第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
(注) 1 国際会計基準(以下「IFRS会計基準」という。)に基づいて連結財務諸表を作成しています。
2 第163期第1四半期連結会計期間より、ステアリング事業を非継続事業に分類しています。これにより、売上高、税引前利益は非継続事業を除いた継続事業の金額を表示しており、第162期についても当該変更を反映しています。また、親会社の所有者に帰属する当期利益は、継続事業及び非継続事業の合算を表示しています。
3 当社は2023年8月1日にステアリング事業をグローバルに統括するNSKステアリング&コントロール株式会社(以下「NS&C」)に対する支配を喪失し、第163期第2四半期連結会計期間よりNS&C及び同社の子会社は当社の持分法適用関連会社及びその子会社となりました。支配の喪失に係る損益は非継続事業に、持分法による投資損益は継続事業にそれぞれ含めています。
4 第164期において非継続事業に分類していたステアリング事業のインド子会社であるRane NSK Steering Systems Private Limited(以下「RNSS」)について、2024年9月19日に当社が所有するRNSSの全株式をRane Holdings Limited (以下「RHL」)に譲渡し、RNSSに対する支配を喪失しました。なお、支配の喪失に係る損益を非継続事業に含めています。第165期は非継続事業の対象はありません。
5 2025年9月1日に、ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第参号投資事業有限責任組合(以下「JIS」)から、JIS が保有する当社の持分法適用関連会社であるNS&Cの全株式を取得し、第165期中間連結会計期間よりNS&C及び同社の子会社を連結の範囲に含めています。
(2) 提出会社の経営指標等
(注) 1 第161期(2022年3月期)から第165期(2026年3月期)までの潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載していません。
2 最高株価及び最低株価は、2022年4月4日より東京証券取引所プライム市場におけるものであり、それ以前については東京証券取引所第一部におけるものです。
2 【沿革】
3 【事業の内容】
当社及び当社の関係会社(当社、子会社94社(うち連結子会社90社)及び関連会社18社(2026年3月31日現在)により構成)におきましては、産業機械事業、自動車事業、ステアリング事業等を行っています。
産業機械事業については、一般産業向けの軸受、精密機器関連製品及び状態監視システム等の製造・販売を行っています。自動車事業については、自動車及び自動車部品メーカー向けの軸受、自動変速機用部品等の製造・販売を行っています。ステアリング事業については、自動車メーカー向けのステアリング等の製造・販売を行っています。
(ステアリング事業)
2025年9月1日に、JISが保有する当社の持分法適用関連会社であるNS&Cの全株式を取得したため、NS&C及び同社の子会社であるNSKステアリングシステムズ株式会社、NSKステアリングシステムズ・アメリカ社、NSKステアリングシステムズ・フランス社、NSKステアリングシステムズ・ポーランド社、NSKオートモーティブ・コンポーネンツ中国社、NSKステアリングシステムズ杭州社、その他6社は、当社の連結子会社となりました。
ステアリング事業以外の事業に係る主要な関係会社の異動はありません。
なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しています。詳細は、「第5[経理の状況]1[連結財務諸表等] [連結財務諸表注記]4.セグメント情報」に記載のとおりです。
各事業における主要製品、当社及び関係会社の位置付け等は次のとおりです。
※ 持分法適用会社であり、当社及び持分法適用会社以外は連結子会社です。
以上の事業の概略を系統図によって示すと、次のとおりです。

なお、米州、欧州、中国及びアセアン・オセアニアにおきましては、NSKアメリカズ社、NSKヨーロッパ社、NSK中国社及びNSKインターナショナル(シンガポール)社が、それぞれの地域の関係会社の統括を行っています。
※ 持分法適用会社であり、当社及び持分法適用会社以外は連結子会社です。
4 【関係会社の状況】
(注) 1 上記のうちNSKステアリングシステムズ㈱、NSKアメリカズ社、NSKコーポレーション社、NSKヨーロッパ社、NSKベアリング・ヨーロッパ社、NSKステアリングシステムズ・ヨーロッパ社、NSKベアリング・インド社、NSK中国社、NSK昆山社、NSKオートモーティブ・コンポーネンツ中国社、NSKステアリングシステムズ杭州社及びNSKステアリングシステムズ蕭山社は特定子会社です。
2 子会社の議決権に対する所有割合欄の上段( )内は間接所有割合(内数)を示しています。
3 連結財務諸表に重要な影響を与えるため、持分法適用関連会社の損益に含めた持分法適用関連会社の子会社が5社あります。
4 NSKコーポレーション社及びNSK中国社については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えています。
主要な損益情報等
NSKコーポレーション社
(1) 売上高 103,775百万円
(2) 税引前利益 3,814百万円
(3) 当期利益 2,857百万円
(4) 資本合計 26,399百万円
(5) 資産合計 50,664百万円
NSK中国社
(1) 売上高 179,719百万円
(2) 税引前利益 22,586百万円
(3) 当期利益 19,592百万円
(4) 資本合計 71,597百万円
(5) 資産合計 119,148百万円
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「MOTION & CONTROL™を通じ、円滑で安全な社会に貢献し、地球環境の保全をめざすとともに、グローバルな活動によって、国を越えた人と人の結びつきを強める」という企業理念のもと、
①世界をリードする技術力によって、顧客に積極的提案を行う
②社員一人ひとりの個性と可能性を尊重する
③柔軟で活力のある企業風土で時代を先取りする
④社員は地域に対する使命感をもとに行動する
⑤グローバル経営をめざす
という経営姿勢により社会に貢献する企業を目指していきます。
(2) 経営環境及び対処すべき課題等
当社グループを取り巻く事業環境は、世界的なインフレの継続、欧州や中国の経済回復の遅れに加え、米国の追加関税政策、中国のレアアース輸出規制及び中東情勢、それらに対する各国の経済政策や顧客・取引先の生産計画の変更などの影響により、先行きは未だ不透明な状況にあります。自動車産業においては、バッテリーEVの成長鈍化により、完成車メーカーの事業戦略にも大きな変化が見られます。また、産業全般における電動化・自動化・デジタル化などの技術革新により、企業として取り組むべき課題は拡大を続けています。さらには、環境問題、人権の尊重、少子高齢化問題への取り組みなど企業の社会的責任の重要性は増し、経営環境は急速に変化しています。
このような環境下、当社グループは2022年度から2026年度までの5ヵ年を対象期間とする『中期経営計画2026』に則り、「収益を伴う成長」「経営資源の強化」「ESG経営」の3つの経営課題に取り組む一方、厳しい事業環境を鑑み、欧州の構造改革やインフレに対する製品への価格転嫁など、収益改善のための施策に取り組んできました。しかしながら、『中期経営計画2026』で想定していた事業環境に対してグローバル自動車生産台数の下振れに加え、工作機械など生産財及び家電など消費財の需要回復の遅れもあり、軸受業界全体の競争環境はより厳しいものになりました。そのため、更なる収益体質の改善と製品ポートフォリオの改善が必要であると判断し、1年前倒しで次期中期経営計画の策定に取り組み、2026年5月に当社グループが10年後に目指す姿である『NSKビジョン2036』と『中期経営計画2028』を発表しました。
『NSKビジョン2036』は、「トライボロジーソリューションで理想の動きを共に実現する」です。当社グループは100年以上にわたり、製品の品質の向上と高機能化を通じて、自動車、鉄道、工作機械など社会を支えるさまざまな機械の発展に貢献してきました。次の社会では、デジタル技術の進展やフィジカルAIの出現により、ソフトウェア上で設計された理想の動きの具現化が求められます。その実現のためには、低摩擦化や耐久性に加え、摩擦を精緻に制御するための技術や製品が必要です。当社グループは、デジタル上の「理想の動き」を実現させるため、世の中に必要とされるパズルピースとして重要な役割を担い続けます。さらには、軸受を中心とした機械部品ビジネスだけでなく、ユニット製品によるシステムの最適化提案や顧客課題を解決するソリューションビジネスへの移行を目指します。
また、『中期経営計画2028』においては、既存事業において安定した収益を生み出し続けながら、新事業・新領域において更なる成長を続けることを意味する“Bearings & Beyond”のもと、その実現を目指し、以下のような取り組みをしていきます。
“Bearings”の取り組みとして、既存事業において物量に頼らない体質改善と製品ポートフォリオの強化による収益性の向上を目指します。
・欧州の構造改革の完遂及び日本の構造改革の着手、それらに伴うグローバル生産再編を実行します。
・開発、設計の段階から生産、販売までの連携によるコストダウン、及びデジタル技術の活用による業務効率化に取り組み、国際的な競争優位性の向上に取り組みます。
・アフターマーケット向けなどの高収益製品や、小型軽量化、低摩擦化、特殊環境への対応など当社の技術の強みを活かした差別化製品を拡大し、収益性の向上を目指します。
“Beyond”の取り組みとして、新たな収益の柱を育てるため、成長領域へのリソースの移動と将来を見据えた組織体制の整備を行います。
・進展を続ける自動車の電動化に伴い、電動ブレーキ用ボールねじは高シェアを維持しながら更なる成長を目指します。それに加え、これまで培ってきた技術基盤や顧客基盤を活かし、メカユニット製品を継続的に開発し、安全で環境にやさしいモビリティの実現に貢献していきます。
・補修や交換のための製品の提供だけでなく、状態監視ソリューション、寿命予測、リコンディショニングなどの技術サービスを合わせて提供することにより、循環型社会の発展に貢献していきます。
・AIの発展に伴い急拡大していくロボット産業において、ロボットの関節を支える軸受、アームを伸縮させる直動製品の提供に加えて、外部との協業を積極的に行い、アクチュエータなどのユニット製品の開発やロボットの実装化のための技術サービスの提供に挑戦し、高齢化社会における労働力不足の解決に貢献していきます。
当社グループは、以上の経営課題に取り組み、改善の積み上げと次のステージへの挑戦を続け、未来志向の高い目標に向かって、前進を続ける活力のある会社を目指します。当社のコアバリューである「安全・品質・環境・コンプライアンス」を経営の意思決定や行動において最優先される共通の価値基準とし、企業理念に基づいた企業活動とMOTION & CONTROL™の進化を通じて、社会的課題の解決と社会の持続的発展への貢献を続けていきます。
(3) 目標とする経営指標
当社は2026年5月に『中期経営計画2028』(2027年3月期から2029年3月期)を発表しました。世界的なインフレの継続、欧州や中国の経済回復の遅れに加え、地政学的リスクの影響など事業環境の先行きは不透明な状態が続いています。このような環境下で新事業・新領域において新たな収益の柱を育てるため、成長領域へのリソースの移動と将来を見据えた組織体制の整備を通じて持続的成長を目指すと共に、既存事業においては構造改革を進め、物量に頼らない体質改善と製品ポートフォリオの強化によって、ROE8%の早期実現に向けた収益改善に継続して取り組んでいきます。さらには、『NSKビジョン2036』の実現に向けた事業ポートフォリオ変革を通じて、ROE10%以上の収益構造の構築を目指します。
また、非財務目標として、環境についてはCO2排出量の削減及び環境貢献型製品の開発、安全な職場環境づくりに対しては休業度数率の減少に取り組んでいます。また、人的資本の価値最大化を目指し、持続可能なエンゲージメントスコアの向上などに取り組んでいます。
当社とNTN株式会社は、共同株式移転の方法により共同持株会社を設立し、経営統合(以下「本経営統合」)を行うことについて基本的な合意に達し、2026年5月12日付で、それぞれの取締役会において本経営統合に関する基本合意書を締結することを決議し、締結いたしました。詳細は、「第5[経理の状況]1[連結財務諸表等] [連結財務諸表注記]32.後発事象」に記載のとおりです。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取り組み】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)サステナビリティ全般
①ガバナンス
当社グループは、機関設計として指名委員会等設置会社を採用しています。取締役会は経営の基本方針などの重要な経営事項の決定にあたるとともに、業務執行の決定を執行機関へ積極的に委任し、執行状況を適切に監督します。
サステナビリティ活動の推進は、従来コアバリュー委員会が担ってきましたが、本委員会がサステナビリティ活動を統括する組織である事をより明確にするため、2026年4月よりサステナビリティ・コアバリュー委員会に改称しました。
CEOを委員長とするサステナビリティ・コアバリュー委員会は、年に5回開催し、当社のコアバリューである「安全・品質・環境・コンプライアンス」、及び「人権」、「カーボンニュートラル」を中心として、グループ横断的な視点による施策の立案や方針の議論、関連リスクの共有を行っています。また、持続可能な成長を目指す上で優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)の解決に向けた提言と進捗のモニタリング、これらの活動の適切な情報共有等を図り、NSKグループのサステナビリティ活動を推進しています。サステナビリティに関する重要事項は経営会議で審議し、年1回以上取締役会に報告しています。
さらに、サステナビリティ・コアバリュー委員会の傘下に、サステナビリティ情報開示協議会を設置しています。本協議会は、執行職である経営企画本部長を議長とし、ESGに関連する部門の部門長を中心に構成しています。
サステナビリティに関する目標は、役員報酬を決定する際の評価指標としても設定しています。役員報酬制度の詳細につきましては、「第4[提出会社の状況]4[コーポレート・ガバナンスの状況等](4)[役員の報酬等]」に記載のとおりです。
②リスク管理
当社グループにおいて、全社及びサステナビリティ分野の主要なリスクを検討するプロセスは、「第2[事業の状況]3[事業等のリスク]」に記載のとおりです。
③戦略
当社グループは、サステナビリティの分野において優先的に取り組むべきマテリアリティとして、7項目を特定しています。企業理念のもと、これらのマテリアリティに取り組むことにより、社会課題解決への貢献と企業としての持続的成長の両立を目指しています。当社グループでは、社会課題を含む外部環境の変化が事業に与える影響に加え、事業活動がステークホルダーならびに環境・社会に与える影響を評価するダブルマテリアリティの考え方に基づき、マテリアリティを特定しています。特定したマテリアリティは、執行部門の代表者により構成される経営会議の審議を経てCEOが決定し、オフィサーズ・ミーティングを通じて当社グループ内に共有するとともに取締役会に報告しています。

(注) Neco(NSK eco-efficiency indicators):製品の環境貢献度を定量評価する当社独自指標。
従来製品を基準値1として、製品価値と環境負荷の2つの要因で改善度を評価。
④指標及び目標
『中期経営計画2028』の経営方針と取り組みや非財務目標は、「第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](2)経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。
サステナビリティに関する取り組みは、当社グループウェブサイトをご参照ください。
https://www.nsk.com/jp-ja/company/sustainability/
(2)気候変動
①ガバナンス
取締役会は、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを含む中・長期的な経営課題・方向性等に関するテーマの討議を行うとともに、業務執行の決定を執行機関へ積極的に委任し、その執行状況を適切に監督します。また、サステナビリティ・コアバリュー委員会は、カーボンニュートラルの実現に向けた具体的な施策の立案や方針の議論、関連するリスクの整理・共有を担い、その検討内容を踏まえ、必要に応じて取締役会に報告・付議しています。
なお、CO2排出量削減は、役員報酬を決定する際の評価指標の一つとして用いています。詳細は、「第4[提出会社の状況]4[コーポレート・ガバナンスの状況等](4)[役員の報酬等]」に記載のとおりです。
②リスク管理
当社グループは、気候変動関連のリスクの重要性を認識し、事業や部門を横断して対処してきました。さらに2020年度からは、気候関連財務情報開示タスクフォース(以下「TCFD」)の推奨するシナリオ分析も活用し事業環境の変化と当社の事業への影響を分析するとともに、課題の抽出及び対応策の実施等、取り組みを強化しています。
③戦略
当社グループは、「脱炭素社会構築への貢献」を優先的に取り組むべきマテリアリティの一つとして特定しています。気候変動が当社グループのバリューチェーンに将来的に与え得る影響及び気候変動対策の有効性を検証するため、最長2050年までの期間を想定し、1.5℃~2℃シナリオ及び4℃シナリオの2つのシナリオ分析を実施しています。この結果、気温上昇を1.5℃~2℃以下に抑制する社会の実現への貢献を基本戦略として位置付けています。CO2排出規制に関連した移行リスクへの対応に取り組むとともに、製品ライフサイクル全体での脱炭素化という社会的ニーズを、当社グループの事業領域であるMOTION & CONTROL™の進化の機会と捉え、バリューチェーン全体を視野に入れて気候変動対策を推進します。また、気候変動に起因する自然災害に対しては、シナリオ分析結果を踏まえて対策を推進しています。
事業活動においては、省エネや画期的な生産技術の導入によりエネルギー使用量を削減するとともに、再生可能エネルギーの活用を進め、Scope1およびScope2におけるCO2排出量の最小化に取り組んでいます。
また、2050年のCO2排出量ネットゼロ社会の実現に貢献する観点から、Scope3におけるサプライチェーン上流の排出量についても、把握および削減に向けた取り組みを進め、中でも大きな割合を占める調達部品に由来する排出量の削減のため、取引先との連携を進めています。
一方、お客様が当社グループの製品を使用する段階においては、製品の小型・軽量化、長寿命化、低摩擦化に加え、リコンディショニング(再生・再利用)の推進、ならびに風力発電等の再生可能エネルギー産業向け製品の供給を通じて、社会全体のCO2排出量削減への貢献の最大化を目指しています。こうした取り組みの一環として、日本の軸受及びボールねじ業界で初めて(当社調べ)、CO2排出削減効果が大きい一部の製品を対象に、環境省のガイドラインを参照して算定したライフサイクル全体のカーボンフットプリント(CFP)について、算定条件や前提を整理した算定報告書を自主的に開示しました。
さらに、当社グループは、「循環型社会構築への貢献」についても優先的に取り組むべきマテリアリティの一つとして特定しています。製品設計、調達、生産、使用、廃棄に至るまでのライフサイクル全体においてサーキュラーエコノミーの考え方を取り入れ、リデュース、リユース、リサイクルを推進します。これらの脱炭素化及び、サーキュラーエコノミーの実現に向けた取り組みは、生物多様性の保全にも繋がるものと考えています。
2026年度から始まる新『中期経営計画2028』では、前中期経営計画の取り組みを着実に進めるとともに、一部で進めてきた先進的な技術の展開を拡大し、さらには、将来に向けた各種計画を本格化させ、カーボンニュートラルの実現に向けた施策を一層強化していきます。
④指標及び目標
当社グループは、環境性能を競争力の源泉として環境貢献型製品の普及を推進し、環境と経済の好循環の実現を目指しています。これに向けて事業活動、すなわち「つくる」時のCO2排出量の削減と、顧客における製品・サービスの使用段階、すなわち「つかう」時のCO2排出削減貢献量の拡大を両輪として、長期的な目標を設定し取り組みを進めています。
『中期経営計画2026』では特にScope1とScope2のCO2排出量を2035年度に実質ゼロにするカーボンニュートラルの目標を設定しました。この中間目標として、2026年度に2017年度比でCO2排出量の50%削減を目指しておりましたが、本計画を2023年度に前倒しで達成し、以降も削減を進めています。これらの取り組み及び、情報開示の充実が高く評価され、環境に関する国際的な非営利組織であるCDP(注1)より2025年の「気候変動」部門及び「サプライヤー・エンゲージメント評価(注2)」において最高評価Aを獲得しました。
『中期経営計画2028』においては、前中期経営計画の取り組みを進化・高度化させることで、カーボンニュートラルの実現を着実に進めていきます。
<『中期経営計画2026』の目標と実績>
2026年度Scope1+2 CO2排出量 2017年度比、50%削減の目標を3年前倒しで2023年度に達成
2035年度Scope1+2 カーボンニュートラル達成に向けて順調に進捗
<『中期経営計画2028』の目標>
2028年度Scope1+2 CO2排出量 2017年度比、61%以上削減
2035年度Scope1+2 カーボンニュートラル達成の目標を継続
NSK環境効率指標(Neco)1.2以上の環境貢献型製品の創出

(注)1 2000年に英国で設立された国際環境非営利団体であり、気候変動、水セキュリティ、森林などの環境分野に関する企業や自治体の目標設定、リスク管理、情報開示などの取り組みを調査・評価しています。
2 CDPの気候変動質問書に回答した企業を対象に、「ガバナンス」「目標設定」「Scope3排出量の把握と管理」「リスク管理プロセス」「サプライヤーとのエンゲージメント」の5つの観点から点数化され、総合評価されます。
なお、TCFD提言に基づく情報開示については、当社グループウェブサイトをご参照ください。
https://www.nsk.com/jp-ja/company/sustainability/environment/tcfd-recommendations/
この他、NSKの気候変動への対応については、当社グループウェブサイトをご参照ください。
https://www.nsk.com/jp-ja/company/sustainability/environment/climate-change/
(3)人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針
①ガバナンス
取締役会は業務の執行の決定を積極的に委任し、その執行状況を適切に監督するとともに、人的資本経営の取り組みを含む中・長期的な経営課題・方向性等に関するテーマの討議を行っています。
また、CEOを委員長とする人材委員会を設置しています。人材委員会は、基幹ポストの後継者計画の策定と計画のモニタリングに加え、それらを担う人材の育成など人的資本の価値最大化の取り組みの推進を目的としており、当委員会において全社的な人材施策が報告、討議されています。
②リスク管理
「第2[事業の状況] 3[事業等のリスク] [代表的リスクと対応策] 7 人材・労務に係るリスク」に記載のとおりです。
対象リスクは全社リスクマネジメントの仕組みの中で、その取り組み状況を管理しています。
③戦略
企業理念を実現し、社会課題の解決への貢献とNSKグループの持続的成長を両立していくためには、多様な人材の活躍が不可欠です。当社は「人材方針」において、経営姿勢で掲げる「社員一人ひとりの個性と可能性を尊重する」(注)ことを明確にするとともに、従業員一人ひとりが企業の貴重な財産であることを位置づけています。また、「人材戦略」として、求める人材像を「未来志向の高い目標に向かって挑戦し、前進し続ける人材」と定義し、多様な人材が健康でいきいきと働き続けられる環境と成長機会を提供することで、公平で個を活かす活力ある職場づくりの実現を目指しています。2026年度から始まる『中期経営計画2028』においては、主要施策の一つとして「人的資本の価値最大化」を掲げています。経営戦略を確実かつタイムリーに実行するためには、明確なKPIを伴う人材戦略との連動が不可欠です。当社は、人的資本の価値最大化を、多様な人材一人ひとりが個性を最大限に発揮し、挑戦を通じて可能性を広げながら成長し続けられる状態を創出することと捉え、以下の3つの目指す姿のもと取り組みを推進しています。
(注)社員とは、NSKグループで働くすべての人を指します。

1.多様な人材が集まる会社
当社の人材戦略のキードライバーは多様性です。性別、性自認・性的指向、年齢、国籍、生活様式、価値観、キャリア(知識・経験)など、多様なバックグラウンドを持つ従業員がそれぞれの力を発揮し、相互に刺激し合うことで、新たな視点や発想が生まれ、競争力の強化やリスクの低減につながると考えています。
特に意思決定層の多様化を重視しており、その中核となる女性活躍推進を経営課題の一つとして位置づけています。具体的には、採用強化、継続的な学習機会の提供、コミュニケーションを通じたキャリアイメージの共有およびキャリア形成支援などに取り組んでいます。2025年度には、ロールモデルが少ない女性エンジニアを対象にネットワーキングを立ち上げ、悩みや多様なキャリアパスの共有機会の提供を開始しました。また、女性の係長層およびその候補層を対象としたキャリア・アドバンスメント研修の実施により、継続的なキャリア形成支援を行っています。
2.スキル/能力を伸ばし成長できる会社
働き方やキャリアに対する価値観は多様化し、個々人の自律志向も高まっています。個人の成長・自己実現と企業成長との相関は一層強まり、従業員と企業は相互に選び合う対等な関係へと変化しています。こうした中、当社は2024年7月に管理職人事制度を改定しました。本制度は、従業員一人ひとりの役割と責任を明確にし、未来志向の高い目標達成に向けて主体的に挑戦することを促すものです。各役割を「ロールディスクリプション(役割定義書)」として明確化することで、従業員はキャリアを描きやすくなり、「自ら考え、自ら行動する」ことが可能となります。今後は、このロール型人事制度を人材育成・評価・配置と連動させ、個々のスキル・能力向上を支援するとともに、多様な人材がそれぞれの役割で価値を発揮できる組織づくりを推進していきます。
その取り組みの一環として、2025年度から管理職層を対象とした手上げ式研修を導入しています。さらに、若手育成ローテーションに始まり、経営人材候補を継続的に輩出する「NSK経営大学」などのキャリア開発プログラムや、経営陣によるメンタリング制度を通じて人材プールの強化を図っています。基幹ポストへの登用については、CEOをトップとする人材委員会を最上位機関とし、後継者計画および人的資本経営に基づく人材投資計画を審議・承認しています。また、基幹ポストに求められる要件やキャリアパスを明確化することで、グローバルに整合性のある後継者管理を実現し、海外人材を含め、年齢・性別・国籍にとらわれない抜擢および戦略的登用を推進しています。
加えて、事業ポートフォリオおよび収益構造の転換に向けたDXを推進しており、その中核となるデジタル人材の育成にも注力しています。デジタル変革本部が中心となって全社研修を実施し、DXリテラシーの底上げに加え、チェンジリーダーの育成、AI・データ活用に関する実践的教育、専門チームによる伴走支援を通じて、現場でのデジタル活用を促進しています。
3.やりがいと誇りをもって働き続けられる会社
人的資本の価値最大化の実現にあたり、従業員一人ひとりが心身ともに健康でいきいきと働ける環境、ならびに働きがいを感じられる職場づくりを重視しています。
従業員およびその家族の健康は事業活動の基盤であるとの認識のもと、健康経営を重要な経営戦略の一つとして位置づけ、取り組みを推進しています。2025年度には、健康宣言、健康マネジメント方針、NSK健康経営戦略マップの見直しを実施しました。新たな戦略マップでは、「からだ」「こころ」「せいかつ」の各テーマについて、予防および重症化防止の観点で施策を体系化し、KPIを設定することで、施策の質と成果の向上を図っています。また、従業員が自律的に健康づくりを楽しめる風土の醸成を目指し、「スワンスワン二人三脚」(ペアでの禁煙施策)や、「NSK歩こうフェス」(運動習慣と職場コミュニケーションの促進を組み合わせた施策)など、「NSKらしい健康づくり」を展開しています。
健康経営の成果については第三者評価も重視しており、「健康経営優良法人」の認定継続を目標としています。2025年度には、「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)~ホワイト500~」に選定されました。
「NSK健康経営宣言・健康マネジメント基本方針」・推進体制・戦略マップ等については、当社グループウェブサイトをご参照ください。
https://www.nsk.com/jp-ja/company/sustainability/human-resources/safe-and-healthy-work-places/
さらに2016年度以降、国内外において「ビジョン2026」の実現に向けた諸施策を推進してきました。締めくくりとなる2026年に向けては、従業員一人ひとりが「あたらしい動きをつくる」ことを、自らの日々の行動として体現する状態を目指しています。その実現に向け、従業員が自らの想いを明確にし、心理的安全な環境のもとで本音を聴き合える関係性を構築するとともに、共に次の一歩を見いだし、行動変容を通じてあたらしい動きを生み出し続けるための土壌を整備してきました。これらの取り組みは、経営陣から従業員までを対象とした対話会や階層別ワークショップおよびビジョンカフェを通じて推進しています。
生産拠点においては、「生産性の追求(超安定化)」と「やりがい」を両立させた、持続可能かつ競争力のある未来工場の実現を目指しています。その具体化として、2026年1月からは一部工場において、従業員一人ひとりが内側に持つ原動力を発揮し、共創型への変容を促進する「やりがい醸成」プロジェクトの試行を開始しています。本プロジェクトを通じ、やりがいを持っていきいきと働きながら、より良い職場づくりを自律的・継続的に進めることのできる環境整備を行っています。
人的資本経営における成果指標として、NSKグループでは毎年、従業員エンゲージメント調査をグローバルに実施しています。2025年度は、「持続可能なエンゲージメント」スコアが74%となり、前年から2ポイント向上しました。今後の中期経営計画においては、従業員エンゲージメント調査の個別項目を含む以下の指標及び目標を掲げています。また、それらの取り組みの成果指標となる「持続可能なエンゲージメント」スコアは75%以上を維持することを目指し、すべての従業員が高いエンゲージメントを維持しながら働ける環境整備を推進していきます。
④指標及び目標
人的資本経営の3つの目指す姿に向けて、全ての施策に、KPIとその目標を定めて取り組んでいます。施策には、エンゲージメント調査結果から抽出された課題に対する施策も含んでいます。「人的資本の価値最大化」は、これら一つひとつの取り組みの成果を積み上げることで実現できると考えており、目標に向けて、施策の進捗状況を定期的にモニタリングしています。
人的資本の価値最大化=持続可能なエンゲージメントスコア(グローバル) 目標:75%以上維持
多様な人材が集まる会社
スキル/能力を伸ばし成長できる会社
やりがいと誇りをもって働き続けられる会社
(注) 1 特に記載がない限り、一部グループ会社を含みます。
2 2027年3月期よりスタートする中期経営計画の取り組みテーマのため、2026年度3月期実績は記載していません。
3 当社は、海外各地域で現地主体の機動的な事業運営を可能とする体制の構築を目指し、マネジメント層の現地化を図ってきました。地域統括における事業運営上の重要なポストをグローバルポストと定め、その多くに現地の社員が就き、現地主導で事業拡大を展開しています。
グローバルに活躍するマネジメント人材の育成を目的に2011年よりグローバル経営大学を実施しています。
4 意思決定層における多様性を重視しており、管理職及びスタッフ層(総合職同等)での多様性比率です。
5 対象は提出会社です。
6 2025年3月期の実績値です。
3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が中・長期的観点も含め連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があると認識している重要なリスクは、次のとおりです。
なお、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社は、経営陣の主要なリスク認識を基にグループ全体を対象にリスク・アセスメントを実施し、経営会議にてリスク重要度を決定し、取締役会にも報告しています。リスク・アセスメントのプロセスにおいては、リスクを発生可能性と影響度の二軸で評価し、さらに総合的な重要度に従い数段階に管理レベルを分けています。また、抽出したリスクは、当連結会計年度末時点での残余リスクに基づき評価していますが、対応策を講じることでその発生可能性と影響度を低減することを意図しています。管理レベルの高い重要リスクへの対応策の進捗状況を定期的に経営陣に報告する仕組みを構築しています。
2026年度の重要リスクは次の表のとおりです。
代表的リスクと対応策
一方、インシデント発生時には、グループ内の各事業所・部署より報告が速やかにリスク管理部署になされる体制を整備し、影響の軽減と収束に向けた措置を講じることとしています。また、当社経営監査部は、各拠点や地域の内部監査部門と連携し、各拠点からの報告や実地監査等を通してリスクやインシデントの管理状況のモニタリングを行い、その結果を監査委員会に報告しています。
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月22日)現在において当社グループが判断したものです。
(1) 重要性がある会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、連結財務諸表規則第312条の規定によりIFRS会計基準に準拠して作成しています。連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告金額及び偶発資産・負債の開示、並びに報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与えるような見積り・予測を必要とします。結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。
なお、連結財務諸表作成にあたっての重要性がある会計方針及び見積り等については、「第5[経理の状況]1[連結財務諸表等] (1) [連結財務諸表] [連結財務諸表注記] 2.作成の基礎 (6) 見積り及び判断の利用、3.重要性がある会計方針」に記載のとおりです。
(2) 財政状態及び経営成績の状況
①事業全体の概況
当社グループは、当社のコアバリューである「安全・品質・環境・コンプライアンス」を経営の意思決定や行動において最優先される共通の価値基準とし、「収益を伴う成長」「経営資源の強化」「ESG経営」の3つの経営課題に取り組んでいます。
当連結会計年度の世界経済を概観すると、インフレの落ち着きを背景に景気は緩やかに回復傾向を示しています。一方で、不安定な国際情勢による地政学的リスクに加え、米国の関税政策をはじめとする各国の政策運営や金融市場を巡る不確実性は依然として高く、先行きに対する警戒感は強まっています。
地域別にみると、日本は個人消費に持ち直しの動きがみられるなど、景気は緩やかに回復しています。米州は労働市場に弱さがみられますが底堅い成長が続いています。欧州はインフレが落ち着きつつあるものの、設備投資の需要は低迷が続いています。中国では不動産市場の低迷に加え、政府の景気刺激策の一服がみられ景気は足踏み状態となっています。
このような経済環境において、当連結会計年度の売上高は9,116億44百万円(前期比+14.4%)となりました。営業利益は388億12百万円(前期比+36.4%)、税引前利益は380億39百万円(前期比+51.5%)、親会社の所有者に帰属する当期利益は228億67百万円(前期比+114.8%)となりました。
当社は、2025年9月1日にジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第参号投資事業有限責任組合(以下「JIS」)から、JISが保有するステアリング事業をグローバルに統括する当社の持分法適用関連会社であるNSKステアリング&コントロール株式会社(以下「NS&C」)の全株式を取得しました。NS&C及び同社の子会社を連結の範囲に含めたことにより、当社グループの業績には支配獲得日(2025年9月1日)以降のNS&C及び同社の子会社の売上高、損益が含まれています。また当連結会計年度末において取得資産及び引受負債の公正価値測定を実施し取得原価の配分が完了しました。この結果、「その他の営業収益」に負ののれんの発生益85億27百万円、「その他の営業費用」に段階取得にかかる差損46億62百万円等、一時的な損益を計上しています。
②セグメントごとの業績
(産業機械事業)
設備投資の需要が緩やかに回復したことにより、当連結会計年度は対前期比で増収となりました。
地域別では、日本は工作機械向けの販売増加などにより増収となりました。米州ではアフターマーケットや半導体製造装置向けの販売増加に加えて、関税の売価転嫁を実施した影響もあり増収となりました。欧州は市況悪化の影響を受けて販売が低迷し減収となりました。中国では工作機械向けを中心に販売が増加し増収となりました。
この結果、産業機械事業の売上高は3,774億91百万円(前期比+4.4%)、営業利益は欧州事業の構造改革による一時的な費用を計上した影響もあり125億65百万円(前期比△9.9%)となりました。
当事業では、アフターマーケット向けや精機製品等、重点領域の拡大を通じた、ポートフォリオの変革を推進することや、構造改革を完遂させることに加え、適正売価の浸透を図ることで営業利益率10%以上の収益水準への回復を目指していきます。また、補修・交換用製品の供給にとどまらず、状態監視ソリューションを組み合わせたPLM(Product Lifecycle Management)ビジネスの拡大を図るとともに、ヒューマノイドロボットなど新領域における市場開拓に積極的に取り組んでいきます。
(自動車事業)
一部地域における減収の影響があったものの、関税に対して売価転嫁を推進したこと等により当連結会計年度の売上高は対前期比で横ばいとなりました。
地域別では、日本は自動変速機用部品の販売が減少し減収となりました。米州では自動車販売が堅調だったことに加えて関税の売価転嫁を実施した影響もあり増収となりました。欧州は需要の低迷が継続し減収となりました。中国では日本車の販売不振による影響があったものの、電動ブレーキ用ボールねじの拡販により売上高は横ばいとなりました。
この結果、自動車事業の売上高は4,033億4百万円(前期比+0.4%)、営業利益は欧州事業の構造改革による一時的な費用を計上したものの173億66百万円(前期比+18.0%)となりました。
当事業では、自動車の電動化を背景に、eAxle向け軸受や電動ブレーキ向けボールねじなどの拡販を推進しています。それに加え、適正売価の浸透、国内外における生産体制の再編を通じた体質改善を進め、国際競争力の確保と収益基盤の強化を図っていきます。これまで培ってきた技術基盤及び顧客基盤を活用し、新商品の継続的な開発を推進することで、安全で環境にやさしいモビリティの実現に貢献していきます。
(ステアリング事業)
当連結会計年度におけるステアリング事業の売上高は1,005億54百万円、営業利益は77億30百万円となりました。上記には、支配獲得日(2025年9月1日)以降のNS&C及び同社の子会社の売上高、損益ならびに、支配獲得に伴い一時的に発生した損益が含まれています。
当事業では、ストラテジック・パートナー探しの方針を継続するとともに黒字体質の維持、収益向上を図ります。
③財政状態の分析
当連結会計年度において、資産合計は前連結会計年度末に比べて202億25百万円増加した1兆2,397億69百万円となり、負債合計は27億20百万円減少した5,476億33百万円となりました。
資本合計は、剰余金の配当があったものの、親会社の所有者に帰属する当期利益、その他の資本の構成要素の増加等により、前連結会計年度末に比べて229億46百万円増加した6,921億35百万円となりました。
④キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益、減価償却費及び償却費、運転資本等の加減算に加え、NS&C及び同社の子会社を連結子会社としたことによる負ののれんの発生益や段階取得に係る差損を計上した結果、978億6百万円の収入となりました(前連結会計年度は821億76百万円の収入)。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、政策保有株式の縮減を進めたことに伴うその他の金融資産の売却による収入があった一方で、有形固定資産及び無形資産の取得、NS&C株式の取得に加えて、AIロボティクス企業への戦略的投資を行ったことに伴う関連会社株式の取得等により、647億51百万円の支出となりました(前連結会計年度は587億53百万円の支出)。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払に加え、借入金の純減等により、377億90百万円の支出となりました(前連結会計年度は337億41百万円の支出)。
上記により、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて38億69百万円増加した1,421億23百万円となりました。
⑤目標とする経営指標の達成状況等
当社は2022年5月に発表した『中期経営計画2026』(2023年3月期から2027年3月期)に基づき、「収益を伴う成長」「経営資源の強化」「ESG経営」の3つの経営課題に取り組んできました。(2024年5月に2027年3月期の経営指標の目標値を修正)
当連結会計年度の当社グループの業績は前期に比べて増収増益となりましたが、『中期経営計画2026』において想定していた事業環境に対して、グローバル自動車生産台数の下振れに加え、工作機械など生産財及び家電など消費財の需要回復の遅れもあり、軸受業界全体の競争環境はより厳しいものになりました。そのため、更なる収益体質の改善と製品ポートフォリオの変革が必要であると判断し、1年前倒しで次期中期経営計画を策定し、2026年5月に『中期経営計画2028』を発表しました。
当社が経営上の目標として掲げる指標と実績は、次のとおりです。
『中期経営計画2028』の初年度となる2027年3月期の事業環境は、AI需要の拡大により半導体関連分野を中心に需要増加を見込んでいます。またグローバル自動車生産台数は前年度と同水準を想定しています。このような環境下においても、当社のコアバリューである「安全・品質・環境・コンプライアンス」を経営の意思決定や行動において最優先される共通の価値基準とし、企業理念に基づいた企業活動とMOTION & CONTROL™の進化を通じて、社会的課題の解決と社会の持続的発展への貢献を続けていきます。
(3) 資本の財源及び資金の流動性
①財務戦略の基本方針
当社グループは、安定した財務体質のもと、収益から創出されたキャッシュを持続的成長のための投資と安定的・継続的な株主還元に配分を行い、資本コストを意識した経営を推進することにより、中長期的な企業価値向上を実現することを財務戦略の基本方針とします。
②財務状況
当連結会計年度の財務状況は次のとおりです。
③財務活動の振り返り
当社グループは、経営資源を有効活用するため、引き続き資産効率の向上に取り組んでいます。当連結会計年度においては、政策保有株式の縮減を進めたことに伴うその他の金融資産の売却により155億14百万円の収入がありました。これにより、当社が保有する政策保有株式の銘柄数は当連結会計年度に4銘柄(うち上場株式3銘柄)を縮減し、連結資本合計に対する株式保有金額の比率は3.5%まで低下しています。
資金調達においては、日本銀行が2025年12月に政策金利を引き上げる前の2025年9月に国内無担保普通社債300億円を発行して、当連結会計年度の社債償還資金と借入金返済資金に充当しました。また、環境負荷低減に資する設備投資を推進するためグリーンローンによる長期借入も実行し、調達した資金は太陽光発電設備の導入や空調のエネルギー使用量の削減のための設備投資に充当しました。当社グループのカーボンニュートラル活動を進めるため、これからもサステナブルファイナンスのスキームを用いた資金調達に取り組んでいきます。
利益還元については、『中期経営計画2026』では配当性向30%~50%に加えて、DOE2.5%を下限の目安に株主の皆様へ安定的・継続的な配当を実施する方針を掲げました。この方針を踏まえた上で、当期の業績や今後の事業環境等を総合的に勘案した結果、当連結会計年度の1株当たり配当金は前連結会計年度と同額の34円としました。
④『中期経営計画2028』の重点施策
(a) ROE
2029年3月期にROE8%達成を目指します。
株主資本コストについては、当社は一般的なCAPM(Capital Asset Pricing Model、資本資産評価モデル)を用いて算出しています。国債金利、当社の過去の株価動向と事業特性及び中長期的な株式市場の期待値から算出した当社の株主資本コストは概ね8%~9%台と認識しています。
『中期経営計画2028』の重点施策である「ポートフォリオ変革」、「不断の構造改革」、「適切な自己資本コントロール」の遂行により、『中期経営計画2028』の最終年度となる2029年3月期までにROE8%となる体質を作り上げます。さらに、『NSKビジョン2036』の実現に向けて収益力と資本効率を高めることにより、株主資本コストを上回るROE10%以上の達成に向けて取り組んでまいります。
(b) 財務健全性の維持
ネットD/Eレシオを0.4倍未満とし、格付Aを維持するよう適切に自己資本をコントロールします。
(c) 政策保有株式
政策保有株式の縮減を進めて、『中期経営計画2028』の期間中に政策保有株式ゼロを目指します。
(d) 資産の有効活用
政策保有株式の売却資金、手元現金、有利子負債を有効活用します。
(e) 安定配当
『中期経営計画2028』では、配当性向30%~50%、DOE2.5%を下限の目安に、株主の皆様へ安定的・継続的な配当を実施する方針です。また、DOEはROE改善の進捗に合わせて段階的に引き上げることにより、2029年3月期にはDOE3.5%を目標とします。
(f) 自己株式取得
資本効率の改善に向けて、機動的な自己株式取得を適切に実施します。
⑤キャッシュ・アロケーション
『中期経営計画2028』のキャッシュ・アロケーションは次の通りです。

『中期経営計画2028』で掲げた「ポートフォリオ変革」、「構造改革/効率化」の施策を実行し、収益率を高めてキャッシュ創出力を増大させることにより、中期経営計画の3年間で2,700億円の営業キャッシュ・フローを創出する計画です。加えて、政策保有株式の売却や、当社グループの財務安定性を維持しつつ有利子負債を活用することにより、更なるキャッシュ創出ができると認識しています。
創出したキャッシュは、当社グループが持続的に成長するための設備投資に1,700億円、株主の皆様への安定配当に500億円を配分する計画です。利益還元については、配当性向30%~50%、DOE2.5%を下限の目安として、株主の皆様へ安定的・継続的な配当を実施する方針です。なお、DOEはROE改善の進捗に合わせて段階的に引き上げを図り、『中期経営計画2028』の最終年度にはDOE3.5%を目標とします。さらに、収益力を高めることで創出したキャッシュは、M&Aを含むBeyond領域の拡大に向けた戦略的投資や、資本効率の改善に向けた機動的な自己株式の取得にも配分したいと考えています。

⑥資金調達の方針
当社グループは現在、自己資金及び金融機関からの借入れ等により資金調達を行っています。運転資金について借入れによる資金調達を行う場合、期限が一年以内の短期借入金で各連結会社がその現地通貨で調達することが一般的で、生産設備などの長期資金は、主として長期借入金及び社債で調達しています。
有価証券報告書提出日現在において、格付投資情報センターから「A」、日本格付研究所から「A+」の格付を取得しており、外部からの資金調達に関しては問題なく実施可能と認識しています。当社グループは、その健全な財務状況、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力、金融機関とのコミットメントライン契約金額400億円や、コマーシャルペーパー発行枠500億円などにより必要資金の確保と緊急時の流動性を確保しています。
(4) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの販売・生産品目は極めて広範囲かつ多種多様であり、また見込み生産を行う製品もあるため、生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示していません。このため、販売及び生産の状況については、「(2) 財政状態及び経営成績の状況」に関連づけて記載しています。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの事業展開、経営成績及び財務状況等に重要な影響を与えるリスク要因については、「3[事業等のリスク]」に記載のとおりです。
5 【重要な契約等】
(NSKステアリング&コントロール株式会社の株式取得)
当社は、2025年5月12日にジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第参号投資事業有限責任組合(以下「JIS」)との間で、JISが保有する当社の持分法適用関連会社であるNSKステアリング&コントロール株式会社の全株式を当社が取得することを内容とする株式譲渡契約を締結しました。詳細は、「第5[経理の状況]1[連結財務諸表等] [連結財務諸表注記]5.企業結合」に記載のとおりです。
(NTN株式会社との共同持株会社設立(株式移転)による経営統合に関する基本合意書の締結)
当社とNTN株式会社は、共同株式移転の方法により共同持株会社を設立し、経営統合(以下「本経営統合」)を行うことについて基本的な合意に達し、2026年5月12日付で、それぞれの取締役会において本経営統合に関する基本合意書を締結することを決議し、締結いたしました。詳細は、「第5[経理の状況]1[連結財務諸表等] [連結財務諸表注記]32.後発事象」に記載のとおりです。
6 【研究開発活動】
(1)基本方針
当社グループは、企業理念で掲げている「円滑で安全な社会に貢献し、地球環境の保全をめざす」を実現するため、社会の変化やお客様のニーズを的確にとらえ、コアテクノロジー(トライボロジー(摩擦・潤滑)技術、材料技術、解析技術、メカトロ技術、生産技術)を駆使した製品の研究開発を進めています。高機能・新機能製品をタイムリーに市場へ供給することで、より豊かな社会の実現と省エネルギーやCO2排出量削減など地球環境の保全を図り、持続可能な社会の実現に貢献します。
特に研究開発では、『中期経営計画2026』において既存製品の商品力強化と新商品の創出・新事業の拡大に取り組んできました。次期『中期経営計画2028』では、既存事業において安定した収益を生み出し続けながら、新事業・新領域において更なる成長を続けることを意味する“Bearings & Beyond”のもと、トライボロジー理論の追求と実装を通して、既存事業における小型・軽量化、特殊環境への対応や低摩擦など当社の技術の強みを活かした差別化製品を拡大していくとともに、ロボット向けアクチュエータなどのユニット製品の開発や技術サービスの提供に挑戦することでより多くの顧客に価値を提供していきます。
(2)研究開発の状況
①コアテクノロジー
カーボンニュートラル社会の実現に向けた低摩擦や小型・軽量化、電動化に伴う高速性・静音性の向上、水素などの特殊環境下も含めた耐久性など、高度化する要求にスピーディに応えていくために、リアルデジタルツイン(注)やオープンイノベーションを活用してコアテクノロジーの強化に取り組んでいます。
これらの成果の一例として、軸受開発で培った潤滑剤の劣化抑制技術を応用した、食用油の酸化劣化を抑制する技術の量産開発を完了し、実用化しました。本技術は革新性が高く評価され、「2025年“超”モノづくり部品大賞」において「日本力(にっぽんぶらんど)賞」を受賞しました。
また、東京科学大学と2023年に設立した「NSKトライボロジー協働研究拠点」では、軸受に求められる更なる低摩擦と長寿命に対して最適な軸受設計を可能とするために、軸受内の接触域において油膜が破断するまでの時間を潤滑寿命と定義した理論的な潤滑寿命式の導出に取り組んでいます。2025年は本研究に関して7件の成果を学会発表しました。
(注) リアルな現象を再現して詳細に把握し、そのカラクリを推理してデジタル上にモデル化することにより、リアルとデジタルの両面から目に見えない本質を理解し、エンジニアの創造性を高め、既成概念を打ち破るようなソリューションを生み出すことを目指す当社独自の取り組み。
事業別の研究開発の状況は以下のとおりです。
②産業機械事業
電動化・自動化・デジタル化の進展により高度化する産業構造に対し、工作機械、半導体製造装置、ロボティクス、エネルギー、ライフサイエンスなど多岐にわたる領域で、コアテクノロジーを融合させた総合技術力を基盤に、高信頼性・高精度・省エネルギーを支える高付加価値製品および再生可能軸受や状態監視ソリューションを組み合わせたPLM(Product Lifecycle Management)の拡充に取り組んでいます。
ロボティクス領域では、電源ソリューションに強みを持つデルタ電子と協業し、ヒューマノイドロボット向けに適用可能な「ロータリーアクチュエータ」及び「リニアアクチュエータ」を開発しました。ロータリーアクチュエータは、超薄肉軸受の最適配置によりロボットの関節部用として他社比30%増のトルク密度となる小型・軽量化を実現しました。リニアアクチュエータには逆作動性に優れるボールねじを採用しロボットの腕・脚部用として高いバックドライバビリティを実現するとともに、高密度・高放熱レイアウトにより他社比30%増の推力密度となる小型・軽量化を実現しました。また、整備されていない屋外路面でもサービスロボットの安定した走行性能を確保する「リンク式サスペンション」の技術検証を完了しました。今後は教育機関や飲食店などさまざまなユースケースで実証実験を行い2027年内の市場投入を目指します。そのほか、横浜国立大学と協創して、ロボットハンドなどでの繊細な触覚伝達を可能にする「バイラテラルギア」を開発しました。独自の軸受最適化技術により摩擦を大幅に低減させることで小型でありながら広範囲のトルク制御機能を可能とする高効率な伝達機構を実現しました。「2025年国際ロボット展」ではこれらの新製品に加え、高精度直動製品、精密減速機、デジタルツイン/予知保全ソリューションなど幅広い最新技術を公開し、高い評価を得ました。
半導体製造装置領域では、機械要素部品の使用時に発生する微粒子の量を著しく低減することで2nm以細を狙う次世代半導体の製造プロセスにおける高い清浄度要求に対応した「超低発塵ボールねじ・NSKリニアガイド」と、サブミクロン精度の位置決めを実現するとともに生産工程の高スループットに貢献する「高精度アライメントテーブル」を「SEMICON Japan 2025」に出展し、高い評価を得ました。
今後も、市場のニーズと新たな技術革新に応えるべく、コアテクノロジーとデジタルを融合させて産業の可能性を拡げるとともに、ステークホルダーとの共創を通じて成長分野・先端技術市場である宇宙領域、エアモビリティ領域、AI/自動化領域にも注力し、産業機械の未来を支える高付加価値製品・サービスの創出に取り組んでいきます。
③自動車事業
自動車の電動化や自動化の進展、モビリティとしての多様化も進む中で、自動車の環境性能、安全性、快適性の向上に貢献する製品・技術の開発に全方位で取り組んでいます。
環境性能に関しては、eAxleやハイブリッドシステムなどの電動駆動ユニットの電食やEMC(電磁両立性)への対策に貢献する「導電バイパスプレート」を開発しました。独自開発の導電ペーパとスプリング構造により、世界最高水準の導電性と省スペースを実現しました。また、大型ピックアップトラックなどの高重量車両の燃費・電費改善に貢献する「超低フリクション円すいころハブユニット軸受」を開発しました。トライボロジー技術や解析技術を駆使してシールとシールグリースを新たに開発するとともに、軸受内部の最適化により従来比で約52%のフリクション低減を実現しました。
安全性に関しては、電動油圧ブレーキシステム向けに、当社独自の循環溝一体技術や軸回転方式、高耐久素材を採用したボールねじを新開発し量産を開始しました。今後もブレーキシステムの小型・軽量化と高信頼性に貢献します。また油圧機構が不要となる電動メカニカルブレーキ向けのボールねじの開発にも取り組んでいます。
快適性に関しては、長年培ったボールねじ技術を応用した次世代電動サスペンションの開発を進めています。高効率なボールねじとモータ技術の融合により、高度な車両姿勢制御やエネルギー回生などの新たな価値を提供していきます。
今後も、自動車の電動化や自動運転に貢献する要素部品やメカユニットの開発を進めるとともに、センサやモータを組み合わせたアクチュエータの開発を加速させていきます。
④ステアリング事業
ステアリング事業は、電動車両の普及に伴う車両重量の増加および操舵負荷の増大などの市場環境変化に対応するため、高出力・軽量コラムEPS(電動パワーステアリング)、シングルピニオンEPS及びデュアルピニオンEPSを中心に、高出力化と軽量化を両立したEPSシステムの開発・改良を進めています。また、次世代操舵技術として、ADAS(先進運転支援システム)及び自動運転の高度化に求められる高信頼性・冗長性を備えたステアバイワイヤシステムの開発にも取り組んでいます。
当連結会計年度の当社グループにおける研究開発費は17,231百万円であり、その内訳は、産業機械事業8,558百万円、自動車事業6,280百万円、ステアリング事業2,077百万円、その他313百万円です。
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当社グループは、事業の持続的成長、競争力の向上、新技術への開発投資を戦略的に行うことを基本方針としています。『中期経営計画2026』で進めてきた『生産の再編』と『超安定化』の取り組みはグローバルでの製造資本の最適化に向けた取組として継続してきました。そして将来に向けた新たな成長基盤構築の為に、『新商品開発とその生産対応力』をデジタル技術の活用で加速させていきます。
当連結会計年度では、生産性向上・設備更新・品質管理強化・DX推進及び新商品の増強投資などに対し51,894百万円(対前期△4,637百万円)の設備投資を行いました。
産業機械事業では、生産性向上・設備更新及びトレーサビリティ強化などに21,947百万円(対前期△5,382百万円)の投資を行いました。自動車事業では、生産性向上・設備更新及び新商品の増強投資などに22,522百万円(対前期△4,087百万円)の投資を行いました。ステアリング事業では、生産性向上及び設備更新などに5,203百万円の投資を行いました。
2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社
(2) 国内子会社
(3) 在外子会社
(注) 1 土地の一部を賃借しており、年間賃借料は146百万円となっています。賃借している土地の面積については[ ]で外書きにしています。
2 建物の一部を賃借しており、年間賃借料は12百万円となっています。
3 土地・建物の一部を賃借しており、年間賃借料は48百万円となっています。賃借している土地の面積については[ ]で外書きにしています。
4 土地・建物の一部を賃借しており、年間賃借料は45百万円となっています。賃借している土地の面積については[ ]で外書きにしています。
5 土地・建物の一部を賃借しており、年間賃借料は20百万円となっています。賃借している土地の面積については[ ]で外書きにしています。
6 建物の一部を賃借しており、年間賃借料は30百万円となっています。
7 土地の一部を賃借しており、年間賃借料は23百万円となっています。
8 土地は全てを中国政府より賃借しています。
9 土地は全てをインドネシア政府より無償賃借しています。
10 土地は全てを天安市(韓国)より無償賃借しています。
3 【設備の新設、除却等の計画】
重要な設備の新設等
当社グループは持続的な成長及びコスト競争力を高めるために、生産性向上や設備更新への投資を継続していくと共に新商品の投入やDX推進に向けた投資を推進していきます。また、「安全・品質・環境・コンプライアンス」に対する投資も行っていきます。
年間投資予定額は600億円であり、所要資金については自己資金及び借入金を充当する予定です。
2027年3月期におけるセグメントごとの設備投資計画は次のとおりです。
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
② 【発行済株式】
(2) 【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
(注) 当社は、会社法第178条の規定に基づく自己株式の消却について、取締役会から委任された当社取締役代表執行
役社長の決定に基づき、2023年8月25日付で自己株式51,268,104株の消却を実施しました。これにより、発行済
株式総数残高は500,000,000株となっています。
(5) 【所有者別状況】
2026年3月31日現在
(注) 自己株式1,333,849株は、「個人その他」に13,338単元、「単元未満株式の状況」に49株含まれています。
(6) 【大株主の状況】
2026年3月31日現在
(注) 1 株式数は、千株未満を切り捨てています。
2 上記以外に、当社は自己株式1,333,849株(発行済株式総数に対する所有株式数の割合0.26%)を保有しています。また自己株式には、株式給付信託に係る信託口が所有する当社株式8,818,768株は含めていません。
3 2025年9月19日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社及びその共同保有者であるアモーヴァ・アセットマネジメント株式会社が2025年9月15日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として当事業年度末現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めていません。
なお、大量保有報告書(変更報告書)の内容は次のとおりです。
(7) 【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2026年3月31日現在
(注) 1 「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式には、株式給付信託に係る信託口が所有する当社株式
8,818,700株(議決権88,187個)が含まれています。
2 「単元未満株式」欄には、当社の自己保有株式、相互保有株式、株式給付信託に係る信託口が所有する株式が次のとおり含まれています。
② 【自己株式等】
2026年3月31日現在
(注) 1 八木工業㈱は、日本精工取引先持株会(東京都品川区大崎一丁目6番3号)の会員であり、他人名義欄に記載されている株式は全て同持株会名義となっています。
2 上記には、株式給付信託に係る信託口が所有する当社株式8,818,768株を含めていません。
(8) 【役員・従業員株式所有制度の内容】
(当社取締役及び執行役並びに委任契約を締結した執行職に対する株式給付信託)
当社は、2016年5月16日開催の報酬委員会の決議を経て、当社の取締役及び執行役並びに委任契約を締結した執行職(ただし、2022年4月から2025年3月の期間、執行役員を委任され、2025年4月から執行職を委任される者を除きます。以下同じとし、取締役及び執行役と併せて、以下、「対象役員」といいます。)に対し、信託を活用した株式報酬制度「株式給付信託」(以下「本制度」といい、本制度に関してみずほ信託銀行株式会社と締結する信託契約に基づいて設定される信託を「本信託」といいます。)を導入しています。
なお、対象役員に対する本制度によるインセンティブプランを継続しており、給付すべき株式数の増加が見込まれることから、当社株式の取得資金を株式給付信託に確保するために、金銭を追加拠出しました。
1 本信託の概要
①名称 :株式給付信託
②委託者 :当社
③受託者 :みずほ信託銀行株式会社
(再信託受託者:株式会社日本カストディ銀行)
④受益者 :対象役員のうち株式給付規定に定める受益者要件を満たす者
⑤信託管理人 :当社と利害関係のない第三者
⑥信託の種類 :金銭信託以外の金銭の信託(他益信託)
⑦本信託契約の締結日:2016年8月25日
⑧金銭を信託した日 :2016年8月25日
⑨信託の期間 :2016年8月25日から信託が終了するまで
(特定の終了期日は定めず、本制度が継続する限り信託は継続します。)
2 本信託における当社株式の取得内容
①取得する株式の種類 :当社普通株式
②株式の取得資金として信託した金額:1,683,949,960円
③取得株式数 :2,073,830株
④株式の取得方法 :当社の自己株式処分を引き受ける方法により取得
⑤株式の取得日 :2016年8月25日
3 本信託における当社株式の追加取得①の内容
①取得する株式の種類 :当社普通株式
②株式の取得資金として信託した金額:3,447,389,258円
③取得株式数 :3,663,538株
④株式の取得方法 :当社の自己株式処分を引き受ける方法により取得
⑤株式の取得日 :2019年8月23日
4 本信託における当社株式の追加取得②の内容
①取得する株式の種類 :当社普通株式
②株式の取得資金として信託した金額:1,346,369,952円
③取得株式数 :1,829,307株
④株式の取得方法 :当社の自己株式処分を引き受ける方法により取得
⑤株式の取得日 :2022年8月22日
5 本信託における当社株式の追加取得③の内容
①取得する株式の種類 :当社普通株式
②株式の取得資金として信託した金額:991,657,484円
③取得株式数 :1,404,614株
④株式の取得方法 :当社の自己株式処分を引き受ける方法により取得
⑤株式の取得日 :2025年8月25日
6 本制度の仕組み

(当社幹部社員等に対する株式給付信託)
当社は、当社及び一部子会社等の一部役職員(以下「幹部社員等」といいます。)に対して当社の株式を給付するインセンティブプラン「幹部社員等株式給付信託」(以下「本制度」といい、本制度に関してみずほ信託銀行株式会社と締結する信託契約に基づいて設定される信託を「本信託」といいます。)を導入しています。
なお、幹部社員等に対する本制度によるインセンティブプランを継続しており、給付すべき株式数の増加が見込まれることから、当社株式の取得資金を幹部社員等株式給付信託に確保するために、金銭を追加拠出しました。
1 本信託の概要
①名称 :幹部社員等株式給付信託
②委託者 :当社
③受託者 :みずほ信託銀行株式会社
(再信託受託者:株式会社日本カストディ銀行)
④受益者 :幹部社員等を退職又は退任した者のうち株式給付規定の定める要件を満たす者
⑤信託管理人 :当社の従業員より選定
⑥信託の種類 :金銭信託以外の金銭の信託(他益信託)
⑦本信託契約の締結日:2017年8月25日
⑧金銭を信託した日 :2017年8月25日
⑨信託の期間 :2017年8月25日から信託が終了するまで
(特定の終了期日は定めず、本制度が継続する限り信託は継続します。)
2 本信託における当社株式の取得内容
①取得する株式の種類 :当社普通株式
②株式の取得資金として信託した金額:222,814,644円
③取得株式数 :153,348株
④株式の取得方法 :当社の自己株式処分を引き受ける方法により取得
⑤株式の取得日 :2017年8月25日
3 本信託における当社株式の追加取得①の内容
①取得する株式の種類 :当社普通株式
②株式の取得資金として信託した金額:153,281,372円
③取得株式数 :162,892株
④株式の取得方法 :当社の自己株式処分を引き受ける方法により取得
⑤株式の取得日 :2019年8月23日
4 本信託における当社株式の追加取得②の内容
①取得する株式の種類 :当社普通株式
②株式の取得資金として信託した金額:808,102,240円
③取得株式数 :1,097,965株
④株式の取得方法 :当社の自己株式処分を引き受ける方法により取得
⑤株式の取得日 :2022年8月22日
5 本信託における当社株式の追加取得③の内容
①取得する株式の種類 :当社普通株式
②株式の取得資金として信託した金額:696,605,258円
③取得株式数 :986,693株
④株式の取得方法 :当社の自己株式処分を引き受ける方法により取得
⑤株式の取得日 :2025年8月25日
6 本制度の仕組み

2 【自己株式の取得等の状況】
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
(注)「当期間における取得自己株式」には、2026年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数及び価額の総額は含まれていません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
(注)1 「当期間」における「その他(新株予約権の行使)」及び「保有自己株式数」には、2026年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの株式数及び処分価額の総額は含まれていません。
2 当事業年度及び当期間の保有自己株式数には「株式給付信託」制度のために設定したみずほ信託銀行株式会社(再信託受託者:株式会社日本カストディ銀行(信託E口))が所有する当社株式8,818,768株は含まれていません。
3 【配当政策】
当社は、株主の皆様に対する「安定的な利益還元」を重要な経営方針の一つとしています。当期の期末配当につきましては、この方針を踏まえた上で当期の業績や今後の事業環境等を総合的に勘案した結果、1株当たり17円といたしました。なお、昨年12月4日に1株につき17円の中間配当を実施しましたので、年間での配当金は前期と同額の1株につき34円となりました。
『中期経営計画2028』においては、配当性向30%~50%、DOE2.5%を下限の目安として、株主の皆様へ安定的・継続的な配当を実施する方針です。なお、DOEはROE改善の進捗に合わせて段階的に引き上げを図り、『中期経営計画2028』の最終年度となる2029年3月期にはDOE3.5%を目標とします。また、機動的な資本政策の手法として、自己株式の取得も選択肢の一つと認識しています。『中期経営計画2028』では、創出したキャッシュを資本効率の改善に向けた機動的な自己株式の取得にも配分したいと考えています。なお、これらの実行にあたっては、財務状況等を勘案して適切に決定していきます。
(注) 配当金の総額は、百万円未満を切り捨てています。
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、持続的な企業価値の向上のためには、透明・公正かつ迅速な意思決定を行うための仕組みが不可欠であると考えています。この実現のために、次に示す4つの指針に基づいてコーポレートガバナンス体制を構築します。
1) 取締役会から業務の執行の決定について執行機関へ積極的に委任することにより、
経営の効率性及び機動性を向上させること
2) 監督機関と執行機関とを分離することにより、監督機関の執行機関に対する監督機能を確保すること
3) 監督機関と執行機関とが連携することにより、監督機関の執行機関に対する監督機能を強化すること
4) コンプライアンス体制を強化することにより、経営の公正性を向上させること
当社は、これらコーポレートガバナンスに関する基本的な考え方と体制を「コーポレートガバナンス規則」に定め、取締役及び執行役がこの規則に則って職務を行っています。
② 会社の経営上の意思決定、執行及び監督に関わる経営管理組織その他のコーポレートガバナンス体制の状況
当社は、経営に関して効率性・機動性と監督のバランスを重視しています。
当社の取締役会は9名の取締役にて構成され、そのうち社外取締役5名、社内取締役4名(うち執行役を兼務する取締役2名)となっています。この構成は、当社事業に精通した社内取締役の知見と社外取締役が有する広い経験・見識との間のバランスにより、取締役会による適切な意思決定や監督を行うことに効果を発揮しています。
当社は、指名委員会等設置会社として、業務の執行の決定を積極的に執行役に委任し、経営の効率性・機動性の向上に努めています。取締役会は、執行役の職務の執行の適正性や公正性を監督しています。当社は、各々、社外取締役が過半数を占める指名委員会、監査委員会及び報酬委員会に独立した権限を与え、会社の経営に関する特に重要な事項についての監督機能を強化しています。
また、当社は、CEOの意思決定補助機関として、経営会議を設置しています。経営会議は当社グループにおける業務執行方針及び執行に関する重要事項について審議を行います。また、経営課題、事業展開の方向性及び業務執行状況等について、情報を共有し理解の統一を図る場として、オフィサーズ・ミーティングを設置しています。オフィサーズ・ミーティングはCEO、執行役、執行職及びグループオフィサーにて構成され、その議長をCEOが務めています。当社はこれらにより、業務執行の効率性・機動性を適切に確保しています。
上記のコーポレートガバナンス体制を構成する機関等の名称、目的・権限及び構成員の氏名は次のとおりです。
有価証券報告書提出日(2026年6月22日)現在の状況
(法定の機関)
(任意の機関等)
2026年6月25日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役9名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、次のとおりとなる予定です。
(法定の機関)
(任意の機関等)
③ 内部統制システム構築の基本方針について
当社取締役会は、2006年に「内部統制システム構築の基本方針」を決議して以来、その後も企業に求められる社会的要請の変化に応じ、同方針の見直しをしています。現状の基本方針は次のとおりです(2026年5月12日現在)。
(a) 当社グループにおける業務の適正を確保するための体制
当社は、「NSKグループ経営規則」により、当社グループ全体の内部統制の向上を図り、経営の健全性・透明性を高め、経営管理を円滑に運営することを目的とし、当社グループにおける業務の適正を確保する体制を構築します。
また、当社グループの経営及び業務についての各種規程に則り、当社グループの各部門よりその業務に係る事項、又は子会社の取締役等より職務の執行に係る事項について、定期的、或いは随時報告を受けます。
当社は、監査委員会に対して当社グループの各部門からの定期的な報告を確認できる仕組みを整備します。監査委員会又は監査委員会委員は、当社グループの各部門を訪問し、また子会社の監査役と連携し、その業務及び財産の状況を調査することができることとします。
なお、監査委員会が必要と認めたときは、監査委員会委員の指揮の下でその業務を経営監査部に行わせることができることとします。
(b) 当社執行役及び使用人並びに子会社の取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保
するための体制
当社は、「NSK企業倫理規則」、「コーポレートガバナンス規則」及び「コンプライアンス規則」により、当社グループが企業理念体系に則り、当社執行役及び使用人並びに子会社の取締役等及び使用人が遵守すべき普遍的な考え方、コンプライアンスを推進するための体制及び運営の基本的事項(組織、研修体制、内部通報制度等)を定めます。
また、コンプライアンス意識の醸成を図るとともに内部統制の強化・充実に努め、法令違反行為及び定款違反行為を実効的に防止します。特に国内外の競争法については、「競争法遵守規則」の遵守を徹底させるとともに、継続的な教育・啓発活動の推進を通じて、競争法に関するコンプライアンスの意識を醸成させること等により、違反行為をより実効的に防止します。
法務コンプライアンス本部は、当社グループのコンプライアンス体制を強化するための方針を策定し、これに基づく諸施策を実施するとともにその状況を継続的に監視します。法務コンプライアンス本部の活動はサステナビリティ・コアバリュー委員会に定期的に報告され、同委員会は、コアバリューの一つであるコンプライアンスの推進・強化のための方針の議論や関連リスクの共有を通して、全社的なコンプライアンス課題の解決にむけた提言と進捗のモニタリングを行います。
さらに、「財務報告に係る内部統制規則」に基づき、当社グループ全体の財務報告に係る内部統制の整備及び運用を財務本部が、その評価を経営監査部が担い、財務報告の信頼性を確保するための合理的な保証を得られる体制を確保します。
また、市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力に対して断固たる姿勢を貫き、反社会的勢力からの不当、不法な要求に応じず、取引関係を含め、反社会的勢力との関係を一切遮断して、企業活動における社会的責任を果たしていくことを基本方針とします。
(c) 当社執行役及び子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社は、「NSKグループ経営規則」により、事業運営の原則、意思決定の仕組み、事業リスクの継続的監視、当社グループ各社の業績目標及び管理に関し、当社執行役及び子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制について定めます。
(d) 当社グループにおける損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社は、「リスク管理規則」により、損失の危険の管理に関する執行体制上の役割及び責任を定め、当社グループ全体のリスクを網羅的・総括的に管理し、リスク管理体制を明確にします。
また、経営監査部が各部門のリスク管理の状況を監査し、監査委員会はその結果について報告を受け、定期的に取締役会に報告します。
(e) 当社執行役及び子会社の取締役等の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
当社は、当社執行役及び子会社の取締役等の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制について「NSKグループ経営規則」及び「文書等の保存・管理規則」に定めます。
また、当社執行役及び子会社の取締役等は、監査委員会が求めたときは、これらの情報を閲覧に供することとします。
(f) 監査委員会の職務の執行に必要な事項
1) 監査委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人に関する事項
監査委員会の職務を補助する組織を経営監査部とします。経営監査部員のうち若干名の使用人は専任又は兼務にて監査委員会の職務を補助することとします。
2) 経営監査部の執行役からの独立性及び経営監査部に対する指示の実効性の確保に関する事項
経営監査部はCEO直属の組織とし、監査対象部門から独立した組織とします。
さらに、監査委員会は組織的監査を行うために経営監査部長又は所属の使用人に対し、直接指揮・命令することができます。
また、同部長及び専任又は兼務にて監査委員会の職務を補助する部員(監査委員会事務局員)の異動発令及び懲戒等は、事前に監査委員会の同意を得るものとし、人事評価に関して、監査委員会は意見を述べることができることとします。
3) 監査委員会への報告に関する当社グループの体制
当社は、当社事業部門責任者及び当社グループの責任者等が、監査委員会が必要と認める事項につき報告する体制を構築します。特に当社グループに著しい損害を及ぼすおそれがある事実について、その認識の有無につき定期的に監査委員会に報告し、その事実が発生したと判断した場合には、直ちにその内容を監査委員会に報告することとします。
さらに報告を補完する手段として、監査委員会が必要と認めた当社グループの重要会議について、監査委員会委員を出席させることができることとします。また、執行役は当社グループにおける内部通報制度を整備し、その運用及び通報の状況について遅滞なく監査委員会に報告します。
上記に定められた内容又は手段による報告のほか、当社グループの取締役、執行役、使用人及び監査役又はこれらの者から報告を受けた者は、監査委員会に報告を行うことができることとします。
なお、当社は、報告の形式を問わず、監査委員会に報告を行った者に対してその報告を理由として不利益な取扱いをすることを禁止し、当社グループ内にその旨を周知します。
4) その他監査委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査委員会は、CEO、会計監査人とそれぞれ定期的に意見交換を行い、経営監査部による内部監査の有効性を確保するため、内部監査に係る年次計画、実施状況及びその結果について、執行役に対して計画変更、追加監査又は改善を勧告することができることとします。さらに、独自に顧問弁護士に委任し、また必要に応じて専門の弁護士、会計士から監査業務に関する助言を受けることができることとします。
なお、監査委員会委員の職務の執行に関して生ずる費用について、当社はその請求に基づき、所定の方法に従って、適正かつ速やかにその処理を行います。
④ 内部統制システム及びリスク管理体制の整備の状況
内部統制システムの構築と整備・運用にあたっての主要な機能とそれを担う組織の役割は次のとおりです。
(コンプライアンス)
法務コンプライアンス本部は、当社グループのコンプライアンス体制を強化するための方針を策定し、これに基づく諸施策を実施するとともに、その状況を継続的に監視し、その活動をサステナビリティ・コアバリュー委員会に定期的に報告します。
(リスク管理)
経営企画本部は、各事業本部や機能本部、地域本部との連携のもと、当社グループの事業運営における全社的なリスク統括管理の役割を担います。また、経営企画本部は、リスク管理に必要となる内部統制システムを維持・強化する責任を負います。
危機管理委員会は、当社グループの事業継続マネジメントへの取り組みを統括し、当社グループが遭遇しうるリスクの顕在化を想定し、その損害を最小化すべく平時からの事前準備を推進します。また、リスク顕在化時には関係する部署と連携し、これを迅速かつ的確に指揮統制する役割を担います。
(承認・報告)
当社グループ会社各社は、会社運営、制度、統治機構及び株主の利益に関する事項をCFOに、事業運営に係る重要な意思決定に関する事項を所轄の事業本部又は機能本部に事前に申請し承認を得ます。また、各社は当社に対して定期的に報告を行います。
当社のコーポレートガバナンス体制及び内部統制体制は次のとおりです。

サステナビリティ・コアバリュー委員会:サステナビリティ・コアバリュー委員会は、当社のコアバリューである「安全・品質・環境・コンプライアンス」及び「人権」「カーボンニュートラル」を中心として、グループ横断的な視点による施策の立案や方針の議論、関連リスクの共有を行っています。また、持続可能な成長を目指す上で優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)の解決に向けた提言と進捗のモニタリング、これらの活動の適切な情報共有等を図り、NSKグループのサステナビリティ活動を推進しています。
⑤ 「当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」について
(a) 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要
当社は、資本市場に公開された株式会社であるため、当社株式の大量の買付行為がなされた場合にそれに応じるべきか否かは、最終的には株主の皆様のご判断に委ねられるべきであると考えます。
しかしながら、株式の大量の買付行為の中には、株主の皆様に対する必要十分な情報開示や熟慮のための機会が与えられることなく、あるいは当社取締役会が意見表明を行い、代替案を提示するための情報や時間が提供されずに、突如として強行されるものもあり得ます。このような株式の大量の買付行為の中には、真摯に合理的な経営を行う意思が認められないもの等、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を毀損する買付行為もあり得ます。
かかる当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を毀損する当社株式の大量の買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
(b) 基本方針の実現に資する特別な取り組みの概要
(イ)中期経営計画等による企業価値向上への取り組み
当社グループは企業理念のもと、技術革新の進展や地球環境負荷の低減に対する取り組みを成長の機会と捉え、技術・製品・サービスを通じ、高い品質と信頼で応えていきます。
その実現に向けて、当社グループは2022年度から2026年度までの5ヵ年を対象期間とする『中期経営計画2026』に則り、「収益を伴う成長」「経営資源の強化」「ESG経営」の3つの経営課題に取り組む一方、厳しい事業環境を鑑み、欧州の構造改革やインフレに対する製品への価格転嫁など、収益改善のための施策に取り組んできました。しかしながら、『中期経営計画2026』で想定していた事業環境に対してグローバル自動車生産台数の下振れに加え、工作機械など生産財及び家電など消費財の需要回復の遅れもあり、軸受業界全体の競争環境はより厳しいものになりました。そのため、更なる収益体質の改善と製品ポートフォリオの変革が必要であると判断し、1年前倒しで次期中期経営計画の策定に取り組み、2026年5月に『中期経営計画2028』として発表しました。
新たに発表した『中期経営計画2028』においては、既存事業において安定した収益を生み出し続けながら、新事業・新領域において更なる成長を続けることを意味する“Bearings & Beyond”のもと、その実現を目指し、取り組みをしていきます。
上記の取り組み内容は、「第2[事業の状況] 1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等] (2) 経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。
(ロ)コーポレートガバナンスに関する取り組み
当社は、社会的責任を果たし、企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を確保し、持続的に向上させるため、経営に関する意思決定の透明性と健全性の向上に積極的に取り組んできました。2004年に当時の委員会等設置会社に移行する以前から、執行役員制度の導入、社外取締役の招聘及び任意の報酬委員会・監査委員会の設置をしてきました。現在、当社は指名委員会等設置会社であり、指名・監査・報酬の3つの委員会は、それぞれ社内取締役と過半数を占める社外取締役で構成され、経営に関する意思決定の透明性と健全性の確保に大きな役割を果たしています。
なお、当社の社外取締役については全員を独立役員として株式会社東京証券取引所に届け出ています。
(c) 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するため
の取り組みの概要
当社は、2008年6月に導入した当社株式の大量買付行為に関する対応策(買収防衛策)について、有効期間の満了となる2023年6月23日開催の当社第162期定時株主総会の終結の時をもって継続せず、廃止しました。当社は、今後も、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の向上に向けて取り組みを進めるとともに、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある当社株式の大量買付行為を行おうとする者に対しては、当該行為の是非を株主の皆様が検討するために必要かつ十分な情報の提供と時間の確保を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様が当該行為を適切に判断することができる機会の確保に努めるなど、金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。
(d) 上記の取り組みについての取締役会の判断及びその理由
上記(b)の取り組みは、当社の中長期的な企業価値の向上のための基本的な取り組みの一環であり、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を向上させることを目的として実施しているものです。
また、上記(c)の取り組みは、大量買付行為の是非を株主の皆様が検討するために必要かつ十分な情報、時間及び機会を確保するものであり、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を確保し、向上させることを目的として実施するものです。
従いまして、上記(b)及び(c)の取り組みは上記(a)の基本方針に沿うものであり、当社の株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の役員の地位の維持を目的とするものではありません。
⑥ その他
(a) 自己株式取得に関する要件
当社は、自己株式の取得について、株主還元及び経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議による市場取引等により自己株式を取得することができる旨を定款で定めています。
(b) 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めています。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものです。
(c) 取締役の選任に関する決議要件
当社は、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行い、累積投票によらない旨を定款で定めています。
(d) 責任限定契約の締結
当社は、会社法第427条第1項及び定款第26条に基づき、取締役(業務執行取締役等である者を除く)全員と会社法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しており、当該契約に基づく損害賠償の限度額は法令が規定する最低責任限度額です。
(e) 補償契約の締結
当社は、取締役及び執行役全員との間で会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を締結しています。同項第1号の費用及び同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしています。ただし、補償金額の上限設定や被補償者による損害軽減の対応義務、補償の際に当社諮問委員会での審議を要することとし、被補償者の職務執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じています 。
(f) 役員等賠償責任保険契約の締結
当社は、当社並びに一部の当社子会社及び関連会社の取締役、執行役及び管理職従業員を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険を保険会社との間で締結しており、保険料は特約部分も含め全額を当社並びに一部の当社子会社及び関連会社が負担しています。当該保険契約により、被保険者がその職務の執行に関し責任を負うこと、または当該責任の追及に係る争訟費用や損害賠償請求を受けることによって生ずることのある損害が保険会社により填補されます。ただし故意または重過失に起因して生じた当該損害は填補されない等の免責事由があります。
(g) 剰余金の配当等に関する事項
当社は、剰余金の配当等、会社法第454条第5項及び第459条第1項各号に掲げる事項については、株主総会の決議によらず取締役会の決議による旨を定款に定めています。これは、当社の配当方針に基づき、剰余金の配当等を機動的に実施するためです。
(h) 会社と特定の株主の間で利益が相反するおそれがある取引を行う場合に株主の利益が害されることを防止
するための措置
当社は、当社と特定の株主との間の取引に関して、会社及び株主共同の利益を害することのないよう、当社取締役会が事前に承認をし、定期的に報告を受けることとしています。
⑦ 会社のコーポレートガバナンスの充実に向けた取り組みの最近1年間の状況
2025年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)に開催した重要な会議は次のとおりです。
株主総会 : 第164期定時株主総会 2025年6月25日
取締役会 : 10回
指名委員会: 7回
監査委員会: 14回
報酬委員会: 7回
(a) 取締役会
(イ)開催実績
10回
(ロ)主な議題
・連結決算、剰余金の処分、内部統制システム構築の基本方針、執行役の選任
・対処すべき全社リスク
・指名、監査、報酬委員会の活動状況
・政策保有株式の保有の合理性の検証
・機関投資家との対話結果
・取締役会の実効性評価
・『中期経営計画2026』の当年度の進捗モニタリング
・『NSKビジョン2036』及び『中期経営計画2028』の策定
・予算運営方針
・各種M&A及びアライアンス
(ハ)構成員の氏名及び出席率(出席回数/出席対象となる取締役会の回数)
山名 賢一(議長) 100%(10回/10回)
市井 明俊 100%(10回/10回)
鈴木 啓太 100%(10回/10回)
吉田 ルリ子 100%( 8回/ 8回)
津田 純嗣 100%(10回/10回)
泉本 小夜子 100%(10回/10回)
藤塚 主夫 100%(10回/10回)
林 信秀 100%(10回/10回)
鹿島 章 100%( 8回/ 8回)
2025年6月25日付で、吉田ルリ子及び鹿島章の両氏は取締役に就任したため、出席対象となる取締役会の回数が他の取締役と異なります。
(b) 指名委員会
(イ)開催実績
7回
(ロ)主な議題
・取締役会の構成(スキル・マトリックスを含む)
・2026年度取締役候補者案
・社外取締役候補者の確保
・CEO後継者計画の進捗のモニタリング
(ハ)構成員の氏名及び出席率(出席回数/出席対象となる委員会の回数)
津田 純嗣(委員長) 100%(7回/ 7回)
藤塚 主夫 100%(7回/ 7回)
市井 明俊 100%(7回/ 7回)
(c) 監査委員会
(イ)開催実績
14回
(ロ)主な議題
・「(3) [監査の状況]」に記載のとおりです。
(ハ)構成員の氏名及び出席率(出席回数/出席対象となる委員会の回数)
泉本 小夜子(委員長) 100%(14回/14回)
鹿島 章 100%( 9回/ 9回)
吉田 ルリ子 100%( 9回/ 9回)
2025年6月25日付で、鹿島章及び吉田ルリ子の両氏は監査委員会委員に就任したため、出席対象となる監査委員会の回数が他の監査委員会委員と異なります。
(d) 報酬委員会
(イ)開催実績
7回
(ロ)主な議題
・役員の報酬等の額の決定に関する方針
・取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容
・役員報酬制度の見直しについて
(ハ)構成員の氏名及び出席率(出席回数/出席対象となる委員会の回数)
林 信秀 (委員長) 100%( 7回/ 7回)
鹿島 章 100%( 6回/ 6回)
鈴木 啓太 100%( 7回/ 7回)
2025年6月25日付で、鹿島章氏は報酬委員会委員に就任したため、出席対象となる報酬委員会の回数が他の報酬委員会委員と異なります。
(2) 【役員の状況】
①役員一覧
(a)取締役の状況
(イ)有価証券報告書提出日(2026年6月22日)現在の取締役の状況は、次のとおりです。
男性 11名 女性 2名(役員のうち女性の比率 15.4%) ※左記は執行役の員数を含みます。
(注)1 取締役津田純嗣、泉本小夜子、藤塚主夫、林信秀、鹿島章の各氏は、社外取締役です。
2 取締役の任期は、2025年3月期に係る定時株主総会終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
3 当社は指名委員会等設置会社です。当社の委員会体制については次のとおりです。
4 所有株式数は、百株未満を切り捨てています。
(ロ)2026年6月25日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役9名選任の件」を提案しており、当
該議案が承認可決されると、当社の取締役の状況は、次のとおりとなる予定です。
男性 11名 女性 2名(役員のうち女性の比率 15.4%) ※左記は執行役の員数を含みます。
(注)1 取締役泉本小夜子、藤塚主夫、林信秀、鹿島章、清田徳明の各氏は、社外取締役です。
2 取締役の任期は、2026年3月期に係る定時株主総会終結の時から2027年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
3 当社は指名委員会等設置会社です。当社の委員会体制については次のとおりです。
4 所有株式数は、百株未満を切り捨てています。
(b) 執行役の状況
(注) 1 執行役の任期は、選任後1年以内に終了する事業年度の末日までとしています。
2 所有株式数は、百株未満を切り捨てています。
② 会社と会社の社外取締役の人的関係、資本的関係又は取引関係その他利害関係の概要
当社は、社外取締役が一般株主との利益相反の生ずるおそれのない立場で取締役会及び指名・監査・報酬の3つの委員会に参画し、経営の基本方針などの決定と執行役の職務の執行の監督を担うことで、経営の一層の健全性と透明性を高めるものと考えています。社外取締役の選任にあたっては、経営者若しくは専門家としての幅広い経験と高い見識を有し、当社との間に特別の関係がなく、一般株主との利益相反の生ずるおそれのないことを基準としています。
なお、当社は社外取締役の独立性に関する基準を設けており、その内容は、当社ウェブサイトでご覧いただけます。(https://www.nsk.com/jp-ja/company/about-us/corporate-governance/#cg03)
当社の有価証券報告書提出日(2026年6月22日)現在の社外取締役は津田純嗣、泉本小夜子、藤塚主夫、林信秀、鹿島章の5氏です。
また、2026年6月25日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)が承認可決されると、当社の社外取締役は泉本小夜子、藤塚主夫、林信秀、鹿島章、清田徳明の5氏となる予定です。
社外取締役各氏は、当社の定める社外取締役の独立性に関する基準及び、株式会社東京証券取引所の定める独立性基準を満たしていますので、株式会社東京証券取引所に独立役員として届け出ています。なお、当社との関係の具体的な内容は次のとおりですが、いずれも特別の利害関係にありません。また、その他に開示すべき利害関係はありません。
津田純嗣氏は、2022年6月以降、㈱安川電機の業務執行に従事していません。当社と同社は相互に取引がありますが、その取引額は共に両社の売上高の0.1%未満であり、いずれについても特別な利害関係はありません。
泉本小夜子氏は、2016年8月以降、有限責任監査法人トーマツの運営に従事していません。当社が同監査法人に支払っている報酬の額は、同監査法人の業務収入の0.2%未満で特別な利害関係はありません。
藤塚主夫氏は、2019年4月以降、㈱小松製作所の業務執行に従事していません。当社と同社は相互に取引がありますが、その取引額は当社の売上高の0.2%未満、同社の売上高の0.1%未満であり、いずれについても特別な利害関係はありません。
林信秀氏は、2019年4月以降、㈱みずほ銀行の業務執行に従事していません。当社は同行との間で資金借入の取引がありますが、同行は複数ある借入先のひとつであり特に依存している状況になく、特別な利害関係はありません。
鹿島章氏は、2020年7月以降、PwCコンサルティング合同会社の業務執行に従事していません。また、2024年7月以降、PwC Japan有限責任監査法人の業務執行に従事していません。当社とPwCコンサルティング合同会社及びPwC Japan有限責任監査法人の間に取引はなく、特別な利害関係はありません。
清田徳明氏は、TOTO㈱の代表取締役会長及び取締役会議長を務めています。当社と同社は取引がなく、特別な利害関係はありません。
③ 社外取締役による監督と内部監査、監査委員会監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
当社は、社外取締役が取締役会及び指名・監査・報酬の3つの委員会に参画し、執行役の職務の執行の監督を担っています。監査委員会は、内部監査部門である経営監査部と連携の上、組織的な監査を行っており、CEO、会計監査人とそれぞれ定期的に意見交換を行っています。また、当社事業部門責任者及び当社グループ責任者等が、監査委員会が必要と認める事項につき報告する体制が構築されています。
(3) 【監査の状況】
① 監査委員会監査の状況
当社の監査委員会は業務を執行していない3名の取締役で構成され、うち2名は社外取締役です。また、監査委員会委員長の泉本小夜子氏及び監査委員会委員の鹿島章氏は公認会計士の資格を有し、財務及び会計に関する幅広い経験と高い見識を有しています。
当社はCEO直属の内部監査部門として経営監査部を設置しており、経営監査部員のうち3名は監査委員会事務局の専任として、その他2名が兼任として監査委員会の職務の補助を行っています。また、経営監査部長及び専任又は兼務にて監査委員会の職務を補助する部員(監査委員会事務局員)の異動発令及び懲戒等は、事前に監査委員会の同意を得るものとし、人事評価に関して、監査委員会は意見を述べることができることとします。さらに、監査委員会は組織的監査を行うために同部長または所属の使用人に対し、直接指揮・命令することができます。これらにより、経営監査部の取締役、執行役からの独立性を高め、監査委員会の指示の実効性を確保しています。
監査委員会では、取締役と執行役の職務の監査及び監査報告の作成、会計監査人の選解任等に関する議案内容の決定のために、年度毎に監査方針・監査計画を作成して監査活動を実施しています。
2026年3月期において、監査委員会は14回開催しており、各監査委員会委員の出席状況は次のとおりです。
(注)鹿島章氏及び吉田ルリ子氏は、2025年6月25日付で監査委員会委員に就任した
ため、出席対象となる委員会の回数が異なっています。
監査委員会は監査計画に基づき、経営監査部と連携して、組織的な監査を行っています。また、監査委員会委員は経営会議やオフィサーズ・ミーティングその他重要な会議への出席、重要書類等の閲覧等を行い、その結果を監査委員会に報告し、情報を共有しています。2026年3月期の主な活動は、ウェブ会議システム等も活用しながら、本社や主要な製造・研究拠点及び国内外のグループ各社への往査、執行役等とのヒアリングによる業務執行状況の確認、経営監査部からの報告聴取によるリスクモニタリングと内部監査結果等の共有、会計監査人による監査の実施状況・結果報告についての確認等を行いました。これらの活動結果を監査委員会として取締役会に報告し、提言を行っています。監査委員会における主な検討事項は、内部統制システムの整備・運用状況、経営上の重要な課題(当社の中期経営計画等)への取り組み状況、監査上の主要な検討事項(KAM)を含む監査人の評価等です。
② 内部監査の状況
当社の内部監査については、経営監査部が日常のモニタリング活動や定期的なリスク評価に基づき策定した監査計画に従いグループ内組織の監査を行い、内部統制機能を果たすとともに業務プロセスの改善活動をサポートしています。また、財務報告に係る内部統制の評価(J-SOX)についても、執行部門が行う自己点検を確認し、グループ全体の内部統制の有効性の評価を行っています。これら内部監査の実施状況については、CEOに報告すると同時に、監査委員会へも報告し、必要に応じて追加調査及び改善等の指示を受けることで組織監査の実効性向上を図っています。なお、経営監査部の員数は21名です。
③ 会計監査の状況
(a) 監査法人の名称
EY新日本有限責任監査法人
(b) 継続監査期間
1970年以降
(c) 業務を執行した公認会計士
当社の会計監査業務を執行した当該監査法人に所属する公認会計士は、田中宏和、山本正男、村上貴之の3名です。継続監査年数は3氏とも7年以内です。
なお、会計監査人と監査委員会及び経営監査部は、監査報告をはじめ、意見交換等を定期的に実施しています。
(d) 監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士12名、その他44名です。
(e) 監査法人の選定方針と理由
監査委員会は、会計監査人の選定方針を定め、当社グループのグローバルな事業活動を踏まえ、会計監査人に必要とされる独立性、専門性、監査品質管理、監査計画・監査体制、監査実績や監査報酬水準等も勘案し、適任と判断した会計法人を選定しています。
会計監査人の職務の執行に支障がある場合等、監査委員会が必要と判断した場合には、会計監査人の解任または不再任を株主総会に提案します。また、会計監査人が会社法第340条第1項に定められている解任事由に該当すると認められる場合には、監査委員会は会計監査人を解任し、解任後最初に招集される株主総会において、解任の旨及びその理由を報告します。
(f) 監査委員会による監査法人の評価
監査委員会は、監査委員会の定めた評価基準に従い、会計監査人について評価を行いました。執行役、社内関係部署及び会計監査人からの必要な資料の入手や報告を通じて、上記選定方針の視点に加えて、監査活動の状況、監査報告の相当性、監査役及び経営者等とのコミュニケーション等について評価した結果、EY新日本有限責任監査法人が会計監査人として適切、妥当であると判断しました。
④ 監査報酬の内容等
(a) 監査公認会計士等に対する報酬
(b) 監査公認会計士等と同一のネットワーク(アーンスト・アンド・ヤング)に属する組織に対する報酬((a)を除く)
前連結会計年度
当社における非監査業務の内容は、社債発行に伴うコンフォートレター作成業務及び英文財務諸表作成に係る助言業務です。
また、連結子会社における非監査業務の内容は、税務関連業務等です。
当連結会計年度
当社における非監査業務の内容は、社債発行に伴うコンフォートレター作成業務及びCSRDマテリアリティレビューに係る助言業務です。
また、連結子会社における非監査業務の内容は、税務関連業務等です。
(c) その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
(d) 監査報酬の決定方針
当社の監査報酬は、監査計画、監査日数等を総合的に勘案し、監査委員会の同意を得た上で決定しています。
(e) 監査委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査委員会は、執行役、社内関係部署及び会計監査人からの必要な資料の入手や報告の聴取を通じて、会計監査人の監査計画の内容、職務執行状況及び報酬額の見積りの算定根拠などを確認し、検討した結果、適正と判断し、会計監査人の報酬等につき、会社法第399条第1項の同意を行っています。
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
指名委員会等設置会社である当社では、役員報酬の体系及びその水準、個人別の報酬等について、社外取締役が委員長を務める報酬委員会において、外部専門家のアドバイス、他社の水準や動向などに関する客観的な情報を参考に決定します。
当社の役員報酬は、「執行役としての報酬」と「取締役としての報酬」を別々に決定し、取締役が執行役を兼務する場合は、それぞれの報酬を合算して支給します。なお、執行役を兼務する取締役には取締役としての株式報酬は支給しません。
なお、2026年3月期は報酬委員会を7回開催し、役員報酬制度の見直しに向けて議論を行いました。
(a) 執行役の報酬
執行役の報酬は、固定報酬である基本報酬と業績に応じて変動する業績連動報酬からなり、基本報酬と業績連動報酬の割合は、概ね4:6を標準としています。
<ご参考>執行役の報酬体系のイメージ
(イ)基本報酬
基本報酬は執行役の役位に応じた額を決め、また、代表権を有する執行役には加算を行います。
(ロ)業績連動報酬
業績連動報酬は短期業績連動報酬と中長期業績連動型株式報酬で構成されます。
(i)短期業績連動報酬
収益力の強化、株主資本の効率化、企業価値向上などの経営目標に整合する指標として、営業利益率、ROE、キャッシュ・フロー、売上高に対する新商品売上高比率並びにCO2排出量削減、安全及び品質向上等のESGに関する課題の目標達成度を指標として用い、その結果や達成状況に応じて短期業績連動報酬の額を決定します。更に、個人別の報酬額は、担当する職務の業績達成度等を勘案して支給します。
(ii)中長期業績連動型株式報酬
持続的な企業価値の向上に対する執行役の貢献意識を一層高め、株主との利害の共有を図り、執行役の報酬と中長期的な株式価値との連動性を更に強化することを目的として、株式給付信託の仕組みを活用した業績連動型株式報酬制度を導入しています。
当制度は、当社株式の株主総利回り(TSR)の相対評価(TOPIXの成長率との比較。以下「相対TSR」)に応じて3年毎にポイントを確定し、退任時に当社株式を給付するものです。但し、そのうちの一定割合については、株式を換価して得られる金銭を給付するものとします。
(ハ)報酬の返還等(マルス・クローバック条項)
短期業績連動報酬及び中長期業績連動型株式報酬について、重大なコンプライアンス違反や業績連動報酬の算定の基礎となった指標の修正があった場合には、報酬委員会の決議に基づき業績連動報酬の全部、または一部の返還を求めることができる仕組みとしています。
また、重大なコンプライアンス違反があった場合には、中長期業績連動型株式報酬の全部を支給しないことができる仕組みとしています。
(b) 取締役の報酬
取締役の報酬は固定報酬である基本報酬と変動報酬である株式報酬からなります。
(イ)基本報酬
基本報酬は社外取締役、社内取締役の別、また、所属する委員会や取締役会における役割等に応じて決定します。
(ロ)株式報酬
持続的な企業価値の向上に対する取締役の貢献意識を一層高め、株主との利害の共有を図ることを目的として、株式給付信託の仕組みを活用した株式報酬制度を導入しています。当制度は、社外取締役、社内取締役の別に応じて、事業年度毎に予め付与したポイントに基づき、退任時に当社株式を給付するものです。但し、そのうちの一定割合については、株式を換価して得られる金銭を支給するものとします。
なお、執行役を兼務する取締役には、取締役としての株式報酬は支給しません。
(c) その他
子会社、関連会社等の別の会社役員に就任している者が執行役に就任した場合には、報酬を別に定めます。
なお、当社は報酬委員会において、中期経営計画に掲げる数値目標の達成、ひいては持続的な企業価値の向上に対するインセンティブ及び株主の皆様との利害の共有をより強化した役員報酬制度とする議論を行ってきました。
加えて、グローバル市場における競争環境の変化や企業の果たすべき社会的課題への取り組みの重要性が高まる中、当社が目指すあるべき姿と整合する報酬体系を構築するため、同業他社のほかESG先進企業やグローバル企業の報酬制度や報酬水準も確認し、グローバルで競争力のある報酬制度のあり方を検討してまいりました。
これらの議論を踏まえ、当社の取締役および執行役を対象とする役員報酬制度を見直し、2026年度より「役員の報酬等の額の決定に関する方針」を次の通り見直しました。
なお、移行時の措置として、見直し前の制度において退任時に給付することが確定している執行役、取締役の株式報酬のポイントについては、当該ポイントの一部に相当する数の当社株式を制度変更時に給付し役員退任まで譲渡制限を付します。そして、当該給付株式の譲渡制限解除時に、残りのポイントに相当する数の当社株式について信託内で換価した上で換価処分金相当額の金銭を給付します。
2026年4月1日以降の「役員の報酬等の額の決定に関する方針」
2026年4月1日以降に適用される当社の役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針について、指名委員会等設置会社である当社では社外取締役が委員長を務める報酬委員会において決定しました。役員の報酬の決定に関する基本的な考え方と具体的な方針は次の通りです。
<基本的な考え方>
・中長期的な企業価値向上を図るため、報酬と企業価値の連動性の最大化と透明性の確保を徹底します。
<具体的方針>
・優秀な人材の確保
・中長期的な企業価値向上への貢献意欲の喚起
・株主との利害の一致
・客観性・透明性の高いガバナンスの実現
(a) 執行役の報酬は以下の構成とします。
(b) 取締役の報酬は以下の構成とします。
(c) 報酬の返還等(マルス・クローバック条項)
短期業績連動報酬および中長期業績連動型株式報酬について、重大なコンプライアンス違反や業績連動報酬の算定の基礎となった指標の修正があった場合には報酬委員会の決議に基づき支給済みの業績連動報酬の全部、または一部の返還を求めることが出来る仕組みとしています。
(d) 報酬構成・報酬水準の設定方法
報酬構成や報酬水準の設定にあたっては、機械製造業・自動車部品製造業・同規模の製造業・ESG先進企業・海外同業企業などで構成されるピアグループを設定し、外部専門家のアドバイスを参考に競争力のある構成と水準を設定しています。
なお、代表執行役社長・CEO、執行役専務、取締役の報酬構成は次のような比率(業績目標達成時)となるように設定しています。

(e) その他
当社の役員報酬は「執行役としての基本報酬」と「取締役としての基本報酬」を別々に決定し、取締役が執行役を兼務する場合はそれぞれの報酬を合算して支給します。
なお、執行役を兼務する取締役には取締役としての株式報酬は支給しません。
(f) 執行役に対する中長期業績連動型株式報酬として付与するポイント及び退任時に給付される株式数及び金銭額
の算定方法
(イ)付与ポイント
※付与対象期間は4月1日から翌年の3月31日までとします。また、ポイントの付与対象期間中に、役位に変
動があった月については、上位の役職にあったものとみなしてポイント数の調整を行います。
(ロ)ROE基礎ポイントについて
ROE基礎ポイントは、中期経営計画期間が終了した後最初に到来する定時株主総会開催後に執り行われる報酬委員会開催日(以下「ROEポイント確定日」という。)に、以下の算式に基づき、ROEポイントとして確定します。
[算式]
※調整係数(ROE)は、以下の算式で算出したROE達成率に応じて定める率(別表1)。
[算式]
ただし、退任(死亡退任を含む。以下本項において同じ。)した執行役に付与したポイントのうち、退任日において中期経営計画期間が終了していないROE基礎ポイントは、退任日に応じて以下の各号に基づき、ROEポイントとして確定します。
(ⅰ)各事業年度の末日から直後の定時株主総会開催後に執り行われる報酬委員会開催日までの期間に退任した場合、当該報酬委員会開催日に以下算式により確定します。
[算式]
※調整係数(ROE)は、以下の算式で算出したROE達成率に応じて定める率)(別表1)。
[算式]
中期経営計画の目標ROEと中期経営計画の年数に応じて定める率:y
x:中期経営計画開始日の属する月から当該報酬委員会開催日の直前に終了した事業年度の属する月ま
での月数÷12
a:中期経営計画の目標ROE
b:中期経営計画初年度の前事業年度末日時点のROE
N:中期経営計画期間の年数
ただし、中期経営計画が終了した後に始まる新しい中期経営計画(以下「新中期経営計画」という。)の開始日以後、最初に到来する定時株主総会開催後に執り行われる報酬委員会開催日までの期間に退任する場合にあっては、新中期経営計画の開始日に付与されたROE基礎ポイントについて、次の算式により確定し、上記算式にて確定するポイントに加えるものとします。
[算式]
※調整係数(ROE)は、以下の算式で算出したROE達成率に応じて定める率(別表1)。
[算式]
中期経営計画の目標ROEと中期経営計画の年数に応じて定める率:y
x:中期経営計画開始日の属する月から当該報酬委員会開催日の直前に終了した事業年度の属する月ま
での月数÷12
a:中期経営計画の目標ROE
b:中期経営計画初年度の前事業年度末日時点のROE
N:中期経営計画期間の年数
(ⅱ)(ⅰ)以外の日に退任した場合は当該退任日直後に執り行われる報酬委員会開催日に、以下の算式により確定します。
[算式]
※調整係数(ROE)は、以下の算式で算出したROE達成率に応じて定める率(別表1)
[算式]
中期経営計画の目標ROEと中期経営計画の年数に応じて定める率:y
x:中期経営計画開始日の属する月から当該退任日時点で把握可能なROEの算出基準日の属する月までの
月数÷12
a:中期経営計画の目標ROE
b:中期経営計画初年度の前事業年度末日時点のROE
N:中期経営計画期間の年数
以上の計算により確定したROEポイントを次のとおり株式ポイントおよび金銭ポイントに分割します。 (ⅰ)ROE株式ポイント
[算式]
ROE株式ポイント=ROEポイント数×50%
(ⅱ)ROE金銭ポイント
[算式]
ROE金銭ポイント=ROEポイント数-ROE株式ポイント数
(ハ)相対TSR基礎ポイントについて
相対TSR基礎ポイントは、職務執行期間を初年度とする連続する3事業年度(以下「業績評価対象期間」という。)が終了した後最初に到来する定時株主総会開催後に執り行われる報酬委員会開催日(以下「相対TSRポイント確定日」という。)に、以下の算式に基づき、相対TSRポイントとして確定します。
[算式]
※相対TSRは、以下の算式で算出するものとし、上限を200%とする。
[算式]
※TSR=(B-A+C)÷A
A:業績評価対象期間開始前3か月の当社株式の終値平均(1円未満切り捨て)
B:業績評価対象期間終了前3か月の当社株式の終値平均(1円未満切り捨て)
C:業績評価対象期間に係る1株当たり配当額の累計
※TOPIXの成長率=(E-D)÷D
D:業績評価対象期間開始前3か月の配当込みTOPIXの終値平均(1未満の指数切り捨て)
E:業績評価対象期間終了前3か月の配当込みTOPIXの終値平均(1未満の指数切り捨て)
ただし、退任(死亡退任を含む。以下本項において同じ。)した執行役に付与したポイントのうち、退任日において業績評価対象期間が終了していない相対TSR基礎ポイントは、退任日に応じて以下の各号に基づき、相対TSRポイントとして確定します。
(ⅰ)各事業年度の末日から直後の定時株主総会開催後に執り行われる報酬委員会開催日までの期間に退任した場合、当該報酬委員会開催日に、以下の算式により確定します。
[算式]
ただし、退任日の属する事業年度に付与された相対TSR基礎ポイントの確定にあたっては、次の算式を使用するものとします。
[算式]
※相対TSRは、以下の算式で算出するものとし、上限を200%とする。
[算式]
※TSR=(B-A+C)÷A
A:業績評価対象期間開始前3か月の当社株式の終値平均(1円未満切り捨て)
B:退任日直前の事業年度終了前の当社株式の終値平均(1円未満切り捨て)
C:業績評価対象期間開始日から退任日直後最初に到来する定時株主総会開催後に執り行われる報酬委員
会開催日までの期間に係る1株当たり配当額の累計
※TOPIXの成長率=(E-D)÷D
D:業績評価対象期間開始前3か月の配当込みTOPIXの終値平均(1未満の指数切り捨て)
E:退任日直前の事業年度終了前3か月の配当込みTOPIXの終値平均(1未満の指数切り捨て)
(ⅱ)(ⅰ)以外の日に退任した場合は当該退任日直後に執り行われる報酬委員会開催日に、以下の算式により確定します。
[算式]
※相対TSRは、以下の算式で算出するものとし、上限を200%とする。
[算式]
ただし、退任日の属する事業年度に付与された相対TSR基礎ポイントの確定にあたっては、次の算式を使用するものとします。
[算式]
※TSR=(B-A+C)÷A
A:業績評価対象期間開始前3か月の当社株式の終値平均(1円未満切り捨て)
B:退任日の属する月の前月から遡る3か月の当社株式の終値平均(1円未満切り捨て)
C:業績評価対象期間開始日から退任日までの期間に係る1株当たり配当額の累計(退任日時点において既
に支給された中間配当額を含む)
※TOPIXの成長率=(E-D)÷D
D:業績評価対象期間開始前3か月の配当込みTOPIXの終値平均(1未満の指数切り捨て)
E:退任日の属する月の前月から遡る3か月の配当込みTOPIXの終値平均(1未満の指数切り捨て
以上の計算により確定した相対TSRポイントを次のとおり株式ポイントおよび金銭ポイントに分割します。
(ⅰ)相対TSR株式ポイント
[算式]
(ⅱ)相対TSR金銭ポイント
[算式]
(ニ)非財務基礎ポイントについて
非財務基礎ポイントは、職務執行期間が終了した後最初に到来する定時株主総会開催後に執り行われる報酬委員会開催日に以下の算式に基づき、調整します。
[算式]
※調整係数(ESG):非財務基礎ポイント付与日の属する事業年度中に発表されるDJBICI World/Asia Pacific構成銘柄への選定状況に応じて定める率(別表2)
※調整係数(エンゲージメント):非財務基礎ポイント付与日の属する事業年度中に発表される従業員エンゲージメントスコアに応じて定める率(別表3)
ただし、退任(死亡退任を含む。以下本項において同じ。)した執行役に付与したポイントのうち、退任日において職務執行期間が終了していない非財務基礎ポイントは、退任日に応じて以下の各号に基づき、調整後非財務ポイントを算出/確定します。
(ⅰ)各事業年度の末日から直後の定時株主総会開催後に執り行われる報酬委員会開催日までの期間に退任した場合、当該報酬委員会開催日に、以下の算式により確定します。
[算式]
ただし、各事業年度の開始日以後に退任する場合にあっては、退任日の属する事業年度に付与された非財務基礎ポイントについて、次の算式により確定し、上記算式にて確定するポイントに加えるものとします。
[算式]
※調整係数(ESG)=付与された非財務基礎ポイント毎に、非財務基礎ポイント付与日の属する事業年度中に発表されるDJBICI World/Asia Pacific構成銘柄への選定状況に応じて定める率(別表2)
※調整係数(エンゲージメント)=付与された非財務基礎ポイント毎に、当該非財務基礎ポイント付与日の属する事業年度中に発表される従業員エンゲージメントスコアに応じて定める率(別表3)
ただし、最後に付与した非財務基礎ポイントに乗じる調整係数は、退任日時点で判明している事業年度のDJBICI World/Asia Pacific構成銘柄への選定状況や従業員エンゲージメントスコアを参照します。
(ⅱ)(ⅰ)以外の日に退任した場合は当該退任日直後に執り行われる報酬委員会開催日に、以下の算式により確定します。
[算式]
※調整係数(ESG)=付与された非財務基礎ポイント毎に、当該非財務基礎ポイント付与日の属する事業年度中に発表されるDJBICI World/Asia Pacific構成銘柄への選定状況に応じて定める率(別表2)
※調整係数(エンゲージメント)=付与された非財務基礎ポイント毎に、当該非財務基礎ポイント付与日の属する事業年度中に発表される従業員エンゲージメントスコアに応じて定める率(別表3)
ただし、最後に付与した非財務基礎ポイントに乗じる調整係数は、退任日時点で判明している事業年度のDJBICI World/Asia Pacific構成銘柄への選定状況や従業員エンゲージメントスコアを参照します。
以上の計算で算出した調整後非財務基礎ポイントについて、中期経営計画期間が終了した後最初に到来する定時株主総会開催後に執り行われる報酬委員会開催日(「非財務ポイント確定日」という。)に非財務ポイントとして確定します。
[算式]
k:事業年度(k=1が中期経営計画の開始する事業年度をいう。)
N:中期経営計画期間の年数
Pk:中期経営計画中に評価が終了した調整後非財務基礎ポイント
確定した非財務ポイントは、次のとおり株式ポイントおよび金銭ポイントに分割します。
(ⅰ)非財務株式ポイント
[算式]
非財務株式ポイント=非財務ポイント数×50%
(ⅱ)非財務金銭ポイント
[算式]
非財務金銭ポイント=非財務ポイント数-非財務株式ポイント数
(ホ)株式給付と金銭給付について
上記のとおり確定したROE株式ポイント、相対TSR株式ポイント、非財務株式ポイントを「1ポイント=1株」として株式で給付し、給付する株式(役員等の退任日以後に給付される株式を除く。)については、株式が給付された日から退任日に応じて次の(ⅰ)または(ⅱ)に定める日までの間、譲渡、担保権の設定、生前贈与その他の処分をすることができない(以下「本譲渡制限」という。)ものとします。
また、ROE金銭ポイント、相対TSR金銭ポイント、非財務金銭ポイントは「1ポイント=1株に相当する金銭」として給付し、その権利確定日については次の通りとします。
(ⅰ)各事業年度の末日から直後の定時株主総会開催後に執り行われる報酬委員会開催日までの期間に退任した場合
当該報酬委員会開催日
(ⅱ)前号以外の期間に退任した場合
当該退任日直後に執り行われる報酬委員会開催日
(ヘ)その他
2027年3月期における法人税法第34条第1項第3号イ(1)に規定する役位毎の上限ポイント数は以下の通りです。
(注1)中期経営計画期間分(3ヵ年分)のROE基礎ポイント、2026年度分の相対TSR基礎ポイント、非財務基礎ポイントを基に算出。退任時に金銭で給付する部分に相当するポイントを含んでいます。
なお、当社執行職(会社法第423条第1項に定める「役員等」には該当しません。)について、中長期業績連動型株式報酬の適用対象とし、付与ポイント、および上限ポイント数(シニア・オペレーティング・オフィサーの付与ポイント27,454ポイント、上限ポイント52,544ポイント、オペレーティング・オフィサーの付与ポイント21,964ポイント、上限ポイント42,034ポイント、海外契約執行職の付与ポイント4,878ポイント、上限ポイント9,335ポイント)を定めています。また、給付される株式数、金銭額の算定方法については執行役を対象とする中長期業績連動型株式報酬制度と同様とします。
(別表1)
(別表2)
(別表3)
② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
2025年4月1日から2026年3月31日の期間における取締役及び執行役の報酬等の額は次のとおりです。
(注) 1 取締役(社内)の報酬(株式報酬除く)には執行役を兼務する者の取締役分が含まれています。
2 短期業績連動報酬の額は2026年3月期の業績に基づいた2026年7月1日の支払い予定額です。当事業年度に係る短期業績連動報酬は上記①(a)(ロ)(ⅰ)記載の方針に従い算定しました。指標のうち本事業年度における営業利益率、ROE、キャッシュ・フローの実績は本報告書の連結財務諸表等に記載のとおりであり、新商品売上比率及びESG課題の目標達成度は社内管理指標として報酬委員会において確認した実績を評価に反映しました。
3 株式報酬の額は当事業年度費用計上額を記載しています。当事業年度に係る執行役の中長期業績連動型株式報酬は上記①(a)(ロ)(ii)記載の方針に従い2029年3月期の相対TSRを指標としてポイント数を変動させるため、当該指標の実績は未確定です。なお、2023年度に係る執行役の株式報酬に適用される本事業年度の相対TSRの実績は94.03%でした(TSRがTOPIXの成長率を上回ることを目指し、相対TSR 100%以上を目標値としています)。
4 記載金額は百万円未満を切り捨てています。
5 2025年度から執行体制の変更に伴い、執行役の人数は6名となっています。
③ 役員ごとの連結報酬等の総額等
2025年4月1日から2026年3月31日の期間における取締役及び執行役の報酬等の額は次のとおりです。
(注) 連結報酬等の総額が1億円以上である者に限定して記載しています。
当社報酬委員会は、外部専門家のアドバイス、他社の水準や動向などに関する客観的な情報を加味し、当該事業年度の執行役、取締役の個人別の報酬等を本方針に則って決定しました。従って、当社報酬委員会は、当該個人別の報酬等の内容が本方針に沿うものであると判断しました。
(5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式について、以下のとおり区分します。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社は、政策保有目的で他社の株式を原則保有しない方針です。
その方針のもと、政策保有株式の保有の適否については、毎年、執行機関が個別銘柄別に当社の資本コストに見合う便益があるか否かという観点から、定量的及び定性的に検証を行っています。取締役会は、執行機関から定期的に報告を受け検証を行います。保有の合理性がないと判断した政策保有株式は、株価や市場動向等を考慮して売却を進めてきました。
その結果、当社が保有する株式の銘柄数は、2025年度において4銘柄(うち上場会社3銘柄)を縮減して、2010年3月末時点の136銘柄(うち上場会社79銘柄)から2026年3月末時点の42銘柄(うち上場会社12銘柄)へ、16年間で94銘柄(うち上場会社67銘柄)を縮減しました。
当社は、2026年5月に『中期経営計画2028』を発表し、『中期経営計画2028』の期間中(2026年度から2028年度)に政策保有株式をゼロとする目標を掲げました。この目標の達成に向けて、当社は一層の縮減に取り組んでまいります。なお、投資先との協業など当社グループの中長期的な企業価値の向上を図る上で株式保有が必要と判断する際には、戦略的投資として他社の株式を保有する場合があります。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
(注)株式数が増加減少した銘柄には、新規上場、株式の分割や併合、株式の移転・交換等による変動を含みません。
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
(注) 1 株式会社横浜フィナンシャルグループは、2025年10月1日付で株式会社コンコルディア・フィナンシャル
グループより商号変更しています。
2「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しています。
みなし保有株式
該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
④ 当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの
該当事項はありません。
⑤ 当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの
該当事項はありません。

5 【従業員の状況等】
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
当社の人材戦略の基本方針は、『中期経営計画2028』に掲げる「人的資本の価値最大化」です。これは、従業員一人ひとりの個性と可能性を尊重し、挑戦を通じて持続的に成長できる環境を実現することを意味します。その実現に向け、従来の会社主導によるキャリア形成から、従業員主体の自律的なキャリア形成への転換を進めます。従業員自らがスキルを磨き、高い志と未来志向の目標に向かって挑戦し続けられる仕組みを整備していきます。
また、本戦略は経営戦略と一体で推進します。『NSKビジョン2036』および「Bearings(既存事業の収益改善)& Beyond(あらたな収益の柱を育てる)」に基づき、将来の競争力に必要な人材ポートフォリオを戦略的に再構築します。これにより、成長領域への最適な人材配置と組織の機動性向上を実現し、社会から必要とされ、信頼され、選ばれ続ける企業を目指します。
当社の報酬制度は、経営戦略の実現に向けた「役割(Role)」と「行動」、および「スキル」を主軸とする体系としています。
1.戦略との連動:競争優位の源泉となる高度専門人材やデジタル人材に対しては、労働市場における価値を踏まえ
た、「スキルの重要度を反映した報酬体系」を適用することで、優秀な人材の確保とリテンションを図ります。
2.挑戦の促進:従来の年功的な要素を排除し、高い目標に対する挑戦的な行動や成果に対して、「納得性の高い評
価」に基づき報いることで、組織の活性化を図ります。
3.自律的成長の支援:ロール型人事制度の運用を通じ、従業員が自らのキャリアを主体的に描き、必要な経験・能
力の獲得に向けて成長できる環境を整えるとともに、担う役割や発揮した成果を処遇に反映することで、社内外
で通用するプロフェッショナルとしての自己研鑽と付加価値向上への意欲を喚起します。
当社における従業員の報酬水準は、人的資本への投資を通じた持続的成長の実現を前提に、外部環境および当社の経営状況を総合的に勘案して決定しています。具体的には、物価動向や人材獲得環境、従業員の生活水準の維持・向上の必要性と、持続的な収益力の確保の両立を重視しています。
また、報酬水準の設定にあたっては、役員報酬の決定方針に準じて、外部専門機関の調査データや他社の水準等の客観的な情報を参照し、当社の競争力を確保できる水準となるよう適切にポジショニングを行っています。これにより、優秀な人材の確保・定着およびモチベーション向上を図るとともに、企業価値の持続的向上に資する報酬水準の実現を目指します。
(2) 【従業員の状況】
① 連結会社の状況
(2026年3月31日現在)
(注) 1 従業員数は就業人員です。
2 ( )内は直接雇用の臨時従業員数であり、年間の平均人員を外数で記載しています。
3 2025年9月に、ステアリング事業を連結子会社化したため、従業員数が3,430名増加しています。
② 提出会社の状況
(2026年3月31日現在)
(注) 1 従業員数は就業人員です。
2 平均年間給与は賞与及び基準外賃金を含んでいます。
3 ( )内は直接雇用の臨時従業員数であり、年間の平均人員を外数で記載しています。
(3) 労働組合の状況
当社グループには労使関係について特に記載すべき事項はありません。
(4) 多様性に関する指標
①提出会社
②連結子会社(注4)
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
なお、提出会社については、従来より当社基準(対象期間を出生日を起点とした1年間)で算出し、公表してきました。この当社算出基準では、91.1%です。
また、該当男性労働者の配偶者が子を出産した年と男性労働者が育児休業を取得した年が異なるため、NSK富山㈱の男性育児休業取得率は100%を超えています。従業員の多様なニーズに応じ、取得時期の柔軟化や分割取得などの選択肢が広がっています。
3 男女間賃金差異について
当社において、賃金制度における性別の差異はありません。しかし、階層別の人員構成が男性と女性で異なるため、平均年間賃金に差が生じています。
・正規労働者: それぞれの性別の管理職比率において、男性の比率が女性のそれに比べて高いことに
起因しています。
・非正規労働者: この分類の社員の多くは、定年退職後の再雇用者です。
その賃金は再雇用以前の階層に基づいており、正規労働者と同様の理由に起因してい
ます。
当社では女性の活躍推進を経営課題として位置づけ、管理職候補の育成に力をいれています。
当社の女性活躍推進及びダイバーシティ&インクルージョンの取り組みについては、当社ウェブサイト(https://www.nsk.com/jp-ja/company/sustainability/human-resources/diversity/)に掲載しています。
4 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)などにおいて、常用労働者数が101人以上の事業主は自社の女性の活躍に関する状況把握、課題分析、行動計画の策定、外部公表等が求められています。行動計画で公表した指標が「女性管理職比率」「男性育児休業取得率」「男女間賃金差異」である場合は、内閣府令に基づき有価証券報告書にも開示する必要があります(日本精工九州㈱、旭精機㈱、NSK富山㈱)。加えて、常用労働者数が301人以上の事業主は、男女間賃金差異の開示が義務化されています(日本精工九州㈱、㈱天辻鋼球製作所、NSKステアリング&コントロール㈱、NSKステアリングシステムズ㈱)。
第5 【経理の状況】
1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定により、国際会計基準(以下「IFRS会計基準」という。)に準拠して作成しています。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しています。
なお、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しています。
2.監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の財務諸表について、EY新日本有限責任監査法人による監査を受けています。
3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取り組み及びIFRS会計基準に基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取り組み及びIFRS会計基準に基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備を行っています。その内容は、具体的には次のとおりです。
(1) 会計基準等の内容を適切に把握し、会計基準等の変更等について的確に対応できる体制を整備するため、公益財
団法人財務会計基準機構に加入し、同機構が主催するセミナー等に参加するなど、情報収集に努めています。
(2) IFRS会計基準に基づく適正な連結財務諸表を作成するために、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや
基準書を随時入手し、最新の基準の把握を行っています。また、IFRS会計基準に準拠したグループ会計方針を作成
し、これに基づいてグループで統一した会計処理を行っています。
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
① 【連結財政状態計算書】
② 【連結損益計算書】
③ 【連結包括利益計算書】
④ 【連結持分変動計算書】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
⑤ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
【連結財務諸表注記】
1.報告企業
日本精工株式会社(以下「当社」という。)は、日本に所在する企業であり、株式会社東京証券取引所に株式を上場しています。
当連結会計年度の連結財務諸表は、当社及びその子会社(以下「当社グループ」という。)、並びに関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する持分により構成されています。現在、当社グループ並びに関連会社及びジョイント・ベンチャーは、産業機械事業、自動車事業、ステアリング事業等を行っています。産業機械事業については、一般産業向けの軸受、精密機器関連製品、状態監視システム等の製造・販売を行っています。自動車事業については、自動車及び自動車部品メーカー向けの軸受、自動変速機用部品等の製造・販売を行っています。ステアリング事業については、自動車メーカー向けのステアリング等の製造・販売を行っています。
なお、当連結会計年度において、ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第参号投資事業有限責任組合(以下「JIS」)が保有するステアリング事業をグローバルに統括する当社の持分法適用関連会社であるNSKステアリング&コントロール株式会社(以下「NS&C」)の全株式を取得し、同社及び同社の子会社を連結の範囲に含めました。連結子会社化後、「ステアリング事業」を報告セグメントに追加しました。詳細は「注記4.セグメント情報」に記載のとおりです。
当連結財務諸表は、2026年6月22日に代表執行役社長市井明俊によって承認されています。
2.作成の基礎
(1) IFRS会計基準に準拠している旨
当社グループの連結財務諸表は、連結財務諸表規則第1条の2第1号に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、第312条の規定によりIFRS会計基準に準拠して作成しています。
(2) 測定の基礎
連結財務諸表は、公正価値で測定される金融商品等を除き、資産及び負債は取得原価を基礎としています。
(3) 機能通貨及び表示通貨
当社グループの各企業が作成する財務諸表に含まれている項目は、その会社が事業活動を行う主要な経済環境における通貨である「機能通貨」を用いて測定しています。本報告書の連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円で表示しています。日本円で表示しているすべての財務情報は、百万円未満を切り捨てて記載しています。
(4) 未適用の公表済み基準及び解釈指針
連結財務諸表の承認日までに新設または改訂が行われた新基準書及び新解釈指針のうち、当社グループが早期適用していない主なものは、IFRS第18号「財務諸表における表示及び開示」です。IFRS第18号は、IAS第1号「財務諸表の表示」と置き換わり、IAS第1号は廃止されます。IFRS第18号の適用による連結財務諸表への影響は検討中です。(強制適用時期2027年1月1日、当社適用予定時期2028年3月期)
(5) 表示方法の変更
前連結会計年度において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めていた「未収入金の増減額」及び「未払金の増減額」、「投資活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めていた「短期貸付金の純増減額」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替を行っています。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に表示していた△2,752百万円は、「未収入金の増減額」△7,114百万円、「未払金の増減額」349百万円、「その他」4,012百万円として、「投資活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に表示していた△760百万円は、「短期貸付金の純増減額」61百万円、「その他」△821百万円として組み替えて表示しています。
(6) 見積り及び判断の利用
IFRS会計基準に準拠した連結財務諸表を作成するにあたり、会計方針の適用、資産・負債及び収益・費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行っています。実際の業績は、これらの見積りとは異なる場合があります。なお、これらの見積りや仮定は継続して見直しています。会計上の見積りの変更による影響は、見積りを変更した会計期間及び将来の会計期間において認識されます。
連結財務諸表上で認識する金額に重要な影響を与える見積り及び判断は次のとおりです。
① 繰延税金資産の回収可能性 (注記3. 重要性がある会計方針 (11) 法人所得税、注記17. 法人所得税)
(a) 当連結会計年度計上額
(b)その他見積りの内容に関する理解に資する情報
1) 算出方法
将来減算一時差異に対して、将来の収益力に基づく課税所得及びタックス・プランニングに基づき、繰延税金資産の回収可能性を判断しています。課税所得の見積りは予想売上高及び売上成長率を考慮しています。
2) 主要な仮定
課税所得の見積りの基礎となる将来の事業計画における主要な仮定は、予想売上高及び売上成長率です。予想売上高は、主要な顧客からの受注見込み計画及び各事業セグメントの市況動向を考慮しています。売上成長率は、利用可能な外部データを参考に市況を考慮して見積っています。
3) 翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響
予想売上高及び売上成長率は、経営者による最善の見積りにより算出していますが、将来の不確実な経済条件の変動等の結果によって実際の結果と異なる可能性があり、大幅な見直しが必要となった場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
② 確定給付制度債務の測定 (注記3. 重要性がある会計方針 (12) 退職後給付、注記18. 退職後給付)
(a) 当連結会計年度計上額
(b) その他見積りの内容に関する理解に資する情報
当社及び一部の国内子会社は、従業員の退職後給付に充てるため、確定給付型の年金制度及び退職一時金制度を有しています。また英国等の海外子会社でも確定給付型の制度が一部存続しています。
確定給付制度債務の現在価値及び関連する勤務費用等は、数理計算上の仮定に基づいて算出されています。数理計算上の仮定には、割引率、退職率、死亡率、昇給率等の様々な見積りが含まれています。当社グループは、これらの変数を含む数理計算上の仮定の適切性について、外部の年金数理人から助言を得ています。このような見積りは、経営者による最善の見積りにより行っていますが、将来の不確実な経済条件の変動等の結果や関連法令の改正・公布によって実際の結果と異なる可能性があり、大幅な見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
③ 非上場株式等の金融商品の公正価値測定 (注記3. 重要性がある会計方針 (6) その他の金融資産、注記27. 金融商品)
当社グループは、特定の金融商品の公正価値を評価する際には、観察可能な市場データに基づかないインプットを利用する評価技法を用いています。観察可能な市場データに基づかないインプットは、将来の不確実な経済条件の変動等の結果によって影響を受ける可能性があり、大幅な見直しが必要となった場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
3.重要性がある会計方針
連結財務諸表の作成にあたって採用した主要な会計方針は次のとおりです。これらの方針は、特に断りのない限り、表示されている全報告期間に継続して適用されています。
(1) 連結の基礎
① 子会社
子会社とは、当社により支配されている企業をいいます。支配とは投資先に対するパワーを有し、投資先への関与により生じるリターンの変動に晒され、かつ投資先に対するパワーを通じてリターンに影響を及ぼす能力を有している場合をいいます。当社は、子会社に対する支配を獲得した日から当該子会社を連結し、支配を喪失した日から連結を中止しています。
主要な連結子会社については、「第1 [企業の概況] 4 [関係会社の状況]」に記載しています。
② 関連会社
関連会社とは、当社グループがその財務及び経営方針に対して重要な影響力を有しているものの、支配又は共同支配をしていない企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合は、当該企業に対して重要な影響力を有していると推定されています。関連会社への投資は、持分法を用いて会計処理しており、取得時に取得原価で認識しています。
③ ジョイント・ベンチャー
ジョイント・ベンチャーとは、共同支配を有する当事者が他の企業等の純資産に対する権利を有するジョイント・アレンジメントをいいます。ジョイント・ベンチャーへの投資は、持分法を用いて会計処理しています。
(2) 企業結合
企業結合については、取得法によって会計処理しています。企業結合により取得した識別可能な資産、引き受けた負債、被取得企業の非支配持分及びのれんは、取得日(被取得企業に対する支配を獲得した日)に認識しています。取得した識別可能な資産及び引き受けた負債は、原則として公正価値で測定しています。被取得企業の非支配持分は、被取得企業の識別可能純資産に非支配持分比率を乗じた金額で測定しています。
のれんは、企業結合で移転された対価(条件付対価含む)の公正価値と被取得企業の非支配持分及び段階取得の場合は取得日以前に保有していた被取得企業の資本持分の取得日における公正価値の合計額が、被取得企業の識別可能な資産、及び引き受けた負債の正味の金額を超過する金額として測定しています。反対に下回る場合には、取得日において純損益として認識しています。
(3) 外貨換算
① 外貨建取引
外貨建取引は、取引日の直物為替レート又はそれに近似するレートを用いて機能通貨に換算しています。
期末における外貨建貨幣性資産及び負債はすべて期末日の直物為替レートを用いて機能通貨に再換算し、その結果生ずる差額を純損益として認識しています。
② 在外営業活動体の財務諸表
在外営業活動体の資産及び負債は、期末日の直物為替レート、収益及び費用は、期中の平均為替レートを用いて日本円に換算しています。
在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる為替換算差額は、その他の包括利益で認識しています。在外営業活動体を処分する場合、当該在外営業活動体に関連する為替換算差額の累計額は、処分時に純損益として認識しています。
(4) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手元現金、要求払預金、取得日から満期が3か月以内のその他の流動性の高い短期投資で構成されています。
(5) 棚卸資産
棚卸資産は取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い価額により測定しており、原価は、原材料費、直接労務費、その他の直接費及び関連する製造間接費の適切な配賦額から構成されています。正味実現可能価額は、予想売価から、販売に要する見積費用を控除して算定しています。
商品、製品、仕掛品、原材料の原価は加重平均法により、貯蔵品の原価は先入先出法により算定しています。
(6) その他の金融資産
① 当初認識及び測定分類
金融資産については、契約条件の当事者となった時点(約定日)において認識を行っており、償却原価で測定される金融資産と、純損益又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類し、当初認識時にその分類を決定しています。金融資産は、以下の要件をともに満たす場合には、償却原価で測定される金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローの回収を目的とするビジネスモデルに基づいて保有されている。
・契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払いのみであるキャッシュ・フローが、特定の日に生
じる。
「償却原価で測定される金融資産」以外の金融商品は「公正価値で測定される金融資産」に分類しています。公正価値で測定される金融資産は、売買目的で保有される資本性金融資産及びデリバティブ資産を除いて、その他の包括利益を通じて公正価値で測定するか、純損益を通じて公正価値で測定するかを指定し、継続的に適用しています。
② 事後測定
「償却原価で測定される金融資産」は、実効金利法による償却原価により測定しています。「公正価値で測定される金融資産」のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定すると指定したものについては、公正価値の変動額をその他の包括利益として認識しており、純損益を通じて公正価値で測定すると指定したものについては純損益として認識しています。なお、当該資産からの配当金については、金融収益として認識しています。
③ 金融資産の減損
償却原価で測定する金融資産等に係る減損については、当該金融資産に係る予想信用損失に対して貸倒引当金を認識しています。
各報告日において、金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大したかどうかを評価しており、当該信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、当該金融商品に係る貸倒引当金を12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定しています。また、当該金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、当該金融資産に係る貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しています。
但し、営業債権やリース債権については、常に貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しています。
金融商品の予想信用損失は、以下のものを反映する方法で見積っています。
・一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される、偏りのない確率加重金額
・貨幣の時間価値
・過去の事象、現在の状況及び将来の経済状況の予測についての、報告日において過大なコストや労力を掛
けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報
④ 認識の中止
金融資産からのキャッシュ・フローを受領する権利が消滅する場合、又は金融資産のキャッシュ・フローを受取る契約上の権利を譲渡し、当該金融資産の所有に係るリスクと経済価値が実質的に移転する場合に、金融資産の認識を中止しています。
(7) 有形固定資産
当社グループは、有形固定資産の測定にあたり「原価モデル」を採用しています。有形固定資産項目は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した帳簿価額で表示されています。
土地及び建設仮勘定以外の有形固定資産については、定額法で減価償却を行っています。
主要な資産項目ごとの見積耐用年数は、次のとおりです。
・建物及び構築物 2-60年
・機械装置及び運搬具 4-12年
・工具器具及び備品 2-20年
なお、有形固定資産の見積耐用年数、減価償却方法及び残存価額は、各連結会計年度末において見直しを行っています。
(8) のれん及び無形資産
① のれん
当初認識時における測定については、「3.重要性がある会計方針 (2) 企業結合」に記載しています。のれんは取得原価から減損損失累計額を控除した帳簿価額で表示されています。
② 無形資産
無形資産の測定は「原価モデル」を採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した帳簿価額で表示しています。個別に取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定しており、企業結合で取得した無形資産の取得原価は、取得日現在における公正価値で測定しています。耐用年数を確定できる無形資産は、見積耐用年数にわたって定額法で償却しています。
主要な資産項目ごとの見積耐用年数は、次のとおりです。
・ソフトウェア 5-10年
・特許権 7-15年
・顧客関連資産 21年
・技術関連資産 10年
なお、償却方法及び見積耐用年数は、各連結会計年度末に見直しを行っています。
(9) リース
当社グループは、借手として、契約の開始時に当該契約がリース又はリースを含んだものであるかどうかを判定しています。契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転している場合には、当該契約はリースであるか又はリースを含んでいると判定しています。リース又はリースを含んだものである契約について、リースの開始日に使用権資産及びリース負債を認識しています。
① リース負債
リース負債は、リースの開始日において、同日現在で支払われていないリース料の現在価値で測定しています。現在価値の測定に際してはリースの計算利子率もしくは借手の追加借入利子率を使用しています。開始日後においては、リース負債に係る金利や、支払われたリース料を反映するように、リース負債の帳簿価額を増減させ測定しています。リース負債に係る金利は、リース負債残高に対して毎期一定の率の金利を生じさせる金額で、金融費用として認識しています。
② 使用権資産
使用権資産は、リースの開始日において取得原価で測定しています。取得原価は、リース負債の当初測定の金額、開始日以前に支払ったリース料から受け取ったリース・インセンティブを控除したもの、発生した当初直接コスト等を調整した金額で構成されています。開始日後においては、「原価モデル」を採用し、使用権資産を取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額で測定しています。使用権資産は、主にリース期間にわたり定額法により減価償却を行っています。
短期リース及び原資産が少額であるリースについて、リース料をリース期間にわたり定額法により費用計上しています。
当社グループは、使用権資産を有形固定資産又は無形資産として、リース負債を流動又は非流動の金融負債として連結財政状態計算書に表示しています。
(10) 非金融資産の減損
有形固定資産及び無形資産について、各報告期間の末日現在で減損している可能性を示す兆候がある場合、減損テストを実施しています。耐用年数が確定できない無形資産及びのれんは償却せず、毎期、及び減損の兆候がある場合にはその都度減損テストを実施しています。
減損テストを実施する際には、資産が他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローから概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の単位を資金生成単位とし、減損の判定は資産、資金生成単位又はそのグループごとに内部振替価格を必要に応じて調整したうえで実施しています。資産又は資金生成単位で回収可能価額を処分費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い金額で評価し、資産又は資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を上回る場合、回収可能価額まで減損しています。
なお、減損を計上した資産(のれんを除く)については、過年度に認識した減損損失がもはや存在しないか、又は減少している可能性を示す兆候があるか否かを評価し、そのような兆候が存在する場合には、報告期間の末日現在で再評価を行い、当初認識した減損損失の減少額を純損益として戻し入れています。
(11) 法人所得税
法人所得税は、当期税金及び繰延税金から構成され、企業結合に関連するもの、資本又はその他の包括利益で認識される項目を除き、税金費用については純損益として認識しています。
当期税金は、報告期間の課税所得に基づいて算定し、税務当局に納付(又は還付)されると予想される額で認識しています。
繰延税金は、資産負債法により会計上の資産及び負債の帳簿価額と、税務上の資産及び負債金額との一時差異に対して計上されています。但し、以下の一時差異については繰延税金資産及び負債を計上していません。
・のれんの当初認識から生じる一時差異
・企業結合取引を除く会計上の利益にも税務上の課税所得にも影響を与えない取引であり、かつ取引時に同額の
将来加算一時差異と将来減算一時差異を生じさせない取引によって発生する資産及び負債の当初認識により生
じる一時差異
・子会社及び関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異のうち、解消時期をコントロールでき、かつ予測可
能な期間内に一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金資産は、税務上の繰越欠損金、欠損金の繰戻還付及び将来減算一時差異に対して利用できる課税所得が発生すると見込まれる範囲内で計上されています。繰延税金負債は、原則としてすべての将来加算一時差異について認識されています。繰延税金資産の帳簿価額は毎期見直され、その全額又は一部が使用できるだけの十分な課税所得が稼得されない可能性が高い部分については帳簿価額を減額しています。未認識の繰延税金資産は毎期再評価され、将来の課税所得により繰延税金資産が回収される可能性が高くなった範囲内で再認識されています。
繰延税金資産及び負債は、報告期間の末日において制定又は実質的に制定されている法定実効税率に基づいて、資産が実現する期間、又は負債が決済される期間に適用されると予想される税率によって測定されています。
繰延税金資産及び負債は、当期税金負債と当期税金資産を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合又は別々の納税主体であるものの当期税金負債及び当期税金資産を純額で決済するか、あるいは資産の実現と負債の決済を同時に行うことを意図している場合に相殺しています。
なお、当社グループは、経済協力開発機構が公表した第2の柱モデルルールを導入するために制定又は実質的に制定された税法から生じる法人所得税に係る繰延税金資産及び繰延税金負債に関して、認識及び情報開示に対する例外を適用しています。
(12) 退職後給付
当社及び、当社グループ会社は、確定給付制度、及び確定拠出制度を有しています。
① 確定給付制度
従業員が過年度及び当年度において提供したサービスの対価として獲得した将来給付額を見積り、当該金額を現在価値に割引いた額から制度資産の公正価値を差し引き、純額を資産又は負債で認識しています。確定給付制度が積立超過である場合は、確定給付資産の純額は、制度からの返還又は制度への将来掛金の減額の形で利用可能な経済的便益の現在価値を資産上限額(アセット・シーリング)としています。確定給付制度債務の現在価値及び退職給付費用は、予測単位積増方式により算定しており、割引率は会計年度末における優良社債の市場利回りを参照して決定しています。
勤務費用、過去勤務費用及び確定給付負債(資産)の純額に係る利息費用は純損益として認識しています。数理計算上の差異、利息費用に含まれる部分を除く制度資産に係る収益及び資産上限額(アセット・シーリング)の影響の変動については、それらが生じた期間において「確定給付負債(資産)の純額の再測定」としてその他の包括利益として認識しています。
② 確定拠出制度
確定拠出制度に係る費用は、従業員がサービスを提供した期間に費用として認識しています。
(13) 収益認識
当社グループは、IFRS第15号を適用しており、IFRS第9号「金融商品」に基づく利息及び配当収益等を除き、顧客との契約について以下の5ステップを適用することにより収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:企業が履行義務の充足時に収益を認識する
当社グループは、一般産業向けの軸受、精密機器関連製品、状態監視システム等、自動車及び自動車部品メーカー向けの軸受、自動変速機用部品等、自動車メーカー向けのステアリング等の製造・販売を行っています。軸受等の物品販売については、物品の引渡時点において顧客が当該物品に対する支配を獲得することから、履行義務が充足されると判断しており、当該物品の引渡時点で収益を認識しています。状態監視システム・サービスの提供等の一定の期間にわたり製品及びサービス等の支配の移転が行われる取引については、顧客に提供する当該製品及びサービスの性質を考慮し、アウトプット法及びインプット法に基づいて履行義務の充足に向けての進捗度を測定し収益を認識しています。また、収益は顧客との契約において約束された対価から、値引き、リベート及び返品などを控除した金額で測定しています。
また、当社グループが代理人として製品の販売に関与している場合には、純額で収益を認識しています。
4.セグメント情報
(1) 報告セグメントの概要
当社グループの事業セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務諸表が入手可能であり、当社の取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
当社グループは顧客産業別の事業本部制を敷き、各事業本部は包括的な戦略を立案し事業活動を展開していることから、その構成単位である「産業機械事業」、「自動車事業」、ならびにスタンド・アローン体制を敷いている「ステアリング事業」の三つを報告セグメントとしています。
「産業機械事業」は、一般産業向けの軸受、精密機器関連製品、状態監視システム等を製造・販売しています。
「自動車事業」は、自動車及び自動車部品メーカー向けの軸受、自動変速機用部品等を製造・販売しています。
「ステアリング事業」は、自動車メーカー向けのステアリング等を製造・販売しています。
(報告セグメントの変更等に関する事項)
2024年3月期第1四半期連結会計期間より、自動車事業に含まれていたステアリング事業を非継続事業に分類していました。前連結会計年度は、非継続事業を除く継続事業のみの金額を表示しています。当連結会計年度は非継続事業の対象はありません。
また、当連結会計年度において、JISが保有するステアリング事業をグローバルに統括する当社の持分法適用関連会社であるNS&Cの全株式を取得し、同社及び同社の子会社を連結の範囲に含めました。連結子会社化後、「ステアリング事業」を報告セグメントに追加しました。
このセグメント変更に伴い、支配獲得日(2025年9月1日)以前のステアリング事業のセグメント情報を「自動車事業」から「ステアリング事業」に組み替えて表示しています。
(2) セグメント毎の売上高及び業績
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「重要性がある会計方針」における記載と同一です。セグメント間の売上高は市場実勢価格に基づいています。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、鋼球の製造・販売事業及び機械設備製造事業等を含んでいます。
2 セグメント利益の調整額△3,849百万円には、セグメント間取引消去105百万円、各報告セグメントに配分していないその他の営業費用△3,955百万円が含まれています。
3 自動車事業に含まれていたステアリング関連会社の持分法による投資利益をステアリング事業に組み替えて表示しています。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注) 1 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、鋼球の製造・販売事業及び機械設備製造事業等を含んでいます。
2 セグメント利益の調整額665百万円には、セグメント間取引消去74百万円、各報告セグメントに配分していないその他の営業収益590百万円が含まれています。
3 ステアリング事業のセグメント利益には、負ののれんの発生益8,527百万円、段階取得に係る差損△4,662百万円等、NS&Cの支配獲得に伴い一時的に発生した損益が含まれています。
4 支配獲得日以前に自動車セグメントに含まれていたステアリング関連会社の持分法による投資利益をステアリング事業に組み替えて表示しています。
5 支配獲得日以降のステアリング関連会社の資本的支出、減価償却費及び償却費をステアリング事業に含めています。
(3) 製品及びサービスごとの情報
「(2) セグメント毎の売上高及び業績」に同様の情報を開示しているため、記載を省略しています。
(4) 地域別の情報
① 外部顧客への売上高
「注記22.売上高」に同様の情報を開示しているため、記載を省略しています。
② 非流動資産
(注) 1 非流動資産は有形固定資産、のれん及び無形資産の残高です。
2 国又は地域の分類は、地域的近接度によっています。
3 日本及び中国以外の分類に属する主な国又は地域
米州:米国、カナダ、メキシコ、ブラジル等
欧州:英国、ドイツ、ポーランド等欧州諸国等
その他アジア:日本及び中国を除いた東アジア、東南アジア諸国、インド及びオーストラリア等
4 当連結会計年度の非流動資産には、ステアリング関連会社の非流動資産が含まれます。
(5) 主要な顧客に関する情報
前連結会計年度及び当連結会計年度において、外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載をしていません。
5.企業結合
(1) 企業結合の概要
当社は、2025年9月1日にJISが保有する当社の持分法適用関連会社であるNS&Cの全株式を取得し、NS&Cは当社の連結子会社となりました。その結果、当社の保有するNS&Cの議決権比率は49.9%から100%となり、当社は議決権のすべてを保有しています。
(2) 被取得企業の名称及びその事業の内容
①名称:NSKステアリング&コントロール株式会社
②事業の内容:ステアリング等の販売・研究開発、電子部品及びソフトウェアの製造販売・開発設計
(3) 取得日
2025年9月1日
(4) 被取得企業の支配の獲得方法
現金を対価とする株式取得
(5) 企業結合の理由
NS&Cは、当社のステアリング事業をグローバルに統括する連結子会社でしたが、2023年8月1日以降、JISが議決権の50.1%、当社が49.9%を保有する当社の持分法適用関連会社となり、様々な改善施策に取り組んできました。
新体制発足から約2年が経過し、当初よりJISとともに取り組んでいた4つの改善施策のうち、「収益性改善に向けた更なる構造改革の推進」「スタンド・アローン化の推進(ガバナンス構造・プロセスの見直し)」「モニタリング体制の強化」に目途が立ち、2024年度はNS&C連結ベースで黒字化するなど、収益体質の改善が実現しました。
一方で、近年の自動車部品業界を取り巻く環境は大きく変化しており、これまで以上に機動的な対応が求められることから、JISと協議の上、当社主導で、残る「ストラテジック・パートナーとのアライアンスの検討」に取り組むこととし、当社が、JISが保有するNS&Cの株式を取得してNS&Cを当社の連結子会社とすることとしました。NS&Cを当社の連結子会社とした後も、当社グループ内でスタンド・アローン体制を維持し、更なる体質強化に取り組んでいきます。
(6) 取得対価及びその内訳
(7) 取得日現在における取得資産、引受負債及び支払対価の公正価値
(注) 1 非支配持分は、被取得企業の識別可能な純資産の公正価値に対する非支配株主の持分割合で測定しています。
2 取得日において、取得資産及び引受負債の公正価値測定が未了であったため暫定的に算定していましたが、当連結会計年度末において公正価値測定を実施し取得原価の配分を完了しました。この暫定的な会計処理の確定に伴い、主として有形固定資産が2,871百万円増加、のれん及び無形資産が2,172百万円減少し、負ののれんの発生益が1,254百万円増加しています。
3 負ののれんの発生益は、取得した純資産の公正価値が取得対価を上回ったため生じており、連結損益計算書の「その他の営業収益」に計上されています。
(8) キャッシュ・フロー情報
(9) 段階取得に係る差損
当社が支配獲得時に既に保有していたNS&Cに対する支配持分を取得日の公正価値で再測定した結果、段階取得に係る差損として4,662百万円の損失を認識しています。この損失は、連結損益計算書の「その他の営業費用」に計上されています。
(10)取得関連費用
当該企業結合に係る取得関連費用101百万円は、連結損益計算書の「その他の営業費用」に計上しています。
(11)当連結会計年度の連結損益計算書に認識されている被取得企業の売上高及び純損益
売上高 : 100,554百万円
当期利益: 4,070百万円
2025年9月1日にNS&Cの株式を取得したため、被取得企業の7か月分の売上高、当期利益を表示しています。
当期利益には、負ののれんの発生益、段階取得に係る差損は含まれていません。
(12)当該取得が期首に実施されたと仮定した場合の当連結会計年度における売上高及び純損益(監査対象外情報)
売上高: 976,078百万円
当期利益: 24,469百万円
当社グループ及び被取得企業の当連結会計年度期首からの売上高、当期利益の合計を表示しています。
6.現金及び現金同等物
現金及び現金同等物の内訳は次のとおりです。
7.売上債権及びその他の債権
売上債権及びその他の債権の内訳は次のとおりです。
売上債権及びその他の債権における貸倒引当金の期中増減は次のとおりです。
8.棚卸資産
棚卸資産の内訳は次のとおりです。
期中に費用認識された棚卸資産の金額は、前連結会計年度、当連結会計年度においてそれぞれ、622,726百万円、719,011百万円です。また、そのうち評価減計上額はそれぞれ、8,986百万円、9,353百万円です。
9.非継続事業
前連結会計年度は、ステアリング事業のインド子会社であったRane NSK Steering Systems Private Limited(以下「RNSS」)を非継続事業に含めていました。なお、2024年9月19日に当社が所有するRNSSの全株式をRane Holdings Limitedに譲渡し、RNSSに対する支配を喪失しました。当連結会計年度は非継続事業の対象はありません。
(1) 非継続事業の損益
非継続事業の損益は次のとおりです。
(2) 非継続事業のキャッシュ・フロー
非継続事業のキャッシュ・フローは次のとおりです。
2023年12月に実行した欧州子会社のステアリング事業譲渡に係る対価3,372百万円は前連結会計年度に受領し、連結キャッシュ・フロー計算書の「投資活動によるキャッシュ・フロー」に含まれています。
10.有形固定資産
(1)有形固定資産の内訳
連結財政状態計算書の「有形固定資産」の内訳は次のとおりです。
(2)有形固定資産の増減表
有形固定資産の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減は次のとおりです。
取得原価
減価償却累計額、及び減損損失累計額
(注) 減価償却費は、連結損益計算書の売上原価、又は販売費及び一般管理費に計上しています。
帳簿価額
11.のれん及び無形資産
(1) のれん及び無形資産の内訳
連結財政状態計算書の「のれん及び無形資産」の内訳は次のとおりです。
(2) のれん及び無形資産の増減表
のれん及び無形資産の取得原価、償却累計額及び減損損失累計額の増減は次のとおりです。
取得原価
償却累計額、及び減損損失累計額
(注) 償却費は、連結損益計算書の売上原価、又は販売費及び一般管理費に計上しています。
帳簿価額
(注) 1 顧客関連資産、技術関連資産及び商標権は、2021年3月1日にCMS事業の取得により発生したものであり、当連結会計年度末の残存償却年数は顧客関連資産が16年、技術関連資産が5年です。なお、商標権については事業が継続する限り基本的に存続するものであるため、耐用年数が確定できない無形資産としています。
2 各決算日において重要な自己創設無形資産はありません。
(3) のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損テスト
各資金生成単位に配分した主なのれん及び耐用年数を確定できない無形資産は次のとおりです。
(単位:百万円)
のれんの減損損失は、資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に認識しています。
前連結会計年度において計上した減損損失はありません。産業機械軸受事業において、当該資金生成単位の回収可能価額は、使用価値に基づき測定しています。使用価値は、受注残情報、受注確度に基づく販売予測や製品セクター・個別製品毎の販売トレンド等を反映した今後2年間の経営者に承認された事業計画に基づく将来キャッシュ・フロー、及び3年目以降の継続価値に基づき算定しています。継続価値算定においては、成長率0%と仮定しています。将来キャッシュ・フローの割引現在価値は、税引前割引率6.7%で割り引いて算定しています。
回収可能価額が資金生成単位の帳簿価額を十分に上回っており、使用した仮定に合理的な範囲で変動があった場合にも減損は発生しないと判断しています。
当連結会計年度において計上した減損損失はありません。産業機械軸受事業において、当該資金生成単位の回収可能価額は、使用価値に基づき測定しています。使用価値は、受注残情報、受注確度に基づく販売予測や製品セクター・個別製品毎の販売トレンド等を反映した今後3年間の経営者に承認された事業計画に基づく将来キャッシュ・フロー、及び4年目以降の継続価値に基づき算定しています。継続価値算定においては、成長率0%と仮定しています。将来キャッシュ・フローの割引現在価値は、税引前割引率7.2%で割り引いて算定しています。
回収可能価額が資金生成単位の帳簿価額を十分に上回っており、使用した仮定に合理的な範囲で変動があった場合にも減損は発生しないと判断しています。
12.その他の金融資産
その他の金融資産の内訳は次のとおりです。
13.仕入債務及びその他の債務
仕入債務及びその他の債務の内訳は次のとおりです。
14.その他の金融負債
その他の金融負債の内訳は次のとおりです。
(注) 1 平均利率は、期末残高の加重平均利率により算定しています。
2 社債の発行条件の要約は次のとおりです。
上記金融負債等に対し、担保に供している資産はありません。
15.リース取引
当社グループは、借手として、主として事務所、従業員社宅及び生産工場における土地を賃借しています。リース契約には延長(解約)オプションを含むものがありますが、エスカレーション条項を含む重要なリース契約はありません。また、リース契約によって課された重要な制限はありません。
使用権資産の帳簿価額及び減価償却費は次のとおりです。
リース取引に係るキャッシュ・アウトフロー総額は次のとおりです。
借手のリースに関連する費用及び収益の内訳は次のとおりです。
使用権資産の増加額は次のとおりです。
リース負債の変動額、リース負債の期日別残高については「注記27.金融商品」に記載しています。
16.引当金
引当金の内訳は次のとおりです。
引当金の増減内訳は次のとおりです。
リストラクチャリング引当金
欧州事業の構造改革による生産拠点の再編等に関連して見込まれる費用を計上しています。
経済的便益の流出が見込まれる時期は、当連結会計年度末日より1年以内であることが見込まれていますが、リス
トラクチャリング計画の進捗状況により影響を受けます。
環境対策引当金
建物及び設備等に使用されているアスベスト及びポリ塩化ビフェニル(PCB)等の除去、処分に関する支出に備えるため、今後発生すると見込まれる費用を計上しています。
経済的便益の流出が予測される時期は、主に各連結会計年度末日より1年を経過した後の時期であると見込んでいます。
〈表示方法の変更〉
前連結会計年度において「その他」に含めて表示していた「リストラクチャリング引当金」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表注記の組替を行っています。この結果、前連結会計年度の引当金の内訳において、流動負債の「その他」に表示していた1,322百万円は、「リストラクチャリング引当金」1,226百万円、「その他」95百万円として組み替えて表示しています。また、前連結会計年度の引当金の増減内訳において、2025年3月31日残高の「その他」に表示していた1,481百万円は、「リストラクチャリング引当金」1,226百万円、「その他」254百万円として組み替えて表示しています。
17.法人所得税
(1) 繰延税金
繰延税金資産及び繰延税金負債の増減内容は、次のとおりです。
前連結会計年度
(注)1 純損益で認識された額の合計と繰延税金費用との差額は、為替の変動によるものです。
2 「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に公布され、2026年4月1日以降に開始する連結会計年度から防衛特別法人税が課されることになりました。これに伴い、繰延税金資産及び繰延税金負債の計算に使用する法定実効税率は、2026年4月1日以降に開始する事業年度に解消が見込まれる一時差異については従来の30.5%から31.4%になります。この税率変更が当社グループの連結財務諸表に与える影響は軽微です。
当連結会計年度
(注)1 純損益で認識された額の合計と繰延税金費用との差額は、為替の変動によるものです。
2 「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に公布され、2026年4月1日以降に開始する連結会計年度から防衛特別法人税が課されることになりました。これに伴い、繰延税金資産及び繰延税金負債の計算に使用する法定実効税率は、2026年4月1日以降に開始する事業年度に解消が見込まれる一時差異については従来の30.5%から31.4%になります。この税率変更が当社グループの連結財務諸表に与える影響は軽微です。
未認識の繰延税金資産
繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金、将来減算一時差異及び繰越税額控除は次のとおりです。
繰延税金資産を認識していない繰越欠損金の金額と繰越期限は次のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度の繰延税金資産を認識していない繰越欠損金のうち、繰越期限がないものは、それぞれ21,818百万円、27,367百万円であり、これらは英国子会社に帰属するものです。
繰延税金資産を認識していない繰越税額控除の金額と繰越期限は次のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度の繰延税金資産のうち、前連結会計年度又は当連結会計年度に税務上の欠損金が生じており、繰延税金資産の回収可能性が将来の課税所得の有無に依存している納税主体に帰属しているものは、それぞれ13,342百万円、21,283百万円です。当社グループは、将来減算一時差異に対して、将来の収益力に基づく課税所得及びタックス・プランニングに基づき、繰延税金資産の回収可能性を判断しています。
未認識の繰延税金負債
繰延税金負債を認識していない子会社及び関連会社に対する投資に係る一時差異は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ18,683百万円、63,988百万円です。これは当社グループが一時差異の解消時期をコントロールする立場にあり、かつ予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高いことから、繰延税金負債を認識していません。
(2) 法人所得税費用
当社及び国内連結子会社は、主に法人税(国税)、住民税及び事業税(地方税)を課されており、これらを基礎として計算した前連結会計年度及び当連結会計年度の法定実効税率は30.5%です。他の納税管轄地における税額は、それぞれの管轄地において一般的な税率により計算しています。なお、当社及び一部の子会社は、グループ通算制度を適用しています。前連結会計年度は、継続事業のみの金額を表示しています。当連結会計年度は非継続事業の対象はありません。
法人所得税費用の内訳は次のとおりです。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の売却に係る法人所得税は、前連結会計年度において2,003百万円、当連結会計年度において4,198百万円です。
日本の法定実効税率と税効果会計適用後の法人所得税の負担率との差異の原因となった主な項目別の内訳は、次のとおりです。
(表示方法の変更)
前連結会計年度において「その他」に含めて表示していた「海外子会社等の留保利益に係る税効果」及び「海外子会社等配当源泉税」は重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記しています。これらの表示方法の変更を反映するため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替を行っています。
(3) 第2の柱の法人所得税に係る影響
日本においては令和5年度税制改正において、グローバル・ミニマム課税に対応する法人税が創設され、それに係る規定を含めた税制改正法(「所得税法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第3号))(以下「改正法人税法」という。)が2023年3月28日に成立しています。改正法人税法では、グローバル・ミニマム課税のルールのうち、所得合算ルール(IIR)が導入されており、日本に所在する親会社の子会社等の税負担が最低税率(15%)に至るまで、日本に所在する親会社に対して追加で上乗せ課税されることになります。当社において、2024年4月1日から開始される事業年度より適用されていますが、これらの課税が当社グループの連結財務諸表へ与える影響は軽微です。
18.退職後給付
(1) 確定給付制度
① 日本
当社及び一部の国内連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、確定給付型の退職給付制度及び確定拠出制度を採用しています。また、役員・幹部社員等に株式報酬制度を設けているほか、退職給付信託を設定しています。なお、従業員の退職等に際して、退職給付会計に準拠した数理計算による退職給付制度債務の対象とされない割増退職金を支払う場合があります。
また、将来の退職給付に備えることを目的として退職給付信託を設定していますが、近年、退職給付信託を含む制度資産が退職給付債務に対して大幅な積立超過の状況にあり、今後もその状況が継続することが見込まれたため、前連結会計年度において退職給付信託の一部返還を受けました。
② 英国
英国の連結子会社では、従業員の退職給付に充てるため、確定給付型及び確定拠出型の退職給付制度を採用しています。なお、2003年以降に入社した社員は確定拠出制度に加入しており、確定給付型への新規加入を停止しました。さらに、確定給付型については、将来積立てを要するさらなる給付の発生が生じないよう2016年12月末に制度の凍結を実施し、当該制度加入者に対して確定拠出型への移行スキームを提供しました。
2024年3月に退職給付制度バイイン(Buy-in)を実施しました。取引の実施に際して、保有していた制度資産を保険会社に対して拠出し、保険会社との間で、将来にわたって当該制度加入者への給付に相当する金額の受領を保証する保険契約を締結しました。前連結会計年度及び当連結会計年度における退職給付制度バイインに係る制度資産の残高は、それぞれ46,261百万円及び49,707百万円です。
また、2025年12月に、退職給付制度バイアウト(Buy-out)及び残余資産の分配(Wind-up)を実施することを決議しました。退職給付制度バイアウトの実施は2027年3月期を予定しています。
③ その他
主として米国及びその他アジアを含む一部の連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、確定給付型の退職給付制度及び退職後医療給付制度を採用しています。米国における退職後医療給付制度は、退職給付と類似の性格であることから、退職給付に係る負債に含めて表示しています。
連結財務諸表上で認識した金額は次のとおりです。
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
確定給付制度債務の現在価値の変動は次のとおりです。
(注) 当連結会計年度の「連結範囲の異動による変動」は、第165期(2026年3月期)中間連結会計期間よりNS&C及びその子会社が当社の連結子会社となったことによるものです。
当連結会計年度末の確定給付制度債務の加重平均デュレーションは次のとおりです。
制度資産の公正価値の変動は次のとおりです。
(注) 当連結会計年度の「連結範囲の異動による変動」は、第165期(2026年3月期)中間連結会計期間よりNS&C及びその子会社が当社の連結子会社となったことによるものです。
アセット・シーリングによる調整額の変動は次のとおりです。
(注) 将来掛金が減額されないまたは将来掛金が返還されないために経済的便益が利用できないことから、当社の年金制度の一部に未認識の積立超過額が発生しています。
当社グループは、2027年3月期に、3,289百万円の掛け金を拠出する予定です。
制度資産は、将来にわたり年金給付等の支払を確実に行うため、許容されるリスクのもとで必要とされる収益を長期的に確保することを目的として運用しています。運用にあたっては、投資対象資産のリスク及びリターンを考慮した上で資産構成の基本方針を策定し、これに沿った投資を実行しており、運用状況を定期的にモニタリングすることにより適切に管理しています。また資産構成の基本方針は、市場環境の変化や積立状況の変化に対応するため、定期的に見直しを行っています。
制度資産の構成項目は次のとおりです。
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
重要な数理計算上の仮定は次のとおりです。
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
報告期間の末日時点で、以下に示された割合で重要な数理計算上の仮定が変動した場合、確定給付制度債務の増減額は次のとおりです。
前連結会計年度(2025年3月31日)
(注) 本分析は、他のすべての変数が一定であると仮定しています。
当連結会計年度(2026年3月31日)
(注) 本分析は、他のすべての変数が一定であると仮定しています。
(2) 確定拠出制度
確定拠出制度に関して前連結会計年度、及び当連結会計年度において費用として認識した金額は、それぞれ次のとおりです。
(3) 従業員給付費用
前連結会計年度及び当連結会計年度における連結損益計算書(継続事業)の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に計上している従業員給付費用の合計金額は、それぞれ187,704百万円及び207,250百万円です。
19.持分法適用会社に対する投資
「第1[企業の概況]4[関係会社の状況]」において同様の内容を記載しているため、主要な子会社、関連会社及びジョイント・ベンチャーの記載を省略しています。
当社が保有するジョイント・ベンチャーに対する持分のうち、重要なものはNSKワーナー株式会社の普通株式(持分割合 50%)です。また、前連結会計年度の関連会社に対する持分のうち、重要なものはNSKステアリング&コントロール株式会社の普通株式(持分割合 49.9%)です。これらの要約財務情報は次のとおりです。
(1)NSKワーナー株式会社 (単位:百万円)
(単位:百万円)
当社がNSKワーナー株式会社より受け取った配当金は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ3,176百万円及び1,733百万円です。
(2)NSKステアリング&コントロール株式会社 (単位:百万円)
(単位:百万円)
(注)1 NS&C及び同社の子会社は、2023年8月1日より当社の持分法適用関連会社及びその子会社となっていましたが、2025年9月1日にJISから、JISが保有するNS&Cの全株式を取得し、NS&C及びその子会社を連結の範囲に含めました。当連結会計年度の損益計算書及び包括利益計算書は2025年8月31日以前のものを表示しています。
2 NS&Cが持分法適用関連会社となった2023年8月1日以降、2025年9月1日に連結の範囲に含めるまで、当社がNS&Cより受け取った配当金は、前連結会計年度及び当連結会計年度においてありません。
20.資本及びその他の資本項目
(1) 発行済株式及び自己株式
前連結会計年度
(注) 1 自己株式の株式数には、株式給付信託の信託口が保有する当社株式が、前連結会計年度において、
6,960,380株含まれています。
2 発行済株式は全額払込済みです。
(自己株式変動事由の概要)
増加数の内訳は、次のとおりです。
単元未満株式の買取りによる増加 1,196株
持分法適用会社が取得した自己株式(当社株式)の当社帰属分 12,015株
減少数の内訳は、次のとおりです。
単元未満株式の買増請求による減少 84株
株式給付信託における株式給付等 129,700株
当連結会計年度
(注) 1 自己株式の株式数には、株式給付信託の信託口が保有する当社株式が、当連結会計年度において、
8,818,768株含まれています。
2 発行済株式は全額払込済みです。
(自己株式変動事由の概要)
増加数の内訳は、次のとおりです。
単元未満株式の買取りによる増加 1,182株
持分法適用会社が取得した自己株式(当社株式)の当社帰属分 11,093株
減少数の内訳は、次のとおりです。
単元未満株式の買増請求による減少 90株
株式給付信託における株式給付等 532,919株
(2) 資本剰余金
資本剰余金には、株式の発行及び自己株式の売却等の資本取引によって生じる剰余金が計上されています。
資本剰余金の増減には、当社の子会社に対する支配の喪失を伴わない持分の変動による影響も含まれています。
(3) 利益剰余金
利益剰余金には、企業が獲得した利益のうち、社外に分配せず、企業内に留保した剰余金が計上されています。
21.株式報酬
(1) ストックオプション制度
当社グループは、2016年3月期まで、取締役、執行役及び一部の従業員に対してストックオプションとして、当社株式を購入する権利を付与していました。行使期間は、割当契約に定められた期間であり、その期間内に行使されない場合は、当該オプションは失効します。
対象者に対して付与されたストックオプションは、持分決済型株式報酬として会計処理されています。
前連結会計年度及び当連結会計年度において存在する当社グループのストックオプション制度の詳細は、次のとおりです。なお、2025年7月29日においてすべてのストックオプションは失効しています。
前連結会計年度及び当連結会計年度における行使可能株式総数及び平均行使価格は以下のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度において行使されたストックオプションはありません。
(2) 株式給付信託(取締役及び執行役並びに執行職向け)
当社は、2016年5月16日開催の報酬委員会の決議を経て、当社の取締役及び執行役に対して、信託を活用した株式報酬制度である株式給付信託を導入しています。株式給付信託が当社株式を取得し、当社が付与した総ポイントに応じた当社株式(株式給付部分)及び株式価値に応じた金銭(現金給付部分)を退任時に給付します。なお、信託として保有する当社株式は、自己株式として会計処理しています。また、当該報酬制度は、株式給付部分については持分決済型株式報酬、現金給付部分については現金決済型株式報酬として会計処理しています。
当社は、2019年3月27日開催の報酬委員会において、当社役員に対する信託を活用した株式報酬制度の一部改訂を決議し、2019年4月1日から執行役を対象とする株式報酬制度を業績連動型の制度に改定しました。ただし、執行役を兼務しない取締役を対象とする株式報酬制度については、従前どおり当社の事業業績に連動しない株式報酬制度を適用しています。
当社は、新たに設置された執行職に対し2025年4月1日から業績連動型の株式報酬制度を開始しました。
当連結会計年度においては、2026年3月期の対価として交付されたポイント数等に基づき、株式報酬費用を認識しています。前連結会計年度及び当連結会計年度における持分決済型株式報酬取引に関する費用は、それぞれ283百万円、214百万円、現金決済型報酬取引に関する費用はそれぞれ、△44百万円、412百万円を連結損益計算書に計上しています。なお、当連結会計年度末において株式給付信託の信託口で保有する当社株式は6,859,789株です。
当該報酬制度に基づき付与される当社株式の公正な評価単価の測定方法
(a) 取締役への株式報酬として付与される当社株式の加重平均公正価値測定の主要な前提条件は以下のとおり
です。
(注) 1 付与日から株式が交付される日までの年数としています。
2 過去の配当実績に基づき算定しています。
3 予想残存期間に対応する国債の利回りに基づいています。
(b) 執行役及び執行職への株式報酬として付与される当社株式の加重平均公正価値は、業績評価対象期間終了時点
での当社株式の株主総利回りとTOPIXの成長率の比較である相対TSRの影響を加味して算定しています。
加重平均公正価値測定の主要な前提条件は以下のとおりです。
(注) 1 業績評価前のポイント数です。
2 付与日から株式が交付される日までの年数としています。
3 付与日時点での配当見込額に基づき算定しています。
4 付与日の属する年の前年のTOPIX及びTOPIX配当指数推定値を元に算定しています。当該報酬制度の改正に伴い、当連結会計年度より公正価値の算出にあたりTOPIX配当率は使用していません。
5 計算期間に応じた国債の利回りに基づいています。
(3) 株式給付信託(当社及び一部子会社等の一部役職員向け)
当社は、当社及び一部子会社等の一部役職員(以下「幹部社員等」といいます。)に対して、信託を活用した株式報酬制度である株式給付信託を導入しています。株式給付信託が当社株式を取得し、当社が付与した総ポイントに応じた当社株式(株式給付部分)及び株式価値に応じた金銭(現金給付部分)を退職又は退任時に給付します。
ただし、幹部社員等のうち当社執行役員の一部に対して業績連動型の制度を適用することを決定し、2022年4月1日付で同制度を見直しました。
なお、信託として保有する株式は、自己株式として会計処理しています。また、当該報酬制度は、株式部分については持分決済型株式報酬、現金部分については現金決済型株式報酬として会計処理しています。
当連結会計年度においては、2026年3月期の対価として交付されたポイント数等に基づき、株式報酬費用を認識しています。前連結会計年度及び当連結会計年度における持分決済型株式報酬取引に関する費用は、それぞれ127百万円、105百万円、現金決済型報酬取引に関する費用はそれぞれ34百万円、66百万円を連結損益計算書に計上しています。なお、当連結会計年度末において株式給付信託の信託口で保有する当社株式は1,958,979株です。
当該報酬制度に基づき付与される当社株式の公正な評価単価の測定方法
(a) 当社業績評価対象外の幹部社員に株式報酬として付与される当社株式の加重平均公正価値測定の主要な前提条
件は以下のとおりです。
(注) 1 付与日から株式が交付される日までの年数としています。
2 過去の配当実績に基づき算定しています。
3 予想残存期間に対応する国債の利回りに基づいています。
(b) 当社業績評価の対象となる幹部社員に株式報酬として付与される当社株式の加重平均公正価値測定の主要な前
提条件は以下のとおりです。
(注) 1 業績評価前のポイント数です。
2 付与日から株式が交付される日までの年数としています。
3 付与日時点での配当見込額に基づき算定しています。
4 付与日の属する年の前年のTOPIX及びTOPIX配当指数推定値を元に算定しています。当該報酬制度の改正に伴い、当連結会計年度より公正価値の算出にあたりTOPIX配当率は使用していません。
5 計算期間に応じた国債の利回りに基づいています。
6 前連結会計年度において一部子会社の一部役職員につき、公正価値の算出基準に基づき算出した公正価値905円により2023年8月1日に遡って19,452ポイントを付与しています。
22.売上高
(1) 収益の分解
売上高は報告セグメントを以下のとおり地域別に分解しています。
2024年3月期第1四半期連結会計期間より、自動車事業に含まれていたステアリング事業を非継続事業に分類して
いました。前連結会計年度は継続事業のみの金額を表示しています。当連結会計年度は非継続事業の対象はありま
せん。
当社は、2025年9月1日にJISが所有するステアリング事業をグローバルに統括する当社の持分法適用関連会社であ
るNS&Cの全株式を取得し、同社及び同社の子会社を連結の範囲に含めました。連結子会社化後、「ステアリング事
業」を報告セグメントに追加しました。詳細は「注記4.セグメント情報」に記載のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しています。
2 国又は地域の分類は、地域的近接度によっています。
3 日本及び中国以外の分類に属する主な国又は地域
米州:米国、カナダ、メキシコ、ブラジル等
欧州:英国、ドイツ、ポーランド等欧州諸国等
その他アジア:日本及び中国を除いた東アジア、東南アジア諸国、インド及びオーストラリア等
4 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、鋼球の製造・販売事業及び機械設備製造事業等を含んでいます。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注) 1 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しています。
2 国又は地域の分類は、地域的近接度によっています。
3 日本及び中国以外の分類に属する主な国又は地域
米州:米国、カナダ、メキシコ、ブラジル等
欧州:英国、ドイツ、ポーランド等欧州諸国等
その他アジア:日本及び中国を除いた東アジア、東南アジア諸国、インド及びオーストラリア等
4 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、鋼球の製造・販売事業及び機械設備製造事業等を含んでいます。
産業機械事業は、一般産業向けの軸受、精密機器関連製品、状態監視システム等を製造・販売しており、自動車事業は、自動車及び自動車部品メーカー向けの軸受、自動変速機用部品等を製造・販売、ステアリング事業は自動車メーカー向けのステアリング等を製造・販売しています。軸受等の物品販売については、物品の支配が顧客に移転したとき、すなわち物品を顧客の指定した場所へ配送し引き渡した時点で収益を認識しています。状態監視システム・サービスの提供等の一定の期間にわたり製品及びサービス等の支配の移転が行われる取引については、顧客に提供する当該製品及びサービスの性質を考慮し、アウトプット法及びインプット法に基づいて履行義務の充足に向けての進捗度を測定し収益を認識しています。顧客への引き渡し後、主として3カ月以内に支払いを受けており、約束した対価の金額に重要な金融要素は含まれていません。
当社グループは、各顧客との取引開始時点で物品の取引価格を決定していますが、一定期間の取引数量等に応じた割戻しを行うものがあり、これらの変動対価の金額は契約条件等に基づき取引価格を調整しています。
(2) 契約残高
当社グループの契約残高は、主に顧客との契約から生じた債権であり、残高は「注記7. 売上債権及びその他の債権」に記載しています。
(3) 残存履行義務に配分した取引価格
当社グループにおいては、当初の予想契約期間が1年を超える重要な取引を認識していないため、実務上の便法を適用し、残存履行義務に関する情報は開示していません。また、顧客との契約から生じる対価の中に、取引価格に含まれていない重要な金額はありません。
23.販売費及び一般管理費
前連結会計年度及び当連結会計年度における、販売費及び一般管理費の主な内訳は次のとおりです。
前連結会計年度は継続事業のみの金額を表示しています。当連結会計年度は非継続事業の対象はありません。
24. その他の営業収益
前連結会計年度及び当連結会計年度における、「その他の営業収益」の内訳は次のとおりです。
(注)1 当連結会計年度における「負ののれんの発生益」の詳細は「注記5. 企業結合」に記載のとおりです。
2 前連結会計年度における「子会社の支配喪失に伴う収益」は、当社の子会社であるNSKロジスティックス株式会社(以下「NLK」)の一部株式をSBSホールディングス株式会社に譲渡し、NLKの支配を喪失したことに伴う収益です。
25. その他の営業費用
前連結会計年度及び当連結会計年度における、「その他の営業費用」の内訳は次のとおりです。
前連結会計年度は、継続事業のみの金額を表示しています。当連結会計年度は非継続事業の対象はありません。
(注)1 当連結会計年度における「段階取得に係る差損」の詳細は「注記5.企業結合」に記載のとおりです。
2 前連結会計年度における「ステアリング事業に関連する費用」には、ステアリング事業の構造改革に関連する外部専門家費用、2023年5月12日に締結したNS&Cの株式譲渡契約に基づきNS&Cの株式譲渡以前に発生した製品不具合に関する補償費用が含まれています。
3 前連結会計年度における「子会社の支配喪失に伴う損失」は、当社の子会社であるNSK Europa Holding GmbHが所有するNeuweg Fertigung GmbH(以下「NWG」)の全株式をNew Way Group Holdings Limitedに譲渡し、NWGの支配を喪失したことに伴う損失です。
4 米国のIntercontinental Terminals Company LLC(以下「ITC」)がテキサス州ヒューストンにおいて所有するタンクターミナル構内において、2019年3月17日(現地時間)に発生した火災(以下「本件火災」)に関連して、周辺住民等は健康被害等の損害を被ったとして、ITCその他の関係者らに対して、2021年1月13日(現地時間)以降、米国テキサス州の地方裁判所において複数の訴訟を提起しました。その後、当該周辺住民等は、当社製品が当該タンクターミナル内の装置の一部に使用されていたなどと主張して、他の関係者らとともに当社らに対しても複数の訴訟を提起するに至りました。また、これらの訴訟に関連して、ITCらも、当社らに対して、訴訟を提起しました。これらの訴訟(あわせて、以下「本件訴訟」)において、当社らは、当社製品が本件火災と無関係であることを主張して争っていましたが、諸般の事情を総合的に考慮し、ITCらとの間で和解することとしました。本和解により、本件訴訟は全て終結しました。前連結会計年度における「訴訟関連費用」には、本件訴訟に関連する費用が含まれています。
26.金融収益及び費用
前連結会計年度及び当連結会計年度における、金融収益及び費用は次のとおりです。
前連結会計年度は、継続事業のみの金額を表示しています。当連結会計年度は非継続事業の対象はありません。
27.金融商品
(1) 資本管理
当社グループは、持続的に成長を続け、企業価値を最大化するための資本管理を行っています。
経営指標として、安定的な収益力を表わす営業利益率を重視するとともに、資本効率性を追求してROE(親会社所有者帰属持分利益率)及びROIC(投下資本利益率)の向上と、ネットD/Eレシオ(純有利子負債/親会社の所有者に帰属する持分)の適切な管理を行います。
(2) 財務リスク管理
当社グループは事業活動を行う過程において、財務上のリスク(市場リスク、信用リスク、流動性リスク)に晒されています。当社グループはこれらのリスクへ対応する為、一定の方針に基づきリスク管理を行っています。
① 市場リスク
(a) 外国為替リスク
当社グループは、国際的に事業活動を行っており、様々な通貨、主に米ドル及びユーロに関して生じる為替変動リスクに晒されています。外国為替リスクは、認識されている外貨建資産及び負債から発生しています。
また、当社グループ各社は、為替変動リスクに対応するため、外貨建債権債務の均衡を図り、社内規定に従い必要に応じ先物為替予約によるリスクヘッジを行っています。
為替感応度分析
連結会計年度末における外貨建資産・負債の残高のうちヘッジが付されていないエクスポージャーに対して、米ドル及びユーロが1%上昇した場合に、連結会計年度の税引前利益に与える影響額は次のとおりです。但し、本分析においては、その他の変動要因(残高・金利等)は一定であることを前提としています。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において存在する主な為替予約の詳細は次のとおりです。
(b) 金利リスク
当社グループの借入金のうち一部は変動金利による借入金であり、金利変動リスクに晒されています。社内規定に従い必要に応じデリバティブ取引(金利スワップ取引)を利用してヘッジします。
金利感応度分析
当社グループの変動金利借入金(金利スワップ取引によって金利が固定化されたものを除く)について、連結会計年度末に金利が一律1%上昇した場合の税引前利益への影響額は次のとおりです。当該分析は、連結会計年度末に当社グループが保有する変動金利借入金の将来にわたる残高の増減、為替変動の影響、借り換え時期・金利改定時期等を考慮せず、その他のすべての変数を一定として計算しています。
(c) 価格リスク
当社グループは、主に業務上の関係を有する企業の株式等を保有しており、資本性金融商品の株価変動リスクに晒されています。株式等については、定期的に時価や発行体の財務状況等を把握し、取引先及び取引金融機関との関係を勘案して保有状況を継続的に見直しています。
価格感応度分析
当社グループが保有する活発な市場のある株式について、連結会計年度末に株価が一律1%下落した場合のその他の包括利益(税効果考慮後)への影響額は次のとおりです。
② 信用リスク
売上債権は、顧客の信用リスクに晒されています。当社グループは、取引先ごとに債権期日管理及び残高管理等を行っており、取引先が契約上の債務に関して債務不履行となるリスクの早期把握、軽減を図っています。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における最大信用リスク額は、信用リスクに晒される金融資産の連結財政状態計算書価額により表されています。
また、当社グループは、回収期日を経過した売上債権をリスクの高いものと考え、取引先をモニタリング管理しています。
なお、金融資産に対して担保として保有する重要な資産及びその他の信用補完をするものはありません。
③ 流動性リスク
当社グループは、十分なキャッシュが得られずに、金融負債の支払義務の履行が困難となる流動性リスクに晒されています。当社グループは、各部署及び主要な連結子会社からの報告に基づき適時資金計画を作成・更新するとともに、手元流動性を充分な水準に維持すること等により、流動性リスクを管理しています。当社グループは、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力に加えて、金融機関との400億円のコミットメントラインの設定や、500億円のコマーシャルペーパー発行枠などを確保しており、このようなリスクは少ないと考えています。
金融負債(デリバティブ金融商品を含む)の期日別の残高は次のとおりです。
(3) 公正価値の見積り
① 帳簿価額及び公正価値
金融資産・負債の帳簿価額及び公正価値は次のとおりです。なお、社債及び長期借入金以外の償却原価で測定する金融資産・負債の公正価値は帳簿価額と近似しているため含めていません。また、経常的に公正価値で測定する金融商品についても、公正価値と帳簿価額が一致するため含めていません。
売上債権及びその他の債権、仕入債務及びその他の債務、短期借入金については、主に短期間で決済されるため公正価値は帳簿価額と同額としています。
投資有価証券のうち、活発な市場がある上場株式の公正価値は、取引所の価格により算定しています。活発な市場がない非上場株式等の公正価値は、主として株価純資産倍率によるマルチプル方式により算定しています。また、前連結会計年度及び当連結会計年度の非上場株式の公正価値測定に用いている観察不能なインプットである非流動性ディスカウントは30%としています。
デリバティブ金融資産及び金融負債のうち、為替予約及び金利スワップについては、同取引を約定した金融機関から提示された評価額によっています。
長期借入金の公正価値については、元利金の合計額を、当該長期借入金の残存期間及び信用リスクを加味した利率で割り引いた現在価値により算定しています。但し、変動金利による長期借入金については、金利が一定期間毎に更改される条件となっており、公正価値は帳簿価額にほぼ等しいことから当該帳簿価額によっています。
当社の発行する社債の公正価値は、市場価格に基づき算定しています。
② 公正価値ヒエラルキー
金融商品の公正価値ヒエラルキーは、レベル1からレベル3までを次のとおり分類しています。
レベル1:活発な市場における同一の資産又は負債の市場価格(無調整)により測定された公正価値
レベル2:資産又は負債について、直接的に観察可能なインプット又は間接的に観察可能なインプットのうち
レベル1に含まれる市場価格以外のインプットにより測定された公正価値
レベル3:資産又は負債について、観察可能な市場データに基づかないインプットにより測定された公正価値
公正価値で測定される又は公正価値が開示される当社グループの金融資産及び負債のヒエラルキー別分類は次のとおりです。
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
レベル1に分類される金融資産は、上場株式です。
レベル2に分類される金融資産は、為替予約であり、金融負債は、借入金、社債、為替予約、金利スワップです。
レベル3に分類される金融資産は、非上場株式等です。
当社グループは、これらの資産及び負債のレベル間振替を各四半期末に認識することとしています。
次の表は、前連結会計年度及び当連結会計年度における経常的に公正価値にて測定されるレベル3の金融商品の変動を表示しています。
その他の包括利益で認識された利得及び損失は、連結包括利益計算書の「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の純変動」に含めています。純損益で認識された利得及び損失は、連結損益計算書の「金融収益」又は「金融費用」に含めています。
資本性金融商品のうち、活発な市場における市場価格がある金融商品の主な銘柄及びそれらの公正価値は、次のとおりです。
(注) 株式会社横浜フィナンシャルグループは、2025年10月1日付で株式会社コンコルディア・フィナンシャルグループより商号変更しています。
活発な市場のない金融商品の公正価値は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ6,651百万円及び8,763百万円です。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に係る評価差額については、連結会計年度に認識の中止を行ったもの等に係る部分を利益剰余金に振替えています。前連結会計年度及び当連結会計年度の振替額(税引後)はそれぞれ、4,613百万円及び9,560百万円です。
認識の中止を行ったその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産は次のとおりです。
(4) 金融資産と金融負債の相殺
金融資産と金融負債は、当社グループが認識された金額を相殺する法的権利を有し、かつ純額ベースで決済するか又は資産の実現と負債の決済を同時に実行する意図が存在する場合に、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しています。
(5) 財務活動から生じた負債の変動額
財務活動によるキャッシュ・フローに分類される負債の変動額は、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
28.1株当たり利益
(1) 基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益
(2) 基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益の算定上の基礎
29.配当金
(1) 配当金支払額
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1 2024年5月22日取締役会決議による配当金の総額には、株式給付信託の信託口が所有する自社の株式に対する配当金106百万円が含まれています。
2 2024年10月31日取締役会決議による配当金の総額には、株式給付信託の信託口が所有する自社の株式に対する配当金118百万円が含まれています。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注) 1 2025年5月23日取締役会決議による配当金の総額には、株式給付信託の信託口が所有する自社の株式に対する配当金118百万円が含まれています。
2 2025年11月4日取締役会決議による配当金の総額には、株式給付信託の信託口が所有する自社の株式に対する配当金149百万円が含まれています。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)2025年5月23日取締役会決議による配当金の総額には、株式給付信託の信託口が所有する自社の株式に対する
配当金118百万円が含まれています。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注)2026年5月28日取締役会決議による配当金の総額には、株式給付信託の信託口が所有する自社の株式に対する
配当金149百万円が含まれています。
30.関連当事者
(1) 関連当事者との取引
当社グループと関連当事者との取引金額及び未決済金額は次のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)1 上記金額のうち、取引金額には消費税等を含めず、期末残高には消費税等を含めて表示しています。
2 製品の購入については、関連当事者の総原価を勘案し、価格交渉のうえ決定しています。
3 連結子会社との取引は、連結財務諸表上消去されているため、開示の対象に含めていません。
4 当社とNS&Cの間の自動車関連製品の購入、販売等の取引金額は、当社が代理人として行った取引のため、当該
取引金額については純額で表示しています。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注)1 上記金額のうち、取引金額には消費税等を含めず、期末残高には消費税等を含めて表示しています。
2 製品の購入については、関連当事者の総原価を勘案し、価格交渉のうえ決定しています。
3 連結子会社との取引は、連結財務諸表上消去されているため、開示の対象に含めていません。
(2) 経営幹部への報酬
当社グループにおける主な経営幹部に対する報酬は次のとおりです。
31.偶発事象
該当事項はありません。
32.後発事象
NTN株式会社との共同持株会社設立(株式移転)による経営統合に関する基本合意書の締結について
当社とNTN株式会社(以下「NTN」といい、当社と総称して「両社」といいます。)は、共同株式移転(以下「本株式移転」といいます。)の方法により共同持株会社(以下「本持株会社」といいます。)を設立し、経営統合(以下「本経営統合」といいます。)を行うことについて基本的な合意に達し、2026年5月12日付で、それぞれの取締役会において本経営統合に関する基本合意書(以下「本基本合意書」といいます。)を締結することを決議し、締結いたしました。
1.本経営統合の目的
当社は、1916年の創業以来、軸受や自動車部品、精機製品等のさまざまな革新的な製品・技術を生み出し、世界の産業の発展を支えてきました。企業理念として、MOTION & CONTROL™を通じ、円滑で安全な社会に貢献し、地球環境の保全をめざすとともに、グローバルな活動によって、国を越えた人と人の結びつきを強めることを掲げています。
一方、NTNは、1918年の創業以来、軸受やドライブシャフト、精密機器を主力製品として、品質第一主義と高い技術力を基盤に社会の信頼を築きながら、発展を遂げてきました。「新しい技術の創造と新商品の開発を通じて国際社会に貢献する」という企業理念の実践を通じて、人と自然が調和し、人々が安心して豊かに暮らせる「なめらかな社会」の実現を目指しています。
このように両社は、100年以上の歴史を持つ軸受を中心とした日本発の企業として、切磋琢磨しながら成長をしてきました。しかし近年では、中国経済の成長鈍化、欧州製造業の不振、米国関税政策の影響等による市場回復の遅れや不確実性の増大といった状況が発生しており、両社を取り巻く事業環境は急速に変化しています。両社は、その変化に対応し、持続的成長を実現するため、生産再編をはじめとした構造改革に取り組んでいます。
かかる状況のもと、両社は、今後の長期的かつ利益ある成長の実現、世界における日本の産業基盤の地位確保のためには、本経営統合を目指すことが必要であるとの認識で一致し、基本合意に至りました。
両社は、軸受や精密機器等の分野において世界的に事業を展開する日本発の企業として、統合により両社の力を結集して強靭で持続可能な事業基盤を構築し、事業の成長と価値創造を通じて産業及び環境・社会に貢献すると同時に、将来にわたり国際競争力を維持・強化することを目的として、対等の精神に基づいた本経営統合の実現に向け、協議・検討を進めてまいります。両社は、本経営統合により、①単なる規模の拡大ではなく、危機感に裏打ちされた長期的かつ利益ある成長を実現すること、②日本発の技術・品質・経営を確実に継承し、世界における日本の産業基盤の地位を確保すること、及び③「持続可能な社会」の実現に寄与することを目指してまいります。
2.本経営統合の要旨
(1)本経営統合の方式
両社は、各社の株主総会の承認及び本経営統合を行うにあたり必要な関係当局の許認可等を得ることを前提として、共同株式移転により、両社の完全親会社となる共同持株会社を設立し、両社を共同持株会社の完全子会社とする方法により本経営統合を行う予定です。
(2)本経営統合の日程
(注)上記は現時点での予定であり、両社の今後の協議により変更する場合があります。また、本経営統合の実施に必要な米国証券法や国内外の競争法に係る対応その他の事情により、本経営統合の日程が変動する事由が生じた場合、または本経営統合の検討を中止する場合には、速やかに公表します。
(3)本持株会社の上場申請に関する事項
新たに設立を検討する本持株会社の普通株式については、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)プライム市場に新規上場(テクニカル上場)申請を行う予定です。上場日は、2027年10月を予定しています。
また、両社は本株式移転により本持株会社の完全子会社となるため、本持株会社の上場に伴い、上場廃止となる予定ですが、本持株会社の株式が上場されることにより、両社の株主の皆様は引き続き東京証券取引所において、本株式移転に際して交付された本持株会社の株式を取引することができる予定です。
なお、本持株会社の株式上場日及び両社の上場廃止日については、東京証券取引所の規則に従って決定される予定です。
(4)株式移転比率
今後実施するデュー・ディリジェンスの結果、両社がそれぞれ起用する第三者算定機関による株式移転比率算定の結果や市場株価等を踏まえ、両社で誠実に協議・検討の上、本経営統合に関する最終契約書(以下「本最終契約書」といいます。)において定めることといたします。
(5)本株式移転に伴う新株予約権及び新株予約権付社債に関する取扱い
両社は、新株予約権及び新株予約権付社債を発行しておりません。
(6)統合準備委員会
今後、両社は、本経営統合の円滑な実現に向け統合準備委員会を設置し、本経営統合に関する協議を集中的に行ってまいります。
3.本持株会社の概要
(1)商号等
本持株会社の商号、本店所在地、代表者、事業内容、資本金等については、今後、両社において協議の上、本最終契約書締結までに決定いたします。
(2)機関等
① 機関
指名委員会等設置会社といたします。
② 権限・機能、役員等
本持株会社は、設立時には上場企業としてのガバナンスと本経営統合の推進のための必要最小限の機能を持ち、当面は両社が本持株会社の完全子会社である事業会社として経営の自律性及び機動性と、グループ経営戦略の円滑な推進との調和を図りながら、事業運営を担う形になります。将来の組織体制の在り方については本経営統合によるシナジー効果の早期実現を最優先課題として検討してまいります。
なお、設立時における本持株会社の取締役会の構成等は以下のとおりとなる予定です。
取締役会長(取締役会議長・非業務執行) NTNが指名
取締役代表執行役社長CEO 当社が指名
取締役代表執行役副社長 NTNが指名
取締役代表執行役専務CFO 当社が指名
取締役(監査委員)(1名) 当社が指名
社外取締役(独立役員)(5名) 両社で協議の上決定する。
但し、当社が提案した候補者に係る社外取締役3名及び
NTNが提案した候補者に係る社外取締役2名から構成
される。
また、設立時における本持株会社の指名委員会の構成は以下のとおりとなる予定です。
取締役代表執行役社長CEO
取締役代表執行役副社長
社外取締役(委員長)(1名) 両社で協議の上決定する。
但し、当社が提案した候補者に係る社外取締役とする。
上記の社外取締役のほか、社外取締役(3名) 両社で協議の上決定する。
但し、当社が提案した候補者に係る社外取締役1名及び
NTNが提案した候補者に係る社外取締役2名から構成
される。
4.本株式移転の当事会社の概要
5.その他
本経営統合が実施される場合、両社の株主に対し、本持株会社の株式が交付されることとなります。1933年米国証券法に基づき、本経営統合について、両社がForm F-4登録届出書を米国証券取引委員会(SEC)に提出する可能性があります。
(2) 【その他】
① 当連結会計年度における半期情報等
(注)1 第4四半期連結会計期間において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、中間連結会計期間、第3四半期連結累計期間、第2四半期連結会計期間、第3四半期連結会計期間の数値について暫定的な会計処理の確定の内容を反映させています。
2 第1四半期及び第3四半期連結累計期間に係る財務情報に対するレビュー : 無
② 重要な訴訟事件等
該当事項はありません。
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
①【貸借対照表】
②【損益計算書】
③【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
【注記事項】
(重要な会計方針)
1. 有価証券の評価基準及び評価方法
子会社株式及び関連会社株式は移動平均法による原価法です。その他有価証券は、市場価格のない株式等以外のものについては時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)、市場価格のない株式等については移動平均法による原価法です。
2. 棚卸資産の評価基準及び評価方法
製品、原材料及び仕掛品は総平均法に基づく原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法により算定)です。
貯蔵品は先入先出法に基づく原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法により算定)です。
3. 固定資産の減価償却の方法
有形固定資産(リース資産を除く)及び無形固定資産(リース資産を除く)は定額法です。
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産は、リース期間を耐用年数とし、残存価額をゼロとする定額法を採用しています。
4. 引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
期末の金銭債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、また貸倒懸念債権等特定の債権については回収可能性を勘案して個別に貸倒見積額を計上しています。
(2) 退職給付引当金
従業員への退職給付に備えるため、期末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき退職給付引当金又は前払年金費用を計上しています。
(3) 役員株式給付引当金
当社の取締役及び執行役に対する当社株式等の給付に備えるため、期末における株式給付債務の見込額に基づき計上しています。
(4) 従業員株式給付引当金
当社及び一部子会社の一部役職員に対する当社株式等の給付に備えるため、期末における株式給付債務の見込額に基づき計上しています。
(5) 環境対策引当金
建物及び設備等に使用されているアスベスト及びポリ塩化ビフェニル(PCB)の除去、処分に関する支出に備えるため、今後発生すると見込まれる費用を計上しています。
(6) 関係会社事業損失引当金
関係会社の事業に係る損失に備えるため、当該会社の財政状態を勘案し、損失負担見込額を計上しています。
5. 収益及び費用の計上基準
当社は、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しており、顧客との契約について以下の5ステップを適用することにより収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:企業が履行義務の充足時に収益を認識する
当社は、一般産業向けの軸受、精密機器関連製品、自動車及び自動車部品メーカー向けの軸受の製造・販売、自動変速機用部品等の販売を行っております。このような物品販売による収益は、物品の引渡時点において顧客が当該物品に対する支配を獲得することから、履行義務が充足されると判断しており、当該物品の引渡時点で収益を認識しています。また、収益は顧客との契約において約束された対価から、値引き、リベート及び返品などを控除した金額で測定しています。
また、当社が代理人として製品の販売に関与している場合には、純額で収益を認識しています。
(重要な会計上の見積り)
財務諸表を作成するにあたり、会計方針の適用、資産・負債及び収益・費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行っています。実際の業績は、これらの見積りとは異なる場合があります。なお、これらの見積りや仮定は継続して見直しています。会計上の見積りの変更による影響は、見積りを変更した事業年度及び将来の事業年度において認識されます。
財務諸表上で認識する金額に重要な影響を与える見積り及び判断は次のとおりです。
1.繰延税金資産の回収可能性
(1) 科目名及び当事業年度計上額
(2) その他見積りの内容に関する理解に資する情報
連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (6)見積り及び判断の利用 の同項目に同一の内容を記載していますので、記載を省略しています。
2.確定給付制度債務の測定
(1) 科目名及び当事業年度計上額
(2) その他見積りの内容に関する理解に資する情報
連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (6)見積り及び判断の利用 の同項目に同一の内容を記載していますので、記載を省略しています。
3.関係会社株式及び関係会社出資金の評価
(1) 科目名及び当事業年度計上額
(2) その他見積りの内容に関する理解に資する情報
当社は、関係会社株式及び関係会社出資金について、期末における株式の時価が著しく下落し、回復の可能性が見込めない場合に、評価損を計上することとしています。
回復の可能性については、関係会社の事業計画等に基づき判断していますが、将来の不確実な経済条件の結果により、影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、翌事業年度以降の財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
4.精密機器関連事業固定資産の減損
(1) 科目名及び当事業年度計上額
(2) その他見積りの内容に関する理解に資する情報
① 算出方法
資産グループの回収可能価額と帳簿価額を比較し、帳簿価額がその回収可能価額を超過する場合に、その超過分を減損損失として認識しています。
回収可能価額は、正味売却価額と使用価値を比較し、正味売却価額が使用価値を上回ったため、正味売却価額を採用しています。
② 主要な仮定
正味売却価額の算定の基礎となる不動産の時価評価及び処分費用見込額の主たる要素である土壌汚染対策費用について、外部の専門家が算定した価額を利用しています。
当該正味売却価額の算定は、その性質上、評価方法が複雑であることから専門的な能力を必要とするものであり、減損金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
③ 翌事業年度の財務諸表に与える影響
主要な仮定について、経営者による最善の見積りにより算出していますが、将来の不確実な経済条件の変動等の結果によって影響を受ける可能性があり、前提とした状況が変化すれば回収可能価額の算定結果が異なる可能性があります。
(表示方法の変更)
(貸借対照表関係)
前事業年度において「流動資産」の「その他」に含めていた「短期貸付金」は、金額的重要性が増したため、当事業年度より独立掲記しています。この結果、前事業年度の貸借対照表において、「流動資産」の「その他」に表示していた12,978百万円は、「短期貸付金」10,655百万円、「その他」2,323百万円として組み替えて表示しています。
(貸借対照表関係)
※1 関係会社に対する主な資産及び負債は次のとおりです。
※2 偶発債務
(損益計算書関係)
※1 関係会社との取引高は次のとおりです。
※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は、次のとおりです。
※3 退職給付信託返還益の内容は次のとおりです。
将来の退職給付に備えることを目的として退職給付信託を設定していますが、近年、退職給付信託を含む制度資産が退職給付債務に対して大幅な積立超過の状況にあり、今後もその状況が継続することが見込まれることから、退職給付信託の一部返還を受けました。これに伴い当該返還額に対応する未認識数理計算上の差異を一括処理したことにより、退職給付信託返還益を特別利益に計上しています。
※4 関係会社株式売却益の内容は次のとおりです。
連結子会社であったNSKロジスティックス株式会社を一部売却したことにより、関係会社株式売却益を特別利益に計上しています。
※5 抱合せ株式消滅差益の内容は次のとおりです。
連結子会社であったNSK人事サービス株式会社及びNSKネットアンドシステム株式会社を吸収合併したことにより、抱合せ株式消滅差益を特別利益に計上しています。
※6 関係会社株式評価損の内容は、次のとおりです。
(前事業年度)
特別損失としてNSKヨーロッパ社18,814百万円、BKVドイツ社8,207百万円、NSKマイクロプレシジョン(M)社1,052百万円、AKSプレシジョンボール・ヨーロッパ社92百万円、計28,167百万円の関係会社株式評価損を計上しました。
(当事業年度)
特別損失として主にBKVドイツ社12,188百万円、NSKヨーロッパ社4,331百万円等、計17,458百万円の関係会社株式評価損を計上しました。
※7 減損損失の内容は、次のとおりです。
(単位:百万円)
主たる資金生成単位でグルーピングをし、収益性が低下している事業用資産につき、帳簿価額を不動産鑑定評価額等から処分費用見込額を控除して算定した正味売却価額まで減額し、当該減少額を減損損失として認識しています。
※8 事業構造改革関連費用
(前事業年度)
特別損失として3,330百万円の事業構造改革関連費用を計上しました。主な内容はRane NSK Steering Systems Private Limitedの株式譲渡、支配の喪失に関連する損失及びジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第参号投資事業有限責任組合との合弁契約に基づき発生した費用です。
(当事業年度)
特別損失として59百万円の事業構造改革関連費用を計上しました。主な内容はステアリング事業の構造改革に係る外部専門家費用です。
※9 訴訟関連損失
米国のIntercontinental Terminals Company LLC(以下「ITC」)がテキサス州ヒューストンにおいて所有するタンクターミナル構内において、2019年3月17日(現地時間)に発生した火災(以下「本件火災」)に関連して、周辺住民等は健康被害等の損害を被ったとして、ITCその他の関係者らに対して、2021年1月13日(現地時間)以降、米国テキサス州の地方裁判所において複数の訴訟を提起しました。その後、当該周辺住民等は、当社製品が当該タンクターミナル内の装置の一部に使用されていたなどと主張して、他の関係者らとともに当社らに対しても複数の訴訟を提起するに至りました。また、これらの訴訟に関連して、ITCらも、当社らに対して、訴訟を提起しました。これらの訴訟(あわせて、以下「本件訴訟」)において、当社らは、当社製品が本件火災と無関係であることを主張して争っていましたが、諸般の事情を総合的に考慮し、ITCらとの間で和解することとしました。本和解により、本件訴訟は全て終結しました。「訴訟関連損失」には、本件訴訟に関連する費用が含まれています。
(有価証券関係)
子会社株式及び関連会社株式は、市場価格のない株式等のため、子会社株式及び関連会社株式の時価を記載していません。
なお、市場価格のない株式等の子会社株式及び関連会社株式の貸借対照表計上額は次のとおりです。
(単位:百万円)
(税効果会計関係)
1. 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2. 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主な項目別の内訳
3. 法人税及び地方法人税の会計処理またはこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、グループ通算制度を適用しており、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っています。
(収益認識関係)
連結財務諸表注記 22. 売上高に同一の内容を記載していますので、注記を省略しています。
(重要な後発事象)
NTN株式会社との共同持株会社設立(株式移転)による経営統合に関する基本合意書の締結について
当社とNTN株式会社(以下「NTN」といい、当社と総称して「両社」といいます。)は、共同株式移転(以下「本株式移転」といいます。)の方法により共同持株会社(以下「本持株会社」といいます。)を設立し、経営統合(以下「本経営統合」といいます。)を行うことについて基本的な合意に達し、2026年5月12日付で、それぞれの取締役会において本経営統合に関する基本合意書(以下「本基本合意書」といいます。)を締結することを決議し、締結いたしました。
1.本経営統合の目的
当社は、1916年の創業以来、軸受や自動車部品、精機製品等のさまざまな革新的な製品・技術を生み出し、世界の産業の発展を支えてきました。企業理念として、MOTION & CONTROL™を通じ、円滑で安全な社会に貢献し、地球環境の保全をめざすとともに、グローバルな活動によって、国を越えた人と人の結びつきを強めることを掲げています。
一方、NTNは、1918年の創業以来、軸受やドライブシャフト、精密機器を主力製品として、品質第一主義と高い技術力を基盤に社会の信頼を築きながら、発展を遂げてきました。「新しい技術の創造と新商品の開発を通じて国際社会に貢献する」という企業理念の実践を通じて、人と自然が調和し、人々が安心して豊かに暮らせる「なめらかな社会」の実現を目指しています。
このように両社は、100年以上の歴史を持つ軸受を中心とした日本発の企業として、切磋琢磨しながら成長をしてきました。しかし近年では、中国経済の成長鈍化、欧州製造業の不振、米国関税政策の影響等による市場回復の遅れや不確実性の増大といった状況が発生しており、両社を取り巻く事業環境は急速に変化しています。両社は、その変化に対応し、持続的成長を実現するため、生産再編をはじめとした構造改革に取り組んでいます。
かかる状況のもと、両社は、今後の長期的かつ利益ある成長の実現、世界における日本の産業基盤の地位確保のためには、本経営統合を目指すことが必要であるとの認識で一致し、基本合意に至りました。
両社は、軸受や精密機器等の分野において世界的に事業を展開する日本発の企業として、統合により両社の力を結集して強靭で持続可能な事業基盤を構築し、事業の成長と価値創造を通じて産業及び環境・社会に貢献すると同時に、将来にわたり国際競争力を維持・強化することを目的として、対等の精神に基づいた本経営統合の実現に向け、協議・検討を進めてまいります。両社は、本経営統合により、①単なる規模の拡大ではなく、危機感に裏打ちされた長期的かつ利益ある成長を実現すること、②日本発の技術・品質・経営を確実に継承し、世界における日本の産業基盤の地位を確保すること、及び③「持続可能な社会」の実現に寄与することを目指してまいります。
2.本経営統合の要旨
(1)本経営統合の方式
両社は、各社の株主総会の承認及び本経営統合を行うにあたり必要な関係当局の許認可等を得ることを前提として、共同株式移転により、両社の完全親会社となる共同持株会社を設立し、両社を共同持株会社の完全子会社とする方法により本経営統合を行う予定です。
(2)本経営統合の日程
(注)上記は現時点での予定であり、両社の今後の協議により変更する場合があります。また、本経営統合の実施に必要な米国証券法や国内外の競争法に係る対応その他の事情により、本経営統合の日程が変動する事由が生じた場合、または本経営統合の検討を中止する場合には、速やかに公表します。
(3)本持株会社の上場申請に関する事項
新たに設立を検討する本持株会社の普通株式については、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)プライム市場に新規上場(テクニカル上場)申請を行う予定です。上場日は、2027年10月を予定しています。
また、両社は本株式移転により本持株会社の完全子会社となるため、本持株会社の上場に伴い、上場廃止となる予定ですが、本持株会社の株式が上場されることにより、両社の株主の皆様は引き続き東京証券取引所において、本株式移転に際して交付された本持株会社の株式を取引することができる予定です。
なお、本持株会社の株式上場日及び両社の上場廃止日については、東京証券取引所の規則に従って決定される予定です。
(4)株式移転比率
今後実施するデュー・ディリジェンスの結果、両社がそれぞれ起用する第三者算定機関による株式移転比率算定の結果や市場株価等を踏まえ、両社で誠実に協議・検討の上、本経営統合に関する最終契約書(以下「本最終契約書」といいます。)において定めることといたします。
(5)本株式移転に伴う新株予約権及び新株予約権付社債に関する取扱い
両社は、新株予約権及び新株予約権付社債を発行しておりません。
(6)統合準備委員会
今後、両社は、本経営統合の円滑な実現に向け統合準備委員会を設置し、本経営統合に関する協議を集中的に行ってまいります。
3.本持株会社の概要
(1)商号等
本持株会社の商号、本店所在地、代表者、事業内容、資本金等については、今後、両社において協議の上、本最終契約書締結までに決定いたします。
(2)機関等
① 機関
指名委員会等設置会社といたします。
② 権限・機能、役員等
本持株会社は、設立時には上場企業としてのガバナンスと本経営統合の推進のための必要最小限の機能を持ち、当面は両社が本持株会社の完全子会社である事業会社として経営の自律性及び機動性と、グループ経営戦略の円滑な推進との調和を図りながら、事業運営を担う形になります。将来の組織体制の在り方については本経営統合によるシナジー効果の早期実現を最優先課題として検討してまいります。
なお、設立時における本持株会社の取締役会の構成等は以下のとおりとなる予定です。
取締役会長(取締役会議長・非業務執行) NTNが指名
取締役代表執行役社長CEO 当社が指名
取締役代表執行役副社長 NTNが指名
取締役代表執行役専務CFO 当社が指名
取締役(監査委員)(1名) 当社が指名
社外取締役(独立役員)(5名) 両社で協議の上決定する。
但し、当社が提案した候補者に係る社外取締役3名及び
NTNが提案した候補者に係る社外取締役2名から構成される
また、設立時における本持株会社の指名委員会の構成は以下のとおりとなる予定です。
取締役代表執行役社長CEO
取締役代表執行役副社長
社外取締役(委員長)(1名) 両社で協議の上決定する。
但し、当社が提案した候補者に係る社外取締役とする
上記の社外取締役のほか、社外取締役(3名) 両社で協議の上決定する。
但し、当社が提案した候補者に係る社外取締役1名及び
NTNが提案した候補者に係る社外取締役2名から構成される
4.本株式移転の当事会社の概要
5.その他
本経営統合が実施される場合、両社の株主に対し、本持株会社の株式が交付されることとなります。1933年米国証券法に基づき、本経営統合について、両社がForm F-4登録届出書を米国証券取引委員会(SEC)に提出する可能性があります。
④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(注1)「当期減少額」欄の( )内は内書きで、減損損失の計上額です。
(注2)機械及び装置の主な増加は次のとおりです。
(注3)ソフトウエア仮勘定の主な増加は次のとおりです。
【引当金明細表】
(単位:百万円)
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しています。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
第6 【提出会社の株式事務の概要】
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に次の書類を提出しています。
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。