を実施するに当たり、外部の専門家の評価結果を利用し、識別可能資産及び負債の認識及び測定を実施しております。TFP事業の取得により発生したのれんは、取得日時点の純資産の公正価値に基づき、報告単位であるTOPPAN Packaging Americas Holdings Inc.(軟包装事業:以下「TPA」という。)及びTOPPAN Thermoformed Packaging Holdings Inc.(熱成形容器事業:以下「TTP」という。)に割り当てております。
TPA及びTTPののれんの償却期間は、事業計画に基づく投資の回収期間を考慮して決定しております。また、のれんの減損の兆候の有無の判定については、報告単位ごとに実施してまいります。
事業価値の算定の基礎となるTFP事業の事業計画や、PPA、のれんの償却期間の決定及びのれんの減損の兆候の有無の判定の基礎となるTPA及びTTPの事業計画には、売上高の成長率や営業利益率等に係る主要な仮定を含んでおります。
なお、当社グループは、多種多様な製品の開発、生産、販売からサービスの提供等、幅広い事業活動を展開しており、事業活動に影響を及ぼす要因も非常に多岐にわたっております。このような将来の不確実な市場環境の変動により、経営者による見積りと実際の結果が大きく異なることがあります。見積りに用いた仮定の見直しが必要となった場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
(退職給付債務及び退職給付費用)
(1)当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社及び一部の連結子会社は、各種の退職給付及び年金制度を有しており、将来の従業員に対する退職給付の支払いに備えるため、退職給付に係る資産・負債及び退職給付費用を計上しております。これらの制度に係る退職給付に係る資産・負債及び退職給付費用は、数理計算上の仮定に基づいて算定されております。数理計算上の仮定には割引率、年金資産の長期期待運用収益率、昇給率、退職率及び死亡率等が含まれております。割引率については、年金数理人の提供する固定利付国債のイールド情報に基づいて決定しており、年金資産の長期期待運用収益率については、現在及び見込みの資産配分に対する見込長期収益率を考慮して決定しております。また、昇給率、退職率及び死亡率については年金数理人の提供する統計情報を踏まえたものとなっております。
経営者は各条件が決算日において十分に合理的と考えておりますが、将来の不確実な経済条件の変動の結果により影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、当連結会計年度末において、退職給付債務の算定に用いる割引率の基礎となる市場金利の動向を踏まえ、割引率を前連結会計年度末の0.1%から2.3%に変更いたしました。この変更により、当連結会計年度末の退職給付債務が10,746百万円減少しております。なお、数理計算上の差異については、発生の翌連結会計年度から12年にわたり費用処理することとしているため、当連結会計年度の損益に与える影響はありません。
また、当連結会計年度において、退職金支給時期の変更に伴う退職金制度の改訂を行ったことにより、当連結会計年度末における退職給付債務が1,483百万円減少し、過去勤務費用が同額発生しております。
(会計方針の変更)
(在外子会社等の収益及び費用の本邦通貨への換算方法の変更)
在外子会社等の収益及び費用は、従来、決算日の直物為替相場により円貨に換算しておりましたが、在外子会社等の重要性が増していること、また近年の著しい為替相場の変動を勘案した結果、在外子会社等の業績をより適切に連結財務諸表に反映させるため、当連結会計年度の期首より期中平均為替相場により円貨に換算する方法に変更しております。
当該会計方針の変更を遡及適用し、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表となっております。
この結果、遡及適用前と比べ、前連結会計年度の売上高は1,551百万円、営業利益は980百万円、経常利益は995百万円、税金等調整前当期純利益は1,096百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は795百万円、それぞれ増加しております。また、前連結会計年度の期首残高は利益剰余金が290百万円減少し、為替換算調整勘定が同額増加しております。
なお、セグメント情報に与える影響及び1株当たり情報に与える影響については、当該箇所に記載しております。
(持分法適用関連会社における国際財務報告基準に基づく会計処理の適用)
(企業結合等関係)に記載のとおり、当社の連結子会社であったテクセンドフォトマスク株式会社(以下「TPC」という。)は、2025年10月16日に東京証券取引所プライム市場に上場いたしました。上場に伴い当社が保有するTPCに係る株式の議決権所有割合は50%未満となり、支配を喪失したため、第3四半期連結会計期間の期首より、TPCは当社連結子会社から持分法適用関連会社となりました。
連結財務諸表の作成にあたり、従来、同社は日本基準に準拠した財務諸表を作成し、同社の在外子会社は米国会計基準及び国際財務報告基準(IFRS)に準拠して財務諸表を作成しておりましたが、同社は上場を機にIFRSに準拠した連結財務諸表を開示することとなりました。これを受け、当社は、第3四半期連結会計期間の期首より、同社のIFRSに準拠した連結財務諸表を基礎として、連結財務諸表を作成しております。
なお、当該会計方針の変更による影響額は軽微であるため、遡及適用は行っておりません。
(未適用の会計基準等)
・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号 2024年9月13日)
・「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日)
ほか、関連する企業会計基準、企業会計基準適用指針、実務対応報告及び移管指針の改正
(1)概要
企業会計基準委員会において、日本基準を国際的に整合性のあるものとする取り組みの一環として、借手の全てのリースについて資産及び負債を認識するリースに関する会計基準の開発に向けて、国際的な会計基準を踏まえた検討が行われ、基本的な方針として、IFRS第16号の単一の会計処理モデルを基礎とするものの、IFRS第16号の全ての定めを採り入れるのではなく、主要な定めのみを採り入れることにより、簡素で利便性が高く、かつ、IFRS第16号の定めを個別財務諸表に用いても、基本的に修正が不要となることを目指したリース会計基準等が公表されました。
借手の会計処理として、借手のリースの費用配分の方法については、IFRS第16号と同様に、リースがファイナンス・リースであるかオペレーティング・リースであるかにかかわらず、全てのリースについて使用権資産に係る減価償却費及びリース負債に係る利息相当額を計上する単一の会計処理モデルが適用されます。
(2)適用予定日
2028年3月期の期首より適用予定であります。
(3)当該会計基準等の適用による影響
影響額は、現時点で評価中であります。
・「金融商品会計に関する実務指針」(移管指針第9号 2025年3月11日)
(1)概要
ベンチャーキャピタルファンド等に組み入れられた市場価格のない株式を時価評価することで、投資家に対して有用な情報が提供されるように、上場企業等が保有するベンチャーキャピタルファンドの出資持分に係る会計上の取り扱いの見直しを定めるものであります。
(2)適用予定日
2027年3月期の期首より適用予定であります。
(3)当該会計基準等の適用による影響
影響額は、現時点で評価中であります。
(表示方法の変更)
(連結貸借対照表関係)
前連結会計年度において、固定負債の「その他」に含めて表示しておりました「リース債務」は金額的重要性が増したため、当連結会計年度から区分掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結貸借対照表において、固定負債の「その他」に記載していた40,120百万円は、「リース債務」14,529百万円、「その他」25,590百万円として組替えております。
(追加情報)
(賞与引当金の見積り期間の変更)
当社及び一部の連結子会社は、当連結会計年度において、賞与引当金の見積り期間を、夏季賞与について11月21日~5月20日から10月1日~3月31日に、冬季賞与について5月21日~11月20日から4月1日~9月30日にそれぞれ変更しております。
この変更による移行措置に伴い、当連結会計年度において、夏季賞与に対する賞与引当金のうち、これまで翌期に計上していた見積り期間分(4月1日~5月20日の50日分)を当連結会計年度にて計上しております。この結果、当連結会計年度の営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益はそれぞれ5,421百万円減少しております。
(連結貸借対照表関係)
※1 担保資産及び担保付債務
(1)担保に供している資産は次のとおりであります。
上記のほか、連結処理により相殺消去されている以下の資産を担保に供しております。
(2)担保付債務は次のとおりであります。
※2 非連結子会社及び関連会社に対するものは次のとおりであります。
※3 圧縮記帳
固定資産の取得価額から控除している圧縮記帳額は次のとおりであります。
※4 受取手形、売掛金及び契約資産のうち、顧客との契約から生じた債権及び契約資産の金額は、「(収益認識関係) 3 顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当連結会計年度末において存在する顧客との契約から翌連結会計年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報(1)契約資産及び契約負債の残高等」に記載しております。
※5 その他のうち、契約負債の金額は、「(収益認識関係) 3 顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当連結会計年度末において存在する顧客との契約から翌連結会計年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報(1)契約資産及び契約負債の残高等」に記載しております。
(連結損益計算書関係)
※1 顧客との契約から生じる収益
売上高については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載しておりません。顧客との契約から生じる収益の金額は、「(収益認識関係)1 顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載しております。
※2 固定資産売却益のうち主なものは、次のとおりであります。
※3 固定資産除売却損のうち主なものは、次のとおりであります。
※4 一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費は、次のとおりであります。
※5 減損損失
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当社グループは、事業用資産については原則として各主要品種を、遊休資産についてはそれぞれ個別の物件を単位としてグルーピングを行っており、回収可能価額の算定にあたっては、原則として遊休資産は正味売却価額、その他の資産は使用価値または正味売却価額を適用しております。なお、使用価値の算定に用いる割引率は2.2~15.5%を用いており、正味売却価額は、処分費用見込額控除後の時価としており、時価の算定には観察可能な市場取引または鑑定評価額等の合理的に算定された額を使用しております。
その結果、当連結会計年度において、主として、以下の資産グループについて帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減少額67,013百万円を減損損失として特別損失に計上しております。
なお、(会計方針の変更)に記載のとおり、当連結会計年度の期首より、在外子会社等の収益及び費用は、決算日の直物為替相場により円貨に換算する方法から、期中平均為替相場により円貨に換算する方法に変更しております。前連結会計年度については、当該会計方針の変更が遡及適用され、遡及適用後の数値となっております。
*1 ドイツ ノルトライン・ヴェストファーレン州他の建装材事業用資産は、当社の連結子会社であるINTERPRINT GmbHによるものであります。新型コロナウィルス拡大後の巣ごもり需要特需の反動、ロシアによるウクライナ侵攻による欧米における住宅金利の高止まりや中国経済の減速に伴う住宅・家具需要の停滞に加え、物価上昇に伴う原材料費や人件費の高騰等により、収益性が低下し、買収時に想定していた超過収益力の実現が遅滞していることから減損損失を計上するものであります。なお、その内訳は機械装置及び運搬具11,314百万円、建物及び構築物5,180百万円、無形固定資産その他4,608百万円、のれん3,801百万円、有形固定資産その他976百万円、建設仮勘定138百万円であります。なお、当資産グループの回収可能価額は使用価値により測定しております。
*2 埼玉県川口市他の情報系印刷事業関連設備は、印刷産業の市場縮小により情報系印刷の事業環境が悪化し収益性が低下したためであります。なお、当資産グループの回収可能価額は使用価値により測定しており、帳簿価額を備忘価額まで減額しております。
*3 静岡県袋井市のセキュアメディア関連工場は事業環境が悪化し、収益性が低下したことによるものであります。なお、当資産グループの回収可能価額は正味売却価額により測定しております。
*4 東京都港区のセキュアソリューション関連事業用資産は、当初見込んでいた計画及び開発が困難になったことによるものであります。なお、当資産グループの回収可能価額は使用価値により測定しており、帳簿価額を備忘価額まで減額しております。
*5 愛知県愛西市のセキュアメディア関連工場は事業環境が悪化し、収益性が低下したことによるものであります。なお、当資産グループの回収可能価額は使用価値により測定しており、帳簿価額を備忘価額まで減額しております。
*6 東京都板橋区の遊休資産は事業撤退、工場の更地化が決定し収益性が低下したためであります。なお、当資産グループの回収可能額は使用価値により測定しております。
*7 東京都台東区のフロンティア事業用資産は、当初の想定よりサービス提供の拡大に時間を要しており、投資額の短期的な回収が見込めなくなったことによるものであります。なお、当資産グループの回収可能価額は使用価値により測定しており、帳簿価額を備忘価額まで減額しております。
なお、減損損失の内訳は、建装材事業用資産26,020百万円、情報系印刷事業関連設備21,734百万円、セキュアメディア関連工場5,161百万円、遊休資産4,366百万円、フロンティア事業用資産1,256百万円、セキュアソリューション関連事業用資産1,202百万円、その他事業用資産7,272百万円であり、資産種類別の内訳は、建物及び構築物27,207百万円、機械装置及び運搬具20,439百万円、無形固定資産その他11,107百万円、のれん4,269百万円、土地1,616百万円、有形固定資産その他1,536百万円、建設仮勘定695百万円、投資その他の資産その他141百万円であります。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
当社グループは、事業用資産については原則として各主要品種を、遊休資産についてはそれぞれ個別の物件を単位としてグルーピングを行っており、回収可能価額の算定にあたっては、原則として遊休資産は正味売却価額、その他の資産は使用価値または正味売却価額を適用しております。なお、使用価値の算定に用いる割引率は1.0~29.8%を用いており、正味売却価額は、処分費用見込額控除後の時価としており、時価の算定には観察可能な市場取引または鑑定評価額等の合理的に算定された額を使用しております。
その結果、当連結会計年度において、主として、以下の資産グループについて帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減少額14,006百万円を減損損失として特別損失に計上しております。
*1 東京都台東区の秋葉原建物付帯設備は、秋葉原地区の再構築にあたり、老朽化が著しい建物等について除却が決定したことによるものであります。なお、当資産グループの回収可能価額は使用価値により測定しており、帳簿価額を備忘価額まで減額しております。
*2 トルコ コジャエリ県の建装材事業用資産は、回収可能価額が帳簿価額を下回ることから減損損失を計上するものであります。なお、当資産グループの回収可能価額は正味売却価額により測定しております。
*3 コロンビア ボゴタ市のクレジットカード製造発行事業用資産は、原材料の急激な需給変動等による収益性の低下により、買収時に想定した計画の実現が遅滞していることから、減損損失を認識するものであります。なお、当資産グループの回収可能価額は使用価値により測定しております。
なお、減損損失の内訳は、秋葉原建物付帯設備4,289百万円、建装材事業用資産2,136百万円、クレジットカード製造発行事業用資産1,262百万円、その他事業用資産6,317百万円であり、資産種類別の内訳は、建物及び構築物4,527百万円、のれん2,613百万円、無形固定資産その他2,141百万円、建設仮勘定2,027百万円、土地1,101百万円、機械装置及び運搬具865百万円、有形固定資産その他480百万円、投資その他の資産その他249百万円であります。
※6 関係会社株式売却益の内訳は、次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
北京日邦信息科技有限公司の株式譲渡に伴い発生したものであります。
※7 段階取得に係る差益の内訳は、次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
Selinko.S.Aの株式を追加取得した結果、持分法適用非連結子会社となったことに伴い発生したものであります。
※8 環境対策費の内訳は、次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
主として川口、板橋、相模原工場の土壌汚染対策費用であります。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
主として秋葉原営業所と板橋工場の土壌汚染対策費用であります。
※9 解約損失引当金繰入額の内訳は、次のとおりであります。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
契約解除により発生が見込まれる損失に備えるため計上したものであります。
※10 製品補償損失の内訳は、次のとおりであります。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
当社が販売した製品の一部に品質不良が判明したことに伴い発生したものであります。
※11 製品補償損失引当金繰入額の内訳は、次のとおりであります。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
当社が販売した製品の一部に品質不良が判明したことに伴う損失に備えるため計上したものであります。
※12 関係会社整理損の内訳は、次のとおりであります。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
TOPPAN Edge Information Technologies (Shanghai) Inc.の清算の決定に伴い発生したものであります。
※13 関係会社株式売却損の内訳は、次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
主としてGiantplus Technology Co., Ltd.の株式譲渡に伴い発生したものであります。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
主として関西図書印刷株式会社の株式譲渡に伴い発生したものであります。
※14 関係会社清算損の内訳は、次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
主としてToppan Printing Co., (H.K.) Ltd.の清算結了に伴い発生したものであります。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
アイ・エヌ・ティ株式会社の清算結了に伴い発生したものであります。
※15 事業構造改革費用の内訳は、次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
TFT液晶事業の構造改革に伴い発生したものであります。
(連結包括利益計算書関係)
※ その他の包括利益に係る組替調整額並びに法人税等及び税効果額
(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1 発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注)1 普通株式の発行済株式総数の減少10,000千株は、取締役会決議に基づく自己株式の消却による減少であります。
2 普通株式の自己株式の株式数の増加24,597千株は、取締役会決議に基づく自己株式の取得による増加24,486千株、単元未満株式の買取請求による増加7千株、持分法適用関連会社が取得した自己株式(当社株式)の当社帰属分103千株であります。
3 普通株式の自己株式の株式数の減少10,234千株は、取締役会決議に基づく自己株式の消却による減少10,000千株、譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分による減少32千株、持分法適用関連会社が売却した自己株式(当社株式)の当社帰属分202千株、単元未満株式の買増請求による減少0千株によるものであります。
4 当連結会計年度期首及び当連結会計年度期末の自己株式には、株式付与ESOP信託が保有する当社株式1,885千株が含まれております。
2 新株予約権及び自己新株予約権に関する事項
3 配当に関する事項
(1)配当金支払額
(注)「配当金の総額」には、株式付与ESOP信託が保有する当社株式に対する配当金90百万円が含まれております。
(2)基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(注)「配当金の総額」には、株式付与ESOP信託が保有する当社株式に対する配当金60百万円が含まれております。
4 非支配株主に係る売建プット・オプション負債の変動等
当社グループは、国際財務報告基準(IFRS)を適用する連結子会社の非支配株主に対して連結子会社株式に係る売建プット・オプションを付与しており、将来支払うと見込まれる金額をその他の負債に計上するとともに同額を利益剰余金から減額し、当初認識後の変動についても利益剰余金の増減にて認識しております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
1 発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(注)1 普通株式の発行済株式総数の減少24,000千株は、取締役会決議に基づく自己株式の消却による減少であります。
2 普通株式の自己株式の株式数の増加7,716千株は、取締役会決議に基づく自己株式の取得による増加7,582千株、単元未満株式の買取請求による増加7千株、譲渡制限付株式報酬制度における無償取得による増加1千株、持分法適用関連会社が取得した自己株式(当社株式)の当社帰属分125千株であります。
3 普通株式の自己株式の株式数の減少24,363千株は、取締役会決議に基づく自己株式の消却による減少24,000千株、譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分による減少32千株、持分法適用関連会社が売却した自己株式(当社株式)の当社帰属分331千株、単元未満株式の買増請求による減少0千株によるものであります。
4 当連結会計年度期首及び当連結会計年度期末の自己株式には、株式付与ESOP信託が保有する当社株式1,885千株が含まれております。
2 新株予約権及び自己新株予約権に関する事項
(企業結合等関係)に記載のとおり、当社の連結子会社であったテクセンドフォトマスク株式会社(以下「TPC」という。)は、2025年10月16日に東京証券取引所プライム市場に上場いたしました。上場に伴い当社が保有するTPCに係る株式の議決権所有割合は50%未満となり、支配を喪失したため、第3四半期連結会計期間の期首より、TPCは当社連結子会社から持分法適用関連会社となりました。そのため、同社のストック・オプションとしての新株予約権は記載しておりません。
3 配当に関する事項
(1)配当金支払額
(注)1 2025年5月29日取締役会決議における「配当金の総額」には、株式付与ESOP信託が保有する当社株式に対する配当金60百万円が含まれております。
2 2025年11月13日取締役会決議における「配当金の総額」には、株式付与ESOP信託が保有する当社株式に対する配当金52百万円が含まれております。
(2)基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(注)「配当金の総額」には、株式付与ESOP信託が保有する当社株式に対する配当金56百万円が含まれております。
4 非支配株主に係る売建プット・オプション負債の変動等
当社グループは、国際財務報告基準(IFRS)を適用する連結子会社の非支配株主に対して連結子会社株式に係る売建プット・オプションを付与しており、将来支払うと見込まれる金額をその他の負債に計上するとともに同額を利益剰余金から減額し、当初認識後の変動についても利益剰余金の増減にて認識しております。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
※1 現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係
※2 株式の取得により新たに連結子会社となった会社の資産及び負債の主な内訳
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(HID Global CID SAS 他4社及びその子会社5社)
株式の取得により新たに連結子会社となったHID Global CID SAS 他4社及びその子会社5社の連結開始時の資産及び負債の内訳並びに、同社株式の取得価額と取得による支出(純額)との関係は次のとおりであります。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(TOPPAN Packaging USA Inc. 他6社及びその子会社20社)
株式の取得及び事業の譲り受けにより新たに連結子会社となったTOPPAN Packaging USA Inc. 他6社及びその子会社20社の連結開始時の資産及び負債の内訳並びに、同社株式の取得価額と取得による支出(純額)との関係は次のとおりであります。
※3 株式の売却により連結子会社でなくなった会社の資産及び負債の主な内訳
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(Giantplus Technology Co., Ltd. 及びその子会社3社)
株式の一部売却により、Giantplus Technology Co., Ltd. 及びその子会社3社が連結子会社でなくなったことに伴う売却時の資産及び負債の内訳並びに、同社株式の売却価額と売却による支出(純額)との関係は次のとおりであります。
※4 公募による新株式の発行により連結子会社でなくなった会社の資産及び負債の主な内訳
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(テクセンドフォトマスク株式会社 及びその子会社13社)
公募による新株式の発行により、テクセンドフォトマスク株式会社及びその子会社13社が連結子会社でなくなったことに伴う除外時の資産及び負債の内訳は次のとおりであります。
(注)現金及び現金同等物が30,708百万円含まれており、連結キャッシュ・フロー計算書において、「連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増減額」として表示しております。
(リース取引関係)
1 ファイナンス・リース取引
所有権移転外ファイナンス・リース取引
(1)リース資産の内容
有形固定資産
主として、建物、機械装置及び運搬具であります。
無形固定資産
ソフトウエアであります。
(2)リース資産の減価償却の方法
「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項(2)重要な減価償却資産の減価償却の方法」に記載のとおりであります。
2 使用権資産
(1)使用権資産の内容
有形固定資産
主として、建物及び土地使用権、機械装置であります。
(2)使用権資産の減価償却の方法
「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項(2)重要な減価償却資産の減価償却の方法」に記載のとおりであります。
3 オペレーティング・リース取引
オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料
(借手側)
(貸手側)
(金融商品関係)
1 金融商品の状況に関する事項
(1)金融商品に対する取組方針
当社グループは、長期的な設備投資計画に照らして、必要な資金(主に銀行借入や社債発行)を調達しております。一時的な余剰資金は安全性の高い金融資産で運用し、投機的な運用は行っておりません。また、デリバティブは後述するリスクの回避にのみ限定し、投機的な取引は行っておりません。
(2)金融商品の内容及びそのリスク
営業債権である受取手形及び売掛金は、顧客の信用リスクに晒されております。また、その一部には、外貨建てのものがあり、為替の変動リスクに晒されております。有価証券及び投資有価証券は、主に満期保有目的の債券及び取引先企業との業務または資本提携等に関連する株式であり、市場価格の変動リスクに晒されております。
営業債務である支払手形及び買掛金、電子記録債務は、全てが1年以内の支払期日であります。また、その一部には、外貨建てのものがあり、為替の変動リスクに晒されております。借入金、社債は、主に設備投資等に必要な資金調達を目的としたものであり、金利の変動リスクに晒されております。
デリバティブ取引は、主に外貨建ての営業債権債務及び外貨建予定取引に係る為替の変動リスクに対するヘッジを目的とした為替予約取引及び通貨スワップ取引、社債及び借入金に係る支払金利の変動リスクに対するヘッジを目的とした金利スワップ取引であります。なお、ヘッジ会計に関するヘッジ手段とヘッジ対象、ヘッジの方針、ヘッジの有効性の評価方法等については、前述の「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項(7)重要なヘッジ会計の方法」に記載しております。
(3)金融商品に係るリスク管理体制
①信用リスク(取引先の契約不履行等に係るリスク)の管理
営業債権である受取手形及び売掛金については、債権保全と資金効率の向上を図るべく当社グループの「与信管理規程」に従い管理し、取引先別に期日管理及び残高管理並びに与信管理を行うとともに、取引先の信用状況を定期的に把握しております。
債券の運用については、「金融商品リスク管理ガイドライン」に従い、格付の高い商品を運用対象とし、信用リスクは僅少であります。
デリバティブ取引の利用にあたっては、カウンターパーティーリスクを軽減すべく格付の高い金融機関とのみ取引を行っております。
②市場リスク(為替や金利等の変動リスク)の管理
当社及び一部の連結子会社は、主に外貨建ての営業債権債務及び外貨建予定取引について、為替予約取引、通貨スワップ取引及び外貨預金を利用し、為替の変動リスクをヘッジしております。また、社債及び借入金に係る支払金利の変動リスクを抑制するために、金利スワップ取引をしております。
保有する有価証券については、定期的に発行体(取引先企業)の財務状況を把握し、保有の是非について見直しを行っております。特に上場株式、上場債券については毎月時価の把握を行っております。
デリバティブ取引の利用にあたっては、原則、経営会議での報告及び承認を必要とし、取引の状況は、決算期末に財務担当取締役より取締役会等に報告されます。
(4)金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することがあります。また、「デリバティブ取引関係」注記におけるデリバティブ契約額については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
2 金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりであります。
前連結会計年度(2025年3月31日)
※1 現金は注記を省略しており、預金、受取手形及び売掛金、支払手形及び買掛金、電子記録債務、短期借入金は、短期間で決済されるため時価が帳簿価額と近似するものであることから、記載を省略しております。
※2 市場価格のない株式等は、「(1)有価証券及び投資有価証券」には含まれておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
※3 連結貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合その他これに準ずる事業体への出資については含めておりません。当該出資の連結貸借対照表計上額は6,598百万円であります。
※4 デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については( )で示しております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
※1 現金は注記を省略しており、預金、受取手形及び売掛金、支払手形及び買掛金、電子記録債務、短期借入金は、短期間で決済されるため時価が帳簿価額と近似するものであることから、記載を省略しております。
※2 市場価格のない株式等は、「(1)有価証券及び投資有価証券」には含まれておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
※3 連結貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合その他これに準ずる事業体への出資については含めておりません。当該出資の連結貸借対照表計上額は6,359百万円であります。
※4 デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については( )で示しております。
(注)1 有価証券及びデリバティブ取引に関する事項
有価証券及び投資有価証券
「有価証券関係」注記を参照。
デリバティブ取引
「デリバティブ取引関係」注記を参照。
(注)2 金銭債権及び満期がある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注)3 短期借入金、社債、長期借入金の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
3 金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産または負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(2)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注)1 時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
有価証券及び投資有価証券
上場株式は相場価格を用いて評価しております。上場株式は活発な市場で取引されているため、その時価をレベル1の時価に分類しております。
なお、非上場株式のうち観察できない時価の算定に係るインプットを用いて時価を算定しているものについてはレベル3の時価に分類しております。
債券は、主にスワップレートやクレジットスプレッドをもとに早期償還までの将来キャッシュ・フローを割り引いた現在価値により算定された取引先金融機関から提示された価格を時価としており、レベル2の時価に分類しております。
投資信託は、公表されている基準価格や取引先金融機関から提示された価格を時価としており、レベル2の時価に分類しております。
デリバティブ取引
金利スワップ、通貨スワップ及び為替予約の時価は、主に金利や為替レート等の観察可能なインプットを用いて割引現在価値法により算定された取引先金融機関から提示された価格を時価としており、レベル2の時価に分類しております。
金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金及び社債と一体として処理されているため、その時価は当該長期借入金及び社債の時価に含めて記載しております。
社債
当社の発行する社債の時価は、市場価格のないもののうち、固定金利によるものは、元利金の合計金額を当該社債の残存期間及び信用リスクを加味した利率で割り引いた現在価値により算定しており、レベル2の時価に分類しております。変動金利によるものは、短期間で市場金利を反映し、また当社の信用状態は実行後大きく異なっていないため時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額によって算定しており、レベル2の時価に分類しております。
長期借入金
固定金利による借入金は、将来キャッシュ・フローを同様の新規借り入れを行った場合に想定される利率で割り引いて算定しており、レベル2の時価に分類しております。
変動金利による借入金は、短期間で市場金利を反映し、また当社の信用状態は実行後大きく異なっていないため時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額によって算定しており、レベル2の時価に分類しております。
長期預り敷金・保証金
当該債務の残存期間及び信用リスクを加味した利率で割り引いた現在価値により算定しており、レベル2の時価に分類しております。
長期預り敷金・保証金は連結貸借対照表の固定負債の「その他」に含まれております。
(注)2 時価をもって連結貸借対照表計上額とする金融商品のうちレベル3の時価に関する情報
重要性が乏しいため、注記を省略しております。
(有価証券関係)
1 満期保有目的の債券
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
2 その他有価証券
前連結会計年度(2025年3月31日)
(注)非上場株式(連結貸借対照表計上額 17,819百万円)及び組合出資金(連結貸借対照表計上額 6,598百万円)については、市場価格がないことから、上表には含めておりません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注)非上場株式(連結貸借対照表計上額 17,582百万円)及び組合出資金(連結貸借対照表計上額 6,359百万円)については、市場価格がないことから、上表には含めておりません。
3 連結会計年度中に売却したその他有価証券
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注)(会計方針の変更)に記載のとおり、当連結会計年度の期首より、在外子会社等の収益及び費用は、決算日の直物為替相場により円貨に換算する方法から、期中平均為替相場により円貨に換算する方法に変更しております。前連結会計年度については、当該会計方針の変更が遡及適用され、遡及適用後の数値となっております。
4 減損処理を行った有価証券
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
その他有価証券の株式1,937百万円の減損処理を行っております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
その他有価証券の株式611百万円の減損処理を行っております。
なお、当該有価証券の減損にあたっては、連結会計年度末日における当該銘柄の時価が、取得原価に対し50%以上下落した場合には「著しい下落」があったものとし、減損処理を行っております。また、取得原価に対する時価の下落率が50%未満であっても、当該個別銘柄の連結会計年度末日以前の株価推移等を勘案して、一時的な下落と認められないものについては、減損処理を行っております。
また、(会計方針の変更)に記載のとおり、当連結会計年度の期首より、在外子会社等の収益及び費用は、決算日の直物為替相場により円貨に換算する方法から、期中平均為替相場により円貨に換算する方法に変更しております。前連結会計年度については、当該会計方針の変更が遡及適用され、遡及適用後の数値となっております。
(デリバティブ取引関係)
1 ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
(1)通貨関連
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(2)金利関連
該当事項はありません。
2 ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
(1)通貨関連
前連結会計年度(2025年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
該当事項はありません。
(2)金利関連
前連結会計年度(2025年3月31日)
(注)金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、当該長期借入金の時価に含めて記載しております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注)金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金及び社債と一体として処理されているため、その時価は、当該長期借入金及び社債の時価に含めて記載しております。
(退職給付関係)
1 採用している退職給付制度の概要
当社及び国内連結子会社は、確定給付型の制度として確定給付企業年金制度及び退職一時金制度を、また確定拠出型の制度として確定拠出年金制度を採用しております。
また、当社及び一部の国内連結子会社において退職給付信託を設定しております。
なお、一部の連結子会社が有する確定給付企業年金制度及び退職一時金制度は、簡便法により退職給付に係る負債及び退職給付費用を計算しております。
(会計方針の変更)に記載のとおり、当連結会計年度の期首より、在外子会社等の収益及び費用は、決算日の直物為替相場により円貨に換算する方法から、期中平均為替相場により円貨に換算する方法に変更しております。前連結会計年度の退職給付費用については、当該会計方針の変更が遡及適用され、遡及適用後の数値となっております。
2 確定給付制度(簡便法を適用した制度を含む)
(1)退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表
(2)年金資産の期首残高と期末残高の調整表
(3)退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表上に計上された退職給付に係る負債
及び退職給付に係る資産の調整表
(4)退職給付費用及びその内訳項目の金額
(5)退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(6)退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(7)年金資産に関する事項
①年金資産の主な内訳
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりであります。
(注)年金資産合計には、企業年金制度に対して設定した退職給付信託が前連結会計年度2.6%、当連結会計年度2.6%含まれております。また、その他には、主としてオルタナティブ投資が含まれております。
②長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率を決定するため、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮しております。
(8)数理計算上の計算基礎に関する事項
主要な数理計算上の計算基礎
3 確定拠出制度
当社及び連結子会社における確定拠出制度への要拠出額は、前連結会計年度7,376百万円、当連結会計年度7,062百万円であります。
(ストック・オプション等関係)
1 ストック・オプションにかかる費用計上額及び科目名
該当事項はありません。
2 ストック・オプションの内容、規模及びその変動状況
(1)ストック・オプションの内容
(注)株式数に換算して記載しております。
(注)株式数に換算して記載しております。
(2)ストック・オプションの規模及びその変動状況
当連結会計年度(2026年3月期)において存在したストック・オプションを対象とし、ストック・オプションの数については、株式数に換算して記載しております。
① ストック・オプションの数
② 単価情報
3 ストック・オプションの公正な評価単価の見積方法
ストック・オプションの付与時点において、当社の連結子会社であったテクセンドフォトマスク株式会社は未公開企業であるため、ストック・オプションの公正な評価単価の見積方法を単位当たりの本源的価値の見積りによっております。
また、単位当たりの本源的価値の算定基礎となる同社の株式の評価方法は、DCF法、類似会社比準法により算定した価格を総合的に勘案して決定しております。
なお、算定の結果、付与時点における単位当たりの本源的価値はゼロであるため、公正な評価単価は記載しておりません。
4 ストック・オプションの権利確定数の見積方法
基本的には、将来の失効数の合理的な見積りは困難であるため、実績の失効数のみ反映させる方法を採用しております。
5 ストック・オプションの単位当たりの本源的価値により算定を行う場合の当連結会計年度末における本源的価値の合計額及び当連結会計年度において権利行使されたストック・オプションの権利行使日における本源的価値の合計額
(1)当連結会計年度末における本源的価値の合計額 - 百万円
(2)当連結会計年度において権利行使された本源的価値の合計額 - 百万円
なお、(企業結合等関係)に記載のとおり、当社の連結子会社であったテクセンドフォトマスク株式会社(以下「TPC」という。)は、2025年10月16日に東京証券取引所プライム市場に上場いたしました。上場に伴い当社が保有するTPCに係る株式の議決権所有割合は50%未満となり、支配を喪失したため、第3四半期連結会計期間の期首より、TPCは当社連結子会社から持分法適用関連会社となりました。
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
※1 評価性引当額は前連結会計年度に比べ3,774百万円減少しております。この主な内容は、一部の連結子会社において、税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額が減少したことに伴うものであります。
※2 前連結会計年度において、繰延税金負債の「その他」に含めて表示しておりました「企業結合に伴う評価差額」は金額的重要性が増したため、当連結会計年度から区分掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳の組替えを行っております。この結果、前連結会計年度の繰延税金負債の「その他」に表示していた△15,720百万円は、「企業結合に伴う評価差額」△1,347百万円、「その他」△14,373百万円に組替えております。
※3 税務上の繰越欠損金及びその繰延税金資産の繰越期限別の金額
前連結会計年度(2025年3月31日) (単位:百万円)
(a) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた金額です。
(b) 税務上の繰越欠損金23,805百万円(法定実効税率を乗じた額)について繰延税金資産5,150百万円を計上しております。当該繰延税金資産5,150百万円は、連結子会社における税務上の繰越欠損金23,805百万円(法定実効税率を乗じた額)の一部について認識したものであります。当該繰越欠損金に係る繰延税金資産は、主として将来の課税所得の見込みにより回収可能と判断しております。
当連結会計年度(2026年3月31日) (単位:百万円)
(a) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた金額です。
(b) 税務上の繰越欠損金18,055百万円(法定実効税率を乗じた額)について繰延税金資産3,872百万円を計上しております。当該繰延税金資産3,872百万円は、連結子会社における税務上の繰越欠損金18,055百万円(法定実効税率を乗じた額)の一部について認識したものであります。当該繰越欠損金に係る繰延税金資産は、主として将来の課税所得の見込みにより回収可能と判断しております。
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の主要な項目別の内訳
(企業結合等関係)
(株式取得による企業結合)
当社は、2024年12月18日(米国時間)において、米国を中心にコンシューマーパッケージング事業や産業用紙パッケージング事業を展開するSONOCO PRODUCTS COMPANY(以下「SONOCO社」という。)から軟包装事業及び熱成形容器事業(以下、Thermoformed and Flexible Packaging:「TFP事業」という。)を取得することを目的に、SONOCO社と同社が有する子会社株式の取得及び事業の譲り受け(以下「本株式取得等」という。)に関する契約を締結し、2025年4月1日付で本株式取得等が完了いたしました。
1 企業結合の概要
(1)被取得企業及び結合後企業の名称並びに取得した議決権比率、その事業の内容
(2)企業結合を行った理由
当社は、「Digital & Sustainable Transformation」を中期経営計画のキーコンセプトとし、「DX」と「SX」によってワールドワイドで社会課題を解決するリーディングカンパニーを目指しております。現中期経営計画(2024年3月期~2026年3月期)においては、DX事業、SX・海外生活系事業、半導体関連事業を成長事業として設定し、事業ポートフォリオ変革を進めております。
海外生活系事業においては、近年の世界的な地球環境保全に対する意識の高まりを受け、特にパッケージ分野で成長を続ける軟包装を中心に、当社顧客のグローバルブランドから、環境対応を求められております。そのような中、当社では環境対応包材であるサステナブルパッケージのグローバル戦略として、フィルム製造からバリア加工、パッケージ製造におけるグローバル供給体制を構築し、サプライチェーン全体のリソースを保有することで、サステナブルパッケージの技術力やコストパフォーマンスの向上を目指しており、グローバルでの各地域における地産地消体制の強化を進めております。
今後のさらなる成長に向け、大きな市場規模を有する米州での事業拡大についても、事業機会創出に向けた検討を続けてまいりましたが、この度、米国に本社を置き、グローバルで事業を展開する世界有数のパッケージメーカーであるSONOCO社が保有するTFP事業の取得を決定いたしました。
当社は、本株式取得等を通じ、SONOCO社のTFP事業が保有する北米・南米を中心とした強力な顧客・製造基盤を活かし、グローバルでのサステナブルパッケージのビジネス展開をより強化することで、全世界でブランドオーナーのサステナブルニーズに応え、事業を拡大してまいります。
(3)企業結合日
2025年4月1日
(4)企業結合の法的形式
現金を対価とする株式の取得及び事業の譲り受け
(5)取得企業を決定するに至った主な根拠
当社の連結子会社であるTOPPAN Packaging Americas Holdings Inc. 及び TOPPAN Thermoformed Packaging Holdings Inc.が、現金を対価として被取得企業の株式の取得及び事業を取得したためであります。
2 連結損益計算書に含まれる被取得企業の業績の期間
2025年4月1日から2025年12月31日まで
3 被取得企業の取得原価及び対価の種類ごとの内訳
※取得原価については、契約に基づく価格調整を反映させた金額であります。
4 主要な取得関連費用の内容及び金額
アドバイザリー費用等 6,211百万円
5 支払資金の調達及び支払方法
本株式取得等の資金については、銀行借入及び自己資金により充当しております。
6 発生したのれんの金額、発生原因、償却方法及び償却期間
(1)発生したのれんの金額
77,041百万円
TOPPAN Packaging Americas Holdings Inc.(軟包装事業):47,363百万円
TOPPAN Thermoformed Packaging Holdings Inc.(熱成形容器事業):29,677百万円
※本株式取得により発生したのれんは、取得日時点の公正価値で測定した純資産の比率に基づき、報告単位であるTOPPAN Packaging Americas Holdings Inc.とTOPPAN Thermoformed Packaging Holdings Inc.に割り当てております。
※なお、第1四半期連結会計期間から第3四半期連結会計期間においては、四半期連結財務諸表作成時点における入手可能な合理的情報に基づき、暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度末に確定しております。
(2)発生要因
今後の事業展開によって期待される将来の超過収益力から発生したものであります。
(3)償却方法及び償却期間
TOPPAN Packaging Americas Holdings Inc.(軟包装事業):14年間にわたる均等償却
TOPPAN Thermoformed Packaging Holdings Inc.(熱成形容器事業):15年間にわたる均等償却
※第1四半期連結会計期間から第3四半期連結会計期間においては、買収価格の調整を精査中であり、暫定的に算定された償却期間でありましたが、当連結会計年度末に確定しております。
7 企業結合日に受け入れた資産及び引き受けた負債の額並びにその主な内訳
TOPPAN Packaging Americas Holdings Inc.
TOPPAN Thermoformed Packaging Holdings Inc.
8 のれん以外の無形固定資産に配分された金額及びその主要な種類別の内訳並びに全体及び主要な種類別の償却期間
TOPPAN Packaging Americas Holdings Inc.
TOPPAN Thermoformed Packaging Holdings Inc.
9 企業結合が連結会計年度の開始の日に完了したと仮定した場合の当連結会計年度の連結損益計算書に及ぼす影響の概算額及びその算定方法
(概算額の算定方法)
企業結合が連結会計年度開始の日に完了したと仮定して算定された売上高及び損益情報と、取得企業の連結損益計算書における売上高及び損益情報との差額を、影響の概算額としております。また、当該概算額には、企業結合時に認識されたのれん等が当連結会計年度の開始の日に発生したものと仮定して、のれん等償却の調整が含まれております。
なお、当該注記は監査証明を受けておりません。
(公募による新株式の発行に伴う連結子会社の持分法適用関連会社への移行)
当社の連結子会社であったテクセンドフォトマスク株式会社(以下「TPC」という。)(証券コード:429A)は、2025年10月16日に東京証券取引所プライム市場に上場(以下「本上場」という。)いたしました。本上場に伴い募集株式の発行、引受人の買取引受による国内売出し及び海外売出し、オーバーアロットメントによる売出しが行われたことにより、当社が保有するTPCに係る株式の議決権所有割合は50%未満となり、支配を喪失したため、TPCは当社の連結子会社から持分法適用関連会社となりました。
1 事業分離の概要
(1)分離先企業の名称
公募増資のため、記載を省略いたします。
(2)分離した企業の名称及びその事業内容
テクセンドフォトマスク株式会社(半導体用フォトマスクの製造・販売)
(3)事業分離日
2025年10月16日(みなし事業分離日 2025年10月1日)
(4)事業分離を行った理由
TPCは、当社の一事業部門として1961年にフォトマスク事業を開始して以来、分社化を経て現在に至るまで、高い技術力を武器に、日本から欧米、アジアへと製造拠点の拡大を進め、半導体産業の成長を支え続けております。近年、AIや5Gなどのテクノロジーの進化により、世界の半導体市場は急速に拡大しており、様々なエンドマーケットにおいてデジタルイノベーションが加速しております。フォトマスクは、半導体製造のリソグラフィ工程において不可欠な部材であり、半導体市場の成長に伴って、フォトマスク市場も新たな局面を迎えつつあります。継続的な事業の拡大・成長にあたっては、市場環境の変化や顧客ニーズを的確に捉え、これまで以上に迅速かつ柔軟な研究開発投資及び設備投資が不可欠となっております。今般の株式上場は、TPCが今後とも市場のニーズを捉えた投資を俊敏に実行し、独立した企業体としてさらなる成長と競争力の強化を実現していくことを目的としたものであり、TPCの企業価値向上は、ひいては当社グループの企業価値向上に寄与することを期待しております。
(5)法的形式を含むその他取引の概要に関する事項
TPCが公募による新株式の発行を行った結果、支配を喪失したため、同社は当社の連結子会社から持分法適用関連会社に変更しております。
2 実施した会計処理の概要
(1)移転損益の額
持分変動利益 5,303百万円
(2)分離した企業に係る資産及び負債の適正な帳簿価額並びにその主な内訳
(3)会計処理
「事業分離等に関する会計基準」(企業会計基準第7号 2013年9月13日)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 2019年1月16日)に基づき、会計処理を行っております。これにより公募による新株式の発行前の当社の持分と発行後の持分との間に生じる差額5,303百万円を持分変動利益として、特別利益に計上しております。
3 TPCが含まれていた報告セグメント
エレクトロニクス事業分野
4 当連結会計年度に係る連結損益計算書に計上されている分離した事業に係る損益の概算額
(収益認識関係)
1 顧客との契約から生じる収益を分解した情報
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
(注)1 (会計方針の変更)に記載のとおり、当連結会計年度の期首より、在外子会社等の収益及び費用は、決算日の直物為替相場により円貨に換算する方法から、期中平均為替相場により円貨に換算する方法に変更しております。前連結会計年度については、当該会計方針の変更が遡及適用され、遡及適用後の数値となっております。
2 前連結会計年度において、「その他」に含めていた「北米」の売上高は、重要性が増したため、当連結会計年度により区分掲記することとしております。この結果、前連結会計年度の「その他」に表示していた291,128百万円は、「北米」142,581百万円、「その他」148,547百万円に組替えております。
2 顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
当社及び連結子会社は、「(セグメント情報等)セグメント情報 1 報告セグメントの概要」に記載のとおり、情報コミュニケーション事業分野、生活・産業事業分野及びエレクトロニクス事業分野の3事業分野にわたり幅広い事業活動を展開しており、国内外の顧客に向け、多種多様な製品、商品及びサービスを提供しております。
情報コミュニケーション事業分野における各種印刷物等、生活・産業事業分野における各種印刷物等及びエレクトロニクス事業分野における各種エレクトロニクス製品等の製造・販売取引については、財に対する支配が主として一時点で顧客に移転いたします。
日本の顧客に向けての製品または商品の販売は、その大部分が日本国内からの出荷取引によるものであり、それらは顧客に製品または商品が到着した時に収益を認識しております。
一方、アジア、北米及びその他の地域の顧客に向けての製品または商品の販売は、地域各国における国内出荷取引に加え、当該地域及び日本からの輸出取引により構成されており、国内出荷取引においては主に顧客に製品または商品が到着した時に、また輸出取引においては主にインコタームズ等で定められた貿易条件に基づき支配が顧客に移転した時に収益を認識しております。
また、日本、アジア、北米及びその他の地域の顧客に対し、主に情報コミュニケーション事業分野において、BPOサービス、ソフトウエア・コンテンツの受注制作業務及びスペースデザイン・施工業務等を提供しております。これらは、財またはサービスに対する支配が顧客に一定の期間にわたり移転する場合、財またはサービスを顧客に移転する履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しております。履行義務の充足に係る進捗度の測定は、主に各報告期間の期末日までに発生した実際原価が、予想される総原価の合計に占める割合に基づいて行っております。また、契約の初期段階等、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができないが、発生する費用を回収することが見込まれる場合は、原価回収基準にて収益を認識しております。
取引の対価は、履行義務の充足前に前受金として受領する場合を除き、履行義務を充足してから概ね1年以内に受領しており、重要な金融要素は含まれておりません。また、顧客と約束した対価に変動対価が含まれている取引は、主として返品権付きの販売であり、過去の実績等に基づき変動対価の額を見積っております。顧客との契約は、通常単一の履行義務から構成されておりますが、複数の履行義務から構成されている場合には、財またはサービスの独立販売価格の比率に基づき、それぞれの履行義務に取引価格を配分しております。
3 顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当連結会計年度末において存在する顧客との契約から翌連結会計年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(1)契約資産及び契約負債の残高等
(単位:百万円)
契約資産は、主に、各種印刷物等の製品や商品の製造・販売、BPOサービス、ソフトウェア・コンテンツの受注制作業務及びスペースデザイン・施工業務等について、期末日時点で完了しているが未請求の部分に係る対価に対する当社及び連結子会社の権利に関するものであります。契約資産は、対価に対する当社及び連結子会社の権利が無条件になった時点で顧客との契約から生じた債権に振り替えられます。
契約負債は、主に、各種印刷物等の製品や商品の製造・販売、BPOサービス、ソフトウェア・コンテンツの受注制作業務及びスペースデザイン・施工業務等について、顧客から受け取った前受金に関するものであります。契約負債は、収益の認識に伴い取り崩されます。
当連結会計年度に認識された収益の額のうち期首現在の契約負債残高に含まれていた額は、16,632百万円であります。
過去の期間に充足(または部分的に充足)した履行義務から、当連結会計年度に認識した収益(例えば、取引価格の変動)の額は332百万円であります。
(2)残存履行義務に配分した取引価格
残存履行義務に配分した取引価格の報告セグメントごとの総額は、以下のとおりであります。当該履行義務は、主にエレクトロニクス事業分野における半導体関連の製品の販売に関するものであり、概ね7年以内に安定的に履行義務を充足するにつれて収益として認識されると見込んでおります。なお、当社及び連結子会社では、残存履行義務に配分した取引価格の注記にあたって実務上の便法を適用し、当初に予想される契約期間が1年以内の契約及び知的財産のライセンス契約のうち売上高または使用量に基づくロイヤルティについては、注記の対象に含めておりません。
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(1)契約資産及び契約負債の残高等
(単位:百万円)
契約資産は、主に、各種印刷物等の製品や商品の製造・販売、BPOサービス、ソフトウェア・コンテンツの受注制作業務及びスペースデザイン・施工業務等について、期末日時点で完了しているが未請求の部分に係る対価に対する当社及び連結子会社の権利に関するものであります。契約資産は、対価に対する当社及び連結子会社の権利が無条件になった時点で顧客との契約から生じた債権に振り替えられます。
契約負債は、主に、各種印刷物等の製品や商品の製造・販売、BPOサービス、ソフトウェア・コンテンツの受注制作業務及びスペースデザイン・施工業務等について、顧客から受け取った前受金に関するものであります。契約負債は、収益の認識に伴い取り崩されます。
当連結会計年度に認識された収益の額のうち期首現在の契約負債残高に含まれていた額は、12,659百万円であります。
過去の期間に充足(または部分的に充足)した履行義務から、当連結会計年度に認識した収益(例えば、取引価格の変動)の額は2,672百万円であります。
(2)残存履行義務に配分した取引価格
残存履行義務に配分した取引価格の報告セグメントごとの総額は、以下のとおりであります。当該履行義務は、主にエレクトロニクス事業分野における半導体関連の製品の販売に関するものであり、概ね6年以内に安定的に履行義務を充足するにつれて収益として認識されると見込んでおります。なお、当社及び連結子会社では、残存履行義務に配分した取引価格の注記にあたって実務上の便法を適用し、当初に予想される契約期間が1年以内の契約及び知的財産のライセンス契約のうち売上高または使用量に基づくロイヤルティについては、注記の対象に含めておりません。
(単位:百万円)
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
(1)報告セグメントの決定方法
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、マネジメントによって経営資源の配分の決定及び業績の評価に定期的に使用されているものであります。
(2)各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類
当社グループは、主に製品・サービスの特性に基づきセグメントを区分しており、「情報コミュニケーション事業分野」、「生活・産業事業分野」及び「エレクトロニクス事業分野」の3つを報告セグメントとしております。
各セグメントの事業に係る主な製品及びサービスは、以下のとおりであります。
「情報コミュニケーション事業分野」
証券類全般、通帳、カード類、ビジネスフォーム、カタログ等広告宣伝印刷物、
雑誌・書籍等出版印刷物、BPO(各種業務受託)
「生活・産業事業分野」
軟包材・紙器等パッケージ類、プラスチック成型品、インキ、透明バリアフィルム、
化粧シート・壁紙等建装材
「エレクトロニクス事業分野」
液晶カラーフィルタ、TFT液晶、反射防止フィルム、フォトマスク、
半導体パッケージ製品
2 報告セグメントごとの売上高、利益または損失、資産、その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表を作成するために採用される会計処理の原則及び手続に準拠した方法であります。報告セグメントの利益は、営業利益の数値であります。セグメント間の内部売上高または振替高は、主に市場価格に基づいております。
(在外子会社等の収益及び費用の本邦通貨への換算方法の変更)
(会計方針の変更)に記載のとおり、当連結会計年度の期首より、在外子会社等の収益及び費用は、決算日の直物為替相場により円貨に換算する方法から、期中平均為替相場により円貨に換算する方法に変更しております。前連結会計年度のセグメント情報については、当該会計方針の変更が遡及適用され、遡及適用後のセグメント情報となっております。
この結果、遡及適用を行う前と比べて、前連結会計年度の外部顧客への売上高は「情報コミュニケーション事業分野」が3,864百万円減少し、「生活・産業事業分野」が2,041百万円、「エレクトロニクス事業分野」が3,375百万円それぞれ増加しております。セグメント利益(営業利益)は、「情報コミュニケーション事業分野」が154百万円減少し、「生活・産業事業分野」が82百万円、「エレクトロニクス事業分野」が989百万円それぞれ増加しております。減価償却費は、「情報コミュニケーション事業分野」が172百万円減少し、「生活・産業事業分野」が93百万円、「エレクトロニクス事業分野」が272百万円それぞれ増加しております。有形固定資産及び無形固定資産の増加額は、「情報コミュニケーション事業分野」が249百万円減少し、「生活・産業事業分野」が503百万円、「エレクトロニクス事業分野」が523百万円それぞれ増加しております。
(報告セグメントの資産に関する事項)
第1四半期連結会計期間において、株式及び事業の取得に伴い、TOPPAN Packaging USA Inc.他26社を連結の範囲に含めております。前連結会計年度の末日に比べ、報告セグメントの資産の金額は、「生活・産業事業分野」において、251,570百万円増加しております。なお、当該取得による増加金額は企業結合日に受け入れた資産の金額であります。
3 報告セグメントごとの売上高、利益または損失、資産、その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)調整額は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益の調整額には、各報告セグメントに配分していない全社費用△47,041百万円等が含まれております。全社費用は、主に当社の本社部門及び基礎研究部門等に係る費用であります。
(2)セグメント資産の調整額には、各報告セグメントに配分していない全社資産875,492百万円等が含まれております。全社資産は、主に当社の本社部門及び基礎研究部門等における余資運用資金(現金及び預金、有価証券)、長期投資資金(投資有価証券等)及び固定資産(建物及び構築物、土地等)であります。
(3)減価償却費の調整額には、各報告セグメントに配分していない全社資産の減価償却費6,546百万円が含まれております。全社資産は、主に当社の本社部門及び基礎研究部門等における固定資産であります。
(4)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額には、各報告セグメントに配分していない全社資産12,355百万円が含まれております。全社資産は、主に当社の本社部門及び基礎研究部門等における固定資産であります。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注)調整額は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益の調整額には、各報告セグメントに配分していない全社費用△43,625百万円等が含まれております。全社費用は、主に当社の本社部門及び基礎研究部門等に係る費用であります。
(2)セグメント資産の調整額には、各報告セグメントに配分していない全社資産442,715百万円等が含まれております。全社資産は、主に当社の本社部門及び基礎研究部門等における余資運用資金(現金及び預金、有価証券)、長期投資資金(投資有価証券等)及び固定資産(建物及び構築物、土地等)であります。
(3)減価償却費の調整額には、各報告セグメントに配分していない全社資産の減価償却費7,308百万円が含まれております。全社資産は、主に当社の本社部門及び基礎研究部門等における固定資産であります。
(4)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額には、各報告セグメントに配分していない全社資産14,047百万円が含まれております。全社資産は、主に当社の本社部門及び基礎研究部門等における固定資産であります。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注)報告セグメントに配分されていない減損損失の内容は、「(連結損益計算書関係) ※5 減損損失」に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(のれんの金額の重要な変動)
「生活・産業事業分野」において、第1四半期連結会計期間にTOPPAN Packaging USA Inc.他26社の株式及び事業を取得いたしました。これに伴うのれんの増加額は、77,041百万円であります。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
【関連当事者情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
連結財務諸表提出会社と関連当事者の取引
連結財務諸表提出会社の役員及び主要株主(個人の場合に限る。)等
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
連結財務諸表提出会社と関連当事者の取引
連結財務諸表提出会社の役員及び主要株主(個人の場合に限る。)等
該当事項はありません。
(1株当たり情報)
(注)1 1株当たり当期純利益算定上の基礎は、以下のとおりであります。
2 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
3 株式付与ESOP信託が所有する当社株式は、1株当たり純資産額の算定上、期末発行済株式総数から控除する自己株式数に含めており、また、1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております。
1株当たり純資産額の算定上、控除した当該自己株式の期末株式数は前連結会計年度1,885千株、当連結会計年度1,885千株であります。1株当たり当期純利益の算定上、控除した当該自己株式の期中平均株式数は前連結会計年度1,885千株、当連結会計年度1,885千株であります。
4 (会計方針の変更)に記載のとおり、当連結会計年度の期首より会計方針の変更は遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表となっております。この結果、遡及適用を行う前と比べて前連結会計年度の1株当たり当期純利益は2円64銭増加しております。
(重要な後発事象)
(連結子会社間の合併)
当社は、2025年3月13日開催の取締役会において、TOPPAN株式会社を合併存続会社、TOPPANエッジ株式会社及びTOPPANデジタル株式会社を合併消滅会社とする吸収合併を行うことを決議いたしました。2025年9月25日付で、これら当社の完全子会社間において、当該吸収合併に係る吸収合併契約を締結し、2026年4月1日を効力発生日として、吸収合併を実施いたしました。
1 取引の概要
(1)結合当事企業の名称及び事業の内容
存続会社の名称:TOPPAN株式会社
事業の内容 :情報コミュニケーション事業分野、生活・産業事業分野、
エレクトロニクス事業分野など
消滅会社の名称:TOPPANエッジ株式会社
事業の内容 :インフォメーションソリューション事業、ハイブリッドBPO事業、
コミュニケーションメディア事業、セキュアプロダクト事業
消滅会社の名称:TOPPANデジタル株式会社
事業の内容 :TOPPANグループ全体のDX事業戦略策定、DX事業の創出・推進、
DXに関わる研究・開発、ITインフラの提供
(2)企業結合日
2026年4月1日
(3)企業結合の法的形式
TOPPAN株式会社を存続会社、TOPPANエッジ株式会社及びTOPPANデジタル株式会社を消滅会社とする吸収合併
(4)結合後企業の名称
TOPPAN株式会社
(5)その他取引の概要に関する事項
当社グループのさらなる成長に向けて、経営資源、顧客基盤を一体化し、グループ全体でのシナジー創出や情報系をはじめとした事業の競争力強化を加速させることが必要と判断し、本吸収合併を行うものであります。
2 実施する会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 2019年1月16日)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 2019年1月16日)に基づき、共通支配下の取引として処理する予定であります。
(自己株式の取得)
当社は、2026年5月14日開催の取締役会において、会社法第459条第1項の規定による定款の定めに基づき、自己株式を取得することを決議いたしました。
1 自己株式の取得を行う理由
株主還元の強化及び資本効率の向上を目的として、自己株式の取得を行うものであります。
2 取得に係る事項の内容
(1)取得する株式の種類 当社普通株式
(2)取得する株式の総数 14,000,000株(上限)
(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合4.90%)
(3)株式の取得価額の総額 500億円(上限)
(4)取得期間 2026年5月15日から2027年5月14日まで
(5)取得方法 東京証券取引所における市場買付
⑤ 【連結附属明細表】
【社債明細表】
(注)連結決算日後5年以内における1年ごとの償還予定額の総額は次のとおりであります。
【借入金等明細表】
(注)1 平均利率については、期末借入金残高に対する加重平均利率を記載しております。
2 リース債務については、リース料総額に含まれる利息相当額を控除する前の金額で連結貸借対照表に計上しているため、平均利率を記載しておりません。
3 長期借入金及びリース債務(1年以内に返済予定のものを除く。)の連結決算日後5年内における1年ごとの返済予定額の総額は次のとおりであります。
【資産除去債務明細表】
当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における資産除去債務の金額が当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における負債及び純資産の合計額の100分の1以下であるため、記載を省略しております。
(2) 【その他】
当連結会計年度における半期情報等
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
①【貸借対照表】
②【損益計算書】
③【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1 有価証券の評価基準及び評価方法
(1)満期保有目的の債券
…償却原価法(定額法)
(2)子会社株式及び関連会社株式
…移動平均法による原価法
(3)その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
…時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定しております。)
市場価格のない株式等
…移動平均法による原価法
投資事業有限責任組合及びそれに類する組合への出資(金融商品取引法第2条第2項により有価証券とみなされるもの)
…組合契約に規定される決算報告日に応じて入手可能な最近の決算書を基礎とし、持分相当額を純額で取り込む方法によっております。
2 デリバティブの評価基準及び評価方法
…時価法
3 固定資産の減価償却の方法
(1)有形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
なお、主な耐用年数は以下のとおりであります。
建物 …8~50年
機械及び装置 …2~10年
(2)無形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
なお、自社利用のソフトウェアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法を採用しております。
(3)リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
4 繰延資産の処理方法
社債発行費
支出時に全額費用として処理しております。
5 引当金の計上基準
(1)貸倒引当金
売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
(2)賞与引当金
従業員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額に基づき計上しております。
(3)役員賞与引当金
役員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額に基づき計上しております。
(4)株式給付引当金
株式交付規定に基づく従業員への当社株式の給付に備えるため、当事業年度末における株式給付債務の見込額に基づき、計上しております。
(5)解約損失引当金
契約の解除等に伴い発生する損失に備えるため、契約解除により合理的に見込まれる違約金等の損失見込額を計上しております。
(6)退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しております。
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
② 数理計算上の差異の費用処理方法
数理計算上の差異は、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間内の一定の年数(1年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌事業年度から費用処理することとしております。
なお、当事業年度末では、年金資産の合計額が退職給付債務から未認識数理計算上の差異を控除した金額を超過しているため、当該超過額を前払年金費用(投資その他の資産)に計上しております。
6 重要な収益及び費用の計上基準
当社における収益は、子会社等からの経営指導料、受取配当金及び賃貸料収入となります。
経営指導料においては、子会社との契約内容に応じた経営指導等を行うことを履行義務として識別しております。この経営指導等は、契約における義務を履行するにつれて子会社が便益を享受すると考えられるため、役務を提供する期間にわたり収益を計上しております。
賃貸料収入については、主に子会社との賃貸契約に基づき、不動産の賃貸を行っており、賃貸借期間にわたって収益を計上しております。
7 ヘッジ会計の方法
(1)ヘッジ会計の方法
主として繰延ヘッジ処理を適用しております。ただし、為替予約の一部取引については振当処理の要件を満たしている場合は振当処理を、金利スワップについては特例処理の要件を満たしている場合には特例処理を適用しております。
(2)ヘッジ手段とヘッジ対象
(3)ヘッジ方針
主として、当社の経理規程附属細則に定めている「金融商品リスク管理」及び「金融商品リスク管理ガイドライン」に基づき、為替変動リスク及び金利変動リスクをヘッジしております。
(4)ヘッジ有効性評価の方法
ヘッジ開始時から有効性判定時点までの期間において、ヘッジ対象とヘッジ手段の相場変動またはキャッシュ・フロー変動の累計を比較し、両者の変動額等を基礎にして有効性の判定を行っております。ただし、ヘッジ手段とヘッジ対象に関する重要な条件が同一である場合には、ヘッジ有効性の評価を省略しております。また、金利スワップについては、特例処理の要件に該当すると判定される場合には、有効性の判定は省略しております。
8 その他財務諸表作成のための重要な事項
(1)退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異の会計処理の方法は、連結財務諸表における会計処理の方法と異なっております。
(2)消費税等の会計処理
資産に係る控除対象外消費税及び地方消費税は当事業年度の費用として処理しております。
(重要な会計上の見積り)
(固定資産の減損損失の認識の要否)
(1)当事業年度の財務諸表に計上した金額
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に同一の内容を記載しているため、記載を省略しております。
(関係会社株式の評価)
(1)当事業年度の財務諸表に計上した金額
当事業年度の関係会社株式には、TOPPAN Packaging Americas Holdings Inc.(以下「TPA」という。)及びTOPPAN Thermoformed Packaging Holdings Inc.(以下「TTP」という。)に係る株式は286,191百万円含まれております。
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
市場価格のない関係会社株式については、当該株式発行会社の財政状態の悪化もしくは超過収益力等の減少により実質価額が著しく低下したときには、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除いて、株式の評価損を計上しております。
なお、当社は、当事業年度において、TPA及びTTPを通じてSONOCO PRODUCTS COMPANYが有する軟包装事業及び熱成形容器事業(以下、両事業をあわせて「TFP事業」という。)の株式の取得及び事業の譲り受けを行いました。TFP事業の取得価額は、同事業の事業計画を基礎として算定された事業価値を踏まえ、交渉の上、決定されており、超過収益力等が反映されております。見積りの主要な仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載した内容と同一であります。
当社は、株式の評価に使用した会計上の見積りに用いられている仮定は適切であると考えておりますが、経営・市場環境の変化等により事業計画の重要な未達が発生し、または将来の不確実性が増すことにより、見積りに用いた主要な仮定の見直しが必要となる場合には、翌事業年度の財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
(表示方法の変更)
(貸借対照表関係)
前会計年度において、流動資産の「その他」に含めて表示しておりました「関係会社短期貸付金」は金額的重要性が増したため、当会計年度から区分掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前会計年度の財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前会計年度の貸借対照表において、流動資産の「その他」に記載していた47,990百万円は、「関係会社短期貸付金」39,715百万円、「その他」8,275百万円として組替えております。
また、従来、「保証債務」の注記において残高を記載しておりましたが、保証債務の保証契約上の最大負担額をより明確に示すため、当事業年度より、契約上の保証極度額を記載する方法に変更いたしました。
(追加情報)
(賞与引当金の見積り期間の変更)
当事業年度において賞与引当金の見積り期間を、夏季賞与は11月21日~5月20日から10月1日~3月31日に、冬季賞与は5月21日~11月20日から4月1日~9月30日にそれぞれ変更しております。
この変更による移行措置に伴い、夏季賞与に対する賞与引当金のうち、これまで翌期に計上していた見積り期間分(4月1日~5月20日の50日分)を当事業年度に計上しております。
この結果、当事業年度の営業利益、経常利益及び税引前当期純利益はそれぞれ456百万円減少しております。
(退職給付債務及び退職給付費用)
当事業年度末において、退職給付債務の算定に用いる割引率の基礎となる市場金利の動向を踏まえ、割引率を前事業年度末の0.1%から2.3%に変更いたしました。この変更により、当事業年度末の退職給付債務が1,722百万円減少しております。なお、数理計算上の差異については、発生の翌事業年度から費用処理することとしているため、当事業年度の損益に与える影響はありません。
(貸借対照表関係)
※1 関係会社に対する資産及び負債
区分掲記されたもの以外で当該関係会社に対する金銭債権または金銭債務の金額は、次のとおりであります。
※2 担保資産及び担保付債務
担保に供している資産は次のとおりであります。
なお、これに対応する担保付債務はありません。
3 保証債務
(1)関係会社の金融機関等からの借入金等及びリース債務に対して債務保証を行っており、保証先及び極度額は以下のとおりであります。
(2)関係会社に対する保証予約は以下のとおりであります。
海外子会社の支払債務及びリース債務に対する保証 8,953百万円
(損益計算書関係)
※1 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は次のとおりであります。なお、販売費はありません。
※2 関係会社との営業取引及び営業取引以外の取引高の総額は、次のとおりであります。
※3 関係会社株式評価損
前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当社連結子会社INTERPRINT GmbH 他4社によるものであります。
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
重要性が乏しいため、記載を省略しております。
(有価証券関係)
前事業年度(2025年3月31日)
子会社株式及び関連会社株式
(注)上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
当事業年度(2026年3月31日)
子会社株式及び関連会社株式
(注)上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の主要な項目別の内訳
※ 前事業年度において、「その他」に含めていた「子会社株式の投資簿価修正」は、重要性が増したため、当事業年度においては独立掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の注記の組替えを行っております。この結果、前事業年度の注記において、「その他」に表示していた△0.4%は、「子会社株式の投資簿価修正」0.1%、「その他」△0.5%として組替えております。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(収益認識関係)」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。
(重要な後発事象)
(連結子会社間の合併)
当社は、2025年3月13日開催の取締役会において、TOPPAN株式会社を合併存続会社、TOPPANエッジ株式会社及びTOPPANデジタル株式会社を合併消滅会社とする吸収合併を行うことを決議し、2026年4月1日を効力発生日として、これら当社の完全子会社間の吸収合併を実施いたしました。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
(自己株式の取得)
当社は、2026年5月14日開催の取締役会において、会社法第459条第1項の規定による定款の定めに基づき、自己株式を取得することを決議いたしました。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(単位:百万円)
(注) 1 当期増加額のうち主なものは次のとおりであります。
建物 高輪ビル入居に伴うオフィスフロア開設 3,039 百万円
建設仮勘定 高輪ビル入居に伴うオフィスフロア開設 4,331 百万円
ソフトウエア 次期人事システムの導入 1,645 百万円
新経営管理基盤の構築 1,137 百万円
(注) 2 当期減少額のうち主なものは次のとおりであります。
建設仮勘定 高輪ビル入居に伴うオフィスフロア開設 4,399 百万円
(注) 3 当期の減損損失額は、「当期減少額」欄に含めて記載し、当該減損損失の金額を( )として記載しております。
【引当金明細表】
(単位:百万円)
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当会社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができません。
1 会社法第189条第2項各号に掲げる権利
2 株主の有する単元未満株式の数とあわせて単元株式数となる数の株式を売り渡すことを請求する権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社は、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
(1) 当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
①有価証券報告書及びその添付書類並びに確認書
事業年度 第179期(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 2025年6月26日関東財務局長に提出。
②内部統制報告書及びその添付書類
2025年6月26日関東財務局長に提出。
③半期報告書及び確認書
第180期中(自 2025年4月1日 至 2025年9月30日) 2025年11月14日関東財務局長に提出。
④臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第19号(連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に著しい影響を与える事象)の規定に基づく臨時報告書
2025年5月30日に関東財務局長に提出。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第2号の2(譲渡制限付株式報酬制度に伴う自己株式の処分)の規定に基づく臨時報告書
2025年6月27日関東財務局長に提出。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会における議決権行使の結果)の規定に基づく臨時報告書
2025年6月27日関東財務局長に提出。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の規定(代表取締役の異動)に基づく臨時報告書
2025年12月12日関東財務局長に提出。
⑤発行登録書(株券、社債券等)及びその添付書類
2025年8月25日関東財務局長に提出。
⑥訂正発行登録書
2025年12月12日関東財務局長に提出。
⑦発行登録追補書類(株券、社債券等)及びその添付書類
2025年12月5日関東財務局長に提出。
⑧自己株券買付状況報告書
報告期間(自 2025年6月1日 至 2025年6月30日) 2025年7月15日関東財務局長に提出。
報告期間(自 2025年7月1日 至 2025年7月31日) 2025年8月8日関東財務局長に提出。
報告期間(自 2025年8月1日 至 2025年8月31日) 2025年9月12日関東財務局長に提出。
報告期間(自 2025年9月1日 至 2025年9月30日) 2025年10月15日関東財務局長に提出。
報告期間(自 2025年10月1日 至 2025年10月31日) 2025年11月14日関東財務局長に提出。
報告期間(自 2025年11月1日 至 2025年11月30日) 2025年12月15日関東財務局長に提出。
報告期間(自 2025年12月1日 至 2025年12月31日) 2026年1月15日関東財務局長に提出。
報告期間(自 2026年1月1日 至 2026年1月31日) 2026年2月13日関東財務局長に提出。
報告期間(自 2026年2月1日 至 2026年2月28日) 2026年3月13日関東財務局長に提出。
報告期間(自 2026年3月1日 至 2026年3月31日) 2026年4月15日関東財務局長に提出。
報告期間(自 2026年4月1日 至 2026年4月30日) 2026年5月15日関東財務局長に提出。
報告期間(自 2026年5月1日 至 2026年5月31日) 2026年6月15日関東財務局長に提出。
(2) 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異
連結子会社のうち、主要な連結子会社以外のものに係る管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異は、次のとおりであります。
(注) 1 ※1:「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出しております。海外現地法人に関しては、上記基準に準じた方法にて算出しております。
2 ※2:「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。海外現地法人に関しては、上記基準に準じた方法にて算出しております。対象となる男性従業員がいない場合は「-」を記載しております。
3 ※3:海外現地法人に関しては、海外現地法人にて算出された平均賃金を2026年3月31日時点の為替レートにて日本円に換算した上で算出しております。
4 「労働者の男女の賃金の額の差異」は、各社の事業年度において集計したものであり、当社の事業年度と異なる場合があります。「管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合」及び「男性労働者の育児休業取得率」については、当社の事業年度と合わせて集計をしております。
5 提出会社及び主要な連結子会社については、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (2)従業員の状況 ⑥管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異」に記載しております。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。

