第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注)1 国際会計基準(以下、IFRSという。)に基づいて連結財務諸表を作成しています。
2 2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っています。「1株当たり親会社所有者帰属持分」、「基本的1株当たり当期利益(△は損失)」および「希薄化後1株当たり当期利益(△は損失)」につきましては、第109期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定しています。
3 第113期においては、希薄化性潜在的普通株式が逆希薄化効果を有するため、「希薄化後1株当たり当期利益(△は損失)」の計算から除外しています。
4 第113期の「株価収益率」は、親会社の所有者に帰属する当期損失のため記載していません。
(2) 提出会社の経営指標等
(注)1 2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っています。「1株当たり純資産額」、「1株当たり当期純利益」および「潜在株式調整後1株当たり当期純利益」につきましては、第109期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定しています。なお、第111期の1株当たり配当額は、当該株式分割前の1株当たり中間配当額130円と、当該株式分割後の1株当たり期末配当額43.34円を合算した金額となっています。当該株式分割後の1株当たり配当額に換算すると、中間配当額は43.33円に相当しますので、期末配当額と合わせた年間配当額は1株当たり86.67円となります。
2 「株主総利回り」の記載に当たっては、株式分割を考慮した株価および1株当たり配当額を使用して算定しています。
3 「最高株価」および「最低株価」は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものです。なお、第111期の株価については株式分割後の最高株価および最低株価を記載しており、括弧内に株式分割前の最高株価および最低株価を記載しています。
2 【沿革】
当社の前身である昭和人絹株式会社は1934年7月設立され、1939年5月呉羽紡績株式会社に吸収合併されましたが、その後、塩素利用を根幹とする化学工業薬品および化学肥料の製造部門を分離し呉羽化学工業株式会社が設立されました。設立以降の主な推移は次のとおりです。
3 【事業の内容】
当企業集団は、当社および子会社29社(内、連結子会社26社)、関連会社5社(内、持分法適用会社1社)から構成され、機能製品、化学製品、樹脂製品の製造・販売をその主な事業内容とし、更に各事業に関連する設備の建設・補修、物流、環境対策およびその他のサービス等の事業活動を行っています。
当企業集団の事業に係わる位置付けおよびセグメントとの関連は、次のとおりです。
① 機能製品事業
・当社は、機能樹脂、炭素製品の製造・販売を行っています。
・㈱クレハトレーディングは、機能製品の販売を行っており、当社は製品の一部を同社を通じて販売を行うとともに、原料の一部について同社を通じて購入しています。また、レジナス化成㈱に出資を行っています。
・クレハエクストロン㈱は、機能製品の製造・販売を行っており、当社は同社に対し原料を供給する一方、同社製品の一部の購入を行っています。
・クレハGmbH(独)は、欧州において当社の機能製品の販売を行っています。
・クレハ・アメリカInc.(米)は、当社の機能製品の販売を行っています。また、クレハ・ピージーエーLLC(米)、クレハ・エナジー・ソリューションズLLC(米)およびフォートロン・インダストリーズLLC(米)に出資を行っています。
・クレハ・ピージーエーLLC(米)は、米国においてPGA(ポリグリコール酸)樹脂の製造を行っており、当社は同社製品の購入を行っています。
・クレハ・エナジー・ソリューションズLLC(米)は、機能製品の販売および技術サービスを行っており、当社は製品の一部を同社を通じて販売を行っています。
・呉羽(上海)炭繊維材料有限公司(中)は、中国において炭素製品の製造・販売を行っており、当社は同社に対し原料を供給する一方、同社製品の一部の購入を行っています。
・呉羽(中国)投資有限公司(中)は、当社に機能製品の販売を行うとともに、当社は同社を通じて機能製品の一部の販売を行っています。また、呉羽(常熟)フッ素材料有限公司(中)に出資を行っています。
・呉羽(常熟)フッ素材料有限公司(中)は、中国においてフッ化ビニリデン樹脂の製造を行っており、当社は同社製品の購入を行っています。
② 化学製品事業
・当社は、農薬、医薬品、無機薬品、有機薬品の製造・販売を行っています。
・㈱クレハトレーディングは、化学製品の販売を行っており、当社は製品の一部を同社を通じて販売を行うとともに、原料の一部について同社を通じて購入しています。
③ 樹脂製品事業
・当社は、食品包装材、家庭用品の製造・販売を行っています。
・㈱クレハトレーディングは、樹脂製品の販売を行っており、当社は製品の一部を同社を通じて販売を行うとともに、原料の一部について同社を通じて購入しています。
・クレハ合繊㈱は、合成繊維の製造・販売を行っており、当社は同社に対し原料を供給しています。
・クレハ・アメリカInc.(米)は、樹脂製品の販売を行っています。
・クレハ・ヨーロッパB.V.(蘭)は、クレハロンB.V.(蘭)、クレハGmbH(独)およびクレハロン・オーストラリアPty Ltd.(豪)に対する出資を行っています。なお、熱収縮多層フィルム事業の撤退に伴い、クレハロンB.V.(蘭)およびクレハロン・オーストラリアPty Ltd.(豪)は、清算手続を行っています。
・呉羽(中国)投資有限公司(中)は、樹脂製品の販売を行っています。
・クレハ・ベトナムCo.,Ltd.(越)は、食品包装材の製造・販売を行っており、当社は同社に対し原料を供給する一方、同社製品の一部の購入を行っています。
④ 建設関連事業
・クレハ建設㈱は、土木・建築工事の施工請負を行っており、当社は同社に対して同業務の一部を発注しています。
⑤ その他関連事業
・㈱クレハトレーディングは、その他サービスの販売を行っています。
・クレハ運輸㈱は、運送および倉庫業務を行っており、当社は同社に対して同業務の一部を委託しています。
・クレハサービス㈱は、土地建物の売買・賃貸・管理、損害保険代理業および生命保険募集業、各種受託事業を行っており、当社は同社に対して福利厚生等の業務の一部を委託しています。
・㈱クレハ環境は、産業廃棄物の処理および環境関連処理設備の販売を行っており、当社は同社に対して産業廃棄物の処理業務の一部を委託しています。また、ひめゆり総業㈱に出資を行っています。
・社団医療法人呉羽会は、病院および介護老人保健施設の運営を行っています。
事業の系統図は、次のとおりです。

(注)1 ㈱クレハは、機能・化学・樹脂の各事業セグメントの製品の販売を行っています。
2 ㈱クレハトレーディング、クレハ・アメリカInc.、呉羽(中国)投資有限公司は、複数の事業セグメントにまたがっているため、各セグメントに記載しています。
3 樹脂製品事業のクレハロンB.V.、クレハロン・オーストラリアPty Ltd.は、清算手続きを行っています。
4 クレハ建設㈱は、2026年4月1日付でクレハ工事㈱を吸収合併しています。
5 クレハ電機㈱は、2026年4月1日付でクレハ設備㈱を吸収合併し、商号をクレハテック㈱に変更しています。
6 クレハサービス㈱は、2026年4月1日付で㈱クレハ分析センターを吸収合併しています。
4 【関係会社の状況】
(注)1 主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しています。
2 特定子会社に該当します。
3 議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数です。
4 上記会社は有価証券届出書または有価証券報告書を提出していません。
5 ㈱クレハトレーディングについては売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く)の連結売上収益に占める割合が10%を超えています。
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものです。
(1) 方針の策定背景―前中長期経営計画『未来創造への挑戦』およびローリングプラン2025の振り返り―
当社グループは「中長期的な企業価値の向上」と「持続可能な社会への貢献」を両立し、サステナビリティ経営を推進して当社グループを一層発展させるべく、『クレハグループ企業理念』、『クレハビジョン』、2030年度に向けた『経営方針』および「クレハグループ中長期経営計画『未来創造への挑戦』」を策定し、当該経営計画の達成に向け取り組んできました。
当社を取り巻く外部環境は、欧米における環境政策の変化、中国製造業のグローバル市場における急速な台頭によって大きく変化しています。前提としていた自動車メーカーのEV化(電気自動車への移行)戦略は大幅に見直され、当社フッ化ビニリデン樹脂事業の販売伸長は著しく鈍化しました。内部要因としては、特定の技術・用途・地域への過度な依存を前提とした事業計画の策定、LFP系リチウムイオン電池の市場成長が拡大したことによる市場変化の見通しの誤り、および新商品開発に要する期間の見込み違いが、計画の達成を阻む要因となりました。結果として、前中期経営計画において掲げた事業目標は大幅な未達に終わり、フッ化ビニリデン樹脂事業においては多額の減損損失を計上するに至りました。
一方で、非財務施策については次のような成果がありました。
■ 経営基盤の強化
コンプライアンス問題撲滅を目標としていましたが、役員の不祥事が発生し、早急にコンプライアンス体制を強化しました。また、積極的なデジタル化投資により、DX基盤となるツール整備や社員教育を行った結果、2025年9月に経済産業省DX認定企業に選出されました。
■ 技術立社の再興
将来の成長が期待される新事業候補が着実に進展するなど、研究・技術開発力の強化を中心とする定性目標についてはおおむね達成しました。
■ 会社と社員の共生
社員のパフォーマンスと働きがいの最大化に向けて、経営層と従業員の対話、キャリア形成支援の強化、より柔軟な勤務制度の導入・拡充などを進めました。エンゲージメント向上施策実施は継続課題です。また、各種の心身健康増進策を推進した結果、健康経営の指標である「健康経営優良法人(大規模部門)」に当社は6年連続で認定されました。
■ 環境負荷の低減
CO₂排出量削減については、2050年度までのカーボンニュートラルの実現およびクレハグループ2030年度目標(2013年度比でCO₂排出量30%以上削減)に向けて、燃料転換の技術検討により、2030年度目標達成へ一定の目途がつきました。
また、クレハ2025年度目標(廃棄物ゼロエミ率1.5%)に向けて、廃棄物の再資源化や有価物化を進め、目標達成の見通しです。
また、資本政策の見直しを実施し、自己資本比率の適正化を図ることで、資本効率の改善に取り組みました。
以上の前中期経営計画の振り返りを踏まえ、新長期経営計画の策定を進めました。
(2) 2035年長期経営計画 - Technology to Value(技術の進化を更なる価値へ)-
前中期経営計画期間中から取り組んできた新事業・新製品の育成には従来想定していた以上の期間が必要であり、これらの収益貢献時期は概ね2030年以降となる見通しであることから、2030年度目標を撤回し、新たに2035年度のありたい姿を設定しました。
機能製品事業および樹脂製品事業の2つの主力事業に加え、化学製品事業におけるライフサイエンス領域を育成・強化することにより、3事業によるポートフォリオ体制を確立し、特定事業への過度な依存を回避しつつ、資本収益性に優れた事業ポートフォリオの構築を目指します。

■ ライフサイエンス領域の育成・強化
ライフサイエンス領域の各パイプラインについては、いずれも2035年度までに育成し、2035年度には、機能製品事業、樹脂製品事業、およびライフサイエンス領域を含む化学製品事業の利益がバランスの取れた構成となるよう、本領域における事業の育成を図ります。

■ 2035年度に目指すポートフォリオの姿
機能製品事業においては新グレード製品の創出、樹脂製品事業においては家庭用品のブランド力強化、化学製品事業においてはライフサイエンス領域のパイプライン育成を通じて、当社独自の市場創出を追求していきます。事業ポートフォリオを継続的に進化させることにより、外部環境の変化に対して耐性のある経営体質の基礎確立を目指します。

(3) 中期経営計画(2026~2028年度)- Technology to Value 2028 (技術を価値へ) -
2035年度のありたい姿を実現するため、2026年度から2028年度を対象期間とする新中期経営計画を策定しました。本中期経営計画は、種まき・基礎固めの期間と位置づけ、主力事業の競争力強化、事業ポートフォリオの進化、および経営基盤の強化を基本方針としています。
[概要]
■ 主力事業の競争力強化
・ 機能製品事業:新製品・新グレード製品の開発により既存設備を有効活用するとともに、主力製品であるフッ化ビニリデン樹脂およびPGA(ポリグリコール酸)樹脂の収益力回復を図ります。
・ 樹脂製品事業:家庭用品のブランド力強化および新ブランドの育成を通じ、収益力の強化を図ります。
・ 2事業共通:生産革新プロジェクトの推進により、生産体制の効率化と技術力強化によるコスト低減・新グレード開発等に取り組みます。
・ 技術部門:人財の選抜と育成による技術開発・マーケティングの高度化、イノベーション創出の基盤となる技術プラットフォームの導入、ならびに生成AIを含むDX技術基盤の整備による開発環境の強化を推進します。
■ 事業ポートフォリオの進化
・ 主力事業の競争力強化を通じた事業ポートフォリオの改善を図ります。
・ 化学製品事業:ライフサイエンス領域における農薬、農業資材および医療材料を重点領域に設定し、既存パイプラインの育成を推進します。
■ 経営基盤の強化
・ リスクマネジメント・サステナビリティの推進:取締役会の監督のもと、経営層が責任をもってKPIを活用し、リスクマネジメントおよびサステナビリティに関するPDCAを経営計画と一体的に実施します。重要リスクとマテリアリティを統合的に管理することにより、リスク低減と中長期的な成長機会の創出を同時に実現していきます。
・ 低環境負荷社会への貢献:環境リスクの低減と事業機会の最大化を両輪とする観点から、カーボンニュートラルの実現、資源循環への取組み、および環境負荷低減の3テーマに継続的に取り組みます。
・ 人的資本経営の推進:社員の成長と挑戦を促進し、お互いの信頼の下、安心して働ける環境を整備することにより、多様な人財が高いエンゲージメントをもって活躍できる体制を構築します。
■ 定量目標値(2028年度)
本中期経営計画を種まき・基礎固めの期間と位置づけ、ROE8%を達成し得る事業体制の早期構築を目指します。なお、営業利益から非経常的な要因により発生した損益(減損損失や構造改革費用、補助金収入等)を除いたコア営業利益およびEBITDAを、利益に関する管理指標として新たに採用します。

・ サステナビリティの推進に関する目標値
目標の詳細は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。
■ キャッシュアロケーション
研究開発力の強化、主力事業の競争力強化に向けた投資、長期的な企業価値向上に資する戦略的投資(M&A等を含む)に対して優先的に資金配分しつつ、株主還元に対してもバランスよくキャッシュを配分することを計画しています。

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
(サステナビリティ共通の考え方)
企業を取り巻く環境は、世界規模で大きく変化しています。社会・環境問題に対する国際的な取り組みの進展、紛争や国家間対立に起因する地政学的リスク増大、感染症の世界的流行などは、企業活動や将来計画へ大きな影響を与えます。
クレハグループは、サステナビリティ基本方針『クレハグループ企業理念を実践し、独自性のある差別化された商品と技術を産み出すことにより未来を創造し、継続的な経済価値の向上と社会課題解決への貢献を推進する。』の考えに基づき、財務と非財務の目標を統合した経営戦略のもと、サステナビリティ経営を進めています。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1)ガバナンス
当社グループは、取締役会の監督機能の明確化とサステナビリティ推進体制の一層の強化を目的として、2026年4月1日付で、主に取締役会メンバーで構成されていたサステナビリティ委員会を廃止し、サステナビリティ推進委員会を中核とするガバナンス体制へ再編しました。各会議体の役割は以下のとおりです。
① 取締役会
取締役会は、当社グループのサステナビリティに関する重要事項を決定しています。サステナビリティ推進委員会の提言に基づき、「マテリアリティ」と「マテリアリティ」への取組みを反映した中長期経営計画を決定しています。また、サステナビリティ推進委員会および主管部門から年2回以上、「マテリアリティ」に関する活動の報告を受け、監督を行っています。
② サステナビリティ推進委員会
当社グループのサステナビリティ活動を具体的に推進することを目的に、サステナビリティ推進委員会を設置しています。サステナビリティ推進委員会は、企業理念に合致し、当社グループの継続的な経済価値の向上と社会課題解決への貢献のために、財務資本と非財務資本を統合し、特に注力すべき経営課題を「マテリアリティ」として特定し、取締役会へ上程しています。さらに、ステークホルダーと連携して課題の解決に取り組むとともに、当社グループの資本の最大化をめざしています。具体的には、中長期経営計画に基づいた課題解決の具体的な計画を傘下の専門部会(グリーントランスフォーメーション部会、人的資本部会)および主管部門との協働で策定し、その活動のマネジメントを行っています。これらの結果は、取締役会に対して年2回以上、年度の進捗と事案によっては適時、報告を行います。
本委員会は、代表取締役社長兼CEOが委員長を務め、会長、全執行役員、マテリアリティの主管部門長および委員長が指名したグループ会社社長で構成しています。

(2)戦略
当社グループは、クレハグループサステナビリティ基本方針のもと、独自の技術力や強い組織力を活かして、新たな社会課題の解決に取り組み、社会の発展に貢献するとともに、企業価値の向上を目指しています。当社グループの継続的な経済価値の向上と社会課題解決への貢献のために財務資本と非財務資本を統合し、特に注力すべき経営上の重要課題を「マテリアリティ」として特定し、中長期経営計画に落とし込み、経営方針・中長期経営計画と一体としたマネジメントでサステナビリティ経営を進めています。
価値創造プロセス図

マテリアリティ詳細

また、「マテリアリティ」の特定のステップは以下のとおりです。
ステップ1 当社にとって重要なリスクと機会の抽出
各部門の事業特性やグローバルな政治、経済、社会情勢など、ビジネスを取り巻く環境を考慮してリスクと機会を洗い出し、発生可能性と事業への影響度を評価し、重要なリスクと機会を抽出。
ステップ2 目指す社会像の設定
経営層が中心となって、クレハグループ企業理念に基づき、継続的な経済価値の向上と社会課題解決への貢献を果たしながらめざす社会像として「豊かな生活」を設定。
ステップ3 当社が社会にもたらすインパクト視点での評価
SASBスタンダードなどの国際的なガイドライン、SDGs、ESG評価機関の評価項目やステークホルダーからの要請などを参考に、当社が「豊かな生活」を築くためにもたらす社会へのインパクト(軸1)と、ステップ1で抽出した重要なリスクと機会(軸2)の2軸で整理・評価し、特に優先度の高い6項目をマテリアリティ案として特定。
ステップ4 マテリアリティの特定、承認
各マテリアリティの2035年目標を設定し、目標達成を通じて取り組む「施策」と「資本の最大化」、「KPI」の内容について、中長期経営計画と連動させることを前提に「価値創造プロセス」を策定。サステナビリティ委員会での議論を経て特定し、取締役会でマテリアリティを承認。
(3)リスク管理
サステナビリティに関するリスク管理は、全社リスクマネジメント体制に統合しています。取締役会の監督のもと、リスクマネジメント委員会において、当社および当社グループ会社の経営に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクを特定しています。具体的には、「事業環境」、「気候変動」、「環境関連規制」、「人財開発・活用」、「コンプライアンス」等の重要リスクを特定しています。特定したリスクは、経営計画やリスクを所管する部門の計画に反映し、PDCAサイクルに基づき、管理・改善を行っています。全社リスクマネジメント体制の詳細は「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
(4)指標および目標
当社グループは、継続的な経済価値の向上と社会課題解決への貢献を目的に財務資本と非財務資本を統合し、特に注力すべき経営上の重要課題をマテリアリティとして定めています。マテリアリティに関しては、指標・目標を設定するとともに、着実に実行するための進捗管理を行っています。詳細については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
(気候変動に関する記載)
(1)気候変動
当社グループは、2022年4月にTCFD提言への賛同を表明しました。以降、気候変動に真摯に向き合い、事業に影響を及ぼすリスクおよび機会への理解を深化させ、その取り組みの開示を進めています。当社グループの気候変動への対応およびTCFD提言に基づく取り組みの詳細は、当社ホームページに開示しています。
https://www.kureha.co.jp/sustainability/environment/climate_change.html
① ガバナンス
当社グループは、気候変動への取組みを着実に実行するため、取締役会の監督のもと、サステナビリティ推進委員会傘下のグリーントランスフォーメーション部会を中心とするガバナンス体制を整備しています。
② 戦略
当社グループは、「低環境負荷社会への貢献」と「エネルギーの多様化への貢献」をマテリアリティと設定し中長期経営計画のもと、2050年度までのカーボンニュートラルの実現を目指して、当社グループからのCO₂排出量削減と、製品を通じたCO₂排出量削減の両面から、気候変動の緩和に取り組んでいます。
当社グループのCO₂排出量削減に向けて、いわき事業所の石炭火力発電所におけるCO₂フリー燃料の活用、生産技術革新による省エネ化、各事業所やグループ会社におけるCO₂フリー電力の活用拡大、大規模設備・機器の更新時の高効率化等を計画に沿って進めていきます。また、製品・技術を通じたCO₂排出量削減への貢献として、主力事業であるポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)やポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)等の機能樹脂の環境負荷低減を目指した性能向上および技術開発、SiC繊維を使用したセラミック複合材など高機能素材の市場投入を目指した研究開発を進めています。
環境投資として、中計期間中に13億円を計画しています。CO₂排出削減の投資に当たっては、将来のリスク・機会に基づいて判断していきます。また、研究開発費として250億円、研究開発投資として60億円を計画しており、カーボンニュートラル実現のための製品・技術開発をこの一部で進めていきます。
③ リスク管理
気候変動に関するリスク管理は、全社リスクマネジメント体制に統合しています。取締役会の監督のもと、リスクマネジメント委員会において、当社およびグループ会社の経営に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクとして、「気候変動」および「環境関連規制」を最重要リスクとして特定しています。特定したこれらのリスクは、経営計画やリスクを所管する部門の計画に反映し、PDCAサイクルに基づき、管理・改善を行っています。全社リスクマネジメント体制の詳細は「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
④ 指標および目標
-エネルギー起源のスコープ1、2におけるCO₂排出量削減目標
2050年度:カーボンニュートラルの達成
2030年度:30%以上の削減 (2013年度比)
2024年度実績:419千t-CO₂ (2013年度比9.9%削減)
(人的資本に関する記載)
① ガバナンス
当社グループは、中長期経営計画の実現に向けた人的資本経営の推進への取組みを着実に実行するため、取締役会の監督のもと、サステナビリティ推進委員会傘下の人的資本部会を中心とするガバナンス体制を整備しています。
② 戦略
当社グループは、クレハビジョン「独自技術でスペシャリティを追求し、未来を拓く社会貢献企業」の実現に向け、「人的資本経営の推進」をマテリアリティに位置づけています。中長期経営計画の実現にあたっては、外部環境の変化が激しい状況においても、事業成長に資する人的資本の生産性・創造性の向上を目指し、研究開発、生産、営業および事業基盤の強化を担う人財の確保・育成・活躍が極めて重要であると認識しており、「人的資本の強化が中長期の企業価値を決める」との考えのもと、人財育成・エンゲージメント向上施策の強化や人的資本への計画的投資を通じて、組織力の高度化を図っています。また、将来のあるべき組織・人財の姿として、経営戦略や事業ニーズに沿い、年齢、性別、国籍等を問わず、人物本位で能力・実績を評価し、異なる知見・経験を有する多様な人財が活躍できる会社を目指しています。加えて、障がいのある方についても定期的に採用を行い、法定雇用率を上回る水準を維持しており、今後も継続的な採用に取り組んでいきます。「知恵・情熱・共創の心」を持つ人財を育成し、お互いの信頼のもと、従業員一人ひとりが主体的に成長し、挑戦する活気ある組織・職場の構築を図っていきます。中長期経営計画においては、「人財の育成・活用」「挑戦意欲の醸成」「働きやすい社内環境整備」「健康経営の推進」を重要施策として掲げ、これらを通じてエンゲージメントの継続的な向上を図ることを最終的な目標としています。2026年度に設置した人的資本部会を中心に、これらの施策に係る具体的な指標を設定し、進捗管理を強化しています。人的資本関連の主なリスクは、必要人財の確保の遅れ、専門性・技能の不足、技能継承の停滞、多様な人財の活躍機会の不足ならびに健康およびエンゲージメントの低下等であり、これらは当社グループの研究開発力、生産・技術力および中長期的な企業価値の向上に影響を及ぼす可能性があります。一方で、必要人財の確保・育成、多様な人財が活躍できる環境整備、働きやすい職場環境の充実およびエンゲージメントの向上は、イノベーション創出力、生産性および組織力の向上につながるものであると認識しています。これらの取組みを通じて、多様な人財が能力を最大限に発揮できる基盤を構築し、非財務資本における「多様な人財の活躍」の最大化を図ることで、持続的な成長および企業価値の向上を目指しています。
・人財の育成・活用
当社グループは、「知恵・情熱・共創の心」を持ち、多種多様な強みを有し、期待される役割と職務を確実に遂行できる人財、および自律的なキャリア形成意識を持ち、継続的に自己成長していく人財を育成することを人財育成の基本的な考え方としています。この考え方のもと、従業員一人ひとりの自律的かつ継続的な成長を支援するため、職場内教育、体系的な各種研修プログラムおよび自律的なキャリア開発支援等の施策を推進しています。また、育成した人財について、適所適材の配置、登用および活躍機会の拡大を通じて、その能力の最大化を図っています。人口減少が進む中、今後ますます人財の確保が困難になることが見込まれます。こうした状況においても、少人数体制で各組織が事業計画に沿って着実に運営できるよう、業務効率化・設備自動化・DX推進等をさらに進めていくことが重要であると認識しています。特に、専門性の高い人財の獲得および中核人財の育成に注力しており、戦略的な人財確保、育成教育体系の構築および後継者育成計画の実践を推進しています。
-技術系人財の育成
技術の収益化にこだわり、世界で勝ち抜く高付加価値企業に成長していくためには、技術系人財の育成および活躍が不可欠であると認識しています。このため、技術系人財育成委員会による教育プログラムのもと、専門性の向上、技術・技能の継承および現場力の強化に取り組んでいます。
-女性活躍推進
女性活躍の推進に向けては、将来の幹部候補として期待される女性従業員を対象に、経営およびマネジメントに関する知識・スキルの習得ならびにマインドの醸成を目的としたプログラムを継続的に実施し、人物本位の評価・登用を徹底するとともに、性別に関わらず能力を発揮し活躍できる環境整備に取り組んでいます。
また、女性ラインマネージャーの登用を積極的に推進し、多様な視点を活かした組織運営の強化を図っています。
・挑戦意欲の醸成
当社グループは、継続的な成長を実現するためには、従業員一人ひとりが自ら考え、主体的に行動し、新たな役割や課題に挑戦する意欲を持つことが重要であると考えています。このため、お互いの信頼のもと、従業員一人ひとりが主体的に成長し、挑戦する活気ある組織・職場の構築に取り組んでいます。人事制度においては、「各人が主体的・自律的に役割を果たし、事業環境の変化に迅速に対応し得る企業風土」を実現することで、これまでに経験したことのない急速な技術革新、ならびに従業員の減少や高齢化が進む状況下においても、当社を技術開発型の高付加価値企業として持続的に発展させることを目指しています。この企業風土を実現するためには、「挑戦」「スピード」「成長」の意識がこれまで以上に求められるとの考えのもと、当社の人事制度は、「挑戦・スピード・成長を実践しながら主体的に役割を遂行し、実績を上げる人財に厚く報いる」ことを基本方針とし、年齢にかかわらず、各人が担う役割・職務および実績に基づく処遇を行っています。
また、エンゲージメント向上施策の導入、自律的なキャリア開発の支援、挑戦を後押しする研修体系の整備および人財の早期抜擢の推進等により、従業員の主体性の向上を図っています。
-経営層と従業員との対話の促進
経営トップや経営層と従業員が直接意見を交わすタウンホールミーティング等を通じて、ビジョンや経営方針を従業員に直接伝えるとともに、従業員からの意見や提案を経営層が受け止める双方向のコミュニケーションを実践しています。こうした取り組みにより、従業員一人ひとりが経営方針を自分ごととして捉え、主体的な行動につながる意識の醸成を図っています。
-自律的なキャリア開発・挑戦を後押しする研修支援
従業員一人ひとりが自律的かつ継続的に成長し、キャリア意識を持って自己研鑽に取り組めるよう、eラーニング、通信教育、社内外講師によるセミナー等を活用し、デジタル、マネジメント、キャリア形成等に関するプログラムを自ら応募して受講できる研修を実施しています。
-ラインマネージャーによる挑戦を促す職場づくり
ラインマネージャーは、定期的な面談やキャリア面談等を通じて、従業員の意欲や強みを踏まえた対話を行うとともに、日常的なコミュニケーションを通じて主体的な挑戦や改善提案を後押しし、自発的な行動が生まれやすい職場環境づくりを進めています。
・働きやすい社内環境整備
当社は、従業員の就労に関する価値観やライフスタイルが多様化し、さまざまな働き方が求められる時代において、従業員一人ひとりが、柔軟で生産性の高い働き方やライフステージに応じた多様な働き方を選択し、やりがいや充実感を持って活躍できることが重要であると考えています。そのため、仕事と家庭生活、子育て・介護等のライフイベントとの両立を支援する観点から、フレックスタイム制度、在宅勤務制度、半日単位・時間単位の年次有給休暇制度、配偶者海外転勤休職制度の導入等、制度の充実に取り組んでいます。また、制度内容の理解を深め、利用を促進するため、セミナーの開催やガイドブックの作成・周知等を行っています。あわせて、育児と仕事の両立支援を進める観点から、男性従業員の育児休業等および育児目的休暇の取得促進にも取り組んでいます。
・健康経営の推進
当社グループは、健康基本方針を「従業員の健康を会社の成長を支える基盤と考え、健康保険組合と協働で、従業員が自ら健康を保持・増進することを支援します。」として定め、健康経営戦略マップのもと、グループ全体で、従業員が健康で活き活きと活躍・成長できる環境づくりに取り組んでいます。
-健康保持・増進体制の整備
グループ各社の人事総務部門の担当責任者が出席する「グループ健康増進会議」を定期的に開催し、従業員一人ひとりの自律的な健康管理の実現および従業員の意欲と活力の向上を支援しています。
-従業員の健康リスク軽減、心と身体の健康保持・増進
食事習慣および運動習慣等、生活の基盤となる生活スタイルの見直しや、メンタルヘルス不調等のストレス関連疾患の予防・早期発見により、従業員の健康リスクの軽減を図るとともに、心と身体の健康保持・増進に取り組んでいます。
③ リスク管理
人的資本関連のリスク管理は、全社リスクマネジメント体制に統合しています。取締役会の監督のもと、リスクマネジメント委員会において、経営に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクとして、「人財開発・活用」を最重要リスク、「人財の確保」を重要リスクとして特定しています。特定したこれらのリスクは、経営計画やリスクを所管する部門の計画に反映し、PDCAサイクルに基づき、管理・改善を行っています。全社リスクマネジメント体制の詳細は「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
④ 指標および目標(範囲:株式会社クレハ)
当社グループに属する会社は、業種・業態が多様であるため、グループ経営方針のもと、各社の特性に合わせた独自のKPIを設定しています。このため、「人的資本経営の推進」の指標に関する目標は、当社を対象に記載
しています。
(注)1 管理職における女性割合は、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等(2)従業員の状況」に記載の定義と同一です。
2 教育満足度は、当社が実施するエンゲージメント調査において、「自身のキャリアに役立つ教育機会が与えられている」と回答した従業員の割合です。
3 男性従業員の育児休業等および育児目的休暇の取得率は、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等(2)従業員の状況」に記載の定義と同一です。
4 経済産業省と日本健康会議が共同で実施する「健康経営優良法人(大規模法人部門)」への認定です。
5 プレゼンティーズムは、従業員が心身の不調を抱えたまま就業している状態を指します。当社が実施する健康関連調査において、東大1項目版を用いて集計しています。
計算式は、「100%-回答値」であり、数値が低いほど望ましい指標です。
6 エンゲージメントは、「仕事に対する熱意や姿勢」を表す指標です。偏差値は、調査機関が設定する比較対象母集団を基準として算出しています。
7 2026年度は、更なるエンゲージメント向上を目指し、これまでの知見を踏まえた新たなサーベイの再設計の期間とします。
3 【事業等のリスク】
(1)方針・基本的な考え方
当社グループでは、クレハグループの経営に悪影響を及ぼすリスクを把握し、その顕在化を未然に防止し、また、リスクが顕在化した場合の影響を軽減して許容範囲に収めるよう、必要な対応策を予め講じ備えておくことを「クレハグループリスクマネジメント基本方針」としています。中長期的かつ継続的な視点に立ち、脅威を網羅的に俯瞰し、包括的・統合的にリスクマネジメントすることが必要不可欠であると考え、全社リスクマネジメント体制を整備しています。また、マネジメントシステムの有効性を定期的にレビューし、継続的に改善を図っています。
(2)体制・責任者
当社グループ全体のリスクマネジメント体制は、取締役会が監督しています。取締役会の監督の下、社長は、当社グループ全体のリスクマネジメントの責任者として、専門委員会である「リスクマネジメント委員会」を設置しています。
各部門長は、自身の所掌・担当する業務領域におけるリスクマネジメントを統括する責任を負い、各部会(人権部会、ITリスク管理部会およびレスポンシブル・ケア部会など)や自身が運営を主管する各会議体(コンプライアンス委員会など)を活用し、リスクマネジメントを以下の体制で取り組んでいます。
①第1線
各部署長は、自部門の日常的なリスクマネジメントを遂行します。具体的には、リスクに直接関連し実際に対応する「実施部署」として、自部署の担当領域に存在するリスクを適切に認識した上で、当該リスクへの対応策を検討し、実施します。
②第2線
各部署のリスク管理を確実にするため、専門知識を持つ主管部署長は、専門的見地から担当領域に存在するリスクの特定および分析・評価を行います。当該リスクの管理を統括する「主管部署」として、第1線の各部署(実施部署)、ならびに関係会社によるリスクマネジメントを支援するとともに、対応策の実施状況をモニタリングして必要な指示を行い、グループ横断的なリスクマネジメント施策を実行しています。
③第3線
内部監査部は、独立的立場から第1線と第2線の両方の業務について、管理体制などの適切性や有効性を評価・検証します。監査結果は、定期的に監査役会および取締役会へ報告します。
④リスクマネジメント委員会の任務
1. 当社のリスクマネジメントに関する年度計画の策定および進捗管理
2. 当社に存在するリスクの特定および分析・評価
3. 2.の分析・評価に基づき、「重要リスク」と評価されたリスクへの対応策の検討・実施、実施状況のモニタリング
4. 当社のリスクマネジメントシステム(体制、実施プロセスを含むリスクマネジメントの仕組み)の維持、是正・改善の実施
5. 当社グループ各社のリスクマネジメントの支援
6. 当社事業継続計画(BCP) 策定・具備、運用および改善の取組みの検討
7. その他リスクマネジメントに関すること
(3)リスクマネジメントの実施プロセス
当社グループは、前述したリスクマネジメント体制をグループ全体に展開し、経営計画システムの中でPDCAサイクルを確実に実行する必要のある「最重要リスク」を特定しています。この最重要リスクの設定およびモニタリング状況の確認・改善等を行う一連のプロセス(「全社リスクレビュー」)を次の手順により年2回実行します。
① リスクマネジメント委員会は、クレハグループリスクマネジメント基本方針に従い、当社グループに存在するESGリスクを含む全てのリスクの分類を行います。
② リスクの主管部署は、網羅性を確保する観点から当社グループの事業環境等に即したリスク分類表を用いてリスクの抽出を行います。抽出されたリスクに対し、顕在化した場合のシナリオを想定した上で、当社グループの利益への影響額を基に算出する「影響度」と「発生可能性」の二軸で評価を行い、対応の優先度を判定した上で「重要リスク」を特定します。
③ リスクマネジメント委員会は、主管部署が行ったリスクの分析および評価の結果ならびに特定された「重要リスク」についてレビューを行い、俯瞰的・網羅的な観点から「最重要リスク案」を策定します。
④ 「最重要リスク案」は、取締役会の決議をもって当社グループの「最重要リスク」として設定されます。設定された「最重要リスク」は、当社グループの経営計画システムに展開され、各実施部署長の責任のもと、各部署が具体的な対応策を実行します。
⑤ リスクマネジメント委員会は「最重要リスク」への対応状況についてモニタリングを行い、環境変化に伴うリスクの変容に随時対応します。モニタリングの結果は、リスクマネジメント委員会を通じて、定期的に取締役会に報告され、監督を受けています。また、主な「最重要リスク」への対応状況等については、有価証券報告書およびコーポレートサイト等を通じて、適時かつ適切に情報開示を行っています。
(4)リスクマップ

(5)最重要リスク
当社グループの経営成績等の状況に重要な影響を与える可能性がある「最重要リスク」は、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項および記載したリスクは、有価証券報告書の提出日現在において判断したものです。
① 事業環境(地政学、市場環境)
〇リスク
当社グループはグローバルに様々な事業を展開しており、国内外の顧客動向、市場環境の変化、各国の経済政策の転換、または地政学リスクの顕在化等を背景とした原燃料の安定調達に支障が生じた場合、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。また、競合他社による生産能力増強や低価格販売等の事業展開により、当社グループの製品マーケットシェア低下や需給バランスが崩れることによる製品価格の下落が生じた場合は、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
〇対応策
当社グループの事業は5つのセグメントで構成され、様々な事業を展開しており、特定市場の変動に対するリスクの分散と軽減を図っています。また、事業環境の変化をモニタリングし、分析・評価を実施した上で、機動的な対応策の立案と実行に努めています。あわせて、原料調達先の複数購買化を推進することにより調達先の分散を図り、生産に必要な原燃料が十分に確保されるよう努めています。
② 経営戦略(ポートフォリオ、経営資源配分)
〇ポートフォリオ戦略に係るリスク
当社グループの事業は、特殊化学製品から一般消費者向けの最終製品まで幅広い製品群を有することで、景気変動の影響を受けにくい事業構造となっているものの、国内外の需給環境の変動、代替素材の登場、競合他社の販売戦略等によって、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
特に、セグメント別売上比率が高い機能製品事業は技術競争力が激しい領域であり、継続的な差別化への取り組みが不可欠であり、十分な差別化が図れない場合には、競争力の低下につながる可能性があります。
〇対応策
当社グループは『2035年度長期経営計画』-Technology to Value(技術の進化を更なる価値へ)- において、新事業・新製品の収益化によるバランスの取れた事業ポートフォリオの実現を目指しています。現在の主力である機能製品事業および樹脂製品事業の競争力強化を継続するとともに、ライフサイエンス領域を含む化学製品事業の育成・強化に向けた取り組みを進めています。また成長の加速を目的として、外部企業への出資をすでに実施しており、今後も企業価値の向上に資すると判断される案件に対しては、M&Aや他社との協業・アライアンスを積極的に検討・推進してまいります。
〇経営資源配分に係るリスク
当社グループは、今後の需要予測および損益等を総合的に勘案して、設備投資を含む経営資源の戦略的な投入を行っています。しかしながら、事業環境の著しい悪化等により計画通りの収益が得られないことにより、投資額の回収が見込めず、資産価値もしくは事業価値の下落が生じた場合は、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
〇対応策
設備投資の実施にあたっては、社内で設定した投資採算基準を満たすことを前提条件とし、営業上・技術上のリスクを多角的に検証したうえで、総合的な検討・判断を経て投資を決定しています。また、従来の投資判断プロセスを定期的に見直すことで、投資計画の精度向上および実効性の確保に取り組んでいます。さらに、事業環境の変化および技術革新のスピードが加速するなか、資本収益性向上を図るべくROICを活用した事業採算性の定期的なモニタリングを実施し、適切な経営資源の再配分に努めています。
③ 研究開発力・技術競争力
〇リスク
当社グループにおいては、持続的な成長に向けて研究開発力および技術競争力の維持・強化が重要でありますが、開発テーマの進捗管理や技術開発の方向性の適切な判断が十分に機能しない場合、新製品の開発遅延や商品開発力の低下を招き、市場競争力の低下につながる可能性があります。また、当社の基盤技術やノウハウの継承・発展、人財育成が適切に行われない場合、中長期的な技術優位性の確保が困難となるリスクがあります。
〇対応策
当社グループでは、中長期経営計画に基づく開発テーマの進捗状況を定期的にモニタリングしています。また、技術会議等を通じて、技術開発の方向性や重要課題の審議を行うとともに、研究開発・生産・技術部門が連携した推進体制のもと、技術開発力の強化を図っています。さらに技術戦略や人財育成方針の共有を通じて、基盤技術の継承および研究開発力の強化を図っています。
④ 気候変動
〇リスク
当社グループは、世界規模で活発化している脱炭素社会実現への取り組みにより、気候変動における移行リスクと物理リスクの影響を受ける可能性があります。
・移行リスク
当社グループは、カーボンニュートラルに向けた施策を進めていますが、カーボンプライシングや、原燃料・エネルギー価格の上昇に伴うコストの増加、自社石炭火力発電所からの移行コストの増加、GHG排出削減計画が遅延することでレピュテーションが低下し、製品付加価値の低下・販売の伸び悩み等により、収益の低下が生じる可能性があります。
・物理リスク
気温の上昇によって異常気象に伴う大雨や洪水などの自然災害の発生、製造工場やライフラインの被災による生産遅延や生産の停止、当社グループの売上低下や製造工場の修繕費などのコストの増加が生じる可能性があります。
〇対応策
当社グループは、「低環境負荷社会への貢献」と「エネルギーの多様化への貢献」をマテリアリティに設定し、『2035年度長期経営計画』-Technology to Value(技術の進化を更なる価値へ)- のもと、サステナビリティ推進委員会とグリーントランスフォーメーション部会を中心に、2050年度までのカーボンニュートラルの実現を目指して、当社グループからのCO₂排出量削減と製品を通じたCO₂排出量削減の両面から、気候変動の緩和に取り組んでいます。
気候変動に関する戦略の詳細は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。
⑤ 環境関連規制
〇リスク
当社グループは、気候変動問題や循環型経済への関心が高まる中、事業活動において環境負荷軽減の対策を実施していますが、環境に係る新たな規制等の導入や当社事業活動が環境に対して重大な負荷を発生させた場合、これらへの対応のために当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。特に、当社グループでは、フッ化ビニリデン樹脂を販売していますが、欧州では、1万種類以上に及ぶ有機フッ素化合物(PFAS)を原則一括して規制しようとする提案の審査プロセスが進行中です。当社としては、物質ごとに有害性やリスクが異なるPFASを一律に規制するアプローチは、個別のリスク評価を十分に反映していないと考えており、科学的な根拠に基づいた適切な制度設計となるよう、業界団体等を通じて働きかけを行っています。規制の最終的な対象や内容次第では、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
〇対応策
当社グループでは、不断に事業活動での環境負荷低減に努めるとともに、レスポンシブル・ケア部会を中心に、環境関連情報を収集し諸規制の状況を監視し、事業部門・生産部門・研究開発部門と対応策を立案しリスク軽減を図っています。
⑥ 人財開発・活用
〇リスク
当社グループにおいては、事業環境の変化や技術革新の進展に対応するため、専門技術に精通した多様な人財および経営戦略やグローバルな組織運営といったマネジメント能力に優れた人材の確保・育成を継続的に推進していくことが重要となっています。しかしながら、日本国内においては、少子高齢化や労働人口の減少等、また海外拠点においても、雇用環境の変化が進んでおり、人財の確保や育成が計画通りに進まない場合、長期的視点から、事業展開、業績および事業の成長に大きな影響を及ぼす可能性があります。
〇対応策
当社グループでは、「人的資本経営の推進」をマテリアリティに設定し、『2035年度長期経営計画』-Technology to Value(技術の進化を更なる価値へ)- のもと、サステナビリティ推進委員会と人的資本部会を中心としたガバナンス体制で取組みを進めています。具体的には、「人財の育成・活用」「挑戦意欲の醸成」「働きやすい社内環境整備」「健康経営の推進」を重要施策として掲げ、これらを通じてエンゲージメントの継続的な向上を図ることを最終的な目標としています。
戦略の詳細は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。
⑦ ITリスク、個人情報漏洩
〇リスク
当社グループは、事業活動においてITシステムおよび情報ネットワークを活用しており、サイバー攻撃、不正アクセス、システム障害等が発生した場合、情報漏洩やデータ消失、システム停止により、事業活動や生産活動に支障が生じる可能性があります。また、個人情報や営業秘密の漏洩が発生した場合には、損害賠償や社会的信用低下につながる可能性があります。
〇対応策
当社グループでは、アクセス権管理や操作ログ監視等の基本的なセキュリティ対策を徹底するとともに、クラウドストレージの活用等によりデータの消失防止および操作履歴の可視化を図り、バックアップ・復元体制を整備しています。また、従業員への情報セキュリティ教育や標的型メール訓練の実施、生成AI利用ガイドラインの整備、委託先に対する管理・監査を通じて、情報管理体制の強化を進めています。さらに、製造運転制御システムについてはバックアップ体制の整備や訓練を実施し、障害発生時の迅速な復旧と事業継続の確保に努めています。
⑧ DX
〇リスク
当社グループにおいては、事業環境の変化や業務の高度化に対応するためDX推進が重要となっていますが、既存システムの継続利用や新技術の導入・活用が進まない場合、業務効率の低下やヒューマンエラーの発生、対応工数の増大等により、生産性向上や競争力強化が実現できない可能性があります。また、DX推進に必要な人財や体制が十分に確保できない場合、有効なサービスの導入・定着が進まず、競争優位性の確保に支障をきたす可能性があります。
〇対応策
当社グループでは、DX実行委員会を中心にDXロードマップの策定・見直しを行うとともに、経営課題と連動した優先施策の明確化および推進体制の整備を進めています。また、生成AI等の新技術については、ガイドラインの整備およびリスク評価を踏まえた導入判断を行い、業務への適用と定着を図っています。さらに、IT人財の採用や外部リソースの活用により推進体制の強化を図るとともに、各部門と連携した活用促進を通じて、DXによる業務効率化と競争力向上に努めています。
⑨ コンプライアンス
〇リスク
当社グループは、各種業法、独占禁止法、取適法、労働関連法令等の適用を受けており、これらに違反した場合、刑事罰や行政制裁、損害賠償請求等を受ける可能性があります。また、ハラスメント等の不適切な行為が発生した場合には、社会的信用の低下や企業価値の毀損につながる可能性があります。加えて、サプライチェーンにおける人権・コンプライアンス上の問題が発生した場合には、取引停止やレピュテーションの低下につながる可能性があります。
〇対応策
当社グループはコンプライアンス体制のさらなる強化を目的として、2025年10月にコンプライアンス委員会およびコンプライアンス部を新たに設置しました。代表取締役社長を委員長とする同委員会が、法令違反の発生状況のモニタリングおよび是正対応を行っています。また、専門部署であるコンプライアンス部が同委員会の事務局を担い、役員・従業員に対する階層別研修やeラーニング等を通じて、法令遵守およびハラスメント防止に関する意識の向上を図るとともに、相談窓口の整備・運用により不正の未然防止と早期発見に努めています。さらに、サプライヤーに対する調査やフィードバック等を通じて、サプライチェーン全体でのコンプライアンス強化を図っています。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の経営成績等の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態および経営成績の状況
(経営成績の状況)
当期のわが国を含む世界経済は、景気の緩やかな回復が続くことが期待される一方、米国の通商政策や中東情勢による影響等が懸念され、先行きが不透明な状況が続きました。
このような状況のなか、当社グループは、「中長期的な企業価値の向上」と「持続可能な社会への貢献」を両立し、サステナビリティ経営を推進して当社グループを一層発展させるべく、『クレハグループ企業理念』、『クレハビジョン』、2030年度に向けた『経営方針』と「クレハグループ中長期経営計画『未来創造への挑戦』」に加えて、事業環境の変化等を踏まえ、『クレハグループ中長期経営計画ローリングプラン2025』を策定し、取り組んできました。
当連結会計年度の売上収益は、PGA(ポリグリコール酸)樹脂加工品の売上げは増加しましたが、熱収縮多層フィルムの販売を前年上期で終了したこと、およびリチウムイオン二次電池用バインダー向けのフッ化ビニリデン樹脂の売上げが減少したことにより、前期比で減少しました。営業利益は、EV(電気自動車)市場の停滞が継続し、フッ化ビニリデン樹脂の主な用途となる車載用リチウムイオン二次電池用バインダーの需要回復に想定以上の時間がかかる見通しとなったことから、将来収益計画を見直し、当該事業に係る固定資産の減損損失を計上したこと、および新規治療薬の台頭による球形吸着炭市場の縮小および毎年の薬価引き下げに伴い慢性腎不全用剤製造設備の減損損失を計上したことにより、前期の営業利益から営業損失となりました。
この結果、売上収益は前期比0.2%減の1,616億88百万円、営業損失は185億92百万円(前期は94億28百万円の営業利益)、税引前損失は183億10百万円(前期は102億18百万円の税引前利益)、当期損失は105億53百万円(前期は78億96百万円の当期利益)、親会社の所有者に帰属する当期損失は106億93百万円(前期は78億円の親会社の所有者に帰属する当期利益)となりました。

セグメントの業績は次のとおりです。
(単位:百万円)
(注)営業損益の調整額には、報告セグメントに配分していないその他の収支が含まれています。詳細は、連結財務諸表注記「25.その他の収益」および「26.その他の費用」に記載しています。

機能製品事業
機能樹脂分野では、リチウムイオン二次電池用バインダー向けのフッ化ビニリデン樹脂の売上げは減少したものの、シェールオイル・ガス掘削用途のPGA(ポリグリコール酸)樹脂加工品およびPPS樹脂の売上げが増加したことに加えて原材料価格の下落もあり、この分野での売上げ、営業利益はともに増加しました。
炭素製品分野では、球状活性炭の売上げが増加したことから、この分野での売上げ、営業利益はともに増加しました。
この結果、本セグメントの売上収益は前期比6.8%増の612億79百万円となり、前期19億91百万円の営業損失から21億34百万円の営業利益となりました。

化学製品事業
農薬・医薬分野では、慢性腎不全用剤「クレメジン」の売上げは減少したものの、農業・園芸用殺菌剤の売上げが増加したことから、この分野での売上げ、営業利益はともに増加しました。
工業薬品分野では、有機薬品類の売上げが減少したことから、この分野での売上げは減少しましたが、原材料価格の下落により営業利益は増加しました。
この結果、本セグメントの売上収益は前期比3.9%減の294億87百万円となり、営業利益は前期比128.0%増の13億50百万円となりました。

樹脂製品事業
コンシューマー・グッズ分野では、家庭用ラップ「NEWクレラップ」およびフッ化ビニリデン釣糸「シーガー」の売上げが増加し、この分野での売上げ、営業利益はともに増加しました。
業務用食品包装材分野では、熱収縮多層フィルムの販売を前年上期で終了したことにより、売上げ、営業利益はともに減少しました。
この結果、本セグメントの売上収益は前期比9.4%減の367億24百万円となり、営業利益は前期比2.6%減の69億13百万円となりました。

建設関連事業
公共工事、民間工事ともに大型案件が順調に進行したことにより、売上げ、営業利益はともに増加しました。
この結果、本セグメントの売上収益は前期比7.9%増の160億13百万円となり、営業利益は前期比10.1%増の15億33百万円となりました。

その他関連事業
環境事業では、廃棄物処理数量の減少により、売上げ、営業利益はともに減少しました。
その他の事業では、売上げ、営業利益はともに減少しました。
この結果、本セグメントの売上収益は前期比2.2%減の181億83百万円となり、営業利益は前期比11.0%減の25億92百万円となりました。

(財政状態の状況)
当期末の資産合計につきましては、前期末比68億53百万円減の3,384億44百万円となりました。流動資産は、棚卸資産は減少したものの、現金及び現金同等物が増加したことにより、前期末比60億84百万円増の1,108億58百万円となりました。非流動資産は、退職給付に係る資産および繰延税金資産が増加したものの、減損損失を計上したことにより有形固定資産が減少し、前期末比129億38百万円減の2,275億86百万円となりました。
負債合計につきましては、前期末比371億6百万円増の1,712億65百万円となりました。これは、繰延税金負債が減少した一方で、有利子負債が借入金の増加等により前期末比382億14百万円増の1,242億25百万円となったこと等によるものです。
資本合計につきましては、前期末比439億60百万円減の1,671億79百万円となりました。これは、投資有価証券の評価額の増加や為替市場での円安の影響によりその他の資本の構成要素が増加した一方で、親会社の所有者に帰属する当期損失を106億93百万円計上し、自己株式の取得を390億57百万円、剰余金の配当を63億41百万円実施したことによるものです。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは280億9百万円の収入となり、前期に比べ15億15百万円収入が減少しました。これは、法人所得税の支払額が増加したこと等によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは137億23百万円の支出となり、前期に比べ257億12百万円支出が減少しました。これは、有形固定資産及び無形資産の取得による支出が減少したこと、有形固定資産及び無形資産の売却による収入が増加したこと等によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは前期84億37百万円の収入から、当期は79億59百万円の支出となりました。これは、短期借入金及びコマーシャル・ペーパーの増減による収入が増加した一方、自己株式の取得による支出が増加したこと等によるものです。
以上の結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、前期末に比べ82億26百万円増加し297億26百万円となりました。
③ 生産、受注および販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)金額は平均販売単価によっています。
b. 受注実績
当連結会計年度における土木・建築工事の施工請負等の受注実績は次のとおりです。なお、これ以外の製品については見込生産を行っています。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
(経営成績)
当社グループは、「中長期的な企業価値の向上」と、「持続可能な社会への貢献」を両立させるサステナビリティ経営を推進し当社グループを一層発展させるべく、『クレハグループ企業理念』、『クレハビジョン』、2030年度に向けた『経営方針』と「クレハグループ中長期経営計画『未来創造への挑戦』」を策定し、また、2025年度までの計画を見直した『クレハグループ中長期経営計画ローリングプラン2025』に基づき、事業活動を推進してきました。
当連結会計年度は、セグメント別営業利益は包装材事業の熱収縮多層フィルム事業撤退により減収となったものの、PPS樹脂の堅調な販売およびフッ化ビニリデン樹脂の棚卸資産評価減の戻入益計上により増益となりました。しかしながら、欧米における環境政策の変化による電気自動車市場低迷、市場変化の見通しの誤りにより、リチウムイオン二次電池用バインダー向けフッ化ビニリデン樹脂において多額の減損損失を計上したことが当社グループ業績に大きく影響し、営業利益は減益となりました。
米国第二次トランプ政権による大幅かつ急激な政策転換、中国経済の減速やウクライナ情勢に加え、中東情勢の影響によるエネルギー価格高騰と原材料調達リスク等による影響が懸念され、先行きが不透明な状況ではありますが、各セグメントにおいて事業への影響を注意深くモニタリングし、適時適切な対応を図り、安定した事業運営を図ってまいります。
なお、経営成績の分析については、「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要①財政状態および経営成績の状況」に記載しています。
(経営成績に重要な影響を与える要因)
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
(セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容)
機能製品事業
フッ化ビニリデン樹脂は、欧米における環境政策の変化により電気自動車の普及が遅れていること、また販売構成の変化により、リチウムイオン二次電池用バインダー向け売上げが減少しましたが、棚卸資産評価減の戻入益を計上したことにより、利益は増加しました。PGA(ポリグリコール酸)樹脂加工品は、当社が現在主力とする中高温鉱区向けの販売が増加したことにより、売上げ・利益ともに増加しました。PPS樹脂は、国内および米国持分法適用会社ともに、増益となりました。
化学製品事業
農薬は、販売数量は前年並みとなりましたが、円安の影響等により増収増益となりました。工業薬品は、価格フォーミュラによる販売単価の下落および苛性ソーダの販売数量減少等により減収となりましたが、経費減少等により増益となりました。
樹脂製品事業
コンシューマー・グッズ分野では、家庭用ラップ「NEWクレラップ」の販売数量は増加し、増収となったものの、販促費等の増加により減益となりました。フッ化ビニリデン釣糸「シーガー」は、中国市場での販促活動の積極展開や新製品の販売等と合わせ、原材料価格も低下したことにより、前年比増収増益となりました。
業務用食品包装材分野では、熱収縮多層フィルムの事業撤退により、大きく売上げが減少したため、前年比で減収減益となりました。
建設関連事業
建設事業では、公共・民間工事ともに売上が増加したことにより、増収増益となりました。
その他関連事業
環境事業については、廃棄物の処理数量減少により、減収減益となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に関する情報
(キャッシュ・フロー)
「4. 経営者による財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(資本の財源および資金の流動性)
当社グループは、必要な資金を金融機関からの借入、社債およびコマーシャル・ペーパーの発行により調達しています。また、当社グループとしての資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的として、キャッシュ・マネジメント・システムを導入しています。資金の流動性については、現金及び現金同等物に加え、コマーシャル・ペーパーの発行枠の確保、金融機関とのコミットメントライン契約、当座貸越契約等の活用により、流動性を確保できています。
当社グループは、計画利益の確保と資産の効率化による営業キャッシュ・フローの最大化を図り、優先的に新規事業および既存事業拡大のための設備投資、投融資、研究開発投資、および株主への配当等に資金を配分することを基本方針としています。その上で、長期的な資金の確保を第一としながら、長短借入金のバランスについても考慮し、必要な資金調達を実施しています。
重要な資本的支出の予定およびその資金の調達源については、フッ化ビニリデン樹脂生産設備(当社)の増強をはじめとした機能製品事業を中心に設備投資を予定し、その資金調達は自己資金、社債及び借入金を考えています。
③ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しています。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3 重要性がある会計方針 4 重要な会計上の見積りおよび判断」に記載しています。
5 【重要な契約等】
(1)販売契約・購入契約・事業提携契約
(注)1 2025年12月1日付けで「田辺三菱製薬株式会社」から「田辺ファーマ株式会社」に商号が変更となりました。
2 2026年4月1日付けの株式会社ダイセル(承継会社)とポリプラスチックス株式会社(分割会社)との吸収分割による事業承継に伴い、株式会社ダイセルに変更となりました。
3 契約期間を延長するための修正契約を締結する予定です。
(2)合弁事業契約
(3)財務上の特約が付されている金銭消費貸借契約
当社は金融機関とシンジケートローンを締結しており、その内容は以下のとおりです。
上記の契約には財務制限条項が付されており、詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 17.社債及び借入金等」に記載しています。
6 【研究開発活動】
クレハグループとしての研究開発は、当社が主体となって取り組んでいます。当社の企業理念である「価値ある商品・技術を創出して、持続可能な社会の発展に貢献する」ことを通じて、「どこにもなければ、創ればいい“ナケレバ、ツクレバ”」の開発精神のもと、独自技術と他社差別化技術を主軸としてスペシャリティを追求し、未来を拓く社会貢献企業を目指しています。そして「ライフ」「環境・エネルギー」「情報通信」等の領域につきまして、当社が強みを持つ技術を活用できる分野を重点分野と位置づけて活動を推進しています。
研究開発は、研究開発本部と新事業推進本部で、「既存事業の持続的な収益性の維持・向上」および「新事業・新製品の創出」に向け、関連する事業部、生産・技術本部等の関連部署、生産グループ会社と連携を深めて、研究開発のスピードアップを図っています。特に研究開発を進める上で重要な課題創出力並びに課題解決力の向上と人材育成に取り組んでいます。課題創出力は、有望なテーマを設定する力と捉え、プロダクトアウトからマーケットインへ発想を転換する中で先行技術や市場情報調査とマーケティングを担うインテリジェンスグループを研究開発本部内に設け有望なテーマ設定を進めています。課題解決力の向上を目指し、生産・技術本部傘下で先端技術を扱うイノベーションテクノロジー部と連携しながら、当社が保有する技術・知見の活用にMI(マテリアルズインフォマティクス)、CAE(コンピューターによるエンジニアリング)、デジタルツインなどの最先端手法を取り入れる取り組みを進めています。人材育成では、既存製品開発、新事業開発、プロセス開発などのミッションごとに必要なスキルを設定した上で、それぞれ若年層の技術系社員に習得してもらうことを戦略的に進めています。その上でスキルを習得した30歳台前半の社員に新製品の上市や新事業の創出などで成功体験を得させた上で更に高度な仕事が出来る様な取り組みを開始しました。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は7,170百万円です。
その概要は次のとおりです。
① 機能製品事業
「KFポリマー」(フッ化ビニリデン樹脂)については、HEV(ハイブリッド自動車)やEV(電気自動車)に搭載される大型リチウムイオン二次電池用バインダーの新グレード開発を進めています。特に当社が世界トップシェアを誇る三元系(ニッケル、マンガン、コバルト)正極用と需要が拡大するリン酸鉄系(LFP)正極に対応した新グレート開発の新グレード開発に注力しています。
「PGA」(ポリグリコール酸樹脂)は、市場ニーズを捉えた性能や機能の差別化ならびに新グレード開発を推進しています。特にシェールオイル・ガス掘削用ツールのフラックプラグに関し、市場規模の大きい低温・超低温鉱区向けの新グレード開発を加速し、グレードの拡充を進めています。
なお、当事業に係わる研究開発費は3,028百万円です。
② 化学製品事業
農薬関連では、農業・園芸用殺菌剤「メトコナゾール」、および種子消毒用殺菌剤「イプコナゾール」の販売数量の維持・拡大を図り、製造体制の最適化と原価低減によるコスト競争力を高め、さらなる市場および適用拡大を進めています。次世代の探索では、バイオ系技術を新機軸としたバイオスティミュラントの国内外での圃場試験が進展し早期の上市を目指しています。これに続く新規生物農薬では、米国企業から取得した一部技術の初期評価が完了し、難防除病害への防除効果が確認されたことから開発を加速させています。また、既存ビジネスの化学農薬でも新規農業用殺菌剤の開発を進め今年度から各国への登録申請を開始します。
医薬品では、慢性腎不全用剤「クレメジン」の速崩錠の展開など、収益維持のための支援研究を行っています。また既存治療や製品と差別化できる独自の医療材料の創出を目指し、基礎評価研究を進めています。
なお、当事業に係わる研究開発費は2,579百万円です。
③ 樹脂製品事業
「クレハロン」(塩化ビニリデンフィルム)については、常にお客様のニーズに耳を傾け、安定生産・品質向上、ならびに各国衛生法対応のための技術開発を進めています。
なお、当事業に係わる研究開発費は1,561百万円です。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当社グループでは、当連結会計年度において、総額で25,439百万円の設備投資を実施しました。なお、設備投資には有形固定資産のほか、無形資産への投資を含めています。
セグメントごとの設備投資について示すと次のとおりです。
機能製品事業では、フッ化ビニリデン樹脂製造関連設備(当社)およびPPS樹脂製造関連設備(当社)等18,979百万円の設備投資を実施しました。
化学製品事業では、工業薬品製造関連設備(当社)等369百万円の設備投資を実施しました。
樹脂製品事業では、塩化ビニリデンフィルム製造関連設備(当社)等2,237百万円の設備投資を実施しました。
建設関連事業では、259百万円の設備投資を実施しました。
その他関連事業では、産業用廃棄物処理設備(㈱クレハ環境)等1,298百万円の設備投資を実施しました。
なお、機能製品事業、化学製品事業、樹脂製品事業共通のものとして、工場共用設備(当社)およびシステム関連投資(当社)等2,294百万円の設備投資を実施しました。
これらに要した資金は、自己資金、社債および借入金により調達しています。
2 【主要な設備の状況】
(1)提出会社
2026年3月31日現在
(注)1 現在休止中の主要な設備はありません。
2 その他には、使用権資産を含んでいます。
3 当該設備の一部について、当連結会計年度において減損損失を計上しています。減損損失の内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 12.非金融資産の減損」に記載のとおりです。
(2)国内子会社
2026年3月31日現在
(注)1 現在休止中の主要な設備はありません。
2 連結会社以外から賃借している土地の面積は、〔 〕で外書しています。
(3)在外子会社
2026年3月31日現在
(注)1 現在休止中の主要な設備はありません。
2 連結会社以外から賃借している土地の面積は、〔 〕で外書しています。
3 当該設備について、当連結会計年度において減損損失を計上しています。減損損失の内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 12.非金融資産の減損」に記載のとおりです。
3 【設備の新設、除却等の計画】
当社グループの設備投資計画は、原則的に連結会社各社が個別に策定していますが、グループ全体で重複投資とならないよう、提出会社を中心に調整を図っています。
当連結会計年度末現在における重要な設備の新設、除却等の計画は、以下のとおりです。
(1)新設等
(注)1 当該設備について、当連結会計年度において減損損失を計上しています。減損損失の内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 12.非金融資産の減損」に記載のとおりです。
2 試運転に掛かる費用計上等により、投資予定額の総額を70,000百万円から75,000百万円に変更しています。
3 完了予定年月については、2026年3月から2026年4月に変更しています。
(2)除却等
経常的な設備の更新のための除却等を除き、重要な設備の除却等の計画はありません。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
(注)1 当事業年度の末日(2026年3月31日)における内容を記載しています。なお、提出日の前月末現在(2026年5月31日)において、それらの事項に変更はありません。
2 新株予約権1個につき目的となる株式数は、30株です。
ただし、新株予約権の割当日後に、当社が普通株式の株式分割または株式併合を行う場合は、次の算式により割当株式数の調整を行い、調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切り捨てます。
調整後割当株式数=調整前割当株式数×株式分割または株式併合の比率
また、決議日後に、当社が合併、会社分割または資本金の額の減少を行う場合その他これらの場合に準じて割当株式数の調整を必要とする場合には、当社は、合理的な範囲で割当株式数を適切に調整することができるものとします。
3 当社は2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株とする株式分割を行っています。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容および数」および「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格および資本組入額」が調整されています。
(注)1 当事業年度の末日(2026年3月31日)における内容を記載しています。なお、提出日の前月末現在(2026年5月31日)において、それらの事項に変更はありません。
2 新株予約権1個につき目的となる株式数は、30株です。
ただし、新株予約権の割当日後に、当社が普通株式の株式分割または株式併合を行う場合は、次の算式により割当株式数の調整を行い、調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切り捨てます。
調整後割当株式数=調整前割当株式数×株式分割または株式併合の比率
また、決議日後に、当社が合併、会社分割または資本金の額の減少を行う場合その他これらの場合に準じて割当株式数の調整を必要とする場合には、当社は、合理的な範囲で割当株式数を適切に調整することができるものとします。
3 当社は2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株とする株式分割を行っています。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容および数」および「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格および資本組入額」が調整されています。
(注)1 当事業年度の末日(2026年3月31日)における内容を記載しています。なお、提出日の前月末現在(2026年5月31日)において、それらの事項に変更はありません。
2 新株予約権1個につき目的となる株式数は、30株です。
ただし、新株予約権の割当日後に、当社が普通株式の株式分割または株式併合を行う場合は、次の算式により割当株式数の調整を行い、調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切り捨てます。
調整後割当株式数=調整前割当株式数×株式分割または株式併合の比率
また、決議日後に、当社が合併、会社分割または資本金の額の減少を行う場合その他これらの場合に準じて割当株式数の調整を必要とする場合には、当社は、合理的な範囲で割当株式数を適切に調整することができるものとします。
3 当社は2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株とする株式分割を行っています。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容および数」および「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格および資本組入額」が調整されています。
(注)1 当事業年度の末日(2026年3月31日)における内容を記載しています。なお、提出日の前月末現在(2026年5月31日)において、それらの事項に変更はありません。
2 新株予約権1個につき目的となる株式数は、30株です。
ただし、新株予約権の割当日後に、当社が普通株式の株式分割または株式併合を行う場合は、次の算式により割当株式数の調整を行い、調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切り捨てます。
調整後割当株式数=調整前割当株式数×株式分割または株式併合の比率
また、決議日後に、当社が合併、会社分割または資本金の額の減少を行う場合その他これらの場合に準じて割当株式数の調整を必要とする場合には、当社は、合理的な範囲で割当株式数を適切に調整することができるものとします。
3 当社は2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株とする株式分割を行っています。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容および数」および「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格および資本組入額」が調整されています。
(注)1 当事業年度の末日(2026年3月31日)における内容を記載しています。なお、提出日の前月末現在(2026年5月31日)において、それらの事項に変更はありません。
2 新株予約権1個につき目的となる株式数は、30株です。
ただし、新株予約権の割当日後に、当社が普通株式の株式分割または株式併合を行う場合は、次の算式により割当株式数の調整を行い、調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切り捨てます。
調整後割当株式数=調整前割当株式数×株式分割または株式併合の比率
また、決議日後に、当社が合併、会社分割または資本金の額の減少を行う場合その他これらの場合に準じて割当株式数の調整を必要とする場合には、当社は、合理的な範囲で割当株式数を適切に調整することができるものとします。
3 当社は2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株とする株式分割を行っています。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容および数」および「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格および資本組入額」が調整されています。
(注)1 当事業年度の末日(2026年3月31日)における内容を記載しています。なお、提出日の前月末現在(2026年5月31日)において、それらの事項に変更はありません。
2 新株予約権1個につき目的となる株式数は、30株です。
ただし、新株予約権の割当日後に、当社が普通株式の株式分割または株式併合を行う場合は、次の算式により割当株式数の調整を行い、調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切り捨てます。
調整後割当株式数=調整前割当株式数×株式分割または株式併合の比率
また、決議日後に、当社が合併、会社分割または資本金の額の減少を行う場合その他これらの場合に準じて割当株式数の調整を必要とする場合には、当社は、合理的な範囲で割当株式数を適切に調整することができるものとします。
3 当社は2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株とする株式分割を行っています。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容および数」および「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格および資本組入額」が調整されています。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注)1 自己株式の消却による減少です。
2 普通株式1株につき3株とする株式分割による増加です。
(5) 【所有者別状況】
2026年3月31日現在
(注)1 自己株式数11,723,323株のうち、11,723,300株(117,233単元)は「個人その他」欄に、23株は「単元未満株式の状況」欄に含まれています。
2 上記「その他の法人」には、株式会社証券保管振替機構名義の株式が6単元含まれています。
(6) 【大株主の状況】
2026年3月31日現在
(注)1 上記のほか当社所有の自己株式11,723千株があります。
2 2025年10月15日付の臨時報告書(主要株主の異動)にてお知らせしましたとおり、前事業年度末時点において主要株主ではなかった明治安田生命保険相互会社は、当事業年度中に主要株主となりましたが、2026年4月8日付の臨時報告書(主要株主の異動)にてお知らせしましたとおり、当事業年度末現在では主要株主ではなくなりました。
3 2025年6月11日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、株式会社エスグラントコーポレーションおよびその共同保有者である野村絢氏が2025年6月4日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況は株主名簿の記載内容に基づいて記載しています。
なお、大量保有報告書の変更報告書の内容は以下のとおりです。
4 2025年6月5日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、モラント・ライト・マネジメント・リミテッドが2025年5月30日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況は株主名簿の記載内容に基づいて記載しています。
なお、大量保有報告書の変更報告書の内容は以下のとおりです。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2026年3月31日現在
(注)1 「単元未満株式」欄の普通株式には、自己株式等が以下のとおり含まれています。
2 「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式には、株式会社証券保管振替機構名義の株式が600株含まれています。また、「議決権の数」欄には、同機構名義の完全議決権株式に係る議決権の数6個が含まれています。
② 【自己株式等】
2026年3月31日現在
2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
(注)2025年6月3日開催の取締役会において、同日付をもって当該自己株式の取得中止を決議しました。
(注)1 東京証券取引所における自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による取得です。
2 2025年6月3日開催の取締役会決議に基づく自己株式の取得は、10,000,000株の買付けにより2025年6月4日に終了しました。
(3) 【株主総会決議または取締役会決議に基づかないものの内容】
(注)1 当事業年度における取得自己株式は、譲渡制限付株式の無償取得1,237株および単元未満株式794株の買取りによるものです。
2 当期間における取得自己株式は、単元未満株式の買取りによるものです。
3 当期間における取得自己株式には、2026年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数等は含めていません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注)当期間における保有自己株式数には、2026年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めていません。
3 【配当政策】
当社は、短期的な業績変動の影響を受けずに株主還元の安定性を確保するため、2025年度より株主資本配当率(DOE)を導入しました。2025年度および2026年度において、DOE5%を目安としました。
当社は、次期中期経営計画(2026年度~2028年度)において、利益配分は将来の事業展開に向けた積極投資に資する内部留保を充実させつつ、安定的な配当を行うことを基本方針としており、2027年度以降もDOE5%を目安とした配当を計画しています。今後、想定以上の事業環境変化が生じた場合、もしくは想定以上の成長投資を実施した場合には、機動的にDOEの配当率を見直します。
上記の方針を踏まえ、当期末の配当金は1株につき104円50銭とし、これにより中間配当金109円50銭を加えた年間配当金は1株につき214円となります。2026年度の年間配当額(予想)は1株当たり216円(中間108円、期末108円)と予想しています。
当社は、剰余金の配当を中間配当と期末配当の年2回行うことを基本的な方針としており、会社法第459条第1項に基づき剰余金の配当等を取締役会が決定する旨を定款に定めています。
内部留保資金については、企業価値向上のために、重点事業分野における新設・増設投資、研究開発投資、社会課題の解決に向けた環境負荷低減等への投資に充当する考えでいます。
なお、当社は中間配当を行うことができる旨を定款に定めています。
(注)基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりです。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、以下のクレハグループ企業理念とクレハビジョンを掲げ、すべての役員と従業員がこれらを共有し、将来のありたい姿の実現に向けて常に挑戦し続けます。
クレハグループ企業理念(何を大切にするのか)
私たち(クレハグループ)は、
・人と自然を大切にします。
・常に変革を行い成長し続けます。
・価値ある商品・技術を創出して、持続可能な社会の発展に貢献します。
クレハビジョン(何を目指すのか)
独自技術でスペシャリティを追求し、未来を拓く社会貢献企業
当社は、コンプライアンスの実践やリスクマネジメントの強化を含む内部統制機能の充実を図り、公正かつ透明性の高い経営を行うとともに、別途定める「コーポレートガバナンス・ガイドライン」(URL:https://www.kureha.co.jp/ir/policy/governance.html)を指針としてコーポレート・ガバナンスの実効性を高め、クレハグループ(当社およびグループ会社)の持続的成長と中長期的な企業価値の向上を目指します。
② 企業統治の体制の概要および当該体制を採用する理由
・当社は、コーポレート・ガバナンスの強化およびグループ経営における意思決定や業務執行の迅速化を図るため、経営における監督責任と執行責任を明確にしています。
a.取締役会
取締役会は、独立社外取締役3分の1以上を含む、合計10名以内で構成し、取締役会長(空席の場合は代表取締役社長)が議長を務め、原則月1回開催し、重要な経営事項の決定と業務執行の監督を行っています。
提出日(2026年6月22日)現在の当社取締役会は、後記「(2)役員の状況①a.」に記載の取締役6名により構成されています。なお、取締役会議長は代表取締役会長小林豊氏です。
(注)当社は、2026年6月25日開催予定の第113回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役7名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、当社取締役会は、後記「(2)役員の状況 ①b.」に記載の取締役7名(内、社外取締役3名)により構成されることになります。また、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項として「代表取締役選定の件」が付議される予定で、これが承認可決された場合の取締役会議長は代表取締役会長小林豊氏となります。
b.経営会議
経営会議は、代表取締役社長が議長を務め、代表取締役社長をはじめとする社内取締役および執行役員等を構成メンバーとして原則月2回開催し、当社の経営に関する重要案件等について審議し、経営上の意思決定が効率的に行われることを確保しています。
提出日(2026年6月22日)現在の当社経営会議は、後記「(2)役員の状況①a.」に記載の代表取締役社長、代表取締役会長、社内取締役と執行役員により構成されています。なお、経営会議議長は代表取締役社長名武克泰氏です。
(注)当社は、2026年6月25日開催予定の第113回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役7名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、当社の取締役は7名(内、社外取締役3名)となります。また、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項として「代表取締役選定の件」が付議される予定で、これが承認可決された場合の当社経営会議は、後記「(2)役員の状況①b.」に記載の代表取締役社長、代表取締役会長、社内取締役と執行役員により構成されることになります。なお、経営会議議長は代表取締役社長名武克泰氏となります。
c.指名委員会・報酬委員会
当社は、取締役会長、取締役社長、代表取締役、取締役、役付執行役員および執行役員の指名および報酬に関する事項について、取締役会における意思決定の透明性の確保とステークホルダーへの説明責任の強化を図るため、取締役会の任意の諮問機関として指名委員会および報酬委員会を2018年6月26日より設置しています。指名委員会および報酬委員会は、いずれも3名以上の取締役で構成し、うち過半数を社外取締役とし、委員長は社外取締役が務めます。
提出日(2026年6月22日)現在の当社指名委員会・報酬委員会は、後記「(2)役員の状況①a.」に記載の代表取締役会長、代表取締役社長と社外取締役により構成されています。なお、委員長はいずれも社外取締役飯田修氏です。
(注)当社は、2026年6月25日開催予定の第113回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役7名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、当社の取締役は7名(内、社外取締役3名)となります。また、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項として「代表取締役選定の件」が付議される予定で、これが承認可決された場合の当社指名委員会・報酬委員会は、後記「(2)役員の状況 ①b.」に記載の代表取締役会長、代表取締役社長と社外取締役により構成されることになります。また、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている指名委員会および報酬委員会の決議事項として「委員長選定の件」が付議される予定で、これが承認可決された場合の指名委員会・報酬委員会の各委員長はいずれも社外取締役飯田修氏となります。
d.監査役会
監査役会は、独立社外監査役2名以上を含む、4名以内で構成し、常勤の監査役が議長を務め、原則月1回開催し、監査役が行う取締役の職務執行の監査を有効かつ効率的に進めるために、監査役会に付与された権限事項等の協議決定と監査情報の共有を行っています。
提出日(2026年6月22日)現在の当社監査役会は、後記「(2)役員の状況①a.」に記載の監査役3名により構成されています。なお、監査役会議長は常勤社外監査役林道彦氏です。
(注)2026年6月25日開催予定の第113回定時株主総会の直後に開催が予定されている監査役会の決議事項として「監査役会議長選定の件」が付議される予定で、これが承認可決された場合の監査役会議長は常勤社外監査役林道彦氏となります。
・具体的な業務執行については「組織規程」、「権限基準規程」において、分掌業務およびその業務別・責任者別の権限について詳細を定め、効率的な運営を図っています。
・当社と当社グループ会社における中長期の経営ビジョンおよびポリシーの統一を図ることを目的に連結経営会議を定期的に開催し、当社の代表取締役社長が議長を務め、経営方針、事業戦略について相互に意見交換を行うことにより連結経営の強化を図っています。
・当社は、「グループ会社管理運営規程」に、当社グループ会社が当社に報告または事前協議する事項を定め、グループ会社の自主性を尊重しつつ、業務執行の適正な管理と監督を行っています。
・事業年度毎の経営に対する責任を明確にするため、取締役および執行役員の任期は1年としています。
以上により、当社のガバナンス体制は、当社経営における意思決定および業務執行ならびに監督にあたり有効に機能しており、最適な体制と認識しています。
当社の内部統制に関する模式図は以下のとおりです。

「サステナビリティ委員会」は、その監督機能を取締役会に移管し、2026年4月1日付で廃止しました。
また、同日付で「リスクマネジメント委員会」を設置し、委員会の下部組織である部会も再編しました。
③ 企業統治に関するその他の事項
a.内部統制システムの整備状況
・「内部統制システムの基本方針」を制定し、当社およびグループ各社が業務遂行にあたり、法令を遵守し、業務を適正に遂行する体制を確保するよう各種委員会の設置や社内規程の整備および法令への対応を進めています。
b.コンプライアンス体制
・当社および当社グループ会社は、「クレハグループ企業行動憲章」に則り、各社で「コンプライアンス規程」を定めて、国内外の法律、社会的規範およびその精神の遵守に努めています。
・当社は、代表取締役社長または代表取締役社長が指名した取締役を委員長とし、部門横断的にコンプライアンス体制の整備および維持運営に関する任務を遂行するコンプライアンス委員会およびコンプライアンスを専門に担う部署を設置し、「クレハグループ企業行動憲章」に基づく「クレハグループ行動規範」に従い、当社におけるコンプライアンスの徹底を図るとともに、当社グループ会社におけるコンプライアンスの徹底を支援しています。
・当社および当社グループ会社は、コンプライアンスに違反する行為または疑義のある行為を早期に把握し迅速に対処するために、「コンプライアンス相談窓口取扱規程」を定めて、社内および社外(弁護士)にコンプライアンスに関する報告や相談を受け付けるコンプライアンス相談窓口(ホットライン)を設置しています。また、取引先事業者からコンプライアンスに関する相談を受け付けるお取引先専用相談窓口を当社に設置しています。
・経理部門を統括する取締役または執行役員を委員長とする財務報告に係る内部統制委員会を設置し、「財務報告に係る内部統制基本規程」を円滑に運用することによって、財務報告の信頼性の確保を図っています。
c.リスク管理体制
・当社は、当社および当社グループ会社の経営に悪影響を及ぼすリスクを把握し、その顕在化を未然に防止し、また、リスクが顕在化した場合の影響を軽減して許容範囲に収めるよう、必要な対応策を予め講じ、備えておくことをリスクマネジメント基本方針としています。当社は、「リスクマネジメント規程」に基づき、当社および当社グループ会社全体のリスクマネジメントを推進・統括するリスクマネジメント委員会を設置し、代表取締役社長が委員長を務めています。個別のリスクに直接関連する実施部署が当該リスクへ対応し、当該リスクの管理を統括する主管部署が、その実施状況のモニタリングを行っています。リスクマネジメント委員会は、リスクマネジメントの遂行状況について、取締役会による監視および監督を受けるため、取締役会へ報告を行っています。また、リスクマネジメント委員会は、当社グループ会社におけるリスクマネジメントの支援を行っています。
・当社は、当社および当社グループ会社の経営に重大な影響を与えるおそれのある非常事態が発生したときには、「非常事態対応規程」に基づき対応し、各社は、事業継続計画(BCP)に定めた、企業活動を継続する体制を確保しています。
d.レスポンシブル・ケア活動
・当社および当社グループ会社は、レスポンシブル・ケア活動(環境保全、保安防災、労働安全衛生、製品安全・品質保証、物流安全、エネルギー管理、地域との共生に関する自主的管理活動)を企業の社会的責任と認識し、「レスポンシブル・ケア方針」を定め、レスポンシブル・ケア部会の総轄の下、各社において実施計画を策定し、実行しています。
e.責任限定契約の内容の概要
・当社は会社法第427条第1項の規定により、会社法第423条第1項の責任について、「社外取締役および非常勤社外監査役が職務を行うにつき、善意でかつ重大な過失がないときは法令の定める額を限度として責任を限定する契約」を締結しています。
f.役員等賠償責任保険契約の内容の概要
・当社は、当社および当社グループ会社の取締役、監査役、および執行役員を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しています。当該保険契約では、被保険者が当社および当社グループ会社の役員等としての業務につき行った行為(不作為を含む。)に起因して被保険者に対して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が損害賠償金および訴訟費用を負担することで被る損害が補填されます。ただし、被保険者が法令違反を認識しながら行った行為等に起因する損害等は対象外とすることにより、職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じています。なお、保険料は、当社が全額負担しています。
g.株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項
・自己の株式の取得
当社は会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって、同条第1項に定める市場取引等により自己の株式を取得することができる旨、定款に定めています。これは、経営環境の変化に対応して機動的な資本政策を遂行できるようにすることを目的としています。
・剰余金の配当
当社は、剰余金の配当等、会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に特段の定めがある場合を除き、取締役会決議によって定めることとする旨、定款で定めています。これは株主総会決議事項を取締役会の権限とすることにより、株主への機動的な利益還元を行うことを目的としています。
h.取締役の定数および取締役の選任の決議要件
・当社は取締役の員数を10名以内とし、選任決議について、議決権行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、定款に定めています。また、取締役の選任決議は累積投票によらない旨も定款に定めています。
i.株主総会の特別決議要件
・当社は会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨、定款に定めています。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的としています。
④ 取締役会の活動状況
・当事業年度において当社は取締役会を17回開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりです。
(注)1 田中宏幸氏は2025年5月16日をもって辞任したため、辞任前に開催された取締役会が出席対象となっています。
2 戸坂修氏は2025年6月26日の第112回定時株主総会の終結の時をもって退任したため、退任前に開催された取締役会が出席対象となっています。
3 西尾啓治氏は2025年6月26日の第112回定時株主総会の日に就任したため、就任後に開催された取締役会が出席対象となっています。
・取締役会においては、新中長期経営計画の策定、コンプライアンス体制の強化、リスクマネジメント・サステナビリティ推進体制、経営会議報告、フッ化ビニリデン樹脂事業・PGA(ポリグリコール酸)樹脂事業の状況報告、技術立社の再興に向けた取り組み、自己株式の取得、政策保有株式に関する検証、財務報告に係る内部統制評価結果報告等を主な審議、報告事項としました。
⑤ 指名委員会の活動状況
・当事業年度において当社は指名委員会を12回開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりです。
(注)1 戸坂修氏は2025年6月26日の第112回定時株主総会の終結の時をもって退任したため、退任前に開催された指名委員会が出席対象となっています。
2 西尾啓治氏は2025年6月26日の第112回定時株主総会の日に就任したため、就任後に開催された指名委員会が出席対象となっています。
・指名委員会においては、取締役および執行役員の選任・解任に係る検討、社長の後継者候補、女性登用、取締役および監査役のトレーニングの充実等を審議、報告事項としました。
⑥ 報酬委員会の活動状況
・当事業年度において当社は報酬委員会を6回開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりです。
(注)1 戸坂修氏は2025年6月26日の第112回定時株主総会の終結の時をもって退任したため、退任前に開催された報酬委員会が出席対象となっています。
2 西尾啓治氏は2025年6月26日の第112回定時株主総会の日に就任したため、就任後に開催された報酬委員会が出席対象となっています。
・報酬委員会においては、取締役および執行役員の報酬の体系・制度(2023年6月の当社定時株主総会にて承認可決)に基づく取締役の個人別の報酬等の内容等を審議、報告事項としました。
(2) 【役員の状況】
① 役員一覧
a.2026年6月22日(有価証券報告書提出日)現在の当社の役員の状況は、以下のとおりです。
男性7名 女性2名 (役員のうち女性の比率22.2%)
(注)1 飯田修氏、岡藤由美子氏および西尾啓治氏は、社外取締役です。
2 林道彦氏および吉田麗子氏は、社外監査役です。
3 取締役の任期は2025年6月から1年です。
4 監査役の任期は2023年6月から4年です。
5 監査役の任期は2024年6月から4年です。
6 監査役の任期は2025年6月から4年です。
7 当社は、法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠監査役
1名を選任しています。補欠監査役の略歴は次のとおりです。
(注)補欠監査役の選任決議の効力は、選任された2025年6月26日から4年以内に終了する事業年度のうち最終の事業年度に関する定時株主総会の開始時までで、監査役に就任した場合の任期は、就任した時から退任した監査役の任期の満了時までです。
8 当社ではコーポレート・ガバナンスの強化および当社のグループ経営における意思決定や業務執行の迅速化を図るため、執行役員制度を導入し、経営の「監督機能」と「執行機能」の責任を明確にしています。上記以外の執行役員は以下のとおりです。
b.2026年6月25日開催予定の第113回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役7名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、当社の役員の状況は、以下のとおりとなる予定です。なお、役員の役職等については、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項の内容(役職等)を含めて記載しています。
男性8名 女性2名 (役員のうち女性の比率20.0%)
(注)1 飯田修氏、岡藤由美子氏および西尾啓治氏は、社外取締役です。
2 林道彦氏および吉田麗子氏は、社外監査役です。
3 取締役の任期は2026年6月から1年です。
4 監査役の任期は2023年6月から4年です。
5 監査役の任期は2024年6月から4年です。
6 監査役の任期は2025年6月から4年です。
7 当社は、法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠監査役
1名を選任しています。補欠監査役の略歴は次のとおりです。
(注)補欠監査役の選任決議の効力は、選任された2025年6月26日から4年以内に終了する事業年度のうち最終の事業年度に関する定時株主総会の開始時までで、監査役に就任した場合の任期は、就任した時から退任した監査役の任期の満了時までです。
8 当社ではコーポレート・ガバナンスの強化および当社のグループ経営における意思決定や業務執行の迅速化を図るため、執行役員制度を導入し、経営の「監督機能」と「執行機能」の責任を明確にしています。上記以外の執行役員は以下のとおりです。
② 社外役員の状況
a.社外取締役または社外監査役と提出会社との人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係
・提出日(2026年6月22日)現在、社外取締役3名と社外監査役2名は、いずれも当社との間には特別な利害関係はありません。
(注)当社は、2026年6月25日開催予定の第113回定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役7名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、社外役員は社外取締役3名と社外監査役2名となりますが、いずれも当社との間には特別な利害関係はありません。
b.社外取締役または社外監査役が会社の企業統治において果たす機能および役割ならびに社外取締役または社外監査役を選任するための会社からの独立性に関する基準または方針の内容および当該社外取締役または社外監査役の選任状況に関する提出会社の考え方
・社外取締役には、経営への助言・監督機能、利益相反の監督機能およびステークホルダーの意見の取締役会への反映等の役割と責務を果たすことを期待しています。社外監査役には、独立した客観的な立場から、取締役の職務の執行の監査、会計監査人の選解任や監査報酬に係る権限の行使などの役割と責務を果たすことを期待しています。
・社外取締役または社外監査役の選任にあたり、東京証券取引所が定める独立性判断基準を踏まえ、社外取締役または社外監査役となる者の独立性をその実質面において担保することに主眼を置いた「社外役員の独立性判断基準」を以下のとおり定めています。
「社外役員の独立性判断基準」
当社は、当社の社外取締役または社外監査役が以下の項目のいずれにも該当しない場合には独立性を有するものと判断します。
1.当社および当社グループ会社(以下、「当社グループ」という)の業務執行者(*1)である者。
2.当社グループを主要な取引先(*2)とする者もしくはその業務執行者、または当社グループの主要な取引先もしくはその業務執行者。
3.当社グループの主要な借入先(*3)またはその業務執行者。
4.当社の主要な株主(*4)である者またはその業務執行者。
5.当社グループから役員報酬以外に多額の金銭その他の財産(*5)を得ているコンサルタント、会計専門家、法律専門家である者(当該財産を得ている者が法人、組合等の団体である場合は、当該団体に所属する者をいう)。
6.過去10年間において上記の1に該当していた者。
7.過去3年間において上記の2から5のいずれかに該当していた者。
8.近親者(*6)が上記の1から7までのいずれかに該当する者。
9.前各項の他、当社グループと利益相反関係が生じうる特段の事由が存在すると認められる者。
(*1)「業務執行者」とは、業務執行取締役、執行役、執行役員、支配人その他これらに準ずる者および使用人をいう。
(*2)「主要な取引先」とは、過去3事業年度のいずれかにおいて、先方の売上高に占める当社グループの構成比が2%を超える者、当社連結売上収益に占める構成比が2%を超える取引先をいう。
(*3)「主要な借入先」とは、連結借入額が連結総資産の2%を超える借入先をいう。
(*4)「主要な株主」とは、総議決権の10%以上の議決権を直接または間接的に保有する株主をいう。
(*5)「多額の金銭その他の財産」とは、その価額の総額が、1事業年度において1,000万円を超えることをいう(団体の場合は、連結売上収益の2%を超えることをいう)。
(*6)「近親者」とは、配偶者および二親等内の親族をいう。
提出日(2026年6月22日)現在、本項目に関する各社外役員の状況は、以下のとおりです。
社外取締役 飯田 修氏
・製造会社での国際的な事業経験、および生産部門や研究部門の担当経歴からの会社経営に関する高い見識と豊富な経験に基づき、独立・公正な立場から当社の経営・業務執行に対して積極的な監督等の役割を果たしています。今後も当社の経営全般、特に、生産技術や研究開発に関する助言や監督等の役割と責務を果たすことで当社のコーポレート・ガバナンスの強化が期待できるため、社外取締役としています。また、任意の指名委員会および報酬委員会の各委員として、当社取締役の選任に係る事項、取締役社長の後継者候補とその育成計画等、および、取締役や執行役員の報酬等の決定等に対して、客観的立場で関与しています。
・東京証券取引所が定める独立役員の要件に加え、当社が定める「社外役員の独立性判断基準」をみたしており、一般株主との間で利益相反が生じるおそれはないと判断し、独立役員として届け出ています。
社外取締役 岡藤 由美子氏
・米国等の海外企業の財務・会計に関する専門知識やIRやサステナビリティに関する高い見識や豊富な経験に基づき、独立・公正な立場から当社の経営・業務執行に対して積極的な監督等の役割を果たしています。今後も当社の経営全般、特に、グローバルな企業経営および社会・環境への責任あるサステナビリティ経営の推進に関する助言や監督等の役割と責務を果たすことで当社のコーポレート・ガバナンスの強化が期待できるため、社外取締役としています。また、任意の指名委員会および報酬委員会の各委員として、当社取締役の選任に係る事項、取締役社長の後継者候補とその育成計画等、および、取締役や執行役員の報酬等の決定等に対して、客観的立場で関与しています。
・東京証券取引所が定める独立役員の要件に加え、当社が定める「社外役員の独立性判断基準」をみたしており、一般株主との間で利益相反が生じるおそれはないと判断し、独立役員として届け出ています。
社外取締役 西尾 啓治氏
・製造会社の経営で培われた経営者としての高い見識と豊富な経験に基づき、独立・公正な立場から当社の経営・業務執行に対して積極的に監督等の役割を果たしています。今後も当社の経営全般、特に、経営企画部門、営業部門に対する助言や監督およびステークホルダー意見の取締役会への反映等の役割と責務を果たすことで当社のコーポレート・ガバナンスの強化が期待できるため、社外取締役としています。また、任意の指名委員会および報酬委員会の各委員として、当社取締役の選任に係る事項、取締役社長の後継者候補とその育成計画等、および、取締役や執行役員の報酬等の決定等に対して、客観的立場で関与しています。
・東京証券取引所が定める独立役員の要件に加え、当社が定める「社外役員の独立性判断基準」をみたしており、一般株主との間で利益相反が生じるおそれはないと判断し、独立役員として届け出ています。
常勤社外監査役 林 道彦氏
・金融機関において長年培った、事業戦略、コンプライアンス、人財マネジメントに関する豊富な経験と高度な知見を有し、独立した客観的な立場より、取締役の職務の執行の監査等の役割を適切に果たしています。今後も監査役としての役割・責務を果たすことが期待できるため、社外監査役としています。
・東京証券取引所が定める独立役員の要件に加え、当社が定める「社外役員の独立性判断基準」をみたしており、一般株主との間で利益相反が生じるおそれはないと判断し、独立役員として届け出ています。
社外監査役 吉田 麗子氏
・弁護士として培ってきた豊富な経験や専門的な知識等を活かし、独立した客観的な立場より、取締役の職務の執行の監査等の役割を適切に果たしています。今後も監査役としての役割・責務を果たすことが期待できるため、社外監査役としています。
・東京証券取引所が定める独立役員の要件に加え、当社が定める「社外役員の独立性判断基準」をみたしており、一般株主との間で利益相反が生じるおそれはないと判断し、独立役員として届け出ています。
(注)当社は、2026年6月25日開催予定の第113回定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役7名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、社外役員は社外取締役3名と社外監査役2名となり、本項目に関する各社外役員の状況は、以下のとおりとなります。
社外取締役 飯田 修氏
・製造会社での国際的な事業経験、および生産部門や研究部門の担当経歴からの会社経営に関する高い見識と豊富な経験に基づき、独立・公正な立場から当社の経営・業務執行に対して積極的な監督等の役割を果たしています。今後も当社の経営全般、特に、生産技術や研究開発に関する助言や監督等の役割と責務を果たすことで当社のコーポレート・ガバナンスの強化が期待できるため、社外取締役としています。また、任意の指名委員会および報酬委員会の各委員として、当社取締役の選任に係る事項、取締役社長の後継者候補とその育成計画等、および、取締役や執行役員の報酬等の決定等に対して、客観的立場で関与しています。
・東京証券取引所が定める独立役員の要件に加え、当社が定める「社外役員の独立性判断基準」をみたしており、一般株主との間で利益相反が生じるおそれはないと判断し、独立役員として届け出ています。
社外取締役 岡藤 由美子氏
・米国等の海外企業の財務・会計に関する専門知識やIRやサステナビリティに関する高い見識や豊富な経験に基づき、独立・公正な立場から当社の経営・業務執行に対して積極的な監督等の役割を果たしています。今後も当社の経営全般、特に、グローバルな企業経営および社会・環境への責任あるサステナビリティ経営の推進に関する助言や監督等の役割と責務を果たすことで当社のコーポレート・ガバナンスの強化が期待できるため、社外取締役としています。また、任意の指名委員会および報酬委員会の各委員として、当社取締役の選任に係る事項、取締役社長の後継者候補とその育成計画等、および、取締役や執行役員の報酬等の決定等に対して、客観的立場で関与しています。
・東京証券取引所が定める独立役員の要件に加え、当社が定める「社外役員の独立性判断基準」をみたしており、一般株主との間で利益相反が生じるおそれはないと判断し、独立役員として届け出ています。
社外取締役 西尾 啓治氏
・製造会社の経営で培われた経営者としての高い見識と豊富な経験に基づき、独立・公正な立場から当社の経営・業務執行に対して積極的に監督等の役割を果たしています。今後も当社の経営全般、特に、経営企画部門、営業部門に対する助言や監督およびステークホルダー意見の取締役会への反映等の役割と責務を果たすことで当社のコーポレート・ガバナンスの強化が期待できるため、社外取締役としています。また、任意の指名委員会および報酬委員会の各委員として、当社取締役の選任に係る事項、取締役社長の後継者候補とその育成計画等、および、取締役や執行役員の報酬等の決定等に対して、客観的立場で関与しています。
・東京証券取引所が定める独立役員の要件に加え、当社が定める「社外役員の独立性判断基準」をみたしており、一般株主との間で利益相反が生じるおそれはないと判断し、独立役員として届け出ています。
常勤社外監査役 林 道彦氏
・金融機関において長年培った、事業戦略、コンプライアンス、人財マネジメントに関する豊富な経験と高度な知見を有し、独立した客観的な立場より、取締役の職務の執行の監査等の役割を適切に果たしています。今後も監査役としての役割・責務を果たすことが期待できるため、社外監査役としています。
・東京証券取引所が定める独立役員の要件に加え、当社が定める「社外役員の独立性判断基準」をみたしており、一般株主との間で利益相反が生じるおそれはないと判断し、独立役員として届け出ています。
社外監査役 吉田 麗子氏
・弁護士として培ってきた豊富な経験や専門的な知識等を活かし、独立した客観的な立場より、取締役の職務の執行の監査等の役割を適切に果たしています。今後も監査役としての役割・責務を果たすことが期待できるため、社外監査役としています。
・東京証券取引所が定める独立役員の要件に加え、当社が定める「社外役員の独立性判断基準」をみたしており、一般株主との間で利益相反が生じるおそれはないと判断し、独立役員として届け出ています。
③ 社外取締役または社外監査役による監督または監査と内部監査、監査役監査および会計監査との相互連携ならびに内部統制部門との関係
・社外取締役は、会社が対処すべき課題、監査役監査の環境整備の状況、監査上の重要課題等について、監査役会と定期的に意見交換を行っています。また、取締役会で内部監査結果や内部統制関連の報告を受領し意見を述べており、会計監査人ともコミュニケーションを取っています。
・社外監査役による監査は、「(3) 監査の状況 ①監査役監査の状況」に記載しています。
(3) 【監査の状況】
① 監査役監査の状況
・監査役会は、社外監査役2名以上を含む4名以内の監査役で構成することとしており、提出日(2026年6月22日)現在では、常勤社外監査役、常勤監査役、社外監査役それぞれ1名の計3名で構成しています。常勤監査役は当社経理財務部門の責任者を務めた経験があり、財務および会計に関する相当程度の知見を有しています。
・当事業年度においては監査役会を14回開催しており、個々の監査役の出席状況は次のとおりです。
(注)1 奥野克男氏は2025年6月26日の第112回定時株主総会の終結の時をもって辞任したため、辞任前に開催された監査役会が出席対象となっています。
2 吉田麗子氏は2025年6月26日の第112回定時株主総会の日に就任したため、就任後に開催された監査役会が出席対象となっています。
・監査役会においては、年次の監査方針・監査計画・各監査役の業務分担を定め、当社および当社グループの内部統制システムの整備・運用状況、コンプライアンスおよびリスク管理体制の運用状況、会計監査人の報酬同意、会計監査人の評価による再任・不再任、期末監査報告書等を主な審議事項としました。
・監査役会の実効性評価を期末に実施し、監査役会として当事業年度の監査活動結果を定量・定性的に評価するとともに、さらなる実効性向上のための取組みを明確にして、次年度の監査活動に反映しました。
・監査役全員は、取締役会に出席して監査の計画および結果を報告し、代表取締役および各社外取締役と定期的コミュニケーションを持ち意見交換を行いました。
・常勤監査役および常勤社外監査役は、経営会議、各委員会等の重要会議に出席し、執行役員・業務執行者から必要に応じて報告を受け、監査役会で他の監査役と共有しました。また、主要な当社グループ会社の監査役を兼任しました。
・監査役は、会計監査人、内部監査部と相互の監査計画を交換し、監査の重点項目の確認、調整を実施しました。
・監査役は、内部監査の年次計画に基づく業務監査実施状況について内部監査部から定期的に報告を受け、意見交換を行いました。また、日常的に連携して、監査の充実を図りました。
・監査役は、「財務報告に係る内部統制」の評価の実施状況について内部監査部から定期的に報告を受け、意見交換を行いました。
・監査役は、会計監査人と定期的かつ随時コミュニケーションを持ち、監査状況の確認を行うとともに、監査上の諸課題について、意見交換を行いました。
・監査役は、会計監査人が行う実地棚卸立会に同行するとともに、会計監査人から監査結果の報告を受けました。
② 内部監査の状況
a.組織、人員および手続き
・当社は、内部監査の年次計画を取締役会で決議し、他部門から独立した内部監査部が、コンプライアンスやリスク管理体制を含む当社および当社グループの内部管理体制等の適切性や有効性を評価検証し、改善に関する指摘や提言、経営会議、取締役会および監査役会への監査結果の報告を行うことにより、経営効率および社会的信頼度の向上に寄与する体制を確保しています。
・内部監査部は、当社グループ会社の業務監査を定期的に行い、監査結果を経営会議、取締役会および監査役会に報告するとともに、被監査部門の改善に関する指摘や提言等への対応の早期実施を図り、当社および当社グループ会社への水平展開を行っています。
・提出日(2026年6月22日)現在では、内部監査部の人員は8名です。
b.内部監査、監査役監査および会計監査の相互連携
1) 内部監査と監査役監査との連携状況
内部監査部は、毎月監査役会に監査計画や実績を報告するとともに、被監査部門責任者との意見交換会に監査役も出席し、情報を共有しています。
2) 内部監査と会計監査との連携状況
内部監査部は、会計監査人と「財務報告に係る内部統制評価」の年次計画を共有し、必要に応じて、情報交換や意見交換を行っています。また会計監査人による監査結果の監査役への報告の場に内部監査部も同席し、情報を共有しています。
3) 内部監査の実効性を確保するための取組み
内部監査部は、代表取締役社長が管掌し、当社執行組織から独立して内部監査を実施するとともに、一般社団法人日本内部監査協会が定める内部監査基準への適合度を内部評価し、内部監査の実効性の向上に取り組んでいます。
③ 会計監査の状況
a.監査法人の名称
EY新日本有限責任監査法人
b.継続監査期間
12年間
c.業務を執行した公認会計士
狩野 茂行
北村 康行
d. 監査業務に係る補助者の構成
公認会計士4名、公認会計士試験合格者等4名、その他15名
e.監査法人の選定方針と理由
監査役会は、日本監査役協会による「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」等を参考に、執行部門から提案された会計監査人候補に対し、品質管理体制、適格性、独立性、監査実施体制、報酬見積額等について評価を実施し、その結果、適任と判断して会計監査人の選定・再任を決定しています。
会計監査人が、会社法・公認会計士法等の法令に違反・抵触し業務の停止処分等を受けることとなった場合は、その事実に基づき、監査役会の全員の同意に基づき監査役会が会計監査人を解任する方針です。この場合、解任後最初に招集される株主総会におきまして、監査役会が選定した監査役から、会計監査人を解任した旨と解任の理由を報告する方針です。
また、上記の場合のほか、会計監査人の適格性、独立性を損なう事由の発生等により、適正な監査の遂行が困難である等と認められる場合、または監査の適正性をより高めるために会計監査人の変更が妥当であると判断される場合には、監査役会が、株主総会に提出する当該会計監査人を不再任とし新たな会計監査人を選任する議案の内容を決定し、当該決定に基づき、取締役会が、当該議案を株主総会あてに提出する方針です。
f.監査役および監査役会による監査法人の評価
監査役および監査役会は、会計監査人であるEY新日本有限責任監査法人に対し、日本監査役協会による「会計監査人の評価および選定基準策定に関する監査役等の実務指針」等を参考に、品質管理、独立性、専門性等の評価基準に基づいて、定期的および随時のコミュニケーションを実施するなどにより、監査は適正に実施されていると評価しています。
④ 監査報酬の内容等
a.監査公認会計士等に対する報酬
(注)前連結会計年度における非監査業務の内容は、再生可能エネルギー固定価格買取制度の減免申請に関する確認業務および社債発行に係る監査人から引受事務幹事会社への書簡作成業務等です。
当連結会計年度における非監査業務の内容は、再生可能エネルギー固定価格買取制度の減免申請に関する確認業務です。
b.監査公認会計士等と同一ネットワーク(Ernst & Young)に対する報酬(a.を除く)
(注)当社における非監査業務の内容は、税務等に関するアドバイザリー業務等です。
また、前連結会計年度における連結子会社の非監査業務の内容は、事業撤退に伴う弁護士業務および税務等に関するアドバイザリー業務等です。
当連結会計年度における連結子会社の非監査業務の内容は、税務等に関するアドバイザリー業務等です。
c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
(前連結会計年度)
当社の連結子会社であるクレハ・アメリカInc.は、EOS Accountants LLPに対して監査証明業務等に基づく報酬として30百万円を支払っています。
(当連結会計年度)
当社の連結子会社であるクレハ・アメリカInc.は、EOS Accountants LLPに対して監査証明業務等に基づく報酬として32百万円を支払っています。
当社の連結子会社であるクレハ・ヨーロッパB.V.は、Kreston Groupに対して監査証明業務等に基づく報酬として8百万円を支払っています。
d.監査報酬の決定方針
会計監査人に対する報酬の額の決定に関する方針は、監査役会の同意を得て取締役会の決議によって定める旨を定款に定めています。
e.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
当社監査役会は、過年度の監査計画と実績の状況を確認するとともに、監査時間および監査報酬の推移を確認し、当該事業年度の監査計画の内容、監査時間、および報酬の見積額に関し必要な検討を行ったうえで、会計監査人の報酬等が妥当な水準であると認められることから、会社法第399条第1項に基づき同意しました。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針に係る事項
a.取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針に関する事項
当社は、取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針について、取締役会の任意の諮問機関である報酬委員会の審議を経た上で、2023年5月17日開催の取締役会において決議しました。当該決定方針において、取締役会は、代表取締役社長に対し取締役の個人別の報酬額の具体的内容の決定を委任し、委任された内容の決定にあたっては、取締役会の任意の諮問機関である報酬委員会の審議を経ることとしています。当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等の内容については、当該手続きを経て決定されていることから、取締役会はその内容が決定方針に沿うものであると判断しています。
当社の取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針の概要は次のとおりです。
1) 基本方針
・取締役の報酬等については、企業業績と中長期的な企業価値の向上を反映するとともに、適切な人財の確保と維持を考慮し、求められる役割と責任にふさわしい報酬体系および報酬水準とします。
・取締役の報酬は、金銭報酬である①基本報酬および②業績連動報酬等としての賞与、非金銭報酬である③事前交付型譲渡制限付株式報酬および④業績連動報酬等としての業績連動型譲渡制限付株式報酬により構成します。但し、社外取締役の報酬は、その役割に鑑み、基本報酬のみとします。
2) 基本報酬の個人別の報酬等の額の決定に関する方針(報酬等を与える時期または条件の決定に関する方針を含む。)
・取締役の基本報酬は、月例の現金報酬とし、株主総会において決議された総枠の範囲内で支給するものとし、個人別の額については、役職位別に別途定める基準のとおりとします。常勤・非常勤の取締役とも原則として定額とし、手当等は支給しません。
3) 賞与に係る業績指標の内容および額の算定方法の決定に関する方針(報酬等を与える時期または条件の決定に関する方針を含む。)
・賞与は、事業年度ごとの業績向上に対する意識を高めるため業績指標を反映した現金報酬とします。
・賞与は、株主総会において決議された総枠の範囲内で、各事業年度の親会社の所有者に帰属する当期利益を業績指標として算出された総額を取締役会で決定し、個人別の額については、取締役会決議に基づき代表取締役社長が委任を受け、各取締役の評定に基づき決定し、毎年、一定の時期に支給します。
4) 事前交付型譲渡制限付株式報酬の内容および額の決定に関する方針(報酬等を与える時期または条件の決定に関する方針を含む。)
・事前交付型譲渡制限付株式報酬は、当社の取締役等の地位を退任するまでの間の譲渡制限を付した当社の普通株式を付与し、一定の期間中継続して当社の取締役等の地位にあることを条件として、退任時に譲渡制限を解除する株式報酬とします。
・事前交付型譲渡制限付株式報酬の個人別の額については、役職位別に別途定める基準のとおりとし、株主総会において決議された総枠の範囲内で、毎年、一定の時期に取締役会決議に基づき付与します。
5) 業績連動型譲渡制限付株式報酬に係る業績指標の内容および額の算定方法ならびに非金銭報酬等の内容および額の決定に関する方針(報酬等を与える時期または条件の決定に関する方針を含む。)
・業績連動型譲渡制限付株式報酬は、基準となる株式数、業績評価期間(以下、「評価期間」)および評価期間中の業績目標を取締役会で定め、評価期間終了後に当該業績目標の達成度に応じて算定される数の当社の普通株式を付与するパフォーマンス・シェア・ユニットを用いた株式報酬とし、業績指標には、利益を示す指標、資本効率を示す指標その他の当社の経営方針を踏まえた指標を設定します。また、付与される当社の普通株式には当社の取締役等の地位を退任するまでの間、譲渡制限を付します。
・業績連動型譲渡制限付株式報酬の個人別の額については、役職位別に別途定める基準のとおりとし、株主総会において決議された総枠の範囲内で、一定の時期に取締役会決議に基づき付与します。
6) 基本報酬の額、業績連動報酬等の額または非金銭報酬等の額の取締役の個人別の報酬等の額に対する割合の決定に関する方針
・当社の取締役(社外取締役を除く)の報酬総額における各報酬の割合は、その役割・責任に応じた適切な報酬割合とします。全体の報酬割合における「賞与」および「業績連動型譲渡制限付株式報酬」の割合は、一定の水準には固定せず、業績指標の値が増加するにつれて取締役の報酬総額に占める「賞与」および「業績連動型譲渡制限付株式報酬」の割合が高くなる設計とします。
7) 取締役の個人別の報酬等の内容の決定の委任に関する事項
・「基本報酬」の個人別の報酬額については、取締役会決議に基づき代表取締役社長がその具体的内容について委任を受けるものとし、その権限の内容は、各取締役の役職位別の額の基準の決定とします。
・「賞与」の個人別の報酬額については、取締役会決議に基づき代表取締役社長がその具体的内容について委任を受けるものとし、その権限の内容は、代表取締役社長による評定に基づく各取締役の額の決定とします。
・「事前交付型譲渡制限付株式報酬」および「業績連動型譲渡制限付株式報酬」の個人別の報酬額については、取締役会決議に基づき代表取締役社長がその具体的内容について委任を受けるものとし、その権限の内容は、各取締役の役職位別の額の基準の決定とします。
・種類ごとの報酬について代表取締役社長に委任された権限が適切に行使されるよう、「基本報酬」の役職位別の額の基準の決定、「賞与」に関する各取締役の評定に基づく額の決定ならびに「事前交付型譲渡制限付株式報酬」および「業績連動型譲渡制限付株式報酬」の役職位別の額の基準の決定については、取締役会の任意の諮問機関である報酬委員会の審議を経ることとします。
8) 取締役の個人別の報酬等の内容についての決定の方法(上記7)に掲げる事項を除く。)
・取締役の報酬制度の変更は、他社動向等を総合的に勘案し、取締役会の任意の諮問機関である報酬委員会の審議を経て取締役会で決定します。
・取締役の報酬額の改定は、他社水準および当社の業績等を総合的に考慮して行うものとし、その手続きは上記2)乃至5)に準じます。
9) 上記に掲げる事項のほか、取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する重要な事項
・急激な業績の悪化や企業価値を毀損するような不祥事等が発生した場合には、臨時に報酬を減額または不支給とすることがあります。
b.a.以外の会社役員の報酬等の額またはその算定方法の決定方針に関する事項
監査役の報酬は、固定報酬としての「月額報酬」のみとし、株主総会においてその総枠を決議し、各監査役の個別金額については、監査役会における監査役の協議によって決定します。原則として手当等は支給しません。
c.取締役および監査役の報酬等についての株主総会の決議に関する事項
取締役の基本報酬および業績連動報酬である賞与を支給するための報酬額は、2023年6月27日開催の第110回定時株主総会において年額500百万円以内(うち、社外取締役分は年額100百万円以内)と決議されています(使用人兼務取締役の使用人分給与は含まない)。当該定時株主総会終結時点の取締役の員数は7名(うち、社外取締役は3名)です。ただし、社外取締役については、その役割に鑑み、賞与の支給はありません。
また、当該報酬額とは別枠で、第110回定時株主総会において、社外取締役を除く取締役を対象とする株式報酬制度として、一定期間当社の取締役等の地位にあることを条件として譲渡制限を解除する譲渡制限付株式を付与する事前交付型譲渡制限付株式報酬(年額50百万円以内、株式の総数を年9,000株以内)および一定期間の業績目標の達成度に応じて当該期間の終了後に譲渡制限付株式を付与する業績連動型譲渡制限付株式報酬(年額300百万円以内、株式の総数を年24,000株以内)を導入することが決議されています。当該定時株主総会終結時点の社外取締役以外の取締役の員数は4名です。なお、合わせて、当該決議日以降、当社の普通株式の株式分割(当社の普通株式の無償割当を含みます。)または株式併合が行われた場合には、分割比率または併合比率に応じて上限数を調整することも決議されています。当社は2024年1月1日に当社普通株式1株を3株に分割する株式分割を実施していることから、事前交付型譲渡制限付株式報酬の株式の総数は年27,000株以内、業績連動型譲渡制限付株式報酬の株式の総数は年72,000株以内に調整されています。また、2007年6月27日開催の第94回定時株主総会の決議をもって導入したストック・オプションとしての新株予約権に関する報酬枠は、上記の株式報酬制度導入に合わせて廃止しました。
監査役の報酬の額は、第94回定時株主総会において年額120百万円以内と決議しています。当該定時株主総会終結時点の監査役の員数は4名です。
d.取締役の個人別の報酬等の決定に係る委任に関する事項
取締役会は、2026年3月31日までの代表取締役社長であった小林豊氏に対し取締役の個人別の基本報酬および事前交付型譲渡制限付株式報酬の報酬額の具体的内容の決定を委任しており、その内容は上記の当社の取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針の概要の「7)取締役の個人別の報酬等の内容の決定の委任に関する事項」のとおりです。また、代表取締役社長に委任した理由は、当社グループをとりまく環境や経営状況等を最も熟知し、業務執行を統括する代表取締役社長が総合的に適していると判断したからです。なお、代表取締役社長の権限が適切に行使されるようにするため、委任された内容の決定にあたっては、事前に、取締役会の任意の諮問機関であり独立社外取締役が過半数を占める報酬委員会の審議を経ることとしており、代表取締役社長は当該審議の結果を尊重して取締役の個人別の報酬額の具体的内容を決定しています。なお、当期の賞与および業績連動型譲渡制限付株式報酬については不支給のため、個人別の報酬等の決定に係る委任を行いませんでした。
e.業績連動報酬等に関する事項
取締役の事業年度ごとの業績向上に対する意識を高めるため業績指標を反映した現金報酬を賞与として支給しています。賞与の額の算定の基礎として選定した業績指標の内容は、各事業年度の親会社の所有者に帰属する当期利益であり、当該業績指標を選定した理由は、すべての経営成績が反映され、最終的な利益を表す指標であると認識しているためです。賞与の額は、親会社の所有者に帰属する当期利益に一定の係数を乗じて総額を算定し、個人別の額については、各取締役に対する評定に基づき決定しています。
当連結会計年度の業績指標の実績値は、「第1 企業の概況 1 主要な経営指標等の推移(1)連結経営指標等」に記載のとおりです。
当社の業績と取締役の報酬との連動性を明確にすることを目的として業績連動型譲渡制限付株式報酬を導入しています。この業績連動型譲渡制限付株式報酬は、基準となる株式数、評価期間および評価期間中の業績目標を取締役会で定め、評価期間終了後に当該業績目標の達成度に応じて算定される数の当社の普通株式を付与するもので、個人別の額については、役職位別に別途定める基準のとおりとし、株主総会において決議された総枠の範囲内で、一定の時期に取締役会決議に基づき付与します。業績連動型株式報酬の額または数の算定の基礎として、利益を示す指標、資本効率を示す指標その他の当社の経営方針を踏まえた指標を取締役会において設定するものとし、初回の評価期間(2023年4月1日~2026年3月31日)における指標および各指標のウェイトは、連結営業利益(50%)、ROE(30%)、ESG経営指標(CO₂排出削減、廃棄物削減および社員の働きがい等に関する目標の達成度合を任意の報酬委員会にて評価します。)(20%)とします。当該業績指標を選定した理由は、当社の企業価値の持続的な向上を図り、株主の皆様と価値を共有することおよび当社の業績と取締役の報酬との連動性を明確にすることを目的として認識しているためです。
なお、初回の評価期間が終了したことから、2026年4月1日から2028年3月31日までを評価期間とする業績連動型譲渡制限付株式報酬として、2026年5月26日開催の臨時取締役会において、事前に報酬委員会の諮問を受けた上で、評価指標および各指標のウェイトを、コア営業利益(30%)、EBITDA(30%)、ROE(30%)、ESG経営指標(10%)とすること、毎年度終了時点を基準として評価を実施し、評価期間終了後に3年間の評価の合計に応じた譲渡制限付株式を交付すること、および、各指標の評価に対応する交付株式数を従来の50%から150%の幅から0%から200%の幅に変動させることを決議しました。当該評価指標を選定した理由は、当社の企業価値の持続的な向上を図り、株主の皆様と価値を共有することおよび当社の業績と取締役の報酬との連動制を明確にすることを目的とするためです。この3年間の業績連動型譲渡制限付株式報酬についての詳細については、別途取締役会で決議をする予定です。
f.非金銭報酬等の内容
取締役に対し、当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、株主の皆様との一層の価値共有を進めること、および当社の業績と取締役の報酬との連動性を明確にすることを目的として、事前交付型譲渡制限付株式報酬および業績連動型譲渡制限付株式報酬を導入しています。
事前交付型譲渡制限付株式報酬は、当社の取締役等の地位を退任するまでの間の譲渡制限を付した当社の普通株式を付与し、一定の期間中継続して当社の取締役等の地位にあることを条件として、退任時に譲渡制限を解除する株式報酬とします。個人別の額については、役職位別に別途定める基準のとおりとし、株主総会において決議された総枠の範囲内で、毎年、一定の時期に取締役会決議に基づき付与します。
業績連動型譲渡制限付株式報酬は、基準となる株式数、評価期間および評価期間中の業績目標を取締役会で定め、評価期間終了後に当該業績目標の達成度に応じて算定される数の当社の普通株式を付与するパフォーマンス・シェア・ユニットを用いた株式報酬とし、付与される当社の普通株式には当社の取締役等の地位を退任するまでの間、譲渡制限を付します。個人別の額については、役職位別に別途定める基準のとおりとし、株主総会において決議された総枠の範囲内で、一定の時期に取締役会決議に基づき付与します。
g.任意の報酬委員会
当社は2018年6月26日より任意の報酬委員会を設置しています。任意の報酬委員会は、3名以上の取締役で構成し、うち過半数を社外取締役とし、委員長は社外取締役が務めます。任意の報酬委員会は、取締役および執行役員の報酬の体系・制度の方針に係る事項、取締役の個人別の報酬等の内容等を審議し、取締役会への付議内容を検討します。なお、当事業年度において報酬委員会は6回開催され、取締役および執行役員の報酬の体系・制度(2023年6月の当社定時株主総会にて承認可決)に基づく取締役の個人別の報酬等の内容に関する審議等を行いました。
② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額および対象となる役員の員数
(注)1 上表には、2025年5月16日をもって辞任した取締役1名、2025年6月26日開催の第112回定時株主総会終結の時をもって退任した社外取締役1名および辞任した社外監査役1名を含んでいます。
2 固定報酬としての非金銭報酬は、社外取締役を除く取締役3名に対して付与した事前交付型譲渡制限付株式報酬であり、当事業年度に費用計上した額を記載しています。
3 業績連動報酬としての賞与は、算定方法に則り支給はありません。
4 業績連動報酬としての非金銭報酬は、第110回定時株主総会の決議により社外取締役を除く取締役を対象として導入された業績連動型譲渡制限付株式報酬制度に基づくものです。初回評価期間(2023年4月1日から2026年3月31日まで)に係る株式交付については、各取締役が業績に関する経営責任を明確にする趣旨のもと交付辞退の申出を行ったことから、株式の交付は行いません。これに伴い、第111期から第113期に費用計上していた当該非金銭報酬合計29百万円については、戻入処理(費用計上の取消し)を行っています。
③ 役員ごとの連結報酬等の総額等
連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載していません。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準および考え方
当社は、株式の価値の変動または株式にかかる配当によって利益を受けることを目的として保有する株式を純投資目的の株式、それらの目的に加えて、現在に至る取引状況や当社の持続的、中長期的な企業価値の向上に資すると判断し保有する株式を純投資目的以外の株式と区分しています。なお、当社は純投資目的の株式は保有していません。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針および保有の合理性を検証する方法ならびに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社は、現在に至る取引状況や今後の取引拡大の可能性等の観点から、当社の中長期的な企業価値の向上に資すると判断した場合に、取引先等の株式を保有します。純投資目的以外の株式の保有については、取締役会において、資本コストを踏まえ、配当金や取引により得られる利益等に加えて、現在に至る取引状況や当社の持続的、中長期的な企業価値の向上等を総合的に勘案し、今後の保有の適否を毎年検証しています。2026年3月末時点では35銘柄(前年同期比1銘柄減少)を保有しています。
2025年5月16日の取締役会において、2030年度までに保有額(総額)を連結純資産比5%程度とすることを目指し、保有意義の薄れた株式や保有額の過大な株式については、取引先との対話、市場への影響、有効な資金活用の有無等を総合的に考慮した上で、段階的に縮減することとしました。
b.銘柄数および貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
該当事項はありません。
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
c.特定投資株式およびみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注) 1 銘柄ごとの定量的な保有効果については、記載が困難であるため記載していません。保有の合理性については、②a.に記載のとおり、毎年の取締役会で検証しています。
2 ㈱みずほフィナンシャルグループは当社の株式を保有していませんが、子会社の㈱みずほ銀行、みずほ信託銀行㈱、みずほ証券㈱は当社の株式を保有しています。
3 東京海上ホールディングス㈱は当社の株式を保有していませんが、子会社の東京海上日動火災保険㈱は当社の株式を保有しています。
4 ㈱三井住友フィナンシャルグループは当社の株式を保有していませんが、子会社の㈱三井住友銀行、SMBC日興証券㈱は当社の株式を保有しています。
5 ㈱めぶきフィナンシャルグループは当社の株式を保有していませんが、子会社の㈱常陽銀行は当社の株式を保有しています。
6 SOMPOホールディングス㈱は当社の株式を保有していませんが、子会社の損害保険ジャパン㈱は当社の株式を保有しています。
7 大日精化工業㈱は当社の株式を保有していませんが、子会社の浮間合成㈱は当社の株式を保有しています。
8 三井住友トラストグループ㈱は当社の株式を保有していませんが、子会社の三井住友信託銀行㈱は当社の株式を保有しています。
みなし保有株式
該当事項はありません。
5 【従業員の状況等】
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
当社グループは、クレハビジョン「独自技術でスペシャリティを追求し、未来を拓く社会貢献企業」の実現に向け、人的資本の強化が中長期の企業価値を左右するとの考えのもと、事業環境の変化に伴う業務の専門化・高度化の進展を踏まえ、高度専門人財および高度マネジメント人財の獲得、育成および定着を重要な経営課題と位置付けています。この課題に対応するため、人財の育成・活用、挑戦意欲の醸成、働きやすい社内環境整備、健康経営の推進に関する各種施策に取り組み、人的資本経営を推進しています。なお、当社グループの人財戦略に関する詳細は「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組(人的資本経営に関する記載)」をご参照ください。
当社の従業員の給与は、基本給、賞与および各種手当により構成されています。基本給は、年齢、性別、国籍等による差異を設けることなく、役割・職務およびその遂行状況に基づく人物本位の考え方を基本とした役割等級制度のもと、評価制度および報酬制度に基づき決定しています。賞与については、個人評価結果に加えて、幹部社員以上には会社業績を反映させることで業績動向と一定の連動性を持たせています。また、当社および当社グループの業績・財務状況、社会一般の水準等も総合的に勘案して決定しています。
この制度を着実に運用することで、「従業員一人ひとりが主体的・自律的に役割を果たし、事業環境の変化に迅速に対応し得る企業風土」を実現するとともに、多様な人財の活躍を最大化し、持続的な企業価値の向上を目指しています。
(2) 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2026年3月31日現在
(注)1 従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員数です。
2 従業員数欄の〔外書〕は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。
3 臨時従業員には、パートタイマーを含み、派遣社員を除いています。
4 全社として記載している従業員数は、主に管理部門に所属しているものです。
(2) 提出会社の状況
2026年3月31日現在
(注)1 従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数です。
2 従業員数欄の〔外書〕は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。
3 臨時従業員には、パートタイマーを含み、派遣社員を除いています。
4 全社として記載している従業員数は、主に管理部門に所属しているものです。
5 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでいます。
(3) 労働組合の状況
当社の労使は、円滑な関係にあり、特記すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規程に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等および育児目的休暇の取得割合を算出したものです。
② 連結子会社
(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規程に基づき「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等および育児目的休暇の取得割合を算出したものです。
(5) 使用人等のみに対して付与する新株予約権の内容
使用人等のみに対して付与する新株予約権の内容について「1.株式等の状況(2)新株予約権等の状況①ストックオプション制度の内容」に記載しています。
第5 【経理の状況】
1 連結財務諸表および財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定により、国際会計基準(以下「IFRS」という。)に準拠して作成しています。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しています。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しています。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の連結財務諸表および事業年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の財務諸表について、EY新日本有限責任監査法人により監査を受けています。
3 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組およびIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組およびIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備を行っています。その内容は以下のとおりです。
① 会計基準等の内容を適切に把握し、または会計基準等の変更等に的確に対応できる体制を整備するため、公益
財団法人財務会計基準機構へ加入し、会計基準設定主体等の行う研修会への参加もしています。
② IFRSの適用については、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の
把握を行っています。また、IFRSに準拠したグループ会計方針等を作成し、それらに基づいて会計処理を行っ
ています。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結財政状態計算書】
② 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
【連結包括利益計算書】
③ 【連結持分変動計算書】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
④ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【連結財務諸表注記】
1.報告企業
株式会社クレハ(以下、「当社」という。)は日本に所在する株式会社であり、東京証券取引所に株式を上場しています。登記上の本社および主要な事業所の住所はホームページ(URL https://www.kureha.co.jp/)で開示しています。当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の連結財務諸表は、当社およびその子会社(以下、「当社グループ」という。)ならびに当社グループの関連会社に対する持分により構成されています。当社グループの事業内容は、主に機能製品、化学製品、樹脂製品の製造・販売であり、更に各事業に関する設備の建設・補修、物流、環境対策およびその他のサービス等の事業活動を行っています。
2.作成の基礎
(1)IFRSに準拠している旨に関する事項
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しています。
当社グループは、連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第312条の規定を適用しています。
(2)測定の基礎
当社グループの連結財務諸表は、取得原価を基礎として作成しています。ただし、「3.重要性がある会計方針」に記載のとおり、一部の金融資産、金融負債および従業員給付等については公正価値で測定しています。
(3)機能通貨および表示通貨
連結財務諸表は当社の機能通貨である日本円で表示しています。日本円で表示している財務情報は、原則として百万円未満を切捨てて表示しています。
(4)連結財務諸表の承認
2026年6月22日に、本連結財務諸表は当社代表取締役社長兼CEO名武克泰によって承認されています。
3.重要性がある会計方針
以下の会計方針は、特段の記載がない限り、本連結財務諸表に記載されているすべての期間において継続的に適用されています。
(1)連結の基礎
①子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループがある企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利を有し、当該企業に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合に、当社グループは当該企業を支配していると判断しています。
子会社の財務諸表は、当社グループが支配を獲得した日から支配を喪失する日まで、連結の対象に含めています。
子会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表に調整を加えています。
子会社の決算日が連結決算日と異なる場合には、仮決算を行った財務諸表を使用しています。
当社グループ間の債権債務残高および内部取引高、ならびに当社グループ間の取引から発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しています。
子会社の包括利益は、非支配持分が負の残高になる場合でも、親会社の所有者と非支配持分に配分しています。
②関連会社
関連会社とは、当社グループが当該企業に対し、財務および営業の方針に重要な影響力を有しているものの、支配または共同支配をしていない企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、当社グループは当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定します。
関連会社への投資は、持分法によって会計処理しています。関連会社の決算日が連結決算日と異なる場合には、仮決算を行った財務諸表を使用しています。前連結会計年度および当連結会計年度においては、該当する企業はありません。
③共同支配企業
共同支配企業とは、当社グループを含む複数の当事者が経済活動に対する契約上合意された支配を共有し、その活動に関連する戦略的な財務上および営業上の決定に際して、支配を共有する当事者すべての合意を必要とする企業をいいます。
当社グループが有する共同支配企業については、持分法によって会計処理しています。
前連結会計年度および当連結会計年度における共同支配企業は、フォートロン・インダストリーズLLC(米)です。
(2)企業結合
企業結合は、取得法を用いて会計処理しています。取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、引き受けた負債および当社が発行する資本性金融商品の取得日の公正価値の合計として測定されます。取得対価および被取得企業の非支配持分の金額、ならびに段階取得の場合に取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分の公正価値の合計額が識別可能な資産および負債の公正価値を超過する場合は、連結財政状態計算書においてのれんとして計上しています。反対に下回る場合には、直ちに連結損益計算書において純損益として計上しています。
企業結合に関連して発生する取引費用は、発生時に費用処理しています。
非支配持分の追加取得については、資本取引として会計処理しているため、当該取引からのれんは認識していません。
(3)外貨換算
①外貨建取引
当社グループの各社の財務諸表に含まれる項目は、各社の機能通貨により測定しています。外貨建取引は、取引日の直物為替レートで機能通貨に換算しています。期末日の外貨建貨幣性資産および負債は、報告期間の期末日の為替レートで機能通貨に換算しています。換算または決済により生じる換算差額は、純損益として認識しています。ただし、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産およびキャッシュ・フロー・ヘッジから生じる為替差額については、その他の包括利益で認識しています。
②在外営業活動体の財務諸表
在外営業活動体の資産および負債(取得により発生したのれんおよび公正価値の調整を含む)については報告期間の期末日の為替レート、収益および費用については著しい変動がない限り期中平均の為替レートを用いて表示通貨である日本円に換算しています。在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる換算差額は、その他の包括利益として認識しています。在外営業活動体を処分し、支配、重要な影響力(または共同支配)を喪失する場合には、この営業活動体に関連する為替換算差額の累積金額を、処分に係る利得または損失の一部として純損益に振り替えています。
(4)現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金、および容易に換金可能でありかつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されています。
(5)棚卸資産
棚卸資産は取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い方の金額で測定しています。取得原価は、購入原価、加工費のほか棚卸資産が現在の場所および状態に至るまでに要したその他すべての原価を含んでおり、個々の棚卸資産に代替性がある場合は主として総平均法に基づき、代替性が無い場合は個別法に基づいて算定しています。正味実現可能価額は、通常の事業過程における見積売価から完成までに要する見積原価および見積販売費用を控除して算定しています。測定により生じる差額は、純損益で認識しています。
(6)売却目的保有資産
継続的使用ではなく、主に売却取引により回収される非流動資産または処分グループは、現状で直ちに売却することが可能であり、経営者が売却計画の実行を確約し、1年以内で売却が完了する予定である場合に売却目的保有に分類しています。
売却目的保有に分類された非流動資産または処分グループは、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い方の金額で測定しています。
(7)有形固定資産
有形固定資産の測定には原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した価額で表示しています。
取得原価には、資産の取得に直接関連する費用、解体、除去および原状回復費用、ならびに資産計上の要件を満たす借入費用を含めています。
土地等の償却を行わない資産を除き、各資産はそれぞれの見積耐用年数にわたって定額法で減価償却を行っています。主要な有形固定資産項目ごとの見積耐用年数は以下のとおりです。
・建物及び構築物 10~50年
・機械装置 7~20年
・車両運搬具及び工具器具備品 4~10年
なお、見積耐用年数、減価償却方法および残存価額は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
(8)無形資産
①のれん
当初認識時における測定については、「3.重要性がある会計方針(2)企業結合」に記載しています。のれんは取得原価から減損損失累計額を控除した価額で表示しています。
のれんは償却を行わず、毎年または減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しています。減損損失は連結損益計算書において認識され、その後の戻入れは行っていません。
②その他の無形資産
個別に取得したのれん以外の無形資産の測定においては原価モデルを採用しています。内部創出の無形資産については、資産化の要件を満たす開発費用を除き、その支出額はすべて発生した期の費用として計上しています。
耐用年数を確定できる無形資産は、取得原価から償却累計額および減損損失累計額を控除した価額で表示しており、それぞれの見積耐用年数にわたって定額法で償却し、減損の兆候が存在する場合はその都度、減損テストを実施しています。主要な無形資産項目ごとの見積耐用年数は以下のとおりです。
・ソフトウエア 5~10年
なお、見積耐用年数、償却方法および残存価額は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
(9)リース
リース取引におけるリース負債は、リース開始日におけるリース料総額の未決済分の割引現在価値として測定を行っており、その他の金融負債に含めて表示しています。使用権資産については、リース負債の当初測定額に当初直接コスト、前払リース料等を調整し、リース契約に基づき要求される原状回復義務等のコストを加えた額で当初測定を行っています。使用権資産は、リース期間にわたり規則的に減価償却を行っており、有形固定資産または無形資産に含めて表示しています。
リース料は、リース負債残高に対して一定の利子率となるように、金融費用とリース負債残高の返済部分とに配分しています。金融費用は連結損益計算書上、使用権資産に係る減価償却費と区分して表示しています。
契約がリースであるか否か、または契約にリースが含まれているか否かについては、法的にはリースの形態をとらないものであっても、契約の実質に基づき判断しています。
なお、リース期間が12ヶ月以内の短期リースおよび原資産が少額であるリースについては、使用権資産およびリース負債を認識せず、リース料をリース期間にわたり定額法または他の規則的な基礎のいずれかにより純損益で認識しています。
(10)非金融資産の減損
棚卸資産および繰延税金資産を除く当社グループの非金融資産は、報告期間の期末日ごとに減損の兆候の有無を判断しています。減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を見積もっています。のれんについては、減損の兆候の有無にかかわらず毎期減損テストを実施しています。
資産または資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうちいずれか高い金額としています。使用価値の算定において、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値および当該資産に固有のリスクを反映した割引率を用いて現在価値に割り引いています。
減損テストにおいて個別にテストされない資産は、継続的な使用により他の資産または資産グループのキャッシュ・インフローから、概ね独立したキャッシュ・インフローを生成する最小の資金生成単位に統合しています。当社グループの全社資産は、独立したキャッシュ・インフローを生成しません。全社資産に減損の兆候がある場合、全社資産が帰属する資金生成単位の回収可能価額を決定しています。
のれんは関連する最小の単位を反映して減損がテストされるように、企業結合により取得したのれんは、結合のシナジーが得られると期待される資金生成単位に配分しています。
減損損失は、資産または資金生成単位の帳簿価額が見積回収可能価額を超過する場合に純損益として認識します。
のれんを除く資産については、過去に認識した減損損失は、報告期間の期末日において損失の減少または消滅を示す兆候の有無を評価しています。回収可能価額の決定に使用した見積りが変化した場合は、減損損失を戻入れます。
(11)金融商品
①デリバティブを除く金融資産
(ⅰ)当初認識および測定
当社グループは、有価証券の売買については決済日に当初認識しており、それ以外の金融資産については契約条項の当事者となった場合に当初認識しています。
当社グループは金融資産の当初認識において、次の条件がともに満たされる場合には償却原価で測定する金融資産に分類し、それ以外の場合には公正価値で測定する金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本および元本残高に対する利息の支払いのみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
公正価値で測定する金融資産については、投資先との取引関係の円滑化を主な目的として保有する株式等の資本性金融資産について、当初認識時に、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しています。それ以外の金融資産については、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しています。
すべての金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する区分に分類される場合を除き、公正価値に当該金融資産に直接帰属する取引費用を加算した金額で測定しています。
(ⅱ)事後測定
金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しています。
(a)償却原価で測定する金融資産
実効金利法による償却原価で測定しています。
(b)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
当初認識後は公正価値で測定し、公正価値の変動はその他の包括利益に含めて認識しています。投資を処分した場合、もしくは公正価値が著しく低下した場合等に、その他の包括利益を通じて認識された利得または損失の累計額をその他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えています。
なお、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産からの配当金については、金融収益として純損益に認識しています。
(c)純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産として指定する場合、または(a)(b)以外の金融資産は、公正価値で測定しており、その変動額は純損益で認識しています。
(ⅲ)認識の中止
金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、または金融資産を譲渡し、ほとんどすべてのリスクと経済価値が移転した場合に認識を中止しています。
(ⅳ)金融資産の減損
償却原価で測定する金融資産については、予想信用損失に対して貸倒引当金を認識しています。報告日ごとに金融資産の信用リスクが当初認識以後に著しく増大しているかを評価し、著しく増大している場合には、当該金融資産に係る貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しています。著しく増大していない場合には、当該金融資産に係る貸倒引当金を12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定しています。ただし、営業債権及びその他の債権については、常に、貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しています。
②デリバティブを除く金融負債
(ⅰ)当初認識および測定
当社グループは、金融負債については契約条項の当事者となった場合に当初認識しています。
当社グループは金融負債の当初認識において、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債と、償却原価で測定する金融負債に分類しています。
すべての金融負債は、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債に分類される場合を除き、公正価値から当該金融負債に直接帰属する取引費用を控除した金額で測定しています。
(ⅱ)事後測定
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債は、公正価値で測定しており、その変動額は純損益で認識しています。
償却原価で測定する金融負債の当初認識後の測定は、実効金利法による償却原価で測定しています。実効金利法による償却および認識が中止された場合の利得および損失は、連結損益計算書において純損益として認識しています。
(ⅲ)認識の中止
金融負債は、義務が履行されたか、免除されたか、または失効した場合に認識を中止しています。
③デリバティブ
当社グループは、為替リスクや金利リスクをそれぞれヘッジするために、為替予約、金利スワップ契約等のデリバティブを利用しています。
デリバティブについては、契約が締結された日の公正価値で当初認識し、当初認識後は公正価値で測定しています。デリバティブの公正価値の変動は、直ちに純損益として認識しています。
(12)従業員給付
①退職後給付
当社グループは、確定給付型と確定拠出型の退職給付制度を採用しています。
確定給付型退職給付制度に関連する確定給付負債(資産)の純額は、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除して算定しています。確定給付制度債務の現在価値および関連する当期勤務費用ならびに過去勤務費用を、独立した年金数理人が予測単位積増方式により毎期算定しています。割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した、給付金が支払われる通貨建ての優良社債の期末日時点の市場利回りに基づき算定しています。
確定給付制度から生じるすべての確定給付負債(資産)の純額の再測定額は、発生した期においてその他の包括利益として一括認識し、直ちにその他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えています。
当期勤務費用は、純損益として認識しています。
過去勤務費用は、純損益として即時に認識しています。
確定拠出型の退職給付制度に係る費用は、拠出した時点で費用として認識しています。
②短期従業員給付
短期従業員給付は、割引計算を行わず、関連するサービスが提供された時点で費用として認識しています。賞与および有給休暇費用については、それらを支払う法的もしくは推定的債務を有しており、信頼性のある見積りが可能な場合に、それらの制度に基づいて支払われると見積もられる額を負債として認識しています。
(13)株式報酬制度
当社グループは、持分決済型の株式報酬制度として、以下の制度を導入しています。
①ストック・オプション制度
ストック・オプションは、付与日における公正価値によって見積もり、最終的に権利確定すると予想されるストック・オプションの数を考慮した上で、権利確定期間にわたって費用で認識し、同額を資本の増加として認識しています。付与されたオプションの公正価値は、オプションの諸条件を考慮しブラック・ショールズ・モデルにて算定しています。なお、譲渡制限付株式報酬制度を導入したことに伴い、ストック・オプション制度は、既に付与されているものを除いて廃止しており、新たな付与は行っていません。
②譲渡制限付株式報酬制度
当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、株主の皆様との一層の価値共有を進めることを目的として、取締役を対象に事前交付型譲渡制限付株式報酬制度および業績連動型譲渡制限付株式報酬制度を、執行役員を対象に事前交付型譲渡制限付株式報酬制度を導入しています。本制度における報酬は、付与する当社株式の公正価値を参照して測定しており、算定された報酬はその権利確定期間にわたって費用で認識し、同額を資本の増加として認識しています。
(14)引当金
当社グループは、過去の事象の結果として現在の法的または推定的債務を有しており、当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が必要となる可能性が高く、かつ当該債務の金額について信頼できる見積りが可能である場合に引当金を認識しています。
引当金は、貨幣の時間的価値の影響に重要性がある場合、決済のために要すると見積もられた支出額の現在価値で測定しています。現在価値の算定には、貨幣の時間的価値の現在の市場評価およびその負債に固有のリスクを反映した税引前の割引率を用いています。時の経過に伴う割引額の割戻しは金融費用として認識しています。
また、リストラクチャリング引当金は、詳細な公式計画を有し、かつ当該計画の実施を開始または影響を受ける関係者に公表した時点で認識しています。当該引当金は、リストラクチャリングから発生する以下の双方に該当する直接支出のみを計上対象としています。
・リストラクチャリングに必然的に伴うもの
・会社の継続活動に関連しないもの
(15)賦課金
政府が法令に従って企業に求める経済的便益のある資源の流出である賦課金については、法令により規定される賦課金の支払いの契機となる活動により債務発生事象が生じた時点で、支払い見込み額を債務認識しています。
(16)売上収益
当社グループは、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:履行義務の充足時に収益を認識する
履行義務の充足時点について、財またはサービスに対する支配が一定の期間にわたり顧客に移転されるか、一時点で顧客に移転されるかを判定し、収益を認識しています。
(17)政府補助金
政府補助金は、企業が補助金交付のための付帯条件を満たし、かつ補助金を受領するという合理的な保証が得られた時に公正価値で認識しています。
収益に関する政府補助金は、当該補助金で補填することが意図されている関連費用を認識する期間に収益認識しています。資産に関する政府補助金は、当該資産の帳簿価額を算定する際に直接減額しています。補助金は、減価償却費の減少として、当該償却資産の耐用年数にわたって純損益に認識されます。
(18)法人所得税
法人所得税費用は、当期税金と繰延税金から構成されています。これらは、企業結合に関するもの、および直接に資本またはその他の包括利益で認識される項目を除き、純損益で認識しています。
当期税金は、税務当局に対する納付または税務当局からの還付が予想される金額で測定しています。税額の算定に使用する税率および税法は、当社グループが事業活動を行い、課税対象となる純損益を稼得する国において、期末日までに制定または実質的に制定されたものです。
繰延税金は、決算日における資産および負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との間の一時差異に基づいて算定しています。繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除および繰越欠損金について、それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識し、繰延税金負債は、原則として、将来加算一時差異について認識しています。
繰延税金資産および負債は、決算日までに制定または実質的に制定されている税率に基づいて、当該資産が実現されるまたは負債が決済される年度の税率を見積もり、算定しています。
繰延税金資産および負債は、当期税金負債と当期税金資産を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合、相殺しています。
(19)自己株式
自己株式は取得原価で評価し、資本から控除しています。当社の自己株式の購入、売却または消却において利得または損失は認識していません。なお、帳簿価額と売却時の対価との差額は資本剰余金として認識しています。
4.重要な会計上の見積りおよび判断
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、マネジメントは、会計方針の適用ならびに資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積りおよび仮定の設定を行うことが義務付けられています。実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。
見積りおよびその基礎となる仮定は継続して見直されます。会計上の見積りの見直しによる影響は、その見積りを見直した会計期間と将来の会計期間において認識されます。
当社グループの連結財務諸表の作成に重要な影響を与える見積りおよび仮定は以下のとおりです。
(1)棚卸資産の正味実現可能価額
棚卸資産は取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い方の金額で測定しています。正味実現可能価額は、通常の事業過程における見積売価から完成までに要する見積原価および見積販売費用を控除して算定しています。また、長期滞留と識別した棚卸資産については、その正味実現可能価額を見積もっています。
当該見積りは、将来の不確実な市場環境の変動等に影響を受ける可能性があり、前提とした状況が変化した場合、正味実現可能価額の算定結果が異なる可能性があります。
前連結会計年度において、フッ化ビニリデン樹脂事業に係る棚卸資産の評価減を売上原価として1,907百万円計上しています。これは、リチウムイオン二次電池用バインダーの需要回復が想定よりも遅れていることにより、棚卸資産の正味実現可能価額が低下したためです。
関連する内容については、「9.棚卸資産」に記載しています。
(2)有形固定資産の耐用年数
有形固定資産の耐用年数は、土地等の償却を行わない資産を除き、各資産でそれぞれの見積耐用年数にわたって定額法で減価償却を行っています。
これらの見積りの仮定については、経営者の最善の見積りと判断により決定していますが、将来の技術革新等による設備の陳腐化や用途変更が発生し、現在の見積耐用年数を見直す必要がある場合、減価償却費の発生額等が異なる可能性があります。
関連する内容については、「10.有形固定資産」に記載しています。
(3)非金融資産の回収可能価額
棚卸資産および繰延税金資産を除く当社グループの非金融資産は、報告期間の期末日ごとに減損の兆候の有無を判断しています。減損テストの回収可能価額の算定において、将来キャッシュ・フロー、割引率等について一定の仮定を設定しています。見積りは、経営者の最善の見積りと判断により実施していますが、将来の不確実な市場環境の変動等により、回収可能価額の算定結果が異なる可能性があります。
前連結会計年度において機能製品事業セグメントに属するフッ化ビニリデン樹脂事業について、EV(電気自動車)市場の停滞に起因し、その主な用途である車載用リチウムイオン二次電池用バインダーの需要回復が想定よりも遅れていることから、当該事業に係る有形固定資産等74,859百万円について、減損損失の認識の要否を検討しました。
当該資金生成単位の回収可能価額と帳簿価額を比較した結果、回収可能価額が帳簿価額を上回ったことから、減損損失は認識していません。当該回収可能価額は使用価値を用いています。使用価値は、事業計画を基礎として見積もった将来キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しており、その主要な仮定は、販売数量、販売価格および割引率です。将来の販売数量、販売価格は、顧客から入手した情報や将来の市場見通し等を基に設定しています。割引率は、選定した複数の類似会社のベータ値を反映した加重平均資本コストとして算定しており、使用した割引率は7.9%です。
当連結会計年度において、機能製品事業セグメントに属するフッ化ビニリデン樹脂事業について、EV(電気自動車)市場の停滞が継続し、フッ化ビニリデン樹脂の主な用途となる車載用リチウムイオン二次電池用バインダーの需要回復に想定以上の時間がかかる見通しとなったことから、将来収益計画を見直し、当該事業に係る固定資産85,704百万円について、減損損失の認識の要否を検討しました。
当該資金生成単位の回収可能価額と帳簿価額を比較した結果、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失33,996百万円を計上しています。当該回収可能価額は使用価値を用いています。使用価値は、事業計画を基礎として見積もった将来キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しており、その主要な仮定は、販売数量、販売価格および割引率です。将来の販売数量、販売価格は、顧客から入手した情報や将来の市場見通し等を基に設定しています。割引率は、選定した複数の類似会社のベータ値を反映した加重平均資本コストとして算定しており、使用した割引率は7.3%です。
また、化学製品事業セグメントにおけるクレメジン(慢性腎不全用剤)製造設備について、新規治療薬の台頭による球形吸着炭市場の縮小および毎年の薬価引き下げによる収益性の低下がみられたことから、当該製造設備について減損損失の認識の要否を検討した結果、帳簿価額全額2,504百万円の減損損失を計上しています。当該回収可能価額は使用価値を用いています。使用価値は、事業計画を基礎として見積もった将来キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しており、その主要な仮定は、販売数量、販売価格および割引率です。将来の販売数量、販売価格は、将来の市場見通しや薬価水準等を基に設定しています。割引率は、選定した複数の類似会社のベータ値を反映した加重平均資本コストとして算定しており、使用した割引率は7.8%です。
関連する内容については、「12.非金融資産の減損」に記載しています。
(4)繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除および繰越欠損金について、それらを利用できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識しています。課税所得は、事業計画に基づき課税所得の発生時期および金額を見積もっています。
当該見積りは、将来の不確実な経済条件の変動等により、実際に発生した課税所得の時期および金額が見積りと異なった場合、繰延税金資産の回収可能性の評価が異なる可能性があります。
関連する内容については、「14.法人所得税」に記載しています。
(5)確定給付制度の債務
確定給付制度に関連する確定給付負債(資産)の純額は、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除して算定しています。確定給付制度債務の現在価値および関連する当期勤務費用ならびに過去勤務費用を、独立した年金数理人が予測単位積増方式により数理計算上の仮定に基づいて毎期算定しています。数理計算上の仮定には、割引率、退職率および死亡率等の様々な変数についての見積りおよび判断が求められます。割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した、給付金が支払われる通貨建ての優良社債の期末日時点の市場利回りに基づき算定しています。
当該年金数理計算の前提条件および見積りは、将来の不確実な経済環境や社会情勢等の変動によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、確定給付制度債務の測定額に修正を生じさせる可能性があります。
関連する内容については、「19.従業員給付」に記載しています。
(6)引当金の認識
当社グループは、過去の事象の結果として現在の法的または推定的債務を有しており、当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が必要となる可能性が高く、かつ当該債務の金額について信頼できる見積りが可能である場合に引当金を認識しています。
当該見積りは、予想しえない事象の発生や状況の変化により影響を受ける可能性があり、実際の支払額が見積りと異なった場合に、翌年度以降の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
関連する内容については、「18.引当金」に記載しています。
(7)非上場株式の公正価値
その他の金融資産に含まれる非上場株式の公正価値は、定期的に発行体の財政状態等を把握し、主に類似会社の市場価格に基づく評価方法またはその他の適切な評価方法により、評価倍率等の観察可能でないインプットを利用して測定しています。
当該見積りは、将来の不確実な経済条件の変動等によって影響を受ける可能性があり、公正価値評価が変動する可能性があります。
関連する内容については、「23.金融商品」に記載しています。
また、マネジメントが会計方針を適用する過程で行った判断は以下のとおりです。
・連結範囲の決定 (3.重要性がある会計方針(1))
・金融商品の区分 (3.重要性がある会計方針(11)、23.金融商品)
5.未適用の新しい基準または解釈指針
連結財務諸表の承認日までに新設または改訂が行われた新基準書および新解釈指針のうち、当社グループが早期適用していない主なものは、以下のとおりです。適用による当社グループへの影響は検討中です。
6.セグメント情報
(1)報告セグメントの概要
事業セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。当社グループでは、製品・サービス別の事業部および子会社を置き、国内および海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しており、事業セグメントの基礎としています。
開示にあたっては、製品・サービスの内容、市場等の類似性に基づき、複数の事業セグメントを集約し、「機能製品事業」「化学製品事業」「樹脂製品事業」「建設関連事業」「その他関連事業」の5つのセグメントに区分しています。
各セグメントに属する主要製品・サービスは以下のとおりです。
(2)報告セグメントの情報
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「3.重要性がある会計方針」における記載と同一です。セグメント間の内部売上収益は、主に市場価格に基づいています。
当社グループのセグメント情報は以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)営業利益又は損失の調整額にはセグメント間取引消去等による損失△113百万円、主に報告セグメントに配分していないその他の収益1,136百万円(固定資産売却益339百万円等)およびその他の費用△1,597百万円(固定資産除売却損△857百万円、リストラクチャリング費用△176百万円等)が含まれています。
セグメント資産の調整額には、各報告セグメントに配分していない全社資産が含まれており、その主なものは当社の現金及び預金、投資有価証券、全社共有設備等です。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注)営業利益又は損失の調整額にはセグメント間取引消去等による損失△54百万円、主に報告セグメントに配分していないその他の収益4,201百万円(固定資産売却益3,064百万円等)およびその他の費用△37,265百万円(減損損失△36,500百万円等)が含まれています。
セグメント資産の調整額には、各報告セグメントに配分していない全社資産が含まれており、その主なものは当社の現金及び預金、投資有価証券、全社共有設備等です。
減損損失の調整額は、機能製品事業に係る固定資産の減損損失△33,996百万円、化学製品事業に係る固定資産の減損損失△2,504百万円です。
(3)製品およびサービスに関する情報
「(1)報告セグメントの概要」および「(2)報告セグメントの情報」に同様の情報を開示しているため、記載を省略しています。
(4)地域別に関する情報
外部顧客への売上収益
(注)1 顧客の所在地に基づいています。
2 前連結会計年度において「その他」に含まれていた「アメリカ」は重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することとしています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度において、「その他」に表示していた18,950百万円は、「アメリカ」16,081百万円、「その他」2,869百万円として組み替えています。
非流動資産(有形固定資産および無形資産)
(注)資産の所在地に基づいています。
(5)主要顧客に関する情報
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
外部顧客への売上収益のうち、連結損益計算書の売上収益の10%以上を占める顧客が存在しないため、記載を省略しています。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
外部顧客への売上収益のうち、連結損益計算書の売上収益の10%以上を占める顧客が存在しないため、記載を省略しています。
7.現金及び現金同等物
現金及び現金同等物の内訳は、現金及び預金です。なお、前連結会計年度および当連結会計年度の連結財政状態計算書上における「現金及び現金同等物」の残高と連結キャッシュ・フロー計算書上における「現金及び現金同等物」の残高は一致しています。
8.営業債権及びその他の債権
営業債権及びその他の債権の内訳は、次のとおりです。
9.棚卸資産
棚卸資産の内訳は、次のとおりです。
(注)前連結会計年度および当連結会計年度において費用として認識した棚卸資産の評価減の金額は、それぞれ1,834百万円、930百万円です。当該金額は連結損益計算書の「売上原価」に含まれています。
10.有形固定資産
(1)帳簿価額の増減および取得原価ならびに減価償却累計額および減損損失累計額
帳簿価額
(注)1 減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に計上しています。
2 減損損失は、連結損益計算書の「その他の費用」に計上しています。減損損失の内容については、「12.非金融資産の減損」に記載しています。
3 取得には建設仮勘定から資産への振替が含まれています。
4 「使用権資産」のその他の増減は、主にリース期間の見積りの変更によるものです。
5 資産化した借入コストの金額は、前連結会計年度において225百万円、当連結会計年度において357百万円です。
取得原価
減価償却累計額および減損損失累計額
(2)使用権資産の内訳は、次のとおりです。
(3)使用権資産に関連する損益は、次のとおりです。
(4)リースに係るキャッシュ・アウトフローは、次のとおりです。
11.無形資産
(1)帳簿価額の増減および取得原価ならびに償却累計額および減損損失累計額
帳簿価額
(注)1 無形資産の償却費は、連結損益計算書の「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に計上しています。
2 取得は、主に外部からの取得です。
取得原価
償却累計額および減損損失累計額
(2)研究開発費
前連結会計年度および当連結会計年度における費用として認識した研究開発支出の合計額は、それぞれ6,806百万円および7,170百万円です。
12.非金融資産の減損
(1)減損損失および減損損失戻入益
当社グループは、資産または資金生成単位の帳簿価額が見積回収可能価額を超過する場合に、減損損失として認識します。
原則として事業用資産については会社別・事業区分別にグルーピングし、賃貸資産および遊休資産については物件ごとにグルーピングしています。
回収可能価額は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうちいずれか高い金額としています。使用価値は、将来キャッシュ・フローを当該資金生成単位の加重平均資本コストを基礎として算定した割引率で割り引いて算定しています。処分コスト控除後の公正価値は、処分見込価額または不動産鑑定評価等を基準にして合理的に算定した価額により評価しています。
また、過年度に減損損失を認識した資産のうち、回収可能価額の見積りが変化した場合に、減損損失戻入益として認識します。
前連結会計年度においては、減損損失、減損損失戻入益ともに認識はありません。当連結会計年度においては、有形固定資産について減損損失36,500百万円を認識しました。
(2)認識した減損損失および減損損失戻入益、認識に至った事象および状況
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(減損損失)
機能製品事業セグメントに属するフッ化ビニリデン樹脂事業について、EV(電気自動車)市場の停滞が継続し、フッ化ビニリデン樹脂の主な用途となる車載用リチウムイオン二次電池用バインダーの需要回復に想定以上の時間がかかる見通しとなったことから、将来収益計画を見直し、当該事業に係る固定資産85,704百万円の回収可能性を検討しました。
当該資金生成単位の回収可能価額と帳簿価額を比較した結果、当該事業分野に係る固定資産を回収可能価額まで減額し、その減少額(33,996百万円)は「その他の費用」に含めて計上しています。
化学製品事業セグメントの慢性腎不全用剤製造設備について、収益性の低下がみられたことから、当該製造設備について回収可能性を検討した結果、帳簿価額全額を減額し、その減少額(2,504百万円)は「その他の費用」に含めて計上しています。
(減損損失戻入益)
該当事項はありません。
13.持分法で会計処理されている投資
(1)個々に重要性のない共同支配企業に対する投資の帳簿価額は、次のとおりです。
(2)個々に重要性のない共同支配企業の当期包括利益の持分取込額は、次のとおりです。
14.法人所得税
(1)繰延税金資産および繰延税金負債の原因別の内訳および増減内容
繰延税金資産および繰延税金負債の主な原因別の内訳および増減内容は、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1 その他は、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融商品の認識を中止したことによるその他の包括利益の累積額の利益剰余金への振替によるものです。
2 純損益を通じて認識した額と繰延税金費用との差額は、為替の変動等によるものです。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注) 1 その他は、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融商品の認識を中止したことによるその他の包括利益の累積額の利益剰余金への振替によるものです。
2 純損益を通じて認識した額と繰延税金費用との差額は、為替の変動等によるものです。
(2)繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異等
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異および税務上の繰越欠損金、繰越税額控除は、次のとおりです。なお、将来減算一時差異および税務上の繰越欠損金の金額は所得ベース、繰越税額控除の金額は税額ベースです。
(注)繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金の失効期限別内訳は、次のとおりです。
繰延税金資産を認識していない税務上の繰越税額控除の失効期限別内訳は、次のとおりです。
(3)繰延税金負債を認識していない子会社への投資に関する一時差異
該当事項はありません。
(4)法人所得税費用
法人所得税費用の内訳は、次のとおりです。
(5)法定実効税率と実際負担税率との調整
法定実効税率と実際負担税率との調整は、次のとおりです。
実際負担税率は税引前利益に対する法人所得税費用の負担割合を記載しています。
(注) 当社グループは、主に法人税、住民税および事業税を課されており、これらを基礎とした法定実効税率を記載しています。なお、在外営業活動体についてはその所在地における法人税等が課されています。
15.担保に供している資産および担保付債務
担保に供している資産および担保付債務は、次のとおりです。
(1)担保に供している資産
(2)担保資産に対応する債務
上記(1)有形固定資産の一部に根抵当権(極度額 1百万円)を設定していますが、対応する債務はありません。
16.営業債務及びその他の債務
営業債務及びその他の債務の内訳は、次のとおりです。
17.社債及び借入金等
(1)内訳
社債及び借入金、リース負債の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(注)1 平均利率については、当連結会計年度末残高に対する加重平均利率を記載しています。
2 一部の長期借入金には一定の財務制限条項が付されています。財務制限条項付き長期借入金の明細は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
上記の契約には財務制限条項が付されており、その内容は以下のとおりです。
① 2026年3月期決算以降、各年度の決算期の末日及び第2四半期の末日における連結の貸借対照表上の純資産の部の金額を885億円以上に維持すること。
② 2026年3月期決算以降の決算期を初回の決算期とする連続する2期について、各年度の決算期における連結の損益計算書に示されるセグメント合計の営業損益が2期連続して損失とならないようにすること。なお、本号の遵守に関する最初の判定は、2027年3月決算期およびその直前の期の決算を対象として行われる。
③ 2026年3月期決算以降、各年度の決算期の末日および第2四半期の末日における連結の報告書等にもとづき算出されるインタレスト・カバレッジ・レーシオを1.5倍以上に維持すること。なお、インタレスト・カバレッジ・レーシオは以下の計算式により算出される数値をいう。
インタレスト・カバレッジ・レーシオ
= (セグメント合計の営業損益 + 利息および配当金の受取額) ÷ (利息の支払額)
なお、当連結会計年度末において、財務制限条項に抵触している事実はありません。
(2)社債の明細
社債の銘柄別明細は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
18.引当金
引当金の内訳および増減内容は、次のとおりです。
(注)1 従業員給付引当金は、主に未消化の有給休暇に対する予想コストおよび賞与の支出に備えるための支給見込額を計上しています。経済的便益の流出が見込まれる時期は主に各連結会計年度末より1年以内の時期を見込んでいます。
2 リストラクチャリング引当金は、主に欧州の熱収縮多層フィルム事業撤退に伴う連結子会社の従業員の雇用契約終了に伴う支給見込額等を計上しています。経済的便益の流出が見込まれる時期は当連結会計年度末より1年以内の時期を見込んでいます。
19.従業員給付
当社および一部の連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、積立型および非積立型の確定給付制度および確定拠出制度を採用しています。
(1)確定給付制度
当社グループの主要な確定給付制度には、確定給付企業年金制度および退職一時金制度があります。
確定給付企業年金制度は、規約型企業年金制度であり、キャッシュ・バランス・プランを導入しています。当該制度では、加入者ごとの積立額および年金額の原資に相当する仮想個人口座を設け、仮想個人口座には、主として市場金利の動向に基づく利息クレジットと、給与水準等に基づく拠出クレジットを累積しています。また、一部の連結子会社では、給与と勤務期間に基づいた一時金または年金を支給しています。
規約型企業年金制度は、労使合意の確定給付企業年金規則の下に、運用受託機関に制度資産の管理運用を委託することによって運営されています。また、確定給付企業年金法に従い、将来にわたって財政の均衡を保つことができるように、少なくとも5年毎に掛金の再計算を行うことが規定されています。
退職一時金制度では、退職給付として、給与と勤務期間に基づいた一時金を支給しています。
(2)確定給付制度から生じた連結財務諸表上の金額
①連結財政状態計算書において認識した金額
連結財政状態計算書において認識した金額は、次のとおりです。
②連結損益計算書において認識した金額
連結損益計算書において認識した確定給付費用の金額は、次のとおりです。
(注)確定給付費用は、勤務費用および利息純額は、連結損益計算書の「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に、過去勤務費用は、「その他の収益」に計上しています。
③確定給付制度債務の現在価値の増減
確定給付制度債務の現在価値の増減内容は、次のとおりです。
(注)確定給付制度債務の加重平均デュレーションは、前連結会計年度10.8年、当連結会計年度10.6年です。
④制度資産の公正価値の増減
当社グループの制度資産の運用は、年金給付金および一時金等の支払いを将来にわたり確実に行うため、必要とされる総合収益を長期的に確保することを目的とします。
基本となる投資対象資産の期待収益率、同収益率の標準偏差、同収益率間の相関係数を考慮した上で、当社の成熟度および財政状態等を勘案し、中長期的観点から将来にわたる最適な組合わせである政策的資産構成割合を策定します。また、必要に応じて見直しを行い、資産と負債の総合的な管理を実施します。
リスク・リターン特性の異なる複数の資産クラス、運用スタイルへ分散投資を行うことにより特定のリスクへの偏りを防ぎ、適切なリスク管理を実施します。
制度資産の公正価値の増減内容は、次のとおりです。
(注)2027年3月期の予想拠出額は、758百万円です。
⑤制度資産の公正価値の種類別内訳
制度資産の公正価値の種類別内訳は、次のとおりです。
⑥主要な数理計算上の仮定
主要な数理計算上の仮定は、次のとおりです。
⑦感応度分析
数理計算上の仮定が変動した場合における確定給付制度債務への影響は、次のとおりです。
感応度分析における算定にあたっては、連結財政状態計算書で認識されている確定給付制度債務の算定方法と同一の方法を適用しています。感応度分析は、期末日において合理的に推測し得る仮定の変動に基づき行われています。また、感応度分析はその他すべての仮定が一定であることを前提としています。
(3)確定拠出制度および公的制度
費用として認識した確定拠出制度への拠出額は、前連結会計年度2,232百万円、当連結会計年度2,228百万円です。当該金額は、連結損益計算書の「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に計上しています。
なお、上記には公的制度に関して費用として認識した金額を含んでいます。
(4)従業員給付費用
上記以外の従業員給付費用の合計額は、前連結会計年度31,618百万円、当連結会計年度31,342百万円です。当該金額は、連結損益計算書の「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に計上しています。
20.株式報酬
(1)ストック・オプション制度
①ストック・オプション制度の内容
当社は、取締役(社外取締役を除く)および執行役員(取締役を兼務しない執行役員を意味する。)に対して、当社株式を購入する権利を付与するストック・オプション制度を採用しており、持分決済型株式報酬として会計処理されています。
なお、当社は、事前交付型譲渡制限付株式報酬制度および業績連動型譲渡制限付株式報酬制度を導入したことに伴い、既に付与されているものを除いてストック・オプション制度を廃止しました。
前連結会計年度および当連結会計年度において存在する当社のストック・オプションの詳細は、次のとおりです。
(注)1 ただし、期間中に退任した場合は、その在任期間に応じて、行使できる新株予約権を減ずるものとします。
2 2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っています。これにより、付与数、付与日の公正価値、および未行使残高は分割後の数値に換算して記載しています。
② 未行使のストック・オプションの数および加重平均行使価格
(注)1 期中に行使されたストック・オプションの行使日における加重平均株価は前連結会計年度2,729円、当連結会計年度3,114円です。
2 期末時点で未行使のストック・オプションの加重平均公正価値は前連結会計年度1,756円、当連結会計年度1,720円であり、加重平均残存契約年数は前連結会計年度22.2年、当連結会計年度20.9年です。
③ ストック・オプション制度に関する費用
該当事項はありません。
(2)事前交付型譲渡制限付株式報酬制度
①事前交付型譲渡制限付株式報酬制度の内容
当社の取締役(社外取締役を除く)および執行役員(取締役を兼務しない執行役員を意味する。)に対して、当社の普通株式に一定期間の譲渡制限を付した譲渡制限付株式を付与する制度です。
譲渡制限付株式の付与に当たっては、当社と対象取締役および執行役員(以下、あわせて「対象役員」という。)との間で譲渡制限付株式割当契約を締結するものとし、その概要は以下のとおりです。
a.対象役員は、払込期日から当社の取締役または執行役員のいずれも退任する日までの間、本割当契約に基づき割当てを受けた当社の普通株式(以下「本割当株式」という。)について、譲渡、担保権の設定その他の処分をしてはならない。
b.対象役員が取締役である場合には払込期日の直前の当社定時株主総会の日から翌年に開催される当社定時株主総会の日までの期間、執行役員である場合には払込期日の直前の4月1日から翌年の3月31日までの期間(以下「本役務提供期間」と総称する。)の間、継続して、当社の取締役または執行役員の地位にあったことを条件として、譲渡制限期間の満了時において、本割当株式の全部につき、譲渡制限を解除する。ただし、対象役員が本役務提供期間において、死亡その他当社の取締役会が正当と認める理由により当社の取締役または執行役員のいずれも退任した場合、譲渡制限期間の満了時において、対象役員が取締役である場合には本役務提供期間開始日を含む月の翌月から、執行役員である場合には本役務提供期間開始日を含む月から、いずれも当該退任日を含む月までの月数を12で除した数に、本割当株式の数を乗じた数(ただし、計算の結果、1株未満の端数が生ずる場合には、これを切り捨てる。)の本割当株式につき、譲渡制限を解除する。
c.当社は、譲渡制限期間の満了時において、譲渡制限が解除されていない本割当株式を当然に無償で取得する。
本制度における報酬は、付与する当社株式の公正価値を参照して測定しており、算定された報酬はその権利確定期間にわたって費用で認識し、同額を資本の増加として認識しています。
②期中に付与された株式数と公正価値
(注)株式付与に係る取締役会決議の日の前営業日における東京証券取引所における当社の普通株式の終値を基礎としています。
③事前交付型譲渡制限付株式報酬制度に関する費用は以下のとおりです。
(単位:百万円)
(3)業績連動型譲渡制限付株式報酬制度
①業績連動型譲渡制限付株式報酬制度の内容
当社の取締役(社外取締役を除く)に対して、取締役会において、基準となる株式数、業績評価期間および評価期間中の業績目標を定めて、評価期間終了後に当該業績目標達成度に応じて算定される数の当社の普通株式を付与するパフォーマンス・シェア・ユニットを用いた業績連動型株式報酬であり、付与される当社の普通株式に一定の譲渡制限を付する制度です。初回の評価期間は、2024年3月31日に終了する事業年度から2026年3月31日に終了する事業年度まで(2023年4月1日~2026年3月31日)とし、その後の評価期間は、取締役会において決定します。
業績指標には、利益を示す指標、資本効率を示す指標その他の当社の経営方針を踏まえた指標を取締役会において設定するものとし、初回の評価期間における指標および各指標のウェイトは、連結営業利益(50%)、ROE(30%)、ESG経営指標(CO₂排出削減、廃棄物削減および社員の働きがい等に関する目標の達成度合を任意の報酬委員会にて評価します。)(20%)とします。
本制度による譲渡制限付株式の付与に当たっては、当社と対象取締役との間で譲渡制限付株式割当契約を締結するものとし、その概要は以下のとおりです。
a.対象取締役は、譲渡制限付株式の交付日から当該対象取締役が当社の取締役その他当社取締役会で定める地位を退任または退職する日までの期間、譲渡、担保権の設定その他の処分をしてはならない。
b.対象取締役が法令、社内規則または譲渡制限付株式割当契約の違反その他当該株式を無償取得することが相当である事由として当社取締役会で定める事由に該当した場合、当社は、当該株式を当然に無償で取得すること。
なお、評価期間開始後かつ株式の交付前に(ⅰ)対象取締役が当社の取締役等の地位を退任または退職した場合および(ⅱ)組織再編等があった場合、ならびに(ⅲ)その他当社取締役会が正当な理由があると認める場合には、必要に応じて、当社の普通株式に代えて金銭を支給することがあります。
本制度における報酬は、付与する当社株式の公正価値を参照して測定しており、算定された報酬はその権利確定期間にわたって費用で認識し、同額を資本の増加として認識しています。
②期中に付与された株式数と公正価値
本制度における公正価値は株式付与に係る取締役会決議の日の前営業日(2023年7月26日)における東京証券取引所における当社の普通株式の終値を基礎としており、2,777円です。なお、2024年1月1日を効力発生日として普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っており、公正価値は株式分割後の株式数に換算して記載しています。
株式数については、上記に記載のとおり、評価期間終了後に当該業績目標達成度に応じて算定される数の当社普通株式を付与します。
③業績連動型譲渡制限付株式報酬制度に関する費用は以下のとおりです。
(単位:百万円)
21.資本およびその他の資本項目
(1)授権株式数および発行済株式数(全額払込済)に関する事項
授権株式数および発行済株式数の増減は、次のとおりです。
(注)1 当社の発行する株式は、すべて権利内容に何ら限定の無い無額面普通株式です。
2 自己株式の消却によるものです。
(2)自己株式に関する事項
自己株式の増減は、次のとおりです。
(注)1 前連結会計年度は、取締役会決議に基づく取得5,333,700株、単元未満株式の買取り854株によるものです。当連結会計年度は、取締役会決議に基づく取得11,535,700株、譲渡制限付株式の無償取得1,237株、単元未満株式の買取り794株によるものです。
2 前連結会計年度は、自己株式の消却3,143,000株、譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分10,826株、ストック・オプションの行使33,600株によるものです。当連結会計年度は、自己株式の消却5,491,000株、譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分8,764株、ストック・オプションの行使5,670株によるものです。
(3)資本剰余金および利益剰余金
(a)資本剰余金
日本における会社法では、株式の発行に対しての払込みまたは給付に係る額の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本剰余金に含まれている資本準備金に組み入れることが規定されています。また、会社法では、資本準備金の額は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。
(b)利益剰余金
会社法では、剰余金の配当により減少する剰余金の額の10分の1を、資本準備金および利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金または利益準備金として積み立てることが規定されています。積み立てられた利益準備金は、欠損填補に充当できます。また、株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができることとされています。
(4)その他の資本の構成要素
(a)新株予約権
持分決済型の株式報酬取引で受け取ったまたは取得した、財貨またはサービスに対応する資本の増加です。
(b)在外営業活動体の換算差額
在外営業活動体の財務諸表を表示通貨である日本円に換算したことから生じる換算差額です。
(c)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品の取得原価と期末時点の公正価値との差額です。
22.配当金
(1)配当金支払額
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(2)基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
23.金融商品
(1)資本管理
当社グループは、適切な資本比率を維持し株主価値を最大化するため、適切な配当金の決定、自己株式の取得、新株予約権の付与、他人資本または自己資本による資金調達を実施します。
当社グループが資本管理において用いる主な指標は、次のとおりです。
なお、当社グループが適用を受ける重要な資本規制(会社法等の一般的な規定を除く)はありません。
(注)自己資本額:親会社の所有者に帰属する持分合計
自己資本比率:自己資本額/負債及び資本合計
また、有利子負債に付されている財務制限条項については、「17.社債及び借入金等」をご参照ください。
(2)金融商品に対する取組方針
当社グループは、設備投資計画に照らして、必要な資金を金融機関からの借入および社債発行により調達しています。短期的な運転資金については、銀行借入およびコマーシャル・ペーパーにより調達しており、また、一時的な余資が発生した場合には、短期的な預金等に限定し、運用しています。デリバティブは、後述するリスクを回避するために利用しており、投機的な取引は行わない方針です。
(3)金融商品の内容およびそのリスク
営業債権である受取手形及び売掛金は、顧客の信用リスクに晒されています。また、グローバルに事業を展開していることから生じている外貨建ての営業債権は、為替の変動リスクに晒されていますが、原則として外貨建ての営業債務をネットしたポジションについて先物為替予約を利用してヘッジしています。その他の金融資産である投資有価証券は、取引先企業との業務に関連する株式であり、市場価格の変動リスクに晒されています。また、従業員等に対し長期貸付を行っています。
営業債務である支払手形及び買掛金は、ほとんど1年以内の支払期日です。また、その一部には、原料等の輸入に伴う外貨建てのものがあり、為替の変動リスクに晒されていますが、原則として外貨建ての営業債権をネットしたポジションについて先物為替予約を利用してヘッジしています。
借入金、社債およびファイナンス・リース取引に係るリース負債は、主に設備投資に必要な資金の調達を目的としたものであり、その大半は固定金利です。
デリバティブ取引は、外貨建ての営業債権債務に係る為替の変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした先物為替予約取引等です。
(4)金融商品に係るリスク管理体制およびリスクの定量的情報
a.信用リスク
(ⅰ)取引先の契約不履行等に係るリスクの管理
当社は、営業債権について、取引先ごとに与信限度枠を設定し、期日および残高を管理しています。与信限度枠は、取引先の財政状況等を定期的にモニタリングし、必要に応じて変更し、また、場合によっては信用保険やファクタリング等を利用することによって、財政状況等の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っています。
デリバティブ取引の利用に当たっては、カウンターパーティーリスクを軽減するために、格付の高い金融機関とのみ取引を行っています。
連結子会社においても、ほぼ同様の管理を行っています。
(ⅱ)信用リスクの定量的情報
①信用リスクに対する最大エクスポージャー
信用リスクの最大エクスポージャーは、連結財政状態計算書における減損損失控除後の金融資産の控除価額と保証債務残高の合計額です。
②営業債権及びその他の債権等に係る当社グループの信用リスク・エクスポージャー
営業債権及びその他の債権等に係る当社グループの信用リスク・エクスポージャーは、以下のとおりです。
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
③貸倒引当金の増減分析
当社グループは、取引先の信用状態に応じて営業債権等の回収可能性を検討し、貸倒引当金を計上しています。貸倒引当金の増減は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
b.流動性リスク
(ⅰ)資金調達に係る流動性リスクの管理
営業債務や借入金は、流動性リスクに晒されていますが、当社グループでは、各社が月次に資金繰り計画を作成する等の方法により効率的な資金管理を行うとともに、社債やコマーシャル・ペーパーの発行など、資金調達手段の多様化を進めることにより、当該リスクを管理しています。また、当該リスクに備えるため、複数の金融機関と当座貸越契約およびコミットメントライン契約を締結しています。
(ⅱ)流動性リスクに関する定量的情報
金融負債(デリバティブ金融商品を含む)の期日別残高は、次のとおりです。
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
当座貸越契約およびコミットメントライン契約の総額および借入未実行残高は、次のとおりです。
c.市場リスク
(ⅰ)市場リスクの管理
当社および一部の連結子会社は、外貨建ての営業債権債務について、通貨別月別に把握された為替の変動リスクに対して、先物為替予約等を利用してヘッジしています。
投資有価証券については、定期的に公正価値や発行体(取引先企業)の財政状態等を把握しています。
デリバティブ取引については、取引権限や限度額等を定めた権限規程に基づき、行っています。連結子会社においても、当社の権限規程に準じて、管理を行っています。
(ⅱ)市場リスクの定量的情報
①為替リスクの感応度分析
前連結会計年度末および当連結会計年度末に当社グループが保有する外貨建借入金・貸付金につき、その他全ての変数が一定であることを前提として、日本円が米ドルおよびユーロに対して1%円高となった場合における当社グループの連結損益計算書の税引前利益への影響額(為替感応度)は以下のとおりです。
(単位:百万円)
②金利リスクの感応度分析
前連結会計年度末および当連結会計年度末に当社グループが保有する金融商品につき、その他全ての変数が一定であることを前提として、金利が0.1%上昇した場合における当社グループの連結損益計算書の税引前利益への影響額(金利感応度)は以下のとおりです。
(単位:百万円)
③株価変動リスクの感応度分析
前連結会計年度末および当連結会計年度末に当社グループが保有する上場株式について、その他全ての変数が一定であることを前提として、株価が10%下落した場合における当社グループの連結包括利益計算書のその他の包括利益(税効果考慮前)への影響額(株価感応度)は以下のとおりです。
(単位:百万円)
(5)金融商品の公正価値
(ⅰ)金融資産および金融負債の帳簿価額および公正価値
当社グループが保有する金融資産および金融負債の科目別の帳簿価額および公正価値は以下のとおりです。
(ⅱ)公正価値の測定方法
主な金融資産および金融負債の公正価値は、以下のとおりに決定しています。
①現金及び現金同等物、営業債権及びその他の債権、営業債務及びその他の債務
償却原価で測定する金融資産に分類しています。短期間で決済され、公正価値は帳簿価額とほぼ同額であるため、公正価値の記載を省略しています。
②その他の金融資産
市場性のある株式については、取引所の価格によっています。非上場株式については、合理的な評価技法により算定しています。
長期貸付金については、与信管理上の信用リスク区分ごとに、その将来キャッシュ・フローを国債の利回り等合理的な指標に信用スプレッドを上乗せした利率で割り引いて算定しています。
その他については、短期間で決済されるため、公正価値は帳簿価額とほぼ同額です。
③社債及び借入金
社債については、市場価格に基づき算定しています。
借入金については、元利金の合計額を同様の新規借入を行った場合に想定される利率で割り引いて算定する方法によっています。
④その他の金融負債
リース負債については、同一条件のリース契約を行った場合に想定される現在の利子率で割り引いて算定しています。
その他については、短期間で決済されるため、公正価値は帳簿価額とほぼ同額です。
⑤デリバティブ取引
為替予約については、先物為替相場に基づき算定しています。
(ⅲ)公正価値で測定する金融商品のレベル別分類
公正価値とヒエラルキーは、以下の3つのレベルとなっています。
レベル1 測定日における当社グループがアクセスできる同一の資産または負債に関する活発な市場における無調整の相場価格によるインプット
レベル2 公正価値ヒエラルキーのレベル1に含まれない、資産または負債について直接または間接的に観察可能なインプット
レベル3 資産または負債に関する観察可能でないインプット
インプットが複数ある場合には、公正価値の階層のレベルは重要なインプットのうち最も低いレベルとしています。公正価値ヒエラルキーのレベル間振替は、各報告期間の期末に発生したものと認識しています。
①公正価値で認識している金融資産および金融負債
前連結会計年度(2025年3月31日)
(注)レベル間の振替はありません。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注)レベル間の振替はありません。
②レベル2およびレベル3に区分される公正価値測定に関する情報
レベル2に区分される金融資産または金融負債は、デリバティブ取引によるものであり、これらの公正価値については、市場における先物為替相場または金利等の観察可能なインプットを利用して測定しています。
レベル3に区分される金融資産は、主として非上場の資本性金融商品です。これらの公正価値については、主に類似会社の市場価格に基づく評価方法および純資産価値に基づく評価方法に、評価倍率等の観察可能でないインプットを利用して測定しています。
レベル3に区分される金融資産の経常的および非経常的な公正価値は、グループ会計方針の定めに従い測定しており、金融商品の個々の資産性質、特徴ならびにリスクを最も適切に反映できる評価方法およびインプットを決定しています。また、公正価値の測定結果については、上位役職者によるレビューと承認を行っています。
なお、レベル3に区分される金融商品のインプットについて、それぞれ合理的と考えられる代替的な仮定に変更した場合に、公正価値の金額に重要な変動はないと考えています。
③レベル3に区分した金融商品の調整表
(注)当期の利得または損失は、連結包括利益計算書の「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産」に表示しています。
④その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の情報
当社グループは、主として取引関係等の円滑化のために保持している長期保有の投資について、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
(a)主な銘柄および公正価値
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の主な銘柄ごとの公正価値は次のとおりです。
前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(単位:百万円)
(b)受取配当金
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に関する受取配当金の内訳は、次のとおりです。
(単位:百万円)
(c)認識を中止したその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
期中に認識を中止した、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の認識中止時点の公正価値、累積利得または損失(税引前)は、次のとおりです。
(単位:百万円)
(注)1 当社グループは、主として取引関係の見直しを目的に、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産を売却により処分し、認識を中止しています。
2 当社グループでは、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の公正価値の変動による累積利得または損失は、投資を処分した場合、もしくは公正価値が著しく低下した場合等に、利益剰余金に振り替えています。利益剰余金へ振り替えたその他の包括利益の累積利得または損失(税引後)は、前連結会計年度および当連結会計年度において、それぞれ2,237百万円および2,936百万円です。
⑤償却原価で測定する金融商品のレベル別内訳
公正価値ヒエラルキーの各レベルごとに分類された、償却原価で測定する金融資産および金融負債の内訳は、次のとおりです。なお、帳簿価額と公正価値が極めて近似している金融商品については、次の表には含めていません。
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(6) デリバティブ
ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
前連結会計年度(2025年3月31日)
(注)1 公正価値の算定方法 先物為替相場を使用しています。
2 為替予約については、評価損益を公正価値として記載しています。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注)1 公正価値の算定方法 先物為替相場を使用しています。
2 為替予約については、評価損益を公正価値として記載しています。
24.売上収益
(1)収益の分解
当社グループでは、「6.セグメント情報」に記載のとおり、「機能製品事業」「化学製品事業」「樹脂製品事業」「建設関連事業」「その他関連事業」の5つの報告セグメントに区分しています。
機能製品、化学製品、樹脂製品の販売については、主に製品の引渡時に顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断しており、主に製品の引渡時に収益を認識しています。なお、製品の販売から生じる収益は、顧客との契約において約束された対価から、値引き、リベート等を控除した金額で測定しています。対価については、履行義務の充足時点から概ね3ヶ月以内に支払いを受けています。重要な金融要素が含まれているものはありません。
工事およびその他のサービスの提供については、主に当該サービスに対する支配が一定の期間にわたり顧客に移転し、履行義務が充足されると判断しており、主に当該サービスの進捗度に応じて収益を認識しています。なお、工事の進捗度は、見積総原価に対する発生原価の割合で測定しています。対価については、履行義務の充足時点から概ね3ヶ月以内に支払いを受けています。重要な金融要素が含まれているものはありません。
また、他の当事者が顧客への財またはサービスの提供に関与している場合、当社グループが本人であると判定した場合は収益を総額ベース(権利を得ると見込んでいる対価の金額)で認識し、当社グループが代理人であると判定した場合は収益を純額ベース(権利を得ると見込んでいる報酬または手数料の金額)で認識しています。
各セグメントの収益と、種類別に分解した収益との関連は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
(2)契約残高
当社グループは、進行中の工事に対する対価について契約資産を計上し、顧客からの前受金について契約負債を計上し、将来支払いが予想されるリベートを見積もって返金負債を計上しています。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
(注)前連結会計年度および当連結会計年度に認識された収益について、期首時点で契約負債に含まれていた金額は、それぞれ1,392百万円、1,029百万円です。連結財政状態計算書において、契約資産は「その他の流動資産」に含まれており、契約負債および返金負債は「その他の流動負債」に含まれています。
25.その他の収益
その他の収益の内訳は、次のとおりです。
(注)1 欧州連結子会社の熱収縮多層フィルム事業撤退に伴う損失に備えるために計上した引当金であり、一部戻入しています。
2 中国連結子会社でフッ化ビニリデン樹脂生産設備増強工事中止に伴う補償請求に備えるため計上した引当金であり、一部戻入しています。
26.その他の費用
その他の費用の内訳は、次のとおりです。
(注)リストラクチャリング費用の主な内容は、欧州の熱収縮多層フィルム事業撤退に伴う連結子会社の従業員の雇用契約終了に伴う費用等です。
27.金融収益及び費用
金融収益の内訳は、次のとおりです。
金融費用の内訳は、次のとおりです。
28.1株当たり当期利益
(1)基本的1株当たり当期利益の算定上の基礎
(2)希薄化後1株当たり当期利益の算定上の基礎
当連結会計年度において、希薄化性潜在的普通株式が60,036株ありますが、逆希薄化効果を有するため、希薄化後1株当たり当期損失の計算から除外しています。
29.その他の包括利益
その他の包括利益に係る組替調整額および税効果額は、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
30.キャッシュ・フロー情報
財務活動に係る負債の調整表は、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
31.関連当事者取引
(1)関連当事者との取引
記載すべき関連当事者との取引(連結財務諸表において消去されたものを除く)はありません。
(2)主要な経営幹部に対する報酬
当社グループの主要な経営幹部に対する報酬は次のとおりです。
32.主要な子会社
当社グループの主要な子会社は「第一部 企業情報 第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載のとおりです。
33.コミットメント
資産の取得に関する重要なコミットメントは、次のとおりです。
34.後発事象
(自己株式の消却)
当社は、2026年5月12日開催の取締役会において、会社法第178条の規定に基づき、保有する自己株式の一部を消却することを決議しました。
1.消却する株式の種類 当社普通株式
2.消却する株式の総数 9,700,000株
3.消却後の発行済株式総数 40,242,221株
4.消却予定日 2026年6月30日
(ご参考)
1.自己株式保有方針
当社は、2026年5月12日開催の取締役会において、自己株式保有方針を決議しています。
2.2026年3月31日時点の自己株式の保有
発行済株式総数(自己株式除く) 38,218,898株
自己株式数 11,723,323株
⑤ 【連結附属明細表】
【社債明細表】
当該情報は、連結財務諸表注記「17.社債及び借入金等」および「23.金融商品」に記載しています。
【借入金等明細表】
当該情報は、連結財務諸表注記「17.社債及び借入金等」および「23.金融商品」に記載しています。
【資産除去債務明細表】
当連結会計年度期首および当連結会計年度末における資産除去債務の金額が当連結会計年度期首および当連結会計年度末における負債及び資本合計の100分の1以下であるため、記載を省略しています。
(2) 【その他】
当連結会計年度における半期情報等
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
① 【貸借対照表】
② 【損益計算書】
③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1.資産の評価基準および評価方法
(1)有価証券の評価基準および評価方法
①子会社株式および関連会社株式
移動平均法による原価法によっています。
②その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法によっています。
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法によっています。
(2)デリバティブの評価基準および評価方法
時価法によっています。
(3)棚卸資産の評価基準および評価方法
主として総平均法による原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)によっています。
2. 固定資産の減価償却の方法
(1)有形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しています。
なお、主な耐用年数は以下のとおりです。
建物 15~50年
構築物 10~45年
機械及び装置 7~20年
車両運搬具 4~7年
工具、器具及び備品 4~10年
(2)無形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しています。なお、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5~10年)に基づいています。
(3)リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額をゼロとする定額法によっています。
(4)長期前払費用
均等償却によっています。
3. 引当金の計上基準
(1)貸倒引当金
売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。
(2)賞与引当金
従業員賞与の支給に備えるため、支給見込額により計上しています。
(3)役員賞与引当金
役員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額により計上しています。
(4)環境対策引当金
PCB(ポリ塩化ビフェニル)の処分等に係る支出に備えるため、今後発生すると見込まれる金額を計上しています。
(5)退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務および年金資産の見込額に基づいて計上しています。
①退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっています。
②数理計算上の差異および過去勤務費用の費用処理方法
過去勤務費用は、その全額を発生年度に処理することとしています。
数理計算上の差異は、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌事業年度から費用処理しています。
(6)株式報酬引当金
取締役に対する当社株式の交付に備えるため、当事業年度末における株式交付債務の見込額に基づき計上しています。
4. 収益および費用の計上基準
当社は、機能製品、化学製品、樹脂製品の製造・販売を主な事業としており、これらの製品の販売については、主に製品の引渡時に顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断しており、主に製品の引渡時に収益を認識しています。
5. その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
(1)外貨建の資産および負債の本邦通貨への換算の基準
外貨建金銭債権債務は、決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しています。
(2)繰延資産の処理方法
社債発行費は、支出時に全額費用処理しています。
(重要な会計上の見積り)
当社の財務諸表の作成に重要な影響を与える見積りおよび仮定は以下のとおりです。実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があり、翌年度の財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。
1.棚卸資産の評価
(1)前事業年度計上額
商品及び製品 28,209百万円
(フッ化ビニリデン樹脂事業の商品及び製品 5,579百万円)
当事業年度計上額
商品及び製品 26,472百万円
(2)財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
当該見積りの内容は、連結財務諸表注記「4.重要な会計上の見積りおよび判断(1)棚卸資産の正味実現可能価額」に記載のとおりです。
2.固定資産の減損
(1)前事業年度計上額
有形固定資産および無形固定資産 136,112百万円
(フッ化ビニリデン樹脂事業の有形固定資産および無形固定資産 66,735百万円)
減損損失 95百万円
当事業年度計上額
有形固定資産 142,456百万円
(フッ化ビニリデン樹脂事業の有形固定資産 78,838百万円、慢性腎不全用剤製造設備 0百万円)
減損損失 2,504百万円
(2)財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
連結財務諸表注記「4.重要な会計上の見積りおよび判断(3)非金融資産の回収可能価額」」に記載のとおり、EV(電気自動車)市場の停滞が継続し、フッ化ビニリデン樹脂の主な用途となる車載用リチウムイオン二次電池用バインダーの需要回復に想定以上の時間がかかる見通しとなったことから、フッ化ビニリデン樹脂事業に関連する固定資産について、減損損失の認識の要否を検討しました。その結果、当該資産グループの割引前将来キャッシュ・フローが帳簿価額を上回っていることから、減損損失は認識していません。当該資産グループの評価に用いた主要な仮定は、販売数量、販売価格です。
また、慢性腎不全用剤製造設備について、新規治療薬の台頭による球形吸着炭市場の縮小および毎年の薬価引き下げによる収益性の低下がみられたことから、当該製造設備について回収可能性を検討した結果、帳簿価額全額の減損損失を計上しています。当該資産の評価に用いた主要な仮定は、販売数量、販売価格および割引率です。
3.繰延税金資産の回収可能性
(1)前事業年度計上額
繰延税金資産(総額) 3,377百万円
繰延税金負債(総額)△6,743百万円
繰延税金負債(純額)△3,366百万円
当事業年度計上額
繰延税金資産(総額) 4,961百万円
繰延税金負債(総額)△7,503百万円
繰延税金負債(純額)△2,542百万円
(2)財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
当該見積りの内容は、連結財務諸表注記「4.重要な会計上の見積りおよび判断(4)繰延税金資産の回収可能性」に記載のとおりです。
4.確定給付制度の債務
(1)前事業年度計上額
確定給付制度の債務 12,886百万円
当事業年度計上額
確定給付制度の債務 11,321百万円
(2) 財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
当該見積りの内容は、連結財務諸表注記「4.重要な会計上の見積りおよび判断(5)確定給付制度の債務」に記載のとおりです。
5.貸倒引当金の計上
(1)前事業年度計上額
短期貸付金 4,864百万円 (欧州子会社に対する短期貸付金 3,403百万円)
貸倒引当金 1,458百万円 (欧州子会社に対する貸倒引当金 1,458百万円)
当事業年度計上額
短期貸付金 3,950百万円 (欧州子会社に対する短期貸付金 2,384百万円)
貸倒引当金 641百万円 (欧州子会社に対する貸倒引当金 641百万円)
(2)財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
貸倒引当金の算出方法については、「(重要な会計方針) 3.引当金の計上基準(1)貸倒引当金」に記載のとおりであり、欧州子会社に対する貸付金については、当該欧州子会社の財政状態および経営成績等を考慮して、個別に評価する財務内容評価法によって貸倒見積高を算定しています。
当該欧州子会社の財政状態が悪化した場合には、支払能力等を総合的に判断し、貸倒見積高を貸倒引当金として計上していますが、将来における財政状態等の見積りの変更により、貸倒見積高が変動する可能性があります。
6.市場価格のない投資有価証券の評価
(1)前事業年度計上額
市場価格のない投資有価証券 675百万円
投資有価証券評価損 450百万円
当事業年度計上額
市場価格のない投資有価証券 675百万円
投資有価証券評価損 -百万円
(2)財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
市場価格のない投資有価証券の評価基準および評価方法については、「(重要な会計方針) 1.資産の評価基準および評価方法(1)有価証券の評価基準および評価方法 ②その他有価証券 市場価格のない株式等」に記載のとおりです。財政状態および経営成績等を考慮して、実質価額が著しく低下し、かつ回復可能性が認められない場合、評価損を計上しています。
7.関係会社株式の評価
(1)前事業年度計上額
関係会社株式 23,407百万円
関係会社株式評価損 -百万円
当事業年度計上額
関係会社株式 23,548百万円
関係会社株式評価損 -百万円
(2)財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
関係会社株式の評価基準および評価方法については、「(重要な会計方針) 1.資産の評価基準および評価方法(1)有価証券の評価基準および評価方法 ①子会社株式および関連会社株式」に記載のとおりです。財政状態および経営成績等を考慮して、実質価額が著しく低下し、かつ回復可能性が認められない場合、評価損を計上しています。
(未適用の会計基準等)
・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号 2024年9月13日 企業会計基準委員会)
・「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日 企業会計基準委員会)等
1.概要
企業会計基準委員会において、日本基準を国際的に整合性のあるものとする取組みの一環として、借手の全てのリースについて資産および負債を認識するリースに関する会計基準の開発に向けて、国際的な会計基準を踏まえた検討が行われ、基本的な方針として、IFRS第16号の単一の会計処理モデルを基礎とするものの、IFRS第16号の全ての定めを採り入れるのではなく、主要な定めのみを採り入れることにより、簡素で利便性が高く、かつ、IFRS第16号の定めを個別財務諸表に用いても、基本的に修正が不要となることを目指したリース会計基準等が公表されました。
借手の会計処理として、借手のリースの費用配分の方法については、IFRS第16号と同様に、リースがファイナンス・リースであるかオペレーティング・リースであるかにかかわらず、全てのリースについて使用権資産に係る減価償却費およびリース負債に係る利息相当額を計上する単一の会計処理モデルが適用されます。
2.適用予定日
2028年3月期の期首から適用予定です。
3.当該会計基準等の適用による影響
「リースに関する会計基準」等の適用による財務諸表に与える影響額については、現時点で評価中です。
(貸借対照表関係)
※1 担保に供している資産および担保付債務
(1)担保に供している資産
(2)担保資産に対応する債務
上記(1)有形固定資産の一部に根抵当権(極度額 1百万円)を設定していますが、対応する債務はありません。
※2 関係会社に対する金銭債権および金銭債務(区分表示したものを除く)
3 保証債務
長期未払金債務に対する保証
※4 圧縮記帳額
国庫補助金等により有形固定資産の取得価額から控除している圧縮記帳額およびその内訳は次のとおりです。
※5 運転資金の効率的な調達を行うため、複数の金融機関と当座貸越契約およびコミットメントライン契約を締結しています。これら契約に基づく借入未実行残高は、次のとおりです。
※6 長期借入金の一部に財務制限条項が付されており、詳細は「連結財務諸表注記 17. 社債及び借入金等」に記載しています。
(損益計算書関係)
※1 関係会社との取引高
※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費目および金額ならびにおおよその割合は、次のとおりです。
※3 減損損失
前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当社は、以下の資産グループについて減損損失を計上しました。
(単位:百万円)
当社は、原則として事業用資産については事業区分別にグルーピングし、賃貸資産および遊休資産については物件ごとにグルーピングしています。
回収可能価額は、使用価値と正味売却価額のうちいずれか高い金額としています。使用価値は、将来キャッシュ・フローが見込めない場合はゼロと算定しています。正味売却価額は、土地については固定資産税評価額を基準にして合理的に算定した価額により評価しており、売却が見込めない資産についてはゼロと算定しています。
事業用資産(国内保養所)から遊休資産へ用途の変更があったことにより、当該固定資産を回収可能価額まで減額し、その減少額(95百万円)を特別損失の「減損損失」として計上しています。なお、回収可能価額は、正味売却価額を採用しており、100百万円と算定しています。
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
当社は、以下の資産グループについて減損損失を計上しました。
(単位:百万円)
当社は、原則として事業用資産については事業区分別にグルーピングし、賃貸資産および遊休資産については物件ごとにグルーピングしています。回収可能価額は、使用価値と正味売却価額のうちいずれか高い金額としています。
クレメジン(慢性腎不全用剤)製造設備について、新規治療薬の台頭による球形吸着炭市場の縮小および毎年の薬価引き下げによる収益性の低下がみられたことから、当該固定資産の帳簿価額全額を減額し、その減少額(2,504百万円)を特別損失の「減損損失」として計上しています。
なお、回収可能価額は使用価値により測定しており、将来キャッシュ・フローが見込めないことから、ゼロとして評価しています。
(有価証券関係)
子会社株式および関連会社株式は、市場価格のない株式等のため、時価を記載していません。
なお、子会社株式および関連会社株式の貸借対照表計上額は次のとおりです。
(単位:百万円)
(税効果会計関係)
1. 繰延税金資産および繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2. 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
3. 法人税及び地方法人税の会計処理またはこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、グループ通算制度を適用しており、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理またはこれらに関する税効果会計の会計処理ならびに開示を行っています。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、連結財務諸表注記「24.売上収益」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しています。
(重要な後発事象)
当社は、2026年5月12日開催の取締役会において、会社法第178条の規定に基づき、保有する自己株式の一部を消却することを決議しました。
詳細は、連結財務諸表注記「34. 後発事象」をご参照ください。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(注)1 当期減少額の()は内数で、当期の減損損失計上額です。
2 当期増加額のうち、主なものは次のとおりです。
【引当金明細表】
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しています。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
(注)当社定款の定めにより、当会社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができない。
会社法第189条第2項各号に掲げる権利
会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
株主の有する株式数に応じて募集株式の割当ておよび募集新株予約権の割当てを受ける権利
株主の有する単元未満株式の数と併せて単元株式数となる数の株式を売り渡すことを請求する権利
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しています。
(1)有価証券報告書およびその添付書類ならびに確認書
事業年度(第112期) (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 2025年6月25日関東財務局長に提出
(2)内部統制報告書およびその添付書類
2025年6月25日関東財務局長に提出
(3)半期報告書および確認書
第113期中 (自 2025年4月1日 至 2025年9月30日) 2025年11月13日関東財務局長に提出
(4)臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会における議決権行使の結果)の規定に基づく臨時報告書
2025年6月30日関東財務局長に提出
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項4号(主要株主の異動)の規定に基づく臨時報告書
2025年10月15日関東財務局長に提出
2026年4月8日関東財務局長に提出
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項9号(代表取締役の異動)の規定に基づく臨時報告書
2026年1月29日関東財務局長に提出
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項12号(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に著しい影響を与える事象)および19号(連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に著しい影響を与える事象)の規定に基づく臨時報告書
2026年5月12日関東財務局長に提出
(5)自己株券買付状況報告書
報告期間(自 2025年6月1日 至 2025年6月30日) 2025年7月11日関東財務局長に提出
報告期間(自 2025年7月1日 至 2025年7月31日) 2025年8月12日関東財務局長に提出
報告期間(自 2025年8月1日 至 2025年8月31日) 2025年9月5日関東財務局長に提出
報告期間(自 2025年9月1日 至 2025年9月30日) 2025年10月7日関東財務局長に提出
(6)訂正発行登録書(普通社債)
2025年6月18日関東財務局長に提出
2025年6月30日関東財務局長に提出
2025年7月9日関東財務局長に提出(2件)
2025年10月15日関東財務局長に提出
2026年1月29日関東財務局長に提出
2026年4月8日関東財務局長に提出
2026年5月12日関東財務局長に提出
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。