第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.当社は、取締役等への株式報酬制度のために株式給付信託(BBT)を設定しております。このBBTにかかる信託口が保有する当社株式は、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益の算定上、期末株式数及び期中平均株式数の計算において控除する自己株式数に含めております。
3.第202期より、当社の持分法適用関連会社である(株)UACJの連結財務諸表において、従来の日本基準に替えて国際財務報告基準(IFRS)を適用しており、第201期に係る主要な経営指標等については、当該会計方針の変更を反映した遡及適用後の数値を記載しております。
なお、第200期以前に係る累積的影響額については、第201期の期首の純資産額に反映させております。
4.第203期より、「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を適用しており、第202期以前に係る主要な経営指標等については、当該会計方針の変更を反映した遡及適用後の数値を記載しております。
なお、2022年改正会計基準については第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱いを適用し、「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日)については第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いを適用しております。この結果、第203期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
5.第204期において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、第203期に係る主要な経営指標等については、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させております。
(2) 提出会社の経営指標等
(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.株価収益率及び配当性向を記載していない事業年度については、1株当たり当期純損失(△)であったため記載しておりません。
3.当社は、取締役等への株式報酬制度のために株式給付信託(BBT)を設定しております。このBBTにかかる信託口が保有する当社株式は、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益又は当期純損失(△)の算定上、期末株式数及び期中平均株式数の計算において控除する自己株式数に含めております。
4.最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものであります。
5.第204期の1株当たり配当額210円のうち、期末配当額210円については、2026年6月26日開催予定の定時株主総会の決議事項となっております。
6.株主総利回りの比較指標については、第203期まで配当無しTOPIXを使用しておりましたが、第204期より配当込みTOPIXに変更しております。
2 【沿革】
3 【事業の内容】
当企業集団は、インフラ、電装エレクトロニクス、機能製品の各事業において培われた技術を発展、応用した製品の製造販売を主な内容とし、さらに各事業に関連する研究及びその他のサービス等の事業活動を展開しております。
当連結会計年度末における当企業集団の事業内容、各関係会社の当該事業に係わる位置づけ及び報告セグメントとの関連は、次のとおりであります。
なお、販売会社については、主に取り扱う製品の種類により、各セグメントに区分しております。
以上の項目を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。

4 【関係会社の状況】
2026年3月31日現在
(注)1.主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しております。
2.議決権の所有又は被所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。
3.古河AS㈱、Lightera, LLC、Lightera LatAm S.A.、American Furukawa, Inc.は特定子会社に該当します。
4.PT. Tembaga Mulia Semanan Tbk.については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
5.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社は、山崎金属産業㈱であります。
6.持分は100分の50以下でありますが、実質的に支配しているため子会社とした会社は、PT. Tembaga Mulia Semanan Tbk.であります。
7.持分は100分の20未満でありますが、実質的な影響力を持っているため関連会社としたものであります。
8.当社と一部の関係会社は、効率的な資金活用のために、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しております。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
■古河電工グループの理念体系
当社グループは、古河電工グループ パーパス(以下、パーパス)「『つづく』をつくり、世界を明るくする。」を軸とした経営を推進しています。当社グループのパーパスは、「古河電工グループ ビジョン2030」(以下、ビジョン2030)に向けた全社戦略及び全ての経営判断・戦略立案の起点となる概念です。
古河電工グループ理念体系において、「パーパス」は私たちの存在意義、「ビジョン」は目指す姿を示し、「Core Values」は全社員が共有する共通の価値観として基盤を形成するものです。これらは、全体が関係し合い、当社グループの持続的成長を支える枠組みです。

■古河電工グループ パーパス*
当社グループのパーパスは、経営の判断軸となり、多様なステークホルダーから真に豊かで持続可能な社会の実現に貢献する企業グループとして認知され、従業員が誇りを持って挑戦し続けるために定めた当社グループの存在意義を明文化したものです。創業以来磨き続けてきた技術力と提案力を強みとし、さまざまな社会課題に向き合い挑戦することで、よりよい未来へとつながる「つづく」をつくることが当社グループの存在意義である、との思いを込めています。また、創業者である古河市兵衛の「日本を明るくしたい」という思いを継承しつつ、グローバルに事業を展開していることを鑑みた表現にしています。

*「古河電工グループ パーパス」は、2024年3月に制定され、2024年4月19日から施行されています。
■古河電工グループ ビジョン2030
ビジョン2030は、当社グループが目指す姿を示しています。急速に大きく変化する社会に貢献し続けるには、どう変わっていけばよいか、グループが一丸となって何をしていくべきか、そのゴールを明確に共有できるように、将来社会像やパーパスを踏まえて描いた当社グループの将来のありたい姿の時間軸と領域を明確にしたものです。ビジョン2030で当社グループは「地球環境を守り」「安全・安心・快適な生活を実現する」ため、情報/エネルギー/モビリティの各領域及びこれらの融合領域において社会基盤を創り、また、更なる成長に向けては、新領域におけるこれまでにない新たな事業の創出にも取り組み、社会課題の解決を目指しています。

■Core Values(コア・バリュー)
パーパスを体現し、当社グループが持続的に成長していく上で、特に大事にし、より強化していきたい価値観として<正々堂々><革新><本質追究><主体・迅速><共創>の5つを定め、「Core Values」としています。

■古河電工グループのサステナビリティ基本方針
当社グループは、パーパスのもと、ビジョン実現に向けた取組みを実行し、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指します。こうした基本的な考え方を、「古河電工グループ サステナビリティ基本方針」と制定しています。
(2)経営環境、中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
本項は、当社グループの経営全体の方向性を示すものです。25中計の振り返り、外部環境認識と当社が取り組むべき課題(対処すべき課題)、パーパスを軸としたサステナブルな経営、ビジョン2030実現及び持続的な成長に向けた経営方針と取組み、実行を支える体制、を記載しております。
また、これらのうち、サステナビリティ関連のリスク及び機会として重要性が高い「気候変動」及び「人的資本」については、「2[サステナビリティに関する考え方及び取組]」において詳細を記載しております。
1)25中計振り返り
当社グループでは、ビジョン2030のありたい姿からのバックキャストで中間地点としての2025年の目指す姿を定義し、その実現に向け2025年度を最終年度とする4か年の中期経営計画「Road to Vision 2030 -変革と挑戦-」(以下、25中計)を2022年度に策定し、各施策に取り組んでまいりました。
具体的には、情報/エネルギー/モビリティの各領域及びこれらの融合領域における社会課題解決型事業の強化・創出を掲げ、収益の拡大に向けた取組みとして、「資本効率重視による既存事業の収益最大化」及び「開発力・提案力の強化による新事業創出に向けた基盤整備」を推進、また、これらを下支えする「ESG経営の基盤強化」に取り組んでまいりました。

また、ビジョン2030を実現するために当社グループが対処すべき経営上の重要課題を「マテリアリティ」と定義し、収益機会とリスクの両面でマテリアリティを特定し、それぞれに指標・目標を「サステナビリティ指標・目標」と設定しました。この目標達成により、ビジョン2030を実現するとともに、SDGsの達成にも寄与すること、さらには、当社グループの中長期的な企業価値向上を目指して取り組んでまいりました。

(ⅰ)資本効率重視による既存事業の収益最大化
成長性と収益性の指標を用いて事業の位置付けを可視化し、その結果に応じて経営資源を成長が見込まれる分野に集中して配分することにより、資本効率性を意識した経営管理を推進するとともに事業ポートフォリオの見直しを図ってまいりました。
事業ポートフォリオ最適化のため、事業の再編・撤退、企業買収等の事業ポートフォリオの変革を推進し、戦略投資枠の活用による積極的なM&Aや資本提携などを実施してまいりました。
〔主な事業ポートフォリオの最適化の取組み〕
・光ファイバ・ケーブル事業の運営体制を刷新し、各地域における事業を統合。新ブランド「Lightera*」のもと、一体となったグローバル経営により効率的かつ迅速な意思決定を可能とする体制を整備。
・メタル電線事業を再編し、事業運営の効率化による相乗効果を発揮することで、多様化・高度化するニーズに迅速に対応。
・光コネクタにおいて開発力・コスト競争力に強みを持つ会社や高速光変調器において世界トップレベルのシェアを有する会社を子会社化し、シナジーの発揮による成長市場における当社の優位性を確立。
・一部の関係会社に関する株式売却により、成長分野への再投資に向けてノンコア事業や不採算事業を切り離すことで、資本効率を改善。
また、拡大が続くデータセンタ関連需要を確実に取り込むため、高速大容量・低遅延通信等の実現に貢献する製品群、及びサーバ等の高発熱化に対応する放熱・冷却製品群の製造能力を増強するとともに、これらの高付加価値製品の開発や増産、拡販を通じた収益基盤の拡大に取り組んでまいりました。このほか、販売価格の適正化及び業務プロセス改善の取組みによる原価低減を図ってまいりました。
* Lightera: 当社グループの光ファイバ・ケーブル事業におけるブランド名称。
(ⅱ)開発力・提案力の強化による新規事業創出に向けた基盤整備
素材力を核として長年培ってきた「メタル」「ポリマー」「フォトニクス」「高周波」の4つのコア技術を活用するとともに、デジタル技術やデータの利活用を推進し、課題解決を起点とした製品・サービスの開発・提供を通じて、新たな社会課題解決型事業創出に向けた基盤整備を図ってまいりました。
情報領域において、B5G*社会に対応するため、データトラフィックの増加への対応やデータセンタの高速大容量化・低消費電力化の推進が求められるなか、当社のコア技術であるフォトニクス技術及び高周波技術を生かし、光電融合を実現する高機能なフォトニクス製品を開発することにより、オール光ネットワークと高効率エネルギー社会の実現を図ってまいりました。
加えて新領域においては、市場視点でのマーケティング活動を通じて、自社技術に基づく知見を生かし国内外のパートナー企業と共創するとともに、部門横断的な事業開発を促進してまいりました。具体的なテーマとして「ライフサイエンス」、「レーザ応用」、「超電導」及び「グリーンLPガス*」に注力し、事業化に向けた取組みを加速してまいりました。「ライフサイエンス」については、医療・産業機器向け光ファイバ及び光関連部品を製造する会社を子会社化してフォトニクス技術の活用による非通信領域に関する事業の強化を進めてまいりました。「レーザ応用」については、環境負荷の低減及び作業環境の安全性・快適性向上に貢献し、金属表面の塗膜や錆を非接触で除去できるレーザ施工システムに関して、複数の顧客との共同開発や実証実験を進め、大手鉄道会社において実運用が開始されました。「超電導」については、次世代のエネルギー源として期待される核融合*炉の開発を進める英国の顧客に対する高温超電導線材の供給や同社への出資を通じたパートナーシップの強化などを推進してまいりました。「グリーンLPガス」については、独自開発したラムネ触媒®をはじめとする複数の触媒及びこれらを用いたバイオガスの分子構造を変更するプロセスを開発することにより、高効率にグリーンLPガスを合成できる基盤技術の構築に取り組んでおり、さらに世界に先駆けてグリーンLPガスの量産に向けた実証プラントの建設を進めてまいりました。
* B5G(Beyond5G):5G(第5世代移動通信システム)を引き継ぎ高度化した次世代移動通信システム。5Gの特徴(高速・大容量、低遅延、多数端末との接続)の更なる高度化に加えて、空・海・宇宙への利用領域の拡張、超低消費電力、超高信頼等の特徴を備えることが想定されている。6G(第6世代移動通信システム)とも呼ばれる。
* グリーンLPガス:バイオガス(家畜の排泄物や生ゴミなどを発酵させた際に発生するメタンガスと二酸化炭素の混合ガス)やDAC(Direct Air Capture(直接空気回収技術))から得られる二酸化炭素、再生可能エネルギーを用いた水電解による水素など、これらの環境負荷の低い原料をもとに生成したLPガスのこと。
* 核融合:強力な超電導マグネットで高温プラズマ(数億度)を閉じ込め、核融合反応でエネルギーを発生させる。核融合の燃料の元は海水(重水素(2H))であり、二酸化炭素(CO₂)を排出せずに発電可能で環境負荷も低いことから、核融合による発電は次世代のエネルギー源として期待されている。
(ⅲ)ESG経営の基盤強化
環境(Environment)に関する取組みとして、脱炭素社会及び水・資源循環型社会への貢献等を掲げた「古河電工グループ環境目標2030」の各目標を達成するための施策に取り組んでまいりました。太陽光発電設備の導入を進めるなど電力消費量に占める再生可能エネルギー比率の向上への取組みなどにより、温室効果ガス排出量削減率に関する目標値の早期達成につながりました。このような施策への取組みが認められ、企業や自治体の環境情報開示を促進する国際的な非営利団体であるCDPから、2025年度に気候変動と水セキュリティの2分野で「Aリスト」、サプライヤーエンゲージメント評価で「リーダーボード(A)」に選定をされたほか、2026年1月には、環境省から非鉄金属業界初となる「エコ・ファースト企業」の認定を受けました。
社会(Social)に関する取組みとして、当社グループの存在意義を表す古河電工グループ パーパス「『つづく』 をつくり、世界を明るくする。」を2024年3月に制定し、このパーパスについて従業員の理解促進及び共感の醸成を目的とした活動を実施し、これにより従業員が当社グループで働くことへの誇りをもつことにつなげることで従業員エンゲージメントの向上を推進してまいりました。また、従業員個々人と組織がともに実行力を向上させ成長するため、現状をモニタリングする調査を実施し、その結果を踏まえた改善施策に取り組んでまいりました。これらの取組みにより、「人材・組織実行力の強化」を着実に進め、人的資本投資を通じた持続的な企業価値向上を図ってまいりました。
ガバナンス(Governance)に関する取組みとして、コーポレートガバナンスの一層の充実を推進するため、2025年6月に監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行しました。また、ESGの取組みを一層推進するための仕組みとして、ESG連動報酬を加えた役員報酬制度を2023年7月から運用しております。さらに、国際的な行動規範に基づき人権デューディリジェンスの仕組みを構築し、従業員及びサプライチェーンにおける人権リスクの再評価により新たに特定したリスクについて、それらを低減させる施策に取り組んでまいりました。
〔経営指標の振り返り〕
25中計において、資本効率を意識した事業の強化と創出を行うため、投下資本利益率(ROIC)や自己資本利益率(ROE)等を経営指標として重視してまいりました。これらの取組みの結果、2025年度に達成すべき基準として設定した各財務目標値は全て達成いたしました。また、サステナビリティ目標値(25中計期間において毎年度達成すべき基準として設定した目標値を含む)についても概ね達成いたしました。なお、目標が未達となった「従業員エンゲージメントスコア」についてはその改善に向けてパーパスの浸透活動を通じた組織風土の醸成を、「管理職層に占める女性比率」については管理職層の労働環境改善及びキャリアデザインに関する教育機会の提供等の取組みを、引き続き実施してまいります。
2025年度の財務目標値及び実績値
2025年度のサステナビリティ目標値及び実績値
※:単年度別目標型の指標。その他は2025年度到達目標型の指標。
*1:2022年度に設定したテーマに関して全件実施を意味する100%を目標としたが、2024年度において達成済み。
*2:環境目標2030改定(2022年度)に伴い基準年度や目標値を改定。
*3:2022年度に目標値設定。2023年度に対象範囲を国内外グループ会社に拡大、単体目標からグループ目標に変更。
*4:各年度30%程度を維持する事を意味する。
*5:SAQ(Self-Assessment Questionnaire):自己評価アンケート。
*6:2022年度に国内開始を目標として開始したが、毎年グループで100%達成。
*7:到達目標の場合は2025年度時点、各年目標の場合は達成年数を記載。
2)外部環境認識と当社グループが取り組むべき課題(対処すべき課題)
(ⅰ)外部環境認識
当社グループを取り巻く外部環境は、大きな変化が生じています。これらは当社グループにとって大きな成長機会である一方、供給責任・人材確保などの重大リスクの増大を意味すると捉えています。

(ⅱ)経営上の重要課題
これらを踏まえ、ビジョン2030を実現する経営戦略を具体化すべく、当社グループでは、約2年間にわたり、経営会議及び取締役会メンバーで約20回の討議機会を設け議論してまいりました。その議論を経て、収益機会とリスク、財務と非財務の双方で、ビジョン2030の実現やその先の持続的な成長に大きく影響を与える可能性のある課題として優先的に対処すべき経営上の重要課題を、社会課題解決による価値創造を推進するための2項目、その価値創造を持続可能にする経営基盤を確立するための4項目、合わせて6項目に設定しました。
〔社会課題解決による価値創造を推進するための経営上の重要課題〕
▷ 情報をベースとした社会基盤の創出
▷ 社会課題解決に資する新しい事業への挑戦
〔価値創造を持続可能にする経営基盤を確立するための経営上の重要課題〕
▷ 事業・製品ポートフォリオの最適化
▷ 労働生産性の向上
▷ 人的資本の最大化
▷ ガバナンスの強化・リスク耐性の向上
〔経営上の重要課題特定プロセス〕
経営上の重要課題の特定は、Step1~Step4のプロセスで行いました。まず、Step1では「外部要因」と「内部要因」に基づき社会課題を洗い出し、重要項目リストを作成しました。Step2では「株主・投資家にとっての重要度」を高・中・低 で評価しました。Step3では「ビジョン2030実現にとっての重要度」 をリスクと機会の発生可能性や時期、財務影響度などで高・中・低で評価しました。Step4では、Step2~3で評価した優先度の高い項目を、「ビジョン2030実現にとっての重要課題」と「企業の社会的責任を果たしステークホルダーとの信頼関係強化に向けた重要課題」に分類し、さらに前者を整理し、ビジョン2030実現に向けた経営上の重要課題を特定しました。なお、今後は定期的にこれらのステップを行い必要に応じて重要課題の見直しを行います。

※なお、従来当社グループでは、ビジョン2030を実現するために当社グループが対処すべき経営上の重要課題を「マテリアリティ」と定義してまいりましたが、このたび、ビジョン2030の実現や持続的な企業価値向上に大きく影響を与える可能性のある課題(機会とリスク)(財務・非財務)を優先すべき「経営上の重要課題」と設定しました。

3)パーパスを軸としたサステナブルな経営
当社グループは、25中計期間において、資本効率を重視した収益最大化のための事業構造改革、新事業創出の基盤整備を進めてまいりました。また、ESG経営の基盤強化を重点施策の1つとし、価値創造プロセス設計のなかで、財務目標に加えて、環境・社会・ガバナンスに関する非財務項目についても目標を掲げ、持続可能な企業価値向上に向けて取り組んでまいりました。
2026年度以降は、パーパスに基づくサステナブルな経営を実践してまいります。近年の外部環境変化を踏まえると、企業価値に影響する要素は財務・非財務の両面にまたがり、また、収益機会とリスクは一体的に追求していく必要性が増していることから、経営上の重要課題ごとに機会とリスク双方の戦略・施策・指標を明確化し、また、財務だけでなく非財務事項の将来財務価値を踏まえて総合的に管理し、企業価値向上に結び付けてまいります。
これらの考え方は、サステナビリティ基本方針に則るものであり、当社グループのパーパスに基づく経営の実践そのものでもあります。当社グループはESG経営を超え、パーパスに基づいた経営を実現し、ビジョン2030の実現と持続的な成長を目指します。
4)ビジョン2030実現及び持続的な成長に向けた経営方針
急速に変化する外部環境、それに伴う社会課題、そして当社グループの特徴、事業機会・リスクを総合的に勘案し、優先的に対処すべき経営上の重要課題を選定し、それらに注力することで、社会課題解決による価値創造の推進と持続的な価値創造の経営基盤の確立を目指します。具体的には以下の通りです。
(ⅰ)基本戦略(26年度以降の価値創造戦略)
当社グループは、4つのコア技術(メタル・ポリマー・フォトニクス・高周波)を保有し、それら個々の領域に加え、特定市場に限定されない融合領域で社会課題解決に貢献できることを強みとしています。またそれら幅広い領域でのステークホルダーとの信頼関係構築により、長年開発力・提案力を磨いてまいりました。これらが当社グループの競争力の源泉です。そこで、当社グループの持続的な事業成長のため、特に2030年に向けては、需要拡大が続くデータセンタ領域に経営資源を集中し、高速・大容量通信基盤の構築、情報の高度化とエネルギー問題の両立に貢献することによる価値創造を通じて、企業価値を向上します。加えて、2030年以降のさらなる成長に向けて新領域での新事業創出にも果敢に挑戦し、社会課題解決による価値創造を継続してまいります。
また、これら注力領域の事業拡大を実現するため、競争力強化につながる様々な対応や長期的な視点での資本効率向上、資本コスト低減、ガバナンス体制・リスク耐性の強化を徹底し、2030年以降にもつづく価値創造を持続可能とする経営基盤を確立してまいります。
そして、これらの実効性を高めるため、2026年度から執行力を強化する組織体制に変更しました。事業の組み替えや研究開発や営業などの本部機能を事業部門へ大幅移管するとともに、CXO*制を導入し経営上の重要課題ごとに担当CXOを置きました。各重要課題には2030年の到達状態を示す成果指標とその実現のために日常的に管理・改善すべき行動・プロセス・結果を測る指標を設定します。各CXOが経営者として経営全体に責任を持ちつつ、実効性ある取組みをスピード感を持って推進し、担当する経営上の重要課題の解決にあたります。
* CXO(Chief X Officer):各機能・重要課題に責任を持つ役員体制。

(ⅱ)経営上の重要課題に対する取組み
ビジョン2030の実現やその先の持続的な成長に大きく影響を与える可能性のある課題として優先的に対処すべき経営上の重要課題に設定した全6項目の考え方や具体的な取組みは次の通りです。「社会課題解決による価値創造」と「価値創造を持続可能にする経営基盤確立」に分けて記載します。
〔社会課題解決による価値創造〕
AIの急速な拡大・普及により世界のデータセンタ市場は高成長が見込まれ、大容量化・高密度化が加速しています。これに伴い、電力消費量の増加も課題になっています。こうした社会課題解決に貢献できる当社グループは、データセンタ関連市場を重要な収益機会と捉え、当該領域における事業の拡大を重点的に推進します。加えて増加する電力消費量に伴うエネルギー問題の解決に資する領域への取組みも加速します。さらに、中長期的な成長事業を一層強化・創出するため、人と社会の「つづく」をつくる、社会課題解決に資する新たな価値の創出、事業化を進めます。

① 情報をベースとした社会基盤の創出
データセンタ市場拡大を捉えることが当面の競争力の源泉です。具体的には、データセンタ向け光関連製品等の拡販を継続するとともに、高付加価値製品へのシフト及びソリューション提供の拡充を進め、付加価値の向上を図ります。また、データ処理量の爆発的増加に伴う電力需要拡大を背景とした脱炭素・電力レジリエンス強化の潮流が加速する中で、HVDC*や再エネ系統の大型投資が見込まれています。当社グループは長期視点で、送電インフラ強化需要を捉えこの領域への貢献を進め、2030年以降の持続的成長の柱も構築します。
一方で、市場環境の変動リスクが大きいため、市況をいち早く捉え即座にアクションを起こせるように、主要顧客からの信頼感を一層高め共創関係の構築を強化します。また、生産量拡大基調でも温室効果ガス排出量は抑制されている状態が主要顧客との取引前提条件となりつつあることや、炭素税や証書購入などによるコスト増抑制のため、生産体制の強化とともに温室効果ガス排出量抑制や再エネ比率向上などにも取り組みます。こうして足元の成長機会を確実に収益拡大につなげます。
本課題の進捗については、注力領域における事業拡大、収益性、顧客基盤、供給体制、技術開発の進捗等を総合的に確認し、成長機会の獲得と資本効率の向上につながっているかを継続的にモニタリングしています。
* HVDC(High Voltage Direct Current):長距離・大容量送電に適した高電圧直流送電方式。
データセンタ領域の圧倒的拡大に関する施策:
当社グループは、データセンタ関連市場の拡大を着実に取り込むため、ヒートシンク、 DFBレーザ*チップ・モジュール、超多心RRケーブルソリューション*、高周波基板用銅箔等、データセンタ領域の製品群を中心に、供給能力の増強及び事業基盤の強化を進めています。25中計期間中には、サーマル製品の水冷モジュール工場拡張投資(フィリピン・平塚)や、ファイテルのDFBレーザチップ工場新設投資(FFTタイ)等を決定しました。今後も、投資効果を確認しつつ必要な投資を段階的に実施していきます。加えて、大手クラウド事業者(ハイパースケーラー)を含む主要顧客との直接的な接点を拡大し、製品仕様の検討段階から当社の技術・製品を提案することで、採用機会の拡大及び取引関係の強化を図ります。さらに、CPO*(光電融合)や次世代サーマル等については、需要動向を踏まえた先行的な取り組みを進め、中長期の成長機会に備えた基盤整備を行ってまいります。
* DFB(Distributed Feedback):レーザ:特定波長の安定した発振に適した半導体レーザ。
* 超多心RR(Rollable Ribbons):ケーブルソリューション:細径高密度ケーブルソリューション。
* CPO(Co-Packaged Optics):半導体と光通信部品を近接実装し高速大容量通信と低消費電力化
を図る技術。
再エネ・HVDC領域の成長基盤構築に関する施策:
当社グループは、データセンタにおける情報の高度化とエネルギー問題の両立にも貢献すべく、再エネ・HVDC領域における事業成長基盤の構築も進めています。広域系統・HVDC案件の需要拡大を見据え、25中計期間中には、HVDCケーブルの国内生産拠点の新設(千葉県富津市)を決定しました。新工場の立上げを進めるにあたっては、主要工程に係る設備投資を機動的に実施し、AI/DX技術の適用による工程の自動化等による抜本的な生産性の向上と生産能力の増強、及び超長尺直流海底ケーブルの技術確立を進めていきます。同時に、布設・工事に係るパートナー体制の確立を進め、供給から施工までの遂行力の向上を図ります。
② 社会課題解決に資する新しい事業への挑戦
当社グループは、中長期全社戦略の実現に向け、社会課題の解決を起点として新たな事業を創出・育成し、中長期での持続的な成長を支える新たな収益源の確立を目指しております。25中計期間中は、ソーシャルデザイン統括部の新設、IPランドスケープ*の活用、外部連携・M&A・コーポレート・ベンチャー投資の活用等により、新規事業創出に向けた基盤整備を進めました。今後は、有望な注力テーマとして設定したスケールアップテーマ(ライフサイエンス、超電導、レーザ応用)について事業化を加速するとともに、将来のスケールアップテーマへの移行を企図するインキュベーションテーマ(グリーンLPガス他)についても事業性の仮説検証と判断ゲート管理を通じて育成を進めてまいります。
本課題の進捗については、研究開発、顧客・パートナーとの共創、事業化に向けた検証、知的財産の活用、投資判断の進捗等を確認し、将来の事業化可能性と中長期的な企業価値への貢献を見極めながら管理しています。
* IPランドスケープ:経営戦略又は事業戦略の立案に際し、(1)経営・事業情報に知財情報を取り込んだ分析を実施し、(2)その結果(現状の俯瞰・将来展望等)を経営者・事業責任者と共有すること(引用:特許庁「経営戦略に資する知財情報分析・活用に関する調査研究報告書」)。
スケールアップテーマ候補に関する施策:
医療機器CDMO*への進化を通じて成長加速を図るライフサイエンス
ライフサイエンス領域では、当社グループの光・メタル技術を基盤として、医療用部材の供給にとどまらず、医療機器CDMO(開発製造受託)事業への展開を進めております。25中計期間中は、MFオプテックスの子会社化、ISO13485*の取得、製造能力及び設計開発能力の強化等を進め、品質・開発・製造を一体で担う体制整備を推進しました。今後は、形状記憶合金や光技術を活かして医療機器メーカーとの共創を深めるとともに、必要に応じてM&Aも活用しながら、従来にない事業成長の加速を図ってまいります。
* CDMO(Contract Development and Manufacturing Organization):製品の開発から製造までを受託す
る事業形態。
* ISO13485:医療機器に関する品質マネジメントシステムの国際規格。
核融合関連需要と応用市場の拡大を捉える超電導
超電導領域では、高温超電導(HTS)線材、HTS応用製品及び低温超電導(LTS)線材を中心に事業展開を進めております。各国における核融合発電実現に向けた技術検証の進展に伴い、高温超電導線材の需要拡大が見込まれており、当社グループは、米国Super Power Inc.社を中心にHTS線材供給能力の拡充と高性能差別化の両立を図っております。25中計期間中には、トカマクエナジー社への出資を通じて市場開拓を加速するとともに、コイル事業の強化や関連用途の開発を進めました。今後は、核融合発電関連の市場創成と需要伸長に貢献し続けるとともに、高磁場マグネットや電力供給ケーブル用途等への展開を通じて適用市場の拡大を図り、事業化を加速してまいります。
インフラ保全と産業高度化の両面で市場を拓くレーザ応用
レーザ応用領域では、インフラ保全向けの「インフラレーザ®」と産業用途向けレーザ装置の双方を成長機会として捉え、事業展開を進めております。インフラレーザ®は、環境負荷が低く母材を傷めにくい高精度加工技術を特徴に、鉄道、電力、船舶等の分野で採用拡大が進んでおります。また、日亜化学工業(株)殿との共同運営ラボ「CELL」の設置により、顧客との共創体制を強化しました。今後は、グループ内商流も活用しながら注力市場での拡販を進めるとともに、道路・橋梁等への適用に向けた高出力機開発、海外展開、レンタル等を含む新たなビジネスモデルの構築を通じて、事業のスケールアップを図ってまいります。
インキュベーションテーマ候補に関する施策:
実証を通じて商用化への移行を見極めるグリーンLPガス
グリーンLPガス領域では、脱炭素化と地産地消型エネルギー供給の実現に向け、グリーンLPガス製造プロセスの事業化を目指しております。25中計期間中は、北海道においてベンチプラント建設を進めるとともに、道内製バイオガスを原料としたフィールド実証に着手し、実証段階への移行を進めました。今後は、実証実験を通じて技術成立性及び事業性を見極めるとともに、パートナーとの連携によりビジネスモデルの構築を進め、商用化に向けた基盤整備を進めてまいります。
新規テーマ探索と知財戦略の活用により将来の成長機会を育成するその他インキュベーション
上記テーマに加え、当社グループは、中長期での収益源を継続的に創出するため、新規テーマ探索を進めております。25中計期間中は、全テーマでのIPランドスケープ活用の他、次世代フォトニクス事業創造プロジェクトの推進等により、新規テーマの探索・選別・育成基盤を強化しました。また、知財を単なる権利保全の手段としてではなく、市場・競争環境の把握、注力領域の見極め、外部との連携先探索、事業化シナリオの具体化に活用することで、新規事業創出の実効性向上を図っております。加えて、コーポレート・ベンチャー投資枠を活用し、スタートアップとの出資・提携を通じて必要な技術・人材・市場接点の獲得を進めております。
現時点でその他のインキュベーションテーマとしては、ソーシャルDX(「みちてん」「てつてん」*等)やエアロ・スペース(LiDAR*、ヒートパイプ等)の育成を進めております。今後も、事業開発・知財・研究開発・外部連携を一体的に運用しながら、将来のスケールアップテーマにつながるテーマの継続的な創出を進めてまいります。
*「みちてん」「てつてん」:当社グループ独自のソーシャルDX関連事業。道路付帯物や鉄道沿線
設備の維持管理ソリューションを提供。
* LiDAR(Light Detection and Ranging):レーザ光を用いて距離や形状を計測する技術。
〔価値創造を持続可能にする経営基盤確立〕
注力領域へのリソース確保のため、全事業での製品ポートフォリオ最適化を徹底し資本効率の向上を図ってまいります。また、労働人口減少傾向下でも事業拡大を実現するため、生産性向上や人的資本最大化に取り組み、さらにはガバナンス強化、リスク耐性の向上などにより、長期的な資本コスト低減や持続的な価値創造につながる経営基盤を強化します。
① 事業・製品ポートフォリオの最適化
市場環境の変化への対応や成長戦略の推進のため、事業や製品ごとの収益性・成長性の強化と全社視点での経営資源の最適配分を進めます。
本課題の進捗については、各事業の収益改善、資本効率、投資回収、成長領域へのリソース配分状況等を確認し、全社として最適なポートフォリオの実現に向けてモニタリングしています。
資本効率化のためのポートフォリオに関する施策:
当社グループにおける多様な事業のなかで、2030年に向けて成長が加速することが見込まれるデータセンタ関連事業を注力分野と位置付け経営資源を集中するとともに、全社の事業ポートフォリオ最適化に向けた検証を不断に続けてまいります。製品ポートフォリオについては、既存事業を中心に環境の変化を先取りした新製品の創出と低収益化・不採算化した製品の縮小・撤退を実施することで、最も良好な状態を維持し、収益の最大化を図ってまいります。
② 労働生産性向上
注力領域における事業機会獲得と事業規模拡大を、人員増加のみに依存せずに実現するため、DX/AIの活用により工場の次世代化、設備の自動化、間接業務の効率化を強力に進め、労働生産性を抜本的に向上します。
本課題の進捗については、生産体制、業務効率、設備稼働、品質、安全、人的リソースの活用状況等を総合的に確認し、成長戦略の実行力向上と収益性改善につながっているかを管理しています。
労働生産性の抜本的向上に関する施策:
DXと技術をフル活用した次世代工場の実現による生産性の飛躍的向上、安全・保全機能の強化を前提とした既存設備の稼働率最大化、生産ルールやプロセス改革を通じた品質・生産性向上、生成AI活用やAIエージェント強化、作業の見直しや自動化によるスタッフ業務効率化を進めます。また、グローバル市場における営業チャネルの最適化を図り、営業生産性の向上にも取り組んでまいります。
③ 人的資本の最大化
注力領域の急拡大に対応するため、事業戦略と人材戦略を連動させ注力領域への人員確保や組織実行力の向上を進めます。また、ジョブ型制度導入などによりマネジメント機能を強化、パーパスの共感・行動促進、従業員エンゲージメント向上などにより、多様な人材が各々の役割期待を理解し能力を発揮して事業拡大に貢献する人的資本の最大化を進めます。
本課題の進捗については、従業員エンゲージメント、採用・配置・育成の状況、人材定着、組織課題、働きやすい職場環境の整備状況等を総合的に確認し、経営戦略と人材戦略の連動を高めています。
人的資本の最大化と組織実行力の強化に関する施策:
注力領域における事業機会の獲得と事業規模拡大を実現するため、事業戦略に基づく人事戦略を計画的に進めてまいります。具体的には、HRBP*体制に変更し人事部門が各職場へ入り込み、パフォーマンス向上に向けて注力事業の人員確保とリソースシフトを機動的に運用、生成AIと人の最適な役割分担を前提とした業務再設計等を進めていきます。さらに、ジョブ型人材マネジメントの基盤整備を進め、事業戦略の達成に必要な役割・職務を明確化し、適材適所の人材配置や計画的な育成を行うとともに、人材の能力発揮を高めます。
また、パーパス浸透活動を「認知・理解」から「行動・体現」フェーズへ転換し、パーパスと組織や一人ひとりとのつながりを示していくことで、持続的な企業価値向上に貢献しチームで成果を上げていく人材・組織実行力の強化を図っていきます。
詳細は「2[サステナビリティに関する考え方及び取組]」を参照してください。
* HRBP(Human Resources Business Partner):事業部門に入り込み、人材配置・育成・組織課
題解決を支援する人事機能。
④ ガバナンスの強化、リスク耐性の向上
2026年度よりCXO制を導入し、各CXOが経営者として経営全体に責任を持ちつつ、担当する経営上の重要課題の解決に向け、スピード感ある意思決定と実効性の高い取組みを推進する体制へ変更しました。これに伴い会議体も見直し、ガバナンスを強化します。具体的には、各CXOが責任と権限を持って諸施策を遂行するとともに、新たにCXO会議を設置し、重要案件に関する論点整理と全社的視点での議論、リスク認識を考慮した課題解決策等の検討を行います。CXO会議の結果を経営会議に提言することで、経営会議における意思決定の迅速化及び高度化を図ります。
また、不確実性が高まる環境下においても重大リスクを顕在化させず価値創造を継続・推進するため、変化を先取りした重要リスクの特定や是正、適切なリスクテイクの促進などを行います。役員・従業員においてはCSR行動規範の徹底を継続し、さらに、調達・生産・物流などサプライチェーン全体でも人権尊重のための人権デューディリジェンスの実施やコンプライアンス対応力強化、安全衛生・品質・情報セキュリティ等の重要リスク領域の管理水準の向上を図り、強靭かつ安定したサプライチェーンの構築に取り組みます。
以上により、安定的な事業運営を支える組織基盤の強化を図り、成長フェーズにおける迅速で適切な意思決定とリスク耐性の向上を図ります。
本課題の進捗については、事業戦略・設備投資等の実施状況や、重要リスクの識別・評価及び対応策の実施状況、内部統制・コンプライアンス・サステナビリティ関連課題の進捗等を確認し、経営会議及び取締役会においてモニタリングを行っています。
(ⅲ)執行力強化のための体制
ビジョン2030実現に向けた施策・目標の解像度を高めるとともに、注力分野で勝ち切るための実行力を確保する必要があるとの認識のもと、2026年度より執行力強化に向けた組織の見直しと会議体の再設計を実施しました。
① 事業の組み換え・新事業の部門化
データセンタ事業への取組み強化と新規事業育成加速のため、より迅速な対応を可能にする執行体制に変更しました。事業の組み換えを通じて、事業ポートフォリオを柔軟に再編し、成長領域へのリソース集中を加速します。具体的には、ビジョン2030で掲げる社会課題ごとに領域(セグメント)として組成し、事業戦略と組織体制の整合性を高めました。また、各領域長及び各組織に明確なミッションを設定することで、事業・製品ポートフォリオの最適化を進めます。加えて、新規事業育成を加速し注力領域の新事業部門化により、中長期での持続的な成長を支える新たな収益源を確立します。これらにより、収益機会の最大化、新事業の育成を実現してまいります。

② 本部機能の事業直結化
注力領域の事業収益最大化のため、経営戦略や研究開発、営業や人事機能の一部を本部から事業部門へ移管しました。従来の本部機能は全社的な視点で全体最適を推進できる一方で、顧客ニーズや市場変化への即応性に課題がありました。そのため、事業戦略との一体化を図り、市場や顧客起点の計画立案や製品開発、スピード感ある提案や施策実行を実現し、価値創造を拡大していきます。
③ CXO制導入と権限移譲による執行力強化
経営上の重要課題は、事業部門・本部機能・サステナビリティ・リスク管理を横断する論点であり、従来の組織単位管理のみでは責任の所在や意思決定が曖昧になりやすかったことが課題でした。そこで、各重要課題に対して担当CXOを置き役割とミッションを明確にしました。経営上の重要課題の解決に向け、戦略立案から実行、モニタリング、軌道修正までの執行権限と、成果指標達成の責任を各CXOが一貫して担います。各CXOが経営者として経営全体に強い責任感を持ちグループ全体最適の視点で重要課題を解決する責任者としてこれにあたります。また、経営会議における意思決定の迅速化及び高度化のため、CXO会議を設置し、重要案件に関する論点整理と全社的視点での議論、リスク認識を考慮した課題解決策等の検討を行います。これにより、データセンタ領域の伸長、再エネ・HVDCの推進、新規事業育成、生産性向上・人的資本最大化・ガバナンス強化を、横串で推進してまいります。
CXOと名称
CEO(チーフ・エグゼクティブ・オフィサー)
CSO(チーフ・ストラテジー・オフィサー)
CFO(チーフ・フィナンシャル・オフィサー)
CTO(チーフ・テクノロジー・オフィサー)
CMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)
CHRO(チーフ・ヒューマンリソース・オフィサー)
CPO(チーフ・プロダクティビティー・オフィサー)
CSCO(チーフ・サプライチェーン・オフィサー)
CGO(チーフ・ガバナンス・オフィサー)
④ サステナビリティ委員会とリスクマネジメント委員会
当社グループでは、サステナビリティに関する事項と、コンプライアンス・リスクを含むリスク管理事項について、実行の質・スピードを高めることを目的に、それぞれ「サステナビリティ委員会」「リスクマネジメント委員会」を設置し議論を集約しています。
サステナビリティ委員会には、経営上の重要課題の成果指標の進捗状況確認機能を付与しました。審議または確認した事項について経営会議へ報告、必要に応じてCXO会議へ課題提起を行います。経営会議が必要な議論や意思決定を行い取締役会に提案・報告、取締役会による監督を受けています。サステナビリティ委員会は、委員長を社長、副委員長をCSO、委員を全CXOで構成し、原則年に2回開催します。
リスクマネジメント委員会は、リスクアセスメント結果を踏まえたリスク評価によりリスクを俯瞰し、経営上の重要課題と関連性の強いリスクを全社的に対応すべき重要リスクと定め、サステナビリティ委員会と連携して対応しています。また、企業の社会的責任を果たし、ステークホルダーとの信頼関係の強化に向けた重要課題につながるリスクについては、個別に委員会を設置して重点的に管理しています。リスクマネジメント委員会は、委員長を社長、副委員長をCGO、委員を経営層で構成し、当社グループのリスク管理・内部統制・コンプライアンスについての課題を審議し、監督・推進する体制をとっています。原則年に2回開催し、その活動内容を定期的に経営会議、取締役会に報告し、取締役会による監督を受けています。
経営上の重要課題は、機会とリスク両方の影響を捉えて特定しており、想定される阻害要因や、戦略遂行に伴い発生する可能性のあるリスク等も経営上の重要課題の各施策に盛り込んで対応しています。リスク項目を担当する各部門は、年間の取組み計画と活動実績をリスクマネジメント委員会へ半期ごとに報告し、リスクマネジメント委員会はその取組み内容について、リスク管理が適切に行われているかを評価、必要に応じて指導を行っています。これまでも、適切なリスク認識と優先的に対応すべきリスクを見極めるために定期的にリスクアセスメントを実施し、それらを通じて経営視点とオペレーショナル視点でリスクを俯瞰して全社的に対応すべき重要リスクを定め取り組んでまいりましたが、加えて、経営上の重要課題の各施策の達成、成果指標の進捗確認も行うことで、一層のリスクマネジメントに取り組んでまいります。
詳細については、「4[コーポレートガバナンスの状況等]」を参照してください。また、気候関連、人的資本のリスクマネジメント及びリスクマネジメント委員会の詳細についてはそれぞれ「2[サステナビリティに関する考え方及び取組]」「3[事業等のリスク]」を参照してください。
(3)2030年度財務到達水準、資本政策
2030年度財務到達水準は、営業利益2,500億円、自己資本利益率(ROE)20%、投下資本利益率(ROIC)15%としています。パーパスを軸とした経営戦略のもと、データセンタ市場の伸張に合わせて関連事業を中心とした成長分野への投資を加速していきます。投下資本利益額(FVA*)をモニターしながら事業・製品ポートフォリオが常に最適化された状態を目指し、営業利益水準やROE、ROICのさらなる向上を目指します。なお、経営環境、財務状況を継続的に点検することで、その変化を経営上の重要課題に対する各施策の優先順位や資本配分に適切に反映し、必要に応じて、財務到達水準も見直してまいります。
* FVA(Furukawa Value Added):EVAを当社向けにアレンジし、社内管理指標として2022年度より導入。
〔2030年度財務到達水準〕
営業利益 2,500億円
ROE 20%
ROIC 15%
(ご参考)2028年度の営業利益・営業利益率の見通し
〔資本政策〕
2030年度までの5年間合計の投資額は6,500億円(うち注力分野投資は5,000億円)を予定しています。また、フリーキャッシュフローは5年間合計2,400億円です。2026、2027年度については、大型投資の実行のため一時的に資金調達が拡大する見込みですが、2030年度以降は、先行投資分の刈り取り等を踏まえて投下資本の増加を抑制しつつ収益性を高めます。

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
本章は、「1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]」に記載した経営戦略のうち、サステナビリティ関連のリスク及び機会について、重要性の高いテーマごとに詳細に記載するものです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「当社グループのパーパスに基づき、収益機会とリスクを踏まえて設定した経営上の重要課題に取り組み、社会課題の解決を通じて持続的な成長を目指す」をサステナビリティ基本方針に掲げています。サステナビリティを単なるESG対応の“義務”ではなく“競争力の源泉”と捉え、社会課題の解決を通じて持続的な成長と企業価値を向上することと位置づけています。2026年度からのパーパスを軸とした経営戦略のなかで、経営上の重要課題に取り組み、ビジョン2030の実現及び中長期的な企業価値向上を目指します。このような考えのもと、当社グループの事業環境及び中長期的な経営への影響の観点から、サステナビリティ関連のリスク及び機会のうち重要性が高い事項について検討を行い、重要テーマを「気候変動」及び「人的資本」と判断し、取組みを推進しています。具体的には以下に記載のとおりです。なお、今後、サステナビリティ関連財務開示の高度化を見据え、段階的に整理を進めてまいります。
※ サステナビリティ基本方針、経営上の重要課題の取組み等の詳細は、「1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]」を参照してください。
※ サステナビリティに関する詳細は、WEB「サステナビリティ」等を参照してください。
(1)気候変動
① ガバナンス
気候関連のリスク及び機会については、経営会議及び取締役会での議論を経て策定した当社グループの経営上の重要課題「情報をベースとした社会基盤の創出」等に織り込み、経営戦略に明確に組み込みました。この実行体制として、25中計まで気候関連の取組みを担っていた環境部とサステナビリティ推進室を経営企画部に統合(経営企画部サステナビリティ推進室を組成)し、経営戦略として一括で推進しています。なお、サステナビリティ委員会においては、経営上の重要課題の成果指標を定点観測する機能を新たに付与し、温室効果ガス排出量削減等の活動を含むリスク及び機会への対応状況を確認しています。また、経営上の重要課題については、当社グループの経営に関する重要事項について審議する機関である経営会議において定期的に報告・審議されています。
一方で、引き続き、リスクマネジメント委員会においては、事業等のリスク項目として「気候変動(カーボンニュートラル)」を設定しサステナビリティ委員会と連携して対応しているほか、物理リスクへの対応はリスクマネジメント委員会の特別委員会である中央防災・BCM推進委員会で自然災害等のリスク発生後の事業継続対策について定期的に議論されています。
なお、気候変動関連の業務執行状況は、取締役会に四半期ごとに報告・共有し、取締役会による監督を受けています。
詳細については、「4[コーポレートガバナンスの状況等]」を参照してください。
② 戦略
<古河電工グループの気候関連リスク及び機会の認識>
当社グループは、将来の気候変動によるリスクや機会を多角的に把握し、経営判断や戦略策定に反映するため、事業ごとにシナリオ分析を実施しています。2019年度から2025年度までに主要事業のシナリオ分析を完了し、事業ごとに特定した気候関連リスク及び機会のうち当社グループ全体の見通しに影響を与える可能性があるものは、リスクと収益機会の両面でビジョン2030実現に向けた経営上の重要課題に織り込まれています。
<シナリオ群の選択>
国際エネルギー機関(IEA)や気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表する複数の既存シナリオを参照し、2021年度までは「2℃以下シナリオ」と「4℃シナリオ」の検討を進めてきました。2022年度からは、2050年カーボンニュートラルへの取組みを加速するため、環境目標2030を改定し、SBT1.5℃認定にも申請したことに伴い、選択するシナリオを「1.5℃シナリオ」と「4℃シナリオ」に見直しました。2025年度からは気候移行計画策定におけるシナリオ分析で使用する「1.5℃シナリオ」と「2℃以上シナリオ」に見直しました。
※ 1.5℃シナリオに基づき財務的影響を算定する際、記載されたシナリオのパラメーターが存在しない場合は、記載シナリオに最も近いシナリオのパラメーターを代替として使用しています。
<気候関連リスク及び機会の期間の定義>
<当社グループ全体に影響する気候関連リスク及び機会>
<気候関連リスク及び機会への対応戦略>
i)移行リスク – カーボンプライシングへの対応
気候変動リスクのうち移行リスクとして、自社やサプライチェーンにおいて炭素税や排出量取引制度等のカーボンプライシングが適用されることにより製品製造時のコストが増加する可能性があります。
これらのリスクに対応するため、環境目標2030及び環境ビジョン2050に脱炭素目標を定め、温室効果ガス排出量の着実な削減を推進しています。2024年11月には環境ビジョン2050を改定し、バリューチェーン全体で温室効果ガス排出量ネットゼロを目指すことを目標に掲げています。また、環境目標2030においてはSBTイニシアチブ(SBTi)のガイダンスに基づき温室効果ガス排出量(スコープ1、2並びにスコープ3)削減の目標を設定し、SBT1.5℃の認定を取得しています。
事業活動における温室効果ガス排出量(スコープ1、2)の削減
当社グループの収益機会として注力する「データセンタ領域」「再エネ・HVDC領域」の2つの領域においては、市場拡大に伴う製品需要の増加に対応するため供給能力の増強が予定されていますが、それに伴い温室効果ガス排出量(スコープ1、2)が増加しカーボンプライシングの影響によるリスク増大が懸念されます。温室効果ガス排出量(スコープ1、2)の削減は、2050年ネットゼロに向けたロードマップを策定し、取組みを推進しています。
経営上の重要課題「情報をベースとした社会基盤の創出」等による事業成長に伴い温室効果ガス排出量(スコープ1、2)が一定程度増加することが見込まれるのに対し、経営上の重要課題「労働生産性の向上」に対する施策において工場の次世代化、設備の自動化により労働生産性の向上のみならず、エネルギー効率の向上やエネルギー利用の最適化による一定の温室効果ガス排出量削減効果を見込んでいます。更に、2050年ネットゼロの達成に向けては、再生可能エネルギーの積極的な利活用が不可欠であり、再生可能エネルギーの利用比率向上に向けた取組み(水力発電の活用、太陽光発電設備の設置、再生可能エネルギー由来電力の導入)を進めています。

バリューチェーンの温室効果ガス排出量(スコープ3)の削減
当社グループのバリューチェーン排出量(スコープ3)のうち割合の高いカテゴリーは、カテゴリー1「購入した製品・サービス」及びカテゴリー11「販売した製品の使用」です。このうち、カテゴリー1については当社グループ製品の原材料として使用量の多い「銅」「アルミ」「樹脂」をターゲットとし、「自社における削減努力」と「供給パートナーに対する働きかけ」の両面からアプローチを行っています。
自社においては、新材料使用量を削減し、再生材の活用を推進しています。これまでにも当社グループの強みである「メタル」及び「ポリマー」の技術力を活かし、リサイクル材を使用した製品の開発、製造及び販売を行ってきました。2025年度にはリサイクルや省資源化技術の研究開発を行うハブとしてサーキュラーエコノミーデザインセンターを設置し研究開発の取組みを推進しています。
供給パートナーに対しては、温室効果ガス排出量の算定及び削減の働きかけを行い、CSR調達ガイドラインに基づく自己評価調査票(SAQ)と併せて実施するアンケートにより購入製品に係る排出量データの把握に努めています。さらに、原材料である「銅」「アルミ」「樹脂」の供給パートナーのうち当社グループへの供給量の多いパートナー(※)と対話を行い、気候変動に対する取組みについて意見交換を行っています。
※ 当社グループでは、お取引先様を、価値を共創する「パートナー」とお呼びしています。
ii)移行リスク – 再エネ調達コスト増加への対応
当社グループで利用している再生可能エネルギーの大部分を、再生可能エネルギー電力メニューの利用及び電力非化石証書の購入が占めています。これらの手法は、比較的柔軟に調達可能である一方、社会全体での脱炭素化の進展に伴い需要が増加することで、価格上昇や調達困難となるリスクがあると認識しています。加えて、温室効果ガス(GHG)プロトコルの改訂に向けた議論の中では、証書利用に関する同時同量性や供給可能性といった観点が示されており、従来の手法による温室効果ガス排出量削減の取扱いに関する考え方が見直される可能性もあります。
こうした外部環境の変化を踏まえ、当社グループでは、製造拠点を置く国・地域におけるエネルギー政策や制度、再生可能エネルギーの需給動向、国際的な基準改訂の議論状況等を継続的に把握し、価格変動リスクや制度変更リスクに適切に対応できる体制の整備を進めています。事業活動における温室効果ガス排出量(スコープ1、2)の削減に向けては、エネルギーコストの中長期的な安定性や事業特性との整合を考慮しつつ、再エネ調達ポートフォリオの多様化を検討しており、2030年以降を見据えて、再生可能エネルギー電力メニュー及び電力非化石証書への依存度を段階的に低減し、水力発電・太陽光発電を中心とした自社設備の活用や、風力発電等を対象としたPPAの活用を組み合わせていくことを想定しています。こうした背景を踏まえ、25中計の期間において「データセンタ領域」及び「自動車電装システム領域」の一部製造拠点においてはPPAによる太陽光発電を導入しています。
引き続き、古河日光発電(株)の水力発電設備や各製造拠点に設置した太陽光発電設備の安定的な運用を継続するとともに、PPAを含む多様な再生可能エネルギー調達手法について、事業戦略との整合や財務面での影響を踏まえながら、検討・準備を進めてまいります。
iii)物理リスク – 異常気象、気候災害への対応
世界の気温上昇に伴いリスクが高まる気候関連災害による操業停止やサプライチェーン寸断等のリスクは、全社リスクマネジメントにおいてオペレーショナル視点のリスク「災害・感染症等の影響」として管理されています。全社リスクマネジメント体制のもと、ISO22301による事業継続マネジメント(BCM)の促進や事業継続計画の策定・ブラッシュアップ等の施策を推進しています。
詳しくは、3[事業等のリスク]を参照してください。
iv)気候関連機会への対応
26年度以降の価値創造戦略において、当社グループはデータセンタ関連市場を重要な収益機会と捉えています。加えて、より長期的な収益機会として、脱炭素及び電力レジリエンス強化に伴う送電インフラの需要の増加を捉えています。これらの収益機会には、気候関連で拡大する機会の考え方が包含されており、事業戦略の中で対応しています。データセンタ領域においてはデータセンタの低消費電力化に貢献する製品として、当社グループの高出力・低消費電力技術を活かしたファイテル製品や光ファイバ・ケーブル製品、GPU等の高発熱化に対応するサーマル製品や高密度化に対応するAT製品を気候関連機会として認識しています。また、再エネ・HVDC領域においては洋上風力向け海底ケーブルシステム及び直流送電システムを、新事業領域においてはエネルギー問題を解決する革新的な技術として核融合発電における超電導製品や、グリーンLPGも気候関連機会として捉えています。
これらの機会において主要顧客との共創関係の構築にあたり、顧客のカーボンニュートラルやサーキュラー・エコノミーへの対応要請にも確実に応えることで、当社グループへの信頼感の醸成と競争優位性の確保・向上を図ってまいります。
当社グループでは、製品のライフサイクル全体を総合的に評価し、環境負荷の低減に寄与する、又は良い環境影響を与える製品・サービスを「環境調和製品」と定義し、登録件数及び売上高比率の拡大に取り組んできました。26年度以降は、製品のカーボンフットプリント算定を行い、その低減を目指す「環境配慮設計」の取組みへと転換します。これにより、製品のライフサイクル全体における環境負荷を定量的に把握するとともに、製品の特性や顧客の要求水準に応じた設計・材料・製造プロセスの改善を可能とし、自己宣言型の環境主張に基づく取組みから、顧客視点での製品の環境性能向上に向けた取組みへと進化させていきます。
成長分野への取組みを推進するにあたり、当社グループでは、日本国のGX戦略における成長志向型カーボンプライシング構想を踏まえ、経済産業省やNEDO等によるGX投資関連補助金の活用についても検討しています。これにより、脱炭素化に資する設備投資や技術開発を進めながら、資金負担の軽減や投資効率の向上を図ることを想定しています。あわせて、当社グループはGXリーグに参画し、排出量取引制度を含むカーボンプライシング関連政策やエネルギー・環境分野の制度動向を継続的に注視しています。これらの動向を踏まえ、気候関連リスクと機会を一体として捉え、事業機会の創出とリスク低減の両立を図ってまいります。
③ リスク管理
<気候関連リスク及び機会の特定>
気候関連リスク及び機会の特定に当たっては、事業ごとにシナリオ分析を実施しており、事業戦略及び計画をベースラインとして、Step1~Step3のプロセスで行っています。まず、Step1では「外部情報」と「内部情報」を参考に、当社グループのみならずバリューチェーン全体での気候関連リスクと機会の項目リストを作成します。Step2では洗い出した項目に対して、「当社グループに与える影響度」を点数化し優先順位を付けます。Step3で、優先度の高い項目を気候関連リスク・機会の項目として特定します。特定した気候関連リスク・機会の項目は1.5℃シナリオや2℃以上シナリオにおける影響パラメーターを用いて、2030年度における事業への影響度評価を行います。事業ごとに特定した気候関連リスク及び機会は当該事業領域を管掌する領域長のほか、CSO及びCGOに報告されています。
なお、26年度以降の価値創造戦略の策定に伴い、「外部情報」及び「内部情報」を最新の情報に更新し、環境ビジョン2050に掲げるネットゼロ目標達成に向けた気候移行計画の策定において事業ごとのシナリオ分析を再実施し気候関連リスク及び機会の見直しを行っています。
<気候関連リスク及び機会の管理>
「温室効果ガス排出量削減率(スコープ1、2並びにスコープ3)」及び「電力消費量に占める再生可能エネルギー比率」はビジョン2030実現に向けた経営上の重要課題「情報をベースとした社会基盤の創出」に関連する指標としてサステナビリティ委員会にて指標の進捗状況と対応策をフォローしています。
気候関連リスクのうち自社にかかるカーボンプライシングによるリスクの管理に当たってはインターナルカーボンプライシング(Shadow price)を活用しています。2019年度から事業部門ごとの温室効果ガス排出量を炭素価格(2025年度は2万円/トンCO2eを適用)によって試算し、四半期ごとの評価・掲示効果により、脱炭素化に向けた気候変動リスク回避への準備を促しています。また、2023年度より、各事業部門が温室効果ガス排出量目標に対して未達成となった場合、再生可能エネルギー調達コスト増加分を各事業部門で負担するルールを定め、目標に達しない見込みの事業部門に対して再生可能エネルギーの導入計画の策定を促進しています。
<全社経営戦略・全社リスクマネジメントへの統合>
当社グループはパーパスに基づくサステナビリティ経営を実践するにあたり、気候変動を含むサステナビリティ関連リスク及び機会を踏まえビジョン2030実現のための経営上の重要課題を特定しています。詳細については、「1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](2)経営環境、中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題」を参照してください。
当社グループ全体のリスク管理において、「気候変動(カーボンニュートラル)」は経営視点でのリスク項目として掲げております。詳細については、「3 [事業等のリスク]」を参照してください。
④ 指標と目標
<古河電工グループ環境ビジョン2050>(2024年11月改定)
環境ビジョン2050では、環境に配慮した製品・サービスの提供及び循環型生産活動を通じ、バリューチェーン全体で持続可能な社会の実現に貢献することを掲げています。脱炭素社会への貢献としては、バリューチェーン全体で温室効果ガス排出量ネットゼロを目指しています。
<環境目標2030>(2022年11月改定)
環境ビジョン2050の実現に向け、マイルストンとなる環境目標2030を設定しています。脱炭素社会への貢献として、以下の2030年目標を掲げています。
(1)事業活動における温室効果ガス排出量(スコープ1、2) :2021年度比42%以上削減
(2)バリューチェーンにおける温室効果ガス排出量(スコープ3):2021年度比25%以上削減
スコープ1:自社工場・オフィスからの直接排出
スコープ2:自社が購入した電力、熱等の使用による間接排出
スコープ3:スコープ1、2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)
<25中計におけるサステナビリティ指標・目標の実績>
25中計においては、収益機会のマテリアリティ「社会課題解決型事業の創出(環境配慮事業)」のサステナビリティ指標として「環境調和製品売上高比率」を、リスクのマテリアリティ「気候変動に配慮したビジネス活動の展開」のサステナビリティ指標として「温室効果ガス排出量削減率(スコープ1、2)」及び「電力消費量に占める再生可能エネルギー比率」をそれぞれ設定し取り組んでまいりました。
「環境調和製品売上高比率」の向上に当たっては、2022年度以降4つの認定分類(※)のうち主に「地球温暖化防止(温室効果ガス排出の低減及び吸収・固定に寄与する機能を有する製品)」に分類される製品の登録を進めた結果、2025年度の目標を達成しました。
「温室効果ガス排出量削減率(スコープ1、2)」及び「電力消費量に占める再生可能エネルギー比率」については、主に再生可能エネルギーの導入を進めました。導入した再生可能エネルギーは、電力会社が提供する再エネ電力メニューへの切り替えと非化石証書の購入が中心です。特に「データセンタ領域」及び「再エネ・HVDC領域」に関連する事業での再エネ導入が進み、当該領域向け製品の一部製造拠点では消費電力の100%再エネ化を達成しています。これらの結果、「温室効果ガス排出量削減率(スコープ1、2)」及び「電力消費量に占める再生可能エネルギー比率」の2025年度目標は大幅に達成の見込みです。
「温室効果ガス排出削減率(スコープ3)については、2025年度については排出量を算定中でありますが、2024年度実績はほぼ目標どおりに削減を進めており2030年目標を目指して引き続き削減を進めてまいります。
※ 当社グループの環境調和製品は、「地球温暖化防止」「ゼロエミッション」「環境影響物質フリー」「省資源」の4つの分類のいずれかに該当します。
<2026年度以降の指標・目標>
2026年度以降も環境目標2030に掲げる温室効果ガス排出量削減率目標(スコープ1、2並びにスコープ3)、並びに電力消費量に占める再生可能エネルギー比率を指標に設定し、2030年時点で温室効果ガス排出量をスコープ1、2は2021年度比42%削減、スコープ3は同年度比25%削減、再エネ比率は50%以上を目指します。
2025年度実績において、スコープ1、2が環境目標2030の水準に到達する見込みですが、2026年度以降の事業成長に伴う排出量の大幅な増加の可能性や温室効果ガス(GHG)プロトコル改正議論の状況を鑑み2030年度目標を据え置いています。一方で、環境目標2030の水準に達成後も引き続き環境ビジョン2050の達成に向けて着実に温室効果ガス排出量の削減及び再生可能エネルギーの導入を推進するために、2030年度より先のマイルストンとして2035年度目標である「古河電工グループ温室効果ガス削減目標2035」を設定しました。
※1 当社グループが排出する温室効果ガスは、主にエネルギー起源による二酸化炭素(CO2)と六フッ化硫黄(SF6)です。
※2 「環境調和製品売上高比率」指標については、25中計での目標を達成し経営指標としての管理や目標設定を終了しました。今後は自己宣言型の環境主張に基づく取組みから、顧客視点での製品の環境性能向上に向けた取組みへと進化させていきます。
(2)人的資本(人材の多様性を含む。)
当社グループは、古河電工グループ パーパス(以下、パーパス)「『つづく』をつくり、世界を明るくする。」を軸とした経営を推進しています。パーパスは、「古河電工グループ ビジョン2030」(以下、ビジョン2030)に向けた全社戦略及び全ての経営判断・戦略立案の起点となる概念です。こうした考え方のもと、人的資本に関するリスク及び機会を踏まえた上で、経営上の重要課題のひとつである人的資本の最大化を図るための施策に取り組んでいます。
① ガバナンス
「人的資本の最大化」は価値創造を持続可能にする経営基盤確立に向けた重要課題であることから、人事戦略の立案・遂行の責任者としてCHROを置くとともに、その内容について経営会議にて討議・決議を行っています。
また、経営課題に直結する個別テーマについては、社長又はCHROを委員長とした委員会を設置し、戦略の策定と活動計画の決定、施策の実行を推進しています。具体的には、高度な専門性を持つ人材を認定する「プロフェッショナル任用委員会」、働き方改革やダイバーシティ&インクルージョンを促進する「HK(※1)・D&I(※2)委員会」、労働安全衛生に関する「古河電工グループ安全衛生委員会」を設置・開催しています。こうした業務の執行状況については、取締役会に定期的に報告し、その監督を受けています。
※1 HKは働き方改革の略称です。
※2 D&Iはダイバーシティ&インクルージョンの略称です。当社グループでは、従来のD&I活動で重視してきた「誰もが成長・実践の機会にアクセスできる=公平性」を踏まえて、2026年4月よりエクイティ(Equity)を明記し、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)として取組みを進めています。
<当社グループの主な人事課題に対するガバナンス体制(※)>

※ 当社は2026年4月に実施した組織変更及びCXO制の導入を踏まえ、会議体・委員会の機能・役割の最適化に向けた見直しを進めています。
② 戦略
当社グループにおける人的資本に関する施策は、グループ全体で共有するパーパス及び経営方針を基盤とし、各社の事業特性、所在国の法律・制度及び労働市場環境等の違いを踏まえた上で、主体的に設計・運用しています。本項では、当社における代表的な取組みを中心に記載していますが、これらの取組みは当社が主導して推進しているものであり、グループ各社においても同様の考え方のもと、各社の実情に応じて施策を展開しています。
<ビジョン2030における人材マネジメント戦略>
当社グループでは、経営上の重要課題のひとつである「人的資本の最大化」を実現するため、人材・組織実行力(人と組織のやりきる力)の強化を人材マネジメント戦略の中核と位置づけています。
経営戦略・事業戦略の実行にあたり、対話を通じて個人と組織の成長ベクトルをすり合わせることで、実行力の向上を図り、社会課題の解決及びビジョン2030の実現につなげていきます(下図)。

多様な事業内容や市場環境、収益構造を有する当社グループは、戦略遂行に必要な人材を確保・配置するとともに、その成長を組織として支援することで、一人ひとりがやりがいを持って活躍し続けられる組織風土の醸成を目指しています。こうした人と組織のありたい姿の実現に向け、経営上の重要課題の解決に資する人事施策をNeeds・Can・Willの3つの要素で捉え、具体的な活動に取り組んでいます(表1・表2)。
(表1)Needs・Can・Willの3要素について
(表2)
<当社グループ全体に影響する人的資本関連リスク及び機会>
※1 財務的影響について、当該リスク又は機会が顕在化した場合、事業機会の喪失や新たな事業創出・価値創造を通じた売上機会の拡大等が考えられますが、現時点ではその影響度を合理的に見積もることが困難であるため、定量的な数値情報は記載していません。
※2 短期:1~3年(2028年まで)・中期:5年(2030年まで)と定義しています。
※3 人材・組織実行力に関する調査「フルカワEサーベイ」における総合指標である「従業員エンゲージメント」スコアを指標・目標に設定しています。「人材・組織実行力」の構成要素である13のカテゴリー(企業理念、リーダーシップ、業務運営体制、コミュニケーション、ダイバーシティ、タレントマネジメント等)から測定しています。
※4、※5 当該指標は、生産性向上に関するリスク及び機会を直接的に測定するものではありませんが、労働環境の改善や人材マネジメント上の取組みが進展した結果として現れるアウトカムの一つと位置づけています。社会的要請も踏まえ、当社では重要な参考指標として継続的に管理しています。
<リスク及び機会への対応戦略>
以下に記載する対応戦略は主に当社を中心に推進している取組みであり、グループ会社においては各社の事業特性や人材構成等を踏まえ、同様の考え方のもと個別に施策の立案・実行を行っています。
1)注力領域(データセンタ関連等)における専門人材の不足により、案件獲得機会の逸失や品質低下による収益性悪化、並びに人員負荷や離職の増加につながるリスクへの対応戦略
2025年度は、注力領域における専門人材不足への対応として、採用数の確保にとどまらず「必要な人材を、必要なタイミングで、早期に戦力化する」ことを目的に、人材採用力及びオンボーディングの強化に取り組みました。
キャリア採用については、これまでの人材紹介型の採用から、ポジション別にターゲティングを行う能動的な採用手法へ転換しました。ダイレクトソーシングの活用拡大、リファラル採用及びリターン雇用を通じて、採用コストの抑制と定着確度の高い人材獲得の両立を図りました。あわせて、事業戦略の遂行に必要な専門性の高い人材(プロフェッショナル人材)の採用にも注力しました。これらの取組みに関連する採用プロセスについては、標準化・迅速化を進め、期中で変動する採用ニーズにも柔軟に対応できる運用体制を整備しました。
新卒採用については、将来に向けた人材基盤の強化を目的として、学生に対して入社後に担う職務内容や配属先となる事業の役割・特徴を具体的に説明し、入社後のミスマッチ低減と定着を重視した採用へシフトするとともに、入社後面談等のオンボーディングを強化しました。これらの取組みは2026年度以降も継続して推進していきます。
2)パーパスの浸透により、判断の共有と日常業務における行動の変化が進み、従業員エンゲージメントの向上につながる機会への対応戦略
パーパスの浸透段階を「認知・理解」と「行動・体現」の2つのフェーズに分解し、浸透活動を展開するとともに、人材・組織実行力に関する調査「フルカワEサーベイ」を活用して浸透状況を定量的に把握・可視化しています。
2024年度末に実施した従業員のパーパス認知度調査(2025年1月)の結果、パーパスに対する「認知・理解」が十分とはいえない状況が確認されました。また、国内グループ会社及び当社の直接部門においては、「行動・体現」に関する回答が限定的であり、業務上の意思決定や行動との結び付きに伸びしろがあることを確認しました。その後、2025年6月の調査結果では、「認知・理解」は一定の改善が見られたものの、依然として不十分な水準であり、「行動・体現」は当社が目標として掲げる50%水準には到達していませんでした。これらの結果から、パーパスの内容自体は理解され始めている一方で、日常業務や現場において、どのようにパーパスを判断軸として用い、従業員一人ひとりの業務と結び付けていくかが十分に明確になっておらず、「認知・理解」と「行動・体現」のフェーズ間にギャップが存在していることが課題として認識されました。
こうした結果を踏まえ、2025年度は「認知・理解」の底上げを目的とした取組みを重点的に実施しました。具体的には、パーパス紹介動画の制作・配信や社内イントラネット上での特設ページ公開、管理職向けガイドラインの発信、ポスターやクレドカードの配付等、多様なチャネルを通じた情報提供を行いました。あわせて、部長層以上を対象とした理解浸透ワークショップの実施や、経営層によるメッセージ発信を通じ、パーパスへの理解促進に取り組みました。
2026年度以降は、パーパス浸透活動を「行動・体現」フェーズへと段階的に移行します。具体的には、理解浸透ワークショップを課長層へ拡大するとともに、パーパスを起点とした部門方針・課題設定から個人目標設定への接続、並びに日常のマネジメントや対話の場面において、パーパスの視点を組み込む取組みを進めていきます。これらの取組みを通じてパーパスを判断軸とした意思決定や行動が広がることで、従業員エンゲージメントの向上につながる機会になると捉えています。
3)人材・組織実行力の強化により、事業遂行力が高まり、生産性向上や新規事業・新製品創出につながる機会への対応戦略
人材・組織実行力(人と組織のやりきる力)の強化を人材マネジメント戦略の中核と位置づけ、従業員一人ひとりの自律的な学習と能力発揮を支える基盤づくり及び管理職層のマネジメント力向上に取り組んでいます。
2025年度は、リスキリング(※1)の考え方のもと、従来の集合型・画一的な研修に加え、従業員が自身の業務や課題に応じて、いつでも・どこでも主体的に必要な知識・スキルを学べる環境整備に継続して取り組みました。具体的には、Eラーニングシステムを活用し、個人の自律的な学びや成長を継続的に支援しています。また、2026年度のジョブ型人事制度導入に向けて、事業戦略の達成に必要な機能・役割及び職務の整理を進めるとともに、それらに求められるスキルの可視化に向けた検討を開始しました。管理職層のマネジメント力強化については、階層別研修カリキュラムの刷新に向けた検討を行いました。
2026年度以降は、従業員一人ひとりが自身に求められる役割や能力を理解したうえで、自律的に学習できる環境整備に継続して取り組みます。管理職層については、フルカワ・リーダーズコンピテンシーを軸に、事業戦略の遂行に必要なスキルを各種研修の場やEラーニングを通じて提供し、マネジメント力を強化していきます。また、新たに導入するジョブ型人事制度とフルカワ・リーダーズコンピテンシーを反映した改定版360度フィードバックを実施し、管理職のマネジメント行動を多面的に可視化することで、「チームで成果を上げる」組織の実現に向けた行動を促進します。
さらに、経営戦略・事業戦略と人事施策の連動を強化し、HRBP(※2)が事業領域ごとの業務特性や人材構成を整理したうえで、より事業部門に踏み込んで改善活動を支援していきます。これらの取組みを通じて人材・組織実行力が強化され、人材の多様性を活かした事業遂行力の向上に加え、新規事業・新製品の創出、生産性向上(※3)及び利益率改善の機会につながるものと捉えています。
※1 当社のリスキリングは「新規・既存を問わず、業務遂行において必要な知識及びスキルを自律的に学ぶこと」と定義しています。
※2 当社におけるHRBP(Human Resources Business Partner)とは、2026年4月の組織変更により、事業部門又は領域ごとに設置した人事課に配置され、人材配置・育成や組織運営上の課題解決を支援する役割と位置づけています。
※3 労働生産性の向上については、経営戦略の実行を支える重要な取組みであることから、人・組織の持続的な成長と一体で進めていく方針です。労働人口の減少や人材獲得競争の激化といった環境変化を踏まえ、デジタル技術の活用や業務プロセス改革による効率化を進めるとともに、働きやすい労働環境の整備や、一人ひとりが働きがいを感じられる職場づくりに取り組みます。当社は、短期的な売上確保のための効率追求に偏ることなく人的資本の価値を高めることが、中長期的な企業価値向上につながる機会になると捉えています。
③ リスク管理
<人的資本関連リスク及び機会の管理>
経営上の重要課題のひとつである「人的資本の最大化」に関する事項については、リスクの管理にとどまらず、収益拡大等の経営戦略とも密接に関係すると認識しています。そのため、2022年度より人材・組織実行力に関する調査「フルカワEサーベイ」を毎年実施し、人材・組織の状態を可視化しています。その調査結果を踏まえ、組織課題の設定や改善施策の検討を行うとともに、人的資本に関するリスク及び機会を特定し、それらへの対応戦略を事業活動に反映するPDSサイクル(※)を回しています。こうしたプロセスを通じて、リスク及び機会に関する認識を定期的に見直しながら、各施策の取組みに反映しています。当社グループにおける現状の人的資本に関するリスク及び機会の認識については、②戦略<当社グループ全体に影響する人的資本関連リスク及び機会>に記載しています。
※ PDSサイクルはPlan(計画)・Do(実行)・See(評価・見直し)を通じて、施策の継続的な改善を図る取組みのサイクルを指します。
④ 指標と目標
人的資本に関する取組みの進捗については、経営上の重要課題の一つである「人的資本の最大化」に資する指標を設定し、継続的に管理しています。
2025年度までは、人材・組織実行力に関する調査「フルカワEサーベイ(以下、Eサーベイ)」における総合指標である「従業員エンゲージメントスコア」、「管理職層に占める女性比率」、「新規採用者に占めるキャリア採用比率」を管理してきましたが、キャリア採用比率については中期経営計画における当初目標値(30%)を達成しており、近年の実績も踏まえ指標の見直しを行いました。
2026年度以降は、Eサーベイにおける「従業員エンゲージメントスコア」について、人材・組織の状態を捉える指標として引き続き進捗の管理を行います。「管理職層に占める女性比率」及び「男性育児休業取得率」については、人的資本に関するリスク及び機会を直接的に測定するものではないものの、人材マネジメント上の取組みや労働環境改善の進展を通じて現れるアウトカムの一つとして位置づけ、2030年度末までの目標達成に向けて、取組みを着実に推進していきます。
<実績と目標>
1)従業員エンゲージメントスコア
従業員がパーパスに共感し、当社グループで成長・活躍し続けたいと思えるようなエンゲージメントの高い組織風土を醸成することで、社会課題解決志向型の人材育成につながり、その人材の活躍が持続的な企業価値向上に貢献できると考えています。そのために、人材・組織の状態を定量的に把握し、そこで得た課題に対する改善施策を事業活動に反映する目的で、2022年度より人材・組織実行力に関する調査「フルカワEサーベイ(以下、Eサーベイ)」を実施しています。この調査における総合指標である「従業員エンゲージメント」スコアを、経営上の重要課題のひとつである「人的資本の最大化」の指標として目標を設定し、各種施策に取り組んでいます。
2025年度のEサーベイ結果について、従業員エンゲージメントスコアは古河電工グループ全体で76となり、目標差では△4ポイントであったものの前年度差では+4ポイントと改善しました。内訳を見ると、当社、国内グループ会社、海外グループ会社のいずれにおいても前年度と比べて改善が見られ、グループ全体として改善傾向が確認されました。また、Eサーベイ結果に基づいて各部門との対話を進めた結果、パーパスや方針と個人の行動とのつながりをより明確にすること、管理職による組織内の対話やマネジメントの質をさらに高めること、並びに組織運営のあり方を整理することが、今後の改善に向けて重要であることが明らかとなりました。
これらの結果を踏まえ、2026年度は、職制を通じたパーパスの理解浸透の強化、管理職のマネジメント力向上、各事業戦略に即した組織・配置の適正化に取り組みます。今後もEサーベイによるモニタリングと改善施策の反映を継続し、人的資本の最大化に向けた取組みを進めていきます。
※1 グループには、当社(単体)並びに国内外のグループ会社を含みます。
※2 国別・業種別の平均スコアや当社グループのエンゲージメント実績の推移、他社動向等を踏まえ、中長期にわたる改善の実効性を重視する観点から目標水準を見直しました。2030年度にはグループ全体で81とし、85到達時期を2035年度へ見直しました。引き続き、人材・組織実行力の強化を通じてエンゲージメント向上に取り組んでいきます。
2)管理職層に占める女性比率
多様な人材が意思決定に参画できる組織づくりに向けた重要な参考指標として管理職層に占める女性比率を位置づけ、2030年度末までに10%到達を目指して取り組み、その進捗を管理しています。2025年度末時点における当社(単体)の管理職層における女性比率は6.3%となり、前年度から0.9ポイント上昇しました。今後も、サクセッションプランに基づく計画的な育成やキャリア採用の継続、管理職の労働環境改善、キャリアデザインに関する情報提供等を通じて、中長期的な視点から基盤整備を進めつつ、着実なパイプライン形成に取り組んでいきます。
※1 事業戦略に基づく技術系人材の採用拡大と、その母集団となる主に理系を専攻する学生の男女構成比の状況等を踏まえ、2030年度の管理職層に占める女性比率目標を10%とし、15%到達時期を2035年度へ見直しました。今後も、管理職層における多様性の確保に向けて取り組んでいきます。
※2 国内グループは当社(単体)を含みます。
※3 国内グループについては、各社の制度・状況を踏まえた対応を進めており、現時点では共通の数値目標は設定していません。
(人材のパイプラインに関する参考指標)
※1 国内グループは当社(単体)を含みます。一部グループ会社において出向受入者の数字を含めていない場合があります。
3)男性育児休業取得率
多様な人材が活躍できる組織づくりに向けた参考指標として男性育児休業取得率を位置づけ、2030年度末までに100%取得を目指して取り組み、その進捗を管理しています。2025年度末時点における当社(単体)の男性育児休業取得率は95.1%となり、取得率・取得日数ともに前年度から改善しました。一方で、上司の各種制度の理解度や職場における人員体制、業務配分の状況によって取得状況に差が生じていることも確認されています。今後は、制度周知や情報提供の充実に取り組み、男性育児休業を取得しやすい職場環境の整備を進めていきます。
※1 「男性の取得率=当年度内に育休を開始した人数÷パートナーが出産した人数」、「女性の取得率=当年度内に育休を開始した人数÷出産者の人数」として提示しています。また、産前産後休暇取得者は育休取得者には含みません。
※2 「当年度育休取得者の平均取得日数」として提示しています。
※3 国内グループについては、各社の制度・状況を踏まえた対応を進めており、現時点で共通の数値目標は設定していません。また、実績把握の対象範囲を段階的に拡大しており、2025年度より集計体制を整備のうえ実績の把握に取り組んでいます。
<人的資本に関する主な実績(参考)>
1)男女賃金差異について
当社(単体)の正規従業員における賃金水準及び男女間賃金差異については、女性比率が約15%、管理職層に占める女性比率が約6%にとどまっているといった人員構成上の差異に加え、男性の時間外労働時間が相対的に多いことに伴う時間外手当の影響等により生じているものと認識しています。近年は賃金の増減率及び正規従業員の男女間賃金差異については改善傾向が見られており、引き続き人材配置の多様化や管理職層の構成の変化等を通じて、中長期的な改善について検討していきます。
※1 「総合職・一般職・休職者及び出向受入者を含み、出向者は含まない。」として提示しています。
2)その他実績
※1 「総合職・一般職・休職者及び出向受入者を含み、出向者は含まない。」として提示しています。
3 【事業等のリスク】
当社グループの業績、財務状況等は、当社グループが製品販売・サービス提供をしている様々な市場における経済状況の影響を受けます。当社グループは、これらのリスクを認識した上で、リスクを最小化するためにリスク管理体制の整備・充実に努めており、詳細は以下「(1)リスクマネジメントの取組み」及び「(2)当社グループの重要なリスク」に記載しております。
(1)リスクマネジメントの取組み
①リスク管理の基本方針
当社グループは、パーパスのもと、ビジョン達成に向けた取組みを実行し、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指す上でのリスクに対する姿勢を「リスク管理の基本方針」として制定しています。
②リスク管理体制
当社グループは、「リスク管理・内部統制基本規程」を定め、委員長を社長、副委員長をCGO(チーフ・ガバナンス・オフィサー)、委員を経営層で構成した「リスクマネジメント委員会」を設置し、当社グループのリスク管理、内部統制、コンプライアンスについての課題を審議し、各担当部門の活動を監督・推進する体制をとっています。幹事はリスク管理部長が担当し、原則、年に2回開催しています。
リスクマネジメント委員会では、リスクアセスメント結果等を踏まえたリスク評価によりリスクを俯瞰し、経営上の重要課題と関連性の強い「事業ポートフォリオ」、「気候変動(カーボンニュートラル)」、「人材・組織」、「政治経済情勢」及び「人権・労働慣行」等のリスクを全社的に対応すべき重要リスクと定め、サステナビリティ委員会と連携して対応しています。また、企業の社会的責任を果たし、ステークホルダーとの信頼関係の強化に向けた重要課題につながりのある「災害・感染症等の影響」、「品質管理」、「従業員の安全・衛生」等のリスクについては、個別に委員会を設置して重点的に管理する体制を敷いております。
当社グループは、スリーラインモデルの考え方に基づき、リスク管理・内部統制に関する役割分担を整理しています。第1ラインである事業部門、事業所、関係会社、第2ラインである各担当部門及び第3ラインである内部監査部門が、それぞれの役割に応じて相互に連携し、リスク管理及び内部統制の実効性向上に取り組んでいます。
③リスク管理活動とモニタリング
当社グループは、グループ全体の事業リスクの評価を通じて優先対応すべきリスクを見極めるために、年に1回、事業部門・事業所・関係会社といった組織単位で網羅的なリスクの洗い出し及び発生可能性と影響度の評価(リスクアセスメント)を実施し、その結果をリスクマネジメント委員会へ報告しています。
当社グループは、第1ラインとしてリスク対応を行う事業部門、事業所、関係会社に対して、第2ラインである各担当部門が「事業等のリスク」を含む各リスクへの対応の支援及び実施状況の確認を行うことでリスク管理の継続的な拡大と深化を図っています。リスクマネジメント委員会は、それらの取組状況を評価し、その結果を総合したリスク管理活動全体の評価を取締役会に毎年定期的に報告しています。さらに、第3ラインである内部監査部門による定期的な監査の実施により、第1ライン及び第2ラインの活動の有効性を検証し、監査結果を取締役会に報告しています。
これらの体制に加え、取締役会、経営会議、稟議等により重要な意思決定を行う際には、当該事案から予測されるリスク等を資料等に明示し、これらを認識した上で判断することとしています。

(2)当社グループの重要なリスク
当社グループの業績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクのうち、発生可能性と影響度の双方が中以上の重要なリスクをリスク項目として以下に示します。さらに、経営上の重要課題との関連性により、リスク項目を「経営視点のリスク」と「オペレーショナル視点のリスク」に分類しています。特に経営視点のリスクは、それぞれ単独のリスクではなく、相互に連関したリスクであるとの認識のもと、各リスクに対する取組みを進めています。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
関連する経営上の重要課題
経営視点のリスク
経営視点のリスク
オペレーショナル視点のリスク
オペレーショナル視点のリスク
オペレーショナル視点のリスク
オペレーショナル視点のリスク
(注)当社は、自動車用部品カルテルに関し、ブラジル競争法当局の審査を受けております。また、米国での一連の自動車用部品カルテルによる損害の賠償を求める集団訴訟等において、当社や当社連結子会社がその被告となっております。このほか、自動車メーカー等の顧客に対して、当社又は当社関係会社が民事賠償金を支払う可能性があります。なお、これまで複数の原告・顧客等との間で和解が成立し、上記継続案件の当社決算への潜在的な金額的インパクトは大きくないものと認識しております。今後も、これまでと同様、顧問弁護士とも連携しながら、早期解決、損失の最小化に向けて対応してまいります。また、上記継続案件はいずれも自動車用部品カルテルを含む過去の競争法違反行為に関するものであり、現時点においてはこれらの行為は行われておりません。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度との比較分析に当たっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」の(企業結合に係る暫定的な会計処理の確定)をご参照ください。
(業績等の概要)
(1)業績
当期の世界経済については、米国では、通商政策等の影響により一部で調達コストが増加したほか、雇用の伸びが減速傾向となりましたが、AI関連投資の拡大や株価上昇を背景とする個人消費の増加が下支えとなり、景気は底堅く推移しました。欧州では、通商環境の不透明感から輸出が弱含んだものの、設備投資は回復基調となり、景気は持ち直しの動きがみられました。中国では、不動産市場の停滞の継続により個人消費は伸び悩み、設備投資も悪化し、景気は緩やかに減速しました。また、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化や中東情勢の緊迫化等不安定な経済環境が継続しました。
わが国の経済においては、AI関連を中心とした設備投資が堅調に推移した一方で、米国の通商政策の影響から輸出は伸び悩み、加えて賃金・所得の伸びは物価上昇を安定的に上回る状況には至らず、個人消費は力強さを欠き、景気の回復ペースは引き続き緩やかなものとなりました。
このような環境の下、当社グループでは、2030年におけるありたい姿を「古河電工グループ ビジョン2030」(以下、「ビジョン2030」という)として描き、そこからバックキャストして2025年に目指す姿の達成を見据えて策定した中期経営計画「Road to Vision 2030 -変革と挑戦-」(以下、「25中計」という)に基づき、「資本効率重視による既存事業の収益最大化」「開発力・提案力の強化による新事業創出に向けた基盤整備」「ESG経営の基盤強化」に取り組んでまいりました。
当期の業績につきましては、光ファイバケーブル等のデータセンタ関連製品の増収、ワイヤハーネス等の自動車部品での増収、また銅地金価格の高騰の影響により、グループ全体の売上は増加しました。損益面では、売上増による利益押上げに加えて生産性改善や販売価格の適正化に取り組んだことにより増益となりました。
これらの結果、連結売上高は1兆3,076億円(前期比8.8%増)、連結営業利益は639億円(前期比35.8%増)、連結経常利益は759億円(前期比56.4%増)となりました。投資有価証券売却益193億円、退職給付制度改定益194億円等を特別利益に、減損損失16億円、貸倒引当金繰入額41億円等を特別損失として計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は725億円(前期比117.4%増)となりました。なお、海外売上高は6,620億円(前期比3.8%増)で、海外売上高比率は50.6%(前期比2.4ポイント減)となりました。
単独の業績につきましては、売上高は3,869億円(前期比9.5%増)、営業利益は56億円(前期比270.0%増)、経常利益は292億円(前期比123.7%増)、当期純利益は609億円(前期比88.1%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)[セグメント情報]」の1.報告セグメントの概要に記載のとおり、事業セグメントの区分方法を変更しております。以下の前期比較の数値については、前期の数値を変更後の区分で組み替えた数値との比較となっております。
〔インフラ〕
情報通信ソリューション事業では、データセンタ関連製品の需要増加を背景に、高速大容量通信ネットワークの構築に貢献するローラブルリボンケーブルや、光通信に欠かせないコネクタ部品であるMTフェルール、通信速度の高速化に適したDFBレーザダイオードチップ等の高付加価値製品について、開発及び拡販を進め、売上の拡大を図ってまいりました。あわせて、製造能力増強に向けた設備投資を実施いたしました。さらに、増加する需要を着実に取り込むべく光ファイバ・ケーブル事業の運営体制を刷新し、グローバルに統一された戦略のもとで効率的かつ迅速な意思決定による事業運営を行うことで、収益拡大を図ってまいりました。また、北米における光ファイバケーブルの拡販体制の整備を進めたことで、増収増益となりました。
エネルギーインフラ事業では、電力事業において、国内の超高圧地中線や再生可能エネルギー向け海底線及び地中線の堅調な需要を背景に、電力ケーブルの製造能力及び工事施工能力の増強に取り組んでまいりました。また、事業再編を目的として中国子会社の全持分の譲渡を実施いたしました。産業電線・機器事業においては、商圏・商流の活用による販路拡大、リソースの効率的な配分による競争力強化等のシナジー効果の最大化を目指し、当社グループ内のメタル電線事業の統合を実施いたしました。また、軽量かつ柔軟性に優れ、布設作業の効率化・省力化に貢献するアルミCVケーブル等の機能線や、誤挿入防止機構により安全・迅速・スキルレスに使用できることから高い評価を受けているケーブル付きプラグインコネクタ等の注力製品の拡販に努めてまいりました。また、利益確保を重視した受注活動と販売価格の適正化に取り組んだことで、売上高及び利益は前年同水準となりました。
これらの結果、当セグメントの連結売上高は3,709億円(前期比20.0%増)、連結営業利益は214億円(前期比276.1%増)となりました。また、単独売上高は867億円(前期比11.4%減)となりました。
〔電装エレクトロニクス〕
自動車部品事業では、米国の通商政策や為替、人件費の上昇等の影響を受け販売価格の適正化に取り組んだほか、国内向けのワイヤハーネスの堅調な需要を背景に生産拠点の重畳化・最適化や生産ラインの共有化・自動化等地政学リスクや事業環境の変化に対応可能な生産体制の強化に向けた施策を継続的に推進してまいりました。また、電動自動車市場において高電圧に対応したワイヤハーネス等の製品開発及び拡販や、軽量化に適したアルミワイヤハーネスの拡販、及びこれらの製品の生産性改善に取り組んでまいりました。これらの取組みにより、電池事業を行う子会社の非連結化の影響を受け減収となったものの増益となりました。
電装エレクトロニクス材料事業では、エレクトロニクス関連製品の需要が回復傾向にあるなか、無酸素銅製品群や高機能抵抗材用銅合金等の高付加価値製品の拡販を実施してまいりました。また、販売価格の適正化や低採算品種の撤退を含む製品ミックスの改善に取り組んだことにより、銅地金価格の高騰や円安の影響を受けたものの、増収増益となりました。
これらの結果、当セグメントの連結売上高は7,651億円(前期比3.9%増)、連結営業利益は339億円(前期比3.9%増)となりました。また、単独売上高は1,932億円(前期比21.0%増)となりました。
〔機能製品〕
機能製品事業では、データセンタ関連投資の活況や再生可能エネルギー関連需要の増加を背景に、放熱・冷却製品、半導体製造用テープ、高周波基板用電解銅箔等の高付加価値製品の拡販に注力することで、売上の拡大を図ってまいりました。このうち半導体製造用テープについては、2025年度より新工場が稼働し、製品の安定供給を開始いたしました。これらの取組みにより、銅地金価格の高騰や為替の影響を受けたものの、増収増益となりました。
これらの結果、当セグメントの連結売上高は1,611億円(前期比9.6%増)、連結営業利益は154億円(前期比8.9%増)となりました。また、単独売上高は1,026億円(前期比11.7%増)となりました。
〔サービス・開発等〕
水力発電、新製品の研究開発、不動産の賃貸、各種業務受託等による当社グループ各事業のサポート等を行っております。なお、当社日光事業所においては、必要な電力のほとんどを本水力発電で賄っており、これが25中計におけるサステナビリティ目標「電力消費量に占める再生可能エネルギー比率30%」の達成の一端を担っております。
当セグメントの連結売上高は422億円(前期比21.2%増)、連結営業損失は67億円(前期比13億円悪化)となりました。また、単独売上高は44億円(前期比8.2%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、705億円(前連結会計年度比+44億円)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益+1,049億円、減価償却費+432億円、売上債権及び契約資産の増減額(△は増加)△238億円、棚卸資産の増減額(△は増加)△261億円等により+281億円(前連結会計年度比△317億円)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却及び償還による収入+293億円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出△241億円、有形固定資産の取得による支出△461億円等により△471億円(前連結会計年度比△399億円)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、コマーシャル・ペーパーの純増減額(△は減少)+135億円、長期借入れによる収入+497億円、長期借入金の返済による支出△339億円等により+199億円(前連結会計年度比+641億円)となりました。
(生産、受注及び販売の状況)
当社グループの生産・販売品目は、広範かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額又は、数量で示すことはしておりません。
(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)
(1)財政状態の分析
当連結会計年度末の資産の部では、合計が前連結会計年度末に比べ783億円増加して1兆664億円となりました。現金及び預金が92億円、受取手形、売掛金及び契約資産が59億円、棚卸資産が159億円、投資有価証券が467億円増加しました。
流動資産から流動負債を差し引いた運転資本は、前連結会計年度末に比べ49億円増加して1,668億円となりました。
有形・無形固定資産は、資本的支出で567億円の増加、減価償却で432億円の減少のほか、除売却による減少等により変動しております。
負債の部では、合計が前連結会計年度末に比べ169億円増加して6,311億円となりました。借入金、社債、コマーシャル・ペーパーを含む有利子負債が3,167億円と前連結会計年度末比で105億円増加しました。
純資産の部では、合計が前連結会計年度末に比べ615億円増加して4,352億円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益の増加等により利益剰余金が659億円増加、その他の包括利益累計額が109億円増加しました。これらの結果、自己資本比率は、前連結会計年度末比4.5ポイント上昇し39.1%となりました。
キャッシュ・フローの概況については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(業績等の概要)(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(2)経営成績の分析
当連結会計年度の連結売上高は、前連結会計年度比8.8%増の1兆3,076億円、連結営業利益は、前連結会計年度比35.8%増の639億円となりました。電装エレクトロニクス事業におけるワイヤハーネス等の自動車部品での増収や機能製品事業におけるデータセンタ関連製品での増収、また銅地金価格・為替の変動の影響により、グループ全体の売上は増加しました。損益面では、高付加価値製品のラインナップ拡充や生産性の改善、販売価格の適正化に取り組んだことにより増益となりました。
営業外損益では、前連結会計年度に比べ受取配当金が37.3%、持分法による投資利益が56.0%増加しました。この結果、連結経常利益は前連結会計年度比56.4%増の759億円となりました。
特別損益は、291億円の利益(純額)となりました。投資有価証券売却益193億円、退職給付制度改定益194億円等を特別利益に、減損損失16億円、貸倒引当金繰入額41億円等を特別損失として計上いたしました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比117.4%増の725億円となりました。
なお、セグメント別の概況は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(業績等の概要)(1)業績」に記載しております。
(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループでは、事業活動の継続及び発展のための成長投資や運転資金需要に対して、営業活動を通じて獲得したキャッシュ・フローの他、金融機関からの借入、社債やコマーシャル・ペーパーの発行等の負債性調達や、資産の流動化等により、資金調達を実施しております。具体的な調達手段については、市場環境や当社のバランスシート状況を踏まえ、経済合理性や財務構造の安定化の観点から判断しております。
また、日本、中国及びタイにおいては、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入し、効率的な資金活用に努めております。
手元流動性については、手元現預金とコミットメントラインにより、短期的な支払リスクをカバー出来うる水準を確保しております。
(重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定)
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
5 【重要な契約等】
(1)当社は、2025年12月11日開催の取締役会において、当社の連結子会社である瀋陽古河電纜有限公司の全持分を安徽偉光電纜股份有限公司に譲渡することを決議し、同日付で持分譲渡に関する契約を締結いたしました。
その後、2026年2月10日付で瀋陽古河電纜有限公司の全持分の譲渡を行い、同日付で同社は当社の連結子会社から外れました。
詳細は、「第5[経理の状況]1[連結財務諸表等][注記事項](企業結合等関係)」をご参照ください。
(2)当社は、2026年6月9日付で、2027年4月1日を効力発生日として、当社の完全子会社である古河ファイテルオプティカルコンポーネンツ株式会社(以下、「FFOC社」という)を吸収合併(以下、「本吸収合併」という)することを決定いたしました。
1)本吸収合併の目的
当社及び当社の完全子会社であるFFOC社は、最先端の光通信ネットワークを支える光デバイス、光コンポーネントをグローバルに提供しております。このうち、当社グループの注力領域であるデータセンタ市場向け製品においては、事業環境・プラットフォームの変化が極めて速く、これに適応した迅速な新製品開発が求められております。かかる認識のもと、当社は、経営資源活用の最大化及び意思決定の迅速化を図ることを目的として、本吸収合併を実施することといたしました。本吸収合併により、要素技術開発から顧客へのプロモーションに至るまでの一体的な事業運営体制を構築し、両社の強みを活かした事業運営と意思決定の迅速化を実現することで、光デバイス及び光コンポーネント事業の競争力強化を推進してまいります。
2)本吸収合併の方法
当社を存続会社とし、FFOC社を消滅会社とする吸収合併方式であり、FFOC社は解散いたします。
3)本吸収合併に係る割当ての内容
完全子会社との合併のため、本吸収合併に際しての新株式の発行及び金銭等の交付はありません。
4)本吸収合併に係る割当ての内容の算定根拠
該当事項はありません。
5)引継資産・負債の状況
当社は、本吸収合併の効力発生日において、別途吸収合併契約に定める資産・負債等の権利義務を承継いたします。
6)存続会社についての事項
①資本金
69,395百万円
②事業の内容
次の各製品の製造及び販売
イ 金属の精錬、合金及び加工並びに化学工業
ロ 電線、ケーブル、ゴム・合成樹脂製品並びに電気機械器具及び産業機械
ハ 光ファイバ及び光ファイバケーブル
ニ 送配電用機器、情報通信用機器及び情報処理用機器
ホ 医療用具、医療用機械器具、測定機器等の精密機械器具
ヘ 半導体・化合物半導体結晶材料その他電子工業材料
ト 前記各製品の複合品並びに部品、付属品及び原材料
6 【研究開発活動】
当社グループは、古河電工グループ ビジョン2030を達成するために、情報/エネルギー/モビリティ融合領域での社会課題解決に向け、積極的に研究開発へ取り組んでおります。当事業年度における当社グループの研究体制は、国内の当社研究所等(サステナブルテクノロジー研究所、エレクトロニクス研究所、フォトニクス研究所、マテリアル研究所、デジタルトランスフォーメーション&イノベーションセンター)及び海外の Lightera Laboratories, LLC(米国)、 Furukawa Electric Institute of Technology Ltd.(ハンガリー)、SuperPower Inc.(米国)、 Silicon Valley Innovation Laboratories, Furukawa Electric (米国)を中心に構成されております。
当連結会計年度における研究開発費は、前連結会計年度比11.7%増の28,423百万円であり、各セグメントの主な成果等は以下のとおりであります。
(1)インフラ
① 当社は、データセンタや次世代高速通信分野における低消費電力・高密度実装の実現に向け、光電融合技術及びCopackaged Optics(CPO)関連技術の研究開発を推進しております。
2025年度は、Photonic Integrated Circuit(PIC)と光ファイバを高密度かつ高信頼で接続するCPO向け小型光コネクタ(Snap-Beam Connector™)の開発を進め、低損失な接続特性を40チャンネルコネクタやPIC表面結合型のコネクタで確認しました。本成果はECOC2025などの国際会議への報告や、国際展示会OFC2026への出展を通じて対外発信を行い、事業化に向けた顧客評価を進めております。
② 大規模な空間多重光ネットワークの実現に向けて、空間クロスコネクト装置とマルチコアファイバ光増幅器を用いた1,000km級の光ネットワークにおける実証実験に世界で初めて成功いたしました。
海底用2コアファイバのプレ量産スケールで世界最高レベルの低損失と低クロストーク特性を達成し、その結果を海洋光通信に関する国際学術会議SUBOPTIC2025にて報告し、高い注目を集めました。
以上、当該事業に係る研究開発費は15,808百万円であります。
(2)電装エレクトロニクス
① カーボンニュートラルに向けた電動車市場の拡大に対する取組みとして、引き続き高圧ハーネス・高圧部品の開発に注力し、高圧製品のラインナップ拡充を進めております。
このほか、引き続き電動車用コネクタについては次世代製品の開発や表面処理を含む端子材料の開発を進めるとともに、自動車用ワイヤハーネスについては車両軽量化へのニーズに応えるため、当社独自のα端子を活用しアルミ電線の更なる適用部位拡大を進めております。
また、当社が開発したBSS®(鉛バッテリ状態検知センサ)が、過充電抑制による燃費向上及び過放電によるバッテリ上がり防止等に貢献しており、今後予想される車載電子機器の増加や頻繁なソフトウエアアップデートに向けて、精度とロバスト性の向上を図ることで拡販及び受注活動を進めております。
加えて当社はワイヤレス電力伝送について、軽量かつ金属異物を加熱し難い特徴を有する電界共振結合方式を用いて、世界トップクラスとなる9.1kWの電力伝送に成功しております。高齢者や身体障がい者が自由に移動できる社会の実現に向けて、増加する小型モビリティ充電作業の負荷低減や車両内空間創出のため、本方式による安全・安心・快適なワイヤレス充電システム開発を進めています。
さらに素材開発としては、高強度・高導電・高機能な銅合金及び貴金属めっきの開発を引き続き行っております。本開発により、電子機器における接続部品(コネクタ等)の多極化・高密度化、低ヤング率・高耐熱・高熱伝導によりパワー半導体モジュールの高機能化、電流を検出・制御する抵抗器(チップ抵抗器、シャント抵抗器等)の高性能化、電装品(ワイヤハーネス等)の高電圧化・大電流化への対応を進めております。
レーザ加工分野においては、一昨年11月に開設した愛知県刈谷市のレーザ加工ソリューションラボCELLを本格稼働し、多くのお客様にBlue-IRハイブリッドレーザ発振器BRACE®シリーズを含む当社製の産業用レーザ発振器を使って頂き、銅、アルミ、ステンレス等のレーザ加工処理技術を産業界へ浸透させてきました。
② 自動運転に向けた取組みとしては、汚れや雪の付着、降雨の影響も受けにくく、安定して物体検知可能な車載用の24GHz帯周辺監視レーダの量産を継続しており、出荷累計1,000万個を達成しました。クルマのみならず、建機や重機、フォークリフトなど様々な産業用車両や、インフラ側でも採用いただいております。77GHz帯レーダに関しては、将来の多様な産業分野における活用を念頭に置き、基盤技術レベルでの研究開発を実施しており、センシング技術の高度化やシステム構成の検討など、技術的な基礎検討及び適用可能性の評価を中心に取り組んでおります。これらの活動の一環として、北海道大学との連携による研究も進めております。
③ シミュレーション技術及び分析技術に関する取組みとしては、大学や公的機関の先端分析装置を有効活用して研究開発の効率化を推進しており、ナノテラスを活用したコアリション制度に加入しました。ワイヤハーネスなどの自動車用部品においては変形・応力シミュレーション、電子機器開発においては振動・熱流体・電磁界シミュレーションを進めております。
以上、当該事業に係る研究開発費は4,139百万円であります。
(3)機能製品
① 急速に拡大するデータセンタ需要に対する取組みとして、建設工期短縮・省力化に貢献する開発を進めております。再生可能エネルギーの地中送電に最適な電力用ケーブル保護管「SFVP」について、保護管同士の適切な離隔距離を確保しケーブル発熱による送電効率低下を防止する可変式スペーサを開発、発売を開始しました。また、「SFVP」施工時の曲率半径や掘削溝の深さを非接触で測定し、施工現場の省力化に貢献する施工管理アプリケーション「F-pipeVision™」を開発、提供を開始しました。
② データセンタで用いられる演算装置(CPU・GPU等)の放熱・冷却ソリューションとして、従来の空冷方式に加え水冷方式についても研究開発を進めました。主力拠点FURUKAWA ELECTRIC THERMAL MANAGEMENT SOLUTIONS & PRODUCTS LAGUNA, INC.(フィリピン)の水冷モジュール製造工場を拡張し、また当社平塚工場で関連設備を増強し、2026年9月の量産開始に向けた準備を進めました。
③ 情報分野においては、通信基地局用のルーター、スイッチや無線通信用のアンテナ、生成系AI用やデータセンタ用のサーバー等に使用されるプリント基板の高周波化が進展しており、高周波プリント基板を構成する銅箔の需要も高まっていることから、当社は、更なる高周波化にも対応できる次世代高周波プリント基板用銅箔「F0X-WS」の量産化を開始しました。また、更なる高周波・多層化に対応する新商品の開発も進めております。
以上、当該事業に係る研究開発費は3,006百万円であります。
(4)サービス・開発等
① 超電導分野では、低温超電導(以下LTS)線材及び高温超電導(以下HTS)線材双方の開発・製造リソースを持つ強みを生かし、顧客への新製品提案・開発を引き続き進めております。
超電導製品部では、LTS線材の開発・製造を行っており、顧客のコイル製造プロセスを効率化する自己融着機能を有する製品をラインナップしています。
SuperPower Inc.(米国)では、イットリウムHTS線材の開発・製造を行っており、LTS線材と共に、新素材や先端医薬の開発に欠かせない高磁場マグネットなどに利用されております。
先進核融合(以下フュージョン)の分野では、HTS線材の供給を通じて顧客との関係強化を進めており、そのうちトカマクエナジー社(英国)とは約1,000万ポンドの出資を通じて協力関係を築いてきましたが、この関係をさらに深め、日本における共同運営の活動拠点設立に向け覚書を締結しました。
また、一般社団法人フュージョンエネルギー産業協議会において、当社より同法人の常任理事として引き続き参画しているほか、フュージョンエネルギーの早期実現へ向け、学術・技術体系の構築と人材育成を産学連携で推進するため、東京大学と民間企業8社で社会連携講座を開設するなど、フュージョンエネルギー産業の育成に貢献しております。
また、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業ALCA-Nextの新規未来本格型研究開発において、京都大学への線材の提供を通じ、引き続きキロアンペア級の交流電流を低損失で流せるHTS集合導体ケーブルの開発を進めています。さらに、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「フロンティア育成事業」研究開発テーマ「産業用電磁石の極限性能に資する高温超電導集合導体の研究開発」が採択され、HTS集合導体の研究開発が本格始動いたしました。本件研究開発のテーマは、「極限マテリアル」領域におけるHTS技術の革新を目指すものであり、医療機器、粒子加速器、電力貯蔵、フュージョンなど多分野への応用が期待されております。
② Silicon Valley Innovation Laboratories, Furukawa Electric(米国)では、社会課題解決型の新技術や新事業の創出を目的に、スタートアップを中心としたイノベーションエコシステムのステークホルダーとのオープンイノベーションを積極的に推進しております。現地アクセラレータと提携し、当社グループのコア技術とシリコンバレーに集まる技術やビジネスモデルを結合させ新たな顧客体験や価値創出を目指す共創に加え、米国内の大学と提携し当社の技術課題のみならず社会課題を解決する新技術の探索に取り組んでおります。さらに、現地ネットワークを活用したVOC(Voice Of Customer)の収集、北米のエコシステム調査分析などのマーケティング、ユースケース探索や当社技術のインキュベーションの北米拠点として活動しております。
③ ソーシャルデザイン統括部では、ライフサイエンス・社会インフラ維持管理DXソリューション・航空宇宙等の各領域において、当社の基盤技術に立脚した新事業開発を進めております。ライフサイエンス領域では、ISO13485や医療機器製造業の認証・取得などの品質管理に係る事業基盤の強化に加え、2024年度に連結子会社化したMFオプテックス株式会社との連携強化を進め医療機器向け製品開発及び市場展開を行っております。
また、社会インフラ維持管理DXソリューションの領域では、「みちてん®」「てつてん®」に代表される製品・サービスの展開を加速させ、着実に進めております。
航空宇宙領域では、国立大学法人との社会連携講座を活用した自社技術を用いて開発した人工衛星の打ち上げ準備等、新たな事業取組みを加速させております。
④ インフラ構造物のメンテナンスに使用するインフラレーザに関する分野では、営業統括本部内に設置したレーザ応用事業部にて、鉄道車両の塗膜除去などのメンテナンスに最適な小型レーザ施工システムを製品化いたしました。また、船舶塗装の下地処理における錆・塗膜除去を行うためのレーザ施工システムの開発を行っており、実船での実証実験を進めております。産業用レーザに関する分野では、光ファイバからの輝度で世界最高レベルとなる出力5kWの青色レーザ発振器を日亜化学工業株式会社と共同で開発し、多様な加工ニーズに対応しております。
⑤ 2050年のカーボンニュートラル実現と持続可能なエネルギーの安定供給のために、化石燃料によらないグリーンLPガスの社会実装に向けて取り組んでおります。国内では、グリーンLPガス製造技術の実証実験用プラントの建設を北海道鹿追町にて進めており、2026年度中に稼働開始を予定しております。さらに、海外における製造・供給に向け、アストモスエネルギー株式会社及びSHVエナジー(オランダ)との基本合意書に基づく共創活動の結果、今後有望な事業への成長が期待できると判断し、2025年10月に基本合意書を2年間延長することを決定いたしました。また、北海道大学との共創を通じて、様々な地域資源を最大限利活用した脱炭素社会・循環型社会の実現に向けて技術開発を進めるとともに、専門人材の育成に取り組んでおります。
⑥ 近年の激甚化する自然災害への対策として、風水害発生時の自主避難を支援する自治体向けサービス「みんなんサポート®」を開発し、これまでに鹿児島県薩摩川内市・島根県美郷町など全9地区において実証実験を実施しております。以降は、島根県美郷町の複数地区において、地域間の相互連携による災害対応力向上を目的とした実証実験を継続・発展させております。具体的には、地区を越えた情報共有や協力体制の在り方を検証し、実効性の高い運用モデルの構築を進めております。さらには、こうした取組みで得られた知見を活用し、他自治体への横展開や社会実装を見据えた検討を進めております。
以上、当該事業に係る研究開発費は5,469百万円であります。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当社グループ(当社及び連結子会社)では、前連結会計年度比46.8%増の56,662百万円の設備投資を行いました。
各セグメントへの主な設備投資の概要は以下のとおりであります。
インフラセグメントにおいては、主に光半導体デバイスや光ファイバの製造能力増強投資、電力ケーブルの製造拠点構築を目的とした設備投資を行った結果、当連結会計年度の設備投資は25,432百万円となりました。電装エレクトロニクスセグメントにおいては、主に自動車用ワイヤハーネスの生産準備を目的とした設備投資、銅条製品の製造設備更新を目的とした設備投資を行った結果、当連結会計年度の設備投資は14,332百万円となりました。機能製品セグメントにおいては、主にデータセンタ向け水冷モジュールの新工場建設を目的とした設備投資を行った結果、当連結会計年度の設備投資は9,743百万円となりました。また、サービス・開発等セグメントにおいては、主に新事業開発に関する製造拠点構築を目的とした設備投資を行った結果、4,176百万円となり、共通又は調整額は2,976百万円となりました。
当連結会計年度に完成した主要設備投資として、機能製品セグメントにおける半導体製造用テープ生産能力増強等があります。
2 【主要な設備の状況】
当社グループ(当社及び連結子会社)における主要な設備は、以下のとおりであります。
(1) 提出会社
2026年3月31日現在
(2) 国内子会社
2026年3月31日現在
(3) 在外子会社
2026年3月31日現在
(注)子会社については、主要な事業所のみ記載しております。
3 【設備の新設、除却等の計画】
当連結会計年度後1年間の設備投資計画は、150,000百万円であり、セグメント毎の内訳は次のとおりであります。
(注)1.経常的な設備の更新のための除売却を除き、重要な設備の除売却の計画はありません。
2.2026年4月1日付で、組織改正を行なっており、当該組織改正等に伴いセグメントの区分方法を変更しております。上記は変更後のセグメント区分によって記載しております。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
①【株式の総数】
②【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注)1.2016年10月1日付で、普通株式10株につき1株の割合で株式併合を実施しており、発行済株式総数が636,002,262株減少し、70,666,917株となっております。
2.2026年7月1日付で、普通株式1株につき10株の割合で株式分割を実施し、発行済株式総数が
636,002,253株増加し、706,669,170株となる予定です。
(5) 【所有者別状況】
2026年3月31日現在
(注)1.自己株式51,257株は、「個人その他」の欄に512単元、「単元未満株式の状況」の欄に57株それぞれ含まれております。なお、当該自己株式には、株式給付信託(BBT)にかかる信託口が保有する当社株式247,300株は含まれておりません。
2.「その他の法人」の欄には、株式会社証券保管振替機構名義の株式が5単元含まれております。
(6) 【大株主の状況】
2026年3月31日現在
(注)1.2025年6月16日付で公衆の縦覧に供されている変更報告書において、2025年6月9日現在で以下のとおり株式を所有している旨の記載がありますが、当社として2026年3月31日現在における実質保有状況の確認ができておりません。なお、変更報告書の内容は次のとおりであります。
2.2025年9月19日付で公衆の縦覧に供されている変更報告書において、2025年9月15日現在で以下のとおり株式を所有している旨の記載がありますが、当社として2026年3月31日現在における実質保有状況の確認ができておりません。なお、変更報告書の内容は次のとおりであります。
3.2026年2月6日付で公衆の縦覧に供されている変更報告書において、2026年1月30日現在で以下のとおり株式を所有している旨の記載がありますが、当社として2026年3月31日現在における実質保有状況の確認ができておりません。なお、変更報告書の内容は次のとおりであります。
4.2026年4月3日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、2026年3月31日現在で以下のとおり株式を所有している旨の記載がありますが、当社として2026年3月31日現在における実質保有状況の確認ができておりません。なお、大量保有報告書の内容は次のとおりであります。
5.2026年4月6日付で公衆の縦覧に供されている変更報告書において、2026年3月31日現在で以下のとおり株式を所有している旨の記載がありますが、当社として2026年3月31日現在における実質保有状況の確認ができておりません。なお、変更報告書の内容は次のとおりであります。
(7) 【議決権の状況】
①【発行済株式】
2026年3月31日現在
(注)1.「完全議決権株式(その他)」の欄には、株式会社証券保管振替機構名義の株式が500株含まれております。また、「議決権の数」の欄には、同機構名義の完全議決権株式に係る議決権の数が5個含まれております。
2.「完全議決権株式(その他)」の欄には、取締役等への株式報酬制度のために設定した株式給付信託(BBT)にかかる信託口が保有する当社株式247,300株が含まれております。また、「議決権の数」の欄には、同信託名義の完全議決権株式に係る議決権の数が2,473個含まれております。
3.「単元未満株式」の欄には、自己保有株式が57株含まれております。
4.相互保有により議決権を有しない山崎金属産業株式会社が、当社の取引先持株会(古河電工共栄持株会)経由で保有する19株については、「単元未満株式」の欄に含まれております。
②【自己株式等】
2026年3月31日現在
(注)山崎金属産業株式会社は当社の取引先持株会(名称:古河電工共栄持株会、住所:東京都千代田区大手町2丁目6番4号)名義で19株を所有しておりますが、当該株式は上記①[発行済株式]の「単元未満株式」に含まれております。
(8) 【役員・従業員株式所有制度の内容】
当社は、2016年6月27日開催の第194回定時株主総会の決議に基づき、役員報酬として業績連動型株式報酬制度(以下、「本制度」という)を導入いたしました。その後、2019年6月27日開催の第197回定時株主総会の決議に基づき本制度の一部改定を行い、2025年6月25日開催の第203回定時株主総会の決議に基づき再度本制度の一部改定を行いました。また、本制度を運用するため株式給付信託(以下、「本信託」という)を設定しております。
1)本制度の概要
本制度は、当社が拠出する金員を原資として当社の普通株式(以下、「当社株式」という)が本信託を通じて取得され、社外取締役を除く取締役並びに取締役以外の執行役員及びシニア・フェロー(以下、総称して「取締役等」という)に対して、取締役会決議により定める「役員株式給付規程」に従い、本信託を通じて当社株式等が支給される制度です。
取締役等は、当社株式等の支給を受ける権利の基礎として、その在任中に役位に応じて予め定められた数のポイントを毎年付与されるとともに、付与されたポイントは予め定められた3事業年度毎の期間を1対象期間とする業績評価基準に従い、一定の場合にはポイント数の調整がなされたうえで、当社株式等の支給を受けるポイントとして確定します。なお、取締役等に付与される総ポイント数は、3事業年度当たり168,000ポイント(当社株式168,000株に相当)を上限とします。取締役等は、原則としてその退任時に、在任中に確定したポイント数に応じた数の当社株式等の支給を本信託より受けます。
(注)本制度を含む当社の役員報酬制度の内容は「4[コーポレートガバナンスの状況等](4)[役員の報酬等]」のとおりであります。
2)本信託の概要
<本制度導入時(対象期間:2016年4月1日から2019年3月31日までの3事業年度)>
<本制度一部改定後(対象期間:2019年4月1日から2022年3月31日までの3事業年度及び2022年4月1日から2025年3月31日までの3事業年度)>
<本制度一部改定後(対象期間:2025年4月1日から2028年3月31日までの3事業年度)>
3)本制度により取得した当社株式の数
2026年3月31日現在、本信託は247,300株を保有しております。
4)本制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
取締役等を退任した者のうち「役員株式給付規程」に定める受益者要件を満たす者
2 【自己株式の取得等の状況】
(1)【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2)【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
会社法第155条第7号の規定に基づく普通株式の取得
(注)1.当期間は、当事業年度の末日の翌日から有価証券報告書提出日までの期間であります。
2.当期間における取得自己株式には、2026年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含まれておりません。
(4)【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注)1.当期間は、当事業年度の末日の翌日から有価証券報告書提出日までの期間であります。
2.当期間における保有自己株式数には、2026年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取り及び売渡による株式は含まれておりません。
3 【配当政策】
当社では、資本効率を重視した経営を目指し、成長戦略投資や次世代新事業育成、財務体質の改善並びに株主還元のバランスをとることを、資本政策の基本方針としております。
この基本方針の下、2025年度を最終年度として策定した中期経営計画「Road to Vision 2030 -変革と挑戦-」においては、利益成長を通じて企業価値向上を図るべく、成長分野に重点的に投資するとともに、安定的かつ継続的に株主還元していくこととし、親会社株主に帰属する当期純利益の30%を目途として業績に連動した配当を行うことを株主還元方針としております。
上記方針に基づき、当期の期末配当につきましては、2026年6月26日開催予定の第204回定時株主総会の議案(決議事項)である「剰余金の配当の件」が原案どおり承認可決された場合、1株当たり210円となります。
なお、当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項を、取締役会の決議によって定めることができる旨を定款で定めております。2025年度における剰余金の配当の決定機関は、株主総会であります。
当期に係る剰余金の配当は、以下のとおりであります。
(注)1.2027年3月期の配当につきましては、利益配分の機会を充実させること及び長期保有していただけるよう株価の動きを安定させることを意図して中間配当を再開する予定です。
2.今般、上記の株主還元方針を見直し、ビジョン2030の期間(2026年度から2030年度まで)においては、企業価値向上に向けた投資を進めたうえで、安定的な株主還元を行うことを基本方針とし、現行の配当性向に代え、単年度の業績の影響を受けにくい株主資本配当率(DOE)を新たな指標として導入し、株主資本の3.5%(株主資本配当率(DOE)=3.5%)を目途とした配当を行うことといたします。
4 【コーポレートガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
1)基本的な考え方
当社及び当社グループは、「古河電工グループ パーパス」並びに「ビジョン」及び「Core Values」のもと、透明性・公平性を確保のうえ意思決定の迅速化など経営の効率化を進め、事業環境や市場の変化に機動的に対応して業績の向上に努めるとともに、内部統制体制の構築・強化及びその実効的な運用を通じて経営の健全性を維持し、もって永続的な業容の拡大・発展、企業価値の増大を図ることを基本とし、次の考え方に沿って、コーポレートガバナンスの充実に取り組んでまいります。
(ⅰ)株主の権利を尊重し、平等性を確保する。
(ⅱ)株主を含むステークホルダーの利益を考慮し、それらステークホルダーと適切に協働する。
(ⅲ)会社情報を適切に開示し、透明性を確保する。
(ⅳ)取締役会は、株主に対する受託者責任・説明責任を踏まえ、独立社外取締役の役割を重視しつつ、客観的な立場からの業務執行監督機能の実効化を図る。
(ⅴ)中長期的な株主の利益と合致する投資方針を有する株主との間で建設的な対話を行う。
2)企業統治の体制
①企業統治の体制の概要及び当該企業統治の体制を採用する理由
a.企業統治の体制の概要
当社は、2025年6月25日付で監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行いたしました。
2026年6月24日(有価証券報告書提出日)現在、当社の取締役会は11名(うち4名が社外取締役(監査等委員である取締役を除く)、2名が監査等委員である社外取締役であり、社外取締役6名全員が東京証券取引所に届け出ている独立役員)で構成されております。なお、取締役会議長は、代表権のない非業務執行の立場である取締役会長が務めております。
(注)当社は、2026年6月26日開催予定の第204回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員である取締役を除く)7名選任の件」を上程いたします。当該議案が原案どおり承認可決された場合、取締役会は10名(うち4名が社外取締役(監査等委員である取締役を除く)、2名が監査等委員である社外取締役であり、社外取締役6名全員が東京証券取引所に届け出ている独立役員)で構成されることとなります。なお、当該議案が原案どおり承認可決され、さらに同定時株主総会の直後に開催予定の取締役会で関連議案が承認された場合、取締役会議長は社外取締役が務めることとなります。
当社の取締役会は、株主に対する受託者責任・説明責任を踏まえ、当社の持続的成長と中長期的な企業価値の向上を促し、収益力・資本効率等の改善を図る責務を担うものとし、以下の事項を行うこととしております。
(ⅰ)コーポレートガバナンスに関する事項の決定
(ⅱ)経営戦略や経営計画等の策定及び変更並びにその遂行の監督
(ⅲ)資本政策に関する事項の決定
(ⅳ)経営陣(代表取締役を含む業務執行取締役及び執行役員をいう。以下同じ)の選解任(取締役会が備えるべきスキル等の特定を含む)及びこれらに対する報酬の決定(指名・報酬委員会へ委任する場合を含む)(注)
(ⅴ)コンプライアンスや財務報告に係る内部統制及びリスク管理体制の整備に関する事項の決定及びその運用状況の監督
(ⅵ)経営戦略等を踏まえた重要な業務執行の決定
(ⅶ)その他法令等で定められた事項
(注)指名・報酬委員会は、2026年6月24日(有価証券報告書提出日)現在、取締役会の諮問又は委任に基づき、経営陣の選解任に関する審議、取締役会への答申並びにこれらの者に対する報酬の決定等を行っております。詳細は、後記〔指名・報酬委員会の審議事項〕のとおりであります。
当社の社外役員は、金融機関・商社・事業会社における豊富な経営経験又は財務・会計・産業政策等の分野における専門性の高い知識・経験を有しており、取締役会では、それらの経験に基づく多様な観点からの意見・指摘を尊重して意思決定等を行っております。
当社では、迅速かつ果断な業務執行事項の決定を促すべく、取締役会による業務執行の監督を含むコーポレートガバナンスが十分に機能していることを前提として、法令の範囲内において一定の業務執行事項の決定が経営陣に委ねられており、その委任の範囲については、重要性の度合いに応じ取締役会、経営会議等に関する付議基準において具体的に定めております。
当社グループの事業は、12の事業部門及び事業化に向けた準備段階にある部等を所管する統括部門から構成されており、単独又は複数の事業部門を所管し指揮・監督する組織として5つの領域を設置しております。当社の業務執行は、最高責任者である社長(CEO)の下、光ソリューション領域長、情報コンポーネント領域長、エネルギーインフラ領域長、自動車電装システム領域長及びメタルソリューション領域長並びにソーシャルデザイン統括部門長が指揮しております。このほか、グループ全体の経営戦略・経営計画の策定・実施、コーポレートガバナンス・コンプライアンス・リスク管理その他の経営体制の確立・維持及びグループ全体の事業運営の監督・支援などの当社及び当社グループ全体の経営に関する業務を担う本部組織を設置しており、それぞれCXO(CEOを除く。以下本項目において同じ)が指揮しております。なお、CXOは、全社戦略に定める経営上の重要課題を当社及び当社グループ全体最適の視点で解決する責任者であり、それぞれ関連するコーポレート機能を管掌しております。領域長及び統括部門長並びにCXOを業務執行責任者として、執行側の最高意思決定機関であり社長を議長とする経営会議を構成しております。経営会議では、業務執行上の重要事項の審議・決定をすることにより、業務執行責任者間の意思疎通を図り、統制のとれた業務執行がなされるようにしております。また、業務執行の状況は、3ヶ月に1度取締役会に報告されております。
当社及び当社グループのコンプライアンス・リスクを含むリスク管理について審議し、取締役会に提案・報告を行う機関として、社長を委員長とし領域長及び統括部門長並びにCXOにより構成されるリスクマネジメント委員会を設置しております。リスクマネジメント委員会は、当社グループの事業戦略遂行上のリスク管理のほかコンプライアンス及び内部統制体制の構築・強化に努めており、内部統制の状況は、定期的に取締役会へ報告されております。また、当社及び当社グループのサステナビリティに関して審議し、経営会議に提案・報告を行う機関として、社長を委員長としCXOにより構成されるサステナビリティ委員会を設置しております。サステナビリティ委員会は、当社グループのサステナビリティに関する基本方針及びサステナビリティに関する基本的な情報開示等についての審議並びに経営上の重要課題の成果指標に関する進捗状況の確認を行っております。なお、当社グループの経営上の重要課題のうち、ガバナンス及びリスクの成果指標に関する事項については、リスクマネジメント委員会及びサステナビリティ委員会が連携して審議を行っております。
監査部は、当社グループの内部監査を担っており、監査部が監査等委員会と密に連携することにより、グループ全体の内部統制体制全般が適切かつ客観的に監査できる体制を構築しております。
当社は「指名・報酬委員会」を設置しております。同委員会は、取締役等の指名や報酬等に関する審議・決定手続きの客観性及び透明性を確保することを目的とし、取締役会決議により取締役中より選任された5名以上の委員(過半数は社外取締役)で構成されるものとしております。2026年6月24日(有価証券報告書提出日)現在における同委員会の委員は、塚本隆史社外取締役、小林敬一取締役会長、森平英也代表取締役社長、籔ゆき子社外取締役、斎藤保社外取締役、星野岳穂社外取締役、住田清芽社外取締役(監査等委員)及び塩見崇夫社外取締役(監査等委員)の8名であります。また、同委員会の委員長は塚本隆史社外取締役が務めております。
同委員会における審議事項は以下のとおりであります。
〔指名・報酬委員会の審議事項〕
(ⅰ)取締役会の諮問に基づき審議・答申する事項
①株主総会に提出する取締役の選任・解任に関する議案の内容
②代表取締役、取締役会長、取締役社長の選定・解職
③執行役員の選任・解任
④役付執行役員の選定・解職
⑤取締役(監査等委員である取締役を除く)、執行役員の報酬等に関する方針
⑥株主総会に提出する取締役の報酬等に関する議案の内容
(ⅱ)取締役会の委任に基づき審議・決定する事項
①取締役(監査等委員である取締役を除く)、執行役員の評価
②(ⅰ)⑤の答申を得て取締役会が決定した方針に基づく取締役(監査等委員である取締役を除く)、執行役員の報酬等に関する制度
③(ⅰ)⑤の答申を得て取締役会が決定した方針に基づく取締役(監査等委員である取締役を除く)、執行役員の個人別の報酬等の内容
④関係会社代表者の報酬等に関するガイドライン
⑤取締役(監査等委員である取締役を除く)、執行役員の任期上限及び退任後の取扱いに関する方針
⑥特別顧問・名誉顧問の選任・解任、報酬に関する案の内容
⑦経営陣のサクセッションプランの内容
(ⅲ)取締役及び執行役員のトレーニングの内容並びに方針についての審議・決定
(注)当社は、2026年6月26日開催予定の第204回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員である取締役を除く)7名選任の件」を上程いたします。当該議案が原案どおり承認可決され、さらに第204回定時株主総会の直後に開催予定の取締役会で関連議案が承認された場合、指名・報酬委員会の委員は森平英也代表取締役社長、宮本聡代表取締役、塚本隆史社外取締役、籔ゆき子社外取締役、斎藤保社外取締役、星野岳穂社外取締役、住田清芽社外取締役(監査等委員)及び塩見崇夫社外取締役(監査等委員)の8名となります。また、上記取締役会の直後に開催予定の指名・報酬委員会で関連議案が承認された場合、同委員会の委員長は社外取締役が務める予定です。
2026年6月24日(有価証券報告書提出日)現在、当社の監査等委員会は3名で構成されており、うち2名が監査等委員である社外取締役(2名全員が東京証券取引所に届け出ている独立役員)となっております。
監査等委員会は、同委員会が決定した監査方針・監査計画に基づき監査に当たるとともに、監査結果については、定期的に取締役会及び社長に報告されております。監査等委員会は、年に10回程度開催されております。監査等委員会は、当社及び子会社の取締役(当社においては監査等委員である取締役を除く)・使用人に対し業務執行に関する事項について適宜報告を求め、また、業務執行側も監査等委員会に対し、子会社も含めた内部統制の構築・運用状況、コンプライアンスの状況、リスク管理の状況等について適宜報告しております。監査等委員会は、同委員会が定めた監査方針及び監査計画に基づき、代表取締役社長をはじめとする主要な取締役(監査等委員である取締役を除く)及び執行役員との面談並びに社内や国内外のグループ会社の監査を行っております。常勤の監査等委員である取締役は、上記に加えて、経営会議、リスクマネジメント委員会、サステナビリティ委員会その他の重要な会議に出席するほか、稟議書をはじめとする重要な決裁書類を閲覧し、その内容及び結果を監査等委員会に報告しております。また、内部監査部門である監査部が、監査結果等を監査等委員会に報告し、必要に応じて指示等を受けて調査等を行い、相互に協議や意見交換を行うことにより監査機能の実効性と監査の質の向上を図っております。加えて監査機能の充実を図るため、監査等委員会、会計監査人、監査部が相互に連携し情報や意見を交換しております。さらに、監査等委員会からの要請に基づき、監査等委員会の職務を補助するために監査等委員会室を設置するとともに、経営陣からの独立性を保障された補助使用人3名を配置しております。
<企業統治の体制の概要図(2026年6月24日(有価証券報告書提出日)現在)>

(注)当社は、2026年6月26日開催予定の第204回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員である取締役を除く)7名選任の件」を上程いたします。当該議案が原案どおり承認可決され、さらに第204回定時株主総会の直後に開催予定の取締役会で関連議案が承認された場合、企業統治の体制の概要図は以下のとおりとなります。

b.当該企業統治の体制を採用する理由
当社は、取締役会が業務執行の決定を広く経営陣に権限委譲することで意思決定のより一層の迅速化を図るとともに、取締役会では経営方針や経営戦略を中心とした議題についてより本質的な議論を行うことで取締役会の監督機能を強化・高度化し、もってコーポレートガバナンスの一層の充実を推進するため、現行のコーポレートガバナンス体制(監査等委員会設置会社)を選択しております。また、取締役会の監督機能を補完するために、指名・報酬委員会を設置しております。なお、同委員会は、取締役会決議により取締役中より選任された5名以上の委員(過半数は社外取締役)で構成されるものとし、委員の互選により、原則として社外取締役の中から委員長を選定することとしております。
②内部統制システムの整備の状況
当社では、職務執行の効率性の維持・向上、法令遵守(コンプライアンス)、リスク管理、情報管理及びグループ会社管理を内部統制の目的と考え、以下のとおり内部統制システムを整備・構築し運用しております。
a.職務執行の効率性
予算において達成すべき経営目標を具体的に定め、各業務執行責任者は、その達成に向けて職務を遂行し、達成状況を定期的に取締役会に報告しております。これらの達成状況は、報酬等において適正に反映されるものとしております。また、取締役会、経営会議、稟議等で意思決定すべき事項については詳細かつ具体的な付議基準を定めるとともに、業務執行責任者及び社内部門長の職務権限、職務分掌等についても、社内規程により明確化しており、組織変更等に応じて、常に見直しがなされる仕組みを構築しております。
b.コンプライアンス体制
「古河電工グループ パーパス」「Core Values」「古河電工グループCSR行動規範」を倫理法令遵守の基本とし、「コンプライアンスに関する規程」に基づき、社長を委員長とするリスクマネジメント委員会及びCGOが管掌する各組織を中心として、社内教育や法令違反の点検などのコンプライアンス活動を推進しております。さらに、主要部門においては、部門リスク管理推進者を設置し、コンプライアンスを含めたリスク管理活動の効果的推進を図っております。特に、カルテル行為等の再発防止については、同業他社との接触や価格決定プロセスに関する統制を強化するとともに、随時外部専門家の助言を受ける等、監視を強化しております。また、内部通報制度を設けコンプライアンス違反の早期発見と是正を図るほか、内部監査部門である監査部が各部門の職務執行状況をモニタリングすることにより、コンプライアンス体制を含む内部統制システムが有効に機能しているかを検証し、これらの結果が社長及び取締役会並びに監査等委員会に報告される体制を築いております。
c.リスク管理体制
「リスク管理・内部統制基本規程」においてリスク管理体制と管理方法について定めるとともに、リスクマネジメント委員会において、当社グループの事業運営上のリスク全般を把握し、その評価と管理方法の妥当性について検証する体制を整えております。同委員会は、各関係会社・社内部門におけるコンプライアンス、大規模災害、情報セキュリティ、感染症等主要なリスクを中心に対応を推進するとともに、各種リスクのうち、防災・事業継続マネジメント、品質管理、安全衛生等重要性が高いと認識されるものについては、特別委員会を設置して、重点的に管理する体制を敷いております。これらの体制に加え、取締役会、経営会議、稟議等により重要な意思決定を行う際には、当該事案から予測されるリスク等を資料等に明示し、これらを認識したうえで判断することとしております。
d.情報管理体制
取締役会、経営会議、稟議等の重要な意思決定に係る記録及び書類は、法令及び「文書保管規程」に基づき適切に管理・保存されております。また、上記以外の職務の執行に係る各種情報についても、情報資産としての重要性と保護の必要性の観点から、統一的な基準を制定し情報管理体制を運用しております。
e.グループ会社管理
「グループ経営管理規程」に基づき、グループ会社毎にこれを所管する責任者を定め、経営状況を把握するために必要な情報の定期報告を求め、経営指導を行うとともに、一定の事項については当社の承認を要するものとしております。また、予算はグループベースで作成し、子会社の達成すべき経営目標を具体的に定めております。子会社のリスク管理等については、CGOが管掌する各組織が中心となり、リスク管理、内部統制、コンプライアンスに関する教育の実施や助言、指導を行う体制としております。また、子会社に対しコンプライアンス責任者の設置を義務づけるとともに、主要なグループ会社への非常勤役員の派遣のほか、当社の監査等委員会及び監査部による監査等により、コンプライアンスやリスク管理等を含む経営全般のモニタリングを行っております。
f.財務報告の適正性確保
「リスク管理・内部統制基本規程」に基づき、「古河電工グループ『財務報告に係る内部統制の整備、評価』に関する基本方針」(J-SOX基本方針)を定めるとともに、内部統制システムの構築・整備・運営・モニタリングの体制と責任を明確にしております。また、金融商品取引法に定められた内部統制報告書の作成・提出については、必要に応じてJ-SOX会議において重要事項を審議し、当社グループの財務報告に係る信頼性の維持・向上に努めております。
③リスク管理体制の整備の状況
上記「②内部統制システムの整備の状況 c.リスク管理体制」に記載のとおりであります。
④反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方及びその整備状況
a.基本的な考え方
「古河電工グループCSR行動規範」において、「反社会的勢力には毅然とした態度で臨み、一切の関係を遮断します」という基本的な考え方を示しております。
b.整備状況
上記のとおり「古河電工グループCSR行動規範」に基本的な考え方を謳い、全役職員に徹底していることに加え、対応統括部署を総務部と定め、東京都公安委員会による講習を修了した不当要求防止責任者を設置しております。また、当社は、公益社団法人警視庁管内特殊暴力防止対策連合会(特暴連)に加盟し、情報収集を行っているほか、不当要求防止責任者が研修会等に参加し、最新情報の収集を行うとともに特暴連や近隣企業との連携を深めております。
⑤責任限定契約の内容の概要
当社は、社外取締役全員との間で、会社法第423条第1項の賠償責任を限定する契約を締結しております。なお、当該契約に基づく賠償責任限度額は、法令の定める最低限度額です。
⑥補償契約の内容の概要等
当社は、取締役全員との間で、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を締結しております。
当該契約では、同条同項第1号の費用及び第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしております。なお、当該契約では、役員の職務執行に関して悪意・重過失があったことが判明した場合には補償を受けた費用の返還請求ができることなど、役員の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じております。
⑦役員等賠償責任保険契約の内容の概要等
当社は、取締役、監査役及び執行役員等(1994年3月31日以降に退任した者を含む)並びにこれらの相続人を被保険者として、役員等賠償責任保険(D&O保険)契約を締結しております。
当該契約では、被保険者である役員等がその職務執行に関し行った行為(不作為を含む)に起因する法律上の損害賠償責任に基づく賠償金、及び役員等が当該責任追及に係る請求を受けることによって生じる争訟費用等について塡補することとされております。ただし、法令に違反することを被保険者が認識しながら行った行為に起因する場合など、一定の免責事由があります。なお、保険料は当社が全額負担しております。
3)取締役の定数及び取締役の選任の決議要件
当社の取締役(監査等委員である取締役を除く)は10名以内、監査等委員である取締役は4名以内とする旨定款に定めております。また、当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席しその議決権の過半数をもって行う旨及び累積投票によらない旨定款に定めております。
4)株主総会決議事項を取締役会で決議することができることとした事項及びその理由並びに株主総会の特別決議要件を変更した内容及びその理由
①剰余金の配当等
当社は、会社法第459条第1項各号の規定により、剰余金の配当等の決定を取締役会の決議によっても行うことができる旨定款に定めております。これは、機動的な株主還元を実現することを目的とするものであります。
②取締役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役(取締役であったものを含む)及び監査役であったものの損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨定款に定めております。これは、取締役がその職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにすることを目的とするものであります。
③株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
5)取締役会及び指名・報酬委員会の活動状況(2026年3月期)
①取締役会の活動状況
当社は、2026年3月期において取締役会を計16回開催しており、重要な業務執行の決定や年度予算等の経営目標の達成状況を確認するとともに、コーポレートガバナンスをはじめとする経営に関する基本事項について審議を行いました。各取締役の役職名、氏名及び出席状況は以下のとおりであります。
(注)取締役会の開催回数には、会社法第370条及び当社定款第23条第2項の規定に基づき、取締役会決議があったものとみなす書面決議2回は含まれておりません。
②指名・報酬委員会の活動状況
当社は、2026年3月期において指名・報酬委員会を計6回開催しており、指名に関しては2026年4月からの経営執行体制について、報酬に関しては役員報酬制度について、審議等いたしました。各委員の役職名、氏名及び出席状況等は以下のとおりであります。
(注)住田清芽氏及び塩見崇夫氏は2025年6月25日開催の取締役会において新たに指名・報酬委員会の委員に選任されたため、出席対象となる指名・報酬委員会の回数が他の委員と異なります。
6)取締役会の実効性に関する評価結果の概要
当社では、取締役会の機能向上を図ることを目的として、取締役会が適切に機能しているかを検証し、その結果を踏まえて問題点の改善や強みの強化に必要な措置を講じていくという継続的なプロセスにより、2015年度から毎年、取締役会の実効性に関する分析・評価を行っております。本年度より、監査等委員会設置会社に移行したことを踏まえ、コーポレートガバナンスの更なる深化・実質化を図る観点から、外部専門機関の助言を得て、アンケート内容を大幅に変更し、中期的視点での課題抽出と改善の方向性について深掘りすることでより本質的・多面的な意見・提言を吸い上げるものとしております。2025年度の分析・評価の結果の概要は、以下のとおりであります。
<2024年度>
①2024年度の取組み方針・評価結果
②その他、継続的に対応する課題・施策
<2025年度>
①2025年度の重要課題、特に注力する施策
(2) 【役員の状況】
1)役員一覧
①2026年6月24日(有価証券報告書提出日)現在の役員の状況は以下のとおりであります。
男性9名 女性2名 (役員のうち女性の比率18.2%)
(注) 1.取締役塚本隆史、籔ゆき子、斎藤保、星野岳穂、住田清芽、塩見崇夫の各氏は、会社法第2条第15号に定める社外取締役であります。
2.2025年3月期に係る定時株主総会終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
3.2025年3月期に係る定時株主総会終結の時から2027年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
4.当社では、執行役員制度を導入しており、その員数は26名(執行役員専務2名、執行役員常務8名、執行役員16名)で、女性執行役員が2名、外国人執行役員が2名であります。また、執行役員のうち、2名は取締役を兼務しております。
5.当社は、法令に定める監査等委員である取締役の員数を欠くことになる場合に備え、補欠の監査等委員である取締役(社外取締役を除く)1名及び補欠の監査等委員である社外取締役1名を選任しております。補欠の監査等委員である取締役(社外取締役を除く)及び補欠の監査等委員である社外取締役の略歴等は以下のとおりであります。
②当社は、2026年6月26日開催予定の第204回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員である取締役を除く)7名選任の件」を上程いたします。当該議案が原案どおり承認可決された場合、当社の役員の状況は、以下のとおりとなります。なお、役職名及び略歴については、第204回定時株主総会の直後に開催予定の取締役会及び監査等委員会の決議事項の内容を含めて記載しております。
男性8名 女性2名 (役員のうち女性の比率20%)
(注) 1.取締役塚本隆史、籔ゆき子、斎藤保、星野岳穂、住田清芽、塩見崇夫の各氏は、会社法第2条第15号に定める社外取締役となります。
2.2026年3月期に係る定時株主総会終結の時から2027年3月期に係る定時株主総会終結の時までとなります。
3.2025年3月期に係る定時株主総会終結の時から2027年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
4.当社では、執行役員制度を導入しており、その員数は26名(執行役員専務2名、執行役員常務8名、執行役員16名)で、女性執行役員が2名、外国人執行役員が2名であります。また、執行役員のうち、2名は取締役を兼務いたします。
5.当社は、法令に定める監査等委員である取締役の員数を欠くことになる場合に備え、2026年6月26日開催予定の第204回定時株主総会の議案(決議事項)として、「補欠の監査等委員である取締役2名選任の件」を上程いたします。当該議案が原案どおり承認可決された場合、福永彰宏氏は補欠の監査等委員である取締役(社外取締役を除く)、酒井邦彦氏は補欠の監査等委員である社外取締役となり、略歴等は以下のとおりとなります。
<役員候補者の指名に関する方針、スキルマトリクスについて>
(1)役員候補者の指名に関する方針
当社では、役員候補者について、能力、知識、経験等に加え、ジェンダー・国際性面の多様性から生まれる多角的な視点が当社グループのグローバルでの事業推進、適切な監督・監査に資するという認識に立ち、次の観点からその選定を行っております。
・社外役員候補者
様々な視点・角度からの取締役会議論への参加を期待し、企業経営や行政の経験者、技術に精通したエンジニア、法律や会計等の専門家など、知見や経歴を異にする人材をバランスよく選定すること
・社内役員候補者
国内外に多くの関係会社を擁し、事業分野も非常に幅広く多岐に亘る当社グループの特徴を踏まえ、当社グループの企業価値の向上に資するために、その時々においてそれぞれの役職に必要とされる能力、知識、経験等を有していると認められる人材を選定すること
(2)取締役のスキルマトリクス
今般、当社が取締役に期待する経験・知見の重要分野(「スキル項目」)について、改めて、1「上場企業における取締役として求められる能力」(共通)、2「当社の業態において求められる能力」(当社固有)という二つの視点から項目を選定いたしました[区分1]。
その上で、昨年、当社が監査等委員会設置会社に移行した趣旨(取締役会から執行への権限委譲、取締役会の監督機能の強化・高度化)を踏まえ、a「執行への権限委譲に伴い、取締役会における本質的な議論・提案を行う能力」(方針)、b「執行に対する、取締役会による高度な監督機能を発揮する能力」(監督)の二つの視点から、項目の妥当性を確認いたしました[区分2]。
その結果、「企業経営」、「財務・会計、監査」、「法務・リスク管理」、「サステナビリティ・人材」、「業界知見・事業戦略」、「技術、DX・IT」、「国際性・グローバル経営」の7項目に見直しを行いました。
各スキル項目の内容につきましては、指名・報酬委員会にて議論した上で決定しておりますが、今後も、外部環境及び当社の経営計画・事業特性等も勘案し、適宜見直しを図ってまいります。
・スキル項目の詳細

・取締役(予定)のスキルマトリクス

2)社外役員の状況
①社外役員の員数
2026年6月24日(有価証券報告書提出日)現在の当社の社外取締役(監査等委員である取締役を除く)は4名、監査等委員である社外取締役は2名であります。なお、当社は、2026年6月26日開催予定の第204回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員である取締役を除く)7名選任の件」を上程いたします。当該議案が原案どおり承認可決された場合においても、社外取締役(監査等委員である取締役を除く)は4名、監査等委員である社外取締役は2名となります。
②社外役員が企業統治において果たす機能・役割、独立性に関する基準・方針及びその選任状況に関する当社の考え方
社外取締役は、取締役会や監査等委員会等において高い見識に基づく意見表明や提言を積極的に行うことで、取締役会による経営の監督及び監査等委員会による監査をより一層強化する機能及び役割を果たしております。
なお、当社は、社外取締役の選任にあたり、独立性に関する基準を以下のとおり定めております。
<社外取締役の独立性基準>
次に掲げる属性のいずれにも該当しない場合、当該社外取締役(候補者を含む)は、当社からの独立性を有し、一般株主と利益相反が生じる恐れがないものと判断する。
a.当社を主要な取引先とする者(当社に対して製品若しくはサービスを提供している者であって、その取引額が当該取引先の直近事業年度における年間総売上高の2%超に相当する金額となる取引先)又はその業務執行者
b.当社の主要な取引先(当社が製品若しくはサービスを提供している者であって、その取引額が当社の直近事業年度における年間総売上高の2%超に相当する金額となる取引先)又はその業務執行者
c.当社の主要な借入先(その借入額が当社の直近事業年度における総資産の2%超に相当する金額である借入先)である金融機関の業務執行者
d.当社から役員報酬以外にコンサルタント、会計士、弁護士等の専門家として年間1,000万円以上の金銭その他の財産上の利益を得ている個人、又は年間1億円以上を得ている法人等に所属する者
e.上記aからdのいずれかに過去3年以内に該当していた者
f.上記aからeのいずれかに該当する者の二親等内の親族
g.その他株式会社東京証券取引所の定める独立性基準に抵触する者
※aからgのいずれにも該当しない場合であっても、当社子会社又は取引先の子会社における取引高等を勘案して、独立性なしと判断する場合がある。
③各社外役員の状況及び当社との関係
2026年6月24日(有価証券報告書提出日)現在の各社外役員の状況及び当社との関係は、以下のとおりであります。
(注)当社は、2026年6月26日開催予定の第204回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員である取締役を除く)7名選任の件」を上程いたしますが、当該議案が原案どおり承認可決された後も上表に変更はございません。
④社外役員による監督・監査と内部監査等との相互連携及び内部統制部門との関係
当社では、監査等委員会と監査部が往査により監査を行っております。監査等委員である社外取締役は、常勤の監査等委員である取締役から監査等委員である社外取締役が出席していない重要な会議等の概要について報告を受けているほか、会計監査人から年間監査計画、期中レビュー結果や監査報告等を受けており、活発な意見交換を行っております。
さらに、社外役員の監督又は監査に資するよう、監査等委員会監査と監査部監査の結果については定期的に取締役会へ報告されるほか、内部統制システムに不備が発見された場合の状況など、リスク管理部と監査部によるモニタリングの結果についても、取締役会へ報告されることとなっております。取締役会において社外役員から出された意見については、内部統制体制の改善及び以降の監査の実施において、十分に考慮するよう努めております。
(3) 【監査の状況】
当社における監査の状況は以下のとおりです。
なお、当社は、2025年6月25日付で監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行いたしました。
1)監査等委員会監査の状況
①監査等委員会監査の組織・人員・手続
<監査等委員会監査の組織・人員>
2026年6月24日(有価証券報告書提出日)現在、当社の監査等委員である取締役は3名、うち監査等委員である社外取締役が2名であります。なお、監査等委員である取締役3名はそれぞれ、当社グループにおいて財務部門担当役員の経験を有する者、財務及び会計分野の専門家である公認会計士としての経験を有する者、財務及び会計を含めた企業経営に携わった経験を有する者であり、全員が財務及び会計に関する相当程度の知見を有する者であります。また、監査等委員会からの要請に基づき、監査等委員会の職務を補助するために監査等委員会室を設置するとともに、経営陣からの独立性を保障された補助使用人3名を配置しております。
各監査等委員である取締役の氏名及び経歴等は以下のとおりであります。
<監査等委員会監査の手続>
監査等委員会監査は、監査等委員会が定めた監査方針及び監査計画に基づき行われております。なお、監査等委員会の監査方針及び監査計画は、取締役会で説明され、監査の結果や状況についても定期的に取締役会及び社長に報告されております。
②監査等委員である取締役及び監査等委員会の活動状況(2026年3月期)
<監査等委員である取締役の活動状況>
(常勤の監査等委員である取締役:◆、監査等委員である社外取締役:◇)
(注)1.当社は、2025年6月25日付で監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行いたしました。上表の活動状況には、監査等委員会設置会社移行前の監査役会設置会社における活動内容が含まれております。
2.常勤の監査等委員である取締役のみの分担事項については、監査等委員会において常勤の監査等委員である取締役が実施結果等を報告し、監査等委員である社外取締役と情報を共有しております。
<各監査等委員である取締役の監査等委員会及び取締役会への出席状況(2026年3月期)>
当社は、2026年3月期において、監査等委員会設置会社への移行前に監査役会を計4回、その後当事業年度末までに監査等委員会を計9回、取締役会を計16回開催しております。
a.監査等委員会設置会社移行前
(2025年4月1日から第203回定時株主総会(2025年6月25日)終結の時まで)
b.監査等委員会設置会社移行後
(第203回定時株主総会(2025年6月25日)終結の時から2026年3月31日まで)
<監査等委員会の具体的な検討内容等>
(注)当社は、2025年6月25日付で監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行いたしました。なお、上表の検討内容等には、監査等委員会設置会社移行前の監査役会設置会社における検討内容等が含まれております。
2)内部監査の状況
<内部監査の組織・人員・手続>
内部監査については、社長直轄の監査部(2026年6月24日(有価証券報告書提出日)現在、専任10名、兼任4名)が実施しており、各部門の業務執行状況を定期的に、また環境の変化に応じ適宜モニタリングし、当該部門及び経営層への報告を行っております。モニタリングにあたっては、内部統制制度とリスク管理の視点から、社内各部門の業務の有効性と効率性、意思決定に係る文書・情報等の管理・保管状況、社内規程類の整備状況及び有効性、遵守状況のほか、コンプライアンスの状況や各部門のリスクの管理状況及び全社的なリスクマネジメントの状況等を重視した活動を展開しております。
<内部監査・監査等委員会監査・会計監査の連携状況と内部統制部門との関係>
監査等委員会、監査部及び会計監査人は、年間監査計画や監査報告の定期的な情報交換及び協議を行う等密接に連携を取り、三様監査の充実を図るよう努めております。監査等委員会は、主要なグループ会社の監査役とも連絡会を開催し、相互の情報交換によりグループ全体の監査機能向上を図っております。
財務報告に係る内部統制(J-SOX対応)活動の管理・推進を担当するリスク管理部は、会計監査人と内部監査等の状況について密に連絡を取り、また、監査等委員会及び監査部に対し、内部統制システム構築・整備の進捗状況及び問題点について適宜報告を行っております。また、リスク管理部は監査等委員会、監査部及び会計監査人が定期的に実施している情報交換会に参加し、連携を取っております。
<内部監査の実効性を確保するための取組み>
内部監査の実効性を確保するため、上記のとおり監査部を社長直轄としているほか、監査部が監査結果を定期的に取締役会及び監査等委員会に報告する仕組みを構築しております。なお、当該監査の結果、経営陣(代表取締役を含む業務執行取締役及び執行役員)による不正等への関与が疑われるような場合には、監査等委員会への報告を優先するものとしております。
3)会計監査の状況
a.監査法人の名称
有限責任監査法人トーマツ
b.継続監査期間
2019年3月期以降の8年間
c.業務を執行した公認会計士
広瀬 勉、平岡 康治、鈴木 健太
d.監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は、上記c.記載の業務を執行した公認会計士を除き、公認会計士27名、その他63名であります。
e.監査法人の選定方針と理由
監査等委員会は、監査法人の継続監査期間、並びに監査法人の独立性、専門性、適切性及び品質管理体制等について監査等委員会が定める基準に基づき総合的に検討を行った結果、適任と判断したため、会計監査人として有限責任監査法人トーマツを再任することといたしました。
なお、会計監査人の解任又は不再任の決定の方針について、監査等委員会は、以下のとおり定めております。
監査等委員会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目に該当すると認められる場合は、監査等委員会で協議のうえ、監査等委員である取締役全員の同意に基づき、会計監査人を解任する。この場合、解任後最初に招集される株主総会において、監査等委員会が選定した監査等委員である取締役は会計監査人を解任した旨と解任理由を報告する。
また、監査等委員会は、会計監査人の独立性、監査体制、品質管理体制が整備されていないなど会計監査人の職務の執行に支障があると認められる場合、又は監査の信頼性・適正性をより高めるために妥当であると判断した場合は、会計監査人の解任又は不再任の検討を行い、その必要があると判断したときには、株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任に関する議案の内容を決定する。
f.監査等委員会による監査法人の評価
当社の監査等委員会は、監査等委員会の決議により定めた評価基準に従い、会計監査人の独立性、専門性及び適切性に加え、会計監査人たる監査法人における監査業務に対する品質管理、当社グループ会社の会計監査人との連携、不正リスクへの対応等の観点から会計監査人を評価しております。
評価の結果、2026年3月期の会計監査人たる監査法人の会計監査は適切に行われており、その監査体制も有効に機能していると認められたことから、当社監査等委員会は、会計監査人の選解任等に関する議案を提出しないことを決議しております。
4)監査報酬の内容等
a. 監査公認会計士等に対する報酬の内容
(注) 1.当社における前連結会計年度の監査証明業務に基づく報酬につきましては、18百万円の追加報酬の額を含んでおります。
2.当社における当連結会計年度の非監査業務の内容は、改正リース会計基準への対応に向けた助言業務等であります。
3.連結子会社における当連結会計年度の非監査業務の内容は、監査受嘱のための調査業務であります。
b. 監査公認会計士等と同一のネットワークに属するDeloitte Touche Tohmatsu Limited及びそのグループに対する報酬の内容(a.を除く)
(注) 1.当社における非監査業務の内容は、前連結会計年度・当連結会計年度ともに貿易業務の支援等であります。
2.連結子会社における非監査業務の内容は、前連結会計年度・当連結会計年度ともに税務に関するアドバイザリー業務等であります。
c. その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
(前連結会計年度)
該当事項はありません。
(当連結会計年度)
該当事項はありません。
d. 監査報酬の決定方針
監査公認会計士等に対する報酬の額の決定に関する方針について、当社及び当社グループ企業の業態や事業規模、特性等を考慮して合理的に計算され、業務執行部門と充分に協議検証した監査工数見積もりを元に、過去の実績や統計指標等も勘案したうえで報酬金額を検討し、取締役会の承認、会社法第399条第1項及び第3項に基づく監査等委員会の同意を得て決定しております。
e. 監査等委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査等委員会は、会計監査人による監査計画の概要説明の中で、見積監査時間及び監査報酬額についても説明を受け、見積監査時間や見積監査報酬単価の妥当性や適切性などを確認した結果、高品質な監査を可能とする十分な監査時間が確保できており、監査報酬額もその単価水準、前期の報酬額との比較等から合理的かつ適切であると判断し、会社法第399条第1項及び第3項の同意を行っております。
(4) 【役員の報酬等】
1)役員報酬等の決定に関する方針の概要
当社は、取締役会の決議により、役員等の個人別の報酬等の決定方針(以下、「決定方針」という)を定めており、その概要は以下のとおりであります。なお、指名・報酬委員会では、社外の専門機関が行う調査を用い当社と同等規模の製造業約30社と比較することで、役員報酬の制度設計や水準等の妥当性、有効性並びに適切性を毎年確認しております。
①基本方針
役員報酬は、当社グループが企業価値を増大させ、事業活動を通じて社会に貢献しながら持続的に発展していくために、個々の役員がその持てる能力を遺憾なく発揮し、意欲的に職責を果たしていくことを可能ならしめる内容のものとする。
②報酬項目毎の個人別の報酬等の決定に関する方針
当社の役員報酬は、基本報酬、短期業績連動報酬(個別)、短期業績連動報酬(全社)、ESG連動報酬及び中長期業績連動報酬で構成され、報酬項目毎の報酬の決定方針は以下のとおりであります。
③報酬項目毎の個人別の報酬等に対する割合の決定に関する方針
各報酬項目の支給割合については、同業他社及び他業種同規模他社における方針等を参考に、役位・職責、業績及び目標達成度等を総合的に勘案したうえ、業務執行取締役においては報酬総額に占める業績を反映した報酬の割合が概ね半分以上になるよう志向するとともに、上位の役位の者ほどその割合が高くなるよう設計しております。
④取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する事項
当社では、決定方針に基づき、取締役会は役員等が受ける報酬等に関する制度及び個人別の報酬等の内容の決定を、指名・報酬委員会に委任しております。
2)取締役会決議による報酬の決定の委任に関する事項等
取締役会は、客観性・公平性・透明性を担保する観点から、個人別の役員報酬等の内容の決定を含む審議事項のうち一部の権限を、委員の過半数を社外取締役とする指名・報酬委員会に委任しております。
同委員会に委任している権限の内容は「(1)[コーポレート・ガバナンスの概要] 2)企業統治の体制 ①企業統治の体制の概要及び当該企業統治の体制を採用する理由 a.企業統治の体制の概要」記載の〔指名・報酬委員会の審議事項〕(ⅱ)のとおりであります。
同委員会は8名の委員で構成され、うち委員長を含む6名の委員が社外取締役となっております。
当事業年度の役員等の個人別の報酬等の内容を決定した日(2025年6月25日)における同委員会の構成は、以下のとおりであります。
当事業年度における役員等の報酬等の額の決定過程における取締役会及び指名・報酬委員会の活動状況は、以下のとおりであります。
なお、取締役会は指名・報酬委員会から、同委員会で決定した役員等の個人別の報酬等の内容及び決定方法が決定方針に沿う旨の報告を受けており、当事業年度に係る役員等の個人別の報酬等の内容は決定方針に沿うものであると判断しております。
3)業績連動報酬等の算定の基礎として選定した業績指標の内容等及び当該報酬等の額の算定方法
当社の報酬制度において、短期業績連動報酬(全社)、ESG連動報酬及び中長期業績連動報酬が業績連動報酬等に該当いたします。
①短期業績連動報酬(全社)
当社の当該年度の業績を適切かつ明確に反映するために連結営業利益を指標として選定しており、評価基準である連結営業利益(予想値)に対する達成率と役位毎の支給額との対応表は以下のとおりであります。なお、指名・報酬委員会において、過去数年間の連結営業利益を勘案したうえ、適正な水準となるよう定期的に確認・見直しを実施しております。
(単位:千円/年)
②ESG連動報酬
サステナビリティに関する取組みへの適切なインセンティブとして機能する仕組みとするため、当社グループが対処すべき経営上の重要課題における成果指標を指標として選定しております。指名・報酬委員会において、同成果指標のうち温室効果ガス排出量削減率及び従業員エンゲージメントスコアの達成状況を評価したうえで支給の可否を判断しております。なお、ESG連動報酬として採用する指標及び当該指標における目標については、指名・報酬委員会で定期的に確認・見直しを実施しております。
③中長期業績連動報酬
企業価値向上を報酬額に適切に反映するとともに、企業価値向上へのインセンティブを株主と共有するために、当社株価を指標として選定しております。本報酬においては、3事業年度毎の期間を1単位対象期間とし、当社は、支給対象者への報酬として、対象期間毎に1,450百万円を上限とする金員を信託へ拠出します。支給対象者は、当社株式等の支給を受ける権利の基礎として、役位に応じてあらかじめ定められた数のポイントを毎年付与されます。各対象期間の終了後に、対象期間中の当社株価変動率とTOPIX(東証株価指数)変動率の比較基準に従い、一定の場合にはポイント数の調整がなされたうえで、当社株式等の支給を受けることができるポイントとして確定します(具体的な付与ポイントは、評価期間中の当社株価の変動率とTOPIXの変動率との乖離度により決定した支給率を、各評価期間中に付与されたポイントの累計に乗じて算定しております)。支給対象者は、原則としてその退任時に、在任中に確定したポイント数に応じた当社株式等の支給を信託から受けます。
〔役位毎の付与ポイント表(2025年4月1日~2028年3月31日)〕
対象期間毎に支給対象者に付与される総ポイント数は168,000ポイントを上限とし、1ポイント当たり当社普通株式1株に対応します。
〔乖離度の算定式〕
乖離度=当社株価変動率/TOPIX変動率
当社株価変動率=評価期間最終年度中の当社株価平均値
/評価期間開始直前年度中の当社株価平均値
TOPIX変動率=評価期間最終年度中のTOPIX平均値/評価期間開始直前年度中のTOPIX平均値
〔乖離度毎の支給率対応表〕
〔評価期間の各自のポイント確定の算定式〕
確定ポイント=(各自が評価期間中に付与されたポイントの累計)×(評価期間の支給率)
なお、「支給率」は、中長期業績連動報酬における標準報酬水準額を100%とした場合に、業績連動評価により実際の報酬額が変動する割合を示します。
支給対象者は退任時に、中長期業績連動報酬として、下記算定式に基づいた当社株式及び金銭の支給を信託から受けます。
●給付する当社株式の数
=(権利確定日時点の累積ポイント数×支給率-単元未満ポイント数)×0.7
・上記の式により算定された給付する当社株式の数に、単元未満株式が生じる場合、これを切り捨てるものとします。
●給付する金銭の額
=(単元ポイント数×0.3+単元未満ポイント数)×権利確定日における当社株式の時価
・「単元ポイント数」は、(権利確定日時点の累積ポイント数×支給率-単元未満ポイント数)とします。
・「単元ポイント数×0.3」に単元未満ポイントが生じる場合、単元数にこれを切り上げて算定するものとします。
・権利確定日は、支給対象者が退任した後、かつポイント付与の対象となる最後の事業年度の終了後、最初に到来する6月の末日とします。
4)役員等の報酬等に関する株主総会決議
(注)1.各役員等の報酬額の決定は、取締役会から指名・報酬委員会に委任されております。
2.上表の決議に係る役員等の員数は、当該定時株主総会終結時の員数を記載しております。なお、当社は、2026年6月26日開催予定の第204回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員である取締役を除く)7名選任の件」を上程いたします。当該議案が原案どおり承認可決された場合、当該定時株主総会終結時の対象となる役員等の員数は、以下のとおりとなります。
5)当事業年度に係る役員の報酬等の額
(注)1.上表の員数及び金額には、2025年6月25日開催の第203回定時株主総会終結の時をもって任期満了により退任した取締役3名・監査役3名及びこれらの者に対する報酬等の額を含んでおります。
2.短期業績連動報酬(全社)には、2025年6月に金額が確定した2024年度分の業務執行に対する対価としての支給額を記載しております。なお、当事業年度分については、本有価証券報告書提出日時点において金額が未定であるため、上表の金額には含まれておりません。
3.中長期業績連動報酬額には、株式報酬制度の下、当事業年度分として付与されたポイントに相当する株式数を、当事業年度の報酬とみなして計上した額を記載しております。
4.短期業績連動報酬(全社)は、業績連動報酬等に該当いたします。本報酬では、当社の当該年度の業績を適切かつ明確に反映するために、連結営業利益を指標として選定しており、2024年度における当社連結営業利益は47,032百万円です。なお、2025年度において企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、上記の2024年度における当社連結営業利益の数値については、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させております。
5.ESG連動報酬は、業績連動報酬等に該当いたします。本報酬では、サステナビリティに関する取組みへの適切なインセンティブとして機能する仕組みとするため、サステナビリティ指標(2026年4月1日以降は、当社グループが対処すべき経営上の重要課題における成果指標)を指標として選定しております。指名・報酬委員会において、サステナビリティ指標における目標の達成状況を評価したうえで支給の可否を判断しており、2025年6月に金額が確定した2024年度分の業務執行に対する対価としての支給額については、温室効果ガス排出量削減率(スコープ1、2)(2021年度基準)14.0%を目標値としていたところ、2024年度における同排出量削減率の実績値は34.8%となりました。なお、当事業年度分については、本有価証券報告書提出日時点において金額が未定であるため、上表の金額には含まれておりません。
6.中長期業績連動報酬は、業績連動報酬等及び非金銭報酬等に該当いたします。本報酬では、企業価値向上を報酬額に適切に反映するとともに、企業価値向上へのインセンティブを株主と共有するために、当社株価を指標として選定しております。なお、乖離度の実績値(2025年度の数値で計算した参考値)は7.04です。
6)役員毎の連結報酬等の総額等
(注)連結報酬等の総額が1億円以上である者に限定して記載しております。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする投資株式を「純投資目的投資株式」、株式の価値の変動又は株式に係る配当によって得られる利益を投資目的とせず、その他の定量的又は定性的理由により、政策的に保有する株式を「純投資目的以外の目的である投資株式」と区分しております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の保有方針、保有合理性検証の内容
a.保有方針及び保有合理性の検証方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証内容
当社は、資本効率の向上や当社の事業活動における必要性等の観点から保有意義があると判断した株式を保有し、保有に適さないと判断した株式については縮減を図るものとしております。
また、当社は毎年、取締役会において、「純投資目的以外の目的である投資株式」のうち全ての上場株式について、保有の適否について検証を実施しております。検証においては、株式の保有に基づき得られる定量的な便益と当該株式の時価及び資本コストにより算出される保有コストとの比較のほか、事業機会の創出、取引関係及び事業における協力関係の維持・強化等も含めた総合的な観点により、保有の適否を判断しております。個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容につきましては、後述の「c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄毎の株式数、貸借対照表計上額等に関する情報」の「保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由」欄に記載しております。
なお、保有する株式に関する議決権の行使については、議案の内容を検討し、その発行会社の株主価値の向上に資するものか否かを判断したうえで、すべての議案に対して議決権を行使しております。発行会社の株主価値を毀損するおそれのある議案については、反対票を投じることも検討いたします。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)

(注)前事業年度において、持分法適用関連会社であった㈱UACJの一部株式を売却したことにより、同社株式を純投資目的以外で保有する上場株式として計上することとなりました。また、当事業年度において、退職給付制度の改定に伴い退職給付信託を返還したことにより、返還分を純投資目的以外で保有する上場株式として計上することとなりました。
その後、当事業年度にかけて㈱UACJの一部株式を更に売却するなど、純投資目的以外の目的である投資株式の縮減を図ったものの、昨今の株式市場の相場上昇等の影響を受けたことにより、当事業年度末時点における貸借対照表計上額は前事業年度末比で20,732百万円増加しました。
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄毎の株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注)1.㈱UACJは、2025年10月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を行っており、保有株式数が前事業年度末時点に比べて増加しておりますが、当社は当事業年度に同社株式の一部を売却したため、実質的な保有株式数は前事業年度から減少しております。
2.前事業年度までみなし保有株式に区分していた横浜ゴム㈱、日本ゼオン㈱、富士電機㈱及び東海旅客鉄道㈱の株式については、退職給付制度の改定に伴う退職給付信託の返還により、当事業年度より特定投資株式へ区分を変更しております。
3.因幡電機産業㈱は、2025年12月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。そのため、保有株式数が前事業年度末時点と比べて増加しておりますが、実質的な保有株式数に変化はありません。
4.澁澤倉庫㈱は、2025年10月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を行っており、保有株式数が前事業年度末時点に比べて増加しておりますが、当社は当事業年度に同社株式の一部を売却したため、実質的な保有株式数は前事業年度から減少しております。
5.「-」は、当該銘柄を保有していない、又は、特定投資株式以外に分類されていることを示しております。
みなし保有株式
(注)前事業年度までみなし保有株式に区分していた横浜ゴム㈱、日本ゼオン㈱、富士電機㈱及び東海旅客鉄道㈱の株式については、退職給付制度の改定に伴う退職給付信託の返還により、当事業年度より特定投資株式へ区分を変更しております。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式
当社は、保有目的が純投資目的である投資株式を保有しておりません。
5 【従業員の状況等】
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
当社グループは、古河電工グループ パーパス「『つづく』をつくり、世界を明るくする。」を軸とした経営を推進しており、パーパスは「古河電工グループ ビジョン2030」に向けた経営戦略及び事業戦略の起点となる概念です。こうした考え方のもと、経営戦略と連動した人材戦略を通じて、人的資本に関するリスク及び機会を踏まえながら、人材・組織実行力を強化し、戦略の実行性を高めることを基本方針としています。
なお、経営戦略と連動した人材戦略の考え方及び具体的な取組みについては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)人的資本(人材の多様性を含む。)」を参照してください。
また、当社の従業員の賃金・処遇は、事業環境や業績等の実態を踏まえ、毎年の春季労使交渉を通じて決定しています。春季労使交渉における賃金改定に当たっては、月例賃金及び賞与を含む総合的な報酬の考え方に基づき、事業の収益力を安定的に確保するとともに、中長期的に持続可能な人件費水準を維持することが、企業価値の向上につながるとの認識のもと、丁寧な協議を行っています。また、企業競争力や採用・定着力の確保に向け、当社の収益性や事業特性に加え、労働市場の動向や他社水準を踏まえ、報酬の適正水準を検討しています。これらの検討結果については、賃金・処遇に関する経営側の考え方や妥結内容を含め、グループ会社に共有しています。
当社グループの賃金・処遇については、グループ全体としての整合性を図りつつ、各社の事業内容、市場環境、収益構造等の違いを踏まえ、それぞれの経営戦略及び人材戦略、並びに各社の実情に応じて最適化を図っています。
(2) 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2026年3月31日現在
(注)1.従業員数には、臨時従業員及び企業集団外への出向者を含めておりません。
2.サービス・開発等の従業員数には、当社の本部部門等、全社共通の業務に従事する人員数が含まれております。
(2) 提出会社の状況
2026年3月31日現在
(注)1.従業員数には、臨時従業員及び出向者を含めておりません。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.サービス・開発等の従業員数には、当社の本部部門等、全社共通の業務に従事する人員数が含まれております。
(3) 労働組合の状況
当社グループには、古河電気工業労働組合をはじめとする労働組合が組織されており、全日本電線関連産業労働組合連合会(日本労働組合総連合会加盟)等に所属しております。なお、労使関係について特に記載すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
② 連結子会社
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
③ 提出会社・国内連結子会社グループ
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
第5 【経理の状況】
1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づいて作成しております。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しております。
2.監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の財務諸表について、有限責任監査法人トーマツにより監査を受けております。
3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組について
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組を行っております。具体的には、会計基準等の内容を適切に把握し、又は会計基準等の変更等について的確に対応することができる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、また、外部講習や研修へ参加しております。
1 【連結財務諸表等】
(1)【連結財務諸表】
①【連結貸借対照表】
②【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
④【連結キャッシュ・フロー計算書】
【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1.連結の範囲に関する事項
(1) 連結子会社の数 115社
主要な連結子会社名は、「第1 企業の概況 4.関係会社の状況」に記載しているため、省略しております。
古河ファイテルオプティカルコンポーネンツ㈱及び同社の子会社であるFurukawa FITEL Optical Components America, Inc.、Furukawa FITEL Optical Components Italy S.p.A.、Furukawa FITEL Optical Components Thailand Ltd.並びに古河電工サブマリンケーブル㈱は株式取得のため、理研華通(唐山)線纜有限公司は重要性が増したため、それぞれ連結の範囲に含めております。㈱KANZACCは合併により消滅したため、古河電池㈱及び同社の子会社である本多電機㈱、SIAM FURUKAWA CO.,LTD.、SIAM FURUKAWA TRADING CO.,LTD.、PT. FURUKAWA INDOMOBIL BATTERY MANUFACTURINGは当社が古河電池㈱の保有株式の全部を譲渡したため、瀋陽古河電纜有限公司は持分の全部を譲渡したため、それぞれ連結の範囲から除外しております。
(2) 主要な非連結子会社の名称等
古河ニューリーフ㈱等。
(連結の範囲から除いた理由)
非連結子会社はその総資産・売上高・損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)の額のいずれにおいても小規模であり全体としても連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないためであります。
2.持分法の適用に関する事項
(1) 持分法適用の関連会社数 8社
主要な持分法適用の関連会社名は、「第1 企業の概況 4.関係会社の状況」に記載しているため、省略しております。
サステナブル・バッテリー・ホールディングス㈱は新規に株式を取得したため、持分法適用の範囲に含めております。SFCC㈱は保有株式の全部を譲渡したため、㈱ビスキャスは解散に伴い重要性が低下したため、㈱横浜ドラム製作所は重要性が低下したため、それぞれ持分法適用の範囲から除外しております。
なお、2026年4月1日付でサステナブル・バッテリー・ホールディングス㈱はエネソルブホールディングス㈱に社名変更しております。
(2) 持分法を適用していない非連結子会社及び関連会社
NTTデバイスオプテック㈱等。
(持分法の範囲から除いた理由)
持分法を適用していない非連結子会社及び関連会社は、その損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)の額のいずれにおいても小規模であり、全体としても連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないためであります。
3.連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社のうち、古河国際股份有限公司、天津津河電工有限公司、Polifoam Plastic Processing,Co.Ltd.、古河奇鋐電子(蘇州)有限公司、FURUKAWA(THAILAND)CO.,LTD.、Furukawa Thai Holdings Co.,Ltd.、Furukawa Electric Singapore Pte.Ltd.、American Furukawa Inc.、Furukawa Precision(Thailand) Co.,Ltd.、恵州古河汽配有限公司、他35社の決算日は12月31日であるので12月31日の決算書を使用して連結しております。連結決算日との間に生じた重要な取引については、連結上必要な調整を行っております。
持分法を適用している会社のうち、3社は当社と決算日が異なっておりますが、当該会社の決算日現在の財務諸表を使用しております。なお、連結決算日との間に生じた重要な取引については、連結上必要な調整を行っております。
当連結会計年度において、Furukawa FITEL(Thailand)Co.,Ltd.については決算日を12月31日から3月31日に変更し、連結決算日と同一となっております。
なお、当該子会社の2026年1月1日から2026年3月31日までの3か月分の損益については連結損益計算書を通して調整する方法を採用しており、当連結会計年度における会計期間は15か月となっております。この変更による連結財務諸表に与える影響は軽微であります。
4.在外子会社及び在外関連会社における会計処理基準に関する事項
「連結財務諸表作成における在外子会社の会計処理に関する当面の取扱い」(実務対応報告第18号 2019年6月28日)及び「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」(実務対応報告第24号 2018年9月14日)を適用し、在外子会社及び在外関連会社に対して、連結決算上必要な調整を行っております。
5.会計方針に関する事項
(1) 重要な資産の評価基準及び評価方法
① 棚卸資産
主として総平均法に基づく原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
② 有価証券
満期保有目的債券
主に償却原価法
その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は主として全部純資産直入法により処理し、売却原価は主として移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
主として移動平均法による原価法
③ デリバティブ
時価法
(2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
① 有形固定資産(リース資産及び使用権資産を除く)
定額法を採用しております。
② 無形固定資産(リース資産及び使用権資産を除く)
定額法を採用しております。
なお、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5~10年)に基づく定額法を採用しております。
③ リース資産
所有権移転ファイナンス・リース取引に係るリース資産
自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の方法を採用しております。
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
④ 使用権資産
リース期間又は当該資産の耐用年数のうち、いずれか短い方の期間を耐用年数とした定額法を採用しております。
(3) 重要な繰延資産の処理方法
① 株式交付費
支出時に全額費用として処理しております。
② 社債発行費
支出時に全額費用として処理しております。
(4) 重要な引当金の計上基準
① 貸倒引当金
金銭債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については主に貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
② 製品補償引当金
製品の品質に関する補償費用の支出に備えるため、今後必要と見込まれる金額を計上しております。
③ 環境対策引当金
ポリ塩化ビフェニル(PCB)の撤去や土壌改良工事等の環境関連費用の支出に備えるため、今後発生すると見込まれる金額を計上しております。
(5) 退職給付に係る会計処理の方法
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
② 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(1~10年)による定額法により費用処理しております。
数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(1~10年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理することとしております。
未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用については、税効果を調整の上、純資産の部におけるその他の包括利益累計額の退職給付に係る調整累計額に計上しております。
(6) 重要な収益及び費用の計上基準
当社及び連結子会社の顧客との契約から生じる収益に関する主要な事業における主な履行義務の内容及び当該履行義務を充足する通常の時点(収益を認識する通常の時点)は以下のとおりであります。
① 製品の製造販売
当社及び連結子会社の主な事業は、情報通信ネットワーク構成品や電力ケーブル等のインフラ製品、自動車部品や電子機器材料用銅製品等の電装エレクトロニクス製品、樹脂・非鉄金属を加工した機能製品の製造・販売であります。
製品の製造・販売については、主に完成した製品を顧客に引き渡すことが履行義務であると判断しております。そのため法的所有権、製品の所有に伴う重大なリスクと経済価値、物理的占有の移転及び対価の支払を受ける権利が製品の引き渡し時点で生じると総合的に判断し、国内取引は主として顧客への製品の引き渡し時点で製品に対する支配が顧客に移転し、履行義務が充足されたと判断しておりますが、製品の出荷日から引き渡し日までが通常の期間であるため重要性等に関する代替的な取り扱いを選択し、出荷された時点で収益を認識しております。また貿易取引は主としてインコタームズ等で定められた貿易条件に基づき、リスク負担が顧客に移転した時に収益を認識しております。
その他に顧客から原材料等を仕入れ、加工を行ったうえで当該顧客に販売する有償受給取引において、当社及び連結子会社が原材料等の支配を獲得していないことから棚卸資産として認識せず、加工料相当額のみを純額で売上計上しております。また、ボリュームディスカウントや販売インセンティブ(販売奨励金)等顧客に支払われる対価は、それらが顧客から受け取る別個の財又はサービスの対価であるものを除き、取引価格から控除しております。
② 保守サービス
当社及び連結子会社では、主にインフラ事業において製品販売後に有償の保守サポートサービスを提供しております。保守サービスについては、履行期間を通じて顧客が望むときに保守サービスを利用できるように、当社及び連結子会社は常に役務が提供できる状態で待機しておくことが履行義務であると判断しております。当社及び連結子会社の保守サービスは、独立した履行義務として識別され、待機状態も含めた一定の期間にわたって行われているため、提供される期間に対する経過期間の割合で進捗度を測定する方法に基づいて収益を認識しております。
③ 工事契約
当社及び連結子会社では、インフラ事業において顧客との契約に基づき設計・施工・敷設等の工事を行っております。その基礎となる財又はサービスの支配は一定期間にわたり顧客に移転しているため、履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しております。履行義務の充足に係る進捗度の測定は、各報告期間の期末日までに発生した原価が、予想される原価の総額に占める割合(インプット法)に基づいて行っております。また、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができないが、発生する費用を回収することが見込まれる場合には、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができる時まで、原価回収基準により収益を認識しております。なお、期間がごく短い工事契約については完全に履行義務を充足した時点で収益を認識しております。
④ 代理人取引
当社及び連結子会社では、当社及び連結子会社が製品の製造を行わず、顧客に代わって調達の手配を行う取引を行っております。当該取引について、顧客に移転する前に製品を支配していない場合、顧客から受け取る額から仕入先に支払う額を控除した純額で収益を認識しております。当社及び連結子会社が製品を顧客に提供する前に支配しているか否かの判断に当たっては、(a)当該財又はサービスを提供するという約束の履行に対する主たる責任を有している、(b)当該財又はサービスが顧客に提供される前、又は支配が顧客へ移転した後に在庫リスクを有している、(c)当該財又はサービスの価格の設定において裁量権があるか否かを考慮しております。
なお、当社及び連結子会社の履行義務充足後の支払は、充足時点から概ね1年以内に行われるため、重要な金融要素は含んでおりません。
(7) 重要な外貨建の資産又は負債の本邦通貨への換算の基準
外貨建金銭債権債務は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。なお、在外子会社等の資産及び負債は、決算日の直物為替相場により円貨に換算し、収益及び費用は期中平均相場により円貨に換算し、換算差額は純資産の部における為替換算調整勘定及び非支配株主持分に含めて計上しております。
(8) ヘッジ会計の方法
① ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理を採用しております。なお、為替予約及び通貨スワップについて振当処理の要件を満たしているものは振当処理を、金利スワップについて特例処理の要件を満たしているものは特例処理を採用しております。
② ヘッジ手段とヘッジ対象
金利スワップ:借入金
通貨スワップ:借入金
為替予約:外貨建売掛債権、外貨建買掛債務等
地金先物取引:原材料、仕掛品
③ ヘッジ方針
借入債務、確定的な売買契約等に対し、金利変動、為替変動及び原材料価格変動等のリスクを回避することを目的としてヘッジを行っております。
④ ヘッジ有効性評価の方法
ヘッジ対象の相場変動又はキャッシュ・フロー変動の累計とヘッジ手段の相場変動又はキャッシュ・フロー変動の累計を比較し、その基礎数値の価格に起因する部分以外の部分を除外した変動額の比率によって有効性を評価しております。
(9) のれんの償却方法及び償却期間
のれんはその効果が発現すると見積られる期間(計上後20年以内)で均等償却することとしております。ただし金額が僅少の場合は、発生した年度に一括償却しております。
(10) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資からなります。
(11) グループ通算制度の適用
グループ通算制度を適用しております。
(重要な会計上の見積り)
1.繰延税金資産の回収可能性
① 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(注)1.連結貸借対照表には、同一納税主体間の繰延税金資産と繰延税金負債を相殺した金額を計上しています。
2.「注記事項(企業結合等関係)」の(企業結合に係る暫定的な会計処理の確定)に記載のとおり、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度については暫定的な会計処理の確定による取得原価の配分額の重要な見直しが反映された後の金額によっております。
② 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
将来の事業計画により見積られた将来の課税所得に基づき、繰延税金資産を計上しております。当該見積りにおける主要な仮定は、事業計画の基礎となる販売数量・販売単価並びに市場予測等であり、市場動向や直近の業績等を参考とし、予測しております。
課税所得が生じる時期及び金額は、将来の不確実な経済状況の変動によって影響を受ける可能性があり、実際に生じた時期及び金額が見積りと異なった場合、翌連結会計年度において繰延税金資産を認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
2.固定資産の減損
① 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(注)「注記事項(企業結合等関係)」の(企業結合に係る暫定的な会計処理の確定)に記載のとおり、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度については暫定的な会計処理の確定による取得原価の配分額の重要な見直しが反映された後の金額によっております。
② 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
固定資産の帳簿価額について、報告期間の末日ごとに営業活動から生ずる損益等により減損の兆候があると判断した場合には、減損損失の計上要否を確認しております。
当社グループは、主に事業部門をもとに資産をグルーピングし、当該資産又は資産グループから得られる経済的残存使用年数に基づいた事業計画を基礎として見積る将来キャッシュ・フローと将来時点における正味売却価額の合計である割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し当該減少額を減損損失として計上します。なお、正味売却価額は、外部専門家から取得した不動産鑑定評価書の不動産評価額等に基づいて算定しております。
当連結会計年度における原燃料・物流費増加や銅価高騰の影響等による業績改善の遅れから依然として厳しい経営環境が続いていることから、減損の兆候有無を検討しております。その結果、情報通信ソリューション事業及び機能製品事業の一部の資産グループ(有形固定資産及び無形固定資産4,098百万円)について減損の兆候を識別しており、今後の需要動向や生産計画等の仮定を踏まえ、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が当該資産グループの帳簿価額を下回った資産グループ及び上記以外の資産グループについて、「連結損益計算書関係 9.減損損失」のとおり、減損損失を計上しております。
割引前将来キャッシュ・フローの見積りにおける主要な仮定は、事業計画の基礎となる販売数量・販売単価、市場予測並びに将来時点における固定資産の処分価値等であり、市場動向や直近の業績等を参考とし、予測しております。将来の不確実な経済状況の変動により需要予測が外れ、事業計画や固定資産の処分価値の見直しが必要になった場合、翌連結会計年度において、減損損失を認識する可能性があります。
3.製品補償引当金
① 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
② 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
製品の品質に関する補償費用の支出に備えるため、今後必要と見込まれる金額を計上しております。主な内訳は、自動車の市場回収措置(リコール)に関する引当金、電力大型プロジェクトに関する引当金であります。
上記のうち、自動車の市場回収措置(リコール)に関する引当金は、過去に当社連結子会社が製造した部品を組み込んだ自動車の不具合に対して客先が修理対応を行った場合に、当社グループが負担することが合理的に見込まれる金額に基づき計上しております。
この金額は、以下の要素をそれぞれ乗じることにより算定されます。
ⅰ 対象となる車両台数
ⅱ 1台あたりの修理単価
ⅲ 市場回収措置(リコール)の予想措置率
ⅳ 修理費用についての客先との負担率
ⅱ及びⅲについては過去の市場回収措置(リコール)実施実績等から、ⅳについては客先との交渉状況からそれぞれ見積りを行っておりますが、それらの見積りには不確実性が含まれており、状況変化に伴い結果として引当金の追加計上もしくは戻入が必要となる可能性があります。
また、電力大型プロジェクトに関する引当金は、当社が当社子会社を通じて過去に納品した電力大型プロジェクトで発生した不具合に対して顧客と協議を続けた結果、当社子会社と顧客の間で、当社グループが当該プロジェクトのケーブルを交換するとともにその費用の一部を負担することに合意したことに伴い、今後必要と見込まれる費用を見積もって計上しております。この金額は、顧客からの指図に基づく仕様及び工事内容等に基づいて概算総費用を見積もり、顧客が負担する金額を控除して算定しております。
なお、天候の影響や予期せぬ工事内容の変更、工期の延長、資材費・外注費・人件費の変動及び為替変動等による追加コストの発生等により、結果として引当金の追加計上もしくは戻入が必要となる可能性があります。
(未適用の会計基準等)
・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号 2024年9月13日)
・「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日)
ほか、関連する企業会計基準、企業会計基準適用指針、実務対応報告及び移管方針の改正
(1) 概要
国際的な会計基準と同様に、借手のすべてのリースについて資産・負債を計上する等の取扱いを定めるもの。
(2) 適用予定日
2028年3月期の期首より適用予定であります。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
影響額は、当連結財務諸表の作成時において評価中であります。
(表示方法の変更)
(連結貸借対照表関係)
前連結会計年度において「固定負債」の「その他」に含めていた「繰延税金負債」は金額的重要性が高まったため、 当連結会計年度より独立掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結貸借対照表の組替えを行っております。この結果、前連結会計年度の連結貸借対照表において「固定負債」に表示していた「その他」8,934百万円(企業結合に係る暫定的な会計処理の確定による遡及適用後)は、「繰延税金負債」3,828百万円、「その他」5,106百万円として組み替えております。
(連結損益計算書関係)
前連結会計年度において独立掲記していた「特別損失」の「投資有価証券売却損」は金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示しております。また、前連結会計年度において「特別損失」の「その他」に含めていた「貸倒引当金繰入額」は金額的重要性が高まったため、当連結会計年度より独立掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結損益計算書の組替えを行っております。この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において「特別損失」に表示していた「投資有価証券売却損」2,601百万円、「その他」1,746百万円は、「貸倒引当金繰入額」38百万円、「その他」4,310百万円として組み替えております。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
前連結会計年度において「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めていた「貸倒引当金の増減額(△は減少)」は金額的重要性が高まったため、当連結会計年度より独立掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書の組替えを行っております。この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において「営業活動によるキャッシュ・フロー」に表示していた「その他」△2,537百万円(企業結合に係る暫定的な会計処理の確定による遡及適用後)は、「貸倒引当金の増減額(△は減少)」24百万円、「その他」△2,561百万円として組み替えております。
(追加情報)
1.株式給付信託(BBT)について
当社は、2016年6月27日開催の第194回定時株主総会決議に基づき、社外取締役を除く取締役並びに取締役以外の執行役員及びシニア・フェロー(以下、総称して「取締役等」という)への報酬の一部について、業績への連動性をより高めるとともに中長期的な企業価値の向上に資することを目的に、業績連動型株式報酬制度「株式給付信託(BBT(=Board Benefit Trust))」を導入しております。
(1) 取引の概要
本制度は、予め当社が定めた役員株式給付規程に基づき、取締役等に対して在任期間中にポイントを付与し、業績に連動させた保有ポイントの減点調整を行ったうえで、その退任時に保有するポイント累計数に相当する数の当社株式を給付するものであります。なお、給付を受ける取締役等が役員株式給付規程に定める要件を満たす場合には、ポイント累計数の一定割合について、当社株式に代えて株式時価相当の金銭を給付いたします。
取締役等に対し給付する株式については、予め当社から信託拠出した金銭を原資として将来給付分も含めて取得しており、信託財産として分別管理しております。
(2) 会計処理
「従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する実務上の取扱い」(実務対応報告第30号 2015年3月26日)に準じて、総額法を適用しております。
(3) 信託に残存する自社の株式
信託が保有する当社株式については、信託における帳簿価額(付随費用の金額を除く)により、純資産の部に自己株式として計上しております。当該自己株式の帳簿価額及び株式数は、前連結会計年度末においては348百万円及び124,300株、当連結会計年度末において1,436百万円及び247,300株であります。
2.確定拠出年金制度への全面移行
当社は、2026年3月1日より、退職一時金制度、確定給付企業年金制度及び企業型確定拠出年金制度からなる従来の制度を、企業型確定拠出年金制度へ全面移行いたしました。
本制度改定に伴う会計処理については、「退職給付制度間の移行等に関する会計処理」(企業会計基準適用指針第1号)及び「退職給付制度間の移行等の会計処理に関する実務上の取扱い」(実務対応報告第2号)を適用し、当連結会計年度において、退職給付制度改定益19,437百万円を特別利益に計上しております。
3.CATV事業のグループ内組織再編に伴う会社分割(簡易吸収分割)
当社は、2026年3月19日開催の当社取締役会において、2026年10月1日を効力発生日として、当社ブロードバンドソリューション事業部門におけるCATV事業(以下「分割対象事業」)を当社の完全子会社であるミハル通信株式会社(以下「ミハル通信」)に承継させる会社分割を行うこと(以下「本吸収分割」)及びミハル通信の古河ミハルソリューション株式会社への商号変更について決議いたしました。
(1) 取引の概要
①分割企業の名称
②分割する事業の名称及び内容
名称:CATV事業
内容:CATV通信機器、映像機器、システムの販売、保守、関連工事に関する事業
③当該吸収分割効力発生日
2026年10月1日(予定)
④企業結合の法的形式
当社を分割会社とし、ミハル通信を承継会社とする吸収分割(当社においては簡易吸収分割)
⑤結合後企業の名称
古河ミハルソリューション株式会社(予定)
⑥本組織再編の目的
当社グループは、CATV市場において、当社とミハル通信の二社体制で事業を展開してまいりましたが、機能の重複やブランドの分散が課題となっていました。この度分割対象事業をミハル通信の既存事業と統合することにより重複・分散を解消し、事業運営の効率化を図るとともに、お客様に必要な光インフラをワンストップで提供できる体制を構築します。本吸収分割により、設計・構築から運用・保守を一貫して提供できる体制を整え、お客様の多様なニーズに応えるCATVシステムソリューション企業を目指します。
(2) 会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 2019年1月16日)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 2019年1月16日)に基づき、共通支配下の取引として会計処理を行う予定であります。
(連結貸借対照表関係)
*1.受取手形、売掛金及び契約資産のうち、顧客との契約から生じた債権及び契約資産の金額は、それぞれ以下のとおりであります。
*2.担保資産及び担保付債務
担保に供している資産は次のとおりであります。
担保付債務は次のとおりであります。
*3.非連結子会社及び関連会社に対する主な資産
*4.流動負債のその他のうち、契約負債の金額は、以下のとおりであります。
5.偶発債務
(1) 保証債務
連結子会社以外の会社の金融機関からの借入金等に対し、債務保証を行っております。
(注)㈱ビスキャスに係る債務保証につきましては、前連結会計年度は1,135百万円が、当連結会計年度は1,127百万円が工事に関するボンド等に対する保証債務であります。
(2) 債権流動化に伴う買戻し義務
(連結損益計算書関係)
*1.顧客との契約から生じる収益
売上高については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載しておりません。顧客との契約から生じる収益の金額は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係) 1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載しております。
*2.通常の販売目的で保有する棚卸資産の収益性の低下による簿価切下額は次のとおりであります。
*3.販売費及び一般管理費のうち、主要な費目及び金額は次のとおりであります。
*4.研究開発費の総額
一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費は次のとおりであります。
*5.株式交換差益
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
富士電機㈱を株式交換完全親会社、富士古河E&C㈱を株式交換完全子会社とする株式交換の効力が発生したことによるものであります。
*6.投資有価証券売却益
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
主に政策保有株式の一部を売却したことによるものであります。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
主に政策保有株式の一部を売却したことによるものであります。
*7.退職給付制度改定益
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
当社において退職一時金制度、確定給付企業年金制度及び企業型確定拠出年金制度からなる従来の制度を企業型確定拠出年金制度へ全面移行したことにより生じたものであります。
*8.受取保険金
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当社の連結子会社における火災事故に対する保険金であります。
*9.減損損失
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当社グループは以下の資産グループについて減損損失を計上いたしました。当社グループは、他の資産又は資産グループのキャッシュ・フローから概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す会社、事業もしくはそれに準じた単位毎に資産のグルーピングをしております。また、遊休資産については、物件単位毎にグルーピングを実施しております。
アメリカ合衆国の事業用資産については、当初想定していた収益が見込めなくなり回収可能性が低下したことから、帳簿価額を回収可能価額まで減額いたしました。その内訳は、機械装置718百万円、使用権資産371百万円、建設仮勘定342百万円であります。
モロッコ王国の事業用資産については、当初想定していた収益が見込めなくなり回収可能性が低下したことから、帳簿価額を回収可能価額まで減額いたしました。その内訳は、機械装置707百万円、その他70百万円であります。
なお、回収可能価額は、主に正味売却価額により測定しており、鑑定評価額等を基に算定しております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
当社グループは以下の資産グループについて減損損失を計上いたしました。当社グループは、他の資産又は資産グループのキャッシュ・フローから概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す会社、事業もしくはそれに準じた単位毎に資産のグルーピングをしております。また、遊休資産については、物件単位毎にグルーピングを実施しております。
中華人民共和国の事業用資産については、収益性が低下した事業用資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額いたしました。
アメリカ合衆国の事業用資産については、営業活動から生じる損益が継続してマイナスであり将来キャッシュ・フローによって帳簿価額の全額を回収できる可能性が低いと判断し、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、その内訳は、使用権資産252百万円、機械装置245百万円であります。
なお、回収可能価額は、主に正味売却価額により測定しており、鑑定評価額等を基に算定しております。
*10.貸倒引当金繰入額
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
当社の連結子会社であった瀋陽古河電纜有限公司への貸付金に対して計上したものであります。
*11.製品補償引当金繰入額
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
主に以下によるものであります。
① 当社連結子会社の古河電池㈱が過去に出荷した製品の一部ロットで発生した不具合に対応する費用1,802百万円を計上したものであります。
② 当社が当社子会社を通じて過去に納品した電力大型プロジェクトで不具合が発生し、顧客と協議を続けてまいりました。今般、当社子会社と顧客の間で、当該プロジェクトのケーブルを交換するとともに、その費用の一部を負担することに合意したことに伴い、今後必要と見込まれる費用4,170百万円を引当計上したものであります。
(連結包括利益計算書関係)
*1.その他の包括利益に係る組替調整額
(単位:百万円)
*2.その他の包括利益に係る法人税等及び税効果額
(単位:百万円)
(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.発行済株式に関する事項
2.自己株式に関する事項
(注)1.普通株式の自己株式の株式数の増加0千株は、単元未満株式の買取請求による取得0千株、山崎金属産業㈱の保有する自己株式(当社株式)の当社帰属分の増加0千株によるものであります。
2.普通株式の自己株式の株式数の減少15千株は、株式給付信託(BBT)から対象者への株式給付によるものであります。
3.当連結会計年度末の自己株式数には、株式給付信託(BBT)にかかる信託口が保有する当社株式124千株が含まれております。
3.新株予約権等に関する事項
該当事項はありません。
4.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(注)2024年6月26日定時株主総会の決議による配当金の総額には、株式給付信託(BBT)にかかる信託口が所有する自社の株式に対する配当金8百万円が含まれております。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(注)2025年6月25日定時株主総会の決議による配当金の総額には、株式給付信託(BBT)にかかる信託口が所有する自社の株式に対する配当金14百万円が含まれております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
1.発行済株式に関する事項
2.自己株式に関する事項
(注)1.普通株式の自己株式の株式数の増加125千株は、単元未満株式の買取請求による取得0千株、山崎金属産業㈱の保有する自己株式(当社株式)の当社帰属分の増加0千株、株式給付信託(BBT)の株式買付による増加124千株によるものであります。
2.普通株式の自己株式の株式数の減少1千株は、株式給付信託(BBT)から対象者への株式給付によるものであります。
3.当連結会計年度末の自己株式数には、株式給付信託(BBT)にかかる信託口が保有する当社株式247千株が含まれております。
3.新株予約権等に関する事項
該当事項はありません。
4.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(注)2025年6月25日定時株主総会の決議による配当金の総額には、株式給付信託(BBT)にかかる信託口が所有する自社の株式に対する配当金14百万円が含まれております。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(注)2026年6月26日定時株主総会の決議による配当金の総額には、株式給付信託(BBT)にかかる信託口が所有する自社の株式に対する配当金51百万円が含まれております。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
*1.現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係は、次のとおりであります。
*2.株式の取得により新たに連結子会社となった会社の資産及び負債の主な内訳
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
株式の取得により、新たに㈱白山を連結したことに伴う連結開始時の資産及び負債の内訳並びに株式の取得価額と取得による支出との関係は次のとおりであります。
(注)「注記事項 (企業結合等関係)」の(企業結合に係る暫定的な会計処理の確定)に記載のとおり、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度については暫定的な会計処理の確定による取得原価の配分額の重要な見直しが反映された後の金額によっております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(1) 株式の取得により、新たに古河ファイテルオプティカルコンポーネンツ㈱及び同社の子会社であるFurukawa FITEL Optical Components America, Inc.、Furukawa FITEL Optical Components Italy S.p.A.、Furukawa FITEL Optical Components Thailand Ltd.を連結したことに伴う連結開始時の資産及び負債の内訳並びに株式の取得価額と取得による支出との関係は次のとおりであります。
(2) 株式の取得により、新たに古河電工サブマリンケーブル㈱を連結したことに伴う連結開始時の資産及び負債の内訳並びに株式の取得価額と取得による支出との関係は次のとおりであります。
*3.株式の売却により連結子会社でなくなった会社の資産及び負債の主な内訳
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(1) 株式の売却により、古河電池㈱及び同社の子会社である本多電機㈱、SIAM FURUKAWA CO.,LTD.、SIAM FURUKAWA TRADING CO.,LTD.、PT. FURUKAWA INDOMOBIL BATTERY MANUFACTURINGが連結子会社でなくなったことに伴う売却時の資産及び負債の内訳並びに株式の売却価額と売却による支出は次のとおりであります。
(2) 株式の売却により、瀋陽古河電纜有限公司が連結子会社でなくなったことに伴う売却時の資産及び負債の内訳並びに株式の売却価額と売却による支出は次のとおりであります。
(リース取引関係)
1.ファイナンス・リース取引
所有権移転外ファイナンス・リース取引
① リース資産の内容
有形固定資産
主として機械装置及び車両運搬具等であります。
② リース資産の償却方法
リース期間を耐用年数とし残存価額を零とする定額法を採用しております。
2.オペレーティング・リース取引
オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料
(単位:百万円)
(注)1.国際財務報告基準(IFRS)を適用している在外子会社において、IFRS第16号(リース)を適用しているため、連結貸借対照表において「固定資産」の「使用権資産」に表示しております。
2.米国会計基準を適用している在外子会社において、米国会計基準ASU2016-02「リース」を適用しているため、連結貸借対照表において「固定資産」の「使用権資産」に表示しております。
3.上記未経過リース料には、規定損害金に相当する額を含めております。
(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社グループは、資金運用については元本割れのない安全な運用を行うことを基本とし、銀行等金融機関からの借入やコマーシャル・ペーパー及び社債発行により必要な資金を調達しております。デリバティブ取引については投機目的では行わないものとしております。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク並びにリスク管理体制
営業債権である受取手形及び売掛金は、顧客の信用リスクに晒されております。当該リスクに関しては、与信管理規程に沿って取引先ごとの期日管理及び残高管理を行うとともに、主要な取引先の信用状況を定期的に把握することでリスク低減を図っております。
有価証券及び投資有価証券は主として株式であり、市場価格の変動リスクに晒されておりますが、主に業務上の関係を有する企業の株式であり、定期的に時価の把握を行っております。
営業債務である支払手形及び買掛金は、ほとんど1年以内の支払期日であります。
借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債の使途は運転資金及び設備投資資金であり、このうち長期借入金の一部は、金利変動リスクに対して金利スワップ取引をヘッジ手段として利用しております。
デリバティブ取引は、外貨建の営業債権債務に係る為替の変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした先物為替予約取引、借入金に係る支払金利の変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした金利スワップ取引、原材料、仕掛品に係る原材料価格の変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした地金先物取引であります。なお、ヘッジ会計に関するヘッジ手段とヘッジ対象、ヘッジの方針、ヘッジの有効性の評価方法等については、前述の「会計方針に関する事項」の「ヘッジ会計の方法」を参照ください。デリバティブ取引の実行・管理については、社内関連規程に従って行っております。
また、営業債務や借入金は、流動性リスクに晒されておりますが、適時に資金繰計画を作成する等の方法により管理しております。
(3) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することがあります。また、「デリバティブ取引関係」注記におけるデリバティブ取引に関する契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
2.金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりであります。
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)「現金」については、現金であること、「預金」、「受取手形及び売掛金」、「支払手形及び買掛金」、「短期借入金」、「コマーシャル・ペーパー」、「未払法人税等」については、短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しております。
(*2)市場価格のない株式等は、「(1)有価証券及び投資有価証券」には含まれておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
(*3)負債に計上されているものについては、( )で示しております。
(*4)デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で示しております。
(*5) 連結貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合その他これに準ずる事業体への出資については、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日)第24-16項に定める取扱いに基づき、「(1)有価証券及び投資有価証券」に含めておりません。当該出資の連結貸借対照表計上額は922百万円であります。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)「現金」については、現金であること、「預金」、「受取手形及び売掛金」、「支払手形及び買掛金」、「短期借入金」、「コマーシャル・ペーパー」、「未払法人税等」については、短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しております。
(*2)市場価格のない株式等は、「(1)有価証券及び投資有価証券」には含まれておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
(*3)負債に計上されているものについては、( )で示しております。
(*4)連結貸借対照表計上額及び時価には、1年内償還予定の社債を含めております。
(*5)デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で示しております。
(*6) 連結貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合その他これに準ずる事業体への出資については、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日)第24-16項に定める取扱いに基づき、「(1)有価証券及び投資有価証券」に含めておりません。当該出資の連結貸借対照表計上額は3,219百万円であります。
(注1) 金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
(注2) コマーシャル・ペーパー、社債及び長期借入金等の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1) 時価をもって連結貸借対照表計上額とする金融資産及び金融負債
前連結会計年度(2025年3月31日)
(*)負債に計上されているものについては、( )で示しております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(*)負債に計上されているものについては、( )で示しております。
(2) 時価をもって連結貸借対照表計上額としない金融資産及び金融負債
前連結会計年度(2025年3月31日)
(*1)負債に計上されているものについては、( )で示しております。
(*2)金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、当該長期借入金の時価に含めて記載しております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(*1)負債に計上されているものについては、( )で示しております。
(*2)金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、当該長期借入金の時価に含めて記載しております。
(注1) 時価の算定に用いた評価技法及びインプットの説明
有価証券及び投資有価証券
上場株式は相場価格を用いて評価しております。上場株式は活発な市場で取引されているため、その時価をレベル1の時価に分類しております。一方、当社が保有している公社債は、市場での取引頻度が低く、活発な市場における相場価格とは認められないため、当該債券の利率を基に、割引現在価値法により算定しており、その時価をレベル2の時価に分類しております。
デリバティブ取引
金利スワップ、為替予約、通貨スワップ及び商品先物の時価は、取引先金融機関やブローカーから提示された価格等に基づき算定しており、レベル2の時価に分類しております。
社債
当社の発行する社債の時価は、元利金の合計額と、当該社債の残存期間及び信用リスクを加味した利率を基に割引現在価値法により算定しており、レベル2の時価に分類しております。
長期借入金
長期借入金の時価は、元利金の合計額と、当該債務の残存期間及び信用リスクを加味した利率を基に、割引現在価値法により算定しており、レベル2の時価に分類しております。
(注2) 時価をもって連結貸借対照表計上額とする金融資産及び金融負債のうちレベル3の時価に関する情報
レベル3に該当する金融商品に重要性がないため、記載を省略しております。
(有価証券関係)
1.満期保有目的の債券
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
2.その他有価証券
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
3.連結会計年度中に売却したその他有価証券
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
4.減損処理を行った有価証券
前連結会計年度において、有価証券について380百万円(投資有価証券の株式380百万円)減損処理を行っております。
当連結会計年度において、有価証券について457百万円(投資有価証券の株式457百万円)減損処理を行っております。
(デリバティブ取引関係)
1.ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
(1) 通貨関連
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注)前連結会計年度において「買建」の「その他」に含めていた「タイバーツ」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記しております。この結果、前連結会計年度における「買建」の「その他」は、「タイバーツ」「その他」に組み替えて表示しております。
(2) 商品関連
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(3) 株式関連
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
2.ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
(1) 通貨関連
前連結会計年度(2025年3月31日)
(注)為替予約等の振当処理によるものは、ヘッジ対象とされている売掛金及び買掛金等と一体として処理されるため、その時価は、当該売掛金及び当該買掛金等の時価に含めて記載しております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注)1.為替予約等の振当処理によるものは、ヘッジ対象とされている売掛金及び買掛金等と一体として処理されるため、その時価は、当該売掛金及び当該買掛金等の時価に含めて記載しております。
(注)2.前連結会計年度において独立掲記していた「原則的処理方法」の「売建」の「タイバーツ」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示しております。この結果、前連結会計年度における「原則的処理方法」の「売建」の「タイバーツ」「その他」は、「その他」に組み替えて表示しております。
(注)3.前連結会計年度において「原則的処理方法」の「売建」の「その他」に含めていた「日本円」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記しております。この結果、前連結会計年度における「原則的処理方法」の「売建」の「その他」は、「日本円」「その他」に組み替えて表示しております。
(2) 金利関連
前連結会計年度(2025年3月31日)
(注)金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、当該長期借入金の時価に含めて記載しております。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注)金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、当該長期借入金の時価に含めて記載しております。
(3) 商品関連
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(退職給付関係)
1.採用している退職給付制度の概要
当社及び連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、積立型、非積立型の確定給付制度及び確定拠出制度を採用しており、確定給付型の制度として、厚生年金基金制度、確定給付企業年金制度及び退職一時金制度を設けております。当社は2026年3月1日付で従来の退職一時金制度及び確定給付企業年金制度を廃止し、企業型確定拠出年金制度へ移行しております。
また、従業員の退職等に際して割増退職金を支払う場合があるほか、一部の連結子会社においては総合設立型厚生年金基金への加盟をしており、このうち、自社の拠出に対応する年金資産の額を合理的に計算することができない制度については、確定拠出制度と同様に会計処理しております。
なお、一部の連結子会社が有する確定給付企業年金制度及び退職一時金制度は、簡便法により退職給付に係る負債及び退職給付費用を計算しております。
2.確定給付制度
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
(単位:百万円)
(2) 年金資産の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
(単位:百万円)
(3) 簡便法を適用した制度の、退職給付に係る負債の期首残高と期末残高の調整表
(単位:百万円)
(4) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表
(単位:百万円)
(注)簡便法を適用した制度を含んでおります。
(5) 退職給付に関連する損益
(単位:百万円)
(注)特別利益に計上しております。
(6) 退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)当連結会計年度における、数理計算上の差異の金額には、確定拠出年金制度への移行に伴う組替調整額(数理計算上の差異3,929百万円)が含まれております。
(7) 退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(8) 年金資産に関する事項
①年金資産の主な内訳
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりであります。
(注)前連結会計年度の年金資産合計には、企業年金制度に対して設定した退職給付信託が18%含まれております。
②長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率を決定するため、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮しております。
(9) 数理計算上の計算基礎に関する事項
主要な数理計算上の計算基礎
3.確定拠出制度
確定拠出制度(確定拠出制度と同様に会計処理する、複数事業主制度の厚生年金基金制度を含む。)への要拠出額は、前連結会計年度887百万円、当連結会計年度1,175百万円であります。
4.その他の事項
当連結会計年度における退職一時金制度及び確定給付企業年金制度から確定拠出年金制度への移行に伴う影響額は次の通りであります。
(単位:百万円)
5.複数事業主制度
要拠出額を退職給付費用として処理している複数事業主制度に関する事項は次のとおりであります。
(1) 複数事業主制度の直近の積立状況
(単位:百万円)
(2) 複数事業主制度の掛金に占める当社グループの割合
前連結会計年度0.7%(2024年3月31日現在)
当連結会計年度0.8%(2025年3月31日現在)
(3) 補足説明
上記(1)の差引額の主な要因は、年金財政計算上の過去勤務債務及び別途積立金であります。
なお、上記(2)の割合は当社グループの実際の負担割合とは一致しません。
(税効果会計関係)
「注記事項 (企業結合等関係)」の(企業結合に係る暫定的な会計処理の確定)に記載のとおり、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度については暫定的な会計処理の確定による取得原価の配分額の重要な見直しが反映された後の金額によっております。
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(注1)評価性引当額に重要な変動はありません。
(注2)税務上の繰越欠損金及びその繰延税金資産の繰越期限別の金額
前連結会計年度(2025年3月31日) (単位:百万円)
(※1) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。
(※2) 税務上の繰越欠損金41,749百万円(法定実効税率を乗じた額)について、繰延税金資産2,961百万円を計上しております。当該税務上の繰越欠損金については、将来の課税所得の見積りにより、回収可能と判断した部分については評価性引当額を認識しておりません。将来課税所得の見積りの前提については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当連結会計年度(2026年3月31日) (単位:百万円)
(※1) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。
(※2) 税務上の繰越欠損金43,064百万円(法定実効税率を乗じた額)について、繰延税金資産1,454百万円を計上しております。当該税務上の繰越欠損金については、将来の課税所得の見積りにより、回収可能と判断した部分については評価性引当額を認識しておりません。将来課税所得の見積りの前提については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
(注)前連結会計年度は、法定実効税率(30.6%)と税効果会計適用後の法人税等の負担率(31.0%)との間の差異が法定実効税率の100分の5以下であるため注記を省略しております。
3.法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社及び一部の国内連結子会社は、グループ通算制度を適用しており、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っております。
(企業結合等関係)
(企業結合に係る暫定的な会計処理の確定)
2025年1月30日に行われた株式会社白山との企業結合について、前連結会計年度において暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度に確定しております。
この暫定的な会計処理の確定に伴い、当連結会計年度の連結財務諸表に含まれる比較情報において取得原価の当初配分額に重要な見直しが反映されており、暫定的に算定されたのれんの金額1,497百万円は、会計処理の確定により940百万円減少し、557百万円となりました。のれんの減少は、顧客関連資産が1,799百万円、技術資産が332百万円、繰延税金負債が730百万円、非支配株主持分が461百万円それぞれ増加したことによるものです。
また、前連結会計年度の連結貸借対照表において、無形固定資産その他が2,032百万円、固定負債その他が606百万円、非支配株主持分が439百万円それぞれ増加し、のれんが906百万円、繰延税金資産が90百万円、利益剰余金が9百万円それぞれ減少しております。
前連結会計年度の連結損益計算書において、売上総利益が98百万円減少、営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益がそれぞれ64百万円減少、当期純利益が31百万円減少、親会社株主に帰属する当期純利益が9百万円減少しております。
なお、のれんの償却期間は7年、顧客関連資産の償却期間は5年、技術資産の償却年数は10年とし、均等償却しております。
(取得による企業結合)
〔富士通オプティカルコンポーネンツの株式取得〕
当社は、2024年12月12日開催の取締役会において、富士通株式会社の100%子会社である富士通オプティカルコンポーネンツ株式会社(以下「FOC社」)の全株式を取得し、子会社化することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結しました。その後、2025年4月1日付でFOC社の全株式を取得し、子会社化しております。
(1)企業結合の概要
①被取得企業の名称及び事業の内容
②企業結合を行った主な理由
当社は、「古河電工グループ ビジョン2030」を策定し、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取組みを進めています。当社は、光通信分野において黎明期から続く光デバイス・光部品分野での長年の技術の蓄積を生かし、レーザダイオードモジュールやスプリッタ等高品質な製品を世界中へ供給しており、光通信の最先端領域の拡大に貢献しております。
FOC社は、光通信ネットワークを構築するために必須となる光変調器や光受信器、またこれらを利用した光トランシーバの開発、製造、販売をしています。特に光通信の大容量化で重要な技術となる広帯域・高速変調特性に優れたリチウムナイオベート(以下LN)を用いた高速光変調器ではリーディングカンパニーとして長年世界トップレベルのシェアを有しております。
当社は、FOC社のもつLN技術と当社のもつ光半導体光源技術を結集することで、5G/B5G時代の光ネットワークに要求される高速・小型のハイブリッド集積デバイス及びこれらによる低消費電力・広帯域化に対応した光トランシーバの供給が可能となり、両社の更なる発展に寄与できるものと判断し、FOC社の全株式を取得しました。
当社は、今回の株式取得後も、富士通株式会社と引き続き連携し、持続可能な未来社会を支えるネットワークの実現に貢献してまいります。
③企業結合日
2025年4月1日
④企業結合の法的形式
現金を対価とする株式取得
⑤結合後企業の名称
古河ファイテルオプティカルコンポーネンツ株式会社
⑥取得した議決権比率
100%
⑦取得企業を決定するに至った主な根拠
当社が現金を対価として株式を取得したことによるものであります。
(2)連結財務諸表に含まれる被取得企業の業績の期間
2025年4月1日から2026年3月31日まで
(3)被取得企業の取得原価及び対価の種類ごとの内訳
(4)主要な取得関連費用の内容及び金額
(5)発生したのれんの金額、発生原因、償却方法及び償却期間
①発生したのれんの金額
897百万円
②発生原因
取得原価が取得した資産及び引き受けた負債の純額を上回ったため、その超過額をのれんとして計上しております。
③償却方法及び償却期間
11年間にわたる均等償却
(6)企業結合日に受け入れた資産及び引き受けた負債の額並びにその主な内訳
〔日本サブマリンケーブルの株式取得〕
当社は、日本ハイボルテージケーブル株式会社が会社分割(新設分割)の方法により設立した日本サブマリンケーブル株式会社の全株式を取得する株式譲渡契約を2025年4月28日付で締結し、2025年7月1日付で株式を取得し連結子会社化いたしました。
(1)企業結合の概要
①被取得企業の名称及び事業の内容
②企業結合を行った主な理由
当社グループは、「『つづく』をつくり、世界を明るくする。」をパーパスとし、社会課題を解決していくことを目指しております。なかでもエネルギーインフラ統括部門ではカーボンニュートラルの分野に着目し、成長戦略の検討を進めてまいりました。
当社は、エネルギーインフラ統括部門(電力事業)の成長戦略の一環で、現状不足している海底線製造能力の増強を進めております。海底ケーブル製造に適した拠点を取得し、かつ豊富なケーブル製造経験を有する従業員の確保を目的とし、被取得企業の株式を取得しました。
なお、当社は、当社拠点(千葉県富津市ほか)にHVDCケーブル(注)製造設備、建物等を導入し、同ケーブルの製造販売を行う設備投資(2030年中の稼働予定)を進めておりますが、本株式取得はこの投資に寄与するものであります。
(注)HVDCケーブルは高電圧直流送電(High Voltage Direct Current)システムに用いる送電用ケーブル
③企業結合日
2025年7月1日
④企業結合の法的形式
現金を対価とする株式取得
⑤結合後企業の名称
古河電工サブマリンケーブル株式会社
⑥取得した議決権比率
100%
⑦取得企業を決定するに至った主な根拠
当社が現金を対価として株式を取得したことによるものであります。
(2)連結財務諸表に含まれる被取得企業の業績の期間
2025年7月1日から2026年3月31日まで
(3)被取得企業の取得原価及び対価の種類ごとの内訳
(4)主要な取得関連費用の内容及び金額
該当事項はありません。
(5)発生したのれんの金額、発生原因、償却方法及び償却期間
①発生したのれんの金額
1,311百万円
②発生原因
取得原価が取得した資産及び引き受けた負債の純額を上回ったため、その超過額をのれんとして計上しております。
③償却方法及び償却期間
10年間にわたる均等償却
(6)企業結合日に受け入れた資産及び引き受けた負債の額並びにその主な内訳
(7)企業結合が連結会計年度の開始の日に完了したと仮定した場合の当連結会計年度の連結損益計算書に及ぼす影響の概算額及びその算定方法
重要性が乏しいため、記載を省略しております。
(共通支配下の取引等)
〔光ファイバ・ケーブル事業のグループ内組織再編に伴う会社分割等(簡易吸収分割及び現物出資)〕
当社は2024年7月11日開催の取締役会において、当社の完全子会社であるライテラジャパン株式会社(以下「ライテラジャパン」)を設立し、会社分割(吸収分割)の方法により、当社の光ファイバ・ケーブル事業及び当社の完全子会社であり光ファイバ・ケーブル関連事業を行っている株式会社正電成和(以下「正電成和」)の発行済株式の全部をライテラジャパンに承継させることを決議し、2025年4月1日付で吸収分割をいたしました。
また、当社は、別途当社の完全子会社であるLightera Holding 合同会社(以下「Lightera Holding」)を設立し、ライテラジャパン、当社の完全子会社であるLightera, LLC(旧OFS Fitel, LLC(以下「OFS」))及び Lightera LatAm S.A.(旧Furukawa Electric LatAm S.A.(以下「FEL」))の株式(持分)を現物出資することにより、これら3社は、Lightera Holdingの完全子会社となりました。
1.吸収分割
(1)取引の概要
①対象となった事業の名称及びその事業の内容
②企業結合日
2025年4月1日
③企業結合の法的形式
当社及び正電成和を分割会社とし、ライテラジャパンを承継会社とする吸収分割(当社においては簡易吸収分割)
④結合後企業の名称
ライテラジャパン株式会社
⑤その他取引の概要に関する事項
これまで、当社グループの光ファイバ・ケーブル事業は、当社ファイバ・ケーブル事業部門(日本)、OFS(米国)及びFEL(ブラジル)の3事業ユニットで構成し、それぞれの地域で各ユニットが異なる事業特性及び強みを生かしつつ事業を展開してきました。
情報通信市場は引き続き成長分野であるものの、外部環境の急速な変化に伴い、社会やお客様の課題も多様化しており、事業環境変化への対応力の更なる強化が必要となっております。
今般、これら3事業ユニットを実質的に統合し、各ユニットが持つ強みをグローバルに最大限に生かし、統一した方針で効率的に事業運営を行い、同市場で収益拡大を図るべく、光ファイバ・ケーブル事業の再編をいたしました。
(2)実施した会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 2019年1月16日)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 2019年1月16日)に基づき、共通支配下の取引として処理しております。
2.現物出資
(1)取引の概要
①結合当事企業の名称及びその事業の内容
②企業結合日
2025年4月1日
③企業結合の法的形式
当社が保有するライテラジャパン(当社連結子会社)、Lightera, LLC(旧OFS(当社連結子会社))、Lightera LatAm S.A.(旧FEL(当社連結子会社))の株式をLightera Holding合同会社(当社連結子会社)へ現物出資
④結合後企業の名称
Lightera Holding合同会社
⑤その他取引の概要に関する事項
Lightera Holdingは日本に設立し、柔軟なガバナンス設計が可能な合同会社形態を採用しました。また、より顧客志向を高めるべく、本部機能と地域統括のマトリクス組織を採用することによりユニット間のシナジーを高め、一体感あるグローバル経営を実現します。
(2)実施した会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 2019年1月16日)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 2019年1月16日)に基づき、共通支配下の取引として処理しております。
〔メタル電線事業に係るグループ内組織再編に伴う会社分割等(吸収合併及び吸収分割)〕
当社は、2024年7月11日開催の取締役会において、当社と当社の完全子会社である古河電工産業電線株式会社(以下「統合会社」)、株式会社 KANZACC(以下「KANZACC」)及び理研電線株式会社(以下「理研電線」)、並びに子会社である岡野電線株式会社(以下「岡野電線」)を当事者とする、メタル電線事業に係るグループ内組織再編を行うことを決議し、2025年4月1日付でKANZACCを消滅会社、統合会社を存続会社とする吸収合併、2025年10月1日付で、当社を分割会社、統合会社を承継会社とする吸収分割及び理研電線、岡野電線を分割会社、統合会社を承継会社とする吸収分割を実施いたしました。
また、統合会社は2025年4月1日に「古河電工メタルケーブル株式会社」に商号を変更しております。
1.吸収合併
(1)取引の概要
①結合当事企業の名称及びその事業の内容
②企業結合日
2025年4月1日
③企業結合の法的形式
統合会社を存続会社、KANZACCを消滅会社とする吸収合併
④結合後企業の名称
古河電工メタルケーブル株式会社
⑤その他取引の概要に関する事項
国内メタル電線市場が年々縮小していく中、これまで選択と集中を進めポートフォリオの転換を図ると同時に、差別化商品や優位技術による将来が期待できる製品を生みだしてまいりましたが、人材不足や設備老朽化による更新投資負担等当社グループで共通する課題も顕在化してきております。
このような状況において、これらの課題を解決しながら多様化、高度化するニーズに迅速に対応するため、メタル電線事業に係る部門を統合しシナジー効果を最大化することが当社グループ全体の企業価値向上に資するとの判断に至り、メタル電線事業の再編を決定しました。
(2)実施した会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 2019年1月16日)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 2019年1月16日)に基づき、共通支配下の取引として処理しております。
2.吸収分割
(1)取引の概要
①対象となった事業の名称及びその事業の内容
②企業結合日
2025年10月1日
③企業結合の法的形式
当社、理研電線及び岡野電線を分割会社、統合会社を承継会社とする吸収分割(当社においては簡易吸収分割)
④結合後企業の名称
古河電工メタルケーブル株式会社
⑤その他取引の概要に関する事項
前記「1.吸収合併(1)取引の概要 ⑤その他取引の概要に関する事項」をご参照ください。
(2)実施した会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 2019年1月16日)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 2019年1月16日)に基づき、共通支配下の取引として処理しております。
(事業分離)
〔古河電池株式会社の株式譲渡〕
当社は、2024年7月23日の取締役会決議において、株式会社アドバンテッジパートナーズ(以下「AP」)が投資関連サービスを提供するファンド(以下「APファンド」)、東京センチュリー株式会社(以下「TC」)の完全子会社であるTCインベストメント・パートナーズ株式会社(以下「TCIP」)が議決権株式の全てを保有するサステナブル・バッテリー・ホールディングス株式会社(以下「SBH」)の完全子会社である株式会社AP78(以下「公開買付者」)との間で、
①公開買付者による当社の連結子会社である古河電池株式会社(以下「古河電池」)の普通株式(以下「古河電池株式」)に対する公開買付け(以下「本公開買付け」)に当社が応募しないこと、
②本公開買付けの成立後に古河電池の株主を当社及び公開買付者のみとするための株式併合(以下「本株式併合」)を実施すること、
③本株式併合の効力発生を条件として、古河電池が実施する自己株式取得によって当社が所有する古河電池株式の全て(18,781,200株、株式所有割合:57.30%)を譲渡すること等に関する契約(以下「本不応募契約」)、並びに、APファンド、TC及びTCIPとの間で、当社によるSBHの普通株式(株式所有割合:約20%)の取得、その後のSBH及び古河電池の運営等について定めた株主間契約(以下「本株主間契約」)を締結すること
を決定し、同日付で本不応募契約を締結しました。
なお、本不応募契約等により実施された一連の取引(以下「本取引」)により、古河電池を当社の連結子会社から除外しております。本取引の詳細につきましては、古河電池の2024年7月23日付プレスリリース「株式会社 AP78による当社株式に対する公開買付けの開始予定に関する賛同の意見表明及び応募推奨のお知らせ」をご参照ください。
なお、2026年4月1日付でサステナブル・バッテリー・ホールディングス株式会社はエネソルブホールディングス株式会社に商号変更しております。
(1)事業分離の概要
①分離先企業の名称
サステナブル・バッテリー・ホールディングス株式会社
②分離した事業の内容
鉛蓄電池、アルカリ蓄電池、及び整流器等の電源機器の製造、販売、据付工事及びサービス点検
③事業分離を行った主な理由
古河電池は、当社の電池部門を前身として1950年に設立後、主力製品である蓄電池及び電源製品の「蓄える力・動かす力・見守る力」を通じて、お客様のニーズに対応した価値を提供し社会に貢献してまいりました。 2022年5月に公表された中期経営計画においては、重要課題への取組みによって社会課題解決を担うことを基本方針とし、既存事業の強化に加えて海外市場の攻略や新規事業の創出に取り組んでおります。
一方で当社は、2022年5月に中期経営計画2022-2025「Road to Vision 2030 -変革と挑戦-」を発表いたしました。当社は本中期経営計画において、「古河電工グループ ビジョン2030」の達成に向け、グループ内の事業の位置づけを可視化し最適な投資配分を行うことで、事業ポートフォリオの見直しに取り組んでおります。また併せて、当社グループにおける上場子会社の在り方について議論を重ねてまいりました。これらの取組みにおいて、古河電池の位置づけについて検討したところ、当社の経営資源を古河電池に重点配分しても、その配分に見合った、又はそれを上回る当社グループの企業価値向上の蓋然性は高いとはいえず、当社が保有する株式を、古河電池に成長のための資本を投下し力強く支援するパートナーに譲渡することが最適であると判断いたしました。
こうした中で当社はAP及びTCより古河電池の企業価値向上に向けた提案(以下「本提案」)を受領しました。本提案の内容を慎重に検討した結果、両社の傘下にあるエナジーウィズ株式会社と古河電池とのシナジーや、TCの持つ金融面での実績と知見及びオートモビリティ事業・環境エネルギー事業との親和性、APが持つ国内外のネットワークと投資先企業の成長を促進するノウハウ等を活用することにより、古河電池の更なる成長の加速と企業価値の向上を実現できるとの結論に至りました。そして、古河電池がAP及びTCからの提案を受諾したことを受けて、当社と公開買付者との間で本不応募契約を締結し、加えてAPファンド、TC及びTCIPとの間ではSBH及び古河電池の運営について定めた本株主間契約を締結しました。
本取引は、当社グループが持つ強みと経営資源を、成長が見込まれる分野に集中させるという本中期経営計画の戦略に合致するものと考えております。古河電池は当社の連結子会社から外れることとなりますが、当社はSBHを介して間接的に古河電池の株式の約20%を継続保有することになります。当社は、「地球環境を守り」「安全・安心・快適な生活を実現する」ために、引き続き、パートナーと協働して蓄電池事業の発展に貢献し、古河電工グループ全体の企業価値向上に取り組んでまいります。
④事業分離日
2025年12月24日
⑤法的形式を含むその他取引の概要に関する事項
受取対価が現金等の財産と分離先企業の株式
(2)実施した会計処理の概要
①移転損益の金額
②移転した事業に係る資産及び負債の適正な帳簿価額並びにその主な内訳
③会計処理
「事業分離等に関する会計基準」(企業会計基準第7号 2013年9月13日)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 2019年1月16日)に基づき、会計処理を行っております。
(3)分離した事業が含まれていた報告セグメント
電装エレクトロニクス
(4)当連結会計年度の連結損益計算書に計上されている分離した事業に係る損益の概算額
〔瀋陽古河電纜有限公司の持分譲渡〕
当社は、2025年12月11日の取締役会決議において、当社が保有する連結子会社の瀋陽古河電纜有限公司の全持分を譲渡することを決議し、同日付で締結した持分譲渡に関する契約に基づいて、2026年2月10日付で譲渡いたしました。
(1)事業分離の概要
①分離先企業の名称
安徽偉光電纜股份有限公司
②分離した事業の内容
超高圧電力ケーブル及びその付属部品(端末・ジョイント等)の製造販売、接続工事
③事業分離を行った主な理由
当社の連結子会社である瀋陽古河電纜有限公司は、過去には中国の地中送電網の整備に大きな貢献をしてきましたが、昨今の中国市場の景気鈍化からの回復が遅れている中で価格競争も激しくなっており、今後の中長期的な市場拡大を前提としても現体制のままでの当期純利益の黒字化は困難と判断いたしました。こうした中で、当社が保有する全持分の譲渡による非連結化の検討を進めておりましたが、このたび、中国国内で豊富な落札実績のある安徽偉光電纜股份有限公司へ当社が保有する全持分を譲渡することが最適と判断いたしました。
④事業分離日
2026年2月10日
⑤法的形式を含むその他取引の概要に関する事項
受取対価が現金等の財産のみとする持分譲渡
(2)実施した会計処理の概要
①移転損益の金額
②移転した事業に係る資産及び負債の適正な帳簿価額並びにその主な内訳
③会計処理
「事業分離等に関する会計基準」(企業会計基準第7号 2013年9月13日)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 2019年1月16日)に基づき、会計処理を行っております。
(3)分離した事業が含まれていた報告セグメント
インフラ
(4)当連結会計年度の連結損益計算書に計上されている分離した事業に係る損益の概算額
(収益認識関係)
1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)その他の収益は不動産賃貸収入であります。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
(*1)その他の収益は不動産賃貸収入であります。
(*2)報告セグメントの変更等に関する事項
当連結会計年度の期首より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細につきましては、「注記事項 (セグメント情報等)[セグメント情報]」の「1.報告セグメントの概要」に記載のとおりです。
また、当連結会計年度の期首より、「インフラ」セグメント内において、従来「情報通信ソリューション事業」に含めていた一部事業について、グループ内組織再編に伴い、区分を「エネルギーインフラ事業」に変更しております。
なお、前連結会計年度の顧客との契約から生じる収益を分解した情報については、変更後の区分に基づき作成したものを開示しております。
2.収益を理解するための基礎となる情報
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)5.会計方針に関する事項(6)重要な収益及び費用の計上基準」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。
3.顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当連結会計年度末において存在する顧客との契約から翌連結会計年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報
(1) 契約資産及び契約負債の残高等
契約資産は、主として工事請負契約について報告期間の末日時点での進捗度に基づき測定した履行義務の充足部分と交換に受け取る対価に対する権利のうち、債権を除いたものであり、対価に対する当社及び連結子会社の権利が当該対価の支払期限が到来する前に時の経過だけが要求される無条件な状態となった時点で債権に振替えられます。
契約負債は、主として顧客から対価を受け取っているものの履行義務を充足していない部分を認識しています。工事請負契約等の顧客との契約に基づき財又はサービスを顧客に移転する前に顧客から対価を受け取った場合に増加し、履行義務を充足することにより減少します。
前連結会計年度に認識された収益の額のうち期首現在の契約負債残高に含まれていた額は、6,177百万円であります。また、前連結会計年度において、契約資産の重大な変動はありません。また、契約負債が減少した主な理由は、エネルギーインフラ事業における前受金の減少によるものであります。
過去の期間に充足した履行義務から、前連結会計年度に認識した収益の額は160百万円であります。
当連結会計年度に認識された収益の額のうち期首現在の契約負債残高に含まれていた額は、5,472百万円であります。また、当連結会計年度において、契約資産の重大な変動はありません。また、契約負債が減少した主な理由は、エネルギーインフラ事業における前受金の減少によるものであります。
過去の期間に充足した履行義務から、当連結会計年度に認識した収益の額は1,180百万円であります。
(2) 残存履行義務に配分した取引金額
当社及び連結子会社では、残存履行義務に配分した取引価格の注記に当たって実務上の便法を適用し、当初に予想される契約期間が1年以内の契約について注記の対象に含めておりません。
前連結会計年度末において期末日時点で充足されていない履行義務に配分した取引価格の総額は、73,270百万円です。当該金額は概ね8年以内に収益認識する予定です。
当連結会計年度末において期末日時点で充足されていない履行義務に配分した取引価格の総額は、62,655百万円です。当該金額は概ね7年以内に収益認識する予定です。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、最高経営意思決定機関が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、製品・サービス別に事業部門を置いており、各事業部門は取り扱う製品・サービスについて国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
各セグメントの主な事業に係る製品及びサービスは、以下のとおりであります。
(1) 「インフラ」は、光ファイバ、光ファイバケーブル、光接続製品、光半導体デバイス、光ファイバ融着接続機、光送受信機、ネットワーク機器、CATVシステム、無線製品、電力ケーブル及び接続部品、産業用電線、送配電部品等であります。
(2) 「電装エレクトロニクス」は、自動車部品(ワイヤハーネス、ステアリング・ロール・コネクタ、バッテリ状態検知センサ、周辺監視レーダほか)、自動車用・産業用電池、銅線・アルミ線、巻線・ステンレス鋼線、伸銅品(条、線、棒)、貴金属めっき製品、特殊金属材料(形状記憶・超弾性合金ほか)等であります。
(3) 「機能製品」は、ケーブル管路材、発泡製品、半導体製造用テープ、電子部品、放熱・冷却製品、ハードディスクドライブ用アルミブランク材、電解銅箔等であります。
(4) 「サービス・開発等」は、主に水力発電、新製品研究開発、不動産賃貸等であります。
報告セグメントの変更等に関する事項
当連結会計年度の期首より、従来「インフラ」に含めていた一部事業について、事業拡大を加速するための組織再編に伴い、報告セグメントの区分を「サービス・開発等」に変更しております。加えて、従来本部費用として各セグメントに配賦していた一部事業について、組織管理区分の変更があったため、報告セグメントの区分を「インフラ」に変更しております。
なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分に基づき作成したものを開示しております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告セグメントの利益は、営業利益の数値であります。
セグメント間の内部収益及び振替高は市場価格等に基づいております。
「注記事項 (企業結合等関係)」の(企業結合に係る暫定的な会計処理の確定)に記載の見直しに伴い、前連結会計年度のセグメント情報については、当該見直し反映後のものを記載しております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注)1.セグメント利益又は損失(△)の調整額△54百万円には、主に未実現利益の消去等が含まれております。
2.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
3.セグメント資産の調整額77,028百万円には、各セグメントに配分していない全社資産79,746百万円、債権債務相殺消去等△2,718百万円が含まれております。
4.減価償却費の調整額の3,144百万円には、全社資産に係る減価償却費等が含まれております。
5.有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額の2,662百万円には、全社における有形固定資産及び無形固定資産の増加等が含まれております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
(注)1.セグメント利益又は損失(△)の調整額△147百万円には、主に未実現利益の消去等が含まれております。
2.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
3.セグメント資産の調整額102,777百万円には、各セグメントに配分していない全社資産107,567百万円、債権債務相殺消去等△4,789百万円が含まれております。
4.減価償却費の調整額の3,086百万円には、全社資産に係る減価償却費等が含まれております。
5.有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額の2,976百万円には、全社における有形固定資産及び無形固定資産の増加等が含まれております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高 (単位:百万円)
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産 (単位:百万円)
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載しておりません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高 (単位:百万円)
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産 (単位:百万円)
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載しておりません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注)「注記事項 (企業結合等関係)」の(企業結合に係る暫定的な会計処理の確定)に記載のとおり、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の重要な見直しが反映された後の金額を用いております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
【関連当事者情報】
1.関連当事者との取引
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(1) 連結財務諸表提出会社と関連当事者との取引
(ア)連結財務諸表提出会社の役員及び主要株主(個人の場合に限る。)等
該当事項はありません。
(イ)連結財務諸表提出会社の非連結子会社及び関連会社等
該当事項はありません。
(2) 連結財務諸表提出会社の連結子会社と関連当事者との取引
連結財務諸表提出会社の役員及び主要株主(個人の場合に限る。)等
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(1) 連結財務諸表提出会社と関連当事者との取引
(ア)連結財務諸表提出会社の役員及び主要株主(個人の場合に限る。)等
該当事項はありません。
(イ)連結財務諸表提出会社の非連結子会社及び関連会社等
該当事項はありません。
(2) 連結財務諸表提出会社の連結子会社と関連当事者との取引
連結財務諸表提出会社の役員及び主要株主(個人の場合に限る。)等
該当事項はありません。
2.親会社又は重要な関連会社に関する注記
(1) 親会社情報
該当事項はありません。
(2) 重要な関連会社の要約財務情報
当連結会計年度において、重要な関連会社はAsia Vital Components Co.,Ltd.であり、その要約財務諸表は以下のとおりであります。
(1株当たり情報)
(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.株式給付信託(BBT)にかかる信託口が保有する当社株式は、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益の算定上、期末株式数及び期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております。前連結会計年度における1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益の算定上、控除した当該自己株式の期末株式数は124,300株、期中平均株式数は130,550株、当連結会計年度における1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益の算定上、控除した当該自己株式の期末株式数は247,300株、期中平均株式数は206,617株であります。
3.前連結会計年度の1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益は「注記事項 (企業結合等関係)」の(企業結合に係る暫定的な会計処理の確定)に記載の見直しが反映された後の金額により算定しております。
4.1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
5.1株当たり純資産額の算定上の基礎は以下のとおりであります。
(重要な後発事象)
〔株式分割及び株式分割に伴う定款の一部変更〕
当社は、2026年5月12日開催の取締役会決議において、2026年7月1日を効力発生日として、株式分割及び株式分割に伴う定款の一部変更について決議いたしました。
1.株式分割
(1)株式分割の目的
株式分割を行うことにより、当社株式の投資単位当たりの金額を引き下げ、当社株式に投資しやすい環境を整えることで、投資家層の更なる拡大を図ることを目的とするものです。
(2)株式分割の概要
①分割の方法
2026年6月30日最終の株主名簿に記録された株主の所有する普通株式1株につき、10株の割合をもって分割いたします。
②分割により増加する株式数
③分割の日程
④1株当たり情報に及ぼす影響
当該株式分割が前連結会計年度の期首に行われたと仮定した場合の1株当たり情報は、以下のとおりであります。
⑤その他
今回の株式分割に際しまして、資本金の額に変更はありません。
2.株式分割に伴う定款の一部変更
(1)定款変更の理由
今回の株式分割に伴い、会社法第184条第2項に基づき、当社定款第6条の発行可能株式総数を変更するものです。
(2)定款変更の内容
(下線は変更部分)
(3)定款変更の日程
〔完全子会社の吸収合併の決定〕
当社は、2026年6月9日付で、当社の完全子会社である古河ファイテルオプティカルコンポーネンツ株式会社(以下「FFOC社」)を吸収合併(以下「本吸収合併」)することを決定いたしました。
1.取引の概要
(1)被結合企業の名称及び事業の内容
(2)企業結合日
2027年4月1日
(3)企業結合の方法
当社を存続会社、FFOC社を消滅会社とする吸収合併
(4)結合後企業の名称
古河電気工業株式会社
(5)企業結合の目的
当社及び当社の完全子会社であるFFOC社は、最先端の光通信ネットワークを支える光デバイス、光コンポーネントをグローバルに提供しております。このうち、当社グループの注力領域であるデータセンタ市場向け製品においては、事業環境・プラットフォームの変化が極めて速く、これに適応した迅速な新製品開発が求められております。かかる認識のもと、当社は、経営資源活用の最大化及び意思決定の迅速化を図ることを目的として、本吸収合併を実施することといたしました。本吸収合併により、要素技術開発から顧客へのプロモーションに至るまでの一体的な事業運営体制を構築し、両社の強みを活かした事業運営と意思決定の迅速化を実現することで、光デバイス及び光コンポーネント事業の競争力強化を推進してまいります。
(6)合併に係る割当内容
完全子会社との合併のため、本吸収合併に際しての新株式の発行及び金銭等の交付はありません。
(7)被結合企業の直前事業年度の財政状態及び経営成績
2.実施する会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 2019年1月16日)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 2019年1月16日)に基づき、共通支配下の取引として処理する予定であります。
⑤ 【連結附属明細表】
【社債明細表】
(注)1.「当期末残高」欄の(内書)は、1年内償還予定の金額であります。
2.連結決算日後5年以内における償還予定額は、以下のとおりであります。
【借入金等明細表】
(注)1.平均利率の算定は、期末時の利率及び残高に基づいて計算しております。
2.リース債務の平均利率については、リース料総額に含まれる利息相当額を控除する前の金額でリース債務を連結貸借対照表に計上しているため、記載しておりません。
3.長期借入金、リース債務及びリース負債(1年以内に返済予定のものを除く)の連結決算日後5年以内における返済予定額は以下のとおりであります。
【資産除去債務明細表】
当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における資産除去債務の金額が当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における負債及び純資産の合計額の100分の1以下であるため、記載を省略しております。
(2) 【その他】
当連結会計年度における半期情報等
(注)1.第1四半期連結累計期間及び第3四半期連結累計期間に係る財務情報に対するレビュー:無
2.当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、第1四半期から第3四半期の関連する数値について、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させております。
2 【財務諸表等】
(1)【財務諸表】
①【貸借対照表】
②【損益計算書】
③【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1.有価証券の評価基準及び評価方法
(1) 満期保有目的債券
償却原価法
(2) 子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法
(3) その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
2.デリバティブの評価基準及び評価方法
時価法
3.棚卸資産の評価基準及び評価方法
主として総平均法に基づく原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
4.固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
なお、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5~10年)に基づく定額法を採用しております。
(3) リース資産(所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産)
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
5.繰延資産の処理方法
社債発行費
支出時に全額費用として処理しております。
6.引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
金銭債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
(2) 製品補償引当金
製品の品質に関する補償費用の支出に備えるため、今後必要と見込まれる金額を計上しております。
(3) 環境対策引当金
ポリ塩化ビフェニル(PCB)の撤去や土壌改良工事等の環境関連費用の支出に備えるため、今後発生すると見込まれる金額を計上しております。
(4) 工事損失引当金
受注工事の損失に備えるため、当事業年度末の未引渡工事のうち、損失が発生すると見込まれ、かつ、当事業年度末時点で当該損失額を合理的に見積ることが可能な工事について、翌事業年度以降の損失見積額を計上しております。
(5) 退職給付引当金
当事業年度において、従来の退職一時金制度および確定給付企業年金制度を廃止し、企業型確定拠出年金制度へ移行しております。制度移行後においても年金受給者のみを対象として確定給付企業年金制度が存続することから、年金受給権者に対する将来の年金給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務および年金資産の見込額に基づき、当事業年度末時点で発生していると認められる額を退職給付引当金又は前払年金費用として計上しております。なお、原則法を採用している確定給付企業年金制度は、年金受給権者のみを対象としているため、退職給付見込額の期間帰属方法の適用はありません。
また、制度移行に伴い、一定の要件を満たす従業員について、新制度による退職給付額が従前制度を下回る場合には、退職時に当該差額を一時金として補償することとしており、その将来支払見込額を退職給付引当金として計上しております。
(6) 関係会社事業損失引当金
関係会社の事業に伴う損失に備えるため、関係会社の財政状態等を勘案し、当社の損失負担見込額を計上しております。
(7) 役員株式給付引当金
役員株式給付規程に基づく当社の取締役等への当社株式の給付に備えるため、当事業年度末における株式給付債務の見込額を計上しております。
7.収益及び費用の計上基準
当社の顧客との契約から生じる収益に関する主要な事業における主な履行義務の内容及び当該履行義務を充足する通常の時点(収益を認識する通常の時点)は以下のとおりであります。
(1) 製品の製造販売
当社の主な事業は、情報通信ネットワーク構成品や電力ケーブル等のインフラ製品、自動車部品や電子機器材料用銅製品等の電装エレクトロニクス製品、樹脂・非鉄金属を加工した機能製品の製造・販売であります。
製品の製造・販売については、主に完成した製品を顧客に引き渡すことが履行義務であると判断しております。そのため法的所有権、製品の所有に伴う重大なリスクと経済価値、物理的占有の移転及び対価の支払を受ける権利が製品の引き渡し時点で生じると総合的に判断し、国内取引は主として顧客への製品の引き渡し時点で製品に対する支配が顧客に移転し、履行義務が充足されたと判断しておりますが、製品の出荷日から引き渡し日までが通常の期間であるため重要性等に関する代替的な取り扱いを選択し、出荷された時点で収益を認識しております。また貿易取引は主としてインコタームズ等で定められた貿易条件に基づき、リスク負担が顧客に移転した時に収益を認識しております。
その他に顧客から原材料等を仕入れ、加工を行ったうえで当該顧客に販売する有償受給取引において、当社が原材料等の支配を獲得していないことから棚卸資産として認識せず、加工料相当額のみを純額で売上計上しております。また、ボリュームディスカウントや販売インセンティブ(販売奨励金)等顧客に支払われる対価は、それらが顧客から受け取る別個の財又はサービスの対価であるものを除き、取引価格から控除しております。
(2) 保守サービス
当社では、主にインフラ事業において製品販売後に有償の保守サポートサービスを提供しております。保守サービスについては、履行期間を通じて顧客が望むときに保守サービスを利用できるように、当社は常に役務が提供できる状態で待機しておくことが履行義務であると判断しております。当社の保守サービスは、独立した履行義務として識別され、待機状態も含めた一定の期間にわたって行われているため、提供される期間に対する経過期間の割合で進捗度を測定する方法に基づいて収益を認識しております。
(3) 工事契約
当社では、インフラ事業において顧客との契約に基づき設計・施工・敷設等の工事を行っております。その基礎となる財又はサービスの支配は一定期間にわたり顧客に移転しているため、履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しております。履行義務の充足に係る進捗度の測定は、各報告期間の期末日までに発生した原価が、予想される原価の総額に占める割合(インプット法)に基づいて行っております。また、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができないが、発生する費用を回収することが見込まれる場合には、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができる時まで、原価回収基準により収益を認識しております。なお、期間がごく短い工事契約については完全に履行義務を充足した時点で収益を認識しております。
(4) 代理人取引
当社では、当社が製品の製造を行わず、顧客に代わって調達の手配を行う取引を行っております。当該取引について、顧客に移転する前に製品を支配していない場合、顧客から受け取る額から仕入先に支払う額を控除した純額で収益を認識しております。当社が製品を顧客に提供する前に支配しているか否かの判断に当たっては、(a)当該財又はサービスを提供するという約束の履行に対する主たる責任を有している、(b)当該財又はサービスが顧客に提供される前、又は支配が顧客へ移転した後に在庫リスクを有している、(c)当該財又はサービスの価格の設定において裁量権があるか否かを考慮しております。
なお、当社の履行義務充足後の支払は、充足時点から概ね1年以内に行われるため、重要な金融要素は含んでおりません。
8.外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。
9.ヘッジ会計の方法
(1) ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理を採用しております。なお、為替予約及び通貨スワップについて振当処理の要件を満たしているものは振当処理を、金利スワップについて特例処理の要件を満たしているものは特例処理を採用しております。
(2) ヘッジ手段とヘッジ対象
金利スワップ…借入金
通貨スワップ…借入金
為替予約………外貨建売掛債権、外貨建買掛債務等
地金先物取引…原材料、仕掛品
(3) ヘッジ方針
借入債務、確定的な売買契約等に対し、金利変動、為替変動及び原材料価格変動等のリスクを回避することを目的としてヘッジを行っております。
(4) ヘッジ有効性評価の方法
ヘッジ対象の相場変動又はキャッシュ・フロー変動の累計とヘッジ手段の相場変動又はキャッシュ・フロー変動の累計を比較し、その基礎数値の価格に起因する部分以外の部分を除外した変動額の比率によって有効性を評価しております。
10.グループ通算制度の適用
グループ通算制度を適用しております。
(重要な会計上の見積り)
1.繰延税金資産の回収可能性
① 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(注)貸借対照表には、繰延税金資産と繰延税金負債を相殺した金額を計上しております。
② 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
連結財務諸表「注記事項 (重要な会計上の見積り)1.繰延税金資産の回収可能性」に同一の内容を記載しているため記載を省略しております。
2.固定資産の減損
① 当事業年度の財務諸表に計上した金額
② 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
連結財務諸表「注記事項 (重要な会計上の見積り)2.固定資産の減損」に同一の内容を記載しているため記載を省略しております。
3.製品補償引当金
① 当事業年度の財務諸表に計上した金額
② 見積りの内容について財務諸表の利用者の理解に資するその他の情報
製品の品質に関する補償費用の支出に備えるため、今後必要と見込まれる金額を計上しております。主な内訳は電力大型プロジェクトに関する引当金であります。
電力大型プロジェクトに関する引当金は、当社が当社子会社を通じて過去に納品した電力大型プロジェクトで発生した不具合に対して顧客と協議を続けた結果、当社子会社と顧客の間で、当社グループが当該プロジェクトのケーブルを交換するとともにその費用の一部を負担することに合意したことに伴い、今後必要と見込まれる費用を見積もって計上しております。この金額は、顧客からの指図に基づく仕様及び工事内容等に基づいて概算総費用を見積もり、顧客が負担する金額を控除して算定しております。
なお、天候の影響や予期せぬ工事内容の変更や工期の延長、資材費・外注費・人件費の変動及び為替変動等による追加コストの発生等により、結果として引当金の追加計上もしくは戻入が必要となる可能性があります。
(表示方法の変更)
(損益計算書関係)
前事業年度において「営業外費用」の「その他」に含めていた「関係会社事業損失引当金繰入額」は金額的重要性が高まったため、当事業年度より独立掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の損益計算書の組替えを行っております。この結果、前事業年度の損益計算書において「営業外費用」に表示していた「その他」1,628百万円は、「関係会社事業損失引当金繰入額」649百万円、「その他」978百万円として組み替えております。
(追加情報)
連結財務諸表「注記事項 (追加情報)」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。
(貸借対照表関係)
*1.関係会社に対する資産・負債
区分掲記した以外で各科目に含まれているものは次のとおりであります。
2.偶発債務
(1) 保証債務
(2) 債権流動化に伴う買戻し義務
*3.当事業年度に実施した直接減額方式による圧縮記帳額は、次の通りであります。
(損益計算書関係)
*1.販売費に属する費用のおおよその割合は前事業年度21.2%、当事業年度19.1%、一般管理費に属する費用のおおよその割合は前事業年度78.8%、当事業年度80.9%であります。
販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は、次のとおりであります。
*2.関係会社との取引内容は次のとおりであります。
*3.株式交換差益
前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
富士電機㈱を株式交換完全親会社、富士古河E&C㈱を株式交換完全子会社とする株式交換の効力が発生したことによるものであります。
*4.関係会社株式売却益
前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
主に当社の持分法適用会社であった㈱UACJの株式の一部を売却したことによるものであります。
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
主に当社の連結子会社であった古河電池㈱の株式を売却したことによるものであります。
*5.投資有価証券売却益
前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
主に政策保有株式の一部を売却したことによるものであります。
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
主に政策保有株式の一部を売却したことによるものであります。
*6.退職給付制度改定益
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
当社において退職一時金制度、確定給付企業年金制度及び企業型確定拠出年金制度からなる従来の制度を企業型確定拠出年金制度へ全面移行したことにより生じたものであります。
*7.関係会社出資金売却損
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
当社の連結子会社であった瀋陽古河電纜有限公司の全持分を安徽偉光電纜股份有限公司に譲渡したことによるものであります。
*8.製品補償引当金繰入額
前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当社が当社子会社を通じて過去に納品した電力大型プロジェクトで不具合が発生し、顧客と協議を続けてまいりました。今般、当社子会社と顧客の間で、当該プロジェクトのケーブルを交換するとともに、その費用の一部を負担することに合意したことに伴い、今後必要と見込まれる費用4,170百万円を引当計上したものであります。
*9.貸倒引当金繰入額
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
当社の連結子会社であった瀋陽古河電纜有限公司への貸付金に対して計上したものであります。
(有価証券関係)
前事業年度(2025年3月31日)
子会社株式及び関連会社株式
当事業年度(2026年3月31日)
子会社株式及び関連会社株式
(注)上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
(単位:百万円)
(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
3.法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、グループ通算制度を適用しており、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っております。
(企業結合等関係)
詳細につきましては連結財務諸表「注記事項 (企業結合等関係)」をご参照ください。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、連結財務諸表「注記事項 (収益認識関係)」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。
(重要な後発事象)
詳細につきましては連結財務諸表「注記事項 (重要な後発事象)」をご参照ください。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(単位:百万円)
【引当金明細表】
(単位:百万円)
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。

