第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1 第159期より国際財務報告基準(以下、「IFRS」という。)に基づいて連結財務諸表を作成しています。
2 当社は、2024年4月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を行っています。第158期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、1株当たり親会社所有者帰属持分、基本的及び希薄化後1株当たり親会社の所有者に帰属する当期利益を算定しています。
(注) 1 第159期の諸数値につきましては、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けていません。
2 当社は、2024年4月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を行っています。第156期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定しています。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1 第160期の1株あたり配当額46円のうち、期末配当額24円については、2026年6月25日開催予定の定時株主総会の決議事項となっております。
2 最高・最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものです。なお、2024年3月期の株価については株式分割後の最高株価及び最低株価を記載しており、株式分割前の最高株価及び最低株価を括弧内に記載しています。また、第156期から第158期の1株当たり配当額については、当該株式分割前の配当金の額を記載しています。
3 当社は、2024年4月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を行っています。第156期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定しています。また、株主総利回りについては、当該株式分割による影響を考慮して算定しています。
2 【沿革】
3 【事業の内容】
当社グループは、当社、子会社121社、関連会社37社で構成され、四輪車、二輪車、船外機及び電動車いす他の製造販売を主な内容とし、さらに各事業に関連する物流及びその他のサービス等の事業を展開しています。
当社グループの事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりです。以下に示す区分は、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に掲げるセグメントの区分と同一です。
(四輪事業)
四輪車の製造は当社が行うほか、海外においては子会社 Magyar Suzuki Corporation Ltd.、Maruti Suzuki India Ltd.他で行っています。また、部品の一部については、国内においては子会社 ㈱スズキ部品製造 他、海外においては関連会社 Krishna Maruti Ltd. 他で製造しています。
販売は、国内においては子会社 ㈱スズキ自販近畿をはじめとする全国の販売会社を通じ、海外においては子会社 Suzuki Italia S.p.A. 他の販売会社及び製造販売会社を通じて行っています。また、物流サービスは子会社 スズキ輸送梱包㈱が行っています。
(二輪事業)
二輪車の製造は当社が行うほか、海外においては子会社 Suzuki Motorcycle India Private Ltd. 他で行っています。また、部品の一部については子会社 ㈱スズキ部品製造 他で製造しています。
販売は、国内においては子会社 ㈱スズキ二輪 他の販売会社を通じ、海外においては子会社 Suzuki Motor USA, LLC 他の販売会社及び製造販売会社を通じて行っています。
(マリン事業)
船外機の製造は当社が行うほか、海外においては子会社 Thai Suzuki Motor Co.,Ltd. で行っています。販売は、国内においては子会社 ㈱スズキマリンで、海外においては子会社 Suzuki Marine USA, LLC 他の販売会社及び製造販売会社を通じて行っています。
(その他事業)
国内において、電動車いすの販売を子会社 ㈱スズキ自販近畿 他の販売会社を通じて行っており、不動産の販売を子会社 ㈱スズキビジネスで行っています。
事業の系統図は、次のとおりです。(主な会社及び事業のみ記載しています。)

4 【関係会社の状況】
(連結子会社)
(持分法適用関連会社)
(注) 1 「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しています。なお、その他事業における( )内には、主要事業を明確にするため、主要製品及びサービスを記載しています。
2 ※1 特定子会社に該当します。
3 有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
4 「議決権の所有割合 (%)」欄の( )内には、間接所有割合を内数で記載しています。
5 ※2 Maruti Suzuki India Ltd.については、売上収益 (連結会社相互間の内部取引高を除く) の連結売上
収益に占める割合が10%を超えています。同社の主要な損益情報等は、「第5 経理の状況
連結財務諸表注記 37.主要な子会社 (2)重要な非支配持分がある子会社の要約財務情報等」
をご参照ください。
6 ※3 議決権の所有割合は100分の50以下ですが、営業活動を指図する能力及び財務的支配を通じ
てパワーを有しているため子会社としています。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において当社グループが判断したものです。また、当該事項については、取締役会等の社内会議体で合理的な根拠に基づき適切な検討を行ったものです。これらの記載は実際の結果と異なる可能性があり、その達成を保証するものではありません。
2030年度に向けた主な取組み
<連結売上収益目標>
2030年度の経営目標を売上収益8兆円、営業利益8,000億円、営業利益率10%、ROE13%としました。BEV比率の増加や労務費の上昇、原材料費が高騰する中でもしっかりと収益体質を改善させ、2030年代前半にはROE15%を達成することを見据えながら、必要な投資を進めていきます。
<各事業>
○四輪事業
それぞれの国、地域のエネルギー事情等に応じて、お客様がご自身に合った商品を選んでいただけるよう、BEV・HEV・CNG(CBG)車・エタノール混合燃料対応車(FFV、E20)などの商品を投入していきます。
※パワートレイン比率は2030年度時点(2025年2月公表の中期経営計画から抜粋)

(注)BEV:バッテリーEV
HEV:マイルドハイブリッド、ストロングハイブリッド、シリーズハイブリッド、プラグインハイブリッドの組み合わせを含む合計
CNG:圧縮天然ガス、CBG:圧縮バイオメタンガス、FFV:フレックス燃料車、E20:エタノール20%混合
日本
スズキにとって成長市場と捉えています。登録車販売を伸ばし、収益を高めていきます。
お客様と社会に必要とされる会社となることを目指し、日常の足として軽自動車をお使いのお客様の生活を守っていきます。商品に込めた想い、こだわりを丁寧に発信し、お客様が感じるスズキの価値を向上させ、商品価値に見合う、適正な価格で商品を販売していきます。また、お客様に寄り添った営業活動により、新たなお客様の獲得、代替の増加、サービス売上の増加により利益を増やし、お客様とともに成長していきます。
インド
今後も成長が続くスズキにとっての最重要市場です。自動車のリーディングカンパニーとしてシェア50%、BEVの生産・販売・輸出1位を目指します。SUVやMPVセグメントでの商品力を強化しつつ、中間層のお客様が初めて購入する車として、エントリーモデルの開発にも注力します。
インド各地の事情に合わせて、BEV・HEV・CNG(CBG)車・FFVなど選択肢を示していきます。そのためにも、お客様との物理的な距離が近いマルチ・スズキの商品企画・開発能力を向上させ、インドのお客様の嗜好に合った商品をタイムリーに提供する体制にしていきます。
販売については、NEXA店を上級志向、ARENA店を幅広いお客様向けとして、役割を明確化し2つのチャネルをさらに磨きあげていきます。
欧州
要求性能が極めて高く、先進的な環境・安全規制が導入される市場です。欧州のお客様が必要とする商品を供給することで、スズキの技術・製品を磨いていきます。
インド生産のモデルも活用し、必要な商品ラインアップを揃え、販売・サービス網を維持していきます。また、デジタルを活用した営業活動強化も進めていきます。
中東・アフリカ
大きな成長可能性を秘めた市場です。インドと地理的な距離が近く、道路事情などお客様のニーズがインドと似ているため、インド製モデルを活用して開拓し、販売・利益を増やすことを目指します。スズキの得意とする小型車の需要が見込める国で、お客様満足度の向上を図りながら、販売増を目指します。
アジア(インドを除く)
ASEAN市場については、インドネシアを中心に事業を再構築し販売台数を伸ばすことを目指します。インドネシアの生産・販売のボリュームを増やし、競争力の高い商品をインドネシアからASEAN各国に供給できる体制を構築していきます。
高いシェアを持つパキスタンでは、さらなる事業規模拡大を進めることに取り組みます。パキスタンでは、日本の軽自動車が受け入れられていますので、軽自動車のグローバル化の一拠点として、商品ラインアップを充実させ、スズキの強みである販売網も駆使して、拡販していきます。
中南米・大洋州
中南米では、小型SUVのさらなる拡販をしていきます。インド製商品を拡充し、より市場における競争力を高めていきます。
大洋州では、低燃費商品の拡充をしていきます。各国で進む燃費規制の動向を踏まえ、スズキらしい“小型で低燃費”の機種を売り込むことで、スズキの存在感を高めていきます。
○二輪事業
妥協しない商品づくりを通じてお客様が求める「価値ある製品」を提供し、作り手の想いを伝え、お客様の信頼獲得を推進していきます。欧米を中心とした趣味嗜好で使用する商品とインド等の市場で生活の足、業務に使用する商品に層別し、商品づくりや販売・サービス活動を強化していきます。
○マリン事業
世界中のお客様に耐久性と信頼性に優れた製品を提供し、お客様にとって、水上の「楽しむ」と「働く」を支える頼れるパートナーとなれるよう取り組みます。「楽しむ」お客様と、「働く」お客様とで層別し、商品づくりや販売・サービス活動を行います。
マイクロプラスチック回収装置などマリンのお客様の大切な場所である水辺の環境を整備する活動にも力を入れていきます。
技術について、カーボンニュートラルに取り組むのはもちろんのこと、船体の統合制御、操作支援の技術開発、商品化も進め、お客様が求める、より高い価値を提供していきます。
○新事業
既存事業の強みを活かし、サービスモビリティやエネルギー分野で新規事業を立ち上げ、事業規模の拡大と収益化を目指します。スズキに足りない技術やノウハウは、他社との積極的な協業により実現していきます。
スズキの強みを生かし、インドの社会課題を解決することでともに成長する取組みであるバイオガス事業では、牛糞からバイオメタン、CBGを精製し、エネルギーが乏しいルーラルエリアの方の生活・炊事に、また、CNG(CBG)車の燃料として使っていただき、移動の自由を提供する取組みを推進していきます。
<技術戦略>
地球に寄り添う技術哲学「エネルギー極少化」で技術を磨き、人に寄り添う技術で、モビリティの本質価値を極大化し、By Your Sideで日々の移動における社会課題を解決する製品・サービスを提供していきます。
上記実現のため、全ての基本として全体を支える「軽くて安全な車体」、お客様の用途に合わせた適所適材な「バッテリーリーンなBEVとHEV」、「効率良いICEとCNF技術の組み合わせ」、アフォーダブルな仕組みでクルマの価値を創造する「SDVライト」、サーキュラーエコノミーに向けた「リサイクルしやすい易分解設計」、CO2を吸い取る技術「カーボンネガティブ」、これらを6つの柱として技術開発を進めます。

(注)ICE:ガソリン等を燃料としたエンジン(内燃機関)
CNF技術:バイオエタノールやCBGなどカーボンニュートラル燃料を少量で上手く燃やす技術
SDV:ソフトウエアの追加・更新により販売後にも機能を拡張・変更できる自動車
<カーボンニュートラル>
事業活動からのCO2排出[Scope1,2]について、グローバル(インド含む)で2050年までのカーボンニュートラル達成を目標に取り組みます。パリ協定の1.5℃水準に沿った目標に移行し、中間目標として、総量で2030年度に2022年度比42%削減を目指します。

<研究開発・設備投資>
収益性・効率性を改善させ投資資金を最大限確保し、積極的に成長投資を実行していきます。企業価値を最大化できるように、外部状況に応じて柔軟に経営資源を適所適材に振り分けていきます。成長投資は主にインドの需要拡大に応える生産能力増強とエネルギー極少化に向けた技術開発に取り組みます。
具体的には、成長投資として、2030年度までに、設備投資に2兆円、研究開発費に2兆円、あわせて4兆円を計画しており、設備投資のうちインド関連で1兆2,000億円、研究開発費のうちエネルギー極少化に向けたもので1兆3,500億円を計画しています。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において当社グループが判断したものです。また、当該事項については、取締役会等の社内会議体で合理的な根拠に基づき適切な検討を行ったものです。これらの記載は実際の結果と異なる可能性があり、その達成を保証するものではありません。
(1)サステナビリティ全般の方針
①ガバナンス
代表取締役及び関係役員が出席する「経営・業務執行会議」と「コーポレートガバナンス委員会」において、サステナビリティ(環境・社会・ガバナンス)に関する課題や方針、対策等について議論しています。特に重要な議題については取締役会に付議・報告します。経営と一体となった、実効性のある活動の推進を目指しています。
具体的な施策については、経営企画本部に設置したサステナビリティ推進の専門部署を中心に、社内各本部/グループ会社と連携し、社会課題の解決に向けた取組みを社内横断的に推進しています。

②リスク管理
各部門で発生又は認識した課題の審議、並びに潜在リスクの洗い出し、把握をコーポレートガバナンス委員会で実施しています。特に環境関連リスクについては、テーマに応じてカーボンニュートラル推進会議や環境推進会議で集中検討し、各部門への指示や管理を行っています。
詳細につきましては、「(2)気候変動への対応 ③リスク管理」「(3)人的資本に関する取組 ③リスク管理」「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
③戦略
a. マテリアリティ(重要課題)の特定
2025年2月に発表した中期経営計画の策定に伴い、マテリアリティを見直しました。
社是「お客様の立場になって」を念頭に、当社の事業活動が環境や社会に与える影響と、環境や社会の変化が当社に与える財務的な影響の両面から重要性を検討しました。また、全ての本部からの意見も集約して総合的に評価し、経営層を交えた議論を重ね、取締役会での審議、承認を経て決定しました。
特定したマテリアリティを当社のサステナビリティに関する考え方の中心に据え、取組みをより一層推進していきます。また、事業を取り巻く環境の変化等を踏まえ、定期的にマテリアリティの見直しを行う予定です。
<新たに特定したマテリアリティ>
b. サステナビリティ戦略
2025年2月、当社は中期経営計画「By Your Side」を発表しました。経営基盤の強化に向けた取組みとして、カーボンニュートラル、人財育成などに積極的に取り組んでいきます。社是・行動理念に基づいたスズキらしい解決策で様々な社会課題に取り組み、お客様の立場になった製品・サービスづくりで進出国・地域とともに成長していきます。
詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
(2)気候変動への対応
①ガバナンス
スズキは、グループ全体の環境管理を目的として、取締役会直下に経営・業務執行会議である「カーボンニュートラル推進会議」「環境推進会議」及び「コーポレートガバナンス委員会」を設置しています。
取締役会は「カーボンニュートラル推進会議」「環境推進会議」及び「コーポレートガバナンス委員会」に対して監督を行うとともに、両会議体からの報告を受け最終的な意思決定を行います。
「カーボンニュートラル推進会議」は気候変動(カーボンニュートラル)にテーマを絞り、より機動的に会議運営ができるように毎月1回、脱炭素に向けた集中審議を行っています。「環境推進会議」は、カーボンニュートラル以外の環境問題、すなわち大気保全、水資源、資源循環などをテーマに年4回開催しています。
「コーポレートガバナンス委員会」は、コンプライアンスの徹底やリスク管理等に関する事項を検討し、関係部門と連携しながら組織横断的な課題への対策や施策を推進しています。
三つの会議体のテーマを明確に分けることで会議の実効性を高め、脱炭素に向けた意思決定を一層加速させています。

②戦略
a. TCFD提言への対応
2020年4月に「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」の趣旨に賛同・署名しました。ステークホルダーに分かりやすい情報開示を進めるとともに、気候変動に対する強靭性をより強化するため、シナリオ分析の高度化や開示情報の充実化に努めていきます。
b. 気候関連リスクと機会、シナリオ分析
当社は、持続可能な事業活動を進めるために事業リスクや機会の特定を進めています。特に、気候変動の影響は根源的に不確実であるため、将来を幅広に捉えた上でリスク・機会の影響度を評価し、適切に対応することが重要であると認識しています。
この認識のもと、気候変動の物理影響が顕著になる「4℃シナリオ」と、パリ協定の実現に向けて気候変動対策が加速する「1.5℃/2℃シナリオ」の2つのシナリオを想定し、リスクと機会の影響の差異を評価しました。リスクの種類として、政策規制などの「移行リスク」と自然災害などの「物理リスク」の2つの観点からリスクと影響を考察しています。シナリオの想定にあたっては、IEA※1やIPCC※2等の科学知見に基づく、外部シナリオを参照しました。
※1 IEA:International Energy Agency の略。国際エネルギー機関。
※2 IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change の略。気候変動に関する政府間パネル。
■当社の気候関連リスクの一覧と当社事業への影響
移行リスク - 1.5℃/2℃シナリオで拡大が想定される主なリスク -
物理リスク - 4℃シナリオで拡大が想定される主なリスク -
※下線は特に重要度の高いリスク
c. スズキの気候関連リスクと機会
気候変動の緩和策として、排出ガスやCO2・燃費規制などさまざまな法規制の強化が進められる中、これらの規制を遵守するための開発費用の負担増加は当社の業績に大きな影響を与える可能性があります。一方で、当社が得意とする「小さなクルマ」は、生産に必要な材料やエネルギーが少なく、また使用時のCO2排出量も抑えることができます。こうした当社独自の強みを活かし、リスクに適切に対処していくことで機会の創出につなげていくことができると考えます。
2023年度から、すでに開示している気候変動に伴うシナリオ分析をベースとした財務インパクト分析に着手しています。気温上昇による台風や洪水、高潮など自然災害リスクの影響度をグローバルベースで評価し、リスクの低減や回避、事業継続につなげることを目的とした取組みです。先行して、国内及びインドの自社拠点に加えて国内1次お取引先様の影響度評価を実施しています。
気候変動によるリスクの低減や回避、将来の機会獲得や競争力強化に向けて、今後も引き続き十分な検討を重ね、事業戦略への反映を進めていきます。
■特に重要なリスク項目の詳細と創出機会、当社の対応状況
③リスク管理
a. リスク管理体制
気候関連のみならず、各部門で発生又は認識した課題の審議、並びに潜在リスクの洗い出し、把握をコーポレートガバナンス委員会で実施しています。環境関連リスクについては、テーマに応じてカーボンニュートラル推進会議や環境推進会議で集中検討し、各部門への指示や管理を行っています。
各会議体の扱うテーマ
●コーポレートガバナンス委員会:
各部門で発生又は認識したリスクを把握し、審議のうえ各部門へ指示を出し解決につなげる。
●カーボンニュートラル推進会議:
環境関連リスクのうち、気候変動(カーボンニュートラル)に関するリスクと機会を審議し、解決並びに推進を行う。
●環境推進会議:
水資源や生物多様性等、気候変動以外の環境関連のリスクと機会を審議し、解決並びに推進を行う。
b. 気候関連想定リスク
気候関連リスクにおいては、気候変動影響を「4℃シナリオ」「1.5℃/2℃シナリオ」の2つのシナリオを想定し、リスクと影響を評価しています。リスクの種類として、政策規制等の「移行リスク」と自然災害等の「物理リスク」の2つの観点からリスクと影響を考察しています。
リスクの詳細は、「②戦略 b. 気候関連リスクと機会、シナリオ分析」の当社の気候関連リスクの一覧をご参照ください。
④指標と目標
a. 環境目標
昨今、地球温暖化が要因とされる異常気象が頻発しています。こうした気候変動の影響を抑えるために、世界の平均気温上昇を産業革命以前から2℃未満に抑えることを目的に、今世紀後半に温室効果ガス排出の実質ゼロを目指す「パリ協定」が採択されました。
スズキは以前から、「小・少・軽・短・美」の行動理念に沿って、製造時、使用時ともにCO2排出の少ない製品を作り続けてきましたが、いわゆる1.5℃目標の達成に向けて、より一層のCO2削減に努めなければならないという課題意識のもと、気候科学と整合した削減目標を掲げ、取組みを推進していきます。
また、新興国は気候変動対策だけでなく経済成長との両立を求めています。新興国とともに成長を目指すスズキは、新興国の人々の暮らしを豊かにしつつ、気候変動対策を推進していきます。
スズキでは気候関連の目標と指標を複数設定し、推進並びに進捗管理しています。
指標にはCO2排出量のほか、気候変動と関連するエネルギー、大気保全、水資源保全等についても設定しています。
指標はターゲットに応じて大きく3つ設定しており、それぞれ目標達成を目指しています。
・ 長期:スズキ環境ビジョン2050
・ 中期:マイルストーン2030
2030年度に向けた成長戦略
・ 短期:スズキ環境計画2025
なお、各環境目標については対象期間を考慮し、適切な時期での更新を予定しています。
■スズキの環境目標

b. バリューチェーン全体が排出する温室効果ガスの開示
スズキは、原材料・部品の購買や製品の製造・販売を通した事業活動に伴い排出される温室効果ガスの低減に向け、温室効果ガス排出量の把握・開示が必要であると考え、事業活動に伴い排出される温室効果ガスだけではなく、バリューチェーン全体の温室効果ガス排出量を把握する取組みを2013年度より行っています。
2024年度にバリューチェーン全体が排出した温室効果ガス排出量11,091万t-CO2のうち11,001万t-CO2がスコープ3(その他の活動に伴う間接排出)に相当し、中でも「カテゴリー11 スズキが販売した製品の使用」による排出量が8,633万t-CO2とバリューチェーン全体の77.8%を占めています。
このことからスズキは、バリューチェーン全体の温室効果ガス排出量を低減させるには製品の使用に伴う排出量を低減させることが重要であると考え、引き続き燃費向上を重視した製品の開発・改良に取り組んでいきます。
■バリューチェーン全体が排出する温室効果ガスの開示 スコープ1・2・3 (単位:万t-CO2)
2024年度排出量の算定条件・報告規準
※1《スコープ1・2》
●算定範囲
-国内:スズキ株式会社及び国内製造・非製造子会社68社
-海外:海外製造・非製造子会社37社
●対象ガス:温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、ハイドロフルオロカーボン類、パーフルオロカーボン類、六フッ化硫黄、三フッ化窒素の7つのガス)
●算定方法:スコープ2は、GHGプロトコルのマーケット基準にて算定。
●排出係数
-電力:国内は電気事業者別の最新の基礎排出係数(令和5年度実績、令和7年8月1日公表値)、海外はIEA Emissions Factors 2024の2022年値
-燃料:国内は算定・報告・公表制度における排出係数(Ver5.0)、海外はIPCCガイドライン2006。なお、都市ガスの単位発熱量は供給会社の公表値。
※2《スコープ3_カテゴリー11》
●算定範囲:スズキ株式会社グループ
●算定対象製品:四輪車、二輪車、船外機、電動車いす他の自社製品を対象
●算定方法概要
-当該年度に販売した製品の想定される生涯走行距離に、機種別の排出原単位を乗じて算出。
-年間走行距離、使用年数については、主にIEA SMP Model等の公表情報を基に設定。
-機種別の排出原単位は、原則として各国規制に基づく認証値を採用し、WTW(Well to Wheel)に換算したものを設定。
詳細は、ウェブサイト「サステナビリティ」をご参照ください。
(3)人的資本に関する取組
①ガバナンス
②戦略
<基本動作>
社是と行動理念「現場・現物・現実・原理・原則」「小・少・軽・短・美」「中小企業型経営」に則り、人財育成方針及び社内環境整備方針に基づき、従業員の能力発揮、価値創造を後押しします。従業員一人ひとりが自身の能力を最大限に発揮することで、2030年度に向けた成長戦略の達成及び持続的成長を実現します。人と社会に必要とされる存在となるべく、“生活に密着したインフラモビリティ”を目指していきます。

<中期経営計画(2025~2030年度)>
経営基盤の強化に向けた取組み:人財育成
従業員の職務能力向上、個の成長とウェルビーイングを目指し、2024年4月に新人事制度を導入しました。適宜、取組みや制度のアップデートを行い、従業員一人ひとりが、社是と行動理念を実践し、個の成長に注力できる環境を整備していきます。

<人財育成方針>
スズキグループの全従業員が理解し実践すべき社是では、①企業の社会的使命を果たすことへの努力目標(製品づくり)、②自分が所属する会社という組織に対する努力目標(会社づくり)、③自分自身に対する努力目標(人間づくり)の三つの努力目標を掲げています。社是の精神とそれを実践するための行動理念に基づき、「人財開発は会社の一丁目一番地」との思いで、社長自らが先頭に立って人財開発に関する諸改革をリードし、2022年10月には組織体制を人事総務本部から人財開発本部へと改編し、社是や行動理念を体現できるスズキらしい人財づくりに注力しています。そして、自動車業界に求められる劇的な事業構造の変化であるCASE対応や、社会的使命であるカーボンニュートラル社会の実現等、従来の自動車メーカーのままでは到底対処できない大きな変化を乗り越えるために、既存の業務や考え方にとらわれず、新しいことに果敢に挑戦する人財、新たな発想を生み出す多様な経験・価値観を持つ人財、高度な専門性を持つ人財、グローバルに活躍できる人財など、多様な人財を採用、育成することに努めています。
<社内環境整備方針>
社是にあるとおり、高い目標への挑戦と自身の努力を促す風土醸成により、一人ひとり個性の異なる人財が共通の目標に向かって能力を発揮し、より付加価値の高い成果を創出し、働き甲斐・やりがいを感じながら生き生きと働き続けることができる会社づくりに取り組んでいます。今後も継続して、従業員の声を吸い上げ、労使で丁寧な対話を重ね、人事制度改革、大胆な業務改廃・働き方変革、労働諸条件の改善、職場の環境づくりなど、人事総務諸施策の改革を進めて、従業員一人ひとりがスズキで働いて良かったと思える会社にしていきます。
※人的資本及び戦略の詳細につきましては、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等(1)人材戦略に関する基本方針等」をご参照ください。
③リスク管理
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク(1)事業に関するリスク⑤人財確保及び人財育成」に記載しています。
④指標及び目標
なお、人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に係る指標については、当社においては、関連する指標のデータ管理ととともに、具体的な取組みが行われているものの、連結グループに属するすべての会社では行われてはいないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、上記の指標に関する実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しています。
3 【事業等のリスク】
当社グループの経営成績及び財務状況、キャッシュ・フロー等に影響を与え、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事業等のリスクは次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
<リスク管理体制>
取締役会の下に、コーポレートガバナンス委員会を設置しています。コーポレートガバナンス委員会は、コンプライアンスの徹底やリスク管理に関する施策を展開し、また、関係部門との連携により組織横断的な課題への取組みを推進しています。
詳細につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。

<事業等のリスク>
(1) 事業に関するリスク
① 気候変動及び低炭素社会への移行
気候変動リスクは、日本及び世界各国・各地域で、社会面、規制を含む政治面での関心が高まっています。これらのリスクには、低炭素社会への移行リスク及び気候変動による物理リスクが含まれます。
低炭素社会への移行リスクのうち、当社グループが特に重要度の高いリスクと認識しているものは、自動車のCO2・燃費規制の強化に伴う罰金発生や販売機会の逸失、規制遵守のための研究開発費用の負担増加等、及び炭素税等の導入・強化に伴う操業コストの増加等です。これらは、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、お客様の嗜好や投資家行動の変化による企業価値低下等の可能性があります。
気候変動による物理リスクには、平均気温の上昇に伴うエネルギーコストの増加等、及び水資源リスクの変化に伴うサプライチェーンの停滞や生産コストの増加等の長期的な気候変動による影響と、自然災害の頻発・激甚化に伴う事業拠点の被災や事業活動の停止等の突発的な気象変化による影響の両方が含まれます。突発的な気象変化に対応すべく、水災に特化したBCPの策定に取り組んでいますが、気候変動による物理リスクは当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
詳細につきましては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組(2)気候変動への対応」をご参照ください。
② 商品の開発・投入力
お客様のニーズや自動車を取り巻く環境の変化に迅速に対応し、お客様に満足していただける魅力的な新商品を市場に投入するために、継続的な技術革新と商品開発に取り組んでいます。これには、安全・環境性能の向上や先進技術の導入など、将来に向けた開発力の強化が含まれます。また、優秀な人財の確保と育成、その安定的な供給のための効率的かつ持続可能な部品調達・生産・物流体制の構築など、幅広い分野での取組みを進めています。
しかしながら、これらの環境変化を的確に捉え、新商品を適時に開発・投入し安定的に供給することができなければ、販売シェアや売上が低下する可能性があります。その結果、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼすリスクがあります。
③ 特定の事業及び市場への集中
当社グループは、継続的・安定的な収益拡大を目指し、各事業及び各地域において収益改善の取組みを行っています。
しかしながら、当連結会計年度において、連結売上収益のうち、インドでの売上収益が四輪事業・二輪事業・その他含めたインド事業全体にて4割強を占めています。これら事業に関わる需要や市況、同業他社との競争等が予測し得る水準を超えた場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ コンプライアンス
当社グループでは役員及び従業員が健全に職務を遂行するための「スズキグループ行動指針」を制定し、業務に関連する法令、企業倫理や社会的責任を包含したコンプライアンスの取組み全般を推進しています。具体的には、コーポレートガバナンス委員会の設置、承認・決裁手続、他部門による確認手続などを含む業務規程・マニュアル類の整備、コンプライアンス研修や個別の法令等の研修の実施、内部通報窓口(スズキグループ・リスクマネジメント・ホットライン)の設置などを通じて、違反の未然防止並びにコンプライアンス案件への速やかな対策を講じています。
しかしながら、不測の事態によりコンプライアンス違反の事実や不十分な対応があった場合、当社グループの社会的信用に重大な影響を与える場合があり、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 人財確保及び人財育成
当社グループは、社是・行動理念に共感・実践できる人財を重視し、電動化技術、先進安全技術、デジタル技術の強化等の専門領域の人財を中心として、日本国内のみならずインドを含めこれまで以上に積極的な採用を行っています。採用後は、新入社員から役職者までの階層別研修、各職場での実務を通して社是・行動理念を確実に実践できるよう育成しています。
また、社員一人ひとりの学びの機会を増やし、挑戦と行動を支え、個の職務能力を向上させることで、会社の創造価値を高めていく環境を整えるため、2024年4月より人事制度を全面的に刷新しました。特に、個の職務能力の向上については、AI技術も活用し、社員の業務効率化や生産性向上に向けた取組みを進めています。さらに、様々な個性や価値観を持つ従業員が個々の能力を十分に発揮できるよう、性別・年齢・国籍・人種・宗教・障がいの有無等の多様性を尊重するとともに、分け隔てなく公平に登用し、働きやすい職場環境の整備に努めています。
しかしながら、労働市場のひっ迫や人財獲得競争の激化等により、人財の採用ができない場合、人財の育成が不十分な場合、AI技術への過度な依存により現場離れした意思決定が生じるなど社是・行動理念が実践できない場合、また、従業員の多様性が尊重された職場環境が実現できない場合は、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
詳細につきましては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組(3)人的資本に関する取組」「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等」をご参照ください。
⑥ 取引先からの部品調達
技術力、品質、価格競争力などの要素を総合的に踏まえ、部品調達先の分散に向けた取組みをしています。
しかしながら、部品によっては調達が特定の取引先に依存している場合や、当社グループが一次取引先を分散していたとしても、一次取引先が部品調達を二次以降の特定の取引先に依存しているものがあります。これらの部品について、火災・自然災害、設備の故障、需給バランスの急激な変化、経済安全保障の動向、人権侵害の発覚等により、継続的・安定的に確保できない場合、当社グループの生産に遅延や休止又はコストの増加を引き起こす可能性があります。その結果、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 人権の尊重
当社グループは、国際的なビジネスを展開する中で、サプライチェーンにおいて人権尊重の原則に基づいた活動を行っています。
しかしながら、当社や製造・非製造子会社、販売子会社を含むグループ会社のみならず、取引先やその二次取引先以降も含むグローバルなバリューチェーン全体の労働環境や人権状況に関する完全な管理は困難であるという課題があります。児童労働や強制労働、差別的な労働慣行、労働者の健康と安全に関する問題などの人権侵害は、法的な責任や罰金、賠償責任などの経済的な損失などに加え、ブランドイメージの毀損やお客様からの信頼喪失などの当社グループの社会的信用に重大な影響が生じることにより、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 品質保証
当社グループは、優れた品質の製品をお客様に提供することを最優先事項としており、開発・製造から販売・サービスに至るまで適正な管理体制を敷き、品質向上に努めています。
しかしながら、電動化や自動運転技術などの新技術に伴う品質要求は複雑化・高度化しています。予期せぬ品質に係る問題により大規模なリコール等が起こった場合、多額のコストとして品質関連費用が発生することに加え、ブランドイメージの毀損等により、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 情報セキュリティ・サイバーセキュリティ
当社グループは、事業活動全般にわたり、電子データを用いた設計開発、生産、販売、会計などの作成・処理・蓄積を行っており、これらのシステムは適宜更新・変更されています。また、製品には多様な電子制御装置が組み込まれており、これらは車両や装備の制御に不可欠です。
これらのシステムと装置には安全対策が施されていますが、それでもなお、ハッカーやウィルスによるサイバー攻撃、システム障害、インフラの停止などのリスクが存在します。特にサイバー攻撃はAI技術の高度化に伴いその脅威が増しており、過去には当社海外子会社が標的とされた事例もあり、同様の事態が発生した場合には業務の中断、データの破損や喪失、機密情報の漏洩などが起こる可能性があります。
さらに、当社グループは、個人情報や経営・業務・技術に関する機密情報の保護に努めていますが、予期せぬ事態によりこれらの情報が流出したり不正に使用されたりするリスクがあります。そのような場合、法的請求、訴訟、賠償責任、罰金の支払いなどが生じ、これもまた当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 他社との提携
当社グループは、研究開発、生産、販売、金融等、国内外の自動車メーカーをはじめ、他社と様々な提携活動を行っていますが、提携先固有の事情等、当社グループの管理できない要因により、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑪ ブランドイメージ
当社グループのブランドイメージは、お客様や社会からの信頼の表れであり、当社グループの持続的成長において極めて重要な要素です。製品の品質向上、コンプライアンス、適切なリスク管理及び内部統制の強化を通じて、ブランドイメージの向上に努めています。
しかしながら、予期できない原因による製品の不具合やサービス品質の問題、コンプライアンスに違反する行為、またそれらの情報開示の遅延等によりブランドイメージが毀損された場合、お客様の信頼を失い、販売の減少や市場での競争力低下を招くおそれがあります。これにより、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 市場に関するリスク
① 経済情勢の変化
経済情勢の変化による販売への影響について、長期間の景気低迷、世界経済の悪化や金融危機、地政学的な緊張の高まり等に伴う経済情勢の急変などの不測の事態は、四輪車、二輪車、船外機等の当社グループ製品の需要の大幅な低下につながり、例えば金利上昇によるお客様の購買意欲低下等により、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
経済情勢の変化による生産への影響について、当社グループは、世界各国・各地域において事業を展開しており、特に、アジア地域の新興国を中心とした海外生産工場への依存度も年々高まってきています。各国・各地域での経済情勢の急変などの不測の事態や、各国・各地域の税制や金融政策などの予期せぬ変更や新たな適用があった場合は、当社のサプライチェーンに混乱が生じ、計画通り生産ができなくなる等により、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 他社との競争激化
当社グループは、競争力の維持・向上のための施策に取り組んでいますが、事業を展開する世界各国・各地域の市場において他社との競争にさらされています。世界の四輪車・二輪車・船外機産業の国際化及び異業種参入が今後ますます進展することによって、競争はより一層激化する可能性があります。製品の品質、安全性、価格、環境性能等のほか、製品の開発・生産体制の効率性や販売・サービス体制の整備、販売金融など様々な項目において優位に競争することができなくなった場合は、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3) 金融・経済のリスク
① 為替及び金利の変動
当社グループは、日本から世界各国・各地域へ四輪車、二輪車、船外機並びにそれらの部品などを輸出するとともに、海外の生産拠点からも、それらの製品や部品を複数の国・地域へ輸出しています。現在では連結売上収益に占める海外売上収益の割合は7割以上を占めます。特に、新興国を中心とした海外生産工場への依存度が高いことから為替変動の影響を受けやすく、為替変動リスク軽減として為替予約等のヘッジや、生産拠点を分散してグローバルに最適化を図るなどの対策を行っています。また、資金の多くを日本で調達していることから、為替及び金利変動リスクの軽減を図るため為替予約等のヘッジや、生産拠点を分散してグローバルに最適化を図るなどの対策を行っています。
しかしながら、全てのリスクをヘッジすることは不可能であり、為替及び金利の変動は当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 原材料・部品価格の変動
当社グループは、原価低減活動の実施や、原材料価格の変動及び取引先基盤強化の取組みによるインプットコストの変動を考慮した製品価格の適正化など、収益改善の取組みを実施しています。
しかしながら、原材料及び部品の購入価格が急激に上昇し、これらのコストを製品の販売価格に十分に転嫁できない場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4) 政治・規制・法的手続・災害等に関するリスク
① 政府規制等
国際情勢の変化に対応するため、情報収集やモニタリング活動を行っています。排出ガス、燃費、騒音、安全性及び製造工場からの汚染物質排出に関する厳格な法規制に対応するため、環境技術の開発と製品の改良に積極的に取り組んでいます。また、消費者保護、労働、独占禁止など、国内外の広範な法規制に適応するためのコンプライアンス体制を強化しています。
しかしながら、国際情勢の急激な変化による環境規制や貿易政策、労働法制などの予期せぬ変更は、当社の事業環境に影響を与える可能性があります。また、規制の改正により費用負担が増加した場合は、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 知的財産の保護
当社グループは、他社製品との区別化のため、技術・ノウハウ等の知的財産を蓄積しており、その保護の対策を講じるとともに、第三者の知的財産権侵害防止の対策を講じています。
しかしながら、当社グループの知的財産が不法に侵害され、あるいは第三者から知的財産侵害の指摘を受け訴訟、製造販売の中止、損害賠償等が生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 法的手続
訴訟リスクや法的手続きに対応するため、関連法規に基づく調査にも迅速かつ適切に対応しています。
しかしながら、現在進行中の訴訟や将来発生する可能性のある法的手続において、不利な判断が下され罰金や損害賠償金が生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 世界各国・各地域での事業展開
当社グループは、世界各国・各地域において事業を展開しており、また、いくつかの国・地域においては、その国・地域の法律又はその他の要件に従い、現地企業との間で合弁による事業を行っています。これらの事業は、各国・各地域の様々な法律上その他の規制(課税、関税、海外投資及び資金の本国送金に関するものを含みます。)を受けています。これらの規制、又は合弁相手の経営方針、経営環境などに変化があった場合は、当社グループの業績及び財政状態に対して悪影響を及ぼす可能性があります。
また、多くの政府は、関税の賦課や、価格管理規制及び為替管理規制を定めています。当社グループは、これらの規制を遵守するために費用を負担してきており、今後も負担することになると予想しています。新たな法律の制定又は既存の法律の変更によっても、当社グループが更なる費用を負担する可能性があります。さらに、各国・各地域の税制や景気対策等の予期せぬ変更や新たな適用が、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 自然災害・パンデミック・戦争・テロ・暴動・ストライキ等の影響
日本では、地震・津波、台風、洪水などの自然災害や原子力発電所の予期せぬ事故など様々なリスクにさらされています。特に、当社の本社をはじめとする主要施設や研究開発拠点、主要生産拠点は周期的な巨大地震が発生する可能性が高い静岡県に集中しています。当社グループでは、東海地震・東南海地震などの自然災害による被害の影響を最小限に抑えるべく、建物・設備等の耐震対策、防火対策、事業継続計画の策定、地震保険への加入等、様々な対策を講じていますが、災害等の規模がその想定を超える場合には当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
海外においても、当社グループは世界各国・各地域において事業を展開しており、海外での事業展開に関連する様々なリスクにさらされています。
これら国内外のリスクには自然災害、パンデミック、戦争、テロ、暴動、ストライキ、さらには政治的・社会的な不安定性や困難に起因するもの等があります。これらの予期せぬ事象が発生すると、原材料や部品の調達、生産、販売及び物流やサービスの提供などに遅延や停止が生じる可能性があります。これらの遅延や停止が起こり、長引くようであれば、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。これらの記載は実際の結果とは異なる可能性があり、その達成を保証するものではありません。
(1) 経営成績
当連結会計年度の業績は、売上収益は6兆2,930億円となり前期に比べ4,678億円(8.0%)増加しました。これは主に、インドにおけるGST(物品・サービス税)改定を背景に市場環境が想定以上に活発化する中、生産及び物流体制を柔軟に見直し、需要増に迅速に対応した結果、販売が堅調に推移したことによるものです。
営業利益は6,229億円となり前期に比べ199億円(3.1%)減少しました。原材料価格上昇を販売台数の増加や車種構成の改善、原価低減等の稼ぐ力の向上による増益効果が上回ったものの、持続的な成長に向けた人財や技術への投資を拡大したことから減益となりました。
税引前利益は7,307億円となり前期に比べ5億円(0.1%)増加しました。為替差益など金融収益が改善したことにより、営業利益の減少を一定程度補う結果となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益は、4,393億円となり前期に比べ232億円(5.6%)増加しました。
当社は中期経営計画において、2030年度に売上高8兆円、営業利益率10.0%、ROE13.0%の達成を目標としています。当連結会計年度においては、営業利益率9.9%、ROE13.8%となり、中期経営計画初年度としては、概ね計画に沿った水準を確保することができました。
引き続き、売上及び営業利益の拡大と資本効率を重視しつつ、中長期的な企業価値の向上に取り組んでいきます。
事業別セグメントの業績は、次のとおりです。
① 四輪事業
売上収益は5兆7,064億円と前期に比べ4,012億円(7.6%)増加しました。営業利益は5,476億円と前期に比べ200億円(3.5%)減少しました。
② 二輪事業
売上収益は4,545億円と前期に比べ564億円(14.2%)増加しました。営業利益は448億円と前期に比べ39億円(9.7%)増加しました。インド、コロンビアなどで販売が伸びたことが増収増益に寄与しました。
③ マリン事業
売上収益は1,195億円と前期に比べ98億円(8.9%)増加しました。営業利益は266億円と前期に比べ40億円(13.0%)減少しました。主に、米国関税の影響により、減益となりました。
④ その他事業
売上収益は126億円と前期に比べ5億円(3.9%)増加しました。営業利益は39億円と前期に比べ1億円(2.0%)増加しました。
生産、受注及び販売の状況は、次のとおりです。
① 生産実績
② 受注実績
当社グループは主に見込み生産を行っているため、受注生産について該当事項はありません。
③ 販売実績
(注) 販売実績は外部顧客への売上高を示しています。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の財政状態につきましては、資産は、6兆6,368億円(前期末比6,432億円)となりました。
負債は、2兆4,837億円(前期末比1,781億円増加)となりました。借入金につきましては、世界情勢の不安定さを踏まえ、現在の借入水準を当面維持していく考えです。
資本は、4兆1,531億円(前期末比4,650億円増加)となりました。これらの結果、親会社所有者帰属持分比率は51.0%(前期末:49.6%)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① キャッシュフローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は9,733億円となり、前連結会計年度末に比べ1,306億円増加しました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(ⅰ)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動による資金の増加は、7,175億円(前期は6,698億円の増加)となりました。主な要因は、税引前利益7,307億円等です。
(ⅱ)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動による資金の減少は、4,995億円(前期は4,756億円の減少)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出3,774億円等です。
(ⅲ)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動による資金の減少は、1,273億円(前期は1,860億円の減少)となりました。主な要因は、親会社の所有者への配当金の支払額830億円、及び非支配持分への配当金の支払額306億円等です。
② 資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、2025年2月に発表した中期経営計画のなかで、2026年3月期から2031年3月期の6年間のキャピタル・アロケーションを示しました(下図参照)。資金使途に関しては、主に設備投資と研究開発費の成長投資に計4兆円を配分し、中期経営計画の実現を通して企業価値を向上させていく考えです。財源に関しては、主に営業活動から得る現金により調達していく考えです。外部調達に関しては、資金調達の多様化の観点から様々な手法を検討しており、そのひとつとして社債発行枠2,000億円を設定しています。
当社グループの資金の流動性管理にあたっては、急激な外部環境変化に対応できるよう、一定水準の手元流動性を確保する方針としています。また、国内及び欧州においてはキャッシュプールシステムを通してグループ内で機動的に対応できる体制を構築しています。
加えて、当社は取引銀行6行と総額3,000億円のコミットメントライン契約を締結しています。なお、当連結会計年度末においてコミットメントラインは未使用となっています。
当社グループの当連結会計年度末の現金及び現金同等物は9,733億円(連結ベース)です。更にこれとは別に、インドの子会社マルチ・スズキ・インディア社では営業活動から得た現金を主にオープンエンドの投資信託にて運用しており、その残高は約1兆円規模であり、十分な流動性を確保しています。今後の主な設備投資としてインドでの四輪車の生産能力増強投資がありますが、マルチ・スズキ・インディア社の資金にて実施していく考えです。
また、当社グループは国内格付機関である格付投資情報センターから格付を取得しており、当報告書提出日現在における格付は「シングルAプラス(安定的)」となっています。
(ご参考)中期経営計画スライド資料 37ページ「キャピタル・アロケーション」
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しています。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものの内容及び金額は「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しています。
5 【重要な契約等】
6 【研究開発活動】
当社グループは、お客様の立場になった価値ある製品づくりをモットーとし、世界中のお客様の日々の移動を支え、環境にも優しく、いつも身近にあって頼れる生活のパートナーとなる製品・サービスを提供しながら、下記のように研究開発に取り組んでいます。
当社は、社是と3つの行動理念「3現・2原(現場・現物・現実・原理・原則)」、「小・少・軽・短・美」、「中小企業型経営」を具現化し、モビリティのライフサイクル全体でエネルギー極少化を目指して技術開発を行っています。この理念を基に世界の国・地域に最適な商品を生み出し、持続可能なカーボンニュートラル社会の実現と世界中の人々に移動する喜びを提供してまいります。
2025年2月に発表した中期経営計画(2025年4月~2031年3月)「By Your Side」にて、私たちチームスズキが目指す姿は、お客様の生活に密着したインフラモビリティ、そのものでありたいと示しています。また、2025年9月に実施した技術戦略説明会2025において、スズキの技術戦略は「Right x Light Mobile Tech(ライトライト モビルテック)」と発表しました。地球に寄り添う技術哲学「エネルギーの極少化」で技術を磨き、人に寄り添う技術で、モビリティの「本質価値を極大化」し、By Your Sideで日々の移動における社会課題を解決する製品、サービスを提供していきます。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は2,704億円であり、セグメントごとの活動状況は次のとおりです。
(1)四輪事業
① 新商品の開発状況
当社は、お客様の立場になって常にお客様の期待を超える価値をもつ商品を開発し、独創的かつお客様に求められる商品を提供してきました。今後も、ものづくりの理念である「小・少・軽・短・美」を通じて、お客様のニーズに合った価値ある商品を開発していきます。国内市場・海外市場における状況は以下のとおりです。
[国内市場]
・2025年10月に、小型乗用車 新型「クロスビー」を発売しました。「アクティブシーンに似合う個性的なデザインと広い室内空間を兼ね備えたコンパクトクロスオーバー」をコンセプトに、愛着のわくデザインや使いやすく広い室内空間といったクロスビー本来の特長に加え、先進安全装備や快適装備を拡充し、走行性能や燃費性能も大幅に進化させています。エクステリアは、たくましさを感じさせる角を丸めた四角をモチーフとすることでSUVらしい力強さを、インテリアは、革とステッチを模したパネルや、二段式センターコンソール※1の採用により、小型車らしい上質さを表現しています。
・2026年1月に、バッテリーEV(BEV)の新型「e ビターラ」を発売しました。「Emotional Versatile Cruiser」をコンセプトに、BEVの先進感とSUVの力強さを表したデザイン、キビキビとしたシャープな走りを実現するBEVパワートレイン、悪路での走破性とよりパワフルな走りを実現する電動4WD「ALLGRIP-e」、及びBEV専用に新開発したプラットフォーム「HEARTECT-e」を採用しています。新型「e ビターラ」は2026年次RJCカーオブザイヤー特別賞を受賞しました。また新型「e ビターラ」の発売に先行して、2025年12月にはスズキのEVユーザー向けに便利でお得な充電サービス「スズキ充電サービス」を開始しています。
・2026年3月に、軽商用バッテリーEV 新型「e エブリイ」※2を発売しました。新型「e エブリイ」は、スズキ株式会社、ダイハツ工業株式会社、トヨタ自動車株式会社の3社で共同開発した、BEVシステムを搭載した軽商用バンのEVモデルです。軽バンとしての使い勝手の良さはそのままに、EVならではの静かで力強い走りを実現しています。クルマの電気を外部に供給する機能も備え、非常時に地域社会へ貢献できるモデルです。一充電あたりの走行距離は※3 257kmとし、日常や仕事での使用に十分な能力を確保しながら、EVならではの力強い走りに加え、高い静粛性・安定性も両立しています。
[海外市場]
・2025年9月に、スズキのインド子会社マルチ・スズキ・インディア社(以下、「マルチ・スズキ」)はインドで新型「ビクトリス」を発売しました。新型「ビクトリス」は、先進的なデザインに加え、安全装備や快適装備を充実させた最新のSUVです。エクステリアは、シャープな造形と先進的で存在感のあるLEDヘッドランプ、LEDリアコンビネーションランプを採用しています。インテリアはモダンなスタイリングと日常での快適性を兼ね備えたデザインで、細部まで作りこまれたインパネデザインや64色から選べるLED室内イルミネーションなどにより、スタイリッシュな雰囲気を演出します。新型「ビクトリス」は、インドのカー・オブ・ザ・イヤーである「Indian Car of the Year(ICOTY)2026」を受賞しました。マルチ・スズキとしては3車種目、計5度目の受賞となります。当モデルはインド国内向けだけではなく、100以上の国・地域へ輸出される予定です。
・2026年2月に、マルチ・スズキはスズキ初のバッテリーEV(BEV)「e VITARA」を発売しました。インド国内では、お客様に安心して「e VITARA」に乗っていただくための「e for me」戦略を展開しています。充電網を充実させるため、1,100以上の都市で2,000か所以上のマルチ・スズキ専用充電器を設置しました。2030年までには、販売店、充電器設置事業者を通じて、10万か所以上の充電器の利用を可能とする計画です。また、充電器の検索、自車の充電状況等を確認できる「e for me」アプリも提供しています。さらに、BEVの修理や整備に対応したサービス工場を1,500拠点配備したほか、移動整備車を導入し、BEV利用者の利便性を高め、インド全国で安心して「e VITARA」を使用いただけるよう、サポートしてまいります。「e VITARA」はスズキのBEV世界戦略車第一弾で、世界100以上の国と地域へ輸出する予定です。
② Right x Light Mobile Tech(エネルギー極少化、本質価値極大化への対応)
当社は、世界中の人々に移動の自由を提供しつづける会社であり続けたいと考えており、お客様の選択肢の幅を広げ、地域のニーズに合った製品・サービスをお届けすることを軸に、各国でのカーボンニュートラル目標達成に貢献しながら、お客様のニーズや利用スタイルに対応した電動化技術の開発を進めるとともに、内燃機関の更なる熱効率改善やCN燃料に対応したCO2削減に取り組んでいます。これらに加えて、カーボンネガティブを狙うCO2回収貯蔵技術の開発、水素燃料を使ったエンジンの研究開発など、マルチパスウェイでの取組みを行っています。そのため、電気自動車(BEV)の開発・製品化の推進はもちろんのこと、内燃機関の更なる改善にも力を入れ、ハイブリッド車(HEV)の効率を向上させていきます。
また、CO2排出が少なく、安全な軽量ボディを効率的なエネルギーで生産することにも取り組んでいます。具体的には、引張り強さ1.5GPaの超々ハイテン材を用い、生産CO2排出が少ない「冷間での超々ハイテン成形技術」の開発と実用化、複雑形状成形を短工程で実現する「新金型構造工法」の開発、高強度材接合品質を監視する「溶接電流値コントロール技術」の実用化等の活動を進めています。これらの技術を基に、安全でエコなモビリティを提供します。
エネルギー極小化を実現する一環として、アルトを100kg軽量化する「Sライトプロジェクト」を2024年から活動しており、現在、80kgの軽量化に目処付けが完了し、目標達成に向けて取組みを継続しています。軽量化は、部品の材料置換や小型化、機能統合だけでなく、丁度いいパッケージの探求により、「軽くて安全」を全社で連携して実現していきます。量産技術開発としては、1.5GPa級の超高張力鋼板(超々ハイテン)を用いた成形技術の開発を進め、既存設備を活用しながら難成形部品への適用拡大と量産化を目指し、超々ハイテンの溶接課題についても溶接条件を適正化し、品質と生産性の両立に取り組んでいます。軽量化によって、車両全体にさまざまな良いことにつながる「天使のサイクル」を生み出します。
EV、HEVの取組みにおいても、小さく効率が良い電動ユニット、小さく軽い電池など、スズキの行動理念の一つである「小・少・軽・短・美」を体現し、エネルギーを極少化した電動車開発を進めています。量産技術開発としては、12V電池から次世代電池までを対象に、セル、モジュール及びパックの各工程における量産技術を国内外で展開しています。モーターについては、関係会社との協業を通じて量産技術の習得を進めていきます。また、電動トランスアクスルの組立技術を確立し、グローバルでの安定供給とコスト競争力の向上を目指しています。
BEVでは、スズキのBEV世界戦略車第一弾である「e VITARA」の生産をスズキ子会社マルチ・スズキのハンサルプール工場で開始し、インド、欧州、日本など世界各国で順次販売を開始しております。BEVとしての先進性やSUVの力強さを兼ね備え、航続距離もしっかり確保したバッテリーリーンなBEVです。また、スズキ株式会社、ダイハツ工業株式会社、トヨタ自動車株式会社の3社で共同開発したBEVシステムを搭載した、軽商用バンのBEVモデルである「e エブリイ」も販売を開始しました。加えてJapan Mobility Show 2025にて、お客様の生活に寄り添う”丁度いい”軽乗用BEVコンセプトモデル「Vision e-Sky」を出品しました。2026年度内の量産化を目指し開発を進めています。
HEVでは、2025年9月の技術戦略説明会2025において、新型のハイブリッドシステムのフィジビリティ・スタディ(可能性検証)を完了し、次の開発段階へ進んでいることを公表しております。またシリーズHEVの開発も同様に次のステップに進めているところです。
これは、小さく軽い車を作るスズキの特徴を活かしたハイブリッドシステムです。また将来のCN燃料との組み合わせも考慮し、更なるエネルギー極少化に向けて、電動車の開発を積極的に進めていきます。量産技術開発としては、ギヤ加工や熱処理、組立工程に、これまでに培ったマニュアルトランスミッション製造技術を活用し、内製化による安定調達及びコスト競争力の向上を図っています。日本及びインド市場における規制動向や市場ニーズを踏まえ、量産工程の確立と品質保証技術の強化に取り組んでいます。
内燃機関車両の改善としては、既存NAエンジンの改良及び、高効率な新型直噴ターボエンジンの開発を進めています。バイオガスやバイオエタノール対応、ハイブリッド専用エンジン(DHE)化も視野に入れ、更なる高効率化を進めていきます。
量産内燃機関車両の改善については、2023年12月から販売開始した新型スイフト、2025年1月から販売開始した新型ソリオに搭載したZ12E型新エンジンと高効率の新CVTを2025年10月にマイナーチェンジした新型クロスビーにも搭載し、WLTCモード22.8km/L(2WD車)という低燃費を実現しました。
インド市場において普及が進むCNG燃料対応車については、環境性能に優れ、多様なニーズに対応する車両ラインアップの拡充を図る観点から、新たにCNG燃料対応の自動変速機車をラインアップに追加しました。
2025年の稼働を目指して進めてきた牛糞由来バイオガス生産プラントについては、2025年に稼働を開始し、自動車燃料用バイオメタンガス(CBG)の生産を開始しました。現在、CBG燃料に対応したCNG/CBG車の開発及び、安定した品質のバイオガス燃料を供給するための製造技術開発を進めています。
また、2024年10月に乳業組合と基本合意して進めている2つのバイオガス生産プラントの設置については継続して取り組んでいます。
③ 安全・安心技術の開発
当社は、事故そのものを未然に防ぐ予防安全技術と、万一の衝突被害を軽減する衝突安全技術を培い続けています。安心して楽しく車に乗っていただくために、事故の無い未来に向けて、さらなる技術の進化と普及に努めていきます。
特に予防安全技術については、各国の道路環境や運転事情を熟知し、確実にお客様の安全運転をサポートする技術を構築することが重要です。当社にとって重要な市場であるインドは、過度な交通渋滞や特有の運転習慣があり、日本の技術をそのまま適用することは容易ではありません。インドでの40年以上にわたる市場経験を活かし、インドの街中でも有効に機能する予防安全技術を独自に開発しています。
④ 情報通信・自動化技術の開発
2021年12月より国内向け新型「スペーシア」、2022年2月よりインド向け新型「バレーノ」、2022年8月より欧州向け新型「Sクロス」へコネクテッド技術を搭載して以降、合計24車種に対し「スズキコネクト」サービスを提供し、充実させています。コネクテッド技術を活用して、緊急時の迅速かつきめ細やかなお客様サポートや、離れた場所で車両の状態確認や操作を可能とするリモート機能など、より安心・快適・便利なカーライフをお客様へ提供しています。今後も、他地域への展開や他モデルへの搭載を順次進めるとともに、コネクテッドデータを活用した品質向上や設計支援の促進、次世代の通信技術を採用し通信ナビやBEV向け新機能を実装した、新しい世代のコネクテッド開発を進めていきます。
四輪車のみならず、二輪車や船外機、セニアカーなど他製品への通信技術の搭載にも取り組むとともに、新しい電動モビリティユニットなどの新製品や、カーボンニュートラルを支えるためのIoT先進技術の検討も進めています。
車両単体の高度化に加え、複数のモビリティやロボットを社会インフラと連携させて制御するための、情報通信技術及び自動化技術の研究開発に取り組んでいます。
その一つとして、街路インフラにセンサーや計算機能を配置し、周辺環境を三次元で認識する「インフラ管制自動走行システム」の開発を進めています。インフラ側で環境認識と判断を行うことで、モビリティ側にセンサー/処理能力を配置しない自動走行を実現します。また、複数の移動体を協調的に制御出来、交通状況や現場条件に応じた安全かつ効率的な運行管理の実現を目指しています。
また、上記自動走行システムで使用する複数LiDARのセンサーから取得される三次元リアルタイム空間データを統合・活用する「動的空間データ連携基盤」の研究開発にも注力しています。本基盤は、空間内で発生する事象を即時にデータ化し、移動や作業の判断指標として活用するとともに、運行の最適化やサービス改善につなげることを目的としています。
さらに、多目的電動台車「MITRA」などロボットの足回りとなる電動モビリティを開発・市場に導入することで、物流、製造、建設、農業など各種産業分野における自動化・省人化への貢献を進めています。通信技術や自律走行技術と組み合わせることで、現場ごとの課題に応じた柔軟なシステム構築を可能としています。
これらの技術を連携させ、まずは工場や物流拠点などの限定されたエリアでの活用を進め、将来的には都市全体を支える社会インフラへと展開することで、物流効率の向上、労働環境の改善、環境負荷の低減に貢献していきます。
「SDV(Software Defined Vehicle)」に対し、有線と無線(OTA)をベストミックスしたソフトウェア更新、ハードウェアを共用し部品費を抑えるECU統合、ソフトウェアを再利用して開発費を抑えるソフトウェアプラットフォームを柱とした「SDVライト(right)」の開発を進めています。スズキが掲げるSDVライトは、お客様に丁度いい高性能電装品の実現手段であり、あっても使わないものは過剰にせず、丁度いいを目指して開発をしています。
第一弾として、2025年に発表した「e VITARA」にSDVライトを適用しました。(統合ディスプレイシステム、サーバー連携ナビゲーションシステム、第三世代のスズキコネクト)BセグメントのSUVのお客様に丁度いい機能として提供しております。
高齢化や人口減少により、人や物の移動を支えるドライバの人手不足解消が社会課題となっています。この社会課題を解決する自動運転技術の実用化にチャレンジしています。
人の移動については、「交通空白地における交通弱者の足の確保」を目標に、官民一体のプロジェクト(浜松自動運転やらまいかプロジェクト)に2016年から参画してきました。当社のものづくりの根幹である「現場・現物・現実・原理・原則」に即した自動運転技術、モビリティサービスを実現するため、過去5回の実証実験を行い、地域住民や自治体の方々から多くの意見をいただきながら、開発を進めてきました。2024年6月には、株式会社ティアフォーと資本業務提携を行い、自動運転移動サービスを支える技術開発を加速させる体制を整えました。2025年11月には経済産業省の令和7年度実証・支援事業において、ティアフォー社による国会定期便の自動運転実証にスズキ・ソリオが使用され、当社も車両適合などの技術支援を行いました。今後、これらの実証実験の結果を精査・分析し、行動理念に則ったスズキらしい自動運転技術の開発につなげてまいります。
物の移動については、豪州のスタートアップ企業「Applied EV」と共同でジムニーのラダーフレームを活用した物流向けの自動運転電動台車の開発を進めています。当社が培ってきたものづくりの強みとスタートアップ企業の強みである発想力・柔軟性をかけ合わせることで、さまざまな用途で使える自動運転電動台車のプラットフォームを創造し、新たな価値につなげてまいります。
当社はオーナーカーだけでなく人や物の移動による喜びを皆様に提供していきます。
当連結会計年度における四輪事業の研究開発費は2,434億円です。
※1 HYBRID MZに採用
※2 新型「e エブリイ」はダイハツ工業株式会社よりOEM供給を受けるモデル
※3 WLTCモード値
(2)二輪事業
二輪事業では、電動化や環境対応を含む次世代二輪車技術の研究開発を進めるとともに、各地域の市場特性に適合した商品企画及び技術基盤の強化に取り組んでいます。
2025年7月には、フラッグシップスポーツモデルである「GSX-R1000/R」のモデルチェンジを実施し、最新の環境規制に対応しながら、高い走行性能及び操縦安定性を維持・向上させました。
インド市場においては、成長する二輪需要を背景に、主力モデルの競争力強化に加え、環境対応を含む商品展開を進め、事業基盤の拡充に取り組みました。
技術・環境対応の分野では、内燃機関、電動化、再生可能燃料を含むマルチパスウェイの考え方に基づき、市場特性や社会インフラに応じた商品開発を推進しています。
内燃機関においては、「V-STROM 800/800DE」でのE10燃料対応や、鈴鹿8時間耐久ロードレースCNチャレンジへの参戦を通じ、環境対応技術の検証を行っています。
また、電動化分野では、インド市場において電動二輪車「e-ACCESS」を投入し、利用環境に適合した環境対応商品の展開を開始しました。
当連結会計年度における二輪事業の研究開発費は210億円です。
(3)マリン事業
マリン事業において、当社は水上での「楽しさ」と「働く」を支える頼れるパートナーとして、商品・製品価値の向上と環境・社会への貢献の双方に取り組んでいます。海・河川・湖など、人々の生活に密接に関わる水辺環境に対し、用途や目的に応じた多面的な価値の創出を重視しています。
商品面では、外観にマットブラック仕上げを施した船外機「ステルスラインシリーズ」を展開しています。本シリーズは、力強く洗練された外観によるデザイン性とブランド価値の向上を狙い、「DF9.9B」から「DF350A」までラインアップを拡充し、全10機種体制を構築しました。
技術面では、船外機の性能向上と持続可能なものづくりを両立する取組みとして、エンジン部品(シリンダーブロック、シリンダーヘッド、クランクケース)向けに、新たなアルマイト処理技術「Suzuki Edge eCoat」を量産化しました。本処理技術は2024年8月より「DF140B」の一部仕様に採用した後、2025年9月には「DF100C」、「DF115B」、「DF115BG」、「DF140BG」及び「DF140B」の全仕様へと適用範囲を拡大しました。この処理技術により、エンジン冷却水通路の耐食性向上による製品信頼性の強化に加え、従来の表面処理工程と比較し、製造時のCO2排出量を約50%削減しています。量産船外機のエンジン部品への適用は世界初の事例であり、今後は新開発の船外機機種へ順次展開していきます。
さらに、水辺環境の改善に直接貢献する活動として、2020年に始動した「スズキクリーンオーシャンプロジェクト」を継続・発展させています。2022年7月からマイクロプラスチック問題への対応として、船外機のエンジン冷却後の戻り水を活用したマイクロプラスチック回収装置(MPC)を量産化しました。そして2026年3月には、本装置に関する34件の関連特許を無償開放し、業界や地域を越えた水辺環境の改善に貢献できるよう、取組みを進めています。
またスズキクリーンオーシャンプロジェクトでは、船外機本体及び用品に使用するプラスチック梱包資材の削減も進めており、包装材を紙製や生分解性素材へ切り替えることで、2020年10月から2026年1月までの累計で、約170トン以上のプラスチック使用量削減を達成しました。
商品価値の向上、製造技術の進化、そして水辺の環境保全活動という、それぞれ異なる側面からマリン事業を展開することで、SDGs目標14「海の豊かさを守ろう」の実現に努めています。今後も、技術革新と社会連携の両面から、持続可能な水辺環境の創出に取り組んでいきます。
当連結会計年度におけるマリン事業の研究開発費は58億円です。
(4)その他の事業
その他代表的なものとして、当社がこれまで培ってきた電動車いすの技術を応用した乗用モビリティから産業用ロボットまで様々な用途で活躍する電動モビリティの技術開発、及びスタートアップとの共創による公共交通サービスやワークモビリティの技術開発を推進しています。
具体的には、若者から高齢者まで多くの人の生活の足となる新しいモビリティの提案として「SUZU‐RIDE2」のプロトタイプ、様々な分野の産業用ロボットの足となる「MITRAコンセプト」、小さな車両と簡易なインフラで効率的な移動を実現する「グライドウェイズ」、安全・高効率な車両制御システムを備えるワークモビリティ「Applied EV」、都市の交通渋滞の緩和や、環境負荷の低減に貢献するeVTOL 「スカイドライブ」をJapan Mobility Show 2025に出展しました。多くのお客様にご来場、ご体感いただき、社会課題を解決し、世界を変える新しいモビリティとして大変高い評価を頂きました。
現在多くのパートナー企業様と実証試験、市場導入に向けた技術開発を精力的に進めています。
皆様の生活に密着したスズキのインフラモビリティを、一日でも早く市場投入できるよう開発を促進して参ります。
当連結会計年度におけるその他事業の研究開発費は3億円です。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度における設備投資の総額は350,670百万円で、生産設備投資、研究開発設備投資、販売設備投資等を行いました。
セグメントごとの内訳は、次のとおりです。
(注) 1 設備投資額は、当社及び子会社の合計額です。
2 各セグメントの投資内容は、次のとおりです。
四輪事業では、当社においては生産能力の拡充、生産品質の改善を中心に、94,303百万円の設備投資を実施しました。また、Maruti Suzuki India Ltd.においても新商品のための生産設備、生産能力の拡充を中心に、165,729百万円の設備投資を実施しました。
二輪事業では、当社においては生産設備を中心に10,604百万円の設備投資を実施しました。また、Suzuki Motorcycle India Private Ltd.においても新商品のための生産設備を中心に、7,353百万円の設備投資を実施しました。
マリン事業では、当社においては生産設備を中心に3,862百万円の設備投資を実施しました。
2 【主要な設備の状況】
当社グループにおける主要な設備は、次のとおりです。
(1) 提出会社
2026年3月31日現在
(注) 1 「本社」「湖西工場及び部品工場」「磐田工場」「代理店」は、土地の一部を連結会社以外から賃借しています。賃借料は53百万円です。賃借している土地の面積については、[ ]で外書きしています。
2 「湖西工場及び部品工場」「代理店」は、連結会社へ貸与中の土地を含んでいます。
3 「代理店」は、連結会社以外へ貸与中の土地1,107百万円(14千㎡)、建物及び構築物等596百万円を含んでいます。
4 現在、休止中の主要な設備はありません。
(2) 国内子会社
2026年3月31日現在
(注) 1 「㈱スズキ部品製造」「㈱スズキ自販近畿他販売会社54社」は、土地、機械装置及び運搬具等の一部を連結会社以外から賃借しています。賃借料は2,464百万円です。賃借している土地の面積については、[ ]で外書きしています。
2 「㈱スズキ部品製造」は、連結会社以外へ貸与中の工具、器具及び備品等236百万円を含んでいます。
3 「㈱スズキ自販近畿他販売会社54社」には、連結会社以外へ貸与中の土地1,263百万円(16千㎡)、建物及び構築物等764百万円を含んでいます。
(3) 在外子会社
2026年3月31日現在
(注) 1 「Suzuki Deutschland GmbH」「Maruti Suzuki India Ltd.」「Pak Suzuki Motor Co.,Ltd.」は、建物及び構築物の一部を連結会社以外から賃借しています。賃借料は239百万円です。
2 「Maruti Suzuki India Ltd.」には連結会社以外へ貸与中の土地8,774百万円(1,166千㎡)、建物及び構築物等4,024百万円及び「TDS Lithium-Ion Battery Gujarat Private Ltd.」へ貸与中の土地を含んでいます。
3 「Magyar Suzuki Corporation Ltd.」「Maruti Suzuki India Ltd.」「PT Suzuki Indomobil Motor」の数値は各社の連結決算数値です。
3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等
当社グループの設備投資は、各市場における需要予測、生産計画、利益計画、キャッシュ・フロー等を総合的に勘案して計画しています。
当連結会計年度後1年間の設備投資計画は、当社及び子会社の総額で380,000百万円です。当社及び子会社別の設備投資計画の内訳は次のとおりです。
なお、セグメントごとの内訳は次のとおりです
(2) 重要な設備の除却等
経常的な設備の更新のための除却等を除き、重要な設備の除却等の計画はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(注) 「提出日現在発行数」には、2026年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は含まれていません。
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
第1回新株予約権
※ 当事業年度の末日(2026年3月31日)における内容を記載しています。なお、提出日の前月末(2026年5月31日)現在において、これらの事項に変更はありません。
(注) 1 新株予約権1個当たりの目的となる株式の数(以下「付与株式数」という。)は400株とします。なお、新株予約権を割り当てる日以後、当社が株式分割、株式無償割当又は株式併合等を行う場合で付与株式数の調整を行うことが適切なときには、次の算式により付与株式数を調整するものとします。ただし、かかる調整は新株予約権のうち、当該時点で権利行使していない新株予約権についてのみ行われ、調整の結果1株未満の端数が生じた場合は、これを切り捨てるものとします。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×株式分割、株式無償割当又は株式併合の比率
調整後付与株式数は、株式分割又は株式無償割当の場合は、当該株式分割又は株式無償割当の基準日の翌日以降、株式併合の場合は、その効力発生日以降、これを適用するものとします。ただし、剰余金の額を減少して資本金又は準備金を増加する議案が当社株主総会において承認されることを条件として株式分割又は株式無償割当が行われる場合で、当該株主総会の終結の日以前の日を株式分割又は株式無償割当のための基準日とする場合は、調整後付与株式数は、当該株主総会の終結の日の翌日以降これを適用するものとします。
また、当社が吸収合併もしくは新設合併を行い新株予約権が承継される場合又は当社が完全子会社となる株式交換もしくは株式移転を行い新株予約権が承継される場合には、当社は、合併比率等に応じ、必要と認める付与株式数の調整を行うことができるものとします。
2 当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割もしくは新設分割(それぞれ当社が分割会社となる場合に限る。)、又は株式交換もしくは株式移転(それぞれ当社が完全子会社となる場合に限る。)(以上を総称して以下、「組織再編成行為」という。)をする場合において、組織再編成行為の効力発生日(吸収合併につき吸収合併の効力発生日、新設合併につき新設合併設立会社成立の日、吸収分割につき吸収分割の効力発生日、新設分割につき新設分割設立会社成立の日、株式交換につき株式交換の効力発生日及び株式移転につき株式移転設立完全親会社の成立の日をいう。)の直前において残存する新株予約権(以下、「残存新株予約権」という。)を保有する新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下、「再編成対象会社」という。)の新株予約権を交付することとします。ただし、以下の条件に沿って再編成対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めることを条件とします。
(1) 交付する再編成対象会社の新株予約権の数
新株予約権者が保有する残存新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとします。
(2) 新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の種類
再編成対象会社の普通株式とします。
(3) 新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の数
組織再編成行為の条件等を勘案の上、上記(注)1に準じて決定するものとします。
(4) 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
① 交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、再編成後払込金額に上記(3)に従って決定される当該各新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とします。
② 再編成後払込金額は、交付される各新株予約権を行使することにより交付を受けることができる再編成対象会社の株式1株当たり1円とします。
(5) 新株予約権を行使することができる期間
上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の開始日と組織再編成行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の満了日までとします。
(6) 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項
① 新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い計算される資本金等増加限度額に0.5を乗じた金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとします。
② 新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本準備金の額は、上記①記載の資本金等増加限度額から上記①に定める増加する資本金の額を減じた額とします。
(7) 譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編成対象会社の取締役会の決議による承認を要するものとします。
(8) 新株予約権の取得条項
以下の①、②、③、④又は⑤のいずれかの議案につき当社株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要の場合は、当社の取締役会決議がなされた場合。)は、取締役会が別途定める日に、当社は無償で新株予約権を取得することができるものとします。
① 当社が消滅会社となる合併契約承認の議案
② 当社が分割会社となる分割契約もしくは新設分割計画承認の議案
③ 当社が完全子会社となる株式交換契約もしくは株式移転計画承認の議案
④ 当社の発行する全部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について当社の承認を要することについての定めを設ける定款の変更承認の議案
⑤ 新株予約権の目的である株式の内容として譲渡による当該株式の取得について当社の承認を要すること又は当該種類の株式について当社が株主総会の決議によってその全部を取得することについての定めを設ける定款の変更承認の議案
(9) その他の新株予約権の行使の条件
上記「新株予約権の行使の条件」に準じて決定するものとします。
(10) その他
当社は、2024年4月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を行いました。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株)」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円)」が調整されています。
第2回新株予約権
※ 当事業年度の末日(2026年3月31日)における内容を記載しています。なお、提出日の前月末(2026年5月31日)現在において、これらの事項に変更はありません。
(注) 1から(注)2については、「第1回新株予約権」の注記に同じです。
第3回新株予約権
※ 当事業年度の末日(2026年3月31日)における内容を記載しています。なお、提出日の前月末(2026年5月31日)現在において、これらの事項に変更はありません。
(注) 1から(注)2については、「第1回新株予約権」の注記に同じです。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 1 会社法第370条及び当社定款第26条に基づく2021年7月15日付の取締役会決議により、2021年8月
3日を払込期日として譲渡制限付株式報酬としての新株式24,000株を発行しました。
発行価格 4,617円
資本組入額 2,308.5円
2 会社法第370条及び当社定款第26条に基づく2022年7月12日付の取締役会決議により、2022年8月
2日を払込期日として譲渡制限付株式報酬としての新株式24,300株を発行しました。
発行価格 4,290円
資本組入額 2,145円
3 2024年4月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を行っています。これにより、発行済
株式総数は1,473,439,800株増加し、1,964,586,400株となっています。
(5) 【所有者別状況】
2026年3月31日現在
(注) 1 自己株式34,949,607株は、「個人その他」の欄に349,496単元と「単元未満株式の状況」の欄に7株がそれぞれ含まれています。
2 「その他の法人」の欄には、株式会社証券保管振替機構名義の株式が44単元含まれています。
3 金融機関のうち、東京海上日動火災保険株式会社、及び損害保険ジャパン株式会社の2社が所有していた合計95,709,000株の全株式について、2025年4月に株式売出しを実施いたしました。
(6) 【大株主の状況】
2026年3月31日現在
(注) 1 上記のほか、当社が保有している自己株式34,949千株があります。
2 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)290,925千株の内、288,570千株は投資信託 167,025千株、年金信託3,453千株、管理有価証券118,092千株であり、国内機関投資家、公的年金の保有によるものです。株式会社日本カストディ銀行(信託口)125,182千株の内、124,656千株は投資信託83,867千株、年金信託6,019千株、管理有価証券34,770千株であり、国内機関投資家、公的年金の保有によるものです。
3 ザ チェース マンハッタンバンク エヌエイ ロンドン エス エル オムニバス アカウント、ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 505001 及び ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 505223は、主として欧米の機関投資家の所有する株式の保管業務を行うとともに、当該機関投資家の株式名義人となっています。
4 野村證券株式会社及びその共同保有者は、2022年11月8日付で提出された大量保有報告書(変更報告書)によると、2022年10月31日現在で27,739千株を所有しています。当該報告書におけるそれぞれの会社の所有株式数は以下のとおりですが、当社として2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができないので、上記大株主の状況に含めていません。当社は2024年4月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を行っていますが、下記の保有株券等の数は当該株式分割前の株式数を記載しています。
上記保有株券等の数には、新株予約権付社債の保有に伴う保有潜在株式の数が1,187千株含まれています。
5 三井住友信託銀行株式会社及びその共同保有者は、2025年9月19日付で提出された大量保有報告書(変更報告書)によると、2025年9月15日現在で104,405千株を所有しています。当該報告書におけるそれぞれの会社の所有株式数は以下のとおりですが、当社として2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができないので、上記大株主の状況に含めていません。
6 JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社及びその共同保有者は、2025年10月20日付で提出された大量保有報告書(変更報告書)によると、2025年10月15日現在で75,852千株を所有しています。当該報告書におけるそれぞれの会社の所有株式数は以下のとおりですが、このうち、JPモルガン証券株式会社を除く8社については、当社として2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができないので、上記大株主の状況に含めていません。
7 株式会社三菱UFJ銀行及びその共同保有者は、2025年11月4日付で提出された大量保有報告書(変更報告書)によると、2025年10月27日現在で115,806千株を所有しています。当該報告書におけるそれぞれの会社の所有株式数は以下のとおりですが、このうち、株式会社三菱UFJ銀行を除く2社については、当社として2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができないので、上記大株主の状況に含めていません。
8 ブラックロック・ジャパン株式会社及びその共同保有者は、2025年12月18日付で提出された大量保有報告書(変更報告書)によると、2025年12月15日現在で122,224千株を所有しています。当該報告書におけるそれぞれの会社の所有株式数は以下のとおりですが、当社として2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができないので、上記大株主の状況に含めていません。
9 東京海上日動火災保険株式会社が所有していた全株式64,663千株、及び損害保険ジャパン株式会社が所有していた全株式31,046千株について、2025年4月に株式売出しを実施いたしました。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2026年3月31日現在
(注) 1 「完全議決権株式(その他)」欄には、株式会社証券保管振替機構名義の株式が、4,400 株(議決権44個)含まれています。
2 「単元未満株式」欄には、当社所有の自己株式7株及び浜名部品工業株式会社所有の相互保有株式92株が含まれています。
② 【自己株式等】
2026年3月31日現在
2 【自己株式の取得等の状況】
【株式の種類等】 会社法第155条第7号による普通株式の取得
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注) 当期間における取得自己株式には、2026年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含まれていません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注) 当期間における保有自己株式数には、2026年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの取引は含まれていません。
3 【配当政策】
当社は企業価値の向上、及び累進配当によって、中長期に保有の株主の皆様へお応えしていきたいと考えています。
具体的には、インドの需要拡大に応える生産能力増強、及びエネルギー極少化に向けた技術開発を中心とした成長投資を積極的に行い、中期経営計画の実現を通して、企業価値を向上させていきたいと考えています。また、株主還元につきましては、累進配当の考えに基づき安定的・継続的に配当を実施していく方針です。さらに、昨年2月に発表した中期経営計画にてお示ししました通り、当期より累進配当に適した指標としてDOEを新たに採用するとともに、DOE水準を3.0%へ引き上げ株主還元を強化しています。
2026年3月期の配当につきましては、当方針を踏まえ、1株当たりの期末配当金を24円、年間配当金を46円といたしました。年間配当金は、前期実績41円と比べ5円(12.2%)の増配となります。
なお、当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本的な方針としています。配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会です。当社は中間配当を行うことができる旨を定款に定めています。
※DOE=1株当たり配当金÷ ((期首1株当たり親会社所有者帰属持分+期末1株当たり親会社所有者帰属持分)÷2)
なお、親会社所有者帰属持分から、その他の資本の構成要素は除く

(注) 基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。期末配当に関する配当金の総額46,311百万円及び1株当たり配当額24円については、2026年6月25日開催予定の定時株主総会の決議事項となっております。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、公正かつ効率的な企業活動を通じて、株主様、お客様、お取引先様、地域社会、従業員等の各ステークホルダーから信頼され、かつ国際社会の中でさらなる貢献をして、持続的に発展していく企業であり続けたいと考えています。その実現のためにはコーポレートガバナンスの継続的な強化が不可欠であると認識し、経営の最重要課題の一つとして様々な施策に積極的に取り組んでいます。
また、ステークホルダーや社会から一層のご信頼をいただけるよう、法令や規則が定める情報の迅速、正確かつ公平な開示を行うほか、当社に対するご理解を深めていただくために有益と判断する情報の積極的な開示にも努め、企業の透明性をさらに高めてまいります。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、監査役制度を基礎として、独立性の高い社外取締役を選任すること、取締役候補者の選任や報酬等に関する任意の委員会を設置すること等により、ガバナンス体制の向上を図ることができると考え、現状の体制を採用しています。
企業統治の体制の概要は、次のとおりです。
コーポレートガバナンス体制

[取締役会]
当社は、取締役会における意思決定のスピードアップ、機動的な業務執行、責任体制の明確化を図るために2006年に執行役員制度を導入し、取締役会の構成のスリム化を進めてまいりました。現在の取締役は9名で、うち4名は、経営監督機能を強化するとともに、それぞれの経験や知見と多様な視点から当社の経営に対して有益な指摘・助言等をいただくために社外取締役を選任しています。
なお、取締役の任期は1年としています。
取締役会は、原則として毎月1回開催するほか、必要に応じて随時開催しています。経営に関する基本方針、経営計画、重要な業務執行に関する事項、株主総会から取締役会に授権された事項その他法令や定款に定める事項について、法令遵守・企業倫理の観点も含めた十分な議論のうえで意思決定を行うとともに、重要な業務執行に関する報告を適宜受けることにより、監督の強化を図っています。
当事業年度における取締役会の主な議題の例:
[監査役会]
監査役会は、当社及びスズキグループの健全で持続的な成長と中長期的な企業価値の創出を実現し、社会的信頼に応える良質な企業統治体制を確立することを目指し、監査役会の監査方針・計画及び監査役監査基準の決定などを行っています。
監査役は、独任制の機関として、監査役会が定めた監査役監査の基準に準拠し会社の適正な経営の遂行のための監査を行うとともに、経営陣に対して適切に意見を述べています。その詳細は「(3) 監査の状況 ① 監査役監査の状況」に記載しています。
[人事・報酬等委員会]
取締役及び監査役候補者の選任や取締役の報酬の決定における透明性及び客観性の向上を目的に、任意の委員会として、委員の過半数を社外取締役とする人事・報酬等委員会を設置しています。
人事・報酬等委員会では、取締役及び監査役候補者の選任基準、候補者の適正性、取締役の報酬体系・報酬水準の妥当性等を審議し、取締役会は、その結果を踏まえて決定することとし、一部の事項は取締役会から人事・報酬等委員会に決定を委任します。
また、上級の執行役員の選任や執行役員の報酬体系につきましても、人事・報酬等委員会の審議の結果を踏まえて取締役会で決定しています。
当事業年度における主な検討内容は次のとおりです。
・ 当事業年度の取締役の個人別の報酬等の決定方針の妥当性
・ 当事業年度の取締役の基本報酬の個人別の具体的な内容の決定
(取締役会から人事・報酬等委員会へ決定を委任)
・ 当事業年度の執行役員の報酬の決定方針・手続の妥当性
・ 2026年6月の定時株主総会に上程する取締役及び監査役候補者案の妥当性
・ 2026年6月の定時株主総会以降の取締役の個人別の報酬等の決定方針の妥当性
本報告書提出日(2026年6月23日)現在における取締役会、監査役会及び人事・報酬等委員会:
◎は議長又は委員長、○は出席メンバーです。
なお、当社は2026年6月25日開催予定の第160回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役9名選任の件」及び「監査役2名選任の件」を提案しており、当該議案が可決された場合の取締役会、監査役会及び人事・報酬等委員会の構成は以下のとおりとなる予定です。
◎は議長又は委員長、○は出席メンバーです。
当事業年度に開催した取締役会、監査役会及び人事・報酬等委員会の出席状況:
(注)1 鳥居重利氏の出席状況は、2025年6月27日の取締役退任以前に開催された取締役会を対象としています。
2 村松鋭一氏の出席状況は、2025年6月27日の取締役就任以降に開催された取締役会を対象としています。
3 青山朝子氏の出席状況は、2025年6月27日の取締役就任以降に開催された取締役会及び人事・報酬等委員会を対象としています。
[経営会議その他の経営・業務執行に関する各種会議]
経営上の重要課題・対策を迅速に審議、決定するために、業務執行取締役、執行役員及び本部長等並びに監査役が出席する経営会議や経営・業務執行に関する情報を報告・共有する会議を定期的かつ必要に応じて随時開催しています。
また、業務計画等の審議や月次の業況報告等を行う各種会議を定期的かつ必要に応じて随時開催し、的確な計画の立案、早期の課題抽出、業務執行状況の把握ができるようにしています。
これらにより、取締役会における意思決定や業務執行の監督の効率性を高めています。
[コーポレートガバナンス委員会]
コンプライアンスの徹底やリスク管理等に関する事項を検討し、対策や施策の実行を推進するために、業務執行取締役、執行役員及び本部長等並びに監査役が出席するコーポレートガバナンス委員会を設置しています。また、同委員会は、金融商品取引法第24条の4の4第1項に基づく財務報告に係る内部統制の有効性評価結果の検証を行っています。
③ 企業統治に関するその他の事項
当社取締役会において決議した、業務の適正を確保するための体制(内部統制システム)に関する基本方針は、次のとおりです。
a.取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(ⅰ)取締役会は、当社及び当社の連結子会社(以下「スズキグループ」)の役員及び従業員が健全に職務を遂行するための「スズキグループ行動指針」を制定し、その周知・徹底の状況を監督する。
(ⅱ)取締役会の下に、社長を委員長とするコーポレートガバナンス委員会を設置する。コーポレートガバナンス委員会は、コンプライアンスの徹底やリスク管理に関する施策を展開し、また、関係部門との連携により組織横断的な課題への取組みを推進する。
(ⅲ)各本部長は、所管部門の業務分掌を明確に定めるとともに、所管業務に関連する法令等の遵守、承認・決裁手続、他部門による確認手続の定めを含む業務規程・マニュアル類を整備して関係者に周知・徹底する。
(ⅳ)人事部門は、経営企画部門、法務部門、技術部門をはじめ関係各部門と協力して役員及び従業員に対するコンプライアンス研修や個別の法令等の研修を継続的に実施する。
(ⅴ)スズキグループの役員や従業員が、通報をしたことにより不利益な取扱いを受けることなく法令違反等やその可能性を通報できる内部通報窓口(スズキグループ・リスクマネジメント・ホットライン)を当社内外に設置し、未然防止や早期是正を図る。
経営企画部門は、内部通報制度の周知に努め、利用の促進を図る。
b.取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役会議事録その他取締役の職務の執行に係る情報は、法令及び社内規程に基づいて各担当部門が保管・管理し、取締役及び監査役が必要に応じて閲覧できるようにする。
c.損失の危険の管理に関する規程その他の体制
(ⅰ)経営上の重要な事項は、審議基準に基づいて取締役会、経営会議、稟議制度等により、リスクを審議・評価したうえで意思決定を行う。
(ⅱ)各本部長は、所管業務において想定されるリスクの発生の未然防止や、発生した場合の対応手続の定めを含む業務規程・マニュアル類を整備して関係者に周知・徹底する。
(ⅲ)大規模災害の発生に備え、行動マニュアルや事業継続計画の策定や訓練を行う。
d.取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(ⅰ)経営上の重要な事項は、経営会議等において事前審議を行う。
(ⅱ)取締役会は、執行役員及び本部長の職務執行に関する責任を明確にし、その執行を監督する。
(ⅲ)取締役会は、取締役会や経営会議等で決定した事項の執行状況について、その業務の執行責任者から適宜報告を受け、必要な指示を行う。
(ⅳ)取締役会は、連結子会社を含む中期経営計画を策定し、各事業部門長がその計画を達成するために定める事業年度の業務計画の進捗状況を定期的に検証する。
(ⅴ)社長直轄の内部監査部門は、この基本方針に基づく内部統制の整備・運用状況を定期的に監査し、その結果を取締役会に報告する。
取締役会は、必要に応じて執行役員や本部長等を取締役会に出席させ、内部監査や内部通報等で判明した問題についての説明・報告を求め、是正の指示をし、その結果の報告を求める。
e.当社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
(ⅰ)取締役会は、連結子会社を含む中期経営計画を策定し、各子会社の社長はその計画を達成するための事業年度の業務計画を定める。
(ⅱ)当社は、子会社管理に関する規程を定め、各子会社の管理を所管する部門を明確にし、子会社から業況の定期的な報告や規程に定める事項の報告を受ける。また、子会社の経営に関する重要事項については、規程に基づき、当社に事前承認を得る、もしくは当社に報告することとする。
(ⅲ)コーポレートガバナンス委員会は、連結子会社を含むコンプライアンスの徹底やリスク管理に関する施策を子会社の社長に展開し、関係部門との連携により必要な支援を行う。
社長直轄の内部監査部門は、子会社の監査により「スズキグループ行動指針」の周知・徹底、コンプライアンスやリスク管理の状況、内部通報制度の整備の状況を定期的に監査し、その結果を取締役会に報告する。
取締役会は、必要に応じて子会社の社長等を取締役会に出席させ、内部監査や内部通報等で判明した問題についての説明・報告を求め、是正の指示をし、その結果の報告を求める。
(ⅳ)経営企画部門は、子会社に対してスズキグループ・リスクマネジメント・ホットラインの周知を図り、子会社の役員及び従業員が法令違反等やその可能性のある問題を当社に直接通報できるようにする。
f.監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項、当該使用人の取締役からの独立性に関する事項、及び当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
(ⅰ)当社は、監査役会事務局を設置し、監査役の指揮命令の下で職務を遂行する監査役専任のスタッフを置く。
(ⅱ)監査役会が指名する監査役はいつでも補助者の変更を請求することができ、取締役は、正当な理由がない限り、その請求を拒否しない。
(ⅲ)監査役会事務局のスタッフの人事異動・処遇・懲罰等は監査役会が指名する監査役の同意を要し、人事考課は監査役会が指名する監査役が行う。
g.監査役への報告に関する事項
(ⅰ)監査役は、取締役会以外にも、経営会議その他の重要な会議や各種委員会に出席して質問をし、意見を述べることができる。
(ⅱ)稟議書その他の重要書類を監査役に回覧する他、取締役会、各部門及び子会社の社長は、監査役の要請に応じて必要な情報を提出し、事業や業務の状況を報告する。
(ⅲ)取締役は、スズキグループに著しい損害を及ぼすおそれのある事実を発見したときは、直ちに監査役会に報告する。
(ⅳ)社長直轄の内部監査部門は、監査の結果を監査役会に報告する。
(ⅴ)スズキグループ・リスクマネジメント・ホットラインの窓口の一つを監査役とする。また、監査役以外の内部通報窓口への通報状況を監査役に定期的に報告する。
(ⅵ)当社は、監査役に報告をした者に不利益な取扱いをせず、子会社に対してもこれを求める。
h.監査役の職務の執行について生ずる費用の前払い、償還の手続その他職務の執行について生ずる費用や債務の処理に関する事項
当社は、監査役の職務の執行について生ずる費用等を支弁するため、毎年、一定額の予算を設ける。
また、監査役がその職務の執行について費用の前払い等の請求をしたときは、速やかにこれを処理する。
i.その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査役は、当社の費用負担において、必要に応じて弁護士等の外部専門家から助言等を受けることができる。
当事業年度における業務の適正を確保するための体制の基本方針に基づく運用状況の概要は、次のとおりです。
a.取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保すること(コンプライアンス)に関する取組み
・コーポレートガバナンス委員会は、コンプライアンス意識の啓発や個別の法令遵守のための注意喚起を全社に向けて行うとともに、コンプライアンス事案が生じた場合は、都度これを審議して必要な措置を講じ、その内容は適宜取締役及び監査役に報告しています。
・2016年の燃費・排出ガス試験問題及び2018年の完成検査問題を起こした反省から、このような不正を二度と発生させないため、とりわけ、以下の5つの取り組みを継続的に実施しています。
- 社長職場対話
上司や部下、同僚、部門間でのコミュニケーションを円滑にし、問題を報告・連絡・相談しやすい風土をつくるため、全本部を対象として、社長による職場対話を職場毎に実施。
- リメンバー5.18活動
上記2つの不正行為を振り返るとともに、業務の法令遵守状況の総点検をスズキグループで実施し、毎年5月18日またはその前後に活動結果の報告会を開催。
- 品質学習室
上記2つの不正行為を振り返ることができる「品質学習室」を社内に設置し、毎年全社員が訪れて学習、問題の風化を防止するとともにコンプライアンスの意識を醸成。
- コンプライアンスハンドブック
「社是」の精神と行動理念、「スズキグループ行動指針」に基づいて、コンプライアンスの視点からスズキグループの役員及び従業員が取るべき行動を具体的にまとめたもので、職場でのコンプライアンスに関する活動や上司から部下へのコンプライアンスに関する指導に活用。
- 毎日コンプライアンスクイズ(毎コンクイズ)
日常的にコンプライアンスを意識する風土を作るため、毎日1問、役員・従業員のPC立ち上げ時に表示されるコンプライアンス関連のクイズに各人が回答する形式のEラーニングを実施。
・役員等の経営層及び従業員に対するコンプライアンス研修を継続的に実施しています。
・スズキグループの内部通報制度「スズキグループ・リスクマネジメント・ホットライン」を公益通報者保護法に則った内容で運用するとともに、その周知徹底を教育・研修や啓発ポスターの全職場での掲示等により継続的に行い、コンプライアンス問題の早期把握と適切な対処に努めています。
b.取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する取組み
・法令及び社内規程に則り、取締役会議事録その他取締役の職務の執行に係る文書及び情報等を適切に管理しています。また、情報セキュリティについては、情報セキュリティ対策と管理を推進する体制を整備するとともに、その取り組みについて定期的に点検を実施しています。
c.損失の危険の管理に関する規程その他に関する取組み
・各部門で発生又は認識した問題は、緊急性や重要度に応じて、経営会議やコーポレートガバナンス委員会で速やかに審議して解決に繋げる体制を構築しています。製品の品質、認証、完成検査等に関する問題、部品・原材料不足の問題などによる事業への影響を迅速に把握して必要な経営判断を下すべく、経営会議において各本部より懸念される影響と対策を週次で確認しています。
・品質問題への対応については、迅速な原因究明と対策を行う体制の強化に取り組んでおり、週次及び月次の経営層が出席する会議で品質問題の最新状況を常に把握するようにしています。なお、リコール等の市場措置については、関係する役員、本部長、部長等で構成する品質対策委員会で審議のうえ決定しています。
・個人情報や秘密情報を適切に管理するため、サイバーセキュリティを含む情報セキュリティ全般について、「スズキ情報セキュリティ基本方針」に基づき、取締役会が指示・監督するコーポレートガバナンス委員会の下に情報セキュリティ責任者会議を設け、スズキグループの情報セキュリティ対策活動を推進しています。
(ご参考)情報セキュリティ体制

・各部門の業務についての社内規程の整備を継続的に行っており、効率的かつ法令等に則って適正に業務が運営される体制の強化に努めています。なお、毎年定期的に、全社一斉に各業務の適正性を再確認し、必要な改善を図る機会を設けています。
・当社の「スズキお取引先様サステナビリティガイドライン」に則って、お取引先様と一体となって法令遵守のもと、安全及び品質を第一とし、人権尊重、環境保全等の社会的責任を果たすことに取り組んでいます。
・自然災害などの緊急事態に直面した場合でも、事業の継続と迅速な復旧を図るために、事業継続計画(BCP)を策定して、これに基づき必要な手元資金、借入枠の確保をしています。さまざまな事業分断リスクに備え、従業員の安全面の確保と事業継続・復旧を早急に実現すべく、レジリエントな運営体制の強化に取り組んでいます。
d.取締役の職務の執行の効率化に関する取組み
・経営上の重要な事項については、代表取締役及び関係役員等が出席する経営会議において事前に審議をしたうえで、取締役会に諮ることにより、取締役会における意思決定の効率化を図っています。また、経営に関する重要な議題の審議に十分な時間を充てることができるように取締役会のスケジュールを設定するとともに、会議資料の早期配布を図りながら運営しています。
・稟議制度等により取締役及び執行役員への個別案件の決定を委任すること、月次で連結子会社を含む各部門の業務執行状況や計画進捗状況等の報告を受けること、経営上の重要課題・対策を迅速に審議、決定するために代表取締役及び関係役員等が出席する経営会議を定期的、あるいは必要に応じて随時開催すること等により取締役会における意思決定の効率化を図っています。
・取締役会は、連結子会社を含む中期経営計画について、各事業部門の執行責任者より定期的に報告を受け、進捗状況を検証するとともに必要な指示を行っています。
・新たな経営上の課題に対してもその執行責任者を都度明確にし、必要な指示を行うとともに、その執行状況の報告を受けています。
・内部監査部門は、この基本方針に基づく内部統制の整備・運用状況を定期的に監査し、その結果を取締役会に報告しています。
e.当社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための取組み
・関係会社業務管理規程に従って、同規程に定められた当社における各子会社の管理担当部門が、子会社から定期的な業況報告や規程に定める事項の報告を受けるとともに、重要事項については規程に基づき、当社に事前承認を得る、もしくは当社に報告するよう、子会社を管理・監督しています。
・スズキグループ内部通報制度を整備し、子会社における問題の早期の把握・是正に努めています。
・会社業務の各分野に精通した人員を配置した内部監査部門が監査計画に基づいて、当社各部門、国内及び海外の子会社の業務全般の適正性や効率性、法令及び社内ルールの遵守状況、資産の管理・保全状況等の内部統制の整備・運用状況を、現場及びリモートによる監査や書面調査などで確認しています。その結果は、監査の都度、社長、関係役員及び監査役会に報告し、かつ半期に一度、取締役会で報告しています。また、被監査部門や被監査子会社に対しては、監査結果に基づき、改善が完了するまで助言・指導を行っています。
・内部監査部門を有する海外子会社に対しては、それら内部監査部門の活動状況を確認するとともに、監査計画や監査結果の報告を受け、必要に応じて助言・指導を行っています。
f~i.監査役監査に関する取組み
・取締役等の指揮命令系統から独立した専任のスタッフ部門である監査役会事務局を設置し、監査役の職務を補助する体制としています。なお、監査役会事務局のスタッフの人事考課は監査役会が指名する監査役が行い、その人事異動等についてもあらかじめ監査役会が指名する監査役の同意を得て実施するようにしています。
・監査役が取締役会のほか、コーポレートガバナンス委員会及び経営会議等の経営・業務執行に関する各種会議に出席することにより、意思決定過程の確認及び必要な報告を受け、自身の意見を述べることができるようにしています。
・当社及び子会社の業務執行に関する決裁書類等は監査役に供するとともに、必要に応じて事業や業務の状況説明を行っています。
・内部監査部門が監査結果を監査役に適宜報告し、監査役が内部監査部門との相互連携により効率的な監査を実施できるようにしています。
・スズキグループ内部通報制度では、監査役への通報ルートを設けるとともに、経営企画部門に設けた窓口及び社外窓口への通報についても全件速やかに監査役に報告し、社内の様々な問題に関する情報を監査役と共有するようにしています。
・監査役の職務の執行のための費用は独立して予算化され、適切に処理されています。
④ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、当社及び当社の子会社の取締役、監査役、執行役員、本部長等を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しています。当該保険契約では、被保険者がその職務の執行に関して責任を負うこと又は当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害賠償金及び訴訟費用等が填補されます。ただし、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするため、当該被保険者が法令違反を認識しながら行った行為に起因する損害等は補填の対象外とする等の免責事由が定められています。なお、当該保険契約の保険料は当社が全額を負担しています。
⑤ 取締役及び監査役の責任免除の決定
当社は、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む。)及び監査役(監査役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨を定款で定めています。これは、取締役及び監査役が職務を遂行するにあたり、期待される役割を十分に発揮できるようにすることを目的とするものです。
⑥ 責任限定契約の内容の概要
当社は、各社外取締役及び各社外監査役との間で、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項に定める責任について、同法第425条第1項に定める最低責任限度額を限度とする責任限定契約を締結しています。
⑦ 取締役の定数
当社は、取締役を15名以内とする旨を定款で定めています。
⑧ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を定款で定めています。また、取締役の選任決議は累積投票によらない旨も定款で定めています。
⑨ 自己の株式の取得の決定機関
当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨を定款で定めています。これは、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とすることを目的とするものです。
⑩ 中間配当の決定機関
当社は、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として中間配当をすることができる旨を定款で定めています。これは、資本政策の機動性を確保することを目的とするものです。
⑪ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款で定めています。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものです。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
a.本報告書提出日(2026年6月23日)現在の当社の役員の状況は、以下のとおりです。
男性11名 女性3名 (役員のうち女性の比率21%)
(注) 1 取締役 堂道秀明氏、取締役 江草 俊氏、取締役 高橋尚子氏及び取締役 青山朝子氏は、社外取締役です。
2 監査役 長野哲久氏、監査役 福田充宏氏及び監査役 鬼頭潤子氏は、社外監査役です。
3 2025年6月27日開催の定時株主総会の終結の時から1年間です。
4 2024年6月27日開催の定時株主総会の終結の時から4年間です。
5 当社では執行役員制度を導入しています。本報告書提出日(2026年6月23日)現在の執行役員は次の27名です(取締役を兼務する執行役員を除く)。
b.2026年6月25日開催予定の第160回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役9名選任の件」及び「監査役2名選任の件」を提案しており、当該議案が可決された場合、当社の役員の状況は以下のとおりとなる予定です。
男性10名 女性4名 (役員のうち女性の比率29%)
(注) 1 取締役 堂道秀明氏、取締役 江草 俊氏、取締役 高橋尚子氏及び取締役 青山朝子氏は、社外取締役です。
2 監査役 福田充宏氏、監査役 鬼頭潤子氏及び監査役 村松奈緒美氏は、社外監査役です。
3 2026年6月25日開催の定時株主総会の終結の時から1年間です。
4 2024年6月27日開催の定時株主総会の終結の時から4年間です。
5 2026年6月25日開催の定時株主総会の終結の時から2年間です。
6 当社では執行役員制度を導入しています。当社の執行役員は次の25名です(取締役を兼務する執行役員を除く)。
② 社外役員の状況
本報告書提出日(2026年6月23日)現在、当社は、社外取締役4名及び社外監査役3名を選任しています。
堂道秀明氏は、外交官としての豊富な国際経験と世界情勢に関する高い見識を有するとともに、世界規模で環境・社会等の多様な課題に取り組まれてきました。これらの経験や見識に基づき、当社の経営に対する有益な指摘、助言及び適切な監督をしていただくために社外取締役に選任しています。なお、堂道秀明氏は、外務省、独立行政法人国際協力機構を経て、2016年10月から2019年1月までホテルマネージメントインターナショナル株式会社(HMIホテルグループ)に在籍していました。当社グループとHMIホテルグループ傘下のグランドホテル浜松(現浜松マリオットホテル)との間には施設利用等の取引がありますが、それらは同ホテルがHMIホテルグループ傘下となった2014年2月以前から続いているものです。また、当社グループからHMIホテルグループへの年間支払額は、HMIホテルグループの年間売上高及び当社グループの連結売上収益の1%未満です。
江草俊氏は、長年にわたってリチウムイオン電池の新規事業化と拡大に携わられ、電池技術に関する高度な専門的知見を有するとともに、会社の取締役や業務執行役員を歴任された経験も有しています。これらの経験や見識当社の経営に対する有益な指摘・助言及び適切な監督をしていただくために社外取締役に選任しています。なお、当社と江草俊氏が在籍していた株式会社東芝との間には自動車用電池の開発等の取引がありますが、直近事業年度における当社から東芝への年間支払額は、東芝グループの連結売上高及び当社グループの連結売上収益の1%未満です。
高橋尚子氏は、目標の設定、目標必達に向けた日々の鍛錬と進捗管理、関係者との信頼構築等を貫徹し、オリンピックのマラソン競技で金メダルを獲得されました。その後は、自身が尽力するプロジェクトや独立行政法人国際協力機構のオフィシャルサポーターとして貧困地域や環境汚染が進む地域等を訪れ、現状を確かめて自身にできることを考えながら社会・環境課題に関わる活動に取り組まれてきました。かかる経験及び見識に基づき当社の経営に対する有益な指摘・助言及び適切な監督をしていただくために社外取締役に選任しています。なお、高橋尚子氏及び同氏が理事長を務める一般社団法人パラスポーツ推進ネットワークと当社グループとの間に取引関係等はありません。
青山朝子氏は、公認会計士としての会計監査や内部統制構築支援、外資系証券会社でのM&Aアドバイザリー業務等を経て会社の最高財務責任者等を歴任されており、社外取締役としての経験も有しています。これらの経験や見識に基づき、当社の経営に対する有益な指摘・助言及び適切な監督をしていただくために社外取締役に選任しています。なお、当社グループと青山朝子氏が在籍していた日本電気株式会社及びそのグループ会社との間には自動車用ソフトウェアの開発等の取引がありますが、当社グループから日本電気グループへの年間支払額は、日本電気グループ及び当社グループの連結売上収益の1%未満です。また、当社グループと青山朝子氏が在籍しているTDK株式会社及びそのグループ会社との間に取引関係等はありません。
長野哲久氏は、弁護士としての豊富な経験と専門的知見を有しており、独立した立場から適切に当社の経営を監査していただくために社外監査役に選任しています。なお、長野哲久氏及び弁護士法人長野法律事務所と当社グループとの間に取引関係等はありません。
福田充宏氏は、工学博士としての豊富な経験と専門的知見を有しており、独立した立場から適切に当社の経営を監査していただくために社外監査役に選任しています。なお、当社と福田充宏氏が教授を務める国立大学法人静岡大学との間には共同研究開発等の取引がありますが、当社から国立大学法人静岡大学への年間支払額は、国立大学法人静岡大学の年間総収入及び当社グループの連結売上収益の1%未満です。
鬼頭潤子氏は、公認会計士としての財務・会計に関する専門的知見を有しており、独立した立場から適切に当社の経営を監査していただくために社外監査役に選任しています。なお、鬼頭潤子氏及び鬼頭潤子公認会計士事務所と当社グループとの間に取引関係等はありません。
また、2026年6月25日開催予定の第160回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役9名選任の件」及び「監査役2名選任の件」を提案しており、当該議案が可決されると、長野哲久氏が社外監査役を退任し、村松奈緒美氏が社外監査役に就任することで、社外取締役4名及び社外監査役3名となります。
村松奈緒美氏は、弁護士としての法律に関する専門的知識及び豊富な業務経験を通じて培われた知見に加え、上場会社の社外取締役や社外監査役としての豊富な経験も有しており、独立した立場から適切に当社の経営を監査していただくために社外監査役に選任しています。なお、村松奈緒美氏及び石塚・村松法律事務所と当社グループとの間に取引関係等はありません。
以上の社外取締役及び社外監査役と当社との間に、特別な利害関係はありません。また、当社は、以上の社外取締役及び社外監査役全員を東京証券取引所の定めに基づく独立役員として届け出ています。
なお、社外役員を選任するための独立性については、東京証券取引所が定める独立性に関する判断基準を踏まえて定めた当社の「社外役員の独立性基準」に基づいて判断しています。
〈社外役員の独立性基準〉
当社は、社外取締役及び社外監査役については、以下に該当しない場合に独立性を有する者と判断する。
1 当社及び当社の子会社(以下「当社グループ」といいます。)の関係者
(1)社外取締役については、現在又は過去において、当社グループの業務執行者(注1)である者、又はあった者
(2)社外監査役については、現在又は過去において、当社グループの取締役、執行役員又は使用人である者、又はあった者
(3)当社グループの現在の取締役又は執行役員の配偶者又は二親等内の親族
2 取引先、大株主等の関係者
(1)次のいずれかの業務執行者である者
① 当社グループを主要な取引先とする企業(注2)
② 当社グループの主要な取引先(注3)
③ 当社の総議決権の10%以上の議決権を保有する大株主
④ 当社グループが総議決権の10%以上の議決権を保有する企業
(2)現在又は過去5年間に、当社グループの会計監査人の代表社員又は社員である者、又はあった者
(3)当社グループから役員報酬以外に多額の報酬を受けている者(注4)
(4)当社グループから多額の寄付を受けている者(注5)
(5)上記(1)から(4)に該当する者の配偶者又は二親等内の親族
(注1)業務執行者:
業務執行取締役、執行役、執行役員又は使用人
(注2)当社グループを主要な取引先とする企業:
過去3年のいずれかの事業年度において、取引先グループの直前事業年度の連結売上高(又はこれに相当する金額)の2%以上の支払いを当社グループから受けている取引先グループに属する企業
(注3)当社グループの主要な取引先:
過去3年のいずれかの事業年度において、当社グループの直前事業年度の連結売上収益の2%以上の支払いや連結資産合計の2%以上の融資を当社グループに行っている取引先グループに属する企業
(注4)多額の報酬を受けている者:
過去3年のいずれかの事業年度において、
・個人として、役員報酬以外に年1,000万円以上の報酬を受けているコンサルタント、法律、会計等の専門家
・年間総収入の2%以上の報酬を受けている団体に所属するコンサルタント、法律、会計等の専門家
(注5)多額の寄付を受けている者:
過去3年のいずれかの事業年度において、
・個人として年1,000万円以上の寄付を受けている者
・年間総収入の2%以上の寄付を受けている団体に所属し、寄付の目的となる活動を運営する者
③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
「(3) 監査の状況 ① 監査役監査の状況 及び ② 内部監査の状況」に記載しています。
(3) 【監査の状況】
① 監査役監査の状況
a.監査役監査の組織、人員及び手続
〈組織・人員〉
監査役会は、職務執行経験を持つ常勤監査役2名及び財務・会計、技術、法務などにおける高い専門知識、豊富な経験を有する社外監査役3名の5名で構成されています。
〈監査役監査の手続〉
監査役監査の手続については、監査役会が定めた監査役監査基準に準拠し、監査方針及び職務の分担等に従い、取締役会その他重要な会議への出席、重要な決裁書類等の閲覧、取締役及び使用人等からの業務の状況についての報告・聴取等により、会社の適正な経営の遂行について監査を行い、監査役として意見を伝えています。
b.監査役会の活動状況
〈監査役会の開催頻度・監査役の出席状況〉
当社は監査役会を原則として毎月1回開催するほか、必要に応じて随時開催しています。「(1) コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由 当事業年度に開催した取締役会、監査役会及び人事・報酬等委員会の出席状況」に記載しています。
〈監査役会における主な決議事項・審議事項・報告事項〉
監査役会における主な決議事項、審議事項及び報告事項は、次のとおりです。
なお、当事業年度における重点監査項目は、内部統制システムの整備・運用状況の確認として、コーポレートガバナンス委員会の運営、国内四輪代理店に関わるグループガバナンスの体制及び資本コストを意識した経営に関する管理・監督体制について監査しました。
また、代表取締役、社外取締役、執行役員及び本部長と監査役会との意見交換会を行い経営課題やリスク認識について幅広くディスカッションをするとともに、子会社の経営層との意見交換を実施し、グループガバナンス体制の運用状況の確認をしました。
さらに、取締役会開催前に議案について監査役間での意見交換を行い、監査役として有益な意見発言につながるよう取り組んでいます。
〈内部監査部門・会計監査人との連携の状況〉
監査役会は、内部監査部門である監査本部と定期的な会合をもち、監査本部の監査計画及び監査結果、子会社内部監査部門の監査結果等について情報・意見交換を行い、連携を図っています。
また、会計監査人と定期的な会合をもち、監査計画、監査結果、期中レビュー、監査業務の品質管理体制の構築及び運用の報告聴取、監査上の主要な検討事項(KAM)に関する意見交換等を通して、情報・意見交換を行い、連携を図っています。
〈監査役会の実効性評価〉
監査役会は、その実効性評価に関して、各監査役が活動を振り返り、チェックリストによる評価及びアンケートによる意見・提案をもとに、監査役全員で議論・検証し、これらの内容を踏まえ、次期の監査計画に取組事項として反映させ、継続的な実効性の向上に努めています。
c.監査役の活動状況
監査役は、監査計画及び職務分担に基づき、主に以下の活動を行っています。
また、常勤監査役は、コーポレートガバナンス委員会及び経営・業務執行会議等への出席、重要な決裁書類の閲覧等、日々の監査の状況を必要に応じて監査役会にて報告・説明し、社外監査役との情報共有・意見交換により監査意見の適正性の向上を図っています。
(注)コーポレートガバナンス委員会及び経営・業務執行会議については、内容等により職務分担しています。
② 内部監査の状況
a.内部監査の組織、人員
社長直轄の組織として監査本部を設置し、会社業務の各分野に精通した人員を中心に71名(2026年3月31日現在)のスタッフが監査計画に基づいて、当社各部門並びに国内・海外の関係会社の監査を実施するとともに、監査指摘事項については、改善の助言・指導を行っています。
b.内部監査の手続及び内部統制部門との関係
監査本部は、監査においては、業務全般の適正性や効率性、法令及び社内ルールの遵守状況、資産の管理・保全状況等の内部統制の整備・運用状況を、現場及びリモートによる監査や書面調査などで確認しています。各事業年度の監査計画については、監査役会の意見を聴取し、取締役会の承認を受けています。監査の結果は、監査の都度、指摘事項の改善案とともに社長、関係役員に報告し、かつ監査役会で監査結果報告及び意見交換を行い、半期に一度、取締役会で報告しています。改善については、完了するまで、助言・指導を行い、問題点の早期是正に努めています。
また、金融商品取引法第24条の4の4第1項に基づく財務報告に係る内部統制の有効性評価についてはコーポレートガバナンス委員会のもと実施し、その結果をコーポレートガバナンス委員会から取締役会、監査役会へ報告しています。
なお、内部監査部門を有する海外子会社に対しては、それら内部監査部門の活動状況を確認するとともに、監査計画や監査結果の報告を受け、必要に応じて助言・指導を行っています。
c.会計監査との相互連携
会計監査人とも相互に監査結果を随時共有するとともに、意見交換を実施することで情報共有、意思の疎通を図り、緊密な連携を維持しています。
③ 会計監査の状況
a.監査法人の名称
PwC Japan有限責任監査法人
b.継続監査期間
2025年以降
c.業務を執行した公認会計士
好田健祐、千葉達哉、杉本晃司及び山本大輔
d.監査業務に係る補助者の構成
会計監査業務に係る補助者は、公認会計士17名、その他42名です。
e.監査法人の選定方針と理由
監査役会は、「会計監査人の解任又は不再任の決定の方針」を踏まえ、当監査役会で定める評価基準により、PwC Japan有限責任監査法人の品質管理、監査チームの独立性、専門性、監査報酬の水準・内容、監査役・経営者とのコミュニケーション状況、グループ監査の体制、不正リスクへの対応等を検証した結果、適正な監査の遂行が可能であると判断しました。
〈会計監査人の解任又は不再任の決定の方針〉
会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目に該当すると認められる場合、監査役会は、監査役全員の同意により会計監査人を解任いたします。
また、会計監査人が職務を適切に遂行することが困難と判断される等その必要があると判断される場合には、監査役会は、株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任に関する議案の内容を決定いたします。
f.監査役及び監査役会による監査法人の評価
監査役会は、社内関係部門(財務部門・内部監査部門)及び会計監査人から必要な資料を入手し、報告を受け、当監査役会で定めた評価基準に照らし、監査法人の評価を行っています。
g.監査法人の異動
当社の監査法人は次のとおり異動しています。
第159期(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)連結会計年度の連結財務諸表
及び事業年度の財務諸表 監査法人 清明監査法人
第160期(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)連結会計年度の連結財務諸表
及び事業年度の財務諸表 監査法人 PwC Japan有限責任監査法人
なお、臨時報告書(2025年3月13日)に記載した事項は次のとおりであります。
(1)当該異動に係る監査公認会計士等の名称
① 選任する監査公認会計士等の名称
PwC Japan有限責任監査法人
② 退任する監査公認会計士等の名称
清明監査法人
(2)当該異動の年月日
2025年6月予定(第159回定時株主総会開催日)
(3)退任する監査公認会計士等が監査公認会計士等となった年月日
1966年12月
清明監査法人の前身である今村了会計事務所が当社の会計監査人に就任
(4)退任する監査公認会計士等が直近3年間に作成した監査報告書等における意見等に関する事項
該当事項はありません。
(5)当該異動の決定又は当該異動に至った理由及び経緯
当社の会計監査人である清明監査法人は、2025年6月開催予定の第159回定時株主総会の終結をもって任期満了となります。監査役会は、現会計監査人の監査は適切に行われていると考えていますが、2022年7月に行われた公認会計士協会の倫理規則の改正にて会計事務所等の独立性に関する規制が強化され、報酬依存度が5年連続して15%を超える状況が継続する場合、5年目の監査意見の表明後に監査人を辞任しなければならないこととなりました。加えて監査継続年数が長期に渡っていることを考慮し、監査役会において複数の監査法人を比較検討した結果、新たにPwC Japan有限責任監査法人を当社の会計監査人候補者に選定いたしました。
監査役会がPwC Japan有限責任監査法人を会計監査人の候補者とした理由は、同監査法人を起用することで新たな視点での監査が期待できることに加え、当社グループの会計ガバナンスをさらに向上させるべく、品質管理体制、グローバルな対応を含む監査体制、監査方法、独立性等を総合的に検討した結果、適任と判断したためです。
(6)上記(5)の理由及び経緯に対する意見
① 退任する監査公認会計士等の意見
特段の意見はない旨の回答を得ています。
② 監査役会の意見
妥当であると判断しています。
h.会計監査人の定期的なローテーション及び再関与について
「公認会計士法」などに基づく監査法人の規程に則り、次のとおりに運用しています。
(1)業務執行社員は7会計期間、筆頭業務執行社員は5会計期間を超えて当社監査業務に関与することはできない。
(2)業務執行社員は交替後2会計期間、筆頭業務執行社員は交替後5会計期間、当社監査業務に関与することはできない。
④ 監査報酬の内容等
a.監査公認会計士等に対する報酬
(注)前連結会計年度の当社における非監査業務の内容は、財務諸表等以外の数値情報に関する確認結果報告書の作成業務です。
当連結会計年度の提出会社に対する報酬に、前任会計監査人である清明監査法人に対する監査証明業務に基づく報酬52百万円、非監査業務に基づく報酬13百万円を含めています。
当連結会計年度の当社における非監査業務の内容は、当社株式の売出しに係るコンフォートレターの作成委託業務です。
b.監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬(a.を除く)
(注)当連結会計年度の当社における非監査業務の内容は、税務に関する助言・指導等です。
連結子会社における非監査業務の内容は、税務に関する助言・指導等です。
なお、前連結会計年度は該当事項はありません。
c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
d.監査報酬の決定方針
監査報酬については、監査公認会計士等の監査計画、監査内容、監査日数・時間等を考慮のうえ、監査役会による同意を得て、適切に決定しています。
e.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、社内関係部門及び会計監査人からの必要な資料の入手や報告を通じて、前事業年度の監査計画と実績の状況を確認するとともに、当事業年度の監査計画及び報酬額の見積りの妥当性について必要な検証を行ったうえ、会計監査人の報酬等につき、同意を行っています。
(4) 【役員の報酬等】
① 当事業年度の役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
a.取締役の報酬等
取締役の個人別の報酬等の決定方針(以下「決定方針」といいます。)は、委員の過半数を社外取締役とする人事・報酬等委員会に決定方針案の妥当性を諮問し、その答申を踏まえて取締役会の決議で定めています。
当事業年度の報酬等の決定方針は、2025年5月に人事・報酬等委員会への諮問を経て、取締役会の決議で定めました。その概要は次のとおりです。
取締役(社外取締役を除く。)の報酬は、当社の企業価値の持続的な向上に対するインセンティブとして機能するよう、基本報酬、短期インセンティブとしての賞与及び中長期インセンティブとしての株式報酬で構成し、その割合は、概ね基本報酬30%、賞与35%、株式報酬35%を目安としています。なお、社外取締役の報酬は、その職務に鑑みて基本報酬のみとしています。
取締役の基本報酬は月例の固定報酬とし、職務・職責、他社水準及び従業員給与の水準等を考慮して決定し、支給します。賞与は連結営業利益に連動する職位別の計算式に基づいて算定し、毎年、一定の時期に支給します。また、株式報酬は職位別の基準に基づいて内容を決定し、毎年、一定の時期に交付します。なお、当事業年度の基本報酬の個人別の具体的な内容の決定は、2025年4月の取締役会の決議に基づいて人事・報酬等委員会に委任しました。かかる委任をした理由は、報酬決定のプロセスの透明性を高めるためです。
以上により、取締役会は、当事業年度の取締役の個人別の報酬等の内容が決定方針に沿うものであると判断しています。
[賞与(業績連動報酬)の内容]
各事業年度の業績向上に対する意識を高め、かつ、中期経営計画「By Your Side」に掲げた経営目標の達成に向けたインセンティブとして機能することを目的として、取締役(社外取締役を除く。)に対して支給しているものです。個人別の具体的な支給額は、人事・報酬等委員会への諮問を経て取締役会であらかじめ定める業績指標に、取締役会であらかじめ定める一定割合及び職位別乗率を乗じることによって算定します。業績指標は、会社の収益性の観点から連結営業利益、提出会社の営業利益及び資本コストを意識した指標として連結ROEとしています。なお、賞与の支給額決定のための連結営業利益及び提出会社の営業利益の目標は設定しておらず、連結ROEについては中期経営計画の経営目標である13%を評価の基準としています。
当事業年度(当連結会計年度)の連結営業利益は622,909百万円、提出会社の営業利益は224,121百万円、連結ROEは13.8%です。
[業績連動型譲渡制限付株式報酬(非金銭報酬等)の内容]
中期経営計画「By Your Side」に掲げた経営目標の達成と当社の中長期的な企業価値の向上を図るインセンティブとして機能すること、また、株主の皆様とのさらなる価値共有を進めることを目的として、取締役(社外取締役を除く。)に対して交付するものです。個人別の具体的な交付株式数は、人事・報酬等委員会への諮問を経て取締役会であらかじめ定める職位・職責等に応じた基準交付株式数に、中長期的な経営計画・経営課題等を踏まえて事業年度毎に定める財務・非財務の業績評価指標の業績評価期間(各事業年度とします。)の達成度合いを連動させて個人別交付株式数を算定し、毎年、業績評価期間終了後の一定の時期に、株式を付与するための金銭報酬債権を支給し、各対象取締役は、当該金銭報酬債権の全部を現物出資財産として払込むことにより、当社の普通株式の交付を受けます。譲渡制限期間は取締役の地位を退任する日までの間であり、取締役会が正当と認める理由以外での退任等、一定の事由に該当した場合は、交付した株式を当社が無償で取得します。
当事業年度の業績評価指標は株価を意識した指標として当社のTSR(※1)及び配当込みTOPIX成長率(※2)を比較したもの、従業員の個の成長の観点から一人当たり連結営業利益としています。
なお、譲渡制限期間及び譲渡制限の解除後において、対象取締役に不法行為又は法令違反等があったと当社取締役会が認めた場合、当該対象取締役が保有する本株式又は譲渡制限が解除された当社普通株式の全部又は一部の返還を求めることができるマルス・クローバック条項を設けています。
当事業年度(当連結会計年度)の当社のTSR、配当込みTOPIX成長率及び一人当たり連結営業利益の実績は以下のとおりです。
b.監査役の報酬等
監査役の報酬は、月例の固定報酬(基本報酬)のみとし、監査役の協議により決定して支給します。
c.当事業年度に係る取締役及び監査役の報酬等についての株主総会の決議に関する事項
取締役の基本報酬及び取締役(社外取締役を除く。)の賞与は、2025年6月27日開催の第159回定時株主総会において年額10億5,000万円以内(うち、社外取締役分は年額1億5,000万円以内)と決議いただいています。当該株主総会終結後の取締役の員数は9名(うち、社外取締役4名)です。
また、これとは別枠で、2025年6月27日開催の第159回定時株主総会において、取締役(社外取締役を除く。)に対する業績連動型譲渡制限付株式の付与のために支給する報酬(金銭報酬債権)の総額を年額5億円以内、かつ、交付する株式の総数は年400,000株以内とし、譲渡制限期間は株式の交付日から当社の取締役の地位から退任する日までの間とする決議をいただいています。当該株主総会終結後の社外取締役を除く取締役の員数は5名です。
監査役の報酬は、2025年6月27日開催の第159回定時株主総会において年額2億円以内と決議いただいています。当該株主総会終結後の監査役の員数は5名です。
② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
提出会社の役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
(注) 1 上記の「業績連動報酬」は、当事業年度に費用計上した額を上記の「業績連動報酬」に記載しています。
2 当社は、2025年6月27日開催の第159回定時株主総会で決議いただき、業績連動型譲渡制限付株式報酬を導入しました。上記の「株式報酬」の「RS」は、それ以前に導入していた譲渡制限付株式報酬であります。当事業年度の交付はなく、前事業年度の交付分のうち当事業年度に費用計上した額を記載しています。
3 上記の「株式報酬」の「PSU」は、2025年6月27日開催の第159回定時株主総会で決議いただき導入した業績連動型譲渡制限付株式報酬です。本報告書提出時点において、実際に交付する株式数及び支給する金銭報酬債権の額は未確定であることから、上記「株式報酬」の「PSU」の額は、業績評価指標の達成度合いが最も高い場合の株式数に当事業年度末時点の当社普通株式の終値を乗じた額のうち、当事業年度中に費用計上した額を記載しています。
4 上記の取締役(社外取締役を除く。)の報酬は、2025年6月27日開催の第159回定時株主総会の終結時をもって任期満了により退任した1名に対する支給額を含んでいます。
③ 役員ごとの連結報酬等の総額等
(注) 1 連結報酬等の総額が1億円以上である者に限定して記載しています。
2 上記の「業績連動報酬」(賞与)は、当事業年度に費用計上した額です。
3 当社は、2025年6月27日開催の第159回定時株主総会で決議いただき、業績連動型譲渡制限付株式報酬を導入しました。上記の「株式報酬」の「RS」は、それ以前に導入していた譲渡制限付株式報酬であります。当事業年度の交付はなく、前事業年度の交付分のうち当事業年度に費用計上した額を記載しています。
4 上記の「株式報酬」の「PSU」は、2025年6月27日開催の第159回定時株主総会で決議いただき導入した業績連動型譲渡制限付株式報酬です。本報告書提出時点において、実際に交付する株式数及び支給する金銭報酬債権の額は未確定であることから、上記「株式報酬」の「PSU」の額は、業績評価指標の達成度合いが最も高い場合の株式数に当事業年度末時点の当社普通株式の終値を乗じた額のうち、当事業年度中に費用計上した額を記載しています。
④ 本報告書提出日現在の役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
a.取締役の報酬等
取締役の個人別の報酬等の決定方針(以下「決定方針」といいます。)は、委員の過半数を社外取締役とする人事・報酬等委員会に決定方針案の妥当性を諮問し、その答申を踏まえて取締役会の決議で定めています。
決定方針は、2026年6月25日開催予定の第160回定時株主総会において取締役選任議案が原案どおり承認され、その後の取締役会において代表取締役その他の業務執行取締役が予定どおり選定されることを条件として、上記の「① 当事業年度の役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項」を継続することを2026年5月に人事・報酬等委員会への諮問を経て、取締役会で決議しています。その概要は次のとおりです。
取締役(社外取締役を除く。)の報酬は、当社の企業価値の持続的な向上に対するインセンティブとして機能するよう、基本報酬、短期インセンティブとしての賞与及び中長期インセンティブとしての株式報酬で構成し、その割合は、概ね基本報酬30%、賞与35%、株式報酬35%を目安とします。社外取締役の報酬は、その職務に鑑みて基本報酬のみといたします。
[基本報酬の支給額の決定方法等]
取締役の基本報酬は月例の固定報酬とし、職務・職責、他社水準及び従業員給与の水準等を考慮して決定し、支給いたします。なお、基本報酬の個人別の具体的な内容の決定は、取締役会の決議に基づいて人事・報酬等委員会に委任します。
[賞与(業績連動報酬)の決定方法等]
各事業年度の業績向上に対する意識を高め、かつ、中期経営計画「By Your Side」に掲げた経営目標の達成に向けたインセンティブとして機能することを目的として、取締役(社外取締役を除く。)に対して支給するものです。個人別の具体的な支給額は、人事・報酬等委員会への諮問を経て取締役会であらかじめ定める業績指標に、取締役会であらかじめ定める一定割合及び職位別乗率を乗じることによって算定し、毎年、一定の時期に支給いたします。
2027年3月期の業績指標は、会社の収益性の観点から連結営業利益、提出会社の営業利益及び資本コストを意識した指標として連結ROEとします。連結営業利益及び提出会社の営業利益については支給額決定のための目標は設定していません。連結ROEについては中期経営計画の経営目標である13%を評価の基準とします。
(補足)
法人税法第34条第1項第3号の「業務執行役員」に該当する取締役に対する賞与(業績連動報酬)は、法人税法上の業績連動給与とすることを企図しています。2027年3月期の取締役の賞与(業績連動報酬)の算定方法は以下のとおりです。
1 算定方法
a.2027年3月期の提出会社の営業利益が2026年3月期の提出会社の営業利益以上となった:
支給額 = 2027年3月期の連結営業利益 × 連結ROE評価係数(※) × 0.020% × 職位別乗率
b.2027年3月期の連結営業利益は2026年3月期の連結営業利益以上となったが、2027年3月期の
提出会社の営業利益は2026年3月期の提出会社の営業利益未満となった:
支給額 = ① × 連結ROE評価係数(※) × 0.020% × 職位別乗率
+ ② × 連結ROE評価係数(※)
× 2027年3月期の提出会社の営業利益の2026年3月期比
(小数点以下2位未満切捨て。ただし、営業損失の場合は0。)
× 0.020% × 職位別乗率
① 2027年3月期の連結営業利益のうち2026年3月期の連結営業利益と同額までの部分
② 2027年3月期の連結営業利益のうち2026年3月期の連結営業利益を上回った部分
c.2027年3月期の連結営業利益及び提出会社の営業利益がともに2026年3月期未満となった:
支給額 = 2027年3月期の連結営業利益 × 連結ROE評価係数(※)
× 2027年3月期の提出会社の営業利益の2026年3月期比
(小数点以下2位未満切捨て。ただし、営業損失の場合は0。)
× 0.020% × 職位別乗率
※ 連結ROE評価係数:
2027年3月期の連結ROEが13%以上の場合は1.05、13%未満の場合は0.95
(注) 1 法人税法第34条第1項第3号イに規定する利益の状況を示す指標は、2027年3月期の「連結営業利益」、「提出会社の営業利益」及び「連結ROE」とします。
2 上記算式に使用する「連結営業利益」は当該支給額を損金経理する前の金額とします。
3 上記算式に基づく各取締役への支給金額については、10万円未満切捨てとします。
2 職位別乗率
(注) 上記の「員数」は、2026年6月25日開催予定の第160回定時株主総会において取締役選任議案が原案どおり承認され、その後の取締役会において代表取締役その他の業務執行取締役が予定どおり選定された場合の取締役(「3 対象者」)の員数です。
3 対象者
法人税法第34条第1項第3号の「業務執行役員」に該当する取締役のみとし、社外取締役は除きます。
4 確定額
法人税法第34条第1項第3号イ(1)に規定する「確定額」は、5億円を限度とします。
賞与支給額の合計が5億円を上回った場合は、各人の支給額を全員の支給額の合計で除したものに、5億円を乗じた金額を、各人の賞与とします(10万円未満切捨て)。
5 その他
取締役が期中に退任した場合の支給額は、職務執行期間を満了した場合の支給額を計算し、その金額を在籍月数によって按分計算したものとします(10万円未満切捨て)。
[業績連動型譲渡制限付株式報酬(非金銭報酬等)の決定方法等]
中期経営計画「By Your Side」に掲げた経営目標の達成と当社の中長期的な企業価値の向上を図るインセンティブとして機能すること、また、株主の皆様とのさらなる価値共有を進めることを目的として、取締役(社外取締役を除く。)に対して交付するものです。個人別の具体的な交付株式数は、人事・報酬等委員会への諮問を経て取締役会であらかじめ定める職位に応じた基準交付株式数に、中長期的な経営計画・経営課題等を踏まえて事業年度毎に定める財務・非財務の業績評価指標の業績評価期間(各事業年度とします。)の達成度合いを連動させて個人別交付株式数を算定し、毎年、業績評価期間終了後の一定の時期に、株式を付与するための金銭報酬債権を支給し、各対象取締役は、当該金銭報酬債権の全部を現物出資財産として払込むことにより、当社の普通株式の交付を受けます。譲渡制限期間は当社の取締役の地位を退任する日までの間であり、取締役会が正当と認める理由以外での退任等、一定の事由に該当した場合は、交付した株式を当社が無償で取得します。
2027年3月期の業績評価指標は、中期経営計画の株主還元方針の観点からTSR、また、従業員の個の成長の観点から一人当たり連結営業利益とします。支給額決定のための目標は設定していませんが、TSRについては配当込みTOPIX成長率との比較、また、一人当たり連結営業利益(為替影響を除く。)については前連結会計年度の一人当たり連結営業利益を評価の基準とします。
なお、譲渡制限期間及び譲渡制限の解除後において、対象取締役に不法行為又は法令違反等があったと当社取締役会が認めた場合、当該対象取締役が保有する本株式又は譲渡制限が解除された当社普通株式の全部又は一部の返還を求めることができるマルス・クローバック条項を設けています。
(補足)
法人税法第34条第1項第3号の「業務執行役員」に該当する取締役に対する業績連動型譲渡制限付株式報酬の一部(次の1①により算定する個人別交付株式数の90%に相当する部分)については、法人税法上の業績連動給与とすることを企図しています。業績評価対象期間(以下「対象期間」といいます。)である2027年3月期の業績連動型譲渡制限付株式報酬の算定方法は以下のとおりです。
1 対象取締役に交付する個人別交付株式数の算定方法
個人別交付株式数は、次の①と②の合計とし、100株未満の端数が生じた場合には、これを切り捨てるものとします。
① 基準交付株式数(※1) × 90% × TSR評価係数(※2)
(1株未満の端数が生じた場合には、これを切り捨て)
② 基準交付株式数(※1) × 10% × TSR以外の業績評価係数(※3)
(1株未満の端数が生じた場合には、これを切り捨て)
※1 基準交付株式数
(注) 上記の「員数」は、2026年6月25日開催予定の第160回定時株主総会において取締役選任議案が原案どおり承認され、その後の取締役会において代表取締役その他の業務執行取締役が予定どおり選定された場合の取締役(「3 対象者」)の員数です。
※2 TSR評価係数 (小数点以下2位未満切捨て)
当社のTSR ÷ 配当込みTOPIX成長率
※2が110%を上回った場合は110%を上限に、90%を下回った場合は90%を下限に変動します。
※3 TSR以外の業績評価係数 (小数点以下2位未満切捨て)
対象期間の一人当たり連結営業利益(為替影響を除きます。) ÷ 対象期間の前事業年度の一人当たり連結営業利益
(注) 上記算式に使用する「連結営業利益」は当該支給額を損金経理する前の金額とします。
※3が110%を上回った場合は110%を上限に、90%を下回った場合は90%を下限に変動します。
2 対象取締役に支給する金銭報酬債権の額の算定方法
対象取締役に交付する個人別交付株式数(上記1で算定)に、株式の割当てに係る当社取締役会決議日の前営業日の東京証券取引所における当社普通株式の終値(同日に取引が成立していない場合は、それに先立つ直前取引日の終値とします。)を乗じた額とします。
3 対象者
法人税法第34条第1項第3号の「業務執行役員」に該当する取締役のみとし、社外取締役は除きます。
4 確定額
法人税法第34条第1項第3号イ(1)に規定する「確定した額」は、5億円を限度とします。また、「確定した数」は400,000株を上限とします。
対象取締役に支給する金銭報酬債権の額の合計が5億円を上回った場合は、各人の支給額を全員の支給額の合計で除したものに、5億円を乗じた金額を、各対象取締役に支給する金銭報酬債権の額とします(10万円未満切捨て)。
対象取締役に交付する株式数の合計が400,000株を上回った場合は、各人の交付株式数を全員の交付株式数の合計で除したものに、400,000株を乗じた株式数を、各対象取締役に交付する株式数とします(100株未満切捨て)。
5 交付要件
対象期間が終了し、以下の交付要件を満たした場合に、各対象取締役に対して金銭報酬債権を支給し、当該金銭報酬債権の全部を現物出資させることで各対象取締役に本株式を交付するものとします。
① 本株式の割当ての対象となる職務執行期間(前事業年度に係る定時株主総会の開催日から当該事業年度に係る定時株主総会の開催日の前日までの期間をいいます。)中に対象取締役が継続して当社の取締役の地位にあったこと
② 当社取締役会が定める一定の非違行為がなかったこと
③ 当社取締役会が定めるその他必要と認められる要件を充足すること
6 株式が交付されるまでに対象取締役が退任した場合の取り扱い
① 任期満了その他当社取締役会が正当と認める理由により当社の取締役を退任した場合、本株式の交付に代えて、上記2により算定する金銭報酬債権の額に、当該取締役が当社の取締役として選任(再任を含みます。)された直近の株主総会以降の在任月数(1か月に満たない場合は1か月として計算します。)を12か月で除した係数を乗じて算定する金銭を支給することができるものとします(10万円未満切捨て)。
② 死亡により当社の取締役を退任した場合、本株式の交付に代えて、上記2により算定する金銭報酬債権の額に、当該取締役が当社の取締役として選任(再任を含みます。)された直近の株主総会以降の在任月数(1か月に満たない場合は1か月として計算します。)を12か月で除した係数を乗じて算定する金銭を当該取締役の相続人に支給します(10万円未満切捨て)。
b.監査役の報酬等
監査役の報酬は、月例の固定報酬(基本報酬)のみとし、監査役の協議により決定して支給します。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式とし、それ以外の投資株式を純投資目的以外の目的である投資株式としています。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために、事業機会の創出、業務提携、安定的な取引・協力関係の構築、維持、強化等に資すると判断する場合、取引先等の株式を保有します。
個別の政策保有株式の保有の適否は、毎年、取締役会で検証します。保有に伴う便益やリスク等について、取引の性質や規模等に加え、企業価値向上等の定性面や、資本コストとの比較等の定量面の判断基準を設けて総合的に判断し、売却対象とした銘柄は縮減を進めます。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
(注) 1 株式数が増加した銘柄には、株式分割による変動を含んでいません。
2 株式が減少した銘柄には、関係会社株式への区分変更による変動を含んでいません。
〈保有銘柄数の推移〉
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注) 1 定量的な保有効果の記載が困難であるため、保有の合理性を検証した方法を記載します。
当事業年度における検証は、スタッフ部門が個別銘柄毎に取得の経緯・目的、発行会社との取引状況、発行会社の業績推移、取得価額・時価、配当利回り等の基準、保有に伴う便益やリスク等について整理し、経営会議を経て、取締役会で検証しました。
2 ㈱三菱UFJフィナンシャル・グループは当社の株式を保有していませんが、同社子会社が当社の株式を保有しています。
3 ㈱しずおかフィナンシャルグループは当社の株式を保有していませんが、同社子会社が当社の株式を保有しています。
4 ㈱みずほフィナンシャルグループは当社の株式を保有していませんが、同社子会社が当社の株式を保有しています。
5 ㈱りそなホールディングスは当社の株式を保有していませんが、同社子会社が当社の株式を保有しています。
6 ㈱ユシロは、2025年4月1日付で、ユシロ化学工業㈱から商号変更しています。
7 三井住友トラスト・ホールディングス㈱は当社の株式を保有していませんが、同社子会社が当社の株式を保有しています。
8 ㈱三井住友フィナンシャルグループは当社の株式を保有していませんが、同社子会社が当社の株式を保有しています。
9 ㈱アイシンは当社の株式を保有していませんが、同社子会社が当社の株式を保有しています。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
5 【従業員の状況等】
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
1.経営戦略と連動した人的資本・人財戦略
Ⅰ.スズキの人的資本への想い
当社は、2021年6月25日の第155回定時株主総会を機に、鈴木修元会長の体制から、鈴木俊宏社長を中心とした集団指導体制へと移行しました。これに伴い、当社のマネジメントの在り方を「変えずに更に強化」するとともに 「時代の進化に合わせアップデート」してきました。
「変えずに更に強化」したものは、「社是」と「3つの行動理念(3現・2原※ 、小・少・軽・短・美、中小企業型経営)」からなるスズキのオペレーティングシステム(OS)です。「時代の進化に合わせアップデート」したものは、体制移行と同じタイミングで大幅な改訂がなされたコーポレートガバナンス・コード83原則を基準とした、スズキの経営品質・競争力の強化です。
新たな経営体制のもと、スズキのOSと経営の原則に従ってこれからも進化し続けることのできる組織をつくり、経営品質・競争力を強化するために様々な活動を実施しました。2021年11月には、トップ自ら現場の問題を把握し解決するスズキ流経営を更に進化・深化させるため、社長職場対話を始動しました。この活動により、自社の特長や課題を改めて整理し、再認識することができました。翌12月には「小・少・軽・短・美」をモノづくり/コトづくりの両面で知的財産の中核に位置づけることで、知的財産ガバナンスの強化を図りました。2022年1月には3現主義の追求と会社全体最適の実現を目的として、「管掌」体制を導入しました。また、同年3月には取締役会の議題設定や運営の見直しを行い、多様な視点からリスクと機会を検証することや、社外の見識を経営により一層反映することができるようになりました。その後も継続して経営品質・競争力の強化に取り組み、2024年4月にそれらの活動の仕上げとして、人的資本を増強するために新人事制度を制定しました。
近年は事業環境が目まぐるしく変化し、現場で求められる判断や業務の難易度が一段と高まっており、従来と同じ方法では成長を続けることが難しくなってきています。当社は、これからもお客様、社会にとって身近で頼りになる存在であり続けるために、今までの事業の延長線、同じやり方のアップデートだけでなく、新しい取組みを行い、非連続へ挑戦し、成長していきます。
中期経営計画「By Your Side」で経営目標の基本方針に掲げた通り、人的資本投資による人財の強化を通じて持続的な成長を続け、チームスズキ一丸となって企業価値の向上に取り組みます。2030年に向けての原動力は人であると考えており、2024年4月に制定した新しい人事制度は、従業員一人ひとりに本気で投資するという意思を表したものです。そこには、従業員一人ひとりが輝ける会社を、従業員とともに創っていきたいという想いが込められています。
※ より本質的な問題解決を目指すために、2025年9月にそれまでの3現主義「現場・現物・現実」に「原理・原則」を加えて、「現場・現物・現実・原理・原則」へ変更しました。「原理」は自然の摂理であり、私たちは必ずしもその核心まで到達していません。しかし、技術の進歩により、「現場・現物・現実」をとらえる解像度が高まれば、これまで以上に深く探究することで「原理」に一歩ずつ近づくことができると考えます。こうして見えてきた「原理」を、その時代や周囲の状況も踏まえて整理し、「原則」としてアップデートする、その取組みを続け、問題解決のレベルをあげるため、「現場・現物・現実・原理・原則」を実践しています。
Ⅱ.スズキの経営戦略の実行を支える人的資本
当社は、中期経営計画「By Your Side」で中長期的に目指す姿として「生活に密着したインフラモビリティ」を掲げ、経営目標とその達成に向けた具体的な戦略・取組みを示しています。
このような経営戦略は、定めるだけでは実行できず、それを理解し、行動する人と組織によって現場で機能し、継続的に実行可能となります。また、経営戦略の内容や意図を組織全体に周知することは、自らの役割を認識し、自発的な学びを促進することにつながるため、経営戦略を現場で機能させるための重要な取組みだと考えています。
加えて、当社では、役員・本部長が自己研鑽を重ね経営チームの人的競争力の継続的な向上を示し、それを従業員の自律的な学びと成長へつなげていくことを重視しています。経営層が継続的に知見を深めることは、経営判断や議論の質を高めるだけでなく、組織全体に学ぶ姿勢を根づかせることにもつながります。こうした学びの連鎖を通じて、個の成長を会社全体の成長と稼ぐ力の向上へ結びつけていきます。
Ⅲ.人的資本の位置づけ
―経営戦略を実行し続けるための前提条件―
経営戦略を支える人的資本の基本構造

当社は、人的資本を、短期的に業績を直接押し上げる施策ではなく、企業価値を向上させるため、成長投資や資本効率の向上を含む経営戦略が現場で機能し、継続的に回り続けるための前提条件・基盤として捉えています。
当社が人的資本を経営戦略の前提条件として位置づける背景には、判断や行動の基準が揃わなければ意思決定の速度・質・効率が低下し、限られた経営資源で最大の成果を発揮しにくくなるという認識があります。さらに、従業員が挑戦し、学び、成長していく循環を回す仕組みがなければ、個や組織の能力向上を継続することはできず、将来の収益力向上にもつながりません。また、人と組織が出しうる力を十分に発揮できる状態が損なわれれば、組織のパフォーマンスが安定せず、品質や信頼、ひいては事業継続性に影響が及び生産性も低下します。これらはいずれか一つが欠けても、経営戦略の実行を妨げる要因となり得ます。
当社は、これらの認識のもと、人的資本を「戦略の成果を生み出すための基盤」として捉え、組織全体で継続的に整備・強化しています。
Ⅳ.経営戦略を支える人的資本の重点領域(3つの要素)
① 判断軸(OS)を揃える(理解する・実践する)
社是・行動理念及び創業者の精神は、当社の意思決定や行動の拠り所であり、スズキのOSとして、経営戦略を現場で実行するための基本的な判断軸です。
当社では、これらを単なる精神論として共有するのではなく、当社が持てる経営資源の中で最大の成果を発揮するための判断・行動の型と位置づけ、日々の意思決定や行動の中で実践・定着させることを重視しています。
具体的には、スズキの歴史や創業の背景を踏まえた対話や事例の共有を通じて理解を深めるとともに、経営トップ自らが全本部と現場で対話を重ねることで、考え方や課題を共有し、組織全体で判断や行動の質を高める取組みを行っています。また、経営会議等においてもスズキを強くするという自律的な意識のもとで、全社視点と現場の実態を踏まえた実効性のある議論ができるように取り組んでいます。このように判断軸が組織として揃うことで、部門間の調整や手戻りを抑え、意思決定の速度・質及び効率を高めるとともに、限られた経営資源の中で高い成果を生み出す実行力の向上につながると考えています。これにより、限られた経営資源をより優先度の高い領域へ集中させることが可能となり、資源配分の質の向上を通じて企業価値の向上に寄与します。
② 成長の仕組みを回す(伸ばす・活かす)
近年、事業環境の変化に伴い業務の難易度や求められる判断の水準が格段に高まり、従来と同じやり方では人と組織が本来持つ力を発揮しにくい状況が生じやすくなっています。経営戦略を持続的に実行するためには、個の成長を継続的に引き出し、その成果を組織の力へと結びつける仕組みが不可欠です。当社では、個の成長を継続的に引き出す仕組みの運用を通じて、評価・対話・育成の質の向上に取り組んでいます。具体的には、能力と挑戦による行動の両面を評価軸とし、短期的な成果と中長期的な能力発揮を切り分けて捉えることで、継続的な挑戦と成長を促す運用を行っています。
目標設定や対話を通じて、本人の強みや価値観を踏まえながら、上司と期待や役割をすり合わせ、継続的なフィードバックを重ねることで、従業員が自律的に挑戦し、学び、成長していく循環を生み出すことを重視しています。個の成長の積み重ねが、チームや組織全体の成長につながり、結果として成果を生み出す力の向上に結びつくものと捉えています。
当社は、こうした成長の仕組みを継続的に回すことにより、変化への対応力や成果創出力を高め、機会損失リスクを低減しながら、将来の収益力向上につなげていくことが重要であると考えています。これにより、持続的な価値創出を支える基盤を強化し、中長期的な企業価値の向上に寄与するものと認識しています。
③ 出しうる力を最大限発揮できる状態を保つ(信頼する、協力する)
こうした成長の循環を前提として、経営戦略を実行し続けるためには、人と組織が本来持つ能力を安心して発揮し、意欲を高め続けられる状態であることが重要です。ここでいう「出しうる力を最大限発揮できる状態」とは、従業員が不安や阻害要因に力を奪われることなく、目の前の優先度の高い仕事に集中できる状態を指します。この状態を保つことで、商品・サービスの品質向上とお客様との信頼構築につながり、経営基盤の強化につながるものと認識しています。
当社では、このように人と組織が出しうる力を最大限発揮できる状態を、「スズキのウェルビーイング」という考え方で整理しています。これは、従業員一人ひとりが安心して長く働き、能力を十分に発揮できる状態を意味するものです。
当社では、ウェルビーイングの中でも安全を極めて重要な要素と位置づけています。規律(ルール・手順・安全確認の徹底)と道徳観(安全意識・行動の徹底)の両面から安全文化の再徹底を進めるとともに、不安全な行動や状態に対して互いに声を掛け合い、是正する行動を日常のものとすることで、労働災害の未然防止に取り組んでいます。
また、多様な人財がそれぞれの背景や価値観を尊重されながら力を発揮できる職場環境や業務環境を整え、将来への過度な不安を抱え込まずに仕事に向き合える状態を維持することが重要であると考えています。こうした状態は、人と組織の間の信頼関係や、立場や役割の違いを越えて協力し合える関係性があってこそ、はじめて組織の力として機能します。
Ⅴ.進捗管理と運用に対する考え方
当社は、人的資本に関する取組みについて、経営戦略の成果へのつながりに加え、各重点領域が現場でどのように機能しているかを、先行指標を用いて継続的に把握・点検しています。
具体的には、判断や行動の変化、対話や育成の実践状況、人と組織が力を発揮できる状態について、社内サーベイ等を通じて把握し、必要に応じて施策の見直しを行うことで、人的資本を経営戦略の前提条件・基盤として継続的に整備・強化しています。
Ⅵ.人財戦略に関わる具体的な取組み
以下に記載した各取組みは、経営層から現場に至るまで連鎖的に機能させることで組織全体の行動・能力・状態を底上げしていくことを目的としています。組織全体に広く適用される基盤的な取組みによって全体の土台を強化するとともに、特定の役割や責任を担う層に対する取組みで得られた知見や行動が組織内で展開・共有されることにより、全体へと広げていくことが狙いです。
a.「判断軸(OS)を揃える」に関わる取組み
(ⅰ). 判断軸の浸透・共有
社是と行動理念の浸透と日々の実践
お客様に満足し続けていただき、スズキへの信頼が得られるよう、全従業員一人ひとりが創業の精神、モノづくりの精神を再確認し、スズキのOSである社是と行動理念を業務で常に実践できるよう、新入社員から役職者に至る全従業員への研修とあわせ、各職場での実務を通して確実な浸透を図っています。
また、グローバルにスズキのOSを基本にした経営判断ができるよう、海外子会社の幹部層に対しても社是・行動理念を深める研修を実施しています。
社長職場対話
上司や部下、同僚、部門間での対話を円滑にし、問題を報告・連絡・相談しやすい土壌をつくるため、2021年より、社長による職場対話を全31本部対象に、職場毎に実施しています。職場対話では、社長自らが従業員に直接思いを伝え、また、従業員は日々の困りごとや意見を述べ、対話を行っています。特に若手から中堅の従業員にとっては、自分の思いを自分の言葉で社長へ直接届けることができる機会となっています。また、職場対話の内容を社内ホームページで公開して全従業員に共有することで、職場対話がより活発になるとともに、従業員のモチベーションアップ、全従業員のベクトル合わせにつなげています。
(ⅱ). 判断・行動の質の向上
役員・本部長研修
本研修の最大の意義は、不確実な時代において、役員・本部長が経営リテラシーを高め、自ら仮説を構築・議論し、変革を主導する基盤を築くことにあります。「前例踏襲」から脱却し、変化の本質を見抜く視座を獲得することは、自動車産業の変革期をリードし、非連続へ挑戦して成長するための不可欠な条件です。
研修は、自社の歴史習得や法務等の基礎に加え、AI、地政学、コーポレートファイナンスなど最新の重要課題を網羅し、対話型の改善サイクルを通じて進化を続けています。また、研修の一環として2024年4月より「推薦図書」の運用を開始しました。選定図書とその意図、及び各人の読書状況を社内ホームページで全社公開し、経営層自らが学び続ける姿勢を可視化することで、全社に「自律的な成長文化」を浸透させ、「チームスズキ」としての共創体質を強化します。
また、キャリア採用者導入研修も開始しました。社是・行動理念を体現する役員が講師として登壇し、スズキのOSを自らの言葉で言語化し、スズキらしさの実践行動を直接伝えることで、キャリア採用者がチームスズキの一員として早期に活躍するための土台作りを支援します。
当社では、本研修を持続可能な企業価値の向上と非連続への挑戦を牽引する中核プログラムとして深化させていきます。
多様な価値観の醸成と、職場の実情を踏まえた研修の実施
研修は、様々な部門に所属する受講者同士が集まり、多角的な視点で考え議論することで、新たな発想や価値観の醸成を図っています。
こうした多様な視点の獲得に加え、各従業員が適切な判断と行動をとることができるよう、社是及び行動理念の理解を土台とした階層別研修を実施しています。
階層別研修では、各階層に求められる役割や視点の再認識に加え、職場課題を踏まえた対話や演習を通じて、日々の業務における実践につなげることを重視しています。
また、従来は一部の役職や年次に限定される側面があった階層別研修についても、受講タイミングの自由度の拡大や内容の見直しと、各職場の課題や意見を汲み上げた継続的な改善を通じて、従業員がそれぞれの役割に応じた学びを得られる仕組みの充実を図っています。
b.「成長の仕組みを回す」に関わる取組み
(ⅰ). 人財の育成
日常業務を通じた育成(全従業員)
当社では、事業環境の変化に伴い業務の難易度や求められる判断の水準が高まる中、個の成長を継続的に引き出すことが重要であると考えています。このため、日常業務を通じた育成を重視し、従業員一人ひとりが自律的に学び、成長していく仕組みの運用に取り組んでいます。
具体的には、OJTに加え社内研修や外部セミナー等のOFF-JTを通じて専門知識・スキルの体系的な習得を推進するとともに、技術・生産部門ではスキルマップを活用して職務に必要な能力の可視化と計画的な育成を行っています。さらに、全従業員を対象としたオンデマンド学習環境の整備などにより、自立的な学習を支援しています。また、デジタル分野においては、 IT本部が中心となり 経営層及び管理職に対するDXマネジメント教育の実施に加え、全従業員に対し、市民開発者の育成・支援やデータ分析・活用教育、生成AIの活用基盤の整備などの取組みを進めています。現在、生成AIは約14,500名が活用し、市民開発者による1,000を超えるアプリ開発が行われるなど、全社的なデジタル活用力の強化が着実に進展しています。
こうした取組みにより、業務の高度化に対応できる基礎力の底上げと主体的な成長の循環を生み出し、組織全体の実行力及び成果創出力の向上につなげています。
越境経験による成長機会(選抜)
当社では、急速に変化する事業環境の中で、従業員に対して、これまでの経験や価値観の枠を超えた越境環境での成長機会を提供しています。
具体的には、SkyDriveなどのスタートアップ企業への出向を通じて、スピード感のある事業環境の中で実践的な課題解決に取り組む機会を設けています。また、インドにおいては現地大学内に活動拠点を設置し、インド社会に根付く課題解決を目指した取組みを行っています。加えて、農村やスタートアップ企業への訪問を通じてインドの現場に深く向き合い、モビリティ事業の枠を超えてインドとともに成長していくことを目指しています。さらに、シリコンバレー研修では、「お客様のために」という当社の社是を体現している現地スタートアップ企業の実践から学ぶことで、顧客起点の価値創出に対する考え方を深めています。
こうした取組みにより、従業員の視野や思考の枠を広げるとともに、主体的に挑戦する姿勢を醸成し、組織全体の変革力の向上につなげています。
地域波及を目指した人財育成
2025年4月、浜松市内に設立された「やらかしまいか株式会社」に、スズキを含む地元企業各社が出資を行い、「人の成長」を主軸とした人財育成プロジェクトを推進しています。
本プロジェクトは、企業に所属する個人が肩書を外し、利他の心をもって地域での「他流試合」に臨むことで、異なる環境で自身の新たな才能や強みを発掘し、それを二本目・三本目の刀として磨き上げることで、本業で培った一本目の刀がさらに研ぎ澄まされるという相乗効果による大きな成長を狙うものです。
これを通じて、地域全体で才能を共有し合いながら成長するエコシステムを構築し、多くの人財が惹きつけられる「成長し続ける街・浜松」の実現を目指します。
(ⅱ). 人事制度改革
職務系統・職能資格
2024年4月から人事制度を全面的に刷新しました。各職系・各階層における職能資格を見直し、職務遂行に必要な役割・能力・行動要件を明確化した「職能資格制度」を導入しました。各部門の職務で必要とされる知識・スキル・ノウハウ・経験を明確にし、同時に各職系に求められる職務内容を整理することで、上司と部下の相互の対話を通じて、上司と部下の双方が共通理解をもって職務に取り組むことで、効果的な職務能力向上に取り組みます。
評価
これまで一括実施していた業績評価と能力評価を個別に評価し、短期の業績は賞与に、職務能力は昇給・昇格に反映するようにしました。これにより、各職系・各階層に求められる能力を正しく評価できるように変更し、さらなる『挑戦と行動』を促す環境の醸成を図ります。また、半期に1回の目標を掲げ、目標達成度により業績考課を決める従来の「目標チャレンジ制度」に加えて、「職能育成制度」を導入しました。各資格で定義した評価項目(能力基準)に基づき、1年間における能力発揮・向上について評価し、上司と部下の相互コミュニケーションで個の成長を促す人財育成サイクルを回しています。
賃金
各職能資格に応じて『挑戦と行動』を促し、個の能力発揮・向上を適切に賃金へ反映するように、賃金体系と賃金等級を見直しました。各職能に必要となる研修を実施し、勤務年数に応じて昇給するのではなく、求められている役割や能力に応じた昇給とすることで、さらなる個の成長を促します。
再雇用制度
60歳を迎えた従業員の内、希望者には、年齢に関わらず「挑戦と行動」に取り組めるように、正社員と同様の業務で活躍し、60歳時点の給与を維持する制度に見直しました。また、全社における人財マッチングと再教育による個の職務能力に最適な配置を実現し、生き生きと働くことができる環境を整備しました。
(ⅲ). 適所適材の人財配置
タレントマネジメント
当社では、経営戦略の実行に必要な人財を適所適材で配置し、組織全体の力を最大化することを目的として、タレントマネジメントに取り組んでいます。従業員一人ひとりの価値観、経験、専門性、能力、キャリア志向などの情報の見える化を図るとともに、各部門における配置や異動の検討に加え、将来を見据えた人財育成にも活用しています。
具体的には、幹部級・管督級の人財プールを設け、組織のマネジメントを担うポスト長への配置をフレキシブルに行うなど、全社最適の観点で人財配置を進めています。さらに、後任候補者リストを踏まえ、経営会議において社長をはじめとする経営幹部が議論をし、次世代リーダー(役員、本部長、部長)のサクセッションプラン策定に取り組んでいます。
こうした取組みにより、個々の能力を最大限に引き出すとともに、将来の経営を担う人財の育成と、適所適材に人財配置を行うことで、環境変化に柔軟に対応できる組織の実行力強化につなげています。
部門人事
現場の困りごとに対し、より近い立場で正確かつ迅速に対応するため、2023年に四輪技術部門と生産部門、2025年には日本営業部門に人財開発本部から独立した部門人事を設立し、職場環境の改善や人財育成を推進しています。
部門人事は、各部門に所属する従業員の声を拾い上げ、個々の困りごとや相談ごとに寄り添いながら解決を支援するとともに、部門で対応が難しい課題については人財開発本部と連携し、定着率向上につなげています。
(ⅳ). 流動性
キャリア採用
人財の流動性や人手不足が加速している社会情勢において、スズキで働くことが魅力的であり、かつ個人の成長に繋がると感じてもらえるような会社づくりや職場環境整備に努めています。
こうした環境のもと、経営戦略の実行に必要な人財の確保と人財の流動性向上を図るため、多様なチャネルを活用したキャリア採用に取り組んでいます。新しい分野の知見や経験を有する人財を積極的に採用するとともに、アルムナイ採用やリファラル採用など、これまでの関係性を活かした採用にも取り組むことで、外部の新たな視点と当社への理解を併せ持つ人財の確保につなげています。
こうした取組みにより、多様な経験や価値観を持つ人財を取り込み、組織の活性化と競争力の強化につなげています。
次世代技術開発に向けたデジタル人財の採用
CASEを始めとする次世代技術開発に必要なデジタル人財の確保が喫緊の課題となっています。日本国内のデジタル人財が不足する中、当該分野の人財を多数輩出するインドに着目し、2018年よりインド工科大学ハイデラバード校からの直接採用に取り組んでいます(2026年3月時点 累計39名)。また、スズキが得意とするインド市場において、当社子会社のMaruti Suzuki India Ltd.との人財交流で日印一体となって競争力の向上に取り組んでいます。
c.「出しうる力を最大限発揮できる状態を保つ」に関わる取組み
(ⅰ). 健康・安全
健康経営
当社では、従業員一人ひとりの健康を重要な経営資源と捉え、健康経営に取り組んでいます。「お客様の笑顔は社員の笑顔から生まれる」をキャッチフレーズとした「健康宣言」を掲げるとともに、社内への浸透に向けた取組みを進めています。従業員の健康意識の向上を目的として、健康管理をテーマとした経営層と従業員の座談会を実施し社内発信するなどヘルスリテラシー向上に関する教育や情報発信を行うとともに、メンタルヘルス対策として、セルフケア・ラインケア教育の実施、従業員及びその家族も利用可能な相談サービスの提供など、社内外での相談体制の整備や各種サポートに取り組んでいます。また、運動習慣の定着に向けては、スズキアスリートクラブがアイデアを出しスズキオリジナル体操を考案し体操指導するなど、日常的な健康づくりにも取り組んでいます。
こうした継続的な取組みにより、当社は2021年から毎年、健康経営優良法人の認定を受けており、2025年及び2026年には「健康経営優良法人(ホワイト500)」に認定されました。今後も、お客様の笑顔と従業員の笑顔を生み出し続けるため、健康経営活動への取組みを継続していきます。
安全衛生
当社では、中央安全衛生委員会及び各事業所の安全衛生委員会を主体として、リスクアセスメント活動や職場巡視、安全教育等に取り組み、「安全はすべてに優先する」「労災はすべて防ぐことができる」「安全はみんなの責任である」という安全基本理念の浸透を図っています。
こうした取組みにより、災害の未然防止と安全意識の定着を図るとともに、従業員が安全に安心して働くことができる職場環境の整備につなげています。
(ⅱ). エンゲージメント
エンゲージメントの把握と向上
当社では、従業員満足度調査(エンゲージメントサーベイ)を定期的に実施し、エンゲージメントの向上と組織課題の把握に取り組んでいます。本調査は、仕事内容、職場環境、キャリア等の観点から従業員の意識を定量的に把握し、人事制度・施策の改善及び組織活性化につなげるものです。
また、ものづくりを支える技術開発領域における組織の活力と熱量の向上による人的資本価値の向上を目的に、「未来R&Dプロジェクト」を推進しています。R&Dに携わる一人ひとりの考え方と行動の変革を起点に、組織の熱量を高め、新たな挑戦と価値が生まれ続ける組織文化の醸成を目指す取組みです。若手から中堅の従業員が主体となり、経営層がその活動を見守り、後押しする形で、人と人との出会いや交流を広げ、多様な価値観や視点を取り入れながら、一人ひとりが主体的に行動する機会の創出を進めています。
こうした「調査→分析→改善→効果検証」のサイクルを継続的に実施しながら、個々の取組みで組織の熱量を上げ、それを伝播させていくことで、従業員エンゲージメントの把握と向上及び組織の持続的成長につなげていきます。
(ⅲ). ダイバーシティ
女性活躍推進
スズキでは、性別、年齢、国籍、人権、宗教、障がいの有無などのみならず、従業員一人ひとりの個性や意思を尊重し、多様な働き方を通じて、能力発揮・能力向上で最大限に活躍できる環境整備と風土醸成に取り組んでおり、中でも女性活躍推進はそのファーストステップと考えています。
これまで以上に女性が活躍できる会社となるよう、2020年からは、2025年の女性役職者数を 2015年度比3倍にする計画を掲げ、管理職並びにその候補者を含む女性役職者数の増加に取り組んだ結果、2024年度の女性役職者は2015年度比で4.2倍の223名まで増加し、計画を達成しました。一方で、女性管理職数は 2025年度時点で34名(女性比率2.23%)となっています。将来的には女性管理職比率を女性従業員比率と同じにするため、まずは2030年までに女性管理職比率を5.0%とすることを目標とし、両立支援にとどまらず、キャリア形成支援に取り組んでいきます。
両立支援
従業員が多様な働き方を選択できる制度をつくることで、意欲と能力を持った従業員が継続して働ける環境を整えています。育児や介護との両立を支援するため、短時間勤務制度や休暇・休職制度を整備することにより、多様なライフステージに応じた働き方を支援しています。その一環として男性の育児参画を推進しており、2025年度の男性の育児休職取得は73.2%となり、着実に風土醸成が進んでいます。また、育休取得者同士の交流会の開催や、小児科・産婦人科のオンライン相談サービスの提供など、従業員とその家族を含めたサポート体制の充実化による安心して働ける環境づくりにも継続して取り組んでいます。こうした取組みが評価され、2024年には「プラチナくるみん」の認定を取得しました。今後も、職場全体でワークライフバランスへの意識を高め、「働きやすい職場」づくりを推進していきます。
グローバル人財の受け入れ体制の強化
当社では、グローバルに事業を展開する中で、23の多様な国・地域の人財が活躍しています。多様な人財がそれぞれの特性や価値観を活かしながら協働し、新たな価値創出につなげていくために、インドをはじめとする海外拠点との人財の相互交流、並びにインド工科大学やインド経営大学院からの直接採用など、異なる文化や価値観を持つ人財が協働する機会を拡大し、それぞれの強みを活かした事業価値の創出に取り組んでいます。また、グローバル人財が安心して働けるよう、職場環境の整備に加え、生活環境の整備や支援に取り組んでおり、たとえば食事環境への配慮として、地元企業様との協業にて開発したインドベジタリアン料理を本社社員食堂にて提供するなど、自治体・地元企業様と連携して取組みを行っています。
LGBTQ
スズキでは就業規則において、性的指向・性自認に関する嫌がらせ・差別的言動を禁止するとともに、全従業員に配布している「コンプライアンス・ハンドブック」で性の多様性を取り上げる等、従業員が「性の多様性」を理解し、受容する風土の醸成に取り組んでいます。また、ユニフォームの男女統一化や「誰でもトイレ」の増設も実施しました。
障がいをお持ちの方の雇用
人事部内に担当者を配置するとともに、職場にも障害者職業生活相談員を置き、障がいを抱える従業員の悩みや問題のケアを行うなど、長く安心して働くことができる環境づくりに取り組んでいます。
2005年2月に設立した特例子会社「スズキ・サポート」では、2026年3月末現在で、障がいをお持ち(重度の障がいを含む)の従業員数が98名となり、指導員と一体となってスズキ本社内事務所、社員寮、関連施設の清掃業務、社内の文房具管理業務、及び農園作業に携わっています。周囲の従業員との良好な関係が築かれており、組織の一員として活躍しています。スズキでは、今後も、障がいをお持ちの方々が、働くことの喜びや社会参加による人間的成長を感じることができるよう、取り組んでいきます。
(ⅳ). 労働慣行
福利厚生
当社では、従業員の生活の充実と働きやすい環境づくりを目的として、福利厚生の充実に取り組んでいます。福利厚生の一環として、従業員持株制度を導入しており、従業員が自社株を保有することで、会社業績の向上が株価を通じて自身の資産価値の増加につながる仕組みを整え、モチベーションの向上や経営参画意識の醸成につなげており、その一環として、より魅力的で加入しやすい制度とすべく、2023年4月より従業員持株会の奨励金付与率を従来の5.6%から100%(奨励金額上限10,000円)へ引き上げました。また、選択型福利厚生制度を導入し、従業員一人ひとりのニーズに応じた多様な支援を行っています。さらに、社員食堂の整備やキッチンカーの導入などにより、日常的な働きやすさの向上にも取り組んでいます。
こうした取組みにより、従業員の満足度向上と働きやすい環境づくりを推進しています。
労使関係
当社では、労使間の対話を重視した関係構築に取り組んでいます。従来の春季労使交渉の枠組みを見直し、2022年以降は「春の労使対話」へと転換し、対話を通じた相互理解の深化と課題解決を図っています。本対話は、会社から組合に対して将来に向けた取組みを伝え、課題を共有するとともに、「個の成長(職務能力の向上等)」に向けた取組みについて、労使でベクトルを合わせながら解決に向けて話し合う場としています。
また、組合員のみならず管理職も一体となって対話に臨むことが重要と考え、社長による管理職向けメッセージを発信するなど、経営層と現場が一体となった取組みを進めています。2026年には、当該メッセージを含めた対話内容をリアルタイムで従業員へ配信するなど、全社的な共有と理解の促進にも取り組みました。
さらに、対話の結果を踏まえた施策の実行や職場単位での改善活動を継続的に行うことで、一過性にとどまらない取組みへとつなげています。こうした取組みにより、労使の信頼関係の強化と、組織全体の実行力向上及び持続的な成長につなげています。
(ⅴ). コンプライアンス
コンプライアンスの徹底
2016年の燃費・排出ガス試験問題及び2018年の完成検査問題を風化させないための毎年の取組みである「リメンバー5.18活動」を、社長をはじめ役員及び従業員全員が参加する形で実施しており、コンプライアンス意識とコミュニケーションの向上により不正が起きない職場風土の醸成に努めています。2023年度からは、総点検として「業務と法令の関連」について全社で棚卸し活動を実施し、日々の業務に対して問題がないか振り返り、問題が小さなうちに解決する取組みを開始しています。
また、従業員が日々の業務において遵守すべき行動基準を具体的にまとめた「コンプライアンス・ハンドブック」を全従業員に配布しているほか、毎日1問コンプライアンスに関するクイズを配信するなど、日常の中でコンプライアンスを意識する風土づくりに取り組んでいます。
こうした取組みにより、コンプライアンスの意識を組織全体に定着させ、適正な事業活動の推進と社会からの信頼確保につなげています。
2.従業員給与等の決定方針等
従業員給与等の決定方針等(人への投資)
当社は、経営戦略の実行及び中長期的な企業価値の維持・向上にあたり、人的資本への投資が重要であると認識しています。この考えのもと、従業員給与等については、人財の確保及び育成を目的として、役割及び能力に応じた処遇を行うことを基本方針としています。
2024年には、各職能資格に応じた役割や期待される能力を踏まえ、従業員の能力発揮及び成長を処遇へ反映するため、給与体系及び賃金等級制度の見直しを実施しました。あわせて、職能ごとに求められる知識・技能に対応した研修等の育成施策を継続的に実施しています。
昇給については、全従業員一律に勤務年数のみを基準とするのではなく、担う役割や発揮された職務能力等を踏まえて決定する仕組みとしています。これにより、従業員の主体的な能力開発を促すことを目的としています。
給与改定については、人財戦略に基づく人財育成の方針を踏まえ、従業員の職務能力並びに業務遂行に必要な資質の向上に対する期待を考慮し、春の労使対話を経た上で決定しています。
なお、当該方針及び施策については、今後の経営環境や事業運営の状況等を踏まえ、必要に応じて内容の検討を行う場合があります。
(2) 【従業員の状況】
① 連結会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1 従業員数は就業人員数 (休職者及び当社グループからグループ外部への出向者を除く) であり、臨時従業員数 (期間社員、人材会社からの派遣社員、パートタイマー他) は、年間の平均雇用人員を( )内に外数で記載しています。
2 全社 (共通) として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものです。
② 提出会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1 従業員数は就業人員数 (休職者及び当社から他社への出向者を除く) であり、臨時従業員数 (期間社員、人材会社からの派遣社員、パートタイマー他) は、年間の平均雇用人員を( )内に外数で記載しています。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。
3 全社 (共通) として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものです。
③ 労働組合の状況
労使関係は安定しており特記すべき事項はありません。
④ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
a.提出会社
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
b.連結子会社
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
第5 【経理の状況】
1 連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定により、国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)に準拠して作成しています。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しています。
なお、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しています。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の財務諸表について、PwC Japan有限責任監査法人による監査を受けています。
なお、当社の監査法人は次のとおり交代しております。
第159期連結会計年度及び第159期事業年度 清明監査法人
第160期連結会計年度及び第160期事業年度 PwC Japan有限責任監査法人
3 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みについて
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための取組みとして、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、当該機構から得られる情報を用いながら、会計基準等の内容を適切に把握し、また、会計基準等の変更等について的確に対応できる体制を構築・整備しています。また、会計基準設定主体や会計に関する専門機関が実施する研修等に参加しています。
4 IFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備
当社は、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の把握を行っています。また、IFRSに準拠したグループ会計マニュアルを作成し、IFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備を行っています。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
①【連結財政状態計算書】
②【連結損益及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③【連結持分変動計算書】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
④【連結キャッシュ・フロー計算書】
【連結財務諸表注記】
1.報告企業
スズキ株式会社(以下、「当社」という。)は、日本に所在する株式会社です。
連結財務諸表は、当社及び連結子会社(以下、「当社グループ」という。)並びに当社グループの関連会社及び共同支配企業に対する持分から構成されています。
当社グループは四輪車、二輪車、船外機の製造、販売を主な事業としています(「6.セグメント情報」参照)。
2.作成の基礎
(1) IFRSに準拠している旨
当連結財務諸表は、連結財務諸表規則第1条の2第1号に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しています。
連結財務諸表の公表は、2026年6月23日に当社の代表取締役社長である鈴木俊宏によって承認されています。
(2) 測定の基礎
連結財務諸表は、「3.重要性がある会計方針」に記載する会計方針に基づいて作成されています。資産及び負債残高は、別途記載がない限り、取得原価に基づいて測定しています。
(3) 機能通貨及び表示通貨
連結財務諸表は当社の機能通貨である日本円(百万円単位、単位未満切捨て)で表示しています。
3.重要性がある会計方針
次の会計方針は、本連結財務諸表に記載されているすべての期間に適用しています。
(1) 連結の基礎
① 子会社
子会社とは当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループが投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、投資先に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合に、その企業を支配していると判断しています。子会社については、当社グループが支配を獲得した日を取得日とし、その日より当社グループが支配を喪失する日まで連結しています。
子会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表の調整を行っています。当社グループ内の債権債務残高及び取引、並びに当社グループ内取引によって発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しています。
支配の喪失に至らない連結子会社に対する当社グループの所有持分の変動は、資本取引として会計処理しています。支配を喪失した場合には、支配の喪失から生じた利得又は損失を純損益で認識しています。
子会社の包括利益については、非支配持分が負の残高となる場合であっても、親会社の所有者と非支配持分に帰属させています。
② 関連会社及び共同支配企業
関連会社とは、当社グループがその財務及び経営の方針に関する意思決定に対して、重要な影響力を有しているが、支配又は共同支配をしていない企業をいいます。
共同支配企業とは、契約上の取決めにより当社グループを含む複数の当事者が共同して支配をしており、その活動に関連する財務上及び経営上の決定に際して、支配を共有する当事者の一致した合意を必要とする企業をいいます。
関連会社及び共同支配企業への投資は、持分法により会計処理しています。関連会社及び共同支配企業が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該関連会社及び共同支配企業の財務諸表の調整を行っています。
(2) 外貨換算
① 外貨建取引
当社グループの各企業はそれぞれ機能通貨を定めており、各企業の取引はその機能通貨で測定しています。
外貨建取引は、取引日における為替レートにより機能通貨に換算しています。外貨建の貨幣性資産及び負債は、連結決算日の為替レートにより機能通貨に換算しています。当該換算及び決済により生じる換算差額は純損益として認識しています。ただし、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、及びキャッシュ・フロー・ヘッジから生じる換算差額については、その他の包括利益として認識しています。
② 在外営業活動体
在外営業活動体の資産及び負債は決算日の為替レート、収益及び費用は為替レートが著しく変動している場合を除き、対応する期間の平均為替レートにより、それぞれ円貨に換算しています。
その換算差額はその他の包括利益として認識しています。在外営業活動体が処分された場合には、当該営業活動体に関連する累積換算差額を処分した期の純損益として認識しています。
(3) 金融商品
① 金融資産
(i)当初認識及び測定
当社グループは、金融資産について契約の当事者となった時点で当初認識し、デリバティブ以外の資産について償却原価で測定する金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産以外は、公正価値に当該金融資産に直接起因する取引コストを加算した金額で測定しています。なお、重要な金融要素を含まない営業債権については、取引価格で当初認識しています。また、金融資産の通常の方法による売買については、約定日において認識又は認識の中止を行っています。
・償却原価で測定する金融資産
次の条件がともに満たされる場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しています。
(a) 契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている。
(b) 金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
・その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産
資本性金融商品のうち、当初認識時に事後の公正価値の変動をその他の包括利益に表示するという取消不能な選択をしたものについては、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産に分類しています。
・純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
上記の区分にあてはまらない金融資産については、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
(ⅱ)事後測定
金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて次のとおり測定しています。
・償却原価で測定する金融資産
償却原価で測定する金融資産については実効金利法による償却原価により測定しています。
・その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産
当該金融資産の公正価値の事後的な変動額はその他の包括利益として認識しています。当該金融資産の認識を中止した場合、あるいは公正価値が著しく下落した場合には利益剰余金に振り替えています。
なお、当該金融資産からの配当金については当期の純損益として認識しています。
・純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
当該金融資産の公正価値の事後的な変動額は純損益として認識しています。
(ⅲ)金融資産の減損
償却原価で測定する金融資産及びリース債権に係る予想信用損失に対して貸倒引当金を認識しています。
当社グループは、各報告日ごとに、金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大したかどうかを評価しています。当該信用リスクが当初認識後に著しく増大していない場合には、当該金融資産に係る貸倒引当金を12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定しています。また、当該信用リスクが当初認識後に著しく増大している場合には、当該金融資産に係る貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しています。ただし、営業債権及びリース債権については、常に、貸倒引当金を全期間の予想損失に等しい金額で測定しています。
金融資産の信用リスクが当初認識以降に著しく増大しているか否かは、当初認識時における債務不履行リスクと各報告日の債務不履行リスクを比較して判断しています。これには、利用可能な合理的かつ裏付け可能な将来の見通しに関する情報を織り込み、考慮しています。
当該測定に係る損益は純損益で認識します。
(ⅳ)認識の中止
当社グループは、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅する、又は金融資産の所有のリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合において、金融資産の認識を中止しています。
② 金融負債
(ⅰ)当初認識及び測定
当社グループは、金融負債について契約の当事者となった時点で当初認識し、デリバティブ以外の負債について、償却原価で測定する金融負債に分類しています。また、当初認識時に直接帰属する取引コストを控除した金額で測定しています。
(ⅱ)事後測定
当初認識後、実効金利法による償却原価で測定しています。実効金利法による償却及び認識が中止された場合の利得及び損失は、金融損益の一部として純損益として認識しています。
(ⅲ)認識の中止
金融負債が消滅したとき、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消、又は失効となった場合に、金融負債の認識を中止しています。
③ 金融商品の相殺
金融資産と金融負債は、認識された金額を相殺する強制可能な法的権利が現時点で存在し、かつ純額ベースで決済するか又は資産を実現すると同時に負債を決済する意図が存在する場合にのみ相殺し、連結財政状態計算書において純額で計上しています。
④ デリバティブ及びヘッジ会計
当社グループは、将来における為替及び金利の変動によるリスクをヘッジする目的で、為替予約、金利通貨スワップ等のデリバティブを利用しており、これらのデリバティブは公正価値で当初測定され、その後も公正価値で再測定しています。
一部のデリバティブについては、キャッシュ・フロー・ヘッジの指定を行っています。ヘッジの開始時には、ヘッジ手段とヘッジ対象の関係並びにヘッジを実施するに当たってのリスク管理目的及び戦略について、文書化しています。また、ヘッジ手段が関連するヘッジ対象のキャッシュ・フローの変動に対して、高度に相殺効果を有するかどうかの評価をヘッジの開始時とともに、その後も継続的に実施しています。
なお、ヘッジ会計が適用されないデリバティブの公正価値の変動は純損益で認識しています。
(キャッシュ・フロー・ヘッジ)
ヘッジ手段に係る利得又は損失のうち有効部分はその他の包括利益で認識し、非有効部分は直ちに純損益として認識しています。
その他の資本の構成要素に累積された金額は、ヘッジ対象である取引が純損益に影響を与える時点で組替調整額として純損益に振り替えています。
ヘッジ手段が失効又は売却、もしくはヘッジ会計の要件を満たさなくなった場合には、将来に向かってヘッジ会計を中止しています。
(4) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されています。
(5) 棚卸資産
棚卸資産は取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い金額で測定しています。正味実現可能価額は、通常の事業過程における予想売価から、完成までに要する見積原価及び販売に要する見積コストを控除して算定しています。取得原価の算定にあたっては、主として総平均法を使用しており、購入原価、加工費及び棚卸資産が現在の場所及び状態に至るまでに発生したその他のすべてのコストを含んでいます。
(6) 有形固定資産
有形固定資産は原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しています。
取得原価には、資産の取得に直接関連するコスト、解体・除去及び原状回復コストを含めています。
土地等の償却を行わない資産を除き、各資産はそれぞれの見積耐用年数にわたって定額法で減価償却を行っています。主要な資産項目ごとの見積耐用年数は、次のとおりです。
建物及び構築物:3~75年
機械装置及び運搬具:3~15年
工具器具及び備品:2~20年
なお、見積耐用年数、残存価額及び減価償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
(7) 無形資産
無形資産は原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しています。
見積耐用年数及び償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
なお、耐用年数を確定できない無形資産はありません。
① 開発資産
製品の開発に関する支出は、当社グループがその開発を完成させる技術上及び事業上の実現可能性を有しており、その成果を使用する意図、能力及びそのための十分な資源を有し、将来経済的便益を得られる可能性が高く、信頼性をもってその原価を測定することが可能な場合にのみ、無形資産として資産認識しています。
開発資産は、開発した製品の見積モデルライフサイクル期間(5年)にわたり定額法で償却しています。
研究に関する支出及び上記の認識要件を満たさない開発に関する支出は、発生時に費用として認識しています。
② その他の無形資産
当社グループのその他の無形資産は主にソフトウェアであり、見積耐用年数(2年~5年)にわたって定額法にて償却しています。
(8) リース
契約の開始時に、契約がリース又はリースを含んだものであるのかどうかを判定しています。
契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、当該契約はリースであるか又はリースを含んでいると判断しています。
① 借手リース
リース開始日に使用権資産及びリース負債を認識しています。使用権資産はリース負債の当初測定額に前払リース料等を調整した取得原価で測定しており、開始日後は、原価モデルを適用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除して測定しています。償却方法は定額法を採用しています。
原資産の所有権がリース期間の終了までに借手に移転する場合又は、使用権資産の取得原価が借手の購入オプションを行使することを反映している場合には、使用権資産を開始日から原資産の見積耐用年数の終了時まで減価償却しています。それ以外の場合には、開始日から使用権資産の耐用年数又はリース期間の終了時のいずれか早い方まで減価償却しています。
リース負債はリース開始日現在で支払われていないリース料の現在価値で測定しており、開始日後はリース負債に係る金利や支払われたリース料を反映するようにリース負債の帳簿価額を増減しています。リース負債は実効金利法を用いて償却原価で測定しています。
なお、リース期間が12ヵ月以内の短期リース、及び少額資産のリースについては、使用権資産及びリース負債を認識せず、リース料総額をリース期間にわたって、定額法により純損益に認識しています。
② 貸手リース
リースを含む契約について、資産の所有に伴うリスクと経済的価値が実質的にすべて借手に移転するリースをファイナンス・リースに分類し、その他のリースをオペレーティング・リースとして分類しています。
ファイナンス・リースに係る顧客からの受取債権は、リース投資未回収総額を現在価値で認識し、営業債権及びその他の債権に含めています。
オペレーティング・リースとして貸与している資産は、当初認識時に取得原価で測定し、リース契約で定められている期間にわたり、見積残存価額まで定額法によって減価償却しています。
なお、当社グループが中間の貸手の立場である場合、サブリースは、原資産ではなくヘッドリースから生じる使用権資産を参照して分類しています。
(9) 非金融資産の減損
棚卸資産、繰延税金資産及び退職給付に係る資産を除く非金融資産について、各報告期間の期末日ごとに、減損の兆候の有無の判定を行っています。何らかの兆候が存在する場合、その資産の回収可能価額を見積っています。
持分法で会計処理されている投資は、減損の客観的な証拠が存在する場合に、投資全体の帳簿価額を単一の資産として減損テストを行っています。
回収可能価額は、資産又は資金生成単位の使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうち高い方の金額で算定しています。使用価値の評価における見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間価値及び当該資産に固有のリスクに関する市場評価等を反映した税引前割引率を使用して、現在価値まで割引いています。処分コスト控除後の公正価値の算定にあたっては、利用可能な公正価値指標に裏付けられた適切な評価モデルを使用しています。
減損損失は資産及び資産生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超過する場合に純損益として認識しています。
のれん以外の資産に関しては、各報告期間の期末日ごとに、損失の減少又は消滅の可能性を示す兆候の有無の判定を行っています。そのような兆候が存在し、回収可能価額の決定に使用した見積りが変化した場合は、減損損失を戻し入れています。減損損失の戻入れについては減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から必要な減価償却費又は償却費を控除した後の帳簿価額を超えない金額を上限としています。
(10) 従業員給付
① 短期従業員給付
給与、賞与及び年次有給休暇などの短期従業員給付については、勤務の対価として支払うと見込まれる金額を、従業員が関連する勤務を提供した時に費用として認識しています。
② 退職後給付
当社グループは、従業員の退職給付制度として確定拠出制度と確定給付制度を運営しています。
(a)確定拠出制度
確定拠出制度については、確定拠出制度に支払うべき拠出額を、従業員が関連する勤務を提供した時に費用として認識しています。
(b)確定給付制度
確定給付制度債務の現在価値及び勤務費用を、予測単位積増方式を使用して各制度ごとに個別に算定しています。
割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した期末日時点の優良社債の市場利回りに基づき算定しています。
確定給付制度に係る負債又は資産は、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除して算定しています。
確定給付制度が積立超過である場合は、制度からの返還又は制度への将来掛金の減額の形で利用可能な経済的便益の現在価値を資産上限額としています。
勤務費用及び確定給付制度に係る負債及び資産の純額に係る利息純額は純損益として計上しています。
数理計算上の差異などの確定給付制度に係る負債及び資産の再測定額は、発生した期にその他の包括利益として認識し、直ちに利益剰余金に振り替えています。
過去勤務費用は制度改定又は縮小が発生したとき、あるいは関連するリストラクチャリング費用又は解雇給付を認識したときの、いずれか早い方の期において純損益として認識しています。
(11) 引当金及び偶発負債
当社グループは、過去の事象の結果として現在の義務(法的義務又は推定的義務)を有しており、当該義務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が生じる可能性が高く、かつ当該義務の金額について信頼できる見積りが可能である場合に引当金を認識しています。
貨幣の時間価値が重要な場合には、義務の決済のために要すると見積もられた支出額の現在価値で測定しています。現在価値の算定には、貨幣の時間的価値とその負債に固有のリスクに関する現在の市場評価等を反映した税引前割引率を用いています。
報告期間末日現在において発生可能性のある義務を有しているが、それが報告期間末日現在の義務であるか否か確認ができないもの、又は引当金の認識基準を満たさないものについては、当該義務の履行による経済的資源の流出の可能性がほとんどないと判断している場合を除き、偶発負債として注記します。
(12) 収益
① 顧客との契約から生じる収益
当社グループは、四輪車、二輪車、船外機及び電動車いす他の製造販売を主な内容とし、さらに各事業に関連する物流及びその他のサービス等の事業を展開しており、約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識しています。当該金額には、消費税及び付加価値税等の税務当局の代理で回収した金額は含まれていません。また、顧客との契約における対価に変動対価が含まれている場合には、変動対価に関する不確実性がその後に解消される際に、重大な戻入れが生じない可能性が非常に高い範囲でのみ、取引価格に含めています。
変動対価は主に売上リベートで構成されており、過去の実績等から最頻値法を用いて算定しています。
収益は、顧客との契約における履行義務の充足に従い、一時点又は一定期間にわたり認識しています。車両の販売については、製品の引き渡し時点において、顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断していることから、主として当該製品の引き渡し時点で収益を認識しています。また、通常の保証期間を超える期間において顧客が有償で受ける延長保証サービスなど、契約で合意した仕様であることを保証すること以外のサービスを提供している場合、当該サービスは、契約に基づく履行義務を充足する際に発生する費用に応じて、保証期間にわたり収益を認識しています。対価は主に受注時から履行義務を充足するまでの期間内に前受金として受領、又は、履行義務充足後1年以内に受領し、重要な金融要素は含まれていません。
② ファイナンス・リース取引に係る収益
製造業者又は販売業者としての貸手となる場合、製品の販売とみなされる部分について売上収益と対応する原価、販売損益をリース開始日に認識しています。
また、ファイナンス・リースに係る金融収益は、当社グループの正味リース投資未回収額に対して、一定の期間利益率を反映する方法で認識しています。
③ オペレーティング・リース取引に係る収益
オペレーティング・リースに係る収益は、リース期間にわたって定額法で認識しています。
④ 利息収益
利息収益は、実効金利法により認識しています。
(13) 政府補助金
政府補助金は、補助金交付のための条件を満たし、補助金を受領することに合理的な保証がある場合に、認識しています。
発生した費用に対する補助金は、費用の発生と同じ期間に収益として計上しています。
資産の取得に対する補助金は、繰延収益として負債に計上した後、規則的にその他の収益として計上しています。
(14) 法人所得税
法人所得税は、当期税金と繰延税金から構成されています。これらは、その他の包括利益又は資本において直接認識される項目から生じる税金及び企業結合から生じる税金を除き、純損益として認識しています。
① 当期税金
当期税金は、税務当局に対する納付又は税務当局からの還付が予想される金額で測定しています。税額の算定に使用する税率及び税法は、決算日までに制定又は実質的に制定されたものです。
② 繰延税金
繰延税金は、決算日における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との間の一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除に基づいて算定しています。繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越欠損金及び繰越税額控除について、それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識し、繰延税金負債は、原則として、将来加算一時差異について認識しています。なお、次の一時差異に対しては、繰延税金資産又は負債を認識していません。
・企業結合ではない取引で、取引時に会計上の利益にも課税所得(欠損金)にも影響を与えず、かつ、取引時に同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引における資産又は負債の当初認識から生じる場合
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来減算一時差異のうち、予測可能な将来に当該一時差異が解消する可能性が高くない場合、又は当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が高くない場合
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来加算一時差異のうち、一時差異の解消の時点をコントロールすることができ予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金資産及び負債は、決算日までに制定又は実質的に制定されている税率に基づいて、当該資産が実現される又は負債が決済される年度の税率を見積り算定しています。
繰延税金資産及び負債は、当期税金負債と当期税金資産を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合、相殺しています。
当社グループの税務処理を税務当局が認める可能性が高くないと判断した場合に、不確実性の影響を財務諸表に反映しています。
当社グループは、OECDが公表した第2の柱モデルルールを導入するために制定又は実質的に制定された税法に係る繰延税金資産及び繰延税金負債について、IAS第12号「法人所得税」に従い、認識及び情報開示に関する例外規定を適用しています。
(15) 資本
① 資本金及び資本剰余金
当社が発行する資本性金融商品は、発行価額を資本金及び資本剰余金に認識しています。また、その発行に直接起因する取引コストは資本剰余金から控除しています。
② 自己株式
自己株式は取得原価で認識し、資本から控除しています。当社グループの自己株式の購入、売却又は消却において利得又は損失は認識していません。
なお、帳簿価額と売却時の対価との差額は資本として認識しています。
(16) 1株当たり利益
基本的1株当たり親会社の所有者に帰属する当期利益は、親会社の所有者に帰属する当期利益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しています。希薄化後1株当たり親会社の所有者に帰属する当期利益は、希薄化効果を有するすべての潜在株式の影響を調整して計算しています。
4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成にあたり、会計方針の適用、資産、負債、収益及び費用の測定及び偶発資産・偶発負債の開示に影響を及ぼす判断、並びに、見積り及び仮定を用いています。これらの見積り及び仮定は過去の実績及び決算日において合理的であると考えられる様々な要因等を勘案した経営者の最善の判断に基づいています。
しかし、その性質上、実際の結果はこれらの見積りとは異なる場合があります。
なお、見積り及び仮定は経営者により継続して見直しています。これらの見積り及び仮定の見直しによる影響は、その見積り及び仮定を見直した期間及びそれ以降の期間において認識しています。
連結財務諸表に重要な影響を与える会計方針の適用に際して行った判断は次のとおりです。
・連結子会社、関連会社及び共同支配企業の範囲 (注記3(1))
・開発から生じた無形資産の認識 (注記3(7))
連結財務諸表に重要な影響を与える可能性のある会計上の見積り及び仮定に関する情報は、次のとおりです。
・非金融資産の減損 (注記3(9)、注記15)
・退職給付に係る負債 (注記3(10)、注記23)
・金融商品の公正価値 (注記3(3)、注記35)
・引当金 (注記3(11)、注記22、会計上の見積りの変更)
・偶発負債に係る将来の経済的資源の流出可能性(注記3(11)、注記38(3))
・繰延税金資産の回収可能性 (注記3(14)、注記18)
(会計上の見積りの変更)
当連結会計年度において、注記22 製品保証引当金「(ii)主務官庁への届出等に基づく無償の補修費用」については、従来個別の届出案件ごとの見積りを主とし包括的な見積りを補完的に併用して引当金を測定していましたが、過去の実績データに基づく包括的な測定方法に変更しています。
これは、過去に実施した品質管理体制の改善施策を継続的に実行してきたことにより、近年補修費用は減少傾向にあること、並びに改善施策の効果を反映した新たな見積り方法を適用するために必要な実績データが十分に蓄積されたことを踏まえ、より合理的かつ実態に即した見積りを行うために実施したものです。
具体的には、過去の実績に基づき製品販売後に発生すると見込まれる1台当たりの補修費用を見積り、過去の販売台数に乗じることによって製品保証引当金を測定しています。
台当たり予測補修費用は、製品販売後から主務官庁への届出等に至った実績年数に基づく過去の一定の期間において発生した費用実績及び販売台数によって計算しています。当該見積額は過去の実績に基づき測定していることから、台当たり予測補修費用の実績と見積りに差が生じる場合があり、将来の報告期間において製品保証引当金の計上額が修正される可能性があります。
なお、包括的に測定される製品保証引当金に加えて、特定の届出案件について、その性質や規模等に照らして包括的な方法による測定が適切でなく、かつ、当該支出が発生する可能性が高く合理的な見積りが可能な場合には、個別に製品保証引当金を測定します。
当該見積方法の変更によって、当連結会計年度末において、製品保証引当金が10,961百万円減少しています。当該減少額は販売費及び一般管理費に含まれており、主に四輪事業に含まれています。
5.未適用の公表済み基準書及び解釈指針
連結財務諸表の承認日までに新設又は改訂が行われた新基準書及び新解釈指針のうち、当連結会計年度において当社グループが早期適用していない主なものは、次のとおりです。新しいIFRS適用による当社グループへの影響は検討中であり、現時点で見積もることはできません。
6.セグメント情報
(1) 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、意思決定機関である取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
当社グループは経営組織の形態と製品及びサービスの特性に基づいて、「四輪事業」「二輪事業」「マリン事業」「その他事業」の4つを報告セグメントとしています。
各セグメントの主要製品及びサービスは次のとおりです。
(2) 報告セグメントの情報
報告セグメントの会計方針は、「3.重要性がある会計方針」における記載と同一です。
当社グループの報告セグメントごとの情報は次のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注) 1 調整額の項目には、全社資産(前連結会計年度867,771百万円、当連結会計年度986,940百万円)の金額が含まれています。全社資産の主な内容は、当社での現金及び現金同等物、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産です。
2 使用権資産に関する減価償却費及び資本的支出は含めていません。
(3) 製品及びサービスに関する情報
製品及びサービスの区分が報告セグメントと同一であるため、記載を省略しています。
(4) 地域別に関する情報
各年度の非流動資産及び外部顧客からの売上収益の地域別内訳は、次のとおりです。
非流動資産
(注) 非流動資産は資産の所在地によっており、金融商品、繰延税金資産、退職給付に係る資産等を含んでいません。
外部顧客からの売上収益
(注) 売上収益は、顧客の所在地を基礎とし、国に分類しています。
(5) 主要な顧客に関する情報
外部顧客への売上収益のうち連結損益計算書の売上収益の10%以上を占める相手先がいないため、記載を省略しています。
7.現金及び現金同等物
現金及び現金同等物の内訳は、次のとおりです。
現金及び現金同等物は、償却原価で測定される金融資産に分類しています。
当社グループが保有する現金同等物は、主に譲渡性預金です。
連結キャッシュ・フロー計算書における現金及び現金同等物と一致しています。
8.営業債権及びその他の債権
営業債権及びその他の債権の内訳は、次のとおりです。
リース債権を除く営業債権及びその他の債権は、償却原価で測定する金融資産に分類しています。
9.棚卸資産
棚卸資産の内訳は、次のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、費用として認識した棚卸資産の評価減の金額は、それぞれ7,363百万円、8,132百万円です。
10.その他の資産
その他の流動資産及びその他の非流動資産の内訳は、次のとおりです。
11.売却目的で保有する資産及び直接関連する負債
売却目的で保有する資産及び直接関連する負債の内容は、次のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度における売却目的で保有する資産は、四輪事業において、当社の連結子会社であるSuzuki Motor (Thailand) Co.,Ltdの工場を閉鎖したことに係るものです。当該資産は、前連結会計年度において資産の譲渡の可能性が非常に高くなったことに伴い、売却目的で保有する資産に分類しています。当連結会計年度において、当該資産にかかる2,769百万円の減損損失戻入を計上しており、連結損益計算書上の「その他の収益」に含めています。
なお、当該資産の売却は、2026年4月に完了しています。
12.有形固定資産
有形固定資産の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額、帳簿価額の増減は、次のとおりです。
なお、これらには貸手としてのオペレーティング・リースの対象となっている資産が含まれています。詳細は「14.リース取引」をご参照ください。
取得原価
(注) 1 建設仮勘定には、建設中の有形固定資産に関する支出が含まれています。
2 有形固定資産の取得に関するコミットメントについては、「38.コミットメント及び偶発事象」をご参照ください。
3 その他に含まれているものは、主として建設仮勘定から本勘定への振替です。
減価償却累計額及び減損損失累計額
(注) 4 減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含めています。
帳簿価額
13.無形資産
(1)増減表
無形資産の取得原価、償却累計額及び減損損失累計額、帳簿価額の増減は、次のとおりです。
取得原価
償却累計額及び減損損失累計額
(注) 無形資産の償却費は、連結損益計算書の「売上原価」又は「販売費及び一般管理費」に含めています。
帳簿価額
(2) 研究開発費
研究開発費の内訳は、次のとおりです。
14.リース取引
(1) 借手のリース
①リース活動の性質
当社グループは、主として、生産用の工具や子会社の店舗や土地などの不動産をリースしています。
一部の不動産契約には、延長オプションを含んでおり、当該オプションの行使が合理的な場合には延長されるリース期間の支払をリース負債に含めています。
②リースに係る純損益の内訳及びキャッシュ・フロー
使用権資産のサブリースから生じる賃貸収益、及びリース負債の測定に含めていない変動リース料に係る費用に重要性はありません。
③使用権資産の帳簿価額の内訳
前連結会計年度及び当連結会計年度における使用権資産の増加額は、それぞれ22,934百万円及び31,604百万円です。
④リース負債の満期分析
(2) 貸手のリース
当社グループは、主に車両を賃貸しています。契約上、資産の所有に伴うリスクと経済的価値が実質的にすべて借手に移転するリースはファイナンス・リースに分類しています。それ以外の場合にはオペレーティング・リースに分類し、有形固定資産に計上しています。
当社グループは、リース開始時において、過去の実績及び第三者機関のデータを考慮に入れた将来の中古車価格の見積りに基づいて、リース車両の契約上の残存価額を設定しています。リース期間が終了し、返却されたリース車両は、主に市場のオークションによって売却します。
リース車両が返却された際に、リース車両の売却額が契約上の残存価額を下回っている場合、その差額が損失となるリスクがあります。
①リースに係る収益
②受取リース料の満期分析
(a) ファイナンス・リース
(b) オペレーティング・リース
③オペレーティング・リースの対象となっている資産
オペレーティング・リースとして会計処理されている有形固定資産の内訳は次のとおりです。
なお、これらは連結財政状態計算書の「有形固定資産」に含まれています。
取得原価
減価償却累計額及び減損損失累計額
15.非金融資産の減損
(1) 資金生成単位
当社グループは、概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の資金生成単位でグルーピングを行っており、原則として、経営管理上の事業区分を基準として資金生成単位を識別しています。
(2) 減損損失
当社グループは、資産の回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に減損損失を認識しています。減損損失は、連結損益計算書の「その他の費用」に含まれています。
なお、減損損失のセグメント別内訳は、「6.セグメント情報」をご参照ください。
減損損失の内訳は、次のとおりです。
資産のグルーピングは、事業用資産・貸与資産に区分し、主としてそれぞれの事業所単位としています。また処分が決定された資産、将来の使用が見込まれていない遊休資産等については個々の資産ごとに減損の要否を判定しています。
回収可能価額は処分コスト控除後の公正価値により算定しており、当該公正価値のヒエラルキーはレベル3です。
16.持分法で会計処理されている投資
持分法適用会社に対する投資の帳簿価額は、次のとおりです。
持分法適用会社の純損益及びその他の包括利益の持分取込額は、次のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、持分法適用会社のうち、個々に重要性のある関連会社及び共同支配企業は該当ありません。
17.その他の金融資産
(1) その他の金融資産内訳
その他の金融資産の内訳は、次のとおりです。
(2) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
当社グループは、取引先との関係維持、強化による収益基盤の拡大を目的とする長期保有の株式等について、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しています。
① 主な銘柄及び公正価値
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の主な銘柄及び公正価値は、次のとおりです。
② 認識を中止したその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
期中に認識を中止した、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の認識中止日時点の公正価値、税効果考慮前の累積利得又は損失は、次のとおりです。
(注) 主として取引関係の見直しを目的に、前連結会計年度及び当連結会計年度において、その他の包括利益を通じて
公正価値で測定する金融資産の一部を売却により処分し、認識を中止しています。
18.法人所得税
(1) 繰延税金資産及び繰延税金負債
繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳は、次のとおりです。
繰延税金資産及び繰延税金負債の増減のうち、連結損益計算書で法人所得税費用として認識された金額は、次のとおりです。
(2) 繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異等
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除の金額は、次のとおりです。
繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金の繰越期限別の金額は、次のとおりです。
繰延税金資産を認識していない税務上の繰越税額控除の繰越期限別の金額は、次のとおりです。
(3) 繰延税金負債を認識していない将来加算一時差異
該当事項はありません。
(4) 法人所得税費用の内訳
法人所得税費用の内訳は、次のとおりです。
繰延税金費用には、従前は繰延税金資産を未認識であった税務上の欠損金、税額控除又は過去の期間の一時差異から生じた便益の額、及び繰延税金資産の評価減又は以前に計上した評価減の戻入により生じた繰延税金費用の額を含めています。その額は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ1,243百万円(減少額)、197百万円(減少額)です。
(5) 法定実効税率と平均実際負担税率との調整
法定実効税率と平均実際負担税率との調整は、次のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度における法定実効税率は、日本における法人税、住民税及び事業税を基礎として、30.7%と算定しています。
19.営業債務及びその他の債務
営業債務及びその他の債務の内訳は、次のとおりです。
営業債務及びその他の債務は、償却原価で測定する金融負債に分類しています。
20.社債及び借入金
(1) 社債及び借入金の内訳
社債及び借入金の内訳は、次のとおりです。
(注) 1 社債及び借入金は、償却原価で測定される金融負債に分類しています。債務不履行の借入金はありません。
2 社債及び借入金の期日別残高については、「35.金融商品」をご参照ください。
3 平均利率については、当連結会計年度の期末残高に対する加重平均利率を記載しています。
(2) 担保に供している資産
担保に供している資産及び対応する債務は、次のとおりです。
21.その他の金融負債
その他の金融負債の内訳は、次のとおりです。
(注) リース負債に係る情報は、「14.リース取引」「34.キャッシュ・フロー情報」をご参照ください。
22.引当金
引当金の内訳及び増減内容は、次のとおりです。
(注)その他にはリサイクル引当金等が含まれています。
製品保証引当金
当社グループは、将来の製品保証に関連する費用に対して製品保証引当金を認識しています。
製品保証に関連する費用には、下記の費用が含まれています。
(ⅰ)製品の保証書に基づく無償の補修費用
(ⅱ)主務官庁への届出等に基づく無償の補修費用
(ⅰ)製品の保証書に基づく無償の補修費用は、製品を販売した時点で認識しており、(ⅱ)主務官庁への届出等に基づく無償の補修費用については、過去の補修実績、製品の不具合に関する過去の経験等、現在入手可能な情報に基づき台当たり補修費用を見積り、過去の販売台数を乗じることによって包括的に製品保証引当金を測定しています。また、包括的に測定される製品保証引当金に加えて、特定の届出案件について、その性質や規模等に照らして包括的な方法による測定が適切でなく、かつ、当該支出が発生する可能性が高く合理的な見積りが可能な場合には、個別に製品保証引当金を測定します。
23.従業員給付
(1) 退職後給付
当社グループは、従業員の退職給付に充てるため、積立型及び非積立型の確定給付制度及び確定拠出制度を採用しています。確定給付制度における給付額は、退職時の支給率、勤務年数、退職前の最終平均給与、その他の条件に基づき設定されています。当該負担額については年金数理計算に基づき、その現在価値により債務とし、退職給付に係る負債に含めて計上しています。なお、通常の退職日前における従業員の退職に際して、退職加算金を支払う場合があります。
積立型の確定給付制度は、法令に従い、当社グループ、又は当社グループと法的に分離された年金基金により運営されています。当社グループ、又は年金基金の理事会及び年金運用受託機関は、制度加入者の利益を最優先にして行動することが法令により求められており、所定の方針に基づき制度資産の運用を行う責任を負っています。
当社の制度資産の運用方針は、社内規定に従い、将来にわたる確定給付制度債務の支払を確実に行うために、中長期的に安定的な収益を確保することを目的としています。
当社グループの主要な確定給付制度は、投資リスク、利率リスク、インフレリスク、寿命リスク等のような数理計算上のリスクに晒されています。
(2) 確定給付制度
① 確定給付制度債務及び制度資産
確定給付制度債務の現在価値及び制度資産の公正価値の増減は、次のとおりです。
(注) 1 前連結会計年度末及び当連結会計年度末の確定給付負債(資産)の純額に含まれる退職給付に係る資産は、それぞれ98百万円、213百万円であり、連結財政状態計算書において、その他の非流動資産に含まれています。
2 当社グループ及び年金基金は、法令の定めに従い、将来の給付発生に対する充当や積立不足がある場合の年金財政の均衡保持を目的として、定期的に財政検証を行うとともに、掛金拠出額の再計算を行っています。
3 当社グループは、2027年3月期に15,371百万円の掛金を拠出する予定です。
4 確定給付制度債務の加重平均デュレーションは、前連結会計年度は国内13年、海外13年、当連結会計年度は国内13年、海外13年です。
② 資産上限額の影響の調整表
資産上限額の影響の増減は、次のとおりです。
③ 制度資産の主な内訳
各年度の制度資産の公正価値合計に対する主な分類ごとの内訳は、次のとおりです。
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注) 1 生保一般勘定は、生命保険会社により一定の予定利率と元本が保証されています。
2 その他には、不動産ファンド等が含まれています。
3 国内の株式及び債券は、主に合同運用ファンドを通じて運用されており、活発な市場における公表市場価格はありません。前期までは合同運用ファンドの分散投資先の性質に応じて開示する方法によっていましたが、当期から合同運用ファンドの性質に基づき開示する方法に変更しています。本開示方法の変更が、当社の連結財務諸表に与える影響はありません。
④ 数理計算上の仮定に関する事項
各年度の数理計算の仮定の主要なものは、次のとおりです。
主要な基礎率の変化が各年度における確定給付制度債務の現在価値に与える感応度は、次のとおりです。
(注) 確定給付制度債務の評価は将来の不確実な事象への判断を含んでいます。各年度における感応度のそれぞれは、その他の変数が一定との前提を置いていますが、実際には独立して変化するとは限りません。なお、マイナスは確定給付制度債務の現在価値の減少を、プラスは確定給付制度債務の現在価値の増加を表しています。
(3) 確定拠出制度
前連結会計年度及び当連結会計年度において、確定拠出制度に係る費用は、それぞれ2,800百万円及び3,186百万円です。なお、厚生年金保険料については、確定拠出制度と同様に会計処理され、従業員給付費用に含まれています。
(4) 従業員給付費用
前連結会計年度及び当連結会計年度において、連結損益計算書に含まれる従業員給付費用は、それぞれ513,562百万円及び572,625百万円であり、「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれています。
24.その他の負債
その他の流動負債及びその他の非流動負債の内訳は、次のとおりです。
(注)その他には有形固定資産の購入のために受領した政府補助金が含まれています。
詳細は「25.政府補助金」をご参照ください。
25.政府補助金
(1)資産に関する補助金
連結財政状態計算書上で繰延収益として認識した、資産に関する政府補助金の金額は次のとおりです。
主にインドでの輸入関税の免除によるものであり、一定期間内の輸出販売が条件となっています。
(2)収益に関する政府補助金
主にインドのグジャラート州内での設備投資や車両販売等を条件として受領したものです。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ8,070百万円及び8,217百万円を純損益に認識しています。
26.資本及びその他の資本項目
(1) 資本管理
当社グループは、グローバル規模での成長を通じた企業価値向上のために、設備投資及び研究開発投資等を行っています。これらの資金需要に対応するために、資金調達に係る債務及び資本の適切なバランスを考慮した資本管理を行っています。
当社グループが資本管理において用いる主な指標は、次のとおりです。
(注) 自己資本額:親会社の所有者に帰属する持分合計
自己資本比率:自己資本額/負債及び資本合計
なお、当社グループが適用を受ける重要な資本規制(会社法等の一般的な規定を除く)はありません。
(2) 授権株式数及び発行済株式数(全額払込済み)に関する事項
授権株式数及び発行済株式数の増減は、次のとおりです。
(注) 1 当社の発行する株式は、すべて権利内容に何ら限定のない無額面普通株式であり、発行済株式は全額払込済みとなっています。
2 当社は2023年12月13日開催の取締役会において2024年4月1日付で普通株式1株を4株に分割する株式分割を行うことを決議し、それに伴う定款変更により発行可能株式総数は4,500,000,000株増加し6,000,000,000株となっています。
3 前連結会計年度の発行済み株式数の期中増加は、上記株式分割による1,473,439,800株となっています。
(3) 自己株式に関する事項
自己株式の増減は、次のとおりです。
(注) 1 前連結会計年度の普通株式の自己株式の期中増加26,579,183株は、株式分割を行ったことによる26,575,197株及び単元未満買取りによる増加778株及び持分法適用会社が取得した自己株式(当社株式)の当社帰属分3,208株となっています。
2 当連結会計年度の普通株式の自己株式の期中増加1,221株は、単元未満買取りによる増加221株及び持分法適用会社が取得した自己株式(当社株式)の当社帰属分1,000株となっています。
3 前連結会計年度の普通株式の自己株式の減少126,300株は譲渡制限付株式報酬によるものです。
4 当社は、2024年4月1日付で普通株式1株を4株に株式分割しています。
(4) 各種剰余金の内容及び目的
① 資本剰余金
日本における会社法(以下、「会社法」という。)では、株式の発行に対しての払込み又は給付に係る額の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本剰余金に含まれている資本準備金に組み入れることが規定されています。また、会社法では、資本準備金の額は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。
② 利益剰余金
会社法では、剰余金の配当により減少する剰余金の額の10分の1を、資本準備金及び利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金又は利益準備金として積み立てることが規定されています。積み立てられた利益準備金は、欠損填補に充当できます。また、株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができることとされています。
③ その他の資本の構成要素
(a) 在外営業活動体の換算差額
在外営業活動体の財務諸表を表示通貨である日本円に換算したことから生じる換算差額です。
(b) キャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されたヘッジ手段の公正価値の変動額のうち有効と認められる部分です。
(c) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の取得原価と期末時点の公正価値との差額です。
(d) 確定給付制度の再測定
確定給付制度の再測定とは、数理計算上の差異、制度資産に係る収益(利息収益に含まれる金額を除く)及び資産上限額の影響(利息収益に含まれる金額を除く)の変動額です。また、数理計算上の差異とは、確定給付制度債務に係る実績による修正(期首における数理計算上の仮定と実際の結果との差異)及び数理計算上の仮定の変更による影響額です。これらについては、発生時にその他の包括利益で認識し、その他の資本の構成要素から利益剰余金に直ちに振り替えています。
(e) 新株予約権
当社はストックオプション制度を採用しており、会社法に基づき新株予約権を発行しています。
(5) その他の資本の構成要素
その他の資本の構成要素の増減は、次のとおりです。
27.配当金
(1) 配当金支払額
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 当社は2024年4月1日付で普通株式1株を4株に株式分割しています。2024年6月27日定時株主総会の決議による1株当たり配当額については、当該株式分割前の配当金の額を記載しています。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
28.売上収益
(1) 収益の分解
分解した売上収益とセグメントとの関連は、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注) 1 その他の源泉から認識した収益は、IFRS第16号「リース」に基づくリース収入等です。
2 国又は地域の区分は、物理的近接度によっています。
3 日本以外の区分に属する主な国又は地域
(1)欧 州・・・・・・ハンガリー、イタリア、英国、ドイツ
(2)ア ジ ア・・・・・・インド、パキスタン、インドネシア、タイ
(3)その他の地域・・・・・・米国、オーストラリア、メキシコ、コロンビア、南アフリカ、サウジアラビア
4 顧客の所在地を基礎として区分しています。
(2) 契約残高
顧客との契約から生じた債権及び契約負債の残高は、次のとおりです。
(注) 1 契約負債は、主に顧客からの前受金に関連するものです。前連結会計年度及び当連結会計年度に認識された収益のうち、期首現在の契約負債残高に含まれていた金額は、それぞれ100,435百万円、107,905百万円です。
2 前連結会計年度及び当連結会計年度において、過去の期間に充足(又は部分的に充足)した履行義務から認識した収益の金額に重要性はありません。
(3) 残存履行義務に配分した取引価格
残存履行義務に配分した取引価額の総額及び収益の認識が見込まれる期間は、次のとおりです。
(注) 1 残存履行義務に配分した取引価格の総額は、主として延長保証収入及びメンテナンス収入に基づくものであり、これらの残存履行義務は主に6年以内に充足されることを見込んでいます。
2 当社グループはIFRS第15号第121項(a)の実務上の便法を適用し、当初の予想期間が1年以内の契約について、残存履行義務に配分した取引価格の総額に含めていません。
3 顧客との契約から生じる対価の中に、取引価格に含まれていない重要な金額はありません。
29.販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費の内訳は、次のとおりです。
30.その他の収益及び費用
その他の収益の内訳は、次のとおりです。
(注) 減損損失戻入の内容は、「11.売却目的で保有する資産及び直接関連する負債」に記載しています。
その他の費用の内訳は、次のとおりです。
(注) 減損損失の内容は、「15.非金融資産の減損」に記載しています。
31.金融収益及び金融費用
金融収益及び金融費用の内訳は、次のとおりです。
(1) 金融収益
(2) 金融費用
32.その他の包括利益
その他の包括利益の内訳項目ごとの組替調整額及び税効果額は、次のとおりです。
33.1株当たり利益
(1) 基本的1株当たり親会社の所有者に帰属する当期利益の算定上の基礎
基本的1株当たり親会社の所有者に帰属する当期利益及びその算定上の基礎は、次のとおりです。
(2) 希薄化後1株当たり親会社の所有者に帰属する当期利益の算定上の基礎
希薄化後1株当たり親会社の所有者に帰属する当期利益及びその算定上の基礎は、次のとおりです。
34.キャッシュ・フロー情報
財務活動から生じた負債の変動は、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
35.金融商品
(1) 財務上のリスク管理
当社グループは、事業活動を遂行する過程において、様々な財務上のリスク(信用リスク、流動性リスク及び市場リスク)に晒されています。そのため、社内管理規定等に基づき、定期的に財務上のリスクのモニタリングを行い、リスクを回避又は低減するための対応を必要に応じて実施しています。
当社グループは、投機目的でのデリバティブ取引は行っていません。
① 信用リスク
当社グループは、保有する金融資産について、相手方が契約上の債務について債務不履行になることで、財務上の損失を被るリスクを保有しています。
営業債権及びその他の債権、その他の金融資産については、債権管理規定に従い、取引先ごとの状況を定期的にモニタリングし、期日及び残高を管理するとともに、財務状況等の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っています。
当社グループは、内部管理規定に基づき、相当期間の期日超過もしくは債務者の破産などがあった場合に債務不履行としています。また、債務者の債務不履行や重大な財政的困難などの減損の証拠が存在する場合、信用減損していると判断しています。将来の回収が合理的に見込めない場合には、金融資産の帳簿価額を直接償却しています。回収が行われた場合は純損益に回収額を計上します。
デリバティブ取引及び銀行取引については、格付けの高い金融機関とのみ取引を行っているため、リスクは限定的と考えています。
なお、特定の取引先について重要な信用リスクのエクスポージャーはなく、特段の管理を有する信用リスクの過度の集中はありません。
また、報告期間の末日現在の信用リスクに対する最大エクスポージャーは、金融資産の減損後の帳簿価額です。保証債務については、「38.コミットメント及び偶発事象」に表示されている保証債務の残高が、当社グループの信用リスクにかかる最大エクスポージャーです。
当社グループは、一部の営業債権等に対して販売した製品や預り保証金を担保として保有しており、預り保証金は連結財政状態計算書のその他の金融負債に計上しています。
貸倒引当金の増減は、次のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、貸倒引当金の変動に影響を与えるような、金融資産の総額での帳簿価額の著しい変動はありません。
また、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、直接償却した金融資産のうち、回収活動を継続している金融資産に重要性はありません。
② 流動性リスク
当社グループは、金融機関からの借入や社債の発行などを通して事業資金を調達しており、資金調達環境の悪化などにより、支払債務の履行が困難になるリスクを保有しています。当該リスクに関し、当社グループは資金繰り計画に沿って一定水準の手元流動性を確保するとともに、当社による資金の集中管理等により資金管理の維持に努めています。
加えて、複数の金融機関とコミットメント契約を締結しており、十分な流動性を保有する手段を有しています。
コミットメントラインの総額と借入実行残高は、次のとおりです。
(金融負債の満期分析)
金融負債の期日別残高は、次のとおりです。
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
③ 市場リスク
(a) 為替リスク
当社グループはグローバルに事業展開していることから、外貨建の債権債務や金融取引について、損益及びキャッシュ・フローが為替変動の影響を受けるリスクを保有しています。当該為替変動リスクの低減のため、為替予約取引、通貨オプション、金利通貨スワップなどのデリバティブ取引をデリバティブ取引管理規定に基づき利用しています。
(為替感応度分析)
前連結会計年度末及び当連結会計年度末に当社グループが保有する外貨建の債権債務及び金融取引につき、その他すべての変数が一定であることを前提として、日本円が各通貨に対して1%円高となった場合における連結損益計算書の税引前利益への影響額は、次のとおりです。なお、その他すべての通貨の為替変動に対するエクスポージャーに重要性はありません。
(b) 金利リスク
当社グループは、運転資金及び設備投資資金の調達や短期的な余裕資金の運用において金利変動リスクのある金融商品を利用しています。当該金利変動リスクを低減するため、原則として変動金利の長期借入金については、支払利息を固定化する金利スワップ等を利用しています。
その結果、利息の支払いが当社グループに与える影響は小さく、金利リスクは当社グループにとって重要なものではないと考えているため、金利感応度分析は行っておりません。
(c) 価格変動リスク
当社グループは、取引先との関係維持、強化による収益基盤の拡大を目的とする上場株式等を保有しており、資本性金融商品の株価変動リスクに晒されています。これらの資本性金融商品については、定期的に公正価値や発行体の財務状況を把握し、保有状況を見直しています。
また、余剰資金の一部を債券型投資信託で運用しており、債券の価格変動リスクに晒されています。
(市場価格感応度分析)
前連結会計年度末及び当連結会計年度末に当社グループが保有する上場株式につき、その他すべての変数が一定であることを前提として、期末日における株価が10%上昇した場合におけるその他の包括利益(税効果考慮前)への影響額は、次のとおりです。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末に当社グループが保有する上場投資信託につき、その他すべての変数が一定であることを前提として、期末日における基準価格が1%上昇した場合における連結損益計算書の税引前利益への影響額は、次のとおりです。
(2) 金融商品の公正価値
① 公正価値のヒエラルキーの定義
当社グループにおける公正価値ヒエラルキーのレベルの定義は、次のとおりです。
レベル1:同一の資産又は負債の活発な市場における(無調整の)相場価格により算定した公正価値
レベル2:レベル1のインプット以外の直接又は間接的に観察可能なインプットを用いて算定した公正価値
レベル3:重要な観察できないインプットを使用して算定した公正価値
公正価値の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、公正価値の算定における優先順位が最も低いレベルに公正価値を分類しています。
また、公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、振替を生じさせた事象又は状況の変化が生じた日に認識しています。
② 公正価値の測定方法
資産及び負債の公正価値は、関連市場情報及び適切な評価方法を使用して決定しています。
資産及び負債の公正価値の測定方法及び前提条件は、次のとおりです。
(現金及び現金同等物、定期預金、営業債権及びその他の債権、営業債務及びその他の債務)
これらの公正価値は、短期間で決済されるため、帳簿価額と近似しています。
ただし、割賦債権については、満期までの期間及び予想信用損失などの信用リスクを加味した利率で、将来キャッシュ・フローを現在価値に割り引くことにより算定しています。したがって、観察不能なインプットを使用しているためレベル3に分類しています。
(投資信託、その他の負債性金融商品)
その他の負債性金融商品は、債券及び投資事業組合への出資金などで構成されています。
活発な市場のある投資信託については、市場における公正価値に基づいて測定しているため、レベル1に分類しています。
差入保証金については、回収可能性を反映した将来キャッシュ・フローを、国債の利回り等により現在価値に割り引くことで算定しており、レベル3に分類しています。
債券及び投資信託については、金融機関等の価格決定モデルに基づき、その価格に使用された観察可能なインプットを用いて測定しているものはレベル2に分類しています。
それ以外の投資信託及び投資事業組合への出資金は、出資先が保有する金融商品の公正価値を類似企業比較法などのマーケットアプローチで測定し、これを基礎に算定した出資先資本の公正価値の持分相当額で測定しているため、レベル3に分類しています。
(株式)
上場株式については、市場における公表価格に基づいて測定しているため、レベル1に分類しています。
非上場の株式については、類似企業比較法などのマーケットアプローチで測定しているため、レベル3に分類しています。
レベル3に分類された投資事業組合への出資金及び非上場株式の公正価値測定に関する重要な観察不能なインプットは、類似企業の株価純資産倍率(PBR)及び流動性ディスカウント(30%)です。公正価値はPBRの上昇(低下)により増加(減少)し、流動性ディスカウントの上昇(低下)により減少(増加)します。
(デリバティブ)
デリバティブは、為替予約、通貨オプション、金利通貨スワップなどから構成されています。
これらの公正価値は、取引先金融機関から提示された価格や為替レート、金利などの市場で観察可能なインプットに基づき測定しているためレベル2に分類しています。
(借入金)
短期借入金は、短期間で決済されるため、公正価値は帳簿価額に近似しています。
長期借入金の公正価値は、条件及び残存期間の類似する債務に対し適用される現在入手可能な利率を使用し、将来キャッシュ・フローを割り引くことによって測定しているため、レベル2に分類しています。
レベル3に分類された金融商品の経常的な公正価値測定は、当社グループの評価方針及び手続に従って、財務部門により行われており、金融商品の個々の資産性質、特徴並びにリスクを最も適切に反映できる評価モデルを決定しています。また、財務部門は公正価値の変動に影響を与え得る重要な指標の推移を継続的に検証しています。
検証の結果、金融商品の公正価値の毀損が著しい際は、部門管理者のレビューと承認を行っています。
なお、レベル3に分類された金融商品について、観察不能なインプットを合理的に考えられる代替的な仮定に変更した場合の公正価値の増減は重要ではありません。
公正価値ヒエラルキーのレベルごとに分類した、経常的に公正価値で測定する金融資産及び金融負債の内訳は、次のとおりです。
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
③ レベル3に分類した金融商品の調整表
経常的に公正価値で測定するレベル3の金融商品について、増減は次のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注) 1.純損益に含まれる利得又は損失は、連結損益計算書上の「金融収益」及び「金融費用」に表示しています。
2.その他の包括利益に含まれる利得又は損失は、連結包括利益計算書上の「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産」に表示しています。
3. 前連結会計年度のレベル3からの振替は、投資先が上場したことによるものです。
4. 当連結会計年度のその他には、持分法で会計処理されている投資への振替が含まれています。
④ 償却原価で測定する金融商品
償却原価で測定する金融資産及び金融負債の内訳は、次のとおりです。なお、帳簿価額と公正価値が近似している金融商品については、次の表には含めておりません。
(注) 上記の償却原価で測定する金融資産及び金融負債の公正価値ヒエラルキーは、割賦債権と差入保証金はレベル3、長期借入金はレベル2に分類しています
(3) 金融資産と金融負債の相殺
前連結会計年度及び当連結会計年度において、連結財政状態計算書で相殺されている重要な金融商品はありません。
また、同一の取引相手先に対して認識した金融資産及び金融負債のうち、強制可能なマスターネッティング又は類似の契約対象であるものの、金融資産と金融負債の相殺の要件の一部又は全部を満たさないことにより相殺されていない重要な金融商品はありません。
(4) ヘッジ会計
当社グループは、外貨建の借入金に係る金利及び為替の変動リスクをヘッジするため、ヘッジ手段として金利通貨スワップを利用しており、これをキャッシュ・フロー・ヘッジに指定しています。なお、ヘッジ取引の開始時にヘッジ対象の数量とヘッジ手段の数量に基づいて適切なヘッジ比率を設定しており、原則として1対1の関係となるよう設定しているため、ヘッジの非有効部分に重要性はありません。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、ヘッジ指定されているヘッジ手段の残高はありません。
36.関連当事者
(1) 主要な経営幹部に対する報酬
当社の取締役及び監査役に対する報酬は、次のとおりです。
(2) 関連当事者との取引
当社及び連結子会社は、関連会社から、原材料、部品及びサービスなどについて仕入れており、また、製品、生産用部品、設備及びサービスなどを売上げています。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における関連会社に対する債権債務の残高は、次のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度における関連会社との取引高は、次のとおりです。
37.主要な子会社
(1) 主要な子会社
当連結会計年度末における主要な子会社の状況は、次のとおりです。
(注)1 TDS Lithium-Ion Battery Gujarat Private Ltd.の議決権の所有割合は100分の50以下ですが、営業活動を指図する能力及び財務的支配を通じてパワーを有しているため子会社としています。
2 「議決権の所有割合(%)」欄の( )内には、間接所有割合を内数で記載しています。
(2) 重要な非支配持分がある子会社の要約財務情報等
当社の子会社のうち、重要な非支配持分がある子会社の要約財務情報等は次のとおりです。なお、要約財務情報は、当社グループ内取引を消去する前の金額です。
Maruti Suzuki India Ltd.(Maruti Suzuki India Ltd.及びその傘下の会社)
① 一般的情報
② 要約財務情報
38.コミットメント及び偶発事象
(1) 資産の取得に係るコミットメント
資産の取得に係るコミットメントは、次のとおりです。
(2) 保証債務
当社グループは、持分法適用会社等からの銀行借入等に関し、次のとおり債務保証を行っています。
(3) その他の偶発事象
当社グループは、主に海外において、税務当局との間で様々な税金に関する未解決の事案を有しています。これらは、主に法律の解釈や適用に関するものであり、複数の法的論点が存在することから、現時点では最終結果を予想することは困難であると考えています。
また、インドにて、2025年4月1日から、ELV規則(Environment Protection(End-of-Life Vehicles) Rules, 2025)が施行されました。ELV規則によれば、自動車メーカーには使用済み車両の廃棄に関して、拡大生産者責任(Extended Producer Responsibility (EPR))の義務が課され、解体業者からEPR証明書を取得することで履行されることになりますが、現時点で実施の枠組みは確立途上であり、その影響額を合理的に見積もることは困難であると考えています。
(2) 【その他】
当連結会計年度における半期情報等
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
①【貸借対照表】
②【損益計算書】
③【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1 資産の評価基準及び評価方法
(1) 有価証券
① 子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法
② その他の関係会社有価証券
投資事業有限責任組合に類する組合への出資(金融商品取引法第2条第2項により有価証券とみなされるもの)については、契約に規定される決算報告日に応じて入手可能な最近の決算書を基礎とし、持分相当額を純額で取り込む方法によっています。
③ その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は主として移動平均法により算定しています。)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
(2) デリバティブ取引
時価法
(3) 棚卸資産
主として総平均法による原価法
(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)
2 固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定率法
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法
(3) リース資産
① 所有権移転ファイナンス・リース取引に係るリース資産
自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の方法を採用しています。
② 所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とした定額法を採用しています。残存価額は、リース契約上の残価保証の取決めがあるものは当該残価保証額とし、それ以外のものは零としています。
3 繰延資産の処理方法
支出時の費用として処理しています。
4 引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。
(2) 製品保証引当金
販売した製品のアフターサービスに対する費用の支出に備えるため、保証書の約款及び法令等に従い過去の実績を基礎にして計上しています。
(3) 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しています。
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっています。
② 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
過去勤務費用については、その発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数による定額法により費用処理しています。
数理計算上の差異については、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数による定額法により按分した額を、それぞれ発生の翌事業年度から費用処理しています。
(4) 役員退職慰労引当金
役員の退職慰労金の支給に備えるため、役員退職慰労金規則に基づき、期末要支給額を計上していましたが、2006年6月29日の定時株主総会終結の時をもって役員退職慰労金制度を廃止し、当該定時株主総会において、重任する役員については、それまでの在任年数に基づき、退任時に役員退職慰労金を支給することを決議しました。当事業年度末はその支給見込額を計上しています。
(5) 製造物賠償責任引当金
北米向け輸出製品に対して、「製造物賠償責任保険」(PL保険)で補填されない損害賠償金の支払いに備えるため、過去の実績を基礎に会社負担見込額を算出し計上しています。
(6) リサイクル引当金
当社製品のリサイクル費用に備えるため、市場保有台数等に基づいてリサイクル費用見込額を計上しています。
5 収益及び費用の計上基準
当社は、四輪車、二輪車、船外機及び電動車いす他の製造販売を主な内容とし、さらに各事業に関連する物流及びその他のサービス等の事業を展開しており、約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識しています。
当該金額には、消費税及び付加価値税等の税務当局の代理で回収した金額は含まれていません。
また、顧客との契約における対価に変動対価が含まれている場合には、変動対価に関する不確実性がその後に解消される際に、重大な戻入れが生じない可能性が非常に高い範囲でのみ、取引価格に含めています。
変動対価は主に売上リベートで構成されており、過去の実績等から最頻値法を用いて算定しています。
収益は、顧客との契約における履行義務の充足に従い、主に一時点で認識しています。車両の販売については、製品の引き渡し時点において、顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断していることから、主として当該製品の引き渡し時点で収益を認識しています。
対価は主に受注時から履行義務を充足するまでの期間内に前受金として受領、又は、履行義務充足後1年以内に受領し、重要な金融要素は含まれていません。
6 外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、期末日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しています。
7 重要なヘッジ会計の方法
原則として繰延ヘッジ処理を採用しています。
8 その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
(1) 退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未確認数理計算上の差異、未認識過去勤務費用の会計処理方法は、連結財務諸表におけるこれらの会計処理の方法と異なっています。
(2) グループ通算制度の適用
グループ通算制度を適用しています。
(重要な会計上の見積り)
1 製品保証引当金
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(単位:百万円)
(2) 識別した項目に係る会計上の見積りの内容に関する情報
「(1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 22. 引当金」に記載した内容と同一です。
2 前払年金費用及び退職給付引当金
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(単位:百万円)
(2) 識別した項目に係る会計上の見積りの内容に関する情報
「(1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 23. 従業員給付」に記載した内容と同一です。
3 繰延税金資産
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(単位:百万円)
(2) 識別した項目に係る会計上の見積りの内容に関する情報
「(1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3. 重要性がある会計方針(14)法人所得税」に記載した内容と同一です。
(未適用の会計基準等)
・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号 2024年9月13日)
・「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日)
ほか、関連する企業会計基準、企業会計基準適用指針、実務対応報告及び移管指針の改正
(1) 概要
国際的な会計基準と同様に、借手のすべてのリースについて資産・負債を計上する等の取扱いを定めるものです。
(2) 適用予定日
2028年3月期の期首から適用予定です。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
財務諸表に与える影響額については、現時点で評価中です。
(会計上の見積りの変更)
製品保証引当金
「(1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断(会計上の見積りの変更)」に記載した内容と同一です。
(貸借対照表関係)
1 ※1 関係会社に対する金銭債権及び金銭債務は次のとおりです。
(単位:百万円)
2 偶発債務
他の会社の金融機関からの借入に対し、債務保証を行っています。
(単位:百万円)
3 当社は効率的な資金調達を行うため、取引銀行6行とコミットメントライン契約を締結しています。コミットメントライン契約に係る借入未実行残高は、次のとおりです。
(単位:百万円)
(損益計算書関係)
1 ※1 このうちには、関係会社に対するものが、次のとおり含まれています。
(単位:百万円)
2 ※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は次のとおりです。
(単位:百万円)
3 ※3 固定資産売却益の内訳は次のとおりです。
(単位:百万円)
4 ※4 固定資産売却損の内訳は次のとおりです。
(単位:百万円)
(有価証券関係)
子会社株式及び関連会社株式
前事業年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
(単位:百万円)
当事業年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
(単位:百万円)
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(単位:百万円)
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
3 法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、グループ通算制度を適用しており、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っています。
④【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(単位:百万円)
(注) 1 「当期首残高」及び「当期末残高」は取得価額により記載しています。
2 当期増減額の主なものは次のとおりです。
3 「当期減少額」欄の( )内は内書きで、減損損失に係る取得価額の減少額です。
【引当金明細表】
(単位:百万円)
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しています。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注) 当社定款の定めにより、単元未満株主は、会社法第189条第2項各号に掲げる権利、会社法第166条第1項の規定による請求をする権利、株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利並びに単元未満株式の売渡請求をする権利以外の権利を有していません。
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しています。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。


